メゾン・フィリップ・パカレ
フィリップ・パカレ
フランス Maison Philippe Pacalet ブルゴーニュ
● 大変にお待たせしました!2011年のフィリップ・パカレ、前半戦をご紹介します。フィリップ・パカレのエージェントさんが2軒に分かれたため、3回ほどに分けてご紹介するようになるかと思います。
今回のフィリップ・パカレ2011年は、テラヴェールさんの扱いです。テラヴェールさんは6月に残りの赤ワインを輸入するようになると思いますし、野村ユニソンさんは春に一気に輸入するのかな?・・いずれにしましても、全てのキュヴェをテイスティングする予定です。
今回の前半戦、2011年ものは、
全16アイテム全てのテイスティングをさせていただきました。
●ブルゴーニュ・ピノ・ノワール
●ブルゴーニュ・ピノ・ノワールV.V.
●ペルナン=ヴェルジュレス
●ブルゴーニュ・アリゴテ
●シャブリ・ボーロワ
●ニュイ・サン=ジョルジュ・ブラン
●モンテリー・クロ・ゴーテイ
●サン=トーバン・アン・ルミイィ
●サン=トーバン・ミュルジュ・デ・ダン・ド・シアン
●ムルソー
●ムルソー=シャルム
●ムルソー=ペリエール
●シャサーニュ=モンラッシェ
●ピュリニー=モンラッシェ
●ピュリニー=モンラッシェ・レ・シャンガン
●コルトン=シャルルマーニュ
奇跡的な仕上がりになった2010年のパカレでしたが、2011年は・・・
「赤白とも失敗無く、総合的に良く出来た。しかし白ワインは、格上のクラスに物足りなさを感じる、早飲みヴィンテージ」
と言えるでしょう。
赤ワインの3アイテムについては、それぞれしっかり出来ていて、後半戦が愉しみに思える仕上がりです。ただし、いくら美味しいとお奨めしても売れないペルナン=ヴェルジュレスについては仕入れませんでした。
白ワインの下級クラスは、バランスがとても良く、早熟で、爽やかに、比較軽く、美味しく飲める仕上がりでした。アリゴテはエレガントな仕上がりですし、いつも美味しいサン=トーバンはアン・ルミイィを選択、シャブリはヴォー・リニョーが2011年、リリースが無かったのが残念、モンテリーもそこそこ美味しかったです。
しかしながら、飲み手としてもポテンシャルを求めてしまう上級クラスには、残念ながらポテンシャル不足を云わざるを得ません。兎に角・・・残念ながら「薄い」です。糖度不足で、しかし酸度のレベルが適正なので、美味しくは飲めるが・・・・「とても美味しい!」とは云えません。
その中でも白眉の出来がピュリニーのシャンガンと、やはりコルトン=シャルルマーニュでした。シャン・ガンはファースト・リリースですが、仕上がりもリッチで、一瞬、
「おお!」
と声が上がったほどです。
コルシャルも飲むには早いですが、さすがにグラン・クリュの実力です。しかしながら例年には及びません。それでも、5年ほどでおいしく飲めるようになるはずなので、ある意味、ラッキーなのかもしれません。
今回ご紹介するワインは少量ですが、どれもnoisy的にお奨めできるものだけを選択しています。赤はどれも美味しく、白は厳選したので美味しいんです・・・。まぁ、2011年、特に白は注意が必要かな・・・もしくは、パカレのようなネゴスにとっては、とても厳しいヴィンテージだったのかもしれません。はやり、生産者の言葉は半分に聞く必要がありますね・・ご検討ください。
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フィリップ・パカレはボジョレー出身で、代々続く栽培・醸造家の家系で育ち、自然派ワインの父故マルセル・ラピエールを叔父に持つ家系です。ブルゴーニュ・ディジョン大学で醸造学を学んだ後、2年間自然農法団体で働き、1991年からはヴォーヌ・ロマネの生産者プリューレ・ロックの元で10年に渡って醸造責任者を務めました。その後は2001年に自身のネゴシアンを立ち上げ、初ヴィンテージをリリース、現在に至ります。現在は9.5haの畑と契約を結び、年間約5万本を生産しています。
■太陽と酸に恵まれたバランスの良い年
byフィリップ・パカレ
「私にとって2011年は質も量も申し分無い天国の様な年だった」乾燥した冬の後にやや雨が多く寒い春が続いた。その後は夏と秋は順調に天候に恵まれた。収穫は例年よりも随分と早い8月28日より開始。日照時間も十分でフェノール類の熟度がしっかりと上がった。2009年に近い年だがよりフレッシュな酸が残り何よりもバランスが良い。リリース直後から飲みやすいヴィンテージに仕上がった。
“天然酵母”ワインに「個性・典型」をもたらす要素
フィリップ・パカレが理想とするのは、それぞれの畑が本来持つ「個性・典型」(=AOC)をワインに表現する事。その役割を演じるのがなによりも“自然酵母”であると考える。“自然酵母”を殺してしまう除草剤や殺虫剤を撒かないビオロジック栽培にこだわるのもそれ故である。土地毎の独特の風味やその年のワインの特徴は、その土地に宿る酵母が造りだすもの。つまり昔ながらの伝統的な農業方法をとり微生物や昆虫がたくさん住みついた「活性化した土地」から収穫した葡萄にこそ、畑に個性をもたらす“天然酵母”が生きていると考える。醸造中に亜硫酸を一切添加せず、瓶詰め前にのみ極少量を加えるのも、発酵前の“天然酵母”を殺さない為なのである。
「僕らがやっている事は、全て科学的に説明できる」
また土壌の鉱物(マグネシウム・鉄などの微量元素)構成からくるミネラルもワインに土地毎の個性を与える要素のひとつである。根から吸収した複雑なミネラル分がその土壌のサインとして、ワインの中に現れる。「鉱物の豊富な土壌から“天然酵母”で作られた我々のワインは、より自然に体内に吸収される。まさに自然のスポーツ飲料だよ。」
● 2008 Puligny-Montrachet 1er Cru les Referts
ピュリニー=モンラッシェ・プルミエ・クリュ・レ・ルフェール
【激レア?・・どこかに在ったと思ってましたが・・出て来ました!・・見た目の状態は完璧かと思います。】
何で残っているんだろう?・・と思い出せないまま・・ですが、さすがに17年目を迎えたパカレのピュリニー1級ルフェールですから、
「おそらく最高の飲み頃・・に近いはず!」
などと思っています。
何せ2022年のバシュレ・モノのレ・ルフェールがとんでもない出来で、超絶に美味しかったので・・
「どこかにパカレの古いのも有ったような?」
と思い出し、でも他のワインを探している時に見つけたんですね。
多分ですね・・滅茶苦茶お美味しかったのに余りご購入には結びつかず・・イラっとして下げてそのまんま・・ということなんじゃないかと思ってますが真相はいかに?
なので、おそらくですが Noisy wine に15年ほど居候していたと思われますので、少しだけ乗させていただいてのご案内です。あ、あと1本、何かご購入くださいね。パカレの2022年のピュリニー村名は3万円だそうで・・かなりお得じゃないかと思っています、ご検討くださいませ。
以下はリリース時のレヴューです。
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【これは今飲んでもその凄さが判ります。半端無い!】
これはもう・・・涙がチョチョ切れる位に旨いです。瓶を抱えて飲みたい位です。呆れる旨さ・・・
「パカレの美味しさって、ピンと来ないんですよ・・」
とおっしゃられる方もいらっしゃいますが、まあ、これを飲んだら何も言えなくなってしまうでしょうね。本当に凄い。大きさと、その空間を埋め尽くす要素・・圧倒されます。
実は、このレ・ルフェールとともに、2008年パカレ白には、量の少ない対抗馬、ムルソー=シャルムが有ったんですね。このレ・ルフェールは、実はムルソー=シャルムの真横に位置するんですよね・・・。で、モロに対抗馬だったんです。
ムルソー=シャルムはとても美味しかったんですね。でも・・・残念ながら、このレ・ルフェールが余りにも凄すぎて、全く霞んでしまったんです。ムルソー=シャルムのテイスティング・メモですが、
かなりのミネラル。半端無いレベル。しかもエレガンスを失わない。押し味が長く続く。実にシャルムらしい余韻。
どうでしょう?全く悪くは無いコメントです。しかし、シャルムはシャルムでも、物凄く凝縮した感じの出る、斜面上部の良い畑・・・とは思えなかったんです。物凄くエレガントなんですが、そこから大物感を受け取れなかったんですよ。対してこのレ・ルフェールの存在感、圧倒感。構造の大きさ。そこに目が行ってしまうと、ほぼ同価格で、同じようなクラスだとしたら、ムルソー=シャルムを強く推せない・・・そう考えました。シャルムには、もう一歩存在感が欲しかった・・・それが実感です。
ですので、素晴らしいムルソー=シャルムにウッチャリを食らわせるほどの仕上がりです。
色合いは結構濃い目。重厚、煙、蜜。さすがにピュリニーのプルミエ。バタール的存在感。厚みと凄み。凛々しさがクッキリと浮かび上がる。それでいてこの繊細さ!さすがだ。これは本当に美味しい。この濃度にバンザイ!
以上がテイスティングメモです。現時点ではコルシャルも大きく上回る味わいで、もしこのレ・ルフェールを飲まれる幸運が有ったとしたら、その方のワイン観そのものを大きく変えてしまうかもしれません。今でも滅茶苦茶旨いです。2007年も旨かったが2007年には存在しない果肉の分厚さが有ります。素晴らしいボーヌのシャルドネ、これを超えられるグラン・クリュは、時間を掛けて自身の味わいに磨きを掛ける必要が有ります。是非ご検討ください。一推し!
