待望の山本が入荷しました!・・ですが、例年通りの「生原酒」では無く、火入れした「ピュア・ブラック」になります。申し訳ありません。
それと言うのも、限定年一回の「生」、「荒ばしり」をこの時期に仕込んでいた訳ですが、生では無い定番品の火入れのピュア・ブラック「漆黒」も人気が爆発していまして、限定生を仕込むことが現実的にできなくなっているそうなんです・・。年末年始の一行事になっていたので結構・・ショックです。
まぁ、火入れよりも生の方が造り易いはずなんですが、定番品を切らすと食店さんなどに迷惑が掛かるそうで、どうにもなりません。
でも、基本的には今までお届けしていた「生原酒」と規格は変わりませんので、単に「火入れをした」と思っていただければと思います。(・・でも毎年、かなり味わいは異なります・・と言うか、山本社長が色々変えちゃうからなんですが・・)
数は今のところ、何とかなりそうです。是非ご検討くださいませ。
以下は以前の生原酒・荒ばしり生原酒のレヴューです。
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旨いですね・・。とても素晴らしいです。吟醸のアロマがしつこくない程度に香り、適度な肉厚さのあるボディと、わずかな残糖、なめらか且つキレが美しいです。受けるのも良く理解できる仕上がりです。
昨今のワイン造りとも共通するようなニュアンスも受けます。出来る限り酸素と接触させず、酸化のニュアンスを付けないとともに、吟醸の香り・・アロマを逃がさず、お酒の中に留めているように思います。
中取りには、昨年までには無かった、
「Pure Black Yamamoto」
の文字が有ります。
何しろリーズナブルですし、水の美味しさをそのままに生かせる日本酒ですから、白神山伏流水がポイントになっています。柔らかで美しく甘い水です。
この山本ですが、社長が実際に造っている酒です。もう・・人気が出てしまいまして、昔は頼んだだけ・・10ケース以上発注しても普通に届きましたが、今は減らされてしまいまして半分以下です・・何だかな~・・ですが、基本ワイン屋になっちゃいましたので仕方が無いかな~と。
飲めたのは中取りです。荒走りは、槽から最初のうちに流れ出てくるものを詰めています。少々ですが澱(粕)が有り、少し立てておくと沈殿します。それで普通ですので・・はい。ワインで言えばノン・フィルターと言うことですね。 2014BYはガスが結構有りましたが、2015BYはほぼ感じ無いです。メーター(日本酒度)や酸度も余り変わりませんが、ガスの無い分、2014BYの方が辛く感じたかもしれません。
年一度の限定です。お待ちくださっていらしたお客さまも多いと思いますが、どうも追加も出来そうに無いので、出来るだけ早めにご注文くださいませ!旨い日本酒です!
■山本社長より
白瀑の山本です。10月から始まった今期の造りも早22本目の仕込を終えました。春に増設した30坪の大型冷蔵庫に仕込みタンクを10本並べて、気温が高い10月を上手く乗り越えることが出来ました。現在は気温も十分に下がってきたので、通常の仕込蔵内にて作業をしております。
今期は麹室を増築して作業性の向上を行いました。麹室には通常杉が使われますが、数年は木の香りが酒に移るのが問題になっています。そこで私は多種類の木材を取り寄せ、様々な条件で香りを調べた結果、ブナが一番香りが低かったので、ブナ材を内装に使いました。麹室にブナを使用した酒造メーカーは当社が初めてではないでしょうか。ブナ林の湧き水を使用する当社らしい良い判断をしたと自画自賛しております(笑)。
そんな衛生的な環境で造られた今期の純米吟醸「山本」の荒走りと生原酒をご案内いたします。山本シリーズの特徴は酢酸イソアミル系の爽やかな香りと、柑橘系のフルーツのようなジューシーな酸味、低いアミノ酸によるキレ味鋭い後味が特徴です。
以下は以前のプレゼン文です。
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【今年の山本は非常に綺麗で香り高い!シャンパーニュのように溶け込んでいる・・とても僅かなガスがクリーミーです!】
酒こまち100%使用
(麹米のみ自社栽培)
精米歩合:麹米50%
掛米55%
酵母:秋田酵母No.12
日本酒度:+2
酸度:1.8
アミノ酸度:0.9
アルコール度数:16.5%
