● お待ちの方も多い・・気付けば、「2022年のティエリー・グラントネは入りますか?」とお尋ねの方もいらっしゃいまして、こりゃぁ・・早々に出さないと・・とややプレッシャーを受け気味の noisy です。
まぁ・・判っちゃいたんですが、上級キュヴェが余り数が無いので・・どうしようかと悩んでいたんですね。2021年も2020年も上級キュヴェはケースを割ってしまっていたと思いますので、このところしっかりテイスティングが出来ていないのが気になっていました。
しかしながら、とりあえず2022年のA.C.ブルを開けた瞬間にそのネガティヴな気持ちは無くなり、同じく2022年のスーパー村名ヴォルネイを開けて・・2022年のティエリー・グラントネの方向性を確認出来たと感じています。
「2022年のティエリー・グラントネは、エレガントでふんわりなアロマが高く、気品高い出来!」
です。
2021年ものはやや硬質だがエレガント、2020年ものは濃厚でシッカリながらエレガント・・(^^;; でしたから、この3年間の垂直比較がもしできたら、エライ面白いと思います。
もちろん出来は・・ティエリー・グラントネですから万全です。エレガント系、綺麗系に正しい評価が出来ないメディアの評点が並んではいますが、余り気にしないで大丈夫です。だって・・ブルイヤール94点、ソシーユ92点、クロ・デ・シェヌ94点なんて、絶対にありえないので・・。
noisy 的には、2022年ものは非常にバランス良く、エレガントで超高質だと確信しました。ぜひ楽しまれて下さい。超お薦めです!
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いつの間にやらお問い合わせが非常に多い大人気ドメーヌになっているティエリー・グラントネの2021年ものをご紹介させていただきます。
そもそもは・・ヴォルネイ中心のドメーヌでしたから、noisy 的には陽の当たらない・・寂しい感じがする・・でも実力はしっかりある・・でもインポーターさんの扱いに納得が行かないのでたまにしか扱えない・・と、更に寂しい感じになってしまってたところ、聞けば・・さらにいつの間にかヴィヴィットさんで扱い始めたとのことで、
「そりゃぁ・・扱わないと!」
と言うことでご紹介させていただきました。
リーズナブルだしポテンシャル高いし・・しかもご時勢も有ったかと思いますが海外メディアも注目し始め・・ティム・アトキンさんとか・・ティム・アトキン氏とか・・(^^;;
気付けば今のような状態になっていたんですね。美味しいですもんね~・・。
で、2018年、2019年、2020年と、素晴らしいポテンシャルで判りやすく美味しいピノ・ノワールをリリースしてくれました。
2021年ものですが、直近の2020年ものと比較しますと・・だいぶ仕上がりが異なります。下の写真をご覧ください。

2020年ものは非常に濃い色彩をしていますので、敢えて出しませんが、2021年ものと2019年ものの「ヴォルネイV.V.」の上部からのショットです。
質感は似ていますが、そこまで濃くは無かった2019年ものに比較しまして、淡い感じに受け取れると思うんですね。
で、これが・・
「飲み時に大きく関わってくる!」
と申し上げておきたいと思います。
2019年ものはリリース直後から飲んでも実に美味かったと思います。若い時分に発揮するエキスの濃さ、バランスで充分満足できる仕上がりだったんですね。
2021年ものは、
「とてもエレガントなヴィンテージに仕上がっている」
ので、アイテムによりましては、すぐに飲むと幾分硬く感じますし、エキスの仕上がりが時間不足で、
「テクスチュアもちょっとザラつくし、エキスの旨味や押し出し・膨らみが不足している感が出てしまう」
と感じます。
ですが、非常にエレガントで美しく、これは単に、
「時間の問題に過ぎない」
のは間違い在りません。
ですので、上級キュヴェほど早い段階から飲んで美味しいです。言ってしまえば・・
「A.C.ブルは時間不足なので、温かくなってから飲むべき!」
です。A.C.ヴォルネイV.V.はそれなりに美味しく飲めますが、A.C.ブルほどでは無いにせよ・・少しだけ時間が不足している感じです。
1級になりますと・・余りに入荷が少なくてテイスティング出来たのはブルイヤールのみですが、
「今飲んでも納得できる味わいに育って来ている」
と言えます。
面白いのは・・こう言っては「なん」ですが、海外メディアはやはり、ポテンシャルでは無く直近の美味しさを主体にポイント付けしているようで、
「上級キュヴェは2020年ものとほぼ同様の評価をし、格が下がるにしたがって2020年ものよりも1~2ポイントほど下げている」
と判ります。
ですので、
「2021年ものはエレガントな年。エキスの成長を持って飲み始めるべし!」
と言うことになります。
どうしても早く飲みたい場合は・・早めに抜栓する、もしくはデキャンタを使用する、その上で、
「品温を上げる」
ことがマストです。
2021年ものは香りも味わいもエレガントで、すっぴんのテロワールを感じさせてくれる・・このところはお目に掛かれなかったヴィンテージだと思います。是非お楽しみくださいませ。
なお、余りに入荷数が減ってしまったので、お客様のご要望を考えますと限定条件を付けざるを得ませんでした。どうぞご理解よろしくお願いいたします。
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Noisy wine ではもはや人気ドメーヌのトップと言って良いと思います。まぁ勿論ですが、もはや雲の上の人と言ったイメージの大ドメーヌ、超高評価ドメーヌは人気では有るのですが、すでに簡単には手の届かない・・持っていても中々開ける訳にも行かなくなったドメーヌの人気も有るんですが、
「今ならリーズナブルに飲める、飲んで滅茶おいしいブルゴーニュワインのドメーヌ!」
ドメーヌ・ベルナール・エ・ティエリー・グラントネの2020年です。
「量的不作の3年間」は、「ブルゴーニュワインの金字塔年間」とも言い換えられそうな2019年、2020年、2021年ものですが、年が変わる毎に・・量が減って行きます。おまけに今は為替が弱く未だに1ユーロが145円ですから、その分の値上がりが厳しく、この素晴らしいグラントネのワインにも影響を与えています。
しかしながら量は無くとも、ワインの出来は半端無いです。上級キュヴェのテイスティングは・・4本ずつ・・などと言う感じで、扱い始めてから・・こんなことは初めてでは有りますが、
「飲むのを諦めるしかない・・」
状況に追い込まれています。
ですが、海外メディアは「諸手を上げての称賛」と言って良いほどでして、「ブルゴーニュの注目すべき生産者トップ25」にこのグラントネを選んだティム・アトキン氏は、
2020年ヴォルネイ・クロ・デ・シェヌ 95ポイント
2020年ヴォルネイ=サントノ 95 ポイント
2020年ポマール・レ・ソシーユ 94 ポイント
2020年ヴォルネイ・ブルイヤール 94ポイント
と、圧巻の評価をしています。
ですので、
「ここは美味しくない訳が無い・・」
との判断で、ノーテイスティングを決めさせていただきました。
ですが、いつも素晴らしい・・一般にはヴォルネイ・プルミエ・クリュ並みの素晴らしさを見せる2020年ヴォルネイV.V.、全くの村名クラスの存在感を味わいで見せるA.C.ブルゴーニュはしっかりテイスティングさせていただきました!
で・・ここからです・・難しいのは・・。
実はそのティム・アトキン氏は、2020年ヴォルネイV.V. が91 ポイント、2020年A.C.ブルが90ポイントと、noisy的な評価よりも・・やや低いんですね。
ですので、二通り・・考えられると思う訳です。
1.ティム・アトキン氏の下級クラスの評価が低め誘導なのは、全く正しい。-->だとするなら、95ポイントのクロ・デ・シェヌ、サントノ等の評価は低過ぎる。
2.ティム・アトキン氏の下級クラスの評価90~91ポイントは正しくない。 -->だとするなら、村名ヴォルネイ、A.C.ブルは1~1.5ポイント、上げるべき。
と言う感じに思えてなりません。
グラントネのスタイルは2020年も大きくは変わっていません。クラシカルな美味しさを残しつつ、近代的な技術も取り入れ、非常に完成度の高いワインに仕上がっていると感じられます。まぁ・・ルロワも是非とも欲しいワインと感じているのは間違い無しです。
なお、2019年ものも少なかったのですが、2020年ものは輪をかけて少な過ぎますので、申し訳ありませんがお一人様1本限定、上級キュヴェに関しましては条件の無い他の生産者さんのワインを1本と制限を掛けさせていただきました。・・すみません・・本当に・・無いんです!・・どうぞよろしくお願いいたします。
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2017年ものより取扱が復活、その直後から飲まれたお客様のリピートやお問い合わせがバンバンと入り始め、「ヴォルネイ新時代」の風を感じさせてくれたベルナール・エ・ティエリー・グラントネの2019年をご紹介させていただきます。
素晴らしい2018年ものをお飲みいただきましたお客様からは、「2019年ものはまだか?」と・・何せ2018年ものは昨年11月にご案内させていただきましたので、問い合わせを多くいただきました。
そりゃぁ・・この価格でテロワールをしっかり具現しつつも、決して手を抜いた仕上がりにはせず、気に入らなければ格落ちさせてブレンドしてしまうと言う手法を取りますから、A.C.ブルでさえも村名ヴォルネイを感じさせてくれますし、村名ヴォルネイでも、ただの村名とは思えないような仕上がりになります。
ただし今回の2019年ものは生産量が激減しておりまして、Noisy wine の割り当てもキッチリ半減です。ですので、そもそも生産量の少ない「ヴォルネイ1級クロ・デ・シェヌ」は6本、その他の1級は12本、村名とA.C.ブルは18本と言う入荷量です。ですが、相当大昔に扱っていたポマール1級ソシーユを6本だけいただけました。ドメーヌでの価格はクロ・デ・シェヌと同様です。(ドメーヌでは他にヴォルネイ1級カイユレ、ポマール1級リュジアン、ポマール・レ・リオット、ピュリニー1級フォラティエールなどを生産していますが、ヴィヴィットさんはまだいただけないようです。)
ですので、大変申し訳ないのですが、お客様のお問い合わせなどを鑑み、残念ながら2019年もののテイスティングは下級キュヴェに留めることに致しました。お詫び申し上げます。
ただし、村名ヴォルネイとA.C.ブルを飲んだ限りでは有りますが、やはりドライで豊満なグラントネ節は2019年ものも健在でした。それだけではなく、2019年ものは・・
「健康的でしなやか、柔らかで濡れていて、するすると流れて行く見事なテクスチュアとみずみずしさのエレガントな味わい」
が感じられ・・大昔に飲んだ時に感じた、凝縮しているが少し乾いたニュアンス・・はコンディションの差も有るかと思いますが、全く異なっていました。2018年ものの方がより強さを感じましたが、2019年ものは・・下級キュヴェだけでは有りますが、よりフィネスが有り、エレガントで滅茶美味しいです。
数量が無いので申し訳ありませんがどのキュヴェもお一人様1本限定とさせていただきました。2019年ものは本当に・・無いです。お早めにどうぞよろしくお願いいたします。
■ ティエリー・グラントネイ自身による2019 ヴィンテージのコメント
2019 年の冬は暖かく、1月の数日を除いて霜の心配が殆どありませんでした。特に2月から3月初めにかけては季節外れの日照に恵まれ、日中の気温は2月下旬で20度に達することもありました。この暖かさによって、ブドウの芽吹きは3月末~4月初めと非常に早くなりました。しかし、4月になると寒波が訪れ、ブドウの生育が鈍りました。そして、4月5日と14日に大規模な霜が発生し、ドメーヌのACブルゴーニュの畑も大きな被害を受けてしまいました。
5月になっても寒い日が続き、ブドウの生育は鈍化したままでした。しかし、6月に入ると熱波が訪れ、天候が一変しました。ブドウの生育は一気に進みました。
7月も猛暑となり、旱魃で水不足の状態が9月の収穫の時まで続きました。このため、例年に比べ、ブドウは非常に果汁が少なくなってしまいました。この猛暑によって、ドメーヌのサントノの区画のブドウは焼けてしまい、収量が半減しました。しかし、乾燥した天候のおかげで、ベト病やうどんこ病などは全く発生することなく、非常に健全なブドウを収穫することができました。
収穫は9月13日から始まりました。ブドウの衛生状態は完璧でしたが、2017や2018ヴィンテージに比べると、旱魃と熱波のせいで、収量は大きく減ってしまいました。醸造は順調に進み、非常にバランスの取れたワインが生まれました。色調は2018ヴィンテージに比べて薄いものの、力強い構成です。そして素晴らしいフィネスがあります。2021年の3~4月にかけて無清澄・無濾過で瓶詰めしました。
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昨年、2019年の11月に、おそらく12~13年振りにNoisy wine でご紹介させていただきまして、派手なリバイバル・デビューを果たしたベルナール・エ・ティエリー・グラントネです。
これほどまでに激安でポテンシャルが非常に高く、早飲みも可能なのに超熟で、しかも綺麗!・・なブルゴーニュワインを Noisy は知りません。
ですので2017年ものは、ご紹介直後はお客様ウケはさほどでも無いかな・・などとチラッと感じたものの、お客様が飲まれた直後には、怒涛の如くNoisy wine のセラーから消えてしまいました。
そりゃぁ・・そうなりますよね・・。3千円のA.C.ブルには半分以上、村名が入っていたり、5千円の村名には1級が入っていたりで・・しかもそれを飲む方自身がしっかり感じられる訳ですから。
なので、2017年ものは日本ではほぼ瞬間蒸発したようです。Noisy wine でも、相当昔に仕入れてからずっと残っていた2005年、2002年のポマール1級ソシーユさえ、いつの間にか無くなってしまいました。
また、昨今はニュイのワインが高価ですから、ブルゴーニュワインファンは自認していたとしても、そう易々と購入出来ない・・いや、購入したとしても手をつけ辛い状況が続いていますが、新型コロナウイルスの影響で遠出も外食の機会も減り、長く保存していた「なけなし」の高級ブルゴーニュワインに手を付け始めざるを得なくなり、寂しい思いをしていらっしゃる方も多いかと思うんですね。
で、Noisy 的に目を付けている一つが、コート・ド・ボーヌのピノ・ノワールなんですね。ボーヌ、そしてボーヌ村近辺の「何とか=ボーヌ」とヴォルネイ、そしてそのヴォルネイの近辺・・です。
その中でも特に「ヴォルネイ」は、一般的に思われているような「煌びやかな明るい性格」に留まらない、むしろ「コート・ド・ニュイの縮図」と言っても過言で無いような、各クリマの特徴が有ると感じていまして、
「コート・ド・ニュイ一辺倒の日本人ワインファン」
のままでいて良いのか?・・ダンジェルヴィーユは素晴らしいじゃないか!・・グラントネイは安過ぎると思えるほど旨いじゃないか!・・ムルソーのブーズローが造るヴォルネイ=シャンパンだってエレガントで超美味しいのに、ちゃんとプレゼンテーションは出来ているのか?・・
などと、大いに反省している訳です。
ですので、まぁ・・ヴォルネイだけに留まらず、実は南、南西に地続きのモンテリーやオーセ=デュレッス、北に地続きのポマール、その北のボーヌ、そのまた北のコルトン地区と言うような、
「コート・ド・ボーヌのピノ・ノワール産地を、ヴォルネイとヴォーヌ=ロマネの位置に見立ててプレゼンテーション!」
して行こう・・などと考えています。
そんな中で、台風の目になるに違い無いのがこの「ベルナール・エ・ティエリー・グラントネイ」でして、2018年ものが約1カ月遅れで年末ギリギリのタイミングだとは言え、
「これは是非とも飲んでみていただきたい、素晴らしいポテンシャルを持ったヴォルネイのピノ・ノワール!」だとご理解いただきたいと思います。
2018年ものは、A.C.ブルゴーニュがま~‥超旨いです。勿論1級の入った村名も完全にクラス越えの美味しさとエレガンスを持っています。そして、今飲んで滅茶美味しいのが1級のブルイヤールです!・・
簡単に言いますと、
◆今飲んですぐ美味しく、しかも格上のポテンシャルなワイン
2018 ブルゴーニュ・ルージュ
2018 ヴォルネイ
2018 ヴォルネイ1級ブルイヤール
◆今飲めなくはないが少し、もしくはもっと長く寝かせた方が本領発揮のハイポテンシャルワイン
2018 ヴォルネイ=サントノ1級
2018 ヴォルネイ1級クロ・デ・シェヌ
と言うことになります。
上の3つは兎に角、今飲んで誰も文句の出ないだろうと思われる状態です。しかも1級ブルイヤールは、格上のサントノ、クロ・デ・シェヌを脅かしかねない素晴らしい出来です。
下の二つはマンモスポテンシャルです。2018年、非常に良く熟した良い年だけに、今も美味しく飲めなくはないものの、まだ完全に一体化していないと思っています。
なので、海外メディアはどこも、ブルイヤールを散々持ちあげています。反対にまだ仕上がっていないサントノとクロ・デ・シェヌを2017年と同様・・もしくは1点ほど下げて、ブルイヤールと同じ評価点にしたように見受けられます・・・いや実際は、そんなことは無いです。2017年ものが2019年11月の時点ほどにまとまるのにもう少しだけ時間が必要なだけです。
noisy 的 には、A.C.ブル90~91ポイント、村名91~92ポイント、ブルイヤール92~93ポイント、サントノ91~94ポイント、クロ・デ・シェヌ91~94+ポイントと評価します。それぞれプラスマイナス0.5ポイントは有ると思っています。
なので、直近ではA.C.ブル、村名ヴォルネイを是非飲んでみて下さい。絶対に、
「もっと買っておけばよかった・・」
と思っていただけるでしょう。
1級ブルイヤールはお正月でも良いですよ。ルーミエさんのモレ1級に通じるような集中感、粘性、果実感も有ります・・果実の色彩とタンニンの質がちょっと違うかとは思いますが・・。
サントノとクロ・デ・シェヌは、少なくとも休養をそれなりに与えて「輸入の疲れ」を取ってあげてください。凄いポテンシャルですから開かせる努力が必要かもしれません。
超お勧めの2018年、グラントネイです。村名ヴォルネイで充分!・・感動ものです。ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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驚くべきポテンシャルを秘めたブルゴーニュの造り手をご紹介させていただきます。以前にもご案内させていただきました造り手では有るのですが、ここに来て各メディアにも高評価を与えられることが多くなり、ドメーヌを継いだティエリーの才能も開花したと判断しました。
何よりも・・これは飲んでみるべき価値が有ると思わせるのは、
「クラスを凌駕する複雑性と凝縮感、見事なバランスのクラシックタイプ・ブルゴーニュ!」
で有ることです。
ハッキリ言って、A.C.ブルゴーニュで充分に旨いですし、これを飲むことに寄って、上級キュヴェの出来も理解出来てしまうと思いますよ。A.C.ブルなのに、ほぼほぼ・・「村名ポマール」並みです。・・いや、それ以上かもしれません。
そのニュアンスは上級キュヴェでも同様です。確実にクラスを超えてくる・・と言うか、「標準的なそのクラスのワイン」よりも素晴らしいんじゃないか?・・と思えてしまうんですね。
今回はA.C.ブルゴーニュとヴォルネイの5アイテムのご紹介ですが、一般的なヴォルネイのワインが見せる「飲みやすさ」「明るさ」「重さの無い美しさ」と言った特徴とは異なります。
「クイクイ飲めてただただ美味しい!」
と言うような軽いピノ・ノワールでは有りません。
複雑性に富み、その組成バランスに優れ、非常に凝縮していますから、一口すすり、その表現力を時間を掛けて楽しみ、その余韻に浸る・・と言うような時系列を辿らされます。ワインがそのようにさせるんですね。
すでにメディアの知るところになっており、例えば1級クロ・デ・シェヌは94~95ポイントほどまで付いているようです。それなのに、A.C.ブルで3千円ほど、トップキュヴェのクロ・デ・シェヌで8千円ほどしか・・しない、非常なリーズナブルさも嬉しいです。
今回はすべてのキュヴェをテイスティングし、コメントしています。A.C.ブルを飲むだけで、ドメーヌ・グラントネイを理解することが可能でしょう。この造り手さんのワインは全てが一貫していますから。
なお、余りに素晴らしいので追加オーダーをしたのですが・・残念ながらもう無い・・とのことです。今回入っていないキュヴェがもしかしたら後で入るかもしれませんが、おそらく一発のみになるかと思います。是非とも飲んでみていただきたい!このポテンシャルに脱帽してみて欲しいと思います。
■エージェント情報

ドメーヌ・グラントネイはヴォルネイで17 世紀から続く家族経営のドメーヌです。現当主ティエリーの祖父で、長年ヴォルネイ村の村長を務めたルイ・グラントネイの代の1950 年代後半からドメーヌ元詰めを始めました。しかし、当時は生産量の半分以上をブドウもしくはワインの形でネゴシアンに販売していました。1980 年のルイの死後はベルナール(現当主ティエリーの父)がドメーヌを運営しました。その後、2001 年にティエリーがドメーヌに参画。2005 年のベルナールの引退に伴い、ティエリーがドメーヌの当主となりました。
ティエリーは1974年生まれ。大学で化学技師の免状を取得した後、ボーヌの醸造学校で醸造と栽培学を修め、その後、シャトーヌフ・デュ・パプのドメーヌ・デュ・ヴュー・テレグラフや南アのボッシェンダルなどで研鑽を積み、27 歳でドメーヌに参画しました。ティエリーがドメーヌの全てを掌握した2005ヴィンテージからドメーヌワインの品質は飛躍的に向上。
『ブルゴーニュ・オージョルデュイ』誌は2012VT と2015VT の?度に亘りワインメーカー・オブ・ザ・イヤーに選出。
さらに、ニール・マーティンもワイン・アドヴォケイト誌で『ブルゴーニュの注目すべき生産者ベスト10』に、ティム・アトキンMWは『ブルゴーニュの注目すべき生産者トップ25』に、ウィリアム・ケリーも『ブルゴーニュの有望生産者トップ5』に選出。
ジャンシス・ロビンソンMWもそのワインを高く評価するなど、世界で最も影響力のある評論家・ジャーナリスト達から大注目を集めるドメーヌへと成?しました。

