ドメーヌ・セラファン・ペール・エ・フィス
セラファン・ペール・エ・フィス
フランス Domaine Serafin Pere et Fils ブルゴーニュ
● セラファンの2021年をご紹介させていただきます。2021年ものですので少ないのは判っていたのですが・・ざっと見ていただいてお判りのように、
「とんでもなく少ない!」
です。ほぼ2本~3本で、最も有った村名ジュヴレでも6本でした。

半面、リアルワインガイド第85号を参考にさせていただきますと・・いや、余りに少な過ぎて開けようが無いので村名ジュヴレのみのテイスティングになってしまったので・・
「エレガント系、エキス系、美しい系に大変身し、過去最高を更新!」
と評価されているのが判ります。noisy も村名ジュヴレをテイスティングしまして、その傾向をしっかり確認させていただきました。
因みにA.C.ブル2021で上値91ポイントから始り、クラスが上がる毎に1~ 1+ ポイント加算、シャルム=シャンベルタンに至っては、
「98 ポイント!」
と言う上値が付いていました。
まぁ・・noisy 推しのシャンボール1級レ・ボードが上値 95 ポイントに留まっているのがちょっと解せませんでしたが、飲めないものはどうしようも無い・・すみません。
詳細は村名ジュヴレのコラムをご覧いただくとしまして、他の飲めなかったキュヴェにつきましては以前のレヴュー、もしくは若干書き加えさせていただいた感じになります・・ご了承くださいませ。
やはり女性がドメーヌに入り活躍すると・・変わりますね。ぜひその辺りをお確かめいただきたい・・そう思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
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セラファンの蔵出しバックヴィンテージをご紹介させていただきます。勿論、フィネスさんの輸入です。noisy も全部は飲めませんでしたが、何アイテムか、状態を確かめつつ味わせていただき、その状態の良さと、親父さんセラファンらしいスタイルを堪能させていただきました。
それに、今はもう造っていない(日本に入っていないだけか?)ブルゴーニュ・ブランも有ります。蔵出しですから・・何と2007年と2004年ものが有り、
「何?・・17年もののA.C.ブル・ブランを売る・・?」
などと、古酒嫌いのブルゴーニュワインファンが聞いたら卒倒しそうな古いワインのオンパレードです。
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2018年のセラファンです。いや~・・デラ旨いです!・・やはり女性が入ると違いますね~・・でも、
「女性的なワインに大きく舵を取るか?」
とも思い始めていた noisy に、ちゃんと釘を刺してくれました。
クリスチャン・セラファンらしさはそのままに、ミネラリティの増大でテクスチュアの良さ、滑らかさ、伸びの良さを増大・・男が働き女性が助ける・・みたいな、夫唱婦随か陽唱陰和か・・そんな、新生ドメーヌ・セラファンの本当の姿を、
「頑張ってテイスティング!」
をさせていただき、
「これ以上寄るのは無理な写真!」
でご覧いただきます。
いや~・・シャンボール1級レ・ボード..とんでもないワインでした!他のワインも本当に超お勧めです。是非新生ドメーヌ・セラファンをご存じないブルゴーニュワインファンにこそ、飲んでいただきたいと思います。
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2017年のセラファンのワインが到着です。
2016年のセラファンは、エキス系の美しいワインへの転身か?・・と思わせるような、それまでもそのフリは有ったにせよ、パワフル型のピノの美味しさから、美しい味わいをその姿にまとわせていました。
2017年もその傾向が強まるのかな?・・と思いきや・・
そうじゃなかったんですね。2016年とほぼ同様のスタイルでしたので、パワフル系の面影を残しつつ、綺麗なエキスを抽出しています。
しかしながら、これはどうでしょうか・・非常に瑞々しいんですよね。余韻の中に・・いや、最後に感じる、清冽な水の如くの残像が、テイスティングさせていただいたどのワインにも感じられます。
健康的で美しく、しかしパワフル系の下地をも感じさせてくれました。
今飲むのでしたら、確実に「村名ジュヴレ=シャンベルタン」です。次に「村名ジュヴレ=シャンベルタンV.V.」、そして「A.C.ブルゴーニュ・ルージュ」でしょう。上のキュヴェは3年ほど置いてからのお話しがベストかと思います。
特に村名ジュヴレは・・今までで最高じゃないか?・・と思えるくらいにバランスが良いです。次世代にバトンを確実に渡したクリスチャン・セラファン、是非ご堪能くださいませ。
■ドメーヌより
2017年は2016年同様4月に霜害の恐れがあったが藁を燃やして煙幕を張ったおかげで被害は最小限で済んだ。天候は順調で暑かったが度が過ぎるほどではなく、早熟なヴィンテージで畑作業は手間が掛からなかった。葡萄のクオリティは素晴らしく、収穫量も2009年と同じくらい取れたので近年のヴィンテージと比べれば豊作と言って良いだろう。例年よりも口当たりは柔らかくチャーミングな赤い果実味と塩味を感じるほどミネラルが豊か。古木由来のエレガントで凝縮した旨味、酸味のバランスが抜群でピノノワールらしいヴィンテージになっている。
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クリスチャン・セラファンさんの2016年が到着しました。昨年の2015年ものから始まったと思われるセラファンさんのワインの、
「早く飲んでもかなり美味しいワインへの変貌」
を確かめるべく、2016年ものの到着を楽しみにしていたんですが・・・・
「・・残念ながら生産量が激減!?」
と言う状況のようで、2015年ものの入荷から比べても目も当てられないほどの惨状ぶりです。
まぁ、最初から少ないキュヴェでは有りますが、3~4年寝かすとジュヴレ村名と区別の付かないACブルは・・
「たったの2本!」
と言う状況で、その他のワインも1/2から分母が増えて行くだけの・・惨状です。
村名ジュヴレも6本と言う状況ですし、上級ワインは1~2本ですから、
「・・こりゃぁとても飲めたもんじゃないか・・」
とは思ったものの、上記のようにクリスチァン・セラファンさんのワインの変貌を確かめるべく・・また、すでに引退同様らしい彼の集大成となるかもしれないワインの質を確かめるべく、
「とりあえず1本は開けよう・・」
と決めました。
そこでアイテムを決めなくてじゃいけない訳ですが、ACブルは2本、村名ジュヴレといつも滅茶美味しい村名ジュヴレV.V.が6本ずつ・・と言う状況ですから・・
「V.V.は美味しいのは当たり前だから・・村名ジュヴレにしよう!」
と言うことにしました。
そんな感じですので、テイスティングが少なくて申し訳ないのですが、素晴らしかった2015年は「すっからかん」な状況でして、実は人気も高いので・・ご容赦くださいませ。
■エージェント情報2016年
2016年は霜や病気の被害が大きく、例年の半分くらいしか収穫することができなかった。葡萄の粒も小さくジュースの量が少ないこともさらに生産量の減少に拍車をかけてしまったが、収穫できた葡萄のクオリティはとても高かった。ヴィラージュ物は通常新樽率は70%ほどだが、2016年は葡萄の状態が素晴らしかったので、1級や特級同様に新樽率を100%で醸造している。濃厚な色調と赤い果実のアロマ、凝縮した果実味でストラクチャーもしっかりしており、どちらかというと長熟タイプ。チャーミングさもあるので飲むこともできるが、少し寝かせておきたいヴィンテージ。
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クリスチャン・セラファンさんの2015年が到着です。巷での評判もかなり良いようです。この2~3年の間にも、
「早く飲んでも美味しさの伝わってくるスタイル」
がさらに助長されており、2015年の葡萄の熟度の高さがさらに追い打ちを掛け、
「こりゃぁ・・良いなぁ・・」
と思わせてくれるものになっています。
村名ジュヴレと村名ジュヴレV.V.を開けてみましたが、現状でどちらも美味しく飲めてしまうほどの仕上がりで、
「ジュヴレ特有の官能感を生む新樽による酸素接触をしつつ、あるタイミングでは何らかの酸素遮断をもしているか?」
とも思えるような生き生きとしたスタイルです。
まぁ、2015年の葡萄がとても健全だったことの証なのでしょうが、
「構造も大きく、それを埋める要素も多大」
と言うことは、2015年ものはドメーヌ・セラファンとすれば近年でも最高の仕上がりになったと判断出来ると思います。それとともに、
「やはりクリスチャン・セラファンはブルゴーニュワインの基本のキ」
で有り、
「御年78歳にしてまだ進化している」
ことに驚きを感じます。
記念すべき2015年だと思われます。ぜひご検討くださいませ。
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フィネスさんのドメーヌ・セラファン・ペール・エ・フィス2014年が登場です。2012年までのクリスチャン・セラファンさんのワインは昔と変わらず、クラシカル・・・いや、今でこそクラシカルな造りなのかもしれませんが、新樽をしっかり使用し適度な酸化を促した、ジュヴレならではの妖艶さを持つエキスたっぷりのワインでした。
新樽を多用するため、どうしても樽の要素がワインに溶け込むのに時間が掛かる傾向にあり、しかもワイン自体が非常にしっかりしているため、リリース直後は少し硬い仕上がりでした。それでも4~5年経ったワインはビックリするほど高質で複雑性に富み、官能感たっぷりの素晴らしいものでした。
2013年がリリースされ、ある程度数量のいただけたワインをテイスティングしましたが、
「・・ん?・・セラファンもだいぶ変わってきたか?・・」
と思わせるような仕上がりで、特に村名ジュヴレの美味しさに惹かれました。何と・・樽の香りが強く硬いはずの仕上がりを見せるもの・・とばかり思っていたのに、
「思った以上にソフトで滑らかなテクスチュア。官能感はそのまま。ピュアで非常に旨い。」
ワインだったんですね。どうしちゃったんでしょう・・。
因みに2014年は2013年ものより少し多めにいただきました。入荷の数量から村名ジュヴレと村名ジュヴレV.V.のみのテイスティングですが、2013年ものがリリース直後からジュヴレV.V.の官能さと柔らかい味わいで、村名ジュヴレより飲めたのに対し、2014年ものは、村名ジュヴレの方がリリース直後の時点で美味しく飲めるのには、
「セラファンも徐々に変化している」
と感じています。
2014年ジュヴレV.V.は、ま~・・日本酒で言えば「新酒」のような状態で、まだ結構荒さを感じますが、ポテンシャルに関してはジュヴレ村名をかなり凌駕していました。4~5年でかなり良い状態になるでしょう。
その他のキュヴェは少なくて飲めませんが、2014年と言う良いヴィンテージを反映して、セラファンらしいクラシックで大柄なジュヴレになっていることでしょう。ご検討くださいませ。

1947年、スタニスラ・セラファン氏によって創設されたこのドメーヌは、現当主である息子のクリスチャン氏によって1960年代から徐々に発展を続けてきました。最初に所有した畑はジュヴレ=シャンベルタンの村名で当初はネゴシアンにワインを売っていましたが、1970年から徐々にドメーヌワインとして販売するようになり、1987年には100%ドメーヌ元詰めワインになりました。1990年代にはジュヴレ=シャンベルタン村以外にシャンボール=ミュジニー村やモレ=サン=ドニ村の畑も手に入れ、現在では約5.3haの畑を所有しています。
葡萄栽培においては自然環境を尊重して、健康で良質な葡萄を作ることを大事にしています。葡萄の木が病気の被害に遭った時の薬剤の使用は出来るだけ最小限に留め、雑草を取り除く際は除草剤は使わずに耕作することで雑草を掘り起こし、さらに土の中に空気を入れることで微生物の活動を活性化させるようにしています。芽掻きや剪定をしっかり行うことで生産量を抑制し、非常に凝縮した葡萄を作っています。
収穫は全て手摘みで腐敗した葡萄や干からびた葡萄などをしっかり選別し、除梗は約70%行います。ステンレスタンクに入れられた葡萄は醗酵前に低温で浸漬してピノ・ノワールの色とアロマを出し、自然酵母によってアルコール醗酵が始まります。醗酵温度は最高35℃で時間をかけてゆっくり行われます。また、櫂入れをしっかり行なって、アロマやタンニンを引き出します。その後、ブルゴーニュクラスは50%、ジュヴレ=シャンベルタン ヴィラージュは70%、それ以外は100%の新樽率で14~20ヵ月間熟成してノンコラージュ、ノンフィルターで瓶詰されます。また、使用された新樽の一部は毎年エルミタージュのジャン=ルイ・シャヴへ譲渡されています。
● 2021 Morey-Saint-Denis 1er Cru les Milandes
モレ=サン=ドニ・プルミエ・クリュ・レ・ミランド
【リキミ感が無くなった純な美味しさは、少しコッテリしたモレ・ミランドの味わいを引き立たせます。素晴らしい出来です!】-----以前のレヴューを掲載しています。

一般には今ひとつの人気のモレ=サン=ドニのワインですが・・どうなんでしょう・・この1枚目のグラス写真の色彩をご覧いただいても食指は伸びて来ないでしょうか。
まさに、クロ・ド・ラ・ロシュ、クロ・サン=ドニと言うモレの秀逸なグラン・クリュが北から中央に掛けて存在しながら、南にはクロ・デ・ランブレイ、クロ・ド・タールと言う三大クロ?・・の2つが有りながら、今ひとつの人気・・と言うのは、ワインで生計を立てている者たちの努力不足なのかもしれません。
この1級レ・ミランドは、村のほぼ中央・・クロ・サン=ドニ直下にあります。細かく言えば「レ・シャビオ」と言うクロ・サン=ドニを名乗れるグラン・クリュの下です。ですので素質は充分・・ですよね。
2018年もののレ・ミランドと比較してみますと、明らかに黒みが減り、「赤みが増大」、透明感とグラスのような照りがさらに増えているように見えます。
他のコラムでも書きましたが、おそらくこの2~3年ほどの間にピジュアージュの回数は減らし・・と言うか、やり方が優しくなった?・・のかもしれませんが、余り葡萄を潰さないようにしているんじゃないかと想像していますが、それが、
「より美しくしなやかな味わい!」
を生んでいると思うんですね。

ジャスパー・モリスさんの評価は・・余りに意味不明な評点だったので、ここに掲載するのを止めました。
リアルワインガイド第77号はなんと・・94ポイントと弾けています・・が、飲み頃は2023年から・・としていますね。正しい評価だと思います。
現状は複雑感がしっかり有って、全体としてはそれなりにまとまっているので美味しくは飲めるものの、94ポイントと言う高い評価をそのまま受け入れられるほどの練れた表情になるにはまだ成長不足・・と言うことだと思います。
まぁ・・noisy は3日掛けましたので、そこまで掴めましたが、これ・・短い時間だけの評価だと2点ほど下に勘違いした評価をするんじゃないかと。ですが、これはモレのワインには結構に有る複雑なニュアンスをどう評価するのか・・と言うことに繋がりますから・・。
2019年のセラファンさんのワインに顕著な、シャンボール的なエステリックな還り香に、モレのやや太目な躯体を組成する粘土と、やや大きめの石や岩を思わせるミネラリティが、素晴らしい味わいを造り出しています。是非ともご検討ください。お勧めします。
以下は以前のレヴュー
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【これも激旨!・・何でこんなに美味しいのか・・と考えてみるに、「やはり透明硬質なミネラリティを得たから」と言う答えしか浮かんできません!】
もう・・滅茶苦茶寄った写真を、各1級畑のキュヴェで使用しています。これは本当は、
「サムネイルにした時に何の写真を撮ったか判りやすいように」
と言う意味で、最初の1枚をエチケットを中心にして撮ったもので、本来はグラスの色を見せるためのものでは有りませんでした。
でも、この滅茶寄った写真が結構に真実を表しているような気がしましたので、選択してみたんですね・・どうでしょう?
「セラファンは黒い」
と言うような思い込みは無いでしょうか。いや、キュヴェによっては黒みが全体を覆っている・・覆っていた・・と思う訳です。
ですが、この3年はどんどん赤みが増して来ました・・
と言うか、元々有ったんだけれども、赤みに光が灯るようになって来た・・のが大正解かな?・・とも思う訳でして、このレ・ミランド1級の素の姿をちゃんと写した写真になっているような気がするんですね。
例えば、昔のルーミエさんのモノポール「モレ=サン=ドニ・クロ・ド・ラ・ビュシエール」を思い出してみて下さい。悪くはないし、5年も経つとテクスチュアも改善、8年位経つと相当美味しくなった・・はずです。ですが今や、完全にシャンボール村名を置き去り、しっかり1級以上の美味しさを見せているじゃないですか・・。
あれ?。。上の文章の「ルーミエさん」を「セラファンさん」に、「クロ・ド・ラ・ビュシエール」を「レ・ミランド」に変えてみて下さい。
「・・おんなじ・・」
でしょ?
まるで各色のフルーツをミルフィーユにしたかのような素晴らしい味わいです。硬質なミネラリティは、まるでそのミルフィーユに注ぎかけた「僅かな甘みのシュガーコーティング」のようで、このレ・ミランドには全く欠かせない素晴らしい要素の一つです。
これは本当に美味しい・・できれば縮小していない写真をお見せしたい!・・とも思いますが、noisy のサイトでそれをやってしまいますと・・
「携帯やスマホじゃ重くて見られない・・」
とクレームが来てしまいますんで・・申し訳ありません。
ですが、この3年で大きく変化したドメーヌ・セラファンを言っていたとは言え、これらの素晴らしい1級群の存在をアピール出来なかったことに申し訳なさを感じています。是非飲んでみて下さい・・どの1級を飲んでも外しませんよ・・レ・カズティエは飲めてはいませんが・・是非ご検討くださいませ!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【1級最安値のモレ・レ・ミランドはアドヴォケイト91+でした!】 モレ=サン=ドニの1級レ・ミランドです。村のほぼ中央に位置するこの畑は、グラン・クリュ・クロ・ド・ラ・ロシュを構成するレ・シャビオ(シャンボール=ミュジニーにも同名の畑が有るが違う畑)の直下に有り、クリスチャン・セラファンさんが所有する部分はその境界に近い部分です。
ですので、クロ・ド・ラ・ロシュ風だと・・言いたいところですが、中々そうは言えないところが難しいんですね。
レ・シャビオと言うリューディはクロ・ド・ラ・ロシュでは有りますが、その真上がクロ・サン=ドニなんですよ。この辺りはクロ・ド・ラ・ロシュとクロ・サン=ドニを名乗れる区画が入り組んだようになっていて、むしろクロ・サン=ドニに似ている・・と言う方がより正しいと言えます。また東側、より下部になりますから、その分赤さを多く含む土のニュアンスが多くなる感じです。
こちらも数が無くて飲めませんが、クロ・サン=ドニとクロ・デ・ランブレイには似たニュアンスが取れるセラファン香の有る1級・・と思われると近いかな・・と思います。
アドヴォケイトは91+と結構渋め・・しかも、あろうことか・・2027年からと言う飲み頃を言っているようです。まぁ、2027年までに飲め・・と言われるよりはマシですが、あくまで樽からのテイスティングだったようですから、長くても5年後から・・と言う理解で良いと想像しています。飲めませんでしたが・・ご検討くださいませ。
● 2018 Gevrey-Chambertin Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【激旨!セラファン的ジュヴレを味わうなら是非V.V.を飲んでみて下さい!・・優しく包んでくれる見事なジュヴレです!】

2017年ものは、
「すぐ飲むのはちょっと待って!」
と書いてましたが、2018年ものは、
「すぐ飲むのも・・OK!」
と書き換えなくてはなりません。2018年ものは早飲みもOKで、しかも熟成も長く可能な仕上がりなんですね。
noisy は基本的に、テイスティングが終了するまでは、インポーターさんの資料には目を通しません。それは余計な情報で思い込んでしまうことを防ぐ意味と、
「新着を書き始めるまで、単に時間を取れないだけ」
と言う両面が有ります。
なので、今・・この文を読んで・・納得した訳ですね・・
2018年の年明けは雨が多く温暖な気候だったが2月から3月に掛けてはとても寒くなった。4月になると徐々に暖かく春らしい陽気になってきて葡萄の成長も加速していった。夏になると気温がどんどん上昇して酷暑と言われた2003年に匹敵するくらいの高い気温の日が続いた。夏の日照時間の長さのおかげで葡萄の成熟は最上と言っても過言ではないほどになり、いわゆる「ピノノワールらしさ」は影を潜めているが、とてもフルーティで新樽を強めに使う我々のワイン造りにはとてもマッチした葡萄だった。現在でもすでに飲めるほど味わいは整っているが、真価はまだ出ていないので愛好家の方々には辛抱強く待って欲しいヴィンテージと言えるだろう。
「現在でもすでに飲めるほど味わいは整っているが、真価はまだ出ていないので愛好家の方々には辛抱強く待って欲しいヴィンテージ」
そうなんですよ・・そう言いたかった訳です。・・さっさと目を通しておけば良かった・・と言うか、この資料が今ようやく見つかった・・だけでも有ります。
なので、
「いつものセラファンの充実したG.C.V.V.の味わいに、さらなるミネラリティの増大がこの良く肥えた味わいを魅力的なものにしている!」
と言えます。
今飲んでも良く、15年置いても良い・・25年はたっぷり持ちます・・そこまで引っ張ったら「見事な官能感溢れるトロットロの味わい」になっているはず・・是非飲んでみて下さい!・・超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【すぐ飲むのはちょっと待って!・・しかし、官能的なセラファンさんのジュヴレの神髄をしっかり持っています!】
2015年もの以来のテイスティングです。村名ジュヴレが偉~い美味しいので、相当期待してテイスティングに入りました。アドヴォケイトは、村名に80点台、このV.V.に91点付けていましたんで、
「村名が89点でV.V.が91点?・・ホントか?」
みたいなノリです。あの味わいが89点で正しいのなら91点はとんでもない評価に思えてしまいます。
色合いも実に素晴らしいです。2015年ものが消し飛んでしまうほど綺麗です。
飲んでみると・・
「なるほど~・・!」
でした。
到着時の味わいだけを見るのであれば、2015年ものが良いです。圧倒的に美味しかったと思います。2017年ものは・・
「まだ落ち着いてない!」
し、
「まだ完全には仕上がり切っていない!」
と言えます。
これは2017年のセラファンさんのワインの特徴でしょう。まだ「エルヴァージュ中(介護中?子育て中?)」だと思っていただけると間違いないかと。
すなわち、非常に良い状態で葡萄を収穫できたんじゃないかと推測します。なので、もう少し瓶熟を取らないとまとまらない感じです。
しかしながら、ポテンシャルは2015年と同様か、それ以上。ピュアさは2015年以上、瑞々しさも2015年以上です。官能感はほぼ一緒。まさにエロティックなジュヴレのアロマは健在で、
「味わいは仕上がっていないがアロマは仕上がっている」
と言う状態です。
この状態で飲んでしまうと、良く判らないんじゃないかと思いますので、どうしても早飲みしたい方は3カ月ほどお待ちください。待てる方はやはり3年かな?・・その辺の感覚がアドヴォケイトと一緒になってしまって残念ですが・・そこは間違いないでしょう。
素晴らしい出来の、実に「健康的でエロティックな」ジュヴレV.V.です。是非セラーでエイジングしてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2016年ものはACジュヴレのみのテイスティングですので、是非そちらのコラムもご覧ください。】
【もはや「ブラボー!」としか言えない・・クリスチャン・セラファン流スタイルを変えずにまだ進化を続ける・・正に化け物です!】 
これは滅茶苦茶旨いです!・・それにしても、誰にも似ていない、正にクリスチャン・セラファンの世界を見事に描き切っています。
2014年もののグラスの写真と比べてみてください。2014年ものも滅茶旨かったですが、2015年ものは完全に凌駕しています。
まったくのドライで残糖感は無し、しかし見事に大きな構造を、見事に複雑な要素を詰め込んだカプセルで埋め尽くしています。
多くの生産者さんの場合、そのカプセルは「ミネラル」ですが、セラファンさんの場合はそれに加え「タンニン」もその役目をしていると思われます。
まぁ、ボルドーワインは結構、そのパターンが多いんですが、ブルゴーニュの場合はそんな量のタンニンは無い場合がほとんどですから。
しかし、クリスチャン・セラファンのV.V.はそこが違うんですね。滅茶質の良い、ホンワカしたタンニンが結構有るんですね。でも、それがブルゴーニュワインのエレガンスやフィネスを損なわないどころか、しっかりと、
「ピノ・ノワールです!」
と主張しています。
言わば、村名ジュヴレの密度を倍ほどに上げただけ・・なのかもしれませんが、複雑さは倍×倍、存在感も同程度ほど大きく感じられてしまいます。
口に含むとピノの高貴さに加え存在感が一気に大きく感じられます。
「おお~っ!」
と言いたくなる感じです。
そこから口内で膨れ上がり、ほんのりとそのタンニンを感じさせます。ベルベッティです。赤や紫の果実に加え、黒っぽい果実がふんだんに・・ビターに感じられ、口内の感覚器官全てをフルに活動させます。中盤からは美しさが増してくるようです。厚みを感じさせながら収束に向かいますが、やや太めのスパイス感がノーズに抜けて行きます。
「・・大柄だな~!」
と感じていただけるでしょう。
いつもの年なら、
「でもまだ少し渋いか・・」
と書くと思うんですが、2014年ものの時もそうでした。
「いや、今でも美味いんじゃない?」
近年のクリスチャン・セラファンのワインに共通の感覚です。今までなら、
「村名3年、村名V.V.は5年、寝かしてください。滅茶、甘美で素晴らしい成長をしますよ。」
と言っていたものです。
2015年ものは、
「今なら飲んでも良いよ!」
と言えるのが嬉しいところです。78歳にして現役、姪っ子さんとともにまだワインは進化をしています。クリスチャン・セラファン、究極のヴィンテージになったと思われます。ぜひご検討くださいませ!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【クリスチャン・セラファンの看板ワイン、ジュヴレ=シャンベルタンV.V.と、希少な上級キュヴェのご案内です!2014年ジュヴレV.V.はいつ飲めばいい??】

まぁ・・この色合いを見ればご納得でしょう・・。長年ワインに接していると、色を見るだけで有る程度までは想像出来ちゃいますよね。
2013年ものV.V.の、非常に美しいエキスたっぷり系なしなやかワイン・・是非2013年ものの色合いをご覧ください。ストレートな美しい色合いをしています。
2014年ものV.V.は・・・どうでしょう?・・全然違うでしょ?・・もう、色からして「官能感バリバリ」じゃないですか。
そうなんです・・。まさに、
「クリスチャン・セラファン、ここに有り!」
の味わいです。
ジュヴレの偉大なテロワール、力強く、鉄っぽく、大きな構造をたっぷり感じさせてくれる素晴らしい仕上がりです!
でも・・全然早いですね。2013年ものは美味しく飲めたんですが、2014年ものはようやくワインとして成立したところ・・で、瓶熟期間が不足しています。やや渋さからのエッジも感じますし、パレットも少しイビツです。
しかしながら、ワインのポテンシャルとしますと村名ジュヴレを遥かに超えたものが感じられます。
「出し切った・・やり切ったぞ!最高のワインだ・・」
と言っているかのようです。そして、
「あとはお前に任せたぞ・・」
と言っているようにも感じます。
パッキパキに硬いのでは無く、柔らかさも充分に有るけれど、その程度ではポテンシャルがとても隠し切れない・・と言うことなんですね。すなわち2013年ものは素直に美味しいが、2014年の能力には届かなかった・・と言うことです。
2013年もののようにリリース直後から素晴らしい!・・と言えなかったのは残念では有りますが、それでもその美味しかった2013年ものを完全に置いてきぼりにするポテンシャルが有りました。少なくとも2年、出来れば3年以上おいてから、この出来の素晴らしい2014年ものをご堪能ください。
また、上級キュヴェも数アイテム届いています。申し訳ないのですが、とても飲めるような数量では無く・・申し訳ございません。多くいただけるようになったら是非、
「20XX年、クリスチャン・セラファン完全ガイド!」みたいに出来れば・・と思っています。ご検討くださいませ!!
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【セラファンも美しいエキス系ワインに変身か?!】
どうよ~?・・この色合いですよ~?決して淡いとは言わないですが、こんなに黒味の少ない赤い色のニュアンスをバッチリ残し、テーブルクロスが透けそうなセラファンのV.V.を見たことが有るでしょうか?
まぁ、ペロ=ミノのような真っ黒さだとは言わないですが、セラファンのV.V.はそれなりの黒味と、もう少しの色の濃さはふつうに有ったと思うんですけどね。V.V.の付かないジュヴレ村名が繊細且つエレガントでめちゃ美味しかったので、数は少なかったんですが、売れ筋のV.V.を飲んでみる気になったんですね。それにフィネスさんとのお取引も復活したので、途切れがちだったセラファンのテイスティングもしないといかんな~・・と言う気も有りました。でもまぁ、やはり高価になってきましたので、飲んで販売してると経営的にはちと厳しいですけどね・・。
昨今は多くのエージェントさんにも言えることですが、在庫を余り増やさないために、基本アソートメントと言うか、割り当てと言うか・・、ワイン屋さんの希望するようには購入できなくなっています。
「ジュヴレは必要だけどシャンボールはいらない・・できればACブルは大目に・・」
なんてことはほぼ不可能です。
それも生産量が少ない高価なブルゴーニュならまだ良いんですが、2千円とか3千円、下手すれば1円台のワインでも、
「ご希望者が多いので3本ずつです。」
などと平気で割り振っていらっしゃる・・。こちらにしてみれば、
「・・はぁ?」
です。個人のお客様でもその位は購入されるでしょ!って話しで、
「初めての生産者で1軒辺り3本ずつ割り振って、とにかく右から左に流せって?」
みたいに思っちゃうんですね。
まぁ、販売先を絞ってしまうと在庫になる可能性が大きくなるので仕方ないのは頭では判るんですが、千円台のワインを3~4本いただいたところでね・・色んな意味でロスにしかならないと思うんですけどね・・。ワイン屋さんも飲まず、だから何も知らず、ただエージェントさん発行の定型文を読むか貼り付けるかで仕事を終わらせるんですね。ちゃんと飲んでるのはお客さんだけ。その方が声を上げれば、ネット上ではそれが「そのワイン、その生産者の本質」になってしまう可能性大です。勿論それが正しければですね、何の問題も無いですし、声さえ上がってこない・・と言うことにもなりかねません。誰もが他の人に自分の意見を大声で言いたい方ばかり・・なはずが無いんですね。
なので結局はそのワインの幻だけが独り歩きしてしまうんです。自費で飲むんですからせめてその分くらいは面倒みて欲しい・・と思うんですけどね。そんな訳なので結局、キャンセルして入ってこないようになる場合が結構多いんです。非常にツライ世の中です。
愚痴になっちゃいましたが、セラファンは少ないですがちゃんと紹介したいので、何とか開けた2013年の2本目、ジュヴレV.V.です。
やはり2013年のセラファンは絶妙に旨いです。綺麗だし、ちゃんと膨らむし、樽臭く無いしで言うこと無しです。しかしながら今飲むことを考えれば、ジュヴレ村名をお勧めします。このV.V.の方は村名のみのキュヴェには無い、輝かしい未来に花咲くべくのタイムカプセルをまだしこたま抱えています。凝縮感たっぷり有りますが、エレガンスを損なうものでは無いにせよ、
「ん~・・勿体ないかな~・・」
と言う気になっちゃうんですね・・。貧乏性ですから・・いや、性はいらんか・・。
なので、今飲むならめちゃ旨い「村名」を推します。3~5年でさらなる高みを覗いてみたい方はこのV.V.をセラーに仕舞ってください。官能さが出てきたら確実に超1級並みなパフォーマンスを見せてくれるでしょう。
因みにですね・・最近、あちこちの評価機関のポイントを見てみると2013年のブルゴーニュのポイントが高いですね。いつの間に付け替えたんでしょうね・・付け替えてないのかどうか、アドヴォケイトとかタンザーさんとかサトクリフさんとかを普段余り気にしてないので判りませんが、リリース前に散々脅かされたと・・うっすら覚えているのがトラウマ状です。
後になったら2013年はグレートイヤーとか言われるかもしれません。非常に美しいワインです。是非ご検討くださいませ。
またその他のキュヴェはさすがに開けられませんで・・すみません。息子はフィネスさんの試飲会で飲んでる可能性が有るんですが、まだとてもコメントなど書ける能力を得ていませんで・・。普段のセラファンさんの「リキミ」みたいなものが無い、ナチュラルな味わいのヴィンテージだと思います。
● 2018 Morey-Saint-Denis 1er Cru les Milandes
モレ=サン=ドニ・プルミエ・クリュ・レ・ミランド
【これも激旨!・・何でこんなに美味しいのか・・と考えてみるに、「やはり透明硬質なミネラリティを得たから」と言う答えしか浮かんできません!】

もう・・滅茶苦茶寄った写真を、各1級畑のキュヴェで使用しています。これは本当は、
「サムネイルにした時に何の写真を撮ったか判りやすいように」
と言う意味で、最初の1枚をエチケットを中心にして撮ったもので、本来はグラスの色を見せるためのものでは有りませんでした。
でも、この滅茶寄った写真が結構に真実を表しているような気がしましたので、選択してみたんですね・・どうでしょう?
「セラファンは黒い」
と言うような思い込みは無いでしょうか。いや、キュヴェによっては黒みが全体を覆っている・・覆っていた・・と思う訳です。
ですが、この3年はどんどん赤みが増して来ました・・
と言うか、元々有ったんだけれども、赤みに光が灯るようになって来た・・のが大正解かな?・・とも思う訳でして、このレ・ミランド1級の素の姿をちゃんと写した写真になっているような気がするんですね。
例えば、昔のルーミエさんのモノポール「モレ=サン=ドニ・クロ・ド・ラ・ビュシエール」を思い出してみて下さい。悪くはないし、5年も経つとテクスチュアも改善、8年位経つと相当美味しくなった・・はずです。ですが今や、完全にシャンボール村名を置き去り、しっかり1級以上の美味しさを見せているじゃないですか・・。
あれ?。。上の文章の「ルーミエさん」を「セラファンさん」に、「クロ・ド・ラ・ビュシエール」を「レ・ミランド」に変えてみて下さい。
「・・おんなじ・・」
でしょ?
まるで各色のフルーツをミルフィーユにしたかのような素晴らしい味わいです。硬質なミネラリティは、まるでそのミルフィーユに注ぎかけた「僅かな甘みのシュガーコーティング」のようで、このレ・ミランドには全く欠かせない素晴らしい要素の一つです。
これは本当に美味しい・・できれば縮小していない写真をお見せしたい!・・とも思いますが、noisy のサイトでそれをやってしまいますと・・
「携帯やスマホじゃ重くて見られない・・」
とクレームが来てしまいますんで・・申し訳ありません。
ですが、この3年で大きく変化したドメーヌ・セラファンを言っていたとは言え、これらの素晴らしい1級群の存在をアピール出来なかったことに申し訳なさを感じています。是非飲んでみて下さい・・どの1級を飲んでも外しませんよ・・レ・カズティエは飲めてはいませんが・・是非ご検討くださいませ!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【1級最安値のモレ・レ・ミランドはアドヴォケイト91+でした!】 モレ=サン=ドニの1級レ・ミランドです。村のほぼ中央に位置するこの畑は、グラン・クリュ・クロ・ド・ラ・ロシュを構成するレ・シャビオ(シャンボール=ミュジニーにも同名の畑が有るが違う畑)の直下に有り、クリスチャン・セラファンさんが所有する部分はその境界に近い部分です。
ですので、クロ・ド・ラ・ロシュ風だと・・言いたいところですが、中々そうは言えないところが難しいんですね。
レ・シャビオと言うリューディはクロ・ド・ラ・ロシュでは有りますが、その真上がクロ・サン=ドニなんですよ。この辺りはクロ・ド・ラ・ロシュとクロ・サン=ドニを名乗れる区画が入り組んだようになっていて、むしろクロ・サン=ドニに似ている・・と言う方がより正しいと言えます。また東側、より下部になりますから、その分赤さを多く含む土のニュアンスが多くなる感じです。
こちらも数が無くて飲めませんが、クロ・サン=ドニとクロ・デ・ランブレイには似たニュアンスが取れるセラファン香の有る1級・・と思われると近いかな・・と思います。
アドヴォケイトは91+と結構渋め・・しかも、あろうことか・・2027年からと言う飲み頃を言っているようです。まぁ、2027年までに飲め・・と言われるよりはマシですが、あくまで樽からのテイスティングだったようですから、長くても5年後から・・と言う理解で良いと想像しています。飲めませんでしたが・・ご検討くださいませ。
● 2012 Gevrey-Chambertin Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【「あら?・・何で有るの?」と・・販売した記録が見つからない2012年のセラファンのV.V.が出て来ました。10年経過でまさに飲み頃でしょう!!】
すみません・・サーバー上には2012年もののこの情報が無く、PCには有るんですが仕入価格も2種類有って、
「・・どうなってるの?」
と・・全く判らず、困ったことになっています。
しかしながら2012年と言う良年で6本だけ出て来た訳ですが・・
「ここでテイスティングするのもなぁ・・」
と・・コストを上げてしまうより、
「収穫から13年、リリースしてから10年以上で・・まさに飲み頃のはず!・・セラファンの豊富なタンニンが甘美に変化した最上の状態!?」
の可能性が有ります。
昔は・・
「5年経ったら美味しく飲める。」
「10年経ったら神品!」
などとセラファンのワインを評していたものですが、2012年ですのでまさに、
「親父さんセラファン!」
の意向がバリバリの頃のV.V.のはず。
是非飲んでお確かめいただきたいと、リーズナブルにご案内させていただきますのでどうぞよろしくお願いします。
以下は以前のレヴューです。
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【完熟状態?・・バランスの良いふっくらとしたボディ、滑らかなタンニン、赤黒果実が美味しいです!】
2011年は数量は少なかったはずなのに、どうしてドメーヌに残っていたのか・・残していたのかもしれませんが、ちょっと希少かもしれません。
noisy が飲ませていただいたのは、到着して間もなくで、中々休養は与えられない状態では有りました。写真でも完全には透明度が出ていない感じに見えるかと思います。
ですので、少しは荒れていたはずなんですが、荒れていると断言するほどには雑な部分は無く、僅かにテクスチュアがガサっとしている感じのみで、良い熟成を感じさせてくれました。まさに、
「親父さんセラファン」
の力強くもクラシカルな、そして新樽をしっかり使うタイプの味わいです。
ちょうど良い熟成をしておりパワフルさを失ってはいませんので、古酒デビューを果たすにも良いヴィンテージかもしれません。リアルワインガイド第45号も、
「今飲んで 90ポイント ポテンシャル 91ポイント 飲み頃予想 2016~2033」
と、飲み頃のど真ん中に入って来ていますね。
是非ご検討くださいませ!美味しいです!
以下は以前のレヴューです。
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【激旨!セラファン的ジュヴレを味わうなら是非V.V.を飲んでみて下さい!・・優しく包んでくれる見事なジュヴレです!】

2017年ものは、
「すぐ飲むのはちょっと待って!」
と書いてましたが、2018年ものは、
「すぐ飲むのも・・OK!」
と書き換えなくてはなりません。2018年ものは早飲みもOKで、しかも熟成も長く可能な仕上がりなんですね。
noisy は基本的に、テイスティングが終了するまでは、インポーターさんの資料には目を通しません。それは余計な情報で思い込んでしまうことを防ぐ意味と、
「新着を書き始めるまで、単に時間を取れないだけ」
と言う両面が有ります。
なので、今・・この文を読んで・・納得した訳ですね・・
2018年の年明けは雨が多く温暖な気候だったが2月から3月に掛けてはとても寒くなった。4月になると徐々に暖かく春らしい陽気になってきて葡萄の成長も加速していった。夏になると気温がどんどん上昇して酷暑と言われた2003年に匹敵するくらいの高い気温の日が続いた。夏の日照時間の長さのおかげで葡萄の成熟は最上と言っても過言ではないほどになり、いわゆる「ピノノワールらしさ」は影を潜めているが、とてもフルーティで新樽を強めに使う我々のワイン造りにはとてもマッチした葡萄だった。現在でもすでに飲めるほど味わいは整っているが、真価はまだ出ていないので愛好家の方々には辛抱強く待って欲しいヴィンテージと言えるだろう。
「現在でもすでに飲めるほど味わいは整っているが、真価はまだ出ていないので愛好家の方々には辛抱強く待って欲しいヴィンテージ」
そうなんですよ・・そう言いたかった訳です。・・さっさと目を通しておけば良かった・・と言うか、この資料が今ようやく見つかった・・だけでも有ります。
なので、
「いつものセラファンの充実したG.C.V.V.の味わいに、さらなるミネラリティの増大がこの良く肥えた味わいを魅力的なものにしている!」
と言えます。
今飲んでも良く、15年置いても良い・・25年はたっぷり持ちます・・そこまで引っ張ったら「見事な官能感溢れるトロットロの味わい」になっているはず・・是非飲んでみて下さい!・・超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【すぐ飲むのはちょっと待って!・・しかし、官能的なセラファンさんのジュヴレの神髄をしっかり持っています!】
2015年もの以来のテイスティングです。村名ジュヴレが偉~い美味しいので、相当期待してテイスティングに入りました。アドヴォケイトは、村名に80点台、このV.V.に91点付けていましたんで、
「村名が89点でV.V.が91点?・・ホントか?」
みたいなノリです。あの味わいが89点で正しいのなら91点はとんでもない評価に思えてしまいます。
色合いも実に素晴らしいです。2015年ものが消し飛んでしまうほど綺麗です。
飲んでみると・・
「なるほど~・・!」
でした。
到着時の味わいだけを見るのであれば、2015年ものが良いです。圧倒的に美味しかったと思います。2017年ものは・・
「まだ落ち着いてない!」
し、
「まだ完全には仕上がり切っていない!」
と言えます。
これは2017年のセラファンさんのワインの特徴でしょう。まだ「エルヴァージュ中(介護中?子育て中?)」だと思っていただけると間違いないかと。
すなわち、非常に良い状態で葡萄を収穫できたんじゃないかと推測します。なので、もう少し瓶熟を取らないとまとまらない感じです。
しかしながら、ポテンシャルは2015年と同様か、それ以上。ピュアさは2015年以上、瑞々しさも2015年以上です。官能感はほぼ一緒。まさにエロティックなジュヴレのアロマは健在で、
「味わいは仕上がっていないがアロマは仕上がっている」
と言う状態です。
この状態で飲んでしまうと、良く判らないんじゃないかと思いますので、どうしても早飲みしたい方は3カ月ほどお待ちください。待てる方はやはり3年かな?・・その辺の感覚がアドヴォケイトと一緒になってしまって残念ですが・・そこは間違いないでしょう。
素晴らしい出来の、実に「健康的でエロティックな」ジュヴレV.V.です。是非セラーでエイジングしてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2016年ものはACジュヴレのみのテイスティングですので、是非そちらのコラムもご覧ください。】
【もはや「ブラボー!」としか言えない・・クリスチャン・セラファン流スタイルを変えずにまだ進化を続ける・・正に化け物です!】 
これは滅茶苦茶旨いです!・・それにしても、誰にも似ていない、正にクリスチャン・セラファンの世界を見事に描き切っています。
2014年もののグラスの写真と比べてみてください。2014年ものも滅茶旨かったですが、2015年ものは完全に凌駕しています。
まったくのドライで残糖感は無し、しかし見事に大きな構造を、見事に複雑な要素を詰め込んだカプセルで埋め尽くしています。
多くの生産者さんの場合、そのカプセルは「ミネラル」ですが、セラファンさんの場合はそれに加え「タンニン」もその役目をしていると思われます。
まぁ、ボルドーワインは結構、そのパターンが多いんですが、ブルゴーニュの場合はそんな量のタンニンは無い場合がほとんどですから。
しかし、クリスチャン・セラファンのV.V.はそこが違うんですね。滅茶質の良い、ホンワカしたタンニンが結構有るんですね。でも、それがブルゴーニュワインのエレガンスやフィネスを損なわないどころか、しっかりと、
「ピノ・ノワールです!」
と主張しています。
言わば、村名ジュヴレの密度を倍ほどに上げただけ・・なのかもしれませんが、複雑さは倍×倍、存在感も同程度ほど大きく感じられてしまいます。
口に含むとピノの高貴さに加え存在感が一気に大きく感じられます。
「おお~っ!」
と言いたくなる感じです。
そこから口内で膨れ上がり、ほんのりとそのタンニンを感じさせます。ベルベッティです。赤や紫の果実に加え、黒っぽい果実がふんだんに・・ビターに感じられ、口内の感覚器官全てをフルに活動させます。中盤からは美しさが増してくるようです。厚みを感じさせながら収束に向かいますが、やや太めのスパイス感がノーズに抜けて行きます。
「・・大柄だな~!」
と感じていただけるでしょう。
いつもの年なら、
「でもまだ少し渋いか・・」
と書くと思うんですが、2014年ものの時もそうでした。
「いや、今でも美味いんじゃない?」
近年のクリスチャン・セラファンのワインに共通の感覚です。今までなら、
「村名3年、村名V.V.は5年、寝かしてください。滅茶、甘美で素晴らしい成長をしますよ。」
と言っていたものです。
2015年ものは、
「今なら飲んでも良いよ!」
と言えるのが嬉しいところです。78歳にして現役、姪っ子さんとともにまだワインは進化をしています。クリスチャン・セラファン、究極のヴィンテージになったと思われます。ぜひご検討くださいませ!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【クリスチャン・セラファンの看板ワイン、ジュヴレ=シャンベルタンV.V.と、希少な上級キュヴェのご案内です!2014年ジュヴレV.V.はいつ飲めばいい??】

まぁ・・この色合いを見ればご納得でしょう・・。長年ワインに接していると、色を見るだけで有る程度までは想像出来ちゃいますよね。
2013年ものV.V.の、非常に美しいエキスたっぷり系なしなやかワイン・・是非2013年ものの色合いをご覧ください。ストレートな美しい色合いをしています。
2014年ものV.V.は・・・どうでしょう?・・全然違うでしょ?・・もう、色からして「官能感バリバリ」じゃないですか。
そうなんです・・。まさに、
「クリスチャン・セラファン、ここに有り!」
の味わいです。
ジュヴレの偉大なテロワール、力強く、鉄っぽく、大きな構造をたっぷり感じさせてくれる素晴らしい仕上がりです!
でも・・全然早いですね。2013年ものは美味しく飲めたんですが、2014年ものはようやくワインとして成立したところ・・で、瓶熟期間が不足しています。やや渋さからのエッジも感じますし、パレットも少しイビツです。
しかしながら、ワインのポテンシャルとしますと村名ジュヴレを遥かに超えたものが感じられます。
「出し切った・・やり切ったぞ!最高のワインだ・・」
と言っているかのようです。そして、
「あとはお前に任せたぞ・・」
と言っているようにも感じます。
パッキパキに硬いのでは無く、柔らかさも充分に有るけれど、その程度ではポテンシャルがとても隠し切れない・・と言うことなんですね。すなわち2013年ものは素直に美味しいが、2014年の能力には届かなかった・・と言うことです。
2013年もののようにリリース直後から素晴らしい!・・と言えなかったのは残念では有りますが、それでもその美味しかった2013年ものを完全に置いてきぼりにするポテンシャルが有りました。少なくとも2年、出来れば3年以上おいてから、この出来の素晴らしい2014年ものをご堪能ください。
また、上級キュヴェも数アイテム届いています。申し訳ないのですが、とても飲めるような数量では無く・・申し訳ございません。多くいただけるようになったら是非、
「20XX年、クリスチャン・セラファン完全ガイド!」みたいに出来れば・・と思っています。ご検討くださいませ!!
━━━━━
【セラファンも美しいエキス系ワインに変身か?!】
どうよ~?・・この色合いですよ~?決して淡いとは言わないですが、こんなに黒味の少ない赤い色のニュアンスをバッチリ残し、テーブルクロスが透けそうなセラファンのV.V.を見たことが有るでしょうか?
まぁ、ペロ=ミノのような真っ黒さだとは言わないですが、セラファンのV.V.はそれなりの黒味と、もう少しの色の濃さはふつうに有ったと思うんですけどね。V.V.の付かないジュヴレ村名が繊細且つエレガントでめちゃ美味しかったので、数は少なかったんですが、売れ筋のV.V.を飲んでみる気になったんですね。それにフィネスさんとのお取引も復活したので、途切れがちだったセラファンのテイスティングもしないといかんな~・・と言う気も有りました。でもまぁ、やはり高価になってきましたので、飲んで販売してると経営的にはちと厳しいですけどね・・。
昨今は多くのエージェントさんにも言えることですが、在庫を余り増やさないために、基本アソートメントと言うか、割り当てと言うか・・、ワイン屋さんの希望するようには購入できなくなっています。
「ジュヴレは必要だけどシャンボールはいらない・・できればACブルは大目に・・」
なんてことはほぼ不可能です。
それも生産量が少ない高価なブルゴーニュならまだ良いんですが、2千円とか3千円、下手すれば1円台のワインでも、
「ご希望者が多いので3本ずつです。」
などと平気で割り振っていらっしゃる・・。こちらにしてみれば、
「・・はぁ?」
です。個人のお客様でもその位は購入されるでしょ!って話しで、
「初めての生産者で1軒辺り3本ずつ割り振って、とにかく右から左に流せって?」
みたいに思っちゃうんですね。
まぁ、販売先を絞ってしまうと在庫になる可能性が大きくなるので仕方ないのは頭では判るんですが、千円台のワインを3~4本いただいたところでね・・色んな意味でロスにしかならないと思うんですけどね・・。ワイン屋さんも飲まず、だから何も知らず、ただエージェントさん発行の定型文を読むか貼り付けるかで仕事を終わらせるんですね。ちゃんと飲んでるのはお客さんだけ。その方が声を上げれば、ネット上ではそれが「そのワイン、その生産者の本質」になってしまう可能性大です。勿論それが正しければですね、何の問題も無いですし、声さえ上がってこない・・と言うことにもなりかねません。誰もが他の人に自分の意見を大声で言いたい方ばかり・・なはずが無いんですね。
なので結局はそのワインの幻だけが独り歩きしてしまうんです。自費で飲むんですからせめてその分くらいは面倒みて欲しい・・と思うんですけどね。そんな訳なので結局、キャンセルして入ってこないようになる場合が結構多いんです。非常にツライ世の中です。
愚痴になっちゃいましたが、セラファンは少ないですがちゃんと紹介したいので、何とか開けた2013年の2本目、ジュヴレV.V.です。
やはり2013年のセラファンは絶妙に旨いです。綺麗だし、ちゃんと膨らむし、樽臭く無いしで言うこと無しです。しかしながら今飲むことを考えれば、ジュヴレ村名をお勧めします。このV.V.の方は村名のみのキュヴェには無い、輝かしい未来に花咲くべくのタイムカプセルをまだしこたま抱えています。凝縮感たっぷり有りますが、エレガンスを損なうものでは無いにせよ、
「ん~・・勿体ないかな~・・」
と言う気になっちゃうんですね・・。貧乏性ですから・・いや、性はいらんか・・。
なので、今飲むならめちゃ旨い「村名」を推します。3~5年でさらなる高みを覗いてみたい方はこのV.V.をセラーに仕舞ってください。官能さが出てきたら確実に超1級並みなパフォーマンスを見せてくれるでしょう。
因みにですね・・最近、あちこちの評価機関のポイントを見てみると2013年のブルゴーニュのポイントが高いですね。いつの間に付け替えたんでしょうね・・付け替えてないのかどうか、アドヴォケイトとかタンザーさんとかサトクリフさんとかを普段余り気にしてないので判りませんが、リリース前に散々脅かされたと・・うっすら覚えているのがトラウマ状です。
後になったら2013年はグレートイヤーとか言われるかもしれません。非常に美しいワインです。是非ご検討くださいませ。
またその他のキュヴェはさすがに開けられませんで・・すみません。息子はフィネスさんの試飲会で飲んでる可能性が有るんですが、まだとてもコメントなど書ける能力を得ていませんで・・。普段のセラファンさんの「リキミ」みたいなものが無い、ナチュラルな味わいのヴィンテージだと思います。
● 2017 Morey-Saint-Denis 1er Cru les Milandes
モレ=サン=ドニ・プルミエ・クリュ・レ・ミランド
【1級最安値のモレ・レ・ミランドはアドヴォケイト91+でした!】
モレ=サン=ドニの1級レ・ミランドです。村のほぼ中央に位置するこの畑は、グラン・クリュ・クロ・ド・ラ・ロシュを構成するレ・シャビオ(シャンボール=ミュジニーにも同名の畑が有るが違う畑)の直下に有り、クリスチャン・セラファンさんが所有する部分はその境界に近い部分です。
ですので、クロ・ド・ラ・ロシュ風だと・・言いたいところですが、中々そうは言えないところが難しいんですね。
レ・シャビオと言うリューディはクロ・ド・ラ・ロシュでは有りますが、その真上がクロ・サン=ドニなんですよ。この辺りはクロ・ド・ラ・ロシュとクロ・サン=ドニを名乗れる区画が入り組んだようになっていて、むしろクロ・サン=ドニに似ている・・と言う方がより正しいと言えます。また東側、より下部になりますから、その分赤さを多く含む土のニュアンスが多くなる感じです。
こちらも数が無くて飲めませんが、クロ・サン=ドニとクロ・デ・ランブレイには似たニュアンスが取れるセラファン香の有る1級・・と思われると近いかな・・と思います。
アドヴォケイトは91+と結構渋め・・しかも、あろうことか・・2027年からと言う飲み頃を言っているようです。まぁ、2027年までに飲め・・と言われるよりはマシですが、あくまで樽からのテイスティングだったようですから、長くても5年後から・・と言う理解で良いと想像しています。飲めませんでしたが・・ご検討くださいませ。
● 2021 Gevrey-Chambertin
ジュヴレ=シャンベルタン
【ブルゴーニュ・ピノ・ノワールが持つ不思議な魅力、その存在を改めて感じる2021年ジュヴレ=シャンベルタン村名です!・・激エレガントで滅茶美味しいです!】

激エレガントで美しいクラシカルな味わいに大変身したセラファンの2021年もの村名ジュヴレ=シャンベルタンです。
例年は村名、そして村名V.V.をまず開け、そして何を開けようかと悩むのが常でしたが、ある程度想像していたこととは申せ、
「ここまで少ないのか・・!」
と・・とても飲める数量が来ていないことに気付き、どうやって新着を作ろうかと頭を悩ませる羽目になってしまったんですね。全てのキュヴェを合わせても2ケース程ですから、どれだけ無いか・・お判りいただけるでしょう。
リアルワインガイド第85号には、エマニュエル・ルジェの2021年も、そしてセラファンの2021年も掲載され評価されていますが、
「どちらも過去最高!」
だと思わざるを得ない高い評価がなされていました。
なので・・無い年はもう仕方が無いと諦め、大方のテイスティング情報はリアルワインガイド第85号に「おんぶにだっこ」状態をお願いし、noisy としては、
「この村名ジュヴレ=シャンベルタンのテイスティングで、2021年もののセラファンのワインとさせていただこう」
と決めました。
2020年もののこのワインは濃密ですがエレガントで、強さを感じさせないエレガンス、クラシカルで伸びやかな味わいが、
「さすがセラファン!」
と思わせたものです。
しかしながら2021年ものは・・
「この・・淡くも美しい一途そうな絵」
になっているんですね。

まぁ・・2013年ものほど淡くは無い・・などと思いがちですが、よくよく見返してみてください。
「基本的にこの村名ジュヴレは昔から濃くは無い」
んですね。
村名V.V.の方は村名よりもやや濃く見えますし、実際により豊かな味わいになりますが、
「2020年もののしっかりした色彩の方が稀!」
な訳です。
セラファンの場合はエキスがしっかり、そして構造も大きいです。そして以前はもっと樽が強かったんですね。
2021年ものは、柔らかくもミネラリティを含んだアロマが「ふわっ」と軽やかに、やや妖艶に上がり、非常なエレガンスを感じます。親父さんセラファンのように、「かなり妖艶」と言うよりは、「ほんのりと妖艶」です。
新樽を使用しますと、緩やかな酸化によりワインのポテンシャルを幾分・・喰う感じになりがちです。ですが2021年のこのワインは、かなりピュアな元の果実のポテンシャルが残っていて、それが抜栓後15分ほどで花開いて来ます。
ですから・・もうその時間帯に入りますと、
「香るし美しいし、スイっと入って来てチェリーの程良く熟したニュアンスから若々しくフレッシュなニュアンスに若返り、ドライながらも繊細な美味しさが膨らんで来る!」
みたいなニュアンスで、滅茶美味しく飲めてしまうんですね・・。
まぁ・・noisy 的にはこのような淡い色彩でエキス味のピノ・ノワールは大好物なんですが、普段は余り赤ワインを好まないカミさんも・・珍しく結構にペースが進んでいました。
そして・・ここからが重要なんですが・・
「何も無くなってから・・が滅茶心地良い!」
んですね。
セラファンのナチュール度が上がっているのか、進んでいるかは情報としては余り入って来ないんですが、毎年飲んでますと・・栽培はともかく・・その後から・・ですね。非常に丁寧に葡萄を扱っていることが判って来ます。新樽って・・結構、その辺りの情報を隠してしまうんですが、新樽率もおそらく・・下がっているはずで、ピュアな味わいの部分が増え、加えてナチュール感と言いますか・・自然なニュアンスが増大していると感じます。
リアルワインガイド第85号は、「これほどエレガントなジュヴレはそうそうない」と言っていますが、まさにその通り・・そして、結果としてかなり旨いと言うことなんですね。
そして、2020年のような濃密なヴィンテージの次の年、2021年ものが激エレガントで・・本来なら、クラシックな2020年ものの方が高い評価になるところを・・激エレガントな2021年ものが・・
「より高い評価になっている!」
と言う意味・・ですね。
もし、2020年ものをお持ちでしたら垂直で飲んでみるのも面白いかもしれません。ブルゴーニュ・ピノ・ノワールの不思議を感じさせるテイスティングでした。
残念ながら他のキュヴェは飲めませんでしたが、
「2021年のセラファンは滅茶エレガントで美しい仕上がり!」
は間違い無いようです。ぜひご検討くださいませ。超お薦めします!
以下は以前のレヴューです。
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【きゃ~・・セラファン、激変!?・・いや、2019年もそうでしたけど!・・エレガントで滅茶美味しい!2020年なのにアルコール度13%で赤果実の美しい美味しさとジュヴレ的ニュアンスが溶け込んだ素晴らしい出来です!】
「これが・・セラファン!?」
きっと誰もがそう思うに違いない、見事にエレガンスを見せる美しい・・ジュヴレ=シャンベルタン2020年です!・・しかも、
「余りに入荷が無くて・・ Noisy wine でさえ、この村名ジュヴレ1本のみのテイスティングしかできなかった!・・」
位だった訳ですが、それを通り越して・・
「・・もっと・・飲みたい・・」
と思わせるだけの大きな魅力を感じさせる味わいだったんですね。
こんな時に頼りになるのは最近テイスティングには全く参加していないリアルワインガイド・・です。するとどうでしょう?・・第81号にしっかりセラファンが出ているじゃないですか!
で・・兎にも角にもこの村名ジュヴレのコラムのレヴューを読んでみると・・
「2020年的な大きさや濃さが無く2019年的・・<中略>・・以前のセラファンならまずこうはならない・・」
とのこと・・で、
「・・お・・やっぱり・・そう思うよね~~・・」

かいつまんでしまいましたが、リアル的にも2018年、2019年と段階を踏んで変わって来た・・と言うことなんですね。
いや・・まったく noisy と同じじゃないですか・・。普段のテイスティングですと、これほどまでに同じような評価になることは無い・・(^^ んですが、こと、最近のブルゴーニュワインに関しましては、結構に同感覚、同評価になって来ているようです。
で、以前のセラファンの姿が全く無いか?・・と問われますと・・
「全くでは無いが、かなり・・無い」
です。
細かな部分では、果実が群生しているところのその一粒の周りに、以前のセラファンが付着している感じ・・なので、現在のエレガントな、赤果実中心のエキス化された味わいが勝っているため、見え辛いはず・・だと感じます。
そしてその味わいは、クラシカルだったセラファンのワインを、より健康的な有機的な味わいの方向性を持ち、その表情を具現化し始めたと言えるでしょう。
これは・・・ちょっと美味し過ぎると思うんですが・・いかがでしょう?・・村名ですから「凄い」とは言わないものの、以前のセラファンを知るものとしましては、
「エレガント系自然派志向への脱却!」
と言えます。
今回は飲めていませんが、他の2020年のキュヴェも同様でしょう。調べましたら・・
「2020年のセラファンのワインは全て、アルコール分13%~13.5%に収まっている」
ことが判りました。非常に暑く、濃いワインが多い2020年に置いて、涼やかでエレガントなワインを造り上げた2020年のセラファンです!・・是非飲んでみていただきたい!お勧めします!
以下は以前のレヴューです
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【エレガント系です!・・あの・・セラファンが・・です!】
ん~・・何だろうこの感じ・・。セラファンには違い無いのにセラファンじゃないんじゃないかと感じてしまう・・。
優しさ、リキミ無く適度な脱力感、エキスの美味しさとタンニンの質の良さ・・。
そう、樽が無い・・と言うか、樽そのものの存在が感じられないんですね。でも樽の影響は有って、この優しくも妖艶なアロマは新樽由来のものです。
女性が造っている・・それもあるかもしれませんが、2018年と2019年のグラスの写真を比較すれば、
「より黒み無く、より淡い」
のが判るんじゃないかと思います。
今、超絶に美味しいのはV.V.なので、飲む順番は・・おかしいと思われるかもしれませんが、
1.村名ジュヴレV.V.
2.A.C.ブル
3.村名ジュヴレ
かなと思います。A.C.ブルは今も美味しく飲めてしまいますが閉じ始めるのが早いんです。それにも輪を掛けて・・村名ジュヴレは閉じ始めます。なので、村名ジュヴレを飲むタイミングとしては、
「少し休めてさっさと飲むか、2~3年置く」
のがお勧めです。

つまり、エレガント系だからこそ、そのような感じになっていると思うんですね。
この数年来のパワフル系のセラファンさんの村名で有れば、タンニンが酸素を取り入れて甘やかさが出ると、若くてもそれなりに飲めた訳です。2018年ものもそうでしたが、エキスの美味しさで飲ませる感じになってきましたので、よりエレガンスを感じるようになってきた・・それが、極致に達したと言うことかと思います。まぁ、そうは言いましてもジュヴレV.V.の肌理の細やかさ、緻密な美味しさには敵わないです。
リアルワインガイド第77号は上値92+ と、かなりポイント高いです。パワフルさを封印し、質感が綺麗に出てくるエレガント系です。飲むタイミングには注意が必要ですが、
「エレガンスを感じさせるセラファンのジュヴレ=シャンベルタン」
は、セラファンを良く知るオールドファンには・・
「・・またまた・・嘘ばっかり!」
と言われるに違い無いですが、ほんの数年飲まないだけで大きく変化することが・・まま有るのがワインの世界です。特に、
「世代交代!」
の時は・・です。
それでもやはりセラファンを感じさせるし、大きな変革の中にいるのも感じます。是非飲んでみて下さい。お勧めします!
以下は以前のレヴュー
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【父クリスチャンさんらしさと娘カトリーヌさんらしさが見事に融合!アドヴォケイトもバーガウンドも上値91ポイントでマッチ!】
「・・ブログ、面白いですよね~・・良く書けるな~・・」
などと最近は声を掛けられることが多くなってきました。
「(・・ん?・・ブログ?・・なんのこっちゃ?)」
と一瞬思うんですが、ま~・・ブログっちゃ、ブログかもしれないですね。インスタとは言われないところが時代遅れなデザインのサイトなのかもしれません。でもこれ、何から何まで・・それこそ先日の「クレジットカードのロック事件」も「wine-selects.comメールアドレス割当」のサーバーの対処まで一人でやってる訳ですから、
「古くてすみません・・考えてる暇がないもんで・・」
とは言わないものの、何とかせんといかんか~・・とも思ったりする訳です。
どこの店だろうが会社だろうが公的機関、政府に至るまで、世代交代は続いて行く訳で、死ぬまでずっと続けてやることは可能だとしても、
「周りの人が付いて来てくれるかどうかは別の話し」
です。
勿論、お客様が付いて来てくれるかも非常に重要ですが、スタッフにしてみてもそうですよね・・何から何までやっているとは言え、これに毎日の配送のピッキングと梱包作業まで加わったら寝る暇も無くなってしまいます。なので、どうやって次世代に引き継いでもらうか?・・は、どんな世界でも課題です。
クリスチャン・セラファンもそうだったのでしょう。この3年ほどで「大きく変化」した訳です。娘さんも姪御さんもいっしょにやっているとのことで、
「ワインが女性化!」
しているのは間違い無いです。そしてそれは、
「大正解」
だと感じられます。そのうえで、
「クリスチャン・セラファンらしさは普遍!」
であるとも言えます。
なので、ある意味鬼門でも有ったこの「村名ジュヴレ(V.V.表記無し)」のキュヴェが、ここに来て「ググっ」と脚光を浴びて来るんじゃないかと踏んでいます。
何せリーズナブルですし、美味しさも半端無い・・ただ今までは、
「早い段階ではちと渋かった!」
訳です。
それが、そんな部分もチラリと見せつつも、飲んでいる最中にも多量のミネラリティの増大でその渋みは見えなくなり、膨らみと伸びを感じさせるようになり、美味しく飲めてしまう訳です。
この・・
「女性の華やかささえ感じさせる写真映り!」
はどうでしょうね?・・良い感じでしょう?・・輝いてますよね?・・
美味しいと思います。クリスチャン・セラファンならではの大柄なワインです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【滅茶苦茶濃密だった2016年から滅茶苦茶バランスの良い、滅茶官能的でそそられるジュヴレ!・・是非今、飲んでみて下さい!】
これは美味しい!・・飲んでしまいます。ついついグラスに手が伸びる・・(^^;;
でも2016年の印象とはやや異なります。2016年はとても濃密なエキスで、しかもとても綺麗で、そしてエロティックでした。エキス主体の味わいが最初から有りました。
2017年ものは、滅茶健康的です!・・色合いだけ見比べますと、2017年の方が濃密に見えるんじゃないかと思うんですね・・でも違うんですよ。
フィネスは2017年が完全に上回っています。美しいエキスとしては2016年でしょう。
そして、抜栓直後には2017年ものは・・ほんの少し、「もたっ」とします。まだ完全に落ち着きを取り戻していない・・そんな感じです。
ところが5分待ったらもう・・いや~・・旨い旨い!・・その「もたっと感」の原因となっていたであろう、非常に質の良いタンニンにキレと厚みが出始めた・・と思ったら、その後は完全に、
「クリスチャン・セラファンの官能の世界」
に引き込まれます。
そして、なんともベルベッティなテクスチュアに酔いしれつつ、またノーズに却って来る見事な官能さに浸ってしまうんですね。
さらに余韻の最後には、
「滅茶苦茶にみずみずしい余韻」
が待っていますから・・
「グラスをノーズに」-->「口に含む」-->「クラクラ来ちゃう」-->「瑞々しさで適度にリセット」-->「振り出しにもどる」
をエンドレスにしてしまうんですね~・・。
これは是非、飲んでいただきたいな!・・と素直に思える素晴らしい村名ジュヴレでした!お勧めします!滅茶旨いです!
以下は以前のレヴューです。
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【滅茶苦茶濃密!・・新樽率を100%に上げた村名ジュヴレです。・・クリスチャン・セラファンのジュヴレ=シャンベルタンへのこだわりと意思が透けて見えて来ます!】