● 2006 Corton-Chalremagne Grand Cru
コルトン=シャルルマーニュ・グラン・クリュ
【なんと・・完熟状態?!!のコルトン=シャルルマーニュ!・・1社独占輸入時のものです!】
完全にネットのサーバーのデータベースからも落ちていた2006年のコルトン=シャルルマーニュをご案内させていただきます。コンディションは凄く良いです。
noisy の記憶が確かならば・・(^^;; ちょうどこの頃までは、パカレのワインは高かったんですね。翌年の2007年もの辺りだったかと思いますが、インポーターさんが2軒に増え、価格競争が始まったと思われ・・若干下がりました。
ですので、ちょうど2006年もののパカレは最高値の頃でして、翌年から若干下振れした性も有り、2006年もの以前のものは残り・・元々、仕入れが高いですから・・忘れられてしまった・・そんな流れかと思います。
ですが、この頃まで・・この後何年かは、ほぼ全てのアイテムをテイスティングしていまして、余りにアイテムが多いのも有り・・テイスティングして良かったアイテムをご案内出来ていた訳です。たしか、2009年ものからは二社が代理店になったと思います。
この2006年のコルトン=シャルルマーニュも、この下の文章は・・
「テイスティングしながらメモ書きしたものを清書したもの」
です。
17年もの?・・18年目と言うことになるのかもしれませんが、セラーの棚には出さず、箱に入れたまま長く保存していましたので、非常にきれいな状態です。ご検討いただけましたら幸いです。
以下はリリース時に書いたこのワインのレヴューです。
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【脅威のポテンシャル!!】
全く開かない。しかしまん丸の球体。滅茶苦茶旨いACブルとして飲んでしまう。積層したミネラリティ。ミネラルを目一杯溶かしこんだ液体。コメントのし様が無い・・・。
これは・・・かなり置かないと難しいでしょう。ポテンシャルはとんでもないレベルで有ると思います。しかし・・・これは「まるい石」そのものです。5~10年は掛かると思います。
● 2018 Beaujolais Vin de Primeur by Air
ボージョレ・ヴァン・ド・プリムール 航空便
【ひとつの時代が終わったと・・感じさせるパカレのヌーヴォー・・。いや、だから・・「プリムール」だってば!!(^^】
ブルゴーニュワインファンでも、
「ガメは・・なぁ・・」
とか、
「ボージョレは趣味じゃないし・・」
とか、
「ヌーヴォーじゃぁなぁ・・」
と・・ワインを知るにつけ、どこか卑下してしまっている自分の心のうちに気付くことが有ると思います。
まぁ・・パカレもコサールも、3千円ほどで購入出来た時代なら・・
「・・たまには付き合ってみるか・・」
と思われる方もおられるとは思いますし、
「いや・・私は毎年買ってましたよ。・・だって・・めちゃ美味しいじゃん・・」
と・・。
意外に思われる方もおられるかもしれませんが、Noisy wine では毎年、パカレもコサールもヌーヴォー、プリムールを扱わせていただいておりました・・両者がボージョレ(・ヌーヴォー or ・プリムール)の生産を止めるまでは・・。
ですからnoisy も折に触れてこのパカレのプリムールを飲ませていただいていました。もちろん、リリースして早めに飲むことも有れば、古くなったものの時も有る訳で、それゆえに・・
「パカレのプリムールの美味しさ!」
を良く知っている訳です。ただしご紹介の時にはリリース前ですから飲めないので、飲んでいない体でのご紹介になる訳です。
で、パカレの場合は、あくまで「プリムール」ですから・・「前売り」です。今回は2018年ものですからリリースから4年ちょっと経過していますから、
「そろそろ飲んでも良いだろう」
と言う段階ですね。
そして、ボージョレとしての熟成だけでなく、ワインの熟成と言う意味においても、多くを知ることが出来ると思います。
もちろん、まだまだ「ひよっこ」の部分はあると思います。この先20年は楽しめるはずです・・あ、もしAdvocate やVinous なら、「3年以内に飲んで」と言うに違いありませんが、そこには本質を見る目が欠けていると・・noisy は思っています。
そんなグダグダを含め、きっと楽しんでいただけると思いますのでご検討くださいますと幸いです。
また、価格の方も特価では有りませんがリリース時の定価よりは安いですし、この価格では今はA.C.ブルゴーニュさえ買えませんから・・どうぞよろしくお願いいたします。
以下は以前のレヴューです。
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【 ビオディナミの大スターです..】
ピュア&フィネス。それで充分..という気がします。すでに何度か彼が造るガメイをご紹介していますが、ピノ・ノアールに負けないワインに仕上げています。出来た直後の、まさに新酒を味わうことができるチャンスですね。ヴァン・ド・プリムールという名からも判るように、「あくまでプリムールのワイン」です。熟成させるのも良いでしょう..。到着直後と半年後~1年後というように、その成長を確かめてみてください。名前ばかりが先行しているようですが、実際は濃厚さとはかけ離れたところで、ワインの美味しさを表現できる限られた造り手です一押し、本命です!
■エージェントさんより
天才と称されることも多いフィリップ・パカレ。論理的思考を自然なワイン造りに持ち込んだことで更なる飛躍を続けている。しっかりと果実、土壌、人を感じさせるパカレのワイン。和出汁のようにしみじみとした味わいのパカレらしいヌーヴォー。限定数。『ヌーヴォーを造ると決めたからには最高のものを造るよ。僕の他のどのワインとも共通するフィリップ・パカレのワインにする。』/フィリップ・パカレ
然派の代名詞とも呼ばれる注目の醸造家、フィリップ パカレ。パカレの理想とするボジョレーのスタイルは、濃厚な力強い味ではなく、砂質の畑のブドウから造られる、繊細でエレガントなガメイの味わいです。天然酵母のみで発酵させ、土地の個性を感じさせる、自然な味わいの魅力あふれるボジョレーに仕上がります。また、ワインの状態がよければ醸造だけでなく瓶詰め時も亜硫酸無添加になります。しっかりとしたエキスと美しい酸味は、ヌーヴォーとは思えないフィネスを感じさせます。
入荷後すぐに飲んで美味しいだけでなく、翌年以降も素晴らしい熟成をしますので、あえて「ヌーヴォー」ではなく、「ヴァン
ド プリムール」という表記にしています。
◇自然派ヌーヴォーの特色◇
★自然(環境)酵母だけで発酵させるので、様々な酵母が複雑な香りを醸し出します。しかし香りを調整するための酵母などを添加していないので、決して派手な香りではありません。
★自然(環境)酵母を発酵が終わるまで活かすため、発酵中は亜硫酸の添加をしません。
★亜硫酸を使わないので、空気に出来るだけ触れさせずに瓶詰めします。この為、発酵時に出た炭酸ガスがわずかにビン内に残っていますので、舌にピリピリ感じたり、液漏れしやすい状況になることがあります。
★フィルターを使っておりませんので、酒石や酵母などのオリが見られることがあります。(色も少し濁っている場合があります)
★飲めば飲むほど身体の中に旨味が広がり、スイスイ飲めてしまう自然な味わいです。
● 2006 Nuit-Saint-Georges
ニュイ=サン=ジョルジュ
【リーズナブルな価格帯では一押し!素晴らしい!べた褒め!】
かの有名な1級畑「レ・サン=ジョルジュ」の下部は国道側のリューディ、「レ・ロンジュクール」です。昨年までは、レ・ザルジラでしたので、かなり遠く離れています。
2005年までのニュイ・サン=ジョルジュは、どちらかと言えばエレガントでちょっとクールなニュアンスを持ったワインでした。ところがです!2006年のニュイ・サンは・・・べらぼうなバランスを持ったワインに仕上がってしまったんですね。
これは収穫のタイミングがテロワールとバッチリ合ったことが、最も重要な成功のポイントではないかと推測しています。それに、レ・サン=ジョルジュの直下のリューディと言うこともあって、まん丸としたバランスで、現実的なチェリーのニュアンスを、そのまま感じさせてくれる生きの良い味わいなんですよ。
黒味のあるチェリー。かなり現実感有る。とても良い。丸みのあるチェリー。とてもバランスが良く、スパイシーで旨い。わずかに乾いた後口。濃厚ではないピュアで近世の取れた美味しさ。旨みがぎっちり詰まっている。飲める。
どうでしょう?口にした瞬間からチェリーの現物の映像が目の前に浮かんでくるようです。それでいて、決して濃厚では無く、旨みが詰まった味わいをしています。これを旨いと言わずに何と言うか!
「ニュイ・サンって、あんまり得意じゃないんだよね・・」
という方も中にはいらっしゃるでしょう。おそらく、どこか感じてしまう野暮ったさが重さを連れてくるのでしょう。しかし、このニュイ・サンは、きっと期待を裏切らないと思います。一押しにするからには意味がある・・・是非飲んで欲しいと思います!!