ドメーヌは現在、ヴォルネイ、ポマール、ピュリニー・モンラッシェの3 つの村に17 区画、合計8ヘクタールの畑を所有しています。殆どの区画がヴィエイユ・ヴィーニュで、しかもコント・ラフォンやジャン=マルク・ボワイヨ、プス・ドール、リュシアン・ボワイヨといった超一流ドメーヌの区画に隣り合わせる最高の区画を所有しています。
代々受け継いできた素晴らしい畑の平均樹齢は50 年。最高樹齢が95 年に達する区画も存在します。ドメーヌではこの遺産と呼べる貴重なヴィエイユ・ヴィーニュのブドウ木を常に良好な状態で維持・永続させていくために、細心の手間と知恵を傾けて畑を管理しています。
最も大切にしていることは、厳格な短小剪定を行って、ブドウ木のバランスを取ることです。というのは、収量過多はブドウ木を疲弊させてしまうからです。剪定方法はギュイヨ式で、収穫時の収量を低く抑える目的とブドウをベト病といったカビ害から守るために非常に厳しい摘芽も行っています。ティエリーは、ヴィエイユ・ヴィーニュに由来する複雑さや凝縮した旨味こそが、ドメーヌのワインを特徴づける個性の一つであると考え、古木を大切に維持・管理しています。
■ 栽培について
ドメーヌではティエリーが参画してから、殺虫剤や除草剤の使用は完全に止めています。しかし、硫酸銅の蓄積を懸念しているため、そして万が一の時に防除の自由も残すためにビオの認証にはこだわらずリュット・レゾネを実践しています。土壌を活性化させるため全ての区画で耕耘を行っています。ドメーヌでは毎年春に表土を約10 センチ鍬起こします。その後、4 月~7 月の間に、2~3 回畑を耕します。この期間はブドウの生育期であるため、草がブドウ木と競合してしまうため、可能な限り畑に出て、余分な雑草を手作業で取り除いています。
7 月以降は、ブドウ木は草とそれほど競合しないため、自然に下草を生やす状態に維持します。収穫までの間にあまりに草が伸びれば、手作業で除草をしますが、基本的に7 月から翌年の3~4 月までの間は、畑は下草を生やした状態に維持しています。収穫は全て手摘みで行い、ブドウが潰れないように、2012 年に新調した容量12 キロの小さなケースで醸造所まで運び、同じく新しく導入した振動式選果台を使って一房一房完璧にブドウを選別しています。
■ 醸造について
収穫したブドウはまず低温マセレーションを施します。その後、AC ブルゴーニュと村名ワインは完全に除梗し、プルミエ・クリュはキュヴェやヴィンテージに応じて20~30%果梗を残して全房発酵を行います。発酵は野生酵母のみで行い、キュヴェに応じて温度管理機能付きのステンレスもしくはセメントのタンクで行います。最初に全房のブドウを容器に入れて、その
後、除梗したブドウを加えます。全房発酵は、除梗ブドウ100%での発酵に比べて発酵期間が⾧くなるという特徴があります。これは一部の破砕されていないブドウが圧搾時に潰れて、糖分を放出するためです。このため、アルコール発酵が完全に終了するのは、圧搾後、数日経ってからになります。
発酵後、AC ブルゴーニュを含め全てのキュヴェはバリックで熟成されます。村名とプルミエ・クリュはキュヴェに応じて20~30%の新樽を用います。樽会社はDAMY ダミー社とADUS カデュス社の2 社のものを併用しています。樽の焼きはミディアムで、一部ミディアム+のものを併用しています。熟成期間は15~16 ヶ月。熟成はシュール・リーの状態で行い、澱引きはアッサンブラージュ前に1 回のみ実施。無清澄、無濾過で瓶詰めします。
■ ネゴシアンとの関係について
ドメーヌ・グラントネイは20 年以上前に発売されたパーカーの『ブルゴーニュ』において、
「生産量の半分以上をネゴシアンに売ってしまう。元詰めワインの大部分はヨーロッパの特定個人客に売られる。」
と記述されていました。ティエリーの参画後は、元詰めワインの比率が徐々に増えていますが、それでも4 種類のプルミエ・クリュをネゴシアンに販売しています。1992 年からドミニク・ローランとの取引が始まり、2009 ヴィンテージからはドメーヌのワインの高い品質に感銘を受けたマダム・ルロワともを取引を開始しました。しかも、ドメーヌ・グラントネイはマダム・ルロワとドミニク・ローランから絶大な信頼を受けているため、ワインはすぐには引き渡されずグラントネイのカーヴで6~8 ヶ月の熟成を経た後に(収穫翌年の春、マロラクィック発酵を終わってから)引き渡されています。ドメーヌで元詰めされるワインは年間15000~2.000 本のみで、それ以外のものはキュヴェに応じて、生産量の6 割からバリック1 樽程度がメゾン・ルロワとドミニク・ローランに売却されています。霜害続いて生産量が激減したため、ルロワとの取引は2013 ヴィンテージで止めてしまいましたが、ルロワは今も購入を希望しているそうです。
【まさにルロワが好きそうなエレガントでふわっとした柔らかさを感じさせる、「村名ヴォルネイ」と言って良い質感のA.C.ブルです!・・滅茶旨!】

ん~・・ビーズさんがもしまだテイスティングしながらティエリー・グラントネの樽を選んでいらっしゃるなら、
「ポマールを買いに来て・・隣のA.C.ブルを飲んで驚愕・・ついでにお持ち帰り!」
みたいなことが起きているに違いないと夢想しているnoisyです。
・・ハッキリ言って、メゾンもドメーヌものも・・ルロワの負けだと思います。メゾンもののA.C.ブル赤は22000~165000円と言う高値ですけど。
そして、2022年ものは2021年もののやや硬質な仕上がりとは大きく変わり、
「めちゃふんわり!・・激エレガントで優しく、しかも村名かと見紛うような質感!」
です。
イメージ的にはヴォルネイのエレガントさに振った感じの立ち位置で、まぁ・・僅かにポマール的な低域の粘土の存在をどう取るか・・によっても意見は割れそうです。
チェリーやベリーが「まるっ」と・・そして溶けるように無くなって行き、ノーズに優しい還りを戻して行く・・その姿が非常なエレガンスを感じさせてくれます。

で、1級クラスが飲めるような数で来なかったので、散々にネット検索をしたんですが、
「ほとんど出て来ない」
「出て来ても評点が出ていない」
パターンなんですね。
まぁ・・このA.C.ブル2022年はしっかり飲めたので問題無いんですが、それでも他人がどのように評価し評点を付けたのかは・・結構気にはなりますから。
飲んでいると、ちょっと・・良い感じで熟に入ったメゾン・ルロワの村名クラスのニュアンスにも取れ、
「・・あ、そうそう・・ティエリー・グラントネと言えば、ルロワやドミニク・ローランの買い付け先だったよなぁ・・」
などと思い出し、この2022年のティエリー・グラントネのコラムにアチコチ書いてしまいました。
この、ドライなバランスの中で「酸の構成」からの旨味や表情を生み出すテクニックは、半端無いレベルだと思います。しかも、
「キュヴェにより醸造方法をかなり変えている」
と言う事実が有り、
「キュヴェにより変えているだけじゃ・・無いんじゃない?」
としか思えない、隠されたテクニックが有ると踏んでいます。
いや・・旨いです!・・価格も抑えましたので、是非飲んでみてください。超お薦めです!
以下は以前のレヴューです。
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【2021年もののA.C.ブルは激エレガント!・・飲むには少し早いですが、ポテンシャルは2020年ものに劣らない・・です!】
これもまた・・ショッキングですよね~・・余りの違いに驚かされる2020年ものと2021年ものの違いです。
ですが・・あの、アメリー・ベルトーの2013年のA.C.ブルを覚えておいででしょうか?・・お見せしましょうか・・。この下に掲載しておきますので、是非・・ご覧ください。
そう、こんなに淡かったんですよ。今からもう8年も前でしょうか、届いてから少し休める感じでテイスティングに入ったんですが、
「余りの淡い色彩に・・ロゼじゃないんだからさ・・と言葉が出た」
ほどに驚いたんですね。
ですが・・ま~・・超美味しいんですね・・。ドライなのにエキスは濃密、旨味を含む酸が見事に形成されていて・・
「ん!・・これは売れる!」
と・・まぁ・・ワイン屋ですから、誰もが注目していないのに・・メッチャ美味しい、素晴らしいワインを造る能力のある生産者さんを見つけると、心が躍るんですよね。
ですので、相当な数を購入したはずです・・はっきりとは覚えていませんが・・。
で、
「色彩の濃度とエキスの濃度は比例しない・・」
みたいな・・偉そうなことを言っていたような記憶が有ります。
で、2021年のこのグラントネのA.C.ブルですが、全く同様なんですね。でも違う部分がひとつだけ、有ります。

それは・・
「エキスの成長が少しだけ(いつもより)遅れている」
んですね。
ですので、今飲むと・・ややタイトに締まっていて、アロマも少し閉じこもりがちです。深さはすでに出ていて、構造自体は判ります。なので、
「飲むには少し早い」
と言わざるを得ません。
ん~・・余りこれを言いたく無いんですね。言うと売れないもんで・・(^^;;
いや、タイミングを計って飲んでいただければ、何の問題も無いんですよね。ですがネットで文字に起こして、これを正直に言いますと・・売れない・・と言うのが経験上、理解しているんです。
なのでそんな場合は売りに出さずにひっこめておいて、美味しくなったころを見計らってリリースする・・そんなことをやっていました。
ですが・・
「グラントネイはまだですか?・・」
と、お問い合わせも多く入ります。しかも、数量は激減でA.C.ブルに至っては1ケースに数本足しただけです。なので、引っ込めてしまう訳にも行かないんですね。
なので左の写真のように、古いものを引っ張り出して来て・・ヨクヨク説明させていただいて・・と言う流れになったんですね。

飲まれるのでしたら、2~3カ月の休養・エルヴァージュで大丈夫かと思いますが、そうしますと・・
「真冬の一番冷える時期に飲む」
ことになります。
なので、品温が低くなってしまうので・・いや、大抵の場合は、余り品温には気を配らなかったりされるんですね。先日もお店にいらした方にその辺を少しお話ししたんですが、
「面倒なんですね・・」
と。
いや、面倒だから面白いんでしょう?・・とか、飲食の方や奥様は、その面倒なことの積み上げで美味しいお食事を出されているんですよ・・とか、言いそうになってしまいましたが・・。
ですので、もしティエリー・グラントネの2021年を飲まれるのでしたら以下の順番になります。あくまで、どうしても早く飲む場合・・です。
1.ヴォルネイ1級レ・ブルイヤール
2.ヴォルネイ1級レ・サントノ
3.ヴォルネイV.V.
4.ヴォルネイ1級クロ・デ・シェヌ
5.ブルゴーニュ・コート=ドール
6.ポマール1級レ・ソシーユ
お待ちになれる場合は、来春以降にてお願いいたします。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューを掲載しています。
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【マダム・ビーズが欲しがり理由が良く判ります。クラシカル・ブルゴーニュの良さを残しつつ新世代的アプローチで村名並みの品質に仕上げています!】
いや・・面白いですね~・・つい先日まで同じヴォルネイのマルキ・ダンジェルヴィーユをご案内させていただいてましたから、当然ながらテイスティングもする訳です。
そしてようやく届いたグラントネイと重ならない程度の日数で飲ませていただいてますから・・その違いをしっかり確かめています。
ダンジェルヴィーユは「優雅」「ナチュラル」「余裕」「超エレガンス」でしょうか。グラントネイは「密度」「タフネスの中のエレガンス」「クラシカル・ニュー」「超真面目」「超バランス」かなぁ・・。ダンジェルヴィーユを女性に例えるなら、グラントネイは「男性」に寄っているかもしれません。
ですがそれでもグラントネイのワインはエレガントだと感じるんですね。濃度を言ったら、むしろダンジェルヴィーユよりも濃いかもしれません。しかし見事なのは・・
「バランス」
です。それも様々なバランスの上に成り立つ総合バランスの素晴らしさ・・です。
ですから、ヴォルネイ的な雅さ、伸びの良い味わい、しなやかさをチェリーな果実で感じさせてくれます。感覚はもう村名ヴォルネイそのものです。エレガントさに長けたヴォルネイのA.C.ブルは他にも存在すると思いますが、
「しっかりチェリー!」
を感じさせつつ、ヴォルネイを感じさせてくれるA.C.ブルは他には無い・・いや、かなり高いものには有るのでしょうけど。

この2020年のコート・ドールに、ティム・アトキン氏は90点と評価しています。確かに90点は高い評価だと言えます。
でも・・ちょっとケチったんじゃないかな・・と・・(^^;; 2019年ものがもう少しポマールっぽさも持っていたかと思いますし、もっとエレガンスが欲しいとか、ま~・・色々と評価基準が異なるのでしょうが、
「ピノ・ノワールのワインとしての美味しさ、格を超えるようなパフォーマンス」
を考えますと、もう少し付けても良かったかな・・と思います。
2020年ものはティム・アトキンさん、1級ヴォルネイのアイテムに94ポイント、95ポイントと・・相当高い評価をしていました。これはもはや、
「ダンジェルヴィーユとほぼ同等」
と言って良い評価です。
でもダンジェルヴィーユにはダンジェルヴィーユならではの美味しさが有り、グラントネイにはグラントネイならではの感動!・・が有るんですね。しかも、高くなったとは言え、今や絶滅してしまった・・
「3千円台のA.C.ブル!」
で、それを実現しています。今も飲めます・・これがまたすごい!・・まぁ・・少し時間の経過で締まって行きそうですけどね。そりゃぁ・・マダム・ビーズも欲しがりますよね・・。それが良く判る2020年でした。申し訳ありませんが始まって以来の凄く少ない量ですので、お一人様1本にてお願いいたします。
以下は以前のレヴューです。
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【最高にエレガントです!フィネスもバッチリ・・これはもう必飲!2019年のヴォルネイの葡萄が持つ純粋な美味しさを堪能できます!すみません、お一人様1本限定でお願いします。】
2018年ものが4200本の生産、2019年ものが2000本ですから・・Noisy wine の36本が18本になってしまっても、これは仕方が無いと思うしかないですね。
ですが、引く手が数多ですし、ワイン屋としてもこのようなワインは常に横に置いておきたいポテンシャルの高いA.C.ブルですから、半分に減ってしまうのは・・非常に厳しいです。因みに値上げは5~6%ほどでしたので、非常に可愛いものです。減った分だけマイナスになってしまいます。
それでも飲まない訳にはいかない・・何とか飲ませていただきましたが、いや・・飲んで良かった・・2018年ものも凝縮感と格上感が有り、非常に美味しかったんですが、
「2019年ものは2018年ものとも違う美味しさ!」
が有ります。それは・・
「素晴らしいフィネス!・・質感」
です。
まぁ、判り辛いかもしれませんが、アロマも味わいも、実に「純粋」なんですね。なので果実の風味も「純」です。滅茶質の良い葡萄を、余計なことをせず、ただワインに転換させただけ・・そんなイメージなんですよ。なので後口が滅茶自然で、瑞々しい何とも言えぬ「良さ」が静かに・・長く続くんです。

こりゃぁ・・飲んじゃいますよ・・。2018年ものに漂っていた「確実なる格上感」は、もっと判り辛く文字では説明しにくいんですが、「凝縮感とかクラス上感と言うより、ただただ良い・・純粋さが物凄く素晴らしい!」に変わっているように思います。
で、このニュアンスは、まだご紹介は先になるかと思いますが、ダンジェルヴィーユのパストゥグラン2019に共通しています。ダンさんのパスグラ、安くはないですが、もう呆れるほどに旨いです・・。ボトルを抱えて飲んでしまうかもしれない・・そんな感じですよ。
そしてこのワイン、非常に優しいです。ずっとその感覚に浸っていられます。こんなに優しいワイン、グラントネが造るとはちょっと思っていませんでしたが、それが2019年ものの特徴の一つなんじゃないかと思います。
色合いも素晴らしいでしょう?2枚掲載しましたが、余り変わりませんかね・・村名ヴォルネイの方はもっと寄ったので、是非比べてみて下さい。滅茶旨いです!・・お一人様1本ですみません!
以下は以前のレヴューです。
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【2018年ものは何とか死守した36本!・・世界的にも大注目のグラントネイのA.C.ブルは村名並みの美味しさ!除梗したピュアな果実の美味しさがしっかり伝わって来ます!】
全生産量の1パーセント弱に過ぎませんが黙っていれば減らされてしまいますので、何とか死守しました!
2017年ものの超絶な美味しさがまだ記憶に新しいですから、2018年ものも期待に胸を膨らませてテイスティングに臨ませていただきました。
その結果は・・いや~・・おいしいです~~!滅茶美味しい・・。しかもすごくリーズナブルなんですよ。あっけらかんとしたヴォルネイらしい明るさ・・チェリーがミネラルをまとい、ほんのり鉄っぽさを感じさせつつ、完全エキスの甘く無い味わいには、旨味がちゃんと載った見事な余韻が用意されています。
妙なリキミも無く、大きさも求めていない、ただ葡萄の美味しさを単純に、クラシカルに、ワインに昇華しただけだと思わされるんですが、それがむしろヴォルネイそのものの姿を見せてくれているようなニュアンスに取れるんですね。
だから、このふんわりとした優しい・・しかし、しっかりとスピードを持ったアロマと、その穏やかながらポジティヴな変化の具合に、ピノ・ノワールの美味しさを充分に感じさせてくれるので、
「・・これで充分!」
とさえ、思ってしまう訳です。
いやいや・・ワイン屋がそれを言ったら商売にならんだろう!・・とは思うんですが、人間は結局、強い欲望の塊の面を捨てきれませんから、
「こんなに美味しいA.C.ブルの上のキュヴェはどんなワインなんだろう・・」
と考えてしまうに違い無いんですね~・・。
そもそも、このグラントネイさんの造り自体、クラシックなのか先進的なのか、判断が難しいです。どっちとも取れる訳です。テクニカルを読めば先進的?・・飲んでみたらクラシック?・・だけれど、よくよくアロマの伸びや、醸造由来のものを拾い始めると・・「あれ?・・」となってしまうんですね。
ましてや1級をまぜた村名とか・・有り得ないでしょう?・・このA.C.ブルだって、絶対に只者では無いと思いますよ。
2017年ものも滅茶苦茶美味しかったですが、2018年ものは超えて来た感が強いです。海外メディアはA.C.ブルクラスはほぼ評価点を出さない(飲んだとしても)ですが、下のクラスに90点以上付けちゃうと上のクラスの評価がしにくくなっちゃうのが原因でしょうか。
確実に90点超えのヴォルネイチックな凄いA.C.ブルです。土むさいポマールはいません。是非飲んでみて下さい!超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【まずはこのA.C.ブルゴーニュのコスト・パフォーマンスに驚いてください!3千円のピノ・ノワールとは全く思えない、凄いポテンシャルです!】
久々に超大当たりです!これは素晴らしい!文句無しに気に入っていただけると思います・・。
畑はヴォルネイの下部(東側)に有る「コンドメーヌ」「アン・ヴェーヴ」と「コンプーラン」ですが、コンプーランはポマールに大半が有るようです。
何せ飲んだ感じだと、
「村名ポマールとしか思えないほどの出来!」
でして・・それも、ポマールでも上々の1級の表情にも似た感じで、しかもヴォルネイ寄りのクリマのニュアンスがしっかり受け取れりちゃうんですよ。
アロマは僅かな鉄分を感じさせるやや重厚さの有るチェリーがノーズを押し広げるかのように、やや太めに飛び込んで来ます。口入時は全くポマール的な感じのほんのりと重厚さが漂います。中域が実にしっかりしていて、濃密さが見事です。中盤から後半、余韻に掛けて、ヴォルネイのワインに良く見られる「明るさ」がキラキラと輝きつつ、ポテンシャルを感じさせながら消えて行きます。
「これ・・完全にポマールでしょ!」
と言いたくなるほどの仕上がりでして、価格の仕上がりもこんなですから、
「3千円代最強!」
と・・思わず言葉が出て来てしまいました。
いや・・親父さんの代から見ていましたが、ピュアさが増し、やや硬く閉ざしていることが多く、
「・・旨いんだけどもう少しでも柔らかさが欲しいよな・・」
と言うような気持ちが判ったかのような造りでした。

左の2枚の写真はほぼ同時に撮ったもので、色合いの調整はしていません。
おそらく炭酸ガスなどを使用してピュアさを残したのではなく、エルヴァージュを丹念に行うことでそれを増したんじゃないかと感じられます。
「これ飲まなきゃ・・ダメでしょ!」
と思わせる見事な味わいでしたので、早速追加確保に動いたのは言うまでも有りません。・・が、残念ながら一斉の案内時に大目に抑えて置いたのは成功したんですが、追加は・・
「すみません・・完売なんですよ・・」
とのことで、失敗しました。
余りに美味しいので、そのことを店にいらっしゃる方々にお勧めしていましたので、結構に・・減って来ています。
最も、
「スイスイ飲めて美味しいヴォルネイ系の軽やかなワイン!」
では有りません。
「かなりポテンシャルを感じるポマール・・・余韻にヴォルネイ的美しさを持っている」
と言える、A.C.ブルです。
是非驚いてください!・・と言うか、驚かれるでしょう。超お勧めです!
以下は2002年、2005年のポマール1級レ・ソシーユのレヴューです。
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【物凄い凝縮感!でもおそらくどちらも飲むには早すぎるだろう・・・】 飲んだことが無いブルゴーニュは出来るだけ飲んでみたい・・・と、noisyは考えてしまう方なので、早いだろうな、とは思いつつも昨年の末に2002年のボトルを開けてしまいました。
このポマールのリューディ、ソシーユは、実はボーヌの秀逸なことで知られるリューディ、「クロ・デ・ムーシュ」と地続きなんですね。そうそう、ジョセフ・ドルーアンのモノポールです。先日も99年のクロ・デ・ムーシュ・ブランを、大宮の「とらぬ狸」さん(言わずと知れた名店です。ここのオーナー・ソムリエさんは小口さんですが、抜群のテクニックでどんなワインも美味しく飲ませてくれます)で楽しみましたが、8時間前抜栓でやや落ち気味なのかな?と思ったのも束の間、グイグイっとボディが出てきたかと思ったら、まるで最高のコルトン=シャルルマーニュのような逸品に変化してきてビックリ!ブルゴーニュワインの底力と小口(オグチ)ソムリエのテクニックを思い知りました・・・。
で、このソシーユはクロ・デ・ムーシュのモロに隣なので、
「クロ・デ・ムーシュっぽいのかな?」
と思いきや、さに有らず・・・。思いっきりポマールしているんです。香り的に一番近いな?と思ったのは、ラプランシュのシャトー・ド・ポマール(今は所有者が変わっていますが・・)ですね。いつだか、
「玉葱ワイン!」
と評したことが有りましたが、そのときのことを思い出してしまうほどソックリさんでしたが、凝縮感はシャトー・ド・ポマールの数段上で、
「・・・一体いつになったら最高の時期を迎えるんだろう・・」
と頭を抱えてしまいました。
有る意味、とてもクラシックな造りなんですが、堅牢な構成に緻密な配置がなされていて、とても好ましいものでした。ドミニク・ローランがほとんど購入してしまう、というのも理解できます。しかしヴァン・ド・ガルドです。
2005年ものはまだ手を付けていないので判りませんが、今すぐ飲んでみるのであれば、なんとかなるかもしれませんが、暖かくなってきたら、おそらく閉じてしまうかもしれません。
まあ、10年経ったら飲んでね・・・。というワインなのかもしれません。ポテンシャルは充分に有ると感じました。ご興味がございましたら挑戦してみてください。今飲んでとても美味しいと感じるはず・・・とは言えませんが、ポテンシャルは充分に感じていただけるでしょう。
エージェント情報
1989年の設立以来ヴェルジェと共にスーパー・ネゴシアンとしてブルゴーニュを席巻し、今や頂点を極めたドミニク・ローラン。そのドミニク・ローランに長年ワインを供給している秘密ドメーヌがある。ヴォルネィに本拠を置くドメーヌ・ベルナール・エ・ティエリー・グラントネィDOMAINE BERNARD ET THIERRY GLANTENAYだ。ローランの買付け基準は大変厳しく、手摘み収穫したヴィエイユ・ヴィーニュで、葡萄を潰さず房のまま発酵を行い、色と味わいを最大限に抽出した極めつけのワインしか購入しないと言われている。つまりドメーヌ・グラントネィは、この厳格な基準を毎年クリアし、15年以上も彼を魅了し続けている蔵元なのだ。しかも、ローランから絶大な信頼を受けているため、ワインはすぐには引き渡されず、グラントネィのカーヴで8ヶ月の熟成を経てから提供されているというから驚きである。15年前に発売されたパーカーの『ブルゴーニュ』においても、「生産量の半分以上をネゴシアンに売ってしまう。元詰めワインの大部分はヨーロッパの特定個人客に売られる。」と記述されていた。その状況は現在33歳のティエリーが、2001年にドメーヌを継承してからも全く変わらない。実に4種類ものプルミエ・クリュをローランに販売し、ドメーヌ元詰めワインは全生産量の4割に満たないからだ。弊社は、このドメーヌの若き当主ティエリーと交渉。幻の元詰めワインを日本のワイン愛好家のために特別提供して頂けることに成功致しました。『ブルゴーニュ・オージョルデュイ』誌も今、最も注目するヴォルネィの超新鋭ドメーヌです。
【2020年、2021年、2022年・・ここまでくれば笑うしかない?・・それぞれ余りに異なるが・・2022年のエレガントでふわふわ甘美な出来が最高に旨いです!】

