ジェラール・シュレール
ジェラール・シュレール
フランス Gerard Schueller アルザス
● アルザスの、実に秀逸な生産者であるジェラール・シュレールのワインが入ってきました。今回は何と珠玉の蔵出し古酒と、何物にも代えがたい、グラン・クリュの畑から造られるピノ・ノワールも有ります。
なお、シュレールさんのワインは熱に非常に弱いタイプです。著名なワイン屋さんで販売されているシュレールさんのワインでさえ・・残念ながら熱が入ってしまっている場合があります。必ずセラーで保存するか、早めに飲まれてください。

【ワイナリーと造り手について】
ワイナリーは1958年に現当主ブルーノの父ジェラールが設立した。16世紀ころから続く栽培農家で、ブルーノのワイナリー参画は1982年。醸造学校を卒業していたため、ジェラールはブルーノに
「もうお前は私よりも醸造のことに詳しいのだろうから」
と自身はもっぱら畑作業に従事し、醸造はブルーノに任せてしまったという。
さて、そのブルーノが醸造学校で学んだままに近代醸造技術を取り入れたかというもちろんそうではない。80年代のワインを飲ませてもらうと、2000年以降のワインのスタイルとは違い、大雑把に言えば“クラシック”な雰囲気も漂うワインだが、品種の特性と立体的な骨格、後味の伸びやかさは現在のシュレールのスタイルに通ずるものがある。シュレールのスタイルとは言ったものの、2010年以降続く気まぐれな気候では出来上がるワインのスタイルは本当に様々で、同じ暑い年でも濃密な果実味と雄大な骨格、ほとばしるエネルギーを感じるようなワインを造ることもあれば、際立って高い切れ味のある酸と繊細なアロマとボディーのワインを造ることもある。後者は酷暑に旱魃も相まって、ブドウの成熟が止まってしまった時にしばしば生まれるスタイルだが、ワイナリーを収穫時に訪問すると、周りが収穫真っ盛りの頃に全てのブドウを摘んでしまっているときもあれば、他の生産者の収穫が終わる頃になってようやく収穫を始めることもあったりもする。
ヴァン・ナチュールという存在が十分に認知され、いわゆる醸造的欠陥とされるワインも個性として受け入れられることもあれば、ナチュラルに、でも綺麗に、と言った切り口のワインも市場に混在する中でシュレールのワインは土地らしさだとか、品種らしさだとか言った言葉が何を意味するのかを飲み手に力強く問いかける。その反面ブルーノ本人は多くを語らない。
◆エリックのワイナリー参加
2018年にエリック・コロンバンがワイナリーに参加した。ブルーノの幼馴染で、長らくコルマールの街でワインバー兼酒屋を経営し、正式にワイナリーに参加する前からも人手の必要な時期に作業の手伝いをしてきた。と、同時にコロンバン家の一度廃業したワイナリーを引き取り、彼の叔母の名であるルーシー・コランバンをワイナリー名として、ワイン生産をブルーノに委託する形でワイナリーを立ち上げたのだ。両ワイナリーの所有する畑とセラーでの作業は、それぞれのチームが合同で行っている。
【畑と栽培について】
栽培手法は本人の言葉を借りるなら
“特別なことはしていない。やってきたことをやり続け、今までやってこなかったことを試し続けている。“
畑はビルシュトゥックレの丘が10kmほど離れているが、そのほかの多くは3km圏内にまとまっており、合計8ha、40以上の区画に分かれている。ギュイヨー・アルザシエンヌと呼ばれる背の高いギュイヨー・サンプルで仕立て、硫黄と銅を基本に病害を管理。気候変動も関係あるのかもしれないが、年によっては散布をせずに済ませる区画もある。
【セラーと醸造について】
セラーは家の裏にあり上階には醗酵槽が並び、白の醸造と熟成の行われるコンクリート製のセラーが地下にある。小さなものは228Lのバリックもあるが、多くは1000L前後のフードル・アルザシエンヌ、そのほかにステンレスタンクやグラスファイバータンクが並ぶ。2021年にはルーシー・コロンバンの醸造も始めたこともあり、地下セラーを拡張した。
選果は入念に行い、マセレーションの期間は赤白問わず3-5週間(極例外的に1年間行うことも)ほど行い、醗酵もまた最短で10日程度で終わることもあるが、1年以上続くことも。その場合様子を観察はするが特に何かを行うこともない。よほどアルコール度数が高くない限り亜硫酸で残糖による瓶内での再醗酵を止めるには、彼の感覚では許容できない量の亜硫酸を添加しなければならないので、残糖のある状態で瓶詰めする場合はフィルターをする。熟成中に澱引きはせず、シュール・リー熟成をすることが多い。また、樽を完全に満たしきらないこともあるようだ。
