● ユリス・xxxやセドリック・xxx-xより良いかも・・とさえ思えた前回のシャピトル1に続き、
「同じワインは造らない」
そうで・・(^^;; なんと、前回とは異なる畑のシャルドネ100%のブラン・ド・ブランをSo2無添加、ドザージュ無し、ティラージュはムーと言う、超絶にナチュラルに仕上げたシャンパーニュをご紹介させていただきます。
「デュフール一家の..ジュリー・デュフール」
です。
まぁ・・ジュリーのシャピトル1には・・本当にたまげた noisy ですが、昨今はシャンパーニュでは南にあるオーブのシャンパーニュが実に美味しいですよね。

そして弟シャルルのシャンパーニュも、ジュリーほどのふんわり感は無いにせよ、バランス良く泡質良く、非常に美味しいので、これからも楽しみなファミリーです。
そうそう・・阪神タイガースの日本一決定で、シャルルのチンチンももう少し売れるかと思いましたが、阪神ファンの方々は泡よりも堀の方が気になるのか・・いや、すみません・・美味しいシャンパーニュで是非優勝のお祝いをして欲しいと願ったのですが、今ひとつでした。
それでも36本の仕入れが少量残るのみで、インポーターさんにも在庫が無いとのことですので、
「デュフール姉弟の時代が来るか!?」
と楽しみにしています。
で、今回はその「シャピトル2」、ブラン・ド・ブランをご紹介させていただきます。検出限界の残存So2濃度の、滅茶ナチュールでしかもアヴァンギャルドさは皆無だろう・・と言う味わいです。ご検討くださいませ。
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繊細でエレガンスをたっぷり感じさせるコート・デ・バールのレコルタンをご紹介させていただきます。飲んでみたらちょっとビックリ・・。相当素晴らしいです。
やはりオーブ(コート・デ・バール)の生産者さんですから、ユリス・コランやセドリック・ブシャールと共通のニュアンスを感じますが・・
「・・もしかしたら・・彼らより良いんじゃない?」
と思わせてくれる素晴らしく繊細なアロマが立ち昇り、室内の空気を一変させます・・表情もまぁ・・実に豊かですがオーブらしい優しいニュアンスの中、きっちりとその伝言をしてくれるんですね。
こりゃぁ・・見っけもん?・・(^^;; 是非驚いてください。決してガセネタでは有りません。

■ シャルル・デュフールの姉,ジュリー・デュフールのナチュラルシャンパーニュ
◇ 分割されたデュフール家のドメーヌ
シャルル・デュフールの父、ロベール・デュフールは15ha の畑をビオで栽培していましたが、2010 年の彼の逝去後、ドメーヌは3つに分かれました。息子シャルルのドメーヌと、シャルルの姉ジュリーのドメーヌ。そして二人の母のフランソワーズ・マルティノのドメーヌです。フランソワーズ・マルティノは母名義のドメーヌですが、実際はビストロタージュのキュヴェ名でシャルルが栽培と醸造を行っています。姉のジュリーはこれまで栽培ブドウを全て売却していましたが、2016 年の収穫から元詰めを始め、ドメーヌとしてデビューしました。
◇ ナチュールへと大きく進化したキュヴェ
ジュリーは2019 年の収穫から弟シャルルと同じセラーで醸造を始めました。弟に触発され、野生酵母による醸造で、醸造添加物は一切加えず、SO2 も圧搾時に必要最小限のみしか加えないナチュールのアプローチによるシャンパーニュを造りへと大きく進化しました。2022年の秋にドメーヌを訪問し、2021 年のヴァンクレールも試飲しましたが、もはや完全なナチュラルワインになっており、今後が益々期待されます。
◇ ドメーヌについて
ジュリー・デュフールはシャルル・デュフールの実の姉です。お互いにそれぞれドメーヌを所有し、ブドウ畑は隣接しています。そもそも、ジュリーとシャルルの父のドメーヌ、ロベール・デュフール・エ・フィスは15 ヘクタールの畑をビオで栽培していましたが、2010年に3つのドメーヌに分割されました。ジュリー・デュフールとシャルル・デュフール、そしてジュリーとシャルルの母であるフランソワーズ・マルティノのドメーヌです。このうち、フランソワーズ・マルティノのドメーヌは母の名義ですが、実際はビストロタージュのキュヴェ名でシャルルが栽培と醸造を行っています。