何でしょう・・表現が難しいですが・・こんなのはいかがでしょうか。
「日光の湯葉と京都の湯葉・・の違い?」
そう、2021年と2022年ものの、このスーパー村名ヴォルネイの比較ですよ。やや硬質で透明感が高く、その真の肉厚さをしっかりと感じられた・・でも仕上がり切っていなかった2021年に対し2022年ものは、
「ふんわりと溶けて消えて行きそうなくらいに柔らかく甘美なノーズと味わい!」
だったんですね。
まぁ・・結局は同じなのかもしれませんが、日光の湯葉ってけっこう歯ごたえが有り、「噛む」と言うような作業をしているような気がします。反対に・・まぁ・・噛まないで飲み込むのもどうかとは思いますが、京湯葉ってもう少し「生感」が有って「薄い?」「淡い?」「溶ける?」イメージが有るんですよね。最近、外にはほとんど出ない生活なので、京都に行ったのはもう・・何十年も前のことかもしれませんで、イメージだけが残っていて・・勝手なことを言っているのかもしれませんが。
ヴォルネイ村名と言っても様々なタイプが有ります。村名ですよ・・大きく分けると2タイプ。ひとつは、
「結構がっしりしていて味わいに強さが有るタイプ」
「エレガントで甘美なタイプ」
です。
で、この2022年のヴォルネイV.V.は・・後者です。

伸びやかな天女の羽衣・・かな・・(^^;; まぁ・・京都と湯葉を出したので許してください。・・いや、日光を貶している訳ではありませんで・・むしろ2021年の日光・・いや、ヴォルネイも非常に美味しかった訳ですから。
で、余りにそのイメージが真逆のように違ったので、敢えてそんなことを言いだした訳です。
noisy 的には非常に有難い味わいに仕上がっています。
しかし!・・
それが問題なんですね~・・。ワインファンが飲んだら絶対に美味しい!・・と言ってもらえる見事な出来なんですが、イケズなメディアの評価が中々上がらないタイプでもあるんですね。
そう、綺麗なものの中に綺麗なものがあると・・目立たないじゃないですか。真っ白中に真っ白なものを置いても、影が出来なきゃ存在すら見通せないですよね。noisy も長いテイスター人生?・・を送って来ましたから、
「何も無いように見えてしまう場合の対処」
みたいなものを身に着けている・・いや・・多分・・。
なので、リアルのテイスティングなどでも、美しいスタイルのワインに出会った時には要注意で・・結構に真剣に向かい合います。そうしないと正しい結果を導き出せないから・・です。
ボリューミーでパワーがあるタイプでは有りませんが、どこまでも伸びて行こうとする高域にまで達する「ふんわり感・柔らかさ」に質感の高さが載った、
「ヴォルネイ村名超え?の瞬間が有る村名ヴォルネイ!」
です。
価格も頑張って抑えています。ぜひ飲んでみてください。超お薦めします!激旨です。
以下は以前のレヴューです。
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【「・・同じワインか?」と思えるほどに2020年とは違う色彩・・でも、ポテンシャルは・・同じだと、海外メディアも認めています!1級畑の葡萄をブレンドした村名V.V.です!】

このショッキングな画像を是非ご覧ください・・いや、車がどこかに突っ込んだとか・・では有りませんが、
「ワインファンには・・もしかしたら物凄くショッキング!?」
かと思うんですね。
だって・・同じワインだとはとても思えないじゃないですか・・。
トップの造り手紹介のコラムでは、2019年ものと2021年もののこのヴォルネイV.V.の合成写真をご紹介していますが、それ以上に違うのは2020年ものと2021年ものです。
色はメッチャ濃くて黒っぽく見えるのにエレガントさを失わず、飲んでも・・濃いと言うよりも幾分パワーが有ると・・思えるピュアな味わいだった2020年もの・・です。
ところが2021年ものは、
「どんなにこの色彩を積み重ねたとしても2020年もののようにはならないんじゃないか?」
と思ってしまいますよね。
ですが・・このヴォルネイV.V.には、余り良い評点をくれなかったティム・アトキンさんとジャスパー・モリスさんも・・
「評価は2020年も2021年も同じか2021年が上!」
なんですね・・ね?・・ちょっと面白いでしょう?
ティム・アトキンさんは2020年ものが91ポイントで2021年ものが91ポイントと全く同じ、ジャスパー・モリスさんは2020年ものが88ポイントと超低く、2021年ものには87~89ポイントと・・同じか、2020年もの以上の出来である可能性が有ると・・言っています。
だから・・彼らは、
「2021年ものは2020年ものと同評価以上」
と言ってる訳ですね。

で、noisy的には、
「2021年ものは激エレガントで素っ裸でピュアな美味しさに満ちている」
と評したいと思います。敢えて言うなら・・2021年もののポテンシャルは0.5ポイント、下げます。今飲んで点を付けるなら1.5~2ポイント下げです。
つまり、まだ仕上がって無いんですね・・エキスが完全には仕上がっておらず・・と言いますか、まとまって来ていない状況で、2~3カ月の様子見をすることで、
「激エレガントで美しいヴォルネイの姿に変身する」
と思います。
勿論、それには品温も重要でして、真冬に仕上がるようなタイミングですから・・、もし飲まれるのでしたら品温が下がった状態で飲むようでしたら2~3カ月では無理で、春の訪れを待つべきでしょう。
赤い果実が中心、非常にエレガントで縦に伸びて美しいです。まるでシャンボール=ミュジニーのような華やかなアロマに、ほんのりと官能さが滲みます。余韻も美しいですが僅かにエッジを感じますので、このエッジが溶け込んできた頃が・・飲み始めて良い頃だと思います。
評点を付けると言うのは、評価者にとっては恐ろしいものでも有ります。
「・・えっ・・そんなこと、言ったっけ?」
みたいな・・自分の言動とも思えないようなことを、後で見ることにも繋がる訳ですね。ですので、出来る限り注意して言葉を使用するクセも・・ワインに関しては形成されて来たような気もします。
「・・とてもそうは思えないけど・・」
と言われそうですが・・(^^;;
ですが、2021年もののこのヴォルネイV.V.の仕上がりは、noisy 的には・・
「最高!」
と言いたいんですね。正にドンピシャリです。好みのど真ん中です。
ですが・・評価者としましてはそうは絶対に言わないですよ。個人的には大好きだけれど、飲むには少し時間を必要とする・・としておきます。ポテンシャルは前年、前々年とほとんど変わらない・・少しだけ下がると思いますが、完全に仕上がったら同じかもしれません。
1級畑までブレンドした素敵な村名V.V.。タイミングを計って是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューを掲載しています。
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【力強さとエレガンスの均衡!10年やそこらじゃへこたれない・・素晴らしい出来です!・・91ポイント?・・ホント??】
何とか6千円を超えないようにしたいと色々と考えてみたんですが・・何といっても数が無いのが致命傷・・テイスティング分の経費さえ捻出できない状況になってしまいまして、諦めました。ですので、
「6150-5990=160」
「160x17=2720」-->A.C.ブルのテイスティング経費
として認めてください・・(^^;; これでも全く不足です。
流石に村名ヴォルネイ・・素晴らしいです。1級クラスの風格を感じる見事な出来栄えです。やはりこのキュヴェは1級の格落ちの葡萄が入っているんじゃないかと・・思います。
色合いも2019年ものよりも濃密な色をしていますよね?・・ですが、「濃い!」なんて思わないんですね・・。「芯の強さ」とか「エレガントさを失わない強さ」を持っているのが2020年の特徴かと思います。
海外メディアの評価も掲載させていただきましたが、2019年ものはアドヴォケイトが89~91 ポイント、2020年ものはティム・アトキン氏が91 ポイントで、まぁ・・横並びの評価なんですね。

この濃密ながら流れるような見事な味わいをどのように評価すべきか?・・で意見が分かれるのかもしれませんね。
ヴォルネイ的エレガンスに満ちた2019年もの・・は間違い無いでしょう。2020年ものはそこに力強さも入って来ています。ですから、その力強さが不要だ・・と言うことなら、プラマイ・ゼロで同じ評価で良いのかとも思います。
しかし、このチェリーな果実がしっかり載ったアロマと味わいは本当に見事ですから・・
「それで良いのか?」
と思ってしまう訳です。
ですのでnoisy 的にはこの村名ヴォルネイV.V.には、1.5点加点したいと・・本当はそれは今飲んでもその位だとさえ思えますから・・あ、いや、この辺はA.C.ブルのコラムで書きましたので、ぜひその辺もご覧いただけましたら幸いです。
今やこんな村名ヴォルネイは見当たらなないでしょう。めっちゃ美味しいです。2019年ものより強めの性格・・しかしエレガントだし長熟でも有ります。飲んでみてください。お一人様1本でお願いします。
以下は以前のレヴューです。
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【激的なエレガンスの増加に驚かれるでしょう!・・雅さと美しさに満ちています!】
2枚目の写真の何とも美しい液体の色合いをご覧ください・・1枚目は全体像は見やすいんですが、2枚目の「甘美さ」まで透けて見えて来そうなニュアンスまでは・・撮れていない・・と言うか、むしろくすんでいるように見えてしまいます。
どこまでも透明で、純粋な赤い色合いに甘美さが見えるかのようですが・・まさにそんな「ヴォルネイ」に仕上がっています!・・
2018年ものは、「どこの畑」とまでは限定できずとも、
「こりゃぁ・・村名じゃぁ済まないよ・・」
と言うような感じでしたよね?・・1級とまでは言わない方でも、準1級格が味わいに有ると感じられたに違いないと思います。
2019年ものは、その1級格、準1級格みたいな「格上感」は、「味わい」と言うよりも「アロマ」と「余韻」に移行していて、それが抜群のフィネスを描いているかのように感じます。
柔らかな酸のふわっとしたニュアンスに素晴らしいベリーやチェリーの果実の風味が純粋に感じられます。ミネラリティの量とか、酸が多いとか少ないとか・・そんな分析にはなかなかならず、この何とも良い感じを長く感じていたい・・そう思ってしまいます。透明な・・どこまでも純粋な美味しさを感じさせてくれるような気がします。

むしろ、このワインには海外メディアもポイント下げで対応するかと思っていたのですが、そうはならなかったようです。確かに2018年ものはティム・アトキン氏が92ポイントも付けましたので、ウィリアム・ケリー氏の91ポイントじゃ下がったことになる訳ですが、ティム・アトキン氏とウィリアム・ケリー氏では、点の付け方がことなりますから・・
ティム・アトキン氏の場合、畑の格とかアペラシオンの順とかはむしろどうでも良く、素晴らしいと思ったキュヴェに高いポイントを付ける傾向が有ると思います(調子の良い時・・と限定しておきます。)。ウィリアム・ケリー氏の場合は、結構に「畑の格」に拘った部分を反映したポイント付けの部分も有り、余り冒険はしないかな・・と言う感じに思っています。
ですので、他の評価者のレヴューも見たかったんですが、まだ余り出回っていないようで見当たりませんでした。
noisy 的にはもう・・大好きな味わいのワインです。エレガントで優しくて、でも高質なのにその辺は適度にマスキングしていて・・古き良き時代の日本女性・・あ、こりゃぁいかん、・・いや、性格の話しでは無くて・・服のことですよ。和服ってエレガントでしょう?・・決して中の身体を誇張せず、柔らかに包んで隠しているような感じ・・そっちの話しですから・・はい・・ハラスメントな話しじゃないです。
その上で、まぁ・・これは仕方が無いですよ・・1級の葡萄もしっかり使っちゃっている訳ですから・・それにヴィエイユ・ヴィーニュ表記できる基準で造られている訳ですから・・
2019年はパワーな方の表現ではなく、エレガンス、フィネスにその格上な感じが向かっていると思ってください。素晴らしいワインでした!是非飲んでみて下さい。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2017年ものをA.C.ブルしか飲めなかった方は、是非ともこの純1級的存在の村名ヴォルネイをお飲みください!今最高に美味しいです!】
もう・・ある意味、ブルゴーニュ・ワイン・ファンであるなら、このようなワインでお食事が楽しめたとしたら、最高に幸せな時間だと思うんですね・・いや、おせっかいでは有りますが・・本当に素晴らしい村名ヴォルネイです。
やはり「赤い小さな果実」がちゃんと有って、「ミネラリティの支え」と「ややエロティシズム」と「包容力か開放感」が有る、少しだけ控えめな部分だけは絶対に変わらない姿・・が、おそらくブルゴーニュ・ワイン・ファンの求めるところじゃないかなぁ・・などと感じる訳です。最初っから「あけっぴろげ」じゃぁ・・燃えないでしょ?
そしてやはり「ヴォルネイ」と言うアペラシオンの面白さだと思うんですね。
ヴォーヌ=ロマネ的でも有ったり、シャンボール=ミュジニー的でも有ったり、時にちゃんと有るけど金属系が優しいフィサンとか、強ければジュヴレだとか、野性味が強ければモレだとか・・この2018年ヴォルネイにも、そんな・・どのようにも受け取れる表情が入れ替わり、立ち替わりで感じられる訳です。
しかもタイミングが滅茶良くて、今飲んで凄く美味しいんですよね~。デカンター、MW の
ティム・アトキンさんはなんと92ポイントです。
「・・え?・・1級群より1点低いだけなの?・・」
まぁ・・そりゃぁ、6割も1級畑の古木の葡萄を入れてりゃ・・それを単純に加味すれば、そういうことになるのかもしれませんが、noisy 的には、
「1級の評価が低過ぎ!」
かと思いますよね。村名の評価は正しいですが・・。
因みに、村の真ん中・・クロ・デ・デュックとか、「なんとかデュック」の有るところから下がったところにある「アン・ロルモ」と、村の南側にある「アン・カイユレ」の古区画真下の「レ・リュレ」・・共に1級畑で、平均樹齢が50年超です。これが6割の準1級とも言いたくなってしまう村名なんですね。
それにしてもこのヴォルネイは本当に美味しいです!この美しい照りのある赤く深い色合いを是非信じて下さい。これは必飲!・・いや、A.C.ブルも・・ですが、まぁ、どちらかでも是非飲んでみて下さい。超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【物凄い凝縮感!でもおそらくどちらも飲むには早すぎるだろう・・・】
ま~・・変なワイン屋ですよね。
「上のキュヴェを勧めないで下のワインを売りたがるって・・ど~ゆ~こと?
・・と思われているかもしれませんし、
「ほぼ絶滅した3千円のA.C.ブルを超おすすめにしておいて、上のキュヴェはどうすんのよ!?」
と・・上のコラムから順番に降りてこられたお客様は心配していただけるかもしれません。
でも・・安心してください。履いてま・・いや・・これもちゃんとお勧めしますんで・・はい。
ヴォルネイの1級レ・ミタンを北に、1級カレル=スー・ラ・シャペルを南に接した「アン・ロルモ」と、ヴォルネイの珠玉の畑の一つ、「1級レ・カイユレ」の下部(東)に接する「レ・リュレ」を60%セパージュした、村名ヴォルネイです。
つまり、
「半分以上が1級畑!」
と言う、スーパー村名ヴォルネイなんですね・・。
なので必然的に「クラス越え」に仕上がっているんじゃないかと想像できると思うんですが、
「飲めば本当に村名越え」
と言う事実がご理解いただけるほどの仕上がりですよ。
まぁ・・驚くほどの凝縮感・・これは非常にドライです。しかしながら・・この
「旨味バランスの凄さ」
と、
「常識外れの複雑性」
が存在しており、そこにヴォルネイワインの持つ
「あっけらかんとした明るさ!」
が加わっているんですね・・。
このワインも、どちらかと言うとポマール的要素が多く感じられるような気がしますが、A.C.ブルで感じたクラス越え感をさらに超えてくるのは、60%もの1級畑の葡萄を使用していることと、その畑が、
「村のほぼ中央部東側の1級アン・ロルモと、ムルソーに入ろうかと言う南側に有る1級レ・リュレのブレンド!」
によるところが大きいかと思います。
しかも「5千円を切っての、ほぼほぼ1級」のワインですから、1級畑の持つポテンシャルを充分に感じさせてくれますので、こちらもたっぷりご満足いただけると思います。A.C.ブルで充分っちゃ・・充分ですが、クラス越えの村名ヴォルネイも・・魅力的でしょう?
今飲んで美味しく、10年以上の熟成は楽々・・に超えられます。素晴らしい村名ヴォルネイ!・・これも(一応・・いや、A.C.ブルが余りに安いので・・)一推しでは有ります。是非飲んでみてください!
【ま~・・ほぼ海外も売ってない、評価されてないで・・めっちゃ困りました。何とか2021年ものは無理やり開けましたが2022年ものは無理でした・・すみません・・。】
2021年ものの1級ブルイヤールは、
「1級ものは全て少ないから、それでも何とか1本は開けないと!」
と言うような強迫観念が有って開けさせていただき、2021年ながらも少しもネガティヴな部分の無い見事な出来を確認させていただきました。
ですが・・ここまで少ないとなりますと・・
「1級畑ものは飲めないけど、A.C.ブルの目が覚めるような美味しさとヴォルネイ村名V.V.の格上の質感を確認出来たら・・まあ・・良いか・・」
と・・。
それでも幾ばくかの強迫観念的なネガが襲って来る訳ですが、やはりティエリー・グラントネをメジャーに押し上げたのは noisy と言う自負みたいなものの裏返しなのかもしれません。
そもそもは大昔、2000年頃に販売させていただいていた訳ですが、コンディション等の問題も有ってしばらく扱いを休んでいたんですね。そこへ運よく?・・ヴィヴィットさんが輸入されているのを知り、
「・・そりゃぁ・・何とかしないと・・」
と再び扱わせていただいた訳です。
なので、頑張って入って来たアイテム全てをテイスティングさせていただいていましたし、入荷数も凄く多かったんですね。
ですが今のような1級はそれぞれ数本入れば・・と言う状況になってしまったのは残念では有ります。
そして、そんな時は海外メディアの評価をあれこれさせていただいている訳ですが、
「何故か評価者が少ない。アイテムによっては全く見当たらない。」
ので、
「あれこれのしようもない」
状況で・・困ってしまう訳です。
それでもこのベースの1級、ブルイヤールは、上値で92ポイント以上、94ポイントが最高と言うそれなりに高い評価にはなっており、納得は出来る訳ですが、相変わらずジャスパーさんは格下の畑には目もくれない状況は変わらず・・ポマールのレ・ソシーユに至っては、
「ほとんど評価が見当たらない」
ので、気合いが入っていないジャスパーさんの評価を掲載するだけになってしまっていますし・・それより何より、
「2022年のティエリー・グラントネの評価が低い!」
としか思えないほどの・・A.C.ブル、ヴォルネイV.V.の出来だったんですね。つまり、
「ルロワのネゴスだろうが、ドメーヌだろうが・・ティエリー・グラントネのA.C.ブルの膝元にも及ばない」
のが、noisy にはアリアリと判っている訳です。
まぁ、仮にルロワがティエリー・グラントネのA.C.ブルを樽購入していたとしても、それを単独でリリースする訳が無く、他に入手した樽とブレンドするでしょうし、
「ティエリー・グラントネの方もA.C.ブルの樽だけでなく、上級の格落ちの樽とブレンドしてリリースしているはず」
なので、当然ながらこれも単にティエリー・グラントネのブレンド前のA.C.ブルの樽の出来とも異なっているはずなんですね。
このことは、上級キュヴェにも言えるはずです。日本には入って来ていないだろうポマール=リュジアンなんて言う凄い1級も持っているティエリー・グラントネですから・・どうすればお客様が喜んでくれるだろうか?・・と考えて仕事をしているのが伝わって来る2022年の下級キュヴェのテイスティングでした。
まぁ・・このブルイヤールが94ポイントなら、文句はそうは有りません。ぜひご検討くださいませ。価格も出来るだけ抑えました・・昨年の2021年ものはギリ1万円を下回らせることが出来たレベルだったので、2022年ものは超えてしまったのは残念では有りますが、
「ほんの少しの値上げで済んだ」
ことを喜ぶことにします。どうぞよろしくお願いいたします。
以下は2021年もの、またそれ以前のレヴューです。
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【新樽を10%使用出来た1級レ・ブルイヤールは、今でも結構に旨いです!・・完全に仕上がっているとは言えませんが、エレガンスと力強さが均衡し、エキスの旨味がしっかり出てます!】

安くてメッチャ美味しい1級レ・ブルイヤールです。それは2021年ものも健在・・と言いますか、
「意地でも四桁死守!」
しました・・褒めてください・・(^^;;
売れるようになると何故か入荷数が減って行くと言う、業界あるある・・では有りますが、不思議なことに売れるように努力した人に恩恵が無い・・世知辛い業界だよなぁ・・と思う部分は有りますが。
それでもこの1級レ・ブルイヤール2021年だけは12本入りましたので、1級の中で唯一テイスティング出来ました。
いや~・・A.C.ブルや村名ヴォルネイの時間不足なニュアンスからこのレ・ブルイヤールのテイスティングに入りますと・・
「・・そう!・・これこれ!・・これがグラントネ節よ!」
と、嬉しくなってしまいましたよ。
赤く、ちょっとだけ黒く、非常に小さな実の果実がたんまり有って、途轍もなく・・ドライなのに、キュッと締まったエキスの美味しさが追いかけて来る・・そしてそのエキスからまた深~~~い表情がノーズに抜けて行く時に、目の前にその映像を見せてくれる・・訳ですよ。
まぁ・・グラントネ好きは・・そんなヴォルネイ達の振る舞いに惚れちゃってるんでしょう・・。明るく快活で・・しかも深みがたっぷりの素晴らしいヴォルネイ1級です。

