
素晴らしいヴァン・ジョーヌです。まぁ、そうは言っても超本格的な・・と言うか、ジュラ的な部分を大きく膨らませたマンモス的ヴァン・ジョーヌが持つ、ある種、エゲツナイほどまでの巨大ヴァン・ジョーヌに比べれば及ばない部分も多々あると思うんですが、それでもこの、
「非常にクリアでピュアな産膜酵母由来の要素を持つタイプのヴァン・ジョーヌ」
の中では、おそらくトップクラスだと感じています。
何せ、自身で飲んでいても「肯定感」ばかりが続きます。濃い味わいのもの・・これも色々有りますよね・・単に「塩分が濃い」のも有れば、「乳的産物」から生まれる「脂肪が濃い」ものも有り、動物的なそれも有り、魚的なそれも有り、甘味が強いものも・・有ります。
それらはある種、単独ではまん丸なパレットを描かない、イビツな形をしていますので、短絡的言ってしまえば、その欠けた部分を補うか、そっくり包んでしまうか・・がワインの役目かと思うんですね。
この素晴らしく複雑なアロマと味わいを持つ稀有なサヴァニャンは、酸膜由来の部分が・・無いとは言わないものの、かならずやほとんどの方が肯定に向かうだろうと思える柔和なものですから、違和感が無いと思うんですね。
その上で、例えば濃厚な、あるベクトルに突出した部分の有る食材に対し、ベストな振舞いを見せてくれるように感じる訳です。
なので、この複雑なアロマを愛でつつ、ほんのりと喉の方向に流し入れつつ、その解れ具合を試しつつ、またそこに食材を足したり、普通にその逆をしたりしたとしても、
「そっくり包み込んでしまうのでは無く、掛けた部分を上手い具合に補完してパレットを形成し、ノーズや喉で美味しさとして感じさせてくれ、また再帰的に余韻での丹精な複雑感を感じさせてくれる」
ような感覚を与えてくれます。
今飲んで非常に美味しいですし、この先も長く成長して行くことが見えるグレートなワインです。
ただし、もしかしたら・・この酸膜由来の部分に違和感は絶対に感じないだろう・・とは言い切れません。
それでもワインがお好きなら、食を大事にしたいとお考えなら、是非このような凄いパフォーマンスを持ったサヴァニャンを飲んでいただきたいと思います。一推しです!是非飲んでみてください。
以下は2009年のこのワインのレヴューです。
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【物凄い..半端無い潜在能力です!しかもヴァン・ジョーヌとすればとてつもなく綺麗で臭くない!これほどチーズを旨くするワインは他に見当たらないでしょう!】
まず最初にお断りしておきます。
「産膜酵母系の香りが少しでも入るとダメ・・」
もしくは、
「一般的なシャルドネ等の白の香り以外は受け付けない」
とおっしゃる方は、
「この手のヴァン・ジョーヌの中では非常に美しいアロマを持っている」
のがこのワインですが、おそらく
拒否反応が出ると思いますので・・ここはスルーしてください。 しかし・・こんなに素晴らしいワインなのに、それを知らないと言うのはどうなんだろう・・とさえ言いたくなってしまうほどに、
「ヴァン・ジョーヌとしての資質が大きいにも関わらず、一般的なワインの綺麗さにも通じる」
このヴァン・ジョーヌを、是非とも知ってほしいとも思ってしまうんですね。
なので、身に覚えが有る方は、
「あ・・、駄目かもしんない」
の後に、
「でも・・そんなに言うならトライしてみようかな・・チーズも大好きだし!」
と思われる方は、是非ご検討くださいませ。

だいぶ前になりますが、このサヴァニャン100%のアルボワワインが、空前絶後の売れ行きをしまして・・もうビックリでした!・・いや、ポテンシャルはマンモスで、まるでモンラシェ並みでは有るんですが、「やはり産膜酵母系が動いた香りが少し有る」ので、注意喚起もしていたのに・・です。
それでも、
「最初はビビリましたが、いや~・・凄いワインでしたね・・レーヌ・ジャンヌ!」
とおっしゃってくださる方が多く、非常にうれしく感じた次第です。この下の方にその時のレヴューを掲載いたしますが、今回はその、
「本家本元、元祖麦わらワイン、しかもトップ・キュヴェ?」
である、ヴァン・ジョーヌをご紹介します。
まぁ・・この色合いをとりあえず、見てくださいよ。非常に濃密なゴールドで、照りが凄いですよね。香りも濃密ですよ・・。
コンテとか、ウォッシュタイプのチーズとかをお好きでしたらもう・・現在のこの状態で絶品でしょう。滅茶美味しいはずです。しかもヴァン・ジョーヌとすると、
