
この見事な気高いアロマ・・煙と言いましょうか、ミネラリティと結託したナッツと言いますか・・ちょっと胡麻っぽさも混じると言うか・・。素晴らしいですね・・A.C.ブルでこの高貴さ、妖艶さ・・、熟成して行くとちょっとコシュ=デュリっぽい胡麻のニュアンスにも寄って行くんじゃないかと思わせてくれます。
因みに今回飲ませていただいたのは2018年のブルゴーニュ・シャルドネです。2017年ブルゴーニュ・シャルドネと2018年シャサーニュ=モンラッシェは飲んでいません。しかし・・
「こんなにA.C.ブルが美味しくて良いのだろうか?・・」
と思ってしまいます。
このところの大ヒット作にドミニク・ラフォンさんの2017年ブルゴーニュ・ブランが有りますが、こちらは数が確保出来たので・・なんと300本!・・美味しいですよね~。まさにムルソー的な大柄さ、マッタリ感、豪放な柑橘果実とマンモスミネラリティを感じさせてくれる素晴らしい味わいです。
でも、こちらのミシェル・ニーロン、クトーさんのA.C.ブルゴーニュ・シャルドネはまた、ドミニク・ラフォンさんの「ムルソー感」とは異なる「ビューティーさ」を見せてくれるんですよ。
一般的なシャサーニュ=モンラッシェは、どこか散漫な集中感とさして甘い訳では無いのにベタっとした甘やかさが有り、飲みやすいけれど今ひとつ納得しきれない感が有りますよね。でも、ニーロンさんちのA.C.ブルは・・まぁ、出回っていないのも有りますので余り知られてはいませんが、
「キュッと締まった膨張しようとするテッカテカの丸い球・・超高級感バリバリな甘く無い飴玉を口内に入れているようなニュアンス」
を持ちつつ、気高いアロマとピュアな柑橘果実と美しい酸バランスと長い余韻を、これまた磨かれたバランスで美味しく飲ませてくれるんですね。
「これは・・絶品!」
と思ってしまいました。
勿論2018年ですから、まだまだ早いのは当たり前です。でも、
「今飲んでも充分以上に納得できるはず!」
ですよ。
で、面白いのはメディアの評価です。アドヴォケイトはこのところ、結構に評価を出しているんですが、ま~・・低いです。「素晴らしい!」と胴上げで上げておいてキャッチしない・・みたいなことを平気で続けています。90点以上が付いた試しが無いです。いつも87~88点で、2018年は87点だそうです。こんな素晴らしいワインに90点付けないなんて・・呆れてものが言えません。
その点、ティム・アトキンさんは正直ですよ。2018年ものにしっかり90点、付けています。
2017年A.C.ブルは、セラー・トラッカーが90点付けています。セラー・トラッカーはアメリカ系のSNSメディアなので、カルフォルニアの甘~いシャルドネの点も高くなりますが、人種のルツボでも有りますから、結果的には結構・・バランスが取れた評価になる場合もあるようです。
2018年シャサーニュ=モンラッシェは余り買えなかったので飲んでいませんが、これほどA.C.ブルが美味しいので、相当に良いだろうと踏んでいます。ティム・アトキンさんはやはりここでも「我が意を得たり」的に、92点付けています。
最初に書いてますが、本当に「一嗅ぎ、一発」で・・「・・お~~・・」となりますよ。テロワールなのか、クローンによるのか、樽の性なのか、ミネラリティなのか・・正体不明ですが、この見事なアロマはやはり、
「ミシェル・ニーロンでしかあり得ない!」
と思わせてくれるでしょう。
なお、仕入れはブローカーです。コンディションも良いですのでご安心ください。価格は「滅茶安!」だと思います。是非ともご検討くださいませ。追加は出来ないと思います。
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以下は2013年シャサーニュ=モンラッシェのレヴューです。
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【こんなに高質で素晴らしいのに・・不当な評価!・・でもおかげ様をもちまして非常にリーズナブルにご案内できちゃいました!】
前回は2013年のブルゴーニュ・ブランをご紹介させていただきましたが、いかがだったでしょうか・・。もう飲まれましたか?・・飲まれたのでしたら、何と言ってもあのエロティックな挑発的アロマと、開き始めたシャルドネの甘美な味わいに酔われたんじゃないかと思います。
で、今回はその上級キュヴェ、村名シャサーニュ=モンラッシェです。もちろん、「非正規品」です。正規じゃこんなプライスで見つけることは不可能です。
あ、そうそう・・この下でも・・昔の記事を引用した部分でも書いてますが、ミシェル・ニーロンさんと言うのは、はっきり言って・・
「
最も正当な評価をされていないトップ生産者の・・トップ」です。
その理由は・・判りません。アドヴォケイトなどはPKさんがべた褒めをしつつも、評点は非常に低いというところに、ものの見事に現れています。この素晴らしい2013年シャサーニュ=モンラッシェ村名などはもう・・凄いですよ。タンザーさんは85~88Points、問題ありなガローニさんも85~88Points、香港系の女性MWに至っては83Points です・・・有り得ないでしょう?
