■□新着情報MS 2025年第40弾 Ver.1.0 page1□■
次号発行まで有効です。
2025年05月23日(金) より発送を開始いたします。
最短翌日到着地域2025年05月24日(土)! になります。翌々日到着地域で2025年05月25日(日) が最短です。
発送が集中した際は
ご希望に添えない場合もございます。
◆新着商品は通常の送料サービスと異なります。
「ここ」 で確認
◆在庫表示はページ読込時数です。既に完売もございます。
ル・ヴュー・ドンジョン
ル・ヴュー・ドンジョン
フランス Le Vieux Donjon ローヌ
[ oisy wrote ]● ヴュー・ドンジョンの新ヴィンテージのご紹介です。赤は2022、白は2023ヴィンテージです。
南仏のワインは割とレヴューをしてきましたが、シャトーヌフは初のレビューでした。
しかしその特異なテロワールが産み出す官能的なアロマに完全にノックアウトされてしまいました・・・
2019年ヴィンテージにて99点を獲得しているようですが・・・なんと今回も同等の評価をしている評価もあります・・!
確かにこのアロマなら勢いあまってつけてしまうかもしれない・・・そう思わされるものがありました。
今まであまりアンテナを張ってこなかった地域ですので、レビューを書くにあたり、その歴史やテロワールに俄然興味が湧いてきてしまい、調べ始めてみると面白いこと、面白いこと・・・
絶賛勉強中ではありますが、しっかり向き合いレビューを書かせていただきましたので、どうぞよろしくお願いいたします!
[ noisy wrote ] 以下は以前のレビューです。
--------
● ヴュー・ドンジョンの新ヴィンテージが到着です。2019年ものヌッフ赤、2020年ものヌッフ白の、ちょっと過熱気味かと思うような人気の高さには驚かされました。のんびり販売して行くアイテムかと思っていましたので・・
まぁ・・2019年もののヌッフ赤は、最高99点まで付きましたからね・・。そりゃだ誰でも万札でお釣りがくる超高評価ワインは欲しいに違いありません。
ですが2020年(白は2021年)もの、そこまでの評価が付きませんでした・・良かった良かった!・・ですから、のんびり販売できるんじゃないかと期待しているんですが・・
「でもnoisy 的には2019年もの赤よりも2020年ものが美味しく感じられる」
んですね。2021年白も、
「もしかしたら今までで一番好きかもしれない・・」
と思えてしまったんです。
「またまた・・そんなこと言って、何とか販売しようと思っているだけでしょう?」
などと思われる方も多いんじゃないかと思いますが、そりゃぁ・・販売するためにワイン屋をやっている訳ですから当然です。
ですが・・
「・・あたし・・嘘付けない性格なので・・」
長くお付き合いしていただいているお客様はご存じかと思いますが、美味しくないと思うものを美味しいと言って販売するほど、人格が出来ていないんですね・・すみません。
なので、
「この超エレガントで美しい2020年のヌッフ赤、超エレガントで瑞々しい2021年のヌッフ白をお勧めしたい!」
と・・本心で思っている訳ですね。
「ただ海外メディアは高い点を付けなかった・・」
「まだ高い点を付けた海外メディアが出揃っていない・・」
と言うだけです。なので、高い評価が出て来てしまうと・・消えてしまうと思います。どうぞよろしくお願いいたします
2020年ヴィンテージは暑く乾燥した年で非常に早熟だった。しかしブルゴーニュのような猛暑にはならず、7月は全く雨が降らなかったが8月に入って適度に雨が降ってくれたので葡萄の成熟も程よい具合になり、2019年よりはアルコール度数も低くバランスの良い葡萄を収穫することが出来た。2020年はもちろん熟成させることもできるが、フレッシュでエレガントな柔らかい口当たりになっているので若いうちから楽しむこともできるヴィンテージになっている。2021年は4月に霜が降りた影響で生産量は少なく、春が寒く夏も気温がそこまで上がらなかったので近年の中では葡萄の成熟に時間が掛かったヴィンテージ。アルコール度数も低めできれいな酸味が特徴的なクラシックな仕上がりのワインになっている。
GUY BRETON
-----
2019年シャトーヌッフ赤、2020年シャトーヌッフ白・・ル・ヴュー・ドンジョンの新ヴィンテージは圧巻でした!・・余りに美味しいので、ブルゴーニュ屋の noisy も、
「ル・ヴュー・ドンジョンって、在庫まだ有る?」
と担当さんに・・販売を開始する前から連絡入れてしまいました。
まずビックリしたのは2020年のシャトーヌッフ白です。こんなに高質なシャトーヌッフ白は久しぶりです・・最高の柑橘・果実感です!
「口入れ直後からパワーで押し切る!」
なんて・・noisy のセンスでは無いです。
「奥ゆかしいんだけど凛々しく、ちゃんと存在してたたずむ」
・・これです!・・間違いなく驚くと思います。
そして圧巻な赤!・・綺麗に「まんまる」です!・・今飲んで、滅茶美味しい・・でも、ポテンシャルの半分も出てきてないでしょう!それでも美味しい・・。凄いワインです。
何と元アドヴォケイトのローヌ担当、ジェブ・ダナックさんは99点!・・デカンター誌も98点!・・えっ?・・そんなに付けるか!・・流石にちょっと付け過ぎでは?・・と言う気はしますが、素晴らしく旨く、しかもリーズナブルなのは間違い無いです。
ル・ヴュー・ドンジョンの新ヴィンテージ、ただただパワーで押し切るようなありきたりのローヌワインでは有りません。質感高く、エレガンスをきっちり持っています。滅茶お買い得な価格だと思います。是非とも飲んでみましょう。超お勧めです!
-----
いや~・・おいしいですね~・・。磨きが掛かって来ました!素晴らしいです。ドライなのにたっぷり、酸もシャトーヌッフらしさをちゃんと表現しつつ、緩さ、揺るぎの無い美しく冷ややかなものを残しつつ、豪奢なたっぷりした味わいをも表現してくれます。
「探りに行くとちゃんとある・・」
と言う部分と、
「探さなくても実はある・・」
みたいなものが同居していて、しかも、
「しつこくない・・甘ったるくない」
と言う部分がちゃんとしてるんですね。ただ豊満なだけだとやがて飽きて来てしまいますが、高級感バッチリの味わいですので、飲んでいてとても楽しいです。
赤はアドヴォケイトでは2年連続で95ポイントでしたが、もう上を目指せるのは間違い無いでしょう。2019年ものが非常に楽しみになる2018年ものです。白も93ポイントで、非常に冷ややか、素晴らしい味わいをしています!お勧めです。
2018年はとても雨が多かった年で過去10年を振り返っても記憶にない程だった。気温も2013年並みに低く、近年の中では最もベト病が発生するリスクが高かったので生産者にとっては気の休まる日はなかった。幸い、夏になると気温は上昇したので葡萄は良く成熟し、収穫時には素晴らしいクオリティになった。果皮は厚く、素晴らしい色調とアロマが出ている。赤はフランボワーズやカシス、プルーンや生姜のような香り、心地よいタンニンで柔らかく包み込むような舌触り。ローヌではグレートヴィンテージとされている2007年と同じくらいのレベルになっている。2019年は乾燥した猛暑の年で病気の心配もなく葡萄の出来は素晴らしかったが、ジュースがとても少なく収穫量は少なめ。白は南国果実や桃、熟した柑橘果実を連想させるような香り、リッチな果実味で余韻もとても長いしっかりとした味わい。
------
シャトーヌッフ・デュ・パプのル・ヴュー・ドンジョンをご紹介します。レ・メイユール・ヴァン・ド・フランス誌(昔のル・クラッスメン)において、遂に最高の三ツ星を獲得、名実ともにシャトーヌッフのトップ生産者になったと言えます。
noisy も昨年よりテイスティングを重ね、仕入れはしていたのですが、ご紹介するタイミングがいつも微妙でして・・で、新ヴィンテージが入って来たところ、
「南ローヌで3人目。つまり三ツ星は3ドメーヌしか存在しない」
と言う快挙を成し遂げてしまいました。
ですので、最新ヴィンテージのシャトーヌッフ赤2016年、シャトーヌッフ白2017年は非常に少なく、奪い合いの状況を呈しているようです。
前年のシャトーヌッフ赤2015年と白2016年はテイスティング済、写真もしっかり撮って有りますので、是非ご検討くださいませ。
甘さに逃げず、濃度だけにこだわらず、エキスたっぷりの味わいです。正反対はシャトー・ド・ボーカステルでしょうか?・・と言えば方向性は判りますよね。
■エージェント情報

シャトーヌフ デュ パプで約10世代に渡って葡萄栽培をしている生産者で1967年から自社瓶詰を始めました。1979年に前当主ルシアン氏と妻のマリー ジョゼ女史が結婚し、どちらの家族も葡萄栽培をしていた為にその葡萄園をひとつに統合、合計17ha(赤16ha、白1ha)の畑を所有し現在は彼らの子供であるクレール女史とフランソワ氏がワイン造りを引き継いでいます。LE VIEUX DONJON(ル ヴュー ドンジョン)とは「古い天守閣」という意味で、醸造所から見たシャトーヌフ城跡からヒントを得て名付けられました。
葡萄畑は様々な箇所に点在し、大きな石がたくさんある区画に8ha、大きな石があり砂質で水はけが良い区画に3.5ha、砂地の区画に3.5haなど合計17ha所有しています。グルナッシュ、シラー、ムールヴェードル、サンソー、ルーサンヌ、クレーレットなどの品種が植えられており、最も古い古木は樹齢110年を超え、比率は黒葡萄が95%、白葡萄が僅か5%になります。この地方特有の赤く酸化した石がゴロゴロしている畑に植えられている葡萄はワインに力強さとコクを与え、砂質土壌の畑に植えられている葡萄は繊細さを与えます。
収穫はすべて手摘みで選別を厳しく行い、収量を減らしてワインのクオリティを高める努力をしています。赤はシラーとムールヴェードルは100%、グルナッシュは50%の除梗を行い、コンクリートタンクで液循環をさせながら20~25日間アルコール醗酵を行います。圧搾後は同じタンクでマロラクティック醗酵を行い、その後50hlの大樽で12~18ヵ月間熟成させます。そして各キュヴェをアサンブラージュして赤ワインは完成します。白は比較的気温の低い午前中に収穫し選別後に圧搾、ステンレスタンクでフレッシュさとアロマを損なわないように低温でアルコール醗酵をさせます。そして、その年の12月末には瓶詰めをします。
●
2023 Chateauneuf-du-Pape Blanc
シャトーヌッフ=デュ=パプ・ブラン
【巨躯でありながら引き締まっている・・そして時間と「密度 x 熟度」がもたらす、溶けたガラスのような厚みのある一体感!】[ oisy wrote ]
[ oisy wrote ] クロヴァロンのレビューの執筆中、ラングドックの2023年の気候を調査したところ、8月20日から4日間に渡り43度の異常な高温が続いた記録があり、非常に厳しい年であったことがわかりました・・
クロヴァロンはその暑さを巧みに乗り越えていましたが、ワインからはその苦労の跡が感じられました。
Googleマップで調べてみるとラングドックのクロヴァロンから、シャトーヌフのル・ヴュー・ドンジョンは車で2時間半くらいです。地中海からの距離も同じくらいで、同じくらいの気候なのかなと思い調べてみたら、やはり2023年は43度まで上がった記録がありました。
しかしワインからはクロヴァロンのように、苦労した形跡は受け取らなかったんですね。非常に熟していながらもどこか瑞々しく、ハリがありバランスが良い。無理がない。
調べてみるとやはりこれは、シャトーヌフの特異性なんだなと思いました。ひとつは敷き詰められたかのように並ぶ丸石「ガレ・ルレ」、これが日中の太陽熱吸収し、夜間にその熱を放出します。
そしてローヌ渓谷からやってくる乾燥した風「ミストラル」が吹くので、常に乾燥した状態を保ち、ついでにベト病などの病気も防いじゃう。
かつ「ガレ・ルレ」が「ミストラル」から土壌の水分を保持する役割を果たし、ブドウ樹は健康的に育つ。
これらのシャトーヌフの特異性が、2023年のような難しい年でもバランスを保った素晴らしいワインを産むんだな・・・とヒシヒシと実感しております。
ワインはパインや洋梨などの熟した果実のニュアンスを持ちながら、レモンやリンゴのような冷涼さを想起させるフルーツも携えています。
そして「密度 x 熟度」。
それぞれの単位がでかいのでスケールが大きい・・・
液体の輝きからもわかるように、ミネラリティのニュアンスも多分に含まれおり、「ミネラリティの厚み」を感じます。
しかし余計に熟している感覚はなく、不思議と「瑞々しさ」と要素の充足感からくる「オイリーさ」が同居しています。ですので
「巨躯でありながら、引き締まっている!」
という感覚です。素晴らしいですね・・・
そして抜栓から2日目の朝、どうなってるかと確かめたところ、それぞれの要素がまとまってきて一体となったようなオイリー感が醸し出す、まるで「溶けたガラスのような、一つのワインとしての塊」が実に見事な姿になっていました!
このことから恐らく、今飲むのは少し早いのでしょう・・・やはり引き締まっていながらも巨躯でありますから、早飲みの場合は要素のまとまりの不十分さを十分に認識しながら、時間をかけて飲むのが吉だと思います。
3年ほど寝かせることができれば開けたてからそのまとまりの良さが感じられると予想します。ワインとしては10年、20年持ってしまうポテンシャルを感じます。
2023年はまだメディア評価も出揃ってはいないですが、もしかしてシャトーヌフにとっては良い年だったのでは・・?と思える出来でした。ご検討くださいませ!
[ noisy wrote ] 以下は以前のレビューです。
--------
【健康的でハツラツとしたフレッシュなアロマに、適度に練れた熟度のあるアロマが果実に溶け込んで・・エレガントさまで感じる、とても良い出来です!】
美味しかったです。今までになく、いや、さらにフレッシュで酸度のレベルが一段階上がったような感じです。そして、
「見事な健康美!」
を感じさせてくれます。
そこから花、蕾、果実、・・最後には・・枯れるまでは有りませんが、適度に熟した甘やかな・・甘くないですが、アロマへと変化して行きます。
この健康美は前年の2021年よりも数段上・・のように感じました。非常に美味しいです!・・そして酸度が高い分、
「ローヌの白ワイン的なイメージよりも、ブルゴーニュ的な緯度感を感じさせる」
ので、非常に飲みやすく、また飲んでいて・・
「身体が熱くなって来る感じがしない」
んですね・・
時折、アルコール分の高いワインを飲みますと、気付くと汗をかいていたりしてビックリします。