申し訳ないですがこの村名ジュヴレしか飲めませんでした。先にお詫び申し上げておきます。すみません・・。
2015年もののセラファンは明らかに、それまでのクリスチャンのワインとは異なっていました。・・いや、官能的なジュヴレ独特のアロマはそのままに、やや硬かったテクスチュアがソフトに、膨らみを見せていたんです。
それは抜栓によって、ワインが求めていた酸素を得ることにより急激に変化を起こす・・酸化によりアロマを放出しワインはやや硬くなる・・でもそれまでは柔らかい・・と言うような流れそのものでは無いにせよ、細やかな観察と仕事により、液体が短時間に酸素を取り込めるだけの余力を今まで以上に持った・・それが2015年もの・・と言うnoisy の理解でした。
そもそもはクリスチャン・セラファンのワインは新樽率が他の生産者よりも高く、まだまだ大きく粗い目を持つ新樽からの酸素供給により、彼のワインは官能的なアロマをリリース直後から放出する甘美なワインになっていました。
しかしその反動で、しなやかなテクスチュアと膨らみ、ピュア感を幾分か失うことになっていた訳です。
2015年ものは、今まで通りのシナリオでは無く、しかし彼のワインが持つ甘美なアロマと、抜栓直後から膨らみを増長させてゆく姿とのバランスが、「パーフェクト」だったと感じさせられた訳で、ま~・・非常に美味しく、
「セラファンも新時代に突入か?」
と感じさせてくれました。
2016年の村名ジュヴレは、それまでおよそ70%だった新樽率を上級キュヴェ同様の100%に上げています。なので、その分は硬さを増したはず・・ですよね?
まず、アロマがもう・・素晴らしいです。色艶を感じさせる素晴らしい香りです。そして非常に複雑で、様々な色合いを想像させてくれちゃいます。樽を樽香として感じさせるのではなく、すでに他の分子と結合してか、複雑性を醸し出しています。
味わいも強烈に・・濃密です。口蓋で液体をすり潰したくなってしまいます。2014年ほどでは有りませんが今のタイミングで、僅かにエッジを感じさせますが、ドライで複雑で濃密な味わいが、それをマスキングしていると言えます。
中域は非常に膨らむ・・とまではいきませんが、2015年の仕上がりに準ずるもので、2015年ものから始まった「抜栓直後からの膨張」ラインは健在です。
余韻も実に複雑で、濃密ながらも嫌味やリキミとは感じられません。ただし時間を掛けて楽しんだらさらに旨いだろう・・と感じました。
2016年のジュヴレは厳しかったはずなんですが、ドメーヌ・セラファンでは新樽率を上げるほど、収穫できた葡萄の質は高かったとアナウンスされています。樽を多く掛ける=葡萄の潜在能力が高く無ければできない・・と言うことは判り切ったことですから、やはりそういうことなのでしょう。
また、例えば村名ジュヴレV.V.とのバランスを見ますと、今までの経験から、
「村名ジュヴレよりもジュヴレV.V.は、さらに膨らむ余力を持っているから、現時点ではジュヴレV.V.が滅茶美味しいはず!」
と言うことが予想出来ます。・・いや、テイスティングすれば確実に判る訳ですが、まぁ、飲まなくても想像に間違いは無いでしょう。
この官能さはやはりクリスチャン・セラファンならではです。そして厳しかったはずの2016年に、非常に超熟で凄いワインを作り出したんじゃないかと想像させるに値する味わいが村名ジュヴレに有りました。
すぐに飲むなら村名V.V.、1~2カ月置けるなら村名ジュヴレ、それ以外は2~3年から4~5年、アイテムによりみていただければと思います。勿論、非常に超熟に仕上がったと見えますので、上級キュヴェは30年は持つと思います。是非ご検討いただけましたら幸いです。
以下は以前のレヴューです。
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【近年最高の仕上がり!ジュヴレ=シャンベルタンの基本と言いたい見事な仕上がりです!】
毎年同じアイテムを飲み続けていると、ヴィンテージの背景はさることながら、それ以外にも多くの情報を受け取れるようになります。その結果、一般的に言われていることが決して正しいものでは無いとか、それは古い情報で現在は当てはまらないとかも含まれます。
しかし多くのワインメディアが、単に目の前のワインの現在の状況を切り取ることだけに終始し、大きな変化が有ったことを見逃しています。
あの2006年のドメーヌ・フーリエは衝撃的でした。しかし気付く人はほとんど居なかった訳です。2007年にはリアルワインガイドが気付きそれを持ち上げましたが、他のワインメディアは2009年ものまでさしたる気付きはなかったように思います。劇的な人気になったのは2010年ものからです。多くの人が、
「フーリエって・・素晴らしいんじゃない?」
と気付いたからです。
noisyにとってはフーリエ2006年は記念碑的でした。何せ、余りの値上がりに、2006年ものの約束数量を仕入れた後は、取り扱いを止めようとさえ考えていたからです。それでも2006年ものの素晴らしさがnoisyの意思を変えさせたんです。
同じことは2015年もののシルヴァン・パタイユにも言えます。ま~・・値上げがキツイ!・・良いのは判っていても仕入れが15~30%も上がっては、ものによっては前年ものの販売価格を2015年ものの仕入れ価格が上回ってしまいます。ホント、止めようと思ったんですがやはりその素晴らしさがそれを止めさせたんですね。
2014年もののセラファン、ジュヴレとジュヴレV.V.は素晴らしかったです。近年稀にみるゴージャスな仕上がりで、かつ、今までには余り無かった、
「早く飲んでも美味しい」
と言うオマケがついていました。でもその傾向は2013年ものから見えてはいました。
2015年ものの村名ジュヴレは惚れ惚れとするような見事な仕上がりです。クリスチャン・セラファンらしい、見事な「官能感」を漂わせる「アロマ」・・これは新樽による酸化熟成が寄与しています。
しかしながらそれだけにとどまらず、構成自体が非常に大柄です。2014年も素晴らしかったが2015年は一回り大きい。そしてそれをしっかり埋めるだけの要素と、2014年もの同様な「早く飲んでも美味しさが伝わってくる」スタイルと、今までは余り感じられなかった「ピュアさ」が加わっていました。
セラファンを開けると「セラファン香」とも言いたくなるような官能的アロマが漂いますから、ブラインドでは結構な指標になります。しかし中盤以降は「硬さ」が支配、少し飲みづらい感じが受け取れました。勿論ですがこれは熟成が受け持つ部分ですので、いずれ甘美さへと変化して行きます。
考えるに・・新樽のパーセンテージを減らしたんじゃないかな・・もしくはやはり、ウイヤージュの頻度が上がったかと思うんですね。
御年78歳のクリスチャンさんと姪っ子さんでセラーの仕事をしているようですが、酸化熟成の緩やかな樽を増やしているように思います。今飲んでも結構に素晴らしいんですから・・。
でもおそらく、2015年ジュヴレ=シャンベルタンやV.V.は、ワインメディアには例年とさして変わらない、いつものような評価がなされるでしょう。近年のセラファンのワインの変化には、
「気付きが無い」
と思います。
柔らかでテクスチュアの伸びの良い、さらには「ピュアさ」が余韻の後口に感じられる素晴らしい仕上がりです。今飲んでそれを感じても良し、数年置いて仕上がってから楽しむのも良しです。少ない2015年もの、ぜひご検討くださいませ。お勧めします!
以下は2014年、2013年もののレヴューです。
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【2013年ものより値下げです!しかも2013年に続きこのジュヴレ・・ありえないほど滅茶苦茶旨いです!】
旨いです!2013年もののご紹介時に感じたセラファンさんのワインの変化・・それは2014年でも健在でした!この村名は柔らかさが全面に出ていて、そしてセラファンさんらしい「官能さ」もしっかり・・非常に旨いです!
クリスチャン・セラファンと言えば、新樽をしっかり使う主義で有名でしたので、
「リリース時から香りの柔らかさ、官能感全開ムードに比べて味わいが硬い・・」
恨みが有ったのは事実なんですね。
ところが、この村名に関しては、「官能感全開!」はそのままに、テクスチュアの柔らかさと開いた要素の放出量がしっかり有るんですよ。2013年ものもそうだったんですが・・2014年も同様にとても飲み易く、今でも楽しめる味わいです。
新樽をしっかり使う・・とは言いながらも、その使い方の問題なんでしょう。新樽を使うと言うことは、適度な酸化を促す・・と言うことになりますから、昨今の・・
「リリース直後から美味しいブルゴーニュ」
とは、真逆のスタイルでも有ります。
これはどういうことかと言うと、敢えてなだらかな酸化をさせず、抜栓時に酸素を取り込む余裕をもたせたまま還元的に瓶詰めする・・と言うことです。それによって、リリース直後からある種の・・
「開いた感」
を感じることが出来るんですね。
しかしながら新樽を普通に使ってしまうと酸化が気孔から促進されますし、ウイヤージュ(補酒)の頻度によってはかなり酸化が促進されることになりますから、
「ウイヤージュをこまめにやることにしたか?」
もしれない・・いや、これは安易な憶測です。
でも・・そんなニュアンスの感じられる、柔らかな仕上がりでした。ジュヴレワインとしての構造の大きさはそのままです!これは非常に美味しいです。価格も昨年よりも下がってのご案内でお得かと思います。2013年ものを飲まれたお客様は、
「セラファンって、若くても美味しいんだね・・」
と思っていらっしゃるかもしれませんが、少なくともこの村名ジュヴレはその通り!でも上級キュヴェはそうとは限りませんので・・そのおつもりでご検討ください。ジュヴレが持つ最大の魅力、力強く大きな構造を感じさせてくれる逸品です!お勧めします!
以下は2013年もののレヴューです。
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【8990円ジュヴレシリーズ!しかしこのジュヴレ・・ありえないほど滅茶苦茶旨いです!】
いや~・・困っちゃいましたね~・・。いや、何たってね・・このワイン屋商売、ワインをどう見切るか?・・みたいな所が有りまして、その目に自信が有るからこそ、良いだ悪いだ、凄いだ駄目だと、あ~だこ~だと言える訳です。この造り手はこんな味わいでどの位のランク、味は良いけど価格はちと高い・・とか、若いうちは硬いけれど5年経つと目茶旨いとか・・上のキュヴェはいつも美味しいけれど下に行くに従って並の品質とか・・まぁ、それはワインに対してだけじゃなくて、そのワインを扱うエージェントさんに対しても同様でして、ここんちは品質は悪くないけど時折オオボケかましてくれるとか、品質は悪いけど価格が安いとか・・でもそれは扱わないのでご安心してください。
で、このセラファンさんですが「新樽の申し子」みたいなところが有りまして、適度な酸化を促す新樽の使用率が高く、リリース時は香りは・・
「めっちゃ凄い!」
のに・・味わいが「硬い・・」「硬さが抜け切らない」のが常でして、ましてや、普通の村名ジュヴレはいつも硬く、ジュヴレV.V.のような濃密さが無いので、
「3年から5年くらい待ってね・・」
と言わざるを得ない状況で、まぁその、そのように完全に見切っていた訳です。
ところがです・・・。2013年のセラファンがリリースされ、ちょいとばかりですがフィネスさんから戴きまして、何を飲もうかと考えたんですが、
「まぁ・・他はバラの数しかないからとりあえずはやっぱり村名かな?」
と、飲んでみたんですよ。そしたらもう・・
「え~~っ?」
です。目茶柔らかいんですよ。香りはいつもの通り、目茶妖艶でかぐわしく、目の詰まった感じの・・正に素晴らしいジュヴレが持つ凄い香りです。
「・・これでな~・・柔らかけりゃ・・樽が浮いてなきゃ・・凄いのにな~・・」
と思いつつ、口に入れてみたところがそんな状態・・。それでもうビックリしちゃったんですね。こりゃぁ、今までのセラファンさんのイメージを一端、脳から綺麗さっぱり、抜かないといけないかとさえ・・思っちゃいました。
おそらくですが、彼にとってみれば、ほんの少しだけ弱いヴィンテージだと・・思ったのかもしれません。いや、2014年が入ってきてチェックしてみないとそれは判りませんが、少なくともこのジュヴレの「現状の美味しさ」は初体験です。
多くの方が、
「セラファン?・・5年経ったらね~・・旨いよね~」
と言うことはご存知でしょう。
じゃぁ、この2013年の旨さは何なんだ?・・と言うことなんですよね。とても柔らかく、いつもより樽のニュアンスが無く、ただ官能さだけはそのまんまで、今飲んで目茶美味しいとは、やはり、樽の掛け方を変えたとしか思えないんですよね。若干古い樽を使ったんじゃないでしょうか。だからピュアで、酸化から適度に守られ、普通の生産者よりも遅いリリースのこの時期に・・
「ピッタンコのタイミング!」
になったと・・取り合えず理解しています。
美味しくなったセラファンのワインは非常に貴重です。トップ生産者としての凄さを見せてくれます。まぁ、騙されたと思って飲んでみて欲しいと思います。他のキュヴェも飲みたくなっちゃいましたので、それはまた後ほど・・。もし売れるようならフィネスさんと相談してみますんで、完売でもお声掛けください。店頭でもそんな話しをすると興味を持っていただいて購入される方がおられ、だいぶ減ってます。お奨めです!非常に素晴らしいと思います!!
● 2021 Gevrey-Chambertin Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【純粋無垢でピュア・・セラファンを昔から知る人には似合わない言葉が似あってしまいます・・美しい終盤~余韻を楽しめます!】----以前のレヴユーを使用しています。

この10年ほどの間でここまで「純粋な味わい」になっているのに、それでも「セラファン」を感じさせながら、ジュヴレ=シャンベルタンの大柄な味わいを見せてくれるのには驚きを感じます。
確かにA.C.ブルも、V.V.の付かない村名ジュヴレも素晴らしいんですがV.V.以上のキュヴェになりますと、その個性がもっとハッキリしてくるんですね。
「静寂の中の純粋無垢な味わい」
が・・するんですよ・・ビックリでしょう?
セラファンと言えば、新樽由来の官能的なアロマと、果実を押しのけて感じられるタンニン・・何年か寝かせると甘美さが半端無く乗っかり、飲む人を感動させてくれる大きなワインでした。
しかしもはやセラファンのワインは、新樽そのもののニュアンスなどは無く、ただ新樽の影響を受けただろう表情・・穏やかな官能的アロマと劇的に質の良い甘やかシルキーなタンニンからの膨らみ、そして、
「中盤以降のただただ純粋な葡萄の美しさ」
を、長く続くしっとりと美しい余韻まで感じさせてくれるんですね。
2019年のセラファンは基本・・「色は淡い」です。その傾向は、上級キュヴェになればなるほど・・強くなると感じます。横から撮った写真ではそこまで「淡い」とは感じないかと思いますが、通常、飲む人が見る景色・・グラスを下にして見ますよね・・。
「・・あれ?・・セラファンって、こんなに赤く、こんなに淡かったっけか?」
と思うに違い無いです。

昔のセラファンのワインに感じた「パワフルさ」は、もはやその「影」しか感じないと思います。
むしろ穏やかなんだけれど・・しっかり熱情がそこにある・・と言うようなイメージが近いと思います。
そして、村名ジュヴレは出来れば2~3年後の方が良いですが、
「ジュヴレV.V.2019は、今飲んでも滅茶美味しい!」
んですね。質感が素晴らしい・・すべての醸造、エルヴァージュの段階において、
「圧を出来るだけ掛けないように」
しているのが伝わって来ます。
なので、非常にしなやかですし、残糖はほぼ無いドライなワインのに・・甘美なんです。
「純粋で妖艶で甘美!」
って、ピノ・ノワールの最高の賛辞だと思うんですが、このV.V.を飲むと・・そう思ってしまいます。
敢えて言いますと、最近のセラファンは(最近の)ルソーに近付いて来た感じ?・・いや、敢えての言・・ではありますが、そんなエレガンスと優しさを加えているのが2019年のセラファンであり、それが良く判るのがこのV.V.、そしてそれ以上のキュヴェです。是非飲んでみて下さい・・お薦めします!

P.S.お客さんからいただいたルソーの2015年のシャルム=シャンベルタン..の飲み残しです。美味しくいただきました!有難うございました~。
以下は以前のレヴュー
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【激旨!セラファン的ジュヴレを味わうなら是非V.V.を飲んでみて下さい!・・優しく包んでくれる見事なジュヴレです!】
2017年ものは、
「すぐ飲むのはちょっと待って!」
と書いてましたが、2018年ものは、
「すぐ飲むのも・・OK!」
と書き換えなくてはなりません。2018年ものは早飲みもOKで、しかも熟成も長く可能な仕上がりなんですね。
noisy は基本的に、テイスティングが終了するまでは、インポーターさんの資料には目を通しません。それは余計な情報で思い込んでしまうことを防ぐ意味と、
「新着を書き始めるまで、単に時間を取れないだけ」
と言う両面が有ります。
なので、今・・この文を読んで・・納得した訳ですね・・
2018年の年明けは雨が多く温暖な気候だったが2月から3月に掛けてはとても寒くなった。4月になると徐々に暖かく春らしい陽気になってきて葡萄の成長も加速していった。夏になると気温がどんどん上昇して酷暑と言われた2003年に匹敵するくらいの高い気温の日が続いた。夏の日照時間の長さのおかげで葡萄の成熟は最上と言っても過言ではないほどになり、いわゆる「ピノノワールらしさ」は影を潜めているが、とてもフルーティで新樽を強めに使う我々のワイン造りにはとてもマッチした葡萄だった。現在でもすでに飲めるほど味わいは整っているが、真価はまだ出ていないので愛好家の方々には辛抱強く待って欲しいヴィンテージと言えるだろう。
「現在でもすでに飲めるほど味わいは整っているが、真価はまだ出ていないので愛好家の方々には辛抱強く待って欲しいヴィンテージ」
そうなんですよ・・そう言いたかった訳です。・・さっさと目を通しておけば良かった・・と言うか、この資料が今ようやく見つかった・・だけでも有ります。
なので、
「いつものセラファンの充実したG.C.V.V.の味わいに、さらなるミネラリティの増大がこの良く肥えた味わいを魅力的なものにしている!」
と言えます。
今飲んでも良く、15年置いても良い・・25年はたっぷり持ちます・・そこまで引っ張ったら「見事な官能感溢れるトロットロの味わい」になっているはず・・是非飲んでみて下さい!・・超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【すぐ飲むのはちょっと待って!・・しかし、官能的なセラファンさんのジュヴレの神髄をしっかり持っています!】
2015年もの以来のテイスティングです。村名ジュヴレが偉~い美味しいので、相当期待してテイスティングに入りました。アドヴォケイトは、村名に80点台、このV.V.に91点付けていましたんで、
「村名が89点でV.V.が91点?・・ホントか?」
みたいなノリです。あの味わいが89点で正しいのなら91点はとんでもない評価に思えてしまいます。
色合いも実に素晴らしいです。2015年ものが消し飛んでしまうほど綺麗です。
飲んでみると・・
「なるほど~・・!」
でした。
到着時の味わいだけを見るのであれば、2015年ものが良いです。圧倒的に美味しかったと思います。2017年ものは・・
「まだ落ち着いてない!」
し、
「まだ完全には仕上がり切っていない!」
と言えます。
これは2017年のセラファンさんのワインの特徴でしょう。まだ「エルヴァージュ中(介護中?子育て中?)」だと思っていただけると間違いないかと。
すなわち、非常に良い状態で葡萄を収穫できたんじゃないかと推測します。なので、もう少し瓶熟を取らないとまとまらない感じです。
しかしながら、ポテンシャルは2015年と同様か、それ以上。ピュアさは2015年以上、瑞々しさも2015年以上です。官能感はほぼ一緒。まさにエロティックなジュヴレのアロマは健在で、
「味わいは仕上がっていないがアロマは仕上がっている」
と言う状態です。
この状態で飲んでしまうと、良く判らないんじゃないかと思いますので、どうしても早飲みしたい方は3カ月ほどお待ちください。待てる方はやはり3年かな?・・その辺の感覚がアドヴォケイトと一緒になってしまって残念ですが・・そこは間違いないでしょう。
素晴らしい出来の、実に「健康的でエロティックな」ジュヴレV.V.です。是非セラーでエイジングしてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2016年ものはACジュヴレのみのテイスティングですので、是非そちらのコラムもご覧ください。】
【もはや「ブラボー!」としか言えない・・クリスチャン・セラファン流スタイルを変えずにまだ進化を続ける・・正に化け物です!】 
これは滅茶苦茶旨いです!・・それにしても、誰にも似ていない、正にクリスチャン・セラファンの世界を見事に描き切っています。
2014年もののグラスの写真と比べてみてください。2014年ものも滅茶旨かったですが、2015年ものは完全に凌駕しています。
まったくのドライで残糖感は無し、しかし見事に大きな構造を、見事に複雑な要素を詰め込んだカプセルで埋め尽くしています。
多くの生産者さんの場合、そのカプセルは「ミネラル」ですが、セラファンさんの場合はそれに加え「タンニン」もその役目をしていると思われます。
まぁ、ボルドーワインは結構、そのパターンが多いんですが、ブルゴーニュの場合はそんな量のタンニンは無い場合がほとんどですから。
しかし、クリスチャン・セラファンのV.V.はそこが違うんですね。滅茶質の良い、ホンワカしたタンニンが結構有るんですね。でも、それがブルゴーニュワインのエレガンスやフィネスを損なわないどころか、しっかりと、
「ピノ・ノワールです!」
と主張しています。
言わば、村名ジュヴレの密度を倍ほどに上げただけ・・なのかもしれませんが、複雑さは倍×倍、存在感も同程度ほど大きく感じられてしまいます。
口に含むとピノの高貴さに加え存在感が一気に大きく感じられます。
「おお~っ!」
と言いたくなる感じです。
そこから口内で膨れ上がり、ほんのりとそのタンニンを感じさせます。ベルベッティです。赤や紫の果実に加え、黒っぽい果実がふんだんに・・ビターに感じられ、口内の感覚器官全てをフルに活動させます。中盤からは美しさが増してくるようです。厚みを感じさせながら収束に向かいますが、やや太めのスパイス感がノーズに抜けて行きます。
「・・大柄だな~!」
と感じていただけるでしょう。
いつもの年なら、
「でもまだ少し渋いか・・」
と書くと思うんですが、2014年ものの時もそうでした。
「いや、今でも美味いんじゃない?」
近年のクリスチャン・セラファンのワインに共通の感覚です。今までなら、
「村名3年、村名V.V.は5年、寝かしてください。滅茶、甘美で素晴らしい成長をしますよ。」
と言っていたものです。
2015年ものは、
「今なら飲んでも良いよ!」
と言えるのが嬉しいところです。78歳にして現役、姪っ子さんとともにまだワインは進化をしています。クリスチャン・セラファン、究極のヴィンテージになったと思われます。ぜひご検討くださいませ!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【クリスチャン・セラファンの看板ワイン、ジュヴレ=シャンベルタンV.V.と、希少な上級キュヴェのご案内です!2014年ジュヴレV.V.はいつ飲めばいい??】

まぁ・・この色合いを見ればご納得でしょう・・。長年ワインに接していると、色を見るだけで有る程度までは想像出来ちゃいますよね。
2013年ものV.V.の、非常に美しいエキスたっぷり系なしなやかワイン・・是非2013年ものの色合いをご覧ください。ストレートな美しい色合いをしています。
2014年ものV.V.は・・・どうでしょう?・・全然違うでしょ?・・もう、色からして「官能感バリバリ」じゃないですか。
そうなんです・・。まさに、
「クリスチャン・セラファン、ここに有り!」
の味わいです。
ジュヴレの偉大なテロワール、力強く、鉄っぽく、大きな構造をたっぷり感じさせてくれる素晴らしい仕上がりです!
でも・・全然早いですね。2013年ものは美味しく飲めたんですが、2014年ものはようやくワインとして成立したところ・・で、瓶熟期間が不足しています。やや渋さからのエッジも感じますし、パレットも少しイビツです。
しかしながら、ワインのポテンシャルとしますと村名ジュヴレを遥かに超えたものが感じられます。
「出し切った・・やり切ったぞ!最高のワインだ・・」
と言っているかのようです。そして、
「あとはお前に任せたぞ・・」
と言っているようにも感じます。
パッキパキに硬いのでは無く、柔らかさも充分に有るけれど、その程度ではポテンシャルがとても隠し切れない・・と言うことなんですね。すなわち2013年ものは素直に美味しいが、2014年の能力には届かなかった・・と言うことです。
2013年もののようにリリース直後から素晴らしい!・・と言えなかったのは残念では有りますが、それでもその美味しかった2013年ものを完全に置いてきぼりにするポテンシャルが有りました。少なくとも2年、出来れば3年以上おいてから、この出来の素晴らしい2014年ものをご堪能ください。
また、上級キュヴェも数アイテム届いています。申し訳ないのですが、とても飲めるような数量では無く・・申し訳ございません。多くいただけるようになったら是非、
「20XX年、クリスチャン・セラファン完全ガイド!」みたいに出来れば・・と思っています。ご検討くださいませ!!
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【セラファンも美しいエキス系ワインに変身か?!】
どうよ~?・・この色合いですよ~?決して淡いとは言わないですが、こんなに黒味の少ない赤い色のニュアンスをバッチリ残し、テーブルクロスが透けそうなセラファンのV.V.を見たことが有るでしょうか?
まぁ、ペロ=ミノのような真っ黒さだとは言わないですが、セラファンのV.V.はそれなりの黒味と、もう少しの色の濃さはふつうに有ったと思うんですけどね。V.V.の付かないジュヴレ村名が繊細且つエレガントでめちゃ美味しかったので、数は少なかったんですが、売れ筋のV.V.を飲んでみる気になったんですね。それにフィネスさんとのお取引も復活したので、途切れがちだったセラファンのテイスティングもしないといかんな~・・と言う気も有りました。でもまぁ、やはり高価になってきましたので、飲んで販売してると経営的にはちと厳しいですけどね・・。
昨今は多くのエージェントさんにも言えることですが、在庫を余り増やさないために、基本アソートメントと言うか、割り当てと言うか・・、ワイン屋さんの希望するようには購入できなくなっています。
「ジュヴレは必要だけどシャンボールはいらない・・できればACブルは大目に・・」
なんてことはほぼ不可能です。
それも生産量が少ない高価なブルゴーニュならまだ良いんですが、2千円とか3千円、下手すれば1円台のワインでも、
「ご希望者が多いので3本ずつです。」
などと平気で割り振っていらっしゃる・・。こちらにしてみれば、
「・・はぁ?」
です。個人のお客様でもその位は購入されるでしょ!って話しで、
「初めての生産者で1軒辺り3本ずつ割り振って、とにかく右から左に流せって?」
みたいに思っちゃうんですね。
まぁ、販売先を絞ってしまうと在庫になる可能性が大きくなるので仕方ないのは頭では判るんですが、千円台のワインを3~4本いただいたところでね・・色んな意味でロスにしかならないと思うんですけどね・・。ワイン屋さんも飲まず、だから何も知らず、ただエージェントさん発行の定型文を読むか貼り付けるかで仕事を終わらせるんですね。ちゃんと飲んでるのはお客さんだけ。その方が声を上げれば、ネット上ではそれが「そのワイン、その生産者の本質」になってしまう可能性大です。勿論それが正しければですね、何の問題も無いですし、声さえ上がってこない・・と言うことにもなりかねません。誰もが他の人に自分の意見を大声で言いたい方ばかり・・なはずが無いんですね。
なので結局はそのワインの幻だけが独り歩きしてしまうんです。自費で飲むんですからせめてその分くらいは面倒みて欲しい・・と思うんですけどね。そんな訳なので結局、キャンセルして入ってこないようになる場合が結構多いんです。非常にツライ世の中です。
愚痴になっちゃいましたが、セラファンは少ないですがちゃんと紹介したいので、何とか開けた2013年の2本目、ジュヴレV.V.です。
やはり2013年のセラファンは絶妙に旨いです。綺麗だし、ちゃんと膨らむし、樽臭く無いしで言うこと無しです。しかしながら今飲むことを考えれば、ジュヴレ村名をお勧めします。このV.V.の方は村名のみのキュヴェには無い、輝かしい未来に花咲くべくのタイムカプセルをまだしこたま抱えています。凝縮感たっぷり有りますが、エレガンスを損なうものでは無いにせよ、
「ん~・・勿体ないかな~・・」
と言う気になっちゃうんですね・・。貧乏性ですから・・いや、性はいらんか・・。
なので、今飲むならめちゃ旨い「村名」を推します。3~5年でさらなる高みを覗いてみたい方はこのV.V.をセラーに仕舞ってください。官能さが出てきたら確実に超1級並みなパフォーマンスを見せてくれるでしょう。
因みにですね・・最近、あちこちの評価機関のポイントを見てみると2013年のブルゴーニュのポイントが高いですね。いつの間に付け替えたんでしょうね・・付け替えてないのかどうか、アドヴォケイトとかタンザーさんとかサトクリフさんとかを普段余り気にしてないので判りませんが、リリース前に散々脅かされたと・・うっすら覚えているのがトラウマ状です。
後になったら2013年はグレートイヤーとか言われるかもしれません。非常に美しいワインです。是非ご検討くださいませ。
またその他のキュヴェはさすがに開けられませんで・・すみません。息子はフィネスさんの試飲会で飲んでる可能性が有るんですが、まだとてもコメントなど書ける能力を得ていませんで・・。普段のセラファンさんの「リキミ」みたいなものが無い、ナチュラルな味わいのヴィンテージだと思います。
● 2021 Gevrey-Chambertin 1er Cru les Corbeaux
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・レ・コルボー
【滅茶苦茶旨い!・・しかもセラファンの素晴らしいジュヴレ1級の中ではリーズナブル!・・純粋な余韻、格を超える質の高いアロマ、そして何とエレガンスに感動!】-----以前のレヴューを掲載しています。

マジ=シャンベルタンの北に接するレ・コルボーです。やはり・・穏やかになって来たとは言え、
「セラファン香」
が有りますから、
「・・ん?・・セラファンか?」
と判る人には判ると思うんですが、この穏やかな優しさ、すっと伸びて行くアロマを嗅いでしまったら・・かなり迷うと思いますよ。だって・・
「滅茶エレガント!」
なんですから。しかもこれが、
「1級レ・コルボー?」
だとはちょっと思えないと思うんですね。
セラファンのワインとしますと非常に淡い色彩だと思います。ノーズは官能さが混じり、穏やかなスパイスと極小赤果実、細やかなジュヴレっぽい酸化鉄的ミネラリティ溶け込んでいます。しかし、どこかシャンボールのような香水的なニュアンスも混じり、
「エレガントなワイン」
と感じさせてくれます。
そもそもセラファンのワインがとてもエレガントだ・・と言うようなイメージをお持ちの方は、セラファンを良く熟させて飲まれる方以外は・・余りいらっしゃらないんじゃないかと思うんですが、
「リキミの無さと純粋無垢な味わい」
が、そう思わせてくれると思います。

リアルワインガイド第77号は上値94ポイント、ジャスパー・モリスさんは93ポイントと、かなり高い評価をしていますが、リアルワインガイドも・・noisy同様、「エレガント」が何回もレヴュー中に出て来ます。
何しろ2018年ものの noisy のご紹介文を見ていただけましたらお判りかと思いますが、
「赤果実の風味の増大」
はそのままだとしても、エレガントの「エ」も・・無いですよね。どちらかと言うと「凝縮感」とか・・力強さを言っているかと思いますので、
「評価は同じ位だとしても、仕上がりはだいぶ違う!」
のがお判りいただけるかと思います。
で、価格もリーズナブルなのがこのレ・コルボーなんですが、評点から言いましても・・かなり・・お得感が高いかと思います。
因みに上述のジャスパー・モリス氏はアルマン・ルソーの2019年ジュヴレ村名に90~92ポイント、モノポールの Clos du Chateau に 89~91ポイント、レ・コルヴォーの南隣のマジ=シャンベルタンに92~95ポイントとしています。
なので、このレ・コルボーをその中に入れてみても・・ちょうど良い感じに見えないでしょうか。つまり、もしジャスパー・モリス氏の感覚を信じるならば、ルソー並み・・と言うことになろうかと。実際、noisy 的には、
「エレガントになったセラファンの味わいはルソーに近くなった」
と感じています。是非飲んでみて下さい。相当旨いです!
以下は以前のレヴュー
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【2018年ドメーヌ・セラファンのアイテム中、最も赤果実が目立って美味しいキュヴェがこれ!・・目から鱗のセラファンの美味しさ発見です!】
「お~・・ルーミエさんのワインみたい!」
と見えないでしょうか?・・素晴らしい赤い色が目に染みて来ますでしょう?・・そうなんですよ・・ちょっと硬質でシャンボール的、いや、マジ=シャンベルタン的と言いますか、薄い表土の乾いた感じから、素晴らしい凝縮度の滅茶美味しいジュヴレ・・チェリーが実に良いんですよ。
マット・クレイマーさんはマジ=シャンベルタンについて、
「野生(フルーツ)が弾ける感じ」
とその著作で書いていますがまさにそんな感じ・・。noisy 的な表現だとシャンボール的な硬質感とテクスチュア、そしてミネラリティの多さから、様々な要素が飛び出してくる感じ・・と言うかな?・・と思うんですね。
で、そもそも黒果実が多い、それが特徴でもあるセラファンさんちのジュヴレに有って・・いや、本当は赤果実もたっぷり有るんですが、若い段階で多く感じる黒果実の存在・・と言うのが正しいかと思いますが、
「この1級レ・コルボーはマジ=シャン風にそこが逆転している」
と思うんですね。むしろ、マジ近辺は「赤い風味が強い」のかもしれません。
これも美味しいです・・超美味しい!・・シャンボール1級レ・ボードも無茶美味しいですが、その系統の美味しさを持っていました!。
やはりワインは飲まないと判らないんですよ・・。割り当ても少なく、価格も高いと中々テイスティングも出来ませんが、それだと真実も見えないし変化も見逃してしまう訳で・・それが良く良く身に染みて判ったレ・コルボーのテイスティングでした。ギイヤールさんのはもっと黒いですが・・こうなってくると、所有地の位置関係も知りたくなってしまいますよね。
1級の中ではリーズナブルでは有りますが、これは相当にお買い得だと思います!ご検討ください!
以下は以前のレヴューです。
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【グラン・クリュ・マジ=シャンベルタンの北、プルミエ・クリュ・フォントニ直下に接するマジ=シャン風やや肉厚な1級です!】 セラファンさんの1級レ・コルボーとなると、さすがにしょっちゅう開ける訳にも行かないキュヴェです。でも1級レ・コルヴォーはほぼ毎年飲んでますよ。noisy も大好きな生産者さんで、「ドメーヌ・ギイヤール」のレ・コルボーが毎年入荷していますから・・。それに他にもブルーノ・クラヴリエさんとか、いらっしゃいますからね。
ここのワインは南に接する「マジ=シャンベルタン」に良く似ています・・が、さすがに同じとまでは行きません。やや乾いたニュアンスとスパイシーな果実、野性味・・と言った部分は由来と言えるでしょう。その割にはギイヤールのレ・コルボーは余り売れ行きは芳しく無く、
「何でだろ・・」
と不思議でなりません。
まぁ、ギイヤールは滅茶苦茶ドライですから・・甘みもへったくれも無いんで、「そっけない」と思われているのかもしれません。かと言って早くから飲めないような妙な硬さは無いんですけどね。
クリスチャン・セラファンさんのレ・コルボーは、やはりクリスチャン・セラファン風のセラファン香とも言いたくなるような官能さに満ちたアロマです。近年、どんどん早くから美味しくなって来ていますが2017年はいかがなものでしょう。
アドヴォケイトは91ポイント、2023年から・・と言うことで、やはり3年後辺りからと言うのは間違い無いでしょうが、評価は少し低いように思います。ご検討くださいませ。
● 2021 Gevrey-Chambertin 1er Cru les Fonteny
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・レ・フォントニー
【どこかシャンボール的香水を思わせるアロマ!よりしなやかに、より薫り高く、より上質にと変身しました!】-----以前のレヴューを掲載しています。

どうなんでしょう・・このセラファンの高質化、エレガント化は2019年に限ったことなんでしょうか・・。やはり何年かは見続けないと答えは出せそうに有りません。
しかし、何とも純粋無垢な、適度な脱力を持ったエレガントな味わいは、グラスの写真を見てもお若いいただけると思うんですね。そしてその淡さに加えて・・特に「1級フォントニー」には、
「透明感バッチリのミネラリティ」
さえ、写真に写っているように思います。
セラファンさんの1級レ・フォントニーはラインナップのトップスリーの格を持っていますが、その中でもより「硬質」・・まぁ、ミネラリティの多さを現わしていると思いますが、伸びやかな美味しさ、シャンボールっぽさを持っていると思います。
そしてこの2019年ものは、中盤以降に感じる純な葡萄のアロマと味わいの中に、タイミングをずらしてノーズへ侵入してくる質の良いエステリックなアロマが有り、それがまた高質感を高めていると思うんですね。

リアルワインガイド第77号は上値で94+ポイントですが、ジャスパー・モリス氏は・・ちょっと弾けてしまったのか、
「上値95ポイント」
とセラファンの至宝、シャルム=シャンベルタンに次ぐ評価をしています。
ただし・・ちょっと気に入らないんですよね・・。ジャスパー・モリス氏はセラファンの2019年レ・カズティエに対し、91~94ポイントとしているんですよ。
noisy 的には、
2019 レ・フォントニー < 2019 レ・カズティエ
は絶対に動かない事実として確認していますから、いかにレ・フォントニーが硬質な美味しさをアピールして来てもレ・カズティエの資質には適わない訳でして、レ・フォントニーが上値95ポイントならレ・カズティエは96ポイント以上・・です。と言いますか、
「なんでレ・カズティエがそんなに低いの?」
と疑問です。おそらくはシャルム=シャンベルタンに対し、上値を96ポイントに抑えたのが関係しているか・・と思っていますが・・いや、邪推に過ぎません。
ですが、レ・フォントニー2019年、素晴らしい出来でした。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴュー
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【アドヴォケイトは2017年ものの評価(上値)92ポイントから94ポイントへ大躍進!・・長熟さの判る見事に大柄なジュヴレ1級レ・フォントニ―でした!】
こちらも寄りに寄って撮った写真です・・実に美しい色合いでしょう?・・子の写真は大きさだけしか加工していません。他の写真は若干、ホワイトバランスなどを補正していますのでお間違い無く・・。
いや、本当はカズティエを飲む予定だったんですね。でもこれを書いているのは新着発行日、リリースする直前です。そして、海外メディア評価を前日探していましたら、2017年ものが92ポイント、2018年ものが94ポイントと言うことが判ったので、
「持って帰るのを間違えたことにして、カズティエからフォントニーに変更」
せざるを得ない・・そう思った訳です。
だって・・海外メディアの言うことは基本、話半分にしか聞かないので・・言っていることが正しいかどうか、飲まなきゃ判らないじゃないですか。レ・カズティエは良いのは判っているし、良い点も付く訳です。そこには及ばないと思われていたレ・フォントニーが、
「2点も積み増した!」
事実が有る訳ですから、ドメーヌ・セラファンの全体像を早々に確認したい気持ちをグッと抑えて・・その内にきっとフィネスさんがそっと飲ませてくれるんじゃないか・・と信じて・・(^^;; 涙を飲んで、レ・フォントニー2018年ものに切り替えた訳です。
いや・・飲んで良かったです。noisy の感覚がまだ鈍ってはいないことも自覚出来ました・・いや、鈍り切ってはいない・・でしょうか。
2018年のセラファンは、早く飲んでも美味しいが、本質ははやり長い熟成を持って表してくる・・そのようにドメーヌでは言っています。本当にその通りです。僅か数年の寿命などでは有り得ないんです。
素晴らしい野性のチェリー、そして精緻さのあるピュアなチェリーが混在しています。ミネラリティの度合いはいつになくさらに高く、テクスチュアは見事に滑らかですが、クリスチャン・セラファン特有のふくよかなタンニンをも抑え込みながら、その存在を知らしめています。口内で噛みしめると、
「ワインの王」
と言う言葉が脳裏を駆け巡ります。
「あれ・・?女王がボルドーだったよなぁ・・」
などとも・・駆け巡って来ます。呆けて来たかなぁ・・
中盤の見事な膨らみからのドライなフルーツの弾けるようなアロマがノーズに・・余韻も実にふくよかで長く持続してくれます。
「セラファン的だが女性的。そして質的に大きく向上!」
していることも判りました。
3本しかないのに・・1本マイナスです。でも、ちゃんと確認出来て良かった!・・凄い出来になっていそうな2019年への期待もさらに膨らんでいます。是非んでみて下さい!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【・・フォントニーまで開けてしまいました~!・・】
セラファンさんのワインは入荷量も多く無く、また、結構売れてしまうので、頑張って総アイテムのテイスティングをするまでは行かない状態では有ります。
ただし、2016年もののジュヴレの余りの美味しさに・・2017年ものは一体どうなってしまうんだろうという興味が湧き、そこに2017年もののジュヴレの素晴らしさに・・上のキュヴェの実態はどうなっているんだろう?・・というような興味がさらに加わってしまったがため、1級レ・フォントニ―まで開けてしまうという暴挙に出た訳です。
まぁ、ワイン屋ですから、時に「人柱」にならないようじゃ務まらないはずなんですが、昨今は、ワイン屋同士でもワインの話しにはならず、あのワインが売れる、これは売れない、それにコロナで飲食店さんがどうだとか・・。ワイン屋ならワインで何とか人様に幸せになっていただけるように頑張るべきじゃないのかなぁと・・自分では中々栓を抜かない連中には届かない言葉だとは思って飲みこんでしまいます。
結果としては、やはりセラファンさんの上級キュヴェは、
「3年は寝かしましょ!」
と言うのは間違いないことを確認しました。・・いや~・・実に勿体なかった・・(^^;;
しかしながら、やはり飲んでみなければ判らないことをしっかり・・いただきましたので、決して無駄では無かったと思っています。
2017年のクリスチャン・セラファンは、
「滅茶苦茶瑞々しい!」
その由来は、
「葡萄が滅茶純粋!」
と言うことです。
そのとても健康で純粋な葡萄が得られたため、まだ「エルバージュ途中」なんですね。厳しくは無いが育ち切ってはいない。なので、その瑞々しさが官能さや味わいに昇華しきっていない・・と言うことなんです。
アドヴォケイトが92ポイント付けていますし、この写真からも、
「実に美しい色合い」
が見られるので、ついつい・・
「是非飲んでみたい!」
と手が伸びてしまうと思うんですが、
「やはり3年、待つべき!」
です。
しかしながら、2014年以前のセラファンさんのワインなら、
「5年経ったら宝もの!」
と言っていたはずですから・・そこに「2年」と言う短縮がみられる訳です。
ジュヴレの1級の中ではもっとも精緻で優しい味わいが特徴のレ・フォントニ―も、すでにそのニュアンスに満ちてはいます。しかし、「育ち切っていない」のは間違いなく、どうしても時間が必要だということなのでしょう。
相当にポテンシャルは高い・・しかし今飲むべきでは無い・・。コロナで自粛されている方へ、お勧めしたいところでは有りますが、セラファンさんの1級以上のキュヴェはすべからく、「3年は待ち」が正解でしょう。是非ご検討くださいませ。
以下は2015年もののレヴューです。
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【リアルワインガイド第61号は 今飲んで93 ポテンシャル94 飲み頃予想 2020~2050!】 リアルワインガイド第61号で徳丸さんも書いていますが、このフォントニーと言う1級畑はシャルム=シャンベルタンっぽいと・・いや、決してそうは書いていないんですが・・10年前のシャルム=シャンベルタンと同じ味がする・・と。
つまり、10年前のシャルム=シャンベルタンと同じほどのポテンシャルが有ると言いたいのだと思います。
noisy 的には、確かにフォントニーは「プティ・シャルム=シャンベルタン」とも言いたくなる要素が有ると思いますが、もう少し石灰が強いかな・・と言う感じがします。先だってご案内させていただき、
「何故か全然売れない滅茶リーズナブルなジョセフ・ロティのフォントニー」
も飲ませていただきました。実に良い感じでした。
ところで、高齢のクリスチャン・セラファンさんに代わりほとんどの作業をこなしていると思われる姪っ子さん、フレデリック・グレさんの関与のパーセンテージが、近年のセラファンのワインの柔らかさやピュアさに出ているのかもしれない・・と、今、率直に思いました。勿論ですが2015年の葡萄の出来の良さも影響しているのでしょうが、2013年から続く「しなやかさの増大」は・・そう言うことなのかもしれません。ご検討ください。
● 2021 Chambolle-Musigny 1er Cru les Baudes
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・ボード
【ついに1級レ・ボードも95ポイントオーバーの時代!・・ちょっとルーミエさん風のミネラリティがテッカテカの・・凄いワインだと思います!】-----以前のレヴューを掲載しています。
シャルムは来ないしレ・ボードも2本・・レ・ミランドも・・と言うことだと、もうどうにもテイスティングのしようが無い訳でして、そもそも村名の1本を開けただけでも営業的には相当厳しいんですが、まぁ・・お客様にはほぼ関係の無いことですから・・。
ただしやはり2020年、2021年の日本への入荷量は、皆さんも感じられていらっしゃるかもしれませんが・・
「想像する以上に少ない」
んですね。
Noisy wine が以前から力を入れていた造り手さんで、それこそ全く知名度が無い頃からのアイテムですと・・それでもそれなりにはいただけていますが、
「日本へのアロケーション自体が減っている」
訳でして・・その辺もご説明させていただいている通りです。つまり、高値で購入する新規参入国へアロケーションが振り分けられているんです。
フィネスさんはそれでも昔から藤田社長が一生懸命に各ドメーヌとの直取引をされていらっしゃいましたので、今でも相当にいただけているはずです。セラファンはやはり、
「生産量がダウンした」
のが大きいのでしょう。
で、やはりこのシャンボール1級レ・ボードですが、「隠れた銘酒」とご紹介してきた通り・・になっています・・えへん・・
またこれは聞いた話しで、何が根拠なのかは判りませんが、最近はシャンボールが国際的にも人気だそうです。
まぁ・・ルーミエさんが人気だとは知っていますが、どうなんでしょうね・・Noisy wine は昔からシャンボールは人気ですが・・今はお亡くなりになられた長い付き合いのある某社の社長さんが当方にいらしたときに・・こんな風に尋ねられました。
「今 noisyさんのところで一番人気のアペラシオンはどこですか?」
そうこられたので、このように・・答えたはずです。
「Noisy wine としますと・・シャンボールですね・・」
そう答えたらビックリなされて・・
「・・えっ?・・ジュヴレ=シャンベルタンよりもですか?」
と返されたので・・
「・・はい・・うちはちょっと変なんです・・」
とお応えしたのを今でもハッキリ覚えています。
まぁ・・おそらく10年以上ほど前の話ですから、ルイ・ユエランとか・・他店様では全く動かないシャンボールを90%ほども・・ほんとか?・・エージェントさんから引き取らせていただいていた訳です。他にも最近はご案内していないレシュノーやセルヴェルなどもそれなりに販売させていただいてましたから、そのタイミングではそのように言ったのでしょう。実際のところは調べた訳では無いんですが、ルイ・ユエランが入って来なくなったのは今でも残念です。
硬質だがやはりとてもシルキーで香水的にアロマが伸び、エレガントなシャンボールって・・美味しいじゃないですか・・。
「日本人は絶対に好みだと・・言い続けていたら・・世界中で人気??」
だと聞いてしまうと、ちょっと何か違和感を覚える感じがします。
このシャンボール1級レ・ボードも、ジュヴレのセラファンでは有りますから・・ちょっと違和感が有るかもしれませんが、
「結局のところ、美味しいものに蓋は出来ない」
のでしょう。お財布が許せば是非・・ご検討いただけましたら幸いです。
以下は以前のレヴューです
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【これぞ知られざる超銘酒!・・是非お見知りおきください!】
いや~・・激旨です!超絶に美味しい!・・誰だ?・・セラファンのトップ・キュヴェはレ・カズティエだなんて言ってたのは・・!
などとは言いませんが、これほど美味しいシャンボール1級にはそうそう出会えないと思いますよ。
ちょっとルーミエさんのシャンボール1級に似た部分が多いように思いますが、こちらのレ・ボードはボンヌ=マール直下ですから微妙にね・・違うかな。
やはりモレが近い訳ですんで、モレ的な「美味しい粘土の深い味わい」がする訳です。ちょこっとワイルドな感じも・・そう、クロ・デ・ランブレイ的な・・。その上で、滅茶苦茶テクスチュアの良いなめらかなタッチの中から、これまた滅茶苦茶細やかな味わいとアロマが湧き出てくる感じ・・。
まぁ、ボンヌ=マールはもう・・物凄い価格になっちゃってますけど、
「ボンヌ=マール直下を70%独り占めにしているレ・ボードの存在・・!」
知らなかったでしょう?
実はnoisy も、セラファンさんのレ・ボードは中々に飲んでないんですよ・・何せ高いし・・(^^;;
でも・・これを飲んじゃったら・・
「セラファンさんちのトップ・キュヴェって・・一体、何なの!」
と言いたくなってしまいますよ。本当にシャンボールの造り手でもここまで出来る方は少ないんじゃないかなと思います。グラン・クリュ並み・・です。
海外メディアの情報を必死に探したんですが、今のところは見当たらなくてすみません。noisy は95点、付けたいですね。今飲んでも滅茶美味しい・・そして半世紀持ちます。並みのワインが多いボンヌ=マール・・そこを超えてくる凄いワインでした!
以下は以前のレヴューです。
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【アドヴォケイトは93ポイント。プティ・ボンヌ=マールと言える味わい?】 あの素晴らしいレ・フォントニ―よりも高い値付けのシャンボール1級レ・ボードです。ここは何度も書いてますが・・ボンヌ=マールの真下に有りますんで・・シャンボール的な石灰の強さと、そこから生まれるベルベッティな舌触りをボンヌ=マール的な、少しゴツゴツとした岩のようなミネラリティが侵し、まるで襞のようになって感じられる・・ことが多いように思います。
また、飲むタイミングで結構に印象が異なる振幅の上下幅の大きいワインでも有ると思います。ですんで、あの官能的でパワフルさを根底に持ったセラファンさんのジュヴレとは、また少し異なる印象を受けるはずです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【リアルワインガイド第61号は 今飲んで 93 ポテンシャル 94 飲み頃予想 2021~2048!!実は隠れた銘酒です!】
リアルワインガイド第61号でグラン・クリュ並みの評価を得たシャンボール1級のレ・ボードです。グラン・クリュ・ボンヌ=マールの直下です!・・もう少し判りやすく言えば、昨年までリーズナブルにご案内していた
「オリヴィエ・バーンスタインのシャンボール=ミュジニー・レ・ラヴロットの北に接する畑」
なんですね。
なので、ボンヌ=マール風・・と言いたいところですが・・確かにボンヌ=マール風では有りますが、より判りやすいと言うか、
「中々本性を見せないボンヌ=マールよりも有難い存在!」
と言って良いかもしれません。
ボンヌ=マールって・・判り辛いですよね~・・。当たる・・と言うか、タイミングが良いと滅茶凄いんですが、ミュジニーと違って香りだけで満足させられるほどのアロマの放出は無いですから・・最もミュジニーよりは早く熟すので、その部分においては有りがたいですけどね。
リアルがポテンシャル94ポイント・・と言うのは中々に良いんじゃないかと思います。飲んでないのが残念です・・ご検討くださいませ。
● 2021 Gevrey-Chambertin 1er Cru les Cazetiers
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・レ・カズティエ
【おそらくシャルム=シャンベルタンとの差は極小かと・・リアルも「開いたら悶絶もの」と言っていますが・・noisy もそう思います。】-----以前のレヴューを掲載しています。

激旨です!・・リアルワインガイド第77号は、
「開いたら悶絶もの!」
と言ってますが・・間違い無いです・・と言うか、開けて3日後・・悶絶してしまいました!・・素晴らしいです!
残念ながらトップ・キュヴェのシャルム=シャンベルタンは開けられなかったんですが、このレ・カズティエの余りの美味しさで・・満たされてしまいました。
2019年のセラファンは、兎にも角にも「エレガント」です。そして、
「純粋無垢な葡萄の味わい」
が中盤以降から余韻に掛けて感じられ、そこからノーズへ高質なエステル香が逆行してくる感じ・・です。
順番が逆になりますが、勿論、ノーズをグラス近付けなくても、適度な膨らみを持った官能さを含んだアロマが飛び込んで来ます。昔なら、
「ちょっと・・やり過ぎ?」
みたいな感覚も有ったんですが今や余りにスムーズなので、
「セラファンだったよね・・」
と再確認する感じです。

おそらくですが、ピジュアージュを控えめにし、プレスを優しく圧を掛けないようにしていると思いますが・・それにしても「質感」が物凄いです。
このレ・カズティエは村の西、上部にある1級畑で、事実上のグラン・クリュ、「クロ・サン=ジャック」の北に接しています。クロ・サン=ジャックにはちょっと追い付かない部分は有るんですが、近年は所有しているドメーヌさんが頑張っていますので、肉薄しつつある畑です。
ジャスパー・モリスさんは・・・レ・フォントニーのコラムでも書きましたが、間違っていると思います。2019レ・フォントニーは素晴らしいですが残念ながらレ・カズティエは上回らないです。
因みに・・アルマン・ルソーさんの2019ラヴォー・サン=ジャックには92~95ポイントとしていますので、少なくともそれ位は有ると思っていただいて良いかと思います。
圧巻の質感です。これは・・買っておきましょう!ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴュー
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【あのPKさんをして、「クリスチャン・セラファンのトップ・キュヴェはレ・カズティエ!」と言わしめたキュヴェです!】 え~・・すみません・・2018年はレ・カズティエを開けようと思っていたんですが、ちょっと間違えまして・・レ・フォントニーを開けてしまいましたので、2019年に延ばすことにしました。
このところのセラファンさんのワインは実に良いです!・・大柄でパワフルな基調はそのままなんですが、透明感のあるミネラリティの総量が大きく増え、男っぽさで突っ走って来たところを男女仲良く・・みたいな、夫唱婦随・・みたいな、とても「ほんわかとした」外向性の有る味わいになっているんですよね。2018年もののシャンボール1級やレ・フォントニーも、ホントに美味しいです!・・そうそう・・モレ=サン=ドニ・レ・ミランド1級も素晴らしかった。
この、PKさんがセラファンのトップ・キュヴェと推していたレ・カズティエ2018年は、アドヴォケイトで93~95 Points、ジャスパー・モリス氏が92~95 Points と、1級格の評価の最上限に近い、高い評価を得て来ています。やはり世代交代が上手く行った例じゃないでしょうか。
近年は、
「リリースから5年経ったらクリスチャン・セラファン!」
と言っていたのを封印し、
「リリース直後も美味しいクリスチャン・セラファン!」
と言い換えています。是非ご検討くださいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2018年ものは何とか飲もう・・と虎視眈々。貴重なセラファンさんの2番目のキュヴェです!】 いや・・やはりブルゴーニュの高騰は響きます。このカズティエやラヴォー・サン=ジャックなどのジュヴレ西側1級群さえもそう易々とは手が出せない状況は、確かに寂しい感じはしますよね。
2017年の各キュヴェをテイスティングした結果、近年のクリスチャン・セラファンさんのワインが、柔らかく飲み頃が早くなっていることが伺えます。
テイスターの一員としますと、今飲んでポイントとポテンシャルポイントの差が少ないほど、早いうちからポテンシャルを取りやすい味わいで有ると言うことですし、飲み頃予想も早くなっている(開始が同じと言うことはそういうことですよね)と言うことは、早くから美味しいと言うことになります。
この1級レ・カズティエはご存じの通り、ジュヴレの村の西の上部に有る1級群に有り、かの実力グラン・クリュの「クロ・サン=ジャック」の北に接します。
なので、さすがに「クロ・サン=ジャック」ほどのち密さ、重量感には追い付かないことが多いとは言え、官能さやワイルドさは引けを取らない場合も多々有ります。ご検討くださいませ。
● 2021 Charmes-Chambertin Grand Cru
シャルム=シャンベルタン・グラン・クリュ
【なんとリアルワインガイド第85号は上値98ポイントで過去最高間違い無し!?】
凄いですね~・・セラファンさんちの最高峰、シャルム=シャンベルタン2021年は、リアルワインガイド第85号にて過去最高更新で上値98ポイントでした・・。
すでに親父さんセラファンはご隠居状態のようですが、娘さんと姪っ子さんでドメーヌの経営・醸造を受け持ち、どんどんナチュラルに、ピュアに、膨らみの有るワインへと変貌しています。飲んだらビックリされるんじゃないかと・・思います。どうぞよろしくお願いいたします。
以下は以前のレヴューです。
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【シャルム=シャンベルタンまでは開けられませんでした・・来年はトライできればと!・・リアルは上値97ポイントです!】
ん・・どうだったか・・大昔、ブローカーさんから仕入れたセラファンさんのワインをどこかに仕舞ったような気がするんですが・・シャルム=シャンベルタンとか、残っていないかなぁ・・と。まぁ、有ってもフォントニーとかカズティエかとは思うんですが、いつの時代も・・
「高くなった・・」
と思っていて、
「・・昔は安かったよなぁ・・」
などと思っている・・それがいつになっても変わらない訳ですから、おかしな話ですよね。ついさっきも誰かと話していたんですが、ジャイエのクロパラが販売価格が4万円をこえたので、扱いを止めてしまったら・・今やその100倍だと。ホント恐ろしいです。
セラファンさんのトップ・キュヴェ、シャルム=シャンベルタンも1万円台で買えた時代はもう遠くなりました・・が、でも品質、ポテンシャルは昔より上昇しているとも思います。
ポイント付けがちょっと怪しい時もあるジャスパー・モリスさんは、このセラファンさんの2019年シャルム=シャンベルタンに93~96ポイントと、2018年もの同様の評価をしています。
今や表には出て来なくなってしまったルソーさんの2019年シャルム=シャンベルタンには、ジャスパー・モリスさんは92~95ポイントですから、ルソーさんよりも高く評価している訳ですね。
まだリーズナブルに買えるグラン・クリュかと思います。ご検討いただけましたら幸いです。
以下は以前のレヴュー
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【ついに96ポイント以上を獲得!ここからさらに昇り詰められるか?・・が問われます!】
1999年以来・・とでも言うべきでしょうか、2000年代はほぼほぼ、1999年のアドヴォケイトの97ポイントを超えることが出来ず、95ポイントで頭打ちだったセラファン所有のトップ・クリマ、シャルム=シャンベルタン2018年が96ポイント以上を久々に超えて来ました。まぁ、アドヴォケイト的には上値95ポイントでは有りますが、やはりこれは近年のクリスチャン・セラファンのワインのミネラリティ増大、美しく外向的なワインへの変身が認められつつあることの証でしょう。
まぁ、1999年にアドヴォケイトで97ポイントとは言っても、評価をされた某テイスターさんが飲み頃を 2005~2012 と評価していましたので・・まぁ、判らなくもないんですが、その先の姿を想像しきれずに、リリース後たった10年ほどの飲み頃期間を「アドヴォケイトで」書いてしまうことへの違和感がいつまでも残像として残ってしまうnoisyでは有ります。
「5年経ったらクリスチャン・セラファン」は、ものの見事にその某テイスターさんも言ってる訳ですが、7~8年の飲み頃期間は短過ぎる訳ですね。比較してしまえばジュヴレのワインは、もしくはシャルム=シャンベルタンは滅茶長い寿命を持っている訳では無いとしても、その本質を間違って伝えていると思っています。
で、この頃のドメーヌ・セラファンの躍進は素晴らしいですよ。以前でしたら、リリース直後のテイスティングは中々に厳しいものでした・・口の中が・・(^^;; 質は良いんですが大量のややガサっとしたタンニンが、歯や歯茎にまとわりつき、その感覚がマヒしてくるまではテイスティングが中々進まないんですね。
ですが昨今はもう・・抜栓直後から官能的なアロマに触れ、タンニンも有るんですが・・それすらもミネラリティの滑らかさに中和され、旨味として感じさせてくれるほどの味わいに変化しています。
1980年代のブルゴーニュワインの海外メディア評価は散々なものであったものが、1990年代に入り、PKさんの言葉を信じ実証して行ったドメーヌから引き上げられ、PKさんの引退少し前あたりからは、「濃い」「パワフル」「新樽」に寄らずとも、ある程度マトモな評価がされるようになってきました。
そんな大きな時代の「うねり」の中を、
「♪・・・そんなの関係ね~・・♪」
とばかりに舵取りをして来たクリスチャンさんから娘さんの代にバトンタッチし、親父さんの造って来た味わいを壊すことなく、
「素晴らしいテクスチュアをリリース直後から感じ取れる素晴らしいワイン!」
になったと言えます。
PKさんは、「セラファンのトップ・キュヴェはレ・カズティエだ」としてきましたが、そんな亡霊は今はいません。このシャルムもまたトップ・キュヴェです。2019年こそは久々に飲みたいと・・思っています。
「飲めるうちが花」
そんな言葉が寒々と身に染みるようになってきたnoisyです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【クリスチャン・セラファンのトップキュヴェです!2017年ものの評価はアドヴォケイトで94ポイントです!】
セラファンさんちの看板とも言えるシャルム=シャンベルタンです。同じくボリューム・ゾ-ンでの看板で有るジュヴレ=シャンベルタンの仕上がりを見ると・・出来は間違い無いと思われます。
大体にして、セラファンさんのワインのリリース時の評価は、シャルムで良いところ95点位で留まります。もしくは余り早い段階での評価は・・しない方針・・なのかもしれません。
その、早い段階での評価をしない・・と言うのは、セラファンさんのワインの美味しさを知っている、もしくはちゃんと理解しているから・・とも言えます。5年ほど置くと、それからのこのワインの成長がようやく「つぶさに感じられる」ようになるから・・なんですね。
ジュヴレの大御所と言えば、しなやかさでアルマン・ルソーさん、そして最近ではトラペさんでしょう。でも、ジュヴレ=シャンベルタンを最大限に表現しているのは、おそらくこのセラファンさんであろうと思います。
因みに2015年ものの評価は、リアルワインガイド第61号は、何と今飲んで 93+ ポテンシャル 95+ 飲み頃予想 2023~2060 と言う・・マンモスな評価でした。これは第49号で2012年もののポテンシャルを96+ポイントとしたものに続く評価です・・。まぁ、
「2012年を代表するワイン」
と言うことなので同様の凄い仕上がりだと言うことなのでしょう。
2017年ものは、非常に瑞々しく健康な葡萄が収穫できたと確信しています。素晴らしいワインですがほんの何本・・とかの数量です。ご検討くださいませ。
● 2021 Bourgogne Rouge
ブルゴーニュ・ルージュ
● 2020 Bourgogne Rouge
ブルゴーニュ・ルージュ
【余りに少ない2020年のセラファン!・・エレガントなブルゴーニュワインへの変貌を遂げたはずです!・・リアルは上値90ポイント!】
結局6本だけ入荷の有った村名ジュヴレのみのテイスティングに留まった Noisy wine です。2020年ものはシャルム=シャンベルタンさえ入荷無しでしたし、これほどまでに少ないのは史上初?・・
なので2020年ものセラファンのご案内は、通常と異なる順番にしてあります。村名ジュヴレがトップです・・。
リアルワインガイドは、
「幾分濃い目だがエレガントで酸が美しく伸びる・・<中略>・・相変わらず美味しいA.C.ブル・・」
とのことですしこちらもアルコール分も13%なので、やはりセラファンのエレガント化は間違い無いようです。希少なフィネスさんもの正規のA.C.ブルです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです
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【ピュアさがさらに増した2019年ものA.C.ブル!品格高いアロマは一瞬・・上級キュヴェと間違いそうになります!】
昔のセラファンさんのワインに有った黒みとか茶色のニュアンスとかは、もはや過去の話しになったのかもしれません。
「新樽使いの魔術師」的に言われたことも有ったと思いますが、そこにはちょっと内側を焦がし気味にした新樽のニュアンスが入り、その緩やかな酸化により官能的なアロマを生んでいた訳です。
勿論ですが今もその新樽由来、それによって生まれたニュアンスは有るんですが、新樽そのもののニュアンスが無くなっていることに気付くでしょう。なので非常に・・
「ピュア」
なエキス系の味わいに感じるはずなんです。焦げた感じもしないし、樽由来のタンニンも無い・・です。果梗由来のタンニンは有りますが、これがまた非常に質が良く、しかもしっかり溶け込んでいるので目立たないんですね。
それに加え、その官能的なアロマや果実の新鮮なニュアンスが、A.C.ブルとは思えない・・はずなので、上級キュヴェと勘違いするんじゃないかと思います。

しかしながらカズティエやフォントニーの2019年を一緒に飲みますと、感じさせる世界観が余りに異なるので、
「・・滅茶旨!」
と・・バレバレになってしまいますが、それでも抜栓後1時間以内なら、しっかり判断することは難しいほど、このA.C.ブルは美味しさとポテンシャルを見せつけてくれると思います。
むしろセラファンさんのワインの中では色はそれなり濃い方かと思います。美しいでしょう?・・素晴らしかった2018年ものよりも、黒みは抜けて来て赤い色が目立つようになってきました。
ピュアさが高いからエレガンスを感じやすくなると思います。生産量の少ない希少なキュヴェです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴュー
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【何と・・リリース直後からも「美味しい」と感じられるようになってしまった?・・ミネラリティばっちりのA.C.ブルです!】
いや~・・セラファンさんちも進化が止まりませんね。エキス系では有るものの、タンニンが多く、男っぽくパワフルな先代の味わいを踏襲しつつも、女性らしい優しさや滑らかさを加えて外向的にもなったので、
「なるほど・・新生セラファンは、そっちの方向性なのね・・」
と、noisy もしっかり理解出来た気がしています。
なにより・・
「A.C.ブルは3年は待ってね。早めに飲み出すのならジュヴレv.v.から・・」
と言わないで済む訳ですよ。これは実に大きい・・。大き目のグラスでスワリングしながら、官能的なセラファンのアロマを堪能しつつ、柔らかなテクスチュアの「伸びの良い」「膨らみの良い」味わいを味わえる訳ですから・・これは強いですよね。
それに、この系統の味わいは他のドメーヌには出せない、セラファンならではのものです。赤みと黒みが半々、どのワインも鉄っぽく重くなり過ぎないのに大きさの有る味わいに驚かされます。
まぁ・・そうは言っても3年経ったらさらに美味しいのは間違い無いですけどね・・でも皆さん、きっと待たないでしょう?・・クリスチャン・セラファンの世界がきっちり見える素晴らしいワインです。(このワインを飲んで「・・トラペ・・かな?」とは言わない自信、あるでしょう?」ご検討くださいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【官能的なジュヴレのアロマにふっくらボディと美しい水の余韻!3年後がとても楽しみな、ほぼジュヴレ村並みの味わいです。】
いや・・2013年もの以来のA.C.ブルのテイスティングです。
呆れるほどに淡いですね~・・2013年!・・今、改めて見てみると・・
「なんじゃこりゃぁ~!」
です。
で、思わず自身の書いたコラムを読んでしまったんですが・・読まなきゃよかった・・書くことがほとんど同じなんですよ・・。
でもまぁ、微妙な違いも有りますんで・・はい。その辺をお楽しみにされてください。
セラファンさんのA.C.ブルは生産量が少ないので、非常にレアでは有ります。ですが、むしろ村名ジュヴレのリリース直後の美味しさから言いますと、ややタイトに仕上がっていますので、どうしても厳しさ、厳めしさも感じられてしまうでしょう。
しかしながら、これはセラファンさんの2017年の特徴かな?・・と思いますが・・
「滅茶、純粋な葡萄が元になっている!」
ことが感じられるんですね。
なので、余韻が非常に瑞々しいです。村名ジュヴレに比べますと、やはりタンニンの質が村名ほどまでは高く無い分、少し時間を掛けて育てた方が良い・・と言うことになります。
まぁ・・この辺が・・たとえばユドロ=バイエ辺りとは、全く異なる部分です。むしろユドロ=バイエの方がその辺りは素直です。しかし、セラファンさんの場合は、
「新樽の使い方がうまく、何とも官能的なアロマが漂う!」
んですね。
この辺はどうでしょうか・・エマニュエル・ルジェさんとも共通する部分かな?・・と思います。こちらは3年、我慢してください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2016年ものはACジュヴレのみのテイスティングですので、是非そちらのコラムもご覧ください。】【今回はすみません・・飲めていません!】
もうご存知かとは思いますが、クリスチャン・セラファンさんのワインの中でかなりのレア系とも言えるACブルゴーニュです。一昨年の2013年もののご紹介時には、結構無理して開けちゃいましたんで・・2015年は申し訳ない・・スルーさせていただきました。
村名と村名V.V.を飲んだ感じでは、近年最高の仕上がりかなと想像しています。3年置くと良いかなと・・。数が無いのでお早めにどうぞご検討くださいませ。
以下は2013年もののレヴューから転載しています。
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【なんと・・エレガントで美しいピノ・ノワールでした!ビックリ!】
見てくださいよ・・これですよ?・・本当にビックリしました。2000年でもこんなに淡くなかったと思いますよ。
非常にエレガントでピノらしい・・昔のセラファンさんを知るものにとっては有り得ないほどの綺麗さでした。過不足無く、柔らかさも有り、樽っぽく無い・・noisy 好みのブルピノです。
いつの頃からか、つい最近のことかとは思いますが、すっかりエレガント系のピノ・ノワール全盛になってしまっています。noisy 的には、周りはnoisy のように、エキス系、エレガント系好みではない・・と認識していたんですよね。でも造り手さんたちも何故かどんどん綺麗系エキス系なワインになってきていますし、お客さんに
「ブルゴーニュ・ピノ・ノワールって・・酸っぱいし・・」
みたいに言われることを恐れていたんですが、全然そんな機会が無くなっちゃったんですね・・不思議です。
確かに2013年は積算温度に問題が出た年ですし、葡萄の収穫量も激減した年です。だからそんなヴィンテージ背景をそっくり写し込んだ味わいになっているのは理解します。しかし、そんな年だからこそ、ブルゴーニュの生産者は、
「こりゃ・・いかん!一生懸命やらんと・・!」
と思ったかどうか判りませんが、結果的にブルゴーニュらしい美しさを取り戻したヴィンテージになったと言えるんじゃないでしょうか。
だから、アチコチの評価機関で2013年が最高のポイントを付け始めて(付け替えて?)いるのでしょう。
このセラファンさんのACブル、エレガント系でエキス系、非常にドライな味わいで美味しいです。ですが、余りにジュヴレ村名が美味しすぎること、また、比較してしまえばA.C.ブルはややタイトな仕上がりになっており、あと2年ほどの経過を見た方がよりおいしいだろうと思えることから、
「現状はジュヴレ村名が一推し。2年待てるならA.C.ブルもOK!」
と言う結果です。
味わい的にはジュヴレ村名に非常に似ており、ポテンシャルで僅か、柔らかさに劣る部分でそんな結果です。言ってしまえば価格が安いので、ジュヴレ村名のセカンド・・と言うような位置付けで良いと思います。
その辺をご理解いただき、ご検討くださいませ。
● 2020 Gevrey-Chambertin
ジュヴレ=シャンベルタン
【きゃ~・・セラファン、激変!?・・いや、2019年もそうでしたけど!・・エレガントで滅茶美味しい!2020年なのにアルコール度13%で赤果実の美しい美味しさとジュヴレ的ニュアンスが溶け込んだ素晴らしい出来です!】

「これが・・セラファン!?」
きっと誰もがそう思うに違いない、見事にエレガンスを見せる美しい・・ジュヴレ=シャンベルタン2020年です!・・しかも、
「余りに入荷が無くて・・ Noisy wine でさえ、この村名ジュヴレ1本のみのテイスティングしかできなかった!・・」
位だった訳ですが、それを通り越して・・
「・・もっと・・飲みたい・・」
と思わせるだけの大きな魅力を感じさせる味わいだったんですね。
こんな時に頼りになるのは最近テイスティングには全く参加していないリアルワインガイド・・です。するとどうでしょう?・・第81号にしっかりセラファンが出ているじゃないですか!
で・・兎にも角にもこの村名ジュヴレのコラムのレヴューを読んでみると・・
「2020年的な大きさや濃さが無く2019年的・・<中略>・・以前のセラファンならまずこうはならない・・」
とのこと・・で、
「・・お・・やっぱり・・そう思うよね~~・・」

