ドメーヌ・ミシェル・グロ
ミシェル・グロ
フランス Domaine Michel Gros ブルゴーニュ
● 2022年もののミシェル・グロをご紹介させていただきます。量的には2021年ものよりは回復しましたが、上級キュヴェはむしろ「少ない」です。
そして、グロ・フレールとの貸借契約が切れまして・・なんと、
「リシュブールとエシェゾーが戻って来た!」
んですね~・・。
なので、2022年ものでリバイバル?・・復活したリッシュブールが届いています。もちろんエシェゾーもです!・・
価格の方も・・上がって来てはいますが、頑張って耐えて抑え込んでいますので、余り高くなっていないように見えると思います。ぜひご検討くださいませ!
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少なすぎてどうなるかと思われた2021年のドメーヌ・ミシェル・グロです。下級キュヴェは少ないながら何とかテイスティング出来るレベルで入荷しましたが、村名以上はそれぞれ片手に収まるほどしか入荷しませんでした。1本・・なんて・・初めての経験です。
ですが2021年のミシェル・グロは、一番下のA.C.ブル・コート=ドールからして・・
「エレガントでエキスが凝縮、美しいスタイルで惚れ惚れする出来!」
です。
リアルワインガイド第84号も、
「(要約すると) 黄金のヴィンテージ」
と・・言ってます・・(^^;;
まぁ・・その辺はぜひリアルワインガイド第84号を読んでいただけましたら幸いですが、
「ミシェル・グロの2021年は、マジで旨い!」
です。
飲めたアイテムは限定されますが、飲まなくても・・想像できてしまうんですよね・・。
オート=コートもそれぞれ異なる味わいですが、ま~・・美味しい!・・今飲んでもおいしく、今後20年間は行けると思います。
しかも今回はできる限り頑張って・・価格を出しています。大変ではありますが・・やはりどうしても飲んでいただきたい!・・その一心です。もしかしたら、
「ミシェル・グロ2021年は過去最高・・かも・・」
と思っています。ご検討くださいませ!
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2020年のドメーヌ・ミシェル・グロをご案内させていただきます。すでにミシェルの息子、イケメンのピエール・グロさんの加入・・承継により、新たなスタートを切っている訳ですが、それがポジティヴな影響として表れていることを素直に感じられる2020年ものです。
多くのヴォーヌ=ロマネの生産者たちが、滅茶濃密なワインに仕上げているのに対し、ドメーヌ・ミシェル・グロは・・
「エレガンスを感じさせる従来のミシェル・グロのエキスたっぷりながら美しい味わいを踏襲」
していながら、
「ピュアさだけに留まらない・・柔らかで繊細な表情」
を生み出し、
「2020年ものの強さよりもミシェル・グロらしさを表現」
出来ていると感じます。
もう・・オート=コート・オ・ヴァロンなんて、滅茶苦茶美味しいですよ。シンプルなオート=コートも実にエレガントで愛らしい味わい・・。フォンテーヌ・サン=マルタンに至っては、以前から持っていた「精緻さ」に磨きを掛け、「官能さ」の卵さえ持っているように感じられます。
上級キュヴェは、余りの入荷量の少なさに・・村名までのテイスティングになりました。村名以上は全て「バラ」の入荷数です。本来はとてもテイスティング出来ない量ですが、何とか2本は開けさせていただき、上記の2020年のミシェル・グロを確認させていただきました。
2020年ものとしては格別のエレガンスを得たミシェル・グロです。価格も上昇したとは言え、まだまだ非常にリーズナブルです。是非ご検討いただけましたら幸いです。
「ヴォーヌ=ロマネの良心、ミシェル・グロ」から「氷のミハイル」誕生!・・素晴らしい2019年ものはクロ・デ・レア160周年も重なりました!
「・・クロ・デ・レア160周年は知ってるけど、氷のミハイルって・・何?」
・・有難うございます・・いわゆる、「掴み」と言うやつですね。まぁ、「えっ?なんだぁ?」と思わせておいて論を展開する・・みたいな・・最も、そこは正しい論であるかは時と人によるかと思いますが・・。
2019年のドメーヌ・ミシェル・グロは、1990年生まれの31歳?の息子さん・・ピエール・グロさんにドメーヌを移譲されたヴィンテージと言うことなんですね。
で、noisy も、数量は無くてもグレートイヤーは間違い無しの2019年ものを、あのミシェルさんの息子のピエールさんがどのようなワインに仕立てたのか、興味津々で到着を待っていました。
そして・・飲みましたよ・・そして、2018年までの親父さんのワインが持つ「優しい暖かさ」を、と有るもので包んだかのような見事な味わいに感心しました。と言うか、ファーストヴィンテージの2019年ものですでに自身のワインのアピールがちゃんと出来ていることに、驚きを感じました。その「有るもの」とは?・・
そう・・親父さんミシェルの味わいをしっかり継承しながらも・・
「クリスタルガラスのような非常に冷ややかなミネラリティで優しい暖かさを包んだ見事なエキス系旨口ピノ・ノワール!」
に仕上げていたんですね・・ですので、その有るものとは、
「
クリスタルのようなつやっつやの冷ややかなミネラリティ!」
なんです。
これ、飲まれる人により、どんな表現をされるかは異なると思うんですが、noisy 的にはもう・・これしか無いです。ワインが非常に冷ややかです・・そして酸バランスが物凄く良い・・完全エキス化された見事な味わいから、どこかルーミエさんを思わせるようなシャンボール=ミュジニ・・だったりする訳ですね。
なので美味しく無い訳が無い・・2018年のミシェル・グロも美味しかったでしょう?・・最後まで売れなかったシャンボール=ミュジニ村名2018をお飲みになられた方は、おそらく余りの美味しさに驚かれたと思います。noisy は・・ずっと思ってました。むちゃくちゃ美味しいと書いたはずなのに売れ残っているのは何故?・・と。でも、残り物には福が有ると言うことだったのでしょう。そのシャンボール2018年を、2019年ものは・・
「冷ややかに横を通り過ぎ、上の方に行ってしまった・・」
ような感じなんですね。
まぁ、ルーミエさんを持ち出しましたが、ルーミエさんよりはやや果実は黒みを帯びていますし、ミネラリティの出方が違います。ですが、全体的なトーンとしては結構近いと思います。
で、そこで疑問に思われた方も多いですよね?・・そう、
「・・何?・・氷のミハイルって?」
知っていらっしゃる方も多いかと思いますが、そう・・
「埼玉県人にはそこら辺の草でも食わせとけ!」
と映画の中で言わせた「翔んで埼玉」の作者、魔夜峰央さんの漫画「パタリロ」の登場人物の一人なんですね~・・あ、因みに埼玉県人はそんなことじゃぁ誰も怒りません。クレヨンしんちゃんの町、春日部のスーパーは何と、
「そこらへんの草天丼」を売り出し、スタンプラリーで
「通行手形!」
にスタンプを押してもらうと言うような町興しをして大評判になっている・・と言うほど逞しい県民性です。・・因みに通行手形は、
「埼玉から東京に行くには通行手形が必要」
と映画の中で言われているので、そのようにされているそうですよ・・凄いですね~・・。
で、その「氷のミハイル」・・ミハイル、ミヒャエル、ミカエル、ミシェルは皆、元は「大天使ミカエル」の名をいただいているので、イコール、「氷のミシェル」です。その登場人物のミハイルは、自分の体温をマイナス35度まで自由に変化させられると言うキャラクターなものですから、ついつい・・何本も2019年のミシェル・グロをテイスティングするうちに、昔読んだ漫画を思い出してしまったんですね。脱線しまして申し訳ありません。
2019年のミシェル・グロ、ピエール・グロは是非とも飲んでいただきたいと思っています。ブルゴーニュの良心、あのミシェル・グロの世代交代です。2019年は収穫が半減以下で、Noisy wine の入荷も激減、価格も10パーセント以上、上昇しています。それでも・・こんなプライスです。
160周年のクロ・デ・レアは巷では結構に高いプライスで販売されていますが、Noisy wine はいつも通りの値付けです。A.C.ブル・・滅茶苦茶美味しいですよ。この冷ややかさ、氷のミハイルを是非飲んでみて下さい。超お勧めです!
【2019年ヴィンテージについて】 冷涼な春に続き、暑く乾燥した夏が訪れた2019年の収穫は、タイミング的には一般的な9月下旬の日程にとどまり、ブドウの熟度と凝縮度においては特筆すべき水準に達しています。
2018年~2019年にかけての冬は類稀な穏やかな気候で、凍結や霜は殆ど見られないほどでした。そのため3月末にはブドウの樹々は早くも息吹の気配を感じさせ始めました。強運なことに4月、5月はむしろフレッシュな気候たっだので、芽吹きのタイミングやその後の成育速度は修正され、6月15日頃に開花のピークを迎え、9月25日前後に収穫になるだろうと言われました。
開花のタイミングはまちまちで、雷雨の影響で花が落ちてしまったり、所々結実に至らない果粒を含むミルランダージュの房がつきました。しかし、開花期を過ぎると好天に恵まれ、ブドウはぐんぐん育ち、葉や枝が茂っていきました。7月、8月は暑くて乾燥していましたが、7月末の雷雨が水不足のストレスからブドウを守ってくれたので、成長障害を起こすようなこともありませんでした。
8月末にブドウは熟し始め、その数週間先までの天候予測を見たとき、当初9月23日に予定していた収穫を、ほぼ一週間早めることを決断しました。9月に入るととても暑くなり、ブドウの熟度は目に見えて進んでいきました。
収穫は9月17日に開始し、27日にオート・コートで終了しました。2018年と同様に醸造所に運び込まれたブドウは非の打ちどころなく健全で、選果はほとんど必要ありませんでした。残念だったのはコート・ド・ニュイでは、2018年の収穫量に比べて約3分の1ほど減少してしまったことです。これには微妙な開花期と夏の雨量の少なさが要因に挙げられます。賞賛に値すべき熟度、完璧なる健全さ。そのようなブドウから醸されたワインは、リッチであると同時にピュアでフレッシュさがあり、見事なバランスになっています。
2019年を過去のヴィンテージと比較するなら、2015年や2018年の太陽の年、完熟に達したブドウの持つ光や輝きを感じさせるワイン、充実した酒質がしなやかにタンニンを包み込み、味わいの凝縮が傑出している年と言えるでしょう。

■ Michel Gros ミシェル・グロ (1956年生まれ)
1975年、ミシェル・グロはボーヌ市のぶどう栽培醸造学校を卒業し、父ジャンと共に家業のドメーヌで働き始めました。そして1978年には、それまで通り父ジャンの片腕となって働きながら、一方で自分自身のドメーヌ(ドメーヌ・ミシェル・グロ)を設立しました。父方の2ヘクタールのブルゴーニュ・オート・コート・ド・ニュイからワインを醸造し、彼自身の名義でワインを販売し始めたのです。つまり1979年がミシェルにとっての最初のヴィンテージになります。年月とともにミシェルは自分のドメーヌを拡大していきました。
フィロキセラ禍の打撃のあと放置されていたオート・コートの丘に新たに苗木を植えつけたり、1990年にはヴォーヌ・ロマネ《オー・レア》を、1993年と1996年にはシャンボール・ミュジニーのいくつかの区画を、そして1995年にはモレ・サン・ドニ《アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジィ》の区画を購入したりしました。1995年、ジャン・グロが引退し、子供たちにドメーヌを分け与えました。父と共にドメーヌ・ジャン・グロの経営にずっと携わってきたミシェルは、次の畑を譲り受けました。
ヴォーヌ・ロマネ・プルミエクリュ《クロ・デ・レア》モノポール、ニュイ・サン・ジョルジュの二区画、ヴォーヌ・ロマネの一区画、そしてブルゴーニュの一区画です。1997年、地主のエカール家はミシェルにヴォーヌ・ロマネとニュイ・サン・ジョルジュにある3.5ヘクタールの畑を委託しました。続いて2008年に2.5ヘクタールのオート・コート・ド・ニュイの畑も委ねました。ドメーヌ・ミシェル・グロは今日、総じて23ヘクタールの畑からワインを生産しています。
■ Pierre Gros ピエール・グロ (1990年生まれ)
エンジニアの学問を修めた後、パリで最初の職業に就いたピエールは、自らのワインの情熱と先代たちが築きあげた家業の長い歴史から、再びドメーヌに戻り、醸造の勉学を積みました。2016年、ブドウ栽培・醸造に関する高等技術士としての資格をとり、父が長年の実践で身に着けた手腕を譲り受けるべく、ミシェルに師事し、収穫と醸造に従事するようになりました。
2019年、家業に専念できるようエンジニアの職を離れました。その年から徐々に父から息子へ権限が譲られ、ドメーヌの経営と安定したワインの品質を今後ピエールが担っていけるよう全般の仕事に携わっています。偉大なワインを造るためには、ブドウ栽培と土壌を生かす事が根本になると悟ったピエールは、テロワールへの更なる理解に努め、年間通じてブドウ畑での緻密な作業に信念を持って行っています。
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2018年のドメーヌ・ミシェル・グロが到着です。エージェントさんの倉庫には2020年の11月、すでに到着していたんですが、今般の新型コロナウイルスの影響が有ったのでしょうか、2020年の年末は、
「それまで遅れていた荷」
「遅れることなく到着した荷」
「遅れることを予想して早めに手配した荷」
「その全てがヌーボー後に超集中!」
してしまったために皆さんもご存じの通り、Noisy wine も緊急出動せざるを得ない状況で、新着情報を木曜日と月曜日がフル稼働する羽目になってしまったんですね。大御所ばかりを毎週2回・・勿論ですがテイスティングも追いつかず、未発送分のお取り置き分が山のようになっていましたので、入荷の荷も大行列でした。
ですがそれでも捌き切れず、2021年も2月になってまだ、11~12月分をご紹介している状況でして、ミシェル・グロもだいぶお待たせしてしまいました。
しかしながら2021年の1月後半からテイスティングを始めた2018年のミシェル・グロのワインは、どれもしっかり休まっているのもある・・のかもしれませんが、エキスが充実して非常に美しい味わいでして、
「2017年も非常に良かったが、2018年はそれに輪を掛けている?」
と感じさせてくれるものでした。
A.C.ブルゴーニュと3種(白を入れれば4種)のオート=コート・ド・ニュイは、低価格ながら各々の個性をしっかり発揮しています。どれを飲まれても納得の味わいかと思いますが、オート=コートのオー・ヴァロンの少しコッテリとしつつエレガンスを漂わせる近しい味わいは、品温が低めになりやすい2021年の冬にはピッタリと言えるでしょう。
村名クラスは91~93+ほどで揃えたい見事な出来で、それぞれのテロワールを見事に表現しつつ、ミシェル・グロらしい充実したエキスの美しい味わいをピュアに感じさせてくれます。
1級~クロ・ド・ヴージョは入荷数が少なく、テイスティングは今のところ回避していますが、それでも下のクラスの出来を見れば、
「さり気なくいつも近くにいてくれるドメーヌだけど、実は物凄い感性を持っていて、非常に完成度も高く、年々そのピュアさとナチュラルさを高めている」
と思わざるを得ません。
他の生産者さんの2018年もののブルゴーニュワインを見れば、アルコール分のやや高い強めの仕上がりになっていたり、甘さを感じるものも散見されたりと、造り手の個性と言えばそれっきりでは有りますが、
「その年の葡萄の仕上がり具合を畑で見て、醸造具合を想像し、エレガントなピノ・ノワールに仕上げる」
ことを皆考えているとするなら、ミシェル・グロの見事な味わいは称賛に値すると思います。
改めて飲んでみて、ミシェル・グロの素晴らしい感性と個性、完成度をもう一度確認していただきたいと思います。ご検討くださいませ。
【2018年ヴィンテージについて】
非常に暑く、乾燥した春夏に特徴づけられた2018年は、ブドウが早熟し、非の打ち所なく健全に完熟したブドウが収穫できました。2017年が幕を閉じ、2018年が明けたその冬、ブルゴーニュの冬としては比較的温暖で雨がちな天候がつづき、しっとりと清涼な早春を迎えました。その時点ではこの年のブドウの成長はむしろ遅いだろうと考えられましたが、4月に暑い天候が再来。それまでの読みを大きく修正せねばならず、夏の終盤まで猛烈な勢いでブドウは成長していきました。
私たちの栽培チームは、このハツラツとしたブドウの伸びに遅れをとるまいと、仕事のペースを2倍に吊り上げ、ハイスピードで追い上げていきました。5月末になるとブドウが開花し、開花期は理想的な状態で過ぎていきました。この分だと9月初旬には収穫になるだろうと予想されました。
春、夏と雨量が足りなかったことも、私たちのブドウ畑ではそれほど問題にならず、おそらくは冬の間に地下に蓄えられた水が、ブドウの成長の供給源になったのだろうと考えられました。
7月には何度か雷雨が訪れ、9月初めにブドウが完全に成熟するための良い水分補給となりました。残念ながら、7月3日と15日の雷雨で襲った雹は、私たちのオート・コート・ド・ニュ
イの畑のブドウを傷つけ、このとき平均50%のブドウを失いました。
また、ニュイ・サン・ジョルジュのレ・シャリオの区画では、約30%のブドウを失いました。
私たちのドメーヌでは、9月4日にコート・ド・ニュイのクリュから収穫を開始し、9月17日にオート・コート・ド・ニュイの畑で収穫を終えました。収穫したブドウは文句のつけどころのないパーフェクトな状態、その中から更に良いブドウを選り抜くなど、ほとんど必要はありませんでした。
ただ、雹害に遭った区画のブドウだけは綿密な選果の必要があり、幸運にも、視覚機能を備えた選果機を使用することができ、雹で傷ついた粒をすべて除けることができました。一般年と比べてブドウが早期に成熟し、収穫期が早めに訪れたこと、そして収穫されたブドウが完全なる健全な状態で完熟していたこと、それらの好条件を背景に醸されたこの年のワインは、暑い年でもブドウのフレッシュさを保った偉大な純粋さがあり、はじけるような果実味が生き生きと表れています。これならば長期熟成を遂げるポテンシャルを秘めた偉大なヴィンテージだと、今からでも予言することができるでしょう。
2018年を一言で語るなら、太陽のヴィンテージ。太陽が与えてくれたピュアで魅惑的な味わい、きめ細かなタンニン、しなやなボディ、良質の酸。こういったヴィンテージのワインは、忍耐強くワインが熟す時を待った、愛好家たちに大きな喜びを与えてくれるはずです。「天候面」だけをとって過去のヴィンテージに例えるなら、2003年、2009年に類似性があると言えるでしょう。
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2018年は初めて、バレルサンプル試飲が出来ない年となりました。ミシェルの実直なコメントを読み解く上で【天候面では】2003年、2009年との類似点を挙げていますが比較的、保水性と収穫量に恵まれた年であり、本当に久しぶりの太陽のヴィンテージとなりました。全体的な傾向と造り手の方向を考えるならば凝縮度ではなく果実の密度があり熟成能力もある年でしょう。酸の張り出しがちなオート=コートの優位性も発揮できそうです。試飲が楽しみです。どうぞよろしくお願いいたします。
株式会社オルヴォー 村岡 覚

1830年、グロ家はヴォーヌ・ロマネ村で開業する。今日では、6代目のミシェル・グロが、先祖たちの仕事を受け継いで発展させている。また、妹はDomaine AF Gros、弟は Domaine Gros Frere et Soeur、従妹は Domaine Anne Grosを経営し、彼らも同様、グロ家の家業を続けている。
情熱家であり、同時に厳しさをも持ち合わせるミシェル・グロは、ワイン造りに不断の手間をかける。畑仕事から瓶詰めに至るまで、各段階の技術を修得している。慎ましい性格の彼は、ワインを通じて自分を表現する。寛大で、繊細でエレガントなワイン。その品質は常に一定している。
ミシェル・グロと彼を支える従業員たちは、ワイン造りにおける情熱と要求の高さを、皆様にご紹介します。
● 2022 Bourgogne Hautes Cotes de Nuits Blanc Fontaine Saint-Martin Monopole
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ブラン・フォンテーヌ・サン=マルタン・モノポール
【2021年ものとは思えないほど、充分にリッチでスケールの大きな味わいに仕上がっています!旨いです!】-----少なくて飲めませんでした。以前のレヴユーを掲載しています。

リアルワインガイド第84号でもミシェル・グロの2021年ものを大いに評価していましたが、いや~・・素晴らしいですね。2021年のミシェル・グロは、
「いつにも増して素晴らしい!」
と申し上げておきたいと思います。
ミシェル・グロらしいピュアさはそのままに、酸の美しさこそが可能にしたと思える見事なディテールが、大きな構造をしっかりと埋めていますが、それが決して嫌味にならないのがミシェル・グロなのでしょう。
冷ややかでグラマラス、少しねっとり、そしていつもよりわずかに樽由来の表情があり、その穏やかな酸化による官能的な表情がトッピングとしてほんのりと感じられるんですね。
グラスを斜めに走る涙も太く、けっして「ネガティヴなヴィンテージ」
を思わせないです。
このオート=コートの畑、フォンテーヌ・サン=マルタンはニュイ=サン=ジョルジュから西へ10キロ弱行ったところにあります。地図をゲットしたので下に掲載させていただきます。東南を向いた条件の良い畑に見えます。きっと2021年、健康な葡萄が収穫できたんじゃないかと思いますが、とても健康的な葡萄が由来の見事な味わいです。

もっともドメーヌでは、
「2021年は選果を厳しくした」
とのことで、決して楽なヴィンテージでは無かったようですが、
「それで・・ここまで出来る」
という結果こそが、ドメーヌを称える評価につながっていると感じます。
ですが、日本ではグングンと評価を上げているように感じられますが、海外メディアはいつものように・・余り乗ってはこないですね。noisy も2021年もののミシェル・グロを数アイテムテイスティングさせていただき、
「今までで一番良いかも・・」
とも感じましたし、
「エキス重視の見事な味わいに表情が深まり、ナチュラルな美味しさが漂ってきた」
と強く感じました。
また、Noisy wine の仕入れ先であるオルヴォーさんもできる限り高くしないように骨を折ってくださっているようで、おそらく Noisy wine のミシェル・グロはかなりリーズナブルだと自負していますので、ぜひとも素晴らしいこの2021年もの、飲んでみてください。超お勧めします!

フォンテーヌ・サン=マルタンは地図の右側の三角の区画です。
以下は以前のレヴューです。
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【2020年もののブルゴーニュ白ワインは、赤ワインよりも「素晴らしさが判りやすい!」出来だと思います!旨いです!】
どうでしょう!・・2020年もののフォンテーヌ・サン=マルタンの白、どうやら過去最高の出来じゃないでしょうか。
2020年もののブルゴーニュワインを Noisy wine でも数多くテイスティングしていますが、非常に濃密で・・濃い目だと思われるピノ・ノワールが多くを占める中、シャルドネ系は、その濃密さをポジティヴに表現できているものがほとんどである・・と感じるんですね。
ピノ・ノワールは、昨年到着したアイテムは、まだ仕上がり切っていないと感じましたが、ここへ来て・・だいぶ仕上がって来ていると感じます。一方のシャルドネ、そして白ワインは、
「今飲んでも絶好調に旨い!」
んですね・・。いや、一部の上級キュヴェは今すぐ飲むのは控えた方が良いと思いますが、先日ご案内させていただいたバシュレ=モノなんて、
「旨い!」
と一言で言い切れる美味しさが有ります。
そして今、満を持してユベール・ラミーをテイスティングし始めている訳ですが・・いや、ラミーについてはご紹介時に詳細をお伝えするとしても、
「白ワインは濃密過ぎるほどでも一切困ることは無い」
と・・思ってしまえるような状況です。
で、このフォンテーヌ・サン=マルタンの白もまた、2019年ものよりも濃密です。

深い黄色から柑橘な果実が濃密さを持って心地良いアロマを感じさせてくれます。ほんのりとマッタリ、粘りつくほどでは無いにせよ、充分過ぎる位の密度です。ノーズには緑の草花のアロマと熟した果実の両方、とても細やかで集中した石灰のニュアンス、冷ややかさと、温かさ由来の濃密な味わいはドライですがエキスの濃さも伝えて来ます。滑らかてゆったりとしているが、口内ですり潰してみると非常に細やかです。酸の総量も酸っぱく無い程度にしっかりバランス良くあるので、この密度の高さにマッチ、高質さを感じつつの余韻に浸れます。
2019年ものよりも・・どうでしょうか、少なく見積もって10%は濃密なんじゃないかと思います。グラが有り、粘りがグラスの縁に表れています。気軽に飲んでもスイスイ入って飲みやすく美味しいですし、ポテンシャルを取りに行っても適度に応対してくれる深さが有ります。
今飲んでも美味しいですが、少し熟成させても面白いはず・・リアルワインガイド第80号は、今飲んで89+ ポテンシャル90 と、今飲んで点、ポテンシャル点とも近く、飲み頃も今から2040年と幅が有りますので、
「いつ飲んでも良い」
と暗に言っているようですよね。
ミシェル・グロ、唯一の白ワインです。旨いです!是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【氷のミハイル!・・冷ややかなクリスタルガラス!・・要素はバッチリ仕込まれています。一瞬、最近のメオのクロ・サン=フィリベールを彷彿させる素晴らしい出来!】
旨いです!・・実は2019年のミシェル・グロのテイスティングはこのオート=コート白から始めたんですが、近年、ミシェル・グロに感じる「伸びの良いしなやかさ」に加え、
「・・あれ?・・凄い冷ややかなんだけど・・何故?」
みたいな感覚を覚えました。
まぁ、オート=コートですから、標高が高い性なのかな?・・と思っていたんですね。その上で、以前のミシェル・グロの「ニュートラルさ」に複雑な起伏が有り、ガラスのようなミネラリティがワインを包み込んでいるのを感じました。
ですので、簡単には崩壊して行かない・・優れたシャンボール=ミュジニのようなスタイルです。この時点では、新生ミシェル・グロ(ピエールさんの)の特徴とは決められず、しかも2019年ヴィンテージの特徴とも思えず、健康的で滑らか、伸び良く果実もマッチョにならず素晴らしく美味しいな・・と思った訳です。
ですが、2019年のミシェル・グロを飲み進めて行くうち、このグロのワインの全編に漂う・・
「見事な冷涼感」
は、2019年と言うグレートイヤーがもたらしただけではなく、2019年ミシェル・グロのワイン全てに言える特徴だと判った訳ですね。
優れたオート=コートの白と言いますと、メオ=カミュゼのクロ・サン=フィリベールが上げられますが・・一瞬・・「似てるなぁ・・」と頭をよぎりました。まぁ、畑の位置は随分と離れていると思います。このフォンテーヌ・サン=マルタンはアルスナン村の段々畑ですから・・。あ、そうそう・・アルスナンと言えばオーレリアン・ヴェルデですね。彼もオート=コートをリリースしており、noisy もご案内はしていませんが飲んでいます・・だいぶ違います・・(^^;;
これは樹齢が上がるにつれ、相当素晴らしいワインになると感じます。今飲んでももう・・充分素晴らしいんですよ。でもまだまだ樹齢は上がるでしょう?・・その時、要素がさらに複雑になり、さらに濃密になった時に・・この素晴らしいミネラリティが得られているからこそ、このフォンテーヌ・サン=マルタンは成立すると感じられます。
今飲んでも滅茶美味しいです!・・氷のミハイル・・2019年!・・是非飲んでみて下さい。超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【2017年ものと変わらず、生感、ピュア感、精緻、フィネス、しかし不足感の無い見事な美味しさです!】
ミシェル・グロ自慢の丹精込めたオート=コート、フォンテーヌ・サン=マルタンの白です。一般的なニュイの白ワインの、やや「ぷっくら」とした緩めの味わい・・をイメージされるかもしれませんが、もっとしっかり「締まった身体」を感じていただけるかと思います。
真ん丸感の在った2017年ものと比較しますと、やや縦伸びする感じが有り、より低域と高域にまで伸びようとする意志みたいなものを感じます。エナジー感は凄く有るんですが、そのものを強く感じると言うよりは、「内に秘めたもの」のように思います。
「ジューシー」などと言うと陳腐に思われてしまいますが、実は本当のジュースの味わいって・・生で食すよりは余り甘く無い・・と思うんですね。だから多くの場合は生ジュースに糖分を足したりすると思うんですが、でもそうしてしまうと、「生感」が削られちゃう感じがするんですよね。
なので、そんな意味で・・いや、「甘く無い」と言う意味合いで、「生風にジューシー」と言っておきたいと思います。何より「酸」が生きていますし、樽などの化粧ッ気の無い味わいがピュア感を助長してくれます。とても良い出来です。是非飲んでみて下さい!・・安いと思います。
以下は以前のレヴューです。
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【2017年ヴィンテージの良さを是非感じてみてください。全方向に丸く、甘く無く、辛く無く、健康的で、完全とも思える見事な出来です!】
いや~・・美味しいです。2017年のミシェル・グロは、おそらくいつ開けても美味しいんじゃないか?・・とさえ思わされる出来で・・と言うことは、物凄い出来なんじゃないか?と思っている訳です。赤も白も・・です。
因みにリアルワインガイドは、前年ものの2016年は「今飲んで88 ポテンシャル88+」とやや渋めの評価でしたが、2017年ものはそこから基礎点が1ポイントアップ、それぞれ89、89+ としています。
明らかにリリース直後から美味しいので、どうしてもポテンシャル点を抑えた予想になると思います・・おそらくnoisyでもブラインドでテイスティングしたとしますと、今飲んで点とポテンシャル点の差は余り無い予想になるはずです。
しかしながら、本当に素晴らしいワインはリリース直後から見事に美味しい・・場合が多いので、ポテンシャル評価、つまり熟成後の評価を含めたものが、余り差を持たなくて良いかどうかは難しいところです。
テイスティングは白ワインが入ることが多く、この「フォンテーヌ・サン・マルタン・ブラン」も到着後の早い段階でテイスティングしたにも関わらず、質感が見事に出た美しくも真ん丸な味わいに驚きを感じるとともに、2017年のミシェル・グロの出来の良さを予感させてくれるものになりました。
ミネラリティが美しくたなびきます。ゴツゴツしたものでは無い、雅びなものです。オイリーさもほんのり・・これにもフィネス漂うものです。ゴク味も有りますが、その後に還って来るエレガントなノーズと透明なミネラリティの風味にも、高質さが感じられます。
このプライスですと無敵でしょう!・・ニュイの白としても高い評価が出来ると思います。個人的な評価ですと90点の壁は超えています。是非飲んでみてください!非常に美味しいです!
以下は以前のレヴューです。
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【淡い緑が透けて見える美しい色合いから、ニュートラルに漂うスパイス、ハーブ、柑橘。冷ややかな酸が心地良い、バランスに優れるオート=コート白です!】
ドメーヌ・ミシェル・グロが唯一造る白ワインです。ふくよかで糖度の乗った葡萄が得られた2015年ものとも、少し違ったニュアンスですが・・顔は同じですね。
いや、顔が同じと言うのは、エチケットやボトルの話しでは無く、グラスの写真の話しです。去年まではシュピゲラウのマシンメイドのグラスで写真を撮っていたんですが、今年の夏以降は「マウスブロー」の手作りのシュピゲラウです。軽いし唇の当たりも良く、香りの伸びやキレが良いですね。
美しい緑系の色合いが透けて見えていると思います。よりドライでややタイトに仕上がった2016年ですが、2016年もののブルゴーニュ白は軒並み・・非常に美味いですよね?・・早く飲んで良し、勿論熟させても良し・・の鬼に金棒状態です。
このオート=コート・ド・ニュイ・ブラン・フォンテーヌ・サン・マルタンも非常に良いバランスです。香りのニュアンスもとても自然で、仄かに漂うハーブやスパイス、フラワーなアロマが心地良いです。ボディもしっかり有りますが、パレットはやや卵型かな?・・シャルドネだけと言うアナウンスですが、どこかほかの品種も混じったような味わいもする感じ・・でもおそらくそれは「ミネラリティの組成」でしょう。うす緑系の色合いも綺麗でしっかり見えるようで、これまたミネラリティが関与しているのかな・・と思います。
タイトなバランスで、バターとか、クリームなどのイメージはしません。繊細なタイプ・・と言って良いと思います。後口の伸びも良く、良い感じの余韻がたなびいてくれます。
こちらが数は無いようで・・しかし、今時オート=コートでこのプライスはかなりリーズナブルです。是非ご検討くださいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【非常に良いです!リアルワインガイド第59号は 今飲んで89 ポテンシャル89+ 飲み頃予想 今~2035 でした!】
間に合わないかと思ってましたので、
「飲めませんでした」
と書きましたが・・間に合いました。2014年がとても美味しかったものの、やはりニュイでは珍しい白ですから気になっていまして、少し頑張っちゃいました。
で、・・以前は以下の様に書いていた訳です。(フォンテーヌ赤等のコラムと同じ文章です。)
ルージュよりブランがほんのちょっとだけ、今飲んでポイントが高いですね。ドメーヌ・ジャン・グロの時代から散逸していた所有権を集めて仕立て直し、ようやく全てを入手、モノポールとしてリリースしはじめた「サン=マルタン」の白です。
葡萄が熟した2015年、リアルワインガイドによるとほんのり南のフルーツが感じられるようです。ギィ・アミオのピュリニー=モンラッシェ・レ・ドゥモワゼルのような豪奢な甘さでは無いでしょうが、冷ややかさが存在しているとそのようなニュアンスは決してマイナスポイントにはならないものです。
不思議なのは、「甘い」と言ってしまうとワインファンはそっぽを向いてしまい、「思い切りドライ!」とやるとまぁまぁ・・受けは良いものの、
「・・実際、本当に残糖が無くドライだと、なかなか美味しいと言ってくれない」
ことが非常に多いですね。何しろ・・余り熟成させずに飲むパターンが多いのも有りますしね。
まぁ、いろんな意味でそれが全てでは無いんです。どんなに残糖が無くドライでも酸の構成が素晴らしくて、旨みを見事に形成している場合も有る訳ですし、ドライで薄い旨みだとしても・・例えばルイ・ユエランの2013年などもそうですが、ま~・・最初は全然売れなくても、加速度が付いて売れて行くんですね・・。
なので、「甘い」とか「やや甘い」とかは、実際に本当に「甘い」訳じゃ無い・・が、
「いつもより少しだけ甘さを感じるかもしれない・・比較すれば・・」
と言う表現が「短くなっただけ」と、取った方が良いかな・・と思います。
言葉は非常に難しいもので、その辺のニュアンスを伝えきれない我々に問題が有る訳ですが、「滅茶甘い!」とか書いていなければ、それは「程度の問題」で有って、有る人には若干甘味が感じられるかもしれないものの、違う人には「・・どこが・・甘いのよ・・」と言うようなレベルでしかない・・と取られるのが良いかと思っています。
とてもリーズナブルなモノポールのオート=コートです。樹齢が上がって行くとメオ=カミュゼの「クロ・サン=フィリベール」のような存在になるでしょう。ご検討くださいませ。
リアルの第59号を見る限り、
「やや甘いのかな?」
と言う印象を持ちますが、やはり上記に書いたように、特段に甘いニュアンスは感じません。むしろリテールの場では「甘い」などと言ってしまうとかえって大きな問題になってしまうでしょう。
果実はやや南国系フルーツが混じる・・と言うニュアンスで、現状は樽のニュアンスがわずかに勝り、完全な溶け込みを待っている感じ。樽香が立っていると言うよりも、もうすぐ「混じり合って一体化する直前」の感じです。
この地域にたまに見られる、やや中域の乏しいピノ・ブランのようなニュアンスでは無く、中域の豊かな味わい幅の広い見事なシャルドネです。品格も充分、必要なのは僅かな時間・・でしょう。非常に良いです。
言ってみれば、2010年頃のメオ=カミュゼのクロ・サン=フィリベール・ブランのようなニュアンスで、この数年間樹齢が上がれば、それにも負けないようなポテンシャルを身に着けるかもしれません。
非常に良いと思います。ある種レアですから・・飲んでみたい方も多いと思いますのでお早めにご検討くださいませ。お勧めします!
以下は2014年もののレヴューです。
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【瑞々しさたっぷり!樽臭くない、ピュアなモノポールのシャルドネです!】
とても良いバランスのシャルドネです。久しぶりにミシェル・グロの白ワインを飲みましたが、たっぷり楽しめる見事なバランスをしています。
リアルワインガイド第55号も、何故かこのオート=コート・ド・ニュイ・ブラン・フォンテーヌ・サン・マルタンだけは、
「暫定点としてでは無く、 89~89+ 今~2033 」
と、しっかり評価しています。
他のアイテムはガチガチな状態でポテンシャルを取りに生き辛かったところ、やはり白ワインとはバイオリズムが違ったのでしょうね。
こう言ったことは非常に良く有りまして、特に冬の間・・・リリースされて初めての冬を日本で迎える時、特に赤ワインは春~秋よりも冷えた状態で飲みますので、やや沈んだように感じられます。
ところがですね・・ちゃんと品温を合わせてあげると、そうでも無いんですよ。やることをしっかりやると、このタイミングでは大抵の場合、大丈夫なんですね。でも、品温を上げないで飲んでしまうと・・どうしても沈み気味になります。そして、春を迎える頃・・ワインは硬くなることが多いので、
「リリース直後の冬~次の年の冬(もしくは翌々年の冬)が明けるまで」
が赤ワインの硬い時期・・みたいな捉えられ方をされているとも言えるかもしれません。ちゃんと温度を合わせられれば、結構・・ちゃんとしているもんです。でも、春からは硬くなるワインも結構有ります。
クラスは違いますが、ちょっとピュリニーにも似た感じの果実感を含むコルトン=シャルルマーニュ・・みたいな感じで、まぁ、ソックリだとはとても言えませんが、僅かに柑橘、白~黄色のややブリっとした大振りの果実がとても冷ややか、目の細かい石灰系ミネラリティ、中域は適度に膨らみ、ぷっくりさの中に僅かなオイリーさを感じさせながら収束して行きます。果実の風味がしっかり有るペルナン=ヴェルジュレス・・の方が近いかな?・・飲むのに早く無い・・などとは言いませんが、この状態でもとても美味しく飲めます。
実はこの畑、コート=ドールからはちょっと離れているようで、ニュイ=サン=ジョルジュ村から5キロ位西に行ったところになるようです。地図上ではむしろ、ペルナン=ヴェルジュレスの方が近く、距離的にはアロース=コルトンとニュイ=サン=ジョルジュが、正三角形を描く感じですね。
なので、ペルナン的で有り、しかしニュイの温かさも有る・・みたいなニュアンスなんかもしれません。
リアルワインガイドは90点を付けたがらなかったですが、noisy 的にはジャスト90点ですね。とても良かったです。是非飲んでみてください!お薦めします!
● 2022 Bourgogne Cote d’Or Rouge
ブルゴーニュ・コート=ドール・ルージュ
【激エレガントで精緻な仕上がり!・・やや淡いニュアンスが瑞々しさと出会って非常なエレガンスを感じさせてくれます!】

激エレガントな、コート・ド・ニュイのど真ん中的な表情を感じさせるA.C.ブルです。
まぁ・・この下、アチコチで書いてますから余り敢えて言うこともないか・・と思いますが、
「このところのミシェル・グロは、ナチュール感が徐々に増大している!」
と感じています。この2022年もののテイスティングで・・確信した次第です。
確かに、もっとずっと昔から、ミシェル・グロのワインの味わいは・・
「世情に対応しているとは思えないエレガントな造りをずっとしていた!」
と思っています。
かのPKさんが
「新樽を100パーセント使用し、濃密なワインを造れ」
と言って回っていたのを聞いてか聞かずか・・判りませんが、ミシェル・グロのワインはエレガントで・・どちらかと言えば淡く、まったく変わりませんでした。1990年代の新樽ブームの時でも・・です。
反対に、弟のグロ・フレールは違いました。新樽もバッチリ使って、濃厚なピノ・ノワールを造り、一時期非常に受けていました。

「ミシェル・グロとグロ・フレールのどちらかを取るなら・・グロ・フレール」
と言うワインショップは多かったはずです。
まぁ・・もっとも・・1990年代はネットが流行る前ですからね・・実情は余り皆さん、ご存じでは無いかもしれません。
で、ずっとミシェルは変わらなかったんです。
ですが noisy は、
「このところのミシェル・グロは変わって来た!」
と敢えて言いたいと思います。
やはりピエール君がやり始めて変わったんだと思うんですね。瑞々しくなり、ミネラリティの中にもディテールが細やかに出てくるようになったと感じています。そしてやはり、
「ナチュール感の増大!」
です。
そもそもがドライな味筋でナチュール感が高くなりますから、少しでも「汚れ」が有ると滅茶目立ってしまうんですが・・それは有りません。本来のブルゴーニュ・ピノ・ノワールが持つ美味しさ、エレガンスにさらなるナチュール感を盛っている・・と感じます。ぜひ確かめていただきたいと思います。
「頑張って価格を抑えて」
ご案内です。どうぞよろしくお願いいたします
以下は以前のレヴューです。
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【ピノ・ファン的な煙と動物香!・・めちゃ良い香りとエキスの美味しさ!素晴らしい出来です!】
2021年ものは少しネガティヴな印象を持ってテイスティングに臨んでいるnoisy ではありますが、ミシェル・グロに関しては・・
「2021年のミシェル・グロは平凡から非凡への過渡期の姿!」
と・・感じました。
このA.C.ブルもまた・・非常に素晴らしい出来です。noisy も大好きな味筋・・しっとりとして重くならず、決して軽くなく、どことなく墨絵の世界から赤い色を得て浮かび上がってくるようなしっとりとした赤い果実と細やかな表情が、わびさびの世界とリアルな現実を一緒に感じさせてくれるように思います。
リアルワインガイド第84号も、
「これはプティ・ヴォーヌ=ロマネ」
と言っていましたが・・同感です。小さい実をつけるピノ・ファン的であり、煙や動物的なニュアンスが・・そう、煙は全面に、動物的なニュアンスは「かくれんぼ」しながら・・感じられます。
赤い果実はチェリー主体で、赤い感じのハイトーンなアロマが、ちょっとシャンボール的にも感じられます。

これ、4千円だったら「大有り!」だと思うんですよね・・。海外メディアはまだミシェル・グロを高く持ち上げることは無いんですが、
「2021年を境に潮目は変わる?」
とnoisy は予想しているんですね。
なぜって・・ようやっとユーロ円、ドル円の相場も天井を見たような感覚でいます。某総裁は今までと変わらずと・・ちょっとね~・・どうかとは思いますが、きっと大所高所からご覧になるのと、地面をはいつくばっている noisy とは見え方が全然違うのでしょう。
ですがこれからは日本人の所得は増え、円は強くなって行くことでしょう。一方的にそうなるとは思えませんが、円は少しずつ・・所得もちょっとずつ・・(^^;;
何とかこの美味しいチェリーなA.C.ブルが、いつまでもリーズナブルで在りますように・・と頑張って3千円台・・ギリですが、つけさせていただきました。数は無いのでお早めにどうぞご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【なんとこのA.C.ブルまで入荷が12本・・しかないので、テイスティングせずにご案内させていただきます・・】 2019年ものに続いて12本だけの入荷になってしまいました。そもそもミシェル・グロ2020年ものは総数も非常に少ないので、申し訳ない・・オート=コートや村名などのレヴューをご参考にされてください。
リアルワインガイド第80号も、ポテンシャルで90点を付けなかった・・と言う出来ですので、普通の村名並みほどの評価と言えるでしょう。価格を考えますと・・いや、もはや・・
「3千円台を付けられるA.C.ブルは皆無」
と言って良い状況ですから、
「ブルゴーニュの良心!」
と言えるドメーヌ・ミシェル・グロは健在です。
また他のキュヴェを飲んだ限りにおいては、ピエール・グロの参入の影響が良い方にしっかり出始めていると感じられますので、普段飲みには欠かせない1本かと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【もし久しぶりにミシェル・グロのこのA.C.ブルを飲まれたとしたら、相当にビックリすると思います!激エレガント、冷やかで超旨いです!】
いや~・・こんなワインは10ケース単位でいただきたい!・・
ですが残念ながら2019年ものは、ドメーヌの出しが少ないので1ケースしかない・・とおっしゃるのです。
「いやいや・・いつもは凄い数、平気で言うでしょう?・・だからなんとかして頂戴!」
と粘ったお陰で、後口でもう1ケースいただけることになりました。なので今回、買えなくても次回が有ります。飲まなきゃ損!・・です。
氷のミハイルの2019年A.C.ブルは、可憐ながらも連続性がバッチリ・・そう、その冷ややかなミネラリティの性です。村名以上の上級キュヴェに感じる「ミルランダージュ」的なものは無いんですが、それでもちゃんと集中しています。それを内包するかのように外側にクリスタルガラス的なミネラリティが適度にコートされているので可憐なニュアンスに感じるのでしょう。
そして2019年ものミシェル・グロは、実にしっとりと良く香り、滑らかでエキスバッチリです・・美味しく無い訳が無いじゃないですか!
以前はそれでもまだ、価格的な部分での「ブルゴーニュの良心・ヴォーヌ=ロマネのドメーヌの鏡」であった時期も有りますが、この2019年ものは、
「A.C.ブルゴーニュのエレガント系ピノ・ノワールの代表」
と言っても過言では無いんじゃないかと思います。滅茶美味しいです・・もっと欲しい・・是非飲んでみて下さい。ピエール・グロさん、半端無いぞと思っていただけるはずです!
以下は以前のレヴューです。
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【ヴォーヌ=ロマネ近郊のニュアンスが漂う、愛らしくも愛しい・・愛すべきホノボノさとピュアさが魅力です!・・が、これからもどんどん成長するでしょう!】
到着直後からバッチリだった2017年もので、
「こんなプライスなのにこのポテンシャルかい!・・オート=コートの各キュヴェとの違いを説明するのはかなり面倒・・でも仕方ないか・・」
みたいな感じでした。
2018年もののA.C.ブルは、そんな2017年ものに比較するとポテンシャルで上回り、「今飲んで点が0.5点ほど下がる」・・それが正解かと思います。色合いを見てもそれは一目瞭然でしょう?・・ちょっと官能感の滲む2017年ものに比較して、2018年ものは「よりしっかり感」「精緻感」が見えるようじゃないかと思うんですね。
まさにそんな感じで、適度な膨らみを持つボディと愛らしい果実のニュアンスがピュアに香り非常に美味しいんですが、実は成長はそこでストップしない・・ポテンシャルの高さを感じるんですね。伸びしろが大きい、まだまだ有ると思っていただければと思います。
それに、「愛らしい」とか「愛しい」とか・・実はワインの表現的には、むしろ、「小ささ」を含んだ言葉では有るんですが、それはあくまで「ミシェル・グロのオート=コートなどと比較した場合」であって、他の造り手さんを対象にしたものでは無いと思ってください。節分を迎え、春一番が吹いた関東ですから、これからどんどん暖かくなってくるはずですが、春の訪れと共に、さらなるポテンシャルの開花を見ていただけると思います。ご検討くださいませ。少なくて申し訳在りませんが、これでもう割り当ては終わりなんですね・・すみません。
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【滅茶美味しいです!・・これは沢山欲しいところですが・・!早めに是非ゲットしてください!】
もしこの2017年のミシェル・グロのベースワイン、ブルゴーニュ・コート=ドールと運良く良いコンディションの個体と出会えたとしたら、如何にブルゴーニュワインに大したオマージュが無い方だったとしても、決して邪険な態度を取ることは出来なくなるでしょう。
もしブルゴーニュワインファンが、同じように出会えたとしたら、今までの自身のブルゴーニュワインに対する考え方も変えさせてしまうような力が有ると思います。
何てったって・・非常に美味しいんですよ。まさにヴォーヌ=ロマネ的な柔らかさと気品に満ち、ディテールの細やかさをしっかり見せているのに、おしとやかなんですね。
ミシェル・グロのオート=コートの赤は何種類か有りますが、その内のオー・ヴァロンを僅かに小さくしたような感じのそっくりさんで、総合的な熱量こそオー・ヴァロンには及ばないものの、
「ベースワインでこの出来か~!」
と、驚かれること必定です。
もっとも、どこで購入されても同じような出会いになるとは限りませんよ。日本にはいくつものインポーターさんが有りますし、ワイン屋さん、それぞれの管理の仕方がワインの味わいに影響します。
これ、出来るだけ多くの方に飲んで欲しいですが・・そもそも数が無いし、2千円代でそこまでやるのもどうかと思いますので、早い者勝ちで!・・是非ビックリしてください!非常に素晴らしい!・・見事です。
以下は以前のレヴューです。
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【・・なんだ・・グロかぁ・・などと言ってる場合では有りません。ヴォーヌ=ロマネに本拠を置く大ドメーヌ、しかも下から上まで造ってくれる・・そしてなんと、このプライスですよ!】「今時こんな価格で販売できるなら、もっと沢山欲しい!」
と感じるのはワイン屋ならではなのかもしれません。
ワインファン、特にブルゴーニュファンの方なら、
「グロはいつでもどこでも買えるし・・」
と言うような感覚が有るかもしれません。
しかし、ヴォーヌ=ロマネ村に本拠を置く「グロ家」のワインは、やはり由縁がヴォーヌ=ロマネ村に有ります。なので、そのニュアンスも持ち、「良い感じ」をしっかり感じさせてくれるブルゴーニュワインなんですね。
それに、ディスカウントさん辺りではこのような価格は出ているかもしれませんが、何せコンディションは抜群に良いです。数本のんでしっかり確かめていますんで、
「価格と品質、コンディション」
を総合比較すれば、
「全く違う品物」
と言うことになるかと思います。
で、今回はACブルゴーニュとACオート=コートも激安なんですが、数が無いんですよ・・。ご紹介させていただく時は必ずテイスティングしていた両アイテムですが、2016年ものは・・数が無いんです。
しかし、ACブルで2800円と言うような価格はもう・・ドメーヌものではまず有り得ません。エージェントさんも価格は泣きながら付けているようです。
「ブルゴーニュワインは大好きだし、飲みたいけれど・・価格が・・」
とおっしゃるお方も多くいらっしゃいます。
とてもニュートラルな立ち位置で、化粧っ気の無いスッピン美人なブルゴーニュワイン・・・しかし、飲めば飲む程、その美味しさが染みてくるというミシェル・グロのワインです。是非飲んでみてください!完売の際はご容赦くださいませ。
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【ヴォーヌ=ロマネ風味トッピングのA.C.ブルゴーニュ、A.C.オート=コート・ド・ニュイの最新ヴィンテージがこのプライスなら何も言うこと無し!】
どうでしょう・・この色合い。左の写真は普通のオート=コート・ド・ニュイ・ルージュです。フォンテーヌでは有りませんのでお間違いの無きよう。
余りのシャンボール=ミュジニーの美味しさにかなり舞い上がってしまいましたが、現状でやや閉じ気味とは言え、今時このプライス、ACブルとほとんど変わらないですからお買い得ですよね。
リアルワインガイド第59号は「今飲んで88 ポテンシャル89 飲み頃 今~2035」と言う評価です。まぁ、良いところかな・・と思いますが、noisy 的には 90ポイント付けて良いんじゃないかと言うような感覚です。
やっぱりグロさんのワインって、エレガントなんですよね。グロ・フレールの強さは無い・・でもそれが良い・・し、何を飲んでもどこか、
「ヴォーヌ=ロマネのニュアンス」
として受容出来るアロマや味わいが有ると思います。
今回は非常に少ないので、ACブル、オート=コート・フォンテーヌ赤・白のテイスティングは見送りました。しかしながら、前にも記載しましたように・・
「シャンボールの滅茶苦茶な美味しさ!」
は、やはりどこかにヴォーヌ=ロマネを感じさせる・・シャンボール=ミュジニーと言うアペラシオンでも・・またニュイ=サン=ジョルジュでも・・です。
つまりは、ミシェル・グロさんのワイン イコール ヴォーヌ=ロマネのニュアンス と言うような、ある種「間違った情報を記憶として覚えていること」になり、それはそれで大きな問題なのでしょうが、人間の経験記憶は結構曖昧で有り、しかしその曖昧さが膨大な情報を管理するのに有効なんだと思うんですね。
だからこのようなワインを飲むと「ヴォーヌ=ロマネ!」と言う記憶が呼び起こされるんじゃないかと・・思ったりしています。
リーズナブルで美味しいワインでした!お勧めします!・・ACブルはすみません・・飲めてません。
以下は以前のコメントです。
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【何と蔵出しですが、2013年にご案内させていただいた当時よりもリーズナブルに仕上がりました!・・是非ご検討くださいませ!】 蔵出しで、何故か非常にリーズナブルに仕上がってしまいました・・。上手くやってくれたエージェントさんに感謝です。因みに正規のひとつであるLUCさんの2014年ものオート=コートの上代は¥3800です。・・いや、今回のこの品物はLUCさんものじゃありません。noisy も信頼を置いているオルヴォーさんです。
ドメーヌ・ミシェル・グロのワインは、日本には正規が何社か存在しますし、並行輸入でも入って来ますので、さほどは注目されませんが・・とても素晴らしいブルゴーニュワインだと思います。
他にも確かに「安い価格」で出ることも有りますが、ほとんどが実の姿は品質を全く気にしていないディスカウンターさんですから、ちゃんと飲めればめっけもんかもしれないにせよ、購入者責任になってしまいますのでご注意ください。
今回は価格を上げたく無いので、そのままご案内します。通常よりも1000円ほどは安いと確信していますし、そろそろ飲んで美味しくなっている頃でしょう!是非ご検討くださいませ!
以下は4年前に書いたこのワインのコメントです。
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【肯定感が沸いてくる素晴らしいピノ・ノワール!】 結局のところブルゴーニュ・ピノ・ノワール・ファンがブルゴーニュ・ピノ・ノワールに求めるものを全て持っており表現できるのがミシェル・グロのオート=コート・ド・ニュイ・ルージュじゃないのか・・・。
そんな気持ちにさせてくれるワインです。ヴィンテージに関わらず、いつもエレガントな清ました顔をしているが、打ち解けてくるとハニカムし、微笑むし、時にははしゃいでもくれる。そして最後はいつも気付かずに去っていってしまう。しばらく会わないでもいられるけれど、久しぶりに会うと決まっていつものパターンだ。余計なものは何も身に付けないくせに、
「あれを着てくれば良かったのに・・・」
とも思わせない。
まあ、確かに現在はまだ若いと思える状態ですが、何だかなぁ・・・不足感が無いんですよね。スタイリッシュで美しさ全開のピノ・ノワールです。やはり美味しい。これがスタンダードだと思います。・・でもどこで購入されても良いにせよ、ちゃんと温度管理をしているお店で購入しましょうね。お奨めします。
● 2022 Bourgogne Hautes Cotes de Nuits Rouge
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ルージュ
【いつものミシェルのオート=コートですが・・やはりこの柔らかさが加わったオート=コートは飲んでいて楽しい!・・実に「普通」で旨いです!】

安定したミシェルのオート=コートの味わいです。もう・・皆さん、ご存じかと思います。
でも・・ちょっと待ってくださいね。やっぱりミシェル・グロも大きく変わって来ているんですよ。若人のパワーは凄いですね・・もちろん、方向を間違えないように親父さんたちも慎重さを欠かせないようにしていると思いますが・・。
ちょっと話しは変わりますが・・
クロード・デュガさんの2022年の村名の「ラ・マリー」をテイスティングさせていただいたんですが・・
「余りの美味しさに驚いた!」
んですね。
ある種の「完璧さ」が感じられる凄い出来でした。
このところは悩んでいるような感じからようやっと脱却して、非常に素晴らしいジュヴレのワインを造っているなぁ・・と感じていましたが、今のところはまだこの「ラ・マリー」だけのテイスティングだとしても、
「ここまで出来る下地が出来た!」
と言うことなのでしょうから・・これからのテイスティングが非常に楽しみになって来たんですね・・とりあえずのご報告です。
で、ミシェル・グロのオート=コートと言えば「ド定番」。フォンテーヌ・サン=マルタンとオ・ヴァロンの美味しさは図抜けてますが、それも・・
「この基本のオート=コートの真ん丸な味わいが有るからこそ」
なのかもしれないとも感じる訳です。

まさに・・
「ミシェル・グロと言ったらこんな味わい!」
と言えるような精緻で美しく、エレガントさを前面に出しつつ・・薄く無い・・淡く無く、しっかりチェリーな味わいで染め上げることが可能なバランスです。
まぁ・・昔からミシェル・グロは、
「良いブルゴーニュワインの見本市」
みたいに言われて来た訳ですが、その、まさにど真ん中な味わいを醸し出してくれています。
その上で、
「このところ・・ほんのりと滲み出していたナチュール感が増大」
しているので、ディテールが非常に細やかになって来ているんですね。気が付かれていらっしゃる方も多いと思うんですね・・そうじゃないと、こんなには売れないはずですから。
そして価格は上がってはいますが、もう・・頑張って押さえています。昨年の2021年ものが4290円でしたが、200円だけ上げさせていただきました。本当はそれじゃ済まないほどの上昇ではあるんですが、何とかこのクラスは・・抑え込んでいます。ぜひ飲んでみてください。まさに・・
「スタンダードなからこその美味しさ!」
を感じていただけると思います。お薦めします。
以下は以前のレヴューです。
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【アンビリーバブル!‥めちゃ美味しいです!・・2020年もの以上のエレガンス!超お勧めです!】
愛らしく優しく少し暖かくドライなA.C.ブルに比べますと、まず・・構造が大きいです。そして、滅茶ドライなんですが・・エキスからのバランスの取れた旨味が素晴らしい!
高度の高い300メートル以上のところにあるオート=コートの畑ですから、250メートル以下ほどのA.C.ブルの畑よりも冷ややかなのは当たり前だとして、
「なんで2021年もので、こんなにしっかり美しく充実したエキスが生まれているのか?」
がとても不思議です。
フォンテーヌ・サン=マルタンの白のところに畑の地図を掲載させていただきました。フォンテーヌ・サン=マルタンは地図の右側の ▼の畑です。このオート=コートの畑名無しのキュヴェは、いくつかの畑のブレンドのようです。
ニュイ=サン=ジョルジュから10キロ弱(インタビューだと7キロ)西に向かった位置にあり、すぐ近くに「シュヴレイ」の村があります。それ以外はほぼ葡萄畑か荒地・・と言った感じで、
「将来性が相当高そうに思える」
んですね・・なぜって・・
「温暖化」
が止められそうも無いように思えるからです。
2020年ものと2021年ものの写真を比較しますと、わずかに2020年ものが黒いように思えます。しかし大きな差は無く、2021年ものが非常に美しく、赤く感じられます。

2枚目の写真の涙を見ますと、2021年ものが幾分・・細目の涙に見えますので、
「2020年ほどの強さは2021年ものは持っていない」
と言っているようです。
押味がしっかりあり、非常にドライでピュアながら、いつもの年よりも・・表情が豊かに感じます。構造も大きく、充分に埋め尽くす要素があり、香りも高く、ほんのりとナチュール感が盛られているように感じるんですね。
まぁ・・ピエール・グロさんの時代になっていますが、彼もまた・・おそらく自然派的なアプローチをしているんじゃないかと想像されます。アロマも高くなりましたよ・・素晴らしいです!・・ぜひとも飲んでみてください。オ・ヴァロンやフォンテーヌ・サン=マルタンに負けず劣らず、めちゃ美味しいです!
以下は以前のレヴューです。
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【滅多やたらと濃いピノ・ノワールが多い2020年ものに有って、優しく可憐、バランスに優れる味わいに、「ふっ」と肩の重みが軽くなるような・・何とも心地良い仕上がりでした!】

noisy の2023年1月のテイスティング量は、過去最高を記録していると・・思います。何せ、
「ほぼ毎日3本、もしくは2本・・以上」
開けている勘定になってしまいます。この滅茶苦茶リーズナブルなオート=コートみたいな安価(・・でも・・ない??)なワインも有れば、3万円・・それ以上もする高価なワインも開けています。余りの量の多さは余り苦労にはならないのですが、
「濃い目の、もしくは強めのワインが続く」
とか、
「同じようなワインが続く・・白ばかり・・とか・・」
になりますと、結構に疲労が溜まります。まぁ・・noisy もお年頃ですから・・だんだんと無理の効かない年齢になってしまっている訳ですよ。
で、いつものように・・このような、リキミ無く美味しく優しく入ってくる「エレガントなピノ・ノワール」をテイスティングしていますと・・
「何とも心地良い気持ち」
になって来て、
「・・そう・・これで良いのよ・・」
などと気付かず言葉を発していたりするわけです。
2020年ものは非常に充実したワインが多いですから、感覚器官も知らずに持って行かれている訳でして、後になってみて・・疲労に気付いたりしています。ですが、
「2020年もののミシェル・グロは、他のドメーヌものよりも、ずっとずっと優しくエレガント!」
です。

どうです?・・良いでしょう・・この色彩。グッと来ちゃいますでしょう?・・先日のアンリ・グージュのご紹介の時に、2020年もののエマニュエル・ルジェのパストゥグランの写真を掲載させていただきましたが、パスグラで有りながらも濃密な色彩、そしてパワフルな味わいでした。あれはあれで非常に素晴らしいんですが、やはり少し寝かせて飲むべきでしょうね。
抜栓直後から高いノーズを感じます。口入れ直後はやや締まっていますが、2~3分ほどですぐほぐれて来ます。チェリーな愛らしい味わいと風味が拡がり、優しく穏やかに膨らみ、ドライなチェリーのノーズへの還りを感じながら適度な長さの自然な減衰を感じさせてくれるんですね。
また、2020年ものからエチケットの材質やデザインが微妙に変わっていまして、以前の少しテカテカに光るものでは無く、ちょっと和紙風の凹凸が感じられるものになっていますから、
「見ているだけでもちょっと落ち着く感じ」
がしました。
ある意味、しっかり出来ているワインが多い2020年ものに有って、
「エレガントである!」
と言える貴重なオート=コートです。リアルワインガイド第80号もポテンシャル点90点ですが、
「A.C.ブルと、さして価格は変わらない」
のも有難いです。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【A.C.ブルのエレガントさを少しだけタフに、少しだけ濃密に、より冷ややかに表現している見事なオート=コート!滅茶苦茶バランス良いです!】
こちらも激旨です!可憐さを感じさせるA.C.ブル(コート=ドール)に対し、むしろ、
「ジャスト・ミート!」
な方は多いはず・・まぁ、結構にnoisy はエレガント好きですし、キツイ塩はダメですし・・いや、でも塩が不足しているのはもっとダメかもしれませんが・・そういう意味では、ミシェル・グロらしい集中感がしっかり有るこのオート=コート赤がもっとも受ける可能性は有ります。
このワインもまた「氷のミハイル」ですから、滅茶冷ややかです。それなりにしっかりと濃度の有る味わいをその「氷」で包んでいますから、その濃度の濃さはストレートには伝わってこないと思います。
あ、もしかしたら勘違いされるかもしれませんが、ミシェル・グロは元からエキスは適度に濃い生産者さんですから・・お間違えの無きよう・・。
そして、親父さんミシェルの頃よりのニュアンスを、その「氷」様のミネラリティでしっかり包んでいるのがこの2019年の特徴です。
バランス良く、香りも立ち、よりナチュラルになり、冷やかに流れるように身体の中に落ちて行くのに、しっかり口内、ノーズ、脳裏に傷を残して行きます。
もう誰も「リーズナブルだから」と言う理由でミシェル・グロを選ぶ方はいなくなるに違い無い・・そう感じる素晴らしい出来です。是非飲んでみて下さい。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【ベースのオート=コート・ド・ニュイながら、「ミシェル・グロ節満開」の見事な出来です!】
クラスはA.C.ブルより上なんですが、ヴォーヌ=ロマネらしい酸の柔らかさが特徴と言えるA.C.ブルに対し、高高度の畑由来の「やや冷ややかな」酸の持つ「メリハリの有る」表現をしてくれるのが、こちらのオート=コートです。
しかしながらオート=コートも3種類有りますので・・いや~・・ご紹介する方としましては非常に苦労するところでは有りますが、特徴はちゃんと把握しているつもりですので・・伝わるかどうかは難しいかもしれないとしても・・ですね、各コラムをお読みくださいませ。
しかし・・ミシェル・グロ2018年・・旨いです。エレガンスもきっちり表現してくれますし、テロワールの違いもワインがちゃんと語ってくれますから・・
「オート=コート3種の飲み比べ」
も、きっと楽しいですよ。
A.C.ブルは・・実はアルコール度14度です。ミシェル・グロの2018年ものは14度でほぼほぼ揃っている感じです。でも・・全然14度と言う感じがしないんですよ。非常にしなやかで膨らみが有って端正で・・将来性も、今飲んでもかなり美味いんですね。
しかしながらこのベースのオート=コートは12.5度なんですよ。だから、
「滅茶エレガント!」
なんですね。
その上で、やや冷涼な酸を膨らませ果実感を漂わせつつ、徐々に伸長してくる感じが非常に良いです。
透明感の漂う色彩はむしろ濃い目に見えるでしょう?小さな実を付けたと思わせる感じかな?・・と思います。過熟していない・・のは間違い無く、伸びやかな酸の美味しさを感じていただけます。是非ご検討くださいませ!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【A.C.ブル、オート=コートの各種の中で、最も冷涼感が有り縦伸びするのがこの畑名無しのオート=コート・ド・ニュイ!・・まさに「らしい」オート=コートです!】
すみませんね・・ついに3千円は超えちゃいました。何かと経費が増大しておりまして、送料は今までの3倍近く支払っていますし、そのまま転嫁することも不可能です。3倍支払ってもそれだけサービス内容が追い付いて行けばさして問題無い訳ですが、配送サービスのレベルは駄々下がりで、不満は大きいです。IT関連の支出も大きくなっていますし、厳しい世の中です。
それでもこの価格は立派です。今時のオート=コートはどんなにリーズナブルでも4千円程度が普通ですからね。
そして、ミシェル・グロの場合はオート=コートだけで4アイテム・・いや、白も入りますんで・・。A.C.ブルを入れると5アイテムです。それだけあるとテイスティングだけでも時間が掛かりますし、その違いが取れなければテイスティングも意味無い訳ですが、いや~・・しっかり違うので非常に面白いです。
以前はオー・ヴァロン、フォンテーヌ・サン=マルタンを混ぜていたオート=コートですが、それぞれに畑名にし、それ以外のオート=コートと、おそらく半端分などをセパージュしているのがこの畑名無しのオート=コートだと思われます。
ヴォーヌ=ロマネっぽい暖かさと丸み、動物系のミネラリティがより感じられるオー・ヴァロンに対し、こちらはより冷涼で透明なミネラリティが見える、縦伸び系・縦構造系のオート=コートです。むしろこちらの方が「オート=コートらしい」仕上がりで有り、オー・ヴァロンやフォンテーヌに比べてやや細身のスタイリッシュな味わいです。
リアルワインガイド第67号は、なんとA.C.ブルと同じポイントでした・・。まぁ、価格も似たようなものですし・・どのような判断基準を持っているかはその人次第ですので、それも理解できる評価です。
2016年ものは余りに無くて飲めませんでしたので写真は有りませんが、2015年ものの写真と比較すると、
「それでも色は強めに出ている」
のが判るかと思います。透明感は裏に回っている感じになっていると思います。2015年ものより1.2倍ほど、濃密な仕上がりだが、全くエレガンスを犠牲にしていない造りです。
非常に良い出来でした!是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【オート=コートも3千円切れ!・・A.C.ブルより奥行の有る味わいです!】 この2018年の年末も押し詰まった頃になってもまだ・・
「・・テイスティングして案内してくれるのは良いけど・・もう酔っぱらっちゃってるよ・・」
などと思われていらっしゃる方も多いかもしれませんね。明日28日は仕事納めの方も多いでしょうから、もう気分はお正月でしょうか。
ただ、noisy としましては、12月の暦の具合がどうもね・・上手く行かず、これまで3回しかご案内が出来ていないんですね。
通常なら12月は4回から5回は木曜日が有ります。ところが2018年は4回目がもう27日なんですね・・。なので、余りにご案内の回数が少ないと、売上も行かない訳でして・・予定を大幅に狂わせてしまうことになってしまったので、
「こんなに押し詰まっても悪あがきをしている」
訳です。そんな訳でして・・うるさくて申し訳ありません。
このオート=コートも品質だけではなく、コンディションも、そして何と価格も・・超優等生なワインです。3千円切ってます。
ところが2016年ものは数が無い・・ので、今回は飲まず、全て販売させていただこう・・と言う魂胆なんですね。
まあ・・良いですよね・・今まで何度もご紹介させていただいてますし、リーズナブルすぎる位リーズナブルですから・・それに、
「ミシェル・グロは、オート=コートだけで4種類も有る!」
ものでして、他の2016年オート=コートは全てテイスティングしていますんで・・どれも美味しかったですよ。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【ヴォーヌ=ロマネ風味トッピングのA.C.ブルゴーニュ、A.C.オート=コート・ド・ニュイの最新ヴィンテージがこのプライスなら何も言うこと無し!】
どうでしょう・・この色合い。左の写真は普通のオート=コート・ド・ニュイ・ルージュです。フォンテーヌでは有りませんのでお間違いの無きよう。
余りのシャンボール=ミュジニーの美味しさにかなり舞い上がってしまいましたが、現状でやや閉じ気味とは言え、今時このプライス、ACブルとほとんど変わらないですからお買い得ですよね。
リアルワインガイド第59号は「今飲んで88 ポテンシャル89 飲み頃 今~2037」と言う評価です。まぁ、良いところかな・・と思いますが、noisy 的には 90ポイント付けて良いんじゃないかと言うような感覚です。
やっぱりグロさんのワインって、エレガントなんですよね。グロ・フレールの強さは無い・・でもそれが良い・・し、何を飲んでもどこか、
「ヴォーヌ=ロマネのニュアンス」
として受容出来るアロマや味わいが有ると思います。
今回は非常に少ないので、ACブル、オート=コート・フォンテーヌ赤・白のテイスティングは見送りました。しかしながら、前にも記載しましたように・・
「シャンボールの滅茶苦茶な美味しさ!」
は、やはりどこかにヴォーヌ=ロマネを感じさせる・・シャンボール=ミュジニーと言うアペラシオンでも・・またニュイ=サン=ジョルジュでも・・です。
つまりは、ミシェル・グロさんのワイン イコール ヴォーヌ=ロマネのニュアンス と言うような、ある種「間違った情報を記憶として覚えていること」になり、それはそれで大きな問題なのでしょうが、人間の経験記憶は結構曖昧で有り、しかしその曖昧さが膨大な情報を管理するのに有効なんだと思うんですね。
だからこのようなワインを飲むと「ヴォーヌ=ロマネ!」と言う記憶が呼び起こされるんじゃないかと・・思ったりしています。
リーズナブルで美味しいワインでした!お勧めします!・・ACブルはすみません・・飲めてません。
以下は以前のコメントです。
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【何と蔵出しですが、2013年にご案内させていただいた当時よりもリーズナブルに仕上がりました!・・是非ご検討くださいませ!】 蔵出しで、何故か非常にリーズナブルに仕上がってしまいました・・。上手くやってくれたエージェントさんに感謝です。因みに正規のひとつであるLUCさんの2014年ものオート=コートの上代は¥3800です。・・いや、今回のこの品物はLUCさんものじゃありません。noisy も信頼を置いているオルヴォーさんです。
ドメーヌ・ミシェル・グロのワインは、日本には正規が何社か存在しますし、並行輸入でも入って来ますので、さほどは注目されませんが・・とても素晴らしいブルゴーニュワインだと思います。
他にも確かに「安い価格」で出ることも有りますが、ほとんどが実の姿は品質を全く気にしていないディスカウンターさんですから、ちゃんと飲めればめっけもんかもしれないにせよ、購入者責任になってしまいますのでご注意ください。
今回は価格を上げたく無いので、そのままご案内します。通常よりも1000円ほどは安いと確信していますし、そろそろ飲んで美味しくなっている頃でしょう!是非ご検討くださいませ!
以下は4年前に書いたこのワインのコメントです。
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【肯定感が沸いてくる素晴らしいピノ・ノワール!】 結局のところブルゴーニュ・ピノ・ノワール・ファンがブルゴーニュ・ピノ・ノワールに求めるものを全て持っており表現できるのがミシェル・グロのオート=コート・ド・ニュイ・ルージュじゃないのか・・・。
そんな気持ちにさせてくれるワインです。ヴィンテージに関わらず、いつもエレガントな清ました顔をしているが、打ち解けてくるとハニカムし、微笑むし、時にははしゃいでもくれる。そして最後はいつも気付かずに去っていってしまう。しばらく会わないでもいられるけれど、久しぶりに会うと決まっていつものパターンだ。余計なものは何も身に付けないくせに、
「あれを着てくれば良かったのに・・・」
とも思わせない。
まあ、確かに現在はまだ若いと思える状態ですが、何だかなぁ・・・不足感が無いんですよね。スタイリッシュで美しさ全開のピノ・ノワールです。やはり美味しい。これがスタンダードだと思います。・・でもどこで購入されても良いにせよ、ちゃんと温度管理をしているお店で購入しましょうね。お奨めします。
● 2022 Bourgogne Hautes Cotes de Nuits au Vallon Rouge
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・オー・ヴァロン・ルージュ
【艶っぽい、色っぽく、官能的で熟したワインのような美味しさに満ちた・・今飲んでも滅茶旨いオート=コート!・・絶対に気に入っていただけると思います!】

滅茶旨いです!・・ミシェル・グロ・ファンが間違い無く増殖して行く将来が見えるような美味しさです!
しかも・・オルヴォーさん、頑張ってくれていますから、
「そもそもリーズナブルなミシェル・グロをさらにリーズナブルに卸してくれている」
と思えるんですね。
そして Noisy wine もですね・・
「(2021年ものよりも上げなくてはならない・・けど、やはりこの辺はリーズナブルじゃないと・・)」
と言うような気持ちも有り、
「そもそもリーズナブルなミシェル・グロをさらにリーズナブルに販売してしまう・」
と言う結果なんですね。普通に価格をつけますと5千円はしっかり超えてしまいます。でもそれじゃぁ・・ね・・せっかくブルゴーニュワインファンになっていただいた方々に申し訳ない・・とも思うんですね。

で、この1枚目の写真の赤い色彩、是非ご覧ください。
「官能感がしっかり写っている!」
と思いませんか?
これは別に noisy の写真の腕が上がったからで・・はありません。普通に「プチっ」と押した、そのまんま・・です。
でも、向こうのエッジの感じとか・・
「匂って来そうなエロス」
が見えるんじゃないかと思うんですね。
さらにはグラスの右フチを流れ落ちる涙・・まさに、「光の君へ」での藤式部の涙のようじゃ・・ありませんか・・。
瑞々しさの中にあるエロス・・。そんなワインがこの
「オート=コート・オ・ヴァロン2022」
です。
2021年のシャンボール風な味わいでは無く、2022年ものは・・やや熟し気味のヴォーヌ=ロマネ風です。もちろん、フォンテーヌとは全然違います。
「これは今最高に旨い・・がポテンシャルではフォンテーヌに一歩及ばず」
ではあるものの、ジャンシス・ロビンソンさんは91ポイント・・と言うのは良く判らず・・。だって、フォンテーヌは93ポイントですよね。
ジャンシスさん的な取り方をするのであれば、noisy 的には少なくとも92ポイントまでは有ると感じます。素晴らしいです!是非飲んでみて下さい。超お薦めです!
以下は以前のレヴューです。
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【2021年のオ・ヴァロンはめちゃエレガント!・・涼やかで伸びが良く、とても良く香る・・少しシャンボールっぽいニュアンスです!】
ミネラリティがしっかりと感じられるツヤツヤしたニュアンスでとても滑らかなヴォーヌ=ロマネ風です。ただし2020年ものほど濃く無く、しかし躯体自体はしっかりしていて、ミネラリティがたっぷり感じられますので、どこかシャンボールっぽくも感じます。
1枚目の写真を見ていただきますとお分かりのように・・すごく赤いですよね・・。濃くは無いもののまったく淡くも無い・・ど真ん中な赤色をしています。
2枚目の写真を見ますと、テーブルの模様も確認出来ますので、2020年ものが如何に濃度が有ったのかを物語っています。
反対に言いますと、濃度が有るとヴォーヌ=ロマネ的な風情が増え、濃度がそこまで出ないとミネラリティ主体なのでシャンボール風に感じられるのかもしれません。
果実感はたっぷり有り、しかもいつものミシェル・グロ並みに相当にドライです。まったく甘さは無い・・と言って良いですが、辛くて辟易するというようなニュアンスに感じることも一切ありません。エキスが充実していて、そこからの表情がとても美しいです。

フォンテーヌ・サン=マルタンの赤は・・数がなくてテイスティングしていないので、オート=コート赤で飲めたのは畑名無しとこのオ・ヴァロンです。いつもの年だとオ・ヴァロンが濃いめで畑名無しが幾分薄目なんですが、2021年ものは同じくらい・・もしくは逆転しているかもしれません。
その分、オ・ヴァロンはエレガンスが抜きんでている感覚です。リアルワインガイド第84号でも徳丸編集長は「エレガント」と言っておりまして、その辺りは noisy も同感です。
ところで・・すみません、パソコンを新しくしたら・・余りに変換ミスや打ち間違い、キータッチが悪く・・何度も打ち換えなくてはならず・・ちょっとイラついてます・・もし変な変換になってましたら申し訳ありません。同感ですが同館ですに・・変換されます・・。勘弁してほしいです・・。
で、やはり深いチェリーのアロマ、少しシルキーに滑らかなテクスチュア、ミネラリティもふんだんで・・
「2020年ものよりも良いんじゃないか?」
と・・感じさせます。400メートル以上の高地にある畑でして・・・あ、ここにも写真を挟んでおきましょうか?

このオ・ヴァロンは南に開けた高地にあります。Google Map で畑が見られますので、リンクを貼っておきます。お時間のある時にご覧ください。美しい・・畑です。コピーしてペーストでお願いします。
au Vallon
https://maps.app.goo.gl/EXmpNtYjYfFhjqr37
Fontane
https://maps.app.goo.gl/K7fkDb764p9CwoeC6
sur Fretoille
https://maps.app.goo.gl/MEpkqKa2VGy2cwXu7
2021年もののテイスティングは、上級キュヴェの圧倒的な少なさから、下級キュヴェが中心になっていますが、それでも2021年もののミシェル・グロの美味しさは格別だと・・感じます。ぜひ飲んでみてください。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【これはべらぼうに美味しい!ちょっとヴォーヌ=ロマネ的な振る舞いをする表情が何とも素晴らしいです!】
ミシェル・グロが・・オート=コートのキュヴェを増やし始めた頃は・・
「・・こんなにオート=コートばかりのアイテムを増やしてどうしたいの・・かなぁ・・」
と思っていたのは事実として有ります。それに、
「・・つまりは、このテロワールの差を感じてよ・・ってことでしょ?」
と言うのも判ってはいるものの、
「でもそこまで・・違うか・・?」
みたいな・・(^^;; ちょっと面倒な仕事を受けざるを得なかった大工さんみたいなね・・気持ちも有った訳です。
因みにミシェル・グロの赤のオート=コートは、
・オート=コート
・オ・ヴァロン
・フォンテーヌ
と3種類も有ります。
などと言っていますがこれ・・それぞれ全然違うんですよ。
このオ・ヴァロンですが、何とも素晴らしいです。ニュアンス的にはかなりの部分でヴォーヌ=ロマネを想起させる細やかな表情、起伏を感じさせてくれます。

普通のオート=コートは可憐でエレガント、わずかに軽めです。で、フォンテーヌの方になりますと、滅茶精緻で美しい白っぽいミネラリティが多分に感じられる味わいです。こちらはもう少し野性味と言いますか、ヴォーヌ=ロマネ的な「こってりさ」が有り、その細やかな起伏が何とも美味しさを感じさせてくれます。
2019年ものの超冷ややかで超エレガントなスタイルより、若干は濃密では有るんですが、飲んでいて疲れるようなものじゃ無いんですね。この辺は通常のオート=コートに繋がるエレガントさが有ります。非常に良い出来です。
リアルワインガイド第80号もポテンシャル90点で、
「V.R.村名と呼べるレベルのレジョナル・クラス」
と言っています。
そして、ミシェル・グロは早くからアルスナン近郊のオート=コートの将来性に気付いていたんですね・・。それは本当に素晴らしいことで、早くから開墾して来たものがようやく実を結び始めたと言えます。
素晴らしい出来です!・・是非他のキュヴェと比較してみてください。滅茶リーズナブルです!
以下は以前のレヴューです。
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【いつも滅茶美味しいオ・ヴァロンですが、これはもう・・格上だと言わない訳には行きません。素晴らしいです!】
このオ・ヴァロンも滅茶苦茶美味しいです。まぁ、いつも凄く美味しいので・・頭抜けて・・までとは言い切れなかったんですが、2019年ものはやはり下級クラスでは「頭抜けている」と言わずにはいられません。フォンターヌ・サン=マルタン・ルージュも同じように頭抜けた存在なんですが、オ・ヴァロンの方が判りやすいんですよね。
その理由は・・やはり「氷のミハイル化」が上げられます。比較論で言ってみますと、アメリー・ベルトーで言うところの、村名ジュヴレと村名ジュヴレ・クロ・デ・シェゾーなんですね。
クロ・デ・シェゾーって・・キュッと締まっていて、それがまたその場で凝縮していて、それがまた美味しさを判りやすくしていると思うんですね。村名ジュヴレも美味しいんですが、そんな判りやすさが少ない・・。違う言い方をするなら、昔のトラペと今のトラペ・・でしょうか。今のトラペは・・旨いでしょう?・・昔のトラペしか知らない方は何を言ってるのか判らないと思いますが・・。
ですので、その氷的なミネラリティが深い味わいの表面化を幾分にも閉じ込めている部分が有るんですね。ですので、キュッと締まった美味しさに滑らかさと気品を与えている感じになっていると思います。
こちらも・・残念ながら量が無い・・もう一回だけ12本、いだたけることになっていますので、次回以降お出しできるかと思いますが、それで終了です。是非お早めにお手当ください。リーズナブルながら格上の美味しさを容易に感じていただけると思います。超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【絶妙に美味しいです!この2021年の寒い冬に飲むのに「ピッタリ」の表情豊かなぷっくら感に浸ってください!】
ベースのオート=コートの優しくも愛らしい味わい、フォンテーヌ・サン=マルタンの精緻で雅さの有る表情も捨てがたいですが、この寒~い冬・・と言うより、今すでに・・
「・・あたし、仕上がっちゃってます~!」
と言ってくれてるのがこのオー・ヴァロンです!・・いや~・・本当に美味しい。これでオート=コートかい!・・みたいな感じですよ。
ヴォーヌ=ロマネっぽい・・と言いたいところなんですが、むしろ非常に近いのが「膨らみ始めたジュヴレ=シャンベルタン」かな?・・などと感覚的には思うんですね。もっと寄せるとするなら、アメリー・ベルトーの「ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・デ・シェゾー」を僅かにスケール・ダウンした感じ?・・と言ってみましょうか。
なので、少し肉々しく、少しコッテリしていて、複雑性がそれなりに膨らんで感じられる・・果実感も若かったり熟していたり・・多彩なんですね。
精緻で雅なフォンテーヌ・サン=マルタンは、出来ればもう少し暖かくなって来てからの方が美味しいはずですから、
「とりあえずオー・ヴァロンを飲み、その後でベースのオート=コート、もしくはフォンテーヌ・サン=マルタンを飲む」
そんな計画が良いんじゃないかと思います。
いや・・ちょっとビックリしていただけると思います。
「オート=コートで充分!」
なんてことになってしまいますとワイン屋としては困ってしまいますが、今飲んで美味しいものは・・さっさと飲んでみましょう!お勧めします!是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【べらぼうに旨い!ヴォーヌ=ロマネ、ニュイ=サン=ジョルジュに通じる見事なアロマ、一推しです!】

一推しです!
誰がこのワイン、「オート=コート・ド・ニュイ」だと見抜けるのでしょう。私には・・無理かもしれません・・(^^;;
いや、そもそもオート=コートは準村名ですから、村名並みの出来で有ってもおかしくは無いんです。だけれど、飲んでヴォーヌ=ロマネを直観してしまったら、誰もオート=コートとは疑わないでしょう?ニュイ=サン=ジョルジュとか、ヴージョとかを比較にして来ると思うんですね。もしくはジャンボールの下の方の畑とか・・。
ですが、これはオー・ヴァロン、オート=コートです。緯度的にはニュイ=サン=ジョルジュやプレモ=プリシー辺りを西に行った辺り。ミシェル・グロのフォンテーヌ・サン=マルタンよりももっと南です。
そして1978年から開墾をしていたことが良い方に出たのでしょうし、2017年と言うヴィンテージも背中を押したのでしょう。
「村名にそん色無いほどの仕上がり!」
と言っておきましょう。
最も、A.C.ブルも非常に素晴らしいので、どちらを選ばれても不足は無いです。A.C.ブルよりも豊かでより丸みがあり、旨味成分がより多いです。
リアルワインガイド第67号は昨年ものの2016年と同じ評価ですが、個人的には今飲んで点で90点越えです。贔屓目が有ったとしてもそこは譲りたくないかな・・と言えるほど素晴らしい。ほぼ完ぺき!・・そして他のオート=コートとも確実に異なるのが実に面白いですよ。もし可能でしたら、「オート=コートの比較」もやってみてください。超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【初リリースのオー・ヴァロン!リアルワインガイド第63号は89+ポイント!】
ん~・・冷ややかなオート=コートならではの風味と、結構に大柄で深い構造を持ったワインだな・・と言うのが第一印象です。
また、ミシェル・グロのワインはどこか・・葡萄の蝋質みたいなものをトッピングで感じていたんですが、2016年ものはこのオー・ヴァロンはじめ、ほとんど・・見当たらないことに気付きました。より自然にさりげない味わいに感じるかもしれません。
そもそもミシェル・グロのワインは、しっとりしていて暴れず、強い抽出などは絶対にしないのが真骨頂です。兄弟のグロ・フレールやアンヌ・グロが濃い系なのとは正反対です。(最近のベルナール・グロ=グロ・フレールは飲んでいないので変わっているかもしれませんが・・)
そもそも1990年台、アメリカにマーケットの多くを持っていたブルゴーニュの生産者たちは、アメリカ人的好みだと言うことで、「より濃い」ブルゴーニュ・ピノ・ノワールを目指し、「新樽率アップ」をし、過熟させ抽出を強くし、まるでケーキのようなブルゴーニュワインを創り出しました。伝統のエレガントなピノ・ノワールとは全く違うものです。
そんな時に言われたのが「逆浸透膜」ですね。安易に言ってしまえば水分除去フィルターです。そりゃぁ・・濃くなりますよ。グロ家の誰かも持っていると・・そんな噂が流れたものです。
ところがですね・・ベルナールやアンヌが濃いワインでもてはやされたにも関わらず、
「ミシェルだけは変わらない」
伝統のブルゴーニュワインを造り続けたんですね。
「ジャン・グロの時代は良かったがミシェル・グロになってから変わってしまった・・」
などと言う心無い言葉が専門誌に掲載されたようですが、ジャン・グロ時代も1980年台には完全にミシェルがドメーヌを動かしていた訳です。ジャン・グロさんは足が悪かったので、若くしてミシェルが継いだような状態になっていたんですね。なので、素晴らしい・・傑作だと言われた1985年のドメーヌ・ジャン・グロのワインも、実はミシェルが造っていた訳です。
濃くないですよね・・樽も強く無いです。非常に・・ニュートラルです。新しいキュヴェですが、どこか懐かしい感じがします。濃くは無いんですが、
「エキスは非常にしっかりしている」
ことに気付きます。
そして、
「・・あれ?・・メオ=カミュゼに・・似ているなぁ・・」
と、ふと気付いてしまいました。
勿論ですが、樽の影響、ニュアンスがそれなりに感じられるメオ=カミュゼとは、結構に違うのは事実なんですが、
「・・樽を取ったら・・メオ=カミュゼ?」
みたいな・・(^^;; いや、もう少しメオの方が押し出しは強いかもしれませんが!
そして、堆積土壌(マール)由来のヨード感かな・・これは白のフォンテーヌにも共通することですが、ほんの僅かに感じることが出来るかと思います。
それにしてもファーストリリースで、ここまで良いとは思いませんでした。個人的には普通のオート=コートよりも「より冷ややか」だと思うんですけどね。冷涼感たっぷりの旨いピノ・ノワールです。是非飲んでみてください。お勧めします!
● 2022 Bourgogne Hautes Cotes de Nuits Rouge Fontaine Saint-Martin Monopole
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ルージュ・フォンテーヌ・サン=マルタン・モノポール
【精緻さと密度の高さが生む、ヴォーヌ=ロマネ的表情!・・何とジャンシス・ロビンソンさんは村名ヴォーヌ=ロマネと同点の93ポイント・・マジすか?!】

是非皆さんも、「Domaine Michel Gros」 で検索を掛けて、ドメーヌ・ミシェル・グロのホームページをご覧ください。
ちゃんと日本語訳もされているページが有ると思いますよ。
で、そのページに出ていたので間違いないとは思うんですが、素晴らしい出来の2022年ヴォーヌ=ロマネ/ミシェル・グロと全く同評価で・・
「このオート=コートのフォンテーヌ2022が93ポイント!」
と出ているんですね。ドメーヌも驚いたんじゃないでしょうか・・。だから掲載したのかな?・・
まぁ・・そうなってくると、
「・・ヴォーヌ=ロマネ村名の立場が危うい?」
と思ってしまうのは noisy だけなんでしょうか?・・あちらの方はそんな細かいことまで考えないのかな?・・noisy は、自身の矛盾に気付いて・・
「・・やっちまったな・・」
と凹むことも有ります。
まぁ・・93ポイントと言うことですと、noisy的には、
「・・ん~・・やり過ぎ・・だよな」
と言うことになりますか。

ですが、この素晴らしいモノポールのオート=コートは、
「白っぽいミネラリティを滅茶苦茶、多分に持っている!」
のが特徴で、おそらくそれゆえに、
「非常にミネラル感が高く、テクスチュアが滑らか!」
なんですね。
そしてそのミネラリティが要素をやや抑え込む・・と言いますか、noisy 的に言いますとコーティングする感じで・・なので、素晴らしいテクスチュアが生まれます。
さらには、そのコートされたミネラリティの膜が熟成で崩壊し始めますと、この近辺に出がちな・・
「官能感」
が出てくるんですね。
そして、2022年のミシェル・グロのワインには特徴的に出てくると感じている「ナチュール感の増大」です。なので、ハードなコーティングなんですが、何となく
「ふわっ」
としているんです。柔らかい感覚・・です。言ってみれば、アイスの・・
「冷凍庫から出したばかりの雪見大福」
みたいな・・違うか・・(^^;;
なので、熟成(溶けて?)してくると、柔らかさが増し、中の甘い部分が出てくるんですね・・さらには外側の部分と混じって・・と言う流れです。
面白いのは、他のミシェルのオート=コートのワインともかなり異なりますから、水平で比較するのも楽しいと思います。飲んでみてください。超お薦めです!
以下は以前のレヴューです。
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【しなやかに伸びて行く精緻な果実と石灰のアロマ!・・とても微細な表情がフィネスたっぷりに感じられます!】-----テイスティングできなかったので以前のレヴューを掲載しています。

このミシェル・グロのオート=コート三部作のトップ・キュヴェがこのフォンテーヌ・サン=マルタンです。コルトンと同様の地層だと言うことですが、なるほど・・そう言われてみればそのような気がします。
まぁ、コルトンとは言ってもいくつかのスタイルが有りますが、レ・ルナルドやレ・ロニェにむしろ似ている感じがするのは、ヴォーヌ=ロマネスタイルなオ・ヴァロンでしょう。でも、ル・コルトンやレ・ペリエール、言い過ぎかもしれますせんがレ・ブレッサンドなどには、このフォンテーヌ・サン=マルタンは似た部分が有ると感じます。オート=コートをグラン・クリュの畑と一緒にしてものを言うなんて少し憚られますが・・
ですがこの精緻な姿、細やかな表情には、単にオート=コートと言ってしまうと勿体無い・・みたいな気持ちが生まれているのも事実では有ります。
リアルワインガイド第80号では、
「ヴォーヌ=ロマネ村名だと言って誰かにしれっと飲ませてみたら・・」
と、いたずらなことを書いている位に・・上質です。
また、2019年ものが驚くほど冷ややかで、思わず「氷のミハイル」などと書いていますが、2020年ものはご覧の通り、そこまでの冷ややかさは有りませんが、それでも多くの2020年もののブルゴーニュワインと比較しますと、
「冷たい感じ」
は感じると思えるレベルです。

色彩も2019年ものは見事に冷たく見えますよね。透明感が凄く、全体がクリスタルなトーンに包まれている感じを受けます。
2020年ものは少し濃い目で妖艶なトーンに包まれている感じが・・しませんか?・・年的に、凄く暑さを得た時間が有り、水分不足で悩んでいたところを少雨で救われた・・そんな出来事が想像できる画像ではないかなと感じています。
「・・でもさ、2019年もののホワイトバランスと違うから、簡単には比べられないよ!」
と言われてしまうかもしれません。まぁ・・撮っている機種が2019年の時と変わっているので、いちいち合わせられないんですね・・
でも、今回に限り・・時間をかけて、RGB のバランスを2019年の時の写真に近づけてみました。それが3枚目の写真です。

