ジャン=ルイ・シャーヴ
ジャン=ルイ・シャーヴ
フランス Jean-Louis Chave ローヌ
● ローヌの偉大な生産者、ジャン=ルイ・シャーヴの2016年のドメーヌライン、2017年を中心としたセレクスィヨンラインの到着です。
いや~・・凄いです。全房の雄、グラムノン的ピュアさと、どこかラヤスを感じさせる官能感をも得た素晴らしい味わいです。圧巻と言って良いです・・何てったって、ドメーヌもののエルミタージュ赤白も、セレクスィヨンもののエルミタージュ赤白も飲んじゃってますから・・。
「全部まるっとお見通しだい!」
と言いたいと思ってます。

1481年に立ち上げられ、6世紀にわたってエルミタージュのワインを造り続けているこのドメ ーヌはモーヴの町に居を構えています。16代目現当主であるジャン ルイ シャヴ氏は温厚で真面目な性格で、畑での仕事を第一に考えています。所々に設置してある電灯の下に行かないとテイスティングコメントも書けないほどの漆黒と静寂に包まれた地下蔵から屈指のワインが生まれます。
エルミタージュに使われる葡萄の畑は合計28haで赤白共にいくつかの区画に分かれています。それぞれ土壌に違いがあり、ワインに与える要素も様々なので別々に醸造されます。畑はローヌ特有の急勾配な斜面にあり、様々な土壌の畑にマルサンヌ種、ルーサンヌ種、シラー種、グルナッシュ種が植えられています。収穫する時期は周辺の生産者と比べて遅く、葡萄が充分に熟すまで待ち、収量もかなり抑えて凝縮した葡萄のみ収穫します。
白は8割は樽で残りはステンレスタ ンク、赤は樽のみで醸造され、18~24ヵ月間熟成されます。エルミタージュに使われる葡萄の畑は赤白共にいくつかの区画に分かれています。それぞれ土壌に違いがあり、ワインに与える要素も様々なので別々に醸造されます。畑はローヌ特有の急勾配な斜面にあり、様々な土壌の畑にマルサンヌ種、ルーサンヌ種、シラー種、グルナッシュ種が植えられています。収穫する時期は周辺の生産者と比べて遅く、葡萄が充分に熟すまでじっくり待ち、収量もかなり抑えて凝縮した葡萄のみ収穫します。白は8割は樽で残りはステンレスタンク、赤は樽のみで醸造され、18~24か月間熟成されます。
「エルミタージュはアサンブラージュのワインである」
というジャン ルイ氏の信念に基づき、区画ごとに醸造されたワインは試飲が繰り返し行われ、最後に神業の如きアサンブラージュによって仕上げられます。J.L. CHAVE SELECTION
ジャン ルイ シャヴ氏の「ドメ ーヌでは偉大なワインを、ネゴシアンではおいしいワインを」という想いに基づきながら、ドメ ーヌワインと同じように造られています。葡萄を買ったり、ドメ ーヌで使わなかったワインを使ったりと、テロワールを活かしながらもリーズナブルで飲みやすいワインを目指しています。


● 2022 Croses-Hermitage Blanc Sybele / J-L.Chave Selection
クローズ=エルミタージュ・ブラン・シベル ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクスィヨン
【ナチュラルな、白くフレッシュな果実がたっぷり!・・ややタイトにキュッと締まった少しスレンダーなボディと冷ややかさが感じられる美しい酸が魅力です!】

その昔まだワインを勉強し始めた頃に、10年ほど経過した古いローヌの白が安かったので、
「・・これは!」
と思って勇んで購入し、早速飲んでみたところ・・ガッカリでした。そのワインは超有名どころの生産者で、今は早くからビオディナミに取り組んでいたんですが、まだビオに取り組む前のヴィンテージでフレーヴァーが無く、完全に終わってました。
やはり「酸」の少ないワインは落ちるのも早いんだろうなぁ・・と・・そしてミネラリティの支えの無いワインも同様なんだろうと推測していました。そして、ビオを含む有機栽培系の栽培方法にも興味を持ち始めました。
やはり、有機栽培は相当に大変です。youtube 等でも、「合鴨農法」でお米を作る・・みたいな映像を時折目にして興味深く観ていますが、まったく休む暇が無いんじゃないかと思えるほどに、
「次から次へと事が起こる」
訳ですね。
科学肥料や農薬も使わない訳ですから、少し畑や田んぼから目を離すと途端に色々な事件が急拡大してしまいます。稲だとウンカや蛾などの害虫駆除、動物の食害、勿論ですが「水の確保」も大問題です。
葡萄も同様で、順子さんも散々食害で苦労されたようです。よく言われるのは、
「人間のためにと思って育てているのに、鹿や兎、猪などに食べられて残らない」
そうです。それでも、畑の端の方はもう・・諦めて・・みたいな考え方の造り手もいらっしゃるようです。

どころでジャン=ルイ・シャーヴは全く主張していないんですが、
「ビオ化が進んでいる!」
と感じます。
なんでそう思うか?・・と言いますと・・毎年のようにテイスティングをしているからです。
昔はもっとほとんどのキュヴェが、「パキッ」と・・していました。最近はもう、抜栓直後からアロマが良~~く香るし、テクスチュアは濡れて柔らかいし、日照りの年も瑞々しく焼けた感じがしないし、日照不足でも美しい仕上がりは変わりが無い・・訳です。
このクローズ=エルミタージュ・ブラン・シベル2022年は、対岸のサン=ジョセフ・シルカが高貴種「ルーサンヌ100%」なのに対し、マルサンヌが80%、ルーサンヌが20%と言うセパージュです。ルーサンヌは晩熟で育てにくく、栽培面積は減っていると報じられています。まぁ・・ある意味、サン=ジョセフ・シルカは、
「めちゃ安い!・・し貴重!」
なんですね。
で、同様に花崗岩質の多い土壌なんですがルーサンヌの特徴も有るのか、
「サン=ジョセフは黄色いが、クローズ=エルミタージュは白い!」
のが面白いです。ただしクローズ=エルミタージュの土壌は畑によりマチマチなので、ジャン=ルイ・シャーヴに限っての話しです。もう、
「グラスの色彩を比較すれば一目瞭然」
で、クローズ=エルミタージュの方が白くて緑が良く見えます。
洋ナシとか梨、さほどリッチでは無いリンゴ、フラワリーさも有り、ほんのりスパイスと膨らみのあるハーブ。よりスレンダーでミネラリティが良く感じられる伸びやかな味わい。冷ややかさがしっかり在り、酸のバランスにも優れる。
美味しいです。表情が豊かなのはサン=ジョセフ、すっきり滑らかだが不足感の無いクローズ=エルミタージュと言えるかと思います。リーズナブルですので是非飲んでみてください。お薦めします!
以下は以前のレヴューです。
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【初入荷!?ファットになり過ぎないのがむしろ素晴らしい!ミネラリティもたっぷり、質感高く、ドライでボディのしっかりした硬質な味わいです!】
クローズ=エルミタージュの白です。量的には余り無いはずですが、エルミタージュほどは豊かではない部分と、
「ブルゴーニュを習って長期低温発酵を取り入れたのが始まりで、クローズ=エルミタージュでは成功している。」
と記載している本も有ります。本当かどうかは良く知りません。
まぁ・・初なので飲んでみましたが・・これが結構に良いです。ローヌっぽいゴージャスな部分はアロマにも感じられますが、むしろミネラリティ由来の部分が多くを占め、果実がバンバン出ては来ないのが・・おしとやかな感じで好印象につながっています。エルミタージュ的なパワーをお求めでしたら、やはり「エルミタージュ・ブランシュ」の方が良いでしょう。
締まりの良い味わいで、比較的タイトです。アルコールのボリューム感はブルゴーニュ・シャルドネよりもやや多いですが、エルミタージュ・ブラン(ブランシュ)とはかなり程遠いです。

感じられる果実も比較的冷ややかさを連れて来るもので、南国のフルーツと言うよりは、やや北に緯度を上げて行った感じが有り、むしろブルゴーニュと変わらない感じの柑橘で、ややトロピカルが混じると言った印象です。
黄色はややしっかり目、白っぽい果実や花、蕾まで有り、過熟した感じはむしろ少な目、そこに石や煙、ナッツな印象が混じります。
これ・・結構に良いですね!・・ネットをアチコチ探しましたが、評価はほとんど見当たりませんでした。・・と言うより、リリースして間もないのかな?・・評価を上げているのに評点を付けていないサイトが有り、ちょっと面白い言い方をしていました。この方もブルゴーニュワインファンなんでしょうね・・きっと。
「常識にとらわれない(ただし、ほんの少しだけ外れる)ことを求めるシャルドネ愛好家にとっては素晴らしい選択肢」
だそうです・・(^^;;・・上手い!・・座布団1枚!
noisy もきっとそう言いたかったんですね。6本だけの入荷ですので是非飲んでみて下さい。お勧めします!
● 2022 Saint-Joseph Blanc Circa Jean-Louis Chave Selection
サン=ジョセフ・ブラン・シルカ ジャン=ルイ・シャーヴ ・セレクスィヨン
【健康な黄色い果実がドライで濃密、テカテカなテクスチュアで「どよん」と重く無い、めちゃバランスの良い高貴種ルーサンヌ100%です!お買い得だと思います!】

2021年のドメーヌもののエルミタージュ・ブランは滅茶美味しくて、「何でスコンと売れないのだろう」と・・プレゼンの下手さを棚に上げて、そう思っていた訳ですが、2021年ものの白に関してはブルゴーニュもかなりの確実で素晴らしく美味しいですし、この2022年ものシルカもまた、滅茶健康的なワインに仕上がっていました。
2021年ものの冷ややかでエレガントな美味しさとはまた少し変わって、2022年は流石に良く熟し、グラマラスさと冷ややかな酸が同居、「つやっ」としたミネラリティがバッチリ載っていて飲みやすく、とても良い出来です。
ここは花崗岩質なのでややフリンティなアロマが入ります。シャブリ辺りのフリンティさとはまた違った感覚で、透明でツルっとかツヤっと・・そんなイメージです。
熟したローヌの白は結構に酸度が低い感じになるワインが多いはずですが、どうでしょうか・・ジャン=ルイ・シャーヴのワインがナチュール化している性か、もしくは土壌由来か、畑の個性か・・その辺は判断できませんが、
「なかなかここまで冷ややかに、酸をしっかり残した美しい白に仕上げる造り手は少ない」
と思います。

甘く無く、でも果実感はしっかりでジューシーにも取れます。艶やかで冷ややかな・・クリスタル系のミネラリティがしっかり有ります。
色彩も黄色がしっかり有り、その奥底に緑っぽいニュアンスが入って来ているように見えます。セレクスィヨンが始まった頃の写真と比べますと、もはや全く異なる質感に見えると思いますが、出来自体は相当にポテンシャルが高いです。価格も、アメリカの wine.com が41.99ドルと言うことで、現在のレート、155.84円で計算しますと、
「6500円以上」
ですから30パーセントも安く、他のショップも48ドル以上でして・・やはり日本は海外価格に比較しますとリーズナブルなのかなと思います。
このクラスの極上のルーサンヌ100%のワインはまず無いと思います。ぜひ飲んでみてください。旨いです!
以下は以前のレヴューです。
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【これは美味しい!素晴らしい出来です!】
例えば・・いや、以前も同じようなことを書いたに違い無いんですが、このルーサンヌ種100%の白ワインを南ローヌで造っているシャトー・ド・ボーカステルの2020年シャトーヌッフ・デュ・パプ・ルーサンヌ V.V.は、結構に高価でして3万円ほどするはず・・です。因みにアドヴォケイトでは97ポイント、ジェームス・サックリングさんは96ポイントと言う評点でした。
まぁ・・この2020年サン=ジョセフ・シルカが同質であるなどとは・・言いません。ボーカステルのルーサンヌV.V.は果実感が化け物で・・まぁ・・半端無いです。好きか嫌いかは・・相当出るとは思いますが。良くも悪くもそのとんでもないゴージャスな果実をどう感じるか?・・と言うことになるかと思うんですね。
シャーヴさんのこの「実はすでにドメーヌもののサン=ジョセフ・ブラン・シルカ」はそう言うスタイルではなく、ブルゴーニュ・シャルドネと同一のエキス系なフレーヴァーの出方をしています。
敢えて言うならボーカステルは、ギイ・アミオのピュリニ=モンラッシェ1級レ・ドゥモワゼルをさらに濃厚にしたようなニュアンスで、敢えて言うならこの実際はドメーヌもののサン=ジョセフ・ブラン・シルカは、バシュレ=モノのピュリニー=モンラッシェです。・・イメージの話しですよ。
ですから、ゴージャスなケーキとレモンティー位の差が有るかもしれませんが、このシルカでは無いものの、シャーヴのドメーヌものの赤の2020年サン=ジョセフは上値97ポイントですから・・まぁ、対象が同じでは無いので比較にはならないものの、何かちょっと引っかかりはあるんじゃないかと感じます。

この2020年もののシルカが非常に良い出来でして、
「スペクテイター誌は93ポイント!」
付けているようです。
色彩もに濃い目の黄色をしていて美しいです。もっともボーカステルのルーサンヌV.V.は、「まっ黄色」と言うのが相応しいほど濃いですが。
それに・・そもそもサン=ジョセフは、ルーサンヌでは無く上質なマルサンヌを少量造っていたはずなんですね。ルーサンヌはもっと南が主体じゃないかと思っていたんですが、このシルカの存在で・・noisy のオツムのメモリに異常をきたしたままずっと放置されていますので、時折異常なことを言うかもしれません。
少しマッタリとしていて、肉厚なニュアンスをノーズ、口内で感じます。甘く無くドライで、その肉厚感には細やかな石灰系ミネラリティを含んでいるようです。中盤も厚みが有り、柑橘とスパイスをノーズに還しながら、ビター感と酸がちゃんとある長めの余韻を感じさせてくれます。安いし・・旨いし・・言うこと無しです。
6本入荷のところ、テイスティングしましたので販売は5本です。出来は非常に良いので是非、飲んでみてください。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【実質ドメーヌもの!・・さらに樹齢が上がって来ればドメーヌものに格上げするかもしれない??・・ルーサンヌ100%です!】
良い出来でした!・・素晴らしい!・・と書きたいですが、物凄いマッチョなルーサンヌ100%の滅茶高級な・・いや、お高いワインも有りますから、そんなワインに比較するとどうなのかな?・・と言う部分も有って、少し遠慮しています。
ただしそのような超高級ルーサンヌは、物凄く熟れている感じですがもっと酸は無く、熟し切った果実のニュアンスに溢れている・・と思います。もっとも・・noisy もそんなに何度も飲んでいる訳では有りませんで・・手に入り辛いし!
こちらは花崗岩質が判るような、ちょっと「シャキッ」とした感じのミネラリティが感じられる味わいです。昨今のジャン=ルイ・シャーヴらしい、ほんのりとしたナチュラルなニュアンスも入って来ています。
2枚目の写真はちょっと上手く撮れませんで・・色合いをかなり調整しましたので、黄色がやや強めに出てしまった感が有ります。ご容赦ください。
それでも、いつもよりも黄色は強めに出ていまして、適度に果実は熟しつつ、酸もしっかり有る見事なバランスをしています。

そもそもローヌの白ワインは・・昔は、
「必ず10年以内に飲め!」
と言われたものです。
しかし昨今は様々にも技術が進歩して来ていまして、
「酸の無い、ちょっとダレた感じのバランスのワインがローヌの白ワイン」
と言うようなことは無くなって来ました。
特にこのシレーヌは、ローヌの白ワインらしくアルコール分はやや高めでは有るものの、
「そのバランスの中で味わいの組み立てが出来ている!」
と思います。
また、すでに自社畑の葡萄が100%と言うことで、将来的には「ドメーヌものに変更?」も考えられますよね。そんな時、もしセラーにこのワインが有ったら・・と考えると面白いんじゃないかとも想像してしまいます。
これも10年以上、しっかり持たせられるポテンシャルが有ると思いますし、今飲んでも華やかなアロマと、リッチなフレーヴァーが心地良いです。是非飲んでみて下さい。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【濃密なのに瑞々しい・・ルーサンヌの美味しさが全開です!】
どこかのルーサンヌ100%のスペシャルなキュヴェは、もうとんでもない価格になっちゃってますが、こちらはタイプは違うものの、相当に高質に感じられるサン=ジョセフの白です。
6~7年前なら、リーズナブルさだけで販売していたような気もしますが、今はもう、このワインの素晴らしさ・・と言うか、今回入荷のジャン=ルイ・シャーヴ・セレクションは神懸かり的に美味しいことをお伝えしないといけない・・むしろそんな使命感がしてしまうほどの出来だと思います。
美しい黄金色をしています。ミネラリティは相当に高く、内部にではなく外部表面をコートしています。テクスチュアは滑らかですが、口内からノーズへと抜けるアロマはナチュラルさに富んでいます。それでいてビオ的なネガティヴさは一切有りませんのでとてもピュア・・。
ピュアなだけのワインは結構に辛い場合も有るんですが・・酸が強くてね・・とか、ちょっと一面的な押し付けがましさがね・・みたいな部分ですね。言ってしまえば、そんな感じはセレクションには有った時も有ります。
しかしながら、今回入荷のセレクションはどれも実に秀逸ですし、このシルカは非常に旨いです!
数が無いので申し訳ありません。是非飲んでみて下さい!・・でもきっとエルミタージュ・ブランが飲みたくなっちゃいますよ。
以下は以前のレヴューです。
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【サン=ジョセフ・ブランってこんなに美味しいの?・・と言ってもらえると確信しています!・・しかも2016年と2017年ものの違いは顕著ですが、どちらも美味しいのはなぜ?】
2016年ものがちょっとキツイ写真になってしまいまして申し訳ありません・・。綺麗に撮れた2017年ものと色合いを合わせるように調整したらこうなっちゃいました。・・が、特徴は良く出ていると思いますので・・はい。
2016年ものは、透明でカッチリとしたクリスタル的なミネラリティがクッキリ出た味わいで、2017年ものの白く細やかな石灰が多く出た味わいとは、少し印象が違うんですね。
と言いますか、2016年のテイスティングは結構に前・・でして、
「ん??・・珍しく少し硬めかな?・・このバランスは滅茶美味しいけどローヌっぽいと言えるのかなぁ?・・」
などと思っていました。味わいは・・素晴らしいです。硬質でして、誤解を恐れずに言いきってしまいますと、ローヌのディディエ・ダグノー?・・みたいな感じです。
ところがですね・・つい先日飲んだ2017年がまぁ・・白い石灰が繊細に、膨大な量・・有りまして、蕾や花、果実の表現が、今飲んでも滅茶素晴らしい・・んです。
「・・んまいな!・・これっ!」
と思わず言葉が漏れ出て来てしまいました。と、同時に2016年ものとの結構な違いにも驚いた次第です。いや、2016年ものが駄目だと言うんじゃなくて、硬質で美しいものと硬軟併せ持った美しいものの差・・と言うことですね。

これ、比べて飲むと面白いと思いますよ。どこかエルミタージュ・ブランも同様のニュアンスが有ります。このサン=ジョセフ・ブランほどではないですけどね。
だって・・これだけ色彩が違うんですから。ディディエ・ダグノーのワインの写真を撮ると、上の2016年もののように映ります。決して下の2017年もののようには・・ならないでしょう?2017年ものはどこまでも細かくしたような石灰とかのニュアンスが映り込んでいるかのように見えてしまいます。
また、2016年ものからは、やはりピュアさ・・英語だとピュア・クラスと言うんですか?・・判りませんが、以前よりも膨大になってきています。すぐに判るほどの違いです。
トンでも無く美味しいです。シャルドネばかりじゃ詰まらないじゃないですか・・是非トライしてみてください!超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【緻密でクリーミー!!プティ・エルミタージュ・ブランです!】
どこを探しても2015年のシルカの写真が見当たらず、2013年ものだけで・・すみません。写真を撮った直後に処理しておけば良いんですが、中々予定通りには進みません。
2013年ものは随分前に入荷したものです。徐々に減ってまして・・こんな感じの数です。勿論追加は有りません。
2013年ものの、やや冷ややかな酸がしっかりと有る味わいに対し、2015年は少し若いですがゴージャスでやや柔らかみの有る酸です。
プティ・エルミタージュ・ブランと言ってしまうのは、細かなニュアンスでは異なりますが、たっぷりとしていて豊満、オイリーでゴージャスな味わいを、ややスケールダウンした・・と言う部分では、許容範囲かな・・と思います。
それでも緻密なニュアンスはエルミタージュ以上、土壌の違いからでしょうか、口内をフルにさせるようなパワーは及ばない・・と言う感じでしょうか。テクスチュアはむしろサン=ジョセフ・ブランの方が緻密とも思えます。もっとも、ドメーヌもののエルミタージュ・ブランは物凄く緻密ですけどね。
勿論とてもドライで、やや軽快に感じるミネラリティがたっぷり有り、中域の膨らみも充分、白や黄色の果実は北のもの、南のものの混在です。
マッチョで重くなり過ぎない、かと言って軽く無い、ちょうど良い感じだと思います。下の以前の記事は、南部のシャトーヌッフのルーサンヌと比較していますね。まぁ、ローヌ北部ですんでコート=ロティの方が全然近いですから、品種と言う観点からは下記の記事をご参考にされると良いと思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2011年の、名前は変わりましたが同じワインのご紹介分です。
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【素晴らしいルーサンヌ!!トップにも肉薄!】
ブルゴーニュ・ラヴァーが非常に多いnoisy のお客様には、一体どうやってこの素晴らしいワインをお伝えしたら良いのか・・頭を抱え込んでしまいたくなるようです。
まず一般的なローヌのワインの、
「厚ぼったいイメージ」
は・・まず捨てちゃいましょう。ファーストノーズに香るアロマはオイリーで冷ややか・・まるでブルゴーニュ・シャルドネの超高級クラスのようですよ。
サン=ジョセフと言う村・アペラシオンは北ローヌですから、南ローヌのシャトーヌッフとは違うとは言え、「ルーサンヌ種」 で超有名且つ超高価なワインが・・・有りましたよね?・・たまにご案内させていただいている・・
「シャトーヌッフ・デュ・パプ・ルーサンヌV.V. シャトー・ド・ボーカステル」
がそうです。アドヴォケイトが100点付けたとかどうしたとか、非常に騒々しい中でのトップ・キュヴェですが、
「・・・美味しそうなのは判る・・でも、ルーサンヌって・・何よ・・?」
と言うのが、我が愛しいブルゴーニュ・ラヴァーたちの率直な気持ちじゃないでしょうか。
「・・だって・・飲んだこと無いし・・」
ですよね?
この、緑が透けて見えてくるような素晴らしい色合いをご覧ください。オイリーさも何となく見て取れるんじゃないでしょうか。
中域の出方、膨らみはシャルドネとはちょっと違って感じられるでしょう。こちらのサン=ジョセフ・ルーサンヌの方がフレキシブルで、ブルゴーニュ・シャルドネの方が幾分タイトに締まっていると思います。ミネラリティも実にしっかりしていて、むしろこちらの方が滑らかで飲みやすい・・かもしれません。
また酸の冷ややかさは特筆もので、
「おいおい・・本当にローヌかい?」
と思ってしまうかもしれませんよ。
おそらく緻密な組み立て方が出来る能力をお持ちなんですね。ボリューム感は充分有るものの、力任せな部分を感じず、非常に精緻・・現状で非常に旨いです。
ルーサンヌ100%で、しかもドメーヌものでのリリースでは有りませんが、このセレクションの畑も90%近くが自社畑だそうですんで、
「・・なるほど、完成度が高いわけだ!」
と頷かされました。
価格も非常にリーズナブルと言えると思います。これより北に向かえばコンドリュー、シャトー・グリエ・・・そしてコート=ロティーと続く地です。是非飲んでみて欲しい素晴らしい高級白ワインです。お奨めします!
● 2020 Hermitage Blanche / J-L.Chave Selection
エルミタージュ・ブランシュ ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクスィヨン
【グレートイヤー評価の2020年ものエルミタージュ・ブランシュは完成度が高く相当凄いです!】

旨いですね・・相当良いです。
ジャン=ルイ・シャーヴのドメーヌ物の2020年ものは海外メディアも過去最高レベルの評価で、
● 2020年 エルミタージュ・ルージュ
99 Points Jeb Dunnuck
98 Points Matt Walls Decanter
96~98 Points Joe Czerwinski The Wine Advocate
● 2020年 サン=ジョセフ(ドメーヌ)
96~97 Points Vinous
94~96 Points 2023~2035 The Wine Advocate
94 Points Decanter
93+ Points 2022~2037 Jeb Dunnuck
〇 2020年 エルミタージュ・ブラン
99 Points Jeb Dunnuck
98 Points Decanter
96~98 Points The Wine Advocate
18.5/20 Points Jancis Robinson
と、サン=ジョセフまで上値97ポイントと、ちょっと考えられないほどでした。
ですが、この2020年のエルミタージュ・ブランシュを飲むと・・あの「暑さの報告」と、そこから連想される「積算受領温度」由来の酸不足や残糖の甘さなどが考えられないほどに冷涼な表現を持っているのには驚かされました。・・あ、写真のボトルのエチケット下部がボロボロで・・すみません。

色彩も以前のヴィンテージと比較にならないほどに黄色く、黄金色を呈しています。
ドメーヌのエルミタージュ・ブランは、「Peleat(ペレア)」、「Rocoule(ロクール)」、「l'Hermite(レルミット)」、「Maison Blanche(メゾン ブランシュ)」、「Meal(メアル)」のブレンドですが、この2020年のブランシュは、「Maison Blanche(メゾン ブランシュ)」、「l'Hermite(レルミット)」、「Peleat(ペレア)」の3つの畑のブレンドのようです。
当然ながらドメーヌもののブレンド選択が最重要ですから、その残りから生まれる訳ですが、取り捨て選択されたとしても・・
「グレートイヤーならではの豪奢な造り」
と言うことになり、このブランシュが生まれたのでしょう。
オイリーで粘性の高い液体から美しく伸びやかで冷涼な酸を残しつつ、蜜やオイル、バターに近いニュアンスと、フラワリーさ、クリーミーに熟しつつもダレ無い微妙なレベルの健康な果実の美味しさを堪能できます。
残念ながらメディアの評価は見当たりませんで申し訳ありません。2019年もののトップ評価が95ポイントですから、
「どれだけ積み上げられるのか?」
にも興味が有りますが、2021年のドメーヌもののエルミタージュ・ブランの素晴らしいエレガンスを含むとんでもない美味しさに96ポイントまでしか付けなかった海外メディアが、このセカンド的立ち位置のグレートイヤー2020年ブランシュに対し、どのような評価をしたのか・・
ちょくちょく申し上げているんですが、やはり近年の「日本びいき」を観たり聞いたりしていますと、海外の方の日本文化の理解と日本人化を感じますので、ぜひともメディアのテイスターさんたちの感覚も、より寄って来ていただければと思っています。
非常にリーズナブルだと思います。ぜひ飲んでみてください。お薦めします!
以下は以前のレヴューです。
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【入荷数が少なく、テイスティングを回避しましたが、2019年のドメーヌものやサン=ジョセフ・ブランの濃密なニュアンスを思い出す限り、相当良さそうに思います!】
今回は6本だけのアイテムが結構に有りまして、テイスティング予算の関係で何かを弾かねばならず、その贄になってしまったのがこのエルミタージュ・ブランのブランシュ2019です。
ですが、ドメーヌものの2019年エルミタージュ・ブランや、セレクスィヨンの2019年サン=ジョセフ・ブランの濃密ながら美しい味わいを思えば、同じライン上に有って、エルミタージュ・ブランらしいゴージャスな味わいになっていると想像します。
残念なのは・・ドメーヌものは散々アチコチで評価されるものの、セレクスィヨンものはまず・・どこのメディアも余り評価しないんですね。唯一、Jeb Dunnuck さんが
「95ポイント!」
としていますので、それを参考にしていただくのが良いかと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【こちらはマルサンヌ100%のエルミタージュ・ブラン!ドメーヌものよりもむしろピュアな仕上がりです!】
美味しく飲ませていただきました!・・どうもカミさんは白ワインの方が圧倒的に好みらしく、赤と白が有ると白ばかり・・飲んでいるようです。まぁ・・noisy も白ワイン、大好きですが・・そもそもNoisy wine は、他店さんより白ワインの販売量は多いと思いますよ。なぜだか判りませんが・・。
ローヌバランスの白ワイン・・マルサンヌ100%ですが、ジャン=ルイ・シャーヴのワインは、
「美しい酸がきちんとある」
ので、ダレた味わいになることは無く、この強めの黄色とネットリとしたグラスの涙が思わせてくれる「オイリーさ」を堪能できます。
ドメーヌもののエルミタージュ・シリーズが有るので、海外メディア評価はまず出てくることが有りませんが、ほぼ3~4ポイントマイナスで考えると良いんじゃないかと思います。noisy的にはピッタリ3ポイントですが・・。
ですのでそのままを計算しますと94ポイント位になるでしょうか。

また、アルコール分はしっかり有りますので、豊かな酸の味わいと、ミネラリティの豊富さを考え併せますと、少なくとも10年以上・・15年ほどはセラーで熟成可能かと思います。勿論、オチ掛けの美味しさ、有終の美・・と言うのも有りますので、もっと保存することも可能です。
エルミタージュ・ブランとしても、ジャン=ルイ・シャーヴのワインとしても、かなり上位にランクされるべきポテンシャルが有ると感じました。是非飲んでみて下さい!お勧めです。
以下は以前のレヴューです。
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【超大柄なのに繊細!今飲んでも実に美味しい!ナチュラルさとピュアさを感じさせる、めちゃ詰まったルーサンヌです!】
黄色いですね~!・・黄色がしっかりしてます!・・以前、一度か二度だけ飲んだことの有る、あの滅茶高い、もう少し南の産地のルーサンヌ100%の凄く高いワイン・・・(^^;; も、色の濃さは凄かったです。でも酸は弱めだったかな・・(^^;; とても美味しかったですけどね。
そしてジャン=ルイ・シャーヴのドメーヌものの白・・も何度も飲ませていただいてますが、やはり「豪放」「豪奢」と言った表現がふさわしい非常に大柄なワインです。果実の「熟」に重きを置いた感じがします。
ですが・・2017年もののブランシュには驚かされました。ハッキリ言って・・
「ドメーヌもののエルミタージュ・ブランには・・似てない!」
です。・・いや、そう感じたんですね。
むしろ2019年もののサン=ジョセフやクローズ=エルミタージュの「冷ややかで美しいエキス」に共通して感じるものと一緒で、ただエルミタージュの豪放さなどの特徴はしっかりある感じなんですね。
分析的に言えば、冷涼な酸がしっかりたっぷりある2017年のブランシュ・・そこから言えば、今まで飲んできたドメーヌもののエルミタージュ・ブランは「熟れている」故に酸は弱い・・そんなイメージです。それがこの白のブランシュにも、また赤のファルコネにも同様に言えると感じました。
その上で、今まで以上にミネラリティが高いので、これ・・美味しく無い訳が無いじゃないですか。果実表現はより冷ややかになりながらも「豪奢」な果実です。むしろブルゴーニュ・シャルドネに近い熱バランスですね。だからより「近くにいる感じがする」んです。
ドメーヌもののエルミタージュの存在が、このワインの海外メディアの評価が見当たらない原因になっていますが、セラー・トラッカーで93ポイントというのが見当たりました。まぁ・・noisy的にはもっと付けますが、評価者も少ないですし仕方が無いかな?・・それよりも日本のワインファンの方にもっと知って欲しい・・素晴らしい白ワインだと思います。是非ご検討くださいませ!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【ドメーヌもののエルミタージュ・ブランより冷ややかで繊細!・・これはこれで非常に素晴らしいです!】
こちらはサン=ジョセフ・ブランとは1年、遅れて到着していますので、2014年ものと2015年ものの対比になります。2015年ものと2016年もののサン=ジョセフ・ブランほどは変わりません・・。
オイリーで熟した果実のたっぷりある味わいです。透明感のあるミネラリティが豊富に感じられ、ローヌバランスとまでは緩く無い酸とともに下支えしています。この酸のお陰で、このたっぷりとある粘性、果実感が生きる訳ですね。
ほんのり白胡椒などのスパイスが生き生きと香り、中域からは2014年ものは少し練れた感じに、2015年ものは若々しく果実のアロマが伸びて来ます。余韻は粘性を感じさせつつ、グラマラスなボディを再帰させつつの長いもので、非常に心地良いです。

まぁ、ドメーヌもののエルミタージュ・ブランは、たまげる位に大きい構造と物凄い表情を見せつけますので、さすがに追いつきはしないものの、
「普段飲むにはこの位が適当」
だし、
「余り飲み時を意識せずとも、ワイン側が対応してくれる」
部分が大きいので、むしろセレクスィヨンの方が扱い易いと言えるかもしれません。
ドメーヌものは、もうそのボトルだけで完結出来てしまいます。セレクスィヨンものもその傾向は有る・・と踏むものの、実際に食事と一緒に飲んでいると、その対応力の素晴らしさに感動してしまいます。
だって・・エルミタージュ・ブランシュを飲みながら「焼き魚(ホッケ)」とか・・平気なんですよ・・。まぁ、時にヴァレンティーニのエクストラ・ヴァージンの出番が有るにせよ、
「普通の神経なら、饒舌なエルミタージュ・ブランがそんなに対応力が有るとは思わない!」
ですよね。
noisy とて、好き好んで、わざわざそのようにしている訳では無く、たまたま、そうなってしまった状況に対応していると、いろんなことも判ってしまった・・と言うことなんですね。
何とか普段、飲める価格帯だと思います。2014年の方が練れてます。2015年ものは若々しく、スパイス感も有りますが・・美味しく飲めちゃいます。どっちがお勧めと言うことも無いですが、是非、北ローヌを代表する素晴らしい白ワイン、飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【スッピンのエルミタージュ!2011年のフルーツバスケットの巨大さとも違い、甘く無く冷ややかでしなやかな、少しブルゴーニュチックな仕上がりです!美味しい!】
暑い年の、少しバターっぽく、蜜っぽく、柔らかな酸にほんのわずかな甘味を持つエルミタージュこそ、もしかしたら真のエルミタージュなのかもしれません。
でも2013年はそうは仕上がらなかった・・のが幸いして、非常に「好みに近い」ような味わいになっています。
確かにゴージャスさは2011年のブランシュには適わないかと思うんですが、この「涼やかな繊細さ」は、2011年ものは見当たりません。
むしろ、贅肉を排し、筋肉のみになったスレンダーなボディだからこそ、仄かに香るフラワリーなアロマに混じり合うスパイシーさが非常に心地良く、引き締まったボディと、そこからの還り香が心地良いです。この還り香の部分は、いつもだとボリューム感が満ちていますが、むしろ柑橘系果実の余韻のような・・ニュアンスで、ブルゴーニュのシャルドネに少し近く、2005年のパカレの「アンディジェーヌ」に似ているような気もします。
決して弱く無く、芯のしっかりしたブランシュでした。お勧めします!とても良い出来、スッピンのエルミタージュをご堪能くださいませ。
● 2022 Cote-du-Rhone Rouge Mon Coeur / J-L.Chave Selection
コート=デュ=ローヌ・ルージュ・モン・クール ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクスィヨン
【葡萄の果皮のパーセンテージがたっぷりな、果実が充実したドライで超健康なコート・デュ・ローヌ!今のジャン=ルイ・シャーヴの絶好調さを表しています!】

ジャーヴのセレクション、一応ネゴスものです。ですが現在はほとんどドメーヌで所有している畑のようです。それを裏付けるかのように、
「ドメーヌ・ジャン=ルイ・シャーヴものとの差がほぼ無い」
と感じられる状況です。
例えば今回同時にご案内させていただいている、2020年のエルミタージュ・ファルコネ・ルージュは、先だってご案内させていただいたドメーヌものの2021年エルミタージュ・ルージュと、
「質感は全く同じ。むしろセレクションが2020年ものと遅れて出て来ているので、まるで兄弟そのものの味わいと感じてしまう。」
そんな具合ですから、テイスティングしている方としましては、
「2020年のセレクションものと2021年のドメーヌものの比較だと・・ポテンシャルとするとそんなに大きな差にならないかも?」
と言う、ある種の「不安」みたいなものを抱えることになってしまう訳ですね。
ですがヨクヨク見てみますと、ドメーヌものの細やかな美しさ・・特にドメーヌの2021年ものエルミタージュ・ルージュはコラムにも書かせていただきましたが、
「海外メディアは高いポイントを付けないはずだが、個人的には相当良いと感じている・・それだけの美しさが有る」
と言う感覚なんですね。
ですので、やや濃い目に仕上がる2020年もののセカンド的立ち位置のセレクションのエルミタージュと、2021年のドメーヌものはどちらも高いレベルで拮抗しているので、よくよく見てみるとドメーヌもののより精緻で美しい、エレガントなスタイルに目を奪われる・・と言うことになります。まぁ・・より高価なドメーヌものの方が先に出てくると言う・・ちょっと良く判らないリリースでは有りますが、あの2021年ドメーヌものを飲んでいただければ、きっとnoisy の言っている意味がお分かりになるんじゃないかと思っています。

こちらのモン・クゥール2022年ですが、ジャン=ルイ・シャーヴらしい精緻さをそのままに、果皮のパーセンテージを上げた・・甘く無いが濃密な果皮の美味しさが光る仕上がりです。
2022年ものの評価は現状ではどこにも見当たらない訳ですが、2020~2021年ものがほぼ90ポイントで揃っているのなら、プラス1ポイントは確実かなと見ています。
ドライな味わいでジューシーです。ですが品の無い強さが迫って来るのではなく、その果皮の何とも精緻な表情、美しさが感じられます。見た感じだと、
「甘いんじゃないの?」
と思われるかもしれませんが・・この濃度を持ちながら甘く無いです。また、これは書いておかないと・・と思ったのは、シャーヴのワインはどんどんナチュール化しているような・・と言うよりも、
「So2が少なくなって来ている」
と感じさせます。
そしてやはり、「格」と言う部分でも・・もはや普通のコート=デュ=ローヌと言う地区名ワインが似つかわしく無い感覚です。価格もリーズナブルですので、
「シャーヴの入門ワインではあるものの、それ以上の美味しさを持つ」
と思ってください。お薦めします!・・高質です。
以下は以前のレヴューです。
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【溢れるポテンシャルの要素を、解放させつつ飲む楽しみ!・・これは滅茶安いと思います!】
まぁ・・ポテンシャルが無い・・少ない訳が無いですよね。元々は格上のコート=デュ=ロ=ヌ=ヴィラージュ格の葡萄も使用している訳ですから・・面白いの敢えてそこら辺を拡げてみますと、
・沖積土壌でパワーとエレガントさを表現する「Visan(ヴィザン)」、
・深い砂粘土質土壌で果実風味豊かなメリハリを与える「Buisson(ビュイソン)」、
・石灰質の非常に多い粘土石灰質土壌で冷涼な気候がピュアさと凝縮感を与える「Vinsobres(ヴァンゾブル)」、
・粘土質土壌に樹齢の古いグルナッシュが植えられており、リッチでグリセリン豊富、ストラクチャー、奥行きを与えてまとめる「Estézargues(エステザルグ)」
クリュのヴァンソブル辺りはあのグラムノンもリリースしていますが、どうでしょうか・・5千円以上するんじゃないかと・・そしてヴィザンはコート=デュ=ロ=ヌ=ヴィラージュ格、協同組合でお馴染みのデステザルグ(村)近くにはヴィラージュ格のシニャルグが有る訳でして・・でも、このワインが凄いところは、確かに、
「上級クラスの葡萄を格下げしてコート=デュ=ローヌにしている」
と言うことも有りますが、
「南部、北部とアチコチの葡萄をセパージュしてA.O.C.コート=デュ=ローヌを表現している」
と言う部分も有るはずです。

2021年もののモン・クールは、ややタイトなボディから繊細で柔らかさを感じさせる伸びやかなアロマ、果実もフラワリーさとジューシーさを持ち、美しく適度に膨らみを感じさせつつ切れて行きます。
幾分早いのは2021年ものですから仕方ありませんが、2020年もののような「マッチョさ」では無く、エレガントさを内包したタイトさ・・と言ったら良いでしょうか、
「いずれ出てくるのがすぐ判る状態」
であると感じます。
まぁ・・この位の価格帯のワインでは、考えられないほどの高質さを持っていますから、この秋には全てが丸さを持ち始め、要素からの表情もさらに解放
に向かうでしょう。
素晴らしい出来だと思います。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【しなやかさと美しさに溢れるコート=デュ=ローヌ・ルージュ!・・是非クロ・デュ・カイユと比較してみてください!】
美味しいです~!・・この位の価格で飲めるんですから・・有難いですね~・・
面白いのは南ローヌ地方のシャトーヌッフのクロ・デュ・カイユが造るコート・デュ・ローヌ・ル・カイユとの違い・・でしょうか。ドメーヌは単純にはヌッフと北部ローヌ地方のエルミタージュの違いですが、
「瑞々しさに溢れるル・カイユと濃密ながらしなやかで流れるような深みのジャン=ルイ・シャーヴ」
かと・・。
そもそもクロ・デュ・カイユは昔はもっと黒み掛かった「濃い」味わいに振れていたと思いますんで、あくまで「最近の作」の違いです。
また南ローヌの石ころだらけだったり砂質だったり・・がそれなりに多いヌッフ近辺と、北ローヌのエルミタージュ近郊は多彩ですが粘土質が主体、稀に花崗岩質かな・・と思いますが、そんな違いも在るかもしれません。
この「モン・クール」は赤い色合いが何ともセクシーで、適度に濃密、また昨今のジャン=ルイ・シャーヴがナチュラルな美味しさを見せるようになって来ていますが、この「セレクスィヨン・シリーズ」も全く同様、このモンクールにもそれが顕著に現れています。

ですので飲んでいて楽しい・・ですよ。同じローヌで有りながら、テロワールの違いも感じられますし・・何より、
「ポテンシャルを考えればとんでもなくリーズナブル!」
です。
まぁ、このクラスは余り海外メディアも評価しませんし、仮に評価したとしてもクラスを見て評価してしまいますので、余り良い情報にはならないかと思います。
2020年のモン・クール・・素晴らしいです!是非飲んでみて下さい!超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【今回到着分は全て息を飲む美しさ!・・シャーヴもまたよりナチュラルに、より滑らかに、よりミネラリティ高いワインになって来ました!実に秀逸!】
寄った写真だからじゃ・・おそらく「無い」ですよ。この美しく輝く「照り」をご覧ください。透明感溢れるミネラリティが適度な果実の凝縮を包み込んで輝いているように見えてしまいます。
今回の到着分は、実は結構に前にテイスティングが終わっています。ご案内のタイミングの問題だけで8月最後の新着でのご案内になっていますが、
「仮に真夏に飲まれたとしても、全然ツラくならない冷ややかさ!」
が有った上で、
「濃密な果実をドライに、ミネラリティ豊かに、よりナチュラルに」
表現出来てしまっているんですね。これは本当にビックリしました。
ジャン=ルイ・シャーヴほどの造り手ですから、どこかにマイナスに感じる僅かなポイントを、むしろ常に探されるようなポジションにいらっしゃる訳です。2500円ほどのワインでも・・おそらくそうなってしまう訳ですね。
でも・・死角はもはや「無い」んじゃないか?・・この「モン・クール」は滅茶美味しいですし、サン=ジョセフもクローズ=エルミタージュも、そしてリリースが遅いのでヴィンテージは前になりますが、エルミタージュの赤白も、モノの見事に、
「冷ややかで濃密・・で、ミネラリティ・・で、よりナチュラルに」
なっているんです!
もし、ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクションの各キュヴェに、どこかネガティヴな部分を・・もしくは、価格の割りに大したことは無いと感じられた経験がお有りのようでしたら、是非下級キュヴェでも良いので、飲んでみて下さい。
「滅茶美味しいしリーズナブル!」
そう思っていただけると思います。ご検討くださいませ!超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【グラムノンのピュアさシャーヴが持ち合わせている精緻な構成の融合!?・・見事な味わいです!】
良い色彩の写真が撮れました・・何だかちょっと嬉しいです。でも映り込んでしまっている貧相な食事は見ないでください・・(^^;; 何しろ毎日深夜の撮影ですから・・
「社長はワイン、飲まれるんですか・・?」
などと、店にいらっしゃった初めてのお客様に尋ねられますが、何とお答えしたら良いのか、今でも一瞬、言葉に詰まります。
「飲まない日は有りません・・」
などと言うには、少し気を付けて偉そうに聞こえないようにしないと・・などと考えてしまうし、
「まぁ・・適当に・・」
などと言ってしまったら、完全に嘘になっちゃうかな・・とも思いますし・・。
昨今はこのようなグラスの写真をアップしているのも有ってか、海外からのアクセスが非常に多いんですね。日本語で書いた文ですから、意味は判ってないんだと思うんですが、
「Oh!..So crazy!・・Midnight drunker!」
位は言ってるかもしれません。少なくとも、「Cool!」は無いでしょう。
しかし話しは飛びますが、好意的な方々ばかりがアクセスしてくるのではなく、何とかサーバーに侵入しようとするクラッカーも滅茶苦茶多いんですね。物凄いですよ・・。データベースに侵入できれば様々な情報が得られるでしょうし、侵入してバックドアを仕掛けておけばデータは駄々洩れですから。
なので、うちのサーバーは様々なトラップを仕掛けて有りますし監視もしており、悪戯をちょっとでもしようものなら、自動でアクセスすらできないようになってしまいます。悪戯をしたアドレスからは二度とアクセスできません。自分がシャットアウトされないようにしないといけないくらいです。
ジャン=ルイ・シャーヴと言えば、北ローヌの王と呼ばれる「エルミタージュ」の最高の生産者ですが、この、一番下のワインである「コート=デュ=ローヌ・モン・クール」の最新年、2017年ものを飲むと、
「もう、単にエルミタージュのトップ生産者・・だけと言うレベルにとどまらない」
と言わずにはおられません。
この赤紫のやや濃いめの非常に美しい色合いには、精緻さと官能感とピュアさが映り込んでいることが見えるかと思います。
精緻さは元々ジャン=ルイ・シャーヴが持ち合わせていたものです。官能感はこの1~2年で強く感じるようになってきました・・ラヤスっぽさと言っても良いかもれません。そしてピュアさは、まるで「グラムノン」のワインのようなニュアンスですよ。
「単なるコート=デュ=ローヌがこんなに美味しくてどうするの?」
と言いたくなってしまいますが、2014年より以前のジャン=ルイ・シャーヴには余り感じることが無かった「官能さ」もしくは「人間臭さ」が、持ち合わせていた精緻さに加わり、さらにはピュアさがさらに増長して、まるでグラムノンのようなふっくらとしたピュアさになっていますので、
「無敵!」
と言えると思います。
またそれはこのモン・クールにとどまらず、昨今のセレクスィヨンやドメーヌものにも同様に感じられます・・何と言っても、ドメーヌのエルミタージュも、セレクスィヨンのそれも、セレクスィヨンも上から下までしっかりテイスティングして来ましたので、自信を持って、
「凄い!」
とお伝えすることが出来ます。
さりとて余り数量はいただけませんので、是非・・昨今のもの凄いジャン=ルイ・シャーヴ・・飲んでみてください。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【素晴らしいバランスです!年々ピュアさとナチュラル感を増してきていましたが、遂にドメーヌものと全く同じニュアンスに到達しています!】
以前より非常にクリーンでピュアな味わいが特徴のシャーヴ・セレクスィヨンでしたが、2016年ものをつらつらとテイスティングしていて確信しました。
「2016年のシャーヴ・セレクスィヨンは、ドメーヌものと全く遜色が無くなった!」
「この柔らかなボディ、甘みの無いドライでピュアな表情は、セレクスィヨンを今までで最高の品質にした!」
と言うことなんですね。
今までもこの「モン・クール」はリーズナブルでポテンシャルも高く、超お勧めのキュヴェでしたが、それがもう、ピュアさは磨きに磨かれ、ナチュラルさは最も望ましい方向に高められ、頂点に達したと言えます。
これを飲んでしまうと、
「とてもクリーンで・・」
などとは言っていられない・・。このクリーンと言う言葉には、・・いや、一応 noisy的にはですよ、どこか蔑視感が混ざる訳です。僅かながらではあるが工業的なニュアンスも有るんじゃないか?・・と言うような意味合いです。
ところがこの2016年ものを飲めば・・ま~・・「完璧!」です。理想像です。
「濃密なのに甘く無い!」
「ナチュラルなんだけれど滅茶苦茶ピュア!」
なんですね。
某、ローヌの最大手のコート・デュ・ローヌが売れないそうです。そりゃぁ・・そうなってしまうだろう・・と素直に想像がつきます。手を抜き過ぎ・・なんじゃないかと思いますよ。
そりゃ、大変なのは判ります。上のキュヴェではじいたものを下に、さらにその循環が有る訳ですから、一番下はどうしてもその辛さが入り込んでしまうんですから。
しかし、シャーヴ・セレクスィヨンにはそんなネガティヴさは微塵も有りません。テッカテカに光り輝いています。是非飲んでみてください。素晴らしいです!一推し!
以下は以前のレヴューです。
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【いつも完璧!と感じてしまう全方位に丸いパレットです!時にチェリーさえ感じる涼やかさが良いです!】
上の写真が2013年、下が2015年です。いつも美味しい「モンクール」です。
2015年は「モンクール」の文字が上に来ましたね。非常にバランス良く、涼やかです。モンクールについては何故だかヴィンテージによる差は少ないように思いますし、年を追うごとに「緻密」なテクスチュアになってきています。
薄く無く、甘く無い、ブラックチェリー的なニュアンスです。エルミタージュの造り手ですが、大柄なエルミタージュっぽくは無く、むしろサン=ジョセフとかの緻密なニュアンスですね。
言ってしまえば、
「・・モンクールで充分旨い・・」
ものですんで、シャーヴらしい精緻さ、クリーンさが充分堪能できます。
おそらくですが、完全主義者的な潔癖さを感じますので・・そうなんじゃないかな~・・と。

色合いも実に美しいですよね。2013年ものと2015年ものを比較しても、ほとんど差は無いですし、照り、輝きともに素晴らしいです。
いつもご紹介しようと思いつつ、
「・・ん~・・まだ季節的に暑いかな~」
「他のアイテムが多いから後で・・」
などと思っている内に、1年、2年と経過しちゃったんですね。
若い美味しさがバッチリの2015年、落ち着いてきた2013年、どちらも美味しいです。ご検討くださいませ。
● 2022 Croses-Hermitage Rouge Silene / J-L.Chave Selection
クローズ=エルミタージュ・ルージュ・シレーヌ ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクスィヨン
【エルミタージュの果実の押しのタフさに加え、流れるように綺麗な中盤を持ち、シャーヴ風の精緻さを組み合わせたとてもリーズナブルな村名です!】

2021年のこのワインは、どこか・・
「シャンボール=ミュジニーのよう!」
と・・noisy も大変に気に入った味わいでした。美しい伸びやかなシラーで甘く無く、ツヤツヤとしたテクスチュアで旨かったです・・。価格も高く無いですし。
2022年ものは天候が良かったのが伺われる味わいで、とてもビッグで果皮がブ厚く、しかしシャーヴ的な精緻さが有り、またこのところのSo2の少なさはかなりのもので、テクスチュアも飲んだニュアンスにも、その柔らかさと質感の良さを感じる仕上がりです。
クローズ=エルミタージュは・・まぁ、「エルミタージュの周り」だと思っていただければ良いかと思います。北ローヌでは唯一、
「ローヌ河左岸にある産地」
です。他の産地・・有名どころですとシャーヴも産出しているサン=ジョセフ、サン=ペレ、コンドリュー、コート=ロティと・・エルミタージュとクローズ=エルミタージュを除くと全て右岸です。基本的にこの北ローヌは花崗岩質なんですが、どうやらローヌ河の流れが上流のサン=ジョセフを過ぎた辺りで変わった歴史が有り、エルミタージュとクローズ=エルミタージュが左岸になったようです。なので、このクローズ=エルミタージュ辺りは元河原・・と言う場所も有り、クローズ=エルミタージュの多様な味わいを生んでいるようです。
また、クローズ=エルミタージュでは、ジュルヴァン、ラルナージュ、ラ・シャシの3つの村が白眉とされているんですが、流石はエルミタージュのトップ生産者、そのトップの村の内、2つを押さえて造っているのがこのクローズ=エルミタージュと言うことになります。

2022年ものは2021年もののような超美しいスタイルとは変わり、果皮のパーセンテージの多い押しのある果実の風味がたっぷりと楽しめる・・しかも、クローズ=エルミタージュらしい・・どこか「す~っ」と流れて行くような部分も・・おそらく「昔は川底だった土壌」を含むようなイメージを感じます。簡単に言いますと、
「よりスッキリしたエルミタージュ」
です。
まぁ・・この辺りはポテンシャルを無視しますと、
「スッキリが好きか、濃密なのが好きか」
と言うことになりますが、一般には後者がよりポテンシャルが高いと見做されます。
しかしながらワインはし好品ですから、その方が美味しいと思うワインが正しいんですね。最近は結構に書かせていただいていますが、
「海外から日本にいらした方が、日本食にハマっている=日本人の味覚に寄り始めている」
と言うような事実?・・が有ります。
バランスが良く、濃過ぎない味付け、素材の持ち味を消さないなど・・しかも素材自体の生育などにも工夫が凝らされている訳ですね。
で、なぜジャン=ルイ・シャーヴのワインが美味しいか?・・と言いますと、ひと昔前までのローヌワインよりも、
「美しい酸がバランス良く、より大きく有るから」
だと感じます。このクローズ=エルミタージュも、ふた昔前までは余り良いようには言われなかったんですね。ひと昔前位になってようやく・・でした。今ではサン=ジョセフに追い付こうとしているような立ち位置かと思います。飲んでみてください。この精緻な美しさ、ぜひご堪能下さいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【いつになく石灰的なミネラリティがたっぷりなクローズ=エルミタージュ!・・ちょっとシャンボール的なテクスチュアにも似て旨いです!】
ブルゴーニュの村名ワインはすでに4千円では購入できなくなってしまいましたが、北ローヌはエルミタージュの第一人者のクローズ=エルミタージュがまだこの位で購入できるのは、相当にリーズナブルなんじゃないかと思えてしまいます。
まぁ・・「エルミタージュ」と名前が付いたとしてもクローズ=エルミタージュは、エルミタージュの周りの畑で、同じ花崗岩質では有るものの、エルミタージュほどは安定した酒質にならない・・と言われていまして、事実、シャーヴのファルコネやドメーヌもののエルミタージュには及ばないものの、
「シャーヴのマルコネになる葡萄の畑はクローズ=エルミタージュで最上と言われている畑」
なんですね。
因みにシャーヴの畑は上記のように、
「ラルナージュとジュルヴァン等の畑」
でして、この2つに「レ・カシ」を加えたものがトップ・スリーと言われています。(・・今はどうなのかは・・追ってないので判りませんが・・)
ですが、いつもこのシレーヌを飲むたびに思うのは、
「こんなにリーズナブルで良いのかなぁ・・」
と言うことなんですね。

サン=ジョセフのオフェリュス(フィネスさんではオフルと言ってますが、noisy は昔から扱いが有ったもので・・ずっと意地でオフェリュスとしています・・今のところ・・)は、非常に丸く、複雑性が表に出た素晴らしいワインです。誤解を恐れずに言ってしまえばヴォーヌ=ロマネとかモレ=サン=ドニとかのイメージです。
一方、このシャーヴの出来の良い畑からのシレーヌは、ま~・・シャンボールタイプです。高質で縦延び型、ミネラリティにスパイスをやや抑制された・・何とも良い感じの内向きさが、おしとやかな女性好き・・判官びいき・・エレガント好きな人がきっと多いに違いない、ブルゴーニュワインファンにも受け入れられやすいかな?・・とも思います。
2021年ものは非常に良いです!2019年ものの写真が有りますので是非ご覧ください・・より赤い果実に長けているのが判ると思います。実に良い感じのチェリーな果実に、僅かに煙とか石が混じります。テクスチュアもバッチリです。是非飲んでみて下さい。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【硬質さ、ワイルドさ、冷やかな果実・優しいスパイスを盛り込んだ「ツヤツヤ」に美しいディテールを是非感じてください!】
何かもう、後光が差してしまってややピンボケ気味?・・白飛び気味の写真になってしまっていますが、「モン・クール」並みに美しい色合いが判ると思うんですね。昨今はだいぶ視力が落ち、眼鏡を掛けたり外したりと、相当爺になってしまった自身がめんどくさい・・です。まぁ、一日のかなり長い時間をPCのモニターとお付き合いしてきましたから、
「いずれそうなる・・」
とは判っていたものの、この2年ほどで物凄く悪く成った感じがしています。パソコンとの付き合いも、おそらく誰よりも長い人たちのグループに入るでしょうから・・もう35年は経ってますから仕方が無いですね。
このクローズ=エルミタージュですが、本当にクローズ=エルミタージュらしさをしっかり持ちながらも、ローヌワインのネガティヴな面・・例えば、暑苦しいとか、酸が弱いとか、下手すれば濃すぎるとか?・・を全く感じさせない素晴らしい出来です。
このところのジャン=ルイ・シャーヴも全く神懸かり的でして、この一連のテイスティング・・・モン・クールに始まって、クローズ=エルミタージュ、サン=ジョセフ、エルミタージュの各赤白を順番に飲んだ訳ですが、このところは毎年のように、
「滅茶お美味しい!」
を繰り返して、しかも、
「以前より輪を掛けて・・」
などと書かざるを得ない・・例え本心からだとしてもですよ・・結構に心が痛い訳ですね。・・どこからか、「・・そんな訳、有るか!」的な言葉が掛けられている気がしてしまう訳です。
しかしそれは本心なので・・そこには何も苦悩しないにせよ、毎年のように前言撤回、今年が良いなどと、どこかボージョレ・ヌーボーの毎年のうたい文句のようになってしまっているのが気に入らないんですね。
ですが・・これは本物です。いつの間にか相当に濃密な・・・でも非常に質の良い甘く無いリキュールを口にしているような感覚にもなりますし、本当にサラッとしたタッチで喉を落ちて行く清冽な水のような感覚さえも有ります。その上で、
「あ~・・これはクローズ=エルミタージュ!」
と感じさせてくれる「お手本のワイン」的な表情も有ります。是非飲んでみて下さい!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【激ピュア!激ドライ!・・ヴィオニエを足さないコート=ロティ・・・までは行かないにせよ、とてもスタイリッシュな仕上がりでした!】
熟したら血っぽいニュアンスが飛び出して来そうな感じのするクローズ=エルミタージュでした。ブラインド・テイスティングですと、クローズ=エルミタージュ・・・とは中々に言い辛いかもしれない位、高質さと硬質さが入り乱れて感じられました。
2016年ものはもっと・・ケーキ的な味わいだったんですが、2017年ものは全くのドライで硬質なミネラリティがバッチリ載っています。
なので、今はやや線が細めではあるんですが、先々の伸びしろが凄いことになっている感じです。今すぐ飲むならサン=ジョセフ・オフェリュスの方が判りやすいし旨いです。
でも、「ポテンシャルを取って、それを美味しいと思える方」には、このクローズ=エルミタージュはバッチリですよ。noisy 的にはエルミタージュ的と言うよりは、コート=ロティ的、コルナス的に仕上がっていると思います。
ま~・・毎年、結構に違いますね・・。しかも近年、ジャン=ルイ・シャーヴはピュアさが物凄く増してきていますんで、さらなる高みへ行くと感じています。是非トライしてみてください!お勧めです!
以下は2016年もののレヴューです。
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【まさに「とろけるようなショコラ的シラー!」です。エルミタージュの名を冠しても恥ずかしくない凄い仕上がりです!】

いや~・・これも超絶に旨いです!・・クローズ=エルミタージュとは名ばかりで、
「エルミタージュのお膝元にすら辿り着かないワイン」
と言うのが定番でした。
まぁ・・価格も違いますからね。皆それで納得していた訳です。
しかし!
この「2016年のシレーヌ」は違いました。いや~・・素晴らしいです。何てったって、
「まったく甘く無い!」
のが素晴らしいですし、
「酸の構成が素晴らしい!」
と言えます。
ローヌらしいふくよかでまろやかな酸の構成を失わずに、さらにそれを増大しています。その結果として、
「・・あれ?・・エルミタージュ、開けちゃったか?」
とエチケットをマジマジと見つめる羽目になっちゃったんですね。
味わい、フレーヴァーは超高質の「ショコラ」です。「チョコレート」とは言いたくないなぁ・・これは「ショコラ」でしょう。上質のカカオを熟練の職人が丁寧に仕上げた、そのテクスチュアをも再現しているかのように思います。
そして、その奥には色の濃い果実がてんこ盛りです。滅茶高質なラズベリー!・・でも大抵の場合、そんな状況ですと、「下品」に感じてしまうんですよね。
暑苦しいとか、甘いとか、苦いとか、濃すぎるとか、スパイス臭いとか・・何でもネガティヴな言葉を連ねたくなってしまう訳ですが、すべてが高級なニュアンスに包まれているので、
「うわ~・・これ、旨い!」
となってしまうのは当然なのかもしれません。
noisy も、この暑い最中にこのワインのテイスティングをしています。しかし、
「まったく問題ない・・所か、もっと飲みたい・・!」
と・・思ってしまいました。
しかもこのプライスでしょう?・・有り得ないですよ。
ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクション、確実に新たなレベルに到達したと確信しました。飲んで、是非ビックリしてください。旨いです!・・ブルゴーニュ好きの noisy が言うんだから・・間違いないと思ってください・・(^^ 超お勧めします!お早めにどうぞ!
● 2022 Saint-Joseph Rouge Offerus / J-L.Chave Selection
サン=ジョセフ・ルージュ・オフェリュス ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクスィヨン
【ドメーヌもののサン=ジョセフの2020年が非常に高いので、この・・実は100%ドメーヌ所有のセレクスィヨン2022年もかなり高評価が期待できます。めっちゃ良い香り!】

ドメーヌものでもリリースのあるサン=ジョセフですが、例えばドメーヌものの海外メディアの評価は・・こんな具合です。
2022年サン=ジョセフ ドメーヌ
◇2021年もの
93 Points Decanter
90~92 Points Jeb Dunnuck
◇2020年もの
96~97 Points Vinous
94~96 Points 2023~2035 The Wine Advocate
94 Points Decanter
93+ 2022~2037 Jeb Dunnuck
◇2019年もの
93~95 Points Vinous
94 Points Decanter
94 Points Jeb Dunnuck
94 Points Robert Parker's Wine Advocate
やはりエレガントに仕上がった2021年ものは海外メディアには酷評気味で、濃密な2020年ものが非常に高く、濃い目でバランスの良い2019年ものがそれに続く感じです。
2022年ものは濃密に仕上がっていますから・・ドメーヌものも、そしてこのセレクションのサン=ジョセフ・オフェリュも2022年ものは、そのうち高い評価が付くことになるでしょう。
何せ・・めっちゃ香ります!・・そしてその香りが何ともエレガンスを含んだもので、フラワリーな香水のようでも有り、官能的で妖艶さも含んでいるんですね。
テクスチュアの伸びも滑らかで良いです。クローズ=エルミタージュのような「流れるような中域」みたいな感覚では無く、より「抑揚・起伏」が有ってダイナミックでも有ります。酸の美味しさ故でしょう。

この辺りはかなり好みになるかと思いますので、クローズ=エルミタージュの流れるような味わい・・比較するならサン=ジョセフの方が抑揚が有り情熱的です。
まぁ・・どうでしょうか、noisy 的には結構高い評点を付けると思いますよ。・・今は言わないでおきますが、きっと高い評価が出ると期待していますので、もし出なかったら・・来年書きます。
因みに Noisy wine としますとこのオフェリュは2001年から扱っていまして・・いや、フィネスさんものでは無いんですけどね・・良く知っている訳です。その頃からすでにとても美味しかったですが、まだ買い葡萄だったはずです。今は100%ドメーヌ所有です。
そして価格ですが・・お客様は・・高くなったなぁ・・と思っていらっしゃるかもしれませんが、
「2001年ものは約3500円で販売させていただいていた」
んですね。
この2022年もの・・21年も経過していますが、新着価格で4780円予定ですから、
「ほぼ20年で25~30%ほどしか上がっていない」
んですね。
ぜひこの精緻でドライ、良く香り妖艶さもある2022年サン=ジョセフ・オフュリュ、飲んでみていただきたいと思います。お薦めします!
以下は以前のレヴューです。
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【複雑性、ミネラリティの伸びやかさ、適度なボディの膨らみと美しい余韻・・素晴らしいです!】
上値で97ポイントまで付いているドメーヌものの2020年サン=ジョセフも・・リーズナブルながら残っているので、サン=ジョセフって・・まだ余り周知されていないのかな・・と感じている今日この頃です。そもそもローヌ自体が知られていないのかも・・などとも・・。
例えば北ローヌ(ローヌは大きく分けて北と南に分かれます)の場合、地図上のローヌ河の左側が右岸、右側が左岸です。これは上流から下流・河口を見て右、左と言いますが、ボルドーも勿論同様ですから・・判りやすい・・いや、逆転する感じですから勘違いしやすいかもしれません。
ローヌ川上流の右岸にローヌの至宝、コート=ロティ、その下流(南)の白の至宝コンドリュー(シャトー・グリエを含む)、その下流がサン=ジョセフ、コルナス、サン=ペレイと続きます。もう・・もの凄いアペラシオンが連なっているんですが・・きっと思い当たるでしょう。
左岸の方は右岸のサン=ジョセフの対岸(少し南東)にエルミタージュが、その周りにクローズ=エルミタージュが存在します。有名なアペラシオンはそれだけ・・(小さいのは有りますが・・)左岸は少ないんですね。エルミタージュだけ・・と思っていても通常は問題無いかもしれません。
で、このサン=ジョセフですが、上流にコンドリュー、下流にコルナスと言うロケーションですし、対岸がエルミタージュと言う訳でして・・悪い訳が無いだろう?・・的なものが有りますが、
「至宝コート=ロティと偉大なエルミタージュ」
の存在が、むしろサン=ジョセフの周知に難を与えているのかもしれません。
ですが、エルミタージュほど豪放磊落では無く、クローズ=エルミタージュほど硬く無く、コート=ロティほど冷たく無く・・
「実は・・良いとこ取りなんじゃないの?」
と思ってはいるんですね。

こちらは2020年ものですが、上記のようにドメーヌものが上値97ポイントと言う凄い評価を得ている訳ですから、悪い訳も無いんですね。それに、
「セレクスィヨンではあるものの、実は100%ドメーヌもの!」
です。
加えて・・サン=ジョセフで最高の葡萄が出来ると言われる「トゥルノン」..ここは急傾斜の崖が有って・・そこが良いと言われていますが、このセレクスィヨンはそこの葡萄も使用しています。
滑らかさを見せるツヤツヤな石灰がテクスチュアを高めています。果実感も適度に有り熟度は高く、でもドライで甘く無く、複雑性は見えるような感覚、そこに僅かにワイルドな獣のようなニュアンスがスパイス的に絡み、やがてやや官能さを見せるに違いない・・と思えるようなカプセルを抱えているように感じます。
まぁ・・ドメーヌものは97ポイントですから、このセカンドワイン的存在のオフェリュスが悪い訳も無いんですね。今飲んでもそれなりにこなしてくれる包容力も有ります。飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【基本、ネゴスのサン=ジョセフがこんなに出来が良くて・・どうするの?・・と思ったら何と自家畑になっていました!】
年々ドメーヌもの葡萄の比率を高めているジャン=ルイ・シャーヴ・セレクスィヨンです。このサン=ジョセフ・オフェリュスは、以前の情報だと60%が自家所有の畑産とのことでしたが、
「現在は100%自家所有畑!」
と言うことなんですね~・・。あっと言う間に畑を入手されたんですね・・。まぁ、これだけでもビックリなんですが、
「ドメーヌもののサン=ジョセフとちょっとスタイルが異なる」
んですが、
「・・ハッキリ言って・・言うほど差が無い・・と言いたくなるほど美味しい!」
です!ホント、困っちゃいますよね。
ドメーヌもののサン=ジョセフは、どちらかと言うと「エキス系」で、綺麗に出たエキスがエレガントなアロマを放出する感じです。
で、ドメーヌもののサン=ジョセフ・クロ・フロランタンはむしろ「果実味たっぷり系」なんですが、そのたっぷりな果実味が見事に上品なんですね。

このネゴスの方はですね・・そのクロ・フロランタンタイプでして、果実の風味がバッチリ載った、濃密な味わいなんですね。そこにちょっとサン=ジョセフらしい野性味とスパイス、フラワリーなアロマが感じられる・・そんなイメージです。
しかも・・
「今飲んでも最高に美味しい!」
のは、ジャン=ルイ・シャーヴのコート=デュ=ローヌ・モン・クールと同様でして、
「今飲んで良し、10年寝かせて良し」
と判断しました。
高いレベルで仕上がった素晴らしいサン=ジョセフでした。是非飲んでみて下さい。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【ドメーヌもののサン=ジョセフに肉薄!・・と思わせるほどの出来です!・・美しい!美味しさ・ポテンシャルと価格が比例してない極致のひとつです。】