かいつまんでしまいましたが、リアル的にも2018年、2019年と段階を踏んで変わって来た・・と言うことなんですね。
いや・・まったく noisy と同じじゃないですか・・。普段のテイスティングですと、これほどまでに同じような評価になることは無い・・(^^ んですが、こと、最近のブルゴーニュワインに関しましては、結構に同感覚、同評価になって来ているようです。
で、以前のセラファンの姿が全く無いか?・・と問われますと・・
「全くでは無いが、かなり・・無い」
です。
細かな部分では、果実が群生しているところのその一粒の周りに、以前のセラファンが付着している感じ・・なので、現在のエレガントな、赤果実中心のエキス化された味わいが勝っているため、見え辛いはず・・だと感じます。
そしてその味わいは、クラシカルだったセラファンのワインを、より健康的な有機的な味わいの方向性を持ち、その表情を具現化し始めたと言えるでしょう。
これは・・・ちょっと美味し過ぎると思うんですが・・いかがでしょう?・・村名ですから「凄い」とは言わないものの、以前のセラファンを知るものとしましては、
「エレガント系自然派志向への脱却!」
と言えます。
今回は飲めていませんが、他の2020年のキュヴェも同様でしょう。調べましたら・・
「2020年のセラファンのワインは全て、アルコール分13%~13.5%に収まっている」
ことが判りました。非常に暑く、濃いワインが多い2020年に置いて、涼やかでエレガントなワインを造り上げた2020年のセラファンです!・・是非飲んでみていただきたい!お勧めします!
以下は以前のレヴューです
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【エレガント系です!・・あの・・セラファンが・・です!】
ん~・・何だろうこの感じ・・。セラファンには違い無いのにセラファンじゃないんじゃないかと感じてしまう・・。
優しさ、リキミ無く適度な脱力感、エキスの美味しさとタンニンの質の良さ・・。
そう、樽が無い・・と言うか、樽そのものの存在が感じられないんですね。でも樽の影響は有って、この優しくも妖艶なアロマは新樽由来のものです。
女性が造っている・・それもあるかもしれませんが、2018年と2019年のグラスの写真を比較すれば、
「より黒み無く、より淡い」
のが判るんじゃないかと思います。
今、超絶に美味しいのはV.V.なので、飲む順番は・・おかしいと思われるかもしれませんが、
1.村名ジュヴレV.V.
2.A.C.ブル
3.村名ジュヴレ
かなと思います。A.C.ブルは今も美味しく飲めてしまいますが閉じ始めるのが早いんです。それにも輪を掛けて・・村名ジュヴレは閉じ始めます。なので、村名ジュヴレを飲むタイミングとしては、
「少し休めてさっさと飲むか、2~3年置く」
のがお勧めです。

つまり、エレガント系だからこそ、そのような感じになっていると思うんですね。
この数年来のパワフル系のセラファンさんの村名で有れば、タンニンが酸素を取り入れて甘やかさが出ると、若くてもそれなりに飲めた訳です。2018年ものもそうでしたが、エキスの美味しさで飲ませる感じになってきましたので、よりエレガンスを感じるようになってきた・・それが、極致に達したと言うことかと思います。まぁ、そうは言いましてもジュヴレV.V.の肌理の細やかさ、緻密な美味しさには敵わないです。
リアルワインガイド第77号は上値92+ と、かなりポイント高いです。パワフルさを封印し、質感が綺麗に出てくるエレガント系です。飲むタイミングには注意が必要ですが、
「エレガンスを感じさせるセラファンのジュヴレ=シャンベルタン」
は、セラファンを良く知るオールドファンには・・
「・・またまた・・嘘ばっかり!」
と言われるに違い無いですが、ほんの数年飲まないだけで大きく変化することが・・まま有るのがワインの世界です。特に、
「世代交代!」
の時は・・です。
それでもやはりセラファンを感じさせるし、大きな変革の中にいるのも感じます。是非飲んでみて下さい。お勧めします!
以下は以前のレヴュー
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【父クリスチャンさんらしさと娘カトリーヌさんらしさが見事に融合!アドヴォケイトもバーガウンドも上値91ポイントでマッチ!】
「・・ブログ、面白いですよね~・・良く書けるな~・・」
などと最近は声を掛けられることが多くなってきました。
「(・・ん?・・ブログ?・・なんのこっちゃ?)」
と一瞬思うんですが、ま~・・ブログっちゃ、ブログかもしれないですね。インスタとは言われないところが時代遅れなデザインのサイトなのかもしれません。でもこれ、何から何まで・・それこそ先日の「クレジットカードのロック事件」も「wine-selects.comメールアドレス割当」のサーバーの対処まで一人でやってる訳ですから、
「古くてすみません・・考えてる暇がないもんで・・」
とは言わないものの、何とかせんといかんか~・・とも思ったりする訳です。
どこの店だろうが会社だろうが公的機関、政府に至るまで、世代交代は続いて行く訳で、死ぬまでずっと続けてやることは可能だとしても、
「周りの人が付いて来てくれるかどうかは別の話し」
です。
勿論、お客様が付いて来てくれるかも非常に重要ですが、スタッフにしてみてもそうですよね・・何から何までやっているとは言え、これに毎日の配送のピッキングと梱包作業まで加わったら寝る暇も無くなってしまいます。なので、どうやって次世代に引き継いでもらうか?・・は、どんな世界でも課題です。
クリスチャン・セラファンもそうだったのでしょう。この3年ほどで「大きく変化」した訳です。娘さんも姪御さんもいっしょにやっているとのことで、
「ワインが女性化!」
しているのは間違い無いです。そしてそれは、
「大正解」
だと感じられます。そのうえで、
「クリスチャン・セラファンらしさは普遍!」
であるとも言えます。
なので、ある意味鬼門でも有ったこの「村名ジュヴレ(V.V.表記無し)」のキュヴェが、ここに来て「ググっ」と脚光を浴びて来るんじゃないかと踏んでいます。
何せリーズナブルですし、美味しさも半端無い・・ただ今までは、
「早い段階ではちと渋かった!」
訳です。
それが、そんな部分もチラリと見せつつも、飲んでいる最中にも多量のミネラリティの増大でその渋みは見えなくなり、膨らみと伸びを感じさせるようになり、美味しく飲めてしまう訳です。
この・・
「女性の華やかささえ感じさせる写真映り!」
はどうでしょうね?・・良い感じでしょう?・・輝いてますよね?・・
美味しいと思います。クリスチャン・セラファンならではの大柄なワインです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【滅茶苦茶濃密だった2016年から滅茶苦茶バランスの良い、滅茶官能的でそそられるジュヴレ!・・是非今、飲んでみて下さい!】
これは美味しい!・・飲んでしまいます。ついついグラスに手が伸びる・・(^^;;
でも2016年の印象とはやや異なります。2016年はとても濃密なエキスで、しかもとても綺麗で、そしてエロティックでした。エキス主体の味わいが最初から有りました。
2017年ものは、滅茶健康的です!・・色合いだけ見比べますと、2017年の方が濃密に見えるんじゃないかと思うんですね・・でも違うんですよ。
フィネスは2017年が完全に上回っています。美しいエキスとしては2016年でしょう。
そして、抜栓直後には2017年ものは・・ほんの少し、「もたっ」とします。まだ完全に落ち着きを取り戻していない・・そんな感じです。
ところが5分待ったらもう・・いや~・・旨い旨い!・・その「もたっと感」の原因となっていたであろう、非常に質の良いタンニンにキレと厚みが出始めた・・と思ったら、その後は完全に、
「クリスチャン・セラファンの官能の世界」
に引き込まれます。
そして、なんともベルベッティなテクスチュアに酔いしれつつ、またノーズに却って来る見事な官能さに浸ってしまうんですね。
さらに余韻の最後には、
「滅茶苦茶にみずみずしい余韻」
が待っていますから・・
「グラスをノーズに」-->「口に含む」-->「クラクラ来ちゃう」-->「瑞々しさで適度にリセット」-->「振り出しにもどる」
をエンドレスにしてしまうんですね~・・。
これは是非、飲んでいただきたいな!・・と素直に思える素晴らしい村名ジュヴレでした!お勧めします!滅茶旨いです!
以下は以前のレヴューです。
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【滅茶苦茶濃密!・・新樽率を100%に上げた村名ジュヴレです。・・クリスチャン・セラファンのジュヴレ=シャンベルタンへのこだわりと意思が透けて見えて来ます!】

申し訳ないですがこの村名ジュヴレしか飲めませんでした。先にお詫び申し上げておきます。すみません・・。
2015年もののセラファンは明らかに、それまでのクリスチャンのワインとは異なっていました。・・いや、官能的なジュヴレ独特のアロマはそのままに、やや硬かったテクスチュアがソフトに、膨らみを見せていたんです。
それは抜栓によって、ワインが求めていた酸素を得ることにより急激に変化を起こす・・酸化によりアロマを放出しワインはやや硬くなる・・でもそれまでは柔らかい・・と言うような流れそのものでは無いにせよ、細やかな観察と仕事により、液体が短時間に酸素を取り込めるだけの余力を今まで以上に持った・・それが2015年もの・・と言うnoisy の理解でした。
そもそもはクリスチャン・セラファンのワインは新樽率が他の生産者よりも高く、まだまだ大きく粗い目を持つ新樽からの酸素供給により、彼のワインは官能的なアロマをリリース直後から放出する甘美なワインになっていました。
しかしその反動で、しなやかなテクスチュアと膨らみ、ピュア感を幾分か失うことになっていた訳です。
2015年ものは、今まで通りのシナリオでは無く、しかし彼のワインが持つ甘美なアロマと、抜栓直後から膨らみを増長させてゆく姿とのバランスが、「パーフェクト」だったと感じさせられた訳で、ま~・・非常に美味しく、
「セラファンも新時代に突入か?」
と感じさせてくれました。
2016年の村名ジュヴレは、それまでおよそ70%だった新樽率を上級キュヴェ同様の100%に上げています。なので、その分は硬さを増したはず・・ですよね?
まず、アロマがもう・・素晴らしいです。色艶を感じさせる素晴らしい香りです。そして非常に複雑で、様々な色合いを想像させてくれちゃいます。樽を樽香として感じさせるのではなく、すでに他の分子と結合してか、複雑性を醸し出しています。
味わいも強烈に・・濃密です。口蓋で液体をすり潰したくなってしまいます。2014年ほどでは有りませんが今のタイミングで、僅かにエッジを感じさせますが、ドライで複雑で濃密な味わいが、それをマスキングしていると言えます。
中域は非常に膨らむ・・とまではいきませんが、2015年の仕上がりに準ずるもので、2015年ものから始まった「抜栓直後からの膨張」ラインは健在です。
余韻も実に複雑で、濃密ながらも嫌味やリキミとは感じられません。ただし時間を掛けて楽しんだらさらに旨いだろう・・と感じました。
2016年のジュヴレは厳しかったはずなんですが、ドメーヌ・セラファンでは新樽率を上げるほど、収穫できた葡萄の質は高かったとアナウンスされています。樽を多く掛ける=葡萄の潜在能力が高く無ければできない・・と言うことは判り切ったことですから、やはりそういうことなのでしょう。
また、例えば村名ジュヴレV.V.とのバランスを見ますと、今までの経験から、
「村名ジュヴレよりもジュヴレV.V.は、さらに膨らむ余力を持っているから、現時点ではジュヴレV.V.が滅茶美味しいはず!」
と言うことが予想出来ます。・・いや、テイスティングすれば確実に判る訳ですが、まぁ、飲まなくても想像に間違いは無いでしょう。
この官能さはやはりクリスチャン・セラファンならではです。そして厳しかったはずの2016年に、非常に超熟で凄いワインを作り出したんじゃないかと想像させるに値する味わいが村名ジュヴレに有りました。
すぐに飲むなら村名V.V.、1~2カ月置けるなら村名ジュヴレ、それ以外は2~3年から4~5年、アイテムによりみていただければと思います。勿論、非常に超熟に仕上がったと見えますので、上級キュヴェは30年は持つと思います。是非ご検討いただけましたら幸いです。
以下は以前のレヴューです。
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【近年最高の仕上がり!ジュヴレ=シャンベルタンの基本と言いたい見事な仕上がりです!】
毎年同じアイテムを飲み続けていると、ヴィンテージの背景はさることながら、それ以外にも多くの情報を受け取れるようになります。その結果、一般的に言われていることが決して正しいものでは無いとか、それは古い情報で現在は当てはまらないとかも含まれます。
しかし多くのワインメディアが、単に目の前のワインの現在の状況を切り取ることだけに終始し、大きな変化が有ったことを見逃しています。
あの2006年のドメーヌ・フーリエは衝撃的でした。しかし気付く人はほとんど居なかった訳です。2007年にはリアルワインガイドが気付きそれを持ち上げましたが、他のワインメディアは2009年ものまでさしたる気付きはなかったように思います。劇的な人気になったのは2010年ものからです。多くの人が、
「フーリエって・・素晴らしいんじゃない?」
と気付いたからです。
noisyにとってはフーリエ2006年は記念碑的でした。何せ、余りの値上がりに、2006年ものの約束数量を仕入れた後は、取り扱いを止めようとさえ考えていたからです。それでも2006年ものの素晴らしさがnoisyの意思を変えさせたんです。
同じことは2015年もののシルヴァン・パタイユにも言えます。ま~・・値上げがキツイ!・・良いのは判っていても仕入れが15~30%も上がっては、ものによっては前年ものの販売価格を2015年ものの仕入れ価格が上回ってしまいます。ホント、止めようと思ったんですがやはりその素晴らしさがそれを止めさせたんですね。
2014年もののセラファン、ジュヴレとジュヴレV.V.は素晴らしかったです。近年稀にみるゴージャスな仕上がりで、かつ、今までには余り無かった、
「早く飲んでも美味しい」
と言うオマケがついていました。でもその傾向は2013年ものから見えてはいました。
2015年ものの村名ジュヴレは惚れ惚れとするような見事な仕上がりです。クリスチャン・セラファンらしい、見事な「官能感」を漂わせる「アロマ」・・これは新樽による酸化熟成が寄与しています。
しかしながらそれだけにとどまらず、構成自体が非常に大柄です。2014年も素晴らしかったが2015年は一回り大きい。そしてそれをしっかり埋めるだけの要素と、2014年もの同様な「早く飲んでも美味しさが伝わってくる」スタイルと、今までは余り感じられなかった「ピュアさ」が加わっていました。
セラファンを開けると「セラファン香」とも言いたくなるような官能的アロマが漂いますから、ブラインドでは結構な指標になります。しかし中盤以降は「硬さ」が支配、少し飲みづらい感じが受け取れました。勿論ですがこれは熟成が受け持つ部分ですので、いずれ甘美さへと変化して行きます。
考えるに・・新樽のパーセンテージを減らしたんじゃないかな・・もしくはやはり、ウイヤージュの頻度が上がったかと思うんですね。
御年78歳のクリスチャンさんと姪っ子さんでセラーの仕事をしているようですが、酸化熟成の緩やかな樽を増やしているように思います。今飲んでも結構に素晴らしいんですから・・。
でもおそらく、2015年ジュヴレ=シャンベルタンやV.V.は、ワインメディアには例年とさして変わらない、いつものような評価がなされるでしょう。近年のセラファンのワインの変化には、
「気付きが無い」
と思います。
柔らかでテクスチュアの伸びの良い、さらには「ピュアさ」が余韻の後口に感じられる素晴らしい仕上がりです。今飲んでそれを感じても良し、数年置いて仕上がってから楽しむのも良しです。少ない2015年もの、ぜひご検討くださいませ。お勧めします!
以下は2014年、2013年もののレヴューです。
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【2013年ものより値下げです!しかも2013年に続きこのジュヴレ・・ありえないほど滅茶苦茶旨いです!】
旨いです!2013年もののご紹介時に感じたセラファンさんのワインの変化・・それは2014年でも健在でした!この村名は柔らかさが全面に出ていて、そしてセラファンさんらしい「官能さ」もしっかり・・非常に旨いです!
クリスチャン・セラファンと言えば、新樽をしっかり使う主義で有名でしたので、
「リリース時から香りの柔らかさ、官能感全開ムードに比べて味わいが硬い・・」
恨みが有ったのは事実なんですね。
ところが、この村名に関しては、「官能感全開!」はそのままに、テクスチュアの柔らかさと開いた要素の放出量がしっかり有るんですよ。2013年ものもそうだったんですが・・2014年も同様にとても飲み易く、今でも楽しめる味わいです。
新樽をしっかり使う・・とは言いながらも、その使い方の問題なんでしょう。新樽を使うと言うことは、適度な酸化を促す・・と言うことになりますから、昨今の・・
「リリース直後から美味しいブルゴーニュ」
とは、真逆のスタイルでも有ります。
これはどういうことかと言うと、敢えてなだらかな酸化をさせず、抜栓時に酸素を取り込む余裕をもたせたまま還元的に瓶詰めする・・と言うことです。それによって、リリース直後からある種の・・
「開いた感」
を感じることが出来るんですね。
しかしながら新樽を普通に使ってしまうと酸化が気孔から促進されますし、ウイヤージュ(補酒)の頻度によってはかなり酸化が促進されることになりますから、
「ウイヤージュをこまめにやることにしたか?」
もしれない・・いや、これは安易な憶測です。
でも・・そんなニュアンスの感じられる、柔らかな仕上がりでした。ジュヴレワインとしての構造の大きさはそのままです!これは非常に美味しいです。価格も昨年よりも下がってのご案内でお得かと思います。2013年ものを飲まれたお客様は、
「セラファンって、若くても美味しいんだね・・」
と思っていらっしゃるかもしれませんが、少なくともこの村名ジュヴレはその通り!でも上級キュヴェはそうとは限りませんので・・そのおつもりでご検討ください。ジュヴレが持つ最大の魅力、力強く大きな構造を感じさせてくれる逸品です!お勧めします!
以下は2013年もののレヴューです。
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【8990円ジュヴレシリーズ!しかしこのジュヴレ・・ありえないほど滅茶苦茶旨いです!】
いや~・・困っちゃいましたね~・・。いや、何たってね・・このワイン屋商売、ワインをどう見切るか?・・みたいな所が有りまして、その目に自信が有るからこそ、良いだ悪いだ、凄いだ駄目だと、あ~だこ~だと言える訳です。この造り手はこんな味わいでどの位のランク、味は良いけど価格はちと高い・・とか、若いうちは硬いけれど5年経つと目茶旨いとか・・上のキュヴェはいつも美味しいけれど下に行くに従って並の品質とか・・まぁ、それはワインに対してだけじゃなくて、そのワインを扱うエージェントさんに対しても同様でして、ここんちは品質は悪くないけど時折オオボケかましてくれるとか、品質は悪いけど価格が安いとか・・でもそれは扱わないのでご安心してください。
で、このセラファンさんですが「新樽の申し子」みたいなところが有りまして、適度な酸化を促す新樽の使用率が高く、リリース時は香りは・・
「めっちゃ凄い!」
のに・・味わいが「硬い・・」「硬さが抜け切らない」のが常でして、ましてや、普通の村名ジュヴレはいつも硬く、ジュヴレV.V.のような濃密さが無いので、
「3年から5年くらい待ってね・・」
と言わざるを得ない状況で、まぁその、そのように完全に見切っていた訳です。
ところがです・・・。2013年のセラファンがリリースされ、ちょいとばかりですがフィネスさんから戴きまして、何を飲もうかと考えたんですが、
「まぁ・・他はバラの数しかないからとりあえずはやっぱり村名かな?」
と、飲んでみたんですよ。そしたらもう・・
「え~~っ?」
です。目茶柔らかいんですよ。香りはいつもの通り、目茶妖艶でかぐわしく、目の詰まった感じの・・正に素晴らしいジュヴレが持つ凄い香りです。
「・・これでな~・・柔らかけりゃ・・樽が浮いてなきゃ・・凄いのにな~・・」
と思いつつ、口に入れてみたところがそんな状態・・。それでもうビックリしちゃったんですね。こりゃぁ、今までのセラファンさんのイメージを一端、脳から綺麗さっぱり、抜かないといけないかとさえ・・思っちゃいました。
おそらくですが、彼にとってみれば、ほんの少しだけ弱いヴィンテージだと・・思ったのかもしれません。いや、2014年が入ってきてチェックしてみないとそれは判りませんが、少なくともこのジュヴレの「現状の美味しさ」は初体験です。
多くの方が、
「セラファン?・・5年経ったらね~・・旨いよね~」
と言うことはご存知でしょう。
じゃぁ、この2013年の旨さは何なんだ?・・と言うことなんですよね。とても柔らかく、いつもより樽のニュアンスが無く、ただ官能さだけはそのまんまで、今飲んで目茶美味しいとは、やはり、樽の掛け方を変えたとしか思えないんですよね。若干古い樽を使ったんじゃないでしょうか。だからピュアで、酸化から適度に守られ、普通の生産者よりも遅いリリースのこの時期に・・
「ピッタンコのタイミング!」
になったと・・取り合えず理解しています。
美味しくなったセラファンのワインは非常に貴重です。トップ生産者としての凄さを見せてくれます。まぁ、騙されたと思って飲んでみて欲しいと思います。他のキュヴェも飲みたくなっちゃいましたので、それはまた後ほど・・。もし売れるようならフィネスさんと相談してみますんで、完売でもお声掛けください。店頭でもそんな話しをすると興味を持っていただいて購入される方がおられ、だいぶ減ってます。お奨めです!非常に素晴らしいと思います!!
● 2020 Gevrey-Chambertin Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【純粋無垢でピュア・・セラファンを昔から知る人には似合わない言葉が似あってしまいます・・美しい終盤~余韻を楽しめます!】----以前のレヴユーを使用しています。

この10年ほどの間でここまで「純粋な味わい」になっているのに、それでも「セラファン」を感じさせながら、ジュヴレ=シャンベルタンの大柄な味わいを見せてくれるのには驚きを感じます。
確かにA.C.ブルも、V.V.の付かない村名ジュヴレも素晴らしいんですがV.V.以上のキュヴェになりますと、その個性がもっとハッキリしてくるんですね。
「静寂の中の純粋無垢な味わい」
が・・するんですよ・・ビックリでしょう?
セラファンと言えば、新樽由来の官能的なアロマと、果実を押しのけて感じられるタンニン・・何年か寝かせると甘美さが半端無く乗っかり、飲む人を感動させてくれる大きなワインでした。
しかしもはやセラファンのワインは、新樽そのもののニュアンスなどは無く、ただ新樽の影響を受けただろう表情・・穏やかな官能的アロマと劇的に質の良い甘やかシルキーなタンニンからの膨らみ、そして、
「中盤以降のただただ純粋な葡萄の美しさ」
を、長く続くしっとりと美しい余韻まで感じさせてくれるんですね。
2019年のセラファンは基本・・「色は淡い」です。その傾向は、上級キュヴェになればなるほど・・強くなると感じます。横から撮った写真ではそこまで「淡い」とは感じないかと思いますが、通常、飲む人が見る景色・・グラスを下にして見ますよね・・。
「・・あれ?・・セラファンって、こんなに赤く、こんなに淡かったっけか?」
と思うに違い無いです。

昔のセラファンのワインに感じた「パワフルさ」は、もはやその「影」しか感じないと思います。
むしろ穏やかなんだけれど・・しっかり熱情がそこにある・・と言うようなイメージが近いと思います。
そして、村名ジュヴレは出来れば2~3年後の方が良いですが、
「ジュヴレV.V.2019は、今飲んでも滅茶美味しい!」
んですね。質感が素晴らしい・・すべての醸造、エルヴァージュの段階において、
「圧を出来るだけ掛けないように」
しているのが伝わって来ます。
なので、非常にしなやかですし、残糖はほぼ無いドライなワインのに・・甘美なんです。
「純粋で妖艶で甘美!」
って、ピノ・ノワールの最高の賛辞だと思うんですが、このV.V.を飲むと・・そう思ってしまいます。
敢えて言いますと、最近のセラファンは(最近の)ルソーに近付いて来た感じ?・・いや、敢えての言・・ではありますが、そんなエレガンスと優しさを加えているのが2019年のセラファンであり、それが良く判るのがこのV.V.、そしてそれ以上のキュヴェです。是非飲んでみて下さい・・お薦めします!

P.S.お客さんからいただいたルソーの2015年のシャルム=シャンベルタン..の飲み残しです。美味しくいただきました!有難うございました~。
以下は以前のレヴュー
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【激旨!セラファン的ジュヴレを味わうなら是非V.V.を飲んでみて下さい!・・優しく包んでくれる見事なジュヴレです!】
2017年ものは、
「すぐ飲むのはちょっと待って!」
と書いてましたが、2018年ものは、
「すぐ飲むのも・・OK!」
と書き換えなくてはなりません。2018年ものは早飲みもOKで、しかも熟成も長く可能な仕上がりなんですね。
noisy は基本的に、テイスティングが終了するまでは、インポーターさんの資料には目を通しません。それは余計な情報で思い込んでしまうことを防ぐ意味と、
「新着を書き始めるまで、単に時間を取れないだけ」
と言う両面が有ります。
なので、今・・この文を読んで・・納得した訳ですね・・
2018年の年明けは雨が多く温暖な気候だったが2月から3月に掛けてはとても寒くなった。4月になると徐々に暖かく春らしい陽気になってきて葡萄の成長も加速していった。夏になると気温がどんどん上昇して酷暑と言われた2003年に匹敵するくらいの高い気温の日が続いた。夏の日照時間の長さのおかげで葡萄の成熟は最上と言っても過言ではないほどになり、いわゆる「ピノノワールらしさ」は影を潜めているが、とてもフルーティで新樽を強めに使う我々のワイン造りにはとてもマッチした葡萄だった。現在でもすでに飲めるほど味わいは整っているが、真価はまだ出ていないので愛好家の方々には辛抱強く待って欲しいヴィンテージと言えるだろう。
「現在でもすでに飲めるほど味わいは整っているが、真価はまだ出ていないので愛好家の方々には辛抱強く待って欲しいヴィンテージ」
そうなんですよ・・そう言いたかった訳です。・・さっさと目を通しておけば良かった・・と言うか、この資料が今ようやく見つかった・・だけでも有ります。
なので、
「いつものセラファンの充実したG.C.V.V.の味わいに、さらなるミネラリティの増大がこの良く肥えた味わいを魅力的なものにしている!」
と言えます。
今飲んでも良く、15年置いても良い・・25年はたっぷり持ちます・・そこまで引っ張ったら「見事な官能感溢れるトロットロの味わい」になっているはず・・是非飲んでみて下さい!・・超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【すぐ飲むのはちょっと待って!・・しかし、官能的なセラファンさんのジュヴレの神髄をしっかり持っています!】
2015年もの以来のテイスティングです。村名ジュヴレが偉~い美味しいので、相当期待してテイスティングに入りました。アドヴォケイトは、村名に80点台、このV.V.に91点付けていましたんで、
「村名が89点でV.V.が91点?・・ホントか?」
みたいなノリです。あの味わいが89点で正しいのなら91点はとんでもない評価に思えてしまいます。
色合いも実に素晴らしいです。2015年ものが消し飛んでしまうほど綺麗です。
飲んでみると・・
「なるほど~・・!」
でした。
到着時の味わいだけを見るのであれば、2015年ものが良いです。圧倒的に美味しかったと思います。2017年ものは・・
「まだ落ち着いてない!」
し、
「まだ完全には仕上がり切っていない!」
と言えます。
これは2017年のセラファンさんのワインの特徴でしょう。まだ「エルヴァージュ中(介護中?子育て中?)」だと思っていただけると間違いないかと。
すなわち、非常に良い状態で葡萄を収穫できたんじゃないかと推測します。なので、もう少し瓶熟を取らないとまとまらない感じです。
しかしながら、ポテンシャルは2015年と同様か、それ以上。ピュアさは2015年以上、瑞々しさも2015年以上です。官能感はほぼ一緒。まさにエロティックなジュヴレのアロマは健在で、
「味わいは仕上がっていないがアロマは仕上がっている」
と言う状態です。
この状態で飲んでしまうと、良く判らないんじゃないかと思いますので、どうしても早飲みしたい方は3カ月ほどお待ちください。待てる方はやはり3年かな?・・その辺の感覚がアドヴォケイトと一緒になってしまって残念ですが・・そこは間違いないでしょう。
素晴らしい出来の、実に「健康的でエロティックな」ジュヴレV.V.です。是非セラーでエイジングしてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2016年ものはACジュヴレのみのテイスティングですので、是非そちらのコラムもご覧ください。】
【もはや「ブラボー!」としか言えない・・クリスチャン・セラファン流スタイルを変えずにまだ進化を続ける・・正に化け物です!】 
これは滅茶苦茶旨いです!・・それにしても、誰にも似ていない、正にクリスチャン・セラファンの世界を見事に描き切っています。
2014年もののグラスの写真と比べてみてください。2014年ものも滅茶旨かったですが、2015年ものは完全に凌駕しています。
まったくのドライで残糖感は無し、しかし見事に大きな構造を、見事に複雑な要素を詰め込んだカプセルで埋め尽くしています。
多くの生産者さんの場合、そのカプセルは「ミネラル」ですが、セラファンさんの場合はそれに加え「タンニン」もその役目をしていると思われます。
まぁ、ボルドーワインは結構、そのパターンが多いんですが、ブルゴーニュの場合はそんな量のタンニンは無い場合がほとんどですから。
しかし、クリスチャン・セラファンのV.V.はそこが違うんですね。滅茶質の良い、ホンワカしたタンニンが結構有るんですね。でも、それがブルゴーニュワインのエレガンスやフィネスを損なわないどころか、しっかりと、
「ピノ・ノワールです!」
と主張しています。
言わば、村名ジュヴレの密度を倍ほどに上げただけ・・なのかもしれませんが、複雑さは倍×倍、存在感も同程度ほど大きく感じられてしまいます。
口に含むとピノの高貴さに加え存在感が一気に大きく感じられます。
「おお~っ!」
と言いたくなる感じです。
そこから口内で膨れ上がり、ほんのりとそのタンニンを感じさせます。ベルベッティです。赤や紫の果実に加え、黒っぽい果実がふんだんに・・ビターに感じられ、口内の感覚器官全てをフルに活動させます。中盤からは美しさが増してくるようです。厚みを感じさせながら収束に向かいますが、やや太めのスパイス感がノーズに抜けて行きます。
「・・大柄だな~!」
と感じていただけるでしょう。
いつもの年なら、
「でもまだ少し渋いか・・」
と書くと思うんですが、2014年ものの時もそうでした。
「いや、今でも美味いんじゃない?」
近年のクリスチャン・セラファンのワインに共通の感覚です。今までなら、
「村名3年、村名V.V.は5年、寝かしてください。滅茶、甘美で素晴らしい成長をしますよ。」
と言っていたものです。
2015年ものは、
「今なら飲んでも良いよ!」
と言えるのが嬉しいところです。78歳にして現役、姪っ子さんとともにまだワインは進化をしています。クリスチャン・セラファン、究極のヴィンテージになったと思われます。ぜひご検討くださいませ!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【クリスチャン・セラファンの看板ワイン、ジュヴレ=シャンベルタンV.V.と、希少な上級キュヴェのご案内です!2014年ジュヴレV.V.はいつ飲めばいい??】

まぁ・・この色合いを見ればご納得でしょう・・。長年ワインに接していると、色を見るだけで有る程度までは想像出来ちゃいますよね。
2013年ものV.V.の、非常に美しいエキスたっぷり系なしなやかワイン・・是非2013年ものの色合いをご覧ください。ストレートな美しい色合いをしています。
2014年ものV.V.は・・・どうでしょう?・・全然違うでしょ?・・もう、色からして「官能感バリバリ」じゃないですか。
そうなんです・・。まさに、
「クリスチャン・セラファン、ここに有り!」
の味わいです。
ジュヴレの偉大なテロワール、力強く、鉄っぽく、大きな構造をたっぷり感じさせてくれる素晴らしい仕上がりです!
でも・・全然早いですね。2013年ものは美味しく飲めたんですが、2014年ものはようやくワインとして成立したところ・・で、瓶熟期間が不足しています。やや渋さからのエッジも感じますし、パレットも少しイビツです。
しかしながら、ワインのポテンシャルとしますと村名ジュヴレを遥かに超えたものが感じられます。
「出し切った・・やり切ったぞ!最高のワインだ・・」
と言っているかのようです。そして、
「あとはお前に任せたぞ・・」
と言っているようにも感じます。
パッキパキに硬いのでは無く、柔らかさも充分に有るけれど、その程度ではポテンシャルがとても隠し切れない・・と言うことなんですね。すなわち2013年ものは素直に美味しいが、2014年の能力には届かなかった・・と言うことです。
2013年もののようにリリース直後から素晴らしい!・・と言えなかったのは残念では有りますが、それでもその美味しかった2013年ものを完全に置いてきぼりにするポテンシャルが有りました。少なくとも2年、出来れば3年以上おいてから、この出来の素晴らしい2014年ものをご堪能ください。
また、上級キュヴェも数アイテム届いています。申し訳ないのですが、とても飲めるような数量では無く・・申し訳ございません。多くいただけるようになったら是非、
「20XX年、クリスチャン・セラファン完全ガイド!」みたいに出来れば・・と思っています。ご検討くださいませ!!
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【セラファンも美しいエキス系ワインに変身か?!】
どうよ~?・・この色合いですよ~?決して淡いとは言わないですが、こんなに黒味の少ない赤い色のニュアンスをバッチリ残し、テーブルクロスが透けそうなセラファンのV.V.を見たことが有るでしょうか?
まぁ、ペロ=ミノのような真っ黒さだとは言わないですが、セラファンのV.V.はそれなりの黒味と、もう少しの色の濃さはふつうに有ったと思うんですけどね。V.V.の付かないジュヴレ村名が繊細且つエレガントでめちゃ美味しかったので、数は少なかったんですが、売れ筋のV.V.を飲んでみる気になったんですね。それにフィネスさんとのお取引も復活したので、途切れがちだったセラファンのテイスティングもしないといかんな~・・と言う気も有りました。でもまぁ、やはり高価になってきましたので、飲んで販売してると経営的にはちと厳しいですけどね・・。
昨今は多くのエージェントさんにも言えることですが、在庫を余り増やさないために、基本アソートメントと言うか、割り当てと言うか・・、ワイン屋さんの希望するようには購入できなくなっています。
「ジュヴレは必要だけどシャンボールはいらない・・できればACブルは大目に・・」
なんてことはほぼ不可能です。
それも生産量が少ない高価なブルゴーニュならまだ良いんですが、2千円とか3千円、下手すれば1円台のワインでも、
「ご希望者が多いので3本ずつです。」
などと平気で割り振っていらっしゃる・・。こちらにしてみれば、
「・・はぁ?」
です。個人のお客様でもその位は購入されるでしょ!って話しで、
「初めての生産者で1軒辺り3本ずつ割り振って、とにかく右から左に流せって?」
みたいに思っちゃうんですね。
まぁ、販売先を絞ってしまうと在庫になる可能性が大きくなるので仕方ないのは頭では判るんですが、千円台のワインを3~4本いただいたところでね・・色んな意味でロスにしかならないと思うんですけどね・・。ワイン屋さんも飲まず、だから何も知らず、ただエージェントさん発行の定型文を読むか貼り付けるかで仕事を終わらせるんですね。ちゃんと飲んでるのはお客さんだけ。その方が声を上げれば、ネット上ではそれが「そのワイン、その生産者の本質」になってしまう可能性大です。勿論それが正しければですね、何の問題も無いですし、声さえ上がってこない・・と言うことにもなりかねません。誰もが他の人に自分の意見を大声で言いたい方ばかり・・なはずが無いんですね。
なので結局はそのワインの幻だけが独り歩きしてしまうんです。自費で飲むんですからせめてその分くらいは面倒みて欲しい・・と思うんですけどね。そんな訳なので結局、キャンセルして入ってこないようになる場合が結構多いんです。非常にツライ世の中です。
愚痴になっちゃいましたが、セラファンは少ないですがちゃんと紹介したいので、何とか開けた2013年の2本目、ジュヴレV.V.です。
やはり2013年のセラファンは絶妙に旨いです。綺麗だし、ちゃんと膨らむし、樽臭く無いしで言うこと無しです。しかしながら今飲むことを考えれば、ジュヴレ村名をお勧めします。このV.V.の方は村名のみのキュヴェには無い、輝かしい未来に花咲くべくのタイムカプセルをまだしこたま抱えています。凝縮感たっぷり有りますが、エレガンスを損なうものでは無いにせよ、
「ん~・・勿体ないかな~・・」
と言う気になっちゃうんですね・・。貧乏性ですから・・いや、性はいらんか・・。
なので、今飲むならめちゃ旨い「村名」を推します。3~5年でさらなる高みを覗いてみたい方はこのV.V.をセラーに仕舞ってください。官能さが出てきたら確実に超1級並みなパフォーマンスを見せてくれるでしょう。
因みにですね・・最近、あちこちの評価機関のポイントを見てみると2013年のブルゴーニュのポイントが高いですね。いつの間に付け替えたんでしょうね・・付け替えてないのかどうか、アドヴォケイトとかタンザーさんとかサトクリフさんとかを普段余り気にしてないので判りませんが、リリース前に散々脅かされたと・・うっすら覚えているのがトラウマ状です。
後になったら2013年はグレートイヤーとか言われるかもしれません。非常に美しいワインです。是非ご検討くださいませ。
またその他のキュヴェはさすがに開けられませんで・・すみません。息子はフィネスさんの試飲会で飲んでる可能性が有るんですが、まだとてもコメントなど書ける能力を得ていませんで・・。普段のセラファンさんの「リキミ」みたいなものが無い、ナチュラルな味わいのヴィンテージだと思います。
● 2020 Morey-Saint-Denis 1er Cru les Milandes
モレ=サン=ドニ・プルミエ・クリュ・レ・ミランド
【リキミ感が無くなった純な美味しさは、少しコッテリしたモレ・ミランドの味わいを引き立たせます。素晴らしい出来です!】-----以前のレヴューを掲載しています。

一般には今ひとつの人気のモレ=サン=ドニのワインですが・・どうなんでしょう・・この1枚目のグラス写真の色彩をご覧いただいても食指は伸びて来ないでしょうか。
まさに、クロ・ド・ラ・ロシュ、クロ・サン=ドニと言うモレの秀逸なグラン・クリュが北から中央に掛けて存在しながら、南にはクロ・デ・ランブレイ、クロ・ド・タールと言う三大クロ?・・の2つが有りながら、今ひとつの人気・・と言うのは、ワインで生計を立てている者たちの努力不足なのかもしれません。
この1級レ・ミランドは、村のほぼ中央・・クロ・サン=ドニ直下にあります。細かく言えば「レ・シャビオ」と言うクロ・サン=ドニを名乗れるグラン・クリュの下です。ですので素質は充分・・ですよね。
2018年もののレ・ミランドと比較してみますと、明らかに黒みが減り、「赤みが増大」、透明感とグラスのような照りがさらに増えているように見えます。
他のコラムでも書きましたが、おそらくこの2~3年ほどの間にピジュアージュの回数は減らし・・と言うか、やり方が優しくなった?・・のかもしれませんが、余り葡萄を潰さないようにしているんじゃないかと想像していますが、それが、
「より美しくしなやかな味わい!」
を生んでいると思うんですね。

ジャスパー・モリスさんの評価は・・余りに意味不明な評点だったので、ここに掲載するのを止めました。
リアルワインガイド第77号はなんと・・94ポイントと弾けています・・が、飲み頃は2023年から・・としていますね。正しい評価だと思います。
現状は複雑感がしっかり有って、全体としてはそれなりにまとまっているので美味しくは飲めるものの、94ポイントと言う高い評価をそのまま受け入れられるほどの練れた表情になるにはまだ成長不足・・と言うことだと思います。
まぁ・・noisy は3日掛けましたので、そこまで掴めましたが、これ・・短い時間だけの評価だと2点ほど下に勘違いした評価をするんじゃないかと。ですが、これはモレのワインには結構に有る複雑なニュアンスをどう評価するのか・・と言うことに繋がりますから・・。
2019年のセラファンさんのワインに顕著な、シャンボール的なエステリックな還り香に、モレのやや太目な躯体を組成する粘土と、やや大きめの石や岩を思わせるミネラリティが、素晴らしい味わいを造り出しています。是非ともご検討ください。お勧めします。
以下は以前のレヴュー
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【これも激旨!・・何でこんなに美味しいのか・・と考えてみるに、「やはり透明硬質なミネラリティを得たから」と言う答えしか浮かんできません!】
もう・・滅茶苦茶寄った写真を、各1級畑のキュヴェで使用しています。これは本当は、
「サムネイルにした時に何の写真を撮ったか判りやすいように」
と言う意味で、最初の1枚をエチケットを中心にして撮ったもので、本来はグラスの色を見せるためのものでは有りませんでした。
でも、この滅茶寄った写真が結構に真実を表しているような気がしましたので、選択してみたんですね・・どうでしょう?
「セラファンは黒い」
と言うような思い込みは無いでしょうか。いや、キュヴェによっては黒みが全体を覆っている・・覆っていた・・と思う訳です。
ですが、この3年はどんどん赤みが増して来ました・・
と言うか、元々有ったんだけれども、赤みに光が灯るようになって来た・・のが大正解かな?・・とも思う訳でして、このレ・ミランド1級の素の姿をちゃんと写した写真になっているような気がするんですね。
例えば、昔のルーミエさんのモノポール「モレ=サン=ドニ・クロ・ド・ラ・ビュシエール」を思い出してみて下さい。悪くはないし、5年も経つとテクスチュアも改善、8年位経つと相当美味しくなった・・はずです。ですが今や、完全にシャンボール村名を置き去り、しっかり1級以上の美味しさを見せているじゃないですか・・。
あれ?。。上の文章の「ルーミエさん」を「セラファンさん」に、「クロ・ド・ラ・ビュシエール」を「レ・ミランド」に変えてみて下さい。
「・・おんなじ・・」
でしょ?
まるで各色のフルーツをミルフィーユにしたかのような素晴らしい味わいです。硬質なミネラリティは、まるでそのミルフィーユに注ぎかけた「僅かな甘みのシュガーコーティング」のようで、このレ・ミランドには全く欠かせない素晴らしい要素の一つです。
これは本当に美味しい・・できれば縮小していない写真をお見せしたい!・・とも思いますが、noisy のサイトでそれをやってしまいますと・・
「携帯やスマホじゃ重くて見られない・・」
とクレームが来てしまいますんで・・申し訳ありません。
ですが、この3年で大きく変化したドメーヌ・セラファンを言っていたとは言え、これらの素晴らしい1級群の存在をアピール出来なかったことに申し訳なさを感じています。是非飲んでみて下さい・・どの1級を飲んでも外しませんよ・・レ・カズティエは飲めてはいませんが・・是非ご検討くださいませ!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【1級最安値のモレ・レ・ミランドはアドヴォケイト91+でした!】 モレ=サン=ドニの1級レ・ミランドです。村のほぼ中央に位置するこの畑は、グラン・クリュ・クロ・ド・ラ・ロシュを構成するレ・シャビオ(シャンボール=ミュジニーにも同名の畑が有るが違う畑)の直下に有り、クリスチャン・セラファンさんが所有する部分はその境界に近い部分です。
ですので、クロ・ド・ラ・ロシュ風だと・・言いたいところですが、中々そうは言えないところが難しいんですね。
レ・シャビオと言うリューディはクロ・ド・ラ・ロシュでは有りますが、その真上がクロ・サン=ドニなんですよ。この辺りはクロ・ド・ラ・ロシュとクロ・サン=ドニを名乗れる区画が入り組んだようになっていて、むしろクロ・サン=ドニに似ている・・と言う方がより正しいと言えます。また東側、より下部になりますから、その分赤さを多く含む土のニュアンスが多くなる感じです。
こちらも数が無くて飲めませんが、クロ・サン=ドニとクロ・デ・ランブレイには似たニュアンスが取れるセラファン香の有る1級・・と思われると近いかな・・と思います。
アドヴォケイトは91+と結構渋め・・しかも、あろうことか・・2027年からと言う飲み頃を言っているようです。まぁ、2027年までに飲め・・と言われるよりはマシですが、あくまで樽からのテイスティングだったようですから、長くても5年後から・・と言う理解で良いと想像しています。飲めませんでしたが・・ご検討くださいませ。
● 2020 Gevrey-Chambertin 1er Cru les Corbeaux
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・レ・コルボー
【滅茶苦茶旨い!・・しかもセラファンの素晴らしいジュヴレ1級の中ではリーズナブル!・・純粋な余韻、格を超える質の高いアロマ、そして何とエレガンスに感動!】-----以前のレヴューを掲載しています。

マジ=シャンベルタンの北に接するレ・コルボーです。やはり・・穏やかになって来たとは言え、
「セラファン香」
が有りますから、
「・・ん?・・セラファンか?」
と判る人には判ると思うんですが、この穏やかな優しさ、すっと伸びて行くアロマを嗅いでしまったら・・かなり迷うと思いますよ。だって・・
「滅茶エレガント!」
なんですから。しかもこれが、
「1級レ・コルボー?」
だとはちょっと思えないと思うんですね。
セラファンのワインとしますと非常に淡い色彩だと思います。ノーズは官能さが混じり、穏やかなスパイスと極小赤果実、細やかなジュヴレっぽい酸化鉄的ミネラリティ溶け込んでいます。しかし、どこかシャンボールのような香水的なニュアンスも混じり、
「エレガントなワイン」
と感じさせてくれます。
そもそもセラファンのワインがとてもエレガントだ・・と言うようなイメージをお持ちの方は、セラファンを良く熟させて飲まれる方以外は・・余りいらっしゃらないんじゃないかと思うんですが、
「リキミの無さと純粋無垢な味わい」
が、そう思わせてくれると思います。

リアルワインガイド第77号は上値94ポイント、ジャスパー・モリスさんは93ポイントと、かなり高い評価をしていますが、リアルワインガイドも・・noisy同様、「エレガント」が何回もレヴュー中に出て来ます。
何しろ2018年ものの noisy のご紹介文を見ていただけましたらお判りかと思いますが、
「赤果実の風味の増大」
はそのままだとしても、エレガントの「エ」も・・無いですよね。どちらかと言うと「凝縮感」とか・・力強さを言っているかと思いますので、
「評価は同じ位だとしても、仕上がりはだいぶ違う!」
のがお判りいただけるかと思います。
で、価格もリーズナブルなのがこのレ・コルボーなんですが、評点から言いましても・・かなり・・お得感が高いかと思います。
因みに上述のジャスパー・モリス氏はアルマン・ルソーの2019年ジュヴレ村名に90~92ポイント、モノポールの Clos du Chateau に 89~91ポイント、レ・コルヴォーの南隣のマジ=シャンベルタンに92~95ポイントとしています。
なので、このレ・コルボーをその中に入れてみても・・ちょうど良い感じに見えないでしょうか。つまり、もしジャスパー・モリス氏の感覚を信じるならば、ルソー並み・・と言うことになろうかと。実際、noisy 的には、
「エレガントになったセラファンの味わいはルソーに近くなった」
と感じています。是非飲んでみて下さい。相当旨いです!
以下は以前のレヴュー
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【2018年ドメーヌ・セラファンのアイテム中、最も赤果実が目立って美味しいキュヴェがこれ!・・目から鱗のセラファンの美味しさ発見です!】
「お~・・ルーミエさんのワインみたい!」
と見えないでしょうか?・・素晴らしい赤い色が目に染みて来ますでしょう?・・そうなんですよ・・ちょっと硬質でシャンボール的、いや、マジ=シャンベルタン的と言いますか、薄い表土の乾いた感じから、素晴らしい凝縮度の滅茶美味しいジュヴレ・・チェリーが実に良いんですよ。
マット・クレイマーさんはマジ=シャンベルタンについて、
「野生(フルーツ)が弾ける感じ」
とその著作で書いていますがまさにそんな感じ・・。noisy 的な表現だとシャンボール的な硬質感とテクスチュア、そしてミネラリティの多さから、様々な要素が飛び出してくる感じ・・と言うかな?・・と思うんですね。
で、そもそも黒果実が多い、それが特徴でもあるセラファンさんちのジュヴレに有って・・いや、本当は赤果実もたっぷり有るんですが、若い段階で多く感じる黒果実の存在・・と言うのが正しいかと思いますが、
「この1級レ・コルボーはマジ=シャン風にそこが逆転している」
と思うんですね。むしろ、マジ近辺は「赤い風味が強い」のかもしれません。
これも美味しいです・・超美味しい!・・シャンボール1級レ・ボードも無茶美味しいですが、その系統の美味しさを持っていました!。
やはりワインは飲まないと判らないんですよ・・。割り当ても少なく、価格も高いと中々テイスティングも出来ませんが、それだと真実も見えないし変化も見逃してしまう訳で・・それが良く良く身に染みて判ったレ・コルボーのテイスティングでした。ギイヤールさんのはもっと黒いですが・・こうなってくると、所有地の位置関係も知りたくなってしまいますよね。
1級の中ではリーズナブルでは有りますが、これは相当にお買い得だと思います!ご検討ください!
以下は以前のレヴューです。
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【グラン・クリュ・マジ=シャンベルタンの北、プルミエ・クリュ・フォントニ直下に接するマジ=シャン風やや肉厚な1級です!】 セラファンさんの1級レ・コルボーとなると、さすがにしょっちゅう開ける訳にも行かないキュヴェです。でも1級レ・コルヴォーはほぼ毎年飲んでますよ。noisy も大好きな生産者さんで、「ドメーヌ・ギイヤール」のレ・コルボーが毎年入荷していますから・・。それに他にもブルーノ・クラヴリエさんとか、いらっしゃいますからね。
ここのワインは南に接する「マジ=シャンベルタン」に良く似ています・・が、さすがに同じとまでは行きません。やや乾いたニュアンスとスパイシーな果実、野性味・・と言った部分は由来と言えるでしょう。その割にはギイヤールのレ・コルボーは余り売れ行きは芳しく無く、
「何でだろ・・」
と不思議でなりません。
まぁ、ギイヤールは滅茶苦茶ドライですから・・甘みもへったくれも無いんで、「そっけない」と思われているのかもしれません。かと言って早くから飲めないような妙な硬さは無いんですけどね。
クリスチャン・セラファンさんのレ・コルボーは、やはりクリスチャン・セラファン風のセラファン香とも言いたくなるような官能さに満ちたアロマです。近年、どんどん早くから美味しくなって来ていますが2017年はいかがなものでしょう。
アドヴォケイトは91ポイント、2023年から・・と言うことで、やはり3年後辺りからと言うのは間違い無いでしょうが、評価は少し低いように思います。ご検討くださいませ。
● 2020 Gevrey-Chambertin 1er Cru les Fonteny
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・レ・フォントニー
【どこかシャンボール的香水を思わせるアロマ!よりしなやかに、より薫り高く、より上質にと変身しました!】-----以前のレヴューを掲載しています。

どうなんでしょう・・このセラファンの高質化、エレガント化は2019年に限ったことなんでしょうか・・。やはり何年かは見続けないと答えは出せそうに有りません。
しかし、何とも純粋無垢な、適度な脱力を持ったエレガントな味わいは、グラスの写真を見てもお若いいただけると思うんですね。そしてその淡さに加えて・・特に「1級フォントニー」には、
「透明感バッチリのミネラリティ」
さえ、写真に写っているように思います。
セラファンさんの1級レ・フォントニーはラインナップのトップスリーの格を持っていますが、その中でもより「硬質」・・まぁ、ミネラリティの多さを現わしていると思いますが、伸びやかな美味しさ、シャンボールっぽさを持っていると思います。
そしてこの2019年ものは、中盤以降に感じる純な葡萄のアロマと味わいの中に、タイミングをずらしてノーズへ侵入してくる質の良いエステリックなアロマが有り、それがまた高質感を高めていると思うんですね。

リアルワインガイド第77号は上値で94+ポイントですが、ジャスパー・モリス氏は・・ちょっと弾けてしまったのか、
「上値95ポイント」
とセラファンの至宝、シャルム=シャンベルタンに次ぐ評価をしています。
ただし・・ちょっと気に入らないんですよね・・。ジャスパー・モリス氏はセラファンの2019年レ・カズティエに対し、91~94ポイントとしているんですよ。
noisy 的には、
2019 レ・フォントニー < 2019 レ・カズティエ
は絶対に動かない事実として確認していますから、いかにレ・フォントニーが硬質な美味しさをアピールして来てもレ・カズティエの資質には適わない訳でして、レ・フォントニーが上値95ポイントならレ・カズティエは96ポイント以上・・です。と言いますか、
「なんでレ・カズティエがそんなに低いの?」
と疑問です。おそらくはシャルム=シャンベルタンに対し、上値を96ポイントに抑えたのが関係しているか・・と思っていますが・・いや、邪推に過ぎません。
ですが、レ・フォントニー2019年、素晴らしい出来でした。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴュー
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【アドヴォケイトは2017年ものの評価(上値)92ポイントから94ポイントへ大躍進!・・長熟さの判る見事に大柄なジュヴレ1級レ・フォントニ―でした!】
こちらも寄りに寄って撮った写真です・・実に美しい色合いでしょう?・・子の写真は大きさだけしか加工していません。他の写真は若干、ホワイトバランスなどを補正していますのでお間違い無く・・。
いや、本当はカズティエを飲む予定だったんですね。でもこれを書いているのは新着発行日、リリースする直前です。そして、海外メディア評価を前日探していましたら、2017年ものが92ポイント、2018年ものが94ポイントと言うことが判ったので、
「持って帰るのを間違えたことにして、カズティエからフォントニーに変更」
せざるを得ない・・そう思った訳です。
だって・・海外メディアの言うことは基本、話半分にしか聞かないので・・言っていることが正しいかどうか、飲まなきゃ判らないじゃないですか。レ・カズティエは良いのは判っているし、良い点も付く訳です。そこには及ばないと思われていたレ・フォントニーが、
「2点も積み増した!」
事実が有る訳ですから、ドメーヌ・セラファンの全体像を早々に確認したい気持ちをグッと抑えて・・その内にきっとフィネスさんがそっと飲ませてくれるんじゃないか・・と信じて・・(^^;; 涙を飲んで、レ・フォントニー2018年ものに切り替えた訳です。
いや・・飲んで良かったです。noisy の感覚がまだ鈍ってはいないことも自覚出来ました・・いや、鈍り切ってはいない・・でしょうか。
2018年のセラファンは、早く飲んでも美味しいが、本質ははやり長い熟成を持って表してくる・・そのようにドメーヌでは言っています。本当にその通りです。僅か数年の寿命などでは有り得ないんです。
素晴らしい野性のチェリー、そして精緻さのあるピュアなチェリーが混在しています。ミネラリティの度合いはいつになくさらに高く、テクスチュアは見事に滑らかですが、クリスチャン・セラファン特有のふくよかなタンニンをも抑え込みながら、その存在を知らしめています。口内で噛みしめると、
「ワインの王」
と言う言葉が脳裏を駆け巡ります。
「あれ・・?女王がボルドーだったよなぁ・・」
などとも・・駆け巡って来ます。呆けて来たかなぁ・・
中盤の見事な膨らみからのドライなフルーツの弾けるようなアロマがノーズに・・余韻も実にふくよかで長く持続してくれます。
「セラファン的だが女性的。そして質的に大きく向上!」
していることも判りました。
3本しかないのに・・1本マイナスです。でも、ちゃんと確認出来て良かった!・・凄い出来になっていそうな2019年への期待もさらに膨らんでいます。是非んでみて下さい!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【・・フォントニーまで開けてしまいました~!・・】
セラファンさんのワインは入荷量も多く無く、また、結構売れてしまうので、頑張って総アイテムのテイスティングをするまでは行かない状態では有ります。
ただし、2016年もののジュヴレの余りの美味しさに・・2017年ものは一体どうなってしまうんだろうという興味が湧き、そこに2017年もののジュヴレの素晴らしさに・・上のキュヴェの実態はどうなっているんだろう?・・というような興味がさらに加わってしまったがため、1級レ・フォントニ―まで開けてしまうという暴挙に出た訳です。
まぁ、ワイン屋ですから、時に「人柱」にならないようじゃ務まらないはずなんですが、昨今は、ワイン屋同士でもワインの話しにはならず、あのワインが売れる、これは売れない、それにコロナで飲食店さんがどうだとか・・。ワイン屋ならワインで何とか人様に幸せになっていただけるように頑張るべきじゃないのかなぁと・・自分では中々栓を抜かない連中には届かない言葉だとは思って飲みこんでしまいます。
結果としては、やはりセラファンさんの上級キュヴェは、
「3年は寝かしましょ!」
と言うのは間違いないことを確認しました。・・いや~・・実に勿体なかった・・(^^;;
しかしながら、やはり飲んでみなければ判らないことをしっかり・・いただきましたので、決して無駄では無かったと思っています。
2017年のクリスチャン・セラファンは、
「滅茶苦茶瑞々しい!」
その由来は、
「葡萄が滅茶純粋!」
と言うことです。
そのとても健康で純粋な葡萄が得られたため、まだ「エルバージュ途中」なんですね。厳しくは無いが育ち切ってはいない。なので、その瑞々しさが官能さや味わいに昇華しきっていない・・と言うことなんです。
アドヴォケイトが92ポイント付けていますし、この写真からも、
「実に美しい色合い」
が見られるので、ついつい・・
「是非飲んでみたい!」
と手が伸びてしまうと思うんですが、
「やはり3年、待つべき!」
です。
しかしながら、2014年以前のセラファンさんのワインなら、
「5年経ったら宝もの!」
と言っていたはずですから・・そこに「2年」と言う短縮がみられる訳です。
ジュヴレの1級の中ではもっとも精緻で優しい味わいが特徴のレ・フォントニ―も、すでにそのニュアンスに満ちてはいます。しかし、「育ち切っていない」のは間違いなく、どうしても時間が必要だということなのでしょう。
相当にポテンシャルは高い・・しかし今飲むべきでは無い・・。コロナで自粛されている方へ、お勧めしたいところでは有りますが、セラファンさんの1級以上のキュヴェはすべからく、「3年は待ち」が正解でしょう。是非ご検討くださいませ。
以下は2015年もののレヴューです。
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【リアルワインガイド第61号は 今飲んで93 ポテンシャル94 飲み頃予想 2020~2050!】 リアルワインガイド第61号で徳丸さんも書いていますが、このフォントニーと言う1級畑はシャルム=シャンベルタンっぽいと・・いや、決してそうは書いていないんですが・・10年前のシャルム=シャンベルタンと同じ味がする・・と。
つまり、10年前のシャルム=シャンベルタンと同じほどのポテンシャルが有ると言いたいのだと思います。
noisy 的には、確かにフォントニーは「プティ・シャルム=シャンベルタン」とも言いたくなる要素が有ると思いますが、もう少し石灰が強いかな・・と言う感じがします。先だってご案内させていただき、
「何故か全然売れない滅茶リーズナブルなジョセフ・ロティのフォントニー」
も飲ませていただきました。実に良い感じでした。
ところで、高齢のクリスチャン・セラファンさんに代わりほとんどの作業をこなしていると思われる姪っ子さん、フレデリック・グレさんの関与のパーセンテージが、近年のセラファンのワインの柔らかさやピュアさに出ているのかもしれない・・と、今、率直に思いました。勿論ですが2015年の葡萄の出来の良さも影響しているのでしょうが、2013年から続く「しなやかさの増大」は・・そう言うことなのかもしれません。ご検討ください。
● 2020 Gevrey-Chambertin 1er Cru les Cazetiers
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・レ・カズティエ
【おそらくシャルム=シャンベルタンとの差は極小かと・・リアルも「開いたら悶絶もの」と言っていますが・・noisy もそう思います。】-----以前のレヴューを掲載しています。

激旨です!・・リアルワインガイド第77号は、
「開いたら悶絶もの!」
と言ってますが・・間違い無いです・・と言うか、開けて3日後・・悶絶してしまいました!・・素晴らしいです!
残念ながらトップ・キュヴェのシャルム=シャンベルタンは開けられなかったんですが、このレ・カズティエの余りの美味しさで・・満たされてしまいました。
2019年のセラファンは、兎にも角にも「エレガント」です。そして、
「純粋無垢な葡萄の味わい」
が中盤以降から余韻に掛けて感じられ、そこからノーズへ高質なエステル香が逆行してくる感じ・・です。
順番が逆になりますが、勿論、ノーズをグラス近付けなくても、適度な膨らみを持った官能さを含んだアロマが飛び込んで来ます。昔なら、
「ちょっと・・やり過ぎ?」
みたいな感覚も有ったんですが今や余りにスムーズなので、
「セラファンだったよね・・」
と再確認する感じです。

おそらくですが、ピジュアージュを控えめにし、プレスを優しく圧を掛けないようにしていると思いますが・・それにしても「質感」が物凄いです。
このレ・カズティエは村の西、上部にある1級畑で、事実上のグラン・クリュ、「クロ・サン=ジャック」の北に接しています。クロ・サン=ジャックにはちょっと追い付かない部分は有るんですが、近年は所有しているドメーヌさんが頑張っていますので、肉薄しつつある畑です。
ジャスパー・モリスさんは・・・レ・フォントニーのコラムでも書きましたが、間違っていると思います。2019レ・フォントニーは素晴らしいですが残念ながらレ・カズティエは上回らないです。
因みに・・アルマン・ルソーさんの2019ラヴォー・サン=ジャックには92~95ポイントとしていますので、少なくともそれ位は有ると思っていただいて良いかと思います。
圧巻の質感です。これは・・買っておきましょう!ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴュー
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【あのPKさんをして、「クリスチャン・セラファンのトップ・キュヴェはレ・カズティエ!」と言わしめたキュヴェです!】 え~・・すみません・・2018年はレ・カズティエを開けようと思っていたんですが、ちょっと間違えまして・・レ・フォントニーを開けてしまいましたので、2019年に延ばすことにしました。
このところのセラファンさんのワインは実に良いです!・・大柄でパワフルな基調はそのままなんですが、透明感のあるミネラリティの総量が大きく増え、男っぽさで突っ走って来たところを男女仲良く・・みたいな、夫唱婦随・・みたいな、とても「ほんわかとした」外向性の有る味わいになっているんですよね。2018年もののシャンボール1級やレ・フォントニーも、ホントに美味しいです!・・そうそう・・モレ=サン=ドニ・レ・ミランド1級も素晴らしかった。
この、PKさんがセラファンのトップ・キュヴェと推していたレ・カズティエ2018年は、アドヴォケイトで93~95 Points、ジャスパー・モリス氏が92~95 Points と、1級格の評価の最上限に近い、高い評価を得て来ています。やはり世代交代が上手く行った例じゃないでしょうか。
近年は、
「リリースから5年経ったらクリスチャン・セラファン!」
と言っていたのを封印し、
「リリース直後も美味しいクリスチャン・セラファン!」
と言い換えています。是非ご検討くださいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2018年ものは何とか飲もう・・と虎視眈々。貴重なセラファンさんの2番目のキュヴェです!】 いや・・やはりブルゴーニュの高騰は響きます。このカズティエやラヴォー・サン=ジャックなどのジュヴレ西側1級群さえもそう易々とは手が出せない状況は、確かに寂しい感じはしますよね。
2017年の各キュヴェをテイスティングした結果、近年のクリスチャン・セラファンさんのワインが、柔らかく飲み頃が早くなっていることが伺えます。
テイスターの一員としますと、今飲んでポイントとポテンシャルポイントの差が少ないほど、早いうちからポテンシャルを取りやすい味わいで有ると言うことですし、飲み頃予想も早くなっている(開始が同じと言うことはそういうことですよね)と言うことは、早くから美味しいと言うことになります。
この1級レ・カズティエはご存じの通り、ジュヴレの村の西の上部に有る1級群に有り、かの実力グラン・クリュの「クロ・サン=ジャック」の北に接します。
なので、さすがに「クロ・サン=ジャック」ほどのち密さ、重量感には追い付かないことが多いとは言え、官能さやワイルドさは引けを取らない場合も多々有ります。ご検討くださいませ。
● 2020 Chambolle-Musigny 1er Cru les Baudes
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・ボード
【ついに1級レ・ボードも95ポイントオーバーの時代!・・ちょっとルーミエさん風のミネラリティがテッカテカの・・凄いワインだと思います!】
シャルムは来ないしレ・ボードも2本・・レ・ミランドも・・と言うことだと、もうどうにもテイスティングのしようが無い訳でして、そもそも村名の1本を開けただけでも営業的には相当厳しいんですが、まぁ・・お客様にはほぼ関係の無いことですから・・。
ただしやはり2020年、2021年の日本への入荷量は、皆さんも感じられていらっしゃるかもしれませんが・・
「想像する以上に少ない」
んですね。
Noisy wine が以前から力を入れていた造り手さんで、それこそ全く知名度が無い頃からのアイテムですと・・それでもそれなりにはいただけていますが、
「日本へのアロケーション自体が減っている」
訳でして・・その辺もご説明させていただいている通りです。つまり、高値で購入する新規参入国へアロケーションが振り分けられているんです。
フィネスさんはそれでも昔から藤田社長が一生懸命に各ドメーヌとの直取引をされていらっしゃいましたので、今でも相当にいただけているはずです。セラファンはやはり、
「生産量がダウンした」
のが大きいのでしょう。
で、やはりこのシャンボール1級レ・ボードですが、「隠れた銘酒」とご紹介してきた通り・・になっています・・えへん・・
またこれは聞いた話しで、何が根拠なのかは判りませんが、最近はシャンボールが国際的にも人気だそうです。
まぁ・・ルーミエさんが人気だとは知っていますが、どうなんでしょうね・・Noisy wine は昔からシャンボールは人気ですが・・今はお亡くなりになられた長い付き合いのある某社の社長さんが当方にいらしたときに・・こんな風に尋ねられました。
「今 noisyさんのところで一番人気のアペラシオンはどこですか?」
そうこられたので、このように・・答えたはずです。
「Noisy wine としますと・・シャンボールですね・・」
そう答えたらビックリなされて・・
「・・えっ?・・ジュヴレ=シャンベルタンよりもですか?」
と返されたので・・
「・・はい・・うちはちょっと変なんです・・」
とお応えしたのを今でもハッキリ覚えています。
まぁ・・おそらく10年以上ほど前の話ですから、ルイ・ユエランとか・・他店様では全く動かないシャンボールを90%ほども・・ほんとか?・・エージェントさんから引き取らせていただいていた訳です。他にも最近はご案内していないレシュノーやセルヴェルなどもそれなりに販売させていただいてましたから、そのタイミングではそのように言ったのでしょう。実際のところは調べた訳では無いんですが、ルイ・ユエランが入って来なくなったのは今でも残念です。
硬質だがやはりとてもシルキーで香水的にアロマが伸び、エレガントなシャンボールって・・美味しいじゃないですか・・。
「日本人は絶対に好みだと・・言い続けていたら・・世界中で人気??」
だと聞いてしまうと、ちょっと何か違和感を覚える感じがします。
このシャンボール1級レ・ボードも、ジュヴレのセラファンでは有りますから・・ちょっと違和感が有るかもしれませんが、
「結局のところ、美味しいものに蓋は出来ない」
のでしょう。お財布が許せば是非・・ご検討いただけましたら幸いです。
以下は以前のレヴューです
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【これぞ知られざる超銘酒!・・是非お見知りおきください!】
いや~・・激旨です!超絶に美味しい!・・誰だ?・・セラファンのトップ・キュヴェはレ・カズティエだなんて言ってたのは・・!
などとは言いませんが、これほど美味しいシャンボール1級にはそうそう出会えないと思いますよ。
ちょっとルーミエさんのシャンボール1級に似た部分が多いように思いますが、こちらのレ・ボードはボンヌ=マール直下ですから微妙にね・・違うかな。
やはりモレが近い訳ですんで、モレ的な「美味しい粘土の深い味わい」がする訳です。ちょこっとワイルドな感じも・・そう、クロ・デ・ランブレイ的な・・。その上で、滅茶苦茶テクスチュアの良いなめらかなタッチの中から、これまた滅茶苦茶細やかな味わいとアロマが湧き出てくる感じ・・。
まぁ、ボンヌ=マールはもう・・物凄い価格になっちゃってますけど、
「ボンヌ=マール直下を70%独り占めにしているレ・ボードの存在・・!」
知らなかったでしょう?
実はnoisy も、セラファンさんのレ・ボードは中々に飲んでないんですよ・・何せ高いし・・(^^;;
でも・・これを飲んじゃったら・・
「セラファンさんちのトップ・キュヴェって・・一体、何なの!」
と言いたくなってしまいますよ。本当にシャンボールの造り手でもここまで出来る方は少ないんじゃないかなと思います。グラン・クリュ並み・・です。
海外メディアの情報を必死に探したんですが、今のところは見当たらなくてすみません。noisy は95点、付けたいですね。今飲んでも滅茶美味しい・・そして半世紀持ちます。並みのワインが多いボンヌ=マール・・そこを超えてくる凄いワインでした!
以下は以前のレヴューです。
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【アドヴォケイトは93ポイント。プティ・ボンヌ=マールと言える味わい?】 あの素晴らしいレ・フォントニ―よりも高い値付けのシャンボール1級レ・ボードです。ここは何度も書いてますが・・ボンヌ=マールの真下に有りますんで・・シャンボール的な石灰の強さと、そこから生まれるベルベッティな舌触りをボンヌ=マール的な、少しゴツゴツとした岩のようなミネラリティが侵し、まるで襞のようになって感じられる・・ことが多いように思います。
また、飲むタイミングで結構に印象が異なる振幅の上下幅の大きいワインでも有ると思います。ですんで、あの官能的でパワフルさを根底に持ったセラファンさんのジュヴレとは、また少し異なる印象を受けるはずです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【リアルワインガイド第61号は 今飲んで 93 ポテンシャル 94 飲み頃予想 2021~2048!!実は隠れた銘酒です!】
リアルワインガイド第61号でグラン・クリュ並みの評価を得たシャンボール1級のレ・ボードです。グラン・クリュ・ボンヌ=マールの直下です!・・もう少し判りやすく言えば、昨年までリーズナブルにご案内していた
「オリヴィエ・バーンスタインのシャンボール=ミュジニー・レ・ラヴロットの北に接する畑」
なんですね。
なので、ボンヌ=マール風・・と言いたいところですが・・確かにボンヌ=マール風では有りますが、より判りやすいと言うか、
「中々本性を見せないボンヌ=マールよりも有難い存在!」
と言って良いかもしれません。
ボンヌ=マールって・・判り辛いですよね~・・。当たる・・と言うか、タイミングが良いと滅茶凄いんですが、ミュジニーと違って香りだけで満足させられるほどのアロマの放出は無いですから・・最もミュジニーよりは早く熟すので、その部分においては有りがたいですけどね。
リアルがポテンシャル94ポイント・・と言うのは中々に良いんじゃないかと思います。飲んでないのが残念です・・ご検討くださいませ。
● 2019 Bourgogne Rouge
ブルゴーニュ・ルージュ
【ピュアさがさらに増した2019年ものA.C.ブル!品格高いアロマは一瞬・・上級キュヴェと間違いそうになります!】