どうでしょう?・・ワインの液体としての色彩は、想定外でしたが・・余り変化していないように見えます。
何とも妖艶な感じはそのまま・・いや、単に曇っているだけかもしれませんし、画角も微妙に異なりますが、テーブルクロスの色はほぼ同様になるように調整してみたんですね。
で、この左の3枚目が出来たんですが、これからは少し「G 緑」を減らすような撮り方をしようかと思っています。
やはり2019年ものよりもやや濃く、やや暖かく、ややグラが多く、やや官能的・・でしょうか。非常に良い出来だと思います。
リアルワインガイド第80号は、面白いように・・
「0.5点ずつポイント上昇」
していまして、リアルワインガイドもそれを認めています。つまり、
・A.C.ブル・コート=ドール 89+
・A.C.オート=コート 90
・オート=コート・オ・ヴァロン 90+
・フォンテーヌ・サン=マルタン 91
これを大きいと思うか、余り変わらないと思うかは人それぞれですが、この90ポイントを境にした評価の0.5点は、99.5点とはほとんどのレヴュワーが点を付けないのとほぼ同じ意味で、レヴュワーにとっての0.5点は相当に大きいんですね。99.5点って・・もうそりゃ100点だろ!・・って思ってしまいますが、
「100点は付けたくない」
に等しい訳です。
そしてそのポイントが異なる以上に異なるのが、やはりテロワールだと思います。この3種類のオート=コートでもこれだけ違うことで、お客様も大いに楽しめると思います。もしお時間が有りましたら、ニュイ=サン=ジョルジュ村の西方約10キロほどにある、「 arcenant (アルスナン)」を google MAP などで探してみてください。少なくとも相当な時間つぶしにはなります。お勧めします。ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【下級キュヴェに有って最もフィネス溢れるのがこれ、フォンテーヌ・サン=マルタンですが、氷のミハイル化で・・もうツヤツヤなテクスチュアです!】
目先の美味しさ、鮮烈さはオ・ヴァロンでしょう。それは間違い無いです。ですが、本質的な部分での素晴らしさはこのフォンテーヌ・サン=マルタンに分が有ると感じます。それは2019年の「氷の・・」でも同様・・では有るんですが、冷やかなミネラリティが分厚い分、外に出ようとする表情を抑え込んでいると感じます。
ですので、よりフィネスたっぷりに・・おしとやかなんだけど実はちゃんと有る・・的なワインに仕上がっているんですね。
なので、もしもう少しでも多彩に、多弁になって欲しいと思うので有れば、2~3年置かれると良いかなぁ・・と思います。ですが、個人的には・・今飲んでも充分に旨いし、僅かずつ崩壊して行くバリア状のミネラリティから漏れてくる微細な表情こそにそそられてしまう・・と感じられる方には、今からゆっくり時間を掛けながら楽しめるんじゃないかと思います。
もし、もしですよ・・2018年のこのフォンテーヌ・サン=マルタンをお持ちでしたら、是非比較していただけますと・・面白いと思います。
「・・ん?・・何?・・氷のミハイル?・・パタリロ?・・何言ってんの?」
と思われる方も、もしそんな飲み方をしていただけますと、
「・・おお・・このニュアンスを氷のミハイルと評したのか?・・」
と相互理解が進むのではないかと・・いや、勿論ですが、noisy なんぞと相互理解が深まっても何にもならないと思っていらっしゃる方はスルーしてくださいね。全く強制するつもりなどは有りません。
ですが、このしなやかな厚み・・それをフィネス感で伝えてくるのがこのフォンテーヌ・サン=マルタン・ルージュです。美味しいと思います。ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【3種のオート=コートのトップ・キュヴェ!・・(^^;; この精緻さ、フィネス感は流石です!】
面白いですよね・・3種ものオート=コートをリリースしているドメーヌを他には知りませんが、このところはこの3種を毎年テイスティングしていますから・・
「いい加減、その特徴を覚えてしまった・・」
んですね。なので、永遠に毎年同じような文章を書いてしまうかもしれません。それはちょっと怖いですが・・。
でも、おそらくピノ・ノワール・ファンの皆さんも同じだと思うんですよ。ベースのオート=コートを飲めば、オート=コートなのにヴォーヌ=ロマネっぽくて・・これで充分だ・・と感じながらも、このフォンテーヌ・サン=マルタンを飲めば、ビロードのテクスチュアとフィネス感に酔いしれ、
「ベースのオート=コートよりフォンテーヌ・サン=マルタンの方がヴォーヌ=ロマネっぽい!そして上品で精緻。」
だと思われるでしょう。
そして「オー・ヴァロン」を今飲めば、
「ベースのオート=コートも美味しかったけれど、よりヴォーヌ=ロマネっぽく、よりポテンシャルが有って、より今美味しいのはオー・ヴァロン!」
と思われるでしょう。最も3種類、全部飲めば、一番ヴォーヌ=ロマネっぽいのはフォンテーヌ・サン=マルタンになるでしょうし、オー・ヴァロンはヴォーヌ=ロマネっぽくは無い・・と感じられるかもしれません。
高貴さやフィネス、テクスチュアのしなやかさなどは、やはりこのフォンテーヌ・サン=マルタンが随一です。仕入れ価格も一番高いのも有りますが・・でも販売価格はさほど変わらないですから、
「色々飲んで楽しめる」
と言うのが有難いですよね。その、もしかしたら「僅かな違い」を人の感性がしっかり取り分けることが出来ることが、また自身の再発見に繋がりもし、楽しかったりすると思います。
非常に精緻で雅なピノ・ノワールです。少しだけ早いので、温かくなって来たな・・と思われた頃を目安に飲み始めてください!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【質感が凄い!オート=コートの中ではポテンシャルが最も上です。】
これだけアイテムが有ると・・いや、13アイテムですが・・数が無くて飲めないキュヴェが有ったとしても、毎日ミシェル・グロのテイスティングになります。
しかもオート=コートはいっぱい有るし、モレ、シャンボール、ヴォーヌ=ロマネ、ニュイと・・村は異なっても、ほとんど近場に「ギュッ」と集まった畑ですから、もしかしたら皆さんは、
「・・そんなの、飽きちゃうんじゃない?」
と思われるかもしれません。
でも、全くそんなことは無いんですね。むしろ、毎日が楽しかったですよ。・・何故って・・
「2017年のミシェル・グロはいつ飲んでも超美味しい!しかもレベルアップ度が凄い!」
から・・です。
この辺の理解はR誌のTさんとも同様だったことを確認済み・・です。まぁ、普段は余り意見が合うことは多く無いんですけどね。・・そうでもないか。
で、このフォンテーヌ・サン=マルタンの赤ですが、これまた他のオート=コートとは全然違うんですね。
むしろこのワイン、将来的にはかなり力強い感じの仕上がりになると思います。長く置けば・・ですので、ほぼその前に飲みつくされてしまうとは思いますが。
そして、冷やかな区画名無しのオート=コート、ヴォーヌ=ロマネ風なオー・ヴァロンとの違いは、
「質感」
です。
これ、とても精緻なんですね。そして質の良い、そしてむしろ甘くさえ感じる細やかなタンニンがさらさらと存在しています。なので、これが完全に溶け込みますと、「滑らかな太さ」のあるボディになるはずなので、
「オート=コートの中でポテンシャルは随一」
であることは間違い無いでしょう。
ただし、今のバランスですと、余りにオー・ヴァロンの表情が凄過ぎ!・・です。なので、反対にフォンテーヌ・サン=マルタンの精緻さや端正さがクローズアップされる・・と言う感じだと思います。比較してやや涼やかですしね。
素晴らしい出来です。こちらはほんのり休ませ気味で飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【全方位に円形を描く見事なパレットと赤い果実!非常に美味しいです!】
これはまん丸!・・実に良い感じに仕上がっていると思います。2014年にこのフォンテーヌ・サン=マルタンをリリースしましたので、noisy も「これは!」とばかりに飲んでみて、エレガントでクリーン、しかもどこかにヴォーヌ=ロマネを感じさせてくれるようなニュアンスを自然に感じさせてくれました。
しかし2015年ものは12本だけの入荷で、お客様の希望数には応えられないと・・飲まないことにしていましたんで、2016年は何としても!・・と言うことで開けた訳です。
2014年もののやや暗い色合いとは打って変わった明るい赤い色合いです。オート=コート・ド・ニュイにおいてはやや暗く冷ややかな部分は、「オー・ヴァロン」の受け持ちだったのかもしれません。オー・ヴァロンは冷ややかな酸、フォンテーヌ・サン=マルタンは比較するとやや暖かめです。暖かい酸だ・・と言うことでは有りませんで、あくまで比較した場合のニュアンスですね。
チェリー系の果実が実に心地良いです。今飲んでも美味しいですし、10年以上の熟成にも耐えられます。ミシェル・グロのワインは新樽率が低いですから、若いうちはとても自然な味わいです。しかし、熟して来ますと・・ピノの持つ野性味や、ミネラリティ由来の表情が、そのシンプルに自然な表情を深く複雑なものに変えてゆく訳です。これは飲んでいても・・その変化が有るだろうと言うことが判ると思います。
非常に良い出来です。価格もビックリするほどリーズナブル!・・コンディションも非常に良いです。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです!
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【2014年初リリースのサン=マルタン・ルージュ!】 こちらは少ないので・・申し訳ありません。テイスティングは自重しています。リアルワインガイド第59号は、
「今飲んで88+ ポテンシャル89+ 飲み頃予想 今~2030」
と渋めですが、2015年の気候はオート=コートにぴったり合っている・・・つまり、2015年は糖分が高かったのでやや甘い仕上がりの年になりやすいところ、オート=コートの涼しさがそれを自然に抑えた・・と言うロジックでしょう。
以下は2014年もののサン=マルタンのレヴューです。
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【エレガントなエレガントな・・ブルゴーニュ・ピノ・ノワールの粋と言いたくなるような仕上がりです!】
2014年に大きく変更になったオート=コート・ド・ニュイのルージュです。どうやら、今までのブレンドものとは違い、フォンテーヌ・サン・マルタンと名付けられた区画のみの葡萄で仕上げられたワインのようです。
ある意味、noisy が2014年もののミシェル・グロに回帰したのは、このフォンテーヌ・サン・マルタンの存在に有るとも言えます。
だって・・目新しいじゃないですか・・。・・いや、ただそれだけなんですけどね。
話は飛びますが、PCをいじっていたら、大昔の写真が出て来ました。2000年に撮ったラ・ターシュの写真です。これ・・です。

小さいですよね~。でもDRCのエチケットは白地ですが、文字が結構ハッキリしているんで、その頃の性能がまだ良く無かったデジカメでもソコソコ写ったんですね。
反対にルロワのエチケットなんぞは、何時間かけてもまともに撮れませんでした。ま~・・苦労しました。
ようやくその頃は楽天さんが上場した頃かと思いますが、そんなECモールが山ほど存在していて、noisy も入ってくれとずいぶん誘われましたが・・全部断っちゃってましたね。楽天さんがモールを開いたのが1997年だそうで、noisy がホームページを開いたのが1995年、ECを始めたのが1998年ですから、楽天さんと良い勝負・・最も売り上げでは比較のしようも無いですけどね・・。その頃は、
「近い将来にネット販売は主流になる!」
と思ってたんですが、たかが5~10年でモノになるとまでは考えていたかどうか微妙では有ります。
その頃不安だったのは、
「陰の部分だけが取り上げられて、インターネット自体が潰されるんじゃないか?」
と言うことなんですが、2000年代前半はまだそんな不安を確実に持っていたと・・記憶しています。懐かしい気持ちでも有りますけどね。
そんな様々な不安や不安定な要素と戦いつつも、非常に安定して美しいワインを安価に提供してくれていたのが「ドメーヌ・ミシェル・グロ」です。アンヌ・グロやグロ・フレールは濃密さやパワフルさで売っていましたが、ミシェル・グロは濃厚バリック全盛時代も決して流されず、
「エレガントで美しいワイン」
でした。
いや・・エレガントなのと要素不足なのは違いますよ。今はそうでも無いですが、アンヌ=フランソワーズ・グロ(パラン)はやや不足気味でしたけど。足りない感じがしたものです。
で、このフォンテーヌ・サン・マルタン・ルージュ・・・デザインもエレガントに変更になりましたが、このデザインを2000年頃のデジカメで撮ったら苦労しただろうなぁ・・と言うことで、上記の話しになったんですが、それはさておき、
「今飲んで、ワイン単体でのバランスが凄い!」
です。完結しちゃってます!・・エレガントで美しく、非常に旨いです・・!。
もっとも、ワイン単体での話しでして、マリアージュさせるとなると話しは別になっちゃいますけどね。かなりの旨さです。
リアルワインガイド第55号で徳丸さんは、1回目の訪問時に凄かったのに、2回目ではガチガチで評価困難・・と、ほとんどのミシェル・グロのワインを「暫定点」にしています。これにつきましては、ミシェル・グロの上級キュヴェのコラムに書いていますので、ご参考にされてください。
で、暫定点ながらも 88~89+ と言う評価です。
非常にエレガントで美しく、とても冷ややかで、現在はひとつの良いバランスに有る状態と言えます。徳丸さんがテイスティングされた時とは、おそらくですがかなり変わっていると思われますが、この2017年のお正月と言うタイミングでは、
「まさにミシェル・グロらしい味わいのオート=コート!」
と言えます。愛らしいベリーやチェリーが冷ややかに香ります。やや冷えた状態でもたっぷり有るエキスの旨みがこのワインを近しいものにしてくれるはずです。
久しぶりにミシェル・グロ、いかがでしょうか。2つ目のモノポールとして、新たにリリースです。是非飲んでみてください!お勧めします!
● 2022 Vosne-Romanee
ヴォーヌ=ロマネ
【きっと・・「ピエール君、頑張る!」と言うのが正しいんだろうと思います。以前よりもディテールの美しさ、柔らかさがプラスされた素晴らしいヴォーヌ=ロマネ村名です!】

まぁ・・お客様も色々とご存じだと思うんですが、ドメーヌ・ミシェル・グロをはじめとするグロ家・・ですね。ヴォーヌ=ロマネを代表する素晴らしいドメーヌで有ることは間違いありません。
しかし、ラ・ロマネ、ロマネ=コンティ、ロマネ=サン=ヴィヴァンと言った珠玉のクリマは持っていないものの、リシュブール、エシェゾー、グラン=ゼシェゾーなどと持ち、しかも、
「結構な大きさで良い畑を持っている」
と言うことを、身に染みては余り・・感じてはおられないかもしれません。
リシュブールはメオ=カミュゼの真下、D.R.C.の真上の区画をグロ家で占めているように持っていますし、1級レ・マルコンソールは持っていないものの、1級レ・クロ・デ・レアは占有しているんですね。
そして、アンヌ・グロ、アンヌ=フランソワーズ・グロ、グロ・フレール・エ・スール、ミシェル・グロと、
「まるでメオ=カミュゼの隣の畑はすべてグロ家!」
と言えるような状況なんです。
そしてこの村名ヴォーヌ=ロマネは、
「クロ・デ・レアの周りの畑で、ミシェル・グロならではの広域に渡った村名ヴォーヌ=ロマネを造っている」
んですね。

この村名ヴォーヌ=ロマネは、ある種の偏りのあるヴォーヌ=ロマネ村名です。決して、
「標高の高い畑の葡萄は入っていない」
と言うことなんですね。
そもそも1級クロ・デ・レアは・・上から1級レ・マルコンソール、1級レ・ショーメと来てその下に存在します。そして、ミシェル・グロの村名ヴォーヌ=ロマネは、その周りにある広域な畑をブレンドしたものですから、
「ヴォーヌ=ロマネの中部はほぼグラン・クリュ(一部は1級有り)、最上部は1級(例外は有り)」
と言う、ヴォーヌ=ロマネの完璧に特殊な構造の中で、下部のみの村名ヴォーヌ=ロマネのブレンドです。上部には・・本当に少しだけの村名畑は有りますが、狭すぎてそのリューディだけではほとんど出回りません。
そして、グロのヴォーヌ=ロマネは、その下部の北と中と南のブレンドワインになります。で、あの・・今では入手も難しいビゾさんのレ・ジャッシェもそんな村名ワインのひとつであります。
そんなリューディの特徴を、今まで以上にうまくセパージュし、しかも徐々にナチュール感の増大、So2感の減少が感じられるようになって来たのは、
「ピエール君、頑張る!」
の結果が出始めたんじゃないかと思うんですね。
2022年のミシェル・グロのヴォーヌ=ロマネは、いつものように冷涼感が有り、美しく伸びやかですが、そのほんのりとしたナチュール感、柔らかさが増大、雅なニュアンスと・・
「素晴らしいバランス感!」
を感じることが出来る素晴らしい出来です。
ジャンシス・ロビンソンさんも16.5ポイント≒93ポイントと、以前のリアルワインガイドの評点とほぼ同様か、超えるような評点を付けるようになってきました。
「スイスイと入って来て優雅なノーズと味わいを見せつつ、エレガントに消えて行く!」
まさにヴォーヌ=ロマネ村名そのものの素晴らしさです。もちろん、クロ・デ・レア的な表情もほんのり含みます。飲んでみてください。超お薦めです!
以下は以前のレヴューです。
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【・・これはもう・・ミルランダージュの面影を氷のミハイルが包んでいます!大当たり!】-----6本だけなので以前のレヴューを掲載しています。
激旨です!・・まぁ確かに、ロベール・シリュグの2019村名ヴォーヌ=ロマネV.V.ほどのミルランダージュの濃度では無いにしても、充分過ぎるほどのレベル・・と言うか、実際はちょうど良くなってしまっているんですが・・氷のミハイル化で・・そのミルランダージュ的な濃密な美味しさに加え、クリスタルガラスのような、冷やかなミネラリティがコートしてくれていますので、もう無敵の美味しさです!
いや・・やっぱりヴォーヌ=ロマネのワインって・・ズルいですよね~・・もうそれだけで旨いんだから。しかも2019年のようなグレートイヤーになってしまいますと、そしてミルランダージュの粒が入ってしまうとこんなにも美味しくなってしまうなんて・・
ですがすみません、数が無いです。素晴らしく旨かった2018年のヴォーヌ=ロマネを飲まれた方は、2018年もののグラスの写真と、2019年ものの写真を見比べてみてください。色の組成自体がもう・・違う感じがすると思いますし、ミネラリティのコーティングも何となく見えるんじゃないかと思うんですね・・いや、少なくともnoisy には、そのように見えています。ミルランダージュと言えば、noisy にとってはあの神様が教えてくれた完璧な味わいです。価格もあの頃とさしては変わらないのは、これも縁なのかとも思います。
2019年ものも少ないですが、2020年ものはもっと少ない可能性が有り、2021年ものに至っては・・などとエージェントさんには脅かされています。
「・・それって・・ブルゴーニュ中心のNoisy wine にどうしろと?」
お先真っ暗ですが、やはり美味しいワインを皆さんにきっちりお届けするのが生業ですので・・頑張ります。お早めにご検討ください。相当旨いです!
以下は以前のレヴューです。
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【やはりミシェル・グロも至高の村、ヴォーヌ=ロマネを代表する造り手であったと、是非ご確認ください!】
グロ家と言えば、至高の畑が集中するヴォーヌ=ロマネの大ドメーヌでは有りますが、その販売方法が複数の濃くないエージェントさんに品物を供給していることも有って、
「珍しくないから・・」
と言うだけで余り飲まれないのは非常に残念なことです。
「ブルゴーニュの良心。ヴォーヌ=ロマネの基準。」
と言うのは、誰もが思うことなのでしょうが、近年はそれに加えて、
「新たな旅立ち。質感・ポテンシャルの向上。」
も感じ始めています。海外メディアはバーガウンド、ヴィノスが上値90点に過ぎず・・でもインサイド・バーガンディが92点と言うレベルで、ちょっと納得が行きませんね。派手な味わいには高い点を、美しいワインには低い点を・・と言う単純さを感じます。
2018年もののブルゴーニュワインの醸造・育成は、非常に難しかったんじゃ無いかと思うんですね。畑でキッチリ仕事ができないと、醸造に「フリーハンドな部分を持てない」ことに繋がったヴィンテージだと感じています。
ですので、14度以下に抑えつつもエレガンスの表現は素晴らしいですし、畑の個性も、造り手の個性すらもちゃんと表現出来ているのには驚きを感じます。
以前、フィリップ・パカレがアル分15度のコルトンーシャルルマーニュを仕込んでA.O.C.を名乗れなかったことが有りましたが、それ自体はパカレの「ポカ」だったとしても、もしミシェル・グロがそのシュチュエーションにいたなら・・そうなる以前に「畑で仕事をして解決済み」にしているとさえ感じます。
このヴォーヌ=ロマネも、秘蔵のモノポール、クロ・デ・レアを一回り小さくしただけ・・だと感じます。ヴォーヌ=ロマネらしい柔らかで温かい酸バランス、細やかな表情としなやかなテクスチュア、球体のように丸く、やや赤黒い極少果実を感じさせながら、一体となった味わいを見せてくれます。
2017年ものよりもポテンシャルは上と感じますが、同時期での「今飲んで点」は0.5点低い・・そう感じます。
クロ・デ・レアは5年は置きたいですよね。ヴォーヌ=ロマネ村名は、おそらく暖かくなって来た頃に一度美味しく飲めるようになり、また次の冬が来た頃からまた締まり始めると予想していますので、その後でしたら2023年から飲まれると良いと思います。ピュアで精緻、まさにヴォーヌ=ロマネの上質さを感じさせる味わいです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【やはり王者のエレガンス、ここに有り!です。】
ヴォーヌ=ロマネのワインのテイスティングは実に嬉しい・・です。その昔、まだワインの勉強を始めたばかりの頃は、ブルゴーニュの村名では最も高価なヴォーヌ=ロマネを、どうやって開けるか、いつ開けるか、その予算はどこから持ってくるか・・(^^;; と随分悩みながら、
「・・ええいっ!・・スパっと開けたれ!」
とばかりに抜栓したのは良いが、コルクが崩れてしまって・・悲惨な目に遭ったことを何となく思い出します。
まぁ、思い返せば、そのワインのボトルコンディションが良く無かったのも有り、その頃の保存方法や自分の抜栓技術がダメダメだったのも有り・・です。まだまだ造り手の違いなどには思いが至らないような日々だったと思いますが、それでも「ヴォーヌ=ロマネ」と言う響きに憧れて、どうしても飲んでみたい・・と願っていたのは事実だと思います。
そんなですから、今もヴォーヌ=ロマネのテイスティングは楽しみで仕方が無いです。まぁ、人一倍、うるさいでしょう・・嫌ですよね~・・そんなのが隣にいたら!
そうそう・・そのしばらく後だと思いますが、何とか入手したジャン・グロの1985年クロ・デ・レアを大事にしばらく大事に持ってました。ミシェルのラベルに変わる前のものなので、いつか開けようと思っていたんですが、どこに行ってしまったか・・覚えてないんですね~。
やはりミシェル・グロはミシェル・グロでした。そして、しっかりヴォーヌ=ロマネしてます。非常に精緻だし、シャンボール的なミネラリティが奥底にちゃんとあるのが判ります。
微細なミネラリティの組成が、やはりエレガントで複雑な表情を造り出しています。
むしろ、物凄くまとまっていて、今飲んでも非常に美味しい・・と言うのが裏目に出て、高い評価を得られないと言うタイプのワインです。もっとどこかのベクトルが弾けるように突出していたりしますと、
「(他の要素もいずれ出てくるか・・?)」
などと想像してしまうのが人間ですから・・。
しかし、やはり良いワインは早いうちからバランスに優れるものです。そんな意味ではこのミシェル・グロのヴォーヌ=ロマネを選ぶという判断はきっと正しいはずですよね?
リアルワインガイド第67号は、シャンボール=ミュジニー村名の92+に次ぐ92ポイント評価です。ほとんど1級並みの評価と言って良いかもしれません。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【】
輝いてますね~・・明るさの有るルビーが美しいです。今回はシャンボールとヴォーヌ=ロマネを飲ませていただいた訳ですが、何を一番感じたか・・と言うと、
「ミシェル・グロの個性と共に、テロワールの違いをハッキリ、クッキリ感じさせてくれた」
と言うことですね。
ミシェル・グロはヴォーヌ=ロマネの生産者ですから、全てがヴォーヌ=ロマネっぽく感じるんじゃないか?・・と言うようなご意見も有る訳です。
例えばシャンボールのユドロ=バイエ・・。比較的にはやや濃い目では有りますが、素晴らしい生産者ですよね。彼の場合、あまり出てはきませんが、「ヴォーヌ=ロマネ村名」も持っています。このワインは・・
「結構にシャンボールっぽく感じるヴォーヌ=ロマネ」
だと感じます。
しかしながらどうでしょう・・新樽率の関係なのか・・ミシェル・グロの場合は違うんですね。シャンボールはシャンボールなんですよ。その上でミシェル・グロを感じます。バイエは先にバイエの「紫」を感じさせますし、「ちょっとしたシャンボールチックさ」が有るんですね。
このワイン、非常に複雑ですが繊細です。大きなバランスの上では非常にまとまっており、細やかな部分がまぁ・・非常に細かく、複雑に入り混じっています。その上でヴォーヌ=ロマネらしい柔らかな酸としてのバランスが有ります。
ミネラリティの組成も細やかですから、スパイスや花、果実、鉄っぽさ、チリチリとした金属系のニュアンス、シガーっぽさなど、たっぷりとノーズを刺激してくれます。まぁ・・嫌いな方はいらっしゃらないでしょう。
凄みでは無く繊細さで飲ませてくれます。是非飲んでみてください。お勧めします。
以下は以前のレヴューです!
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【滅茶苦茶美味しいシャンボール村名!これは是非飲んでみてください!同格のヴォーヌ=ロマネも非常に面白い存在です!】
一般格的にはヴォーヌ=ロマネが上でシャンボール=ミュジニーはそのすぐ下・・のようなイメージが有るかと思います。ドメーヌ・ミシェル・グロのポートフォリオ的には同格・・と言うことなのでしょう。
今回、久しぶりにフルラインナップでドメーヌ・ミシェル・グロを扱うことにした訳ですが、その中でも意外にも仕入れ辛いのがこのシャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネなんですね。勿論、
「ん?・・そんなこと無いんじゃない?」
とおっしゃる方もいらっしゃるかと思いますが、より良いコンディション、味わいを求めますと結構に難しいものです。
「・・そこだけ・・美味しいとこだけ抜くんですか?」
と言われちゃうもので・・。エージェントさんもそれなりのアソートで購入しますから、バランス良く買ってくれないと困る訳ですね。でもアチコチのエージェントさんも有りますから・・ね。色んなやり方が有って難しいんです。
noisy 的にはこのヴォーヌ=ロマネ村名とシャンボール村名、そしてニュイ1級がとても好きでして、数本ずつの3アイテムのうち、何をテイスティングするかで悩んだんですが、このところしばらく飲めていないシャンボール村名を飲むことにしました。
いや~・・画質を落とした写真しか掲載出来ないのが残念ですが、実際はめっちゃ綺麗です!もっと美しいんですが腕が無い・・すみません。久しぶりに飲んで、やっぱりビックリしました。超旨いです!
まぁ、このミシェル・グロさんりのシャンボール=ミュジニー村名についてはリアルワインガイドでも太鼓判ですから皆さんもご存知かと思いますが、
「シャンボール村名のトップ」
と評価しています。
確かに・・それ以上のものを感じさせてくれるクオリティなんですが、どこか、シャンボールだけの表情とも思えないような匂いをふんだんに感じるんですよね。
肌理の細やかさはまぁ・・バッチリですし、シャンボールらしい艶々とした石灰系のニュアンスも有ります。しかしそんなシャンボールらしさは「縁の下の力持ち」的な存在で有って、むしろ、ヴォーヌ=ロマネ的な柔和でバランスの良い酸、らしい複雑性とアロマが、ワインを飲む楽しさを再認識させてくれちゃうんですね。
特にシャンボールと言うアペラシオンは、確かに果実を感じさせてくれはしますが、若い内はむしろ石灰系のミネラリティの存在が目立ちます。前面に出て来る・・と言う意味です。
しかしグロさんちのシャンボールは、粘性が有って・・つまり粘土による影響、もしくは赤い土・・のような構成からの果実だったりスパイスだったり・・が前面に来ています。
ヴォーヌ=ロマネ村名にシャンボール的な石灰の下支えのボリュームを増大させた感じ・・と言っても良いかもしれません。シャンボールの表現には余り出て無いボリューム感と言えば良いのか。良くも悪くもヴォーヌ=ロマネ的で有り、もしくはミシェル・グロ的だと言うことなのかな・・と理解しています。ヴォーヌ=ロマネ イコール ミシェル・グロ 的なものが、脳内で出来上がってしまっているのかもしれません。「標準・超スタンダード」と言うことなのかもしれません。
じゃぁヴォーヌ=ロマネはどうなんだ!・・と言うことになるんですが、こちらもやっぱり・・今回は飲んではいませんが、見事なヴォーヌ=ロマネなんですね。リアルワインガイド的には59号で、ヴォーヌ=ロマネ 90+~91+、シャンボール 91~92 と、ものの見事に、キッチリと 0.5ポイント、シャンボールが上の評価点を出しています。
まぁ、この辺は好みだと思うんですね。それに2015年は「甘い」と言うような評価が有りますが、まぁ、それがもし感じても最初のうちだけです。noisy が飲んだかぎりにおいては、このシャンボールを甘いとは絶対に言わないですし、むしろいつもよりもより好ましい・・と言うと思います。
それにね・・将来的には非常に複雑なブケをかもし出してくれるのが判るアロマなんですね・・。勿論シャンボールですから非常に長命です。ヴォーヌ=ロマネよりも長く持つでしょうし、時折へそを曲げる癖は直らないと思います。その点ではヴォーヌ=ロマネのバランスの良さは素晴らしいですから、シャンボールのような癖は無いです。良くも悪くもシャンボールは「石灰」の多分の存在が影響するんですね。
なので同格ですが、早めに飲むならどちらでもOK、ちょっと置くならヴォーヌ=ロマネ、長く置くならシャンボール・・と言うことになるかと思います。素晴らしいワインでした!超お勧めします!是非飲んでみてください。
● 2022 Chambolle-Musigny
シャンボール=ミュジニー
【素晴らしいです!・・いつも美味しいミシェル・グロのシャンボール!ようやっとメディア評価もちゃんとして来ました!海外メディアで93ポイント獲得!】

「・・あれっ?」
と気が付かれた方もいらっしゃるでしょうか。
そう・・3枚写真が上がっていて、3枚目が・・何と・・
「2022年シャンボール=ミュジニー1級レ・クラ」
でして・・しかも、
「ジョルジュ・ルーミエ!」
です。
新着では飲んでいないと言ってましたが、その後飲めたんですね・・。
で、そんなルーミエさんの看板のひとつ、レ・クラ2022年も飲みつつ・・の、ミシェルのシャンボール村名2022年もテイスティングしています。
まぁ・・あれやこれやを滅茶苦茶に飲んでいますが、時折・・と言いますか、しょっちゅう・・
「アイテム的に被る」

ことが有りまして、そんなことを延々と繰り返して来ていますと、それなりの・・
「基準」
みたいなものが出来るんじゃないかとも・・思っています。
面白いのは・・結構似たニュアンスが有るんですね。エレガントで赤い果実が有って、押すところはちゃんと押し、引っ込むところは滑らかに引っ込む・・みたいな・・(^^;;
ですが、2022年のルーミエさん・・と言うことですと、結構に良い年だと判断したらしく、
「梗を使ってるかな?」
と言う感覚を受けます。
なので、
「ガタイがデカい!」
んですね。
そして、その構造を埋めるだけの要素が備わっているのは流石だな・・と感じます。
2020年もののような、滅茶濃い果実のニュアンスは無く、健康的で心地良く、そして1級ならではの品格と濃度を感じさせつつエレガンスを失わない、しかもルーミエらしさもたっぷりと感じさせてくれました。
で、ミシェルの方はと言いますと、まぁ・・相手が悪いっちゃぁ・・悪いです・・。1級レ・クラですから・・。

ですが、
「シャンボール村名とするなら、ルーミエさんの村名にかなり肉薄している?」
と思えるような見事な出来でした。
まぁ・・ルーミエさんの村名シャンボールはまだ飲めていないんですが、A.C.ブル2022を飲んでいまして、やはりこちらも、「梗」の要素を持っているように感じました。
なので、ルーミエさんのワインは滅茶ドライでガタイがでっかく、まだこれからのワインなんだけれど、そのバランスでも美味しく楽しめると言う・・素晴らしいワインです。
ミシェルの方は無理にはその大きさを求めず、ミシェルらしいエレガンスをまず押さえつつ、果実の美味しさとミネラリティを美しくバランスさせる・・だから、
「派手ではないが、シャンボールの絹ごしの滑らかさとノーズの溌剌さ、エレガントな果実を表現!」
しつつ、若手の頑張りだと思われるが、
「なんとなくナチュール感が増大!」
していて、心地良さが長く持続する素晴らしいシャンボールになっています。
価格はルーミエさんの村名の半分ですが、これは相当素晴らしいと思いました。ぜひ飲んでみてください。超お薦めです!
以下は以前のレヴューです。
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【数ある村名ワインの中でいつもトップの出来??・・リアルワインガイドの評価もそれを裏打ちしているかのように93ポイントでした!】-----6本だけなので以前のレヴューを掲載しています。
まぁ、ミシェル・グロのワインって、このところはグラスの写真を撮っても・・
「滅茶苦茶綺麗!」
なんですね。是非テイスティング出来た2020年ものの他のキュヴェの写真もご覧ください。
そもそも・・リアルの評価でも、
「あのヴォーヌ=ロマネ1級レ・ブリュレが95、ニュイ1級が94+」
と来ての・・シャンボール=ミュジニーが93ポイントですから、相当出来が良いのは間違い在りません。
2018~2019年ものは noisy もしっかり飲ませていただき、
「村名の中ではシャンボールが白眉!」
と書かせていただいてますので2020年ものも間違い無いでしょう。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【元々濃密でテッカテカなシャンボール村名が氷のミハイル化で・・さらに激旨化!・・これはもう飲むしか在りません!】
そう、2018年ものも「村名で白眉!」と書かせていただきました。滅茶旨かったのに、何故か全然売れず・・それでも少しずつ減って行って、ようやっと完売した村名シャンボールです。
これはもう、ミシェル・グロのワインの中ではあまり知られていないニュイ1級の美味しさと同様、
「・・えっ?・・なんで売れないの?」
と思ってしまう出来事なんですね。
2019年ものはミルランダージュ分がそれなりに多いヴォーヌ=ロマネ村名と良い勝負、痛み分けだと思いますが・・シャンボールは滅茶苦茶美味しいですよ。もともとテクスチュアが良く、日当たりが良いんでしょう・・濃度もしっかり、それでいて全くしつこくならずにエレガンスもしっかりあり良く香るワインな訳です。
それがこの2019年、何度も書いてすみませんが、氷のミハイル化によって、適度に豊かな表情を抑え込んでいますから・・エレガントさはそのままに、でも内部に存在し外に出ようとしているエキスの濃度の静かな訴えを、飲み人も判らないうちに受け取ってしまうのでしょう。
ヴォーヌ=ロマネも相当旨いですが、シャンボールも全く負けていません。エージェントのオルヴォーさんのブラインド・テイスティング(ワイン屋さんとかレストランさんとかが相手です)では、このシャンボールをヴォーヌ=ロマネと言った方がほとんどだったそうです・・ん、判ります・・その気持ち!・・ただのシャンボールがここまでのポテンシャル、出せる訳が無いと思ってしまうのでしょう。
素晴らしい出来でした。これも増やせません。無くなってしまったらすみません・・お早めにご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【noisy的には村名の中で白眉!・・滅茶美味しいです!・・ジャスパー・モリスさんの判断とは違いますが・・】
2017年ものも滅茶美味しかったシャンボール=ミュジニー村名ですが、飲めた村名3種の中では抜けてたかな?・・と思えるほど素晴らしいと感じました。
ジャスパー・モリスさんはヴォーヌ=ロマネとニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオに上値92ポイント、シャンボールに91ポイント付けていますが、noisy的にはシャンボールにはポテンシャル点として 92+ もしくは93ポイントまで付ける可能性が有ります。濃密さとエレガンスの均衡、フィネスさえ感じる格上のテクスチュアでした。最も、数が無くて飲めなかったニュイ=サン=ジョルジュ村名(区画名無し)がどこまで行けるか、判らなかったのが残念では有ります。
これ、1級を喰う可能性すら有ると思えるほどの出来栄えだと思いましたが・・いかがでしょう?・・シャンボールの伸びやかさが見事に発揮され、ややもするとスレンダーでは有るが、少し欠けていると感じる場合のあるシャンボール=ミュジニーに、村中央の1級畑ものに近い肉感・・グラマラス感が漂い・・しかも、時間の経過でシャンボールならではの香水的ニュアンスも拡がり始めると言うポテンシャルです。
見事に安い!・・と思います。少ないですが是非飲んでみて下さい。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2016年もので描いた墨絵の世界に、沢山の絵の具で色を付けました!2017年は素晴らしい出来です!】
「ワイルド・・だろう~~?」
一世を風靡したお笑いネタ?では有りますが、このミシェル・グロの2017年シャンボール=ミュジニー村名は、ミシェル・グロのラインナップ上、最もパワフルなんじゃないか?・・そしてワイルドなんじゃないか?・・と感じさせてくれました。
しかも2016年はレヴューにも書きました通り、
「墨絵の世界!」
ですから・・ね。
「・・どんだけ~!」
ですよ。全然印象が異なるんですから・・。
ブラインドで飲んだら、おそらく、「これがヴォーヌ=ロマネ」と言ってしまいそうです。・・ニュイ=サン=ジョルジュ村名と言わないところが味噌でも有ります。
確かに、ミュジニーに接するレ・ザルジリエールの割合が多いキュヴェですから、ミュジニーにも由来するフラワリーな香水のようなニュアンスがトッピングに感じられ、それを取ってしまうとニュイと言い辛くなる。・・でもメオの素晴らしいニュイ1級などを飲めば、そのニュアンスに近いものさえ感じられるし・・いや、レ・ルージュやサン=ヴィヴァンなどに通じるものとも感じられるとなると、やはりそこは、
「ヴォーヌ=ロマネかシャンボール=ミュジニーかニュイ=サン=ジョルジュのどれか・・」
等と言う、ちょっとズルい返答をしてしまいたくなります。
僅かにジャミーさを持った帯域の有るベリーとチェリーが香り、中域の暖かさは少しヴォーヌ=ロマネ的。トップノーズには香水的な高周波のアロマに皮革が僅かに混じる。とても複雑で柔らかくエキス感バッチリのジューシーさ。エレガントなワインだが、ミシェル・グロの中ではパワフルなスタイル。多彩な色彩を感じるワイン。
何せ、リアルワインガイド第67号は各村名のキュヴェの中でポテンシャルトップの92+ と言う評価でした。これは見逃せないんじゃないかと思います。数は無いのでお早めに!・・あ、リアルは「まるで1erのようなグリップと集中感」と、ベタボメです。
以下は以前のレヴューです。
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【とても美味しいです・・ルイ・ユエラン・・復活はまだか?・・と懐かしく思ってしまいました!】
色合いもしっかりしていますね・・。美しいです。この写真は色味の調整などは一切しておらず、大きさだけ合わせています。むしろ、
「濃密なのかな?」
とさえ想像させるような色味では無いでしょうか。
しかしながら、かなりの複雑さを見せるとは言え、見た目以上に「詫び寂び」の有る、ある種・・「墨絵の世界を感じさせる類のシャンボール=ミュジニー」に仕上がっています。
じゃぁ・・2015年のパーフェクトと思えるようなシャンボールとも違うのか?・・と言いますと、
「・・そうとも言えない・・」
と答えるしかないでしょう。やはりこれはミシェル・グロのシャンボール=ミュジニーなんですね。なので、このバランス・・少し「詫び寂びさえ感じさせる」味わい・・と言うのは、現在の状態で有って、タイミングによっては、
「元気はつらつ!石灰バリバリ!」
の雅なシャンボールを感じさせてくれるものと思います。
ちょうど飲んでいて・・飲み始めは・・
「・・そうだ・・ルイ・ユエラン・・・どうしちゃったかな・・。退院されて元気に畑仕事が出来てると良いんだけど・・」
などと思ってしまうほど・・味わいに似たものが有りました。
飲み進めると徐々に石灰系のミネラリティと複雑な表情が出始めました・・で無くなっちゃったんですが、
「やはりミシェル・グロのシャンボールは美味しい!」
と思ってしまいましたね。
勿論ですが、ニュイ1級が見せるような凄みまでは無いんですが、シャンボールの奥深さをしっとりと感じさせてくれるものでした。価格も良い感じです。是非飲んでみてください!お勧めします!
【滅茶苦茶美味しいシャンボール村名!これは是非飲んでみてください!同格のヴォーヌ=ロマネも非常に面白い存在です!】
一般格的にはヴォーヌ=ロマネが上でシャンボール=ミュジニーはそのすぐ下・・のようなイメージが有るかと思います。ドメーヌ・ミシェル・グロのポートフォリオ的には同格・・と言うことなのでしょう。
今回、久しぶりにフルラインナップでドメーヌ・ミシェル・グロを扱うことにした訳ですが、その中でも意外にも仕入れ辛いのがこのシャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネなんですね。勿論、
「ん?・・そんなこと無いんじゃない?」
とおっしゃる方もいらっしゃるかと思いますが、より良いコンディション、味わいを求めますと結構に難しいものです。
「・・そこだけ・・美味しいとこだけ抜くんですか?」
と言われちゃうもので・・。エージェントさんもそれなりのアソートで購入しますから、バランス良く買ってくれないと困る訳ですね。でもアチコチのエージェントさんも有りますから・・ね。色んなやり方が有って難しいんです。
noisy 的にはこのヴォーヌ=ロマネ村名とシャンボール村名、そしてニュイ1級がとても好きでして、数本ずつの3アイテムのうち、何をテイスティングするかで悩んだんですが、このところしばらく飲めていないシャンボール村名を飲むことにしました。
いや~・・画質を落とした写真しか掲載出来ないのが残念ですが、実際はめっちゃ綺麗です!もっと美しいんですが腕が無い・・すみません。久しぶりに飲んで、やっぱりビックリしました。超旨いです!
まぁ、このミシェル・グロさんりのシャンボール=ミュジニー村名についてはリアルワインガイドでも太鼓判ですから皆さんもご存知かと思いますが、
「シャンボール村名のトップ」
と評価しています。
確かに・・それ以上のものを感じさせてくれるクオリティなんですが、どこか、シャンボールだけの表情とも思えないような匂いをふんだんに感じるんですよね。
肌理の細やかさはまぁ・・バッチリですし、シャンボールらしい艶々とした石灰系のニュアンスも有ります。しかしそんなシャンボールらしさは「縁の下の力持ち」的な存在で有って、むしろ、ヴォーヌ=ロマネ的な柔和でバランスの良い酸、らしい複雑性とアロマが、ワインを飲む楽しさを再認識させてくれちゃうんですね。
特にシャンボールと言うアペラシオンは、確かに果実を感じさせてくれはしますが、若い内はむしろ石灰系のミネラリティの存在が目立ちます。前面に出て来る・・と言う意味です。
しかしグロさんちのシャンボールは、粘性が有って・・つまり粘土による影響、もしくは赤い土・・のような構成からの果実だったりスパイスだったり・・が前面に来ています。
ヴォーヌ=ロマネ村名にシャンボール的な石灰の下支えのボリュームを増大させた感じ・・と言っても良いかもしれません。シャンボールの表現には余り出て無いボリューム感と言えば良いのか。良くも悪くもヴォーヌ=ロマネ的で有り、もしくはミシェル・グロ的だと言うことなのかな・・と理解しています。ヴォーヌ=ロマネ イコール ミシェル・グロ 的なものが、脳内で出来上がってしまっているのかもしれません。「標準・超スタンダード」と言うことなのかもしれません。
じゃぁヴォーヌ=ロマネはどうなんだ!・・と言うことになるんですが、こちらもやっぱり・・今回は飲んではいませんが、見事なヴォーヌ=ロマネなんですね。リアルワインガイド的には59号で、ヴォーヌ=ロマネ 90+~91+、シャンボール 91~92 と、ものの見事に、キッチリと 0.5ポイント、シャンボールが上の評価点を出しています。
まぁ、この辺は好みだと思うんですね。それに2015年は「甘い」と言うような評価が有りますが、まぁ、それがもし感じても最初のうちだけです。noisy が飲んだかぎりにおいては、このシャンボールを甘いとは絶対に言わないですし、むしろいつもよりもより好ましい・・と言うと思います。
それにね・・将来的には非常に複雑なブケをかもし出してくれるのが判るアロマなんですね・・。勿論シャンボールですから非常に長命です。ヴォーヌ=ロマネよりも長く持つでしょうし、時折へそを曲げる癖は直らないと思います。その点ではヴォーヌ=ロマネのバランスの良さは素晴らしいですから、シャンボールのような癖は無いです。良くも悪くもシャンボールは「石灰」の多分の存在が影響するんですね。
なので同格ですが、早めに飲むならどちらでもOK、ちょっと置くならヴォーヌ=ロマネ、長く置くならシャンボール・・と言うことになるかと思います。素晴らしいワインでした!超お勧めします!是非飲んでみてください。
● 2022 Nuits-Saint-Georges les Chaliots
ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオ
【出色の出来!・・そして仕上がり具合最高!・・滅茶美味しいです!・・エレガント系ブルゴーニュはニュイの典型!】

良いですね~・・野暮ったさが全く感じられない、でも見事に・・
「ニュイ=サン=ジョルジュしてる~~・・」
と感じられる・・もしくは、
「・・ん~・・ヴォーヌ=ロマネのすぐ近くね~~・・」
と思える味わいです。
しかも出来だけでは無く、
「今すぐ飲んでも美味しいと思えるタイミング、仕上がり!」
と言えます。
ニュイ=サン=ジョルジュの村名ワインは、時に「重み」とか、「粗野さ」が表立って出ることが有りますが、むしろそれが特徴のひとつ・・とも感じられます。
しかしながら近年の良く出来たニュイ=サン=ジョルジュを飲めば、
「確実にヴォーヌ=ロマネ付近のエレガンス、ニュアンス!」
と思えるような見事な質感を感じることが多いです。

重厚さに振らず、無理に抽出せず、軽やかさを悪とせずに自然に仕上げるつもりで行くと・・こうなるのかもしれません。
また、2022年のミシェル・グロを飲みますと、近年・・少しずつ感じていたことが
「間違いなかった」
とも感じます。
それは・・息子さんが入って来たことによると思われる・・・ある種の、
「ナチュール感の増大」
です。
まぁ・・物凄く感じる・・と言うよりも、
「総合的に・・端々に・・」
と言う感覚です。
なので、
「ビオっぽくて・・」
と言うことでは無く、例えば、
「ん~・・ちょっとSo2、減らせるようになって来たのかな?」
などと感じる部分ですね。
他にも有りますが、
「ミシェル・グロも本線は変わらずとも、さらなる自然な味わいに向かっている」
と感じさせます。
まぁ・・このレ・シャリオ2022、飲んでみてください。感激すると思います。超お薦めです!
以下は以前のレヴューです。
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【素晴らしい!美しいニュイ=サン=ジョルジュの典型です!・・ややタイトに締まりつつも隠し切れない美しさが滲み出てくるようです!】
リアルワインガイド第84号では、今飲んで 92 ポテンシャル92+ と、1級並みの高い評価を得た村名レ・シャリオです。
ご存じかと思いますがレ・シャリオはニュイの村の南端近辺に在りまして、1級レ・プロセの真下に接しています。レ・プロセの南隣はレ・カイユ、さらに南隣が将来グラン・クリュを嘱望されている1級レ・サン=ジョルジュです。
ただしレ・カイユやレ・サン=ジョルジュのようなバランスの良い力強さを持っている感じではなく、上部のレ・プロセのようなエレガンス中心の美しいニュイ=サン=ジョルジュを感じさせてくれます。
この10年ほどの間に、ニュイ=サン=ジョルジュの味わいも大きく変わってきました。ヴォーヌ=ロマネに負けるな!・・とばかりに、凝縮させるために遅熟させ、濃いワインに仕上げていたんじゃないかと思いますが、それが間違いだったことに気付いたのかもしれません。1990年代は、
「新樽を使わなければ評価が出ない。新樽率は高ければ高いほど良い。」
とされて来た・・それがプレッシャーとなったのかもしれません。
その性で、本来は美しいピノ・ノワールの姿をしていたものが、ギスギスして土臭いワインになってしまっていたかと想像しています。
しかしながらその中でもミシェル・グロは・・変わらなかったんですね・・。濃いワインにまみれてしまいますと、エレガントな味わいは「薄い」と判断されがちです。しかし変わらなかった・・グロ・フレールは濃いワインを造り続けましたが・・今はもう・・止めています。

赤を中心とした果実、そしてほんのりナチュール感がトッピングされているピュアな味わいです。リアルワインガイドの92ポイントは、なかなか的を得ていると思います。noisy ですと92+か、93までは付ける可能性があります。まぁ、余り徳丸編集長さんとは意見がバッチリ合うことは無い・・(^^;; んですが、最近はどうでしょうか・・どっちが歩み寄ったか、それとも単なる偶然か・・まぁ・・偶然でしょう。
で、このようなエキス系のシミジミと旨味が伝わってくる・・と言いますか、シミジミでは無いかな・・しっかり過ぎずにちゃんと表現してくれる・・の方が良いかもしれません。言ってみれば、
「自己主張の強い外人さんよりも、それをどこか醒めた眼で見ている日本人」
的な感じでしょうか。
昨今は世界中で日本ブームのようです。日本がこれからの世界の基本だと・・まじめな顔でおっしゃる外国の有名人の方もいらっしゃいます。安全でクリーンで他人を思いやる心を持っている・・そして先進国だと褒めています。食がとにかく美味しくて健康的、自分の国に帰ると嫌になると・・さえおっしゃいます。それを日本人はどこか醒めた気持ちで見ている・・頼むからブルゴーニュワインを買い占めないでくれと・・(^^;; きっと我々はそれだけを望んでいるのでしょう。
ということは・・グロさんたちは・・すごく日本的な方々なのかもしれません。変わらずに自身のスタイルを長く貫き、それでも変えるべきものは変えるんだと言うような意思も大事にされていると思います。そんな気持ちが伝わってくる・・
「変わらないミシェル・グロのピノ・ノワール!」
です。飲んでみてください。noisy 的には、ミシェル・グロのレ・シャリオ、今までで一番おいしいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2020年ものはリアルワインガイドも92+!】 すみません・・こちらも少ないです。そもそも2020年のミシェル・グロの村名の入荷は・・
「すべてバラ」
でして、本来はテイスティングさえ出来るものでは有りません。ですので、2020年ものは頑張って・・ジュヴレのプラティエールとヴォーヌ=ロマネの両村名のテイスティングを「決行してしまった・・」感じです。
そのテイスティングの印象の中では、
「2020年のミシェル・グロは、多くのヴォーヌ=ロマネ近郊のドメーヌが超濃密なワインに仕上げたのに対し、ミシェル・グロらしいエレガンスを湛えた優しい味わいに仕上げた」
と言えます。まぁ・・アルコール分15パーセントまで出ているドメーヌが大半ですが、
「何故かミシェル・グロとグロ・フレールは高くても14パーセント止まり」
です。
それでいて深みも充分に在りますから、
「長熟さでは他の濃密に仕上げたドメーヌと同様」
だと認識しています。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【・・・あら・・こちらもミルランダージュのニュアンス・・】
2019年のミシェル・グロは大当たりです。リーズナブルだし、素晴らしかった2018年よりも美味しいし、おまけにミルランダージュが付いてくる!・・漏れなくではないけれども・・。
このニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオも、村名ヴォーヌ=ロマネには届かないまでもミルランダージュになったようです。是非2018年の写真と比較してみてください。結構に濃度が見えるんじゃないかと思います。
そして、このワインもニュイ=サン=ジョルジュ的と言うよりもヴォーヌ=ロマネ的ですし、そこに氷のミハイル化でシャンボール的な感覚が加わっているようなニュアンスなので、もしかしたらニュイ=サン=ジョルジュとも取り辛いかもしれません。
言ってみますと・・メオ=カミュゼのニュイ=サン=ジョルジュ系がこんなスタイルなんですよ。カミュゼの方がもっと造りこんでいる感じ・・と言いますか、荘厳さ、威厳みたいなものを感じますが・・そこは価格が全然違いますから・・今時5~6千円の村名ニュイ=サン=ジョルジュがこんなに素晴らしかったら、みんな驚いて買い占めるんじゃないかと思います。
グラスの写真の「脚」も・・粘性をちらりと見せていますよね。バランス良く、ニュイ=サン=ジョルジュやヴォーヌ=ロマネ近辺のワインの美味しさを感じさせてくれると思います。でもこれもシャンボールと言ってしまうかもしれませんが!・・是非飲んでみて下さい。超お勧めです!実にリーズナブルです!
以下は以前のレヴューです。
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【区画名無しのニュイは飲めませんでしたがレ・シャリオはいつも通り、見事にビロードなテクスチュアを生み出すミネラリティで非常に美味しいです!】
そもそもは、
「ニュイ=サン=ジョルジュのワインは、土むさくて、テクスチュアはイマイチだが、上質なワインを造る生産者がポテンシャルの高い畑で造ると全く異なる・・」
と言われていましたし、noisy もずっとそのように思っていたはずでした。
ですが・・上質な畑かどうかに関わらず、その畑にしっかり手を入れ、葡萄の生育に手をちゃんと貸せる生産者が、
「無理な抽出をしないで素直に造りさえすれば!」
ヴォーヌ=ロマネに負けない荘厳なワインに仕上がってくれるんじゃないかと・・思い始めています。
今は90年代に有った「濃いワイン」「樽をしっかり掛けたワイン」は、ブルゴーニュからはほぼ消えていまして、それと前後して地球温暖化が有り、力ずくの醸造をしなくなったお陰で、
「滅茶苦茶美味しいニュイ=サン=ジョルジュ!」
が生まれるようになったんじゃないかとさえ思っています。
このレ・シャリオも、2017年ものでも書きましたが、やはりニュイとは思えないような見事なビロード的テクスチュアを持ち、伸びやかさと、チェリーな果実の風味をしっかり持っていることに驚かされます。「土むさい」なんて・・どこにも出てこないですよ。大柄で僅かに重量感を感じるだけです。
ですので、もしブラインド・テイスティングをこのワインでやるとなると・・結構に脅威かもしれませんね。深読みして全然違う方向へ行ってしまいそうです!
ジャスパー・モリス氏は92ポイントと・・この6千円のニュイ=サン=ジョルジュを評価してくれました。noisy的にも評価点はほぼピッタリです。相当に旨いです!是非飲んでみて下さい。お勧めします!12本だけの入荷です。
以下は以前のレヴューです。
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【超エレガントなニュイ=サン=ジョルジュ村名!・・むしろシャンボール=ミュジニー的なミネラリティで素晴らしく旨いです!】

1990年台の新樽100%で濃密タイプのブルゴーニュ・ピノ・ノワール・ブームによる弊害だったのでしょうか。本来はエレガントな味わいの中に、各クリマのミネラリティの発露でも有る様々な表情が、微細に感じられるのが「ニュイ=サン=ジョルジュ」だった訳です。
しかしながら、その「抽出の強さ」を求めるが余り、本来は微細な表情だったものが前面に出てしまい、大柄では有るが繊細さを欠いたニュイ=サン=ジョルジュになってしまっていた可能性が有ると・・昨今は強く感じます。
メオ=カミュゼしかり、ミュヌレ=ジブールしかり、ミシェル・グロのニュイ=サン=ジョルジュ、そして1級も同様ですが、みな素晴らしくエレガントです。抽出の強さなど感じません。土むさくも無いです・・美しい土のニュアンスがほんのりと感じられたとしてもです。
硬質な、そして少し白っぽささえ感じるミネラリティを多分に含んだテカテカとした輝きを感じるテクスチュアです。ノーズには伸びやかにミネラリティが入り込んで来ます。エレガントですね~・・これって・・普通なら、
「シャンボール=ミュジニー!」
と先走って言っちゃいますよ。良い感じのチェリーに硬質なミネラリティ・・そして伸びやかに縦構造が感じられたら・・多分、そう言ってしまいます。
ですがこれは、間違いなく「ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオ」です。1級レ・ポワレの真下に有ります。
で・・ミシェル・グロのシャンボール=ミュジニーがね・・いや、ここでは書きませんが・・いや~・・ワインって、本当に面白いですね~。裏が表で表が裏、そのどちらも真実って、判ってないとちょっと恥ずかしい局面になってしまうことも有りますが、それさえも楽しみですよね。
まさにミュヌレ=ジブールのレ・ヴィーニュ・ロンドに良く似た・・少しタイトにしたようなエレガンスを持っていると思います。しかも価格はこんなです。そして素晴らしいメオのニュイ=サン=ジョルジュにも通じています。(メオの2017年ニュイも滅茶苦茶美味しいですよ・・そのうちご案内させていただきますね。)
是非飲んでみて欲しいニュイ=サン=ジョルジュ村名レ・シャリオです。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【常に変わらないミシェル・グロに時代が追いついたのか・・・?リーズナブルなのにエレガントで滅茶美味しいです!ジルベール・エ・ガイヤールは何と93ポイント!】
いや~‥美味しいです!・・実にエレガントで繊細!・・そしてほんのり官能感・・堪らないですね。グラスを持つ手を放す暇が無い・・。
1990年台は日本でもずいぶんな言われようをしていました。1985年のクロ・デ・レアは物凄い評価だったんですが、
「1985年ものはジャン・グロが造ってるからね~・・」
まぁ、確かにまだドメーヌ・ジャン・グロのエチケットでは有ったんですが、実際に造っていたのはミシェルでした。
それに、1990年以降は、「新樽、濃密、凝縮」が新しいキーワードになりましたから・・いや、某PKさんのお陰ですが、それまで陽の目を浴びなかった両デュガさんなどはもう・・物凄いモテモテになってしまいまして、5~6年で価格は暴騰してしまいました。その後の両デュガさんは皆さんがご存じの結果です。
それに、1970年台後半より、父のジャンに変わってワインを造っていたミシェルは、父の引退に伴って妹のアンヌにリッシュブールを相続させていますので、ジャン・グロ時代のリッシュブールはアンヌ・パランが造っています。(A.F.グロ)
そんな激変の時代を駆け抜けて来たミシェル・グロですが・・・この人はいつも変わらない。今になってさらに強く思うんですが・・本当にすごい人だと思います。ワイン価格の暴騰には興味無し、出来る限りリーズナブルに愛好家に届くように、大きな輸入国
には何軒かの代理店を置くようにしているようです。これは、グロ一族はほぼ同様ですが、これにより、価格は暴騰せず、リーズナブルな価格で入手出来るんですね。
そして、そのスタイルも一貫しています。決して濃くしない・・ですし、樽も強く掛けることは無い・・。アメリカがブルゴーニュをガンガン買っていた1990年台は、買い手の要請でどんどん濃くし、新樽を多く掛け、派手な味わいにしていたんですね。
先日ご案内させていただいた、ド・ラルロのニュイ=サン=ジョルジュのワイン・・いかがだったでしょうか。ハンドルを大きく切った感じが・・お判りかと思います。とてもエレガントで荘厳さの有る味わいになってきました。
実はこのミシェル・グロのシャリオも、そっち系統のエレガントなニュイ=サン=ジョルジュです。流石にド・ラルロやメオ=カミュゼのニュイ1級ほどの華麗なニュイには成りません・・それは仕方が無い・・畑の格と言うものです。
しかし、ま~エレガントで繊細、非常に香ります。2013年のワインがどこか持っているように感じる・・特別な線の細さ・・は全く感じ無いんですよ。2013年だから細い・・と言うのも感じないし、そもそも細くは無いんです。滅茶繊細なんですけどね・・。
アロマもしっとりとしていて、かつ、スピードもそこそこに速く、ナチュラルさもほのぼのと漂っています・・のに、ビオっぽくは全然無いです。非常にピュアなんですね。
因みにこの2013年ものはジルベール・エ・ガイヤールは93ポイントと、村名には有り得ないような評価をしておりますし、あのブルゴーニュ専門家でも有りながらブルゴーニュワインに超厳しいアレン・メドーも、ポイントこそ89~92ポイントですが、その評価の本文には、
「Outstanding! Top Value!」
と書いている位ですからね。
今飲んでも充分に楽しめます・・エレガントで高質です。勿論、まだまだ持ちますし、上昇して行くでしょう。大丈夫・・どこかの評論家さんのように、8年以内に飲め・・なんて絶対に言いませんから・・はい。今回一緒にご案内させていただいている、メゾン・ロブレ・モノの2002年オーセ=デュレッス・ルージュなんぞ、もう18年目ですがピンピンしていますよ。こちらは3千円ちょっとで滅茶安いですが、ナチュラルさはミシェル・グロを大きく上回ります。なので、
「まともな方がちゃんと造ったブルゴーニュ・ピノ・ノワールがたった20年で終わる訳が無い!」
んです。海外の名立たるレヴュワーたちは、よほど酷いコンディションのワインを飲んでいるに違い在りません。
今回のこのシャリオ、コンディションも万全です。滅茶美味しいので是非、飲んでみてください。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【非常にリーズナブルな村名ワイン!】 まぁ、リアルワインガイドに記載されている価格は、ほぼ実勢価格ですから・・2015年もので7400円だとすると、この価格は何なんだろう・・と思ってしまうんですね・・。
「通常なら有り得ない・・」
と言うことになります。
例えばフランスから日本に、ちゃんとリーファー便を使用し、適切な量(満載すると空気が無いことになる・・リーファーは空気を冷やしますので、結果冷えないと言うことになります)を積載し、船で輸入すると、どんなに削ってもワイン1本あたり600円ほどは掛かります。
なので、600円以下の輸入ワインは無い・・と言うことにはなるんですが、そうならないのはどうしてか?・・と考えてみると良いかな?・・と思います。安いワインは何かしらの原因が有って安い訳です。
今は日本直行便は無くなってしまいました。途中、香港に寄る訳です。昔、香港の港湾労働者のストライキが有り、フランスからの荷が何カ月も野晒しになっていた時が有りました。そののち・・やはり出回ったんですね・・酷い状態のワインが・・。それに、さほど安くなく販売されてしまうと、そんな目にあったワインであることさえ想像出来ないことになってしまいます。
なので、妙に安いとか、最初からとんでもなくリーズナブルなものには、気を付けないといけない訳です。
で・・今回のミシェル・グロ2016年ですが、コンディションは非常に良いです。そりゃそうです・・ちゃんとしたものを販売していますんで。noisy もそこは信用第一ですんで、ご心配なきよう。正規エージェント品で、きちんとした管理をしており、noisy の店でもキッチリやらせていただいてます。
ですが、このモレ=サン=ドニとニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオなどは非常に少なく、飲むわけには行きませんでした。
リアルワインガイド第63号は
2016 ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオ 90+ 91+ 今~2038
2016 モレ=サン=ドニ・アン・ラリュ・ド・ヴェルジ 90 90+ 今~2040
と言う評価でした。
レ・シャリオはニュイの村の西、レ・ポレの下部にある畑です。ミシェル・グロのレ・シャリオは快活さがニュイの土っぽさを上回り、前面に出た味わいが特徴です。結構に・・石灰のミネラリティがテカテカと感じられます。
モレのアン・ラリュ・ド・ヴェルジは、あの孤高のモノポール、「クロ・ド・タール」と、モレの村に少しだけ存在する「ボンヌ=マール」の真上に存在する畑です。なので、確かに・・素晴らしいグラン・クリュの要素を感じさせてはくれるんですが、若いうちはどうも「しかめっ面」をしてることが多いんですね。言ってしまえば「ボンヌ=マール」もその傾向が有るので、「ソックリなのかも」などとも思いますが、やはり若いうちの外向性に難が有りかな?と思います。しかしちょうど良い熟のタイミングで飲むと、このプライスではビックリするほどの味わいを見せてくれるはずです。
何せ価格がこう・・ですんで、非常にお買い得かと思われます。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです!
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【2015年のミシェル・グロは相当に良い!!】 詳しくはシャンボール=ミュジニーのコラムに書きますが、まぁ・・変わらないっちゃ・・変わらないのかもです。それも高いレベルをキープしたまま・・ですね。なので、特別に言い立てることも無いのかとも思いますが、それでも2015年、ミシェル・グロは相当良いんじゃないかと思っています。
ミシェル・グロのワインは、人それぞれに結構、評価が異なるんですね。評論家同士でもかなり違います。ジルベール・エ・ガイヤールはクロ・デ・レアをいつも、物凄く高く評価しています。例えば2014年のクロ・デ・レアは「97Points」です。
半面、最近noisyのところでも頻繁に名前が出て来る「ティム・アトキン氏」は同じ2014年のクロ・デ・レアを「91Points」としか評価していません。しかもまぁ・・ミシェル・グロさんの他のワインも似たようなもので、「平均ランクの造り手」として見ているようです。ジルベール・エ・ガイヤールの、
2011年 96Points
2012年 94Points
2013年 96Points
2014年 97Points
とは大違いなんですね。
日本人でもエレガントなワインがお好きな方や、ワインはやはり本場、ヴォーヌ=ロマネだろう!・・と言う方にはピッタリ・・ドハマりのはずなんです。しかし、日本では代理店さんが多く入手が比較的簡単なことに加え、
「様々なコンディションのミシェル・グロのワインが存在する」
ものですから、訳が判らないことになってしまっています。
コンディションの良いミシェル・グロは・・相当に旨いです。それに加え、2015年は相当に良い・・と想像出来ます。
因みにリアルワインガイド第59号は、
●ニュイ・レ・シャリオ
「今飲んで90 ポテンシャル91 飲み頃予想 今~2037」、美しい酸のハーモニー
●モレ・アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジ
「今飲んで89+ ポテンシャル90+ 飲み頃予想 今~2037」、目が詰まり複雑性が出ている
ととコメントしています。
まぁ、通常は上代が8千円位かと思いますので、7千円位の販売が普通かと思いますが、先だってのバックヴィンテージ、2011年ものと同じ価格でご紹介ですので・・かなりリーズナブルです。
ネットのワイン屋になってからしばらく経って、余りにどこでも販売しているので・・やり辛い部分が有って、時折仕入れなかったりしていますが、やはり好きなんですよね。是非コンディションの良いミシェル・グロを飲んでみてください。お勧めします。
以下は2011年のレ・シャリオのコメントです。
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【蔵出しのバックヴィンテージオファーです!何でこんなに安いのか・・不明ですが、リアルワインガイド第45号は88~89、飲み頃2017~2028と飲み頃に入ってます。】 奥ゆかしさが何とも言えぬ情緒を感じさせる、ミシェル・グロならではのワインがこのレ・シャリオですね。エレガントながらも実は芯のしっかりしたワイン・・と言えると思います。
で、本当に何でこんなに安いの?・・と言いたくなっちゃいます。だって、2014年もののこのワインの仕入れ価格とほとんど変わらないんですから・・本当ですよ。どんなに利益を削ったとしても6千円以下は絶対に無理で、監禁作業になっちゃいます。
せっかくなので、価格を上げないためにもこちらも飲まずにご案内させていただきますが、リアルワインガイドも2017年から飲んで良いと判定していますので、ありがたいですよね。追加は見込めませんのでお早めに!
● 2022 Nuits-Saint-Georges
ニュイ=サン=ジョルジュ
【リアルワインガイド第84号は、上級キュヴェのニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオと全く同点評価でした!】-----少ないので飲めていません。以下は以前のレヴューです。
すみません、村名以上はケースで届いたものは無く、すべてバラでしたので・・。2021 レ・シャリオを飲ませていただきましたので、そちらをご参考にされてください。むしろレ・シャリオの方がスレンダーで、こちらのブレンドの方がふくよかな感じの丸いパレットを描けるワインだと思います。
以下は以前のレヴューです。
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【ヴォーヌ=ロマネ村に非常に近い4つのニュイの村名畑のブレンド!・・リアルワインガイドもテイスティングは出来ていないようです!】
村名はヴォーヌ=ロマネとジュヴレ=シャンベルタンをテイスティングさせていただいた分で打ち止めでしたので、ミシェル・グロのサイトから写真をいただいてきました。
この写真の破線の右側がヴォーヌ=ロマネ村です。左側がニュイの町です。そのずっと左の方にもニュイ=サン=ジョルジュのアペラシオンが拡がっています。
写真の「葡萄の絵」の部分がこのワインで使用している畑です。上部と下部でのブレンド・・です。
で、面白いのは・・
「ヴォーヌ=ロマネ直近の畑のみで造っている村名ニュイ=サン=ジョルジュ!」
と言うことなんですね。
そもそもニュイ=サン=ジョルジュと言うアペラシオンは、この図の左側の方が全然広い訳です。ニュイ=サン=ジョルジュ村のみに留まらず、プレモー=プリセ村まで拡がっています。プレモー=プリセ村には、あのラルロのクロ・デ・フォレやクロ・ド・ラルロ、そしてクロ・ド・ラ・マレシャルなどの有名な1級畑が連なります。
で、この図の左側の町の反対側には、様々な1級畑、村名の畑が有りますが、そちらはブレンドしていないんですね・・。それが特徴かな・・と思っています。
2021年ものはおそらくもっと少ないでしょうから、またテイスティング出来ないかもしれませんが、2022年ものは何とか!・・飲んでみたいと思っています。ご検討いただけましたら幸いです。
以下は以前のレヴューです。
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【すみません、こちらはテイスティングが間に合いませんでした・・非常にリーズナブルな村名ニュイ=サン=ジョルジュです!】 以下は以前のレ・シャリオのレヴューです。
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【超エレガントなニュイ=サン=ジョルジュ村名!・・むしろシャンボール=ミュジニー的なミネラリティで素晴らしく旨いです!】
1990年台の新樽100%で濃密タイプのブルゴーニュ・ピノ・ノワール・ブームによる弊害だったのでしょうか。本来はエレガントな味わいの中に、各クリマのミネラリティの発露でも有る様々な表情が、微細に感じられるのが「ニュイ=サン=ジョルジュ」だった訳です。
しかしながら、その「抽出の強さ」を求めるが余り、本来は微細な表情だったものが前面に出てしまい、大柄では有るが繊細さを欠いたニュイ=サン=ジョルジュになってしまっていた可能性が有ると・・昨今は強く感じます。
メオ=カミュゼしかり、ミュヌレ=ジブールしかり、ミシェル・グロのニュイ=サン=ジョルジュ、そして1級も同様ですが、みな素晴らしくエレガントです。抽出の強さなど感じません。土むさくも無いです・・美しい土のニュアンスがほんのりと感じられたとしてもです。
硬質な、そして少し白っぽささえ感じるミネラリティを多分に含んだテカテカとした輝きを感じるテクスチュアです。ノーズには伸びやかにミネラリティが入り込んで来ます。エレガントですね~・・これって・・普通なら、
「シャンボール=ミュジニー!」
と先走って言っちゃいますよ。良い感じのチェリーに硬質なミネラリティ・・そして伸びやかに縦構造が感じられたら・・多分、そう言ってしまいます。
ですがこれは、間違いなく「ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオ」です。1級レ・ポワレの真下に有ります。
で・・ミシェル・グロのシャンボール=ミュジニーがね・・いや、ここでは書きませんが・・いや~・・ワインって、本当に面白いですね~。裏が表で表が裏、そのどちらも真実って、判ってないとちょっと恥ずかしい局面になってしまうことも有りますが、それさえも楽しみですよね。
まさにミュヌレ=ジブールのレ・ヴィーニュ・ロンドに良く似た・・少しタイトにしたようなエレガンスを持っていると思います。しかも価格はこんなです。そして素晴らしいメオのニュイ=サン=ジョルジュにも通じています。(メオの2017年ニュイも滅茶苦茶美味しいですよ・・そのうちご案内させていただきますね。)
是非飲んでみて欲しいニュイ=サン=ジョルジュ村名レ・シャリオです。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【常に変わらないミシェル・グロに時代が追いついたのか・・・?リーズナブルなのにエレガントで滅茶美味しいです!ジルベール・エ・ガイヤールは何と93ポイント!】
いや~‥美味しいです!・・実にエレガントで繊細!・・そしてほんのり官能感・・堪らないですね。グラスを持つ手を放す暇が無い・・。
1990年台は日本でもずいぶんな言われようをしていました。1985年のクロ・デ・レアは物凄い評価だったんですが、
「1985年ものはジャン・グロが造ってるからね~・・」
まぁ、確かにまだドメーヌ・ジャン・グロのエチケットでは有ったんですが、実際に造っていたのはミシェルでした。
それに、1990年以降は、「新樽、濃密、凝縮」が新しいキーワードになりましたから・・いや、某PKさんのお陰ですが、それまで陽の目を浴びなかった両デュガさんなどはもう・・物凄いモテモテになってしまいまして、5~6年で価格は暴騰してしまいました。その後の両デュガさんは皆さんがご存じの結果です。
それに、1970年台後半より、父のジャンに変わってワインを造っていたミシェルは、父の引退に伴って妹のアンヌにリッシュブールを相続させていますので、ジャン・グロ時代のリッシュブールはアンヌ・パランが造っています。(A.F.グロ)
そんな激変の時代を駆け抜けて来たミシェル・グロですが・・・この人はいつも変わらない。今になってさらに強く思うんですが・・本当にすごい人だと思います。ワイン価格の暴騰には興味無し、出来る限りリーズナブルに愛好家に届くように、大きな輸入国
には何軒かの代理店を置くようにしているようです。これは、グロ一族はほぼ同様ですが、これにより、価格は暴騰せず、リーズナブルな価格で入手出来るんですね。
そして、そのスタイルも一貫しています。決して濃くしない・・ですし、樽も強く掛けることは無い・・。アメリカがブルゴーニュをガンガン買っていた1990年台は、買い手の要請でどんどん濃くし、新樽を多く掛け、派手な味わいにしていたんですね。
先日ご案内させていただいた、ド・ラルロのニュイ=サン=ジョルジュのワイン・・いかがだったでしょうか。ハンドルを大きく切った感じが・・お判りかと思います。とてもエレガントで荘厳さの有る味わいになってきました。
実はこのミシェル・グロのシャリオも、そっち系統のエレガントなニュイ=サン=ジョルジュです。流石にド・ラルロやメオ=カミュゼのニュイ1級ほどの華麗なニュイには成りません・・それは仕方が無い・・畑の格と言うものです。
しかし、ま~エレガントで繊細、非常に香ります。2013年のワインがどこか持っているように感じる・・特別な線の細さ・・は全く感じ無いんですよ。2013年だから細い・・と言うのも感じないし、そもそも細くは無いんです。滅茶繊細なんですけどね・・。
アロマもしっとりとしていて、かつ、スピードもそこそこに速く、ナチュラルさもほのぼのと漂っています・・のに、ビオっぽくは全然無いです。非常にピュアなんですね。
因みにこの2013年ものはジルベール・エ・ガイヤールは93ポイントと、村名には有り得ないような評価をしておりますし、あのブルゴーニュ専門家でも有りながらブルゴーニュワインに超厳しいアレン・メドーも、ポイントこそ89~92ポイントですが、その評価の本文には、
「Outstanding! Top Value!」
と書いている位ですからね。
今飲んでも充分に楽しめます・・エレガントで高質です。勿論、まだまだ持ちますし、上昇して行くでしょう。大丈夫・・どこかの評論家さんのように、8年以内に飲め・・なんて絶対に言いませんから・・はい。今回一緒にご案内させていただいている、メゾン・ロブレ・モノの2002年オーセ=デュレッス・ルージュなんぞ、もう18年目ですがピンピンしていますよ。こちらは3千円ちょっとで滅茶安いですが、ナチュラルさはミシェル・グロを大きく上回ります。なので、
「まともな方がちゃんと造ったブルゴーニュ・ピノ・ノワールがたった20年で終わる訳が無い!」
んです。海外の名立たるレヴュワーたちは、よほど酷いコンディションのワインを飲んでいるに違い在りません。
今回のこのシャリオ、コンディションも万全です。滅茶美味しいので是非、飲んでみてください。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【非常にリーズナブルな村名ワイン!】 まぁ、リアルワインガイドに記載されている価格は、ほぼ実勢価格ですから・・2015年もので7400円だとすると、この価格は何なんだろう・・と思ってしまうんですね・・。
「通常なら有り得ない・・」
と言うことになります。
例えばフランスから日本に、ちゃんとリーファー便を使用し、適切な量(満載すると空気が無いことになる・・リーファーは空気を冷やしますので、結果冷えないと言うことになります)を積載し、船で輸入すると、どんなに削ってもワイン1本あたり600円ほどは掛かります。
なので、600円以下の輸入ワインは無い・・と言うことにはなるんですが、そうならないのはどうしてか?・・と考えてみると良いかな?・・と思います。安いワインは何かしらの原因が有って安い訳です。
今は日本直行便は無くなってしまいました。途中、香港に寄る訳です。昔、香港の港湾労働者のストライキが有り、フランスからの荷が何カ月も野晒しになっていた時が有りました。そののち・・やはり出回ったんですね・・酷い状態のワインが・・。それに、さほど安くなく販売されてしまうと、そんな目にあったワインであることさえ想像出来ないことになってしまいます。
なので、妙に安いとか、最初からとんでもなくリーズナブルなものには、気を付けないといけない訳です。
で・・今回のミシェル・グロ2016年ですが、コンディションは非常に良いです。そりゃそうです・・ちゃんとしたものを販売していますんで。noisy もそこは信用第一ですんで、ご心配なきよう。正規エージェント品で、きちんとした管理をしており、noisy の店でもキッチリやらせていただいてます。
ですが、このモレ=サン=ドニとニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオなどは非常に少なく、飲むわけには行きませんでした。
リアルワインガイド第63号は
2016 ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオ 90+ 91+ 今~2038
2016 モレ=サン=ドニ・アン・ラリュ・ド・ヴェルジ 90 90+ 今~2040
と言う評価でした。
レ・シャリオはニュイの村の西、レ・ポレの下部にある畑です。ミシェル・グロのレ・シャリオは快活さがニュイの土っぽさを上回り、前面に出た味わいが特徴です。結構に・・石灰のミネラリティがテカテカと感じられます。
モレのアン・ラリュ・ド・ヴェルジは、あの孤高のモノポール、「クロ・ド・タール」と、モレの村に少しだけ存在する「ボンヌ=マール」の真上に存在する畑です。なので、確かに・・素晴らしいグラン・クリュの要素を感じさせてはくれるんですが、若いうちはどうも「しかめっ面」をしてることが多いんですね。言ってしまえば「ボンヌ=マール」もその傾向が有るので、「ソックリなのかも」などとも思いますが、やはり若いうちの外向性に難が有りかな?と思います。しかしちょうど良い熟のタイミングで飲むと、このプライスではビックリするほどの味わいを見せてくれるはずです。
何せ価格がこう・・ですんで、非常にお買い得かと思われます。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです!
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【2015年のミシェル・グロは相当に良い!!】 詳しくはシャンボール=ミュジニーのコラムに書きますが、まぁ・・変わらないっちゃ・・変わらないのかもです。それも高いレベルをキープしたまま・・ですね。なので、特別に言い立てることも無いのかとも思いますが、それでも2015年、ミシェル・グロは相当良いんじゃないかと思っています。
ミシェル・グロのワインは、人それぞれに結構、評価が異なるんですね。評論家同士でもかなり違います。ジルベール・エ・ガイヤールはクロ・デ・レアをいつも、物凄く高く評価しています。例えば2014年のクロ・デ・レアは「97Points」です。
半面、最近noisyのところでも頻繁に名前が出て来る「ティム・アトキン氏」は同じ2014年のクロ・デ・レアを「91Points」としか評価していません。しかもまぁ・・ミシェル・グロさんの他のワインも似たようなもので、「平均ランクの造り手」として見ているようです。ジルベール・エ・ガイヤールの、
2011年 96Points
2012年 94Points
2013年 96Points
2014年 97Points
とは大違いなんですね。
日本人でもエレガントなワインがお好きな方や、ワインはやはり本場、ヴォーヌ=ロマネだろう!・・と言う方にはピッタリ・・ドハマりのはずなんです。しかし、日本では代理店さんが多く入手が比較的簡単なことに加え、
「様々なコンディションのミシェル・グロのワインが存在する」
ものですから、訳が判らないことになってしまっています。
コンディションの良いミシェル・グロは・・相当に旨いです。それに加え、2015年は相当に良い・・と想像出来ます。
因みにリアルワインガイド第59号は、
●ニュイ・レ・シャリオ
「今飲んで90 ポテンシャル91 飲み頃予想 今~2037」、美しい酸のハーモニー
●モレ・アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジ
「今飲んで89+ ポテンシャル90+ 飲み頃予想 今~2037」、目が詰まり複雑性が出ている
ととコメントしています。
まぁ、通常は上代が8千円位かと思いますので、7千円位の販売が普通かと思いますが、先だってのバックヴィンテージ、2011年ものと同じ価格でご紹介ですので・・かなりリーズナブルです。
ネットのワイン屋になってからしばらく経って、余りにどこでも販売しているので・・やり辛い部分が有って、時折仕入れなかったりしていますが、やはり好きなんですよね。是非コンディションの良いミシェル・グロを飲んでみてください。お勧めします。
以下は2011年のレ・シャリオのコメントです。
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【蔵出しのバックヴィンテージオファーです!何でこんなに安いのか・・不明ですが、リアルワインガイド第45号は88~89、飲み頃2017~2028と飲み頃に入ってます。】 奥ゆかしさが何とも言えぬ情緒を感じさせる、ミシェル・グロならではのワインがこのレ・シャリオですね。エレガントながらも実は芯のしっかりしたワイン・・と言えると思います。
で、本当に何でこんなに安いの?・・と言いたくなっちゃいます。だって、2014年もののこのワインの仕入れ価格とほとんど変わらないんですから・・本当ですよ。どんなに利益を削ったとしても6千円以下は絶対に無理で、監禁作業になっちゃいます。
せっかくなので、価格を上げないためにもこちらも飲まずにご案内させていただきますが、リアルワインガイドも2017年から飲んで良いと判定していますので、ありがたいですよね。追加は見込めませんのでお早めに!
● 2022 Nuits-Saint-Georges 1er Cru
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ
【なぜかいつも素晴らしいのがこのニュイ=サン=ジョルジュ1級!・・1997年からエカール家に委託されている畑です。】-----4本だけです。以前のレヴューを掲載しています。
ニュイ=サン=ジョルジュの1級レ・ヴィーニュロンドと1級レ・ミュルジェのブレンドです。この2つの畑は地図で位置関係だけ見ると、
「なんでニュイ=サン=ジョルジュの村?」
と思えるくらいにヴォーヌ=ロマネ側に有ります。ドメーヌが持っているクロ・デ・レアやオ・レアから上に上がって行くとすぐ・・です。そしてこの2つの1級畑は南北に隣り合っている訳ですね。
ですので、ヴォーヌ=ロマネっぽさも持ちつつニュイ=サン=ジョルジュっぽさも有る・・そもそもニュイ=サン=ジョルジュはそう言う魅力のあるワインですが、そんな数あるニュイ1級のワインの中でも超リーズナブルで美味しい、しかも評価も高い・・です。
海外メディアの評価は余り見当たりませんが、あのブルゴーニュ専門ながらもブルゴーニュワインに厳しい、アレン・メドゥズさんは・・
「ほぼほぼ92ポイント止まり」
です。
が、彼の評価はプラス1~2ポイントして普通と同じですから、少なくとも94ポイントほどと言うところが落としどころでしょう。こちらも入荷量が少なくて飲めておりませんが、大いにお勧めできます。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【数量限定のため飲めませんでした。レ・ヴィーニュ・ロンドとレ・ミュルジュのブレンドですから・・半端無いのは間違い無いでしょう!】---少な過ぎて飲めないのですみません、以前のレヴューそのままです。
【すみません、1級以上は少ないので飲めません。力強いスタイルだった今までと変わり、かなりエレガンスに振られた仕上がりのようです!】
クリマの個性を出さない1級畑のブレンドですが、ブレンドで有るがために出せる個性も有ります。そもそも、このニュイ=サン=ジョルジュ1級と言うワインは、ドメーヌ・ミシェル・グロのラインナップの中では目立たないアイテムでは有ります。
しかしながら、飲んだことが有る方にとっては、毎年欲しいワインのひとつになっている確率が非常に高いアイテムで有り、しかも2017年は相当に出来が良く、さらには、パワフル系(ミシェル・グロとしては・・ですが)の姿をしていない、超エレガント系ながらも、リアルワインガイド第67号では素晴らしい評価だった2016年ものの上回って評価されています。
誤解を恐れずに言ってしまえば、畑の個性のみを考えればミュヌレ=ジブールのレ・ヴィーニュ・ロンドとメオ・カミュゼのミュルジュ、両方の個性のブレンドと考えて向かい合える可能性と、造り手の個性を考えて、上記同様のスタンスでの比較も出来る・・と言うことも有ります。
そして、おそらく2017年のミシェル・グロを飲まれた方は、この途方も無くミシェル・グロらしいエレガンス満載の見事な味わいに、惚れ惚れとされることと思います。
非常に入荷の少ないワインです。昨年もの2016年の一般的な価格は¥12700だそうですので、如何にお買い得かはお判りでしょう。是非飲んでみてください。
以下は以前のレヴューです。
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【2015年はワインラヴァーのヴィンテージ!!是非ミシェル・グロも飲んでみてください!】
ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェのご案内です。いや・・高くなってしまったのと、雨後のタケノコみたいにネット販売のワイン屋さんの進出で、noisy の出る幕じゃ無くなって来た感じがしたので、だいぶ遠退いてしまっていました。それでもニュイ1級とか、レ・ブリュレ、クロ・デ・レア、クロ=ヴージョは扱いたいとは思っていましたよ。2006年まではそれでも上級キュヴェまでテイスティングしていましたしね。
ワイン屋さんが増えることは非常に良いことですが、ネット上の情報はどこを切っても金太郎・・
「・・・そんなんじゃぁお客さんが離れてしまう・・付かないこと位、判れよ・・」
と・・自分のことはまずどこかに置いといて・・感じています。
まぁ、ワイン屋であっても仕入れたワインをその都度、全部自分で開けて飲んでたら破産しちゃいますが、飲めないなら飲めないなりの紹介の仕方が有るんじゃないかと・・。通り一遍の安い情報と、さらにはラ・グランド・リュをラ・グラン・リュのように書いたまま・・、知らぬか、知るつもりも無いか、それともただ天然ボケか・・単なる間違いと言うことは有るにせよ、そもそも区別も付かない、付けないようじゃ、お先が知れてます。・・自戒を込めて・・ね。
ミシェル・グロさんのワインは日本の正規エージェントが沢山有りますんで、決して珍しいものでは有りません。そんな環境も有ってか、ワイン屋はもう誰も飲んで案内しよう・・などと言う空気じゃないのは確かかもしれません。
それでも、今回の仕入れでは・・例えばクロ=ヴージョは極少の割り当てです。飲んで案内出来た昔が信じられないですが、リアルワインガイド第59号では、
「94~95」
と非常に高評価です。
例えば皆さんも、期待して抜栓した高級ワインが、余りに薄くて香らず、
「・・あれ?・・コンディション、悪い?」
などと思ったことは、ワインファンなら何度も有るはずです。
季節も変われば気温も変わる、湿度も変化する、環境も違う、人間もワインもバイオリズムが有る、熟成による変化も有る・・。さらにはビオ的にはその日が「根の日」だったりして・・。
リアルワインガイドでも昨年・・いや、noisy がテイスティングで参加した時ではないですが、
「・・余りに何も出て来ないので、途中でテイスティングを中止し、改めて数日後にやり直した」
などと言うことが有ったそうです。
まぁ、シュタイナー的見地から言うならば、その日はよほど惑星の配列が良く無かったんでしょう!・・(^^;;
ヴォーヌ=ロマネ・クロ・デ・レアは、ミシェル・グロのモノポールで有り、看板ワインですね。これもリアルではガチガチだったようで、「92~93」と見事な評価です。
このワインはバランスが良いので、いつ飲んでも・・「こんな感じだよね・・」と過少に評価されがちですが、ヴォーヌ=ロマネのワインとすると非常に長熟でして、長く置くと激変します。1級畑とするなら標高の低い位置に有りますが、やはりテロワールの違い・・なんでしょうね。
オ・ブリュレ1級もリアルワインガイド第59号は暫定点で「92~93+」でした。この畑は濃密でスパイシー、それに、ジャイエ家も持っていたことも有って、noisy もお気に入りです。クロ・デ・レアと違って何年か置くだけでかなり出て来ますし、長い熟成も可能です。リアル的には、「グラン・クリュですか?」と。余り話題に成らない1級畑ですが、今はメオ=カミュゼがリリースしているブリュレ・・・昨今のメオを考え合わせるともの凄いワインになってると思うので、これも是非飲みたいですが、
「最もリーズナブルなブリュレ」
で有ることは間違い無いですし、評価も非常に高いので、価格は「安い!」と言えるでしょう。
少なくとも10年以上前の頃のように、ある程度簡単に購入できる価格に戻ってほしいもので、全アイテムのテイスティングをやりたいものですが、昨今はそうは行かないでしょう。でも相対的に言えば非常にリーズナブルです。是非2015年ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェ、ご検討くださいませ。
以下はかなり昔のコメントです。
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【2006年のブルゴーニュはやっぱり旨い!】
・・・ミシェル・グロを飲んで、そう感じました。・・・いや、何でもかんでもそうだ・・・とは言いませんよ。少なくともnoisyが扱っている造り手に関しては、間違い無くそう思います。
人間も、何事も無く、またそつなく生きて来た方は穏やかな性格で、人から愛されると思いますが、言ってしまえば平凡で、あまり目立たないのかもしれませんが、人生の荒波に揉まれ、辛いこと、悲しいことを乗り越えてきた方は、揉まれてきた故の「影」や「みえない優しさ」が有るのかもしれません。まあ、そんなにイッパ一絡げでは言い切れないものではあるものですが・・・。
2005年はストレスの無い葡萄の性格から、とてもニュートラルな素晴らしいワインが生まれたとは思っています。でも、それって、生産者にとってはそうかもしれないが、グラスを目の前にした飲み手には余り関係の無い部分ですし、ワイン自体の評価とも違うように思います。
2006年は生産者にとっては難しいヴィンテージだったのかもしれませんが、それが還ってワインに複雑性と表情を深める要因になったように思え、且つ、丁寧に仕上げられた関係で、現状では2005年よりも美味しいという、ちょっと皮肉な状況になっているんじゃないかな?と思うんですね。
その事については他のコラムでも書きましたのでここでは拡げないですが、本当に素直に、情報に振り回されずに自身の評価をすることが、ワインの楽しみを深めてくれると思います。1968年のシャトー・ディケムは、noisyは飲んだことは有りませんが、文献によれば、本当に素晴らしい味わいだったそうで、
「1968年のボルドーは全滅」
等という安直な評論家の言葉の鵜呑みでは、何事も真実に目を向けられないことを暗示しているようです。
2006 ブルゴーニュ・ルージュ
単純に美味しい、とてもエレガントな味わいです。濃く無く、薄く無く、ベリー、チェリーがミネラルとともに穏やかに香り、中程度のボディと、後口をやや酸で引き締めながらの余韻が有ります。僅かに若い部分で後口の酸味を引きずりましたが、お客様の手に届く頃には、輪郭をキッチリ描けるようになっているでしょう。美味しいです。
2006 ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・レア
とても硬かった2005年に比べ、現在は一つの良いバランスに有ります。わずかな動物香的スパイスと黒味掛かった粒の小さなベリー、テクスチュアの良い接触感、締まりつつも収縮を繰り返すボディ、美しい減衰が有ります。まだ大きさはさほどでは無いものの充分に美味しいです。こちらは酸度は強くなく、とてもまろやかです。決して2005年に大きく劣ることは有りません。
2006 クロ=ヴージョ・グラン・モーペルテュイ・グラン・クリュ
さすがのトップ・キュヴェで、クロ・デ・レアが如何に素晴らしい1級畑でも、これを超えるのは至難の技でしょう。ベルナール・グロのクロ=ヴージョ・ミュジニに続くグラン・モーペルテュイの畑はグラン=ゼシェゾー直下という事も有ってか、グラン=ゼシェゾー的な丸みや厚み、黒い果実を感じさせてくれますし、ミュジニーにもほど近い部分での、硬質なミネラルや赤い、張りの有るボディも感じ取れます。黒い果実の裏には、出て来そうで出ない、香りの粒子のカプセルみたいなものが有りますので、これが開くには時間をかなり必要とするものの、黒っぽい果実の集合体の凝縮量が凄いので、まったりと美味しく飲めてしまいます。素晴らしいです。
改めて飲んでみて、ミシェル・グロのスタンダードさの素晴らしさを再認識しました。これ見よがしな部分が全く無く、それでも充実していると思います。お奨めします。飲んでみてください!
● 2022 Morey-Saint-Denis en la Rue de Vergy
モレ=サン=ドニ・アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジ
【すみません・・3本だけです・・が、このアン・ラ・リュ・ド・ヴェルジ、1級への昇格が検討されているそうですから・・今の内?】---2本だけなので胃炎のレヴューを掲載しています。
余りに少ないので飲めていません。昨年の2019年ものも6本、今回は3本だけです。
クロ・デ・ランブレイの評価の上昇のおかげでしょうか。このド・ヴェルジも1級昇格が検討されているそうです。村名にしてみますと非常に複雑性の高い冷ややかな味わいですから、それも当然かもしれません。1級としてのより丁寧な仕上げがなされますと・・2ポイント位は平気で上がるでしょうから・・
「なにせ、クロ・デ・ランブレイ、クロ・ド・タール、ボンヌ=マールに接している!」
訳ですから・・。しかもモレ=サン=ドニ側、シャンボール=ミュジニー側両方のボンヌ=マールに接しているのがアン・ラ・リュ・ド・ヴェルジュです。そのおつもりで飲めば、
「価格以上に楽しめる!」
はずです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【すみません、6本だけです。】
すみません、noisy は開けられなかったので、エージェントさんのレヴューを掲載します。
クロ・デ・ランブレイに隣接する1級でもない村名の銘醸畑。2019年のこの村は雨が降ったということで欧米評論家の意見が割れていたが百聞は一飲に如かず。抜栓直後から最も親しみやすいのがこのモレ・サン・ドゥニ。ふわりと柔らかいタッチで鼻に絡みつくような香りの立ち上がり。薄い膜で覆われたようなタンニンの外殻。しっとりと濡れたダークカラント、ブルーベリー。燻したスパイス。果実の重たさではなく、力みの抜けた中間の広がり。余韻の脱力感は逆に好印象。
(2021年11月 村岡)
以下は以前のレヴューです。
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【このモレ=サン=ドニ・アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジ は少な過ぎて飲めませんでした。海外メディア評価も見当たらずにすみません・・以前のレヴューをそのまま掲載しています。】
【非常にリーズナブルな村名ワイン!でも価格以上に2017年のミシェル・グロの出来の良さが魅力です!】
まぁ、リアルワインガイドに記載されている価格は、ほぼ実勢価格ですから・・2016年もので7800円だとすると、この価格は一体どう言うことなんだろう・・と思ってしまうんですね・・。
「通常なら有り得ない・・」
と言うことになります。
例えばフランスから日本に、ちゃんとリーファー便を使用し、適切な量(満載すると空気が無いことになる・・リーファーは空気を冷やしますので、結果冷えないと言うことになります)を積載し、船で輸入すると、どんなに削ってもワイン1本あたり600円ほどは掛かります。
なので、600円以下の輸入ワインは無い・・と言うことにはなるんですが、そうならないのはどうしてか?・・と考えてみると良いかな?・・と思います。安いワインは何かしらの原因が有って安い訳です。
今は日本直行便は無くなってしまいました。途中、香港に寄る訳です。昔、香港の港湾労働者のストライキが有り、フランスからの荷が何カ月も野晒しになっていた時が有りました。そののち・・やはり出回ったんですね・・酷い状態のワインが・・。それに、さほど安くなく販売されてしまうと、そんな目にあったワインであることさえ想像出来ないことになってしまいます。
なので、妙に安いとか、最初からとんでもなくリーズナブルなものには、気を付けないといけない訳です。
で・・今回のミシェル・グロ2017年ですが、コンディションは非常に良いです。そりゃそうです・・ちゃんとしたものを販売していますんで。noisy もそこは信用第一ですんで、ご心配なきよう。正規エージェント品で、きちんとした管理をしており、noisy の店でもキッチリやらせていただいてます。
ですが、このモレ=サン=ドニ・アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジは非常に少なく、飲むわけには行きませんでした。
リアルワインガイド第63号は
2017 モレ=サン=ドニ・アン・ラリュ・ド・ヴェルジ 90+ 91 今~2038
と言う評価でした。
アン・ラリュ・ド・ヴェルジは、あの孤高のモノポール、「クロ・ド・タール」と、モレの村に少しだけ存在する「ボンヌ=マール」の真上に存在する畑です。なので、確かに・・素晴らしいグラン・クリュの要素をもそれなりに感じさせてはくれるんですが、若いうちはどうも「しかめっ面」をしてることが多いんですね。言ってしまえば「ボンヌ=マール」もその傾向が有るので、「ソックリなのかも」などとも思いますが、やはり若いうちの外向性に難が有りかな?と思います。しかしちょうど良い熟のタイミングで飲むと、このプライスではビックリするほどの味わいを見せてくれるはずです。
何せ価格がこう・・ですんで、非常にお買い得かと思われます。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです!
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【2015年のミシェル・グロは相当に良い!!】
詳しくはシャンボール=ミュジニーのコラムに書きますが、まぁ・・変わらないっちゃ・・変わらないのかもです。それも高いレベルをキープしたまま・・ですね。なので、特別に言い立てることも無いのかとも思いますが、それでも2015年、ミシェル・グロは相当良いんじゃないかと思っています。
ミシェル・グロのワインは、人それぞれに結構、評価が異なるんですね。評論家同士でもかなり違います。ジルベール・エ・ガイヤールはクロ・デ・レアをいつも、物凄く高く評価しています。例えば2014年のクロ・デ・レアは「97Points」です。
半面、最近noisyのところでも頻繁に名前が出て来る「ティム・アトキン氏」は同じ2014年のクロ・デ・レアを「91Points」としか評価していません。しかもまぁ・・ミシェル・グロさんの他のワインも似たようなもので、「平均ランクの造り手」として見ているようです。ジルベール・エ・ガイヤールの、
2011年 96Points
2012年 94Points
2013年 96Points
2014年 97Points
とは大違いなんですね。
日本人でもエレガントなワインがお好きな方や、ワインはやはり本場、ヴォーヌ=ロマネだろう!・・と言う方にはピッタリ・・ドハマりのはずなんです。しかし、日本では代理店さんが多く入手が比較的簡単なことに加え、
「様々なコンディションのミシェル・グロのワインが存在する」
ものですから、訳が判らないことになってしまっています。
コンディションの良いミシェル・グロは・・相当に旨いです。それに加え、2015年は相当に良い・・と想像出来ます。
因みにリアルワインガイド第59号は、
●ニュイ・レ・シャリオ
「今飲んで90 ポテンシャル91 飲み頃予想 今~2037」、美しい酸のハーモニー
●モレ・アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジ
「今飲んで89+ ポテンシャル90+ 飲み頃予想 今~2037」、目が詰まり複雑性が出ている
ととコメントしています。
まぁ、通常は上代が8千円位かと思いますので、7千円位の販売が普通かと思いますが、先だってのバックヴィンテージ、2011年ものと同じ価格でご紹介ですので・・かなりリーズナブルです。
ネットのワイン屋になってからしばらく経って、余りにどこでも販売しているので・・やり辛い部分が有って、時折仕入れなかったりしていますが、やはり好きなんですよね。是非コンディションの良いミシェル・グロを飲んでみてください。お勧めします。
以下は2011年のレ・シャリオのコメントです。
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【蔵出しのバックヴィンテージオファーです!何でこんなに安いのか・・不明ですが、リアルワインガイド第45号は88~89、飲み頃2017~2028と飲み頃に入ってます。】
奥ゆかしさが何とも言えぬ情緒を感じさせる、ミシェル・グロならではのワインがこのレ・シャリオですね。エレガントながらも実は芯のしっかりしたワイン・・と言えると思います。
で、本当に何でこんなに安いの?・・と言いたくなっちゃいます。だって、2014年もののこのワインの仕入れ価格とほとんど変わらないんですから・・本当ですよ。どんなに利益を削ったとしても6千円以下は絶対に無理で、監禁作業になっちゃいます。
せっかくなので、価格を上げないためにもこちらも飲まずにご案内させていただきますが、リアルワインガイドも2017年から飲んで良いと判定していますので、ありがたいですよね。追加は見込めませんのでお早めに!
● 2022 Gevrey-Chambertin la Platieres
ジュヴレ=シャンベルタン・ラ・プラティエール
【ファーストリリース!・・6本しか入荷しませんでしたが・・飲んでしまいました!・・氷のミハイルはしっかり居ました!】-----4本だけなので以前のレヴューを掲載しています。

