ピュアで美味しいワインをnoisyがご紹介します。 自然派、ブルゴーニュ、イタリアワインを好きな方は是非ご来訪ください。
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■ セシル・トランブレイ来日記念!
2025年2月19日テイスティングセミナーレポート・・by oisy

 お忍びで・・と言うことでは無かったのですが、この2025年2月にひっそりと忍び足でセシルが来日してくれていました。
 少数人数でテイスティングセミナーを行うので是非・・という事で noisyをご招待してくれたのですが、時はまさに決算真っ最中・・新着も何とかこなさないといけない・・激務中と言うことで noisy は参加を断念・・残念でしたが・・。
 せっかくご招待してくれたので、「noisyは都合付かないけど oisy でも良いか?」と尋ねたら二つ返事でOKが出たので、oisy を派遣することに。
 まぁ・・日本初輸入の時から延々と扱わせていただいて、「こんなに凄い存在になられるとは!」・・とは思っていましたが・・(^^;;
 ただ行かせるのも癪なので、oisyにレポートを書いていただきました。
 1級畑だとばかり思っていたレ・ボーモン・バがグラン・クリュを名乗れる部分を含んでいて驚いた・・とか、醸造の時はどんな風に意識しながら行っているかとか・・
「梗の使用は料理に塩で味をつけるようなもの」
「料理人で例えるなら、プレスは火入れ」
などなど、感触や感覚の部分の細かい部分まで話してくれたようですよ。oisy渾身で書かせていただきました。セシルファンならずとも、ワインにご興味のある方ならきっと必見のコラムです!
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etc.
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マルセル・ラピエール

マルセル・ラピエール

フランス Marcel Lapierre ブルゴーニュ
● 気付くとオファーの締め切りがすでに出ていて・・いや、発注しようとは思っていても、

「ご注文が集中した場合には割り当てとさせていただきます。12本に満たない場合は改めて何か他のアイテムで補充してください。」

などとオファーに書いてありましたから、

「ケースに満たない受注だったらいらない」

などと何かしらの手段で伝えなくてはならなくなってしまうので、面倒になって発注しないでいると締め切りになっている・・そんなことを繰り返していました。

 大体ね・・ワインの商売をしていて、1本、2本のみのオーダーなんぞ・・出来ませんよ。そりゃぁ・・数万円もするような高価格で希少なものならそうなっても仕方が無いですが、ある程度のボリュームが無ければどうにもならないはずの価格帯でそれをやったら、

「それって消費者さん宛の販売ですか?」

と言いたくなります。

 ところがインポーターさんによくよく話しを聞いてみると、

「超バラなオーダー + 定価販売」

がどんどん増えていると言うことなんですね。つまり、味見もしない、宣伝文句はインポーターさんのコピーをコピー、価格に見合っているかも考えないでただページに並べるだけ・・なんですね・・そしてそれをインポーターさんも補助している形・・へぇ・・凄い。

 と言う訳でして、ご紹介にかなりの期間が開いてしまったマルセル・ラピエールです。もっとも嫌いになった訳じゃない・・ん?・・し、ヌーヴォーだけはしっかり毎年扱わせていただいてましたから、切れていた訳でも無いんですね。ただ、マルセル・ラピエールの本筋商品をずっとご紹介していなかったことになります。申し訳ありませんでした。


 で、今回は非常に厳しいヴィンテージになった「2021年もの」をご紹介させていただきます。収量が減ってレザン・ゴーロワの代わりに「ル・ボージョレ」をリリースしていますが、ま~・・これが超美味しい!それに看板の「モルゴン2021年」も素晴らしい出来・・今はまだちょっと締まってますが・・

 と言う訳で、久々のご案内です。だいぶ以前よりも風通しが良くなって Noisy wine の仕入れもしやすくなりましたが、何せ数が無いのでお早めにご検討くださいませ。



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 マルセル・ラピエールのSO2無添加のモルゴン、2014年ものが入って来ました。今回は非常にリーズナブルにお届けします。目茶ナチュラル・・です。あの素晴らしかったマルセル最後のワイン、キュヴェ・マルセル・ラピエールを思い起こさせる味わいです!

「偉大なる父の遺志を継ぎ、進化を止めない若き才能」
マルセル ラピエール フランス自然派ワインの父、マルセル ラピエール。

 彼は、「自然派」と呼ばれるワインの礎を築いた人物であり、ボジョレーをはじめフランス各地で、彼の影響を受けた自然派ワイン生産者が活躍しています。その偉大なる父は2010年の秋に突然この世を去りました。彼の早すぎる死を惜しむ声は、フランス国内にとどまらず世界中に広がり、彼を慕う多くの人々が葬儀に参列したと言います。 ヌーヴォーに代表される庶民的ワインの代表でもあるボジョレーは、早飲みでフレッシュさが特徴とされ、一般的に品質を語る物ではありませんでした。しかしラピエールのボジョレーは、そのピュアな味わいと、繊細かつ濃密で、しかも熟成する事でより一層の魅力を増す、常識を遥かに越えるものであり、新しいボジョレーの世界を切り開きました。名実ともにボジョレーのワインを代表し、自然派ワインをも代表するマルセルラピエールのワイン。彼のワインを飲んで、真に美味しいボジョレーの存在を知り、自然派ワインの意義と、本当の素晴らしさを初めて感じたという人が日本にも多くいるというのも頷けます。それだけの魅力と実力を持った生産者であった事は、言うまでもありません。 その偉大なる父の後を継ぎ、モルゴンの地、ひいてはボジョレーの地に深く根ざしたラピエール家のワイン造りを一手に担うようになったのは、マルセルの長男マチュー ラピエールです。

 2005年からドメ ーヌで栽培・醸造を担い、マルセルとともに偉大なヴィンテージも最悪なヴィンテージも経験したマチューは、周囲の心配 をよそにラピエールのワインを大幅に進化させました。そのスタイルは「自然派ワインの原点」と呼ぶにふさわしい純粋で緻密な味わいで、古くからラピエール のワインを知る人曰く、1990年代初期のマルセル ラピエールのワインのようだとか。
 このマルセルからマチュー、マルセルの甥のフィリップ パカレなどに連なる自然派ワイン生産者の系譜を辿ると、ラピエールやパカレの師匠には、故ジュールショヴェという学者がいます。ショヴェ氏が造っていたボジョレーは、彼らにとっても記憶に残る最上のワインであったそうです。

 しかしその味をただ真似るの ではなく、彼ら自身の哲学によって最高のボジョレー、すなわちその土地の個性を表現する素晴らしい味わいに仕上がった時、かつてのショヴェ氏のボジョレーをふと思い起こさせる事があると言います。 これが恐らく、彼らにとっての原点となる、本物のボジョレーなのかも知れません。ラピエールは、その村や畑ごと の酵母にこだわります。ワインに本当の個性やテロワールを映し出すには、とても大事なものだからです。

 その為に畑では出来る限り自然な農業を行い、自然環 境やその中にいる微生物を大事にしています。その自然酵母によって健全なブドウを発酵させる事で、人々の心を動かすほどの素晴らしいワインが生まれるのです。
栽培・醸造において

 栽培においては、その土地の個性を十分にいかす為に、化学肥料や除草剤、殺虫剤などを用いません。健全で質の高いブドウを得る為に1981年からビオロジックによる栽培を行っており、収穫においては完全な手作業を実践しています。この事は、安価で大量生産型のワインが当たり前となってしまったボジョレーにおいては、割の合わない手間のかかる作業と言えます。
 しかし、ドメ ーヌの哲学、想いを表現するためには無くてはならない重要なプロセスです。収穫されたブドウは、印象的な天井画が描かれた醸造所に運ばれ、果皮などに付着する自然酵母の働きによって発酵させます。セミ マセラシオンカルボニックを採用し、じっくりと時間をかけて果汁がワインとなっていくのを見守ります。その後、カジュアルクラスのレザン ゴーロワ以外のワインは古樽に移され澱(おり)とともに熟成を行います。瓶詰めは原則ノンフィルタで行われ、顧客の要望に合わせて若干の亜硫酸を添加したり、添加しないといった形で対応します。
Morgon / Marcel Lapierre
モルゴン / マルセル ラピエール
フランス ボジョレー地方
ガメイ 100%
 多くの自然派ワイン生産者に影響を与えたマルセル ラピエールの定番中の定番ワイン。多くの人に親しまれ、自然派ワインを扱うあらゆるビストロやショップで取り扱われています。赤い果実の華やかな芳香に満ちており、口に含むと何のひっかかりもなく喉の奥に消えていくなめらかな口当たり。熟した果実の旨みやエキス分が豊かでブドウ本来のピュアな果実味の美しさを感じることができます。


