
やはり何だかんだ言っても、商売においても趣味においても、生きてくことは、「人」ですよね。協力してくれと言われれば、特に裏が無くて協力できる内容であれば、ちゃんと協力もできる訳です。
その頃のその正規のエージェントさんは、昔から付き合いのあるワインのエージェントさんから引き抜かれ、事業部長になられた方でして、立派なワイン辞典まで出版された方でした。
日本に着いたワインのコンディションに?が付いた時も、そのワインの鑑定をしたり、輸入についての相談なども受けたりしました。
でもね・・その人が定年で抜けた辺りから変でしたが、ま~・・ど~にもしょうもないディスカウントに品物を平気で流すので、
「ロクに管理もしないところに卸したらそのワインの評価が落ちるし、同じワインを扱ってる自分たちにもその影響があるだろう?」
と話したところで全く聞く耳持たれず、それから疎遠になりました。
どんなに偉そうなことを言ってても、例え他のショップさんの評価が高くても、リテールでのワインの品質に気を配れないエージェントとお取引するつもりは全く有りません。
同様に炎天下で屋根の下とは言え、空調も無い中で数時間のコンテナ開きをするような輸入業者ともお取引はごめんです。
今回のドゥエマーニは良いヴィンテージの2007年・・非常にリーズナブルですがブローカーものです。ちゃんとチェックさせていただきましたが良い感じで熟して来ています。
まるでボルドー右岸の強い粘土を思わせるむせるような赤い粘土のニュアンスはスパイシーさを多く含みます。まぁ・・でも確かダットーマさんは
「ボルドー右岸の粘土?・・ボルゲリに比べたら砂だね。」
と言ったそうですから・・ん?・・違ったかな?・・違ってたらすみません。
タンニンも力強いですが甘く肌理が非常に細やかです。ぶわっと中域が拡がると、コーヒーやチョコレートと言った茶色・黒のニュアンスも出て来ますがドライで甘くないです。エキスの旨みとタンニンの甘みがドライさをサポートしています。
目茶大柄で、シュヴァル・ブランより大きいんじゃないか?・・とさえ思っちゃいますが、フィネスもちゃんと備わっていて、ボルゲリ的なややワイルドなニュアンスとの並立が面白くも有ります。
今回は少し買えたのでちゃんとテイスティングしてのご案内です。それでもかなり安いでしょ・・?・・お買い得かと思います。是非ご検討くださいませ!