なるほど~・・人により感覚は様々ですね・・。エージェントさんのM君は、
「このワインだけ異質」
と書いてましたが、noisy 的には、
「2019年のグロはみんな異質で・・でも2019としては同質」
だと思います。
あの氷のミハイルはここにもしっかり居ます。だから2019年がそれ以前と比較して異質だけれど、2019年ものとしてはどのキュヴェも同質・・です。しっかりと冷ややかでテクスチュアが抜群・・。ずっと悩んでいたと思われるクロード・デュガさんに教えてあげたい位・・いや、すみません。
でも2019年のクロード・デュガのジュヴレ=シャンベルタンは滅茶旨いですので・・はい。いずれご案内させていただきますが・・
で、このグロ家初のジュヴレですが・・もう、いきなり
「村名ジュヴレとしての見本!」
と言いたいようなレベルのジュヴレをリリースしてくれてしまいました・・いや、ど~する・・。
このレ・プラティエールは、村のほぼ中央部から東に下がって行ったドン付きにあるリューディで、幾人もの生産者がこのレ・プラティエールを生産しています。ですので飲まれたことのある方も多いんじゃないかと思います。
ですが、やはりこれは2019年のミシェル・グロ風のジュヴレ=シャンベルタン。エキスがびっちり詰まっていて、その周りを冷ややかなクリスタルガラス風のミネラリティが包み込んでいます。果実も甘く無くしっかりで、赤黒いチェリーが主体、ベリーっぽさも僅かに有りますが、濃度が結構にしっかり有るので隠れがちです。
ほんのりとした鉄っぽさがジュヴレを感じさせますが、このしなやかでつややかなテクスチュアは・・これも
「ん?・・ジュヴレとシャンボールのブレンド?・・もしくはヴォーヌ=ロマネ?」
などと言ってしまう可能性も有ろうかと思います。
でも・・
「もしかして・・ミシェル・グロ?」
と言うかもしれませんよ。その後に、
「グロにしては美味し過ぎるか?」
と打ち消してしまうかもしれませんが・・。
いずれにせよ、ドメーヌ・ミシェル・グロは新たな時代に向け、変革を始めたと感じます。でもその変わり様は結構に凄い・・是非感じてみて下さい。かなり美味いです。
● 2022 Vosne Romanee 1er Cru aux Brurees
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・オー・ブリュレ
【飲めなくなって久しいレ・ブリュレですが、リアルワインガイドもついにポテンシャル95ポイントと、最高点と思われる評価です。】-----以前のレヴューです。
今もしジャイエのレ・ブリュレがその辺に並んでいるとしたら、一体幾らするんでしょうか。考えたくも無いですが、飲んでみたい欲望は消し切れはしないですね。昔なら良いところ1万5千円・・位かと思います。noisy 自身でさえその頃はそれでも高いと思っていた訳ですから、人間と言うのは想像力が中々働かないものなんでしょう。1本位、どこかに隠れていないか・・などと・・ね。
このレ・ブリュレと言う畑は、ヴォーヌ=ロマネ第三番目の凄いグラン・クリュのリシュブール(今は四番目?)の隣でしたから、しっかり隠れた存在で、余り顧みられない1級畑でした。今でもその「気」は有りますよね。
でも、すぐ傍にクロパラ、レ・ボーモンと言ったスーパーな1級が有りますし、真下ははリシュブールですから・・悪い訳が無い・・。しかもミシェル・グロの場合は・・
「高くなったと言ってもこのレベル」
ですから・・。
そして、リアルワインガイドも過去最高と思われる95ポイントを献上していますので、
「2020年ものは長熟!」
と言うことも鑑みて、ある程度熟させて楽しんでみたらいかがでしょうか。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【こちらも少なく、飲めませんでした。ジャスパー・モリス氏は上値94ポイントと、正当な評価をしているようです!非常に優れた畑です!】---少な過ぎて飲めないのですみません、2018年のレヴューそのままです。
【あれ・・RWG67号でこれだけは0.5ポイント、下がってる・・が、ネガティヴなコメントは一切無しです!】
何しろ1級以上は数本しか割り当てが無いので・・と言うよりもA.C.ブルも12本しか無く、1本飲んじゃってますから11本のみの販売で、さすがに大好きなワインだとしてもこのレ・ブリュレ2017を開けてしまう訳にも行かず、そのままご案内致します。
ですが何もしない訳にも行かず、でもちょうどエージェントさんの担当さんの試飲コメントが有ったのでご紹介させていただきます。彼は今やリアルワインガイドのテイスター仲間ですんで・・コメントレヴューにも信頼を置いてますよ。もっとも、これほどに少ない割り当てにしたのも彼の仕業ではありますが・・(^^;;
この畑は、グロ家が所有しているリシュブールの区画の北側に隣接している。「ブリュレ」とは「焼けた」という意味で、土壌の水捌けの良さが畑の名前に由来しているようだ。おそらく、夏の間に表土が乾燥して、そこに生えていた植物が短期間のうちに焼けた
ように枯れたのだろう。小石を非常に多く含む表土は30~35cm程度の深さで、下層土は、プレモー村でとれる石と同タイプの硬い石灰である。
このワインには素晴らしいミネラル感があり、リシュブールと同系列の印象を与える。もっとも、リシュブールとこの畑を分けているのは幅3mほどの一本の道に過ぎない。しかし、表土がリシュブールより浅いため、タンニンがやさしく、比較的早く飲み始めることができる。
純度の高いダークチェリージュースに甘いカラメル、どこか五香粉を思わせるオリエンタルスパイスも加わる。例年よりもスパイスが色気を伴って加わり、味わいを重層的に見せている。大きなスケール、ゆるやかで球体状に膨らむ果実味、個々の要素がふんだんで豪奢だが派手過ぎず優雅。余韻も長く、抜けていく戻り香もまた素晴らしい。
(2019年3月 バレル・サンプル試飲 村岡)
ドメーヌ・ジャン・グロ時代は所有し、ミシェルがかなりの年月において醸造していたヴォーヌ=ロマネの偉大なクリュ「リッシュブール」は、妹のアンヌ・グロの所有になっていますが、言わば、「リッシュブールの全くの隣」の葡萄で造られます。ヴェロワーユと言うクリマですが、この辺は正に、アンリ・ジャイエやメオ=カミュゼの畑と隣同士・・なんですね。そしてアンリ・ジャイエだけでは無く、アンリの兄弟たちが活躍していたのも、まさにこの近辺、お隣です。そんな部分に何となくでも気を置きつつ、余り意気込まなくても飲むことが出来た80年台後半~90年台全般のヴォーヌ=ロマネのド真ん中での比較テイスティングは、非常に楽しいものでした。・・だって、隣なのに、同じ畑なのに、同じ要素を感じつつも、
「・・全然違う!」
とさえ感じさせてくれるものでしたから。
だからこそ、
「・・何で?・・どうしてそうなる?」
と言うような疑問が、テイスターとしての自分を育ててくれたのかもしれません。
素晴らしいワインだと思います。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【史上最強のレ・ブリュレ?!なんと94+ でした!】
ヴォーヌ=ロマネ・レ・ブリュレです。もう耳タコでしょうがレ・ブリュレと言ったら・・アンリ・ジャイエです。さっさと美味しく、その完璧さにひれ伏してしまった経験の有る方もおられるかと思います。
もし引退宣言前の良い年のレ・ブリュレが・・もちろん本物で・・存在したらなら、ま・・100万円は下らないでしょう。noisy が販売出来ていたころは12000~15000円くらいだったと思います。
ちょっとスパイシーなニュアンスが強めで早く熟し、官能感も出てくる素晴らしいリューディです。まぁ、リッシュブールと1級レ・ボーモンに挟まれた畑ですんで、その通りの味わいと言って良いです。
2016年ものはリアルワインガイド第63号で、ポテンシャル点 94+ です。2015年ものは 93+ の評価でしたんで・・超えちゃってますね。まぁ、ニュイ1級でさえ94ポイントですから・・さりもありなんです。
価格も2015年ものの実勢価格が15000円ほどですんで・・今回はケースではいただけず、4本のみ!です。お早めにご検討ください。
● 2022 Vosne-Romanee 1er Cru Clos des Reas Monopole
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・レア・モノポール
【ドメーヌ・ジャン・グロ、ドメーヌ・ミシェル・グロと繋いできた歴史がピエール・グロに引き継がれ、このドメーヌの顔ともいうべきクロ・デ・レアをさらに磨き上げたようです!】-----以前のレヴューです。
少な過ぎて飲めないので少しばかりゴタクを書いておこうかと・・思います。
そもそもジャン・グロの時代は病気がちだった方だったので実質的には短く、若いミシェルが1980年前頃から父親のジャンに代わってドメーヌをやっていた訳ですね。そしてリシュブールとクロ・デ・レアが看板ワインでした。
ドメーヌ・ジャン・グロを承継する際に、ジャンの妹のアンヌ=フランソワーズがリッシュブールを欲しいと言ったそうで、ミシェルはクロ・デ・レアを承継したんですね。
で・・・
「どうやら2022年頃にリシュブールとエシェゾーがドメーヌ・ミシェル・グロに戻ってくるらしい」
と言う、まことしやかな話しが回って来ています。
あ・・因みにですが、勘違いされていらっしゃる方もおられると思いますので言っておきますが、ミシェルの実の妹のアンヌ=フランソワーズは、ドメーヌ・アンヌ=フランソワーズの方で、ドメーヌ・パランの家に嫁いでいます。ドメーヌ・アンヌ・グロはジャン・グロの兄妹の家ですから違いますので・・。
で、そのリシュブールとエシェゾーは・・
「いったい・・どこから戻ってくるのか?」
と言う話題で持ち切りでして、正確な情報を待っているところなんですね。
クロ・デ・レアを承継したドメーヌ・ミシェル・グロですが、地図の場所を見ても・・何だかな・・と言う感じにしか見えない・・(^^;; でも、長く熟成したクロ・デ・レアの、全てを解放したアロマを一嗅ぎすれば、
「なるほど・・」
と唸ることは必定です。
今回はどうやっても3万円を超えてしまうところ、「意地で・・」・・超える価格を付けませんでしたので、ぜひご検討くださいませ。おそらく2020年のこのクロ・デ・レアが今までの最高のワインになると想像しています。
以下は以前のレヴューです。
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【クロ・デ・レア160周年記念のエチケット!2019年ものは少ないのでお早めにどうぞ!】
おそらく「氷のミハイル」の親玉がこのクロ・デ・レアになるかと思いますので・・相当素晴らしいと思われます。海外メディアの情報も一生懸命探したんですが、余り見当たりませんでした。
「余り」と言うのは見つからなかった訳では無い・・のは想像されるかと思うんですが、そう・・少しだけは有りました。ですが・・申し訳ない・・とてもじゃないが、掲載に値しないと判断させていただき、載せませんでした。
まぁ・・よくここまでポテンシャルを正確に取れない方が平気で評価できるのかと、ちょっとガッカリしたものです。でもまぁ、今までもずっとそうでしたから・・ミュヌレ=ジブールにしても、
「・・ん?・・何それ?・・本当に飲んだの?」
としか思えないような酷い評価がずっと続いていたんです。フーリエだってずっと酷かったですよ。それでもフーリエの場合は早いうちに皆気が付いて評点を上げたので、2006年に劇的にポテンシャルが上がったのに、2009年まで余り騒がれなかった訳ですね。
残念ながら、この先少なくとも2021年ものまでは、今までテイスティング出来ていたアイテムも飲めなくなってしまうかもしれません。それは生産量が減っていることも有りますが、日本へのアロケーションが減っていることも有ります。
今、ミシェル・グロが大きく変わり始めたのをnoisyも確認させていただきました。これからミシェル・グロはピエールさんの時代に大きく伸びて行くことになるんじゃないかと感じています。この2019年の160周年記念ラベルのクロ・デ・レアも、激レアになってしまうと思います。是非ご検討くださいませ。価格は他に比べて非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。
■エージェント情報
この畑は私たちがモノポール(単独)で所有しており、1860年にアルフォンス・グロが購入したものである。ラベルにある挿絵は当時のものだ。つまりその頃から、私の祖先たちはこのワインを瓶詰めし、蔵元で販売していた。世代交代を経ながら、このラベルは次の名を掲げてきた。
・グロ・ゲノー
・グロ・ルノド
・ルイ・グロ
・ジャン・グロ
・そして1996年からはミシェル・グロである。
この畑を囲む三角形の壁は村の東側に伸びていて、その中腹には巨大な門が堂々と立っている。非常に古い小さな家が壁の北側の隅にあり、村役場の広場に面している。クロ・デ・レアは、レアの谷から突き出た小さなふくらみの上にある。下層土はオリゴセーヌ期のコングロメラ・ソーモンで、泥灰土と混ざり合った石灰の塊が多く存在する。こういった特徴の土壌が起伏しているので、水捌けは素晴らしく良い。このような泥灰土の畑から生まれるワインは、タンニンがしなやかで、エレガントな芳香を放つ。酸が比較的弱いので、若いうちから楽しむことができる。しかし飲みやすいという印象によって判断を誤ってはならない。このワインは完璧なまでに均整がとれているため、実のところ10~15年にわたって果実味やフレッシュ感を保ち続ける。
2019年は、クロ・デ・レアの区画をグロ家が1860年4月29日に購入して以来、単独所有でワイン造りを続け、160周年を迎える記念すべきヴィンテージです。クロ・デ・レアはドメーヌ・グロのフラッグシップとなり、数々の褒賞を受けてきました。1867年の万国博覧会で獲得した金メダルはその代表的なものであり、その時の記念ラベルを2009年のヴィンテージに再現しています。このラベルは2019年のヴィンテージにも貼られます。
以下は以前のレヴューです。
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【少なくて申し訳在りません。ジャスパー・モリス氏は上値95ポイントと!・・弾けてます!・・以前のレヴューをそのまま掲載しています。】
【こちらも過去最高点だった2016年ものよりは0.5ポイント下げでした!・・早くから飲み始めてもとんでもなく美味しいのが2017年のミシェル・グロと言う理解なのでしょう!】
2017年のブルゴーニュ・ピノ・ノワールはリリース直後に飲んでも結構に美味しいです。・・そのようなワインが8割有ると言うような感触です。フーリエはほんのり早いかな?・・と言う感触も有りましたが、むしろ今までの「若さ」を前面に出したスタイルから、「濃密さ」をそこに加えたようなニュアンスで、noisy も初めてです・・初めて、
「あ、ジャン=マリもジャイエの弟子の一人!」
と言うことをワインの味わいで確認出来たヴィンテージでも有ります。
ヴォーヌ=ロマネのワインと言うのは、やはりブルゴーニュワインにおいては別格の存在です。その中において、このクロ・デ・レアは、古代から上質さを認知されていたクリマです。位置関係だけを見ると、
「どうして・・ここが・・」
と思わざるを得ない訳ですが、やはり他とは違うんですね。そこには長年に渡ったグロ家の畑に対する向き合い方が生きていると言えるでしょう。
1990年台の、あのPKさんの評価から、新樽100%で濃密なスタイルが世の中で受け始め、そこからは完全に梯子を外れてしまったミシェル・グロさんでした。
しかしながらそのPKさんでさえ、クロ・デ・レアを尊敬していましたし、決して卑下することは有りませんでした。このクロ・デ・レアこそ、素晴らしい品質でヴォーヌ=ロマネ1級の名を高めた筆頭です。
そしてそのPKさんも、素晴らしい言葉を残しています。それをご紹介させていただきます。
「ヴォーヌ=ロマネには1級が多数あって、常連組の未熟な生産者少数を除けば、現在の水準は驚くほど高い。たしかに、質が毎年一定せず出来もふぞろいなヴィーヌ=ロマネの村名ワインと、1級ワインとの間には価格に隔たりがある。とはいえ明敏な消費者は、トップクラスの1級ワインに金をつぎ足してでも、本物の品質と快楽を味わうべきではないだろうか。」
飛鳥出版社 バーガンディ ロバート M パーカー著 より抜粋
また、入荷数量が少なくて飲めませんでしたので、エージェントさんのレヴューを掲載させていただきます。
例年よりも柔らかく綺麗に赤系果実が立ち上がる。花、チェリー、甘く瑞々しく直感的に良いワインだなと思える開放的な香り。大きなスケールで丸く球体を描く、アタックはするりと流れ込みますが中間から余韻にかけてグッと細かいタンニンのグリップ、細い軸が束ねられたような構造。余韻もとても長い。
(2019年3月 バレル・サンプル試飲 村岡)
以下は以前のレヴューです。
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【ミシェル・グロの二枚看板のひとつ、クロ・デ・レア!!非常にリーズナブルです!】
ク~っ!リーズナブルですね~・・良いのかな・・?・・良いんです!ミシェル・グロの看板ワイン、1級クロ・デ・レアです。
ミシェル・グロの場合は1級以上になるとバリックの存在が増し、それ由来のエキセントリックさが、元々のエキスの味わいをさらに昇華したものになります。
2016年ものはなんと、94+(リアルワインガイド第63号)ポイントです。2015年でも93+、2014年でも93~94(暫定点?)でしたので、おそらく過去最高では無いでしょうか。
noisy も20年前はね・・結構仕入れてましたね。毎年仕入れて、まぁ、今の様にすぐは完売しませんから、
「無くなる前に下げて、10年後に販売しよう・・」
などと思っていたものを、気付くと無くなっているワインでした。
そもそも、場所的にはま~・・余り良いとは思えないような、下部にある畑なんですね。悪くは無いものの、南隣は「オー・レア」ですんで村名ですよね。北隣も村名ですし、西上部こそは「1級レ・ショーム」ですけどね。
ところがここだけは別なんですね~・・。香りです・・素晴らしいアロマ、ブケなんですね・・。そうなるんです。
その昔、ルモワスネさんの出物で、
「1967年ヴォーヌ=ロマネ・クロ・デ・レア」
と言うのが有りました。
価格は・・13000円位だったはずです。今でもPCに記録だけは有ります。
クロ・デ・レアですから・・ルモワスネ詰めでは有ってもヴィニュロンはジャン・グロさんです。これがま~・・安くて美味くてね・・。少しは残しておくべきでしたね・・。でも、何度か購入していたので、
「・・まだ有るだろう!」
と思っていたら、どんどん価格が上がって行き、その内完売してしまったようで見かけなくなっちゃいました。ワインとは、そういうものなんですね。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【2015年はワインラヴァーのヴィンテージ!!是非ミシェル・グロも飲んでみてください!】
ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェのご案内です。いや・・高くなってしまったのと、雨後のタケノコみたいにネット販売のワイン屋さんの進出で、noisy の出る幕じゃ無くなって来た感じがしたので、だいぶ遠退いてしまっていました。それでもニュイ1級とか、レ・ブリュレ、クロ・デ・レア、クロ=ヴージョは扱いたいとは思っていましたよ。2006年まではそれでも上級キュヴェまでテイスティングしていましたしね。
ワイン屋さんが増えることは非常に良いことですが、ネット上の情報はどこを切っても金太郎・・
「・・・そんなんじゃぁお客さんが離れてしまう・・付かないこと位、判れよ・・」
と・・自分のことはまずどこかに置いといて・・感じています。
まぁ、ワイン屋であっても仕入れたワインをその都度、全部自分で開けて飲んでたら破産しちゃいますが、飲めないなら飲めないなりの紹介の仕方が有るんじゃないかと・・。通り一遍の安い情報と、さらにはラ・グランド・リュをラ・グラン・リュのように書いたまま・・、知らぬか、知るつもりも無いか、それともただ天然ボケか・・単なる間違いと言うことは有るにせよ、そもそも区別も付かない、付けないようじゃ、お先が知れてます。・・自戒を込めて・・ね。
ミシェル・グロさんのワインは日本の正規エージェントが沢山有りますんで、決して珍しいものでは有りません。そんな環境も有ってか、ワイン屋はもう誰も飲んで案内しよう・・などと言う空気じゃないのは確かかもしれません。
それでも、今回の仕入れでは・・例えばクロ=ヴージョは極少の割り当てです。飲んで案内出来た昔が信じられないですが、リアルワインガイド第59号では、
「94~95」
と非常に高評価です。
例えば皆さんも、期待して抜栓した高級ワインが、余りに薄くて香らず、
「・・あれ?・・コンディション、悪い?」
などと思ったことは、ワインファンなら何度も有るはずです。
季節も変われば気温も変わる、湿度も変化する、環境も違う、人間もワインもバイオリズムが有る、熟成による変化も有る・・。さらにはビオ的にはその日が「根の日」だったりして・・。
リアルワインガイドでも昨年・・いや、noisy がテイスティングで参加した時ではないですが、
「・・余りに何も出て来ないので、途中でテイスティングを中止し、改めて数日後にやり直した」
などと言うことが有ったそうです。
まぁ、シュタイナー的見地から言うならば、その日はよほど惑星の配列が良く無かったんでしょう!・・(^^;;
ヴォーヌ=ロマネ・クロ・デ・レアは、ミシェル・グロのモノポールで有り、看板ワインですね。これもリアルではガチガチだったようで、「92~93」と見事な評価です。
このワインはバランスが良いので、いつ飲んでも・・「こんな感じだよね・・」と過少に評価されがちですが、ヴォーヌ=ロマネのワインとすると非常に長熟でして、長く置くと激変します。1級畑とするなら標高の低い位置に有りますが、やはりテロワールの違い・・なんでしょうね。
オ・ブリュレ1級もリアルワインガイド第59号は暫定点で「92~93+」でした。この畑は濃密でスパイシー、それに、ジャイエ家も持っていたことも有って、noisy もお気に入りです。クロ・デ・レアと違って何年か置くだけでかなり出て来ますし、長い熟成も可能です。リアル的には、「グラン・クリュですか?」と。余り話題に成らない1級畑ですが、今はメオ=カミュゼがリリースしているブリュレ・・・昨今のメオを考え合わせるともの凄いワインになってると思うので、これも是非飲みたいですが、
「最もリーズナブルなブリュレ」
で有ることは間違い無いですし、評価も非常に高いので、価格は「安い!」と言えるでしょう。
少なくとも10年以上前の頃のように、ある程度簡単に購入できる価格に戻ってほしいもので、全アイテムのテイスティングをやりたいものですが、昨今はそうは行かないでしょう。でも相対的に言えば非常にリーズナブルです。是非2015年ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェ、ご検討くださいませ。
以下はかなり昔のコメントです。
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【2006年のブルゴーニュはやっぱり旨い!】
・・・ミシェル・グロを飲んで、そう感じました。・・・いや、何でもかんでもそうだ・・・とは言いませんよ。少なくともnoisyが扱っている造り手に関しては、間違い無くそう思います。
人間も、何事も無く、またそつなく生きて来た方は穏やかな性格で、人から愛されると思いますが、言ってしまえば平凡で、あまり目立たないのかもしれませんが、人生の荒波に揉まれ、辛いこと、悲しいことを乗り越えてきた方は、揉まれてきた故の「影」や「みえない優しさ」が有るのかもしれません。まあ、そんなにイッパ一絡げでは言い切れないものではあるものですが・・・。
2005年はストレスの無い葡萄の性格から、とてもニュートラルな素晴らしいワインが生まれたとは思っています。でも、それって、生産者にとってはそうかもしれないが、グラスを目の前にした飲み手には余り関係の無い部分ですし、ワイン自体の評価とも違うように思います。
2006年は生産者にとっては難しいヴィンテージだったのかもしれませんが、それが還ってワインに複雑性と表情を深める要因になったように思え、且つ、丁寧に仕上げられた関係で、現状では2005年よりも美味しいという、ちょっと皮肉な状況になっているんじゃないかな?と思うんですね。
その事については他のコラムでも書きましたのでここでは拡げないですが、本当に素直に、情報に振り回されずに自身の評価をすることが、ワインの楽しみを深めてくれると思います。1968年のシャトー・ディケムは、noisyは飲んだことは有りませんが、文献によれば、本当に素晴らしい味わいだったそうで、
「1968年のボルドーは全滅」
等という安直な評論家の言葉の鵜呑みでは、何事も真実に目を向けられないことを暗示しているようです。
2006 ブルゴーニュ・ルージュ
単純に美味しい、とてもエレガントな味わいです。濃く無く、薄く無く、ベリー、チェリーがミネラルとともに穏やかに香り、中程度のボディと、後口をやや酸で引き締めながらの余韻が有ります。僅かに若い部分で後口の酸味を引きずりましたが、お客様の手に届く頃には、輪郭をキッチリ描けるようになっているでしょう。美味しいです。
2006 ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・レア
とても硬かった2005年に比べ、現在は一つの良いバランスに有ります。わずかな動物香的スパイスと黒味掛かった粒の小さなベリー、テクスチュアの良い接触感、締まりつつも収縮を繰り返すボディ、美しい減衰が有ります。まだ大きさはさほどでは無いものの充分に美味しいです。こちらは酸度は強くなく、とてもまろやかです。決して2005年に大きく劣ることは有りません。
2006 クロ=ヴージョ・グラン・モーペルテュイ・グラン・クリュ
さすがのトップ・キュヴェで、クロ・デ・レアが如何に素晴らしい1級畑でも、これを超えるのは至難の技でしょう。ベルナール・グロのクロ=ヴージョ・ミュジニに続くグラン・モーペルテュイの畑はグラン=ゼシェゾー直下という事も有ってか、グラン=ゼシェゾー的な丸みや厚み、黒い果実を感じさせてくれますし、ミュジニーにもほど近い部分での、硬質なミネラルや赤い、張りの有るボディも感じ取れます。黒い果実の裏には、出て来そうで出ない、香りの粒子のカプセルみたいなものが有りますので、これが開くには時間をかなり必要とするものの、黒っぽい果実の集合体の凝縮量が凄いので、まったりと美味しく飲めてしまいます。素晴らしいです。
改めて飲んでみて、ミシェル・グロのスタンダードさの素晴らしさを再認識しました。これ見よがしな部分が全く無く、それでも充実していると思います。お奨めします。飲んでみてください!
● 2022 Clos-Vougeot Grand Maupertuis Grand Cru
クロ=ヴージョ・グラン・モーペルテュイ・グラン・クリュ
【飲んではいないものの・・もう、味わいが想像できてしまうような気持ちです!】-----以前のレヴューです。
面白いですね・・リアルワインガイド第80号の2020年ものの評価では、このクロ=ヴージョのみならず・・多くのアイテムが、
「2030年から・・」
まぁ・・このグラン=モーペルテュイは2032年からになっていましたが、2021年ものはすべからく・・
「今から」
になっています。
ミシェル・グロの2020年ものは、そこまで濃くは無かったんですが、
「本質が見えるようになるまではそのくらい掛かる」
と言うような意味のはずです。
で、2021年ものは全て「今から」ですから、その本質は今からでも見えるよ・・美味しいよ・・と言っているのでしょう。
エキスがたっぷり、ドライで赤果実中心に黒果実が混じり、ミネラリティがしっかり出た・・ほんのりとシャンボールっぽい高いトーンのアロマが混じって・・きっとおいしいでしょう!・・少な過ぎて何もできません。申し訳ありません。
以下は以前のレヴューです。
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【リアルワインガイド第80号の評価は過去最高??ポテンシャル点で97点、飲み頃は2032年から・・と言う、熟成タイプです!】
2本のみの入荷です・・って、ちょっと前までは普通にケースで入っていたはずですが、気付けば価格も相当上昇しています・・し、評価もアップしています。
リアルワインガイド第80号は、そんなこのグラン・モーペルテュイに対しポテンシャル点で97点、そして・・
「いよいよ感が出始めている」
との言葉で、このワインの超グレート化を表現しています。
そうかぁ・・3年前は1万円台で不通に買えたけど・・みたいには思ってしまいますが、円安とブルゴーニュ人気で仕方が無いと思うほかは無いようです。
そうは言いながらも、
「まだこの価格で買えるリーズナブルなグラン・クリュ!」
であるのは間違い無く、ピエール・グロが事実上承継したドメーヌ・ミシェル・グロの2020年の他のワインを飲んでみれば、
「むしろ相当安い!」
と思われるべきでしょう。
そもそもこのグラン・モーペルテュイはミュジニー、グラン=ゼシェゾーとの境に有るクロ=ヴージョの最高の上部の畑ですから、メオ=カミュゼやグロ・フレール、アンヌ・グロなどのクロ=ヴージョと一緒に、
「クロ=ヴージョのトップ・キュヴェ」
です。クロ=ヴージョ・オブ・クロ=ヴージョですね。下部の畑とは全く質の異なる、繊細複雑なアロマ、軽やかさと精緻さを持ったグラン・クリュです。おそらく・・
「すぐにも飲めてしまうと思われるが、ジャン=ニコラ・メオさんが言われるように、2020年ものをさっさと飲んでしまうことはお勧めしない・・を思い出す」
べきだと思いますし、リアルワインガイド第80号もポテンシャル97点と持ち上げながらも、
「飲み頃を2032年から・・にしている意味を想像すべき」
なのでしょう。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【海外メディアの評価も見当たらず・・しかし2本のみの入荷ですので申し訳在りません・・】---少な過ぎて飲めないのですみません、以前のレヴューそのままです。
ん~・・そんなに少なかったですかね~・・評価が見当たらない場合は出来るだけ飲むようにしているんですが、入荷が2本だとどうしようも無い・・申し訳在りません。
ただし、ヴィノスが91ポイントと言う情報は未確認ながら有りました。一応お知らせしておきますが、ちょっとね~・・いくら何でも91点は無いですよね。昨今はニール・マーティンさんがブルゴーニュを評価しているようですが、エキス系の綺麗なピノ・ノワールには総じてちょっと低過ぎる評価をしているように感じます。
もし再入荷分で多く入って来るようでしたら何とかテイスティングして、しっかりレヴューしたいと考えています。
が・・91点は無いですね。はい・・クロ=ヴージョとしても最高のロケーションですから、失敗作だと言ってるようなものです。
以下は以前のレヴューです。
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【リアルワインガイド第67号はポテンシャル96ポイント、これまでで最高の出来・・と高評価です!】
物凄い評点ですよね・・96ポイントと言うのは、もう、それ以上のワインは数えるほどしかない・・と言うことに繋がります。
そもそもこの畑はグラン=ゼシェゾーに接するクロ=ヴージョの絶好の位置で、標高の高い場所に有ります。確かに粘土のニュアンスを感じることの多いクロ=ヴージョは、グラン=ゼシェゾーとも、ミュジニーとも異なる・・とは言えますが、このクロ=ヴージョに関しては、やはりグラン=ゼシェゾー、エシェゾーとの共通点を感じることが多いんじゃないかと思います。特に・・ミシェル・グロですから、濃くて甘いピノ・ノワールに仕上げることなど考えられませんしね。
まだ2万円を切ってご案内可能なブルゴーニュのグラン・クリュが有ると言うことに感謝すべきかな・・と思います。
noisy はとても開けられませんでしたが、エージェントさんのレヴューが有りますのでご紹介させていただきます。
バレル・サンプルですがかなり閉じており、トップは樽香が前に出ます。構成している個々の要素、情報量明らかに多く内包している。細かいミクロな微粒子が集合体のように巨大な体躯を造っています。力強く太い芯を持った多くのクロ・ド・ヴージョよりも微粒子の押し出しが強すぎず大量の要素ながら息苦しさを感じない密度感。余韻まで徹底して味の要素が消えない。立地を見ても、クロ・ヴージョと言うよりグラン・ゼシェゾーにしか見えないグラン・モーペルテュイの個性。
(2019年3月 バレル・サンプル試飲 村岡)
お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【過去最高の評価!?リアルワインガイド第63号は・・なんと96ポイントです!】
これほど高評価で・・しかも高名なグラン・クリュ指定の畑で、1万円台で購入できる・・というのは、おそらくですが、何年か後には、
「・・そんな時代も有ったね・・」
と、寂しく語り合うことになるんじゃないかと思うんですね。
例えばあのラマルシュにしてもです・・。
「グランド・リュが15000円?・・いらん!」
と言っていた訳ですよ。・・因みに「グラン・リュ」ではありません。「グランド・リュ」です。間違えていらっしゃる方が多いですが、grand と grande を区別した発音になっていれば問題は無いんですけどね。
それがですね・・もう、凄いことに成ってる訳です。ACブルでも、オート=コートでも良いですから、飲んでみればですね・・
「ラマルシュのエレガンス、フィネスにやられてしまう!」
ようなワインだと言うことが良く判る訳です。以前は、「単に薄いだけ」だったのに、今はそこにちゃんとエレガンス、フィネスが有るんです。素晴らしいですよね。
1980年頃からミシェル・グロは働き続けています。もう、40年ほどになりますから・・そろそろ引退の声も聞こえる頃でしょう。
それに皆さん、思ってもいないかもしれませんが、
「クロ=ヴージョ」と「ミュジニー」、「エシェゾー」と「ミュジニー」はある意味、表裏一体です。良くも悪くも・・です。
クロ=ヴージョの側面を多めに持ったミュジニーも有ります。そしてミュジニー的な側面を多く持ったクロ=ヴージョも有ります。それはエシェゾーやグラン=ゼシェゾーにも言えることです。
ミシェル・グロと言うか、グロ家が持っているクロ=ヴージョの畑はリューディの最上部ですから、ミュジニーと繋がる部分に有ります。まぁ、不思議なのはベルナール・グロがリリースしている(いた?・・名前を変えたので・・)クロ=ヴージョは、確かにミュジニーの予感はしても、ミュジニーっぽいとは言えないかな?・・と思う訳です。その辺は個人の経験と感覚によるものですから、当然異なってくるかとは思います。
良い時はどうでしょう?・・ミシェル・グロのグラン・モーペルテュイは、そっちよりだと思うんですけどね。おそらく強い抽出をしてしまうと似なくなってしまうかな?・・とも思います。
ミュジニーは中々買えなくとも、そのすぐ手前のこの畑はまだリーズナブルです!・・確かに土っぽいだけのクロ=ヴージョも有ります。でもミシェル・グロのクロ=ヴージョは違うんですね。是非完熟させた良い年のものを飲んでみて欲しいと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【2015年はワインラヴァーのヴィンテージ!!是非ミシェル・グロも飲んでみてください!】
ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェのご案内です。いや・・高くなってしまったのと、雨後のタケノコみたいにネット販売のワイン屋さんの進出で、noisy の出る幕じゃ無くなって来た感じがしたので、だいぶ遠退いてしまっていました。それでもニュイ1級とか、レ・ブリュレ、クロ・デ・レア、クロ=ヴージョは扱いたいとは思っていましたよ。2006年まではそれでも上級キュヴェまでテイスティングしていましたしね。
ワイン屋さんが増えることは非常に良いことですが、ネット上の情報はどこを切っても金太郎・・
「・・・そんなんじゃぁお客さんが離れてしまう・・付かないこと位、判れよ・・」
と・・自分のことはまずどこかに置いといて・・感じています。
まぁ、ワイン屋であっても仕入れたワインをその都度、全部自分で開けて飲んでたら破産しちゃいますが、飲めないなら飲めないなりの紹介の仕方が有るんじゃないかと・・。通り一遍の安い情報と、さらにはラ・グランド・リュをラ・グラン・リュのように書いたまま・・、知らぬか、知るつもりも無いか、それともただ天然ボケか・・単なる間違いと言うことは有るにせよ、そもそも区別も付かない、付けないようじゃ、お先が知れてます。・・自戒を込めて・・ね。
ミシェル・グロさんのワインは日本の正規エージェントが沢山有りますんで、決して珍しいものでは有りません。そんな環境も有ってか、ワイン屋はもう誰も飲んで案内しよう・・などと言う空気じゃないのは確かかもしれません。
それでも、今回の仕入れでは・・例えばクロ=ヴージョは極少の割り当てです。飲んで案内出来た昔が信じられないですが、リアルワインガイド第59号では、
「94~95」
と非常に高評価です。
例えば皆さんも、期待して抜栓した高級ワインが、余りに薄くて香らず、
「・・あれ?・・コンディション、悪い?」
などと思ったことは、ワインファンなら何度も有るはずです。
季節も変われば気温も変わる、湿度も変化する、環境も違う、人間もワインもバイオリズムが有る、熟成による変化も有る・・。さらにはビオ的にはその日が「根の日」だったりして・・。
リアルワインガイドでも昨年・・いや、noisy がテイスティングで参加した時ではないですが、
「・・余りに何も出て来ないので、途中でテイスティングを中止し、改めて数日後にやり直した」
などと言うことが有ったそうです。
まぁ、シュタイナー的見地から言うならば、その日はよほど惑星の配列が良く無かったんでしょう!・・(^^;;
ヴォーヌ=ロマネ・クロ・デ・レアは、ミシェル・グロのモノポールで有り、看板ワインですね。これもリアルではガチガチだったようで、「92~93」と見事な評価です。
このワインはバランスが良いので、いつ飲んでも・・「こんな感じだよね・・」と過少に評価されがちですが、ヴォーヌ=ロマネのワインとすると非常に長熟でして、長く置くと激変します。1級畑とするなら標高の低い位置に有りますが、やはりテロワールの違い・・なんでしょうね。
オ・ブリュレ1級もリアルワインガイド第59号は暫定点で「92~93+」でした。この畑は濃密でスパイシー、それに、ジャイエ家も持っていたことも有って、noisy もお気に入りです。クロ・デ・レアと違って何年か置くだけでかなり出て来ますし、長い熟成も可能です。リアル的には、「グラン・クリュですか?」と。余り話題に成らない1級畑ですが、今はメオ=カミュゼがリリースしているブリュレ・・・昨今のメオを考え合わせるともの凄いワインになってると思うので、これも是非飲みたいですが、
「最もリーズナブルなブリュレ」
で有ることは間違い無いですし、評価も非常に高いので、価格は「安い!」と言えるでしょう。
少なくとも10年以上前の頃のように、ある程度簡単に購入できる価格に戻ってほしいもので、全アイテムのテイスティングをやりたいものですが、昨今はそうは行かないでしょう。でも相対的に言えば非常にリーズナブルです。是非2015年ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェ、ご検討くださいませ。
以下はかなり昔のコメントです。
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【2006年のブルゴーニュはやっぱり旨い!】
・・・ミシェル・グロを飲んで、そう感じました。・・・いや、何でもかんでもそうだ・・・とは言いませんよ。少なくともnoisyが扱っている造り手に関しては、間違い無くそう思います。
人間も、何事も無く、またそつなく生きて来た方は穏やかな性格で、人から愛されると思いますが、言ってしまえば平凡で、あまり目立たないのかもしれませんが、人生の荒波に揉まれ、辛いこと、悲しいことを乗り越えてきた方は、揉まれてきた故の「影」や「みえない優しさ」が有るのかもしれません。まあ、そんなにイッパ一絡げでは言い切れないものではあるものですが・・・。
2005年はストレスの無い葡萄の性格から、とてもニュートラルな素晴らしいワインが生まれたとは思っています。でも、それって、生産者にとってはそうかもしれないが、グラスを目の前にした飲み手には余り関係の無い部分ですし、ワイン自体の評価とも違うように思います。
2006年は生産者にとっては難しいヴィンテージだったのかもしれませんが、それが還ってワインに複雑性と表情を深める要因になったように思え、且つ、丁寧に仕上げられた関係で、現状では2005年よりも美味しいという、ちょっと皮肉な状況になっているんじゃないかな?と思うんですね。
その事については他のコラムでも書きましたのでここでは拡げないですが、本当に素直に、情報に振り回されずに自身の評価をすることが、ワインの楽しみを深めてくれると思います。1968年のシャトー・ディケムは、noisyは飲んだことは有りませんが、文献によれば、本当に素晴らしい味わいだったそうで、
「1968年のボルドーは全滅」
等という安直な評論家の言葉の鵜呑みでは、何事も真実に目を向けられないことを暗示しているようです。
2006 ブルゴーニュ・ルージュ
単純に美味しい、とてもエレガントな味わいです。濃く無く、薄く無く、ベリー、チェリーがミネラルとともに穏やかに香り、中程度のボディと、後口をやや酸で引き締めながらの余韻が有ります。僅かに若い部分で後口の酸味を引きずりましたが、お客様の手に届く頃には、輪郭をキッチリ描けるようになっているでしょう。美味しいです。
2006 ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・レア
とても硬かった2005年に比べ、現在は一つの良いバランスに有ります。わずかな動物香的スパイスと黒味掛かった粒の小さなベリー、テクスチュアの良い接触感、締まりつつも収縮を繰り返すボディ、美しい減衰が有ります。まだ大きさはさほどでは無いものの充分に美味しいです。こちらは酸度は強くなく、とてもまろやかです。決して2005年に大きく劣ることは有りません。
2006 クロ=ヴージョ・グラン・モーペルテュイ・グラン・クリュ
さすがのトップ・キュヴェで、クロ・デ・レアが如何に素晴らしい1級畑でも、これを超えるのは至難の技でしょう。ベルナール・グロのクロ=ヴージョ・ミュジニに続くグラン・モーペルテュイの畑はグラン=ゼシェゾー直下という事も有ってか、グラン=ゼシェゾー的な丸みや厚み、黒い果実を感じさせてくれますし、ミュジニーにもほど近い部分での、硬質なミネラルや赤い、張りの有るボディも感じ取れます。黒い果実の裏には、出て来そうで出ない、香りの粒子のカプセルみたいなものが有りますので、これが開くには時間をかなり必要とするものの、黒っぽい果実の集合体の凝縮量が凄いので、まったりと美味しく飲めてしまいます。素晴らしいです。
改めて飲んでみて、ミシェル・グロのスタンダードさの素晴らしさを再認識しました。これ見よがしな部分が全く無く、それでも充実していると思います。お奨めします。飲んでみてください!
● 2022 Echezeaux Grand Cru les les Loachausses
エシェゾー・グラン・クリュ・レ・ロアショース
【エシェゾー・レ・ロアショースがドメーヌ・ミシェル・グロに!・・これからはグロ家4者4様・・で比較できそうです!】
ミシェルのワインはリーズナブルですので・・有難いですよね。
因みにこのエシェゾーはレ・ロアショース。エシェゾーの中のエシェゾーと言われるエシェゾー・デュ・ドゥスの南隣です。
そして、ジャン・グロの弟フランソワ・グロを継いだアンヌ・グロもレ・ロアショース、ミシェルの弟のベルナールのグロ・フレールもレ・ロアショースなんですが、妹のアンヌ=フランソワーズだけは・・「シャン・トラヴェルサン」と言う、少し離れた上部のリューディです。
なので、
「エシェゾーは造り手それぞれでかなり異なる」
と感じるのは良くあることですし、上部下部で混ぜている場合も有りますので、かなり面白い比較になります。
今回は2本だけなので・・飲めないのが残念です。ご検討くださいませ。
● 2022 Richebourg Grand Cru
リッシュブール・グラン・クリュ
【2022年、なんとニュイの最高峰、リシュブールがドメーヌ・ミシェル・グロに帰って来ました!・・激レアです!グロ・フレールの地所はクロ・パラの真横です・・】
そう・・1970~1980年代は兄弟だったドメーヌ・ジャン・グロ、フランソワ・グロがその名前を残していました。偉大な出来と言われた1985年のジャン・グロのリシュブールはすでに息子さんのミシェルが造っていたはずです。
ミシェルがジャンの承継の時にドメーヌ・ジャン・グロのリシュブールを妹のアンヌ=フランソワーズに渡したんですね。なのでドメーヌ・ジャン・グロ(ミシェル・グロ)はリシュブールを失って久しい訳です。
ところが・・いや、noisy の解釈ですが、まずは・・ギュスタヴ&コレット・グロ(ジャンの弟夫妻)に後継ぎがいないので、養子的にミシェルの弟のベルナールがギュスタヴ、コレット夫妻のドメーヌを承継し・・ただし畑はミシェル、ベルナール、アンヌ=フランソワーズがほぼ均等に相続・・
でも、ミシェルはベルナールにそのままリシュブールを管理させていた・・
彼ら3人兄妹の父、ジャンの承継の時にリシュブールをアンヌ=フランソワーズに分与・・
で、ベルナール(グロ・フレール)との賃貸契約終了で・・?
コレット・グロ(ジャン・グロの妹)を承継したグロ・フレール・エ・スールに貸借していた分が戻って来た。
時系列的に言いますとそんな感じかな・・と思います。間違っていたらすみません・・ややこしいので・・
なので、リシュブールとエシェゾーが2022年からリリースされることになりました。
「2022年リシュブール / ドメーヌ・ミシェル・グロ はリバイバル!?」
と言うことになりそうです。
ですが・・細かなことですが、ジャン・グロが持っていた分はアンヌ=フランソワーズ・グロに行きましたので、グロ・フレールのおそらく半分ほどがミシェル・グロに戻ったんですね。
畑自体は、レ・ヴェロワーユ・オ・リシュブールで、メオ=カミュゼの畑の下部にあり・・クロ・パラと接しています。因みにレ・ヴェロワーユの最下部はD.R.C.ですが、D.R.C.はレ・リシュブールにも地所があります。
まぁ・・グロ家はこのレ・ヴェロワーユ・オ・リシュブールの2/3ほどの敷地を持っていますので、相続が有るたびに・・あっちこっちに行きそうですね。2本だけです。
● 2006 Clos-Vougeot Grand Maupertuis Grand Cru
クロ=ヴージョ・グラン・モーペルテュイ・グラン・クリュ
【2006年のブルゴーニュはやっぱり旨い!】
・・・ミシェル・グロを飲んで、そう感じました。・・・いや、何でもかんでもそうだ・・・とは言いませんよ。少なくともnoisyが扱っている造り手に関しては、間違い無くそう思います。
人間も、何事も無く、またそつなく生きて来た方は穏やかな性格で、人から愛されると思いますが、言ってしまえば平凡で、あまり目立たないのかもしれませんが、人生の荒波に揉まれ、辛いこと、悲しいことを乗り越えてきた方は、揉まれてきた故の「影」や「みえない優しさ」が有るのかもしれません。まあ、そんなにイッパ一絡げでは言い切れないものではあるものですが・・・。
2005年はストレスの無い葡萄の性格から、とてもニュートラルな素晴らしいワインが生まれたとは思っています。でも、それって、生産者にとってはそうかもしれないが、グラスを目の前にした飲み手には余り関係の無い部分ですし、ワイン自体の評価とも違うように思います。
2006年は生産者にとっては難しいヴィンテージだったのかもしれませんが、それが還ってワインに複雑性と表情を深める要因になったように思え、且つ、丁寧に仕上げられた関係で、現状では2005年よりも美味しいという、ちょっと皮肉な状況になっているんじゃないかな?と思うんですね。
その事については他のコラムでも書きましたのでここでは拡げないですが、本当に素直に、情報に振り回されずに自身の評価をすることが、ワインの楽しみを深めてくれると思います。1968年のシャトー・ディケムは、noisyは飲んだことは有りませんが、文献によれば、本当に素晴らしい味わいだったそうで、
「1968年のボルドーは全滅」
等という安直な評論家の言葉の鵜呑みでは、何事も真実に目を向けられないことを暗示しているようです。
2006 ブルゴーニュ・ルージュ
単純に美味しい、とてもエレガントな味わいです。濃く無く、薄く無く、ベリー、チェリーがミネラルとともに穏やかに香り、中程度のボディと、後口をやや酸で引き締めながらの余韻が有ります。僅かに若い部分で後口の酸味を引きずりましたが、お客様の手に届く頃には、輪郭をキッチリ描けるようになっているでしょう。美味しいです。
2006 ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・レア
とても硬かった2005年に比べ、現在は一つの良いバランスに有ります。わずかな動物香的スパイスと黒味掛かった粒の小さなベリー、テクスチュアの良い接触感、締まりつつも収縮を繰り返すボディ、美しい減衰が有ります。まだ大きさはさほどでは無いものの充分に美味しいです。こちらは酸度は強くなく、とてもまろやかです。決して2005年に大きく劣ることは有りません。
2006 クロ=ヴージョ・グラン・モーペルテュイ・グラン・クリュ
さすがのトップ・キュヴェで、クロ・デ・レアが如何に素晴らしい1級畑でも、これを超えるのは至難の技でしょう。ベルナール・グロのクロ=ヴージョ・ミュジニに続くグラン・モーペルテュイの畑はグラン=ゼシェゾー直下という事も有ってか、グラン=ゼシェゾー的な丸みや厚み、黒い果実を感じさせてくれますし、ミュジニーにもほど近い部分での、硬質なミネラルや赤い、張りの有るボディも感じ取れます。黒い果実の裏には、出て来そうで出ない、香りの粒子のカプセルみたいなものが有りますので、これが開くには時間をかなり必要とするものの、黒っぽい果実の集合体の凝縮量が凄いので、まったりと美味しく飲めてしまいます。素晴らしいです。
改めて飲んでみて、ミシェル・グロのスタンダードさの素晴らしさを再認識しました。これ見よがしな部分が全く無く、それでも充実していると思います。お奨めします。飲んでみてください!
● 2021 Bourgogne Hautes Cotes de Nuits Blanc Fontaine Saint-Martin Monopole
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ブラン・フォンテーヌ・サン=マルタン・モノポール
【2021年ものとは思えないほど、充分にリッチでスケールの大きな味わいに仕上がっています!旨いです!】

リアルワインガイド第84号でもミシェル・グロの2021年ものを大いに評価していましたが、いや~・・素晴らしいですね。2021年のミシェル・グロは、
「いつにも増して素晴らしい!」
と申し上げておきたいと思います。
ミシェル・グロらしいピュアさはそのままに、酸の美しさこそが可能にしたと思える見事なディテールが、大きな構造をしっかりと埋めていますが、それが決して嫌味にならないのがミシェル・グロなのでしょう。
冷ややかでグラマラス、少しねっとり、そしていつもよりわずかに樽由来の表情があり、その穏やかな酸化による官能的な表情がトッピングとしてほんのりと感じられるんですね。
グラスを斜めに走る涙も太く、けっして「ネガティヴなヴィンテージ」
を思わせないです。
このオート=コートの畑、フォンテーヌ・サン=マルタンはニュイ=サン=ジョルジュから西へ10キロ弱行ったところにあります。地図をゲットしたので下に掲載させていただきます。東南を向いた条件の良い畑に見えます。きっと2021年、健康な葡萄が収穫できたんじゃないかと思いますが、とても健康的な葡萄が由来の見事な味わいです。

もっともドメーヌでは、
「2021年は選果を厳しくした」
とのことで、決して楽なヴィンテージでは無かったようですが、
「それで・・ここまで出来る」
という結果こそが、ドメーヌを称える評価につながっていると感じます。
ですが、日本ではグングンと評価を上げているように感じられますが、海外メディアはいつものように・・余り乗ってはこないですね。noisy も2021年もののミシェル・グロを数アイテムテイスティングさせていただき、
「今までで一番良いかも・・」
とも感じましたし、
「エキス重視の見事な味わいに表情が深まり、ナチュラルな美味しさが漂ってきた」
と強く感じました。
また、Noisy wine の仕入れ先であるオルヴォーさんもできる限り高くしないように骨を折ってくださっているようで、おそらく Noisy wine のミシェル・グロはかなりリーズナブルだと自負していますので、ぜひとも素晴らしいこの2021年もの、飲んでみてください。超お勧めします!

フォンテーヌ・サン=マルタンは地図の右側の三角の区画です。
以下は以前のレヴューです。
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【2020年もののブルゴーニュ白ワインは、赤ワインよりも「素晴らしさが判りやすい!」出来だと思います!旨いです!】
どうでしょう!・・2020年もののフォンテーヌ・サン=マルタンの白、どうやら過去最高の出来じゃないでしょうか。
2020年もののブルゴーニュワインを Noisy wine でも数多くテイスティングしていますが、非常に濃密で・・濃い目だと思われるピノ・ノワールが多くを占める中、シャルドネ系は、その濃密さをポジティヴに表現できているものがほとんどである・・と感じるんですね。
ピノ・ノワールは、昨年到着したアイテムは、まだ仕上がり切っていないと感じましたが、ここへ来て・・だいぶ仕上がって来ていると感じます。一方のシャルドネ、そして白ワインは、
「今飲んでも絶好調に旨い!」
んですね・・。いや、一部の上級キュヴェは今すぐ飲むのは控えた方が良いと思いますが、先日ご案内させていただいたバシュレ=モノなんて、
「旨い!」
と一言で言い切れる美味しさが有ります。
そして今、満を持してユベール・ラミーをテイスティングし始めている訳ですが・・いや、ラミーについてはご紹介時に詳細をお伝えするとしても、
「白ワインは濃密過ぎるほどでも一切困ることは無い」
と・・思ってしまえるような状況です。
で、このフォンテーヌ・サン=マルタンの白もまた、2019年ものよりも濃密です。

深い黄色から柑橘な果実が濃密さを持って心地良いアロマを感じさせてくれます。ほんのりとマッタリ、粘りつくほどでは無いにせよ、充分過ぎる位の密度です。ノーズには緑の草花のアロマと熟した果実の両方、とても細やかで集中した石灰のニュアンス、冷ややかさと、温かさ由来の濃密な味わいはドライですがエキスの濃さも伝えて来ます。滑らかてゆったりとしているが、口内ですり潰してみると非常に細やかです。酸の総量も酸っぱく無い程度にしっかりバランス良くあるので、この密度の高さにマッチ、高質さを感じつつの余韻に浸れます。
2019年ものよりも・・どうでしょうか、少なく見積もって10%は濃密なんじゃないかと思います。グラが有り、粘りがグラスの縁に表れています。気軽に飲んでもスイスイ入って飲みやすく美味しいですし、ポテンシャルを取りに行っても適度に応対してくれる深さが有ります。
今飲んでも美味しいですが、少し熟成させても面白いはず・・リアルワインガイド第80号は、今飲んで89+ ポテンシャル90 と、今飲んで点、ポテンシャル点とも近く、飲み頃も今から2040年と幅が有りますので、
「いつ飲んでも良い」
と暗に言っているようですよね。
ミシェル・グロ、唯一の白ワインです。旨いです!是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【氷のミハイル!・・冷ややかなクリスタルガラス!・・要素はバッチリ仕込まれています。一瞬、最近のメオのクロ・サン=フィリベールを彷彿させる素晴らしい出来!】
旨いです!・・実は2019年のミシェル・グロのテイスティングはこのオート=コート白から始めたんですが、近年、ミシェル・グロに感じる「伸びの良いしなやかさ」に加え、
「・・あれ?・・凄い冷ややかなんだけど・・何故?」
みたいな感覚を覚えました。
まぁ、オート=コートですから、標高が高い性なのかな?・・と思っていたんですね。その上で、以前のミシェル・グロの「ニュートラルさ」に複雑な起伏が有り、ガラスのようなミネラリティがワインを包み込んでいるのを感じました。
ですので、簡単には崩壊して行かない・・優れたシャンボール=ミュジニのようなスタイルです。この時点では、新生ミシェル・グロ(ピエールさんの)の特徴とは決められず、しかも2019年ヴィンテージの特徴とも思えず、健康的で滑らか、伸び良く果実もマッチョにならず素晴らしく美味しいな・・と思った訳です。
ですが、2019年のミシェル・グロを飲み進めて行くうち、このグロのワインの全編に漂う・・
「見事な冷涼感」
は、2019年と言うグレートイヤーがもたらしただけではなく、2019年ミシェル・グロのワイン全てに言える特徴だと判った訳ですね。
優れたオート=コートの白と言いますと、メオ=カミュゼのクロ・サン=フィリベールが上げられますが・・一瞬・・「似てるなぁ・・」と頭をよぎりました。まぁ、畑の位置は随分と離れていると思います。このフォンテーヌ・サン=マルタンはアルスナン村の段々畑ですから・・。あ、そうそう・・アルスナンと言えばオーレリアン・ヴェルデですね。彼もオート=コートをリリースしており、noisy もご案内はしていませんが飲んでいます・・だいぶ違います・・(^^;;
これは樹齢が上がるにつれ、相当素晴らしいワインになると感じます。今飲んでももう・・充分素晴らしいんですよ。でもまだまだ樹齢は上がるでしょう?・・その時、要素がさらに複雑になり、さらに濃密になった時に・・この素晴らしいミネラリティが得られているからこそ、このフォンテーヌ・サン=マルタンは成立すると感じられます。
今飲んでも滅茶美味しいです!・・氷のミハイル・・2019年!・・是非飲んでみて下さい。超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【2017年ものと変わらず、生感、ピュア感、精緻、フィネス、しかし不足感の無い見事な美味しさです!】
ミシェル・グロ自慢の丹精込めたオート=コート、フォンテーヌ・サン=マルタンの白です。一般的なニュイの白ワインの、やや「ぷっくら」とした緩めの味わい・・をイメージされるかもしれませんが、もっとしっかり「締まった身体」を感じていただけるかと思います。
真ん丸感の在った2017年ものと比較しますと、やや縦伸びする感じが有り、より低域と高域にまで伸びようとする意志みたいなものを感じます。エナジー感は凄く有るんですが、そのものを強く感じると言うよりは、「内に秘めたもの」のように思います。
「ジューシー」などと言うと陳腐に思われてしまいますが、実は本当のジュースの味わいって・・生で食すよりは余り甘く無い・・と思うんですね。だから多くの場合は生ジュースに糖分を足したりすると思うんですが、でもそうしてしまうと、「生感」が削られちゃう感じがするんですよね。
なので、そんな意味で・・いや、「甘く無い」と言う意味合いで、「生風にジューシー」と言っておきたいと思います。何より「酸」が生きていますし、樽などの化粧ッ気の無い味わいがピュア感を助長してくれます。とても良い出来です。是非飲んでみて下さい!・・安いと思います。
以下は以前のレヴューです。
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【2017年ヴィンテージの良さを是非感じてみてください。全方向に丸く、甘く無く、辛く無く、健康的で、完全とも思える見事な出来です!】
いや~・・美味しいです。2017年のミシェル・グロは、おそらくいつ開けても美味しいんじゃないか?・・とさえ思わされる出来で・・と言うことは、物凄い出来なんじゃないか?と思っている訳です。赤も白も・・です。
因みにリアルワインガイドは、前年ものの2016年は「今飲んで88 ポテンシャル88+」とやや渋めの評価でしたが、2017年ものはそこから基礎点が1ポイントアップ、それぞれ89、89+ としています。
明らかにリリース直後から美味しいので、どうしてもポテンシャル点を抑えた予想になると思います・・おそらくnoisyでもブラインドでテイスティングしたとしますと、今飲んで点とポテンシャル点の差は余り無い予想になるはずです。
しかしながら、本当に素晴らしいワインはリリース直後から見事に美味しい・・場合が多いので、ポテンシャル評価、つまり熟成後の評価を含めたものが、余り差を持たなくて良いかどうかは難しいところです。
テイスティングは白ワインが入ることが多く、この「フォンテーヌ・サン・マルタン・ブラン」も到着後の早い段階でテイスティングしたにも関わらず、質感が見事に出た美しくも真ん丸な味わいに驚きを感じるとともに、2017年のミシェル・グロの出来の良さを予感させてくれるものになりました。
ミネラリティが美しくたなびきます。ゴツゴツしたものでは無い、雅びなものです。オイリーさもほんのり・・これにもフィネス漂うものです。ゴク味も有りますが、その後に還って来るエレガントなノーズと透明なミネラリティの風味にも、高質さが感じられます。
このプライスですと無敵でしょう!・・ニュイの白としても高い評価が出来ると思います。個人的な評価ですと90点の壁は超えています。是非飲んでみてください!非常に美味しいです!
以下は以前のレヴューです。
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【淡い緑が透けて見える美しい色合いから、ニュートラルに漂うスパイス、ハーブ、柑橘。冷ややかな酸が心地良い、バランスに優れるオート=コート白です!】
ドメーヌ・ミシェル・グロが唯一造る白ワインです。ふくよかで糖度の乗った葡萄が得られた2015年ものとも、少し違ったニュアンスですが・・顔は同じですね。
いや、顔が同じと言うのは、エチケットやボトルの話しでは無く、グラスの写真の話しです。去年まではシュピゲラウのマシンメイドのグラスで写真を撮っていたんですが、今年の夏以降は「マウスブロー」の手作りのシュピゲラウです。軽いし唇の当たりも良く、香りの伸びやキレが良いですね。
美しい緑系の色合いが透けて見えていると思います。よりドライでややタイトに仕上がった2016年ですが、2016年もののブルゴーニュ白は軒並み・・非常に美味いですよね?・・早く飲んで良し、勿論熟させても良し・・の鬼に金棒状態です。
このオート=コート・ド・ニュイ・ブラン・フォンテーヌ・サン・マルタンも非常に良いバランスです。香りのニュアンスもとても自然で、仄かに漂うハーブやスパイス、フラワーなアロマが心地良いです。ボディもしっかり有りますが、パレットはやや卵型かな?・・シャルドネだけと言うアナウンスですが、どこかほかの品種も混じったような味わいもする感じ・・でもおそらくそれは「ミネラリティの組成」でしょう。うす緑系の色合いも綺麗でしっかり見えるようで、これまたミネラリティが関与しているのかな・・と思います。
タイトなバランスで、バターとか、クリームなどのイメージはしません。繊細なタイプ・・と言って良いと思います。後口の伸びも良く、良い感じの余韻がたなびいてくれます。
こちらが数は無いようで・・しかし、今時オート=コートでこのプライスはかなりリーズナブルです。是非ご検討くださいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【非常に良いです!リアルワインガイド第59号は 今飲んで89 ポテンシャル89+ 飲み頃予想 今~2035 でした!】
間に合わないかと思ってましたので、
「飲めませんでした」
と書きましたが・・間に合いました。2014年がとても美味しかったものの、やはりニュイでは珍しい白ですから気になっていまして、少し頑張っちゃいました。
で、・・以前は以下の様に書いていた訳です。(フォンテーヌ赤等のコラムと同じ文章です。)
ルージュよりブランがほんのちょっとだけ、今飲んでポイントが高いですね。ドメーヌ・ジャン・グロの時代から散逸していた所有権を集めて仕立て直し、ようやく全てを入手、モノポールとしてリリースしはじめた「サン=マルタン」の白です。
葡萄が熟した2015年、リアルワインガイドによるとほんのり南のフルーツが感じられるようです。ギィ・アミオのピュリニー=モンラッシェ・レ・ドゥモワゼルのような豪奢な甘さでは無いでしょうが、冷ややかさが存在しているとそのようなニュアンスは決してマイナスポイントにはならないものです。
不思議なのは、「甘い」と言ってしまうとワインファンはそっぽを向いてしまい、「思い切りドライ!」とやるとまぁまぁ・・受けは良いものの、
「・・実際、本当に残糖が無くドライだと、なかなか美味しいと言ってくれない」
ことが非常に多いですね。何しろ・・余り熟成させずに飲むパターンが多いのも有りますしね。
まぁ、いろんな意味でそれが全てでは無いんです。どんなに残糖が無くドライでも酸の構成が素晴らしくて、旨みを見事に形成している場合も有る訳ですし、ドライで薄い旨みだとしても・・例えばルイ・ユエランの2013年などもそうですが、ま~・・最初は全然売れなくても、加速度が付いて売れて行くんですね・・。
なので、「甘い」とか「やや甘い」とかは、実際に本当に「甘い」訳じゃ無い・・が、
「いつもより少しだけ甘さを感じるかもしれない・・比較すれば・・」
と言う表現が「短くなっただけ」と、取った方が良いかな・・と思います。
言葉は非常に難しいもので、その辺のニュアンスを伝えきれない我々に問題が有る訳ですが、「滅茶甘い!」とか書いていなければ、それは「程度の問題」で有って、有る人には若干甘味が感じられるかもしれないものの、違う人には「・・どこが・・甘いのよ・・」と言うようなレベルでしかない・・と取られるのが良いかと思っています。
とてもリーズナブルなモノポールのオート=コートです。樹齢が上がって行くとメオ=カミュゼの「クロ・サン=フィリベール」のような存在になるでしょう。ご検討くださいませ。
リアルの第59号を見る限り、
「やや甘いのかな?」
と言う印象を持ちますが、やはり上記に書いたように、特段に甘いニュアンスは感じません。むしろリテールの場では「甘い」などと言ってしまうとかえって大きな問題になってしまうでしょう。
果実はやや南国系フルーツが混じる・・と言うニュアンスで、現状は樽のニュアンスがわずかに勝り、完全な溶け込みを待っている感じ。樽香が立っていると言うよりも、もうすぐ「混じり合って一体化する直前」の感じです。
この地域にたまに見られる、やや中域の乏しいピノ・ブランのようなニュアンスでは無く、中域の豊かな味わい幅の広い見事なシャルドネです。品格も充分、必要なのは僅かな時間・・でしょう。非常に良いです。
言ってみれば、2010年頃のメオ=カミュゼのクロ・サン=フィリベール・ブランのようなニュアンスで、この数年間樹齢が上がれば、それにも負けないようなポテンシャルを身に着けるかもしれません。
非常に良いと思います。ある種レアですから・・飲んでみたい方も多いと思いますのでお早めにご検討くださいませ。お勧めします!
以下は2014年もののレヴューです。
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【瑞々しさたっぷり!樽臭くない、ピュアなモノポールのシャルドネです!】
とても良いバランスのシャルドネです。久しぶりにミシェル・グロの白ワインを飲みましたが、たっぷり楽しめる見事なバランスをしています。
リアルワインガイド第55号も、何故かこのオート=コート・ド・ニュイ・ブラン・フォンテーヌ・サン・マルタンだけは、
「暫定点としてでは無く、 89~89+ 今~2033 」
と、しっかり評価しています。
他のアイテムはガチガチな状態でポテンシャルを取りに生き辛かったところ、やはり白ワインとはバイオリズムが違ったのでしょうね。
こう言ったことは非常に良く有りまして、特に冬の間・・・リリースされて初めての冬を日本で迎える時、特に赤ワインは春~秋よりも冷えた状態で飲みますので、やや沈んだように感じられます。
ところがですね・・ちゃんと品温を合わせてあげると、そうでも無いんですよ。やることをしっかりやると、このタイミングでは大抵の場合、大丈夫なんですね。でも、品温を上げないで飲んでしまうと・・どうしても沈み気味になります。そして、春を迎える頃・・ワインは硬くなることが多いので、
「リリース直後の冬~次の年の冬(もしくは翌々年の冬)が明けるまで」
が赤ワインの硬い時期・・みたいな捉えられ方をされているとも言えるかもしれません。ちゃんと温度を合わせられれば、結構・・ちゃんとしているもんです。でも、春からは硬くなるワインも結構有ります。
クラスは違いますが、ちょっとピュリニーにも似た感じの果実感を含むコルトン=シャルルマーニュ・・みたいな感じで、まぁ、ソックリだとはとても言えませんが、僅かに柑橘、白~黄色のややブリっとした大振りの果実がとても冷ややか、目の細かい石灰系ミネラリティ、中域は適度に膨らみ、ぷっくりさの中に僅かなオイリーさを感じさせながら収束して行きます。果実の風味がしっかり有るペルナン=ヴェルジュレス・・の方が近いかな?・・飲むのに早く無い・・などとは言いませんが、この状態でもとても美味しく飲めます。
実はこの畑、コート=ドールからはちょっと離れているようで、ニュイ=サン=ジョルジュ村から5キロ位西に行ったところになるようです。地図上ではむしろ、ペルナン=ヴェルジュレスの方が近く、距離的にはアロース=コルトンとニュイ=サン=ジョルジュが、正三角形を描く感じですね。
なので、ペルナン的で有り、しかしニュイの温かさも有る・・みたいなニュアンスなんかもしれません。
リアルワインガイドは90点を付けたがらなかったですが、noisy 的にはジャスト90点ですね。とても良かったです。是非飲んでみてください!お薦めします!
● 2021 Bourgogne Cote d’Or Rouge
ブルゴーニュ・コート=ドール・ルージュ
【ピノ・ファン的な煙と動物香!・・めちゃ良い香りとエキスの美味しさ!素晴らしい出来です!】

2021年ものは少しネガティヴな印象を持ってテイスティングに臨んでいるnoisy ではありますが、ミシェル・グロに関しては・・
「2021年のミシェル・グロは平凡から非凡への過渡期の姿!」
と・・感じました。
このA.C.ブルもまた・・非常に素晴らしい出来です。noisy も大好きな味筋・・しっとりとして重くならず、決して軽くなく、どことなく墨絵の世界から赤い色を得て浮かび上がってくるようなしっとりとした赤い果実と細やかな表情が、わびさびの世界とリアルな現実を一緒に感じさせてくれるように思います。
リアルワインガイド第84号も、
「これはプティ・ヴォーヌ=ロマネ」
と言っていましたが・・同感です。小さい実をつけるピノ・ファン的であり、煙や動物的なニュアンスが・・そう、煙は全面に、動物的なニュアンスは「かくれんぼ」しながら・・感じられます。
赤い果実はチェリー主体で、赤い感じのハイトーンなアロマが、ちょっとシャンボール的にも感じられます。

これ、4千円だったら「大有り!」だと思うんですよね・・。海外メディアはまだミシェル・グロを高く持ち上げることは無いんですが、
「2021年を境に潮目は変わる?」
とnoisy は予想しているんですね。
なぜって・・ようやっとユーロ円、ドル円の相場も天井を見たような感覚でいます。某総裁は今までと変わらずと・・ちょっとね~・・どうかとは思いますが、きっと大所高所からご覧になるのと、地面をはいつくばっている noisy とは見え方が全然違うのでしょう。
ですがこれからは日本人の所得は増え、円は強くなって行くことでしょう。一方的にそうなるとは思えませんが、円は少しずつ・・所得もちょっとずつ・・(^^;;
何とかこの美味しいチェリーなA.C.ブルが、いつまでもリーズナブルで在りますように・・と頑張って3千円台・・ギリですが、つけさせていただきました。数は無いのでお早めにどうぞご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【なんとこのA.C.ブルまで入荷が12本・・しかないので、テイスティングせずにご案内させていただきます・・】 2019年ものに続いて12本だけの入荷になってしまいました。そもそもミシェル・グロ2020年ものは総数も非常に少ないので、申し訳ない・・オート=コートや村名などのレヴューをご参考にされてください。
リアルワインガイド第80号も、ポテンシャルで90点を付けなかった・・と言う出来ですので、普通の村名並みほどの評価と言えるでしょう。価格を考えますと・・いや、もはや・・
「3千円台を付けられるA.C.ブルは皆無」
と言って良い状況ですから、
「ブルゴーニュの良心!」
と言えるドメーヌ・ミシェル・グロは健在です。
また他のキュヴェを飲んだ限りにおいては、ピエール・グロの参入の影響が良い方にしっかり出始めていると感じられますので、普段飲みには欠かせない1本かと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【もし久しぶりにミシェル・グロのこのA.C.ブルを飲まれたとしたら、相当にビックリすると思います!激エレガント、冷やかで超旨いです!】
いや~・・こんなワインは10ケース単位でいただきたい!・・
ですが残念ながら2019年ものは、ドメーヌの出しが少ないので1ケースしかない・・とおっしゃるのです。
「いやいや・・いつもは凄い数、平気で言うでしょう?・・だからなんとかして頂戴!」
と粘ったお陰で、後口でもう1ケースいただけることになりました。なので今回、買えなくても次回が有ります。飲まなきゃ損!・・です。
氷のミハイルの2019年A.C.ブルは、可憐ながらも連続性がバッチリ・・そう、その冷ややかなミネラリティの性です。村名以上の上級キュヴェに感じる「ミルランダージュ」的なものは無いんですが、それでもちゃんと集中しています。それを内包するかのように外側にクリスタルガラス的なミネラリティが適度にコートされているので可憐なニュアンスに感じるのでしょう。
そして2019年ものミシェル・グロは、実にしっとりと良く香り、滑らかでエキスバッチリです・・美味しく無い訳が無いじゃないですか!
以前はそれでもまだ、価格的な部分での「ブルゴーニュの良心・ヴォーヌ=ロマネのドメーヌの鏡」であった時期も有りますが、この2019年ものは、
「A.C.ブルゴーニュのエレガント系ピノ・ノワールの代表」
と言っても過言では無いんじゃないかと思います。滅茶美味しいです・・もっと欲しい・・是非飲んでみて下さい。ピエール・グロさん、半端無いぞと思っていただけるはずです!
以下は以前のレヴューです。
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【ヴォーヌ=ロマネ近郊のニュアンスが漂う、愛らしくも愛しい・・愛すべきホノボノさとピュアさが魅力です!・・が、これからもどんどん成長するでしょう!】
到着直後からバッチリだった2017年もので、
「こんなプライスなのにこのポテンシャルかい!・・オート=コートの各キュヴェとの違いを説明するのはかなり面倒・・でも仕方ないか・・」
みたいな感じでした。
2018年もののA.C.ブルは、そんな2017年ものに比較するとポテンシャルで上回り、「今飲んで点が0.5点ほど下がる」・・それが正解かと思います。色合いを見てもそれは一目瞭然でしょう?・・ちょっと官能感の滲む2017年ものに比較して、2018年ものは「よりしっかり感」「精緻感」が見えるようじゃないかと思うんですね。
まさにそんな感じで、適度な膨らみを持つボディと愛らしい果実のニュアンスがピュアに香り非常に美味しいんですが、実は成長はそこでストップしない・・ポテンシャルの高さを感じるんですね。伸びしろが大きい、まだまだ有ると思っていただければと思います。
それに、「愛らしい」とか「愛しい」とか・・実はワインの表現的には、むしろ、「小ささ」を含んだ言葉では有るんですが、それはあくまで「ミシェル・グロのオート=コートなどと比較した場合」であって、他の造り手さんを対象にしたものでは無いと思ってください。節分を迎え、春一番が吹いた関東ですから、これからどんどん暖かくなってくるはずですが、春の訪れと共に、さらなるポテンシャルの開花を見ていただけると思います。ご検討くださいませ。少なくて申し訳在りませんが、これでもう割り当ては終わりなんですね・・すみません。
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【滅茶美味しいです!・・これは沢山欲しいところですが・・!早めに是非ゲットしてください!】
もしこの2017年のミシェル・グロのベースワイン、ブルゴーニュ・コート=ドールと運良く良いコンディションの個体と出会えたとしたら、如何にブルゴーニュワインに大したオマージュが無い方だったとしても、決して邪険な態度を取ることは出来なくなるでしょう。
もしブルゴーニュワインファンが、同じように出会えたとしたら、今までの自身のブルゴーニュワインに対する考え方も変えさせてしまうような力が有ると思います。
何てったって・・非常に美味しいんですよ。まさにヴォーヌ=ロマネ的な柔らかさと気品に満ち、ディテールの細やかさをしっかり見せているのに、おしとやかなんですね。
ミシェル・グロのオート=コートの赤は何種類か有りますが、その内のオー・ヴァロンを僅かに小さくしたような感じのそっくりさんで、総合的な熱量こそオー・ヴァロンには及ばないものの、
「ベースワインでこの出来か~!」
と、驚かれること必定です。
もっとも、どこで購入されても同じような出会いになるとは限りませんよ。日本にはいくつものインポーターさんが有りますし、ワイン屋さん、それぞれの管理の仕方がワインの味わいに影響します。
これ、出来るだけ多くの方に飲んで欲しいですが・・そもそも数が無いし、2千円代でそこまでやるのもどうかと思いますので、早い者勝ちで!・・是非ビックリしてください!非常に素晴らしい!・・見事です。
以下は以前のレヴューです。
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【・・なんだ・・グロかぁ・・などと言ってる場合では有りません。ヴォーヌ=ロマネに本拠を置く大ドメーヌ、しかも下から上まで造ってくれる・・そしてなんと、このプライスですよ!】「今時こんな価格で販売できるなら、もっと沢山欲しい!」
と感じるのはワイン屋ならではなのかもしれません。
ワインファン、特にブルゴーニュファンの方なら、
「グロはいつでもどこでも買えるし・・」
と言うような感覚が有るかもしれません。
しかし、ヴォーヌ=ロマネ村に本拠を置く「グロ家」のワインは、やはり由縁がヴォーヌ=ロマネ村に有ります。なので、そのニュアンスも持ち、「良い感じ」をしっかり感じさせてくれるブルゴーニュワインなんですね。
それに、ディスカウントさん辺りではこのような価格は出ているかもしれませんが、何せコンディションは抜群に良いです。数本のんでしっかり確かめていますんで、
「価格と品質、コンディション」
を総合比較すれば、
「全く違う品物」
と言うことになるかと思います。
で、今回はACブルゴーニュとACオート=コートも激安なんですが、数が無いんですよ・・。ご紹介させていただく時は必ずテイスティングしていた両アイテムですが、2016年ものは・・数が無いんです。
しかし、ACブルで2800円と言うような価格はもう・・ドメーヌものではまず有り得ません。エージェントさんも価格は泣きながら付けているようです。
「ブルゴーニュワインは大好きだし、飲みたいけれど・・価格が・・」
とおっしゃるお方も多くいらっしゃいます。
とてもニュートラルな立ち位置で、化粧っ気の無いスッピン美人なブルゴーニュワイン・・・しかし、飲めば飲む程、その美味しさが染みてくるというミシェル・グロのワインです。是非飲んでみてください!完売の際はご容赦くださいませ。
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【ヴォーヌ=ロマネ風味トッピングのA.C.ブルゴーニュ、A.C.オート=コート・ド・ニュイの最新ヴィンテージがこのプライスなら何も言うこと無し!】
どうでしょう・・この色合い。左の写真は普通のオート=コート・ド・ニュイ・ルージュです。フォンテーヌでは有りませんのでお間違いの無きよう。
余りのシャンボール=ミュジニーの美味しさにかなり舞い上がってしまいましたが、現状でやや閉じ気味とは言え、今時このプライス、ACブルとほとんど変わらないですからお買い得ですよね。
リアルワインガイド第59号は「今飲んで88 ポテンシャル89 飲み頃 今~2035」と言う評価です。まぁ、良いところかな・・と思いますが、noisy 的には 90ポイント付けて良いんじゃないかと言うような感覚です。
やっぱりグロさんのワインって、エレガントなんですよね。グロ・フレールの強さは無い・・でもそれが良い・・し、何を飲んでもどこか、
「ヴォーヌ=ロマネのニュアンス」
として受容出来るアロマや味わいが有ると思います。
今回は非常に少ないので、ACブル、オート=コート・フォンテーヌ赤・白のテイスティングは見送りました。しかしながら、前にも記載しましたように・・
「シャンボールの滅茶苦茶な美味しさ!」
は、やはりどこかにヴォーヌ=ロマネを感じさせる・・シャンボール=ミュジニーと言うアペラシオンでも・・またニュイ=サン=ジョルジュでも・・です。
つまりは、ミシェル・グロさんのワイン イコール ヴォーヌ=ロマネのニュアンス と言うような、ある種「間違った情報を記憶として覚えていること」になり、それはそれで大きな問題なのでしょうが、人間の経験記憶は結構曖昧で有り、しかしその曖昧さが膨大な情報を管理するのに有効なんだと思うんですね。
だからこのようなワインを飲むと「ヴォーヌ=ロマネ!」と言う記憶が呼び起こされるんじゃないかと・・思ったりしています。
リーズナブルで美味しいワインでした!お勧めします!・・ACブルはすみません・・飲めてません。
以下は以前のコメントです。
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【何と蔵出しですが、2013年にご案内させていただいた当時よりもリーズナブルに仕上がりました!・・是非ご検討くださいませ!】 蔵出しで、何故か非常にリーズナブルに仕上がってしまいました・・。上手くやってくれたエージェントさんに感謝です。因みに正規のひとつであるLUCさんの2014年ものオート=コートの上代は¥3800です。・・いや、今回のこの品物はLUCさんものじゃありません。noisy も信頼を置いているオルヴォーさんです。
ドメーヌ・ミシェル・グロのワインは、日本には正規が何社か存在しますし、並行輸入でも入って来ますので、さほどは注目されませんが・・とても素晴らしいブルゴーニュワインだと思います。
他にも確かに「安い価格」で出ることも有りますが、ほとんどが実の姿は品質を全く気にしていないディスカウンターさんですから、ちゃんと飲めればめっけもんかもしれないにせよ、購入者責任になってしまいますのでご注意ください。
今回は価格を上げたく無いので、そのままご案内します。通常よりも1000円ほどは安いと確信していますし、そろそろ飲んで美味しくなっている頃でしょう!是非ご検討くださいませ!
以下は4年前に書いたこのワインのコメントです。
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【肯定感が沸いてくる素晴らしいピノ・ノワール!】 結局のところブルゴーニュ・ピノ・ノワール・ファンがブルゴーニュ・ピノ・ノワールに求めるものを全て持っており表現できるのがミシェル・グロのオート=コート・ド・ニュイ・ルージュじゃないのか・・・。
そんな気持ちにさせてくれるワインです。ヴィンテージに関わらず、いつもエレガントな清ました顔をしているが、打ち解けてくるとハニカムし、微笑むし、時にははしゃいでもくれる。そして最後はいつも気付かずに去っていってしまう。しばらく会わないでもいられるけれど、久しぶりに会うと決まっていつものパターンだ。余計なものは何も身に付けないくせに、
「あれを着てくれば良かったのに・・・」
とも思わせない。
まあ、確かに現在はまだ若いと思える状態ですが、何だかなぁ・・・不足感が無いんですよね。スタイリッシュで美しさ全開のピノ・ノワールです。やはり美味しい。これがスタンダードだと思います。・・でもどこで購入されても良いにせよ、ちゃんと温度管理をしているお店で購入しましょうね。お奨めします。
● 2021 Bourgogne Hautes Cotes de Nuits Rouge
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ルージュ
【アンビリーバブル!‥めちゃ美味しいです!・・2020年もの以上のエレガンス!超お勧めです!】

愛らしく優しく少し暖かくドライなA.C.ブルに比べますと、まず・・構造が大きいです。そして、滅茶ドライなんですが・・エキスからのバランスの取れた旨味が素晴らしい!
高度の高い300メートル以上のところにあるオート=コートの畑ですから、250メートル以下ほどのA.C.ブルの畑よりも冷ややかなのは当たり前だとして、
「なんで2021年もので、こんなにしっかり美しく充実したエキスが生まれているのか?」
がとても不思議です。
フォンテーヌ・サン=マルタンの白のところに畑の地図を掲載させていただきました。フォンテーヌ・サン=マルタンは地図の右側の ▼の畑です。このオート=コートの畑名無しのキュヴェは、いくつかの畑のブレンドのようです。
ニュイ=サン=ジョルジュから10キロ弱(インタビューだと7キロ)西に向かった位置にあり、すぐ近くに「シュヴレイ」の村があります。それ以外はほぼ葡萄畑か荒地・・と言った感じで、
「将来性が相当高そうに思える」
んですね・・なぜって・・
「温暖化」
が止められそうも無いように思えるからです。
2020年ものと2021年ものの写真を比較しますと、わずかに2020年ものが黒いように思えます。しかし大きな差は無く、2021年ものが非常に美しく、赤く感じられます。

2枚目の写真の涙を見ますと、2021年ものが幾分・・細目の涙に見えますので、
「2020年ほどの強さは2021年ものは持っていない」
と言っているようです。
押味がしっかりあり、非常にドライでピュアながら、いつもの年よりも・・表情が豊かに感じます。構造も大きく、充分に埋め尽くす要素があり、香りも高く、ほんのりとナチュール感が盛られているように感じるんですね。
まぁ・・ピエール・グロさんの時代になっていますが、彼もまた・・おそらく自然派的なアプローチをしているんじゃないかと想像されます。アロマも高くなりましたよ・・素晴らしいです!・・ぜひとも飲んでみてください。オ・ヴァロンやフォンテーヌ・サン=マルタンに負けず劣らず、めちゃ美味しいです!
以下は以前のレヴューです。
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【滅多やたらと濃いピノ・ノワールが多い2020年ものに有って、優しく可憐、バランスに優れる味わいに、「ふっ」と肩の重みが軽くなるような・・何とも心地良い仕上がりでした!】

noisy の2023年1月のテイスティング量は、過去最高を記録していると・・思います。何せ、
「ほぼ毎日3本、もしくは2本・・以上」
開けている勘定になってしまいます。この滅茶苦茶リーズナブルなオート=コートみたいな安価(・・でも・・ない??)なワインも有れば、3万円・・それ以上もする高価なワインも開けています。余りの量の多さは余り苦労にはならないのですが、
「濃い目の、もしくは強めのワインが続く」
とか、
「同じようなワインが続く・・白ばかり・・とか・・」
になりますと、結構に疲労が溜まります。まぁ・・noisy もお年頃ですから・・だんだんと無理の効かない年齢になってしまっている訳ですよ。
で、いつものように・・このような、リキミ無く美味しく優しく入ってくる「エレガントなピノ・ノワール」をテイスティングしていますと・・
「何とも心地良い気持ち」
になって来て、
「・・そう・・これで良いのよ・・」
などと気付かず言葉を発していたりするわけです。
2020年ものは非常に充実したワインが多いですから、感覚器官も知らずに持って行かれている訳でして、後になってみて・・疲労に気付いたりしています。ですが、
「2020年もののミシェル・グロは、他のドメーヌものよりも、ずっとずっと優しくエレガント!」
です。

どうです?・・良いでしょう・・この色彩。グッと来ちゃいますでしょう?・・先日のアンリ・グージュのご紹介の時に、2020年もののエマニュエル・ルジェのパストゥグランの写真を掲載させていただきましたが、パスグラで有りながらも濃密な色彩、そしてパワフルな味わいでした。あれはあれで非常に素晴らしいんですが、やはり少し寝かせて飲むべきでしょうね。
抜栓直後から高いノーズを感じます。口入れ直後はやや締まっていますが、2~3分ほどですぐほぐれて来ます。チェリーな愛らしい味わいと風味が拡がり、優しく穏やかに膨らみ、ドライなチェリーのノーズへの還りを感じながら適度な長さの自然な減衰を感じさせてくれるんですね。
また、2020年ものからエチケットの材質やデザインが微妙に変わっていまして、以前の少しテカテカに光るものでは無く、ちょっと和紙風の凹凸が感じられるものになっていますから、
「見ているだけでもちょっと落ち着く感じ」
がしました。
ある意味、しっかり出来ているワインが多い2020年ものに有って、
「エレガントである!」
と言える貴重なオート=コートです。リアルワインガイド第80号もポテンシャル点90点ですが、
「A.C.ブルと、さして価格は変わらない」
のも有難いです。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【A.C.ブルのエレガントさを少しだけタフに、少しだけ濃密に、より冷ややかに表現している見事なオート=コート!滅茶苦茶バランス良いです!】
こちらも激旨です!可憐さを感じさせるA.C.ブル(コート=ドール)に対し、むしろ、
「ジャスト・ミート!」
な方は多いはず・・まぁ、結構にnoisy はエレガント好きですし、キツイ塩はダメですし・・いや、でも塩が不足しているのはもっとダメかもしれませんが・・そういう意味では、ミシェル・グロらしい集中感がしっかり有るこのオート=コート赤がもっとも受ける可能性は有ります。
このワインもまた「氷のミハイル」ですから、滅茶冷ややかです。それなりにしっかりと濃度の有る味わいをその「氷」で包んでいますから、その濃度の濃さはストレートには伝わってこないと思います。
あ、もしかしたら勘違いされるかもしれませんが、ミシェル・グロは元からエキスは適度に濃い生産者さんですから・・お間違えの無きよう・・。
そして、親父さんミシェルの頃よりのニュアンスを、その「氷」様のミネラリティでしっかり包んでいるのがこの2019年の特徴です。
バランス良く、香りも立ち、よりナチュラルになり、冷やかに流れるように身体の中に落ちて行くのに、しっかり口内、ノーズ、脳裏に傷を残して行きます。
もう誰も「リーズナブルだから」と言う理由でミシェル・グロを選ぶ方はいなくなるに違い無い・・そう感じる素晴らしい出来です。是非飲んでみて下さい。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【ベースのオート=コート・ド・ニュイながら、「ミシェル・グロ節満開」の見事な出来です!】
クラスはA.C.ブルより上なんですが、ヴォーヌ=ロマネらしい酸の柔らかさが特徴と言えるA.C.ブルに対し、高高度の畑由来の「やや冷ややかな」酸の持つ「メリハリの有る」表現をしてくれるのが、こちらのオート=コートです。
しかしながらオート=コートも3種類有りますので・・いや~・・ご紹介する方としましては非常に苦労するところでは有りますが、特徴はちゃんと把握しているつもりですので・・伝わるかどうかは難しいかもしれないとしても・・ですね、各コラムをお読みくださいませ。
しかし・・ミシェル・グロ2018年・・旨いです。エレガンスもきっちり表現してくれますし、テロワールの違いもワインがちゃんと語ってくれますから・・
「オート=コート3種の飲み比べ」
も、きっと楽しいですよ。
A.C.ブルは・・実はアルコール度14度です。ミシェル・グロの2018年ものは14度でほぼほぼ揃っている感じです。でも・・全然14度と言う感じがしないんですよ。非常にしなやかで膨らみが有って端正で・・将来性も、今飲んでもかなり美味いんですね。
しかしながらこのベースのオート=コートは12.5度なんですよ。だから、
「滅茶エレガント!」
なんですね。
その上で、やや冷涼な酸を膨らませ果実感を漂わせつつ、徐々に伸長してくる感じが非常に良いです。
透明感の漂う色彩はむしろ濃い目に見えるでしょう?小さな実を付けたと思わせる感じかな?・・と思います。過熟していない・・のは間違い無く、伸びやかな酸の美味しさを感じていただけます。是非ご検討くださいませ!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【A.C.ブル、オート=コートの各種の中で、最も冷涼感が有り縦伸びするのがこの畑名無しのオート=コート・ド・ニュイ!・・まさに「らしい」オート=コートです!】
すみませんね・・ついに3千円は超えちゃいました。何かと経費が増大しておりまして、送料は今までの3倍近く支払っていますし、そのまま転嫁することも不可能です。3倍支払ってもそれだけサービス内容が追い付いて行けばさして問題無い訳ですが、配送サービスのレベルは駄々下がりで、不満は大きいです。IT関連の支出も大きくなっていますし、厳しい世の中です。
それでもこの価格は立派です。今時のオート=コートはどんなにリーズナブルでも4千円程度が普通ですからね。
そして、ミシェル・グロの場合はオート=コートだけで4アイテム・・いや、白も入りますんで・・。A.C.ブルを入れると5アイテムです。それだけあるとテイスティングだけでも時間が掛かりますし、その違いが取れなければテイスティングも意味無い訳ですが、いや~・・しっかり違うので非常に面白いです。
以前はオー・ヴァロン、フォンテーヌ・サン=マルタンを混ぜていたオート=コートですが、それぞれに畑名にし、それ以外のオート=コートと、おそらく半端分などをセパージュしているのがこの畑名無しのオート=コートだと思われます。
ヴォーヌ=ロマネっぽい暖かさと丸み、動物系のミネラリティがより感じられるオー・ヴァロンに対し、こちらはより冷涼で透明なミネラリティが見える、縦伸び系・縦構造系のオート=コートです。むしろこちらの方が「オート=コートらしい」仕上がりで有り、オー・ヴァロンやフォンテーヌに比べてやや細身のスタイリッシュな味わいです。
リアルワインガイド第67号は、なんとA.C.ブルと同じポイントでした・・。まぁ、価格も似たようなものですし・・どのような判断基準を持っているかはその人次第ですので、それも理解できる評価です。
2016年ものは余りに無くて飲めませんでしたので写真は有りませんが、2015年ものの写真と比較すると、
「それでも色は強めに出ている」
のが判るかと思います。透明感は裏に回っている感じになっていると思います。2015年ものより1.2倍ほど、濃密な仕上がりだが、全くエレガンスを犠牲にしていない造りです。
非常に良い出来でした!是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【オート=コートも3千円切れ!・・A.C.ブルより奥行の有る味わいです!】 この2018年の年末も押し詰まった頃になってもまだ・・
「・・テイスティングして案内してくれるのは良いけど・・もう酔っぱらっちゃってるよ・・」
などと思われていらっしゃる方も多いかもしれませんね。明日28日は仕事納めの方も多いでしょうから、もう気分はお正月でしょうか。
ただ、noisy としましては、12月の暦の具合がどうもね・・上手く行かず、これまで3回しかご案内が出来ていないんですね。
通常なら12月は4回から5回は木曜日が有ります。ところが2018年は4回目がもう27日なんですね・・。なので、余りにご案内の回数が少ないと、売上も行かない訳でして・・予定を大幅に狂わせてしまうことになってしまったので、
「こんなに押し詰まっても悪あがきをしている」
訳です。そんな訳でして・・うるさくて申し訳ありません。
このオート=コートも品質だけではなく、コンディションも、そして何と価格も・・超優等生なワインです。3千円切ってます。
ところが2016年ものは数が無い・・ので、今回は飲まず、全て販売させていただこう・・と言う魂胆なんですね。
まあ・・良いですよね・・今まで何度もご紹介させていただいてますし、リーズナブルすぎる位リーズナブルですから・・それに、
「ミシェル・グロは、オート=コートだけで4種類も有る!」
ものでして、他の2016年オート=コートは全てテイスティングしていますんで・・どれも美味しかったですよ。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【ヴォーヌ=ロマネ風味トッピングのA.C.ブルゴーニュ、A.C.オート=コート・ド・ニュイの最新ヴィンテージがこのプライスなら何も言うこと無し!】
どうでしょう・・この色合い。左の写真は普通のオート=コート・ド・ニュイ・ルージュです。フォンテーヌでは有りませんのでお間違いの無きよう。
余りのシャンボール=ミュジニーの美味しさにかなり舞い上がってしまいましたが、現状でやや閉じ気味とは言え、今時このプライス、ACブルとほとんど変わらないですからお買い得ですよね。
リアルワインガイド第59号は「今飲んで88 ポテンシャル89 飲み頃 今~2037」と言う評価です。まぁ、良いところかな・・と思いますが、noisy 的には 90ポイント付けて良いんじゃないかと言うような感覚です。
やっぱりグロさんのワインって、エレガントなんですよね。グロ・フレールの強さは無い・・でもそれが良い・・し、何を飲んでもどこか、
「ヴォーヌ=ロマネのニュアンス」
として受容出来るアロマや味わいが有ると思います。
今回は非常に少ないので、ACブル、オート=コート・フォンテーヌ赤・白のテイスティングは見送りました。しかしながら、前にも記載しましたように・・
「シャンボールの滅茶苦茶な美味しさ!」
は、やはりどこかにヴォーヌ=ロマネを感じさせる・・シャンボール=ミュジニーと言うアペラシオンでも・・またニュイ=サン=ジョルジュでも・・です。
つまりは、ミシェル・グロさんのワイン イコール ヴォーヌ=ロマネのニュアンス と言うような、ある種「間違った情報を記憶として覚えていること」になり、それはそれで大きな問題なのでしょうが、人間の経験記憶は結構曖昧で有り、しかしその曖昧さが膨大な情報を管理するのに有効なんだと思うんですね。
だからこのようなワインを飲むと「ヴォーヌ=ロマネ!」と言う記憶が呼び起こされるんじゃないかと・・思ったりしています。
リーズナブルで美味しいワインでした!お勧めします!・・ACブルはすみません・・飲めてません。
以下は以前のコメントです。
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【何と蔵出しですが、2013年にご案内させていただいた当時よりもリーズナブルに仕上がりました!・・是非ご検討くださいませ!】 蔵出しで、何故か非常にリーズナブルに仕上がってしまいました・・。上手くやってくれたエージェントさんに感謝です。因みに正規のひとつであるLUCさんの2014年ものオート=コートの上代は¥3800です。・・いや、今回のこの品物はLUCさんものじゃありません。noisy も信頼を置いているオルヴォーさんです。
ドメーヌ・ミシェル・グロのワインは、日本には正規が何社か存在しますし、並行輸入でも入って来ますので、さほどは注目されませんが・・とても素晴らしいブルゴーニュワインだと思います。
他にも確かに「安い価格」で出ることも有りますが、ほとんどが実の姿は品質を全く気にしていないディスカウンターさんですから、ちゃんと飲めればめっけもんかもしれないにせよ、購入者責任になってしまいますのでご注意ください。
今回は価格を上げたく無いので、そのままご案内します。通常よりも1000円ほどは安いと確信していますし、そろそろ飲んで美味しくなっている頃でしょう!是非ご検討くださいませ!
以下は4年前に書いたこのワインのコメントです。
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【肯定感が沸いてくる素晴らしいピノ・ノワール!】 結局のところブルゴーニュ・ピノ・ノワール・ファンがブルゴーニュ・ピノ・ノワールに求めるものを全て持っており表現できるのがミシェル・グロのオート=コート・ド・ニュイ・ルージュじゃないのか・・・。
そんな気持ちにさせてくれるワインです。ヴィンテージに関わらず、いつもエレガントな清ました顔をしているが、打ち解けてくるとハニカムし、微笑むし、時にははしゃいでもくれる。そして最後はいつも気付かずに去っていってしまう。しばらく会わないでもいられるけれど、久しぶりに会うと決まっていつものパターンだ。余計なものは何も身に付けないくせに、
「あれを着てくれば良かったのに・・・」
とも思わせない。
まあ、確かに現在はまだ若いと思える状態ですが、何だかなぁ・・・不足感が無いんですよね。スタイリッシュで美しさ全開のピノ・ノワールです。やはり美味しい。これがスタンダードだと思います。・・でもどこで購入されても良いにせよ、ちゃんと温度管理をしているお店で購入しましょうね。お奨めします。
● 2021 Bourgogne Hautes Cotes de Nuits au Vallon Rouge
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・オー・ヴァロン・ルージュ
【2021年のオ・ヴァロンはめちゃエレガント!・・涼やかで伸びが良く、とても良く香る・・少しシャンボールっぽいニュアンスです!】

ミネラリティがしっかりと感じられるツヤツヤしたニュアンスでとても滑らかなヴォーヌ=ロマネ風です。ただし2020年ものほど濃く無く、しかし躯体自体はしっかりしていて、ミネラリティがたっぷり感じられますので、どこかシャンボールっぽくも感じます。
1枚目の写真を見ていただきますとお分かりのように・・すごく赤いですよね・・。濃くは無いもののまったく淡くも無い・・ど真ん中な赤色をしています。
2枚目の写真を見ますと、テーブルの模様も確認出来ますので、2020年ものが如何に濃度が有ったのかを物語っています。
反対に言いますと、濃度が有るとヴォーヌ=ロマネ的な風情が増え、濃度がそこまで出ないとミネラリティ主体なのでシャンボール風に感じられるのかもしれません。
果実感はたっぷり有り、しかもいつものミシェル・グロ並みに相当にドライです。まったく甘さは無い・・と言って良いですが、辛くて辟易するというようなニュアンスに感じることも一切ありません。エキスが充実していて、そこからの表情がとても美しいです。

フォンテーヌ・サン=マルタンの赤は・・数がなくてテイスティングしていないので、オート=コート赤で飲めたのは畑名無しとこのオ・ヴァロンです。いつもの年だとオ・ヴァロンが濃いめで畑名無しが幾分薄目なんですが、2021年ものは同じくらい・・もしくは逆転しているかもしれません。
その分、オ・ヴァロンはエレガンスが抜きんでている感覚です。リアルワインガイド第84号でも徳丸編集長は「エレガント」と言っておりまして、その辺りは noisy も同感です。
ところで・・すみません、パソコンを新しくしたら・・余りに変換ミスや打ち間違い、キータッチが悪く・・何度も打ち換えなくてはならず・・ちょっとイラついてます・・もし変な変換になってましたら申し訳ありません。同感ですが同館ですに・・変換されます・・。勘弁してほしいです・・。
で、やはり深いチェリーのアロマ、少しシルキーに滑らかなテクスチュア、ミネラリティもふんだんで・・
「2020年ものよりも良いんじゃないか?」
と・・感じさせます。400メートル以上の高地にある畑でして・・・あ、ここにも写真を挟んでおきましょうか?