熟れた感じは前年よりもかなり少なく、ピュアさが前面に出て来ます。酸の組成もバランスが取れていて、
「滅茶美味しい!」
と言える出来でした。
2021年のシャトーヌッフ赤の海外メディア評価が信じられないほど低く、
「結局、強くて濃くて甘いヌッフ」
には点を付けるんだろうと・・罵りましたが、こちらの・・むしろ健康的で豊かさも見えつつの冷ややか、綺麗系ヌッフ白には、過去最高か?・・と思えるような評価をしているんですよね・・これも noisy には良く判りません。
やはりそのアペラシオンの理想の姿を創って、そこに当てはめようとしているのでは?・・などと思っていますが、その方が正しいのか?・・とも・・。
ですが、少なくとも今回ご案内のル・ヴュー・ドンジョンの赤白は、
「今までに無く、美しい仕上がり!」
であることは間違い在りません。
ぜひ飲んでみてください。だいぶ上がりましたが・・ユーロは165円近くまで振れています。お薦めします!
以下は以前のレヴューです。
-----
【このダレ無い冷ややかささえ感じる豊かな果実と果実酸、そして瑞々しさ・・今までで一番かもしれません!・・見事に硬質さを感じさせてくれます。】
美味しいです。ローヌ南部の最も秀逸なアペラシオンであるシャトーヌッフ=デュ=パプで生産量もそれなりには多く有りますが、ヌッフの白ともなりますとこれがいきなり!・・減ってしまう訳でして、昔の統計ですと、
「シャトーヌッフの全生産量の5%でおよそ1000ケース」
と言う・・凄く少ない数量です。今現在どれほど生産されているのかは知りませんが、仮に1000ケースのままだと1万2千本しか無い訳です。これがかのシャトー・ラヤスになってしまいますと、
「今や数万円」
は当たり前の時代・・。
これほどまでに冷涼感を見せ、柑橘なフレーヴァーをダレ無く、酸を美しく伸びやかに見せてくれるのは・・そして、非情なほどにリーズナブルなのはヴュー・ドンジョン位なんじゃないかとさえ・・思えてしまいます。昨今はちょっと誰かが高い評価をすると、
「異常なほどの値上がりを見せる」
のは常ですよね?
それこそかのラヤスも、5~6年前までは普通に販売していました・・高くても2万円台?・・アイテムによりましてはずっと残ってました・・(^^;; それに、ラヤスが造るデ・トゥールのリーズナブルなワインに至っては、
「テイスティングしてご紹介しても残っているのが普通」
でして、
「如何に素晴らしいか?」
と一生懸命に説明しようとしている昔の noisy の足掻きが、今もホームページのどこかで見ることが出来るはずです。

ですが、ラヤスはラヤス、ヴュー・ドンジョンとは違います。ラヤスはもう・・どちらかと言いますと「完全主義者」と言う言葉が近いでしょうか。仕上がらないとリリースしないし、仕上がったものからリリースするのでヴィンテージ通りには出て来ない・・(^^ 訳ですよね。
ですがヴュー・ドンジョンは違いますよ。きっちりと順番に出て来ます。
2021年のこのワイン、2020年ものよりも・・noisy 的には上の評価をすると思います。より瑞々しく、冷ややかで、冷ややかで豊かな酸の美味しさを楽しむことが出来ます。
ワイン・スペクテイターは93ポイントと、2020年ものと同様の評価をしていますが、2021年ものはよりエレガントだと思うんですよね。やはり海外メディアとは、noisy 的感覚は異なりますから・・クレレットかな?・・と思いますが、非常に微細な表情とスパイス的なアロマが複雑性を出してくれていまして、味わいに花を添えている感じです。
素晴らしい出来だと思います。是非飲んでみてください。僅少の入荷です。
以下は以前のレヴューです。
-----
【感動もののリアルフルーツ!口入れから冷ややかに、決して崩れない、ダレない素晴らしい果実感が中盤以降に還って来ます!粒子同士がミネラリティに繋がれた見事なテクスチュア!もの凄い出来です!】
ル・ヴュー・ドンジョンのヌフ・ブラン、最高傑作間違い無し!です。凄い出来でした・・感動的な美味しさです!2019年の赤もべらぼうに旨いですが、この2020年のシャトーヌッフ・ブランはまず、
「感動的に冷ややか!」
です。
夏の河川の蒸留で、ネットに入れた白や黄色の果実を冷たく冷やして、食べごろに冷えたところを・・
「・・皮ごと行っちゃって!」
みたいなノリで「ガブリ」と噛んで、そのシャキっとした歯触りの・・「後からの、喉に流し込むまでの味わい」にソックリ・・いや、滅茶近似している感覚なんですね。
グラスをノーズに近付けると、何とも滑らかながらフレッシュな、やや色付いた果実のニュアンスが柔らかに、でもスピードを持って入って来ます。ミネラリティは果実の邪魔をすることなく一体感があり、とてもシームレスです。
ですので、口入れ直後からは冷ややかでややマッタリまろやかなブルゴーニュのシャルドネ風、中盤からは流し込もうとした液体からのリアルな柑橘を伴う果実感が、「ブリブリッ」と還って来るように感じられ、ノーズへと見事に抜けて行く様が滅茶品格高く、本当に見事なんです。
こんな「果実感」は・・ちょっと滅多にはお目に掛かれ無いと思いますよ。特にローヌのワインでこれほどまでにギュッと締まっていて、でも濡れていて、無駄に拡大して行かない果実感は、
「本当に久しぶり!」
です。

勿論ですが、外人レヴュワーさんたちが大好きな「滅茶豪奢な果実感」がマンモスほどに感じられる、「超絶にお高い」シャトーヌッフ・デュ・パプ・ブランは在るでしょう。
しかしながら、そのようなシャトーヌッフ・デュ・パプ・ブランでも、ブリッとはしていても・・徐々にダラっと甘さを含んだ感覚が一気に拡大して行ってしまいます。エキスとしての果実表現の質の高い部分が出てくる前に、甘い砂糖を舐めさせられているような感覚に陥ることさえあります。・・まぁ、ただしそのような感じだとしても、熟してくると大分変わってくるんですけどね。
その、エキス感からのリアルフルーツ表現が、この2020年のシャトーヌッフ・デュ・パプ・ブランは、超絶に素晴らしいです!ダレない、締まった、冷やかな柑橘&果実なんです。
面白いのは、海外メディアは揃って・・2019年や2018年ものを2020年ものより1ポイントほど高く評価しているんですよ。noisy は全く逆です。
「明らかに2020年ものの方が素晴らしい!」
です。
これ、是非とも飲んでみていただきたい!・・日本人のブルゴーニュ・シャルドネ好きは非常に多いですが、
「・・ローヌでしょう?・・ん~・・甘いしダレるし品格無いし・・」
と拒絶されるかもしれません。
でも、
「これほど冷ややかでピュアに美味しい、果実感が美しいワインは、他では適度に熟した高級シャルドネでしか味わえない!」
と言えます。
是非飲んでみて下さい!滅茶苦茶美味しいです!超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
-----
【美しい酸!・・そしてエレガントなクリーミーさに自然を感じさせる柔らかさと冷たさ・・シャトーヌッフ白を表わしている言葉とは思えないほどの言葉もちゃんと入って来ます!】
非常に少ないシャトーヌッフ・デュ・パプ・ブランです。2018年ものよりも価格は上がってしまいましたが、
「アドヴォケイトで2018年ものの90ポイントから93ポイントにジャンプアップ!」
しちゃってますので・・それも仕方が無いのかとも思います。
2017年ものまでは、どこかに酸の緩みに近いものが有ったと思うんですが、そもそもは南仏ローヌですからね・・そんな酸の暖かさも特徴の一つでは有る訳です。
しかしながら、あまり緩くなると「ダルい」感じになってしまう反面、切っ先の尖った感じの青い酸は論外としても、ブルゴーニュ的な酸にまで似せてしまったとしたら・・それもまた「やり過ぎ」なイメージになってしまいますよね?
あ・・これ、シャトーヌッフをブルゴーニュに、ブルゴーニュをシャトーヌッフに置き換えてみると良く判りますよ。やはり産地の特徴を感じられないとなると、飲み手はどこかで萎えてしまう部分が有るのかもしれません。
そんな意味でも、「ブルゴーニュ的な酸」にまでは行かないものの、南ローヌとしてはギリギリの酸の冷ややかさを表現できていまして、
「ちょうど良い・・!美味しい!」
と素直に思えるようなバランスなんですね。
そこに自然さの溢れるアロマにスパイシーさ、植生由来の緑、仄かなスパイスとグダグダに熟してなどいない・・白から黄色、そして僅かに赤い方向にも引っ張られた果実を美しく感じさせてくれます。
これは美味しい・・と素直に思えました。もっと「ファットで豊か」なシャトーヌッフの白はあるでしょう。でも、このバランスは・・例えばブル好きなら、好意を持ってしまうに違いないですよ。良い出来だと思います。2019年ものだからでしょうかね・・健康的で自然で・・何も文句も有りません。是非飲んでみて下さい。・・もう化けちゃったのかも?・・などとも思ってしまいました!
以下は以前のレヴューです。
-----
【ル・クラッスメン(旧)も三ツ星評価!希少なエレガント系シャトーヌッフ・デュ・パプ・ブランです!】‥入荷が少ないため以前のレヴューを掲載しています。
全生産量の5%しか存在しない、ある意味とても貴重なヴュー・ドンジョンのシャトーヌッフの白です。ルーサンヌとクレーレットが半々と言うセパージュです。少なすぎる性でしょうか、テイスター達の評価は見当たりませんでした。
全く甘さを残さない、完全発酵系ですから非常にドライですね。南ローヌの白ワインですから、ブルゴーニュのシャルドネのような低域から高域まで美しく伸びる酸・・・と言う訳には行きません。そのようなバランスでは無く、ブルゴーニュ的な酸バランスを暖かくし、やや穏やかに感じるのが普通です。
ですがこのヴュー・ドンジョンの白は、高域の酸が美しく伸びて行くニュアンスと、低域の重みを感じさせない・・大抵の南ローヌの白ワイン場合は、ここを出そうとすると鈍重な表現になってしまうことが多いです。時間を経るごとに少しずつ低域の押し出しは強まります。しかし鈍重になることは無いでしょう・・良い感じに仕上がっています。
2015年ものは noisy のテイスティング時には、「実」と言うよりも「花」のニュアンスが多かったですが、現在では均衡しているタイミングと思われ、そろそろ飲み始めて良いと思います。ほんのりスパイスとフィルムのようなニュアンスのミネラリティが
2016年ものはまだテイスティングしていません・・と言うか、これも6本しか無いため躊躇しているところです。昔のル・クラッスメンの三ツ星評価と言うのは、非常に評価されるべきものですので、
「2016年のヴュー・ドンジョンのシャトーヌッフの赤白は見逃せない・・」
と感じています。是非挑戦してみてください。軽やかに伸びて行く高域のアロマ!・・お勧めします。
ドメーヌ・ド・ラ・ソリチュード
ド・ラ・ソリチュード
ボルドー Domaine de la Solotude ペサック=レオニャン
● 現在ドメーヌ・ド・シュヴァリエの傘下に有り、急激に品質を改善して来たように思われるドメーヌ・ド・ラ・ソリチュードをご紹介させていただきます。2014年ものと・・そろそろ飲み頃になって来たんじゃないか?・・と言う読みからテイスティングしてみました。
ド・シュヴァリエの傘下とは言っても1993年から40年間の畑の貸借契約と言うことで、全ての管理は・・
「ドメーヌ・ド・シュヴァリエ風」
になっていると想像されます。
ほぼほぼ毎年、ソーヴィニヨンとセミヨンが半々くらいのセパージュで、グラーヴらしい味わいをリーズナブルに味わえるのが嬉しいですね。ぜひ飲んでみてください。
●
2014 Pessac-Leognan Blanc Domaine de la Solitude
ペサック=レオニャン・ブラン
【かなり密度の高い、粘るソーヴィニヨン&セミヨン!・・完熟までは到達していませんが、このボルドー左岸白の粘り腰、是非とも経験しておくべきでしょう!・・旨いです!】