昔のセラファンさんのワインに有った黒みとか茶色のニュアンスとかは、もはや過去の話しになったのかもしれません。
「新樽使いの魔術師」的に言われたことも有ったと思いますが、そこにはちょっと内側を焦がし気味にした新樽のニュアンスが入り、その緩やかな酸化により官能的なアロマを生んでいた訳です。
勿論ですが今もその新樽由来、それによって生まれたニュアンスは有るんですが、新樽そのもののニュアンスが無くなっていることに気付くでしょう。なので非常に・・
「ピュア」
なエキス系の味わいに感じるはずなんです。焦げた感じもしないし、樽由来のタンニンも無い・・です。果梗由来のタンニンは有りますが、これがまた非常に質が良く、しかもしっかり溶け込んでいるので目立たないんですね。
それに加え、その官能的なアロマや果実の新鮮なニュアンスが、A.C.ブルとは思えない・・はずなので、上級キュヴェと勘違いするんじゃないかと思います。

しかしながらカズティエやフォントニーの2019年を一緒に飲みますと、感じさせる世界観が余りに異なるので、
「・・滅茶旨!」
と・・バレバレになってしまいますが、それでも抜栓後1時間以内なら、しっかり判断することは難しいほど、このA.C.ブルは美味しさとポテンシャルを見せつけてくれると思います。
むしろセラファンさんのワインの中では色はそれなり濃い方かと思います。美しいでしょう?・・素晴らしかった2018年ものよりも、黒みは抜けて来て赤い色が目立つようになってきました。
ピュアさが高いからエレガンスを感じやすくなると思います。生産量の少ない希少なキュヴェです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴュー
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【何と・・リリース直後からも「美味しい」と感じられるようになってしまった?・・ミネラリティばっちりのA.C.ブルです!】
いや~・・セラファンさんちも進化が止まりませんね。エキス系では有るものの、タンニンが多く、男っぽくパワフルな先代の味わいを踏襲しつつも、女性らしい優しさや滑らかさを加えて外向的にもなったので、
「なるほど・・新生セラファンは、そっちの方向性なのね・・」
と、noisy もしっかり理解出来た気がしています。
なにより・・
「A.C.ブルは3年は待ってね。早めに飲み出すのならジュヴレv.v.から・・」
と言わないで済む訳ですよ。これは実に大きい・・。大き目のグラスでスワリングしながら、官能的なセラファンのアロマを堪能しつつ、柔らかなテクスチュアの「伸びの良い」「膨らみの良い」味わいを味わえる訳ですから・・これは強いですよね。
それに、この系統の味わいは他のドメーヌには出せない、セラファンならではのものです。赤みと黒みが半々、どのワインも鉄っぽく重くなり過ぎないのに大きさの有る味わいに驚かされます。
まぁ・・そうは言っても3年経ったらさらに美味しいのは間違い無いですけどね・・でも皆さん、きっと待たないでしょう?・・クリスチャン・セラファンの世界がきっちり見える素晴らしいワインです。(このワインを飲んで「・・トラペ・・かな?」とは言わない自信、あるでしょう?」ご検討くださいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【官能的なジュヴレのアロマにふっくらボディと美しい水の余韻!3年後がとても楽しみな、ほぼジュヴレ村並みの味わいです。】
いや・・2013年もの以来のA.C.ブルのテイスティングです。
呆れるほどに淡いですね~・・2013年!・・今、改めて見てみると・・
「なんじゃこりゃぁ~!」
です。
で、思わず自身の書いたコラムを読んでしまったんですが・・読まなきゃよかった・・書くことがほとんど同じなんですよ・・。
でもまぁ、微妙な違いも有りますんで・・はい。その辺をお楽しみにされてください。
セラファンさんのA.C.ブルは生産量が少ないので、非常にレアでは有ります。ですが、むしろ村名ジュヴレのリリース直後の美味しさから言いますと、ややタイトに仕上がっていますので、どうしても厳しさ、厳めしさも感じられてしまうでしょう。
しかしながら、これはセラファンさんの2017年の特徴かな?・・と思いますが・・
「滅茶、純粋な葡萄が元になっている!」
ことが感じられるんですね。
なので、余韻が非常に瑞々しいです。村名ジュヴレに比べますと、やはりタンニンの質が村名ほどまでは高く無い分、少し時間を掛けて育てた方が良い・・と言うことになります。
まぁ・・この辺が・・たとえばユドロ=バイエ辺りとは、全く異なる部分です。むしろユドロ=バイエの方がその辺りは素直です。しかし、セラファンさんの場合は、
「新樽の使い方がうまく、何とも官能的なアロマが漂う!」
んですね。
この辺はどうでしょうか・・エマニュエル・ルジェさんとも共通する部分かな?・・と思います。こちらは3年、我慢してください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2016年ものはACジュヴレのみのテイスティングですので、是非そちらのコラムもご覧ください。】【今回はすみません・・飲めていません!】
もうご存知かとは思いますが、クリスチャン・セラファンさんのワインの中でかなりのレア系とも言えるACブルゴーニュです。一昨年の2013年もののご紹介時には、結構無理して開けちゃいましたんで・・2015年は申し訳ない・・スルーさせていただきました。
村名と村名V.V.を飲んだ感じでは、近年最高の仕上がりかなと想像しています。3年置くと良いかなと・・。数が無いのでお早めにどうぞご検討くださいませ。
以下は2013年もののレヴューから転載しています。
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【なんと・・エレガントで美しいピノ・ノワールでした!ビックリ!】
見てくださいよ・・これですよ?・・本当にビックリしました。2000年でもこんなに淡くなかったと思いますよ。
非常にエレガントでピノらしい・・昔のセラファンさんを知るものにとっては有り得ないほどの綺麗さでした。過不足無く、柔らかさも有り、樽っぽく無い・・noisy 好みのブルピノです。
いつの頃からか、つい最近のことかとは思いますが、すっかりエレガント系のピノ・ノワール全盛になってしまっています。noisy 的には、周りはnoisy のように、エキス系、エレガント系好みではない・・と認識していたんですよね。でも造り手さんたちも何故かどんどん綺麗系エキス系なワインになってきていますし、お客さんに
「ブルゴーニュ・ピノ・ノワールって・・酸っぱいし・・」
みたいに言われることを恐れていたんですが、全然そんな機会が無くなっちゃったんですね・・不思議です。
確かに2013年は積算温度に問題が出た年ですし、葡萄の収穫量も激減した年です。だからそんなヴィンテージ背景をそっくり写し込んだ味わいになっているのは理解します。しかし、そんな年だからこそ、ブルゴーニュの生産者は、
「こりゃ・・いかん!一生懸命やらんと・・!」
と思ったかどうか判りませんが、結果的にブルゴーニュらしい美しさを取り戻したヴィンテージになったと言えるんじゃないでしょうか。
だから、アチコチの評価機関で2013年が最高のポイントを付け始めて(付け替えて?)いるのでしょう。
このセラファンさんのACブル、エレガント系でエキス系、非常にドライな味わいで美味しいです。ですが、余りにジュヴレ村名が美味しすぎること、また、比較してしまえばA.C.ブルはややタイトな仕上がりになっており、あと2年ほどの経過を見た方がよりおいしいだろうと思えることから、
「現状はジュヴレ村名が一推し。2年待てるならA.C.ブルもOK!」
と言う結果です。
味わい的にはジュヴレ村名に非常に似ており、ポテンシャルで僅か、柔らかさに劣る部分でそんな結果です。言ってしまえば価格が安いので、ジュヴレ村名のセカンド・・と言うような位置付けで良いと思います。
その辺をご理解いただき、ご検討くださいませ。
● 2019 Gevrey-Chambertin
ジュヴレ=シャンベルタン
【エレガント系です!・・あの・・セラファンが・・です!】

ん~・・何だろうこの感じ・・。セラファンには違い無いのにセラファンじゃないんじゃないかと感じてしまう・・。
優しさ、リキミ無く適度な脱力感、エキスの美味しさとタンニンの質の良さ・・。
そう、樽が無い・・と言うか、樽そのものの存在が感じられないんですね。でも樽の影響は有って、この優しくも妖艶なアロマは新樽由来のものです。
女性が造っている・・それもあるかもしれませんが、2018年と2019年のグラスの写真を比較すれば、
「より黒み無く、より淡い」
のが判るんじゃないかと思います。
今、超絶に美味しいのはV.V.なので、飲む順番は・・おかしいと思われるかもしれませんが、
1.村名ジュヴレV.V.
2.A.C.ブル
3.村名ジュヴレ
かなと思います。A.C.ブルは今も美味しく飲めてしまいますが閉じ始めるのが早いんです。それにも輪を掛けて・・村名ジュヴレは閉じ始めます。なので、村名ジュヴレを飲むタイミングとしては、
「少し休めてさっさと飲むか、2~3年置く」
のがお勧めです。

つまり、エレガント系だからこそ、そのような感じになっていると思うんですね。
この数年来のパワフル系のセラファンさんの村名で有れば、タンニンが酸素を取り入れて甘やかさが出ると、若くてもそれなりに飲めた訳です。2018年ものもそうでしたが、エキスの美味しさで飲ませる感じになってきましたので、よりエレガンスを感じるようになってきた・・それが、極致に達したと言うことかと思います。まぁ、そうは言いましてもジュヴレV.V.の肌理の細やかさ、緻密な美味しさには敵わないです。
リアルワインガイド第77号は上値92+ と、かなりポイント高いです。パワフルさを封印し、質感が綺麗に出てくるエレガント系です。飲むタイミングには注意が必要ですが、
「エレガンスを感じさせるセラファンのジュヴレ=シャンベルタン」
は、セラファンを良く知るオールドファンには・・
「・・またまた・・嘘ばっかり!」
と言われるに違い無いですが、ほんの数年飲まないだけで大きく変化することが・・まま有るのがワインの世界です。特に、
「世代交代!」
の時は・・です。
それでもやはりセラファンを感じさせるし、大きな変革の中にいるのも感じます。是非飲んでみて下さい。お勧めします!
以下は以前のレヴュー
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【父クリスチャンさんらしさと娘カトリーヌさんらしさが見事に融合!アドヴォケイトもバーガウンドも上値91ポイントでマッチ!】
「・・ブログ、面白いですよね~・・良く書けるな~・・」
などと最近は声を掛けられることが多くなってきました。
「(・・ん?・・ブログ?・・なんのこっちゃ?)」
と一瞬思うんですが、ま~・・ブログっちゃ、ブログかもしれないですね。インスタとは言われないところが時代遅れなデザインのサイトなのかもしれません。でもこれ、何から何まで・・それこそ先日の「クレジットカードのロック事件」も「wine-selects.comメールアドレス割当」のサーバーの対処まで一人でやってる訳ですから、
「古くてすみません・・考えてる暇がないもんで・・」
とは言わないものの、何とかせんといかんか~・・とも思ったりする訳です。
どこの店だろうが会社だろうが公的機関、政府に至るまで、世代交代は続いて行く訳で、死ぬまでずっと続けてやることは可能だとしても、
「周りの人が付いて来てくれるかどうかは別の話し」
です。
勿論、お客様が付いて来てくれるかも非常に重要ですが、スタッフにしてみてもそうですよね・・何から何までやっているとは言え、これに毎日の配送のピッキングと梱包作業まで加わったら寝る暇も無くなってしまいます。なので、どうやって次世代に引き継いでもらうか?・・は、どんな世界でも課題です。
クリスチャン・セラファンもそうだったのでしょう。この3年ほどで「大きく変化」した訳です。娘さんも姪御さんもいっしょにやっているとのことで、
「ワインが女性化!」
しているのは間違い無いです。そしてそれは、
「大正解」
だと感じられます。そのうえで、
「クリスチャン・セラファンらしさは普遍!」
であるとも言えます。
なので、ある意味鬼門でも有ったこの「村名ジュヴレ(V.V.表記無し)」のキュヴェが、ここに来て「ググっ」と脚光を浴びて来るんじゃないかと踏んでいます。
何せリーズナブルですし、美味しさも半端無い・・ただ今までは、
「早い段階ではちと渋かった!」
訳です。
それが、そんな部分もチラリと見せつつも、飲んでいる最中にも多量のミネラリティの増大でその渋みは見えなくなり、膨らみと伸びを感じさせるようになり、美味しく飲めてしまう訳です。
この・・
「女性の華やかささえ感じさせる写真映り!」
はどうでしょうね?・・良い感じでしょう?・・輝いてますよね?・・
美味しいと思います。クリスチャン・セラファンならではの大柄なワインです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【滅茶苦茶濃密だった2016年から滅茶苦茶バランスの良い、滅茶官能的でそそられるジュヴレ!・・是非今、飲んでみて下さい!】
これは美味しい!・・飲んでしまいます。ついついグラスに手が伸びる・・(^^;;
でも2016年の印象とはやや異なります。2016年はとても濃密なエキスで、しかもとても綺麗で、そしてエロティックでした。エキス主体の味わいが最初から有りました。
2017年ものは、滅茶健康的です!・・色合いだけ見比べますと、2017年の方が濃密に見えるんじゃないかと思うんですね・・でも違うんですよ。
フィネスは2017年が完全に上回っています。美しいエキスとしては2016年でしょう。
そして、抜栓直後には2017年ものは・・ほんの少し、「もたっ」とします。まだ完全に落ち着きを取り戻していない・・そんな感じです。
ところが5分待ったらもう・・いや~・・旨い旨い!・・その「もたっと感」の原因となっていたであろう、非常に質の良いタンニンにキレと厚みが出始めた・・と思ったら、その後は完全に、
「クリスチャン・セラファンの官能の世界」
に引き込まれます。
そして、なんともベルベッティなテクスチュアに酔いしれつつ、またノーズに却って来る見事な官能さに浸ってしまうんですね。
さらに余韻の最後には、
「滅茶苦茶にみずみずしい余韻」
が待っていますから・・
「グラスをノーズに」-->「口に含む」-->「クラクラ来ちゃう」-->「瑞々しさで適度にリセット」-->「振り出しにもどる」
をエンドレスにしてしまうんですね~・・。
これは是非、飲んでいただきたいな!・・と素直に思える素晴らしい村名ジュヴレでした!お勧めします!滅茶旨いです!
以下は以前のレヴューです。
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【滅茶苦茶濃密!・・新樽率を100%に上げた村名ジュヴレです。・・クリスチャン・セラファンのジュヴレ=シャンベルタンへのこだわりと意思が透けて見えて来ます!】

申し訳ないですがこの村名ジュヴレしか飲めませんでした。先にお詫び申し上げておきます。すみません・・。
2015年もののセラファンは明らかに、それまでのクリスチャンのワインとは異なっていました。・・いや、官能的なジュヴレ独特のアロマはそのままに、やや硬かったテクスチュアがソフトに、膨らみを見せていたんです。
それは抜栓によって、ワインが求めていた酸素を得ることにより急激に変化を起こす・・酸化によりアロマを放出しワインはやや硬くなる・・でもそれまでは柔らかい・・と言うような流れそのものでは無いにせよ、細やかな観察と仕事により、液体が短時間に酸素を取り込めるだけの余力を今まで以上に持った・・それが2015年もの・・と言うnoisy の理解でした。
そもそもはクリスチャン・セラファンのワインは新樽率が他の生産者よりも高く、まだまだ大きく粗い目を持つ新樽からの酸素供給により、彼のワインは官能的なアロマをリリース直後から放出する甘美なワインになっていました。
しかしその反動で、しなやかなテクスチュアと膨らみ、ピュア感を幾分か失うことになっていた訳です。
2015年ものは、今まで通りのシナリオでは無く、しかし彼のワインが持つ甘美なアロマと、抜栓直後から膨らみを増長させてゆく姿とのバランスが、「パーフェクト」だったと感じさせられた訳で、ま~・・非常に美味しく、
「セラファンも新時代に突入か?」
と感じさせてくれました。
2016年の村名ジュヴレは、それまでおよそ70%だった新樽率を上級キュヴェ同様の100%に上げています。なので、その分は硬さを増したはず・・ですよね?
まず、アロマがもう・・素晴らしいです。色艶を感じさせる素晴らしい香りです。そして非常に複雑で、様々な色合いを想像させてくれちゃいます。樽を樽香として感じさせるのではなく、すでに他の分子と結合してか、複雑性を醸し出しています。
味わいも強烈に・・濃密です。口蓋で液体をすり潰したくなってしまいます。2014年ほどでは有りませんが今のタイミングで、僅かにエッジを感じさせますが、ドライで複雑で濃密な味わいが、それをマスキングしていると言えます。
中域は非常に膨らむ・・とまではいきませんが、2015年の仕上がりに準ずるもので、2015年ものから始まった「抜栓直後からの膨張」ラインは健在です。
余韻も実に複雑で、濃密ながらも嫌味やリキミとは感じられません。ただし時間を掛けて楽しんだらさらに旨いだろう・・と感じました。
2016年のジュヴレは厳しかったはずなんですが、ドメーヌ・セラファンでは新樽率を上げるほど、収穫できた葡萄の質は高かったとアナウンスされています。樽を多く掛ける=葡萄の潜在能力が高く無ければできない・・と言うことは判り切ったことですから、やはりそういうことなのでしょう。
また、例えば村名ジュヴレV.V.とのバランスを見ますと、今までの経験から、
「村名ジュヴレよりもジュヴレV.V.は、さらに膨らむ余力を持っているから、現時点ではジュヴレV.V.が滅茶美味しいはず!」
と言うことが予想出来ます。・・いや、テイスティングすれば確実に判る訳ですが、まぁ、飲まなくても想像に間違いは無いでしょう。
この官能さはやはりクリスチャン・セラファンならではです。そして厳しかったはずの2016年に、非常に超熟で凄いワインを作り出したんじゃないかと想像させるに値する味わいが村名ジュヴレに有りました。
すぐに飲むなら村名V.V.、1~2カ月置けるなら村名ジュヴレ、それ以外は2~3年から4~5年、アイテムによりみていただければと思います。勿論、非常に超熟に仕上がったと見えますので、上級キュヴェは30年は持つと思います。是非ご検討いただけましたら幸いです。
以下は以前のレヴューです。
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【近年最高の仕上がり!ジュヴレ=シャンベルタンの基本と言いたい見事な仕上がりです!】
毎年同じアイテムを飲み続けていると、ヴィンテージの背景はさることながら、それ以外にも多くの情報を受け取れるようになります。その結果、一般的に言われていることが決して正しいものでは無いとか、それは古い情報で現在は当てはまらないとかも含まれます。
しかし多くのワインメディアが、単に目の前のワインの現在の状況を切り取ることだけに終始し、大きな変化が有ったことを見逃しています。
あの2006年のドメーヌ・フーリエは衝撃的でした。しかし気付く人はほとんど居なかった訳です。2007年にはリアルワインガイドが気付きそれを持ち上げましたが、他のワインメディアは2009年ものまでさしたる気付きはなかったように思います。劇的な人気になったのは2010年ものからです。多くの人が、
「フーリエって・・素晴らしいんじゃない?」
と気付いたからです。
noisyにとってはフーリエ2006年は記念碑的でした。何せ、余りの値上がりに、2006年ものの約束数量を仕入れた後は、取り扱いを止めようとさえ考えていたからです。それでも2006年ものの素晴らしさがnoisyの意思を変えさせたんです。
同じことは2015年もののシルヴァン・パタイユにも言えます。ま~・・値上げがキツイ!・・良いのは判っていても仕入れが15~30%も上がっては、ものによっては前年ものの販売価格を2015年ものの仕入れ価格が上回ってしまいます。ホント、止めようと思ったんですがやはりその素晴らしさがそれを止めさせたんですね。
2014年もののセラファン、ジュヴレとジュヴレV.V.は素晴らしかったです。近年稀にみるゴージャスな仕上がりで、かつ、今までには余り無かった、
「早く飲んでも美味しい」
と言うオマケがついていました。でもその傾向は2013年ものから見えてはいました。
2015年ものの村名ジュヴレは惚れ惚れとするような見事な仕上がりです。クリスチャン・セラファンらしい、見事な「官能感」を漂わせる「アロマ」・・これは新樽による酸化熟成が寄与しています。
しかしながらそれだけにとどまらず、構成自体が非常に大柄です。2014年も素晴らしかったが2015年は一回り大きい。そしてそれをしっかり埋めるだけの要素と、2014年もの同様な「早く飲んでも美味しさが伝わってくる」スタイルと、今までは余り感じられなかった「ピュアさ」が加わっていました。
セラファンを開けると「セラファン香」とも言いたくなるような官能的アロマが漂いますから、ブラインドでは結構な指標になります。しかし中盤以降は「硬さ」が支配、少し飲みづらい感じが受け取れました。勿論ですがこれは熟成が受け持つ部分ですので、いずれ甘美さへと変化して行きます。
考えるに・・新樽のパーセンテージを減らしたんじゃないかな・・もしくはやはり、ウイヤージュの頻度が上がったかと思うんですね。
御年78歳のクリスチャンさんと姪っ子さんでセラーの仕事をしているようですが、酸化熟成の緩やかな樽を増やしているように思います。今飲んでも結構に素晴らしいんですから・・。
でもおそらく、2015年ジュヴレ=シャンベルタンやV.V.は、ワインメディアには例年とさして変わらない、いつものような評価がなされるでしょう。近年のセラファンのワインの変化には、
「気付きが無い」
と思います。
柔らかでテクスチュアの伸びの良い、さらには「ピュアさ」が余韻の後口に感じられる素晴らしい仕上がりです。今飲んでそれを感じても良し、数年置いて仕上がってから楽しむのも良しです。少ない2015年もの、ぜひご検討くださいませ。お勧めします!
以下は2014年、2013年もののレヴューです。
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【2013年ものより値下げです!しかも2013年に続きこのジュヴレ・・ありえないほど滅茶苦茶旨いです!】
旨いです!2013年もののご紹介時に感じたセラファンさんのワインの変化・・それは2014年でも健在でした!この村名は柔らかさが全面に出ていて、そしてセラファンさんらしい「官能さ」もしっかり・・非常に旨いです!
クリスチャン・セラファンと言えば、新樽をしっかり使う主義で有名でしたので、
「リリース時から香りの柔らかさ、官能感全開ムードに比べて味わいが硬い・・」
恨みが有ったのは事実なんですね。
ところが、この村名に関しては、「官能感全開!」はそのままに、テクスチュアの柔らかさと開いた要素の放出量がしっかり有るんですよ。2013年ものもそうだったんですが・・2014年も同様にとても飲み易く、今でも楽しめる味わいです。
新樽をしっかり使う・・とは言いながらも、その使い方の問題なんでしょう。新樽を使うと言うことは、適度な酸化を促す・・と言うことになりますから、昨今の・・
「リリース直後から美味しいブルゴーニュ」
とは、真逆のスタイルでも有ります。
これはどういうことかと言うと、敢えてなだらかな酸化をさせず、抜栓時に酸素を取り込む余裕をもたせたまま還元的に瓶詰めする・・と言うことです。それによって、リリース直後からある種の・・
「開いた感」
を感じることが出来るんですね。
しかしながら新樽を普通に使ってしまうと酸化が気孔から促進されますし、ウイヤージュ(補酒)の頻度によってはかなり酸化が促進されることになりますから、
「ウイヤージュをこまめにやることにしたか?」
もしれない・・いや、これは安易な憶測です。
でも・・そんなニュアンスの感じられる、柔らかな仕上がりでした。ジュヴレワインとしての構造の大きさはそのままです!これは非常に美味しいです。価格も昨年よりも下がってのご案内でお得かと思います。2013年ものを飲まれたお客様は、
「セラファンって、若くても美味しいんだね・・」
と思っていらっしゃるかもしれませんが、少なくともこの村名ジュヴレはその通り!でも上級キュヴェはそうとは限りませんので・・そのおつもりでご検討ください。ジュヴレが持つ最大の魅力、力強く大きな構造を感じさせてくれる逸品です!お勧めします!
以下は2013年もののレヴューです。
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【8990円ジュヴレシリーズ!しかしこのジュヴレ・・ありえないほど滅茶苦茶旨いです!】
いや~・・困っちゃいましたね~・・。いや、何たってね・・このワイン屋商売、ワインをどう見切るか?・・みたいな所が有りまして、その目に自信が有るからこそ、良いだ悪いだ、凄いだ駄目だと、あ~だこ~だと言える訳です。この造り手はこんな味わいでどの位のランク、味は良いけど価格はちと高い・・とか、若いうちは硬いけれど5年経つと目茶旨いとか・・上のキュヴェはいつも美味しいけれど下に行くに従って並の品質とか・・まぁ、それはワインに対してだけじゃなくて、そのワインを扱うエージェントさんに対しても同様でして、ここんちは品質は悪くないけど時折オオボケかましてくれるとか、品質は悪いけど価格が安いとか・・でもそれは扱わないのでご安心してください。
で、このセラファンさんですが「新樽の申し子」みたいなところが有りまして、適度な酸化を促す新樽の使用率が高く、リリース時は香りは・・
「めっちゃ凄い!」
のに・・味わいが「硬い・・」「硬さが抜け切らない」のが常でして、ましてや、普通の村名ジュヴレはいつも硬く、ジュヴレV.V.のような濃密さが無いので、
「3年から5年くらい待ってね・・」
と言わざるを得ない状況で、まぁその、そのように完全に見切っていた訳です。
ところがです・・・。2013年のセラファンがリリースされ、ちょいとばかりですがフィネスさんから戴きまして、何を飲もうかと考えたんですが、
「まぁ・・他はバラの数しかないからとりあえずはやっぱり村名かな?」
と、飲んでみたんですよ。そしたらもう・・
「え~~っ?」
です。目茶柔らかいんですよ。香りはいつもの通り、目茶妖艶でかぐわしく、目の詰まった感じの・・正に素晴らしいジュヴレが持つ凄い香りです。
「・・これでな~・・柔らかけりゃ・・樽が浮いてなきゃ・・凄いのにな~・・」
と思いつつ、口に入れてみたところがそんな状態・・。それでもうビックリしちゃったんですね。こりゃぁ、今までのセラファンさんのイメージを一端、脳から綺麗さっぱり、抜かないといけないかとさえ・・思っちゃいました。
おそらくですが、彼にとってみれば、ほんの少しだけ弱いヴィンテージだと・・思ったのかもしれません。いや、2014年が入ってきてチェックしてみないとそれは判りませんが、少なくともこのジュヴレの「現状の美味しさ」は初体験です。
多くの方が、
「セラファン?・・5年経ったらね~・・旨いよね~」
と言うことはご存知でしょう。
じゃぁ、この2013年の旨さは何なんだ?・・と言うことなんですよね。とても柔らかく、いつもより樽のニュアンスが無く、ただ官能さだけはそのまんまで、今飲んで目茶美味しいとは、やはり、樽の掛け方を変えたとしか思えないんですよね。若干古い樽を使ったんじゃないでしょうか。だからピュアで、酸化から適度に守られ、普通の生産者よりも遅いリリースのこの時期に・・
「ピッタンコのタイミング!」
になったと・・取り合えず理解しています。
美味しくなったセラファンのワインは非常に貴重です。トップ生産者としての凄さを見せてくれます。まぁ、騙されたと思って飲んでみて欲しいと思います。他のキュヴェも飲みたくなっちゃいましたので、それはまた後ほど・・。もし売れるようならフィネスさんと相談してみますんで、完売でもお声掛けください。店頭でもそんな話しをすると興味を持っていただいて購入される方がおられ、だいぶ減ってます。お奨めです!非常に素晴らしいと思います!!
● 2019 Gevrey-Chambertin Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【純粋無垢でピュア・・セラファンを昔から知る人には似合わない言葉が似あってしまいます・・美しい終盤~余韻を楽しめます!】

この10年ほどの間でここまで「純粋な味わい」になっているのに、それでも「セラファン」を感じさせながら、ジュヴレ=シャンベルタンの大柄な味わいを見せてくれるのには驚きを感じます。
確かにA.C.ブルも、V.V.の付かない村名ジュヴレも素晴らしいんですがV.V.以上のキュヴェになりますと、その個性がもっとハッキリしてくるんですね。
「静寂の中の純粋無垢な味わい」
が・・するんですよ・・ビックリでしょう?
セラファンと言えば、新樽由来の官能的なアロマと、果実を押しのけて感じられるタンニン・・何年か寝かせると甘美さが半端無く乗っかり、飲む人を感動させてくれる大きなワインでした。
しかしもはやセラファンのワインは、新樽そのもののニュアンスなどは無く、ただ新樽の影響を受けただろう表情・・穏やかな官能的アロマと劇的に質の良い甘やかシルキーなタンニンからの膨らみ、そして、
「中盤以降のただただ純粋な葡萄の美しさ」
を、長く続くしっとりと美しい余韻まで感じさせてくれるんですね。
2019年のセラファンは基本・・「色は淡い」です。その傾向は、上級キュヴェになればなるほど・・強くなると感じます。横から撮った写真ではそこまで「淡い」とは感じないかと思いますが、通常、飲む人が見る景色・・グラスを下にして見ますよね・・。
「・・あれ?・・セラファンって、こんなに赤く、こんなに淡かったっけか?」
と思うに違い無いです。

昔のセラファンのワインに感じた「パワフルさ」は、もはやその「影」しか感じないと思います。
むしろ穏やかなんだけれど・・しっかり熱情がそこにある・・と言うようなイメージが近いと思います。
そして、村名ジュヴレは出来れば2~3年後の方が良いですが、
「ジュヴレV.V.2019は、今飲んでも滅茶美味しい!」
んですね。質感が素晴らしい・・すべての醸造、エルヴァージュの段階において、
「圧を出来るだけ掛けないように」
しているのが伝わって来ます。
なので、非常にしなやかですし、残糖はほぼ無いドライなワインのに・・甘美なんです。
「純粋で妖艶で甘美!」
って、ピノ・ノワールの最高の賛辞だと思うんですが、このV.V.を飲むと・・そう思ってしまいます。
敢えて言いますと、最近のセラファンは(最近の)ルソーに近付いて来た感じ?・・いや、敢えての言・・ではありますが、そんなエレガンスと優しさを加えているのが2019年のセラファンであり、それが良く判るのがこのV.V.、そしてそれ以上のキュヴェです。是非飲んでみて下さい・・お薦めします!

P.S.お客さんからいただいたルソーの2015年のシャルム=シャンベルタン..の飲み残しです。美味しくいただきました!有難うございました~。
以下は以前のレヴュー
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【激旨!セラファン的ジュヴレを味わうなら是非V.V.を飲んでみて下さい!・・優しく包んでくれる見事なジュヴレです!】
2017年ものは、
「すぐ飲むのはちょっと待って!」
と書いてましたが、2018年ものは、
「すぐ飲むのも・・OK!」
と書き換えなくてはなりません。2018年ものは早飲みもOKで、しかも熟成も長く可能な仕上がりなんですね。
noisy は基本的に、テイスティングが終了するまでは、インポーターさんの資料には目を通しません。それは余計な情報で思い込んでしまうことを防ぐ意味と、
「新着を書き始めるまで、単に時間を取れないだけ」
と言う両面が有ります。
なので、今・・この文を読んで・・納得した訳ですね・・
2018年の年明けは雨が多く温暖な気候だったが2月から3月に掛けてはとても寒くなった。4月になると徐々に暖かく春らしい陽気になってきて葡萄の成長も加速していった。夏になると気温がどんどん上昇して酷暑と言われた2003年に匹敵するくらいの高い気温の日が続いた。夏の日照時間の長さのおかげで葡萄の成熟は最上と言っても過言ではないほどになり、いわゆる「ピノノワールらしさ」は影を潜めているが、とてもフルーティで新樽を強めに使う我々のワイン造りにはとてもマッチした葡萄だった。現在でもすでに飲めるほど味わいは整っているが、真価はまだ出ていないので愛好家の方々には辛抱強く待って欲しいヴィンテージと言えるだろう。
「現在でもすでに飲めるほど味わいは整っているが、真価はまだ出ていないので愛好家の方々には辛抱強く待って欲しいヴィンテージ」
そうなんですよ・・そう言いたかった訳です。・・さっさと目を通しておけば良かった・・と言うか、この資料が今ようやく見つかった・・だけでも有ります。
なので、
「いつものセラファンの充実したG.C.V.V.の味わいに、さらなるミネラリティの増大がこの良く肥えた味わいを魅力的なものにしている!」
と言えます。
今飲んでも良く、15年置いても良い・・25年はたっぷり持ちます・・そこまで引っ張ったら「見事な官能感溢れるトロットロの味わい」になっているはず・・是非飲んでみて下さい!・・超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【すぐ飲むのはちょっと待って!・・しかし、官能的なセラファンさんのジュヴレの神髄をしっかり持っています!】
2015年もの以来のテイスティングです。村名ジュヴレが偉~い美味しいので、相当期待してテイスティングに入りました。アドヴォケイトは、村名に80点台、このV.V.に91点付けていましたんで、
「村名が89点でV.V.が91点?・・ホントか?」
みたいなノリです。あの味わいが89点で正しいのなら91点はとんでもない評価に思えてしまいます。
色合いも実に素晴らしいです。2015年ものが消し飛んでしまうほど綺麗です。
飲んでみると・・
「なるほど~・・!」
でした。
到着時の味わいだけを見るのであれば、2015年ものが良いです。圧倒的に美味しかったと思います。2017年ものは・・
「まだ落ち着いてない!」
し、
「まだ完全には仕上がり切っていない!」
と言えます。
これは2017年のセラファンさんのワインの特徴でしょう。まだ「エルヴァージュ中(介護中?子育て中?)」だと思っていただけると間違いないかと。
すなわち、非常に良い状態で葡萄を収穫できたんじゃないかと推測します。なので、もう少し瓶熟を取らないとまとまらない感じです。
しかしながら、ポテンシャルは2015年と同様か、それ以上。ピュアさは2015年以上、瑞々しさも2015年以上です。官能感はほぼ一緒。まさにエロティックなジュヴレのアロマは健在で、
「味わいは仕上がっていないがアロマは仕上がっている」
と言う状態です。
この状態で飲んでしまうと、良く判らないんじゃないかと思いますので、どうしても早飲みしたい方は3カ月ほどお待ちください。待てる方はやはり3年かな?・・その辺の感覚がアドヴォケイトと一緒になってしまって残念ですが・・そこは間違いないでしょう。
素晴らしい出来の、実に「健康的でエロティックな」ジュヴレV.V.です。是非セラーでエイジングしてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2016年ものはACジュヴレのみのテイスティングですので、是非そちらのコラムもご覧ください。】
【もはや「ブラボー!」としか言えない・・クリスチャン・セラファン流スタイルを変えずにまだ進化を続ける・・正に化け物です!】 
これは滅茶苦茶旨いです!・・それにしても、誰にも似ていない、正にクリスチャン・セラファンの世界を見事に描き切っています。
2014年もののグラスの写真と比べてみてください。2014年ものも滅茶旨かったですが、2015年ものは完全に凌駕しています。
まったくのドライで残糖感は無し、しかし見事に大きな構造を、見事に複雑な要素を詰め込んだカプセルで埋め尽くしています。
多くの生産者さんの場合、そのカプセルは「ミネラル」ですが、セラファンさんの場合はそれに加え「タンニン」もその役目をしていると思われます。
まぁ、ボルドーワインは結構、そのパターンが多いんですが、ブルゴーニュの場合はそんな量のタンニンは無い場合がほとんどですから。
しかし、クリスチャン・セラファンのV.V.はそこが違うんですね。滅茶質の良い、ホンワカしたタンニンが結構有るんですね。でも、それがブルゴーニュワインのエレガンスやフィネスを損なわないどころか、しっかりと、
「ピノ・ノワールです!」
と主張しています。
言わば、村名ジュヴレの密度を倍ほどに上げただけ・・なのかもしれませんが、複雑さは倍×倍、存在感も同程度ほど大きく感じられてしまいます。
口に含むとピノの高貴さに加え存在感が一気に大きく感じられます。
「おお~っ!」
と言いたくなる感じです。
そこから口内で膨れ上がり、ほんのりとそのタンニンを感じさせます。ベルベッティです。赤や紫の果実に加え、黒っぽい果実がふんだんに・・ビターに感じられ、口内の感覚器官全てをフルに活動させます。中盤からは美しさが増してくるようです。厚みを感じさせながら収束に向かいますが、やや太めのスパイス感がノーズに抜けて行きます。
「・・大柄だな~!」
と感じていただけるでしょう。
いつもの年なら、
「でもまだ少し渋いか・・」
と書くと思うんですが、2014年ものの時もそうでした。
「いや、今でも美味いんじゃない?」
近年のクリスチャン・セラファンのワインに共通の感覚です。今までなら、
「村名3年、村名V.V.は5年、寝かしてください。滅茶、甘美で素晴らしい成長をしますよ。」
と言っていたものです。
2015年ものは、
「今なら飲んでも良いよ!」
と言えるのが嬉しいところです。78歳にして現役、姪っ子さんとともにまだワインは進化をしています。クリスチャン・セラファン、究極のヴィンテージになったと思われます。ぜひご検討くださいませ!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【クリスチャン・セラファンの看板ワイン、ジュヴレ=シャンベルタンV.V.と、希少な上級キュヴェのご案内です!2014年ジュヴレV.V.はいつ飲めばいい??】

まぁ・・この色合いを見ればご納得でしょう・・。長年ワインに接していると、色を見るだけで有る程度までは想像出来ちゃいますよね。
2013年ものV.V.の、非常に美しいエキスたっぷり系なしなやかワイン・・是非2013年ものの色合いをご覧ください。ストレートな美しい色合いをしています。
2014年ものV.V.は・・・どうでしょう?・・全然違うでしょ?・・もう、色からして「官能感バリバリ」じゃないですか。
そうなんです・・。まさに、
「クリスチャン・セラファン、ここに有り!」
の味わいです。
ジュヴレの偉大なテロワール、力強く、鉄っぽく、大きな構造をたっぷり感じさせてくれる素晴らしい仕上がりです!
でも・・全然早いですね。2013年ものは美味しく飲めたんですが、2014年ものはようやくワインとして成立したところ・・で、瓶熟期間が不足しています。やや渋さからのエッジも感じますし、パレットも少しイビツです。
しかしながら、ワインのポテンシャルとしますと村名ジュヴレを遥かに超えたものが感じられます。
「出し切った・・やり切ったぞ!最高のワインだ・・」
と言っているかのようです。そして、
「あとはお前に任せたぞ・・」
と言っているようにも感じます。
パッキパキに硬いのでは無く、柔らかさも充分に有るけれど、その程度ではポテンシャルがとても隠し切れない・・と言うことなんですね。すなわち2013年ものは素直に美味しいが、2014年の能力には届かなかった・・と言うことです。
2013年もののようにリリース直後から素晴らしい!・・と言えなかったのは残念では有りますが、それでもその美味しかった2013年ものを完全に置いてきぼりにするポテンシャルが有りました。少なくとも2年、出来れば3年以上おいてから、この出来の素晴らしい2014年ものをご堪能ください。
また、上級キュヴェも数アイテム届いています。申し訳ないのですが、とても飲めるような数量では無く・・申し訳ございません。多くいただけるようになったら是非、
「20XX年、クリスチャン・セラファン完全ガイド!」みたいに出来れば・・と思っています。ご検討くださいませ!!
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【セラファンも美しいエキス系ワインに変身か?!】
どうよ~?・・この色合いですよ~?決して淡いとは言わないですが、こんなに黒味の少ない赤い色のニュアンスをバッチリ残し、テーブルクロスが透けそうなセラファンのV.V.を見たことが有るでしょうか?
まぁ、ペロ=ミノのような真っ黒さだとは言わないですが、セラファンのV.V.はそれなりの黒味と、もう少しの色の濃さはふつうに有ったと思うんですけどね。V.V.の付かないジュヴレ村名が繊細且つエレガントでめちゃ美味しかったので、数は少なかったんですが、売れ筋のV.V.を飲んでみる気になったんですね。それにフィネスさんとのお取引も復活したので、途切れがちだったセラファンのテイスティングもしないといかんな~・・と言う気も有りました。でもまぁ、やはり高価になってきましたので、飲んで販売してると経営的にはちと厳しいですけどね・・。
昨今は多くのエージェントさんにも言えることですが、在庫を余り増やさないために、基本アソートメントと言うか、割り当てと言うか・・、ワイン屋さんの希望するようには購入できなくなっています。
「ジュヴレは必要だけどシャンボールはいらない・・できればACブルは大目に・・」
なんてことはほぼ不可能です。
それも生産量が少ない高価なブルゴーニュならまだ良いんですが、2千円とか3千円、下手すれば1円台のワインでも、
「ご希望者が多いので3本ずつです。」
などと平気で割り振っていらっしゃる・・。こちらにしてみれば、
「・・はぁ?」
です。個人のお客様でもその位は購入されるでしょ!って話しで、
「初めての生産者で1軒辺り3本ずつ割り振って、とにかく右から左に流せって?」
みたいに思っちゃうんですね。
まぁ、販売先を絞ってしまうと在庫になる可能性が大きくなるので仕方ないのは頭では判るんですが、千円台のワインを3~4本いただいたところでね・・色んな意味でロスにしかならないと思うんですけどね・・。ワイン屋さんも飲まず、だから何も知らず、ただエージェントさん発行の定型文を読むか貼り付けるかで仕事を終わらせるんですね。ちゃんと飲んでるのはお客さんだけ。その方が声を上げれば、ネット上ではそれが「そのワイン、その生産者の本質」になってしまう可能性大です。勿論それが正しければですね、何の問題も無いですし、声さえ上がってこない・・と言うことにもなりかねません。誰もが他の人に自分の意見を大声で言いたい方ばかり・・なはずが無いんですね。
なので結局はそのワインの幻だけが独り歩きしてしまうんです。自費で飲むんですからせめてその分くらいは面倒みて欲しい・・と思うんですけどね。そんな訳なので結局、キャンセルして入ってこないようになる場合が結構多いんです。非常にツライ世の中です。
愚痴になっちゃいましたが、セラファンは少ないですがちゃんと紹介したいので、何とか開けた2013年の2本目、ジュヴレV.V.です。
やはり2013年のセラファンは絶妙に旨いです。綺麗だし、ちゃんと膨らむし、樽臭く無いしで言うこと無しです。しかしながら今飲むことを考えれば、ジュヴレ村名をお勧めします。このV.V.の方は村名のみのキュヴェには無い、輝かしい未来に花咲くべくのタイムカプセルをまだしこたま抱えています。凝縮感たっぷり有りますが、エレガンスを損なうものでは無いにせよ、
「ん~・・勿体ないかな~・・」
と言う気になっちゃうんですね・・。貧乏性ですから・・いや、性はいらんか・・。
なので、今飲むならめちゃ旨い「村名」を推します。3~5年でさらなる高みを覗いてみたい方はこのV.V.をセラーに仕舞ってください。官能さが出てきたら確実に超1級並みなパフォーマンスを見せてくれるでしょう。
因みにですね・・最近、あちこちの評価機関のポイントを見てみると2013年のブルゴーニュのポイントが高いですね。いつの間に付け替えたんでしょうね・・付け替えてないのかどうか、アドヴォケイトとかタンザーさんとかサトクリフさんとかを普段余り気にしてないので判りませんが、リリース前に散々脅かされたと・・うっすら覚えているのがトラウマ状です。
後になったら2013年はグレートイヤーとか言われるかもしれません。非常に美しいワインです。是非ご検討くださいませ。
またその他のキュヴェはさすがに開けられませんで・・すみません。息子はフィネスさんの試飲会で飲んでる可能性が有るんですが、まだとてもコメントなど書ける能力を得ていませんで・・。普段のセラファンさんの「リキミ」みたいなものが無い、ナチュラルな味わいのヴィンテージだと思います。
● 2019 Gevrey-Chambertin 1er Cru les Fonteny
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・レ・フォントニー
【どこかシャンボール的香水を思わせるアロマ!よりしなやかに、より薫り高く、より上質にと変身しました!】

どうなんでしょう・・このセラファンの高質化、エレガント化は2019年に限ったことなんでしょうか・・。やはり何年かは見続けないと答えは出せそうに有りません。
しかし、何とも純粋無垢な、適度な脱力を持ったエレガントな味わいは、グラスの写真を見てもお若いいただけると思うんですね。そしてその淡さに加えて・・特に「1級フォントニー」には、
「透明感バッチリのミネラリティ」
さえ、写真に写っているように思います。
セラファンさんの1級レ・フォントニーはラインナップのトップスリーの格を持っていますが、その中でもより「硬質」・・まぁ、ミネラリティの多さを現わしていると思いますが、伸びやかな美味しさ、シャンボールっぽさを持っていると思います。
そしてこの2019年ものは、中盤以降に感じる純な葡萄のアロマと味わいの中に、タイミングをずらしてノーズへ侵入してくる質の良いエステリックなアロマが有り、それがまた高質感を高めていると思うんですね。

リアルワインガイド第77号は上値で94+ポイントですが、ジャスパー・モリス氏は・・ちょっと弾けてしまったのか、
「上値95ポイント」
とセラファンの至宝、シャルム=シャンベルタンに次ぐ評価をしています。
ただし・・ちょっと気に入らないんですよね・・。ジャスパー・モリス氏はセラファンの2019年レ・カズティエに対し、91~94ポイントとしているんですよ。
noisy 的には、
2019 レ・フォントニー < 2019 レ・カズティエ
は絶対に動かない事実として確認していますから、いかにレ・フォントニーが硬質な美味しさをアピールして来てもレ・カズティエの資質には適わない訳でして、レ・フォントニーが上値95ポイントならレ・カズティエは96ポイント以上・・です。と言いますか、
「なんでレ・カズティエがそんなに低いの?」
と疑問です。おそらくはシャルム=シャンベルタンに対し、上値を96ポイントに抑えたのが関係しているか・・と思っていますが・・いや、邪推に過ぎません。
ですが、レ・フォントニー2019年、素晴らしい出来でした。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴュー
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【アドヴォケイトは2017年ものの評価(上値)92ポイントから94ポイントへ大躍進!・・長熟さの判る見事に大柄なジュヴレ1級レ・フォントニ―でした!】
こちらも寄りに寄って撮った写真です・・実に美しい色合いでしょう?・・子の写真は大きさだけしか加工していません。他の写真は若干、ホワイトバランスなどを補正していますのでお間違い無く・・。
いや、本当はカズティエを飲む予定だったんですね。でもこれを書いているのは新着発行日、リリースする直前です。そして、海外メディア評価を前日探していましたら、2017年ものが92ポイント、2018年ものが94ポイントと言うことが判ったので、
「持って帰るのを間違えたことにして、カズティエからフォントニーに変更」
せざるを得ない・・そう思った訳です。
だって・・海外メディアの言うことは基本、話半分にしか聞かないので・・言っていることが正しいかどうか、飲まなきゃ判らないじゃないですか。レ・カズティエは良いのは判っているし、良い点も付く訳です。そこには及ばないと思われていたレ・フォントニーが、
「2点も積み増した!」
事実が有る訳ですから、ドメーヌ・セラファンの全体像を早々に確認したい気持ちをグッと抑えて・・その内にきっとフィネスさんがそっと飲ませてくれるんじゃないか・・と信じて・・(^^;; 涙を飲んで、レ・フォントニー2018年ものに切り替えた訳です。
いや・・飲んで良かったです。noisy の感覚がまだ鈍ってはいないことも自覚出来ました・・いや、鈍り切ってはいない・・でしょうか。
2018年のセラファンは、早く飲んでも美味しいが、本質ははやり長い熟成を持って表してくる・・そのようにドメーヌでは言っています。本当にその通りです。僅か数年の寿命などでは有り得ないんです。
素晴らしい野性のチェリー、そして精緻さのあるピュアなチェリーが混在しています。ミネラリティの度合いはいつになくさらに高く、テクスチュアは見事に滑らかですが、クリスチャン・セラファン特有のふくよかなタンニンをも抑え込みながら、その存在を知らしめています。口内で噛みしめると、
「ワインの王」
と言う言葉が脳裏を駆け巡ります。
「あれ・・?女王がボルドーだったよなぁ・・」
などとも・・駆け巡って来ます。呆けて来たかなぁ・・
中盤の見事な膨らみからのドライなフルーツの弾けるようなアロマがノーズに・・余韻も実にふくよかで長く持続してくれます。
「セラファン的だが女性的。そして質的に大きく向上!」
していることも判りました。
3本しかないのに・・1本マイナスです。でも、ちゃんと確認出来て良かった!・・凄い出来になっていそうな2019年への期待もさらに膨らんでいます。是非んでみて下さい!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【・・フォントニーまで開けてしまいました~!・・】
セラファンさんのワインは入荷量も多く無く、また、結構売れてしまうので、頑張って総アイテムのテイスティングをするまでは行かない状態では有ります。
ただし、2016年もののジュヴレの余りの美味しさに・・2017年ものは一体どうなってしまうんだろうという興味が湧き、そこに2017年もののジュヴレの素晴らしさに・・上のキュヴェの実態はどうなっているんだろう?・・というような興味がさらに加わってしまったがため、1級レ・フォントニ―まで開けてしまうという暴挙に出た訳です。
まぁ、ワイン屋ですから、時に「人柱」にならないようじゃ務まらないはずなんですが、昨今は、ワイン屋同士でもワインの話しにはならず、あのワインが売れる、これは売れない、それにコロナで飲食店さんがどうだとか・・。ワイン屋ならワインで何とか人様に幸せになっていただけるように頑張るべきじゃないのかなぁと・・自分では中々栓を抜かない連中には届かない言葉だとは思って飲みこんでしまいます。
結果としては、やはりセラファンさんの上級キュヴェは、
「3年は寝かしましょ!」
と言うのは間違いないことを確認しました。・・いや~・・実に勿体なかった・・(^^;;
しかしながら、やはり飲んでみなければ判らないことをしっかり・・いただきましたので、決して無駄では無かったと思っています。
2017年のクリスチャン・セラファンは、
「滅茶苦茶瑞々しい!」
その由来は、
「葡萄が滅茶純粋!」
と言うことです。
そのとても健康で純粋な葡萄が得られたため、まだ「エルバージュ途中」なんですね。厳しくは無いが育ち切ってはいない。なので、その瑞々しさが官能さや味わいに昇華しきっていない・・と言うことなんです。
アドヴォケイトが92ポイント付けていますし、この写真からも、
「実に美しい色合い」
が見られるので、ついつい・・
「是非飲んでみたい!」
と手が伸びてしまうと思うんですが、
「やはり3年、待つべき!」
です。
しかしながら、2014年以前のセラファンさんのワインなら、
「5年経ったら宝もの!」
と言っていたはずですから・・そこに「2年」と言う短縮がみられる訳です。
ジュヴレの1級の中ではもっとも精緻で優しい味わいが特徴のレ・フォントニ―も、すでにそのニュアンスに満ちてはいます。しかし、「育ち切っていない」のは間違いなく、どうしても時間が必要だということなのでしょう。
相当にポテンシャルは高い・・しかし今飲むべきでは無い・・。コロナで自粛されている方へ、お勧めしたいところでは有りますが、セラファンさんの1級以上のキュヴェはすべからく、「3年は待ち」が正解でしょう。是非ご検討くださいませ。
以下は2015年もののレヴューです。
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【リアルワインガイド第61号は 今飲んで93 ポテンシャル94 飲み頃予想 2020~2050!】 リアルワインガイド第61号で徳丸さんも書いていますが、このフォントニーと言う1級畑はシャルム=シャンベルタンっぽいと・・いや、決してそうは書いていないんですが・・10年前のシャルム=シャンベルタンと同じ味がする・・と。
つまり、10年前のシャルム=シャンベルタンと同じほどのポテンシャルが有ると言いたいのだと思います。
noisy 的には、確かにフォントニーは「プティ・シャルム=シャンベルタン」とも言いたくなる要素が有ると思いますが、もう少し石灰が強いかな・・と言う感じがします。先だってご案内させていただき、
「何故か全然売れない滅茶リーズナブルなジョセフ・ロティのフォントニー」
も飲ませていただきました。実に良い感じでした。
ところで、高齢のクリスチャン・セラファンさんに代わりほとんどの作業をこなしていると思われる姪っ子さん、フレデリック・グレさんの関与のパーセンテージが、近年のセラファンのワインの柔らかさやピュアさに出ているのかもしれない・・と、今、率直に思いました。勿論ですが2015年の葡萄の出来の良さも影響しているのでしょうが、2013年から続く「しなやかさの増大」は・・そう言うことなのかもしれません。ご検討ください。
● 2019 Morey-Saint-Denis 1er Cru les Milandes
モレ=サン=ドニ・プルミエ・クリュ・レ・ミランド
【リキミ感が無くなった純な美味しさは、少しコッテリしたモレ・ミランドの味わいを引き立たせます。素晴らしい出来です!】

一般には今ひとつの人気のモレ=サン=ドニのワインですが・・どうなんでしょう・・この1枚目のグラス写真の色彩をご覧いただいても食指は伸びて来ないでしょうか。
まさに、クロ・ド・ラ・ロシュ、クロ・サン=ドニと言うモレの秀逸なグラン・クリュが北から中央に掛けて存在しながら、南にはクロ・デ・ランブレイ、クロ・ド・タールと言う三大クロ?・・の2つが有りながら、今ひとつの人気・・と言うのは、ワインで生計を立てている者たちの努力不足なのかもしれません。
この1級レ・ミランドは、村のほぼ中央・・クロ・サン=ドニ直下にあります。細かく言えば「レ・シャビオ」と言うクロ・サン=ドニを名乗れるグラン・クリュの下です。ですので素質は充分・・ですよね。
2018年もののレ・ミランドと比較してみますと、明らかに黒みが減り、「赤みが増大」、透明感とグラスのような照りがさらに増えているように見えます。
他のコラムでも書きましたが、おそらくこの2~3年ほどの間にピジュアージュの回数は減らし・・と言うか、やり方が優しくなった?・・のかもしれませんが、余り葡萄を潰さないようにしているんじゃないかと想像していますが、それが、
「より美しくしなやかな味わい!」
を生んでいると思うんですね。

ジャスパー・モリスさんの評価は・・余りに意味不明な評点だったので、ここに掲載するのを止めました。
リアルワインガイド第77号はなんと・・94ポイントと弾けています・・が、飲み頃は2023年から・・としていますね。正しい評価だと思います。
現状は複雑感がしっかり有って、全体としてはそれなりにまとまっているので美味しくは飲めるものの、94ポイントと言う高い評価をそのまま受け入れられるほどの練れた表情になるにはまだ成長不足・・と言うことだと思います。
まぁ・・noisy は3日掛けましたので、そこまで掴めましたが、これ・・短い時間だけの評価だと2点ほど下に勘違いした評価をするんじゃないかと。ですが、これはモレのワインには結構に有る複雑なニュアンスをどう評価するのか・・と言うことに繋がりますから・・。
2019年のセラファンさんのワインに顕著な、シャンボール的なエステリックな還り香に、モレのやや太目な躯体を組成する粘土と、やや大きめの石や岩を思わせるミネラリティが、素晴らしい味わいを造り出しています。是非ともご検討ください。お勧めします。
以下は以前のレヴュー
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【これも激旨!・・何でこんなに美味しいのか・・と考えてみるに、「やはり透明硬質なミネラリティを得たから」と言う答えしか浮かんできません!】
もう・・滅茶苦茶寄った写真を、各1級畑のキュヴェで使用しています。これは本当は、
「サムネイルにした時に何の写真を撮ったか判りやすいように」
と言う意味で、最初の1枚をエチケットを中心にして撮ったもので、本来はグラスの色を見せるためのものでは有りませんでした。
でも、この滅茶寄った写真が結構に真実を表しているような気がしましたので、選択してみたんですね・・どうでしょう?
「セラファンは黒い」
と言うような思い込みは無いでしょうか。いや、キュヴェによっては黒みが全体を覆っている・・覆っていた・・と思う訳です。
ですが、この3年はどんどん赤みが増して来ました・・
と言うか、元々有ったんだけれども、赤みに光が灯るようになって来た・・のが大正解かな?・・とも思う訳でして、このレ・ミランド1級の素の姿をちゃんと写した写真になっているような気がするんですね。
例えば、昔のルーミエさんのモノポール「モレ=サン=ドニ・クロ・ド・ラ・ビュシエール」を思い出してみて下さい。悪くはないし、5年も経つとテクスチュアも改善、8年位経つと相当美味しくなった・・はずです。ですが今や、完全にシャンボール村名を置き去り、しっかり1級以上の美味しさを見せているじゃないですか・・。
あれ?。。上の文章の「ルーミエさん」を「セラファンさん」に、「クロ・ド・ラ・ビュシエール」を「レ・ミランド」に変えてみて下さい。
「・・おんなじ・・」
でしょ?
まるで各色のフルーツをミルフィーユにしたかのような素晴らしい味わいです。硬質なミネラリティは、まるでそのミルフィーユに注ぎかけた「僅かな甘みのシュガーコーティング」のようで、このレ・ミランドには全く欠かせない素晴らしい要素の一つです。
これは本当に美味しい・・できれば縮小していない写真をお見せしたい!・・とも思いますが、noisy のサイトでそれをやってしまいますと・・
「携帯やスマホじゃ重くて見られない・・」
とクレームが来てしまいますんで・・申し訳ありません。
ですが、この3年で大きく変化したドメーヌ・セラファンを言っていたとは言え、これらの素晴らしい1級群の存在をアピール出来なかったことに申し訳なさを感じています。是非飲んでみて下さい・・どの1級を飲んでも外しませんよ・・レ・カズティエは飲めてはいませんが・・是非ご検討くださいませ!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【1級最安値のモレ・レ・ミランドはアドヴォケイト91+でした!】 モレ=サン=ドニの1級レ・ミランドです。村のほぼ中央に位置するこの畑は、グラン・クリュ・クロ・ド・ラ・ロシュを構成するレ・シャビオ(シャンボール=ミュジニーにも同名の畑が有るが違う畑)の直下に有り、クリスチャン・セラファンさんが所有する部分はその境界に近い部分です。
ですので、クロ・ド・ラ・ロシュ風だと・・言いたいところですが、中々そうは言えないところが難しいんですね。
レ・シャビオと言うリューディはクロ・ド・ラ・ロシュでは有りますが、その真上がクロ・サン=ドニなんですよ。この辺りはクロ・ド・ラ・ロシュとクロ・サン=ドニを名乗れる区画が入り組んだようになっていて、むしろクロ・サン=ドニに似ている・・と言う方がより正しいと言えます。また東側、より下部になりますから、その分赤さを多く含む土のニュアンスが多くなる感じです。
こちらも数が無くて飲めませんが、クロ・サン=ドニとクロ・デ・ランブレイには似たニュアンスが取れるセラファン香の有る1級・・と思われると近いかな・・と思います。
アドヴォケイトは91+と結構渋め・・しかも、あろうことか・・2027年からと言う飲み頃を言っているようです。まぁ、2027年までに飲め・・と言われるよりはマシですが、あくまで樽からのテイスティングだったようですから、長くても5年後から・・と言う理解で良いと想像しています。飲めませんでしたが・・ご検討くださいませ。
● 2019 Gevrey-Chambertin 1er Cru les Corbeaux
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・レ・コルボー
【滅茶苦茶旨い!・・しかもセラファンの素晴らしいジュヴレ1級の中ではリーズナブル!・・純粋な余韻、格を超える質の高いアロマ、そして何とエレガンスに感動!】

マジ=シャンベルタンの北に接するレ・コルボーです。やはり・・穏やかになって来たとは言え、
「セラファン香」
が有りますから、
「・・ん?・・セラファンか?」
と判る人には判ると思うんですが、この穏やかな優しさ、すっと伸びて行くアロマを嗅いでしまったら・・かなり迷うと思いますよ。だって・・
「滅茶エレガント!」
なんですから。しかもこれが、
「1級レ・コルボー?」
だとはちょっと思えないと思うんですね。
セラファンのワインとしますと非常に淡い色彩だと思います。ノーズは官能さが混じり、穏やかなスパイスと極小赤果実、細やかなジュヴレっぽい酸化鉄的ミネラリティ溶け込んでいます。しかし、どこかシャンボールのような香水的なニュアンスも混じり、
「エレガントなワイン」
と感じさせてくれます。
そもそもセラファンのワインがとてもエレガントだ・・と言うようなイメージをお持ちの方は、セラファンを良く熟させて飲まれる方以外は・・余りいらっしゃらないんじゃないかと思うんですが、
「リキミの無さと純粋無垢な味わい」
が、そう思わせてくれると思います。

リアルワインガイド第77号は上値94ポイント、ジャスパー・モリスさんは93ポイントと、かなり高い評価をしていますが、リアルワインガイドも・・noisy同様、「エレガント」が何回もレヴュー中に出て来ます。
何しろ2018年ものの noisy のご紹介文を見ていただけましたらお判りかと思いますが、
「赤果実の風味の増大」
はそのままだとしても、エレガントの「エ」も・・無いですよね。どちらかと言うと「凝縮感」とか・・力強さを言っているかと思いますので、
「評価は同じ位だとしても、仕上がりはだいぶ違う!」
のがお判りいただけるかと思います。
で、価格もリーズナブルなのがこのレ・コルボーなんですが、評点から言いましても・・かなり・・お得感が高いかと思います。
因みに上述のジャスパー・モリス氏はアルマン・ルソーの2019年ジュヴレ村名に90~92ポイント、モノポールの Clos du Chateau に 89~91ポイント、レ・コルヴォーの南隣のマジ=シャンベルタンに92~95ポイントとしています。
なので、このレ・コルボーをその中に入れてみても・・ちょうど良い感じに見えないでしょうか。つまり、もしジャスパー・モリス氏の感覚を信じるならば、ルソー並み・・と言うことになろうかと。実際、noisy 的には、
「エレガントになったセラファンの味わいはルソーに近くなった」
と感じています。是非飲んでみて下さい。相当旨いです!
以下は以前のレヴュー
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【2018年ドメーヌ・セラファンのアイテム中、最も赤果実が目立って美味しいキュヴェがこれ!・・目から鱗のセラファンの美味しさ発見です!】
「お~・・ルーミエさんのワインみたい!」
と見えないでしょうか?・・素晴らしい赤い色が目に染みて来ますでしょう?・・そうなんですよ・・ちょっと硬質でシャンボール的、いや、マジ=シャンベルタン的と言いますか、薄い表土の乾いた感じから、素晴らしい凝縮度の滅茶美味しいジュヴレ・・チェリーが実に良いんですよ。
マット・クレイマーさんはマジ=シャンベルタンについて、
「野生(フルーツ)が弾ける感じ」
とその著作で書いていますがまさにそんな感じ・・。noisy 的な表現だとシャンボール的な硬質感とテクスチュア、そしてミネラリティの多さから、様々な要素が飛び出してくる感じ・・と言うかな?・・と思うんですね。
で、そもそも黒果実が多い、それが特徴でもあるセラファンさんちのジュヴレに有って・・いや、本当は赤果実もたっぷり有るんですが、若い段階で多く感じる黒果実の存在・・と言うのが正しいかと思いますが、
「この1級レ・コルボーはマジ=シャン風にそこが逆転している」
と思うんですね。むしろ、マジ近辺は「赤い風味が強い」のかもしれません。
これも美味しいです・・超美味しい!・・シャンボール1級レ・ボードも無茶美味しいですが、その系統の美味しさを持っていました!。
やはりワインは飲まないと判らないんですよ・・。割り当ても少なく、価格も高いと中々テイスティングも出来ませんが、それだと真実も見えないし変化も見逃してしまう訳で・・それが良く良く身に染みて判ったレ・コルボーのテイスティングでした。ギイヤールさんのはもっと黒いですが・・こうなってくると、所有地の位置関係も知りたくなってしまいますよね。
1級の中ではリーズナブルでは有りますが、これは相当にお買い得だと思います!ご検討ください!
以下は以前のレヴューです。
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【グラン・クリュ・マジ=シャンベルタンの北、プルミエ・クリュ・フォントニ直下に接するマジ=シャン風やや肉厚な1級です!】 セラファンさんの1級レ・コルボーとなると、さすがにしょっちゅう開ける訳にも行かないキュヴェです。でも1級レ・コルヴォーはほぼ毎年飲んでますよ。noisy も大好きな生産者さんで、「ドメーヌ・ギイヤール」のレ・コルボーが毎年入荷していますから・・。それに他にもブルーノ・クラヴリエさんとか、いらっしゃいますからね。
ここのワインは南に接する「マジ=シャンベルタン」に良く似ています・・が、さすがに同じとまでは行きません。やや乾いたニュアンスとスパイシーな果実、野性味・・と言った部分は由来と言えるでしょう。その割にはギイヤールのレ・コルボーは余り売れ行きは芳しく無く、
「何でだろ・・」
と不思議でなりません。
まぁ、ギイヤールは滅茶苦茶ドライですから・・甘みもへったくれも無いんで、「そっけない」と思われているのかもしれません。かと言って早くから飲めないような妙な硬さは無いんですけどね。
クリスチャン・セラファンさんのレ・コルボーは、やはりクリスチャン・セラファン風のセラファン香とも言いたくなるような官能さに満ちたアロマです。近年、どんどん早くから美味しくなって来ていますが2017年はいかがなものでしょう。
アドヴォケイトは91ポイント、2023年から・・と言うことで、やはり3年後辺りからと言うのは間違い無いでしょうが、評価は少し低いように思います。ご検討くださいませ。
● 2019 Gevrey-Chambertin 1er Cru les Cazetiers
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・レ・カズティエ
【おそらくシャルム=シャンベルタンとの差は極小かと・・リアルも「開いたら悶絶もの」と言っていますが・・noisy もそう思います。】

激旨です!・・リアルワインガイド第77号は、
「開いたら悶絶もの!」
と言ってますが・・間違い無いです・・と言うか、開けて3日後・・悶絶してしまいました!・・素晴らしいです!
残念ながらトップ・キュヴェのシャルム=シャンベルタンは開けられなかったんですが、このレ・カズティエの余りの美味しさで・・満たされてしまいました。
2019年のセラファンは、兎にも角にも「エレガント」です。そして、
「純粋無垢な葡萄の味わい」
が中盤以降から余韻に掛けて感じられ、そこからノーズへ高質なエステル香が逆行してくる感じ・・です。
順番が逆になりますが、勿論、ノーズをグラス近付けなくても、適度な膨らみを持った官能さを含んだアロマが飛び込んで来ます。昔なら、
「ちょっと・・やり過ぎ?」
みたいな感覚も有ったんですが今や余りにスムーズなので、
「セラファンだったよね・・」
と再確認する感じです。