このオ・ヴァロンは南に開けた高地にあります。Google Map で畑が見られますので、リンクを貼っておきます。お時間のある時にご覧ください。美しい・・畑です。コピーしてペーストでお願いします。
au Vallon
https://maps.app.goo.gl/EXmpNtYjYfFhjqr37
Fontane
https://maps.app.goo.gl/K7fkDb764p9CwoeC6
sur Fretoille
https://maps.app.goo.gl/MEpkqKa2VGy2cwXu7
2021年もののテイスティングは、上級キュヴェの圧倒的な少なさから、下級キュヴェが中心になっていますが、それでも2021年もののミシェル・グロの美味しさは格別だと・・感じます。ぜひ飲んでみてください。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【これはべらぼうに美味しい!ちょっとヴォーヌ=ロマネ的な振る舞いをする表情が何とも素晴らしいです!】
ミシェル・グロが・・オート=コートのキュヴェを増やし始めた頃は・・
「・・こんなにオート=コートばかりのアイテムを増やしてどうしたいの・・かなぁ・・」
と思っていたのは事実として有ります。それに、
「・・つまりは、このテロワールの差を感じてよ・・ってことでしょ?」
と言うのも判ってはいるものの、
「でもそこまで・・違うか・・?」
みたいな・・(^^;; ちょっと面倒な仕事を受けざるを得なかった大工さんみたいなね・・気持ちも有った訳です。
因みにミシェル・グロの赤のオート=コートは、
・オート=コート
・オ・ヴァロン
・フォンテーヌ
と3種類も有ります。
などと言っていますがこれ・・それぞれ全然違うんですよ。
このオ・ヴァロンですが、何とも素晴らしいです。ニュアンス的にはかなりの部分でヴォーヌ=ロマネを想起させる細やかな表情、起伏を感じさせてくれます。

普通のオート=コートは可憐でエレガント、わずかに軽めです。で、フォンテーヌの方になりますと、滅茶精緻で美しい白っぽいミネラリティが多分に感じられる味わいです。こちらはもう少し野性味と言いますか、ヴォーヌ=ロマネ的な「こってりさ」が有り、その細やかな起伏が何とも美味しさを感じさせてくれます。
2019年ものの超冷ややかで超エレガントなスタイルより、若干は濃密では有るんですが、飲んでいて疲れるようなものじゃ無いんですね。この辺は通常のオート=コートに繋がるエレガントさが有ります。非常に良い出来です。
リアルワインガイド第80号もポテンシャル90点で、
「V.R.村名と呼べるレベルのレジョナル・クラス」
と言っています。
そして、ミシェル・グロは早くからアルスナン近郊のオート=コートの将来性に気付いていたんですね・・。それは本当に素晴らしいことで、早くから開墾して来たものがようやく実を結び始めたと言えます。
素晴らしい出来です!・・是非他のキュヴェと比較してみてください。滅茶リーズナブルです!
以下は以前のレヴューです。
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【いつも滅茶美味しいオ・ヴァロンですが、これはもう・・格上だと言わない訳には行きません。素晴らしいです!】
このオ・ヴァロンも滅茶苦茶美味しいです。まぁ、いつも凄く美味しいので・・頭抜けて・・までとは言い切れなかったんですが、2019年ものはやはり下級クラスでは「頭抜けている」と言わずにはいられません。フォンターヌ・サン=マルタン・ルージュも同じように頭抜けた存在なんですが、オ・ヴァロンの方が判りやすいんですよね。
その理由は・・やはり「氷のミハイル化」が上げられます。比較論で言ってみますと、アメリー・ベルトーで言うところの、村名ジュヴレと村名ジュヴレ・クロ・デ・シェゾーなんですね。
クロ・デ・シェゾーって・・キュッと締まっていて、それがまたその場で凝縮していて、それがまた美味しさを判りやすくしていると思うんですね。村名ジュヴレも美味しいんですが、そんな判りやすさが少ない・・。違う言い方をするなら、昔のトラペと今のトラペ・・でしょうか。今のトラペは・・旨いでしょう?・・昔のトラペしか知らない方は何を言ってるのか判らないと思いますが・・。
ですので、その氷的なミネラリティが深い味わいの表面化を幾分にも閉じ込めている部分が有るんですね。ですので、キュッと締まった美味しさに滑らかさと気品を与えている感じになっていると思います。
こちらも・・残念ながら量が無い・・もう一回だけ12本、いだたけることになっていますので、次回以降お出しできるかと思いますが、それで終了です。是非お早めにお手当ください。リーズナブルながら格上の美味しさを容易に感じていただけると思います。超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【絶妙に美味しいです!この2021年の寒い冬に飲むのに「ピッタリ」の表情豊かなぷっくら感に浸ってください!】
ベースのオート=コートの優しくも愛らしい味わい、フォンテーヌ・サン=マルタンの精緻で雅さの有る表情も捨てがたいですが、この寒~い冬・・と言うより、今すでに・・
「・・あたし、仕上がっちゃってます~!」
と言ってくれてるのがこのオー・ヴァロンです!・・いや~・・本当に美味しい。これでオート=コートかい!・・みたいな感じですよ。
ヴォーヌ=ロマネっぽい・・と言いたいところなんですが、むしろ非常に近いのが「膨らみ始めたジュヴレ=シャンベルタン」かな?・・などと感覚的には思うんですね。もっと寄せるとするなら、アメリー・ベルトーの「ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・デ・シェゾー」を僅かにスケール・ダウンした感じ?・・と言ってみましょうか。
なので、少し肉々しく、少しコッテリしていて、複雑性がそれなりに膨らんで感じられる・・果実感も若かったり熟していたり・・多彩なんですね。
精緻で雅なフォンテーヌ・サン=マルタンは、出来ればもう少し暖かくなって来てからの方が美味しいはずですから、
「とりあえずオー・ヴァロンを飲み、その後でベースのオート=コート、もしくはフォンテーヌ・サン=マルタンを飲む」
そんな計画が良いんじゃないかと思います。
いや・・ちょっとビックリしていただけると思います。
「オート=コートで充分!」
なんてことになってしまいますとワイン屋としては困ってしまいますが、今飲んで美味しいものは・・さっさと飲んでみましょう!お勧めします!是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【べらぼうに旨い!ヴォーヌ=ロマネ、ニュイ=サン=ジョルジュに通じる見事なアロマ、一推しです!】

一推しです!
誰がこのワイン、「オート=コート・ド・ニュイ」だと見抜けるのでしょう。私には・・無理かもしれません・・(^^;;
いや、そもそもオート=コートは準村名ですから、村名並みの出来で有ってもおかしくは無いんです。だけれど、飲んでヴォーヌ=ロマネを直観してしまったら、誰もオート=コートとは疑わないでしょう?ニュイ=サン=ジョルジュとか、ヴージョとかを比較にして来ると思うんですね。もしくはジャンボールの下の方の畑とか・・。
ですが、これはオー・ヴァロン、オート=コートです。緯度的にはニュイ=サン=ジョルジュやプレモ=プリシー辺りを西に行った辺り。ミシェル・グロのフォンテーヌ・サン=マルタンよりももっと南です。
そして1978年から開墾をしていたことが良い方に出たのでしょうし、2017年と言うヴィンテージも背中を押したのでしょう。
「村名にそん色無いほどの仕上がり!」
と言っておきましょう。
最も、A.C.ブルも非常に素晴らしいので、どちらを選ばれても不足は無いです。A.C.ブルよりも豊かでより丸みがあり、旨味成分がより多いです。
リアルワインガイド第67号は昨年ものの2016年と同じ評価ですが、個人的には今飲んで点で90点越えです。贔屓目が有ったとしてもそこは譲りたくないかな・・と言えるほど素晴らしい。ほぼ完ぺき!・・そして他のオート=コートとも確実に異なるのが実に面白いですよ。もし可能でしたら、「オート=コートの比較」もやってみてください。超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【初リリースのオー・ヴァロン!リアルワインガイド第63号は89+ポイント!】
ん~・・冷ややかなオート=コートならではの風味と、結構に大柄で深い構造を持ったワインだな・・と言うのが第一印象です。
また、ミシェル・グロのワインはどこか・・葡萄の蝋質みたいなものをトッピングで感じていたんですが、2016年ものはこのオー・ヴァロンはじめ、ほとんど・・見当たらないことに気付きました。より自然にさりげない味わいに感じるかもしれません。
そもそもミシェル・グロのワインは、しっとりしていて暴れず、強い抽出などは絶対にしないのが真骨頂です。兄弟のグロ・フレールやアンヌ・グロが濃い系なのとは正反対です。(最近のベルナール・グロ=グロ・フレールは飲んでいないので変わっているかもしれませんが・・)
そもそも1990年台、アメリカにマーケットの多くを持っていたブルゴーニュの生産者たちは、アメリカ人的好みだと言うことで、「より濃い」ブルゴーニュ・ピノ・ノワールを目指し、「新樽率アップ」をし、過熟させ抽出を強くし、まるでケーキのようなブルゴーニュワインを創り出しました。伝統のエレガントなピノ・ノワールとは全く違うものです。
そんな時に言われたのが「逆浸透膜」ですね。安易に言ってしまえば水分除去フィルターです。そりゃぁ・・濃くなりますよ。グロ家の誰かも持っていると・・そんな噂が流れたものです。
ところがですね・・ベルナールやアンヌが濃いワインでもてはやされたにも関わらず、
「ミシェルだけは変わらない」
伝統のブルゴーニュワインを造り続けたんですね。
「ジャン・グロの時代は良かったがミシェル・グロになってから変わってしまった・・」
などと言う心無い言葉が専門誌に掲載されたようですが、ジャン・グロ時代も1980年台には完全にミシェルがドメーヌを動かしていた訳です。ジャン・グロさんは足が悪かったので、若くしてミシェルが継いだような状態になっていたんですね。なので、素晴らしい・・傑作だと言われた1985年のドメーヌ・ジャン・グロのワインも、実はミシェルが造っていた訳です。
濃くないですよね・・樽も強く無いです。非常に・・ニュートラルです。新しいキュヴェですが、どこか懐かしい感じがします。濃くは無いんですが、
「エキスは非常にしっかりしている」
ことに気付きます。
そして、
「・・あれ?・・メオ=カミュゼに・・似ているなぁ・・」
と、ふと気付いてしまいました。
勿論ですが、樽の影響、ニュアンスがそれなりに感じられるメオ=カミュゼとは、結構に違うのは事実なんですが、
「・・樽を取ったら・・メオ=カミュゼ?」
みたいな・・(^^;; いや、もう少しメオの方が押し出しは強いかもしれませんが!
そして、堆積土壌(マール)由来のヨード感かな・・これは白のフォンテーヌにも共通することですが、ほんの僅かに感じることが出来るかと思います。
それにしてもファーストリリースで、ここまで良いとは思いませんでした。個人的には普通のオート=コートよりも「より冷ややか」だと思うんですけどね。冷涼感たっぷりの旨いピノ・ノワールです。是非飲んでみてください。お勧めします!
● 2021 Bourgogne Hautes Cotes de Nuits Rouge Fontaine Saint-Martin Monopole
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ルージュ・フォンテーヌ・サン=マルタン・モノポール
【しなやかに伸びて行く精緻な果実と石灰のアロマ!・・とても微細な表情がフィネスたっぷりに感じられます!】-----テイスティングできなかったので以前のレヴューを掲載しています。

このミシェル・グロのオート=コート三部作のトップ・キュヴェがこのフォンテーヌ・サン=マルタンです。コルトンと同様の地層だと言うことですが、なるほど・・そう言われてみればそのような気がします。
まぁ、コルトンとは言ってもいくつかのスタイルが有りますが、レ・ルナルドやレ・ロニェにむしろ似ている感じがするのは、ヴォーヌ=ロマネスタイルなオ・ヴァロンでしょう。でも、ル・コルトンやレ・ペリエール、言い過ぎかもしれますせんがレ・ブレッサンドなどには、このフォンテーヌ・サン=マルタンは似た部分が有ると感じます。オート=コートをグラン・クリュの畑と一緒にしてものを言うなんて少し憚られますが・・
ですがこの精緻な姿、細やかな表情には、単にオート=コートと言ってしまうと勿体無い・・みたいな気持ちが生まれているのも事実では有ります。
リアルワインガイド第80号では、
「ヴォーヌ=ロマネ村名だと言って誰かにしれっと飲ませてみたら・・」
と、いたずらなことを書いている位に・・上質です。
また、2019年ものが驚くほど冷ややかで、思わず「氷のミハイル」などと書いていますが、2020年ものはご覧の通り、そこまでの冷ややかさは有りませんが、それでも多くの2020年もののブルゴーニュワインと比較しますと、
「冷たい感じ」
は感じると思えるレベルです。

色彩も2019年ものは見事に冷たく見えますよね。透明感が凄く、全体がクリスタルなトーンに包まれている感じを受けます。
2020年ものは少し濃い目で妖艶なトーンに包まれている感じが・・しませんか?・・年的に、凄く暑さを得た時間が有り、水分不足で悩んでいたところを少雨で救われた・・そんな出来事が想像できる画像ではないかなと感じています。
「・・でもさ、2019年もののホワイトバランスと違うから、簡単には比べられないよ!」
と言われてしまうかもしれません。まぁ・・撮っている機種が2019年の時と変わっているので、いちいち合わせられないんですね・・
でも、今回に限り・・時間をかけて、RGB のバランスを2019年の時の写真に近づけてみました。それが3枚目の写真です。

どうでしょう?・・ワインの液体としての色彩は、想定外でしたが・・余り変化していないように見えます。
何とも妖艶な感じはそのまま・・いや、単に曇っているだけかもしれませんし、画角も微妙に異なりますが、テーブルクロスの色はほぼ同様になるように調整してみたんですね。
で、この左の3枚目が出来たんですが、これからは少し「G 緑」を減らすような撮り方をしようかと思っています。
やはり2019年ものよりもやや濃く、やや暖かく、ややグラが多く、やや官能的・・でしょうか。非常に良い出来だと思います。
リアルワインガイド第80号は、面白いように・・
「0.5点ずつポイント上昇」
していまして、リアルワインガイドもそれを認めています。つまり、
・A.C.ブル・コート=ドール 89+
・A.C.オート=コート 90
・オート=コート・オ・ヴァロン 90+
・フォンテーヌ・サン=マルタン 91
これを大きいと思うか、余り変わらないと思うかは人それぞれですが、この90ポイントを境にした評価の0.5点は、99.5点とはほとんどのレヴュワーが点を付けないのとほぼ同じ意味で、レヴュワーにとっての0.5点は相当に大きいんですね。99.5点って・・もうそりゃ100点だろ!・・って思ってしまいますが、
「100点は付けたくない」
に等しい訳です。
そしてそのポイントが異なる以上に異なるのが、やはりテロワールだと思います。この3種類のオート=コートでもこれだけ違うことで、お客様も大いに楽しめると思います。もしお時間が有りましたら、ニュイ=サン=ジョルジュ村の西方約10キロほどにある、「 arcenant (アルスナン)」を google MAP などで探してみてください。少なくとも相当な時間つぶしにはなります。お勧めします。ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【下級キュヴェに有って最もフィネス溢れるのがこれ、フォンテーヌ・サン=マルタンですが、氷のミハイル化で・・もうツヤツヤなテクスチュアです!】
目先の美味しさ、鮮烈さはオ・ヴァロンでしょう。それは間違い無いです。ですが、本質的な部分での素晴らしさはこのフォンテーヌ・サン=マルタンに分が有ると感じます。それは2019年の「氷の・・」でも同様・・では有るんですが、冷やかなミネラリティが分厚い分、外に出ようとする表情を抑え込んでいると感じます。
ですので、よりフィネスたっぷりに・・おしとやかなんだけど実はちゃんと有る・・的なワインに仕上がっているんですね。
なので、もしもう少しでも多彩に、多弁になって欲しいと思うので有れば、2~3年置かれると良いかなぁ・・と思います。ですが、個人的には・・今飲んでも充分に旨いし、僅かずつ崩壊して行くバリア状のミネラリティから漏れてくる微細な表情こそにそそられてしまう・・と感じられる方には、今からゆっくり時間を掛けながら楽しめるんじゃないかと思います。
もし、もしですよ・・2018年のこのフォンテーヌ・サン=マルタンをお持ちでしたら、是非比較していただけますと・・面白いと思います。
「・・ん?・・何?・・氷のミハイル?・・パタリロ?・・何言ってんの?」
と思われる方も、もしそんな飲み方をしていただけますと、
「・・おお・・このニュアンスを氷のミハイルと評したのか?・・」
と相互理解が進むのではないかと・・いや、勿論ですが、noisy なんぞと相互理解が深まっても何にもならないと思っていらっしゃる方はスルーしてくださいね。全く強制するつもりなどは有りません。
ですが、このしなやかな厚み・・それをフィネス感で伝えてくるのがこのフォンテーヌ・サン=マルタン・ルージュです。美味しいと思います。ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【3種のオート=コートのトップ・キュヴェ!・・(^^;; この精緻さ、フィネス感は流石です!】
面白いですよね・・3種ものオート=コートをリリースしているドメーヌを他には知りませんが、このところはこの3種を毎年テイスティングしていますから・・
「いい加減、その特徴を覚えてしまった・・」
んですね。なので、永遠に毎年同じような文章を書いてしまうかもしれません。それはちょっと怖いですが・・。
でも、おそらくピノ・ノワール・ファンの皆さんも同じだと思うんですよ。ベースのオート=コートを飲めば、オート=コートなのにヴォーヌ=ロマネっぽくて・・これで充分だ・・と感じながらも、このフォンテーヌ・サン=マルタンを飲めば、ビロードのテクスチュアとフィネス感に酔いしれ、
「ベースのオート=コートよりフォンテーヌ・サン=マルタンの方がヴォーヌ=ロマネっぽい!そして上品で精緻。」
だと思われるでしょう。
そして「オー・ヴァロン」を今飲めば、
「ベースのオート=コートも美味しかったけれど、よりヴォーヌ=ロマネっぽく、よりポテンシャルが有って、より今美味しいのはオー・ヴァロン!」
と思われるでしょう。最も3種類、全部飲めば、一番ヴォーヌ=ロマネっぽいのはフォンテーヌ・サン=マルタンになるでしょうし、オー・ヴァロンはヴォーヌ=ロマネっぽくは無い・・と感じられるかもしれません。
高貴さやフィネス、テクスチュアのしなやかさなどは、やはりこのフォンテーヌ・サン=マルタンが随一です。仕入れ価格も一番高いのも有りますが・・でも販売価格はさほど変わらないですから、
「色々飲んで楽しめる」
と言うのが有難いですよね。その、もしかしたら「僅かな違い」を人の感性がしっかり取り分けることが出来ることが、また自身の再発見に繋がりもし、楽しかったりすると思います。
非常に精緻で雅なピノ・ノワールです。少しだけ早いので、温かくなって来たな・・と思われた頃を目安に飲み始めてください!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【質感が凄い!オート=コートの中ではポテンシャルが最も上です。】
これだけアイテムが有ると・・いや、13アイテムですが・・数が無くて飲めないキュヴェが有ったとしても、毎日ミシェル・グロのテイスティングになります。
しかもオート=コートはいっぱい有るし、モレ、シャンボール、ヴォーヌ=ロマネ、ニュイと・・村は異なっても、ほとんど近場に「ギュッ」と集まった畑ですから、もしかしたら皆さんは、
「・・そんなの、飽きちゃうんじゃない?」
と思われるかもしれません。
でも、全くそんなことは無いんですね。むしろ、毎日が楽しかったですよ。・・何故って・・
「2017年のミシェル・グロはいつ飲んでも超美味しい!しかもレベルアップ度が凄い!」
から・・です。
この辺の理解はR誌のTさんとも同様だったことを確認済み・・です。まぁ、普段は余り意見が合うことは多く無いんですけどね。・・そうでもないか。
で、このフォンテーヌ・サン=マルタンの赤ですが、これまた他のオート=コートとは全然違うんですね。
むしろこのワイン、将来的にはかなり力強い感じの仕上がりになると思います。長く置けば・・ですので、ほぼその前に飲みつくされてしまうとは思いますが。
そして、冷やかな区画名無しのオート=コート、ヴォーヌ=ロマネ風なオー・ヴァロンとの違いは、
「質感」
です。
これ、とても精緻なんですね。そして質の良い、そしてむしろ甘くさえ感じる細やかなタンニンがさらさらと存在しています。なので、これが完全に溶け込みますと、「滑らかな太さ」のあるボディになるはずなので、
「オート=コートの中でポテンシャルは随一」
であることは間違い無いでしょう。
ただし、今のバランスですと、余りにオー・ヴァロンの表情が凄過ぎ!・・です。なので、反対にフォンテーヌ・サン=マルタンの精緻さや端正さがクローズアップされる・・と言う感じだと思います。比較してやや涼やかですしね。
素晴らしい出来です。こちらはほんのり休ませ気味で飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【全方位に円形を描く見事なパレットと赤い果実!非常に美味しいです!】
これはまん丸!・・実に良い感じに仕上がっていると思います。2014年にこのフォンテーヌ・サン=マルタンをリリースしましたので、noisy も「これは!」とばかりに飲んでみて、エレガントでクリーン、しかもどこかにヴォーヌ=ロマネを感じさせてくれるようなニュアンスを自然に感じさせてくれました。
しかし2015年ものは12本だけの入荷で、お客様の希望数には応えられないと・・飲まないことにしていましたんで、2016年は何としても!・・と言うことで開けた訳です。
2014年もののやや暗い色合いとは打って変わった明るい赤い色合いです。オート=コート・ド・ニュイにおいてはやや暗く冷ややかな部分は、「オー・ヴァロン」の受け持ちだったのかもしれません。オー・ヴァロンは冷ややかな酸、フォンテーヌ・サン=マルタンは比較するとやや暖かめです。暖かい酸だ・・と言うことでは有りませんで、あくまで比較した場合のニュアンスですね。
チェリー系の果実が実に心地良いです。今飲んでも美味しいですし、10年以上の熟成にも耐えられます。ミシェル・グロのワインは新樽率が低いですから、若いうちはとても自然な味わいです。しかし、熟して来ますと・・ピノの持つ野性味や、ミネラリティ由来の表情が、そのシンプルに自然な表情を深く複雑なものに変えてゆく訳です。これは飲んでいても・・その変化が有るだろうと言うことが判ると思います。
非常に良い出来です。価格もビックリするほどリーズナブル!・・コンディションも非常に良いです。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです!
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【2014年初リリースのサン=マルタン・ルージュ!】 こちらは少ないので・・申し訳ありません。テイスティングは自重しています。リアルワインガイド第59号は、
「今飲んで88+ ポテンシャル89+ 飲み頃予想 今~2030」
と渋めですが、2015年の気候はオート=コートにぴったり合っている・・・つまり、2015年は糖分が高かったのでやや甘い仕上がりの年になりやすいところ、オート=コートの涼しさがそれを自然に抑えた・・と言うロジックでしょう。
以下は2014年もののサン=マルタンのレヴューです。
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【エレガントなエレガントな・・ブルゴーニュ・ピノ・ノワールの粋と言いたくなるような仕上がりです!】
2014年に大きく変更になったオート=コート・ド・ニュイのルージュです。どうやら、今までのブレンドものとは違い、フォンテーヌ・サン・マルタンと名付けられた区画のみの葡萄で仕上げられたワインのようです。
ある意味、noisy が2014年もののミシェル・グロに回帰したのは、このフォンテーヌ・サン・マルタンの存在に有るとも言えます。
だって・・目新しいじゃないですか・・。・・いや、ただそれだけなんですけどね。
話は飛びますが、PCをいじっていたら、大昔の写真が出て来ました。2000年に撮ったラ・ターシュの写真です。これ・・です。

小さいですよね~。でもDRCのエチケットは白地ですが、文字が結構ハッキリしているんで、その頃の性能がまだ良く無かったデジカメでもソコソコ写ったんですね。
反対にルロワのエチケットなんぞは、何時間かけてもまともに撮れませんでした。ま~・・苦労しました。
ようやくその頃は楽天さんが上場した頃かと思いますが、そんなECモールが山ほど存在していて、noisy も入ってくれとずいぶん誘われましたが・・全部断っちゃってましたね。楽天さんがモールを開いたのが1997年だそうで、noisy がホームページを開いたのが1995年、ECを始めたのが1998年ですから、楽天さんと良い勝負・・最も売り上げでは比較のしようも無いですけどね・・。その頃は、
「近い将来にネット販売は主流になる!」
と思ってたんですが、たかが5~10年でモノになるとまでは考えていたかどうか微妙では有ります。
その頃不安だったのは、
「陰の部分だけが取り上げられて、インターネット自体が潰されるんじゃないか?」
と言うことなんですが、2000年代前半はまだそんな不安を確実に持っていたと・・記憶しています。懐かしい気持ちでも有りますけどね。
そんな様々な不安や不安定な要素と戦いつつも、非常に安定して美しいワインを安価に提供してくれていたのが「ドメーヌ・ミシェル・グロ」です。アンヌ・グロやグロ・フレールは濃密さやパワフルさで売っていましたが、ミシェル・グロは濃厚バリック全盛時代も決して流されず、
「エレガントで美しいワイン」
でした。
いや・・エレガントなのと要素不足なのは違いますよ。今はそうでも無いですが、アンヌ=フランソワーズ・グロ(パラン)はやや不足気味でしたけど。足りない感じがしたものです。
で、このフォンテーヌ・サン・マルタン・ルージュ・・・デザインもエレガントに変更になりましたが、このデザインを2000年頃のデジカメで撮ったら苦労しただろうなぁ・・と言うことで、上記の話しになったんですが、それはさておき、
「今飲んで、ワイン単体でのバランスが凄い!」
です。完結しちゃってます!・・エレガントで美しく、非常に旨いです・・!。
もっとも、ワイン単体での話しでして、マリアージュさせるとなると話しは別になっちゃいますけどね。かなりの旨さです。
リアルワインガイド第55号で徳丸さんは、1回目の訪問時に凄かったのに、2回目ではガチガチで評価困難・・と、ほとんどのミシェル・グロのワインを「暫定点」にしています。これにつきましては、ミシェル・グロの上級キュヴェのコラムに書いていますので、ご参考にされてください。
で、暫定点ながらも 88~89+ と言う評価です。
非常にエレガントで美しく、とても冷ややかで、現在はひとつの良いバランスに有る状態と言えます。徳丸さんがテイスティングされた時とは、おそらくですがかなり変わっていると思われますが、この2017年のお正月と言うタイミングでは、
「まさにミシェル・グロらしい味わいのオート=コート!」
と言えます。愛らしいベリーやチェリーが冷ややかに香ります。やや冷えた状態でもたっぷり有るエキスの旨みがこのワインを近しいものにしてくれるはずです。
久しぶりにミシェル・グロ、いかがでしょうか。2つ目のモノポールとして、新たにリリースです。是非飲んでみてください!お勧めします!
● 2021 Nuits-Saint-Georges
ニュイ=サン=ジョルジュ
【リアルワインガイド第84号は、上級キュヴェのニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオと全く同点評価でした!】
すみません、村名以上はケースで届いたものは無く、すべてバラでしたので・・。2021 レ・シャリオを飲ませていただきましたので、そちらをご参考にされてください。むしろレ・シャリオの方がスレンダーで、こちらのブレンドの方がふくよかな感じの丸いパレットを描けるワインだと思います。
以下は以前のレヴューです。
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【ヴォーヌ=ロマネ村に非常に近い4つのニュイの村名畑のブレンド!・・リアルワインガイドもテイスティングは出来ていないようです!】
村名はヴォーヌ=ロマネとジュヴレ=シャンベルタンをテイスティングさせていただいた分で打ち止めでしたので、ミシェル・グロのサイトから写真をいただいてきました。
この写真の破線の右側がヴォーヌ=ロマネ村です。左側がニュイの町です。そのずっと左の方にもニュイ=サン=ジョルジュのアペラシオンが拡がっています。
写真の「葡萄の絵」の部分がこのワインで使用している畑です。上部と下部でのブレンド・・です。
で、面白いのは・・
「ヴォーヌ=ロマネ直近の畑のみで造っている村名ニュイ=サン=ジョルジュ!」
と言うことなんですね。
そもそもニュイ=サン=ジョルジュと言うアペラシオンは、この図の左側の方が全然広い訳です。ニュイ=サン=ジョルジュ村のみに留まらず、プレモー=プリセ村まで拡がっています。プレモー=プリセ村には、あのラルロのクロ・デ・フォレやクロ・ド・ラルロ、そしてクロ・ド・ラ・マレシャルなどの有名な1級畑が連なります。
で、この図の左側の町の反対側には、様々な1級畑、村名の畑が有りますが、そちらはブレンドしていないんですね・・。それが特徴かな・・と思っています。
2021年ものはおそらくもっと少ないでしょうから、またテイスティング出来ないかもしれませんが、2022年ものは何とか!・・飲んでみたいと思っています。ご検討いただけましたら幸いです。
以下は以前のレヴューです。
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【すみません、こちらはテイスティングが間に合いませんでした・・非常にリーズナブルな村名ニュイ=サン=ジョルジュです!】 以下は以前のレ・シャリオのレヴューです。
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【超エレガントなニュイ=サン=ジョルジュ村名!・・むしろシャンボール=ミュジニー的なミネラリティで素晴らしく旨いです!】
1990年台の新樽100%で濃密タイプのブルゴーニュ・ピノ・ノワール・ブームによる弊害だったのでしょうか。本来はエレガントな味わいの中に、各クリマのミネラリティの発露でも有る様々な表情が、微細に感じられるのが「ニュイ=サン=ジョルジュ」だった訳です。
しかしながら、その「抽出の強さ」を求めるが余り、本来は微細な表情だったものが前面に出てしまい、大柄では有るが繊細さを欠いたニュイ=サン=ジョルジュになってしまっていた可能性が有ると・・昨今は強く感じます。
メオ=カミュゼしかり、ミュヌレ=ジブールしかり、ミシェル・グロのニュイ=サン=ジョルジュ、そして1級も同様ですが、みな素晴らしくエレガントです。抽出の強さなど感じません。土むさくも無いです・・美しい土のニュアンスがほんのりと感じられたとしてもです。
硬質な、そして少し白っぽささえ感じるミネラリティを多分に含んだテカテカとした輝きを感じるテクスチュアです。ノーズには伸びやかにミネラリティが入り込んで来ます。エレガントですね~・・これって・・普通なら、
「シャンボール=ミュジニー!」
と先走って言っちゃいますよ。良い感じのチェリーに硬質なミネラリティ・・そして伸びやかに縦構造が感じられたら・・多分、そう言ってしまいます。
ですがこれは、間違いなく「ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオ」です。1級レ・ポワレの真下に有ります。
で・・ミシェル・グロのシャンボール=ミュジニーがね・・いや、ここでは書きませんが・・いや~・・ワインって、本当に面白いですね~。裏が表で表が裏、そのどちらも真実って、判ってないとちょっと恥ずかしい局面になってしまうことも有りますが、それさえも楽しみですよね。
まさにミュヌレ=ジブールのレ・ヴィーニュ・ロンドに良く似た・・少しタイトにしたようなエレガンスを持っていると思います。しかも価格はこんなです。そして素晴らしいメオのニュイ=サン=ジョルジュにも通じています。(メオの2017年ニュイも滅茶苦茶美味しいですよ・・そのうちご案内させていただきますね。)
是非飲んでみて欲しいニュイ=サン=ジョルジュ村名レ・シャリオです。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【常に変わらないミシェル・グロに時代が追いついたのか・・・?リーズナブルなのにエレガントで滅茶美味しいです!ジルベール・エ・ガイヤールは何と93ポイント!】
いや~‥美味しいです!・・実にエレガントで繊細!・・そしてほんのり官能感・・堪らないですね。グラスを持つ手を放す暇が無い・・。
1990年台は日本でもずいぶんな言われようをしていました。1985年のクロ・デ・レアは物凄い評価だったんですが、
「1985年ものはジャン・グロが造ってるからね~・・」
まぁ、確かにまだドメーヌ・ジャン・グロのエチケットでは有ったんですが、実際に造っていたのはミシェルでした。
それに、1990年以降は、「新樽、濃密、凝縮」が新しいキーワードになりましたから・・いや、某PKさんのお陰ですが、それまで陽の目を浴びなかった両デュガさんなどはもう・・物凄いモテモテになってしまいまして、5~6年で価格は暴騰してしまいました。その後の両デュガさんは皆さんがご存じの結果です。
それに、1970年台後半より、父のジャンに変わってワインを造っていたミシェルは、父の引退に伴って妹のアンヌにリッシュブールを相続させていますので、ジャン・グロ時代のリッシュブールはアンヌ・パランが造っています。(A.F.グロ)
そんな激変の時代を駆け抜けて来たミシェル・グロですが・・・この人はいつも変わらない。今になってさらに強く思うんですが・・本当にすごい人だと思います。ワイン価格の暴騰には興味無し、出来る限りリーズナブルに愛好家に届くように、大きな輸入国
には何軒かの代理店を置くようにしているようです。これは、グロ一族はほぼ同様ですが、これにより、価格は暴騰せず、リーズナブルな価格で入手出来るんですね。
そして、そのスタイルも一貫しています。決して濃くしない・・ですし、樽も強く掛けることは無い・・。アメリカがブルゴーニュをガンガン買っていた1990年台は、買い手の要請でどんどん濃くし、新樽を多く掛け、派手な味わいにしていたんですね。
先日ご案内させていただいた、ド・ラルロのニュイ=サン=ジョルジュのワイン・・いかがだったでしょうか。ハンドルを大きく切った感じが・・お判りかと思います。とてもエレガントで荘厳さの有る味わいになってきました。
実はこのミシェル・グロのシャリオも、そっち系統のエレガントなニュイ=サン=ジョルジュです。流石にド・ラルロやメオ=カミュゼのニュイ1級ほどの華麗なニュイには成りません・・それは仕方が無い・・畑の格と言うものです。
しかし、ま~エレガントで繊細、非常に香ります。2013年のワインがどこか持っているように感じる・・特別な線の細さ・・は全く感じ無いんですよ。2013年だから細い・・と言うのも感じないし、そもそも細くは無いんです。滅茶繊細なんですけどね・・。
アロマもしっとりとしていて、かつ、スピードもそこそこに速く、ナチュラルさもほのぼのと漂っています・・のに、ビオっぽくは全然無いです。非常にピュアなんですね。
因みにこの2013年ものはジルベール・エ・ガイヤールは93ポイントと、村名には有り得ないような評価をしておりますし、あのブルゴーニュ専門家でも有りながらブルゴーニュワインに超厳しいアレン・メドーも、ポイントこそ89~92ポイントですが、その評価の本文には、
「Outstanding! Top Value!」
と書いている位ですからね。
今飲んでも充分に楽しめます・・エレガントで高質です。勿論、まだまだ持ちますし、上昇して行くでしょう。大丈夫・・どこかの評論家さんのように、8年以内に飲め・・なんて絶対に言いませんから・・はい。今回一緒にご案内させていただいている、メゾン・ロブレ・モノの2002年オーセ=デュレッス・ルージュなんぞ、もう18年目ですがピンピンしていますよ。こちらは3千円ちょっとで滅茶安いですが、ナチュラルさはミシェル・グロを大きく上回ります。なので、
「まともな方がちゃんと造ったブルゴーニュ・ピノ・ノワールがたった20年で終わる訳が無い!」
んです。海外の名立たるレヴュワーたちは、よほど酷いコンディションのワインを飲んでいるに違い在りません。
今回のこのシャリオ、コンディションも万全です。滅茶美味しいので是非、飲んでみてください。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【非常にリーズナブルな村名ワイン!】 まぁ、リアルワインガイドに記載されている価格は、ほぼ実勢価格ですから・・2015年もので7400円だとすると、この価格は何なんだろう・・と思ってしまうんですね・・。
「通常なら有り得ない・・」
と言うことになります。
例えばフランスから日本に、ちゃんとリーファー便を使用し、適切な量(満載すると空気が無いことになる・・リーファーは空気を冷やしますので、結果冷えないと言うことになります)を積載し、船で輸入すると、どんなに削ってもワイン1本あたり600円ほどは掛かります。
なので、600円以下の輸入ワインは無い・・と言うことにはなるんですが、そうならないのはどうしてか?・・と考えてみると良いかな?・・と思います。安いワインは何かしらの原因が有って安い訳です。
今は日本直行便は無くなってしまいました。途中、香港に寄る訳です。昔、香港の港湾労働者のストライキが有り、フランスからの荷が何カ月も野晒しになっていた時が有りました。そののち・・やはり出回ったんですね・・酷い状態のワインが・・。それに、さほど安くなく販売されてしまうと、そんな目にあったワインであることさえ想像出来ないことになってしまいます。
なので、妙に安いとか、最初からとんでもなくリーズナブルなものには、気を付けないといけない訳です。
で・・今回のミシェル・グロ2016年ですが、コンディションは非常に良いです。そりゃそうです・・ちゃんとしたものを販売していますんで。noisy もそこは信用第一ですんで、ご心配なきよう。正規エージェント品で、きちんとした管理をしており、noisy の店でもキッチリやらせていただいてます。
ですが、このモレ=サン=ドニとニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオなどは非常に少なく、飲むわけには行きませんでした。
リアルワインガイド第63号は
2016 ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオ 90+ 91+ 今~2038
2016 モレ=サン=ドニ・アン・ラリュ・ド・ヴェルジ 90 90+ 今~2040
と言う評価でした。
レ・シャリオはニュイの村の西、レ・ポレの下部にある畑です。ミシェル・グロのレ・シャリオは快活さがニュイの土っぽさを上回り、前面に出た味わいが特徴です。結構に・・石灰のミネラリティがテカテカと感じられます。
モレのアン・ラリュ・ド・ヴェルジは、あの孤高のモノポール、「クロ・ド・タール」と、モレの村に少しだけ存在する「ボンヌ=マール」の真上に存在する畑です。なので、確かに・・素晴らしいグラン・クリュの要素を感じさせてはくれるんですが、若いうちはどうも「しかめっ面」をしてることが多いんですね。言ってしまえば「ボンヌ=マール」もその傾向が有るので、「ソックリなのかも」などとも思いますが、やはり若いうちの外向性に難が有りかな?と思います。しかしちょうど良い熟のタイミングで飲むと、このプライスではビックリするほどの味わいを見せてくれるはずです。
何せ価格がこう・・ですんで、非常にお買い得かと思われます。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです!
━━━━━
【2015年のミシェル・グロは相当に良い!!】 詳しくはシャンボール=ミュジニーのコラムに書きますが、まぁ・・変わらないっちゃ・・変わらないのかもです。それも高いレベルをキープしたまま・・ですね。なので、特別に言い立てることも無いのかとも思いますが、それでも2015年、ミシェル・グロは相当良いんじゃないかと思っています。
ミシェル・グロのワインは、人それぞれに結構、評価が異なるんですね。評論家同士でもかなり違います。ジルベール・エ・ガイヤールはクロ・デ・レアをいつも、物凄く高く評価しています。例えば2014年のクロ・デ・レアは「97Points」です。
半面、最近noisyのところでも頻繁に名前が出て来る「ティム・アトキン氏」は同じ2014年のクロ・デ・レアを「91Points」としか評価していません。しかもまぁ・・ミシェル・グロさんの他のワインも似たようなもので、「平均ランクの造り手」として見ているようです。ジルベール・エ・ガイヤールの、
2011年 96Points
2012年 94Points
2013年 96Points
2014年 97Points
とは大違いなんですね。
日本人でもエレガントなワインがお好きな方や、ワインはやはり本場、ヴォーヌ=ロマネだろう!・・と言う方にはピッタリ・・ドハマりのはずなんです。しかし、日本では代理店さんが多く入手が比較的簡単なことに加え、
「様々なコンディションのミシェル・グロのワインが存在する」
ものですから、訳が判らないことになってしまっています。
コンディションの良いミシェル・グロは・・相当に旨いです。それに加え、2015年は相当に良い・・と想像出来ます。
因みにリアルワインガイド第59号は、
●ニュイ・レ・シャリオ
「今飲んで90 ポテンシャル91 飲み頃予想 今~2037」、美しい酸のハーモニー
●モレ・アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジ
「今飲んで89+ ポテンシャル90+ 飲み頃予想 今~2037」、目が詰まり複雑性が出ている
ととコメントしています。
まぁ、通常は上代が8千円位かと思いますので、7千円位の販売が普通かと思いますが、先だってのバックヴィンテージ、2011年ものと同じ価格でご紹介ですので・・かなりリーズナブルです。
ネットのワイン屋になってからしばらく経って、余りにどこでも販売しているので・・やり辛い部分が有って、時折仕入れなかったりしていますが、やはり好きなんですよね。是非コンディションの良いミシェル・グロを飲んでみてください。お勧めします。
以下は2011年のレ・シャリオのコメントです。
━━━━━
【蔵出しのバックヴィンテージオファーです!何でこんなに安いのか・・不明ですが、リアルワインガイド第45号は88~89、飲み頃2017~2028と飲み頃に入ってます。】 奥ゆかしさが何とも言えぬ情緒を感じさせる、ミシェル・グロならではのワインがこのレ・シャリオですね。エレガントながらも実は芯のしっかりしたワイン・・と言えると思います。
で、本当に何でこんなに安いの?・・と言いたくなっちゃいます。だって、2014年もののこのワインの仕入れ価格とほとんど変わらないんですから・・本当ですよ。どんなに利益を削ったとしても6千円以下は絶対に無理で、監禁作業になっちゃいます。
せっかくなので、価格を上げないためにもこちらも飲まずにご案内させていただきますが、リアルワインガイドも2017年から飲んで良いと判定していますので、ありがたいですよね。追加は見込めませんのでお早めに!
● 2021 Nuits-Saint-Georges les Chaliots
ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオ
【素晴らしい!美しいニュイ=サン=ジョルジュの典型です!・・ややタイトに締まりつつも隠し切れない美しさが滲み出てくるようです!】

リアルワインガイド第84号では、今飲んで 92 ポテンシャル92+ と、1級並みの高い評価を得た村名レ・シャリオです。
ご存じかと思いますがレ・シャリオはニュイの村の南端近辺に在りまして、1級レ・プロセの真下に接しています。レ・プロセの南隣はレ・カイユ、さらに南隣が将来グラン・クリュを嘱望されている1級レ・サン=ジョルジュです。
ただしレ・カイユやレ・サン=ジョルジュのようなバランスの良い力強さを持っている感じではなく、上部のレ・プロセのようなエレガンス中心の美しいニュイ=サン=ジョルジュを感じさせてくれます。
この10年ほどの間に、ニュイ=サン=ジョルジュの味わいも大きく変わってきました。ヴォーヌ=ロマネに負けるな!・・とばかりに、凝縮させるために遅熟させ、濃いワインに仕上げていたんじゃないかと思いますが、それが間違いだったことに気付いたのかもしれません。1990年代は、
「新樽を使わなければ評価が出ない。新樽率は高ければ高いほど良い。」
とされて来た・・それがプレッシャーとなったのかもしれません。
その性で、本来は美しいピノ・ノワールの姿をしていたものが、ギスギスして土臭いワインになってしまっていたかと想像しています。
しかしながらその中でもミシェル・グロは・・変わらなかったんですね・・。濃いワインにまみれてしまいますと、エレガントな味わいは「薄い」と判断されがちです。しかし変わらなかった・・グロ・フレールは濃いワインを造り続けましたが・・今はもう・・止めています。

赤を中心とした果実、そしてほんのりナチュール感がトッピングされているピュアな味わいです。リアルワインガイドの92ポイントは、なかなか的を得ていると思います。noisy ですと92+か、93までは付ける可能性があります。まぁ、余り徳丸編集長さんとは意見がバッチリ合うことは無い・・(^^;; んですが、最近はどうでしょうか・・どっちが歩み寄ったか、それとも単なる偶然か・・まぁ・・偶然でしょう。
で、このようなエキス系のシミジミと旨味が伝わってくる・・と言いますか、シミジミでは無いかな・・しっかり過ぎずにちゃんと表現してくれる・・の方が良いかもしれません。言ってみれば、
「自己主張の強い外人さんよりも、それをどこか醒めた眼で見ている日本人」
的な感じでしょうか。
昨今は世界中で日本ブームのようです。日本がこれからの世界の基本だと・・まじめな顔でおっしゃる外国の有名人の方もいらっしゃいます。安全でクリーンで他人を思いやる心を持っている・・そして先進国だと褒めています。食がとにかく美味しくて健康的、自分の国に帰ると嫌になると・・さえおっしゃいます。それを日本人はどこか醒めた気持ちで見ている・・頼むからブルゴーニュワインを買い占めないでくれと・・(^^;; きっと我々はそれだけを望んでいるのでしょう。
ということは・・グロさんたちは・・すごく日本的な方々なのかもしれません。変わらずに自身のスタイルを長く貫き、それでも変えるべきものは変えるんだと言うような意思も大事にされていると思います。そんな気持ちが伝わってくる・・
「変わらないミシェル・グロのピノ・ノワール!」
です。飲んでみてください。noisy 的には、ミシェル・グロのレ・シャリオ、今までで一番おいしいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2020年ものはリアルワインガイドも92+!】 すみません・・こちらも少ないです。そもそも2020年のミシェル・グロの村名の入荷は・・
「すべてバラ」
でして、本来はテイスティングさえ出来るものでは有りません。ですので、2020年ものは頑張って・・ジュヴレのプラティエールとヴォーヌ=ロマネの両村名のテイスティングを「決行してしまった・・」感じです。
そのテイスティングの印象の中では、
「2020年のミシェル・グロは、多くのヴォーヌ=ロマネ近郊のドメーヌが超濃密なワインに仕上げたのに対し、ミシェル・グロらしいエレガンスを湛えた優しい味わいに仕上げた」
と言えます。まぁ・・アルコール分15パーセントまで出ているドメーヌが大半ですが、
「何故かミシェル・グロとグロ・フレールは高くても14パーセント止まり」
です。
それでいて深みも充分に在りますから、
「長熟さでは他の濃密に仕上げたドメーヌと同様」
だと認識しています。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【・・・あら・・こちらもミルランダージュのニュアンス・・】
2019年のミシェル・グロは大当たりです。リーズナブルだし、素晴らしかった2018年よりも美味しいし、おまけにミルランダージュが付いてくる!・・漏れなくではないけれども・・。
このニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオも、村名ヴォーヌ=ロマネには届かないまでもミルランダージュになったようです。是非2018年の写真と比較してみてください。結構に濃度が見えるんじゃないかと思います。
そして、このワインもニュイ=サン=ジョルジュ的と言うよりもヴォーヌ=ロマネ的ですし、そこに氷のミハイル化でシャンボール的な感覚が加わっているようなニュアンスなので、もしかしたらニュイ=サン=ジョルジュとも取り辛いかもしれません。
言ってみますと・・メオ=カミュゼのニュイ=サン=ジョルジュ系がこんなスタイルなんですよ。カミュゼの方がもっと造りこんでいる感じ・・と言いますか、荘厳さ、威厳みたいなものを感じますが・・そこは価格が全然違いますから・・今時5~6千円の村名ニュイ=サン=ジョルジュがこんなに素晴らしかったら、みんな驚いて買い占めるんじゃないかと思います。
グラスの写真の「脚」も・・粘性をちらりと見せていますよね。バランス良く、ニュイ=サン=ジョルジュやヴォーヌ=ロマネ近辺のワインの美味しさを感じさせてくれると思います。でもこれもシャンボールと言ってしまうかもしれませんが!・・是非飲んでみて下さい。超お勧めです!実にリーズナブルです!
以下は以前のレヴューです。
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【区画名無しのニュイは飲めませんでしたがレ・シャリオはいつも通り、見事にビロードなテクスチュアを生み出すミネラリティで非常に美味しいです!】
そもそもは、
「ニュイ=サン=ジョルジュのワインは、土むさくて、テクスチュアはイマイチだが、上質なワインを造る生産者がポテンシャルの高い畑で造ると全く異なる・・」
と言われていましたし、noisy もずっとそのように思っていたはずでした。
ですが・・上質な畑かどうかに関わらず、その畑にしっかり手を入れ、葡萄の生育に手をちゃんと貸せる生産者が、
「無理な抽出をしないで素直に造りさえすれば!」
ヴォーヌ=ロマネに負けない荘厳なワインに仕上がってくれるんじゃないかと・・思い始めています。
今は90年代に有った「濃いワイン」「樽をしっかり掛けたワイン」は、ブルゴーニュからはほぼ消えていまして、それと前後して地球温暖化が有り、力ずくの醸造をしなくなったお陰で、
「滅茶苦茶美味しいニュイ=サン=ジョルジュ!」
が生まれるようになったんじゃないかとさえ思っています。
このレ・シャリオも、2017年ものでも書きましたが、やはりニュイとは思えないような見事なビロード的テクスチュアを持ち、伸びやかさと、チェリーな果実の風味をしっかり持っていることに驚かされます。「土むさい」なんて・・どこにも出てこないですよ。大柄で僅かに重量感を感じるだけです。
ですので、もしブラインド・テイスティングをこのワインでやるとなると・・結構に脅威かもしれませんね。深読みして全然違う方向へ行ってしまいそうです!
ジャスパー・モリス氏は92ポイントと・・この6千円のニュイ=サン=ジョルジュを評価してくれました。noisy的にも評価点はほぼピッタリです。相当に旨いです!是非飲んでみて下さい。お勧めします!12本だけの入荷です。
以下は以前のレヴューです。
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【超エレガントなニュイ=サン=ジョルジュ村名!・・むしろシャンボール=ミュジニー的なミネラリティで素晴らしく旨いです!】

1990年台の新樽100%で濃密タイプのブルゴーニュ・ピノ・ノワール・ブームによる弊害だったのでしょうか。本来はエレガントな味わいの中に、各クリマのミネラリティの発露でも有る様々な表情が、微細に感じられるのが「ニュイ=サン=ジョルジュ」だった訳です。
しかしながら、その「抽出の強さ」を求めるが余り、本来は微細な表情だったものが前面に出てしまい、大柄では有るが繊細さを欠いたニュイ=サン=ジョルジュになってしまっていた可能性が有ると・・昨今は強く感じます。
メオ=カミュゼしかり、ミュヌレ=ジブールしかり、ミシェル・グロのニュイ=サン=ジョルジュ、そして1級も同様ですが、みな素晴らしくエレガントです。抽出の強さなど感じません。土むさくも無いです・・美しい土のニュアンスがほんのりと感じられたとしてもです。
硬質な、そして少し白っぽささえ感じるミネラリティを多分に含んだテカテカとした輝きを感じるテクスチュアです。ノーズには伸びやかにミネラリティが入り込んで来ます。エレガントですね~・・これって・・普通なら、
「シャンボール=ミュジニー!」
と先走って言っちゃいますよ。良い感じのチェリーに硬質なミネラリティ・・そして伸びやかに縦構造が感じられたら・・多分、そう言ってしまいます。
ですがこれは、間違いなく「ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオ」です。1級レ・ポワレの真下に有ります。
で・・ミシェル・グロのシャンボール=ミュジニーがね・・いや、ここでは書きませんが・・いや~・・ワインって、本当に面白いですね~。裏が表で表が裏、そのどちらも真実って、判ってないとちょっと恥ずかしい局面になってしまうことも有りますが、それさえも楽しみですよね。
まさにミュヌレ=ジブールのレ・ヴィーニュ・ロンドに良く似た・・少しタイトにしたようなエレガンスを持っていると思います。しかも価格はこんなです。そして素晴らしいメオのニュイ=サン=ジョルジュにも通じています。(メオの2017年ニュイも滅茶苦茶美味しいですよ・・そのうちご案内させていただきますね。)
是非飲んでみて欲しいニュイ=サン=ジョルジュ村名レ・シャリオです。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【常に変わらないミシェル・グロに時代が追いついたのか・・・?リーズナブルなのにエレガントで滅茶美味しいです!ジルベール・エ・ガイヤールは何と93ポイント!】
いや~‥美味しいです!・・実にエレガントで繊細!・・そしてほんのり官能感・・堪らないですね。グラスを持つ手を放す暇が無い・・。
1990年台は日本でもずいぶんな言われようをしていました。1985年のクロ・デ・レアは物凄い評価だったんですが、
「1985年ものはジャン・グロが造ってるからね~・・」
まぁ、確かにまだドメーヌ・ジャン・グロのエチケットでは有ったんですが、実際に造っていたのはミシェルでした。
それに、1990年以降は、「新樽、濃密、凝縮」が新しいキーワードになりましたから・・いや、某PKさんのお陰ですが、それまで陽の目を浴びなかった両デュガさんなどはもう・・物凄いモテモテになってしまいまして、5~6年で価格は暴騰してしまいました。その後の両デュガさんは皆さんがご存じの結果です。
それに、1970年台後半より、父のジャンに変わってワインを造っていたミシェルは、父の引退に伴って妹のアンヌにリッシュブールを相続させていますので、ジャン・グロ時代のリッシュブールはアンヌ・パランが造っています。(A.F.グロ)
そんな激変の時代を駆け抜けて来たミシェル・グロですが・・・この人はいつも変わらない。今になってさらに強く思うんですが・・本当にすごい人だと思います。ワイン価格の暴騰には興味無し、出来る限りリーズナブルに愛好家に届くように、大きな輸入国
には何軒かの代理店を置くようにしているようです。これは、グロ一族はほぼ同様ですが、これにより、価格は暴騰せず、リーズナブルな価格で入手出来るんですね。
そして、そのスタイルも一貫しています。決して濃くしない・・ですし、樽も強く掛けることは無い・・。アメリカがブルゴーニュをガンガン買っていた1990年台は、買い手の要請でどんどん濃くし、新樽を多く掛け、派手な味わいにしていたんですね。
先日ご案内させていただいた、ド・ラルロのニュイ=サン=ジョルジュのワイン・・いかがだったでしょうか。ハンドルを大きく切った感じが・・お判りかと思います。とてもエレガントで荘厳さの有る味わいになってきました。
実はこのミシェル・グロのシャリオも、そっち系統のエレガントなニュイ=サン=ジョルジュです。流石にド・ラルロやメオ=カミュゼのニュイ1級ほどの華麗なニュイには成りません・・それは仕方が無い・・畑の格と言うものです。
しかし、ま~エレガントで繊細、非常に香ります。2013年のワインがどこか持っているように感じる・・特別な線の細さ・・は全く感じ無いんですよ。2013年だから細い・・と言うのも感じないし、そもそも細くは無いんです。滅茶繊細なんですけどね・・。
アロマもしっとりとしていて、かつ、スピードもそこそこに速く、ナチュラルさもほのぼのと漂っています・・のに、ビオっぽくは全然無いです。非常にピュアなんですね。
因みにこの2013年ものはジルベール・エ・ガイヤールは93ポイントと、村名には有り得ないような評価をしておりますし、あのブルゴーニュ専門家でも有りながらブルゴーニュワインに超厳しいアレン・メドーも、ポイントこそ89~92ポイントですが、その評価の本文には、
「Outstanding! Top Value!」
と書いている位ですからね。
今飲んでも充分に楽しめます・・エレガントで高質です。勿論、まだまだ持ちますし、上昇して行くでしょう。大丈夫・・どこかの評論家さんのように、8年以内に飲め・・なんて絶対に言いませんから・・はい。今回一緒にご案内させていただいている、メゾン・ロブレ・モノの2002年オーセ=デュレッス・ルージュなんぞ、もう18年目ですがピンピンしていますよ。こちらは3千円ちょっとで滅茶安いですが、ナチュラルさはミシェル・グロを大きく上回ります。なので、
「まともな方がちゃんと造ったブルゴーニュ・ピノ・ノワールがたった20年で終わる訳が無い!」
んです。海外の名立たるレヴュワーたちは、よほど酷いコンディションのワインを飲んでいるに違い在りません。
今回のこのシャリオ、コンディションも万全です。滅茶美味しいので是非、飲んでみてください。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【非常にリーズナブルな村名ワイン!】 まぁ、リアルワインガイドに記載されている価格は、ほぼ実勢価格ですから・・2015年もので7400円だとすると、この価格は何なんだろう・・と思ってしまうんですね・・。
「通常なら有り得ない・・」
と言うことになります。
例えばフランスから日本に、ちゃんとリーファー便を使用し、適切な量(満載すると空気が無いことになる・・リーファーは空気を冷やしますので、結果冷えないと言うことになります)を積載し、船で輸入すると、どんなに削ってもワイン1本あたり600円ほどは掛かります。
なので、600円以下の輸入ワインは無い・・と言うことにはなるんですが、そうならないのはどうしてか?・・と考えてみると良いかな?・・と思います。安いワインは何かしらの原因が有って安い訳です。
今は日本直行便は無くなってしまいました。途中、香港に寄る訳です。昔、香港の港湾労働者のストライキが有り、フランスからの荷が何カ月も野晒しになっていた時が有りました。そののち・・やはり出回ったんですね・・酷い状態のワインが・・。それに、さほど安くなく販売されてしまうと、そんな目にあったワインであることさえ想像出来ないことになってしまいます。
なので、妙に安いとか、最初からとんでもなくリーズナブルなものには、気を付けないといけない訳です。
で・・今回のミシェル・グロ2016年ですが、コンディションは非常に良いです。そりゃそうです・・ちゃんとしたものを販売していますんで。noisy もそこは信用第一ですんで、ご心配なきよう。正規エージェント品で、きちんとした管理をしており、noisy の店でもキッチリやらせていただいてます。
ですが、このモレ=サン=ドニとニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオなどは非常に少なく、飲むわけには行きませんでした。
リアルワインガイド第63号は
2016 ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオ 90+ 91+ 今~2038
2016 モレ=サン=ドニ・アン・ラリュ・ド・ヴェルジ 90 90+ 今~2040
と言う評価でした。
レ・シャリオはニュイの村の西、レ・ポレの下部にある畑です。ミシェル・グロのレ・シャリオは快活さがニュイの土っぽさを上回り、前面に出た味わいが特徴です。結構に・・石灰のミネラリティがテカテカと感じられます。
モレのアン・ラリュ・ド・ヴェルジは、あの孤高のモノポール、「クロ・ド・タール」と、モレの村に少しだけ存在する「ボンヌ=マール」の真上に存在する畑です。なので、確かに・・素晴らしいグラン・クリュの要素を感じさせてはくれるんですが、若いうちはどうも「しかめっ面」をしてることが多いんですね。言ってしまえば「ボンヌ=マール」もその傾向が有るので、「ソックリなのかも」などとも思いますが、やはり若いうちの外向性に難が有りかな?と思います。しかしちょうど良い熟のタイミングで飲むと、このプライスではビックリするほどの味わいを見せてくれるはずです。
何せ価格がこう・・ですんで、非常にお買い得かと思われます。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです!
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【2015年のミシェル・グロは相当に良い!!】 詳しくはシャンボール=ミュジニーのコラムに書きますが、まぁ・・変わらないっちゃ・・変わらないのかもです。それも高いレベルをキープしたまま・・ですね。なので、特別に言い立てることも無いのかとも思いますが、それでも2015年、ミシェル・グロは相当良いんじゃないかと思っています。
ミシェル・グロのワインは、人それぞれに結構、評価が異なるんですね。評論家同士でもかなり違います。ジルベール・エ・ガイヤールはクロ・デ・レアをいつも、物凄く高く評価しています。例えば2014年のクロ・デ・レアは「97Points」です。
半面、最近noisyのところでも頻繁に名前が出て来る「ティム・アトキン氏」は同じ2014年のクロ・デ・レアを「91Points」としか評価していません。しかもまぁ・・ミシェル・グロさんの他のワインも似たようなもので、「平均ランクの造り手」として見ているようです。ジルベール・エ・ガイヤールの、
2011年 96Points
2012年 94Points
2013年 96Points
2014年 97Points
とは大違いなんですね。
日本人でもエレガントなワインがお好きな方や、ワインはやはり本場、ヴォーヌ=ロマネだろう!・・と言う方にはピッタリ・・ドハマりのはずなんです。しかし、日本では代理店さんが多く入手が比較的簡単なことに加え、
「様々なコンディションのミシェル・グロのワインが存在する」
ものですから、訳が判らないことになってしまっています。
コンディションの良いミシェル・グロは・・相当に旨いです。それに加え、2015年は相当に良い・・と想像出来ます。
因みにリアルワインガイド第59号は、
●ニュイ・レ・シャリオ
「今飲んで90 ポテンシャル91 飲み頃予想 今~2037」、美しい酸のハーモニー
●モレ・アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジ
「今飲んで89+ ポテンシャル90+ 飲み頃予想 今~2037」、目が詰まり複雑性が出ている
ととコメントしています。
まぁ、通常は上代が8千円位かと思いますので、7千円位の販売が普通かと思いますが、先だってのバックヴィンテージ、2011年ものと同じ価格でご紹介ですので・・かなりリーズナブルです。
ネットのワイン屋になってからしばらく経って、余りにどこでも販売しているので・・やり辛い部分が有って、時折仕入れなかったりしていますが、やはり好きなんですよね。是非コンディションの良いミシェル・グロを飲んでみてください。お勧めします。
以下は2011年のレ・シャリオのコメントです。
━━━━━
【蔵出しのバックヴィンテージオファーです!何でこんなに安いのか・・不明ですが、リアルワインガイド第45号は88~89、飲み頃2017~2028と飲み頃に入ってます。】 奥ゆかしさが何とも言えぬ情緒を感じさせる、ミシェル・グロならではのワインがこのレ・シャリオですね。エレガントながらも実は芯のしっかりしたワイン・・と言えると思います。
で、本当に何でこんなに安いの?・・と言いたくなっちゃいます。だって、2014年もののこのワインの仕入れ価格とほとんど変わらないんですから・・本当ですよ。どんなに利益を削ったとしても6千円以下は絶対に無理で、監禁作業になっちゃいます。
せっかくなので、価格を上げないためにもこちらも飲まずにご案内させていただきますが、リアルワインガイドも2017年から飲んで良いと判定していますので、ありがたいですよね。追加は見込めませんのでお早めに!
● 2021 Gevrey-Chambertin les Platières
ジュヴレ=シャンベルタン・レ・プラティエール
【ファーストリリース!・・6本しか入荷しませんでしたが・・飲んでしまいました!・・氷のミハイルはしっかり居ました!】-----2本だけなので以前のレヴューを掲載しています。

なるほど~・・人により感覚は様々ですね・・。エージェントさんのM君は、
「このワインだけ異質」
と書いてましたが、noisy 的には、
「2019年のグロはみんな異質で・・でも2019としては同質」
だと思います。
あの氷のミハイルはここにもしっかり居ます。だから2019年がそれ以前と比較して異質だけれど、2019年ものとしてはどのキュヴェも同質・・です。しっかりと冷ややかでテクスチュアが抜群・・。ずっと悩んでいたと思われるクロード・デュガさんに教えてあげたい位・・いや、すみません。
でも2019年のクロード・デュガのジュヴレ=シャンベルタンは滅茶旨いですので・・はい。いずれご案内させていただきますが・・
で、このグロ家初のジュヴレですが・・もう、いきなり
「村名ジュヴレとしての見本!」
と言いたいようなレベルのジュヴレをリリースしてくれてしまいました・・いや、ど~する・・。
このレ・プラティエールは、村のほぼ中央部から東に下がって行ったドン付きにあるリューディで、幾人もの生産者がこのレ・プラティエールを生産しています。ですので飲まれたことのある方も多いんじゃないかと思います。
ですが、やはりこれは2019年のミシェル・グロ風のジュヴレ=シャンベルタン。エキスがびっちり詰まっていて、その周りを冷ややかなクリスタルガラス風のミネラリティが包み込んでいます。果実も甘く無くしっかりで、赤黒いチェリーが主体、ベリーっぽさも僅かに有りますが、濃度が結構にしっかり有るので隠れがちです。
ほんのりとした鉄っぽさがジュヴレを感じさせますが、このしなやかでつややかなテクスチュアは・・これも
「ん?・・ジュヴレとシャンボールのブレンド?・・もしくはヴォーヌ=ロマネ?」
などと言ってしまう可能性も有ろうかと思います。
でも・・
「もしかして・・ミシェル・グロ?」
と言うかもしれませんよ。その後に、
「グロにしては美味し過ぎるか?」
と打ち消してしまうかもしれませんが・・。
いずれにせよ、ドメーヌ・ミシェル・グロは新たな時代に向け、変革を始めたと感じます。でもその変わり様は結構に凄い・・是非感じてみて下さい。かなり美味いです。
● 2021 Morey-Saint-Denis en la Rue de Vergy
モレ=サン=ドニ・アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジ
【すみません・・3本だけです・・が、このアン・ラ・リュ・ド・ヴェルジ、1級への昇格が検討されているそうですから・・今の内?】---2本だけなので胃炎のレヴューを掲載しています。
余りに少ないので飲めていません。昨年の2019年ものも6本、今回は3本だけです。
クロ・デ・ランブレイの評価の上昇のおかげでしょうか。このド・ヴェルジも1級昇格が検討されているそうです。村名にしてみますと非常に複雑性の高い冷ややかな味わいですから、それも当然かもしれません。1級としてのより丁寧な仕上げがなされますと・・2ポイント位は平気で上がるでしょうから・・
「なにせ、クロ・デ・ランブレイ、クロ・ド・タール、ボンヌ=マールに接している!」
訳ですから・・。しかもモレ=サン=ドニ側、シャンボール=ミュジニー側両方のボンヌ=マールに接しているのがアン・ラ・リュ・ド・ヴェルジュです。そのおつもりで飲めば、
「価格以上に楽しめる!」
はずです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【すみません、6本だけです。】
すみません、noisy は開けられなかったので、エージェントさんのレヴューを掲載します。
クロ・デ・ランブレイに隣接する1級でもない村名の銘醸畑。2019年のこの村は雨が降ったということで欧米評論家の意見が割れていたが百聞は一飲に如かず。抜栓直後から最も親しみやすいのがこのモレ・サン・ドゥニ。ふわりと柔らかいタッチで鼻に絡みつくような香りの立ち上がり。薄い膜で覆われたようなタンニンの外殻。しっとりと濡れたダークカラント、ブルーベリー。燻したスパイス。果実の重たさではなく、力みの抜けた中間の広がり。余韻の脱力感は逆に好印象。
(2021年11月 村岡)
以下は以前のレヴューです。
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【このモレ=サン=ドニ・アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジ は少な過ぎて飲めませんでした。海外メディア評価も見当たらずにすみません・・以前のレヴューをそのまま掲載しています。】
【非常にリーズナブルな村名ワイン!でも価格以上に2017年のミシェル・グロの出来の良さが魅力です!】
まぁ、リアルワインガイドに記載されている価格は、ほぼ実勢価格ですから・・2016年もので7800円だとすると、この価格は一体どう言うことなんだろう・・と思ってしまうんですね・・。
「通常なら有り得ない・・」
と言うことになります。
例えばフランスから日本に、ちゃんとリーファー便を使用し、適切な量(満載すると空気が無いことになる・・リーファーは空気を冷やしますので、結果冷えないと言うことになります)を積載し、船で輸入すると、どんなに削ってもワイン1本あたり600円ほどは掛かります。
なので、600円以下の輸入ワインは無い・・と言うことにはなるんですが、そうならないのはどうしてか?・・と考えてみると良いかな?・・と思います。安いワインは何かしらの原因が有って安い訳です。
今は日本直行便は無くなってしまいました。途中、香港に寄る訳です。昔、香港の港湾労働者のストライキが有り、フランスからの荷が何カ月も野晒しになっていた時が有りました。そののち・・やはり出回ったんですね・・酷い状態のワインが・・。それに、さほど安くなく販売されてしまうと、そんな目にあったワインであることさえ想像出来ないことになってしまいます。
なので、妙に安いとか、最初からとんでもなくリーズナブルなものには、気を付けないといけない訳です。
で・・今回のミシェル・グロ2017年ですが、コンディションは非常に良いです。そりゃそうです・・ちゃんとしたものを販売していますんで。noisy もそこは信用第一ですんで、ご心配なきよう。正規エージェント品で、きちんとした管理をしており、noisy の店でもキッチリやらせていただいてます。
ですが、このモレ=サン=ドニ・アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジは非常に少なく、飲むわけには行きませんでした。
リアルワインガイド第63号は
2017 モレ=サン=ドニ・アン・ラリュ・ド・ヴェルジ 90+ 91 今~2038
と言う評価でした。
アン・ラリュ・ド・ヴェルジは、あの孤高のモノポール、「クロ・ド・タール」と、モレの村に少しだけ存在する「ボンヌ=マール」の真上に存在する畑です。なので、確かに・・素晴らしいグラン・クリュの要素をもそれなりに感じさせてはくれるんですが、若いうちはどうも「しかめっ面」をしてることが多いんですね。言ってしまえば「ボンヌ=マール」もその傾向が有るので、「ソックリなのかも」などとも思いますが、やはり若いうちの外向性に難が有りかな?と思います。しかしちょうど良い熟のタイミングで飲むと、このプライスではビックリするほどの味わいを見せてくれるはずです。
何せ価格がこう・・ですんで、非常にお買い得かと思われます。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです!
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【2015年のミシェル・グロは相当に良い!!】
詳しくはシャンボール=ミュジニーのコラムに書きますが、まぁ・・変わらないっちゃ・・変わらないのかもです。それも高いレベルをキープしたまま・・ですね。なので、特別に言い立てることも無いのかとも思いますが、それでも2015年、ミシェル・グロは相当良いんじゃないかと思っています。
ミシェル・グロのワインは、人それぞれに結構、評価が異なるんですね。評論家同士でもかなり違います。ジルベール・エ・ガイヤールはクロ・デ・レアをいつも、物凄く高く評価しています。例えば2014年のクロ・デ・レアは「97Points」です。
半面、最近noisyのところでも頻繁に名前が出て来る「ティム・アトキン氏」は同じ2014年のクロ・デ・レアを「91Points」としか評価していません。しかもまぁ・・ミシェル・グロさんの他のワインも似たようなもので、「平均ランクの造り手」として見ているようです。ジルベール・エ・ガイヤールの、
2011年 96Points
2012年 94Points
2013年 96Points
2014年 97Points
とは大違いなんですね。
日本人でもエレガントなワインがお好きな方や、ワインはやはり本場、ヴォーヌ=ロマネだろう!・・と言う方にはピッタリ・・ドハマりのはずなんです。しかし、日本では代理店さんが多く入手が比較的簡単なことに加え、
「様々なコンディションのミシェル・グロのワインが存在する」
ものですから、訳が判らないことになってしまっています。
コンディションの良いミシェル・グロは・・相当に旨いです。それに加え、2015年は相当に良い・・と想像出来ます。
因みにリアルワインガイド第59号は、
●ニュイ・レ・シャリオ
「今飲んで90 ポテンシャル91 飲み頃予想 今~2037」、美しい酸のハーモニー
●モレ・アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジ
「今飲んで89+ ポテンシャル90+ 飲み頃予想 今~2037」、目が詰まり複雑性が出ている
ととコメントしています。
まぁ、通常は上代が8千円位かと思いますので、7千円位の販売が普通かと思いますが、先だってのバックヴィンテージ、2011年ものと同じ価格でご紹介ですので・・かなりリーズナブルです。
ネットのワイン屋になってからしばらく経って、余りにどこでも販売しているので・・やり辛い部分が有って、時折仕入れなかったりしていますが、やはり好きなんですよね。是非コンディションの良いミシェル・グロを飲んでみてください。お勧めします。
以下は2011年のレ・シャリオのコメントです。
━━━━━
【蔵出しのバックヴィンテージオファーです!何でこんなに安いのか・・不明ですが、リアルワインガイド第45号は88~89、飲み頃2017~2028と飲み頃に入ってます。】
奥ゆかしさが何とも言えぬ情緒を感じさせる、ミシェル・グロならではのワインがこのレ・シャリオですね。エレガントながらも実は芯のしっかりしたワイン・・と言えると思います。
で、本当に何でこんなに安いの?・・と言いたくなっちゃいます。だって、2014年もののこのワインの仕入れ価格とほとんど変わらないんですから・・本当ですよ。どんなに利益を削ったとしても6千円以下は絶対に無理で、監禁作業になっちゃいます。
せっかくなので、価格を上げないためにもこちらも飲まずにご案内させていただきますが、リアルワインガイドも2017年から飲んで良いと判定していますので、ありがたいですよね。追加は見込めませんのでお早めに!
● 2021 Chambolle-Musigny
シャンボール=ミュジニー
【数ある村名ワインの中でいつもトップの出来??・・リアルワインガイドの評価もそれを裏打ちしているかのように93ポイントでした!】-----6本だけなので以前のレヴューを掲載しています。
まぁ、ミシェル・グロのワインって、このところはグラスの写真を撮っても・・
「滅茶苦茶綺麗!」
なんですね。是非テイスティング出来た2020年ものの他のキュヴェの写真もご覧ください。
そもそも・・リアルの評価でも、
「あのヴォーヌ=ロマネ1級レ・ブリュレが95、ニュイ1級が94+」
と来ての・・シャンボール=ミュジニーが93ポイントですから、相当出来が良いのは間違い在りません。
2018~2019年ものは noisy もしっかり飲ませていただき、
「村名の中ではシャンボールが白眉!」
と書かせていただいてますので2020年ものも間違い無いでしょう。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【元々濃密でテッカテカなシャンボール村名が氷のミハイル化で・・さらに激旨化!・・これはもう飲むしか在りません!】
そう、2018年ものも「村名で白眉!」と書かせていただきました。滅茶旨かったのに、何故か全然売れず・・それでも少しずつ減って行って、ようやっと完売した村名シャンボールです。
これはもう、ミシェル・グロのワインの中ではあまり知られていないニュイ1級の美味しさと同様、
「・・えっ?・・なんで売れないの?」
と思ってしまう出来事なんですね。
2019年ものはミルランダージュ分がそれなりに多いヴォーヌ=ロマネ村名と良い勝負、痛み分けだと思いますが・・シャンボールは滅茶苦茶美味しいですよ。もともとテクスチュアが良く、日当たりが良いんでしょう・・濃度もしっかり、それでいて全くしつこくならずにエレガンスもしっかりあり良く香るワインな訳です。
それがこの2019年、何度も書いてすみませんが、氷のミハイル化によって、適度に豊かな表情を抑え込んでいますから・・エレガントさはそのままに、でも内部に存在し外に出ようとしているエキスの濃度の静かな訴えを、飲み人も判らないうちに受け取ってしまうのでしょう。
ヴォーヌ=ロマネも相当旨いですが、シャンボールも全く負けていません。エージェントのオルヴォーさんのブラインド・テイスティング(ワイン屋さんとかレストランさんとかが相手です)では、このシャンボールをヴォーヌ=ロマネと言った方がほとんどだったそうです・・ん、判ります・・その気持ち!・・ただのシャンボールがここまでのポテンシャル、出せる訳が無いと思ってしまうのでしょう。
素晴らしい出来でした。これも増やせません。無くなってしまったらすみません・・お早めにご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【noisy的には村名の中で白眉!・・滅茶美味しいです!・・ジャスパー・モリスさんの判断とは違いますが・・】
2017年ものも滅茶美味しかったシャンボール=ミュジニー村名ですが、飲めた村名3種の中では抜けてたかな?・・と思えるほど素晴らしいと感じました。
ジャスパー・モリスさんはヴォーヌ=ロマネとニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオに上値92ポイント、シャンボールに91ポイント付けていますが、noisy的にはシャンボールにはポテンシャル点として 92+ もしくは93ポイントまで付ける可能性が有ります。濃密さとエレガンスの均衡、フィネスさえ感じる格上のテクスチュアでした。最も、数が無くて飲めなかったニュイ=サン=ジョルジュ村名(区画名無し)がどこまで行けるか、判らなかったのが残念では有ります。
これ、1級を喰う可能性すら有ると思えるほどの出来栄えだと思いましたが・・いかがでしょう?・・シャンボールの伸びやかさが見事に発揮され、ややもするとスレンダーでは有るが、少し欠けていると感じる場合のあるシャンボール=ミュジニーに、村中央の1級畑ものに近い肉感・・グラマラス感が漂い・・しかも、時間の経過でシャンボールならではの香水的ニュアンスも拡がり始めると言うポテンシャルです。
見事に安い!・・と思います。少ないですが是非飲んでみて下さい。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2016年もので描いた墨絵の世界に、沢山の絵の具で色を付けました!2017年は素晴らしい出来です!】
「ワイルド・・だろう~~?」
一世を風靡したお笑いネタ?では有りますが、このミシェル・グロの2017年シャンボール=ミュジニー村名は、ミシェル・グロのラインナップ上、最もパワフルなんじゃないか?・・そしてワイルドなんじゃないか?・・と感じさせてくれました。
しかも2016年はレヴューにも書きました通り、
「墨絵の世界!」
ですから・・ね。
「・・どんだけ~!」
ですよ。全然印象が異なるんですから・・。
ブラインドで飲んだら、おそらく、「これがヴォーヌ=ロマネ」と言ってしまいそうです。・・ニュイ=サン=ジョルジュ村名と言わないところが味噌でも有ります。
確かに、ミュジニーに接するレ・ザルジリエールの割合が多いキュヴェですから、ミュジニーにも由来するフラワリーな香水のようなニュアンスがトッピングに感じられ、それを取ってしまうとニュイと言い辛くなる。・・でもメオの素晴らしいニュイ1級などを飲めば、そのニュアンスに近いものさえ感じられるし・・いや、レ・ルージュやサン=ヴィヴァンなどに通じるものとも感じられるとなると、やはりそこは、
「ヴォーヌ=ロマネかシャンボール=ミュジニーかニュイ=サン=ジョルジュのどれか・・」
等と言う、ちょっとズルい返答をしてしまいたくなります。
僅かにジャミーさを持った帯域の有るベリーとチェリーが香り、中域の暖かさは少しヴォーヌ=ロマネ的。トップノーズには香水的な高周波のアロマに皮革が僅かに混じる。とても複雑で柔らかくエキス感バッチリのジューシーさ。エレガントなワインだが、ミシェル・グロの中ではパワフルなスタイル。多彩な色彩を感じるワイン。
何せ、リアルワインガイド第67号は各村名のキュヴェの中でポテンシャルトップの92+ と言う評価でした。これは見逃せないんじゃないかと思います。数は無いのでお早めに!・・あ、リアルは「まるで1erのようなグリップと集中感」と、ベタボメです。
以下は以前のレヴューです。
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【とても美味しいです・・ルイ・ユエラン・・復活はまだか?・・と懐かしく思ってしまいました!】
色合いもしっかりしていますね・・。美しいです。この写真は色味の調整などは一切しておらず、大きさだけ合わせています。むしろ、
「濃密なのかな?」
とさえ想像させるような色味では無いでしょうか。
しかしながら、かなりの複雑さを見せるとは言え、見た目以上に「詫び寂び」の有る、ある種・・「墨絵の世界を感じさせる類のシャンボール=ミュジニー」に仕上がっています。
じゃぁ・・2015年のパーフェクトと思えるようなシャンボールとも違うのか?・・と言いますと、
「・・そうとも言えない・・」
と答えるしかないでしょう。やはりこれはミシェル・グロのシャンボール=ミュジニーなんですね。なので、このバランス・・少し「詫び寂びさえ感じさせる」味わい・・と言うのは、現在の状態で有って、タイミングによっては、
「元気はつらつ!石灰バリバリ!」
の雅なシャンボールを感じさせてくれるものと思います。
ちょうど飲んでいて・・飲み始めは・・
「・・そうだ・・ルイ・ユエラン・・・どうしちゃったかな・・。退院されて元気に畑仕事が出来てると良いんだけど・・」
などと思ってしまうほど・・味わいに似たものが有りました。
飲み進めると徐々に石灰系のミネラリティと複雑な表情が出始めました・・で無くなっちゃったんですが、
「やはりミシェル・グロのシャンボールは美味しい!」
と思ってしまいましたね。
勿論ですが、ニュイ1級が見せるような凄みまでは無いんですが、シャンボールの奥深さをしっとりと感じさせてくれるものでした。価格も良い感じです。是非飲んでみてください!お勧めします!
【滅茶苦茶美味しいシャンボール村名!これは是非飲んでみてください!同格のヴォーヌ=ロマネも非常に面白い存在です!】
一般格的にはヴォーヌ=ロマネが上でシャンボール=ミュジニーはそのすぐ下・・のようなイメージが有るかと思います。ドメーヌ・ミシェル・グロのポートフォリオ的には同格・・と言うことなのでしょう。
今回、久しぶりにフルラインナップでドメーヌ・ミシェル・グロを扱うことにした訳ですが、その中でも意外にも仕入れ辛いのがこのシャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネなんですね。勿論、
「ん?・・そんなこと無いんじゃない?」
とおっしゃる方もいらっしゃるかと思いますが、より良いコンディション、味わいを求めますと結構に難しいものです。
「・・そこだけ・・美味しいとこだけ抜くんですか?」
と言われちゃうもので・・。エージェントさんもそれなりのアソートで購入しますから、バランス良く買ってくれないと困る訳ですね。でもアチコチのエージェントさんも有りますから・・ね。色んなやり方が有って難しいんです。
noisy 的にはこのヴォーヌ=ロマネ村名とシャンボール村名、そしてニュイ1級がとても好きでして、数本ずつの3アイテムのうち、何をテイスティングするかで悩んだんですが、このところしばらく飲めていないシャンボール村名を飲むことにしました。
いや~・・画質を落とした写真しか掲載出来ないのが残念ですが、実際はめっちゃ綺麗です!もっと美しいんですが腕が無い・・すみません。久しぶりに飲んで、やっぱりビックリしました。超旨いです!
まぁ、このミシェル・グロさんりのシャンボール=ミュジニー村名についてはリアルワインガイドでも太鼓判ですから皆さんもご存知かと思いますが、
「シャンボール村名のトップ」
と評価しています。
確かに・・それ以上のものを感じさせてくれるクオリティなんですが、どこか、シャンボールだけの表情とも思えないような匂いをふんだんに感じるんですよね。
肌理の細やかさはまぁ・・バッチリですし、シャンボールらしい艶々とした石灰系のニュアンスも有ります。しかしそんなシャンボールらしさは「縁の下の力持ち」的な存在で有って、むしろ、ヴォーヌ=ロマネ的な柔和でバランスの良い酸、らしい複雑性とアロマが、ワインを飲む楽しさを再認識させてくれちゃうんですね。
特にシャンボールと言うアペラシオンは、確かに果実を感じさせてくれはしますが、若い内はむしろ石灰系のミネラリティの存在が目立ちます。前面に出て来る・・と言う意味です。
しかしグロさんちのシャンボールは、粘性が有って・・つまり粘土による影響、もしくは赤い土・・のような構成からの果実だったりスパイスだったり・・が前面に来ています。
ヴォーヌ=ロマネ村名にシャンボール的な石灰の下支えのボリュームを増大させた感じ・・と言っても良いかもしれません。シャンボールの表現には余り出て無いボリューム感と言えば良いのか。良くも悪くもヴォーヌ=ロマネ的で有り、もしくはミシェル・グロ的だと言うことなのかな・・と理解しています。ヴォーヌ=ロマネ イコール ミシェル・グロ 的なものが、脳内で出来上がってしまっているのかもしれません。「標準・超スタンダード」と言うことなのかもしれません。
じゃぁヴォーヌ=ロマネはどうなんだ!・・と言うことになるんですが、こちらもやっぱり・・今回は飲んではいませんが、見事なヴォーヌ=ロマネなんですね。リアルワインガイド的には59号で、ヴォーヌ=ロマネ 90+~91+、シャンボール 91~92 と、ものの見事に、キッチリと 0.5ポイント、シャンボールが上の評価点を出しています。
まぁ、この辺は好みだと思うんですね。それに2015年は「甘い」と言うような評価が有りますが、まぁ、それがもし感じても最初のうちだけです。noisy が飲んだかぎりにおいては、このシャンボールを甘いとは絶対に言わないですし、むしろいつもよりもより好ましい・・と言うと思います。
それにね・・将来的には非常に複雑なブケをかもし出してくれるのが判るアロマなんですね・・。勿論シャンボールですから非常に長命です。ヴォーヌ=ロマネよりも長く持つでしょうし、時折へそを曲げる癖は直らないと思います。その点ではヴォーヌ=ロマネのバランスの良さは素晴らしいですから、シャンボールのような癖は無いです。良くも悪くもシャンボールは「石灰」の多分の存在が影響するんですね。
なので同格ですが、早めに飲むならどちらでもOK、ちょっと置くならヴォーヌ=ロマネ、長く置くならシャンボール・・と言うことになるかと思います。素晴らしいワインでした!超お勧めします!是非飲んでみてください。
● 2021 Vosne-Romanee
ヴォーヌ=ロマネ
【・・これはもう・・ミルランダージュの面影を氷のミハイルが包んでいます!大当たり!】-----6本だけなので以前のレヴューを掲載しています。