2021 le Beaujolais
ル・ボージョレ

17365
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
ボージョレ
マルセル・ラピエール

■エージェント情報
 ランシエ (モルゴン村の隣に位置するコミューン) にあるラピエール家の所有する、花崗岩を主体とする3つの区画から造られています。トータルで2.5Ha、平均樹齢は70年で、SO2を使用せず、10~21日間のセミマセラシオン カルボニック。約6ヶ月間タンクで熟成させてから瓶詰め。通常この区画はレザン ゴーロワの為に使用されていますが、大幅な減収となった2021年と言う特殊なヴィンテージを考慮して、代わりにこのキュヴェを特別に醸造することにしました。なお、レザンゴーロワと違い、春に瓶詰めされました。
 鮮やかで濃いルビー色の外観。庭にいるような樹や草花のニュアンス。徐々に赤系の花の様なフローラルさ、イチゴ、サクランボ、野生のラズベリー、ブルーベリー等の果実が膨らみます。味わいはエレガントで、暑い年に感じられるジャムの様なニュアンスは感じられません。程よい果実の膨らみとちょっとしたスパイスやマッシュルームの様なキノコのニュアンスも感じられます。濃過ぎない液体で、柔らかくジューシーな仕上がりは、軽やかさを引き立てている為、スルスルと喉を通っていきます。豊かな果実味がありつつも太いミネラルが全体を引き締めており、正に原点回帰、昔ながらのボジョレーと言った趣です。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥3,180 (外税) 
【こんな赤ワインを求めていたんです!ネガティヴさの無いエレガントでナチュラル、そして何より「充分」な味わい!単なる果実だけに終わらない高質な仕上がりです!】
 まぁ、何をして人は「美味しい!」と思うのか・・それこそ、人それぞれで異なるのは当たり前だと思います。しかしながら、

「最大公約数的には、いつの間にか美味しいと思っている瞬間のレベルはほぼ一定」

だとも・・noisy 的には思っているんですね・・よっぽど・・まずは否定から入る方で無い限りは・・。

 まぁ・・他人事のように書いてはいますが、noisy も本職ですから・・最初から否定では入らないにせよ、

「いつ否定のスイッチが入ってもおかしくない状態」

にいるような・・そんな精神状態?・・にいるのかもしれません。

 この2021年だけの生産として、普段は造っていないキュヴェをモルゴンにならない畑からリリースしたのが「ル・ボージョレ」になりますが、

「・・否定のスイッチが入る前に肯定感で満たされる!」

ような・・エレガントで優しく、充足しているのに余分の無い・・見事なバランスをしている性でしょうか。

「・・いいなぁ・・」

と思ってしまう訳です。

 酸化防止剤を使用していないのもその理由かもしれませんし、2021年の大減収が果実の一粒一粒を際立って優れたものにしたのかもしれません。

 レザン・ゴーロワで有るならば・・このしっかりした色彩には届かなかったんじゃないかと思いますし、

「軽やかでスイスイ飲める!」

とnoisy も書いたはずです。

 ビオでSo2無し、しかも揮発酸のニュアンスもゼロ・・ですから、勿論ピュアな味わいがくっきりと感じられます。

「これは旨い!」

と思っていただけるに違い無いと思います。まぁ・・抜栓直後は僅かに還元しているかもしれませんが、

「すぐ飛びますのでご安心を!」

 自然派系のワインは還元状態でボトル詰めするのが基本なので、リリースから時間が経っていない若いワインは、その還元が戻る前に抜栓される可能性が有りますから・・。是非とも飲んでいただきたい・・ガメですけどね・・いや・・ホント、これが自然派ワインの基本だと改めて言いたい・・ご検討くださいませ。


2021 Morgon
モルゴン

17366
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
モルゴン
マルセル・ラピエール

■エージェント情報
 ラピエール家の原点ともいえるクリュ。敷地面積15haの花崗岩土壌に植えられた平均樹齢70年のガメイから造られ、亜硫酸を添加せず、セミ マセラシオン カルボニック法で10〜21日間発酵。その後216Lの樽で約9ヵ月間熟成。
 クリアで淡いルビー色の外観。ラズベリー、レッドチェリー、プラム、ザクロと言った赤系の果実が支配的。徐々にスミレの様なフローラルさやカシス等の濃い果実や甘草、なめし革、白胡椒、イーストっぽい香りも膨らみます。
 味わいは、軽やかなボディでありながら、低いタンニンと丸く柔らかい酸、塩味のあるミネラル、ほど良い果実感と素晴らしいバランスが表現されており、見た目とは違った驚くほどの凝縮感が詰まっています。ここ数年の暑いヴィンテージとは違い、本来のエレガントなボジョレーワインに戻った様な味わいで、ほんのりとした土っぽさと赤系果実が良質なピノノワールを連想させます。難しい年にも関わらず、素晴らしいクオリティのワインを造り出したマチュー、カミーユ兄妹の手腕に脱帽です。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥4,590 (外税) 
【すべての基本はここに有る!・・そう思わせてくれる凄いワインです!】
 noisy 的には歪んだ背骨が伸びる・・いや、伸ばさなければいけない・・と思ってしまうようなワインです。久しぶりに飲んだラピエールのモルゴンが2021年でしたが、いや・・良いですね!

 あ、ちょっと下世話では有りますが、ほぼほぼメディア評価に至らないこのモルゴン2021年に、セラートラッカーで8人だけ・・評価が上がっていました。87点が2人、90点が4人、91点が2人でした。それぞれ短いレヴューが掲載されているのでもう少し詳しく見てみると、87点の2人の方は・・飲んだ瞬間を切り取った評価点で・・後で修正すべきとしていました。90点の4人の方はワインのポテンシャルを汲んだ方々、91点を付けた2人の方は・・一人のレヴューは意味不明、もう一人はラピエールを良くご存じでファンの方のようでした。ある意味・・このようなサイトはワイン屋として、テイスターとして勉強になります。

 で、この2021年のラピエールのモルゴンですが・・noisy がまず何を思ったか・・をお話ししましょうか。・・実はね・・

「パカレもこの位、素直なら・・なぁ・・」

でした。

 まぁ・・フィリップ・パカレの場合は買い葡萄ですから、まずその時点で重荷を背負っているのは間違い無い・・でも、それをワインから感じさせちゃあね・・

 みたいなことを思ってしまいました。

 勿論ですが、2021年ル・ボージョレほどの仕上がり具合にはなっておらず・・セラートラッカーの87点を付けられたお二方が良い例ですが、しかし時期はさらに進んでいますから・・セラートラッカーのつもりで言うなら、

「今飲んで90点!」

なのでしょう。

 抜栓直後は僅かに還元香が残りますが、数回のスワリングで飛ぶくらいです。果皮の濃密な赤、黒の厚いニュアンス、ドライでピュア、ル・ボージョレほどのフカフカ感は無いもののコアがしっかりしています。

 面白いのは・・今気付きましたが、ル・ボージョレほどの「照り」はこのモルゴンには無いですよね。このことからも、

「まだ仕上がり切っていない・・のかな?」

とも推測することが可能かと思います。

 中域は適度に拡がる方向に行きますが、まだ美しいパレットを描き切ることは出来ません。どうでしょう・・2023年の春頃には一つのバランスを得るんじゃないかと思います。

 そして中盤以降から余韻は、何とも高質なニュアンスを含んだ心地良いアロマがノーズに抜けつつ、凝縮していて成長中の複雑性を持った酸の味わいが膨らみ切らずに若干の重さを持って感じられます。・・

「・・結構以上に・・良いじゃないですか!」

 面白いかもしれませんが、ここから・・ここからなんですね・・。ワインはグググっと伸びて行くんですね。言っておきますが、

「2021年もの!」

ですから・・。今、ブルゴーニュのワインはようやく2020年ものが届いている訳です。モルゴンだってブルゴーニュです。エルヴァージュの期間がコート=ドールのピノ・ノワールより短いですからね・・その辺も今の味わい、ワインの成長具合に影響しています。

 ですので、来春まで待ちましょうか・・(^^;; もしくは、

「腕が痛くなるくらい、グラスをぶん回しながら楽しんでみる・・」

のも一興かと思います。出来は非常に良いです。noisy は92ポイントまで付ける用意が有ります。是非ご検討いただけましたら幸いです。お勧めします!