例えば・・こんなことは往々にして起きているような気もしています。
「・・オーブリオン・ブラン..安く手に入ったから、リリースされて1~2年だけど飲んじゃおっか!」
と・・はやる気持ちを抑えられず、ただ単純に普通のデイリーに近い白と同じアプローチで開けてしまったら、一体・・どうなるでしょうか。
「・・げげっ・・酸っぱいだけじゃん・・騙された~~!」
と・・きっとご購入された方は、オーブリオン・ブランの凄い評価には見合わない、余りの美味しくない白ワインに対して支払った金額に愕然とし、もしかしたら販売したお店を恨むかもしれません。
もしくはこの時代、そんな情報を載せたサイトのSNSに、
「xxxのショップで酷いワインをつかまされた」
と書き込むかもしれません。
まぁ・・知ってらっしゃる方なら、
「・・そりゃぁ・・あんたが悪いよ」
と返信するでしょうが、そんなことで盛り上がる(バズる?)のが今のご時世なのかもしれません。
オー=ブリオン・ブランの良い年なら、まず・・20年は掛かるかな~・・とは思います。もちろん、タイミングさえ良ければご機嫌の麗しい時に・・美味しく飲めるかもしれません。
因みにこのドメーヌ・ド・ラ・ソリチュード2014年、Bettane et Desseauve では飲み頃を2021年まで・・つまり、
「収穫から8年、リリースからほぼ6年」
としています。

noisy 的には、
「何・・言ってんの?」
それって、管理もせずにその辺に放置して置いた場合のこと限定でしょ?・・と思う訳ですね。
この2014年ものは中々に凝縮していて密度が高く、完熟した時には物凄い芳香と甘美な味わいに酔いしれられる可能性が非常に大きい・・と感じたんですね。
因みにこの年のドメーヌ・ド・シュヴァリエ・・現在ド・ラ・ソリチュードを管理している訳ですが、
「アドヴォケイトは95ポイント!」
「Bettane et Desseauve は 17/20 ポイント≒94ポイント」
「ヴィノム・ワイン・マガジンに至っては100ポイント(20/20 Points When to drink 2022 ~2032)!」
と枚挙にいとまがない・・凄いことになった年なんですね。
ベタンヌ・エ・デゾーヴはこのド・ラ・ソリチュードを15/20≒90ポイント としていますので、本家との差は4ポイント、ただし飲み頃は2016~2021年とすでに・・過ぎていると言う評価なんです。
オイリーさが気品を持ち、非常に凝縮して目が詰まっています。柑橘のフレーヴァーがまた気品と節制を感じさせつつ零れて来ます。完全には膨らみ切らず、しかし・・透明なオブラートに包まれ、まだ未開放の部分を多く持った・・その塊を喉の奥に落とし込む時の感覚は、
「かなりの上質さ!」
を感じさせてくれます。
これ・・完熟したら凄いですよ・・きっと!・・今はその少し手前かな・・と感じますが、本家が2022~2032と評価されていますので、ベタンヌ的には、
「完全にOK・・もしくは終わっている」
と言うことなのでしょうが、「終わっている」などとは全く感じられない見事なミネラリティと要素ですから、
「これから!」
と言うことは間違いなさそうです。
だらしなく・・横にべちゃ~・・と水っぽく拡がる液体ではありません。ゆったりとした「ゆらぎ」さえみせる密度の高いソーヴィニヨン&セミヨン・・グラーヴが見せる底力を、
「デイリー価格プラスちょっと!」
で味わえるのは、昔のブルゴーニュ・シャルドネの上等な奴・・例えば、ルフレイヴさんちのA.C.ブル白・・3千円ちょっとでしたよね~・・それで、
「・・うまっ!」
と・・皆感動した訳ですから・・。
今もまだこんなワインが有ったと知って、しかもある程度良い状況で熟している訳ですから、
「絶対買うべき!」
じゃないかと・・思います。ぜひ飲んでみてください!・・1年1本で・・5~6本、いかがでしょうか。お薦めします!
シャトー・カズボンヌ
シャトー・カズボンヌ
フランス Chateau Cazebonne ボルドー
● あら、noisy がボルドーやってる!・・と苦笑交じりに言われるのは判ってはいるんですが、

「美味しいものはちゃんとやる」
のが主義ですから・・はい。
で、何と・・グラーヴですからガロンヌ川の南ですね。シャトー・カズボンヌのご紹介です。
ですが・・ただのボルドーワインのご紹介ではありません。以降を読んでいただけましたらお判りになられると思いますが、
「オルタナティブ・ボルドー」
「ボルドーの古代品種復活」
「原点回帰」
が名題です。
そして栽培はビオです。でも味わいはとんでもなくピュアです!そして、
「ブルゴーニュそっくりなエキス系の味わい!」
でも有ります。
まぁ・・濃い色彩に見えるメルロ100%とカベルネ100%、そしてシャトー・カズボンヌ・ル・グラン・ヴァンは、その品種構成から・・
「ボルドーでしょ!」
とおっしゃる方もおられるかもしれませんが・・。
で、彼らのワインはとんでもなく・・
「密度が高い!」
です。
その上で、
「めちゃリーズナブル!」
なんですね。
なので・・飲まずにはいられないと・・思います。ぜひとも飲んでみてください。久々の激推しの新規造り手さんです!

Cazebonne(カズボンヌ)はガロンヌ川上流域、Saint-Pierre-de-mons(サン=ピエール・ド・モン)のコミューンで最も古い歴史を持っています。1700年、この土地は国王の顧問でありランゴン市長でもあったPierre de Castelneau(ピエール・ド・カステルノー)卿が所有していました。4代目の子孫であるJoanès de Castelneau(ジョアネス・ド・カステルノー)が1840年にサン=ピエール・ド・モンの市長となり、カズボンヌに住んでいました。今日では40ヘクタール以上を所有しており、全ての畑で有機農法を行っています。
私たちの畑はフィネスをもたらす砂とシルト、複雑さをもたらす深い砂利、粘土石灰。多様なテロワールによって様々な特徴を持つワインを提供することが出来ます。
カズボンヌは2016年、Jean-Baptiste Duquesne(ジャン=バティスト・デュケイン)が購入しました。このプロジェクトはClos de Mounissens(クロ・ド・ムニサン)の醸造家であるDavid Poutays(ダヴィド・プーティ)氏との出会いによって生まれました。テロワールと葡萄に敬意を払い、ビオディナミへの再転換を主導しています。
ビオディナミの定義はそれほど簡単ではありません。生態系、土壌、植物、ひいては惑星を含む天体の観点から生物への影響によって畑を導くというものです。2020年ヴィンテージからはワインにDemeterとBIOが表示されます。
ビオディナミ農法にならぶ当主のパッションは、"忘れ去られたボルドー品種の再発見"です。
ボルドーの品種といえば、ほとんどの人が赤はカベルネ・ソーヴィニョン、カベルネ・フラン、メルローにマルベック、プティ・ヴェルドー、白はソーヴィニョン・ブラン、セミヨン、ミュスカデルを想起しますが、ジャン=バティスト自身が、ボルドーに残る古い文献を読み漁った結果、1700-1900年にかけて、ボルドーには、品種の非常な多様性があったことを発見しました。(その後、この調査の結果をまとめた自著Bordeaux - une histoire de cépages -を上梓するに至っています。)文献によると、赤白あわせて優に100を超える品種がボルドー地方全体で用いられてたにもかかわらず、1900年代に、現在我々の知る数種へと激減してしまったのです。
現代の品種選択に、とりわけ大きな影響を与えた出来事として、彼は、1956年に一ヶ月間続いた冷害を指摘します。この前代未聞の冷害により、当時のボルドー地方全体の約9割にあたる10万ヘクタール以上が新たな樹への植え替えを余儀なくされます。
そして、この時点でボルドーには、AOCならびに1953年に追加された法によって、地域ごとに"推奨"される品種(つまり現在の主要品種)が定められていました。これらの法に基づいて一斉に植樹が行われた結果、ボルドーの画一的な品種選択が完成したと彼は主張しています。
ジャン=バティストによると、この選択は、戦後の経済的要因、タンニンが多い長熟スタイルへの市場の要求が大きく関わっており、現在の自然環境や、ニーズに沿ったワイン造りに必ずしも合致するものではないと考えています。
現在、彼自身が"ラボ"と呼ぶ区画では、サン・マケール、キャステ、メリーユといった過去のボルドーの品種約60品種が栽培されており、それぞれの品種の持つ個性や環境への適応性が試されています。
シャトーは植樹に対しても強いこだわりを持っており、フィロキセラへの耐性のあるヴィティス・ラブルスカ種を台木としてヴィティス・ヴィニフェラ種を接木するに際して、通常接木済みの苗を購入、植樹するところ、シャトーでは台木を直植えし、1年ほど根を張らせたのち接木を行います。
もちろん、時間も費用もかかる方法ですが、これは台木が根を地中深くに張るエネルギーと、栄養を実に行き渡らせるエネルギーを両立させるために不可欠な作業であると考えています。
●
N.V.(2021) Qui est Yin Qui est Yan ? V.d.F.
キ・エ・イン・キ・エ・ヤン? V.d.F.
【こりゃぁ・・素晴らしい!・・「オルタナ・ボルドーの鏡!」とも言うべき、赤白共に栽培できる「グラーヴの粋」を感じさせる、美しいエキスの伸びやかなワインです!】

なんと・・ボルドーはグラーヴのビオのカベルネ・フランを60%、ソーヴィニヨン・ブラン40%セパージュした、
「半端無いオルタナティブ・ボルドーワイン!」
の誕生です!
どこから話し始めたら良いか迷ってますが、とにかくこれは・・
「めっちゃ安くてエキスの美味しさをしっかり感じさせる、かなり高質で・・めちゃ旨い!」
と申し上げておきましょう。
黒葡萄と白葡萄をブレンドしていますが、ロゼにならず・・赤ワインそのものの味わいですので、Noisy wine では「赤ワイン」として区分させていただきました。お客様も、
「白葡萄・・入ってるんでしょ?・・その分、薄く無いの?」
とは・・
「飲んだら絶対に言わない」
と申し上げておきます。
オルタナティブと言う言葉・・音楽の世界でもありますよね。本来の意味は「代替の」「二者択一の」・・みたいな感じです。noisy 的な感覚では、
「もう一つの選択肢」
とか、もう少し進んで・・
「(本来と比較して)のんびり・・ゆったり・・」
みたいなニュアンスを持って感じていました。「抑揚を抑え気味で・・」みたいな感覚も有ります。
しかしながらよくよくテクニカルを読んでみると・・さらにそこから進んで、
「(原点回帰のための)もう一つの道」
みたいな感じなのかな・・と。特にこのジャン=バティスト・デュケインさんの場合は・・ぐるっと回って一周する感じで、原点回帰を目指しているように思います。

このグラーヴ地区のの最も南に位置する「サン=ピエール=ド=モン」は、白葡萄も黒葡萄も収穫されます。フランを60%、ソーヴィニヨンを40%にすることで、
「白ワインのニュアンスは消される」
と思ってください。白葡萄の割合が有る程度多い方が上手く行くそうです。実際、noisy もテクニカルを読む前は、白葡萄の存在には気付きませんでした。
「・・だって・・しっかり色が付いてるし・・ただ、品種が良く判らない・・」
と言う気持ちでした。
しかしながら、
「・・あれ?・・これ、安いはずなのに・・めちゃしっかりしてるじゃん・・」
と・・。そして、
「・・うちの担当のM君、なんとなく余り noisy には渡したくない感じに思えたけど・・」
と感じていたので、
「・・そうか・・このキ・エ・イン・キ・エ・ヤン?の出来が良いだけに、上のクラスを仕入れてくれないかもと・・危惧していたのかな?」
と・・気付いちゃいました。
まぁ・・ボルドーワインですから・・・しかも Noisy wine ですから・・インポーターさんも、お客様も、
「 noisy がボルドー?」
と・・思っちゃいますよね。
でも・・
「安心してください。シャトー・カズボンヌのワインはどれもブルゴーニュのエキス系ワインと同列同型の出来!しかも相当旨い!」
ですから。
で、フランも青くなく、美しく熟しています。タンニンがビシバシ感じることは全く無く、むしろ美しく溶け込んでしまっていて、タンニンがどうこうと言えるようなワインではありません。
その上で、非常に絶妙な感じで熟度が有り、濃過ぎず薄過ぎず、まるでブルゴーニュの村名ワインを飲んでいるような、
「チェリーやプラムのナチュラルな果実に、粘土や石灰の織りなすスピード感あるアロマが素晴らしい!」
です。
流石に、同じグラ―ヴのブティックワイン、リベル・パテルと同じようなことをしながらも・・
「リベル・パテルは1本が3万ユーロ、約500万円!」
では有りますが、このシャトー・カズボンヌのトップ・キュヴェは数千円です・・このキ・エ・イン・キ・エ・ヤン?に至っては、
「げげっ!・・こんなに安いのに・・しかもブルゴーニュと同じような味わいで・・気に入った!」
と、きっと思っていただけるでしょう。
とんでもなくお薦めです!是非飲んでみてください!
クロ・デ・ベ
クロ・デ・ベ
フランス Clos des B プロヴァンス
[ oisy wrote ]● フランスが誇るリゾート地、プロヴァンスより素晴らしいナチュールの造り手をご紹介します。その名も「クロ・デ・ベ」です。映画祭の地カンヌと、ブイヤベース発祥の地マルセイユのちょうど中間地点あたりの地中海沿いの山あいに、クロ・デ・ベはあります。
プロヴァンスといえば晴天が多く、ロゼワインの産地として知られています。晴れやかな、地中海のヨットで飲むロゼワインは大変美味しそうであります。
クロ・デ・ベのワインは、そんなプロヴァンスの太陽のまばゆい日差しを閉じ込めたようなワインを造ります。しっかりと凝縮感がありながら、酸のボリュームもあるとても充実した、気持ちの良い明るいワインたちです。
しかし、高樹齢のブドウ樹が吸い上げるミネラルが充満したワインは単なるデイリーワインではありません。クロ・デ・ベのミクロクリマは岩盤だけではなく、潮風にのった海のミネラルも含まれているように感じます。
実に活力を与えてくれる、エネルギッシュなワインたちです。ぜひご検討くださいませ!
[ noisy wrote ]● まだ最近始めたばかりの生産者さんなんですが、飲んでみましたら相当良いですね。ビオディナミですが、ワインかビネガーか判らないような代物では無く、しかも今回のご案内はロゼのみになりますが、
「超本格的!」
な味わいです。昨今は無く子も黙ら・・せられてしまう・・(^^;; ヴィヴィットさんの輸入です。バイヤーさんのセンスが良いですね・・。