激旨です!・・まぁ確かに、ロベール・シリュグの2019村名ヴォーヌ=ロマネV.V.ほどのミルランダージュの濃度では無いにしても、充分過ぎるほどのレベル・・と言うか、実際はちょうど良くなってしまっているんですが・・氷のミハイル化で・・そのミルランダージュ的な濃密な美味しさに加え、クリスタルガラスのような、冷やかなミネラリティがコートしてくれていますので、もう無敵の美味しさです!
いや・・やっぱりヴォーヌ=ロマネのワインって・・ズルいですよね~・・もうそれだけで旨いんだから。しかも2019年のようなグレートイヤーになってしまいますと、そしてミルランダージュの粒が入ってしまうとこんなにも美味しくなってしまうなんて・・
ですがすみません、数が無いです。素晴らしく旨かった2018年のヴォーヌ=ロマネを飲まれた方は、2018年もののグラスの写真と、2019年ものの写真を見比べてみてください。色の組成自体がもう・・違う感じがすると思いますし、ミネラリティのコーティングも何となく見えるんじゃないかと思うんですね・・いや、少なくともnoisy には、そのように見えています。ミルランダージュと言えば、noisy にとってはあの神様が教えてくれた完璧な味わいです。価格もあの頃とさしては変わらないのは、これも縁なのかとも思います。
2019年ものも少ないですが、2020年ものはもっと少ない可能性が有り、2021年ものに至っては・・などとエージェントさんには脅かされています。
「・・それって・・ブルゴーニュ中心のNoisy wine にどうしろと?」
お先真っ暗ですが、やはり美味しいワインを皆さんにきっちりお届けするのが生業ですので・・頑張ります。お早めにご検討ください。相当旨いです!
以下は以前のレヴューです。
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【やはりミシェル・グロも至高の村、ヴォーヌ=ロマネを代表する造り手であったと、是非ご確認ください!】
グロ家と言えば、至高の畑が集中するヴォーヌ=ロマネの大ドメーヌでは有りますが、その販売方法が複数の濃くないエージェントさんに品物を供給していることも有って、
「珍しくないから・・」
と言うだけで余り飲まれないのは非常に残念なことです。
「ブルゴーニュの良心。ヴォーヌ=ロマネの基準。」
と言うのは、誰もが思うことなのでしょうが、近年はそれに加えて、
「新たな旅立ち。質感・ポテンシャルの向上。」
も感じ始めています。海外メディアはバーガウンド、ヴィノスが上値90点に過ぎず・・でもインサイド・バーガンディが92点と言うレベルで、ちょっと納得が行きませんね。派手な味わいには高い点を、美しいワインには低い点を・・と言う単純さを感じます。
2018年もののブルゴーニュワインの醸造・育成は、非常に難しかったんじゃ無いかと思うんですね。畑でキッチリ仕事ができないと、醸造に「フリーハンドな部分を持てない」ことに繋がったヴィンテージだと感じています。
ですので、14度以下に抑えつつもエレガンスの表現は素晴らしいですし、畑の個性も、造り手の個性すらもちゃんと表現出来ているのには驚きを感じます。
以前、フィリップ・パカレがアル分15度のコルトンーシャルルマーニュを仕込んでA.O.C.を名乗れなかったことが有りましたが、それ自体はパカレの「ポカ」だったとしても、もしミシェル・グロがそのシュチュエーションにいたなら・・そうなる以前に「畑で仕事をして解決済み」にしているとさえ感じます。
このヴォーヌ=ロマネも、秘蔵のモノポール、クロ・デ・レアを一回り小さくしただけ・・だと感じます。ヴォーヌ=ロマネらしい柔らかで温かい酸バランス、細やかな表情としなやかなテクスチュア、球体のように丸く、やや赤黒い極少果実を感じさせながら、一体となった味わいを見せてくれます。
2017年ものよりもポテンシャルは上と感じますが、同時期での「今飲んで点」は0.5点低い・・そう感じます。
クロ・デ・レアは5年は置きたいですよね。ヴォーヌ=ロマネ村名は、おそらく暖かくなって来た頃に一度美味しく飲めるようになり、また次の冬が来た頃からまた締まり始めると予想していますので、その後でしたら2023年から飲まれると良いと思います。ピュアで精緻、まさにヴォーヌ=ロマネの上質さを感じさせる味わいです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【やはり王者のエレガンス、ここに有り!です。】
ヴォーヌ=ロマネのワインのテイスティングは実に嬉しい・・です。その昔、まだワインの勉強を始めたばかりの頃は、ブルゴーニュの村名では最も高価なヴォーヌ=ロマネを、どうやって開けるか、いつ開けるか、その予算はどこから持ってくるか・・(^^;; と随分悩みながら、
「・・ええいっ!・・スパっと開けたれ!」
とばかりに抜栓したのは良いが、コルクが崩れてしまって・・悲惨な目に遭ったことを何となく思い出します。
まぁ、思い返せば、そのワインのボトルコンディションが良く無かったのも有り、その頃の保存方法や自分の抜栓技術がダメダメだったのも有り・・です。まだまだ造り手の違いなどには思いが至らないような日々だったと思いますが、それでも「ヴォーヌ=ロマネ」と言う響きに憧れて、どうしても飲んでみたい・・と願っていたのは事実だと思います。
そんなですから、今もヴォーヌ=ロマネのテイスティングは楽しみで仕方が無いです。まぁ、人一倍、うるさいでしょう・・嫌ですよね~・・そんなのが隣にいたら!
そうそう・・そのしばらく後だと思いますが、何とか入手したジャン・グロの1985年クロ・デ・レアを大事にしばらく大事に持ってました。ミシェルのラベルに変わる前のものなので、いつか開けようと思っていたんですが、どこに行ってしまったか・・覚えてないんですね~。
やはりミシェル・グロはミシェル・グロでした。そして、しっかりヴォーヌ=ロマネしてます。非常に精緻だし、シャンボール的なミネラリティが奥底にちゃんとあるのが判ります。
微細なミネラリティの組成が、やはりエレガントで複雑な表情を造り出しています。
むしろ、物凄くまとまっていて、今飲んでも非常に美味しい・・と言うのが裏目に出て、高い評価を得られないと言うタイプのワインです。もっとどこかのベクトルが弾けるように突出していたりしますと、
「(他の要素もいずれ出てくるか・・?)」
などと想像してしまうのが人間ですから・・。
しかし、やはり良いワインは早いうちからバランスに優れるものです。そんな意味ではこのミシェル・グロのヴォーヌ=ロマネを選ぶという判断はきっと正しいはずですよね?
リアルワインガイド第67号は、シャンボール=ミュジニー村名の92+に次ぐ92ポイント評価です。ほとんど1級並みの評価と言って良いかもしれません。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【】
輝いてますね~・・明るさの有るルビーが美しいです。今回はシャンボールとヴォーヌ=ロマネを飲ませていただいた訳ですが、何を一番感じたか・・と言うと、
「ミシェル・グロの個性と共に、テロワールの違いをハッキリ、クッキリ感じさせてくれた」
と言うことですね。
ミシェル・グロはヴォーヌ=ロマネの生産者ですから、全てがヴォーヌ=ロマネっぽく感じるんじゃないか?・・と言うようなご意見も有る訳です。
例えばシャンボールのユドロ=バイエ・・。比較的にはやや濃い目では有りますが、素晴らしい生産者ですよね。彼の場合、あまり出てはきませんが、「ヴォーヌ=ロマネ村名」も持っています。このワインは・・
「結構にシャンボールっぽく感じるヴォーヌ=ロマネ」
だと感じます。
しかしながらどうでしょう・・新樽率の関係なのか・・ミシェル・グロの場合は違うんですね。シャンボールはシャンボールなんですよ。その上でミシェル・グロを感じます。バイエは先にバイエの「紫」を感じさせますし、「ちょっとしたシャンボールチックさ」が有るんですね。
このワイン、非常に複雑ですが繊細です。大きなバランスの上では非常にまとまっており、細やかな部分がまぁ・・非常に細かく、複雑に入り混じっています。その上でヴォーヌ=ロマネらしい柔らかな酸としてのバランスが有ります。
ミネラリティの組成も細やかですから、スパイスや花、果実、鉄っぽさ、チリチリとした金属系のニュアンス、シガーっぽさなど、たっぷりとノーズを刺激してくれます。まぁ・・嫌いな方はいらっしゃらないでしょう。
凄みでは無く繊細さで飲ませてくれます。是非飲んでみてください。お勧めします。
以下は以前のレヴューです!
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【滅茶苦茶美味しいシャンボール村名!これは是非飲んでみてください!同格のヴォーヌ=ロマネも非常に面白い存在です!】
一般格的にはヴォーヌ=ロマネが上でシャンボール=ミュジニーはそのすぐ下・・のようなイメージが有るかと思います。ドメーヌ・ミシェル・グロのポートフォリオ的には同格・・と言うことなのでしょう。
今回、久しぶりにフルラインナップでドメーヌ・ミシェル・グロを扱うことにした訳ですが、その中でも意外にも仕入れ辛いのがこのシャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネなんですね。勿論、
「ん?・・そんなこと無いんじゃない?」
とおっしゃる方もいらっしゃるかと思いますが、より良いコンディション、味わいを求めますと結構に難しいものです。
「・・そこだけ・・美味しいとこだけ抜くんですか?」
と言われちゃうもので・・。エージェントさんもそれなりのアソートで購入しますから、バランス良く買ってくれないと困る訳ですね。でもアチコチのエージェントさんも有りますから・・ね。色んなやり方が有って難しいんです。
noisy 的にはこのヴォーヌ=ロマネ村名とシャンボール村名、そしてニュイ1級がとても好きでして、数本ずつの3アイテムのうち、何をテイスティングするかで悩んだんですが、このところしばらく飲めていないシャンボール村名を飲むことにしました。
いや~・・画質を落とした写真しか掲載出来ないのが残念ですが、実際はめっちゃ綺麗です!もっと美しいんですが腕が無い・・すみません。久しぶりに飲んで、やっぱりビックリしました。超旨いです!
まぁ、このミシェル・グロさんりのシャンボール=ミュジニー村名についてはリアルワインガイドでも太鼓判ですから皆さんもご存知かと思いますが、
「シャンボール村名のトップ」
と評価しています。
確かに・・それ以上のものを感じさせてくれるクオリティなんですが、どこか、シャンボールだけの表情とも思えないような匂いをふんだんに感じるんですよね。
肌理の細やかさはまぁ・・バッチリですし、シャンボールらしい艶々とした石灰系のニュアンスも有ります。しかしそんなシャンボールらしさは「縁の下の力持ち」的な存在で有って、むしろ、ヴォーヌ=ロマネ的な柔和でバランスの良い酸、らしい複雑性とアロマが、ワインを飲む楽しさを再認識させてくれちゃうんですね。
特にシャンボールと言うアペラシオンは、確かに果実を感じさせてくれはしますが、若い内はむしろ石灰系のミネラリティの存在が目立ちます。前面に出て来る・・と言う意味です。
しかしグロさんちのシャンボールは、粘性が有って・・つまり粘土による影響、もしくは赤い土・・のような構成からの果実だったりスパイスだったり・・が前面に来ています。
ヴォーヌ=ロマネ村名にシャンボール的な石灰の下支えのボリュームを増大させた感じ・・と言っても良いかもしれません。シャンボールの表現には余り出て無いボリューム感と言えば良いのか。良くも悪くもヴォーヌ=ロマネ的で有り、もしくはミシェル・グロ的だと言うことなのかな・・と理解しています。ヴォーヌ=ロマネ イコール ミシェル・グロ 的なものが、脳内で出来上がってしまっているのかもしれません。「標準・超スタンダード」と言うことなのかもしれません。
じゃぁヴォーヌ=ロマネはどうなんだ!・・と言うことになるんですが、こちらもやっぱり・・今回は飲んではいませんが、見事なヴォーヌ=ロマネなんですね。リアルワインガイド的には59号で、ヴォーヌ=ロマネ 90+~91+、シャンボール 91~92 と、ものの見事に、キッチリと 0.5ポイント、シャンボールが上の評価点を出しています。
まぁ、この辺は好みだと思うんですね。それに2015年は「甘い」と言うような評価が有りますが、まぁ、それがもし感じても最初のうちだけです。noisy が飲んだかぎりにおいては、このシャンボールを甘いとは絶対に言わないですし、むしろいつもよりもより好ましい・・と言うと思います。
それにね・・将来的には非常に複雑なブケをかもし出してくれるのが判るアロマなんですね・・。勿論シャンボールですから非常に長命です。ヴォーヌ=ロマネよりも長く持つでしょうし、時折へそを曲げる癖は直らないと思います。その点ではヴォーヌ=ロマネのバランスの良さは素晴らしいですから、シャンボールのような癖は無いです。良くも悪くもシャンボールは「石灰」の多分の存在が影響するんですね。
なので同格ですが、早めに飲むならどちらでもOK、ちょっと置くならヴォーヌ=ロマネ、長く置くならシャンボール・・と言うことになるかと思います。素晴らしいワインでした!超お勧めします!是非飲んでみてください。
● 2021 Nuits-Saint-Georges 1er Cru
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ
【なぜかいつも素晴らしいのがこのニュイ=サン=ジョルジュ1級!・・1997年からエカール家に委託されている畑です。】-----2本だけです。以前のレヴューを掲載しています。
ニュイ=サン=ジョルジュの1級レ・ヴィーニュロンドと1級レ・ミュルジェのブレンドです。この2つの畑は地図で位置関係だけ見ると、
「なんでニュイ=サン=ジョルジュの村?」
と思えるくらいにヴォーヌ=ロマネ側に有ります。ドメーヌが持っているクロ・デ・レアやオ・レアから上に上がって行くとすぐ・・です。そしてこの2つの1級畑は南北に隣り合っている訳ですね。
ですので、ヴォーヌ=ロマネっぽさも持ちつつニュイ=サン=ジョルジュっぽさも有る・・そもそもニュイ=サン=ジョルジュはそう言う魅力のあるワインですが、そんな数あるニュイ1級のワインの中でも超リーズナブルで美味しい、しかも評価も高い・・です。
海外メディアの評価は余り見当たりませんが、あのブルゴーニュ専門ながらもブルゴーニュワインに厳しい、アレン・メドゥズさんは・・
「ほぼほぼ92ポイント止まり」
です。
が、彼の評価はプラス1~2ポイントして普通と同じですから、少なくとも94ポイントほどと言うところが落としどころでしょう。こちらも入荷量が少なくて飲めておりませんが、大いにお勧めできます。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【数量限定のため飲めませんでした。レ・ヴィーニュ・ロンドとレ・ミュルジュのブレンドですから・・半端無いのは間違い無いでしょう!】---少な過ぎて飲めないのですみません、以前のレヴューそのままです。
【すみません、1級以上は少ないので飲めません。力強いスタイルだった今までと変わり、かなりエレガンスに振られた仕上がりのようです!】
クリマの個性を出さない1級畑のブレンドですが、ブレンドで有るがために出せる個性も有ります。そもそも、このニュイ=サン=ジョルジュ1級と言うワインは、ドメーヌ・ミシェル・グロのラインナップの中では目立たないアイテムでは有ります。
しかしながら、飲んだことが有る方にとっては、毎年欲しいワインのひとつになっている確率が非常に高いアイテムで有り、しかも2017年は相当に出来が良く、さらには、パワフル系(ミシェル・グロとしては・・ですが)の姿をしていない、超エレガント系ながらも、リアルワインガイド第67号では素晴らしい評価だった2016年ものの上回って評価されています。
誤解を恐れずに言ってしまえば、畑の個性のみを考えればミュヌレ=ジブールのレ・ヴィーニュ・ロンドとメオ・カミュゼのミュルジュ、両方の個性のブレンドと考えて向かい合える可能性と、造り手の個性を考えて、上記同様のスタンスでの比較も出来る・・と言うことも有ります。
そして、おそらく2017年のミシェル・グロを飲まれた方は、この途方も無くミシェル・グロらしいエレガンス満載の見事な味わいに、惚れ惚れとされることと思います。
非常に入荷の少ないワインです。昨年もの2016年の一般的な価格は¥12700だそうですので、如何にお買い得かはお判りでしょう。是非飲んでみてください。
以下は以前のレヴューです。
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【2015年はワインラヴァーのヴィンテージ!!是非ミシェル・グロも飲んでみてください!】
ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェのご案内です。いや・・高くなってしまったのと、雨後のタケノコみたいにネット販売のワイン屋さんの進出で、noisy の出る幕じゃ無くなって来た感じがしたので、だいぶ遠退いてしまっていました。それでもニュイ1級とか、レ・ブリュレ、クロ・デ・レア、クロ=ヴージョは扱いたいとは思っていましたよ。2006年まではそれでも上級キュヴェまでテイスティングしていましたしね。
ワイン屋さんが増えることは非常に良いことですが、ネット上の情報はどこを切っても金太郎・・
「・・・そんなんじゃぁお客さんが離れてしまう・・付かないこと位、判れよ・・」
と・・自分のことはまずどこかに置いといて・・感じています。
まぁ、ワイン屋であっても仕入れたワインをその都度、全部自分で開けて飲んでたら破産しちゃいますが、飲めないなら飲めないなりの紹介の仕方が有るんじゃないかと・・。通り一遍の安い情報と、さらにはラ・グランド・リュをラ・グラン・リュのように書いたまま・・、知らぬか、知るつもりも無いか、それともただ天然ボケか・・単なる間違いと言うことは有るにせよ、そもそも区別も付かない、付けないようじゃ、お先が知れてます。・・自戒を込めて・・ね。
ミシェル・グロさんのワインは日本の正規エージェントが沢山有りますんで、決して珍しいものでは有りません。そんな環境も有ってか、ワイン屋はもう誰も飲んで案内しよう・・などと言う空気じゃないのは確かかもしれません。
それでも、今回の仕入れでは・・例えばクロ=ヴージョは極少の割り当てです。飲んで案内出来た昔が信じられないですが、リアルワインガイド第59号では、
「94~95」
と非常に高評価です。
例えば皆さんも、期待して抜栓した高級ワインが、余りに薄くて香らず、
「・・あれ?・・コンディション、悪い?」
などと思ったことは、ワインファンなら何度も有るはずです。
季節も変われば気温も変わる、湿度も変化する、環境も違う、人間もワインもバイオリズムが有る、熟成による変化も有る・・。さらにはビオ的にはその日が「根の日」だったりして・・。
リアルワインガイドでも昨年・・いや、noisy がテイスティングで参加した時ではないですが、
「・・余りに何も出て来ないので、途中でテイスティングを中止し、改めて数日後にやり直した」
などと言うことが有ったそうです。
まぁ、シュタイナー的見地から言うならば、その日はよほど惑星の配列が良く無かったんでしょう!・・(^^;;
ヴォーヌ=ロマネ・クロ・デ・レアは、ミシェル・グロのモノポールで有り、看板ワインですね。これもリアルではガチガチだったようで、「92~93」と見事な評価です。
このワインはバランスが良いので、いつ飲んでも・・「こんな感じだよね・・」と過少に評価されがちですが、ヴォーヌ=ロマネのワインとすると非常に長熟でして、長く置くと激変します。1級畑とするなら標高の低い位置に有りますが、やはりテロワールの違い・・なんでしょうね。
オ・ブリュレ1級もリアルワインガイド第59号は暫定点で「92~93+」でした。この畑は濃密でスパイシー、それに、ジャイエ家も持っていたことも有って、noisy もお気に入りです。クロ・デ・レアと違って何年か置くだけでかなり出て来ますし、長い熟成も可能です。リアル的には、「グラン・クリュですか?」と。余り話題に成らない1級畑ですが、今はメオ=カミュゼがリリースしているブリュレ・・・昨今のメオを考え合わせるともの凄いワインになってると思うので、これも是非飲みたいですが、
「最もリーズナブルなブリュレ」
で有ることは間違い無いですし、評価も非常に高いので、価格は「安い!」と言えるでしょう。
少なくとも10年以上前の頃のように、ある程度簡単に購入できる価格に戻ってほしいもので、全アイテムのテイスティングをやりたいものですが、昨今はそうは行かないでしょう。でも相対的に言えば非常にリーズナブルです。是非2015年ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェ、ご検討くださいませ。
以下はかなり昔のコメントです。
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【2006年のブルゴーニュはやっぱり旨い!】
・・・ミシェル・グロを飲んで、そう感じました。・・・いや、何でもかんでもそうだ・・・とは言いませんよ。少なくともnoisyが扱っている造り手に関しては、間違い無くそう思います。
人間も、何事も無く、またそつなく生きて来た方は穏やかな性格で、人から愛されると思いますが、言ってしまえば平凡で、あまり目立たないのかもしれませんが、人生の荒波に揉まれ、辛いこと、悲しいことを乗り越えてきた方は、揉まれてきた故の「影」や「みえない優しさ」が有るのかもしれません。まあ、そんなにイッパ一絡げでは言い切れないものではあるものですが・・・。
2005年はストレスの無い葡萄の性格から、とてもニュートラルな素晴らしいワインが生まれたとは思っています。でも、それって、生産者にとってはそうかもしれないが、グラスを目の前にした飲み手には余り関係の無い部分ですし、ワイン自体の評価とも違うように思います。
2006年は生産者にとっては難しいヴィンテージだったのかもしれませんが、それが還ってワインに複雑性と表情を深める要因になったように思え、且つ、丁寧に仕上げられた関係で、現状では2005年よりも美味しいという、ちょっと皮肉な状況になっているんじゃないかな?と思うんですね。
その事については他のコラムでも書きましたのでここでは拡げないですが、本当に素直に、情報に振り回されずに自身の評価をすることが、ワインの楽しみを深めてくれると思います。1968年のシャトー・ディケムは、noisyは飲んだことは有りませんが、文献によれば、本当に素晴らしい味わいだったそうで、
「1968年のボルドーは全滅」
等という安直な評論家の言葉の鵜呑みでは、何事も真実に目を向けられないことを暗示しているようです。
2006 ブルゴーニュ・ルージュ
単純に美味しい、とてもエレガントな味わいです。濃く無く、薄く無く、ベリー、チェリーがミネラルとともに穏やかに香り、中程度のボディと、後口をやや酸で引き締めながらの余韻が有ります。僅かに若い部分で後口の酸味を引きずりましたが、お客様の手に届く頃には、輪郭をキッチリ描けるようになっているでしょう。美味しいです。
2006 ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・レア
とても硬かった2005年に比べ、現在は一つの良いバランスに有ります。わずかな動物香的スパイスと黒味掛かった粒の小さなベリー、テクスチュアの良い接触感、締まりつつも収縮を繰り返すボディ、美しい減衰が有ります。まだ大きさはさほどでは無いものの充分に美味しいです。こちらは酸度は強くなく、とてもまろやかです。決して2005年に大きく劣ることは有りません。
2006 クロ=ヴージョ・グラン・モーペルテュイ・グラン・クリュ
さすがのトップ・キュヴェで、クロ・デ・レアが如何に素晴らしい1級畑でも、これを超えるのは至難の技でしょう。ベルナール・グロのクロ=ヴージョ・ミュジニに続くグラン・モーペルテュイの畑はグラン=ゼシェゾー直下という事も有ってか、グラン=ゼシェゾー的な丸みや厚み、黒い果実を感じさせてくれますし、ミュジニーにもほど近い部分での、硬質なミネラルや赤い、張りの有るボディも感じ取れます。黒い果実の裏には、出て来そうで出ない、香りの粒子のカプセルみたいなものが有りますので、これが開くには時間をかなり必要とするものの、黒っぽい果実の集合体の凝縮量が凄いので、まったりと美味しく飲めてしまいます。素晴らしいです。
改めて飲んでみて、ミシェル・グロのスタンダードさの素晴らしさを再認識しました。これ見よがしな部分が全く無く、それでも充実していると思います。お奨めします。飲んでみてください!
● 2021 Vosne-Romanee 1er Cru Clos des Reas Monopole
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・レア・モノポール
【ドメーヌ・ジャン・グロ、ドメーヌ・ミシェル・グロと繋いできた歴史がピエール・グロに引き継がれ、このドメーヌの顔ともいうべきクロ・デ・レアをさらに磨き上げたようです!】-----以前のレヴューです。
少な過ぎて飲めないので少しばかりゴタクを書いておこうかと・・思います。
そもそもジャン・グロの時代は病気がちだった方だったので実質的には短く、若いミシェルが1980年前頃から父親のジャンに代わってドメーヌをやっていた訳ですね。そしてリシュブールとクロ・デ・レアが看板ワインでした。
ドメーヌ・ジャン・グロを承継する際に、ジャンの妹のアンヌ=フランソワーズがリッシュブールを欲しいと言ったそうで、ミシェルはクロ・デ・レアを承継したんですね。
で・・・
「どうやら2022年頃にリシュブールとエシェゾーがドメーヌ・ミシェル・グロに戻ってくるらしい」
と言う、まことしやかな話しが回って来ています。
あ・・因みにですが、勘違いされていらっしゃる方もおられると思いますので言っておきますが、ミシェルの実の妹のアンヌ=フランソワーズは、ドメーヌ・アンヌ=フランソワーズの方で、ドメーヌ・パランの家に嫁いでいます。ドメーヌ・アンヌ・グロはジャン・グロの兄妹の家ですから違いますので・・。
で、そのリシュブールとエシェゾーは・・
「いったい・・どこから戻ってくるのか?」
と言う話題で持ち切りでして、正確な情報を待っているところなんですね。
クロ・デ・レアを承継したドメーヌ・ミシェル・グロですが、地図の場所を見ても・・何だかな・・と言う感じにしか見えない・・(^^;; でも、長く熟成したクロ・デ・レアの、全てを解放したアロマを一嗅ぎすれば、
「なるほど・・」
と唸ることは必定です。
今回はどうやっても3万円を超えてしまうところ、「意地で・・」・・超える価格を付けませんでしたので、ぜひご検討くださいませ。おそらく2020年のこのクロ・デ・レアが今までの最高のワインになると想像しています。
以下は以前のレヴューです。
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【クロ・デ・レア160周年記念のエチケット!2019年ものは少ないのでお早めにどうぞ!】
おそらく「氷のミハイル」の親玉がこのクロ・デ・レアになるかと思いますので・・相当素晴らしいと思われます。海外メディアの情報も一生懸命探したんですが、余り見当たりませんでした。
「余り」と言うのは見つからなかった訳では無い・・のは想像されるかと思うんですが、そう・・少しだけは有りました。ですが・・申し訳ない・・とてもじゃないが、掲載に値しないと判断させていただき、載せませんでした。
まぁ・・よくここまでポテンシャルを正確に取れない方が平気で評価できるのかと、ちょっとガッカリしたものです。でもまぁ、今までもずっとそうでしたから・・ミュヌレ=ジブールにしても、
「・・ん?・・何それ?・・本当に飲んだの?」
としか思えないような酷い評価がずっと続いていたんです。フーリエだってずっと酷かったですよ。それでもフーリエの場合は早いうちに皆気が付いて評点を上げたので、2006年に劇的にポテンシャルが上がったのに、2009年まで余り騒がれなかった訳ですね。
残念ながら、この先少なくとも2021年ものまでは、今までテイスティング出来ていたアイテムも飲めなくなってしまうかもしれません。それは生産量が減っていることも有りますが、日本へのアロケーションが減っていることも有ります。
今、ミシェル・グロが大きく変わり始めたのをnoisyも確認させていただきました。これからミシェル・グロはピエールさんの時代に大きく伸びて行くことになるんじゃないかと感じています。この2019年の160周年記念ラベルのクロ・デ・レアも、激レアになってしまうと思います。是非ご検討くださいませ。価格は他に比べて非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。
■エージェント情報
この畑は私たちがモノポール(単独)で所有しており、1860年にアルフォンス・グロが購入したものである。ラベルにある挿絵は当時のものだ。つまりその頃から、私の祖先たちはこのワインを瓶詰めし、蔵元で販売していた。世代交代を経ながら、このラベルは次の名を掲げてきた。
・グロ・ゲノー
・グロ・ルノド
・ルイ・グロ
・ジャン・グロ
・そして1996年からはミシェル・グロである。
この畑を囲む三角形の壁は村の東側に伸びていて、その中腹には巨大な門が堂々と立っている。非常に古い小さな家が壁の北側の隅にあり、村役場の広場に面している。クロ・デ・レアは、レアの谷から突き出た小さなふくらみの上にある。下層土はオリゴセーヌ期のコングロメラ・ソーモンで、泥灰土と混ざり合った石灰の塊が多く存在する。こういった特徴の土壌が起伏しているので、水捌けは素晴らしく良い。このような泥灰土の畑から生まれるワインは、タンニンがしなやかで、エレガントな芳香を放つ。酸が比較的弱いので、若いうちから楽しむことができる。しかし飲みやすいという印象によって判断を誤ってはならない。このワインは完璧なまでに均整がとれているため、実のところ10~15年にわたって果実味やフレッシュ感を保ち続ける。
2019年は、クロ・デ・レアの区画をグロ家が1860年4月29日に購入して以来、単独所有でワイン造りを続け、160周年を迎える記念すべきヴィンテージです。クロ・デ・レアはドメーヌ・グロのフラッグシップとなり、数々の褒賞を受けてきました。1867年の万国博覧会で獲得した金メダルはその代表的なものであり、その時の記念ラベルを2009年のヴィンテージに再現しています。このラベルは2019年のヴィンテージにも貼られます。
以下は以前のレヴューです。
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【少なくて申し訳在りません。ジャスパー・モリス氏は上値95ポイントと!・・弾けてます!・・以前のレヴューをそのまま掲載しています。】
【こちらも過去最高点だった2016年ものよりは0.5ポイント下げでした!・・早くから飲み始めてもとんでもなく美味しいのが2017年のミシェル・グロと言う理解なのでしょう!】
2017年のブルゴーニュ・ピノ・ノワールはリリース直後に飲んでも結構に美味しいです。・・そのようなワインが8割有ると言うような感触です。フーリエはほんのり早いかな?・・と言う感触も有りましたが、むしろ今までの「若さ」を前面に出したスタイルから、「濃密さ」をそこに加えたようなニュアンスで、noisy も初めてです・・初めて、
「あ、ジャン=マリもジャイエの弟子の一人!」
と言うことをワインの味わいで確認出来たヴィンテージでも有ります。
ヴォーヌ=ロマネのワインと言うのは、やはりブルゴーニュワインにおいては別格の存在です。その中において、このクロ・デ・レアは、古代から上質さを認知されていたクリマです。位置関係だけを見ると、
「どうして・・ここが・・」
と思わざるを得ない訳ですが、やはり他とは違うんですね。そこには長年に渡ったグロ家の畑に対する向き合い方が生きていると言えるでしょう。
1990年台の、あのPKさんの評価から、新樽100%で濃密なスタイルが世の中で受け始め、そこからは完全に梯子を外れてしまったミシェル・グロさんでした。
しかしながらそのPKさんでさえ、クロ・デ・レアを尊敬していましたし、決して卑下することは有りませんでした。このクロ・デ・レアこそ、素晴らしい品質でヴォーヌ=ロマネ1級の名を高めた筆頭です。
そしてそのPKさんも、素晴らしい言葉を残しています。それをご紹介させていただきます。
「ヴォーヌ=ロマネには1級が多数あって、常連組の未熟な生産者少数を除けば、現在の水準は驚くほど高い。たしかに、質が毎年一定せず出来もふぞろいなヴィーヌ=ロマネの村名ワインと、1級ワインとの間には価格に隔たりがある。とはいえ明敏な消費者は、トップクラスの1級ワインに金をつぎ足してでも、本物の品質と快楽を味わうべきではないだろうか。」
飛鳥出版社 バーガンディ ロバート M パーカー著 より抜粋
また、入荷数量が少なくて飲めませんでしたので、エージェントさんのレヴューを掲載させていただきます。
例年よりも柔らかく綺麗に赤系果実が立ち上がる。花、チェリー、甘く瑞々しく直感的に良いワインだなと思える開放的な香り。大きなスケールで丸く球体を描く、アタックはするりと流れ込みますが中間から余韻にかけてグッと細かいタンニンのグリップ、細い軸が束ねられたような構造。余韻もとても長い。
(2019年3月 バレル・サンプル試飲 村岡)
以下は以前のレヴューです。
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【ミシェル・グロの二枚看板のひとつ、クロ・デ・レア!!非常にリーズナブルです!】
ク~っ!リーズナブルですね~・・良いのかな・・?・・良いんです!ミシェル・グロの看板ワイン、1級クロ・デ・レアです。
ミシェル・グロの場合は1級以上になるとバリックの存在が増し、それ由来のエキセントリックさが、元々のエキスの味わいをさらに昇華したものになります。
2016年ものはなんと、94+(リアルワインガイド第63号)ポイントです。2015年でも93+、2014年でも93~94(暫定点?)でしたので、おそらく過去最高では無いでしょうか。
noisy も20年前はね・・結構仕入れてましたね。毎年仕入れて、まぁ、今の様にすぐは完売しませんから、
「無くなる前に下げて、10年後に販売しよう・・」
などと思っていたものを、気付くと無くなっているワインでした。
そもそも、場所的にはま~・・余り良いとは思えないような、下部にある畑なんですね。悪くは無いものの、南隣は「オー・レア」ですんで村名ですよね。北隣も村名ですし、西上部こそは「1級レ・ショーム」ですけどね。
ところがここだけは別なんですね~・・。香りです・・素晴らしいアロマ、ブケなんですね・・。そうなるんです。
その昔、ルモワスネさんの出物で、
「1967年ヴォーヌ=ロマネ・クロ・デ・レア」
と言うのが有りました。
価格は・・13000円位だったはずです。今でもPCに記録だけは有ります。
クロ・デ・レアですから・・ルモワスネ詰めでは有ってもヴィニュロンはジャン・グロさんです。これがま~・・安くて美味くてね・・。少しは残しておくべきでしたね・・。でも、何度か購入していたので、
「・・まだ有るだろう!」
と思っていたら、どんどん価格が上がって行き、その内完売してしまったようで見かけなくなっちゃいました。ワインとは、そういうものなんですね。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【2015年はワインラヴァーのヴィンテージ!!是非ミシェル・グロも飲んでみてください!】
ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェのご案内です。いや・・高くなってしまったのと、雨後のタケノコみたいにネット販売のワイン屋さんの進出で、noisy の出る幕じゃ無くなって来た感じがしたので、だいぶ遠退いてしまっていました。それでもニュイ1級とか、レ・ブリュレ、クロ・デ・レア、クロ=ヴージョは扱いたいとは思っていましたよ。2006年まではそれでも上級キュヴェまでテイスティングしていましたしね。
ワイン屋さんが増えることは非常に良いことですが、ネット上の情報はどこを切っても金太郎・・
「・・・そんなんじゃぁお客さんが離れてしまう・・付かないこと位、判れよ・・」
と・・自分のことはまずどこかに置いといて・・感じています。
まぁ、ワイン屋であっても仕入れたワインをその都度、全部自分で開けて飲んでたら破産しちゃいますが、飲めないなら飲めないなりの紹介の仕方が有るんじゃないかと・・。通り一遍の安い情報と、さらにはラ・グランド・リュをラ・グラン・リュのように書いたまま・・、知らぬか、知るつもりも無いか、それともただ天然ボケか・・単なる間違いと言うことは有るにせよ、そもそも区別も付かない、付けないようじゃ、お先が知れてます。・・自戒を込めて・・ね。
ミシェル・グロさんのワインは日本の正規エージェントが沢山有りますんで、決して珍しいものでは有りません。そんな環境も有ってか、ワイン屋はもう誰も飲んで案内しよう・・などと言う空気じゃないのは確かかもしれません。
それでも、今回の仕入れでは・・例えばクロ=ヴージョは極少の割り当てです。飲んで案内出来た昔が信じられないですが、リアルワインガイド第59号では、
「94~95」
と非常に高評価です。
例えば皆さんも、期待して抜栓した高級ワインが、余りに薄くて香らず、
「・・あれ?・・コンディション、悪い?」
などと思ったことは、ワインファンなら何度も有るはずです。
季節も変われば気温も変わる、湿度も変化する、環境も違う、人間もワインもバイオリズムが有る、熟成による変化も有る・・。さらにはビオ的にはその日が「根の日」だったりして・・。
リアルワインガイドでも昨年・・いや、noisy がテイスティングで参加した時ではないですが、
「・・余りに何も出て来ないので、途中でテイスティングを中止し、改めて数日後にやり直した」
などと言うことが有ったそうです。
まぁ、シュタイナー的見地から言うならば、その日はよほど惑星の配列が良く無かったんでしょう!・・(^^;;
ヴォーヌ=ロマネ・クロ・デ・レアは、ミシェル・グロのモノポールで有り、看板ワインですね。これもリアルではガチガチだったようで、「92~93」と見事な評価です。
このワインはバランスが良いので、いつ飲んでも・・「こんな感じだよね・・」と過少に評価されがちですが、ヴォーヌ=ロマネのワインとすると非常に長熟でして、長く置くと激変します。1級畑とするなら標高の低い位置に有りますが、やはりテロワールの違い・・なんでしょうね。
オ・ブリュレ1級もリアルワインガイド第59号は暫定点で「92~93+」でした。この畑は濃密でスパイシー、それに、ジャイエ家も持っていたことも有って、noisy もお気に入りです。クロ・デ・レアと違って何年か置くだけでかなり出て来ますし、長い熟成も可能です。リアル的には、「グラン・クリュですか?」と。余り話題に成らない1級畑ですが、今はメオ=カミュゼがリリースしているブリュレ・・・昨今のメオを考え合わせるともの凄いワインになってると思うので、これも是非飲みたいですが、
「最もリーズナブルなブリュレ」
で有ることは間違い無いですし、評価も非常に高いので、価格は「安い!」と言えるでしょう。
少なくとも10年以上前の頃のように、ある程度簡単に購入できる価格に戻ってほしいもので、全アイテムのテイスティングをやりたいものですが、昨今はそうは行かないでしょう。でも相対的に言えば非常にリーズナブルです。是非2015年ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェ、ご検討くださいませ。
以下はかなり昔のコメントです。
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【2006年のブルゴーニュはやっぱり旨い!】
・・・ミシェル・グロを飲んで、そう感じました。・・・いや、何でもかんでもそうだ・・・とは言いませんよ。少なくともnoisyが扱っている造り手に関しては、間違い無くそう思います。
人間も、何事も無く、またそつなく生きて来た方は穏やかな性格で、人から愛されると思いますが、言ってしまえば平凡で、あまり目立たないのかもしれませんが、人生の荒波に揉まれ、辛いこと、悲しいことを乗り越えてきた方は、揉まれてきた故の「影」や「みえない優しさ」が有るのかもしれません。まあ、そんなにイッパ一絡げでは言い切れないものではあるものですが・・・。
2005年はストレスの無い葡萄の性格から、とてもニュートラルな素晴らしいワインが生まれたとは思っています。でも、それって、生産者にとってはそうかもしれないが、グラスを目の前にした飲み手には余り関係の無い部分ですし、ワイン自体の評価とも違うように思います。
2006年は生産者にとっては難しいヴィンテージだったのかもしれませんが、それが還ってワインに複雑性と表情を深める要因になったように思え、且つ、丁寧に仕上げられた関係で、現状では2005年よりも美味しいという、ちょっと皮肉な状況になっているんじゃないかな?と思うんですね。
その事については他のコラムでも書きましたのでここでは拡げないですが、本当に素直に、情報に振り回されずに自身の評価をすることが、ワインの楽しみを深めてくれると思います。1968年のシャトー・ディケムは、noisyは飲んだことは有りませんが、文献によれば、本当に素晴らしい味わいだったそうで、
「1968年のボルドーは全滅」
等という安直な評論家の言葉の鵜呑みでは、何事も真実に目を向けられないことを暗示しているようです。
2006 ブルゴーニュ・ルージュ
単純に美味しい、とてもエレガントな味わいです。濃く無く、薄く無く、ベリー、チェリーがミネラルとともに穏やかに香り、中程度のボディと、後口をやや酸で引き締めながらの余韻が有ります。僅かに若い部分で後口の酸味を引きずりましたが、お客様の手に届く頃には、輪郭をキッチリ描けるようになっているでしょう。美味しいです。
2006 ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・レア
とても硬かった2005年に比べ、現在は一つの良いバランスに有ります。わずかな動物香的スパイスと黒味掛かった粒の小さなベリー、テクスチュアの良い接触感、締まりつつも収縮を繰り返すボディ、美しい減衰が有ります。まだ大きさはさほどでは無いものの充分に美味しいです。こちらは酸度は強くなく、とてもまろやかです。決して2005年に大きく劣ることは有りません。
2006 クロ=ヴージョ・グラン・モーペルテュイ・グラン・クリュ
さすがのトップ・キュヴェで、クロ・デ・レアが如何に素晴らしい1級畑でも、これを超えるのは至難の技でしょう。ベルナール・グロのクロ=ヴージョ・ミュジニに続くグラン・モーペルテュイの畑はグラン=ゼシェゾー直下という事も有ってか、グラン=ゼシェゾー的な丸みや厚み、黒い果実を感じさせてくれますし、ミュジニーにもほど近い部分での、硬質なミネラルや赤い、張りの有るボディも感じ取れます。黒い果実の裏には、出て来そうで出ない、香りの粒子のカプセルみたいなものが有りますので、これが開くには時間をかなり必要とするものの、黒っぽい果実の集合体の凝縮量が凄いので、まったりと美味しく飲めてしまいます。素晴らしいです。
改めて飲んでみて、ミシェル・グロのスタンダードさの素晴らしさを再認識しました。これ見よがしな部分が全く無く、それでも充実していると思います。お奨めします。飲んでみてください!
● 2021 Vosne Romanee 1er Cru aux Brurees
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・オー・ブリュレ
【飲めなくなって久しいレ・ブリュレですが、リアルワインガイドもついにポテンシャル95ポイントと、最高点と思われる評価です。】-----以前のレヴューです。
今もしジャイエのレ・ブリュレがその辺に並んでいるとしたら、一体幾らするんでしょうか。考えたくも無いですが、飲んでみたい欲望は消し切れはしないですね。昔なら良いところ1万5千円・・位かと思います。noisy 自身でさえその頃はそれでも高いと思っていた訳ですから、人間と言うのは想像力が中々働かないものなんでしょう。1本位、どこかに隠れていないか・・などと・・ね。
このレ・ブリュレと言う畑は、ヴォーヌ=ロマネ第三番目の凄いグラン・クリュのリシュブール(今は四番目?)の隣でしたから、しっかり隠れた存在で、余り顧みられない1級畑でした。今でもその「気」は有りますよね。
でも、すぐ傍にクロパラ、レ・ボーモンと言ったスーパーな1級が有りますし、真下ははリシュブールですから・・悪い訳が無い・・。しかもミシェル・グロの場合は・・
「高くなったと言ってもこのレベル」
ですから・・。
そして、リアルワインガイドも過去最高と思われる95ポイントを献上していますので、
「2020年ものは長熟!」
と言うことも鑑みて、ある程度熟させて楽しんでみたらいかがでしょうか。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【こちらも少なく、飲めませんでした。ジャスパー・モリス氏は上値94ポイントと、正当な評価をしているようです!非常に優れた畑です!】---少な過ぎて飲めないのですみません、2018年のレヴューそのままです。
【あれ・・RWG67号でこれだけは0.5ポイント、下がってる・・が、ネガティヴなコメントは一切無しです!】
何しろ1級以上は数本しか割り当てが無いので・・と言うよりもA.C.ブルも12本しか無く、1本飲んじゃってますから11本のみの販売で、さすがに大好きなワインだとしてもこのレ・ブリュレ2017を開けてしまう訳にも行かず、そのままご案内致します。
ですが何もしない訳にも行かず、でもちょうどエージェントさんの担当さんの試飲コメントが有ったのでご紹介させていただきます。彼は今やリアルワインガイドのテイスター仲間ですんで・・コメントレヴューにも信頼を置いてますよ。もっとも、これほどに少ない割り当てにしたのも彼の仕業ではありますが・・(^^;;
この畑は、グロ家が所有しているリシュブールの区画の北側に隣接している。「ブリュレ」とは「焼けた」という意味で、土壌の水捌けの良さが畑の名前に由来しているようだ。おそらく、夏の間に表土が乾燥して、そこに生えていた植物が短期間のうちに焼けた
ように枯れたのだろう。小石を非常に多く含む表土は30~35cm程度の深さで、下層土は、プレモー村でとれる石と同タイプの硬い石灰である。
このワインには素晴らしいミネラル感があり、リシュブールと同系列の印象を与える。もっとも、リシュブールとこの畑を分けているのは幅3mほどの一本の道に過ぎない。しかし、表土がリシュブールより浅いため、タンニンがやさしく、比較的早く飲み始めることができる。
純度の高いダークチェリージュースに甘いカラメル、どこか五香粉を思わせるオリエンタルスパイスも加わる。例年よりもスパイスが色気を伴って加わり、味わいを重層的に見せている。大きなスケール、ゆるやかで球体状に膨らむ果実味、個々の要素がふんだんで豪奢だが派手過ぎず優雅。余韻も長く、抜けていく戻り香もまた素晴らしい。
(2019年3月 バレル・サンプル試飲 村岡)
ドメーヌ・ジャン・グロ時代は所有し、ミシェルがかなりの年月において醸造していたヴォーヌ=ロマネの偉大なクリュ「リッシュブール」は、妹のアンヌ・グロの所有になっていますが、言わば、「リッシュブールの全くの隣」の葡萄で造られます。ヴェロワーユと言うクリマですが、この辺は正に、アンリ・ジャイエやメオ=カミュゼの畑と隣同士・・なんですね。そしてアンリ・ジャイエだけでは無く、アンリの兄弟たちが活躍していたのも、まさにこの近辺、お隣です。そんな部分に何となくでも気を置きつつ、余り意気込まなくても飲むことが出来た80年台後半~90年台全般のヴォーヌ=ロマネのド真ん中での比較テイスティングは、非常に楽しいものでした。・・だって、隣なのに、同じ畑なのに、同じ要素を感じつつも、
「・・全然違う!」
とさえ感じさせてくれるものでしたから。
だからこそ、
「・・何で?・・どうしてそうなる?」
と言うような疑問が、テイスターとしての自分を育ててくれたのかもしれません。
素晴らしいワインだと思います。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【史上最強のレ・ブリュレ?!なんと94+ でした!】
ヴォーヌ=ロマネ・レ・ブリュレです。もう耳タコでしょうがレ・ブリュレと言ったら・・アンリ・ジャイエです。さっさと美味しく、その完璧さにひれ伏してしまった経験の有る方もおられるかと思います。
もし引退宣言前の良い年のレ・ブリュレが・・もちろん本物で・・存在したらなら、ま・・100万円は下らないでしょう。noisy が販売出来ていたころは12000~15000円くらいだったと思います。
ちょっとスパイシーなニュアンスが強めで早く熟し、官能感も出てくる素晴らしいリューディです。まぁ、リッシュブールと1級レ・ボーモンに挟まれた畑ですんで、その通りの味わいと言って良いです。
2016年ものはリアルワインガイド第63号で、ポテンシャル点 94+ です。2015年ものは 93+ の評価でしたんで・・超えちゃってますね。まぁ、ニュイ1級でさえ94ポイントですから・・さりもありなんです。
価格も2015年ものの実勢価格が15000円ほどですんで・・今回はケースではいただけず、4本のみ!です。お早めにご検討ください。
● 2021 Clos-Vougeot Grand Maupertuis Grand Cru
クロ=ヴージョ・グラン・モーペルテュイ・グラン・クリュ
【飲んではいないものの・・もう、味わいが想像できてしまうような気持ちです!】
面白いですね・・リアルワインガイド第80号の2020年ものの評価では、このクロ=ヴージョのみならず・・多くのアイテムが、
「2030年から・・」
まぁ・・このグラン=モーペルテュイは2032年からになっていましたが、2021年ものはすべからく・・
「今から」
になっています。
ミシェル・グロの2020年ものは、そこまで濃くは無かったんですが、
「本質が見えるようになるまではそのくらい掛かる」
と言うような意味のはずです。
で、2021年ものは全て「今から」ですから、その本質は今からでも見えるよ・・美味しいよ・・と言っているのでしょう。
エキスがたっぷり、ドライで赤果実中心に黒果実が混じり、ミネラリティがしっかり出た・・ほんのりとシャンボールっぽい高いトーンのアロマが混じって・・きっとおいしいでしょう!・・少な過ぎて何もできません。申し訳ありません。
以下は以前のレヴューです。
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【リアルワインガイド第80号の評価は過去最高??ポテンシャル点で97点、飲み頃は2032年から・・と言う、熟成タイプです!】
2本のみの入荷です・・って、ちょっと前までは普通にケースで入っていたはずですが、気付けば価格も相当上昇しています・・し、評価もアップしています。
リアルワインガイド第80号は、そんなこのグラン・モーペルテュイに対しポテンシャル点で97点、そして・・
「いよいよ感が出始めている」
との言葉で、このワインの超グレート化を表現しています。
そうかぁ・・3年前は1万円台で不通に買えたけど・・みたいには思ってしまいますが、円安とブルゴーニュ人気で仕方が無いと思うほかは無いようです。
そうは言いながらも、
「まだこの価格で買えるリーズナブルなグラン・クリュ!」
であるのは間違い無く、ピエール・グロが事実上承継したドメーヌ・ミシェル・グロの2020年の他のワインを飲んでみれば、
「むしろ相当安い!」
と思われるべきでしょう。
そもそもこのグラン・モーペルテュイはミュジニー、グラン=ゼシェゾーとの境に有るクロ=ヴージョの最高の上部の畑ですから、メオ=カミュゼやグロ・フレール、アンヌ・グロなどのクロ=ヴージョと一緒に、
「クロ=ヴージョのトップ・キュヴェ」
です。クロ=ヴージョ・オブ・クロ=ヴージョですね。下部の畑とは全く質の異なる、繊細複雑なアロマ、軽やかさと精緻さを持ったグラン・クリュです。おそらく・・
「すぐにも飲めてしまうと思われるが、ジャン=ニコラ・メオさんが言われるように、2020年ものをさっさと飲んでしまうことはお勧めしない・・を思い出す」
べきだと思いますし、リアルワインガイド第80号もポテンシャル97点と持ち上げながらも、
「飲み頃を2032年から・・にしている意味を想像すべき」
なのでしょう。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【海外メディアの評価も見当たらず・・しかし2本のみの入荷ですので申し訳在りません・・】---少な過ぎて飲めないのですみません、以前のレヴューそのままです。
ん~・・そんなに少なかったですかね~・・評価が見当たらない場合は出来るだけ飲むようにしているんですが、入荷が2本だとどうしようも無い・・申し訳在りません。
ただし、ヴィノスが91ポイントと言う情報は未確認ながら有りました。一応お知らせしておきますが、ちょっとね~・・いくら何でも91点は無いですよね。昨今はニール・マーティンさんがブルゴーニュを評価しているようですが、エキス系の綺麗なピノ・ノワールには総じてちょっと低過ぎる評価をしているように感じます。
もし再入荷分で多く入って来るようでしたら何とかテイスティングして、しっかりレヴューしたいと考えています。
が・・91点は無いですね。はい・・クロ=ヴージョとしても最高のロケーションですから、失敗作だと言ってるようなものです。
以下は以前のレヴューです。
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【リアルワインガイド第67号はポテンシャル96ポイント、これまでで最高の出来・・と高評価です!】
物凄い評点ですよね・・96ポイントと言うのは、もう、それ以上のワインは数えるほどしかない・・と言うことに繋がります。
そもそもこの畑はグラン=ゼシェゾーに接するクロ=ヴージョの絶好の位置で、標高の高い場所に有ります。確かに粘土のニュアンスを感じることの多いクロ=ヴージョは、グラン=ゼシェゾーとも、ミュジニーとも異なる・・とは言えますが、このクロ=ヴージョに関しては、やはりグラン=ゼシェゾー、エシェゾーとの共通点を感じることが多いんじゃないかと思います。特に・・ミシェル・グロですから、濃くて甘いピノ・ノワールに仕上げることなど考えられませんしね。
まだ2万円を切ってご案内可能なブルゴーニュのグラン・クリュが有ると言うことに感謝すべきかな・・と思います。
noisy はとても開けられませんでしたが、エージェントさんのレヴューが有りますのでご紹介させていただきます。
バレル・サンプルですがかなり閉じており、トップは樽香が前に出ます。構成している個々の要素、情報量明らかに多く内包している。細かいミクロな微粒子が集合体のように巨大な体躯を造っています。力強く太い芯を持った多くのクロ・ド・ヴージョよりも微粒子の押し出しが強すぎず大量の要素ながら息苦しさを感じない密度感。余韻まで徹底して味の要素が消えない。立地を見ても、クロ・ヴージョと言うよりグラン・ゼシェゾーにしか見えないグラン・モーペルテュイの個性。
(2019年3月 バレル・サンプル試飲 村岡)
お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【過去最高の評価!?リアルワインガイド第63号は・・なんと96ポイントです!】
これほど高評価で・・しかも高名なグラン・クリュ指定の畑で、1万円台で購入できる・・というのは、おそらくですが、何年か後には、
「・・そんな時代も有ったね・・」
と、寂しく語り合うことになるんじゃないかと思うんですね。
例えばあのラマルシュにしてもです・・。
「グランド・リュが15000円?・・いらん!」
と言っていた訳ですよ。・・因みに「グラン・リュ」ではありません。「グランド・リュ」です。間違えていらっしゃる方が多いですが、grand と grande を区別した発音になっていれば問題は無いんですけどね。
それがですね・・もう、凄いことに成ってる訳です。ACブルでも、オート=コートでも良いですから、飲んでみればですね・・
「ラマルシュのエレガンス、フィネスにやられてしまう!」
ようなワインだと言うことが良く判る訳です。以前は、「単に薄いだけ」だったのに、今はそこにちゃんとエレガンス、フィネスが有るんです。素晴らしいですよね。
1980年頃からミシェル・グロは働き続けています。もう、40年ほどになりますから・・そろそろ引退の声も聞こえる頃でしょう。
それに皆さん、思ってもいないかもしれませんが、
「クロ=ヴージョ」と「ミュジニー」、「エシェゾー」と「ミュジニー」はある意味、表裏一体です。良くも悪くも・・です。
クロ=ヴージョの側面を多めに持ったミュジニーも有ります。そしてミュジニー的な側面を多く持ったクロ=ヴージョも有ります。それはエシェゾーやグラン=ゼシェゾーにも言えることです。
ミシェル・グロと言うか、グロ家が持っているクロ=ヴージョの畑はリューディの最上部ですから、ミュジニーと繋がる部分に有ります。まぁ、不思議なのはベルナール・グロがリリースしている(いた?・・名前を変えたので・・)クロ=ヴージョは、確かにミュジニーの予感はしても、ミュジニーっぽいとは言えないかな?・・と思う訳です。その辺は個人の経験と感覚によるものですから、当然異なってくるかとは思います。
良い時はどうでしょう?・・ミシェル・グロのグラン・モーペルテュイは、そっちよりだと思うんですけどね。おそらく強い抽出をしてしまうと似なくなってしまうかな?・・とも思います。
ミュジニーは中々買えなくとも、そのすぐ手前のこの畑はまだリーズナブルです!・・確かに土っぽいだけのクロ=ヴージョも有ります。でもミシェル・グロのクロ=ヴージョは違うんですね。是非完熟させた良い年のものを飲んでみて欲しいと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【2015年はワインラヴァーのヴィンテージ!!是非ミシェル・グロも飲んでみてください!】
ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェのご案内です。いや・・高くなってしまったのと、雨後のタケノコみたいにネット販売のワイン屋さんの進出で、noisy の出る幕じゃ無くなって来た感じがしたので、だいぶ遠退いてしまっていました。それでもニュイ1級とか、レ・ブリュレ、クロ・デ・レア、クロ=ヴージョは扱いたいとは思っていましたよ。2006年まではそれでも上級キュヴェまでテイスティングしていましたしね。
ワイン屋さんが増えることは非常に良いことですが、ネット上の情報はどこを切っても金太郎・・
「・・・そんなんじゃぁお客さんが離れてしまう・・付かないこと位、判れよ・・」
と・・自分のことはまずどこかに置いといて・・感じています。
まぁ、ワイン屋であっても仕入れたワインをその都度、全部自分で開けて飲んでたら破産しちゃいますが、飲めないなら飲めないなりの紹介の仕方が有るんじゃないかと・・。通り一遍の安い情報と、さらにはラ・グランド・リュをラ・グラン・リュのように書いたまま・・、知らぬか、知るつもりも無いか、それともただ天然ボケか・・単なる間違いと言うことは有るにせよ、そもそも区別も付かない、付けないようじゃ、お先が知れてます。・・自戒を込めて・・ね。
ミシェル・グロさんのワインは日本の正規エージェントが沢山有りますんで、決して珍しいものでは有りません。そんな環境も有ってか、ワイン屋はもう誰も飲んで案内しよう・・などと言う空気じゃないのは確かかもしれません。
それでも、今回の仕入れでは・・例えばクロ=ヴージョは極少の割り当てです。飲んで案内出来た昔が信じられないですが、リアルワインガイド第59号では、
「94~95」
と非常に高評価です。
例えば皆さんも、期待して抜栓した高級ワインが、余りに薄くて香らず、
「・・あれ?・・コンディション、悪い?」
などと思ったことは、ワインファンなら何度も有るはずです。
季節も変われば気温も変わる、湿度も変化する、環境も違う、人間もワインもバイオリズムが有る、熟成による変化も有る・・。さらにはビオ的にはその日が「根の日」だったりして・・。
リアルワインガイドでも昨年・・いや、noisy がテイスティングで参加した時ではないですが、
「・・余りに何も出て来ないので、途中でテイスティングを中止し、改めて数日後にやり直した」
などと言うことが有ったそうです。
まぁ、シュタイナー的見地から言うならば、その日はよほど惑星の配列が良く無かったんでしょう!・・(^^;;
ヴォーヌ=ロマネ・クロ・デ・レアは、ミシェル・グロのモノポールで有り、看板ワインですね。これもリアルではガチガチだったようで、「92~93」と見事な評価です。
このワインはバランスが良いので、いつ飲んでも・・「こんな感じだよね・・」と過少に評価されがちですが、ヴォーヌ=ロマネのワインとすると非常に長熟でして、長く置くと激変します。1級畑とするなら標高の低い位置に有りますが、やはりテロワールの違い・・なんでしょうね。
オ・ブリュレ1級もリアルワインガイド第59号は暫定点で「92~93+」でした。この畑は濃密でスパイシー、それに、ジャイエ家も持っていたことも有って、noisy もお気に入りです。クロ・デ・レアと違って何年か置くだけでかなり出て来ますし、長い熟成も可能です。リアル的には、「グラン・クリュですか?」と。余り話題に成らない1級畑ですが、今はメオ=カミュゼがリリースしているブリュレ・・・昨今のメオを考え合わせるともの凄いワインになってると思うので、これも是非飲みたいですが、
「最もリーズナブルなブリュレ」
で有ることは間違い無いですし、評価も非常に高いので、価格は「安い!」と言えるでしょう。
少なくとも10年以上前の頃のように、ある程度簡単に購入できる価格に戻ってほしいもので、全アイテムのテイスティングをやりたいものですが、昨今はそうは行かないでしょう。でも相対的に言えば非常にリーズナブルです。是非2015年ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェ、ご検討くださいませ。
以下はかなり昔のコメントです。
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【2006年のブルゴーニュはやっぱり旨い!】
・・・ミシェル・グロを飲んで、そう感じました。・・・いや、何でもかんでもそうだ・・・とは言いませんよ。少なくともnoisyが扱っている造り手に関しては、間違い無くそう思います。
人間も、何事も無く、またそつなく生きて来た方は穏やかな性格で、人から愛されると思いますが、言ってしまえば平凡で、あまり目立たないのかもしれませんが、人生の荒波に揉まれ、辛いこと、悲しいことを乗り越えてきた方は、揉まれてきた故の「影」や「みえない優しさ」が有るのかもしれません。まあ、そんなにイッパ一絡げでは言い切れないものではあるものですが・・・。
2005年はストレスの無い葡萄の性格から、とてもニュートラルな素晴らしいワインが生まれたとは思っています。でも、それって、生産者にとってはそうかもしれないが、グラスを目の前にした飲み手には余り関係の無い部分ですし、ワイン自体の評価とも違うように思います。
2006年は生産者にとっては難しいヴィンテージだったのかもしれませんが、それが還ってワインに複雑性と表情を深める要因になったように思え、且つ、丁寧に仕上げられた関係で、現状では2005年よりも美味しいという、ちょっと皮肉な状況になっているんじゃないかな?と思うんですね。
その事については他のコラムでも書きましたのでここでは拡げないですが、本当に素直に、情報に振り回されずに自身の評価をすることが、ワインの楽しみを深めてくれると思います。1968年のシャトー・ディケムは、noisyは飲んだことは有りませんが、文献によれば、本当に素晴らしい味わいだったそうで、
「1968年のボルドーは全滅」
等という安直な評論家の言葉の鵜呑みでは、何事も真実に目を向けられないことを暗示しているようです。
2006 ブルゴーニュ・ルージュ
単純に美味しい、とてもエレガントな味わいです。濃く無く、薄く無く、ベリー、チェリーがミネラルとともに穏やかに香り、中程度のボディと、後口をやや酸で引き締めながらの余韻が有ります。僅かに若い部分で後口の酸味を引きずりましたが、お客様の手に届く頃には、輪郭をキッチリ描けるようになっているでしょう。美味しいです。
2006 ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・レア
とても硬かった2005年に比べ、現在は一つの良いバランスに有ります。わずかな動物香的スパイスと黒味掛かった粒の小さなベリー、テクスチュアの良い接触感、締まりつつも収縮を繰り返すボディ、美しい減衰が有ります。まだ大きさはさほどでは無いものの充分に美味しいです。こちらは酸度は強くなく、とてもまろやかです。決して2005年に大きく劣ることは有りません。
2006 クロ=ヴージョ・グラン・モーペルテュイ・グラン・クリュ
さすがのトップ・キュヴェで、クロ・デ・レアが如何に素晴らしい1級畑でも、これを超えるのは至難の技でしょう。ベルナール・グロのクロ=ヴージョ・ミュジニに続くグラン・モーペルテュイの畑はグラン=ゼシェゾー直下という事も有ってか、グラン=ゼシェゾー的な丸みや厚み、黒い果実を感じさせてくれますし、ミュジニーにもほど近い部分での、硬質なミネラルや赤い、張りの有るボディも感じ取れます。黒い果実の裏には、出て来そうで出ない、香りの粒子のカプセルみたいなものが有りますので、これが開くには時間をかなり必要とするものの、黒っぽい果実の集合体の凝縮量が凄いので、まったりと美味しく飲めてしまいます。素晴らしいです。
改めて飲んでみて、ミシェル・グロのスタンダードさの素晴らしさを再認識しました。これ見よがしな部分が全く無く、それでも充実していると思います。お奨めします。飲んでみてください!
● 2011 Nuits-Saint-Georges les Chaliots
ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオ
【蔵出しのバックヴィンテージオファーです!何でこんなに安いのか・・不明ですが、リアルワインガイド第45号は88~89、飲み頃2017~2028と飲み頃に入ってます。】
奥ゆかしさが何とも言えぬ情緒を感じさせる、ミシェル・グロならではのワインがこのレ・シャリオですね。エレガントながらも実は芯のしっかりしたワイン・・と言えると思います。
で、本当に何でこんなに安いの?・・と言いたくなっちゃいます。だって、2014年もののこのワインの仕入れ価格とほとんど変わらないんですから・・本当ですよ。どんなに利益を削ったとしても6千円以下は絶対に無理で、換金作業になっちゃいます。
せっかくなので、価格を上げないためにもこちらも飲まずにご案内させていただきますが、リアルワインガイドも2017年から飲んで良いと判定していますので、ありがたいですよね。追加は見込めませんのでお早めに!
● 2020 Bourgogne Hautes Cotes de Nuits Blanc Fontaine Saint-Martin Monopole
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ブラン・フォンテーヌ・サン=マルタン・モノポール
【2020年もののブルゴーニュ白ワインは、赤ワインよりも「素晴らしさが判りやすい!」出来だと思います!旨いです!】

どうでしょう!・・2020年もののフォンテーヌ・サン=マルタンの白、どうやら過去最高の出来じゃないでしょうか。
2020年もののブルゴーニュワインを Noisy wine でも数多くテイスティングしていますが、非常に濃密で・・濃い目だと思われるピノ・ノワールが多くを占める中、シャルドネ系は、その濃密さをポジティヴに表現できているものがほとんどである・・と感じるんですね。
ピノ・ノワールは、昨年到着したアイテムは、まだ仕上がり切っていないと感じましたが、ここへ来て・・だいぶ仕上がって来ていると感じます。一方のシャルドネ、そして白ワインは、
「今飲んでも絶好調に旨い!」
んですね・・。いや、一部の上級キュヴェは今すぐ飲むのは控えた方が良いと思いますが、先日ご案内させていただいたバシュレ=モノなんて、
「旨い!」
と一言で言い切れる美味しさが有ります。
そして今、満を持してユベール・ラミーをテイスティングし始めている訳ですが・・いや、ラミーについてはご紹介時に詳細をお伝えするとしても、
「白ワインは濃密過ぎるほどでも一切困ることは無い」
と・・思ってしまえるような状況です。
で、このフォンテーヌ・サン=マルタンの白もまた、2019年ものよりも濃密です。

深い黄色から柑橘な果実が濃密さを持って心地良いアロマを感じさせてくれます。ほんのりとマッタリ、粘りつくほどでは無いにせよ、充分過ぎる位の密度です。ノーズには緑の草花のアロマと熟した果実の両方、とても細やかで集中した石灰のニュアンス、冷ややかさと、温かさ由来の濃密な味わいはドライですがエキスの濃さも伝えて来ます。滑らかてゆったりとしているが、口内ですり潰してみると非常に細やかです。酸の総量も酸っぱく無い程度にしっかりバランス良くあるので、この密度の高さにマッチ、高質さを感じつつの余韻に浸れます。
2019年ものよりも・・どうでしょうか、少なく見積もって10%は濃密なんじゃないかと思います。グラが有り、粘りがグラスの縁に表れています。気軽に飲んでもスイスイ入って飲みやすく美味しいですし、ポテンシャルを取りに行っても適度に応対してくれる深さが有ります。
今飲んでも美味しいですが、少し熟成させても面白いはず・・リアルワインガイド第80号は、今飲んで89+ ポテンシャル90 と、今飲んで点、ポテンシャル点とも近く、飲み頃も今から2040年と幅が有りますので、
「いつ飲んでも良い」
と暗に言っているようですよね。
ミシェル・グロ、唯一の白ワインです。旨いです!是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【氷のミハイル!・・冷ややかなクリスタルガラス!・・要素はバッチリ仕込まれています。一瞬、最近のメオのクロ・サン=フィリベールを彷彿させる素晴らしい出来!】
旨いです!・・実は2019年のミシェル・グロのテイスティングはこのオート=コート白から始めたんですが、近年、ミシェル・グロに感じる「伸びの良いしなやかさ」に加え、
「・・あれ?・・凄い冷ややかなんだけど・・何故?」
みたいな感覚を覚えました。
まぁ、オート=コートですから、標高が高い性なのかな?・・と思っていたんですね。その上で、以前のミシェル・グロの「ニュートラルさ」に複雑な起伏が有り、ガラスのようなミネラリティがワインを包み込んでいるのを感じました。
ですので、簡単には崩壊して行かない・・優れたシャンボール=ミュジニのようなスタイルです。この時点では、新生ミシェル・グロ(ピエールさんの)の特徴とは決められず、しかも2019年ヴィンテージの特徴とも思えず、健康的で滑らか、伸び良く果実もマッチョにならず素晴らしく美味しいな・・と思った訳です。
ですが、2019年のミシェル・グロを飲み進めて行くうち、このグロのワインの全編に漂う・・
「見事な冷涼感」
は、2019年と言うグレートイヤーがもたらしただけではなく、2019年ミシェル・グロのワイン全てに言える特徴だと判った訳ですね。
優れたオート=コートの白と言いますと、メオ=カミュゼのクロ・サン=フィリベールが上げられますが・・一瞬・・「似てるなぁ・・」と頭をよぎりました。まぁ、畑の位置は随分と離れていると思います。このフォンテーヌ・サン=マルタンはアルスナン村の段々畑ですから・・。あ、そうそう・・アルスナンと言えばオーレリアン・ヴェルデですね。彼もオート=コートをリリースしており、noisy もご案内はしていませんが飲んでいます・・だいぶ違います・・(^^;;
これは樹齢が上がるにつれ、相当素晴らしいワインになると感じます。今飲んでももう・・充分素晴らしいんですよ。でもまだまだ樹齢は上がるでしょう?・・その時、要素がさらに複雑になり、さらに濃密になった時に・・この素晴らしいミネラリティが得られているからこそ、このフォンテーヌ・サン=マルタンは成立すると感じられます。
今飲んでも滅茶美味しいです!・・氷のミハイル・・2019年!・・是非飲んでみて下さい。超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【2017年ものと変わらず、生感、ピュア感、精緻、フィネス、しかし不足感の無い見事な美味しさです!】
ミシェル・グロ自慢の丹精込めたオート=コート、フォンテーヌ・サン=マルタンの白です。一般的なニュイの白ワインの、やや「ぷっくら」とした緩めの味わい・・をイメージされるかもしれませんが、もっとしっかり「締まった身体」を感じていただけるかと思います。
真ん丸感の在った2017年ものと比較しますと、やや縦伸びする感じが有り、より低域と高域にまで伸びようとする意志みたいなものを感じます。エナジー感は凄く有るんですが、そのものを強く感じると言うよりは、「内に秘めたもの」のように思います。
「ジューシー」などと言うと陳腐に思われてしまいますが、実は本当のジュースの味わいって・・生で食すよりは余り甘く無い・・と思うんですね。だから多くの場合は生ジュースに糖分を足したりすると思うんですが、でもそうしてしまうと、「生感」が削られちゃう感じがするんですよね。
なので、そんな意味で・・いや、「甘く無い」と言う意味合いで、「生風にジューシー」と言っておきたいと思います。何より「酸」が生きていますし、樽などの化粧ッ気の無い味わいがピュア感を助長してくれます。とても良い出来です。是非飲んでみて下さい!・・安いと思います。
以下は以前のレヴューです。
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【2017年ヴィンテージの良さを是非感じてみてください。全方向に丸く、甘く無く、辛く無く、健康的で、完全とも思える見事な出来です!】
いや~・・美味しいです。2017年のミシェル・グロは、おそらくいつ開けても美味しいんじゃないか?・・とさえ思わされる出来で・・と言うことは、物凄い出来なんじゃないか?と思っている訳です。赤も白も・・です。
因みにリアルワインガイドは、前年ものの2016年は「今飲んで88 ポテンシャル88+」とやや渋めの評価でしたが、2017年ものはそこから基礎点が1ポイントアップ、それぞれ89、89+ としています。
明らかにリリース直後から美味しいので、どうしてもポテンシャル点を抑えた予想になると思います・・おそらくnoisyでもブラインドでテイスティングしたとしますと、今飲んで点とポテンシャル点の差は余り無い予想になるはずです。
しかしながら、本当に素晴らしいワインはリリース直後から見事に美味しい・・場合が多いので、ポテンシャル評価、つまり熟成後の評価を含めたものが、余り差を持たなくて良いかどうかは難しいところです。
テイスティングは白ワインが入ることが多く、この「フォンテーヌ・サン・マルタン・ブラン」も到着後の早い段階でテイスティングしたにも関わらず、質感が見事に出た美しくも真ん丸な味わいに驚きを感じるとともに、2017年のミシェル・グロの出来の良さを予感させてくれるものになりました。
ミネラリティが美しくたなびきます。ゴツゴツしたものでは無い、雅びなものです。オイリーさもほんのり・・これにもフィネス漂うものです。ゴク味も有りますが、その後に還って来るエレガントなノーズと透明なミネラリティの風味にも、高質さが感じられます。
このプライスですと無敵でしょう!・・ニュイの白としても高い評価が出来ると思います。個人的な評価ですと90点の壁は超えています。是非飲んでみてください!非常に美味しいです!
以下は以前のレヴューです。
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【淡い緑が透けて見える美しい色合いから、ニュートラルに漂うスパイス、ハーブ、柑橘。冷ややかな酸が心地良い、バランスに優れるオート=コート白です!】
ドメーヌ・ミシェル・グロが唯一造る白ワインです。ふくよかで糖度の乗った葡萄が得られた2015年ものとも、少し違ったニュアンスですが・・顔は同じですね。
いや、顔が同じと言うのは、エチケットやボトルの話しでは無く、グラスの写真の話しです。去年まではシュピゲラウのマシンメイドのグラスで写真を撮っていたんですが、今年の夏以降は「マウスブロー」の手作りのシュピゲラウです。軽いし唇の当たりも良く、香りの伸びやキレが良いですね。
美しい緑系の色合いが透けて見えていると思います。よりドライでややタイトに仕上がった2016年ですが、2016年もののブルゴーニュ白は軒並み・・非常に美味いですよね?・・早く飲んで良し、勿論熟させても良し・・の鬼に金棒状態です。
このオート=コート・ド・ニュイ・ブラン・フォンテーヌ・サン・マルタンも非常に良いバランスです。香りのニュアンスもとても自然で、仄かに漂うハーブやスパイス、フラワーなアロマが心地良いです。ボディもしっかり有りますが、パレットはやや卵型かな?・・シャルドネだけと言うアナウンスですが、どこかほかの品種も混じったような味わいもする感じ・・でもおそらくそれは「ミネラリティの組成」でしょう。うす緑系の色合いも綺麗でしっかり見えるようで、これまたミネラリティが関与しているのかな・・と思います。
タイトなバランスで、バターとか、クリームなどのイメージはしません。繊細なタイプ・・と言って良いと思います。後口の伸びも良く、良い感じの余韻がたなびいてくれます。
こちらが数は無いようで・・しかし、今時オート=コートでこのプライスはかなりリーズナブルです。是非ご検討くださいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【非常に良いです!リアルワインガイド第59号は 今飲んで89 ポテンシャル89+ 飲み頃予想 今~2035 でした!】
間に合わないかと思ってましたので、
「飲めませんでした」
と書きましたが・・間に合いました。2014年がとても美味しかったものの、やはりニュイでは珍しい白ですから気になっていまして、少し頑張っちゃいました。
で、・・以前は以下の様に書いていた訳です。(フォンテーヌ赤等のコラムと同じ文章です。)
ルージュよりブランがほんのちょっとだけ、今飲んでポイントが高いですね。ドメーヌ・ジャン・グロの時代から散逸していた所有権を集めて仕立て直し、ようやく全てを入手、モノポールとしてリリースしはじめた「サン=マルタン」の白です。
葡萄が熟した2015年、リアルワインガイドによるとほんのり南のフルーツが感じられるようです。ギィ・アミオのピュリニー=モンラッシェ・レ・ドゥモワゼルのような豪奢な甘さでは無いでしょうが、冷ややかさが存在しているとそのようなニュアンスは決してマイナスポイントにはならないものです。
不思議なのは、「甘い」と言ってしまうとワインファンはそっぽを向いてしまい、「思い切りドライ!」とやるとまぁまぁ・・受けは良いものの、
「・・実際、本当に残糖が無くドライだと、なかなか美味しいと言ってくれない」
ことが非常に多いですね。何しろ・・余り熟成させずに飲むパターンが多いのも有りますしね。
まぁ、いろんな意味でそれが全てでは無いんです。どんなに残糖が無くドライでも酸の構成が素晴らしくて、旨みを見事に形成している場合も有る訳ですし、ドライで薄い旨みだとしても・・例えばルイ・ユエランの2013年などもそうですが、ま~・・最初は全然売れなくても、加速度が付いて売れて行くんですね・・。
なので、「甘い」とか「やや甘い」とかは、実際に本当に「甘い」訳じゃ無い・・が、
「いつもより少しだけ甘さを感じるかもしれない・・比較すれば・・」
と言う表現が「短くなっただけ」と、取った方が良いかな・・と思います。
言葉は非常に難しいもので、その辺のニュアンスを伝えきれない我々に問題が有る訳ですが、「滅茶甘い!」とか書いていなければ、それは「程度の問題」で有って、有る人には若干甘味が感じられるかもしれないものの、違う人には「・・どこが・・甘いのよ・・」と言うようなレベルでしかない・・と取られるのが良いかと思っています。
とてもリーズナブルなモノポールのオート=コートです。樹齢が上がって行くとメオ=カミュゼの「クロ・サン=フィリベール」のような存在になるでしょう。ご検討くださいませ。
リアルの第59号を見る限り、
「やや甘いのかな?」
と言う印象を持ちますが、やはり上記に書いたように、特段に甘いニュアンスは感じません。むしろリテールの場では「甘い」などと言ってしまうとかえって大きな問題になってしまうでしょう。
果実はやや南国系フルーツが混じる・・と言うニュアンスで、現状は樽のニュアンスがわずかに勝り、完全な溶け込みを待っている感じ。樽香が立っていると言うよりも、もうすぐ「混じり合って一体化する直前」の感じです。
この地域にたまに見られる、やや中域の乏しいピノ・ブランのようなニュアンスでは無く、中域の豊かな味わい幅の広い見事なシャルドネです。品格も充分、必要なのは僅かな時間・・でしょう。非常に良いです。
言ってみれば、2010年頃のメオ=カミュゼのクロ・サン=フィリベール・ブランのようなニュアンスで、この数年間樹齢が上がれば、それにも負けないようなポテンシャルを身に着けるかもしれません。
非常に良いと思います。ある種レアですから・・飲んでみたい方も多いと思いますのでお早めにご検討くださいませ。お勧めします!
以下は2014年もののレヴューです。
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【瑞々しさたっぷり!樽臭くない、ピュアなモノポールのシャルドネです!】
とても良いバランスのシャルドネです。久しぶりにミシェル・グロの白ワインを飲みましたが、たっぷり楽しめる見事なバランスをしています。
リアルワインガイド第55号も、何故かこのオート=コート・ド・ニュイ・ブラン・フォンテーヌ・サン・マルタンだけは、
「暫定点としてでは無く、 89~89+ 今~2033 」
と、しっかり評価しています。
他のアイテムはガチガチな状態でポテンシャルを取りに生き辛かったところ、やはり白ワインとはバイオリズムが違ったのでしょうね。
こう言ったことは非常に良く有りまして、特に冬の間・・・リリースされて初めての冬を日本で迎える時、特に赤ワインは春~秋よりも冷えた状態で飲みますので、やや沈んだように感じられます。
ところがですね・・ちゃんと品温を合わせてあげると、そうでも無いんですよ。やることをしっかりやると、このタイミングでは大抵の場合、大丈夫なんですね。でも、品温を上げないで飲んでしまうと・・どうしても沈み気味になります。そして、春を迎える頃・・ワインは硬くなることが多いので、
「リリース直後の冬~次の年の冬(もしくは翌々年の冬)が明けるまで」
が赤ワインの硬い時期・・みたいな捉えられ方をされているとも言えるかもしれません。ちゃんと温度を合わせられれば、結構・・ちゃんとしているもんです。でも、春からは硬くなるワインも結構有ります。
クラスは違いますが、ちょっとピュリニーにも似た感じの果実感を含むコルトン=シャルルマーニュ・・みたいな感じで、まぁ、ソックリだとはとても言えませんが、僅かに柑橘、白~黄色のややブリっとした大振りの果実がとても冷ややか、目の細かい石灰系ミネラリティ、中域は適度に膨らみ、ぷっくりさの中に僅かなオイリーさを感じさせながら収束して行きます。果実の風味がしっかり有るペルナン=ヴェルジュレス・・の方が近いかな?・・飲むのに早く無い・・などとは言いませんが、この状態でもとても美味しく飲めます。
実はこの畑、コート=ドールからはちょっと離れているようで、ニュイ=サン=ジョルジュ村から5キロ位西に行ったところになるようです。地図上ではむしろ、ペルナン=ヴェルジュレスの方が近く、距離的にはアロース=コルトンとニュイ=サン=ジョルジュが、正三角形を描く感じですね。
なので、ペルナン的で有り、しかしニュイの温かさも有る・・みたいなニュアンスなんかもしれません。
リアルワインガイドは90点を付けたがらなかったですが、noisy 的にはジャスト90点ですね。とても良かったです。是非飲んでみてください!お薦めします!
● 2020 Bourgogne Cote d’Or Rouge
ブルゴーニュ・コート=ドール・ルージュ
【なんとこのA.C.ブルまで入荷が12本・・しかないので、テイスティングせずにご案内させていただきます・・】
2019年ものに続いて12本だけの入荷になってしまいました。そもそもミシェル・グロ2020年ものは総数も非常に少ないので、申し訳ない・・オート=コートや村名などのレヴューをご参考にされてください。
リアルワインガイド第80号も、ポテンシャルで90点を付けなかった・・と言う出来ですので、普通の村名並みほどの評価と言えるでしょう。価格を考えますと・・いや、もはや・・
「3千円台を付けられるA.C.ブルは皆無」
と言って良い状況ですから、
「ブルゴーニュの良心!」
と言えるドメーヌ・ミシェル・グロは健在です。
また他のキュヴェを飲んだ限りにおいては、ピエール・グロの参入の影響が良い方にしっかり出始めていると感じられますので、普段飲みには欠かせない1本かと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【もし久しぶりにミシェル・グロのこのA.C.ブルを飲まれたとしたら、相当にビックリすると思います!激エレガント、冷やかで超旨いです!】
いや~・・こんなワインは10ケース単位でいただきたい!・・
ですが残念ながら2019年ものは、ドメーヌの出しが少ないので1ケースしかない・・とおっしゃるのです。
「いやいや・・いつもは凄い数、平気で言うでしょう?・・だからなんとかして頂戴!」
と粘ったお陰で、後口でもう1ケースいただけることになりました。なので今回、買えなくても次回が有ります。飲まなきゃ損!・・です。
氷のミハイルの2019年A.C.ブルは、可憐ながらも連続性がバッチリ・・そう、その冷ややかなミネラリティの性です。村名以上の上級キュヴェに感じる「ミルランダージュ」的なものは無いんですが、それでもちゃんと集中しています。それを内包するかのように外側にクリスタルガラス的なミネラリティが適度にコートされているので可憐なニュアンスに感じるのでしょう。
そして2019年ものミシェル・グロは、実にしっとりと良く香り、滑らかでエキスバッチリです・・美味しく無い訳が無いじゃないですか!
以前はそれでもまだ、価格的な部分での「ブルゴーニュの良心・ヴォーヌ=ロマネのドメーヌの鏡」であった時期も有りますが、この2019年ものは、
「A.C.ブルゴーニュのエレガント系ピノ・ノワールの代表」
と言っても過言では無いんじゃないかと思います。滅茶美味しいです・・もっと欲しい・・是非飲んでみて下さい。ピエール・グロさん、半端無いぞと思っていただけるはずです!
以下は以前のレヴューです。
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【ヴォーヌ=ロマネ近郊のニュアンスが漂う、愛らしくも愛しい・・愛すべきホノボノさとピュアさが魅力です!・・が、これからもどんどん成長するでしょう!】
到着直後からバッチリだった2017年もので、
「こんなプライスなのにこのポテンシャルかい!・・オート=コートの各キュヴェとの違いを説明するのはかなり面倒・・でも仕方ないか・・」
みたいな感じでした。
2018年もののA.C.ブルは、そんな2017年ものに比較するとポテンシャルで上回り、「今飲んで点が0.5点ほど下がる」・・それが正解かと思います。色合いを見てもそれは一目瞭然でしょう?・・ちょっと官能感の滲む2017年ものに比較して、2018年ものは「よりしっかり感」「精緻感」が見えるようじゃないかと思うんですね。
まさにそんな感じで、適度な膨らみを持つボディと愛らしい果実のニュアンスがピュアに香り非常に美味しいんですが、実は成長はそこでストップしない・・ポテンシャルの高さを感じるんですね。伸びしろが大きい、まだまだ有ると思っていただければと思います。
それに、「愛らしい」とか「愛しい」とか・・実はワインの表現的には、むしろ、「小ささ」を含んだ言葉では有るんですが、それはあくまで「ミシェル・グロのオート=コートなどと比較した場合」であって、他の造り手さんを対象にしたものでは無いと思ってください。節分を迎え、春一番が吹いた関東ですから、これからどんどん暖かくなってくるはずですが、春の訪れと共に、さらなるポテンシャルの開花を見ていただけると思います。ご検討くださいませ。少なくて申し訳在りませんが、これでもう割り当ては終わりなんですね・・すみません。
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【滅茶美味しいです!・・これは沢山欲しいところですが・・!早めに是非ゲットしてください!】
もしこの2017年のミシェル・グロのベースワイン、ブルゴーニュ・コート=ドールと運良く良いコンディションの個体と出会えたとしたら、如何にブルゴーニュワインに大したオマージュが無い方だったとしても、決して邪険な態度を取ることは出来なくなるでしょう。
もしブルゴーニュワインファンが、同じように出会えたとしたら、今までの自身のブルゴーニュワインに対する考え方も変えさせてしまうような力が有ると思います。
何てったって・・非常に美味しいんですよ。まさにヴォーヌ=ロマネ的な柔らかさと気品に満ち、ディテールの細やかさをしっかり見せているのに、おしとやかなんですね。
ミシェル・グロのオート=コートの赤は何種類か有りますが、その内のオー・ヴァロンを僅かに小さくしたような感じのそっくりさんで、総合的な熱量こそオー・ヴァロンには及ばないものの、
「ベースワインでこの出来か~!」
と、驚かれること必定です。
もっとも、どこで購入されても同じような出会いになるとは限りませんよ。日本にはいくつものインポーターさんが有りますし、ワイン屋さん、それぞれの管理の仕方がワインの味わいに影響します。
これ、出来るだけ多くの方に飲んで欲しいですが・・そもそも数が無いし、2千円代でそこまでやるのもどうかと思いますので、早い者勝ちで!・・是非ビックリしてください!非常に素晴らしい!・・見事です。
以下は以前のレヴューです。
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【・・なんだ・・グロかぁ・・などと言ってる場合では有りません。ヴォーヌ=ロマネに本拠を置く大ドメーヌ、しかも下から上まで造ってくれる・・そしてなんと、このプライスですよ!】「今時こんな価格で販売できるなら、もっと沢山欲しい!」
と感じるのはワイン屋ならではなのかもしれません。
ワインファン、特にブルゴーニュファンの方なら、
「グロはいつでもどこでも買えるし・・」
と言うような感覚が有るかもしれません。
しかし、ヴォーヌ=ロマネ村に本拠を置く「グロ家」のワインは、やはり由縁がヴォーヌ=ロマネ村に有ります。なので、そのニュアンスも持ち、「良い感じ」をしっかり感じさせてくれるブルゴーニュワインなんですね。
それに、ディスカウントさん辺りではこのような価格は出ているかもしれませんが、何せコンディションは抜群に良いです。数本のんでしっかり確かめていますんで、
「価格と品質、コンディション」
を総合比較すれば、
「全く違う品物」
と言うことになるかと思います。
で、今回はACブルゴーニュとACオート=コートも激安なんですが、数が無いんですよ・・。ご紹介させていただく時は必ずテイスティングしていた両アイテムですが、2016年ものは・・数が無いんです。
しかし、ACブルで2800円と言うような価格はもう・・ドメーヌものではまず有り得ません。エージェントさんも価格は泣きながら付けているようです。
「ブルゴーニュワインは大好きだし、飲みたいけれど・・価格が・・」
とおっしゃるお方も多くいらっしゃいます。
とてもニュートラルな立ち位置で、化粧っ気の無いスッピン美人なブルゴーニュワイン・・・しかし、飲めば飲む程、その美味しさが染みてくるというミシェル・グロのワインです。是非飲んでみてください!完売の際はご容赦くださいませ。
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【ヴォーヌ=ロマネ風味トッピングのA.C.ブルゴーニュ、A.C.オート=コート・ド・ニュイの最新ヴィンテージがこのプライスなら何も言うこと無し!】
どうでしょう・・この色合い。左の写真は普通のオート=コート・ド・ニュイ・ルージュです。フォンテーヌでは有りませんのでお間違いの無きよう。
余りのシャンボール=ミュジニーの美味しさにかなり舞い上がってしまいましたが、現状でやや閉じ気味とは言え、今時このプライス、ACブルとほとんど変わらないですからお買い得ですよね。
リアルワインガイド第59号は「今飲んで88 ポテンシャル89 飲み頃 今~2035」と言う評価です。まぁ、良いところかな・・と思いますが、noisy 的には 90ポイント付けて良いんじゃないかと言うような感覚です。
やっぱりグロさんのワインって、エレガントなんですよね。グロ・フレールの強さは無い・・でもそれが良い・・し、何を飲んでもどこか、
「ヴォーヌ=ロマネのニュアンス」
として受容出来るアロマや味わいが有ると思います。
今回は非常に少ないので、ACブル、オート=コート・フォンテーヌ赤・白のテイスティングは見送りました。しかしながら、前にも記載しましたように・・
「シャンボールの滅茶苦茶な美味しさ!」
は、やはりどこかにヴォーヌ=ロマネを感じさせる・・シャンボール=ミュジニーと言うアペラシオンでも・・またニュイ=サン=ジョルジュでも・・です。
つまりは、ミシェル・グロさんのワイン イコール ヴォーヌ=ロマネのニュアンス と言うような、ある種「間違った情報を記憶として覚えていること」になり、それはそれで大きな問題なのでしょうが、人間の経験記憶は結構曖昧で有り、しかしその曖昧さが膨大な情報を管理するのに有効なんだと思うんですね。
だからこのようなワインを飲むと「ヴォーヌ=ロマネ!」と言う記憶が呼び起こされるんじゃないかと・・思ったりしています。
リーズナブルで美味しいワインでした!お勧めします!・・ACブルはすみません・・飲めてません。
以下は以前のコメントです。
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【何と蔵出しですが、2013年にご案内させていただいた当時よりもリーズナブルに仕上がりました!・・是非ご検討くださいませ!】 蔵出しで、何故か非常にリーズナブルに仕上がってしまいました・・。上手くやってくれたエージェントさんに感謝です。因みに正規のひとつであるLUCさんの2014年ものオート=コートの上代は¥3800です。・・いや、今回のこの品物はLUCさんものじゃありません。noisy も信頼を置いているオルヴォーさんです。
ドメーヌ・ミシェル・グロのワインは、日本には正規が何社か存在しますし、並行輸入でも入って来ますので、さほどは注目されませんが・・とても素晴らしいブルゴーニュワインだと思います。
他にも確かに「安い価格」で出ることも有りますが、ほとんどが実の姿は品質を全く気にしていないディスカウンターさんですから、ちゃんと飲めればめっけもんかもしれないにせよ、購入者責任になってしまいますのでご注意ください。
今回は価格を上げたく無いので、そのままご案内します。通常よりも1000円ほどは安いと確信していますし、そろそろ飲んで美味しくなっている頃でしょう!是非ご検討くださいませ!
以下は4年前に書いたこのワインのコメントです。
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【肯定感が沸いてくる素晴らしいピノ・ノワール!】 結局のところブルゴーニュ・ピノ・ノワール・ファンがブルゴーニュ・ピノ・ノワールに求めるものを全て持っており表現できるのがミシェル・グロのオート=コート・ド・ニュイ・ルージュじゃないのか・・・。
そんな気持ちにさせてくれるワインです。ヴィンテージに関わらず、いつもエレガントな清ました顔をしているが、打ち解けてくるとハニカムし、微笑むし、時にははしゃいでもくれる。そして最後はいつも気付かずに去っていってしまう。しばらく会わないでもいられるけれど、久しぶりに会うと決まっていつものパターンだ。余計なものは何も身に付けないくせに、
「あれを着てくれば良かったのに・・・」
とも思わせない。
まあ、確かに現在はまだ若いと思える状態ですが、何だかなぁ・・・不足感が無いんですよね。スタイリッシュで美しさ全開のピノ・ノワールです。やはり美味しい。これがスタンダードだと思います。・・でもどこで購入されても良いにせよ、ちゃんと温度管理をしているお店で購入しましょうね。お奨めします。
● 2020 Bourgogne Hautes Cotes de Nuits Rouge
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ルージュ
【滅多やたらと濃いピノ・ノワールが多い2020年ものに有って、優しく可憐、バランスに優れる味わいに、「ふっ」と肩の重みが軽くなるような・・何とも心地良い仕上がりでした!】

noisy の2023年1月のテイスティング量は、過去最高を記録していると・・思います。何せ、
「ほぼ毎日3本、もしくは2本・・以上」
開けている勘定になってしまいます。この滅茶苦茶リーズナブルなオート=コートみたいな安価(・・でも・・ない??)なワインも有れば、3万円・・それ以上もする高価なワインも開けています。余りの量の多さは余り苦労にはならないのですが、
「濃い目の、もしくは強めのワインが続く」
とか、
「同じようなワインが続く・・白ばかり・・とか・・」
になりますと、結構に疲労が溜まります。まぁ・・noisy もお年頃ですから・・だんだんと無理の効かない年齢になってしまっている訳ですよ。
で、いつものように・・このような、リキミ無く美味しく優しく入ってくる「エレガントなピノ・ノワール」をテイスティングしていますと・・
「何とも心地良い気持ち」
になって来て、
「・・そう・・これで良いのよ・・」
などと気付かず言葉を発していたりするわけです。
2020年ものは非常に充実したワインが多いですから、感覚器官も知らずに持って行かれている訳でして、後になってみて・・疲労に気付いたりしています。ですが、
「2020年もののミシェル・グロは、他のドメーヌものよりも、ずっとずっと優しくエレガント!」
です。

どうです?・・良いでしょう・・この色彩。グッと来ちゃいますでしょう?・・先日のアンリ・グージュのご紹介の時に、2020年もののエマニュエル・ルジェのパストゥグランの写真を掲載させていただきましたが、パスグラで有りながらも濃密な色彩、そしてパワフルな味わいでした。あれはあれで非常に素晴らしいんですが、やはり少し寝かせて飲むべきでしょうね。
抜栓直後から高いノーズを感じます。口入れ直後はやや締まっていますが、2~3分ほどですぐほぐれて来ます。チェリーな愛らしい味わいと風味が拡がり、優しく穏やかに膨らみ、ドライなチェリーのノーズへの還りを感じながら適度な長さの自然な減衰を感じさせてくれるんですね。
また、2020年ものからエチケットの材質やデザインが微妙に変わっていまして、以前の少しテカテカに光るものでは無く、ちょっと和紙風の凹凸が感じられるものになっていますから、
「見ているだけでもちょっと落ち着く感じ」
がしました。
ある意味、しっかり出来ているワインが多い2020年ものに有って、
「エレガントである!」
と言える貴重なオート=コートです。リアルワインガイド第80号もポテンシャル点90点ですが、
「A.C.ブルと、さして価格は変わらない」
のも有難いです。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【A.C.ブルのエレガントさを少しだけタフに、少しだけ濃密に、より冷ややかに表現している見事なオート=コート!滅茶苦茶バランス良いです!】
こちらも激旨です!可憐さを感じさせるA.C.ブル(コート=ドール)に対し、むしろ、
「ジャスト・ミート!」
な方は多いはず・・まぁ、結構にnoisy はエレガント好きですし、キツイ塩はダメですし・・いや、でも塩が不足しているのはもっとダメかもしれませんが・・そういう意味では、ミシェル・グロらしい集中感がしっかり有るこのオート=コート赤がもっとも受ける可能性は有ります。
このワインもまた「氷のミハイル」ですから、滅茶冷ややかです。それなりにしっかりと濃度の有る味わいをその「氷」で包んでいますから、その濃度の濃さはストレートには伝わってこないと思います。
あ、もしかしたら勘違いされるかもしれませんが、ミシェル・グロは元からエキスは適度に濃い生産者さんですから・・お間違えの無きよう・・。
そして、親父さんミシェルの頃よりのニュアンスを、その「氷」様のミネラリティでしっかり包んでいるのがこの2019年の特徴です。
バランス良く、香りも立ち、よりナチュラルになり、冷やかに流れるように身体の中に落ちて行くのに、しっかり口内、ノーズ、脳裏に傷を残して行きます。
もう誰も「リーズナブルだから」と言う理由でミシェル・グロを選ぶ方はいなくなるに違い無い・・そう感じる素晴らしい出来です。是非飲んでみて下さい。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【ベースのオート=コート・ド・ニュイながら、「ミシェル・グロ節満開」の見事な出来です!】
クラスはA.C.ブルより上なんですが、ヴォーヌ=ロマネらしい酸の柔らかさが特徴と言えるA.C.ブルに対し、高高度の畑由来の「やや冷ややかな」酸の持つ「メリハリの有る」表現をしてくれるのが、こちらのオート=コートです。
しかしながらオート=コートも3種類有りますので・・いや~・・ご紹介する方としましては非常に苦労するところでは有りますが、特徴はちゃんと把握しているつもりですので・・伝わるかどうかは難しいかもしれないとしても・・ですね、各コラムをお読みくださいませ。
しかし・・ミシェル・グロ2018年・・旨いです。エレガンスもきっちり表現してくれますし、テロワールの違いもワインがちゃんと語ってくれますから・・
「オート=コート3種の飲み比べ」
も、きっと楽しいですよ。
A.C.ブルは・・実はアルコール度14度です。ミシェル・グロの2018年ものは14度でほぼほぼ揃っている感じです。でも・・全然14度と言う感じがしないんですよ。非常にしなやかで膨らみが有って端正で・・将来性も、今飲んでもかなり美味いんですね。
しかしながらこのベースのオート=コートは12.5度なんですよ。だから、
「滅茶エレガント!」
なんですね。
その上で、やや冷涼な酸を膨らませ果実感を漂わせつつ、徐々に伸長してくる感じが非常に良いです。
透明感の漂う色彩はむしろ濃い目に見えるでしょう?小さな実を付けたと思わせる感じかな?・・と思います。過熟していない・・のは間違い無く、伸びやかな酸の美味しさを感じていただけます。是非ご検討くださいませ!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【A.C.ブル、オート=コートの各種の中で、最も冷涼感が有り縦伸びするのがこの畑名無しのオート=コート・ド・ニュイ!・・まさに「らしい」オート=コートです!】
すみませんね・・ついに3千円は超えちゃいました。何かと経費が増大しておりまして、送料は今までの3倍近く支払っていますし、そのまま転嫁することも不可能です。3倍支払ってもそれだけサービス内容が追い付いて行けばさして問題無い訳ですが、配送サービスのレベルは駄々下がりで、不満は大きいです。IT関連の支出も大きくなっていますし、厳しい世の中です。
それでもこの価格は立派です。今時のオート=コートはどんなにリーズナブルでも4千円程度が普通ですからね。
そして、ミシェル・グロの場合はオート=コートだけで4アイテム・・いや、白も入りますんで・・。A.C.ブルを入れると5アイテムです。それだけあるとテイスティングだけでも時間が掛かりますし、その違いが取れなければテイスティングも意味無い訳ですが、いや~・・しっかり違うので非常に面白いです。
以前はオー・ヴァロン、フォンテーヌ・サン=マルタンを混ぜていたオート=コートですが、それぞれに畑名にし、それ以外のオート=コートと、おそらく半端分などをセパージュしているのがこの畑名無しのオート=コートだと思われます。
ヴォーヌ=ロマネっぽい暖かさと丸み、動物系のミネラリティがより感じられるオー・ヴァロンに対し、こちらはより冷涼で透明なミネラリティが見える、縦伸び系・縦構造系のオート=コートです。むしろこちらの方が「オート=コートらしい」仕上がりで有り、オー・ヴァロンやフォンテーヌに比べてやや細身のスタイリッシュな味わいです。
リアルワインガイド第67号は、なんとA.C.ブルと同じポイントでした・・。まぁ、価格も似たようなものですし・・どのような判断基準を持っているかはその人次第ですので、それも理解できる評価です。
2016年ものは余りに無くて飲めませんでしたので写真は有りませんが、2015年ものの写真と比較すると、
「それでも色は強めに出ている」
のが判るかと思います。透明感は裏に回っている感じになっていると思います。2015年ものより1.2倍ほど、濃密な仕上がりだが、全くエレガンスを犠牲にしていない造りです。
非常に良い出来でした!是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【オート=コートも3千円切れ!・・A.C.ブルより奥行の有る味わいです!】 この2018年の年末も押し詰まった頃になってもまだ・・
「・・テイスティングして案内してくれるのは良いけど・・もう酔っぱらっちゃってるよ・・」
などと思われていらっしゃる方も多いかもしれませんね。明日28日は仕事納めの方も多いでしょうから、もう気分はお正月でしょうか。
ただ、noisy としましては、12月の暦の具合がどうもね・・上手く行かず、これまで3回しかご案内が出来ていないんですね。
通常なら12月は4回から5回は木曜日が有ります。ところが2018年は4回目がもう27日なんですね・・。なので、余りにご案内の回数が少ないと、売上も行かない訳でして・・予定を大幅に狂わせてしまうことになってしまったので、
「こんなに押し詰まっても悪あがきをしている」
訳です。そんな訳でして・・うるさくて申し訳ありません。
このオート=コートも品質だけではなく、コンディションも、そして何と価格も・・超優等生なワインです。3千円切ってます。
ところが2016年ものは数が無い・・ので、今回は飲まず、全て販売させていただこう・・と言う魂胆なんですね。
まあ・・良いですよね・・今まで何度もご紹介させていただいてますし、リーズナブルすぎる位リーズナブルですから・・それに、
「ミシェル・グロは、オート=コートだけで4種類も有る!」
ものでして、他の2016年オート=コートは全てテイスティングしていますんで・・どれも美味しかったですよ。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【ヴォーヌ=ロマネ風味トッピングのA.C.ブルゴーニュ、A.C.オート=コート・ド・ニュイの最新ヴィンテージがこのプライスなら何も言うこと無し!】
どうでしょう・・この色合い。左の写真は普通のオート=コート・ド・ニュイ・ルージュです。フォンテーヌでは有りませんのでお間違いの無きよう。
余りのシャンボール=ミュジニーの美味しさにかなり舞い上がってしまいましたが、現状でやや閉じ気味とは言え、今時このプライス、ACブルとほとんど変わらないですからお買い得ですよね。
リアルワインガイド第59号は「今飲んで88 ポテンシャル89 飲み頃 今~2037」と言う評価です。まぁ、良いところかな・・と思いますが、noisy 的には 90ポイント付けて良いんじゃないかと言うような感覚です。
やっぱりグロさんのワインって、エレガントなんですよね。グロ・フレールの強さは無い・・でもそれが良い・・し、何を飲んでもどこか、
「ヴォーヌ=ロマネのニュアンス」
として受容出来るアロマや味わいが有ると思います。
今回は非常に少ないので、ACブル、オート=コート・フォンテーヌ赤・白のテイスティングは見送りました。しかしながら、前にも記載しましたように・・
「シャンボールの滅茶苦茶な美味しさ!」
は、やはりどこかにヴォーヌ=ロマネを感じさせる・・シャンボール=ミュジニーと言うアペラシオンでも・・またニュイ=サン=ジョルジュでも・・です。
つまりは、ミシェル・グロさんのワイン イコール ヴォーヌ=ロマネのニュアンス と言うような、ある種「間違った情報を記憶として覚えていること」になり、それはそれで大きな問題なのでしょうが、人間の経験記憶は結構曖昧で有り、しかしその曖昧さが膨大な情報を管理するのに有効なんだと思うんですね。
だからこのようなワインを飲むと「ヴォーヌ=ロマネ!」と言う記憶が呼び起こされるんじゃないかと・・思ったりしています。
リーズナブルで美味しいワインでした!お勧めします!・・ACブルはすみません・・飲めてません。
以下は以前のコメントです。
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【何と蔵出しですが、2013年にご案内させていただいた当時よりもリーズナブルに仕上がりました!・・是非ご検討くださいませ!】 蔵出しで、何故か非常にリーズナブルに仕上がってしまいました・・。上手くやってくれたエージェントさんに感謝です。因みに正規のひとつであるLUCさんの2014年ものオート=コートの上代は¥3800です。・・いや、今回のこの品物はLUCさんものじゃありません。noisy も信頼を置いているオルヴォーさんです。
ドメーヌ・ミシェル・グロのワインは、日本には正規が何社か存在しますし、並行輸入でも入って来ますので、さほどは注目されませんが・・とても素晴らしいブルゴーニュワインだと思います。
他にも確かに「安い価格」で出ることも有りますが、ほとんどが実の姿は品質を全く気にしていないディスカウンターさんですから、ちゃんと飲めればめっけもんかもしれないにせよ、購入者責任になってしまいますのでご注意ください。
今回は価格を上げたく無いので、そのままご案内します。通常よりも1000円ほどは安いと確信していますし、そろそろ飲んで美味しくなっている頃でしょう!是非ご検討くださいませ!
以下は4年前に書いたこのワインのコメントです。
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【肯定感が沸いてくる素晴らしいピノ・ノワール!】 結局のところブルゴーニュ・ピノ・ノワール・ファンがブルゴーニュ・ピノ・ノワールに求めるものを全て持っており表現できるのがミシェル・グロのオート=コート・ド・ニュイ・ルージュじゃないのか・・・。
そんな気持ちにさせてくれるワインです。ヴィンテージに関わらず、いつもエレガントな清ました顔をしているが、打ち解けてくるとハニカムし、微笑むし、時にははしゃいでもくれる。そして最後はいつも気付かずに去っていってしまう。しばらく会わないでもいられるけれど、久しぶりに会うと決まっていつものパターンだ。余計なものは何も身に付けないくせに、
「あれを着てくれば良かったのに・・・」
とも思わせない。
まあ、確かに現在はまだ若いと思える状態ですが、何だかなぁ・・・不足感が無いんですよね。スタイリッシュで美しさ全開のピノ・ノワールです。やはり美味しい。これがスタンダードだと思います。・・でもどこで購入されても良いにせよ、ちゃんと温度管理をしているお店で購入しましょうね。お奨めします。
● 2020 Bourgogne Hautes Cotes de Nuits au Vallon Rouge
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・オー・ヴァロン・ルージュ
【これはべらぼうに美味しい!ちょっとヴォーヌ=ロマネ的な振る舞いをする表情が何とも素晴らしいです!】

ミシェル・グロが・・オート=コートのキュヴェを増やし始めた頃は・・
「・・こんなにオート=コートばかりのアイテムを増やしてどうしたいの・・かなぁ・・」
と思っていたのは事実として有ります。それに、
「・・つまりは、このテロワールの差を感じてよ・・ってことでしょ?」
と言うのも判ってはいるものの、
「でもそこまで・・違うか・・?」
みたいな・・(^^;; ちょっと面倒な仕事を受けざるを得なかった大工さんみたいなね・・気持ちも有った訳です。
因みにミシェル・グロの赤のオート=コートは、
・オート=コート
・オ・ヴァロン
・フォンテーヌ
と3種類も有ります。
などと言っていますがこれ・・それぞれ全然違うんですよ。
このオ・ヴァロンですが、何とも素晴らしいです。ニュアンス的にはかなりの部分でヴォーヌ=ロマネを想起させる細やかな表情、起伏を感じさせてくれます。

普通のオート=コートは可憐でエレガント、わずかに軽めです。で、フォンテーヌの方になりますと、滅茶精緻で美しい白っぽいミネラリティが多分に感じられる味わいです。こちらはもう少し野性味と言いますか、ヴォーヌ=ロマネ的な「こってりさ」が有り、その細やかな起伏が何とも美味しさを感じさせてくれます。
2019年ものの超冷ややかで超エレガントなスタイルより、若干は濃密では有るんですが、飲んでいて疲れるようなものじゃ無いんですね。この辺は通常のオート=コートに繋がるエレガントさが有ります。非常に良い出来です。
リアルワインガイド第80号もポテンシャル90点で、
「V.R.村名と呼べるレベルのレジョナル・クラス」
と言っています。
そして、ミシェル・グロは早くからアルスナン近郊のオート=コートの将来性に気付いていたんですね・・。それは本当に素晴らしいことで、早くから開墾して来たものがようやく実を結び始めたと言えます。
素晴らしい出来です!・・是非他のキュヴェと比較してみてください。滅茶リーズナブルです!
以下は以前のレヴューです。
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【いつも滅茶美味しいオ・ヴァロンですが、これはもう・・格上だと言わない訳には行きません。素晴らしいです!】
このオ・ヴァロンも滅茶苦茶美味しいです。まぁ、いつも凄く美味しいので・・頭抜けて・・までとは言い切れなかったんですが、2019年ものはやはり下級クラスでは「頭抜けている」と言わずにはいられません。フォンターヌ・サン=マルタン・ルージュも同じように頭抜けた存在なんですが、オ・ヴァロンの方が判りやすいんですよね。
その理由は・・やはり「氷のミハイル化」が上げられます。比較論で言ってみますと、アメリー・ベルトーで言うところの、村名ジュヴレと村名ジュヴレ・クロ・デ・シェゾーなんですね。
クロ・デ・シェゾーって・・キュッと締まっていて、それがまたその場で凝縮していて、それがまた美味しさを判りやすくしていると思うんですね。村名ジュヴレも美味しいんですが、そんな判りやすさが少ない・・。違う言い方をするなら、昔のトラペと今のトラペ・・でしょうか。今のトラペは・・旨いでしょう?・・昔のトラペしか知らない方は何を言ってるのか判らないと思いますが・・。
ですので、その氷的なミネラリティが深い味わいの表面化を幾分にも閉じ込めている部分が有るんですね。ですので、キュッと締まった美味しさに滑らかさと気品を与えている感じになっていると思います。
こちらも・・残念ながら量が無い・・もう一回だけ12本、いだたけることになっていますので、次回以降お出しできるかと思いますが、それで終了です。是非お早めにお手当ください。リーズナブルながら格上の美味しさを容易に感じていただけると思います。超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【絶妙に美味しいです!この2021年の寒い冬に飲むのに「ピッタリ」の表情豊かなぷっくら感に浸ってください!】
ベースのオート=コートの優しくも愛らしい味わい、フォンテーヌ・サン=マルタンの精緻で雅さの有る表情も捨てがたいですが、この寒~い冬・・と言うより、今すでに・・
「・・あたし、仕上がっちゃってます~!」
と言ってくれてるのがこのオー・ヴァロンです!・・いや~・・本当に美味しい。これでオート=コートかい!・・みたいな感じですよ。
ヴォーヌ=ロマネっぽい・・と言いたいところなんですが、むしろ非常に近いのが「膨らみ始めたジュヴレ=シャンベルタン」かな?・・などと感覚的には思うんですね。もっと寄せるとするなら、アメリー・ベルトーの「ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・デ・シェゾー」を僅かにスケール・ダウンした感じ?・・と言ってみましょうか。
なので、少し肉々しく、少しコッテリしていて、複雑性がそれなりに膨らんで感じられる・・果実感も若かったり熟していたり・・多彩なんですね。
精緻で雅なフォンテーヌ・サン=マルタンは、出来ればもう少し暖かくなって来てからの方が美味しいはずですから、
「とりあえずオー・ヴァロンを飲み、その後でベースのオート=コート、もしくはフォンテーヌ・サン=マルタンを飲む」
そんな計画が良いんじゃないかと思います。
いや・・ちょっとビックリしていただけると思います。
「オート=コートで充分!」
なんてことになってしまいますとワイン屋としては困ってしまいますが、今飲んで美味しいものは・・さっさと飲んでみましょう!お勧めします!是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【べらぼうに旨い!ヴォーヌ=ロマネ、ニュイ=サン=ジョルジュに通じる見事なアロマ、一推しです!】

