 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
noisy お奨め!リアルな視点と本音で 綴る..まんま 「Real Wine Guide」
|
|
|
|

 |
WEBの情報書込みもSSLで安心! |
NOISY'S WINE SELECTS 原酒店のサイト中、「買い物かご」等個人情報を扱うページでは、SSL
情報暗号化通信で情報漏洩から保護しています。上記のグラフィックをクリックすると証明書の確認ページに飛びます。 |
◆◆FACEBOOKのご案内 |
取りあえず始めてみました。ご興味が御座いましたら・・よろしくお願いいたします。 |
Michiro Hara

バナーを作成 |
 |
◆◆Twitter 開始のご案内
時折、Twitter でつぶやき始めました。もう・・どうしようもなくしょうもない、手の施しようの無い内容が多いですが、気が向いたらフォローしてやってくださいね。RWGの徳さん、アルXXロのせんむとか・・結構性格が出るもんです。
http://twitter.com/noisywine |
|
|
2013年第4弾 2ページ目
次号発行まで有効です。
2013/03/15(金)より発送
開始いたします。
|
翌日到着地域2013/03/16(土)!
になります。翌々日到着地域で2013年03月17日(日)が最短です。ご注意ください。なお、集中してしまった場合にはご希望に添えない場合も有りますので、若干余裕を見てご注文くださいね。
|
厳冬期につき、寒冷地にお届けの方、もしくは寒冷地を通るルートでお届けの方は、凍結防止のためにクール指定をお奨めします。
翌日到着地域にお届けの方で、寒冷地では無い、もしくは寒冷地を通らない方は、クール指定は基本的に必要有りません。
ただし、当日受け取りが出来ない可能性が有る場合は、クール指定をした方が良い場合もございます。 |
重要: 新着ページは基本的には全て税別(外税)です。間違っていたらごめんなさい。
また、新着価格の商材は通常の送料サービス規定と異なります。「ここ」 をクリックしてご確認ください。 |
在庫の表示 は、このページにアクセスした段階での数量です。タイミングによりすでに完売している事があります。 |

超お久しぶりのドニ・モルテ! |
フランス■□ Domaine Dublere □■ブルゴーニュ
ドメーヌ デュブレール |
|
● 初登場のデュブレールですが・・・これで最後になるかと思います・・すみません。
決して「嫌いだからとか、美味しくないから・・とかで扱わなかった」んじゃ有りません。とてもピュアで美味しいワインなんです・・でも、
「えっ?」
と言ったまま固まってしまいそうな位・・・高価だったんです・・(笑・・すみません。だってね・・・いくら美味しいったって、まだ無名の造り手さんのサヴィニー1級白が5千円、シャブリ特級プリューズが9千円は、今の日本のワイン業界の状況から言えば・・固まっちゃいます。・・いや、美味しいんですよ・・本当に!
そんなこんなでスルーしてたんですが・・・ごめんなさい!・・ラシーヌさんもデュブレールを手放すことになってしまったようです。処分の連絡が有り、全量グループで引き取ってくれないか?とのことでしたので、早速テイスティングしてみると・・・
「旨いじゃん・・!・・でもやっぱりネックは価格だね!」
と言うことで、出来うる限りの交渉の末、
「なんじゃ?こりゃ〜!」
のプライスが実現しました。
なので、これっきりです!中々ブレール・プテルさん、ナイス・ガイなアメリカンなんですが、今回は安く販売させていただきます・・ごめんなさい!
 |
Bourgogne
Domaine Duble`re
ドメーヌ デュブレール
地区 ニュイ=サン=ジョルジュ
造り手 ブレール・プテル
|
このドメーヌはいささか奇異で、アメリカ人のBlair Pethel(ブレール・プテル)が当主。ブルゴーニュのテロワールの深い豊かさ、ブルゴーニュワインに隠れた喜び、ブルゴーニュの熱烈な自然に魅了され、この地でワイン醸造を開始。消費者に、ブルゴーニュの土地の存在(畑の中、肩の上の太陽)を感じてもらうため、彼の全てのワインがリスペクトされ、生まれたその土地をうまく表現するのを確認するのが、ヴィニュロンとしての自分の仕事だと考えている。
彼のように、ワインに魅了されブルゴーニュへやってくるアメリカ人はあまりいない。1980年に、初めてブルゴーニュへ来た時、彼の情熱が開花。サバティカル休暇(長期休暇)をとり、1999年に収穫を体験するまで、年に数回この地を訪れることはすべてが初めてのことだった。彼は、ワシントン,D.C.とロンドンで政界ジャーナリストをしていたが、この経験後、いつどのようにヴィニュロンとして居を構えられるか、ということだけを自問していた。
その後、2003年に家族とともにこの地へ来て、2004年にワインの世界へ。そこではボーヌの農業高校にも通い、運よく幾人かの偉大なコートのヴィニュロンと出会う。Pre'meaux-Prissey(プレモー=プリセイ)のPatrice Rion(パトリス・リオン)、Chassagne-Montrachet(シャサーニュ=モンラッシェ)のJean-Marc Pillot(ジャン=マルク ピロ)、とりわけ彼らのお陰で、リスペクトの念、配慮を持ち、畑とワインの仕事をするということを学ぶ。畑の仕事から、ブドウの購入先、カーヴにおける全てのことに同じ注意を払っている。
また、ブドウ栽培においては、ブルゴーニュワインの全ての豊かさ、広がり、深さとは、テロワールからブドウを通じやってくると考える。出来るだけよい条件で、ブドウが栄養、ミネラル、限りないその変化を探せる状態にすることがヴィニュロンの仕事だと確信している。そのため、ドメーヌ デュブレールでは、この目的に到達するため、常に土壌とブドウをリスペクトし働いている。
現在、このドメーヌは小さい規模ではあるものの、ワインからすればそうではないといえる。特別を追い求めドメーヌを拡大しようとは思っていない。
栽培 リュット・レゾネ
栽培品種
自社畑面積
土壌
醸造 天然酵母で発酵。18ケ月樽(30%は新樽、アペラシオンによる)熟成後、瓶詰めに備え、澱引きを実施。
ワインは、瓶詰め前4〜8週間前にステンレスタンクでアッサンブラージュ。
清澄、濾過はしない。
|
|
|


●2008Savigny-les-Beaune 1er Cru les Peuillets Blanc |
サヴィニー=レ・=ボーヌ・プルミエ・クリュ・レ・プイエ・ブラン |
|
  

  
|


●2009Savigny-les-Beaune 1er Cru les Peuillets Blanc |
サヴィニー=レ・=ボーヌ・プルミエ・クリュ・レ・プイエ・ブラン |
|
  

  
|
【サヴィニー1級レ・プイエが!ACブルより安い!味わいも素晴らしいです!】
この20年近くに渡って一緒にテイスティングしている仲間が居る。最近は大分、一緒の機会も減っては来たが、それでも遠くからも集まって一緒にテイスティングする訳だ。15年ほどは年間20回以上、一緒にテイスティングして来たので、それぞれにかなり成長したと言える・・はずである。
しかし、仲間を悪く言うつもりは全く無いが、「クセ」みたいなのはそれぞれに有り、それを自分で認識できない人も中にはいる。いや、だからそれもその人の独自性でも有るわけだから、ある意味においてのネガティブさも、ソッチの意味ではポジティブになるので、それで良いとも言える訳。それがその人の良いところでもあるのだ。
例えば、どうしても人間は自分の好みに対象から受ける印象を当てはめてしまう傾向になる。ワインに近付けば、機会が多ければ、そうなるほどそのようになってしまう。だから、シャルドネだと聞けば、自分の舌や鼻を飲む前に、「好みの枠」にセットしてしまう訳だね。そこから外れるもの、もしくは不足するものについては、容赦無い態度になってしまう。自意識以上に許容の範囲が狭まってしまうのだ。
だから、直近、目先のことしか見えなくなる。プロのテイスティングであるなら、冬場の寒い時期の、やや冷え気味のコンディションだと・・そんな状況分析などをまずセットするべきなのに、ついつい自分の好みの枠をセットしてしまう。サヴィニーの白テイスティングだと判っているならば、サヴィニーとしての評価をすべきだし、価格が判っているのであれば、適正かそうでないかもすべきだろう。そして、直近のことだけでなく、どのように成長して行くのかを、自身の経験に照らし合わせて想像してみることだ。意識して、感じて、想像する・・それが出来なければ、ちゃんとしたテイスティングにはならない。だからそんな自分を省みれば、このサヴィニーがいかにお徳で、美味しいシャルドネかが判る。
いや、すみません・・いつもと違う調子ですが、このワインを扱うかどうかで結構揉めたんですね。もっとも、最初に提示された価格では、
「ちょっと・・できないな〜」
ということだったんですが、その後の調整でこんな価格が実現しましたので、全く問題ない・・というより、
「是非、扱わせてください!」
みたいなノリに変化しちゃってます。
2008年は、最初の仲間との2月のテイスティングでは、やや内向きなものの、味わいとしてはソリッドなサヴィニーのシャルドネを、とてもピュアに、そしてソリッドさの中に、ソフトな襞のある見事なテクスチュアも有り、余韻も綺麗なワインだと認識しました。
で、実は、その後も自身で1本、3月に空けています。この成長振りには嬉しくなってしまいました!若干強めだった酸は旨みに変化しつつあり、果実の風味が増え、膨らみを見せ、とても美味しい状況になってきたんです。この3月の暖かさが、人のバイオリズムも変え、ワインも促進したのだと思います。とても美味しいシャルドネです!
2009年は、2008年に比べると、若い果実味が多分に存在し、単純に、
「2008年よりも美味しいね・・」
と言うことだったんですが、もしかすると、少しずつ硬くなるかもしれない・・とも感じました。
冷ややかなサヴィニーのテロワールを見事に表したシャルドネだと思います。蜜は無いがピュアな白い果実、やや黄色い柑橘系・・エキスもじわっと出て来て素晴らしい味わいです。ラスト・チャンス!是非デュブレールの心に触れてみてください!超お奨めします!美味しいです!
|
|


●2008Chablis Grand Cru les Preuses |
シャブリ・グラン・クリュ・レ・プルーズ |
|
  

  
|


●2009Chablis Grand Cru les Preuses |
シャブリ・グラン・クリュ・レ・プルーズ |
|
  

  
|
【これもほぼ半額!!成長率の高いグラン・クリュ・プリューズです!!】
こちらもとんでもないプライスになったシャブリ・レ・プリューズ特級です。一流ドメーヌに比較しても全く引けを取らない仕上がりだと言えるでしょう。しかし、勘違いしないでくださいね。今すぐに飲んで、その素晴らしさが安易に判るのは2009年のプルーズでしょう。2008年の方は、この3月の暖かさの中で、バイオリズムが上昇しているとは言え、
「すっげ〜美味しい!」
と、脳幹直結で判るかどうかは微妙なところでは有ります。何故か・・。・・そう、前のコラムでも書きましたが、人間は「好みの枠を対象に当てはめてしまうから」・・です。それと、シャブリ・グラン・クリュ特有の事情も・・そうさせるんです!
レ・プルーズは、シャブリ・グラン・クリュの中においては、若いうちから結構まろやかな方だと感じています。レ・クロなどはもっと厳しいニュアンスが多い・・。しかも、シャブリ・グラン・クリュは、もろにキンメリッジ土壌に有り、石灰質が非常に強い訳です。まぁ、無理やりコート・ドールのピノ・ノワールに当てはめてみるならば、「ミュジニー」でしょうか・・。若いミュジニーは美味しいですか?
つまりは、多分にあるキンメリッジの石灰ミネラリティに要素が遮られる可能性が有ると言うことなんです。なので、飲み手とするなら、何とかその硬い「殻」を破る、テクニカル的な努力をするか、自身の感性を高めて、何とかその要素を取りに行くか、・・・もしくは、何とかワインにお願いをするか、成り行きに任せるか・・ですね。サヴィニーのコラムでは書いてませんが、そこの選択肢も想像できるかどうか、と言うことになります。美味しく飲みたいなら、テクニカルで勝負・・、要素を取りたいのなら、真摯にワインに向き合えば良い・・・けっして枠に当てはめずに・・です。
そんな厳しいことを言いつつも、どちらのヴィンテージのレ・プルーズも、ガッチガチの石ころでは有りませんので、要素を取ろうとすると結構簡単に取れるもの・・つまり、
「・・・あ、美味しい・・・あ・・この感じがキンメリか・・・あ、ちょっとバナナっぽい香りに・・熟しつつある柔らかな酸の柑橘系フルーツ・・お、しっかり蜜も出てきたし・・すっげ〜!」
みたいになるんですね。
シャブリ・グラン・クリュの最上部にあるレ・プルーズ・・。美味しいと思います。直近は2009年・・まだ何とか行けるでしょう!4月頃までかな・・それ以降は締まるかもしれません。2008年は閉じてましたが開いて行く傾向に有ると感じました!・・是非この機会に、ブルゴーニュのシャブリを・・・シャブリはブルゴーニュですよ・・最北ですが!・・是非飲んでみて欲しいと思います。激安です!
|
|
|
|
|
|
フランス■□ Domaine des Bois Lucas □■ロワール
ドメーヌ デ ボワ ルカ |
|
● 新井順子さんのドメーヌ・デ・ボワ・ルカの2009年キュヴェ・クニコが届いています。今回のクニコは・・もしかしたら、ボワ・ルカ最高の出来・・・だと思います。 |
|

