●

「・・うわ~・・何だか、凄い色のワインが出て来たなぁ・・」
と思われたかもしれませんが、その理由はコラムに書かせていただいてますので、是非・・一体どういうことなのか、お知りになりたい方はこのワインのコラムもご覧ください。
その昔は古いワインをそれなりにご紹介させていただいていましたが、昨今はもう・・どうにも手が出せないほどに高価になってしまい、特に有名生産者の古酒になりますと、
「もはや販売目的のテイスティングが可能な価格の範囲を超えているし、何より本数が買えないのでテイスティングも出来ない」
状況になって久しいです。
ですが、もし・・ちょっと面白そうなアイテムが見つかったら、何とかご紹介したいなぁ・・と常々思っていまして、それと言うのも、
「若いワインしか経験が無いから古いワインの美味しさが判らない」
としか思えない状況になってしまっていると思っているんですね。
だからフレッシュなアロマが失せて来ると、もうその美味しさを見つけることが出来ない訳です。・・実はワインの真の魅力を知るには、ようやくそこからが本番なんですけどね。結局、
「ワインの最大の魅力を知らずに判ったような気になっている」
・・偉そうですみません。でも本当にそんな方はいらっしゃいますし、「私はシニアソムリエですから間違い在りません」などと言い出すクレーム紛いの方も中にはいらっしゃいます。資格などちょっと頭に情報を詰め込む努力をすれば取得できますが、その情報を実地を含めた様々な情報とリンクして感じられるようになるにはそれ相当の時間も必要です。
ですが大変申し訳ない言い方になってしまいますが、どんなに凄い資格?・・をお持ちでも、理解しようとしない方、その時の自身の刹那的な感覚が自身の既存の理想型に入らなければ排除しようとしてしまうなら、ワインの素晴らしさなど判るはずがないんですね。頭でちょっと判ったようなつもりになっても、場合によってはその実践の素晴らしい機会をご自分で潰してしまうんですから・・。
それに古いワインを飲む機会などは特に減って来てしまっています。25年前だと1998年頃ですが、その頃リリースされたブルゴーニュワインはもう・・飲めないとお考えでしょうか。
新しいワインにはその果実の風味を楽しめるフレッシュな美味しさが有り余っています。古いワインにはそんなフレッシュな果実の美味しさなどは皆無ですが、一般に言う「ブケ」には豊かな果実の風味も出ていたり、その機会はすでにほぼ終わっているものの、その超古酒ならではの「超ブケ」が存在している・・に違い無いんですね。
はたまた・・そのワインが四半世紀前のものだとしたら、今現在までどのような保存を経て入手されたのか・・その後の保存の仕方やどんな意識を以てその飲む機会に臨まれたのかにより、そのワインの熟成具合も、飲んだ時の印象も大きく異なる結果になる訳です。
さらには海外メディアのテイスターたちも自分の好みに合わないと平気で「3~5年以内に飲んで」などと書きたてるものですから、若いフレーヴァーのみの信者に印籠を渡している訳です。
少なくとも、ブルゴーニュのA.O.C.ワインが3~5年以内にしか素晴らしい表情を見せない・・などと言われて、信じる方がおかしいと思ってしまうんですけどね。
その辺の教育??・・と言ってしまいますと僭越なんですが、そもそも誰にも教われないような世の中になってしまいました。昔は結構、
「私はワイン好きです!」
なんていうと、
「・・そう、じゃ今度、一緒に飲もうよ・・」
なんて言われておっかなびっくりお伺いすると、ご自宅のセラーの物凄いワインを飲ませてくれたり・・、またそこから色々とワインファンの方やワインを楽しめるお店などをご紹介されたりしたものですが、SNS 全盛の今、却ってそんな機会が減って来ているような気がしてなりません。
ワイン屋はワインを飲まずただコピー・ペーストで売り切るのに必死なだけ、文化としての成熟を目指すなど、全く関知していませんし、ソムリエ学校さんに行ったとしても資格はくれますが教えてくれる訳ではありません。
ですので、今回はその辺りも踏まえて、ちょっと「イタズラ」をしてみました。お読みいただけましたら光栄です。
(失礼な物言い、お気に障りましたら大変申し訳ありません。)