■サントロペ近郊に誕生した小さなナチュールのドメーヌ
世界のセレブが別荘を持つプロヴァンスの高級リゾート地サントロペ。この地に新しいナチュラルワインのドメーヌが誕生しました。グゥエンドリーヌとジャン・ジャックのカップルによって2020年に設立されたクロ・デ・ベです。プロヴァンスはブラット・ピットやジョージ・クルーニーなどのセレブや、モエヘネシー、コス、シャネルなどのオーナーがシャトーと広大な畑を購入するのが常で、小さな畑が売りに出されることはめったにありません。しかし、二人は数年間探し続け、2019 年にサントロペ湾を見下ろす丘に3ha の畑を見つけ2020 年から⾧年の夢であったナチュラルワイン造りを始めたのです。
◆ミシェル・トルメーも高く評価するナチュラルな味わい
自然に大きな敬意を払う二人は、ラフィットなどのコンサルタントを務めているビオディナミの専門家の指導の下、設立当初からビオディナミでブドウ栽培を行い、野生酵母で自発
的に発酵させ、醸造添加物を一切加えないナチュラルワインを造っています。エチケットは知人であるミシェル・トルメーによってドメーヌのアイデンティティを象徴する『空と海の間にあるワイン』がデザインされました。
プロヴァンスにはナチュラルワインが非常に少ないこともあって、初ヴィンテージは現地で大評判になり、トルメーも高く評価しています。弊社も今までプロヴァンスワインの概念を覆す味わいに深い感銘を受け、日本への輸入を即決しました。

2020 年にサントロペの北に位置する小さな村 Grimaud グリモーに設立されたCLOS DES B クロ・デ・ベ。クロ・デ・ベは Gwendolyn グゥエンドリーヌと Jean-Jacques ジャン・ジャックのカップルが⾧年追い求めてきた夢でした。そこには熱い情熱がありました。
サントロペ周辺で育ったグウェンドリンは幼い頃から自然や生き物と触れ合うこと大好きでした。また、同じプロヴァスのヴァール県のブドウ畑で働き、子供の頃からワイン造りを間近で見てきました。このため、自分自身でワインを造ることは、大人になってからも彼女から離れることのない大きな夢だったのです。
他方、パートナーであるジャン・ジャックは根っからのエピキュリアン(快楽・享楽的な生き方を信条とする人)でした。意気投合した二人は購入できる畑がないか、プロヴァンス中を探しました。しかし、プロヴアンスのブドウ畑は、ブラット・ピットやジョージ・クルーニーなどのセレブ、あるいはモエヘネシーやコス、シャネルなどの大資本のオーナーがシャトーと一緒に広大な畑を購入するのが常で、二人が求めるような小さな畑が売りに出されることはありませんでした。それでも二人は数年間探し続け、2019 年、幸運にもサントロペ湾を見下ろす丘に3ha のブドウ畑を見つけ、購入することができたのです。こうして2019 年の秋からブドウ栽培を始め、2020 年に初めてのワインを醸造したのです。
ドメーヌのブドウ畑は傑出したミクロクリマに恵まれています。畑は海から2 キロの場所に位置する丘の中腹にある段々畑で、サントロペワ湾の細い入り江に挟まれています。湾から吹く海風が畑に溜まる湿気を吹き飛ばしてくれるため、ベト病やうどんこ病などの病気は
殆ど発生しません。また、南西向きの斜面であるため、ミストラル(北風)からも守られています。ブドウ畑は灌漑されておらず、地質は石英(クオーツ)が混じった砂質片岩です。
このため、ブドウ木は水を求めて地下深くまで根を伸ばしていきます。このことによって、クロ・デ・ベのアイデンティティと言える『ミネラルとフレッシュ感が備わったブドウ』を得ることができるのです。

栽培品種はグルナッシュ、ムールヴェードル、サンソーで、平均樹齢はグルナッシュが20 年、ムールヴェードルが30 年、サンソーが50 年と、殆どがヴィエイユ・ヴィーニュです。『星の王子さま』の作者として知られるフランスの作家、アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリは
「私たちは先祖から土地を継承しているのではなく、子供達から土地を借りているのです。」
と書き残しています。クロ・デ・ベでは、この考えに基づき、土地を尊重しながらワイン造りをしています。生物多様性と土壌の免疫力を高めてブドウの手助けをする。土壌の微生物を増やす。耕運をして土が固まることを防ぐ。そのような観点から設立当初からビオディナミでブドウ栽培を行っています。ドメーヌでは、ラフィットやモンローズ、ドメーヌ・ド・シュヴァリエなどのコンサルタントを務めているビオディナミコンサルタントJacques Foures ジャック・フールからビオディナミの指導を受けています。エコサートによるビオ認証も取得中です。
畝の間にはカバークロップを生やし、畑の周囲の生物多様性が広がるようにしています。このため、春からは多様な植物が畝を覆っていきます。そして馬で耕す際にこれを畑にすきこんで肥料にします。冬の土寄せと夏の中耕は、友人の2 頭の馬の助けを借りて行っています。秋には、緑肥として、イネや野菜、穀物などを畑に撒いて栽培します。
醸造は、区画毎に完熟したブドウから手摘みで収穫します。同じ区画でも場合によって収穫日をずらして2 回に分けて収穫することもあります。厳格に選果して、小さなケースで醸造所に運ばれたブドウは、野生酵母で自発的に発酵させ、醸造添加物やSO2 は一切加えずに醸造されます。熟成後、無清澄、ノンフィルターで瓶詰めされます。ボトリング後のワインのネガティブな反応を避けるために、瓶詰め時に必要とされた場合に限り、最小限のSO2 を添加します。ドメーヌでは栽培から醸造に至るまでの作業工程は可能な限り手作業で行い、極
力、機械と人為的介入を排したナチュラルなワイン造りを行っています。

また、ドメーヌのロゴとエチケットは、カトリーヌ・エ・ピエール・ブルトンやレ・ザスレット・デュ・ヴァンのエチケットのデザインもしているフランス人画家のMichel Tolmer ミシェル・トルメーによってデザインされました。グゥエンドリーヌとジャン・ジャックは以前からトルメーのデザインが大好きで、共通の知人を通して知り合い、彼にドメーヌのアイデンティティを目に見える形でデザインして欲しいと依頼しました。出来上がったデザインは、『空と海の間のワイン』というドメーヌを象徴するイメージに合致していたためエチケットとドメーヌのロゴとして採用しました。
●
2022 le Rose V.d.F.
ル・ロゼ V.d.F.
【ダイレクトに旨い!旨味を豊富に含んだ果実酸が強烈に味蕾と喉を刺激してきます!】[ oisy wrote ]
[ oisy wrote ] これはうまい・・!ダイレクトにうまいナチュールです!
ロゼと言っておりますが、色味的にはシュール・リーしたブラン・ド・ノワールです。味わいのイメージもそちらに近いと考えていただいて良いと思います。
かなり果実の密度が高いですね・・!凝縮感と捉えても良いかもしれません。そこに充実した、いきわたりのあるミネラリティ。このボリュームのあるミネラルと、果実の凝縮感が「ダイレクトに旨い」を感じさせてくれます。
残糖はほのかにあります。しかし分類としてはセミドライ。食中酒の範疇です。これ「普通のワインなら甘さを感じないレベルの残糖分」なんです。ただこの凝縮感が加わることによって、一瞬「甘い」と錯覚してしまうんです。
人間は「甘さ」を「旨み」と勘違いする・・・とoisyのかつての料理に師匠は言っていました。なので、コンビニ弁当やスーパーの惣菜、外食などは実はかなりの砂糖が入っていることが、裏面の一括表示を見ればわかります。もはやデザートレベルで入っているものもあります。例えば「水あめ」は鍋の素や総菜などに多用されています。
つまり、それだけ「甘さ」と「旨み」は表裏一体というわけです。ワインにおいても甘さを旨さに錯覚させるのは簡単です。糖分を残せば良いわけですから。
しかしこのル・ロゼは「旨み」が「甘さ」に錯覚させるわけです。全くの逆です。これは・・・なかなかできない芸当だと思います。
この錯覚を実現するには凝縮感の他に、旨みを多分に含んだ豊富な果実酸が必要になってくるわけで、このプロヴァンスのグルナッシュとサンソーにはそれが備わっていると感じます。加えて、この果皮の旨み成分もほどよく抽出されています。その果皮成分の濁りがありますが、飲まれる際は2〜3日立てて濁りをできるだけ落としてから飲むと、よりその旨みだけがクリーンに感じられます。しかし、この濁りにも多分に旨みが含まれていますので、「この濁りが好きなんだよ!」という方は割と荒れた状態でも美味しく飲めてしまうと思います。ぶどうが良いですからね。果皮のエグ味もしっかり置いてきています。
粘性もあり、オイリーで、とても充実したワインです。抜栓仕立ては少し「ピリッ」と来るかもしれません。ダイレクトに「くる」旨さにきっとシビレてしまうはず・・!不安定感は全くありません。ご検討くださいませ。
●
2022 le Miracle Blanc de Noire V.d.F.
ル・ミラクル・ブラン・ド・ノワール V.d.F.
【甘さを錯覚させてくるほどに濃密・・なのに重く無い・・だと? エネルギーに満ちたワインは活力を与えてくれます。】[ oisy wrote ]
[ oisy wrote ] 照りつけるプロヴァンスの太陽の日差しによって「よく熟した果実」、これがこのワインに強烈な「濃密さ」をもたらします。
サントロペ湾から吹く涼しい海風によって「保たれる酸」、これがこのワインに「バランス」をもたらします。
そして、これらの要素が「濃密なのに重く無い」という相反する要素を実現します。まるで地球上で無重力を体感するように、あってはならないことが起こっているような感覚です。
まずこのワインの濃密さには衝撃を受けるはずです。蜂蜜とかメープルシロップを連想します。
しかしアタックも終盤に差し掛かった頃、ファーストインプレッションほど重みを感じないことに違和感を感じるはずです。「最初に感じた濃密さからくるはずの重みはどこにいったんだ・・?」と。
同時に最初に感じた「甘み」も後半にかけていなくなっていることに気が付きます。「あれ?このワインはこんなにもドライなワインだったの・・?」と。
クロ・デ・ベのワインの濃密さは「甘さを錯覚」させてきます。それほどに濃密なんです。密度が高いがゆえに錯覚してしまう。そしてこの錯覚には実はミネラリティも重要な要素だと感じます。ただ、濃密なワインでは、「濃い」一辺倒になってしまうはずです。
灌漑されていない砂質片岩というのは、数ある土壌の中でもぶどう樹の根が深く地中に伸びやすいはず、というのは容易に想像できます。そういった畑で高樹齢のヴィエイユ・ヴィーニュであるということは・・・それだけでミネラル豊かなワインになるということが想像できるかと思います。
アロマはフルーティで、タイプ的にはなんと「柑橘」です。通常この緯度で、この濃度であれば「トロピカル」に振れてしまってもおかしくはありませんが、これは海風が粗熱を吹き飛ばすというクロ・デ・ベの秀逸なミクロクリマが産み出す非常に稀な特徴だと感じました。
ブラン・ド・ノワールらしい深みも濃密さ、ミネラルと合わさって、スケール感を増大させてきます・・!これがブラン・ド・ノワールである、というところにクロ・デ・ベのセンスが光ります。
南国の太陽をギュッと詰め込んだ、活力を与えてくれるエネルギッシュなワインです。パワーを与えてくれます。疲れた時の回復薬としてもいいですが、追い込まれている時の活力剤として飲みたいワインです!ご検討くださいませ。
●
2022 le Poupettes Rouge V.d.F.
レ・プペット・ルージュ V.d.F.
【フレッシュで甘やかな「苺香」!めちゃ充実したロゼのような赤ワインです!】[ oisy wrote ]
[ oisy wrote ] このスタイルのグルナッシュは初めて出会いました・・! まるでロゼのような、淡い色合いをしていますが、赤ワインです。
ファーストノーズはまさに「苺」。グルナッシュでマセラシオン・カルボニックをするとこうなるんだ・・・下手なボジョレー・ヌーヴォーのように鼻につくキャンディ香とは違い、フレッシュであまやかなストロベリー香。しっかり果実から上がってくるので、全くもって嫌な感じがありません。(ヌーヴォーもこうだと良いのにな・・)
香りの解説をするのにヌーヴォーを引き合いに出しましたが、味わいはヌーヴォーのそれとは全く違います。
濃密で、オイリーで、ミネラルの行き渡りがあり、めちゃくちゃ充実しています。冷ややかな酸が同居しており、「濃密なのに重く無い」というクロ・デ・ベのミクロクリマのもたらす恩恵は健在です。
さらにこの副作用として「出だしに甘いと錯覚する」という部分においても共通しており、それが冒頭の「苺感」を引き立てています。
酸がしっかりと冷ややかなので、香りは甘いのに味わいは引き締めてくれていて甘ったるくありません。苺は苺でも「甘みと酸味のバランスが良い」、とちおとめのようなイメージです。味わいはドライです。念の為。
とはいえこの結構に厚みのある砂質片岩の地下深くから組み上げられたミネラリティは、液体の隙間を埋め、ワインとしての完成度をかなり高めています。
これだけ明るく、かつミネラル豊かだと春〜夏にかけてピッタシのアイテムですね。これから花見の時期に「外」で飲むにもめちゃくちゃおすすめですし、夏のミネラル補給のために仕込んでおくのも良いと思います。まさに晴天の街、プロヴァンスを感じるワインです。
しかしクロ・デ・バのワインの秀逸さは、特異なミクロクリマが産み出す部分にありますので、他のプロヴァンスのワインには無いものを多分に持っていると感じます。ご検討くださいませ。
ドメーヌ・ド・ロルチュ
ド・ロルチュ
フランス Domaine de l'Hortus ラングドック=ルーション
[ oisy wrote ]●ラングドック・ルーションの造り手のご紹介です。ドメーヌ・ド・ドルチュはモンペリエの街から北に約20kmほどの山あいに位置しています。
畑はMontagne de l’Hortusという名の、とても大きな石灰岩の切り出した山の麓です。この岩山は写真で見るだけでもかなりの迫力があり、ロッククライミングなども盛んなようです。
そしてその岩山のミネラルが染み出したかのような・・・充実したワインを造ります。白ワインは特にこの岩山のようなミネラルをダイレクトに感じさせてくれ、赤ワインは全体的に明るい印象ですが、この明るさが積み重なったエキスは他の地域にはない、凝縮しているのに重くない、明るさと深みを併せ持ったワインに仕上がっております。また山々に囲まれた地理的条件のおかげで、ラングドックの造り手でありながら、冷ややかさを持ち合わせているという非常に特徴的なテロワールを感じさせてくれます。ぜひご検討くださいませ。
■エージェント情報
1970年代に当時はまだ農業技師であったジャン オルリヤック氏がモンペリエ近くのロルチュとピク サン ルーという2つの丘の間を開墾しました。第2次世界大戦後、放置され荒れ放題だったこの土地の気候風土に、良いラングドックのワインが造れるであろうと感じたジャン氏は畑、住居、醸造所などをゼロから造り上げて葡萄栽培に臨みました。現在はジャン氏の4人の子供が葡萄栽培、醸造、販売など担当ごとに分けてドメーヌを運営しています。