やはりこのサン=ジョセフ・オフェリュス・ルージュの写真もどこか「白飛び」気味の写真になっちゃってます。おそらく・・いや、違うかな・・
「被写体(ワイン)の反射が結構ある」
じゃないかと思うんですよね・・。確かに寄った写真は難しいんですけど、それにしても他の写真じゃ、このようにはならない・・撮る時には結構、そうならないように気を付けているんですが、そうなっちゃう時が有ります。
色合いは濃密で輝いています。濃密では有りますが、濃くて辛くはならない・・むしろ、瑞々しさを感じます。シラー種は、時にスパイシー過ぎて細身に感じられたり、暴れているように思われる時が有りますが、全くそんな素振りは見せません。
クリスタル的なミネラリティが、この果実の濃密さをコーティングしているかのようです。この気は3年ほど前から有ったように思いますが、年々その美しさ、果実を保護しているような感じが増して来ています。それが最高潮に達したのが2019年?・・ではないかと思っています。
なので、非常に滑らかな舌触りから、高質なシラーの厚みの有るニュアンスが零れて来ます。おそらくポテンシャルの10%以下しか表情に出ていないのでしょうが、それを想像させないほど完成されたバランスでした。
ちょっとこれじゃ・・安過ぎないか?・・と言う懸念は有ります。まぁ、ラヤスの、デ・トゥールのワインも、少し前まではそう思っていました。
「美味しさと価格が比例しないワイン・・」
そんなジャンルに入ったかのような、素晴らしいサン=ジョセフです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【超本格派!素晴らしい質と出来です!】
すみません・・どこを探しても2015年ものの写真が見当たらないんですが、飲んでいますんで・・はい。2016年ものの写真だけで我慢してください。因みに、2016年ものの下に在る写真は2014年ものです。
比較にならない位に、色合いの質が違っています。まぁ、ブルゴーニュ・ピノ・ノワールですと2014年ものの色合いが美しく見えてしまいますが、こと、ローヌになってきますと異なりますよね。
透明感の強い色合いは、やはり葡萄が水分と一緒に吸い上げたミネラリティの質を現しているはずです。透明感がしっかりしていると、それは一般にはクリスタルっぽいものが多い・・です。複雑性に富んだミネラリティで有れば、鉄分などは赤色に出てしまいますが、複雑で有ればあるほど、単純な色合いにはならないでしょう。
ドライで濃密であり、深い構造を埋め尽くせるだけの充分な要素を育んでいる深い味わいとアロマが放たれます。
2015年ものはだいぶ練れて来ています。2014年ものの美しいエキスは称賛にあたいしますが、2015年ものの深さ、複雑性にはかなわないかもしれません。
2016年ものは・・そこに素晴らしくピュアさが増えています。これは2016年もののジャン=ルイ・シャーヴにすべて共通しています。2015年ものにも同様に有りますが、2016年ものがさらにピュアであることは間違いありません。この若々しさが嫌味にならないほどに要素が充実しており、バランスしているんですね・・。この価格で・・ビックリです!
しかし、どちらが良いか・・は好みかな?・・と思います。幾分2016年ものは安くなったので・・お買い得かと思います。是非飲んでみてください。超お勧めします!今飲んでも充分に美味しいです!
以下は以前のレヴューです。
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【こちらも素晴らしい!飲み頃を迎えた(はず)の2012年と、迎えつつある2014年!是非飲んでみてください!】
こちらも2年前位に飲んだ2012年ものの写真が有ったはずなんですが・・見当たらず、どうしちゃったのか・・すみません。2014年ものは今年の7月入荷です。
余りにドメーヌもののサン=ジョセフが素晴らしいもので、大きな期待を持ってセレクスィヨンのサン=ジョセフ・オフェリュスをテイスティングしました。
シャーヴさんはエルミタージュも美味しいんですが、このサン=ジョセフも抜群ですね。しかも価格が非常にリーズナブルです。
そして、さすがにドメーヌものの質感の高さ、仕上がり度には及ばないかなぁ・・と思うんですが、自分のどこかに・・
「・・こっちも結構、負けてないんじゃないか?」
とも・・。
まぁ、同時に開けて飲めば、ドメーヌものの素晴らしさに及ばないのは一目瞭然なのでしょうが、そうしない限りは判らないかもしれません。
おそらく皆さんが想像されるよりも大柄で、とてもまとまっています。2014年もの・・と言うのがタイミング的に良いのかもしれませんが、ドメーヌものの妖艶さを少し抑え気味にし、むしろ紫の色合いをより濃く持ち、カシス的な果実を加えた感じで落ち着きの有る味わいです。より、しっとり感が高い・・と言うべきでしょうか。
2012年ものは入ってから随分と経過していまして、このタイミングですと、かなり合っているかもしれませんし、2011年ものもとても美味しかったですので、皆さんもその素晴らしさを覚えていらっしゃるかもしれませんね。是非ご検討くださいませ。
以下はサン=ジョセフ・オフェリュス2011年のコメントです。
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【素晴らしかった2010年を超えた!】
2010年のオフルがとても美味しかったので、再度注文しようとすると・・・、
「すみません・・・終わっちゃいました・・」
とフィネスさんのK君。
ありゃりゃ・・と思っていたところ、
「・・2011年なら有るんですけど・・。出来がとても良いですよ」
とおっしゃるもんで、
「じゃぁ2011年でも良いか・・」
と注文しちゃいました。
で、早速テイスティングしてみると・・・いや、凄く良い。スバ抜けた旨さ!エキスが集中しているのに、パワハラなところは全く無く、まさにフィネスたっぷりに旨いんです!
「良かったぁ・・2011年にして~・・」
と思っていたところに、お客様から
「2010年オフルが完売のようだけどまだ有りますか?」
とお問い合わせが入ったので、2011年なら入荷してますと書こうかと・・伝票を見たところ・・
「・・ぎえ~!」
どう頑張ってみても15%は値上げしないとならない仕入れ価格になってました・・(T.T
まぁ、ワインのポテンシャルから言えば、味わいは異なるにしてもコート=ロティ並のものが有りますんで、それでもかなりのお買い得なんですが、元々2010年の販売価格がね・・・かなり安いですから、お客様もご納得いかないとね~。
2010年と2011年のこのオフルですが、色合いを是非比べてみてください!・・ほとんど同じ場所、おなじ露出で撮れていると思われますが、2011年ものはより赤い!・・そしてクリアな色合いです。酸の美しさが際立っています!
年々自社畑を増やしており、このセレクスィヨンの方もドメーヌと言っても変わらないほど、ほとんどが自社畑だそうで、その影響がヴィンテージ以上に出ているのかもしれませんね。素晴らしいシラーです!品の有るシラーを飲まれたことが無いとするなら、おそらくぶっ飛ぶと思います。飲んでみてください!旨いです!
以下は2010年もののレヴューです。
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【これは旨い!!そして本当にローヌ?と思わせるほど冷ややかでピュアなエキス系の味わいです!超お奨め!】
サン=ジョセフの赤です・・と言うことは「シラー」ですね。位置的にはエルミタージュ、クローズ=エルミタージュの対岸西側に存在するアペラシオンです。
おそらくですが、非常に大柄でマッチョなワインを想像されるかもしれません・・・
が、それは間違いです。しっかりとしたエキスが出ていて、濃さそうに見えるかもしれませんが、写真のように少し透けて見えるような赤黒の色合いで、多くのエルミタージュがマッチョ&パワフルであるのとは全く正反対です。
そして、時折感じるローヌワインの雑さとか、香りの違和感などは全く有りません。非常にしなやかで、まるでピノ・ノワールのようなエレガントさ、酸のレベル、ミネラリティの風味を感じさせてくれます。
スパイシーさも有るんですが、ブラインドで出したらきっと
「・・・これってピノ・ノワール?・・バランス良いね~!」
とおっしゃる方が何人もいらっしゃると思いますよ。
それほど酸の美しさ、伸びやかさが有ります。そして、決してジャミーじゃないんですよ・・。あくまで冷ややかです。
そして、トッピングのように存在する・・この気品あるスパイスこそ、優れたコート=ロティーに通じるような、まだ成長途中の要素なんですね。
このバランスで非常に旨いんですが、5年ほど寝かすと・・・だいぶ官能さも出てくると思います。ピュアでしなやかでエキス系で酸美しい・・でもこれはローヌワインなんですね~!・・一推しなんですけどね~・・売れるかな?・・判らないな~!でも是非飲んでみてください!非常に旨いです!
● 2020 Hermitage Farconnet Rouge / J-L.Chave Selection
エルミタージュ・ファルコネ・ルージュ ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクスィヨン
【濃密なヴィンテージの、より上級キュヴェと比較に値する素晴らしい出来です!】

滅茶美味しいです~~・・実は、2021年のドメーヌもののエルミタージュとほぼ一緒にテイスティングしています。1日違いだったかと・・思います。
ですので、日を分けて何度かテイスティングしていますと・・良からぬことが起きる訳ですよ。少し飲み過ぎるとやばいです。
「どっちを飲んでいたか判らなくなる」
んですね・・。
それと言うのも、余りに1年早いリリースの2021年のドメーヌものに似ていますから、
「その違いをしっかり把握しよう」
とし過ぎると・・飲み過ぎてしまう訳です。その上でまた・・
「今・・このグラスはどっちだっけ?」
となってしまうんですね。
因みにこの2020年もののファルコネに、ヴィノスは95ポイント付けています。同じ2020年のドメーヌものには97~99ポイントですので、その差は2~4ポイントです。
で、少し面白いんじゃないかと思うのは、濃密な2020年ものでは無くエレガントで滅茶大好きな2021年のドメーヌものをほぼ同時テイスティングしていまして、

「どっちか判らない状況に陥る」
と言うような大失態をしてしまうほど似通っていた訳でして・・
でも、そんなにリキを入れてテイスティングしていますと、濃度がほとんど同じながら・・やはりドメーヌもののの細やかな部分の素晴らしい表情とエレガンスに気付く訳ですね・・飲み過ぎると判らなくなりますが・・(^^;;
ですので、この2020年のファルコネは、やはりドメーヌものには届かないものの、エレガントなヴィンテージのドメーヌものには良い勝負をしたと錯覚?するほど出来が良い・・と言うことが言えると思います。
因みにですが、余りハッキリは書けない・・完全に確認できた訳では無いので・・。某メディアは2021年のドメーヌものエルミタージュに、94ポイントで飲み頃予想が 2027 ~ 2042 としています。それだと2020年もののこのワインには95ポイント付けていますから、同じメディアでは無いとしても・・何だかなぁ・・と言うことにならないでしょうか。
そんな駄話しで申し訳ありません。このファルコネ、非常に精緻ですし・・ピュアですし、2021年のドメーヌものに通じるエレガンスも見つけられる素晴らしい出来です。ぜひ飲んでみてください。お薦めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2019年ものエルミタージュ・ファルコネは、マンモス果実な2018年をやや控えめにした感じの、精緻さがにじむボルドータイプ??・・です!】
例えば18~19世紀のボルドーでは、その酒質を強くするためにローヌワインを混ぜていました。言ってしまえばA.O.C.法制定前のブルゴーニュでも同様だったと言われています。今はもう・・そんなことは出来ませんが・・某ネゴシアンが古いヴィンテージのエチケットを貼ってリリースして、大問題になったことも有りました。そのネゴシアンは未だにまともに取り扱っていただけない状況が続いているんじゃないかと思います。
さらには、そんなことを証明するかのように、マルゴーのシャトー・パルメは、エルミタージュをパルメにセパージュしたワインさえ・・最近はリリースしているようです。その名前は「シャトー・パスメ・ヒストリカル」、基本セパージュはメルロー45%、カベルネ・ソーヴィニヨン45%、シラー10%と言うことで、
「たった10%のシラーによって大きく変わる!」
と..当時のボルドーでは持てはやされていたんですね。
まぁ・・今と違って気候・・平均気温も低いでしょうから、北部大西洋に注ぐ大河周辺のボルドーですし、今のような厳しい法律に左右されておらず、また・・ガラス瓶にすら入れられる前の・・木樽での流通なども有ったはずですから・・。アペラシオンよりも、ワインの製品としての出来を優先した結果なのでしょう。
なんでそんな話しをするか・・と言いますと、今回ご紹介させていただく2019年ものは、どこか・・
「ちょっと・・ボルドーっぽい・・かも・・」
と感じたからなんですね。

前年の2018年は、深い朱、黒の果実がたんまり乗っていて、もうそれだけで許せてしまうようなゴージャスな味わいでした。
2019年ものは、どこか左岸のワインを思わせる全体像を持っているニュアンスに、エルミタージュらしい葉巻のニュアンス、煙、石、スパイスのアロマと、質の良いタンニンが僅かにエッジに顔を出している感じ・・でして、エルミタージュらしくも有り、ボルドー左岸っぽい感じも醸し出しています。
まぁ・・今、2019年ものですから・・飲むタイミングでだいぶ印象は異なると思いますが、少なくとも・・
「2018年ものよりは果実は抑えめ、とてもバランスの良い2019年!」
と言えると思います。
ドメーヌのエルミタージュ2019年は100ポイントを付けるメディアも有るほどの出来ですから、しっかり休めてお飲みいただけましたらきっとこの大きなスケールのバランスの取れた味わいに出会えると思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【素晴らしいです!・・しっとりとしつつ清楚・・でもしっかりな果実をミネラリティがしっかり支えています!日本人に好まれるのは間違い無し!】--以前のレヴューです・・すみません、書き切れませんでした。写真だけアップさせていただきます。

すみません・・時間切れで書き切れませんでしたので・・明日以降、書きます。豊かで優しい大柄な構成のほんのりナチュラルなピュアエルミタージュで滅茶美味しかったです!・・すみません。

素晴らしいです!・・写真も後光で白飛びしちゃってます・・すみません。
そもそも同じ場所に置いて、ほぼ毎日同じ時間に同じカメラで写真を撮っていて、これほど違いが有るのはどうも解せませんが、
「ワインのほとんどが果皮・・みたいな色合いの、まったく派手だと感じさせない清楚で瑞々しい味わい!」
なんて、想像できるでしょうか?
このワインをテイスティングしたのはもう2カ月前ほどになるんじゃないかと思いますが、あまりに素晴らしいので、フィネスさんの担当さんにおもわず電話をしてしまいました。
「いや、今回のシャーヴ・・どれも素晴らしいんだよね・・」
と言うと、
「そうなんですよ・・どれも本当に美味しいんです!」
やはり、全編を通して感じられる瑞々しさ、ミネラリティが半端無くたっぷりなのに、それに違和感を覚えないと言う不条理さ?・・みたいなものが、飲み人の感覚に関与しているように思います。これはシャトーヌッフのラヤスとはむしろ正反対に近い方でも有りますが、一周回って・・同じなのかもしれないとも思ってしまいます。ラヤスは醸造で官能さを描き、シャーヴは時間でそれを感じさせる・・それならもしかしたら一緒では無いか?・・
それでいて、真実は濃密なのに、それをミネラリティの支えで「サラッと」「瑞々しく」感じさせるのは、栽培におけるナチュラルなアプローチもあるはずかとも感じます。
エルミタージュらしくとても大柄ですが、時にエルミタージュに感じる「大雑把さ」は無く、「ダルさ」も無い・・むしろ「緻密」です。
ある意味、新世代のエルミタージュなのかもしれません。驚きを持って楽しんでいただけるに違いない・・「滅茶安い!」エルミタージュ・ルージュ、是非飲んでみて下さい!超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【超絶なピュアさと官能感を得た精緻なエルミタージュです!・・素晴らしい!】
「ぎゃ~っ!」
っと、声が聞こえて来そうです・。この凄い色、見てください!・・かっこえ~ですよね~~!上は2015年で下が2014年です。
このエルミタージュ・ファルコネに関しましては・・非常に判りやすい・・です。
まず、このずっと下の方にある2013年もののコラムをお読みいただき、是非写真もご覧ください。非常に精緻で美しい涼やかささえ持った・・綺麗なエルミタージュでした。
で・・2014年ものはその延長上に有り、ピュアさを持ちあげて来ています。葡萄そのものの質が偉い綺麗で、純粋な美味しさを感じていただけると思います。葡萄そのものの美味しさがストレートに有り、ミネラリティ由来の複雑性をしっかり感じられると言う素晴らしい仕上がりです。

そして2015年もの・・やや写真は黄色が強いので申し訳ないんですが、2014年のピュアさに加え、「官能さ」まで出て来ています。ドメーヌものだと、なぜかそれは2015年ものと2016年ものに置き換わっています。どういうことなんだろう?・・そこまでは判りませんでした。
しかし、近年のジャン=ルイ・シャーヴは、他のコラムでも書きましたが、グラムノン的に超絶にピュアなニュアンスと、ラヤスやアンリ・ボノー的官能さが出てきているんです。
ジャン=ルイ・シャーヴのエルミタージュと言えば、滅茶精緻で、理路整然とした味わいが、時にメカニカルに感じることも有ったと思います・・が、そこに官能感さえ入って来た・・。本来は背反する要素では無いかとも感じられますが、現実に、それが出来てしまっているんですね。
美しくピュアで精緻、複雑な2014年ものに、官能感とピュアさを加えた2015年ものです。是非・・これは飲んで欲しい・・そう願っています。
以下は2013年のこのワインのレヴューです。
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【ただ濃いだけのエルミタージュにさよなら!・・美しさを持ったブルゴーニュ的姿を見せる、適度に濃くエレガントなエルミタージュです!】

比較的リーズナブルな価格帯のエルミタージュ・ルージュです。色々と調べてみるとスペクテイターが2011年ものに91Pointsつけていましたね。ドメーヌものの方はアドヴォケイトもしっかり評価しており、95Points 、ティム・アトキン氏は96Points と物凄い評価です。
こちらのエルミタージュ・ファルコネ2013年も、今年の初夏に届いてますので充分な休養です。飲んだ印象からは・・これで91点だとすると、採点者・テイスターさんはエルミタージュが嫌いなんだろうなぁ・・と思っちゃいますね。まぁ・・そこでブレが無ければまだ正しいんですが、ただ好き嫌いで点を付けてるだけじゃダメだろうと・・。
noisy 自身としても、例えばリアルワインガイドで評点を付ける訳です。勿論、
「あ・・このスタイルは好きだな」
とか、
「ん・・これは・・ごめん・・」
と思ってしまうのは有りますよ。でも、それは評点には全く影響しません。それって単に「好み」ですから・・自分が扱うかどうかには影響しますが、
「評価点に好き嫌いを持ち込んだらテイスターとしては二流」
と思ってます。販売者と言う立場なら、
「私、これ大好きです!」
と言って良いし、言うべきかもしれませんしね。
ローヌの素晴らしいワインを飲むにつけ、本当に素晴らしいな・・と思えるのは、
「美しいミネラルと酸が存在すること」
が必須で有って、結局はそこを一番見ています。
どんなに豊かで超高質なチョコレートみたいな風味を感じても、「ただそれだけ・・それに近いだけ」と思ってしまうことも有ります。ミネラルも酸も無い、ただ甘味に寄っ掛かったような風味です。そこに極上のタンニンがたっぷり有れば、むしろボルドーバランス風で良いワインだと感じるかもしれません・・がそれもバランスですね。
このエルミタージュ・ファルコネ2013年には、「・・自然派かい?」と思えるようなナチュラル感が少し有って、やや白い伸びやかなミネラリティがたっぷり有り、しかも涼やかな酸がちゃんと有るんですね。ブルゴーニュっぽいバランスです。これはエルミタージュ・ブランシュ・ブランとはまた少し違った印象です。白の方はちゃんとローヌっぽさが有った上でのバランスなんですが、こちらはブルゴーニュっぽさが有った上での豊かな印象なんです。
エルミタージュ・ルージュですからシラー100%・・確かに豊かでは有りますが、その美しい酸とミネラリティの存在により、とても素晴らしいバランスを形成していると思えます。
個人的にはむしろこの方が好ましく・・いや、ここは好き嫌いで良いんですよ・・某ボルドー右岸のエノロジストさんのワインのように、黒くてふくよかで豊かで・・もっと濃くて・・また豊かで・・と、同じことばかりをリフレインしてしまうような一辺倒な味わいは余り好かんのですね・・。
それに対し、こちらのファルコネは美しさを感じられるような見事なバランスだと・・感じます。この辺の判断は、おそらくマッチョでファットな味わいが大好きな「欧米か!」(・・古・・)の評価者の方々とは、かなり感覚が違うと思われ、日本人には日本人が好きな味わいが有る=noisy が何とか生活できることに繋がっているのかな・・と思います。
飲んでみると、その昔、ボルドーの高級シャトーものに混ぜられた・・と言うような歴史も感覚として理解できるほど、個人的には素晴らしいと・・思ったエルミタージュです。ただ濃いだけのエルミタージュでは無く、サン=ジョセフやコルナスとも違う・・エルミタージュの複雑な豊かさを表現できているエルミタージュです。お勧めします!ぜひ飲んでみてください!
● 2021 Saint-Joseph Rouge
サン=ジョセフ・ルージュ
● 2021 Saint-Joseph Rouge Magnumbottle
サン=ジョセフ・ルージュ・マグナムボトル
【べらぼうに・・旨いです!・・エレガンスと濃度、美しい酸と超絶なバランス!・・ローヌの絶品エレガンスをぜひ味わってみて下さい!】

昨今の温暖化の影響は、ワインに糖分とアルコール分を加え、スパイシーさをより香らせる方に向かっているように感じます。
noisy がワインをテイスティングし始めたころは決して今のようなローヌワインでは無かったと・・思っています。
そりゃぁ・・ブルゴーニュと比較すれば濃いですし、ボリューミーです。アルコール分もより高いし、甘いっちゃ・・わずかでは有りますが甘かったかな?・・と。でも、優れたローヌワインはドライでした。コート=ロティだってシャトーヌッフだってエルミタージュだって・・そうだったと思います。お小遣いが少なかったのでそんなに良いものは飲んでいたか・・覚えていませんが、それでも近くのお客様のお食事会とかワイン会とかに先生代わりに呼ばれて飲ませていただいたりしていました。そんな何も知らない若造に、色々と教えてくれたんですね。買ってくれて、飲ませてくれるんですから・・本当に有難かったです。
因みに2021年もののエルミタージュはアルコール分13.5度、そしてこの2021年サン=ジョセフも同じです。エルミタージュの方は、コラムでも書かせていただきましたが、
「デカンター誌は2023年からのドリンキング・ウィンドウを言っているとしても、それは早過ぎ」
です。
ところがですね・・このサン=ジョセフは・・今でもべらぼうに旨いんですね・・。
しっとりと濡れていて、アロマも繊細でディテールが美しい果実、花、スパイス・・。これが乾いているとちょっと興醒め・・でしょう?

甘く無く、ドライなんですが・・美しい酸が伸びやかに膨らんで来ます。
シラーと言う葡萄は変幻自在・・と言いますか、結構にソリッドでは有るのに、こんなに濡れたニュアンスの中に超複雑なアロマを内包しているんですね。素晴らしいコート=ロティも若いうちは結構に硬いですが、5年、10年と経過すると・・物凄い芳香とともに柔らかくも実に心地良いテクスチュアも生み出します。
今は若い時分の美味しさでは有るんですが・・飲み口は異なるとしても、
「まるで素晴らしいピノ・ノワールと対峙しているかのよう」
な感覚を覚えます。
余韻も濡れて美しく、微細なアロマをノーズに還しつつ・・消えて行きます。めっちゃ美味しいです!
2021年と言うヴィンテージは、非常に厳しいヴィンテージだと言われていますが、このワインからは、
「・・えっ?・・そうなの?」
としか思えない、素晴らしい味わいでした。
もし可能でしたら、このサン=ジョセフを先に飲み、エルミタージュを数年後以降に・・と言うパターンが良いかと思います。ぜひご検討くださいませ。超お薦めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2020年のドメーヌもののサン=ジョセフも史上最高評価です!】 元々は「クロ・フロランタン」のキュヴェもこのサン=ジョセフに混ぜられていた訳ですが、独立したのでどうなってしまうか?・・と懸念されていたところ、
「別になったからと言って、出来は落ちなかった」
のが実情のようです。
数が入らないクロ・フロランタンのテイスティング・レヴューは余り見受けられませんが、アドヴォケイトのものが見当たっています。ですが、
「シンプル・サン=ジョセフもシングル・パーセルのクロ・フロランタンも同じ94~96ポイント!」
と、もはや・・ブルゴーニュで言えば、
「グラン・クリュ・ワインの領域に到達」
したと判断されている評価です。
まぁ・・ジャン=ルイ・シャーヴのドメーヌ・ワインとしますと、サン=ジョセフの入荷量は非常に少ない・・シンプル、シングル合わせても1ケースに満たないので、飲むのも中々厳しい訳です。
ただしこの2020年ものジャン=ルイ・シャーヴのドメーヌものにつきましては、史上最高はどうやら間違い無さそうですから、
「売れなかったら後でテイスティング」
と言うパターンが良いと思っています。希少なサン=ジョセフ..ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【濃密なのに涼やかで流れるような見事な味わいです!】
サン=ジョセフ・クロ・フロランタンが余りに美味しいので・・ブレンドのサン=ジョセフは難しいかもしれないなぁ・・と思いながら味わってみると、方向性の違い・・を随分感じるのと、
「ドメーヌもののシャーヴでこれほどにお買い得なワインは無いかも!」
としか思えないほど、素晴らしい仕上がりをしていました。
その意味ではアドヴォケイトの94ポイントは判るんですが、
「クロ・フロランタンに93ポイントって何?」
と思ってしまいますよね。そちらのコラムにも書きましたが、ちょっと意味判らないです。
で、ふんわり柔らかで表情が繊細なクロ・フロランタンに対し、より硬質でスタイリッシュ、外殻みたいな感じで受け取れるミネラリティを感じるのがこちらのサン=ジョセフです。

以前はクロ・フロランタンもこのサン=ジョセフに混ぜられていた訳ですが、性格の違い・・と言いますか、果実が表に出やすいクロ・フロランタンに対し、硬質ゆえにエキス系に仕上がるのか・・判りませんが、おそらく皆さんも飲まれてみると、
「・・あら・・何か全然違うアペラシオンみたい・・」
と思われるかもしれません。
しかしプライス的には税別で大台を超えて来ていませんから、相当にお買い得なんじゃないかと思います。色合いだけ見ますと、かなり似ているように思えますが、全然違って感じられるんですから面白いものです。
ブルゴーニュワインに慣れていらっしゃると、見た目で・・
「暑苦しいんじゃない?」
と思われるかもしれませんが、好みは有るとしてもミネラリティがバッチリ、酸もたっぷりですから美味しくいただけると思っています。ほんのりスパイシーで、ほんのりワイルド、毎年のようにしなやかさ、ナチュラル感は増していると感じます。
ここがドメーヌものジャン=ルイ・シャーヴの最下級キュヴェですから・・ここから始めてみられると良いかと思います。是非飲んでみて下さい!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【海外メディアは上値95ポイント!・・・ハイポテンシャルのクロ・フロランタンが抜けた村名ブレンドでも凄い評価です!】 こちらもnoisyは後で飲めるかもしれないので・・いや、このパターンは実は結構に多くて、「飲めませんでした」と言いつつ、しっかり後で飲んでいたりしますが、結局そのレヴューは書かないので、お客様は多分、
「・・飲んでないのね・・」
と思っていらっしゃるのでしょう。
2018年ものは相当に良さそうですが、数もまた非常に少ない・・エルミタージュ・ルージュ以外は・・ですので、今のところはテイスティングを回避しています。
以前は独立した「クロ・フロランタン」までバッティングしていましたが、現在は変わっています。クロ・フロランタン2018年はついに「ブルゴーニュのグラン・クリュ並み」の96ポイントまで伸びて来ましたので、村名畑のブレンドである「サン=ジョセフ」の地盤沈下が心配されましたが、
「クロ・フロランタンが抜けても評価は上がり続けている」
のが現状です。
むしろ濃密なエルミタージュよりも、表情が直接感性に届いてくる感じがするサン=ジョセフの美味しさ・・「ワイルドだろ~?」・・「でもエレガントだろ~?」と、ワインが言って来ているようにも思います。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【この一段と美しい、でも落ち着いた見事な色合いからの味わいを是非想像してみてください。・・きっとそのままの味わいです。】
びっくりするような高質さを見せる2017年のエルミタージュを、赤も白も1本ずつ、開けてしまいましたので・・さらには、さすがにフロランタンは思い留まったものの、バラでしか届かないドメーヌもののサン=ジョセフも開けてしまいましたので、営業的にはこのグラスの色合いのようにはならず、もっとボージョレのような儚い感じの色になってしまっています。
ワインを販売すると言うことは、基本的に「八百屋さんや魚屋さんと一緒」だと思っていますので、見た目での判断・・鮮度が良いとか悪いとか、そろそろ美味しそうだとか早いとか・・も有りますし、そもそもはその判断が正確なものでないといけないし、その存在のヒエラルキーも判っているべきだし、入荷したもののチェックも当然するべきだと思ってます。
しかしながら昨今の日本の小売業は、人間を育てる方向性を持っているのかいないのか・・どうも全てはロボットにやらせたら良いような、「プログラムを間違えずにただ実行する」だけの人間にしか、育てられていないように感じられてなりません。ほとんどアルバイトさんに丸投げじゃぁ・・ね・・。そうやって人件費を抑えることだけに終始していては、先が思いやられてなりません。
昔は確かにブルゴーニュワインは2~3番手の人気でしたから、そんな部分を多く扱う、ある意味、「変なショップ」であった訳ですね。世の中は「ボルドー」ばかり見ていました。
noisy的には、熟成に時間が掛かるボルドーよりも、短い熟成で美味しくなり、しかもその美味しい期間の長いエレガントなブルゴーニュワインが好みだったのも有り、そんなショップへとなってしまった訳です。
ローヌのワインも実は嫌いな訳では無く、コート=ロティもコルナスもエルミタージュも、そしてこのサン=ジョセフも、高質なシラーの熟成を知ってしまえば、
「むしろ大好き!」
になってしまうのも仕方が無いことでは有ります。ボルドーだって、メルロは大好きですよ・・。カベルネは完熟すると本当に凄い香りになりますが、そこまで行くには本当に長い時間が掛かってしまいます。
2017年もののサン=ジョセフは、余りに凄いエルミタージュと、とんでもない差が有るか?・・と聞かれれば・・ちょっと返事に詰まるかもしれないほどに、上質な出来になっています。
2015年ものと色の比較をしてみても、その辺のニュアンスは伝わるかと思います。2015年ものはよりフレッシュ感のある赤が良く見えますが、2017年ものには余り無く、エッジの少し内側に幅狭く見えるだけです。
非常に果皮の密度の高い、ベルベッティで、ほんのりワイルドさの漂うアロマと肉厚さです。果実はやはりカシスですが、これもとても上質。しっとりとしたスパイスが穏やかに、しかしスピード感を持って感じられます。
エルミタージュのような太い帯域感では無く、ややスレンダーさを感じさせる縦伸び系の構造です。ついつい・・グラスに手が伸び、その果皮の上質さを愛でていると、グラスのワインの減りが早い・・(^^;;
これ、3~5年したらもっと凄くなるんだろうなぁ・・・と思いますが、今飲んでも滅茶美味しいので、高域まで美しく伸びて行くこの味わいを是非、ご堪能いただきたいと思います。素晴らしいです。お勧めです。
以下は以前のレヴューです。
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【クロ・フロランタンには及ばなかったようですが、このプライスと評価、出来でドメーヌものは超お買い得!】
サン=ジョセフ系の2016年は飲めなかったので・・すみません。2015年ものも滅茶旨かったですが、2016年ものはそのメディア評価をも超えて来ています。
やはり、あのピュアさでしょうかね~・・。確かめたいところですが、懐に余裕が無いので・・すみません。
【ドライで濃密!2015年の素晴らしさをしっかり表現してくれます!非常に素晴らしい仕上がりです!】

これは素晴らしいですね。エレガントな仕上がりだった2014年のサン=ジョセフもエキシーでとても良かったですが、滅茶シルキーで濃密です。グラスの色合いにもそれは現れていると思いますが、濃度はグラスに注がれたワインの裏や下から何も透けて来ない方が2015年、しっかり見えるのが2014年です。
例えばドメーヌもののエルミタージュの2015年も同様で、
「まるで凄く出来の良いメルロ!」
のような品格と厚みを感じます。しっとりしていて内に秘めた要素を膨大に持ちつつ、しかし全く漏らさないという姿勢がその厚みになっているかのようで凄みの有るものでした。
サン=ジョセフはさすがに分厚いメルロのようにはならないにせよ、品格と厚みをしっかり伝えてくれています。まぁ、100点付いたエルミタージュと比較しちゃぁ・・いけませんよね。
落ち着きを感じさせる胡椒・甘草やピュアなブルーベリーのノーズ、柔らかて軽やかなミネラリティにフィネスを感じます。中域も充分、ただし若さからのタイトさも少し、ボディの厚みがその若さを補うように膨らみを増大させます。余韻はしっとりしつつ非常に長い・・高い周波数のトーンで長くたなびきます。3年もしますとしっかり落ち着き、しかもかなり妖艶なアロマに変化して行くのが見えるようです。非常に素晴らしい仕上がりでした。
ドメーヌもののジャン=ルイ・シャーヴは、やはりこのサン=ジョセフクラスが手を出しやすいですよね。早めに飲みたい方は2週間ほどは立てて休養させ、冷やし気味の温度からお楽しみください。待てる方は3~5年置いてください。グレートな仕上がりのヴィンテージだと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【これはめっちゃ素晴らしい!今飲んでもポテンシャルの高さをバランス良く味わえると思います!】
2014年のドメーヌもののサン=ジョセフ・ルージュです。
サン=ジョセフはエルミタージュの対岸、コート=ロティのちょっと離れた南に位置し、その間には、シャトー・グリエやコンドリューなどの秀逸な白ワインの産地が有ります。
まぁ、サン=ジョセフはどうしても対岸にあるエルミタージュと比較される場合が多いですが、似たような部分も無いとは言わずとも、ゴージャスなドぶといエルミタージュ風にならないのが普通です。むしろ白の方が共通部分は多いかな・・と思います。
むしろコート=ロティをややスパイシーにしたようなニュアンスで、コート=ロティ同様に熟してくると、気高いシラーの特徴を現して来ます。
もしこれが2015年ものだったとすると、ここまで成長はしていないはずで・・・いや、今実に良い感じでした。エロティックで、官能さも出て来ています。ワイルドなニュアンスには皮革っぽい感じが有り、スパイスは落ち着いた質感の高いものです。
中域も良い感じに膨らんできていて、精緻さを失わないまま、見事な余韻を見せます。ちょっと熟した時のコルトンのようなイメージが重なります。
いや・・美味しいです!若くしてドメーヌもののエルミタージュを飲むよりも満足感は高いかもしれません。10年経ったら完全に置いてきぼりにされるかとも思いますけどね。
飲むタイミングの難しさ、面白さを感じさせてくれるワインでもありました。あの、正確無比で精緻、完全無欠のシャーヴのワインがこんなに色っぽくなると・・是非ご確認いただきたいと思います。お勧めします!
● 2021 Hermitage Blanc
エルミタージュ・ブラン
【ややマッチョな2020年ものには適わないのかもしれませんが、どうやら・・やはり美しい酸のある伸びやかな味わいで、熟成も楽しみなようです。】
申し訳ありません、エルミタージュは赤を開けるしかなかったので、少ない白はテイスティングを回避させていただきました。
それでもデカンター誌は96ポイントと赤同様の評価で、かなり評価・評点は高いと感じます。
アルコール分は14パーセントで赤よりも0.5パーセント高めに出ています。
デカンター誌は2020年ものは98ポイント、2021年ものは96ポイントで、エルミタージュ赤の評価よりは・・noisy 的には何となく理解できるように感じます。レヴューを読んでみると、
「緊張感とフレッシュさ、ミネラル感を兼ね備え、ピリッとキリッとした酸味があり最初から飲みやすい」
と言っています。
まぁ・・96ポイントと、基本、グラン・クリュしかつかない評価ですから、美味しくないと・・いけないとは思いますが、やはり・・
「エルミタージュが糖分を抑えても欲しいはずの、美しい酸を持っている!」
と言う部分をどのように評価するか・・と言う部分が一番大事なんじゃないかと思います。
どうやら素晴らしい出来のようです。ぜひご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【ジャン=ルイ・シャーヴのエルミタージュ・ブラン史上、最高の仕上がりは間違い無しのようです!】 2020年ものは赤白揃って値上がりしていますが、それでも満点クラスのワインですし、円安政策を良しとしている日本政府の責任が大・・じゃないかと思います。まぁ・・日本人は贅沢せず、一生懸命汗水垂らして働くべし・・みたいな部分は、明治以降・・そんなに変わってはいないようです。最もその頃は固定相場でしょうから、日本の貨幣の価値を高めるための努力は相当していたと思います。
なんだかんだ言いながらも2014年ものくらいからは毎年のように開けているので、6本しかないこの・・
「史上最高間違い無しの2020年エルミタージュ・ブラン!」
を販売前に減らす訳にも行かず・・ちょっと困っています。まぁ・・そのうちに飲めるんじゃないかと踏んでいますが、ご紹介には間に合わなかったと言うことでご容赦ください。
多くの海外メディアは、各自過去最高の評価をしていると思われます。ゴージャスだけれど精緻で自制が効いたように美しい酸が伸びる・・壮大なスケールのエルミタージュ・ブランだと思われます。アドヴォケイトは赤同様にブレンドまでの樽からのテイスティングのようですから詳細だと思えるコメントは有りませんが、「フルボディで蜂蜜のような芳醇な味わいで、これもシャーヴの白ワインにとって傑出したヴィンテージ」としています。ご検討くださいませ。少量です。
以下は以前のレヴューです。
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【ゴージャスさ、リッチさ半端無い!・・でも美しさもちゃんと有る!エルミタージュ・ブランの最高峰です!】
凄いですね~・・このグラスの写真はまぁまぁ・・慣れて来た性でしょうか、それなりに上手く撮れたかな・・と思います。
赤のエルミタージュ同様・・色合いは実にしっかりしています。黄色が強いですかね・・ですが、酸もそれなりにちゃんと有るんですね。暑い年だったようで、アルコール分もキッチリ出ていますが、それだけが目立つ感じではなく、ゴージャス感、リッチさを演出しながらも、長い熟成を可能にした出来だと思います。
強烈に純粋で、内向きなベクトルを持っているにも関わらず、漏れてくる要素で充分に満足させられてしまうほどマンモスなポテンシャルを持っています。
98+点と評価されたジェブ・ダナックさんのコメントを読んでみると・・あら、海外メディアの方とは珍しく意見が一致してしまいまして、ちょっと驚きました。内容の仔細は省きますが・・こんなことを言っていらっしゃいました。
「今後3~5年はいつでも飲めるが、それ以降は2031年以降からが良い」
だそうです。

これはちょっと面白い・・と言うか、的を得たように思います。今から3~5年間は漏れてくる要素だけで美味しく飲めてしまうがそれ以降は、
「一旦閉じたようになる。」
と言うことなんですね。
で、10年ほど瓶熟させると本性を発揮するだろう・・と予想していらっしゃると思いますが・・その辺りは全く同感です。
「この3年ほどでさっさと飲むか、その後は3年ほど締まってしまうのでそれが過ぎてから・・」
と言うことだと思います。(2020~2021年辺りでのテイスティングだと思われますので時間差が有ります。)
いずれにしましても、
「(神経質なタイプの白では無い)ゴージャス感たっぷりなドライ白ワインの最高峰」
です。
おそらくライバルは極甘口の「イケム」とかでしょう。ご興味がございましたら是非トライしてみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【海外メディアは97~98ポイントが上値!・・This is a legendary Chave Hermitage のジェブさんの言葉が胸に響きます・・】 凄いですね~・・2017年ものはパワフルで、長寿さもアピールしていましたが・・すみません、今のところは飲めていませんが、ちょっとアテが有るので、もしかしたら後で飲めるかもしれません。
まぁ、ブルゴーニュのシャルドネとは全く異なる味わいバランスですから、noisy のお客様に多いシャルドネ・ファンの方々にはどうかとも思いますが、
「やっぱり美味しいものは誰が飲んでも美味しい・・(はず)」
ですよね。
因みに海外メディアの方々は、やはりエルミタージュ・ルージュ同様に、ドメーヌでの樽別テイスティングだったようです。ヴィノスが事細かに各畑を評価していました(畑毎の評点は出てませんでした)。
ジェブ・ダナックさんは、
「これは彼の作品の中で伝説となる逸品」
としています。
なので・・開けたいところでは有りますが、今のところはじっと我慢・・noisy自身は少ないチャンスに掛けたいと思います。「たった3本だけ」の入荷です。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【偉大なるエルミタージュ・ブラン!この先20年はへっちゃらです。ドライでクリーミー・・悩殺される要素の大部分はまだ蕾ですが、あのF.パカレの「アンディジェーヌ」を彷彿させるバランスです!】
こんなに何も表情にしていない若いワインなのに・・今でも滅茶美味しいです。グラマラスなのに清楚、スレンダー・・なんですね・・自分でもよく意味が判りませんが。
J.ダナックさんは2015、2016年と続けて100ポイントを付けていました。2017年ものは98ポイントと、少し削ったようです。noisy も2016年ものも飲んでいますが、noisy的には、
「・・2016年よりも高質だと感じた」
のは事実です。
ローヌの偉大なエルミタージュの白は、土地柄から一般的には豊満なスタイルになります。この2017年ものも同様です。
しかしながら、多くのローヌの白ワインがそうで有るように、「酸」が量もバランス的にも少ないのが一般的です。
この2017年のジャン=ルイ・シャーヴのエルミタージュ・ブランは、酸もパレットを大きく描いてくれるほどにきっちりと存在しています。その上で豊かなアルコール分が、同じく偉大なブルゴーニュ・シャルドネとはまた異なるバランスで、超高質な白ワインを成立させているんですね。
まぁ、通常だと「熟れた果実」だけが目を引くニュアンスになりがちです。もしくは「南のフルーツ・バスケット」みたいな表現でしょう。
しかしながら、こちらはあたかも冷蔵したかのような冷ややかな温感と、南と限定出来ない広域の果実や柑橘、熟れすぎていない締まった果実を品良く、美しく感じさせてくれます。
そして、
「これは長く置いても凄いだろうなぁ・・」
と思わせるような超熟さも感じられます。
noisy のお客様に判りやすいように言葉を選ぶとしたら・・この2017年エルミタージュ・ブランは、
「2005年のフィリップ・パカレ、コルトン=シャルルマーニュを名乗れなかったアンディジェーヌを5~6年、寝かしてから抜栓したような感じ」
・・と言うのが近いと思います。
非常にクリーミーですが、アンディジェーヌもまた、その質感の高いクリーミーさが感じられました。僅かにボリューム感はアンディジェーヌよりも高いかな・・と思います。・・まぁ、勘違いされないように書いておきたいと思いますが、ほぼ同じだと言っている訳では有りません。想像しやすい対象を持ち出しての説明だと思ってくださいね。
そもそも・・この2017年もののグラスの写真をご覧になられたら・・
「これは・・ダルそうなワインだね」
とはどなたもおっしゃらないはずです。冷ややかな柑橘さえ感じさせるような、そそられる色合いですよね。
素晴らしい味わいでした。いつ飲んでも良いと思います。そしてマリアージュは実に幅広いので、何でも合わせてみても良いかとさえ思います。是非ともご検討ください。
以下は以前のレヴューです。
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【ジェブ・ダナックさんは二年続けて100点満点評価!】
ジェブ・ダナックさんは二年続けて満点と評価、ヴィノスは1ポイントかさ上げ、アドヴォケイトも上値を1ポイント(95-97から)上げています。
ま~・・呆気にとられるようなゴージャスな味わいです。圧巻です。つぼみ、花、果実、ジャム、リキュールなど、まさに果実の変幻自在な表現を短い時間の中で感じさせてくれます。
ローヌの白ワインバランスでは有るんですが、酸がちゃんとあるんですよね・・。相当素晴らしいとされるローヌの白ワインでも、ここまでキッチリとした酸を内包しているワインは非常に少ないと言えます。ミネラリティの総量と、酸の総量がキッチリ有ってこそ、このゴージャスな味わいが生きる訳です。そうじゃなきゃ・・こんな表現は出来ません。ジェブ・ダナックさんが100点付ける気持ちも判ります。
ローヌの白・・・と言うことですと、メディア評価的には、ローヌ南部のシャトー・ド・ボーカステルのルーサンヌV.V.にしてやられていた感が有りましたが、ローヌ北部もジャン=ルイ・シャーヴが席巻し始めたような感じでしょうか。まともな状態のシャトー・グリエを飲めていないので正確なところは判りませんが、こんなにゴージャスで酸のしっかりした・・しかしちゃんとエルミタージュを感じさせてくれる味わいに出会ってしまうと、
「ここが最高!」
だと言わなくてはならないかもしれません。
ちょっと暗めな写真になってしまって申し訳ありません。是非ご検討くださいませ!
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【2015年ものエルミタージュ・ブランの出来は壮大になったようです!】 毎年開けて楽しみたいゴージャスなワインでは有りますが、そんなことをしているといつの間にか自分の足をかじっていることに成りかねませんので、躊躇する心を養うようにしています。
昨年アドヴォケイトを卒業し独立したジュブ・ダナックさんは、この2015年エルミタージュ・ブランに100点満点を付けています。この方はカリフォルニア、南フランスなどをアドヴォケイトで担当していた専門家ですが、おそらく滅茶ゴージャスな仕上がりになったんじゃないかと想像しています。アドヴォケイトでも・・いや、この十年ほどはまともに読んでいませんが、97点が最高だったんじゃないかと・・違ってたらすみません。
となると、今まででも最高の仕上がりになったのかもしれませんね。是非・・飲んでお確かめください。少量です。
以下は以前のレヴューです。
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【偉大なエルミタージュ!!2014年白はティム・アトキン氏96Points、アドヴォケイト95Points!2014年赤もティム・アトキン氏96Pointsです!】
ジャン=ルイ・シャーヴさんちのエルミタージュ(最近は L' が付いてるのでレルミタージュですが・・)は、アドヴォケイトでもパーフェクトを何度か獲得していますんで、発表されると市場から姿を消す・・市場価格もさらに高くなると言う、生き物のようなプライスで目立ってしまうワインです。
しかしその本質は、果実感と複雑性がたっぷりで、エレガンスが有って、美しいパレットを描き、余韻も非常に長い・・・しかし、非常に濃厚かと言えばそこまでは無く、決して持っている要素全てを一気に感じさせるような、エゴイスティックなワインでも無い・・・しかし、ラヤスほどの繊細さ・淡さで勝負しているものでは有り得無いので有って、言ってみれば・・
「中庸を磨きに磨いてのトップワイン」
ということなのかもしれない・・などと思っています。
中庸と言う言葉自体は余り良くない言葉なのかもしれませんが、シャトーヌッフ・デュ・パプに例えてみると、
「官能に振れたアンリ・ボノー、繊細さのラヤス、濃厚且つ精密なボーカステル」
というような印象からは、
「その、どのベクトルにも触れるべき触手を持った、イソギンチャクのようなエルミタージュ!」
と言えるかもしれません。
この、「果皮 プラス 果皮の周りの肉 対 果汁 のバランス」が、他のワインと圧倒的に異なるニュアンスは、限りなく「果皮 プラス 果皮の周りの肉」が多いことによって生み出されていることに気付かれるでしょう。そして複雑精緻なニュアンス、完全無欠の孤高さに大きな魅力を見ると思います。
今回は同じように高評価のブランも入っていますので、是非ご検討いただければと思います。
● 2021 Hermitage Rouge
エルミタージュ・ルージュ
【海外メディアは下げていますが、noisy 的には、最もエレガントで非常に優れたヴィンテージだと感じます!・・素晴らしいです!】

徐々に世界中の人々の味覚が日本人化しているように感じる今日この頃です。2005年頃は、大陸の某超大国の方々が日本にいらしては、ロマネ=コンティに氷を入れて飲んでいる等と散々に言われていた訳です。
世の中が「五味」で通っているところへ、日本人的な「出汁文化」が生んだに違いない「六味」として「旨味」を加え、今では多くの海外の方々がそれを認知しているとも感じます。
日本の桜の季節はさらに美しく、日本文化もとても気に入っている様子で、
「なんて美しい国なんでしょう!」
と、亡くなられた元首相さんが聞いたら喜ばれるんじゃないか・・などとも思ったりします。
寿司、和牛、ラーメンにとどまらず、蕎麦、うどん、トンカツ、カレーと・・インバウンドは大流行りで、感想を尋ねてみると、
「ベリー・グッド!」
と・・
「オーマイガッシュ!」
しか返って来ませんし、日本食系だけにとどまらず、パンやパスタ、外国料理を食べられては、
「自分の国より美味しい・・しかも安過ぎる」
と驚かれています。
もはや、日本人的感性、感覚は、世界共通になりつつあるのかな?・・などと思っている今日この頃です。

ですが、ワインの世界はようやっとその入口にたどり着いただけのようです。
2021年のこのドメーヌものの「エルミタージュ」は、
「確かに2020年ものの力強さや2019年ものの濃い目のバランスの素晴らしさは・・無い」
のですが、
「・・エレガントで素晴らしいバランスを見せる!」
んですね。
なので、noisy 的には・・
「シャーヴのエルミタージュ2021は今までで一番、好きなヴィンテージ!」
です。エライ・・美しいです!
ですが・・海外メディアは上値で96ポイントと・・ずいぶん下げましたね・・。
「甘くて強いエルミタージュには高い点、付けるんだ・・」
としか・・思えませんでした。
いや・・甘みがあれば、それは絶対に消えないので・・熟しても残糖感は残る・・んですね。それで100点と言うのは・・どうなんだろうと思ってしまいます。むしろ2021年ものの方が、
「絶対バランス」
に優れていますから、熟しても素晴らしいと思うんですけどね。
因みに、96ポイントのデカンターの評価に、面白いことが書いてあったので、部分的にちょっと訳してみます。
「リューディ別でブレンド前のテイスティング。
ペレアは滑らかでシルキーで、赤い果実と良い酸味がある。
ボームは例年よりもやや肉厚で凝縮感がやや劣るがタンニンが良好。
レルミットはシリアス、ドライでミネラルがたっぷり。
ベサードはとても厳格でタイトで硬いタンニン。
最終的なブレンドはエルミタージュの寛大なスタイルではなく、
構造的なスタイルを生み出す可能性が高く、
タンニンが落ち着くまでに瓶で長い時間を必要とする。
若い頃は禁欲的だが熟すと複雑になり質感が増す。」
・・あれ?・・判ってるんじゃん?・・で、なんでドリンキング・ウィンドウが2023年からなの? (^^;;
言ってみれば、余分な甘みとアルコール分を除いた、「すっぴん美人」のエルミタージュがこの2021年ものなんですね。
なので、100点と言うのはその余分な甘みと高い分のアルコール分に、
「4点」
プラスしているだけなんじゃないかと・・(^^
まぁ・・そんなことを言ってしまいますと藪蛇になりますので、止めておきますが、
「美味しく飲むには、デカンター誌が言う2023年からでは無く、早くとも2025年から、出来るなら2027年からがベスト」
とお忘れなきよう・・素晴らしいエルミタージュに出会うためにどうぞよろしくお願いいたします。個人的には最高の出来だと思います。
以下は以前のレヴューです。
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【2019年ものに上値100ポイントを献上したアドヴォケイトのみ、2020年ものを下げたようです。他のメディアは2019年ものより上質と判断、ジェブ・ダナックさんは上値100ポイント!・・その理由は??】
noisy 的には・・いつも書かせていただいているように、
「99ポイントと100ポイントの差・・は、まず無い」
と思っています。もっと言ってしまえば、98ポイントでも同様・・です。この辺りになって来ますと、
「完全だ!」
と思えた場合に満点を付けると言う作業をする・・例え幾分の不安が有ったとしても・・それがテイスターの気持ちだと思うんですね。
まぁ・・自身の嗜好を明け透けに晒しながら、それを何とも思わないテイスターの方もおられますが、noisy 的には・・自身はどこかに置き去りにしつつ、俯瞰したところからの目線で評価が出来る方の方を素晴らしいテイスターだと認識しているようです。
2019年もののシャーヴのエルミタージュ・ルージュに暫定・上値100ポイントを献上したアドヴォケイトは、2020年ものには、
「93~98ポイント」
と・・通常では余り無いケースの評価をしていました。しかも、
「アドヴォケイトだけ2019年ものよりも下げている」
んですね。
ローヌ大好きなジェブ・ダナックさんは2019年ものよりも上げて上値99ポイントとしていますし、デカンターも1ポイント上げで98ポイントと・・下げたアドヴォケイトの梯子を外す形になっています。
なのでちょっと調べてみますと・・まずは、アドヴォケイトは2022年の1月のテイスティングですが、他のメディアは揃いも揃って2021年の12月のテイスティングでした。
因みにこのテイスティングは「Tasted in components」、つまりブレンド前の・・区画別、もしくはキュヴェ別、樽別にそれぞれ行われた訳です。
で、アドヴォケイトは面白いことを書いていました。こんな感じです。
「多くの樽サンプルに対する私の評価にかなりばらつきがあり、あるロットのスコアが (91 ~ 93) と低く、他のロットはほぼ完璧 (98 ~ 100) であった」
つまり製品をテイスティングしていないので、低い評価のサンプルが使用される前提での・・評価ポイントと言うことになりますから、93~98ポイントと言う評点になった・・としているんですね。
また、テイスティングの日付がアドヴォケイトだけ遅い・・のも、このようになった結果なのかもしれません。テイスティングした日によっては・・ワインの味わいは相当に異なるのは良くあることです。まぁ・・プロですから・・その辺はすべて織り込み済のはずなんですけどね。
以前、リアルワインガイドの自然派ワイン主体のテイスティングで、こんなことが有りました。それに・・似たようなことは何度も経験しています。
テイスティングが始まって1時間ほど・・誰ともなく・・
「・・ん~・・何か、今日は全般的に低調・・と言うか、香りが上がって来ないよね~・・」
等と言う話しになり、皆・・同意していた訳です。
「・・品温は間違い無いし・・あ、もしかしたら・・根の日かぁ?」
等と誰かが言うと、
「・・じゃ、調べてみようか?」
と。
そして調べてみると・・
「・・あ、正に根の日だ!」
「・・なるほど・・道理で香らない訳・・か・・」
「・・でも・・ちょっと待って?・・あ、根の日の時間帯があと30分ほどで終るぞ!?」
「(一同・・)・・えっ?」
でですね・・30~40分経過したら何と!・・それまで押し黙っていて、平板で、何とも味気ないテイスティングだったものが、凄く香り出したんですね・・。
まぁ、リアルのテイスティングは、お題目が香りやすい「自然派ワイン」だったとしても、グラスは・・楽しむには最悪のテイスティンググラスですから・・皆さんが普段利用されている大きめのグラスとは、振る舞いが相当異なるでしょう。いわゆるテイスティンググラスは悪い部分を助長し、良い部分をカットする・・?・・(^^;; 感じがします・・いや、個人的な感覚の話しです。
ですので、2019年ものも2020年ものも、若干タイプは異なるにせよ、100ポイントクラスの出来であることは間違い無いでしょう。2019年ものはファットでゴージャス、2020年ものは2019年ものに比較して幾分エレガントで瑞々しい感じ・・だと思われます。
「偉大なエルミタージュである!」
と多くの海外メディアは言っています。ご検討くださいませ。2020年もののテイスティングは今のところ出来ていませんが、機会が有ったら行いたいと思っています。飲めなかったと書いていても、後で飲めるパターンも結構ありますので、それを期待しています。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【まるでとても優しく美しい・・化け物!ただただこの上質さにずっと振れていたいと思わせます!】
その昔はPK100点..はそんなに無かったですし、有ってもボルドーが基本・・そこにローヌがポチポチっと・・と言うような状況でした。
なので「PK100点」は物凄い勲章だったんですが昨今はどうでしょうかね。このジャン=ルイ・シャーヴの銘品「エルミタージュ・ルージュ」も、
「100点取って当たり前」
みたいな状況ですから、99点止まりとかだと・・ワイン屋さんのため息が聞こえて来そうな感じにも思えて来ます。実際、97点とか・・99点とか、100点とか・・飲んでみてもそんなに変わる感じはしないですが・・。
ですがこの2019年もの・・圧巻でした。劇的に優しいんですよ。つやつやっとして、まるっと、するんと・・入って来ます。そして滅茶上質なアロマと、膨らみ方と、余韻の長さ・・その質感ったら・・。
基本的にブルゴーニュ人な noisy でさえ、グッと引き寄せられてしまう魅力に満ち溢れています。
細かいことを言うなら、最高の葡萄を最後まで・・まるで圧を掛けずに仕上げた上質さ・・でしょうか。職人が長い時間を掛けて磨き出した硬木のみごとな木目・・とも言うべきテクスチュアでしょうか・・。

海外メディアのレヴューを読んでみると、
「グレートな2003年の再来云々・・」
のような書き方をしているのを散見します。2003年ものもPK100点ですし、滅茶暑い年で・・フランスでは随分と亡くなった方が出たヴィンテージでした。
表情の出方がエレガントでありつつ、しかも複雑性が多分にあるのに・・安易にはそんな側面を見せて来ないので、この2019年ものもまた長い寿命を持っていると思われます。
今飲んで良し・・20年後も問題無いグレートワインでしょう!・・しかもまだこんな価格ですからね。いずれ手の出ない価格まで上昇してしまうとは思いますが、
「もっともリーズナブルな100点ワイン!」
であることも持続中・・もしご興味がございましたら是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【素晴らしいです!・・2018年ものはアドヴォケイトで上値100ポイント!・・流石です!・・またアドヴォケイトによる各畑別の評価も面白い!】
海外メディア評価が100点じゃないと余り販売が思わしくない・・なんて、そんな造り手はジャン=ルイ・シャーヴ以外に他には存在しないでしょう。でも2018年ものはちゃんと上値で100ポイント、それもローヌ、ボルドーでは指標とされるアドヴォケイトがその評価者です。
加えてジェブ・ダナックさんも上値100ポイントですから、これはもう・・
「文句のつけようが無いパーフェクト評価!」
と言って良いかと思います。
なのでnoisy も、このところは「定点観測アイテム」になっている至高のエルミタージュ2018を飲ませていただきました・・。非常においしゅうございました・・。今飲んでも飲めてしまうんですよ。
何とも・・まるで極上のメルロのようでも有り、果汁を含まない果皮のエキスをいただいているようでもあり・・あ、でも上質でお高いメルロのような黒っぽい果実と言うよりは、もっと紫や赤の果実寄りですけどね。これがもう・・熟して来れば上質な官能感を得て、さらに大いなる感動をいただけるだけ・・と言う事ですね。今も充分以上に美味しいです。
で、ちょっと面白かったのは、海外メディアも・・noisy のように製品をテイスティングしている訳では無いんですね。最終的なバッティング(ブレンド)前の樽からの樽別テイスティングに呼ばれた時にテイスティングし、評価したのが判ります。
アドヴォケイトやヴィノスなどは、畑毎に評価・評論をしていますが、アドヴォケイトはさらに、
「畑毎に評点まで出している!」
のが判ります。
ペレア Peleat(92-94)、 レ・ボーム Les Beaumes(95-97)、ル・メアル Le Meal(94-96)、 レルミテ L'Ermite(98-100)、レ・ベサール Les Bessards(98-100)と言う訳ですよ。
ル・メアルやレルミテは他の生産者も単独で詰めていますので良くご存じのはず・・。noisy的にちょっと面白いのはレルミテ、レ・ベサールが98~100と言う評点であって、それ以外が少し下の評点になっている・・しかしながら総合評価が 97~100 Points であると言うことです。
やはり如何に著名テイスターで有っても、ドメーヌの親分の目の前で自分でブレンドする訳には行かないですからね・・(^^;;
「それぞれの質感、味わいを覚えていて、自分の経験に当てはめつつ、ドメーヌがどのようにバッティングするかを想像しつつ、自身の頭の中で完成させて評点を付ける!」
訳ですね~・・。
これ、もし初心者だったら、結構にプレッシャーのはずですよ・・。どんなに著名なテイスターでも、例えMWの資格を得ていたとしても、
「最初は誰もが初体験がある初心者」
なんですから・・。

2枚目の写真は相当に寄って撮ったものです。余り上手く撮れませんですみません・・でも雰囲気は判るかな?・・と思うんですね。
超上質な質感が目に飛び込んでくると思うんです。分析すれば・・極上のタンニンが有ってエキスが物凄くて総体としても超美しいのは間違い在りません。しかし、そんなことがどうでも良いとまず思わされてしまう・・余韻も非常に静かに長く品の良さがたなびく・・それでいて、まるで何事も無かったかのような静かな空間を創り出す・・そんなニュアンスなんですね。
今飲んでも美味しく飲めます。数か月で完全に落ち着くでしょう。5年経ったら滅茶美味しく、15~20年もの間はピーク近辺を彷徨うでしょう。
まぁ、エルミタージュ・ブラン2018も凄い評価をされていますが、サン=ジョセフも凄い評価で・・しかし、リーズナブルな上に数が無いので、
「noisy のテイスティングはある程度数の入荷が見込めるトップ・キュヴェのエルミタージュになってしまう」
のが、noisy のいつもぺったんこの財布に優しく無いのが残念では有ります。
世界一リーズナブルな100点ワイン、いかがでしょうか。是非ともご検討いただきたい逸品でした。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
-----
【集中しつつ肉厚・・ながらも実にしっとりとした超高質なカシスやカカオ・・。清楚と妖艶の相反するキャラクターで悩殺されます!】
昨年の2016年に続き2017年もテイスティングさせていただきました。
非常に濃密なんですがエレガンスもしっかり有ります。タンニンの質が物凄く上質、そして酸のレベルもきちんと有り、それでいて「エッジ」が見つけられないほど滑らかなんですね・・。
まぁ、敢えて言えば2016年ものとの差がさほど見当たらない・・(^^;; 位ですね。
造り手紹介欄でも書きましたが、「キュヴェ・カトラン」と言うスペシャル・キュヴェが存在しますが、これはもう滅茶苦茶レアでして、今までには1度しか販売したことが有りませんが、
「キュヴェ・カトランって・・一体、どんな風になっちゃってるんだろう?」
と思わざるを得ないような、ある種のパーフェクトさを感じさせてくれる2017年エルミタージュ・ルージュでした。
そもそもそんな「完全さ」を感じる高レベルなワインはほとんどの場合、「相反するもの」を持ち合わせているような気がします。
それは、強烈<-->エレガンスであったり、エレガンス<-->妖艶 でも有ったりします。ブルゴーニュ・ピノ・ノワールが持つネガティヴさ、飲み頃とかに対する気難しさだけが欠如しているので、どうやっても「肯定感」しか受け取れないんですね。
「・・いやいや・・そんなこと言ったって、強過ぎるでしょう?」
と思われるかもしれません。
しかしながら、これを飲んでもそうは感じ無いんじゃないかと思いますよ。余りに上質で優しく滑らかです。良い印象がいつまでも長く持続しますから・・そんなことを感じる暇がない性かもしれません。
2016年ものとの差がほぼ判らない・・と書きましたが、2017年ものはとても「おしとやか」なのは間違いありません。それでもこれだけのパフォーマンスを見せてくれる訳ですから、
「・・飲み頃を見てみたい!」
と言うような欲にも駆られてしまいます。
上記にも書きましたが、1978年の、おそらく飲み頃のエルミタージュ・ルージュは1本47万円で落札されていますから、それだけの価値が有る・・いや、むしろ現在の状況を「プレミア」や「何らかのプラスアルファ」をほぼ無しに評価されてのことかとも感じます。
流石にこのワインを40年も寝かせてから飲むことは非常に困難かと思いますが、
「いつ開けても、いつ飲んでも、おそらくいつも滅茶美味しいはず!」
なのは間違い無いでしょう。素晴らしい経験でした。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【無敵のワイン!・・すべてを包み込んでしまう包容力と全方へ向いた表情のベクトルが圧巻です!マンモス・ピュア・クラス・エルミタージュ!】

2014年、2015年ものに続き、何とか100点には成らなかった・・と言うしかない、物凄い評価の2016年ものを飲ませていただきました!・・(^^
このクラスになってしまうと、あ~だこ~だと言うのが野暮!・・と言うレベルになってしまうんですが、仮に2014年も2015年も2016年も同じポイント評価だったとしても、
「ジャン=ルイ・シャーヴは少しも留まらず進化している!」
と言いたいと思います。特にこの2016年ものを飲んでそのように感じていますし、2017年もののコート=デュ=ローヌ・モン・クール(セレクスィヨンもの)も全く同様です。
「ピュアさと官能さが精緻さにてんこ盛りされた!」
と言わざるを得ません。
ピュアさはグラムノン並み、官能さはラヤス並み・・です。精緻さは元々ジャン=ルイ・シャーヴに完璧に備わっていました。そして果実の充実度はもう・・半端無いですから、
「ドメーヌ・ジャン=ルイ・シャーヴのエルミタージュは無敵!」
と言いたくなってしまうんですね。
そして先だって、1978年のエルミタージュを販売させていただきましたが、言ってしまえばもう40年以上も前の収穫ですが、色合いからはまだまだ元気で、熟成から官能感も出てきているのであろう・・見事にエロティックな色合いが有りました。へっちゃらで半世紀以上、持ってしまうワインなんですね~・・。
因みに上値で99ポイント付けたジェブ・ダナックさんはこのように言っています。
「私は瓶詰め前に混合されている別々の3つのタンクから2016エルミタージュを味わうことができました。3つのサンプルすべてが、素晴らしい純度の果実、全身、前方の、継ぎ目のない、上品な食感、および古典的な構造のミネラルを示しました。これは最高級のオートクチュールであり、他のどこからも得られないだろう純粋なクラスです。」
まぁ、noisy は「ピュアさ」と書いていますが、ダナックさんは pure class =純粋な階級? と書かれており、言いたいことは同じだと思います。このマンモスなピュアさまでは、2013年以前のエルミタージュに備わっていなかったし、それ以降でも2016年ものがトップクラスのピュア・クラスだと感じます。
素晴らしいエルミタージュでした。金字塔と言って良いと思います。是非飲んでほしい・・お財布が許せば!・・いや、カミさんか?・・ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2015年ものエルミタージュは偉大なヴィンテージ!!・・まっこと素晴らしいです!】

美味しいですね~!・・これは参ってしまいます。極上のメルロ的な超滑らかな舌触り・・そこから超ド級の厚みと、何とも言えぬ細やかな表情が漏れて来ます。
2014年ものも非常に美味しかったですが、何だろう・・・緻密さとフィネスにおいてでしょうか。100点付けたくなるのも理解出来ます。
まぁ、このような評論家の方々は、著名なワインはリリース前に飲んで評価し発表するパターンが多いので、ある程度幅を持たせた評価になる訳でして、リアルワインガイド的な「今飲んで98」「ポテンシャル100」と言うのとは、ほとんどの場合において異なります。「98~100」と言うのは、98点か99点か100点のどれか・・と言うことですね。
非常に美味しくて・・スイスイ入り無くなりますが、いつまでも存在しているかのような感じなんですね。普通のローヌワインですと、
「果実がどうの、スパイスがどうの、パレットがどうの・・」
と言いたくなるんですが、もう、全て埋め尽くされてますから・・しかもそれがフィネスたっぷりなんですよ。最高級の甘く無いチョコレートを下の上で融かしている感じが感覚的に近いかもしれません。果実的な訴えも膨大にあるんですが、そのひとつひとつは極上ながら表情のほんの一部分に過ぎません!
ジャン=ルイ・シャーヴにはキュヴェ・カトランと言う幻のエルミタージュが有るんですが、noisy もお目にかかったことは無く、勿論飲んだことは無いんですが、こっちの方向性を持っているのかなぁ・・と暗愚な想像をしてしまいました。
素晴らしい出来でした!評価の良いヴィンテージは足が速いです。是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【偉大なエルミタージュ!!2014年白はティム・アトキン氏96Points、アドヴォケイト95Points!2014年赤もティム・アトキン氏96Pointsです!】
ジャン=ルイ・シャーヴさんちのエルミタージュ(最近は L' が付いてるのでレルミタージュですが・・)は、アドヴォケイトでもパーフェクトを何度か獲得していますんで、発表されると市場から姿を消す・・市場価格もさらに高くなると言う、生き物のようなプライスで目立ってしまうワインです。
しかしその本質は、果実感と複雑性がたっぷりで、エレガンスが有って、美しいパレットを描き、余韻も非常に長い・・・しかし、非常に濃厚かと言えばそこまでは無く、決して持っている要素全てを一気に感じさせるような、エゴイスティックなワインでも無い・・・しかし、ラヤスほどの繊細さ・淡さで勝負しているものでは有り得無いので有って、言ってみれば・・
「中庸を磨きに磨いてのトップワイン」
ということなのかもしれない・・などと思っています。
中庸と言う言葉自体は余り良くない言葉なのかもしれませんが、シャトーヌッフ・デュ・パプに例えてみると、
「官能に振れたアンリ・ボノー、繊細さのラヤス、濃厚且つ精密なボーカステル」
というような印象からは、
「その、どのベクトルにも触れるべき触手を持った、イソギンチャクのようなエルミタージュ!」
と言えるかもしれません。
この、「果皮 プラス 果皮の周りの肉 対 果汁 のバランス」が、他のワインと圧倒的に異なるニュアンスは、限りなく「果皮 プラス 果皮の周りの肉」が多いことによって生み出されていることに気付かれるでしょう。そして複雑精緻なニュアンス、完全無欠の孤高さに大きな魅力を見ると思います。
今回は同じように高評価のブランも入っていますので、是非ご検討いただければと思います。
● 2001 Hermitage Rouge
エルミタージュ・ルージュ
【ドメーヌにてリコンディション済の、希少な23年もの!・・上値は98ポイントです。】
え~・・どうしましょ。少し前にコンディションの悪い2001年ものを3千円で販売したような気が・・しています。
あ、それはフィネスさん輸入のものではありませんので悪しからず・・。
で、この2001年ものは、ドメーヌでリコンディション(おそらくリコルクも)され、美しいフォルムで届いています。もし3千円で入手された方がいらしたら、
「コンディションの良いリコンディションものと比較」
と言う楽しみも有るかと・・。ご検討いただけましたら幸いです。2本だけです。
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【海外メディアは下げていますが、noisy 的には、最もエレガントで非常に優れたヴィンテージだと感じます!・・素晴らしいです!】
徐々に世界中の人々の味覚が日本人化しているように感じる今日この頃です。2005年頃は、大陸の某超大国の方々が日本にいらしては、ロマネ=コンティに氷を入れて飲んでいる等と散々に言われていた訳です。
世の中が「五味」で通っているところへ、日本人的な「出汁文化」が生んだに違いない「六味」として「旨味」を加え、今では多くの海外の方々がそれを認知しているとも感じます。
日本の桜の季節はさらに美しく、日本文化もとても気に入っている様子で、
「なんて美しい国なんでしょう!」
と、亡くなられた元首相さんが聞いたら喜ばれるんじゃないか・・などとも思ったりします。
寿司、和牛、ラーメンにとどまらず、蕎麦、うどん、トンカツ、カレーと・・インバウンドは大流行りで、感想を尋ねてみると、
「ベリー・グッド!」
と・・
「オーマイガッシュ!」
しか返って来ませんし、日本食系だけにとどまらず、パンやパスタ、外国料理を食べられては、
「自分の国より美味しい・・しかも安過ぎる」
と驚かれています。
もはや、日本人的感性、感覚は、世界共通になりつつあるのかな?・・などと思っている今日この頃です。