ジュリーのドメーヌ設立は2010年1月1日。当初からエコサートによってビオの認証を受けています。ジュリーは2012年にランドルヴィルに戻ってきました。それ以前はパリの情報システムのセキュリティ会社で仕事をしていました。ジュリーは他のドメーヌでの仕事の経験はありませんが、子供の頃からバカンスや収穫の時期に実家のドメーヌで栽培や醸造の手伝いをしていました。
また、ランドルヴィルに戻ってから、ドメーヌの仕事と並行して、BPREA(栽培と醸造の学校)に通ってワイン造りを習得しました。それまでは栽培ブドウの全てを売却していましたが、2016年の収穫から元詰めを始め、2019年に初めてのキュヴェがリリースされました。現在のところ収穫ブドウの3/4は、まだ他の造り手に売却し、1/4 のブドウのみで自身のシャンパーニュを詰めています。
◇ 畑と栽培について
ドメーヌの栽培面積は4.25 ヘクタールで、ピノ・ノワール(1.8981 ヘクタール)とシャルドネ(2.3518 ヘクタール)を栽培しています。全ての畑がランドルヴィルにあり、3つのリューディに分かれています。
Les Ormes レ・ゾルム(標高200mの南東向き)
Derrières le Val Châtain リエール・ル・ヴァル・シャタン(標高240mの北西向き)
La Chachigne ラ・シャシーニュ(標高290mの北西向き)

地質はキンメリッジ階の粘土石灰質で、ブドウ木の平均樹齢は28年。植樹比率は8000 本。畑は耕耘し、下草を自然に生やしています。不要な雑草は耕耘の時に取り除いています。摘芯は1~2回のみで過度には行いません。ビオロジックの畑はもともと樹勢が強くないため、過度に人間が介入しなくても収量が自然に低くなるためです。このため、除葉やグリーン・ハーヴェストも行いません。
2018年までは他のドメーヌの醸造所を間借りして醸造していましたが、2019年の収穫から弟のシャルルと同じ醸造所で醸造を始めました。弟にも触発され、野生酵母での醸造、醸造添加物無添加、SO2 も圧搾時に必要最小限のみの添加というナチュラルワインのアプローチによるシャンパーニュ造りへと大きく進化しました。
◆ Bar Sequanais バール・セカネ地区

◇ コート・デ・バールの地形的特徴について
セーヌ河上流コート・デ・バールのブドウの景観は、モンターニュ・ド・ランスやマルヌ、コート・デ・ブランとは全く異なります。どちらかと言うとブルーゴーニュ的です。何よりもまず地形です。特に、コート・デ・バールに二つあるサブリージョンの南側のBar Séquanais バール・セカネ地区は、河と谷の起伏が幾重にも入り組んだ地形を成しており、シャブリの地形に酷似しています。
地質もシャブリと同じキンメリジ階の石灰土壌が主体であるため、この地区のシャルドネから造られるシャンパーニュやコトーには、シャブリに似たプロフィールが感じられるものが多いのが特徴です。しかし、バール・セカネ地区で栽培されているブドウは、ピノ・ノワールが実に87%と圧倒的に多く、シャルドネの栽培比率は地区全体でも僅か9.7%にしか過ぎません。このため、シャルドネ100%のキュヴェを造っているグローワーは少なく、造っていても生産量が
非常に少ないのが現状です。

さらにもう一つの大きな特⾧は、写真を見て頂ければ分かる通り、ブドウ畑の周囲に小さな森や林が沢山点在していることです。このおかげで自然なアグロフォレストリーができるという、造り手にとっては素晴らしい自然環
境に恵まれています。