【シュレールのリリースにあたり、2000年頃】
長年アルザスワインを特に好んで仕事の中心の一つとしてご紹介してまいりましたが、ブリューノ・シュレールのワインに出会ったときは、今までアルザスワインの味わいとしてもちつづけてきたすべての概念を覆さざるをえないほどの衝撃でした。アルザスでは1981年からビオディナミの認証をとっているフリックに続き、最近ズイント・ユンブレヒト、マルセル・ダイスがビオディナミの認証をとり、バルメス・ビュシェ、クライデルヴァイスがビオロジックの認証を得ていますが、これからもぞくぞくと後に続いていくと思われます。
一方、シュレールは我が道をいくとばかり何の認証もとらず、またヴァン・ナチュールの会にも参加することなく、ひたすら7haの畑仕事に精を出しています。たまに気がむくと、パリのワイン専門店やレストランの催しに呼ばれて、パリに出てくるのですが、遅刻して登場するので有名です。
「合田さん、シュレールって知っている?」とローヌの素晴らしい造り手マルセル・リショー(1996年を境にヴァン・ナチュールに転向)から名前を聞いたのは1997年のこと。それがきっかけで、私はヴァン・ナチュールの造り手に出会いました。シュレールは、若いヴィンテージでもテクスチュアーがやわらかく、ゲヴュルツトラミナーやリースリングの品種特徴と思っていたアフターの苦さがなく、ピュアで、イタリアワインに感じるようなユニークさや創造的なニュアンスが強く印象に残りました。しばらくして、ブリューノの奥さんがイタリア人で、イタリアの食べ物とワインが大好きで、フィレンツェ郊外でサンジョヴェーゼを作ろうとしていることを知り納得しました。
父上のジェラールはもっぱら畑を担当していますが、何十年にもわたって一度も除草剤、化学肥料を使っていない畑は健全そのもので、収量をできるだけ低く抑え、濃縮度の高いブドウが栽培されます。中くらいのフードルを使いシュール・リーで、酸化防止剤の使用を可能な限りおさえ熟成させたブリューノのワインは、独特の風味を備え、するどい酸が奥行きのある果実味をしっかりと支え、高いレベルでバランスが整い、ミネラリーな味わいに支えられた凝縮度の高い見事なワインです。ブリューノが作るワインは、もっともヴァン・ナチュールのスタイルをあらわしているアルザスワインだといえるでしょう。
目の前の新たな素材に興にのって、次々と新しいレシピを考える天才シェフのように、ブリューノは毎年毎年のヴィンテージの違いを楽しみ、自由な感性でワインを仕上げていきます。ジェラール&ブリューノ親子が作るワインは、もっともヴァン・ナチュールのスタイルをあらわしているアルザスワインであり、また何にも束縛されない自由な感性と自然なワイン作りだけが実現できた味わいだといえるでしょう。アペラシオンを超えて評価されるべき偉大なワインであり、そのユニークで優れた感覚とシュレール家のあたたかで深い人間性を映し出した味わいは、ワイン味わう喜びを必ずあなたに届けてくれるにちがいありません。
合田 泰子
● 2017 Riesling Vin d'Alsace Cuvee Particuliere
リースリング・キュヴェ・パルティキュリエール
【何故かご案内していなかったキュヴェです!】

忘れてしまいましたが、おそらく・・テイスティング時に、
「・・ん~・・若いなぁ・・」
と思ったんでしょう。もしくは荒れていたのかもしれませんし、確か・・同時に届いたピノ・ノワールが何者か??が判別し辛かったので、その時に届いたアイテムをそっくり仕舞い込んだ可能性が有ります。
ただし届いた直後のパルティキュリエールのゲヴェはいつも美味しく、ピノは結構不安定、リースリングはバキッと硬いことが有る・・そんなイメージでした。いい加減・・入荷からも相当経っているので、落ち着いているんじゃないかと思います。
写真も昔の撮り方になっていますね・・今の撮り方の方が判りやすいでしょうが、今この写真を見ても
「見るからに堅そう・・」
です。

この数年はラシーヌさんからまともなご紹介をいただけませんので、これが最後のご案内かなと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【定番のリースリングですが、いつもとても旨いです!!】 こちらも定番ラインのリースリングですが、人気の高さゆえか、割り当てになってしまっています。前のピノ・グリ・レゼルヴのコラムでも書きましたが、やっぱりシュレールさんのワインは凄いですね。コンディションがよいと滅茶苦茶旨いです!キャプスュル無しのビオスタイルになってます。お勧め!