 以下は以前のサン・スフルのレヴューです。
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【正に球体のテクスチュアとパレット!!秀逸です!是非飲んでみてください!特別価格でのご案内です!】

 マルセル・ラピエールのモルゴンと言えばマルセル・ラピエールを代表するキュヴェですので、自然派ファンのみならずブルゴーニュファン、ひいてはワインファンなら一度は飲まれたことがあるに違いない著名なワインであることは間違い無いでしょう。

 2010年にマルセルが亡くなりましたが、その思想と品質はきっちり受け継がれていることを確認しています。

 しかしながら、これほどまでに認知されながらも、これほどまでにちゃんと理解されていないワインは無いんじゃないかとさえ感じます。

 その理由のひとつには、滅茶苦茶多くは無いがそれなりの生産量が有ることが原因として上げられますね。もし物凄く生産量が限られているとすれば、極一部のワイン屋にしか出回らないでしょうし、そのワイン屋の質さえも問われるはずだからです。・・・まぁ、大手のインポーターさんの扱いになってしまっている場合は、そんなことは全く関係無いでしょうが・・。

 しかしながらそこそこは量が有る関係で、それなりの売り場には並ぶようになります。ダレもが、

「ブルゴーニュ自然派の代表マルセル・ラピエールを代表するモルゴン!」

を並べておきたいと思うに違いないから・・です。

 となるとどうなるでしょうか?「営業時間が過ぎて空調のスイッチをオフにすることに何の疑問も持たない雇われ店長」
「本当は空調を回したままにしておきたいが経費削減を要求され泣く泣くオフにする店員」

 まぁ、大手のショップさんは似たり寄ったりです。それも店内温度18度設定なら良い方です。働く人間の健康保全を考えるとそうなるようです。

 しかしながら、今回ご紹介の「モルゴン2014」はサン・スフルです。So2を入れていない、上出来の厳選キュヴェです。例え店内の空調のスイッチをオフにしようがオンのままだろうが、そんな温度帯できちっと保存されたとして・・ピュアな品質を保てるでしょうか?


 例えば多くのエージェントさんがnoisy のところにいらっしゃいます。そして口々に言うのは、

「私が伺ったお店で一番冷えてますね。」

と言うことです。

 まぁ・・これにはもう慣れましたが・・ちょっとビックリしていました。「・・はぁ?」です。そんなの・・当たり前なんですよ、冷えてて・・。13度設定なんですから・・。ただ冬は結構あったかいんですけどね。

 フィリップ・パカレも、彼のワインは14度以下で保存してくれと・・言っています。ラピエールの弟子がそう言っているのに、平気で18~20度のセラーのスイッチをどうしたものかと、せまい了見の中で堂々巡りをしています。

 なので、マルセル・ラピエールのモルゴン・サン・スフルほど、きちんと飲まれていない・・理解されていないワインはこの世に存在しないでしょう。その多くが残念ながらまともでは無いんです。


 2014年のモルゴンですが、まぁ・・非常に健全でした。健康な葡萄が目に浮かぶようです。赤紫の透明度高く照り有る美しい色合いからのアロマは、ふっくらとした果実を思わせるスピードの速いものでモルゴンらしい、穏やかな鉱物系スパイス、これまた柔らかくふっくらした中域、そこから自然な減衰を見せる美しく長い余韻にかけ、ドライな味筋ながらエキスの旨みをたっぷり感じさせてくれるものです。

 ガメ種だとかピノだとかにこだわることさえも忘れさせる素晴らしいパレットを口中に描きます。ナチュラルでピュア・・しっとりしています。非常に旨いです。

 今飲んでも充分にその美味しさに酔えますし、これから約20年の長い寿命を持っていると感じます。10年ほど後からは、現在の端正な姿とは大きく変わった、ブルゴーニュワインならではの妖艶さを見せてくれるでしょう。非常に美味しい・・素晴らしい出来になった2014年モルゴン・サン・スフルです。是非飲んでみてください。超お奨めです!一推し!





以下は以前のヴィンテージのもののレヴューです。
━━━━━
【2009キュヴェ・マルセル・ラピエールの系譜!!】

 本当は2012年のブルゴーニュの仕上がりに不安を持っていましたので、荷崩れボトルが山ほどあるなら、それだけでも良いかな~と思ってたんですが、やっぱり飲んでしまうとね・・・、このしっとりとして優しく凝縮したエキスそのものの味わいから、まるでお日様の光を求めて沢山の種が芽生えるように香ってくる繊細なアロマを感じてしまうと、

「うわ~・・・こりゃ旨いわ~!」

結局、健全なボトルも仕入れることになってしまいました。発送、間違わないようにしないといけないので、結構気を使うんです。

 下手をすると2009のキュヴェ・マルセル・ラピエールそのものかと思えるような感覚が有り、反対にこれほどまでに素晴らしいと、

「・・・もうヴィンテージによる良し悪しは20年前と比較にならないほど意味の無いものになっていて、一定のレベル以上に仕上げられない造り手を選択するのは、このレベルでは考えても仕方がないんじゃないか?」
と思ってしまいます。

 さらには
「不安定要素の有る造り手、安定している造り手と、もうひとつ、安定しつつさらに伸びて行こうとしている造り手」
がいることを再確認していましました。

 濃厚なベリーのエキスは、受ける感覚として圧倒的なものなのですが、全く嫌味や力技を感じない、ストレスのないものです。そしてミネラリティ豊富で、現時点でも適度な変化をしてくれますから、これを美味しくないと言う人は、ガメイ嫌いな方でさえも認めざるを得ないものになっています。

 とても美味しいです!是非この機会にお試しください!超お奨めです!破損ものは限定数ですのでお早めに!

以下は以前のコラムより転載しました!
━━━━━

【実に秀逸!・・とても美しい!旨いです!是非ご購入ください!】

 何故かちょっと嬉しくなりました。マルセルのDNAが、このワインにもしっかりと受け継がれているような気がしたからかもしれません。味筋は2009年キュヴェ・マルセル・ラピエールと90%以上合致していたからです。正にあのしっとりとした球体エキスの味わいなんですよね!

 思いっきりピュアで、美しいです。・・もし違う部分を言うのであれば、もしかしたら2009キュヴェ・マルセル・ラピエールより少しだけ凝縮感が低いかもしれません。それに、還元香はほぼ無いが、還元状態に有ると言える部分のみ・・です。これは時間が解決する部分ですし、全く還元の臭さは無いです。

 しっとりとした甘いエキスの味わいと、膨らみつつ赤いベリーの凝縮したニュアンスを振り撒く、リーズナブルで素晴らしいワインです。勿論、ちゃんと保存できれば、15年以上の熟成にも耐えるでしょう!是非飲んでみてください!そして、ガメイの美味しさを再認識して欲しい、マルセル・ラピエールを時々思い起こして欲しい、マルセルを支え、今のドメーヌを支える家族たちにエールを送って欲しいと!思っています。飲んでみてください!一推しです!


以下は2009年キュヴェ・マルセル・ラピエールのコラムより転用しています。
━━━━━
【マルセルは、正にこのキュヴェ・マルセル・ラピエールが集大成だった・・・】

 香りを嗅ぎグラスを一回し、もう一度嗅ぎ、キュヴェ・マルセル・ラピエールを口にした・・。脳髄にビリッと電流が走るような衝撃が有った。でも、凄く安心感で包まれた。彼はきっとある種の満足感を胸に、旅立つ事が出来たんだな、と思った。不思議に悲しくなかった。少し寂しかっただけ。

 凄い人だと思っていたけれど、決して自分の好きなタイプのワインを造る人だとは思い切れなかった。距離は取っていても決して離別はしなかった。2007年ものの頃から再び付き合い出した。良いワインを造っているな、と思ったから。

 亡くなられたと聞いて、少しショックだった。やり遂げて無いんじゃないかと・・・少しそう思った。未練が有るんじゃないかと・・でもそれは大きな間違いだった。マルセル・ラピエールは偉大な先駆者だ。素直にそう思えた。


 え~、ちょっと感傷的な・・ポエムっぽい文章で・・すみません。いや、物凄いワインでした。ワインの真髄・・そのものでした。

 完全エキス化された濃厚な液体です。しかも、何の過大さも過小さも、リキミも不足も無いエキスそのものです。緩み無く、完全にピュアで、自然との一体感を表現しています。正に偉大なワインだと・・心底思いました。感動とともに、彼への感謝と、いつかきっと会えるだろうという期待感が沸いてきました。

 生産地とか、ヴィンテージとか、品種とか価格とか・・・、そんなものは何も意味しない。そこに有るのは宇宙と地球と自然だけ・・・魂だけなんだと。人間も葡萄もその内在のひとつに過ぎない、と語りかけてくるような味わいでした。20年以上、いや30年は平気で熟し持つでしょう。マルセルは今後の指針となる、凄いワインを2009年に造りました。

 今飲んでも美味しく、きっと優しさに包まれ、感謝の念が沸いてくるんじゃないかなと思います。凄いけど厳しくない、ピュアな真正ワインです。お奨めします。是非とも飲んでみてください。合掌



N.V.(2023) Raisins Gaulois Rouge V.d.F.
レザン・ゴーロワ・ルージュ V.d.F.