ですが、ワインの世界はようやっとその入口にたどり着いただけのようです。
2021年のこのドメーヌものの「エルミタージュ」は、
「確かに2020年ものの力強さや2019年ものの濃い目のバランスの素晴らしさは・・無い」
のですが、
「・・エレガントで素晴らしいバランスを見せる!」
んですね。
なので、noisy 的には・・
「シャーヴのエルミタージュ2021は今までで一番、好きなヴィンテージ!」
です。エライ・・美しいです!
ですが・・海外メディアは上値で96ポイントと・・ずいぶん下げましたね・・。
「甘くて強いエルミタージュには高い点、付けるんだ・・」
としか・・思えませんでした。
いや・・甘みがあれば、それは絶対に消えないので・・熟しても残糖感は残る・・んですね。それで100点と言うのは・・どうなんだろうと思ってしまいます。むしろ2021年ものの方が、
「絶対バランス」
に優れていますから、熟しても素晴らしいと思うんですけどね。
因みに、96ポイントのデカンターの評価に、面白いことが書いてあったので、部分的にちょっと訳してみます。
「リューディ別でブレンド前のテイスティング。
ペレアは滑らかでシルキーで、赤い果実と良い酸味がある。
ボームは例年よりもやや肉厚で凝縮感がやや劣るがタンニンが良好。
レルミットはシリアス、ドライでミネラルがたっぷり。
ベサードはとても厳格でタイトで硬いタンニン。
最終的なブレンドはエルミタージュの寛大なスタイルではなく、
構造的なスタイルを生み出す可能性が高く、
タンニンが落ち着くまでに瓶で長い時間を必要とする。
若い頃は禁欲的だが熟すと複雑になり質感が増す。」
・・あれ?・・判ってるんじゃん?・・で、なんでドリンキング・ウィンドウが2023年からなの? (^^;;
言ってみれば、余分な甘みとアルコール分を除いた、「すっぴん美人」のエルミタージュがこの2021年ものなんですね。
なので、100点と言うのはその余分な甘みと高い分のアルコール分に、
「4点」
プラスしているだけなんじゃないかと・・(^^
まぁ・・そんなことを言ってしまいますと藪蛇になりますので、止めておきますが、
「美味しく飲むには、デカンター誌が言う2023年からでは無く、早くとも2025年から、出来るなら2027年からがベスト」
とお忘れなきよう・・素晴らしいエルミタージュに出会うためにどうぞよろしくお願いいたします。個人的には最高の出来だと思います。
以下は以前のレヴューです。
-----
【2019年ものに上値100ポイントを献上したアドヴォケイトのみ、2020年ものを下げたようです。他のメディアは2019年ものより上質と判断、ジェブ・ダナックさんは上値100ポイント!・・その理由は??】
noisy 的には・・いつも書かせていただいているように、
「99ポイントと100ポイントの差・・は、まず無い」
と思っています。もっと言ってしまえば、98ポイントでも同様・・です。この辺りになって来ますと、
「完全だ!」
と思えた場合に満点を付けると言う作業をする・・例え幾分の不安が有ったとしても・・それがテイスターの気持ちだと思うんですね。
まぁ・・自身の嗜好を明け透けに晒しながら、それを何とも思わないテイスターの方もおられますが、noisy 的には・・自身はどこかに置き去りにしつつ、俯瞰したところからの目線で評価が出来る方の方を素晴らしいテイスターだと認識しているようです。
2019年もののシャーヴのエルミタージュ・ルージュに暫定・上値100ポイントを献上したアドヴォケイトは、2020年ものには、
「93~98ポイント」
と・・通常では余り無いケースの評価をしていました。しかも、
「アドヴォケイトだけ2019年ものよりも下げている」
んですね。
ローヌ大好きなジェブ・ダナックさんは2019年ものよりも上げて上値99ポイントとしていますし、デカンターも1ポイント上げで98ポイントと・・下げたアドヴォケイトの梯子を外す形になっています。
なのでちょっと調べてみますと・・まずは、アドヴォケイトは2022年の1月のテイスティングですが、他のメディアは揃いも揃って2021年の12月のテイスティングでした。
因みにこのテイスティングは「Tasted in components」、つまりブレンド前の・・区画別、もしくはキュヴェ別、樽別にそれぞれ行われた訳です。
で、アドヴォケイトは面白いことを書いていました。こんな感じです。
「多くの樽サンプルに対する私の評価にかなりばらつきがあり、あるロットのスコアが (91 ~ 93) と低く、他のロットはほぼ完璧 (98 ~ 100) であった」
つまり製品をテイスティングしていないので、低い評価のサンプルが使用される前提での・・評価ポイントと言うことになりますから、93~98ポイントと言う評点になった・・としているんですね。
また、テイスティングの日付がアドヴォケイトだけ遅い・・のも、このようになった結果なのかもしれません。テイスティングした日によっては・・ワインの味わいは相当に異なるのは良くあることです。まぁ・・プロですから・・その辺はすべて織り込み済のはずなんですけどね。
以前、リアルワインガイドの自然派ワイン主体のテイスティングで、こんなことが有りました。それに・・似たようなことは何度も経験しています。
テイスティングが始まって1時間ほど・・誰ともなく・・
「・・ん~・・何か、今日は全般的に低調・・と言うか、香りが上がって来ないよね~・・」
等と言う話しになり、皆・・同意していた訳です。
「・・品温は間違い無いし・・あ、もしかしたら・・根の日かぁ?」
等と誰かが言うと、
「・・じゃ、調べてみようか?」
と。
そして調べてみると・・
「・・あ、正に根の日だ!」
「・・なるほど・・道理で香らない訳・・か・・」
「・・でも・・ちょっと待って?・・あ、根の日の時間帯があと30分ほどで終るぞ!?」
「(一同・・)・・えっ?」
でですね・・30~40分経過したら何と!・・それまで押し黙っていて、平板で、何とも味気ないテイスティングだったものが、凄く香り出したんですね・・。
まぁ、リアルのテイスティングは、お題目が香りやすい「自然派ワイン」だったとしても、グラスは・・楽しむには最悪のテイスティンググラスですから・・皆さんが普段利用されている大きめのグラスとは、振る舞いが相当異なるでしょう。いわゆるテイスティンググラスは悪い部分を助長し、良い部分をカットする・・?・・(^^;; 感じがします・・いや、個人的な感覚の話しです。
ですので、2019年ものも2020年ものも、若干タイプは異なるにせよ、100ポイントクラスの出来であることは間違い無いでしょう。2019年ものはファットでゴージャス、2020年ものは2019年ものに比較して幾分エレガントで瑞々しい感じ・・だと思われます。
「偉大なエルミタージュである!」
と多くの海外メディアは言っています。ご検討くださいませ。2020年もののテイスティングは今のところ出来ていませんが、機会が有ったら行いたいと思っています。飲めなかったと書いていても、後で飲めるパターンも結構ありますので、それを期待しています。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【まるでとても優しく美しい・・化け物!ただただこの上質さにずっと振れていたいと思わせます!】
その昔はPK100点..はそんなに無かったですし、有ってもボルドーが基本・・そこにローヌがポチポチっと・・と言うような状況でした。
なので「PK100点」は物凄い勲章だったんですが昨今はどうでしょうかね。このジャン=ルイ・シャーヴの銘品「エルミタージュ・ルージュ」も、
「100点取って当たり前」
みたいな状況ですから、99点止まりとかだと・・ワイン屋さんのため息が聞こえて来そうな感じにも思えて来ます。実際、97点とか・・99点とか、100点とか・・飲んでみてもそんなに変わる感じはしないですが・・。
ですがこの2019年もの・・圧巻でした。劇的に優しいんですよ。つやつやっとして、まるっと、するんと・・入って来ます。そして滅茶上質なアロマと、膨らみ方と、余韻の長さ・・その質感ったら・・。
基本的にブルゴーニュ人な noisy でさえ、グッと引き寄せられてしまう魅力に満ち溢れています。
細かいことを言うなら、最高の葡萄を最後まで・・まるで圧を掛けずに仕上げた上質さ・・でしょうか。職人が長い時間を掛けて磨き出した硬木のみごとな木目・・とも言うべきテクスチュアでしょうか・・。

海外メディアのレヴューを読んでみると、
「グレートな2003年の再来云々・・」
のような書き方をしているのを散見します。2003年ものもPK100点ですし、滅茶暑い年で・・フランスでは随分と亡くなった方が出たヴィンテージでした。
表情の出方がエレガントでありつつ、しかも複雑性が多分にあるのに・・安易にはそんな側面を見せて来ないので、この2019年ものもまた長い寿命を持っていると思われます。
今飲んで良し・・20年後も問題無いグレートワインでしょう!・・しかもまだこんな価格ですからね。いずれ手の出ない価格まで上昇してしまうとは思いますが、
「もっともリーズナブルな100点ワイン!」
であることも持続中・・もしご興味がございましたら是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
-----
【素晴らしいです!・・2018年ものはアドヴォケイトで上値100ポイント!・・流石です!・・またアドヴォケイトによる各畑別の評価も面白い!】
海外メディア評価が100点じゃないと余り販売が思わしくない・・なんて、そんな造り手はジャン=ルイ・シャーヴ以外に他には存在しないでしょう。でも2018年ものはちゃんと上値で100ポイント、それもローヌ、ボルドーでは指標とされるアドヴォケイトがその評価者です。
加えてジェブ・ダナックさんも上値100ポイントですから、これはもう・・
「文句のつけようが無いパーフェクト評価!」
と言って良いかと思います。
なのでnoisy も、このところは「定点観測アイテム」になっている至高のエルミタージュ2018を飲ませていただきました・・。非常においしゅうございました・・。今飲んでも飲めてしまうんですよ。
何とも・・まるで極上のメルロのようでも有り、果汁を含まない果皮のエキスをいただいているようでもあり・・あ、でも上質でお高いメルロのような黒っぽい果実と言うよりは、もっと紫や赤の果実寄りですけどね。これがもう・・熟して来れば上質な官能感を得て、さらに大いなる感動をいただけるだけ・・と言う事ですね。今も充分以上に美味しいです。
で、ちょっと面白かったのは、海外メディアも・・noisy のように製品をテイスティングしている訳では無いんですね。最終的なバッティング(ブレンド)前の樽からの樽別テイスティングに呼ばれた時にテイスティングし、評価したのが判ります。
アドヴォケイトやヴィノスなどは、畑毎に評価・評論をしていますが、アドヴォケイトはさらに、
「畑毎に評点まで出している!」
のが判ります。
ペレア Peleat(92-94)、 レ・ボーム Les Beaumes(95-97)、ル・メアル Le Meal(94-96)、 レルミテ L'Ermite(98-100)、レ・ベサール Les Bessards(98-100)と言う訳ですよ。
ル・メアルやレルミテは他の生産者も単独で詰めていますので良くご存じのはず・・。noisy的にちょっと面白いのはレルミテ、レ・ベサールが98~100と言う評点であって、それ以外が少し下の評点になっている・・しかしながら総合評価が 97~100 Points であると言うことです。
やはり如何に著名テイスターで有っても、ドメーヌの親分の目の前で自分でブレンドする訳には行かないですからね・・(^^;;
「それぞれの質感、味わいを覚えていて、自分の経験に当てはめつつ、ドメーヌがどのようにバッティングするかを想像しつつ、自身の頭の中で完成させて評点を付ける!」
訳ですね~・・。
これ、もし初心者だったら、結構にプレッシャーのはずですよ・・。どんなに著名なテイスターでも、例えMWの資格を得ていたとしても、
「最初は誰もが初体験がある初心者」
なんですから・・。

2枚目の写真は相当に寄って撮ったものです。余り上手く撮れませんですみません・・でも雰囲気は判るかな?・・と思うんですね。
超上質な質感が目に飛び込んでくると思うんです。分析すれば・・極上のタンニンが有ってエキスが物凄くて総体としても超美しいのは間違い在りません。しかし、そんなことがどうでも良いとまず思わされてしまう・・余韻も非常に静かに長く品の良さがたなびく・・それでいて、まるで何事も無かったかのような静かな空間を創り出す・・そんなニュアンスなんですね。
今飲んでも美味しく飲めます。数か月で完全に落ち着くでしょう。5年経ったら滅茶美味しく、15~20年もの間はピーク近辺を彷徨うでしょう。
まぁ、エルミタージュ・ブラン2018も凄い評価をされていますが、サン=ジョセフも凄い評価で・・しかし、リーズナブルな上に数が無いので、
「noisy のテイスティングはある程度数の入荷が見込めるトップ・キュヴェのエルミタージュになってしまう」
のが、noisy のいつもぺったんこの財布に優しく無いのが残念では有ります。
世界一リーズナブルな100点ワイン、いかがでしょうか。是非ともご検討いただきたい逸品でした。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
-----
【集中しつつ肉厚・・ながらも実にしっとりとした超高質なカシスやカカオ・・。清楚と妖艶の相反するキャラクターで悩殺されます!】
昨年の2016年に続き2017年もテイスティングさせていただきました。
非常に濃密なんですがエレガンスもしっかり有ります。タンニンの質が物凄く上質、そして酸のレベルもきちんと有り、それでいて「エッジ」が見つけられないほど滑らかなんですね・・。
まぁ、敢えて言えば2016年ものとの差がさほど見当たらない・・(^^;; 位ですね。
造り手紹介欄でも書きましたが、「キュヴェ・カトラン」と言うスペシャル・キュヴェが存在しますが、これはもう滅茶苦茶レアでして、今までには1度しか販売したことが有りませんが、
「キュヴェ・カトランって・・一体、どんな風になっちゃってるんだろう?」
と思わざるを得ないような、ある種のパーフェクトさを感じさせてくれる2017年エルミタージュ・ルージュでした。
そもそもそんな「完全さ」を感じる高レベルなワインはほとんどの場合、「相反するもの」を持ち合わせているような気がします。
それは、強烈<-->エレガンスであったり、エレガンス<-->妖艶 でも有ったりします。ブルゴーニュ・ピノ・ノワールが持つネガティヴさ、飲み頃とかに対する気難しさだけが欠如しているので、どうやっても「肯定感」しか受け取れないんですね。
「・・いやいや・・そんなこと言ったって、強過ぎるでしょう?」
と思われるかもしれません。
しかしながら、これを飲んでもそうは感じ無いんじゃないかと思いますよ。余りに上質で優しく滑らかです。良い印象がいつまでも長く持続しますから・・そんなことを感じる暇がない性かもしれません。
2016年ものとの差がほぼ判らない・・と書きましたが、2017年ものはとても「おしとやか」なのは間違いありません。それでもこれだけのパフォーマンスを見せてくれる訳ですから、
「・・飲み頃を見てみたい!」
と言うような欲にも駆られてしまいます。
上記にも書きましたが、1978年の、おそらく飲み頃のエルミタージュ・ルージュは1本47万円で落札されていますから、それだけの価値が有る・・いや、むしろ現在の状況を「プレミア」や「何らかのプラスアルファ」をほぼ無しに評価されてのことかとも感じます。
流石にこのワインを40年も寝かせてから飲むことは非常に困難かと思いますが、
「いつ開けても、いつ飲んでも、おそらくいつも滅茶美味しいはず!」
なのは間違い無いでしょう。素晴らしい経験でした。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【無敵のワイン!・・すべてを包み込んでしまう包容力と全方へ向いた表情のベクトルが圧巻です!マンモス・ピュア・クラス・エルミタージュ!】

2014年、2015年ものに続き、何とか100点には成らなかった・・と言うしかない、物凄い評価の2016年ものを飲ませていただきました!・・(^^
このクラスになってしまうと、あ~だこ~だと言うのが野暮!・・と言うレベルになってしまうんですが、仮に2014年も2015年も2016年も同じポイント評価だったとしても、
「ジャン=ルイ・シャーヴは少しも留まらず進化している!」
と言いたいと思います。特にこの2016年ものを飲んでそのように感じていますし、2017年もののコート=デュ=ローヌ・モン・クール(セレクスィヨンもの)も全く同様です。
「ピュアさと官能さが精緻さにてんこ盛りされた!」
と言わざるを得ません。
ピュアさはグラムノン並み、官能さはラヤス並み・・です。精緻さは元々ジャン=ルイ・シャーヴに完璧に備わっていました。そして果実の充実度はもう・・半端無いですから、
「ドメーヌ・ジャン=ルイ・シャーヴのエルミタージュは無敵!」
と言いたくなってしまうんですね。
そして先だって、1978年のエルミタージュを販売させていただきましたが、言ってしまえばもう40年以上も前の収穫ですが、色合いからはまだまだ元気で、熟成から官能感も出てきているのであろう・・見事にエロティックな色合いが有りました。へっちゃらで半世紀以上、持ってしまうワインなんですね~・・。
因みに上値で99ポイント付けたジェブ・ダナックさんはこのように言っています。
「私は瓶詰め前に混合されている別々の3つのタンクから2016エルミタージュを味わうことができました。3つのサンプルすべてが、素晴らしい純度の果実、全身、前方の、継ぎ目のない、上品な食感、および古典的な構造のミネラルを示しました。これは最高級のオートクチュールであり、他のどこからも得られないだろう純粋なクラスです。」
まぁ、noisy は「ピュアさ」と書いていますが、ダナックさんは pure class =純粋な階級? と書かれており、言いたいことは同じだと思います。このマンモスなピュアさまでは、2013年以前のエルミタージュに備わっていなかったし、それ以降でも2016年ものがトップクラスのピュア・クラスだと感じます。
素晴らしいエルミタージュでした。金字塔と言って良いと思います。是非飲んでほしい・・お財布が許せば!・・いや、カミさんか?・・ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2015年ものエルミタージュは偉大なヴィンテージ!!・・まっこと素晴らしいです!】

美味しいですね~!・・これは参ってしまいます。極上のメルロ的な超滑らかな舌触り・・そこから超ド級の厚みと、何とも言えぬ細やかな表情が漏れて来ます。
2014年ものも非常に美味しかったですが、何だろう・・・緻密さとフィネスにおいてでしょうか。100点付けたくなるのも理解出来ます。
まぁ、このような評論家の方々は、著名なワインはリリース前に飲んで評価し発表するパターンが多いので、ある程度幅を持たせた評価になる訳でして、リアルワインガイド的な「今飲んで98」「ポテンシャル100」と言うのとは、ほとんどの場合において異なります。「98~100」と言うのは、98点か99点か100点のどれか・・と言うことですね。
非常に美味しくて・・スイスイ入り無くなりますが、いつまでも存在しているかのような感じなんですね。普通のローヌワインですと、
「果実がどうの、スパイスがどうの、パレットがどうの・・」
と言いたくなるんですが、もう、全て埋め尽くされてますから・・しかもそれがフィネスたっぷりなんですよ。最高級の甘く無いチョコレートを下の上で融かしている感じが感覚的に近いかもしれません。果実的な訴えも膨大にあるんですが、そのひとつひとつは極上ながら表情のほんの一部分に過ぎません!
ジャン=ルイ・シャーヴにはキュヴェ・カトランと言う幻のエルミタージュが有るんですが、noisy もお目にかかったことは無く、勿論飲んだことは無いんですが、こっちの方向性を持っているのかなぁ・・と暗愚な想像をしてしまいました。
素晴らしい出来でした!評価の良いヴィンテージは足が速いです。是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【偉大なエルミタージュ!!2014年白はティム・アトキン氏96Points、アドヴォケイト95Points!2014年赤もティム・アトキン氏96Pointsです!】
ジャン=ルイ・シャーヴさんちのエルミタージュ(最近は L' が付いてるのでレルミタージュですが・・)は、アドヴォケイトでもパーフェクトを何度か獲得していますんで、発表されると市場から姿を消す・・市場価格もさらに高くなると言う、生き物のようなプライスで目立ってしまうワインです。
しかしその本質は、果実感と複雑性がたっぷりで、エレガンスが有って、美しいパレットを描き、余韻も非常に長い・・・しかし、非常に濃厚かと言えばそこまでは無く、決して持っている要素全てを一気に感じさせるような、エゴイスティックなワインでも無い・・・しかし、ラヤスほどの繊細さ・淡さで勝負しているものでは有り得無いので有って、言ってみれば・・
「中庸を磨きに磨いてのトップワイン」
ということなのかもしれない・・などと思っています。
中庸と言う言葉自体は余り良くない言葉なのかもしれませんが、シャトーヌッフ・デュ・パプに例えてみると、
「官能に振れたアンリ・ボノー、繊細さのラヤス、濃厚且つ精密なボーカステル」
というような印象からは、
「その、どのベクトルにも触れるべき触手を持った、イソギンチャクのようなエルミタージュ!」
と言えるかもしれません。
この、「果皮 プラス 果皮の周りの肉 対 果汁 のバランス」が、他のワインと圧倒的に異なるニュアンスは、限りなく「果皮 プラス 果皮の周りの肉」が多いことによって生み出されていることに気付かれるでしょう。そして複雑精緻なニュアンス、完全無欠の孤高さに大きな魅力を見ると思います。
今回は同じように高評価のブランも入っていますので、是非ご検討いただければと思います。
● 2021 Croses-Hermitage Blanc Sybele / J-L.Chave Selection
クローズ=エルミタージュ・ブラン・シベル ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクスィヨン
【初入荷!?ファットになり過ぎないのがむしろ素晴らしい!ミネラリティもたっぷり、質感高く、ドライでボディのしっかりした硬質な味わいです!】

クローズ=エルミタージュの白です。量的には余り無いはずですが、エルミタージュほどは豊かではない部分と、
「ブルゴーニュを習って長期低温発酵を取り入れたのが始まりで、クローズ=エルミタージュでは成功している。」
と記載している本も有ります。本当かどうかは良く知りません。
まぁ・・初なので飲んでみましたが・・これが結構に良いです。ローヌっぽいゴージャスな部分はアロマにも感じられますが、むしろミネラリティ由来の部分が多くを占め、果実がバンバン出ては来ないのが・・おしとやかな感じで好印象につながっています。エルミタージュ的なパワーをお求めでしたら、やはり「エルミタージュ・ブランシュ」の方が良いでしょう。
締まりの良い味わいで、比較的タイトです。アルコールのボリューム感はブルゴーニュ・シャルドネよりもやや多いですが、エルミタージュ・ブラン(ブランシュ)とはかなり程遠いです。

感じられる果実も比較的冷ややかさを連れて来るもので、南国のフルーツと言うよりは、やや北に緯度を上げて行った感じが有り、むしろブルゴーニュと変わらない感じの柑橘で、ややトロピカルが混じると言った印象です。
黄色はややしっかり目、白っぽい果実や花、蕾まで有り、過熟した感じはむしろ少な目、そこに石や煙、ナッツな印象が混じります。
これ・・結構に良いですね!・・ネットをアチコチ探しましたが、評価はほとんど見当たりませんでした。・・と言うより、リリースして間もないのかな?・・評価を上げているのに評点を付けていないサイトが有り、ちょっと面白い言い方をしていました。この方もブルゴーニュワインファンなんでしょうね・・きっと。
「常識にとらわれない(ただし、ほんの少しだけ外れる)ことを求めるシャルドネ愛好家にとっては素晴らしい選択肢」
だそうです・・(^^;;・・上手い!・・座布団1枚!
noisy もきっとそう言いたかったんですね。是非飲んでみて下さい。お勧めします!
● 2021 Croses-Hermitage Rouge Silene / J-L.Chave Selection
クローズ=エルミタージュ・ルージュ・シレーヌ ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクスィヨン
【いつになく石灰的なミネラリティがたっぷりなクローズ=エルミタージュ!・・ちょっとシャンボール的なテクスチュアにも似て旨いです!】

ブルゴーニュの村名ワインはすでに4千円では購入できなくなってしまいましたが、北ローヌはエルミタージュの第一人者のクローズ=エルミタージュがまだこの位で購入できるのは、相当にリーズナブルなんじゃないかと思えてしまいます。
まぁ・・「エルミタージュ」と名前が付いたとしてもクローズ=エルミタージュは、エルミタージュの周りの畑で、同じ花崗岩質では有るものの、エルミタージュほどは安定した酒質にならない・・と言われていまして、事実、シャーヴのファルコネやドメーヌもののエルミタージュには及ばないものの、
「シャーヴのマルコネになる葡萄の畑はクローズ=エルミタージュで最上と言われている畑」
なんですね。
因みにシャーヴの畑は上記のように、
「ラルナージュとジュルヴァン等の畑」
でして、この2つに「レ・カシ」を加えたものがトップ・スリーと言われています。(・・今はどうなのかは・・追ってないので判りませんが・・)
ですが、いつもこのシレーヌを飲むたびに思うのは、
「こんなにリーズナブルで良いのかなぁ・・」
と言うことなんですね。

サン=ジョセフのオフェリュス(フィネスさんではオフルと言ってますが、noisy は昔から扱いが有ったもので・・ずっと意地でオフェリュスとしています・・今のところ・・)は、非常に丸く、複雑性が表に出た素晴らしいワインです。誤解を恐れずに言ってしまえばヴォーヌ=ロマネとかモレ=サン=ドニとかのイメージです。
一方、このシャーヴの出来の良い畑からのシレーヌは、ま~・・シャンボールタイプです。高質で縦延び型、ミネラリティにスパイスをやや抑制された・・何とも良い感じの内向きさが、おしとやかな女性好き・・判官びいき・・エレガント好きな人がきっと多いに違いない、ブルゴーニュワインファンにも受け入れられやすいかな?・・とも思います。
2021年ものは非常に良いです!2019年ものの写真が有りますので是非ご覧ください・・より赤い果実に長けているのが判ると思います。実に良い感じのチェリーな果実に、僅かに煙とか石が混じります。テクスチュアもバッチリです。是非飲んでみて下さい。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【硬質さ、ワイルドさ、冷やかな果実・優しいスパイスを盛り込んだ「ツヤツヤ」に美しいディテールを是非感じてください!】
何かもう、後光が差してしまってややピンボケ気味?・・白飛び気味の写真になってしまっていますが、「モン・クール」並みに美しい色合いが判ると思うんですね。昨今はだいぶ視力が落ち、眼鏡を掛けたり外したりと、相当爺になってしまった自身がめんどくさい・・です。まぁ、一日のかなり長い時間をPCのモニターとお付き合いしてきましたから、
「いずれそうなる・・」
とは判っていたものの、この2年ほどで物凄く悪く成った感じがしています。パソコンとの付き合いも、おそらく誰よりも長い人たちのグループに入るでしょうから・・もう35年は経ってますから仕方が無いですね。
このクローズ=エルミタージュですが、本当にクローズ=エルミタージュらしさをしっかり持ちながらも、ローヌワインのネガティヴな面・・例えば、暑苦しいとか、酸が弱いとか、下手すれば濃すぎるとか?・・を全く感じさせない素晴らしい出来です。
このところのジャン=ルイ・シャーヴも全く神懸かり的でして、この一連のテイスティング・・・モン・クールに始まって、クローズ=エルミタージュ、サン=ジョセフ、エルミタージュの各赤白を順番に飲んだ訳ですが、このところは毎年のように、
「滅茶お美味しい!」
を繰り返して、しかも、
「以前より輪を掛けて・・」
などと書かざるを得ない・・例え本心からだとしてもですよ・・結構に心が痛い訳ですね。・・どこからか、「・・そんな訳、有るか!」的な言葉が掛けられている気がしてしまう訳です。
しかしそれは本心なので・・そこには何も苦悩しないにせよ、毎年のように前言撤回、今年が良いなどと、どこかボージョレ・ヌーボーの毎年のうたい文句のようになってしまっているのが気に入らないんですね。
ですが・・これは本物です。いつの間にか相当に濃密な・・・でも非常に質の良い甘く無いリキュールを口にしているような感覚にもなりますし、本当にサラッとしたタッチで喉を落ちて行く清冽な水のような感覚さえも有ります。その上で、
「あ~・・これはクローズ=エルミタージュ!」
と感じさせてくれる「お手本のワイン」的な表情も有ります。是非飲んでみて下さい!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【激ピュア!激ドライ!・・ヴィオニエを足さないコート=ロティ・・・までは行かないにせよ、とてもスタイリッシュな仕上がりでした!】
熟したら血っぽいニュアンスが飛び出して来そうな感じのするクローズ=エルミタージュでした。ブラインド・テイスティングですと、クローズ=エルミタージュ・・・とは中々に言い辛いかもしれない位、高質さと硬質さが入り乱れて感じられました。
2016年ものはもっと・・ケーキ的な味わいだったんですが、2017年ものは全くのドライで硬質なミネラリティがバッチリ載っています。
なので、今はやや線が細めではあるんですが、先々の伸びしろが凄いことになっている感じです。今すぐ飲むならサン=ジョセフ・オフェリュスの方が判りやすいし旨いです。
でも、「ポテンシャルを取って、それを美味しいと思える方」には、このクローズ=エルミタージュはバッチリですよ。noisy 的にはエルミタージュ的と言うよりは、コート=ロティ的、コルナス的に仕上がっていると思います。
ま~・・毎年、結構に違いますね・・。しかも近年、ジャン=ルイ・シャーヴはピュアさが物凄く増してきていますんで、さらなる高みへ行くと感じています。是非トライしてみてください!お勧めです!
以下は2016年もののレヴューです。
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【まさに「とろけるようなショコラ的シラー!」です。エルミタージュの名を冠しても恥ずかしくない凄い仕上がりです!】

いや~・・これも超絶に旨いです!・・クローズ=エルミタージュとは名ばかりで、
「エルミタージュのお膝元にすら辿り着かないワイン」
と言うのが定番でした。
まぁ・・価格も違いますからね。皆それで納得していた訳です。
しかし!
この「2016年のシレーヌ」は違いました。いや~・・素晴らしいです。何てったって、
「まったく甘く無い!」
のが素晴らしいですし、
「酸の構成が素晴らしい!」
と言えます。
ローヌらしいふくよかでまろやかな酸の構成を失わずに、さらにそれを増大しています。その結果として、
「・・あれ?・・エルミタージュ、開けちゃったか?」
とエチケットをマジマジと見つめる羽目になっちゃったんですね。
味わい、フレーヴァーは超高質の「ショコラ」です。「チョコレート」とは言いたくないなぁ・・これは「ショコラ」でしょう。上質のカカオを熟練の職人が丁寧に仕上げた、そのテクスチュアをも再現しているかのように思います。
そして、その奥には色の濃い果実がてんこ盛りです。滅茶高質なラズベリー!・・でも大抵の場合、そんな状況ですと、「下品」に感じてしまうんですよね。
暑苦しいとか、甘いとか、苦いとか、濃すぎるとか、スパイス臭いとか・・何でもネガティヴな言葉を連ねたくなってしまう訳ですが、すべてが高級なニュアンスに包まれているので、
「うわ~・・これ、旨い!」
となってしまうのは当然なのかもしれません。
noisy も、この暑い最中にこのワインのテイスティングをしています。しかし、
「まったく問題ない・・所か、もっと飲みたい・・!」
と・・思ってしまいました。
しかもこのプライスでしょう?・・有り得ないですよ。
ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクション、確実に新たなレベルに到達したと確信しました。飲んで、是非ビックリしてください。旨いです!・・ブルゴーニュ好きの noisy が言うんだから・・間違いないと思ってください・・(^^ 超お勧めします!お早めにどうぞ!
● 2021 Saint-Joseph Blanc Circa Jean-Louis Chave Selection
サン=ジョセフ・ブラン・シルカ ジャン=ルイ・シャーヴ ・セレクスィヨン
【これは美味しい!素晴らしい出来です!】

例えば・・いや、以前も同じようなことを書いたに違い無いんですが、このルーサンヌ種100%の白ワインを南ローヌで造っているシャトー・ド・ボーカステルの2020年シャトーヌッフ・デュ・パプ・ルーサンヌ V.V.は、結構に高価でして3万円ほどするはず・・です。因みにアドヴォケイトでは97ポイント、ジェームス・サックリングさんは96ポイントと言う評点でした。
まぁ・・この2020年サン=ジョセフ・シルカが同質であるなどとは・・言いません。ボーカステルのルーサンヌV.V.は果実感が化け物で・・まぁ・・半端無いです。好きか嫌いかは・・相当出るとは思いますが。良くも悪くもそのとんでもないゴージャスな果実をどう感じるか?・・と言うことになるかと思うんですね。
シャーヴさんのこの「実はすでにドメーヌもののサン=ジョセフ・ブラン・シルカ」はそう言うスタイルではなく、ブルゴーニュ・シャルドネと同一のエキス系なフレーヴァーの出方をしています。
敢えて言うならボーカステルは、ギイ・アミオのピュリニ=モンラッシェ1級レ・ドゥモワゼルをさらに濃厚にしたようなニュアンスで、敢えて言うならこの実際はドメーヌもののサン=ジョセフ・ブラン・シルカは、バシュレ=モノのピュリニー=モンラッシェです。・・イメージの話しですよ。
ですから、ゴージャスなケーキとレモンティー位の差が有るかもしれませんが、このシルカでは無いものの、シャーヴのドメーヌものの赤の2020年サン=ジョセフは上値97ポイントですから・・まぁ、対象が同じでは無いので比較にはならないものの、何かちょっと引っかかりはあるんじゃないかと感じます。

この2020年もののシルカが非常に良い出来でして、
「スペクテイター誌は93ポイント!」
付けているようです。
色彩もに濃い目の黄色をしていて美しいです。もっともボーカステルのルーサンヌV.V.は、「まっ黄色」と言うのが相応しいほど濃いですが。
それに・・そもそもサン=ジョセフは、ルーサンヌでは無く上質なマルサンヌを少量造っていたはずなんですね。ルーサンヌはもっと南が主体じゃないかと思っていたんですが、このシルカの存在で・・noisy のオツムのメモリに異常をきたしたままずっと放置されていますので、時折異常なことを言うかもしれません。
少しマッタリとしていて、肉厚なニュアンスをノーズ、口内で感じます。甘く無くドライで、その肉厚感には細やかな石灰系ミネラリティを含んでいるようです。中盤も厚みが有り、柑橘とスパイスをノーズに還しながら、ビター感と酸がちゃんとある長めの余韻を感じさせてくれます。安いし・・旨いし・・言うこと無しです。
6本入荷のところ、テイスティングしましたので販売は5本です。出来は非常に良いので是非、飲んでみてください。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【実質ドメーヌもの!・・さらに樹齢が上がって来ればドメーヌものに格上げするかもしれない??・・ルーサンヌ100%です!】
良い出来でした!・・素晴らしい!・・と書きたいですが、物凄いマッチョなルーサンヌ100%の滅茶高級な・・いや、お高いワインも有りますから、そんなワインに比較するとどうなのかな?・・と言う部分も有って、少し遠慮しています。
ただしそのような超高級ルーサンヌは、物凄く熟れている感じですがもっと酸は無く、熟し切った果実のニュアンスに溢れている・・と思います。もっとも・・noisy もそんなに何度も飲んでいる訳では有りませんで・・手に入り辛いし!
こちらは花崗岩質が判るような、ちょっと「シャキッ」とした感じのミネラリティが感じられる味わいです。昨今のジャン=ルイ・シャーヴらしい、ほんのりとしたナチュラルなニュアンスも入って来ています。
2枚目の写真はちょっと上手く撮れませんで・・色合いをかなり調整しましたので、黄色がやや強めに出てしまった感が有ります。ご容赦ください。
それでも、いつもよりも黄色は強めに出ていまして、適度に果実は熟しつつ、酸もしっかり有る見事なバランスをしています。

そもそもローヌの白ワインは・・昔は、
「必ず10年以内に飲め!」
と言われたものです。
しかし昨今は様々にも技術が進歩して来ていまして、
「酸の無い、ちょっとダレた感じのバランスのワインがローヌの白ワイン」
と言うようなことは無くなって来ました。
特にこのシレーヌは、ローヌの白ワインらしくアルコール分はやや高めでは有るものの、
「そのバランスの中で味わいの組み立てが出来ている!」
と思います。
また、すでに自社畑の葡萄が100%と言うことで、将来的には「ドメーヌものに変更?」も考えられますよね。そんな時、もしセラーにこのワインが有ったら・・と考えると面白いんじゃないかとも想像してしまいます。
これも10年以上、しっかり持たせられるポテンシャルが有ると思いますし、今飲んでも華やかなアロマと、リッチなフレーヴァーが心地良いです。是非飲んでみて下さい。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【濃密なのに瑞々しい・・ルーサンヌの美味しさが全開です!】
どこかのルーサンヌ100%のスペシャルなキュヴェは、もうとんでもない価格になっちゃってますが、こちらはタイプは違うものの、相当に高質に感じられるサン=ジョセフの白です。
6~7年前なら、リーズナブルさだけで販売していたような気もしますが、今はもう、このワインの素晴らしさ・・と言うか、今回入荷のジャン=ルイ・シャーヴ・セレクションは神懸かり的に美味しいことをお伝えしないといけない・・むしろそんな使命感がしてしまうほどの出来だと思います。
美しい黄金色をしています。ミネラリティは相当に高く、内部にではなく外部表面をコートしています。テクスチュアは滑らかですが、口内からノーズへと抜けるアロマはナチュラルさに富んでいます。それでいてビオ的なネガティヴさは一切有りませんのでとてもピュア・・。
ピュアなだけのワインは結構に辛い場合も有るんですが・・酸が強くてね・・とか、ちょっと一面的な押し付けがましさがね・・みたいな部分ですね。言ってしまえば、そんな感じはセレクションには有った時も有ります。
しかしながら、今回入荷のセレクションはどれも実に秀逸ですし、このシルカは非常に旨いです!
数が無いので申し訳ありません。是非飲んでみて下さい!・・でもきっとエルミタージュ・ブランが飲みたくなっちゃいますよ。
以下は以前のレヴューです。
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【サン=ジョセフ・ブランってこんなに美味しいの?・・と言ってもらえると確信しています!・・しかも2016年と2017年ものの違いは顕著ですが、どちらも美味しいのはなぜ?】
2016年ものがちょっとキツイ写真になってしまいまして申し訳ありません・・。綺麗に撮れた2017年ものと色合いを合わせるように調整したらこうなっちゃいました。・・が、特徴は良く出ていると思いますので・・はい。
2016年ものは、透明でカッチリとしたクリスタル的なミネラリティがクッキリ出た味わいで、2017年ものの白く細やかな石灰が多く出た味わいとは、少し印象が違うんですね。
と言いますか、2016年のテイスティングは結構に前・・でして、
「ん??・・珍しく少し硬めかな?・・このバランスは滅茶美味しいけどローヌっぽいと言えるのかなぁ?・・」
などと思っていました。味わいは・・素晴らしいです。硬質でして、誤解を恐れずに言いきってしまいますと、ローヌのディディエ・ダグノー?・・みたいな感じです。
ところがですね・・つい先日飲んだ2017年がまぁ・・白い石灰が繊細に、膨大な量・・有りまして、蕾や花、果実の表現が、今飲んでも滅茶素晴らしい・・んです。
「・・んまいな!・・これっ!」
と思わず言葉が漏れ出て来てしまいました。と、同時に2016年ものとの結構な違いにも驚いた次第です。いや、2016年ものが駄目だと言うんじゃなくて、硬質で美しいものと硬軟併せ持った美しいものの差・・と言うことですね。

これ、比べて飲むと面白いと思いますよ。どこかエルミタージュ・ブランも同様のニュアンスが有ります。このサン=ジョセフ・ブランほどではないですけどね。
だって・・これだけ色彩が違うんですから。ディディエ・ダグノーのワインの写真を撮ると、上の2016年もののように映ります。決して下の2017年もののようには・・ならないでしょう?2017年ものはどこまでも細かくしたような石灰とかのニュアンスが映り込んでいるかのように見えてしまいます。
また、2016年ものからは、やはりピュアさ・・英語だとピュア・クラスと言うんですか?・・判りませんが、以前よりも膨大になってきています。すぐに判るほどの違いです。
トンでも無く美味しいです。シャルドネばかりじゃ詰まらないじゃないですか・・是非トライしてみてください!超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【緻密でクリーミー!!プティ・エルミタージュ・ブランです!】
どこを探しても2015年のシルカの写真が見当たらず、2013年ものだけで・・すみません。写真を撮った直後に処理しておけば良いんですが、中々予定通りには進みません。
2013年ものは随分前に入荷したものです。徐々に減ってまして・・こんな感じの数です。勿論追加は有りません。
2013年ものの、やや冷ややかな酸がしっかりと有る味わいに対し、2015年は少し若いですがゴージャスでやや柔らかみの有る酸です。
プティ・エルミタージュ・ブランと言ってしまうのは、細かなニュアンスでは異なりますが、たっぷりとしていて豊満、オイリーでゴージャスな味わいを、ややスケールダウンした・・と言う部分では、許容範囲かな・・と思います。
それでも緻密なニュアンスはエルミタージュ以上、土壌の違いからでしょうか、口内をフルにさせるようなパワーは及ばない・・と言う感じでしょうか。テクスチュアはむしろサン=ジョセフ・ブランの方が緻密とも思えます。もっとも、ドメーヌもののエルミタージュ・ブランは物凄く緻密ですけどね。
勿論とてもドライで、やや軽快に感じるミネラリティがたっぷり有り、中域の膨らみも充分、白や黄色の果実は北のもの、南のものの混在です。
マッチョで重くなり過ぎない、かと言って軽く無い、ちょうど良い感じだと思います。下の以前の記事は、南部のシャトーヌッフのルーサンヌと比較していますね。まぁ、ローヌ北部ですんでコート=ロティの方が全然近いですから、品種と言う観点からは下記の記事をご参考にされると良いと思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2011年の、名前は変わりましたが同じワインのご紹介分です。
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【素晴らしいルーサンヌ!!トップにも肉薄!】
ブルゴーニュ・ラヴァーが非常に多いnoisy のお客様には、一体どうやってこの素晴らしいワインをお伝えしたら良いのか・・頭を抱え込んでしまいたくなるようです。
まず一般的なローヌのワインの、
「厚ぼったいイメージ」
は・・まず捨てちゃいましょう。ファーストノーズに香るアロマはオイリーで冷ややか・・まるでブルゴーニュ・シャルドネの超高級クラスのようですよ。
サン=ジョセフと言う村・アペラシオンは北ローヌですから、南ローヌのシャトーヌッフとは違うとは言え、「ルーサンヌ種」 で超有名且つ超高価なワインが・・・有りましたよね?・・たまにご案内させていただいている・・
「シャトーヌッフ・デュ・パプ・ルーサンヌV.V. シャトー・ド・ボーカステル」
がそうです。アドヴォケイトが100点付けたとかどうしたとか、非常に騒々しい中でのトップ・キュヴェですが、
「・・・美味しそうなのは判る・・でも、ルーサンヌって・・何よ・・?」
と言うのが、我が愛しいブルゴーニュ・ラヴァーたちの率直な気持ちじゃないでしょうか。
「・・だって・・飲んだこと無いし・・」
ですよね?
この、緑が透けて見えてくるような素晴らしい色合いをご覧ください。オイリーさも何となく見て取れるんじゃないでしょうか。
中域の出方、膨らみはシャルドネとはちょっと違って感じられるでしょう。こちらのサン=ジョセフ・ルーサンヌの方がフレキシブルで、ブルゴーニュ・シャルドネの方が幾分タイトに締まっていると思います。ミネラリティも実にしっかりしていて、むしろこちらの方が滑らかで飲みやすい・・かもしれません。
また酸の冷ややかさは特筆もので、
「おいおい・・本当にローヌかい?」
と思ってしまうかもしれませんよ。
おそらく緻密な組み立て方が出来る能力をお持ちなんですね。ボリューム感は充分有るものの、力任せな部分を感じず、非常に精緻・・現状で非常に旨いです。
ルーサンヌ100%で、しかもドメーヌものでのリリースでは有りませんが、このセレクションの畑も90%近くが自社畑だそうですんで、
「・・なるほど、完成度が高いわけだ!」
と頷かされました。
価格も非常にリーズナブルと言えると思います。これより北に向かえばコンドリュー、シャトー・グリエ・・・そしてコート=ロティーと続く地です。是非飲んでみて欲しい素晴らしい高級白ワインです。お奨めします!
● 2020 Saint-Joseph Rouge Offerus / J-L.Chave Selection
サン=ジョセフ・ルージュ・オフェリュス ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクスィヨン
【複雑性、ミネラリティの伸びやかさ、適度なボディの膨らみと美しい余韻・・素晴らしいです!】

上値で97ポイントまで付いているドメーヌものの2020年サン=ジョセフも・・リーズナブルながら残っているので、サン=ジョセフって・・まだ余り周知されていないのかな・・と感じている今日この頃です。そもそもローヌ自体が知られていないのかも・・などとも・・。
例えば北ローヌ(ローヌは大きく分けて北と南に分かれます)の場合、地図上のローヌ河の左側が右岸、右側が左岸です。これは上流から下流・河口を見て右、左と言いますが、ボルドーも勿論同様ですから・・判りやすい・・いや、逆転する感じですから勘違いしやすいかもしれません。
ローヌ川上流の右岸にローヌの至宝、コート=ロティ、その下流(南)の白の至宝コンドリュー(シャトー・グリエを含む)、その下流がサン=ジョセフ、コルナス、サン=ペレイと続きます。もう・・もの凄いアペラシオンが連なっているんですが・・きっと思い当たるでしょう。
左岸の方は右岸のサン=ジョセフの対岸(少し南東)にエルミタージュが、その周りにクローズ=エルミタージュが存在します。有名なアペラシオンはそれだけ・・(小さいのは有りますが・・)左岸は少ないんですね。エルミタージュだけ・・と思っていても通常は問題無いかもしれません。
で、このサン=ジョセフですが、上流にコンドリュー、下流にコルナスと言うロケーションですし、対岸がエルミタージュと言う訳でして・・悪い訳が無いだろう?・・的なものが有りますが、
「至宝コート=ロティと偉大なエルミタージュ」
の存在が、むしろサン=ジョセフの周知に難を与えているのかもしれません。
ですが、エルミタージュほど豪放磊落では無く、クローズ=エルミタージュほど硬く無く、コート=ロティほど冷たく無く・・
「実は・・良いとこ取りなんじゃないの?」
と思ってはいるんですね。

こちらは2020年ものですが、上記のようにドメーヌものが上値97ポイントと言う凄い評価を得ている訳ですから、悪い訳も無いんですね。それに、
「セレクスィヨンではあるものの、実は100%ドメーヌもの!」
です。
加えて・・サン=ジョセフで最高の葡萄が出来ると言われる「トゥルノン」..ここは急傾斜の崖が有って・・そこが良いと言われていますが、このセレクスィヨンはそこの葡萄も使用しています。
滑らかさを見せるツヤツヤな石灰がテクスチュアを高めています。果実感も適度に有り熟度は高く、でもドライで甘く無く、複雑性は見えるような感覚、そこに僅かにワイルドな獣のようなニュアンスがスパイス的に絡み、やがてやや官能さを見せるに違いない・・と思えるようなカプセルを抱えているように感じます。
まぁ・・ドメーヌものは97ポイントですから、このセカンドワイン的存在のオフェリュスが悪い訳も無いんですね。今飲んでもそれなりにこなしてくれる包容力も有ります。飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【基本、ネゴスのサン=ジョセフがこんなに出来が良くて・・どうするの?・・と思ったら何と自家畑になっていました!】
年々ドメーヌもの葡萄の比率を高めているジャン=ルイ・シャーヴ・セレクスィヨンです。このサン=ジョセフ・オフェリュスは、以前の情報だと60%が自家所有の畑産とのことでしたが、
「現在は100%自家所有畑!」
と言うことなんですね~・・。あっと言う間に畑を入手されたんですね・・。まぁ、これだけでもビックリなんですが、
「ドメーヌもののサン=ジョセフとちょっとスタイルが異なる」
んですが、
「・・ハッキリ言って・・言うほど差が無い・・と言いたくなるほど美味しい!」
です!ホント、困っちゃいますよね。
ドメーヌもののサン=ジョセフは、どちらかと言うと「エキス系」で、綺麗に出たエキスがエレガントなアロマを放出する感じです。
で、ドメーヌもののサン=ジョセフ・クロ・フロランタンはむしろ「果実味たっぷり系」なんですが、そのたっぷりな果実味が見事に上品なんですね。

このネゴスの方はですね・・そのクロ・フロランタンタイプでして、果実の風味がバッチリ載った、濃密な味わいなんですね。そこにちょっとサン=ジョセフらしい野性味とスパイス、フラワリーなアロマが感じられる・・そんなイメージです。
しかも・・
「今飲んでも最高に美味しい!」
のは、ジャン=ルイ・シャーヴのコート=デュ=ローヌ・モン・クールと同様でして、
「今飲んで良し、10年寝かせて良し」
と判断しました。
高いレベルで仕上がった素晴らしいサン=ジョセフでした。是非飲んでみて下さい。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【ドメーヌもののサン=ジョセフに肉薄!・・と思わせるほどの出来です!・・美しい!美味しさ・ポテンシャルと価格が比例してない極致のひとつです。】

やはりこのサン=ジョセフ・オフェリュス・ルージュの写真もどこか「白飛び」気味の写真になっちゃってます。おそらく・・いや、違うかな・・
「被写体(ワイン)の反射が結構ある」
じゃないかと思うんですよね・・。確かに寄った写真は難しいんですけど、それにしても他の写真じゃ、このようにはならない・・撮る時には結構、そうならないように気を付けているんですが、そうなっちゃう時が有ります。
色合いは濃密で輝いています。濃密では有りますが、濃くて辛くはならない・・むしろ、瑞々しさを感じます。シラー種は、時にスパイシー過ぎて細身に感じられたり、暴れているように思われる時が有りますが、全くそんな素振りは見せません。
クリスタル的なミネラリティが、この果実の濃密さをコーティングしているかのようです。この気は3年ほど前から有ったように思いますが、年々その美しさ、果実を保護しているような感じが増して来ています。それが最高潮に達したのが2019年?・・ではないかと思っています。
なので、非常に滑らかな舌触りから、高質なシラーの厚みの有るニュアンスが零れて来ます。おそらくポテンシャルの10%以下しか表情に出ていないのでしょうが、それを想像させないほど完成されたバランスでした。
ちょっとこれじゃ・・安過ぎないか?・・と言う懸念は有ります。まぁ、ラヤスの、デ・トゥールのワインも、少し前まではそう思っていました。
「美味しさと価格が比例しないワイン・・」
そんなジャンルに入ったかのような、素晴らしいサン=ジョセフです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【超本格派!素晴らしい質と出来です!】
すみません・・どこを探しても2015年ものの写真が見当たらないんですが、飲んでいますんで・・はい。2016年ものの写真だけで我慢してください。因みに、2016年ものの下に在る写真は2014年ものです。
比較にならない位に、色合いの質が違っています。まぁ、ブルゴーニュ・ピノ・ノワールですと2014年ものの色合いが美しく見えてしまいますが、こと、ローヌになってきますと異なりますよね。
透明感の強い色合いは、やはり葡萄が水分と一緒に吸い上げたミネラリティの質を現しているはずです。透明感がしっかりしていると、それは一般にはクリスタルっぽいものが多い・・です。複雑性に富んだミネラリティで有れば、鉄分などは赤色に出てしまいますが、複雑で有ればあるほど、単純な色合いにはならないでしょう。
ドライで濃密であり、深い構造を埋め尽くせるだけの充分な要素を育んでいる深い味わいとアロマが放たれます。
2015年ものはだいぶ練れて来ています。2014年ものの美しいエキスは称賛にあたいしますが、2015年ものの深さ、複雑性にはかなわないかもしれません。
2016年ものは・・そこに素晴らしくピュアさが増えています。これは2016年もののジャン=ルイ・シャーヴにすべて共通しています。2015年ものにも同様に有りますが、2016年ものがさらにピュアであることは間違いありません。この若々しさが嫌味にならないほどに要素が充実しており、バランスしているんですね・・。この価格で・・ビックリです!
しかし、どちらが良いか・・は好みかな?・・と思います。幾分2016年ものは安くなったので・・お買い得かと思います。是非飲んでみてください。超お勧めします!今飲んでも充分に美味しいです!
以下は以前のレヴューです。
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【こちらも素晴らしい!飲み頃を迎えた(はず)の2012年と、迎えつつある2014年!是非飲んでみてください!】
こちらも2年前位に飲んだ2012年ものの写真が有ったはずなんですが・・見当たらず、どうしちゃったのか・・すみません。2014年ものは今年の7月入荷です。
余りにドメーヌもののサン=ジョセフが素晴らしいもので、大きな期待を持ってセレクスィヨンのサン=ジョセフ・オフェリュスをテイスティングしました。
シャーヴさんはエルミタージュも美味しいんですが、このサン=ジョセフも抜群ですね。しかも価格が非常にリーズナブルです。
そして、さすがにドメーヌものの質感の高さ、仕上がり度には及ばないかなぁ・・と思うんですが、自分のどこかに・・
「・・こっちも結構、負けてないんじゃないか?」
とも・・。
まぁ、同時に開けて飲めば、ドメーヌものの素晴らしさに及ばないのは一目瞭然なのでしょうが、そうしない限りは判らないかもしれません。
おそらく皆さんが想像されるよりも大柄で、とてもまとまっています。2014年もの・・と言うのがタイミング的に良いのかもしれませんが、ドメーヌものの妖艶さを少し抑え気味にし、むしろ紫の色合いをより濃く持ち、カシス的な果実を加えた感じで落ち着きの有る味わいです。より、しっとり感が高い・・と言うべきでしょうか。
2012年ものは入ってから随分と経過していまして、このタイミングですと、かなり合っているかもしれませんし、2011年ものもとても美味しかったですので、皆さんもその素晴らしさを覚えていらっしゃるかもしれませんね。是非ご検討くださいませ。
以下はサン=ジョセフ・オフェリュス2011年のコメントです。
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【素晴らしかった2010年を超えた!】
2010年のオフルがとても美味しかったので、再度注文しようとすると・・・、
「すみません・・・終わっちゃいました・・」
とフィネスさんのK君。
ありゃりゃ・・と思っていたところ、
「・・2011年なら有るんですけど・・。出来がとても良いですよ」
とおっしゃるもんで、
「じゃぁ2011年でも良いか・・」
と注文しちゃいました。
で、早速テイスティングしてみると・・・いや、凄く良い。スバ抜けた旨さ!エキスが集中しているのに、パワハラなところは全く無く、まさにフィネスたっぷりに旨いんです!
「良かったぁ・・2011年にして~・・」
と思っていたところに、お客様から
「2010年オフルが完売のようだけどまだ有りますか?」
とお問い合わせが入ったので、2011年なら入荷してますと書こうかと・・伝票を見たところ・・
「・・ぎえ~!」
どう頑張ってみても15%は値上げしないとならない仕入れ価格になってました・・(T.T
まぁ、ワインのポテンシャルから言えば、味わいは異なるにしてもコート=ロティ並のものが有りますんで、それでもかなりのお買い得なんですが、元々2010年の販売価格がね・・・かなり安いですから、お客様もご納得いかないとね~。
2010年と2011年のこのオフルですが、色合いを是非比べてみてください!・・ほとんど同じ場所、おなじ露出で撮れていると思われますが、2011年ものはより赤い!・・そしてクリアな色合いです。酸の美しさが際立っています!
年々自社畑を増やしており、このセレクスィヨンの方もドメーヌと言っても変わらないほど、ほとんどが自社畑だそうで、その影響がヴィンテージ以上に出ているのかもしれませんね。素晴らしいシラーです!品の有るシラーを飲まれたことが無いとするなら、おそらくぶっ飛ぶと思います。飲んでみてください!旨いです!
以下は2010年もののレヴューです。
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【これは旨い!!そして本当にローヌ?と思わせるほど冷ややかでピュアなエキス系の味わいです!超お奨め!】
サン=ジョセフの赤です・・と言うことは「シラー」ですね。位置的にはエルミタージュ、クローズ=エルミタージュの対岸西側に存在するアペラシオンです。
おそらくですが、非常に大柄でマッチョなワインを想像されるかもしれません・・・
が、それは間違いです。しっかりとしたエキスが出ていて、濃さそうに見えるかもしれませんが、写真のように少し透けて見えるような赤黒の色合いで、多くのエルミタージュがマッチョ&パワフルであるのとは全く正反対です。
そして、時折感じるローヌワインの雑さとか、香りの違和感などは全く有りません。非常にしなやかで、まるでピノ・ノワールのようなエレガントさ、酸のレベル、ミネラリティの風味を感じさせてくれます。
スパイシーさも有るんですが、ブラインドで出したらきっと
「・・・これってピノ・ノワール?・・バランス良いね~!」
とおっしゃる方が何人もいらっしゃると思いますよ。
それほど酸の美しさ、伸びやかさが有ります。そして、決してジャミーじゃないんですよ・・。あくまで冷ややかです。
そして、トッピングのように存在する・・この気品あるスパイスこそ、優れたコート=ロティーに通じるような、まだ成長途中の要素なんですね。
このバランスで非常に旨いんですが、5年ほど寝かすと・・・だいぶ官能さも出てくると思います。ピュアでしなやかでエキス系で酸美しい・・でもこれはローヌワインなんですね~!・・一推しなんですけどね~・・売れるかな?・・判らないな~!でも是非飲んでみてください!非常に旨いです!
● 2019 Hermitage Blanche / J-L.Chave Selection
エルミタージュ・ブランシュ ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクスィヨン
【入荷数が少なく、テイスティングを回避しましたが、2019年のドメーヌものやサン=ジョセフ・ブランの濃密なニュアンスを思い出す限り、相当良さそうに思います!】
今回は6本だけのアイテムが結構に有りまして、テイスティング予算の関係で何かを弾かねばならず、その贄になってしまったのがこのエルミタージュ・ブランのブランシュ2019です。
ですが、ドメーヌものの2019年エルミタージュ・ブランや、セレクスィヨンの2019年サン=ジョセフ・ブランの濃密ながら美しい味わいを思えば、同じライン上に有って、エルミタージュ・ブランらしいゴージャスな味わいになっていると想像します。
残念なのは・・ドメーヌものは散々アチコチで評価されるものの、セレクスィヨンものはまず・・どこのメディアも余り評価しないんですね。唯一、Jeb Dunnuck さんが
「95ポイント!」
としていますので、それを参考にしていただくのが良いかと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【こちらはマルサンヌ100%のエルミタージュ・ブラン!ドメーヌものよりもむしろピュアな仕上がりです!】
美味しく飲ませていただきました!・・どうもカミさんは白ワインの方が圧倒的に好みらしく、赤と白が有ると白ばかり・・飲んでいるようです。まぁ・・noisy も白ワイン、大好きですが・・そもそもNoisy wine は、他店さんより白ワインの販売量は多いと思いますよ。なぜだか判りませんが・・。
ローヌバランスの白ワイン・・マルサンヌ100%ですが、ジャン=ルイ・シャーヴのワインは、
「美しい酸がきちんとある」
ので、ダレた味わいになることは無く、この強めの黄色とネットリとしたグラスの涙が思わせてくれる「オイリーさ」を堪能できます。
ドメーヌもののエルミタージュ・シリーズが有るので、海外メディア評価はまず出てくることが有りませんが、ほぼ3~4ポイントマイナスで考えると良いんじゃないかと思います。noisy的にはピッタリ3ポイントですが・・。
ですのでそのままを計算しますと94ポイント位になるでしょうか。

また、アルコール分はしっかり有りますので、豊かな酸の味わいと、ミネラリティの豊富さを考え併せますと、少なくとも10年以上・・15年ほどはセラーで熟成可能かと思います。勿論、オチ掛けの美味しさ、有終の美・・と言うのも有りますので、もっと保存することも可能です。
エルミタージュ・ブランとしても、ジャン=ルイ・シャーヴのワインとしても、かなり上位にランクされるべきポテンシャルが有ると感じました。是非飲んでみて下さい!お勧めです。
以下は以前のレヴューです。
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【超大柄なのに繊細!今飲んでも実に美味しい!ナチュラルさとピュアさを感じさせる、めちゃ詰まったルーサンヌです!】
黄色いですね~!・・黄色がしっかりしてます!・・以前、一度か二度だけ飲んだことの有る、あの滅茶高い、もう少し南の産地のルーサンヌ100%の凄く高いワイン・・・(^^;; も、色の濃さは凄かったです。でも酸は弱めだったかな・・(^^;; とても美味しかったですけどね。
そしてジャン=ルイ・シャーヴのドメーヌものの白・・も何度も飲ませていただいてますが、やはり「豪放」「豪奢」と言った表現がふさわしい非常に大柄なワインです。果実の「熟」に重きを置いた感じがします。
ですが・・2017年もののブランシュには驚かされました。ハッキリ言って・・
「ドメーヌもののエルミタージュ・ブランには・・似てない!」
です。・・いや、そう感じたんですね。
むしろ2019年もののサン=ジョセフやクローズ=エルミタージュの「冷ややかで美しいエキス」に共通して感じるものと一緒で、ただエルミタージュの豪放さなどの特徴はしっかりある感じなんですね。
分析的に言えば、冷涼な酸がしっかりたっぷりある2017年のブランシュ・・そこから言えば、今まで飲んできたドメーヌもののエルミタージュ・ブランは「熟れている」故に酸は弱い・・そんなイメージです。それがこの白のブランシュにも、また赤のファルコネにも同様に言えると感じました。
その上で、今まで以上にミネラリティが高いので、これ・・美味しく無い訳が無いじゃないですか。果実表現はより冷ややかになりながらも「豪奢」な果実です。むしろブルゴーニュ・シャルドネに近い熱バランスですね。だからより「近くにいる感じがする」んです。
ドメーヌもののエルミタージュの存在が、このワインの海外メディアの評価が見当たらない原因になっていますが、セラー・トラッカーで93ポイントというのが見当たりました。まぁ・・noisy的にはもっと付けますが、評価者も少ないですし仕方が無いかな?・・それよりも日本のワインファンの方にもっと知って欲しい・・素晴らしい白ワインだと思います。是非ご検討くださいませ!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【ドメーヌもののエルミタージュ・ブランより冷ややかで繊細!・・これはこれで非常に素晴らしいです!】
こちらはサン=ジョセフ・ブランとは1年、遅れて到着していますので、2014年ものと2015年ものの対比になります。2015年ものと2016年もののサン=ジョセフ・ブランほどは変わりません・・。
オイリーで熟した果実のたっぷりある味わいです。透明感のあるミネラリティが豊富に感じられ、ローヌバランスとまでは緩く無い酸とともに下支えしています。この酸のお陰で、このたっぷりとある粘性、果実感が生きる訳ですね。
ほんのり白胡椒などのスパイスが生き生きと香り、中域からは2014年ものは少し練れた感じに、2015年ものは若々しく果実のアロマが伸びて来ます。余韻は粘性を感じさせつつ、グラマラスなボディを再帰させつつの長いもので、非常に心地良いです。

まぁ、ドメーヌもののエルミタージュ・ブランは、たまげる位に大きい構造と物凄い表情を見せつけますので、さすがに追いつきはしないものの、
「普段飲むにはこの位が適当」
だし、
「余り飲み時を意識せずとも、ワイン側が対応してくれる」
部分が大きいので、むしろセレクスィヨンの方が扱い易いと言えるかもしれません。
ドメーヌものは、もうそのボトルだけで完結出来てしまいます。セレクスィヨンものもその傾向は有る・・と踏むものの、実際に食事と一緒に飲んでいると、その対応力の素晴らしさに感動してしまいます。
だって・・エルミタージュ・ブランシュを飲みながら「焼き魚(ホッケ)」とか・・平気なんですよ・・。まぁ、時にヴァレンティーニのエクストラ・ヴァージンの出番が有るにせよ、
「普通の神経なら、饒舌なエルミタージュ・ブランがそんなに対応力が有るとは思わない!」
ですよね。
noisy とて、好き好んで、わざわざそのようにしている訳では無く、たまたま、そうなってしまった状況に対応していると、いろんなことも判ってしまった・・と言うことなんですね。
何とか普段、飲める価格帯だと思います。2014年の方が練れてます。2015年ものは若々しく、スパイス感も有りますが・・美味しく飲めちゃいます。どっちがお勧めと言うことも無いですが、是非、北ローヌを代表する素晴らしい白ワイン、飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【スッピンのエルミタージュ!2011年のフルーツバスケットの巨大さとも違い、甘く無く冷ややかでしなやかな、少しブルゴーニュチックな仕上がりです!美味しい!】
暑い年の、少しバターっぽく、蜜っぽく、柔らかな酸にほんのわずかな甘味を持つエルミタージュこそ、もしかしたら真のエルミタージュなのかもしれません。
でも2013年はそうは仕上がらなかった・・のが幸いして、非常に「好みに近い」ような味わいになっています。
確かにゴージャスさは2011年のブランシュには適わないかと思うんですが、この「涼やかな繊細さ」は、2011年ものは見当たりません。
むしろ、贅肉を排し、筋肉のみになったスレンダーなボディだからこそ、仄かに香るフラワリーなアロマに混じり合うスパイシーさが非常に心地良く、引き締まったボディと、そこからの還り香が心地良いです。この還り香の部分は、いつもだとボリューム感が満ちていますが、むしろ柑橘系果実の余韻のような・・ニュアンスで、ブルゴーニュのシャルドネに少し近く、2005年のパカレの「アンディジェーヌ」に似ているような気もします。
決して弱く無く、芯のしっかりしたブランシュでした。お勧めします!とても良い出来、スッピンのエルミタージュをご堪能くださいませ。
● 2019 Hermitage Farconnet Rouge / J-L.Chave Selection
エルミタージュ・ファルコネ・ルージュ ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクスィヨン
【2019年ものエルミタージュ・ファルコネは、マンモス果実な2018年をやや控えめにした感じの、精緻さがにじむボルドータイプ??・・です!】

例えば18~19世紀のボルドーでは、その酒質を強くするためにローヌワインを混ぜていました。言ってしまえばA.O.C.法制定前のブルゴーニュでも同様だったと言われています。今はもう・・そんなことは出来ませんが・・某ネゴシアンが古いヴィンテージのエチケットを貼ってリリースして、大問題になったことも有りました。そのネゴシアンは未だにまともに取り扱っていただけない状況が続いているんじゃないかと思います。
さらには、そんなことを証明するかのように、マルゴーのシャトー・パルメは、エルミタージュをパルメにセパージュしたワインさえ・・最近はリリースしているようです。その名前は「シャトー・パスメ・ヒストリカル」、基本セパージュはメルロー45%、カベルネ・ソーヴィニヨン45%、シラー10%と言うことで、
「たった10%のシラーによって大きく変わる!」
と..当時のボルドーでは持てはやされていたんですね。
まぁ・・今と違って気候・・平均気温も低いでしょうから、北部大西洋に注ぐ大河周辺のボルドーですし、今のような厳しい法律に左右されておらず、また・・ガラス瓶にすら入れられる前の・・木樽での流通なども有ったはずですから・・。アペラシオンよりも、ワインの製品としての出来を優先した結果なのでしょう。
なんでそんな話しをするか・・と言いますと、今回ご紹介させていただく2019年ものは、どこか・・
「ちょっと・・ボルドーっぽい・・かも・・」
と感じたからなんですね。

前年の2018年は、深い朱、黒の果実がたんまり乗っていて、もうそれだけで許せてしまうようなゴージャスな味わいでした。
2019年ものは、どこか左岸のワインを思わせる全体像を持っているニュアンスに、エルミタージュらしい葉巻のニュアンス、煙、石、スパイスのアロマと、質の良いタンニンが僅かにエッジに顔を出している感じ・・でして、エルミタージュらしくも有り、ボルドー左岸っぽい感じも醸し出しています。
まぁ・・今、2019年ものですから・・飲むタイミングでだいぶ印象は異なると思いますが、少なくとも・・
「2018年ものよりは果実は抑えめ、とてもバランスの良い2019年!」
と言えると思います。
ドメーヌのエルミタージュ2019年は100ポイントを付けるメディアも有るほどの出来ですから、しっかり休めてお飲みいただけましたらきっとこの大きなスケールのバランスの取れた味わいに出会えると思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【素晴らしいです!・・しっとりとしつつ清楚・・でもしっかりな果実をミネラリティがしっかり支えています!日本人に好まれるのは間違い無し!】--以前のレヴューです・・すみません、書き切れませんでした。写真だけアップさせていただきます。