以下は以前のアイテムのコラムから転用しました。
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【2009年リースリングの凄いラインナップです!レアものばかりですのでお早目に!】 良くもまあ・・リースリングばっかり一気に届きまして・・・いや、勿論ありがたいんですよ。シュレールさんのワインをまともに扱えるお店は少ないですから・・・感謝してます。
ただね・・・どうしてもちょっと前までは、普通に仕入れて普通に販売して・・いや、勿論ちゃんとテイスティングをして・・です。今は飲めるほどは回ってこないんで・・いや、それでも普通のパルティキュリエールだけはチェックしましたけど。落ち着いてない状態でしたが、シュレールらしいビオ的バランスで、柔らかくスパイシーなリースリングでした。これでもおそらくSO2はほとんど入ってないに等しいでしょう。
リースリング・キュヴェ・パルティキュリエール はノーマルラインです。シュレールさんの本筋の看板ワインと言えますが、リーズナブルでしなやか、体に素直に馴染む液体です。ただし、ビオ嫌いの方にはお奨めは敢えてしませんよ。 また、まだ落ち着いていないので、到着しましたら充分に休息をあげてくださいね。
リースリング・キュヴェ・パルティキュリエール D41 は、noisy も初めて見るキュヴェです。So2 1ml に対し水分 99ml で希釈。それを41回繰り返したものを So2として使用した・・・と言うことのようです。水と言わずに水分と書いたのは、
「なんでワインで希釈したんじゃ無いのかな?」
とは思ったものの、確証が無いので・・・敢えて水分としました。・・・まあ、ほとんど・・と言うより、So2無しと言うレベルですよね。
これはビオ的なやり方をSo2の使用方法に取り入れたものでしょう。プレパラシオンを使用する際には、気の遠くなるほど希釈しますんで・・・。少し前にかなり話題になった「レメディ」の効果・・・(判らない方はネットで調べてみてください)、つまりは、例えばここに何かしらの薬剤みたいなものが有って、それを何万倍にも何十万倍にも希釈した場合、その1ml中にはその成分が有るかどうかさえ判らないから効果は無いだろう・・という現代的な、もしくは現代科学的な考え方ですね。
ビオ的には、その薬剤そのものが入っていることが重要なのでは無く、その物質から放射された・・投射されたことによって、希釈体そのものに、何らかのパワーが宿る・・という考え方だと思います。・・・noisy 的には、否定も肯定もしません・・というより出来ません。・・だって・・検証するのは無理が有るので。
だってね・・・例えば、
「太陽は燃えている」
「太陽は核融合反応で光と熱を出している」
というのが現代科学で教えられた事ですが、
「じゃあ、何で山の頂上は寒いのよ??」
「そんなに燃えていたら、いい加減燃え尽きてるだろ??」
みたいな質問にはきちんと答えられていないように思うんですね。伝わる熱は距離の二乗に反比例するんじゃなかったっけ?位しか判りませんが、
「検証のしようが無い」
ですよね??
あらら~・・大いに反比例・・・いや、大脱線してしまいました。気にしないでくださいね。戯言です。・・・そんな訳で、極端にSo2濃度の低いSo2を使用したリースリング・キュヴェ・パルティキュリエールです。これも面白いでしょう。
リースリング・キュヴェ・パルティキュリエール・ノン・フィルトレは、今まではボトルの脇にホワイトペンで「NF」と書かれていたんですが、今回から裏ラベルにきちんと書かれています。フィルターをしない、ということは、フィルターをしないで済んだ良質のキュヴェ・・・と言うことになります。超レアなアイテムです。
リースリング・フースロック も、今まではキュヴェ・パルティキュリエールに混ぜていた区画の畑です。2009年は出来がとても良かったために、単独でリリースした・・とのアナウンスでした。飲んでないので判りませんが、かなり期待できそうですね。
リースリング・グラン・クリュ・フェルシッヒベルク はその名の通り、グラン・クリュのフェルシッヒベルクです。
「お~い・・・!何でこんなに安いのよ~!フースロックとほとんど変んないじゃ~ん!」
・・・まあ、早いとは思いますが、何せこのプライスですからね~。さっさと飲んじゃって、
「ん~・・良く判んな~い」