18930
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
マルセル・ラピエール

■エージェント情報
 産地:フランス ボジョレー地方
品種:ガメイ 100%

 主にモルゴンの区画のガメイを用いて造られるこのワインは、いわば「プチ モルゴン」とも言うべきキュヴェです。樹齢の若い樹から収穫されたブドウをステンレスタンクで発酵・熟成。より軽快でスムーズな飲み口に仕上げました。印象的なラベルのデザインは、ブラックユーモア溢れるイラストで有名なモーリス シネ氏。シネ氏のイラストそのままのブドウそのもののをギュッとしぼって造ったフレッシュな風味のワインです。

 ラピエールの入門編として最適なこのキュヴェは、頭を悩ませて味わうのではなく、陽気に気楽に飲むことを目的として造られました。このワインは、モルゴンのクリュ内で栽培されたガメイを使用していますが、若樹のため収量が多く、その結果ジューシーで鮮やか、遊び心のある果実味が特徴で、他キュヴェよりアルコール度数は低いです。(12.5%)
 透明感のあるラズベリーレッドの外観。例年より若干黒系の色味が加わっています。収穫したてのイチゴの様な濃厚でフレッシュな香りに加え、木苺や野イチゴの様な落ち着きのある小粒のベリー系果実の香りが感じられ、正にラピエールの本来のスタイルとも言える由緒正しいボジョレー。
 2022vtは果実の凝縮と軽やかなチャーミングさがある味わいでしたが、2023年は若干重心重めの味わい。欧米にあるギュッと詰まった小粒の野イチゴの様な味わいで、例年よりしっかりした印象。フレッシュな果実と心地よい酸、ジューシーさを感じつつも、それだけではなくシッカリした果実の味があり、軽やかでありつつも長い余韻を感じることが出来ます。
 様々な場面で活躍できる味わいのワインで、少し冷やし目で気軽に飲むのに最適なワインです。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥3,180 (外税) 
【まさに「ヴァン・ド・ソワフ」!・・しかめっ面をしないでクイッっとグラスを斜めにして飲んで、香りと質感を身体で受け取る、「しなやかで沁みる奴!」です。】
 noisy も若い頃は、

「レザン・ゴーロワ?・・まぁ・・悪くないよね・・」

と・・どちらかと言えば、わざわざ口を切って飲もうとはしなかったと・・思うんですね。

 いや・・普通に美味しかったんですけどね。

「・・いや、散々騒がれてるけど、フィリップ・パカレはラピエールの域に達してると言えるのかなぁ・・」

などと仲間で言い合っていたような気もする訳ですが、嫌いじゃ無かったが・・わざわざね~・・と思っていた訳です。

 しかしながらこの数年、こんなに「淡い」のに、「ちゃんと出来ている」だけじゃなくて、「身体に馴染む味わいとしっとり繊細に仕上がったヴァン・ド・ソワフ」が・・

「・・残念ながら身体が美味しいと言っているのが判る」

ヴィンテージに・・いや、歳になっていたんですね。

 そりゃぁ・・40~50歳頃はまだまだ元気ですから、

「・・ん~~いくら淡いのが好きだと言ったってさ・・もう少し濃いのを所望したい・・」

などと言い出しかねなかった訳ですから、皆さんのお気持ちも判りますよ。

 しかしですね・・noisy よりは若干お若いカミさんとかに注いであげると、もう・・何も文句なくクイクイっと飲んで・・その余韻に寄り掛かるようにしているんですね。

 そうだよなぁ・・こういうのが、身体に合うって言うことだよな・・と思う訳なんですね。

 ですから、最近はヴィヴィットさんが持ってくる誰も知らないようなビオ系の淡~~いナチュール系が、とても美味しく感じたりもする訳です。

 ただし・・テイスティングですから、ポテンシャルを取りに行ってる訳ですね。・・ん、So2、少ないよね・・香りもベリー主体でチェリーかな?・・スピード有るよね・・スクリュー開けた瞬間からベリーだしね・・冷ややかだし、でも良く熟しているし、エキスも充実していて・・それで淡い色彩が・・

 なんて考えている内に結構飲んでしまい、

「(・・あ・・、酔いも軽いよね~~・・)」

などと独り言を言ってたりするので、ポテンシャルを取りに行って、ちょっとグラスを振りながら考え事をしているつもりが、結局このレザン・ゴーロワにいつの間にか心を奪われているのに気付く訳です。

 ナチュラルだから、そして・・面白いのは、実は「果実果実している訳じゃない」ので、魚とか肉とか関係無しにマリアージュしちゃうんですね。

「フィリップ・パカレもなぁ・・ラピエールの作風の延長上に居たら良かったのになぁ・・」

などと思ってしまうほど、ラピエールの2023年レザン・ゴーロワは「濡れていてしっとり繊細な世界」を創っています。パカレは確かに上級だけれど、波が大きいし・・何より濡れていると言えるほどウェットでは無く、どちらかと言うと乾いているように感じてしまうんですね・・良い悪いの話しでは無く・・感情とか感覚の部分で。

 なので、その余韻や味わいに心を許して寄り掛かることがし辛いのかな・・などとも思ってしまいましたが、反面・・やはりラピエールのワインは、そこが良いんですね。

 是非飲んでみてください・・まぁ・・一度くらいは飲まれていると思いますが、やっぱり基本ですよね。美味しいです。お薦めです!


2022 Morgon
モルゴン

18931
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
モルゴン
マルセル・ラピエール

◆◆◆ 正規輸入品です。滅茶旨いです!必飲!
■メディア情報
◇2022年もの
 93 Points Falstaff
 91 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
■エージェント情報
 ラピエール家の原点ともいえるクリュ。敷地面積15haの花崗岩土壌に植えられた平均樹齢70年のガメイから造られ、亜硫酸を添加せず、セミ マセラシオン カルボニック法で10〜21日間発酵。その後216Lの樽で約9ヵ月間熟成。
 クリアで淡いルビー色の外観。ラズベリー、レッドチェリー、プラム、ザクロと言った赤系の果実が支配的。徐々にスミレの様なフローラルさやカシス等の濃い果実や甘草、なめし革、白胡椒、イーストっぽい香りも膨らみます。
 味わいは、軽やかなボディでありながら、低いタンニンと丸く柔らかい酸、塩味のあるミネラル、ほど良い果実感と素晴らしいバランスが表現されており、見た目とは違った驚くほどの凝縮感が詰まっています。ここ数年の暑いヴィンテージとは違い、本来のエレガントなボジョレーワインに戻った様な味わいで、ほんのりとした土っぽさと赤系果実が良質なピノノワールを連想させます。難しい年にも関わらず、素晴らしいクオリティのワインを造り出したマチュー、カミーユ兄妹の手腕に脱帽です。

 敷地面積15haの花崗岩土壌に植えられた平均樹齢70年のガメイから造られ、亜硫酸を添加せず、セミ マセラシオン・カルボニック法で10〜21日間発酵。その後216Lの樽で約9か月間熟成。
 クリアなブラックチェリーレッドの外観。例年より黒味を感じる色調で少々重め。ブラックベリー、ブルーベリー、プルーンと言った小粒の黒系果実の香りが支配的。徐々によく熟したフランボワーズ、ダリアの様なフローラルさ、甘草、なめし革、白胡椒、イーストっぽい香りも膨らみます。
 味わいは、暑かった年を表しているのか、例年よりもしっかりした味わい。アメリカンチェリーやワイルドベリーと言った熟度の高い果実に加え、アフターに若干のほろ苦さを感じます。大振りのグラスで時間を掛けて香りや味わいを引き出しつつ楽しむ事をお勧めします。
750ML 在庫  3   ご注文数   本
¥4,990 (外税) 
【2022年ものはキュヴェ・マルセル・ラピエール並みの濃度と質感!?・・果皮濃度の濃ゆさ、その質が生み出す深~い味わいにノックアウトされます!・・素晴らしい!】
 素晴らしい出来の特別な時にしかリリースされないキュヴェ・マルセル・ラピエール並み・・いや、それは流石に言い過ぎかもしれませんが、少なくとも・・

「それに準ずる仕上がり・・は違いない」

と思える見事な村名モルゴンです。

 やはりしっかり濃いんですね。単純に濃いんじゃなくて、果皮の割合が多く、水分が少ない感じです。そしてその果皮の質が凄いので、今はある意味、

「若い時の葡萄由来のチェリーな美味しさ」

です。

 濃厚ながら甘く無く、しっとりとしていて・・滑らかなテクスチュア、凸凹が少なく流れるような味わいです。

 モルゴンらしく低域からの盛り上がりがしっかり有り、中域高域まで味わいの幅が有ります。スパイス、ハーブもしっとりと存在し、優しく弾けるようなチリチリと口内を刺激するニュアンスを穏やかに続けます。この2022年もの、相当素晴らしいと認識しました。

 2021年もののようにしっかりエキスに昇華しているような感じでは無く、その果皮が充実している性で、

「まだ果皮そのものの味わいが全てを覆っている」

んですが、

「その状態でも滅茶苦茶美味しい!」

訳ですね。

 ですが、ワインとしましたら・・おそらく数年で、

「完全にエキス化する」

のは見え見え、そこからエキスがさらに成長して行って・・このモルゴンが完成する・・そんな流れになって行きます。

 しかしながら、今飲んでも滅茶旨いので、

「この果皮の美味しさをたっぷり堪能する」

と言うワインの楽しみのひとつでも有り得る訳ですし、それが可能なワインに出会える確率も決して高く無いので、

「いっそのこと、若い段階で飲んでみるのも手!」

だと思います。

 メディアの情報が無いかと検索してみましたら・・有りましたよ。ファルスタッフがなんと93ポイントも付けています。そしてジャスパー・モリスさんも、対象がクリュ・ボージョレにしてはそこそこに高目で91ポイントでした。ジャスパーさんにしてみれば、しっかり気合が入った方だと思います。noisyはファルスタッフの採点に一票です。ぜひ飲んでみて下さい。滅茶美味しいです!