一推しです!
誰がこのワイン、「オート=コート・ド・ニュイ」だと見抜けるのでしょう。私には・・無理かもしれません・・(^^;;
いや、そもそもオート=コートは準村名ですから、村名並みの出来で有ってもおかしくは無いんです。だけれど、飲んでヴォーヌ=ロマネを直観してしまったら、誰もオート=コートとは疑わないでしょう?ニュイ=サン=ジョルジュとか、ヴージョとかを比較にして来ると思うんですね。もしくはジャンボールの下の方の畑とか・・。
ですが、これはオー・ヴァロン、オート=コートです。緯度的にはニュイ=サン=ジョルジュやプレモ=プリシー辺りを西に行った辺り。ミシェル・グロのフォンテーヌ・サン=マルタンよりももっと南です。
そして1978年から開墾をしていたことが良い方に出たのでしょうし、2017年と言うヴィンテージも背中を押したのでしょう。
「村名にそん色無いほどの仕上がり!」
と言っておきましょう。
最も、A.C.ブルも非常に素晴らしいので、どちらを選ばれても不足は無いです。A.C.ブルよりも豊かでより丸みがあり、旨味成分がより多いです。
リアルワインガイド第67号は昨年ものの2016年と同じ評価ですが、個人的には今飲んで点で90点越えです。贔屓目が有ったとしてもそこは譲りたくないかな・・と言えるほど素晴らしい。ほぼ完ぺき!・・そして他のオート=コートとも確実に異なるのが実に面白いですよ。もし可能でしたら、「オート=コートの比較」もやってみてください。超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【初リリースのオー・ヴァロン!リアルワインガイド第63号は89+ポイント!】
ん~・・冷ややかなオート=コートならではの風味と、結構に大柄で深い構造を持ったワインだな・・と言うのが第一印象です。
また、ミシェル・グロのワインはどこか・・葡萄の蝋質みたいなものをトッピングで感じていたんですが、2016年ものはこのオー・ヴァロンはじめ、ほとんど・・見当たらないことに気付きました。より自然にさりげない味わいに感じるかもしれません。
そもそもミシェル・グロのワインは、しっとりしていて暴れず、強い抽出などは絶対にしないのが真骨頂です。兄弟のグロ・フレールやアンヌ・グロが濃い系なのとは正反対です。(最近のベルナール・グロ=グロ・フレールは飲んでいないので変わっているかもしれませんが・・)
そもそも1990年台、アメリカにマーケットの多くを持っていたブルゴーニュの生産者たちは、アメリカ人的好みだと言うことで、「より濃い」ブルゴーニュ・ピノ・ノワールを目指し、「新樽率アップ」をし、過熟させ抽出を強くし、まるでケーキのようなブルゴーニュワインを創り出しました。伝統のエレガントなピノ・ノワールとは全く違うものです。
そんな時に言われたのが「逆浸透膜」ですね。安易に言ってしまえば水分除去フィルターです。そりゃぁ・・濃くなりますよ。グロ家の誰かも持っていると・・そんな噂が流れたものです。
ところがですね・・ベルナールやアンヌが濃いワインでもてはやされたにも関わらず、
「ミシェルだけは変わらない」
伝統のブルゴーニュワインを造り続けたんですね。
「ジャン・グロの時代は良かったがミシェル・グロになってから変わってしまった・・」
などと言う心無い言葉が専門誌に掲載されたようですが、ジャン・グロ時代も1980年台には完全にミシェルがドメーヌを動かしていた訳です。ジャン・グロさんは足が悪かったので、若くしてミシェルが継いだような状態になっていたんですね。なので、素晴らしい・・傑作だと言われた1985年のドメーヌ・ジャン・グロのワインも、実はミシェルが造っていた訳です。
濃くないですよね・・樽も強く無いです。非常に・・ニュートラルです。新しいキュヴェですが、どこか懐かしい感じがします。濃くは無いんですが、
「エキスは非常にしっかりしている」
ことに気付きます。
そして、
「・・あれ?・・メオ=カミュゼに・・似ているなぁ・・」
と、ふと気付いてしまいました。
勿論ですが、樽の影響、ニュアンスがそれなりに感じられるメオ=カミュゼとは、結構に違うのは事実なんですが、
「・・樽を取ったら・・メオ=カミュゼ?」
みたいな・・(^^;; いや、もう少しメオの方が押し出しは強いかもしれませんが!
そして、堆積土壌(マール)由来のヨード感かな・・これは白のフォンテーヌにも共通することですが、ほんの僅かに感じることが出来るかと思います。
それにしてもファーストリリースで、ここまで良いとは思いませんでした。個人的には普通のオート=コートよりも「より冷ややか」だと思うんですけどね。冷涼感たっぷりの旨いピノ・ノワールです。是非飲んでみてください。お勧めします!
● 2020 Bourgogne Hautes Cotes de Nuits Rouge Fontaine Saint-Martin Monopole
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ルージュ・フォンテーヌ・サン=マルタン・モノポール
【しなやかに伸びて行く精緻な果実と石灰のアロマ!・・とても微細な表情がフィネスたっぷりに感じられます!】

このミシェル・グロのオート=コート三部作のトップ・キュヴェがこのフォンテーヌ・サン=マルタンです。コルトンと同様の地層だと言うことですが、なるほど・・そう言われてみればそのような気がします。
まぁ、コルトンとは言ってもいくつかのスタイルが有りますが、レ・ルナルドやレ・ロニェにむしろ似ている感じがするのは、ヴォーヌ=ロマネスタイルなオ・ヴァロンでしょう。でも、ル・コルトンやレ・ペリエール、言い過ぎかもしれますせんがレ・ブレッサンドなどには、このフォンテーヌ・サン=マルタンは似た部分が有ると感じます。オート=コートをグラン・クリュの畑と一緒にしてものを言うなんて少し憚られますが・・
ですがこの精緻な姿、細やかな表情には、単にオート=コートと言ってしまうと勿体無い・・みたいな気持ちが生まれているのも事実では有ります。
リアルワインガイド第80号では、
「ヴォーヌ=ロマネ村名だと言って誰かにしれっと飲ませてみたら・・」
と、いたずらなことを書いている位に・・上質です。
また、2019年ものが驚くほど冷ややかで、思わず「氷のミハイル」などと書いていますが、2020年ものはご覧の通り、そこまでの冷ややかさは有りませんが、それでも多くの2020年もののブルゴーニュワインと比較しますと、
「冷たい感じ」
は感じると思えるレベルです。

色彩も2019年ものは見事に冷たく見えますよね。透明感が凄く、全体がクリスタルなトーンに包まれている感じを受けます。
2020年ものは少し濃い目で妖艶なトーンに包まれている感じが・・しませんか?・・年的に、凄く暑さを得た時間が有り、水分不足で悩んでいたところを少雨で救われた・・そんな出来事が想像できる画像ではないかなと感じています。
「・・でもさ、2019年もののホワイトバランスと違うから、簡単には比べられないよ!」
と言われてしまうかもしれません。まぁ・・撮っている機種が2019年の時と変わっているので、いちいち合わせられないんですね・・
でも、今回に限り・・時間をかけて、RGB のバランスを2019年の時の写真に近づけてみました。それが3枚目の写真です。

どうでしょう?・・ワインの液体としての色彩は、想定外でしたが・・余り変化していないように見えます。
何とも妖艶な感じはそのまま・・いや、単に曇っているだけかもしれませんし、画角も微妙に異なりますが、テーブルクロスの色はほぼ同様になるように調整してみたんですね。
で、この左の3枚目が出来たんですが、これからは少し「G 緑」を減らすような撮り方をしようかと思っています。
やはり2019年ものよりもやや濃く、やや暖かく、ややグラが多く、やや官能的・・でしょうか。非常に良い出来だと思います。
リアルワインガイド第80号は、面白いように・・
「0.5点ずつポイント上昇」
していまして、リアルワインガイドもそれを認めています。つまり、
・A.C.ブル・コート=ドール 89+
・A.C.オート=コート 90
・オート=コート・オ・ヴァロン 90+
・フォンテーヌ・サン=マルタン 91
これを大きいと思うか、余り変わらないと思うかは人それぞれですが、この90ポイントを境にした評価の0.5点は、99.5点とはほとんどのレヴュワーが点を付けないのとほぼ同じ意味で、レヴュワーにとっての0.5点は相当に大きいんですね。99.5点って・・もうそりゃ100点だろ!・・って思ってしまいますが、
「100点は付けたくない」
に等しい訳です。
そしてそのポイントが異なる以上に異なるのが、やはりテロワールだと思います。この3種類のオート=コートでもこれだけ違うことで、お客様も大いに楽しめると思います。もしお時間が有りましたら、ニュイ=サン=ジョルジュ村の西方約10キロほどにある、「 arcenant (アルスナン)」を google MAP などで探してみてください。少なくとも相当な時間つぶしにはなります。お勧めします。ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【下級キュヴェに有って最もフィネス溢れるのがこれ、フォンテーヌ・サン=マルタンですが、氷のミハイル化で・・もうツヤツヤなテクスチュアです!】
目先の美味しさ、鮮烈さはオ・ヴァロンでしょう。それは間違い無いです。ですが、本質的な部分での素晴らしさはこのフォンテーヌ・サン=マルタンに分が有ると感じます。それは2019年の「氷の・・」でも同様・・では有るんですが、冷やかなミネラリティが分厚い分、外に出ようとする表情を抑え込んでいると感じます。
ですので、よりフィネスたっぷりに・・おしとやかなんだけど実はちゃんと有る・・的なワインに仕上がっているんですね。
なので、もしもう少しでも多彩に、多弁になって欲しいと思うので有れば、2~3年置かれると良いかなぁ・・と思います。ですが、個人的には・・今飲んでも充分に旨いし、僅かずつ崩壊して行くバリア状のミネラリティから漏れてくる微細な表情こそにそそられてしまう・・と感じられる方には、今からゆっくり時間を掛けながら楽しめるんじゃないかと思います。
もし、もしですよ・・2018年のこのフォンテーヌ・サン=マルタンをお持ちでしたら、是非比較していただけますと・・面白いと思います。
「・・ん?・・何?・・氷のミハイル?・・パタリロ?・・何言ってんの?」
と思われる方も、もしそんな飲み方をしていただけますと、
「・・おお・・このニュアンスを氷のミハイルと評したのか?・・」
と相互理解が進むのではないかと・・いや、勿論ですが、noisy なんぞと相互理解が深まっても何にもならないと思っていらっしゃる方はスルーしてくださいね。全く強制するつもりなどは有りません。
ですが、このしなやかな厚み・・それをフィネス感で伝えてくるのがこのフォンテーヌ・サン=マルタン・ルージュです。美味しいと思います。ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【3種のオート=コートのトップ・キュヴェ!・・(^^;; この精緻さ、フィネス感は流石です!】
面白いですよね・・3種ものオート=コートをリリースしているドメーヌを他には知りませんが、このところはこの3種を毎年テイスティングしていますから・・
「いい加減、その特徴を覚えてしまった・・」
んですね。なので、永遠に毎年同じような文章を書いてしまうかもしれません。それはちょっと怖いですが・・。
でも、おそらくピノ・ノワール・ファンの皆さんも同じだと思うんですよ。ベースのオート=コートを飲めば、オート=コートなのにヴォーヌ=ロマネっぽくて・・これで充分だ・・と感じながらも、このフォンテーヌ・サン=マルタンを飲めば、ビロードのテクスチュアとフィネス感に酔いしれ、
「ベースのオート=コートよりフォンテーヌ・サン=マルタンの方がヴォーヌ=ロマネっぽい!そして上品で精緻。」
だと思われるでしょう。
そして「オー・ヴァロン」を今飲めば、
「ベースのオート=コートも美味しかったけれど、よりヴォーヌ=ロマネっぽく、よりポテンシャルが有って、より今美味しいのはオー・ヴァロン!」
と思われるでしょう。最も3種類、全部飲めば、一番ヴォーヌ=ロマネっぽいのはフォンテーヌ・サン=マルタンになるでしょうし、オー・ヴァロンはヴォーヌ=ロマネっぽくは無い・・と感じられるかもしれません。
高貴さやフィネス、テクスチュアのしなやかさなどは、やはりこのフォンテーヌ・サン=マルタンが随一です。仕入れ価格も一番高いのも有りますが・・でも販売価格はさほど変わらないですから、
「色々飲んで楽しめる」
と言うのが有難いですよね。その、もしかしたら「僅かな違い」を人の感性がしっかり取り分けることが出来ることが、また自身の再発見に繋がりもし、楽しかったりすると思います。
非常に精緻で雅なピノ・ノワールです。少しだけ早いので、温かくなって来たな・・と思われた頃を目安に飲み始めてください!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【質感が凄い!オート=コートの中ではポテンシャルが最も上です。】
これだけアイテムが有ると・・いや、13アイテムですが・・数が無くて飲めないキュヴェが有ったとしても、毎日ミシェル・グロのテイスティングになります。
しかもオート=コートはいっぱい有るし、モレ、シャンボール、ヴォーヌ=ロマネ、ニュイと・・村は異なっても、ほとんど近場に「ギュッ」と集まった畑ですから、もしかしたら皆さんは、
「・・そんなの、飽きちゃうんじゃない?」
と思われるかもしれません。
でも、全くそんなことは無いんですね。むしろ、毎日が楽しかったですよ。・・何故って・・
「2017年のミシェル・グロはいつ飲んでも超美味しい!しかもレベルアップ度が凄い!」
から・・です。
この辺の理解はR誌のTさんとも同様だったことを確認済み・・です。まぁ、普段は余り意見が合うことは多く無いんですけどね。・・そうでもないか。
で、このフォンテーヌ・サン=マルタンの赤ですが、これまた他のオート=コートとは全然違うんですね。
むしろこのワイン、将来的にはかなり力強い感じの仕上がりになると思います。長く置けば・・ですので、ほぼその前に飲みつくされてしまうとは思いますが。
そして、冷やかな区画名無しのオート=コート、ヴォーヌ=ロマネ風なオー・ヴァロンとの違いは、
「質感」
です。
これ、とても精緻なんですね。そして質の良い、そしてむしろ甘くさえ感じる細やかなタンニンがさらさらと存在しています。なので、これが完全に溶け込みますと、「滑らかな太さ」のあるボディになるはずなので、
「オート=コートの中でポテンシャルは随一」
であることは間違い無いでしょう。
ただし、今のバランスですと、余りにオー・ヴァロンの表情が凄過ぎ!・・です。なので、反対にフォンテーヌ・サン=マルタンの精緻さや端正さがクローズアップされる・・と言う感じだと思います。比較してやや涼やかですしね。
素晴らしい出来です。こちらはほんのり休ませ気味で飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【全方位に円形を描く見事なパレットと赤い果実!非常に美味しいです!】
これはまん丸!・・実に良い感じに仕上がっていると思います。2014年にこのフォンテーヌ・サン=マルタンをリリースしましたので、noisy も「これは!」とばかりに飲んでみて、エレガントでクリーン、しかもどこかにヴォーヌ=ロマネを感じさせてくれるようなニュアンスを自然に感じさせてくれました。
しかし2015年ものは12本だけの入荷で、お客様の希望数には応えられないと・・飲まないことにしていましたんで、2016年は何としても!・・と言うことで開けた訳です。
2014年もののやや暗い色合いとは打って変わった明るい赤い色合いです。オート=コート・ド・ニュイにおいてはやや暗く冷ややかな部分は、「オー・ヴァロン」の受け持ちだったのかもしれません。オー・ヴァロンは冷ややかな酸、フォンテーヌ・サン=マルタンは比較するとやや暖かめです。暖かい酸だ・・と言うことでは有りませんで、あくまで比較した場合のニュアンスですね。
チェリー系の果実が実に心地良いです。今飲んでも美味しいですし、10年以上の熟成にも耐えられます。ミシェル・グロのワインは新樽率が低いですから、若いうちはとても自然な味わいです。しかし、熟して来ますと・・ピノの持つ野性味や、ミネラリティ由来の表情が、そのシンプルに自然な表情を深く複雑なものに変えてゆく訳です。これは飲んでいても・・その変化が有るだろうと言うことが判ると思います。
非常に良い出来です。価格もビックリするほどリーズナブル!・・コンディションも非常に良いです。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです!
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【2014年初リリースのサン=マルタン・ルージュ!】 こちらは少ないので・・申し訳ありません。テイスティングは自重しています。リアルワインガイド第59号は、
「今飲んで88+ ポテンシャル89+ 飲み頃予想 今~2030」
と渋めですが、2015年の気候はオート=コートにぴったり合っている・・・つまり、2015年は糖分が高かったのでやや甘い仕上がりの年になりやすいところ、オート=コートの涼しさがそれを自然に抑えた・・と言うロジックでしょう。
以下は2014年もののサン=マルタンのレヴューです。
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【エレガントなエレガントな・・ブルゴーニュ・ピノ・ノワールの粋と言いたくなるような仕上がりです!】
2014年に大きく変更になったオート=コート・ド・ニュイのルージュです。どうやら、今までのブレンドものとは違い、フォンテーヌ・サン・マルタンと名付けられた区画のみの葡萄で仕上げられたワインのようです。
ある意味、noisy が2014年もののミシェル・グロに回帰したのは、このフォンテーヌ・サン・マルタンの存在に有るとも言えます。
だって・・目新しいじゃないですか・・。・・いや、ただそれだけなんですけどね。
話は飛びますが、PCをいじっていたら、大昔の写真が出て来ました。2000年に撮ったラ・ターシュの写真です。これ・・です。

小さいですよね~。でもDRCのエチケットは白地ですが、文字が結構ハッキリしているんで、その頃の性能がまだ良く無かったデジカメでもソコソコ写ったんですね。
反対にルロワのエチケットなんぞは、何時間かけてもまともに撮れませんでした。ま~・・苦労しました。
ようやくその頃は楽天さんが上場した頃かと思いますが、そんなECモールが山ほど存在していて、noisy も入ってくれとずいぶん誘われましたが・・全部断っちゃってましたね。楽天さんがモールを開いたのが1997年だそうで、noisy がホームページを開いたのが1995年、ECを始めたのが1998年ですから、楽天さんと良い勝負・・最も売り上げでは比較のしようも無いですけどね・・。その頃は、
「近い将来にネット販売は主流になる!」
と思ってたんですが、たかが5~10年でモノになるとまでは考えていたかどうか微妙では有ります。
その頃不安だったのは、
「陰の部分だけが取り上げられて、インターネット自体が潰されるんじゃないか?」
と言うことなんですが、2000年代前半はまだそんな不安を確実に持っていたと・・記憶しています。懐かしい気持ちでも有りますけどね。
そんな様々な不安や不安定な要素と戦いつつも、非常に安定して美しいワインを安価に提供してくれていたのが「ドメーヌ・ミシェル・グロ」です。アンヌ・グロやグロ・フレールは濃密さやパワフルさで売っていましたが、ミシェル・グロは濃厚バリック全盛時代も決して流されず、
「エレガントで美しいワイン」
でした。
いや・・エレガントなのと要素不足なのは違いますよ。今はそうでも無いですが、アンヌ=フランソワーズ・グロ(パラン)はやや不足気味でしたけど。足りない感じがしたものです。
で、このフォンテーヌ・サン・マルタン・ルージュ・・・デザインもエレガントに変更になりましたが、このデザインを2000年頃のデジカメで撮ったら苦労しただろうなぁ・・と言うことで、上記の話しになったんですが、それはさておき、
「今飲んで、ワイン単体でのバランスが凄い!」
です。完結しちゃってます!・・エレガントで美しく、非常に旨いです・・!。
もっとも、ワイン単体での話しでして、マリアージュさせるとなると話しは別になっちゃいますけどね。かなりの旨さです。
リアルワインガイド第55号で徳丸さんは、1回目の訪問時に凄かったのに、2回目ではガチガチで評価困難・・と、ほとんどのミシェル・グロのワインを「暫定点」にしています。これにつきましては、ミシェル・グロの上級キュヴェのコラムに書いていますので、ご参考にされてください。
で、暫定点ながらも 88~89+ と言う評価です。
非常にエレガントで美しく、とても冷ややかで、現在はひとつの良いバランスに有る状態と言えます。徳丸さんがテイスティングされた時とは、おそらくですがかなり変わっていると思われますが、この2017年のお正月と言うタイミングでは、
「まさにミシェル・グロらしい味わいのオート=コート!」
と言えます。愛らしいベリーやチェリーが冷ややかに香ります。やや冷えた状態でもたっぷり有るエキスの旨みがこのワインを近しいものにしてくれるはずです。
久しぶりにミシェル・グロ、いかがでしょうか。2つ目のモノポールとして、新たにリリースです。是非飲んでみてください!お勧めします!
● 2020 Nuits-Saint-Georges
ニュイ=サン=ジョルジュ
【ヴォーヌ=ロマネ村に非常に近い4つのニュイの村名畑のブレンド!・・リアルワインガイドもテイスティングは出来ていないようです!】

村名はヴォーヌ=ロマネとジュヴレ=シャンベルタンをテイスティングさせていただいた分で打ち止めでしたので、ミシェル・グロのサイトから写真をいただいてきました。
この写真の破線の右側がヴォーヌ=ロマネ村です。左側がニュイの町です。そのずっと左の方にもニュイ=サン=ジョルジュのアペラシオンが拡がっています。
写真の「葡萄の絵」の部分がこのワインで使用している畑です。上部と下部でのブレンド・・です。
で、面白いのは・・
「ヴォーヌ=ロマネ直近の畑のみで造っている村名ニュイ=サン=ジョルジュ!」
と言うことなんですね。
そもそもニュイ=サン=ジョルジュと言うアペラシオンは、この図の左側の方が全然広い訳です。ニュイ=サン=ジョルジュ村のみに留まらず、プレモー=プリセ村まで拡がっています。プレモー=プリセ村には、あのラルロのクロ・デ・フォレやクロ・ド・ラルロ、そしてクロ・ド・ラ・マレシャルなどの有名な1級畑が連なります。
で、この図の左側の町の反対側には、様々な1級畑、村名の畑が有りますが、そちらはブレンドしていないんですね・・。それが特徴かな・・と思っています。
2021年ものはおそらくもっと少ないでしょうから、またテイスティング出来ないかもしれませんが、2022年ものは何とか!・・飲んでみたいと思っています。ご検討いただけましたら幸いです。
以下は以前のレヴューです。
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【すみません、こちらはテイスティングが間に合いませんでした・・非常にリーズナブルな村名ニュイ=サン=ジョルジュです!】 以下は以前のレ・シャリオのレヴューです。
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【超エレガントなニュイ=サン=ジョルジュ村名!・・むしろシャンボール=ミュジニー的なミネラリティで素晴らしく旨いです!】
1990年台の新樽100%で濃密タイプのブルゴーニュ・ピノ・ノワール・ブームによる弊害だったのでしょうか。本来はエレガントな味わいの中に、各クリマのミネラリティの発露でも有る様々な表情が、微細に感じられるのが「ニュイ=サン=ジョルジュ」だった訳です。
しかしながら、その「抽出の強さ」を求めるが余り、本来は微細な表情だったものが前面に出てしまい、大柄では有るが繊細さを欠いたニュイ=サン=ジョルジュになってしまっていた可能性が有ると・・昨今は強く感じます。
メオ=カミュゼしかり、ミュヌレ=ジブールしかり、ミシェル・グロのニュイ=サン=ジョルジュ、そして1級も同様ですが、みな素晴らしくエレガントです。抽出の強さなど感じません。土むさくも無いです・・美しい土のニュアンスがほんのりと感じられたとしてもです。
硬質な、そして少し白っぽささえ感じるミネラリティを多分に含んだテカテカとした輝きを感じるテクスチュアです。ノーズには伸びやかにミネラリティが入り込んで来ます。エレガントですね~・・これって・・普通なら、
「シャンボール=ミュジニー!」
と先走って言っちゃいますよ。良い感じのチェリーに硬質なミネラリティ・・そして伸びやかに縦構造が感じられたら・・多分、そう言ってしまいます。
ですがこれは、間違いなく「ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオ」です。1級レ・ポワレの真下に有ります。
で・・ミシェル・グロのシャンボール=ミュジニーがね・・いや、ここでは書きませんが・・いや~・・ワインって、本当に面白いですね~。裏が表で表が裏、そのどちらも真実って、判ってないとちょっと恥ずかしい局面になってしまうことも有りますが、それさえも楽しみですよね。
まさにミュヌレ=ジブールのレ・ヴィーニュ・ロンドに良く似た・・少しタイトにしたようなエレガンスを持っていると思います。しかも価格はこんなです。そして素晴らしいメオのニュイ=サン=ジョルジュにも通じています。(メオの2017年ニュイも滅茶苦茶美味しいですよ・・そのうちご案内させていただきますね。)
是非飲んでみて欲しいニュイ=サン=ジョルジュ村名レ・シャリオです。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【常に変わらないミシェル・グロに時代が追いついたのか・・・?リーズナブルなのにエレガントで滅茶美味しいです!ジルベール・エ・ガイヤールは何と93ポイント!】
いや~‥美味しいです!・・実にエレガントで繊細!・・そしてほんのり官能感・・堪らないですね。グラスを持つ手を放す暇が無い・・。
1990年台は日本でもずいぶんな言われようをしていました。1985年のクロ・デ・レアは物凄い評価だったんですが、
「1985年ものはジャン・グロが造ってるからね~・・」
まぁ、確かにまだドメーヌ・ジャン・グロのエチケットでは有ったんですが、実際に造っていたのはミシェルでした。
それに、1990年以降は、「新樽、濃密、凝縮」が新しいキーワードになりましたから・・いや、某PKさんのお陰ですが、それまで陽の目を浴びなかった両デュガさんなどはもう・・物凄いモテモテになってしまいまして、5~6年で価格は暴騰してしまいました。その後の両デュガさんは皆さんがご存じの結果です。
それに、1970年台後半より、父のジャンに変わってワインを造っていたミシェルは、父の引退に伴って妹のアンヌにリッシュブールを相続させていますので、ジャン・グロ時代のリッシュブールはアンヌ・パランが造っています。(A.F.グロ)
そんな激変の時代を駆け抜けて来たミシェル・グロですが・・・この人はいつも変わらない。今になってさらに強く思うんですが・・本当にすごい人だと思います。ワイン価格の暴騰には興味無し、出来る限りリーズナブルに愛好家に届くように、大きな輸入国
には何軒かの代理店を置くようにしているようです。これは、グロ一族はほぼ同様ですが、これにより、価格は暴騰せず、リーズナブルな価格で入手出来るんですね。
そして、そのスタイルも一貫しています。決して濃くしない・・ですし、樽も強く掛けることは無い・・。アメリカがブルゴーニュをガンガン買っていた1990年台は、買い手の要請でどんどん濃くし、新樽を多く掛け、派手な味わいにしていたんですね。
先日ご案内させていただいた、ド・ラルロのニュイ=サン=ジョルジュのワイン・・いかがだったでしょうか。ハンドルを大きく切った感じが・・お判りかと思います。とてもエレガントで荘厳さの有る味わいになってきました。
実はこのミシェル・グロのシャリオも、そっち系統のエレガントなニュイ=サン=ジョルジュです。流石にド・ラルロやメオ=カミュゼのニュイ1級ほどの華麗なニュイには成りません・・それは仕方が無い・・畑の格と言うものです。
しかし、ま~エレガントで繊細、非常に香ります。2013年のワインがどこか持っているように感じる・・特別な線の細さ・・は全く感じ無いんですよ。2013年だから細い・・と言うのも感じないし、そもそも細くは無いんです。滅茶繊細なんですけどね・・。
アロマもしっとりとしていて、かつ、スピードもそこそこに速く、ナチュラルさもほのぼのと漂っています・・のに、ビオっぽくは全然無いです。非常にピュアなんですね。
因みにこの2013年ものはジルベール・エ・ガイヤールは93ポイントと、村名には有り得ないような評価をしておりますし、あのブルゴーニュ専門家でも有りながらブルゴーニュワインに超厳しいアレン・メドーも、ポイントこそ89~92ポイントですが、その評価の本文には、
「Outstanding! Top Value!」
と書いている位ですからね。
今飲んでも充分に楽しめます・・エレガントで高質です。勿論、まだまだ持ちますし、上昇して行くでしょう。大丈夫・・どこかの評論家さんのように、8年以内に飲め・・なんて絶対に言いませんから・・はい。今回一緒にご案内させていただいている、メゾン・ロブレ・モノの2002年オーセ=デュレッス・ルージュなんぞ、もう18年目ですがピンピンしていますよ。こちらは3千円ちょっとで滅茶安いですが、ナチュラルさはミシェル・グロを大きく上回ります。なので、
「まともな方がちゃんと造ったブルゴーニュ・ピノ・ノワールがたった20年で終わる訳が無い!」
んです。海外の名立たるレヴュワーたちは、よほど酷いコンディションのワインを飲んでいるに違い在りません。
今回のこのシャリオ、コンディションも万全です。滅茶美味しいので是非、飲んでみてください。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【非常にリーズナブルな村名ワイン!】 まぁ、リアルワインガイドに記載されている価格は、ほぼ実勢価格ですから・・2015年もので7400円だとすると、この価格は何なんだろう・・と思ってしまうんですね・・。
「通常なら有り得ない・・」
と言うことになります。
例えばフランスから日本に、ちゃんとリーファー便を使用し、適切な量(満載すると空気が無いことになる・・リーファーは空気を冷やしますので、結果冷えないと言うことになります)を積載し、船で輸入すると、どんなに削ってもワイン1本あたり600円ほどは掛かります。
なので、600円以下の輸入ワインは無い・・と言うことにはなるんですが、そうならないのはどうしてか?・・と考えてみると良いかな?・・と思います。安いワインは何かしらの原因が有って安い訳です。
今は日本直行便は無くなってしまいました。途中、香港に寄る訳です。昔、香港の港湾労働者のストライキが有り、フランスからの荷が何カ月も野晒しになっていた時が有りました。そののち・・やはり出回ったんですね・・酷い状態のワインが・・。それに、さほど安くなく販売されてしまうと、そんな目にあったワインであることさえ想像出来ないことになってしまいます。
なので、妙に安いとか、最初からとんでもなくリーズナブルなものには、気を付けないといけない訳です。
で・・今回のミシェル・グロ2016年ですが、コンディションは非常に良いです。そりゃそうです・・ちゃんとしたものを販売していますんで。noisy もそこは信用第一ですんで、ご心配なきよう。正規エージェント品で、きちんとした管理をしており、noisy の店でもキッチリやらせていただいてます。
ですが、このモレ=サン=ドニとニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオなどは非常に少なく、飲むわけには行きませんでした。
リアルワインガイド第63号は
2016 ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオ 90+ 91+ 今~2038
2016 モレ=サン=ドニ・アン・ラリュ・ド・ヴェルジ 90 90+ 今~2040
と言う評価でした。
レ・シャリオはニュイの村の西、レ・ポレの下部にある畑です。ミシェル・グロのレ・シャリオは快活さがニュイの土っぽさを上回り、前面に出た味わいが特徴です。結構に・・石灰のミネラリティがテカテカと感じられます。
モレのアン・ラリュ・ド・ヴェルジは、あの孤高のモノポール、「クロ・ド・タール」と、モレの村に少しだけ存在する「ボンヌ=マール」の真上に存在する畑です。なので、確かに・・素晴らしいグラン・クリュの要素を感じさせてはくれるんですが、若いうちはどうも「しかめっ面」をしてることが多いんですね。言ってしまえば「ボンヌ=マール」もその傾向が有るので、「ソックリなのかも」などとも思いますが、やはり若いうちの外向性に難が有りかな?と思います。しかしちょうど良い熟のタイミングで飲むと、このプライスではビックリするほどの味わいを見せてくれるはずです。
何せ価格がこう・・ですんで、非常にお買い得かと思われます。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです!
━━━━━
【2015年のミシェル・グロは相当に良い!!】 詳しくはシャンボール=ミュジニーのコラムに書きますが、まぁ・・変わらないっちゃ・・変わらないのかもです。それも高いレベルをキープしたまま・・ですね。なので、特別に言い立てることも無いのかとも思いますが、それでも2015年、ミシェル・グロは相当良いんじゃないかと思っています。
ミシェル・グロのワインは、人それぞれに結構、評価が異なるんですね。評論家同士でもかなり違います。ジルベール・エ・ガイヤールはクロ・デ・レアをいつも、物凄く高く評価しています。例えば2014年のクロ・デ・レアは「97Points」です。
半面、最近noisyのところでも頻繁に名前が出て来る「ティム・アトキン氏」は同じ2014年のクロ・デ・レアを「91Points」としか評価していません。しかもまぁ・・ミシェル・グロさんの他のワインも似たようなもので、「平均ランクの造り手」として見ているようです。ジルベール・エ・ガイヤールの、
2011年 96Points
2012年 94Points
2013年 96Points
2014年 97Points
とは大違いなんですね。
日本人でもエレガントなワインがお好きな方や、ワインはやはり本場、ヴォーヌ=ロマネだろう!・・と言う方にはピッタリ・・ドハマりのはずなんです。しかし、日本では代理店さんが多く入手が比較的簡単なことに加え、
「様々なコンディションのミシェル・グロのワインが存在する」
ものですから、訳が判らないことになってしまっています。
コンディションの良いミシェル・グロは・・相当に旨いです。それに加え、2015年は相当に良い・・と想像出来ます。
因みにリアルワインガイド第59号は、
●ニュイ・レ・シャリオ
「今飲んで90 ポテンシャル91 飲み頃予想 今~2037」、美しい酸のハーモニー
●モレ・アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジ
「今飲んで89+ ポテンシャル90+ 飲み頃予想 今~2037」、目が詰まり複雑性が出ている
ととコメントしています。
まぁ、通常は上代が8千円位かと思いますので、7千円位の販売が普通かと思いますが、先だってのバックヴィンテージ、2011年ものと同じ価格でご紹介ですので・・かなりリーズナブルです。
ネットのワイン屋になってからしばらく経って、余りにどこでも販売しているので・・やり辛い部分が有って、時折仕入れなかったりしていますが、やはり好きなんですよね。是非コンディションの良いミシェル・グロを飲んでみてください。お勧めします。
以下は2011年のレ・シャリオのコメントです。
━━━━━
【蔵出しのバックヴィンテージオファーです!何でこんなに安いのか・・不明ですが、リアルワインガイド第45号は88~89、飲み頃2017~2028と飲み頃に入ってます。】 奥ゆかしさが何とも言えぬ情緒を感じさせる、ミシェル・グロならではのワインがこのレ・シャリオですね。エレガントながらも実は芯のしっかりしたワイン・・と言えると思います。
で、本当に何でこんなに安いの?・・と言いたくなっちゃいます。だって、2014年もののこのワインの仕入れ価格とほとんど変わらないんですから・・本当ですよ。どんなに利益を削ったとしても6千円以下は絶対に無理で、監禁作業になっちゃいます。
せっかくなので、価格を上げないためにもこちらも飲まずにご案内させていただきますが、リアルワインガイドも2017年から飲んで良いと判定していますので、ありがたいですよね。追加は見込めませんのでお早めに!
● 2020 Nuits-Saint-Georges les Chaliots
ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオ
【2020年ものはリアルワインガイドも92+!】
すみません・・こちらも少ないです。そもそも2020年のミシェル・グロの村名の入荷は・・
「すべてバラ」
でして、本来はテイスティングさえ出来るものでは有りません。ですので、2020年ものは頑張って・・ジュヴレのプラティエールとヴォーヌ=ロマネの両村名のテイスティングを「決行してしまった・・」感じです。
そのテイスティングの印象の中では、
「2020年のミシェル・グロは、多くのヴォーヌ=ロマネ近郊のドメーヌが超濃密なワインに仕上げたのに対し、ミシェル・グロらしいエレガンスを湛えた優しい味わいに仕上げた」
と言えます。まぁ・・アルコール分15パーセントまで出ているドメーヌが大半ですが、
「何故かミシェル・グロとグロ・フレールは高くても14パーセント止まり」
です。
それでいて深みも充分に在りますから、
「長熟さでは他の濃密に仕上げたドメーヌと同様」
だと認識しています。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【・・・あら・・こちらもミルランダージュのニュアンス・・】
2019年のミシェル・グロは大当たりです。リーズナブルだし、素晴らしかった2018年よりも美味しいし、おまけにミルランダージュが付いてくる!・・漏れなくではないけれども・・。
このニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオも、村名ヴォーヌ=ロマネには届かないまでもミルランダージュになったようです。是非2018年の写真と比較してみてください。結構に濃度が見えるんじゃないかと思います。
そして、このワインもニュイ=サン=ジョルジュ的と言うよりもヴォーヌ=ロマネ的ですし、そこに氷のミハイル化でシャンボール的な感覚が加わっているようなニュアンスなので、もしかしたらニュイ=サン=ジョルジュとも取り辛いかもしれません。
言ってみますと・・メオ=カミュゼのニュイ=サン=ジョルジュ系がこんなスタイルなんですよ。カミュゼの方がもっと造りこんでいる感じ・・と言いますか、荘厳さ、威厳みたいなものを感じますが・・そこは価格が全然違いますから・・今時5~6千円の村名ニュイ=サン=ジョルジュがこんなに素晴らしかったら、みんな驚いて買い占めるんじゃないかと思います。
グラスの写真の「脚」も・・粘性をちらりと見せていますよね。バランス良く、ニュイ=サン=ジョルジュやヴォーヌ=ロマネ近辺のワインの美味しさを感じさせてくれると思います。でもこれもシャンボールと言ってしまうかもしれませんが!・・是非飲んでみて下さい。超お勧めです!実にリーズナブルです!
以下は以前のレヴューです。
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【区画名無しのニュイは飲めませんでしたがレ・シャリオはいつも通り、見事にビロードなテクスチュアを生み出すミネラリティで非常に美味しいです!】
そもそもは、
「ニュイ=サン=ジョルジュのワインは、土むさくて、テクスチュアはイマイチだが、上質なワインを造る生産者がポテンシャルの高い畑で造ると全く異なる・・」
と言われていましたし、noisy もずっとそのように思っていたはずでした。
ですが・・上質な畑かどうかに関わらず、その畑にしっかり手を入れ、葡萄の生育に手をちゃんと貸せる生産者が、
「無理な抽出をしないで素直に造りさえすれば!」
ヴォーヌ=ロマネに負けない荘厳なワインに仕上がってくれるんじゃないかと・・思い始めています。
今は90年代に有った「濃いワイン」「樽をしっかり掛けたワイン」は、ブルゴーニュからはほぼ消えていまして、それと前後して地球温暖化が有り、力ずくの醸造をしなくなったお陰で、
「滅茶苦茶美味しいニュイ=サン=ジョルジュ!」
が生まれるようになったんじゃないかとさえ思っています。
このレ・シャリオも、2017年ものでも書きましたが、やはりニュイとは思えないような見事なビロード的テクスチュアを持ち、伸びやかさと、チェリーな果実の風味をしっかり持っていることに驚かされます。「土むさい」なんて・・どこにも出てこないですよ。大柄で僅かに重量感を感じるだけです。
ですので、もしブラインド・テイスティングをこのワインでやるとなると・・結構に脅威かもしれませんね。深読みして全然違う方向へ行ってしまいそうです!
ジャスパー・モリス氏は92ポイントと・・この6千円のニュイ=サン=ジョルジュを評価してくれました。noisy的にも評価点はほぼピッタリです。相当に旨いです!是非飲んでみて下さい。お勧めします!12本だけの入荷です。
以下は以前のレヴューです。
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【超エレガントなニュイ=サン=ジョルジュ村名!・・むしろシャンボール=ミュジニー的なミネラリティで素晴らしく旨いです!】

1990年台の新樽100%で濃密タイプのブルゴーニュ・ピノ・ノワール・ブームによる弊害だったのでしょうか。本来はエレガントな味わいの中に、各クリマのミネラリティの発露でも有る様々な表情が、微細に感じられるのが「ニュイ=サン=ジョルジュ」だった訳です。
しかしながら、その「抽出の強さ」を求めるが余り、本来は微細な表情だったものが前面に出てしまい、大柄では有るが繊細さを欠いたニュイ=サン=ジョルジュになってしまっていた可能性が有ると・・昨今は強く感じます。
メオ=カミュゼしかり、ミュヌレ=ジブールしかり、ミシェル・グロのニュイ=サン=ジョルジュ、そして1級も同様ですが、みな素晴らしくエレガントです。抽出の強さなど感じません。土むさくも無いです・・美しい土のニュアンスがほんのりと感じられたとしてもです。
硬質な、そして少し白っぽささえ感じるミネラリティを多分に含んだテカテカとした輝きを感じるテクスチュアです。ノーズには伸びやかにミネラリティが入り込んで来ます。エレガントですね~・・これって・・普通なら、
「シャンボール=ミュジニー!」
と先走って言っちゃいますよ。良い感じのチェリーに硬質なミネラリティ・・そして伸びやかに縦構造が感じられたら・・多分、そう言ってしまいます。
ですがこれは、間違いなく「ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオ」です。1級レ・ポワレの真下に有ります。
で・・ミシェル・グロのシャンボール=ミュジニーがね・・いや、ここでは書きませんが・・いや~・・ワインって、本当に面白いですね~。裏が表で表が裏、そのどちらも真実って、判ってないとちょっと恥ずかしい局面になってしまうことも有りますが、それさえも楽しみですよね。
まさにミュヌレ=ジブールのレ・ヴィーニュ・ロンドに良く似た・・少しタイトにしたようなエレガンスを持っていると思います。しかも価格はこんなです。そして素晴らしいメオのニュイ=サン=ジョルジュにも通じています。(メオの2017年ニュイも滅茶苦茶美味しいですよ・・そのうちご案内させていただきますね。)
是非飲んでみて欲しいニュイ=サン=ジョルジュ村名レ・シャリオです。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【常に変わらないミシェル・グロに時代が追いついたのか・・・?リーズナブルなのにエレガントで滅茶美味しいです!ジルベール・エ・ガイヤールは何と93ポイント!】
いや~‥美味しいです!・・実にエレガントで繊細!・・そしてほんのり官能感・・堪らないですね。グラスを持つ手を放す暇が無い・・。
1990年台は日本でもずいぶんな言われようをしていました。1985年のクロ・デ・レアは物凄い評価だったんですが、
「1985年ものはジャン・グロが造ってるからね~・・」
まぁ、確かにまだドメーヌ・ジャン・グロのエチケットでは有ったんですが、実際に造っていたのはミシェルでした。
それに、1990年以降は、「新樽、濃密、凝縮」が新しいキーワードになりましたから・・いや、某PKさんのお陰ですが、それまで陽の目を浴びなかった両デュガさんなどはもう・・物凄いモテモテになってしまいまして、5~6年で価格は暴騰してしまいました。その後の両デュガさんは皆さんがご存じの結果です。
それに、1970年台後半より、父のジャンに変わってワインを造っていたミシェルは、父の引退に伴って妹のアンヌにリッシュブールを相続させていますので、ジャン・グロ時代のリッシュブールはアンヌ・パランが造っています。(A.F.グロ)
そんな激変の時代を駆け抜けて来たミシェル・グロですが・・・この人はいつも変わらない。今になってさらに強く思うんですが・・本当にすごい人だと思います。ワイン価格の暴騰には興味無し、出来る限りリーズナブルに愛好家に届くように、大きな輸入国
には何軒かの代理店を置くようにしているようです。これは、グロ一族はほぼ同様ですが、これにより、価格は暴騰せず、リーズナブルな価格で入手出来るんですね。
そして、そのスタイルも一貫しています。決して濃くしない・・ですし、樽も強く掛けることは無い・・。アメリカがブルゴーニュをガンガン買っていた1990年台は、買い手の要請でどんどん濃くし、新樽を多く掛け、派手な味わいにしていたんですね。
先日ご案内させていただいた、ド・ラルロのニュイ=サン=ジョルジュのワイン・・いかがだったでしょうか。ハンドルを大きく切った感じが・・お判りかと思います。とてもエレガントで荘厳さの有る味わいになってきました。
実はこのミシェル・グロのシャリオも、そっち系統のエレガントなニュイ=サン=ジョルジュです。流石にド・ラルロやメオ=カミュゼのニュイ1級ほどの華麗なニュイには成りません・・それは仕方が無い・・畑の格と言うものです。
しかし、ま~エレガントで繊細、非常に香ります。2013年のワインがどこか持っているように感じる・・特別な線の細さ・・は全く感じ無いんですよ。2013年だから細い・・と言うのも感じないし、そもそも細くは無いんです。滅茶繊細なんですけどね・・。
アロマもしっとりとしていて、かつ、スピードもそこそこに速く、ナチュラルさもほのぼのと漂っています・・のに、ビオっぽくは全然無いです。非常にピュアなんですね。
因みにこの2013年ものはジルベール・エ・ガイヤールは93ポイントと、村名には有り得ないような評価をしておりますし、あのブルゴーニュ専門家でも有りながらブルゴーニュワインに超厳しいアレン・メドーも、ポイントこそ89~92ポイントですが、その評価の本文には、
「Outstanding! Top Value!」
と書いている位ですからね。
今飲んでも充分に楽しめます・・エレガントで高質です。勿論、まだまだ持ちますし、上昇して行くでしょう。大丈夫・・どこかの評論家さんのように、8年以内に飲め・・なんて絶対に言いませんから・・はい。今回一緒にご案内させていただいている、メゾン・ロブレ・モノの2002年オーセ=デュレッス・ルージュなんぞ、もう18年目ですがピンピンしていますよ。こちらは3千円ちょっとで滅茶安いですが、ナチュラルさはミシェル・グロを大きく上回ります。なので、
「まともな方がちゃんと造ったブルゴーニュ・ピノ・ノワールがたった20年で終わる訳が無い!」
んです。海外の名立たるレヴュワーたちは、よほど酷いコンディションのワインを飲んでいるに違い在りません。
今回のこのシャリオ、コンディションも万全です。滅茶美味しいので是非、飲んでみてください。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【非常にリーズナブルな村名ワイン!】 まぁ、リアルワインガイドに記載されている価格は、ほぼ実勢価格ですから・・2015年もので7400円だとすると、この価格は何なんだろう・・と思ってしまうんですね・・。
「通常なら有り得ない・・」
と言うことになります。
例えばフランスから日本に、ちゃんとリーファー便を使用し、適切な量(満載すると空気が無いことになる・・リーファーは空気を冷やしますので、結果冷えないと言うことになります)を積載し、船で輸入すると、どんなに削ってもワイン1本あたり600円ほどは掛かります。
なので、600円以下の輸入ワインは無い・・と言うことにはなるんですが、そうならないのはどうしてか?・・と考えてみると良いかな?・・と思います。安いワインは何かしらの原因が有って安い訳です。
今は日本直行便は無くなってしまいました。途中、香港に寄る訳です。昔、香港の港湾労働者のストライキが有り、フランスからの荷が何カ月も野晒しになっていた時が有りました。そののち・・やはり出回ったんですね・・酷い状態のワインが・・。それに、さほど安くなく販売されてしまうと、そんな目にあったワインであることさえ想像出来ないことになってしまいます。
なので、妙に安いとか、最初からとんでもなくリーズナブルなものには、気を付けないといけない訳です。
で・・今回のミシェル・グロ2016年ですが、コンディションは非常に良いです。そりゃそうです・・ちゃんとしたものを販売していますんで。noisy もそこは信用第一ですんで、ご心配なきよう。正規エージェント品で、きちんとした管理をしており、noisy の店でもキッチリやらせていただいてます。
ですが、このモレ=サン=ドニとニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオなどは非常に少なく、飲むわけには行きませんでした。
リアルワインガイド第63号は
2016 ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオ 90+ 91+ 今~2038
2016 モレ=サン=ドニ・アン・ラリュ・ド・ヴェルジ 90 90+ 今~2040
と言う評価でした。
レ・シャリオはニュイの村の西、レ・ポレの下部にある畑です。ミシェル・グロのレ・シャリオは快活さがニュイの土っぽさを上回り、前面に出た味わいが特徴です。結構に・・石灰のミネラリティがテカテカと感じられます。
モレのアン・ラリュ・ド・ヴェルジは、あの孤高のモノポール、「クロ・ド・タール」と、モレの村に少しだけ存在する「ボンヌ=マール」の真上に存在する畑です。なので、確かに・・素晴らしいグラン・クリュの要素を感じさせてはくれるんですが、若いうちはどうも「しかめっ面」をしてることが多いんですね。言ってしまえば「ボンヌ=マール」もその傾向が有るので、「ソックリなのかも」などとも思いますが、やはり若いうちの外向性に難が有りかな?と思います。しかしちょうど良い熟のタイミングで飲むと、このプライスではビックリするほどの味わいを見せてくれるはずです。
何せ価格がこう・・ですんで、非常にお買い得かと思われます。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです!
━━━━━
【2015年のミシェル・グロは相当に良い!!】 詳しくはシャンボール=ミュジニーのコラムに書きますが、まぁ・・変わらないっちゃ・・変わらないのかもです。それも高いレベルをキープしたまま・・ですね。なので、特別に言い立てることも無いのかとも思いますが、それでも2015年、ミシェル・グロは相当良いんじゃないかと思っています。
ミシェル・グロのワインは、人それぞれに結構、評価が異なるんですね。評論家同士でもかなり違います。ジルベール・エ・ガイヤールはクロ・デ・レアをいつも、物凄く高く評価しています。例えば2014年のクロ・デ・レアは「97Points」です。
半面、最近noisyのところでも頻繁に名前が出て来る「ティム・アトキン氏」は同じ2014年のクロ・デ・レアを「91Points」としか評価していません。しかもまぁ・・ミシェル・グロさんの他のワインも似たようなもので、「平均ランクの造り手」として見ているようです。ジルベール・エ・ガイヤールの、
2011年 96Points
2012年 94Points
2013年 96Points
2014年 97Points
とは大違いなんですね。
日本人でもエレガントなワインがお好きな方や、ワインはやはり本場、ヴォーヌ=ロマネだろう!・・と言う方にはピッタリ・・ドハマりのはずなんです。しかし、日本では代理店さんが多く入手が比較的簡単なことに加え、
「様々なコンディションのミシェル・グロのワインが存在する」
ものですから、訳が判らないことになってしまっています。
コンディションの良いミシェル・グロは・・相当に旨いです。それに加え、2015年は相当に良い・・と想像出来ます。
因みにリアルワインガイド第59号は、
●ニュイ・レ・シャリオ
「今飲んで90 ポテンシャル91 飲み頃予想 今~2037」、美しい酸のハーモニー
●モレ・アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジ
「今飲んで89+ ポテンシャル90+ 飲み頃予想 今~2037」、目が詰まり複雑性が出ている
ととコメントしています。
まぁ、通常は上代が8千円位かと思いますので、7千円位の販売が普通かと思いますが、先だってのバックヴィンテージ、2011年ものと同じ価格でご紹介ですので・・かなりリーズナブルです。
ネットのワイン屋になってからしばらく経って、余りにどこでも販売しているので・・やり辛い部分が有って、時折仕入れなかったりしていますが、やはり好きなんですよね。是非コンディションの良いミシェル・グロを飲んでみてください。お勧めします。
以下は2011年のレ・シャリオのコメントです。
━━━━━
【蔵出しのバックヴィンテージオファーです!何でこんなに安いのか・・不明ですが、リアルワインガイド第45号は88~89、飲み頃2017~2028と飲み頃に入ってます。】 奥ゆかしさが何とも言えぬ情緒を感じさせる、ミシェル・グロならではのワインがこのレ・シャリオですね。エレガントながらも実は芯のしっかりしたワイン・・と言えると思います。
で、本当に何でこんなに安いの?・・と言いたくなっちゃいます。だって、2014年もののこのワインの仕入れ価格とほとんど変わらないんですから・・本当ですよ。どんなに利益を削ったとしても6千円以下は絶対に無理で、監禁作業になっちゃいます。
せっかくなので、価格を上げないためにもこちらも飲まずにご案内させていただきますが、リアルワインガイドも2017年から飲んで良いと判定していますので、ありがたいですよね。追加は見込めませんのでお早めに!
● 2020 Gevrey-Chambertin les Platières
ジュヴレ=シャンベルタン・レ・プラティエール
【ファーストリリース!・・6本しか入荷しませんでしたが・・飲んでしまいました!・・氷のミハイルはしっかり居ました!】

なるほど~・・人により感覚は様々ですね・・。エージェントさんのM君は、
「このワインだけ異質」
と書いてましたが、noisy 的には、
「2019年のグロはみんな異質で・・でも2019としては同質」
だと思います。
あの氷のミハイルはここにもしっかり居ます。だから2019年がそれ以前と比較して異質だけれど、2019年ものとしてはどのキュヴェも同質・・です。しっかりと冷ややかでテクスチュアが抜群・・。ずっと悩んでいたと思われるクロード・デュガさんに教えてあげたい位・・いや、すみません。
でも2019年のクロード・デュガのジュヴレ=シャンベルタンは滅茶旨いですので・・はい。いずれご案内させていただきますが・・
で、このグロ家初のジュヴレですが・・もう、いきなり
「村名ジュヴレとしての見本!」
と言いたいようなレベルのジュヴレをリリースしてくれてしまいました・・いや、ど~する・・。
このレ・プラティエールは、村のほぼ中央部から東に下がって行ったドン付きにあるリューディで、幾人もの生産者がこのレ・プラティエールを生産しています。ですので飲まれたことのある方も多いんじゃないかと思います。
ですが、やはりこれは2019年のミシェル・グロ風のジュヴレ=シャンベルタン。エキスがびっちり詰まっていて、その周りを冷ややかなクリスタルガラス風のミネラリティが包み込んでいます。果実も甘く無くしっかりで、赤黒いチェリーが主体、ベリーっぽさも僅かに有りますが、濃度が結構にしっかり有るので隠れがちです。
ほんのりとした鉄っぽさがジュヴレを感じさせますが、このしなやかでつややかなテクスチュアは・・これも
「ん?・・ジュヴレとシャンボールのブレンド?・・もしくはヴォーヌ=ロマネ?」
などと言ってしまう可能性も有ろうかと思います。
でも・・
「もしかして・・ミシェル・グロ?」
と言うかもしれませんよ。その後に、
「グロにしては美味し過ぎるか?」
と打ち消してしまうかもしれませんが・・。
いずれにせよ、ドメーヌ・ミシェル・グロは新たな時代に向け、変革を始めたと感じます。でもその変わり様は結構に凄い・・是非感じてみて下さい。かなり美味いです。
● 2020 Morey-Saint-Denis en la Rue de Vergy
モレ=サン=ドニ・アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジ
【すみません・・3本だけです・・が、このアン・ラ・リュ・ド・ヴェルジ、1級への昇格が検討されているそうですから・・今の内?】
余りに少ないので飲めていません。昨年の2019年ものも6本、今回は3本だけです。
クロ・デ・ランブレイの評価の上昇のおかげでしょうか。このド・ヴェルジも1級昇格が検討されているそうです。村名にしてみますと非常に複雑性の高い冷ややかな味わいですから、それも当然かもしれません。1級としてのより丁寧な仕上げがなされますと・・2ポイント位は平気で上がるでしょうから・・
「なにせ、クロ・デ・ランブレイ、クロ・ド・タール、ボンヌ=マールに接している!」
訳ですから・・。しかもモレ=サン=ドニ側、シャンボール=ミュジニー側両方のボンヌ=マールに接しているのがアン・ラ・リュ・ド・ヴェルジュです。そのおつもりで飲めば、
「価格以上に楽しめる!」
はずです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【すみません、6本だけです。】
すみません、noisy は開けられなかったので、エージェントさんのレヴューを掲載します。
クロ・デ・ランブレイに隣接する1級でもない村名の銘醸畑。2019年のこの村は雨が降ったということで欧米評論家の意見が割れていたが百聞は一飲に如かず。抜栓直後から最も親しみやすいのがこのモレ・サン・ドゥニ。ふわりと柔らかいタッチで鼻に絡みつくような香りの立ち上がり。薄い膜で覆われたようなタンニンの外殻。しっとりと濡れたダークカラント、ブルーベリー。燻したスパイス。果実の重たさではなく、力みの抜けた中間の広がり。余韻の脱力感は逆に好印象。
(2021年11月 村岡)
以下は以前のレヴューです。
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【このモレ=サン=ドニ・アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジ は少な過ぎて飲めませんでした。海外メディア評価も見当たらずにすみません・・以前のレヴューをそのまま掲載しています。】
【非常にリーズナブルな村名ワイン!でも価格以上に2017年のミシェル・グロの出来の良さが魅力です!】
まぁ、リアルワインガイドに記載されている価格は、ほぼ実勢価格ですから・・2016年もので7800円だとすると、この価格は一体どう言うことなんだろう・・と思ってしまうんですね・・。
「通常なら有り得ない・・」
と言うことになります。
例えばフランスから日本に、ちゃんとリーファー便を使用し、適切な量(満載すると空気が無いことになる・・リーファーは空気を冷やしますので、結果冷えないと言うことになります)を積載し、船で輸入すると、どんなに削ってもワイン1本あたり600円ほどは掛かります。
なので、600円以下の輸入ワインは無い・・と言うことにはなるんですが、そうならないのはどうしてか?・・と考えてみると良いかな?・・と思います。安いワインは何かしらの原因が有って安い訳です。
今は日本直行便は無くなってしまいました。途中、香港に寄る訳です。昔、香港の港湾労働者のストライキが有り、フランスからの荷が何カ月も野晒しになっていた時が有りました。そののち・・やはり出回ったんですね・・酷い状態のワインが・・。それに、さほど安くなく販売されてしまうと、そんな目にあったワインであることさえ想像出来ないことになってしまいます。
なので、妙に安いとか、最初からとんでもなくリーズナブルなものには、気を付けないといけない訳です。
で・・今回のミシェル・グロ2017年ですが、コンディションは非常に良いです。そりゃそうです・・ちゃんとしたものを販売していますんで。noisy もそこは信用第一ですんで、ご心配なきよう。正規エージェント品で、きちんとした管理をしており、noisy の店でもキッチリやらせていただいてます。
ですが、このモレ=サン=ドニ・アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジは非常に少なく、飲むわけには行きませんでした。
リアルワインガイド第63号は
2017 モレ=サン=ドニ・アン・ラリュ・ド・ヴェルジ 90+ 91 今~2038
と言う評価でした。
アン・ラリュ・ド・ヴェルジは、あの孤高のモノポール、「クロ・ド・タール」と、モレの村に少しだけ存在する「ボンヌ=マール」の真上に存在する畑です。なので、確かに・・素晴らしいグラン・クリュの要素をもそれなりに感じさせてはくれるんですが、若いうちはどうも「しかめっ面」をしてることが多いんですね。言ってしまえば「ボンヌ=マール」もその傾向が有るので、「ソックリなのかも」などとも思いますが、やはり若いうちの外向性に難が有りかな?と思います。しかしちょうど良い熟のタイミングで飲むと、このプライスではビックリするほどの味わいを見せてくれるはずです。
何せ価格がこう・・ですんで、非常にお買い得かと思われます。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです!
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【2015年のミシェル・グロは相当に良い!!】
詳しくはシャンボール=ミュジニーのコラムに書きますが、まぁ・・変わらないっちゃ・・変わらないのかもです。それも高いレベルをキープしたまま・・ですね。なので、特別に言い立てることも無いのかとも思いますが、それでも2015年、ミシェル・グロは相当良いんじゃないかと思っています。
ミシェル・グロのワインは、人それぞれに結構、評価が異なるんですね。評論家同士でもかなり違います。ジルベール・エ・ガイヤールはクロ・デ・レアをいつも、物凄く高く評価しています。例えば2014年のクロ・デ・レアは「97Points」です。
半面、最近noisyのところでも頻繁に名前が出て来る「ティム・アトキン氏」は同じ2014年のクロ・デ・レアを「91Points」としか評価していません。しかもまぁ・・ミシェル・グロさんの他のワインも似たようなもので、「平均ランクの造り手」として見ているようです。ジルベール・エ・ガイヤールの、
2011年 96Points
2012年 94Points
2013年 96Points
2014年 97Points
とは大違いなんですね。
日本人でもエレガントなワインがお好きな方や、ワインはやはり本場、ヴォーヌ=ロマネだろう!・・と言う方にはピッタリ・・ドハマりのはずなんです。しかし、日本では代理店さんが多く入手が比較的簡単なことに加え、
「様々なコンディションのミシェル・グロのワインが存在する」
ものですから、訳が判らないことになってしまっています。
コンディションの良いミシェル・グロは・・相当に旨いです。それに加え、2015年は相当に良い・・と想像出来ます。
因みにリアルワインガイド第59号は、
●ニュイ・レ・シャリオ
「今飲んで90 ポテンシャル91 飲み頃予想 今~2037」、美しい酸のハーモニー
●モレ・アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジ
「今飲んで89+ ポテンシャル90+ 飲み頃予想 今~2037」、目が詰まり複雑性が出ている
ととコメントしています。
まぁ、通常は上代が8千円位かと思いますので、7千円位の販売が普通かと思いますが、先だってのバックヴィンテージ、2011年ものと同じ価格でご紹介ですので・・かなりリーズナブルです。
ネットのワイン屋になってからしばらく経って、余りにどこでも販売しているので・・やり辛い部分が有って、時折仕入れなかったりしていますが、やはり好きなんですよね。是非コンディションの良いミシェル・グロを飲んでみてください。お勧めします。
以下は2011年のレ・シャリオのコメントです。
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【蔵出しのバックヴィンテージオファーです!何でこんなに安いのか・・不明ですが、リアルワインガイド第45号は88~89、飲み頃2017~2028と飲み頃に入ってます。】
奥ゆかしさが何とも言えぬ情緒を感じさせる、ミシェル・グロならではのワインがこのレ・シャリオですね。エレガントながらも実は芯のしっかりしたワイン・・と言えると思います。
で、本当に何でこんなに安いの?・・と言いたくなっちゃいます。だって、2014年もののこのワインの仕入れ価格とほとんど変わらないんですから・・本当ですよ。どんなに利益を削ったとしても6千円以下は絶対に無理で、監禁作業になっちゃいます。
せっかくなので、価格を上げないためにもこちらも飲まずにご案内させていただきますが、リアルワインガイドも2017年から飲んで良いと判定していますので、ありがたいですよね。追加は見込めませんのでお早めに!
● 2020 Chambolle-Musigny
シャンボール=ミュジニー
【数ある村名ワインの中でいつもトップの出来??・・リアルワインガイドの評価もそれを裏打ちしているかのように93ポイントでした!】
まぁ、ミシェル・グロのワインって、このところはグラスの写真を撮っても・・
「滅茶苦茶綺麗!」
なんですね。是非テイスティング出来た2020年ものの他のキュヴェの写真もご覧ください。
そもそも・・リアルの評価でも、
「あのヴォーヌ=ロマネ1級レ・ブリュレが95、ニュイ1級が94+」
と来ての・・シャンボール=ミュジニーが93ポイントですから、相当出来が良いのは間違い在りません。
2018~2019年ものは noisy もしっかり飲ませていただき、
「村名の中ではシャンボールが白眉!」
と書かせていただいてますので2020年ものも間違い無いでしょう。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【元々濃密でテッカテカなシャンボール村名が氷のミハイル化で・・さらに激旨化!・・これはもう飲むしか在りません!】
そう、2018年ものも「村名で白眉!」と書かせていただきました。滅茶旨かったのに、何故か全然売れず・・それでも少しずつ減って行って、ようやっと完売した村名シャンボールです。
これはもう、ミシェル・グロのワインの中ではあまり知られていないニュイ1級の美味しさと同様、
「・・えっ?・・なんで売れないの?」
と思ってしまう出来事なんですね。
2019年ものはミルランダージュ分がそれなりに多いヴォーヌ=ロマネ村名と良い勝負、痛み分けだと思いますが・・シャンボールは滅茶苦茶美味しいですよ。もともとテクスチュアが良く、日当たりが良いんでしょう・・濃度もしっかり、それでいて全くしつこくならずにエレガンスもしっかりあり良く香るワインな訳です。
それがこの2019年、何度も書いてすみませんが、氷のミハイル化によって、適度に豊かな表情を抑え込んでいますから・・エレガントさはそのままに、でも内部に存在し外に出ようとしているエキスの濃度の静かな訴えを、飲み人も判らないうちに受け取ってしまうのでしょう。
ヴォーヌ=ロマネも相当旨いですが、シャンボールも全く負けていません。エージェントのオルヴォーさんのブラインド・テイスティング(ワイン屋さんとかレストランさんとかが相手です)では、このシャンボールをヴォーヌ=ロマネと言った方がほとんどだったそうです・・ん、判ります・・その気持ち!・・ただのシャンボールがここまでのポテンシャル、出せる訳が無いと思ってしまうのでしょう。
素晴らしい出来でした。これも増やせません。無くなってしまったらすみません・・お早めにご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【noisy的には村名の中で白眉!・・滅茶美味しいです!・・ジャスパー・モリスさんの判断とは違いますが・・】
2017年ものも滅茶美味しかったシャンボール=ミュジニー村名ですが、飲めた村名3種の中では抜けてたかな?・・と思えるほど素晴らしいと感じました。
ジャスパー・モリスさんはヴォーヌ=ロマネとニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオに上値92ポイント、シャンボールに91ポイント付けていますが、noisy的にはシャンボールにはポテンシャル点として 92+ もしくは93ポイントまで付ける可能性が有ります。濃密さとエレガンスの均衡、フィネスさえ感じる格上のテクスチュアでした。最も、数が無くて飲めなかったニュイ=サン=ジョルジュ村名(区画名無し)がどこまで行けるか、判らなかったのが残念では有ります。
これ、1級を喰う可能性すら有ると思えるほどの出来栄えだと思いましたが・・いかがでしょう?・・シャンボールの伸びやかさが見事に発揮され、ややもするとスレンダーでは有るが、少し欠けていると感じる場合のあるシャンボール=ミュジニーに、村中央の1級畑ものに近い肉感・・グラマラス感が漂い・・しかも、時間の経過でシャンボールならではの香水的ニュアンスも拡がり始めると言うポテンシャルです。
見事に安い!・・と思います。少ないですが是非飲んでみて下さい。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2016年もので描いた墨絵の世界に、沢山の絵の具で色を付けました!2017年は素晴らしい出来です!】
「ワイルド・・だろう~~?」
一世を風靡したお笑いネタ?では有りますが、このミシェル・グロの2017年シャンボール=ミュジニー村名は、ミシェル・グロのラインナップ上、最もパワフルなんじゃないか?・・そしてワイルドなんじゃないか?・・と感じさせてくれました。
しかも2016年はレヴューにも書きました通り、
「墨絵の世界!」
ですから・・ね。
「・・どんだけ~!」
ですよ。全然印象が異なるんですから・・。
ブラインドで飲んだら、おそらく、「これがヴォーヌ=ロマネ」と言ってしまいそうです。・・ニュイ=サン=ジョルジュ村名と言わないところが味噌でも有ります。
確かに、ミュジニーに接するレ・ザルジリエールの割合が多いキュヴェですから、ミュジニーにも由来するフラワリーな香水のようなニュアンスがトッピングに感じられ、それを取ってしまうとニュイと言い辛くなる。・・でもメオの素晴らしいニュイ1級などを飲めば、そのニュアンスに近いものさえ感じられるし・・いや、レ・ルージュやサン=ヴィヴァンなどに通じるものとも感じられるとなると、やはりそこは、
「ヴォーヌ=ロマネかシャンボール=ミュジニーかニュイ=サン=ジョルジュのどれか・・」
等と言う、ちょっとズルい返答をしてしまいたくなります。
僅かにジャミーさを持った帯域の有るベリーとチェリーが香り、中域の暖かさは少しヴォーヌ=ロマネ的。トップノーズには香水的な高周波のアロマに皮革が僅かに混じる。とても複雑で柔らかくエキス感バッチリのジューシーさ。エレガントなワインだが、ミシェル・グロの中ではパワフルなスタイル。多彩な色彩を感じるワイン。
何せ、リアルワインガイド第67号は各村名のキュヴェの中でポテンシャルトップの92+ と言う評価でした。これは見逃せないんじゃないかと思います。数は無いのでお早めに!・・あ、リアルは「まるで1erのようなグリップと集中感」と、ベタボメです。
以下は以前のレヴューです。
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【とても美味しいです・・ルイ・ユエラン・・復活はまだか?・・と懐かしく思ってしまいました!】
色合いもしっかりしていますね・・。美しいです。この写真は色味の調整などは一切しておらず、大きさだけ合わせています。むしろ、
「濃密なのかな?」
とさえ想像させるような色味では無いでしょうか。
しかしながら、かなりの複雑さを見せるとは言え、見た目以上に「詫び寂び」の有る、ある種・・「墨絵の世界を感じさせる類のシャンボール=ミュジニー」に仕上がっています。
じゃぁ・・2015年のパーフェクトと思えるようなシャンボールとも違うのか?・・と言いますと、
「・・そうとも言えない・・」
と答えるしかないでしょう。やはりこれはミシェル・グロのシャンボール=ミュジニーなんですね。なので、このバランス・・少し「詫び寂びさえ感じさせる」味わい・・と言うのは、現在の状態で有って、タイミングによっては、
「元気はつらつ!石灰バリバリ!」
の雅なシャンボールを感じさせてくれるものと思います。
ちょうど飲んでいて・・飲み始めは・・
「・・そうだ・・ルイ・ユエラン・・・どうしちゃったかな・・。退院されて元気に畑仕事が出来てると良いんだけど・・」
などと思ってしまうほど・・味わいに似たものが有りました。
飲み進めると徐々に石灰系のミネラリティと複雑な表情が出始めました・・で無くなっちゃったんですが、
「やはりミシェル・グロのシャンボールは美味しい!」
と思ってしまいましたね。
勿論ですが、ニュイ1級が見せるような凄みまでは無いんですが、シャンボールの奥深さをしっとりと感じさせてくれるものでした。価格も良い感じです。是非飲んでみてください!お勧めします!
【滅茶苦茶美味しいシャンボール村名!これは是非飲んでみてください!同格のヴォーヌ=ロマネも非常に面白い存在です!】
一般格的にはヴォーヌ=ロマネが上でシャンボール=ミュジニーはそのすぐ下・・のようなイメージが有るかと思います。ドメーヌ・ミシェル・グロのポートフォリオ的には同格・・と言うことなのでしょう。
今回、久しぶりにフルラインナップでドメーヌ・ミシェル・グロを扱うことにした訳ですが、その中でも意外にも仕入れ辛いのがこのシャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネなんですね。勿論、
「ん?・・そんなこと無いんじゃない?」
とおっしゃる方もいらっしゃるかと思いますが、より良いコンディション、味わいを求めますと結構に難しいものです。
「・・そこだけ・・美味しいとこだけ抜くんですか?」
と言われちゃうもので・・。エージェントさんもそれなりのアソートで購入しますから、バランス良く買ってくれないと困る訳ですね。でもアチコチのエージェントさんも有りますから・・ね。色んなやり方が有って難しいんです。
noisy 的にはこのヴォーヌ=ロマネ村名とシャンボール村名、そしてニュイ1級がとても好きでして、数本ずつの3アイテムのうち、何をテイスティングするかで悩んだんですが、このところしばらく飲めていないシャンボール村名を飲むことにしました。
いや~・・画質を落とした写真しか掲載出来ないのが残念ですが、実際はめっちゃ綺麗です!もっと美しいんですが腕が無い・・すみません。久しぶりに飲んで、やっぱりビックリしました。超旨いです!
まぁ、このミシェル・グロさんりのシャンボール=ミュジニー村名についてはリアルワインガイドでも太鼓判ですから皆さんもご存知かと思いますが、
「シャンボール村名のトップ」
と評価しています。
確かに・・それ以上のものを感じさせてくれるクオリティなんですが、どこか、シャンボールだけの表情とも思えないような匂いをふんだんに感じるんですよね。
肌理の細やかさはまぁ・・バッチリですし、シャンボールらしい艶々とした石灰系のニュアンスも有ります。しかしそんなシャンボールらしさは「縁の下の力持ち」的な存在で有って、むしろ、ヴォーヌ=ロマネ的な柔和でバランスの良い酸、らしい複雑性とアロマが、ワインを飲む楽しさを再認識させてくれちゃうんですね。
特にシャンボールと言うアペラシオンは、確かに果実を感じさせてくれはしますが、若い内はむしろ石灰系のミネラリティの存在が目立ちます。前面に出て来る・・と言う意味です。
しかしグロさんちのシャンボールは、粘性が有って・・つまり粘土による影響、もしくは赤い土・・のような構成からの果実だったりスパイスだったり・・が前面に来ています。
ヴォーヌ=ロマネ村名にシャンボール的な石灰の下支えのボリュームを増大させた感じ・・と言っても良いかもしれません。シャンボールの表現には余り出て無いボリューム感と言えば良いのか。良くも悪くもヴォーヌ=ロマネ的で有り、もしくはミシェル・グロ的だと言うことなのかな・・と理解しています。ヴォーヌ=ロマネ イコール ミシェル・グロ 的なものが、脳内で出来上がってしまっているのかもしれません。「標準・超スタンダード」と言うことなのかもしれません。
じゃぁヴォーヌ=ロマネはどうなんだ!・・と言うことになるんですが、こちらもやっぱり・・今回は飲んではいませんが、見事なヴォーヌ=ロマネなんですね。リアルワインガイド的には59号で、ヴォーヌ=ロマネ 90+~91+、シャンボール 91~92 と、ものの見事に、キッチリと 0.5ポイント、シャンボールが上の評価点を出しています。
まぁ、この辺は好みだと思うんですね。それに2015年は「甘い」と言うような評価が有りますが、まぁ、それがもし感じても最初のうちだけです。noisy が飲んだかぎりにおいては、このシャンボールを甘いとは絶対に言わないですし、むしろいつもよりもより好ましい・・と言うと思います。
それにね・・将来的には非常に複雑なブケをかもし出してくれるのが判るアロマなんですね・・。勿論シャンボールですから非常に長命です。ヴォーヌ=ロマネよりも長く持つでしょうし、時折へそを曲げる癖は直らないと思います。その点ではヴォーヌ=ロマネのバランスの良さは素晴らしいですから、シャンボールのような癖は無いです。良くも悪くもシャンボールは「石灰」の多分の存在が影響するんですね。
なので同格ですが、早めに飲むならどちらでもOK、ちょっと置くならヴォーヌ=ロマネ、長く置くならシャンボール・・と言うことになるかと思います。素晴らしいワインでした!超お勧めします!是非飲んでみてください。
● 2020 Vosne-Romanee
ヴォーヌ=ロマネ
【・・これはもう・・ミルランダージュの面影を氷のミハイルが包んでいます!大当たり!】