ということの無いよう・・(^^;; お願いいたします。
下記でご紹介の2006年ピノ・グリは大反響をいただいてます。中には
「???」
な印象の方もいらっしゃいますが、大方の皆さんが、
「ピノ・グリって・・・こんなになるのねん!美味しい!」
とご感想をいただきました。
2006年でようやっと・・・ですので、ベストまでは収穫年から5年ほどは掛かるのかな?と言う見方も可能でしょう。2014年頃からが本領発揮でしょう。
という訳で、レアなシュレールさんのアイテムのご紹介でした。お早目にお願いいたします。お奨めです。
● 2013 Pinot Noir Vin d'Alsace
ピノ・ノワール・ヴァン・ダルザス
【希少なシュレールさんのピノです!】----出て来たシリーズです。10年ほど寝かせてます。
 | シュレールさんのピノの味わいは、トップ・キュヴェのシャン・デ・ゾワゾーを除けば、毎年、かなりの違いが有りますので、飲んで見ないと判らないんですよね・・。
しかしながら、飲めるほどは分けて貰えないので、結局そのままオファーするしかない状況なんです。そして、しばらくしてからどこかで飲むと・・
「xx年ものはかなりの出来・・。xx年は少し弱いかな・・・、でもxx年は美しさが際立ってる。xx年は暑かったのがそのまま出てるね・・」
と言えるんですが、ピノだけは他の品種と違って後からは出てこないんですよね。なので、飲んでも余り役には立たないんです。困ったものなんですが・・Oisyの勉強のためも有り、ゼロドゥーズ2013年を開けてみました。
いや~・・旨いですね・・。バランス的にも素晴らしいです。
そして、アルザスのむさ苦しいような暑さを感じさせるニュアンスは無く、とても冷ややかでチェリッシュ、中域から余韻に掛けては、ほぼブルゴーニュ・ピノ・ノワールそのもの・・・しかも村名と同格もしくはそれ以上の複雑性とフィネスを持っているように思われました。
さらには・・・ |
「(・・・あら・・シャン・デ・ゾワゾーの香水のような香りがする!)」
まぁ、おそらくですが、格落ちさせたシャン・デ・ゾワゾーも入っていると思いますよ。Oisyも飲んでいますので、その辺りのことを尋ねてみましたが、
「淡い香水、シャンボールのような・・」
とは還ってきましたが、彼の口からシャン・デ・ゾワゾーと言う単語は出てきませんでした。Oisyのテイスティングコメントを探したんですが・・・見当たりませんでしたので掲載出来ませんが・・・
あ、忘れてましたが、3月31日を持って任期満了につき、Oisy は別の仕事を探すことになりました。今年になったらフランスに行くと公言していたんですが、どうやら行ったとしても自身で大したことが出来ないと・・思ったようで、国内で研鑽するつもりのようです。どこかで見かけましたら可愛がってあげてください。
そんな訳で、非常に旨い・・・ゼロ・ドゥーズです。お奨めします!なお、シンプルなピノ・ノワールはまだ飲めていません。また、マグナムはヴィンテージ違いです。そしてようやく2度目か3度目の入荷になったピノ・ノワール・ビルシュトゥックレは「シャン・デ・ゾワゾー」に次ぐキュヴェかと思います。前回は確か・・・ブルゴーニュ瓶でした!貴重なキュヴェです。
以下は以前のコメントです。
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【希少なシュレールさんのピノです!】 まあ、皆さんはどうしてもシャン・デ・ゾワゾーが欲しい・・と思われていらっしゃると思いますが、シュレールさんのピノ・ノワール自体、さほど多くなく、上級キュヴェに至ってはすずめの涙ほどしか有りません。
通常の2008ピノ・ノワールは、黒果実が表に出やすく、赤系が奥に回った、一般的なアルザスのピノ的イメージです。バランス良く、とても美味しく仕上がるのが常です。
ピノ・ノワールLNO.12 の2008年は、なんとシャン・デ・ゾワゾーをブレンドしたらしい・・・です!量的に、質的に単独で製品にするのをためらわれたのでしょうか。それにしても、これは興味のそそられるアイテムでしょう。価格も通常のLN0.12よりは上昇していますが、白葡萄ならグラン・クリュと言える畑のピノをブレンドしていますので、そこは仕方が無いかと・・思います。
● 2003 Pinot Gris Reserve T.S.
