
いや~・・こう来るのか~・・参ったな・・いや、独り言ですが・・。
2016年ものの自然さと官能さが交錯する心地良さとは、結構に「違う」感じを受けてしまいました。
かと言って、やはりシャトー・ド・ボーカステルのような、やや甘くて濃密で、計算されつくされた上で造られたような感じでは無いんですね。
歯に衣着せずに言ってしまえば・・
「ボルドー右岸の超上質メルロを思わせるような超極上の舌触り!」
「全く甘くないが上質なショコラ!」
「裏側にある甘美な赤~黒果実の倉庫!」
なんです・・ね~。
こんなに質感の高い、しかも果皮のパーセンテージが非常に高いシャトーヌッフを飲んでしまうと、
「1900年代前半までシャトーヌッフはボルドーワインにブレンドされていた」
なんて裏話を裏付けられるような感覚で飲むことになってしまいます。
ベルヴェットな舌触りには、タンニンをタンニンとして捉えられることを拒否しているかのような甘美さが有ります。極上のショコラを口にした時のビター感、細やかな果実のようなアロマが、むしろ、この飲み物は上質なカカオで出来ているのかも・・と思えるほどです。
また、数種の品種をセパージュしたワインなんですが、口入直後は特に上質なメルロ単一か?・・と思わせるような、高級な右岸ボルドーワインを連想させます。これぞ・・偶然のミルランダージュのなせる業・・なのでしょう。
なので・・2016年ものとは結構に違う・・しかし評価は同様に高い!・・と思ってください。リーズナブルだと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【葡萄と実直に正対、その年の葡萄がなりたいように醸造しているのが見えるようです!】
ヴュー・ドンジョンです。のんびりしている間に、旧クラスメンでは三ツ星ドメーヌにランクアップしてしまいました。今後の入荷状況が危ぶまれますが、まだご存知無いお客様も多くいらっしゃるかと思います。
今回、noisy がテイスティング出来たのは2015年ものです。決して濃過ぎない、小豆色に透明感を加えたようなエレガントな色合いが伺えます。
上記の生産者紹介欄でも書きましたが、
「濃密・濃厚な味わいのシャトー・ド・ボーカステルとは正反対」
です。
じゃぁ、ラヤスとか、アンリ・ボノーとかのエレガント + 妖艶系か?・・と尋ねられるとしますと、
「そっち系です。」
と答えるでしょう。
ある意味とても似ています。しかし、土壌の違い、熟成年数の違いですね。
「エレガント+妖艶系で有ることは間違い無いが、リリースの時期が異なるので、同じヴィンテージで比較するなら、非常に良く似てくるはず。」
と言うことが言えると思います。
2015年のシャトーヌッフ赤は、完全発酵された非常にドライな味わいで、エキスがたっぷり、アルコール分もちょうど良く出た見事な出来栄えです。
アドヴォケイトでPKさんの後継と目されローヌやカルフォルニアを担当したのち、独立しJebDunnuck.com を立ち上げたジェブ・ダナックさんは2015年ものに 95ポイント、クラッスメンも2017年度版から三ツ星にランクアップしていますんで、この2015年ものを見た結果の可能性も有ります。
ようやくバランスが取れて来たところかと思います。4~5年の熟成で 「妖艶さ」がプラスされてくると想像できる味わいです。
2016年もののシャトーヌッフ・デュ・パプ赤は、ジェブ・ダナックさんの98ポイントを始め、凄い評価がオンパレードです。ですが、取り合えずテイスティングは保留中・・12本しか無いのでご容赦ください。
なお、それぞれマグナムがございます。是非ご検討ください。