●2009Cuvee Kuniko Touraine Rouge |
キュヴェ・クニコ・トゥーレーヌ・ルージュ |
|
  

  
|
【2009年は順子さんのワイン造りの集大成か?!素晴らしい仕上がり・・ちょっとびっくりしました!】
これほどふくよかでマイルド、集中した味わいのトゥーレーヌ・ガメイだとは思いませんでした。素晴らしい仕上がりです!
まぁ、順子さんも色々有ったようで、ドメーヌの経営も疲れていらっしゃるのかな・・と、思ってました。中々日本から離れられず、自分の意志通り、貫くことは難しかったと思います。そんな中で、よくここまで仕上げたな・・と言うか、
「デ・ボワ・ルカで最高の仕上がりなのでは?」
とさえ思ってしまいました。
この先もドメーヌ、やられるんでしょうか?・・雑音も聞こえてきますが、是非頑張って欲しいな、と思います。濃度がしっかり出た、集中した赤紫、エレガントな柔らかな石灰系ミネラリティ、瑞々しいジューシーさの中に、逞しい葡萄の魂と、順子さんの転んではただ起きない根性と、優しさとピュアさを感じます。美味しいです。ぜひ飲んでみてください。お奨めします!
以下は2008年のコメントです!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【2008年はこのキュヴェ・クニコが美味しい!】
ロワールもご他聞に漏れず、2008年の厳しい気候に翻弄されたのかな?と・・・思える状況ですね。やや南部のブルゴーニュとか、ローヌとかは、温暖化の恩恵で、50年前と比べると、むしろ良年と言えるほどでしょうが、ロワール中流〜下流は、緯度や地形の関係で恩恵が受けられない状況だったのかもしれません。(まあ、ロワール最上流域は悪くは無いように感じます。)
で、このキュヴェ・クニコ・・・、苦肉の策かスケジュールの都合か・・・(^^;;
いや、おそらくですが、スティルワインに仕上げるところ、発酵が長引いてしまって瓶詰めをどうしてもしなくちゃ成らなくなって、
「えいや〜」
とばかりに詰めてしまったら・・・しっかり目茶美味しい赤のペティアンに・・という流れでは無いかと推測しています・・(あはは・・・まあ、そうだろうと思って一応確認しましたら・・・「忙しかったのよね〜、スタッフの関係も有るし・・」と否定はされなかったようで・・・。あら、言っちゃ不味かったかな?)
・・・まあ、不思議なのは、結果的に余計な事をしなかったこと、なによりキュヴェが成りたいように任せることになったこと、そして発酵が長引いた、イコール、長期低温発酵をしていたこと・・・などで、凄く美味しいペティアンになったということなんですよ。
しかも、
「赤のペティアン」
ですよ・・。ロゼじゃあ無いんです。赤です。
まあ、これをペティアンのキッチリした定義に当てはめてしまうとアペラシオンがV.d.F. になっちゃったりするんで、やぶへびにならないように
「トゥーレーヌ・ルージュ」
なんでしょうね。
この赤ペティアン(・・・しっかり否定してないのはどうしたものかとは思いますが)、ベリーの奥行きの有る果実風味に愛らしい酸、充実したボディに、思いがけず結構滑らかな泡が、良いバランスなんですよ。
「ん・・・・(数秒経過・・・)・・・美味しいじゃん!・・・いや、美味しい!」
みたいな感じ・・お判りでしょうか。
まあ、是非ともこのスティルワインともペティアンとも知れぬ美味しいワインを飲んでみてください。・・・でも困るよなぁ・・・いまさら唄わないなんて言い出されてもなぁ・・・何とか唄わせるように持って行こうと、作戦を練っているnoisy
です(何のこっちゃ・・)お奨めします!
|
|
|
|
|
|
フランス■□ Domaine Denis Mortet □■ ブルゴーニュ
ドメーヌ ドニ モルテ |
|
● 悪夢のようなドニ・モルテ死去のニュースから何年経ったのでしょうか。夢物語のような1999年、2000年のクロ=ヴージョやシャンポー、ラヴォー・サン=ジャックを、どうしても思い出してしまいます。
現在は息子さんのアルノーさんが継いでおり、自身のスタイルを模索しているんじゃないかな・・と思っていましたが、色々有りまして、素直な入手が出来ませんでした。
今回は正規ですがもうバック・ヴィンテージですね。かなり少量ですが、気になっていましたので村名を飲んでみました!
|
|

● 2008Gevrey-Chambertin 1er Cru Lavaux St.-Jacques |
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・ラヴォー・サン=ジャック |
|

再入荷!こちらは正規では有りませんがコンディションはとても良いです!
|

● 2008Gevrey-Chambertin |
ジュヴレ=シャンベルタン |
|

|

● 2008Gevrey-Chambertin Vieilles Vignes |
ジュヴレ=シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ |
|

|

● 2008Gevrey-Chambertin 1er Cru les Champeaux |
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・レ・シャンポー |
|

|
【なるほど!頑張ってるね!若き日のフーリエを思い出す深みです! 】
醸造と言うのは実に難しく、自身の年齢との関係で、どんなに頑張っても半世紀、つまり50回しかチャンスは無いのですね。普通は30回ちょっとで隠居でしょう。その中で、畑との対話、葡萄とのやりとりを覚え、自分を成長させることで、次の造りに生かし、より良いワインに仕上げて行く訳です。
そこには、確固たる理念、きちんとしたビジョンが必要です。けれど、聞く耳を持たない生産者は、いずれ廃れてしまいます。
ドメーヌ・ドニ・モルテを継いだアルノーが、ドメーヌ・アルノー・モルテと名称を変更した時に、きっと自身のスタイルの完成を確信するのでしょう。ちょうど1990年代のジャン=マリ・フーリエを見るような清冽な味わいを感じました。
親父は果実味しっかり充実タイプのジャイエ系でしたが、アルノーはエキス系バランス系です。まだ迷いは有るのかな?と感じますが、仕上がりは良いですね。フーリエのような、濡れたエキスのイメージに、過熟しすぎないキレイさと、奥底のワイルドさが有ります。
今回は村名のみのテイスティングです。ドニ・モルテは仕入れが難しいんですよ・・・。なので、飲み切れませんが、再びライジング・サンとなるに違い無いドメーヌを発見できた気持ちです。
また、シャンポーとラヴォーの1級畑は別格です。この2つだけは別にリリースしているようですが、ドニの時代にリューディを名乗ってリリースしていたアン・シャンなどの村名はV.V.、シャンポネなどの1級は単にプルミエ・クリュとまとめてリリースしているようです。フーリエも今回、2008年のシャンポーが手に入りましたので、比較するのも面白いでしょう?
また、ラヴォー・サン=ジャックは名品とも言える素晴らしい味わいでしたので、2000年前後にはnoisyも何とか入手して随分と販売しました。懐かしいですが・・2本しかないんで・・すみません。是非とも新生ドニ・モルテ2008年、ご検討ください!お奨めします!
|
|
|
|
|
|
フランス■□ Maison Philippe Pacalet □■ブルゴーニュ
フィリップ パカレ |
|
● 大変にお待たせしました!2011年のフィリップ・パカレ、前半戦をご紹介します。一昨年よりフィリップ・パカレのエージェントさんが2軒に分かれたため、3回ほどご紹介するようになるかと思います。
今回のフィリップ・パカレ2011年は、テラヴェールさんの扱いです。テラヴェールさんは6月に残りの赤ワインを輸入するようになると思いますし、野村ユニソンさんは春に一気に輸入するのかな?・・いずれにしましても、全てのキュヴェをテイスティングする予定です。
今回の前半戦、2011年ものは、
全16アイテム全てのテイスティングをさせていただきました。
●ブルゴーニュ・ピノ・ノワール
●ブルゴーニュ・ピノ・ノワールV.V.
●ペルナン=ヴェルジュレス
●ブルゴーニュ・アリゴテ
●シャブリ・ボーロワ
●ニュイ・サン=ジョルジュ・ブラン
●モンテリー・クロ・ゴーテイ
●サン=トーバン・アン・ルミイィ
●サン=トーバン・ミュルジュ・デ・ダン・ド・シアン
●ムルソー
●ムルソー=シャルム
●ムルソー=ペリエール
●シャサーニュ=モンラッシェ
●ピュリニー=モンラッシェ
●ピュリニー=モンラッシェ・レ・シャンガン
●コルトン=シャルルマーニュ
奇跡的な仕上がりになった2010年のパカレでしたが、2011年は・・・
「赤白とも失敗無く、総合的に良く出来た。しかし白ワインは、格上のクラスに物足りなさを感じる、早飲みヴィンテージ」
と言えるでしょう。
赤ワインの3アイテムについては、それぞれしっかり出来ていて、後半戦が愉しみに思える仕上がりです。ただし、いくら美味しいとお奨めしても売れないペルナン=ヴェルジュレスについては仕入れませんでした。
白ワインの下級クラスは、バランスがとても良く、早熟で、爽やかに、比較軽く、美味しく飲める仕上がりでした。アリゴテはエレガントな仕上がりですし、いつも美味しいサン=トーバンはアン・ルミイィを選択、シャブリはヴォー・リニョーが2011年、リリースが無かったのが残念、モンテリーもそこそこ美味しかったです。
しかしながら、飲み手としてもポテンシャルを求めてしまう上級クラスには、残念ながらポテンシャル不足を云わざるを得ません。兎に角・・・残念ながら「薄い」です。糖度不足で、しかし酸度のレベルが適正なので、美味しくは飲めるが・・・・「とても美味しい!」とは云えません。
その中でも白眉の出来がピュリニーのシャンガンと、やはりコルトン=シャルルマーニュでした。シャン・ガンはファースト・リリースですが、仕上がりもリッチで、一瞬、
「おお!」
と声が上がったほどです。
コルシャルも飲むには早いですが、さすがにグラン・クリュの実力です。しかしながら例年には及びません。それでも、5年ほどでおいしく飲めるようになるはずなので、ある意味、ラッキーなのかもしれません。
今回ご紹介するワインは少量ですが、どれもnoisy的にお奨めできるものだけを選択しています。赤はどれも美味しく、白は厳選したので美味しいんです・・・。まぁ、2011年、特に白は注意が必要かな・・・もしくは、パカレのようなネゴスにとっては、とても厳しいヴィンテージだったのかもしれません。はやり、生産者の言葉は半分に聞く必要がありますね・・ご検討ください。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
フィリップ・パカレはボジョレー出身で、代々続く栽培・醸造家の家系で育ち、自然派ワインの父故マルセル・ラピエールを叔父に持つ家系です。ブルゴーニュ・ディジョン大学で醸造学を学んだ後、2年間自然農法団体で働き、1991年からはヴォーヌ・ロマネの生産者プリューレ・ロックの元で10年に渡って醸造責任者を務めました。その後は2001年に自身のネゴシアンを立ち上げ、初ヴィンテージをリリース、現在に至ります。現在は9.5haの畑と契約を結び、年間約5万本を生産しています。
■太陽と酸に恵まれたバランスの良い年
byフィリップ・パカレ
「私にとって2011年は質も量も申し分無い天国の様な年だった」乾燥した冬の後にやや雨が多く寒い春が続いた。その後は夏と秋は順調に天候に恵まれた。収穫は例年よりも随分と早い8月28日より開始。日照時間も十分でフェノール類の熟度がしっかりと上がった。2009年に近い年だがよりフレッシュな酸が残り何よりもバランスが良い。リリース直後から飲みやすいヴィンテージに仕上がった。
“天然酵母”ワインに「個性・典型」をもたらす要素
フィリップ・パカレが理想とするのは、それぞれの畑が本来持つ「個性・典型」(=AOC)をワインに表現する事。その役割を演じるのがなによりも“自然酵母”であると考える。“自然酵母”を殺してしまう除草剤や殺虫剤を撒かないビオロジック栽培にこだわるのもそれ故である。土地毎の独特の風味やその年のワインの特徴は、その土地に宿る酵母が造りだすもの。つまり昔ながらの伝統的な農業方法をとり微生物や昆虫がたくさん住みついた「活性化した土地」から収穫した葡萄にこそ、畑に個性をもたらす“天然酵母”が生きていると考える。醸造中に亜硫酸を一切添加せず、瓶詰め前にのみ極少量を加えるのも、発酵前の“天然酵母”を殺さない為なのである。
「僕らがやっている事は、全て科学的に説明できる」
また土壌の鉱物(マグネシウム・鉄などの微量元素)構成からくるミネラルもワインに土地毎の個性を与える要素のひとつである。根から吸収した複雑なミネラル分がその土壌のサインとして、ワインの中に現れる。「鉱物の豊富な土壌から“天然酵母”で作られた我々のワインは、より自然に体内に吸収される。まさに自然のスポーツ飲料だよ。」 |
|