ピノ・グリ・レゼルヴ・トレ・セッレ
【希少なトレ・セッレ...ピノ・グリ・レゼルヴの2003年が出て来ました!!・・なんと21年ものです!!】
もう、遥か昔のことで覚えていないのですが、当初は確か・・500MLと750MLのこの2003年のトレ・セッレが2~3本届いたんじゃないかと思います。
その後しばらくして・・なぜか2~3ケースも750MLが届いてビックリした・・んですね。
そもそも数が無かったので「飲めない」と書いたはずなんですが、最初から何ケースか届いていれば必ずテイスティングしたはずなので・・結局、ちょこちょこと販売して箱が空いたら・・無くなったんだと思い込んでいたのでしょう。
そして、確か1本は飲んだはずです。それも相当昔の話しでして・・ただし、
「似たようなキュヴェが多く在ったので確実では無い」
んですね・・。
また、今のようにグラスの写真を撮っていたかどうかも判らず、膨大な写真の中から探し出すのも数時間掛かるので諦めました。お早めにどうぞ
以下は以前のレヴューです。
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【こちらはピノ・グリのヴァンダンジュ・タルディヴ風!!】---以前のレヴューです。
noisy は少な過ぎて必然的に飲んではいませんが、蔵で飲ませてもらったらしい担当に寄ると、
「思いっきり凝縮していて驚愕。甘いというほど甘くなく、甘くは無いとは言えないレベル。とにかく異常に凝縮していて素晴らしかった」
とのことです。
T.S. とは、シュレールさんの上級キュヴェ、特に遅摘み系のワインに付けられていることが多く、Tres Serre の略のようです。つまり、最高に凝縮している・・ということですね。この手のワインを造るには、何日も掛けて、粒を選んで収穫して行くことになる場合が多いです。房ごとに収穫する場合も有りますが、その際はどうしても粒の熟成度がそれぞれ違いますので、仕上げに困ってしまうでしょう。
おろらくさほどは甘みが無いと思われますが、恐ろしいほどの凝縮度を楽しめると思いますので、むしろ普通に食卓に上げると面白いかな?と思いますよ。
「なんじゃこりゃ~!」
と云うか、誰かさん風に
「ブラボー!」
と叫ぶか・・・お好きなように!素晴らしいワインの風格が有ります。
● 2001 Gewurztraminer Eichberg Grand Cru
ゲヴェルツトラミネール・アイヒベルグ・グラン・クリュ ジェラール・シュレール 500ML
【シュレールさんのゲヴェの最高峰です!偉い・・古いです。】
1本だけ出て来ました。2001年のゲヴェ、グラン・クリュ・アイヒベルグです。フランス語だとエィシュベルグ・・ドイツ語だとアイヒベルグ・・そんな感じでの発音です。
まぁ・・ほぼ四半世紀ものですので、美味しく飲むためには努力が必要かと思います。因みにアルザスのワインのページが有りますので、ご興味がございましたらコピー・ペーストで覗いてみてください。
https://www.vinsalsace.com/jp/grands-crus/eichberg/
また、ラシーヌさんのリストからはすでに削除されているようで、テクニカルなど不明でした。
● 2017 Pinot Noir Vin d'Alsace
ピノ・ノワール・ヴァン・ダルザス
【希少なシュレールさんのピノです!】-----以前のレヴューです。
【希少なシュレールさんのピノです!】
まあ、皆さんはどうしてもシャン・デ・ゾワゾーが欲しい・・と思われていらっしゃると思いますが、シュレールさんのピノ・ノワール自体、さほど多くなく、上級キュヴェに至ってはすずめの涙ほどしか有りません。
通常の2008ピノ・ノワールは、黒果実が表に出やすく、赤系が奥に回った、一般的なアルザスのピノ的イメージです。バランス良く、とても美味しく仕上がるのが常です。
ピノ・ノワールLNO.12 の2008年は、なんとシャン・デ・ゾワゾーをブレンドしたらしい・・・です!量的に、質的に単独で製品にするのをためらわれたのでしょうか。それにしても、これは興味のそそられるアイテムでしょう。価格も通常のLN0.12よりは上昇していますが、白葡萄ならグラン・クリュと言える畑のピノをブレンドしていますので、そこは仕方が無いかと・・思います。
● 2008 Riesling Vin d'Alsace le Verre est dans Le Fruit
リースリング・ヴァン・ダルザス ル・ヴェール・エ・ダン・ル・フリュイ
【こちらはリースリング!】-----以前のレヴューを使用しています。
「ル・ヴェール・エ・ダン・ル・フリュイ」は、美味しい実を食べてしまう虫が印象的なエチケットです。フルーツの中の虫・・みたいな訳で、虫も無視できないほど美味しい!ということなのかな?と!・・まあ、実際は、INAOの現体制に対する批判を表現した物だそうです。組織の中のしょうもない存在そのものを現したのか、組織そのものが虫食いだらけだよと言いたいのかのどちらかでしょう。
こちらも実はグラン・クリュ・フェルシッヒベルクの格落ち・・・すなわち、AOCワインとして認定されるべきものが通らなかったキュヴェにこの名前を付けているようです。ですので、グラン・クリュの質はしっかり持っています。リースリングの熟成を見るのにも良いですよね。
しかし・・・到着するたびにどんどん古い「フリュイ」になってくるというのは・・どういうことなのでしょうか・・・。古いだけに・・・・いや!・・ここは堪えよう!言わないぞ!