と言うのが2014BYのテクニカルです。
昨年の2013BYと比べると、とても香り高く、綺麗に仕上がっています。相変わらずの白神山伏流水の柔らかさに加え、2014年ものは、わずかに存在するガスが口内で湧き上がるような・・・膨れてくるようなクリーミーさを持っていて、空けたての時のひとつの美味しさを感じさせてくれます。もっともこれは非常に短い時間の話しなので、このバランス自体は10~15分で収まってしまうかもしれません。
ほんのわずかな甘みがこのお酒の特長かもしれません・・・。ま、甘いと言ってしまうと御幣が有ると思いますし、
「甘いのか~?」
と引かれてしまう方も多いかもしれませんが、本来・・日本酒は甘みが有るものです。出来るだけ長く醸造を引っ張っても糖分は僅かながら残るんですね。このわずかな甘みやガスが「搾り立て生の良いところ」なんです。
その上で、徐々に温度が上がってくると、先ほどのバランスとは違った味わい・・つまり、少しずつボディが出てくるような・・赤ワインがシャンブレ状態になるような感じでしょうか。お酒本来の美味しさを発揮してきます。丸さ、ふくよかさ、滑らかさに長けていて、温度が低かった時の吟醸香よりもさらにふっくらとした黄色っぽいフルーツのニュアンスが出てきます。とても良い仕上がりかと!思いました。
今年も720MLの荒走りをGETできましたので、搾り立てのもう一つの美味しさ、初々しさと美しさ、香りの先鋭さが感じられると思います。是非ご検討くださいませ!

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【一度飲んだら止められない?!】 素晴らしい地酒です。日本酒の醸造には、優れた米は言うまでも有りませんが、何と言っても原料のほとんどを占める「水」の良さから離れては語ることが出来ません。
まず飲んでもらえば判るでしょう。山の岩清水思わせるような清冽な味わいです。吟醸の香りは仄かで、繊細な食材の良さと喧嘩することは有りませんが、それでも丸々としていてぷっくらとしたやや青いリンゴを思わせるものです。
無圧荒走りの方は、酒袋から最初に垂れてきた部分を集めたもので、比較的軽く、香りが多様、まろやかさと荒さ、辛さと甘みが交互に出てくる七色の味わいです。基本的にほぼドライですが、ワインのように極めて残糖無し・・・ということは日本酒の場合は有り得ず、わずかな残糖は有るでしょう。しかし、「甘い」ニュアンスはほぼ無く、バランスに優れています。
もう一方の生原酒は、荒走りの後に垂れてきた部分で、通常は「中(なか)」などと呼ばれています。荒走りと比べると穏やかで丸みが有り、味幅は大きくもふっくらとしており、極めてバランスが良いです。若くハードな荒走りに対し、熟練の卓越した味わいを感じていただけるでしょう。
どちらも成分表には変わりは無いものの、垂れてくる部分での味わいは大きく異なりますし、熟成期間も基本的には違ってきます。熟成させても良いですが、この生の味わいは素晴らしいので、ようやく咲き始めた「桜」」を愛でながらのグラスで、心地良い酔いを楽しんでください。
清冽な水の味わいは、ややもすると、
「飲み過ぎ」
を誘いますので、美味しい冷たい水をチェイサーにされると更にGood!もしくは飲みすぎないようにご自制ください。素晴らしい地酒に乾杯!お奨めです!
白瀑の山本です。秋田の冷え込みも厳しくなり、ようやく安定した長期低温発酵を行えるようになりました。大きさが不揃いで、出来上がりにムラのあった純米吟醸用の仕込みタンクを新たに買い揃えましたので、今期はクオリティーの高い商品を提供できると思います。
昨シーズンは導入した麹室用のオゾン空間殺菌機の効果で麹の雑菌が大幅に減少しましたが、今期に導入したオゾン水生成機も併用した結果、更に雑菌が減少しました。
見た目は古い麹室ですが、室内はとても衛生的な環境です。また、出麹の前に室内で1時間ほど強制的に通風し、麹の水分を飛ばしてカリカリの状態にしてから出麹しています。これにより、出麹後の細菌汚染のリスクが減り、また、仕込んだ際に水分を素早く吸収して酵素が溶解するメリットもあります。
そんな衛生的な環境で造られた今期の純米吟醸「山本」の荒走りと生原酒をご案内いたします。山本シリーズの特徴は酢酸イソアミル系の爽やかな香りと、柑橘系のフルーツのようなジューシーな酸味、低いアミノ酸によるキレのある後味が特徴です。