激旨です!・・まぁ確かに、ロベール・シリュグの2019村名ヴォーヌ=ロマネV.V.ほどのミルランダージュの濃度では無いにしても、充分過ぎるほどのレベル・・と言うか、実際はちょうど良くなってしまっているんですが・・氷のミハイル化で・・そのミルランダージュ的な濃密な美味しさに加え、クリスタルガラスのような、冷やかなミネラリティがコートしてくれていますので、もう無敵の美味しさです!
いや・・やっぱりヴォーヌ=ロマネのワインって・・ズルいですよね~・・もうそれだけで旨いんだから。しかも2019年のようなグレートイヤーになってしまいますと、そしてミルランダージュの粒が入ってしまうとこんなにも美味しくなってしまうなんて・・
ですがすみません、数が無いです。素晴らしく旨かった2018年のヴォーヌ=ロマネを飲まれた方は、2018年もののグラスの写真と、2019年ものの写真を見比べてみてください。色の組成自体がもう・・違う感じがすると思いますし、ミネラリティのコーティングも何となく見えるんじゃないかと思うんですね・・いや、少なくともnoisy には、そのように見えています。ミルランダージュと言えば、noisy にとってはあの神様が教えてくれた完璧な味わいです。価格もあの頃とさしては変わらないのは、これも縁なのかとも思います。
2019年ものも少ないですが、2020年ものはもっと少ない可能性が有り、2021年ものに至っては・・などとエージェントさんには脅かされています。
「・・それって・・ブルゴーニュ中心のNoisy wine にどうしろと?」
お先真っ暗ですが、やはり美味しいワインを皆さんにきっちりお届けするのが生業ですので・・頑張ります。お早めにご検討ください。相当旨いです!
以下は以前のレヴューです。
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【やはりミシェル・グロも至高の村、ヴォーヌ=ロマネを代表する造り手であったと、是非ご確認ください!】
グロ家と言えば、至高の畑が集中するヴォーヌ=ロマネの大ドメーヌでは有りますが、その販売方法が複数の濃くないエージェントさんに品物を供給していることも有って、
「珍しくないから・・」
と言うだけで余り飲まれないのは非常に残念なことです。
「ブルゴーニュの良心。ヴォーヌ=ロマネの基準。」
と言うのは、誰もが思うことなのでしょうが、近年はそれに加えて、
「新たな旅立ち。質感・ポテンシャルの向上。」
も感じ始めています。海外メディアはバーガウンド、ヴィノスが上値90点に過ぎず・・でもインサイド・バーガンディが92点と言うレベルで、ちょっと納得が行きませんね。派手な味わいには高い点を、美しいワインには低い点を・・と言う単純さを感じます。
2018年もののブルゴーニュワインの醸造・育成は、非常に難しかったんじゃ無いかと思うんですね。畑でキッチリ仕事ができないと、醸造に「フリーハンドな部分を持てない」ことに繋がったヴィンテージだと感じています。
ですので、14度以下に抑えつつもエレガンスの表現は素晴らしいですし、畑の個性も、造り手の個性すらもちゃんと表現出来ているのには驚きを感じます。
以前、フィリップ・パカレがアル分15度のコルトンーシャルルマーニュを仕込んでA.O.C.を名乗れなかったことが有りましたが、それ自体はパカレの「ポカ」だったとしても、もしミシェル・グロがそのシュチュエーションにいたなら・・そうなる以前に「畑で仕事をして解決済み」にしているとさえ感じます。
このヴォーヌ=ロマネも、秘蔵のモノポール、クロ・デ・レアを一回り小さくしただけ・・だと感じます。ヴォーヌ=ロマネらしい柔らかで温かい酸バランス、細やかな表情としなやかなテクスチュア、球体のように丸く、やや赤黒い極少果実を感じさせながら、一体となった味わいを見せてくれます。
2017年ものよりもポテンシャルは上と感じますが、同時期での「今飲んで点」は0.5点低い・・そう感じます。
クロ・デ・レアは5年は置きたいですよね。ヴォーヌ=ロマネ村名は、おそらく暖かくなって来た頃に一度美味しく飲めるようになり、また次の冬が来た頃からまた締まり始めると予想していますので、その後でしたら2023年から飲まれると良いと思います。ピュアで精緻、まさにヴォーヌ=ロマネの上質さを感じさせる味わいです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【やはり王者のエレガンス、ここに有り!です。】
ヴォーヌ=ロマネのワインのテイスティングは実に嬉しい・・です。その昔、まだワインの勉強を始めたばかりの頃は、ブルゴーニュの村名では最も高価なヴォーヌ=ロマネを、どうやって開けるか、いつ開けるか、その予算はどこから持ってくるか・・(^^;; と随分悩みながら、
「・・ええいっ!・・スパっと開けたれ!」
とばかりに抜栓したのは良いが、コルクが崩れてしまって・・悲惨な目に遭ったことを何となく思い出します。
まぁ、思い返せば、そのワインのボトルコンディションが良く無かったのも有り、その頃の保存方法や自分の抜栓技術がダメダメだったのも有り・・です。まだまだ造り手の違いなどには思いが至らないような日々だったと思いますが、それでも「ヴォーヌ=ロマネ」と言う響きに憧れて、どうしても飲んでみたい・・と願っていたのは事実だと思います。
そんなですから、今もヴォーヌ=ロマネのテイスティングは楽しみで仕方が無いです。まぁ、人一倍、うるさいでしょう・・嫌ですよね~・・そんなのが隣にいたら!
そうそう・・そのしばらく後だと思いますが、何とか入手したジャン・グロの1985年クロ・デ・レアを大事にしばらく大事に持ってました。ミシェルのラベルに変わる前のものなので、いつか開けようと思っていたんですが、どこに行ってしまったか・・覚えてないんですね~。
やはりミシェル・グロはミシェル・グロでした。そして、しっかりヴォーヌ=ロマネしてます。非常に精緻だし、シャンボール的なミネラリティが奥底にちゃんとあるのが判ります。
微細なミネラリティの組成が、やはりエレガントで複雑な表情を造り出しています。
むしろ、物凄くまとまっていて、今飲んでも非常に美味しい・・と言うのが裏目に出て、高い評価を得られないと言うタイプのワインです。もっとどこかのベクトルが弾けるように突出していたりしますと、
「(他の要素もいずれ出てくるか・・?)」
などと想像してしまうのが人間ですから・・。
しかし、やはり良いワインは早いうちからバランスに優れるものです。そんな意味ではこのミシェル・グロのヴォーヌ=ロマネを選ぶという判断はきっと正しいはずですよね?
リアルワインガイド第67号は、シャンボール=ミュジニー村名の92+に次ぐ92ポイント評価です。ほとんど1級並みの評価と言って良いかもしれません。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【】
輝いてますね~・・明るさの有るルビーが美しいです。今回はシャンボールとヴォーヌ=ロマネを飲ませていただいた訳ですが、何を一番感じたか・・と言うと、
「ミシェル・グロの個性と共に、テロワールの違いをハッキリ、クッキリ感じさせてくれた」
と言うことですね。
ミシェル・グロはヴォーヌ=ロマネの生産者ですから、全てがヴォーヌ=ロマネっぽく感じるんじゃないか?・・と言うようなご意見も有る訳です。
例えばシャンボールのユドロ=バイエ・・。比較的にはやや濃い目では有りますが、素晴らしい生産者ですよね。彼の場合、あまり出てはきませんが、「ヴォーヌ=ロマネ村名」も持っています。このワインは・・
「結構にシャンボールっぽく感じるヴォーヌ=ロマネ」
だと感じます。
しかしながらどうでしょう・・新樽率の関係なのか・・ミシェル・グロの場合は違うんですね。シャンボールはシャンボールなんですよ。その上でミシェル・グロを感じます。バイエは先にバイエの「紫」を感じさせますし、「ちょっとしたシャンボールチックさ」が有るんですね。
このワイン、非常に複雑ですが繊細です。大きなバランスの上では非常にまとまっており、細やかな部分がまぁ・・非常に細かく、複雑に入り混じっています。その上でヴォーヌ=ロマネらしい柔らかな酸としてのバランスが有ります。
ミネラリティの組成も細やかですから、スパイスや花、果実、鉄っぽさ、チリチリとした金属系のニュアンス、シガーっぽさなど、たっぷりとノーズを刺激してくれます。まぁ・・嫌いな方はいらっしゃらないでしょう。
凄みでは無く繊細さで飲ませてくれます。是非飲んでみてください。お勧めします。
以下は以前のレヴューです!
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【滅茶苦茶美味しいシャンボール村名!これは是非飲んでみてください!同格のヴォーヌ=ロマネも非常に面白い存在です!】
一般格的にはヴォーヌ=ロマネが上でシャンボール=ミュジニーはそのすぐ下・・のようなイメージが有るかと思います。ドメーヌ・ミシェル・グロのポートフォリオ的には同格・・と言うことなのでしょう。
今回、久しぶりにフルラインナップでドメーヌ・ミシェル・グロを扱うことにした訳ですが、その中でも意外にも仕入れ辛いのがこのシャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネなんですね。勿論、
「ん?・・そんなこと無いんじゃない?」
とおっしゃる方もいらっしゃるかと思いますが、より良いコンディション、味わいを求めますと結構に難しいものです。
「・・そこだけ・・美味しいとこだけ抜くんですか?」
と言われちゃうもので・・。エージェントさんもそれなりのアソートで購入しますから、バランス良く買ってくれないと困る訳ですね。でもアチコチのエージェントさんも有りますから・・ね。色んなやり方が有って難しいんです。
noisy 的にはこのヴォーヌ=ロマネ村名とシャンボール村名、そしてニュイ1級がとても好きでして、数本ずつの3アイテムのうち、何をテイスティングするかで悩んだんですが、このところしばらく飲めていないシャンボール村名を飲むことにしました。
いや~・・画質を落とした写真しか掲載出来ないのが残念ですが、実際はめっちゃ綺麗です!もっと美しいんですが腕が無い・・すみません。久しぶりに飲んで、やっぱりビックリしました。超旨いです!
まぁ、このミシェル・グロさんりのシャンボール=ミュジニー村名についてはリアルワインガイドでも太鼓判ですから皆さんもご存知かと思いますが、
「シャンボール村名のトップ」
と評価しています。
確かに・・それ以上のものを感じさせてくれるクオリティなんですが、どこか、シャンボールだけの表情とも思えないような匂いをふんだんに感じるんですよね。
肌理の細やかさはまぁ・・バッチリですし、シャンボールらしい艶々とした石灰系のニュアンスも有ります。しかしそんなシャンボールらしさは「縁の下の力持ち」的な存在で有って、むしろ、ヴォーヌ=ロマネ的な柔和でバランスの良い酸、らしい複雑性とアロマが、ワインを飲む楽しさを再認識させてくれちゃうんですね。
特にシャンボールと言うアペラシオンは、確かに果実を感じさせてくれはしますが、若い内はむしろ石灰系のミネラリティの存在が目立ちます。前面に出て来る・・と言う意味です。
しかしグロさんちのシャンボールは、粘性が有って・・つまり粘土による影響、もしくは赤い土・・のような構成からの果実だったりスパイスだったり・・が前面に来ています。
ヴォーヌ=ロマネ村名にシャンボール的な石灰の下支えのボリュームを増大させた感じ・・と言っても良いかもしれません。シャンボールの表現には余り出て無いボリューム感と言えば良いのか。良くも悪くもヴォーヌ=ロマネ的で有り、もしくはミシェル・グロ的だと言うことなのかな・・と理解しています。ヴォーヌ=ロマネ イコール ミシェル・グロ 的なものが、脳内で出来上がってしまっているのかもしれません。「標準・超スタンダード」と言うことなのかもしれません。
じゃぁヴォーヌ=ロマネはどうなんだ!・・と言うことになるんですが、こちらもやっぱり・・今回は飲んではいませんが、見事なヴォーヌ=ロマネなんですね。リアルワインガイド的には59号で、ヴォーヌ=ロマネ 90+~91+、シャンボール 91~92 と、ものの見事に、キッチリと 0.5ポイント、シャンボールが上の評価点を出しています。
まぁ、この辺は好みだと思うんですね。それに2015年は「甘い」と言うような評価が有りますが、まぁ、それがもし感じても最初のうちだけです。noisy が飲んだかぎりにおいては、このシャンボールを甘いとは絶対に言わないですし、むしろいつもよりもより好ましい・・と言うと思います。
それにね・・将来的には非常に複雑なブケをかもし出してくれるのが判るアロマなんですね・・。勿論シャンボールですから非常に長命です。ヴォーヌ=ロマネよりも長く持つでしょうし、時折へそを曲げる癖は直らないと思います。その点ではヴォーヌ=ロマネのバランスの良さは素晴らしいですから、シャンボールのような癖は無いです。良くも悪くもシャンボールは「石灰」の多分の存在が影響するんですね。
なので同格ですが、早めに飲むならどちらでもOK、ちょっと置くならヴォーヌ=ロマネ、長く置くならシャンボール・・と言うことになるかと思います。素晴らしいワインでした!超お勧めします!是非飲んでみてください。
● 2020 Nuits-Saint-Georges 1er Cru
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ
【なぜかいつも素晴らしいのがこのニュイ=サン=ジョルジュ1級!・・1997年からエカール家に委託されている畑です。】
ニュイ=サン=ジョルジュの1級レ・ヴィーニュロンドと1級レ・ミュルジェのブレンドです。この2つの畑は地図で位置関係だけ見ると、
「なんでニュイ=サン=ジョルジュの村?」
と思えるくらいにヴォーヌ=ロマネ側に有ります。ドメーヌが持っているクロ・デ・レアやオ・レアから上に上がって行くとすぐ・・です。そしてこの2つの1級畑は南北に隣り合っている訳ですね。
ですので、ヴォーヌ=ロマネっぽさも持ちつつニュイ=サン=ジョルジュっぽさも有る・・そもそもニュイ=サン=ジョルジュはそう言う魅力のあるワインですが、そんな数あるニュイ1級のワインの中でも超リーズナブルで美味しい、しかも評価も高い・・です。
海外メディアの評価は余り見当たりませんが、あのブルゴーニュ専門ながらもブルゴーニュワインに厳しい、アレン・メドゥズさんは・・
「ほぼほぼ92ポイント止まり」
です。
が、彼の評価はプラス1~2ポイントして普通と同じですから、少なくとも94ポイントほどと言うところが落としどころでしょう。こちらも入荷量が少なくて飲めておりませんが、大いにお勧めできます。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【数量限定のため飲めませんでした。レ・ヴィーニュ・ロンドとレ・ミュルジュのブレンドですから・・半端無いのは間違い無いでしょう!】---少な過ぎて飲めないのですみません、以前のレヴューそのままです。
【すみません、1級以上は少ないので飲めません。力強いスタイルだった今までと変わり、かなりエレガンスに振られた仕上がりのようです!】
クリマの個性を出さない1級畑のブレンドですが、ブレンドで有るがために出せる個性も有ります。そもそも、このニュイ=サン=ジョルジュ1級と言うワインは、ドメーヌ・ミシェル・グロのラインナップの中では目立たないアイテムでは有ります。
しかしながら、飲んだことが有る方にとっては、毎年欲しいワインのひとつになっている確率が非常に高いアイテムで有り、しかも2017年は相当に出来が良く、さらには、パワフル系(ミシェル・グロとしては・・ですが)の姿をしていない、超エレガント系ながらも、リアルワインガイド第67号では素晴らしい評価だった2016年ものの上回って評価されています。
誤解を恐れずに言ってしまえば、畑の個性のみを考えればミュヌレ=ジブールのレ・ヴィーニュ・ロンドとメオ・カミュゼのミュルジュ、両方の個性のブレンドと考えて向かい合える可能性と、造り手の個性を考えて、上記同様のスタンスでの比較も出来る・・と言うことも有ります。
そして、おそらく2017年のミシェル・グロを飲まれた方は、この途方も無くミシェル・グロらしいエレガンス満載の見事な味わいに、惚れ惚れとされることと思います。
非常に入荷の少ないワインです。昨年もの2016年の一般的な価格は¥12700だそうですので、如何にお買い得かはお判りでしょう。是非飲んでみてください。
以下は以前のレヴューです。
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【2015年はワインラヴァーのヴィンテージ!!是非ミシェル・グロも飲んでみてください!】
ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェのご案内です。いや・・高くなってしまったのと、雨後のタケノコみたいにネット販売のワイン屋さんの進出で、noisy の出る幕じゃ無くなって来た感じがしたので、だいぶ遠退いてしまっていました。それでもニュイ1級とか、レ・ブリュレ、クロ・デ・レア、クロ=ヴージョは扱いたいとは思っていましたよ。2006年まではそれでも上級キュヴェまでテイスティングしていましたしね。
ワイン屋さんが増えることは非常に良いことですが、ネット上の情報はどこを切っても金太郎・・
「・・・そんなんじゃぁお客さんが離れてしまう・・付かないこと位、判れよ・・」
と・・自分のことはまずどこかに置いといて・・感じています。
まぁ、ワイン屋であっても仕入れたワインをその都度、全部自分で開けて飲んでたら破産しちゃいますが、飲めないなら飲めないなりの紹介の仕方が有るんじゃないかと・・。通り一遍の安い情報と、さらにはラ・グランド・リュをラ・グラン・リュのように書いたまま・・、知らぬか、知るつもりも無いか、それともただ天然ボケか・・単なる間違いと言うことは有るにせよ、そもそも区別も付かない、付けないようじゃ、お先が知れてます。・・自戒を込めて・・ね。
ミシェル・グロさんのワインは日本の正規エージェントが沢山有りますんで、決して珍しいものでは有りません。そんな環境も有ってか、ワイン屋はもう誰も飲んで案内しよう・・などと言う空気じゃないのは確かかもしれません。
それでも、今回の仕入れでは・・例えばクロ=ヴージョは極少の割り当てです。飲んで案内出来た昔が信じられないですが、リアルワインガイド第59号では、
「94~95」
と非常に高評価です。
例えば皆さんも、期待して抜栓した高級ワインが、余りに薄くて香らず、
「・・あれ?・・コンディション、悪い?」
などと思ったことは、ワインファンなら何度も有るはずです。
季節も変われば気温も変わる、湿度も変化する、環境も違う、人間もワインもバイオリズムが有る、熟成による変化も有る・・。さらにはビオ的にはその日が「根の日」だったりして・・。
リアルワインガイドでも昨年・・いや、noisy がテイスティングで参加した時ではないですが、
「・・余りに何も出て来ないので、途中でテイスティングを中止し、改めて数日後にやり直した」
などと言うことが有ったそうです。
まぁ、シュタイナー的見地から言うならば、その日はよほど惑星の配列が良く無かったんでしょう!・・(^^;;
ヴォーヌ=ロマネ・クロ・デ・レアは、ミシェル・グロのモノポールで有り、看板ワインですね。これもリアルではガチガチだったようで、「92~93」と見事な評価です。
このワインはバランスが良いので、いつ飲んでも・・「こんな感じだよね・・」と過少に評価されがちですが、ヴォーヌ=ロマネのワインとすると非常に長熟でして、長く置くと激変します。1級畑とするなら標高の低い位置に有りますが、やはりテロワールの違い・・なんでしょうね。
オ・ブリュレ1級もリアルワインガイド第59号は暫定点で「92~93+」でした。この畑は濃密でスパイシー、それに、ジャイエ家も持っていたことも有って、noisy もお気に入りです。クロ・デ・レアと違って何年か置くだけでかなり出て来ますし、長い熟成も可能です。リアル的には、「グラン・クリュですか?」と。余り話題に成らない1級畑ですが、今はメオ=カミュゼがリリースしているブリュレ・・・昨今のメオを考え合わせるともの凄いワインになってると思うので、これも是非飲みたいですが、
「最もリーズナブルなブリュレ」
で有ることは間違い無いですし、評価も非常に高いので、価格は「安い!」と言えるでしょう。
少なくとも10年以上前の頃のように、ある程度簡単に購入できる価格に戻ってほしいもので、全アイテムのテイスティングをやりたいものですが、昨今はそうは行かないでしょう。でも相対的に言えば非常にリーズナブルです。是非2015年ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェ、ご検討くださいませ。
以下はかなり昔のコメントです。
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【2006年のブルゴーニュはやっぱり旨い!】
・・・ミシェル・グロを飲んで、そう感じました。・・・いや、何でもかんでもそうだ・・・とは言いませんよ。少なくともnoisyが扱っている造り手に関しては、間違い無くそう思います。
人間も、何事も無く、またそつなく生きて来た方は穏やかな性格で、人から愛されると思いますが、言ってしまえば平凡で、あまり目立たないのかもしれませんが、人生の荒波に揉まれ、辛いこと、悲しいことを乗り越えてきた方は、揉まれてきた故の「影」や「みえない優しさ」が有るのかもしれません。まあ、そんなにイッパ一絡げでは言い切れないものではあるものですが・・・。
2005年はストレスの無い葡萄の性格から、とてもニュートラルな素晴らしいワインが生まれたとは思っています。でも、それって、生産者にとってはそうかもしれないが、グラスを目の前にした飲み手には余り関係の無い部分ですし、ワイン自体の評価とも違うように思います。
2006年は生産者にとっては難しいヴィンテージだったのかもしれませんが、それが還ってワインに複雑性と表情を深める要因になったように思え、且つ、丁寧に仕上げられた関係で、現状では2005年よりも美味しいという、ちょっと皮肉な状況になっているんじゃないかな?と思うんですね。
その事については他のコラムでも書きましたのでここでは拡げないですが、本当に素直に、情報に振り回されずに自身の評価をすることが、ワインの楽しみを深めてくれると思います。1968年のシャトー・ディケムは、noisyは飲んだことは有りませんが、文献によれば、本当に素晴らしい味わいだったそうで、
「1968年のボルドーは全滅」
等という安直な評論家の言葉の鵜呑みでは、何事も真実に目を向けられないことを暗示しているようです。
2006 ブルゴーニュ・ルージュ
単純に美味しい、とてもエレガントな味わいです。濃く無く、薄く無く、ベリー、チェリーがミネラルとともに穏やかに香り、中程度のボディと、後口をやや酸で引き締めながらの余韻が有ります。僅かに若い部分で後口の酸味を引きずりましたが、お客様の手に届く頃には、輪郭をキッチリ描けるようになっているでしょう。美味しいです。
2006 ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・レア
とても硬かった2005年に比べ、現在は一つの良いバランスに有ります。わずかな動物香的スパイスと黒味掛かった粒の小さなベリー、テクスチュアの良い接触感、締まりつつも収縮を繰り返すボディ、美しい減衰が有ります。まだ大きさはさほどでは無いものの充分に美味しいです。こちらは酸度は強くなく、とてもまろやかです。決して2005年に大きく劣ることは有りません。
2006 クロ=ヴージョ・グラン・モーペルテュイ・グラン・クリュ
さすがのトップ・キュヴェで、クロ・デ・レアが如何に素晴らしい1級畑でも、これを超えるのは至難の技でしょう。ベルナール・グロのクロ=ヴージョ・ミュジニに続くグラン・モーペルテュイの畑はグラン=ゼシェゾー直下という事も有ってか、グラン=ゼシェゾー的な丸みや厚み、黒い果実を感じさせてくれますし、ミュジニーにもほど近い部分での、硬質なミネラルや赤い、張りの有るボディも感じ取れます。黒い果実の裏には、出て来そうで出ない、香りの粒子のカプセルみたいなものが有りますので、これが開くには時間をかなり必要とするものの、黒っぽい果実の集合体の凝縮量が凄いので、まったりと美味しく飲めてしまいます。素晴らしいです。
改めて飲んでみて、ミシェル・グロのスタンダードさの素晴らしさを再認識しました。これ見よがしな部分が全く無く、それでも充実していると思います。お奨めします。飲んでみてください!
● 2020 Vosne Romanee 1er Cru aux Brurees
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・オー・ブリュレ
【飲めなくなって久しいレ・ブリュレですが、リアルワインガイドもついにポテンシャル95ポイントと、最高点と思われる評価です。】
今もしジャイエのレ・ブリュレがその辺に並んでいるとしたら、一体幾らするんでしょうか。考えたくも無いですが、飲んでみたい欲望は消し切れはしないですね。昔なら良いところ1万5千円・・位かと思います。noisy 自身でさえその頃はそれでも高いと思っていた訳ですから、人間と言うのは想像力が中々働かないものなんでしょう。1本位、どこかに隠れていないか・・などと・・ね。
このレ・ブリュレと言う畑は、ヴォーヌ=ロマネ第三番目の凄いグラン・クリュのリシュブール(今は四番目?)の隣でしたから、しっかり隠れた存在で、余り顧みられない1級畑でした。今でもその「気」は有りますよね。
でも、すぐ傍にクロパラ、レ・ボーモンと言ったスーパーな1級が有りますし、真下ははリシュブールですから・・悪い訳が無い・・。しかもミシェル・グロの場合は・・
「高くなったと言ってもこのレベル」
ですから・・。
そして、リアルワインガイドも過去最高と思われる95ポイントを献上していますので、
「2020年ものは長熟!」
と言うことも鑑みて、ある程度熟させて楽しんでみたらいかがでしょうか。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【こちらも少なく、飲めませんでした。ジャスパー・モリス氏は上値94ポイントと、正当な評価をしているようです!非常に優れた畑です!】---少な過ぎて飲めないのですみません、2018年のレヴューそのままです。
【あれ・・RWG67号でこれだけは0.5ポイント、下がってる・・が、ネガティヴなコメントは一切無しです!】
何しろ1級以上は数本しか割り当てが無いので・・と言うよりもA.C.ブルも12本しか無く、1本飲んじゃってますから11本のみの販売で、さすがに大好きなワインだとしてもこのレ・ブリュレ2017を開けてしまう訳にも行かず、そのままご案内致します。
ですが何もしない訳にも行かず、でもちょうどエージェントさんの担当さんの試飲コメントが有ったのでご紹介させていただきます。彼は今やリアルワインガイドのテイスター仲間ですんで・・コメントレヴューにも信頼を置いてますよ。もっとも、これほどに少ない割り当てにしたのも彼の仕業ではありますが・・(^^;;
この畑は、グロ家が所有しているリシュブールの区画の北側に隣接している。「ブリュレ」とは「焼けた」という意味で、土壌の水捌けの良さが畑の名前に由来しているようだ。おそらく、夏の間に表土が乾燥して、そこに生えていた植物が短期間のうちに焼けた
ように枯れたのだろう。小石を非常に多く含む表土は30~35cm程度の深さで、下層土は、プレモー村でとれる石と同タイプの硬い石灰である。
このワインには素晴らしいミネラル感があり、リシュブールと同系列の印象を与える。もっとも、リシュブールとこの畑を分けているのは幅3mほどの一本の道に過ぎない。しかし、表土がリシュブールより浅いため、タンニンがやさしく、比較的早く飲み始めることができる。
純度の高いダークチェリージュースに甘いカラメル、どこか五香粉を思わせるオリエンタルスパイスも加わる。例年よりもスパイスが色気を伴って加わり、味わいを重層的に見せている。大きなスケール、ゆるやかで球体状に膨らむ果実味、個々の要素がふんだんで豪奢だが派手過ぎず優雅。余韻も長く、抜けていく戻り香もまた素晴らしい。
(2019年3月 バレル・サンプル試飲 村岡)
ドメーヌ・ジャン・グロ時代は所有し、ミシェルがかなりの年月において醸造していたヴォーヌ=ロマネの偉大なクリュ「リッシュブール」は、妹のアンヌ・グロの所有になっていますが、言わば、「リッシュブールの全くの隣」の葡萄で造られます。ヴェロワーユと言うクリマですが、この辺は正に、アンリ・ジャイエやメオ=カミュゼの畑と隣同士・・なんですね。そしてアンリ・ジャイエだけでは無く、アンリの兄弟たちが活躍していたのも、まさにこの近辺、お隣です。そんな部分に何となくでも気を置きつつ、余り意気込まなくても飲むことが出来た80年台後半~90年台全般のヴォーヌ=ロマネのド真ん中での比較テイスティングは、非常に楽しいものでした。・・だって、隣なのに、同じ畑なのに、同じ要素を感じつつも、
「・・全然違う!」
とさえ感じさせてくれるものでしたから。
だからこそ、
「・・何で?・・どうしてそうなる?」
と言うような疑問が、テイスターとしての自分を育ててくれたのかもしれません。
素晴らしいワインだと思います。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【史上最強のレ・ブリュレ?!なんと94+ でした!】
ヴォーヌ=ロマネ・レ・ブリュレです。もう耳タコでしょうがレ・ブリュレと言ったら・・アンリ・ジャイエです。さっさと美味しく、その完璧さにひれ伏してしまった経験の有る方もおられるかと思います。
もし引退宣言前の良い年のレ・ブリュレが・・もちろん本物で・・存在したらなら、ま・・100万円は下らないでしょう。noisy が販売出来ていたころは12000~15000円くらいだったと思います。
ちょっとスパイシーなニュアンスが強めで早く熟し、官能感も出てくる素晴らしいリューディです。まぁ、リッシュブールと1級レ・ボーモンに挟まれた畑ですんで、その通りの味わいと言って良いです。
2016年ものはリアルワインガイド第63号で、ポテンシャル点 94+ です。2015年ものは 93+ の評価でしたんで・・超えちゃってますね。まぁ、ニュイ1級でさえ94ポイントですから・・さりもありなんです。
価格も2015年ものの実勢価格が15000円ほどですんで・・今回はケースではいただけず、4本のみ!です。お早めにご検討ください。
● 2020 Vosne-Romanee 1er Cru Clos des Reas Monopole
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・レア・モノポール
【ドメーヌ・ジャン・グロ、ドメーヌ・ミシェル・グロと繋いできた歴史がピエール・グロに引き継がれ、このドメーヌの顔ともいうべきクロ・デ・レアをさらに磨き上げたようです!】
少な過ぎて飲めないので少しばかりゴタクを書いておこうかと・・思います。
そもそもジャン・グロの時代は病気がちだった方だったので実質的には短く、若いミシェルが1980年前頃から父親のジャンに代わってドメーヌをやっていた訳ですね。そしてリシュブールとクロ・デ・レアが看板ワインでした。
ドメーヌ・ジャン・グロを承継する際に、ジャンの妹のアンヌ=フランソワーズがリッシュブールを欲しいと言ったそうで、ミシェルはクロ・デ・レアを承継したんですね。
で・・・
「どうやら2022年頃にリシュブールとエシェゾーがドメーヌ・ミシェル・グロに戻ってくるらしい」
と言う、まことしやかな話しが回って来ています。
あ・・因みにですが、勘違いされていらっしゃる方もおられると思いますので言っておきますが、ミシェルの実の妹のアンヌ=フランソワーズは、ドメーヌ・アンヌ=フランソワーズの方で、ドメーヌ・パランの家に嫁いでいます。ドメーヌ・アンヌ・グロはジャン・グロの兄妹の家ですから違いますので・・。
で、そのリシュブールとエシェゾーは・・
「いったい・・どこから戻ってくるのか?」
と言う話題で持ち切りでして、正確な情報を待っているところなんですね。
クロ・デ・レアを承継したドメーヌ・ミシェル・グロですが、地図の場所を見ても・・何だかな・・と言う感じにしか見えない・・(^^;; でも、長く熟成したクロ・デ・レアの、全てを解放したアロマを一嗅ぎすれば、
「なるほど・・」
と唸ることは必定です。
今回はどうやっても3万円を超えてしまうところ、「意地で・・」・・超える価格を付けませんでしたので、ぜひご検討くださいませ。おそらく2020年のこのクロ・デ・レアが今までの最高のワインになると想像しています。
以下は以前のレヴューです。
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【クロ・デ・レア160周年記念のエチケット!2019年ものは少ないのでお早めにどうぞ!】
おそらく「氷のミハイル」の親玉がこのクロ・デ・レアになるかと思いますので・・相当素晴らしいと思われます。海外メディアの情報も一生懸命探したんですが、余り見当たりませんでした。
「余り」と言うのは見つからなかった訳では無い・・のは想像されるかと思うんですが、そう・・少しだけは有りました。ですが・・申し訳ない・・とてもじゃないが、掲載に値しないと判断させていただき、載せませんでした。
まぁ・・よくここまでポテンシャルを正確に取れない方が平気で評価できるのかと、ちょっとガッカリしたものです。でもまぁ、今までもずっとそうでしたから・・ミュヌレ=ジブールにしても、
「・・ん?・・何それ?・・本当に飲んだの?」
としか思えないような酷い評価がずっと続いていたんです。フーリエだってずっと酷かったですよ。それでもフーリエの場合は早いうちに皆気が付いて評点を上げたので、2006年に劇的にポテンシャルが上がったのに、2009年まで余り騒がれなかった訳ですね。
残念ながら、この先少なくとも2021年ものまでは、今までテイスティング出来ていたアイテムも飲めなくなってしまうかもしれません。それは生産量が減っていることも有りますが、日本へのアロケーションが減っていることも有ります。
今、ミシェル・グロが大きく変わり始めたのをnoisyも確認させていただきました。これからミシェル・グロはピエールさんの時代に大きく伸びて行くことになるんじゃないかと感じています。この2019年の160周年記念ラベルのクロ・デ・レアも、激レアになってしまうと思います。是非ご検討くださいませ。価格は他に比べて非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。
■エージェント情報
この畑は私たちがモノポール(単独)で所有しており、1860年にアルフォンス・グロが購入したものである。ラベルにある挿絵は当時のものだ。つまりその頃から、私の祖先たちはこのワインを瓶詰めし、蔵元で販売していた。世代交代を経ながら、このラベルは次の名を掲げてきた。
・グロ・ゲノー
・グロ・ルノド
・ルイ・グロ
・ジャン・グロ
・そして1996年からはミシェル・グロである。
この畑を囲む三角形の壁は村の東側に伸びていて、その中腹には巨大な門が堂々と立っている。非常に古い小さな家が壁の北側の隅にあり、村役場の広場に面している。クロ・デ・レアは、レアの谷から突き出た小さなふくらみの上にある。下層土はオリゴセーヌ期のコングロメラ・ソーモンで、泥灰土と混ざり合った石灰の塊が多く存在する。こういった特徴の土壌が起伏しているので、水捌けは素晴らしく良い。このような泥灰土の畑から生まれるワインは、タンニンがしなやかで、エレガントな芳香を放つ。酸が比較的弱いので、若いうちから楽しむことができる。しかし飲みやすいという印象によって判断を誤ってはならない。このワインは完璧なまでに均整がとれているため、実のところ10~15年にわたって果実味やフレッシュ感を保ち続ける。
2019年は、クロ・デ・レアの区画をグロ家が1860年4月29日に購入して以来、単独所有でワイン造りを続け、160周年を迎える記念すべきヴィンテージです。クロ・デ・レアはドメーヌ・グロのフラッグシップとなり、数々の褒賞を受けてきました。1867年の万国博覧会で獲得した金メダルはその代表的なものであり、その時の記念ラベルを2009年のヴィンテージに再現しています。このラベルは2019年のヴィンテージにも貼られます。
以下は以前のレヴューです。
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【少なくて申し訳在りません。ジャスパー・モリス氏は上値95ポイントと!・・弾けてます!・・以前のレヴューをそのまま掲載しています。】
【こちらも過去最高点だった2016年ものよりは0.5ポイント下げでした!・・早くから飲み始めてもとんでもなく美味しいのが2017年のミシェル・グロと言う理解なのでしょう!】
2017年のブルゴーニュ・ピノ・ノワールはリリース直後に飲んでも結構に美味しいです。・・そのようなワインが8割有ると言うような感触です。フーリエはほんのり早いかな?・・と言う感触も有りましたが、むしろ今までの「若さ」を前面に出したスタイルから、「濃密さ」をそこに加えたようなニュアンスで、noisy も初めてです・・初めて、
「あ、ジャン=マリもジャイエの弟子の一人!」
と言うことをワインの味わいで確認出来たヴィンテージでも有ります。
ヴォーヌ=ロマネのワインと言うのは、やはりブルゴーニュワインにおいては別格の存在です。その中において、このクロ・デ・レアは、古代から上質さを認知されていたクリマです。位置関係だけを見ると、
「どうして・・ここが・・」
と思わざるを得ない訳ですが、やはり他とは違うんですね。そこには長年に渡ったグロ家の畑に対する向き合い方が生きていると言えるでしょう。
1990年台の、あのPKさんの評価から、新樽100%で濃密なスタイルが世の中で受け始め、そこからは完全に梯子を外れてしまったミシェル・グロさんでした。
しかしながらそのPKさんでさえ、クロ・デ・レアを尊敬していましたし、決して卑下することは有りませんでした。このクロ・デ・レアこそ、素晴らしい品質でヴォーヌ=ロマネ1級の名を高めた筆頭です。
そしてそのPKさんも、素晴らしい言葉を残しています。それをご紹介させていただきます。
「ヴォーヌ=ロマネには1級が多数あって、常連組の未熟な生産者少数を除けば、現在の水準は驚くほど高い。たしかに、質が毎年一定せず出来もふぞろいなヴィーヌ=ロマネの村名ワインと、1級ワインとの間には価格に隔たりがある。とはいえ明敏な消費者は、トップクラスの1級ワインに金をつぎ足してでも、本物の品質と快楽を味わうべきではないだろうか。」
飛鳥出版社 バーガンディ ロバート M パーカー著 より抜粋
また、入荷数量が少なくて飲めませんでしたので、エージェントさんのレヴューを掲載させていただきます。
例年よりも柔らかく綺麗に赤系果実が立ち上がる。花、チェリー、甘く瑞々しく直感的に良いワインだなと思える開放的な香り。大きなスケールで丸く球体を描く、アタックはするりと流れ込みますが中間から余韻にかけてグッと細かいタンニンのグリップ、細い軸が束ねられたような構造。余韻もとても長い。
(2019年3月 バレル・サンプル試飲 村岡)
以下は以前のレヴューです。
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【ミシェル・グロの二枚看板のひとつ、クロ・デ・レア!!非常にリーズナブルです!】
ク~っ!リーズナブルですね~・・良いのかな・・?・・良いんです!ミシェル・グロの看板ワイン、1級クロ・デ・レアです。
ミシェル・グロの場合は1級以上になるとバリックの存在が増し、それ由来のエキセントリックさが、元々のエキスの味わいをさらに昇華したものになります。
2016年ものはなんと、94+(リアルワインガイド第63号)ポイントです。2015年でも93+、2014年でも93~94(暫定点?)でしたので、おそらく過去最高では無いでしょうか。
noisy も20年前はね・・結構仕入れてましたね。毎年仕入れて、まぁ、今の様にすぐは完売しませんから、
「無くなる前に下げて、10年後に販売しよう・・」
などと思っていたものを、気付くと無くなっているワインでした。
そもそも、場所的にはま~・・余り良いとは思えないような、下部にある畑なんですね。悪くは無いものの、南隣は「オー・レア」ですんで村名ですよね。北隣も村名ですし、西上部こそは「1級レ・ショーム」ですけどね。
ところがここだけは別なんですね~・・。香りです・・素晴らしいアロマ、ブケなんですね・・。そうなるんです。
その昔、ルモワスネさんの出物で、
「1967年ヴォーヌ=ロマネ・クロ・デ・レア」
と言うのが有りました。
価格は・・13000円位だったはずです。今でもPCに記録だけは有ります。
クロ・デ・レアですから・・ルモワスネ詰めでは有ってもヴィニュロンはジャン・グロさんです。これがま~・・安くて美味くてね・・。少しは残しておくべきでしたね・・。でも、何度か購入していたので、
「・・まだ有るだろう!」
と思っていたら、どんどん価格が上がって行き、その内完売してしまったようで見かけなくなっちゃいました。ワインとは、そういうものなんですね。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2015年はワインラヴァーのヴィンテージ!!是非ミシェル・グロも飲んでみてください!】
ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェのご案内です。いや・・高くなってしまったのと、雨後のタケノコみたいにネット販売のワイン屋さんの進出で、noisy の出る幕じゃ無くなって来た感じがしたので、だいぶ遠退いてしまっていました。それでもニュイ1級とか、レ・ブリュレ、クロ・デ・レア、クロ=ヴージョは扱いたいとは思っていましたよ。2006年まではそれでも上級キュヴェまでテイスティングしていましたしね。
ワイン屋さんが増えることは非常に良いことですが、ネット上の情報はどこを切っても金太郎・・
「・・・そんなんじゃぁお客さんが離れてしまう・・付かないこと位、判れよ・・」
と・・自分のことはまずどこかに置いといて・・感じています。
まぁ、ワイン屋であっても仕入れたワインをその都度、全部自分で開けて飲んでたら破産しちゃいますが、飲めないなら飲めないなりの紹介の仕方が有るんじゃないかと・・。通り一遍の安い情報と、さらにはラ・グランド・リュをラ・グラン・リュのように書いたまま・・、知らぬか、知るつもりも無いか、それともただ天然ボケか・・単なる間違いと言うことは有るにせよ、そもそも区別も付かない、付けないようじゃ、お先が知れてます。・・自戒を込めて・・ね。
ミシェル・グロさんのワインは日本の正規エージェントが沢山有りますんで、決して珍しいものでは有りません。そんな環境も有ってか、ワイン屋はもう誰も飲んで案内しよう・・などと言う空気じゃないのは確かかもしれません。
それでも、今回の仕入れでは・・例えばクロ=ヴージョは極少の割り当てです。飲んで案内出来た昔が信じられないですが、リアルワインガイド第59号では、
「94~95」
と非常に高評価です。
例えば皆さんも、期待して抜栓した高級ワインが、余りに薄くて香らず、
「・・あれ?・・コンディション、悪い?」
などと思ったことは、ワインファンなら何度も有るはずです。
季節も変われば気温も変わる、湿度も変化する、環境も違う、人間もワインもバイオリズムが有る、熟成による変化も有る・・。さらにはビオ的にはその日が「根の日」だったりして・・。
リアルワインガイドでも昨年・・いや、noisy がテイスティングで参加した時ではないですが、
「・・余りに何も出て来ないので、途中でテイスティングを中止し、改めて数日後にやり直した」
などと言うことが有ったそうです。
まぁ、シュタイナー的見地から言うならば、その日はよほど惑星の配列が良く無かったんでしょう!・・(^^;;
ヴォーヌ=ロマネ・クロ・デ・レアは、ミシェル・グロのモノポールで有り、看板ワインですね。これもリアルではガチガチだったようで、「92~93」と見事な評価です。
このワインはバランスが良いので、いつ飲んでも・・「こんな感じだよね・・」と過少に評価されがちですが、ヴォーヌ=ロマネのワインとすると非常に長熟でして、長く置くと激変します。1級畑とするなら標高の低い位置に有りますが、やはりテロワールの違い・・なんでしょうね。
オ・ブリュレ1級もリアルワインガイド第59号は暫定点で「92~93+」でした。この畑は濃密でスパイシー、それに、ジャイエ家も持っていたことも有って、noisy もお気に入りです。クロ・デ・レアと違って何年か置くだけでかなり出て来ますし、長い熟成も可能です。リアル的には、「グラン・クリュですか?」と。余り話題に成らない1級畑ですが、今はメオ=カミュゼがリリースしているブリュレ・・・昨今のメオを考え合わせるともの凄いワインになってると思うので、これも是非飲みたいですが、
「最もリーズナブルなブリュレ」
で有ることは間違い無いですし、評価も非常に高いので、価格は「安い!」と言えるでしょう。
少なくとも10年以上前の頃のように、ある程度簡単に購入できる価格に戻ってほしいもので、全アイテムのテイスティングをやりたいものですが、昨今はそうは行かないでしょう。でも相対的に言えば非常にリーズナブルです。是非2015年ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェ、ご検討くださいませ。
以下はかなり昔のコメントです。
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【2006年のブルゴーニュはやっぱり旨い!】
・・・ミシェル・グロを飲んで、そう感じました。・・・いや、何でもかんでもそうだ・・・とは言いませんよ。少なくともnoisyが扱っている造り手に関しては、間違い無くそう思います。
人間も、何事も無く、またそつなく生きて来た方は穏やかな性格で、人から愛されると思いますが、言ってしまえば平凡で、あまり目立たないのかもしれませんが、人生の荒波に揉まれ、辛いこと、悲しいことを乗り越えてきた方は、揉まれてきた故の「影」や「みえない優しさ」が有るのかもしれません。まあ、そんなにイッパ一絡げでは言い切れないものではあるものですが・・・。
2005年はストレスの無い葡萄の性格から、とてもニュートラルな素晴らしいワインが生まれたとは思っています。でも、それって、生産者にとってはそうかもしれないが、グラスを目の前にした飲み手には余り関係の無い部分ですし、ワイン自体の評価とも違うように思います。
2006年は生産者にとっては難しいヴィンテージだったのかもしれませんが、それが還ってワインに複雑性と表情を深める要因になったように思え、且つ、丁寧に仕上げられた関係で、現状では2005年よりも美味しいという、ちょっと皮肉な状況になっているんじゃないかな?と思うんですね。
その事については他のコラムでも書きましたのでここでは拡げないですが、本当に素直に、情報に振り回されずに自身の評価をすることが、ワインの楽しみを深めてくれると思います。1968年のシャトー・ディケムは、noisyは飲んだことは有りませんが、文献によれば、本当に素晴らしい味わいだったそうで、
「1968年のボルドーは全滅」
等という安直な評論家の言葉の鵜呑みでは、何事も真実に目を向けられないことを暗示しているようです。
2006 ブルゴーニュ・ルージュ
単純に美味しい、とてもエレガントな味わいです。濃く無く、薄く無く、ベリー、チェリーがミネラルとともに穏やかに香り、中程度のボディと、後口をやや酸で引き締めながらの余韻が有ります。僅かに若い部分で後口の酸味を引きずりましたが、お客様の手に届く頃には、輪郭をキッチリ描けるようになっているでしょう。美味しいです。
2006 ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・レア
とても硬かった2005年に比べ、現在は一つの良いバランスに有ります。わずかな動物香的スパイスと黒味掛かった粒の小さなベリー、テクスチュアの良い接触感、締まりつつも収縮を繰り返すボディ、美しい減衰が有ります。まだ大きさはさほどでは無いものの充分に美味しいです。こちらは酸度は強くなく、とてもまろやかです。決して2005年に大きく劣ることは有りません。
2006 クロ=ヴージョ・グラン・モーペルテュイ・グラン・クリュ
さすがのトップ・キュヴェで、クロ・デ・レアが如何に素晴らしい1級畑でも、これを超えるのは至難の技でしょう。ベルナール・グロのクロ=ヴージョ・ミュジニに続くグラン・モーペルテュイの畑はグラン=ゼシェゾー直下という事も有ってか、グラン=ゼシェゾー的な丸みや厚み、黒い果実を感じさせてくれますし、ミュジニーにもほど近い部分での、硬質なミネラルや赤い、張りの有るボディも感じ取れます。黒い果実の裏には、出て来そうで出ない、香りの粒子のカプセルみたいなものが有りますので、これが開くには時間をかなり必要とするものの、黒っぽい果実の集合体の凝縮量が凄いので、まったりと美味しく飲めてしまいます。素晴らしいです。
改めて飲んでみて、ミシェル・グロのスタンダードさの素晴らしさを再認識しました。これ見よがしな部分が全く無く、それでも充実していると思います。お奨めします。飲んでみてください!
● 2020 Clos-Vougeot Grand Maupertuis Grand Cru
クロ=ヴージョ・グラン・モーペルテュイ・グラン・クリュ
【リアルワインガイド第80号の評価は過去最高??ポテンシャル点で97点、飲み頃は2032年から・・と言う、熟成タイプです!】
2本のみの入荷です・・って、ちょっと前までは普通にケースで入っていたはずですが、気付けば価格も相当上昇しています・・し、評価もアップしています。
リアルワインガイド第80号は、そんなこのグラン・モーペルテュイに対しポテンシャル点で97点、そして・・
「いよいよ感が出始めている」
との言葉で、このワインの超グレート化を表現しています。
そうかぁ・・3年前は1万円台で不通に買えたけど・・みたいには思ってしまいますが、円安とブルゴーニュ人気で仕方が無いと思うほかは無いようです。
そうは言いながらも、
「まだこの価格で買えるリーズナブルなグラン・クリュ!」
であるのは間違い無く、ピエール・グロが事実上承継したドメーヌ・ミシェル・グロの2020年の他のワインを飲んでみれば、
「むしろ相当安い!」
と思われるべきでしょう。
そもそもこのグラン・モーペルテュイはミュジニー、グラン=ゼシェゾーとの境に有るクロ=ヴージョの最高の上部の畑ですから、メオ=カミュゼやグロ・フレール、アンヌ・グロなどのクロ=ヴージョと一緒に、
「クロ=ヴージョのトップ・キュヴェ」
です。クロ=ヴージョ・オブ・クロ=ヴージョですね。下部の畑とは全く質の異なる、繊細複雑なアロマ、軽やかさと精緻さを持ったグラン・クリュです。おそらく・・
「すぐにも飲めてしまうと思われるが、ジャン=ニコラ・メオさんが言われるように、2020年ものをさっさと飲んでしまうことはお勧めしない・・を思い出す」
べきだと思いますし、リアルワインガイド第80号もポテンシャル97点と持ち上げながらも、
「飲み頃を2032年から・・にしている意味を想像すべき」
なのでしょう。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【海外メディアの評価も見当たらず・・しかし2本のみの入荷ですので申し訳在りません・・】---少な過ぎて飲めないのですみません、以前のレヴューそのままです。
ん~・・そんなに少なかったですかね~・・評価が見当たらない場合は出来るだけ飲むようにしているんですが、入荷が2本だとどうしようも無い・・申し訳在りません。
ただし、ヴィノスが91ポイントと言う情報は未確認ながら有りました。一応お知らせしておきますが、ちょっとね~・・いくら何でも91点は無いですよね。昨今はニール・マーティンさんがブルゴーニュを評価しているようですが、エキス系の綺麗なピノ・ノワールには総じてちょっと低過ぎる評価をしているように感じます。
もし再入荷分で多く入って来るようでしたら何とかテイスティングして、しっかりレヴューしたいと考えています。
が・・91点は無いですね。はい・・クロ=ヴージョとしても最高のロケーションですから、失敗作だと言ってるようなものです。
以下は以前のレヴューです。
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【リアルワインガイド第67号はポテンシャル96ポイント、これまでで最高の出来・・と高評価です!】
物凄い評点ですよね・・96ポイントと言うのは、もう、それ以上のワインは数えるほどしかない・・と言うことに繋がります。
そもそもこの畑はグラン=ゼシェゾーに接するクロ=ヴージョの絶好の位置で、標高の高い場所に有ります。確かに粘土のニュアンスを感じることの多いクロ=ヴージョは、グラン=ゼシェゾーとも、ミュジニーとも異なる・・とは言えますが、このクロ=ヴージョに関しては、やはりグラン=ゼシェゾー、エシェゾーとの共通点を感じることが多いんじゃないかと思います。特に・・ミシェル・グロですから、濃くて甘いピノ・ノワールに仕上げることなど考えられませんしね。
まだ2万円を切ってご案内可能なブルゴーニュのグラン・クリュが有ると言うことに感謝すべきかな・・と思います。
noisy はとても開けられませんでしたが、エージェントさんのレヴューが有りますのでご紹介させていただきます。
バレル・サンプルですがかなり閉じており、トップは樽香が前に出ます。構成している個々の要素、情報量明らかに多く内包している。細かいミクロな微粒子が集合体のように巨大な体躯を造っています。力強く太い芯を持った多くのクロ・ド・ヴージョよりも微粒子の押し出しが強すぎず大量の要素ながら息苦しさを感じない密度感。余韻まで徹底して味の要素が消えない。立地を見ても、クロ・ヴージョと言うよりグラン・ゼシェゾーにしか見えないグラン・モーペルテュイの個性。
(2019年3月 バレル・サンプル試飲 村岡)
お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【過去最高の評価!?リアルワインガイド第63号は・・なんと96ポイントです!】
これほど高評価で・・しかも高名なグラン・クリュ指定の畑で、1万円台で購入できる・・というのは、おそらくですが、何年か後には、
「・・そんな時代も有ったね・・」
と、寂しく語り合うことになるんじゃないかと思うんですね。
例えばあのラマルシュにしてもです・・。
「グランド・リュが15000円?・・いらん!」
と言っていた訳ですよ。・・因みに「グラン・リュ」ではありません。「グランド・リュ」です。間違えていらっしゃる方が多いですが、grand と grande を区別した発音になっていれば問題は無いんですけどね。
それがですね・・もう、凄いことに成ってる訳です。ACブルでも、オート=コートでも良いですから、飲んでみればですね・・
「ラマルシュのエレガンス、フィネスにやられてしまう!」
ようなワインだと言うことが良く判る訳です。以前は、「単に薄いだけ」だったのに、今はそこにちゃんとエレガンス、フィネスが有るんです。素晴らしいですよね。
1980年頃からミシェル・グロは働き続けています。もう、40年ほどになりますから・・そろそろ引退の声も聞こえる頃でしょう。
それに皆さん、思ってもいないかもしれませんが、
「クロ=ヴージョ」と「ミュジニー」、「エシェゾー」と「ミュジニー」はある意味、表裏一体です。良くも悪くも・・です。
クロ=ヴージョの側面を多めに持ったミュジニーも有ります。そしてミュジニー的な側面を多く持ったクロ=ヴージョも有ります。それはエシェゾーやグラン=ゼシェゾーにも言えることです。
ミシェル・グロと言うか、グロ家が持っているクロ=ヴージョの畑はリューディの最上部ですから、ミュジニーと繋がる部分に有ります。まぁ、不思議なのはベルナール・グロがリリースしている(いた?・・名前を変えたので・・)クロ=ヴージョは、確かにミュジニーの予感はしても、ミュジニーっぽいとは言えないかな?・・と思う訳です。その辺は個人の経験と感覚によるものですから、当然異なってくるかとは思います。
良い時はどうでしょう?・・ミシェル・グロのグラン・モーペルテュイは、そっちよりだと思うんですけどね。おそらく強い抽出をしてしまうと似なくなってしまうかな?・・とも思います。
ミュジニーは中々買えなくとも、そのすぐ手前のこの畑はまだリーズナブルです!・・確かに土っぽいだけのクロ=ヴージョも有ります。でもミシェル・グロのクロ=ヴージョは違うんですね。是非完熟させた良い年のものを飲んでみて欲しいと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【2015年はワインラヴァーのヴィンテージ!!是非ミシェル・グロも飲んでみてください!】
ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェのご案内です。いや・・高くなってしまったのと、雨後のタケノコみたいにネット販売のワイン屋さんの進出で、noisy の出る幕じゃ無くなって来た感じがしたので、だいぶ遠退いてしまっていました。それでもニュイ1級とか、レ・ブリュレ、クロ・デ・レア、クロ=ヴージョは扱いたいとは思っていましたよ。2006年まではそれでも上級キュヴェまでテイスティングしていましたしね。
ワイン屋さんが増えることは非常に良いことですが、ネット上の情報はどこを切っても金太郎・・
「・・・そんなんじゃぁお客さんが離れてしまう・・付かないこと位、判れよ・・」
と・・自分のことはまずどこかに置いといて・・感じています。
まぁ、ワイン屋であっても仕入れたワインをその都度、全部自分で開けて飲んでたら破産しちゃいますが、飲めないなら飲めないなりの紹介の仕方が有るんじゃないかと・・。通り一遍の安い情報と、さらにはラ・グランド・リュをラ・グラン・リュのように書いたまま・・、知らぬか、知るつもりも無いか、それともただ天然ボケか・・単なる間違いと言うことは有るにせよ、そもそも区別も付かない、付けないようじゃ、お先が知れてます。・・自戒を込めて・・ね。
ミシェル・グロさんのワインは日本の正規エージェントが沢山有りますんで、決して珍しいものでは有りません。そんな環境も有ってか、ワイン屋はもう誰も飲んで案内しよう・・などと言う空気じゃないのは確かかもしれません。
それでも、今回の仕入れでは・・例えばクロ=ヴージョは極少の割り当てです。飲んで案内出来た昔が信じられないですが、リアルワインガイド第59号では、
「94~95」
と非常に高評価です。
例えば皆さんも、期待して抜栓した高級ワインが、余りに薄くて香らず、
「・・あれ?・・コンディション、悪い?」
などと思ったことは、ワインファンなら何度も有るはずです。
季節も変われば気温も変わる、湿度も変化する、環境も違う、人間もワインもバイオリズムが有る、熟成による変化も有る・・。さらにはビオ的にはその日が「根の日」だったりして・・。
リアルワインガイドでも昨年・・いや、noisy がテイスティングで参加した時ではないですが、
「・・余りに何も出て来ないので、途中でテイスティングを中止し、改めて数日後にやり直した」
などと言うことが有ったそうです。
まぁ、シュタイナー的見地から言うならば、その日はよほど惑星の配列が良く無かったんでしょう!・・(^^;;
ヴォーヌ=ロマネ・クロ・デ・レアは、ミシェル・グロのモノポールで有り、看板ワインですね。これもリアルではガチガチだったようで、「92~93」と見事な評価です。
このワインはバランスが良いので、いつ飲んでも・・「こんな感じだよね・・」と過少に評価されがちですが、ヴォーヌ=ロマネのワインとすると非常に長熟でして、長く置くと激変します。1級畑とするなら標高の低い位置に有りますが、やはりテロワールの違い・・なんでしょうね。
オ・ブリュレ1級もリアルワインガイド第59号は暫定点で「92~93+」でした。この畑は濃密でスパイシー、それに、ジャイエ家も持っていたことも有って、noisy もお気に入りです。クロ・デ・レアと違って何年か置くだけでかなり出て来ますし、長い熟成も可能です。リアル的には、「グラン・クリュですか?」と。余り話題に成らない1級畑ですが、今はメオ=カミュゼがリリースしているブリュレ・・・昨今のメオを考え合わせるともの凄いワインになってると思うので、これも是非飲みたいですが、
「最もリーズナブルなブリュレ」
で有ることは間違い無いですし、評価も非常に高いので、価格は「安い!」と言えるでしょう。
少なくとも10年以上前の頃のように、ある程度簡単に購入できる価格に戻ってほしいもので、全アイテムのテイスティングをやりたいものですが、昨今はそうは行かないでしょう。でも相対的に言えば非常にリーズナブルです。是非2015年ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェ、ご検討くださいませ。
以下はかなり昔のコメントです。
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【2006年のブルゴーニュはやっぱり旨い!】
・・・ミシェル・グロを飲んで、そう感じました。・・・いや、何でもかんでもそうだ・・・とは言いませんよ。少なくともnoisyが扱っている造り手に関しては、間違い無くそう思います。
人間も、何事も無く、またそつなく生きて来た方は穏やかな性格で、人から愛されると思いますが、言ってしまえば平凡で、あまり目立たないのかもしれませんが、人生の荒波に揉まれ、辛いこと、悲しいことを乗り越えてきた方は、揉まれてきた故の「影」や「みえない優しさ」が有るのかもしれません。まあ、そんなにイッパ一絡げでは言い切れないものではあるものですが・・・。
2005年はストレスの無い葡萄の性格から、とてもニュートラルな素晴らしいワインが生まれたとは思っています。でも、それって、生産者にとってはそうかもしれないが、グラスを目の前にした飲み手には余り関係の無い部分ですし、ワイン自体の評価とも違うように思います。
2006年は生産者にとっては難しいヴィンテージだったのかもしれませんが、それが還ってワインに複雑性と表情を深める要因になったように思え、且つ、丁寧に仕上げられた関係で、現状では2005年よりも美味しいという、ちょっと皮肉な状況になっているんじゃないかな?と思うんですね。
その事については他のコラムでも書きましたのでここでは拡げないですが、本当に素直に、情報に振り回されずに自身の評価をすることが、ワインの楽しみを深めてくれると思います。1968年のシャトー・ディケムは、noisyは飲んだことは有りませんが、文献によれば、本当に素晴らしい味わいだったそうで、
「1968年のボルドーは全滅」
等という安直な評論家の言葉の鵜呑みでは、何事も真実に目を向けられないことを暗示しているようです。
2006 ブルゴーニュ・ルージュ
単純に美味しい、とてもエレガントな味わいです。濃く無く、薄く無く、ベリー、チェリーがミネラルとともに穏やかに香り、中程度のボディと、後口をやや酸で引き締めながらの余韻が有ります。僅かに若い部分で後口の酸味を引きずりましたが、お客様の手に届く頃には、輪郭をキッチリ描けるようになっているでしょう。美味しいです。
2006 ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・レア
とても硬かった2005年に比べ、現在は一つの良いバランスに有ります。わずかな動物香的スパイスと黒味掛かった粒の小さなベリー、テクスチュアの良い接触感、締まりつつも収縮を繰り返すボディ、美しい減衰が有ります。まだ大きさはさほどでは無いものの充分に美味しいです。こちらは酸度は強くなく、とてもまろやかです。決して2005年に大きく劣ることは有りません。
2006 クロ=ヴージョ・グラン・モーペルテュイ・グラン・クリュ
さすがのトップ・キュヴェで、クロ・デ・レアが如何に素晴らしい1級畑でも、これを超えるのは至難の技でしょう。ベルナール・グロのクロ=ヴージョ・ミュジニに続くグラン・モーペルテュイの畑はグラン=ゼシェゾー直下という事も有ってか、グラン=ゼシェゾー的な丸みや厚み、黒い果実を感じさせてくれますし、ミュジニーにもほど近い部分での、硬質なミネラルや赤い、張りの有るボディも感じ取れます。黒い果実の裏には、出て来そうで出ない、香りの粒子のカプセルみたいなものが有りますので、これが開くには時間をかなり必要とするものの、黒っぽい果実の集合体の凝縮量が凄いので、まったりと美味しく飲めてしまいます。素晴らしいです。
改めて飲んでみて、ミシェル・グロのスタンダードさの素晴らしさを再認識しました。これ見よがしな部分が全く無く、それでも充実していると思います。お奨めします。飲んでみてください!
● 2019 Bourgogne Hautes Cotes de Nuits Blanc Fontaine Saint-Martin Monopole
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ブラン・フォンテーヌ・サン=マルタン・モノポール
【氷のミハイル!・・冷ややかなクリスタルガラス!・・要素はバッチリ仕込まれています。一瞬、最近のメオのクロ・サン=フィリベールを彷彿させる素晴らしい出来!】

旨いです!・・実は2019年のミシェル・グロのテイスティングはこのオート=コート白から始めたんですが、近年、ミシェル・グロに感じる「伸びの良いしなやかさ」に加え、
「・・あれ?・・凄い冷ややかなんだけど・・何故?」
みたいな感覚を覚えました。
まぁ、オート=コートですから、標高が高い性なのかな?・・と思っていたんですね。その上で、以前のミシェル・グロの「ニュートラルさ」に複雑な起伏が有り、ガラスのようなミネラリティがワインを包み込んでいるのを感じました。
ですので、簡単には崩壊して行かない・・優れたシャンボール=ミュジニのようなスタイルです。この時点では、新生ミシェル・グロ(ピエールさんの)の特徴とは決められず、しかも2019年ヴィンテージの特徴とも思えず、健康的で滑らか、伸び良く果実もマッチョにならず素晴らしく美味しいな・・と思った訳です。
ですが、2019年のミシェル・グロを飲み進めて行くうち、このグロのワインの全編に漂う・・
「見事な冷涼感」
は、2019年と言うグレートイヤーがもたらしただけではなく、2019年ミシェル・グロのワイン全てに言える特徴だと判った訳ですね。
優れたオート=コートの白と言いますと、メオ=カミュゼのクロ・サン=フィリベールが上げられますが・・一瞬・・「似てるなぁ・・」と頭をよぎりました。まぁ、畑の位置は随分と離れていると思います。このフォンテーヌ・サン=マルタンはアルスナン村の段々畑ですから・・。あ、そうそう・・アルスナンと言えばオーレリアン・ヴェルデですね。彼もオート=コートをリリースしており、noisy もご案内はしていませんが飲んでいます・・だいぶ違います・・(^^;;
これは樹齢が上がるにつれ、相当素晴らしいワインになると感じます。今飲んでももう・・充分素晴らしいんですよ。でもまだまだ樹齢は上がるでしょう?・・その時、要素がさらに複雑になり、さらに濃密になった時に・・この素晴らしいミネラリティが得られているからこそ、このフォンテーヌ・サン=マルタンは成立すると感じられます。
今飲んでも滅茶美味しいです!・・氷のミハイル・・2019年!・・是非飲んでみて下さい。超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【2017年ものと変わらず、生感、ピュア感、精緻、フィネス、しかし不足感の無い見事な美味しさです!】
ミシェル・グロ自慢の丹精込めたオート=コート、フォンテーヌ・サン=マルタンの白です。一般的なニュイの白ワインの、やや「ぷっくら」とした緩めの味わい・・をイメージされるかもしれませんが、もっとしっかり「締まった身体」を感じていただけるかと思います。
真ん丸感の在った2017年ものと比較しますと、やや縦伸びする感じが有り、より低域と高域にまで伸びようとする意志みたいなものを感じます。エナジー感は凄く有るんですが、そのものを強く感じると言うよりは、「内に秘めたもの」のように思います。
「ジューシー」などと言うと陳腐に思われてしまいますが、実は本当のジュースの味わいって・・生で食すよりは余り甘く無い・・と思うんですね。だから多くの場合は生ジュースに糖分を足したりすると思うんですが、でもそうしてしまうと、「生感」が削られちゃう感じがするんですよね。
なので、そんな意味で・・いや、「甘く無い」と言う意味合いで、「生風にジューシー」と言っておきたいと思います。何より「酸」が生きていますし、樽などの化粧ッ気の無い味わいがピュア感を助長してくれます。とても良い出来です。是非飲んでみて下さい!・・安いと思います。
以下は以前のレヴューです。
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【2017年ヴィンテージの良さを是非感じてみてください。全方向に丸く、甘く無く、辛く無く、健康的で、完全とも思える見事な出来です!】
いや~・・美味しいです。2017年のミシェル・グロは、おそらくいつ開けても美味しいんじゃないか?・・とさえ思わされる出来で・・と言うことは、物凄い出来なんじゃないか?と思っている訳です。赤も白も・・です。
因みにリアルワインガイドは、前年ものの2016年は「今飲んで88 ポテンシャル88+」とやや渋めの評価でしたが、2017年ものはそこから基礎点が1ポイントアップ、それぞれ89、89+ としています。
明らかにリリース直後から美味しいので、どうしてもポテンシャル点を抑えた予想になると思います・・おそらくnoisyでもブラインドでテイスティングしたとしますと、今飲んで点とポテンシャル点の差は余り無い予想になるはずです。
しかしながら、本当に素晴らしいワインはリリース直後から見事に美味しい・・場合が多いので、ポテンシャル評価、つまり熟成後の評価を含めたものが、余り差を持たなくて良いかどうかは難しいところです。
テイスティングは白ワインが入ることが多く、この「フォンテーヌ・サン・マルタン・ブラン」も到着後の早い段階でテイスティングしたにも関わらず、質感が見事に出た美しくも真ん丸な味わいに驚きを感じるとともに、2017年のミシェル・グロの出来の良さを予感させてくれるものになりました。
ミネラリティが美しくたなびきます。ゴツゴツしたものでは無い、雅びなものです。オイリーさもほんのり・・これにもフィネス漂うものです。ゴク味も有りますが、その後に還って来るエレガントなノーズと透明なミネラリティの風味にも、高質さが感じられます。
このプライスですと無敵でしょう!・・ニュイの白としても高い評価が出来ると思います。個人的な評価ですと90点の壁は超えています。是非飲んでみてください!非常に美味しいです!
以下は以前のレヴューです。
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【淡い緑が透けて見える美しい色合いから、ニュートラルに漂うスパイス、ハーブ、柑橘。冷ややかな酸が心地良い、バランスに優れるオート=コート白です!】
ドメーヌ・ミシェル・グロが唯一造る白ワインです。ふくよかで糖度の乗った葡萄が得られた2015年ものとも、少し違ったニュアンスですが・・顔は同じですね。
いや、顔が同じと言うのは、エチケットやボトルの話しでは無く、グラスの写真の話しです。去年まではシュピゲラウのマシンメイドのグラスで写真を撮っていたんですが、今年の夏以降は「マウスブロー」の手作りのシュピゲラウです。軽いし唇の当たりも良く、香りの伸びやキレが良いですね。
美しい緑系の色合いが透けて見えていると思います。よりドライでややタイトに仕上がった2016年ですが、2016年もののブルゴーニュ白は軒並み・・非常に美味いですよね?・・早く飲んで良し、勿論熟させても良し・・の鬼に金棒状態です。
このオート=コート・ド・ニュイ・ブラン・フォンテーヌ・サン・マルタンも非常に良いバランスです。香りのニュアンスもとても自然で、仄かに漂うハーブやスパイス、フラワーなアロマが心地良いです。ボディもしっかり有りますが、パレットはやや卵型かな?・・シャルドネだけと言うアナウンスですが、どこかほかの品種も混じったような味わいもする感じ・・でもおそらくそれは「ミネラリティの組成」でしょう。うす緑系の色合いも綺麗でしっかり見えるようで、これまたミネラリティが関与しているのかな・・と思います。
タイトなバランスで、バターとか、クリームなどのイメージはしません。繊細なタイプ・・と言って良いと思います。後口の伸びも良く、良い感じの余韻がたなびいてくれます。
こちらが数は無いようで・・しかし、今時オート=コートでこのプライスはかなりリーズナブルです。是非ご検討くださいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【非常に良いです!リアルワインガイド第59号は 今飲んで89 ポテンシャル89+ 飲み頃予想 今~2035 でした!】
間に合わないかと思ってましたので、
「飲めませんでした」
と書きましたが・・間に合いました。2014年がとても美味しかったものの、やはりニュイでは珍しい白ですから気になっていまして、少し頑張っちゃいました。
で、・・以前は以下の様に書いていた訳です。(フォンテーヌ赤等のコラムと同じ文章です。)
ルージュよりブランがほんのちょっとだけ、今飲んでポイントが高いですね。ドメーヌ・ジャン・グロの時代から散逸していた所有権を集めて仕立て直し、ようやく全てを入手、モノポールとしてリリースしはじめた「サン=マルタン」の白です。
葡萄が熟した2015年、リアルワインガイドによるとほんのり南のフルーツが感じられるようです。ギィ・アミオのピュリニー=モンラッシェ・レ・ドゥモワゼルのような豪奢な甘さでは無いでしょうが、冷ややかさが存在しているとそのようなニュアンスは決してマイナスポイントにはならないものです。
不思議なのは、「甘い」と言ってしまうとワインファンはそっぽを向いてしまい、「思い切りドライ!」とやるとまぁまぁ・・受けは良いものの、
「・・実際、本当に残糖が無くドライだと、なかなか美味しいと言ってくれない」
ことが非常に多いですね。何しろ・・余り熟成させずに飲むパターンが多いのも有りますしね。
まぁ、いろんな意味でそれが全てでは無いんです。どんなに残糖が無くドライでも酸の構成が素晴らしくて、旨みを見事に形成している場合も有る訳ですし、ドライで薄い旨みだとしても・・例えばルイ・ユエランの2013年などもそうですが、ま~・・最初は全然売れなくても、加速度が付いて売れて行くんですね・・。
なので、「甘い」とか「やや甘い」とかは、実際に本当に「甘い」訳じゃ無い・・が、
「いつもより少しだけ甘さを感じるかもしれない・・比較すれば・・」
と言う表現が「短くなっただけ」と、取った方が良いかな・・と思います。
言葉は非常に難しいもので、その辺のニュアンスを伝えきれない我々に問題が有る訳ですが、「滅茶甘い!」とか書いていなければ、それは「程度の問題」で有って、有る人には若干甘味が感じられるかもしれないものの、違う人には「・・どこが・・甘いのよ・・」と言うようなレベルでしかない・・と取られるのが良いかと思っています。
とてもリーズナブルなモノポールのオート=コートです。樹齢が上がって行くとメオ=カミュゼの「クロ・サン=フィリベール」のような存在になるでしょう。ご検討くださいませ。
リアルの第59号を見る限り、
「やや甘いのかな?」
と言う印象を持ちますが、やはり上記に書いたように、特段に甘いニュアンスは感じません。むしろリテールの場では「甘い」などと言ってしまうとかえって大きな問題になってしまうでしょう。
果実はやや南国系フルーツが混じる・・と言うニュアンスで、現状は樽のニュアンスがわずかに勝り、完全な溶け込みを待っている感じ。樽香が立っていると言うよりも、もうすぐ「混じり合って一体化する直前」の感じです。
この地域にたまに見られる、やや中域の乏しいピノ・ブランのようなニュアンスでは無く、中域の豊かな味わい幅の広い見事なシャルドネです。品格も充分、必要なのは僅かな時間・・でしょう。非常に良いです。
言ってみれば、2010年頃のメオ=カミュゼのクロ・サン=フィリベール・ブランのようなニュアンスで、この数年間樹齢が上がれば、それにも負けないようなポテンシャルを身に着けるかもしれません。
非常に良いと思います。ある種レアですから・・飲んでみたい方も多いと思いますのでお早めにご検討くださいませ。お勧めします!
以下は2014年もののレヴューです。
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【瑞々しさたっぷり!樽臭くない、ピュアなモノポールのシャルドネです!】
とても良いバランスのシャルドネです。久しぶりにミシェル・グロの白ワインを飲みましたが、たっぷり楽しめる見事なバランスをしています。
リアルワインガイド第55号も、何故かこのオート=コート・ド・ニュイ・ブラン・フォンテーヌ・サン・マルタンだけは、
「暫定点としてでは無く、 89~89+ 今~2033 」
と、しっかり評価しています。
他のアイテムはガチガチな状態でポテンシャルを取りに生き辛かったところ、やはり白ワインとはバイオリズムが違ったのでしょうね。
こう言ったことは非常に良く有りまして、特に冬の間・・・リリースされて初めての冬を日本で迎える時、特に赤ワインは春~秋よりも冷えた状態で飲みますので、やや沈んだように感じられます。
ところがですね・・ちゃんと品温を合わせてあげると、そうでも無いんですよ。やることをしっかりやると、このタイミングでは大抵の場合、大丈夫なんですね。でも、品温を上げないで飲んでしまうと・・どうしても沈み気味になります。そして、春を迎える頃・・ワインは硬くなることが多いので、
「リリース直後の冬~次の年の冬(もしくは翌々年の冬)が明けるまで」
が赤ワインの硬い時期・・みたいな捉えられ方をされているとも言えるかもしれません。ちゃんと温度を合わせられれば、結構・・ちゃんとしているもんです。でも、春からは硬くなるワインも結構有ります。
クラスは違いますが、ちょっとピュリニーにも似た感じの果実感を含むコルトン=シャルルマーニュ・・みたいな感じで、まぁ、ソックリだとはとても言えませんが、僅かに柑橘、白~黄色のややブリっとした大振りの果実がとても冷ややか、目の細かい石灰系ミネラリティ、中域は適度に膨らみ、ぷっくりさの中に僅かなオイリーさを感じさせながら収束して行きます。果実の風味がしっかり有るペルナン=ヴェルジュレス・・の方が近いかな?・・飲むのに早く無い・・などとは言いませんが、この状態でもとても美味しく飲めます。
実はこの畑、コート=ドールからはちょっと離れているようで、ニュイ=サン=ジョルジュ村から5キロ位西に行ったところになるようです。地図上ではむしろ、ペルナン=ヴェルジュレスの方が近く、距離的にはアロース=コルトンとニュイ=サン=ジョルジュが、正三角形を描く感じですね。
なので、ペルナン的で有り、しかしニュイの温かさも有る・・みたいなニュアンスなんかもしれません。
リアルワインガイドは90点を付けたがらなかったですが、noisy 的にはジャスト90点ですね。とても良かったです。是非飲んでみてください!お薦めします!
● 2019 Bourgogne Cote d’Or Rouge
ブルゴーニュ・コート=ドール・ルージュ
【もし久しぶりにミシェル・グロのこのA.C.ブルを飲まれたとしたら、相当にビックリすると思います!激エレガント、冷やかで超旨いです!】

いや~・・こんなワインは10ケース単位でいただきたい!・・
ですが残念ながら2019年ものは、ドメーヌの出しが少ないので1ケースしかない・・とおっしゃるのです。
「いやいや・・いつもは凄い数、平気で言うでしょう?・・だからなんとかして頂戴!」
と粘ったお陰で、後口でもう1ケースいただけることになりました。なので今回、買えなくても次回が有ります。飲まなきゃ損!・・です。
氷のミハイルの2019年A.C.ブルは、可憐ながらも連続性がバッチリ・・そう、その冷ややかなミネラリティの性です。村名以上の上級キュヴェに感じる「ミルランダージュ」的なものは無いんですが、それでもちゃんと集中しています。それを内包するかのように外側にクリスタルガラス的なミネラリティが適度にコートされているので可憐なニュアンスに感じるのでしょう。
そして2019年ものミシェル・グロは、実にしっとりと良く香り、滑らかでエキスバッチリです・・美味しく無い訳が無いじゃないですか!
以前はそれでもまだ、価格的な部分での「ブルゴーニュの良心・ヴォーヌ=ロマネのドメーヌの鏡」であった時期も有りますが、この2019年ものは、
「A.C.ブルゴーニュのエレガント系ピノ・ノワールの代表」
と言っても過言では無いんじゃないかと思います。滅茶美味しいです・・もっと欲しい・・是非飲んでみて下さい。ピエール・グロさん、半端無いぞと思っていただけるはずです!
以下は以前のレヴューです。
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【ヴォーヌ=ロマネ近郊のニュアンスが漂う、愛らしくも愛しい・・愛すべきホノボノさとピュアさが魅力です!・・が、これからもどんどん成長するでしょう!】
到着直後からバッチリだった2017年もので、
「こんなプライスなのにこのポテンシャルかい!・・オート=コートの各キュヴェとの違いを説明するのはかなり面倒・・でも仕方ないか・・」
みたいな感じでした。
2018年もののA.C.ブルは、そんな2017年ものに比較するとポテンシャルで上回り、「今飲んで点が0.5点ほど下がる」・・それが正解かと思います。色合いを見てもそれは一目瞭然でしょう?・・ちょっと官能感の滲む2017年ものに比較して、2018年ものは「よりしっかり感」「精緻感」が見えるようじゃないかと思うんですね。
まさにそんな感じで、適度な膨らみを持つボディと愛らしい果実のニュアンスがピュアに香り非常に美味しいんですが、実は成長はそこでストップしない・・ポテンシャルの高さを感じるんですね。伸びしろが大きい、まだまだ有ると思っていただければと思います。
それに、「愛らしい」とか「愛しい」とか・・実はワインの表現的には、むしろ、「小ささ」を含んだ言葉では有るんですが、それはあくまで「ミシェル・グロのオート=コートなどと比較した場合」であって、他の造り手さんを対象にしたものでは無いと思ってください。節分を迎え、春一番が吹いた関東ですから、これからどんどん暖かくなってくるはずですが、春の訪れと共に、さらなるポテンシャルの開花を見ていただけると思います。ご検討くださいませ。少なくて申し訳在りませんが、これでもう割り当ては終わりなんですね・・すみません。
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【滅茶美味しいです!・・これは沢山欲しいところですが・・!早めに是非ゲットしてください!】
もしこの2017年のミシェル・グロのベースワイン、ブルゴーニュ・コート=ドールと運良く良いコンディションの個体と出会えたとしたら、如何にブルゴーニュワインに大したオマージュが無い方だったとしても、決して邪険な態度を取ることは出来なくなるでしょう。
もしブルゴーニュワインファンが、同じように出会えたとしたら、今までの自身のブルゴーニュワインに対する考え方も変えさせてしまうような力が有ると思います。
何てったって・・非常に美味しいんですよ。まさにヴォーヌ=ロマネ的な柔らかさと気品に満ち、ディテールの細やかさをしっかり見せているのに、おしとやかなんですね。
ミシェル・グロのオート=コートの赤は何種類か有りますが、その内のオー・ヴァロンを僅かに小さくしたような感じのそっくりさんで、総合的な熱量こそオー・ヴァロンには及ばないものの、
「ベースワインでこの出来か~!」
と、驚かれること必定です。
もっとも、どこで購入されても同じような出会いになるとは限りませんよ。日本にはいくつものインポーターさんが有りますし、ワイン屋さん、それぞれの管理の仕方がワインの味わいに影響します。
これ、出来るだけ多くの方に飲んで欲しいですが・・そもそも数が無いし、2千円代でそこまでやるのもどうかと思いますので、早い者勝ちで!・・是非ビックリしてください!非常に素晴らしい!・・見事です。
以下は以前のレヴューです。
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【・・なんだ・・グロかぁ・・などと言ってる場合では有りません。ヴォーヌ=ロマネに本拠を置く大ドメーヌ、しかも下から上まで造ってくれる・・そしてなんと、このプライスですよ!】「今時こんな価格で販売できるなら、もっと沢山欲しい!」
と感じるのはワイン屋ならではなのかもしれません。
ワインファン、特にブルゴーニュファンの方なら、
「グロはいつでもどこでも買えるし・・」
と言うような感覚が有るかもしれません。
しかし、ヴォーヌ=ロマネ村に本拠を置く「グロ家」のワインは、やはり由縁がヴォーヌ=ロマネ村に有ります。なので、そのニュアンスも持ち、「良い感じ」をしっかり感じさせてくれるブルゴーニュワインなんですね。
それに、ディスカウントさん辺りではこのような価格は出ているかもしれませんが、何せコンディションは抜群に良いです。数本のんでしっかり確かめていますんで、
「価格と品質、コンディション」
を総合比較すれば、
「全く違う品物」
と言うことになるかと思います。
で、今回はACブルゴーニュとACオート=コートも激安なんですが、数が無いんですよ・・。ご紹介させていただく時は必ずテイスティングしていた両アイテムですが、2016年ものは・・数が無いんです。
しかし、ACブルで2800円と言うような価格はもう・・ドメーヌものではまず有り得ません。エージェントさんも価格は泣きながら付けているようです。
「ブルゴーニュワインは大好きだし、飲みたいけれど・・価格が・・」
とおっしゃるお方も多くいらっしゃいます。
とてもニュートラルな立ち位置で、化粧っ気の無いスッピン美人なブルゴーニュワイン・・・しかし、飲めば飲む程、その美味しさが染みてくるというミシェル・グロのワインです。是非飲んでみてください!完売の際はご容赦くださいませ。
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【ヴォーヌ=ロマネ風味トッピングのA.C.ブルゴーニュ、A.C.オート=コート・ド・ニュイの最新ヴィンテージがこのプライスなら何も言うこと無し!】
どうでしょう・・この色合い。左の写真は普通のオート=コート・ド・ニュイ・ルージュです。フォンテーヌでは有りませんのでお間違いの無きよう。
余りのシャンボール=ミュジニーの美味しさにかなり舞い上がってしまいましたが、現状でやや閉じ気味とは言え、今時このプライス、ACブルとほとんど変わらないですからお買い得ですよね。
リアルワインガイド第59号は「今飲んで88 ポテンシャル89 飲み頃 今~2035」と言う評価です。まぁ、良いところかな・・と思いますが、noisy 的には 90ポイント付けて良いんじゃないかと言うような感覚です。
やっぱりグロさんのワインって、エレガントなんですよね。グロ・フレールの強さは無い・・でもそれが良い・・し、何を飲んでもどこか、
「ヴォーヌ=ロマネのニュアンス」
として受容出来るアロマや味わいが有ると思います。
今回は非常に少ないので、ACブル、オート=コート・フォンテーヌ赤・白のテイスティングは見送りました。しかしながら、前にも記載しましたように・・
「シャンボールの滅茶苦茶な美味しさ!」
は、やはりどこかにヴォーヌ=ロマネを感じさせる・・シャンボール=ミュジニーと言うアペラシオンでも・・またニュイ=サン=ジョルジュでも・・です。
つまりは、ミシェル・グロさんのワイン イコール ヴォーヌ=ロマネのニュアンス と言うような、ある種「間違った情報を記憶として覚えていること」になり、それはそれで大きな問題なのでしょうが、人間の経験記憶は結構曖昧で有り、しかしその曖昧さが膨大な情報を管理するのに有効なんだと思うんですね。
だからこのようなワインを飲むと「ヴォーヌ=ロマネ!」と言う記憶が呼び起こされるんじゃないかと・・思ったりしています。
リーズナブルで美味しいワインでした!お勧めします!・・ACブルはすみません・・飲めてません。
以下は以前のコメントです。
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【何と蔵出しですが、2013年にご案内させていただいた当時よりもリーズナブルに仕上がりました!・・是非ご検討くださいませ!】 蔵出しで、何故か非常にリーズナブルに仕上がってしまいました・・。上手くやってくれたエージェントさんに感謝です。因みに正規のひとつであるLUCさんの2014年ものオート=コートの上代は¥3800です。・・いや、今回のこの品物はLUCさんものじゃありません。noisy も信頼を置いているオルヴォーさんです。
ドメーヌ・ミシェル・グロのワインは、日本には正規が何社か存在しますし、並行輸入でも入って来ますので、さほどは注目されませんが・・とても素晴らしいブルゴーニュワインだと思います。
他にも確かに「安い価格」で出ることも有りますが、ほとんどが実の姿は品質を全く気にしていないディスカウンターさんですから、ちゃんと飲めればめっけもんかもしれないにせよ、購入者責任になってしまいますのでご注意ください。
今回は価格を上げたく無いので、そのままご案内します。通常よりも1000円ほどは安いと確信していますし、そろそろ飲んで美味しくなっている頃でしょう!是非ご検討くださいませ!
以下は4年前に書いたこのワインのコメントです。
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【肯定感が沸いてくる素晴らしいピノ・ノワール!】 結局のところブルゴーニュ・ピノ・ノワール・ファンがブルゴーニュ・ピノ・ノワールに求めるものを全て持っており表現できるのがミシェル・グロのオート=コート・ド・ニュイ・ルージュじゃないのか・・・。
そんな気持ちにさせてくれるワインです。ヴィンテージに関わらず、いつもエレガントな清ました顔をしているが、打ち解けてくるとハニカムし、微笑むし、時にははしゃいでもくれる。そして最後はいつも気付かずに去っていってしまう。しばらく会わないでもいられるけれど、久しぶりに会うと決まっていつものパターンだ。余計なものは何も身に付けないくせに、
「あれを着てくれば良かったのに・・・」
とも思わせない。
まあ、確かに現在はまだ若いと思える状態ですが、何だかなぁ・・・不足感が無いんですよね。スタイリッシュで美しさ全開のピノ・ノワールです。やはり美味しい。これがスタンダードだと思います。・・でもどこで購入されても良いにせよ、ちゃんと温度管理をしているお店で購入しましょうね。お奨めします。
● 2019 Bourgogne Hautes Cotes de Nuits Rouge
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ルージュ
【A.C.ブルのエレガントさを少しだけタフに、少しだけ濃密に、より冷ややかに表現している見事なオート=コート!滅茶苦茶バランス良いです!】

こちらも激旨です!可憐さを感じさせるA.C.ブル(コート=ドール)に対し、むしろ、
「ジャスト・ミート!」
な方は多いはず・・まぁ、結構にnoisy はエレガント好きですし、キツイ塩はダメですし・・いや、でも塩が不足しているのはもっとダメかもしれませんが・・そういう意味では、ミシェル・グロらしい集中感がしっかり有るこのオート=コート赤がもっとも受ける可能性は有ります。
このワインもまた「氷のミハイル」ですから、滅茶冷ややかです。それなりにしっかりと濃度の有る味わいをその「氷」で包んでいますから、その濃度の濃さはストレートには伝わってこないと思います。
あ、もしかしたら勘違いされるかもしれませんが、ミシェル・グロは元からエキスは適度に濃い生産者さんですから・・お間違えの無きよう・・。
そして、親父さんミシェルの頃よりのニュアンスを、その「氷」様のミネラリティでしっかり包んでいるのがこの2019年の特徴です。
バランス良く、香りも立ち、よりナチュラルになり、冷やかに流れるように身体の中に落ちて行くのに、しっかり口内、ノーズ、脳裏に傷を残して行きます。
もう誰も「リーズナブルだから」と言う理由でミシェル・グロを選ぶ方はいなくなるに違い無い・・そう感じる素晴らしい出来です。是非飲んでみて下さい。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【ベースのオート=コート・ド・ニュイながら、「ミシェル・グロ節満開」の見事な出来です!】
クラスはA.C.ブルより上なんですが、ヴォーヌ=ロマネらしい酸の柔らかさが特徴と言えるA.C.ブルに対し、高高度の畑由来の「やや冷ややかな」酸の持つ「メリハリの有る」表現をしてくれるのが、こちらのオート=コートです。
しかしながらオート=コートも3種類有りますので・・いや~・・ご紹介する方としましては非常に苦労するところでは有りますが、特徴はちゃんと把握しているつもりですので・・伝わるかどうかは難しいかもしれないとしても・・ですね、各コラムをお読みくださいませ。
しかし・・ミシェル・グロ2018年・・旨いです。エレガンスもきっちり表現してくれますし、テロワールの違いもワインがちゃんと語ってくれますから・・
「オート=コート3種の飲み比べ」
も、きっと楽しいですよ。
A.C.ブルは・・実はアルコール度14度です。ミシェル・グロの2018年ものは14度でほぼほぼ揃っている感じです。でも・・全然14度と言う感じがしないんですよ。非常にしなやかで膨らみが有って端正で・・将来性も、今飲んでもかなり美味いんですね。
しかしながらこのベースのオート=コートは12.5度なんですよ。だから、
「滅茶エレガント!」
なんですね。
その上で、やや冷涼な酸を膨らませ果実感を漂わせつつ、徐々に伸長してくる感じが非常に良いです。
透明感の漂う色彩はむしろ濃い目に見えるでしょう?小さな実を付けたと思わせる感じかな?・・と思います。過熟していない・・のは間違い無く、伸びやかな酸の美味しさを感じていただけます。是非ご検討くださいませ!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【A.C.ブル、オート=コートの各種の中で、最も冷涼感が有り縦伸びするのがこの畑名無しのオート=コート・ド・ニュイ!・・まさに「らしい」オート=コートです!】
すみませんね・・ついに3千円は超えちゃいました。何かと経費が増大しておりまして、送料は今までの3倍近く支払っていますし、そのまま転嫁することも不可能です。3倍支払ってもそれだけサービス内容が追い付いて行けばさして問題無い訳ですが、配送サービスのレベルは駄々下がりで、不満は大きいです。IT関連の支出も大きくなっていますし、厳しい世の中です。
それでもこの価格は立派です。今時のオート=コートはどんなにリーズナブルでも4千円程度が普通ですからね。
そして、ミシェル・グロの場合はオート=コートだけで4アイテム・・いや、白も入りますんで・・。A.C.ブルを入れると5アイテムです。それだけあるとテイスティングだけでも時間が掛かりますし、その違いが取れなければテイスティングも意味無い訳ですが、いや~・・しっかり違うので非常に面白いです。
以前はオー・ヴァロン、フォンテーヌ・サン=マルタンを混ぜていたオート=コートですが、それぞれに畑名にし、それ以外のオート=コートと、おそらく半端分などをセパージュしているのがこの畑名無しのオート=コートだと思われます。
ヴォーヌ=ロマネっぽい暖かさと丸み、動物系のミネラリティがより感じられるオー・ヴァロンに対し、こちらはより冷涼で透明なミネラリティが見える、縦伸び系・縦構造系のオート=コートです。むしろこちらの方が「オート=コートらしい」仕上がりで有り、オー・ヴァロンやフォンテーヌに比べてやや細身のスタイリッシュな味わいです。
リアルワインガイド第67号は、なんとA.C.ブルと同じポイントでした・・。まぁ、価格も似たようなものですし・・どのような判断基準を持っているかはその人次第ですので、それも理解できる評価です。
2016年ものは余りに無くて飲めませんでしたので写真は有りませんが、2015年ものの写真と比較すると、
「それでも色は強めに出ている」
のが判るかと思います。透明感は裏に回っている感じになっていると思います。2015年ものより1.2倍ほど、濃密な仕上がりだが、全くエレガンスを犠牲にしていない造りです。
非常に良い出来でした!是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【オート=コートも3千円切れ!・・A.C.ブルより奥行の有る味わいです!】 この2018年の年末も押し詰まった頃になってもまだ・・
「・・テイスティングして案内してくれるのは良いけど・・もう酔っぱらっちゃってるよ・・」
などと思われていらっしゃる方も多いかもしれませんね。明日28日は仕事納めの方も多いでしょうから、もう気分はお正月でしょうか。
ただ、noisy としましては、12月の暦の具合がどうもね・・上手く行かず、これまで3回しかご案内が出来ていないんですね。
通常なら12月は4回から5回は木曜日が有ります。ところが2018年は4回目がもう27日なんですね・・。なので、余りにご案内の回数が少ないと、売上も行かない訳でして・・予定を大幅に狂わせてしまうことになってしまったので、
「こんなに押し詰まっても悪あがきをしている」
訳です。そんな訳でして・・うるさくて申し訳ありません。
このオート=コートも品質だけではなく、コンディションも、そして何と価格も・・超優等生なワインです。3千円切ってます。
ところが2016年ものは数が無い・・ので、今回は飲まず、全て販売させていただこう・・と言う魂胆なんですね。
まあ・・良いですよね・・今まで何度もご紹介させていただいてますし、リーズナブルすぎる位リーズナブルですから・・それに、
「ミシェル・グロは、オート=コートだけで4種類も有る!」
ものでして、他の2016年オート=コートは全てテイスティングしていますんで・・どれも美味しかったですよ。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【ヴォーヌ=ロマネ風味トッピングのA.C.ブルゴーニュ、A.C.オート=コート・ド・ニュイの最新ヴィンテージがこのプライスなら何も言うこと無し!】
どうでしょう・・この色合い。左の写真は普通のオート=コート・ド・ニュイ・ルージュです。フォンテーヌでは有りませんのでお間違いの無きよう。
余りのシャンボール=ミュジニーの美味しさにかなり舞い上がってしまいましたが、現状でやや閉じ気味とは言え、今時このプライス、ACブルとほとんど変わらないですからお買い得ですよね。
リアルワインガイド第59号は「今飲んで88 ポテンシャル89 飲み頃 今~2037」と言う評価です。まぁ、良いところかな・・と思いますが、noisy 的には 90ポイント付けて良いんじゃないかと言うような感覚です。
やっぱりグロさんのワインって、エレガントなんですよね。グロ・フレールの強さは無い・・でもそれが良い・・し、何を飲んでもどこか、
「ヴォーヌ=ロマネのニュアンス」
として受容出来るアロマや味わいが有ると思います。
今回は非常に少ないので、ACブル、オート=コート・フォンテーヌ赤・白のテイスティングは見送りました。しかしながら、前にも記載しましたように・・
「シャンボールの滅茶苦茶な美味しさ!」
は、やはりどこかにヴォーヌ=ロマネを感じさせる・・シャンボール=ミュジニーと言うアペラシオンでも・・またニュイ=サン=ジョルジュでも・・です。
つまりは、ミシェル・グロさんのワイン イコール ヴォーヌ=ロマネのニュアンス と言うような、ある種「間違った情報を記憶として覚えていること」になり、それはそれで大きな問題なのでしょうが、人間の経験記憶は結構曖昧で有り、しかしその曖昧さが膨大な情報を管理するのに有効なんだと思うんですね。
だからこのようなワインを飲むと「ヴォーヌ=ロマネ!」と言う記憶が呼び起こされるんじゃないかと・・思ったりしています。
リーズナブルで美味しいワインでした!お勧めします!・・ACブルはすみません・・飲めてません。
以下は以前のコメントです。
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【何と蔵出しですが、2013年にご案内させていただいた当時よりもリーズナブルに仕上がりました!・・是非ご検討くださいませ!】 蔵出しで、何故か非常にリーズナブルに仕上がってしまいました・・。上手くやってくれたエージェントさんに感謝です。因みに正規のひとつであるLUCさんの2014年ものオート=コートの上代は¥3800です。・・いや、今回のこの品物はLUCさんものじゃありません。noisy も信頼を置いているオルヴォーさんです。
ドメーヌ・ミシェル・グロのワインは、日本には正規が何社か存在しますし、並行輸入でも入って来ますので、さほどは注目されませんが・・とても素晴らしいブルゴーニュワインだと思います。
他にも確かに「安い価格」で出ることも有りますが、ほとんどが実の姿は品質を全く気にしていないディスカウンターさんですから、ちゃんと飲めればめっけもんかもしれないにせよ、購入者責任になってしまいますのでご注意ください。
今回は価格を上げたく無いので、そのままご案内します。通常よりも1000円ほどは安いと確信していますし、そろそろ飲んで美味しくなっている頃でしょう!是非ご検討くださいませ!
以下は4年前に書いたこのワインのコメントです。
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【肯定感が沸いてくる素晴らしいピノ・ノワール!】 結局のところブルゴーニュ・ピノ・ノワール・ファンがブルゴーニュ・ピノ・ノワールに求めるものを全て持っており表現できるのがミシェル・グロのオート=コート・ド・ニュイ・ルージュじゃないのか・・・。
そんな気持ちにさせてくれるワインです。ヴィンテージに関わらず、いつもエレガントな清ました顔をしているが、打ち解けてくるとハニカムし、微笑むし、時にははしゃいでもくれる。そして最後はいつも気付かずに去っていってしまう。しばらく会わないでもいられるけれど、久しぶりに会うと決まっていつものパターンだ。余計なものは何も身に付けないくせに、
「あれを着てくれば良かったのに・・・」
とも思わせない。
まあ、確かに現在はまだ若いと思える状態ですが、何だかなぁ・・・不足感が無いんですよね。スタイリッシュで美しさ全開のピノ・ノワールです。やはり美味しい。これがスタンダードだと思います。・・でもどこで購入されても良いにせよ、ちゃんと温度管理をしているお店で購入しましょうね。お奨めします。
● 2019 Bourgogne Hautes Cotes de Nuits au Vallon Rouge
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・オー・ヴァロン・ルージュ
【いつも滅茶美味しいオ・ヴァロンですが、これはもう・・格上だと言わない訳には行きません。素晴らしいです!】

このオ・ヴァロンも滅茶苦茶美味しいです。まぁ、いつも凄く美味しいので・・頭抜けて・・までとは言い切れなかったんですが、2019年ものはやはり下級クラスでは「頭抜けている」と言わずにはいられません。フォンターヌ・サン=マルタン・ルージュも同じように頭抜けた存在なんですが、オ・ヴァロンの方が判りやすいんですよね。
その理由は・・やはり「氷のミハイル化」が上げられます。比較論で言ってみますと、アメリー・ベルトーで言うところの、村名ジュヴレと村名ジュヴレ・クロ・デ・シェゾーなんですね。
クロ・デ・シェゾーって・・キュッと締まっていて、それがまたその場で凝縮していて、それがまた美味しさを判りやすくしていると思うんですね。村名ジュヴレも美味しいんですが、そんな判りやすさが少ない・・。違う言い方をするなら、昔のトラペと今のトラペ・・でしょうか。今のトラペは・・旨いでしょう?・・昔のトラペしか知らない方は何を言ってるのか判らないと思いますが・・。
ですので、その氷的なミネラリティが深い味わいの表面化を幾分にも閉じ込めている部分が有るんですね。ですので、キュッと締まった美味しさに滑らかさと気品を与えている感じになっていると思います。
こちらも・・残念ながら量が無い・・もう一回だけ12本、いだたけることになっていますので、次回以降お出しできるかと思いますが、それで終了です。是非お早めにお手当ください。リーズナブルながら格上の美味しさを容易に感じていただけると思います。超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【絶妙に美味しいです!この2021年の寒い冬に飲むのに「ピッタリ」の表情豊かなぷっくら感に浸ってください!】
ベースのオート=コートの優しくも愛らしい味わい、フォンテーヌ・サン=マルタンの精緻で雅さの有る表情も捨てがたいですが、この寒~い冬・・と言うより、今すでに・・
「・・あたし、仕上がっちゃってます~!」
と言ってくれてるのがこのオー・ヴァロンです!・・いや~・・本当に美味しい。これでオート=コートかい!・・みたいな感じですよ。
ヴォーヌ=ロマネっぽい・・と言いたいところなんですが、むしろ非常に近いのが「膨らみ始めたジュヴレ=シャンベルタン」かな?・・などと感覚的には思うんですね。もっと寄せるとするなら、アメリー・ベルトーの「ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・デ・シェゾー」を僅かにスケール・ダウンした感じ?・・と言ってみましょうか。
なので、少し肉々しく、少しコッテリしていて、複雑性がそれなりに膨らんで感じられる・・果実感も若かったり熟していたり・・多彩なんですね。
精緻で雅なフォンテーヌ・サン=マルタンは、出来ればもう少し暖かくなって来てからの方が美味しいはずですから、
「とりあえずオー・ヴァロンを飲み、その後でベースのオート=コート、もしくはフォンテーヌ・サン=マルタンを飲む」
そんな計画が良いんじゃないかと思います。
いや・・ちょっとビックリしていただけると思います。
「オート=コートで充分!」
なんてことになってしまいますとワイン屋としては困ってしまいますが、今飲んで美味しいものは・・さっさと飲んでみましょう!お勧めします!是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【べらぼうに旨い!ヴォーヌ=ロマネ、ニュイ=サン=ジョルジュに通じる見事なアロマ、一推しです!】

一推しです!
誰がこのワイン、「オート=コート・ド・ニュイ」だと見抜けるのでしょう。私には・・無理かもしれません・・(^^;;
いや、そもそもオート=コートは準村名ですから、村名並みの出来で有ってもおかしくは無いんです。だけれど、飲んでヴォーヌ=ロマネを直観してしまったら、誰もオート=コートとは疑わないでしょう?ニュイ=サン=ジョルジュとか、ヴージョとかを比較にして来ると思うんですね。もしくはジャンボールの下の方の畑とか・・。
ですが、これはオー・ヴァロン、オート=コートです。緯度的にはニュイ=サン=ジョルジュやプレモ=プリシー辺りを西に行った辺り。ミシェル・グロのフォンテーヌ・サン=マルタンよりももっと南です。
そして1978年から開墾をしていたことが良い方に出たのでしょうし、2017年と言うヴィンテージも背中を押したのでしょう。
「村名にそん色無いほどの仕上がり!」
と言っておきましょう。
最も、A.C.ブルも非常に素晴らしいので、どちらを選ばれても不足は無いです。A.C.ブルよりも豊かでより丸みがあり、旨味成分がより多いです。
リアルワインガイド第67号は昨年ものの2016年と同じ評価ですが、個人的には今飲んで点で90点越えです。贔屓目が有ったとしてもそこは譲りたくないかな・・と言えるほど素晴らしい。ほぼ完ぺき!・・そして他のオート=コートとも確実に異なるのが実に面白いですよ。もし可能でしたら、「オート=コートの比較」もやってみてください。超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【初リリースのオー・ヴァロン!リアルワインガイド第63号は89+ポイント!】
ん~・・冷ややかなオート=コートならではの風味と、結構に大柄で深い構造を持ったワインだな・・と言うのが第一印象です。
また、ミシェル・グロのワインはどこか・・葡萄の蝋質みたいなものをトッピングで感じていたんですが、2016年ものはこのオー・ヴァロンはじめ、ほとんど・・見当たらないことに気付きました。より自然にさりげない味わいに感じるかもしれません。
そもそもミシェル・グロのワインは、しっとりしていて暴れず、強い抽出などは絶対にしないのが真骨頂です。兄弟のグロ・フレールやアンヌ・グロが濃い系なのとは正反対です。(最近のベルナール・グロ=グロ・フレールは飲んでいないので変わっているかもしれませんが・・)
そもそも1990年台、アメリカにマーケットの多くを持っていたブルゴーニュの生産者たちは、アメリカ人的好みだと言うことで、「より濃い」ブルゴーニュ・ピノ・ノワールを目指し、「新樽率アップ」をし、過熟させ抽出を強くし、まるでケーキのようなブルゴーニュワインを創り出しました。伝統のエレガントなピノ・ノワールとは全く違うものです。
そんな時に言われたのが「逆浸透膜」ですね。安易に言ってしまえば水分除去フィルターです。そりゃぁ・・濃くなりますよ。グロ家の誰かも持っていると・・そんな噂が流れたものです。
ところがですね・・ベルナールやアンヌが濃いワインでもてはやされたにも関わらず、
「ミシェルだけは変わらない」
伝統のブルゴーニュワインを造り続けたんですね。
「ジャン・グロの時代は良かったがミシェル・グロになってから変わってしまった・・」
などと言う心無い言葉が専門誌に掲載されたようですが、ジャン・グロ時代も1980年台には完全にミシェルがドメーヌを動かしていた訳です。ジャン・グロさんは足が悪かったので、若くしてミシェルが継いだような状態になっていたんですね。なので、素晴らしい・・傑作だと言われた1985年のドメーヌ・ジャン・グロのワインも、実はミシェルが造っていた訳です。
濃くないですよね・・樽も強く無いです。非常に・・ニュートラルです。新しいキュヴェですが、どこか懐かしい感じがします。濃くは無いんですが、
「エキスは非常にしっかりしている」
ことに気付きます。
そして、
「・・あれ?・・メオ=カミュゼに・・似ているなぁ・・」
と、ふと気付いてしまいました。
勿論ですが、樽の影響、ニュアンスがそれなりに感じられるメオ=カミュゼとは、結構に違うのは事実なんですが、
「・・樽を取ったら・・メオ=カミュゼ?」
みたいな・・(^^;; いや、もう少しメオの方が押し出しは強いかもしれませんが!
そして、堆積土壌(マール)由来のヨード感かな・・これは白のフォンテーヌにも共通することですが、ほんの僅かに感じることが出来るかと思います。
それにしてもファーストリリースで、ここまで良いとは思いませんでした。個人的には普通のオート=コートよりも「より冷ややか」だと思うんですけどね。冷涼感たっぷりの旨いピノ・ノワールです。是非飲んでみてください。お勧めします!
● 2019 Bourgogne Hautes Cotes de Nuits Rouge Fontaine Saint-Martin Monopole
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ルージュ・フォンテーヌ・サン=マルタン・モノポール
【下級キュヴェに有って最もフィネス溢れるのがこれ、フォンテーヌ・サン=マルタンですが、氷のミハイル化で・・もうツヤツヤなテクスチュアです!】

目先の美味しさ、鮮烈さはオ・ヴァロンでしょう。それは間違い無いです。ですが、本質的な部分での素晴らしさはこのフォンテーヌ・サン=マルタンに分が有ると感じます。それは2019年の「氷の・・」でも同様・・では有るんですが、冷やかなミネラリティが分厚い分、外に出ようとする表情を抑え込んでいると感じます。
ですので、よりフィネスたっぷりに・・おしとやかなんだけど実はちゃんと有る・・的なワインに仕上がっているんですね。
なので、もしもう少しでも多彩に、多弁になって欲しいと思うので有れば、2~3年置かれると良いかなぁ・・と思います。ですが、個人的には・・今飲んでも充分に旨いし、僅かずつ崩壊して行くバリア状のミネラリティから漏れてくる微細な表情こそにそそられてしまう・・と感じられる方には、今からゆっくり時間を掛けながら楽しめるんじゃないかと思います。
もし、もしですよ・・2018年のこのフォンテーヌ・サン=マルタンをお持ちでしたら、是非比較していただけますと・・面白いと思います。
「・・ん?・・何?・・氷のミハイル?・・パタリロ?・・何言ってんの?」
と思われる方も、もしそんな飲み方をしていただけますと、
「・・おお・・このニュアンスを氷のミハイルと評したのか?・・」
と相互理解が進むのではないかと・・いや、勿論ですが、noisy なんぞと相互理解が深まっても何にもならないと思っていらっしゃる方はスルーしてくださいね。全く強制するつもりなどは有りません。
ですが、このしなやかな厚み・・それをフィネス感で伝えてくるのがこのフォンテーヌ・サン=マルタン・ルージュです。美味しいと思います。ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【3種のオート=コートのトップ・キュヴェ!・・(^^;; この精緻さ、フィネス感は流石です!】
面白いですよね・・3種ものオート=コートをリリースしているドメーヌを他には知りませんが、このところはこの3種を毎年テイスティングしていますから・・
「いい加減、その特徴を覚えてしまった・・」
んですね。なので、永遠に毎年同じような文章を書いてしまうかもしれません。それはちょっと怖いですが・・。
でも、おそらくピノ・ノワール・ファンの皆さんも同じだと思うんですよ。ベースのオート=コートを飲めば、オート=コートなのにヴォーヌ=ロマネっぽくて・・これで充分だ・・と感じながらも、このフォンテーヌ・サン=マルタンを飲めば、ビロードのテクスチュアとフィネス感に酔いしれ、
「ベースのオート=コートよりフォンテーヌ・サン=マルタンの方がヴォーヌ=ロマネっぽい!そして上品で精緻。」
だと思われるでしょう。
そして「オー・ヴァロン」を今飲めば、
「ベースのオート=コートも美味しかったけれど、よりヴォーヌ=ロマネっぽく、よりポテンシャルが有って、より今美味しいのはオー・ヴァロン!」
と思われるでしょう。最も3種類、全部飲めば、一番ヴォーヌ=ロマネっぽいのはフォンテーヌ・サン=マルタンになるでしょうし、オー・ヴァロンはヴォーヌ=ロマネっぽくは無い・・と感じられるかもしれません。
高貴さやフィネス、テクスチュアのしなやかさなどは、やはりこのフォンテーヌ・サン=マルタンが随一です。仕入れ価格も一番高いのも有りますが・・でも販売価格はさほど変わらないですから、
「色々飲んで楽しめる」
と言うのが有難いですよね。その、もしかしたら「僅かな違い」を人の感性がしっかり取り分けることが出来ることが、また自身の再発見に繋がりもし、楽しかったりすると思います。
非常に精緻で雅なピノ・ノワールです。少しだけ早いので、温かくなって来たな・・と思われた頃を目安に飲み始めてください!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【質感が凄い!オート=コートの中ではポテンシャルが最も上です。】
これだけアイテムが有ると・・いや、13アイテムですが・・数が無くて飲めないキュヴェが有ったとしても、毎日ミシェル・グロのテイスティングになります。
しかもオート=コートはいっぱい有るし、モレ、シャンボール、ヴォーヌ=ロマネ、ニュイと・・村は異なっても、ほとんど近場に「ギュッ」と集まった畑ですから、もしかしたら皆さんは、
「・・そんなの、飽きちゃうんじゃない?」
と思われるかもしれません。
でも、全くそんなことは無いんですね。むしろ、毎日が楽しかったですよ。・・何故って・・
「2017年のミシェル・グロはいつ飲んでも超美味しい!しかもレベルアップ度が凄い!」
から・・です。
この辺の理解はR誌のTさんとも同様だったことを確認済み・・です。まぁ、普段は余り意見が合うことは多く無いんですけどね。・・そうでもないか。
で、このフォンテーヌ・サン=マルタンの赤ですが、これまた他のオート=コートとは全然違うんですね。
むしろこのワイン、将来的にはかなり力強い感じの仕上がりになると思います。長く置けば・・ですので、ほぼその前に飲みつくされてしまうとは思いますが。
そして、冷やかな区画名無しのオート=コート、ヴォーヌ=ロマネ風なオー・ヴァロンとの違いは、
「質感」
です。
これ、とても精緻なんですね。そして質の良い、そしてむしろ甘くさえ感じる細やかなタンニンがさらさらと存在しています。なので、これが完全に溶け込みますと、「滑らかな太さ」のあるボディになるはずなので、
「オート=コートの中でポテンシャルは随一」
であることは間違い無いでしょう。
ただし、今のバランスですと、余りにオー・ヴァロンの表情が凄過ぎ!・・です。なので、反対にフォンテーヌ・サン=マルタンの精緻さや端正さがクローズアップされる・・と言う感じだと思います。比較してやや涼やかですしね。
素晴らしい出来です。こちらはほんのり休ませ気味で飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【全方位に円形を描く見事なパレットと赤い果実!非常に美味しいです!】
これはまん丸!・・実に良い感じに仕上がっていると思います。2014年にこのフォンテーヌ・サン=マルタンをリリースしましたので、noisy も「これは!」とばかりに飲んでみて、エレガントでクリーン、しかもどこかにヴォーヌ=ロマネを感じさせてくれるようなニュアンスを自然に感じさせてくれました。
しかし2015年ものは12本だけの入荷で、お客様の希望数には応えられないと・・飲まないことにしていましたんで、2016年は何としても!・・と言うことで開けた訳です。
2014年もののやや暗い色合いとは打って変わった明るい赤い色合いです。オート=コート・ド・ニュイにおいてはやや暗く冷ややかな部分は、「オー・ヴァロン」の受け持ちだったのかもしれません。オー・ヴァロンは冷ややかな酸、フォンテーヌ・サン=マルタンは比較するとやや暖かめです。暖かい酸だ・・と言うことでは有りませんで、あくまで比較した場合のニュアンスですね。
チェリー系の果実が実に心地良いです。今飲んでも美味しいですし、10年以上の熟成にも耐えられます。ミシェル・グロのワインは新樽率が低いですから、若いうちはとても自然な味わいです。しかし、熟して来ますと・・ピノの持つ野性味や、ミネラリティ由来の表情が、そのシンプルに自然な表情を深く複雑なものに変えてゆく訳です。これは飲んでいても・・その変化が有るだろうと言うことが判ると思います。
非常に良い出来です。価格もビックリするほどリーズナブル!・・コンディションも非常に良いです。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです!
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【2014年初リリースのサン=マルタン・ルージュ!】 こちらは少ないので・・申し訳ありません。テイスティングは自重しています。リアルワインガイド第59号は、
「今飲んで88+ ポテンシャル89+ 飲み頃予想 今~2030」
と渋めですが、2015年の気候はオート=コートにぴったり合っている・・・つまり、2015年は糖分が高かったのでやや甘い仕上がりの年になりやすいところ、オート=コートの涼しさがそれを自然に抑えた・・と言うロジックでしょう。
以下は2014年もののサン=マルタンのレヴューです。
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【エレガントなエレガントな・・ブルゴーニュ・ピノ・ノワールの粋と言いたくなるような仕上がりです!】
2014年に大きく変更になったオート=コート・ド・ニュイのルージュです。どうやら、今までのブレンドものとは違い、フォンテーヌ・サン・マルタンと名付けられた区画のみの葡萄で仕上げられたワインのようです。
ある意味、noisy が2014年もののミシェル・グロに回帰したのは、このフォンテーヌ・サン・マルタンの存在に有るとも言えます。
だって・・目新しいじゃないですか・・。・・いや、ただそれだけなんですけどね。
話は飛びますが、PCをいじっていたら、大昔の写真が出て来ました。2000年に撮ったラ・ターシュの写真です。これ・・です。