・・通常ならば、この辺りは普通に購入できたワインだったのですが、これから先は割り当てで終わってしまいそうです。素晴らしいリースリングに仕上がっているはずですので・・・是非飲んでみてくださいね。
● 2002 Gewurztraminer Grand Cru Eichberg
ゲヴュルツトラミネール・グラン・クリュ・アイヒベルク
【こちらはゲヴュルツ!いつも美味しいです!】-----以前のレヴューを使用しています。
こちらは定番ラインのゲヴェですが、人気の高さゆえか、割り当てになってしまっています。表情の出方が奥ゆかしく、高貴なイメージのあるゲヴュルツは、やはり畑の組成と根の張り方に寄るものなのでしょう。
今回は、準1級のビルシュトゥックレの1997年、グラン・クリュのアイヒベルク2008年に加え、何と2005年のパルティキュリエール、2011年のノンフィルター、そしてフィルター有りのパルティキュリエールと多彩です!ノン・フィルターの意味はもうお判りかと思いますが、
「フィルターしないで済むほど完璧な仕上がり」
という意味です。
彼のゲヴェは全てが実に秀逸ですが・・数が無いです。安くて美味しい・・・ユーロ高で少し値上がりしましたが、それでも味わいから言えば実にお買い得です!お早目にどうぞ。
● 2017 Pinot Gris Pige
ピノ・グリ・ピジェ
【こちらはピノ・グリをマセラシオンしたキュヴェでしょう!!レアものです・・】
何せ数が無いので・・でも、
「オレンジ色のワイン?・・いや、赤か?ロゼか?・・」
と言うような色をしています。
「でも・・白ワインです・・」
まぁ、オレンジワイン大好きな方は飛びつくかもしれませんが、ピノ・グリですから・・ね。イタリアだとピノ・グリージョです。果皮を漬け込むとオレンジ系の色が出やすいですし、時には淡いですが赤っぽくも見えることが有ります。
シュレールさんもマセラシオン系ワイン、造り始めたんですね・・。どうやらこの「ピジェ」と書いてあるのがそのようです。
「Pige = 判った!」
と言うことらしいですよ。
● 2017 Pinot Noir LN012
ピノ・ノワール・エル・エンヌ・ゼロ・ドゥーズ
【以前のレヴューを使用しています。】
【希少なシュレールさんのピノです!】

シュレールさんのピノの味わいは、トップ・キュヴェのシャン・デ・ゾワゾーを除けば、毎年、かなりの違いが有りますので、飲んで見ないと判らないんですよね・・。
しかしながら、飲めるほどは分けて貰えないので、結局そのままオファーするしかない状況なんです。そして、しばらくしてからどこかで飲むと・・
「xx年ものはかなりの出来・・。xx年は少し弱いかな・・・、でもxx年は美しさが際立ってる。xx年は暑かったのがそのまま出てるね・・」
と言えるんですが、ピノだけは他の品種と違って後からは出てこないんですよね。なので、飲んでも余り役には立たないんです。困ったものなんですが・・Oisyの勉強のためも有り、ゼロドゥーズ2013年を開けてみました。
いや~・・旨いですね・・。バランス的にも素晴らしいです。
そして、アルザスのむさ苦しいような暑さを感じさせるニュアンスは無く、とても冷ややかでチェリッシュ、中域から余韻に掛けては、ほぼブルゴーニュ・ピノ・ノワールそのもの・・・しかも村名と同格もしくはそれ以上の複雑性とフィネスを持っているように思われました。
さらには・・・
「(・・・あら・・シャン・デ・ゾワゾーの香水のような香りがする!)」
まぁ、おそらくですが、格落ちさせたシャン・デ・ゾワゾーも入っていると思いますよ。Oisyも飲んでいますので、その辺りのことを尋ねてみましたが、
「淡い香水、シャンボールのような・・」
とは還ってきましたが、彼の口からシャン・デ・ゾワゾーと言う単語は出てきませんでした。Oisyのテイスティングコメントを探したんですが・・・見当たりませんでしたので掲載出来ませんが・・・
あ、忘れてましたが、3月31日を持って任期満了につき、Oisy は別の仕事を探すことになりました。今年になったらフランスに行くと公言していたんですが、どうやら行ったとしても自身で大したことが出来ないと・・思ったようで、国内で研鑽するつもりのようです。どこかで見かけましたら可愛がってあげてください。
そんな訳で、非常に旨い・・・ゼロ・ドゥーズです。お奨めします!なお、シンプルなピノ・ノワールはまだ飲めていません。また、マグナムはヴィンテージ違いです。そしてようやく2度目か3度目の入荷になったピノ・ノワール・ビルシュトゥックレは「シャン・デ・ゾワゾー」に次ぐキュヴェかと思います。前回は確か・・・ブルゴーニュ瓶でした!貴重なキュヴェです。
以下は以前のコメントです。
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【希少なシュレールさんのピノです!】 まあ、皆さんはどうしてもシャン・デ・ゾワゾーが欲しい・・と思われていらっしゃると思いますが、シュレールさんのピノ・ノワール自体、さほど多くなく、上級キュヴェに至ってはすずめの涙ほどしか有りません。
通常の2008ピノ・ノワールは、黒果実が表に出やすく、赤系が奥に回った、一般的なアルザスのピノ的イメージです。バランス良く、とても美味しく仕上がるのが常です。
ピノ・ノワールLNO.12 の2008年は、なんとシャン・デ・ゾワゾーをブレンドしたらしい・・・です!量的に、質的に単独で製品にするのをためらわれたのでしょうか。それにしても、これは興味のそそられるアイテムでしょう。価格も通常のLN0.12よりは上昇していますが、白葡萄ならグラン・クリュと言える畑のピノをブレンドしていますので、そこは仕方が無いかと・・思います。