すみません・・時間切れで書き切れませんでしたので・・明日以降、書きます。豊かで優しい大柄な構成のほんのりナチュラルなピュアエルミタージュで滅茶美味しかったです!・・すみません。

素晴らしいです!・・写真も後光で白飛びしちゃってます・・すみません。
そもそも同じ場所に置いて、ほぼ毎日同じ時間に同じカメラで写真を撮っていて、これほど違いが有るのはどうも解せませんが、
「ワインのほとんどが果皮・・みたいな色合いの、まったく派手だと感じさせない清楚で瑞々しい味わい!」
なんて、想像できるでしょうか?
このワインをテイスティングしたのはもう2カ月前ほどになるんじゃないかと思いますが、あまりに素晴らしいので、フィネスさんの担当さんにおもわず電話をしてしまいました。
「いや、今回のシャーヴ・・どれも素晴らしいんだよね・・」
と言うと、
「そうなんですよ・・どれも本当に美味しいんです!」
やはり、全編を通して感じられる瑞々しさ、ミネラリティが半端無くたっぷりなのに、それに違和感を覚えないと言う不条理さ?・・みたいなものが、飲み人の感覚に関与しているように思います。これはシャトーヌッフのラヤスとはむしろ正反対に近い方でも有りますが、一周回って・・同じなのかもしれないとも思ってしまいます。ラヤスは醸造で官能さを描き、シャーヴは時間でそれを感じさせる・・それならもしかしたら一緒では無いか?・・
それでいて、真実は濃密なのに、それをミネラリティの支えで「サラッと」「瑞々しく」感じさせるのは、栽培におけるナチュラルなアプローチもあるはずかとも感じます。
エルミタージュらしくとても大柄ですが、時にエルミタージュに感じる「大雑把さ」は無く、「ダルさ」も無い・・むしろ「緻密」です。
ある意味、新世代のエルミタージュなのかもしれません。驚きを持って楽しんでいただけるに違いない・・「滅茶安い!」エルミタージュ・ルージュ、是非飲んでみて下さい!超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【超絶なピュアさと官能感を得た精緻なエルミタージュです!・・素晴らしい!】
「ぎゃ~っ!」
っと、声が聞こえて来そうです・。この凄い色、見てください!・・かっこえ~ですよね~~!上は2015年で下が2014年です。
このエルミタージュ・ファルコネに関しましては・・非常に判りやすい・・です。
まず、このずっと下の方にある2013年もののコラムをお読みいただき、是非写真もご覧ください。非常に精緻で美しい涼やかささえ持った・・綺麗なエルミタージュでした。
で・・2014年ものはその延長上に有り、ピュアさを持ちあげて来ています。葡萄そのものの質が偉い綺麗で、純粋な美味しさを感じていただけると思います。葡萄そのものの美味しさがストレートに有り、ミネラリティ由来の複雑性をしっかり感じられると言う素晴らしい仕上がりです。

そして2015年もの・・やや写真は黄色が強いので申し訳ないんですが、2014年のピュアさに加え、「官能さ」まで出て来ています。ドメーヌものだと、なぜかそれは2015年ものと2016年ものに置き換わっています。どういうことなんだろう?・・そこまでは判りませんでした。
しかし、近年のジャン=ルイ・シャーヴは、他のコラムでも書きましたが、グラムノン的に超絶にピュアなニュアンスと、ラヤスやアンリ・ボノー的官能さが出てきているんです。
ジャン=ルイ・シャーヴのエルミタージュと言えば、滅茶精緻で、理路整然とした味わいが、時にメカニカルに感じることも有ったと思います・・が、そこに官能感さえ入って来た・・。本来は背反する要素では無いかとも感じられますが、現実に、それが出来てしまっているんですね。
美しくピュアで精緻、複雑な2014年ものに、官能感とピュアさを加えた2015年ものです。是非・・これは飲んで欲しい・・そう願っています。
以下は2013年のこのワインのレヴューです。
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【ただ濃いだけのエルミタージュにさよなら!・・美しさを持ったブルゴーニュ的姿を見せる、適度に濃くエレガントなエルミタージュです!】

比較的リーズナブルな価格帯のエルミタージュ・ルージュです。色々と調べてみるとスペクテイターが2011年ものに91Pointsつけていましたね。ドメーヌものの方はアドヴォケイトもしっかり評価しており、95Points 、ティム・アトキン氏は96Points と物凄い評価です。
こちらのエルミタージュ・ファルコネ2013年も、今年の初夏に届いてますので充分な休養です。飲んだ印象からは・・これで91点だとすると、採点者・テイスターさんはエルミタージュが嫌いなんだろうなぁ・・と思っちゃいますね。まぁ・・そこでブレが無ければまだ正しいんですが、ただ好き嫌いで点を付けてるだけじゃダメだろうと・・。
noisy 自身としても、例えばリアルワインガイドで評点を付ける訳です。勿論、
「あ・・このスタイルは好きだな」
とか、
「ん・・これは・・ごめん・・」
と思ってしまうのは有りますよ。でも、それは評点には全く影響しません。それって単に「好み」ですから・・自分が扱うかどうかには影響しますが、
「評価点に好き嫌いを持ち込んだらテイスターとしては二流」
と思ってます。販売者と言う立場なら、
「私、これ大好きです!」
と言って良いし、言うべきかもしれませんしね。
ローヌの素晴らしいワインを飲むにつけ、本当に素晴らしいな・・と思えるのは、
「美しいミネラルと酸が存在すること」
が必須で有って、結局はそこを一番見ています。
どんなに豊かで超高質なチョコレートみたいな風味を感じても、「ただそれだけ・・それに近いだけ」と思ってしまうことも有ります。ミネラルも酸も無い、ただ甘味に寄っ掛かったような風味です。そこに極上のタンニンがたっぷり有れば、むしろボルドーバランス風で良いワインだと感じるかもしれません・・がそれもバランスですね。
このエルミタージュ・ファルコネ2013年には、「・・自然派かい?」と思えるようなナチュラル感が少し有って、やや白い伸びやかなミネラリティがたっぷり有り、しかも涼やかな酸がちゃんと有るんですね。ブルゴーニュっぽいバランスです。これはエルミタージュ・ブランシュ・ブランとはまた少し違った印象です。白の方はちゃんとローヌっぽさが有った上でのバランスなんですが、こちらはブルゴーニュっぽさが有った上での豊かな印象なんです。
エルミタージュ・ルージュですからシラー100%・・確かに豊かでは有りますが、その美しい酸とミネラリティの存在により、とても素晴らしいバランスを形成していると思えます。
個人的にはむしろこの方が好ましく・・いや、ここは好き嫌いで良いんですよ・・某ボルドー右岸のエノロジストさんのワインのように、黒くてふくよかで豊かで・・もっと濃くて・・また豊かで・・と、同じことばかりをリフレインしてしまうような一辺倒な味わいは余り好かんのですね・・。
それに対し、こちらのファルコネは美しさを感じられるような見事なバランスだと・・感じます。この辺の判断は、おそらくマッチョでファットな味わいが大好きな「欧米か!」(・・古・・)の評価者の方々とは、かなり感覚が違うと思われ、日本人には日本人が好きな味わいが有る=noisy が何とか生活できることに繋がっているのかな・・と思います。
飲んでみると、その昔、ボルドーの高級シャトーものに混ぜられた・・と言うような歴史も感覚として理解できるほど、個人的には素晴らしいと・・思ったエルミタージュです。ただ濃いだけのエルミタージュでは無く、サン=ジョセフやコルナスとも違う・・エルミタージュの複雑な豊かさを表現できているエルミタージュです。お勧めします!ぜひ飲んでみてください!
● 2021 Cote-du-Rhone Rouge Mon Coeur / J-L.Chave Selection
コート=デュ=ローヌ・ルージュ・モン・クール ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクスィヨン
【溢れるポテンシャルの要素を、解放させつつ飲む楽しみ!・・これは滅茶安いと思います!】

まぁ・・ポテンシャルが無い・・少ない訳が無いですよね。元々は格上のコート=デュ=ロ=ヌ=ヴィラージュ格の葡萄も使用している訳ですから・・面白いの敢えてそこら辺を拡げてみますと、
・沖積土壌でパワーとエレガントさを表現する「Visan(ヴィザン)」、
・深い砂粘土質土壌で果実風味豊かなメリハリを与える「Buisson(ビュイソン)」、
・石灰質の非常に多い粘土石灰質土壌で冷涼な気候がピュアさと凝縮感を与える「Vinsobres(ヴァンゾブル)」、
・粘土質土壌に樹齢の古いグルナッシュが植えられており、リッチでグリセリン豊富、ストラクチャー、奥行きを与えてまとめる「Estézargues(エステザルグ)」
クリュのヴァンソブル辺りはあのグラムノンもリリースしていますが、どうでしょうか・・5千円以上するんじゃないかと・・そしてヴィザンはコート=デュ=ロ=ヌ=ヴィラージュ格、協同組合でお馴染みのデステザルグ(村)近くにはヴィラージュ格のシニャルグが有る訳でして・・でも、このワインが凄いところは、確かに、
「上級クラスの葡萄を格下げしてコート=デュ=ローヌにしている」
と言うことも有りますが、
「南部、北部とアチコチの葡萄をセパージュしてA.O.C.コート=デュ=ローヌを表現している」
と言う部分も有るはずです。

2021年もののモン・クールは、ややタイトなボディから繊細で柔らかさを感じさせる伸びやかなアロマ、果実もフラワリーさとジューシーさを持ち、美しく適度に膨らみを感じさせつつ切れて行きます。
幾分早いのは2021年ものですから仕方ありませんが、2020年もののような「マッチョさ」では無く、エレガントさを内包したタイトさ・・と言ったら良いでしょうか、
「いずれ出てくるのがすぐ判る状態」
であると感じます。
まぁ・・この位の価格帯のワインでは、考えられないほどの高質さを持っていますから、この秋には全てが丸さを持ち始め、要素からの表情もさらに解放
に向かうでしょう。
素晴らしい出来だと思います。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【しなやかさと美しさに溢れるコート=デュ=ローヌ・ルージュ!・・是非クロ・デュ・カイユと比較してみてください!】
美味しいです~!・・この位の価格で飲めるんですから・・有難いですね~・・
面白いのは南ローヌ地方のシャトーヌッフのクロ・デュ・カイユが造るコート・デュ・ローヌ・ル・カイユとの違い・・でしょうか。ドメーヌは単純にはヌッフと北部ローヌ地方のエルミタージュの違いですが、
「瑞々しさに溢れるル・カイユと濃密ながらしなやかで流れるような深みのジャン=ルイ・シャーヴ」
かと・・。
そもそもクロ・デュ・カイユは昔はもっと黒み掛かった「濃い」味わいに振れていたと思いますんで、あくまで「最近の作」の違いです。
また南ローヌの石ころだらけだったり砂質だったり・・がそれなりに多いヌッフ近辺と、北ローヌのエルミタージュ近郊は多彩ですが粘土質が主体、稀に花崗岩質かな・・と思いますが、そんな違いも在るかもしれません。
この「モン・クール」は赤い色合いが何ともセクシーで、適度に濃密、また昨今のジャン=ルイ・シャーヴがナチュラルな美味しさを見せるようになって来ていますが、この「セレクスィヨン・シリーズ」も全く同様、このモンクールにもそれが顕著に現れています。

ですので飲んでいて楽しい・・ですよ。同じローヌで有りながら、テロワールの違いも感じられますし・・何より、
「ポテンシャルを考えればとんでもなくリーズナブル!」
です。
まぁ、このクラスは余り海外メディアも評価しませんし、仮に評価したとしてもクラスを見て評価してしまいますので、余り良い情報にはならないかと思います。
2020年のモン・クール・・素晴らしいです!是非飲んでみて下さい!超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【今回到着分は全て息を飲む美しさ!・・シャーヴもまたよりナチュラルに、より滑らかに、よりミネラリティ高いワインになって来ました!実に秀逸!】
寄った写真だからじゃ・・おそらく「無い」ですよ。この美しく輝く「照り」をご覧ください。透明感溢れるミネラリティが適度な果実の凝縮を包み込んで輝いているように見えてしまいます。
今回の到着分は、実は結構に前にテイスティングが終わっています。ご案内のタイミングの問題だけで8月最後の新着でのご案内になっていますが、
「仮に真夏に飲まれたとしても、全然ツラくならない冷ややかさ!」
が有った上で、
「濃密な果実をドライに、ミネラリティ豊かに、よりナチュラルに」
表現出来てしまっているんですね。これは本当にビックリしました。
ジャン=ルイ・シャーヴほどの造り手ですから、どこかにマイナスに感じる僅かなポイントを、むしろ常に探されるようなポジションにいらっしゃる訳です。2500円ほどのワインでも・・おそらくそうなってしまう訳ですね。
でも・・死角はもはや「無い」んじゃないか?・・この「モン・クール」は滅茶美味しいですし、サン=ジョセフもクローズ=エルミタージュも、そしてリリースが遅いのでヴィンテージは前になりますが、エルミタージュの赤白も、モノの見事に、
「冷ややかで濃密・・で、ミネラリティ・・で、よりナチュラルに」
なっているんです!
もし、ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクションの各キュヴェに、どこかネガティヴな部分を・・もしくは、価格の割りに大したことは無いと感じられた経験がお有りのようでしたら、是非下級キュヴェでも良いので、飲んでみて下さい。
「滅茶美味しいしリーズナブル!」
そう思っていただけると思います。ご検討くださいませ!超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【グラムノンのピュアさシャーヴが持ち合わせている精緻な構成の融合!?・・見事な味わいです!】
良い色彩の写真が撮れました・・何だかちょっと嬉しいです。でも映り込んでしまっている貧相な食事は見ないでください・・(^^;; 何しろ毎日深夜の撮影ですから・・
「社長はワイン、飲まれるんですか・・?」
などと、店にいらっしゃった初めてのお客様に尋ねられますが、何とお答えしたら良いのか、今でも一瞬、言葉に詰まります。
「飲まない日は有りません・・」
などと言うには、少し気を付けて偉そうに聞こえないようにしないと・・などと考えてしまうし、
「まぁ・・適当に・・」
などと言ってしまったら、完全に嘘になっちゃうかな・・とも思いますし・・。
昨今はこのようなグラスの写真をアップしているのも有ってか、海外からのアクセスが非常に多いんですね。日本語で書いた文ですから、意味は判ってないんだと思うんですが、
「Oh!..So crazy!・・Midnight drunker!」
位は言ってるかもしれません。少なくとも、「Cool!」は無いでしょう。
しかし話しは飛びますが、好意的な方々ばかりがアクセスしてくるのではなく、何とかサーバーに侵入しようとするクラッカーも滅茶苦茶多いんですね。物凄いですよ・・。データベースに侵入できれば様々な情報が得られるでしょうし、侵入してバックドアを仕掛けておけばデータは駄々洩れですから。
なので、うちのサーバーは様々なトラップを仕掛けて有りますし監視もしており、悪戯をちょっとでもしようものなら、自動でアクセスすらできないようになってしまいます。悪戯をしたアドレスからは二度とアクセスできません。自分がシャットアウトされないようにしないといけないくらいです。
ジャン=ルイ・シャーヴと言えば、北ローヌの王と呼ばれる「エルミタージュ」の最高の生産者ですが、この、一番下のワインである「コート=デュ=ローヌ・モン・クール」の最新年、2017年ものを飲むと、
「もう、単にエルミタージュのトップ生産者・・だけと言うレベルにとどまらない」
と言わずにはおられません。
この赤紫のやや濃いめの非常に美しい色合いには、精緻さと官能感とピュアさが映り込んでいることが見えるかと思います。
精緻さは元々ジャン=ルイ・シャーヴが持ち合わせていたものです。官能感はこの1~2年で強く感じるようになってきました・・ラヤスっぽさと言っても良いかもれません。そしてピュアさは、まるで「グラムノン」のワインのようなニュアンスですよ。
「単なるコート=デュ=ローヌがこんなに美味しくてどうするの?」
と言いたくなってしまいますが、2014年より以前のジャン=ルイ・シャーヴには余り感じることが無かった「官能さ」もしくは「人間臭さ」が、持ち合わせていた精緻さに加わり、さらにはピュアさがさらに増長して、まるでグラムノンのようなふっくらとしたピュアさになっていますので、
「無敵!」
と言えると思います。
またそれはこのモン・クールにとどまらず、昨今のセレクスィヨンやドメーヌものにも同様に感じられます・・何と言っても、ドメーヌのエルミタージュも、セレクスィヨンのそれも、セレクスィヨンも上から下までしっかりテイスティングして来ましたので、自信を持って、
「凄い!」
とお伝えすることが出来ます。
さりとて余り数量はいただけませんので、是非・・昨今のもの凄いジャン=ルイ・シャーヴ・・飲んでみてください。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【素晴らしいバランスです!年々ピュアさとナチュラル感を増してきていましたが、遂にドメーヌものと全く同じニュアンスに到達しています!】
以前より非常にクリーンでピュアな味わいが特徴のシャーヴ・セレクスィヨンでしたが、2016年ものをつらつらとテイスティングしていて確信しました。
「2016年のシャーヴ・セレクスィヨンは、ドメーヌものと全く遜色が無くなった!」
「この柔らかなボディ、甘みの無いドライでピュアな表情は、セレクスィヨンを今までで最高の品質にした!」
と言うことなんですね。
今までもこの「モン・クール」はリーズナブルでポテンシャルも高く、超お勧めのキュヴェでしたが、それがもう、ピュアさは磨きに磨かれ、ナチュラルさは最も望ましい方向に高められ、頂点に達したと言えます。
これを飲んでしまうと、
「とてもクリーンで・・」
などとは言っていられない・・。このクリーンと言う言葉には、・・いや、一応 noisy的にはですよ、どこか蔑視感が混ざる訳です。僅かながらではあるが工業的なニュアンスも有るんじゃないか?・・と言うような意味合いです。
ところがこの2016年ものを飲めば・・ま~・・「完璧!」です。理想像です。
「濃密なのに甘く無い!」
「ナチュラルなんだけれど滅茶苦茶ピュア!」
なんですね。
某、ローヌの最大手のコート・デュ・ローヌが売れないそうです。そりゃぁ・・そうなってしまうだろう・・と素直に想像がつきます。手を抜き過ぎ・・なんじゃないかと思いますよ。
そりゃ、大変なのは判ります。上のキュヴェではじいたものを下に、さらにその循環が有る訳ですから、一番下はどうしてもその辛さが入り込んでしまうんですから。
しかし、シャーヴ・セレクスィヨンにはそんなネガティヴさは微塵も有りません。テッカテカに光り輝いています。是非飲んでみてください。素晴らしいです!一推し!
以下は以前のレヴューです。
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【いつも完璧!と感じてしまう全方位に丸いパレットです!時にチェリーさえ感じる涼やかさが良いです!】
上の写真が2013年、下が2015年です。いつも美味しい「モンクール」です。
2015年は「モンクール」の文字が上に来ましたね。非常にバランス良く、涼やかです。モンクールについては何故だかヴィンテージによる差は少ないように思いますし、年を追うごとに「緻密」なテクスチュアになってきています。
薄く無く、甘く無い、ブラックチェリー的なニュアンスです。エルミタージュの造り手ですが、大柄なエルミタージュっぽくは無く、むしろサン=ジョセフとかの緻密なニュアンスですね。
言ってしまえば、
「・・モンクールで充分旨い・・」
ものですんで、シャーヴらしい精緻さ、クリーンさが充分堪能できます。
おそらくですが、完全主義者的な潔癖さを感じますので・・そうなんじゃないかな~・・と。

色合いも実に美しいですよね。2013年ものと2015年ものを比較しても、ほとんど差は無いですし、照り、輝きともに素晴らしいです。
いつもご紹介しようと思いつつ、
「・・ん~・・まだ季節的に暑いかな~」
「他のアイテムが多いから後で・・」
などと思っている内に、1年、2年と経過しちゃったんですね。
若い美味しさがバッチリの2015年、落ち着いてきた2013年、どちらも美味しいです。ご検討くださいませ。
● 2020 Saint-Joseph Rouge
サン=ジョセフ・ルージュ
● 2020 Saint-Joseph Rouge Magnumbottle
サン=ジョセフ・ルージュ・マグナムボトル
【2020年のドメーヌもののサン=ジョセフも史上最高評価です!】
元々は「クロ・フロランタン」のキュヴェもこのサン=ジョセフに混ぜられていた訳ですが、独立したのでどうなってしまうか?・・と懸念されていたところ、
「別になったからと言って、出来は落ちなかった」
のが実情のようです。
数が入らないクロ・フロランタンのテイスティング・レヴューは余り見受けられませんが、アドヴォケイトのものが見当たっています。ですが、
「シンプル・サン=ジョセフもシングル・パーセルのクロ・フロランタンも同じ94~96ポイント!」
と、もはや・・ブルゴーニュで言えば、
「グラン・クリュ・ワインの領域に到達」
したと判断されている評価です。
まぁ・・ジャン=ルイ・シャーヴのドメーヌ・ワインとしますと、サン=ジョセフの入荷量は非常に少ない・・シンプル、シングル合わせても1ケースに満たないので、飲むのも中々厳しい訳です。
ただしこの2020年ものジャン=ルイ・シャーヴのドメーヌものにつきましては、史上最高はどうやら間違い無さそうですから、
「売れなかったら後でテイスティング」
と言うパターンが良いと思っています。希少なサン=ジョセフ..ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【濃密なのに涼やかで流れるような見事な味わいです!】
サン=ジョセフ・クロ・フロランタンが余りに美味しいので・・ブレンドのサン=ジョセフは難しいかもしれないなぁ・・と思いながら味わってみると、方向性の違い・・を随分感じるのと、
「ドメーヌもののシャーヴでこれほどにお買い得なワインは無いかも!」
としか思えないほど、素晴らしい仕上がりをしていました。
その意味ではアドヴォケイトの94ポイントは判るんですが、
「クロ・フロランタンに93ポイントって何?」
と思ってしまいますよね。そちらのコラムにも書きましたが、ちょっと意味判らないです。
で、ふんわり柔らかで表情が繊細なクロ・フロランタンに対し、より硬質でスタイリッシュ、外殻みたいな感じで受け取れるミネラリティを感じるのがこちらのサン=ジョセフです。

以前はクロ・フロランタンもこのサン=ジョセフに混ぜられていた訳ですが、性格の違い・・と言いますか、果実が表に出やすいクロ・フロランタンに対し、硬質ゆえにエキス系に仕上がるのか・・判りませんが、おそらく皆さんも飲まれてみると、
「・・あら・・何か全然違うアペラシオンみたい・・」
と思われるかもしれません。
しかしプライス的には税別で大台を超えて来ていませんから、相当にお買い得なんじゃないかと思います。色合いだけ見ますと、かなり似ているように思えますが、全然違って感じられるんですから面白いものです。
ブルゴーニュワインに慣れていらっしゃると、見た目で・・
「暑苦しいんじゃない?」
と思われるかもしれませんが、好みは有るとしてもミネラリティがバッチリ、酸もたっぷりですから美味しくいただけると思っています。ほんのりスパイシーで、ほんのりワイルド、毎年のようにしなやかさ、ナチュラル感は増していると感じます。
ここがドメーヌものジャン=ルイ・シャーヴの最下級キュヴェですから・・ここから始めてみられると良いかと思います。是非飲んでみて下さい!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【海外メディアは上値95ポイント!・・・ハイポテンシャルのクロ・フロランタンが抜けた村名ブレンドでも凄い評価です!】 こちらもnoisyは後で飲めるかもしれないので・・いや、このパターンは実は結構に多くて、「飲めませんでした」と言いつつ、しっかり後で飲んでいたりしますが、結局そのレヴューは書かないので、お客様は多分、
「・・飲んでないのね・・」
と思っていらっしゃるのでしょう。
2018年ものは相当に良さそうですが、数もまた非常に少ない・・エルミタージュ・ルージュ以外は・・ですので、今のところはテイスティングを回避しています。
以前は独立した「クロ・フロランタン」までバッティングしていましたが、現在は変わっています。クロ・フロランタン2018年はついに「ブルゴーニュのグラン・クリュ並み」の96ポイントまで伸びて来ましたので、村名畑のブレンドである「サン=ジョセフ」の地盤沈下が心配されましたが、
「クロ・フロランタンが抜けても評価は上がり続けている」
のが現状です。
むしろ濃密なエルミタージュよりも、表情が直接感性に届いてくる感じがするサン=ジョセフの美味しさ・・「ワイルドだろ~?」・・「でもエレガントだろ~?」と、ワインが言って来ているようにも思います。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【この一段と美しい、でも落ち着いた見事な色合いからの味わいを是非想像してみてください。・・きっとそのままの味わいです。】
びっくりするような高質さを見せる2017年のエルミタージュを、赤も白も1本ずつ、開けてしまいましたので・・さらには、さすがにフロランタンは思い留まったものの、バラでしか届かないドメーヌもののサン=ジョセフも開けてしまいましたので、営業的にはこのグラスの色合いのようにはならず、もっとボージョレのような儚い感じの色になってしまっています。
ワインを販売すると言うことは、基本的に「八百屋さんや魚屋さんと一緒」だと思っていますので、見た目での判断・・鮮度が良いとか悪いとか、そろそろ美味しそうだとか早いとか・・も有りますし、そもそもはその判断が正確なものでないといけないし、その存在のヒエラルキーも判っているべきだし、入荷したもののチェックも当然するべきだと思ってます。
しかしながら昨今の日本の小売業は、人間を育てる方向性を持っているのかいないのか・・どうも全てはロボットにやらせたら良いような、「プログラムを間違えずにただ実行する」だけの人間にしか、育てられていないように感じられてなりません。ほとんどアルバイトさんに丸投げじゃぁ・・ね・・。そうやって人件費を抑えることだけに終始していては、先が思いやられてなりません。
昔は確かにブルゴーニュワインは2~3番手の人気でしたから、そんな部分を多く扱う、ある意味、「変なショップ」であった訳ですね。世の中は「ボルドー」ばかり見ていました。
noisy的には、熟成に時間が掛かるボルドーよりも、短い熟成で美味しくなり、しかもその美味しい期間の長いエレガントなブルゴーニュワインが好みだったのも有り、そんなショップへとなってしまった訳です。
ローヌのワインも実は嫌いな訳では無く、コート=ロティもコルナスもエルミタージュも、そしてこのサン=ジョセフも、高質なシラーの熟成を知ってしまえば、
「むしろ大好き!」
になってしまうのも仕方が無いことでは有ります。ボルドーだって、メルロは大好きですよ・・。カベルネは完熟すると本当に凄い香りになりますが、そこまで行くには本当に長い時間が掛かってしまいます。
2017年もののサン=ジョセフは、余りに凄いエルミタージュと、とんでもない差が有るか?・・と聞かれれば・・ちょっと返事に詰まるかもしれないほどに、上質な出来になっています。
2015年ものと色の比較をしてみても、その辺のニュアンスは伝わるかと思います。2015年ものはよりフレッシュ感のある赤が良く見えますが、2017年ものには余り無く、エッジの少し内側に幅狭く見えるだけです。
非常に果皮の密度の高い、ベルベッティで、ほんのりワイルドさの漂うアロマと肉厚さです。果実はやはりカシスですが、これもとても上質。しっとりとしたスパイスが穏やかに、しかしスピード感を持って感じられます。
エルミタージュのような太い帯域感では無く、ややスレンダーさを感じさせる縦伸び系の構造です。ついつい・・グラスに手が伸び、その果皮の上質さを愛でていると、グラスのワインの減りが早い・・(^^;;
これ、3~5年したらもっと凄くなるんだろうなぁ・・・と思いますが、今飲んでも滅茶美味しいので、高域まで美しく伸びて行くこの味わいを是非、ご堪能いただきたいと思います。素晴らしいです。お勧めです。
以下は以前のレヴューです。
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【クロ・フロランタンには及ばなかったようですが、このプライスと評価、出来でドメーヌものは超お買い得!】
サン=ジョセフ系の2016年は飲めなかったので・・すみません。2015年ものも滅茶旨かったですが、2016年ものはそのメディア評価をも超えて来ています。
やはり、あのピュアさでしょうかね~・・。確かめたいところですが、懐に余裕が無いので・・すみません。
【ドライで濃密!2015年の素晴らしさをしっかり表現してくれます!非常に素晴らしい仕上がりです!】

これは素晴らしいですね。エレガントな仕上がりだった2014年のサン=ジョセフもエキシーでとても良かったですが、滅茶シルキーで濃密です。グラスの色合いにもそれは現れていると思いますが、濃度はグラスに注がれたワインの裏や下から何も透けて来ない方が2015年、しっかり見えるのが2014年です。
例えばドメーヌもののエルミタージュの2015年も同様で、
「まるで凄く出来の良いメルロ!」
のような品格と厚みを感じます。しっとりしていて内に秘めた要素を膨大に持ちつつ、しかし全く漏らさないという姿勢がその厚みになっているかのようで凄みの有るものでした。
サン=ジョセフはさすがに分厚いメルロのようにはならないにせよ、品格と厚みをしっかり伝えてくれています。まぁ、100点付いたエルミタージュと比較しちゃぁ・・いけませんよね。
落ち着きを感じさせる胡椒・甘草やピュアなブルーベリーのノーズ、柔らかて軽やかなミネラリティにフィネスを感じます。中域も充分、ただし若さからのタイトさも少し、ボディの厚みがその若さを補うように膨らみを増大させます。余韻はしっとりしつつ非常に長い・・高い周波数のトーンで長くたなびきます。3年もしますとしっかり落ち着き、しかもかなり妖艶なアロマに変化して行くのが見えるようです。非常に素晴らしい仕上がりでした。
ドメーヌもののジャン=ルイ・シャーヴは、やはりこのサン=ジョセフクラスが手を出しやすいですよね。早めに飲みたい方は2週間ほどは立てて休養させ、冷やし気味の温度からお楽しみください。待てる方は3~5年置いてください。グレートな仕上がりのヴィンテージだと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【これはめっちゃ素晴らしい!今飲んでもポテンシャルの高さをバランス良く味わえると思います!】
2014年のドメーヌもののサン=ジョセフ・ルージュです。
サン=ジョセフはエルミタージュの対岸、コート=ロティのちょっと離れた南に位置し、その間には、シャトー・グリエやコンドリューなどの秀逸な白ワインの産地が有ります。
まぁ、サン=ジョセフはどうしても対岸にあるエルミタージュと比較される場合が多いですが、似たような部分も無いとは言わずとも、ゴージャスなドぶといエルミタージュ風にならないのが普通です。むしろ白の方が共通部分は多いかな・・と思います。
むしろコート=ロティをややスパイシーにしたようなニュアンスで、コート=ロティ同様に熟してくると、気高いシラーの特徴を現して来ます。
もしこれが2015年ものだったとすると、ここまで成長はしていないはずで・・・いや、今実に良い感じでした。エロティックで、官能さも出て来ています。ワイルドなニュアンスには皮革っぽい感じが有り、スパイスは落ち着いた質感の高いものです。
中域も良い感じに膨らんできていて、精緻さを失わないまま、見事な余韻を見せます。ちょっと熟した時のコルトンのようなイメージが重なります。
いや・・美味しいです!若くしてドメーヌもののエルミタージュを飲むよりも満足感は高いかもしれません。10年経ったら完全に置いてきぼりにされるかとも思いますけどね。
飲むタイミングの難しさ、面白さを感じさせてくれるワインでもありました。あの、正確無比で精緻、完全無欠のシャーヴのワインがこんなに色っぽくなると・・是非ご確認いただきたいと思います。お勧めします!
● 2020 Saint-Joseph Rouge Clos Florentin
サン=ジョセフ・ルージュ・クロ・フロランタン
【うわっ!・・凄い質感!・・ドメーヌもののエルミタージュと質感はピッタリ一緒です!】----- 今のところ飲めないので以前のレヴューを使用しています。

ようやく飲めました~!・・いや、本当に数が無いんでしょうね。このワインの評価をアチコチ探してみたんですが、ようやっと2件・・見つかりました。
ジェブ・ダナックさんが96ポイント・・これにはnoisy も納得です。でもアドヴォケイトはドメーヌものの通常のサン=ジョセフよりも低い評価の93ポイントで・・まぁ、何かの間違いでしょう。これは有り得ません。もしかしたらnoisy の情報取得ミスかもしれません。
「極上の葡萄だけを「さらっ」と使用し全くストレスを与えずに仕上げた」
みたいな感覚がモロに見えて来ます。エルミタージュとの違いはやはりテロワールでしょうか。エルミタージュがゴージャスでリッチ、極太な味わいを見せるのに対し、クロ・フロランタンは優しく・・太さも有るけれどもっとずっと繊細・・です。
そして、何でしょうね・・ナチュラル感が半端無い・・。色合いを見ていただくとお判りかと思いますが、グラスの底が全く見えないほどに濃い!・・にも関わらず、
「・・濃いなぁ・・」
などとは多分言わないでしょう。しなやかでしっとり、優しく・・素晴らしい質感だけが響き残ります。

寛容なエルミタージュに対し、どこかワイルドさのある繊細さ・・でしょうか。
そこに前述のナチュラルな美味しさが漂って来ますから・・
「これは旨い!」
と唸ってしまうと思います。ハッキリ言って・・3人で飲んでますから・・さっさと無くなっちゃいました!
この、余りに美味しい・・「引っ掛かりが全くない」見事なテクスチュアから、ノーズと舌、口蓋で味わう赤黒果実の高質さ!・・参りましたと言うしか無かったです。
ダナックさんの96ポイント、全く同感です。96ポイントはブルゴーニュだとグラン・クリュのトップクラスの評価です。それだけの価値は充分に有ります!是非飲んでみて下さい。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【激レアにつき、販売条件有りで申し訳ありません。サン=ジョセフ系だけは少なくて飲めなかったのが残念です!】 2014年までは普通にドメーヌのサン=ジョセフにブレンドされていた「クロ・フロランタン」です。2015年からはシングル・ヴィンヤードものとして、それだけの個性とバランスが有ると判断されたのでしょう。
ドメーヌもののサン=ジョセフは、どこかチリチリと舌先辺りに感じられる高域の凝縮感が高品位で、横へ果実を持ったまま拡がりたがる傾向の多いエルミタージュ、縦長スタイリッシュになりたがるミネラリティのクローズ=エルミタージュとは異なり、程好いパレットに凝縮しつつ、高域や横方向へのボリュームを臨機応変に表現してくれる感が素晴らしいです。
まぁ、余りに見当たらないキュヴェなので、かなり高価な値付けのところが多いようですが・・noisy のところは普通の価格です。販売条件が有りますが申し訳ありません・・これだけ欲しいと言うのは勘弁してください。
● 2020 Hermitage Blanc
エルミタージュ・ブラン
【ジャン=ルイ・シャーヴのエルミタージュ・ブラン史上、最高の仕上がりは間違い無しのようです!】
2020年ものは赤白揃って値上がりしていますが、それでも満点クラスのワインですし、円安政策を良しとしている日本政府の責任が大・・じゃないかと思います。まぁ・・日本人は贅沢せず、一生懸命汗水垂らして働くべし・・みたいな部分は、明治以降・・そんなに変わってはいないようです。最もその頃は固定相場でしょうから、日本の貨幣の価値を高めるための努力は相当していたと思います。
なんだかんだ言いながらも2014年ものくらいからは毎年のように開けているので、6本しかないこの・・
「史上最高間違い無しの2020年エルミタージュ・ブラン!」
を販売前に減らす訳にも行かず・・ちょっと困っています。まぁ・・そのうちに飲めるんじゃないかと踏んでいますが、ご紹介には間に合わなかったと言うことでご容赦ください。
多くの海外メディアは、各自過去最高の評価をしていると思われます。ゴージャスだけれど精緻で自制が効いたように美しい酸が伸びる・・壮大なスケールのエルミタージュ・ブランだと思われます。アドヴォケイトは赤同様にブレンドまでの樽からのテイスティングのようですから詳細だと思えるコメントは有りませんが、「フルボディで蜂蜜のような芳醇な味わいで、これもシャーヴの白ワインにとって傑出したヴィンテージ」としています。ご検討くださいませ。少量です。
以下は以前のレヴューです。
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【ゴージャスさ、リッチさ半端無い!・・でも美しさもちゃんと有る!エルミタージュ・ブランの最高峰です!】
凄いですね~・・このグラスの写真はまぁまぁ・・慣れて来た性でしょうか、それなりに上手く撮れたかな・・と思います。
赤のエルミタージュ同様・・色合いは実にしっかりしています。黄色が強いですかね・・ですが、酸もそれなりにちゃんと有るんですね。暑い年だったようで、アルコール分もキッチリ出ていますが、それだけが目立つ感じではなく、ゴージャス感、リッチさを演出しながらも、長い熟成を可能にした出来だと思います。
強烈に純粋で、内向きなベクトルを持っているにも関わらず、漏れてくる要素で充分に満足させられてしまうほどマンモスなポテンシャルを持っています。
98+点と評価されたジェブ・ダナックさんのコメントを読んでみると・・あら、海外メディアの方とは珍しく意見が一致してしまいまして、ちょっと驚きました。内容の仔細は省きますが・・こんなことを言っていらっしゃいました。
「今後3~5年はいつでも飲めるが、それ以降は2031年以降からが良い」
だそうです。

これはちょっと面白い・・と言うか、的を得たように思います。今から3~5年間は漏れてくる要素だけで美味しく飲めてしまうがそれ以降は、
「一旦閉じたようになる。」
と言うことなんですね。
で、10年ほど瓶熟させると本性を発揮するだろう・・と予想していらっしゃると思いますが・・その辺りは全く同感です。
「この3年ほどでさっさと飲むか、その後は3年ほど締まってしまうのでそれが過ぎてから・・」
と言うことだと思います。(2020~2021年辺りでのテイスティングだと思われますので時間差が有ります。)
いずれにしましても、
「(神経質なタイプの白では無い)ゴージャス感たっぷりなドライ白ワインの最高峰」
です。
おそらくライバルは極甘口の「イケム」とかでしょう。ご興味がございましたら是非トライしてみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【海外メディアは97~98ポイントが上値!・・This is a legendary Chave Hermitage のジェブさんの言葉が胸に響きます・・】 凄いですね~・・2017年ものはパワフルで、長寿さもアピールしていましたが・・すみません、今のところは飲めていませんが、ちょっとアテが有るので、もしかしたら後で飲めるかもしれません。
まぁ、ブルゴーニュのシャルドネとは全く異なる味わいバランスですから、noisy のお客様に多いシャルドネ・ファンの方々にはどうかとも思いますが、
「やっぱり美味しいものは誰が飲んでも美味しい・・(はず)」
ですよね。
因みに海外メディアの方々は、やはりエルミタージュ・ルージュ同様に、ドメーヌでの樽別テイスティングだったようです。ヴィノスが事細かに各畑を評価していました(畑毎の評点は出てませんでした)。
ジェブ・ダナックさんは、
「これは彼の作品の中で伝説となる逸品」
としています。
なので・・開けたいところでは有りますが、今のところはじっと我慢・・noisy自身は少ないチャンスに掛けたいと思います。「たった3本だけ」の入荷です。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【偉大なるエルミタージュ・ブラン!この先20年はへっちゃらです。ドライでクリーミー・・悩殺される要素の大部分はまだ蕾ですが、あのF.パカレの「アンディジェーヌ」を彷彿させるバランスです!】
こんなに何も表情にしていない若いワインなのに・・今でも滅茶美味しいです。グラマラスなのに清楚、スレンダー・・なんですね・・自分でもよく意味が判りませんが。
J.ダナックさんは2015、2016年と続けて100ポイントを付けていました。2017年ものは98ポイントと、少し削ったようです。noisy も2016年ものも飲んでいますが、noisy的には、
「・・2016年よりも高質だと感じた」
のは事実です。
ローヌの偉大なエルミタージュの白は、土地柄から一般的には豊満なスタイルになります。この2017年ものも同様です。
しかしながら、多くのローヌの白ワインがそうで有るように、「酸」が量もバランス的にも少ないのが一般的です。
この2017年のジャン=ルイ・シャーヴのエルミタージュ・ブランは、酸もパレットを大きく描いてくれるほどにきっちりと存在しています。その上で豊かなアルコール分が、同じく偉大なブルゴーニュ・シャルドネとはまた異なるバランスで、超高質な白ワインを成立させているんですね。
まぁ、通常だと「熟れた果実」だけが目を引くニュアンスになりがちです。もしくは「南のフルーツ・バスケット」みたいな表現でしょう。
しかしながら、こちらはあたかも冷蔵したかのような冷ややかな温感と、南と限定出来ない広域の果実や柑橘、熟れすぎていない締まった果実を品良く、美しく感じさせてくれます。
そして、
「これは長く置いても凄いだろうなぁ・・」
と思わせるような超熟さも感じられます。
noisy のお客様に判りやすいように言葉を選ぶとしたら・・この2017年エルミタージュ・ブランは、
「2005年のフィリップ・パカレ、コルトン=シャルルマーニュを名乗れなかったアンディジェーヌを5~6年、寝かしてから抜栓したような感じ」
・・と言うのが近いと思います。
非常にクリーミーですが、アンディジェーヌもまた、その質感の高いクリーミーさが感じられました。僅かにボリューム感はアンディジェーヌよりも高いかな・・と思います。・・まぁ、勘違いされないように書いておきたいと思いますが、ほぼ同じだと言っている訳では有りません。想像しやすい対象を持ち出しての説明だと思ってくださいね。
そもそも・・この2017年もののグラスの写真をご覧になられたら・・
「これは・・ダルそうなワインだね」
とはどなたもおっしゃらないはずです。冷ややかな柑橘さえ感じさせるような、そそられる色合いですよね。
素晴らしい味わいでした。いつ飲んでも良いと思います。そしてマリアージュは実に幅広いので、何でも合わせてみても良いかとさえ思います。是非ともご検討ください。
以下は以前のレヴューです。
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【ジェブ・ダナックさんは二年続けて100点満点評価!】
ジェブ・ダナックさんは二年続けて満点と評価、ヴィノスは1ポイントかさ上げ、アドヴォケイトも上値を1ポイント(95-97から)上げています。
ま~・・呆気にとられるようなゴージャスな味わいです。圧巻です。つぼみ、花、果実、ジャム、リキュールなど、まさに果実の変幻自在な表現を短い時間の中で感じさせてくれます。
ローヌの白ワインバランスでは有るんですが、酸がちゃんとあるんですよね・・。相当素晴らしいとされるローヌの白ワインでも、ここまでキッチリとした酸を内包しているワインは非常に少ないと言えます。ミネラリティの総量と、酸の総量がキッチリ有ってこそ、このゴージャスな味わいが生きる訳です。そうじゃなきゃ・・こんな表現は出来ません。ジェブ・ダナックさんが100点付ける気持ちも判ります。
ローヌの白・・・と言うことですと、メディア評価的には、ローヌ南部のシャトー・ド・ボーカステルのルーサンヌV.V.にしてやられていた感が有りましたが、ローヌ北部もジャン=ルイ・シャーヴが席巻し始めたような感じでしょうか。まともな状態のシャトー・グリエを飲めていないので正確なところは判りませんが、こんなにゴージャスで酸のしっかりした・・しかしちゃんとエルミタージュを感じさせてくれる味わいに出会ってしまうと、
「ここが最高!」
だと言わなくてはならないかもしれません。
ちょっと暗めな写真になってしまって申し訳ありません。是非ご検討くださいませ!
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【2015年ものエルミタージュ・ブランの出来は壮大になったようです!】 毎年開けて楽しみたいゴージャスなワインでは有りますが、そんなことをしているといつの間にか自分の足をかじっていることに成りかねませんので、躊躇する心を養うようにしています。
昨年アドヴォケイトを卒業し独立したジュブ・ダナックさんは、この2015年エルミタージュ・ブランに100点満点を付けています。この方はカリフォルニア、南フランスなどをアドヴォケイトで担当していた専門家ですが、おそらく滅茶ゴージャスな仕上がりになったんじゃないかと想像しています。アドヴォケイトでも・・いや、この十年ほどはまともに読んでいませんが、97点が最高だったんじゃないかと・・違ってたらすみません。
となると、今まででも最高の仕上がりになったのかもしれませんね。是非・・飲んでお確かめください。少量です。
以下は以前のレヴューです。
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【偉大なエルミタージュ!!2014年白はティム・アトキン氏96Points、アドヴォケイト95Points!2014年赤もティム・アトキン氏96Pointsです!】
ジャン=ルイ・シャーヴさんちのエルミタージュ(最近は L' が付いてるのでレルミタージュですが・・)は、アドヴォケイトでもパーフェクトを何度か獲得していますんで、発表されると市場から姿を消す・・市場価格もさらに高くなると言う、生き物のようなプライスで目立ってしまうワインです。
しかしその本質は、果実感と複雑性がたっぷりで、エレガンスが有って、美しいパレットを描き、余韻も非常に長い・・・しかし、非常に濃厚かと言えばそこまでは無く、決して持っている要素全てを一気に感じさせるような、エゴイスティックなワインでも無い・・・しかし、ラヤスほどの繊細さ・淡さで勝負しているものでは有り得無いので有って、言ってみれば・・
「中庸を磨きに磨いてのトップワイン」
ということなのかもしれない・・などと思っています。
中庸と言う言葉自体は余り良くない言葉なのかもしれませんが、シャトーヌッフ・デュ・パプに例えてみると、
「官能に振れたアンリ・ボノー、繊細さのラヤス、濃厚且つ精密なボーカステル」
というような印象からは、
「その、どのベクトルにも触れるべき触手を持った、イソギンチャクのようなエルミタージュ!」
と言えるかもしれません。
この、「果皮 プラス 果皮の周りの肉 対 果汁 のバランス」が、他のワインと圧倒的に異なるニュアンスは、限りなく「果皮 プラス 果皮の周りの肉」が多いことによって生み出されていることに気付かれるでしょう。そして複雑精緻なニュアンス、完全無欠の孤高さに大きな魅力を見ると思います。
今回は同じように高評価のブランも入っていますので、是非ご検討いただければと思います。
● 2020 Hermitage Rouge
エルミタージュ・ルージュ
● 2020 Hermitage Rouge Magnumbottle
エルミタージュ・ルージュ・マグナムボトル
【2019年ものに上値100ポイントを献上したアドヴォケイトのみ、2020年ものを下げたようです。他のメディアは2019年ものより上質と判断、ジェブ・ダナックさんは上値100ポイント!・・その理由は??】
noisy 的には・・いつも書かせていただいているように、
「99ポイントと100ポイントの差・・は、まず無い」
と思っています。もっと言ってしまえば、98ポイントでも同様・・です。この辺りになって来ますと、
「完全だ!」
と思えた場合に満点を付けると言う作業をする・・例え幾分の不安が有ったとしても・・それがテイスターの気持ちだと思うんですね。
まぁ・・自身の嗜好を明け透けに晒しながら、それを何とも思わないテイスターの方もおられますが、noisy 的には・・自身はどこかに置き去りにしつつ、俯瞰したところからの目線で評価が出来る方の方を素晴らしいテイスターだと認識しているようです。
2019年もののシャーヴのエルミタージュ・ルージュに暫定・上値100ポイントを献上したアドヴォケイトは、2020年ものには、
「93~98ポイント」
と・・通常では余り無いケースの評価をしていました。しかも、
「アドヴォケイトだけ2019年ものよりも下げている」
んですね。
ローヌ大好きなジェブ・ダナックさんは2019年ものよりも上げて上値99ポイントとしていますし、デカンターも1ポイント上げで98ポイントと・・下げたアドヴォケイトの梯子を外す形になっています。
なのでちょっと調べてみますと・・まずは、アドヴォケイトは2022年の1月のテイスティングですが、他のメディアは揃いも揃って2021年の12月のテイスティングでした。
因みにこのテイスティングは「Tasted in components」、つまりブレンド前の・・区画別、もしくはキュヴェ別、樽別にそれぞれ行われた訳です。
で、アドヴォケイトは面白いことを書いていました。こんな感じです。
「多くの樽サンプルに対する私の評価にかなりばらつきがあり、あるロットのスコアが (91 ~ 93) と低く、他のロットはほぼ完璧 (98 ~ 100) であった」
つまり製品をテイスティングしていないので、低い評価のサンプルが使用される前提での・・評価ポイントと言うことになりますから、93~98ポイントと言う評点になった・・としているんですね。
また、テイスティングの日付がアドヴォケイトだけ遅い・・のも、このようになった結果なのかもしれません。テイスティングした日によっては・・ワインの味わいは相当に異なるのは良くあることです。まぁ・・プロですから・・その辺はすべて織り込み済のはずなんですけどね。
以前、リアルワインガイドの自然派ワイン主体のテイスティングで、こんなことが有りました。それに・・似たようなことは何度も経験しています。
テイスティングが始まって1時間ほど・・誰ともなく・・
「・・ん~・・何か、今日は全般的に低調・・と言うか、香りが上がって来ないよね~・・」
等と言う話しになり、皆・・同意していた訳です。
「・・品温は間違い無いし・・あ、もしかしたら・・根の日かぁ?」
等と誰かが言うと、
「・・じゃ、調べてみようか?」
と。
そして調べてみると・・
「・・あ、正に根の日だ!」
「・・なるほど・・道理で香らない訳・・か・・」
「・・でも・・ちょっと待って?・・あ、根の日の時間帯があと30分ほどで終るぞ!?」
「(一同・・)・・えっ?」
でですね・・30~40分経過したら何と!・・それまで押し黙っていて、平板で、何とも味気ないテイスティングだったものが、凄く香り出したんですね・・。
まぁ、リアルのテイスティングは、お題目が香りやすい「自然派ワイン」だったとしても、グラスは・・楽しむには最悪のテイスティンググラスですから・・皆さんが普段利用されている大きめのグラスとは、振る舞いが相当異なるでしょう。いわゆるテイスティンググラスは悪い部分を助長し、良い部分をカットする・・?・・(^^;; 感じがします・・いや、個人的な感覚の話しです。
ですので、2019年ものも2020年ものも、若干タイプは異なるにせよ、100ポイントクラスの出来であることは間違い無いでしょう。2019年ものはファットでゴージャス、2020年ものは2019年ものに比較して幾分エレガントで瑞々しい感じ・・だと思われます。
「偉大なエルミタージュである!」
と多くの海外メディアは言っています。ご検討くださいませ。2020年もののテイスティングは今のところ出来ていませんが、機会が有ったら行いたいと思っています。飲めなかったと書いていても、後で飲めるパターンも結構ありますので、それを期待しています。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【まるでとても優しく美しい・・化け物!ただただこの上質さにずっと振れていたいと思わせます!】
その昔はPK100点..はそんなに無かったですし、有ってもボルドーが基本・・そこにローヌがポチポチっと・・と言うような状況でした。
なので「PK100点」は物凄い勲章だったんですが昨今はどうでしょうかね。このジャン=ルイ・シャーヴの銘品「エルミタージュ・ルージュ」も、
「100点取って当たり前」
みたいな状況ですから、99点止まりとかだと・・ワイン屋さんのため息が聞こえて来そうな感じにも思えて来ます。実際、97点とか・・99点とか、100点とか・・飲んでみてもそんなに変わる感じはしないですが・・。
ですがこの2019年もの・・圧巻でした。劇的に優しいんですよ。つやつやっとして、まるっと、するんと・・入って来ます。そして滅茶上質なアロマと、膨らみ方と、余韻の長さ・・その質感ったら・・。
基本的にブルゴーニュ人な noisy でさえ、グッと引き寄せられてしまう魅力に満ち溢れています。
細かいことを言うなら、最高の葡萄を最後まで・・まるで圧を掛けずに仕上げた上質さ・・でしょうか。職人が長い時間を掛けて磨き出した硬木のみごとな木目・・とも言うべきテクスチュアでしょうか・・。

海外メディアのレヴューを読んでみると、
「グレートな2003年の再来云々・・」
のような書き方をしているのを散見します。2003年ものもPK100点ですし、滅茶暑い年で・・フランスでは随分と亡くなった方が出たヴィンテージでした。
表情の出方がエレガントでありつつ、しかも複雑性が多分にあるのに・・安易にはそんな側面を見せて来ないので、この2019年ものもまた長い寿命を持っていると思われます。
今飲んで良し・・20年後も問題無いグレートワインでしょう!・・しかもまだこんな価格ですからね。いずれ手の出ない価格まで上昇してしまうとは思いますが、
「もっともリーズナブルな100点ワイン!」
であることも持続中・・もしご興味がございましたら是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【素晴らしいです!・・2018年ものはアドヴォケイトで上値100ポイント!・・流石です!・・またアドヴォケイトによる各畑別の評価も面白い!】
海外メディア評価が100点じゃないと余り販売が思わしくない・・なんて、そんな造り手はジャン=ルイ・シャーヴ以外に他には存在しないでしょう。でも2018年ものはちゃんと上値で100ポイント、それもローヌ、ボルドーでは指標とされるアドヴォケイトがその評価者です。
加えてジェブ・ダナックさんも上値100ポイントですから、これはもう・・
「文句のつけようが無いパーフェクト評価!」
と言って良いかと思います。
なのでnoisy も、このところは「定点観測アイテム」になっている至高のエルミタージュ2018を飲ませていただきました・・。非常においしゅうございました・・。今飲んでも飲めてしまうんですよ。
何とも・・まるで極上のメルロのようでも有り、果汁を含まない果皮のエキスをいただいているようでもあり・・あ、でも上質でお高いメルロのような黒っぽい果実と言うよりは、もっと紫や赤の果実寄りですけどね。これがもう・・熟して来れば上質な官能感を得て、さらに大いなる感動をいただけるだけ・・と言う事ですね。今も充分以上に美味しいです。
で、ちょっと面白かったのは、海外メディアも・・noisy のように製品をテイスティングしている訳では無いんですね。最終的なバッティング(ブレンド)前の樽からの樽別テイスティングに呼ばれた時にテイスティングし、評価したのが判ります。
アドヴォケイトやヴィノスなどは、畑毎に評価・評論をしていますが、アドヴォケイトはさらに、
「畑毎に評点まで出している!」
のが判ります。
ペレア Peleat(92-94)、 レ・ボーム Les Beaumes(95-97)、ル・メアル Le Meal(94-96)、 レルミテ L'Ermite(98-100)、レ・ベサール Les Bessards(98-100)と言う訳ですよ。
ル・メアルやレルミテは他の生産者も単独で詰めていますので良くご存じのはず・・。noisy的にちょっと面白いのはレルミテ、レ・ベサールが98~100と言う評点であって、それ以外が少し下の評点になっている・・しかしながら総合評価が 97~100 Points であると言うことです。
やはり如何に著名テイスターで有っても、ドメーヌの親分の目の前で自分でブレンドする訳には行かないですからね・・(^^;;
「それぞれの質感、味わいを覚えていて、自分の経験に当てはめつつ、ドメーヌがどのようにバッティングするかを想像しつつ、自身の頭の中で完成させて評点を付ける!」
訳ですね~・・。
これ、もし初心者だったら、結構にプレッシャーのはずですよ・・。どんなに著名なテイスターでも、例えMWの資格を得ていたとしても、
「最初は誰もが初体験がある初心者」
なんですから・・。

2枚目の写真は相当に寄って撮ったものです。余り上手く撮れませんですみません・・でも雰囲気は判るかな?・・と思うんですね。
超上質な質感が目に飛び込んでくると思うんです。分析すれば・・極上のタンニンが有ってエキスが物凄くて総体としても超美しいのは間違い在りません。しかし、そんなことがどうでも良いとまず思わされてしまう・・余韻も非常に静かに長く品の良さがたなびく・・それでいて、まるで何事も無かったかのような静かな空間を創り出す・・そんなニュアンスなんですね。
今飲んでも美味しく飲めます。数か月で完全に落ち着くでしょう。5年経ったら滅茶美味しく、15~20年もの間はピーク近辺を彷徨うでしょう。
まぁ、エルミタージュ・ブラン2018も凄い評価をされていますが、サン=ジョセフも凄い評価で・・しかし、リーズナブルな上に数が無いので、
「noisy のテイスティングはある程度数の入荷が見込めるトップ・キュヴェのエルミタージュになってしまう」
のが、noisy のいつもぺったんこの財布に優しく無いのが残念では有ります。
世界一リーズナブルな100点ワイン、いかがでしょうか。是非ともご検討いただきたい逸品でした。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【集中しつつ肉厚・・ながらも実にしっとりとした超高質なカシスやカカオ・・。清楚と妖艶の相反するキャラクターで悩殺されます!】
昨年の2016年に続き2017年もテイスティングさせていただきました。
非常に濃密なんですがエレガンスもしっかり有ります。タンニンの質が物凄く上質、そして酸のレベルもきちんと有り、それでいて「エッジ」が見つけられないほど滑らかなんですね・・。
まぁ、敢えて言えば2016年ものとの差がさほど見当たらない・・(^^;; 位ですね。
造り手紹介欄でも書きましたが、「キュヴェ・カトラン」と言うスペシャル・キュヴェが存在しますが、これはもう滅茶苦茶レアでして、今までには1度しか販売したことが有りませんが、
「キュヴェ・カトランって・・一体、どんな風になっちゃってるんだろう?」
と思わざるを得ないような、ある種のパーフェクトさを感じさせてくれる2017年エルミタージュ・ルージュでした。
そもそもそんな「完全さ」を感じる高レベルなワインはほとんどの場合、「相反するもの」を持ち合わせているような気がします。
それは、強烈<-->エレガンスであったり、エレガンス<-->妖艶 でも有ったりします。ブルゴーニュ・ピノ・ノワールが持つネガティヴさ、飲み頃とかに対する気難しさだけが欠如しているので、どうやっても「肯定感」しか受け取れないんですね。
「・・いやいや・・そんなこと言ったって、強過ぎるでしょう?」
と思われるかもしれません。
しかしながら、これを飲んでもそうは感じ無いんじゃないかと思いますよ。余りに上質で優しく滑らかです。良い印象がいつまでも長く持続しますから・・そんなことを感じる暇がない性かもしれません。
2016年ものとの差がほぼ判らない・・と書きましたが、2017年ものはとても「おしとやか」なのは間違いありません。それでもこれだけのパフォーマンスを見せてくれる訳ですから、
「・・飲み頃を見てみたい!」
と言うような欲にも駆られてしまいます。
上記にも書きましたが、1978年の、おそらく飲み頃のエルミタージュ・ルージュは1本47万円で落札されていますから、それだけの価値が有る・・いや、むしろ現在の状況を「プレミア」や「何らかのプラスアルファ」をほぼ無しに評価されてのことかとも感じます。
流石にこのワインを40年も寝かせてから飲むことは非常に困難かと思いますが、
「いつ開けても、いつ飲んでも、おそらくいつも滅茶美味しいはず!」
なのは間違い無いでしょう。素晴らしい経験でした。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【無敵のワイン!・・すべてを包み込んでしまう包容力と全方へ向いた表情のベクトルが圧巻です!マンモス・ピュア・クラス・エルミタージュ!】

2014年、2015年ものに続き、何とか100点には成らなかった・・と言うしかない、物凄い評価の2016年ものを飲ませていただきました!・・(^^
このクラスになってしまうと、あ~だこ~だと言うのが野暮!・・と言うレベルになってしまうんですが、仮に2014年も2015年も2016年も同じポイント評価だったとしても、
「ジャン=ルイ・シャーヴは少しも留まらず進化している!」
と言いたいと思います。特にこの2016年ものを飲んでそのように感じていますし、2017年もののコート=デュ=ローヌ・モン・クール(セレクスィヨンもの)も全く同様です。
「ピュアさと官能さが精緻さにてんこ盛りされた!」
と言わざるを得ません。
ピュアさはグラムノン並み、官能さはラヤス並み・・です。精緻さは元々ジャン=ルイ・シャーヴに完璧に備わっていました。そして果実の充実度はもう・・半端無いですから、
「ドメーヌ・ジャン=ルイ・シャーヴのエルミタージュは無敵!」
と言いたくなってしまうんですね。
そして先だって、1978年のエルミタージュを販売させていただきましたが、言ってしまえばもう40年以上も前の収穫ですが、色合いからはまだまだ元気で、熟成から官能感も出てきているのであろう・・見事にエロティックな色合いが有りました。へっちゃらで半世紀以上、持ってしまうワインなんですね~・・。
因みに上値で99ポイント付けたジェブ・ダナックさんはこのように言っています。
「私は瓶詰め前に混合されている別々の3つのタンクから2016エルミタージュを味わうことができました。3つのサンプルすべてが、素晴らしい純度の果実、全身、前方の、継ぎ目のない、上品な食感、および古典的な構造のミネラルを示しました。これは最高級のオートクチュールであり、他のどこからも得られないだろう純粋なクラスです。」
まぁ、noisy は「ピュアさ」と書いていますが、ダナックさんは pure class =純粋な階級? と書かれており、言いたいことは同じだと思います。このマンモスなピュアさまでは、2013年以前のエルミタージュに備わっていなかったし、それ以降でも2016年ものがトップクラスのピュア・クラスだと感じます。
素晴らしいエルミタージュでした。金字塔と言って良いと思います。是非飲んでほしい・・お財布が許せば!・・いや、カミさんか?・・ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【2015年ものエルミタージュは偉大なヴィンテージ!!・・まっこと素晴らしいです!】

美味しいですね~!・・これは参ってしまいます。極上のメルロ的な超滑らかな舌触り・・そこから超ド級の厚みと、何とも言えぬ細やかな表情が漏れて来ます。
2014年ものも非常に美味しかったですが、何だろう・・・緻密さとフィネスにおいてでしょうか。100点付けたくなるのも理解出来ます。
まぁ、このような評論家の方々は、著名なワインはリリース前に飲んで評価し発表するパターンが多いので、ある程度幅を持たせた評価になる訳でして、リアルワインガイド的な「今飲んで98」「ポテンシャル100」と言うのとは、ほとんどの場合において異なります。「98~100」と言うのは、98点か99点か100点のどれか・・と言うことですね。
非常に美味しくて・・スイスイ入り無くなりますが、いつまでも存在しているかのような感じなんですね。普通のローヌワインですと、
「果実がどうの、スパイスがどうの、パレットがどうの・・」
と言いたくなるんですが、もう、全て埋め尽くされてますから・・しかもそれがフィネスたっぷりなんですよ。最高級の甘く無いチョコレートを下の上で融かしている感じが感覚的に近いかもしれません。果実的な訴えも膨大にあるんですが、そのひとつひとつは極上ながら表情のほんの一部分に過ぎません!
ジャン=ルイ・シャーヴにはキュヴェ・カトランと言う幻のエルミタージュが有るんですが、noisy もお目にかかったことは無く、勿論飲んだことは無いんですが、こっちの方向性を持っているのかなぁ・・と暗愚な想像をしてしまいました。
素晴らしい出来でした!評価の良いヴィンテージは足が速いです。是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【偉大なエルミタージュ!!2014年白はティム・アトキン氏96Points、アドヴォケイト95Points!2014年赤もティム・アトキン氏96Pointsです!】
ジャン=ルイ・シャーヴさんちのエルミタージュ(最近は L' が付いてるのでレルミタージュですが・・)は、アドヴォケイトでもパーフェクトを何度か獲得していますんで、発表されると市場から姿を消す・・市場価格もさらに高くなると言う、生き物のようなプライスで目立ってしまうワインです。
しかしその本質は、果実感と複雑性がたっぷりで、エレガンスが有って、美しいパレットを描き、余韻も非常に長い・・・しかし、非常に濃厚かと言えばそこまでは無く、決して持っている要素全てを一気に感じさせるような、エゴイスティックなワインでも無い・・・しかし、ラヤスほどの繊細さ・淡さで勝負しているものでは有り得無いので有って、言ってみれば・・
「中庸を磨きに磨いてのトップワイン」
ということなのかもしれない・・などと思っています。
中庸と言う言葉自体は余り良くない言葉なのかもしれませんが、シャトーヌッフ・デュ・パプに例えてみると、
「官能に振れたアンリ・ボノー、繊細さのラヤス、濃厚且つ精密なボーカステル」
というような印象からは、
「その、どのベクトルにも触れるべき触手を持った、イソギンチャクのようなエルミタージュ!」
と言えるかもしれません。
この、「果皮 プラス 果皮の周りの肉 対 果汁 のバランス」が、他のワインと圧倒的に異なるニュアンスは、限りなく「果皮 プラス 果皮の周りの肉」が多いことによって生み出されていることに気付かれるでしょう。そして複雑精緻なニュアンス、完全無欠の孤高さに大きな魅力を見ると思います。
今回は同じように高評価のブランも入っていますので、是非ご検討いただければと思います。
● 2020 Saint-Joseph Blanc Circa Jean-Louis Chave Selection
サン=ジョセフ・ブラン・シルカ ジャン=ルイ・シャーヴ ・セレクスィヨン
【実質ドメーヌもの!・・さらに樹齢が上がって来ればドメーヌものに格上げするかもしれない??・・ルーサンヌ100%です!】

良い出来でした!・・素晴らしい!・・と書きたいですが、物凄いマッチョなルーサンヌ100%の滅茶高級な・・いや、お高いワインも有りますから、そんなワインに比較するとどうなのかな?・・と言う部分も有って、少し遠慮しています。
ただしそのような超高級ルーサンヌは、物凄く熟れている感じですがもっと酸は無く、熟し切った果実のニュアンスに溢れている・・と思います。もっとも・・noisy もそんなに何度も飲んでいる訳では有りませんで・・手に入り辛いし!
こちらは花崗岩質が判るような、ちょっと「シャキッ」とした感じのミネラリティが感じられる味わいです。昨今のジャン=ルイ・シャーヴらしい、ほんのりとしたナチュラルなニュアンスも入って来ています。
2枚目の写真はちょっと上手く撮れませんで・・色合いをかなり調整しましたので、黄色がやや強めに出てしまった感が有ります。ご容赦ください。
それでも、いつもよりも黄色は強めに出ていまして、適度に果実は熟しつつ、酸もしっかり有る見事なバランスをしています。

そもそもローヌの白ワインは・・昔は、
「必ず10年以内に飲め!」
と言われたものです。
しかし昨今は様々にも技術が進歩して来ていまして、
「酸の無い、ちょっとダレた感じのバランスのワインがローヌの白ワイン」
と言うようなことは無くなって来ました。
特にこのシレーヌは、ローヌの白ワインらしくアルコール分はやや高めでは有るものの、
「そのバランスの中で味わいの組み立てが出来ている!」
と思います。
また、すでに自社畑の葡萄が100%と言うことで、将来的には「ドメーヌものに変更?」も考えられますよね。そんな時、もしセラーにこのワインが有ったら・・と考えると面白いんじゃないかとも想像してしまいます。
これも10年以上、しっかり持たせられるポテンシャルが有ると思いますし、今飲んでも華やかなアロマと、リッチなフレーヴァーが心地良いです。是非飲んでみて下さい。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【濃密なのに瑞々しい・・ルーサンヌの美味しさが全開です!】
どこかのルーサンヌ100%のスペシャルなキュヴェは、もうとんでもない価格になっちゃってますが、こちらはタイプは違うものの、相当に高質に感じられるサン=ジョセフの白です。
6~7年前なら、リーズナブルさだけで販売していたような気もしますが、今はもう、このワインの素晴らしさ・・と言うか、今回入荷のジャン=ルイ・シャーヴ・セレクションは神懸かり的に美味しいことをお伝えしないといけない・・むしろそんな使命感がしてしまうほどの出来だと思います。
美しい黄金色をしています。ミネラリティは相当に高く、内部にではなく外部表面をコートしています。テクスチュアは滑らかですが、口内からノーズへと抜けるアロマはナチュラルさに富んでいます。それでいてビオ的なネガティヴさは一切有りませんのでとてもピュア・・。
ピュアなだけのワインは結構に辛い場合も有るんですが・・酸が強くてね・・とか、ちょっと一面的な押し付けがましさがね・・みたいな部分ですね。言ってしまえば、そんな感じはセレクションには有った時も有ります。
しかしながら、今回入荷のセレクションはどれも実に秀逸ですし、このシルカは非常に旨いです!
数が無いので申し訳ありません。是非飲んでみて下さい!・・でもきっとエルミタージュ・ブランが飲みたくなっちゃいますよ。
以下は以前のレヴューです。
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【サン=ジョセフ・ブランってこんなに美味しいの?・・と言ってもらえると確信しています!・・しかも2016年と2017年ものの違いは顕著ですが、どちらも美味しいのはなぜ?】
2016年ものがちょっとキツイ写真になってしまいまして申し訳ありません・・。綺麗に撮れた2017年ものと色合いを合わせるように調整したらこうなっちゃいました。・・が、特徴は良く出ていると思いますので・・はい。
2016年ものは、透明でカッチリとしたクリスタル的なミネラリティがクッキリ出た味わいで、2017年ものの白く細やかな石灰が多く出た味わいとは、少し印象が違うんですね。
と言いますか、2016年のテイスティングは結構に前・・でして、
「ん??・・珍しく少し硬めかな?・・このバランスは滅茶美味しいけどローヌっぽいと言えるのかなぁ?・・」
などと思っていました。味わいは・・素晴らしいです。硬質でして、誤解を恐れずに言いきってしまいますと、ローヌのディディエ・ダグノー?・・みたいな感じです。
ところがですね・・つい先日飲んだ2017年がまぁ・・白い石灰が繊細に、膨大な量・・有りまして、蕾や花、果実の表現が、今飲んでも滅茶素晴らしい・・んです。
「・・んまいな!・・これっ!」
と思わず言葉が漏れ出て来てしまいました。と、同時に2016年ものとの結構な違いにも驚いた次第です。いや、2016年ものが駄目だと言うんじゃなくて、硬質で美しいものと硬軟併せ持った美しいものの差・・と言うことですね。

