[ oisy wrote ]● ヴュー・ドンジョンの新ヴィンテージのご紹介です。赤は2022、白は2023ヴィンテージです。
南仏のワインは割とレヴューをしてきましたが、シャトーヌフは初のレビューでした。
しかしその特異なテロワールが産み出す官能的なアロマに完全にノックアウトされてしまいました・・・
2019年ヴィンテージにて99点を獲得しているようですが・・・なんと今回も同等の評価をしている評価もあります・・!
確かにこのアロマなら勢いあまってつけてしまうかもしれない・・・そう思わされるものがありました。
今まであまりアンテナを張ってこなかった地域ですので、レビューを書くにあたり、その歴史やテロワールに俄然興味が湧いてきてしまい、調べ始めてみると面白いこと、面白いこと・・・
絶賛勉強中ではありますが、しっかり向き合いレビューを書かせていただきましたので、どうぞよろしくお願いいたします!
[ noisy wrote ] 以下は以前のレビューです。
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● ヴュー・ドンジョンの新ヴィンテージが到着です。2019年ものヌッフ赤、2020年ものヌッフ白の、ちょっと過熱気味かと思うような人気の高さには驚かされました。のんびり販売して行くアイテムかと思っていましたので・・
まぁ・・2019年もののヌッフ赤は、最高99点まで付きましたからね・・。そりゃだ誰でも万札でお釣りがくる超高評価ワインは欲しいに違いありません。
ですが2020年(白は2021年)もの、そこまでの評価が付きませんでした・・良かった良かった!・・ですから、のんびり販売できるんじゃないかと期待しているんですが・・
「でもnoisy 的には2019年もの赤よりも2020年ものが美味しく感じられる」
んですね。2021年白も、
「もしかしたら今までで一番好きかもしれない・・」
と思えてしまったんです。
「またまた・・そんなこと言って、何とか販売しようと思っているだけでしょう?」
などと思われる方も多いんじゃないかと思いますが、そりゃぁ・・販売するためにワイン屋をやっている訳ですから当然です。
ですが・・
「・・あたし・・嘘付けない性格なので・・」
長くお付き合いしていただいているお客様はご存じかと思いますが、美味しくないと思うものを美味しいと言って販売するほど、人格が出来ていないんですね・・すみません。
なので、
「この超エレガントで美しい2020年のヌッフ赤、超エレガントで瑞々しい2021年のヌッフ白をお勧めしたい!」
と・・本心で思っている訳ですね。
「ただ海外メディアは高い点を付けなかった・・」
「まだ高い点を付けた海外メディアが出揃っていない・・」
と言うだけです。なので、高い評価が出て来てしまうと・・消えてしまうと思います。どうぞよろしくお願いいたします
2020年ヴィンテージは暑く乾燥した年で非常に早熟だった。しかしブルゴーニュのような猛暑にはならず、7月は全く雨が降らなかったが8月に入って適度に雨が降ってくれたので葡萄の成熟も程よい具合になり、2019年よりはアルコール度数も低くバランスの良い葡萄を収穫することが出来た。2020年はもちろん熟成させることもできるが、フレッシュでエレガントな柔らかい口当たりになっているので若いうちから楽しむこともできるヴィンテージになっている。2021年は4月に霜が降りた影響で生産量は少なく、春が寒く夏も気温がそこまで上がらなかったので近年の中では葡萄の成熟に時間が掛かったヴィンテージ。アルコール度数も低めできれいな酸味が特徴的なクラシックな仕上がりのワインになっている。
GUY BRETON
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2019年シャトーヌッフ赤、2020年シャトーヌッフ白・・ル・ヴュー・ドンジョンの新ヴィンテージは圧巻でした!・・余りに美味しいので、ブルゴーニュ屋の noisy も、
「ル・ヴュー・ドンジョンって、在庫まだ有る?」
と担当さんに・・販売を開始する前から連絡入れてしまいました。
まずビックリしたのは2020年のシャトーヌッフ白です。こんなに高質なシャトーヌッフ白は久しぶりです・・最高の柑橘・果実感です!
「口入れ直後からパワーで押し切る!」
なんて・・noisy のセンスでは無いです。
「奥ゆかしいんだけど凛々しく、ちゃんと存在してたたずむ」
・・これです!・・間違いなく驚くと思います。
そして圧巻な赤!・・綺麗に「まんまる」です!・・今飲んで、滅茶美味しい・・でも、ポテンシャルの半分も出てきてないでしょう!それでも美味しい・・。凄いワインです。
何と元アドヴォケイトのローヌ担当、ジェブ・ダナックさんは99点!・・デカンター誌も98点!・・えっ?・・そんなに付けるか!・・流石にちょっと付け過ぎでは?・・と言う気はしますが、素晴らしく旨く、しかもリーズナブルなのは間違い無いです。
ル・ヴュー・ドンジョンの新ヴィンテージ、ただただパワーで押し切るようなありきたりのローヌワインでは有りません。質感高く、エレガンスをきっちり持っています。滅茶お買い得な価格だと思います。是非とも飲んでみましょう。超お勧めです!