●2011Bourgogne Aligote |
ブルゴーニュ・アリゴテ |
|
  

  
|
【何年ぶりか!!再度造るようになったアリゴテです!】
ブルゴーニュらしいエレガントさを持ったアリゴテです。今回はヴィレーヌさんんちの2010年ブーズロンもご紹介させていただいてますが、やはりブルゴーニュの方がエレガントさが際立ちます。(ブーズロンの方が太いですね。)とても良い出来です。 |
|


●2010Saint-Aubin 1er Cru En Remilly |
サン=トーバン・プルミエ・クリュ・アン・ルミイィ |
|
  

  
|
【総合的な評価は第一位!旨いです!】
価格的なものを入れると、このアン・ルミイィがトップになりますね。エレガントで、リッチさも有り、中庸でバランスが良いです。例年よりも早く熟すヴィンテージでは有りますね。
昨年の、2010年では、アン・ルミイィよりもミュルジュの出来が素晴らしかったんです!でも2011年は日照が物を言ったのでしょう。こちらはかなり良いバランスです。2011年のパカレ白、何かひとつ欲しいと思いましたら、このアン・ルミイィをお奨めします!
|
|

●2011Corton-Charlemagne Grand Cru |
コルトン=シャルルマーニュ |
|
  

  
|
【美味しいですが・・・早熟型の仕上がり!!】
例年のように凄いポイントを付けたくなるような仕上がりでは無いですが、それでも惚れてしまう要素をしっかり持っています。さすがだな・・と思いますが、2010年や2009、2008年には及びません。その代わり、5年ほどでしっかり美味しくなると予想されますので、却って良いと思われるかもしれません。ご検討ください。
|
|
|
|
|
|
フランス■□ Domaine Amiot-Serville □■ブルゴーニュ
ドメーヌ アミオ=セルヴェル |
|
● お久しぶりのアミオ=セルヴェルです。大好きな造り手さんの一人なんですが、これも訳有って普通に入って来なくなってしまいました。 |
|


●2008Chambolle-Musigny 1er Cru les Amoureuses |
シャンボール=ミュジニー・レ・ザムルーズ |
|
  

  
|
【アミオ=セルヴェルのザムルーズ!銘品だと思います!】
アミオ=セルヴェルさんのトップ・ワインのひとつ、レ・ザムルーズです。シャンボールのワインというのは基本的に硬いです。さらにはレ・ザムルーズは華やか系で、イチゴやラズベリーと言った赤・紫の小果実に様々な花束をトッピングしたような香りが嬉しいんですが・・・これもご他聞に漏れず硬いんです。
石灰の成分が多いのが、その原因かな?と理解しています。ですので、ワインのご機嫌を伺いながら、
「もうそろそろ・・いいかなぁ?」
「いい加減にお願いしますよ!」
ぐらいなノリで気長に待ってくださいね。土っぽいだけのレ・ザムルーズでは無いはずです!
|
|
|
|
|
|
フランス■□ Domaine Francois Mikulski □■ブルゴーニュ
ドメーヌ フランソワ ミクルスキ |
|
|

●2009Mersault-Goutte d'Or 1er Cru |
ムルソー=グット・ドール・プルミエ・クリュ |
|
  

  
|

●2009Mersault-Genevrieres 1er Cru |
ムルソー=ジュヌヴリエール・プルミエ・クリュ |
|
  

  
|
【少なくて申し訳有りません!】
余り数が購入できなかったので、価格勝負で売り切りに出ようかと・・・(^^;; 一昔前、ワイナートさんの高評価で、一躍有名になったミクルスキーです。飲めないので詳細コメントは止めておきますが、綺麗な石灰系ミネラルが適正な分量で、とても綺麗なムルソーを造る人です。厳しいミネラルにならないのが不思議と言えば不思議でした。今は違うかもしれませんけど!
○MEURSAULT GOUTTE D'OR / MIKULSKI / 2009 /
プルミエ・クリュの「グット・ドール」。
粘性に富み、豊かで長いアフターが楽しめるという畑ですが、熟成させることで、ますます複雑さが増し、ムルソーの真骨頂が味わえる逸品です。
○MEURSAULT GENEVRIERES / MIKULSKI / 2009 /
ムルソーの中で特に有名な3つのプルミエ・クリュのうち、「ジュヌヴリエール」はペリエールやシャルムに比べ、繊細でしなやかなエレガントさが特徴の畑です。 |
|
|
|
|
|
|
フランス■□ Domaine des Croix □■ブルゴーニュ
ドメーヌ デ クロワ |
|
● 元々は、ドメーヌ・デュシェをそっくり購入したようですね。デュシェの、ほのぼのとした土っぽいボーヌのワインとは雲泥の差を感じてしまいます。
また、昨今は、このデ・クロワの評判が鰻登りになっていまして、お問い合わせの非常に多いワインです。ツイッターで、全部では無いにせよ、テイスティングしているワインの写真を公開しているんですが、デ・クロワを出すと反応がかなり有るんですよね。
実際、飲んでみると、実に美味しいし、好印象をもたれるはずです。今回は、レアものを含んだ上級キュヴェと、数が全く無いACブルゴーニュをご紹介します。
|
|

  
●2010Beaune 1er Cru les Bressande |
ボーヌ・プルミエ・クリュ・レ・ブレッサンド |
|
  
  
旨いです!
|
【ブレッサンドの高質さを堪能できます!お奨めです!】
2010年のデ・クロワです。実は村名ボーヌは、ヌーボーから年末への超忙しさの中で、ついボヤボヤしてるうちに無くなってしまったようです・・・楽しみにしてた方!申し訳有りません。
2009年のデ・クロワは、とても大きな構造の造りで、素晴らしいとは思ったんですが、アルコール分の高さから、熟成を必要とするタイプになっていました。2008年もののエレガントで艶やかなスタイルとは異なり、収穫を通常通りに行った結果、糖分の高さからアルコール分が出たのでしょう。2010年は最終的にはとても良いヴィンテージになったので、
「ん・・?デ・クロワの2010年ものは2009年に近いかな?」
と予想していた部分も有り、出足が遅くなった感も有ります。
一面の紫。重厚さ、伸び、申し分ない。中域の盛り上がり、重量感、アルコール分のマッチョ感。壮大な構成だ。繊細さは奥に、力強さが前面に出ている。完成度が高い。
どうなんだろう・・・デ・クロワでは、このように強いスタイルのワインを望んでいるのかな?確かに完成度が高く、とても美味しい。レ・ブレッサンドの紫の個性も有る。ただ、やはりもう少しエレガンスを前面に持ってきた方が、少なくとも
noisy の好みでは有るかもしれません。
今飲んでも充分に美味しく、4〜5年すると、実に綺麗で壮大なボーヌ・レ・ブレッサンドになるでしょう!個人的にはあと0.5度〜1度、アルコール分を下げるような収穫期にしてもらった方が、もしくはそうなるようなエルヴァージュが良いけれど・・。みなさん、いかがでしょうか?是非ご意見をお聞かせ下さい。とても美味しいが、noisy
には少し強いです。 |
|
|
|
|
|
フランス■□ Domaine Coche-Dury □■ブルゴーニュ
ドメーヌ コシュ=デュリ |
|
● コシュ=デュリです。もう・・白は長いことご案内できずにいますが、仕方ない状況です。でも赤も・・美味しいです・・ |
|

  
●2008Brougogne Aligote |
ブルゴーニュ・アリゴテ |
|
  
  
|
【コシュ=デュリの白!】
昨年のお正月に、当方でお求めになられたお客様たちとご一緒させていただき、コシュ=デュリの1997年ムルソーを飲ませていただきましたが・・
「いや〜!・・呆れるほど素晴らしかった〜!」
です〜!
「これで村名ムルソーだからな〜・・・」
というのが皆さんの印象・・でした。煌く酸、質感、ムルソーを飲んでいるというより、やはり、コシュ=デュリを飲んでいる感に包まれた瞬間でした。
1990年前半頃は、
「コシュ=デュリはアリゴテで充分!」
みたいな、半分諦めムードが入った言葉も言われていました。アリゴテが3〜4千円でしたが、充分にコシュ=デュリを感じさせてくれたから・・です。
今回はグレートな2000年のムルソーと、近年ものの2008年アリゴテです。高い、安いは言っても仕方が無いでしょう・・。正規で貰えるシュチュエーションも有りましたが、
「コシュ=デュリ数本に判らんものが何百本も付いてくる計算!」
になるのでお断りしたことも有ります。それなら若干高くても、質の良いブローカーから購入した方がお客様に迷惑が掛からないからですね・・。無理にお奨めはしません・・ご検討くださいませ。 |
|

  
●2009Auxey-Duresses Rouge |
オーセ=デュレッス・ルージュ |
|
  
  
|
【オーセ=デュレッスとすればやや高いが、コシュ=デュリとするなら安い!】
丁寧な仕事でハツラツとした酸の旨みがキラキラ輝く・・。そんな言葉がピッタリ合うようなコシュ=デュリのワインです。白だけでは無く、赤も貴重ですが、白みたいなプレミア価格にはなっていないので、リーズナブルな価格で見つけたら即購入です。
2009年ですので今は硬い時期だと思います。2〜3年は寝かせて欲しいな・・。ご検討くださいませ。安いと思います。
|
|
|
|
|
|
フランス■□ Domaine Olivier Jouan □■ブルゴーニュ
ドメーヌ オリヴィエ ジュアン |
|
● オリヴィエ・ジュアンの2010年をご紹介します。素晴らしい出来栄えだった2009年・・・。運転資金取得目的の利益度外視プライスを付けるどーしようも無いネットショップに叩き売られていて、とても販売は苦労してました。素晴らしいワインなのに、結局造り手を育てる方向には中々向かわない、申し訳ないドメーヌでしたが、2010年は40%も収穫減、どーしようも無いショップには余り行かなくなることを望みます。
どーしようも無いショップさんは運転資金を得る目的ですから、都合マイナスにならなければ良いし、経費なども出来るだけ掛けない方向になってしまいます。釣った魚に餌をやらない的な考えなのでしょう。コンディションが良いはずもなく、結局は造り手の評価を下げる方向に動きます。お客様にとっては安い方が良いのは事実・・しかし、安すぎるのは何かしらの問題が有ると考えるべきでしょうね。ですので、そういうショップさんに流すならもう買わない・・と言うことも有りますよ。
まぁ、そうは言いながらも入荷数でアイテム当たり1ケースに満たない数量しか無いと、さすがにnoisyも飲むわけにも行かないので、どーしようも無いショップと大差無いと言われても返す言葉が有りませんが、素晴らしいヴィンテージになったと思われるオリヴィエ・ジュアンの2010年を、取り合えずはご紹介できたことに安堵しています。少ない年は、例年以上に、収穫減以上に減らされるものです。毎年、出来るだけ飲んでご紹介してきましたが今回は申し訳有りませんがリアルのポイントでのご紹介になります。
 |
ジュアン家はモレ・サン・ドニに長く続く家系です。1999年、当時26歳だったオリヴィエ・ジュアンは、曽祖父が創業したこのドメーヌを継承して本格的に自社ビン詰めを開始しました。 |
醸造所は気温の低いオート・コート・ド・ニュイのアルスナン村にあります。清潔に手入れが行き届いた彼のカーヴには醸造設備や樽が効率的に配置され、不自然な温度管理等をせず極めてナチュラルなワイン造りを実践しています。
また、ドメーヌ継承後直ちに独学でビオロジー栽培を開始し、最短の3年後に厳しいエコセール認証を勝ち取りました。ブルゴーニュ地方は、ちょっと雨が降ると翌日の畑を見るのが怖いほどビオ栽培は難しいところですが、「できるだけ畑にいて、問題が起きそうになったら即対処します」。その言葉通り、たとえ土日の雨の日でも、モレの畑を通りかかれば、ただひとり黙々と働く彼にしばしば会うことができます。
「趣味は仕事です」真面目一筋。(しかし、来日時に一緒にカラオケに行った時は相当羽目を外してくれました)。
近隣の村々に比べて不遇な時代が長く続いたモレにも、ついに彼のような新世代の造り手が現れる日が来ました。 |
所在村 Arcenant
醸造家 Olivier Jouan
所有畑面積 8.5ha
ドメーヌ継承年 1999年
栽培における特記事項 ビオロジー(1999年から。Ecocert認証)
醸造における特記事項 天然酵母のみで発酵、澱引きはビン詰め前に1回のみ、SO2の使用は最小限
販売先 フランス国内80%(個人のワイン愛好家、ワインショップ)、輸出20%(スイス、カナダ、アメリカ、日本)
掲載実績のある海外メディア 「Guide Hachette」、「Bourgogne Aujourd'hui」
参照できる日本のメディア 「リアルワインガイド ブルゴーニュ」(堀晶代著)P31、「リアルワインガイド」第14号P54とP62 |
|
|
●2010Morey-Saint-Denis Clos Solon |
モレ=サン=ドニ・クロ・ソロン |
|
  