これ、比べて飲むと面白いと思いますよ。どこかエルミタージュ・ブランも同様のニュアンスが有ります。このサン=ジョセフ・ブランほどではないですけどね。
だって・・これだけ色彩が違うんですから。ディディエ・ダグノーのワインの写真を撮ると、上の2016年もののように映ります。決して下の2017年もののようには・・ならないでしょう?2017年ものはどこまでも細かくしたような石灰とかのニュアンスが映り込んでいるかのように見えてしまいます。
また、2016年ものからは、やはりピュアさ・・英語だとピュア・クラスと言うんですか?・・判りませんが、以前よりも膨大になってきています。すぐに判るほどの違いです。
トンでも無く美味しいです。シャルドネばかりじゃ詰まらないじゃないですか・・是非トライしてみてください!超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【緻密でクリーミー!!プティ・エルミタージュ・ブランです!】
どこを探しても2015年のシルカの写真が見当たらず、2013年ものだけで・・すみません。写真を撮った直後に処理しておけば良いんですが、中々予定通りには進みません。
2013年ものは随分前に入荷したものです。徐々に減ってまして・・こんな感じの数です。勿論追加は有りません。
2013年ものの、やや冷ややかな酸がしっかりと有る味わいに対し、2015年は少し若いですがゴージャスでやや柔らかみの有る酸です。
プティ・エルミタージュ・ブランと言ってしまうのは、細かなニュアンスでは異なりますが、たっぷりとしていて豊満、オイリーでゴージャスな味わいを、ややスケールダウンした・・と言う部分では、許容範囲かな・・と思います。
それでも緻密なニュアンスはエルミタージュ以上、土壌の違いからでしょうか、口内をフルにさせるようなパワーは及ばない・・と言う感じでしょうか。テクスチュアはむしろサン=ジョセフ・ブランの方が緻密とも思えます。もっとも、ドメーヌもののエルミタージュ・ブランは物凄く緻密ですけどね。
勿論とてもドライで、やや軽快に感じるミネラリティがたっぷり有り、中域の膨らみも充分、白や黄色の果実は北のもの、南のものの混在です。
マッチョで重くなり過ぎない、かと言って軽く無い、ちょうど良い感じだと思います。下の以前の記事は、南部のシャトーヌッフのルーサンヌと比較していますね。まぁ、ローヌ北部ですんでコート=ロティの方が全然近いですから、品種と言う観点からは下記の記事をご参考にされると良いと思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2011年の、名前は変わりましたが同じワインのご紹介分です。
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【素晴らしいルーサンヌ!!トップにも肉薄!】
ブルゴーニュ・ラヴァーが非常に多いnoisy のお客様には、一体どうやってこの素晴らしいワインをお伝えしたら良いのか・・頭を抱え込んでしまいたくなるようです。
まず一般的なローヌのワインの、
「厚ぼったいイメージ」
は・・まず捨てちゃいましょう。ファーストノーズに香るアロマはオイリーで冷ややか・・まるでブルゴーニュ・シャルドネの超高級クラスのようですよ。
サン=ジョセフと言う村・アペラシオンは北ローヌですから、南ローヌのシャトーヌッフとは違うとは言え、「ルーサンヌ種」 で超有名且つ超高価なワインが・・・有りましたよね?・・たまにご案内させていただいている・・
「シャトーヌッフ・デュ・パプ・ルーサンヌV.V. シャトー・ド・ボーカステル」
がそうです。アドヴォケイトが100点付けたとかどうしたとか、非常に騒々しい中でのトップ・キュヴェですが、
「・・・美味しそうなのは判る・・でも、ルーサンヌって・・何よ・・?」
と言うのが、我が愛しいブルゴーニュ・ラヴァーたちの率直な気持ちじゃないでしょうか。
「・・だって・・飲んだこと無いし・・」
ですよね?
この、緑が透けて見えてくるような素晴らしい色合いをご覧ください。オイリーさも何となく見て取れるんじゃないでしょうか。
中域の出方、膨らみはシャルドネとはちょっと違って感じられるでしょう。こちらのサン=ジョセフ・ルーサンヌの方がフレキシブルで、ブルゴーニュ・シャルドネの方が幾分タイトに締まっていると思います。ミネラリティも実にしっかりしていて、むしろこちらの方が滑らかで飲みやすい・・かもしれません。
また酸の冷ややかさは特筆もので、
「おいおい・・本当にローヌかい?」
と思ってしまうかもしれませんよ。
おそらく緻密な組み立て方が出来る能力をお持ちなんですね。ボリューム感は充分有るものの、力任せな部分を感じず、非常に精緻・・現状で非常に旨いです。
ルーサンヌ100%で、しかもドメーヌものでのリリースでは有りませんが、このセレクションの畑も90%近くが自社畑だそうですんで、
「・・なるほど、完成度が高いわけだ!」
と頷かされました。
価格も非常にリーズナブルと言えると思います。これより北に向かえばコンドリュー、シャトー・グリエ・・・そしてコート=ロティーと続く地です。是非飲んでみて欲しい素晴らしい高級白ワインです。お奨めします!
● 2018 Hermitage Blanche / J-L.Chave Selection
エルミタージュ・ブランシュ ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクスィヨン
【こちらはマルサンヌ100%のエルミタージュ・ブラン!ドメーヌものよりもむしろピュアな仕上がりです!】

美味しく飲ませていただきました!・・どうもカミさんは白ワインの方が圧倒的に好みらしく、赤と白が有ると白ばかり・・飲んでいるようです。まぁ・・noisy も白ワイン、大好きですが・・そもそもNoisy wine は、他店さんより白ワインの販売量は多いと思いますよ。なぜだか判りませんが・・。
ローヌバランスの白ワイン・・マルサンヌ100%ですが、ジャン=ルイ・シャーヴのワインは、
「美しい酸がきちんとある」
ので、ダレた味わいになることは無く、この強めの黄色とネットリとしたグラスの涙が思わせてくれる「オイリーさ」を堪能できます。
ドメーヌもののエルミタージュ・シリーズが有るので、海外メディア評価はまず出てくることが有りませんが、ほぼ3~4ポイントマイナスで考えると良いんじゃないかと思います。noisy的にはピッタリ3ポイントですが・・。
ですのでそのままを計算しますと94ポイント位になるでしょうか。

また、アルコール分はしっかり有りますので、豊かな酸の味わいと、ミネラリティの豊富さを考え併せますと、少なくとも10年以上・・15年ほどはセラーで熟成可能かと思います。勿論、オチ掛けの美味しさ、有終の美・・と言うのも有りますので、もっと保存することも可能です。
エルミタージュ・ブランとしても、ジャン=ルイ・シャーヴのワインとしても、かなり上位にランクされるべきポテンシャルが有ると感じました。是非飲んでみて下さい!お勧めです。
以下は以前のレヴューです。
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【超大柄なのに繊細!今飲んでも実に美味しい!ナチュラルさとピュアさを感じさせる、めちゃ詰まったルーサンヌです!】
黄色いですね~!・・黄色がしっかりしてます!・・以前、一度か二度だけ飲んだことの有る、あの滅茶高い、もう少し南の産地のルーサンヌ100%の凄く高いワイン・・・(^^;; も、色の濃さは凄かったです。でも酸は弱めだったかな・・(^^;; とても美味しかったですけどね。
そしてジャン=ルイ・シャーヴのドメーヌものの白・・も何度も飲ませていただいてますが、やはり「豪放」「豪奢」と言った表現がふさわしい非常に大柄なワインです。果実の「熟」に重きを置いた感じがします。
ですが・・2017年もののブランシュには驚かされました。ハッキリ言って・・
「ドメーヌもののエルミタージュ・ブランには・・似てない!」
です。・・いや、そう感じたんですね。
むしろ2019年もののサン=ジョセフやクローズ=エルミタージュの「冷ややかで美しいエキス」に共通して感じるものと一緒で、ただエルミタージュの豪放さなどの特徴はしっかりある感じなんですね。
分析的に言えば、冷涼な酸がしっかりたっぷりある2017年のブランシュ・・そこから言えば、今まで飲んできたドメーヌもののエルミタージュ・ブランは「熟れている」故に酸は弱い・・そんなイメージです。それがこの白のブランシュにも、また赤のファルコネにも同様に言えると感じました。
その上で、今まで以上にミネラリティが高いので、これ・・美味しく無い訳が無いじゃないですか。果実表現はより冷ややかになりながらも「豪奢」な果実です。むしろブルゴーニュ・シャルドネに近い熱バランスですね。だからより「近くにいる感じがする」んです。
ドメーヌもののエルミタージュの存在が、このワインの海外メディアの評価が見当たらない原因になっていますが、セラー・トラッカーで93ポイントというのが見当たりました。まぁ・・noisy的にはもっと付けますが、評価者も少ないですし仕方が無いかな?・・それよりも日本のワインファンの方にもっと知って欲しい・・素晴らしい白ワインだと思います。是非ご検討くださいませ!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【ドメーヌもののエルミタージュ・ブランより冷ややかで繊細!・・これはこれで非常に素晴らしいです!】
こちらはサン=ジョセフ・ブランとは1年、遅れて到着していますので、2014年ものと2015年ものの対比になります。2015年ものと2016年もののサン=ジョセフ・ブランほどは変わりません・・。
オイリーで熟した果実のたっぷりある味わいです。透明感のあるミネラリティが豊富に感じられ、ローヌバランスとまでは緩く無い酸とともに下支えしています。この酸のお陰で、このたっぷりとある粘性、果実感が生きる訳ですね。
ほんのり白胡椒などのスパイスが生き生きと香り、中域からは2014年ものは少し練れた感じに、2015年ものは若々しく果実のアロマが伸びて来ます。余韻は粘性を感じさせつつ、グラマラスなボディを再帰させつつの長いもので、非常に心地良いです。

まぁ、ドメーヌもののエルミタージュ・ブランは、たまげる位に大きい構造と物凄い表情を見せつけますので、さすがに追いつきはしないものの、
「普段飲むにはこの位が適当」
だし、
「余り飲み時を意識せずとも、ワイン側が対応してくれる」
部分が大きいので、むしろセレクスィヨンの方が扱い易いと言えるかもしれません。
ドメーヌものは、もうそのボトルだけで完結出来てしまいます。セレクスィヨンものもその傾向は有る・・と踏むものの、実際に食事と一緒に飲んでいると、その対応力の素晴らしさに感動してしまいます。
だって・・エルミタージュ・ブランシュを飲みながら「焼き魚(ホッケ)」とか・・平気なんですよ・・。まぁ、時にヴァレンティーニのエクストラ・ヴァージンの出番が有るにせよ、
「普通の神経なら、饒舌なエルミタージュ・ブランがそんなに対応力が有るとは思わない!」
ですよね。
noisy とて、好き好んで、わざわざそのようにしている訳では無く、たまたま、そうなってしまった状況に対応していると、いろんなことも判ってしまった・・と言うことなんですね。
何とか普段、飲める価格帯だと思います。2014年の方が練れてます。2015年ものは若々しく、スパイス感も有りますが・・美味しく飲めちゃいます。どっちがお勧めと言うことも無いですが、是非、北ローヌを代表する素晴らしい白ワイン、飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【スッピンのエルミタージュ!2011年のフルーツバスケットの巨大さとも違い、甘く無く冷ややかでしなやかな、少しブルゴーニュチックな仕上がりです!美味しい!】
暑い年の、少しバターっぽく、蜜っぽく、柔らかな酸にほんのわずかな甘味を持つエルミタージュこそ、もしかしたら真のエルミタージュなのかもしれません。
でも2013年はそうは仕上がらなかった・・のが幸いして、非常に「好みに近い」ような味わいになっています。
確かにゴージャスさは2011年のブランシュには適わないかと思うんですが、この「涼やかな繊細さ」は、2011年ものは見当たりません。
むしろ、贅肉を排し、筋肉のみになったスレンダーなボディだからこそ、仄かに香るフラワリーなアロマに混じり合うスパイシーさが非常に心地良く、引き締まったボディと、そこからの還り香が心地良いです。この還り香の部分は、いつもだとボリューム感が満ちていますが、むしろ柑橘系果実の余韻のような・・ニュアンスで、ブルゴーニュのシャルドネに少し近く、2005年のパカレの「アンディジェーヌ」に似ているような気もします。
決して弱く無く、芯のしっかりしたブランシュでした。お勧めします!とても良い出来、スッピンのエルミタージュをご堪能くださいませ。
● 2019 Hermitage Blanc
エルミタージュ・ブラン
【ゴージャスさ、リッチさ半端無い!・・でも美しさもちゃんと有る!エルミタージュ・ブランの最高峰です!】

凄いですね~・・このグラスの写真はまぁまぁ・・慣れて来た性でしょうか、それなりに上手く撮れたかな・・と思います。
赤のエルミタージュ同様・・色合いは実にしっかりしています。黄色が強いですかね・・ですが、酸もそれなりにちゃんと有るんですね。暑い年だったようで、アルコール分もキッチリ出ていますが、それだけが目立つ感じではなく、ゴージャス感、リッチさを演出しながらも、長い熟成を可能にした出来だと思います。
強烈に純粋で、内向きなベクトルを持っているにも関わらず、漏れてくる要素で充分に満足させられてしまうほどマンモスなポテンシャルを持っています。
98+点と評価されたジェブ・ダナックさんのコメントを読んでみると・・あら、海外メディアの方とは珍しく意見が一致してしまいまして、ちょっと驚きました。内容の仔細は省きますが・・こんなことを言っていらっしゃいました。
「今後3~5年はいつでも飲めるが、それ以降は2031年以降からが良い」
だそうです。

これはちょっと面白い・・と言うか、的を得たように思います。今から3~5年間は漏れてくる要素だけで美味しく飲めてしまうがそれ以降は、
「一旦閉じたようになる。」
と言うことなんですね。
で、10年ほど瓶熟させると本性を発揮するだろう・・と予想していらっしゃると思いますが・・その辺りは全く同感です。
「この3年ほどでさっさと飲むか、その後は3年ほど締まってしまうのでそれが過ぎてから・・」
と言うことだと思います。(2020~2021年辺りでのテイスティングだと思われますので時間差が有ります。)
いずれにしましても、
「(神経質なタイプの白では無い)ゴージャス感たっぷりなドライ白ワインの最高峰」
です。
おそらくライバルは極甘口の「イケム」とかでしょう。ご興味がございましたら是非トライしてみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【海外メディアは97~98ポイントが上値!・・This is a legendary Chave Hermitage のジェブさんの言葉が胸に響きます・・】 凄いですね~・・2017年ものはパワフルで、長寿さもアピールしていましたが・・すみません、今のところは飲めていませんが、ちょっとアテが有るので、もしかしたら後で飲めるかもしれません。
まぁ、ブルゴーニュのシャルドネとは全く異なる味わいバランスですから、noisy のお客様に多いシャルドネ・ファンの方々にはどうかとも思いますが、
「やっぱり美味しいものは誰が飲んでも美味しい・・(はず)」
ですよね。
因みに海外メディアの方々は、やはりエルミタージュ・ルージュ同様に、ドメーヌでの樽別テイスティングだったようです。ヴィノスが事細かに各畑を評価していました(畑毎の評点は出てませんでした)。
ジェブ・ダナックさんは、
「これは彼の作品の中で伝説となる逸品」
としています。
なので・・開けたいところでは有りますが、今のところはじっと我慢・・noisy自身は少ないチャンスに掛けたいと思います。「たった3本だけ」の入荷です。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【偉大なるエルミタージュ・ブラン!この先20年はへっちゃらです。ドライでクリーミー・・悩殺される要素の大部分はまだ蕾ですが、あのF.パカレの「アンディジェーヌ」を彷彿させるバランスです!】
こんなに何も表情にしていない若いワインなのに・・今でも滅茶美味しいです。グラマラスなのに清楚、スレンダー・・なんですね・・自分でもよく意味が判りませんが。
J.ダナックさんは2015、2016年と続けて100ポイントを付けていました。2017年ものは98ポイントと、少し削ったようです。noisy も2016年ものも飲んでいますが、noisy的には、
「・・2016年よりも高質だと感じた」
のは事実です。
ローヌの偉大なエルミタージュの白は、土地柄から一般的には豊満なスタイルになります。この2017年ものも同様です。
しかしながら、多くのローヌの白ワインがそうで有るように、「酸」が量もバランス的にも少ないのが一般的です。
この2017年のジャン=ルイ・シャーヴのエルミタージュ・ブランは、酸もパレットを大きく描いてくれるほどにきっちりと存在しています。その上で豊かなアルコール分が、同じく偉大なブルゴーニュ・シャルドネとはまた異なるバランスで、超高質な白ワインを成立させているんですね。
まぁ、通常だと「熟れた果実」だけが目を引くニュアンスになりがちです。もしくは「南のフルーツ・バスケット」みたいな表現でしょう。
しかしながら、こちらはあたかも冷蔵したかのような冷ややかな温感と、南と限定出来ない広域の果実や柑橘、熟れすぎていない締まった果実を品良く、美しく感じさせてくれます。
そして、
「これは長く置いても凄いだろうなぁ・・」
と思わせるような超熟さも感じられます。
noisy のお客様に判りやすいように言葉を選ぶとしたら・・この2017年エルミタージュ・ブランは、
「2005年のフィリップ・パカレ、コルトン=シャルルマーニュを名乗れなかったアンディジェーヌを5~6年、寝かしてから抜栓したような感じ」
・・と言うのが近いと思います。
非常にクリーミーですが、アンディジェーヌもまた、その質感の高いクリーミーさが感じられました。僅かにボリューム感はアンディジェーヌよりも高いかな・・と思います。・・まぁ、勘違いされないように書いておきたいと思いますが、ほぼ同じだと言っている訳では有りません。想像しやすい対象を持ち出しての説明だと思ってくださいね。
そもそも・・この2017年もののグラスの写真をご覧になられたら・・
「これは・・ダルそうなワインだね」
とはどなたもおっしゃらないはずです。冷ややかな柑橘さえ感じさせるような、そそられる色合いですよね。
素晴らしい味わいでした。いつ飲んでも良いと思います。そしてマリアージュは実に幅広いので、何でも合わせてみても良いかとさえ思います。是非ともご検討ください。
以下は以前のレヴューです。
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【ジェブ・ダナックさんは二年続けて100点満点評価!】
ジェブ・ダナックさんは二年続けて満点と評価、ヴィノスは1ポイントかさ上げ、アドヴォケイトも上値を1ポイント(95-97から)上げています。
ま~・・呆気にとられるようなゴージャスな味わいです。圧巻です。つぼみ、花、果実、ジャム、リキュールなど、まさに果実の変幻自在な表現を短い時間の中で感じさせてくれます。
ローヌの白ワインバランスでは有るんですが、酸がちゃんとあるんですよね・・。相当素晴らしいとされるローヌの白ワインでも、ここまでキッチリとした酸を内包しているワインは非常に少ないと言えます。ミネラリティの総量と、酸の総量がキッチリ有ってこそ、このゴージャスな味わいが生きる訳です。そうじゃなきゃ・・こんな表現は出来ません。ジェブ・ダナックさんが100点付ける気持ちも判ります。
ローヌの白・・・と言うことですと、メディア評価的には、ローヌ南部のシャトー・ド・ボーカステルのルーサンヌV.V.にしてやられていた感が有りましたが、ローヌ北部もジャン=ルイ・シャーヴが席巻し始めたような感じでしょうか。まともな状態のシャトー・グリエを飲めていないので正確なところは判りませんが、こんなにゴージャスで酸のしっかりした・・しかしちゃんとエルミタージュを感じさせてくれる味わいに出会ってしまうと、
「ここが最高!」
だと言わなくてはならないかもしれません。
ちょっと暗めな写真になってしまって申し訳ありません。是非ご検討くださいませ!
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【2015年ものエルミタージュ・ブランの出来は壮大になったようです!】 毎年開けて楽しみたいゴージャスなワインでは有りますが、そんなことをしているといつの間にか自分の足をかじっていることに成りかねませんので、躊躇する心を養うようにしています。
昨年アドヴォケイトを卒業し独立したジュブ・ダナックさんは、この2015年エルミタージュ・ブランに100点満点を付けています。この方はカリフォルニア、南フランスなどをアドヴォケイトで担当していた専門家ですが、おそらく滅茶ゴージャスな仕上がりになったんじゃないかと想像しています。アドヴォケイトでも・・いや、この十年ほどはまともに読んでいませんが、97点が最高だったんじゃないかと・・違ってたらすみません。
となると、今まででも最高の仕上がりになったのかもしれませんね。是非・・飲んでお確かめください。少量です。
以下は以前のレヴューです。
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【偉大なエルミタージュ!!2014年白はティム・アトキン氏96Points、アドヴォケイト95Points!2014年赤もティム・アトキン氏96Pointsです!】
ジャン=ルイ・シャーヴさんちのエルミタージュ(最近は L' が付いてるのでレルミタージュですが・・)は、アドヴォケイトでもパーフェクトを何度か獲得していますんで、発表されると市場から姿を消す・・市場価格もさらに高くなると言う、生き物のようなプライスで目立ってしまうワインです。
しかしその本質は、果実感と複雑性がたっぷりで、エレガンスが有って、美しいパレットを描き、余韻も非常に長い・・・しかし、非常に濃厚かと言えばそこまでは無く、決して持っている要素全てを一気に感じさせるような、エゴイスティックなワインでも無い・・・しかし、ラヤスほどの繊細さ・淡さで勝負しているものでは有り得無いので有って、言ってみれば・・
「中庸を磨きに磨いてのトップワイン」
ということなのかもしれない・・などと思っています。
中庸と言う言葉自体は余り良くない言葉なのかもしれませんが、シャトーヌッフ・デュ・パプに例えてみると、
「官能に振れたアンリ・ボノー、繊細さのラヤス、濃厚且つ精密なボーカステル」
というような印象からは、
「その、どのベクトルにも触れるべき触手を持った、イソギンチャクのようなエルミタージュ!」
と言えるかもしれません。
この、「果皮 プラス 果皮の周りの肉 対 果汁 のバランス」が、他のワインと圧倒的に異なるニュアンスは、限りなく「果皮 プラス 果皮の周りの肉」が多いことによって生み出されていることに気付かれるでしょう。そして複雑精緻なニュアンス、完全無欠の孤高さに大きな魅力を見ると思います。
今回は同じように高評価のブランも入っていますので、是非ご検討いただければと思います。
● 2020 Cote-du-Rhone Rouge Mon Coeur / J-L.Chave Selection
コート=デュ=ローヌ・ルージュ・モン・クール ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクスィヨン
【しなやかさと美しさに溢れるコート=デュ=ローヌ・ルージュ!・・是非クロ・デュ・カイユと比較してみてください!】

美味しいです~!・・この位の価格で飲めるんですから・・有難いですね~・・
面白いのは南ローヌ地方のシャトーヌッフのクロ・デュ・カイユが造るコート・デュ・ローヌ・ル・カイユとの違い・・でしょうか。ドメーヌは単純にはヌッフと北部ローヌ地方のエルミタージュの違いですが、
「瑞々しさに溢れるル・カイユと濃密ながらしなやかで流れるような深みのジャン=ルイ・シャーヴ」
かと・・。
そもそもクロ・デュ・カイユは昔はもっと黒み掛かった「濃い」味わいに振れていたと思いますんで、あくまで「最近の作」の違いです。
また南ローヌの石ころだらけだったり砂質だったり・・がそれなりに多いヌッフ近辺と、北ローヌのエルミタージュ近郊は多彩ですが粘土質が主体、稀に花崗岩質かな・・と思いますが、そんな違いも在るかもしれません。
この「モン・クール」は赤い色合いが何ともセクシーで、適度に濃密、また昨今のジャン=ルイ・シャーヴがナチュラルな美味しさを見せるようになって来ていますが、この「セレクスィヨン・シリーズ」も全く同様、このモンクールにもそれが顕著に現れています。

ですので飲んでいて楽しい・・ですよ。同じローヌで有りながら、テロワールの違いも感じられますし・・何より、
「ポテンシャルを考えればとんでもなくリーズナブル!」
です。
まぁ、このクラスは余り海外メディアも評価しませんし、仮に評価したとしてもクラスを見て評価してしまいますので、余り良い情報にはならないかと思います。
2020年のモン・クール・・素晴らしいです!是非飲んでみて下さい!超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【今回到着分は全て息を飲む美しさ!・・シャーヴもまたよりナチュラルに、より滑らかに、よりミネラリティ高いワインになって来ました!実に秀逸!】
寄った写真だからじゃ・・おそらく「無い」ですよ。この美しく輝く「照り」をご覧ください。透明感溢れるミネラリティが適度な果実の凝縮を包み込んで輝いているように見えてしまいます。
今回の到着分は、実は結構に前にテイスティングが終わっています。ご案内のタイミングの問題だけで8月最後の新着でのご案内になっていますが、
「仮に真夏に飲まれたとしても、全然ツラくならない冷ややかさ!」
が有った上で、
「濃密な果実をドライに、ミネラリティ豊かに、よりナチュラルに」
表現出来てしまっているんですね。これは本当にビックリしました。
ジャン=ルイ・シャーヴほどの造り手ですから、どこかにマイナスに感じる僅かなポイントを、むしろ常に探されるようなポジションにいらっしゃる訳です。2500円ほどのワインでも・・おそらくそうなってしまう訳ですね。
でも・・死角はもはや「無い」んじゃないか?・・この「モン・クール」は滅茶美味しいですし、サン=ジョセフもクローズ=エルミタージュも、そしてリリースが遅いのでヴィンテージは前になりますが、エルミタージュの赤白も、モノの見事に、
「冷ややかで濃密・・で、ミネラリティ・・で、よりナチュラルに」
なっているんです!
もし、ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクションの各キュヴェに、どこかネガティヴな部分を・・もしくは、価格の割りに大したことは無いと感じられた経験がお有りのようでしたら、是非下級キュヴェでも良いので、飲んでみて下さい。
「滅茶美味しいしリーズナブル!」
そう思っていただけると思います。ご検討くださいませ!超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【グラムノンのピュアさシャーヴが持ち合わせている精緻な構成の融合!?・・見事な味わいです!】
良い色彩の写真が撮れました・・何だかちょっと嬉しいです。でも映り込んでしまっている貧相な食事は見ないでください・・(^^;; 何しろ毎日深夜の撮影ですから・・
「社長はワイン、飲まれるんですか・・?」
などと、店にいらっしゃった初めてのお客様に尋ねられますが、何とお答えしたら良いのか、今でも一瞬、言葉に詰まります。
「飲まない日は有りません・・」
などと言うには、少し気を付けて偉そうに聞こえないようにしないと・・などと考えてしまうし、
「まぁ・・適当に・・」
などと言ってしまったら、完全に嘘になっちゃうかな・・とも思いますし・・。
昨今はこのようなグラスの写真をアップしているのも有ってか、海外からのアクセスが非常に多いんですね。日本語で書いた文ですから、意味は判ってないんだと思うんですが、
「Oh!..So crazy!・・Midnight drunker!」
位は言ってるかもしれません。少なくとも、「Cool!」は無いでしょう。
しかし話しは飛びますが、好意的な方々ばかりがアクセスしてくるのではなく、何とかサーバーに侵入しようとするクラッカーも滅茶苦茶多いんですね。物凄いですよ・・。データベースに侵入できれば様々な情報が得られるでしょうし、侵入してバックドアを仕掛けておけばデータは駄々洩れですから。
なので、うちのサーバーは様々なトラップを仕掛けて有りますし監視もしており、悪戯をちょっとでもしようものなら、自動でアクセスすらできないようになってしまいます。悪戯をしたアドレスからは二度とアクセスできません。自分がシャットアウトされないようにしないといけないくらいです。
ジャン=ルイ・シャーヴと言えば、北ローヌの王と呼ばれる「エルミタージュ」の最高の生産者ですが、この、一番下のワインである「コート=デュ=ローヌ・モン・クール」の最新年、2017年ものを飲むと、
「もう、単にエルミタージュのトップ生産者・・だけと言うレベルにとどまらない」
と言わずにはおられません。
この赤紫のやや濃いめの非常に美しい色合いには、精緻さと官能感とピュアさが映り込んでいることが見えるかと思います。
精緻さは元々ジャン=ルイ・シャーヴが持ち合わせていたものです。官能感はこの1~2年で強く感じるようになってきました・・ラヤスっぽさと言っても良いかもれません。そしてピュアさは、まるで「グラムノン」のワインのようなニュアンスですよ。
「単なるコート=デュ=ローヌがこんなに美味しくてどうするの?」
と言いたくなってしまいますが、2014年より以前のジャン=ルイ・シャーヴには余り感じることが無かった「官能さ」もしくは「人間臭さ」が、持ち合わせていた精緻さに加わり、さらにはピュアさがさらに増長して、まるでグラムノンのようなふっくらとしたピュアさになっていますので、
「無敵!」
と言えると思います。
またそれはこのモン・クールにとどまらず、昨今のセレクスィヨンやドメーヌものにも同様に感じられます・・何と言っても、ドメーヌのエルミタージュも、セレクスィヨンのそれも、セレクスィヨンも上から下までしっかりテイスティングして来ましたので、自信を持って、
「凄い!」
とお伝えすることが出来ます。
さりとて余り数量はいただけませんので、是非・・昨今のもの凄いジャン=ルイ・シャーヴ・・飲んでみてください。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【素晴らしいバランスです!年々ピュアさとナチュラル感を増してきていましたが、遂にドメーヌものと全く同じニュアンスに到達しています!】
以前より非常にクリーンでピュアな味わいが特徴のシャーヴ・セレクスィヨンでしたが、2016年ものをつらつらとテイスティングしていて確信しました。
「2016年のシャーヴ・セレクスィヨンは、ドメーヌものと全く遜色が無くなった!」
「この柔らかなボディ、甘みの無いドライでピュアな表情は、セレクスィヨンを今までで最高の品質にした!」
と言うことなんですね。
今までもこの「モン・クール」はリーズナブルでポテンシャルも高く、超お勧めのキュヴェでしたが、それがもう、ピュアさは磨きに磨かれ、ナチュラルさは最も望ましい方向に高められ、頂点に達したと言えます。
これを飲んでしまうと、
「とてもクリーンで・・」
などとは言っていられない・・。このクリーンと言う言葉には、・・いや、一応 noisy的にはですよ、どこか蔑視感が混ざる訳です。僅かながらではあるが工業的なニュアンスも有るんじゃないか?・・と言うような意味合いです。
ところがこの2016年ものを飲めば・・ま~・・「完璧!」です。理想像です。
「濃密なのに甘く無い!」
「ナチュラルなんだけれど滅茶苦茶ピュア!」
なんですね。
某、ローヌの最大手のコート・デュ・ローヌが売れないそうです。そりゃぁ・・そうなってしまうだろう・・と素直に想像がつきます。手を抜き過ぎ・・なんじゃないかと思いますよ。
そりゃ、大変なのは判ります。上のキュヴェではじいたものを下に、さらにその循環が有る訳ですから、一番下はどうしてもその辛さが入り込んでしまうんですから。
しかし、シャーヴ・セレクスィヨンにはそんなネガティヴさは微塵も有りません。テッカテカに光り輝いています。是非飲んでみてください。素晴らしいです!一推し!
以下は以前のレヴューです。
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【いつも完璧!と感じてしまう全方位に丸いパレットです!時にチェリーさえ感じる涼やかさが良いです!】
上の写真が2013年、下が2015年です。いつも美味しい「モンクール」です。
2015年は「モンクール」の文字が上に来ましたね。非常にバランス良く、涼やかです。モンクールについては何故だかヴィンテージによる差は少ないように思いますし、年を追うごとに「緻密」なテクスチュアになってきています。
薄く無く、甘く無い、ブラックチェリー的なニュアンスです。エルミタージュの造り手ですが、大柄なエルミタージュっぽくは無く、むしろサン=ジョセフとかの緻密なニュアンスですね。
言ってしまえば、
「・・モンクールで充分旨い・・」
ものですんで、シャーヴらしい精緻さ、クリーンさが充分堪能できます。
おそらくですが、完全主義者的な潔癖さを感じますので・・そうなんじゃないかな~・・と。

色合いも実に美しいですよね。2013年ものと2015年ものを比較しても、ほとんど差は無いですし、照り、輝きともに素晴らしいです。
いつもご紹介しようと思いつつ、
「・・ん~・・まだ季節的に暑いかな~」
「他のアイテムが多いから後で・・」
などと思っている内に、1年、2年と経過しちゃったんですね。
若い美味しさがバッチリの2015年、落ち着いてきた2013年、どちらも美味しいです。ご検討くださいませ。
● 2020 Croses-Hermitage Rouge Silene / J-L.Chave Selection
クローズ=エルミタージュ・ルージュ・シレーヌ ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクスィヨン
【滅茶リーズナブルなクローズ=エルミタージュは、ややスタイリッシュな縦伸び型のエルミタージュです!?】

膨大な情報を持っている大きな構成のエルミタージュは、元々巨大な構成ですが、拡がる時は・・横方向へと多く伸びて行こうとする・・そんな印象が有ります。
クローズ=エルミタージュはエルミタージュの周りに存在するアペラシオンなんですが、むしろスタイリッシュで伸びて行く方向が縦型・・まぁ、熟して行くといずれ横方向へも拡がって行くんでしょうが、そんなミネラリティの組成の違う感じがします。
なので品種は異なりますがむしろブルゴーニュ風と言えるでしょうか。キュッと締まっていて・・徐々に広がって行く感じです。
写真の色合いを見て見ますと・・どうでしょう?・・ちょっと濃い目のブルゴーニュにも見えなくない感じでしょう?・・サン=ジョセフよりもタイトでスレンダーですから、ニュアンス的には慣れているブルゴーニュワイン風にも楽しめる部分も在るかと思います。

また、「フィネスさんあるある」で、ネゴスのサン=ジョセフとこのクローズ=エルミタージュでヴィンテージが違うんですよね・・。こちらは2020年ものですのでお間違いの無きよう。ネゴスのサン=ジョセフは2019年です。
2020年は2019年ものと同様に素晴らしい出来だと思います。むしろ2020年ものの方が冷ややかなのかもしれませんが、味わいの差はほとんど無い・・と言うか、見つけ出せない、思い出せない?・・ほど、変わらないです。2020年ものの方がより「赤」が際立っている部分・・そして、僅かにナチュラル感が増している部分位の差です。
良い出来だと思います。価格もリーズナブルで人気のクローズ=エルミタージュ・シレーヌです。是非飲んでみて下さい!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【硬質さ、ワイルドさ、冷やかな果実・優しいスパイスを盛り込んだ「ツヤツヤ」に美しいディテールを是非感じてください!】
何かもう、後光が差してしまってややピンボケ気味?・・白飛び気味の写真になってしまっていますが、「モン・クール」並みに美しい色合いが判ると思うんですね。昨今はだいぶ視力が落ち、眼鏡を掛けたり外したりと、相当爺になってしまった自身がめんどくさい・・です。まぁ、一日のかなり長い時間をPCのモニターとお付き合いしてきましたから、
「いずれそうなる・・」
とは判っていたものの、この2年ほどで物凄く悪く成った感じがしています。パソコンとの付き合いも、おそらく誰よりも長い人たちのグループに入るでしょうから・・もう35年は経ってますから仕方が無いですね。
このクローズ=エルミタージュですが、本当にクローズ=エルミタージュらしさをしっかり持ちながらも、ローヌワインのネガティヴな面・・例えば、暑苦しいとか、酸が弱いとか、下手すれば濃すぎるとか?・・を全く感じさせない素晴らしい出来です。
このところのジャン=ルイ・シャーヴも全く神懸かり的でして、この一連のテイスティング・・・モン・クールに始まって、クローズ=エルミタージュ、サン=ジョセフ、エルミタージュの各赤白を順番に飲んだ訳ですが、このところは毎年のように、
「滅茶お美味しい!」
を繰り返して、しかも、
「以前より輪を掛けて・・」
などと書かざるを得ない・・例え本心からだとしてもですよ・・結構に心が痛い訳ですね。・・どこからか、「・・そんな訳、有るか!」的な言葉が掛けられている気がしてしまう訳です。
しかしそれは本心なので・・そこには何も苦悩しないにせよ、毎年のように前言撤回、今年が良いなどと、どこかボージョレ・ヌーボーの毎年のうたい文句のようになってしまっているのが気に入らないんですね。
ですが・・これは本物です。いつの間にか相当に濃密な・・・でも非常に質の良い甘く無いリキュールを口にしているような感覚にもなりますし、本当にサラッとしたタッチで喉を落ちて行く清冽な水のような感覚さえも有ります。その上で、
「あ~・・これはクローズ=エルミタージュ!」
と感じさせてくれる「お手本のワイン」的な表情も有ります。是非飲んでみて下さい!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【激ピュア!激ドライ!・・ヴィオニエを足さないコート=ロティ・・・までは行かないにせよ、とてもスタイリッシュな仕上がりでした!】
熟したら血っぽいニュアンスが飛び出して来そうな感じのするクローズ=エルミタージュでした。ブラインド・テイスティングですと、クローズ=エルミタージュ・・・とは中々に言い辛いかもしれない位、高質さと硬質さが入り乱れて感じられました。
2016年ものはもっと・・ケーキ的な味わいだったんですが、2017年ものは全くのドライで硬質なミネラリティがバッチリ載っています。
なので、今はやや線が細めではあるんですが、先々の伸びしろが凄いことになっている感じです。今すぐ飲むならサン=ジョセフ・オフェリュスの方が判りやすいし旨いです。
でも、「ポテンシャルを取って、それを美味しいと思える方」には、このクローズ=エルミタージュはバッチリですよ。noisy 的にはエルミタージュ的と言うよりは、コート=ロティ的、コルナス的に仕上がっていると思います。
ま~・・毎年、結構に違いますね・・。しかも近年、ジャン=ルイ・シャーヴはピュアさが物凄く増してきていますんで、さらなる高みへ行くと感じています。是非トライしてみてください!お勧めです!
以下は2016年もののレヴューです。
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【まさに「とろけるようなショコラ的シラー!」です。エルミタージュの名を冠しても恥ずかしくない凄い仕上がりです!】

いや~・・これも超絶に旨いです!・・クローズ=エルミタージュとは名ばかりで、
「エルミタージュのお膝元にすら辿り着かないワイン」
と言うのが定番でした。
まぁ・・価格も違いますからね。皆それで納得していた訳です。
しかし!
この「2016年のシレーヌ」は違いました。いや~・・素晴らしいです。何てったって、
「まったく甘く無い!」
のが素晴らしいですし、
「酸の構成が素晴らしい!」
と言えます。
ローヌらしいふくよかでまろやかな酸の構成を失わずに、さらにそれを増大しています。その結果として、
「・・あれ?・・エルミタージュ、開けちゃったか?」
とエチケットをマジマジと見つめる羽目になっちゃったんですね。
味わい、フレーヴァーは超高質の「ショコラ」です。「チョコレート」とは言いたくないなぁ・・これは「ショコラ」でしょう。上質のカカオを熟練の職人が丁寧に仕上げた、そのテクスチュアをも再現しているかのように思います。
そして、その奥には色の濃い果実がてんこ盛りです。滅茶高質なラズベリー!・・でも大抵の場合、そんな状況ですと、「下品」に感じてしまうんですよね。
暑苦しいとか、甘いとか、苦いとか、濃すぎるとか、スパイス臭いとか・・何でもネガティヴな言葉を連ねたくなってしまう訳ですが、すべてが高級なニュアンスに包まれているので、
「うわ~・・これ、旨い!」
となってしまうのは当然なのかもしれません。
noisy も、この暑い最中にこのワインのテイスティングをしています。しかし、
「まったく問題ない・・所か、もっと飲みたい・・!」
と・・思ってしまいました。
しかもこのプライスでしょう?・・有り得ないですよ。
ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクション、確実に新たなレベルに到達したと確信しました。飲んで、是非ビックリしてください。旨いです!・・ブルゴーニュ好きの noisy が言うんだから・・間違いないと思ってください・・(^^ 超お勧めします!お早めにどうぞ!
● 2019 Saint-Joseph Rouge Offerus / J-L.Chave Selection
サン=ジョセフ・ルージュ・オフェリュス ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクスィヨン
【基本、ネゴスのサン=ジョセフがこんなに出来が良くて・・どうするの?・・と思ったら何と自家畑になっていました!】

年々ドメーヌもの葡萄の比率を高めているジャン=ルイ・シャーヴ・セレクスィヨンです。このサン=ジョセフ・オフェリュスは、以前の情報だと60%が自家所有の畑産とのことでしたが、
「現在は100%自家所有畑!」
と言うことなんですね~・・。あっと言う間に畑を入手されたんですね・・。まぁ、これだけでもビックリなんですが、
「ドメーヌもののサン=ジョセフとちょっとスタイルが異なる」
んですが、
「・・ハッキリ言って・・言うほど差が無い・・と言いたくなるほど美味しい!」
です!ホント、困っちゃいますよね。
ドメーヌもののサン=ジョセフは、どちらかと言うと「エキス系」で、綺麗に出たエキスがエレガントなアロマを放出する感じです。
で、ドメーヌもののサン=ジョセフ・クロ・フロランタンはむしろ「果実味たっぷり系」なんですが、そのたっぷりな果実味が見事に上品なんですね。

このネゴスの方はですね・・そのクロ・フロランタンタイプでして、果実の風味がバッチリ載った、濃密な味わいなんですね。そこにちょっとサン=ジョセフらしい野性味とスパイス、フラワリーなアロマが感じられる・・そんなイメージです。
しかも・・
「今飲んでも最高に美味しい!」
のは、ジャン=ルイ・シャーヴのコート=デュ=ローヌ・モン・クールと同様でして、
「今飲んで良し、10年寝かせて良し」
と判断しました。
高いレベルで仕上がった素晴らしいサン=ジョセフでした。是非飲んでみて下さい。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【ドメーヌもののサン=ジョセフに肉薄!・・と思わせるほどの出来です!・・美しい!美味しさ・ポテンシャルと価格が比例してない極致のひとつです。】

やはりこのサン=ジョセフ・オフェリュス・ルージュの写真もどこか「白飛び」気味の写真になっちゃってます。おそらく・・いや、違うかな・・
「被写体(ワイン)の反射が結構ある」
じゃないかと思うんですよね・・。確かに寄った写真は難しいんですけど、それにしても他の写真じゃ、このようにはならない・・撮る時には結構、そうならないように気を付けているんですが、そうなっちゃう時が有ります。
色合いは濃密で輝いています。濃密では有りますが、濃くて辛くはならない・・むしろ、瑞々しさを感じます。シラー種は、時にスパイシー過ぎて細身に感じられたり、暴れているように思われる時が有りますが、全くそんな素振りは見せません。
クリスタル的なミネラリティが、この果実の濃密さをコーティングしているかのようです。この気は3年ほど前から有ったように思いますが、年々その美しさ、果実を保護しているような感じが増して来ています。それが最高潮に達したのが2019年?・・ではないかと思っています。
なので、非常に滑らかな舌触りから、高質なシラーの厚みの有るニュアンスが零れて来ます。おそらくポテンシャルの10%以下しか表情に出ていないのでしょうが、それを想像させないほど完成されたバランスでした。
ちょっとこれじゃ・・安過ぎないか?・・と言う懸念は有ります。まぁ、ラヤスの、デ・トゥールのワインも、少し前まではそう思っていました。
「美味しさと価格が比例しないワイン・・」
そんなジャンルに入ったかのような、素晴らしいサン=ジョセフです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【超本格派!素晴らしい質と出来です!】
すみません・・どこを探しても2015年ものの写真が見当たらないんですが、飲んでいますんで・・はい。2016年ものの写真だけで我慢してください。因みに、2016年ものの下に在る写真は2014年ものです。
比較にならない位に、色合いの質が違っています。まぁ、ブルゴーニュ・ピノ・ノワールですと2014年ものの色合いが美しく見えてしまいますが、こと、ローヌになってきますと異なりますよね。
透明感の強い色合いは、やはり葡萄が水分と一緒に吸い上げたミネラリティの質を現しているはずです。透明感がしっかりしていると、それは一般にはクリスタルっぽいものが多い・・です。複雑性に富んだミネラリティで有れば、鉄分などは赤色に出てしまいますが、複雑で有ればあるほど、単純な色合いにはならないでしょう。
ドライで濃密であり、深い構造を埋め尽くせるだけの充分な要素を育んでいる深い味わいとアロマが放たれます。
2015年ものはだいぶ練れて来ています。2014年ものの美しいエキスは称賛にあたいしますが、2015年ものの深さ、複雑性にはかなわないかもしれません。
2016年ものは・・そこに素晴らしくピュアさが増えています。これは2016年もののジャン=ルイ・シャーヴにすべて共通しています。2015年ものにも同様に有りますが、2016年ものがさらにピュアであることは間違いありません。この若々しさが嫌味にならないほどに要素が充実しており、バランスしているんですね・・。この価格で・・ビックリです!
しかし、どちらが良いか・・は好みかな?・・と思います。幾分2016年ものは安くなったので・・お買い得かと思います。是非飲んでみてください。超お勧めします!今飲んでも充分に美味しいです!
以下は以前のレヴューです。
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【こちらも素晴らしい!飲み頃を迎えた(はず)の2012年と、迎えつつある2014年!是非飲んでみてください!】
こちらも2年前位に飲んだ2012年ものの写真が有ったはずなんですが・・見当たらず、どうしちゃったのか・・すみません。2014年ものは今年の7月入荷です。
余りにドメーヌもののサン=ジョセフが素晴らしいもので、大きな期待を持ってセレクスィヨンのサン=ジョセフ・オフェリュスをテイスティングしました。
シャーヴさんはエルミタージュも美味しいんですが、このサン=ジョセフも抜群ですね。しかも価格が非常にリーズナブルです。
そして、さすがにドメーヌものの質感の高さ、仕上がり度には及ばないかなぁ・・と思うんですが、自分のどこかに・・
「・・こっちも結構、負けてないんじゃないか?」
とも・・。
まぁ、同時に開けて飲めば、ドメーヌものの素晴らしさに及ばないのは一目瞭然なのでしょうが、そうしない限りは判らないかもしれません。
おそらく皆さんが想像されるよりも大柄で、とてもまとまっています。2014年もの・・と言うのがタイミング的に良いのかもしれませんが、ドメーヌものの妖艶さを少し抑え気味にし、むしろ紫の色合いをより濃く持ち、カシス的な果実を加えた感じで落ち着きの有る味わいです。より、しっとり感が高い・・と言うべきでしょうか。
2012年ものは入ってから随分と経過していまして、このタイミングですと、かなり合っているかもしれませんし、2011年ものもとても美味しかったですので、皆さんもその素晴らしさを覚えていらっしゃるかもしれませんね。是非ご検討くださいませ。
以下はサン=ジョセフ・オフェリュス2011年のコメントです。
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【素晴らしかった2010年を超えた!】
2010年のオフルがとても美味しかったので、再度注文しようとすると・・・、
「すみません・・・終わっちゃいました・・」
とフィネスさんのK君。
ありゃりゃ・・と思っていたところ、
「・・2011年なら有るんですけど・・。出来がとても良いですよ」
とおっしゃるもんで、
「じゃぁ2011年でも良いか・・」
と注文しちゃいました。
で、早速テイスティングしてみると・・・いや、凄く良い。スバ抜けた旨さ!エキスが集中しているのに、パワハラなところは全く無く、まさにフィネスたっぷりに旨いんです!
「良かったぁ・・2011年にして~・・」
と思っていたところに、お客様から
「2010年オフルが完売のようだけどまだ有りますか?」
とお問い合わせが入ったので、2011年なら入荷してますと書こうかと・・伝票を見たところ・・
「・・ぎえ~!」
どう頑張ってみても15%は値上げしないとならない仕入れ価格になってました・・(T.T
まぁ、ワインのポテンシャルから言えば、味わいは異なるにしてもコート=ロティ並のものが有りますんで、それでもかなりのお買い得なんですが、元々2010年の販売価格がね・・・かなり安いですから、お客様もご納得いかないとね~。
2010年と2011年のこのオフルですが、色合いを是非比べてみてください!・・ほとんど同じ場所、おなじ露出で撮れていると思われますが、2011年ものはより赤い!・・そしてクリアな色合いです。酸の美しさが際立っています!
年々自社畑を増やしており、このセレクスィヨンの方もドメーヌと言っても変わらないほど、ほとんどが自社畑だそうで、その影響がヴィンテージ以上に出ているのかもしれませんね。素晴らしいシラーです!品の有るシラーを飲まれたことが無いとするなら、おそらくぶっ飛ぶと思います。飲んでみてください!旨いです!
以下は2010年もののレヴューです。
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【これは旨い!!そして本当にローヌ?と思わせるほど冷ややかでピュアなエキス系の味わいです!超お奨め!】
サン=ジョセフの赤です・・と言うことは「シラー」ですね。位置的にはエルミタージュ、クローズ=エルミタージュの対岸西側に存在するアペラシオンです。
おそらくですが、非常に大柄でマッチョなワインを想像されるかもしれません・・・
が、それは間違いです。しっかりとしたエキスが出ていて、濃さそうに見えるかもしれませんが、写真のように少し透けて見えるような赤黒の色合いで、多くのエルミタージュがマッチョ&パワフルであるのとは全く正反対です。
そして、時折感じるローヌワインの雑さとか、香りの違和感などは全く有りません。非常にしなやかで、まるでピノ・ノワールのようなエレガントさ、酸のレベル、ミネラリティの風味を感じさせてくれます。
スパイシーさも有るんですが、ブラインドで出したらきっと
「・・・これってピノ・ノワール?・・バランス良いね~!」
とおっしゃる方が何人もいらっしゃると思いますよ。
それほど酸の美しさ、伸びやかさが有ります。そして、決してジャミーじゃないんですよ・・。あくまで冷ややかです。
そして、トッピングのように存在する・・この気品あるスパイスこそ、優れたコート=ロティーに通じるような、まだ成長途中の要素なんですね。
このバランスで非常に旨いんですが、5年ほど寝かすと・・・だいぶ官能さも出てくると思います。ピュアでしなやかでエキス系で酸美しい・・でもこれはローヌワインなんですね~!・・一推しなんですけどね~・・売れるかな?・・判らないな~!でも是非飲んでみてください!非常に旨いです!
● 2018 Hermitage Farconnet Rouge / J-L.Chave Selection
エルミタージュ・ファルコネ・ルージュ ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクスィヨン
【素晴らしいです!・・しっとりとしつつ清楚・・でもしっかりな果実をミネラリティがしっかり支えています!日本人に好まれるのは間違い無し!】--以前のレヴューです・・すみません、書き切れませんでした。写真だけアップさせていただきます。

すみません・・時間切れで書き切れませんでしたので・・明日以降、書きます。豊かで優しい大柄な構成のほんのりナチュラルなピュアエルミタージュで滅茶美味しかったです!・・すみません。

素晴らしいです!・・写真も後光で白飛びしちゃってます・・すみません。
そもそも同じ場所に置いて、ほぼ毎日同じ時間に同じカメラで写真を撮っていて、これほど違いが有るのはどうも解せませんが、
「ワインのほとんどが果皮・・みたいな色合いの、まったく派手だと感じさせない清楚で瑞々しい味わい!」
なんて、想像できるでしょうか?
このワインをテイスティングしたのはもう2カ月前ほどになるんじゃないかと思いますが、あまりに素晴らしいので、フィネスさんの担当さんにおもわず電話をしてしまいました。
「いや、今回のシャーヴ・・どれも素晴らしいんだよね・・」
と言うと、
「そうなんですよ・・どれも本当に美味しいんです!」
やはり、全編を通して感じられる瑞々しさ、ミネラリティが半端無くたっぷりなのに、それに違和感を覚えないと言う不条理さ?・・みたいなものが、飲み人の感覚に関与しているように思います。これはシャトーヌッフのラヤスとはむしろ正反対に近い方でも有りますが、一周回って・・同じなのかもしれないとも思ってしまいます。ラヤスは醸造で官能さを描き、シャーヴは時間でそれを感じさせる・・それならもしかしたら一緒では無いか?・・
それでいて、真実は濃密なのに、それをミネラリティの支えで「サラッと」「瑞々しく」感じさせるのは、栽培におけるナチュラルなアプローチもあるはずかとも感じます。
エルミタージュらしくとても大柄ですが、時にエルミタージュに感じる「大雑把さ」は無く、「ダルさ」も無い・・むしろ「緻密」です。
ある意味、新世代のエルミタージュなのかもしれません。驚きを持って楽しんでいただけるに違いない・・「滅茶安い!」エルミタージュ・ルージュ、是非飲んでみて下さい!超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【超絶なピュアさと官能感を得た精緻なエルミタージュです!・・素晴らしい!】
「ぎゃ~っ!」
っと、声が聞こえて来そうです・。この凄い色、見てください!・・かっこえ~ですよね~~!上は2015年で下が2014年です。
このエルミタージュ・ファルコネに関しましては・・非常に判りやすい・・です。
まず、このずっと下の方にある2013年もののコラムをお読みいただき、是非写真もご覧ください。非常に精緻で美しい涼やかささえ持った・・綺麗なエルミタージュでした。
で・・2014年ものはその延長上に有り、ピュアさを持ちあげて来ています。葡萄そのものの質が偉い綺麗で、純粋な美味しさを感じていただけると思います。葡萄そのものの美味しさがストレートに有り、ミネラリティ由来の複雑性をしっかり感じられると言う素晴らしい仕上がりです。

そして2015年もの・・やや写真は黄色が強いので申し訳ないんですが、2014年のピュアさに加え、「官能さ」まで出て来ています。ドメーヌものだと、なぜかそれは2015年ものと2016年ものに置き換わっています。どういうことなんだろう?・・そこまでは判りませんでした。
しかし、近年のジャン=ルイ・シャーヴは、他のコラムでも書きましたが、グラムノン的に超絶にピュアなニュアンスと、ラヤスやアンリ・ボノー的官能さが出てきているんです。
ジャン=ルイ・シャーヴのエルミタージュと言えば、滅茶精緻で、理路整然とした味わいが、時にメカニカルに感じることも有ったと思います・・が、そこに官能感さえ入って来た・・。本来は背反する要素では無いかとも感じられますが、現実に、それが出来てしまっているんですね。
美しくピュアで精緻、複雑な2014年ものに、官能感とピュアさを加えた2015年ものです。是非・・これは飲んで欲しい・・そう願っています。
以下は2013年のこのワインのレヴューです。
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【ただ濃いだけのエルミタージュにさよなら!・・美しさを持ったブルゴーニュ的姿を見せる、適度に濃くエレガントなエルミタージュです!】

比較的リーズナブルな価格帯のエルミタージュ・ルージュです。色々と調べてみるとスペクテイターが2011年ものに91Pointsつけていましたね。ドメーヌものの方はアドヴォケイトもしっかり評価しており、95Points 、ティム・アトキン氏は96Points と物凄い評価です。
こちらのエルミタージュ・ファルコネ2013年も、今年の初夏に届いてますので充分な休養です。飲んだ印象からは・・これで91点だとすると、採点者・テイスターさんはエルミタージュが嫌いなんだろうなぁ・・と思っちゃいますね。まぁ・・そこでブレが無ければまだ正しいんですが、ただ好き嫌いで点を付けてるだけじゃダメだろうと・・。
noisy 自身としても、例えばリアルワインガイドで評点を付ける訳です。勿論、
「あ・・このスタイルは好きだな」
とか、
「ん・・これは・・ごめん・・」
と思ってしまうのは有りますよ。でも、それは評点には全く影響しません。それって単に「好み」ですから・・自分が扱うかどうかには影響しますが、
「評価点に好き嫌いを持ち込んだらテイスターとしては二流」
と思ってます。販売者と言う立場なら、
「私、これ大好きです!」
と言って良いし、言うべきかもしれませんしね。
ローヌの素晴らしいワインを飲むにつけ、本当に素晴らしいな・・と思えるのは、
「美しいミネラルと酸が存在すること」
が必須で有って、結局はそこを一番見ています。
どんなに豊かで超高質なチョコレートみたいな風味を感じても、「ただそれだけ・・それに近いだけ」と思ってしまうことも有ります。ミネラルも酸も無い、ただ甘味に寄っ掛かったような風味です。そこに極上のタンニンがたっぷり有れば、むしろボルドーバランス風で良いワインだと感じるかもしれません・・がそれもバランスですね。
このエルミタージュ・ファルコネ2013年には、「・・自然派かい?」と思えるようなナチュラル感が少し有って、やや白い伸びやかなミネラリティがたっぷり有り、しかも涼やかな酸がちゃんと有るんですね。ブルゴーニュっぽいバランスです。これはエルミタージュ・ブランシュ・ブランとはまた少し違った印象です。白の方はちゃんとローヌっぽさが有った上でのバランスなんですが、こちらはブルゴーニュっぽさが有った上での豊かな印象なんです。
エルミタージュ・ルージュですからシラー100%・・確かに豊かでは有りますが、その美しい酸とミネラリティの存在により、とても素晴らしいバランスを形成していると思えます。
個人的にはむしろこの方が好ましく・・いや、ここは好き嫌いで良いんですよ・・某ボルドー右岸のエノロジストさんのワインのように、黒くてふくよかで豊かで・・もっと濃くて・・また豊かで・・と、同じことばかりをリフレインしてしまうような一辺倒な味わいは余り好かんのですね・・。
それに対し、こちらのファルコネは美しさを感じられるような見事なバランスだと・・感じます。この辺の判断は、おそらくマッチョでファットな味わいが大好きな「欧米か!」(・・古・・)の評価者の方々とは、かなり感覚が違うと思われ、日本人には日本人が好きな味わいが有る=noisy が何とか生活できることに繋がっているのかな・・と思います。
飲んでみると、その昔、ボルドーの高級シャトーものに混ぜられた・・と言うような歴史も感覚として理解できるほど、個人的には素晴らしいと・・思ったエルミタージュです。ただ濃いだけのエルミタージュでは無く、サン=ジョセフやコルナスとも違う・・エルミタージュの複雑な豊かさを表現できているエルミタージュです。お勧めします!ぜひ飲んでみてください!
● 2019 Saint-Joseph Rouge
サン=ジョセフ・ルージュ
● 2019 Saint-Joseph Rouge Magnumbottle
サン=ジョセフ・ルージュ・マグナムボトル
【濃密なのに涼やかで流れるような見事な味わいです!】

サン=ジョセフ・クロ・フロランタンが余りに美味しいので・・ブレンドのサン=ジョセフは難しいかもしれないなぁ・・と思いながら味わってみると、方向性の違い・・を随分感じるのと、
「ドメーヌもののシャーヴでこれほどにお買い得なワインは無いかも!」
としか思えないほど、素晴らしい仕上がりをしていました。
その意味ではアドヴォケイトの94ポイントは判るんですが、
「クロ・フロランタンに93ポイントって何?」
と思ってしまいますよね。そちらのコラムにも書きましたが、ちょっと意味判らないです。
で、ふんわり柔らかで表情が繊細なクロ・フロランタンに対し、より硬質でスタイリッシュ、外殻みたいな感じで受け取れるミネラリティを感じるのがこちらのサン=ジョセフです。

以前はクロ・フロランタンもこのサン=ジョセフに混ぜられていた訳ですが、性格の違い・・と言いますか、果実が表に出やすいクロ・フロランタンに対し、硬質ゆえにエキス系に仕上がるのか・・判りませんが、おそらく皆さんも飲まれてみると、
「・・あら・・何か全然違うアペラシオンみたい・・」
と思われるかもしれません。
しかしプライス的には税別で大台を超えて来ていませんから、相当にお買い得なんじゃないかと思います。色合いだけ見ますと、かなり似ているように思えますが、全然違って感じられるんですから面白いものです。
ブルゴーニュワインに慣れていらっしゃると、見た目で・・
「暑苦しいんじゃない?」
と思われるかもしれませんが、好みは有るとしてもミネラリティがバッチリ、酸もたっぷりですから美味しくいただけると思っています。ほんのりスパイシーで、ほんのりワイルド、毎年のようにしなやかさ、ナチュラル感は増していると感じます。
ここがドメーヌものジャン=ルイ・シャーヴの最下級キュヴェですから・・ここから始めてみられると良いかと思います。是非飲んでみて下さい!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【海外メディアは上値95ポイント!・・・ハイポテンシャルのクロ・フロランタンが抜けた村名ブレンドでも凄い評価です!】 こちらもnoisyは後で飲めるかもしれないので・・いや、このパターンは実は結構に多くて、「飲めませんでした」と言いつつ、しっかり後で飲んでいたりしますが、結局そのレヴューは書かないので、お客様は多分、
「・・飲んでないのね・・」
と思っていらっしゃるのでしょう。
2018年ものは相当に良さそうですが、数もまた非常に少ない・・エルミタージュ・ルージュ以外は・・ですので、今のところはテイスティングを回避しています。
以前は独立した「クロ・フロランタン」までバッティングしていましたが、現在は変わっています。クロ・フロランタン2018年はついに「ブルゴーニュのグラン・クリュ並み」の96ポイントまで伸びて来ましたので、村名畑のブレンドである「サン=ジョセフ」の地盤沈下が心配されましたが、
「クロ・フロランタンが抜けても評価は上がり続けている」
のが現状です。
むしろ濃密なエルミタージュよりも、表情が直接感性に届いてくる感じがするサン=ジョセフの美味しさ・・「ワイルドだろ~?」・・「でもエレガントだろ~?」と、ワインが言って来ているようにも思います。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【この一段と美しい、でも落ち着いた見事な色合いからの味わいを是非想像してみてください。・・きっとそのままの味わいです。】
びっくりするような高質さを見せる2017年のエルミタージュを、赤も白も1本ずつ、開けてしまいましたので・・さらには、さすがにフロランタンは思い留まったものの、バラでしか届かないドメーヌもののサン=ジョセフも開けてしまいましたので、営業的にはこのグラスの色合いのようにはならず、もっとボージョレのような儚い感じの色になってしまっています。
ワインを販売すると言うことは、基本的に「八百屋さんや魚屋さんと一緒」だと思っていますので、見た目での判断・・鮮度が良いとか悪いとか、そろそろ美味しそうだとか早いとか・・も有りますし、そもそもはその判断が正確なものでないといけないし、その存在のヒエラルキーも判っているべきだし、入荷したもののチェックも当然するべきだと思ってます。
しかしながら昨今の日本の小売業は、人間を育てる方向性を持っているのかいないのか・・どうも全てはロボットにやらせたら良いような、「プログラムを間違えずにただ実行する」だけの人間にしか、育てられていないように感じられてなりません。ほとんどアルバイトさんに丸投げじゃぁ・・ね・・。そうやって人件費を抑えることだけに終始していては、先が思いやられてなりません。
昔は確かにブルゴーニュワインは2~3番手の人気でしたから、そんな部分を多く扱う、ある意味、「変なショップ」であった訳ですね。世の中は「ボルドー」ばかり見ていました。
noisy的には、熟成に時間が掛かるボルドーよりも、短い熟成で美味しくなり、しかもその美味しい期間の長いエレガントなブルゴーニュワインが好みだったのも有り、そんなショップへとなってしまった訳です。
ローヌのワインも実は嫌いな訳では無く、コート=ロティもコルナスもエルミタージュも、そしてこのサン=ジョセフも、高質なシラーの熟成を知ってしまえば、
「むしろ大好き!」
になってしまうのも仕方が無いことでは有ります。ボルドーだって、メルロは大好きですよ・・。カベルネは完熟すると本当に凄い香りになりますが、そこまで行くには本当に長い時間が掛かってしまいます。
2017年もののサン=ジョセフは、余りに凄いエルミタージュと、とんでもない差が有るか?・・と聞かれれば・・ちょっと返事に詰まるかもしれないほどに、上質な出来になっています。
2015年ものと色の比較をしてみても、その辺のニュアンスは伝わるかと思います。2015年ものはよりフレッシュ感のある赤が良く見えますが、2017年ものには余り無く、エッジの少し内側に幅狭く見えるだけです。
非常に果皮の密度の高い、ベルベッティで、ほんのりワイルドさの漂うアロマと肉厚さです。果実はやはりカシスですが、これもとても上質。しっとりとしたスパイスが穏やかに、しかしスピード感を持って感じられます。
エルミタージュのような太い帯域感では無く、ややスレンダーさを感じさせる縦伸び系の構造です。ついつい・・グラスに手が伸び、その果皮の上質さを愛でていると、グラスのワインの減りが早い・・(^^;;
これ、3~5年したらもっと凄くなるんだろうなぁ・・・と思いますが、今飲んでも滅茶美味しいので、高域まで美しく伸びて行くこの味わいを是非、ご堪能いただきたいと思います。素晴らしいです。お勧めです。
以下は以前のレヴューです。
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【クロ・フロランタンには及ばなかったようですが、このプライスと評価、出来でドメーヌものは超お買い得!】
サン=ジョセフ系の2016年は飲めなかったので・・すみません。2015年ものも滅茶旨かったですが、2016年ものはそのメディア評価をも超えて来ています。
やはり、あのピュアさでしょうかね~・・。確かめたいところですが、懐に余裕が無いので・・すみません。
【ドライで濃密!2015年の素晴らしさをしっかり表現してくれます!非常に素晴らしい仕上がりです!】

これは素晴らしいですね。エレガントな仕上がりだった2014年のサン=ジョセフもエキシーでとても良かったですが、滅茶シルキーで濃密です。グラスの色合いにもそれは現れていると思いますが、濃度はグラスに注がれたワインの裏や下から何も透けて来ない方が2015年、しっかり見えるのが2014年です。
例えばドメーヌもののエルミタージュの2015年も同様で、
「まるで凄く出来の良いメルロ!」
のような品格と厚みを感じます。しっとりしていて内に秘めた要素を膨大に持ちつつ、しかし全く漏らさないという姿勢がその厚みになっているかのようで凄みの有るものでした。
サン=ジョセフはさすがに分厚いメルロのようにはならないにせよ、品格と厚みをしっかり伝えてくれています。まぁ、100点付いたエルミタージュと比較しちゃぁ・・いけませんよね。
落ち着きを感じさせる胡椒・甘草やピュアなブルーベリーのノーズ、柔らかて軽やかなミネラリティにフィネスを感じます。中域も充分、ただし若さからのタイトさも少し、ボディの厚みがその若さを補うように膨らみを増大させます。余韻はしっとりしつつ非常に長い・・高い周波数のトーンで長くたなびきます。3年もしますとしっかり落ち着き、しかもかなり妖艶なアロマに変化して行くのが見えるようです。非常に素晴らしい仕上がりでした。
ドメーヌもののジャン=ルイ・シャーヴは、やはりこのサン=ジョセフクラスが手を出しやすいですよね。早めに飲みたい方は2週間ほどは立てて休養させ、冷やし気味の温度からお楽しみください。待てる方は3~5年置いてください。グレートな仕上がりのヴィンテージだと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【これはめっちゃ素晴らしい!今飲んでもポテンシャルの高さをバランス良く味わえると思います!】
2014年のドメーヌもののサン=ジョセフ・ルージュです。
サン=ジョセフはエルミタージュの対岸、コート=ロティのちょっと離れた南に位置し、その間には、シャトー・グリエやコンドリューなどの秀逸な白ワインの産地が有ります。
まぁ、サン=ジョセフはどうしても対岸にあるエルミタージュと比較される場合が多いですが、似たような部分も無いとは言わずとも、ゴージャスなドぶといエルミタージュ風にならないのが普通です。むしろ白の方が共通部分は多いかな・・と思います。
むしろコート=ロティをややスパイシーにしたようなニュアンスで、コート=ロティ同様に熟してくると、気高いシラーの特徴を現して来ます。
もしこれが2015年ものだったとすると、ここまで成長はしていないはずで・・・いや、今実に良い感じでした。エロティックで、官能さも出て来ています。ワイルドなニュアンスには皮革っぽい感じが有り、スパイスは落ち着いた質感の高いものです。
中域も良い感じに膨らんできていて、精緻さを失わないまま、見事な余韻を見せます。ちょっと熟した時のコルトンのようなイメージが重なります。
いや・・美味しいです!若くしてドメーヌもののエルミタージュを飲むよりも満足感は高いかもしれません。10年経ったら完全に置いてきぼりにされるかとも思いますけどね。
飲むタイミングの難しさ、面白さを感じさせてくれるワインでもありました。あの、正確無比で精緻、完全無欠のシャーヴのワインがこんなに色っぽくなると・・是非ご確認いただきたいと思います。お勧めします!
● 2019 Saint-Joseph Rouge Clos Florentin
サン=ジョセフ・ルージュ・クロ・フロランタン
【うわっ!・・凄い質感!・・ドメーヌもののエルミタージュと質感はピッタリ一緒です!】