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いや~・・おいしいですね~・・。磨きが掛かって来ました!素晴らしいです。ドライなのにたっぷり、酸もシャトーヌッフらしさをちゃんと表現しつつ、緩さ、揺るぎの無い美しく冷ややかなものを残しつつ、豪奢なたっぷりした味わいをも表現してくれます。
「探りに行くとちゃんとある・・」
と言う部分と、
「探さなくても実はある・・」
みたいなものが同居していて、しかも、
「しつこくない・・甘ったるくない」
と言う部分がちゃんとしてるんですね。ただ豊満なだけだとやがて飽きて来てしまいますが、高級感バッチリの味わいですので、飲んでいてとても楽しいです。
赤はアドヴォケイトでは2年連続で95ポイントでしたが、もう上を目指せるのは間違い無いでしょう。2019年ものが非常に楽しみになる2018年ものです。白も93ポイントで、非常に冷ややか、素晴らしい味わいをしています!お勧めです。
2018年はとても雨が多かった年で過去10年を振り返っても記憶にない程だった。気温も2013年並みに低く、近年の中では最もベト病が発生するリスクが高かったので生産者にとっては気の休まる日はなかった。幸い、夏になると気温は上昇したので葡萄は良く成熟し、収穫時には素晴らしいクオリティになった。果皮は厚く、素晴らしい色調とアロマが出ている。赤はフランボワーズやカシス、プルーンや生姜のような香り、心地よいタンニンで柔らかく包み込むような舌触り。ローヌではグレートヴィンテージとされている2007年と同じくらいのレベルになっている。2019年は乾燥した猛暑の年で病気の心配もなく葡萄の出来は素晴らしかったが、ジュースがとても少なく収穫量は少なめ。白は南国果実や桃、熟した柑橘果実を連想させるような香り、リッチな果実味で余韻もとても長いしっかりとした味わい。
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シャトーヌッフ・デュ・パプのル・ヴュー・ドンジョンをご紹介します。レ・メイユール・ヴァン・ド・フランス誌(昔のル・クラッスメン)において、遂に最高の三ツ星を獲得、名実ともにシャトーヌッフのトップ生産者になったと言えます。
noisy も昨年よりテイスティングを重ね、仕入れはしていたのですが、ご紹介するタイミングがいつも微妙でして・・で、新ヴィンテージが入って来たところ、
「南ローヌで3人目。つまり三ツ星は3ドメーヌしか存在しない」
と言う快挙を成し遂げてしまいました。
ですので、最新ヴィンテージのシャトーヌッフ赤2016年、シャトーヌッフ白2017年は非常に少なく、奪い合いの状況を呈しているようです。
前年のシャトーヌッフ赤2015年と白2016年はテイスティング済、写真もしっかり撮って有りますので、是非ご検討くださいませ。
甘さに逃げず、濃度だけにこだわらず、エキスたっぷりの味わいです。正反対はシャトー・ド・ボーカステルでしょうか?・・と言えば方向性は判りますよね。
■エージェント情報

シャトーヌフ デュ パプで約10世代に渡って葡萄栽培をしている生産者で1967年から自社瓶詰を始めました。1979年に前当主ルシアン氏と妻のマリー ジョゼ女史が結婚し、どちらの家族も葡萄栽培をしていた為にその葡萄園をひとつに統合、合計17ha(赤16ha、白1ha)の畑を所有し現在は彼らの子供であるクレール女史とフランソワ氏がワイン造りを引き継いでいます。LE VIEUX DONJON(ル ヴュー ドンジョン)とは「古い天守閣」という意味で、醸造所から見たシャトーヌフ城跡からヒントを得て名付けられました。
葡萄畑は様々な箇所に点在し、大きな石がたくさんある区画に8ha、大きな石があり砂質で水はけが良い区画に3.5ha、砂地の区画に3.5haなど合計17ha所有しています。グルナッシュ、シラー、ムールヴェードル、サンソー、ルーサンヌ、クレーレットなどの品種が植えられており、最も古い古木は樹齢110年を超え、比率は黒葡萄が95%、白葡萄が僅か5%になります。この地方特有の赤く酸化した石がゴロゴロしている畑に植えられている葡萄はワインに力強さとコクを与え、砂質土壌の畑に植えられている葡萄は繊細さを与えます。
収穫はすべて手摘みで選別を厳しく行い、収量を減らしてワインのクオリティを高める努力をしています。赤はシラーとムールヴェードルは100%、グルナッシュは50%の除梗を行い、コンクリートタンクで液循環をさせながら20~25日間アルコール醗酵を行います。圧搾後は同じタンクでマロラクティック醗酵を行い、その後50hlの大樽で12~18ヵ月間熟成させます。そして各キュヴェをアサンブラージュして赤ワインは完成します。白は比較的気温の低い午前中に収穫し選別後に圧搾、ステンレスタンクでフレッシュさとアロマを損なわないように低温でアルコール醗酵をさせます。そして、その年の12月末には瓶詰めをします。