ティム・アトキンさんも2020年ものの94ポイントからは1ポイント下げて93ポイントですが、まぁ・・仕方が無いかなぁ・・
noisy 的にはですね・・2020年ものが94ポイントなら2021年ものも94ポイントですね。何故って・・ポテンシャルとしてですから・・。リアルワインガイドのように、「今飲んで」点と「ポテンシャル」点みたいな感覚でいますから、2020年ものを仮に「今飲んで93+~ポテンシャル94」としますと、2021年ものは「今飲んで 92+ ~ ポテンシャル94」になる訳ですね。
noisy も20年と言う年月の間、リアルワインガイドのテイスターをやっていましたので、そのあたりがクセになってしまってます。・・あ、あくまでポテンシャル94とした場合の話しですよ。
また、このレ・ブルイヤールは畑持ち分も多く、2021年の生産量も2800本と他の1級に比較しますと多かったので、新樽を使用出来た・・使用し易かったと言うのも、現在の近寄りやすい味わいに貢献していると思われます。まぁ・・単純に、一樽分だけが新樽だったと言うことだと思います。
例年のグラントネの味わいを早々に試すには、このレ・ブルイヤールを選ぶか、もしくは村名ヴォルネイV.V.のご機嫌を伺いながら、出来る努力を色々するか・・だと思います。是非飲んでみてください!超お勧めします!
以下は以前のレヴューを掲載しています。
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【1級でも最安のブルイヤールでも過去最高の94ポイント!..ルロワもドミニク・ローランも・・ワインの選択眼は確かなのが良~~く判ります。】 2019年ものは93ポイントと言う凄い評価でビックリしてしまいました。6490円でご案内させていただきましたが、2020年ものは約千円・・の値上がりです。
ですがユーロも20%の値上がりと考えると・・
「・・あれ?・・ドメーヌの値上げは無かった?」
と思ってしまいますよね。
そして、濃密だがヴォルネイ的なエレガントな美味しさを持つグラントネイのこのワインは、ドミニク・ローランが決まって購入していたワインです。マダムと言い、ドミニク・ローランと言い・・流石ですよね。noisy も数年前、久々に飲んでぶっ飛んだわけですから・・でも、
「もし今頃になってから素晴らしさに気付いて、欲しいから分けてくれと頼んだところで、そうは問屋が卸さない」
のがこの業界・・。丁稚さんから出直しなんですね・・少し寝かし気味が良いと思います。でも飲めないのでハッキリ言えません。申し訳ありません。
以下は以前のレヴューです。
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【ブルイヤールさえ飲めずに・・残念です。2018年ものは呆れるほど旨かった!・・アドヴォケイトもついに93ポイントと高評価を付けました。】 2017年ものは正体不明?・・と判断されたか、お客様には少し手控えられた感じで、完売まで時間が掛かりましたが、2018年ものは打って変わって、即完売と言う・・やはり飲まれたお客様が美味しさに気付かれた・・と言うことなのかなと感じています。
このヴォルネイ1級ブルイヤールは、ポマールとの境界に有りまして・・そう、ダンジェルヴィーユのヴォルネイ1級コンブ・ドスュと接しているんですね・・なので、ダンジェルヴィーユのそのワインと比較して飲むのも一興かと・・。
あ、そうそう・・このグラントネさんちの館はヴォルネイの街中にあり、なんと、「ダンジェルヴィーユのクロ・デ・デュックを窓から見下ろせる」そうですよ・・。もの凄い借景ですね~・・そりゃぁ毎日起きるとやる気が沸いて来てしまうんじゃないでしょうか!
奇しくもクロ・デ・デュックの石を積み上げたクロを、グーグルマップで見ていましたら・・
「・・あら?・・グラントネって表札?」
そう見えたものですから、ズームしてみましたら・・間違いありません。ヴォー通りの南の角から二軒目(三軒しかないので真ん中)ですね。一階からはクロが邪魔して見えませんが、二階からは見事な畑を堪能できるでしょう。いいですよね~・・羨ましい・・。
因みにヴォー通りの、クロ・デ・デュックとは反対側の「クロならぬ壁」も、クロ・デ・デュックのクロと同じ色で石を積んであるような感じ、それにグラントネさんの家の壁も色と形を模してある感じで、この辺の感性は長い歴史の中で、
「そうあるべき」
と言う感覚が子孫まで伝えられてきたんでしょうね・・凄いですね・・。
このブルイヤールもアドヴォケイトで93ポイントと、非常に高い評価をされています。飲めないのは残念ですが・・このキュヴェは生産量は2/3だったようで、それならNoisy wine の割り当ても2/3で良かったんじゃないか?と突っ込んでみようかと・・。申し訳ありませんが味わいについては2018年もの、2017年もののレヴューをご参考にされてください。ゆっくりしていると無くなってしまうと思いますのでお早めにどうぞよろしくお願いいたします。
以下は以前のレヴューです。
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【これは激旨!2017年ではやや不人気だったものの、2018年ものは一番人気確定!?・・誤解を恐れずに言ってしまうならルxミエさんのMSD1級にも例えられる??】
いや~・・今、めっちゃ美味しいです~~!すぐに飲めて納得できるのは、3アイテムの1級の中ではこの「ブルイヤール」が筆頭で間違い在りません!・・・最も、いつの日かクロ・デ・シェヌとサントノに抜かれる日は来るとは思いますが・・。
それにしても旨いです。なので・・ちょうどほぼ同じタイミングで飲んだ、ルーミエさんの2018年モレ1級クロ・ド・ラ・ビュシエールの写真も掲載しちゃいますので、是非色合いなどご覧くださいませ。
実はこのポマールとの境界にあるブルイヤールは、これまた滅茶苦茶美味しかったダンジェルヴィーユの2018年クロ・デ・ザングルの真下に有ります。ポマール側は「1級レ・コンブ・デュ・ドスユ」です。なので、ポマール的な優等生的、緻密さ、精緻さの有る、めっちゃ美しい茶色の土のニュアンスと、ヴォルネイ的な深紅の味わいがせめぎ合っている感じで、しかも現段階で、
「私、ほぼ仕上がってます~!」
と宣言しているのが判る美味しさなんですね・・。
美しかったが2018年ものと比べてしまうと大人しい2017年だった・・と言え、グラスの写真からも、「赤色のしっかりさ」「ミネラリティの輝き」「密度の違い」は歴然と見えてくると思うんですね。
で、本人が、
「仕上がってます・・」
と言っているかのような振る舞いを見せてくれるので・・
「・・こりゃぁ・・旨い!」
となってしまう訳です。
おそらく皆さんは、畑の知名度で「クロ・デ・シェヌ」「サントノ」に興味が行くと思うんですね。でも、この2018年ものは、
「ポマール的な要素 + ヴォルネイ的な要素」
と釣り合うのが、
「モレ=サン=ドニ風の味わい」
に近いと感じますし、しかも格別な1級クラスのポテンシャルが有りますので・・「ルxミエさんの」・・のような言葉になってしまったんですね。

ちょっとグラスの角度が違ってましたね・・それにテカリ気味ですみません。
でも飲んだ印象は結構に似た感じも有り、モレの野性味を奥底に沈め、赤い果実と黒い果実、輝くミネラリティのコートをしたクロ・ド・ラ・ビュシエールも滅茶美味しいですが、このブルイヤールも・・実に旨いですよ。
最も、奥にあるタンニンの質・・と言うか、冷たさはルーミエさん、比較してやや温かみのある感じがグラントネイさん・・で、そこは異なりますが、それが醸造由来のものなのか、それ以外が理由なのかは今のところ不明では有ります。
この、ある程度濃度が有った上で「スルっ」と入っていく・・いわゆる「濃いスル系」っぽい味わいは、ちょっと病みつきになっちゃいますね。・・あ、言っておきますが、ルーミエさんは決して「淡い系」の生産者さんでは有りません。「シミジミ系」でも有りません。ちゃんと濃度が有ってちゃんと果実も有り、ミネラリティに富み、滅茶苦茶バランスの良い味わいなのがルーミエさんですね。
美味しいと思います。是非飲んでみて下さい・・いや・・面白いですね~不人気だった2017年、1年経ったら大人気・・!・・因みにデカンターもヴィノスも93ポイントって・・しかもヴィノスは2017年ものの89ポイントから4ポイントアップって・・それでも飲み頃期間は12年じゃまだまだ短すぎますけどね。ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【物凄い凝縮感!でもおそらくどちらも飲むには早すぎるだろう・・・】
良い造り手のワインは、やはりその造り手の個性も感じさせるし、畑の持つ個性をもちゃんと表情に出せる醸造をしてくれるものですよね。
今回のグラントネのご紹介のように、フーリエとか、セシル・トランブレイとかとは違い、ピンポイントで時折チェックしていた造り手のワインですと、仕入れの時に結構悩むものです。
「きっと大きく成長しているに違いない・・」
と想像できたとしても、例えばたった5アイテムのワインを仕入れるにしても、結構な金額を用意しなくてはなりませんし、
「・・もし外してしまったらどうしよう・・」
と言うような弱気の虫と闘いながらのオーダーになる訳です。
さらには5アイテムだとしても、
「どれを飲んでも金太郎飴・・」
と自分が判断してしまったり、その違いを受け取ることが出来なかったり、上級キュヴェなのにA.C.ブルとさして違わなかったりしたら、これも大失態・・と言うことになります。まぁ、自身の感を信じるしかない訳です。
で、もの凄いA.C.ブルと物凄い村名ヴォルネイの真上の1級がこのブルイヤールです。物凄い村名ヴォルネイは60%が1級畑で、しかもそれは村の中央部のアン・ロルモと、カイユレ直下の南部レ・リュレをセパージュしていると言う化け物ですから、
「同じバトニア階に有ると思われる1級畑で・・もし村名ヴォルネイとの差がなかったら・・どうする?・・・」
などと、これまた弱気の虫が疼いてしまいますと・・困ってしまう訳ですね。そんことになった場合はほぼほぼ・・お蔵入りにしてしまうのがこれまでの定石ですが・・。
しかし、それも杞憂に終わりました。やはりグラントネの他のキュヴェ同様、
「滅茶苦茶凝縮している!」
のは同様なんですが、このブルイヤールは他のキュヴェ、どれとも似ていないんですね~。
面白いのは、A.C.ブルがポマールそのもの・・みたいなイメージなんですが、実はこのブルイヤールは、最も北にある1級畑なので、ポマール村と接しているんですね。
だから、よりポマールそっくりなんじゃないか?・・なんて想像が出来るものでは有りますが、そうじゃないんですね。
非常に瑞々しく、石灰の要素がたっぷり感じられる・・半分シャンボール、入ってます?・・みたいな、むしろヴォルネイらしい味わいなんですよ。
飲みこんでいらした方なら誰もが想像できるヴォルネイ的美しさを最大限に現わしてくれます。瑞々しいのでスイっと・・入ってくるんですが、そこで見事に凝縮した要素に出会いますから・・それを受取ろうとして、飲み手も無意識にその要素に取り込むことになります。
なので、スイっと入って来たとしても、スイスイっとは・・行かないんですよ。そこでその美味しさを一旦、ある程度の時間を掛けて受け止め、理解しようとするんです。そして、
「お~・・美味しい!チェリーのニュアンスが実に瑞々しく、そこから複雑な要素が少しずつバラけて来て、石灰のニュアンスにほんのり香水が載って・・」
みたいな感じです。写真を見た感じも、ちょっとシャンボールっぽい見え方ですよね。
これも素晴らしい1級でした。A.C.ブル3千円、村名ヴォルネイ5千円、1級ブルイヤール6千円、1級サントノ7千円、1級クロ・デ・シェヌ8千円と言うラインナップですが、どれを飲まれても満足いただけると思います。是非このブルイヤール、ご堪能いただけましたら幸いです。お勧めします。
【ブルイヤールが凄いのか、レ・サントノが普通だったのか・・上値94ポイントとほぼ同様の評価ですが・・果たして!?】
ブルイヤールが上値94ポイントですから、ヴィノスが94ポイント、アドヴォケイトが93ポイントで・・ほぼ同様の評価か、ほんの僅かにレ・サントノがうっちゃっているかの判断はお客様にお任せいたします。
まぁ・・数が無い性でしょうか、このティエリー・グラントネのワインは、ほとんど希望小売価格か、それに近い価格で販売されているようですので、結構に高値になっているかとも思われます。
大幅に減ったとは言え(少なくとも半分以下になってます)、それなりには入って来ている Noisy wine ですから、
「テイスティングして紹介してよ・・」
と言うような声なき声が聞こえて来そうですが・・そこはやはりね・・
「少なくともケースで来ないとテイスティングは無理」
なんですね。価格も下げていますし・・。
まぁ・・今では、ルロワが毎年買っているとか、ドミニク・ローランもそうだとか・・みたいな部分で注目され始めたのかもしれませんが、本当は・・
「飲んだら・・あれっ?・・ヴォルネイ、めっちゃ美味しいじゃん!」
みたいなところから受けたんですね。それが広まって行ったんだと noisy 的には感じています。
で、他のコラムでも書かせていただきましたが、
「2022年のティエリー・グラントネの下級キュヴェを飲んだ限りでは、上級キュヴェが94ポイント辺りに落ち着くレベルの味わいでは無い!」
と感じる訳ですね。
なので、その辺りの検証は申し訳ないんですがお客様にお願いするしかない状況です。どうぞよろしくお願いいたします。
以下は以前のレヴューです。
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【1級トップスリーの中で唯一、新樽を使用したのがこのサントノ!・・早めに手を出したいなら・・これでしょう!】 ティム・アトキン氏は2020年に95ポイント、この2021年ものは1ポイント下げで94ポイントと、
「サントノ推しの noisy としては・・何となくちょっと嬉しい・・」
評価です。
このキュヴェには15%の新樽を掛けたとテクニカルには出ていますので、
「生産量 1100本 × 15%=165本分」
と言うことになります。ほぼ半樽分ですね。この位のデミな樽を使用されたかと思います。
ただし通常のヴィンテージは20~30パーセントほど使用するはずですので、葡萄のポテンシャルを考え、よりピュアにエレガントに仕上げる方向で新樽率を下げたかと想像します。
ですが、緩やかな酸化をもたらす新樽を低めとは言え使用していますので、比較的早くから飲んで良いと思われます。
価格的には、クロ・デ・シェヌやレ・ソシーユよりもリーズナブルな設定ですが、このサントノは何故かいつも滅茶美味しかったですし、ポテンシャルも引けを取らないのでお勧めしていたんですが・・
「なんだ・・やっぱり2021年もサントノ..良いんじゃん・・」
と、ちょっと嬉しくなる訳ですよ・・はい。
ですので、トップスリーの中でどうしても早く飲みたいならこのサントノ、他の2つは取っておきましょう・・もっとも購入出来れば・・ですが。余りに少ないので推すのも気が引けます。どうぞよろしくお願いいたします。
以下は以前のレヴューを掲載しています。
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【noisy はサントノ推しだったんですが・・もう無理なようです・・何と95ポイント!】 言ってしまえばあのムルソーの巨人が造るサントノよりおいしい・・しかも価格は数分の一・・でも良いところ93点までしか付かないワインだったんですね。ですがもう・・これで皆々様にバレてしまいました。
何と、クロ・デ・シェヌと全く同じ・・95ポイントと言う評価をティム・アトキン氏はされていらっしゃいます。日の当たらない・・いや、本当に日光が当たらない訳じゃないですよ。ヴォルネイ=サントノと言うムルソーの黒葡萄の畑のワインに95ポイントなんて・・noisy 以外の人がポイント付けする日が来たんですね。ちょっと「うるる」と来てしまいそうです。
粘土も有りますからね・・ここは、ちょっと粘って旨味のある余韻を感じさせてくれると思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【2018年ものが2800本生産、2019年ものが1400本生産とちょうど半減。Noisy wine には2018年もの24本、2019年もの12本ですと押し切られました・・】 まぁ、こんなに美味しいヴォルネイ=サントノに出会ったことがある人は、そうはいないだろうと思います。もっとも少し昔のルロワのサントノを飲めば・・おそらくグラントネのものでしょうから、似た感じは有ったと思います。
アドヴォケイトのウィリアム・ケリー氏はこのサントノに上値93+ ポイントと評価しています。言ってしまえば、
・2019ポマール・レ・ソシーユ 95ポイント
・2019ポマール・リュジアン 94+ ポイント
・2019ヴォルネイ・レ・カイユレ 94+ ポイント
・2019ヴォルネイ・クロ・デ・シェヌ 94ポイント
・2019ヴォルネイ・サントノ 93 ポイント
・2019ヴォルネイ・ブルイヤール 93ポイント
と、0.5~1ポイントずつの差を付けています。どこかにティム・アトキン氏の評価でも見当たればちょっと面白かったんじゃないかと思うんですが・・見当たりませんでした。
まさに、白っぽさが混じる粘土に赤い果実を混ぜ込んだような独特のアロマと味わいが楽しめるテロワールで、2019年の下級キュヴェに感じたフィネスたっぷりの優しい味わいが入っているとするなら、さらに素晴らしい仕上がりになっている可能性が有ります。お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【上品なのに「密」なクロ・デ・シェヌとは性格がほぼ真逆?・・ややネットリとした赤く太いニュアンス・・これも凄いです!完全除梗の美味しさに溢れています。】
凄い色でしょう!?・・これで2017年より下の評価なんて、絶対できないですよ・・しかも飲んだら普通に理解できちゃうはずなんですが・・。
ヴィノスは2017年ものを92ポイント、2018年ものを93ポイントと、1点も上げています。それに、ちょっとビックリしたのが・・
「超短い飲み頃が普通のヴィノスが、2024年~2045年と言う長い飲み頃を記載!」
したことでしょうか。
それほどに密度が高いと判断したのでしょう・・。実際、味蕾は全て受容した要素で満たされ、飽和して・・次の要素を受け付けられない状況になったと感じています。
ただしそれはテイスター的な感覚かと思いますので、お客様がそんな感覚で飲まれるのかは不明・・。赤がしっかりした粘土の奥や表面に、やや不透明なミネラリティがもうタンマリ。これが爆発したら・・物凄いだろうと思ってしまう訳です。同じ1級畑のクロ・デ・シェヌやブルイヤールと大きく違うのは、「完全除梗のキュヴェ」であることですね。骨格をさらに大きく、さらにその縁取りを描くように若い時期を飾るそれらに比べ、サントノについては100%除梗した方が果実の表現がふさわしいものになる・・と言う考え方なのでしょう。実際、現時点で2~3日経過したサントノは・・滅茶素晴らしいです。赤くねっとり・・で終わらず、終盤はサラリとした美味しさに変化して行きます。
ただしこのサントノもまたクロ・デ・シェヌ同様に、まだ落ち着ききってはいない状態だと判断しています。もし落ち着いたら・・今、滅茶美味しいブルイヤールを簡単に「うっちゃる」と思いますが、ブルイヤールの今の美味しさに対し、物凄いポテンシャルがゆえに・・今飲んで点は適わない・・と判断します。
ヴィノスは2024年からとのことですが、いや~・・2013年には相当良くなっていると思います。それより前述の2045年までという今までに無い長い飲み頃を書いたヴィノスの変わり身の早さに・・本当にビックリしていますが・・。
また、詳細はブルイヤールのコラムに記載しますが、「濃いスル」的な見事な味わいなので粘性の高い部分は有ったとしても、「しつこい」と感じることも無いでしょう。これもエチケット表記は13度、高くも低くも無いです。是非飲んでみて下さい。近い将来の「官能さ」「ワイルドさ」に投資するのも間違いではないはずです!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【植物性のクロ・デ・シェヌに比較すると動物性でしょうか?!濃密で超綺麗な血とか、僅かなワイルドさについつい飲んでしまう逸品です!】
こちらもドミニク・ローランやルロワのお気に入り、サントノです。
この畑はご存じですよね。ムルソーに有るヴォルネイの秀逸なクリマです。サントノ・デュ・ミリュの下(東)がサントノ・ドスーです。サントノとも、サントノ・デュ・ミリューとも名乗れるようです。
ここはヴォルネイから続く畑でして、ヴォルネイの上部に連なる煌めく1級畑、クロ・デ・シェヌ、タイユピエ、ブスドール、クロ・デ・シェヌと言ったアルゴヴィア階の石灰岩基部にあるものとは異なり、バトニア階石灰岩の小石が多い基部にあると、PKさんは言っておりました。
たしかに、北からレ・ブルイヤール、レ・ミタン、アン・ロルモ、カレル=スー・ラ・シャペル、シャンパン、カイユレと続く畑には、似た部分が有ります。上部のアルゴヴィア階のクリマのような、絹ごしのテクスチュア、繊細な味わいが無いとは言いませんが、やや後退し、より赤くねっとりとしたニュアンスが、南に行けば行くほど強くなってきます。その終着がサントノ・・・とも言えるかと思うんですね・・いや、あくまでnoisy 的な感覚です。
ですので、より深い色をした赤が強く、粘性が有り、よりパワフルです。レ・シャンパンの辺りはもう少し白い石灰が強いような気がしますが、ミネラリティにマンガンとか、鉄とはちょっと異なるニュアンスを受ける・・もう少しだけ軽やかな重みの強さが有ります。
また、ほんのりエロティシズムと言うか、色っぽさが有り、動物由来のアロマとか、やはり「血っぽい」アロマとかが滲みます。
いや・・旨いです!・・普通のサントノを二倍に凝縮しつつ、でも、それを力業でやったんだ・・などとは思わせない仕上がりの素晴らしさが有ります。
しかも価格が・・良いですよね~・・コント・ラフォンさんのサントノ・デュ・ミリューはこの3倍はしますし、もっとタイトですから・・。
こちらもエージェントさんにはもう無いそうですので、是非この素晴らしいサントノ!・・飲んでみていただきたいと思います。お勧めします!
【赤く甘美な果実と細やかな表情は優しくふんわりと香る、素晴らしいキュヴェ、クロ・デ・シェヌ2022年です!】
一度飲まれたことのある方は、きっとこのキュヴェに首ったけになってしまうのは・・判ります。赤い色彩の美しく深い果実と、レ・カイユレ的黒っぽさのある粘土の質感と、レ・シャンパン的な白い石灰のニュアンスとの共演が・・何とも飲み人の心を掴むんですね・・。
ですから、アドヴォケイトの評価とは言え、94ポイント止まりは信用しかねます。ぜひお客様でご確認いただきたい・・どうぞよろしくお願いいたします。
以下は以前のレヴューです。
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【2021年ものも95ポイントと、ティム・アトキン氏は2020年もの同様に評価!】 美味しいですよね~・・クロ・デ・シェヌ!・・2018年ものまではしっかりテイスティングも出来たんですが、収量が減った2019年ものから3年・・
「割り当てが有っただけ・・幸せか?」
と思わざるを得ない状況になってしまっています。
おかしいよなぁ・・売れるようになったのは・・と思ってしまいますけどね・・。
ティム・アトキン氏はヴォルネイのこの極上のクロ・デ・シェヌ2021年ものに、
「2020年ものと同じ95ポイント!」
としています。基本的に最初から濃くてエレガントでスムーズでないとxxなジャスパーさんの評価は低いです。
ただしこちらもポマール=ソシーユ同様、2021年は・・新樽率ゼロパーセントとテクニカルには書いて有りますので、2020年ものの全房比率30%、新樽比率30%とは、ちょっと異なる味わいかと思います。
ですのでこちらも、550本しか製品が無いことを考えますと、
「物理的に新樽を使用し辛い状況だった。」
のかもしれません。(その理由等はレ・ソシーユのコラムをご覧ください。)
まぁ・・少なくとも来春まで、出来るなら3年は置きたいところですね。ティム・アトキンさん、切れている時の読み・評価は鋭いですので・・信じましょう。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューを掲載しています。
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【2018年93ポイント、2019年94ポイント、2020年はついに95ポイントまで上り詰めて来ました!】 いや~・・どうでしょうか・・もう少し高く付けても良いんじゃないかと思っているnoisy では有りますが、余りに少なくて飲めないので一応・・黙ってます。これは買いましょう・・いや、2020年のグラントネイは、
「どの1級を購入しても全く外れが無い!」
と思われますので、後は好みでしょうか。こちらはエレガンスが先に来て、押味で複雑な美味しさを感じさせてくれるタイプです。石灰も結構有りますね。お一人様1本+限定条件の無い他の生産者さんのワインにてお願いいたします。
以下は以前のレヴューです。
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【「このワインだけは是非欲しい!」とおっしゃるお客様が非常に多い・・ですが6本しかないので6人だけです・・アドヴォケイトは何と94ポイント!】 2018年ものにティム・アトキン氏が93ポイントも付けてくれちゃいましたら・・2019年ものはこの様ですよ。・・まぁ、テイスターも人間ですから、
「・・えっ?ティムが93点?・・そうだったかなぁ・・俺は良いとこ91点だと思ったが・・でも今度はもう少し注意してポテンシャルを取りに行こう・・」
なんてね。有りそうですよね。
何ともチェリーやプラムな・・果実が良く香る、超高質なカシスに近いような美味しさを持つクロ・デ・シェヌですから、ファンも多いのは仕方が無いです。しかも94ポイントも付けちゃいまして、ドメーヌのフラグシップの、ヴィヴィットさんにはまだ入っていない1級レ・カイユレがアドヴォケイトで上値94+ポイントですので、ほぼ同じ評価を受けています。もう少し土っぽさの増えるレ・カイユレの大きな構造よりも、上部に有るクロ・デ・シェヌの持つ見事な果実にやられちゃう人は多いとも思います。6本だけです・・お早めにどうぞ。
以下は以前のレヴューです。
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【今も飲めるが3年寝かしたら大化け確実!果実の美味しさと偉大さ、スルッと入る濃密で複雑な味わいにクラクラしちゃうはずです!】
あら・・ヴィノスは2017年ものの94ポイントから92ポイントへ2ポイントも下げましたね・・まぁ、レヴュー文を読んでいないので詳細は不明ですが、いつもは「7~8年以内に飲め」と言わんばかりのところを15年と言い換えたのは評価するにしても、
「単なる評価下げ」
はダメですね。
2017年ものは2018年ものよりもかなりエレガントな仕上がりでしたので、ある意味、
「ちょうど良い」
感じだったんですね。
2018年ものは各要素が濃密・・密度の高い味わいなんです。緻密なんですね・・。なので、若いうちはまだまとまり切らない・・なので、ヴィノスの92ポイントは、
「現時点での評価」
と思ってください。少なくともポテンシャルは94ポイント以上有ると思われます。
クロ・デ・シェヌはヴォルネイの南端の実に秀逸な1級です・・。ヴォルネイ1級ではトップクラスの畑ですが・・実はこの畑、
「南はモンテリーと接している!」
んですね~。だから、モンテリーのワインって全然、捨てたもんじゃないんですよ。ヴォルネイのカイユレはこのクロ・デ・シェヌの真下に有るんですが、このカイユレの南は・・ムルソー村でして、「サントノ」を名乗れる「クロ・デ・サントノ」「ル・サントノ・ブラン」「サントノ=デュ=ミリュ」などと接しているので、
「クロ・デ・シェヌ」「カイユレ」「サントノ」
はそれぞれ、引っ付いて存在している訳です・・面白いでしょう?・・それに、ムルソー村に線引きされた「カイユレ」の区画も有ったりして、そこだけは「ヴォルネイ」「モンテリー」「ムルソー」の三つの村に接しているんですね~・・。
残念なのは、今のところはまだこのグラントネイのトップ・キュヴェ、「カイユレ」が入って来てないんですよ・・是非、何とかしてください・・(^^;;
2017年ものと2018年ものの写真は少し「赤の出色」が異なるので、単純な比較は妥当ではないとしても・・もう、見るからに濃密さが違う事が判ります。
エチケットの表示のアルコール分は13度で、ブルゴーニュワインとしては「バッチリ」な、弱くも強くも無いものですが、ミネラリティの充実、酸の多様性が半端無く、また質の良い・・グラントネイらしい、やや温かみのあるタンニンが豊富に有ります(・・豊富とは言っても、タンニンを捉えようと思わないと判らないかもしれませんが・・)ので、少し貯蔵した方がこのワインの本質に近付くと言うことになろうかと思います。
2017年ものは到着直後(2019年11月)から完成された美味しさを見せてくれました。2018年ものの出来はそれ以上・・ですが、同じ経過時間での美味しさは2017年ものが勝ります。
ですので、「今飲んで点」は2017年が1点ほど上、「ポテシャル点」は2018年ものが1点ほど上、と言う評価が妥当でしょう。
ま~・・それにしても凄いポテンシャルです。もしこのワインを早飲みされるのでしたら、
「ほんの少量を口に含んで、口内ですすりながら、ひねりつぶしながら、少しずつ喉の奥に流し込む」
ことを是非やってみてください・・まぁ、レストランさんでこれを派手にやるのは気が引けるかもしれませんが、ご自宅だったら出来ますよね・・きっと、
「マンモス・ポテンシャル!」
と・・パオーン・・♪♪ と出てしまうと思いますよ。ご検討くださいませ!・・すみません、お一人様1本限定でお願いいたします!
以下は以前のレヴューです。
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【超絶に美しいです!雅さ、ビロードの口当たり、フィネス!・・ヴォルネイのトップ・クリマの素晴らしさをご堪能いただけます!】
ま~・・品質に厳しいマダム・ルロワが選ぶだけのことは有ります。勿論、毎年購入しているかどうかは不明です。マダムは買い付けるセレクションのテイスティングは全てブラインドで行い、また、毎年購入するとは約束しないそうですから・・。その辺りは同じく巨人、ドミニク・ローランとは少し違うスタンスですが、
「ドミニク・ローランもマダム・ルロワもドメーヌ・グラントネから購入している」
って・・かなり凄いですよね。
noisy も以前、2002年とか2005年のグラントネのソシーユをテイスティングし、ご案内させていただきましたが、ポテンシャルは物凄いものを感じました。その頃はまだ「美味しくなるのに時間は掛かる」と言う判断でした。
2017年のクロ・デ・シェヌは・・圧巻です。もう・・色からして違いますよね。今飲んでもグラントネのクロ・デ・シェヌの素晴らしさはビシビシ伝わって来ます。滅茶美味しいです!・・もっとも、
「すでに全開!」
なんて言いませんよ。
「今飲んでも滅茶旨い!」
とは言いますが・・(^^;;
PKさんに言わせれば、
「ヴォルネイのトップの畑は、村の上部に有るアルゴヴィア階石灰岩基部に有る」
とのことで、確かに、
「並外れて繊細な性格を持つ」
ことを示唆しています。
ここには、ブスドール、クロ・デ・デュック、タイユピエ、そしてこのクロ・デ・シェヌと言った絢爛豪華な1級畑が集います。
まぁ、ヴォルネイが余り見向きもされない頃には、ちょっと土臭いそれらを飲んだことも有りますが、今のマルキ・ダンジェルヴィーユのクロ・デ・デュックを飲めた方でしたら、
「グラン・クリュでもおかしくないポテンシャル!」
とさえ感じられたかもしれません。
クロ・デ・デュックはまぁ・・コート・ド・ニュイで言ってみれば、「シャンベルタン」でしょうか。ちょっとルソーが入ったような感じの素晴らしい1級です。
この2017年のクロ・デ・シェヌは、先だってご案内させていただいたセシル・トランブレイのシャペルのようなニュアンスにも取れますが、セシルのように樽は多く無く、ヴォルネイ的な雅な美しさを持ちつつ、ボリューム感に加え超繊細さを表現してくれています。
ま~・・これがこのプライスですから・・滅茶苦茶お買い得ですよ。ほぼほぼ94~95ポイントと言うメディアの評価も見当たりますから、
「さもありなん!」
です。
エージェントさんにはもう残っていないようです。すでに静かなブームになっている感が有ります。ちょっとnoisy は乗り遅れたか?・・と感じていますが、何とか間に合ったのかもしれません。ご検討くださいませ。
【2021年もののA.C.ブルは激エレガント!・・飲むには少し早いですが、ポテンシャルは2020年ものに劣らない・・です!】