● 2008 Corton-Chalremagne Grand Cru
コルトン=シャルルマーニュ・グラン・クリュ
【なんと・・完熟状態?!!のコルトン=シャルルマーニュ!・・2社輸入になってからのものです!】
以前に2006年のコルトン=シャルルマーニュをご案内させていただきました。今回は2008年です。この年のパカレはまだ覚えていますが、白はめちゃ良くて・・赤は・・
「・・ありゃりゃ・・」
と言う感じでして、noisy も赤は出来が良かった1~2アイテムのみしか買わなかったと思います。シャルドネはかなり買いました。
昨今は海外でも大人気になっているようですが、価格もね・・コルシャルだと7万円以上になるようです。
状態は非常に良いと見ています。キャプスュルも回り、照りのある色彩、液量もしっかりです。どうぞよろしくお願いいたします。
● 2007 Beaune 1er Cru les Perrieres
ボーヌ・レ・ペリエール・プルミエ・クリュ
【パカレのワインの中ではもっとも重量級!】
ワイン屋の仕事をお客様が端から見ていると、いや、想像してみると、もしかしたらとても華麗でのんびりとしていて優雅、美味しいワインはガンガン飲めるし、お食事にもご招待が一杯有って羨ましい・・・、そんな風に思えるかもしれませんね。
確かにこの仕事をしていると、やれフランスの誰々が来たから・・とか、イタリア生産者が初来日で・・・とかで、テイスティング会は元より、交えたお食事会にも呼ばれることも有ります。また、そんな状況ですから、ワインだけは本当に良く口にします。
まあ、単に口にするだけでは駄目で、見た瞬間、飲んだ瞬間、香りを取った瞬間に、そのワインのポテンシャルや特徴と掴んで、売るポイントがどこにあるかを考え、扱える商材で有るかどうかの判断を求められる訳です。
そう聞くとさらに、
「あぁ・・・面白そうだなぁ・・。優雅だし、何より美味しいものとの出会いは良いよなぁ・・」
と思われる方がそれなりにいらっしゃるに違いありません。
しかしながら、扱うワインに正対しようとすればするほど、かなりしんどい仕事になってきます。ワイン1本の重さは1kg~2kgほどですが、一箱12本になれば×12ですから・・・かなりの重量。それを上に持ち上げたり、降ろしたり、はたまたは瓶や箱を抱えたまま中腰での作業を強いられることになります。不規則な勤務時間はもう当たり前・・・。仲間とのテイスティングの帰りは、完全に夜は明けていますし、お呼ばれで東京に出かけた帰りは、まあ、何とか終電に間に合えばラッキーで、遅くなった時にはタクシーで自宅に辿り着くことになります。その上、
「あ、メールを書かなきゃ・・・」
「新着ページの仕上げを・・・」
「オーダーFAXをしないと・・」
「・・・・今入ったご注文のワインって・・・在庫有ったっけ?」
みたいな状況は日常茶飯事です。公休と言えるのはお正月のお休み位のもので、定休日も普段からの溜まった仕事を減らす日と化してしまいますから、まあ、自分でやっているから良いようなもので、他人様を同じような仕事環境で雇うことはかなり微妙でしょう。重い荷物を持ってアチコチふらふら、汚れるし、実にハードな仕事だと言えます。ちっとも華麗な部分など・・・有りゃしません。
そんなnoisyではありますが、沢山のワインを口にしながらも、自分で好んで飲みたいワインのタイプも有りますから、そんなワインと一緒の時は、とても楽しいし、至福の時でも有ります。
そして、この2007年のボーヌ・レ・ペリエールは、まさにnoisyのマイ・タイプな、素晴らしいワインに仕上がっていたんですね。
とても美しいチェリーのアロマ。精緻さに長けた素晴らしい味わい。飲める。複雑性も高くかなりのポテンシャルを感じる。背筋がゾゾゾと来る。ドライだが甘く、正に甘露。中高域に中心が有る。中量級。シャンボールっぽくも有る素晴らしいワイン。
いや~、これにはびっくりしました。昨年までのボーヌ・シュアシューは、ボーヌの南、ポマール寄りに有りましたので、ポマールに近いニュアンスを持っていましたが、このレ・ペリエールはボーヌの北西部に有る、秀逸な1級畑が集まる区域に存在します。まあ、全くニュアンスが違います。言ってみれば、ルーミエさんのシャンボールや1級の、赤い果実の出方にも似たニュアンスが有り、パカレらしい、可憐でピュアなスタイルが、最もマッチしているとも思うんですね。確かに、素晴らしい仕上がりのラヴォー・サン=ジャックやシャルム=シャンベルタンには、どうあがいても勝てないのでしょう。しかしながら、鮮やかな色合いを目にした瞬間、グラスをノーズに近づけてアロマを受け取った瞬間、口に含んでボディを確かめた瞬間、飲み込んで余韻に浸っている瞬間、そして、酔い覚めの時の心地良さ・・・。全てがnoisyの好みに近い・・・いや、好みというか、こんなバランスが最高に好きなんじゃないかな・・と自己分析しています。
まあ・・・普通のショップさんなら、敢えてボーヌのワインを売ろうとはしないでしょう。余りに危険性が大きすぎると考えるでしょうね。でも、ボーヌの町は、ブルゴーニュ中のネゴシアンの本拠が集まっているんですね。昔から素晴らしいワインが造られていたことの証明でも有ります。(地理的に良かった・・・という意味合いもあるようですが・・・)ネゴシアンに占拠されてしまったボーヌの1級は、いつの間にか、その品質を落とし、昔の名声もどこへやら・・・という状況になってしまったのでしょう。特にボーヌの北西部の1級畑、レ・マルコネ、レ・グレーヴ、レ・ブレサンド、クロ・デュ・ロワなどの一画は、ワイン自体の酒躯はそれぞれ造り手・区画により違うものの、冷ややかでミネラリティに裏打ちされた赤い果実が見事に出た素晴らしいワインが生まれることが有るんですね。どちらかと言えば、同じ1級のレ・グレーヴに近い、繊細さとパワーに頼らないワイン自体の迫力を持つもの・・・それがこのレ・ペリエール・・・なんです。
ホント、チェリーの美しさと言ったら・・・感動ものです。全くドライなのに甘いんですよね。そしてバランスが素晴らしいです。これぞブルゴーニュ・ピノ・ノワール!旨いです。超お奨めいたします!
● 2013 Beaujolais Vin de Primeur
ボージョレ・ヴァン・ド・プリムール
【 11年目のボージョレ・プリムール!少しだけ出て来ました。もはやリリースさえ無くなってしまいましたが、ガメの熟成を検証してみましょう!】

2013年ものですね・・懐かしいですね~・・この年はそれなりに売れ残してしまったようで、noisy も
「2013年ものは飲んだ記憶が有る」
んですね。普通に美味しかったと・・。
ですが noisy はガメも好きでして・・それに、
「超、超、熟したガメはめっちゃ好き!」
なんですね。
ピノ・ノワールも結局は同じかと思うんですが、長年熟して飲んで、落ちているのを見ると皆さん、
「・・ここまでか・・」
と思ってしまう訳です。
でも・・本当にそうなのか?・・と言う疑問も有りますよね?
古いボルドーやブルゴーニュ・・それも半端無く古い、100年近いとかのワインを飲んでみると、
「・・ん~・・昔のワインはずいぶんと持ちが良いんだなぁ・・」
などと思ってしまうかと思うんですが、ボルドーなら3級とか5級とか、ブルゴーニュでも村名クラスでも、その位はへっちゃらで持っちゃっていて、非常に美味しく飲めたことも何度もあるんですね。
ガメもまた・・そうです。むしろガメの方が潔いので、
「ほとんど分離し掛かっているのに、物凄い芳香・・非常に官能的な味わい!」
なんてことは、何度も経験しているんですね。おそらくピノやボルドー品種ほどは持たないんでしょうが、それだけに、
「分子構造がバラバラになりやすい?」
のか、凄い香りになるんですね。
もっともこのワイン、2013年ものですから・・そんなところまでは・・「全く行ってない」でしょう。2013年もので、色合いは深くは無いですが、少しオレンジが入って来ています。液量もたっぷり・・です。
もちろんですが、
「今美味しい!」
なんて・・言いませんよ。お客様の方で色合いとかを確かめながら、飲む時期を決めてお楽しみください。
まぁ・・それでも、
「この価格はその頃の定価」
だと思われます。儲かりませんね・・ワイン屋さん!・・お後がよろしいようで。
● 2012 Charmes-Chambertin Grand Cru
シャルム=シャンベルタン・グラン・クリュ
【出て来たシリーズです!】-----以前のレヴューをそのまま使用しています。2012年はテイスティング出来ませんでした。
以前のコメントを掲載しています。
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【どちらも素晴らしいが2011年はルショットに軍配!!】
2010年シャルムは、圧巻の美しさでした。2011年シャルムは、その延長上に有りますが、惜しいかな・・・そこには到達しない・・・限りなく◎に近い・・いや、◎なんだけどルショットの仕上がりを見ると○にせざるを得ない・・のようになります。
2011年のルショットは、この何年かのネガティブさを払拭して余りある仕上がりでした。今まではどうしたの?・・・弄りすぎてたんじゃない?と言いたくなるのですが、このような仕上がりを見せ付けられると、彼の才能を信じたくもなります。ド・シャソルネイのコサールほどの安定感が有ればと思ってしまいます。しかし、とても素晴らしい!お早めにどうぞ!
以下は2010年もののコメントです。
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【呆れるほどの仕上がり!超絶圧巻な1本!!】
店で試飲できるようにしてありまして・・・みなさん、このシャルムを飲んで、
「ぶっとんで」
ます。
プリューレ・ロックの素晴らしい時の純粋な美しさ・・・、マルセル・ラピエールの軽やかなエレガンス、ミュヌレ=ジブールの艶・・・。有りえない仕上がりです。このワインに限っては、2010年パカレの鬼門に成りかねない酸の不足は、
「全く無い」
です。実に素晴らしい・・何のストレスも、でっぱりもへっこみも無い・・パーフェクトな酸のバランスを持っています。エキスも実に美しく、酸やその他の要素と釣り合っています。
時間を置いて飲んでみると、このワインのモンスター振りが理解できるでしょう・・。お店にいらっしゃった皆さん・・・、いつまでもグラスをスワリングしたり、鼻を近づけたり・・・・とにかくグラスを離せないんです!是非・・何とか1本、手に入れましょう!
以下は2009年もののコメントです。
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【恐ろしく美しい!素晴らしい出来!!】
ピノ・ノワールのグラン・クリュで唯一開けてしまった?のがこのシャルム=シャンベルタンですが、開けて良かった!と思わせるほどに純粋な、でも力を秘めた超級ワインでした。
シャルムらしい愛らしい、しっとりした、丸みのあるシャンベルタン。柔らかくも膨らみが有り、一切のキツサが無い。笑顔を美しい素敵な女性。実に旨い。旨みの一体感・・が素晴らしい。綺麗な出汁、梅しそは無いぞ。凄みは裏に回って全体を支えている。
飲んだ残りを店においておりましたので、ラッキーな数名の方は飲んでます・・・(^^;;皆さん、一様に、
「素晴らしい!」
とおっしゃっていました。
トップ・キュヴェのひとつですので・・・お早目にお手当てくださいね。日本にはクロ・ド・ベズ並みの数量しか入っていません。
以下は2007年のシャルムです。
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【かなり素晴らしい出来栄え!2007年の白眉です!】
やや温かみを感じるアロマ。物凄い凝縮感。口中を一気にフルにした後に現れる、美しくも美味なアクアの味わい。スパイスとチェリー、スパイス、石灰系ミネラル。おそらく全く開いていないのだろうが滅茶苦茶旨い。軽く複雑なスパイスを含む余韻は長すぎて計りきれない。高貴なニュアンスがいつまでも存在する。
これは、購入できる方は購入すべきワインです。おそらく全く何も放出していないような状態で、これだけ旨いのだとすると・・・クラシックな出来栄えじゃないかな?と思います。リアルは徳丸編集長の現地試飲で93ポイント止まりでしたが、noisyは プラス1.5ポイントはつけると思いますし、95ポイントもあるかもしれません。試飲で残ったボトルを持ち帰れなかったのが実に残念でした!超お奨めいたします!