 以下は以前のレヴューです。
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【すべての基本はここに有る!・・そう思わせてくれる凄いワインです!】

 noisy 的には歪んだ背骨が伸びる・・いや、伸ばさなければいけない・・と思ってしまうようなワインです。久しぶりに飲んだラピエールのモルゴンが2021年でしたが、いや・・良いですね!

 あ、ちょっと下世話では有りますが、ほぼほぼメディア評価に至らないこのモルゴン2021年に、セラートラッカーで8人だけ・・評価が上がっていました。87点が2人、90点が4人、91点が2人でした。それぞれ短いレヴューが掲載されているのでもう少し詳しく見てみると、87点の2人の方は・・飲んだ瞬間を切り取った評価点で・・後で修正すべきとしていました。90点の4人の方はワインのポテンシャルを汲んだ方々、91点を付けた2人の方は・・一人のレヴューは意味不明、もう一人はラピエールを良くご存じでファンの方のようでした。ある意味・・このようなサイトはワイン屋として、テイスターとして勉強になります。

 で、この2021年のラピエールのモルゴンですが・・noisy がまず何を思ったか・・をお話ししましょうか。・・実はね・・

「パカレもこの位、素直なら・・なぁ・・」

でした。

 まぁ・・フィリップ・パカレの場合は買い葡萄ですから、まずその時点で重荷を背負っているのは間違い無い・・でも、それをワインから感じさせちゃあね・・

 みたいなことを思ってしまいました。

 勿論ですが、2021年ル・ボージョレほどの仕上がり具合にはなっておらず・・セラートラッカーの87点を付けられたお二方が良い例ですが、しかし時期はさらに進んでいますから・・セラートラッカーのつもりで言うなら、

「今飲んで90点!」

なのでしょう。

 抜栓直後は僅かに還元香が残りますが、数回のスワリングで飛ぶくらいです。果皮の濃密な赤、黒の厚いニュアンス、ドライでピュア、ル・ボージョレほどのフカフカ感は無いもののコアがしっかりしています。

 面白いのは・・今気付きましたが、ル・ボージョレほどの「照り」はこのモルゴンには無いですよね。このことからも、

「まだ仕上がり切っていない・・のかな?」

とも推測することが可能かと思います。

 中域は適度に拡がる方向に行きますが、まだ美しいパレットを描き切ることは出来ません。どうでしょう・・2023年の春頃には一つのバランスを得るんじゃないかと思います。

 そして中盤以降から余韻は、何とも高質なニュアンスを含んだ心地良いアロマがノーズに抜けつつ、凝縮していて成長中の複雑性を持った酸の味わいが膨らみ切らずに若干の重さを持って感じられます。・・

「・・結構以上に・・良いじゃないですか!」

 面白いかもしれませんが、ここから・・ここからなんですね・・。ワインはグググっと伸びて行くんですね。言っておきますが、

「2021年もの!」

ですから・・。今、ブルゴーニュのワインはようやく2020年ものが届いている訳です。モルゴンだってブルゴーニュです。エルヴァージュの期間がコート=ドールのピノ・ノワールより短いですからね・・その辺も今の味わい、ワインの成長具合に影響しています。

 ですので、来春まで待ちましょうか・・(^^;; もしくは、

「腕が痛くなるくらい、グラスをぶん回しながら楽しんでみる・・」

のも一興かと思います。出来は非常に良いです。noisy は92ポイントまで付ける用意が有ります。是非ご検討いただけましたら幸いです。お勧めします!






 以下は以前のサン・スフルのレヴューです。
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【正に球体のテクスチュアとパレット!!秀逸です!是非飲んでみてください!特別価格でのご案内です!】

 マルセル・ラピエールのモルゴンと言えばマルセル・ラピエールを代表するキュヴェですので、自然派ファンのみならずブルゴーニュファン、ひいてはワインファンなら一度は飲まれたことがあるに違いない著名なワインであることは間違い無いでしょう。

 2010年にマルセルが亡くなりましたが、その思想と品質はきっちり受け継がれていることを確認しています。

 しかしながら、これほどまでに認知されながらも、これほどまでにちゃんと理解されていないワインは無いんじゃないかとさえ感じます。

 その理由のひとつには、滅茶苦茶多くは無いがそれなりの生産量が有ることが原因として上げられますね。もし物凄く生産量が限られているとすれば、極一部のワイン屋にしか出回らないでしょうし、そのワイン屋の質さえも問われるはずだからです。・・・まぁ、大手のインポーターさんの扱いになってしまっている場合は、そんなことは全く関係無いでしょうが・・。

 しかしながらそこそこは量が有る関係で、それなりの売り場には並ぶようになります。ダレもが、

「ブルゴーニュ自然派の代表マルセル・ラピエールを代表するモルゴン!」

を並べておきたいと思うに違いないから・・です。

 となるとどうなるでしょうか?「営業時間が過ぎて空調のスイッチをオフにすることに何の疑問も持たない雇われ店長」
「本当は空調を回したままにしておきたいが経費削減を要求され泣く泣くオフにする店員」

 まぁ、大手のショップさんは似たり寄ったりです。それも店内温度18度設定なら良い方です。働く人間の健康保全を考えるとそうなるようです。

 しかしながら、今回ご紹介の「モルゴン2014」はサン・スフルです。So2を入れていない、上出来の厳選キュヴェです。例え店内の空調のスイッチをオフにしようがオンのままだろうが、そんな温度帯できちっと保存されたとして・・ピュアな品質を保てるでしょうか?


 例えば多くのエージェントさんがnoisy のところにいらっしゃいます。そして口々に言うのは、

「私が伺ったお店で一番冷えてますね。」

と言うことです。

 まぁ・・これにはもう慣れましたが・・ちょっとビックリしていました。「・・はぁ?」です。そんなの・・当たり前なんですよ、冷えてて・・。13度設定なんですから・・。ただ冬は結構あったかいんですけどね。

 フィリップ・パカレも、彼のワインは14度以下で保存してくれと・・言っています。ラピエールの弟子がそう言っているのに、平気で18~20度のセラーのスイッチをどうしたものかと、せまい了見の中で堂々巡りをしています。

 なので、マルセル・ラピエールのモルゴン・サン・スフルほど、きちんと飲まれていない・・理解されていないワインはこの世に存在しないでしょう。その多くが残念ながらまともでは無いんです。


 2014年のモルゴンですが、まぁ・・非常に健全でした。健康な葡萄が目に浮かぶようです。赤紫の透明度高く照り有る美しい色合いからのアロマは、ふっくらとした果実を思わせるスピードの速いものでモルゴンらしい、穏やかな鉱物系スパイス、これまた柔らかくふっくらした中域、そこから自然な減衰を見せる美しく長い余韻にかけ、ドライな味筋ながらエキスの旨みをたっぷり感じさせてくれるものです。

 ガメ種だとかピノだとかにこだわることさえも忘れさせる素晴らしいパレットを口中に描きます。ナチュラルでピュア・・しっとりしています。非常に旨いです。

 今飲んでも充分にその美味しさに酔えますし、これから約20年の長い寿命を持っていると感じます。10年ほど後からは、現在の端正な姿とは大きく変わった、ブルゴーニュワインならではの妖艶さを見せてくれるでしょう。非常に美味しい・・素晴らしい出来になった2014年モルゴン・サン・スフルです。是非飲んでみてください。超お奨めです!一推し!