|
【美味い!・・・なんで売れんのかねぇ・・!】
昨今は、お茶もペットでビールも缶、ボージョレ・ヌーボーもペットで1本500円しない・・・そんなことが当たり前のの世の中になってしまいました。お茶は急須で入れるものだったし、ビールは瓶で・・飲んだら持っていってもらう・・実にエコロジーだった時代が昭和だったのかもしれませんね。麦茶もしっかり煮出して遠足に持っていったものですが、今じゃ、良い所、パックになったのを水に浸して置くのでしょう。まあ、エコロジーかもしれませんが、余分なエネルギーと資材を使っています。
今まではそれでも済んだかもしれませんが、これからは地球規模で考えないといけませんね。1000円のものが500円で買えるようになったと喜んでいて良いのでしょうかね・・・。廻り回って、結局自分の首を締めてしまっているの気が付きませんかね。かのギリシャはその昔は、奴隷に働かせる世界でしたが、近代になって奴隷がいなくなっても同じ様にやっていて、現状が有るんじゃないかとさえ思ってしまいます。(あくまで私見です・・日本だってほんの百数十年前は刀を持ってチャンバラやってた訳ですから・・)ワインの博覧会に行くと、決まってギリシャのブースは誰もいません。9時に開場して飲み始め、11時に昼食に出かけてまた飲み、2〜3時に帰って来て裏で寝ていたそうです。
「・・・一体・・何しに日本に来たんじゃ!」
・・・まあ、日本も仕事という意味で無く、戦後のアメリカ人的急ごしらえ個人主義がギリシャと同じ様な目に遭いはしないかと・・危惧している次第です。で、オリヴィエ・ジュアン2010年です。滅茶苦茶旨いので・・買ってください。
こちらはモレの村名です。1級のような要素の粒の立った感じは有りませんが、紫の充実した果実に、僅かに赤い実が入り、濃厚ながらシツコク無く、しっかり膨らみ、綺麗な余韻を残します。・・・・何の不自由が有ろうか・・。これで充分じゃ無いのか?と思わせる仕上がり具合です。どこぞのシャンボールの造り手の硬〜いモレ1級より数倍旨いはずです。是非ご検討ください!
クロ・ソロンは国道沿いのモレ・サン・ドニ村側中央部の優良区画。0.25ha。平均樹齢25年。新樽比率30%。 |
|
|
|
|
|
|
フランス □■ Sylvain Saux ■□ ローヌ
シルヴァン ソー |
|
● さあ、ここからもボージョレではなく、他の地域に移動します。南仏はリムーのペジゴ、シルヴァン・ソーのヴァン・ヌーボーをラシーヌさんが初めて輸入することになりました!
一体どんなヌーボーになるのか・・かなり楽しみです!量はとても少ないです。ある意味、とてもレアです!
【生産者説明】
「南仏のヌーヴォー、ラシーヌはもうやらないのですか」と、何人かのお客様からご質問をいただいておりました。かつて、フラール・ルージュのジャン・フランソワ・ニックに、ヌーヴォーを造ってほしいと依頼して誕生したのが、真っ赤なラベルの2005年「オクトーブル」。ジャン・フランソワとの取引をやめたことで、2008年から南仏のヌーヴォーはストップしていました。が、天候に恵まれることが多く、収穫も早い南仏では、健康に実ったブドウならば、ヴァン・ナチュールに適した、チャーミングなヌーヴォーができるはずです。
そこで、問題は・・・誰に造ってもらおうか?果実味がたっぷりあり、ミネラルもしっかりあって、遊び心に富んだスタイルに仕上げられるヴィニュロンは?
|
いました、いましたシルヴァン・ソーです!
かつて「ペシゴ」の名前でユニークなモーザックやシュナン・ブラン、個性あふれる赤ワイン、チャーミングかつグリップのあるロゼを造ってきた、あのシルヴァン・ソーです。問題は、いい時は素晴らしいのですが、首をかしげるような、「どうやってこれを販売できるか?」と悩むこともしばしば。仕入れたり、やめたりとしているうちに、ドメーヌの所有は変わっていました。でも、今でも醸造は続けているということなので、赤ワインと白ワインのヌーヴォーを造ってもらうことになりました。もともと微発泡で残糖を少し感じるスタイルのワインを造っていましたから、きっと素敵なヌーヴォーに仕上がってくると思うと、わくわくします。今年のヌーヴォーに、新しい南仏の新酒を、お楽しみください。
【土 壌】
粘土石灰質
【品 種】
白ワイン/ シャルドネ(樹齢25年)、ソーヴィニョン・ブラン
赤ワイン/ カリニャン(樹齢50年)、グルナッシュ(樹齢20年)
※商品名、エチケットは、現時点で未定となっております。
|
|
|


●2012Tout beau, tout neuf. Vin Nouveau Rouge Vin de France |
トゥ・ボ・トゥ・ヌッフ・ヴァン・ヌーボー・ルージュ ヴァン・ド・フランス |
|
  

  
カリニャン(樹齢50年)、グルナッシュ(樹齢20年)
|


●2012Tout beau, tout neuf. Vin Nouveau Blanc Vin de France |
トゥ・ボ・トゥ・ヌッフ・ヴァン・ヌーボー・ブラン ヴァン・ド・フランス |
|
  

  
シャルドネ(樹齢25年)、ソーヴィニョン・ブラン
|
【ラシーヌさんのヴァン・ヌーボー2012は、南仏のシルヴァン・ソー!】
ロワールのヌーボーは、仕上がりがどうやら間に合いそうも無い・・・じゃぁ・・南仏で、造りの上手い人に頑張って貰おう・・そんな魂胆で白羽の矢が立ったのが、ペシゴのシルヴァン・ソーでした!マイナーなアペラシオンだったためと、ユーロ高で苦労したんじゃないかと思いますが、とてもナチュラルなワインを造る人です。
何せ、まだ、ワイン名も決まってないと言う事で、当然ながらエチケット(ラベル)も無し!仕方が無いので急遽こちらも手造りのエチケット風のものを贋作しましたよ!
リムーは、コルビエールよりも内陸側、カルカソンヌの南に展開する地域ですので、ロワールなどに比べるとかなり天候には恵まれています。品種もかなり色々で、シュナン・ブランやシャルドネ、モーザックなどに加え、ボルドー品種もあると言う、ある意味、ブラインドテイスター泣かせの地域なんですよね。これが出てきたら、まずピッタリは当たらない・・。
「ん〜・・南仏・・かな?」
が、最高の答えかもしれません。しかし、色んな品種が造れると言う事は、それだけ豊かな個性を実らせることが出来る土地・・と云うことになります。
大岡さんのヴァン・ヌーボーと対決する感じになりましたが、価格帯もほぼ一緒、これは面白いんじゃないかと思いますがいかがでしょう?量的にはかなり少ないです。最初の年は少なくとも頑張りますから・・ティエリーもそうだったし!期待できると思います!お早目にどうぞ!
ワイン造りに情熱をかける、若いヴィニュロン、シルヴァン・ソー。父から継いだリムーの畑をビオディナミに転換、腕も確かな才能にあふれた若者です。シャルドネ、シュナン、モザクの白ワインは、ぎりぎりまで完熟を待って、辛口から甘口まで、思うまま自在に素敵なワインを造り上げます。残糖は、やや多く、?時には熟成中酸化がすすみ、複雑だけれど癖のある味わいになる場合もあります。アリカンテやカリニャンで造る赤にはジャムのような風味を感じさせます。彼の畑の樹は生命に満ち溢れ、ワインの香りは自然に満ちています。彼のようなすばらしいワインを造るには、経験、直感と時間をかけたワイン造りが成功のキーです。 |
|
|
|
|
|
|
フランス■□ Domaine Vincent Legou □■ブルゴーニュ
ドメーヌ ヴァンサン ルグー |
|
● 初めてのヴァンサン・ルグーです。購入してみたら結構素晴らしい・・・飲んでみてください!
 |
アンリ・オーディフレッドがロマネ・コンティとラ・ターシュの栽培を担当していた頃、主にグラン・エシェゾーとエシェゾーの栽培を担当していた同僚の名を、ヴァンサン・ルグーといいました。
いずれも生涯にわたってDRC社に勤務した祖父ジェラール、父ジャッキーに続き、1998年に丁稚としてDRC社入りした彼は、栽培から醸造、熟成、出荷まで幅広く従事した後に正社員となり、オーディフレッドと並ぶ若手のエースとして、グレート・ヴィンテージ2005年のぶどう栽培などを全うしました。
2006年、都合8年間務めたDRC社を退社した彼は、ヴォーヌ・ロマネ村から畑を上がった隣村コンクールに所在する実家のドメーヌに戻って土壌改良などを行った後、2008年、正式にドメーヌを継承して本格的に自社ビン詰めを開始。 ここに、「ドメーヌ・ヴァンサン・ルグー」が誕生しました。
|
翌年からビオロジー栽培への切り替えを開始し、2010年から完全ビオロジー栽培となりました。
「栽培も醸造も、除梗率や新樽率などを除いて、基本的にはDRCでやってきたことをそのまま行っています。最も大事なことは、observation(オプセルヴァシオン/観察)。すべてにおいて、自分の目で見て確認するということです」。
理想とするワインは、「エキスがたっぷりと抽出されていて、かつ、濃くなく上品なワインです」(以上、ヴァンサン・ルグー)。
尚、親子3代にわたって勤めたDRC社との人的関係は今も深く、同社オーナーのオベール・ド・ヴィレーヌ氏、醸造長で元上司のベルナール・ノブレ氏も、年2回、連れ立って彼のドメーヌを試飲に訪れ、「価値ある助言」をしてくれるそうです。 |
所在村 Concoeur
醸造家 Vincent Legou
所有畑面積 12.5ha
ドメーヌ継承年 2008年
栽培における特記事項 2009年からビオロジー栽培への切り替えを開始し、2010年から完全ビオロジー栽培(2012年ECOCERT認証予定)
醸造における特記事項 白は除梗せず、赤は100%除梗する。天然酵母のみで発酵。ステンレスタンクによる清潔な醸造。赤ワインは無清澄
販売先 販売を開始したばかりで、ヨーロッパの個人のワイン愛好家がほとんど。フランスのレストラン、ワインショップ
掲載実績のある海外メディア 「Guide Hachette」、「La Revue du Vin de France」、「Bourgogne
Aujourd'hui」 |
|
|

  
●2010Bourgogne Hautes-Cotes de Nuits Rouge les Beaux Monts Lussots |
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ルージュ レ・ボーモン・リュゾ |
|
  
  
|
【お〜!清々しい冷涼なオート=コートのピノ・ノワールにヴォーヌ=ロマネのトッピングが!】
名前を見たときからそうじゃないかと思っていたんですが、確かめて購入した訳じゃ無かったので、ちいと不安も有ったんですね。
まあ、わざわざ、「レ・ボーモン・リュゾ」なんて付けてるんだから、きっとヴォーヌ=ロマネ1級のレ・ボーモンの上部に有るオート=コートの畑なんだろう・・と思った訳です。 まあ・・エージェントさんの資料をちゃんと読みさえすれば、しっかり書いてあったはずではありますが!
味わいは、きれい系65%に果実味系35%を加えたようなハイブリッド型です(・・・判るかな〜?)。冒険することはおそらく無いが、失敗する前に手を打てる器量をお持ちの方なんでしょう。
高温で沸かしてしまえば基本綺麗なエキス系になるが、美味しく飲めるように成るには時間が掛かる・・じゃぁどうする?・・
その変の考察がきちんと出来ていて、様々な対処も出来るのだと思います。美しい果実に、ヴォーヌ=ロマネ風の皮革やスパイスのニュアンス、エシェゾー風のややドライな粘土のニュアンスがきっちりトッピングされています!これは中々の仕上がりだと思います。
「ほれ〜・・どうだ〜?・・旨いだろ〜?・・俺、DRCで仕事してたんだぜ!」
みたいなニュアンスは感じられませんでした。謙虚で、おだやかな、現実を知りつつ進歩しようとする青年なのかなと思います。今後も要注目!是非ご検討ください!
この2.26haのモノポール畑は、Vosne-Romane'e 1er Cru Les Beaux Monts (Hauts)
から北西方向に斜面を上がり、雑木林の一角を超えてすぐのところにあります(ヴォーヌ・ロマネ村との境界に接するフラジェ・エシェゾー村内)。樹齢は約30年。大小の石に覆われた粘土石灰質土壌で、豊かなコクのあるワインとなります。新樽20%、1〜5回使用樽80%で16ヶ月間熟成。
|
|
|
|
|
|
|
フランス ■□ Domaine Alice et Olivier de Moor □■ ブルゴーニュ
ドメーヌ アリス エ オリヴィエ ド ムール |
|
● アリス・エ・オリヴィエ・ド・ムールの2010年が到着です。ネゴスの「ル・ヴァンダンジュール・マスケ」も同時リリースです。
 |
Bourgogne
Alice et Olivier de Moor
アリス・エ・オリヴィエ・ド・ムール
地区 シャブリ
造り手 アリス・エ・オリヴィエ・ド・ムール
アリスとオリヴィエのカップルが作る、素晴らしいシャブリを1996ヴィンテッジから紹介してきたが、年をおうごとに彼らのスタイルはよりヴァン・ナチュールに向かって完成度を高めている。2000年ですでに、『ワイン・アドヴォケイト』で格付けのないシャブリとしては異例の高い評価を獲得。2002年ヴィンテッジにおいては、その年がシャブリにおいて稀な良年であっただけでなく、彼らがスタイルを完成したことにより、これまでで最上のワインとなったといえる。
ヴァン・ナチュールに向かっていったのには、面白い裏話がある。
2000年、ニューヨークにクルトワやクロ・デュ・テュ=ブッフ を輸入しているヴァン・ナチュール専門のインポーターが、このドメーヌの近くに引っ越し。そのインポーターとオリヴィエが親しくなり、まもなくクルトワの実家が近くにあることをとおして、クルトワとオリヴィエの交流が開始する。
2002年、アリス&オリヴィエは、酸化防止剤非使用で醸造し、ノンフィルターで瓶詰め。
2003年、パリのレストランでヴァン・ナチュールの造り手が集まり、レストラン向けの試飲会を催した際、新しいスタイルで出発したアリス&オリヴィエ・ド・ムール のワインはアリゴテ、ソーヴィニョン・サンブリをはじめいずれのキュヴェもレストラン関係者たちから大絶賛を受けることとなった。
|
 |
自社畑面積 6ha
醸造 収穫手摘み、樽発酵(10年物の古樽)、シュール・リー熟成、ノン・フィルター、ノン・コラージュ、So2はサン・スーフルのキュヴェ以外、瓶詰め時に少量使用。 |
|
|
■2010年 アリス・エ・オリヴィエ・ド・ムール
2010年のアリス・エ・オリヴィエ・ド・ムールは、最高の仕上がりになりました。どのキュヴェも滅茶苦茶美味しいです!特にベレール・エ・クラルディがリーズナブルに値下げになったのに、味わいはアップしているように思います。コトー・ド・ロゼットはいつものように凄みさえ感じるピュアさです!
また、2010年より、ル・ヴァンダンジュール・マスケ名でネゴスもリリースしています。プライスはリーズナブルで、またルージュのリリースも有りますので必見です! |
|