● 2006 Puligny-Montrachet
ピュリニー=モンラッシェ
【何故か出て来た2006年のピュリニー!・・どうなっちゃってますでしょうか!?】
完全にネットのサーバーのデータベースからも落ちていた2006年のピュリニーをご案内させていただきます。コンディションはOKです。
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【因縁の村対決!!これほど対照的に・・・判りやすく造り分けられるとは!】
まあ、ピュリニーとシャサーニュならピュリニーを選ぶ方も多いと思いますが、
「じゃあ、どうちがうのよ?」
と尋ねられると・・・言葉に詰まってしまって・・
「・・いや・・何となく・・・ピュリニーの方が美味しく感じるんだよ・・」
みたいになっちゃいますよね。でも、これほど判りやすい比較対象はそうそう無いと言ってよいほど、この2アイテムは対照的かもしれませんよ。
シャサーニュ=モンラッシェ
愛らしく愛しく感じられる凝縮した白黄色、そして少し緑色の果実。非常に素直な味わい。クリーンで果実がてんこ盛り!そしてまん丸な外形のミネラリティもたっぷり。そして、珪藻土っぽい、やや薄い緑を帯びたミネラリティの香りがたなびく。余韻も愛らしく長く続く。とても美味しい!
ピュリニー=モンラッシェ
シャサーニュよりも確実に重量感のあるミネラリティ。少しオイリー。まったりした黄色の果実。とても美味しい。味幅もしっかり。そしてエレガンス・・・・実に良く出来た村名。大きさもあり、何より新鮮な果実が嬉しい。
どうでしょうか・・。少し青みを見せる(悪い意味じゃなくてとても真っ直ぐで)愛らしいシャサーニュに対し、王道のブルゴーニュ・シャルドネ的黄色果実に大きな骨格のマッタリ感・・・。そして、パカレならではのピュアな果実酸がどちらにも感じられます。活発な少女と熟女・・でしょうか?どちらがタイプでしょうか・・かなり美味しいです!是非ご検討ください!
● 2007 Chambolle-Musigny 1er Cru
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ
【さすがのシャンボル1級!今年も素晴らしいです!】---リリース当時のコメントです。
プルーン、チェリー、ベリー、スパイス。溌剌としたミネラル感。かなり高度なバランス。肌理のとても細やかなテクスチュア。とてもドライでやや硬い。しっとりと落ち着いた余韻がかなり長い。少し時間が掛かるだろうが、こうしている間にもどんどん良くなって来る。
このワインも例年外れないワインですね。ただ、シャンボール自体がややカッチリ仕上がるため、柔らかな味わいを求める方には、ちょっと向きません。反面、シャンボールらしいミネラリティと果実感、カッチリ感がお好きな方にはたまらない出来栄えでしょう。これも超お奨め!テロワールがしっかり出たワインです。お奨めします。
● 2003 Pernand-Vergelesses
ペルナン=ヴェルジュレス
【何と何と・・初期のフィリップ・パカレ!・・激エレガントなピノをちんまりと造っていた頃です。そして2003年は激暑なヴィンテージ!・・20年ものです!】
ん~・・十数年も寝かせておいて、さして値上げもせずにほとんど定価で良いのだろうかとは・・思いますが、お客様に喜んでいただけたら良いかと・・。
因みに・・
「数が無くて2003年のペルナンは飲んでいないので、そのうちリアルワインガイドに出るでしょうからそちらを見てください。」
などと上記に書いてましたね~・・。
で、リアルワインガイドの第10号だったか・・パカレの2003年は掲載されたんですが、ペルナンはハブられちゃってたんですね・・。
noisy は2002年は飲んでいまして、ま・・激繊細な・・でもアロマのディテールが素晴らしく、
「パカレは絶対にやろう・・」
と思ったのを思い出します。この後のヴィンテージからは全アイテムテイスティングに入る訳ですが・・
まぁ・・パカレは熟成しない・・だとか、まことしやかにおっしゃる方もおられましたが、確かめるには良いアイテムかもしれません。ご検討くださいませ。
【意外にここは狙い目です...】
こちらは飲んでいません。が、2002年のペルナンを戴いたことがあります..。ブルゴーニュの神髄とも言える微細なアロマを、物の見事に表現していました。しかも、パカレのニュートラルでピュアな味わいは生きています。ヴォーヌ=ロマネのワインの「こってりさ」をマイナスしたような、日本的な「わびさび」の心地よさを感じるものでした。
「ペルナンじゃね..」
というような気持ちはまったく当てはまりませんよ。2003年に当てはまるかどうかは判りませんが、比較的安価な村名ですので、お薦めできると思います。
● 2005 Gevrey-Chambertin 1er Cru Bel-Air
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・ベレール
【リュショット的なペリエールとシャルム的なベレール!!??】---大昔のリリース当時のコメントです。
どちらのプルミエも素晴らしいですね。毎年美味しいのはペリエールで、noisy も大好きな味わいを続けてくれました。
まず、ベレールですがリュショット(ルショット?)の南に位置するプルミエ・クリュですから、
「リュショットに近いのかな?」
と思うと・・・違うんですね。どちらかと言えばシャルム=シャンベルタンに似た仕上がりです。とても美しい土、粘土でしっとりしていて美しい酸味を持っています。かなりエレガントに感じますが重厚さも有り、侮れない存在です。メモには、
「個人的にとても好き」
と書いてあります。あれ?ペリエールじゃなかったの??
一方ペリエールですが、マジ=シャンベルタンの下部(東)に位置しますので、マジの上部のリュショットとは上部・下部で離れているために似ていないんじゃないかな?と想像してしまいますが・・・、これがちょっとばかりでは無く似たニュアンスがあるんですね。
一見層が薄いようにも思えるが、単に開いていないだけで実際は太いはず。かなり官能的なアロマ。甘酸っぱい赤・紫果実。ボディはまだ膨らんでこない。細いが実に長い余韻。
簡単なメモには、そのように記載していました。要は、飲むにはちょっと早い状態だが、ポテンシャル
をちゃんと見せ始めている・・ということですね。
この二つは、有る意味、とても面白い存在です。トップ・キュヴェのリュショットの南のベレールと、マジをはさんで下部(東)にあるペリエール、という地形を思い浮かべてみれば、
「なんでこんなに違うのよ!」
という思いに駆られると思います。
「だから、それがテロワールの面白いところなのよ!」
ということでも有りますし、2つのボトルが有れば、人はどちらかが優れているかと判断しがちですから、
「なんでこれがプルミエなの?」
などと、アペラシオンの持つ不条理さを思うかもしれません。まあ、それがワインの面白いところですよね。
ペリエールの方は少し置いてからの方が良いでしょうが、やや硬いにしても飲めないわけでは有りません。グレートな2005年のジュヴレから、何を選択するか・・・それが問題です。どちらもお薦めです。
● 2003 Charmes-Chambertin Grand Cru
シャルム=シャンベルタン・グラン・クリュ
【リアルワインガイド第54号は 今飲んで92+ ポテンシャル94+ 2022~2050、ティム・アトキン氏は95Points!・・何故かシャルムはとても安いです!】---2003年のコラムが見当たらないので2014年のコラムで・・すみません。
ん~・・どうなんだろう・・。今までの経験から言うと、ルショットは年ごとの出来がややブレ気味で、良い年は凄く良くてシャルムを確実に超えるけれど、シャルムはほぼいつも素晴らしいんですね・・。
2014年はどうやら・・ルショットに軍配が上がったかもしれません。でも、フィリップ・パカレのシャルム=シャンベルタンの非常に端正で美しい姿は好きですね。
リアルはポテンシャル94+、ティム・アトキン氏は95ですから、ほぼ同様の評価です。
しかも希望小売を見ると、このシャルムはかなりリーズナブルかと・・思います。3万は普通切れないですから・・。狙い目かもしれません。ご検討くださいませ。
● 2004 Pernand-Vergelesses Rouge
ペルナン=ヴェルジュレス・ルージュ
【2004年もの、初期のパカレです!価格も最初から結構高かったので、この価格はリリース時とそんなに変わらないかと・・】
素晴らしく熟成した色合いをしています。キャプスュルも回ります。エチケットは流石に少し煤けているかと思いますが、酷くは有りません。Noisy wine に多分16年以上、在籍していたと思います。
● 2003 Pommard Vieilles Vignes
ポマール・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【こちらは2003年のポマールです。】
非常に気温が高く暑いヴィンテージでした。パカレは長く持たない・・なんて言われていました。
初期のパカレは薄旨系のエキスのワインでしたので、深い果実味のワインでは有りませんで、まだパワフル系のブルゴーニュワインが残っていた頃ですので、非常にセンセーショナルでした。noisy ももはやどうなっているか・・判りません。
ですがキャプスュルは周り、エッジのオレンジが光って美しいです。
是非しっかり休め、澱を落としてお召し上がりください。グラスもちゃんと選んでください。届いてすぐに開けちゃった・・なんて言わないでくださいね。美味しく飲めるかダメかは、
「飲み手次第、飲み方次第」
の部分が大半を占めます。ご検討くださいませ。
● 2014 Charmes-Chambertin Grand Cru
シャルム=シャンベルタン・グラン・クリュ
【リアルワインガイド第54号は 今飲んで92+ ポテンシャル94+ 2022~2050、ティム・アトキン氏は95Points!・・何故かシャルムはとても安いです!】
ん~・・どうなんだろう・・。今までの経験から言うと、ルショットは年ごとの出来がややブレ気味で、良い年は凄く良くてシャルムを確実に超えるけれど、シャルムはほぼいつも素晴らしいんですね・・。
2014年はどうやら・・ルショットに軍配が上がったかもしれません。でも、フィリップ・パカレのシャルム=シャンベルタンの非常に端正で美しい姿は好きですね。
リアルはポテンシャル94+、ティム・アトキン氏は95ですから、ほぼ同様の評価です。
しかも希望小売を見ると、このシャルムはかなりリーズナブルかと・・思います。3万は普通切れないですから・・。狙い目かもしれません。ご検討くださいませ。
● 2013 Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・レ・ショーム
● 2013 Charmes-Chambertin Grand Cru
シャルム=シャンベルタン・グラン・クリュ
以前のコメントを掲載しています。
━━━━━
【どちらも素晴らしいが2011年はルショットに軍配!!】
2010年シャルムは、圧巻の美しさでした。2011年シャルムは、その延長上に有りますが、惜しいかな・・・そこには到達しない・・・限りなく◎に近い・・いや、◎なんだけどルショットの仕上がりを見ると○にせざるを得ない・・のようになります。
2011年のルショットは、この何年かのネガティブさを払拭して余りある仕上がりでした。今まではどうしたの?・・・弄りすぎてたんじゃない?と言いたくなるのですが、このような仕上がりを見せ付けられると、彼の才能を信じたくもなります。ド・シャソルネイのコサールほどの安定感が有ればと思ってしまいます。しかし、とても素晴らしい!お早めにどうぞ!