これもまた・・ショッキングですよね~・・余りの違いに驚かされる2020年ものと2021年ものの違いです。
ですが・・あの、アメリー・ベルトーの2013年のA.C.ブルを覚えておいででしょうか?・・お見せしましょうか・・。この下に掲載しておきますので、是非・・ご覧ください。
そう、こんなに淡かったんですよ。今からもう8年も前でしょうか、届いてから少し休める感じでテイスティングに入ったんですが、
「余りの淡い色彩に・・ロゼじゃないんだからさ・・と言葉が出た」
ほどに驚いたんですね。
ですが・・ま~・・超美味しいんですね・・。ドライなのにエキスは濃密、旨味を含む酸が見事に形成されていて・・
「ん!・・これは売れる!」
と・・まぁ・・ワイン屋ですから、誰もが注目していないのに・・メッチャ美味しい、素晴らしいワインを造る能力のある生産者さんを見つけると、心が躍るんですよね。
ですので、相当な数を購入したはずです・・はっきりとは覚えていませんが・・。
で、
「色彩の濃度とエキスの濃度は比例しない・・」
みたいな・・偉そうなことを言っていたような記憶が有ります。
で、2021年のこのグラントネのA.C.ブルですが、全く同様なんですね。でも違う部分がひとつだけ、有ります。

それは・・
「エキスの成長が少しだけ(いつもより)遅れている」
んですね。
ですので、今飲むと・・ややタイトに締まっていて、アロマも少し閉じこもりがちです。深さはすでに出ていて、構造自体は判ります。なので、
「飲むには少し早い」
と言わざるを得ません。
ん~・・余りこれを言いたく無いんですね。言うと売れないもんで・・(^^;;
いや、タイミングを計って飲んでいただければ、何の問題も無いんですよね。ですがネットで文字に起こして、これを正直に言いますと・・売れない・・と言うのが経験上、理解しているんです。
なのでそんな場合は売りに出さずにひっこめておいて、美味しくなったころを見計らってリリースする・・そんなことをやっていました。
ですが・・
「グラントネイはまだですか?・・」
と、お問い合わせも多く入ります。しかも、数量は激減でA.C.ブルに至っては1ケースに数本足しただけです。なので、引っ込めてしまう訳にも行かないんですね。
なので左の写真のように、古いものを引っ張り出して来て・・ヨクヨク説明させていただいて・・と言う流れになったんですね。

飲まれるのでしたら、2~3カ月の休養・エルヴァージュで大丈夫かと思いますが、そうしますと・・
「真冬の一番冷える時期に飲む」
ことになります。
なので、品温が低くなってしまうので・・いや、大抵の場合は、余り品温には気を配らなかったりされるんですね。先日もお店にいらした方にその辺を少しお話ししたんですが、
「面倒なんですね・・」
と。
いや、面倒だから面白いんでしょう?・・とか、飲食の方や奥様は、その面倒なことの積み上げで美味しいお食事を出されているんですよ・・とか、言いそうになってしまいましたが・・。
ですので、もしティエリー・グラントネの2021年を飲まれるのでしたら以下の順番になります。あくまで、どうしても早く飲む場合・・です。
1.ヴォルネイ1級レ・ブルイヤール
2.ヴォルネイ1級レ・サントノ
3.ヴォルネイV.V.
4.ヴォルネイ1級クロ・デ・シェヌ
5.ブルゴーニュ・コート=ドール
6.ポマール1級レ・ソシーユ
お待ちになれる場合は、来春以降にてお願いいたします。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューを掲載しています。
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【マダム・ビーズが欲しがり理由が良く判ります。クラシカル・ブルゴーニュの良さを残しつつ新世代的アプローチで村名並みの品質に仕上げています!】
いや・・面白いですね~・・つい先日まで同じヴォルネイのマルキ・ダンジェルヴィーユをご案内させていただいてましたから、当然ながらテイスティングもする訳です。
そしてようやく届いたグラントネイと重ならない程度の日数で飲ませていただいてますから・・その違いをしっかり確かめています。
ダンジェルヴィーユは「優雅」「ナチュラル」「余裕」「超エレガンス」でしょうか。グラントネイは「密度」「タフネスの中のエレガンス」「クラシカル・ニュー」「超真面目」「超バランス」かなぁ・・。ダンジェルヴィーユを女性に例えるなら、グラントネイは「男性」に寄っているかもしれません。
ですがそれでもグラントネイのワインはエレガントだと感じるんですね。濃度を言ったら、むしろダンジェルヴィーユよりも濃いかもしれません。しかし見事なのは・・
「バランス」
です。それも様々なバランスの上に成り立つ総合バランスの素晴らしさ・・です。
ですから、ヴォルネイ的な雅さ、伸びの良い味わい、しなやかさをチェリーな果実で感じさせてくれます。感覚はもう村名ヴォルネイそのものです。エレガントさに長けたヴォルネイのA.C.ブルは他にも存在すると思いますが、
「しっかりチェリー!」
を感じさせつつ、ヴォルネイを感じさせてくれるA.C.ブルは他には無い・・いや、かなり高いものには有るのでしょうけど。

この2020年のコート・ドールに、ティム・アトキン氏は90点と評価しています。確かに90点は高い評価だと言えます。
でも・・ちょっとケチったんじゃないかな・・と・・(^^;; 2019年ものがもう少しポマールっぽさも持っていたかと思いますし、もっとエレガンスが欲しいとか、ま~・・色々と評価基準が異なるのでしょうが、
「ピノ・ノワールのワインとしての美味しさ、格を超えるようなパフォーマンス」
を考えますと、もう少し付けても良かったかな・・と思います。
2020年ものはティム・アトキンさん、1級ヴォルネイのアイテムに94ポイント、95ポイントと・・相当高い評価をしていました。これはもはや、
「ダンジェルヴィーユとほぼ同等」
と言って良い評価です。
でもダンジェルヴィーユにはダンジェルヴィーユならではの美味しさが有り、グラントネイにはグラントネイならではの感動!・・が有るんですね。しかも、高くなったとは言え、今や絶滅してしまった・・
「3千円台のA.C.ブル!」
で、それを実現しています。今も飲めます・・これがまたすごい!・・まぁ・・少し時間の経過で締まって行きそうですけどね。そりゃぁ・・マダム・ビーズも欲しがりますよね・・。それが良く判る2020年でした。申し訳ありませんが始まって以来の凄く少ない量ですので、お一人様1本にてお願いいたします。
以下は以前のレヴューです。
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【最高にエレガントです!フィネスもバッチリ・・これはもう必飲!2019年のヴォルネイの葡萄が持つ純粋な美味しさを堪能できます!すみません、お一人様1本限定でお願いします。】
2018年ものが4200本の生産、2019年ものが2000本ですから・・Noisy wine の36本が18本になってしまっても、これは仕方が無いと思うしかないですね。
ですが、引く手が数多ですし、ワイン屋としてもこのようなワインは常に横に置いておきたいポテンシャルの高いA.C.ブルですから、半分に減ってしまうのは・・非常に厳しいです。因みに値上げは5~6%ほどでしたので、非常に可愛いものです。減った分だけマイナスになってしまいます。
それでも飲まない訳にはいかない・・何とか飲ませていただきましたが、いや・・飲んで良かった・・2018年ものも凝縮感と格上感が有り、非常に美味しかったんですが、
「2019年ものは2018年ものとも違う美味しさ!」
が有ります。それは・・
「素晴らしいフィネス!・・質感」
です。
まぁ、判り辛いかもしれませんが、アロマも味わいも、実に「純粋」なんですね。なので果実の風味も「純」です。滅茶質の良い葡萄を、余計なことをせず、ただワインに転換させただけ・・そんなイメージなんですよ。なので後口が滅茶自然で、瑞々しい何とも言えぬ「良さ」が静かに・・長く続くんです。

こりゃぁ・・飲んじゃいますよ・・。2018年ものに漂っていた「確実なる格上感」は、もっと判り辛く文字では説明しにくいんですが、「凝縮感とかクラス上感と言うより、ただただ良い・・純粋さが物凄く素晴らしい!」に変わっているように思います。
で、このニュアンスは、まだご紹介は先になるかと思いますが、ダンジェルヴィーユのパストゥグラン2019に共通しています。ダンさんのパスグラ、安くはないですが、もう呆れるほどに旨いです・・。ボトルを抱えて飲んでしまうかもしれない・・そんな感じですよ。
そしてこのワイン、非常に優しいです。ずっとその感覚に浸っていられます。こんなに優しいワイン、グラントネが造るとはちょっと思っていませんでしたが、それが2019年ものの特徴の一つなんじゃないかと思います。
色合いも素晴らしいでしょう?2枚掲載しましたが、余り変わりませんかね・・村名ヴォルネイの方はもっと寄ったので、是非比べてみて下さい。滅茶旨いです!・・お一人様1本ですみません!
以下は以前のレヴューです。
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【2018年ものは何とか死守した36本!・・世界的にも大注目のグラントネイのA.C.ブルは村名並みの美味しさ!除梗したピュアな果実の美味しさがしっかり伝わって来ます!】
全生産量の1パーセント弱に過ぎませんが黙っていれば減らされてしまいますので、何とか死守しました!
2017年ものの超絶な美味しさがまだ記憶に新しいですから、2018年ものも期待に胸を膨らませてテイスティングに臨ませていただきました。
その結果は・・いや~・・おいしいです~~!滅茶美味しい・・。しかもすごくリーズナブルなんですよ。あっけらかんとしたヴォルネイらしい明るさ・・チェリーがミネラルをまとい、ほんのり鉄っぽさを感じさせつつ、完全エキスの甘く無い味わいには、旨味がちゃんと載った見事な余韻が用意されています。
妙なリキミも無く、大きさも求めていない、ただ葡萄の美味しさを単純に、クラシカルに、ワインに昇華しただけだと思わされるんですが、それがむしろヴォルネイそのものの姿を見せてくれているようなニュアンスに取れるんですね。
だから、このふんわりとした優しい・・しかし、しっかりとスピードを持ったアロマと、その穏やかながらポジティヴな変化の具合に、ピノ・ノワールの美味しさを充分に感じさせてくれるので、
「・・これで充分!」
とさえ、思ってしまう訳です。
いやいや・・ワイン屋がそれを言ったら商売にならんだろう!・・とは思うんですが、人間は結局、強い欲望の塊の面を捨てきれませんから、
「こんなに美味しいA.C.ブルの上のキュヴェはどんなワインなんだろう・・」
と考えてしまうに違い無いんですね~・・。
そもそも、このグラントネイさんの造り自体、クラシックなのか先進的なのか、判断が難しいです。どっちとも取れる訳です。テクニカルを読めば先進的?・・飲んでみたらクラシック?・・だけれど、よくよくアロマの伸びや、醸造由来のものを拾い始めると・・「あれ?・・」となってしまうんですね。
ましてや1級をまぜた村名とか・・有り得ないでしょう?・・このA.C.ブルだって、絶対に只者では無いと思いますよ。
2017年ものも滅茶苦茶美味しかったですが、2018年ものは超えて来た感が強いです。海外メディアはA.C.ブルクラスはほぼ評価点を出さない(飲んだとしても)ですが、下のクラスに90点以上付けちゃうと上のクラスの評価がしにくくなっちゃうのが原因でしょうか。
確実に90点超えのヴォルネイチックな凄いA.C.ブルです。土むさいポマールはいません。是非飲んでみて下さい!超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【まずはこのA.C.ブルゴーニュのコスト・パフォーマンスに驚いてください!3千円のピノ・ノワールとは全く思えない、凄いポテンシャルです!】
久々に超大当たりです!これは素晴らしい!文句無しに気に入っていただけると思います・・。
畑はヴォルネイの下部(東側)に有る「コンドメーヌ」「アン・ヴェーヴ」と「コンプーラン」ですが、コンプーランはポマールに大半が有るようです。
何せ飲んだ感じだと、
「村名ポマールとしか思えないほどの出来!」
でして・・それも、ポマールでも上々の1級の表情にも似た感じで、しかもヴォルネイ寄りのクリマのニュアンスがしっかり受け取れりちゃうんですよ。
アロマは僅かな鉄分を感じさせるやや重厚さの有るチェリーがノーズを押し広げるかのように、やや太めに飛び込んで来ます。口入時は全くポマール的な感じのほんのりと重厚さが漂います。中域が実にしっかりしていて、濃密さが見事です。中盤から後半、余韻に掛けて、ヴォルネイのワインに良く見られる「明るさ」がキラキラと輝きつつ、ポテンシャルを感じさせながら消えて行きます。
「これ・・完全にポマールでしょ!」
と言いたくなるほどの仕上がりでして、価格の仕上がりもこんなですから、
「3千円代最強!」
と・・思わず言葉が出て来てしまいました。
いや・・親父さんの代から見ていましたが、ピュアさが増し、やや硬く閉ざしていることが多く、
「・・旨いんだけどもう少しでも柔らかさが欲しいよな・・」
と言うような気持ちが判ったかのような造りでした。

左の2枚の写真はほぼ同時に撮ったもので、色合いの調整はしていません。
おそらく炭酸ガスなどを使用してピュアさを残したのではなく、エルヴァージュを丹念に行うことでそれを増したんじゃないかと感じられます。
「これ飲まなきゃ・・ダメでしょ!」
と思わせる見事な味わいでしたので、早速追加確保に動いたのは言うまでも有りません。・・が、残念ながら一斉の案内時に大目に抑えて置いたのは成功したんですが、追加は・・
「すみません・・完売なんですよ・・」
とのことで、失敗しました。
余りに美味しいので、そのことを店にいらっしゃる方々にお勧めしていましたので、結構に・・減って来ています。
最も、
「スイスイ飲めて美味しいヴォルネイ系の軽やかなワイン!」
では有りません。
「かなりポテンシャルを感じるポマール・・・余韻にヴォルネイ的美しさを持っている」
と言える、A.C.ブルです。
是非驚いてください!・・と言うか、驚かれるでしょう。超お勧めです!
以下は2002年、2005年のポマール1級レ・ソシーユのレヴューです。
━━━━━
【物凄い凝縮感!でもおそらくどちらも飲むには早すぎるだろう・・・】 飲んだことが無いブルゴーニュは出来るだけ飲んでみたい・・・と、noisyは考えてしまう方なので、早いだろうな、とは思いつつも昨年の末に2002年のボトルを開けてしまいました。
このポマールのリューディ、ソシーユは、実はボーヌの秀逸なことで知られるリューディ、「クロ・デ・ムーシュ」と地続きなんですね。そうそう、ジョセフ・ドルーアンのモノポールです。先日も99年のクロ・デ・ムーシュ・ブランを、大宮の「とらぬ狸」さん(言わずと知れた名店です。ここのオーナー・ソムリエさんは小口さんですが、抜群のテクニックでどんなワインも美味しく飲ませてくれます)で楽しみましたが、8時間前抜栓でやや落ち気味なのかな?と思ったのも束の間、グイグイっとボディが出てきたかと思ったら、まるで最高のコルトン=シャルルマーニュのような逸品に変化してきてビックリ!ブルゴーニュワインの底力と小口(オグチ)ソムリエのテクニックを思い知りました・・・。
で、このソシーユはクロ・デ・ムーシュのモロに隣なので、
「クロ・デ・ムーシュっぽいのかな?」
と思いきや、さに有らず・・・。思いっきりポマールしているんです。香り的に一番近いな?と思ったのは、ラプランシュのシャトー・ド・ポマール(今は所有者が変わっていますが・・)ですね。いつだか、
「玉葱ワイン!」
と評したことが有りましたが、そのときのことを思い出してしまうほどソックリさんでしたが、凝縮感はシャトー・ド・ポマールの数段上で、
「・・・一体いつになったら最高の時期を迎えるんだろう・・」
と頭を抱えてしまいました。
有る意味、とてもクラシックな造りなんですが、堅牢な構成に緻密な配置がなされていて、とても好ましいものでした。ドミニク・ローランがほとんど購入してしまう、というのも理解できます。しかしヴァン・ド・ガルドです。
2005年ものはまだ手を付けていないので判りませんが、今すぐ飲んでみるのであれば、なんとかなるかもしれませんが、暖かくなってきたら、おそらく閉じてしまうかもしれません。
まあ、10年経ったら飲んでね・・・。というワインなのかもしれません。ポテンシャルは充分に有ると感じました。ご興味がございましたら挑戦してみてください。今飲んでとても美味しいと感じるはず・・・とは言えませんが、ポテンシャルは充分に感じていただけるでしょう。
エージェント情報
1989年の設立以来ヴェルジェと共にスーパー・ネゴシアンとしてブルゴーニュを席巻し、今や頂点を極めたドミニク・ローラン。そのドミニク・ローランに長年ワインを供給している秘密ドメーヌがある。ヴォルネィに本拠を置くドメーヌ・ベルナール・エ・ティエリー・グラントネィDOMAINE BERNARD ET THIERRY GLANTENAYだ。ローランの買付け基準は大変厳しく、手摘み収穫したヴィエイユ・ヴィーニュで、葡萄を潰さず房のまま発酵を行い、色と味わいを最大限に抽出した極めつけのワインしか購入しないと言われている。つまりドメーヌ・グラントネィは、この厳格な基準を毎年クリアし、15年以上も彼を魅了し続けている蔵元なのだ。しかも、ローランから絶大な信頼を受けているため、ワインはすぐには引き渡されず、グラントネィのカーヴで8ヶ月の熟成を経てから提供されているというから驚きである。15年前に発売されたパーカーの『ブルゴーニュ』においても、「生産量の半分以上をネゴシアンに売ってしまう。元詰めワインの大部分はヨーロッパの特定個人客に売られる。」と記述されていた。その状況は現在33歳のティエリーが、2001年にドメーヌを継承してからも全く変わらない。実に4種類ものプルミエ・クリュをローランに販売し、ドメーヌ元詰めワインは全生産量の4割に満たないからだ。弊社は、このドメーヌの若き当主ティエリーと交渉。幻の元詰めワインを日本のワイン愛好家のために特別提供して頂けることに成功致しました。『ブルゴーニュ・オージョルデュイ』誌も今、最も注目するヴォルネィの超新鋭ドメーヌです。
【「・・同じワインか?」と思えるほどに2020年とは違う色彩・・でも、ポテンシャルは・・同じだと、海外メディアも認めています!1級畑の葡萄をブレンドした村名V.V.です!】

このショッキングな画像を是非ご覧ください・・いや、車がどこかに突っ込んだとか・・では有りませんが、
「ワインファンには・・もしかしたら物凄くショッキング!?」
かと思うんですね。
だって・・同じワインだとはとても思えないじゃないですか・・。
トップの造り手紹介のコラムでは、2019年ものと2021年もののこのヴォルネイV.V.の合成写真をご紹介していますが、それ以上に違うのは2020年ものと2021年ものです。
色はメッチャ濃くて黒っぽく見えるのにエレガントさを失わず、飲んでも・・濃いと言うよりも幾分パワーが有ると・・思えるピュアな味わいだった2020年もの・・です。
ところが2021年ものは、
「どんなにこの色彩を積み重ねたとしても2020年もののようにはならないんじゃないか?」
と思ってしまいますよね。
ですが・・このヴォルネイV.V.には、余り良い評点をくれなかったティム・アトキンさんとジャスパー・モリスさんも・・
「評価は2020年も2021年も同じか2021年が上!」
なんですね・・ね?・・ちょっと面白いでしょう?
ティム・アトキンさんは2020年ものが91ポイントで2021年ものが91ポイントと全く同じ、ジャスパー・モリスさんは2020年ものが88ポイントと超低く、2021年ものには87~89ポイントと・・同じか、2020年もの以上の出来である可能性が有ると・・言っています。
だから・・彼らは、
「2021年ものは2020年ものと同評価以上」
と言ってる訳ですね。