ようやく飲めました~!・・いや、本当に数が無いんでしょうね。このワインの評価をアチコチ探してみたんですが、ようやっと2件・・見つかりました。
ジェブ・ダナックさんが96ポイント・・これにはnoisy も納得です。でもアドヴォケイトはドメーヌものの通常のサン=ジョセフよりも低い評価の93ポイントで・・まぁ、何かの間違いでしょう。これは有り得ません。もしかしたらnoisy の情報取得ミスかもしれません。
「極上の葡萄だけを「さらっ」と使用し全くストレスを与えずに仕上げた」
みたいな感覚がモロに見えて来ます。エルミタージュとの違いはやはりテロワールでしょうか。エルミタージュがゴージャスでリッチ、極太な味わいを見せるのに対し、クロ・フロランタンは優しく・・太さも有るけれどもっとずっと繊細・・です。
そして、何でしょうね・・ナチュラル感が半端無い・・。色合いを見ていただくとお判りかと思いますが、グラスの底が全く見えないほどに濃い!・・にも関わらず、
「・・濃いなぁ・・」
などとは多分言わないでしょう。しなやかでしっとり、優しく・・素晴らしい質感だけが響き残ります。

寛容なエルミタージュに対し、どこかワイルドさのある繊細さ・・でしょうか。
そこに前述のナチュラルな美味しさが漂って来ますから・・
「これは旨い!」
と唸ってしまうと思います。ハッキリ言って・・3人で飲んでますから・・さっさと無くなっちゃいました!
この、余りに美味しい・・「引っ掛かりが全くない」見事なテクスチュアから、ノーズと舌、口蓋で味わう赤黒果実の高質さ!・・参りましたと言うしか無かったです。
ダナックさんの96ポイント、全く同感です。96ポイントはブルゴーニュだとグラン・クリュのトップクラスの評価です。それだけの価値は充分に有ります!是非飲んでみて下さい。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【激レアにつき、販売条件有りで申し訳ありません。サン=ジョセフ系だけは少なくて飲めなかったのが残念です!】 2014年までは普通にドメーヌのサン=ジョセフにブレンドされていた「クロ・フロランタン」です。2015年からはシングル・ヴィンヤードものとして、それだけの個性とバランスが有ると判断されたのでしょう。
ドメーヌもののサン=ジョセフは、どこかチリチリと舌先辺りに感じられる高域の凝縮感が高品位で、横へ果実を持ったまま拡がりたがる傾向の多いエルミタージュ、縦長スタイリッシュになりたがるミネラリティのクローズ=エルミタージュとは異なり、程好いパレットに凝縮しつつ、高域や横方向へのボリュームを臨機応変に表現してくれる感が素晴らしいです。
まぁ、余りに見当たらないキュヴェなので、かなり高価な値付けのところが多いようですが・・noisy のところは普通の価格です。販売条件が有りますが申し訳ありません・・これだけ欲しいと言うのは勘弁してください。
● 2019 Hermitage Rouge
エルミタージュ・ルージュ
● 2019 Hermitage Rouge Magnumbottle
エルミタージュ・ルージュ・マグナムボトル
【まるでとても優しく美しい・・化け物!ただただこの上質さにずっと振れていたいと思わせます!】

その昔はPK100点..はそんなに無かったですし、有ってもボルドーが基本・・そこにローヌがポチポチっと・・と言うような状況でした。
なので「PK100点」は物凄い勲章だったんですが昨今はどうでしょうかね。このジャン=ルイ・シャーヴの銘品「エルミタージュ・ルージュ」も、
「100点取って当たり前」
みたいな状況ですから、99点止まりとかだと・・ワイン屋さんのため息が聞こえて来そうな感じにも思えて来ます。実際、97点とか・・99点とか、100点とか・・飲んでみてもそんなに変わる感じはしないですが・・。
ですがこの2019年もの・・圧巻でした。劇的に優しいんですよ。つやつやっとして、まるっと、するんと・・入って来ます。そして滅茶上質なアロマと、膨らみ方と、余韻の長さ・・その質感ったら・・。
基本的にブルゴーニュ人な noisy でさえ、グッと引き寄せられてしまう魅力に満ち溢れています。
細かいことを言うなら、最高の葡萄を最後まで・・まるで圧を掛けずに仕上げた上質さ・・でしょうか。職人が長い時間を掛けて磨き出した硬木のみごとな木目・・とも言うべきテクスチュアでしょうか・・。

海外メディアのレヴューを読んでみると、
「グレートな2003年の再来云々・・」
のような書き方をしているのを散見します。2003年ものもPK100点ですし、滅茶暑い年で・・フランスでは随分と亡くなった方が出たヴィンテージでした。
表情の出方がエレガントでありつつ、しかも複雑性が多分にあるのに・・安易にはそんな側面を見せて来ないので、この2019年ものもまた長い寿命を持っていると思われます。
今飲んで良し・・20年後も問題無いグレートワインでしょう!・・しかもまだこんな価格ですからね。いずれ手の出ない価格まで上昇してしまうとは思いますが、
「もっともリーズナブルな100点ワイン!」
であることも持続中・・もしご興味がございましたら是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【素晴らしいです!・・2018年ものはアドヴォケイトで上値100ポイント!・・流石です!・・またアドヴォケイトによる各畑別の評価も面白い!】
海外メディア評価が100点じゃないと余り販売が思わしくない・・なんて、そんな造り手はジャン=ルイ・シャーヴ以外に他には存在しないでしょう。でも2018年ものはちゃんと上値で100ポイント、それもローヌ、ボルドーでは指標とされるアドヴォケイトがその評価者です。
加えてジェブ・ダナックさんも上値100ポイントですから、これはもう・・
「文句のつけようが無いパーフェクト評価!」
と言って良いかと思います。
なのでnoisy も、このところは「定点観測アイテム」になっている至高のエルミタージュ2018を飲ませていただきました・・。非常においしゅうございました・・。今飲んでも飲めてしまうんですよ。
何とも・・まるで極上のメルロのようでも有り、果汁を含まない果皮のエキスをいただいているようでもあり・・あ、でも上質でお高いメルロのような黒っぽい果実と言うよりは、もっと紫や赤の果実寄りですけどね。これがもう・・熟して来れば上質な官能感を得て、さらに大いなる感動をいただけるだけ・・と言う事ですね。今も充分以上に美味しいです。
で、ちょっと面白かったのは、海外メディアも・・noisy のように製品をテイスティングしている訳では無いんですね。最終的なバッティング(ブレンド)前の樽からの樽別テイスティングに呼ばれた時にテイスティングし、評価したのが判ります。
アドヴォケイトやヴィノスなどは、畑毎に評価・評論をしていますが、アドヴォケイトはさらに、
「畑毎に評点まで出している!」
のが判ります。
ペレア Peleat(92-94)、 レ・ボーム Les Beaumes(95-97)、ル・メアル Le Meal(94-96)、 レルミテ L'Ermite(98-100)、レ・ベサール Les Bessards(98-100)と言う訳ですよ。
ル・メアルやレルミテは他の生産者も単独で詰めていますので良くご存じのはず・・。noisy的にちょっと面白いのはレルミテ、レ・ベサールが98~100と言う評点であって、それ以外が少し下の評点になっている・・しかしながら総合評価が 97~100 Points であると言うことです。
やはり如何に著名テイスターで有っても、ドメーヌの親分の目の前で自分でブレンドする訳には行かないですからね・・(^^;;
「それぞれの質感、味わいを覚えていて、自分の経験に当てはめつつ、ドメーヌがどのようにバッティングするかを想像しつつ、自身の頭の中で完成させて評点を付ける!」
訳ですね~・・。
これ、もし初心者だったら、結構にプレッシャーのはずですよ・・。どんなに著名なテイスターでも、例えMWの資格を得ていたとしても、
「最初は誰もが初体験がある初心者」
なんですから・・。

2枚目の写真は相当に寄って撮ったものです。余り上手く撮れませんですみません・・でも雰囲気は判るかな?・・と思うんですね。
超上質な質感が目に飛び込んでくると思うんです。分析すれば・・極上のタンニンが有ってエキスが物凄くて総体としても超美しいのは間違い在りません。しかし、そんなことがどうでも良いとまず思わされてしまう・・余韻も非常に静かに長く品の良さがたなびく・・それでいて、まるで何事も無かったかのような静かな空間を創り出す・・そんなニュアンスなんですね。
今飲んでも美味しく飲めます。数か月で完全に落ち着くでしょう。5年経ったら滅茶美味しく、15~20年もの間はピーク近辺を彷徨うでしょう。
まぁ、エルミタージュ・ブラン2018も凄い評価をされていますが、サン=ジョセフも凄い評価で・・しかし、リーズナブルな上に数が無いので、
「noisy のテイスティングはある程度数の入荷が見込めるトップ・キュヴェのエルミタージュになってしまう」
のが、noisy のいつもぺったんこの財布に優しく無いのが残念では有ります。
世界一リーズナブルな100点ワイン、いかがでしょうか。是非ともご検討いただきたい逸品でした。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【集中しつつ肉厚・・ながらも実にしっとりとした超高質なカシスやカカオ・・。清楚と妖艶の相反するキャラクターで悩殺されます!】
昨年の2016年に続き2017年もテイスティングさせていただきました。
非常に濃密なんですがエレガンスもしっかり有ります。タンニンの質が物凄く上質、そして酸のレベルもきちんと有り、それでいて「エッジ」が見つけられないほど滑らかなんですね・・。
まぁ、敢えて言えば2016年ものとの差がさほど見当たらない・・(^^;; 位ですね。
造り手紹介欄でも書きましたが、「キュヴェ・カトラン」と言うスペシャル・キュヴェが存在しますが、これはもう滅茶苦茶レアでして、今までには1度しか販売したことが有りませんが、
「キュヴェ・カトランって・・一体、どんな風になっちゃってるんだろう?」
と思わざるを得ないような、ある種のパーフェクトさを感じさせてくれる2017年エルミタージュ・ルージュでした。
そもそもそんな「完全さ」を感じる高レベルなワインはほとんどの場合、「相反するもの」を持ち合わせているような気がします。
それは、強烈<-->エレガンスであったり、エレガンス<-->妖艶 でも有ったりします。ブルゴーニュ・ピノ・ノワールが持つネガティヴさ、飲み頃とかに対する気難しさだけが欠如しているので、どうやっても「肯定感」しか受け取れないんですね。
「・・いやいや・・そんなこと言ったって、強過ぎるでしょう?」
と思われるかもしれません。
しかしながら、これを飲んでもそうは感じ無いんじゃないかと思いますよ。余りに上質で優しく滑らかです。良い印象がいつまでも長く持続しますから・・そんなことを感じる暇がない性かもしれません。
2016年ものとの差がほぼ判らない・・と書きましたが、2017年ものはとても「おしとやか」なのは間違いありません。それでもこれだけのパフォーマンスを見せてくれる訳ですから、
「・・飲み頃を見てみたい!」
と言うような欲にも駆られてしまいます。
上記にも書きましたが、1978年の、おそらく飲み頃のエルミタージュ・ルージュは1本47万円で落札されていますから、それだけの価値が有る・・いや、むしろ現在の状況を「プレミア」や「何らかのプラスアルファ」をほぼ無しに評価されてのことかとも感じます。
流石にこのワインを40年も寝かせてから飲むことは非常に困難かと思いますが、
「いつ開けても、いつ飲んでも、おそらくいつも滅茶美味しいはず!」
なのは間違い無いでしょう。素晴らしい経験でした。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【無敵のワイン!・・すべてを包み込んでしまう包容力と全方へ向いた表情のベクトルが圧巻です!マンモス・ピュア・クラス・エルミタージュ!】

2014年、2015年ものに続き、何とか100点には成らなかった・・と言うしかない、物凄い評価の2016年ものを飲ませていただきました!・・(^^
このクラスになってしまうと、あ~だこ~だと言うのが野暮!・・と言うレベルになってしまうんですが、仮に2014年も2015年も2016年も同じポイント評価だったとしても、
「ジャン=ルイ・シャーヴは少しも留まらず進化している!」
と言いたいと思います。特にこの2016年ものを飲んでそのように感じていますし、2017年もののコート=デュ=ローヌ・モン・クール(セレクスィヨンもの)も全く同様です。
「ピュアさと官能さが精緻さにてんこ盛りされた!」
と言わざるを得ません。
ピュアさはグラムノン並み、官能さはラヤス並み・・です。精緻さは元々ジャン=ルイ・シャーヴに完璧に備わっていました。そして果実の充実度はもう・・半端無いですから、
「ドメーヌ・ジャン=ルイ・シャーヴのエルミタージュは無敵!」
と言いたくなってしまうんですね。
そして先だって、1978年のエルミタージュを販売させていただきましたが、言ってしまえばもう40年以上も前の収穫ですが、色合いからはまだまだ元気で、熟成から官能感も出てきているのであろう・・見事にエロティックな色合いが有りました。へっちゃらで半世紀以上、持ってしまうワインなんですね~・・。
因みに上値で99ポイント付けたジェブ・ダナックさんはこのように言っています。
「私は瓶詰め前に混合されている別々の3つのタンクから2016エルミタージュを味わうことができました。3つのサンプルすべてが、素晴らしい純度の果実、全身、前方の、継ぎ目のない、上品な食感、および古典的な構造のミネラルを示しました。これは最高級のオートクチュールであり、他のどこからも得られないだろう純粋なクラスです。」
まぁ、noisy は「ピュアさ」と書いていますが、ダナックさんは pure class =純粋な階級? と書かれており、言いたいことは同じだと思います。このマンモスなピュアさまでは、2013年以前のエルミタージュに備わっていなかったし、それ以降でも2016年ものがトップクラスのピュア・クラスだと感じます。
素晴らしいエルミタージュでした。金字塔と言って良いと思います。是非飲んでほしい・・お財布が許せば!・・いや、カミさんか?・・ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【2015年ものエルミタージュは偉大なヴィンテージ!!・・まっこと素晴らしいです!】

美味しいですね~!・・これは参ってしまいます。極上のメルロ的な超滑らかな舌触り・・そこから超ド級の厚みと、何とも言えぬ細やかな表情が漏れて来ます。
2014年ものも非常に美味しかったですが、何だろう・・・緻密さとフィネスにおいてでしょうか。100点付けたくなるのも理解出来ます。
まぁ、このような評論家の方々は、著名なワインはリリース前に飲んで評価し発表するパターンが多いので、ある程度幅を持たせた評価になる訳でして、リアルワインガイド的な「今飲んで98」「ポテンシャル100」と言うのとは、ほとんどの場合において異なります。「98~100」と言うのは、98点か99点か100点のどれか・・と言うことですね。
非常に美味しくて・・スイスイ入り無くなりますが、いつまでも存在しているかのような感じなんですね。普通のローヌワインですと、
「果実がどうの、スパイスがどうの、パレットがどうの・・」
と言いたくなるんですが、もう、全て埋め尽くされてますから・・しかもそれがフィネスたっぷりなんですよ。最高級の甘く無いチョコレートを下の上で融かしている感じが感覚的に近いかもしれません。果実的な訴えも膨大にあるんですが、そのひとつひとつは極上ながら表情のほんの一部分に過ぎません!
ジャン=ルイ・シャーヴにはキュヴェ・カトランと言う幻のエルミタージュが有るんですが、noisy もお目にかかったことは無く、勿論飲んだことは無いんですが、こっちの方向性を持っているのかなぁ・・と暗愚な想像をしてしまいました。
素晴らしい出来でした!評価の良いヴィンテージは足が速いです。是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【偉大なエルミタージュ!!2014年白はティム・アトキン氏96Points、アドヴォケイト95Points!2014年赤もティム・アトキン氏96Pointsです!】
ジャン=ルイ・シャーヴさんちのエルミタージュ(最近は L' が付いてるのでレルミタージュですが・・)は、アドヴォケイトでもパーフェクトを何度か獲得していますんで、発表されると市場から姿を消す・・市場価格もさらに高くなると言う、生き物のようなプライスで目立ってしまうワインです。
しかしその本質は、果実感と複雑性がたっぷりで、エレガンスが有って、美しいパレットを描き、余韻も非常に長い・・・しかし、非常に濃厚かと言えばそこまでは無く、決して持っている要素全てを一気に感じさせるような、エゴイスティックなワインでも無い・・・しかし、ラヤスほどの繊細さ・淡さで勝負しているものでは有り得無いので有って、言ってみれば・・
「中庸を磨きに磨いてのトップワイン」
ということなのかもしれない・・などと思っています。
中庸と言う言葉自体は余り良くない言葉なのかもしれませんが、シャトーヌッフ・デュ・パプに例えてみると、
「官能に振れたアンリ・ボノー、繊細さのラヤス、濃厚且つ精密なボーカステル」
というような印象からは、
「その、どのベクトルにも触れるべき触手を持った、イソギンチャクのようなエルミタージュ!」
と言えるかもしれません。
この、「果皮 プラス 果皮の周りの肉 対 果汁 のバランス」が、他のワインと圧倒的に異なるニュアンスは、限りなく「果皮 プラス 果皮の周りの肉」が多いことによって生み出されていることに気付かれるでしょう。そして複雑精緻なニュアンス、完全無欠の孤高さに大きな魅力を見ると思います。
今回は同じように高評価のブランも入っていますので、是非ご検討いただければと思います。
● 2012 Saint-Joseph
サン=ジョセフ
【偉大なエルミタージュ!とリーズナブルなサン=ジョセフのドメーヌもの!】
ジャン=ルイ・シャーヴさんちのエルミタージュ(最近は L' が付いてるのでレルミタージュですが・・)は、アドヴォケイトでもパーフェクトを何度か獲得していますんで、発表されると市場から姿を消す・・市場価格もさらに高くなると言う、生き物のようなプライスで目立ってしまうワインです。
しかしその本質は、果実感と複雑性がたっぷりで、エレガンスが有って、美しいパレットを描き、余韻も非常に長い・・・しかし、非常に濃厚かと言えばそこまでは無く、決して持っている要素全てを一気に感じさせるような、エゴイスティックなワインでも無い・・・しかし、ラヤスほどの繊細さ・淡さで勝負しているものでは有り得無いので有って、言ってみれば・・
「中庸を磨きに磨いてのトップワイン」
ということなのかもしれない・・などと思っています。
中庸と言う言葉自体は余り良くない言葉なのかもしれませんが、シャトーヌッフ・デュ・パプに例えてみると、
「官能に振れたアンリ・ボノー、繊細さのラヤス、濃厚且つ精密なボーカステル」
というような印象からは、
「その、どのベクトルにも触れるべき触手を持った、イソギンチャクのようなエルミタージュ!」
と言えるかもしれません。
今回はブランも入っていますので、是非ご検討いただければと思います。
また、貴重なドメーヌもののサン=ジョセフも少量分けていただきました。こちらは「セレクスィヨンもの」もご案内していますんで、お間違いの無いよう・・。
● 2019 Cote-du-Rhone Rouge Mon Coeur / J-L.Chave Selection
コート=デュ=ローヌ・ルージュ・モン・クール ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクスィヨン
【今回到着分は全て息を飲む美しさ!・・シャーヴもまたよりナチュラルに、より滑らかに、よりミネラリティ高いワインになって来ました!実に秀逸!】

寄った写真だからじゃ・・おそらく「無い」ですよ。この美しく輝く「照り」をご覧ください。透明感溢れるミネラリティが適度な果実の凝縮を包み込んで輝いているように見えてしまいます。
今回の到着分は、実は結構に前にテイスティングが終わっています。ご案内のタイミングの問題だけで8月最後の新着でのご案内になっていますが、
「仮に真夏に飲まれたとしても、全然ツラくならない冷ややかさ!」
が有った上で、
「濃密な果実をドライに、ミネラリティ豊かに、よりナチュラルに」
表現出来てしまっているんですね。これは本当にビックリしました。
ジャン=ルイ・シャーヴほどの造り手ですから、どこかにマイナスに感じる僅かなポイントを、むしろ常に探されるようなポジションにいらっしゃる訳です。2500円ほどのワインでも・・おそらくそうなってしまう訳ですね。
でも・・死角はもはや「無い」んじゃないか?・・この「モン・クール」は滅茶美味しいですし、サン=ジョセフもクローズ=エルミタージュも、そしてリリースが遅いのでヴィンテージは前になりますが、エルミタージュの赤白も、モノの見事に、
「冷ややかで濃密・・で、ミネラリティ・・で、よりナチュラルに」
なっているんです!
もし、ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクションの各キュヴェに、どこかネガティヴな部分を・・もしくは、価格の割りに大したことは無いと感じられた経験がお有りのようでしたら、是非下級キュヴェでも良いので、飲んでみて下さい。
「滅茶美味しいしリーズナブル!」
そう思っていただけると思います。ご検討くださいませ!超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【グラムノンのピュアさシャーヴが持ち合わせている精緻な構成の融合!?・・見事な味わいです!】
良い色彩の写真が撮れました・・何だかちょっと嬉しいです。でも映り込んでしまっている貧相な食事は見ないでください・・(^^;; 何しろ毎日深夜の撮影ですから・・
「社長はワイン、飲まれるんですか・・?」
などと、店にいらっしゃった初めてのお客様に尋ねられますが、何とお答えしたら良いのか、今でも一瞬、言葉に詰まります。
「飲まない日は有りません・・」
などと言うには、少し気を付けて偉そうに聞こえないようにしないと・・などと考えてしまうし、
「まぁ・・適当に・・」
などと言ってしまったら、完全に嘘になっちゃうかな・・とも思いますし・・。
昨今はこのようなグラスの写真をアップしているのも有ってか、海外からのアクセスが非常に多いんですね。日本語で書いた文ですから、意味は判ってないんだと思うんですが、
「Oh!..So crazy!・・Midnight drunker!」
位は言ってるかもしれません。少なくとも、「Cool!」は無いでしょう。
しかし話しは飛びますが、好意的な方々ばかりがアクセスしてくるのではなく、何とかサーバーに侵入しようとするクラッカーも滅茶苦茶多いんですね。物凄いですよ・・。データベースに侵入できれば様々な情報が得られるでしょうし、侵入してバックドアを仕掛けておけばデータは駄々洩れですから。
なので、うちのサーバーは様々なトラップを仕掛けて有りますし監視もしており、悪戯をちょっとでもしようものなら、自動でアクセスすらできないようになってしまいます。悪戯をしたアドレスからは二度とアクセスできません。自分がシャットアウトされないようにしないといけないくらいです。
ジャン=ルイ・シャーヴと言えば、北ローヌの王と呼ばれる「エルミタージュ」の最高の生産者ですが、この、一番下のワインである「コート=デュ=ローヌ・モン・クール」の最新年、2017年ものを飲むと、
「もう、単にエルミタージュのトップ生産者・・だけと言うレベルにとどまらない」
と言わずにはおられません。
この赤紫のやや濃いめの非常に美しい色合いには、精緻さと官能感とピュアさが映り込んでいることが見えるかと思います。
精緻さは元々ジャン=ルイ・シャーヴが持ち合わせていたものです。官能感はこの1~2年で強く感じるようになってきました・・ラヤスっぽさと言っても良いかもれません。そしてピュアさは、まるで「グラムノン」のワインのようなニュアンスですよ。
「単なるコート=デュ=ローヌがこんなに美味しくてどうするの?」
と言いたくなってしまいますが、2014年より以前のジャン=ルイ・シャーヴには余り感じることが無かった「官能さ」もしくは「人間臭さ」が、持ち合わせていた精緻さに加わり、さらにはピュアさがさらに増長して、まるでグラムノンのようなふっくらとしたピュアさになっていますので、
「無敵!」
と言えると思います。
またそれはこのモン・クールにとどまらず、昨今のセレクスィヨンやドメーヌものにも同様に感じられます・・何と言っても、ドメーヌのエルミタージュも、セレクスィヨンのそれも、セレクスィヨンも上から下までしっかりテイスティングして来ましたので、自信を持って、
「凄い!」
とお伝えすることが出来ます。
さりとて余り数量はいただけませんので、是非・・昨今のもの凄いジャン=ルイ・シャーヴ・・飲んでみてください。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【素晴らしいバランスです!年々ピュアさとナチュラル感を増してきていましたが、遂にドメーヌものと全く同じニュアンスに到達しています!】
以前より非常にクリーンでピュアな味わいが特徴のシャーヴ・セレクスィヨンでしたが、2016年ものをつらつらとテイスティングしていて確信しました。
「2016年のシャーヴ・セレクスィヨンは、ドメーヌものと全く遜色が無くなった!」
「この柔らかなボディ、甘みの無いドライでピュアな表情は、セレクスィヨンを今までで最高の品質にした!」
と言うことなんですね。
今までもこの「モン・クール」はリーズナブルでポテンシャルも高く、超お勧めのキュヴェでしたが、それがもう、ピュアさは磨きに磨かれ、ナチュラルさは最も望ましい方向に高められ、頂点に達したと言えます。
これを飲んでしまうと、
「とてもクリーンで・・」
などとは言っていられない・・。このクリーンと言う言葉には、・・いや、一応 noisy的にはですよ、どこか蔑視感が混ざる訳です。僅かながらではあるが工業的なニュアンスも有るんじゃないか?・・と言うような意味合いです。
ところがこの2016年ものを飲めば・・ま~・・「完璧!」です。理想像です。
「濃密なのに甘く無い!」
「ナチュラルなんだけれど滅茶苦茶ピュア!」
なんですね。
某、ローヌの最大手のコート・デュ・ローヌが売れないそうです。そりゃぁ・・そうなってしまうだろう・・と素直に想像がつきます。手を抜き過ぎ・・なんじゃないかと思いますよ。
そりゃ、大変なのは判ります。上のキュヴェではじいたものを下に、さらにその循環が有る訳ですから、一番下はどうしてもその辛さが入り込んでしまうんですから。
しかし、シャーヴ・セレクスィヨンにはそんなネガティヴさは微塵も有りません。テッカテカに光り輝いています。是非飲んでみてください。素晴らしいです!一推し!
以下は以前のレヴューです。
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【いつも完璧!と感じてしまう全方位に丸いパレットです!時にチェリーさえ感じる涼やかさが良いです!】
上の写真が2013年、下が2015年です。いつも美味しい「モンクール」です。
2015年は「モンクール」の文字が上に来ましたね。非常にバランス良く、涼やかです。モンクールについては何故だかヴィンテージによる差は少ないように思いますし、年を追うごとに「緻密」なテクスチュアになってきています。
薄く無く、甘く無い、ブラックチェリー的なニュアンスです。エルミタージュの造り手ですが、大柄なエルミタージュっぽくは無く、むしろサン=ジョセフとかの緻密なニュアンスですね。
言ってしまえば、
「・・モンクールで充分旨い・・」
ものですんで、シャーヴらしい精緻さ、クリーンさが充分堪能できます。
おそらくですが、完全主義者的な潔癖さを感じますので・・そうなんじゃないかな~・・と。

色合いも実に美しいですよね。2013年ものと2015年ものを比較しても、ほとんど差は無いですし、照り、輝きともに素晴らしいです。
いつもご紹介しようと思いつつ、
「・・ん~・・まだ季節的に暑いかな~」
「他のアイテムが多いから後で・・」
などと思っている内に、1年、2年と経過しちゃったんですね。
若い美味しさがバッチリの2015年、落ち着いてきた2013年、どちらも美味しいです。ご検討くださいませ。
● 2019 Croses-Hermitage Rouge Silene / J-L.Chave Selection
クローズ=エルミタージュ・ルージュ・シレーヌ ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクスィヨン
【硬質さ、ワイルドさ、冷やかな果実・優しいスパイスを盛り込んだ「ツヤツヤ」に美しいディテールを是非感じてください!】

何かもう、後光が差してしまってややピンボケ気味?・・白飛び気味の写真になってしまっていますが、「モン・クール」並みに美しい色合いが判ると思うんですね。昨今はだいぶ視力が落ち、眼鏡を掛けたり外したりと、相当爺になってしまった自身がめんどくさい・・です。まぁ、一日のかなり長い時間をPCのモニターとお付き合いしてきましたから、
「いずれそうなる・・」
とは判っていたものの、この2年ほどで物凄く悪く成った感じがしています。パソコンとの付き合いも、おそらく誰よりも長い人たちのグループに入るでしょうから・・もう35年は経ってますから仕方が無いですね。
このクローズ=エルミタージュですが、本当にクローズ=エルミタージュらしさをしっかり持ちながらも、ローヌワインのネガティヴな面・・例えば、暑苦しいとか、酸が弱いとか、下手すれば濃すぎるとか?・・を全く感じさせない素晴らしい出来です。
このところのジャン=ルイ・シャーヴも全く神懸かり的でして、この一連のテイスティング・・・モン・クールに始まって、クローズ=エルミタージュ、サン=ジョセフ、エルミタージュの各赤白を順番に飲んだ訳ですが、このところは毎年のように、
「滅茶お美味しい!」
を繰り返して、しかも、
「以前より輪を掛けて・・」
などと書かざるを得ない・・例え本心からだとしてもですよ・・結構に心が痛い訳ですね。・・どこからか、「・・そんな訳、有るか!」的な言葉が掛けられている気がしてしまう訳です。
しかしそれは本心なので・・そこには何も苦悩しないにせよ、毎年のように前言撤回、今年が良いなどと、どこかボージョレ・ヌーボーの毎年のうたい文句のようになってしまっているのが気に入らないんですね。
ですが・・これは本物です。いつの間にか相当に濃密な・・・でも非常に質の良い甘く無いリキュールを口にしているような感覚にもなりますし、本当にサラッとしたタッチで喉を落ちて行く清冽な水のような感覚さえも有ります。その上で、
「あ~・・これはクローズ=エルミタージュ!」
と感じさせてくれる「お手本のワイン」的な表情も有ります。是非飲んでみて下さい!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【激ピュア!激ドライ!・・ヴィオニエを足さないコート=ロティ・・・までは行かないにせよ、とてもスタイリッシュな仕上がりでした!】
熟したら血っぽいニュアンスが飛び出して来そうな感じのするクローズ=エルミタージュでした。ブラインド・テイスティングですと、クローズ=エルミタージュ・・・とは中々に言い辛いかもしれない位、高質さと硬質さが入り乱れて感じられました。
2016年ものはもっと・・ケーキ的な味わいだったんですが、2017年ものは全くのドライで硬質なミネラリティがバッチリ載っています。
なので、今はやや線が細めではあるんですが、先々の伸びしろが凄いことになっている感じです。今すぐ飲むならサン=ジョセフ・オフェリュスの方が判りやすいし旨いです。
でも、「ポテンシャルを取って、それを美味しいと思える方」には、このクローズ=エルミタージュはバッチリですよ。noisy 的にはエルミタージュ的と言うよりは、コート=ロティ的、コルナス的に仕上がっていると思います。
ま~・・毎年、結構に違いますね・・。しかも近年、ジャン=ルイ・シャーヴはピュアさが物凄く増してきていますんで、さらなる高みへ行くと感じています。是非トライしてみてください!お勧めです!
以下は2016年もののレヴューです。
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【まさに「とろけるようなショコラ的シラー!」です。エルミタージュの名を冠しても恥ずかしくない凄い仕上がりです!】

いや~・・これも超絶に旨いです!・・クローズ=エルミタージュとは名ばかりで、
「エルミタージュのお膝元にすら辿り着かないワイン」
と言うのが定番でした。
まぁ・・価格も違いますからね。皆それで納得していた訳です。
しかし!
この「2016年のシレーヌ」は違いました。いや~・・素晴らしいです。何てったって、
「まったく甘く無い!」
のが素晴らしいですし、
「酸の構成が素晴らしい!」
と言えます。
ローヌらしいふくよかでまろやかな酸の構成を失わずに、さらにそれを増大しています。その結果として、
「・・あれ?・・エルミタージュ、開けちゃったか?」
とエチケットをマジマジと見つめる羽目になっちゃったんですね。
味わい、フレーヴァーは超高質の「ショコラ」です。「チョコレート」とは言いたくないなぁ・・これは「ショコラ」でしょう。上質のカカオを熟練の職人が丁寧に仕上げた、そのテクスチュアをも再現しているかのように思います。
そして、その奥には色の濃い果実がてんこ盛りです。滅茶高質なラズベリー!・・でも大抵の場合、そんな状況ですと、「下品」に感じてしまうんですよね。
暑苦しいとか、甘いとか、苦いとか、濃すぎるとか、スパイス臭いとか・・何でもネガティヴな言葉を連ねたくなってしまう訳ですが、すべてが高級なニュアンスに包まれているので、
「うわ~・・これ、旨い!」
となってしまうのは当然なのかもしれません。
noisy も、この暑い最中にこのワインのテイスティングをしています。しかし、
「まったく問題ない・・所か、もっと飲みたい・・!」
と・・思ってしまいました。
しかもこのプライスでしょう?・・有り得ないですよ。
ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクション、確実に新たなレベルに到達したと確信しました。飲んで、是非ビックリしてください。旨いです!・・ブルゴーニュ好きの noisy が言うんだから・・間違いないと思ってください・・(^^ 超お勧めします!お早めにどうぞ!
● 2018 Saint-Joseph Rouge Offerus / J-L.Chave Selection
サン=ジョセフ・ルージュ・オフェリュス ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクスィヨン
【ドメーヌもののサン=ジョセフに肉薄!・・と思わせるほどの出来です!・・美しい!美味しさ・ポテンシャルと価格が比例してない極致のひとつです。】

やはりこのサン=ジョセフ・オフェリュス・ルージュの写真もどこか「白飛び」気味の写真になっちゃってます。おそらく・・いや、違うかな・・
「被写体(ワイン)の反射が結構ある」
じゃないかと思うんですよね・・。確かに寄った写真は難しいんですけど、それにしても他の写真じゃ、このようにはならない・・撮る時には結構、そうならないように気を付けているんですが、そうなっちゃう時が有ります。
色合いは濃密で輝いています。濃密では有りますが、濃くて辛くはならない・・むしろ、瑞々しさを感じます。シラー種は、時にスパイシー過ぎて細身に感じられたり、暴れているように思われる時が有りますが、全くそんな素振りは見せません。
クリスタル的なミネラリティが、この果実の濃密さをコーティングしているかのようです。この気は3年ほど前から有ったように思いますが、年々その美しさ、果実を保護しているような感じが増して来ています。それが最高潮に達したのが2019年?・・ではないかと思っています。
なので、非常に滑らかな舌触りから、高質なシラーの厚みの有るニュアンスが零れて来ます。おそらくポテンシャルの10%以下しか表情に出ていないのでしょうが、それを想像させないほど完成されたバランスでした。
ちょっとこれじゃ・・安過ぎないか?・・と言う懸念は有ります。まぁ、ラヤスの、デ・トゥールのワインも、少し前まではそう思っていました。
「美味しさと価格が比例しないワイン・・」
そんなジャンルに入ったかのような、素晴らしいサン=ジョセフです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【超本格派!素晴らしい質と出来です!】
すみません・・どこを探しても2015年ものの写真が見当たらないんですが、飲んでいますんで・・はい。2016年ものの写真だけで我慢してください。因みに、2016年ものの下に在る写真は2014年ものです。
比較にならない位に、色合いの質が違っています。まぁ、ブルゴーニュ・ピノ・ノワールですと2014年ものの色合いが美しく見えてしまいますが、こと、ローヌになってきますと異なりますよね。
透明感の強い色合いは、やはり葡萄が水分と一緒に吸い上げたミネラリティの質を現しているはずです。透明感がしっかりしていると、それは一般にはクリスタルっぽいものが多い・・です。複雑性に富んだミネラリティで有れば、鉄分などは赤色に出てしまいますが、複雑で有ればあるほど、単純な色合いにはならないでしょう。
ドライで濃密であり、深い構造を埋め尽くせるだけの充分な要素を育んでいる深い味わいとアロマが放たれます。
2015年ものはだいぶ練れて来ています。2014年ものの美しいエキスは称賛にあたいしますが、2015年ものの深さ、複雑性にはかなわないかもしれません。
2016年ものは・・そこに素晴らしくピュアさが増えています。これは2016年もののジャン=ルイ・シャーヴにすべて共通しています。2015年ものにも同様に有りますが、2016年ものがさらにピュアであることは間違いありません。この若々しさが嫌味にならないほどに要素が充実しており、バランスしているんですね・・。この価格で・・ビックリです!
しかし、どちらが良いか・・は好みかな?・・と思います。幾分2016年ものは安くなったので・・お買い得かと思います。是非飲んでみてください。超お勧めします!今飲んでも充分に美味しいです!
以下は以前のレヴューです。
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【こちらも素晴らしい!飲み頃を迎えた(はず)の2012年と、迎えつつある2014年!是非飲んでみてください!】
こちらも2年前位に飲んだ2012年ものの写真が有ったはずなんですが・・見当たらず、どうしちゃったのか・・すみません。2014年ものは今年の7月入荷です。
余りにドメーヌもののサン=ジョセフが素晴らしいもので、大きな期待を持ってセレクスィヨンのサン=ジョセフ・オフェリュスをテイスティングしました。
シャーヴさんはエルミタージュも美味しいんですが、このサン=ジョセフも抜群ですね。しかも価格が非常にリーズナブルです。
そして、さすがにドメーヌものの質感の高さ、仕上がり度には及ばないかなぁ・・と思うんですが、自分のどこかに・・
「・・こっちも結構、負けてないんじゃないか?」
とも・・。
まぁ、同時に開けて飲めば、ドメーヌものの素晴らしさに及ばないのは一目瞭然なのでしょうが、そうしない限りは判らないかもしれません。
おそらく皆さんが想像されるよりも大柄で、とてもまとまっています。2014年もの・・と言うのがタイミング的に良いのかもしれませんが、ドメーヌものの妖艶さを少し抑え気味にし、むしろ紫の色合いをより濃く持ち、カシス的な果実を加えた感じで落ち着きの有る味わいです。より、しっとり感が高い・・と言うべきでしょうか。
2012年ものは入ってから随分と経過していまして、このタイミングですと、かなり合っているかもしれませんし、2011年ものもとても美味しかったですので、皆さんもその素晴らしさを覚えていらっしゃるかもしれませんね。是非ご検討くださいませ。
以下はサン=ジョセフ・オフェリュス2011年のコメントです。
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【素晴らしかった2010年を超えた!】
2010年のオフルがとても美味しかったので、再度注文しようとすると・・・、
「すみません・・・終わっちゃいました・・」
とフィネスさんのK君。
ありゃりゃ・・と思っていたところ、
「・・2011年なら有るんですけど・・。出来がとても良いですよ」
とおっしゃるもんで、
「じゃぁ2011年でも良いか・・」
と注文しちゃいました。
で、早速テイスティングしてみると・・・いや、凄く良い。スバ抜けた旨さ!エキスが集中しているのに、パワハラなところは全く無く、まさにフィネスたっぷりに旨いんです!
「良かったぁ・・2011年にして~・・」
と思っていたところに、お客様から
「2010年オフルが完売のようだけどまだ有りますか?」
とお問い合わせが入ったので、2011年なら入荷してますと書こうかと・・伝票を見たところ・・
「・・ぎえ~!」
どう頑張ってみても15%は値上げしないとならない仕入れ価格になってました・・(T.T
まぁ、ワインのポテンシャルから言えば、味わいは異なるにしてもコート=ロティ並のものが有りますんで、それでもかなりのお買い得なんですが、元々2010年の販売価格がね・・・かなり安いですから、お客様もご納得いかないとね~。
2010年と2011年のこのオフルですが、色合いを是非比べてみてください!・・ほとんど同じ場所、おなじ露出で撮れていると思われますが、2011年ものはより赤い!・・そしてクリアな色合いです。酸の美しさが際立っています!
年々自社畑を増やしており、このセレクスィヨンの方もドメーヌと言っても変わらないほど、ほとんどが自社畑だそうで、その影響がヴィンテージ以上に出ているのかもしれませんね。素晴らしいシラーです!品の有るシラーを飲まれたことが無いとするなら、おそらくぶっ飛ぶと思います。飲んでみてください!旨いです!
以下は2010年もののレヴューです。
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【これは旨い!!そして本当にローヌ?と思わせるほど冷ややかでピュアなエキス系の味わいです!超お奨め!】
サン=ジョセフの赤です・・と言うことは「シラー」ですね。位置的にはエルミタージュ、クローズ=エルミタージュの対岸西側に存在するアペラシオンです。
おそらくですが、非常に大柄でマッチョなワインを想像されるかもしれません・・・
が、それは間違いです。しっかりとしたエキスが出ていて、濃さそうに見えるかもしれませんが、写真のように少し透けて見えるような赤黒の色合いで、多くのエルミタージュがマッチョ&パワフルであるのとは全く正反対です。
そして、時折感じるローヌワインの雑さとか、香りの違和感などは全く有りません。非常にしなやかで、まるでピノ・ノワールのようなエレガントさ、酸のレベル、ミネラリティの風味を感じさせてくれます。
スパイシーさも有るんですが、ブラインドで出したらきっと
「・・・これってピノ・ノワール?・・バランス良いね~!」
とおっしゃる方が何人もいらっしゃると思いますよ。
それほど酸の美しさ、伸びやかさが有ります。そして、決してジャミーじゃないんですよ・・。あくまで冷ややかです。
そして、トッピングのように存在する・・この気品あるスパイスこそ、優れたコート=ロティーに通じるような、まだ成長途中の要素なんですね。
このバランスで非常に旨いんですが、5年ほど寝かすと・・・だいぶ官能さも出てくると思います。ピュアでしなやかでエキス系で酸美しい・・でもこれはローヌワインなんですね~!・・一推しなんですけどね~・・売れるかな?・・判らないな~!でも是非飲んでみてください!非常に旨いです!
● 2017 Hermitage Farconnet Rouge / J-L.Chave Selection
エルミタージュ・ファルコネ・ルージュ ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクスィヨン
【素晴らしいです!・・しっとりとしつつ清楚・・でもしっかりな果実をミネラリティがしっかり支えています!日本人に好まれるのは間違い無し!】

素晴らしいです!・・写真も後光で白飛びしちゃってます・・すみません。
そもそも同じ場所に置いて、ほぼ毎日同じ時間に同じカメラで写真を撮っていて、これほど違いが有るのはどうも解せませんが、
「ワインのほとんどが果皮・・みたいな色合いの、まったく派手だと感じさせない清楚で瑞々しい味わい!」
なんて、想像できるでしょうか?
このワインをテイスティングしたのはもう2カ月前ほどになるんじゃないかと思いますが、あまりに素晴らしいので、フィネスさんの担当さんにおもわず電話をしてしまいました。
「いや、今回のシャーヴ・・どれも素晴らしいんだよね・・」
と言うと、
「そうなんですよ・・どれも本当に美味しいんです!」
やはり、全編を通して感じられる瑞々しさ、ミネラリティが半端無くたっぷりなのに、それに違和感を覚えないと言う不条理さ?・・みたいなものが、飲み人の感覚に関与しているように思います。これはシャトーヌッフのラヤスとはむしろ正反対に近い方でも有りますが、一周回って・・同じなのかもしれないとも思ってしまいます。ラヤスは醸造で官能さを描き、シャーヴは時間でそれを感じさせる・・それならもしかしたら一緒では無いか?・・
それでいて、真実は濃密なのに、それをミネラリティの支えで「サラッと」「瑞々しく」感じさせるのは、栽培におけるナチュラルなアプローチもあるはずかとも感じます。
エルミタージュらしくとても大柄ですが、時にエルミタージュに感じる「大雑把さ」は無く、「ダルさ」も無い・・むしろ「緻密」です。
ある意味、新世代のエルミタージュなのかもしれません。驚きを持って楽しんでいただけるに違いない・・「滅茶安い!」エルミタージュ・ルージュ、是非飲んでみて下さい!超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【超絶なピュアさと官能感を得た精緻なエルミタージュです!・・素晴らしい!】
「ぎゃ~っ!」
っと、声が聞こえて来そうです・。この凄い色、見てください!・・かっこえ~ですよね~~!上は2015年で下が2014年です。
このエルミタージュ・ファルコネに関しましては・・非常に判りやすい・・です。
まず、このずっと下の方にある2013年もののコラムをお読みいただき、是非写真もご覧ください。非常に精緻で美しい涼やかささえ持った・・綺麗なエルミタージュでした。
で・・2014年ものはその延長上に有り、ピュアさを持ちあげて来ています。葡萄そのものの質が偉い綺麗で、純粋な美味しさを感じていただけると思います。葡萄そのものの美味しさがストレートに有り、ミネラリティ由来の複雑性をしっかり感じられると言う素晴らしい仕上がりです。

そして2015年もの・・やや写真は黄色が強いので申し訳ないんですが、2014年のピュアさに加え、「官能さ」まで出て来ています。ドメーヌものだと、なぜかそれは2015年ものと2016年ものに置き換わっています。どういうことなんだろう?・・そこまでは判りませんでした。
しかし、近年のジャン=ルイ・シャーヴは、他のコラムでも書きましたが、グラムノン的に超絶にピュアなニュアンスと、ラヤスやアンリ・ボノー的官能さが出てきているんです。
ジャン=ルイ・シャーヴのエルミタージュと言えば、滅茶精緻で、理路整然とした味わいが、時にメカニカルに感じることも有ったと思います・・が、そこに官能感さえ入って来た・・。本来は背反する要素では無いかとも感じられますが、現実に、それが出来てしまっているんですね。
美しくピュアで精緻、複雑な2014年ものに、官能感とピュアさを加えた2015年ものです。是非・・これは飲んで欲しい・・そう願っています。
以下は2013年のこのワインのレヴューです。
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【ただ濃いだけのエルミタージュにさよなら!・・美しさを持ったブルゴーニュ的姿を見せる、適度に濃くエレガントなエルミタージュです!】

比較的リーズナブルな価格帯のエルミタージュ・ルージュです。色々と調べてみるとスペクテイターが2011年ものに91Pointsつけていましたね。ドメーヌものの方はアドヴォケイトもしっかり評価しており、95Points 、ティム・アトキン氏は96Points と物凄い評価です。
こちらのエルミタージュ・ファルコネ2013年も、今年の初夏に届いてますので充分な休養です。飲んだ印象からは・・これで91点だとすると、採点者・テイスターさんはエルミタージュが嫌いなんだろうなぁ・・と思っちゃいますね。まぁ・・そこでブレが無ければまだ正しいんですが、ただ好き嫌いで点を付けてるだけじゃダメだろうと・・。
noisy 自身としても、例えばリアルワインガイドで評点を付ける訳です。勿論、
「あ・・このスタイルは好きだな」
とか、
「ん・・これは・・ごめん・・」
と思ってしまうのは有りますよ。でも、それは評点には全く影響しません。それって単に「好み」ですから・・自分が扱うかどうかには影響しますが、
「評価点に好き嫌いを持ち込んだらテイスターとしては二流」
と思ってます。販売者と言う立場なら、
「私、これ大好きです!」
と言って良いし、言うべきかもしれませんしね。
ローヌの素晴らしいワインを飲むにつけ、本当に素晴らしいな・・と思えるのは、
「美しいミネラルと酸が存在すること」
が必須で有って、結局はそこを一番見ています。
どんなに豊かで超高質なチョコレートみたいな風味を感じても、「ただそれだけ・・それに近いだけ」と思ってしまうことも有ります。ミネラルも酸も無い、ただ甘味に寄っ掛かったような風味です。そこに極上のタンニンがたっぷり有れば、むしろボルドーバランス風で良いワインだと感じるかもしれません・・がそれもバランスですね。
このエルミタージュ・ファルコネ2013年には、「・・自然派かい?」と思えるようなナチュラル感が少し有って、やや白い伸びやかなミネラリティがたっぷり有り、しかも涼やかな酸がちゃんと有るんですね。ブルゴーニュっぽいバランスです。これはエルミタージュ・ブランシュ・ブランとはまた少し違った印象です。白の方はちゃんとローヌっぽさが有った上でのバランスなんですが、こちらはブルゴーニュっぽさが有った上での豊かな印象なんです。
エルミタージュ・ルージュですからシラー100%・・確かに豊かでは有りますが、その美しい酸とミネラリティの存在により、とても素晴らしいバランスを形成していると思えます。
個人的にはむしろこの方が好ましく・・いや、ここは好き嫌いで良いんですよ・・某ボルドー右岸のエノロジストさんのワインのように、黒くてふくよかで豊かで・・もっと濃くて・・また豊かで・・と、同じことばかりをリフレインしてしまうような一辺倒な味わいは余り好かんのですね・・。
それに対し、こちらのファルコネは美しさを感じられるような見事なバランスだと・・感じます。この辺の判断は、おそらくマッチョでファットな味わいが大好きな「欧米か!」(・・古・・)の評価者の方々とは、かなり感覚が違うと思われ、日本人には日本人が好きな味わいが有る=noisy が何とか生活できることに繋がっているのかな・・と思います。
飲んでみると、その昔、ボルドーの高級シャトーものに混ぜられた・・と言うような歴史も感覚として理解できるほど、個人的には素晴らしいと・・思ったエルミタージュです。ただ濃いだけのエルミタージュでは無く、サン=ジョセフやコルナスとも違う・・エルミタージュの複雑な豊かさを表現できているエルミタージュです。お勧めします!ぜひ飲んでみてください!
● 2019 Saint-Joseph Blanc Circa Jean-Louis Chave Selection
サン=ジョセフ・ブラン・シルカ ジャン=ルイ・シャーヴ ・セレクスィヨン
【濃密なのに瑞々しい・・ルーサンヌの美味しさが全開です!】

どこかのルーサンヌ100%のスペシャルなキュヴェは、もうとんでもない価格になっちゃってますが、こちらはタイプは違うものの、相当に高質に感じられるサン=ジョセフの白です。
6~7年前なら、リーズナブルさだけで販売していたような気もしますが、今はもう、このワインの素晴らしさ・・と言うか、今回入荷のジャン=ルイ・シャーヴ・セレクションは神懸かり的に美味しいことをお伝えしないといけない・・むしろそんな使命感がしてしまうほどの出来だと思います。
美しい黄金色をしています。ミネラリティは相当に高く、内部にではなく外部表面をコートしています。テクスチュアは滑らかですが、口内からノーズへと抜けるアロマはナチュラルさに富んでいます。それでいてビオ的なネガティヴさは一切有りませんのでとてもピュア・・。
ピュアなだけのワインは結構に辛い場合も有るんですが・・酸が強くてね・・とか、ちょっと一面的な押し付けがましさがね・・みたいな部分ですね。言ってしまえば、そんな感じはセレクションには有った時も有ります。
しかしながら、今回入荷のセレクションはどれも実に秀逸ですし、このシルカは非常に旨いです!
数が無いので申し訳ありません。是非飲んでみて下さい!・・でもきっとエルミタージュ・ブランが飲みたくなっちゃいますよ。
以下は以前のレヴューです。
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【サン=ジョセフ・ブランってこんなに美味しいの?・・と言ってもらえると確信しています!・・しかも2016年と2017年ものの違いは顕著ですが、どちらも美味しいのはなぜ?】
2016年ものがちょっとキツイ写真になってしまいまして申し訳ありません・・。綺麗に撮れた2017年ものと色合いを合わせるように調整したらこうなっちゃいました。・・が、特徴は良く出ていると思いますので・・はい。
2016年ものは、透明でカッチリとしたクリスタル的なミネラリティがクッキリ出た味わいで、2017年ものの白く細やかな石灰が多く出た味わいとは、少し印象が違うんですね。
と言いますか、2016年のテイスティングは結構に前・・でして、
「ん??・・珍しく少し硬めかな?・・このバランスは滅茶美味しいけどローヌっぽいと言えるのかなぁ?・・」
などと思っていました。味わいは・・素晴らしいです。硬質でして、誤解を恐れずに言いきってしまいますと、ローヌのディディエ・ダグノー?・・みたいな感じです。
ところがですね・・つい先日飲んだ2017年がまぁ・・白い石灰が繊細に、膨大な量・・有りまして、蕾や花、果実の表現が、今飲んでも滅茶素晴らしい・・んです。
「・・んまいな!・・これっ!」
と思わず言葉が漏れ出て来てしまいました。と、同時に2016年ものとの結構な違いにも驚いた次第です。いや、2016年ものが駄目だと言うんじゃなくて、硬質で美しいものと硬軟併せ持った美しいものの差・・と言うことですね。

これ、比べて飲むと面白いと思いますよ。どこかエルミタージュ・ブランも同様のニュアンスが有ります。このサン=ジョセフ・ブランほどではないですけどね。
だって・・これだけ色彩が違うんですから。ディディエ・ダグノーのワインの写真を撮ると、上の2016年もののように映ります。決して下の2017年もののようには・・ならないでしょう?2017年ものはどこまでも細かくしたような石灰とかのニュアンスが映り込んでいるかのように見えてしまいます。
また、2016年ものからは、やはりピュアさ・・英語だとピュア・クラスと言うんですか?・・判りませんが、以前よりも膨大になってきています。すぐに判るほどの違いです。
トンでも無く美味しいです。シャルドネばかりじゃ詰まらないじゃないですか・・是非トライしてみてください!超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【緻密でクリーミー!!プティ・エルミタージュ・ブランです!】
どこを探しても2015年のシルカの写真が見当たらず、2013年ものだけで・・すみません。写真を撮った直後に処理しておけば良いんですが、中々予定通りには進みません。
2013年ものは随分前に入荷したものです。徐々に減ってまして・・こんな感じの数です。勿論追加は有りません。
2013年ものの、やや冷ややかな酸がしっかりと有る味わいに対し、2015年は少し若いですがゴージャスでやや柔らかみの有る酸です。
プティ・エルミタージュ・ブランと言ってしまうのは、細かなニュアンスでは異なりますが、たっぷりとしていて豊満、オイリーでゴージャスな味わいを、ややスケールダウンした・・と言う部分では、許容範囲かな・・と思います。
それでも緻密なニュアンスはエルミタージュ以上、土壌の違いからでしょうか、口内をフルにさせるようなパワーは及ばない・・と言う感じでしょうか。テクスチュアはむしろサン=ジョセフ・ブランの方が緻密とも思えます。もっとも、ドメーヌもののエルミタージュ・ブランは物凄く緻密ですけどね。
勿論とてもドライで、やや軽快に感じるミネラリティがたっぷり有り、中域の膨らみも充分、白や黄色の果実は北のもの、南のものの混在です。
マッチョで重くなり過ぎない、かと言って軽く無い、ちょうど良い感じだと思います。下の以前の記事は、南部のシャトーヌッフのルーサンヌと比較していますね。まぁ、ローヌ北部ですんでコート=ロティの方が全然近いですから、品種と言う観点からは下記の記事をご参考にされると良いと思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2011年の、名前は変わりましたが同じワインのご紹介分です。
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【素晴らしいルーサンヌ!!トップにも肉薄!】
ブルゴーニュ・ラヴァーが非常に多いnoisy のお客様には、一体どうやってこの素晴らしいワインをお伝えしたら良いのか・・頭を抱え込んでしまいたくなるようです。
まず一般的なローヌのワインの、
「厚ぼったいイメージ」
は・・まず捨てちゃいましょう。ファーストノーズに香るアロマはオイリーで冷ややか・・まるでブルゴーニュ・シャルドネの超高級クラスのようですよ。
サン=ジョセフと言う村・アペラシオンは北ローヌですから、南ローヌのシャトーヌッフとは違うとは言え、「ルーサンヌ種」 で超有名且つ超高価なワインが・・・有りましたよね?・・たまにご案内させていただいている・・
「シャトーヌッフ・デュ・パプ・ルーサンヌV.V. シャトー・ド・ボーカステル」
がそうです。アドヴォケイトが100点付けたとかどうしたとか、非常に騒々しい中でのトップ・キュヴェですが、
「・・・美味しそうなのは判る・・でも、ルーサンヌって・・何よ・・?」
と言うのが、我が愛しいブルゴーニュ・ラヴァーたちの率直な気持ちじゃないでしょうか。
「・・だって・・飲んだこと無いし・・」
ですよね?
この、緑が透けて見えてくるような素晴らしい色合いをご覧ください。オイリーさも何となく見て取れるんじゃないでしょうか。
中域の出方、膨らみはシャルドネとはちょっと違って感じられるでしょう。こちらのサン=ジョセフ・ルーサンヌの方がフレキシブルで、ブルゴーニュ・シャルドネの方が幾分タイトに締まっていると思います。ミネラリティも実にしっかりしていて、むしろこちらの方が滑らかで飲みやすい・・かもしれません。
また酸の冷ややかさは特筆もので、
「おいおい・・本当にローヌかい?」
と思ってしまうかもしれませんよ。
おそらく緻密な組み立て方が出来る能力をお持ちなんですね。ボリューム感は充分有るものの、力任せな部分を感じず、非常に精緻・・現状で非常に旨いです。
ルーサンヌ100%で、しかもドメーヌものでのリリースでは有りませんが、このセレクションの畑も90%近くが自社畑だそうですんで、
「・・なるほど、完成度が高いわけだ!」
と頷かされました。
価格も非常にリーズナブルと言えると思います。これより北に向かえばコンドリュー、シャトー・グリエ・・・そしてコート=ロティーと続く地です。是非飲んでみて欲しい素晴らしい高級白ワインです。お奨めします!
● 2017 Hermitage Blanche / J-L.Chave Selection
エルミタージュ・ブランシュ ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクスィヨン
【超大柄なのに繊細!今飲んでも実に美味しい!ナチュラルさとピュアさを感じさせる、めちゃ詰まったルーサンヌです!】

黄色いですね~!・・黄色がしっかりしてます!・・以前、一度か二度だけ飲んだことの有る、あの滅茶高い、もう少し南の産地のルーサンヌ100%の凄く高いワイン・・・(^^;; も、色の濃さは凄かったです。でも酸は弱めだったかな・・(^^;; とても美味しかったですけどね。
そしてジャン=ルイ・シャーヴのドメーヌものの白・・も何度も飲ませていただいてますが、やはり「豪放」「豪奢」と言った表現がふさわしい非常に大柄なワインです。果実の「熟」に重きを置いた感じがします。
ですが・・2017年もののブランシュには驚かされました。ハッキリ言って・・
「ドメーヌもののエルミタージュ・ブランには・・似てない!」
です。・・いや、そう感じたんですね。
むしろ2019年もののサン=ジョセフやクローズ=エルミタージュの「冷ややかで美しいエキス」に共通して感じるものと一緒で、ただエルミタージュの豪放さなどの特徴はしっかりある感じなんですね。
分析的に言えば、冷涼な酸がしっかりたっぷりある2017年のブランシュ・・そこから言えば、今まで飲んできたドメーヌもののエルミタージュ・ブランは「熟れている」故に酸は弱い・・そんなイメージです。それがこの白のブランシュにも、また赤のファルコネにも同様に言えると感じました。
その上で、今まで以上にミネラリティが高いので、これ・・美味しく無い訳が無いじゃないですか。果実表現はより冷ややかになりながらも「豪奢」な果実です。むしろブルゴーニュ・シャルドネに近い熱バランスですね。だからより「近くにいる感じがする」んです。
ドメーヌもののエルミタージュの存在が、このワインの海外メディアの評価が見当たらない原因になっていますが、セラー・トラッカーで93ポイントというのが見当たりました。まぁ・・noisy的にはもっと付けますが、評価者も少ないですし仕方が無いかな?・・それよりも日本のワインファンの方にもっと知って欲しい・・素晴らしい白ワインだと思います。是非ご検討くださいませ!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【ドメーヌもののエルミタージュ・ブランより冷ややかで繊細!・・これはこれで非常に素晴らしいです!】
こちらはサン=ジョセフ・ブランとは1年、遅れて到着していますので、2014年ものと2015年ものの対比になります。2015年ものと2016年もののサン=ジョセフ・ブランほどは変わりません・・。
オイリーで熟した果実のたっぷりある味わいです。透明感のあるミネラリティが豊富に感じられ、ローヌバランスとまでは緩く無い酸とともに下支えしています。この酸のお陰で、このたっぷりとある粘性、果実感が生きる訳ですね。
ほんのり白胡椒などのスパイスが生き生きと香り、中域からは2014年ものは少し練れた感じに、2015年ものは若々しく果実のアロマが伸びて来ます。余韻は粘性を感じさせつつ、グラマラスなボディを再帰させつつの長いもので、非常に心地良いです。

まぁ、ドメーヌもののエルミタージュ・ブランは、たまげる位に大きい構造と物凄い表情を見せつけますので、さすがに追いつきはしないものの、
「普段飲むにはこの位が適当」
だし、
「余り飲み時を意識せずとも、ワイン側が対応してくれる」
部分が大きいので、むしろセレクスィヨンの方が扱い易いと言えるかもしれません。
ドメーヌものは、もうそのボトルだけで完結出来てしまいます。セレクスィヨンものもその傾向は有る・・と踏むものの、実際に食事と一緒に飲んでいると、その対応力の素晴らしさに感動してしまいます。
だって・・エルミタージュ・ブランシュを飲みながら「焼き魚(ホッケ)」とか・・平気なんですよ・・。まぁ、時にヴァレンティーニのエクストラ・ヴァージンの出番が有るにせよ、
「普通の神経なら、饒舌なエルミタージュ・ブランがそんなに対応力が有るとは思わない!」
ですよね。
noisy とて、好き好んで、わざわざそのようにしている訳では無く、たまたま、そうなってしまった状況に対応していると、いろんなことも判ってしまった・・と言うことなんですね。
何とか普段、飲める価格帯だと思います。2014年の方が練れてます。2015年ものは若々しく、スパイス感も有りますが・・美味しく飲めちゃいます。どっちがお勧めと言うことも無いですが、是非、北ローヌを代表する素晴らしい白ワイン、飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【スッピンのエルミタージュ!2011年のフルーツバスケットの巨大さとも違い、甘く無く冷ややかでしなやかな、少しブルゴーニュチックな仕上がりです!美味しい!】
暑い年の、少しバターっぽく、蜜っぽく、柔らかな酸にほんのわずかな甘味を持つエルミタージュこそ、もしかしたら真のエルミタージュなのかもしれません。
でも2013年はそうは仕上がらなかった・・のが幸いして、非常に「好みに近い」ような味わいになっています。
確かにゴージャスさは2011年のブランシュには適わないかと思うんですが、この「涼やかな繊細さ」は、2011年ものは見当たりません。
むしろ、贅肉を排し、筋肉のみになったスレンダーなボディだからこそ、仄かに香るフラワリーなアロマに混じり合うスパイシーさが非常に心地良く、引き締まったボディと、そこからの還り香が心地良いです。この還り香の部分は、いつもだとボリューム感が満ちていますが、むしろ柑橘系果実の余韻のような・・ニュアンスで、ブルゴーニュのシャルドネに少し近く、2005年のパカレの「アンディジェーヌ」に似ているような気もします。
決して弱く無く、芯のしっかりしたブランシュでした。お勧めします!とても良い出来、スッピンのエルミタージュをご堪能くださいませ。
● 2018 Hermitage Blanc
エルミタージュ・ブラン
【海外メディアは97~98ポイントが上値!・・This is a legendary Chave Hermitage のジェブさんの言葉が胸に響きます・・】
凄いですね~・・2017年ものはパワフルで、長寿さもアピールしていましたが・・すみません、今のところは飲めていませんが、ちょっとアテが有るので、もしかしたら後で飲めるかもしれません。
まぁ、ブルゴーニュのシャルドネとは全く異なる味わいバランスですから、noisy のお客様に多いシャルドネ・ファンの方々にはどうかとも思いますが、
「やっぱり美味しいものは誰が飲んでも美味しい・・(はず)」
ですよね。
因みに海外メディアの方々は、やはりエルミタージュ・ルージュ同様に、ドメーヌでの樽別テイスティングだったようです。ヴィノスが事細かに各畑を評価していました(畑毎の評点は出てませんでした)。
ジェブ・ダナックさんは、
「これは彼の作品の中で伝説となる逸品」
としています。
なので・・開けたいところでは有りますが、今のところはじっと我慢・・noisy自身は少ないチャンスに掛けたいと思います。「たった3本だけ」の入荷です。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【偉大なるエルミタージュ・ブラン!この先20年はへっちゃらです。ドライでクリーミー・・悩殺される要素の大部分はまだ蕾ですが、あのF.パカレの「アンディジェーヌ」を彷彿させるバランスです!】
こんなに何も表情にしていない若いワインなのに・・今でも滅茶美味しいです。グラマラスなのに清楚、スレンダー・・なんですね・・自分でもよく意味が判りませんが。
J.ダナックさんは2015、2016年と続けて100ポイントを付けていました。2017年ものは98ポイントと、少し削ったようです。noisy も2016年ものも飲んでいますが、noisy的には、
「・・2016年よりも高質だと感じた」
のは事実です。
ローヌの偉大なエルミタージュの白は、土地柄から一般的には豊満なスタイルになります。この2017年ものも同様です。
しかしながら、多くのローヌの白ワインがそうで有るように、「酸」が量もバランス的にも少ないのが一般的です。
この2017年のジャン=ルイ・シャーヴのエルミタージュ・ブランは、酸もパレットを大きく描いてくれるほどにきっちりと存在しています。その上で豊かなアルコール分が、同じく偉大なブルゴーニュ・シャルドネとはまた異なるバランスで、超高質な白ワインを成立させているんですね。
まぁ、通常だと「熟れた果実」だけが目を引くニュアンスになりがちです。もしくは「南のフルーツ・バスケット」みたいな表現でしょう。
しかしながら、こちらはあたかも冷蔵したかのような冷ややかな温感と、南と限定出来ない広域の果実や柑橘、熟れすぎていない締まった果実を品良く、美しく感じさせてくれます。
そして、
「これは長く置いても凄いだろうなぁ・・」
と思わせるような超熟さも感じられます。
noisy のお客様に判りやすいように言葉を選ぶとしたら・・この2017年エルミタージュ・ブランは、
「2005年のフィリップ・パカレ、コルトン=シャルルマーニュを名乗れなかったアンディジェーヌを5~6年、寝かしてから抜栓したような感じ」
・・と言うのが近いと思います。
非常にクリーミーですが、アンディジェーヌもまた、その質感の高いクリーミーさが感じられました。僅かにボリューム感はアンディジェーヌよりも高いかな・・と思います。・・まぁ、勘違いされないように書いておきたいと思いますが、ほぼ同じだと言っている訳では有りません。想像しやすい対象を持ち出しての説明だと思ってくださいね。
そもそも・・この2017年もののグラスの写真をご覧になられたら・・
「これは・・ダルそうなワインだね」
とはどなたもおっしゃらないはずです。冷ややかな柑橘さえ感じさせるような、そそられる色合いですよね。
素晴らしい味わいでした。いつ飲んでも良いと思います。そしてマリアージュは実に幅広いので、何でも合わせてみても良いかとさえ思います。是非ともご検討ください。
以下は以前のレヴューです。
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【ジェブ・ダナックさんは二年続けて100点満点評価!】
ジェブ・ダナックさんは二年続けて満点と評価、ヴィノスは1ポイントかさ上げ、アドヴォケイトも上値を1ポイント(95-97から)上げています。
ま~・・呆気にとられるようなゴージャスな味わいです。圧巻です。つぼみ、花、果実、ジャム、リキュールなど、まさに果実の変幻自在な表現を短い時間の中で感じさせてくれます。
ローヌの白ワインバランスでは有るんですが、酸がちゃんとあるんですよね・・。相当素晴らしいとされるローヌの白ワインでも、ここまでキッチリとした酸を内包しているワインは非常に少ないと言えます。ミネラリティの総量と、酸の総量がキッチリ有ってこそ、このゴージャスな味わいが生きる訳です。そうじゃなきゃ・・こんな表現は出来ません。ジェブ・ダナックさんが100点付ける気持ちも判ります。
ローヌの白・・・と言うことですと、メディア評価的には、ローヌ南部のシャトー・ド・ボーカステルのルーサンヌV.V.にしてやられていた感が有りましたが、ローヌ北部もジャン=ルイ・シャーヴが席巻し始めたような感じでしょうか。まともな状態のシャトー・グリエを飲めていないので正確なところは判りませんが、こんなにゴージャスで酸のしっかりした・・しかしちゃんとエルミタージュを感じさせてくれる味わいに出会ってしまうと、
「ここが最高!」
だと言わなくてはならないかもしれません。
ちょっと暗めな写真になってしまって申し訳ありません。是非ご検討くださいませ!
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【2015年ものエルミタージュ・ブランの出来は壮大になったようです!】 毎年開けて楽しみたいゴージャスなワインでは有りますが、そんなことをしているといつの間にか自分の足をかじっていることに成りかねませんので、躊躇する心を養うようにしています。
昨年アドヴォケイトを卒業し独立したジュブ・ダナックさんは、この2015年エルミタージュ・ブランに100点満点を付けています。この方はカリフォルニア、南フランスなどをアドヴォケイトで担当していた専門家ですが、おそらく滅茶ゴージャスな仕上がりになったんじゃないかと想像しています。アドヴォケイトでも・・いや、この十年ほどはまともに読んでいませんが、97点が最高だったんじゃないかと・・違ってたらすみません。
となると、今まででも最高の仕上がりになったのかもしれませんね。是非・・飲んでお確かめください。少量です。
以下は以前のレヴューです。
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【偉大なエルミタージュ!!2014年白はティム・アトキン氏96Points、アドヴォケイト95Points!2014年赤もティム・アトキン氏96Pointsです!】
ジャン=ルイ・シャーヴさんちのエルミタージュ(最近は L' が付いてるのでレルミタージュですが・・)は、アドヴォケイトでもパーフェクトを何度か獲得していますんで、発表されると市場から姿を消す・・市場価格もさらに高くなると言う、生き物のようなプライスで目立ってしまうワインです。
しかしその本質は、果実感と複雑性がたっぷりで、エレガンスが有って、美しいパレットを描き、余韻も非常に長い・・・しかし、非常に濃厚かと言えばそこまでは無く、決して持っている要素全てを一気に感じさせるような、エゴイスティックなワインでも無い・・・しかし、ラヤスほどの繊細さ・淡さで勝負しているものでは有り得無いので有って、言ってみれば・・
「中庸を磨きに磨いてのトップワイン」
ということなのかもしれない・・などと思っています。
中庸と言う言葉自体は余り良くない言葉なのかもしれませんが、シャトーヌッフ・デュ・パプに例えてみると、
「官能に振れたアンリ・ボノー、繊細さのラヤス、濃厚且つ精密なボーカステル」
というような印象からは、
「その、どのベクトルにも触れるべき触手を持った、イソギンチャクのようなエルミタージュ!」
と言えるかもしれません。
この、「果皮 プラス 果皮の周りの肉 対 果汁 のバランス」が、他のワインと圧倒的に異なるニュアンスは、限りなく「果皮 プラス 果皮の周りの肉」が多いことによって生み出されていることに気付かれるでしょう。そして複雑精緻なニュアンス、完全無欠の孤高さに大きな魅力を見ると思います。
今回は同じように高評価のブランも入っていますので、是非ご検討いただければと思います。
● 2018 Saint-Joseph Rouge
サン=ジョセフ・ルージュ
● 2018 Saint-Joseph Rouge Magnumbottle
サン=ジョセフ・ルージュ・マグナムボトル
【海外メディアは上値95ポイント!・・・ハイポテンシャルのクロ・フロランタンが抜けた村名ブレンドでも凄い評価です!】
こちらもnoisyは後で飲めるかもしれないので・・いや、このパターンは実は結構に多くて、「飲めませんでした」と言いつつ、しっかり後で飲んでいたりしますが、結局そのレヴューは書かないので、お客様は多分、
「・・飲んでないのね・・」
と思っていらっしゃるのでしょう。
2018年ものは相当に良さそうですが、数もまた非常に少ない・・エルミタージュ・ルージュ以外は・・ですので、今のところはテイスティングを回避しています。
以前は独立した「クロ・フロランタン」までバッティングしていましたが、現在は変わっています。クロ・フロランタン2018年はついに「ブルゴーニュのグラン・クリュ並み」の96ポイントまで伸びて来ましたので、村名畑のブレンドである「サン=ジョセフ」の地盤沈下が心配されましたが、
「クロ・フロランタンが抜けても評価は上がり続けている」
のが現状です。
むしろ濃密なエルミタージュよりも、表情が直接感性に届いてくる感じがするサン=ジョセフの美味しさ・・「ワイルドだろ~?」・・「でもエレガントだろ~?」と、ワインが言って来ているようにも思います。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【この一段と美しい、でも落ち着いた見事な色合いからの味わいを是非想像してみてください。・・きっとそのままの味わいです。】
びっくりするような高質さを見せる2017年のエルミタージュを、赤も白も1本ずつ、開けてしまいましたので・・さらには、さすがにフロランタンは思い留まったものの、バラでしか届かないドメーヌもののサン=ジョセフも開けてしまいましたので、営業的にはこのグラスの色合いのようにはならず、もっとボージョレのような儚い感じの色になってしまっています。
ワインを販売すると言うことは、基本的に「八百屋さんや魚屋さんと一緒」だと思っていますので、見た目での判断・・鮮度が良いとか悪いとか、そろそろ美味しそうだとか早いとか・・も有りますし、そもそもはその判断が正確なものでないといけないし、その存在のヒエラルキーも判っているべきだし、入荷したもののチェックも当然するべきだと思ってます。
しかしながら昨今の日本の小売業は、人間を育てる方向性を持っているのかいないのか・・どうも全てはロボットにやらせたら良いような、「プログラムを間違えずにただ実行する」だけの人間にしか、育てられていないように感じられてなりません。ほとんどアルバイトさんに丸投げじゃぁ・・ね・・。そうやって人件費を抑えることだけに終始していては、先が思いやられてなりません。
昔は確かにブルゴーニュワインは2~3番手の人気でしたから、そんな部分を多く扱う、ある意味、「変なショップ」であった訳ですね。世の中は「ボルドー」ばかり見ていました。
noisy的には、熟成に時間が掛かるボルドーよりも、短い熟成で美味しくなり、しかもその美味しい期間の長いエレガントなブルゴーニュワインが好みだったのも有り、そんなショップへとなってしまった訳です。
ローヌのワインも実は嫌いな訳では無く、コート=ロティもコルナスもエルミタージュも、そしてこのサン=ジョセフも、高質なシラーの熟成を知ってしまえば、
「むしろ大好き!」
になってしまうのも仕方が無いことでは有ります。ボルドーだって、メルロは大好きですよ・・。カベルネは完熟すると本当に凄い香りになりますが、そこまで行くには本当に長い時間が掛かってしまいます。
2017年もののサン=ジョセフは、余りに凄いエルミタージュと、とんでもない差が有るか?・・と聞かれれば・・ちょっと返事に詰まるかもしれないほどに、上質な出来になっています。
2015年ものと色の比較をしてみても、その辺のニュアンスは伝わるかと思います。2015年ものはよりフレッシュ感のある赤が良く見えますが、2017年ものには余り無く、エッジの少し内側に幅狭く見えるだけです。
非常に果皮の密度の高い、ベルベッティで、ほんのりワイルドさの漂うアロマと肉厚さです。果実はやはりカシスですが、これもとても上質。しっとりとしたスパイスが穏やかに、しかしスピード感を持って感じられます。
エルミタージュのような太い帯域感では無く、ややスレンダーさを感じさせる縦伸び系の構造です。ついつい・・グラスに手が伸び、その果皮の上質さを愛でていると、グラスのワインの減りが早い・・(^^;;
これ、3~5年したらもっと凄くなるんだろうなぁ・・・と思いますが、今飲んでも滅茶美味しいので、高域まで美しく伸びて行くこの味わいを是非、ご堪能いただきたいと思います。素晴らしいです。お勧めです。
以下は以前のレヴューです。
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【クロ・フロランタンには及ばなかったようですが、このプライスと評価、出来でドメーヌものは超お買い得!】
サン=ジョセフ系の2016年は飲めなかったので・・すみません。2015年ものも滅茶旨かったですが、2016年ものはそのメディア評価をも超えて来ています。
やはり、あのピュアさでしょうかね~・・。確かめたいところですが、懐に余裕が無いので・・すみません。
【ドライで濃密!2015年の素晴らしさをしっかり表現してくれます!非常に素晴らしい仕上がりです!】