以下は以前のヴィンテージのもののレヴューです。
━━━━━
【2009キュヴェ・マルセル・ラピエールの系譜!!】

 本当は2012年のブルゴーニュの仕上がりに不安を持っていましたので、荷崩れボトルが山ほどあるなら、それだけでも良いかな~と思ってたんですが、やっぱり飲んでしまうとね・・・、このしっとりとして優しく凝縮したエキスそのものの味わいから、まるでお日様の光を求めて沢山の種が芽生えるように香ってくる繊細なアロマを感じてしまうと、

「うわ~・・・こりゃ旨いわ~!」

結局、健全なボトルも仕入れることになってしまいました。発送、間違わないようにしないといけないので、結構気を使うんです。

 下手をすると2009のキュヴェ・マルセル・ラピエールそのものかと思えるような感覚が有り、反対にこれほどまでに素晴らしいと、

「・・・もうヴィンテージによる良し悪しは20年前と比較にならないほど意味の無いものになっていて、一定のレベル以上に仕上げられない造り手を選択するのは、このレベルでは考えても仕方がないんじゃないか?」
と思ってしまいます。

 さらには
「不安定要素の有る造り手、安定している造り手と、もうひとつ、安定しつつさらに伸びて行こうとしている造り手」
がいることを再確認していましました。

 濃厚なベリーのエキスは、受ける感覚として圧倒的なものなのですが、全く嫌味や力技を感じない、ストレスのないものです。そしてミネラリティ豊富で、現時点でも適度な変化をしてくれますから、これを美味しくないと言う人は、ガメイ嫌いな方でさえも認めざるを得ないものになっています。

 とても美味しいです!是非この機会にお試しください!超お奨めです!破損ものは限定数ですのでお早めに!

以下は以前のコラムより転載しました!
━━━━━

【実に秀逸!・・とても美しい!旨いです!是非ご購入ください!】

 何故かちょっと嬉しくなりました。マルセルのDNAが、このワインにもしっかりと受け継がれているような気がしたからかもしれません。味筋は2009年キュヴェ・マルセル・ラピエールと90%以上合致していたからです。正にあのしっとりとした球体エキスの味わいなんですよね!

 思いっきりピュアで、美しいです。・・もし違う部分を言うのであれば、もしかしたら2009キュヴェ・マルセル・ラピエールより少しだけ凝縮感が低いかもしれません。それに、還元香はほぼ無いが、還元状態に有ると言える部分のみ・・です。これは時間が解決する部分ですし、全く還元の臭さは無いです。

 しっとりとした甘いエキスの味わいと、膨らみつつ赤いベリーの凝縮したニュアンスを振り撒く、リーズナブルで素晴らしいワインです。勿論、ちゃんと保存できれば、15年以上の熟成にも耐えるでしょう!是非飲んでみてください!そして、ガメイの美味しさを再認識して欲しい、マルセル・ラピエールを時々思い起こして欲しい、マルセルを支え、今のドメーヌを支える家族たちにエールを送って欲しいと!思っています。飲んでみてください!一推しです!


以下は2009年キュヴェ・マルセル・ラピエールのコラムより転用しています。
━━━━━
【マルセルは、正にこのキュヴェ・マルセル・ラピエールが集大成だった・・・】

 香りを嗅ぎグラスを一回し、もう一度嗅ぎ、キュヴェ・マルセル・ラピエールを口にした・・。脳髄にビリッと電流が走るような衝撃が有った。でも、凄く安心感で包まれた。彼はきっとある種の満足感を胸に、旅立つ事が出来たんだな、と思った。不思議に悲しくなかった。少し寂しかっただけ。

 凄い人だと思っていたけれど、決して自分の好きなタイプのワインを造る人だとは思い切れなかった。距離は取っていても決して離別はしなかった。2007年ものの頃から再び付き合い出した。良いワインを造っているな、と思ったから。

 亡くなられたと聞いて、少しショックだった。やり遂げて無いんじゃないかと・・・少しそう思った。未練が有るんじゃないかと・・でもそれは大きな間違いだった。マルセル・ラピエールは偉大な先駆者だ。素直にそう思えた。


 え~、ちょっと感傷的な・・ポエムっぽい文章で・・すみません。いや、物凄いワインでした。ワインの真髄・・そのものでした。

 完全エキス化された濃厚な液体です。しかも、何の過大さも過小さも、リキミも不足も無いエキスそのものです。緩み無く、完全にピュアで、自然との一体感を表現しています。正に偉大なワインだと・・心底思いました。感動とともに、彼への感謝と、いつかきっと会えるだろうという期待感が沸いてきました。

 生産地とか、ヴィンテージとか、品種とか価格とか・・・、そんなものは何も意味しない。そこに有るのは宇宙と地球と自然だけ・・・魂だけなんだと。人間も葡萄もその内在のひとつに過ぎない、と語りかけてくるような味わいでした。20年以上、いや30年は平気で熟し持つでしょう。マルセルは今後の指針となる、凄いワインを2009年に造りました。

 今飲んでも美味しく、きっと優しさに包まれ、感謝の念が沸いてくるんじゃないかなと思います。凄いけど厳しくない、ピュアな真正ワインです。お奨めします。是非とも飲んでみてください。合掌



2023 Beaujolais Nouveau(Ch.Cambon) Lapierre et Chanodet by Air Pre-orders
ボージョレ・ヌーヴォー(シャトー・カンボン) / ラピエール・エ・シャノデ 航空便 ご予約

18024
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
ボージョレ
2023 ボージョレ・ヌーヴォー

■ご予約販売です。2023年11月16日(木)以降のお届けになります。送料サービスは新着価格扱いになります。同梱計15000円(税別)以上で半額サービス、25000円(税別)以上で全額サービス--沖縄宛てを除く--です。
 古典的な味わいを追及した自然派ヌーヴォーです!写真は以前のものを加工しています。

 今日ではすっかり定着した感のある自然なワイン造りはマルセルが牽引したと言って間違いない。多くの造り手がマルセルから学びボジョレー地区だけでなく各地で自然なワイン造りが始まった。60歳という若さで亡くなってしまったマルセル。しかし、息子マチュ、そしてマルセル最愛の妻マリーが今年もヌーヴォーを造り上げる。『マルセルのやってきたことは家族の生活の一部。私達にとって何も特別なことではない』
/マリー・ラピエール

 気象の影響や醸造経過などの諸条件によりましては、ヌーヴォーの出荷が行われない場合も考えられます。万一お届けできない場合はご返金対応になりますのでご了承くださいませ。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥3,680 (外税) 
【 ビオディナミの大御所のヌーボーです..】
 フィリップ・パカレの叔父に当たる、筋金入りのビオディナミスト、マルセル・ラピエールです。彼がモルゴンで造る「キュヴェ・マルセル・ラピエール」のような、風格や大きさを求めるものでは無く、チャーミングで伸びやか、素直な味わいが特徴です。

「おお、凄い!」

 ・・・みたいな大仰なワインでは有りませんが、ワイン本来の「楽しさ」「美味しさ」を感じていただけるもの・・・と思います。フィリップ・パカレのヌーボーとの比較も、きっと楽しいと思います。noisy
の選んだキュヴェは、テラヴェールさんが輸入するトラディショナル・キュヴェの方です。お早めにお手当てくださいね。

■エージェント情報

◆2018年の生育状況(マリー・ラピエール)「過去最高のヌーヴォー」

 もう聞き飽きましたよね。「何年に1度の出来」とかなんとか。でも、今年は注目してください。ヌーヴォーの難しさは収穫を待つ事ができないことです。熟度と酸度の最高のバランスを得る為に収穫のタイミングを決める訳ですが、この収穫に許される期間が短いのがヌーヴォーです。

 しかし、2018年のボジョレーは芽吹き、開花、ヴェレゾンと全ての生育が早めにスタートしたことで例年以上に成熟が早い。葡萄の熟度が上がってから、フェノール類が成熟しますが、このフェノール類の成熟までもを待つ事ができる珍しい年になりそうなのです。

 以下、マリー・ラピエールのレポートです。

「7月、8月は30度を超す真夏日が続いた。36度を超す日も珍しくなかった。直射日光が強く当たった葡萄は一部焼けてしまった箇所もあったが、概ね良い状態。それに乾燥しているので焼けた葡萄から病気にが蔓延する心配もない」

 マリーの所有する「シャトー・カンボン」はドメーヌ・マルセル・ラピエールとは違い、ベルヴィルの町に近い平野部に位置するので、丘陵部と違い、地下水脈が通っていて、4、5月にまとまって降った雨が蓄えられていることで丘陵部の葡萄樹の水分ストレスが無く、葡萄の葉は青々としています。

「地下水脈のお陰で最終的な光合成をしっかり行うだけの水分も葡萄樹は得られている。葉は非常に元気で青々とっしている。日照量はとにかく多かったので例年の綺麗なスタイルというより少し力強く凝縮したスタイルになりそう」

 糖度と酸度を収穫時期で調節しながら最終的なアッサンブラージュのバランスを取れる、造り手としては非常に自由度の高い年になりました。収穫まで、あと僅か。マリーにとって「過去最高に造りやすい年」であることは間違いなさそうです。最後にマリーから日本の皆様にメッセージ。

「ここ数年、難しいミレジムが続きました。今年は稀にみるポジティブな状態で葡萄が成長、最後の熟成期に入っています。今年は自信を持って皆さんに喜んでもらえるヌーヴォーが造れそうです!