で、noisy的には、
「2021年ものは激エレガントで素っ裸でピュアな美味しさに満ちている」
と評したいと思います。敢えて言うなら・・2021年もののポテンシャルは0.5ポイント、下げます。今飲んで点を付けるなら1.5~2ポイント下げです。
つまり、まだ仕上がって無いんですね・・エキスが完全には仕上がっておらず・・と言いますか、まとまって来ていない状況で、2~3カ月の様子見をすることで、
「激エレガントで美しいヴォルネイの姿に変身する」
と思います。
勿論、それには品温も重要でして、真冬に仕上がるようなタイミングですから・・、もし飲まれるのでしたら品温が下がった状態で飲むようでしたら2~3カ月では無理で、春の訪れを待つべきでしょう。
赤い果実が中心、非常にエレガントで縦に伸びて美しいです。まるでシャンボール=ミュジニーのような華やかなアロマに、ほんのりと官能さが滲みます。余韻も美しいですが僅かにエッジを感じますので、このエッジが溶け込んできた頃が・・飲み始めて良い頃だと思います。
評点を付けると言うのは、評価者にとっては恐ろしいものでも有ります。
「・・えっ・・そんなこと、言ったっけ?」
みたいな・・自分の言動とも思えないようなことを、後で見ることにも繋がる訳ですね。ですので、出来る限り注意して言葉を使用するクセも・・ワインに関しては形成されて来たような気もします。
「・・とてもそうは思えないけど・・」
と言われそうですが・・(^^;;
ですが、2021年もののこのヴォルネイV.V.の仕上がりは、noisy 的には・・
「最高!」
と言いたいんですね。正にドンピシャリです。好みのど真ん中です。
ですが・・評価者としましてはそうは絶対に言わないですよ。個人的には大好きだけれど、飲むには少し時間を必要とする・・としておきます。ポテンシャルは前年、前々年とほとんど変わらない・・少しだけ下がると思いますが、完全に仕上がったら同じかもしれません。
1級畑までブレンドした素敵な村名V.V.。タイミングを計って是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューを掲載しています。
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【力強さとエレガンスの均衡!10年やそこらじゃへこたれない・・素晴らしい出来です!・・91ポイント?・・ホント??】
何とか6千円を超えないようにしたいと色々と考えてみたんですが・・何といっても数が無いのが致命傷・・テイスティング分の経費さえ捻出できない状況になってしまいまして、諦めました。ですので、
「6150-5990=160」
「160x17=2720」-->A.C.ブルのテイスティング経費
として認めてください・・(^^;; これでも全く不足です。
流石に村名ヴォルネイ・・素晴らしいです。1級クラスの風格を感じる見事な出来栄えです。やはりこのキュヴェは1級の格落ちの葡萄が入っているんじゃないかと・・思います。
色合いも2019年ものよりも濃密な色をしていますよね?・・ですが、「濃い!」なんて思わないんですね・・。「芯の強さ」とか「エレガントさを失わない強さ」を持っているのが2020年の特徴かと思います。
海外メディアの評価も掲載させていただきましたが、2019年ものはアドヴォケイトが89~91 ポイント、2020年ものはティム・アトキン氏が91 ポイントで、まぁ・・横並びの評価なんですね。

この濃密ながら流れるような見事な味わいをどのように評価すべきか?・・で意見が分かれるのかもしれませんね。
ヴォルネイ的エレガンスに満ちた2019年もの・・は間違い無いでしょう。2020年ものはそこに力強さも入って来ています。ですから、その力強さが不要だ・・と言うことなら、プラマイ・ゼロで同じ評価で良いのかとも思います。
しかし、このチェリーな果実がしっかり載ったアロマと味わいは本当に見事ですから・・
「それで良いのか?」
と思ってしまう訳です。
ですのでnoisy 的にはこの村名ヴォルネイV.V.には、1.5点加点したいと・・本当はそれは今飲んでもその位だとさえ思えますから・・あ、いや、この辺はA.C.ブルのコラムで書きましたので、ぜひその辺もご覧いただけましたら幸いです。
今やこんな村名ヴォルネイは見当たらなないでしょう。めっちゃ美味しいです。2019年ものより強めの性格・・しかしエレガントだし長熟でも有ります。飲んでみてください。お一人様1本でお願いします。
以下は以前のレヴューです。
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【激的なエレガンスの増加に驚かれるでしょう!・・雅さと美しさに満ちています!】
2枚目の写真の何とも美しい液体の色合いをご覧ください・・1枚目は全体像は見やすいんですが、2枚目の「甘美さ」まで透けて見えて来そうなニュアンスまでは・・撮れていない・・と言うか、むしろくすんでいるように見えてしまいます。
どこまでも透明で、純粋な赤い色合いに甘美さが見えるかのようですが・・まさにそんな「ヴォルネイ」に仕上がっています!・・
2018年ものは、「どこの畑」とまでは限定できずとも、
「こりゃぁ・・村名じゃぁ済まないよ・・」
と言うような感じでしたよね?・・1級とまでは言わない方でも、準1級格が味わいに有ると感じられたに違いないと思います。
2019年ものは、その1級格、準1級格みたいな「格上感」は、「味わい」と言うよりも「アロマ」と「余韻」に移行していて、それが抜群のフィネスを描いているかのように感じます。
柔らかな酸のふわっとしたニュアンスに素晴らしいベリーやチェリーの果実の風味が純粋に感じられます。ミネラリティの量とか、酸が多いとか少ないとか・・そんな分析にはなかなかならず、この何とも良い感じを長く感じていたい・・そう思ってしまいます。透明な・・どこまでも純粋な美味しさを感じさせてくれるような気がします。

むしろ、このワインには海外メディアもポイント下げで対応するかと思っていたのですが、そうはならなかったようです。確かに2018年ものはティム・アトキン氏が92ポイントも付けましたので、ウィリアム・ケリー氏の91ポイントじゃ下がったことになる訳ですが、ティム・アトキン氏とウィリアム・ケリー氏では、点の付け方がことなりますから・・
ティム・アトキン氏の場合、畑の格とかアペラシオンの順とかはむしろどうでも良く、素晴らしいと思ったキュヴェに高いポイントを付ける傾向が有ると思います(調子の良い時・・と限定しておきます。)。ウィリアム・ケリー氏の場合は、結構に「畑の格」に拘った部分を反映したポイント付けの部分も有り、余り冒険はしないかな・・と言う感じに思っています。
ですので、他の評価者のレヴューも見たかったんですが、まだ余り出回っていないようで見当たりませんでした。
noisy 的にはもう・・大好きな味わいのワインです。エレガントで優しくて、でも高質なのにその辺は適度にマスキングしていて・・古き良き時代の日本女性・・あ、こりゃぁいかん、・・いや、性格の話しでは無くて・・服のことですよ。和服ってエレガントでしょう?・・決して中の身体を誇張せず、柔らかに包んで隠しているような感じ・・そっちの話しですから・・はい・・ハラスメントな話しじゃないです。
その上で、まぁ・・これは仕方が無いですよ・・1級の葡萄もしっかり使っちゃっている訳ですから・・それにヴィエイユ・ヴィーニュ表記できる基準で造られている訳ですから・・
2019年はパワーな方の表現ではなく、エレガンス、フィネスにその格上な感じが向かっていると思ってください。素晴らしいワインでした!是非飲んでみて下さい。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2017年ものをA.C.ブルしか飲めなかった方は、是非ともこの純1級的存在の村名ヴォルネイをお飲みください!今最高に美味しいです!】
もう・・ある意味、ブルゴーニュ・ワイン・ファンであるなら、このようなワインでお食事が楽しめたとしたら、最高に幸せな時間だと思うんですね・・いや、おせっかいでは有りますが・・本当に素晴らしい村名ヴォルネイです。
やはり「赤い小さな果実」がちゃんと有って、「ミネラリティの支え」と「ややエロティシズム」と「包容力か開放感」が有る、少しだけ控えめな部分だけは絶対に変わらない姿・・が、おそらくブルゴーニュ・ワイン・ファンの求めるところじゃないかなぁ・・などと感じる訳です。最初っから「あけっぴろげ」じゃぁ・・燃えないでしょ?
そしてやはり「ヴォルネイ」と言うアペラシオンの面白さだと思うんですね。
ヴォーヌ=ロマネ的でも有ったり、シャンボール=ミュジニー的でも有ったり、時にちゃんと有るけど金属系が優しいフィサンとか、強ければジュヴレだとか、野性味が強ければモレだとか・・この2018年ヴォルネイにも、そんな・・どのようにも受け取れる表情が入れ替わり、立ち替わりで感じられる訳です。
しかもタイミングが滅茶良くて、今飲んで凄く美味しいんですよね~。デカンター、MW の
ティム・アトキンさんはなんと92ポイントです。
「・・え?・・1級群より1点低いだけなの?・・」
まぁ・・そりゃぁ、6割も1級畑の古木の葡萄を入れてりゃ・・それを単純に加味すれば、そういうことになるのかもしれませんが、noisy 的には、
「1級の評価が低過ぎ!」
かと思いますよね。村名の評価は正しいですが・・。
因みに、村の真ん中・・クロ・デ・デュックとか、「なんとかデュック」の有るところから下がったところにある「アン・ロルモ」と、村の南側にある「アン・カイユレ」の古区画真下の「レ・リュレ」・・共に1級畑で、平均樹齢が50年超です。これが6割の準1級とも言いたくなってしまう村名なんですね。
それにしてもこのヴォルネイは本当に美味しいです!この美しい照りのある赤く深い色合いを是非信じて下さい。これは必飲!・・いや、A.C.ブルも・・ですが、まぁ、どちらかでも是非飲んでみて下さい。超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【物凄い凝縮感!でもおそらくどちらも飲むには早すぎるだろう・・・】
ま~・・変なワイン屋ですよね。
「上のキュヴェを勧めないで下のワインを売りたがるって・・ど~ゆ~こと?
・・と思われているかもしれませんし、
「ほぼ絶滅した3千円のA.C.ブルを超おすすめにしておいて、上のキュヴェはどうすんのよ!?」
と・・上のコラムから順番に降りてこられたお客様は心配していただけるかもしれません。
でも・・安心してください。履いてま・・いや・・これもちゃんとお勧めしますんで・・はい。
ヴォルネイの1級レ・ミタンを北に、1級カレル=スー・ラ・シャペルを南に接した「アン・ロルモ」と、ヴォルネイの珠玉の畑の一つ、「1級レ・カイユレ」の下部(東)に接する「レ・リュレ」を60%セパージュした、村名ヴォルネイです。
つまり、
「半分以上が1級畑!」
と言う、スーパー村名ヴォルネイなんですね・・。
なので必然的に「クラス越え」に仕上がっているんじゃないかと想像できると思うんですが、
「飲めば本当に村名越え」
と言う事実がご理解いただけるほどの仕上がりですよ。
まぁ・・驚くほどの凝縮感・・これは非常にドライです。しかしながら・・この
「旨味バランスの凄さ」
と、
「常識外れの複雑性」
が存在しており、そこにヴォルネイワインの持つ
「あっけらかんとした明るさ!」
が加わっているんですね・・。
このワインも、どちらかと言うとポマール的要素が多く感じられるような気がしますが、A.C.ブルで感じたクラス越え感をさらに超えてくるのは、60%もの1級畑の葡萄を使用していることと、その畑が、
「村のほぼ中央部東側の1級アン・ロルモと、ムルソーに入ろうかと言う南側に有る1級レ・リュレのブレンド!」
によるところが大きいかと思います。
しかも「5千円を切っての、ほぼほぼ1級」のワインですから、1級畑の持つポテンシャルを充分に感じさせてくれますので、こちらもたっぷりご満足いただけると思います。A.C.ブルで充分っちゃ・・充分ですが、クラス越えの村名ヴォルネイも・・魅力的でしょう?
今飲んで美味しく、10年以上の熟成は楽々・・に超えられます。素晴らしい村名ヴォルネイ!・・これも(一応・・いや、A.C.ブルが余りに安いので・・)一推しでは有ります。是非飲んでみてください!
【新樽を10%使用出来た1級レ・ブルイヤールは、今でも結構に旨いです!・・完全に仕上がっているとは言えませんが、エレガンスと力強さが均衡し、エキスの旨味がしっかり出てます!】

安くてメッチャ美味しい1級レ・ブルイヤールです。それは2021年ものも健在・・と言いますか、
「意地でも四桁死守!」
しました・・褒めてください・・(^^;;
売れるようになると何故か入荷数が減って行くと言う、業界あるある・・では有りますが、不思議なことに売れるように努力した人に恩恵が無い・・世知辛い業界だよなぁ・・と思う部分は有りますが。
それでもこの1級レ・ブルイヤール2021年だけは12本入りましたので、1級の中で唯一テイスティング出来ました。
いや~・・A.C.ブルや村名ヴォルネイの時間不足なニュアンスからこのレ・ブルイヤールのテイスティングに入りますと・・
「・・そう!・・これこれ!・・これがグラントネ節よ!」
と、嬉しくなってしまいましたよ。
赤く、ちょっとだけ黒く、非常に小さな実の果実がたんまり有って、途轍もなく・・ドライなのに、キュッと締まったエキスの美味しさが追いかけて来る・・そしてそのエキスからまた深~~~い表情がノーズに抜けて行く時に、目の前にその映像を見せてくれる・・訳ですよ。
まぁ・・グラントネ好きは・・そんなヴォルネイ達の振る舞いに惚れちゃってるんでしょう・・。明るく快活で・・しかも深みがたっぷりの素晴らしいヴォルネイ1級です。

ティム・アトキンさんも2020年ものの94ポイントからは1ポイント下げて93ポイントですが、まぁ・・仕方が無いかなぁ・・
noisy 的にはですね・・2020年ものが94ポイントなら2021年ものも94ポイントですね。何故って・・ポテンシャルとしてですから・・。リアルワインガイドのように、「今飲んで」点と「ポテンシャル」点みたいな感覚でいますから、2020年ものを仮に「今飲んで93+~ポテンシャル94」としますと、2021年ものは「今飲んで 92+ ~ ポテンシャル94」になる訳ですね。
noisy も20年と言う年月の間、リアルワインガイドのテイスターをやっていましたので、そのあたりがクセになってしまってます。・・あ、あくまでポテンシャル94とした場合の話しですよ。
また、このレ・ブルイヤールは畑持ち分も多く、2021年の生産量も2800本と他の1級に比較しますと多かったので、新樽を使用出来た・・使用し易かったと言うのも、現在の近寄りやすい味わいに貢献していると思われます。まぁ・・単純に、一樽分だけが新樽だったと言うことだと思います。
例年のグラントネの味わいを早々に試すには、このレ・ブルイヤールを選ぶか、もしくは村名ヴォルネイV.V.のご機嫌を伺いながら、出来る努力を色々するか・・だと思います。是非飲んでみてください!超お勧めします!
以下は以前のレヴューを掲載しています。
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【1級でも最安のブルイヤールでも過去最高の94ポイント!..ルロワもドミニク・ローランも・・ワインの選択眼は確かなのが良~~く判ります。】 2019年ものは93ポイントと言う凄い評価でビックリしてしまいました。6490円でご案内させていただきましたが、2020年ものは約千円・・の値上がりです。
ですがユーロも20%の値上がりと考えると・・
「・・あれ?・・ドメーヌの値上げは無かった?」
と思ってしまいますよね。
そして、濃密だがヴォルネイ的なエレガントな美味しさを持つグラントネイのこのワインは、ドミニク・ローランが決まって購入していたワインです。マダムと言い、ドミニク・ローランと言い・・流石ですよね。noisy も数年前、久々に飲んでぶっ飛んだわけですから・・でも、
「もし今頃になってから素晴らしさに気付いて、欲しいから分けてくれと頼んだところで、そうは問屋が卸さない」
のがこの業界・・。丁稚さんから出直しなんですね・・少し寝かし気味が良いと思います。でも飲めないのでハッキリ言えません。申し訳ありません。
以下は以前のレヴューです。
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【ブルイヤールさえ飲めずに・・残念です。2018年ものは呆れるほど旨かった!・・アドヴォケイトもついに93ポイントと高評価を付けました。】 2017年ものは正体不明?・・と判断されたか、お客様には少し手控えられた感じで、完売まで時間が掛かりましたが、2018年ものは打って変わって、即完売と言う・・やはり飲まれたお客様が美味しさに気付かれた・・と言うことなのかなと感じています。
このヴォルネイ1級ブルイヤールは、ポマールとの境界に有りまして・・そう、ダンジェルヴィーユのヴォルネイ1級コンブ・ドスュと接しているんですね・・なので、ダンジェルヴィーユのそのワインと比較して飲むのも一興かと・・。
あ、そうそう・・このグラントネさんちの館はヴォルネイの街中にあり、なんと、「ダンジェルヴィーユのクロ・デ・デュックを窓から見下ろせる」そうですよ・・。もの凄い借景ですね~・・そりゃぁ毎日起きるとやる気が沸いて来てしまうんじゃないでしょうか!
奇しくもクロ・デ・デュックの石を積み上げたクロを、グーグルマップで見ていましたら・・
「・・あら?・・グラントネって表札?」
そう見えたものですから、ズームしてみましたら・・間違いありません。ヴォー通りの南の角から二軒目(三軒しかないので真ん中)ですね。一階からはクロが邪魔して見えませんが、二階からは見事な畑を堪能できるでしょう。いいですよね~・・羨ましい・・。
因みにヴォー通りの、クロ・デ・デュックとは反対側の「クロならぬ壁」も、クロ・デ・デュックのクロと同じ色で石を積んであるような感じ、それにグラントネさんの家の壁も色と形を模してある感じで、この辺の感性は長い歴史の中で、
「そうあるべき」
と言う感覚が子孫まで伝えられてきたんでしょうね・・凄いですね・・。
このブルイヤールもアドヴォケイトで93ポイントと、非常に高い評価をされています。飲めないのは残念ですが・・このキュヴェは生産量は2/3だったようで、それならNoisy wine の割り当ても2/3で良かったんじゃないか?と突っ込んでみようかと・・。申し訳ありませんが味わいについては2018年もの、2017年もののレヴューをご参考にされてください。ゆっくりしていると無くなってしまうと思いますのでお早めにどうぞよろしくお願いいたします。
以下は以前のレヴューです。
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【これは激旨!2017年ではやや不人気だったものの、2018年ものは一番人気確定!?・・誤解を恐れずに言ってしまうならルxミエさんのMSD1級にも例えられる??】
いや~・・今、めっちゃ美味しいです~~!すぐに飲めて納得できるのは、3アイテムの1級の中ではこの「ブルイヤール」が筆頭で間違い在りません!・・・最も、いつの日かクロ・デ・シェヌとサントノに抜かれる日は来るとは思いますが・・。
それにしても旨いです。なので・・ちょうどほぼ同じタイミングで飲んだ、ルーミエさんの2018年モレ1級クロ・ド・ラ・ビュシエールの写真も掲載しちゃいますので、是非色合いなどご覧くださいませ。
実はこのポマールとの境界にあるブルイヤールは、これまた滅茶苦茶美味しかったダンジェルヴィーユの2018年クロ・デ・ザングルの真下に有ります。ポマール側は「1級レ・コンブ・デュ・ドスユ」です。なので、ポマール的な優等生的、緻密さ、精緻さの有る、めっちゃ美しい茶色の土のニュアンスと、ヴォルネイ的な深紅の味わいがせめぎ合っている感じで、しかも現段階で、
「私、ほぼ仕上がってます~!」
と宣言しているのが判る美味しさなんですね・・。
美しかったが2018年ものと比べてしまうと大人しい2017年だった・・と言え、グラスの写真からも、「赤色のしっかりさ」「ミネラリティの輝き」「密度の違い」は歴然と見えてくると思うんですね。
で、本人が、
「仕上がってます・・」
と言っているかのような振る舞いを見せてくれるので・・
「・・こりゃぁ・・旨い!」
となってしまう訳です。
おそらく皆さんは、畑の知名度で「クロ・デ・シェヌ」「サントノ」に興味が行くと思うんですね。でも、この2018年ものは、
「ポマール的な要素 + ヴォルネイ的な要素」
と釣り合うのが、
「モレ=サン=ドニ風の味わい」
に近いと感じますし、しかも格別な1級クラスのポテンシャルが有りますので・・「ルxミエさんの」・・のような言葉になってしまったんですね。

ちょっとグラスの角度が違ってましたね・・それにテカリ気味ですみません。
でも飲んだ印象は結構に似た感じも有り、モレの野性味を奥底に沈め、赤い果実と黒い果実、輝くミネラリティのコートをしたクロ・ド・ラ・ビュシエールも滅茶美味しいですが、このブルイヤールも・・実に旨いですよ。
最も、奥にあるタンニンの質・・と言うか、冷たさはルーミエさん、比較してやや温かみのある感じがグラントネイさん・・で、そこは異なりますが、それが醸造由来のものなのか、それ以外が理由なのかは今のところ不明では有ります。
この、ある程度濃度が有った上で「スルっ」と入っていく・・いわゆる「濃いスル系」っぽい味わいは、ちょっと病みつきになっちゃいますね。・・あ、言っておきますが、ルーミエさんは決して「淡い系」の生産者さんでは有りません。「シミジミ系」でも有りません。ちゃんと濃度が有ってちゃんと果実も有り、ミネラリティに富み、滅茶苦茶バランスの良い味わいなのがルーミエさんですね。
美味しいと思います。是非飲んでみて下さい・・いや・・面白いですね~不人気だった2017年、1年経ったら大人気・・!・・因みにデカンターもヴィノスも93ポイントって・・しかもヴィノスは2017年ものの89ポイントから4ポイントアップって・・それでも飲み頃期間は12年じゃまだまだ短すぎますけどね。ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【物凄い凝縮感!でもおそらくどちらも飲むには早すぎるだろう・・・】
良い造り手のワインは、やはりその造り手の個性も感じさせるし、畑の持つ個性をもちゃんと表情に出せる醸造をしてくれるものですよね。
今回のグラントネのご紹介のように、フーリエとか、セシル・トランブレイとかとは違い、ピンポイントで時折チェックしていた造り手のワインですと、仕入れの時に結構悩むものです。
「きっと大きく成長しているに違いない・・」
と想像できたとしても、例えばたった5アイテムのワインを仕入れるにしても、結構な金額を用意しなくてはなりませんし、
「・・もし外してしまったらどうしよう・・」
と言うような弱気の虫と闘いながらのオーダーになる訳です。
さらには5アイテムだとしても、
「どれを飲んでも金太郎飴・・」
と自分が判断してしまったり、その違いを受け取ることが出来なかったり、上級キュヴェなのにA.C.ブルとさして違わなかったりしたら、これも大失態・・と言うことになります。まぁ、自身の感を信じるしかない訳です。
で、もの凄いA.C.ブルと物凄い村名ヴォルネイの真上の1級がこのブルイヤールです。物凄い村名ヴォルネイは60%が1級畑で、しかもそれは村の中央部のアン・ロルモと、カイユレ直下の南部レ・リュレをセパージュしていると言う化け物ですから、
「同じバトニア階に有ると思われる1級畑で・・もし村名ヴォルネイとの差がなかったら・・どうする?・・・」
などと、これまた弱気の虫が疼いてしまいますと・・困ってしまう訳ですね。そんことになった場合はほぼほぼ・・お蔵入りにしてしまうのがこれまでの定石ですが・・。
しかし、それも杞憂に終わりました。やはりグラントネの他のキュヴェ同様、
「滅茶苦茶凝縮している!」
のは同様なんですが、このブルイヤールは他のキュヴェ、どれとも似ていないんですね~。
面白いのは、A.C.ブルがポマールそのもの・・みたいなイメージなんですが、実はこのブルイヤールは、最も北にある1級畑なので、ポマール村と接しているんですね。
だから、よりポマールそっくりなんじゃないか?・・なんて想像が出来るものでは有りますが、そうじゃないんですね。
非常に瑞々しく、石灰の要素がたっぷり感じられる・・半分シャンボール、入ってます?・・みたいな、むしろヴォルネイらしい味わいなんですよ。
飲みこんでいらした方なら誰もが想像できるヴォルネイ的美しさを最大限に現わしてくれます。瑞々しいのでスイっと・・入ってくるんですが、そこで見事に凝縮した要素に出会いますから・・それを受取ろうとして、飲み手も無意識にその要素に取り込むことになります。
なので、スイっと入って来たとしても、スイスイっとは・・行かないんですよ。そこでその美味しさを一旦、ある程度の時間を掛けて受け止め、理解しようとするんです。そして、
「お~・・美味しい!チェリーのニュアンスが実に瑞々しく、そこから複雑な要素が少しずつバラけて来て、石灰のニュアンスにほんのり香水が載って・・」
みたいな感じです。写真を見た感じも、ちょっとシャンボールっぽい見え方ですよね。
これも素晴らしい1級でした。A.C.ブル3千円、村名ヴォルネイ5千円、1級ブルイヤール6千円、1級サントノ7千円、1級クロ・デ・シェヌ8千円と言うラインナップですが、どれを飲まれても満足いただけると思います。是非このブルイヤール、ご堪能いただけましたら幸いです。お勧めします。
【マダム・ビーズが欲しがり理由が良く判ります。クラシカル・ブルゴーニュの良さを残しつつ新世代的アプローチで村名並みの品質に仕上げています!】

