● え~・・ビールです。しかも「ナチュラル」です。ビールはフランス語だと「ビエール」か・・な?・・でもおフランスはワインばかりかと思いがちですが意外にも世界第5位の生産量です。まぁ、大手のクローネンブルグ社がほぼ独占的に生産しているようですが、ナチュラルな生活、生き方が持ち味のフランス人ですから、食生活も日本人以上にナチュラルでして、このようなビエールが造られる下地が有るんですね。
今回は2アイテム、以前ご紹介させていただいた自然派のサルナン・ベリューのシャルドネ樽を使用した「ビール」と、これでもかっ!っと言うほどフランボワーズを漬け込んだ「ビール」・・日本ではビールになりませんで「発泡酒」の扱いになりますが、どちらも滅茶美味しいです!・・まぁ、安くは無いんですが、ワインとほぼ同様と思っていただけましたら、
「ナチュラルで深い味わいのビール」
も許容できるんじゃないでしょうか。
noisy もフランボワーズの魅力にクラクラ・・・ワイン樽ビールの繊細な深みに「う~・・ん」と唸ってしまいました。

ブレス鶏で有名なブールカンブレスから東へジュネーヴを回り込んでいくと現れる山あいの村 Lucinges(リュサンジュ)。
ヴォワロン山の中腹斜面、澄んだ空気の中に位置するブラッスリー。エビアンの採水地にもほど近く、アルプスを眺めるこの地は、シャモニー=モンブランに降る雨や雪が地層により歳月をかけ濾過された名水に恵まれる。最高の空気、水、有機栽培のモルト、ホップ、知り合いから分けてもらった果実やハーブ、ワイン樽。この素材を個性と風味あふれるビールに仕上げるのがクリストフ。見た目オシャレで気のいい兄貴ですが、パリ トゥールダルジャンでソムリエを務め、料理人に転向してからもパリ、ロンドン、ジュネーヴの2つ星を中心にキャリアを積んできた実力派。ポワチエのワイナリーに生まれ、バレエ・ダンスの道を歩んできたバーバラと共にレストランを開いたのが2003年。旬のマルシェのメニューと思いっきりナチュラルなワイン、情熱と貪欲さ。食材、ワインの造り手ともさらに親交を深めていく。その9年後、彼らの道は友人の誘いからビール造りにつながることに・・・。彼らのオープンで前向きなキャラクター、そしてクリストフのソムリエ&料理人のセンスが生かされたビールは、彼らが愛するワインのように心にしみこんで行くのでした。「ゆっくりアンフュゼ(馴染ませる、煮出す)するんだ。高温でキュイッソン(火入れ)するとえぐみがでるからね。」「麦芽を煮出しているとき、いかにきれいにアクをとるかが美味しい出汁(麦汁)をとる秘訣だよ。」「もちろん素材あってのビールなんだ。麦芽もホップもとことん選び抜いているし、素材が変われば造り方も変えるよ。」「ホップは補助的に、安定のため。酸を大事にと考えているよ。」という彼の言葉から料理人魂と愛情が伝わるでしょうか?ぜひ数人で食卓を囲んで旬の素材とともに楽しんでほしいビールです!