 難しいことを云わず、口に含んだ途端に美味しいと云う言葉がでるヌーヴォーが造れそうです。ご期待ください!!」

 モルゴンにある代々続くラピエール家の畑とシャトー・カンボンの違いがよく解らないとのご指摘を多く頂いています。ご参照ください。

■シャトー・カンボンと英仏戦争

元々ラピエール家はモルゴンで代々続く生産者。蔵の近くの石碑にはマルセルの祖父の名前が刻まれているほど。マルセルは代々続く畑で仕事をしていましたが、縁があってシャトー・カンボンを購入する事になりました。マルセルが購入する前は様々なオーナーが所有していましたがそのポテンシャルの高さを知る度に「もっと良いぶどうそしてワインが出来る」との思いが強くなってきたそう。


シャトー・カンボンの歴史は古く、歴史は英仏戦争時まで遡ります。当時、フランスを代表してイギリスとの和平交渉を担当する外交官であったジュール・カンボン(1845-1935)は「外交とは交渉であり交渉とは少なくとも相当分、取引である」という名言を残し、フランスの至る地方に「Rue de Cambon(カンボン通)」があるくらいフランスを支えた人物であった。このカンボン氏が最初のオーナー。その後数人のオーナーの手に渡り、1995年マルセルの元に。シャトー・カンボンにはシャトーのトレード・マークである方位磁針のマークがある。これは外交官のカンボン氏が東西南北世界中どこにでも情報受発信をするという意味で残したものであって外交官ならではの意味合いを持つ。


■「最初の一回以外ずっとタダ働きよ」/マリー・ラピエ-ル

シャトー・カンボンの社長はマルセルの奥さんマリー・ラピエール。マリーはフランス北東部Metz出身。その昔、アルバイトでぶどうの収穫にマルセルの畑にやって来たのだそう。これが知合うきっかけ。


「初めての収穫の時だけバイト代を貰ったのに、マルセルと一緒のなってからはタダ働きよ!」

と笑うマリー。

栽培、醸造はマルセルが行う。シャトー・カンボンは全部で14ha。生産量の60%がヌーヴォーになる。マルセル・ラピエールの名前で生産されるヌーヴォーは全てこのシャトー・カンボンの畑から生産される。収穫時期は朝7時30分から12時30まで、昼食後13時:30から17:30まで収穫が続く。何週間も朝、昼、晩一緒に過ごしていると毎年、マルセルとマリーの様にカップルが何組も出来上がるそう。

■プロ中のプロ軍団『ポベット』

毎年4チームの収穫グループで構成され、その中でも1チーム『ポベット』と呼ばれるプロ集団が存在する。普通の収穫人が1人300kg/日収穫するところを800kg/日のスピードで、しかも確実に良い葡萄だけを選果しながら行ってしまう。ポベット以外は学生や若者が中心。





 収穫したぶどうは小分けのコンテナに収め、冷蔵車で醸造所に運び込まれる。温度が高い年は一晩2~3℃の冷蔵庫でぶどうを12~15℃まで冷やす事によって雑菌の活動を抑える。発酵はシャトー・カンボン購入当初は以前のオーナーが所有していたコンクリートタンクを使用していたが、タンク内の雑菌によりワインが悪い影響を受けた。それ以来ポリカーボタンクで発酵を行っている。




■マルセル・ラピエール
 ワインは他のどんな酒とも違い、その土地に育った葡萄そのものが原材料になっている。精製された水を加えることも、別産地の小麦を加えることもない。恐らく古来のワインは葡萄100%であってタンニンや酸、発酵時に糖分を足したり、培養酵母が使われたりすることなど無かったはずである。



『その土地で、その 土地の自然環境を壊すことなく育てた葡萄を、その土地に息づく自然酵母によって発酵させ、余計なものを加えたり、余計と判断したものを引いたりすることな くボトルに詰め込む』



 そういう酒こそがワインなのだろう。近年の自然派ワインの盛り上がりはマルセル・ラピエールなくしてはありえなかった。アンリ・フレ デリック・ロック、フレデリック・コサール、マルク・アンジェリ、フィリップ・パカレ・・・。ボジョレー地区だけでなく多くの造り手達がマルセルの考え方 に賛同したし、その人柄に魅せられたと言う。マルセルはジュール・ショヴェ氏の最も近くにいた人物であり、最も多くを吸収したと言われる。



『ワインに対す るあらゆる化学を熟知することで、あらゆる化学から守る』

と言ったジュール・ショヴェ氏の教えに従い1981年より畑では科学的薬剤は一切排除され、必要
に応じて極僅かの植物由来の堆肥を撒くだけ。火山由来の花崗岩が堆積してできているカンボンの土壌は黒く拳大の岩が散らばっている。



 下草はある程度まで伸 ばされ、刈り取られると土に帰される。樹齢も上がり、より一層葡萄果実はピュアさを増している。区画ごとに収穫された葡萄は木製の発酵槽に投入される。低
い温度を確保されたセラー内ではコールド・マセレーションに近い状態に置かれ果実本来の繊細なアロマが抽出される。発酵は自然酵母のみでゆっくりと始ま
る。ここでは発酵による炭酸ガスを利用したセミ・マセラシオン・カルボニックが採用され、嫌気的環境下で人為的介入なく健全にワインへと変化していく。ラ
ピエールのワインは醸造過程での最適な判断によってしっかりとした"濃さ"と"フレッシュでスムースな飲み口"を両立させていると言える。これは長年醸造
を繰り返してきた経験によるものなのだろう。明らかに近年のマルセル・ラピエールは更に純度が増してきている。



 ノンフィルターでできる限り少ないSO2添 加でボトリングされる。現在ではマルセルと息子マチューの2人で畑仕事から醸造までをこなしている。『自然派ワインの父』と称されるマルセル・ラピエー ル。飲めば皆が感じるであろうが彼等のワインには無理がない。作為がない。そして誰にとっても難しくない。単純な美味しさ、華やかさが鼻腔から口中からス トレートに感じられる。果実の詰まったような"濃厚さ"を感じさせながらも、どこか"水"のように溶け込んでいってしまう"楽さ"がある。そして飲み終え た後にはこのワインでしか感じ得ない満足感で満たされることとなる。カンボンに育つ葡萄、ストレスのない醸造、そしてこの地に育ったヴィニュロン、全てが 揃ってテロワールなのかもしれない。

◇自然派ヌーヴォーの特色◇

★自然(環境)酵母だけで発酵させるので、様々な酵母が複雑な香りを醸し出します。しかし香りを調整するための酵母などを添加していないので、決して派手な香りではありません。

★自然(環境)酵母を発酵が終わるまで活かすため、発酵中は亜硫酸の添加をしません。

★亜硫酸を使わないので、空気に出来るだけ触れさせずに瓶詰めします。この為、発酵時に出た炭酸ガスがわずかにビン内に残っていますので、舌にピリピリ感じたり、液漏れしやすい状況になることがあります。

★フィルターを使っておりませんので、酒石や酵母などのオリが見られることがあります。(色も少し濁っている場合があります)

★飲めば飲むほど身体の中に旨味が広がり、スイスイ飲めてしまう自然な味わいです。


2014 Morgon Sans Soufre
モルゴン・サン・スフル

11671
自然派
赤 辛口
フランス
ブルゴーニュ
モルゴン
マルセル・ラピエール

■エージェント情報
 多くの自然派ワイン生産者に影響を与えたマルセル・ラピエールの定番中の定番ワイン。多くの人に親しまれ、自然派ワインを扱うあらゆるビストロやショップで取り扱われています。赤い果実の華やかな芳香に満ちており、口に含むと何のひっかかりもなく喉の奥に消えていくなめらかな口当たり。熟した果実の旨みやエキス分が豊かでブドウ本来のピュアな果実味の美しさを感じることができます。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥3,150 (外税) 
【正に球体のテクスチュアとパレット!!秀逸です!是非飲んでみてください!特別価格でのご案内です!】
 マルセル・ラピエールのモルゴンと言えばマルセル・ラピエールを代表するキュヴェですので、自然派ファンのみならずブルゴーニュファン、ひいてはワインファンなら一度は飲まれたことがあるに違いない著名なワインであることは間違い無いでしょう。