白亜紀の隆起現象によって出来た2つの丘に守られるような場所にある畑は、降水量がやや多く涼しい地中海性気候に分類されます。畑の広さは60haにも及び、南向きの日当たりの良い、ロルチュの丘側の斜面の区画にはムールヴェードル、北向きのピク サン ルーの丘側の斜面の区画にはシラー、その間の平地の区画にはグルナッシュや白品種のシャルドネやソーヴィ
●
2020 Grand Cuvee Rouge A.O.P. Pic Saint-Loup
グランド・キュヴェ・ルージュ A.O.P. ピク・サン=ルー
【まるでブルゴーニュとラングドックの合いの子?!明るい赤果実が積み重なりに、少量のスパイスを含んだアロマ豊かなワインです!】[ oisy wrote ]
[ oisy wrote ] 冷やかな産地で石灰系ミネラルを持っている産地のシラーやグルナッシュは、結構にブルゴーニュ的になるんだな・・・と最近は感じています。このワインもそのようなワインで、赤果実のエキスとエレガンスが出ていますね・・・
ブルゴーニュの中でもシャンボール的・・・・と思いましたが、いや近いのはジュヴレですね。透明感を持ちながら、果実の抽出感は強いです。そして、ブルゴーニュよりも強調されるのがスパイス感と野趣味です。このニュアンスも決して強くはないのですが、エレガンスに良いアクセントとして含まれています。アニマル香も極々少量含まれているかな。
このブルゴーニュ的な要素と、ラングドック的な要素を併せ持つのがピク・サン=ルーの特徴なのかと思います。冷やかさはむしろブルゴーニュより高いかもしれません。チェリッシュでありながら、アニマルスパイシーなのが非常にオリジナリティがあって面白いですね。これらがまとまってエレガンスを含んだアロマになっています。
エキスの密度も高く、明るい赤果実が積み重なって暗くなったような・・・積層感のある深みのある赤いエキスです。味わいもまさにその色味を反映しているかのように集中感のあるエキスのコク、果肉の風味を感じます。そして非常にクリーンです。
まだまだピッチピチで若々しいです。ポテンシャルもあるので寝かしても良いと思います。ロルチュのワインを飲んで思うのは「酸素によく触れさせた方が旨い」ということです。これは赤も白も言えます。別に還元的というわけではないんですが・・・カメラのフラッシュも急にたかれると怯んでしまうじゃないですか?ロルチュのワインも抜栓仕立ては明るさがキツすぎるような気がするんですね。なので抜栓して翌日とかだと程よく酸素と触れて、明るさがマイルドになって液体がもつ繊細さとか、エレガンスがより感じやすくなります。ですのでデキャンタージュも良いと思います。
明るい赤果実のエキスが積み重なってできた深みのあるエレガンス、スパイスと野趣味を含んだ複雑性のあるアロマが豊かなワインです!ぜひご検討くだ
メゾン・ボワトー
ボワトー
フランス Maison Boiteau シャラント
[ oisy wrote ]● コニャックの産地シャラントでシャトーマルゴーの元栽培長が造る、ブルゴーニュスタイルの「メゾン・ボワトー」のご紹介です。
情報量が多いって? そうなんです。特異な経歴を持つこのボワトーさんなんですが、非常に素晴らしいワインを造ります。やはり経歴として目立つのはシャトーマルゴーの元栽培長ということで、ボルドースタイルをご想像されるのは当然かと思うのですが、そのスタイルは「かなりブルゴーニュ的」です。
メルロー単体の「ル・タイィ」もボルドーブレンドの「ル・シェーヌ」もまさかのブルゴーニュ瓶に入っており、その味わいはまるで
「ボルドー品種をブルゴーニュに植えた」
ような、見たことのないスタイルです。
そしてこのボワトーさん、畑の目利きが素晴らしく、ブルゴーニュでも、まるで「コート・ド・ニュイ」のワインのようなミネラリティを感じます。しかも並みの畑ではなく、少なくとも村名、いや1級クラスと言っても過言ではないポテンシャルです。まさかこのコニャックの地で・・・と非常に驚きました。ですのでこのボルドーブレンドのワインはブルゴーニュラヴァーの方にこそお勧めしたい・・・そんな逸品となっております。
さらに今回は僅か500本弱しか造っていないピノ・ノワール・も入荷しております。ブルファンにはお馴染み、石切り場を意味する「レ・ぺリエール」と畑名が入っておりますが、その名に恥じない素晴らしいミネラリティを持った味わいです。ぜひご検討くださいませ。
[ noisy wrote ]● ボルドー地方と言っても良いでしょうか・・それとももし正確に言うなら、「コニャック地方」と言うべきでしょうか。実はここはボルドーのジロンド川の右岸の奥・・コート・ド・ブライの裏・・と言うか、
「ん~・・ワインにそんなククリ、有ったっけ?」
と言いたくなるような場所なんですね。
ですが昔からしっかり葡萄は生産していたんですよ。「コニャック」ですから・・。そう、高級ブランデー用の葡萄を造っていたんですね。
でもボルドーはすぐそこ・・だった訳でして、なんと誰でも知ってるはずのあの「シャトー・マルゴー」の醸造家がその地位を捨てて、このコニャックのシャラントの地で最高のワインを造りたい!・・と始めたメゾンなんですね。
実は Noisy wine には以前から入荷はしていたんですが、
「2019年ものは少し硬かった」
ので先延ばしにしていたら、いつの間にかほとんど売れてしまいまして、さらに1年も経過してしまった・・そんな訳なんですね。
で、ボルドーに近いのにブルゴーニュ瓶のシャルドネとメルロってどうよ?・・って思われるでしょう?・・それが滅茶美味しいんですね・・ボルドーとは思えないです。・・いや、ボルドーじゃないんですが・・。
伸びやかでプックリとしていて、自然派っぽさも有りつつのノーズだがエキス系のブルゴーニュっぽい味わい!・・なんですよ。
なので、
「滅茶推したい!」
のに、いつも入荷数が少ないので困っている・・そんなワインです。旨いですよ・・是非飲んでみてください。
■シャンパーニュやシャブリと同じ白亜の石灰岩土壌で誕生した新プロジェクト
◆「未開の産地の白亜土壌から偉大なワインを造れ!」
フランスを代表する石灰岩土壌と言えばシャンパーニュとシャブリ。白亜のテロワールから生まれるこの二つの産地のワインは、多くの愛好家を魅了してきましたが、同じ白亜の土壌
が広がる産地がもう一つフランスにあります。それは、ボルドーの北東にあるシャラント地方です。古くからコニャックの産地であったシャラントは、ワイン産地としては過少評価されてきました。しかし、シャラントの可能性を信じる一人の男が、実際にワインを造ってそのことを証明しようと立ち上がりました。2014 年にミクロ・ネゴスのプロジェクト“メゾン・ボワトー”を立ち上げたジュリアン・ボワトーです。ボワトーが目指したのは、シャンパーニュやシャブリと肩を並べるシャラント地方の素晴らしい白亜の土壌から偉大なワインを造ることでした。
◆ミネラルを表現するエレガントなリュー・ディのキュヴェ
2004 年から16 年間シャトー・マルゴーで栽培⾧を務めていたボワトーは、ブルゴーニュの新進ミクロ・ネゴスのように、ディテールにこだわって、一年を通して栽培を厳格に管理
し、リュー・ディを表現したオート・クチュールなワイン造りを行っています。畑は丘陵斜面に位置する0.06~1ha の小さな区画のみを厳選。総生産量800~3000 本のミクロキュヴェのみを手掛けています。
現在、リュー・ディを表現したシャルドネとメルローの2 種類のキュヴェのみを造っています。ボワトーのワインには、グラン・ヴァンに匹敵するエレガントさ、そしてブルゴーニュを思わせるフレッシュ感とミネラル感がみなぎっており、未開の産地シャラントの可能性を見事に味わいで証明してくれています。
◆メゾン・ボワトーについて
メゾン・ボワトーは2014 年に、ジュリアン・ボワトーによって設立されました。本拠を置くのは、ボルドー市があるジロンド県との境界にあるシャラント・マリティム県南部の町
Saint-Fort-sur-Gironde サン・フォール・シュル・ジロンド。メゾンは、ボルドーに隣接するこのサン・フォール・シュル・ジロンドの白亜の石灰岩の丘陵の斜面で栽培されたブドウから偉大なグラン・ヴァンを造るために誕生したオート・クチュールのミクロ・ネゴシアンです。この大胆な挑戦には、以下のような厳格な規定があります。
◇極めて特殊なテロワールに位置するマイクロ・パーセルの選別。
◇一年を通してメゾンのスタッフが栽培を厳格に管理する。
◇畑で収穫した完熟ブドウをその場で選果して購入する。
◇メゾンでワインの醸造と熟成、瓶詰めまでを行う。
メゾン・ボワトーではブドウを購入するにあたり、栽培区画が、0.06~1 ヘクタールの小さな区画しか選びません。メゾンのワイン造りの方程式は、1つのキュヴェに一つの区画。そして一つの区画に一人の所有者という、非常にシンプルなものです。そして、一つの所有者の一つの区画で栽培されたブドウを収穫したその場で選果して購入しています。このため、メゾンで造られるワインは、総生産量が800~3.000 本のミクロキュヴェのみです。デビューヴィンテージは2014 年で、これまでにリュー・ディを表現したシャルドネとメルロー
の2 種類のキュヴェのみを造っています。その他に非売品として、プライヴェートで極僅かにピノ・ノワールを仕込んでいます。