おそらくですが、ピジュアージュを控えめにし、プレスを優しく圧を掛けないようにしていると思いますが・・それにしても「質感」が物凄いです。
このレ・カズティエは村の西、上部にある1級畑で、事実上のグラン・クリュ、「クロ・サン=ジャック」の北に接しています。クロ・サン=ジャックにはちょっと追い付かない部分は有るんですが、近年は所有しているドメーヌさんが頑張っていますので、肉薄しつつある畑です。
ジャスパー・モリスさんは・・・レ・フォントニーのコラムでも書きましたが、間違っていると思います。2019レ・フォントニーは素晴らしいですが残念ながらレ・カズティエは上回らないです。
因みに・・アルマン・ルソーさんの2019ラヴォー・サン=ジャックには92~95ポイントとしていますので、少なくともそれ位は有ると思っていただいて良いかと思います。
圧巻の質感です。これは・・買っておきましょう!ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴュー
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【あのPKさんをして、「クリスチャン・セラファンのトップ・キュヴェはレ・カズティエ!」と言わしめたキュヴェです!】 え~・・すみません・・2018年はレ・カズティエを開けようと思っていたんですが、ちょっと間違えまして・・レ・フォントニーを開けてしまいましたので、2019年に延ばすことにしました。
このところのセラファンさんのワインは実に良いです!・・大柄でパワフルな基調はそのままなんですが、透明感のあるミネラリティの総量が大きく増え、男っぽさで突っ走って来たところを男女仲良く・・みたいな、夫唱婦随・・みたいな、とても「ほんわかとした」外向性の有る味わいになっているんですよね。2018年もののシャンボール1級やレ・フォントニーも、ホントに美味しいです!・・そうそう・・モレ=サン=ドニ・レ・ミランド1級も素晴らしかった。
この、PKさんがセラファンのトップ・キュヴェと推していたレ・カズティエ2018年は、アドヴォケイトで93~95 Points、ジャスパー・モリス氏が92~95 Points と、1級格の評価の最上限に近い、高い評価を得て来ています。やはり世代交代が上手く行った例じゃないでしょうか。
近年は、
「リリースから5年経ったらクリスチャン・セラファン!」
と言っていたのを封印し、
「リリース直後も美味しいクリスチャン・セラファン!」
と言い換えています。是非ご検討くださいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2018年ものは何とか飲もう・・と虎視眈々。貴重なセラファンさんの2番目のキュヴェです!】 いや・・やはりブルゴーニュの高騰は響きます。このカズティエやラヴォー・サン=ジャックなどのジュヴレ西側1級群さえもそう易々とは手が出せない状況は、確かに寂しい感じはしますよね。
2017年の各キュヴェをテイスティングした結果、近年のクリスチャン・セラファンさんのワインが、柔らかく飲み頃が早くなっていることが伺えます。
テイスターの一員としますと、今飲んでポイントとポテンシャルポイントの差が少ないほど、早いうちからポテンシャルを取りやすい味わいで有ると言うことですし、飲み頃予想も早くなっている(開始が同じと言うことはそういうことですよね)と言うことは、早くから美味しいと言うことになります。
この1級レ・カズティエはご存じの通り、ジュヴレの村の西の上部に有る1級群に有り、かの実力グラン・クリュの「クロ・サン=ジャック」の北に接します。
なので、さすがに「クロ・サン=ジャック」ほどのち密さ、重量感には追い付かないことが多いとは言え、官能さやワイルドさは引けを取らない場合も多々有ります。ご検討くださいませ。
● 2019 Charmes-Chambertin Grand Cru
シャルム=シャンベルタン・グラン・クリュ
【シャルム=シャンベルタンまでは開けられませんでした・・来年はトライできればと!・・リアルは上値97ポイントです!】
ん・・どうだったか・・大昔、ブローカーさんから仕入れたセラファンさんのワインをどこかに仕舞ったような気がするんですが・・シャルム=シャンベルタンとか、残っていないかなぁ・・と。まぁ、有ってもフォントニーとかカズティエかとは思うんですが、いつの時代も・・
「高くなった・・」
と思っていて、
「・・昔は安かったよなぁ・・」
などと思っている・・それがいつになっても変わらない訳ですから、おかしな話ですよね。ついさっきも誰かと話していたんですが、ジャイエのクロパラが販売価格が4万円をこえたので、扱いを止めてしまったら・・今やその100倍だと。ホント恐ろしいです。
セラファンさんのトップ・キュヴェ、シャルム=シャンベルタンも1万円台で買えた時代はもう遠くなりました・・が、でも品質、ポテンシャルは昔より上昇しているとも思います。
ポイント付けがちょっと怪しい時もあるジャスパー・モリスさんは、このセラファンさんの2019年シャルム=シャンベルタンに93~96ポイントと、2018年もの同様の評価をしています。
今や表には出て来なくなってしまったルソーさんの2019年シャルム=シャンベルタンには、ジャスパー・モリスさんは92~95ポイントですから、ルソーさんよりも高く評価している訳ですね。
まだリーズナブルに買えるグラン・クリュかと思います。ご検討いただけましたら幸いです。
以下は以前のレヴュー
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【ついに96ポイント以上を獲得!ここからさらに昇り詰められるか?・・が問われます!】
1999年以来・・とでも言うべきでしょうか、2000年代はほぼほぼ、1999年のアドヴォケイトの97ポイントを超えることが出来ず、95ポイントで頭打ちだったセラファン所有のトップ・クリマ、シャルム=シャンベルタン2018年が96ポイント以上を久々に超えて来ました。まぁ、アドヴォケイト的には上値95ポイントでは有りますが、やはりこれは近年のクリスチャン・セラファンのワインのミネラリティ増大、美しく外向的なワインへの変身が認められつつあることの証でしょう。
まぁ、1999年にアドヴォケイトで97ポイントとは言っても、評価をされた某テイスターさんが飲み頃を 2005~2012 と評価していましたので・・まぁ、判らなくもないんですが、その先の姿を想像しきれずに、リリース後たった10年ほどの飲み頃期間を「アドヴォケイトで」書いてしまうことへの違和感がいつまでも残像として残ってしまうnoisyでは有ります。
「5年経ったらクリスチャン・セラファン」は、ものの見事にその某テイスターさんも言ってる訳ですが、7~8年の飲み頃期間は短過ぎる訳ですね。比較してしまえばジュヴレのワインは、もしくはシャルム=シャンベルタンは滅茶長い寿命を持っている訳では無いとしても、その本質を間違って伝えていると思っています。
で、この頃のドメーヌ・セラファンの躍進は素晴らしいですよ。以前でしたら、リリース直後のテイスティングは中々に厳しいものでした・・口の中が・・(^^;; 質は良いんですが大量のややガサっとしたタンニンが、歯や歯茎にまとわりつき、その感覚がマヒしてくるまではテイスティングが中々進まないんですね。
ですが昨今はもう・・抜栓直後から官能的なアロマに触れ、タンニンも有るんですが・・それすらもミネラリティの滑らかさに中和され、旨味として感じさせてくれるほどの味わいに変化しています。
1980年代のブルゴーニュワインの海外メディア評価は散々なものであったものが、1990年代に入り、PKさんの言葉を信じ実証して行ったドメーヌから引き上げられ、PKさんの引退少し前あたりからは、「濃い」「パワフル」「新樽」に寄らずとも、ある程度マトモな評価がされるようになってきました。
そんな大きな時代の「うねり」の中を、
「♪・・・そんなの関係ね~・・♪」
とばかりに舵取りをして来たクリスチャンさんから娘さんの代にバトンタッチし、親父さんの造って来た味わいを壊すことなく、
「素晴らしいテクスチュアをリリース直後から感じ取れる素晴らしいワイン!」
になったと言えます。
PKさんは、「セラファンのトップ・キュヴェはレ・カズティエだ」としてきましたが、そんな亡霊は今はいません。このシャルムもまたトップ・キュヴェです。2019年こそは久々に飲みたいと・・思っています。
「飲めるうちが花」
そんな言葉が寒々と身に染みるようになってきたnoisyです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【クリスチャン・セラファンのトップキュヴェです!2017年ものの評価はアドヴォケイトで94ポイントです!】
セラファンさんちの看板とも言えるシャルム=シャンベルタンです。同じくボリューム・ゾ-ンでの看板で有るジュヴレ=シャンベルタンの仕上がりを見ると・・出来は間違い無いと思われます。
大体にして、セラファンさんのワインのリリース時の評価は、シャルムで良いところ95点位で留まります。もしくは余り早い段階での評価は・・しない方針・・なのかもしれません。
その、早い段階での評価をしない・・と言うのは、セラファンさんのワインの美味しさを知っている、もしくはちゃんと理解しているから・・とも言えます。5年ほど置くと、それからのこのワインの成長がようやく「つぶさに感じられる」ようになるから・・なんですね。
ジュヴレの大御所と言えば、しなやかさでアルマン・ルソーさん、そして最近ではトラペさんでしょう。でも、ジュヴレ=シャンベルタンを最大限に表現しているのは、おそらくこのセラファンさんであろうと思います。
因みに2015年ものの評価は、リアルワインガイド第61号は、何と今飲んで 93+ ポテンシャル 95+ 飲み頃予想 2023~2060 と言う・・マンモスな評価でした。これは第49号で2012年もののポテンシャルを96+ポイントとしたものに続く評価です・・。まぁ、
「2012年を代表するワイン」
と言うことなので同様の凄い仕上がりだと言うことなのでしょう。
2017年ものは、非常に瑞々しく健康な葡萄が収穫できたと確信しています。素晴らしいワインですがほんの何本・・とかの数量です。ご検討くださいませ。
● 2018 Gevrey-Chambertin
ジュヴレ=シャンベルタン
【父クリスチャンさんらしさと娘カトリーヌさんらしさが見事に融合!アドヴォケイトもバーガウンドも上値91ポイントでマッチ!】

「・・ブログ、面白いですよね~・・良く書けるな~・・」
などと最近は声を掛けられることが多くなってきました。
「(・・ん?・・ブログ?・・なんのこっちゃ?)」
と一瞬思うんですが、ま~・・ブログっちゃ、ブログかもしれないですね。インスタとは言われないところが時代遅れなデザインのサイトなのかもしれません。でもこれ、何から何まで・・それこそ先日の「クレジットカードのロック事件」も「wine-selects.comメールアドレス割当」のサーバーの対処まで一人でやってる訳ですから、
「古くてすみません・・考えてる暇がないもんで・・」
とは言わないものの、何とかせんといかんか~・・とも思ったりする訳です。
どこの店だろうが会社だろうが公的機関、政府に至るまで、世代交代は続いて行く訳で、死ぬまでずっと続けてやることは可能だとしても、
「周りの人が付いて来てくれるかどうかは別の話し」
です。
勿論、お客様が付いて来てくれるかも非常に重要ですが、スタッフにしてみてもそうですよね・・何から何までやっているとは言え、これに毎日の配送のピッキングと梱包作業まで加わったら寝る暇も無くなってしまいます。なので、どうやって次世代に引き継いでもらうか?・・は、どんな世界でも課題です。
クリスチャン・セラファンもそうだったのでしょう。この3年ほどで「大きく変化」した訳です。娘さんも姪御さんもいっしょにやっているとのことで、
「ワインが女性化!」
しているのは間違い無いです。そしてそれは、
「大正解」
だと感じられます。そのうえで、
「クリスチャン・セラファンらしさは普遍!」
であるとも言えます。
なので、ある意味鬼門でも有ったこの「村名ジュヴレ(V.V.表記無し)」のキュヴェが、ここに来て「ググっ」と脚光を浴びて来るんじゃないかと踏んでいます。
何せリーズナブルですし、美味しさも半端無い・・ただ今までは、
「早い段階ではちと渋かった!」
訳です。
それが、そんな部分もチラリと見せつつも、飲んでいる最中にも多量のミネラリティの増大でその渋みは見えなくなり、膨らみと伸びを感じさせるようになり、美味しく飲めてしまう訳です。
この・・
「女性の華やかささえ感じさせる写真映り!」
はどうでしょうね?・・良い感じでしょう?・・輝いてますよね?・・
美味しいと思います。クリスチャン・セラファンならではの大柄なワインです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【滅茶苦茶濃密だった2016年から滅茶苦茶バランスの良い、滅茶官能的でそそられるジュヴレ!・・是非今、飲んでみて下さい!】
これは美味しい!・・飲んでしまいます。ついついグラスに手が伸びる・・(^^;;
でも2016年の印象とはやや異なります。2016年はとても濃密なエキスで、しかもとても綺麗で、そしてエロティックでした。エキス主体の味わいが最初から有りました。
2017年ものは、滅茶健康的です!・・色合いだけ見比べますと、2017年の方が濃密に見えるんじゃないかと思うんですね・・でも違うんですよ。
フィネスは2017年が完全に上回っています。美しいエキスとしては2016年でしょう。
そして、抜栓直後には2017年ものは・・ほんの少し、「もたっ」とします。まだ完全に落ち着きを取り戻していない・・そんな感じです。
ところが5分待ったらもう・・いや~・・旨い旨い!・・その「もたっと感」の原因となっていたであろう、非常に質の良いタンニンにキレと厚みが出始めた・・と思ったら、その後は完全に、
「クリスチャン・セラファンの官能の世界」
に引き込まれます。
そして、なんともベルベッティなテクスチュアに酔いしれつつ、またノーズに却って来る見事な官能さに浸ってしまうんですね。
さらに余韻の最後には、
「滅茶苦茶にみずみずしい余韻」
が待っていますから・・
「グラスをノーズに」-->「口に含む」-->「クラクラ来ちゃう」-->「瑞々しさで適度にリセット」-->「振り出しにもどる」
をエンドレスにしてしまうんですね~・・。
これは是非、飲んでいただきたいな!・・と素直に思える素晴らしい村名ジュヴレでした!お勧めします!滅茶旨いです!
以下は以前のレヴューです。
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【滅茶苦茶濃密!・・新樽率を100%に上げた村名ジュヴレです。・・クリスチャン・セラファンのジュヴレ=シャンベルタンへのこだわりと意思が透けて見えて来ます!】

申し訳ないですがこの村名ジュヴレしか飲めませんでした。先にお詫び申し上げておきます。すみません・・。
2015年もののセラファンは明らかに、それまでのクリスチャンのワインとは異なっていました。・・いや、官能的なジュヴレ独特のアロマはそのままに、やや硬かったテクスチュアがソフトに、膨らみを見せていたんです。
それは抜栓によって、ワインが求めていた酸素を得ることにより急激に変化を起こす・・酸化によりアロマを放出しワインはやや硬くなる・・でもそれまでは柔らかい・・と言うような流れそのものでは無いにせよ、細やかな観察と仕事により、液体が短時間に酸素を取り込めるだけの余力を今まで以上に持った・・それが2015年もの・・と言うnoisy の理解でした。
そもそもはクリスチャン・セラファンのワインは新樽率が他の生産者よりも高く、まだまだ大きく粗い目を持つ新樽からの酸素供給により、彼のワインは官能的なアロマをリリース直後から放出する甘美なワインになっていました。
しかしその反動で、しなやかなテクスチュアと膨らみ、ピュア感を幾分か失うことになっていた訳です。
2015年ものは、今まで通りのシナリオでは無く、しかし彼のワインが持つ甘美なアロマと、抜栓直後から膨らみを増長させてゆく姿とのバランスが、「パーフェクト」だったと感じさせられた訳で、ま~・・非常に美味しく、
「セラファンも新時代に突入か?」
と感じさせてくれました。
2016年の村名ジュヴレは、それまでおよそ70%だった新樽率を上級キュヴェ同様の100%に上げています。なので、その分は硬さを増したはず・・ですよね?
まず、アロマがもう・・素晴らしいです。色艶を感じさせる素晴らしい香りです。そして非常に複雑で、様々な色合いを想像させてくれちゃいます。樽を樽香として感じさせるのではなく、すでに他の分子と結合してか、複雑性を醸し出しています。
味わいも強烈に・・濃密です。口蓋で液体をすり潰したくなってしまいます。2014年ほどでは有りませんが今のタイミングで、僅かにエッジを感じさせますが、ドライで複雑で濃密な味わいが、それをマスキングしていると言えます。
中域は非常に膨らむ・・とまではいきませんが、2015年の仕上がりに準ずるもので、2015年ものから始まった「抜栓直後からの膨張」ラインは健在です。
余韻も実に複雑で、濃密ながらも嫌味やリキミとは感じられません。ただし時間を掛けて楽しんだらさらに旨いだろう・・と感じました。
2016年のジュヴレは厳しかったはずなんですが、ドメーヌ・セラファンでは新樽率を上げるほど、収穫できた葡萄の質は高かったとアナウンスされています。樽を多く掛ける=葡萄の潜在能力が高く無ければできない・・と言うことは判り切ったことですから、やはりそういうことなのでしょう。
また、例えば村名ジュヴレV.V.とのバランスを見ますと、今までの経験から、
「村名ジュヴレよりもジュヴレV.V.は、さらに膨らむ余力を持っているから、現時点ではジュヴレV.V.が滅茶美味しいはず!」
と言うことが予想出来ます。・・いや、テイスティングすれば確実に判る訳ですが、まぁ、飲まなくても想像に間違いは無いでしょう。
この官能さはやはりクリスチャン・セラファンならではです。そして厳しかったはずの2016年に、非常に超熟で凄いワインを作り出したんじゃないかと想像させるに値する味わいが村名ジュヴレに有りました。
すぐに飲むなら村名V.V.、1~2カ月置けるなら村名ジュヴレ、それ以外は2~3年から4~5年、アイテムによりみていただければと思います。勿論、非常に超熟に仕上がったと見えますので、上級キュヴェは30年は持つと思います。是非ご検討いただけましたら幸いです。
以下は以前のレヴューです。
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【近年最高の仕上がり!ジュヴレ=シャンベルタンの基本と言いたい見事な仕上がりです!】
毎年同じアイテムを飲み続けていると、ヴィンテージの背景はさることながら、それ以外にも多くの情報を受け取れるようになります。その結果、一般的に言われていることが決して正しいものでは無いとか、それは古い情報で現在は当てはまらないとかも含まれます。
しかし多くのワインメディアが、単に目の前のワインの現在の状況を切り取ることだけに終始し、大きな変化が有ったことを見逃しています。
あの2006年のドメーヌ・フーリエは衝撃的でした。しかし気付く人はほとんど居なかった訳です。2007年にはリアルワインガイドが気付きそれを持ち上げましたが、他のワインメディアは2009年ものまでさしたる気付きはなかったように思います。劇的な人気になったのは2010年ものからです。多くの人が、
「フーリエって・・素晴らしいんじゃない?」
と気付いたからです。
noisyにとってはフーリエ2006年は記念碑的でした。何せ、余りの値上がりに、2006年ものの約束数量を仕入れた後は、取り扱いを止めようとさえ考えていたからです。それでも2006年ものの素晴らしさがnoisyの意思を変えさせたんです。
同じことは2015年もののシルヴァン・パタイユにも言えます。ま~・・値上げがキツイ!・・良いのは判っていても仕入れが15~30%も上がっては、ものによっては前年ものの販売価格を2015年ものの仕入れ価格が上回ってしまいます。ホント、止めようと思ったんですがやはりその素晴らしさがそれを止めさせたんですね。
2014年もののセラファン、ジュヴレとジュヴレV.V.は素晴らしかったです。近年稀にみるゴージャスな仕上がりで、かつ、今までには余り無かった、
「早く飲んでも美味しい」
と言うオマケがついていました。でもその傾向は2013年ものから見えてはいました。
2015年ものの村名ジュヴレは惚れ惚れとするような見事な仕上がりです。クリスチャン・セラファンらしい、見事な「官能感」を漂わせる「アロマ」・・これは新樽による酸化熟成が寄与しています。
しかしながらそれだけにとどまらず、構成自体が非常に大柄です。2014年も素晴らしかったが2015年は一回り大きい。そしてそれをしっかり埋めるだけの要素と、2014年もの同様な「早く飲んでも美味しさが伝わってくる」スタイルと、今までは余り感じられなかった「ピュアさ」が加わっていました。
セラファンを開けると「セラファン香」とも言いたくなるような官能的アロマが漂いますから、ブラインドでは結構な指標になります。しかし中盤以降は「硬さ」が支配、少し飲みづらい感じが受け取れました。勿論ですがこれは熟成が受け持つ部分ですので、いずれ甘美さへと変化して行きます。
考えるに・・新樽のパーセンテージを減らしたんじゃないかな・・もしくはやはり、ウイヤージュの頻度が上がったかと思うんですね。
御年78歳のクリスチャンさんと姪っ子さんでセラーの仕事をしているようですが、酸化熟成の緩やかな樽を増やしているように思います。今飲んでも結構に素晴らしいんですから・・。
でもおそらく、2015年ジュヴレ=シャンベルタンやV.V.は、ワインメディアには例年とさして変わらない、いつものような評価がなされるでしょう。近年のセラファンのワインの変化には、
「気付きが無い」
と思います。
柔らかでテクスチュアの伸びの良い、さらには「ピュアさ」が余韻の後口に感じられる素晴らしい仕上がりです。今飲んでそれを感じても良し、数年置いて仕上がってから楽しむのも良しです。少ない2015年もの、ぜひご検討くださいませ。お勧めします!
以下は2014年、2013年もののレヴューです。
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【2013年ものより値下げです!しかも2013年に続きこのジュヴレ・・ありえないほど滅茶苦茶旨いです!】
旨いです!2013年もののご紹介時に感じたセラファンさんのワインの変化・・それは2014年でも健在でした!この村名は柔らかさが全面に出ていて、そしてセラファンさんらしい「官能さ」もしっかり・・非常に旨いです!
クリスチャン・セラファンと言えば、新樽をしっかり使う主義で有名でしたので、
「リリース時から香りの柔らかさ、官能感全開ムードに比べて味わいが硬い・・」
恨みが有ったのは事実なんですね。
ところが、この村名に関しては、「官能感全開!」はそのままに、テクスチュアの柔らかさと開いた要素の放出量がしっかり有るんですよ。2013年ものもそうだったんですが・・2014年も同様にとても飲み易く、今でも楽しめる味わいです。
新樽をしっかり使う・・とは言いながらも、その使い方の問題なんでしょう。新樽を使うと言うことは、適度な酸化を促す・・と言うことになりますから、昨今の・・
「リリース直後から美味しいブルゴーニュ」
とは、真逆のスタイルでも有ります。
これはどういうことかと言うと、敢えてなだらかな酸化をさせず、抜栓時に酸素を取り込む余裕をもたせたまま還元的に瓶詰めする・・と言うことです。それによって、リリース直後からある種の・・
「開いた感」
を感じることが出来るんですね。
しかしながら新樽を普通に使ってしまうと酸化が気孔から促進されますし、ウイヤージュ(補酒)の頻度によってはかなり酸化が促進されることになりますから、
「ウイヤージュをこまめにやることにしたか?」
もしれない・・いや、これは安易な憶測です。
でも・・そんなニュアンスの感じられる、柔らかな仕上がりでした。ジュヴレワインとしての構造の大きさはそのままです!これは非常に美味しいです。価格も昨年よりも下がってのご案内でお得かと思います。2013年ものを飲まれたお客様は、
「セラファンって、若くても美味しいんだね・・」
と思っていらっしゃるかもしれませんが、少なくともこの村名ジュヴレはその通り!でも上級キュヴェはそうとは限りませんので・・そのおつもりでご検討ください。ジュヴレが持つ最大の魅力、力強く大きな構造を感じさせてくれる逸品です!お勧めします!
以下は2013年もののレヴューです。
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【8990円ジュヴレシリーズ!しかしこのジュヴレ・・ありえないほど滅茶苦茶旨いです!】
いや~・・困っちゃいましたね~・・。いや、何たってね・・このワイン屋商売、ワインをどう見切るか?・・みたいな所が有りまして、その目に自信が有るからこそ、良いだ悪いだ、凄いだ駄目だと、あ~だこ~だと言える訳です。この造り手はこんな味わいでどの位のランク、味は良いけど価格はちと高い・・とか、若いうちは硬いけれど5年経つと目茶旨いとか・・上のキュヴェはいつも美味しいけれど下に行くに従って並の品質とか・・まぁ、それはワインに対してだけじゃなくて、そのワインを扱うエージェントさんに対しても同様でして、ここんちは品質は悪くないけど時折オオボケかましてくれるとか、品質は悪いけど価格が安いとか・・でもそれは扱わないのでご安心してください。
で、このセラファンさんですが「新樽の申し子」みたいなところが有りまして、適度な酸化を促す新樽の使用率が高く、リリース時は香りは・・
「めっちゃ凄い!」
のに・・味わいが「硬い・・」「硬さが抜け切らない」のが常でして、ましてや、普通の村名ジュヴレはいつも硬く、ジュヴレV.V.のような濃密さが無いので、
「3年から5年くらい待ってね・・」
と言わざるを得ない状況で、まぁその、そのように完全に見切っていた訳です。
ところがです・・・。2013年のセラファンがリリースされ、ちょいとばかりですがフィネスさんから戴きまして、何を飲もうかと考えたんですが、
「まぁ・・他はバラの数しかないからとりあえずはやっぱり村名かな?」
と、飲んでみたんですよ。そしたらもう・・
「え~~っ?」
です。目茶柔らかいんですよ。香りはいつもの通り、目茶妖艶でかぐわしく、目の詰まった感じの・・正に素晴らしいジュヴレが持つ凄い香りです。
「・・これでな~・・柔らかけりゃ・・樽が浮いてなきゃ・・凄いのにな~・・」
と思いつつ、口に入れてみたところがそんな状態・・。それでもうビックリしちゃったんですね。こりゃぁ、今までのセラファンさんのイメージを一端、脳から綺麗さっぱり、抜かないといけないかとさえ・・思っちゃいました。
おそらくですが、彼にとってみれば、ほんの少しだけ弱いヴィンテージだと・・思ったのかもしれません。いや、2014年が入ってきてチェックしてみないとそれは判りませんが、少なくともこのジュヴレの「現状の美味しさ」は初体験です。
多くの方が、
「セラファン?・・5年経ったらね~・・旨いよね~」
と言うことはご存知でしょう。
じゃぁ、この2013年の旨さは何なんだ?・・と言うことなんですよね。とても柔らかく、いつもより樽のニュアンスが無く、ただ官能さだけはそのまんまで、今飲んで目茶美味しいとは、やはり、樽の掛け方を変えたとしか思えないんですよね。若干古い樽を使ったんじゃないでしょうか。だからピュアで、酸化から適度に守られ、普通の生産者よりも遅いリリースのこの時期に・・
「ピッタンコのタイミング!」
になったと・・取り合えず理解しています。
美味しくなったセラファンのワインは非常に貴重です。トップ生産者としての凄さを見せてくれます。まぁ、騙されたと思って飲んでみて欲しいと思います。他のキュヴェも飲みたくなっちゃいましたので、それはまた後ほど・・。もし売れるようならフィネスさんと相談してみますんで、完売でもお声掛けください。店頭でもそんな話しをすると興味を持っていただいて購入される方がおられ、だいぶ減ってます。お奨めです!非常に素晴らしいと思います!!
● 2018 Bourgogne Rouge
ブルゴーニュ・ルージュ
【何と・・リリース直後からも「美味しい」と感じられるようになってしまった?・・ミネラリティばっちりのA.C.ブルです!】

いや~・・セラファンさんちも進化が止まりませんね。エキス系では有るものの、タンニンが多く、男っぽくパワフルな先代の味わいを踏襲しつつも、女性らしい優しさや滑らかさを加えて外向的にもなったので、
「なるほど・・新生セラファンは、そっちの方向性なのね・・」
と、noisy もしっかり理解出来た気がしています。
なにより・・
「A.C.ブルは3年は待ってね。早めに飲み出すのならジュヴレv.v.から・・」
と言わないで済む訳ですよ。これは実に大きい・・。大き目のグラスでスワリングしながら、官能的なセラファンのアロマを堪能しつつ、柔らかなテクスチュアの「伸びの良い」「膨らみの良い」味わいを味わえる訳ですから・・これは強いですよね。
それに、この系統の味わいは他のドメーヌには出せない、セラファンならではのものです。赤みと黒みが半々、どのワインも鉄っぽく重くなり過ぎないのに大きさの有る味わいに驚かされます。
まぁ・・そうは言っても3年経ったらさらに美味しいのは間違い無いですけどね・・でも皆さん、きっと待たないでしょう?・・クリスチャン・セラファンの世界がきっちり見える素晴らしいワインです。(このワインを飲んで「・・トラペ・・かな?」とは言わない自信、あるでしょう?」ご検討くださいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【官能的なジュヴレのアロマにふっくらボディと美しい水の余韻!3年後がとても楽しみな、ほぼジュヴレ村並みの味わいです。】
いや・・2013年もの以来のA.C.ブルのテイスティングです。
呆れるほどに淡いですね~・・2013年!・・今、改めて見てみると・・
「なんじゃこりゃぁ~!」
です。
で、思わず自身の書いたコラムを読んでしまったんですが・・読まなきゃよかった・・書くことがほとんど同じなんですよ・・。
でもまぁ、微妙な違いも有りますんで・・はい。その辺をお楽しみにされてください。
セラファンさんのA.C.ブルは生産量が少ないので、非常にレアでは有ります。ですが、むしろ村名ジュヴレのリリース直後の美味しさから言いますと、ややタイトに仕上がっていますので、どうしても厳しさ、厳めしさも感じられてしまうでしょう。
しかしながら、これはセラファンさんの2017年の特徴かな?・・と思いますが・・
「滅茶、純粋な葡萄が元になっている!」
ことが感じられるんですね。
なので、余韻が非常に瑞々しいです。村名ジュヴレに比べますと、やはりタンニンの質が村名ほどまでは高く無い分、少し時間を掛けて育てた方が良い・・と言うことになります。
まぁ・・この辺が・・たとえばユドロ=バイエ辺りとは、全く異なる部分です。むしろユドロ=バイエの方がその辺りは素直です。しかし、セラファンさんの場合は、
「新樽の使い方がうまく、何とも官能的なアロマが漂う!」
んですね。
この辺はどうでしょうか・・エマニュエル・ルジェさんとも共通する部分かな?・・と思います。こちらは3年、我慢してください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2016年ものはACジュヴレのみのテイスティングですので、是非そちらのコラムもご覧ください。】【今回はすみません・・飲めていません!】
もうご存知かとは思いますが、クリスチャン・セラファンさんのワインの中でかなりのレア系とも言えるACブルゴーニュです。一昨年の2013年もののご紹介時には、結構無理して開けちゃいましたんで・・2015年は申し訳ない・・スルーさせていただきました。
村名と村名V.V.を飲んだ感じでは、近年最高の仕上がりかなと想像しています。3年置くと良いかなと・・。数が無いのでお早めにどうぞご検討くださいませ。
以下は2013年もののレヴューから転載しています。
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【なんと・・エレガントで美しいピノ・ノワールでした!ビックリ!】
見てくださいよ・・これですよ?・・本当にビックリしました。2000年でもこんなに淡くなかったと思いますよ。
非常にエレガントでピノらしい・・昔のセラファンさんを知るものにとっては有り得ないほどの綺麗さでした。過不足無く、柔らかさも有り、樽っぽく無い・・noisy 好みのブルピノです。
いつの頃からか、つい最近のことかとは思いますが、すっかりエレガント系のピノ・ノワール全盛になってしまっています。noisy 的には、周りはnoisy のように、エキス系、エレガント系好みではない・・と認識していたんですよね。でも造り手さんたちも何故かどんどん綺麗系エキス系なワインになってきていますし、お客さんに
「ブルゴーニュ・ピノ・ノワールって・・酸っぱいし・・」
みたいに言われることを恐れていたんですが、全然そんな機会が無くなっちゃったんですね・・不思議です。
確かに2013年は積算温度に問題が出た年ですし、葡萄の収穫量も激減した年です。だからそんなヴィンテージ背景をそっくり写し込んだ味わいになっているのは理解します。しかし、そんな年だからこそ、ブルゴーニュの生産者は、
「こりゃ・・いかん!一生懸命やらんと・・!」
と思ったかどうか判りませんが、結果的にブルゴーニュらしい美しさを取り戻したヴィンテージになったと言えるんじゃないでしょうか。
だから、アチコチの評価機関で2013年が最高のポイントを付け始めて(付け替えて?)いるのでしょう。
このセラファンさんのACブル、エレガント系でエキス系、非常にドライな味わいで美味しいです。ですが、余りにジュヴレ村名が美味しすぎること、また、比較してしまえばA.C.ブルはややタイトな仕上がりになっており、あと2年ほどの経過を見た方がよりおいしいだろうと思えることから、
「現状はジュヴレ村名が一推し。2年待てるならA.C.ブルもOK!」
と言う結果です。
味わい的にはジュヴレ村名に非常に似ており、ポテンシャルで僅か、柔らかさに劣る部分でそんな結果です。言ってしまえば価格が安いので、ジュヴレ村名のセカンド・・と言うような位置付けで良いと思います。
その辺をご理解いただき、ご検討くださいませ。
● 2018 Gevrey-Chambertin 1er Cru les Fonteny
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・レ・フォントニー
【アドヴォケイトは2017年ものの評価(上値)92ポイントから94ポイントへ大躍進!・・超熟さの判る見事に大柄なジュヴレ1級レ・フォントニ―でした!】

こちらも寄りに寄って撮った写真です・・実に美しい色合いでしょう?・・子の写真は大きさだけしか加工していません。他の写真は若干、ホワイトバランスなどを補正していますのでお間違い無く・・。
いや、本当はカズティエを飲む予定だったんですね。でもこれを書いているのは新着発行日、リリースする直前です。そして、海外メディア評価を前日探していましたら、2017年ものが92ポイント、2018年ものが94ポイントと言うことが判ったので、
「持って帰るのを間違えたことにして、カズティエからフォントニーに変更」
せざるを得ない・・そう思った訳です。
だって・・海外メディアの言うことは基本、話半分にしか聞かないので・・言っていることが正しいかどうか、飲まなきゃ判らないじゃないですか。レ・カズティエは良いのは判っているし、良い点も付く訳です。そこには及ばないと思われていたレ・フォントニーが、
「2点も積み増した!」
事実が有る訳ですから、ドメーヌ・セラファンの全体像を早々に確認したい気持ちをグッと抑えて・・その内にきっとフィネスさんがそっと飲ませてくれるんじゃないか・・と信じて・・(^^;; 涙を飲んで、レ・フォントニー2018年ものに切り替えた訳です。
いや・・飲んで良かったです。noisy の感覚がまだ鈍ってはいないことも自覚出来ました・・いや、鈍り切ってはいない・・でしょうか。
2018年のセラファンは、早く飲んでも美味しいが、本質ははやり長い熟成を持って表してくる・・そのようにドメーヌでは言っています。本当にその通りです。僅か数年の寿命などでは有り得ないんです。
素晴らしい野性のチェリー、そして精緻さのあるピュアなチェリーが混在しています。ミネラリティの度合いはいつになくさらに高く、テクスチュアは見事に滑らかですが、クリスチャン・セラファン特有のふくよかなタンニンをも抑え込みながら、その存在を知らしめています。口内で噛みしめると、
「ワインの王」
と言う言葉が脳裏を駆け巡ります。
「あれ・・?女王がボルドーだったよなぁ・・」
などとも・・駆け巡って来ます。呆けて来たかなぁ・・
中盤の見事な膨らみからのドライなフルーツの弾けるようなアロマがノーズに・・余韻も実にふくよかで長く持続してくれます。
「セラファン的だが女性的。そして質的に大きく向上!」
していることも判りました。
3本しかないのに・・1本マイナスです。でも、ちゃんと確認出来て良かった!・・凄い出来になっていそうな2019年への期待もさらに膨らんでいます。是非んでみて下さい!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【・・フォントニーまで開けてしまいました~!・・】
セラファンさんのワインは入荷量も多く無く、また、結構売れてしまうので、頑張って総アイテムのテイスティングをするまでは行かない状態では有ります。
ただし、2016年もののジュヴレの余りの美味しさに・・2017年ものは一体どうなってしまうんだろうという興味が湧き、そこに2017年もののジュヴレの素晴らしさに・・上のキュヴェの実態はどうなっているんだろう?・・というような興味がさらに加わってしまったがため、1級レ・フォントニ―まで開けてしまうという暴挙に出た訳です。
まぁ、ワイン屋ですから、時に「人柱」にならないようじゃ務まらないはずなんですが、昨今は、ワイン屋同士でもワインの話しにはならず、あのワインが売れる、これは売れない、それにコロナで飲食店さんがどうだとか・・。ワイン屋ならワインで何とか人様に幸せになっていただけるように頑張るべきじゃないのかなぁと・・自分では中々栓を抜かない連中には届かない言葉だとは思って飲みこんでしまいます。
結果としては、やはりセラファンさんの上級キュヴェは、
「3年は寝かしましょ!」
と言うのは間違いないことを確認しました。・・いや~・・実に勿体なかった・・(^^;;
しかしながら、やはり飲んでみなければ判らないことをしっかり・・いただきましたので、決して無駄では無かったと思っています。
2017年のクリスチャン・セラファンは、
「滅茶苦茶瑞々しい!」
その由来は、
「葡萄が滅茶純粋!」
と言うことです。
そのとても健康で純粋な葡萄が得られたため、まだ「エルバージュ途中」なんですね。厳しくは無いが育ち切ってはいない。なので、その瑞々しさが官能さや味わいに昇華しきっていない・・と言うことなんです。
アドヴォケイトが92ポイント付けていますし、この写真からも、
「実に美しい色合い」
が見られるので、ついつい・・
「是非飲んでみたい!」
と手が伸びてしまうと思うんですが、
「やはり3年、待つべき!」
です。
しかしながら、2014年以前のセラファンさんのワインなら、
「5年経ったら宝もの!」
と言っていたはずですから・・そこに「2年」と言う短縮がみられる訳です。
ジュヴレの1級の中ではもっとも精緻で優しい味わいが特徴のレ・フォントニ―も、すでにそのニュアンスに満ちてはいます。しかし、「育ち切っていない」のは間違いなく、どうしても時間が必要だということなのでしょう。
相当にポテンシャルは高い・・しかし今飲むべきでは無い・・。コロナで自粛されている方へ、お勧めしたいところでは有りますが、セラファンさんの1級以上のキュヴェはすべからく、「3年は待ち」が正解でしょう。是非ご検討くださいませ。
以下は2015年もののレヴューです。
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【リアルワインガイド第61号は 今飲んで93 ポテンシャル94 飲み頃予想 2020~2050!】 リアルワインガイド第61号で徳丸さんも書いていますが、このフォントニーと言う1級畑はシャルム=シャンベルタンっぽいと・・いや、決してそうは書いていないんですが・・10年前のシャルム=シャンベルタンと同じ味がする・・と。
つまり、10年前のシャルム=シャンベルタンと同じほどのポテンシャルが有ると言いたいのだと思います。
noisy 的には、確かにフォントニーは「プティ・シャルム=シャンベルタン」とも言いたくなる要素が有ると思いますが、もう少し石灰が強いかな・・と言う感じがします。先だってご案内させていただき、
「何故か全然売れない滅茶リーズナブルなジョセフ・ロティのフォントニー」
も飲ませていただきました。実に良い感じでした。
ところで、高齢のクリスチャン・セラファンさんに代わりほとんどの作業をこなしていると思われる姪っ子さん、フレデリック・グレさんの関与のパーセンテージが、近年のセラファンのワインの柔らかさやピュアさに出ているのかもしれない・・と、今、率直に思いました。勿論ですが2015年の葡萄の出来の良さも影響しているのでしょうが、2013年から続く「しなやかさの増大」は・・そう言うことなのかもしれません。ご検討ください。
● 2018 Chambolle-Musigny 1er Cru les Baudes
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・ボード
【これぞ知られざる超銘酒!・・是非お見知りおきください!】

いや~・・激旨です!超絶に美味しい!・・誰だ?・・セラファンのトップ・キュヴェはレ・カズティエだなんて言ってたのは・・!
などとは言いませんが、これほど美味しいシャンボール1級にはそうそう出会えないと思いますよ。
ちょっとルーミエさんのシャンボール1級に似た部分が多いように思いますが、こちらのレ・ボードはボンヌ=マール直下ですから微妙にね・・違うかな。
やはりモレが近い訳ですんで、モレ的な「美味しい粘土の深い味わい」がする訳です。ちょこっとワイルドな感じも・・そう、クロ・デ・ランブレイ的な・・。その上で、滅茶苦茶テクスチュアの良いなめらかなタッチの中から、これまた滅茶苦茶細やかな味わいとアロマが湧き出てくる感じ・・。
まぁ、ボンヌ=マールはもう・・物凄い価格になっちゃってますけど、
「ボンヌ=マール直下を70%独り占めにしているレ・ボードの存在・・!」
知らなかったでしょう?
実はnoisy も、セラファンさんのレ・ボードは中々に飲んでないんですよ・・何せ高いし・・(^^;;
でも・・これを飲んじゃったら・・
「セラファンさんちのトップ・キュヴェって・・一体、何なの!」
と言いたくなってしまいますよ。本当にシャンボールの造り手でもここまで出来る方は少ないんじゃないかなと思います。グラン・クリュ並み・・です。
海外メディアの情報を必死に探したんですが、今のところは見当たらなくてすみません。noisy は95点、付けたいですね。今飲んでも滅茶美味しい・・そして半世紀持ちます。並みのワインが多いボンヌ=マール・・そこを超えてくる凄いワインでした!
以下は以前のレヴューです。
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【アドヴォケイトは93ポイント。プティ・ボンヌ=マールと言える味わい?】 あの素晴らしいレ・フォントニ―よりも高い値付けのシャンボール1級レ・ボードです。ここは何度も書いてますが・・ボンヌ=マールの真下に有りますんで・・シャンボール的な石灰の強さと、そこから生まれるベルベッティな舌触りをボンヌ=マール的な、少しゴツゴツとした岩のようなミネラリティが侵し、まるで襞のようになって感じられる・・ことが多いように思います。
また、飲むタイミングで結構に印象が異なる振幅の上下幅の大きいワインでも有ると思います。ですんで、あの官能的でパワフルさを根底に持ったセラファンさんのジュヴレとは、また少し異なる印象を受けるはずです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【リアルワインガイド第61号は 今飲んで 93 ポテンシャル 94 飲み頃予想 2021~2048!!実は隠れた銘酒です!】
リアルワインガイド第61号でグラン・クリュ並みの評価を得たシャンボール1級のレ・ボードです。グラン・クリュ・ボンヌ=マールの直下です!・・もう少し判りやすく言えば、昨年までリーズナブルにご案内していた
「オリヴィエ・バーンスタインのシャンボール=ミュジニー・レ・ラヴロットの北に接する畑」
なんですね。
なので、ボンヌ=マール風・・と言いたいところですが・・確かにボンヌ=マール風では有りますが、より判りやすいと言うか、
「中々本性を見せないボンヌ=マールよりも有難い存在!」
と言って良いかもしれません。
ボンヌ=マールって・・判り辛いですよね~・・。当たる・・と言うか、タイミングが良いと滅茶凄いんですが、ミュジニーと違って香りだけで満足させられるほどのアロマの放出は無いですから・・最もミュジニーよりは早く熟すので、その部分においては有りがたいですけどね。
リアルがポテンシャル94ポイント・・と言うのは中々に良いんじゃないかと思います。飲んでないのが残念です・・ご検討くださいませ。
● 2018 Gevrey-Chambertin 1er Cru les Cazetiers
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・レ・カズティエ
【あのPKさんをして、「クリスチャン・セラファンのトップ・キュヴェはレ・カズティエ!」と言わしめたキュヴェです!】
え~・・すみません・・2018年はレ・カズティエを開けようと思っていたんですが、ちょっと間違えまして・・レ・フォントニーを開けてしまいましたので、2019年に延ばすことにしました。
このところのセラファンさんのワインは実に良いです!・・大柄でパワフルな基調はそのままなんですが、透明感のあるミネラリティの総量が大きく増え、男っぽさで突っ走って来たところを男女仲良く・・みたいな、夫唱婦随・・みたいな、とても「ほんわかとした」外向性の有る味わいになっているんですよね。2018年もののシャンボール1級やレ・フォントニーも、ホントに美味しいです!・・そうそう・・モレ=サン=ドニ・レ・ミランド1級も素晴らしかった。
この、PKさんがセラファンのトップ・キュヴェと推していたレ・カズティエ2018年は、アドヴォケイトで93~95 Points、ジャスパー・モリス氏が92~95 Points と、1級格の評価の最上限に近い、高い評価を得て来ています。やはり世代交代が上手く行った例じゃないでしょうか。
近年は、
「リリースから5年経ったらクリスチャン・セラファン!」
と言っていたのを封印し、
「リリース直後も美味しいクリスチャン・セラファン!」
と言い換えています。是非ご検討くださいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2018年ものは何とか飲もう・・と虎視眈々。貴重なセラファンさんの2番目のキュヴェです!】
いや・・やはりブルゴーニュの高騰は響きます。このカズティエやラヴォー・サン=ジャックなどのジュヴレ西側1級群さえもそう易々とは手が出せない状況は、確かに寂しい感じはしますよね。
2017年の各キュヴェをテイスティングした結果、近年のクリスチャン・セラファンさんのワインが、柔らかく飲み頃が早くなっていることが伺えます。
テイスターの一員としますと、今飲んでポイントとポテンシャルポイントの差が少ないほど、早いうちからポテンシャルを取りやすい味わいで有ると言うことですし、飲み頃予想も早くなっている(開始が同じと言うことはそういうことですよね)と言うことは、早くから美味しいと言うことになります。
この1級レ・カズティエはご存じの通り、ジュヴレの村の西の上部に有る1級群に有り、かの実力グラン・クリュの「クロ・サン=ジャック」の北に接します。
なので、さすがに「クロ・サン=ジャック」ほどのち密さ、重量感には追い付かないことが多いとは言え、官能さやワイルドさは引けを取らない場合も多々有ります。ご検討くださいませ。
● 2018 Charmes-Chambertin Grand Cru
シャルム=シャンベルタン・グラン・クリュ
【ついに96ポイント以上を獲得!ここからさらに昇り詰められるか?・・が問われます!】
1999年以来・・とでも言うべきでしょうか、2000年代はほぼほぼ、1999年のアドヴォケイトの97ポイントを超えることが出来ず、95ポイントで頭打ちだったセラファン所有のトップ・クリマ、シャルム=シャンベルタン2018年が96ポイント以上を久々に超えて来ました。まぁ、アドヴォケイト的には上値95ポイントでは有りますが、やはりこれは近年のクリスチャン・セラファンのワインのミネラリティ増大、美しく外向的なワインへの変身が認められつつあることの証でしょう。
まぁ、1999年にアドヴォケイトで97ポイントとは言っても、評価をされた某テイスターさんが飲み頃を 2005~2012 と評価していましたので・・まぁ、判らなくもないんですが、その先の姿を想像しきれずに、リリース後たった10年ほどの飲み頃期間を「アドヴォケイトで」書いてしまうことへの違和感がいつまでも残像として残ってしまうnoisyでは有ります。
「5年経ったらクリスチャン・セラファン」は、ものの見事にその某テイスターさんも言ってる訳ですが、7~8年の飲み頃期間は短過ぎる訳ですね。比較してしまえばジュヴレのワインは、もしくはシャルム=シャンベルタンは滅茶長い寿命を持っている訳では無いとしても、その本質を間違って伝えていると思っています。
で、この頃のドメーヌ・セラファンの躍進は素晴らしいですよ。以前でしたら、リリース直後のテイスティングは中々に厳しいものでした・・口の中が・・(^^;; 質は良いんですが大量のややガサっとしたタンニンが、歯や歯茎にまとわりつき、その感覚がマヒしてくるまではテイスティングが中々進まないんですね。
ですが昨今はもう・・抜栓直後から官能的なアロマに触れ、タンニンも有るんですが・・それすらもミネラリティの滑らかさに中和され、旨味として感じさせてくれるほどの味わいに変化しています。
1980年代のブルゴーニュワインの海外メディア評価は散々なものであったものが、1990年代に入り、PKさんの言葉を信じ実証して行ったドメーヌから引き上げられ、PKさんの引退少し前あたりからは、「濃い」「パワフル」「新樽」に寄らずとも、ある程度マトモな評価がされるようになってきました。
そんな大きな時代の「うねり」の中を、
「♪・・・そんなの関係ね~・・♪」
とばかりに舵取りをして来たクリスチャンさんから娘さんの代にバトンタッチし、親父さんの造って来た味わいを壊すことなく、
「素晴らしいテクスチュアをリリース直後から感じ取れる素晴らしいワイン!」
になったと言えます。
PKさんは、「セラファンのトップ・キュヴェはレ・カズティエだ」としてきましたが、そんな亡霊は今はいません。このシャルムもまたトップ・キュヴェです。2019年こそは久々に飲みたいと・・思っています。
「飲めるうちが花」
そんな言葉が寒々と身に染みるようになってきたnoisyです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【クリスチャン・セラファンのトップキュヴェです!2017年ものの評価はアドヴォケイトで94ポイントです!】
セラファンさんちの看板とも言えるシャルム=シャンベルタンです。同じくボリューム・ゾ-ンでの看板で有るジュヴレ=シャンベルタンの仕上がりを見ると・・出来は間違い無いと思われます。
大体にして、セラファンさんのワインのリリース時の評価は、シャルムで良いところ95点位で留まります。もしくは余り早い段階での評価は・・しない方針・・なのかもしれません。
その、早い段階での評価をしない・・と言うのは、セラファンさんのワインの美味しさを知っている、もしくはちゃんと理解しているから・・とも言えます。5年ほど置くと、それからのこのワインの成長がようやく「つぶさに感じられる」ようになるから・・なんですね。
ジュヴレの大御所と言えば、しなやかさでアルマン・ルソーさん、そして最近ではトラペさんでしょう。でも、ジュヴレ=シャンベルタンを最大限に表現しているのは、おそらくこのセラファンさんであろうと思います。
因みに2015年ものの評価は、リアルワインガイド第61号は、何と今飲んで 93+ ポテンシャル 95+ 飲み頃予想 2023~2060 と言う・・マンモスな評価でした。これは第49号で2012年もののポテンシャルを96+ポイントとしたものに続く評価です・・。まぁ、
「2012年を代表するワイン」
と言うことなので同様の凄い仕上がりだと言うことなのでしょう。
2017年ものは、非常に瑞々しく健康な葡萄が収穫できたと確信しています。素晴らしいワインですがほんの何本・・とかの数量です。ご検討くださいませ。
● 2018 Gevrey-Chambertin 1er Cru les Corbeaux
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・レ・コルボー
【2018年ドメーヌ・セラファンのアイテム中、最も赤果実が目立って美味しいキュヴェがこれ!・・目から鱗のセラファンの美味しさ発見です!】

「お~・・ルーミエさんのワインみたい!」
と見えないでしょうか?・・素晴らしい赤い色が目に染みて来ますでしょう?・・そうなんですよ・・ちょっと硬質でシャンボール的、いや、マジ=シャンベルタン的と言いますか、薄い表土の乾いた感じから、素晴らしい凝縮度の滅茶美味しいジュヴレ・・チェリーが実に良いんですよ。
マット・クレイマーさんはマジ=シャンベルタンについて、
「野生(フルーツ)が弾ける感じ」
とその著作で書いていますがまさにそんな感じ・・。noisy 的な表現だとシャンボール的な硬質感とテクスチュア、そしてミネラリティの多さから、様々な要素が飛び出してくる感じ・・と言うかな?・・と思うんですね。
で、そもそも黒果実が多い、それが特徴でもあるセラファンさんちのジュヴレに有って・・いや、本当は赤果実もたっぷり有るんですが、若い段階で多く感じる黒果実の存在・・と言うのが正しいかと思いますが、
「この1級レ・コルボーはマジ=シャン風にそこが逆転している」
と思うんですね。むしろ、マジ近辺は「赤い風味が強い」のかもしれません。
これも美味しいです・・超美味しい!・・シャンボール1級レ・ボードも無茶美味しいですが、その系統の美味しさを持っていました!。
やはりワインは飲まないと判らないんですよ・・。割り当ても少なく、価格も高いと中々テイスティングも出来ませんが、それだと真実も見えないし変化も見逃してしまう訳で・・それが良く良く身に染みて判ったレ・コルボーのテイスティングでした。ギイヤールさんのはもっと黒いですが・・こうなってくると、所有地の位置関係も知りたくなってしまいますよね。
1級の中ではリーズナブルでは有りますが、これは相当にお買い得だと思います!ご検討ください!
以下は以前のレヴューです。
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【グラン・クリュ・マジ=シャンベルタンの北、プルミエ・クリュ・フォントニ直下に接するマジ=シャン風やや肉厚な1級です!】 セラファンさんの1級レ・コルボーとなると、さすがにしょっちゅう開ける訳にも行かないキュヴェです。でも1級レ・コルヴォーはほぼ毎年飲んでますよ。noisy も大好きな生産者さんで、「ドメーヌ・ギイヤール」のレ・コルボーが毎年入荷していますから・・。それに他にもブルーノ・クラヴリエさんとか、いらっしゃいますからね。
ここのワインは南に接する「マジ=シャンベルタン」に良く似ています・・が、さすがに同じとまでは行きません。やや乾いたニュアンスとスパイシーな果実、野性味・・と言った部分は由来と言えるでしょう。その割にはギイヤールのレ・コルボーは余り売れ行きは芳しく無く、
「何でだろ・・」
と不思議でなりません。
まぁ、ギイヤールは滅茶苦茶ドライですから・・甘みもへったくれも無いんで、「そっけない」と思われているのかもしれません。かと言って早くから飲めないような妙な硬さは無いんですけどね。
クリスチャン・セラファンさんのレ・コルボーは、やはりクリスチャン・セラファン風のセラファン香とも言いたくなるような官能さに満ちたアロマです。近年、どんどん早くから美味しくなって来ていますが2017年はいかがなものでしょう。
アドヴォケイトは91ポイント、2023年から・・と言うことで、やはり3年後辺りからと言うのは間違い無いでしょうが、評価は少し低いように思います。ご検討くださいませ。
● 2017 Gevrey-Chambertin
ジュヴレ=シャンベルタン
【滅茶苦茶濃密だった2016年から滅茶苦茶バランスの良い、滅茶官能的でそそられるジュヴレ!・・是非今、飲んでみて下さい!】

これは美味しい!・・飲んでしまいます。ついついグラスに手が伸びる・・(^^;;
でも2016年の印象とはやや異なります。2016年はとても濃密なエキスで、しかもとても綺麗で、そしてエロティックでした。エキス主体の味わいが最初から有りました。
2017年ものは、滅茶健康的です!・・色合いだけ見比べますと、2017年の方が濃密に見えるんじゃないかと思うんですね・・でも違うんですよ。
フィネスは2017年が完全に上回っています。美しいエキスとしては2016年でしょう。
そして、抜栓直後には2017年ものは・・ほんの少し、「もたっ」とします。まだ完全に落ち着きを取り戻していない・・そんな感じです。
ところが5分待ったらもう・・いや~・・旨い旨い!・・その「もたっと感」の原因となっていたであろう、非常に質の良いタンニンにキレと厚みが出始めた・・と思ったら、その後は完全に、
「クリスチャン・セラファンの官能の世界」
に引き込まれます。
そして、なんともベルベッティなテクスチュアに酔いしれつつ、またノーズに却って来る見事な官能さに浸ってしまうんですね。
さらに余韻の最後には、
「滅茶苦茶にみずみずしい余韻」
が待っていますから・・
「グラスをノーズに」-->「口に含む」-->「クラクラ来ちゃう」-->「瑞々しさで適度にリセット」-->「振り出しにもどる」
をエンドレスにしてしまうんですね~・・。
これは是非、飲んでいただきたいな!・・と素直に思える素晴らしい村名ジュヴレでした!お勧めします!滅茶旨いです!
以下は以前のレヴューです。
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【滅茶苦茶濃密!・・新樽率を100%に上げた村名ジュヴレです。・・クリスチャン・セラファンのジュヴレ=シャンベルタンへのこだわりと意思が透けて見えて来ます!】

申し訳ないですがこの村名ジュヴレしか飲めませんでした。先にお詫び申し上げておきます。すみません・・。
2015年もののセラファンは明らかに、それまでのクリスチャンのワインとは異なっていました。・・いや、官能的なジュヴレ独特のアロマはそのままに、やや硬かったテクスチュアがソフトに、膨らみを見せていたんです。
それは抜栓によって、ワインが求めていた酸素を得ることにより急激に変化を起こす・・酸化によりアロマを放出しワインはやや硬くなる・・でもそれまでは柔らかい・・と言うような流れそのものでは無いにせよ、細やかな観察と仕事により、液体が短時間に酸素を取り込めるだけの余力を今まで以上に持った・・それが2015年もの・・と言うnoisy の理解でした。
そもそもはクリスチャン・セラファンのワインは新樽率が他の生産者よりも高く、まだまだ大きく粗い目を持つ新樽からの酸素供給により、彼のワインは官能的なアロマをリリース直後から放出する甘美なワインになっていました。
しかしその反動で、しなやかなテクスチュアと膨らみ、ピュア感を幾分か失うことになっていた訳です。
2015年ものは、今まで通りのシナリオでは無く、しかし彼のワインが持つ甘美なアロマと、抜栓直後から膨らみを増長させてゆく姿とのバランスが、「パーフェクト」だったと感じさせられた訳で、ま~・・非常に美味しく、
「セラファンも新時代に突入か?」
と感じさせてくれました。
2016年の村名ジュヴレは、それまでおよそ70%だった新樽率を上級キュヴェ同様の100%に上げています。なので、その分は硬さを増したはず・・ですよね?
まず、アロマがもう・・素晴らしいです。色艶を感じさせる素晴らしい香りです。そして非常に複雑で、様々な色合いを想像させてくれちゃいます。樽を樽香として感じさせるのではなく、すでに他の分子と結合してか、複雑性を醸し出しています。
味わいも強烈に・・濃密です。口蓋で液体をすり潰したくなってしまいます。2014年ほどでは有りませんが今のタイミングで、僅かにエッジを感じさせますが、ドライで複雑で濃密な味わいが、それをマスキングしていると言えます。
中域は非常に膨らむ・・とまではいきませんが、2015年の仕上がりに準ずるもので、2015年ものから始まった「抜栓直後からの膨張」ラインは健在です。
余韻も実に複雑で、濃密ながらも嫌味やリキミとは感じられません。ただし時間を掛けて楽しんだらさらに旨いだろう・・と感じました。
2016年のジュヴレは厳しかったはずなんですが、ドメーヌ・セラファンでは新樽率を上げるほど、収穫できた葡萄の質は高かったとアナウンスされています。樽を多く掛ける=葡萄の潜在能力が高く無ければできない・・と言うことは判り切ったことですから、やはりそういうことなのでしょう。
また、例えば村名ジュヴレV.V.とのバランスを見ますと、今までの経験から、
「村名ジュヴレよりもジュヴレV.V.は、さらに膨らむ余力を持っているから、現時点ではジュヴレV.V.が滅茶美味しいはず!」
と言うことが予想出来ます。・・いや、テイスティングすれば確実に判る訳ですが、まぁ、飲まなくても想像に間違いは無いでしょう。
この官能さはやはりクリスチャン・セラファンならではです。そして厳しかったはずの2016年に、非常に超熟で凄いワインを作り出したんじゃないかと想像させるに値する味わいが村名ジュヴレに有りました。
すぐに飲むなら村名V.V.、1~2カ月置けるなら村名ジュヴレ、それ以外は2~3年から4~5年、アイテムによりみていただければと思います。勿論、非常に超熟に仕上がったと見えますので、上級キュヴェは30年は持つと思います。是非ご検討いただけましたら幸いです。
以下は以前のレヴューです。
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【近年最高の仕上がり!ジュヴレ=シャンベルタンの基本と言いたい見事な仕上がりです!】
毎年同じアイテムを飲み続けていると、ヴィンテージの背景はさることながら、それ以外にも多くの情報を受け取れるようになります。その結果、一般的に言われていることが決して正しいものでは無いとか、それは古い情報で現在は当てはまらないとかも含まれます。
しかし多くのワインメディアが、単に目の前のワインの現在の状況を切り取ることだけに終始し、大きな変化が有ったことを見逃しています。
あの2006年のドメーヌ・フーリエは衝撃的でした。しかし気付く人はほとんど居なかった訳です。2007年にはリアルワインガイドが気付きそれを持ち上げましたが、他のワインメディアは2009年ものまでさしたる気付きはなかったように思います。劇的な人気になったのは2010年ものからです。多くの人が、
「フーリエって・・素晴らしいんじゃない?」
と気付いたからです。
noisyにとってはフーリエ2006年は記念碑的でした。何せ、余りの値上がりに、2006年ものの約束数量を仕入れた後は、取り扱いを止めようとさえ考えていたからです。それでも2006年ものの素晴らしさがnoisyの意思を変えさせたんです。
同じことは2015年もののシルヴァン・パタイユにも言えます。ま~・・値上げがキツイ!・・良いのは判っていても仕入れが15~30%も上がっては、ものによっては前年ものの販売価格を2015年ものの仕入れ価格が上回ってしまいます。ホント、止めようと思ったんですがやはりその素晴らしさがそれを止めさせたんですね。
2014年もののセラファン、ジュヴレとジュヴレV.V.は素晴らしかったです。近年稀にみるゴージャスな仕上がりで、かつ、今までには余り無かった、
「早く飲んでも美味しい」
と言うオマケがついていました。でもその傾向は2013年ものから見えてはいました。
2015年ものの村名ジュヴレは惚れ惚れとするような見事な仕上がりです。クリスチャン・セラファンらしい、見事な「官能感」を漂わせる「アロマ」・・これは新樽による酸化熟成が寄与しています。
しかしながらそれだけにとどまらず、構成自体が非常に大柄です。2014年も素晴らしかったが2015年は一回り大きい。そしてそれをしっかり埋めるだけの要素と、2014年もの同様な「早く飲んでも美味しさが伝わってくる」スタイルと、今までは余り感じられなかった「ピュアさ」が加わっていました。
セラファンを開けると「セラファン香」とも言いたくなるような官能的アロマが漂いますから、ブラインドでは結構な指標になります。しかし中盤以降は「硬さ」が支配、少し飲みづらい感じが受け取れました。勿論ですがこれは熟成が受け持つ部分ですので、いずれ甘美さへと変化して行きます。
考えるに・・新樽のパーセンテージを減らしたんじゃないかな・・もしくはやはり、ウイヤージュの頻度が上がったかと思うんですね。
御年78歳のクリスチャンさんと姪っ子さんでセラーの仕事をしているようですが、酸化熟成の緩やかな樽を増やしているように思います。今飲んでも結構に素晴らしいんですから・・。
でもおそらく、2015年ジュヴレ=シャンベルタンやV.V.は、ワインメディアには例年とさして変わらない、いつものような評価がなされるでしょう。近年のセラファンのワインの変化には、
「気付きが無い」
と思います。
柔らかでテクスチュアの伸びの良い、さらには「ピュアさ」が余韻の後口に感じられる素晴らしい仕上がりです。今飲んでそれを感じても良し、数年置いて仕上がってから楽しむのも良しです。少ない2015年もの、ぜひご検討くださいませ。お勧めします!
以下は2014年、2013年もののレヴューです。
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【2013年ものより値下げです!しかも2013年に続きこのジュヴレ・・ありえないほど滅茶苦茶旨いです!】
旨いです!2013年もののご紹介時に感じたセラファンさんのワインの変化・・それは2014年でも健在でした!この村名は柔らかさが全面に出ていて、そしてセラファンさんらしい「官能さ」もしっかり・・非常に旨いです!
クリスチャン・セラファンと言えば、新樽をしっかり使う主義で有名でしたので、
「リリース時から香りの柔らかさ、官能感全開ムードに比べて味わいが硬い・・」
恨みが有ったのは事実なんですね。
ところが、この村名に関しては、「官能感全開!」はそのままに、テクスチュアの柔らかさと開いた要素の放出量がしっかり有るんですよ。2013年ものもそうだったんですが・・2014年も同様にとても飲み易く、今でも楽しめる味わいです。
新樽をしっかり使う・・とは言いながらも、その使い方の問題なんでしょう。新樽を使うと言うことは、適度な酸化を促す・・と言うことになりますから、昨今の・・
「リリース直後から美味しいブルゴーニュ」
とは、真逆のスタイルでも有ります。
これはどういうことかと言うと、敢えてなだらかな酸化をさせず、抜栓時に酸素を取り込む余裕をもたせたまま還元的に瓶詰めする・・と言うことです。それによって、リリース直後からある種の・・
「開いた感」
を感じることが出来るんですね。
しかしながら新樽を普通に使ってしまうと酸化が気孔から促進されますし、ウイヤージュ(補酒)の頻度によってはかなり酸化が促進されることになりますから、
「ウイヤージュをこまめにやることにしたか?」
もしれない・・いや、これは安易な憶測です。
でも・・そんなニュアンスの感じられる、柔らかな仕上がりでした。ジュヴレワインとしての構造の大きさはそのままです!これは非常に美味しいです。価格も昨年よりも下がってのご案内でお得かと思います。2013年ものを飲まれたお客様は、
「セラファンって、若くても美味しいんだね・・」
と思っていらっしゃるかもしれませんが、少なくともこの村名ジュヴレはその通り!でも上級キュヴェはそうとは限りませんので・・そのおつもりでご検討ください。ジュヴレが持つ最大の魅力、力強く大きな構造を感じさせてくれる逸品です!お勧めします!
以下は2013年もののレヴューです。
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【8990円ジュヴレシリーズ!しかしこのジュヴレ・・ありえないほど滅茶苦茶旨いです!】
いや~・・困っちゃいましたね~・・。いや、何たってね・・このワイン屋商売、ワインをどう見切るか?・・みたいな所が有りまして、その目に自信が有るからこそ、良いだ悪いだ、凄いだ駄目だと、あ~だこ~だと言える訳です。この造り手はこんな味わいでどの位のランク、味は良いけど価格はちと高い・・とか、若いうちは硬いけれど5年経つと目茶旨いとか・・上のキュヴェはいつも美味しいけれど下に行くに従って並の品質とか・・まぁ、それはワインに対してだけじゃなくて、そのワインを扱うエージェントさんに対しても同様でして、ここんちは品質は悪くないけど時折オオボケかましてくれるとか、品質は悪いけど価格が安いとか・・でもそれは扱わないのでご安心してください。
で、このセラファンさんですが「新樽の申し子」みたいなところが有りまして、適度な酸化を促す新樽の使用率が高く、リリース時は香りは・・
「めっちゃ凄い!」
のに・・味わいが「硬い・・」「硬さが抜け切らない」のが常でして、ましてや、普通の村名ジュヴレはいつも硬く、ジュヴレV.V.のような濃密さが無いので、
「3年から5年くらい待ってね・・」
と言わざるを得ない状況で、まぁその、そのように完全に見切っていた訳です。
ところがです・・・。2013年のセラファンがリリースされ、ちょいとばかりですがフィネスさんから戴きまして、何を飲もうかと考えたんですが、
「まぁ・・他はバラの数しかないからとりあえずはやっぱり村名かな?」
と、飲んでみたんですよ。そしたらもう・・
「え~~っ?」
です。目茶柔らかいんですよ。香りはいつもの通り、目茶妖艶でかぐわしく、目の詰まった感じの・・正に素晴らしいジュヴレが持つ凄い香りです。
「・・これでな~・・柔らかけりゃ・・樽が浮いてなきゃ・・凄いのにな~・・」
と思いつつ、口に入れてみたところがそんな状態・・。それでもうビックリしちゃったんですね。こりゃぁ、今までのセラファンさんのイメージを一端、脳から綺麗さっぱり、抜かないといけないかとさえ・・思っちゃいました。
おそらくですが、彼にとってみれば、ほんの少しだけ弱いヴィンテージだと・・思ったのかもしれません。いや、2014年が入ってきてチェックしてみないとそれは判りませんが、少なくともこのジュヴレの「現状の美味しさ」は初体験です。
多くの方が、
「セラファン?・・5年経ったらね~・・旨いよね~」
と言うことはご存知でしょう。
じゃぁ、この2013年の旨さは何なんだ?・・と言うことなんですよね。とても柔らかく、いつもより樽のニュアンスが無く、ただ官能さだけはそのまんまで、今飲んで目茶美味しいとは、やはり、樽の掛け方を変えたとしか思えないんですよね。若干古い樽を使ったんじゃないでしょうか。だからピュアで、酸化から適度に守られ、普通の生産者よりも遅いリリースのこの時期に・・
「ピッタンコのタイミング!」
になったと・・取り合えず理解しています。
美味しくなったセラファンのワインは非常に貴重です。トップ生産者としての凄さを見せてくれます。まぁ、騙されたと思って飲んでみて欲しいと思います。他のキュヴェも飲みたくなっちゃいましたので、それはまた後ほど・・。もし売れるようならフィネスさんと相談してみますんで、完売でもお声掛けください。店頭でもそんな話しをすると興味を持っていただいて購入される方がおられ、だいぶ減ってます。お奨めです!非常に素晴らしいと思います!!
● 2017 Gevrey-Chambertin Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【すぐ飲むのはちょっと待って!・・しかし、官能的なセラファンさんのジュヴレの神髄をしっかり持っています!】

2015年もの以来のテイスティングです。村名ジュヴレが偉~い美味しいので、相当期待してテイスティングに入りました。アドヴォケイトは、村名に80点台、このV.V.に91点付けていましたんで、
「村名が89点でV.V.が91点?・・ホントか?」
みたいなノリです。あの味わいが89点で正しいのなら91点はとんでもない評価に思えてしまいます。
色合いも実に素晴らしいです。2015年ものが消し飛んでしまうほど綺麗です。
飲んでみると・・
「なるほど~・・!」
でした。
到着時の味わいだけを見るのであれば、2015年ものが良いです。圧倒的に美味しかったと思います。2017年ものは・・
「まだ落ち着いてない!」
し、
「まだ完全には仕上がり切っていない!」
と言えます。
これは2017年のセラファンさんのワインの特徴でしょう。まだ「エルヴァージュ中(介護中?子育て中?)」だと思っていただけると間違いないかと。
すなわち、非常に良い状態で葡萄を収穫できたんじゃないかと推測します。なので、もう少し瓶熟を取らないとまとまらない感じです。
しかしながら、ポテンシャルは2015年と同様か、それ以上。ピュアさは2015年以上、瑞々しさも2015年以上です。官能感はほぼ一緒。まさにエロティックなジュヴレのアロマは健在で、
「味わいは仕上がっていないがアロマは仕上がっている」
と言う状態です。
この状態で飲んでしまうと、良く判らないんじゃないかと思いますので、どうしても早飲みしたい方は3カ月ほどお待ちください。待てる方はやはり3年かな?・・その辺の感覚がアドヴォケイトと一緒になってしまって残念ですが・・そこは間違いないでしょう。
素晴らしい出来の、実に「健康的でエロティックな」ジュヴレV.V.です。是非セラーでエイジングしてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2016年ものはACジュヴレのみのテイスティングですので、是非そちらのコラムもご覧ください。】
【もはや「ブラボー!」としか言えない・・クリスチャン・セラファン流スタイルを変えずにまだ進化を続ける・・正に化け物です!】 
これは滅茶苦茶旨いです!・・それにしても、誰にも似ていない、正にクリスチャン・セラファンの世界を見事に描き切っています。
2014年もののグラスの写真と比べてみてください。2014年ものも滅茶旨かったですが、2015年ものは完全に凌駕しています。
まったくのドライで残糖感は無し、しかし見事に大きな構造を、見事に複雑な要素を詰め込んだカプセルで埋め尽くしています。
多くの生産者さんの場合、そのカプセルは「ミネラル」ですが、セラファンさんの場合はそれに加え「タンニン」もその役目をしていると思われます。
まぁ、ボルドーワインは結構、そのパターンが多いんですが、ブルゴーニュの場合はそんな量のタンニンは無い場合がほとんどですから。
しかし、クリスチャン・セラファンのV.V.はそこが違うんですね。滅茶質の良い、ホンワカしたタンニンが結構有るんですね。でも、それがブルゴーニュワインのエレガンスやフィネスを損なわないどころか、しっかりと、
「ピノ・ノワールです!」
と主張しています。
言わば、村名ジュヴレの密度を倍ほどに上げただけ・・なのかもしれませんが、複雑さは倍×倍、存在感も同程度ほど大きく感じられてしまいます。
口に含むとピノの高貴さに加え存在感が一気に大きく感じられます。
「おお~っ!」
と言いたくなる感じです。
そこから口内で膨れ上がり、ほんのりとそのタンニンを感じさせます。ベルベッティです。赤や紫の果実に加え、黒っぽい果実がふんだんに・・ビターに感じられ、口内の感覚器官全てをフルに活動させます。中盤からは美しさが増してくるようです。厚みを感じさせながら収束に向かいますが、やや太めのスパイス感がノーズに抜けて行きます。
「・・大柄だな~!」
と感じていただけるでしょう。
いつもの年なら、
「でもまだ少し渋いか・・」
と書くと思うんですが、2014年ものの時もそうでした。
「いや、今でも美味いんじゃない?」
近年のクリスチャン・セラファンのワインに共通の感覚です。今までなら、
「村名3年、村名V.V.は5年、寝かしてください。滅茶、甘美で素晴らしい成長をしますよ。」
と言っていたものです。
2015年ものは、
「今なら飲んでも良いよ!」
と言えるのが嬉しいところです。78歳にして現役、姪っ子さんとともにまだワインは進化をしています。クリスチャン・セラファン、究極のヴィンテージになったと思われます。ぜひご検討くださいませ!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【クリスチャン・セラファンの看板ワイン、ジュヴレ=シャンベルタンV.V.と、希少な上級キュヴェのご案内です!2014年ジュヴレV.V.はいつ飲めばいい??】