いや・・面白いですね~・・つい先日まで同じヴォルネイのマルキ・ダンジェルヴィーユをご案内させていただいてましたから、当然ながらテイスティングもする訳です。
そしてようやく届いたグラントネイと重ならない程度の日数で飲ませていただいてますから・・その違いをしっかり確かめています。
ダンジェルヴィーユは「優雅」「ナチュラル」「余裕」「超エレガンス」でしょうか。グラントネイは「密度」「タフネスの中のエレガンス」「クラシカル・ニュー」「超真面目」「超バランス」かなぁ・・。ダンジェルヴィーユを女性に例えるなら、グラントネイは「男性」に寄っているかもしれません。
ですがそれでもグラントネイのワインはエレガントだと感じるんですね。濃度を言ったら、むしろダンジェルヴィーユよりも濃いかもしれません。しかし見事なのは・・
「バランス」
です。それも様々なバランスの上に成り立つ総合バランスの素晴らしさ・・です。
ですから、ヴォルネイ的な雅さ、伸びの良い味わい、しなやかさをチェリーな果実で感じさせてくれます。感覚はもう村名ヴォルネイそのものです。エレガントさに長けたヴォルネイのA.C.ブルは他にも存在すると思いますが、
「しっかりチェリー!」
を感じさせつつ、ヴォルネイを感じさせてくれるA.C.ブルは他には無い・・いや、かなり高いものには有るのでしょうけど。

この2020年のコート・ドールに、ティム・アトキン氏は90点と評価しています。確かに90点は高い評価だと言えます。
でも・・ちょっとケチったんじゃないかな・・と・・(^^;; 2019年ものがもう少しポマールっぽさも持っていたかと思いますし、もっとエレガンスが欲しいとか、ま~・・色々と評価基準が異なるのでしょうが、
「ピノ・ノワールのワインとしての美味しさ、格を超えるようなパフォーマンス」
を考えますと、もう少し付けても良かったかな・・と思います。
2020年ものはティム・アトキンさん、1級ヴォルネイのアイテムに94ポイント、95ポイントと・・相当高い評価をしていました。これはもはや、
「ダンジェルヴィーユとほぼ同等」
と言って良い評価です。
でもダンジェルヴィーユにはダンジェルヴィーユならではの美味しさが有り、グラントネイにはグラントネイならではの感動!・・が有るんですね。しかも、高くなったとは言え、今や絶滅してしまった・・
「3千円台のA.C.ブル!」
で、それを実現しています。今も飲めます・・これがまたすごい!・・まぁ・・少し時間の経過で締まって行きそうですけどね。そりゃぁ・・マダム・ビーズも欲しがりますよね・・。それが良く判る2020年でした。申し訳ありませんが始まって以来の凄く少ない量ですので、お一人様1本にてお願いいたします。
以下は以前のレヴューです。
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【最高にエレガントです!フィネスもバッチリ・・これはもう必飲!2019年のヴォルネイの葡萄が持つ純粋な美味しさを堪能できます!すみません、お一人様1本限定でお願いします。】
2018年ものが4200本の生産、2019年ものが2000本ですから・・Noisy wine の36本が18本になってしまっても、これは仕方が無いと思うしかないですね。
ですが、引く手が数多ですし、ワイン屋としてもこのようなワインは常に横に置いておきたいポテンシャルの高いA.C.ブルですから、半分に減ってしまうのは・・非常に厳しいです。因みに値上げは5~6%ほどでしたので、非常に可愛いものです。減った分だけマイナスになってしまいます。
それでも飲まない訳にはいかない・・何とか飲ませていただきましたが、いや・・飲んで良かった・・2018年ものも凝縮感と格上感が有り、非常に美味しかったんですが、
「2019年ものは2018年ものとも違う美味しさ!」
が有ります。それは・・
「素晴らしいフィネス!・・質感」
です。
まぁ、判り辛いかもしれませんが、アロマも味わいも、実に「純粋」なんですね。なので果実の風味も「純」です。滅茶質の良い葡萄を、余計なことをせず、ただワインに転換させただけ・・そんなイメージなんですよ。なので後口が滅茶自然で、瑞々しい何とも言えぬ「良さ」が静かに・・長く続くんです。

こりゃぁ・・飲んじゃいますよ・・。2018年ものに漂っていた「確実なる格上感」は、もっと判り辛く文字では説明しにくいんですが、「凝縮感とかクラス上感と言うより、ただただ良い・・純粋さが物凄く素晴らしい!」に変わっているように思います。
で、このニュアンスは、まだご紹介は先になるかと思いますが、ダンジェルヴィーユのパストゥグラン2019に共通しています。ダンさんのパスグラ、安くはないですが、もう呆れるほどに旨いです・・。ボトルを抱えて飲んでしまうかもしれない・・そんな感じですよ。
そしてこのワイン、非常に優しいです。ずっとその感覚に浸っていられます。こんなに優しいワイン、グラントネが造るとはちょっと思っていませんでしたが、それが2019年ものの特徴の一つなんじゃないかと思います。
色合いも素晴らしいでしょう?2枚掲載しましたが、余り変わりませんかね・・村名ヴォルネイの方はもっと寄ったので、是非比べてみて下さい。滅茶旨いです!・・お一人様1本ですみません!
以下は以前のレヴューです。
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【2018年ものは何とか死守した36本!・・世界的にも大注目のグラントネイのA.C.ブルは村名並みの美味しさ!除梗したピュアな果実の美味しさがしっかり伝わって来ます!】
全生産量の1パーセント弱に過ぎませんが黙っていれば減らされてしまいますので、何とか死守しました!
2017年ものの超絶な美味しさがまだ記憶に新しいですから、2018年ものも期待に胸を膨らませてテイスティングに臨ませていただきました。
その結果は・・いや~・・おいしいです~~!滅茶美味しい・・。しかもすごくリーズナブルなんですよ。あっけらかんとしたヴォルネイらしい明るさ・・チェリーがミネラルをまとい、ほんのり鉄っぽさを感じさせつつ、完全エキスの甘く無い味わいには、旨味がちゃんと載った見事な余韻が用意されています。
妙なリキミも無く、大きさも求めていない、ただ葡萄の美味しさを単純に、クラシカルに、ワインに昇華しただけだと思わされるんですが、それがむしろヴォルネイそのものの姿を見せてくれているようなニュアンスに取れるんですね。
だから、このふんわりとした優しい・・しかし、しっかりとスピードを持ったアロマと、その穏やかながらポジティヴな変化の具合に、ピノ・ノワールの美味しさを充分に感じさせてくれるので、
「・・これで充分!」
とさえ、思ってしまう訳です。
いやいや・・ワイン屋がそれを言ったら商売にならんだろう!・・とは思うんですが、人間は結局、強い欲望の塊の面を捨てきれませんから、
「こんなに美味しいA.C.ブルの上のキュヴェはどんなワインなんだろう・・」
と考えてしまうに違い無いんですね~・・。
そもそも、このグラントネイさんの造り自体、クラシックなのか先進的なのか、判断が難しいです。どっちとも取れる訳です。テクニカルを読めば先進的?・・飲んでみたらクラシック?・・だけれど、よくよくアロマの伸びや、醸造由来のものを拾い始めると・・「あれ?・・」となってしまうんですね。
ましてや1級をまぜた村名とか・・有り得ないでしょう?・・このA.C.ブルだって、絶対に只者では無いと思いますよ。
2017年ものも滅茶苦茶美味しかったですが、2018年ものは超えて来た感が強いです。海外メディアはA.C.ブルクラスはほぼ評価点を出さない(飲んだとしても)ですが、下のクラスに90点以上付けちゃうと上のクラスの評価がしにくくなっちゃうのが原因でしょうか。
確実に90点超えのヴォルネイチックな凄いA.C.ブルです。土むさいポマールはいません。是非飲んでみて下さい!超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【まずはこのA.C.ブルゴーニュのコスト・パフォーマンスに驚いてください!3千円のピノ・ノワールとは全く思えない、凄いポテンシャルです!】
久々に超大当たりです!これは素晴らしい!文句無しに気に入っていただけると思います・・。
畑はヴォルネイの下部(東側)に有る「コンドメーヌ」「アン・ヴェーヴ」と「コンプーラン」ですが、コンプーランはポマールに大半が有るようです。
何せ飲んだ感じだと、
「村名ポマールとしか思えないほどの出来!」
でして・・それも、ポマールでも上々の1級の表情にも似た感じで、しかもヴォルネイ寄りのクリマのニュアンスがしっかり受け取れりちゃうんですよ。
アロマは僅かな鉄分を感じさせるやや重厚さの有るチェリーがノーズを押し広げるかのように、やや太めに飛び込んで来ます。口入時は全くポマール的な感じのほんのりと重厚さが漂います。中域が実にしっかりしていて、濃密さが見事です。中盤から後半、余韻に掛けて、ヴォルネイのワインに良く見られる「明るさ」がキラキラと輝きつつ、ポテンシャルを感じさせながら消えて行きます。
「これ・・完全にポマールでしょ!」
と言いたくなるほどの仕上がりでして、価格の仕上がりもこんなですから、
「3千円代最強!」
と・・思わず言葉が出て来てしまいました。
いや・・親父さんの代から見ていましたが、ピュアさが増し、やや硬く閉ざしていることが多く、
「・・旨いんだけどもう少しでも柔らかさが欲しいよな・・」
と言うような気持ちが判ったかのような造りでした。

左の2枚の写真はほぼ同時に撮ったもので、色合いの調整はしていません。
おそらく炭酸ガスなどを使用してピュアさを残したのではなく、エルヴァージュを丹念に行うことでそれを増したんじゃないかと感じられます。
「これ飲まなきゃ・・ダメでしょ!」
と思わせる見事な味わいでしたので、早速追加確保に動いたのは言うまでも有りません。・・が、残念ながら一斉の案内時に大目に抑えて置いたのは成功したんですが、追加は・・
「すみません・・完売なんですよ・・」
とのことで、失敗しました。
余りに美味しいので、そのことを店にいらっしゃる方々にお勧めしていましたので、結構に・・減って来ています。
最も、
「スイスイ飲めて美味しいヴォルネイ系の軽やかなワイン!」
では有りません。
「かなりポテンシャルを感じるポマール・・・余韻にヴォルネイ的美しさを持っている」
と言える、A.C.ブルです。
是非驚いてください!・・と言うか、驚かれるでしょう。超お勧めです!
以下は2002年、2005年のポマール1級レ・ソシーユのレヴューです。
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【物凄い凝縮感!でもおそらくどちらも飲むには早すぎるだろう・・・】 飲んだことが無いブルゴーニュは出来るだけ飲んでみたい・・・と、noisyは考えてしまう方なので、早いだろうな、とは思いつつも昨年の末に2002年のボトルを開けてしまいました。
このポマールのリューディ、ソシーユは、実はボーヌの秀逸なことで知られるリューディ、「クロ・デ・ムーシュ」と地続きなんですね。そうそう、ジョセフ・ドルーアンのモノポールです。先日も99年のクロ・デ・ムーシュ・ブランを、大宮の「とらぬ狸」さん(言わずと知れた名店です。ここのオーナー・ソムリエさんは小口さんですが、抜群のテクニックでどんなワインも美味しく飲ませてくれます)で楽しみましたが、8時間前抜栓でやや落ち気味なのかな?と思ったのも束の間、グイグイっとボディが出てきたかと思ったら、まるで最高のコルトン=シャルルマーニュのような逸品に変化してきてビックリ!ブルゴーニュワインの底力と小口(オグチ)ソムリエのテクニックを思い知りました・・・。
で、このソシーユはクロ・デ・ムーシュのモロに隣なので、
「クロ・デ・ムーシュっぽいのかな?」
と思いきや、さに有らず・・・。思いっきりポマールしているんです。香り的に一番近いな?と思ったのは、ラプランシュのシャトー・ド・ポマール(今は所有者が変わっていますが・・)ですね。いつだか、
「玉葱ワイン!」
と評したことが有りましたが、そのときのことを思い出してしまうほどソックリさんでしたが、凝縮感はシャトー・ド・ポマールの数段上で、
「・・・一体いつになったら最高の時期を迎えるんだろう・・」
と頭を抱えてしまいました。
有る意味、とてもクラシックな造りなんですが、堅牢な構成に緻密な配置がなされていて、とても好ましいものでした。ドミニク・ローランがほとんど購入してしまう、というのも理解できます。しかしヴァン・ド・ガルドです。
2005年ものはまだ手を付けていないので判りませんが、今すぐ飲んでみるのであれば、なんとかなるかもしれませんが、暖かくなってきたら、おそらく閉じてしまうかもしれません。
まあ、10年経ったら飲んでね・・・。というワインなのかもしれません。ポテンシャルは充分に有ると感じました。ご興味がございましたら挑戦してみてください。今飲んでとても美味しいと感じるはず・・・とは言えませんが、ポテンシャルは充分に感じていただけるでしょう。
エージェント情報
1989年の設立以来ヴェルジェと共にスーパー・ネゴシアンとしてブルゴーニュを席巻し、今や頂点を極めたドミニク・ローラン。そのドミニク・ローランに長年ワインを供給している秘密ドメーヌがある。ヴォルネィに本拠を置くドメーヌ・ベルナール・エ・ティエリー・グラントネィDOMAINE BERNARD ET THIERRY GLANTENAYだ。ローランの買付け基準は大変厳しく、手摘み収穫したヴィエイユ・ヴィーニュで、葡萄を潰さず房のまま発酵を行い、色と味わいを最大限に抽出した極めつけのワインしか購入しないと言われている。つまりドメーヌ・グラントネィは、この厳格な基準を毎年クリアし、15年以上も彼を魅了し続けている蔵元なのだ。しかも、ローランから絶大な信頼を受けているため、ワインはすぐには引き渡されず、グラントネィのカーヴで8ヶ月の熟成を経てから提供されているというから驚きである。15年前に発売されたパーカーの『ブルゴーニュ』においても、「生産量の半分以上をネゴシアンに売ってしまう。元詰めワインの大部分はヨーロッパの特定個人客に売られる。」と記述されていた。その状況は現在33歳のティエリーが、2001年にドメーヌを継承してからも全く変わらない。実に4種類ものプルミエ・クリュをローランに販売し、ドメーヌ元詰めワインは全生産量の4割に満たないからだ。弊社は、このドメーヌの若き当主ティエリーと交渉。幻の元詰めワインを日本のワイン愛好家のために特別提供して頂けることに成功致しました。『ブルゴーニュ・オージョルデュイ』誌も今、最も注目するヴォルネィの超新鋭ドメーヌです。
【力強さとエレガンスの均衡!10年やそこらじゃへこたれない・・素晴らしい出来です!・・91ポイント?・・ホント??】

何とか6千円を超えないようにしたいと色々と考えてみたんですが・・何といっても数が無いのが致命傷・・テイスティング分の経費さえ捻出できない状況になってしまいまして、諦めました。ですので、
「6150-5990=160」
「160x17=2720」-->A.C.ブルのテイスティング経費
として認めてください・・(^^;; これでも全く不足です。
流石に村名ヴォルネイ・・素晴らしいです。1級クラスの風格を感じる見事な出来栄えです。やはりこのキュヴェは1級の格落ちの葡萄が入っているんじゃないかと・・思います。
色合いも2019年ものよりも濃密な色をしていますよね?・・ですが、「濃い!」なんて思わないんですね・・。「芯の強さ」とか「エレガントさを失わない強さ」を持っているのが2020年の特徴かと思います。
海外メディアの評価も掲載させていただきましたが、2019年ものはアドヴォケイトが89~91 ポイント、2020年ものはティム・アトキン氏が91 ポイントで、まぁ・・横並びの評価なんですね。

この濃密ながら流れるような見事な味わいをどのように評価すべきか?・・で意見が分かれるのかもしれませんね。
ヴォルネイ的エレガンスに満ちた2019年もの・・は間違い無いでしょう。2020年ものはそこに力強さも入って来ています。ですから、その力強さが不要だ・・と言うことなら、プラマイ・ゼロで同じ評価で良いのかとも思います。
しかし、このチェリーな果実がしっかり載ったアロマと味わいは本当に見事ですから・・
「それで良いのか?」
と思ってしまう訳です。
ですのでnoisy 的にはこの村名ヴォルネイV.V.には、1.5点加点したいと・・本当はそれは今飲んでもその位だとさえ思えますから・・あ、いや、この辺はA.C.ブルのコラムで書きましたので、ぜひその辺もご覧いただけましたら幸いです。
今やこんな村名ヴォルネイは見当たらなないでしょう。めっちゃ美味しいです。2019年ものより強めの性格・・しかしエレガントだし長熟でも有ります。飲んでみてください。お一人様1本でお願いします。
以下は以前のレヴューです。
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【激的なエレガンスの増加に驚かれるでしょう!・・雅さと美しさに満ちています!】
2枚目の写真の何とも美しい液体の色合いをご覧ください・・1枚目は全体像は見やすいんですが、2枚目の「甘美さ」まで透けて見えて来そうなニュアンスまでは・・撮れていない・・と言うか、むしろくすんでいるように見えてしまいます。
どこまでも透明で、純粋な赤い色合いに甘美さが見えるかのようですが・・まさにそんな「ヴォルネイ」に仕上がっています!・・
2018年ものは、「どこの畑」とまでは限定できずとも、
「こりゃぁ・・村名じゃぁ済まないよ・・」
と言うような感じでしたよね?・・1級とまでは言わない方でも、準1級格が味わいに有ると感じられたに違いないと思います。
2019年ものは、その1級格、準1級格みたいな「格上感」は、「味わい」と言うよりも「アロマ」と「余韻」に移行していて、それが抜群のフィネスを描いているかのように感じます。
柔らかな酸のふわっとしたニュアンスに素晴らしいベリーやチェリーの果実の風味が純粋に感じられます。ミネラリティの量とか、酸が多いとか少ないとか・・そんな分析にはなかなかならず、この何とも良い感じを長く感じていたい・・そう思ってしまいます。透明な・・どこまでも純粋な美味しさを感じさせてくれるような気がします。