■ジュリアン・ボワトーについて
ジュリアン・ボワトーは1977 年生まれ。ディジョンのジュール・ギヨ研究所で醸造の国家資格を取得。シャトー・ラトゥール、ポンテ・カネ、ラグランジュなどで研修を積んだ後、2001年にシャトー・マルゴーに入社。2004 年にシャトー・マルゴーの栽培⾧に就任しました。シャトー・マルゴーでは試飲監査委員のメンバーの一人でもあり、シャトー・マルゴーのブレンド作業の試飲には必ず立ち会っていました。2016 年にシャトー・マルゴーを退任し、その後はメゾン・ボワトーのプロジェクトに専念します。
メゾン・ボワトーはフランス国内の高級レストランとファインワインショップのみに販売しています。購入しているのは、パリのル・ブリストル内にあるミシュラン三ッ星のエピキュール、オー・ブリオンのオーナー経営のレストラン ル・クラレンス、トゥール・ダルジャンなどのグラン・メゾン。そして、パリのカーブ・ルグランやタイユヴァンなど。海外への輸出は日本が初めてとなります。
●
2022 Chardonnay le Bruleau V.d.F
シャルドネ・ル・ブリュロー・V.d.F
【南方ブルゴーニュの様相を呈する黄色の果実と鉱物的ミネラリティに満たされたスケール感のあるシャルドネです!シャラント地方の可能性は侮れない!】[oisy wrote]
[oisy wrote] 前情報を見るとずいぶんと混乱するワインですよね・・・だって、シャトー・マルゴーの元栽培長が、コニャックの産地で、ブルゴーニュ瓶のワインを作るんですから・・・
ただこのボワトーさんの経歴を遡ると、ブルゴーニュ、ディジョンの研究所で醸造の国家資格を取得しているんですよね。ボルドーにはボルドー大学というワイン造りの名門がありますが、ディジョンの研究所からボルドーのワイナリーに入社というのは、どうなんでしょうか、あまり多くないキャリアのような気がします。
きっとディジョンの研究所には多くのブルゴーニュの生産者がいたはずだと思います。マルゴーで働いている間にも心の片隅にブルゴーニュがずっとあったのんではないでしょうか。このワインを飲むとそう思います。
色味は白と黒を含む、黄色の果実。最近気づいたのですが、この色味、ブルゴーニュのポテンシャルの高いシャルドネに結構共通しているんですよ。特にミネラルの質と量が高いシャルドネに。
香りはちょっと驚くと思います。鉱物を含んだグレープフルーツ的な黄色の果実、それも・・・風格を持ったアロマです。このアロマ自体に厚みがあり、高い期待感を持たせてくれます。アカシアっぽい黄色の花の要素もあります。
口に含むと瞬発力があるのは果実の旨みです。そしてこのかなり高い密度を持った液体が押し寄せてきます。ちょうどうまく写真に撮れたと思うのですが、グラスをつたう涙の粘性を確認できますでしょうか?かなり太目の、凝縮感を感じさせてくれるのがわかるかと思います。旨み酸が充実してドライなのに、密度による果実のあまやかさを感じさせてくれます。ドライなのにあまい。甘くはないです。
そして秀逸なのは・・この高いミネラリティでしょう。隅々まで充満した鉱物的なミネラル。余韻も果実にミネラルを纏っていて、長く長く残ります。驚くべきことに「格」を感じる味わいです。これはこの鉱物的ミネラリティを帯びているからこそ、だと感じます。
この味わいバランスはなにかに似てるな〜と思ったら、昨今弊店でも大人気のフイヤ・ジュイヨですね。黄色の果実と厚みのあるミネラリティのスケール感はジュイヨの上級キュヴェのキャラクターに近いと思います。若干ボワトーの方が冷ややかさがあり、ソリッド気味かなと思います。比較したらの話なので、ワイン自体は丸みのあるワインなんですけどね。
シャラント地方のポテンシャル舐めてました!南方ブルゴーニュの様相を呈する黄色の果実と厚みのある鉱物的ミネラリティに満たされたスケールのあるシャルドネです。ぜひご検討ください!
ジャン=ルイ・シャーヴ
ジャン=ルイ・シャーヴ
フランス Jean-Louis Chave ローヌ
● 2019年のドメーヌもの、2018~2020年の・・一応ネゴスもののジャン=ルイ・シャーヴをご紹介させていただきます。
どうやらもの凄いヴィンテージになったようで、海外メディアは最高と散々に持ち上げた2003年の再来・・のような言い方をしているようです。
アドヴォケイトは2003年のジャン=ルイ・シャーヴ・エルミタージュに100点満点を付けていますが、2019年ものもバレル・サンプルの段階で97~100点と、2003年と同様・・まぁ2018年ものとも同様に、100点満点と言うことになります。エルミタージュ・ブランも・・満点は付きませんでしたが最高98点まで付いています。
noisy も多くのキュヴェを飲ませていただきました。レベルが非常に高いところでの評価になりますので、どうしても下のキュヴェのネガティヴさを拾ってお話しすることになってしまうのが申し訳ないほど、例えば2020年のモン・クールでさえ・・滅茶美味しいんですね。
まぁ、ドメーヌものの赤白エルミタージュと、サン=ジョセフのクロ・フロランタンとサン=ジョセフの出来、完成度、質感が「圧巻レベル」なので、
「決してそこと比較しない!」
ことを前提にレヴューを書かせていただきました。
2019年もののドメーヌものはどれを飲んでも納得いただける・・長い熟成にも耐え、物凄い質感を感じていただけると思います。
2018年ものの一応ネゴスのエルミタージュ赤白は、ようやく他者のエルミタージュのトップ・クラスと比較可能な感じでして、もしドメーヌものが無ければもっと高い評価が付けられるんじゃないかと思えるほどの出来栄えでした。2018年もののドメーヌものも赤は上値100点でしたが、それを彷彿させる素晴らしい味わいです。
2020年ものの一応ネゴスものですが、これもまた・・素晴らしいです!こんな価格で飲めることに幸福感を感じられる、完成度の高い味わいでした。モン・クールで充分旨いので・・是非飲んでみて下さい。
また、全体を通してですが、最近はどんどんナチュラル感が増しているように思います。以前はもっと「カッチリ」していたんですが、何せ「しなやか」でふんわり感が出て来ていますから、ナチュラルな造りへ移行しているのは間違いないようです。是非飲んでみて下さい。お勧めします!
■ドメーヌによる2019年ヴィンテージの開設
エルミタージュの2019年は1月から3月までとても温暖で日照時間が長かった。春は雨が多く畑仕事が忙しかったが、6月には熱波が襲来し暑く乾燥した。7月初めに雹混じりの嵐に見舞われたが大きな被害が出ることはなかった。嵐の後は再び熱波が襲来して暑くなり、8月には適度に雨も降ってくれたので葡萄は水不足に悩ませられることなく、どんどん成熟していった。収穫は例年より少し早めの9月11日から始め、乾燥の影響で粒が小さく果皮は部厚く果梗まで熟した素晴らし葡萄が収穫できたが、その分収穫量は多くない。白はとてもリッチだがロクールとぺレアの古木のニュアンスが強く出ていてフレッシュで素晴らしいバランスがある。赤は極めてパワフルで深みがありタニックではあるが、柔らかく絹のように滑らかで長熟できるヴィンテージになっている。
-----
2018年のジャン=ルイ・シャーヴをご紹介いたします。2017年も素晴らしかったですが、2018年ものは海外メディア評価はさらに上を行っており、
「もう・・これ以上の評価は付けられない・・どこかの日本のメディアのように ↑ を付けるしかない!」
と言うような状況です。
それはトップ・キュヴェのエルミタージュ・ルージュだけに留まらず、エルミタージュ・ブランも100点じゃないだけ・・みたいな評価ですし、サン=ジョセフに至っては、ブルゴーニュに当てはめるとグラン・クリュ並みの評価になっちゃってます。ブレンドのサン=ジョセフ2018が95点、独立したクロ・フロランタンは96点です。
noisy も入荷数の見込めるエルミタージュ・ルージュを(自費で・・しつこい・・)飲ませていただきましたが、いやはや・・こんなエレガンスを海外メディアも理解できる下地を持っていることを再確認したような感じです。「確かに2017年より上」です。・・どこが違うか・・・?・・誤解を恐れずに・・ざっくり言ってしまえば、
「2017年ものはパワフルさを想像させるが、2018年ものは上質さだけが残る」
そんなニュアンスでした。・・まぁ、ざっくり・・ですので勘違い無きようお願いいたします。
そんな訳で、片っ端から栓を抜く訳には行かない数の少ない2018年ものです。お早めにご検討くださいませ。
-----
ローヌの偉大な生産者、ジャン=ルイ・シャーヴの2017年のドメーヌ・ラインが到着です。いや~・・凄いです。全房の雄、グラムノン的ピュアさと、どこかラヤスを感じさせる官能感をも得た素晴らしい味わいです。圧巻と言って良いです・・何てったって、ドメーヌもののエルミタージュ赤白も飲んじゃいましたから・・。
「まるっとお見通しだい!」
と言いたいと思ってます。素晴らしい出来でした!
因みに昨年末の香港のオークションでは、
1923 エルミタージュ・ブラン ブティーユ 1本 約133万円
1952 エルミタージュ・ブラン ブティーユ 1本 約112万円
1945 エルミタージュ・ルージュ ブティーユ 1本 約265万円
1978 エルミタージュ・ルージュ ブティーユ 6本 約280万円
1978 エルミタージュ・ルージュ マグナム 1本 約180万円
1991 エルミタージュ・ルージュ ブティーユ 6本 約225万円
2010 エルミタージュ キュヴェ カトラン ブティーユ 1本 約93万円
2010 エルミタージュ キュヴェ カトラン マグナム 1本 約200万円
2003 エルミタージュ キュヴェ カトラン 6L 1本 約490万円
1998 エルミタージュ キュヴェ カトラン 3L 1本 約315万円
2000 エルミタージュ キュヴェ カトラン 3L 1本 約265万円
1990 エルミタージュ キュヴェ カトラン ブティーユ 3本 約450万円
1991 エルミタージュ キュヴェ カトラン ブティーユ 3本 約385万円
で落札されたと言うニュースが流れていました。
でも3年ほど前には、Noisy wine でも 1978年のエルミタージュ・ルージュを7万円ほどで販売させていただきましたが、6本で280万円って、1本だと47万円・・何となく泣きたくなってきました・・。
■ドメーヌ情報
2017年は2016年よりも天気は良かったが、5~10月まで雨がほとんど降らずに暑く乾燥した影響で2016年ほどではないが収穫量は少ない。スパイシーかつチャーミングで近年の中では飲みやすい仕上がり2018年も乾燥したが夏に雨がしっかり降ったおかげで葡萄は良く熟した。収穫量もそこそこでまだ若いがオイリーでエネルギッシュな味わいになっている。

1481年に立ち上げられ、6世紀にわたってエルミタージュのワインを造り続けているこのドメ ーヌはモーヴの町に居を構えています。16代目現当主であるジャン ルイ シャヴ氏は温厚で真面目な性格で、畑での仕事を第一に考えています。所々に設置してある電灯の下に行かないとテイスティングコメントも書けないほどの漆黒と静寂に包まれた地下蔵から屈指のワインが生まれます。
エルミタージュに使われる葡萄の畑は合計28haで赤白共にいくつかの区画に分かれています。それぞれ土壌に違いがあり、ワインに与える要素も様々なので別々に醸造されます。畑はローヌ特有の急勾配な斜面にあり、様々な土壌の畑にマルサンヌ種、ルーサンヌ種、シラー種、グルナッシュ種が植えられています。収穫する時期は周辺の生産者と比べて遅く、葡萄が充分に熟すまで待ち、収量もかなり抑えて凝縮した葡萄のみ収穫します。
白は8割は樽で残りはステンレスタ ンク、赤は樽のみで醸造され、18~24ヵ月間熟成されます。エルミタージュに使われる葡萄の畑は赤白共にいくつかの区画に分かれています。それぞれ土壌に違いがあり、ワインに与える要素も様々なので別々に醸造されます。畑はローヌ特有の急勾配な斜面にあり、様々な土壌の畑にマルサンヌ種、ルーサンヌ種、シラー種、グルナッシュ種が植えられています。収穫する時期は周辺の生産者と比べて遅く、葡萄が充分に熟すまでじっくり待ち、収量もかなり抑えて凝縮した葡萄のみ収穫します。白は8割は樽で残りはステンレスタンク、赤は樽のみで醸造され、18~24か月間熟成されます。
「エルミタージュはアサンブラージュのワインである」
というジャン ルイ氏の信念に基づき、区画ごとに醸造されたワインは試飲が繰り返し行われ、最後に神業の如きアサンブラージュによって仕上げられます。J.L. CHAVE SELECTION
ジャン ルイ シャヴ氏の「ドメ ーヌでは偉大なワインを、ネゴシアンではおいしいワインを」という想いに基づきながら、ドメ ーヌワインと同じように造られています。葡萄を買ったり、ドメ ーヌで使わなかったワインを使ったりと、テロワールを活かしながらもリーズナブルで飲みやすいワインを目指しています。


●
2020 Hermitage Farconnet Rouge / J-L.Chave Selection
エルミタージュ・ファルコネ・ルージュ ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクスィヨン
【濃密なヴィンテージの、より上級キュヴェと比較に値する素晴らしい出来です!】