まぁ・・この色合いを見ればご納得でしょう・・。長年ワインに接していると、色を見るだけで有る程度までは想像出来ちゃいますよね。
2013年ものV.V.の、非常に美しいエキスたっぷり系なしなやかワイン・・是非2013年ものの色合いをご覧ください。ストレートな美しい色合いをしています。
2014年ものV.V.は・・・どうでしょう?・・全然違うでしょ?・・もう、色からして「官能感バリバリ」じゃないですか。
そうなんです・・。まさに、
「クリスチャン・セラファン、ここに有り!」
の味わいです。
ジュヴレの偉大なテロワール、力強く、鉄っぽく、大きな構造をたっぷり感じさせてくれる素晴らしい仕上がりです!
でも・・全然早いですね。2013年ものは美味しく飲めたんですが、2014年ものはようやくワインとして成立したところ・・で、瓶熟期間が不足しています。やや渋さからのエッジも感じますし、パレットも少しイビツです。
しかしながら、ワインのポテンシャルとしますと村名ジュヴレを遥かに超えたものが感じられます。
「出し切った・・やり切ったぞ!最高のワインだ・・」
と言っているかのようです。そして、
「あとはお前に任せたぞ・・」
と言っているようにも感じます。
パッキパキに硬いのでは無く、柔らかさも充分に有るけれど、その程度ではポテンシャルがとても隠し切れない・・と言うことなんですね。すなわち2013年ものは素直に美味しいが、2014年の能力には届かなかった・・と言うことです。
2013年もののようにリリース直後から素晴らしい!・・と言えなかったのは残念では有りますが、それでもその美味しかった2013年ものを完全に置いてきぼりにするポテンシャルが有りました。少なくとも2年、出来れば3年以上おいてから、この出来の素晴らしい2014年ものをご堪能ください。
また、上級キュヴェも数アイテム届いています。申し訳ないのですが、とても飲めるような数量では無く・・申し訳ございません。多くいただけるようになったら是非、
「20XX年、クリスチャン・セラファン完全ガイド!」みたいに出来れば・・と思っています。ご検討くださいませ!!
━━━━━
【セラファンも美しいエキス系ワインに変身か?!】
どうよ~?・・この色合いですよ~?決して淡いとは言わないですが、こんなに黒味の少ない赤い色のニュアンスをバッチリ残し、テーブルクロスが透けそうなセラファンのV.V.を見たことが有るでしょうか?
まぁ、ペロ=ミノのような真っ黒さだとは言わないですが、セラファンのV.V.はそれなりの黒味と、もう少しの色の濃さはふつうに有ったと思うんですけどね。V.V.の付かないジュヴレ村名が繊細且つエレガントでめちゃ美味しかったので、数は少なかったんですが、売れ筋のV.V.を飲んでみる気になったんですね。それにフィネスさんとのお取引も復活したので、途切れがちだったセラファンのテイスティングもしないといかんな~・・と言う気も有りました。でもまぁ、やはり高価になってきましたので、飲んで販売してると経営的にはちと厳しいですけどね・・。
昨今は多くのエージェントさんにも言えることですが、在庫を余り増やさないために、基本アソートメントと言うか、割り当てと言うか・・、ワイン屋さんの希望するようには購入できなくなっています。
「ジュヴレは必要だけどシャンボールはいらない・・できればACブルは大目に・・」
なんてことはほぼ不可能です。
それも生産量が少ない高価なブルゴーニュならまだ良いんですが、2千円とか3千円、下手すれば1円台のワインでも、
「ご希望者が多いので3本ずつです。」
などと平気で割り振っていらっしゃる・・。こちらにしてみれば、
「・・はぁ?」
です。個人のお客様でもその位は購入されるでしょ!って話しで、
「初めての生産者で1軒辺り3本ずつ割り振って、とにかく右から左に流せって?」
みたいに思っちゃうんですね。
まぁ、販売先を絞ってしまうと在庫になる可能性が大きくなるので仕方ないのは頭では判るんですが、千円台のワインを3~4本いただいたところでね・・色んな意味でロスにしかならないと思うんですけどね・・。ワイン屋さんも飲まず、だから何も知らず、ただエージェントさん発行の定型文を読むか貼り付けるかで仕事を終わらせるんですね。ちゃんと飲んでるのはお客さんだけ。その方が声を上げれば、ネット上ではそれが「そのワイン、その生産者の本質」になってしまう可能性大です。勿論それが正しければですね、何の問題も無いですし、声さえ上がってこない・・と言うことにもなりかねません。誰もが他の人に自分の意見を大声で言いたい方ばかり・・なはずが無いんですね。
なので結局はそのワインの幻だけが独り歩きしてしまうんです。自費で飲むんですからせめてその分くらいは面倒みて欲しい・・と思うんですけどね。そんな訳なので結局、キャンセルして入ってこないようになる場合が結構多いんです。非常にツライ世の中です。
愚痴になっちゃいましたが、セラファンは少ないですがちゃんと紹介したいので、何とか開けた2013年の2本目、ジュヴレV.V.です。
やはり2013年のセラファンは絶妙に旨いです。綺麗だし、ちゃんと膨らむし、樽臭く無いしで言うこと無しです。しかしながら今飲むことを考えれば、ジュヴレ村名をお勧めします。このV.V.の方は村名のみのキュヴェには無い、輝かしい未来に花咲くべくのタイムカプセルをまだしこたま抱えています。凝縮感たっぷり有りますが、エレガンスを損なうものでは無いにせよ、
「ん~・・勿体ないかな~・・」
と言う気になっちゃうんですね・・。貧乏性ですから・・いや、性はいらんか・・。
なので、今飲むならめちゃ旨い「村名」を推します。3~5年でさらなる高みを覗いてみたい方はこのV.V.をセラーに仕舞ってください。官能さが出てきたら確実に超1級並みなパフォーマンスを見せてくれるでしょう。
因みにですね・・最近、あちこちの評価機関のポイントを見てみると2013年のブルゴーニュのポイントが高いですね。いつの間に付け替えたんでしょうね・・付け替えてないのかどうか、アドヴォケイトとかタンザーさんとかサトクリフさんとかを普段余り気にしてないので判りませんが、リリース前に散々脅かされたと・・うっすら覚えているのがトラウマ状です。
後になったら2013年はグレートイヤーとか言われるかもしれません。非常に美しいワインです。是非ご検討くださいませ。
またその他のキュヴェはさすがに開けられませんで・・すみません。息子はフィネスさんの試飲会で飲んでる可能性が有るんですが、まだとてもコメントなど書ける能力を得ていませんで・・。普段のセラファンさんの「リキミ」みたいなものが無い、ナチュラルな味わいのヴィンテージだと思います。
● 2017 Gevrey-Chambertin 1er Cru les Corbeaux
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・レ・コルボー
【グラン・クリュ・マジ=シャンベルタンの北、プルミエ・クリュ・フォントニ直下に接するマジ=シャン風やや肉厚な1級です!】
セラファンさんの1級レ・コルボーとなると、さすがにしょっちゅう開ける訳にも行かないキュヴェです。でも1級レ・コルヴォーはほぼ毎年飲んでますよ。noisy も大好きな生産者さんで、「ドメーヌ・ギイヤール」のレ・コルボーが毎年入荷していますから・・。それに他にもブルーノ・クラヴリエさんとか、いらっしゃいますからね。
ここのワインは南に接する「マジ=シャンベルタン」に良く似ています・・が、さすがに同じとまでは行きません。やや乾いたニュアンスとスパイシーな果実、野性味・・と言った部分は由来と言えるでしょう。その割にはギイヤールのレ・コルボーは余り売れ行きは芳しく無く、
「何でだろ・・」
と不思議でなりません。
まぁ、ギイヤールは滅茶苦茶ドライですから・・甘みもへったくれも無いんで、「そっけない」と思われているのかもしれません。かと言って早くから飲めないような妙な硬さは無いんですけどね。
クリスチャン・セラファンさんのレ・コルボーは、やはりクリスチャン・セラファン風のセラファン香とも言いたくなるような官能さに満ちたアロマです。近年、どんどん早くから美味しくなって来ていますが2017年はいかがなものでしょう。
アドヴォケイトは91ポイント、2023年から・・と言うことで、やはり3年後辺りからと言うのは間違い無いでしょうが、評価は少し低いように思います。ご検討くださいませ。
● 2017 Gevrey-Chambertin 1er Cru les Fonteny
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・レ・フォントニー
【・・フォントニーまで開けてしまいました~!・・】

セラファンさんのワインは入荷量も多く無く、また、結構売れてしまうので、頑張って総アイテムのテイスティングをするまでは行かない状態では有ります。
ただし、2016年もののジュヴレの余りの美味しさに・・2017年ものは一体どうなってしまうんだろうという興味が湧き、そこに2017年もののジュヴレの素晴らしさに・・上のキュヴェの実態はどうなっているんだろう?・・というような興味がさらに加わってしまったがため、1級レ・フォントニ―まで開けてしまうという暴挙に出た訳です。
まぁ、ワイン屋ですから、時に「人柱」にならないようじゃ務まらないはずなんですが、昨今は、ワイン屋同士でもワインの話しにはならず、あのワインが売れる、これは売れない、それにコロナで飲食店さんがどうだとか・・。ワイン屋ならワインで何とか人様に幸せになっていただけるように頑張るべきじゃないのかなぁと・・自分では中々栓を抜かない連中には届かない言葉だとは思って飲みこんでしまいます。
結果としては、やはりセラファンさんの上級キュヴェは、
「3年は寝かしましょ!」
と言うのは間違いないことを確認しました。・・いや~・・実に勿体なかった・・(^^;;
しかしながら、やはり飲んでみなければ判らないことをしっかり・・いただきましたので、決して無駄では無かったと思っています。
2017年のクリスチャン・セラファンは、
「滅茶苦茶瑞々しい!」
その由来は、
「葡萄が滅茶純粋!」
と言うことです。
そのとても健康で純粋な葡萄が得られたため、まだ「エルバージュ途中」なんですね。厳しくは無いが育ち切ってはいない。なので、その瑞々しさが官能さや味わいに昇華しきっていない・・と言うことなんです。
アドヴォケイトが92ポイント付けていますし、この写真からも、
「実に美しい色合い」
が見られるので、ついつい・・
「是非飲んでみたい!」
と手が伸びてしまうと思うんですが、
「やはり3年、待つべき!」
です。
しかしながら、2014年以前のセラファンさんのワインなら、
「5年経ったら宝もの!」
と言っていたはずですから・・そこに「2年」と言う短縮がみられる訳です。
ジュヴレの1級の中ではもっとも精緻で優しい味わいが特徴のレ・フォントニ―も、すでにそのニュアンスに満ちてはいます。しかし、「育ち切っていない」のは間違いなく、どうしても時間が必要だということなのでしょう。
相当にポテンシャルは高い・・しかし今飲むべきでは無い・・。コロナで自粛されている方へ、お勧めしたいところでは有りますが、セラファンさんの1級以上のキュヴェはすべからく、「3年は待ち」が正解でしょう。是非ご検討くださいませ。
以下は2015年もののレヴューです。
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【リアルワインガイド第61号は 今飲んで93 ポテンシャル94 飲み頃予想 2020~2050!】 リアルワインガイド第61号で徳丸さんも書いていますが、このフォントニーと言う1級畑はシャルム=シャンベルタンっぽいと・・いや、決してそうは書いていないんですが・・10年前のシャルム=シャンベルタンと同じ味がする・・と。
つまり、10年前のシャルム=シャンベルタンと同じほどのポテンシャルが有ると言いたいのだと思います。
noisy 的には、確かにフォントニーは「プティ・シャルム=シャンベルタン」とも言いたくなる要素が有ると思いますが、もう少し石灰が強いかな・・と言う感じがします。先だってご案内させていただき、
「何故か全然売れない滅茶リーズナブルなジョセフ・ロティのフォントニー」
も飲ませていただきました。実に良い感じでした。
ところで、高齢のクリスチャン・セラファンさんに代わりほとんどの作業をこなしていると思われる姪っ子さん、フレデリック・グレさんの関与のパーセンテージが、近年のセラファンのワインの柔らかさやピュアさに出ているのかもしれない・・と、今、率直に思いました。勿論ですが2015年の葡萄の出来の良さも影響しているのでしょうが、2013年から続く「しなやかさの増大」は・・そう言うことなのかもしれません。ご検討ください。
● 2017 Chambolle-Musigny 1er Cru les Baudes
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・ボード
【アドヴォケイトは93ポイント。プティ・ボンヌ=マールと言える味わい?】
あの素晴らしいレ・フォントニ―よりも高い値付けのシャンボール1級レ・ボードです。ここは何度も書いてますが・・ボンヌ=マールの真下に有りますんで・・シャンボール的な石灰の強さと、そこから生まれるベルベッティな舌触りをボンヌ=マール的な、少しゴツゴツとした岩のようなミネラリティが侵し、まるで襞のようになって感じられる・・ことが多いように思います。
また、飲むタイミングで結構に印象が異なる振幅の上下幅の大きいワインでも有ると思います。ですんで、あの官能的でパワフルさを根底に持ったセラファンさんのジュヴレとは、また少し異なる印象を受けるはずです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【リアルワインガイド第61号は 今飲んで 93 ポテンシャル 94 飲み頃予想 2021~2048!!実は隠れた銘酒です!】
リアルワインガイド第61号でグラン・クリュ並みの評価を得たシャンボール1級のレ・ボードです。グラン・クリュ・ボンヌ=マールの直下です!・・もう少し判りやすく言えば、昨年までリーズナブルにご案内していた
「オリヴィエ・バーンスタインのシャンボール=ミュジニー・レ・ラヴロットの北に接する畑」
なんですね。
なので、ボンヌ=マール風・・と言いたいところですが・・確かにボンヌ=マール風では有りますが、より判りやすいと言うか、
「中々本性を見せないボンヌ=マールよりも有難い存在!」
と言って良いかもしれません。
ボンヌ=マールって・・判り辛いですよね~・・。当たる・・と言うか、タイミングが良いと滅茶凄いんですが、ミュジニーと違って香りだけで満足させられるほどのアロマの放出は無いですから・・最もミュジニーよりは早く熟すので、その部分においては有りがたいですけどね。
リアルがポテンシャル94ポイント・・と言うのは中々に良いんじゃないかと思います。飲んでないのが残念です・・ご検討くださいませ。
● 2017 Gevrey-Chambertin 1er Cru les Cazetiers
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・レ・カズティエ
【2018年ものは何とか飲もう・・と虎視眈々。貴重なセラファンさんの2番目のキュヴェです!】
いや・・やはりブルゴーニュの高騰は響きます。このカズティエやラヴォー・サン=ジャックなどのジュヴレ西側1級群さえもそう易々とは手が出せない状況は、確かに寂しい感じはしますよね。
2017年の各キュヴェをテイスティングした結果、近年のクリスチャン・セラファンさんのワインが、柔らかく飲み頃が早くなっていることが伺えます。
テイスターの一員としますと、今飲んでポイントとポテンシャルポイントの差が少ないほど、早いうちからポテンシャルを取りやすい味わいで有ると言うことですし、飲み頃予想も早くなっている(開始が同じと言うことはそういうことですよね)と言うことは、早くから美味しいと言うことになります。
この1級レ・カズティエはご存じの通り、ジュヴレの村の西の上部に有る1級群に有り、かの実力グラン・クリュの「クロ・サン=ジャック」の北に接します。
なので、さすがに「クロ・サン=ジャック」ほどのち密さ、重量感には追い付かないことが多いとは言え、官能さやワイルドさは引けを取らない場合も多々有ります。ご検討くださいませ。
● 2017 Charmes-Chambertin Grand Cru
シャルム=シャンベルタン・グラン・クリュ
【クリスチャン・セラファンのトップキュヴェです!2017年ものの評価はアドヴォケイトで94ポイントです!】
セラファンさんちの看板とも言えるシャルム=シャンベルタンです。同じくボリューム・ゾ-ンでの看板で有るジュヴレ=シャンベルタンの仕上がりを見ると・・出来は間違い無いと思われます。
大体にして、セラファンさんのワインのリリース時の評価は、シャルムで良いところ95点位で留まります。もしくは余り早い段階での評価は・・しない方針・・なのかもしれません。
その、早い段階での評価をしない・・と言うのは、セラファンさんのワインの美味しさを知っている、もしくはちゃんと理解しているから・・とも言えます。5年ほど置くと、それからのこのワインの成長がようやく「つぶさに感じられる」ようになるから・・なんですね。
ジュヴレの大御所と言えば、しなやかさでアルマン・ルソーさん、そして最近ではトラペさんでしょう。でも、ジュヴレ=シャンベルタンを最大限に表現しているのは、おそらくこのセラファンさんであろうと思います。
因みに2015年ものの評価は、リアルワインガイド第61号は、何と今飲んで 93+ ポテンシャル 95+ 飲み頃予想 2023~2060 と言う・・マンモスな評価でした。これは第49号で2012年もののポテンシャルを96+ポイントとしたものに続く評価です・・。まぁ、
「2012年を代表するワイン」
と言うことなので同様の凄い仕上がりだと言うことなのでしょう。
2017年ものは、非常に瑞々しく健康な葡萄が収穫できたと確信しています。素晴らしいワインですがほんの何本・・とかの数量です。ご検討くださいませ。
● 2016 Gevrey-Chambertin Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【2016年ものはACジュヴレのみのテイスティングですので、是非そちらのコラムもご覧ください。】
【もはや「ブラボー!」としか言えない・・クリスチャン・セラファン流スタイルを変えずにまだ進化を続ける・・正に化け物です!】

これは滅茶苦茶旨いです!・・それにしても、誰にも似ていない、正にクリスチャン・セラファンの世界を見事に描き切っています。
2014年もののグラスの写真と比べてみてください。2014年ものも滅茶旨かったですが、2015年ものは完全に凌駕しています。
まったくのドライで残糖感は無し、しかし見事に大きな構造を、見事に複雑な要素を詰め込んだカプセルで埋め尽くしています。
多くの生産者さんの場合、そのカプセルは「ミネラル」ですが、セラファンさんの場合はそれに加え「タンニン」もその役目をしていると思われます。
まぁ、ボルドーワインは結構、そのパターンが多いんですが、ブルゴーニュの場合はそんな量のタンニンは無い場合がほとんどですから。
しかし、クリスチャン・セラファンのV.V.はそこが違うんですね。滅茶質の良い、ホンワカしたタンニンが結構有るんですね。でも、それがブルゴーニュワインのエレガンスやフィネスを損なわないどころか、しっかりと、
「ピノ・ノワールです!」
と主張しています。
言わば、村名ジュヴレの密度を倍ほどに上げただけ・・なのかもしれませんが、複雑さは倍×倍、存在感も同程度ほど大きく感じられてしまいます。
口に含むとピノの高貴さに加え存在感が一気に大きく感じられます。
「おお~っ!」
と言いたくなる感じです。
そこから口内で膨れ上がり、ほんのりとそのタンニンを感じさせます。ベルベッティです。赤や紫の果実に加え、黒っぽい果実がふんだんに・・ビターに感じられ、口内の感覚器官全てをフルに活動させます。中盤からは美しさが増してくるようです。厚みを感じさせながら収束に向かいますが、やや太めのスパイス感がノーズに抜けて行きます。
「・・大柄だな~!」
と感じていただけるでしょう。
いつもの年なら、
「でもまだ少し渋いか・・」
と書くと思うんですが、2014年ものの時もそうでした。
「いや、今でも美味いんじゃない?」
近年のクリスチャン・セラファンのワインに共通の感覚です。今までなら、
「村名3年、村名V.V.は5年、寝かしてください。滅茶、甘美で素晴らしい成長をしますよ。」
と言っていたものです。
2015年ものは、
「今なら飲んでも良いよ!」
と言えるのが嬉しいところです。78歳にして現役、姪っ子さんとともにまだワインは進化をしています。クリスチャン・セラファン、究極のヴィンテージになったと思われます。ぜひご検討くださいませ!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【クリスチャン・セラファンの看板ワイン、ジュヴレ=シャンベルタンV.V.と、希少な上級キュヴェのご案内です!2014年ジュヴレV.V.はいつ飲めばいい??】

まぁ・・この色合いを見ればご納得でしょう・・。長年ワインに接していると、色を見るだけで有る程度までは想像出来ちゃいますよね。
2013年ものV.V.の、非常に美しいエキスたっぷり系なしなやかワイン・・是非2013年ものの色合いをご覧ください。ストレートな美しい色合いをしています。
2014年ものV.V.は・・・どうでしょう?・・全然違うでしょ?・・もう、色からして「官能感バリバリ」じゃないですか。
そうなんです・・。まさに、
「クリスチャン・セラファン、ここに有り!」
の味わいです。
ジュヴレの偉大なテロワール、力強く、鉄っぽく、大きな構造をたっぷり感じさせてくれる素晴らしい仕上がりです!
でも・・全然早いですね。2013年ものは美味しく飲めたんですが、2014年ものはようやくワインとして成立したところ・・で、瓶熟期間が不足しています。やや渋さからのエッジも感じますし、パレットも少しイビツです。
しかしながら、ワインのポテンシャルとしますと村名ジュヴレを遥かに超えたものが感じられます。
「出し切った・・やり切ったぞ!最高のワインだ・・」
と言っているかのようです。そして、
「あとはお前に任せたぞ・・」
と言っているようにも感じます。
パッキパキに硬いのでは無く、柔らかさも充分に有るけれど、その程度ではポテンシャルがとても隠し切れない・・と言うことなんですね。すなわち2013年ものは素直に美味しいが、2014年の能力には届かなかった・・と言うことです。
2013年もののようにリリース直後から素晴らしい!・・と言えなかったのは残念では有りますが、それでもその美味しかった2013年ものを完全に置いてきぼりにするポテンシャルが有りました。少なくとも2年、出来れば3年以上おいてから、この出来の素晴らしい2014年ものをご堪能ください。
また、上級キュヴェも数アイテム届いています。申し訳ないのですが、とても飲めるような数量では無く・・申し訳ございません。多くいただけるようになったら是非、
「20XX年、クリスチャン・セラファン完全ガイド!」みたいに出来れば・・と思っています。ご検討くださいませ!!
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【セラファンも美しいエキス系ワインに変身か?!】
どうよ~?・・この色合いですよ~?決して淡いとは言わないですが、こんなに黒味の少ない赤い色のニュアンスをバッチリ残し、テーブルクロスが透けそうなセラファンのV.V.を見たことが有るでしょうか?
まぁ、ペロ=ミノのような真っ黒さだとは言わないですが、セラファンのV.V.はそれなりの黒味と、もう少しの色の濃さはふつうに有ったと思うんですけどね。V.V.の付かないジュヴレ村名が繊細且つエレガントでめちゃ美味しかったので、数は少なかったんですが、売れ筋のV.V.を飲んでみる気になったんですね。それにフィネスさんとのお取引も復活したので、途切れがちだったセラファンのテイスティングもしないといかんな~・・と言う気も有りました。でもまぁ、やはり高価になってきましたので、飲んで販売してると経営的にはちと厳しいですけどね・・。
昨今は多くのエージェントさんにも言えることですが、在庫を余り増やさないために、基本アソートメントと言うか、割り当てと言うか・・、ワイン屋さんの希望するようには購入できなくなっています。
「ジュヴレは必要だけどシャンボールはいらない・・できればACブルは大目に・・」
なんてことはほぼ不可能です。
それも生産量が少ない高価なブルゴーニュならまだ良いんですが、2千円とか3千円、下手すれば1円台のワインでも、
「ご希望者が多いので3本ずつです。」
などと平気で割り振っていらっしゃる・・。こちらにしてみれば、
「・・はぁ?」
です。個人のお客様でもその位は購入されるでしょ!って話しで、
「初めての生産者で1軒辺り3本ずつ割り振って、とにかく右から左に流せって?」
みたいに思っちゃうんですね。
まぁ、販売先を絞ってしまうと在庫になる可能性が大きくなるので仕方ないのは頭では判るんですが、千円台のワインを3~4本いただいたところでね・・色んな意味でロスにしかならないと思うんですけどね・・。ワイン屋さんも飲まず、だから何も知らず、ただエージェントさん発行の定型文を読むか貼り付けるかで仕事を終わらせるんですね。ちゃんと飲んでるのはお客さんだけ。その方が声を上げれば、ネット上ではそれが「そのワイン、その生産者の本質」になってしまう可能性大です。勿論それが正しければですね、何の問題も無いですし、声さえ上がってこない・・と言うことにもなりかねません。誰もが他の人に自分の意見を大声で言いたい方ばかり・・なはずが無いんですね。
なので結局はそのワインの幻だけが独り歩きしてしまうんです。自費で飲むんですからせめてその分くらいは面倒みて欲しい・・と思うんですけどね。そんな訳なので結局、キャンセルして入ってこないようになる場合が結構多いんです。非常にツライ世の中です。
愚痴になっちゃいましたが、セラファンは少ないですがちゃんと紹介したいので、何とか開けた2013年の2本目、ジュヴレV.V.です。
やはり2013年のセラファンは絶妙に旨いです。綺麗だし、ちゃんと膨らむし、樽臭く無いしで言うこと無しです。しかしながら今飲むことを考えれば、ジュヴレ村名をお勧めします。このV.V.の方は村名のみのキュヴェには無い、輝かしい未来に花咲くべくのタイムカプセルをまだしこたま抱えています。凝縮感たっぷり有りますが、エレガンスを損なうものでは無いにせよ、
「ん~・・勿体ないかな~・・」
と言う気になっちゃうんですね・・。貧乏性ですから・・いや、性はいらんか・・。
なので、今飲むならめちゃ旨い「村名」を推します。3~5年でさらなる高みを覗いてみたい方はこのV.V.をセラーに仕舞ってください。官能さが出てきたら確実に超1級並みなパフォーマンスを見せてくれるでしょう。
因みにですね・・最近、あちこちの評価機関のポイントを見てみると2013年のブルゴーニュのポイントが高いですね。いつの間に付け替えたんでしょうね・・付け替えてないのかどうか、アドヴォケイトとかタンザーさんとかサトクリフさんとかを普段余り気にしてないので判りませんが、リリース前に散々脅かされたと・・うっすら覚えているのがトラウマ状です。
後になったら2013年はグレートイヤーとか言われるかもしれません。非常に美しいワインです。是非ご検討くださいませ。
またその他のキュヴェはさすがに開けられませんで・・すみません。息子はフィネスさんの試飲会で飲んでる可能性が有るんですが、まだとてもコメントなど書ける能力を得ていませんで・・。普段のセラファンさんの「リキミ」みたいなものが無い、ナチュラルな味わいのヴィンテージだと思います。
● 2017 Bourgogne Rouge
ブルゴーニュ・ルージュ
【官能的なジュヴレのアロマにふっくらボディと美しい水の余韻!3年後がとても楽しみな、ほぼジュヴレ村並みの味わいです。】

いや・・2013年もの以来のA.C.ブルのテイスティングです。
呆れるほどに淡いですね~・・2013年!・・今、改めて見てみると・・
「なんじゃこりゃぁ~!」
です。
で、思わず自身の書いたコラムを読んでしまったんですが・・読まなきゃよかった・・書くことがほとんど同じなんですよ・・。
でもまぁ、微妙な違いも有りますんで・・はい。その辺をお楽しみにされてください。
セラファンさんのA.C.ブルは生産量が少ないので、非常にレアでは有ります。ですが、むしろ村名ジュヴレのリリース直後の美味しさから言いますと、ややタイトに仕上がっていますので、どうしても厳しさ、厳めしさも感じられてしまうでしょう。
しかしながら、これはセラファンさんの2017年の特徴かな?・・と思いますが・・
「滅茶、純粋な葡萄が元になっている!」
ことが感じられるんですね。
なので、余韻が非常に瑞々しいです。村名ジュヴレに比べますと、やはりタンニンの質が村名ほどまでは高く無い分、少し時間を掛けて育てた方が良い・・と言うことになります。
まぁ・・この辺が・・たとえばユドロ=バイエ辺りとは、全く異なる部分です。むしろユドロ=バイエの方がその辺りは素直です。しかし、セラファンさんの場合は、
「新樽の使い方がうまく、何とも官能的なアロマが漂う!」
んですね。
この辺はどうでしょうか・・エマニュエル・ルジェさんとも共通する部分かな?・・と思います。こちらは3年、我慢してください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2016年ものはACジュヴレのみのテイスティングですので、是非そちらのコラムもご覧ください。】【今回はすみません・・飲めていません!】
もうご存知かとは思いますが、クリスチャン・セラファンさんのワインの中でかなりのレア系とも言えるACブルゴーニュです。一昨年の2013年もののご紹介時には、結構無理して開けちゃいましたんで・・2015年は申し訳ない・・スルーさせていただきました。
村名と村名V.V.を飲んだ感じでは、近年最高の仕上がりかなと想像しています。3年置くと良いかなと・・。数が無いのでお早めにどうぞご検討くださいませ。
以下は2013年もののレヴューから転載しています。
━━━━━
【なんと・・エレガントで美しいピノ・ノワールでした!ビックリ!】
見てくださいよ・・これですよ?・・本当にビックリしました。2000年でもこんなに淡くなかったと思いますよ。
非常にエレガントでピノらしい・・昔のセラファンさんを知るものにとっては有り得ないほどの綺麗さでした。過不足無く、柔らかさも有り、樽っぽく無い・・noisy 好みのブルピノです。
いつの頃からか、つい最近のことかとは思いますが、すっかりエレガント系のピノ・ノワール全盛になってしまっています。noisy 的には、周りはnoisy のように、エキス系、エレガント系好みではない・・と認識していたんですよね。でも造り手さんたちも何故かどんどん綺麗系エキス系なワインになってきていますし、お客さんに
「ブルゴーニュ・ピノ・ノワールって・・酸っぱいし・・」
みたいに言われることを恐れていたんですが、全然そんな機会が無くなっちゃったんですね・・不思議です。
確かに2013年は積算温度に問題が出た年ですし、葡萄の収穫量も激減した年です。だからそんなヴィンテージ背景をそっくり写し込んだ味わいになっているのは理解します。しかし、そんな年だからこそ、ブルゴーニュの生産者は、
「こりゃ・・いかん!一生懸命やらんと・・!」
と思ったかどうか判りませんが、結果的にブルゴーニュらしい美しさを取り戻したヴィンテージになったと言えるんじゃないでしょうか。
だから、アチコチの評価機関で2013年が最高のポイントを付け始めて(付け替えて?)いるのでしょう。
このセラファンさんのACブル、エレガント系でエキス系、非常にドライな味わいで美味しいです。ですが、余りにジュヴレ村名が美味しすぎること、また、比較してしまえばA.C.ブルはややタイトな仕上がりになっており、あと2年ほどの経過を見た方がよりおいしいだろうと思えることから、
「現状はジュヴレ村名が一推し。2年待てるならA.C.ブルもOK!」
と言う結果です。
味わい的にはジュヴレ村名に非常に似ており、ポテンシャルで僅か、柔らかさに劣る部分でそんな結果です。言ってしまえば価格が安いので、ジュヴレ村名のセカンド・・と言うような位置付けで良いと思います。
その辺をご理解いただき、ご検討くださいませ。
● 2016 Gevrey-Chambertin
ジュヴレ=シャンベルタン
【滅茶苦茶濃密!・・新樽率を100%に上げた村名ジュヴレです。・・クリスチャン・セラファンのジュヴレ=シャンベルタンへのこだわりと意思が透けて見えて来ます!】

申し訳ないですがこの村名ジュヴレしか飲めませんでした。先にお詫び申し上げておきます。すみません・・。
2015年もののセラファンは明らかに、それまでのクリスチャンのワインとは異なっていました。・・いや、官能的なジュヴレ独特のアロマはそのままに、やや硬かったテクスチュアがソフトに、膨らみを見せていたんです。
それは抜栓によって、ワインが求めていた酸素を得ることにより急激に変化を起こす・・酸化によりアロマを放出しワインはやや硬くなる・・でもそれまでは柔らかい・・と言うような流れそのものでは無いにせよ、細やかな観察と仕事により、液体が短時間に酸素を取り込めるだけの余力を今まで以上に持った・・それが2015年もの・・と言うnoisy の理解でした。
そもそもはクリスチャン・セラファンのワインは新樽率が他の生産者よりも高く、まだまだ大きく粗い目を持つ新樽からの酸素供給により、彼のワインは官能的なアロマをリリース直後から放出する甘美なワインになっていました。
しかしその反動で、しなやかなテクスチュアと膨らみ、ピュア感を幾分か失うことになっていた訳です。
2015年ものは、今まで通りのシナリオでは無く、しかし彼のワインが持つ甘美なアロマと、抜栓直後から膨らみを増長させてゆく姿とのバランスが、「パーフェクト」だったと感じさせられた訳で、ま~・・非常に美味しく、
「セラファンも新時代に突入か?」
と感じさせてくれました。
2016年の村名ジュヴレは、それまでおよそ70%だった新樽率を上級キュヴェ同様の100%に上げています。なので、その分は硬さを増したはず・・ですよね?
まず、アロマがもう・・素晴らしいです。色艶を感じさせる素晴らしい香りです。そして非常に複雑で、様々な色合いを想像させてくれちゃいます。樽を樽香として感じさせるのではなく、すでに他の分子と結合してか、複雑性を醸し出しています。
味わいも強烈に・・濃密です。口蓋で液体をすり潰したくなってしまいます。2014年ほどでは有りませんが今のタイミングで、僅かにエッジを感じさせますが、ドライで複雑で濃密な味わいが、それをマスキングしていると言えます。
中域は非常に膨らむ・・とまではいきませんが、2015年の仕上がりに準ずるもので、2015年ものから始まった「抜栓直後からの膨張」ラインは健在です。
余韻も実に複雑で、濃密ながらも嫌味やリキミとは感じられません。ただし時間を掛けて楽しんだらさらに旨いだろう・・と感じました。
2016年のジュヴレは厳しかったはずなんですが、ドメーヌ・セラファンでは新樽率を上げるほど、収穫できた葡萄の質は高かったとアナウンスされています。樽を多く掛ける=葡萄の潜在能力が高く無ければできない・・と言うことは判り切ったことですから、やはりそういうことなのでしょう。
また、例えば村名ジュヴレV.V.とのバランスを見ますと、今までの経験から、
「村名ジュヴレよりもジュヴレV.V.は、さらに膨らむ余力を持っているから、現時点ではジュヴレV.V.が滅茶美味しいはず!」
と言うことが予想出来ます。・・いや、テイスティングすれば確実に判る訳ですが、まぁ、飲まなくても想像に間違いは無いでしょう。
この官能さはやはりクリスチャン・セラファンならではです。そして厳しかったはずの2016年に、非常に超熟で凄いワインを作り出したんじゃないかと想像させるに値する味わいが村名ジュヴレに有りました。
すぐに飲むなら村名V.V.、1~2カ月置けるなら村名ジュヴレ、それ以外は2~3年から4~5年、アイテムによりみていただければと思います。勿論、非常に超熟に仕上がったと見えますので、上級キュヴェは30年は持つと思います。是非ご検討いただけましたら幸いです。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【近年最高の仕上がり!ジュヴレ=シャンベルタンの基本と言いたい見事な仕上がりです!】
毎年同じアイテムを飲み続けていると、ヴィンテージの背景はさることながら、それ以外にも多くの情報を受け取れるようになります。その結果、一般的に言われていることが決して正しいものでは無いとか、それは古い情報で現在は当てはまらないとかも含まれます。
しかし多くのワインメディアが、単に目の前のワインの現在の状況を切り取ることだけに終始し、大きな変化が有ったことを見逃しています。
あの2006年のドメーヌ・フーリエは衝撃的でした。しかし気付く人はほとんど居なかった訳です。2007年にはリアルワインガイドが気付きそれを持ち上げましたが、他のワインメディアは2009年ものまでさしたる気付きはなかったように思います。劇的な人気になったのは2010年ものからです。多くの人が、
「フーリエって・・素晴らしいんじゃない?」
と気付いたからです。
noisyにとってはフーリエ2006年は記念碑的でした。何せ、余りの値上がりに、2006年ものの約束数量を仕入れた後は、取り扱いを止めようとさえ考えていたからです。それでも2006年ものの素晴らしさがnoisyの意思を変えさせたんです。
同じことは2015年もののシルヴァン・パタイユにも言えます。ま~・・値上げがキツイ!・・良いのは判っていても仕入れが15~30%も上がっては、ものによっては前年ものの販売価格を2015年ものの仕入れ価格が上回ってしまいます。ホント、止めようと思ったんですがやはりその素晴らしさがそれを止めさせたんですね。
2014年もののセラファン、ジュヴレとジュヴレV.V.は素晴らしかったです。近年稀にみるゴージャスな仕上がりで、かつ、今までには余り無かった、
「早く飲んでも美味しい」
と言うオマケがついていました。でもその傾向は2013年ものから見えてはいました。
2015年ものの村名ジュヴレは惚れ惚れとするような見事な仕上がりです。クリスチャン・セラファンらしい、見事な「官能感」を漂わせる「アロマ」・・これは新樽による酸化熟成が寄与しています。
しかしながらそれだけにとどまらず、構成自体が非常に大柄です。2014年も素晴らしかったが2015年は一回り大きい。そしてそれをしっかり埋めるだけの要素と、2014年もの同様な「早く飲んでも美味しさが伝わってくる」スタイルと、今までは余り感じられなかった「ピュアさ」が加わっていました。
セラファンを開けると「セラファン香」とも言いたくなるような官能的アロマが漂いますから、ブラインドでは結構な指標になります。しかし中盤以降は「硬さ」が支配、少し飲みづらい感じが受け取れました。勿論ですがこれは熟成が受け持つ部分ですので、いずれ甘美さへと変化して行きます。
考えるに・・新樽のパーセンテージを減らしたんじゃないかな・・もしくはやはり、ウイヤージュの頻度が上がったかと思うんですね。
御年78歳のクリスチャンさんと姪っ子さんでセラーの仕事をしているようですが、酸化熟成の緩やかな樽を増やしているように思います。今飲んでも結構に素晴らしいんですから・・。
でもおそらく、2015年ジュヴレ=シャンベルタンやV.V.は、ワインメディアには例年とさして変わらない、いつものような評価がなされるでしょう。近年のセラファンのワインの変化には、
「気付きが無い」
と思います。
柔らかでテクスチュアの伸びの良い、さらには「ピュアさ」が余韻の後口に感じられる素晴らしい仕上がりです。今飲んでそれを感じても良し、数年置いて仕上がってから楽しむのも良しです。少ない2015年もの、ぜひご検討くださいませ。お勧めします!
以下は2014年、2013年もののレヴューです。
━━━━━
【2013年ものより値下げです!しかも2013年に続きこのジュヴレ・・ありえないほど滅茶苦茶旨いです!】
旨いです!2013年もののご紹介時に感じたセラファンさんのワインの変化・・それは2014年でも健在でした!この村名は柔らかさが全面に出ていて、そしてセラファンさんらしい「官能さ」もしっかり・・非常に旨いです!
クリスチャン・セラファンと言えば、新樽をしっかり使う主義で有名でしたので、
「リリース時から香りの柔らかさ、官能感全開ムードに比べて味わいが硬い・・」
恨みが有ったのは事実なんですね。
ところが、この村名に関しては、「官能感全開!」はそのままに、テクスチュアの柔らかさと開いた要素の放出量がしっかり有るんですよ。2013年ものもそうだったんですが・・2014年も同様にとても飲み易く、今でも楽しめる味わいです。
新樽をしっかり使う・・とは言いながらも、その使い方の問題なんでしょう。新樽を使うと言うことは、適度な酸化を促す・・と言うことになりますから、昨今の・・
「リリース直後から美味しいブルゴーニュ」
とは、真逆のスタイルでも有ります。
これはどういうことかと言うと、敢えてなだらかな酸化をさせず、抜栓時に酸素を取り込む余裕をもたせたまま還元的に瓶詰めする・・と言うことです。それによって、リリース直後からある種の・・
「開いた感」
を感じることが出来るんですね。
しかしながら新樽を普通に使ってしまうと酸化が気孔から促進されますし、ウイヤージュ(補酒)の頻度によってはかなり酸化が促進されることになりますから、
「ウイヤージュをこまめにやることにしたか?」
もしれない・・いや、これは安易な憶測です。
でも・・そんなニュアンスの感じられる、柔らかな仕上がりでした。ジュヴレワインとしての構造の大きさはそのままです!これは非常に美味しいです。価格も昨年よりも下がってのご案内でお得かと思います。2013年ものを飲まれたお客様は、
「セラファンって、若くても美味しいんだね・・」
と思っていらっしゃるかもしれませんが、少なくともこの村名ジュヴレはその通り!でも上級キュヴェはそうとは限りませんので・・そのおつもりでご検討ください。ジュヴレが持つ最大の魅力、力強く大きな構造を感じさせてくれる逸品です!お勧めします!
以下は2013年もののレヴューです。
━━━━━
【8990円ジュヴレシリーズ!しかしこのジュヴレ・・ありえないほど滅茶苦茶旨いです!】
いや~・・困っちゃいましたね~・・。いや、何たってね・・このワイン屋商売、ワインをどう見切るか?・・みたいな所が有りまして、その目に自信が有るからこそ、良いだ悪いだ、凄いだ駄目だと、あ~だこ~だと言える訳です。この造り手はこんな味わいでどの位のランク、味は良いけど価格はちと高い・・とか、若いうちは硬いけれど5年経つと目茶旨いとか・・上のキュヴェはいつも美味しいけれど下に行くに従って並の品質とか・・まぁ、それはワインに対してだけじゃなくて、そのワインを扱うエージェントさんに対しても同様でして、ここんちは品質は悪くないけど時折オオボケかましてくれるとか、品質は悪いけど価格が安いとか・・でもそれは扱わないのでご安心してください。
で、このセラファンさんですが「新樽の申し子」みたいなところが有りまして、適度な酸化を促す新樽の使用率が高く、リリース時は香りは・・
「めっちゃ凄い!」
のに・・味わいが「硬い・・」「硬さが抜け切らない」のが常でして、ましてや、普通の村名ジュヴレはいつも硬く、ジュヴレV.V.のような濃密さが無いので、
「3年から5年くらい待ってね・・」
と言わざるを得ない状況で、まぁその、そのように完全に見切っていた訳です。
ところがです・・・。2013年のセラファンがリリースされ、ちょいとばかりですがフィネスさんから戴きまして、何を飲もうかと考えたんですが、
「まぁ・・他はバラの数しかないからとりあえずはやっぱり村名かな?」
と、飲んでみたんですよ。そしたらもう・・
「え~~っ?」
です。目茶柔らかいんですよ。香りはいつもの通り、目茶妖艶でかぐわしく、目の詰まった感じの・・正に素晴らしいジュヴレが持つ凄い香りです。
「・・これでな~・・柔らかけりゃ・・樽が浮いてなきゃ・・凄いのにな~・・」
と思いつつ、口に入れてみたところがそんな状態・・。それでもうビックリしちゃったんですね。こりゃぁ、今までのセラファンさんのイメージを一端、脳から綺麗さっぱり、抜かないといけないかとさえ・・思っちゃいました。
おそらくですが、彼にとってみれば、ほんの少しだけ弱いヴィンテージだと・・思ったのかもしれません。いや、2014年が入ってきてチェックしてみないとそれは判りませんが、少なくともこのジュヴレの「現状の美味しさ」は初体験です。
多くの方が、
「セラファン?・・5年経ったらね~・・旨いよね~」
と言うことはご存知でしょう。
じゃぁ、この2013年の旨さは何なんだ?・・と言うことなんですよね。とても柔らかく、いつもより樽のニュアンスが無く、ただ官能さだけはそのまんまで、今飲んで目茶美味しいとは、やはり、樽の掛け方を変えたとしか思えないんですよね。若干古い樽を使ったんじゃないでしょうか。だからピュアで、酸化から適度に守られ、普通の生産者よりも遅いリリースのこの時期に・・
「ピッタンコのタイミング!」
になったと・・取り合えず理解しています。
美味しくなったセラファンのワインは非常に貴重です。トップ生産者としての凄さを見せてくれます。まぁ、騙されたと思って飲んでみて欲しいと思います。他のキュヴェも飲みたくなっちゃいましたので、それはまた後ほど・・。もし売れるようならフィネスさんと相談してみますんで、完売でもお声掛けください。店頭でもそんな話しをすると興味を持っていただいて購入される方がおられ、だいぶ減ってます。お奨めです!非常に素晴らしいと思います!!
● 2016 Bourgogne Rouge
ブルゴーニュ・ルージュ
● 2016 Gevrey-Chambertin 1er Cru les Corbeaux
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・レ・コルボー
● 2016 Gevrey-Chambertin les Cazetiers
ジュヴレ=シャンベルタン・レ・カズティエ
● 2016 Gevrey-Chambertin 1er Cru les Fonteny
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・レ・フォントニー
● 2016 Morey-Saint-Denis 1er Cru les Milandes
モレ=サン=ドニ・プルミエ・クリュ・レ・ミランド
● 2016 Chambolle-Musigny 1er Cru les Baudes
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・ボード
● 2016 Charmes-Chambertin Grand Cru
シャルム=シャンベルタン・グラン・クリュ
【2016年ものはACジュヴレのみのテイスティングですので、是非そちらのコラムもご覧ください。】
【クリスチャン・セラファンのトップキュヴェです!】
セラファンさんちの看板とも言えるシャルム=シャンベルタンです。同じくボリューム・ゾ-ンでの看板で有るジュヴレ=シャンベルタンV.V.の仕上がりを見ると・・出来は間違い無いと思われます。
大体にして、セラファンさんのワインのリリース時の評価は、シャルムで良いところ95点位で留まります。もしくは余り早い段階での評価は・・しない方針・・なのかもしれません。
その、早い段階での評価をしない・・と言うのは、セラファンさんのワインの美味しさを知っている、もしくはちゃんと理解しているから・・とも言えます。5年ほど置くと、それからのこのワインの成長がようやく「つぶさに感じられる」ようになるから・・なんですね。
ジュヴレの大御所と言えば、しなやかさでアルマン・ルソーさん、そして最近ではトラペさんでしょう。でも、ジュヴレ=シャンベルタンを最大限に表現しているのは、おそらくこのセラファンさんであろうと思います。
リアルワインガイド第61号は、何と今飲んで 93+ ポテンシャル 95+ 飲み頃予想 2023~2060 と言う・・マンモスな評価でした。これは第49号で2012年もののポテンシャルを96+ポイントとしたものに続く評価です・・。まぁ、
「2012年を代表するワイン」
と言うことなので同様の凄い仕上がりだと言うことなのでしょう。素晴らしいワインですがほんの何本・・とかの数量です。ご検討くださいませ。
● 2016 Gevrey-Chambertin BackVintage
ジュヴレ=シャンベルタン・バックヴィンテージ
【「5年置いたらクリスチャン・セラファン!」の実物です・・フィネスさん輸入のバックヴィンテージです!】
入荷がおそらく一昨年位・・じゃないかと思われます。その頃は・・
「・・面白いけど・・高いな~・・」
なんて思っていた訳ですが、そのまま忘れてしまっていました。
ですが今となっては・・
「・・安っ!」
ほんと、この世界は恐ろしいです。今は価格的に右上がりの成長ですが、noisy は右下がりの時代も知ってますから・・はい・・ちょうど1995年頃でしたか、バブルが崩壊した・・なんて言われていた時代でした。noisy はバブル崩壊は余り実感できなかったんですが、Windows95 が出た頃でして、
「これでインターネットが簡単になる!」
と喜んでました。1993年頃にはもうインターネットはやってましたので・・はい。1995年には、つたない noisy wine のホームページを創ってアップしてました。その時は店舗の紹介だけでしたが、1998年にはネット販売を開始しましたので、もう26年目ですね・・。
でも、その頃はワインの価格も一時下がったように思います。良く言いますがD.R.C.のアソートが20万円以下で販売出来たんです。1~2セット仕入れたかどうか・・それにシャトー・ラトゥールは8千円か1万円ちょっとだったはずですが、もしかしたらもう・・記憶が混じってしまって混乱して間違っているかもしれません。
なので、欲しいと思った時に買わないとダメなのがワイン!・・と言うのが染み付いている訳ですが、いや~・・・実際のところはそう簡単には行かないんですよね~。
クリスチャン・セラファンもまだまだ現役でしたが、5年置いたらセラファン最高!・・と言ってた時代です。このワインもおそらくそれが通用する最終のワインでしょう。ご検討いただけましたら幸いです。
以下は発売当時の2016年のこのワインのレヴューです。
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【滅茶苦茶濃密!・・新樽率を100%に上げた村名ジュヴレです。・・クリスチャン・セラファンのジュヴレ=シャンベルタンへのこだわりと意思が透けて見えて来ます!】

申し訳ないですがこの村名ジュヴレしか飲めませんでした。先にお詫び申し上げておきます。すみません・・。
2015年もののセラファンは明らかに、それまでのクリスチャンのワインとは異なっていました。・・いや、官能的なジュヴレ独特のアロマはそのままに、やや硬かったテクスチュアがソフトに、膨らみを見せていたんです。
それは抜栓によって、ワインが求めていた酸素を得ることにより急激に変化を起こす・・酸化によりアロマを放出しワインはやや硬くなる・・でもそれまでは柔らかい・・と言うような流れそのものでは無いにせよ、細やかな観察と仕事により、液体が短時間に酸素を取り込めるだけの余力を今まで以上に持った・・それが2015年もの・・と言うnoisy の理解でした。
そもそもはクリスチャン・セラファンのワインは新樽率が他の生産者よりも高く、まだまだ大きく粗い目を持つ新樽からの酸素供給により、彼のワインは官能的なアロマをリリース直後から放出する甘美なワインになっていました。
しかしその反動で、しなやかなテクスチュアと膨らみ、ピュア感を幾分か失うことになっていた訳です。
2015年ものは、今まで通りのシナリオでは無く、しかし彼のワインが持つ甘美なアロマと、抜栓直後から膨らみを増長させてゆく姿とのバランスが、「パーフェクト」だったと感じさせられた訳で、ま~・・非常に美味しく、
「セラファンも新時代に突入か?」
と感じさせてくれました。
2016年の村名ジュヴレは、それまでおよそ70%だった新樽率を上級キュヴェ同様の100%に上げています。なので、その分は硬さを増したはず・・ですよね?
まず、アロマがもう・・素晴らしいです。色艶を感じさせる素晴らしい香りです。そして非常に複雑で、様々な色合いを想像させてくれちゃいます。樽を樽香として感じさせるのではなく、すでに他の分子と結合してか、複雑性を醸し出しています。
味わいも強烈に・・濃密です。口蓋で液体をすり潰したくなってしまいます。2014年ほどでは有りませんが今のタイミングで、僅かにエッジを感じさせますが、ドライで複雑で濃密な味わいが、それをマスキングしていると言えます。
中域は非常に膨らむ・・とまではいきませんが、2015年の仕上がりに準ずるもので、2015年ものから始まった「抜栓直後からの膨張」ラインは健在です。
余韻も実に複雑で、濃密ながらも嫌味やリキミとは感じられません。ただし時間を掛けて楽しんだらさらに旨いだろう・・と感じました。
2016年のジュヴレは厳しかったはずなんですが、ドメーヌ・セラファンでは新樽率を上げるほど、収穫できた葡萄の質は高かったとアナウンスされています。樽を多く掛ける=葡萄の潜在能力が高く無ければできない・・と言うことは判り切ったことですから、やはりそういうことなのでしょう。
また、例えば村名ジュヴレV.V.とのバランスを見ますと、今までの経験から、
「村名ジュヴレよりもジュヴレV.V.は、さらに膨らむ余力を持っているから、現時点ではジュヴレV.V.が滅茶美味しいはず!」
と言うことが予想出来ます。・・いや、テイスティングすれば確実に判る訳ですが、まぁ、飲まなくても想像に間違いは無いでしょう。
この官能さはやはりクリスチャン・セラファンならではです。そして厳しかったはずの2016年に、非常に超熟で凄いワインを作り出したんじゃないかと想像させるに値する味わいが村名ジュヴレに有りました。
すぐに飲むなら村名V.V.、1~2カ月置けるなら村名ジュヴレ、それ以外は2~3年から4~5年、アイテムによりみていただければと思います。勿論、非常に超熟に仕上がったと見えますので、上級キュヴェは30年は持つと思います。是非ご検討いただけましたら幸いです。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【近年最高の仕上がり!ジュヴレ=シャンベルタンの基本と言いたい見事な仕上がりです!】
毎年同じアイテムを飲み続けていると、ヴィンテージの背景はさることながら、それ以外にも多くの情報を受け取れるようになります。その結果、一般的に言われていることが決して正しいものでは無いとか、それは古い情報で現在は当てはまらないとかも含まれます。
しかし多くのワインメディアが、単に目の前のワインの現在の状況を切り取ることだけに終始し、大きな変化が有ったことを見逃しています。
あの2006年のドメーヌ・フーリエは衝撃的でした。しかし気付く人はほとんど居なかった訳です。2007年にはリアルワインガイドが気付きそれを持ち上げましたが、他のワインメディアは2009年ものまでさしたる気付きはなかったように思います。劇的な人気になったのは2010年ものからです。多くの人が、
「フーリエって・・素晴らしいんじゃない?」
と気付いたからです。
noisyにとってはフーリエ2006年は記念碑的でした。何せ、余りの値上がりに、2006年ものの約束数量を仕入れた後は、取り扱いを止めようとさえ考えていたからです。それでも2006年ものの素晴らしさがnoisyの意思を変えさせたんです。
同じことは2015年もののシルヴァン・パタイユにも言えます。ま~・・値上げがキツイ!・・良いのは判っていても仕入れが15~30%も上がっては、ものによっては前年ものの販売価格を2015年ものの仕入れ価格が上回ってしまいます。ホント、止めようと思ったんですがやはりその素晴らしさがそれを止めさせたんですね。
2014年もののセラファン、ジュヴレとジュヴレV.V.は素晴らしかったです。近年稀にみるゴージャスな仕上がりで、かつ、今までには余り無かった、
「早く飲んでも美味しい」
と言うオマケがついていました。でもその傾向は2013年ものから見えてはいました。
2015年ものの村名ジュヴレは惚れ惚れとするような見事な仕上がりです。クリスチャン・セラファンらしい、見事な「官能感」を漂わせる「アロマ」・・これは新樽による酸化熟成が寄与しています。
しかしながらそれだけにとどまらず、構成自体が非常に大柄です。2014年も素晴らしかったが2015年は一回り大きい。そしてそれをしっかり埋めるだけの要素と、2014年もの同様な「早く飲んでも美味しさが伝わってくる」スタイルと、今までは余り感じられなかった「ピュアさ」が加わっていました。
セラファンを開けると「セラファン香」とも言いたくなるような官能的アロマが漂いますから、ブラインドでは結構な指標になります。しかし中盤以降は「硬さ」が支配、少し飲みづらい感じが受け取れました。勿論ですがこれは熟成が受け持つ部分ですので、いずれ甘美さへと変化して行きます。
考えるに・・新樽のパーセンテージを減らしたんじゃないかな・・もしくはやはり、ウイヤージュの頻度が上がったかと思うんですね。
御年78歳のクリスチャンさんと姪っ子さんでセラーの仕事をしているようですが、酸化熟成の緩やかな樽を増やしているように思います。今飲んでも結構に素晴らしいんですから・・。
でもおそらく、2015年ジュヴレ=シャンベルタンやV.V.は、ワインメディアには例年とさして変わらない、いつものような評価がなされるでしょう。近年のセラファンのワインの変化には、
「気付きが無い」
と思います。
柔らかでテクスチュアの伸びの良い、さらには「ピュアさ」が余韻の後口に感じられる素晴らしい仕上がりです。今飲んでそれを感じても良し、数年置いて仕上がってから楽しむのも良しです。少ない2015年もの、ぜひご検討くださいませ。お勧めします!
以下は2014年、2013年もののレヴューです。
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【2013年ものより値下げです!しかも2013年に続きこのジュヴレ・・ありえないほど滅茶苦茶旨いです!】
旨いです!2013年もののご紹介時に感じたセラファンさんのワインの変化・・それは2014年でも健在でした!この村名は柔らかさが全面に出ていて、そしてセラファンさんらしい「官能さ」もしっかり・・非常に旨いです!
クリスチャン・セラファンと言えば、新樽をしっかり使う主義で有名でしたので、
「リリース時から香りの柔らかさ、官能感全開ムードに比べて味わいが硬い・・」
恨みが有ったのは事実なんですね。
ところが、この村名に関しては、「官能感全開!」はそのままに、テクスチュアの柔らかさと開いた要素の放出量がしっかり有るんですよ。2013年ものもそうだったんですが・・2014年も同様にとても飲み易く、今でも楽しめる味わいです。
新樽をしっかり使う・・とは言いながらも、その使い方の問題なんでしょう。新樽を使うと言うことは、適度な酸化を促す・・と言うことになりますから、昨今の・・
「リリース直後から美味しいブルゴーニュ」
とは、真逆のスタイルでも有ります。
これはどういうことかと言うと、敢えてなだらかな酸化をさせず、抜栓時に酸素を取り込む余裕をもたせたまま還元的に瓶詰めする・・と言うことです。それによって、リリース直後からある種の・・
「開いた感」
を感じることが出来るんですね。
しかしながら新樽を普通に使ってしまうと酸化が気孔から促進されますし、ウイヤージュ(補酒)の頻度によってはかなり酸化が促進されることになりますから、
「ウイヤージュをこまめにやることにしたか?」
もしれない・・いや、これは安易な憶測です。
でも・・そんなニュアンスの感じられる、柔らかな仕上がりでした。ジュヴレワインとしての構造の大きさはそのままです!これは非常に美味しいです。価格も昨年よりも下がってのご案内でお得かと思います。2013年ものを飲まれたお客様は、
「セラファンって、若くても美味しいんだね・・」
と思っていらっしゃるかもしれませんが、少なくともこの村名ジュヴレはその通り!でも上級キュヴェはそうとは限りませんので・・そのおつもりでご検討ください。ジュヴレが持つ最大の魅力、力強く大きな構造を感じさせてくれる逸品です!お勧めします!
以下は2013年もののレヴューです。
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【8990円ジュヴレシリーズ!しかしこのジュヴレ・・ありえないほど滅茶苦茶旨いです!】
いや~・・困っちゃいましたね~・・。いや、何たってね・・このワイン屋商売、ワインをどう見切るか?・・みたいな所が有りまして、その目に自信が有るからこそ、良いだ悪いだ、凄いだ駄目だと、あ~だこ~だと言える訳です。この造り手はこんな味わいでどの位のランク、味は良いけど価格はちと高い・・とか、若いうちは硬いけれど5年経つと目茶旨いとか・・上のキュヴェはいつも美味しいけれど下に行くに従って並の品質とか・・まぁ、それはワインに対してだけじゃなくて、そのワインを扱うエージェントさんに対しても同様でして、ここんちは品質は悪くないけど時折オオボケかましてくれるとか、品質は悪いけど価格が安いとか・・でもそれは扱わないのでご安心してください。
で、このセラファンさんですが「新樽の申し子」みたいなところが有りまして、適度な酸化を促す新樽の使用率が高く、リリース時は香りは・・
「めっちゃ凄い!」
のに・・味わいが「硬い・・」「硬さが抜け切らない」のが常でして、ましてや、普通の村名ジュヴレはいつも硬く、ジュヴレV.V.のような濃密さが無いので、
「3年から5年くらい待ってね・・」
と言わざるを得ない状況で、まぁその、そのように完全に見切っていた訳です。
ところがです・・・。2013年のセラファンがリリースされ、ちょいとばかりですがフィネスさんから戴きまして、何を飲もうかと考えたんですが、
「まぁ・・他はバラの数しかないからとりあえずはやっぱり村名かな?」
と、飲んでみたんですよ。そしたらもう・・
「え~~っ?」
です。目茶柔らかいんですよ。香りはいつもの通り、目茶妖艶でかぐわしく、目の詰まった感じの・・正に素晴らしいジュヴレが持つ凄い香りです。
「・・これでな~・・柔らかけりゃ・・樽が浮いてなきゃ・・凄いのにな~・・」
と思いつつ、口に入れてみたところがそんな状態・・。それでもうビックリしちゃったんですね。こりゃぁ、今までのセラファンさんのイメージを一端、脳から綺麗さっぱり、抜かないといけないかとさえ・・思っちゃいました。
おそらくですが、彼にとってみれば、ほんの少しだけ弱いヴィンテージだと・・思ったのかもしれません。いや、2014年が入ってきてチェックしてみないとそれは判りませんが、少なくともこのジュヴレの「現状の美味しさ」は初体験です。
多くの方が、
「セラファン?・・5年経ったらね~・・旨いよね~」
と言うことはご存知でしょう。
じゃぁ、この2013年の旨さは何なんだ?・・と言うことなんですよね。とても柔らかく、いつもより樽のニュアンスが無く、ただ官能さだけはそのまんまで、今飲んで目茶美味しいとは、やはり、樽の掛け方を変えたとしか思えないんですよね。若干古い樽を使ったんじゃないでしょうか。だからピュアで、酸化から適度に守られ、普通の生産者よりも遅いリリースのこの時期に・・
「ピッタンコのタイミング!」
になったと・・取り合えず理解しています。
美味しくなったセラファンのワインは非常に貴重です。トップ生産者としての凄さを見せてくれます。まぁ、騙されたと思って飲んでみて欲しいと思います。他のキュヴェも飲みたくなっちゃいましたので、それはまた後ほど・・。もし売れるようならフィネスさんと相談してみますんで、完売でもお声掛けください。店頭でもそんな話しをすると興味を持っていただいて購入される方がおられ、だいぶ減ってます。お奨めです!非常に素晴らしいと思います!!
● 2015 Bourgogne Rouge
ブルゴーニュ・ルージュ
【今回はすみません・・飲めていません!】
もうご存知かとは思いますが、クリスチャン・セラファンさんのワインの中でかなりのレア系とも言えるACブルゴーニュです。一昨年の2013年もののご紹介時には、結構無理して開けちゃいましたんで・・2015年は申し訳ない・・スルーさせていただきました。
村名と村名V.V.を飲んだ感じでは、近年最高の仕上がりかなと想像しています。3年置くと良いかなと・・。数が無いのでお早めにどうぞご検討くださいませ。
以下は2013年もののレヴューから転載しています。
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【なんと・・エレガントで美しいピノ・ノワールでした!ビックリ!】
見てくださいよ・・これですよ?・・本当にビックリしました。2000年でもこんなに淡くなかったと思いますよ。
非常にエレガントでピノらしい・・昔のセラファンさんを知るものにとっては有り得ないほどの綺麗さでした。過不足無く、柔らかさも有り、樽っぽく無い・・noisy 好みのブルピノです。
いつの頃からか、つい最近のことかとは思いますが、すっかりエレガント系のピノ・ノワール全盛になってしまっています。noisy 的には、周りはnoisy のように、エキス系、エレガント系好みではない・・と認識していたんですよね。でも造り手さんたちも何故かどんどん綺麗系エキス系なワインになってきていますし、お客さんに
「ブルゴーニュ・ピノ・ノワールって・・酸っぱいし・・」
みたいに言われることを恐れていたんですが、全然そんな機会が無くなっちゃったんですね・・不思議です。
確かに2013年は積算温度に問題が出た年ですし、葡萄の収穫量も激減した年です。だからそんなヴィンテージ背景をそっくり写し込んだ味わいになっているのは理解します。しかし、そんな年だからこそ、ブルゴーニュの生産者は、
「こりゃ・・いかん!一生懸命やらんと・・!」
と思ったかどうか判りませんが、結果的にブルゴーニュらしい美しさを取り戻したヴィンテージになったと言えるんじゃないでしょうか。
だから、アチコチの評価機関で2013年が最高のポイントを付け始めて(付け替えて?)いるのでしょう。
このセラファンさんのACブル、エレガント系でエキス系、非常にドライな味わいで美味しいです。ですが、余りにジュヴレ村名が美味しすぎること、また、比較してしまえばA.C.ブルはややタイトな仕上がりになっており、あと2年ほどの経過を見た方がよりおいしいだろうと思えることから、
「現状はジュヴレ村名が一推し。2年待てるならA.C.ブルもOK!」
と言う結果です。
味わい的にはジュヴレ村名に非常に似ており、ポテンシャルで僅か、柔らかさに劣る部分でそんな結果です。言ってしまえば価格が安いので、ジュヴレ村名のセカンド・・と言うような位置付けで良いと思います。
その辺をご理解いただき、ご検討くださいませ。
● 2015 Gevrey-Chambertin
ジュヴレ=シャンベルタン
【 Finesse Back Vintage Summer Festival !! そろそろ飲んで良いタイミングでしょう!5年経ったらセラファン最高!】
この夏、フィネスさんにお分けいただいた貴重なバックヴィンテージです。収穫から8年・・リリースから6年ですから、
「5年経ったらセラファン!」
を確かめられるアイテムです。
価格もリーズナブルです。中々熟成したワインを飲むことは難しいですから、是非この機会にご検討くださいませ。
以下はリリース時のレヴューです。
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【近年最高の仕上がり!ジュヴレ=シャンベルタンの基本と言いたい見事な仕上がりです!】
毎年同じアイテムを飲み続けていると、ヴィンテージの背景はさることながら、それ以外にも多くの情報を受け取れるようになります。その結果、一般的に言われていることが決して正しいものでは無いとか、それは古い情報で現在は当てはまらないとかも含まれます。
しかし多くのワインメディアが、単に目の前のワインの現在の状況を切り取ることだけに終始し、大きな変化が有ったことを見逃しています。
あの2006年のドメーヌ・フーリエは衝撃的でした。しかし気付く人はほとんど居なかった訳です。2007年にはリアルワインガイドが気付きそれを持ち上げましたが、他のワインメディアは2009年ものまでさしたる気付きはなかったように思います。劇的な人気になったのは2010年ものからです。多くの人が、
「フーリエって・・素晴らしいんじゃない?」
と気付いたからです。
noisyにとってはフーリエ2006年は記念碑的でした。何せ、余りの値上がりに、2006年ものの約束数量を仕入れた後は、取り扱いを止めようとさえ考えていたからです。それでも2006年ものの素晴らしさがnoisyの意思を変えさせたんです。
同じことは2015年もののシルヴァン・パタイユにも言えます。ま~・・値上げがキツイ!・・良いのは判っていても仕入れが15~30%も上がっては、ものによっては前年ものの販売価格を2015年ものの仕入れ価格が上回ってしまいます。ホント、止めようと思ったんですがやはりその素晴らしさがそれを止めさせたんですね。
2014年もののセラファン、ジュヴレとジュヴレV.V.は素晴らしかったです。近年稀にみるゴージャスな仕上がりで、かつ、今までには余り無かった、
「早く飲んでも美味しい」
と言うオマケがついていました。でもその傾向は2013年ものから見えてはいました。
2015年ものの村名ジュヴレは惚れ惚れとするような見事な仕上がりです。クリスチャン・セラファンらしい、見事な「官能感」を漂わせる「アロマ」・・これは新樽による酸化熟成が寄与しています。
しかしながらそれだけにとどまらず、構成自体が非常に大柄です。2014年も素晴らしかったが2015年は一回り大きい。そしてそれをしっかり埋めるだけの要素と、2014年もの同様な「早く飲んでも美味しさが伝わってくる」スタイルと、今までは余り感じられなかった「ピュアさ」が加わっていました。
セラファンを開けると「セラファン香」とも言いたくなるような官能的アロマが漂いますから、ブラインドでは結構な指標になります。しかし中盤以降は「硬さ」が支配、少し飲みづらい感じが受け取れました。勿論ですがこれは熟成が受け持つ部分ですので、いずれ甘美さへと変化して行きます。
考えるに・・新樽のパーセンテージを減らしたんじゃないかな・・もしくはやはり、ウイヤージュの頻度が上がったかと思うんですね。
御年78歳のクリスチャンさんと姪っ子さんでセラーの仕事をしているようですが、酸化熟成の緩やかな樽を増やしているように思います。今飲んでも結構に素晴らしいんですから・・。
でもおそらく、2015年ジュヴレ=シャンベルタンやV.V.は、ワインメディアには例年とさして変わらない、いつものような評価がなされるでしょう。近年のセラファンのワインの変化には、
「気付きが無い」
と思います。
柔らかでテクスチュアの伸びの良い、さらには「ピュアさ」が余韻の後口に感じられる素晴らしい仕上がりです。今飲んでそれを感じても良し、数年置いて仕上がってから楽しむのも良しです。少ない2015年もの、ぜひご検討くださいませ。お勧めします!
以下は2014年、2013年もののレヴューです。
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【2013年ものより値下げです!しかも2013年に続きこのジュヴレ・・ありえないほど滅茶苦茶旨いです!】
旨いです!2013年もののご紹介時に感じたセラファンさんのワインの変化・・それは2014年でも健在でした!この村名は柔らかさが全面に出ていて、そしてセラファンさんらしい「官能さ」もしっかり・・非常に旨いです!
クリスチャン・セラファンと言えば、新樽をしっかり使う主義で有名でしたので、
「リリース時から香りの柔らかさ、官能感全開ムードに比べて味わいが硬い・・」
恨みが有ったのは事実なんですね。
ところが、この村名に関しては、「官能感全開!」はそのままに、テクスチュアの柔らかさと開いた要素の放出量がしっかり有るんですよ。2013年ものもそうだったんですが・・2014年も同様にとても飲み易く、今でも楽しめる味わいです。
新樽をしっかり使う・・とは言いながらも、その使い方の問題なんでしょう。新樽を使うと言うことは、適度な酸化を促す・・と言うことになりますから、昨今の・・
「リリース直後から美味しいブルゴーニュ」
とは、真逆のスタイルでも有ります。
これはどういうことかと言うと、敢えてなだらかな酸化をさせず、抜栓時に酸素を取り込む余裕をもたせたまま還元的に瓶詰めする・・と言うことです。それによって、リリース直後からある種の・・
「開いた感」
を感じることが出来るんですね。
しかしながら新樽を普通に使ってしまうと酸化が気孔から促進されますし、ウイヤージュ(補酒)の頻度によってはかなり酸化が促進されることになりますから、
「ウイヤージュをこまめにやることにしたか?」
もしれない・・いや、これは安易な憶測です。
でも・・そんなニュアンスの感じられる、柔らかな仕上がりでした。ジュヴレワインとしての構造の大きさはそのままです!これは非常に美味しいです。価格も昨年よりも下がってのご案内でお得かと思います。2013年ものを飲まれたお客様は、
「セラファンって、若くても美味しいんだね・・」
と思っていらっしゃるかもしれませんが、少なくともこの村名ジュヴレはその通り!でも上級キュヴェはそうとは限りませんので・・そのおつもりでご検討ください。ジュヴレが持つ最大の魅力、力強く大きな構造を感じさせてくれる逸品です!お勧めします!
以下は2013年もののレヴューです。
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【8990円ジュヴレシリーズ!しかしこのジュヴレ・・ありえないほど滅茶苦茶旨いです!】
いや~・・困っちゃいましたね~・・。いや、何たってね・・このワイン屋商売、ワインをどう見切るか?・・みたいな所が有りまして、その目に自信が有るからこそ、良いだ悪いだ、凄いだ駄目だと、あ~だこ~だと言える訳です。この造り手はこんな味わいでどの位のランク、味は良いけど価格はちと高い・・とか、若いうちは硬いけれど5年経つと目茶旨いとか・・上のキュヴェはいつも美味しいけれど下に行くに従って並の品質とか・・まぁ、それはワインに対してだけじゃなくて、そのワインを扱うエージェントさんに対しても同様でして、ここんちは品質は悪くないけど時折オオボケかましてくれるとか、品質は悪いけど価格が安いとか・・でもそれは扱わないのでご安心してください。
で、このセラファンさんですが「新樽の申し子」みたいなところが有りまして、適度な酸化を促す新樽の使用率が高く、リリース時は香りは・・
「めっちゃ凄い!」
のに・・味わいが「硬い・・」「硬さが抜け切らない」のが常でして、ましてや、普通の村名ジュヴレはいつも硬く、ジュヴレV.V.のような濃密さが無いので、
「3年から5年くらい待ってね・・」
と言わざるを得ない状況で、まぁその、そのように完全に見切っていた訳です。
ところがです・・・。2013年のセラファンがリリースされ、ちょいとばかりですがフィネスさんから戴きまして、何を飲もうかと考えたんですが、
「まぁ・・他はバラの数しかないからとりあえずはやっぱり村名かな?」
と、飲んでみたんですよ。そしたらもう・・
「え~~っ?」
です。目茶柔らかいんですよ。香りはいつもの通り、目茶妖艶でかぐわしく、目の詰まった感じの・・正に素晴らしいジュヴレが持つ凄い香りです。
「・・これでな~・・柔らかけりゃ・・樽が浮いてなきゃ・・凄いのにな~・・」
と思いつつ、口に入れてみたところがそんな状態・・。それでもうビックリしちゃったんですね。こりゃぁ、今までのセラファンさんのイメージを一端、脳から綺麗さっぱり、抜かないといけないかとさえ・・思っちゃいました。
おそらくですが、彼にとってみれば、ほんの少しだけ弱いヴィンテージだと・・思ったのかもしれません。いや、2014年が入ってきてチェックしてみないとそれは判りませんが、少なくともこのジュヴレの「現状の美味しさ」は初体験です。
多くの方が、
「セラファン?・・5年経ったらね~・・旨いよね~」
と言うことはご存知でしょう。
じゃぁ、この2013年の旨さは何なんだ?・・と言うことなんですよね。とても柔らかく、いつもより樽のニュアンスが無く、ただ官能さだけはそのまんまで、今飲んで目茶美味しいとは、やはり、樽の掛け方を変えたとしか思えないんですよね。若干古い樽を使ったんじゃないでしょうか。だからピュアで、酸化から適度に守られ、普通の生産者よりも遅いリリースのこの時期に・・
「ピッタンコのタイミング!」
になったと・・取り合えず理解しています。
美味しくなったセラファンのワインは非常に貴重です。トップ生産者としての凄さを見せてくれます。まぁ、騙されたと思って飲んでみて欲しいと思います。他のキュヴェも飲みたくなっちゃいましたので、それはまた後ほど・・。もし売れるようならフィネスさんと相談してみますんで、完売でもお声掛けください。店頭でもそんな話しをすると興味を持っていただいて購入される方がおられ、だいぶ減ってます。お奨めです!非常に素晴らしいと思います!!
● 2015 Gevrey-Chambertin Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【もはや「ブラボー!」としか言えない・・クリスチャン・セラファン流スタイルを変えずにまだ進化を続ける・・正に化け物です!】