● 2012 Gewurztraminer Eichberg Grand Cru
ゲヴェルツトラミネール・アイヒベルグ・グラン・クリュ ジェラール・シュレール 500ML
【シュレールさんのゲヴェの最高峰です!】
シュレールさんのゲヴェはいつも美味しくて、ベースのパルティキュリエールで充分なんですが、アイヒベルクになってきますと質感、存在感は物凄いです。今回は少量ですので・・飲めなくてすみません。
● 2012 Riesling Pfersigberg H Grand Cru
リースリング・フェルシッヒベルク・アッシュ・グラン・クリュ
【シュレールさんご自慢のフェルシッヒベルク・リースリングです!!】
アペラシオンを名乗れる・・つまり鑑査に通ったキュヴェです。通らないと時折凄い名前で出て来ますんで・・。
今回は非常に少なく、数本ずつの入荷でして、下のキュヴェを2アイテム飲むのが精いっぱいでした。鑑査に通ってますのでナチュラルさはほんのり「控え目」、ピュアさ倍増のリースリングに仕上がっていると思われます。ご検討くださいませ。
● 2017 Chasselas Magnumbottle
シャスラ・マグナムボトル
【なんとシャスラのマグナムです!】
激レアです・・がマグナムです。フランスでも北部で少々のみ造られているシャスラです。スイスではシャスラは結構造られており、最近は少量ですが輸入もされています。
シャスラオンリーのキュヴェは中々入手できないので(ロワールだとブレンドされる)、あまりコメントも出来ませんで申し訳ありません。シュレールさんちは時折このような極少量のキュヴェが届きますので、ホント・・判らなくて苦労します。でも・・楽しいですよね。ご検討くださいませ。
● 2013 Pinot Noir LN012
ピノ・ノワール・エル・エンヌ・ゼロ・ドゥーズ
【希少なシュレールさんのピノです!】

シュレールさんのピノの味わいは、トップ・キュヴェのシャン・デ・ゾワゾーを除けば、毎年、かなりの違いが有りますので、飲んで見ないと判らないんですよね・・。
しかしながら、飲めるほどは分けて貰えないので、結局そのままオファーするしかない状況なんです。そして、しばらくしてからどこかで飲むと・・
「xx年ものはかなりの出来・・。xx年は少し弱いかな・・・、でもxx年は美しさが際立ってる。xx年は暑かったのがそのまま出てるね・・」
と言えるんですが、ピノだけは他の品種と違って後からは出てこないんですよね。なので、飲んでも余り役には立たないんです。困ったものなんですが・・Oisyの勉強のためも有り、ゼロドゥーズ2013年を開けてみました。
いや~・・旨いですね・・。バランス的にも素晴らしいです。
そして、アルザスのむさ苦しいような暑さを感じさせるニュアンスは無く、とても冷ややかでチェリッシュ、中域から余韻に掛けては、ほぼブルゴーニュ・ピノ・ノワールそのもの・・・しかも村名と同格もしくはそれ以上の複雑性とフィネスを持っているように思われました。
さらには・・・
「(・・・あら・・シャン・デ・ゾワゾーの香水のような香りがする!)」
まぁ、おそらくですが、格落ちさせたシャン・デ・ゾワゾーも入っていると思いますよ。Oisyも飲んでいますので、その辺りのことを尋ねてみましたが、
「淡い香水、シャンボールのような・・」
とは還ってきましたが、彼の口からシャン・デ・ゾワゾーと言う単語は出てきませんでした。Oisyのテイスティングコメントを探したんですが・・・見当たりませんでしたので掲載出来ませんが・・・
あ、忘れてましたが、3月31日を持って任期満了につき、Oisy は別の仕事を探すことになりました。今年になったらフランスに行くと公言していたんですが、どうやら行ったとしても自身で大したことが出来ないと・・思ったようで、国内で研鑽するつもりのようです。どこかで見かけましたら可愛がってあげてください。
そんな訳で、非常に旨い・・・ゼロ・ドゥーズです。お奨めします!なお、シンプルなピノ・ノワールはまだ飲めていません。また、マグナムはヴィンテージ違いです。そしてようやく2度目か3度目の入荷になったピノ・ノワール・ビルシュトゥックレは「シャン・デ・ゾワゾー」に次ぐキュヴェかと思います。前回は確か・・・ブルゴーニュ瓶でした!貴重なキュヴェです。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【希少なシュレールさんのピノです!】 まあ、皆さんはどうしてもシャン・デ・ゾワゾーが欲しい・・と思われていらっしゃると思いますが、シュレールさんのピノ・ノワール自体、さほど多くなく、上級キュヴェに至ってはすずめの涙ほどしか有りません。
通常の2008ピノ・ノワールは、黒果実が表に出やすく、赤系が奥に回った、一般的なアルザスのピノ的イメージです。バランス良く、とても美味しく仕上がるのが常です。
ピノ・ノワールLNO.12 の2008年は、なんとシャン・デ・ゾワゾーをブレンドしたらしい・・・です!量的に、質的に単独で製品にするのをためらわれたのでしょうか。それにしても、これは興味のそそられるアイテムでしょう。価格も通常のLN0.12よりは上昇していますが、白葡萄ならグラン・クリュと言える畑のピノをブレンドしていますので、そこは仕方が無いかと・・思います。
● 2006 Riesling Pfersigberg Grand Cru Reserve T.S.