●2011A Ligoter Tirage de Printemps V.d.F. |
ア・リゴテ ティラージュ・ド・プランタン |
|
  

  
|
【 こんなに安価な白ワインが、こんなに美味しくてどうするの..】
もうNoisy's
では定番となりましたア・リゴテの新ヴィンテージが到着です。本当に美味しいので..困ってしまいます..アリゴテは低クラスのワイン..という印象がありますが、全く当てはまらない、素晴らしい味わいです。
何でしょう・・・このミネラルのタプタプ感は・・!・・・それも、その辺に沢山あるから仕方なく取り込んでしまったミネラルの風味・・というのでは無いんですよ!樹齢の高い、古木ならではの・・・どちらかと云うと、一生懸命に探し回って集めてきました〜!・・的な、奥深い味わいのミネラルなんですね!・・これは飲まなきゃ判らないでしょう!
DRCのヴィレーヌさんが造るアリゴテも、確かに・・いや、何となくは美味しいんですが、AOCが違うとは言え、段違いにより美味しいと感じてしまいます。是非とも飲んでみてください!かなり旨い!しかもリーズナブルです!
ここから2003年のご紹介文です━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 美術出版社のワイナート誌25号では、78〜79ページに「フランソワ・ラヴノー」と「ヴァンサン・ドーヴィサ」に挟まれる形で紹介されています。シャブリの両御大に挟まれて紹介されるほどの造り手です。でも.. 「僕は友だちがいないんだ」 で始まる紹介文はなかなかですよ。他のシャブリと違う点をつかれると、 「他がおかしいのであって、うちが正しいんだ」 という下りも、思わず笑っちゃいました。まあ、本当に素晴らしい造り手です。
で、今回のご紹介は、「ア・リゴテ」。春を縛るとか、束縛するとか言う意味のティラージュ・ド・プランタンという副名が付いています。意味深ですね〜。エチケットもグラスを紐で引っ張っています。
このワインは2002年ものもご紹介しています。その時は幾分の不安定さと甘みが有りましたが、グラスから手がなかなか離れない美味しさがあったのを覚えています。今回の2004年ものは..夏にも一度入荷したのですが、 「ホケッ」 としていたらラシーヌさんの在庫がいつの間にか無くなっていました。で、ようやく今回再入荷分を、リスト掲載前にゲットした訳です。
酸っぱいだけの野暮ったいアリゴテ..とは真逆を行くエレガントで深遠なア・リゴテです。超高級青リンゴ
(そんなの有るの?)のほのかな香りにシャブリチックなミネラルの香り、青いレモンも混じる。冷たくとても繊細で、とても細いミネラルと旨みの絹糸が中心
に通っていて、その周りにフレーヴァーが滲み出す..そんな構成に感じられます。酸っぱ味はほとんど感じず、絶妙のバランスと、静寂の中にかすかに遠くか
ら響いてくるような、じんわりとした余韻が長く続きます。これは旨い!
アリゴテというよりは、ソーヴィニヨンとシャルドネの子供みたいな印象で、青リンゴ系の香りから、 「もしかして..アリゴテなの?」 という選択が残されているだけでしょう。品種が何でテロワールが..と言う前に、 「冬に飲むべき白ワインのひとつの完成形」 というべきでしょう。
「味が乗ってきている」 とは良く使う表現ですが、このワインにはあまり相応しくなく、むしろ、 「し〜んと静まり返った静寂の中の遠い獅子脅しの響き」 みたいな、無いものの中でのバランスを言った方が近い表現かもしれません。とても美味しいア・リゴテ。このチョイスを外すのは..きっと損をしますよ。お奨めです! |
|
|
|
|
|
フランス ■□ Domaine de Chassorney et Maison Frederic Cossard □■ ブルゴーニュ
ドメーヌ ド シャソルネイ / メゾン フレデリック コサール |
|
◆ドメーヌ・ド・シャソルネイ 2010年(不)完全ガイド!◆
2010年、ド・シャソルネイ、フレデリック・コサールは新境地を目指して成長し、大成功を収めました!
● 大変お待たせいたしました。2010年のドメーヌ・ド・シャソルネイとネゴスのフレデリック・コサールをご紹介いたします。毎年リリースのたびにほぼ全てのテイスティングを続けていますが、2010年ものの26アイテム中、マグナムと義援ワインを除いてテイスティングをさせていただきました。
個人的に大変心苦しい感じなのですが、2006年を除き毎年のように、
「史上最高の仕上がり」
とお伝えしています。
ところが2010年の仕上がりは・・おそらくド・シャソルネイ、フレデリック・コサールとして史上最高です。呆れるばかりの・・素晴らしさです。まあ、良いものは良いので仕方が無いんですが、狼と羊飼いのように思われてしまうのが何ともやるせない思いなんですね。その辺りをもう少し詳しく説明させていただきたいと思います。
2010年からコサールは、今までネゴスとしてのアイテムだったヴォルネイ、そして新しく取得したその近辺の畑と、サヴェニーのゴラルドを、ドメーヌものとしてリリースしています。すなわち、畑を購入した・・と云うことです。このことが、ある意味で象徴的なんですが、もうひとつ重要な事は、
「2010年もの(から?)はドメーヌものとネゴスものの差が無くなった」
ことが挙げられます。
2009年までのnoisy のコメントを見ていただければお判りになるかとは思いますが、素晴らしいとは言いつつも、若干お奨めのトーンが強くないアイテムが散見されたと思います。それがヴォルネイ赤とかボーヌ赤辺りでした。美味しいけれどもどこかコサールらしくない硬さが見られたワインでした。ところが、ボーヌの赤は無くなりましたが、畑を取得したヴォルネイ、そして新しい1級のレ・リュレやレ・ロンスレなどは、ド・シャソルネイらしいピュアさと柔らかさに溢れ、ドメーヌの看板ワインとしての立ち位置を主張しています。そしてさらに、どのアイテムを取っても、気の抜けた造り(力の入りきらない?)を想像させるような部分が無く、全てに魂が込められているように感じました。ですので、
「このアイテムは・・ちょっとね・・」
と、お奨めできないものが無いんですよ!これはとても素晴らしい事です。
さらに、赤と白の仕上がりを言っておきましょう。白、シャルドネにつきましては、正に絶品と言える仕上がりで成長も早く、早い時期から絶好調なアイテムがほとんどです。あっけに取られた2010年シャルドネと言えるでしょう。おのおの、若干の違いは有るにせよ、So2は非常に少ないか使用していないかのレベル・・目茶ピュアです。
赤のピノ・ノワールにつきましては、シャルドネに比べて成長自体は遅れ気味と云えるでしょう。少し置いた方が良いと思えるアイテムが大目ですが、実は仕上がりはシャルドネに引けを取っていないんです。これから夏を迎える季節に入りますが、どんどん成長を続け、深みを増して行くものと確信しました。素晴らしい仕上がりです!
また、noisyの個人な意見を言わせていただければ、白の白眉は・・今まではシャサーニュのモルジョだったのですが、2010年はピュリニー=モンラッシェ・レ・フォラティエールです。これはまあ、呆気に取られた仕上がりです。最初から柔らかく、ピュアです。まるでバタール=モンラッシェのような荘厳さと、奥にモンラッシェの気品を備えています。で、もう美味しく飲めちゃうんですよね!
それに、シャサーニュ・モルジョは云うに及ばず、ムルソー・ナルヴォー、ボーヌ・ブランが説妙に旨い!思い出してみてください。昔、コサールが造っていたドメーヌ・ド・ラ・コンブのシャルドネを!滑らかなのにとてもボリュームが有ってネットリしていて・・そこからフルーツがどんどん飛び出してきて・・極楽なボーヌのシャルドネでしたが、それをさらに超えたピュアさと大きさを持っているんです。価格は目茶高いし、リリース時にはカチカチで何も出て来ない某超著名ビオドメーヌのシュヴァリエ=モンラッシェが、はるかカナダ・・いや、彼方に消え去って行くような思いのテイスティングでした。
赤の白眉は・・沢山有って困っちゃうんですが、クロ・ド・ラ・ロシュを思わせるモレのモン・リュイザン、サン=ヴィヴァンの荘厳ささえ感じるヴォーヌ=ロマネ・レ・シャン・ペルドリ、これ以上無いと思えるようなチェリーな果実味が素晴らしいポマール・レ・ペズロール、そしていつも美味しいシャンボール=ミュジニーが、物凄く高いレベルで競演しています。これは選べないです・・・しかもヴォルネイの三兄弟もビロードのテクスチュアで追ってきている感じなんですよ・・しかも今までのサヴィニー、オーセ、サン=ロマンも旨いんです!困ったもんです。
そして、フレッドと新妻ロールさんから日本の皆さんへ、震災のチャリティとしてコート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ・ケランヌを一樽プレゼントしてくれました!下のナンバーリング付きの証書?を、ご購入の方に同送致します。このケランヌの売上は、Noisy'sより経費などを除いた部分を震災のチャリティに募金させていただきます。(入荷数は8本のみです)