滅茶美味しいです~~・・実は、2021年のドメーヌもののエルミタージュとほぼ一緒にテイスティングしています。1日違いだったかと・・思います。
ですので、日を分けて何度かテイスティングしていますと・・良からぬことが起きる訳ですよ。少し飲み過ぎるとやばいです。
「どっちを飲んでいたか判らなくなる」
んですね・・。
それと言うのも、余りに1年早いリリースの2021年のドメーヌものに似ていますから、
「その違いをしっかり把握しよう」
とし過ぎると・・飲み過ぎてしまう訳です。その上でまた・・
「今・・このグラスはどっちだっけ?」
となってしまうんですね。
因みにこの2020年もののファルコネに、ヴィノスは95ポイント付けています。同じ2020年のドメーヌものには97~99ポイントですので、その差は2~4ポイントです。
で、少し面白いんじゃないかと思うのは、濃密な2020年ものでは無くエレガントで滅茶大好きな2021年のドメーヌものをほぼ同時テイスティングしていまして、

「どっちか判らない状況に陥る」
と言うような大失態をしてしまうほど似通っていた訳でして・・
でも、そんなにリキを入れてテイスティングしていますと、濃度がほとんど同じながら・・やはりドメーヌもののの細やかな部分の素晴らしい表情とエレガンスに気付く訳ですね・・飲み過ぎると判らなくなりますが・・(^^;;
ですので、この2020年のファルコネは、やはりドメーヌものには届かないものの、エレガントなヴィンテージのドメーヌものには良い勝負をしたと錯覚?するほど出来が良い・・と言うことが言えると思います。
因みにですが、余りハッキリは書けない・・完全に確認できた訳では無いので・・。某メディアは2021年のドメーヌものエルミタージュに、94ポイントで飲み頃予想が 2027 ~ 2042 としています。それだと2020年もののこのワインには95ポイント付けていますから、同じメディアでは無いとしても・・何だかなぁ・・と言うことにならないでしょうか。
そんな駄話しで申し訳ありません。このファルコネ、非常に精緻ですし・・ピュアですし、2021年のドメーヌものに通じるエレガンスも見つけられる素晴らしい出来です。ぜひ飲んでみてください。お薦めします!
以下は以前のレヴューです。
-----
【2019年ものエルミタージュ・ファルコネは、マンモス果実な2018年をやや控えめにした感じの、精緻さがにじむボルドータイプ??・・です!】
例えば18~19世紀のボルドーでは、その酒質を強くするためにローヌワインを混ぜていました。言ってしまえばA.O.C.法制定前のブルゴーニュでも同様だったと言われています。今はもう・・そんなことは出来ませんが・・某ネゴシアンが古いヴィンテージのエチケットを貼ってリリースして、大問題になったことも有りました。そのネゴシアンは未だにまともに取り扱っていただけない状況が続いているんじゃないかと思います。
さらには、そんなことを証明するかのように、マルゴーのシャトー・パルメは、エルミタージュをパルメにセパージュしたワインさえ・・最近はリリースしているようです。その名前は「シャトー・パスメ・ヒストリカル」、基本セパージュはメルロー45%、カベルネ・ソーヴィニヨン45%、シラー10%と言うことで、
「たった10%のシラーによって大きく変わる!」
と..当時のボルドーでは持てはやされていたんですね。
まぁ・・今と違って気候・・平均気温も低いでしょうから、北部大西洋に注ぐ大河周辺のボルドーですし、今のような厳しい法律に左右されておらず、また・・ガラス瓶にすら入れられる前の・・木樽での流通なども有ったはずですから・・。アペラシオンよりも、ワインの製品としての出来を優先した結果なのでしょう。
なんでそんな話しをするか・・と言いますと、今回ご紹介させていただく2019年ものは、どこか・・
「ちょっと・・ボルドーっぽい・・かも・・」
と感じたからなんですね。

前年の2018年は、深い朱、黒の果実がたんまり乗っていて、もうそれだけで許せてしまうようなゴージャスな味わいでした。
2019年ものは、どこか左岸のワインを思わせる全体像を持っているニュアンスに、エルミタージュらしい葉巻のニュアンス、煙、石、スパイスのアロマと、質の良いタンニンが僅かにエッジに顔を出している感じ・・でして、エルミタージュらしくも有り、ボルドー左岸っぽい感じも醸し出しています。
まぁ・・今、2019年ものですから・・飲むタイミングでだいぶ印象は異なると思いますが、少なくとも・・
「2018年ものよりは果実は抑えめ、とてもバランスの良い2019年!」
と言えると思います。
ドメーヌのエルミタージュ2019年は100ポイントを付けるメディアも有るほどの出来ですから、しっかり休めてお飲みいただけましたらきっとこの大きなスケールのバランスの取れた味わいに出会えると思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【素晴らしいです!・・しっとりとしつつ清楚・・でもしっかりな果実をミネラリティがしっかり支えています!日本人に好まれるのは間違い無し!】--以前のレヴューです・・すみません、書き切れませんでした。写真だけアップさせていただきます。

すみません・・時間切れで書き切れませんでしたので・・明日以降、書きます。豊かで優しい大柄な構成のほんのりナチュラルなピュアエルミタージュで滅茶美味しかったです!・・すみません。

素晴らしいです!・・写真も後光で白飛びしちゃってます・・すみません。
そもそも同じ場所に置いて、ほぼ毎日同じ時間に同じカメラで写真を撮っていて、これほど違いが有るのはどうも解せませんが、
「ワインのほとんどが果皮・・みたいな色合いの、まったく派手だと感じさせない清楚で瑞々しい味わい!」
なんて、想像できるでしょうか?
このワインをテイスティングしたのはもう2カ月前ほどになるんじゃないかと思いますが、あまりに素晴らしいので、フィネスさんの担当さんにおもわず電話をしてしまいました。
「いや、今回のシャーヴ・・どれも素晴らしいんだよね・・」
と言うと、
「そうなんですよ・・どれも本当に美味しいんです!」
やはり、全編を通して感じられる瑞々しさ、ミネラリティが半端無くたっぷりなのに、それに違和感を覚えないと言う不条理さ?・・みたいなものが、飲み人の感覚に関与しているように思います。これはシャトーヌッフのラヤスとはむしろ正反対に近い方でも有りますが、一周回って・・同じなのかもしれないとも思ってしまいます。ラヤスは醸造で官能さを描き、シャーヴは時間でそれを感じさせる・・それならもしかしたら一緒では無いか?・・
それでいて、真実は濃密なのに、それをミネラリティの支えで「サラッと」「瑞々しく」感じさせるのは、栽培におけるナチュラルなアプローチもあるはずかとも感じます。
エルミタージュらしくとても大柄ですが、時にエルミタージュに感じる「大雑把さ」は無く、「ダルさ」も無い・・むしろ「緻密」です。
ある意味、新世代のエルミタージュなのかもしれません。驚きを持って楽しんでいただけるに違いない・・「滅茶安い!」エルミタージュ・ルージュ、是非飲んでみて下さい!超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
-----
【超絶なピュアさと官能感を得た精緻なエルミタージュです!・・素晴らしい!】
「ぎゃ~っ!」
っと、声が聞こえて来そうです・。この凄い色、見てください!・・かっこえ~ですよね~~!上は2015年で下が2014年です。
このエルミタージュ・ファルコネに関しましては・・非常に判りやすい・・です。
まず、このずっと下の方にある2013年もののコラムをお読みいただき、是非写真もご覧ください。非常に精緻で美しい涼やかささえ持った・・綺麗なエルミタージュでした。
で・・2014年ものはその延長上に有り、ピュアさを持ちあげて来ています。葡萄そのものの質が偉い綺麗で、純粋な美味しさを感じていただけると思います。葡萄そのものの美味しさがストレートに有り、ミネラリティ由来の複雑性をしっかり感じられると言う素晴らしい仕上がりです。

そして2015年もの・・やや写真は黄色が強いので申し訳ないんですが、2014年のピュアさに加え、「官能さ」まで出て来ています。ドメーヌものだと、なぜかそれは2015年ものと2016年ものに置き換わっています。どういうことなんだろう?・・そこまでは判りませんでした。
しかし、近年のジャン=ルイ・シャーヴは、他のコラムでも書きましたが、グラムノン的に超絶にピュアなニュアンスと、ラヤスやアンリ・ボノー的官能さが出てきているんです。
ジャン=ルイ・シャーヴのエルミタージュと言えば、滅茶精緻で、理路整然とした味わいが、時にメカニカルに感じることも有ったと思います・・が、そこに官能感さえ入って来た・・。本来は背反する要素では無いかとも感じられますが、現実に、それが出来てしまっているんですね。
美しくピュアで精緻、複雑な2014年ものに、官能感とピュアさを加えた2015年ものです。是非・・これは飲んで欲しい・・そう願っています。
以下は2013年のこのワインのレヴューです。
━━━━━
【ただ濃いだけのエルミタージュにさよなら!・・美しさを持ったブルゴーニュ的姿を見せる、適度に濃くエレガントなエルミタージュです!】

比較的リーズナブルな価格帯のエルミタージュ・ルージュです。色々と調べてみるとスペクテイターが2011年ものに91Pointsつけていましたね。ドメーヌものの方はアドヴォケイトもしっかり評価しており、95Points 、ティム・アトキン氏は96Points と物凄い評価です。
こちらのエルミタージュ・ファルコネ2013年も、今年の初夏に届いてますので充分な休養です。飲んだ印象からは・・これで91点だとすると、採点者・テイスターさんはエルミタージュが嫌いなんだろうなぁ・・と思っちゃいますね。まぁ・・そこでブレが無ければまだ正しいんですが、ただ好き嫌いで点を付けてるだけじゃダメだろうと・・。
noisy 自身としても、例えばリアルワインガイドで評点を付ける訳です。勿論、
「あ・・このスタイルは好きだな」
とか、
「ん・・これは・・ごめん・・」
と思ってしまうのは有りますよ。でも、それは評点には全く影響しません。それって単に「好み」ですから・・自分が扱うかどうかには影響しますが、
「評価点に好き嫌いを持ち込んだらテイスターとしては二流」
と思ってます。販売者と言う立場なら、
「私、これ大好きです!」
と言って良いし、言うべきかもしれませんしね。
ローヌの素晴らしいワインを飲むにつけ、本当に素晴らしいな・・と思えるのは、
「美しいミネラルと酸が存在すること」
が必須で有って、結局はそこを一番見ています。
どんなに豊かで超高質なチョコレートみたいな風味を感じても、「ただそれだけ・・それに近いだけ」と思ってしまうことも有ります。ミネラルも酸も無い、ただ甘味に寄っ掛かったような風味です。そこに極上のタンニンがたっぷり有れば、むしろボルドーバランス風で良いワインだと感じるかもしれません・・がそれもバランスですね。
このエルミタージュ・ファルコネ2013年には、「・・自然派かい?」と思えるようなナチュラル感が少し有って、やや白い伸びやかなミネラリティがたっぷり有り、しかも涼やかな酸がちゃんと有るんですね。ブルゴーニュっぽいバランスです。これはエルミタージュ・ブランシュ・ブランとはまた少し違った印象です。白の方はちゃんとローヌっぽさが有った上でのバランスなんですが、こちらはブルゴーニュっぽさが有った上での豊かな印象なんです。
エルミタージュ・ルージュですからシラー100%・・確かに豊かでは有りますが、その美しい酸とミネラリティの存在により、とても素晴らしいバランスを形成していると思えます。
個人的にはむしろこの方が好ましく・・いや、ここは好き嫌いで良いんですよ・・某ボルドー右岸のエノロジストさんのワインのように、黒くてふくよかで豊かで・・もっと濃くて・・また豊かで・・と、同じことばかりをリフレインしてしまうような一辺倒な味わいは余り好かんのですね・・。
それに対し、こちらのファルコネは美しさを感じられるような見事なバランスだと・・感じます。この辺の判断は、おそらくマッチョでファットな味わいが大好きな「欧米か!」(・・古・・)の評価者の方々とは、かなり感覚が違うと思われ、日本人には日本人が好きな味わいが有る=noisy が何とか生活できることに繋がっているのかな・・と思います。
飲んでみると、その昔、ボルドーの高級シャトーものに混ぜられた・・と言うような歴史も感覚として理解できるほど、個人的には素晴らしいと・・思ったエルミタージュです。ただ濃いだけのエルミタージュでは無く、サン=ジョセフやコルナスとも違う・・エルミタージュの複雑な豊かさを表現できているエルミタージュです。お勧めします!ぜひ飲んでみてください!
●
2020 Hermitage Blanche / J-L.Chave Selection
エルミタージュ・ブランシュ ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクスィヨン
【グレートイヤー評価の2020年ものエルミタージュ・ブランシュは完成度が高く相当凄いです!】

旨いですね・・相当良いです。
ジャン=ルイ・シャーヴのドメーヌ物の2020年ものは海外メディアも過去最高レベルの評価で、
● 2020年 エルミタージュ・ルージュ
99 Points Jeb Dunnuck
98 Points Matt Walls Decanter
96~98 Points Joe Czerwinski The Wine Advocate
● 2020年 サン=ジョセフ(ドメーヌ)
96~97 Points Vinous
94~96 Points 2023~2035 The Wine Advocate
94 Points Decanter
93+ Points 2022~2037 Jeb Dunnuck
〇 2020年 エルミタージュ・ブラン
99 Points Jeb Dunnuck
98 Points Decanter
96~98 Points The Wine Advocate
18.5/20 Points Jancis Robinson
と、サン=ジョセフまで上値97ポイントと、ちょっと考えられないほどでした。
ですが、この2020年のエルミタージュ・ブランシュを飲むと・・あの「暑さの報告」と、そこから連想される「積算受領温度」由来の酸不足や残糖の甘さなどが考えられないほどに冷涼な表現を持っているのには驚かされました。・・あ、写真のボトルのエチケット下部がボロボロで・・すみません。