これは滅茶苦茶旨いです!・・それにしても、誰にも似ていない、正にクリスチャン・セラファンの世界を見事に描き切っています。
2014年もののグラスの写真と比べてみてください。2014年ものも滅茶旨かったですが、2015年ものは完全に凌駕しています。
まったくのドライで残糖感は無し、しかし見事に大きな構造を、見事に複雑な要素を詰め込んだカプセルで埋め尽くしています。
多くの生産者さんの場合、そのカプセルは「ミネラル」ですが、セラファンさんの場合はそれに加え「タンニン」もその役目をしていると思われます。
まぁ、ボルドーワインは結構、そのパターンが多いんですが、ブルゴーニュの場合はそんな量のタンニンは無い場合がほとんどですから。
しかし、クリスチャン・セラファンのV.V.はそこが違うんですね。滅茶質の良い、ホンワカしたタンニンが結構有るんですね。でも、それがブルゴーニュワインのエレガンスやフィネスを損なわないどころか、しっかりと、
「ピノ・ノワールです!」
と主張しています。
言わば、村名ジュヴレの密度を倍ほどに上げただけ・・なのかもしれませんが、複雑さは倍×倍、存在感も同程度ほど大きく感じられてしまいます。
口に含むとピノの高貴さに加え存在感が一気に大きく感じられます。
「おお~っ!」
と言いたくなる感じです。
そこから口内で膨れ上がり、ほんのりとそのタンニンを感じさせます。ベルベッティです。赤や紫の果実に加え、黒っぽい果実がふんだんに・・ビターに感じられ、口内の感覚器官全てをフルに活動させます。中盤からは美しさが増してくるようです。厚みを感じさせながら収束に向かいますが、やや太めのスパイス感がノーズに抜けて行きます。
「・・大柄だな~!」
と感じていただけるでしょう。
いつもの年なら、
「でもまだ少し渋いか・・」
と書くと思うんですが、2014年ものの時もそうでした。
「いや、今でも美味いんじゃない?」
近年のクリスチャン・セラファンのワインに共通の感覚です。今までなら、
「村名3年、村名V.V.は5年、寝かしてください。滅茶、甘美で素晴らしい成長をしますよ。」
と言っていたものです。
2015年ものは、
「今なら飲んでも良いよ!」
と言えるのが嬉しいところです。78歳にして現役、姪っ子さんとともにまだワインは進化をしています。クリスチャン・セラファン、究極のヴィンテージになったと思われます。ぜひご検討くださいませ!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【クリスチャン・セラファンの看板ワイン、ジュヴレ=シャンベルタンV.V.と、希少な上級キュヴェのご案内です!2014年ジュヴレV.V.はいつ飲めばいい??】

まぁ・・この色合いを見ればご納得でしょう・・。長年ワインに接していると、色を見るだけで有る程度までは想像出来ちゃいますよね。
2013年ものV.V.の、非常に美しいエキスたっぷり系なしなやかワイン・・是非2013年ものの色合いをご覧ください。ストレートな美しい色合いをしています。
2014年ものV.V.は・・・どうでしょう?・・全然違うでしょ?・・もう、色からして「官能感バリバリ」じゃないですか。
そうなんです・・。まさに、
「クリスチャン・セラファン、ここに有り!」
の味わいです。
ジュヴレの偉大なテロワール、力強く、鉄っぽく、大きな構造をたっぷり感じさせてくれる素晴らしい仕上がりです!
でも・・全然早いですね。2013年ものは美味しく飲めたんですが、2014年ものはようやくワインとして成立したところ・・で、瓶熟期間が不足しています。やや渋さからのエッジも感じますし、パレットも少しイビツです。
しかしながら、ワインのポテンシャルとしますと村名ジュヴレを遥かに超えたものが感じられます。
「出し切った・・やり切ったぞ!最高のワインだ・・」
と言っているかのようです。そして、
「あとはお前に任せたぞ・・」
と言っているようにも感じます。
パッキパキに硬いのでは無く、柔らかさも充分に有るけれど、その程度ではポテンシャルがとても隠し切れない・・と言うことなんですね。すなわち2013年ものは素直に美味しいが、2014年の能力には届かなかった・・と言うことです。
2013年もののようにリリース直後から素晴らしい!・・と言えなかったのは残念では有りますが、それでもその美味しかった2013年ものを完全に置いてきぼりにするポテンシャルが有りました。少なくとも2年、出来れば3年以上おいてから、この出来の素晴らしい2014年ものをご堪能ください。
また、上級キュヴェも数アイテム届いています。申し訳ないのですが、とても飲めるような数量では無く・・申し訳ございません。多くいただけるようになったら是非、
「20XX年、クリスチャン・セラファン完全ガイド!」みたいに出来れば・・と思っています。ご検討くださいませ!!
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【セラファンも美しいエキス系ワインに変身か?!】
どうよ~?・・この色合いですよ~?決して淡いとは言わないですが、こんなに黒味の少ない赤い色のニュアンスをバッチリ残し、テーブルクロスが透けそうなセラファンのV.V.を見たことが有るでしょうか?
まぁ、ペロ=ミノのような真っ黒さだとは言わないですが、セラファンのV.V.はそれなりの黒味と、もう少しの色の濃さはふつうに有ったと思うんですけどね。V.V.の付かないジュヴレ村名が繊細且つエレガントでめちゃ美味しかったので、数は少なかったんですが、売れ筋のV.V.を飲んでみる気になったんですね。それにフィネスさんとのお取引も復活したので、途切れがちだったセラファンのテイスティングもしないといかんな~・・と言う気も有りました。でもまぁ、やはり高価になってきましたので、飲んで販売してると経営的にはちと厳しいですけどね・・。
昨今は多くのエージェントさんにも言えることですが、在庫を余り増やさないために、基本アソートメントと言うか、割り当てと言うか・・、ワイン屋さんの希望するようには購入できなくなっています。
「ジュヴレは必要だけどシャンボールはいらない・・できればACブルは大目に・・」
なんてことはほぼ不可能です。
それも生産量が少ない高価なブルゴーニュならまだ良いんですが、2千円とか3千円、下手すれば1円台のワインでも、
「ご希望者が多いので3本ずつです。」
などと平気で割り振っていらっしゃる・・。こちらにしてみれば、
「・・はぁ?」
です。個人のお客様でもその位は購入されるでしょ!って話しで、
「初めての生産者で1軒辺り3本ずつ割り振って、とにかく右から左に流せって?」
みたいに思っちゃうんですね。
まぁ、販売先を絞ってしまうと在庫になる可能性が大きくなるので仕方ないのは頭では判るんですが、千円台のワインを3~4本いただいたところでね・・色んな意味でロスにしかならないと思うんですけどね・・。ワイン屋さんも飲まず、だから何も知らず、ただエージェントさん発行の定型文を読むか貼り付けるかで仕事を終わらせるんですね。ちゃんと飲んでるのはお客さんだけ。その方が声を上げれば、ネット上ではそれが「そのワイン、その生産者の本質」になってしまう可能性大です。勿論それが正しければですね、何の問題も無いですし、声さえ上がってこない・・と言うことにもなりかねません。誰もが他の人に自分の意見を大声で言いたい方ばかり・・なはずが無いんですね。
なので結局はそのワインの幻だけが独り歩きしてしまうんです。自費で飲むんですからせめてその分くらいは面倒みて欲しい・・と思うんですけどね。そんな訳なので結局、キャンセルして入ってこないようになる場合が結構多いんです。非常にツライ世の中です。
愚痴になっちゃいましたが、セラファンは少ないですがちゃんと紹介したいので、何とか開けた2013年の2本目、ジュヴレV.V.です。
やはり2013年のセラファンは絶妙に旨いです。綺麗だし、ちゃんと膨らむし、樽臭く無いしで言うこと無しです。しかしながら今飲むことを考えれば、ジュヴレ村名をお勧めします。このV.V.の方は村名のみのキュヴェには無い、輝かしい未来に花咲くべくのタイムカプセルをまだしこたま抱えています。凝縮感たっぷり有りますが、エレガンスを損なうものでは無いにせよ、
「ん~・・勿体ないかな~・・」
と言う気になっちゃうんですね・・。貧乏性ですから・・いや、性はいらんか・・。
なので、今飲むならめちゃ旨い「村名」を推します。3~5年でさらなる高みを覗いてみたい方はこのV.V.をセラーに仕舞ってください。官能さが出てきたら確実に超1級並みなパフォーマンスを見せてくれるでしょう。
因みにですね・・最近、あちこちの評価機関のポイントを見てみると2013年のブルゴーニュのポイントが高いですね。いつの間に付け替えたんでしょうね・・付け替えてないのかどうか、アドヴォケイトとかタンザーさんとかサトクリフさんとかを普段余り気にしてないので判りませんが、リリース前に散々脅かされたと・・うっすら覚えているのがトラウマ状です。
後になったら2013年はグレートイヤーとか言われるかもしれません。非常に美しいワインです。是非ご検討くださいませ。
またその他のキュヴェはさすがに開けられませんで・・すみません。息子はフィネスさんの試飲会で飲んでる可能性が有るんですが、まだとてもコメントなど書ける能力を得ていませんで・・。普段のセラファンさんの「リキミ」みたいなものが無い、ナチュラルな味わいのヴィンテージだと思います。
● 2015 Gevrey-Chambertin 1er Cru les Corbeaux
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・レ・コルボー
【グラン・クリュ・マジ=シャンベルタンの北、プルミエ・クリュ・フォントニ直下に接するマジ=シャン風やや肉厚な1級です!】
セラファンさんの1級レ・コルボーとなると、さすがにしょっちゅう開ける訳にも行かないキュヴェです。でも1級レ・コルヴォーはほぼ毎年飲んでますよ。noisy も大好きな生産者さんで、「ドメーヌ・ギイヤール」のレ・コルボーが毎年入荷していますから・・。それに他にもブルーノ・クラヴリエさんとか、いらっしゃいますからね。
ここのワインは南に接する「マジ=シャンベルタン」に良く似ています・・が、さすがに同じとまでは行きません。やや乾いたニュアンスとスパイシーな果実、野性味・・と言った部分は由来と言えるでしょう。その割にはギイヤールのレ・コルボーは余り売れ行きは芳しく無く、
「何でだろ・・」
と不思議でなりません。
まぁ、ギイヤールは滅茶苦茶ドライですから・・甘みもへったくれも無いんで、「そっけない」と思われているのかもしれません。かと言って早くから飲めないような妙な硬さは無いんですけどね。
クリスチャン・セラファンさんのレ・コルボーは、やはりクリスチャン・セラファン風のセラファン香とも言いたくなるような官能さに満ちたアロマです。近年、どんどん早くから美味しくなって来ていますので、最高傑作年とも思える2015年ものはかなり期待できそうです。
因みにリアルワインガイド第61号は、今飲んで 92+ ポテンシャル 93+ 飲み頃予想 2020~2045 と大健闘でした・・が、noisy的にはポテンシャル93+ は村名V.V.に近いものに感じますので少し及ばないかな・・いずれにしましたも良い仕上がりかと思います。ご検討くださいませ!
● 2015 Morey-Saint-Denis 1er Cru les Milandes
モレ=サン=ドニ・プルミエ・クリュ・レ・ミランド
【リアルワインガイド第61号は 今飲んで 92+ ポテンシャル 93+ 飲み頃予想 2020~2045 と、ジュヴレ・コルボーとドンピシャリ!】
モレ=サン=ドニの1級レ・ミランドです。村のほぼ中央に位置するこの畑は、グラン・クリュ・クロ・ド・ラ・ロシュを構成するレ・シャビオ(シャンボール=ミュジニーにも同名の畑が有るが違う畑)の直下に有り、クリスチャン・セラファンさんが所有する部分はその境界に近い部分です。
ですので、クロ・ド・ラ・ロシュ風だと・・言いたいところですが、中々そうは言えないところが難しいんですね。
レ・シャビオと言うリューディはクロ・ド・ラ・ロシュでは有りますが、その真上がクロ・サン=ドニなんですよ。この辺りはクロ・ド・ラ・ロシュとクロ・サン=ドニを名乗れる区画が入り組んだようになっていて、むしろクロ・サン=ドニに似ている・・と言う方がより正しいと言えます。また東側、より下部になりますから、その分赤さを多く含む土のニュアンスが多くなる感じです。
こちらも数が無くて飲めませんが、クロ・サン=ドニとクロ・デ・ランブレイには似たニュアンスが取れるセラファン香の有る1級・・と思われると近いかな・・と思います。ご検討くださいませ。
● 2015 Gevrey-Chambertin les Cazetiers
ジュヴレ=シャンベルタン・レ・カズティエ
【リアルワインガイド第61号は 今飲んで 93+ ポテンシャル 94+ 飲み頃予想 2023~2055!!】
よほど素晴らしい出来だったのでしょう。リアルワインガイド第61号は、同誌57号の2014年ものの評価を大きく凌駕する評価でした。2014年ものは 今飲んで 91+ ポテンシャル 93+ 飲み頃予想 2023~2048 でした。
こんな部分からも、近年のクリスチャン・セラファンさんのワインが、柔らかく飲み頃が早くなっていることが伺えますよね。
テイスターの一員としますと、今飲んでポイントとポテンシャルポイントの差が少ないほど、早いうちからポテンシャルを取りやすい味わいで有ると言うことですし、飲み頃予想も早くなっている(開始が同じと言うことはそういうことですよね)と言うことは、早くから美味しいと言うことになります。
この1級レ・カズティエはご存じの通り、ジュヴレの村の西の上部に有る1級群に有り、かの実力グラン・クリュの「クロ・サン=ジャック」の北に接します。
なので、さすがに「クロ・サン=ジャック」ほどのち密さ、重量感には追い付かないことが多いとは言え、官能さやワイルドさは引けを取らない場合も多々有ります。ご検討くださいませ。
● 2015 Gevrey-Chambertin 1er Cru les Fonteny
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・レ・フォントニー
【リアルワインガイド第61号は 今飲んで93 ポテンシャル94 飲み頃予想 2020~2050!】
リアルワインガイド第61号で徳丸さんも書いていますが、このフォントニーと言う1級畑はシャルム=シャンベルタンっぽいと・・いや、決してそうは書いていないんですが・・10年前のシャルム=シャンベルタンと同じ味がする・・と。
つまり、10年前のシャルム=シャンベルタンと同じほどのポテンシャルが有ると言いたいのだと思います。
noisy 的には、確かにフォントニーは「プティ・シャルム=シャンベルタン」とも言いたくなる要素が有ると思いますが、もう少し石灰が強いかな・・と言う感じがします。先だってご案内させていただき、
「何故か全然売れない滅茶リーズナブルなジョセフ・ロティのフォントニー」
も飲ませていただきました。実に良い感じでした。
ところで、高齢のクリスチャン・セラファンさんに代わりほとんどの作業をこなしていると思われる姪っ子さん、フレデリック・グレさんの関与のパーセンテージが、近年のセラファンのワインの柔らかさやピュアさに出ているのかもしれない・・と、今、率直に思いました。勿論ですが2015年の葡萄の出来の良さも影響しているのでしょうが、2013年から続く「しなやかさの増大」は・・そう言うことなのかもしれません。ご検討ください。
● 2015 Chambolle-Musigny 1er Cru les Baudes
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・ボード
【リアルワインガイド第61号は 今飲んで 93 ポテンシャル 94 飲み頃予想 2021~2048!!実は隠れた銘酒です!】
リアルワインガイド第61号でグラン・クリュ並みの評価を得たシャンボール1級のレ・ボードです。グラン・クリュ・ボンヌ=マールの直下です!・・もう少し判りやすく言えば、昨年までリーズナブルにご案内していた
「オリヴィエ・バーンスタインのシャンボール=ミュジニー・レ・ラヴロットの北に接する畑」
なんですね。
なので、ボンヌ=マール風・・と言いたいところですが・・確かにボンヌ=マール風では有りますが、より判りやすいと言うか、
「中々本性を見せないボンヌ=マールよりも有難い存在!」
と言って良いかもしれません。
ボンヌ=マールって・・判り辛いですよね~・・。当たる・・と言うか、タイミングが良いと滅茶凄いんですが、ミュジニーと違って香りだけで満足させられるほどのアロマの放出は無いですから・・最もミュジニーよりは早く熟すので、その部分においては有りがたいですけどね。
リアルがポテンシャル94ポイント・・と言うのは中々に良いんじゃないかと思います。飲んでないのが残念です・・ご検討くださいませ。
● 2015 Charmes-Chambertin Grand Cru
シャルム=シャンベルタン・グラン・クリュ
【 Finesse Back Vintage Summer Festival !! 「5年経ったらクリスチャン・セラファン!」時代の熟成トップ・キュヴェです!】
フィネスさんからこの夏お分けいただいたクリスチャン・セラファンのシャルム=シャンベルタンです。この位になりますと・・正に・・
「目から鱗の美味しさ!」
を感じられて、滅茶苦茶驚かれる方が多いです・・特にこの頃までのセラファンは・・(^^;;
若い時期のセラファンばかり飲まれていらっしゃる方は気付き辛いかと思います。
「熟成したセラファンは神品!」
是非ともご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【クリスチャン・セラファンのトップキュヴェです!】
セラファンさんちの看板とも言えるシャルム=シャンベルタンです。同じくボリューム・ゾ-ンでの看板で有るジュヴレ=シャンベルタンV.V.の仕上がりを見ると・・出来は間違い無いと思われます。
大体にして、セラファンさんのワインのリリース時の評価は、シャルムで良いところ95点位で留まります。もしくは余り早い段階での評価は・・しない方針・・なのかもしれません。
その、早い段階での評価をしない・・と言うのは、セラファンさんのワインの美味しさを知っている、もしくはちゃんと理解しているから・・とも言えます。5年ほど置くと、それからのこのワインの成長がようやく「つぶさに感じられる」ようになるから・・なんですね。
ジュヴレの大御所と言えば、しなやかさでアルマン・ルソーさん、そして最近ではトラペさんでしょう。でも、ジュヴレ=シャンベルタンを最大限に表現しているのは、おそらくこのセラファンさんであろうと思います。
リアルワインガイド第61号は、何と今飲んで 93+ ポテンシャル 95+ 飲み頃予想 2023~2060 と言う・・マンモスな評価でした。これは第49号で2012年もののポテンシャルを96+ポイントとしたものに続く評価です・・。まぁ、
「2012年を代表するワイン」
と言うことなので同様の凄い仕上がりだと言うことなのでしょう。素晴らしいワインですがほんの何本・・とかの数量です。ご検討くださいませ。
● 2014 Gevrey-Chambertin 1er Cru les Cazetiers
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・レ・カズティエ
【ジャスパー・モリス氏は94ポイント!そろそろ良い頃かもしれません。】
飲めていませんが、2014年のカゼティエは、ジャスパー・モリスさんも94ポイントと、破格の評価をされています。
ちょうどタンニンがまろやかになって来た頃かと想像します。ご検討くださいませ。
以下は以前の(新しいヴィンテージの)レヴューです。
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【あのPKさんをして、「クリスチャン・セラファンのトップ・キュヴェはレ・カズティエ!」と言わしめたキュヴェです!】
え~・・すみません・・2018年はレ・カズティエを開けようと思っていたんですが、ちょっと間違えまして・・レ・フォントニーを開けてしまいましたので、2019年に延ばすことにしました。
このところのセラファンさんのワインは実に良いです!・・大柄でパワフルな基調はそのままなんですが、透明感のあるミネラリティの総量が大きく増え、男っぽさで突っ走って来たところを男女仲良く・・みたいな、夫唱婦随・・みたいな、とても「ほんわかとした」外向性の有る味わいになっているんですよね。2018年もののシャンボール1級やレ・フォントニーも、ホントに美味しいです!・・そうそう・・モレ=サン=ドニ・レ・ミランド1級も素晴らしかった。
この、PKさんがセラファンのトップ・キュヴェと推していたレ・カズティエ2018年は、アドヴォケイトで93~95 Points、ジャスパー・モリス氏が92~95 Points と、1級格の評価の最上限に近い、高い評価を得て来ています。やはり世代交代が上手く行った例じゃないでしょうか。
近年は、
「リリースから5年経ったらクリスチャン・セラファン!」
と言っていたのを封印し、
「リリース直後も美味しいクリスチャン・セラファン!」
と言い換えています。是非ご検討くださいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2018年ものは何とか飲もう・・と虎視眈々。貴重なセラファンさんの2番目のキュヴェです!】
いや・・やはりブルゴーニュの高騰は響きます。このカズティエやラヴォー・サン=ジャックなどのジュヴレ西側1級群さえもそう易々とは手が出せない状況は、確かに寂しい感じはしますよね。
2017年の各キュヴェをテイスティングした結果、近年のクリスチャン・セラファンさんのワインが、柔らかく飲み頃が早くなっていることが伺えます。
テイスターの一員としますと、今飲んでポイントとポテンシャルポイントの差が少ないほど、早いうちからポテンシャルを取りやすい味わいで有ると言うことですし、飲み頃予想も早くなっている(開始が同じと言うことはそういうことですよね)と言うことは、早くから美味しいと言うことになります。
この1級レ・カズティエはご存じの通り、ジュヴレの村の西の上部に有る1級群に有り、かの実力グラン・クリュの「クロ・サン=ジャック」の北に接します。
なので、さすがに「クロ・サン=ジャック」ほどのち密さ、重量感には追い付かないことが多いとは言え、官能さやワイルドさは引けを取らない場合も多々有ります。ご検討くださいませ。
● 2014 Gevrey-Chambertin Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【クリスチャン・セラファンの看板ワイン、ジュヴレ=シャンベルタンV.V.と、希少な上級キュヴェのご案内です!2014年ジュヴレV.V.はいつ飲めばいい??】

まぁ・・この色合いを見ればご納得でしょう・・。長年ワインに接していると、色を見るだけで有る程度までは想像出来ちゃいますよね。
2013年ものV.V.の、非常に美しいエキスたっぷり系なしなやかワイン・・是非2013年ものの色合いをご覧ください。ストレートな美しい色合いをしています。
2014年ものV.V.は・・・どうでしょう?・・全然違うでしょ?・・もう、色からして「官能感バリバリ」じゃないですか。
そうなんです・・。まさに、
「クリスチャン・セラファン、ここに有り!」
の味わいです。
ジュヴレの偉大なテロワール、力強く、鉄っぽく、大きな構造をたっぷり感じさせてくれる素晴らしい仕上がりです!
でも・・全然早いですね。2013年ものは美味しく飲めたんですが、2014年ものはようやくワインとして成立したところ・・で、瓶熟期間が不足しています。やや渋さからのエッジも感じますし、パレットも少しイビツです。
しかしながら、ワインのポテンシャルとしますと村名ジュヴレを遥かに超えたものが感じられます。
「出し切った・・やり切ったぞ!最高のワインだ・・」
と言っているかのようです。そして、
「あとはお前に任せたぞ・・」
と言っているようにも感じます。
パッキパキに硬いのでは無く、柔らかさも充分に有るけれど、その程度ではポテンシャルがとても隠し切れない・・と言うことなんですね。すなわち2013年ものは素直に美味しいが、2014年の能力には届かなかった・・と言うことです。
2013年もののようにリリース直後から素晴らしい!・・と言えなかったのは残念では有りますが、それでもその美味しかった2013年ものを完全に置いてきぼりにするポテンシャルが有りました。少なくとも2年、出来れば3年以上おいてから、この出来の素晴らしい2014年ものをご堪能ください。
また、上級キュヴェも数アイテム届いています。申し訳ないのですが、とても飲めるような数量では無く・・申し訳ございません。多くいただけるようになったら是非、
「20XX年、クリスチャン・セラファン完全ガイド!」みたいに出来れば・・と思っています。ご検討くださいませ!!
━━━━━
【セラファンも美しいエキス系ワインに変身か?!】
どうよ~?・・この色合いですよ~?決して淡いとは言わないですが、こんなに黒味の少ない赤い色のニュアンスをバッチリ残し、テーブルクロスが透けそうなセラファンのV.V.を見たことが有るでしょうか?
まぁ、ペロ=ミノのような真っ黒さだとは言わないですが、セラファンのV.V.はそれなりの黒味と、もう少しの色の濃さはふつうに有ったと思うんですけどね。V.V.の付かないジュヴレ村名が繊細且つエレガントでめちゃ美味しかったので、数は少なかったんですが、売れ筋のV.V.を飲んでみる気になったんですね。それにフィネスさんとのお取引も復活したので、途切れがちだったセラファンのテイスティングもしないといかんな~・・と言う気も有りました。でもまぁ、やはり高価になってきましたので、飲んで販売してると経営的にはちと厳しいですけどね・・。
昨今は多くのエージェントさんにも言えることですが、在庫を余り増やさないために、基本アソートメントと言うか、割り当てと言うか・・、ワイン屋さんの希望するようには購入できなくなっています。
「ジュヴレは必要だけどシャンボールはいらない・・できればACブルは大目に・・」
なんてことはほぼ不可能です。
それも生産量が少ない高価なブルゴーニュならまだ良いんですが、2千円とか3千円、下手すれば1円台のワインでも、
「ご希望者が多いので3本ずつです。」
などと平気で割り振っていらっしゃる・・。こちらにしてみれば、
「・・はぁ?」
です。個人のお客様でもその位は購入されるでしょ!って話しで、
「初めての生産者で1軒辺り3本ずつ割り振って、とにかく右から左に流せって?」
みたいに思っちゃうんですね。
まぁ、販売先を絞ってしまうと在庫になる可能性が大きくなるので仕方ないのは頭では判るんですが、千円台のワインを3~4本いただいたところでね・・色んな意味でロスにしかならないと思うんですけどね・・。ワイン屋さんも飲まず、だから何も知らず、ただエージェントさん発行の定型文を読むか貼り付けるかで仕事を終わらせるんですね。ちゃんと飲んでるのはお客さんだけ。その方が声を上げれば、ネット上ではそれが「そのワイン、その生産者の本質」になってしまう可能性大です。勿論それが正しければですね、何の問題も無いですし、声さえ上がってこない・・と言うことにもなりかねません。誰もが他の人に自分の意見を大声で言いたい方ばかり・・なはずが無いんですね。
なので結局はそのワインの幻だけが独り歩きしてしまうんです。自費で飲むんですからせめてその分くらいは面倒みて欲しい・・と思うんですけどね。そんな訳なので結局、キャンセルして入ってこないようになる場合が結構多いんです。非常にツライ世の中です。
愚痴になっちゃいましたが、セラファンは少ないですがちゃんと紹介したいので、何とか開けた2013年の2本目、ジュヴレV.V.です。
やはり2013年のセラファンは絶妙に旨いです。綺麗だし、ちゃんと膨らむし、樽臭く無いしで言うこと無しです。しかしながら今飲むことを考えれば、ジュヴレ村名をお勧めします。このV.V.の方は村名のみのキュヴェには無い、輝かしい未来に花咲くべくのタイムカプセルをまだしこたま抱えています。凝縮感たっぷり有りますが、エレガンスを損なうものでは無いにせよ、
「ん~・・勿体ないかな~・・」
と言う気になっちゃうんですね・・。貧乏性ですから・・いや、性はいらんか・・。
なので、今飲むならめちゃ旨い「村名」を推します。3~5年でさらなる高みを覗いてみたい方はこのV.V.をセラーに仕舞ってください。官能さが出てきたら確実に超1級並みなパフォーマンスを見せてくれるでしょう。
因みにですね・・最近、あちこちの評価機関のポイントを見てみると2013年のブルゴーニュのポイントが高いですね。いつの間に付け替えたんでしょうね・・付け替えてないのかどうか、アドヴォケイトとかタンザーさんとかサトクリフさんとかを普段余り気にしてないので判りませんが、リリース前に散々脅かされたと・・うっすら覚えているのがトラウマ状です。
後になったら2013年はグレートイヤーとか言われるかもしれません。非常に美しいワインです。是非ご検討くださいませ。
またその他のキュヴェはさすがに開けられませんで・・すみません。息子はフィネスさんの試飲会で飲んでる可能性が有るんですが、まだとてもコメントなど書ける能力を得ていませんで・・。普段のセラファンさんの「リキミ」みたいなものが無い、ナチュラルな味わいのヴィンテージだと思います。
● 2013 Morey-Saint-Denis 1er Cru les Milandes
モレ=サン=ドニ・プルミエ・クリュ・レ・ミランド
【セラファンも美しいエキス系ワインに変身か?!】

どうよ~?・・この色合いですよ~?決して淡いとは言わないですが、こんなに黒味の少ない赤い色のニュアンスをバッチリ残し、テーブルクロスが透けそうなセラファンのV.V.を見たことが有るでしょうか?
まぁ、ペロ=ミノのような真っ黒さだとは言わないですが、セラファンのV.V.はそれなりの黒味と、もう少しの色の濃さはふつうに有ったと思うんですけどね。V.V.の付かないジュヴレ村名が繊細且つエレガントでめちゃ美味しかったので、数は少なかったんですが、売れ筋のV.V.を飲んでみる気になったんですね。それにフィネスさんとのお取引も復活したので、途切れがちだったセラファンのテイスティングもしないといかんな~・・と言う気も有りました。でもまぁ、やはり高価になってきましたので、飲んで販売してると経営的にはちと厳しいですけどね・・。
昨今は多くのエージェントさんにも言えることですが、在庫を余り増やさないために、基本アソートメントと言うか、割り当てと言うか・・、ワイン屋さんの希望するようには購入できなくなっています。
「ジュヴレは必要だけどシャンボールはいらない・・できればACブルは大目に・・」
なんてことはほぼ不可能です。
それも生産量が少ない高価なブルゴーニュならまだ良いんですが、2千円とか3千円、下手すれば1円台のワインでも、
「ご希望者が多いので3本ずつです。」
などと平気で割り振っていらっしゃる・・。こちらにしてみれば、
「・・はぁ?」
です。個人のお客様でもその位は購入されるでしょ!って話しで、
「初めての生産者で1軒辺り3本ずつ割り振って、とにかく右から左に流せって?」
みたいに思っちゃうんですね。
まぁ、販売先を絞ってしまうと在庫になる可能性が大きくなるので仕方ないのは頭では判るんですが、千円台のワインを3~4本いただいたところでね・・色んな意味でロスにしかならないと思うんですけどね・・。ワイン屋さんも飲まず、だから何も知らず、ただエージェントさん発行の定型文を読むか貼り付けるかで仕事を終わらせるんですね。ちゃんと飲んでるのはお客さんだけ。その方が声を上げれば、ネット上ではそれが「そのワイン、その生産者の本質」になってしまう可能性大です。勿論それが正しければですね、何の問題も無いですし、声さえ上がってこない・・と言うことにもなりかねません。誰もが他の人に自分の意見を大声で言いたい方ばかり・・なはずが無いんですね。
なので結局はそのワインの幻だけが独り歩きしてしまうんです。自費で飲むんですからせめてその分くらいは面倒みて欲しい・・と思うんですけどね。そんな訳なので結局、キャンセルして入ってこないようになる場合が結構多いんです。非常にツライ世の中です。
愚痴になっちゃいましたが、セラファンは少ないですがちゃんと紹介したいので、何とか開けた2013年の2本目、ジュヴレV.V.です。
やはり2013年のセラファンは絶妙に旨いです。綺麗だし、ちゃんと膨らむし、樽臭く無いしで言うこと無しです。しかしながら今飲むことを考えれば、ジュヴレ村名をお勧めします。このV.V.の方は村名のみのキュヴェには無い、輝かしい未来に花咲くべくのタイムカプセルをまだしこたま抱えています。凝縮感たっぷり有りますが、エレガンスを損なうものでは無いにせよ、
「ん~・・勿体ないかな~・・」
と言う気になっちゃうんですね・・。貧乏性ですから・・いや、性はいらんか・・。
なので、今飲むならめちゃ旨い「村名」を推します。3~5年でさらなる高みを覗いてみたい方はこのV.V.をセラーに仕舞ってください。官能さが出てきたら確実に超1級並みなパフォーマンスを見せてくれるでしょう。
因みにですね・・最近、あちこちの評価機関のポイントを見てみると2013年のブルゴーニュのポイントが高いですね。いつの間に付け替えたんでしょうね・・付け替えてないのかどうか、アドヴォケイトとかタンザーさんとかサトクリフさんとかを普段余り気にしてないので判りませんが、リリース前に散々脅かされたと・・うっすら覚えているのがトラウマ状です。
後になったら2013年はグレートイヤーとか言われるかもしれません。非常に美しいワインです。是非ご検討くださいませ。
またその他のキュヴェはさすがに開けられませんで・・すみません。息子はフィネスさんの試飲会で飲んでる可能性が有るんですが、まだとてもコメントなど書ける能力を得ていませんで・・。普段のセラファンさんの「リキミ」みたいなものが無い、ナチュラルな味わいのヴィンテージだと思います。
● 2011 Gevrey-Chambertin 1er Cru les Fonteny
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・レ・フォントニー
【10年前の収穫!・・そろそろ良いと思います!リアルワインガイドはポテンシャル92+!】
余り海外メディアの評価が見当たらず、ティム・アトキン氏が90ポイントと・・並みの評価しか出て来ませんでした。
でも10年前のヴィンテージでリリースから8年ほどですから、そろそろ飲み始めても良いんじゃないかと思いますよ。2011年の村名V.V.はテイスティングしているので、そちらもご参考にされてください。
以下は以前の(ヴィンテージは新しいものの)レヴューです。
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【アドヴォケイトは2017年ものの評価(上値)92ポイントから94ポイントへ大躍進!・・超熟さの判る見事に大柄なジュヴレ1級レ・フォントニ―でした!】
こちらも寄りに寄って撮った写真です・・実に美しい色合いでしょう?・・子の写真は大きさだけしか加工していません。他の写真は若干、ホワイトバランスなどを補正していますのでお間違い無く・・。
いや、本当はカズティエを飲む予定だったんですね。でもこれを書いているのは新着発行日、リリースする直前です。そして、海外メディア評価を前日探していましたら、2017年ものが92ポイント、2018年ものが94ポイントと言うことが判ったので、
「持って帰るのを間違えたことにして、カズティエからフォントニーに変更」
せざるを得ない・・そう思った訳です。
だって・・海外メディアの言うことは基本、話半分にしか聞かないので・・言っていることが正しいかどうか、飲まなきゃ判らないじゃないですか。レ・カズティエは良いのは判っているし、良い点も付く訳です。そこには及ばないと思われていたレ・フォントニーが、
「2点も積み増した!」
事実が有る訳ですから、ドメーヌ・セラファンの全体像を早々に確認したい気持ちをグッと抑えて・・その内にきっとフィネスさんがそっと飲ませてくれるんじゃないか・・と信じて・・(^^;; 涙を飲んで、レ・フォントニー2018年ものに切り替えた訳です。
いや・・飲んで良かったです。noisy の感覚がまだ鈍ってはいないことも自覚出来ました・・いや、鈍り切ってはいない・・でしょうか。
2018年のセラファンは、早く飲んでも美味しいが、本質ははやり長い熟成を持って表してくる・・そのようにドメーヌでは言っています。本当にその通りです。僅か数年の寿命などでは有り得ないんです。
素晴らしい野性のチェリー、そして精緻さのあるピュアなチェリーが混在しています。ミネラリティの度合いはいつになくさらに高く、テクスチュアは見事に滑らかですが、クリスチャン・セラファン特有のふくよかなタンニンをも抑え込みながら、その存在を知らしめています。口内で噛みしめると、
「ワインの王」
と言う言葉が脳裏を駆け巡ります。
「あれ・・?女王がボルドーだったよなぁ・・」
などとも・・駆け巡って来ます。呆けて来たかなぁ・・
中盤の見事な膨らみからのドライなフルーツの弾けるようなアロマがノーズに・・余韻も実にふくよかで長く持続してくれます。
「セラファン的だが女性的。そして質的に大きく向上!」
していることも判りました。
3本しかないのに・・1本マイナスです。でも、ちゃんと確認出来て良かった!・・凄い出来になっていそうな2019年への期待もさらに膨らんでいます。是非んでみて下さい!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【・・フォントニーまで開けてしまいました~!・・】
セラファンさんのワインは入荷量も多く無く、また、結構売れてしまうので、頑張って総アイテムのテイスティングをするまでは行かない状態では有ります。
ただし、2016年もののジュヴレの余りの美味しさに・・2017年ものは一体どうなってしまうんだろうという興味が湧き、そこに2017年もののジュヴレの素晴らしさに・・上のキュヴェの実態はどうなっているんだろう?・・というような興味がさらに加わってしまったがため、1級レ・フォントニ―まで開けてしまうという暴挙に出た訳です。
まぁ、ワイン屋ですから、時に「人柱」にならないようじゃ務まらないはずなんですが、昨今は、ワイン屋同士でもワインの話しにはならず、あのワインが売れる、これは売れない、それにコロナで飲食店さんがどうだとか・・。ワイン屋ならワインで何とか人様に幸せになっていただけるように頑張るべきじゃないのかなぁと・・自分では中々栓を抜かない連中には届かない言葉だとは思って飲みこんでしまいます。
結果としては、やはりセラファンさんの上級キュヴェは、
「3年は寝かしましょ!」
と言うのは間違いないことを確認しました。・・いや~・・実に勿体なかった・・(^^;;
しかしながら、やはり飲んでみなければ判らないことをしっかり・・いただきましたので、決して無駄では無かったと思っています。
2017年のクリスチャン・セラファンは、
「滅茶苦茶瑞々しい!」
その由来は、
「葡萄が滅茶純粋!」
と言うことです。
そのとても健康で純粋な葡萄が得られたため、まだ「エルバージュ途中」なんですね。厳しくは無いが育ち切ってはいない。なので、その瑞々しさが官能さや味わいに昇華しきっていない・・と言うことなんです。
アドヴォケイトが92ポイント付けていますし、この写真からも、
「実に美しい色合い」
が見られるので、ついつい・・
「是非飲んでみたい!」
と手が伸びてしまうと思うんですが、
「やはり3年、待つべき!」
です。
しかしながら、2014年以前のセラファンさんのワインなら、
「5年経ったら宝もの!」
と言っていたはずですから・・そこに「2年」と言う短縮がみられる訳です。
ジュヴレの1級の中ではもっとも精緻で優しい味わいが特徴のレ・フォントニ―も、すでにそのニュアンスに満ちてはいます。しかし、「育ち切っていない」のは間違いなく、どうしても時間が必要だということなのでしょう。
相当にポテンシャルは高い・・しかし今飲むべきでは無い・・。コロナで自粛されている方へ、お勧めしたいところでは有りますが、セラファンさんの1級以上のキュヴェはすべからく、「3年は待ち」が正解でしょう。是非ご検討くださいませ。
以下は2015年もののレヴューです。
━━━━━
【リアルワインガイド第61号は 今飲んで93 ポテンシャル94 飲み頃予想 2020~2050!】 リアルワインガイド第61号で徳丸さんも書いていますが、このフォントニーと言う1級畑はシャルム=シャンベルタンっぽいと・・いや、決してそうは書いていないんですが・・10年前のシャルム=シャンベルタンと同じ味がする・・と。
つまり、10年前のシャルム=シャンベルタンと同じほどのポテンシャルが有ると言いたいのだと思います。
noisy 的には、確かにフォントニーは「プティ・シャルム=シャンベルタン」とも言いたくなる要素が有ると思いますが、もう少し石灰が強いかな・・と言う感じがします。先だってご案内させていただき、
「何故か全然売れない滅茶リーズナブルなジョセフ・ロティのフォントニー」
も飲ませていただきました。実に良い感じでした。
ところで、高齢のクリスチャン・セラファンさんに代わりほとんどの作業をこなしていると思われる姪っ子さん、フレデリック・グレさんの関与のパーセンテージが、近年のセラファンのワインの柔らかさやピュアさに出ているのかもしれない・・と、今、率直に思いました。勿論ですが2015年の葡萄の出来の良さも影響しているのでしょうが、2013年から続く「しなやかさの増大」は・・そう言うことなのかもしれません。ご検討ください。
● 2011 Gevrey-Chambertin Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【完熟状態?・・バランスの良いふっくらとしたボディ、滑らかなタンニン、赤黒果実が美味しいです!】

2011年は数量は少なかったはずなのに、どうしてドメーヌに残っていたのか・・残していたのかもしれませんが、ちょっと希少かもしれません。
noisy が飲ませていただいたのは、到着して間もなくで、中々休養は与えられない状態では有りました。写真でも完全には透明度が出ていない感じに見えるかと思います。
ですので、少しは荒れていたはずなんですが、荒れていると断言するほどには雑な部分は無く、僅かにテクスチュアがガサっとしている感じのみで、良い熟成を感じさせてくれました。まさに、
「親父さんセラファン」
の力強くもクラシカルな、そして新樽をしっかり使うタイプの味わいです。
ちょうど良い熟成をしておりパワフルさを失ってはいませんので、古酒デビューを果たすにも良いヴィンテージかもしれません。リアルワインガイド第45号も、
「今飲んで 90ポイント ポテンシャル 91ポイント 飲み頃予想 2016~2033」
と、飲み頃のど真ん中に入って来ていますね。
是非ご検討くださいませ!美味しいです!
以下は以前のレヴューです。
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【激旨!セラファン的ジュヴレを味わうなら是非V.V.を飲んでみて下さい!・・優しく包んでくれる見事なジュヴレです!】

2017年ものは、
「すぐ飲むのはちょっと待って!」
と書いてましたが、2018年ものは、
「すぐ飲むのも・・OK!」
と書き換えなくてはなりません。2018年ものは早飲みもOKで、しかも熟成も長く可能な仕上がりなんですね。
noisy は基本的に、テイスティングが終了するまでは、インポーターさんの資料には目を通しません。それは余計な情報で思い込んでしまうことを防ぐ意味と、
「新着を書き始めるまで、単に時間を取れないだけ」
と言う両面が有ります。
なので、今・・この文を読んで・・納得した訳ですね・・
2018年の年明けは雨が多く温暖な気候だったが2月から3月に掛けてはとても寒くなった。4月になると徐々に暖かく春らしい陽気になってきて葡萄の成長も加速していった。夏になると気温がどんどん上昇して酷暑と言われた2003年に匹敵するくらいの高い気温の日が続いた。夏の日照時間の長さのおかげで葡萄の成熟は最上と言っても過言ではないほどになり、いわゆる「ピノノワールらしさ」は影を潜めているが、とてもフルーティで新樽を強めに使う我々のワイン造りにはとてもマッチした葡萄だった。現在でもすでに飲めるほど味わいは整っているが、真価はまだ出ていないので愛好家の方々には辛抱強く待って欲しいヴィンテージと言えるだろう。
「現在でもすでに飲めるほど味わいは整っているが、真価はまだ出ていないので愛好家の方々には辛抱強く待って欲しいヴィンテージ」
そうなんですよ・・そう言いたかった訳です。・・さっさと目を通しておけば良かった・・と言うか、この資料が今ようやく見つかった・・だけでも有ります。
なので、
「いつものセラファンの充実したG.C.V.V.の味わいに、さらなるミネラリティの増大がこの良く肥えた味わいを魅力的なものにしている!」
と言えます。
今飲んでも良く、15年置いても良い・・25年はたっぷり持ちます・・そこまで引っ張ったら「見事な官能感溢れるトロットロの味わい」になっているはず・・是非飲んでみて下さい!・・超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【すぐ飲むのはちょっと待って!・・しかし、官能的なセラファンさんのジュヴレの神髄をしっかり持っています!】
2015年もの以来のテイスティングです。村名ジュヴレが偉~い美味しいので、相当期待してテイスティングに入りました。アドヴォケイトは、村名に80点台、このV.V.に91点付けていましたんで、
「村名が89点でV.V.が91点?・・ホントか?」
みたいなノリです。あの味わいが89点で正しいのなら91点はとんでもない評価に思えてしまいます。
色合いも実に素晴らしいです。2015年ものが消し飛んでしまうほど綺麗です。
飲んでみると・・
「なるほど~・・!」
でした。
到着時の味わいだけを見るのであれば、2015年ものが良いです。圧倒的に美味しかったと思います。2017年ものは・・
「まだ落ち着いてない!」
し、
「まだ完全には仕上がり切っていない!」
と言えます。
これは2017年のセラファンさんのワインの特徴でしょう。まだ「エルヴァージュ中(介護中?子育て中?)」だと思っていただけると間違いないかと。
すなわち、非常に良い状態で葡萄を収穫できたんじゃないかと推測します。なので、もう少し瓶熟を取らないとまとまらない感じです。
しかしながら、ポテンシャルは2015年と同様か、それ以上。ピュアさは2015年以上、瑞々しさも2015年以上です。官能感はほぼ一緒。まさにエロティックなジュヴレのアロマは健在で、
「味わいは仕上がっていないがアロマは仕上がっている」
と言う状態です。
この状態で飲んでしまうと、良く判らないんじゃないかと思いますので、どうしても早飲みしたい方は3カ月ほどお待ちください。待てる方はやはり3年かな?・・その辺の感覚がアドヴォケイトと一緒になってしまって残念ですが・・そこは間違いないでしょう。
素晴らしい出来の、実に「健康的でエロティックな」ジュヴレV.V.です。是非セラーでエイジングしてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2016年ものはACジュヴレのみのテイスティングですので、是非そちらのコラムもご覧ください。】
【もはや「ブラボー!」としか言えない・・クリスチャン・セラファン流スタイルを変えずにまだ進化を続ける・・正に化け物です!】 
これは滅茶苦茶旨いです!・・それにしても、誰にも似ていない、正にクリスチャン・セラファンの世界を見事に描き切っています。
2014年もののグラスの写真と比べてみてください。2014年ものも滅茶旨かったですが、2015年ものは完全に凌駕しています。
まったくのドライで残糖感は無し、しかし見事に大きな構造を、見事に複雑な要素を詰め込んだカプセルで埋め尽くしています。
多くの生産者さんの場合、そのカプセルは「ミネラル」ですが、セラファンさんの場合はそれに加え「タンニン」もその役目をしていると思われます。
まぁ、ボルドーワインは結構、そのパターンが多いんですが、ブルゴーニュの場合はそんな量のタンニンは無い場合がほとんどですから。
しかし、クリスチャン・セラファンのV.V.はそこが違うんですね。滅茶質の良い、ホンワカしたタンニンが結構有るんですね。でも、それがブルゴーニュワインのエレガンスやフィネスを損なわないどころか、しっかりと、
「ピノ・ノワールです!」
と主張しています。
言わば、村名ジュヴレの密度を倍ほどに上げただけ・・なのかもしれませんが、複雑さは倍×倍、存在感も同程度ほど大きく感じられてしまいます。
口に含むとピノの高貴さに加え存在感が一気に大きく感じられます。
「おお~っ!」
と言いたくなる感じです。
そこから口内で膨れ上がり、ほんのりとそのタンニンを感じさせます。ベルベッティです。赤や紫の果実に加え、黒っぽい果実がふんだんに・・ビターに感じられ、口内の感覚器官全てをフルに活動させます。中盤からは美しさが増してくるようです。厚みを感じさせながら収束に向かいますが、やや太めのスパイス感がノーズに抜けて行きます。
「・・大柄だな~!」
と感じていただけるでしょう。
いつもの年なら、
「でもまだ少し渋いか・・」
と書くと思うんですが、2014年ものの時もそうでした。
「いや、今でも美味いんじゃない?」
近年のクリスチャン・セラファンのワインに共通の感覚です。今までなら、
「村名3年、村名V.V.は5年、寝かしてください。滅茶、甘美で素晴らしい成長をしますよ。」
と言っていたものです。
2015年ものは、
「今なら飲んでも良いよ!」
と言えるのが嬉しいところです。78歳にして現役、姪っ子さんとともにまだワインは進化をしています。クリスチャン・セラファン、究極のヴィンテージになったと思われます。ぜひご検討くださいませ!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【クリスチャン・セラファンの看板ワイン、ジュヴレ=シャンベルタンV.V.と、希少な上級キュヴェのご案内です!2014年ジュヴレV.V.はいつ飲めばいい??】

まぁ・・この色合いを見ればご納得でしょう・・。長年ワインに接していると、色を見るだけで有る程度までは想像出来ちゃいますよね。
2013年ものV.V.の、非常に美しいエキスたっぷり系なしなやかワイン・・是非2013年ものの色合いをご覧ください。ストレートな美しい色合いをしています。
2014年ものV.V.は・・・どうでしょう?・・全然違うでしょ?・・もう、色からして「官能感バリバリ」じゃないですか。
そうなんです・・。まさに、
「クリスチャン・セラファン、ここに有り!」
の味わいです。
ジュヴレの偉大なテロワール、力強く、鉄っぽく、大きな構造をたっぷり感じさせてくれる素晴らしい仕上がりです!
でも・・全然早いですね。2013年ものは美味しく飲めたんですが、2014年ものはようやくワインとして成立したところ・・で、瓶熟期間が不足しています。やや渋さからのエッジも感じますし、パレットも少しイビツです。
しかしながら、ワインのポテンシャルとしますと村名ジュヴレを遥かに超えたものが感じられます。
「出し切った・・やり切ったぞ!最高のワインだ・・」
と言っているかのようです。そして、
「あとはお前に任せたぞ・・」
と言っているようにも感じます。
パッキパキに硬いのでは無く、柔らかさも充分に有るけれど、その程度ではポテンシャルがとても隠し切れない・・と言うことなんですね。すなわち2013年ものは素直に美味しいが、2014年の能力には届かなかった・・と言うことです。
2013年もののようにリリース直後から素晴らしい!・・と言えなかったのは残念では有りますが、それでもその美味しかった2013年ものを完全に置いてきぼりにするポテンシャルが有りました。少なくとも2年、出来れば3年以上おいてから、この出来の素晴らしい2014年ものをご堪能ください。
また、上級キュヴェも数アイテム届いています。申し訳ないのですが、とても飲めるような数量では無く・・申し訳ございません。多くいただけるようになったら是非、
「20XX年、クリスチャン・セラファン完全ガイド!」みたいに出来れば・・と思っています。ご検討くださいませ!!
━━━━━
【セラファンも美しいエキス系ワインに変身か?!】
どうよ~?・・この色合いですよ~?決して淡いとは言わないですが、こんなに黒味の少ない赤い色のニュアンスをバッチリ残し、テーブルクロスが透けそうなセラファンのV.V.を見たことが有るでしょうか?
まぁ、ペロ=ミノのような真っ黒さだとは言わないですが、セラファンのV.V.はそれなりの黒味と、もう少しの色の濃さはふつうに有ったと思うんですけどね。V.V.の付かないジュヴレ村名が繊細且つエレガントでめちゃ美味しかったので、数は少なかったんですが、売れ筋のV.V.を飲んでみる気になったんですね。それにフィネスさんとのお取引も復活したので、途切れがちだったセラファンのテイスティングもしないといかんな~・・と言う気も有りました。でもまぁ、やはり高価になってきましたので、飲んで販売してると経営的にはちと厳しいですけどね・・。
昨今は多くのエージェントさんにも言えることですが、在庫を余り増やさないために、基本アソートメントと言うか、割り当てと言うか・・、ワイン屋さんの希望するようには購入できなくなっています。
「ジュヴレは必要だけどシャンボールはいらない・・できればACブルは大目に・・」
なんてことはほぼ不可能です。
それも生産量が少ない高価なブルゴーニュならまだ良いんですが、2千円とか3千円、下手すれば1円台のワインでも、
「ご希望者が多いので3本ずつです。」
などと平気で割り振っていらっしゃる・・。こちらにしてみれば、
「・・はぁ?」
です。個人のお客様でもその位は購入されるでしょ!って話しで、
「初めての生産者で1軒辺り3本ずつ割り振って、とにかく右から左に流せって?」
みたいに思っちゃうんですね。
まぁ、販売先を絞ってしまうと在庫になる可能性が大きくなるので仕方ないのは頭では判るんですが、千円台のワインを3~4本いただいたところでね・・色んな意味でロスにしかならないと思うんですけどね・・。ワイン屋さんも飲まず、だから何も知らず、ただエージェントさん発行の定型文を読むか貼り付けるかで仕事を終わらせるんですね。ちゃんと飲んでるのはお客さんだけ。その方が声を上げれば、ネット上ではそれが「そのワイン、その生産者の本質」になってしまう可能性大です。勿論それが正しければですね、何の問題も無いですし、声さえ上がってこない・・と言うことにもなりかねません。誰もが他の人に自分の意見を大声で言いたい方ばかり・・なはずが無いんですね。
なので結局はそのワインの幻だけが独り歩きしてしまうんです。自費で飲むんですからせめてその分くらいは面倒みて欲しい・・と思うんですけどね。そんな訳なので結局、キャンセルして入ってこないようになる場合が結構多いんです。非常にツライ世の中です。
愚痴になっちゃいましたが、セラファンは少ないですがちゃんと紹介したいので、何とか開けた2013年の2本目、ジュヴレV.V.です。
やはり2013年のセラファンは絶妙に旨いです。綺麗だし、ちゃんと膨らむし、樽臭く無いしで言うこと無しです。しかしながら今飲むことを考えれば、ジュヴレ村名をお勧めします。このV.V.の方は村名のみのキュヴェには無い、輝かしい未来に花咲くべくのタイムカプセルをまだしこたま抱えています。凝縮感たっぷり有りますが、エレガンスを損なうものでは無いにせよ、
「ん~・・勿体ないかな~・・」
と言う気になっちゃうんですね・・。貧乏性ですから・・いや、性はいらんか・・。
なので、今飲むならめちゃ旨い「村名」を推します。3~5年でさらなる高みを覗いてみたい方はこのV.V.をセラーに仕舞ってください。官能さが出てきたら確実に超1級並みなパフォーマンスを見せてくれるでしょう。
因みにですね・・最近、あちこちの評価機関のポイントを見てみると2013年のブルゴーニュのポイントが高いですね。いつの間に付け替えたんでしょうね・・付け替えてないのかどうか、アドヴォケイトとかタンザーさんとかサトクリフさんとかを普段余り気にしてないので判りませんが、リリース前に散々脅かされたと・・うっすら覚えているのがトラウマ状です。
後になったら2013年はグレートイヤーとか言われるかもしれません。非常に美しいワインです。是非ご検討くださいませ。
またその他のキュヴェはさすがに開けられませんで・・すみません。息子はフィネスさんの試飲会で飲んでる可能性が有るんですが、まだとてもコメントなど書ける能力を得ていませんで・・。普段のセラファンさんの「リキミ」みたいなものが無い、ナチュラルな味わいのヴィンテージだと思います。
● 2011 Chambolle-Musigny 1er Cru les Baudes
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・ボード
【ジュヴレのセラファンでは有りますが、このシャンボール1級が殊の外美味しいのは・・!】
こちらも飲めないシリーズですみません。本当に少ないです。
noisy に騙されてセラファンのシャンボール1級を飲まれた方・・おいしいでしょう?・・ちょっとジュヴレの各ワインとは趣が異なるんですね・・。
親父さんセラファンのジュヴレは、ほぼミネラリティが内側に、他の要素が外側にある場合が多いんですが、このシャンボールは真逆な場合が多く、艶っとしたミネラリティが実に良いんですね・・。
リアルは上値で92ポイントと、中々の評点。これも飲もうと思って立てて置いたんですが、2本しかないことが判って・・思い留まりました。希少なワインです。ご検討くださいませ。
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【これぞ知られざる超銘酒!・・是非お見知りおきください!】
いや~・・激旨です!超絶に美味しい!・・誰だ?・・セラファンのトップ・キュヴェはレ・カズティエだなんて言ってたのは・・!
などとは言いませんが、これほど美味しいシャンボール1級にはそうそう出会えないと思いますよ。
ちょっとルーミエさんのシャンボール1級に似た部分が多いように思いますが、こちらのレ・ボードはボンヌ=マール直下ですから微妙にね・・違うかな。
やはりモレが近い訳ですんで、モレ的な「美味しい粘土の深い味わい」がする訳です。ちょこっとワイルドな感じも・・そう、クロ・デ・ランブレイ的な・・。その上で、滅茶苦茶テクスチュアの良いなめらかなタッチの中から、これまた滅茶苦茶細やかな味わいとアロマが湧き出てくる感じ・・。
まぁ、ボンヌ=マールはもう・・物凄い価格になっちゃってますけど、
「ボンヌ=マール直下を70%独り占めにしているレ・ボードの存在・・!」
知らなかったでしょう?
実はnoisy も、セラファンさんのレ・ボードは中々に飲んでないんですよ・・何せ高いし・・(^^;;
でも・・これを飲んじゃったら・・
「セラファンさんちのトップ・キュヴェって・・一体、何なの!」
と言いたくなってしまいますよ。本当にシャンボールの造り手でもここまで出来る方は少ないんじゃないかなと思います。グラン・クリュ並み・・です。
海外メディアの情報を必死に探したんですが、今のところは見当たらなくてすみません。noisy は95点、付けたいですね。今飲んでも滅茶美味しい・・そして半世紀持ちます。並みのワインが多いボンヌ=マール・・そこを超えてくる凄いワインでした!
以下は以前のレヴューです。
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【アドヴォケイトは93ポイント。プティ・ボンヌ=マールと言える味わい?】 あの素晴らしいレ・フォントニ―よりも高い値付けのシャンボール1級レ・ボードです。ここは何度も書いてますが・・ボンヌ=マールの真下に有りますんで・・シャンボール的な石灰の強さと、そこから生まれるベルベッティな舌触りをボンヌ=マール的な、少しゴツゴツとした岩のようなミネラリティが侵し、まるで襞のようになって感じられる・・ことが多いように思います。
また、飲むタイミングで結構に印象が異なる振幅の上下幅の大きいワインでも有ると思います。ですんで、あの官能的でパワフルさを根底に持ったセラファンさんのジュヴレとは、また少し異なる印象を受けるはずです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【リアルワインガイド第61号は 今飲んで 93 ポテンシャル 94 飲み頃予想 2021~2048!!実は隠れた銘酒です!】
リアルワインガイド第61号でグラン・クリュ並みの評価を得たシャンボール1級のレ・ボードです。グラン・クリュ・ボンヌ=マールの直下です!・・もう少し判りやすく言えば、昨年までリーズナブルにご案内していた
「オリヴィエ・バーンスタインのシャンボール=ミュジニー・レ・ラヴロットの北に接する畑」
なんですね。
なので、ボンヌ=マール風・・と言いたいところですが・・確かにボンヌ=マール風では有りますが、より判りやすいと言うか、
「中々本性を見せないボンヌ=マールよりも有難い存在!」
と言って良いかもしれません。
ボンヌ=マールって・・判り辛いですよね~・・。当たる・・と言うか、タイミングが良いと滅茶凄いんですが、ミュジニーと違って香りだけで満足させられるほどのアロマの放出は無いですから・・最もミュジニーよりは早く熟すので、その部分においては有りがたいですけどね。
リアルがポテンシャル94ポイント・・と言うのは中々に良いんじゃないかと思います。飲んでないのが残念です・・ご検討くださいませ。
● 2011 Morey-Saint-Denis 1er Cru les Milandes
モレ=サン=ドニ・プルミエ・クリュ・レ・ミランド
【リアルワインガイド第45号は、今飲んで90+ ポテンシャル92 飲み頃予想 2017~2037でした!】
リアルは上値92ポイント、飲み頃予想 2017~2037 と中々に良い評価でした。リアルのそのページには、当時の価格も出ており、13500円と・・なっています。
「高くなったなぁ・・」
と思われるに違い無いですが、このワインがリリースされた2014年からはすでに7年が経過していますから・・それに、その当時の価格はnoisy の仕入より格段に安いです・・(T.T
今回はバックヴィンテージの1級クラスは、入荷数が少な過ぎることも有り、テイスティングは回避しています。でも、モレ1級は一般的に5年経過すると・・滅茶美味しくなるものが多いです。オリヴィエ・ジュアンしかり・・あのクロ・デ・ランブレイもそうでした(今やクロ・デ・ランブレイも超高値になってしまいまして、中々手を出せないアイテムになりました。)。
こう見て来ますと、震災後のこの時期も、本当に大変だったと思い返しています。でも今もまた・・「えらい大変!」なのは変わらないですよね。
外に安易に出かけられる状況には無い・・と思っている方と、もう大丈夫だから行ってしまおう・・と実行に移される方、お子さんを抱えて何とかしたい方・・もう「くんずほぐれつ」な状況です。
ストレス発散は人間、必須ですから、時折どこかに出かけるにしても充分お気を付けいただき、感染などしないようにされてください。自宅でカミさんと家呑み、たまには男料理でおもてなしも・・良いかと思いますよ・・と、自分のことは思いっきり放り投げての言葉ですみませんが、その際にはこのモレ・ミランド1級バックヴィンテージ、是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【これも激旨!・・何でこんなに美味しいのか・・と考えてみるに、「やはり透明硬質なミネラリティを得たから」と言う答えしか浮かんできません!】
もう・・滅茶苦茶寄った写真を、各1級畑のキュヴェで使用しています。これは本当は、
「サムネイルにした時に何の写真を撮ったか判りやすいように」
と言う意味で、最初の1枚をエチケットを中心にして撮ったもので、本来はグラスの色を見せるためのものでは有りませんでした。
でも、この滅茶寄った写真が結構に真実を表しているような気がしましたので、選択してみたんですね・・どうでしょう?
「セラファンは黒い」
と言うような思い込みは無いでしょうか。いや、キュヴェによっては黒みが全体を覆っている・・覆っていた・・と思う訳です。
ですが、この3年はどんどん赤みが増して来ました・・
と言うか、元々有ったんだけれども、赤みに光が灯るようになって来た・・のが大正解かな?・・とも思う訳でして、このレ・ミランド1級の素の姿をちゃんと写した写真になっているような気がするんですね。
例えば、昔のルーミエさんのモノポール「モレ=サン=ドニ・クロ・ド・ラ・ビュシエール」を思い出してみて下さい。悪くはないし、5年も経つとテクスチュアも改善、8年位経つと相当美味しくなった・・はずです。ですが今や、完全にシャンボール村名を置き去り、しっかり1級以上の美味しさを見せているじゃないですか・・。
あれ?。。上の文章の「ルーミエさん」を「セラファンさん」に、「クロ・ド・ラ・ビュシエール」を「レ・ミランド」に変えてみて下さい。
「・・おんなじ・・」
でしょ?
まるで各色のフルーツをミルフィーユにしたかのような素晴らしい味わいです。硬質なミネラリティは、まるでそのミルフィーユに注ぎかけた「僅かな甘みのシュガーコーティング」のようで、このレ・ミランドには全く欠かせない素晴らしい要素の一つです。
これは本当に美味しい・・できれば縮小していない写真をお見せしたい!・・とも思いますが、noisy のサイトでそれをやってしまいますと・・
「携帯やスマホじゃ重くて見られない・・」
とクレームが来てしまいますんで・・申し訳ありません。
ですが、この3年で大きく変化したドメーヌ・セラファンを言っていたとは言え、これらの素晴らしい1級群の存在をアピール出来なかったことに申し訳なさを感じています。是非飲んでみて下さい・・どの1級を飲んでも外しませんよ・・レ・カズティエは飲めてはいませんが・・是非ご検討くださいませ!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【1級最安値のモレ・レ・ミランドはアドヴォケイト91+でした!】 モレ=サン=ドニの1級レ・ミランドです。村のほぼ中央に位置するこの畑は、グラン・クリュ・クロ・ド・ラ・ロシュを構成するレ・シャビオ(シャンボール=ミュジニーにも同名の畑が有るが違う畑)の直下に有り、クリスチャン・セラファンさんが所有する部分はその境界に近い部分です。
ですので、クロ・ド・ラ・ロシュ風だと・・言いたいところですが、中々そうは言えないところが難しいんですね。
レ・シャビオと言うリューディはクロ・ド・ラ・ロシュでは有りますが、その真上がクロ・サン=ドニなんですよ。この辺りはクロ・ド・ラ・ロシュとクロ・サン=ドニを名乗れる区画が入り組んだようになっていて、むしろクロ・サン=ドニに似ている・・と言う方がより正しいと言えます。また東側、より下部になりますから、その分赤さを多く含む土のニュアンスが多くなる感じです。
こちらも数が無くて飲めませんが、クロ・サン=ドニとクロ・デ・ランブレイには似たニュアンスが取れるセラファン香の有る1級・・と思われると近いかな・・と思います。
アドヴォケイトは91+と結構渋め・・しかも、あろうことか・・2027年からと言う飲み頃を言っているようです。まぁ、2027年までに飲め・・と言われるよりはマシですが、あくまで樽からのテイスティングだったようですから、長くても5年後から・・と言う理解で良いと想像しています。飲めませんでしたが・・ご検討くださいませ。
● 2010 Gevrey-Chambertin Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【 Finesse Back Vintage Summer Festival !! なんと13年もの!「・・5年経ったら」どころじゃない、ワインの不思議を知ることになるでしょう!・・セラファンの大看板です!】
長い寿命を持つセラファンの村名V.V.です。特に・・
「激変ワイン!」
で有名です。知らないと損をする・・かもしれません。
まぁ・・ワインには様々なスタイルが有ります。リリースの最初から美味しいワインも有れば、リリース時には・・香りは開いているけど味わいが載って来ない・・とかその逆も・・さらには、リリース時には全く開かないけどいずれ大成する・・などなど。
セラファンのワインは・・特に御大が頑張っている頃のワインは、
「香りグラン・クリュ、味わいは未成熟」
みたいな・・(^^;; まぁ、他にも形容の仕方は有ると思いますが、リリース時は概ねそのように感じられることが多いようです。
それがですね・・5年も経過しますと・・もう全然違う訳ですからビックリするんですね。
もうそれがセラファンの飲み方として定着していると言って良いほどですから、この2010年もののように10年以上も寝かせられたV.V.に出会えることが難しいんですね・・すでに美味しく飲まれちゃってる訳ですよ。
こちらもフィネスさんからこの夏に分けていただきました。有難いです。どうぞご検討よろしくお願いいたします。
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【純粋無垢でピュア・・セラファンを昔から知る人には似合わない言葉が似あってしまいます・・美しい終盤~余韻を楽しめます!】----以前のレヴユーを使用しています。
この10年ほどの間でここまで「純粋な味わい」になっているのに、それでも「セラファン」を感じさせながら、ジュヴレ=シャンベルタンの大柄な味わいを見せてくれるのには驚きを感じます。
確かにA.C.ブルも、V.V.の付かない村名ジュヴレも素晴らしいんですがV.V.以上のキュヴェになりますと、その個性がもっとハッキリしてくるんですね。
「静寂の中の純粋無垢な味わい」
が・・するんですよ・・ビックリでしょう?
セラファンと言えば、新樽由来の官能的なアロマと、果実を押しのけて感じられるタンニン・・何年か寝かせると甘美さが半端無く乗っかり、飲む人を感動させてくれる大きなワインでした。
しかしもはやセラファンのワインは、新樽そのもののニュアンスなどは無く、ただ新樽の影響を受けただろう表情・・穏やかな官能的アロマと劇的に質の良い甘やかシルキーなタンニンからの膨らみ、そして、
「中盤以降のただただ純粋な葡萄の美しさ」
を、長く続くしっとりと美しい余韻まで感じさせてくれるんですね。
2019年のセラファンは基本・・「色は淡い」です。その傾向は、上級キュヴェになればなるほど・・強くなると感じます。横から撮った写真ではそこまで「淡い」とは感じないかと思いますが、通常、飲む人が見る景色・・グラスを下にして見ますよね・・。
「・・あれ?・・セラファンって、こんなに赤く、こんなに淡かったっけか?」
と思うに違い無いです。

昔のセラファンのワインに感じた「パワフルさ」は、もはやその「影」しか感じないと思います。
むしろ穏やかなんだけれど・・しっかり熱情がそこにある・・と言うようなイメージが近いと思います。
そして、村名ジュヴレは出来れば2~3年後の方が良いですが、
「ジュヴレV.V.2019は、今飲んでも滅茶美味しい!」
んですね。質感が素晴らしい・・すべての醸造、エルヴァージュの段階において、
「圧を出来るだけ掛けないように」
しているのが伝わって来ます。
なので、非常にしなやかですし、残糖はほぼ無いドライなワインのに・・甘美なんです。
「純粋で妖艶で甘美!」
って、ピノ・ノワールの最高の賛辞だと思うんですが、このV.V.を飲むと・・そう思ってしまいます。
敢えて言いますと、最近のセラファンは(最近の)ルソーに近付いて来た感じ?・・いや、敢えての言・・ではありますが、そんなエレガンスと優しさを加えているのが2019年のセラファンであり、それが良く判るのがこのV.V.、そしてそれ以上のキュヴェです。是非飲んでみて下さい・・お薦めします!