むしろ、このワインには海外メディアもポイント下げで対応するかと思っていたのですが、そうはならなかったようです。確かに2018年ものはティム・アトキン氏が92ポイントも付けましたので、ウィリアム・ケリー氏の91ポイントじゃ下がったことになる訳ですが、ティム・アトキン氏とウィリアム・ケリー氏では、点の付け方がことなりますから・・
ティム・アトキン氏の場合、畑の格とかアペラシオンの順とかはむしろどうでも良く、素晴らしいと思ったキュヴェに高いポイントを付ける傾向が有ると思います(調子の良い時・・と限定しておきます。)。ウィリアム・ケリー氏の場合は、結構に「畑の格」に拘った部分を反映したポイント付けの部分も有り、余り冒険はしないかな・・と言う感じに思っています。
ですので、他の評価者のレヴューも見たかったんですが、まだ余り出回っていないようで見当たりませんでした。
noisy 的にはもう・・大好きな味わいのワインです。エレガントで優しくて、でも高質なのにその辺は適度にマスキングしていて・・古き良き時代の日本女性・・あ、こりゃぁいかん、・・いや、性格の話しでは無くて・・服のことですよ。和服ってエレガントでしょう?・・決して中の身体を誇張せず、柔らかに包んで隠しているような感じ・・そっちの話しですから・・はい・・ハラスメントな話しじゃないです。
その上で、まぁ・・これは仕方が無いですよ・・1級の葡萄もしっかり使っちゃっている訳ですから・・それにヴィエイユ・ヴィーニュ表記できる基準で造られている訳ですから・・
2019年はパワーな方の表現ではなく、エレガンス、フィネスにその格上な感じが向かっていると思ってください。素晴らしいワインでした!是非飲んでみて下さい。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2017年ものをA.C.ブルしか飲めなかった方は、是非ともこの純1級的存在の村名ヴォルネイをお飲みください!今最高に美味しいです!】
もう・・ある意味、ブルゴーニュ・ワイン・ファンであるなら、このようなワインでお食事が楽しめたとしたら、最高に幸せな時間だと思うんですね・・いや、おせっかいでは有りますが・・本当に素晴らしい村名ヴォルネイです。
やはり「赤い小さな果実」がちゃんと有って、「ミネラリティの支え」と「ややエロティシズム」と「包容力か開放感」が有る、少しだけ控えめな部分だけは絶対に変わらない姿・・が、おそらくブルゴーニュ・ワイン・ファンの求めるところじゃないかなぁ・・などと感じる訳です。最初っから「あけっぴろげ」じゃぁ・・燃えないでしょ?
そしてやはり「ヴォルネイ」と言うアペラシオンの面白さだと思うんですね。
ヴォーヌ=ロマネ的でも有ったり、シャンボール=ミュジニー的でも有ったり、時にちゃんと有るけど金属系が優しいフィサンとか、強ければジュヴレだとか、野性味が強ければモレだとか・・この2018年ヴォルネイにも、そんな・・どのようにも受け取れる表情が入れ替わり、立ち替わりで感じられる訳です。
しかもタイミングが滅茶良くて、今飲んで凄く美味しいんですよね~。デカンター、MW の
ティム・アトキンさんはなんと92ポイントです。
「・・え?・・1級群より1点低いだけなの?・・」
まぁ・・そりゃぁ、6割も1級畑の古木の葡萄を入れてりゃ・・それを単純に加味すれば、そういうことになるのかもしれませんが、noisy 的には、
「1級の評価が低過ぎ!」
かと思いますよね。村名の評価は正しいですが・・。
因みに、村の真ん中・・クロ・デ・デュックとか、「なんとかデュック」の有るところから下がったところにある「アン・ロルモ」と、村の南側にある「アン・カイユレ」の古区画真下の「レ・リュレ」・・共に1級畑で、平均樹齢が50年超です。これが6割の準1級とも言いたくなってしまう村名なんですね。
それにしてもこのヴォルネイは本当に美味しいです!この美しい照りのある赤く深い色合いを是非信じて下さい。これは必飲!・・いや、A.C.ブルも・・ですが、まぁ、どちらかでも是非飲んでみて下さい。超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【物凄い凝縮感!でもおそらくどちらも飲むには早すぎるだろう・・・】
ま~・・変なワイン屋ですよね。
「上のキュヴェを勧めないで下のワインを売りたがるって・・ど~ゆ~こと?
・・と思われているかもしれませんし、
「ほぼ絶滅した3千円のA.C.ブルを超おすすめにしておいて、上のキュヴェはどうすんのよ!?」
と・・上のコラムから順番に降りてこられたお客様は心配していただけるかもしれません。
でも・・安心してください。履いてま・・いや・・これもちゃんとお勧めしますんで・・はい。
ヴォルネイの1級レ・ミタンを北に、1級カレル=スー・ラ・シャペルを南に接した「アン・ロルモ」と、ヴォルネイの珠玉の畑の一つ、「1級レ・カイユレ」の下部(東)に接する「レ・リュレ」を60%セパージュした、村名ヴォルネイです。
つまり、
「半分以上が1級畑!」
と言う、スーパー村名ヴォルネイなんですね・・。
なので必然的に「クラス越え」に仕上がっているんじゃないかと想像できると思うんですが、
「飲めば本当に村名越え」
と言う事実がご理解いただけるほどの仕上がりですよ。
まぁ・・驚くほどの凝縮感・・これは非常にドライです。しかしながら・・この
「旨味バランスの凄さ」
と、
「常識外れの複雑性」
が存在しており、そこにヴォルネイワインの持つ
「あっけらかんとした明るさ!」
が加わっているんですね・・。
このワインも、どちらかと言うとポマール的要素が多く感じられるような気がしますが、A.C.ブルで感じたクラス越え感をさらに超えてくるのは、60%もの1級畑の葡萄を使用していることと、その畑が、
「村のほぼ中央部東側の1級アン・ロルモと、ムルソーに入ろうかと言う南側に有る1級レ・リュレのブレンド!」
によるところが大きいかと思います。
しかも「5千円を切っての、ほぼほぼ1級」のワインですから、1級畑の持つポテンシャルを充分に感じさせてくれますので、こちらもたっぷりご満足いただけると思います。A.C.ブルで充分っちゃ・・充分ですが、クラス越えの村名ヴォルネイも・・魅力的でしょう?
今飲んで美味しく、10年以上の熟成は楽々・・に超えられます。素晴らしい村名ヴォルネイ!・・これも(一応・・いや、A.C.ブルが余りに安いので・・)一推しでは有ります。是非飲んでみてください!
【1級でも最安のブルイヤールでも過去最高の94ポイント!..ルロワもドミニク・ローランも・・ワインの選択眼は確かなのが良~~く判ります。】
2019年ものは93ポイントと言う凄い評価でビックリしてしまいました。6490円でご案内させていただきましたが、2020年ものは約千円・・の値上がりです。
ですがユーロも20%の値上がりと考えると・・
「・・あれ?・・ドメーヌの値上げは無かった?」
と思ってしまいますよね。
そして、濃密だがヴォルネイ的なエレガントな美味しさを持つグラントネイのこのワインは、ドミニク・ローランが決まって購入していたワインです。マダムと言い、ドミニク・ローランと言い・・流石ですよね。noisy も数年前、久々に飲んでぶっ飛んだわけですから・・でも、
「もし今頃になってから素晴らしさに気付いて、欲しいから分けてくれと頼んだところで、そうは問屋が卸さない」
のがこの業界・・。丁稚さんから出直しなんですね・・少し寝かし気味が良いと思います。でも飲めないのでハッキリ言えません。申し訳ありません。
以下は以前のレヴューです。
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【ブルイヤールさえ飲めずに・・残念です。2018年ものは呆れるほど旨かった!・・アドヴォケイトもついに93ポイントと高評価を付けました。】 2017年ものは正体不明?・・と判断されたか、お客様には少し手控えられた感じで、完売まで時間が掛かりましたが、2018年ものは打って変わって、即完売と言う・・やはり飲まれたお客様が美味しさに気付かれた・・と言うことなのかなと感じています。
このヴォルネイ1級ブルイヤールは、ポマールとの境界に有りまして・・そう、ダンジェルヴィーユのヴォルネイ1級コンブ・ドスュと接しているんですね・・なので、ダンジェルヴィーユのそのワインと比較して飲むのも一興かと・・。
あ、そうそう・・このグラントネさんちの館はヴォルネイの街中にあり、なんと、「ダンジェルヴィーユのクロ・デ・デュックを窓から見下ろせる」そうですよ・・。もの凄い借景ですね~・・そりゃぁ毎日起きるとやる気が沸いて来てしまうんじゃないでしょうか!
奇しくもクロ・デ・デュックの石を積み上げたクロを、グーグルマップで見ていましたら・・
「・・あら?・・グラントネって表札?」
そう見えたものですから、ズームしてみましたら・・間違いありません。ヴォー通りの南の角から二軒目(三軒しかないので真ん中)ですね。一階からはクロが邪魔して見えませんが、二階からは見事な畑を堪能できるでしょう。いいですよね~・・羨ましい・・。
因みにヴォー通りの、クロ・デ・デュックとは反対側の「クロならぬ壁」も、クロ・デ・デュックのクロと同じ色で石を積んであるような感じ、それにグラントネさんの家の壁も色と形を模してある感じで、この辺の感性は長い歴史の中で、
「そうあるべき」
と言う感覚が子孫まで伝えられてきたんでしょうね・・凄いですね・・。
このブルイヤールもアドヴォケイトで93ポイントと、非常に高い評価をされています。飲めないのは残念ですが・・このキュヴェは生産量は2/3だったようで、それならNoisy wine の割り当ても2/3で良かったんじゃないか?と突っ込んでみようかと・・。申し訳ありませんが味わいについては2018年もの、2017年もののレヴューをご参考にされてください。ゆっくりしていると無くなってしまうと思いますのでお早めにどうぞよろしくお願いいたします。
以下は以前のレヴューです。
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【これは激旨!2017年ではやや不人気だったものの、2018年ものは一番人気確定!?・・誤解を恐れずに言ってしまうならルxミエさんのMSD1級にも例えられる??】
いや~・・今、めっちゃ美味しいです~~!すぐに飲めて納得できるのは、3アイテムの1級の中ではこの「ブルイヤール」が筆頭で間違い在りません!・・・最も、いつの日かクロ・デ・シェヌとサントノに抜かれる日は来るとは思いますが・・。
それにしても旨いです。なので・・ちょうどほぼ同じタイミングで飲んだ、ルーミエさんの2018年モレ1級クロ・ド・ラ・ビュシエールの写真も掲載しちゃいますので、是非色合いなどご覧くださいませ。
実はこのポマールとの境界にあるブルイヤールは、これまた滅茶苦茶美味しかったダンジェルヴィーユの2018年クロ・デ・ザングルの真下に有ります。ポマール側は「1級レ・コンブ・デュ・ドスユ」です。なので、ポマール的な優等生的、緻密さ、精緻さの有る、めっちゃ美しい茶色の土のニュアンスと、ヴォルネイ的な深紅の味わいがせめぎ合っている感じで、しかも現段階で、
「私、ほぼ仕上がってます~!」
と宣言しているのが判る美味しさなんですね・・。
美しかったが2018年ものと比べてしまうと大人しい2017年だった・・と言え、グラスの写真からも、「赤色のしっかりさ」「ミネラリティの輝き」「密度の違い」は歴然と見えてくると思うんですね。
で、本人が、
「仕上がってます・・」
と言っているかのような振る舞いを見せてくれるので・・
「・・こりゃぁ・・旨い!」
となってしまう訳です。
おそらく皆さんは、畑の知名度で「クロ・デ・シェヌ」「サントノ」に興味が行くと思うんですね。でも、この2018年ものは、
「ポマール的な要素 + ヴォルネイ的な要素」
と釣り合うのが、
「モレ=サン=ドニ風の味わい」
に近いと感じますし、しかも格別な1級クラスのポテンシャルが有りますので・・「ルxミエさんの」・・のような言葉になってしまったんですね。

ちょっとグラスの角度が違ってましたね・・それにテカリ気味ですみません。
でも飲んだ印象は結構に似た感じも有り、モレの野性味を奥底に沈め、赤い果実と黒い果実、輝くミネラリティのコートをしたクロ・ド・ラ・ビュシエールも滅茶美味しいですが、このブルイヤールも・・実に旨いですよ。
最も、奥にあるタンニンの質・・と言うか、冷たさはルーミエさん、比較してやや温かみのある感じがグラントネイさん・・で、そこは異なりますが、それが醸造由来のものなのか、それ以外が理由なのかは今のところ不明では有ります。
この、ある程度濃度が有った上で「スルっ」と入っていく・・いわゆる「濃いスル系」っぽい味わいは、ちょっと病みつきになっちゃいますね。・・あ、言っておきますが、ルーミエさんは決して「淡い系」の生産者さんでは有りません。「シミジミ系」でも有りません。ちゃんと濃度が有ってちゃんと果実も有り、ミネラリティに富み、滅茶苦茶バランスの良い味わいなのがルーミエさんですね。
美味しいと思います。是非飲んでみて下さい・・いや・・面白いですね~不人気だった2017年、1年経ったら大人気・・!・・因みにデカンターもヴィノスも93ポイントって・・しかもヴィノスは2017年ものの89ポイントから4ポイントアップって・・それでも飲み頃期間は12年じゃまだまだ短すぎますけどね。ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【物凄い凝縮感!でもおそらくどちらも飲むには早すぎるだろう・・・】
良い造り手のワインは、やはりその造り手の個性も感じさせるし、畑の持つ個性をもちゃんと表情に出せる醸造をしてくれるものですよね。
今回のグラントネのご紹介のように、フーリエとか、セシル・トランブレイとかとは違い、ピンポイントで時折チェックしていた造り手のワインですと、仕入れの時に結構悩むものです。
「きっと大きく成長しているに違いない・・」
と想像できたとしても、例えばたった5アイテムのワインを仕入れるにしても、結構な金額を用意しなくてはなりませんし、
「・・もし外してしまったらどうしよう・・」
と言うような弱気の虫と闘いながらのオーダーになる訳です。
さらには5アイテムだとしても、
「どれを飲んでも金太郎飴・・」
と自分が判断してしまったり、その違いを受け取ることが出来なかったり、上級キュヴェなのにA.C.ブルとさして違わなかったりしたら、これも大失態・・と言うことになります。まぁ、自身の感を信じるしかない訳です。
で、もの凄いA.C.ブルと物凄い村名ヴォルネイの真上の1級がこのブルイヤールです。物凄い村名ヴォルネイは60%が1級畑で、しかもそれは村の中央部のアン・ロルモと、カイユレ直下の南部レ・リュレをセパージュしていると言う化け物ですから、
「同じバトニア階に有ると思われる1級畑で・・もし村名ヴォルネイとの差がなかったら・・どうする?・・・」
などと、これまた弱気の虫が疼いてしまいますと・・困ってしまう訳ですね。そんことになった場合はほぼほぼ・・お蔵入りにしてしまうのがこれまでの定石ですが・・。
しかし、それも杞憂に終わりました。やはりグラントネの他のキュヴェ同様、
「滅茶苦茶凝縮している!」
のは同様なんですが、このブルイヤールは他のキュヴェ、どれとも似ていないんですね~。
面白いのは、A.C.ブルがポマールそのもの・・みたいなイメージなんですが、実はこのブルイヤールは、最も北にある1級畑なので、ポマール村と接しているんですね。
だから、よりポマールそっくりなんじゃないか?・・なんて想像が出来るものでは有りますが、そうじゃないんですね。
非常に瑞々しく、石灰の要素がたっぷり感じられる・・半分シャンボール、入ってます?・・みたいな、むしろヴォルネイらしい味わいなんですよ。
飲みこんでいらした方なら誰もが想像できるヴォルネイ的美しさを最大限に現わしてくれます。瑞々しいのでスイっと・・入ってくるんですが、そこで見事に凝縮した要素に出会いますから・・それを受取ろうとして、飲み手も無意識にその要素に取り込むことになります。
なので、スイっと入って来たとしても、スイスイっとは・・行かないんですよ。そこでその美味しさを一旦、ある程度の時間を掛けて受け止め、理解しようとするんです。そして、
「お~・・美味しい!チェリーのニュアンスが実に瑞々しく、そこから複雑な要素が少しずつバラけて来て、石灰のニュアンスにほんのり香水が載って・・」
みたいな感じです。写真を見た感じも、ちょっとシャンボールっぽい見え方ですよね。
これも素晴らしい1級でした。A.C.ブル3千円、村名ヴォルネイ5千円、1級ブルイヤール6千円、1級サントノ7千円、1級クロ・デ・シェヌ8千円と言うラインナップですが、どれを飲まれても満足いただけると思います。是非このブルイヤール、ご堪能いただけましたら幸いです。お勧めします。
【最高にエレガントです!フィネスもバッチリ・・これはもう必飲!2019年のヴォルネイの葡萄が持つ純粋な美味しさを堪能できます!すみません、お一人様1本限定でお願いします。】

2018年ものが4200本の生産、2019年ものが2000本ですから・・Noisy wine の36本が18本になってしまっても、これは仕方が無いと思うしかないですね。
ですが、引く手が数多ですし、ワイン屋としてもこのようなワインは常に横に置いておきたいポテンシャルの高いA.C.ブルですから、半分に減ってしまうのは・・非常に厳しいです。因みに値上げは5~6%ほどでしたので、非常に可愛いものです。減った分だけマイナスになってしまいます。
それでも飲まない訳にはいかない・・何とか飲ませていただきましたが、いや・・飲んで良かった・・2018年ものも凝縮感と格上感が有り、非常に美味しかったんですが、
「2019年ものは2018年ものとも違う美味しさ!」
が有ります。それは・・
「素晴らしいフィネス!・・質感」
です。
まぁ、判り辛いかもしれませんが、アロマも味わいも、実に「純粋」なんですね。なので果実の風味も「純」です。滅茶質の良い葡萄を、余計なことをせず、ただワインに転換させただけ・・そんなイメージなんですよ。なので後口が滅茶自然で、瑞々しい何とも言えぬ「良さ」が静かに・・長く続くんです。

こりゃぁ・・飲んじゃいますよ・・。2018年ものに漂っていた「確実なる格上感」は、もっと判り辛く文字では説明しにくいんですが、「凝縮感とかクラス上感と言うより、ただただ良い・・純粋さが物凄く素晴らしい!」に変わっているように思います。
で、このニュアンスは、まだご紹介は先になるかと思いますが、ダンジェルヴィーユのパストゥグラン2019に共通しています。ダンさんのパスグラ、安くはないですが、もう呆れるほどに旨いです・・。ボトルを抱えて飲んでしまうかもしれない・・そんな感じですよ。
そしてこのワイン、非常に優しいです。ずっとその感覚に浸っていられます。こんなに優しいワイン、グラントネが造るとはちょっと思っていませんでしたが、それが2019年ものの特徴の一つなんじゃないかと思います。
色合いも素晴らしいでしょう?2枚掲載しましたが、余り変わりませんかね・・村名ヴォルネイの方はもっと寄ったので、是非比べてみて下さい。滅茶旨いです!・・お一人様1本ですみません!
以下は以前のレヴューです。
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【2018年ものは何とか死守した36本!・・世界的にも大注目のグラントネイのA.C.ブルは村名並みの美味しさ!除梗したピュアな果実の美味しさがしっかり伝わって来ます!】
全生産量の1パーセント弱に過ぎませんが黙っていれば減らされてしまいますので、何とか死守しました!
2017年ものの超絶な美味しさがまだ記憶に新しいですから、2018年ものも期待に胸を膨らませてテイスティングに臨ませていただきました。
その結果は・・いや~・・おいしいです~~!滅茶美味しい・・。しかもすごくリーズナブルなんですよ。あっけらかんとしたヴォルネイらしい明るさ・・チェリーがミネラルをまとい、ほんのり鉄っぽさを感じさせつつ、完全エキスの甘く無い味わいには、旨味がちゃんと載った見事な余韻が用意されています。
妙なリキミも無く、大きさも求めていない、ただ葡萄の美味しさを単純に、クラシカルに、ワインに昇華しただけだと思わされるんですが、それがむしろヴォルネイそのものの姿を見せてくれているようなニュアンスに取れるんですね。
だから、このふんわりとした優しい・・しかし、しっかりとスピードを持ったアロマと、その穏やかながらポジティヴな変化の具合に、ピノ・ノワールの美味しさを充分に感じさせてくれるので、
「・・これで充分!」
とさえ、思ってしまう訳です。
いやいや・・ワイン屋がそれを言ったら商売にならんだろう!・・とは思うんですが、人間は結局、強い欲望の塊の面を捨てきれませんから、
「こんなに美味しいA.C.ブルの上のキュヴェはどんなワインなんだろう・・」
と考えてしまうに違い無いんですね~・・。
そもそも、このグラントネイさんの造り自体、クラシックなのか先進的なのか、判断が難しいです。どっちとも取れる訳です。テクニカルを読めば先進的?・・飲んでみたらクラシック?・・だけれど、よくよくアロマの伸びや、醸造由来のものを拾い始めると・・「あれ?・・」となってしまうんですね。
ましてや1級をまぜた村名とか・・有り得ないでしょう?・・このA.C.ブルだって、絶対に只者では無いと思いますよ。
2017年ものも滅茶苦茶美味しかったですが、2018年ものは超えて来た感が強いです。海外メディアはA.C.ブルクラスはほぼ評価点を出さない(飲んだとしても)ですが、下のクラスに90点以上付けちゃうと上のクラスの評価がしにくくなっちゃうのが原因でしょうか。
確実に90点超えのヴォルネイチックな凄いA.C.ブルです。土むさいポマールはいません。是非飲んでみて下さい!超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【まずはこのA.C.ブルゴーニュのコスト・パフォーマンスに驚いてください!3千円のピノ・ノワールとは全く思えない、凄いポテンシャルです!】
久々に超大当たりです!これは素晴らしい!文句無しに気に入っていただけると思います・・。
畑はヴォルネイの下部(東側)に有る「コンドメーヌ」「アン・ヴェーヴ」と「コンプーラン」ですが、コンプーランはポマールに大半が有るようです。
何せ飲んだ感じだと、
「村名ポマールとしか思えないほどの出来!」
でして・・それも、ポマールでも上々の1級の表情にも似た感じで、しかもヴォルネイ寄りのクリマのニュアンスがしっかり受け取れりちゃうんですよ。
アロマは僅かな鉄分を感じさせるやや重厚さの有るチェリーがノーズを押し広げるかのように、やや太めに飛び込んで来ます。口入時は全くポマール的な感じのほんのりと重厚さが漂います。中域が実にしっかりしていて、濃密さが見事です。中盤から後半、余韻に掛けて、ヴォルネイのワインに良く見られる「明るさ」がキラキラと輝きつつ、ポテンシャルを感じさせながら消えて行きます。
「これ・・完全にポマールでしょ!」
と言いたくなるほどの仕上がりでして、価格の仕上がりもこんなですから、
「3千円代最強!」
と・・思わず言葉が出て来てしまいました。
いや・・親父さんの代から見ていましたが、ピュアさが増し、やや硬く閉ざしていることが多く、
「・・旨いんだけどもう少しでも柔らかさが欲しいよな・・」
と言うような気持ちが判ったかのような造りでした。

左の2枚の写真はほぼ同時に撮ったもので、色合いの調整はしていません。
おそらく炭酸ガスなどを使用してピュアさを残したのではなく、エルヴァージュを丹念に行うことでそれを増したんじゃないかと感じられます。
「これ飲まなきゃ・・ダメでしょ!」
と思わせる見事な味わいでしたので、早速追加確保に動いたのは言うまでも有りません。・・が、残念ながら一斉の案内時に大目に抑えて置いたのは成功したんですが、追加は・・
「すみません・・完売なんですよ・・」
とのことで、失敗しました。
余りに美味しいので、そのことを店にいらっしゃる方々にお勧めしていましたので、結構に・・減って来ています。
最も、
「スイスイ飲めて美味しいヴォルネイ系の軽やかなワイン!」
では有りません。
「かなりポテンシャルを感じるポマール・・・余韻にヴォルネイ的美しさを持っている」
と言える、A.C.ブルです。
是非驚いてください!・・と言うか、驚かれるでしょう。超お勧めです!
以下は2002年、2005年のポマール1級レ・ソシーユのレヴューです。
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【物凄い凝縮感!でもおそらくどちらも飲むには早すぎるだろう・・・】 飲んだことが無いブルゴーニュは出来るだけ飲んでみたい・・・と、noisyは考えてしまう方なので、早いだろうな、とは思いつつも昨年の末に2002年のボトルを開けてしまいました。
このポマールのリューディ、ソシーユは、実はボーヌの秀逸なことで知られるリューディ、「クロ・デ・ムーシュ」と地続きなんですね。そうそう、ジョセフ・ドルーアンのモノポールです。先日も99年のクロ・デ・ムーシュ・ブランを、大宮の「とらぬ狸」さん(言わずと知れた名店です。ここのオーナー・ソムリエさんは小口さんですが、抜群のテクニックでどんなワインも美味しく飲ませてくれます)で楽しみましたが、8時間前抜栓でやや落ち気味なのかな?と思ったのも束の間、グイグイっとボディが出てきたかと思ったら、まるで最高のコルトン=シャルルマーニュのような逸品に変化してきてビックリ!ブルゴーニュワインの底力と小口(オグチ)ソムリエのテクニックを思い知りました・・・。
で、このソシーユはクロ・デ・ムーシュのモロに隣なので、
「クロ・デ・ムーシュっぽいのかな?」
と思いきや、さに有らず・・・。思いっきりポマールしているんです。香り的に一番近いな?と思ったのは、ラプランシュのシャトー・ド・ポマール(今は所有者が変わっていますが・・)ですね。いつだか、
「玉葱ワイン!」
と評したことが有りましたが、そのときのことを思い出してしまうほどソックリさんでしたが、凝縮感はシャトー・ド・ポマールの数段上で、
「・・・一体いつになったら最高の時期を迎えるんだろう・・」
と頭を抱えてしまいました。
有る意味、とてもクラシックな造りなんですが、堅牢な構成に緻密な配置がなされていて、とても好ましいものでした。ドミニク・ローランがほとんど購入してしまう、というのも理解できます。しかしヴァン・ド・ガルドです。
2005年ものはまだ手を付けていないので判りませんが、今すぐ飲んでみるのであれば、なんとかなるかもしれませんが、暖かくなってきたら、おそらく閉じてしまうかもしれません。
まあ、10年経ったら飲んでね・・・。というワインなのかもしれません。ポテンシャルは充分に有ると感じました。ご興味がございましたら挑戦してみてください。今飲んでとても美味しいと感じるはず・・・とは言えませんが、ポテンシャルは充分に感じていただけるでしょう。
エージェント情報
1989年の設立以来ヴェルジェと共にスーパー・ネゴシアンとしてブルゴーニュを席巻し、今や頂点を極めたドミニク・ローラン。そのドミニク・ローランに長年ワインを供給している秘密ドメーヌがある。ヴォルネィに本拠を置くドメーヌ・ベルナール・エ・ティエリー・グラントネィDOMAINE BERNARD ET THIERRY GLANTENAYだ。ローランの買付け基準は大変厳しく、手摘み収穫したヴィエイユ・ヴィーニュで、葡萄を潰さず房のまま発酵を行い、色と味わいを最大限に抽出した極めつけのワインしか購入しないと言われている。つまりドメーヌ・グラントネィは、この厳格な基準を毎年クリアし、15年以上も彼を魅了し続けている蔵元なのだ。しかも、ローランから絶大な信頼を受けているため、ワインはすぐには引き渡されず、グラントネィのカーヴで8ヶ月の熟成を経てから提供されているというから驚きである。15年前に発売されたパーカーの『ブルゴーニュ』においても、「生産量の半分以上をネゴシアンに売ってしまう。元詰めワインの大部分はヨーロッパの特定個人客に売られる。」と記述されていた。その状況は現在33歳のティエリーが、2001年にドメーヌを継承してからも全く変わらない。実に4種類ものプルミエ・クリュをローランに販売し、ドメーヌ元詰めワインは全生産量の4割に満たないからだ。弊社は、このドメーヌの若き当主ティエリーと交渉。幻の元詰めワインを日本のワイン愛好家のために特別提供して頂けることに成功致しました。『ブルゴーニュ・オージョルデュイ』誌も今、最も注目するヴォルネィの超新鋭ドメーヌです。