「非常に・・綺麗。独特のクセは瑞々しさとマッチしてとても少ない。」
と言えます。
もう一度、近い位置で写真を・・

どうです?・・凄い色合いでしょう?・・非常に濃密ですが、まだ若いです。
でもまだ完熟には程遠いんですが、この若さがまた良いんですね。チーズをお好きな方は良くお判りかと思いますが、
「完熟してカピカピ気味、もしくはトロトロした感じも旨いけど、ポテンシャルを想像しつつ食べられる若い時の新鮮な味わいも良い」
と思うんですね。
素晴らしく濃密なゴールドから、ややエキセントリックな蜜、ペトロール、マンモス柑橘。甘い香りが漂います。口に含むとややネットリとした印象から、(もしかしたら)意外なほどにドライな味わい。非常に複雑ながら、まだ解れて来る感じを見せない。しかしこの状態でも中域は適度な膨らみを見せる。柑橘系、ドライフルーツ系のアロマを感じさせながら、(意外にも)キレの良い余韻を見せる。そして数度帰ってくる。
この状態で質の良いチーズは絶好に合うでしょう。そして30分ほど経過すると・・徐々に来ますよ!徐々に徐々に巨大化してきます。そして要素は、得体のしれないものから、確実な形態を形作り始めます。1時間ほどしますと、やや硬めだったテクスチュアはかなり軟化し、それにつれてフルーツの種類もどんどん増えて行きます。
ま~・・ポテンシャルは半端ないですが、この2時間ほどの間では、全体像の2割ほどしか想像させてくれないでしょう。半日掛けても3割ほどかもしれません。それでもハッキリ言って充分なパフォーマンスと言えるほど、飲みごたえの有る素晴らしい味わいでした。
このワイン・・・すみません、あと25年ほど経った時からが飲み頃と言えます。だけど待ってる人間の方が参っちゃいますよね・・。そして50年位は平気で持っちゃうでしょう。そう、たかが5~6千円の白ワインが・・です。あり得ないほどの味わいの複雑さと、アロマティックさの集合体が、このヴァン・ジョーヌで有り、それを造り出しているのが、産膜酵母とサヴァニャンなんです。
noisy は、これ、滅茶苦茶美味しいと思います。ペトロール系の揮発香(セメダイン・・なんて言い方をする人もいます)は、この手のヴァン・ジョーヌとしますと非常に弱いです・・が、完全に無い訳では有りません。
カミさんは、この手の香りが全然ダメなんですが、最終的にはなななんと、
「・・美味しいかも・・」
などと言っておりました。
基本的には、非常に綺麗な自然派系のサヴァニャンです。この凄いポテンシャルに触れてみて欲しい!・・飲み頃なんて気にしないでいいじゃん!・・と思える素晴らしいワインです。お勧めします・・是非ともご検討くださいませ!
以下は大ブレークしたレーヌ・ジャンヌのアルヴォワ・サヴァニャンのレヴューです。
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【仰天のポテンシャルです!あの跪いて飲むべき「モンラッシェ」に逼迫する!】
このサヴァニャンはもう・・開いた口がふさがらない・・凄いポテンシャルです・・。とにかく飲むべし!モンラッシェに迫るポテンシャルを持っています。グイグイなんて・・とても飲めません・・味わうことを要求されるモンスターワインです。
しかしながら、このポテンシャルは産膜酵母由来のものであり、ほんのちょっとだけ「クセ」が有ります。通常の方ならすぐに慣れるでしょう。「ちと慣れないな・・」と感じられたら、デキャンタに落とすか、15分ほど置いてから飲んでみてください。まるで飲み頃を迎えつつあるような、ボーヌの偉大なシャルドネとほぼ同等のニュアンスを内包しています。複雑ですね~!滑らかですね~!長いですね~・・・!
因みにこのジュラ特有の産膜酵母のニュアンスは、第一人者と言われる「オヴェルノワ」のように「臭い」ものでは無く、非常に軽いものです。また、あの「フィリップ・ボールナール」のように、まったくそのニュアンスを付けないようなものではありません。ウイヤージュ(補酒)をせず、空気を触れさせることにより産膜酵母が動き、その酵母がまるで「タイムマシン」のように・・ワインを熟成させたようにしてしまうんです!・・めちゃ旨いので是非、このサヴァニャンだけは飲んでみてください。
シャルドネも旨いんですが、こちらは産膜酵母をほとんど動かしていないので、とてもピュアです。なので、サヴァニャンのような超複雑性は持ち合わせていませんが、どうしても産膜酵母由来の香りが気になってしょうがない・・と思われる方は、このシャルドネをご選択くださいませ!超お勧めの二品です!