以下は2010年もののコメントです。
━━━━━
【呆れるほどの仕上がり!超絶圧巻な1本!!】
店で試飲できるようにしてありまして・・・みなさん、このシャルムを飲んで、
「ぶっとんで」
ます。
プリューレ・ロックの素晴らしい時の純粋な美しさ・・・、マルセル・ラピエールの軽やかなエレガンス、ミュヌレ=ジブールの艶・・・。有りえない仕上がりです。このワインに限っては、2010年パカレの鬼門に成りかねない酸の不足は、
「全く無い」
です。実に素晴らしい・・何のストレスも、でっぱりもへっこみも無い・・パーフェクトな酸のバランスを持っています。エキスも実に美しく、酸やその他の要素と釣り合っています。
時間を置いて飲んでみると、このワインのモンスター振りが理解できるでしょう・・。お店にいらっしゃった皆さん・・・、いつまでもグラスをスワリングしたり、鼻を近づけたり・・・・とにかくグラスを離せないんです!是非・・何とか1本、手に入れましょう!
以下は2009年もののコメントです。
━━━━━
【恐ろしく美しい!素晴らしい出来!!】
ピノ・ノワールのグラン・クリュで唯一開けてしまった?のがこのシャルム=シャンベルタンですが、開けて良かった!と思わせるほどに純粋な、でも力を秘めた超級ワインでした。
シャルムらしい愛らしい、しっとりした、丸みのあるシャンベルタン。柔らかくも膨らみが有り、一切のキツサが無い。笑顔を美しい素敵な女性。実に旨い。旨みの一体感・・が素晴らしい。綺麗な出汁、梅しそは無いぞ。凄みは裏に回って全体を支えている。
飲んだ残りを店においておりましたので、ラッキーな数名の方は飲んでます・・・(^^;;皆さん、一様に、
「素晴らしい!」
とおっしゃっていました。
トップ・キュヴェのひとつですので・・・お早目にお手当てくださいね。日本にはクロ・ド・ベズ並みの数量しか入っていません。
以下は2007年のシャルムです。
━━━━━
【かなり素晴らしい出来栄え!2007年の白眉です!】
やや温かみを感じるアロマ。物凄い凝縮感。口中を一気にフルにした後に現れる、美しくも美味なアクアの味わい。スパイスとチェリー、スパイス、石灰系ミネラル。おそらく全く開いていないのだろうが滅茶苦茶旨い。軽く複雑なスパイスを含む余韻は長すぎて計りきれない。高貴なニュアンスがいつまでも存在する。
これは、購入できる方は購入すべきワインです。おそらく全く何も放出していないような状態で、これだけ旨いのだとすると・・・クラシックな出来栄えじゃないかな?と思います。リアルは徳丸編集長の現地試飲で93ポイント止まりでしたが、noisyは プラス1.5ポイントはつけると思いますし、95ポイントもあるかもしれません。試飲で残ったボトルを持ち帰れなかったのが実に残念でした!超お奨めいたします!
● 2013 Brougogne (Pinot Noir) V.V.
ブルゴーニュ(ピノ・ノワール)・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【とても美味しいはずです!】
以前のコメントを使用しています。
━━━━━ 2012年、2013年のパカレのヌーボーはお飲みになられたでしょうか?noisy も飲ませていただきましたが、とても素晴らしい仕上がりでした。少しパカレのワインにナーバスになっていたこともあり、
「なんで、このプリムールのピュアさが普通のワインに出ないんだ?」
と・・・思ったことも有ります。
毎年、ブルゴーニュの方は快活で、エレガント、赤い果実がしっかり感じられる中くらいのボディです。パカレらしい中庸さが出ていると思いますし、ヴィエイユ・ヴィーニュの方は、かなり熟度が出ていて、赤に黒や紫が入り、ジューシーでリッチな風情に仕上がっているはずです。
・・でも今回はどちらも数は無いです。
● 2013 Meursault 1er Cru Perrieres
ムルソー=ペリエール・プルミエ・クリュ
● 2013 Meursault 1er Cru Charmes
ムルソー・プルミエ・クリュ・シャルム
【さすがにテイスティング出来なくなってしまいました!】
このプライスで全アイテムをテイスティングするとなると、数十万円のコストが掛かりますが、数量が無いので数は買えない・・・ので今までのようなテイスティングは出来ない。しかし今度はテイスティングしていないから中々手が出ない・・・買ったたとしても少量・・・そんな負のスパイラルに陥っています。
ただし、海外のサイトの情報を見てみると、意外にパカレ2013は評価が良いです(2013ラヴォー・サン=ジャック92-93など)。少量は買い付けていますので・・・もし飲めるようなら飲んでご案内できれば・・・でもやっぱり無理かな。とりあえずご案内だけ。
● 2012 Bourgogne Aligote
ブルゴーニュ・アリゴテ
【2011年より復活!!再度造るようになったアリゴテです!】
ブルゴーニュらしいエレガントさを持ったアリゴテです。けっして強く大きいものでは有りません。あくまでもブルゴーニュ的エレガンスの追求ですね。マッチョで巨人とも思えるアルノー・アントのアリゴテのような、品種のカテゴリーを無意味にしてしまうような、超逸品では有りませんが、軽やかさの中の華やかな美味しさがピュアに表現されています。美味しい料理が食べたくなるような、透明感のある柑橘系のフレーヴァー、ドライで適度の充実した中域、ミネラリティもたっぷりです!
● 2014 Chambolle-Musigny 1er Cru les Sentiers
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・センティエ
【今となっては滅茶苦茶安い?・・ですよね・・リアルワインガイドもポテンシャル93+、ティム・アトキン氏94Pointsと高い評価です。】
あれだけ一生懸命にテイスティングしつつご案内させていただいてきたフィリップ・パカレのワインですが、この2013~2014年もの辺りを境に、テイスティングも出来なくなってしまいました。長くお買い上げいただきましたお客様にには非常に申し訳なく思っています。
理由は色々有ります。日本の代理店さんが二軒になったこと、また近年のワイン販売の状況が変わって来たこと・・・それにはワイン価格の上昇も影響していますし、インポーターさんの販売の仕方、もしくは販売に対する考え方なども有るかと思います。
ワイン屋も色々なスタイルが有ります。デパートさんもその一つかと思いますが、それは、販売スペースを貸し、仕入れをせずに売れた分だけを支払う・・と言う形に近いです。(そうでない場合も有ります。)
販売場と言うことですと、量販店も有りますしスーパーさん、ディスカウントさんも有りますね。
ワイン屋も、店頭販売が利くお店や、ネット専業、またnoisy のところのように折衷型(ほとんどネットですが・・)も有ります。
しかしながらデパートさんは別としても、フィリップ・パカレのワインなどはディスカウントさんで購入するのも非常に怖いですよね。それにスーパーさんに並んでいたとしても誰も買わないでしょう。それには、
「品質」
が疑われるような現物は誰も買わない・・からです。
ワイン屋にしても同じです。どこのワイン屋も同じ品質・コンディションでは無いですし、そこにその店の考え方が大きく影響します。ひどいところになると、営業中に付けていたエアコンなどの冷房を切る、冷蔵庫も電源を落とす・・など、ちょっと考えられない件から、
「従業員の健康のため」
と言う理由で18~20度ほどに温度設定をしていたり・・します。まぁ・・それだとパカレのワインは持ちません。イカレてしまいますよね。
それにそこそこに高価なワインですし、そもそも、
「パカレって・・誰よ?」
と言うところから始まってますからね。
で、結局は、テイスティングして判断をして、それに合格すればご紹介する・・と言うスタンスで、この十数年間、やってきた訳です。その間には価格もかなり上昇しましたし、パカレ自身も多くのアイテムを造るようになっていますので、テイスティング代だけでも何十万と言う膨大なものになっていました。
また、インポーターさんの販売方法も、「完全予約方式」に切り替わりました。でもそうなってしまうと、テイスティング結果でアイテムを決めることが出来ません。それに、パカレの場合はヴィンテージによる「波」が結構に大きいことを知っていますので、
「完全予約方式ではとても手が出せない」
状況に陥ってしまった訳です。たとえテイスティングしても、良かったから仕入はしたいがもう予約は終わっている、もしくは飲んでら・・ガッカリだった・・と言うことにもなる訳です。
でもそれはお客様も全く同じです。だからこそのnoisy の立ち位置が有った訳ですし、言ってしまえば、結果的にだとはしても、インポーターさんには梯子を外されたことになってしまった訳ですね。
高価だけれども大した出来じゃないワイン・・など買いたくは無い・・のは、誰でも思うことでしょう。でも美味しい、素晴らしいワインは少し高価だと思っても、たまには飲んでみたいと思うのがワインファンの気持ちだと思うんですね。
少しずつ・・ですが、インポーターさん、エージェントさんの創業時の思いは変化していると思います。ただ売れれば良い、在庫が早いうちに捌けてくれれば良い・・結局、そこだけか・・と感じることが多くなり、非常に残念に思っている次第です。
気を取り直して、今回は「在庫処分」と言うことで、かなり条件をいただいています。
このシャンボール=ミュジニー1級「レ・サンティエ(レ・センティエ)」2014年も、当時は高いな~・・と思ってましたが、パカレのシャンボール1級(畑名無し)は、実はいつも美味しいワインでした。
他の赤ワインが全然ダメだったxx年(・・すみません、さすがに書けません)も、シャンボール=ミュジニー1級だけは大きな仕上がりでした。2013年から「レ・センティエ」のクレジットが入るようになり、2014年は二年目です。この頃にはテイスティングは上記のような理由でまともには出来なくなっていました。
それでもシャンボール1級はいつも良かったので買おうか・・とも思いましたが・・思い留まったんですね。
レ・センティエと言えば、まず頭に浮かぶのが「ロベール・グロフィエ」さんですね。1ヘクタールほど所有しています。他にはアルローさんやマニャンさんでしょうか。どこから仕入れているのかは判りませんが、リアルワインガイドは93+、ティム・アトキンさんは94ポイントと、かなりの高評価でした。
まぁ、以前のように我々がテイスティングできていれば、エージェントさんも早々に完売したはずのキュヴェだと思います。
お客様も自分で開けて飲む努力をしないワイン屋に勧めてもらっているのもどうかと思いますし、そのパーセンテージがこのままさらに占めるようになったら、この業界もnoisyも潮時かな・・などと考える次第です。飲まないでのご案内で申し訳ございませんが、少なくとも、
「リーズナブルプライス」
です。ご検討くださいませ。
● 2014 Gevrey-Chambertin
ジュヴレ=シャンベルタン