そんな訳ですので、このケランヌは飲んでないんですね。是非、震災のチャリティとしてご協力ください。
もし、2010年のド・シャソルネイとフレデリック・コサールの香しくも柔らかなワインを買い逃したら・・きっと後悔するでしょう。反対に、もし運良く購入出来、飲む事ができたなら・・・そして、もしその方が色々なドメーヌのワインを沢山飲んでいらっしゃり、名前や一般の評価に惑わされず正確な判断を出来る方なら・・、
「フレデリック・コサールは、ブルゴーニュの誰もが踏み入ったことの無い新たな境地に第一歩を踏み出した。そして、それは今までの造り手とはルートが全く違う、至高のブルゴーニュへの最短距離だ」
と云うことに気が付くでしょう。
そのワインは、いつ空けて飲んでも柔らかで香しく、土地の個性を表現してくれ、大いなる安らぎを与えてくれる唯一つのものです。ただし、それはとても困難な道です。危険性も大いに有ります。もし、フレデリック・コサールが、ほんの一瞬でも悪魔のささやきに耳を貸してしまったら、2006年のシャルドネのように地に落とされるでしょう。誰もそれを遠慮して云わないのなら、noisyが指摘します。でも、もし彼が天使の歌声しか聴いていなかったら、私たちはどんなにか素晴らしい時間を持つことが出来るでしょうか。その道は、ジャン=マリ・フーリエが辿った道では有りません。誰も通ったことの無い、険しくも道無き道です。これで来年のテイスティングもとても楽しくなってきました。どこまでどうやって行くのか、見守ってやろうじゃないか、フレッド!是非ともご検討いただき、ご購入ください。
2012.04.26
エージェント情報
◆2010 年ワインについて
当主フレデリック・コサールのコメント
2010 年は、ドメーヌにとっては試練の年だった。スタート早々、春の開花時期に花冷えと花流れにあい、ブドウは結実不良+ジュースの量も少ない状態で、この時点で収量が例年よりも
3 割減が確定だった…。しかも、夏の間は、長雨と暑い日が交互に襲い、ブドウの病気が蔓延していく、最悪の天候だった。
ブドウの実が熟し始める 8 月も雨が降り続いて、結局、ブドウの腐敗を恐れず完熟するのを待った結果、収穫は例年よりも1
週間遅い9 月20 日からスタートすることとなった。ブドウの収量は9hl/ha から多くて
30hl/ha…。とにかく、量ではなく、コンディションの良いブドウだけを収穫することにこだわった!収穫が終わって分かったのだが、ヴォルネイやポマールなど
2010 年から新たにドメーヌの畑を計 5ha 増やしたにもかかわらず、ブドウの総収量は収量が少ない2009
年にも遠く及ばなかった。
だが、醸造の方は、ブドウの質にこだわって丁寧に選果した甲斐があってか、マセラシオンも発酵も問題なくスムーズに行った!最初の分析の結果、赤も白もブドウの酸と糖のバランスが驚くほど良く、特に白はph
がどれも3.2 以下と私の理想とする数値に持って行くことができた!赤はピジャージュ等、抽出をなるべく押さえてやさしく仕込んだ!発酵を終えたばかりのワインは、樽に入れて熟成させる前から、味わいはエレガントでフィネスに輝きがあり、すでに美味しく飲める状態にあった!
私が思うに2010 年ワインは、酸があるので長い熟成に耐えることができるだろうが、自然派ワインにあるワインのエネルギー、すなわち「ヴァン・ヴィヴァン」をダイレクトに感じたいのであれば、今がまさに飲み頃であろう!
「ヨシ」のつ・ぶ・や・き
フレッドの 2010 年ワインが日本に到着〜!この 2010 年ヴィンテージは前のヴィンテージよりも個人的に思い入れが強い!なぜなら、フレッドのところで1
週間も!収穫に参加したからだ!フレッドの収穫は、体育系というか…ペースが速くてたいへん…。ちょっとでもペースが遅れると、収穫者からいきなり「ヨシ!ハタラケ!」と日本語で追い立てられ、自分としてはヴァンクゥールのビデオを撮ったり写真を撮ったりするのが目的だったのに、いきなり戦場に駆り立てられた感じで、アラフォーの自分には相当きつかった〜!ブドウの選果も房単位で、たとえピュリニー1
級のフォラティエールでも、落とす時は容赦がない!半分でもブドウに腐敗があると落とす!ちょっとでも未熟なブドウだと落とす!とにかくテンポ良くどんどん進んで行く!フレッドが収穫中に「ブドウの
ph が肝だ!」と言っていたが、彼にとって、ひとつのブドウを粒単位で丁寧に選果して収量を稼ぐよりも、酸度が落ちる前に良いブドウだけをザッと取り入れるそのスピードの方が重要だということを今回の収穫で知る…まるでフレッドの職人仕事の一部を垣間見た感じだ!
個人的に 2010 年の収穫に参加して本当に勉強になったのは、1 級畑のブドウの状態を間近で見られたことだ!熟し方やブドウの状態が村名とまるで違う!私はヴォルネイの全ての収穫に参加したが、さすが1
級畑リュレとロンスレのブドウは、2010 年というミレジムの中、村名よりも腐敗が少なく…というかほとんど選果するところがなく、どのブドウも完熟していて完璧だった!(ちなみに村名ヴォルネイは、1
級と同じ日に収穫に当たったが、ブドウが未熟だったため途中で止めて収穫日を見直した)。村名とたったの数十メートルしか離れていないのに、熟し方や腐敗の度合いが全く違う!ブドウの格というもの見せつけられた!(なお、今回新しくリリースされるヴォルネイについてはフレッドがYou
Tube ビデオの中でそれぞれの特徴を簡単に説明しています。)
…とは言え、2010 年は 2009 年のように決して天候に恵まれた年ではなかったことは確かだ。収穫中に雨に当たることは
1 度しかなかったが、それでも収穫前までは雨の連続で、フレッドが言うように厳しい年であることは間違いない。ブドウを厳しく選果しているからまだ救われているところはあるが、正直、最初は私も畑に実るブドウの状態を見て半分絶望的になったのを憶えている。
フレッドには悪いが…2010 年ワインは試飲するまで本当に不安でならなかった…。だが、実際に出来上がったワインを口にした瞬間…不安はむしろ大きな感動に変わった!どのワインもヴァン・ヴィヴァンをしっかり感じる!ワインが活きている!厳しい年という記憶が強いからこそ余計に、ここまでハイレベルのワインに持っていくブルゴーニュのテロワールの底力、そして、何よりもフレッドのプロ仕事、センスに感服した!
さて、今回、ドメーヌ、ネゴスの新しいキュヴェを含めて、いくつか注目したいワインをピックアップ!まずは、ビゴット・アンフォール!フレッドが初めてアンフォラでのワイン造りに挑戦!彼がアンフォラで仕込む狙いは、ワインの凝縮したミネラル感と波動!彼が言うに、アンフォラは発酵中のワインの動きが下から螺旋を描くように上昇する、ディナミザシオン(撹拌)には一番理想的な形をしており、ワインの描く波動は樽よりも優れているそうだ!…と言っても、残念ながらこれが最初で最後の仕込み…。彼曰く、アンフォラは全く採算に合わないとのこと。理由は、熟成中のワインの目減りが早く、結果的に450L
のワインを仕込むのに約半分の 220L のワインの補充が必要だったようだ!仕込みの苦労とは打って変わって、ワインの味わいの方は未体験の驚き!50%ワインが凝縮された分のパワーはものすごい!5〜6g
の残糖が残っているが、それにも負けない凝縮味!とにかく、ミネラルの持ち上がり方がハンパじゃない〜!(ビゴット・アンフォールもフレッドが
You Tube ビデオの中でそれぞれの特徴を簡単に説明しています。)
次に、サン・ロマン白クロ・デュ・スリズィエ!こちらも、0.12haの畑で毎年
20hl を切る平均収量は、全く採算が合わなく、しかも、年々房をつけるブドウの樹が減っていることから、やむを得ず
2012 年冬に伐根された…。味わいにダイレクトなミネラルが伝わるのがまさにクロ・デュ・スリズィエの真骨頂!たとえ樹齢が若くても、毎年テロワールの圧倒的なエネルギーがワインに表現されたクロ・デュ・スリズィエは、ヴィーニュ・フランセーズ(自根)の真の可能性を見せていただけに、伐根されたのは非常に残念でならない!
次に、新しくドメーヌでリリースされる、ヴォルネイ1 級赤レ・リュレと1 級赤レ・ロンスレ、そして、ポマール
1 級赤レ・ペズロール!これらの畑は、2010 年にヴォルネイの買いブドウ生産者から、アリゴテ、オート・コート・ド・ボーヌ赤白を含めて、全て譲り受けた。(オート・コート・ド・ボーヌは現在ビゴットとブドーにアッサンブラージュされている!)You
Tube ビデオでフレッド本人が簡単に説明しているが、レ・リュレとロンスレは、標高も畑の方角も土壌の性質も非常に近いが、レ・リュレは区画がムルソー寄りで、女性的な深みのある繊細な味わいがワインに出るのに対し、ロンスレはヴォルネイで一番有名な区画「シャンパン」のすぐ下に隣接していて、ワインはより肩幅があり男性的な味わいになるそうだ!確かに、飲み比べると2つともそれぞれはっきりとしたキャラクターの違いがあり、非常に興味深い!
ポマール 1 級赤レ・ペズロールは、ポマールで最も有名なレ・グラン・ゼプノの北に隣接しており、フレッド曰く、男性的なワインとたとえられるポマールの中で、唯一標高のある分エレガントで女性的なワインができあがる区画だとのこと!ちなみに、フレッドの右腕である醸造栽培責任者のダヴィッド(元ルロワの醸造責任者だった)は、2010
年ワインの中でペズロールが一番ハイレベルな仕上がりだと語っている!
次に、モレ・サン・ドニ赤1 級レ・モン・リュイザン!この区画はクロ・ド・ラ・ロッシュのすぐ上に隣接しており、フレッドが一番お気に入りのワインだ!彼曰く「香りにバラやシャクヤクの花などの高貴な香りがあり、まるでプリューレロックのクロ・ド・ベーズがシンプルになったようなグランクリュの気品が備わっている!」とのこと!
最後に、コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ・ケランヌ赤キュヴェ・オマージュ!本来、ケランヌ赤として単体でワインを仕込んでいたが、日本の大震災を機に、大好きな日本の応援と復興を考えて、特別にこのキュヴェを完成させた!フレッド曰く、「我々ヴィニョロンにできることは、よいワインをつくり、そのワインで日本の人々を元気にすること。そのためには、まず消費者にワインを届けるカーヴィストに元気になってもらいたい!」と、日本のお酒屋さんにエールを送る!限定
300 本、ラベルにナンバリングがされており、1 本ずつにフレッドの証明書付きという、彼の日本に対する思いと男気が感じられるスペシャルキュヴェ!フレッド自身が、「ブラインドで出されるとシャトー・ラヤスと間違えるだろう!」と言うくらい、優雅で滑らかな果実の凝縮味、ワインの上品なバランスは、一度飲んでいただけたらどれだけレベルが高いか一目瞭然だろう!
その他のワインも、2010 年はどれもレベルが高い!
今回は、フォラティエールとビゴット・アンフォールを除く、全てのワインを一通りじっくりと試飲する機会を設け、ついでにワインを開けてから6
日後のテイスティングもしてみた!総じて感じたのが、どのワインも「6 日経ってもワインが全く萎えることがない!」ことだ!何よりも驚くのは、一度開けたワインを家に持ち帰り、やむを得ずきちんとしたカーブがない環境下で保管したあとに飲んでもワインは全く動じることがなく、中には開けた時以上にパフォーマンスの高いワインがあったことだ!
特に、今回はネゴスのワインのポテンシャルに度肝を抜かれた!なぜなら、6
日後は興味本位から毎日 3 本ずつランダムに選んで試飲を繰り返したのだが、2
週間経っても新鮮さを維持した化け物級のワインは結構ネゴスに集中したのだ!フレッドの言うところの
ph がポイントなのか…?ちなみに、2010 年のネゴスのワインは、全てドメーヌよりも収穫時期が早い!
また、ドメーヌにもネゴスにも全てに共通する特徴として、フレッドのワインは味覚に感じないほどのガスがワインに残っている!実際、抜栓してコルクでまた栓を締め直し、それを再び開けたときにポンッ!とガスの音がする!どうやらこのガスがいつまでも新鮮さを保つ最大の秘訣のようだ!これは、実際にフレッド自身が説明していたことだが、彼のワインは酸化防止策として、SO2
を添加する代わりにワインの中に自然に残る微量の二酸化炭素を利用している。この微量の二酸化炭素を残すために、彼はワインのスーティラージュと瓶詰めに最大限の注意を払うようだ!たとえば、熟成を終えたワインを澱引きのために樽からスーティラージュする時は、空気の入らないロータリー式の特別なポンプでゆっくりと引き出したり、また、瓶詰めの時はポンプを使わず必ず重力を利用する。これら些細なこだわりが、抜栓後
1週間以上もワインをフレッシュに保つ秘訣につながっているのだ!やはりフレッドはただ者ではない!今回も本当に勉強させられました!
(2012.2.1 のドメーヌ突撃訪問より)
本当に美味しいワインは魂が揺さぶられるような感動がある!それが Vin Vivant だ!
<ホメオパシー農法とは?>
2000 年に友人のフィリップ・セク氏の協力の下フレデリックがドメーヌの畑に導入した散布方法。オイディオム、ミルデュ対策のプレパラシオン(調合剤)の一環で、ブドウの葉の成長期に、ベースとなるエッセンシャルオイルとそれぞれの区画から抽出したオイディオム、もしくはミルデュの病原菌を培養し希薄化した水溶液をディナミゼ(攪拌)し、それぞれの畑に散布しなおすことによって、ブドウの木の免疫力を高める。
ちょっと一言、独り言
フレデリック・コサールが私とワインを試飲する時、よく口に含んだ後「ブルルルル」と体を震わせたり、あるいは「ン…」と深くうなずきながら、後で「ウマイ!」と叫ぶことがある。「ウマイ!」と日本語で叫ぶのは我々日本人に対する愛嬌だとしても、そ
の前の感動の動作は、ま さに彼が美味しいワインに出会った時のリアクションそのもので、こ
れが彼の提唱する[VinVivant]すなわち活きたワインのエネルギーなのだ!
「たとえクランヴァンであっても、口にした瞬間心の底からこみ上げてくるような波動がなければ、それはワインが死んだも同然だ!」
と語るフレデリック。確かに、彼のワインは試飲を進めていく度に互いのヴォルテージが上がっていくので、思わず私も
「おぉ…」
と知らず知らずのうちにうなり声を上げてしまう…非の打ち所のないすばらしいワインだ。
Vin Vivant という言葉は、初めてフレデリックから耳にしたのだが、最初に聞いた時は妙に納得し感動してしまった。なるほど、確かに美味しいワインにはしびれるような感動がある。Vin
Vivant とは、すなわち、美しいワインには必ず良い波動やエネルギーがあり、たとえワインが無名であっても、そのワインを味わったときに心揺さぶられるような感動ある。そして、その震えるような振動が伝われば、それは紛れもなくすばらしいワインだということだ。
彼は言う、「ワインは頭で考えるな!良いワインは口に含んだ瞬間必ず魂が揺さぶられるような感動がある!それは、テロワールやミネラルの波動がブドウに変化し、そのブドウの波動がワインに変化し、そしてワインの波動が人間に伝わっている証拠だ!」
と。
ワインを飲むときは頭で飲むのではなく感覚を信じて飲め!と彼は提唱する。彼が
Vin Vivant という考えに行き着いたのは決して偶然ではなく、その境地にたどり着くまでには長い経験と下積みがあった。ドメーヌを立ち上げる前に
10 年間ワインのクルティエとしてブルゴーニュ中を奔走し、そのクルティエ時代にブルゴーニュのワイン全てを飲み尽くし、ノートに書いて頭に叩き込んだそうだ。ワイナリーの家系でもない、醸造の輝かしいディプロムを持っていたわけでもない彼にとって、頼りは彼独自のワイン分析と経験だけであった。
「たとえばルイ・ジャドはフィネス、ドルーアンは少し樽を利かせた熟成タイプ、ボワセはまず値段…等々、自分の感覚でワインを分析し、ドメーヌや畑に足蹴く通いテイスティングしながら
10 年かけて自分の理想のワイン像を収斂していった」
と彼は言う。
そして、経験の中でたどり着いたひとつの結論はブドウの品質だった。すなわち、ブドウがテロワールやミネラルの波動をワインに集約し、私たちに伝えるということだった。「ブドウが全てを包み隠さずに伝える。だから、我々は、ブドウがその土地のエネルギーを
100%集約できるような環境を用意してあげなければならない」。彼が土を耕すのも、散布剤を減らしてホメオパシー(※フレデリック・コサールの+α情報に説明あり)に説明あり)を取り入れるのも、全てはテロワールのエネルギーをブドウに最大限吸収させるためだ。醸造も同様に、ブドウのエネルギーを壊さずに如何にワインに集約するかというその一点に全神経を注ぐ。彼にとっては、たとえ健全なブドウでも、醸造で酵母や酵素添加、SO2、補糖、捕酸、逆浸透膜フィルター、ミクロオキシジェナシオン等々、下手に人が手を加えることは、ブドウのエネルギーの遮断につながり、結果、波動が伝わらない死んだワインと同然なのだ。
「私は、クルティエ時代にこのようなワインをたくさん口にした。名のあるグランヴァンでさえ波動の伝わらないワインがたくさんある…。これらワインは最終的にいつも味わいが似たり寄ったりで、感動が全くない…」
と本当に残念がるフレデリック。
それもそのはず、彼の将来の目標は、ブルゴーニュワインの救世主たるべく、グランヴァンで
Vin Vivant を仕込むことだからだ。自分のやり方で畑を甦らせ、自分の手でブドウを摘み、そして仕込む。この目標に向かって彼は今着々とまい進している。2
009年 10月に長男シャルルが誕生してますます気合いの入ったフレデリック。彼がいたずらな子供のような顔をして
「どうして長男にシャルルと名付けたか教えてやろうか?」
と私に問いかけてきた。さっそく理由を聞くと「それはな、俺の尊敬するおじいちゃんがシャルルという名前で、俺がまだ幼少の時に親に内緒でこっそりとワインを教えてくれたのが彼なんだよ!おじいちゃんがいつも内緒で俺をカーヴに連れて行き、自分のつくったどぶろくワインを飲ませてくれていた!今の自分があるのはおじいちゃんのおかげで、俺
も息子のシャルルが大きくなった時に、シャルルおじいちゃんのようでありたい!」
と笑顔で語ってくれた。 |
|
|