P.S.お客さんからいただいたルソーの2015年のシャルム=シャンベルタン..の飲み残しです。美味しくいただきました!有難うございました~。
以下は以前のレヴュー
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【激旨!セラファン的ジュヴレを味わうなら是非V.V.を飲んでみて下さい!・・優しく包んでくれる見事なジュヴレです!】
2017年ものは、
「すぐ飲むのはちょっと待って!」
と書いてましたが、2018年ものは、
「すぐ飲むのも・・OK!」
と書き換えなくてはなりません。2018年ものは早飲みもOKで、しかも熟成も長く可能な仕上がりなんですね。
noisy は基本的に、テイスティングが終了するまでは、インポーターさんの資料には目を通しません。それは余計な情報で思い込んでしまうことを防ぐ意味と、
「新着を書き始めるまで、単に時間を取れないだけ」
と言う両面が有ります。
なので、今・・この文を読んで・・納得した訳ですね・・
2018年の年明けは雨が多く温暖な気候だったが2月から3月に掛けてはとても寒くなった。4月になると徐々に暖かく春らしい陽気になってきて葡萄の成長も加速していった。夏になると気温がどんどん上昇して酷暑と言われた2003年に匹敵するくらいの高い気温の日が続いた。夏の日照時間の長さのおかげで葡萄の成熟は最上と言っても過言ではないほどになり、いわゆる「ピノノワールらしさ」は影を潜めているが、とてもフルーティで新樽を強めに使う我々のワイン造りにはとてもマッチした葡萄だった。現在でもすでに飲めるほど味わいは整っているが、真価はまだ出ていないので愛好家の方々には辛抱強く待って欲しいヴィンテージと言えるだろう。
「現在でもすでに飲めるほど味わいは整っているが、真価はまだ出ていないので愛好家の方々には辛抱強く待って欲しいヴィンテージ」
そうなんですよ・・そう言いたかった訳です。・・さっさと目を通しておけば良かった・・と言うか、この資料が今ようやく見つかった・・だけでも有ります。
なので、
「いつものセラファンの充実したG.C.V.V.の味わいに、さらなるミネラリティの増大がこの良く肥えた味わいを魅力的なものにしている!」
と言えます。
今飲んでも良く、15年置いても良い・・25年はたっぷり持ちます・・そこまで引っ張ったら「見事な官能感溢れるトロットロの味わい」になっているはず・・是非飲んでみて下さい!・・超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【すぐ飲むのはちょっと待って!・・しかし、官能的なセラファンさんのジュヴレの神髄をしっかり持っています!】
2015年もの以来のテイスティングです。村名ジュヴレが偉~い美味しいので、相当期待してテイスティングに入りました。アドヴォケイトは、村名に80点台、このV.V.に91点付けていましたんで、
「村名が89点でV.V.が91点?・・ホントか?」
みたいなノリです。あの味わいが89点で正しいのなら91点はとんでもない評価に思えてしまいます。
色合いも実に素晴らしいです。2015年ものが消し飛んでしまうほど綺麗です。
飲んでみると・・
「なるほど~・・!」
でした。
到着時の味わいだけを見るのであれば、2015年ものが良いです。圧倒的に美味しかったと思います。2017年ものは・・
「まだ落ち着いてない!」
し、
「まだ完全には仕上がり切っていない!」
と言えます。
これは2017年のセラファンさんのワインの特徴でしょう。まだ「エルヴァージュ中(介護中?子育て中?)」だと思っていただけると間違いないかと。
すなわち、非常に良い状態で葡萄を収穫できたんじゃないかと推測します。なので、もう少し瓶熟を取らないとまとまらない感じです。
しかしながら、ポテンシャルは2015年と同様か、それ以上。ピュアさは2015年以上、瑞々しさも2015年以上です。官能感はほぼ一緒。まさにエロティックなジュヴレのアロマは健在で、
「味わいは仕上がっていないがアロマは仕上がっている」
と言う状態です。
この状態で飲んでしまうと、良く判らないんじゃないかと思いますので、どうしても早飲みしたい方は3カ月ほどお待ちください。待てる方はやはり3年かな?・・その辺の感覚がアドヴォケイトと一緒になってしまって残念ですが・・そこは間違いないでしょう。
素晴らしい出来の、実に「健康的でエロティックな」ジュヴレV.V.です。是非セラーでエイジングしてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2016年ものはACジュヴレのみのテイスティングですので、是非そちらのコラムもご覧ください。】
【もはや「ブラボー!」としか言えない・・クリスチャン・セラファン流スタイルを変えずにまだ進化を続ける・・正に化け物です!】 
これは滅茶苦茶旨いです!・・それにしても、誰にも似ていない、正にクリスチャン・セラファンの世界を見事に描き切っています。
2014年もののグラスの写真と比べてみてください。2014年ものも滅茶旨かったですが、2015年ものは完全に凌駕しています。
まったくのドライで残糖感は無し、しかし見事に大きな構造を、見事に複雑な要素を詰め込んだカプセルで埋め尽くしています。
多くの生産者さんの場合、そのカプセルは「ミネラル」ですが、セラファンさんの場合はそれに加え「タンニン」もその役目をしていると思われます。
まぁ、ボルドーワインは結構、そのパターンが多いんですが、ブルゴーニュの場合はそんな量のタンニンは無い場合がほとんどですから。
しかし、クリスチャン・セラファンのV.V.はそこが違うんですね。滅茶質の良い、ホンワカしたタンニンが結構有るんですね。でも、それがブルゴーニュワインのエレガンスやフィネスを損なわないどころか、しっかりと、
「ピノ・ノワールです!」
と主張しています。
言わば、村名ジュヴレの密度を倍ほどに上げただけ・・なのかもしれませんが、複雑さは倍×倍、存在感も同程度ほど大きく感じられてしまいます。
口に含むとピノの高貴さに加え存在感が一気に大きく感じられます。
「おお~っ!」
と言いたくなる感じです。
そこから口内で膨れ上がり、ほんのりとそのタンニンを感じさせます。ベルベッティです。赤や紫の果実に加え、黒っぽい果実がふんだんに・・ビターに感じられ、口内の感覚器官全てをフルに活動させます。中盤からは美しさが増してくるようです。厚みを感じさせながら収束に向かいますが、やや太めのスパイス感がノーズに抜けて行きます。
「・・大柄だな~!」
と感じていただけるでしょう。
いつもの年なら、
「でもまだ少し渋いか・・」
と書くと思うんですが、2014年ものの時もそうでした。
「いや、今でも美味いんじゃない?」
近年のクリスチャン・セラファンのワインに共通の感覚です。今までなら、
「村名3年、村名V.V.は5年、寝かしてください。滅茶、甘美で素晴らしい成長をしますよ。」
と言っていたものです。
2015年ものは、
「今なら飲んでも良いよ!」
と言えるのが嬉しいところです。78歳にして現役、姪っ子さんとともにまだワインは進化をしています。クリスチャン・セラファン、究極のヴィンテージになったと思われます。ぜひご検討くださいませ!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【クリスチャン・セラファンの看板ワイン、ジュヴレ=シャンベルタンV.V.と、希少な上級キュヴェのご案内です!2014年ジュヴレV.V.はいつ飲めばいい??】

まぁ・・この色合いを見ればご納得でしょう・・。長年ワインに接していると、色を見るだけで有る程度までは想像出来ちゃいますよね。
2013年ものV.V.の、非常に美しいエキスたっぷり系なしなやかワイン・・是非2013年ものの色合いをご覧ください。ストレートな美しい色合いをしています。
2014年ものV.V.は・・・どうでしょう?・・全然違うでしょ?・・もう、色からして「官能感バリバリ」じゃないですか。
そうなんです・・。まさに、
「クリスチャン・セラファン、ここに有り!」
の味わいです。
ジュヴレの偉大なテロワール、力強く、鉄っぽく、大きな構造をたっぷり感じさせてくれる素晴らしい仕上がりです!
でも・・全然早いですね。2013年ものは美味しく飲めたんですが、2014年ものはようやくワインとして成立したところ・・で、瓶熟期間が不足しています。やや渋さからのエッジも感じますし、パレットも少しイビツです。
しかしながら、ワインのポテンシャルとしますと村名ジュヴレを遥かに超えたものが感じられます。
「出し切った・・やり切ったぞ!最高のワインだ・・」
と言っているかのようです。そして、
「あとはお前に任せたぞ・・」
と言っているようにも感じます。
パッキパキに硬いのでは無く、柔らかさも充分に有るけれど、その程度ではポテンシャルがとても隠し切れない・・と言うことなんですね。すなわち2013年ものは素直に美味しいが、2014年の能力には届かなかった・・と言うことです。
2013年もののようにリリース直後から素晴らしい!・・と言えなかったのは残念では有りますが、それでもその美味しかった2013年ものを完全に置いてきぼりにするポテンシャルが有りました。少なくとも2年、出来れば3年以上おいてから、この出来の素晴らしい2014年ものをご堪能ください。
また、上級キュヴェも数アイテム届いています。申し訳ないのですが、とても飲めるような数量では無く・・申し訳ございません。多くいただけるようになったら是非、
「20XX年、クリスチャン・セラファン完全ガイド!」みたいに出来れば・・と思っています。ご検討くださいませ!!
━━━━━
【セラファンも美しいエキス系ワインに変身か?!】
どうよ~?・・この色合いですよ~?決して淡いとは言わないですが、こんなに黒味の少ない赤い色のニュアンスをバッチリ残し、テーブルクロスが透けそうなセラファンのV.V.を見たことが有るでしょうか?
まぁ、ペロ=ミノのような真っ黒さだとは言わないですが、セラファンのV.V.はそれなりの黒味と、もう少しの色の濃さはふつうに有ったと思うんですけどね。V.V.の付かないジュヴレ村名が繊細且つエレガントでめちゃ美味しかったので、数は少なかったんですが、売れ筋のV.V.を飲んでみる気になったんですね。それにフィネスさんとのお取引も復活したので、途切れがちだったセラファンのテイスティングもしないといかんな~・・と言う気も有りました。でもまぁ、やはり高価になってきましたので、飲んで販売してると経営的にはちと厳しいですけどね・・。
昨今は多くのエージェントさんにも言えることですが、在庫を余り増やさないために、基本アソートメントと言うか、割り当てと言うか・・、ワイン屋さんの希望するようには購入できなくなっています。
「ジュヴレは必要だけどシャンボールはいらない・・できればACブルは大目に・・」
なんてことはほぼ不可能です。
それも生産量が少ない高価なブルゴーニュならまだ良いんですが、2千円とか3千円、下手すれば1円台のワインでも、
「ご希望者が多いので3本ずつです。」
などと平気で割り振っていらっしゃる・・。こちらにしてみれば、
「・・はぁ?」
です。個人のお客様でもその位は購入されるでしょ!って話しで、
「初めての生産者で1軒辺り3本ずつ割り振って、とにかく右から左に流せって?」
みたいに思っちゃうんですね。
まぁ、販売先を絞ってしまうと在庫になる可能性が大きくなるので仕方ないのは頭では判るんですが、千円台のワインを3~4本いただいたところでね・・色んな意味でロスにしかならないと思うんですけどね・・。ワイン屋さんも飲まず、だから何も知らず、ただエージェントさん発行の定型文を読むか貼り付けるかで仕事を終わらせるんですね。ちゃんと飲んでるのはお客さんだけ。その方が声を上げれば、ネット上ではそれが「そのワイン、その生産者の本質」になってしまう可能性大です。勿論それが正しければですね、何の問題も無いですし、声さえ上がってこない・・と言うことにもなりかねません。誰もが他の人に自分の意見を大声で言いたい方ばかり・・なはずが無いんですね。
なので結局はそのワインの幻だけが独り歩きしてしまうんです。自費で飲むんですからせめてその分くらいは面倒みて欲しい・・と思うんですけどね。そんな訳なので結局、キャンセルして入ってこないようになる場合が結構多いんです。非常にツライ世の中です。
愚痴になっちゃいましたが、セラファンは少ないですがちゃんと紹介したいので、何とか開けた2013年の2本目、ジュヴレV.V.です。
やはり2013年のセラファンは絶妙に旨いです。綺麗だし、ちゃんと膨らむし、樽臭く無いしで言うこと無しです。しかしながら今飲むことを考えれば、ジュヴレ村名をお勧めします。このV.V.の方は村名のみのキュヴェには無い、輝かしい未来に花咲くべくのタイムカプセルをまだしこたま抱えています。凝縮感たっぷり有りますが、エレガンスを損なうものでは無いにせよ、
「ん~・・勿体ないかな~・・」
と言う気になっちゃうんですね・・。貧乏性ですから・・いや、性はいらんか・・。
なので、今飲むならめちゃ旨い「村名」を推します。3~5年でさらなる高みを覗いてみたい方はこのV.V.をセラーに仕舞ってください。官能さが出てきたら確実に超1級並みなパフォーマンスを見せてくれるでしょう。
因みにですね・・最近、あちこちの評価機関のポイントを見てみると2013年のブルゴーニュのポイントが高いですね。いつの間に付け替えたんでしょうね・・付け替えてないのかどうか、アドヴォケイトとかタンザーさんとかサトクリフさんとかを普段余り気にしてないので判りませんが、リリース前に散々脅かされたと・・うっすら覚えているのがトラウマ状です。
後になったら2013年はグレートイヤーとか言われるかもしれません。非常に美しいワインです。是非ご検討くださいませ。
またその他のキュヴェはさすがに開けられませんで・・すみません。息子はフィネスさんの試飲会で飲んでる可能性が有るんですが、まだとてもコメントなど書ける能力を得ていませんで・・。普段のセラファンさんの「リキミ」みたいなものが無い、ナチュラルな味わいのヴィンテージだと思います。
● 2008 Gevrey-Chambertin 1er Cru les Corbeaux
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・レ・コルボー
【スペクテイターは91ポイント!・・2008年ですのでそろそろ飲んでも良い頃かと思います!】
申し訳ありません、1級は数が無くて手を出せませんでした。
レ・コルヴォーはマジ=シャンベルタンの北に接する畑ですので、やはりちょっと似た部分を感じる畑です。2008年はスペクテイターが91ポイントと言う評価が見当たりました。そろそろ飲んで良いと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前の(新しいヴィンテージの)レヴューです。
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【2018年ドメーヌ・セラファンのアイテム中、最も赤果実が目立って美味しいキュヴェがこれ!・・目から鱗のセラファンの美味しさ発見です!】
「お~・・ルーミエさんのワインみたい!」
と見えないでしょうか?・・素晴らしい赤い色が目に染みて来ますでしょう?・・そうなんですよ・・ちょっと硬質でシャンボール的、いや、マジ=シャンベルタン的と言いますか、薄い表土の乾いた感じから、素晴らしい凝縮度の滅茶美味しいジュヴレ・・チェリーが実に良いんですよ。
マット・クレイマーさんはマジ=シャンベルタンについて、
「野生(フルーツ)が弾ける感じ」
とその著作で書いていますがまさにそんな感じ・・。noisy 的な表現だとシャンボール的な硬質感とテクスチュア、そしてミネラリティの多さから、様々な要素が飛び出してくる感じ・・と言うかな?・・と思うんですね。
で、そもそも黒果実が多い、それが特徴でもあるセラファンさんちのジュヴレに有って・・いや、本当は赤果実もたっぷり有るんですが、若い段階で多く感じる黒果実の存在・・と言うのが正しいかと思いますが、
「この1級レ・コルボーはマジ=シャン風にそこが逆転している」
と思うんですね。むしろ、マジ近辺は「赤い風味が強い」のかもしれません。
これも美味しいです・・超美味しい!・・シャンボール1級レ・ボードも無茶美味しいですが、その系統の美味しさを持っていました!。
やはりワインは飲まないと判らないんですよ・・。割り当ても少なく、価格も高いと中々テイスティングも出来ませんが、それだと真実も見えないし変化も見逃してしまう訳で・・それが良く良く身に染みて判ったレ・コルボーのテイスティングでした。ギイヤールさんのはもっと黒いですが・・こうなってくると、所有地の位置関係も知りたくなってしまいますよね。
1級の中ではリーズナブルでは有りますが、これは相当にお買い得だと思います!ご検討ください!
以下は以前のレヴューです。
-----
【グラン・クリュ・マジ=シャンベルタンの北、プルミエ・クリュ・フォントニ直下に接するマジ=シャン風やや肉厚な1級です!】 セラファンさんの1級レ・コルボーとなると、さすがにしょっちゅう開ける訳にも行かないキュヴェです。でも1級レ・コルヴォーはほぼ毎年飲んでますよ。noisy も大好きな生産者さんで、「ドメーヌ・ギイヤール」のレ・コルボーが毎年入荷していますから・・。それに他にもブルーノ・クラヴリエさんとか、いらっしゃいますからね。
ここのワインは南に接する「マジ=シャンベルタン」に良く似ています・・が、さすがに同じとまでは行きません。やや乾いたニュアンスとスパイシーな果実、野性味・・と言った部分は由来と言えるでしょう。その割にはギイヤールのレ・コルボーは余り売れ行きは芳しく無く、
「何でだろ・・」
と不思議でなりません。
まぁ、ギイヤールは滅茶苦茶ドライですから・・甘みもへったくれも無いんで、「そっけない」と思われているのかもしれません。かと言って早くから飲めないような妙な硬さは無いんですけどね。
クリスチャン・セラファンさんのレ・コルボーは、やはりクリスチャン・セラファン風のセラファン香とも言いたくなるような官能さに満ちたアロマです。近年、どんどん早くから美味しくなって来ていますが2017年はいかがなものでしょう。
アドヴォケイトは91ポイント、2023年から・・と言うことで、やはり3年後辺りからと言うのは間違い無いでしょうが、評価は少し低いように思います。ご検討くださいませ。
● 2008 Gevrey-Chambertin Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【エレガントさとパワフルさが交錯する2008年!・・とてもピュアです!】

いや~・・面白いですね~・・本当に様々な情報をワインが発信してくれます。
「そろそろ飲んでくれよ~・・」
「・・いや、ちょっと早かったな!」
「この年は暑くてね・・参った!」
みたいな感じですかね。
それに、
「何だよ・・もう少し立てて澱下げしてからにしてくれよ~!」
みたいなのは、この写真に写っちゃってますかね・・すみません、時間が取れなかったんですね・・。最近は新型コロナの影響か、入港するタイミングが一斉に一緒なので、
「とてもじゃないがその月内に案内できる量じゃない」
ほど、一緒に入って来てしまいます。なので、テイスティングしなくてはならないワインが大渋滞を起こしているんですね。
2008年のV.V.は、ちょうど飲み頃に入って来た感じです。ヴィンテージの要素からの表情として、
「綺麗なエキスで若ささえ感じる表情」
と、
「ふっくらと丸く膨らんだタンニンの表情&力強さ」
と言う、「若さ」「(熟した)力強さ」の相反しそうなニュアンスが受けて取れます。
親父さんセラファンらしい、パワフルなタンニンはだいぶ丸くなっていて、柔らかでふっくら、らしい味わいを表す一方で、涼しい時期を得たピノ・ノワールの冷涼さが「若いエキス感」を感じさせてくれているのかと受け取りました。
2008年は皆さんは余り良くは思っていないかもしれません。しかしながら、やはりそこは単一品種のピノ・ノワールの良さで、テロワールも気候も・・ちゃんと伝えてくれていると思います。
しっかりと立てて澱を落とし(noisy のように早まらないでくださいね)、休息を与えてからお楽しみください。
以下は以前のレヴューです。
-----
【激旨!セラファン的ジュヴレを味わうなら是非V.V.を飲んでみて下さい!・・優しく包んでくれる見事なジュヴレです!】
2017年ものは、
「すぐ飲むのはちょっと待って!」
と書いてましたが、2018年ものは、
「すぐ飲むのも・・OK!」
と書き換えなくてはなりません。2018年ものは早飲みもOKで、しかも熟成も長く可能な仕上がりなんですね。
noisy は基本的に、テイスティングが終了するまでは、インポーターさんの資料には目を通しません。それは余計な情報で思い込んでしまうことを防ぐ意味と、
「新着を書き始めるまで、単に時間を取れないだけ」
と言う両面が有ります。
なので、今・・この文を読んで・・納得した訳ですね・・
2018年の年明けは雨が多く温暖な気候だったが2月から3月に掛けてはとても寒くなった。4月になると徐々に暖かく春らしい陽気になってきて葡萄の成長も加速していった。夏になると気温がどんどん上昇して酷暑と言われた2003年に匹敵するくらいの高い気温の日が続いた。夏の日照時間の長さのおかげで葡萄の成熟は最上と言っても過言ではないほどになり、いわゆる「ピノノワールらしさ」は影を潜めているが、とてもフルーティで新樽を強めに使う我々のワイン造りにはとてもマッチした葡萄だった。現在でもすでに飲めるほど味わいは整っているが、真価はまだ出ていないので愛好家の方々には辛抱強く待って欲しいヴィンテージと言えるだろう。
「現在でもすでに飲めるほど味わいは整っているが、真価はまだ出ていないので愛好家の方々には辛抱強く待って欲しいヴィンテージ」
そうなんですよ・・そう言いたかった訳です。・・さっさと目を通しておけば良かった・・と言うか、この資料が今ようやく見つかった・・だけでも有ります。
なので、
「いつものセラファンの充実したG.C.V.V.の味わいに、さらなるミネラリティの増大がこの良く肥えた味わいを魅力的なものにしている!」
と言えます。
今飲んでも良く、15年置いても良い・・25年はたっぷり持ちます・・そこまで引っ張ったら「見事な官能感溢れるトロットロの味わい」になっているはず・・是非飲んでみて下さい!・・超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【すぐ飲むのはちょっと待って!・・しかし、官能的なセラファンさんのジュヴレの神髄をしっかり持っています!】
2015年もの以来のテイスティングです。村名ジュヴレが偉~い美味しいので、相当期待してテイスティングに入りました。アドヴォケイトは、村名に80点台、このV.V.に91点付けていましたんで、
「村名が89点でV.V.が91点?・・ホントか?」
みたいなノリです。あの味わいが89点で正しいのなら91点はとんでもない評価に思えてしまいます。
色合いも実に素晴らしいです。2015年ものが消し飛んでしまうほど綺麗です。
飲んでみると・・
「なるほど~・・!」
でした。
到着時の味わいだけを見るのであれば、2015年ものが良いです。圧倒的に美味しかったと思います。2017年ものは・・
「まだ落ち着いてない!」
し、
「まだ完全には仕上がり切っていない!」
と言えます。
これは2017年のセラファンさんのワインの特徴でしょう。まだ「エルヴァージュ中(介護中?子育て中?)」だと思っていただけると間違いないかと。
すなわち、非常に良い状態で葡萄を収穫できたんじゃないかと推測します。なので、もう少し瓶熟を取らないとまとまらない感じです。
しかしながら、ポテンシャルは2015年と同様か、それ以上。ピュアさは2015年以上、瑞々しさも2015年以上です。官能感はほぼ一緒。まさにエロティックなジュヴレのアロマは健在で、
「味わいは仕上がっていないがアロマは仕上がっている」
と言う状態です。
この状態で飲んでしまうと、良く判らないんじゃないかと思いますので、どうしても早飲みしたい方は3カ月ほどお待ちください。待てる方はやはり3年かな?・・その辺の感覚がアドヴォケイトと一緒になってしまって残念ですが・・そこは間違いないでしょう。
素晴らしい出来の、実に「健康的でエロティックな」ジュヴレV.V.です。是非セラーでエイジングしてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2016年ものはACジュヴレのみのテイスティングですので、是非そちらのコラムもご覧ください。】
【もはや「ブラボー!」としか言えない・・クリスチャン・セラファン流スタイルを変えずにまだ進化を続ける・・正に化け物です!】 
これは滅茶苦茶旨いです!・・それにしても、誰にも似ていない、正にクリスチャン・セラファンの世界を見事に描き切っています。
2014年もののグラスの写真と比べてみてください。2014年ものも滅茶旨かったですが、2015年ものは完全に凌駕しています。
まったくのドライで残糖感は無し、しかし見事に大きな構造を、見事に複雑な要素を詰め込んだカプセルで埋め尽くしています。
多くの生産者さんの場合、そのカプセルは「ミネラル」ですが、セラファンさんの場合はそれに加え「タンニン」もその役目をしていると思われます。
まぁ、ボルドーワインは結構、そのパターンが多いんですが、ブルゴーニュの場合はそんな量のタンニンは無い場合がほとんどですから。
しかし、クリスチャン・セラファンのV.V.はそこが違うんですね。滅茶質の良い、ホンワカしたタンニンが結構有るんですね。でも、それがブルゴーニュワインのエレガンスやフィネスを損なわないどころか、しっかりと、
「ピノ・ノワールです!」
と主張しています。
言わば、村名ジュヴレの密度を倍ほどに上げただけ・・なのかもしれませんが、複雑さは倍×倍、存在感も同程度ほど大きく感じられてしまいます。
口に含むとピノの高貴さに加え存在感が一気に大きく感じられます。
「おお~っ!」
と言いたくなる感じです。
そこから口内で膨れ上がり、ほんのりとそのタンニンを感じさせます。ベルベッティです。赤や紫の果実に加え、黒っぽい果実がふんだんに・・ビターに感じられ、口内の感覚器官全てをフルに活動させます。中盤からは美しさが増してくるようです。厚みを感じさせながら収束に向かいますが、やや太めのスパイス感がノーズに抜けて行きます。
「・・大柄だな~!」
と感じていただけるでしょう。
いつもの年なら、
「でもまだ少し渋いか・・」
と書くと思うんですが、2014年ものの時もそうでした。
「いや、今でも美味いんじゃない?」
近年のクリスチャン・セラファンのワインに共通の感覚です。今までなら、
「村名3年、村名V.V.は5年、寝かしてください。滅茶、甘美で素晴らしい成長をしますよ。」
と言っていたものです。
2015年ものは、
「今なら飲んでも良いよ!」
と言えるのが嬉しいところです。78歳にして現役、姪っ子さんとともにまだワインは進化をしています。クリスチャン・セラファン、究極のヴィンテージになったと思われます。ぜひご検討くださいませ!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【クリスチャン・セラファンの看板ワイン、ジュヴレ=シャンベルタンV.V.と、希少な上級キュヴェのご案内です!2014年ジュヴレV.V.はいつ飲めばいい??】

まぁ・・この色合いを見ればご納得でしょう・・。長年ワインに接していると、色を見るだけで有る程度までは想像出来ちゃいますよね。
2013年ものV.V.の、非常に美しいエキスたっぷり系なしなやかワイン・・是非2013年ものの色合いをご覧ください。ストレートな美しい色合いをしています。
2014年ものV.V.は・・・どうでしょう?・・全然違うでしょ?・・もう、色からして「官能感バリバリ」じゃないですか。
そうなんです・・。まさに、
「クリスチャン・セラファン、ここに有り!」
の味わいです。
ジュヴレの偉大なテロワール、力強く、鉄っぽく、大きな構造をたっぷり感じさせてくれる素晴らしい仕上がりです!
でも・・全然早いですね。2013年ものは美味しく飲めたんですが、2014年ものはようやくワインとして成立したところ・・で、瓶熟期間が不足しています。やや渋さからのエッジも感じますし、パレットも少しイビツです。
しかしながら、ワインのポテンシャルとしますと村名ジュヴレを遥かに超えたものが感じられます。
「出し切った・・やり切ったぞ!最高のワインだ・・」
と言っているかのようです。そして、
「あとはお前に任せたぞ・・」
と言っているようにも感じます。
パッキパキに硬いのでは無く、柔らかさも充分に有るけれど、その程度ではポテンシャルがとても隠し切れない・・と言うことなんですね。すなわち2013年ものは素直に美味しいが、2014年の能力には届かなかった・・と言うことです。
2013年もののようにリリース直後から素晴らしい!・・と言えなかったのは残念では有りますが、それでもその美味しかった2013年ものを完全に置いてきぼりにするポテンシャルが有りました。少なくとも2年、出来れば3年以上おいてから、この出来の素晴らしい2014年ものをご堪能ください。
また、上級キュヴェも数アイテム届いています。申し訳ないのですが、とても飲めるような数量では無く・・申し訳ございません。多くいただけるようになったら是非、
「20XX年、クリスチャン・セラファン完全ガイド!」みたいに出来れば・・と思っています。ご検討くださいませ!!
━━━━━
【セラファンも美しいエキス系ワインに変身か?!】
どうよ~?・・この色合いですよ~?決して淡いとは言わないですが、こんなに黒味の少ない赤い色のニュアンスをバッチリ残し、テーブルクロスが透けそうなセラファンのV.V.を見たことが有るでしょうか?
まぁ、ペロ=ミノのような真っ黒さだとは言わないですが、セラファンのV.V.はそれなりの黒味と、もう少しの色の濃さはふつうに有ったと思うんですけどね。V.V.の付かないジュヴレ村名が繊細且つエレガントでめちゃ美味しかったので、数は少なかったんですが、売れ筋のV.V.を飲んでみる気になったんですね。それにフィネスさんとのお取引も復活したので、途切れがちだったセラファンのテイスティングもしないといかんな~・・と言う気も有りました。でもまぁ、やはり高価になってきましたので、飲んで販売してると経営的にはちと厳しいですけどね・・。
昨今は多くのエージェントさんにも言えることですが、在庫を余り増やさないために、基本アソートメントと言うか、割り当てと言うか・・、ワイン屋さんの希望するようには購入できなくなっています。
「ジュヴレは必要だけどシャンボールはいらない・・できればACブルは大目に・・」
なんてことはほぼ不可能です。
それも生産量が少ない高価なブルゴーニュならまだ良いんですが、2千円とか3千円、下手すれば1円台のワインでも、
「ご希望者が多いので3本ずつです。」
などと平気で割り振っていらっしゃる・・。こちらにしてみれば、
「・・はぁ?」
です。個人のお客様でもその位は購入されるでしょ!って話しで、
「初めての生産者で1軒辺り3本ずつ割り振って、とにかく右から左に流せって?」
みたいに思っちゃうんですね。
まぁ、販売先を絞ってしまうと在庫になる可能性が大きくなるので仕方ないのは頭では判るんですが、千円台のワインを3~4本いただいたところでね・・色んな意味でロスにしかならないと思うんですけどね・・。ワイン屋さんも飲まず、だから何も知らず、ただエージェントさん発行の定型文を読むか貼り付けるかで仕事を終わらせるんですね。ちゃんと飲んでるのはお客さんだけ。その方が声を上げれば、ネット上ではそれが「そのワイン、その生産者の本質」になってしまう可能性大です。勿論それが正しければですね、何の問題も無いですし、声さえ上がってこない・・と言うことにもなりかねません。誰もが他の人に自分の意見を大声で言いたい方ばかり・・なはずが無いんですね。
なので結局はそのワインの幻だけが独り歩きしてしまうんです。自費で飲むんですからせめてその分くらいは面倒みて欲しい・・と思うんですけどね。そんな訳なので結局、キャンセルして入ってこないようになる場合が結構多いんです。非常にツライ世の中です。
愚痴になっちゃいましたが、セラファンは少ないですがちゃんと紹介したいので、何とか開けた2013年の2本目、ジュヴレV.V.です。
やはり2013年のセラファンは絶妙に旨いです。綺麗だし、ちゃんと膨らむし、樽臭く無いしで言うこと無しです。しかしながら今飲むことを考えれば、ジュヴレ村名をお勧めします。このV.V.の方は村名のみのキュヴェには無い、輝かしい未来に花咲くべくのタイムカプセルをまだしこたま抱えています。凝縮感たっぷり有りますが、エレガンスを損なうものでは無いにせよ、
「ん~・・勿体ないかな~・・」
と言う気になっちゃうんですね・・。貧乏性ですから・・いや、性はいらんか・・。
なので、今飲むならめちゃ旨い「村名」を推します。3~5年でさらなる高みを覗いてみたい方はこのV.V.をセラーに仕舞ってください。官能さが出てきたら確実に超1級並みなパフォーマンスを見せてくれるでしょう。
因みにですね・・最近、あちこちの評価機関のポイントを見てみると2013年のブルゴーニュのポイントが高いですね。いつの間に付け替えたんでしょうね・・付け替えてないのかどうか、アドヴォケイトとかタンザーさんとかサトクリフさんとかを普段余り気にしてないので判りませんが、リリース前に散々脅かされたと・・うっすら覚えているのがトラウマ状です。
後になったら2013年はグレートイヤーとか言われるかもしれません。非常に美しいワインです。是非ご検討くださいませ。
またその他のキュヴェはさすがに開けられませんで・・すみません。息子はフィネスさんの試飲会で飲んでる可能性が有るんですが、まだとてもコメントなど書ける能力を得ていませんで・・。普段のセラファンさんの「リキミ」みたいなものが無い、ナチュラルな味わいのヴィンテージだと思います。
● 2007 Bourgogne Blanc
ブルゴーニュ・ブラン
● 2006 Gevrey-Chambertin 1er Cru les Fonteny
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・レ・フォントニー 並行
【ブルゴーニュ赤の新着が少ない・・と言うことで急遽、引っ張り出した2006年です!】----- 以前のレヴューです。
並行ものですが今となってはとんでも無く安く感じる1級レ・フォントニでしょう。2006年、タンザーさんで92ポイント付いてます。この頃はまだブルゴーニュワインの評価は低く、また、セラファンさんのワインのように、リリース直後はやや硬いスタイルは、高い評価が付き辛かったと記憶しています。
そうは言っても、
「5年経過したセラファンは凄い!」
と言うのが定評で、その中でもレ・フォントニ―は、セラファンさんのワインのパワフルな側面を描くものでは無く、「エレガントな面」を描いたもので有ることが面白いところです。レ・フォントニの南はあのグラン・クリュ「リュショット」ですし、東は「グラン・クリュ・マジ」と「1級レ・コルボー」ですので、飲まれたことが無い方も何となく想像つくものと思います。前向きな言い方をしますと、
「ジュヴレの中のシャンボール!」
みたいな・・まあ、これはさして当たって無いかもしれません。
ブローカー仕入れで、長いことセラーで寝ていました。ですが、
「エチケットは綺麗」
「キャプスュルは全て回る」
「色合いはとても照りが有り、エッジにレンガ系の色が差し込んだ官能的な色合い」
「液量はたっぷり・・もしくは適量。気になるような減りのボトルは無し。」
です。
ただし申し訳ありませんが、中身の保証は致しかねます。リーズナブルに古酒を販売するにはそれしか方法が無いんですね。ご了承いただける方のみ、ご注文くださいませ。
官能的なセラファンさんのレ・フォントニ、14年ものになりましょうか、完熟に近いと思われます。因みに気の短い欧米のテイスターは、「飲み頃は過ぎている」と言い出しかねませんが、「ようやっと、これからだ」と反論したいと思います。ご検討くださいませ。
● 2004 Gevrey-Chambertin Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【17年もののヴィエイユ・ヴィーニュ!・・おそらく完熟期に入ったでしょう!・・セラートラッカーは91ポイント!・・是非しっかり休めてお楽しみください!】
すみません・・流石に数を減らすのは勿体無くて・・そろそろ20年目を目指そうとしているこのワインは、一旦は手にしたもののそっと仕舞ってしまいました。
以前は日本の販売店も、そしてインポーターさんものんびりしたもので、在庫を「ダム」として持っていました。カヴィスト・・と言いますが、長く貯蔵した分は価格に反映させて、利益を確保していたんですね。
日本はこの失われた「ん十年」の間・・「価格破壊宣言」を経て、よりリーズナブルに購買できるように、世の中の仕組みを変革してきました。
しかしながら、その影響は結局国民にのしかかってしまった訳で、サラリーが上がらない、正規社員として採用しない、されても会社が生き残れないと言う世の中になってしまった訳です。(取り方は人それぞれ色々有るかと思います)結局、価格破壊は宣言者の会社も破壊してしまった訳で・・護送船団方式はもう馴染まないにせよ、
「売れれば良い」
と言う言葉だけが残ってしまったような虚無感が有るように思います。
「ワイン屋ももう少し余裕があればなぁ・・」
とは思いますが、次から次へと起こる自然災害も有りますから・・厳しい世の中です。
2004年のブルゴーニュワインは、当初は余り受け入れられなかったものの、4~5年が経過すると・・
「2004年ものって安くて美味しいじゃん!」
と言うようなイメージがワインファンでは結構共有されているように思います。
流石にもう、飲みつくされてしまったか、売りつくされてしまっていると思いますが、このように蔵出しでリリースされると嬉しいですよね。すでに希少になっていると思います。是非ご検討くださいませ!
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【激旨!セラファン的ジュヴレを味わうなら是非V.V.を飲んでみて下さい!・・優しく包んでくれる見事なジュヴレです!】
2017年ものは、
「すぐ飲むのはちょっと待って!」
と書いてましたが、2018年ものは、
「すぐ飲むのも・・OK!」
と書き換えなくてはなりません。2018年ものは早飲みもOKで、しかも熟成も長く可能な仕上がりなんですね。
noisy は基本的に、テイスティングが終了するまでは、インポーターさんの資料には目を通しません。それは余計な情報で思い込んでしまうことを防ぐ意味と、
「新着を書き始めるまで、単に時間を取れないだけ」
と言う両面が有ります。
なので、今・・この文を読んで・・納得した訳ですね・・
2018年の年明けは雨が多く温暖な気候だったが2月から3月に掛けてはとても寒くなった。4月になると徐々に暖かく春らしい陽気になってきて葡萄の成長も加速していった。夏になると気温がどんどん上昇して酷暑と言われた2003年に匹敵するくらいの高い気温の日が続いた。夏の日照時間の長さのおかげで葡萄の成熟は最上と言っても過言ではないほどになり、いわゆる「ピノノワールらしさ」は影を潜めているが、とてもフルーティで新樽を強めに使う我々のワイン造りにはとてもマッチした葡萄だった。現在でもすでに飲めるほど味わいは整っているが、真価はまだ出ていないので愛好家の方々には辛抱強く待って欲しいヴィンテージと言えるだろう。
「現在でもすでに飲めるほど味わいは整っているが、真価はまだ出ていないので愛好家の方々には辛抱強く待って欲しいヴィンテージ」
そうなんですよ・・そう言いたかった訳です。・・さっさと目を通しておけば良かった・・と言うか、この資料が今ようやく見つかった・・だけでも有ります。
なので、
「いつものセラファンの充実したG.C.V.V.の味わいに、さらなるミネラリティの増大がこの良く肥えた味わいを魅力的なものにしている!」
と言えます。
今飲んでも良く、15年置いても良い・・25年はたっぷり持ちます・・そこまで引っ張ったら「見事な官能感溢れるトロットロの味わい」になっているはず・・是非飲んでみて下さい!・・超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【すぐ飲むのはちょっと待って!・・しかし、官能的なセラファンさんのジュヴレの神髄をしっかり持っています!】
2015年もの以来のテイスティングです。村名ジュヴレが偉~い美味しいので、相当期待してテイスティングに入りました。アドヴォケイトは、村名に80点台、このV.V.に91点付けていましたんで、
「村名が89点でV.V.が91点?・・ホントか?」
みたいなノリです。あの味わいが89点で正しいのなら91点はとんでもない評価に思えてしまいます。
色合いも実に素晴らしいです。2015年ものが消し飛んでしまうほど綺麗です。
飲んでみると・・
「なるほど~・・!」
でした。
到着時の味わいだけを見るのであれば、2015年ものが良いです。圧倒的に美味しかったと思います。2017年ものは・・
「まだ落ち着いてない!」
し、
「まだ完全には仕上がり切っていない!」
と言えます。
これは2017年のセラファンさんのワインの特徴でしょう。まだ「エルヴァージュ中(介護中?子育て中?)」だと思っていただけると間違いないかと。
すなわち、非常に良い状態で葡萄を収穫できたんじゃないかと推測します。なので、もう少し瓶熟を取らないとまとまらない感じです。
しかしながら、ポテンシャルは2015年と同様か、それ以上。ピュアさは2015年以上、瑞々しさも2015年以上です。官能感はほぼ一緒。まさにエロティックなジュヴレのアロマは健在で、
「味わいは仕上がっていないがアロマは仕上がっている」
と言う状態です。
この状態で飲んでしまうと、良く判らないんじゃないかと思いますので、どうしても早飲みしたい方は3カ月ほどお待ちください。待てる方はやはり3年かな?・・その辺の感覚がアドヴォケイトと一緒になってしまって残念ですが・・そこは間違いないでしょう。
素晴らしい出来の、実に「健康的でエロティックな」ジュヴレV.V.です。是非セラーでエイジングしてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2016年ものはACジュヴレのみのテイスティングですので、是非そちらのコラムもご覧ください。】
【もはや「ブラボー!」としか言えない・・クリスチャン・セラファン流スタイルを変えずにまだ進化を続ける・・正に化け物です!】 
これは滅茶苦茶旨いです!・・それにしても、誰にも似ていない、正にクリスチャン・セラファンの世界を見事に描き切っています。
2014年もののグラスの写真と比べてみてください。2014年ものも滅茶旨かったですが、2015年ものは完全に凌駕しています。
まったくのドライで残糖感は無し、しかし見事に大きな構造を、見事に複雑な要素を詰め込んだカプセルで埋め尽くしています。
多くの生産者さんの場合、そのカプセルは「ミネラル」ですが、セラファンさんの場合はそれに加え「タンニン」もその役目をしていると思われます。
まぁ、ボルドーワインは結構、そのパターンが多いんですが、ブルゴーニュの場合はそんな量のタンニンは無い場合がほとんどですから。
しかし、クリスチャン・セラファンのV.V.はそこが違うんですね。滅茶質の良い、ホンワカしたタンニンが結構有るんですね。でも、それがブルゴーニュワインのエレガンスやフィネスを損なわないどころか、しっかりと、
「ピノ・ノワールです!」
と主張しています。
言わば、村名ジュヴレの密度を倍ほどに上げただけ・・なのかもしれませんが、複雑さは倍×倍、存在感も同程度ほど大きく感じられてしまいます。
口に含むとピノの高貴さに加え存在感が一気に大きく感じられます。
「おお~っ!」
と言いたくなる感じです。
そこから口内で膨れ上がり、ほんのりとそのタンニンを感じさせます。ベルベッティです。赤や紫の果実に加え、黒っぽい果実がふんだんに・・ビターに感じられ、口内の感覚器官全てをフルに活動させます。中盤からは美しさが増してくるようです。厚みを感じさせながら収束に向かいますが、やや太めのスパイス感がノーズに抜けて行きます。
「・・大柄だな~!」
と感じていただけるでしょう。
いつもの年なら、
「でもまだ少し渋いか・・」
と書くと思うんですが、2014年ものの時もそうでした。
「いや、今でも美味いんじゃない?」
近年のクリスチャン・セラファンのワインに共通の感覚です。今までなら、
「村名3年、村名V.V.は5年、寝かしてください。滅茶、甘美で素晴らしい成長をしますよ。」
と言っていたものです。
2015年ものは、
「今なら飲んでも良いよ!」
と言えるのが嬉しいところです。78歳にして現役、姪っ子さんとともにまだワインは進化をしています。クリスチャン・セラファン、究極のヴィンテージになったと思われます。ぜひご検討くださいませ!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【クリスチャン・セラファンの看板ワイン、ジュヴレ=シャンベルタンV.V.と、希少な上級キュヴェのご案内です!2014年ジュヴレV.V.はいつ飲めばいい??】

まぁ・・この色合いを見ればご納得でしょう・・。長年ワインに接していると、色を見るだけで有る程度までは想像出来ちゃいますよね。
2013年ものV.V.の、非常に美しいエキスたっぷり系なしなやかワイン・・是非2013年ものの色合いをご覧ください。ストレートな美しい色合いをしています。
2014年ものV.V.は・・・どうでしょう?・・全然違うでしょ?・・もう、色からして「官能感バリバリ」じゃないですか。
そうなんです・・。まさに、
「クリスチャン・セラファン、ここに有り!」
の味わいです。
ジュヴレの偉大なテロワール、力強く、鉄っぽく、大きな構造をたっぷり感じさせてくれる素晴らしい仕上がりです!
でも・・全然早いですね。2013年ものは美味しく飲めたんですが、2014年ものはようやくワインとして成立したところ・・で、瓶熟期間が不足しています。やや渋さからのエッジも感じますし、パレットも少しイビツです。
しかしながら、ワインのポテンシャルとしますと村名ジュヴレを遥かに超えたものが感じられます。
「出し切った・・やり切ったぞ!最高のワインだ・・」
と言っているかのようです。そして、
「あとはお前に任せたぞ・・」
と言っているようにも感じます。
パッキパキに硬いのでは無く、柔らかさも充分に有るけれど、その程度ではポテンシャルがとても隠し切れない・・と言うことなんですね。すなわち2013年ものは素直に美味しいが、2014年の能力には届かなかった・・と言うことです。
2013年もののようにリリース直後から素晴らしい!・・と言えなかったのは残念では有りますが、それでもその美味しかった2013年ものを完全に置いてきぼりにするポテンシャルが有りました。少なくとも2年、出来れば3年以上おいてから、この出来の素晴らしい2014年ものをご堪能ください。
また、上級キュヴェも数アイテム届いています。申し訳ないのですが、とても飲めるような数量では無く・・申し訳ございません。多くいただけるようになったら是非、
「20XX年、クリスチャン・セラファン完全ガイド!」みたいに出来れば・・と思っています。ご検討くださいませ!!
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【セラファンも美しいエキス系ワインに変身か?!】
どうよ~?・・この色合いですよ~?決して淡いとは言わないですが、こんなに黒味の少ない赤い色のニュアンスをバッチリ残し、テーブルクロスが透けそうなセラファンのV.V.を見たことが有るでしょうか?
まぁ、ペロ=ミノのような真っ黒さだとは言わないですが、セラファンのV.V.はそれなりの黒味と、もう少しの色の濃さはふつうに有ったと思うんですけどね。V.V.の付かないジュヴレ村名が繊細且つエレガントでめちゃ美味しかったので、数は少なかったんですが、売れ筋のV.V.を飲んでみる気になったんですね。それにフィネスさんとのお取引も復活したので、途切れがちだったセラファンのテイスティングもしないといかんな~・・と言う気も有りました。でもまぁ、やはり高価になってきましたので、飲んで販売してると経営的にはちと厳しいですけどね・・。
昨今は多くのエージェントさんにも言えることですが、在庫を余り増やさないために、基本アソートメントと言うか、割り当てと言うか・・、ワイン屋さんの希望するようには購入できなくなっています。
「ジュヴレは必要だけどシャンボールはいらない・・できればACブルは大目に・・」
なんてことはほぼ不可能です。
それも生産量が少ない高価なブルゴーニュならまだ良いんですが、2千円とか3千円、下手すれば1円台のワインでも、
「ご希望者が多いので3本ずつです。」
などと平気で割り振っていらっしゃる・・。こちらにしてみれば、
「・・はぁ?」
です。個人のお客様でもその位は購入されるでしょ!って話しで、
「初めての生産者で1軒辺り3本ずつ割り振って、とにかく右から左に流せって?」
みたいに思っちゃうんですね。
まぁ、販売先を絞ってしまうと在庫になる可能性が大きくなるので仕方ないのは頭では判るんですが、千円台のワインを3~4本いただいたところでね・・色んな意味でロスにしかならないと思うんですけどね・・。ワイン屋さんも飲まず、だから何も知らず、ただエージェントさん発行の定型文を読むか貼り付けるかで仕事を終わらせるんですね。ちゃんと飲んでるのはお客さんだけ。その方が声を上げれば、ネット上ではそれが「そのワイン、その生産者の本質」になってしまう可能性大です。勿論それが正しければですね、何の問題も無いですし、声さえ上がってこない・・と言うことにもなりかねません。誰もが他の人に自分の意見を大声で言いたい方ばかり・・なはずが無いんですね。
なので結局はそのワインの幻だけが独り歩きしてしまうんです。自費で飲むんですからせめてその分くらいは面倒みて欲しい・・と思うんですけどね。そんな訳なので結局、キャンセルして入ってこないようになる場合が結構多いんです。非常にツライ世の中です。
愚痴になっちゃいましたが、セラファンは少ないですがちゃんと紹介したいので、何とか開けた2013年の2本目、ジュヴレV.V.です。
やはり2013年のセラファンは絶妙に旨いです。綺麗だし、ちゃんと膨らむし、樽臭く無いしで言うこと無しです。しかしながら今飲むことを考えれば、ジュヴレ村名をお勧めします。このV.V.の方は村名のみのキュヴェには無い、輝かしい未来に花咲くべくのタイムカプセルをまだしこたま抱えています。凝縮感たっぷり有りますが、エレガンスを損なうものでは無いにせよ、
「ん~・・勿体ないかな~・・」
と言う気になっちゃうんですね・・。貧乏性ですから・・いや、性はいらんか・・。
なので、今飲むならめちゃ旨い「村名」を推します。3~5年でさらなる高みを覗いてみたい方はこのV.V.をセラーに仕舞ってください。官能さが出てきたら確実に超1級並みなパフォーマンスを見せてくれるでしょう。
因みにですね・・最近、あちこちの評価機関のポイントを見てみると2013年のブルゴーニュのポイントが高いですね。いつの間に付け替えたんでしょうね・・付け替えてないのかどうか、アドヴォケイトとかタンザーさんとかサトクリフさんとかを普段余り気にしてないので判りませんが、リリース前に散々脅かされたと・・うっすら覚えているのがトラウマ状です。
後になったら2013年はグレートイヤーとか言われるかもしれません。非常に美しいワインです。是非ご検討くださいませ。
またその他のキュヴェはさすがに開けられませんで・・すみません。息子はフィネスさんの試飲会で飲んでる可能性が有るんですが、まだとてもコメントなど書ける能力を得ていませんで・・。普段のセラファンさんの「リキミ」みたいなものが無い、ナチュラルな味わいのヴィンテージだと思います。
● 2004 Bourgogne Blanc
ブルゴーニュ・ブラン
● 2003 Gevrey-Chambertin
ジュヴレ=シャンベルタン
【今回入荷の最年長者は、この2003年村名でした!・・今となっては非常に希少です!】
2003年・・・覚えておいででしょうか。あまりの暑さにフランス現地では沢山の人が熱射病、熱中症で亡くなられたヴィンテージです。
そんな年のジュヴレ=シャンベルタンです・・この頃はnoisy もセラファンさんから離れておりましたので、飲んではいないんですね・・。海外メディアの評価も探してみましたが、まともなものは見当たらず・・
しかしながらこのようなヴィンテージは、元々ファットな味わいになっていて、それが熟成とともにダイエット・・結果としてエキス系の美しくバランスの良いワインになったりするパターンかな?・・と想像しています。もし違っていたら・・すみません。何せ、
「入荷数は1本」
なので、飲んで確かめる訳にもいきません。是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【父クリスチャンさんらしさと娘カトリーヌさんらしさが見事に融合!アドヴォケイトもバーガウンドも上値91ポイントでマッチ!】
「・・ブログ、面白いですよね~・・良く書けるな~・・」
などと最近は声を掛けられることが多くなってきました。
「(・・ん?・・ブログ?・・なんのこっちゃ?)」
と一瞬思うんですが、ま~・・ブログっちゃ、ブログかもしれないですね。インスタとは言われないところが時代遅れなデザインのサイトなのかもしれません。でもこれ、何から何まで・・それこそ先日の「クレジットカードのロック事件」も「wine-selects.comメールアドレス割当」のサーバーの対処まで一人でやってる訳ですから、
「古くてすみません・・考えてる暇がないもんで・・」
とは言わないものの、何とかせんといかんか~・・とも思ったりする訳です。
どこの店だろうが会社だろうが公的機関、政府に至るまで、世代交代は続いて行く訳で、死ぬまでずっと続けてやることは可能だとしても、
「周りの人が付いて来てくれるかどうかは別の話し」
です。
勿論、お客様が付いて来てくれるかも非常に重要ですが、スタッフにしてみてもそうですよね・・何から何までやっているとは言え、これに毎日の配送のピッキングと梱包作業まで加わったら寝る暇も無くなってしまいます。なので、どうやって次世代に引き継いでもらうか?・・は、どんな世界でも課題です。
クリスチャン・セラファンもそうだったのでしょう。この3年ほどで「大きく変化」した訳です。娘さんも姪御さんもいっしょにやっているとのことで、
「ワインが女性化!」
しているのは間違い無いです。そしてそれは、
「大正解」
だと感じられます。そのうえで、
「クリスチャン・セラファンらしさは普遍!」
であるとも言えます。
なので、ある意味鬼門でも有ったこの「村名ジュヴレ(V.V.表記無し)」のキュヴェが、ここに来て「ググっ」と脚光を浴びて来るんじゃないかと踏んでいます。
何せリーズナブルですし、美味しさも半端無い・・ただ今までは、
「早い段階ではちと渋かった!」
訳です。
それが、そんな部分もチラリと見せつつも、飲んでいる最中にも多量のミネラリティの増大でその渋みは見えなくなり、膨らみと伸びを感じさせるようになり、美味しく飲めてしまう訳です。
この・・
「女性の華やかささえ感じさせる写真映り!」
はどうでしょうね?・・良い感じでしょう?・・輝いてますよね?・・
美味しいと思います。クリスチャン・セラファンならではの大柄なワインです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【滅茶苦茶濃密だった2016年から滅茶苦茶バランスの良い、滅茶官能的でそそられるジュヴレ!・・是非今、飲んでみて下さい!】
これは美味しい!・・飲んでしまいます。ついついグラスに手が伸びる・・(^^;;
でも2016年の印象とはやや異なります。2016年はとても濃密なエキスで、しかもとても綺麗で、そしてエロティックでした。エキス主体の味わいが最初から有りました。
2017年ものは、滅茶健康的です!・・色合いだけ見比べますと、2017年の方が濃密に見えるんじゃないかと思うんですね・・でも違うんですよ。
フィネスは2017年が完全に上回っています。美しいエキスとしては2016年でしょう。
そして、抜栓直後には2017年ものは・・ほんの少し、「もたっ」とします。まだ完全に落ち着きを取り戻していない・・そんな感じです。
ところが5分待ったらもう・・いや~・・旨い旨い!・・その「もたっと感」の原因となっていたであろう、非常に質の良いタンニンにキレと厚みが出始めた・・と思ったら、その後は完全に、
「クリスチャン・セラファンの官能の世界」
に引き込まれます。
そして、なんともベルベッティなテクスチュアに酔いしれつつ、またノーズに却って来る見事な官能さに浸ってしまうんですね。
さらに余韻の最後には、
「滅茶苦茶にみずみずしい余韻」
が待っていますから・・
「グラスをノーズに」-->「口に含む」-->「クラクラ来ちゃう」-->「瑞々しさで適度にリセット」-->「振り出しにもどる」
をエンドレスにしてしまうんですね~・・。
これは是非、飲んでいただきたいな!・・と素直に思える素晴らしい村名ジュヴレでした!お勧めします!滅茶旨いです!
以下は以前のレヴューです。
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【滅茶苦茶濃密!・・新樽率を100%に上げた村名ジュヴレです。・・クリスチャン・セラファンのジュヴレ=シャンベルタンへのこだわりと意思が透けて見えて来ます!】

申し訳ないですがこの村名ジュヴレしか飲めませんでした。先にお詫び申し上げておきます。すみません・・。
2015年もののセラファンは明らかに、それまでのクリスチャンのワインとは異なっていました。・・いや、官能的なジュヴレ独特のアロマはそのままに、やや硬かったテクスチュアがソフトに、膨らみを見せていたんです。
それは抜栓によって、ワインが求めていた酸素を得ることにより急激に変化を起こす・・酸化によりアロマを放出しワインはやや硬くなる・・でもそれまでは柔らかい・・と言うような流れそのものでは無いにせよ、細やかな観察と仕事により、液体が短時間に酸素を取り込めるだけの余力を今まで以上に持った・・それが2015年もの・・と言うnoisy の理解でした。
そもそもはクリスチャン・セラファンのワインは新樽率が他の生産者よりも高く、まだまだ大きく粗い目を持つ新樽からの酸素供給により、彼のワインは官能的なアロマをリリース直後から放出する甘美なワインになっていました。
しかしその反動で、しなやかなテクスチュアと膨らみ、ピュア感を幾分か失うことになっていた訳です。
2015年ものは、今まで通りのシナリオでは無く、しかし彼のワインが持つ甘美なアロマと、抜栓直後から膨らみを増長させてゆく姿とのバランスが、「パーフェクト」だったと感じさせられた訳で、ま~・・非常に美味しく、
「セラファンも新時代に突入か?」
と感じさせてくれました。
2016年の村名ジュヴレは、それまでおよそ70%だった新樽率を上級キュヴェ同様の100%に上げています。なので、その分は硬さを増したはず・・ですよね?
まず、アロマがもう・・素晴らしいです。色艶を感じさせる素晴らしい香りです。そして非常に複雑で、様々な色合いを想像させてくれちゃいます。樽を樽香として感じさせるのではなく、すでに他の分子と結合してか、複雑性を醸し出しています。
味わいも強烈に・・濃密です。口蓋で液体をすり潰したくなってしまいます。2014年ほどでは有りませんが今のタイミングで、僅かにエッジを感じさせますが、ドライで複雑で濃密な味わいが、それをマスキングしていると言えます。
中域は非常に膨らむ・・とまではいきませんが、2015年の仕上がりに準ずるもので、2015年ものから始まった「抜栓直後からの膨張」ラインは健在です。
余韻も実に複雑で、濃密ながらも嫌味やリキミとは感じられません。ただし時間を掛けて楽しんだらさらに旨いだろう・・と感じました。
2016年のジュヴレは厳しかったはずなんですが、ドメーヌ・セラファンでは新樽率を上げるほど、収穫できた葡萄の質は高かったとアナウンスされています。樽を多く掛ける=葡萄の潜在能力が高く無ければできない・・と言うことは判り切ったことですから、やはりそういうことなのでしょう。
また、例えば村名ジュヴレV.V.とのバランスを見ますと、今までの経験から、
「村名ジュヴレよりもジュヴレV.V.は、さらに膨らむ余力を持っているから、現時点ではジュヴレV.V.が滅茶美味しいはず!」
と言うことが予想出来ます。・・いや、テイスティングすれば確実に判る訳ですが、まぁ、飲まなくても想像に間違いは無いでしょう。
この官能さはやはりクリスチャン・セラファンならではです。そして厳しかったはずの2016年に、非常に超熟で凄いワインを作り出したんじゃないかと想像させるに値する味わいが村名ジュヴレに有りました。
すぐに飲むなら村名V.V.、1~2カ月置けるなら村名ジュヴレ、それ以外は2~3年から4~5年、アイテムによりみていただければと思います。勿論、非常に超熟に仕上がったと見えますので、上級キュヴェは30年は持つと思います。是非ご検討いただけましたら幸いです。
以下は以前のレヴューです。
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【近年最高の仕上がり!ジュヴレ=シャンベルタンの基本と言いたい見事な仕上がりです!】
毎年同じアイテムを飲み続けていると、ヴィンテージの背景はさることながら、それ以外にも多くの情報を受け取れるようになります。その結果、一般的に言われていることが決して正しいものでは無いとか、それは古い情報で現在は当てはまらないとかも含まれます。
しかし多くのワインメディアが、単に目の前のワインの現在の状況を切り取ることだけに終始し、大きな変化が有ったことを見逃しています。
あの2006年のドメーヌ・フーリエは衝撃的でした。しかし気付く人はほとんど居なかった訳です。2007年にはリアルワインガイドが気付きそれを持ち上げましたが、他のワインメディアは2009年ものまでさしたる気付きはなかったように思います。劇的な人気になったのは2010年ものからです。多くの人が、
「フーリエって・・素晴らしいんじゃない?」
と気付いたからです。
noisyにとってはフーリエ2006年は記念碑的でした。何せ、余りの値上がりに、2006年ものの約束数量を仕入れた後は、取り扱いを止めようとさえ考えていたからです。それでも2006年ものの素晴らしさがnoisyの意思を変えさせたんです。
同じことは2015年もののシルヴァン・パタイユにも言えます。ま~・・値上げがキツイ!・・良いのは判っていても仕入れが15~30%も上がっては、ものによっては前年ものの販売価格を2015年ものの仕入れ価格が上回ってしまいます。ホント、止めようと思ったんですがやはりその素晴らしさがそれを止めさせたんですね。
2014年もののセラファン、ジュヴレとジュヴレV.V.は素晴らしかったです。近年稀にみるゴージャスな仕上がりで、かつ、今までには余り無かった、
「早く飲んでも美味しい」
と言うオマケがついていました。でもその傾向は2013年ものから見えてはいました。
2015年ものの村名ジュヴレは惚れ惚れとするような見事な仕上がりです。クリスチャン・セラファンらしい、見事な「官能感」を漂わせる「アロマ」・・これは新樽による酸化熟成が寄与しています。
しかしながらそれだけにとどまらず、構成自体が非常に大柄です。2014年も素晴らしかったが2015年は一回り大きい。そしてそれをしっかり埋めるだけの要素と、2014年もの同様な「早く飲んでも美味しさが伝わってくる」スタイルと、今までは余り感じられなかった「ピュアさ」が加わっていました。
セラファンを開けると「セラファン香」とも言いたくなるような官能的アロマが漂いますから、ブラインドでは結構な指標になります。しかし中盤以降は「硬さ」が支配、少し飲みづらい感じが受け取れました。勿論ですがこれは熟成が受け持つ部分ですので、いずれ甘美さへと変化して行きます。
考えるに・・新樽のパーセンテージを減らしたんじゃないかな・・もしくはやはり、ウイヤージュの頻度が上がったかと思うんですね。
御年78歳のクリスチャンさんと姪っ子さんでセラーの仕事をしているようですが、酸化熟成の緩やかな樽を増やしているように思います。今飲んでも結構に素晴らしいんですから・・。
でもおそらく、2015年ジュヴレ=シャンベルタンやV.V.は、ワインメディアには例年とさして変わらない、いつものような評価がなされるでしょう。近年のセラファンのワインの変化には、
「気付きが無い」
と思います。
柔らかでテクスチュアの伸びの良い、さらには「ピュアさ」が余韻の後口に感じられる素晴らしい仕上がりです。今飲んでそれを感じても良し、数年置いて仕上がってから楽しむのも良しです。少ない2015年もの、ぜひご検討くださいませ。お勧めします!
以下は2014年、2013年もののレヴューです。
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【2013年ものより値下げです!しかも2013年に続きこのジュヴレ・・ありえないほど滅茶苦茶旨いです!】
旨いです!2013年もののご紹介時に感じたセラファンさんのワインの変化・・それは2014年でも健在でした!この村名は柔らかさが全面に出ていて、そしてセラファンさんらしい「官能さ」もしっかり・・非常に旨いです!
クリスチャン・セラファンと言えば、新樽をしっかり使う主義で有名でしたので、
「リリース時から香りの柔らかさ、官能感全開ムードに比べて味わいが硬い・・」
恨みが有ったのは事実なんですね。
ところが、この村名に関しては、「官能感全開!」はそのままに、テクスチュアの柔らかさと開いた要素の放出量がしっかり有るんですよ。2013年ものもそうだったんですが・・2014年も同様にとても飲み易く、今でも楽しめる味わいです。
新樽をしっかり使う・・とは言いながらも、その使い方の問題なんでしょう。新樽を使うと言うことは、適度な酸化を促す・・と言うことになりますから、昨今の・・
「リリース直後から美味しいブルゴーニュ」
とは、真逆のスタイルでも有ります。
これはどういうことかと言うと、敢えてなだらかな酸化をさせず、抜栓時に酸素を取り込む余裕をもたせたまま還元的に瓶詰めする・・と言うことです。それによって、リリース直後からある種の・・
「開いた感」
を感じることが出来るんですね。
しかしながら新樽を普通に使ってしまうと酸化が気孔から促進されますし、ウイヤージュ(補酒)の頻度によってはかなり酸化が促進されることになりますから、
「ウイヤージュをこまめにやることにしたか?」
もしれない・・いや、これは安易な憶測です。
でも・・そんなニュアンスの感じられる、柔らかな仕上がりでした。ジュヴレワインとしての構造の大きさはそのままです!これは非常に美味しいです。価格も昨年よりも下がってのご案内でお得かと思います。2013年ものを飲まれたお客様は、
「セラファンって、若くても美味しいんだね・・」
と思っていらっしゃるかもしれませんが、少なくともこの村名ジュヴレはその通り!でも上級キュヴェはそうとは限りませんので・・そのおつもりでご検討ください。ジュヴレが持つ最大の魅力、力強く大きな構造を感じさせてくれる逸品です!お勧めします!
以下は2013年もののレヴューです。
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【8990円ジュヴレシリーズ!しかしこのジュヴレ・・ありえないほど滅茶苦茶旨いです!】
いや~・・困っちゃいましたね~・・。いや、何たってね・・このワイン屋商売、ワインをどう見切るか?・・みたいな所が有りまして、その目に自信が有るからこそ、良いだ悪いだ、凄いだ駄目だと、あ~だこ~だと言える訳です。この造り手はこんな味わいでどの位のランク、味は良いけど価格はちと高い・・とか、若いうちは硬いけれど5年経つと目茶旨いとか・・上のキュヴェはいつも美味しいけれど下に行くに従って並の品質とか・・まぁ、それはワインに対してだけじゃなくて、そのワインを扱うエージェントさんに対しても同様でして、ここんちは品質は悪くないけど時折オオボケかましてくれるとか、品質は悪いけど価格が安いとか・・でもそれは扱わないのでご安心してください。
で、このセラファンさんですが「新樽の申し子」みたいなところが有りまして、適度な酸化を促す新樽の使用率が高く、リリース時は香りは・・
「めっちゃ凄い!」
のに・・味わいが「硬い・・」「硬さが抜け切らない」のが常でして、ましてや、普通の村名ジュヴレはいつも硬く、ジュヴレV.V.のような濃密さが無いので、
「3年から5年くらい待ってね・・」
と言わざるを得ない状況で、まぁその、そのように完全に見切っていた訳です。
ところがです・・・。2013年のセラファンがリリースされ、ちょいとばかりですがフィネスさんから戴きまして、何を飲もうかと考えたんですが、
「まぁ・・他はバラの数しかないからとりあえずはやっぱり村名かな?」
と、飲んでみたんですよ。そしたらもう・・
「え~~っ?」
です。目茶柔らかいんですよ。香りはいつもの通り、目茶妖艶でかぐわしく、目の詰まった感じの・・正に素晴らしいジュヴレが持つ凄い香りです。
「・・これでな~・・柔らかけりゃ・・樽が浮いてなきゃ・・凄いのにな~・・」
と思いつつ、口に入れてみたところがそんな状態・・。それでもうビックリしちゃったんですね。こりゃぁ、今までのセラファンさんのイメージを一端、脳から綺麗さっぱり、抜かないといけないかとさえ・・思っちゃいました。
おそらくですが、彼にとってみれば、ほんの少しだけ弱いヴィンテージだと・・思ったのかもしれません。いや、2014年が入ってきてチェックしてみないとそれは判りませんが、少なくともこのジュヴレの「現状の美味しさ」は初体験です。
多くの方が、
「セラファン?・・5年経ったらね~・・旨いよね~」
と言うことはご存知でしょう。
じゃぁ、この2013年の旨さは何なんだ?・・と言うことなんですよね。とても柔らかく、いつもより樽のニュアンスが無く、ただ官能さだけはそのまんまで、今飲んで目茶美味しいとは、やはり、樽の掛け方を変えたとしか思えないんですよね。若干古い樽を使ったんじゃないでしょうか。だからピュアで、酸化から適度に守られ、普通の生産者よりも遅いリリースのこの時期に・・
「ピッタンコのタイミング!」
になったと・・取り合えず理解しています。
美味しくなったセラファンのワインは非常に貴重です。トップ生産者としての凄さを見せてくれます。まぁ、騙されたと思って飲んでみて欲しいと思います。他のキュヴェも飲みたくなっちゃいましたので、それはまた後ほど・・。もし売れるようならフィネスさんと相談してみますんで、完売でもお声掛けください。店頭でもそんな話しをすると興味を持っていただいて購入される方がおられ、だいぶ減ってます。お奨めです!非常に素晴らしいと思います!!
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