【美しい酸!・・そしてエレガントなクリーミーさに自然を感じさせる柔らかさと冷たさ・・シャトーヌッフ白を表わしている言葉とは思えないほどの言葉もちゃんと入って来ます!】

非常に少ないシャトーヌッフ・デュ・パプ・ブランです。2018年ものよりも価格は上がってしまいましたが、
「アドヴォケイトで2018年ものの90ポイントから93ポイントにジャンプアップ!」
しちゃってますので・・それも仕方が無いのかとも思います。
2017年ものまでは、どこかに酸の緩みに近いものが有ったと思うんですが、そもそもは南仏ローヌですからね・・そんな酸の暖かさも特徴の一つでは有る訳です。
しかしながら、あまり緩くなると「ダルい」感じになってしまう反面、切っ先の尖った感じの青い酸は論外としても、ブルゴーニュ的な酸にまで似せてしまったとしたら・・それもまた「やり過ぎ」なイメージになってしまいますよね?
あ・・これ、シャトーヌッフをブルゴーニュに、ブルゴーニュをシャトーヌッフに置き換えてみると良く判りますよ。やはり産地の特徴を感じられないとなると、飲み手はどこかで萎えてしまう部分が有るのかもしれません。
そんな意味でも、「ブルゴーニュ的な酸」にまでは行かないものの、南ローヌとしてはギリギリの酸の冷ややかさを表現できていまして、
「ちょうど良い・・!美味しい!」
と素直に思えるようなバランスなんですね。
そこに自然さの溢れるアロマにスパイシーさ、植生由来の緑、仄かなスパイスとグダグダに熟してなどいない・・白から黄色、そして僅かに赤い方向にも引っ張られた果実を美しく感じさせてくれます。
これは美味しい・・と素直に思えました。もっと「ファットで豊か」なシャトーヌッフの白はあるでしょう。でも、このバランスは・・例えばブル好きなら、好意を持ってしまうに違いないですよ。良い出来だと思います。2019年ものだからでしょうかね・・健康的で自然で・・何も文句も有りません。是非飲んでみて下さい。・・もう化けちゃったのかも?・・などとも思ってしまいました!
以下は以前のレヴューです。
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【ル・クラッスメン(旧)も三ツ星評価!希少なエレガント系シャトーヌッフ・デュ・パプ・ブランです!】‥入荷が少ないため以前のレヴューを掲載しています。
全生産量の5%しか存在しない、ある意味とても貴重なヴュー・ドンジョンのシャトーヌッフの白です。ルーサンヌとクレーレットが半々と言うセパージュです。少なすぎる性でしょうか、テイスター達の評価は見当たりませんでした。
全く甘さを残さない、完全発酵系ですから非常にドライですね。南ローヌの白ワインですから、ブルゴーニュのシャルドネのような低域から高域まで美しく伸びる酸・・・と言う訳には行きません。そのようなバランスでは無く、ブルゴーニュ的な酸バランスを暖かくし、やや穏やかに感じるのが普通です。
ですがこのヴュー・ドンジョンの白は、高域の酸が美しく伸びて行くニュアンスと、低域の重みを感じさせない・・大抵の南ローヌの白ワイン場合は、ここを出そうとすると鈍重な表現になってしまうことが多いです。時間を経るごとに少しずつ低域の押し出しは強まります。しかし鈍重になることは無いでしょう・・良い感じに仕上がっています。
2015年ものは noisy のテイスティング時には、「実」と言うよりも「花」のニュアンスが多かったですが、現在では均衡しているタイミングと思われ、そろそろ飲み始めて良いと思います。ほんのりスパイスとフィルムのようなニュアンスのミネラリティが
2016年ものはまだテイスティングしていません・・と言うか、これも6本しか無いため躊躇しているところです。昔のル・クラッスメンの三ツ星評価と言うのは、非常に評価されるべきものですので、
「2016年のヴュー・ドンジョンのシャトーヌッフの赤白は見逃せない・・」
と感じています。是非挑戦してみてください。軽やかに伸びて行く高域のアロマ!・・お勧めします。