 
●2010Saint-Romain Combe Bazin Blanc |
サン=ロマン・コンブ・バザン・ブラン |
|
  

|
【この熟度!バランス!ビゴットよりも骨太で余韻が長いです!】
このサン=ロマン・ブランを飲まれたら、
「おや?いつもと少し違うか?」
と、ファンの方ならなおさら思われるかもしれませんね。ワインって難しいもので、酸を得ようとすると果実の風味が失われ、果実を得ようとすると酸が失われますので、そのバランスこそ年により変れど、「酸
x 果実味 =」 で得られる答えは、努力してもさほど大きくならないんです。でも、2010年はこの式の解が大きくなっていてとても素晴らしいんです!
いつもよりもハツラツとしたサン=ロマン。しかしながら熟度もしっかり。蜜っぽさ、酸の多重さ、旨み、とても練れた味わい。かなり旨いので、今飲んでも美味しい!ついつい飲み込んでしまいそうになる。超お奨めの1本になりそうだ!
どうでしょう?・・・多重な酸の美味しさに果実の熟度・・・!是非これは飲んでみてください。史上最強のサン=ロマン・コンブ・バザンでしょう!旨いです!
エージェント情報
区画はコンブ・バザンの中でも上方に位置する。2009年の地質調査でコンブ・バザンはモンラッシェと同じ地層にあることがわかった!畑面積は2.5ha。収穫日は2010年9月29日。収量は20hl/ha!新樽は50%、残りの50%は2〜3年樽を使用!
マンゴーやハチミツ、カシューナッツの香り。口当たりまろやかでボリュームと広がりがあり、繊細な酸とダシ汁のような凝縮した旨味、ハチミツのような風味が優しく口に染みいる!
以下は昨年のコラムより転載しました。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【この熟度!バランス!ビゴットよりも骨太で余韻が長いです!】
ビゴットよりも熟れた葡萄。葡萄の熟度が凄い。重心の低いところから持ち上がってくるようなアロマの出方。洋ナシ、林檎、熟した冷たいパイン、わずかにキャラメル。ハツラツとしてl煌びやかな旨みを含む酸。キラキラと輝きながら収束して行く。適度な膨らみも見せる。実に余韻が長くマッタリ。ビゴットよりも骨太で今飲んでも美味しい。
売れ筋のサン=ロマン・ブランですが、本当に今飲んでも美味しいです!こんなに適度にマッタリした、ふくらみのあるシャルドネは、いつ、どんな時、どんなお料理とも相性が良いです。(刺身系は難しいとしても!)是非ご検討ください。一推しです!
エージェント情報
フレッドの畑はコンブ・バザンの区画の上の方に2.5ha所有している。収穫日は2009年9月14日から2日間。収量は35hl/ha。樽は1〜3年樽を使用。
洋ナシやカリン、ピスタチオ、マジパンの香り。アタックがピュアかつ穏やかで、落ち着いた酸の中に塩を感じるくらい凝縮したミネラルの旨味が迫りあがる! |
|
|
|
|
|

●2010Bourgogne Pinot Noir Bedeau / Negos |
ブルゴーニュ・ピノ・ノアール ブドー / ネゴス |
|
  

このワインも正確には2008年からはネゴスです。
|
【2008年以前のシャソルネイに戻ったかのようです!とても美味しい!】
チェリー、ベリー、深みの有る味わい。シャソルネイらしく昔のブドーのように、熟しているのにハツラツとした味わいに戻ったかのよう。現在はまだ少しタイトだがすぐにバランスしてくるだろう。軽やかさと深さがある。
どうでしょう?2009年がシャソルネイらしくなかったのか?・・・それとも、新たな境地に向かったのか?と云うところをどのように判断するかですが、noisy的には完全に後者です。素晴らしいピノだと思います。徐々に味わいを深めて行くでしょう!何よりもマグナムを仕込んでいますんで、自信もあるでしょうね。超お奨めです!
エージェント情報
ブドーは「カトリック司祭の案内係」という意味で、オート・コート・ド・ボーヌのPuits
de Chauxの区画1haと、ピュリニーとサシャーニュの間の教会の近くに1haのブドウ畑がある。収穫日は9月20日。収量は19hl/ha!新樽は25%、残りの75%は2〜3年樽!
グロゼイユやザクロ、アニスの香り。繊細な酸、スレンダーな果実味ときれいに溶け込んだ旨味とのバランスが良く、後から収斂したミネラルがワインを引き締める!
以下は2009年のコラムより転載です。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【ピチピチのギャル的?!コサールにしてはちょっと珍しい仕上がりか?】
とても柔らかく、香りが出やすいピノがコサールの特徴かと思ってきたんですが、2009年のブドーに限ってはむしろ、「フィリップ・パカレ的」でした・・・!などと書いてしまうとクレームが来るかな??でもとても美味しいのでご安心ください。いつもよりも若々しい果実が中心だという事です。
ジューシーでフレッシュな果実とアロマティックな石灰。いつもの年よりも凝縮感がたっぷりで紫の印象が強い。膨らみは今ひとつだが、お客様に届く頃には問題無いだろう。いつもよりも少し硬めな仕上がりなのは事実。健康的な葡萄とピュアな美味しさが光る。
どうでしょう・・・そう、パカレ的なんて言ってしまうから難しいかもしれないですね。むしろ、
「マルセル・ラピエール的」
と言えば良いでしょうか。・・そうピュアで真っ直ぐな果実の感じです。コサールの場合はやや色が暗く、官能的になってくるのが普通ですが、2009は少しラピエール的だと理解してください。いずれにしてもとても旨い!超お奨めです!
エージェント情報
ブドーは「カトリック司祭の案内係」という意味で、ピュリニーとシャサーニュの間にある教会の近くに1.2haのブドウ畑がある。収穫日は2009年9月19日と23日。収量は40hl/ha。1〜3年樽を使用。
カカオやミネラル、フランボワーズなどの香り。豊かで骨格のある果実と酸とのバランスが良く、余韻に若いタンニンの収斂味が残る!
以下は2008年のブドーのコラムよりです。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【熟度と鮮度の融合!素晴らしいバランスです!これは一推し!・・・青い色は危険な色、の巻!】
良く「色合い」のことを noisy は書いていると思いますが、やはりこの色というものは実に重要なファクターです。ある程度長い期間、ワインに親しんで来た方なら、グラスに注いで色を見れば、仮に香りを嗅がなくても、口にしなくても、ある程度、どのようなワインかは判るでしょう。その程度というのは、その方がどれだけ情報を得ようとされてきたか、という気持ちが「気付き」を得ますので、人に寄る部分が多いかもしれません。
単にワインの色・・・ということだけでは無く、もっと広い意味合いでの「色」も有ります。いつ頃でしたか、そろそろ季節も近くなってきましたが、「アジサイ」を料理の付け合せ、もしくは彩りに、お皿に載せてお客さんに出してしまい、食中毒になってしまった・・ということが有りました。アジサイには毒になる成分がありますから、決して口にしてはいけないんですが、そのことを知らない方が、そのようにしてしまったのかと思います。最低でも、口にしたらストレートに毒になる食材をお皿にしてはいけませんよね。
でも、人間は気付かないうちに、
「これは・・・食べちゃいけないだろうな・・」
というものを判断しているんですね。例えば、道端の石を食べよう・・・とは誰も思わないでしょう。如何に美しい輝きを放っていたとしても、その場合は歯が欠けてしまいますモンね。
色の場合、良く「毒々しい」などと表現しますが、あんまり「派手な」色合いが組み合わさった物は、
「・・・これを口にしたら・・・やばいかな?」
と、普通はお考えになるでしょう。
では、アジサイはどうでしょうか。もし蕾だけだったら・・・食べてしまいますか?それとも花が咲いているのを見たとして、毒性が有ると知らなければ口にしてしまうでしょうか。
例えば土(つち)は・・・土色をしています。これは、病原菌や虫がいない状況で、しかも「きれい」なら・・・、不味いしジャリジャリとテクスチュアが悪いとは思いますが、栄養分も有り、食せ無いことも無いですよね。
赤はどうでしょうか。真っ赤なリンゴ・・これは美味しそうです。真っ赤なバラの花・・・まあ、美味しいのかな?判りませんがおそらくは食べられると思います。
黄色はどうですか?余り毒々しいのはどうかと思いますが、レモンしかり、黄桃しかり・・・ちょっと美味しそうですね。ひまわりの花弁・・・これは判りませんが、菊の花は食します。
緑は・・・まあ、これは植物ですから、この色だけは普通・・・は食せると考えてしまいます。アジサイは葉っぱが緑ですから・・・食べられると思ったのでしょう。
ところで、青はどうでしょうか。
「青リンゴが有るくらいだから・・・大丈夫じゃない?」
と思われるかもしれませんが、青リンゴの色は「黄緑」「薄緑」ですよね?青い色の食べ物って・・・有りますか?
「そりゃあ有るでしょ?ゼリーとかブルーハワイ・・なんて飲み物も有るし」
と思われるかもしれませんが、それは・・・着色料で染まっているだけですよね。
まあ、言ってみれば、信号機の場合の「青」は安全ですが、自然界では毒性を持つ場合もかなり有る・・・ということなんですね。シアン化カリウムとは青酸カリのことで、シアンとは明るい青色の事を言います。シアン化カリウムはご存知の通り・・・猛毒ですよね。
アジサイは青い花やピンク、その他も有ると思いますが、
「青系」の色はちょっと危険な色・・・なんです。朝顔もそうですよ。綺麗な淡い色の青い花を咲かせる事も有りますが、種には結構な毒性が有ります。茄子も、食用に改良されたものはOKですが、原種では毒性がありますし、ケシとかトリカブトなんてのは、青だけじゃなくてピンクなどの花も咲かせますが、猛毒性のある部分が有る訳です。人間にとって青く見える植物・食材は、自然界の人間には通常不必要な成分を吸収したものである確率が高いものです。(勿論例外はあるでしょう。)
その「青い部分が見えない、想像できないから」なのでしょうか、それとも普段から色など全く気にしていないから、全く食材になることのない「青い色」のものも普通に食せると考えてしまって、間違って食材に使用してしまうのかもしれません・・・で、ようやっと本題です。
ワインの場合、専門家以外の普通のワインファンでしたら、「今現在・もしくは比較的近い時期の味わい」のみの判断がほとんどだと言っても良いかもしれません。・・・そりゃあそうです。普通は、
「無いものは無いから無いのだ」
「今美味しいからこのワインは美味しい」
「今好きじゃない味だからこのワインは駄目なワイン」
勿論、それで良いんです。それが普通の感性と言うものですから、何も悪くは有りません。でも、このことはとても危険性を孕んでいることは、上記の「青い色」のことを気にかけることがないとすると・・・お判りですよね。そこには実際に無いもの、これから生まれてくるもの・変化しようとしているもの、元々持っていたもの・・・これを想像できないと、いや、想像してみることによって、その繰り返しで身に付くものなのかもしれません。青い色は周波数が高く、波長がとても短いものです。普通の人間は、その周波数帯に対応できない・・・・もしくは、自然界には余り多くは存在しないものだから慣れていないと言えるかもしれません。
noisy は、比較的麻酔が効きにくい変態体質のようで、2年ほど前に歯が痛くてお医者さんに行った所、
「これでもか!」
というほど・・・、口から打った麻酔薬がジャバジャバ流れ出してくるほど・・・(T.T
数えられないほど何本も打たれてしまいました。いつだか、手の腱を断裂してしまった時も、麻酔を打ったはずなのに、全く効かず、縫合を激痛の中、涙をジャバジャバ流しつつ耐えた記憶が有ります・・・・(T.T
まあ、noisyの個人的なことはどうでも良いんですが。
この、その場・その時に無いものを想像する力が、ワインの成長を想像でき、それが可能だから先を見通せてしまって、
「このワイン、滅茶苦茶旨い!」
と、他の人が顔をしかめていたとしても、その人だけが笑っている・・・そんなシュチュエーションが生まれるのでしょう。それは、淡い色しかついていないアジサイの蕾に、何を感じる事ができるのか、ということに似ているような気がするのです。
ですが、2008年のこのブドーには・・・そんな「想像力」も「気付き」さえも必要有りません。実に享楽的で素晴らしいピノです。薄いルビーのグラデュエーション確かな色合いこそ、このワインの美味しさを表現しています。
チェリーやプラム、ワイルドベリー。柔らかなミネラルのアロマ。ふわっと膨らんで後を引く繊細な長い余韻。奥にある芯の硬さを包み込む優しい膨らみと果実味。とても印象的だ。すべてが一体となった美しい仕上がり。エキスがキッチリと出た無駄の無い締まったボディ。ただし、時間と共にやや締まって行く傾向にあるようだ。
どうでしょうか。新樽は20%ほど使用したようですが、樽の影響を見分けるとか、醸造由来のものを見つけるとか、そのような気にはなかなかさせてもらえない・・・それほど完成度の高いピノだと思います。やや硬くなって行く傾向に有りますが、これから暖かくなってきますので、そのスピードも遅くなると思います。是非とも飲んでみてください。超お奨めです! |
|