【グレートな年のエレガントさを持ちつつもタフなジュヴレ=シャンベルタン!良い出来です!・・で、気付いてしまった・・!】

どうでしょう~?・・やや泡い色で赤味がしっかり入った、フィリップ・パカレらしい色合いだと・・思いませんか?実にエレガントな味わいを良そうさせる色調ですよね。
今回、飲めそうなほどの数を購入出来た、唯一のアイテムがこのジュヴレ=シャンベルタンです。何か・・2002年頃に逆戻りしたような気持ちです。あの頃はまだ、パカレのワインは非常に希少でして、かなりの伝手が無いと、まともには仕入れられなかったんですね。リアルワインガイドの徳さんに、吉祥寺の飲み屋さんでその頃、まだ貴重なパカレの・・何だったかな~・・忘れてしまいましたが、ピノの何かを飲ませてもらったのを覚えています。それが初パカレだったか・・なぁ?・・最近は物忘れがひどくて・・。
で、このジュヴレですが、非常に良く出来ています。リアルワインガイド第54号で徳さんは、今飲んで 90+、ポテンシャル 91+、今~2036 と言う評価をされています。良い感じの評価かな・・と思います。ティム・アトキン氏は92Points ですからほぼ同様ですね。
味わいですが、若かりし、過ぎし日のフィリップ・パカレの・・穏やか風味梅昆布茶味ハーブ風・・な味わいでは有りません。
むしろ、非常にオーソドックスなジュヴレを想像していただいて、そこに淡い色合いのパカレ風の味わいを加え、ボリューム感をややしっかり目にしたような・・構成なんですね。
アルコール分は12.5%と言う表記でしたが、noisy 的には13%は有るんじゃないかな?・・と思えるようなボリューム感を感じました。しっかりしています。
で・・気付いたのは・・何と、
「ド・シャソルネイとフィリップ・パカレ・・2014年赤は激似!?」
と言うことなんですね~・・。
いや、パカレの方はむしろ・・自身の道を歩んでいたんだと思うんですよ。コサールの方が小細工を止めたところ何と・・結果的にパカレの方に歩み寄ったような・・感じなんですね。
なので、印象的にはコサールの2014年の仕上がりに、とても良く似ているような感触です。幾分、パカレの方がエレガンス感が強めかな?・・と言う感じです。
とても良い出来だと思いました。今飲んでも行けます。ボリューム感が有る分、品温はやや高めに持って行く感じにした方が美味しいでしょう。16~17度が良いと思います。勿論ですが25年は持つと思いますよ。価格もおどらく非常に安いので、是非ご検討くださいませ。お勧めします!
● 2014 Echezeaux Grand Cru
エシェゾー・グラン・クリュ
【リアルワインガイド第54号は 今飲んで 93+ ポテンシャル95+ 2022~2052、ティム・アトキン氏は94Points!】
この辺りはちょっと・・面白いですね。ティム・アトキン氏はシャルム=シャンベルタンに95Points、エシェゾーには94Pointsと、シャルムを上位にランクしています。
一方、リアルワインガイドはこのエシェゾーにポテンシャル点 95+ とハイエスト、ティム・アトキン氏は94Points と、まるで逆にしたような感じです。
しなやかで美しいシャルムと、ポテンシャルでゴリゴリ押して来るエシェゾーと言うことでしょうか。ご検討くださいませ。
● N.V.(2005) Indigene V.d.T.
アンディジェーヌ V.d.T.
【反逆のアンディジェーヌ!2年ほど前に一度ご案内させていただきました。エージェントさんのラストの在庫です!】
10年も経ちますと人間、色んな状況が変わってきます。勿論、歳も取りますし、子供がいれば彼らも大きくなります。収入は少しは安定するかもしれませんが、反対に厳しくなることも有りますよね。
noisy も1998年のネットショップオープンから今年でもう22年目です。その頃からのお付き合いさせていただいているお客様もいらっしゃいます。考えてみれば、その頃はま~・・稚拙な作りのホームページでした・・良くぞお付き合い下さったと感謝しています。
リアルワインガイド誌への参加もそれから間もないことでしたし、ル・テロワールさんもビックリするような事態になったのもそうでした。
それからしばらくして・・10年弱ですかね・・この「アンディジェーヌ」がリリースされたのは。秀逸なコルトン=シャルルマーニュを造っていたパカレがINAOに立てついた・・と話題になったものです。
で、勿論・・飲みましたよ・・高かったですけど・・。飲まなきゃわからんだろう?・・ちゃんと開けて確認しました。
ま~・・アルコール分がとても高くて、まるで、「焼酎」みたいな味わいでした。滅茶強いんですよ・・。
でもnoisy 達には経験も有りましたから、これはこれで・・
「時が解決する素晴らしい白ワイン」
だと言う理解が出来ました。でも、INAOの決定が正しかったのかどうかまでは判りませんでした。それは、
「コルトン=シャルルマーニュとしてはふさわしく無い」
と言う意味でしたが・・。
それでも5年ほど経過して、また飲んでみると・・
「結構・・出て来てる!」
んですね~・・。・・あ、そうだ・・証拠も出しておきましょうか?空のボトルが・・埃だらけですが店にあるはず!

と、写真を撮ったのは良いんですが、いつ飲んだボトルなのかが判らない以上、まったく証拠にもなりません。下のコラムのボトルと同じかもしれません・・結局、都合3本位飲んでますんで・・。
それに、
「ん?・・アルコール分12度って書いてあるじゃん?」
と思われるたかもしれませんが、
「・・そうなんですよ・・でも、んな訳が無い」
んですね。誰でも飲めば判るグラマラスな味わい・・なはずです。
ただし、例えば樽寄せをしていない(一度樽の中身を全て一緒にして均一化することをしない)場合には、無いとは言えませんが、15度近くのものと12度のものが出来るわけもないですから・・この辺も「アンディジェーヌ」なんですね。
で、2年ほど前に販売させていただいたときに飲まれたお客様は、
「めっちゃ美味しいかったです~!」
とご連絡をいただきました。
まぁ、だからと言って今回販売分も同じだと言うわけではないですが、今となっては入手も厳しい、一般的に「グレートイヤー」と言われる2005年ものの、コルトン=シャルルマーニュを名乗れないコルトン=シャルルマーニュの畑のシャルドネです。
興味は沸きますよね~・・。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【コルトン=シャルルマーニュになるはずが、ただのヴァン・ド・ターブルに!・・しかしながらそのポテンシャルは凄かった!・・で、今はどうよ?】
いや~・・懐かしいですね・・覚えておいででしょうか?・・
このワインと出会った時には、本当にどうしようかと・・頭を抱えたものでした。ワイン屋とするならば、やはりポテンシャルの有るワインはしっかり販売したいものです。
しかしながら、
「今現在・・・このワインは美味しいのか?・・何も言わずにただ販売してしまって良いのか?」
と、・・そして言葉にするなら、どんな言葉でどのように伝えたら理解していただけるか、と、随分悩んだものです。
まぁ、嘘をついてまで売りたく無いですから、
「ポテンシャルは凄いけど今飲まない方が良い!」
と書いちゃいました。結果はやはり販売不振でした。
しかしながら、それでも少しずつは売れてたんですよね。それまでのフィリップ・パカレのワインの動き方とは全く違って、非常にのんびりとしたものでしたが、3年ほどすると在庫が切れてしまったので、エージェントさんに聞いてみると、
「この間まで有ったんですが・・」
との返事。
このようなタイプのブルゴーニュワインには中々出会えないので、少しだけでも持っていたかったなぁ・・と思ったものでした。
で、この左の写真のように・・いや、古ぼけていて汚くて・・すみません。リリースから4~5年位経過した頃に開けたものだと思いますが、高かったアルコール分も馴染んできて、奥に有った要素がだいぶ出て来てたのを覚えています。結構良い感じになっていました。
「失敗した~!・・もっと買っておけば良かった・・」
と思ったものです。
そんなこんなで、その4~5年後位に飲んだのがアンディジェーヌとの別れかと思っていたんですが、何と・・エージェントさんから出て来たんですね~・・。残っていたのを買ったのかもしれません。
充分に有るアルコール分がこなれてきてボディもしっかりしていますから、10年やそこらでへたってしまうことは無いでしょう。豊かな表情と甘味が出て来て美味しいはずです。勿論、まだまだ持つでしょう。確かめてみたいところですが・・数が無いので・・すみません。おそらく2本は飲んでますから・・3本目が有るとするなら、よほどご縁が有ると言うことになるんでしょう。
今回は価格もその頃と変わらず・・いや、2千円位安いかもしれません。ただし消費税率が変わっているのでほとんど変わらないかもしれませんが。
2005年と言う、非常に健康な葡萄が育った年の最高級シャルドネです。ご興味のある方も多いかと思います。ご検討くださいませ。
以下は2005年もの当時のレヴューです。
━━━━━
【ありゃりゃりゃりゃ・・・こりゃあ困ったぞ!】 フィリップ・パカレのシャルドネの最高峰である、コルトン=シャルルマーニュになるはずのキュヴェが、なんとアペラシオンの認可が下りず、単なる「ヴァン・ド・ターブル」になってしまいました。
「なんでだろうね~!」
と、言い合っていたのですが、テイスティングしてみて、
「う~む・・・認可されなかったのも理解できる」
と納得してしまいました。
皆さんが知りたいのは、
「アンディジェーヌは買いなのかスルーなのか・・、誰かハッキリしてよ!」
と言う結論のことでしょう。でもその前に、テイスティング時の経過を報告しておきましょう。
ブルゴーニュのテイスティングに習って、ピノ・ノアールから始めました。当然格下のワインから上の方に向かって行くわけです。そしてシャルドネへ移行しましたので、このアンディジェーヌが最後、ということになりました。
ん?普通は白からやるんじゃないの?・・・もちろん、普通に飲むのでしたらそれでも良いのですが、酸が飛び切り強いグレートイヤーのシャルドネを先にテイスティングしてしまうと、ピノの時に正確な判断が出来なくなります。そんな訳で、ブルゴーニュでは基本的には「赤→白」の順番です。
大いなる期待に胸を膨らませてグラスに注がれたアンディジェーヌを見ると、実にねっとりとしていてグラスの雫が落ちてきません。輝くやや薄めのゴールドのファーストノーズは・・
「あれ?石灰系ミネラルと・・ん??何?」
まあ、まだ硬いのかな?と思って、まあいいや、飲んでみよう、と口に含むと・・・、
「あれ?」
いや、こんなはずはない、コルトン=シャルルマーニュの個性がどこにも見当たらない・・というよりもこれはボーヌのシャルドネかい?という感じ・・・、いや、自分がおかしいのか、長いテイスティングで疲れて感覚が鈍ったのか、と、もう一度口に含みなおす・・・。
かなりの大人数でのテイスティングでしたが、皆黙りこんでしまいました。そして、駄目かな?と誰かが呟いたようにも思いました。