まぁ、ピュリニー=モンラッシェなどの豪奢で豊満な甘~いシャルドネに高い点は付けるのでしょうが、鋼のようなボディの剛健ドライなシャサーニュ=モンラッシェは、アウトオブ眼中なのでしょう(・・古っ)。
そうは言っても、このシャサーニュ=モンラッシェ村名は、そんじょそこらのシャサーニュとは全然違います。ほとんどのシャサーニュはほんのりと甘味を残して、早く飲んでおいしいスタイルに逃げています。ミシェル・ニーロンさんは・・そんな残糖的甘さなどには全く頼らず、葡萄の質の良さとミネラリティの高さに気を配った素晴らしい造りをしています。
なので・・滅茶美味しいです!・・エロティックなアロマと官能感はブルゴーニュ・ブラン同様です。そこにさすがの村名たる「質感」がプラスされています。よりエレガントなんですよ・・。高質なんですね・・。
ただし、今飲んで絶好のタイミングに近い2013年ACブルゴーニュ・ブランに比較すると、まだそのポテンシャルを開花させているとは・・言えないんですね。まだ硬く閉ざしたまま解放していない扉が幾つか有ります。
もっともそんな表情も、「奥ゆかしさ」とか「エレガンス」とかに置き換わってしまっているのが素晴らしいワインたる資質なんですね。これを飲んで美味しくないぞと・・83点だと・・おっしゃるのなら、受けて立ちます。・・んな訳が有るかと・・言うことですね。
まぁ、著名なワインテイスターたちがこぞって低い評価をしてくれるからこそ、
「こんなに素晴らしいシャルドネが、こんなに安く販売できる!」
訳ですから、喜ばなくちゃいけないのかもしれませんけどね。
まぁ・・そんなことは置いておくとして、このミネラル感は、例えばクリオ=バタール辺りに出てくる鉱物的な、いや、金属的なニュアンスにも似ているような感じがします。まぁ、グランクリュほどまで質が洗練されてないと言うのは確かですが、石灰系のミネラリティに加え、ドイツのザール辺りのリースリングにも出てくることが有る金属系のニュアンスですね。これも高質さをアップさせているように思います。
おそらくですが、あと1~2年でかなり美味しい状況になるんじゃないかと踏んでいます。前回の2013年のACブルが3700円でしたから、普通に考えればその倍はしてもおかしくないんですが、こんなプライスです。非常にお買い得ですし、秀逸なピュリニー=モンラッシェにも軽く対抗できるポテンシャルが有ります。ぜひともこの機会に!・・低く不当に評価されていることに感謝して!・・是非お楽しみくださいませ。お勧めいたします。
以下は2011年のシャサーニュ=モンラッシェのレヴューです。
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【シャサーニュでこれほどまでのエレガンス、高い質感 を出せるのはニーロンだけでしょう!】 ミシェル・ニーロンの評価ほど意味不明に思えるものは無いと・・思っています。そもそもはPKさんも、
「見つけたら即購入するに限る」
と言っておきながらも、さしたる評点を与えないと言う・・訳が判らない状況でした。最もPKさんが現役バリバリのその昔は、
「(アドヴォケイトにおける)ブルゴーニュワイン全体の評価が高くなかった(異常に低かった)」
もしくは、
「良いと判断した年と、そうでは無いと判断した年の差が激しく、基準のベースが揺れている」
ことが挙げられます。
現在はリーファーコンテナによる輸入が当たり前になり、また途中経過も追跡できますから、昔に比べコンディションは非常に良くなっています。PKさんもフランスでテイスティングしたり、米国でショップから購入して評価したりと、結構シュチュエーションが異なってはいたようですが、今でも評価については「?」の付くことが有ります。
ましてや、アドヴォケイトだけならまだしも、それ以外の著名な評価機関も揃って大した評価を付けないですから・・
「もしかしたら基準はアメリカンなワインになってるのかな?」
とnoisyも穿った見方をしなくちゃならないかとさえ感じています。ニーロンさんの素晴らしいあのシュヴァリエ