これは素晴らしいですね。エレガントな仕上がりだった2014年のサン=ジョセフもエキシーでとても良かったですが、滅茶シルキーで濃密です。グラスの色合いにもそれは現れていると思いますが、濃度はグラスに注がれたワインの裏や下から何も透けて来ない方が2015年、しっかり見えるのが2014年です。
例えばドメーヌもののエルミタージュの2015年も同様で、
「まるで凄く出来の良いメルロ!」
のような品格と厚みを感じます。しっとりしていて内に秘めた要素を膨大に持ちつつ、しかし全く漏らさないという姿勢がその厚みになっているかのようで凄みの有るものでした。
サン=ジョセフはさすがに分厚いメルロのようにはならないにせよ、品格と厚みをしっかり伝えてくれています。まぁ、100点付いたエルミタージュと比較しちゃぁ・・いけませんよね。
落ち着きを感じさせる胡椒・甘草やピュアなブルーベリーのノーズ、柔らかて軽やかなミネラリティにフィネスを感じます。中域も充分、ただし若さからのタイトさも少し、ボディの厚みがその若さを補うように膨らみを増大させます。余韻はしっとりしつつ非常に長い・・高い周波数のトーンで長くたなびきます。3年もしますとしっかり落ち着き、しかもかなり妖艶なアロマに変化して行くのが見えるようです。非常に素晴らしい仕上がりでした。
ドメーヌもののジャン=ルイ・シャーヴは、やはりこのサン=ジョセフクラスが手を出しやすいですよね。早めに飲みたい方は2週間ほどは立てて休養させ、冷やし気味の温度からお楽しみください。待てる方は3~5年置いてください。グレートな仕上がりのヴィンテージだと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【これはめっちゃ素晴らしい!今飲んでもポテンシャルの高さをバランス良く味わえると思います!】
2014年のドメーヌもののサン=ジョセフ・ルージュです。
サン=ジョセフはエルミタージュの対岸、コート=ロティのちょっと離れた南に位置し、その間には、シャトー・グリエやコンドリューなどの秀逸な白ワインの産地が有ります。
まぁ、サン=ジョセフはどうしても対岸にあるエルミタージュと比較される場合が多いですが、似たような部分も無いとは言わずとも、ゴージャスなドぶといエルミタージュ風にならないのが普通です。むしろ白の方が共通部分は多いかな・・と思います。
むしろコート=ロティをややスパイシーにしたようなニュアンスで、コート=ロティ同様に熟してくると、気高いシラーの特徴を現して来ます。
もしこれが2015年ものだったとすると、ここまで成長はしていないはずで・・・いや、今実に良い感じでした。エロティックで、官能さも出て来ています。ワイルドなニュアンスには皮革っぽい感じが有り、スパイスは落ち着いた質感の高いものです。
中域も良い感じに膨らんできていて、精緻さを失わないまま、見事な余韻を見せます。ちょっと熟した時のコルトンのようなイメージが重なります。
いや・・美味しいです!若くしてドメーヌもののエルミタージュを飲むよりも満足感は高いかもしれません。10年経ったら完全に置いてきぼりにされるかとも思いますけどね。
飲むタイミングの難しさ、面白さを感じさせてくれるワインでもありました。あの、正確無比で精緻、完全無欠のシャーヴのワインがこんなに色っぽくなると・・是非ご確認いただきたいと思います。お勧めします!
● 2018 Saint-Joseph Rouge Clos Florentin
サン=ジョセフ・ルージュ・クロ・フロランタン
【激レアにつき、販売条件有りで申し訳ありません。サン=ジョセフ系だけは少なくて飲めなかったのが残念です!】
2014年までは普通にドメーヌのサン=ジョセフにブレンドされていた「クロ・フロランタン」です。2015年からはシングル・ヴィンヤードものとして、それだけの個性とバランスが有ると判断されたのでしょう。
ドメーヌもののサン=ジョセフは、どこかチリチリと舌先辺りに感じられる高域の凝縮感が高品位で、横へ果実を持ったまま拡がりたがる傾向の多いエルミタージュ、縦長スタイリッシュになりたがるミネラリティのクローズ=エルミタージュとは異なり、程好いパレットに凝縮しつつ、高域や横方向へのボリュームを臨機応変に表現してくれる感が素晴らしいです。
まぁ、余りに見当たらないキュヴェなので、かなり高価な値付けのところが多いようですが・・noisy のところは普通の価格です。販売条件が有りますが申し訳ありません・・これだけ欲しいと言うのは勘弁してください。
● 2018 Hermitage Rouge
エルミタージュ・ルージュ
● 2018 Hermitage Rouge Magnumbottle
エルミタージュ・ルージュ・マグナムボトル
【素晴らしいです!・・2018年ものはアドヴォケイトで上値100ポイント!・・流石です!・・またアドヴォケイトによる各畑別の評価も面白い!】

海外メディア評価が100点じゃないと余り販売が思わしくない・・なんて、そんな造り手はジャン=ルイ・シャーヴ以外に他には存在しないでしょう。でも2018年ものはちゃんと上値で100ポイント、それもローヌ、ボルドーでは指標とされるアドヴォケイトがその評価者です。
加えてジェブ・ダナックさんも上値100ポイントですから、これはもう・・
「文句のつけようが無いパーフェクト評価!」
と言って良いかと思います。
なのでnoisy も、このところは「定点観測アイテム」になっている至高のエルミタージュ2018を飲ませていただきました・・。非常においしゅうございました・・。今飲んでも飲めてしまうんですよ。
何とも・・まるで極上のメルロのようでも有り、果汁を含まない果皮のエキスをいただいているようでもあり・・あ、でも上質でお高いメルロのような黒っぽい果実と言うよりは、もっと紫や赤の果実寄りですけどね。これがもう・・熟して来れば上質な官能感を得て、さらに大いなる感動をいただけるだけ・・と言う事ですね。今も充分以上に美味しいです。
で、ちょっと面白かったのは、海外メディアも・・noisy のように製品をテイスティングしている訳では無いんですね。最終的なバッティング(ブレンド)前の樽からの樽別テイスティングに呼ばれた時にテイスティングし、評価したのが判ります。
アドヴォケイトやヴィノスなどは、畑毎に評価・評論をしていますが、アドヴォケイトはさらに、
「畑毎に評点まで出している!」
のが判ります。
ペレア Peleat(92-94)、 レ・ボーム Les Beaumes(95-97)、ル・メアル Le Meal(94-96)、 レルミテ L'Ermite(98-100)、レ・ベサール Les Bessards(98-100)と言う訳ですよ。
ル・メアルやレルミテは他の生産者も単独で詰めていますので良くご存じのはず・・。noisy的にちょっと面白いのはレルミテ、レ・ベサールが98~100と言う評点であって、それ以外が少し下の評点になっている・・しかしながら総合評価が 97~100 Points であると言うことです。
やはり如何に著名テイスターで有っても、ドメーヌの親分の目の前で自分でブレンドする訳には行かないですからね・・(^^;;
「それぞれの質感、味わいを覚えていて、自分の経験に当てはめつつ、ドメーヌがどのようにバッティングするかを想像しつつ、自身の頭の中で完成させて評点を付ける!」
訳ですね~・・。
これ、もし初心者だったら、結構にプレッシャーのはずですよ・・。どんなに著名なテイスターでも、例えMWの資格を得ていたとしても、
「最初は誰もが初体験がある初心者」
なんですから・・。

2枚目の写真は相当に寄って撮ったものです。余り上手く撮れませんですみません・・でも雰囲気は判るかな?・・と思うんですね。
超上質な質感が目に飛び込んでくると思うんです。分析すれば・・極上のタンニンが有ってエキスが物凄くて総体としても超美しいのは間違い在りません。しかし、そんなことがどうでも良いとまず思わされてしまう・・余韻も非常に静かに長く品の良さがたなびく・・それでいて、まるで何事も無かったかのような静かな空間を創り出す・・そんなニュアンスなんですね。
今飲んでも美味しく飲めます。数か月で完全に落ち着くでしょう。5年経ったら滅茶美味しく、15~20年もの間はピーク近辺を彷徨うでしょう。
まぁ、エルミタージュ・ブラン2018も凄い評価をされていますが、サン=ジョセフも凄い評価で・・しかし、リーズナブルな上に数が無いので、
「noisy のテイスティングはある程度数の入荷が見込めるトップ・キュヴェのエルミタージュになってしまう」
のが、noisy のいつもぺったんこの財布に優しく無いのが残念では有ります。
世界一リーズナブルな100点ワイン、いかがでしょうか。是非ともご検討いただきたい逸品でした。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【集中しつつ肉厚・・ながらも実にしっとりとした超高質なカシスやカカオ・・。清楚と妖艶の相反するキャラクターで悩殺されます!】
昨年の2016年に続き2017年もテイスティングさせていただきました。
非常に濃密なんですがエレガンスもしっかり有ります。タンニンの質が物凄く上質、そして酸のレベルもきちんと有り、それでいて「エッジ」が見つけられないほど滑らかなんですね・・。
まぁ、敢えて言えば2016年ものとの差がさほど見当たらない・・(^^;; 位ですね。
造り手紹介欄でも書きましたが、「キュヴェ・カトラン」と言うスペシャル・キュヴェが存在しますが、これはもう滅茶苦茶レアでして、今までには1度しか販売したことが有りませんが、
「キュヴェ・カトランって・・一体、どんな風になっちゃってるんだろう?」
と思わざるを得ないような、ある種のパーフェクトさを感じさせてくれる2017年エルミタージュ・ルージュでした。
そもそもそんな「完全さ」を感じる高レベルなワインはほとんどの場合、「相反するもの」を持ち合わせているような気がします。
それは、強烈<-->エレガンスであったり、エレガンス<-->妖艶 でも有ったりします。ブルゴーニュ・ピノ・ノワールが持つネガティヴさ、飲み頃とかに対する気難しさだけが欠如しているので、どうやっても「肯定感」しか受け取れないんですね。
「・・いやいや・・そんなこと言ったって、強過ぎるでしょう?」
と思われるかもしれません。
しかしながら、これを飲んでもそうは感じ無いんじゃないかと思いますよ。余りに上質で優しく滑らかです。良い印象がいつまでも長く持続しますから・・そんなことを感じる暇がない性かもしれません。
2016年ものとの差がほぼ判らない・・と書きましたが、2017年ものはとても「おしとやか」なのは間違いありません。それでもこれだけのパフォーマンスを見せてくれる訳ですから、
「・・飲み頃を見てみたい!」
と言うような欲にも駆られてしまいます。
上記にも書きましたが、1978年の、おそらく飲み頃のエルミタージュ・ルージュは1本47万円で落札されていますから、それだけの価値が有る・・いや、むしろ現在の状況を「プレミア」や「何らかのプラスアルファ」をほぼ無しに評価されてのことかとも感じます。
流石にこのワインを40年も寝かせてから飲むことは非常に困難かと思いますが、
「いつ開けても、いつ飲んでも、おそらくいつも滅茶美味しいはず!」
なのは間違い無いでしょう。素晴らしい経験でした。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【無敵のワイン!・・すべてを包み込んでしまう包容力と全方へ向いた表情のベクトルが圧巻です!マンモス・ピュア・クラス・エルミタージュ!】

2014年、2015年ものに続き、何とか100点には成らなかった・・と言うしかない、物凄い評価の2016年ものを飲ませていただきました!・・(^^
このクラスになってしまうと、あ~だこ~だと言うのが野暮!・・と言うレベルになってしまうんですが、仮に2014年も2015年も2016年も同じポイント評価だったとしても、
「ジャン=ルイ・シャーヴは少しも留まらず進化している!」
と言いたいと思います。特にこの2016年ものを飲んでそのように感じていますし、2017年もののコート=デュ=ローヌ・モン・クール(セレクスィヨンもの)も全く同様です。
「ピュアさと官能さが精緻さにてんこ盛りされた!」
と言わざるを得ません。
ピュアさはグラムノン並み、官能さはラヤス並み・・です。精緻さは元々ジャン=ルイ・シャーヴに完璧に備わっていました。そして果実の充実度はもう・・半端無いですから、
「ドメーヌ・ジャン=ルイ・シャーヴのエルミタージュは無敵!」
と言いたくなってしまうんですね。
そして先だって、1978年のエルミタージュを販売させていただきましたが、言ってしまえばもう40年以上も前の収穫ですが、色合いからはまだまだ元気で、熟成から官能感も出てきているのであろう・・見事にエロティックな色合いが有りました。へっちゃらで半世紀以上、持ってしまうワインなんですね~・・。
因みに上値で99ポイント付けたジェブ・ダナックさんはこのように言っています。
「私は瓶詰め前に混合されている別々の3つのタンクから2016エルミタージュを味わうことができました。3つのサンプルすべてが、素晴らしい純度の果実、全身、前方の、継ぎ目のない、上品な食感、および古典的な構造のミネラルを示しました。これは最高級のオートクチュールであり、他のどこからも得られないだろう純粋なクラスです。」
まぁ、noisy は「ピュアさ」と書いていますが、ダナックさんは pure class =純粋な階級? と書かれており、言いたいことは同じだと思います。このマンモスなピュアさまでは、2013年以前のエルミタージュに備わっていなかったし、それ以降でも2016年ものがトップクラスのピュア・クラスだと感じます。
素晴らしいエルミタージュでした。金字塔と言って良いと思います。是非飲んでほしい・・お財布が許せば!・・いや、カミさんか?・・ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【2015年ものエルミタージュは偉大なヴィンテージ!!・・まっこと素晴らしいです!】

美味しいですね~!・・これは参ってしまいます。極上のメルロ的な超滑らかな舌触り・・そこから超ド級の厚みと、何とも言えぬ細やかな表情が漏れて来ます。
2014年ものも非常に美味しかったですが、何だろう・・・緻密さとフィネスにおいてでしょうか。100点付けたくなるのも理解出来ます。
まぁ、このような評論家の方々は、著名なワインはリリース前に飲んで評価し発表するパターンが多いので、ある程度幅を持たせた評価になる訳でして、リアルワインガイド的な「今飲んで98」「ポテンシャル100」と言うのとは、ほとんどの場合において異なります。「98~100」と言うのは、98点か99点か100点のどれか・・と言うことですね。
非常に美味しくて・・スイスイ入り無くなりますが、いつまでも存在しているかのような感じなんですね。普通のローヌワインですと、
「果実がどうの、スパイスがどうの、パレットがどうの・・」
と言いたくなるんですが、もう、全て埋め尽くされてますから・・しかもそれがフィネスたっぷりなんですよ。最高級の甘く無いチョコレートを下の上で融かしている感じが感覚的に近いかもしれません。果実的な訴えも膨大にあるんですが、そのひとつひとつは極上ながら表情のほんの一部分に過ぎません!
ジャン=ルイ・シャーヴにはキュヴェ・カトランと言う幻のエルミタージュが有るんですが、noisy もお目にかかったことは無く、勿論飲んだことは無いんですが、こっちの方向性を持っているのかなぁ・・と暗愚な想像をしてしまいました。
素晴らしい出来でした!評価の良いヴィンテージは足が速いです。是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【偉大なエルミタージュ!!2014年白はティム・アトキン氏96Points、アドヴォケイト95Points!2014年赤もティム・アトキン氏96Pointsです!】
ジャン=ルイ・シャーヴさんちのエルミタージュ(最近は L' が付いてるのでレルミタージュですが・・)は、アドヴォケイトでもパーフェクトを何度か獲得していますんで、発表されると市場から姿を消す・・市場価格もさらに高くなると言う、生き物のようなプライスで目立ってしまうワインです。
しかしその本質は、果実感と複雑性がたっぷりで、エレガンスが有って、美しいパレットを描き、余韻も非常に長い・・・しかし、非常に濃厚かと言えばそこまでは無く、決して持っている要素全てを一気に感じさせるような、エゴイスティックなワインでも無い・・・しかし、ラヤスほどの繊細さ・淡さで勝負しているものでは有り得無いので有って、言ってみれば・・
「中庸を磨きに磨いてのトップワイン」
ということなのかもしれない・・などと思っています。
中庸と言う言葉自体は余り良くない言葉なのかもしれませんが、シャトーヌッフ・デュ・パプに例えてみると、
「官能に振れたアンリ・ボノー、繊細さのラヤス、濃厚且つ精密なボーカステル」
というような印象からは、
「その、どのベクトルにも触れるべき触手を持った、イソギンチャクのようなエルミタージュ!」
と言えるかもしれません。
この、「果皮 プラス 果皮の周りの肉 対 果汁 のバランス」が、他のワインと圧倒的に異なるニュアンスは、限りなく「果皮 プラス 果皮の周りの肉」が多いことによって生み出されていることに気付かれるでしょう。そして複雑精緻なニュアンス、完全無欠の孤高さに大きな魅力を見ると思います。
今回は同じように高評価のブランも入っていますので、是非ご検討いただければと思います。
● 2017 Hermitage Rouge
エルミタージュ・ルージュ
● 2017 Hermitage Rouge Magnumbottle
エルミタージュ・ルージュ・マグナムボトル
【集中しつつ肉厚・・ながらも実にしっとりとした超高質なカシスやカカオ・・。清楚と妖艶の相反するキャラクターで悩殺されます!】
● ローヌの偉大な生産者、ジャン=ルイ・シャーヴの2017年のドメーヌ・ラインが到着です。いや~・・凄いです。全房の雄、グラムノン的ピュアさと、どこかラヤスを感じさせる官能感をも得た素晴らしい味わいです。圧巻と言って良いです・・何てったって、ドメーヌもののエルミタージュ赤白も飲んじゃいましたから・・。
「まるっとお見通しだい!」
と言いたいと思ってます。素晴らしい出来でした!
因みに昨年末の香港のオークションでは、
1923 エルミタージュ・ブラン ブティーユ 1本 約133万円
1952 エルミタージュ・ブラン ブティーユ 1本 約112万円
1945 エルミタージュ・ルージュ ブティーユ 1本 約265万円
1978 エルミタージュ・ルージュ ブティーユ 6本 約280万円
1978 エルミタージュ・ルージュ マグナム 1本 約180万円
1991 エルミタージュ・ルージュ ブティーユ 6本 約225万円
2010 エルミタージュ キュヴェ カトラン ブティーユ 1本 約93万円
2010 エルミタージュ キュヴェ カトラン マグナム 1本 約200万円
2003 エルミタージュ キュヴェ カトラン 6L 1本 約490万円
1998 エルミタージュ キュヴェ カトラン 3L 1本 約315万円
2000 エルミタージュ キュヴェ カトラン 3L 1本 約265万円
1990 エルミタージュ キュヴェ カトラン ブティーユ 3本 約450万円
1991 エルミタージュ キュヴェ カトラン ブティーユ 3本 約385万円
で落札されたと言うニュースが流れていました。
でも3年ほど前には、Noisy wine でも 1978年のエルミタージュ・ルージュを7万円ほどで販売させていただきましたが、6本で280万円って、1本だと47万円・・何となく泣きたくなってきました・・。
■ドメーヌ情報
2017年は2016年よりも天気は良かったが、5~10月まで雨がほとんど降らずに暑く乾燥した影響で2016年ほどではないが収穫量は少ない。スパイシーかつチャーミングで近年の中では飲みやすい仕上がり2018年も乾燥したが夏に雨がしっかり降ったおかげで葡萄は良く熟した。収穫量もそこそこでまだ若いがオイリーでエネルギッシュな味わいになっている。

1481年に立ち上げられ、6世紀にわたってエルミタージュのワインを造り続けているこのドメ ーヌはモーヴの町に居を構えています。16代目現当主であるジャン ルイ シャヴ氏は温厚で真面目な性格で、畑での仕事を第一に考えています。所々に設置してある電灯の下に行かないとテイスティングコメントも書けないほどの漆黒と静寂に包まれた地下蔵から屈指のワインが生まれます。
エルミタージュに使われる葡萄の畑は合計28haで赤白共にいくつかの区画に分かれています。それぞれ土壌に違いがあり、ワインに与える要素も様々なので別々に醸造されます。畑はローヌ特有の急勾配な斜面にあり、様々な土壌の畑にマルサンヌ種、ルーサンヌ種、シラー種、グルナッシュ種が植えられています。収穫する時期は周辺の生産者と比べて遅く、葡萄が充分に熟すまで待ち、収量もかなり抑えて凝縮した葡萄のみ収穫します。
白は8割は樽で残りはステンレスタ ンク、赤は樽のみで醸造され、18~24ヵ月間熟成されます。エルミタージュに使われる葡萄の畑は赤白共にいくつかの区画に分かれています。それぞれ土壌に違いがあり、ワインに与える要素も様々なので別々に醸造されます。畑はローヌ特有の急勾配な斜面にあり、様々な土壌の畑にマルサンヌ種、ルーサンヌ種、シラー種、グルナッシュ種が植えられています。収穫する時期は周辺の生産者と比べて遅く、葡萄が充分に熟すまでじっくり待ち、収量もかなり抑えて凝縮した葡萄のみ収穫します。白は8割は樽で残りはステンレスタンク、赤は樽のみで醸造され、18~24か月間熟成されます。
「エルミタージュはアサンブラージュのワインである」
というジャン ルイ氏の信念に基づき、区画ごとに醸造されたワインは試飲が繰り返し行われ、最後に神業の如きアサンブラージュによって仕上げられます。J.L. CHAVE SELECTION
ジャン ルイ シャヴ氏の「ドメ ーヌでは偉大なワインを、ネゴシアンではおいしいワインを」という想いに基づきながら、ドメ ーヌワインと同じように造られています。葡萄を買ったり、ドメ ーヌで使わなかったワインを使ったりと、テロワールを活かしながらもリーズナブルで飲みやすいワインを目指しています。


● 2017 Hermitage Blanc Magnumbottle
エルミタージュ・ブラン・マグナムボトル
● 2017 Hermitage Blanc
エルミタージュ・ブラン
【偉大なるエルミタージュ・ブラン!この先20年はへっちゃらです。ドライでクリーミー・・悩殺される要素の大部分はまだ蕾ですが、あのF.パカレの「アンディジェーヌ」を彷彿させるバランスです!】

こんなに何も表情にしていない若いワインなのに・・今でも滅茶美味しいです。グラマラスなのに清楚、スレンダー・・なんですね・・自分でもよく意味が判りませんが。
J.ダナックさんは2015、2016年と続けて100ポイントを付けていました。2017年ものは98ポイントと、少し削ったようです。noisy も2016年ものも飲んでいますが、noisy的には、
「・・2016年よりも高質だと感じた」
のは事実です。
ローヌの偉大なエルミタージュの白は、土地柄から一般的には豊満なスタイルになります。この2017年ものも同様です。
しかしながら、多くのローヌの白ワインがそうで有るように、「酸」が量もバランス的にも少ないのが一般的です。
この2017年のジャン=ルイ・シャーヴのエルミタージュ・ブランは、酸もパレットを大きく描いてくれるほどにきっちりと存在しています。その上で豊かなアルコール分が、同じく偉大なブルゴーニュ・シャルドネとはまた異なるバランスで、超高質な白ワインを成立させているんですね。
まぁ、通常だと「熟れた果実」だけが目を引くニュアンスになりがちです。もしくは「南のフルーツ・バスケット」みたいな表現でしょう。
しかしながら、こちらはあたかも冷蔵したかのような冷ややかな温感と、南と限定出来ない広域の果実や柑橘、熟れすぎていない締まった果実を品良く、美しく感じさせてくれます。
そして、
「これは長く置いても凄いだろうなぁ・・」
と思わせるような超熟さも感じられます。
noisy のお客様に判りやすいように言葉を選ぶとしたら・・この2017年エルミタージュ・ブランは、
「2005年のフィリップ・パカレ、コルトン=シャルルマーニュを名乗れなかったアンディジェーヌを5~6年、寝かしてから抜栓したような感じ」
・・と言うのが近いと思います。
非常にクリーミーですが、アンディジェーヌもまた、その質感の高いクリーミーさが感じられました。僅かにボリューム感はアンディジェーヌよりも高いかな・・と思います。・・まぁ、勘違いされないように書いておきたいと思いますが、ほぼ同じだと言っている訳では有りません。想像しやすい対象を持ち出しての説明だと思ってくださいね。
そもそも・・この2017年もののグラスの写真をご覧になられたら・・
「これは・・ダルそうなワインだね」
とはどなたもおっしゃらないはずです。冷ややかな柑橘さえ感じさせるような、そそられる色合いですよね。
素晴らしい味わいでした。いつ飲んでも良いと思います。そしてマリアージュは実に幅広いので、何でも合わせてみても良いかとさえ思います。是非ともご検討ください。
以下は以前のレヴューです。
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【ジェブ・ダナックさんは二年続けて100点満点評価!】
ジェブ・ダナックさんは二年続けて満点と評価、ヴィノスは1ポイントかさ上げ、アドヴォケイトも上値を1ポイント(95-97から)上げています。
ま~・・呆気にとられるようなゴージャスな味わいです。圧巻です。つぼみ、花、果実、ジャム、リキュールなど、まさに果実の変幻自在な表現を短い時間の中で感じさせてくれます。
ローヌの白ワインバランスでは有るんですが、酸がちゃんとあるんですよね・・。相当素晴らしいとされるローヌの白ワインでも、ここまでキッチリとした酸を内包しているワインは非常に少ないと言えます。ミネラリティの総量と、酸の総量がキッチリ有ってこそ、このゴージャスな味わいが生きる訳です。そうじゃなきゃ・・こんな表現は出来ません。ジェブ・ダナックさんが100点付ける気持ちも判ります。
ローヌの白・・・と言うことですと、メディア評価的には、ローヌ南部のシャトー・ド・ボーカステルのルーサンヌV.V.にしてやられていた感が有りましたが、ローヌ北部もジャン=ルイ・シャーヴが席巻し始めたような感じでしょうか。まともな状態のシャトー・グリエを飲めていないので正確なところは判りませんが、こんなにゴージャスで酸のしっかりした・・しかしちゃんとエルミタージュを感じさせてくれる味わいに出会ってしまうと、
「ここが最高!」
だと言わなくてはならないかもしれません。
ちょっと暗めな写真になってしまって申し訳ありません。是非ご検討くださいませ!
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【2015年ものエルミタージュ・ブランの出来は壮大になったようです!】 毎年開けて楽しみたいゴージャスなワインでは有りますが、そんなことをしているといつの間にか自分の足をかじっていることに成りかねませんので、躊躇する心を養うようにしています。
昨年アドヴォケイトを卒業し独立したジュブ・ダナックさんは、この2015年エルミタージュ・ブランに100点満点を付けています。この方はカリフォルニア、南フランスなどをアドヴォケイトで担当していた専門家ですが、おそらく滅茶ゴージャスな仕上がりになったんじゃないかと想像しています。アドヴォケイトでも・・いや、この十年ほどはまともに読んでいませんが、97点が最高だったんじゃないかと・・違ってたらすみません。
となると、今まででも最高の仕上がりになったのかもしれませんね。是非・・飲んでお確かめください。少量です。
以下は以前のレヴューです。
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【偉大なエルミタージュ!!2014年白はティム・アトキン氏96Points、アドヴォケイト95Points!2014年赤もティム・アトキン氏96Pointsです!】
ジャン=ルイ・シャーヴさんちのエルミタージュ(最近は L' が付いてるのでレルミタージュですが・・)は、アドヴォケイトでもパーフェクトを何度か獲得していますんで、発表されると市場から姿を消す・・市場価格もさらに高くなると言う、生き物のようなプライスで目立ってしまうワインです。
しかしその本質は、果実感と複雑性がたっぷりで、エレガンスが有って、美しいパレットを描き、余韻も非常に長い・・・しかし、非常に濃厚かと言えばそこまでは無く、決して持っている要素全てを一気に感じさせるような、エゴイスティックなワインでも無い・・・しかし、ラヤスほどの繊細さ・淡さで勝負しているものでは有り得無いので有って、言ってみれば・・
「中庸を磨きに磨いてのトップワイン」
ということなのかもしれない・・などと思っています。
中庸と言う言葉自体は余り良くない言葉なのかもしれませんが、シャトーヌッフ・デュ・パプに例えてみると、
「官能に振れたアンリ・ボノー、繊細さのラヤス、濃厚且つ精密なボーカステル」
というような印象からは、
「その、どのベクトルにも触れるべき触手を持った、イソギンチャクのようなエルミタージュ!」
と言えるかもしれません。
この、「果皮 プラス 果皮の周りの肉 対 果汁 のバランス」が、他のワインと圧倒的に異なるニュアンスは、限りなく「果皮 プラス 果皮の周りの肉」が多いことによって生み出されていることに気付かれるでしょう。そして複雑精緻なニュアンス、完全無欠の孤高さに大きな魅力を見ると思います。
今回は同じように高評価のブランも入っていますので、是非ご検討いただければと思います。
● 2017 Saint-Joseph Rouge
サン=ジョセフ・ルージュ
● 2017 Saint-Joseph Rouge Magnumbottle
サン=ジョセフ・ルージュ・マグナムボトル
【この一段と美しい、でも落ち着いた見事な色合いからの味わいを是非想像してみてください。・・きっとそのままの味わいです。】

びっくりするような高質さを見せる2017年のエルミタージュを、赤も白も1本ずつ、開けてしまいましたので・・さらには、さすがにフロランタンは思い留まったものの、バラでしか届かないドメーヌもののサン=ジョセフも開けてしまいましたので、営業的にはこのグラスの色合いのようにはならず、もっとボージョレのような儚い感じの色になってしまっています。
ワインを販売すると言うことは、基本的に「八百屋さんや魚屋さんと一緒」だと思っていますので、見た目での判断・・鮮度が良いとか悪いとか、そろそろ美味しそうだとか早いとか・・も有りますし、そもそもはその判断が正確なものでないといけないし、その存在のヒエラルキーも判っているべきだし、入荷したもののチェックも当然するべきだと思ってます。
しかしながら昨今の日本の小売業は、人間を育てる方向性を持っているのかいないのか・・どうも全てはロボットにやらせたら良いような、「プログラムを間違えずにただ実行する」だけの人間にしか、育てられていないように感じられてなりません。ほとんどアルバイトさんに丸投げじゃぁ・・ね・・。そうやって人件費を抑えることだけに終始していては、先が思いやられてなりません。
昔は確かにブルゴーニュワインは2~3番手の人気でしたから、そんな部分を多く扱う、ある意味、「変なショップ」であった訳ですね。世の中は「ボルドー」ばかり見ていました。
noisy的には、熟成に時間が掛かるボルドーよりも、短い熟成で美味しくなり、しかもその美味しい期間の長いエレガントなブルゴーニュワインが好みだったのも有り、そんなショップへとなってしまった訳です。
ローヌのワインも実は嫌いな訳では無く、コート=ロティもコルナスもエルミタージュも、そしてこのサン=ジョセフも、高質なシラーの熟成を知ってしまえば、
「むしろ大好き!」
になってしまうのも仕方が無いことでは有ります。ボルドーだって、メルロは大好きですよ・・。カベルネは完熟すると本当に凄い香りになりますが、そこまで行くには本当に長い時間が掛かってしまいます。
2017年もののサン=ジョセフは、余りに凄いエルミタージュと、とんでもない差が有るか?・・と聞かれれば・・ちょっと返事に詰まるかもしれないほどに、上質な出来になっています。
2015年ものと色の比較をしてみても、その辺のニュアンスは伝わるかと思います。2015年ものはよりフレッシュ感のある赤が良く見えますが、2017年ものには余り無く、エッジの少し内側に幅狭く見えるだけです。
非常に果皮の密度の高い、ベルベッティで、ほんのりワイルドさの漂うアロマと肉厚さです。果実はやはりカシスですが、これもとても上質。しっとりとしたスパイスが穏やかに、しかしスピード感を持って感じられます。
エルミタージュのような太い帯域感では無く、ややスレンダーさを感じさせる縦伸び系の構造です。ついつい・・グラスに手が伸び、その果皮の上質さを愛でていると、グラスのワインの減りが早い・・(^^;;
これ、3~5年したらもっと凄くなるんだろうなぁ・・・と思いますが、今飲んでも滅茶美味しいので、高域まで美しく伸びて行くこの味わいを是非、ご堪能いただきたいと思います。素晴らしいです。お勧めです。
以下は以前のレヴューです。
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【クロ・フロランタンには及ばなかったようですが、このプライスと評価、出来でドメーヌものは超お買い得!】
サン=ジョセフ系の2016年は飲めなかったので・・すみません。2015年ものも滅茶旨かったですが、2016年ものはそのメディア評価をも超えて来ています。
やはり、あのピュアさでしょうかね~・・。確かめたいところですが、懐に余裕が無いので・・すみません。
【ドライで濃密!2015年の素晴らしさをしっかり表現してくれます!非常に素晴らしい仕上がりです!】

これは素晴らしいですね。エレガントな仕上がりだった2014年のサン=ジョセフもエキシーでとても良かったですが、滅茶シルキーで濃密です。グラスの色合いにもそれは現れていると思いますが、濃度はグラスに注がれたワインの裏や下から何も透けて来ない方が2015年、しっかり見えるのが2014年です。
例えばドメーヌもののエルミタージュの2015年も同様で、
「まるで凄く出来の良いメルロ!」
のような品格と厚みを感じます。しっとりしていて内に秘めた要素を膨大に持ちつつ、しかし全く漏らさないという姿勢がその厚みになっているかのようで凄みの有るものでした。
サン=ジョセフはさすがに分厚いメルロのようにはならないにせよ、品格と厚みをしっかり伝えてくれています。まぁ、100点付いたエルミタージュと比較しちゃぁ・・いけませんよね。
落ち着きを感じさせる胡椒・甘草やピュアなブルーベリーのノーズ、柔らかて軽やかなミネラリティにフィネスを感じます。中域も充分、ただし若さからのタイトさも少し、ボディの厚みがその若さを補うように膨らみを増大させます。余韻はしっとりしつつ非常に長い・・高い周波数のトーンで長くたなびきます。3年もしますとしっかり落ち着き、しかもかなり妖艶なアロマに変化して行くのが見えるようです。非常に素晴らしい仕上がりでした。
ドメーヌもののジャン=ルイ・シャーヴは、やはりこのサン=ジョセフクラスが手を出しやすいですよね。早めに飲みたい方は2週間ほどは立てて休養させ、冷やし気味の温度からお楽しみください。待てる方は3~5年置いてください。グレートな仕上がりのヴィンテージだと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【これはめっちゃ素晴らしい!今飲んでもポテンシャルの高さをバランス良く味わえると思います!】
2014年のドメーヌもののサン=ジョセフ・ルージュです。
サン=ジョセフはエルミタージュの対岸、コート=ロティのちょっと離れた南に位置し、その間には、シャトー・グリエやコンドリューなどの秀逸な白ワインの産地が有ります。
まぁ、サン=ジョセフはどうしても対岸にあるエルミタージュと比較される場合が多いですが、似たような部分も無いとは言わずとも、ゴージャスなドぶといエルミタージュ風にならないのが普通です。むしろ白の方が共通部分は多いかな・・と思います。
むしろコート=ロティをややスパイシーにしたようなニュアンスで、コート=ロティ同様に熟してくると、気高いシラーの特徴を現して来ます。
もしこれが2015年ものだったとすると、ここまで成長はしていないはずで・・・いや、今実に良い感じでした。エロティックで、官能さも出て来ています。ワイルドなニュアンスには皮革っぽい感じが有り、スパイスは落ち着いた質感の高いものです。
中域も良い感じに膨らんできていて、精緻さを失わないまま、見事な余韻を見せます。ちょっと熟した時のコルトンのようなイメージが重なります。
いや・・美味しいです!若くしてドメーヌもののエルミタージュを飲むよりも満足感は高いかもしれません。10年経ったら完全に置いてきぼりにされるかとも思いますけどね。
飲むタイミングの難しさ、面白さを感じさせてくれるワインでもありました。あの、正確無比で精緻、完全無欠のシャーヴのワインがこんなに色っぽくなると・・是非ご確認いただきたいと思います。お勧めします!
● 2015 Hermitage Blanche / J-L.Chave Selection
エルミタージュ・ブランシュ ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクスィヨン
● 2014 Hermitage Blanche / J-L.Chave Selection
エルミタージュ・ブランシュ ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクスィヨン
【ドメーヌもののエルミタージュ・ブランより冷ややかで繊細!・・これはこれで非常に素晴らしいです!】

こちらはサン=ジョセフ・ブランとは1年、遅れて到着していますので、2014年ものと2015年ものの対比になります。2015年ものと2016年もののサン=ジョセフ・ブランほどは変わりません・・。
オイリーで熟した果実のたっぷりある味わいです。透明感のあるミネラリティが豊富に感じられ、ローヌバランスとまでは緩く無い酸とともに下支えしています。この酸のお陰で、このたっぷりとある粘性、果実感が生きる訳ですね。
ほんのり白胡椒などのスパイスが生き生きと香り、中域からは2014年ものは少し練れた感じに、2015年ものは若々しく果実のアロマが伸びて来ます。余韻は粘性を感じさせつつ、グラマラスなボディを再帰させつつの長いもので、非常に心地良いです。

まぁ、ドメーヌもののエルミタージュ・ブランは、たまげる位に大きい構造と物凄い表情を見せつけますので、さすがに追いつきはしないものの、
「普段飲むにはこの位が適当」
だし、
「余り飲み時を意識せずとも、ワイン側が対応してくれる」
部分が大きいので、むしろセレクスィヨンの方が扱い易いと言えるかもしれません。
ドメーヌものは、もうそのボトルだけで完結出来てしまいます。セレクスィヨンものもその傾向は有る・・と踏むものの、実際に食事と一緒に飲んでいると、その対応力の素晴らしさに感動してしまいます。
だって・・エルミタージュ・ブランシュを飲みながら「焼き魚(ホッケ)」とか・・平気なんですよ・・。まぁ、時にヴァレンティーニのエクストラ・ヴァージンの出番が有るにせよ、
「普通の神経なら、饒舌なエルミタージュ・ブランがそんなに対応力が有るとは思わない!」
ですよね。
noisy とて、好き好んで、わざわざそのようにしている訳では無く、たまたま、そうなってしまった状況に対応していると、いろんなことも判ってしまった・・と言うことなんですね。
何とか普段、飲める価格帯だと思います。2014年の方が練れてます。2015年ものは若々しく、スパイス感も有りますが・・美味しく飲めちゃいます。どっちがお勧めと言うことも無いですが、是非、北ローヌを代表する素晴らしい白ワイン、飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【スッピンのエルミタージュ!2011年のフルーツバスケットの巨大さとも違い、甘く無く冷ややかでしなやかな、少しブルゴーニュチックな仕上がりです!美味しい!】
暑い年の、少しバターっぽく、蜜っぽく、柔らかな酸にほんのわずかな甘味を持つエルミタージュこそ、もしかしたら真のエルミタージュなのかもしれません。
でも2013年はそうは仕上がらなかった・・のが幸いして、非常に「好みに近い」ような味わいになっています。
確かにゴージャスさは2011年のブランシュには適わないかと思うんですが、この「涼やかな繊細さ」は、2011年ものは見当たりません。
むしろ、贅肉を排し、筋肉のみになったスレンダーなボディだからこそ、仄かに香るフラワリーなアロマに混じり合うスパイシーさが非常に心地良く、引き締まったボディと、そこからの還り香が心地良いです。この還り香の部分は、いつもだとボリューム感が満ちていますが、むしろ柑橘系果実の余韻のような・・ニュアンスで、ブルゴーニュのシャルドネに少し近く、2005年のパカレの「アンディジェーヌ」に似ているような気もします。
決して弱く無く、芯のしっかりしたブランシュでした。お勧めします!とても良い出来、スッピンのエルミタージュをご堪能くださいませ。
● 2016 Hermitage Rouge
エルミタージュ・ルージュ
● 2016 Hermitage Rouge Magnumbottle
エルミタージュ・ルージュ・マグナムボトル
【無敵のワイン!・・すべてを包み込んでしまう包容力と全方へ向いた表情のベクトルが圧巻です!マンモス・ピュア・クラス・エルミタージュ!】

2014年、2015年ものに続き、何とか100点には成らなかった・・と言うしかない、物凄い評価の2016年ものを飲ませていただきました!・・(^^
このクラスになってしまうと、あ~だこ~だと言うのが野暮!・・と言うレベルになってしまうんですが、仮に2014年も2015年も2016年も同じポイント評価だったとしても、
「ジャン=ルイ・シャーヴは少しも留まらず進化している!」
と言いたいと思います。特にこの2016年ものを飲んでそのように感じていますし、2017年もののコート=デュ=ローヌ・モン・クール(セレクスィヨンもの)も全く同様です。
「ピュアさと官能さが精緻さにてんこ盛りされた!」
と言わざるを得ません。
ピュアさはグラムノン並み、官能さはラヤス並み・・です。精緻さは元々ジャン=ルイ・シャーヴに完璧に備わっていました。そして果実の充実度はもう・・半端無いですから、
「ドメーヌ・ジャン=ルイ・シャーヴのエルミタージュは無敵!」
と言いたくなってしまうんですね。
そして先だって、1978年のエルミタージュを販売させていただきましたが、言ってしまえばもう40年以上も前の収穫ですが、色合いからはまだまだ元気で、熟成から官能感も出てきているのであろう・・見事にエロティックな色合いが有りました。へっちゃらで半世紀以上、持ってしまうワインなんですね~・・。
因みに上値で99ポイント付けたジェブ・ダナックさんはこのように言っています。
「私は瓶詰め前に混合されている別々の3つのタンクから2016エルミタージュを味わうことができました。3つのサンプルすべてが、素晴らしい純度の果実、全身、前方の、継ぎ目のない、上品な食感、および古典的な構造のミネラルを示しました。これは最高級のオートクチュールであり、他のどこからも得られないだろう純粋なクラスです。」
まぁ、noisy は「ピュアさ」と書いていますが、ダナックさんは pure class =純粋な階級? と書かれており、言いたいことは同じだと思います。このマンモスなピュアさまでは、2013年以前のエルミタージュに備わっていなかったし、それ以降でも2016年ものがトップクラスのピュア・クラスだと感じます。
素晴らしいエルミタージュでした。金字塔と言って良いと思います。是非飲んでほしい・・お財布が許せば!・・いや、カミさんか?・・ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【2015年ものエルミタージュは偉大なヴィンテージ!!・・まっこと素晴らしいです!】

美味しいですね~!・・これは参ってしまいます。極上のメルロ的な超滑らかな舌触り・・そこから超ド級の厚みと、何とも言えぬ細やかな表情が漏れて来ます。
2014年ものも非常に美味しかったですが、何だろう・・・緻密さとフィネスにおいてでしょうか。100点付けたくなるのも理解出来ます。
まぁ、このような評論家の方々は、著名なワインはリリース前に飲んで評価し発表するパターンが多いので、ある程度幅を持たせた評価になる訳でして、リアルワインガイド的な「今飲んで98」「ポテンシャル100」と言うのとは、ほとんどの場合において異なります。「98~100」と言うのは、98点か99点か100点のどれか・・と言うことですね。
非常に美味しくて・・スイスイ入り無くなりますが、いつまでも存在しているかのような感じなんですね。普通のローヌワインですと、
「果実がどうの、スパイスがどうの、パレットがどうの・・」
と言いたくなるんですが、もう、全て埋め尽くされてますから・・しかもそれがフィネスたっぷりなんですよ。最高級の甘く無いチョコレートを下の上で融かしている感じが感覚的に近いかもしれません。果実的な訴えも膨大にあるんですが、そのひとつひとつは極上ながら表情のほんの一部分に過ぎません!
ジャン=ルイ・シャーヴにはキュヴェ・カトランと言う幻のエルミタージュが有るんですが、noisy もお目にかかったことは無く、勿論飲んだことは無いんですが、こっちの方向性を持っているのかなぁ・・と暗愚な想像をしてしまいました。
素晴らしい出来でした!評価の良いヴィンテージは足が速いです。是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【偉大なエルミタージュ!!2014年白はティム・アトキン氏96Points、アドヴォケイト95Points!2014年赤もティム・アトキン氏96Pointsです!】
ジャン=ルイ・シャーヴさんちのエルミタージュ(最近は L' が付いてるのでレルミタージュですが・・)は、アドヴォケイトでもパーフェクトを何度か獲得していますんで、発表されると市場から姿を消す・・市場価格もさらに高くなると言う、生き物のようなプライスで目立ってしまうワインです。
しかしその本質は、果実感と複雑性がたっぷりで、エレガンスが有って、美しいパレットを描き、余韻も非常に長い・・・しかし、非常に濃厚かと言えばそこまでは無く、決して持っている要素全てを一気に感じさせるような、エゴイスティックなワインでも無い・・・しかし、ラヤスほどの繊細さ・淡さで勝負しているものでは有り得無いので有って、言ってみれば・・
「中庸を磨きに磨いてのトップワイン」
ということなのかもしれない・・などと思っています。
中庸と言う言葉自体は余り良くない言葉なのかもしれませんが、シャトーヌッフ・デュ・パプに例えてみると、
「官能に振れたアンリ・ボノー、繊細さのラヤス、濃厚且つ精密なボーカステル」
というような印象からは、
「その、どのベクトルにも触れるべき触手を持った、イソギンチャクのようなエルミタージュ!」
と言えるかもしれません。
この、「果皮 プラス 果皮の周りの肉 対 果汁 のバランス」が、他のワインと圧倒的に異なるニュアンスは、限りなく「果皮 プラス 果皮の周りの肉」が多いことによって生み出されていることに気付かれるでしょう。そして複雑精緻なニュアンス、完全無欠の孤高さに大きな魅力を見ると思います。
今回は同じように高評価のブランも入っていますので、是非ご検討いただければと思います。
● 2016 Saint-Joseph Rouge
サン=ジョセフ・ルージュ
【クロ・フロランタンには及ばなかったようですが、このプライスと評価、出来でドメーヌものは超お買い得!】
サン=ジョセフ系の2016年は飲めなかったので・・すみません。2015年ものも滅茶旨かったですが、2016年ものはそのメディア評価をも超えて来ています。
やはり、あのピュアさでしょうかね~・・。確かめたいところですが、懐に余裕が無いので・・すみません。
【ドライで濃密!2015年の素晴らしさをしっかり表現してくれます!非常に素晴らしい仕上がりです!】

これは素晴らしいですね。エレガントな仕上がりだった2014年のサン=ジョセフもエキシーでとても良かったですが、滅茶シルキーで濃密です。グラスの色合いにもそれは現れていると思いますが、濃度はグラスに注がれたワインの裏や下から何も透けて来ない方が2015年、しっかり見えるのが2014年です。
例えばドメーヌもののエルミタージュの2015年も同様で、
「まるで凄く出来の良いメルロ!」
のような品格と厚みを感じます。しっとりしていて内に秘めた要素を膨大に持ちつつ、しかし全く漏らさないという姿勢がその厚みになっているかのようで凄みの有るものでした。
サン=ジョセフはさすがに分厚いメルロのようにはならないにせよ、品格と厚みをしっかり伝えてくれています。まぁ、100点付いたエルミタージュと比較しちゃぁ・・いけませんよね。
落ち着きを感じさせる胡椒・甘草やピュアなブルーベリーのノーズ、柔らかて軽やかなミネラリティにフィネスを感じます。中域も充分、ただし若さからのタイトさも少し、ボディの厚みがその若さを補うように膨らみを増大させます。余韻はしっとりしつつ非常に長い・・高い周波数のトーンで長くたなびきます。3年もしますとしっかり落ち着き、しかもかなり妖艶なアロマに変化して行くのが見えるようです。非常に素晴らしい仕上がりでした。
ドメーヌもののジャン=ルイ・シャーヴは、やはりこのサン=ジョセフクラスが手を出しやすいですよね。早めに飲みたい方は2週間ほどは立てて休養させ、冷やし気味の温度からお楽しみください。待てる方は3~5年置いてください。グレートな仕上がりのヴィンテージだと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【これはめっちゃ素晴らしい!今飲んでもポテンシャルの高さをバランス良く味わえると思います!】
2014年のドメーヌもののサン=ジョセフ・ルージュです。
サン=ジョセフはエルミタージュの対岸、コート=ロティのちょっと離れた南に位置し、その間には、シャトー・グリエやコンドリューなどの秀逸な白ワインの産地が有ります。
まぁ、サン=ジョセフはどうしても対岸にあるエルミタージュと比較される場合が多いですが、似たような部分も無いとは言わずとも、ゴージャスなドぶといエルミタージュ風にならないのが普通です。むしろ白の方が共通部分は多いかな・・と思います。
むしろコート=ロティをややスパイシーにしたようなニュアンスで、コート=ロティ同様に熟してくると、気高いシラーの特徴を現して来ます。
もしこれが2015年ものだったとすると、ここまで成長はしていないはずで・・・いや、今実に良い感じでした。エロティックで、官能さも出て来ています。ワイルドなニュアンスには皮革っぽい感じが有り、スパイスは落ち着いた質感の高いものです。
中域も良い感じに膨らんできていて、精緻さを失わないまま、見事な余韻を見せます。ちょっと熟した時のコルトンのようなイメージが重なります。
いや・・美味しいです!若くしてドメーヌもののエルミタージュを飲むよりも満足感は高いかもしれません。10年経ったら完全に置いてきぼりにされるかとも思いますけどね。
飲むタイミングの難しさ、面白さを感じさせてくれるワインでもありました。あの、正確無比で精緻、完全無欠のシャーヴのワインがこんなに色っぽくなると・・是非ご確認いただきたいと思います。お勧めします!
● 2014 Hermitage Rouge
エルミタージュ・ルージュ
【偉大なエルミタージュ!!2014年白はティム・アトキン氏96Points、アドヴォケイト95Points!2014年赤もティム・アトキン氏96Pointsです!】

ジャン=ルイ・シャーヴさんちのエルミタージュ(最近は L' が付いてるのでレルミタージュですが・・)は、アドヴォケイトでもパーフェクトを何度か獲得していますんで、発表されると市場から姿を消す・・市場価格もさらに高くなると言う、生き物のようなプライスで目立ってしまうワインです。
しかしその本質は、果実感と複雑性がたっぷりで、エレガンスが有って、美しいパレットを描き、余韻も非常に長い・・・しかし、非常に濃厚かと言えばそこまでは無く、決して持っている要素全てを一気に感じさせるような、エゴイスティックなワインでも無い・・・しかし、ラヤスほどの繊細さ・淡さで勝負しているものでは有り得無いので有って、言ってみれば・・
「中庸を磨きに磨いてのトップワイン」
ということなのかもしれない・・などと思っています。
中庸と言う言葉自体は余り良くない言葉なのかもしれませんが、シャトーヌッフ・デュ・パプに例えてみると、
「官能に振れたアンリ・ボノー、繊細さのラヤス、濃厚且つ精密なボーカステル」
というような印象からは、
「その、どのベクトルにも触れるべき触手を持った、イソギンチャクのようなエルミタージュ!」
と言えるかもしれません。
この、「果皮 プラス 果皮の周りの肉 対 果汁 のバランス」が、他のワインと圧倒的に異なるニュアンスは、限りなく「果皮 プラス 果皮の周りの肉」が多いことによって生み出されていることに気付かれるでしょう。そして複雑精緻なニュアンス、完全無欠の孤高さに大きな魅力を見ると思います。
今回は同じように高評価のブランも入っていますので、是非ご検討いただければと思います。
● 2013 Hermitage Rouge
エルミタージュ・ルージュ
【偉大なエルミタージュ!!バックヴィンテージも入荷しました!】
ジャン=ルイ・シャーヴさんちのエルミタージュ(最近は L' が付いてるのでレルミタージュですが・・)は、アドヴォケイトでもパーフェクトを何度か獲得していますんで、発表されると市場から姿を消す・・市場価格もさらに高くなると言う、生き物のようなプライスで目立ってしまうワインです。
しかしその本質は、果実感と複雑性がたっぷりで、エレガンスが有って、美しいパレットを描き、余韻も非常に長い・・・しかし、非常に濃厚かと言えばそこまでは無く、決して持っている要素全てを一気に感じさせるような、エゴイスティックなワインでも無い・・・しかし、ラヤスほどの繊細さ・淡さで勝負しているものでは有り得無いので有って、言ってみれば・・
「中庸を磨きに磨いてのトップワイン」
ということなのかもしれない・・などと思っています。
中庸と言う言葉自体は余り良くない言葉なのかもしれませんが、シャトーヌッフ・デュ・パプに例えてみると、
「官能に振れたアンリ・ボノー、繊細さのラヤス、濃厚且つ精密なボーカステル」
というような印象からは、
「その、どのベクトルにも触れるべき触手を持った、イソギンチャクのようなエルミタージュ!」
と言えるかもしれません。
今回はブランも入っていますので、是非ご検討いただければと思います。
● 2014 Hermitage Rouge
エルミタージュ・ブラン
【偉大なエルミタージュ!!2014年白はティム・アトキン氏96Points、アドヴォケイト95Points!2014年赤もティム・アトキン氏96Pointsです!】

ジャン=ルイ・シャーヴさんちのエルミタージュ(最近は L' が付いてるのでレルミタージュですが・・)は、アドヴォケイトでもパーフェクトを何度か獲得していますんで、発表されると市場から姿を消す・・市場価格もさらに高くなると言う、生き物のようなプライスで目立ってしまうワインです。
しかしその本質は、果実感と複雑性がたっぷりで、エレガンスが有って、美しいパレットを描き、余韻も非常に長い・・・しかし、非常に濃厚かと言えばそこまでは無く、決して持っている要素全てを一気に感じさせるような、エゴイスティックなワインでも無い・・・しかし、ラヤスほどの繊細さ・淡さで勝負しているものでは有り得無いので有って、言ってみれば・・
「中庸を磨きに磨いてのトップワイン」
ということなのかもしれない・・などと思っています。
中庸と言う言葉自体は余り良くない言葉なのかもしれませんが、シャトーヌッフ・デュ・パプに例えてみると、
「官能に振れたアンリ・ボノー、繊細さのラヤス、濃厚且つ精密なボーカステル」
というような印象からは、
「その、どのベクトルにも触れるべき触手を持った、イソギンチャクのようなエルミタージュ!」
と言えるかもしれません。
この、「果皮 プラス 果皮の周りの肉 対 果汁 のバランス」が、他のワインと圧倒的に異なるニュアンスは、限りなく「果皮 プラス 果皮の周りの肉」が多いことによって生み出されていることに気付かれるでしょう。そして複雑精緻なニュアンス、完全無欠の孤高さに大きな魅力を見ると思います。
今回は同じように高評価のブランも入っていますので、是非ご検討いただければと思います。
● 2013 Hermitage Rouge
エルミタージュ・ブラン
【偉大なエルミタージュ!!バックヴィンテージも入荷しました!】
ジャン=ルイ・シャーヴさんちのエルミタージュ(最近は L' が付いてるのでレルミタージュですが・・)は、アドヴォケイトでもパーフェクトを何度か獲得していますんで、発表されると市場から姿を消す・・市場価格もさらに高くなると言う、生き物のようなプライスで目立ってしまうワインです。
しかしその本質は、果実感と複雑性がたっぷりで、エレガンスが有って、美しいパレットを描き、余韻も非常に長い・・・しかし、非常に濃厚かと言えばそこまでは無く、決して持っている要素全てを一気に感じさせるような、エゴイスティックなワインでも無い・・・しかし、ラヤスほどの繊細さ・淡さで勝負しているものでは有り得無いので有って、言ってみれば・・
「中庸を磨きに磨いてのトップワイン」
ということなのかもしれない・・などと思っています。
中庸と言う言葉自体は余り良くない言葉なのかもしれませんが、シャトーヌッフ・デュ・パプに例えてみると、
「官能に振れたアンリ・ボノー、繊細さのラヤス、濃厚且つ精密なボーカステル」
というような印象からは、
「その、どのベクトルにも触れるべき触手を持った、イソギンチャクのようなエルミタージュ!」
と言えるかもしれません。
今回はブランも入っていますので、是非ご検討いただければと思います。
● 2011 Hermitage Farconnet Rouge / J-L.Chave Selection
エルミタージュ・ファルコネ・ルージュ
● 2013 Hermitage Farconnet Rouge / J-L.Chave Selection
エルミタージュ・ファルコネ・ルージュ
【ただ濃いだけのエルミタージュにさよなら!・・美しさを持ったブルゴーニュ的姿を見せる、適度に濃くエレガントなエルミタージュです!】

比較的リーズナブルな価格帯のエルミタージュ・ルージュです。色々と調べてみるとスペクテイターが2011年ものに91Pointsつけていましたね。ドメーヌものの方はアドヴォケイトもしっかり評価しており、95Points 、ティム・アトキン氏は96Points と物凄い評価です。
こちらのエルミタージュ・ファルコネ2013年も、今年の初夏に届いてますので充分な休養です。飲んだ印象からは・・これで91点だとすると、採点者・テイスターさんはエルミタージュが嫌いなんだろうなぁ・・と思っちゃいますね。まぁ・・そこでブレが無ければまだ正しいんですが、ただ好き嫌いで点を付けてるだけじゃダメだろうと・・。
noisy 自身としても、例えばリアルワインガイドで評点を付ける訳です。勿論、
「あ・・このスタイルは好きだな」
とか、
「ん・・これは・・ごめん・・」
と思ってしまうのは有りますよ。でも、それは評点には全く影響しません。それって単に「好み」ですから・・自分が扱うかどうかには影響しますが、
「評価点に好き嫌いを持ち込んだらテイスターとしては二流」
と思ってます。販売者と言う立場なら、
「私、これ大好きです!」
と言って良いし、言うべきかもしれませんしね。
ローヌの素晴らしいワインを飲むにつけ、本当に素晴らしいな・・と思えるのは、
「美しいミネラルと酸が存在すること」
が必須で有って、結局はそこを一番見ています。
どんなに豊かで超高質なチョコレートみたいな風味を感じても、「ただそれだけ・・それに近いだけ」と思ってしまうことも有ります。ミネラルも酸も無い、ただ甘味に寄っ掛かったような風味です。そこに極上のタンニンがたっぷり有れば、むしろボルドーバランス風で良いワインだと感じるかもしれません・・がそれもバランスですね。
このエルミタージュ・ファルコネ2013年には、「・・自然派かい?」と思えるようなナチュラル感が少し有って、やや白い伸びやかなミネラリティがたっぷり有り、しかも涼やかな酸がちゃんと有るんですね。ブルゴーニュっぽいバランスです。これはエルミタージュ・ブランシュ・ブランとはまた少し違った印象です。白の方はちゃんとローヌっぽさが有った上でのバランスなんですが、こちらはブルゴーニュっぽさが有った上での豊かな印象なんです。
エルミタージュ・ルージュですからシラー100%・・確かに豊かでは有りますが、その美しい酸とミネラリティの存在により、とても素晴らしいバランスを形成していると思えます。
個人的にはむしろこの方が好ましく・・いや、ここは好き嫌いで良いんですよ・・某ボルドー右岸のエノロジストさんのワインのように、黒くてふくよかで豊かで・・もっと濃くて・・また豊かで・・と、同じことばかりをリフレインしてしまうような一辺倒な味わいは余り好かんのですね・・。
それに対し、こちらのファルコネは美しさを感じられるような見事なバランスだと・・感じます。この辺の判断は、おそらくマッチョでファットな味わいが大好きな「欧米か!」(・・古・・)の評価者の方々とは、かなり感覚が違うと思われ、日本人には日本人が好きな味わいが有る=noisy が何とか生活できることに繋がっているのかな・・と思います。
飲んでみると、その昔、ボルドーの高級シャトーものに混ぜられた・・と言うような歴史も感覚として理解できるほど、個人的には素晴らしいと・・思ったエルミタージュです。ただ濃いだけのエルミタージュでは無く、サン=ジョセフやコルナスとも違う・・エルミタージュの複雑な豊かさを表現できているエルミタージュです。お勧めします!ぜひ飲んでみてください!
● 2013 Hermitage Blanche/ J-L.Chave Selection
エルミタージュ・ブランシュ
【スッピンのエルミタージュ!2011年のフルーツバスケットの巨大さとも違い、甘く無く冷ややかでしなやかな、少しブルゴーニュチックな仕上がりです!美味しい!】

暑い年の、少しバターっぽく、蜜っぽく、柔らかな酸にほんのわずかな甘味を持つエルミタージュこそ、もしかしたら真のエルミタージュなのかもしれません。
でも2013年はそうは仕上がらなかった・・のが幸いして、非常に「好みに近い」ような味わいになっています。
確かにゴージャスさは2011年のブランシュには適わないかと思うんですが、この「涼やかな繊細さ」は、2011年ものは見当たりません。
むしろ、贅肉を排し、筋肉のみになったスレンダーなボディだからこそ、仄かに香るフラワリーなアロマに混じり合うスパイシーさが非常に心地良く、引き締まったボディと、そこからの還り香が心地良いです。この還り香の部分は、いつもだとボリューム感が満ちていますが、むしろ柑橘系果実の余韻のような・・ニュアンスで、ブルゴーニュのシャルドネに少し近く、2005年のパカレの「アンディジェーヌ」に似ているような気もします。
決して弱く無く、芯のしっかりしたブランシュでした。お勧めします!とても良い出来、スッピンのエルミタージュをご堪能くださいませ。
● 2017 Saint-Joseph Rouge Clos Florentin
サン=ジョセフ・ルージュ・クロ・フロランタン
【激レアにつき、販売条件有りで申し訳ありません。サン=ジョセフ系だけは少なくて飲めなかったのが残念です!】
2014年までは普通にドメーヌのサン=ジョセフにブレンドされていた「クロ・フロランタン」です。2015年からはシングル・ヴィンヤードものとして、それだけの個性とバランスが有ると判断されたのでしょう。
ドメーヌもののサン=ジョセフは、どこかチリチリと舌先辺りに感じられる高域の凝縮感が高品位で、横へ果実を持ったまま拡がりたがる傾向の多いエルミタージュ、縦長スタイリッシュになりたがるミネラリティのクローズ=エルミタージュとは異なり、程好いパレットに凝縮しつつ、高域や横方向へのボリュームを臨機応変に表現してくれる感が素晴らしいです。
まぁ、余りに見当たらないキュヴェなので、かなり高価な値付けのところが多いようですが・・noisy のところは普通の価格です。販売条件が有りますが申し訳ありません・・これだけ欲しいと言うのは勘弁してください。
● 2001 Hermitage Rouge
エルミタージュ・ルージュ
【正規ですがジャンクです!(もう1本出て来ました。)】
相当昔に仕入れたワインです。当時お付き合いの有った正規代理店の扱いです。珍しくシャーヴのエルミタージュをくれると言う話しが有り、
「やった~!」
とばかりに飛びつきました。
届いた最初のうちは問題なかったんですが、少し販売した後辺りから漏れているように感じたので販売をストップし、横に寝かしておきましたら・・回っていたキャプスュルが回らなくなりました。
余りに昔のことなので記憶が曖昧なんですが、6~12本ほど貰ったかと思います。数年経って開けてみると、やはり漏れていました。味わいもピンと来なかったように思います。
なので、
「エルミタージュのお勉強のため」
もしくは、
「怖いもの見たさと言う欲望を満たすため」
のお客様向けに、大幅に仕入れ価格を下げて販売致します。
なお、エチケットは写真のように、右上をカットさせていただきます。リセールヴァリューは有りませんので、決して他人に販売しないよう、お願いいたします。あくまで上記のような理由のみにてお願いいたします。
また、液面は下がってはいませんし、外から見た色合いは問題ないように見えますが、全然美味しく無い可能性も有ります。まぁ、世の中には普通に出回っているレベルのコンディションかとは思いますが、仮に美味しく無いとしても責任は一切負えません。ジャンクとしてお渡しいたしますので、ご了承の上、ご購入ください。転売は禁止とさせていただきます。
● 2015 Hermitage Farconnet Rouge / J-L.Chave Selection
エルミタージュ・ファルコネ・ルージュ ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクスィヨン
● 2014 Hermitage Farconnet Rouge / J-L.Chave Selection
エルミタージュ・ファルコネ・ルージュ ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクスィヨン
【超絶なピュアさと官能感を得た精緻なエルミタージュです!・・素晴らしい!】