テイスティングは官能検査ですから、個人の取り方によって、微妙に評価は変わってくるものですが、このアンディジェーヌは、おそらくほとんどの方が同じ判断を下した・・と思います。はっきり言って・・・あんまり美味しくないんです。
30分以上、1時間近くも結局は粘りましたが、コルトン=シャルルマーニュの「コ」の字も出てきませんでした。エチケット表記は12度というアルコール度ですが、異常に思えるほど、おそらくアルコール分は高いと思います。味わいは・・・どちらかと言えば、焼酎の水割りに近いもので、エキス分を感じる前に、アルコールの強さを感じてしまいます。いや、むしろ、全てをアルコールと結びついた石灰系のミネラルが隠しているようで、味わいの芯になるべき部分さえ見当たりません。
結局、その場では結論が出せず、noisy が残ったアンディジェーヌを持ち帰って検証することにしました。で、ようやっと本題です。
数日間、毎日少しずつ検証させていただきました・・って、ただ飲んだだけですが・・・(^^;; で、もう無くなってしまうという5日後・・・、出てきましたよ・・・着物の裾が!そう、コルトン=シャルルマーニュの裾です。ほんの僅かだけ顔を出しました。
で、結論としましては、
「アンディジェーヌはまだワインになっていなかった」
という判断をしました。3~5年の瓶熟が絶対に必要で、それ以前に手を付けるのは危険を伴います。少なくともこの1~2年の間は美味しいとも思えませんから、じっくりとセラーリングさせる必要があります。
要はこういうことだと思います。
1.とても優れたブドウを手に入れた。熟度が高く、新鮮だった。
2.糖度が上がった分、アルコール分がかなり高くなった。
3.高いアルコール分が全てをマスキングしている。
↓
アペラシオンの認可が下りなかった。
エチケット表記の12度というのは、おそらく「ガセ」でしょう。ヴァン・ド・ターブルにしかならないために、アルコール分が高いと税金も上がってしまうので、そのようにしたのでは?と、勘ぐっています。アル分が高いのなら、熟成に時間が掛かるのは必定ですから、
「まだワインっぽくなっていない」
のだと思います。
ワインの熟成にとってのアルコール分の高さは、プラスの要因となります。後は、酸のバランス、全体のバランスですが、テイスティングの結果は、「バラバラ」ではなく「シームレス」でした。そして、数日後にようやっとワインらしくなってきましたので、ここは思い切って言ってしまいましょう。
「とんでもない可能性を秘めたコルトン=シャルルマーニュである。」 フィリップ・パカレが「アンディジェーヌ」(その土地の個性)と名付けたのも、おそらくは、彼の持つ全力、才能を駆使して、自信満々のキュヴェに仕上がったからでしょう。noisy としても、数日後に僅かに現われた「ご本尊」にお目にかかれなければ、決してお薦めすることが出来ない状況になっていたはずです。
これほど難しい判断は、今までほとんど有りませんでしたので、100%の自信があるかと問われると、微妙な立ち位置です。しかし、黄色の文字列に90%は有ります。残りの10%は、今までに経験が無いための不安です。ですのでとんでもない可能性を秘めたコルトン=シャルルマーニュを購入するかどうかは、お客様が決めることですが、
「あの時買っていて良かった!」
と、思っていただけることを望んでいます。ご検討下さい。
● 2013 Gevrey-Chambertin 1er Cru Lavaux Saint-Jacques
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・ラヴォー・サン=ジャック
【安くてすみません・・特売です!】
2012年もののコメントを掲載しています。
【実に巨大なラヴォー・サン=ジャックです!!】 エレガントなパカレを求めて、もしここにたどり着いたとしたら、きっと戸惑ってしまうでしょう!肉感的で艶っぽく、肉厚さが凄いです。パカレにしてはとても濃い赤で、若干黒味掛かっています。
今飲むのは少し厳しいかと思います。味わいは「うねり」を持ち、パフォーマンスが凄いです!勿論15年以上の熟成も可能!すぐに飲むならシャンボール、ヴォーヌ=ロマネ、ニュイ・ザルジラでしょうか。ご検討下さい!
■新米ソムリエ oisy の熱血テイスティングコメント(一応、調理師免許も持ってます・・)
Gevrey-Chambertin 1er cru Lavaux Saint Jacques 2012 Philippe Pacalet ジュヴレ=シャンベルタン・ラヴォー・サン・ジャックを初めて飲んだOisyですが、生意気にもラヴォー・サン・ジャックという畑のテロワールが良く表れているんじゃないか、と感じます。
その心はと言いますと、ジュヴレの中でも標高の高いラヴォー・サン・ジャックらしく、締まりめの酸とジュヴレらしい土やなめし皮、スパイスの香りが、現状穏やかに感じられます。
そこにピュアなフルーツ的なピノの香り。
味わいは新鮮さと層的に詰まった凝縮感、ポテンシャルを感じます。
温度変化には弱そうな繊細さがあり、一見線が細そうですが、しっかりと芯の通ったワインです。
フィリップ・パカレのワインを飲んだのは2012年が初めてですが、ブランとラヴォー・サン・ジャックをテイスティングしての感想は繊細だけども滋味があり、畑ごとの性格がクッキリと出ていると思います。2012年はとても良いんじゃないかと思います。
まだポテンシャルの数%も出てないと思いますが、ピュアな美味しさ満載です!
以下は2009年もののコメントです。
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【実に表情豊かで複雑性が高いです!】 こちらも素晴らしい仕上がりでした。競争になると思われるアイテムです。
ほんのりと甘みを感じるやや粘っこさもあるアロマ。梅しそ、ゆったりとした雄大な大地。現在も適度に膨らんで、しかもかなり複雑。その上での一体感。素晴らしいワインだ。旨みがしっかり。そして一言、何より旨い。
磐石でしょう。素晴らしいです。しかも表情がたっぷり出ています。ご検討ください!
以下は2007年もののコメントです。
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【例年通り、素晴らしい出来!とても大きなワインです!】 自宅の庭の、隣家との境に薔薇を植えているんですが、毎日のように眺めています。春から12月頃まで花を咲かせて楽しませてくれます。
ブルゴーニュに限らず、葡萄畑には薔薇の木が植わっていることが多いようですが、これは、病気や害虫の発生を、弱い薔薇の木が教えてくれるから・・・という説が有ります。・・・という訳で、noisyの自宅に植えているわけでは有りませんが、見ていると、1本の薔薇の木で本当に弱肉強食の世界で、寄生、共生が行われていることが・・・判ります。
例えば、薔薇の木というとまずは「アブラムシ」ですね。若芽や蕾にしがみついて、樹液を吸っているようです。余りに酷い時は潰して回ることになり、何本かの薔薇の木を面倒見るのには、かなりの時間を費やすことに成ります。余りにアブラムシが多いと、葡萄の樹勢も弱くなり、若芽が枯れてしまうことも有るようです。でも、見えないところで薔薇の木もアブラムシから何かを受け取っているのかもしれません。
そのアブラムシの天敵が、てんとう虫ですね。黒やオレンジのヘルメットのような体に、真ん丸い模様の付いた・・・あいつです。中々に愛しい感じで、
「もっと飛んでこないかなぁ・・」
などとも思ってしまいます。
ところが、アブラムシに共生?するようなタイプの虫もいます。それが、小さめの「蟻(アリ)」です。この蟻は若芽についたアブラムシから、何らかの分け前を貰っているように見えます。沢山のアブラムシが固まって若芽に張り付き、そのアブラムシに引っ付くように、かの小さな蟻がいます。そして、noisyがアブラムシにチョッカイを出そうとすると・・・、その蟻たちはアブラムシの周りを警戒するように動き、威嚇します。
まあ、守護しているように見える訳ですが、本来はカマキリとか蜘蛛とかの天敵からアブラムシを隔離しているんでしょう。そして、てんとう虫さんは・・・、蟻の大群に嫌気をさして、どこかに言ってしまうんですね。さ、さようなら・・・。
また、ある種の蜂なんですが、夏ごろからお腹の辺りがオレンジのものが現れて薔薇の茎に卵を植えつけます。その卵が孵ると実に厄介で、薔薇の葉っぱを延々と食べ続け、1週間も放って置くと、薔薇の葉っぱは丸坊主になってしまいます。ですので、この幼生が現れると、その近くの枝ごと切り落として処分することになります。
たった薔薇の木数本で、これだけ色々な生命が関与し合います。実物大・・・いや、人間が実際に小さくなって、現場を見たとしたら・・・これはまるで何かの映画のように、凄いことになっちゃっているんでしょう。
葡萄の畑も・・・同様に本当に凄いことになっているはずです。春の芽吹きから毎日のように、害虫や益虫が関与し合い、様々なバクテリアや菌も・・・同じように関与します。人間の体も同じように・・・虫は付いているでしょうし、体内ではバクテリアや菌の反応する力を借りて、消化したり、エネルギーに変えたりしているのでしょう。
2007年のブルゴーニュ・ピノ・ノワールは、ややもすると、
「出来が悪い」
との一言で片付けられてしまっているようです。noisy としては、そんな「思い込み」は出来るだけ持たないようにした上で、
「目の前のそのワインの味わい・ポテンシャル・状態」
のみを自身で判断することを続けています。ですから、時にはワイン評論家と言われる方々とは大いに異なる評価をもします。古くからの新着のメンバー様は、その辺りはご存知のことでしょう。
「ぁ・・またそんなこと言っているよ・・」
でスルーされる方も多いと思いますが、あくまで、ボトリングされ、日本に輸入されたものを実直に見つめ、判断すようにしてます。ですので、皆さんがスルーしたであろう2004年のピノも、
「美味しいよ」
と言えた訳です。
このラヴォー・サン=ジャックの出来はかなり素晴らしいです。 他のヴィンテージと比較しても全く遜色無いです。2006年が、少し淡いニュアンスの入ったラズベリーが前面に出ていたのに対し、それはやや奥に鎮座、反対に構造がやや大きく、やや褐色や茶色のフルーツや無機物のニュアンスが前面に出ています。リリース直後の完成度は2006年が上ですが、2~3カ月でタイプは若干異なるものの、同等もしくは以上のパフォーマンスを見せてくれるでしょう。さすがフィリップ・パカレですね。難しかったとされる2007年も、もしかしたらnoisyと同じようにアブラムシと格闘・・・はしなかったかもしれないが、様々な様相に適切な対処をしてきたのでしょう。
とても美しい、赤を基調とした透明度の高い色合い。重厚な甘みを持つ極小ベリーの集合体。うねりを伴う旨み。押し寄せる波のような余韻。実にピュアで旨い。これから果実感はどんどん増して行くだろう。素晴らしい!