 2010年にマルセルが亡くなりましたが、その思想と品質はきっちり受け継がれていることを確認しています。

 しかしながら、これほどまでに認知されながらも、これほどまでにちゃんと理解されていないワインは無いんじゃないかとさえ感じます。

 その理由のひとつには、滅茶苦茶多くは無いがそれなりの生産量が有ることが原因として上げられますね。もし物凄く生産量が限られているとすれば、極一部のワイン屋にしか出回らないでしょうし、そのワイン屋の質さえも問われるはずだからです。・・・まぁ、大手のインポーターさんの扱いになってしまっている場合は、そんなことは全く関係無いでしょうが・・。

 しかしながらそこそこは量が有る関係で、それなりの売り場には並ぶようになります。ダレもが、

「ブルゴーニュ自然派の代表マルセル・ラピエールを代表するモルゴン!」

を並べておきたいと思うに違いないから・・です。

 となるとどうなるでしょうか?「営業時間が過ぎて空調のスイッチをオフにすることに何の疑問も持たない雇われ店長」
「本当は空調を回したままにしておきたいが経費削減を要求され泣く泣くオフにする店員」

 まぁ、大手のショップさんは似たり寄ったりです。それも店内温度18度設定なら良い方です。働く人間の健康保全を考えるとそうなるようです。

 しかしながら、今回ご紹介の「モルゴン2014」はサン・スフルです。So2を入れていない、上出来の厳選キュヴェです。例え店内の空調のスイッチをオフにしようがオンのままだろうが、そんな温度帯できちっと保存されたとして・・ピュアな品質を保てるでしょうか?


 例えば多くのエージェントさんがnoisy のところにいらっしゃいます。そして口々に言うのは、

「私が伺ったお店で一番冷えてますね。」

と言うことです。

 まぁ・・これにはもう慣れましたが・・ちょっとビックリしていました。「・・はぁ?」です。そんなの・・当たり前なんですよ、冷えてて・・。13度設定なんですから・・。ただ冬は結構あったかいんですけどね。

 フィリップ・パカレも、彼のワインは14度以下で保存してくれと・・言っています。ラピエールの弟子がそう言っているのに、平気で18~20度のセラーのスイッチをどうしたものかと、せまい了見の中で堂々巡りをしています。

 なので、マルセル・ラピエールのモルゴン・サン・スフルほど、きちんと飲まれていない・・理解されていないワインはこの世に存在しないでしょう。その多くが残念ながらまともでは無いんです。


 2014年のモルゴンですが、まぁ・・非常に健全でした。健康な葡萄が目に浮かぶようです。赤紫の透明度高く照り有る美しい色合いからのアロマは、ふっくらとした果実を思わせるスピードの速いものでモルゴンらしい、穏やかな鉱物系スパイス、これまた柔らかくふっくらした中域、そこから自然な減衰を見せる美しく長い余韻にかけ、ドライな味筋ながらエキスの旨みをたっぷり感じさせてくれるものです。

 ガメ種だとかピノだとかにこだわることさえも忘れさせる素晴らしいパレットを口中に描きます。ナチュラルでピュア・・しっとりしています。非常に旨いです。

 今飲んでも充分にその美味しさに酔えますし、これから約20年の長い寿命を持っていると感じます。10年ほど後からは、現在の端正な姿とは大きく変わった、ブルゴーニュワインならではの妖艶さを見せてくれるでしょう。非常に美味しい・・素晴らしい出来になった2014年モルゴン・サン・スフルです。是非飲んでみてください。超お奨めです!一推し!





以下は以前のヴィンテージのもののレヴューです。
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【2009キュヴェ・マルセル・ラピエールの系譜!!】

 本当は2012年のブルゴーニュの仕上がりに不安を持っていましたので、荷崩れボトルが山ほどあるなら、それだけでも良いかな~と思ってたんですが、やっぱり飲んでしまうとね・・・、このしっとりとして優しく凝縮したエキスそのものの味わいから、まるでお日様の光を求めて沢山の種が芽生えるように香ってくる繊細なアロマを感じてしまうと、

「うわ~・・・こりゃ旨いわ~!」

結局、健全なボトルも仕入れることになってしまいました。発送、間違わないようにしないといけないので、結構気を使うんです。

 下手をすると2009のキュヴェ・マルセル・ラピエールそのものかと思えるような感覚が有り、反対にこれほどまでに素晴らしいと、

「・・・もうヴィンテージによる良し悪しは20年前と比較にならないほど意味の無いものになっていて、一定のレベル以上に仕上げられない造り手を選択するのは、このレベルでは考えても仕方がないんじゃないか?」
と思ってしまいます。

 さらには
「不安定要素の有る造り手、安定している造り手と、もうひとつ、安定しつつさらに伸びて行こうとしている造り手」
がいることを再確認していましました。

 濃厚なベリーのエキスは、受ける感覚として圧倒的なものなのですが、全く嫌味や力技を感じない、ストレスのないものです。そしてミネラリティ豊富で、現時点でも適度な変化をしてくれますから、これを美味しくないと言う人は、ガメイ嫌いな方でさえも認めざるを得ないものになっています。

 とても美味しいです!是非この機会にお試しください!超お奨めです!破損ものは限定数ですのでお早めに!

以下は以前のコラムより転載しました!
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【実に秀逸!・・とても美しい!旨いです!是非ご購入ください!】

 何故かちょっと嬉しくなりました。マルセルのDNAが、このワインにもしっかりと受け継がれているような気がしたからかもしれません。味筋は2009年キュヴェ・マルセル・ラピエールと90%以上合致していたからです。正にあのしっとりとした球体エキスの味わいなんですよね!

 思いっきりピュアで、美しいです。・・もし違う部分を言うのであれば、もしかしたら2009キュヴェ・マルセル・ラピエールより少しだけ凝縮感が低いかもしれません。それに、還元香はほぼ無いが、還元状態に有ると言える部分のみ・・です。これは時間が解決する部分ですし、全く還元の臭さは無いです。

 しっとりとした甘いエキスの味わいと、膨らみつつ赤いベリーの凝縮したニュアンスを振り撒く、リーズナブルで素晴らしいワインです。勿論、ちゃんと保存できれば、15年以上の熟成にも耐えるでしょう!是非飲んでみてください!そして、ガメイの美味しさを再認識して欲しい、マルセル・ラピエールを時々思い起こして欲しい、マルセルを支え、今のドメーヌを支える家族たちにエールを送って欲しいと!思っています。飲んでみてください!一推しです!


以下は2009年キュヴェ・マルセル・ラピエールのコラムより転用しています。
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【マルセルは、正にこのキュヴェ・マルセル・ラピエールが集大成だった・・・】

 香りを嗅ぎグラスを一回し、もう一度嗅ぎ、キュヴェ・マルセル・ラピエールを口にした・・。脳髄にビリッと電流が走るような衝撃が有った。でも、凄く安心感で包まれた。彼はきっとある種の満足感を胸に、旅立つ事が出来たんだな、と思った。不思議に悲しくなかった。少し寂しかっただけ。

 凄い人だと思っていたけれど、決して自分の好きなタイプのワインを造る人だとは思い切れなかった。距離は取っていても決して離別はしなかった。2007年ものの頃から再び付き合い出した。良いワインを造っているな、と思ったから。

 亡くなられたと聞いて、少しショックだった。やり遂げて無いんじゃないかと・・・少しそう思った。未練が有るんじゃないかと・・でもそれは大きな間違いだった。マルセル・ラピエールは偉大な先駆者だ。素直にそう思えた。


 え~、ちょっと感傷的な・・ポエムっぽい文章で・・すみません。いや、物凄いワインでした。ワインの真髄・・そのものでした。

 完全エキス化された濃厚な液体です。しかも、何の過大さも過小さも、リキミも不足も無いエキスそのものです。緩み無く、完全にピュアで、自然との一体感を表現しています。正に偉大なワインだと・・心底思いました。感動とともに、彼への感謝と、いつかきっと会えるだろうという期待感が沸いてきました。

 生産地とか、ヴィンテージとか、品種とか価格とか・・・、そんなものは何も意味しない。そこに有るのは宇宙と地球と自然だけ・・・魂だけなんだと。人間も葡萄もその内在のひとつに過ぎない、と語りかけてくるような味わいでした。20年以上、いや30年は平気で熟し持つでしょう。マルセルは今後の指針となる、凄いワインを2009年に造りました。

 今飲んでも美味しく、きっと優しさに包まれ、感謝の念が沸いてくるんじゃないかなと思います。凄いけど厳しくない、ピュアな真正ワインです。お奨めします。是非とも飲んでみてください。合掌