ジャコモ・コンテルノ
ジャコモ・コンテルノ
イタリア Giacomo Conterno ピエモンテ
● 泣く子も黙る・・かも・・しれないバローロの重鎮、ジャコモ・コンテルノをご紹介します。本当に久しぶりです。高くなっちゃいましたから・・こんなになるんだったら、買える時に買っておけばよかったと後悔しています。
現在はどうなんでしょうね・・日本のエージェントさんはいないのかな?・・以前は有ったんですが、今は・・とんと見ないです。
● 1964 Barolo
バローロ
【先々代のジャコモさんご存命中、アルド・コンテルノ独立前の、ジョヴァンニさんとの共作の貴重なバローロです!】
何と、先々代のジャコモ・コンテルノさんがご存命であった頃、先代のジョヴァンニと弟さんのアルドが仕上げたの秀逸年、1964年のバローロです。アルド・コンテルノは1969年の独立ですから、まだ力を合わせて造っていた頃のバローロです。
モンフォルティーノはもう・・一体幾らになってしまうか、想像もつかないですが、どうもね・・セラー・トラッカーなどを見ると、リゼルヴァよりもこのシンプル・バローロの方が評価が高いんですよね。
アドヴォケイトはこのシンプル・バローロに98ポイントも付けているらしいんですが、どうなんでしょう・・未確認です。すみません。でも、セラー・トラッカーは、96ポイントが1人、95ポイントが1人、92ポイントが1人、評価無し2人と、この1年の間に5人が評価しています。
評価無しの1人は、
「残念ながら死んでいる・・」
とのこと。
またもう1人は、評点は付けなかったもののそれなりに好印象だったようです。長く持ち過ぎたようでわずかに退色しているが、柔らかくてフラワー的で素晴らしく20分ほどですべての良さが出た・・同じ年のリゼルヴァを試してみたい・・とのこと。
特に96ポイント付けている方はまぁ饒舌で、よほど素晴らしかったのでしょう。その反面、1人の方は全然ダメだったと言うことで、
「ダメな確率は20%」
と言うことでしょうか。
評点を付けなかった2人の方を「ネガティヴ」と判断するなら、40%の確率でアウトですが、1人は文を読む限りは好印象のようです。
まぁ、古酒の場合はまず、
「ボトルの個体差有り」
ですから、運が有る程度左右するでしょう。
それに、抜栓の技術も大きいですよ。何せ半世紀以上経過しているワインですから(ボトル詰めからも約半世紀)、コルクを抜くのに手間取り、余分な酸素を早めに送り込んでしまったり、せっかく落とした澱を結果的に混ぜてしまったり・・で、かなり印象が異なります。
外観から色合いを見ると、ある程度はそのコンディションと言うか状態は見極められますが、
「古酒嫌い」「早く諦めてしまう方」
は、例え状態が良くても、「こりゃ駄目だ・・」と思ってしまうかもしれませんね。
後はやはり、どうやって飲むか?・・が重要です。ここはやはり、
「古酒用のグラスを用意する」
のは必須でしょう。
抜栓後のホストテイスティングで、どんなグラスを使うかを決めるべきです。まだまだ行けると判断すれば、口が開いたグラスを使うべきでしょうし、この先は落ちる一方だと思えば、ロブマイヤーワイングラスIIIとかの古酒用を使うべきです。
これは非常に・・と言うか、やってみるとビックリするはずですが、「もう駄目だ」と思っていたワインが「実はしっかり生きていた」・・とまで変わるほど・・です。
それに、これはお客様から伺った話ですが、随分前にバロン・テナールの1985年モンラッシェをご案内した時、色合いに不安が有ったボトルをジャンク品としてリーズナブルに販売させていただいた時のこと。
夕方5時頃、レストランさんに持ち込んで抜栓し、最初はスリムなシャルドネと言った風情が30分くらいで甘味やボリュームが出始め、かなり美味しくなったそうです。でもちょうど大晦日で時間が無く1時間ほどで、全部を飲まずにご帰宅されたと言うことです。
ところがその後・・が凄いことになってしまったようで、そのレストランさんから連絡が有り、年越しの時間帯にピークが有って、とても美味しくいただいたと・・。
帰られる時、まだまだこれから出そうな感じだったとのことでしたので、自分(たち)は残念でしたが、周りの方に幸せを分けてあげられたんじゃないかな・・と思います。
なので、諦めも肝心ですが、安易に諦めないのも重要ですよね。特にポテンシャルの有りそうなワインは・・。
コンディションの悪そうなボトルは弾きますが、それでもダメな時はダメでしょうし、当たる時は当たるでしょう。ご自分の持てるもの全てを出し切って、先々代がご健在だった頃のこの希少なバローロをご堪能いただければと思います。
もしダメだったら御免なさい。それしか言えませんがご健闘を祈ります。
● 2009 Barolo Cascina Francia
バローロ・カッシーナ・フランチャ
【納得できるプライスでしょう!評価も非常に高いです!】
1993年のリゼルヴァ・モンフォルティーノのご紹介を最後に、noisy も手を出すことなく今に至ってしまっているかと思います。マンモス弩級のバローロ・・しかも古典派の重鎮、アルド・コンテルノの兄弟蔵ながら、造りは正反対に近い伝統派です。
そんなバローロですから、勿論、タンニンぎっしりなネッビオーロです。バリック派、バローロボーイズのバローロに慣れた昨今の方々なら、
「・・どっひゃ~!・・しっぶ~~~い!」
と・・若飲みしたジャコモ・コンテルノのボトルを眺めつつ、恨めしく思うかもしれません。
しかしながら、このカッシーナ・フランチャも、そんなネッビオーロの特徴でもあるタンニンをたっぷり持ちつつも、その質は極上な滑らかさを持っています・・・大量ですけどね。
油の多い赤い肉に合わせるには、こんなタンニンたっぷりの若いカッシーナ・フランチャは、実はとっても良い相棒になってくれたりします。ワイン単体の素晴らしさも有るんですが、やはり渋みに弱い方は、脂身とマリアージュさせると、質の良さに感動するでしょう。
もっとも、真の飲み頃までは延々と時間が必要かと・・思います。アドヴォケイトは96Points、飲み頃は2018~2035 と、その辺はちと軽く見ている感じはします。あちらの方は平気で云ポンドのステーキ肉を平らげますんで、その辺の感覚が違うんでしょうね。少なくとも和風なフレンチ・・いや、日本人向けでしたら、2035年になってから・・でしょう。
いずれにしましても、今回は非常にリーズナブルです。素晴らしいワインかと思います。ご検討くださいませ。
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