上記は試飲時のメモの抜粋ですが、思い出しただけでも生唾が出てきます。このワインはホント、毎年外れません。ワイン自体の大きさといい、価格も高く無いと言い切れますね。現在でも一応飲めますし、これも超お奨めです。2007年のパカレは1万くらいで1本だけ・・・とおっしゃるなら、これしか無いでしょう。お奨めいたします。
● 2013 Nuits-Saint-Georges 1er Cru aux Argillas
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ・オー=ザルジラ
【特売です。滅茶安いと思います!】
まだラシーヌさんが始まったばかりの頃、パカレがメタヤージュで造ったパカレのクレジットが入らないニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ザルジラ村名を販売していました。「ヴァン・ディヴァン」だったかと思いますが、6千円代だったでしょうか。非常に繊細なワインで、どこか香水のようにも受け取れるミネラリティとアルコールが昇華したようなアロマに、
「・・ん~・・天才かも・・」
と感じたものです。
決して濃く無く、しかし細やかな絹織物のようなテクスチュアから漏れだす表情にうっとりさせられました。ラシーヌさんも今とは違って少数精鋭、販売店も少数精鋭・・(^^;; 今はもう安泰なようで、結果として noisy の出る幕は少なくて良いようです。
こちらはヴァン・ディヴァンのものとは違って1級畑です。南に開けた畑ですんで、東側からの日照は余り得られないものの強い南の陽を浴びることと乾いた土が、他の畑とは違ってやや冷涼で繊細な味わいを造るのかもしれません。是非ご検討くださいませ。
以前のコメントを掲載しています。
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【セレナ・サトクリフさんを狂わせたザルジラ!!?】
彼女の本を読むと、ザルジラの魔力に参ってしまったと・・気持ちを書いていらっしゃいます。繊細系ですがエキス由来の妖艶さが忘れられない味わいだったのかと想像しています。
以前のパカレのニュイ・サン=ジョルジュはレ・ザルジラ村名でしたが、その下部にこの1級オ=ザルジラは存在します。コート=ドールがニュイの町で途切れる辺り・・と言うか、ヴォーヌ=ロマネの村とニュイの村が繋がって存在する丘の最南端にあります。
リアルもかなりの評価をしていますが・・何故かこのワインは安いんですよ・・・お買い得だと思います。是非ご検討ください。
● 2012 Chassagne-Montrachet
シャサーニュ=モンラッシェ
【因縁の村対決!!これほど対照的に・・・判りやすく造り分けられるとは!】
まあ、ピュリニーとシャサーニュならピュリニーを選ぶ方も多いと思いますが、
「じゃあ、どうちがうのよ?」
と尋ねられると・・・言葉に詰まってしまって・・
「・・いや・・何となく・・・ピュリニーの方が美味しく感じるんだよ・・」
みたいになっちゃいますよね。でも、これほど判りやすい比較対象はそうそう無いと言ってよいほど、この2アイテムは対照的かもしれませんよ。
シャサーニュ=モンラッシェ
愛らしく愛しく感じられる凝縮した白黄色、そして少し緑色の果実。非常に素直な味わい。クリーンで果実がてんこ盛り!そしてまん丸な外形のミネラリティもたっぷり。そして、珪藻土っぽい、やや薄い緑を帯びたミネラリティの香りがたなびく。余韻も愛らしく長く続く。とても美味しい!
ピュリニー=モンラッシェ
シャサーニュよりも確実に重量感のあるミネラリティ。少しオイリー。まったりした黄色の果実。とても美味しい。味幅もしっかり。そしてエレガンス・・・・実に良く出来た村名。大きさもあり、何より新鮮な果実が嬉しい。
どうでしょうか・・。少し青みを見せる(悪い意味じゃなくてとても真っ直ぐで)愛らしいシャサーニュに対し、王道のブルゴーニュ・シャルドネ的黄色果実に大きな骨格のマッタリ感・・・。そして、パカレならではのピュアな果実酸がどちらにも感じられます。活発な少女と熟女・・でしょうか?どちらがタイプでしょうか・・かなり美味しいです!是非ご検討ください!
● 2012 Chambolle-Musigny 1er Cru
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ
以前のコメントを掲載しています。
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【さすがのシャンボル1級!!】
もう・・どうにもならない位、数が無いです。村名シャンボールを倍に濃縮したような、それでいて、エレガンスも大幅に増えている・・素晴らしいワイン・・・に仕上がっていると思います。
エキスの濃度が半端無い!石灰の雅さと旨みの塊のようなシャンボール。エキスから漂う香水の予感が物凄い。今すぐに飲むには早いが2年ほどしてから飲めるようになるだろう。15年は平気で熟成するはず。
とても大柄な仕上がりになった分、飲めるようになるのは先になるようです。それでもこのエキスの感じは凄いです。パカレはシャンボール系、実に似合う生産者ですね。ご検討下さい!
● 2011 Corton-Chalremagne Grand Cru
コルトン=シャルルマーニュ・グラン・クリュ
【美味しいですが・・・早熟型の仕上がり!!】
例年のように凄いポイントを付けたくなるような仕上がりでは無いですが、それでも惚れてしまう要素をしっかり持っています。さすがだな・・と思いますが、2010年や2009、2008年には及びません。その代わり、5年ほどでしっかり美味しくなると予想されますので、却って良いと思われるかもしれません。ご検討ください。
● 2007 Corton-Chalremagne Grand Cru
コルトン=シャルルマーニュ・グラン・クリュ
【脅威のポテンシャル!!】
全く開かない。しかしまん丸の球体。滅茶苦茶旨いACブルとして飲んでしまう。積層したミネラリティ。ミネラルを目一杯溶かしこんだ液体。コメントのし様が無い・・・。
これは・・・かなり置かないと難しいでしょう。ポテンシャルはとんでもないレベルで有ると思います。しかし・・・これは「まるい石」そのものです。5~10年は掛かると思います。
● 2006 Pommard 1er Cru
ポマール・プルミエ・クリュ
【昨年まではレ・シャンランとしてリリースされていたワインがさらなる大きなワインに!】
1級畑「シャンラン」及び「アルヴェレ」の葡萄をブレンドし、ポマール・プルミエ・クリュとして2006年の初リリースです。レ・シャンランはヴォルネイ寄りに有り、ポマールに特級畑が有るとすれば真っ先に候補になるといわれるレ・リュジアンの南に接しています。
またレ・アルヴェレはボーヌ側のレ・シャルモワに接する畑ですから、造り手の意図とすれば、ボーヌ側とヴォルネイ側の良い部分をブレンドし、ポマールそのものを表現したい・・・みたいなものがあったのかもしれません。
事実、エレガントな傾向を見せていたポマール・レ・シャンランでしたが、レ・アルヴェレを足したことで深みや重量感が出て、一層大きな円形を感じさせる見事な仕上がりになっています。
メモには、
プラム。伸びやか。スパイス。途切れそうでいてきっちりと続いてゆく。とても落ちついていて、単純にも美味しいと思える。一層の複雑性はこれから。有る意味とても良い。奥にスパイス。中量級のバランス。甘く美味しい。飲める。
と書いていました。「甘い」と書いてありますが、基本は全てドライで、残糖の甘みは有りませんから、旨みを持った酸が積層し、また、酸素を取り込んだ要素が徐々に膨らんで行ってそのように感じさせるのでしょう。
このポマール1級はかなり旨いので一押しにしたいのですが、大きさもしっかりありますが複雑性はこれから半年ほど掛けて出てくると思いますので、そのようにはしませんでした。ゆっくり休めて飲まれるのでしたら全く問題にも有りませんし、「ちょっと勿体無いな感」を「ヘ」とも思わないで済む方には、是非ともお薦めしたいアイテムです。特に2005年までのレ・シャンランとの構造自体の大きさの違いは目を見張ることでしょう。飲んでみて欲しいアイテムです。お薦めします。
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