色彩も以前のヴィンテージと比較にならないほどに黄色く、黄金色を呈しています。
ドメーヌのエルミタージュ・ブランは、「Peleat(ペレア)」、「Rocoule(ロクール)」、「l'Hermite(レルミット)」、「Maison Blanche(メゾン ブランシュ)」、「Meal(メアル)」のブレンドですが、この2020年のブランシュは、「Maison Blanche(メゾン ブランシュ)」、「l'Hermite(レルミット)」、「Peleat(ペレア)」の3つの畑のブレンドのようです。
当然ながらドメーヌもののブレンド選択が最重要ですから、その残りから生まれる訳ですが、取り捨て選択されたとしても・・
「グレートイヤーならではの豪奢な造り」
と言うことになり、このブランシュが生まれたのでしょう。
オイリーで粘性の高い液体から美しく伸びやかで冷涼な酸を残しつつ、蜜やオイル、バターに近いニュアンスと、フラワリーさ、クリーミーに熟しつつもダレ無い微妙なレベルの健康な果実の美味しさを堪能できます。
残念ながらメディアの評価は見当たりませんで申し訳ありません。2019年もののトップ評価が95ポイントですから、
「どれだけ積み上げられるのか?」
にも興味が有りますが、2021年のドメーヌもののエルミタージュ・ブランの素晴らしいエレガンスを含むとんでもない美味しさに96ポイントまでしか付けなかった海外メディアが、このセカンド的立ち位置のグレートイヤー2020年ブランシュに対し、どのような評価をしたのか・・
ちょくちょく申し上げているんですが、やはり近年の「日本びいき」を観たり聞いたりしていますと、海外の方の日本文化の理解と日本人化を感じますので、ぜひともメディアのテイスターさんたちの感覚も、より寄って来ていただければと思っています。
非常にリーズナブルだと思います。ぜひ飲んでみてください。お薦めします!
以下は以前のレヴューです。
-----
【入荷数が少なく、テイスティングを回避しましたが、2019年のドメーヌものやサン=ジョセフ・ブランの濃密なニュアンスを思い出す限り、相当良さそうに思います!】
今回は6本だけのアイテムが結構に有りまして、テイスティング予算の関係で何かを弾かねばならず、その贄になってしまったのがこのエルミタージュ・ブランのブランシュ2019です。
ですが、ドメーヌものの2019年エルミタージュ・ブランや、セレクスィヨンの2019年サン=ジョセフ・ブランの濃密ながら美しい味わいを思えば、同じライン上に有って、エルミタージュ・ブランらしいゴージャスな味わいになっていると想像します。
残念なのは・・ドメーヌものは散々アチコチで評価されるものの、セレクスィヨンものはまず・・どこのメディアも余り評価しないんですね。唯一、Jeb Dunnuck さんが
「95ポイント!」
としていますので、それを参考にしていただくのが良いかと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【こちらはマルサンヌ100%のエルミタージュ・ブラン!ドメーヌものよりもむしろピュアな仕上がりです!】
美味しく飲ませていただきました!・・どうもカミさんは白ワインの方が圧倒的に好みらしく、赤と白が有ると白ばかり・・飲んでいるようです。まぁ・・noisy も白ワイン、大好きですが・・そもそもNoisy wine は、他店さんより白ワインの販売量は多いと思いますよ。なぜだか判りませんが・・。
ローヌバランスの白ワイン・・マルサンヌ100%ですが、ジャン=ルイ・シャーヴのワインは、
「美しい酸がきちんとある」
ので、ダレた味わいになることは無く、この強めの黄色とネットリとしたグラスの涙が思わせてくれる「オイリーさ」を堪能できます。
ドメーヌもののエルミタージュ・シリーズが有るので、海外メディア評価はまず出てくることが有りませんが、ほぼ3~4ポイントマイナスで考えると良いんじゃないかと思います。noisy的にはピッタリ3ポイントですが・・。
ですのでそのままを計算しますと94ポイント位になるでしょうか。

また、アルコール分はしっかり有りますので、豊かな酸の味わいと、ミネラリティの豊富さを考え併せますと、少なくとも10年以上・・15年ほどはセラーで熟成可能かと思います。勿論、オチ掛けの美味しさ、有終の美・・と言うのも有りますので、もっと保存することも可能です。
エルミタージュ・ブランとしても、ジャン=ルイ・シャーヴのワインとしても、かなり上位にランクされるべきポテンシャルが有ると感じました。是非飲んでみて下さい!お勧めです。
以下は以前のレヴューです。
-----
【超大柄なのに繊細!今飲んでも実に美味しい!ナチュラルさとピュアさを感じさせる、めちゃ詰まったルーサンヌです!】
黄色いですね~!・・黄色がしっかりしてます!・・以前、一度か二度だけ飲んだことの有る、あの滅茶高い、もう少し南の産地のルーサンヌ100%の凄く高いワイン・・・(^^;; も、色の濃さは凄かったです。でも酸は弱めだったかな・・(^^;; とても美味しかったですけどね。
そしてジャン=ルイ・シャーヴのドメーヌものの白・・も何度も飲ませていただいてますが、やはり「豪放」「豪奢」と言った表現がふさわしい非常に大柄なワインです。果実の「熟」に重きを置いた感じがします。
ですが・・2017年もののブランシュには驚かされました。ハッキリ言って・・
「ドメーヌもののエルミタージュ・ブランには・・似てない!」
です。・・いや、そう感じたんですね。
むしろ2019年もののサン=ジョセフやクローズ=エルミタージュの「冷ややかで美しいエキス」に共通して感じるものと一緒で、ただエルミタージュの豪放さなどの特徴はしっかりある感じなんですね。
分析的に言えば、冷涼な酸がしっかりたっぷりある2017年のブランシュ・・そこから言えば、今まで飲んできたドメーヌもののエルミタージュ・ブランは「熟れている」故に酸は弱い・・そんなイメージです。それがこの白のブランシュにも、また赤のファルコネにも同様に言えると感じました。
その上で、今まで以上にミネラリティが高いので、これ・・美味しく無い訳が無いじゃないですか。果実表現はより冷ややかになりながらも「豪奢」な果実です。むしろブルゴーニュ・シャルドネに近い熱バランスですね。だからより「近くにいる感じがする」んです。
ドメーヌもののエルミタージュの存在が、このワインの海外メディアの評価が見当たらない原因になっていますが、セラー・トラッカーで93ポイントというのが見当たりました。まぁ・・noisy的にはもっと付けますが、評価者も少ないですし仕方が無いかな?・・それよりも日本のワインファンの方にもっと知って欲しい・・素晴らしい白ワインだと思います。是非ご検討くださいませ!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
-----
【ドメーヌもののエルミタージュ・ブランより冷ややかで繊細!・・これはこれで非常に素晴らしいです!】
こちらはサン=ジョセフ・ブランとは1年、遅れて到着していますので、2014年ものと2015年ものの対比になります。2015年ものと2016年もののサン=ジョセフ・ブランほどは変わりません・・。
オイリーで熟した果実のたっぷりある味わいです。透明感のあるミネラリティが豊富に感じられ、ローヌバランスとまでは緩く無い酸とともに下支えしています。この酸のお陰で、このたっぷりとある粘性、果実感が生きる訳ですね。
ほんのり白胡椒などのスパイスが生き生きと香り、中域からは2014年ものは少し練れた感じに、2015年ものは若々しく果実のアロマが伸びて来ます。余韻は粘性を感じさせつつ、グラマラスなボディを再帰させつつの長いもので、非常に心地良いです。

まぁ、ドメーヌもののエルミタージュ・ブランは、たまげる位に大きい構造と物凄い表情を見せつけますので、さすがに追いつきはしないものの、
「普段飲むにはこの位が適当」
だし、
「余り飲み時を意識せずとも、ワイン側が対応してくれる」
部分が大きいので、むしろセレクスィヨンの方が扱い易いと言えるかもしれません。
ドメーヌものは、もうそのボトルだけで完結出来てしまいます。セレクスィヨンものもその傾向は有る・・と踏むものの、実際に食事と一緒に飲んでいると、その対応力の素晴らしさに感動してしまいます。
だって・・エルミタージュ・ブランシュを飲みながら「焼き魚(ホッケ)」とか・・平気なんですよ・・。まぁ、時にヴァレンティーニのエクストラ・ヴァージンの出番が有るにせよ、
「普通の神経なら、饒舌なエルミタージュ・ブランがそんなに対応力が有るとは思わない!」
ですよね。
noisy とて、好き好んで、わざわざそのようにしている訳では無く、たまたま、そうなってしまった状況に対応していると、いろんなことも判ってしまった・・と言うことなんですね。
何とか普段、飲める価格帯だと思います。2014年の方が練れてます。2015年ものは若々しく、スパイス感も有りますが・・美味しく飲めちゃいます。どっちがお勧めと言うことも無いですが、是非、北ローヌを代表する素晴らしい白ワイン、飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【スッピンのエルミタージュ!2011年のフルーツバスケットの巨大さとも違い、甘く無く冷ややかでしなやかな、少しブルゴーニュチックな仕上がりです!美味しい!】
暑い年の、少しバターっぽく、蜜っぽく、柔らかな酸にほんのわずかな甘味を持つエルミタージュこそ、もしかしたら真のエルミタージュなのかもしれません。
でも2013年はそうは仕上がらなかった・・のが幸いして、非常に「好みに近い」ような味わいになっています。
確かにゴージャスさは2011年のブランシュには適わないかと思うんですが、この「涼やかな繊細さ」は、2011年ものは見当たりません。
むしろ、贅肉を排し、筋肉のみになったスレンダーなボディだからこそ、仄かに香るフラワリーなアロマに混じり合うスパイシーさが非常に心地良く、引き締まったボディと、そこからの還り香が心地良いです。この還り香の部分は、いつもだとボリューム感が満ちていますが、むしろ柑橘系果実の余韻のような・・ニュアンスで、ブルゴーニュのシャルドネに少し近く、2005年のパカレの「アンディジェーヌ」に似ているような気もします。
決して弱く無く、芯のしっかりしたブランシュでした。お勧めします!とても良い出来、スッピンのエルミタージュをご堪能くださいませ。
シャトー・ヴァリ
シャトー・ヴァリ
フランス Chateau Vari シュド・ウェスト
● ボルドーに程近い南西地区のワインをご紹介します。ドルドーニュ河沿いに有るボルドーから40km圏内ですので、似た味わいですが、若干チャーミングになります。
しかし、ワインの品質並みには評価されない地区でも有りますから、リーズナブルなワインが結構見つかる可能性を秘めており、このシャトー・ヴァリもそんな一本です。

【ドメーヌについて】
歴史:醸造学の資格を持つヤン・ジェスタンが1994年に購入。直後からテロワールを活かしたワイン造りを手掛けるためにシャトー全体の再構造化をおこなった。大地を耕し、栽培密度の増加、栽培時の葉の面積を増やし、厳しい剪定、グリーンハーヴェストをおこなう。ゴム式のプレス機や醸造用のバリックなどより近代的な設備をセラーに投資した。2009年から有機栽培に転向。所有22haのうち20-21haで生産。14.5haがモンバジヤック、5.5haがベルジュラック赤、1haでベルジュラック白を生産。
【畑について】
栽培:リュット・レゾネ
土壌:石灰岩と粘土質
【醸造について】
圧搾:直接圧搾法
醸造:ステンレスタンク、バリック
熟成:ステンレスタンク、バリック
●
2020 Bergerac Rouge
ベルジュラック・ルージュ
【相当良いです。ナチュラル過ぎず、ピュアでクリーン!果実がしっかりで渋く過ぎない、しかもアヴァンギャルドでは無い・・正しい在り方のボルドータイプです。】

メルロの深い味わい・・土臭く無く、シャバくない・・果実をしっかり持ったミネラリティの支えがしっかり有る、美味しいボルドータイプです。
メルロに加え、華やかなカベルネ・ソーヴィニヨンを少々入れているようですので、よりバランスに優れます。
自然派の造りではありますが、ビオに寄った感じでは無いですね。近代的な設備で、クリーンに仕上げるようにしているようですが工業品臭くは全く無く、葡萄そのものの力を感じますので、相当に頑張っていらっしゃるんじゃないでしょうか。
サンテミリオンからは直線で35キロメートル位でしょうか。東京から群馬の入り口位までと同じくらいかな?・・と思います。サンテミリオンやポムロールの深~~~い粘土感は余り無く、少し砂が多いのかもしれませんで、そんなニュアンスが有りますし、味わいのバランス的には、石灰の下支えが結構に有るので、ボルドータイプでは有りますが、ブルゴーニュワインに近いバランスと感じられるかもしれません。
飲まれてみたら・・
「・・あら・・これで充分じゃない!」
となってしまうとワイン屋泣かせの存在になってしまうかもしれませんね。美味しいので是非飲んでみてください。お勧めです。
Copyright(C) 1998-2023 Noisy Wine [ Noisy's Wine Selects ] Reserved