リースリング・フェルシッヒベルク・グラン・クリュ・T.S.
【これは何でしょう??!!】
グラン・クリュのフェルシッヒベルクのリースリングのトレ・セッレと言うことでフェルシッヒベルクの最高のワイン・・かと思います。糖度も多分出ているんじゃないかと想像しますが・・・少なくてとても飲めないんです・・すみません。
昨年、全くおなじ綴りで最後に「H.]の付いたキュヴェを販売させていただきましたが、今回はそのアッシュが付かないものです。グラン・クリュでINAOを通っており、しかも「T.S.」=トレ・セッレ=トレ・セレクスィヨン=最高の選抜と言うことかと思います。
以下はT.S.H.2006年のコメントです。━━━━━
【もしかしたら、これがシュレールさんのリースリングの最高峰?!!】 これも良く判らないキュヴェです。ただしレゼルヴで、T.S.H.と有りますから、
「トレ・セッレ」 = 最高のセレクション
は間違いの無いところ・・・
最後の「H.」は何でしょうか?区画名の「アッシュ」かと思うんですが・・。

もしそうだとすると、グランクリュ・フェルシッヒベルク・アッシュのの最高峰?と言うことになるのかもしれませんね。・・いや~・・シュレールさんのワインは、読むのが難しいです・・・ほんの少量です。
● 2005 Riesling Bildstoecle
リースリング・ビルシュトゥックレ
【こちらも旨い!!】
●2005ピノ・ブラン・ヴァン・ダルザス
とてもピュアでジューシーなピノ・ブランです。ミネラルが「ふわっ」と立ち上がってきて、とてもソフトなテクスチュアです。ピノ・ブランっぽい、ちょっと中域が抜けたような感じがむしろスッキリ、カッチリしたイメージを与えてくれます。
●2005リースリング・ビルシュトゥックレ
こちらはやや閉じた表情・・・。少し内向的になっています。
で・・・判断は難しいんですが・・・これは開き出す直前の表情・・・では無いかな?と思うんですがいかがでしょうか?noisyも3日に渡ってチェックはしたものの、そして、かなりのレベルにあることも確かめましたが、まだ物足りない・・・。こんなものでは無いはずです。
で、良く有るのが、ちょうど閉じる期間が終わりを迎える頃の表情・・・じゃ無いかな?と思うわけですね。3月を迎え、もし暖かい日が何日か続いたら・・・栓を抜いてみていただけるでしょうか?ミネラルの裏から白や黄色のフルーツ、カンキツが飛び出してくると予想しています。こちらはとりあえずご興味の有る方へ!
■ N.V. Eau de Vie de Marc d'Alsace Gewurztraminer
オー・ド・ヴィー・ド・マール・ダルザス・ゲヴュルツトラミネール
【おっと!これも珍しいゲヴェルツのマール! しかも成分無調整バージョンも!そしてリースリング!無色透明の強烈アロマの誘惑!】
こんなに透明なマール・・・要は、余計なことはせず、アルコールを丸くすることだけ、つまり時間を掛けただけ・・ということでしょう。何しろ、モロビオのマールって、余り入ってこないんですよね。以前、友人に少しいただいて呑みましたが、ちょっとクセになりそうな香しいアロマとアルコールの旨みでした。エグイ角度で入ってくるのに、その後は妙に柔らかい・・・ある種、ロマーノ・レヴィとも通じる部分も有るのかな?と思います。
しかも今回のゲヴェには、成分無調整を示す「ノン・レクティフィエ」表記があるボトルも有り・・・これまたさらにエグイマールに仕上がっているのではと予想しています!ご興味のある方!ご検討ください。
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