「ぎゃ~っ!」
っと、声が聞こえて来そうです・。この凄い色、見てください!・・かっこえ~ですよね~~!上は2015年で下が2014年です。
このエルミタージュ・ファルコネに関しましては・・非常に判りやすい・・です。
まず、このずっと下の方にある2013年もののコラムをお読みいただき、是非写真もご覧ください。非常に精緻で美しい涼やかささえ持った・・綺麗なエルミタージュでした。
で・・2014年ものはその延長上に有り、ピュアさを持ちあげて来ています。葡萄そのものの質が偉い綺麗で、純粋な美味しさを感じていただけると思います。葡萄そのものの美味しさがストレートに有り、ミネラリティ由来の複雑性をしっかり感じられると言う素晴らしい仕上がりです。

そして2015年もの・・やや写真は黄色が強いので申し訳ないんですが、2014年のピュアさに加え、「官能さ」まで出て来ています。ドメーヌものだと、なぜかそれは2015年ものと2016年ものに置き換わっています。どういうことなんだろう?・・そこまでは判りませんでした。
しかし、近年のジャン=ルイ・シャーヴは、他のコラムでも書きましたが、グラムノン的に超絶にピュアなニュアンスと、ラヤスやアンリ・ボノー的官能さが出てきているんです。
ジャン=ルイ・シャーヴのエルミタージュと言えば、滅茶精緻で、理路整然とした味わいが、時にメカニカルに感じることも有ったと思います・・が、そこに官能感さえ入って来た・・。本来は背反する要素では無いかとも感じられますが、現実に、それが出来てしまっているんですね。
美しくピュアで精緻、複雑な2014年ものに、官能感とピュアさを加えた2015年ものです。是非・・これは飲んで欲しい・・そう願っています。
以下は2013年のこのワインのレヴューです。
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【ただ濃いだけのエルミタージュにさよなら!・・美しさを持ったブルゴーニュ的姿を見せる、適度に濃くエレガントなエルミタージュです!】

比較的リーズナブルな価格帯のエルミタージュ・ルージュです。色々と調べてみるとスペクテイターが2011年ものに91Pointsつけていましたね。ドメーヌものの方はアドヴォケイトもしっかり評価しており、95Points 、ティム・アトキン氏は96Points と物凄い評価です。
こちらのエルミタージュ・ファルコネ2013年も、今年の初夏に届いてますので充分な休養です。飲んだ印象からは・・これで91点だとすると、採点者・テイスターさんはエルミタージュが嫌いなんだろうなぁ・・と思っちゃいますね。まぁ・・そこでブレが無ければまだ正しいんですが、ただ好き嫌いで点を付けてるだけじゃダメだろうと・・。
noisy 自身としても、例えばリアルワインガイドで評点を付ける訳です。勿論、
「あ・・このスタイルは好きだな」
とか、
「ん・・これは・・ごめん・・」
と思ってしまうのは有りますよ。でも、それは評点には全く影響しません。それって単に「好み」ですから・・自分が扱うかどうかには影響しますが、
「評価点に好き嫌いを持ち込んだらテイスターとしては二流」
と思ってます。販売者と言う立場なら、
「私、これ大好きです!」
と言って良いし、言うべきかもしれませんしね。
ローヌの素晴らしいワインを飲むにつけ、本当に素晴らしいな・・と思えるのは、
「美しいミネラルと酸が存在すること」
が必須で有って、結局はそこを一番見ています。
どんなに豊かで超高質なチョコレートみたいな風味を感じても、「ただそれだけ・・それに近いだけ」と思ってしまうことも有ります。ミネラルも酸も無い、ただ甘味に寄っ掛かったような風味です。そこに極上のタンニンがたっぷり有れば、むしろボルドーバランス風で良いワインだと感じるかもしれません・・がそれもバランスですね。
このエルミタージュ・ファルコネ2013年には、「・・自然派かい?」と思えるようなナチュラル感が少し有って、やや白い伸びやかなミネラリティがたっぷり有り、しかも涼やかな酸がちゃんと有るんですね。ブルゴーニュっぽいバランスです。これはエルミタージュ・ブランシュ・ブランとはまた少し違った印象です。白の方はちゃんとローヌっぽさが有った上でのバランスなんですが、こちらはブルゴーニュっぽさが有った上での豊かな印象なんです。
エルミタージュ・ルージュですからシラー100%・・確かに豊かでは有りますが、その美しい酸とミネラリティの存在により、とても素晴らしいバランスを形成していると思えます。
個人的にはむしろこの方が好ましく・・いや、ここは好き嫌いで良いんですよ・・某ボルドー右岸のエノロジストさんのワインのように、黒くてふくよかで豊かで・・もっと濃くて・・また豊かで・・と、同じことばかりをリフレインしてしまうような一辺倒な味わいは余り好かんのですね・・。
それに対し、こちらのファルコネは美しさを感じられるような見事なバランスだと・・感じます。この辺の判断は、おそらくマッチョでファットな味わいが大好きな「欧米か!」(・・古・・)の評価者の方々とは、かなり感覚が違うと思われ、日本人には日本人が好きな味わいが有る=noisy が何とか生活できることに繋がっているのかな・・と思います。
飲んでみると、その昔、ボルドーの高級シャトーものに混ぜられた・・と言うような歴史も感覚として理解できるほど、個人的には素晴らしいと・・思ったエルミタージュです。ただ濃いだけのエルミタージュでは無く、サン=ジョセフやコルナスとも違う・・エルミタージュの複雑な豊かさを表現できているエルミタージュです。お勧めします!ぜひ飲んでみてください!
● 2016 Saint-Joseph Rouge Offerus / J-L.Chave Selection
サン=ジョセフ・ルージュ・オフェリュス ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクスィヨン
● 2015 Saint-Joseph Rouge Offerus / J-L.Chave Selection
サン=ジョセフ・ルージュ・オフェリュス ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクスィヨン
【超本格派!素晴らしい質と出来です!】
まぁ、同時に開けて飲めば、ドメーヌものの素晴らしさに及ばないのは一目瞭然なのでしょうが、そうしない限りは判らないかもしれません。
おそらく皆さんが想像されるよりも大柄で、とてもまとまっています。2014年もの・・と言うのがタイミング的に良いのかもしれませんが、ドメーヌものの妖艶さを少し抑え気味にし、むしろ紫の色合いをより濃く持ち、カシス的な果実を加えた感じで落ち着きの有る味わいです。より、しっとり感が高い・・と言うべきでしょうか。
2012年ものは入ってから随分と経過していまして、このタイミングですと、かなり合っているかもしれませんし、2011年ものもとても美味しかったですので、皆さんもその素晴らしさを覚えていらっしゃるかもしれませんね。是非ご検討くださいませ。
以下はサン=ジョセフ・オフェリュス2011年のコメントです。
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【素晴らしかった2010年を超えた!】
2010年のオフルがとても美味しかったので、再度注文しようとすると・・・、
「すみません・・・終わっちゃいました・・」
とフィネスさんのK君。
ありゃりゃ・・と思っていたところ、
「・・2011年なら有るんですけど・・。出来がとても良いですよ」
とおっしゃるもんで、
「じゃぁ2011年でも良いか・・」
と注文しちゃいました。
で、早速テイスティングしてみると・・・いや、凄く良い。スバ抜けた旨さ!エキスが集中しているのに、パワハラなところは全く無く、まさにフィネスたっぷりに旨いんです!
「良かったぁ・・2011年にして~・・」
と思っていたところに、お客様から
「2010年オフルが完売のようだけどまだ有りますか?」
とお問い合わせが入ったので、2011年なら入荷してますと書こうかと・・伝票を見たところ・・
「・・ぎえ~!」
どう頑張ってみても15%は値上げしないとならない仕入れ価格になってました・・(T.T
まぁ、ワインのポテンシャルから言えば、味わいは異なるにしてもコート=ロティ並のものが有りますんで、それでもかなりのお買い得なんですが、元々2010年の販売価格がね・・・かなり安いですから、お客様もご納得いかないとね~。
2010年と2011年のこのオフルですが、色合いを是非比べてみてください!・・ほとんど同じ場所、おなじ露出で撮れていると思われますが、2011年ものはより赤い!・・そしてクリアな色合いです。酸の美しさが際立っています!
年々自社畑を増やしており、このセレクスィヨンの方もドメーヌと言っても変わらないほど、ほとんどが自社畑だそうで、その影響がヴィンテージ以上に出ているのかもしれませんね。素晴らしいシラーです!品の有るシラーを飲まれたことが無いとするなら、おそらくぶっ飛ぶと思います。飲んでみてください!旨いです!
以下は2010年もののレヴューです。
━━━━━
【これは旨い!!そして本当にローヌ?と思わせるほど冷ややかでピュアなエキス系の味わいです!超お奨め!】
サン=ジョセフの赤です・・と言うことは「シラー」ですね。位置的にはエルミタージュ、クローズ=エルミタージュの対岸西側に存在するアペラシオンです。
おそらくですが、非常に大柄でマッチョなワインを想像されるかもしれません・・・
が、それは間違いです。しっかりとしたエキスが出ていて、濃さそうに見えるかもしれませんが、写真のように少し透けて見えるような赤黒の色合いで、多くのエルミタージュがマッチョ&パワフルであるのとは全く正反対です。
そして、時折感じるローヌワインの雑さとか、香りの違和感などは全く有りません。非常にしなやかで、まるでピノ・ノワールのようなエレガントさ、酸のレベル、ミネラリティの風味を感じさせてくれます。
スパイシーさも有るんですが、ブラインドで出したらきっと
「・・・これってピノ・ノワール?・・バランス良いね~!」
とおっしゃる方が何人もいらっしゃると思いますよ。
それほど酸の美しさ、伸びやかさが有ります。そして、決してジャミーじゃないんですよ・・。あくまで冷ややかです。
そして、トッピングのように存在する・・この気品あるスパイスこそ、優れたコート=ロティーに通じるような、まだ成長途中の要素なんですね。
このバランスで非常に旨いんですが、5年ほど寝かすと・・・だいぶ官能さも出てくると思います。ピュアでしなやかでエキス系で酸美しい・・でもこれはローヌワインなんですね~!・・一推しなんですけどね~・・売れるかな?・・判らないな~!でも是非飲んでみてください!非常に旨いです!
● 2017 Croses-Hermitage Rouge Silene / J-L.Chave Selection
クローズ=エルミタージュ・ルージュ・シレーヌ ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクスィヨン
【激ピュア!激ドライ!・・ヴィオニエを足さないコート=ロティ・・・までは行かないにせよ、とてもスタイリッシュな仕上がりでした!】

熟したら血っぽいニュアンスが飛び出して来そうな感じのするクローズ=エルミタージュでした。ブラインド・テイスティングですと、クローズ=エルミタージュ・・・とは中々に言い辛いかもしれない位、高質さと硬質さが入り乱れて感じられました。
2016年ものはもっと・・ケーキ的な味わいだったんですが、2017年ものは全くのドライで硬質なミネラリティがバッチリ載っています。
なので、今はやや線が細めではあるんですが、先々の伸びしろが凄いことになっている感じです。今すぐ飲むならサン=ジョセフ・オフェリュスの方が判りやすいし旨いです。
でも、「ポテンシャルを取って、それを美味しいと思える方」には、このクローズ=エルミタージュはバッチリですよ。noisy 的にはエルミタージュ的と言うよりは、コート=ロティ的、コルナス的に仕上がっていると思います。
ま~・・毎年、結構に違いますね・・。しかも近年、ジャン=ルイ・シャーヴはピュアさが物凄く増してきていますんで、さらなる高みへ行くと感じています。是非トライしてみてください!お勧めです!
以下は2016年もののレヴューです。
━━━━━
【まさに「とろけるようなショコラ的シラー!」です。エルミタージュの名を冠しても恥ずかしくない凄い仕上がりです!】

いや~・・これも超絶に旨いです!・・クローズ=エルミタージュとは名ばかりで、
「エルミタージュのお膝元にすら辿り着かないワイン」
と言うのが定番でした。
まぁ・・価格も違いますからね。皆それで納得していた訳です。
しかし!
この「2016年のシレーヌ」は違いました。いや~・・素晴らしいです。何てったって、
「まったく甘く無い!」
のが素晴らしいですし、
「酸の構成が素晴らしい!」
と言えます。
ローヌらしいふくよかでまろやかな酸の構成を失わずに、さらにそれを増大しています。その結果として、
「・・あれ?・・エルミタージュ、開けちゃったか?」
とエチケットをマジマジと見つめる羽目になっちゃったんですね。
味わい、フレーヴァーは超高質の「ショコラ」です。「チョコレート」とは言いたくないなぁ・・これは「ショコラ」でしょう。上質のカカオを熟練の職人が丁寧に仕上げた、そのテクスチュアをも再現しているかのように思います。
そして、その奥には色の濃い果実がてんこ盛りです。滅茶高質なラズベリー!・・でも大抵の場合、そんな状況ですと、「下品」に感じてしまうんですよね。
暑苦しいとか、甘いとか、苦いとか、濃すぎるとか、スパイス臭いとか・・何でもネガティヴな言葉を連ねたくなってしまう訳ですが、すべてが高級なニュアンスに包まれているので、
「うわ~・・これ、旨い!」
となってしまうのは当然なのかもしれません。
noisy も、この暑い最中にこのワインのテイスティングをしています。しかし、
「まったく問題ない・・所か、もっと飲みたい・・!」
と・・思ってしまいました。
しかもこのプライスでしょう?・・有り得ないですよ。
ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクション、確実に新たなレベルに到達したと確信しました。飲んで、是非ビックリしてください。旨いです!・・ブルゴーニュ好きの noisy が言うんだから・・間違いないと思ってください・・(^^ 超お勧めします!お早めにどうぞ!
● 2017 Saint-Joseph Blanc Circa Jean-Louis Chave Selection
サン=ジョセフ・ブラン・シルカ ジャン=ルイ・シャーヴ ・セレクスィヨン
● 2016 Saint-Joseph Blanc Circa Jean-Louis Chave Selection
サン=ジョセフ・ブラン・シルカ ジャン=ルイ・シャーヴ ・セレクスィヨン
【サン=ジョセフ・ブランってこんなに美味しいの?・・と言ってもらえると確信しています!・・しかも2016年と2017年ものの違いは顕著ですが、どちらも美味しいのはなぜ?】

2016年ものがちょっとキツイ写真になってしまいまして申し訳ありません・・。綺麗に撮れた2017年ものと色合いを合わせるように調整したらこうなっちゃいました。・・が、特徴は良く出ていると思いますので・・はい。
2016年ものは、透明でカッチリとしたクリスタル的なミネラリティがクッキリ出た味わいで、2017年ものの白く細やかな石灰が多く出た味わいとは、少し印象が違うんですね。
と言いますか、2016年のテイスティングは結構に前・・でして、
「ん??・・珍しく少し硬めかな?・・このバランスは滅茶美味しいけどローヌっぽいと言えるのかなぁ?・・」
などと思っていました。味わいは・・素晴らしいです。硬質でして、誤解を恐れずに言いきってしまいますと、ローヌのディディエ・ダグノー?・・みたいな感じです。
ところがですね・・つい先日飲んだ2017年がまぁ・・白い石灰が繊細に、膨大な量・・有りまして、蕾や花、果実の表現が、今飲んでも滅茶素晴らしい・・んです。
「・・んまいな!・・これっ!」
と思わず言葉が漏れ出て来てしまいました。と、同時に2016年ものとの結構な違いにも驚いた次第です。いや、2016年ものが駄目だと言うんじゃなくて、硬質で美しいものと硬軟併せ持った美しいものの差・・と言うことですね。

これ、比べて飲むと面白いと思いますよ。どこかエルミタージュ・ブランも同様のニュアンスが有ります。このサン=ジョセフ・ブランほどではないですけどね。
だって・・これだけ色彩が違うんですから。ディディエ・ダグノーのワインの写真を撮ると、上の2016年もののように映ります。決して下の2017年もののようには・・ならないでしょう?2017年ものはどこまでも細かくしたような石灰とかのニュアンスが映り込んでいるかのように見えてしまいます。
また、2016年ものからは、やはりピュアさ・・英語だとピュア・クラスと言うんですか?・・判りませんが、以前よりも膨大になってきています。すぐに判るほどの違いです。
トンでも無く美味しいです。シャルドネばかりじゃ詰まらないじゃないですか・・是非トライしてみてください!超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【緻密でクリーミー!!プティ・エルミタージュ・ブランです!】
どこを探しても2015年のシルカの写真が見当たらず、2013年ものだけで・・すみません。写真を撮った直後に処理しておけば良いんですが、中々予定通りには進みません。
2013年ものは随分前に入荷したものです。徐々に減ってまして・・こんな感じの数です。勿論追加は有りません。
2013年ものの、やや冷ややかな酸がしっかりと有る味わいに対し、2015年は少し若いですがゴージャスでやや柔らかみの有る酸です。
プティ・エルミタージュ・ブランと言ってしまうのは、細かなニュアンスでは異なりますが、たっぷりとしていて豊満、オイリーでゴージャスな味わいを、ややスケールダウンした・・と言う部分では、許容範囲かな・・と思います。
それでも緻密なニュアンスはエルミタージュ以上、土壌の違いからでしょうか、口内をフルにさせるようなパワーは及ばない・・と言う感じでしょうか。テクスチュアはむしろサン=ジョセフ・ブランの方が緻密とも思えます。もっとも、ドメーヌもののエルミタージュ・ブランは物凄く緻密ですけどね。
勿論とてもドライで、やや軽快に感じるミネラリティがたっぷり有り、中域の膨らみも充分、白や黄色の果実は北のもの、南のものの混在です。
マッチョで重くなり過ぎない、かと言って軽く無い、ちょうど良い感じだと思います。下の以前の記事は、南部のシャトーヌッフのルーサンヌと比較していますね。まぁ、ローヌ北部ですんでコート=ロティの方が全然近いですから、品種と言う観点からは下記の記事をご参考にされると良いと思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2011年の、名前は変わりましたが同じワインのご紹介分です。
━━━━━
【素晴らしいルーサンヌ!!トップにも肉薄!】
ブルゴーニュ・ラヴァーが非常に多いnoisy のお客様には、一体どうやってこの素晴らしいワインをお伝えしたら良いのか・・頭を抱え込んでしまいたくなるようです。
まず一般的なローヌのワインの、
「厚ぼったいイメージ」
は・・まず捨てちゃいましょう。ファーストノーズに香るアロマはオイリーで冷ややか・・まるでブルゴーニュ・シャルドネの超高級クラスのようですよ。
サン=ジョセフと言う村・アペラシオンは北ローヌですから、南ローヌのシャトーヌッフとは違うとは言え、「ルーサンヌ種」 で超有名且つ超高価なワインが・・・有りましたよね?・・たまにご案内させていただいている・・
「シャトーヌッフ・デュ・パプ・ルーサンヌV.V. シャトー・ド・ボーカステル」
がそうです。アドヴォケイトが100点付けたとかどうしたとか、非常に騒々しい中でのトップ・キュヴェですが、
「・・・美味しそうなのは判る・・でも、ルーサンヌって・・何よ・・?」
と言うのが、我が愛しいブルゴーニュ・ラヴァーたちの率直な気持ちじゃないでしょうか。
「・・だって・・飲んだこと無いし・・」
ですよね?
この、緑が透けて見えてくるような素晴らしい色合いをご覧ください。オイリーさも何となく見て取れるんじゃないでしょうか。
中域の出方、膨らみはシャルドネとはちょっと違って感じられるでしょう。こちらのサン=ジョセフ・ルーサンヌの方がフレキシブルで、ブルゴーニュ・シャルドネの方が幾分タイトに締まっていると思います。ミネラリティも実にしっかりしていて、むしろこちらの方が滑らかで飲みやすい・・かもしれません。
また酸の冷ややかさは特筆もので、
「おいおい・・本当にローヌかい?」
と思ってしまうかもしれませんよ。
おそらく緻密な組み立て方が出来る能力をお持ちなんですね。ボリューム感は充分有るものの、力任せな部分を感じず、非常に精緻・・現状で非常に旨いです。
ルーサンヌ100%で、しかもドメーヌものでのリリースでは有りませんが、このセレクションの畑も90%近くが自社畑だそうですんで、
「・・なるほど、完成度が高いわけだ!」
と頷かされました。
価格も非常にリーズナブルと言えると思います。これより北に向かえばコンドリュー、シャトー・グリエ・・・そしてコート=ロティーと続く地です。是非飲んでみて欲しい素晴らしい高級白ワインです。お奨めします!
● 2017 Cote du Rhone Rouge Mon Coeur / J-L.Chave Selection
コート=デュ=ローヌ・ルージュ・モン・クール ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクスィヨン
【グラムノンのピュアさシャーヴが持ち合わせている精緻な構成の融合!?・・見事な味わいです!】

良い色彩の写真が撮れました・・何だかちょっと嬉しいです。でも映り込んでしまっている貧相な食事は見ないでください・・(^^;; 何しろ毎日深夜の撮影ですから・・
「社長はワイン、飲まれるんですか・・?」
などと、店にいらっしゃった初めてのお客様に尋ねられますが、何とお答えしたら良いのか、今でも一瞬、言葉に詰まります。
「飲まない日は有りません・・」
などと言うには、少し気を付けて偉そうに聞こえないようにしないと・・などと考えてしまうし、
「まぁ・・適当に・・」
などと言ってしまったら、完全に嘘になっちゃうかな・・とも思いますし・・。
昨今はこのようなグラスの写真をアップしているのも有ってか、海外からのアクセスが非常に多いんですね。日本語で書いた文ですから、意味は判ってないんだと思うんですが、
「Oh!..So crazy!・・Midnight drunker!」
位は言ってるかもしれません。少なくとも、「Cool!」は無いでしょう。
しかし話しは飛びますが、好意的な方々ばかりがアクセスしてくるのではなく、何とかサーバーに侵入しようとするクラッカーも滅茶苦茶多いんですね。物凄いですよ・・。データベースに侵入できれば様々な情報が得られるでしょうし、侵入してバックドアを仕掛けておけばデータは駄々洩れですから。
なので、うちのサーバーは様々なトラップを仕掛けて有りますし監視もしており、悪戯をちょっとでもしようものなら、自動でアクセスすらできないようになってしまいます。悪戯をしたアドレスからは二度とアクセスできません。自分がシャットアウトされないようにしないといけないくらいです。
ジャン=ルイ・シャーヴと言えば、北ローヌの王と呼ばれる「エルミタージュ」の最高の生産者ですが、この、一番下のワインである「コート=デュ=ローヌ・モン・クール」の最新年、2017年ものを飲むと、
「もう、単にエルミタージュのトップ生産者・・だけと言うレベルにとどまらない」
と言わずにはおられません。
この赤紫のやや濃いめの非常に美しい色合いには、精緻さと官能感とピュアさが映り込んでいることが見えるかと思います。
精緻さは元々ジャン=ルイ・シャーヴが持ち合わせていたものです。官能感はこの1~2年で強く感じるようになってきました・・ラヤスっぽさと言っても良いかもれません。そしてピュアさは、まるで「グラムノン」のワインのようなニュアンスですよ。
「単なるコート=デュ=ローヌがこんなに美味しくてどうするの?」
と言いたくなってしまいますが、2014年より以前のジャン=ルイ・シャーヴには余り感じることが無かった「官能さ」もしくは「人間臭さ」が、持ち合わせていた精緻さに加わり、さらにはピュアさがさらに増長して、まるでグラムノンのようなふっくらとしたピュアさになっていますので、
「無敵!」
と言えると思います。
またそれはこのモン・クールにとどまらず、昨今のセレクスィヨンやドメーヌものにも同様に感じられます・・何と言っても、ドメーヌのエルミタージュも、セレクスィヨンのそれも、セレクスィヨンも上から下までしっかりテイスティングして来ましたので、自信を持って、
「凄い!」
とお伝えすることが出来ます。
さりとて余り数量はいただけませんので、是非・・昨今のもの凄いジャン=ルイ・シャーヴ・・飲んでみてください。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【素晴らしいバランスです!年々ピュアさとナチュラル感を増してきていましたが、遂にドメーヌものと全く同じニュアンスに到達しています!】
以前より非常にクリーンでピュアな味わいが特徴のシャーヴ・セレクスィヨンでしたが、2016年ものをつらつらとテイスティングしていて確信しました。
「2016年のシャーヴ・セレクスィヨンは、ドメーヌものと全く遜色が無くなった!」
「この柔らかなボディ、甘みの無いドライでピュアな表情は、セレクスィヨンを今までで最高の品質にした!」
と言うことなんですね。
今までもこの「モン・クール」はリーズナブルでポテンシャルも高く、超お勧めのキュヴェでしたが、それがもう、ピュアさは磨きに磨かれ、ナチュラルさは最も望ましい方向に高められ、頂点に達したと言えます。
これを飲んでしまうと、
「とてもクリーンで・・」
などとは言っていられない・・。このクリーンと言う言葉には、・・いや、一応 noisy的にはですよ、どこか蔑視感が混ざる訳です。僅かながらではあるが工業的なニュアンスも有るんじゃないか?・・と言うような意味合いです。
ところがこの2016年ものを飲めば・・ま~・・「完璧!」です。理想像です。
「濃密なのに甘く無い!」
「ナチュラルなんだけれど滅茶苦茶ピュア!」
なんですね。
某、ローヌの最大手のコート・デュ・ローヌが売れないそうです。そりゃぁ・・そうなってしまうだろう・・と素直に想像がつきます。手を抜き過ぎ・・なんじゃないかと思いますよ。
そりゃ、大変なのは判ります。上のキュヴェではじいたものを下に、さらにその循環が有る訳ですから、一番下はどうしてもその辛さが入り込んでしまうんですから。
しかし、シャーヴ・セレクスィヨンにはそんなネガティヴさは微塵も有りません。テッカテカに光り輝いています。是非飲んでみてください。素晴らしいです!一推し!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【いつも完璧!と感じてしまう全方位に丸いパレットです!時にチェリーさえ感じる涼やかさが良いです!】
上の写真が2013年、下が2015年です。いつも美味しい「モンクール」です。
2015年は「モンクール」の文字が上に来ましたね。非常にバランス良く、涼やかです。モンクールについては何故だかヴィンテージによる差は少ないように思いますし、年を追うごとに「緻密」なテクスチュアになってきています。
薄く無く、甘く無い、ブラックチェリー的なニュアンスです。エルミタージュの造り手ですが、大柄なエルミタージュっぽくは無く、むしろサン=ジョセフとかの緻密なニュアンスですね。
言ってしまえば、
「・・モンクールで充分旨い・・」
ものですんで、シャーヴらしい精緻さ、クリーンさが充分堪能できます。
おそらくですが、完全主義者的な潔癖さを感じますので・・そうなんじゃないかな~・・と。

色合いも実に美しいですよね。2013年ものと2015年ものを比較しても、ほとんど差は無いですし、照り、輝きともに素晴らしいです。
いつもご紹介しようと思いつつ、
「・・ん~・・まだ季節的に暑いかな~」
「他のアイテムが多いから後で・・」
などと思っている内に、1年、2年と経過しちゃったんですね。
若い美味しさがバッチリの2015年、落ち着いてきた2013年、どちらも美味しいです。ご検討くださいませ。
● 2016 Saint-Joseph Rouge Clos Florentin
サン=ジョセフ・ルージュ・クロ・フロランタン
【激レアにつき、販売条件有りで申し訳ありません。サン=ジョセフ系だけは少なくて飲めなかったのが残念です!】
2014年までは普通にドメーヌのサン=ジョセフにブレンドされていた「クロ・フロランタン」です。2015年からはシングル・ヴィンヤードものとして、それだけの個性とバランスが有ると判断されたのでしょう。noisy のところへは初の入荷です。
ドメーヌもののサン=ジョセフは、どこかチリチリと舌先辺りに感じられる高域の凝縮感が高品位で、横へ果実を持ったまま拡がりたがる傾向の多いエルミタージュ、縦長スタイリッシュになりたがるミネラリティのクローズ=エルミタージュとは異なり、程好いパレットに凝縮しつつ、高域や横方向へのボリュームを臨機応変に表現してくれる感が素晴らしいです。
まぁ、余りに見当たらないキュヴェなので、かなり高価になっているようですが・・noisy のところは普通の価格です。販売条件が有りますが申し訳ありません・・これだけと言うは勘弁してください。
● 2016 Saint-Joseph Rouge Magnumbottle
サン=ジョセフ・ルージュ・マグナムボトル
【クロ・フロランタンには及ばなかったようですが、このプライスと評価、出来でドメーヌものは超お買い得!】
サン=ジョセフ系の2016年は飲めなかったので・・すみません。2015年ものも滅茶旨かったですが、2016年ものはそのメディア評価をも超えて来ています。
やはり、あのピュアさでしょうかね~・・。確かめたいところですが、懐に余裕が無いので・・すみません。
【ドライで濃密!2015年の素晴らしさをしっかり表現してくれます!非常に素晴らしい仕上がりです!】

これは素晴らしいですね。エレガントな仕上がりだった2014年のサン=ジョセフもエキシーでとても良かったですが、滅茶シルキーで濃密です。グラスの色合いにもそれは現れていると思いますが、濃度はグラスに注がれたワインの裏や下から何も透けて来ない方が2015年、しっかり見えるのが2014年です。
例えばドメーヌもののエルミタージュの2015年も同様で、
「まるで凄く出来の良いメルロ!」
のような品格と厚みを感じます。しっとりしていて内に秘めた要素を膨大に持ちつつ、しかし全く漏らさないという姿勢がその厚みになっているかのようで凄みの有るものでした。
サン=ジョセフはさすがに分厚いメルロのようにはならないにせよ、品格と厚みをしっかり伝えてくれています。まぁ、100点付いたエルミタージュと比較しちゃぁ・・いけませんよね。
落ち着きを感じさせる胡椒・甘草やピュアなブルーベリーのノーズ、柔らかて軽やかなミネラリティにフィネスを感じます。中域も充分、ただし若さからのタイトさも少し、ボディの厚みがその若さを補うように膨らみを増大させます。余韻はしっとりしつつ非常に長い・・高い周波数のトーンで長くたなびきます。3年もしますとしっかり落ち着き、しかもかなり妖艶なアロマに変化して行くのが見えるようです。非常に素晴らしい仕上がりでした。
ドメーヌもののジャン=ルイ・シャーヴは、やはりこのサン=ジョセフクラスが手を出しやすいですよね。早めに飲みたい方は2週間ほどは立てて休養させ、冷やし気味の温度からお楽しみください。待てる方は3~5年置いてください。グレートな仕上がりのヴィンテージだと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【これはめっちゃ素晴らしい!今飲んでもポテンシャルの高さをバランス良く味わえると思います!】
2014年のドメーヌもののサン=ジョセフ・ルージュです。
サン=ジョセフはエルミタージュの対岸、コート=ロティのちょっと離れた南に位置し、その間には、シャトー・グリエやコンドリューなどの秀逸な白ワインの産地が有ります。
まぁ、サン=ジョセフはどうしても対岸にあるエルミタージュと比較される場合が多いですが、似たような部分も無いとは言わずとも、ゴージャスなドぶといエルミタージュ風にならないのが普通です。むしろ白の方が共通部分は多いかな・・と思います。
むしろコート=ロティをややスパイシーにしたようなニュアンスで、コート=ロティ同様に熟してくると、気高いシラーの特徴を現して来ます。
もしこれが2015年ものだったとすると、ここまで成長はしていないはずで・・・いや、今実に良い感じでした。エロティックで、官能さも出て来ています。ワイルドなニュアンスには皮革っぽい感じが有り、スパイスは落ち着いた質感の高いものです。
中域も良い感じに膨らんできていて、精緻さを失わないまま、見事な余韻を見せます。ちょっと熟した時のコルトンのようなイメージが重なります。
いや・・美味しいです!若くしてドメーヌもののエルミタージュを飲むよりも満足感は高いかもしれません。10年経ったら完全に置いてきぼりにされるかとも思いますけどね。
飲むタイミングの難しさ、面白さを感じさせてくれるワインでもありました。あの、正確無比で精緻、完全無欠のシャーヴのワインがこんなに色っぽくなると・・是非ご確認いただきたいと思います。お勧めします!
● 2016 Hermitage Blanc
エルミタージュ・ブラン
【ジェブ・ダナックさんは二年続けて100点満点評価!】

ジェブ・ダナックさんは二年続けて満点と評価、ヴィノスは1ポイントかさ上げ、アドヴォケイトも上値を1ポイント(95-97から)上げています。
ま~・・呆気にとられるようなゴージャスな味わいです。圧巻です。つぼみ、花、果実、ジャム、リキュールなど、まさに果実の変幻自在な表現を短い時間の中で感じさせてくれます。
ローヌの白ワインバランスでは有るんですが、酸がちゃんとあるんですよね・・。相当素晴らしいとされるローヌの白ワインでも、ここまでキッチリとした酸を内包しているワインは非常に少ないと言えます。ミネラリティの総量と、酸の総量がキッチリ有ってこそ、このゴージャスな味わいが生きる訳です。そうじゃなきゃ・・こんな表現は出来ません。ジェブ・ダナックさんが100点付ける気持ちも判ります。
ローヌの白・・・と言うことですと、メディア評価的には、ローヌ南部のシャトー・ド・ボーカステルのルーサンヌV.V.にしてやられていた感が有りましたが、ローヌ北部もジャン=ルイ・シャーヴが席巻し始めたような感じでしょうか。まともな状態のシャトー・グリエを飲めていないので正確なところは判りませんが、こんなにゴージャスで酸のしっかりした・・しかしちゃんとエルミタージュを感じさせてくれる味わいに出会ってしまうと、
「ここが最高!」
だと言わなくてはならないかもしれません。
ちょっと暗めな写真になってしまって申し訳ありません。是非ご検討くださいませ!
━━━━━
【2015年ものエルミタージュ・ブランの出来は壮大になったようです!】 毎年開けて楽しみたいゴージャスなワインでは有りますが、そんなことをしているといつの間にか自分の足をかじっていることに成りかねませんので、躊躇する心を養うようにしています。
昨年アドヴォケイトを卒業し独立したジュブ・ダナックさんは、この2015年エルミタージュ・ブランに100点満点を付けています。この方はカリフォルニア、南フランスなどをアドヴォケイトで担当していた専門家ですが、おそらく滅茶ゴージャスな仕上がりになったんじゃないかと想像しています。アドヴォケイトでも・・いや、この十年ほどはまともに読んでいませんが、97点が最高だったんじゃないかと・・違ってたらすみません。
となると、今まででも最高の仕上がりになったのかもしれませんね。是非・・飲んでお確かめください。少量です。
以下は以前のレヴューです。
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【偉大なエルミタージュ!!2014年白はティム・アトキン氏96Points、アドヴォケイト95Points!2014年赤もティム・アトキン氏96Pointsです!】
ジャン=ルイ・シャーヴさんちのエルミタージュ(最近は L' が付いてるのでレルミタージュですが・・)は、アドヴォケイトでもパーフェクトを何度か獲得していますんで、発表されると市場から姿を消す・・市場価格もさらに高くなると言う、生き物のようなプライスで目立ってしまうワインです。
しかしその本質は、果実感と複雑性がたっぷりで、エレガンスが有って、美しいパレットを描き、余韻も非常に長い・・・しかし、非常に濃厚かと言えばそこまでは無く、決して持っている要素全てを一気に感じさせるような、エゴイスティックなワインでも無い・・・しかし、ラヤスほどの繊細さ・淡さで勝負しているものでは有り得無いので有って、言ってみれば・・
「中庸を磨きに磨いてのトップワイン」
ということなのかもしれない・・などと思っています。
中庸と言う言葉自体は余り良くない言葉なのかもしれませんが、シャトーヌッフ・デュ・パプに例えてみると、
「官能に振れたアンリ・ボノー、繊細さのラヤス、濃厚且つ精密なボーカステル」
というような印象からは、
「その、どのベクトルにも触れるべき触手を持った、イソギンチャクのようなエルミタージュ!」
と言えるかもしれません。
この、「果皮 プラス 果皮の周りの肉 対 果汁 のバランス」が、他のワインと圧倒的に異なるニュアンスは、限りなく「果皮 プラス 果皮の周りの肉」が多いことによって生み出されていることに気付かれるでしょう。そして複雑精緻なニュアンス、完全無欠の孤高さに大きな魅力を見ると思います。
今回は同じように高評価のブランも入っていますので、是非ご検討いただければと思います。
● 2016 Cote du Rhone Rouge Mon Coeur / J-L.Chave Selection
コート=デュ=ローヌ・ルージュ・モン・クール
【素晴らしいバランスです!年々ピュアさとナチュラル感を増してきていましたが、遂にドメーヌものと全く同じニュアンスに到達しています!】

以前より非常にクリーンでピュアな味わいが特徴のシャーヴ・セレクスィヨンでしたが、2016年ものをつらつらとテイスティングしていて確信しました。
「2016年のシャーヴ・セレクスィヨンは、ドメーヌものと全く遜色が無くなった!」
「この柔らかなボディ、甘みの無いドライでピュアな表情は、セレクスィヨンを今までで最高の品質にした!」
と言うことなんですね。
今までもこの「モン・クール」はリーズナブルでポテンシャルも高く、超お勧めのキュヴェでしたが、それがもう、ピュアさは磨きに磨かれ、ナチュラルさは最も望ましい方向に高められ、頂点に達したと言えます。
これを飲んでしまうと、
「とてもクリーンで・・」
などとは言っていられない・・。このクリーンと言う言葉には、・・いや、一応 noisy的にはですよ、どこか蔑視感が混ざる訳です。僅かながらではあるが工業的なニュアンスも有るんじゃないか?・・と言うような意味合いです。
ところがこの2016年ものを飲めば・・ま~・・「完璧!」です。理想像です。
「濃密なのに甘く無い!」
「ナチュラルなんだけれど滅茶苦茶ピュア!」
なんですね。
某、ローヌの最大手のコート・デュ・ローヌが売れないそうです。そりゃぁ・・そうなってしまうだろう・・と素直に想像がつきます。手を抜き過ぎ・・なんじゃないかと思いますよ。
そりゃ、大変なのは判ります。上のキュヴェではじいたものを下に、さらにその循環が有る訳ですから、一番下はどうしてもその辛さが入り込んでしまうんですから。
しかし、シャーヴ・セレクスィヨンにはそんなネガティヴさは微塵も有りません。テッカテカに光り輝いています。是非飲んでみてください。素晴らしいです!一推し!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【いつも完璧!と感じてしまう全方位に丸いパレットです!時にチェリーさえ感じる涼やかさが良いです!】
上の写真が2013年、下が2015年です。いつも美味しい「モンクール」です。
2015年は「モンクール」の文字が上に来ましたね。非常にバランス良く、涼やかです。モンクールについては何故だかヴィンテージによる差は少ないように思いますし、年を追うごとに「緻密」なテクスチュアになってきています。
薄く無く、甘く無い、ブラックチェリー的なニュアンスです。エルミタージュの造り手ですが、大柄なエルミタージュっぽくは無く、むしろサン=ジョセフとかの緻密なニュアンスですね。
言ってしまえば、
「・・モンクールで充分旨い・・」
ものですんで、シャーヴらしい精緻さ、クリーンさが充分堪能できます。
おそらくですが、完全主義者的な潔癖さを感じますので・・そうなんじゃないかな~・・と。

色合いも実に美しいですよね。2013年ものと2015年ものを比較しても、ほとんど差は無いですし、照り、輝きともに素晴らしいです。
いつもご紹介しようと思いつつ、
「・・ん~・・まだ季節的に暑いかな~」
「他のアイテムが多いから後で・・」
などと思っている内に、1年、2年と経過しちゃったんですね。
若い美味しさがバッチリの2015年、落ち着いてきた2013年、どちらも美味しいです。ご検討くださいませ。
● 2016 Croses-Hermitage Rouge Silene / J-L.Chave Selection
クローズ=エルミタージュ・ルージュ・シレーヌ
【まさに「とろけるようなショコラ的シラー!」です。エルミタージュの名を冠しても恥ずかしくない凄い仕上がりです!】

いや~・・これも超絶に旨いです!・・クローズ=エルミタージュとは名ばかりで、
「エルミタージュのお膝元にすら辿り着かないワイン」
と言うのが定番でした。
まぁ・・価格も違いますからね。皆それで納得していた訳です。
しかし!
この「2016年のシレーヌ」は違いました。いや~・・素晴らしいです。何てったって、
「まったく甘く無い!」
のが素晴らしいですし、
「酸の構成が素晴らしい!」
と言えます。
ローヌらしいふくよかでまろやかな酸の構成を失わずに、さらにそれを増大しています。その結果として、
「・・あれ?・・エルミタージュ、開けちゃったか?」
とエチケットをマジマジと見つめる羽目になっちゃったんですね。
味わい、フレーヴァーは超高質の「ショコラ」です。「チョコレート」とは言いたくないなぁ・・これは「ショコラ」でしょう。上質のカカオを熟練の職人が丁寧に仕上げた、そのテクスチュアをも再現しているかのように思います。
そして、その奥には色の濃い果実がてんこ盛りです。滅茶高質なラズベリー!・・でも大抵の場合、そんな状況ですと、「下品」に感じてしまうんですよね。
暑苦しいとか、甘いとか、苦いとか、濃すぎるとか、スパイス臭いとか・・何でもネガティヴな言葉を連ねたくなってしまう訳ですが、すべてが高級なニュアンスに包まれているので、
「うわ~・・これ、旨い!」
となってしまうのは当然なのかもしれません。
noisy も、この暑い最中にこのワインのテイスティングをしています。しかし、
「まったく問題ない・・所か、もっと飲みたい・・!」
と・・思ってしまいました。
しかもこのプライスでしょう?・・有り得ないですよ。
ジャン=ルイ・シャーヴ・セレクション、確実に新たなレベルに到達したと確信しました。飲んで、是非ビックリしてください。旨いです!・・ブルゴーニュ好きの noisy が言うんだから・・間違いないと思ってください・・(^^ 超お勧めします!お早めにどうぞ!
● 1978 Hermitage Rouge
エルミタージュ・ルージュ
【コンディションはほぼ完璧!!(下記参照)価格も40年ものとしては非常にリーズナブルです!】
こんなワインが出てくるなんて!・・1978年もののエルミタージュですよ・・しかもシャーヴ!・・良く持っててくれました。
でも、最初のお話しは違ったんですよね・・。
「・・あの、シャーヴのキュヴェ何とかの1978年ものが有るんですよ・・」
「えっ?・・ホントですか?・・いるいる!ちょうだい!・・でも普通のエチケットじゃなくて・・」
「・・そうそう、シャーヴの普通の奴とは全然違いました!」
と言うのでいただいてみたところ・・
「・・あれ?」
そうなんですよ・・到着したのは1978年ものでは有りましたがキュヴェ・カトランでは無く、普通のエルミタージュでした。
ちょっとカッカリしたんですが、それでも1978年ものですからね~・・。期待が高まります。
「(・・社長さん、惜しくなって差し替えたんじゃないか・・?)」
などとゲス的に勘ぐってしまいましたが!
そうなんです。こちらも以前エージェント業をされていた会社の社長さんのセラーに入っていたもので、コンディションは見るからに・・
「かなり良い!」
です。
外観からはエチケットの向かって右下に、わずかな破れ(欠損無し・・ノリで直る程度)が有る位です。あと、ネガティヴなことを言うなら、
「個人セラー貯蔵にはアリガチな、コルクの下辺りにわずかな澱が固着している」
ことが挙げられます。
まぁ、ここは上手く貯蔵することで解消できる可能性は有りますし、しっかり固着していれば、注ぐ時に注意して注ぐことで回避が可能な場合も有ります。
また、まぁ・・わずかでは有りますが、キャプスュルのトップが凹んでいます。許容範囲かな・・と思われますが、抜栓時はキャプスュルを完全に剥いてコルクの状態をしっかり確認してから抜栓に臨むべきでしょう。
色合いは良い感じに熟したブルゴーニュワインのような官能的な感じです。非常に美しく、照りが有ります。液量もしっかりです。ここまで入ってるのは奇跡レベルです。
因みに、アドヴォケイトは1997年のテイスティングで96Points、飲み頃2000年から2025年 と評価しています。この頃のアドヴォケイトのローヌワインの評価は妥当なものが多いと思います。ブルゴーニュワインは・・です。
また、ザ・ワイン・セラー・インサイダーでは2017年1月のテイスティングで同じく96Points と評価していますので、これ、かなり期待できるんじゃないでしょうか!
色合いも現行ヴィンテージのエルミタージュのように「濃厚」では有りません。ブルゴーニュ的にやや淡く見えます。熟したローヌの偉大なワインは、素晴らしいブルゴーニュのピノ・ノワールに寄って行く印象を持っていますが、さぁ・・どうなりますでしょうか!
是非下記の写真などご覧いただき、もう二度と出会うことは無いに等しいこのエルミタージュ1978年、リーズナブルですからご検討ください。
こちらもこのような古酒の代品も無く、品質保証は致しかねますので、ご自身の責任においてお買い求めくださいませ。




● 2015 Hermitage Rouge M.G.
エルミタージュ・ルージュ・マグナムボトル
● 2015 Hermitage Rouge
エルミタージュ・ルージュ
【2015年ものエルミタージュは偉大なヴィンテージ!!・・まっこと素晴らしいです!】

美味しいですね~!・・これは参ってしまいます。極上のメルロ的な超滑らかな舌触り・・そこから超ド級の厚みと、何とも言えぬ細やかな表情が漏れて来ます。
2014年ものも非常に美味しかったですが、何だろう・・・緻密さとフィネスにおいてでしょうか。100点付けたくなるのも理解出来ます。
まぁ、このような評論家の方々は、著名なワインはリリース前に飲んで評価し発表するパターンが多いので、ある程度幅を持たせた評価になる訳でして、リアルワインガイド的な「今飲んで98」「ポテンシャル100」と言うのとは、ほとんどの場合において異なります。「98~100」と言うのは、98点か99点か100点のどれか・・と言うことですね。
非常に美味しくて・・スイスイ入り無くなりますが、いつまでも存在しているかのような感じなんですね。普通のローヌワインですと、
「果実がどうの、スパイスがどうの、パレットがどうの・・」
と言いたくなるんですが、もう、全て埋め尽くされてますから・・しかもそれがフィネスたっぷりなんですよ。最高級の甘く無いチョコレートを下の上で融かしている感じが感覚的に近いかもしれません。果実的な訴えも膨大にあるんですが、そのひとつひとつは極上ながら表情のほんの一部分に過ぎません!
ジャン=ルイ・シャーヴにはキュヴェ・カトランと言う幻のエルミタージュが有るんですが、noisy もお目にかかったことは無く、勿論飲んだことは無いんですが、こっちの方向性を持っているのかなぁ・・と暗愚な想像をしてしまいました。
素晴らしい出来でした!評価の良いヴィンテージは足が速いです。是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【偉大なエルミタージュ!!2014年白はティム・アトキン氏96Points、アドヴォケイト95Points!2014年赤もティム・アトキン氏96Pointsです!】
ジャン=ルイ・シャーヴさんちのエルミタージュ(最近は L' が付いてるのでレルミタージュですが・・)は、アドヴォケイトでもパーフェクトを何度か獲得していますんで、発表されると市場から姿を消す・・市場価格もさらに高くなると言う、生き物のようなプライスで目立ってしまうワインです。
しかしその本質は、果実感と複雑性がたっぷりで、エレガンスが有って、美しいパレットを描き、余韻も非常に長い・・・しかし、非常に濃厚かと言えばそこまでは無く、決して持っている要素全てを一気に感じさせるような、エゴイスティックなワインでも無い・・・しかし、ラヤスほどの繊細さ・淡さで勝負しているものでは有り得無いので有って、言ってみれば・・
「中庸を磨きに磨いてのトップワイン」
ということなのかもしれない・・などと思っています。
中庸と言う言葉自体は余り良くない言葉なのかもしれませんが、シャトーヌッフ・デュ・パプに例えてみると、
「官能に振れたアンリ・ボノー、繊細さのラヤス、濃厚且つ精密なボーカステル」
というような印象からは、
「その、どのベクトルにも触れるべき触手を持った、イソギンチャクのようなエルミタージュ!」
と言えるかもしれません。
この、「果皮 プラス 果皮の周りの肉 対 果汁 のバランス」が、他のワインと圧倒的に異なるニュアンスは、限りなく「果皮 プラス 果皮の周りの肉」が多いことによって生み出されていることに気付かれるでしょう。そして複雑精緻なニュアンス、完全無欠の孤高さに大きな魅力を見ると思います。
今回は同じように高評価のブランも入っていますので、是非ご検討いただければと思います。
● 2015 Hermitage Rouge
エルミタージュ・ブラン
【2015年ものエルミタージュ・ブランの出来は壮大になったようです!】
毎年開けて楽しみたいゴージャスなワインでは有りますが、そんなことをしているといつの間にか自分の足をかじっていることに成りかねませんので、躊躇する心を養うようにしています。
昨年アドヴォケイトを卒業し独立したジュブ・ダナックさんは、この2015年エルミタージュ・ブランに100点満点を付けています。この方はカリフォルニア、南フランスなどをアドヴォケイトで担当していた専門家ですが、おそらく滅茶ゴージャスな仕上がりになったんじゃないかと想像しています。アドヴォケイトでも・・いや、この十年ほどはまともに読んでいませんが、97点が最高だったんじゃないかと・・違ってたらすみません。
となると、今まででも最高の仕上がりになったのかもしれませんね。是非・・飲んでお確かめください。少量です。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【偉大なエルミタージュ!!2014年白はティム・アトキン氏96Points、アドヴォケイト95Points!2014年赤もティム・アトキン氏96Pointsです!】
ジャン=ルイ・シャーヴさんちのエルミタージュ(最近は L' が付いてるのでレルミタージュですが・・)は、アドヴォケイトでもパーフェクトを何度か獲得していますんで、発表されると市場から姿を消す・・市場価格もさらに高くなると言う、生き物のようなプライスで目立ってしまうワインです。
しかしその本質は、果実感と複雑性がたっぷりで、エレガンスが有って、美しいパレットを描き、余韻も非常に長い・・・しかし、非常に濃厚かと言えばそこまでは無く、決して持っている要素全てを一気に感じさせるような、エゴイスティックなワインでも無い・・・しかし、ラヤスほどの繊細さ・淡さで勝負しているものでは有り得無いので有って、言ってみれば・・
「中庸を磨きに磨いてのトップワイン」
ということなのかもしれない・・などと思っています。
中庸と言う言葉自体は余り良くない言葉なのかもしれませんが、シャトーヌッフ・デュ・パプに例えてみると、
「官能に振れたアンリ・ボノー、繊細さのラヤス、濃厚且つ精密なボーカステル」
というような印象からは、
「その、どのベクトルにも触れるべき触手を持った、イソギンチャクのようなエルミタージュ!」
と言えるかもしれません。
この、「果皮 プラス 果皮の周りの肉 対 果汁 のバランス」が、他のワインと圧倒的に異なるニュアンスは、限りなく「果皮 プラス 果皮の周りの肉」が多いことによって生み出されていることに気付かれるでしょう。そして複雑精緻なニュアンス、完全無欠の孤高さに大きな魅力を見ると思います。
今回は同じように高評価のブランも入っていますので、是非ご検討いただければと思います。
● 2015 Saint-Joseph
サン=ジョセフ・ルージュ
【ドライで濃密!2015年の素晴らしさをしっかり表現してくれます!非常に素晴らしい仕上がりです!】

これは素晴らしいですね。エレガントな仕上がりだった2014年のサン=ジョセフもエキシーでとても良かったですが、滅茶シルキーで濃密です。グラスの色合いにもそれは現れていると思いますが、濃度はグラスに注がれたワインの裏や下から何も透けて来ない方が2015年、しっかり見えるのが2014年です。
例えばドメーヌもののエルミタージュの2015年も同様で、
「まるで凄く出来の良いメルロ!」
のような品格と厚みを感じます。しっとりしていて内に秘めた要素を膨大に持ちつつ、しかし全く漏らさないという姿勢がその厚みになっているかのようで凄みの有るものでした。
サン=ジョセフはさすがに分厚いメルロのようにはならないにせよ、品格と厚みをしっかり伝えてくれています。まぁ、100点付いたエルミタージュと比較しちゃぁ・・いけませんよね。
落ち着きを感じさせる胡椒・甘草やピュアなブルーベリーのノーズ、柔らかて軽やかなミネラリティにフィネスを感じます。中域も充分、ただし若さからのタイトさも少し、ボディの厚みがその若さを補うように膨らみを増大させます。余韻はしっとりしつつ非常に長い・・高い周波数のトーンで長くたなびきます。3年もしますとしっかり落ち着き、しかもかなり妖艶なアロマに変化して行くのが見えるようです。非常に素晴らしい仕上がりでした。
ドメーヌもののジャン=ルイ・シャーヴは、やはりこのサン=ジョセフクラスが手を出しやすいですよね。早めに飲みたい方は2週間ほどは立てて休養させ、冷やし気味の温度からお楽しみください。待てる方は3~5年置いてください。グレートな仕上がりのヴィンテージだと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【これはめっちゃ素晴らしい!今飲んでもポテンシャルの高さをバランス良く味わえると思います!】
2014年のドメーヌもののサン=ジョセフ・ルージュです。
サン=ジョセフはエルミタージュの対岸、コート=ロティのちょっと離れた南に位置し、その間には、シャトー・グリエやコンドリューなどの秀逸な白ワインの産地が有ります。
まぁ、サン=ジョセフはどうしても対岸にあるエルミタージュと比較される場合が多いですが、似たような部分も無いとは言わずとも、ゴージャスなドぶといエルミタージュ風にならないのが普通です。むしろ白の方が共通部分は多いかな・・と思います。
むしろコート=ロティをややスパイシーにしたようなニュアンスで、コート=ロティ同様に熟してくると、気高いシラーの特徴を現して来ます。
もしこれが2015年ものだったとすると、ここまで成長はしていないはずで・・・いや、今実に良い感じでした。エロティックで、官能さも出て来ています。ワイルドなニュアンスには皮革っぽい感じが有り、スパイスは落ち着いた質感の高いものです。
中域も良い感じに膨らんできていて、精緻さを失わないまま、見事な余韻を見せます。ちょっと熟した時のコルトンのようなイメージが重なります。
いや・・美味しいです!若くしてドメーヌもののエルミタージュを飲むよりも満足感は高いかもしれません。10年経ったら完全に置いてきぼりにされるかとも思いますけどね。
飲むタイミングの難しさ、面白さを感じさせてくれるワインでもありました。あの、正確無比で精緻、完全無欠のシャーヴのワインがこんなに色っぽくなると・・是非ご確認いただきたいと思います。お勧めします!
● 2014 Saint-Joseph
サン=ジョセフ
【これはめっちゃ素晴らしい!今飲んでもポテンシャルの高さをバランス良く味わえると思います!】

2014年のドメーヌもののサン=ジョセフ・ルージュです。
サン=ジョセフはエルミタージュの対岸、コート=ロティのちょっと離れた南に位置し、その間には、シャトー・グリエやコンドリューなどの秀逸な白ワインの産地が有ります。
まぁ、サン=ジョセフはどうしても対岸にあるエルミタージュと比較される場合が多いですが、似たような部分も無いとは言わずとも、ゴージャスなドぶといエルミタージュ風にならないのが普通です。むしろ白の方が共通部分は多いかな・・と思います。
むしろコート=ロティをややスパイシーにしたようなニュアンスで、コート=ロティ同様に熟してくると、気高いシラーの特徴を現して来ます。
もしこれが2015年ものだったとすると、ここまで成長はしていないはずで・・・いや、今実に良い感じでした。エロティックで、官能さも出て来ています。ワイルドなニュアンスには皮革っぽい感じが有り、スパイスは落ち着いた質感の高いものです。
中域も良い感じに膨らんできていて、精緻さを失わないまま、見事な余韻を見せます。ちょっと熟した時のコルトンのようなイメージが重なります。
いや・・美味しいです!若くしてドメーヌもののエルミタージュを飲むよりも満足感は高いかもしれません。10年経ったら完全に置いてきぼりにされるかとも思いますけどね。
飲むタイミングの難しさ、面白さを感じさせてくれるワインでもありました。あの、正確無比で精緻、完全無欠のシャーヴのワインがこんなに色っぽくなると・・是非ご確認いただきたいと思います。お勧めします!
● 2015 Cote du Rhone Rouge Mon Coeur / J-L.Chave Selection
コート=デュ=ローヌ・ルージュ・モン・クール
【いつも完璧!と感じてしまう全方位に丸いパレットです!時にチェリーさえ感じる涼やかさが良いです!】

上の写真が2013年、下が2015年です。いつも美味しい「モンクール」です。
2015年は「モンクール」の文字が上に来ましたね。非常にバランス良く、涼やかです。モンクールについては何故だかヴィンテージによる差は少ないように思いますし、年を追うごとに「緻密」なテクスチュアになってきています。
薄く無く、甘く無い、ブラックチェリー的なニュアンスです。エルミタージュの造り手ですが、大柄なエルミタージュっぽくは無く、むしろサン=ジョセフとかの緻密なニュアンスですね。
言ってしまえば、
「・・モンクールで充分旨い・・」
ものですんで、シャーヴらしい精緻さ、クリーンさが充分堪能できます。
おそらくですが、完全主義者的な潔癖さを感じますので・・そうなんじゃないかな~・・と。

色合いも実に美しいですよね。2013年ものと2015年ものを比較しても、ほとんど差は無いですし、照り、輝きともに素晴らしいです。
いつもご紹介しようと思いつつ、
「・・ん~・・まだ季節的に暑いかな~」
「他のアイテムが多いから後で・・」
などと思っている内に、1年、2年と経過しちゃったんですね。
若い美味しさがバッチリの2015年、落ち着いてきた2013年、どちらも美味しいです。ご検討くださいませ。
● 2015 Saint-Joseph Blanc Circa Jean-Louis Chave Selection
サン=ジョセフ・ブラン・シルカ ジャン=ルイ・シャーヴ ・セレクスィヨン
【緻密でクリーミー!!プティ・エルミタージュ・ブランです!】

どこを探しても2015年のシルカの写真が見当たらず、2013年ものだけで・・すみません。写真を撮った直後に処理しておけば良いんですが、中々予定通りには進みません。
2013年ものは随分前に入荷したものです。徐々に減ってまして・・こんな感じの数です。勿論追加は有りません。
2013年ものの、やや冷ややかな酸がしっかりと有る味わいに対し、2015年は少し若いですがゴージャスでやや柔らかみの有る酸です。
プティ・エルミタージュ・ブランと言ってしまうのは、細かなニュアンスでは異なりますが、たっぷりとしていて豊満、オイリーでゴージャスな味わいを、ややスケールダウンした・・と言う部分では、許容範囲かな・・と思います。
それでも緻密なニュアンスはエルミタージュ以上、土壌の違いからでしょうか、口内をフルにさせるようなパワーは及ばない・・と言う感じでしょうか。テクスチュアはむしろサン=ジョセフ・ブランの方が緻密とも思えます。もっとも、ドメーヌもののエルミタージュ・ブランは物凄く緻密ですけどね。
勿論とてもドライで、やや軽快に感じるミネラリティがたっぷり有り、中域の膨らみも充分、白や黄色の果実は北のもの、南のものの混在です。
マッチョで重くなり過ぎない、かと言って軽く無い、ちょうど良い感じだと思います。下の以前の記事は、南部のシャトーヌッフのルーサンヌと比較していますね。まぁ、ローヌ北部ですんでコート=ロティの方が全然近いですから、品種と言う観点からは下記の記事をご参考にされると良いと思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2011年の、名前は変わりましたが同じワインのご紹介分です。
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【素晴らしいルーサンヌ!!トップにも肉薄!】
ブルゴーニュ・ラヴァーが非常に多いnoisy のお客様には、一体どうやってこの素晴らしいワインをお伝えしたら良いのか・・頭を抱え込んでしまいたくなるようです。
まず一般的なローヌのワインの、
「厚ぼったいイメージ」
は・・まず捨てちゃいましょう。ファーストノーズに香るアロマはオイリーで冷ややか・・まるでブルゴーニュ・シャルドネの超高級クラスのようですよ。
サン=ジョセフと言う村・アペラシオンは北ローヌですから、南ローヌのシャトーヌッフとは違うとは言え、「ルーサンヌ種」 で超有名且つ超高価なワインが・・・有りましたよね?・・たまにご案内させていただいている・・
「シャトーヌッフ・デュ・パプ・ルーサンヌV.V. シャトー・ド・ボーカステル」
がそうです。アドヴォケイトが100点付けたとかどうしたとか、非常に騒々しい中でのトップ・キュヴェですが、
「・・・美味しそうなのは判る・・でも、ルーサンヌって・・何よ・・?」
と言うのが、我が愛しいブルゴーニュ・ラヴァーたちの率直な気持ちじゃないでしょうか。
「・・だって・・飲んだこと無いし・・」
ですよね?
この、緑が透けて見えてくるような素晴らしい色合いをご覧ください。オイリーさも何となく見て取れるんじゃないでしょうか。
中域の出方、膨らみはシャルドネとはちょっと違って感じられるでしょう。こちらのサン=ジョセフ・ルーサンヌの方がフレキシブルで、ブルゴーニュ・シャルドネの方が幾分タイトに締まっていると思います。ミネラリティも実にしっかりしていて、むしろこちらの方が滑らかで飲みやすい・・かもしれません。
また酸の冷ややかさは特筆もので、
「おいおい・・本当にローヌかい?」
と思ってしまうかもしれませんよ。
おそらく緻密な組み立て方が出来る能力をお持ちなんですね。ボリューム感は充分有るものの、力任せな部分を感じず、非常に精緻・・現状で非常に旨いです。
ルーサンヌ100%で、しかもドメーヌものでのリリースでは有りませんが、このセレクションの畑も90%近くが自社畑だそうですんで、
「・・なるほど、完成度が高いわけだ!」
と頷かされました。
価格も非常にリーズナブルと言えると思います。これより北に向かえばコンドリュー、シャトー・グリエ・・・そしてコート=ロティーと続く地です。是非飲んでみて欲しい素晴らしい高級白ワインです。お奨めします!
● 2014 Saint-Joseph Rouge Offerus / J-L.Chave Selection
サン=ジョセフ・ルージュ・オフェリュス
【こちらも素晴らしい!飲み頃を迎えた(はず)の2012年と、迎えつつある2014年!是非飲んでみてください!】

こちらも2年前位に飲んだ2012年ものの写真が有ったはずなんですが・・見当たらず、どうしちゃったのか・・すみません。2014年ものは今年の7月入荷です。
余りにドメーヌもののサン=ジョセフが素晴らしいもので、大きな期待を持ってセレクスィヨンのサン=ジョセフ・オフェリュスをテイスティングしました。
シャーヴさんはエルミタージュも美味しいんですが、このサン=ジョセフも抜群ですね。しかも価格が非常にリーズナブルです。
そして、さすがにドメーヌものの質感の高さ、仕上がり度には及ばないかなぁ・・と思うんですが、自分のどこかに・・
「・・こっちも結構、負けてないんじゃないか?」
とも・・。
まぁ、同時に開けて飲めば、ドメーヌものの素晴らしさに及ばないのは一目瞭然なのでしょうが、そうしない限りは判らないかもしれません。
おそらく皆さんが想像されるよりも大柄で、とてもまとまっています。2014年もの・・と言うのがタイミング的に良いのかもしれませんが、ドメーヌものの妖艶さを少し抑え気味にし、むしろ紫の色合いをより濃く持ち、カシス的な果実を加えた感じで落ち着きの有る味わいです。より、しっとり感が高い・・と言うべきでしょうか。
2012年ものは入ってから随分と経過していまして、このタイミングですと、かなり合っているかもしれませんし、2011年ものもとても美味しかったですので、皆さんもその素晴らしさを覚えていらっしゃるかもしれませんね。是非ご検討くださいませ。
以下はサン=ジョセフ・オフェリュス2011年のコメントです。
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【素晴らしかった2010年を超えた!】
2010年のオフルがとても美味しかったので、再度注文しようとすると・・・、
「すみません・・・終わっちゃいました・・」
とフィネスさんのK君。
ありゃりゃ・・と思っていたところ、
「・・2011年なら有るんですけど・・。出来がとても良いですよ」
とおっしゃるもんで、
「じゃぁ2011年でも良いか・・」
と注文しちゃいました。
で、早速テイスティングしてみると・・・いや、凄く良い。スバ抜けた旨さ!エキスが集中しているのに、パワハラなところは全く無く、まさにフィネスたっぷりに旨いんです!
「良かったぁ・・2011年にして~・・」
と思っていたところに、お客様から
「2010年オフルが完売のようだけどまだ有りますか?」
とお問い合わせが入ったので、2011年なら入荷してますと書こうかと・・伝票を見たところ・・
「・・ぎえ~!」
どう頑張ってみても15%は値上げしないとならない仕入れ価格になってました・・(T.T
まぁ、ワインのポテンシャルから言えば、味わいは異なるにしてもコート=ロティ並のものが有りますんで、それでもかなりのお買い得なんですが、元々2010年の販売価格がね・・・かなり安いですから、お客様もご納得いかないとね~。
2010年と2011年のこのオフルですが、色合いを是非比べてみてください!・・ほとんど同じ場所、おなじ露出で撮れていると思われますが、2011年ものはより赤い!・・そしてクリアな色合いです。酸の美しさが際立っています!
年々自社畑を増やしており、このセレクスィヨンの方もドメーヌと言っても変わらないほど、ほとんどが自社畑だそうで、その影響がヴィンテージ以上に出ているのかもしれませんね。素晴らしいシラーです!品の有るシラーを飲まれたことが無いとするなら、おそらくぶっ飛ぶと思います。飲んでみてください!旨いです!
以下は2010年もののレヴューです。
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【これは旨い!!そして本当にローヌ?と思わせるほど冷ややかでピュアなエキス系の味わいです!超お奨め!】
サン=ジョセフの赤です・・と言うことは「シラー」ですね。位置的にはエルミタージュ、クローズ=エルミタージュの対岸西側に存在するアペラシオンです。
おそらくですが、非常に大柄でマッチョなワインを想像されるかもしれません・・・
が、それは間違いです。しっかりとしたエキスが出ていて、濃さそうに見えるかもしれませんが、写真のように少し透けて見えるような赤黒の色合いで、多くのエルミタージュがマッチョ&パワフルであるのとは全く正反対です。
そして、時折感じるローヌワインの雑さとか、香りの違和感などは全く有りません。非常にしなやかで、まるでピノ・ノワールのようなエレガントさ、酸のレベル、ミネラリティの風味を感じさせてくれます。
スパイシーさも有るんですが、ブラインドで出したらきっと
「・・・これってピノ・ノワール?・・バランス良いね~!」
とおっしゃる方が何人もいらっしゃると思いますよ。
それほど酸の美しさ、伸びやかさが有ります。そして、決してジャミーじゃないんですよ・・。あくまで冷ややかです。
そして、トッピングのように存在する・・この気品あるスパイスこそ、優れたコート=ロティーに通じるような、まだ成長途中の要素なんですね。
このバランスで非常に旨いんですが、5年ほど寝かすと・・・だいぶ官能さも出てくると思います。ピュアでしなやかでエキス系で酸美しい・・でもこれはローヌワインなんですね~!・・一推しなんですけどね~・・売れるかな?・・判らないな~!でも是非飲んでみてください!非常に旨いです!
● 2012 Hermitage Blanc
エルミタージュ・ブラン
【偉大なエルミタージュ!とリーズナブルなサン=ジョセフのドメーヌもの!】
ジャン=ルイ・シャーヴさんちのエルミタージュ(最近は L' が付いてるのでレルミタージュですが・・)は、アドヴォケイトでもパーフェクトを何度か獲得していますんで、発表されると市場から姿を消す・・市場価格もさらに高くなると言う、生き物のようなプライスで目立ってしまうワインです。
しかしその本質は、果実感と複雑性がたっぷりで、エレガンスが有って、美しいパレットを描き、余韻も非常に長い・・・しかし、非常に濃厚かと言えばそこまでは無く、決して持っている要素全てを一気に感じさせるような、エゴイスティックなワインでも無い・・・しかし、ラヤスほどの繊細さ・淡さで勝負しているものでは有り得無いので有って、言ってみれば・・
「中庸を磨きに磨いてのトップワイン」
ということなのかもしれない・・などと思っています。
中庸と言う言葉自体は余り良くない言葉なのかもしれませんが、シャトーヌッフ・デュ・パプに例えてみると、
「官能に振れたアンリ・ボノー、繊細さのラヤス、濃厚且つ精密なボーカステル」
というような印象からは、
「その、どのベクトルにも触れるべき触手を持った、イソギンチャクのようなエルミタージュ!」
と言えるかもしれません。
今回はブランも入っていますので、是非ご検討いただければと思います。
また、貴重なドメーヌもののサン=ジョセフも少量分けていただきました。こちらは「セレクスィヨンもの」もご案内していますんで、お間違いの無いよう・・。
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