でさえ、94点が最高点だなんて・・ひどい時は90点ですよ・・。それにタンザーさんの受けが良くないですね・・2002年シュヴァリエ、89点、2003年=90点、2004年=93点、2005年=91点・・・これ、シャサーニュじゃなくてシュヴァリエの評点ですからね・・そんなに不味いですか?・・因みに2002年のシャサーニュには87点を付けていました。
まぁ、ですが、2011年のシャサーニュをご案内させていただきましたので、そろそろ飲まれた方も多いかと思います。滅茶美味しいですよね?・・日本人とはまるで感覚が違うようです。
2011年ものはそれなりの数量を購入出来ましたので、久しぶりに飲んで、
「やっぱりミシェル・ニーロンは旨い!」
と感動しました。ムッチリとして詰まったミネラリティと圧縮された柑橘果実の粒の縦に積みあがったかのような存在感を含む長い余韻が素晴らしかったです。
残念ながら2012年ものはほんの少量でしたので、今回はテイスティングを見送っています。また、2012年の1級ヴェルジェも少量購入出来ましたので、ご案内いたします。因みにヴェルジェ2012年は、タンザーさんが90点、スペクテイターさんちが91点と、驚異の低さです。noisy的には、プラス2~3Points・・と言うところかと思います。でも飲めてはいませんが・・。
今回もブローカーより購入していますが、コンディションに問題は無いと見ています。是非ご検討くださいませ。
以下は2011年もののシャサーニュ=モンラッシェ/ニーロンのレヴューです。
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例えば、(ル・)モンラッシェやバタール=モンラッシェの良いコンディションで良い造り手のアイテムをグラスに注ぎ、香りを嗅ぐ。おもむろに少し口に含み、口内を転がす。そしてそこで・・
「・・(うわおっ・・)」
と・・含み笑いをする・・。
そんな経験の有る方も多いんじゃないかと思います。
ピュリニー側のモンラッシェ系はゴージャスで、より豪華な感じがしますが、シャサーニュ側のものは繊細系・・かと思います。
これが村名になると縦に積み重なった感じが失せて、ただ横に拡がってゆく・・幅の大きさの勝負になってしまうと、もうピュリニーのワインにはどうにもこうにも勝てやしない・・そんな無力感を感じてしまうのが普通です。
しかしながら、バタールや(ル・)モンラッシェの素晴らしいものは、決して横の拡がりまでを見せるには気の遠くなるような時間が必要です。その姿になる前の、優れた縦構造を愛でる・・これもまたモンラッシェ系ワインならではの楽しみ方じゃないかと思うんですね。
ただし、これは並のピュリニーじゃ・・確かにパレットは丸く、球体に近いものを感じるかもしれない・・けれど、それは本当にモンラッシェ由来の血か?・・と言うと疑問に思ってしまう。シャサーニュ村名なら余計、その疑問は大きくなってしまうのが普通。
ミシェル・ニーロンの村名シャサーニュ2011年は、優れたバタールや、跪いて飲むべきシャサーニュ側のル・モンラッシェに共通する厳しさ、いや、荘厳さと言うべきか、それを持ち、素晴らしい縦に積み上がった構造が有る。そのバタールやル・モンラッシェと同様の構造を持っているんですね。
しかしながら勿論、そんな上級品がそのままこの村名になっている訳が無く、やはりそこはより格下げしたニュアンスになってしまうのは仕方が無い。
それでも、並のピュリニーや1級には無い荘厳さの中に、縦構造や、上級畑に共通するエレガンス、そこから想像
をたくましくさせてくれる要素をたっぷり見せてくれるんです。
この、超合金にも例えられそうな張りのある酒躯・・そこに詰まった要素・・これだけでもプライスに見合う以上の喜びが得られる・・と思います。こんな表現が出来るのはニーロンただ一人。ラモネも旨いが村名でここまで張り詰めたフィネスを表現できてないと思います。
・・いや・・本当に美味しい!・・素晴らしい村名です。さすがニーロン!今飲んでも・・判る人には充分判るでしょう。お勧めします。ブローカー品ですがコンディションも良いです。