●2010Saint-Romain Sous Roche Rouge |
サン=ロマン・スー・ロッシュ |
|
  

|
【これも素晴らしい仕上がり!】
黒スグリ、赤いベリー、凝縮感しっかり。果実味、エキス分とも濃い。やや硬さも見えるがちゃんと膨らんでくる。深みと飲みやすさの両立!エレガントだが重厚!
明らかに進化中・・だと思います。詳細は2011年をテイスティングした時に・・・お話しましょう。まだ確信には至りきらない・・でも片鱗が・・と云うところに来ています。誰も行った事が無い場所に行こうとしているのでしょう。飲んでみてください。お奨めです!
エージェント情報
スー・ロッシュは区画名で名前の通り薄い表層土のすぐ下を分厚い石灰岩層が続く。畑面積は1.2ha。収穫日は2010年10月1日で一番最後!収量は25hl/ha!新樽は40%、残りの60%は2〜3年樽を使用!
グロゼイユやモカとバニラ、甘草の香り。艶やかな果実味と繊細な酸とのバランスが良く、スマートで骨格のあるミネラルと目の細かいタンニンが味わいを引き締める!
以下は2009年のコラムより転載です。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【サン=ロマンもとても美味しいです!】
ブドーがフレッシュ系な仕上がりとすると、サン=ロマンはいつものサン=ロマンでコサール節が全開です。しかもミネラルはいつもの年よりもたっぷり出ていると思いますので、熟成も楽しみですね。素晴らしい仕上がりです。
ベリー系の熟した柔らかなアロマ、いつもの年のサン=ロマンだがよりミネラリー。適度な膨らみでとても飲みやすい。正にコサール的なアロマと味わい。良く熟した葡萄のジャム、コンポート的なトップノーズ。ワイン中のミネラル感も半端無いレベル。
いつもと違うブドーより、サン=ロマンを飲んで何故か安心してしまった自分に気付きました。ブラインドなら、こちらはシャソルネイと判りますが、ブドー2009は・・・外すかもしれません・・(^^;;
いずれにしてもこちらは柔らかく、少し滑らかな仕上がりでとても美味しいです。お奨めします。是非ご検討くださいね。
エージェント情報
スー・ロッシュは区画名で名前の通り薄い表層土のすぐ下を分厚い石灰岩層が続く。畑面積は1.2ha。収穫日は2009年9月17日。収量は32hl/ha。1〜3年樽を使用。
プルーンや青竹、アーモンドの香り。筋肉質な骨格の中に凝縮したミネラルと果実味があり、後からタンニンの収斂味が味を引き締める!
以下は2008年のコラムよりです。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【素晴らしいです!こちらはどんどん開放方向に向かっています!】
ブドーとは味わいはやや似た物に思えますが、細やかさや質感はやはりサン=ロマンが確実に上です。しかも、ブドーが時間軸で締まる傾向に有りますが、サン=ロマンはどんどん開放する方向性を持っています。
これはしっかりと粒立ちが見えるような、ぷっくり膨らんだチェリーのアロマ。奥深くとても健康的な果実。エキスがとても充実している。瑞々しく、丸く、一体となった継ぎ目の無い素晴らしく滑らかな味わい。いつまでも余韻が長くたなびく。赤い果実系の味幅の大きい味わいに成長するだろう。今でも美味しく飲め、開放方向に向かっている。
いつもは比較的、数が有るサン=ロマンですので、皆さんは、
「後でお金がある時買おうかな・・」
と思われるかもしれません。でも、2008年は収穫量が少ないですから、エージェントさんも売り切れですので、追加分が望めません。
比較的早くから滅茶苦茶美味しいピノになるでしょう。2004年のサン=ロマンを昨年購入された方ならお判りですよね?・・・そう、あんな、ヴォーヌ=ロマネっぽい皮革、動物のニュアンスまで出てくる、とてもソフトな酸の浸透率の高い液体に変貌するでしょう。是非とも飲んでみてください。超お奨めです。 |
|

●2010Savigny-les-Beaune les Gollardes |
サヴィニー・レ・=ボーヌ・レ・ゴラルド |
|
  

ドメーヌものになりました!
|
【サヴィニーと言ってもエレガントなだけのワインじゃ無いです!この充実した味わいを見て欲しい!】
深く厚いアロマ。甘ったるくは無いのに、甘く官能的でジューシー!紫のニュアンスが強く、濃厚で旨い。若さも有るにせよ、ピュアなニュアンスが絶妙!
このワインに関して、飲んだ事が無い方は・・飲んだほうが良いです。通常のサヴィニー・・特に、ルイ・シュニュさん辺りを思い浮かべると、全く違う地域のワインに思えるかもしれません。
エージェント情報
レ・ゴラルドは区画名。99年に事故で非業の死を遂げた親友の畑を07年に引き継いでドメーヌが100%管理。畑面積は0.44ha。収穫日は2010年9月26日。収量は30hl/ha!新樽は30%、残りの70%は2〜3年樽を使用!
グロゼイユ等赤い果実の香りが華やか!横に広がるふくよかな果実味と細かいタンニンの収斂味が相舞いワインの味わいを複雑にする!
以下は2009年のコラムより転載です。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【滅茶苦茶旨い!素晴らしい!言う事無し!!】
これは今から滅茶苦茶旨いです!凝縮し、果実味が濃厚です!早めに飲むならこれが一番でしょうか。ドメーヌ・ミレーヌ・フレール名になっています。
赤を積み上げたイメージ。凝縮感有り。深くて落ち着いたアロマ。ジューシーでとても深い。適度に膨らみ余韻もとても長い。気品も素晴らしい!絶好調だ。これは大穴。酸の美しさも絶妙!
毎年、このワインは素晴らしいんですが、この2009を飲むとコサール2009の全体像を見渡せます。勿論ですが、上級キュヴェはさらに素晴らしいとしても、このワインは外せないでしょう。超お奨めです!
エージェント情報
レ・ゴラルドは区画名。99年に事故で非業の死を遂げた親友の畑を07年に引き継いでドメーヌが100%管理。面積は0.44ha。収穫日は2009年9月15日。収量は35hl/ha。樽は1〜3年樽を使用。
グロゼイユ等赤い果実の香りが華やか!横に広がるふくよかな果実味と細かいタンニンの収斂味が相舞いワインの味わいを複雑にする!
以下は2008年のコメントです。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【半端な味わいでは有りません。2007年も絶妙に旨かったが2008年も素晴らしい!熟した果実!】
これだけベタで褒めてしまうと、
「おいおい、本当かよ・・」
という気持ちがお客様に芽生えやしないかと、ちょっと心配な部分も無きにしも非ずですが、素晴らしい出来のものを少しでも悪いとは、noisy
の場合はなかなか出来ないので・・・申し訳有りませんがお見苦しい点、ご容赦ください。
なかなかこのご時勢は、誰が本当のことを言い、誰がうそを言っているのか、もしくは真実も嘘も興味が無く、ただ利潤を追求しているだけなのかの判断をする時間さえ無く、またそれを判断するだけのスキルも得にくい情勢です。
ある大手の組織小売業は、このご時勢に大幅な自社輸入のワインの増加を達成したとの情報が有りました。勿論、それはグッドニュースなのかもしれませんし、その組織小売業に勤める方もnoisy
のお客様になっている可能性さえ有りますので、世の中、回りまわって上手く行くみたいな状況なのかもしれません。やっぱり、急がば回れで愚直にやるしかないかと・・・いつもながらにそのように思い直しています。
昨年、2007年のこのレ・ゴラルドの余りの美味しさに、一推し印を付けたnoisy
ですが、2008年もそれは変りません・・・というよりも、全てのアイテムが想像以上の出来栄えでしたので、どこを見てもお奨め常態で、
「一体、何を購入してよいやら判らん!」
とお冠かもしれませんが、
「どれを購入されても充実した味わいにご納得いただけるもの」
と信じている次第であります。
やや還元、やや深い色合いのルビーから明るさと暗さの対比が見える深遠さ。純粋なエキスの味わいでかなりの美味しさを感じる。とても充実し、とても奥深い仕上がりで、とても綺麗。スパイシーな紫〜赤のアロマでハツラツとしたフレッシュさと滑らかさが有る。ほんのちょっとだけ時間が必要。
サヴィニーというワインは一般的には、桜っぽい、軽やかな、エレガントな味わいに仕上がりますが、このゴラルドは全く違います。構造はより深く重さも持ち、さりとて鈍重にはなりません。充実した味わいです。僅かに早いと言えますが、もうすでに入荷から20日ほど経過していますから、充分落ち着いている頃だと思います。昨年の2007年のゴラルドの華やかさ全開の味わいよりも、より熟し、まろやかさと深みを持っています。
「2008年のブルゴーニュって、本当に悪い年なの?」
と、疑問を持たずにはいられないでしょう。素晴らしいピノです。超お奨めアイテム、是非飲んでみてください。 |
|
|
|
|
|
|