小さいですよね~。でもDRCのエチケットは白地ですが、文字が結構ハッキリしているんで、その頃の性能がまだ良く無かったデジカメでもソコソコ写ったんですね。
反対にルロワのエチケットなんぞは、何時間かけてもまともに撮れませんでした。ま~・・苦労しました。
ようやくその頃は楽天さんが上場した頃かと思いますが、そんなECモールが山ほど存在していて、noisy も入ってくれとずいぶん誘われましたが・・全部断っちゃってましたね。楽天さんがモールを開いたのが1997年だそうで、noisy がホームページを開いたのが1995年、ECを始めたのが1998年ですから、楽天さんと良い勝負・・最も売り上げでは比較のしようも無いですけどね・・。その頃は、
「近い将来にネット販売は主流になる!」
と思ってたんですが、たかが5~10年でモノになるとまでは考えていたかどうか微妙では有ります。
その頃不安だったのは、
「陰の部分だけが取り上げられて、インターネット自体が潰されるんじゃないか?」
と言うことなんですが、2000年代前半はまだそんな不安を確実に持っていたと・・記憶しています。懐かしい気持ちでも有りますけどね。
そんな様々な不安や不安定な要素と戦いつつも、非常に安定して美しいワインを安価に提供してくれていたのが「ドメーヌ・ミシェル・グロ」です。アンヌ・グロやグロ・フレールは濃密さやパワフルさで売っていましたが、ミシェル・グロは濃厚バリック全盛時代も決して流されず、
「エレガントで美しいワイン」
でした。
いや・・エレガントなのと要素不足なのは違いますよ。今はそうでも無いですが、アンヌ=フランソワーズ・グロ(パラン)はやや不足気味でしたけど。足りない感じがしたものです。
で、このフォンテーヌ・サン・マルタン・ルージュ・・・デザインもエレガントに変更になりましたが、このデザインを2000年頃のデジカメで撮ったら苦労しただろうなぁ・・と言うことで、上記の話しになったんですが、それはさておき、
「今飲んで、ワイン単体でのバランスが凄い!」
です。完結しちゃってます!・・エレガントで美しく、非常に旨いです・・!。
もっとも、ワイン単体での話しでして、マリアージュさせるとなると話しは別になっちゃいますけどね。かなりの旨さです。
リアルワインガイド第55号で徳丸さんは、1回目の訪問時に凄かったのに、2回目ではガチガチで評価困難・・と、ほとんどのミシェル・グロのワインを「暫定点」にしています。これにつきましては、ミシェル・グロの上級キュヴェのコラムに書いていますので、ご参考にされてください。
で、暫定点ながらも 88~89+ と言う評価です。
非常にエレガントで美しく、とても冷ややかで、現在はひとつの良いバランスに有る状態と言えます。徳丸さんがテイスティングされた時とは、おそらくですがかなり変わっていると思われますが、この2017年のお正月と言うタイミングでは、
「まさにミシェル・グロらしい味わいのオート=コート!」
と言えます。愛らしいベリーやチェリーが冷ややかに香ります。やや冷えた状態でもたっぷり有るエキスの旨みがこのワインを近しいものにしてくれるはずです。
久しぶりにミシェル・グロ、いかがでしょうか。2つ目のモノポールとして、新たにリリースです。是非飲んでみてください!お勧めします!
● 2019 Nuits-Saint-Georges
ニュイ=サン=ジョルジュ
【すみません、こちらはテイスティングが間に合いませんでした・・非常にリーズナブルな村名ニュイ=サン=ジョルジュです!】
以下は以前のレヴューです。
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【超エレガントなニュイ=サン=ジョルジュ村名!・・むしろシャンボール=ミュジニー的なミネラリティで素晴らしく旨いです!】
1990年台の新樽100%で濃密タイプのブルゴーニュ・ピノ・ノワール・ブームによる弊害だったのでしょうか。本来はエレガントな味わいの中に、各クリマのミネラリティの発露でも有る様々な表情が、微細に感じられるのが「ニュイ=サン=ジョルジュ」だった訳です。
しかしながら、その「抽出の強さ」を求めるが余り、本来は微細な表情だったものが前面に出てしまい、大柄では有るが繊細さを欠いたニュイ=サン=ジョルジュになってしまっていた可能性が有ると・・昨今は強く感じます。
メオ=カミュゼしかり、ミュヌレ=ジブールしかり、ミシェル・グロのニュイ=サン=ジョルジュ、そして1級も同様ですが、みな素晴らしくエレガントです。抽出の強さなど感じません。土むさくも無いです・・美しい土のニュアンスがほんのりと感じられたとしてもです。
硬質な、そして少し白っぽささえ感じるミネラリティを多分に含んだテカテカとした輝きを感じるテクスチュアです。ノーズには伸びやかにミネラリティが入り込んで来ます。エレガントですね~・・これって・・普通なら、
「シャンボール=ミュジニー!」
と先走って言っちゃいますよ。良い感じのチェリーに硬質なミネラリティ・・そして伸びやかに縦構造が感じられたら・・多分、そう言ってしまいます。
ですがこれは、間違いなく「ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオ」です。1級レ・ポワレの真下に有ります。
で・・ミシェル・グロのシャンボール=ミュジニーがね・・いや、ここでは書きませんが・・いや~・・ワインって、本当に面白いですね~。裏が表で表が裏、そのどちらも真実って、判ってないとちょっと恥ずかしい局面になってしまうことも有りますが、それさえも楽しみですよね。
まさにミュヌレ=ジブールのレ・ヴィーニュ・ロンドに良く似た・・少しタイトにしたようなエレガンスを持っていると思います。しかも価格はこんなです。そして素晴らしいメオのニュイ=サン=ジョルジュにも通じています。(メオの2017年ニュイも滅茶苦茶美味しいですよ・・そのうちご案内させていただきますね。)
是非飲んでみて欲しいニュイ=サン=ジョルジュ村名レ・シャリオです。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【常に変わらないミシェル・グロに時代が追いついたのか・・・?リーズナブルなのにエレガントで滅茶美味しいです!ジルベール・エ・ガイヤールは何と93ポイント!】
いや~‥美味しいです!・・実にエレガントで繊細!・・そしてほんのり官能感・・堪らないですね。グラスを持つ手を放す暇が無い・・。
1990年台は日本でもずいぶんな言われようをしていました。1985年のクロ・デ・レアは物凄い評価だったんですが、
「1985年ものはジャン・グロが造ってるからね~・・」
まぁ、確かにまだドメーヌ・ジャン・グロのエチケットでは有ったんですが、実際に造っていたのはミシェルでした。
それに、1990年以降は、「新樽、濃密、凝縮」が新しいキーワードになりましたから・・いや、某PKさんのお陰ですが、それまで陽の目を浴びなかった両デュガさんなどはもう・・物凄いモテモテになってしまいまして、5~6年で価格は暴騰してしまいました。その後の両デュガさんは皆さんがご存じの結果です。
それに、1970年台後半より、父のジャンに変わってワインを造っていたミシェルは、父の引退に伴って妹のアンヌにリッシュブールを相続させていますので、ジャン・グロ時代のリッシュブールはアンヌ・パランが造っています。(A.F.グロ)
そんな激変の時代を駆け抜けて来たミシェル・グロですが・・・この人はいつも変わらない。今になってさらに強く思うんですが・・本当にすごい人だと思います。ワイン価格の暴騰には興味無し、出来る限りリーズナブルに愛好家に届くように、大きな輸入国
には何軒かの代理店を置くようにしているようです。これは、グロ一族はほぼ同様ですが、これにより、価格は暴騰せず、リーズナブルな価格で入手出来るんですね。
そして、そのスタイルも一貫しています。決して濃くしない・・ですし、樽も強く掛けることは無い・・。アメリカがブルゴーニュをガンガン買っていた1990年台は、買い手の要請でどんどん濃くし、新樽を多く掛け、派手な味わいにしていたんですね。
先日ご案内させていただいた、ド・ラルロのニュイ=サン=ジョルジュのワイン・・いかがだったでしょうか。ハンドルを大きく切った感じが・・お判りかと思います。とてもエレガントで荘厳さの有る味わいになってきました。
実はこのミシェル・グロのシャリオも、そっち系統のエレガントなニュイ=サン=ジョルジュです。流石にド・ラルロやメオ=カミュゼのニュイ1級ほどの華麗なニュイには成りません・・それは仕方が無い・・畑の格と言うものです。
しかし、ま~エレガントで繊細、非常に香ります。2013年のワインがどこか持っているように感じる・・特別な線の細さ・・は全く感じ無いんですよ。2013年だから細い・・と言うのも感じないし、そもそも細くは無いんです。滅茶繊細なんですけどね・・。
アロマもしっとりとしていて、かつ、スピードもそこそこに速く、ナチュラルさもほのぼのと漂っています・・のに、ビオっぽくは全然無いです。非常にピュアなんですね。
因みにこの2013年ものはジルベール・エ・ガイヤールは93ポイントと、村名には有り得ないような評価をしておりますし、あのブルゴーニュ専門家でも有りながらブルゴーニュワインに超厳しいアレン・メドーも、ポイントこそ89~92ポイントですが、その評価の本文には、
「Outstanding! Top Value!」
と書いている位ですからね。
今飲んでも充分に楽しめます・・エレガントで高質です。勿論、まだまだ持ちますし、上昇して行くでしょう。大丈夫・・どこかの評論家さんのように、8年以内に飲め・・なんて絶対に言いませんから・・はい。今回一緒にご案内させていただいている、メゾン・ロブレ・モノの2002年オーセ=デュレッス・ルージュなんぞ、もう18年目ですがピンピンしていますよ。こちらは3千円ちょっとで滅茶安いですが、ナチュラルさはミシェル・グロを大きく上回ります。なので、
「まともな方がちゃんと造ったブルゴーニュ・ピノ・ノワールがたった20年で終わる訳が無い!」
んです。海外の名立たるレヴュワーたちは、よほど酷いコンディションのワインを飲んでいるに違い在りません。
今回のこのシャリオ、コンディションも万全です。滅茶美味しいので是非、飲んでみてください。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【非常にリーズナブルな村名ワイン!】 まぁ、リアルワインガイドに記載されている価格は、ほぼ実勢価格ですから・・2015年もので7400円だとすると、この価格は何なんだろう・・と思ってしまうんですね・・。
「通常なら有り得ない・・」
と言うことになります。
例えばフランスから日本に、ちゃんとリーファー便を使用し、適切な量(満載すると空気が無いことになる・・リーファーは空気を冷やしますので、結果冷えないと言うことになります)を積載し、船で輸入すると、どんなに削ってもワイン1本あたり600円ほどは掛かります。
なので、600円以下の輸入ワインは無い・・と言うことにはなるんですが、そうならないのはどうしてか?・・と考えてみると良いかな?・・と思います。安いワインは何かしらの原因が有って安い訳です。
今は日本直行便は無くなってしまいました。途中、香港に寄る訳です。昔、香港の港湾労働者のストライキが有り、フランスからの荷が何カ月も野晒しになっていた時が有りました。そののち・・やはり出回ったんですね・・酷い状態のワインが・・。それに、さほど安くなく販売されてしまうと、そんな目にあったワインであることさえ想像出来ないことになってしまいます。
なので、妙に安いとか、最初からとんでもなくリーズナブルなものには、気を付けないといけない訳です。
で・・今回のミシェル・グロ2016年ですが、コンディションは非常に良いです。そりゃそうです・・ちゃんとしたものを販売していますんで。noisy もそこは信用第一ですんで、ご心配なきよう。正規エージェント品で、きちんとした管理をしており、noisy の店でもキッチリやらせていただいてます。
ですが、このモレ=サン=ドニとニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオなどは非常に少なく、飲むわけには行きませんでした。
リアルワインガイド第63号は
2016 ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオ 90+ 91+ 今~2038
2016 モレ=サン=ドニ・アン・ラリュ・ド・ヴェルジ 90 90+ 今~2040
と言う評価でした。
レ・シャリオはニュイの村の西、レ・ポレの下部にある畑です。ミシェル・グロのレ・シャリオは快活さがニュイの土っぽさを上回り、前面に出た味わいが特徴です。結構に・・石灰のミネラリティがテカテカと感じられます。
モレのアン・ラリュ・ド・ヴェルジは、あの孤高のモノポール、「クロ・ド・タール」と、モレの村に少しだけ存在する「ボンヌ=マール」の真上に存在する畑です。なので、確かに・・素晴らしいグラン・クリュの要素を感じさせてはくれるんですが、若いうちはどうも「しかめっ面」をしてることが多いんですね。言ってしまえば「ボンヌ=マール」もその傾向が有るので、「ソックリなのかも」などとも思いますが、やはり若いうちの外向性に難が有りかな?と思います。しかしちょうど良い熟のタイミングで飲むと、このプライスではビックリするほどの味わいを見せてくれるはずです。
何せ価格がこう・・ですんで、非常にお買い得かと思われます。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです!
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【2015年のミシェル・グロは相当に良い!!】 詳しくはシャンボール=ミュジニーのコラムに書きますが、まぁ・・変わらないっちゃ・・変わらないのかもです。それも高いレベルをキープしたまま・・ですね。なので、特別に言い立てることも無いのかとも思いますが、それでも2015年、ミシェル・グロは相当良いんじゃないかと思っています。
ミシェル・グロのワインは、人それぞれに結構、評価が異なるんですね。評論家同士でもかなり違います。ジルベール・エ・ガイヤールはクロ・デ・レアをいつも、物凄く高く評価しています。例えば2014年のクロ・デ・レアは「97Points」です。
半面、最近noisyのところでも頻繁に名前が出て来る「ティム・アトキン氏」は同じ2014年のクロ・デ・レアを「91Points」としか評価していません。しかもまぁ・・ミシェル・グロさんの他のワインも似たようなもので、「平均ランクの造り手」として見ているようです。ジルベール・エ・ガイヤールの、
2011年 96Points
2012年 94Points
2013年 96Points
2014年 97Points
とは大違いなんですね。
日本人でもエレガントなワインがお好きな方や、ワインはやはり本場、ヴォーヌ=ロマネだろう!・・と言う方にはピッタリ・・ドハマりのはずなんです。しかし、日本では代理店さんが多く入手が比較的簡単なことに加え、
「様々なコンディションのミシェル・グロのワインが存在する」
ものですから、訳が判らないことになってしまっています。
コンディションの良いミシェル・グロは・・相当に旨いです。それに加え、2015年は相当に良い・・と想像出来ます。
因みにリアルワインガイド第59号は、
●ニュイ・レ・シャリオ
「今飲んで90 ポテンシャル91 飲み頃予想 今~2037」、美しい酸のハーモニー
●モレ・アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジ
「今飲んで89+ ポテンシャル90+ 飲み頃予想 今~2037」、目が詰まり複雑性が出ている
ととコメントしています。
まぁ、通常は上代が8千円位かと思いますので、7千円位の販売が普通かと思いますが、先だってのバックヴィンテージ、2011年ものと同じ価格でご紹介ですので・・かなりリーズナブルです。
ネットのワイン屋になってからしばらく経って、余りにどこでも販売しているので・・やり辛い部分が有って、時折仕入れなかったりしていますが、やはり好きなんですよね。是非コンディションの良いミシェル・グロを飲んでみてください。お勧めします。
以下は2011年のレ・シャリオのコメントです。
━━━━━
【蔵出しのバックヴィンテージオファーです!何でこんなに安いのか・・不明ですが、リアルワインガイド第45号は88~89、飲み頃2017~2028と飲み頃に入ってます。】 奥ゆかしさが何とも言えぬ情緒を感じさせる、ミシェル・グロならではのワインがこのレ・シャリオですね。エレガントながらも実は芯のしっかりしたワイン・・と言えると思います。
で、本当に何でこんなに安いの?・・と言いたくなっちゃいます。だって、2014年もののこのワインの仕入れ価格とほとんど変わらないんですから・・本当ですよ。どんなに利益を削ったとしても6千円以下は絶対に無理で、監禁作業になっちゃいます。
せっかくなので、価格を上げないためにもこちらも飲まずにご案内させていただきますが、リアルワインガイドも2017年から飲んで良いと判定していますので、ありがたいですよね。追加は見込めませんのでお早めに!
● 2019 Nuits-Saint-Georges les Chaliots
ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオ
【・・・あら・・こちらもミルランダージュのニュアンス・・】

2019年のミシェル・グロは大当たりです。リーズナブルだし、素晴らしかった2018年よりも美味しいし、おまけにミルランダージュが付いてくる!・・漏れなくではないけれども・・。
このニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオも、村名ヴォーヌ=ロマネには届かないまでもミルランダージュになったようです。是非2018年の写真と比較してみてください。結構に濃度が見えるんじゃないかと思います。
そして、このワインもニュイ=サン=ジョルジュ的と言うよりもヴォーヌ=ロマネ的ですし、そこに氷のミハイル化でシャンボール的な感覚が加わっているようなニュアンスなので、もしかしたらニュイ=サン=ジョルジュとも取り辛いかもしれません。
言ってみますと・・メオ=カミュゼのニュイ=サン=ジョルジュ系がこんなスタイルなんですよ。カミュゼの方がもっと造りこんでいる感じ・・と言いますか、荘厳さ、威厳みたいなものを感じますが・・そこは価格が全然違いますから・・今時5~6千円の村名ニュイ=サン=ジョルジュがこんなに素晴らしかったら、みんな驚いて買い占めるんじゃないかと思います。
グラスの写真の「脚」も・・粘性をちらりと見せていますよね。バランス良く、ニュイ=サン=ジョルジュやヴォーヌ=ロマネ近辺のワインの美味しさを感じさせてくれると思います。でもこれもシャンボールと言ってしまうかもしれませんが!・・是非飲んでみて下さい。超お勧めです!実にリーズナブルです!
以下は以前のレヴューです。
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【区画名無しのニュイは飲めませんでしたがレ・シャリオはいつも通り、見事にビロードなテクスチュアを生み出すミネラリティで非常に美味しいです!】
そもそもは、
「ニュイ=サン=ジョルジュのワインは、土むさくて、テクスチュアはイマイチだが、上質なワインを造る生産者がポテンシャルの高い畑で造ると全く異なる・・」
と言われていましたし、noisy もずっとそのように思っていたはずでした。
ですが・・上質な畑かどうかに関わらず、その畑にしっかり手を入れ、葡萄の生育に手をちゃんと貸せる生産者が、
「無理な抽出をしないで素直に造りさえすれば!」
ヴォーヌ=ロマネに負けない荘厳なワインに仕上がってくれるんじゃないかと・・思い始めています。
今は90年代に有った「濃いワイン」「樽をしっかり掛けたワイン」は、ブルゴーニュからはほぼ消えていまして、それと前後して地球温暖化が有り、力ずくの醸造をしなくなったお陰で、
「滅茶苦茶美味しいニュイ=サン=ジョルジュ!」
が生まれるようになったんじゃないかとさえ思っています。
このレ・シャリオも、2017年ものでも書きましたが、やはりニュイとは思えないような見事なビロード的テクスチュアを持ち、伸びやかさと、チェリーな果実の風味をしっかり持っていることに驚かされます。「土むさい」なんて・・どこにも出てこないですよ。大柄で僅かに重量感を感じるだけです。
ですので、もしブラインド・テイスティングをこのワインでやるとなると・・結構に脅威かもしれませんね。深読みして全然違う方向へ行ってしまいそうです!
ジャスパー・モリス氏は92ポイントと・・この6千円のニュイ=サン=ジョルジュを評価してくれました。noisy的にも評価点はほぼピッタリです。相当に旨いです!是非飲んでみて下さい。お勧めします!12本だけの入荷です。
以下は以前のレヴューです。
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【超エレガントなニュイ=サン=ジョルジュ村名!・・むしろシャンボール=ミュジニー的なミネラリティで素晴らしく旨いです!】

1990年台の新樽100%で濃密タイプのブルゴーニュ・ピノ・ノワール・ブームによる弊害だったのでしょうか。本来はエレガントな味わいの中に、各クリマのミネラリティの発露でも有る様々な表情が、微細に感じられるのが「ニュイ=サン=ジョルジュ」だった訳です。
しかしながら、その「抽出の強さ」を求めるが余り、本来は微細な表情だったものが前面に出てしまい、大柄では有るが繊細さを欠いたニュイ=サン=ジョルジュになってしまっていた可能性が有ると・・昨今は強く感じます。
メオ=カミュゼしかり、ミュヌレ=ジブールしかり、ミシェル・グロのニュイ=サン=ジョルジュ、そして1級も同様ですが、みな素晴らしくエレガントです。抽出の強さなど感じません。土むさくも無いです・・美しい土のニュアンスがほんのりと感じられたとしてもです。
硬質な、そして少し白っぽささえ感じるミネラリティを多分に含んだテカテカとした輝きを感じるテクスチュアです。ノーズには伸びやかにミネラリティが入り込んで来ます。エレガントですね~・・これって・・普通なら、
「シャンボール=ミュジニー!」
と先走って言っちゃいますよ。良い感じのチェリーに硬質なミネラリティ・・そして伸びやかに縦構造が感じられたら・・多分、そう言ってしまいます。
ですがこれは、間違いなく「ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオ」です。1級レ・ポワレの真下に有ります。
で・・ミシェル・グロのシャンボール=ミュジニーがね・・いや、ここでは書きませんが・・いや~・・ワインって、本当に面白いですね~。裏が表で表が裏、そのどちらも真実って、判ってないとちょっと恥ずかしい局面になってしまうことも有りますが、それさえも楽しみですよね。
まさにミュヌレ=ジブールのレ・ヴィーニュ・ロンドに良く似た・・少しタイトにしたようなエレガンスを持っていると思います。しかも価格はこんなです。そして素晴らしいメオのニュイ=サン=ジョルジュにも通じています。(メオの2017年ニュイも滅茶苦茶美味しいですよ・・そのうちご案内させていただきますね。)
是非飲んでみて欲しいニュイ=サン=ジョルジュ村名レ・シャリオです。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【常に変わらないミシェル・グロに時代が追いついたのか・・・?リーズナブルなのにエレガントで滅茶美味しいです!ジルベール・エ・ガイヤールは何と93ポイント!】
いや~‥美味しいです!・・実にエレガントで繊細!・・そしてほんのり官能感・・堪らないですね。グラスを持つ手を放す暇が無い・・。
1990年台は日本でもずいぶんな言われようをしていました。1985年のクロ・デ・レアは物凄い評価だったんですが、
「1985年ものはジャン・グロが造ってるからね~・・」
まぁ、確かにまだドメーヌ・ジャン・グロのエチケットでは有ったんですが、実際に造っていたのはミシェルでした。
それに、1990年以降は、「新樽、濃密、凝縮」が新しいキーワードになりましたから・・いや、某PKさんのお陰ですが、それまで陽の目を浴びなかった両デュガさんなどはもう・・物凄いモテモテになってしまいまして、5~6年で価格は暴騰してしまいました。その後の両デュガさんは皆さんがご存じの結果です。
それに、1970年台後半より、父のジャンに変わってワインを造っていたミシェルは、父の引退に伴って妹のアンヌにリッシュブールを相続させていますので、ジャン・グロ時代のリッシュブールはアンヌ・パランが造っています。(A.F.グロ)
そんな激変の時代を駆け抜けて来たミシェル・グロですが・・・この人はいつも変わらない。今になってさらに強く思うんですが・・本当にすごい人だと思います。ワイン価格の暴騰には興味無し、出来る限りリーズナブルに愛好家に届くように、大きな輸入国
には何軒かの代理店を置くようにしているようです。これは、グロ一族はほぼ同様ですが、これにより、価格は暴騰せず、リーズナブルな価格で入手出来るんですね。
そして、そのスタイルも一貫しています。決して濃くしない・・ですし、樽も強く掛けることは無い・・。アメリカがブルゴーニュをガンガン買っていた1990年台は、買い手の要請でどんどん濃くし、新樽を多く掛け、派手な味わいにしていたんですね。
先日ご案内させていただいた、ド・ラルロのニュイ=サン=ジョルジュのワイン・・いかがだったでしょうか。ハンドルを大きく切った感じが・・お判りかと思います。とてもエレガントで荘厳さの有る味わいになってきました。
実はこのミシェル・グロのシャリオも、そっち系統のエレガントなニュイ=サン=ジョルジュです。流石にド・ラルロやメオ=カミュゼのニュイ1級ほどの華麗なニュイには成りません・・それは仕方が無い・・畑の格と言うものです。
しかし、ま~エレガントで繊細、非常に香ります。2013年のワインがどこか持っているように感じる・・特別な線の細さ・・は全く感じ無いんですよ。2013年だから細い・・と言うのも感じないし、そもそも細くは無いんです。滅茶繊細なんですけどね・・。
アロマもしっとりとしていて、かつ、スピードもそこそこに速く、ナチュラルさもほのぼのと漂っています・・のに、ビオっぽくは全然無いです。非常にピュアなんですね。
因みにこの2013年ものはジルベール・エ・ガイヤールは93ポイントと、村名には有り得ないような評価をしておりますし、あのブルゴーニュ専門家でも有りながらブルゴーニュワインに超厳しいアレン・メドーも、ポイントこそ89~92ポイントですが、その評価の本文には、
「Outstanding! Top Value!」
と書いている位ですからね。
今飲んでも充分に楽しめます・・エレガントで高質です。勿論、まだまだ持ちますし、上昇して行くでしょう。大丈夫・・どこかの評論家さんのように、8年以内に飲め・・なんて絶対に言いませんから・・はい。今回一緒にご案内させていただいている、メゾン・ロブレ・モノの2002年オーセ=デュレッス・ルージュなんぞ、もう18年目ですがピンピンしていますよ。こちらは3千円ちょっとで滅茶安いですが、ナチュラルさはミシェル・グロを大きく上回ります。なので、
「まともな方がちゃんと造ったブルゴーニュ・ピノ・ノワールがたった20年で終わる訳が無い!」
んです。海外の名立たるレヴュワーたちは、よほど酷いコンディションのワインを飲んでいるに違い在りません。
今回のこのシャリオ、コンディションも万全です。滅茶美味しいので是非、飲んでみてください。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【非常にリーズナブルな村名ワイン!】 まぁ、リアルワインガイドに記載されている価格は、ほぼ実勢価格ですから・・2015年もので7400円だとすると、この価格は何なんだろう・・と思ってしまうんですね・・。
「通常なら有り得ない・・」
と言うことになります。
例えばフランスから日本に、ちゃんとリーファー便を使用し、適切な量(満載すると空気が無いことになる・・リーファーは空気を冷やしますので、結果冷えないと言うことになります)を積載し、船で輸入すると、どんなに削ってもワイン1本あたり600円ほどは掛かります。
なので、600円以下の輸入ワインは無い・・と言うことにはなるんですが、そうならないのはどうしてか?・・と考えてみると良いかな?・・と思います。安いワインは何かしらの原因が有って安い訳です。
今は日本直行便は無くなってしまいました。途中、香港に寄る訳です。昔、香港の港湾労働者のストライキが有り、フランスからの荷が何カ月も野晒しになっていた時が有りました。そののち・・やはり出回ったんですね・・酷い状態のワインが・・。それに、さほど安くなく販売されてしまうと、そんな目にあったワインであることさえ想像出来ないことになってしまいます。
なので、妙に安いとか、最初からとんでもなくリーズナブルなものには、気を付けないといけない訳です。
で・・今回のミシェル・グロ2016年ですが、コンディションは非常に良いです。そりゃそうです・・ちゃんとしたものを販売していますんで。noisy もそこは信用第一ですんで、ご心配なきよう。正規エージェント品で、きちんとした管理をしており、noisy の店でもキッチリやらせていただいてます。
ですが、このモレ=サン=ドニとニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオなどは非常に少なく、飲むわけには行きませんでした。
リアルワインガイド第63号は
2016 ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオ 90+ 91+ 今~2038
2016 モレ=サン=ドニ・アン・ラリュ・ド・ヴェルジ 90 90+ 今~2040
と言う評価でした。
レ・シャリオはニュイの村の西、レ・ポレの下部にある畑です。ミシェル・グロのレ・シャリオは快活さがニュイの土っぽさを上回り、前面に出た味わいが特徴です。結構に・・石灰のミネラリティがテカテカと感じられます。
モレのアン・ラリュ・ド・ヴェルジは、あの孤高のモノポール、「クロ・ド・タール」と、モレの村に少しだけ存在する「ボンヌ=マール」の真上に存在する畑です。なので、確かに・・素晴らしいグラン・クリュの要素を感じさせてはくれるんですが、若いうちはどうも「しかめっ面」をしてることが多いんですね。言ってしまえば「ボンヌ=マール」もその傾向が有るので、「ソックリなのかも」などとも思いますが、やはり若いうちの外向性に難が有りかな?と思います。しかしちょうど良い熟のタイミングで飲むと、このプライスではビックリするほどの味わいを見せてくれるはずです。
何せ価格がこう・・ですんで、非常にお買い得かと思われます。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです!
━━━━━
【2015年のミシェル・グロは相当に良い!!】 詳しくはシャンボール=ミュジニーのコラムに書きますが、まぁ・・変わらないっちゃ・・変わらないのかもです。それも高いレベルをキープしたまま・・ですね。なので、特別に言い立てることも無いのかとも思いますが、それでも2015年、ミシェル・グロは相当良いんじゃないかと思っています。
ミシェル・グロのワインは、人それぞれに結構、評価が異なるんですね。評論家同士でもかなり違います。ジルベール・エ・ガイヤールはクロ・デ・レアをいつも、物凄く高く評価しています。例えば2014年のクロ・デ・レアは「97Points」です。
半面、最近noisyのところでも頻繁に名前が出て来る「ティム・アトキン氏」は同じ2014年のクロ・デ・レアを「91Points」としか評価していません。しかもまぁ・・ミシェル・グロさんの他のワインも似たようなもので、「平均ランクの造り手」として見ているようです。ジルベール・エ・ガイヤールの、
2011年 96Points
2012年 94Points
2013年 96Points
2014年 97Points
とは大違いなんですね。
日本人でもエレガントなワインがお好きな方や、ワインはやはり本場、ヴォーヌ=ロマネだろう!・・と言う方にはピッタリ・・ドハマりのはずなんです。しかし、日本では代理店さんが多く入手が比較的簡単なことに加え、
「様々なコンディションのミシェル・グロのワインが存在する」
ものですから、訳が判らないことになってしまっています。
コンディションの良いミシェル・グロは・・相当に旨いです。それに加え、2015年は相当に良い・・と想像出来ます。
因みにリアルワインガイド第59号は、
●ニュイ・レ・シャリオ
「今飲んで90 ポテンシャル91 飲み頃予想 今~2037」、美しい酸のハーモニー
●モレ・アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジ
「今飲んで89+ ポテンシャル90+ 飲み頃予想 今~2037」、目が詰まり複雑性が出ている
ととコメントしています。
まぁ、通常は上代が8千円位かと思いますので、7千円位の販売が普通かと思いますが、先だってのバックヴィンテージ、2011年ものと同じ価格でご紹介ですので・・かなりリーズナブルです。
ネットのワイン屋になってからしばらく経って、余りにどこでも販売しているので・・やり辛い部分が有って、時折仕入れなかったりしていますが、やはり好きなんですよね。是非コンディションの良いミシェル・グロを飲んでみてください。お勧めします。
以下は2011年のレ・シャリオのコメントです。
━━━━━
【蔵出しのバックヴィンテージオファーです!何でこんなに安いのか・・不明ですが、リアルワインガイド第45号は88~89、飲み頃2017~2028と飲み頃に入ってます。】 奥ゆかしさが何とも言えぬ情緒を感じさせる、ミシェル・グロならではのワインがこのレ・シャリオですね。エレガントながらも実は芯のしっかりしたワイン・・と言えると思います。
で、本当に何でこんなに安いの?・・と言いたくなっちゃいます。だって、2014年もののこのワインの仕入れ価格とほとんど変わらないんですから・・本当ですよ。どんなに利益を削ったとしても6千円以下は絶対に無理で、監禁作業になっちゃいます。
せっかくなので、価格を上げないためにもこちらも飲まずにご案内させていただきますが、リアルワインガイドも2017年から飲んで良いと判定していますので、ありがたいですよね。追加は見込めませんのでお早めに!
● 2019 Gevrey-Chambertin les Platières
ジュヴレ=シャンベルタン・レ・プラティエール
【ファーストリリース!・・6本しか入荷しませんでしたが・・飲んでしまいました!・・氷のミハイルはしっかり居ました!】

なるほど~・・人により感覚は様々ですね・・。エージェントさんのM君は、
「このワインだけ異質」
と書いてましたが、noisy 的には、
「2019年のグロはみんな異質で・・でも2019としては同質」
だと思います。
あの氷のミハイルはここにもしっかり居ます。だから2019年がそれ以前と比較して異質だけれど、2019年ものとしてはどのキュヴェも同質・・です。しっかりと冷ややかでテクスチュアが抜群・・。ずっと悩んでいたと思われるクロード・デュガさんに教えてあげたい位・・いや、すみません。
でも2019年のクロード・デュガのジュヴレ=シャンベルタンは滅茶旨いですので・・はい。いずれご案内させていただきますが・・
で、このグロ家初のジュヴレですが・・もう、いきなり
「村名ジュヴレとしての見本!」
と言いたいようなレベルのジュヴレをリリースしてくれてしまいました・・いや、ど~する・・。
このレ・プラティエールは、村のほぼ中央部から東に下がって行ったドン付きにあるリューディで、幾人もの生産者がこのレ・プラティエールを生産しています。ですので飲まれたことのある方も多いんじゃないかと思います。
ですが、やはりこれは2019年のミシェル・グロ風のジュヴレ=シャンベルタン。エキスがびっちり詰まっていて、その周りを冷ややかなクリスタルガラス風のミネラリティが包み込んでいます。果実も甘く無くしっかりで、赤黒いチェリーが主体、ベリーっぽさも僅かに有りますが、濃度が結構にしっかり有るので隠れがちです。
ほんのりとした鉄っぽさがジュヴレを感じさせますが、このしなやかでつややかなテクスチュアは・・これも
「ん?・・ジュヴレとシャンボールのブレンド?・・もしくはヴォーヌ=ロマネ?」
などと言ってしまう可能性も有ろうかと思います。
でも・・
「もしかして・・ミシェル・グロ?」
と言うかもしれませんよ。その後に、
「グロにしては美味し過ぎるか?」
と打ち消してしまうかもしれませんが・・。
いずれにせよ、ドメーヌ・ミシェル・グロは新たな時代に向け、変革を始めたと感じます。でもその変わり様は結構に凄い・・是非感じてみて下さい。かなり美味いです。
● 2019 Morey-Saint-Denis en la Rue de Vergy
モレ=サン=ドニ・アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジ
【すみません、6本だけです。】
すみません、noisy は開けられなかったので、エージェントさんのレヴューを掲載します。
クロ・デ・ランブレイに隣接する1級でもない村名の銘醸畑。2019年のこの村は雨が降ったということで欧米評論家の意見が割れていたが百聞は一飲に如かず。抜栓直後から最も親しみやすいのがこのモレ・サン・ドゥニ。ふわりと柔らかいタッチで鼻に絡みつくような香りの立ち上がり。薄い膜で覆われたようなタンニンの外殻。しっとりと濡れたダークカラント、ブルーベリー。燻したスパイス。果実の重たさではなく、力みの抜けた中間の広がり。余韻の脱力感は逆に好印象。
(2021年11月 村岡)
以下は以前のレヴューです。
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【このモレ=サン=ドニ・アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジ は少な過ぎて飲めませんでした。海外メディア評価も見当たらずにすみません・・以前のレヴューをそのまま掲載しています。】
【非常にリーズナブルな村名ワイン!でも価格以上に2017年のミシェル・グロの出来の良さが魅力です!】
まぁ、リアルワインガイドに記載されている価格は、ほぼ実勢価格ですから・・2016年もので7800円だとすると、この価格は一体どう言うことなんだろう・・と思ってしまうんですね・・。
「通常なら有り得ない・・」
と言うことになります。
例えばフランスから日本に、ちゃんとリーファー便を使用し、適切な量(満載すると空気が無いことになる・・リーファーは空気を冷やしますので、結果冷えないと言うことになります)を積載し、船で輸入すると、どんなに削ってもワイン1本あたり600円ほどは掛かります。
なので、600円以下の輸入ワインは無い・・と言うことにはなるんですが、そうならないのはどうしてか?・・と考えてみると良いかな?・・と思います。安いワインは何かしらの原因が有って安い訳です。
今は日本直行便は無くなってしまいました。途中、香港に寄る訳です。昔、香港の港湾労働者のストライキが有り、フランスからの荷が何カ月も野晒しになっていた時が有りました。そののち・・やはり出回ったんですね・・酷い状態のワインが・・。それに、さほど安くなく販売されてしまうと、そんな目にあったワインであることさえ想像出来ないことになってしまいます。
なので、妙に安いとか、最初からとんでもなくリーズナブルなものには、気を付けないといけない訳です。
で・・今回のミシェル・グロ2017年ですが、コンディションは非常に良いです。そりゃそうです・・ちゃんとしたものを販売していますんで。noisy もそこは信用第一ですんで、ご心配なきよう。正規エージェント品で、きちんとした管理をしており、noisy の店でもキッチリやらせていただいてます。
ですが、このモレ=サン=ドニ・アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジは非常に少なく、飲むわけには行きませんでした。
リアルワインガイド第63号は
2017 モレ=サン=ドニ・アン・ラリュ・ド・ヴェルジ 90+ 91 今~2038
と言う評価でした。
アン・ラリュ・ド・ヴェルジは、あの孤高のモノポール、「クロ・ド・タール」と、モレの村に少しだけ存在する「ボンヌ=マール」の真上に存在する畑です。なので、確かに・・素晴らしいグラン・クリュの要素をもそれなりに感じさせてはくれるんですが、若いうちはどうも「しかめっ面」をしてることが多いんですね。言ってしまえば「ボンヌ=マール」もその傾向が有るので、「ソックリなのかも」などとも思いますが、やはり若いうちの外向性に難が有りかな?と思います。しかしちょうど良い熟のタイミングで飲むと、このプライスではビックリするほどの味わいを見せてくれるはずです。
何せ価格がこう・・ですんで、非常にお買い得かと思われます。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです!
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【2015年のミシェル・グロは相当に良い!!】
詳しくはシャンボール=ミュジニーのコラムに書きますが、まぁ・・変わらないっちゃ・・変わらないのかもです。それも高いレベルをキープしたまま・・ですね。なので、特別に言い立てることも無いのかとも思いますが、それでも2015年、ミシェル・グロは相当良いんじゃないかと思っています。
ミシェル・グロのワインは、人それぞれに結構、評価が異なるんですね。評論家同士でもかなり違います。ジルベール・エ・ガイヤールはクロ・デ・レアをいつも、物凄く高く評価しています。例えば2014年のクロ・デ・レアは「97Points」です。
半面、最近noisyのところでも頻繁に名前が出て来る「ティム・アトキン氏」は同じ2014年のクロ・デ・レアを「91Points」としか評価していません。しかもまぁ・・ミシェル・グロさんの他のワインも似たようなもので、「平均ランクの造り手」として見ているようです。ジルベール・エ・ガイヤールの、
2011年 96Points
2012年 94Points
2013年 96Points
2014年 97Points
とは大違いなんですね。
日本人でもエレガントなワインがお好きな方や、ワインはやはり本場、ヴォーヌ=ロマネだろう!・・と言う方にはピッタリ・・ドハマりのはずなんです。しかし、日本では代理店さんが多く入手が比較的簡単なことに加え、
「様々なコンディションのミシェル・グロのワインが存在する」
ものですから、訳が判らないことになってしまっています。
コンディションの良いミシェル・グロは・・相当に旨いです。それに加え、2015年は相当に良い・・と想像出来ます。
因みにリアルワインガイド第59号は、
●ニュイ・レ・シャリオ
「今飲んで90 ポテンシャル91 飲み頃予想 今~2037」、美しい酸のハーモニー
●モレ・アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジ
「今飲んで89+ ポテンシャル90+ 飲み頃予想 今~2037」、目が詰まり複雑性が出ている
ととコメントしています。
まぁ、通常は上代が8千円位かと思いますので、7千円位の販売が普通かと思いますが、先だってのバックヴィンテージ、2011年ものと同じ価格でご紹介ですので・・かなりリーズナブルです。
ネットのワイン屋になってからしばらく経って、余りにどこでも販売しているので・・やり辛い部分が有って、時折仕入れなかったりしていますが、やはり好きなんですよね。是非コンディションの良いミシェル・グロを飲んでみてください。お勧めします。
以下は2011年のレ・シャリオのコメントです。
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【蔵出しのバックヴィンテージオファーです!何でこんなに安いのか・・不明ですが、リアルワインガイド第45号は88~89、飲み頃2017~2028と飲み頃に入ってます。】
奥ゆかしさが何とも言えぬ情緒を感じさせる、ミシェル・グロならではのワインがこのレ・シャリオですね。エレガントながらも実は芯のしっかりしたワイン・・と言えると思います。
で、本当に何でこんなに安いの?・・と言いたくなっちゃいます。だって、2014年もののこのワインの仕入れ価格とほとんど変わらないんですから・・本当ですよ。どんなに利益を削ったとしても6千円以下は絶対に無理で、監禁作業になっちゃいます。
せっかくなので、価格を上げないためにもこちらも飲まずにご案内させていただきますが、リアルワインガイドも2017年から飲んで良いと判定していますので、ありがたいですよね。追加は見込めませんのでお早めに!
● 2019 Chambolle-Musigny
シャンボール=ミュジニー
【元々濃密でテッカテカなシャンボール村名が氷のミハイル化で・・さらに激旨化!・・これはもう飲むしか在りません!】

そう、2018年ものも「村名で白眉!」と書かせていただきました。滅茶旨かったのに、何故か全然売れず・・それでも少しずつ減って行って、ようやっと完売した村名シャンボールです。
これはもう、ミシェル・グロのワインの中ではあまり知られていないニュイ1級の美味しさと同様、
「・・えっ?・・なんで売れないの?」
と思ってしまう出来事なんですね。
2019年ものはミルランダージュ分がそれなりに多いヴォーヌ=ロマネ村名と良い勝負、痛み分けだと思いますが・・シャンボールは滅茶苦茶美味しいですよ。もともとテクスチュアが良く、日当たりが良いんでしょう・・濃度もしっかり、それでいて全くしつこくならずにエレガンスもしっかりあり良く香るワインな訳です。
それがこの2019年、何度も書いてすみませんが、氷のミハイル化によって、適度に豊かな表情を抑え込んでいますから・・エレガントさはそのままに、でも内部に存在し外に出ようとしているエキスの濃度の静かな訴えを、飲み人も判らないうちに受け取ってしまうのでしょう。
ヴォーヌ=ロマネも相当旨いですが、シャンボールも全く負けていません。エージェントのオルヴォーさんのブラインド・テイスティング(ワイン屋さんとかレストランさんとかが相手です)では、このシャンボールをヴォーヌ=ロマネと言った方がほとんどだったそうです・・ん、判ります・・その気持ち!・・ただのシャンボールがここまでのポテンシャル、出せる訳が無いと思ってしまうのでしょう。
素晴らしい出来でした。これも増やせません。無くなってしまったらすみません・・お早めにご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【noisy的には村名の中で白眉!・・滅茶美味しいです!・・ジャスパー・モリスさんの判断とは違いますが・・】
2017年ものも滅茶美味しかったシャンボール=ミュジニー村名ですが、飲めた村名3種の中では抜けてたかな?・・と思えるほど素晴らしいと感じました。
ジャスパー・モリスさんはヴォーヌ=ロマネとニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオに上値92ポイント、シャンボールに91ポイント付けていますが、noisy的にはシャンボールにはポテンシャル点として 92+ もしくは93ポイントまで付ける可能性が有ります。濃密さとエレガンスの均衡、フィネスさえ感じる格上のテクスチュアでした。最も、数が無くて飲めなかったニュイ=サン=ジョルジュ村名(区画名無し)がどこまで行けるか、判らなかったのが残念では有ります。
これ、1級を喰う可能性すら有ると思えるほどの出来栄えだと思いましたが・・いかがでしょう?・・シャンボールの伸びやかさが見事に発揮され、ややもするとスレンダーでは有るが、少し欠けていると感じる場合のあるシャンボール=ミュジニーに、村中央の1級畑ものに近い肉感・・グラマラス感が漂い・・しかも、時間の経過でシャンボールならではの香水的ニュアンスも拡がり始めると言うポテンシャルです。
見事に安い!・・と思います。少ないですが是非飲んでみて下さい。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2016年もので描いた墨絵の世界に、沢山の絵の具で色を付けました!2017年は素晴らしい出来です!】
「ワイルド・・だろう~~?」
一世を風靡したお笑いネタ?では有りますが、このミシェル・グロの2017年シャンボール=ミュジニー村名は、ミシェル・グロのラインナップ上、最もパワフルなんじゃないか?・・そしてワイルドなんじゃないか?・・と感じさせてくれました。
しかも2016年はレヴューにも書きました通り、
「墨絵の世界!」
ですから・・ね。
「・・どんだけ~!」
ですよ。全然印象が異なるんですから・・。
ブラインドで飲んだら、おそらく、「これがヴォーヌ=ロマネ」と言ってしまいそうです。・・ニュイ=サン=ジョルジュ村名と言わないところが味噌でも有ります。
確かに、ミュジニーに接するレ・ザルジリエールの割合が多いキュヴェですから、ミュジニーにも由来するフラワリーな香水のようなニュアンスがトッピングに感じられ、それを取ってしまうとニュイと言い辛くなる。・・でもメオの素晴らしいニュイ1級などを飲めば、そのニュアンスに近いものさえ感じられるし・・いや、レ・ルージュやサン=ヴィヴァンなどに通じるものとも感じられるとなると、やはりそこは、
「ヴォーヌ=ロマネかシャンボール=ミュジニーかニュイ=サン=ジョルジュのどれか・・」
等と言う、ちょっとズルい返答をしてしまいたくなります。
僅かにジャミーさを持った帯域の有るベリーとチェリーが香り、中域の暖かさは少しヴォーヌ=ロマネ的。トップノーズには香水的な高周波のアロマに皮革が僅かに混じる。とても複雑で柔らかくエキス感バッチリのジューシーさ。エレガントなワインだが、ミシェル・グロの中ではパワフルなスタイル。多彩な色彩を感じるワイン。
何せ、リアルワインガイド第67号は各村名のキュヴェの中でポテンシャルトップの92+ と言う評価でした。これは見逃せないんじゃないかと思います。数は無いのでお早めに!・・あ、リアルは「まるで1erのようなグリップと集中感」と、ベタボメです。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【とても美味しいです・・ルイ・ユエラン・・復活はまだか?・・と懐かしく思ってしまいました!】
色合いもしっかりしていますね・・。美しいです。この写真は色味の調整などは一切しておらず、大きさだけ合わせています。むしろ、
「濃密なのかな?」
とさえ想像させるような色味では無いでしょうか。
しかしながら、かなりの複雑さを見せるとは言え、見た目以上に「詫び寂び」の有る、ある種・・「墨絵の世界を感じさせる類のシャンボール=ミュジニー」に仕上がっています。
じゃぁ・・2015年のパーフェクトと思えるようなシャンボールとも違うのか?・・と言いますと、
「・・そうとも言えない・・」
と答えるしかないでしょう。やはりこれはミシェル・グロのシャンボール=ミュジニーなんですね。なので、このバランス・・少し「詫び寂びさえ感じさせる」味わい・・と言うのは、現在の状態で有って、タイミングによっては、
「元気はつらつ!石灰バリバリ!」
の雅なシャンボールを感じさせてくれるものと思います。
ちょうど飲んでいて・・飲み始めは・・
「・・そうだ・・ルイ・ユエラン・・・どうしちゃったかな・・。退院されて元気に畑仕事が出来てると良いんだけど・・」
などと思ってしまうほど・・味わいに似たものが有りました。
飲み進めると徐々に石灰系のミネラリティと複雑な表情が出始めました・・で無くなっちゃったんですが、
「やはりミシェル・グロのシャンボールは美味しい!」
と思ってしまいましたね。
勿論ですが、ニュイ1級が見せるような凄みまでは無いんですが、シャンボールの奥深さをしっとりと感じさせてくれるものでした。価格も良い感じです。是非飲んでみてください!お勧めします!
【滅茶苦茶美味しいシャンボール村名!これは是非飲んでみてください!同格のヴォーヌ=ロマネも非常に面白い存在です!】
一般格的にはヴォーヌ=ロマネが上でシャンボール=ミュジニーはそのすぐ下・・のようなイメージが有るかと思います。ドメーヌ・ミシェル・グロのポートフォリオ的には同格・・と言うことなのでしょう。
今回、久しぶりにフルラインナップでドメーヌ・ミシェル・グロを扱うことにした訳ですが、その中でも意外にも仕入れ辛いのがこのシャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネなんですね。勿論、
「ん?・・そんなこと無いんじゃない?」
とおっしゃる方もいらっしゃるかと思いますが、より良いコンディション、味わいを求めますと結構に難しいものです。
「・・そこだけ・・美味しいとこだけ抜くんですか?」
と言われちゃうもので・・。エージェントさんもそれなりのアソートで購入しますから、バランス良く買ってくれないと困る訳ですね。でもアチコチのエージェントさんも有りますから・・ね。色んなやり方が有って難しいんです。
noisy 的にはこのヴォーヌ=ロマネ村名とシャンボール村名、そしてニュイ1級がとても好きでして、数本ずつの3アイテムのうち、何をテイスティングするかで悩んだんですが、このところしばらく飲めていないシャンボール村名を飲むことにしました。
いや~・・画質を落とした写真しか掲載出来ないのが残念ですが、実際はめっちゃ綺麗です!もっと美しいんですが腕が無い・・すみません。久しぶりに飲んで、やっぱりビックリしました。超旨いです!
まぁ、このミシェル・グロさんりのシャンボール=ミュジニー村名についてはリアルワインガイドでも太鼓判ですから皆さんもご存知かと思いますが、
「シャンボール村名のトップ」
と評価しています。
確かに・・それ以上のものを感じさせてくれるクオリティなんですが、どこか、シャンボールだけの表情とも思えないような匂いをふんだんに感じるんですよね。
肌理の細やかさはまぁ・・バッチリですし、シャンボールらしい艶々とした石灰系のニュアンスも有ります。しかしそんなシャンボールらしさは「縁の下の力持ち」的な存在で有って、むしろ、ヴォーヌ=ロマネ的な柔和でバランスの良い酸、らしい複雑性とアロマが、ワインを飲む楽しさを再認識させてくれちゃうんですね。
特にシャンボールと言うアペラシオンは、確かに果実を感じさせてくれはしますが、若い内はむしろ石灰系のミネラリティの存在が目立ちます。前面に出て来る・・と言う意味です。
しかしグロさんちのシャンボールは、粘性が有って・・つまり粘土による影響、もしくは赤い土・・のような構成からの果実だったりスパイスだったり・・が前面に来ています。
ヴォーヌ=ロマネ村名にシャンボール的な石灰の下支えのボリュームを増大させた感じ・・と言っても良いかもしれません。シャンボールの表現には余り出て無いボリューム感と言えば良いのか。良くも悪くもヴォーヌ=ロマネ的で有り、もしくはミシェル・グロ的だと言うことなのかな・・と理解しています。ヴォーヌ=ロマネ イコール ミシェル・グロ 的なものが、脳内で出来上がってしまっているのかもしれません。「標準・超スタンダード」と言うことなのかもしれません。
じゃぁヴォーヌ=ロマネはどうなんだ!・・と言うことになるんですが、こちらもやっぱり・・今回は飲んではいませんが、見事なヴォーヌ=ロマネなんですね。リアルワインガイド的には59号で、ヴォーヌ=ロマネ 90+~91+、シャンボール 91~92 と、ものの見事に、キッチリと 0.5ポイント、シャンボールが上の評価点を出しています。
まぁ、この辺は好みだと思うんですね。それに2015年は「甘い」と言うような評価が有りますが、まぁ、それがもし感じても最初のうちだけです。noisy が飲んだかぎりにおいては、このシャンボールを甘いとは絶対に言わないですし、むしろいつもよりもより好ましい・・と言うと思います。
それにね・・将来的には非常に複雑なブケをかもし出してくれるのが判るアロマなんですね・・。勿論シャンボールですから非常に長命です。ヴォーヌ=ロマネよりも長く持つでしょうし、時折へそを曲げる癖は直らないと思います。その点ではヴォーヌ=ロマネのバランスの良さは素晴らしいですから、シャンボールのような癖は無いです。良くも悪くもシャンボールは「石灰」の多分の存在が影響するんですね。
なので同格ですが、早めに飲むならどちらでもOK、ちょっと置くならヴォーヌ=ロマネ、長く置くならシャンボール・・と言うことになるかと思います。素晴らしいワインでした!超お勧めします!是非飲んでみてください。
● 2019 Vosne-Romanee
ヴォーヌ=ロマネ
【・・これはもう・・ミルランダージュの面影を氷のミハイルが包んでいます!大当たり!】

激旨です!・・まぁ確かに、ロベール・シリュグの2019村名ヴォーヌ=ロマネV.V.ほどのミルランダージュの濃度では無いにしても、充分過ぎるほどのレベル・・と言うか、実際はちょうど良くなってしまっているんですが・・氷のミハイル化で・・そのミルランダージュ的な濃密な美味しさに加え、クリスタルガラスのような、冷やかなミネラリティがコートしてくれていますので、もう無敵の美味しさです!
いや・・やっぱりヴォーヌ=ロマネのワインって・・ズルいですよね~・・もうそれだけで旨いんだから。しかも2019年のようなグレートイヤーになってしまいますと、そしてミルランダージュの粒が入ってしまうとこんなにも美味しくなってしまうなんて・・
ですがすみません、数が無いです。素晴らしく旨かった2018年のヴォーヌ=ロマネを飲まれた方は、2018年もののグラスの写真と、2019年ものの写真を見比べてみてください。色の組成自体がもう・・違う感じがすると思いますし、ミネラリティのコーティングも何となく見えるんじゃないかと思うんですね・・いや、少なくともnoisy には、そのように見えています。ミルランダージュと言えば、noisy にとってはあの神様が教えてくれた完璧な味わいです。価格もあの頃とさしては変わらないのは、これも縁なのかとも思います。
2019年ものも少ないですが、2020年ものはもっと少ない可能性が有り、2021年ものに至っては・・などとエージェントさんには脅かされています。
「・・それって・・ブルゴーニュ中心のNoisy wine にどうしろと?」
お先真っ暗ですが、やはり美味しいワインを皆さんにきっちりお届けするのが生業ですので・・頑張ります。お早めにご検討ください。相当旨いです!
以下は以前のレヴューです。
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【やはりミシェル・グロも至高の村、ヴォーヌ=ロマネを代表する造り手であったと、是非ご確認ください!】
グロ家と言えば、至高の畑が集中するヴォーヌ=ロマネの大ドメーヌでは有りますが、その販売方法が複数の濃くないエージェントさんに品物を供給していることも有って、
「珍しくないから・・」
と言うだけで余り飲まれないのは非常に残念なことです。
「ブルゴーニュの良心。ヴォーヌ=ロマネの基準。」
と言うのは、誰もが思うことなのでしょうが、近年はそれに加えて、
「新たな旅立ち。質感・ポテンシャルの向上。」
も感じ始めています。海外メディアはバーガウンド、ヴィノスが上値90点に過ぎず・・でもインサイド・バーガンディが92点と言うレベルで、ちょっと納得が行きませんね。派手な味わいには高い点を、美しいワインには低い点を・・と言う単純さを感じます。
2018年もののブルゴーニュワインの醸造・育成は、非常に難しかったんじゃ無いかと思うんですね。畑でキッチリ仕事ができないと、醸造に「フリーハンドな部分を持てない」ことに繋がったヴィンテージだと感じています。
ですので、14度以下に抑えつつもエレガンスの表現は素晴らしいですし、畑の個性も、造り手の個性すらもちゃんと表現出来ているのには驚きを感じます。
以前、フィリップ・パカレがアル分15度のコルトンーシャルルマーニュを仕込んでA.O.C.を名乗れなかったことが有りましたが、それ自体はパカレの「ポカ」だったとしても、もしミシェル・グロがそのシュチュエーションにいたなら・・そうなる以前に「畑で仕事をして解決済み」にしているとさえ感じます。
このヴォーヌ=ロマネも、秘蔵のモノポール、クロ・デ・レアを一回り小さくしただけ・・だと感じます。ヴォーヌ=ロマネらしい柔らかで温かい酸バランス、細やかな表情としなやかなテクスチュア、球体のように丸く、やや赤黒い極少果実を感じさせながら、一体となった味わいを見せてくれます。
2017年ものよりもポテンシャルは上と感じますが、同時期での「今飲んで点」は0.5点低い・・そう感じます。
クロ・デ・レアは5年は置きたいですよね。ヴォーヌ=ロマネ村名は、おそらく暖かくなって来た頃に一度美味しく飲めるようになり、また次の冬が来た頃からまた締まり始めると予想していますので、その後でしたら2023年から飲まれると良いと思います。ピュアで精緻、まさにヴォーヌ=ロマネの上質さを感じさせる味わいです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【やはり王者のエレガンス、ここに有り!です。】
ヴォーヌ=ロマネのワインのテイスティングは実に嬉しい・・です。その昔、まだワインの勉強を始めたばかりの頃は、ブルゴーニュの村名では最も高価なヴォーヌ=ロマネを、どうやって開けるか、いつ開けるか、その予算はどこから持ってくるか・・(^^;; と随分悩みながら、
「・・ええいっ!・・スパっと開けたれ!」
とばかりに抜栓したのは良いが、コルクが崩れてしまって・・悲惨な目に遭ったことを何となく思い出します。
まぁ、思い返せば、そのワインのボトルコンディションが良く無かったのも有り、その頃の保存方法や自分の抜栓技術がダメダメだったのも有り・・です。まだまだ造り手の違いなどには思いが至らないような日々だったと思いますが、それでも「ヴォーヌ=ロマネ」と言う響きに憧れて、どうしても飲んでみたい・・と願っていたのは事実だと思います。
そんなですから、今もヴォーヌ=ロマネのテイスティングは楽しみで仕方が無いです。まぁ、人一倍、うるさいでしょう・・嫌ですよね~・・そんなのが隣にいたら!
そうそう・・そのしばらく後だと思いますが、何とか入手したジャン・グロの1985年クロ・デ・レアを大事にしばらく大事に持ってました。ミシェルのラベルに変わる前のものなので、いつか開けようと思っていたんですが、どこに行ってしまったか・・覚えてないんですね~。
やはりミシェル・グロはミシェル・グロでした。そして、しっかりヴォーヌ=ロマネしてます。非常に精緻だし、シャンボール的なミネラリティが奥底にちゃんとあるのが判ります。
微細なミネラリティの組成が、やはりエレガントで複雑な表情を造り出しています。
むしろ、物凄くまとまっていて、今飲んでも非常に美味しい・・と言うのが裏目に出て、高い評価を得られないと言うタイプのワインです。もっとどこかのベクトルが弾けるように突出していたりしますと、
「(他の要素もいずれ出てくるか・・?)」
などと想像してしまうのが人間ですから・・。
しかし、やはり良いワインは早いうちからバランスに優れるものです。そんな意味ではこのミシェル・グロのヴォーヌ=ロマネを選ぶという判断はきっと正しいはずですよね?
リアルワインガイド第67号は、シャンボール=ミュジニー村名の92+に次ぐ92ポイント評価です。ほとんど1級並みの評価と言って良いかもしれません。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【】
輝いてますね~・・明るさの有るルビーが美しいです。今回はシャンボールとヴォーヌ=ロマネを飲ませていただいた訳ですが、何を一番感じたか・・と言うと、
「ミシェル・グロの個性と共に、テロワールの違いをハッキリ、クッキリ感じさせてくれた」
と言うことですね。
ミシェル・グロはヴォーヌ=ロマネの生産者ですから、全てがヴォーヌ=ロマネっぽく感じるんじゃないか?・・と言うようなご意見も有る訳です。
例えばシャンボールのユドロ=バイエ・・。比較的にはやや濃い目では有りますが、素晴らしい生産者ですよね。彼の場合、あまり出てはきませんが、「ヴォーヌ=ロマネ村名」も持っています。このワインは・・
「結構にシャンボールっぽく感じるヴォーヌ=ロマネ」
だと感じます。
しかしながらどうでしょう・・新樽率の関係なのか・・ミシェル・グロの場合は違うんですね。シャンボールはシャンボールなんですよ。その上でミシェル・グロを感じます。バイエは先にバイエの「紫」を感じさせますし、「ちょっとしたシャンボールチックさ」が有るんですね。
このワイン、非常に複雑ですが繊細です。大きなバランスの上では非常にまとまっており、細やかな部分がまぁ・・非常に細かく、複雑に入り混じっています。その上でヴォーヌ=ロマネらしい柔らかな酸としてのバランスが有ります。
ミネラリティの組成も細やかですから、スパイスや花、果実、鉄っぽさ、チリチリとした金属系のニュアンス、シガーっぽさなど、たっぷりとノーズを刺激してくれます。まぁ・・嫌いな方はいらっしゃらないでしょう。
凄みでは無く繊細さで飲ませてくれます。是非飲んでみてください。お勧めします。
以下は以前のレヴューです!
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【滅茶苦茶美味しいシャンボール村名!これは是非飲んでみてください!同格のヴォーヌ=ロマネも非常に面白い存在です!】
一般格的にはヴォーヌ=ロマネが上でシャンボール=ミュジニーはそのすぐ下・・のようなイメージが有るかと思います。ドメーヌ・ミシェル・グロのポートフォリオ的には同格・・と言うことなのでしょう。
今回、久しぶりにフルラインナップでドメーヌ・ミシェル・グロを扱うことにした訳ですが、その中でも意外にも仕入れ辛いのがこのシャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネなんですね。勿論、
「ん?・・そんなこと無いんじゃない?」
とおっしゃる方もいらっしゃるかと思いますが、より良いコンディション、味わいを求めますと結構に難しいものです。
「・・そこだけ・・美味しいとこだけ抜くんですか?」
と言われちゃうもので・・。エージェントさんもそれなりのアソートで購入しますから、バランス良く買ってくれないと困る訳ですね。でもアチコチのエージェントさんも有りますから・・ね。色んなやり方が有って難しいんです。
noisy 的にはこのヴォーヌ=ロマネ村名とシャンボール村名、そしてニュイ1級がとても好きでして、数本ずつの3アイテムのうち、何をテイスティングするかで悩んだんですが、このところしばらく飲めていないシャンボール村名を飲むことにしました。
いや~・・画質を落とした写真しか掲載出来ないのが残念ですが、実際はめっちゃ綺麗です!もっと美しいんですが腕が無い・・すみません。久しぶりに飲んで、やっぱりビックリしました。超旨いです!
まぁ、このミシェル・グロさんりのシャンボール=ミュジニー村名についてはリアルワインガイドでも太鼓判ですから皆さんもご存知かと思いますが、
「シャンボール村名のトップ」
と評価しています。
確かに・・それ以上のものを感じさせてくれるクオリティなんですが、どこか、シャンボールだけの表情とも思えないような匂いをふんだんに感じるんですよね。
肌理の細やかさはまぁ・・バッチリですし、シャンボールらしい艶々とした石灰系のニュアンスも有ります。しかしそんなシャンボールらしさは「縁の下の力持ち」的な存在で有って、むしろ、ヴォーヌ=ロマネ的な柔和でバランスの良い酸、らしい複雑性とアロマが、ワインを飲む楽しさを再認識させてくれちゃうんですね。
特にシャンボールと言うアペラシオンは、確かに果実を感じさせてくれはしますが、若い内はむしろ石灰系のミネラリティの存在が目立ちます。前面に出て来る・・と言う意味です。
しかしグロさんちのシャンボールは、粘性が有って・・つまり粘土による影響、もしくは赤い土・・のような構成からの果実だったりスパイスだったり・・が前面に来ています。
ヴォーヌ=ロマネ村名にシャンボール的な石灰の下支えのボリュームを増大させた感じ・・と言っても良いかもしれません。シャンボールの表現には余り出て無いボリューム感と言えば良いのか。良くも悪くもヴォーヌ=ロマネ的で有り、もしくはミシェル・グロ的だと言うことなのかな・・と理解しています。ヴォーヌ=ロマネ イコール ミシェル・グロ 的なものが、脳内で出来上がってしまっているのかもしれません。「標準・超スタンダード」と言うことなのかもしれません。
じゃぁヴォーヌ=ロマネはどうなんだ!・・と言うことになるんですが、こちらもやっぱり・・今回は飲んではいませんが、見事なヴォーヌ=ロマネなんですね。リアルワインガイド的には59号で、ヴォーヌ=ロマネ 90+~91+、シャンボール 91~92 と、ものの見事に、キッチリと 0.5ポイント、シャンボールが上の評価点を出しています。
まぁ、この辺は好みだと思うんですね。それに2015年は「甘い」と言うような評価が有りますが、まぁ、それがもし感じても最初のうちだけです。noisy が飲んだかぎりにおいては、このシャンボールを甘いとは絶対に言わないですし、むしろいつもよりもより好ましい・・と言うと思います。
それにね・・将来的には非常に複雑なブケをかもし出してくれるのが判るアロマなんですね・・。勿論シャンボールですから非常に長命です。ヴォーヌ=ロマネよりも長く持つでしょうし、時折へそを曲げる癖は直らないと思います。その点ではヴォーヌ=ロマネのバランスの良さは素晴らしいですから、シャンボールのような癖は無いです。良くも悪くもシャンボールは「石灰」の多分の存在が影響するんですね。
なので同格ですが、早めに飲むならどちらでもOK、ちょっと置くならヴォーヌ=ロマネ、長く置くならシャンボール・・と言うことになるかと思います。素晴らしいワインでした!超お勧めします!是非飲んでみてください。
● 2019 Nuits-Saint-Georges 1er Cru
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ
【数量限定のため飲めませんでした。レ・ヴィーニュ・ロンドとレ・ミュルジュのブレンドですから・・半端無いのは間違い無いでしょう!】---少な過ぎて飲めないのですみません、以前のレヴューそのままです。
【すみません、1級以上は少ないので飲めません。力強いスタイルだった今までと変わり、かなりエレガンスに振られた仕上がりのようです!】
クリマの個性を出さない1級畑のブレンドですが、ブレンドで有るがために出せる個性も有ります。そもそも、このニュイ=サン=ジョルジュ1級と言うワインは、ドメーヌ・ミシェル・グロのラインナップの中では目立たないアイテムでは有ります。
しかしながら、飲んだことが有る方にとっては、毎年欲しいワインのひとつになっている確率が非常に高いアイテムで有り、しかも2017年は相当に出来が良く、さらには、パワフル系(ミシェル・グロとしては・・ですが)の姿をしていない、超エレガント系ながらも、リアルワインガイド第67号では素晴らしい評価だった2016年ものの上回って評価されています。
誤解を恐れずに言ってしまえば、畑の個性のみを考えればミュヌレ=ジブールのレ・ヴィーニュ・ロンドとメオ・カミュゼのミュルジュ、両方の個性のブレンドと考えて向かい合える可能性と、造り手の個性を考えて、上記同様のスタンスでの比較も出来る・・と言うことも有ります。
そして、おそらく2017年のミシェル・グロを飲まれた方は、この途方も無くミシェル・グロらしいエレガンス満載の見事な味わいに、惚れ惚れとされることと思います。
非常に入荷の少ないワインです。昨年もの2016年の一般的な価格は¥12700だそうですので、如何にお買い得かはお判りでしょう。是非飲んでみてください。
以下は以前のレヴューです。
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【2015年はワインラヴァーのヴィンテージ!!是非ミシェル・グロも飲んでみてください!】
ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェのご案内です。いや・・高くなってしまったのと、雨後のタケノコみたいにネット販売のワイン屋さんの進出で、noisy の出る幕じゃ無くなって来た感じがしたので、だいぶ遠退いてしまっていました。それでもニュイ1級とか、レ・ブリュレ、クロ・デ・レア、クロ=ヴージョは扱いたいとは思っていましたよ。2006年まではそれでも上級キュヴェまでテイスティングしていましたしね。
ワイン屋さんが増えることは非常に良いことですが、ネット上の情報はどこを切っても金太郎・・
「・・・そんなんじゃぁお客さんが離れてしまう・・付かないこと位、判れよ・・」
と・・自分のことはまずどこかに置いといて・・感じています。
まぁ、ワイン屋であっても仕入れたワインをその都度、全部自分で開けて飲んでたら破産しちゃいますが、飲めないなら飲めないなりの紹介の仕方が有るんじゃないかと・・。通り一遍の安い情報と、さらにはラ・グランド・リュをラ・グラン・リュのように書いたまま・・、知らぬか、知るつもりも無いか、それともただ天然ボケか・・単なる間違いと言うことは有るにせよ、そもそも区別も付かない、付けないようじゃ、お先が知れてます。・・自戒を込めて・・ね。
ミシェル・グロさんのワインは日本の正規エージェントが沢山有りますんで、決して珍しいものでは有りません。そんな環境も有ってか、ワイン屋はもう誰も飲んで案内しよう・・などと言う空気じゃないのは確かかもしれません。
それでも、今回の仕入れでは・・例えばクロ=ヴージョは極少の割り当てです。飲んで案内出来た昔が信じられないですが、リアルワインガイド第59号では、
「94~95」
と非常に高評価です。
例えば皆さんも、期待して抜栓した高級ワインが、余りに薄くて香らず、
「・・あれ?・・コンディション、悪い?」
などと思ったことは、ワインファンなら何度も有るはずです。
季節も変われば気温も変わる、湿度も変化する、環境も違う、人間もワインもバイオリズムが有る、熟成による変化も有る・・。さらにはビオ的にはその日が「根の日」だったりして・・。
リアルワインガイドでも昨年・・いや、noisy がテイスティングで参加した時ではないですが、
「・・余りに何も出て来ないので、途中でテイスティングを中止し、改めて数日後にやり直した」
などと言うことが有ったそうです。
まぁ、シュタイナー的見地から言うならば、その日はよほど惑星の配列が良く無かったんでしょう!・・(^^;;
ヴォーヌ=ロマネ・クロ・デ・レアは、ミシェル・グロのモノポールで有り、看板ワインですね。これもリアルではガチガチだったようで、「92~93」と見事な評価です。
このワインはバランスが良いので、いつ飲んでも・・「こんな感じだよね・・」と過少に評価されがちですが、ヴォーヌ=ロマネのワインとすると非常に長熟でして、長く置くと激変します。1級畑とするなら標高の低い位置に有りますが、やはりテロワールの違い・・なんでしょうね。
オ・ブリュレ1級もリアルワインガイド第59号は暫定点で「92~93+」でした。この畑は濃密でスパイシー、それに、ジャイエ家も持っていたことも有って、noisy もお気に入りです。クロ・デ・レアと違って何年か置くだけでかなり出て来ますし、長い熟成も可能です。リアル的には、「グラン・クリュですか?」と。余り話題に成らない1級畑ですが、今はメオ=カミュゼがリリースしているブリュレ・・・昨今のメオを考え合わせるともの凄いワインになってると思うので、これも是非飲みたいですが、
「最もリーズナブルなブリュレ」
で有ることは間違い無いですし、評価も非常に高いので、価格は「安い!」と言えるでしょう。
少なくとも10年以上前の頃のように、ある程度簡単に購入できる価格に戻ってほしいもので、全アイテムのテイスティングをやりたいものですが、昨今はそうは行かないでしょう。でも相対的に言えば非常にリーズナブルです。是非2015年ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェ、ご検討くださいませ。
以下はかなり昔のコメントです。
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【2006年のブルゴーニュはやっぱり旨い!】
・・・ミシェル・グロを飲んで、そう感じました。・・・いや、何でもかんでもそうだ・・・とは言いませんよ。少なくともnoisyが扱っている造り手に関しては、間違い無くそう思います。
人間も、何事も無く、またそつなく生きて来た方は穏やかな性格で、人から愛されると思いますが、言ってしまえば平凡で、あまり目立たないのかもしれませんが、人生の荒波に揉まれ、辛いこと、悲しいことを乗り越えてきた方は、揉まれてきた故の「影」や「みえない優しさ」が有るのかもしれません。まあ、そんなにイッパ一絡げでは言い切れないものではあるものですが・・・。
2005年はストレスの無い葡萄の性格から、とてもニュートラルな素晴らしいワインが生まれたとは思っています。でも、それって、生産者にとってはそうかもしれないが、グラスを目の前にした飲み手には余り関係の無い部分ですし、ワイン自体の評価とも違うように思います。
2006年は生産者にとっては難しいヴィンテージだったのかもしれませんが、それが還ってワインに複雑性と表情を深める要因になったように思え、且つ、丁寧に仕上げられた関係で、現状では2005年よりも美味しいという、ちょっと皮肉な状況になっているんじゃないかな?と思うんですね。
その事については他のコラムでも書きましたのでここでは拡げないですが、本当に素直に、情報に振り回されずに自身の評価をすることが、ワインの楽しみを深めてくれると思います。1968年のシャトー・ディケムは、noisyは飲んだことは有りませんが、文献によれば、本当に素晴らしい味わいだったそうで、
「1968年のボルドーは全滅」
等という安直な評論家の言葉の鵜呑みでは、何事も真実に目を向けられないことを暗示しているようです。
2006 ブルゴーニュ・ルージュ
単純に美味しい、とてもエレガントな味わいです。濃く無く、薄く無く、ベリー、チェリーがミネラルとともに穏やかに香り、中程度のボディと、後口をやや酸で引き締めながらの余韻が有ります。僅かに若い部分で後口の酸味を引きずりましたが、お客様の手に届く頃には、輪郭をキッチリ描けるようになっているでしょう。美味しいです。
2006 ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・レア
とても硬かった2005年に比べ、現在は一つの良いバランスに有ります。わずかな動物香的スパイスと黒味掛かった粒の小さなベリー、テクスチュアの良い接触感、締まりつつも収縮を繰り返すボディ、美しい減衰が有ります。まだ大きさはさほどでは無いものの充分に美味しいです。こちらは酸度は強くなく、とてもまろやかです。決して2005年に大きく劣ることは有りません。
2006 クロ=ヴージョ・グラン・モーペルテュイ・グラン・クリュ
さすがのトップ・キュヴェで、クロ・デ・レアが如何に素晴らしい1級畑でも、これを超えるのは至難の技でしょう。ベルナール・グロのクロ=ヴージョ・ミュジニに続くグラン・モーペルテュイの畑はグラン=ゼシェゾー直下という事も有ってか、グラン=ゼシェゾー的な丸みや厚み、黒い果実を感じさせてくれますし、ミュジニーにもほど近い部分での、硬質なミネラルや赤い、張りの有るボディも感じ取れます。黒い果実の裏には、出て来そうで出ない、香りの粒子のカプセルみたいなものが有りますので、これが開くには時間をかなり必要とするものの、黒っぽい果実の集合体の凝縮量が凄いので、まったりと美味しく飲めてしまいます。素晴らしいです。
改めて飲んでみて、ミシェル・グロのスタンダードさの素晴らしさを再認識しました。これ見よがしな部分が全く無く、それでも充実していると思います。お奨めします。飲んでみてください!
● 2019 Vosne Romanee 1er Cru aux Brurees
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・オー・ブリュレ
【こちらも少なく、飲めませんでした。ジャスパー・モリス氏は上値94ポイントと、正当な評価をしているようです!非常に優れた畑です!】---少な過ぎて飲めないのですみません、2018年のレヴューそのままです。
【あれ・・RWG67号でこれだけは0.5ポイント、下がってる・・が、ネガティヴなコメントは一切無しです!】
何しろ1級以上は数本しか割り当てが無いので・・と言うよりもA.C.ブルも12本しか無く、1本飲んじゃってますから11本のみの販売で、さすがに大好きなワインだとしてもこのレ・ブリュレ2017を開けてしまう訳にも行かず、そのままご案内致します。
ですが何もしない訳にも行かず、でもちょうどエージェントさんの担当さんの試飲コメントが有ったのでご紹介させていただきます。彼は今やリアルワインガイドのテイスター仲間ですんで・・コメントレヴューにも信頼を置いてますよ。もっとも、これほどに少ない割り当てにしたのも彼の仕業ではありますが・・(^^;;
この畑は、グロ家が所有しているリシュブールの区画の北側に隣接している。「ブリュレ」とは「焼けた」という意味で、土壌の水捌けの良さが畑の名前に由来しているようだ。おそらく、夏の間に表土が乾燥して、そこに生えていた植物が短期間のうちに焼けた
ように枯れたのだろう。小石を非常に多く含む表土は30~35cm程度の深さで、下層土は、プレモー村でとれる石と同タイプの硬い石灰である。
このワインには素晴らしいミネラル感があり、リシュブールと同系列の印象を与える。もっとも、リシュブールとこの畑を分けているのは幅3mほどの一本の道に過ぎない。しかし、表土がリシュブールより浅いため、タンニンがやさしく、比較的早く飲み始めることができる。
純度の高いダークチェリージュースに甘いカラメル、どこか五香粉を思わせるオリエンタルスパイスも加わる。例年よりもスパイスが色気を伴って加わり、味わいを重層的に見せている。大きなスケール、ゆるやかで球体状に膨らむ果実味、個々の要素がふんだんで豪奢だが派手過ぎず優雅。余韻も長く、抜けていく戻り香もまた素晴らしい。
(2019年3月 バレル・サンプル試飲 村岡)
ドメーヌ・ジャン・グロ時代は所有し、ミシェルがかなりの年月において醸造していたヴォーヌ=ロマネの偉大なクリュ「リッシュブール」は、妹のアンヌ・グロの所有になっていますが、言わば、「リッシュブールの全くの隣」の葡萄で造られます。ヴェロワーユと言うクリマですが、この辺は正に、アンリ・ジャイエやメオ=カミュゼの畑と隣同士・・なんですね。そしてアンリ・ジャイエだけでは無く、アンリの兄弟たちが活躍していたのも、まさにこの近辺、お隣です。そんな部分に何となくでも気を置きつつ、余り意気込まなくても飲むことが出来た80年台後半~90年台全般のヴォーヌ=ロマネのド真ん中での比較テイスティングは、非常に楽しいものでした。・・だって、隣なのに、同じ畑なのに、同じ要素を感じつつも、
「・・全然違う!」
とさえ感じさせてくれるものでしたから。
だからこそ、
「・・何で?・・どうしてそうなる?」
と言うような疑問が、テイスターとしての自分を育ててくれたのかもしれません。
素晴らしいワインだと思います。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【史上最強のレ・ブリュレ?!なんと94+ でした!】
ヴォーヌ=ロマネ・レ・ブリュレです。もう耳タコでしょうがレ・ブリュレと言ったら・・アンリ・ジャイエです。さっさと美味しく、その完璧さにひれ伏してしまった経験の有る方もおられるかと思います。
もし引退宣言前の良い年のレ・ブリュレが・・もちろん本物で・・存在したらなら、ま・・100万円は下らないでしょう。noisy が販売出来ていたころは12000~15000円くらいだったと思います。
ちょっとスパイシーなニュアンスが強めで早く熟し、官能感も出てくる素晴らしいリューディです。まぁ、リッシュブールと1級レ・ボーモンに挟まれた畑ですんで、その通りの味わいと言って良いです。
2016年ものはリアルワインガイド第63号で、ポテンシャル点 94+ です。2015年ものは 93+ の評価でしたんで・・超えちゃってますね。まぁ、ニュイ1級でさえ94ポイントですから・・さりもありなんです。
価格も2015年ものの実勢価格が15000円ほどですんで・・今回はケースではいただけず、4本のみ!です。お早めにご検討ください。
● 2019 Vosne-Romanee 1er Cru Clos des Reas Monopole
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・レア・モノポール
【クロ・デ・レア160周年記念のエチケット!2019年ものは少ないのでお早めにどうぞ!】
おそらく「氷のミハイル」の親玉がこのクロ・デ・レアになるかと思いますので・・相当素晴らしいと思われます。海外メディアの情報も一生懸命探したんですが、余り見当たりませんでした。
「余り」と言うのは見つからなかった訳では無い・・のは想像されるかと思うんですが、そう・・少しだけは有りました。ですが・・申し訳ない・・とてもじゃないが、掲載に値しないと判断させていただき、載せませんでした。
まぁ・・よくここまでポテンシャルを正確に取れない方が平気で評価できるのかと、ちょっとガッカリしたものです。でもまぁ、今までもずっとそうでしたから・・ミュヌレ=ジブールにしても、
「・・ん?・・何それ?・・本当に飲んだの?」
としか思えないような酷い評価がずっと続いていたんです。フーリエだってずっと酷かったですよ。それでもフーリエの場合は早いうちに皆気が付いて評点を上げたので、2006年に劇的にポテンシャルが上がったのに、2009年まで余り騒がれなかった訳ですね。
残念ながら、この先少なくとも2021年ものまでは、今までテイスティング出来ていたアイテムも飲めなくなってしまうかもしれません。それは生産量が減っていることも有りますが、日本へのアロケーションが減っていることも有ります。
今、ミシェル・グロが大きく変わり始めたのをnoisyも確認させていただきました。これからミシェル・グロはピエールさんの時代に大きく伸びて行くことになるんじゃないかと感じています。この2019年の160周年記念ラベルのクロ・デ・レアも、激レアになってしまうと思います。是非ご検討くださいませ。価格は他に比べて非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。
■エージェント情報
この畑は私たちがモノポール(単独)で所有しており、1860年にアルフォンス・グロが購入したものである。ラベルにある挿絵は当時のものだ。つまりその頃から、私の祖先たちはこのワインを瓶詰めし、蔵元で販売していた。世代交代を経ながら、このラベルは次の名を掲げてきた。
・グロ・ゲノー
・グロ・ルノド
・ルイ・グロ
・ジャン・グロ
・そして1996年からはミシェル・グロである。
この畑を囲む三角形の壁は村の東側に伸びていて、その中腹には巨大な門が堂々と立っている。非常に古い小さな家が壁の北側の隅にあり、村役場の広場に面している。クロ・デ・レアは、レアの谷から突き出た小さなふくらみの上にある。下層土はオリゴセーヌ期のコングロメラ・ソーモンで、泥灰土と混ざり合った石灰の塊が多く存在する。こういった特徴の土壌が起伏しているので、水捌けは素晴らしく良い。このような泥灰土の畑から生まれるワインは、タンニンがしなやかで、エレガントな芳香を放つ。酸が比較的弱いので、若いうちから楽しむことができる。しかし飲みやすいという印象によって判断を誤ってはならない。このワインは完璧なまでに均整がとれているため、実のところ10~15年にわたって果実味やフレッシュ感を保ち続ける。
2019年は、クロ・デ・レアの区画をグロ家が1860年4月29日に購入して以来、単独所有でワイン造りを続け、160周年を迎える記念すべきヴィンテージです。クロ・デ・レアはドメーヌ・グロのフラッグシップとなり、数々の褒賞を受けてきました。1867年の万国博覧会で獲得した金メダルはその代表的なものであり、その時の記念ラベルを2009年のヴィンテージに再現しています。このラベルは2019年のヴィンテージにも貼られます。
以下は以前のレヴューです。
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【少なくて申し訳在りません。ジャスパー・モリス氏は上値95ポイントと!・・弾けてます!・・以前のレヴューをそのまま掲載しています。】
【こちらも過去最高点だった2016年ものよりは0.5ポイント下げでした!・・早くから飲み始めてもとんでもなく美味しいのが2017年のミシェル・グロと言う理解なのでしょう!】
2017年のブルゴーニュ・ピノ・ノワールはリリース直後に飲んでも結構に美味しいです。・・そのようなワインが8割有ると言うような感触です。フーリエはほんのり早いかな?・・と言う感触も有りましたが、むしろ今までの「若さ」を前面に出したスタイルから、「濃密さ」をそこに加えたようなニュアンスで、noisy も初めてです・・初めて、
「あ、ジャン=マリもジャイエの弟子の一人!」
と言うことをワインの味わいで確認出来たヴィンテージでも有ります。
ヴォーヌ=ロマネのワインと言うのは、やはりブルゴーニュワインにおいては別格の存在です。その中において、このクロ・デ・レアは、古代から上質さを認知されていたクリマです。位置関係だけを見ると、
「どうして・・ここが・・」
と思わざるを得ない訳ですが、やはり他とは違うんですね。そこには長年に渡ったグロ家の畑に対する向き合い方が生きていると言えるでしょう。
1990年台の、あのPKさんの評価から、新樽100%で濃密なスタイルが世の中で受け始め、そこからは完全に梯子を外れてしまったミシェル・グロさんでした。
しかしながらそのPKさんでさえ、クロ・デ・レアを尊敬していましたし、決して卑下することは有りませんでした。このクロ・デ・レアこそ、素晴らしい品質でヴォーヌ=ロマネ1級の名を高めた筆頭です。
そしてそのPKさんも、素晴らしい言葉を残しています。それをご紹介させていただきます。
「ヴォーヌ=ロマネには1級が多数あって、常連組の未熟な生産者少数を除けば、現在の水準は驚くほど高い。たしかに、質が毎年一定せず出来もふぞろいなヴィーヌ=ロマネの村名ワインと、1級ワインとの間には価格に隔たりがある。とはいえ明敏な消費者は、トップクラスの1級ワインに金をつぎ足してでも、本物の品質と快楽を味わうべきではないだろうか。」
飛鳥出版社 バーガンディ ロバート M パーカー著 より抜粋
また、入荷数量が少なくて飲めませんでしたので、エージェントさんのレヴューを掲載させていただきます。
例年よりも柔らかく綺麗に赤系果実が立ち上がる。花、チェリー、甘く瑞々しく直感的に良いワインだなと思える開放的な香り。大きなスケールで丸く球体を描く、アタックはするりと流れ込みますが中間から余韻にかけてグッと細かいタンニンのグリップ、細い軸が束ねられたような構造。余韻もとても長い。
(2019年3月 バレル・サンプル試飲 村岡)
以下は以前のレヴューです。
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【ミシェル・グロの二枚看板のひとつ、クロ・デ・レア!!非常にリーズナブルです!】
ク~っ!リーズナブルですね~・・良いのかな・・?・・良いんです!ミシェル・グロの看板ワイン、1級クロ・デ・レアです。
ミシェル・グロの場合は1級以上になるとバリックの存在が増し、それ由来のエキセントリックさが、元々のエキスの味わいをさらに昇華したものになります。
2016年ものはなんと、94+(リアルワインガイド第63号)ポイントです。2015年でも93+、2014年でも93~94(暫定点?)でしたので、おそらく過去最高では無いでしょうか。
noisy も20年前はね・・結構仕入れてましたね。毎年仕入れて、まぁ、今の様にすぐは完売しませんから、
「無くなる前に下げて、10年後に販売しよう・・」
などと思っていたものを、気付くと無くなっているワインでした。
そもそも、場所的にはま~・・余り良いとは思えないような、下部にある畑なんですね。悪くは無いものの、南隣は「オー・レア」ですんで村名ですよね。北隣も村名ですし、西上部こそは「1級レ・ショーム」ですけどね。
ところがここだけは別なんですね~・・。香りです・・素晴らしいアロマ、ブケなんですね・・。そうなるんです。
その昔、ルモワスネさんの出物で、
「1967年ヴォーヌ=ロマネ・クロ・デ・レア」
と言うのが有りました。
価格は・・13000円位だったはずです。今でもPCに記録だけは有ります。
クロ・デ・レアですから・・ルモワスネ詰めでは有ってもヴィニュロンはジャン・グロさんです。これがま~・・安くて美味くてね・・。少しは残しておくべきでしたね・・。でも、何度か購入していたので、
「・・まだ有るだろう!」
と思っていたら、どんどん価格が上がって行き、その内完売してしまったようで見かけなくなっちゃいました。ワインとは、そういうものなんですね。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【2015年はワインラヴァーのヴィンテージ!!是非ミシェル・グロも飲んでみてください!】
ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェのご案内です。いや・・高くなってしまったのと、雨後のタケノコみたいにネット販売のワイン屋さんの進出で、noisy の出る幕じゃ無くなって来た感じがしたので、だいぶ遠退いてしまっていました。それでもニュイ1級とか、レ・ブリュレ、クロ・デ・レア、クロ=ヴージョは扱いたいとは思っていましたよ。2006年まではそれでも上級キュヴェまでテイスティングしていましたしね。
ワイン屋さんが増えることは非常に良いことですが、ネット上の情報はどこを切っても金太郎・・
「・・・そんなんじゃぁお客さんが離れてしまう・・付かないこと位、判れよ・・」
と・・自分のことはまずどこかに置いといて・・感じています。
まぁ、ワイン屋であっても仕入れたワインをその都度、全部自分で開けて飲んでたら破産しちゃいますが、飲めないなら飲めないなりの紹介の仕方が有るんじゃないかと・・。通り一遍の安い情報と、さらにはラ・グランド・リュをラ・グラン・リュのように書いたまま・・、知らぬか、知るつもりも無いか、それともただ天然ボケか・・単なる間違いと言うことは有るにせよ、そもそも区別も付かない、付けないようじゃ、お先が知れてます。・・自戒を込めて・・ね。
ミシェル・グロさんのワインは日本の正規エージェントが沢山有りますんで、決して珍しいものでは有りません。そんな環境も有ってか、ワイン屋はもう誰も飲んで案内しよう・・などと言う空気じゃないのは確かかもしれません。
それでも、今回の仕入れでは・・例えばクロ=ヴージョは極少の割り当てです。飲んで案内出来た昔が信じられないですが、リアルワインガイド第59号では、
「94~95」
と非常に高評価です。
例えば皆さんも、期待して抜栓した高級ワインが、余りに薄くて香らず、
「・・あれ?・・コンディション、悪い?」
などと思ったことは、ワインファンなら何度も有るはずです。
季節も変われば気温も変わる、湿度も変化する、環境も違う、人間もワインもバイオリズムが有る、熟成による変化も有る・・。さらにはビオ的にはその日が「根の日」だったりして・・。
リアルワインガイドでも昨年・・いや、noisy がテイスティングで参加した時ではないですが、
「・・余りに何も出て来ないので、途中でテイスティングを中止し、改めて数日後にやり直した」
などと言うことが有ったそうです。
まぁ、シュタイナー的見地から言うならば、その日はよほど惑星の配列が良く無かったんでしょう!・・(^^;;
ヴォーヌ=ロマネ・クロ・デ・レアは、ミシェル・グロのモノポールで有り、看板ワインですね。これもリアルではガチガチだったようで、「92~93」と見事な評価です。
このワインはバランスが良いので、いつ飲んでも・・「こんな感じだよね・・」と過少に評価されがちですが、ヴォーヌ=ロマネのワインとすると非常に長熟でして、長く置くと激変します。1級畑とするなら標高の低い位置に有りますが、やはりテロワールの違い・・なんでしょうね。
オ・ブリュレ1級もリアルワインガイド第59号は暫定点で「92~93+」でした。この畑は濃密でスパイシー、それに、ジャイエ家も持っていたことも有って、noisy もお気に入りです。クロ・デ・レアと違って何年か置くだけでかなり出て来ますし、長い熟成も可能です。リアル的には、「グラン・クリュですか?」と。余り話題に成らない1級畑ですが、今はメオ=カミュゼがリリースしているブリュレ・・・昨今のメオを考え合わせるともの凄いワインになってると思うので、これも是非飲みたいですが、
「最もリーズナブルなブリュレ」
で有ることは間違い無いですし、評価も非常に高いので、価格は「安い!」と言えるでしょう。
少なくとも10年以上前の頃のように、ある程度簡単に購入できる価格に戻ってほしいもので、全アイテムのテイスティングをやりたいものですが、昨今はそうは行かないでしょう。でも相対的に言えば非常にリーズナブルです。是非2015年ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェ、ご検討くださいませ。
以下はかなり昔のコメントです。
━━━━━
【2006年のブルゴーニュはやっぱり旨い!】
・・・ミシェル・グロを飲んで、そう感じました。・・・いや、何でもかんでもそうだ・・・とは言いませんよ。少なくともnoisyが扱っている造り手に関しては、間違い無くそう思います。
人間も、何事も無く、またそつなく生きて来た方は穏やかな性格で、人から愛されると思いますが、言ってしまえば平凡で、あまり目立たないのかもしれませんが、人生の荒波に揉まれ、辛いこと、悲しいことを乗り越えてきた方は、揉まれてきた故の「影」や「みえない優しさ」が有るのかもしれません。まあ、そんなにイッパ一絡げでは言い切れないものではあるものですが・・・。
2005年はストレスの無い葡萄の性格から、とてもニュートラルな素晴らしいワインが生まれたとは思っています。でも、それって、生産者にとってはそうかもしれないが、グラスを目の前にした飲み手には余り関係の無い部分ですし、ワイン自体の評価とも違うように思います。
2006年は生産者にとっては難しいヴィンテージだったのかもしれませんが、それが還ってワインに複雑性と表情を深める要因になったように思え、且つ、丁寧に仕上げられた関係で、現状では2005年よりも美味しいという、ちょっと皮肉な状況になっているんじゃないかな?と思うんですね。
その事については他のコラムでも書きましたのでここでは拡げないですが、本当に素直に、情報に振り回されずに自身の評価をすることが、ワインの楽しみを深めてくれると思います。1968年のシャトー・ディケムは、noisyは飲んだことは有りませんが、文献によれば、本当に素晴らしい味わいだったそうで、
「1968年のボルドーは全滅」
等という安直な評論家の言葉の鵜呑みでは、何事も真実に目を向けられないことを暗示しているようです。
2006 ブルゴーニュ・ルージュ
単純に美味しい、とてもエレガントな味わいです。濃く無く、薄く無く、ベリー、チェリーがミネラルとともに穏やかに香り、中程度のボディと、後口をやや酸で引き締めながらの余韻が有ります。僅かに若い部分で後口の酸味を引きずりましたが、お客様の手に届く頃には、輪郭をキッチリ描けるようになっているでしょう。美味しいです。
2006 ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・レア
とても硬かった2005年に比べ、現在は一つの良いバランスに有ります。わずかな動物香的スパイスと黒味掛かった粒の小さなベリー、テクスチュアの良い接触感、締まりつつも収縮を繰り返すボディ、美しい減衰が有ります。まだ大きさはさほどでは無いものの充分に美味しいです。こちらは酸度は強くなく、とてもまろやかです。決して2005年に大きく劣ることは有りません。
2006 クロ=ヴージョ・グラン・モーペルテュイ・グラン・クリュ
さすがのトップ・キュヴェで、クロ・デ・レアが如何に素晴らしい1級畑でも、これを超えるのは至難の技でしょう。ベルナール・グロのクロ=ヴージョ・ミュジニに続くグラン・モーペルテュイの畑はグラン=ゼシェゾー直下という事も有ってか、グラン=ゼシェゾー的な丸みや厚み、黒い果実を感じさせてくれますし、ミュジニーにもほど近い部分での、硬質なミネラルや赤い、張りの有るボディも感じ取れます。黒い果実の裏には、出て来そうで出ない、香りの粒子のカプセルみたいなものが有りますので、これが開くには時間をかなり必要とするものの、黒っぽい果実の集合体の凝縮量が凄いので、まったりと美味しく飲めてしまいます。素晴らしいです。
改めて飲んでみて、ミシェル・グロのスタンダードさの素晴らしさを再認識しました。これ見よがしな部分が全く無く、それでも充実していると思います。お奨めします。飲んでみてください!
● 2019 Clos-Vougeot Grand Maupertuis Grand Cru
クロ=ヴージョ・グラン・モーペルテュイ・グラン・クリュ
【海外メディアの評価も見当たらず・・しかし2本のみの入荷ですので申し訳在りません・・】---少な過ぎて飲めないのですみません、以前のレヴューそのままです。
ん~・・そんなに少なかったですかね~・・評価が見当たらない場合は出来るだけ飲むようにしているんですが、入荷が2本だとどうしようも無い・・申し訳在りません。
ただし、ヴィノスが91ポイントと言う情報は未確認ながら有りました。一応お知らせしておきますが、ちょっとね~・・いくら何でも91点は無いですよね。昨今はニール・マーティンさんがブルゴーニュを評価しているようですが、エキス系の綺麗なピノ・ノワールには総じてちょっと低過ぎる評価をしているように感じます。
もし再入荷分で多く入って来るようでしたら何とかテイスティングして、しっかりレヴューしたいと考えています。
が・・91点は無いですね。はい・・クロ=ヴージョとしても最高のロケーションですから、失敗作だと言ってるようなものです。
以下は以前のレヴューです。
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【リアルワインガイド第67号はポテンシャル96ポイント、これまでで最高の出来・・と高評価です!】
物凄い評点ですよね・・96ポイントと言うのは、もう、それ以上のワインは数えるほどしかない・・と言うことに繋がります。
そもそもこの畑はグラン=ゼシェゾーに接するクロ=ヴージョの絶好の位置で、標高の高い場所に有ります。確かに粘土のニュアンスを感じることの多いクロ=ヴージョは、グラン=ゼシェゾーとも、ミュジニーとも異なる・・とは言えますが、このクロ=ヴージョに関しては、やはりグラン=ゼシェゾー、エシェゾーとの共通点を感じることが多いんじゃないかと思います。特に・・ミシェル・グロですから、濃くて甘いピノ・ノワールに仕上げることなど考えられませんしね。
まだ2万円を切ってご案内可能なブルゴーニュのグラン・クリュが有ると言うことに感謝すべきかな・・と思います。
noisy はとても開けられませんでしたが、エージェントさんのレヴューが有りますのでご紹介させていただきます。
バレル・サンプルですがかなり閉じており、トップは樽香が前に出ます。構成している個々の要素、情報量明らかに多く内包している。細かいミクロな微粒子が集合体のように巨大な体躯を造っています。力強く太い芯を持った多くのクロ・ド・ヴージョよりも微粒子の押し出しが強すぎず大量の要素ながら息苦しさを感じない密度感。余韻まで徹底して味の要素が消えない。立地を見ても、クロ・ヴージョと言うよりグラン・ゼシェゾーにしか見えないグラン・モーペルテュイの個性。
(2019年3月 バレル・サンプル試飲 村岡)
お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【過去最高の評価!?リアルワインガイド第63号は・・なんと96ポイントです!】
これほど高評価で・・しかも高名なグラン・クリュ指定の畑で、1万円台で購入できる・・というのは、おそらくですが、何年か後には、
「・・そんな時代も有ったね・・」
と、寂しく語り合うことになるんじゃないかと思うんですね。
例えばあのラマルシュにしてもです・・。
「グランド・リュが15000円?・・いらん!」
と言っていた訳ですよ。・・因みに「グラン・リュ」ではありません。「グランド・リュ」です。間違えていらっしゃる方が多いですが、grand と grande を区別した発音になっていれば問題は無いんですけどね。
それがですね・・もう、凄いことに成ってる訳です。ACブルでも、オート=コートでも良いですから、飲んでみればですね・・
「ラマルシュのエレガンス、フィネスにやられてしまう!」
ようなワインだと言うことが良く判る訳です。以前は、「単に薄いだけ」だったのに、今はそこにちゃんとエレガンス、フィネスが有るんです。素晴らしいですよね。
1980年頃からミシェル・グロは働き続けています。もう、40年ほどになりますから・・そろそろ引退の声も聞こえる頃でしょう。
それに皆さん、思ってもいないかもしれませんが、
「クロ=ヴージョ」と「ミュジニー」、「エシェゾー」と「ミュジニー」はある意味、表裏一体です。良くも悪くも・・です。
クロ=ヴージョの側面を多めに持ったミュジニーも有ります。そしてミュジニー的な側面を多く持ったクロ=ヴージョも有ります。それはエシェゾーやグラン=ゼシェゾーにも言えることです。
ミシェル・グロと言うか、グロ家が持っているクロ=ヴージョの畑はリューディの最上部ですから、ミュジニーと繋がる部分に有ります。まぁ、不思議なのはベルナール・グロがリリースしている(いた?・・名前を変えたので・・)クロ=ヴージョは、確かにミュジニーの予感はしても、ミュジニーっぽいとは言えないかな?・・と思う訳です。その辺は個人の経験と感覚によるものですから、当然異なってくるかとは思います。
良い時はどうでしょう?・・ミシェル・グロのグラン・モーペルテュイは、そっちよりだと思うんですけどね。おそらく強い抽出をしてしまうと似なくなってしまうかな?・・とも思います。
ミュジニーは中々買えなくとも、そのすぐ手前のこの畑はまだリーズナブルです!・・確かに土っぽいだけのクロ=ヴージョも有ります。でもミシェル・グロのクロ=ヴージョは違うんですね。是非完熟させた良い年のものを飲んでみて欲しいと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【2015年はワインラヴァーのヴィンテージ!!是非ミシェル・グロも飲んでみてください!】
ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェのご案内です。いや・・高くなってしまったのと、雨後のタケノコみたいにネット販売のワイン屋さんの進出で、noisy の出る幕じゃ無くなって来た感じがしたので、だいぶ遠退いてしまっていました。それでもニュイ1級とか、レ・ブリュレ、クロ・デ・レア、クロ=ヴージョは扱いたいとは思っていましたよ。2006年まではそれでも上級キュヴェまでテイスティングしていましたしね。
ワイン屋さんが増えることは非常に良いことですが、ネット上の情報はどこを切っても金太郎・・
「・・・そんなんじゃぁお客さんが離れてしまう・・付かないこと位、判れよ・・」
と・・自分のことはまずどこかに置いといて・・感じています。
まぁ、ワイン屋であっても仕入れたワインをその都度、全部自分で開けて飲んでたら破産しちゃいますが、飲めないなら飲めないなりの紹介の仕方が有るんじゃないかと・・。通り一遍の安い情報と、さらにはラ・グランド・リュをラ・グラン・リュのように書いたまま・・、知らぬか、知るつもりも無いか、それともただ天然ボケか・・単なる間違いと言うことは有るにせよ、そもそも区別も付かない、付けないようじゃ、お先が知れてます。・・自戒を込めて・・ね。
ミシェル・グロさんのワインは日本の正規エージェントが沢山有りますんで、決して珍しいものでは有りません。そんな環境も有ってか、ワイン屋はもう誰も飲んで案内しよう・・などと言う空気じゃないのは確かかもしれません。
それでも、今回の仕入れでは・・例えばクロ=ヴージョは極少の割り当てです。飲んで案内出来た昔が信じられないですが、リアルワインガイド第59号では、
「94~95」
と非常に高評価です。
例えば皆さんも、期待して抜栓した高級ワインが、余りに薄くて香らず、
「・・あれ?・・コンディション、悪い?」
などと思ったことは、ワインファンなら何度も有るはずです。
季節も変われば気温も変わる、湿度も変化する、環境も違う、人間もワインもバイオリズムが有る、熟成による変化も有る・・。さらにはビオ的にはその日が「根の日」だったりして・・。
リアルワインガイドでも昨年・・いや、noisy がテイスティングで参加した時ではないですが、
「・・余りに何も出て来ないので、途中でテイスティングを中止し、改めて数日後にやり直した」
などと言うことが有ったそうです。
まぁ、シュタイナー的見地から言うならば、その日はよほど惑星の配列が良く無かったんでしょう!・・(^^;;
ヴォーヌ=ロマネ・クロ・デ・レアは、ミシェル・グロのモノポールで有り、看板ワインですね。これもリアルではガチガチだったようで、「92~93」と見事な評価です。
このワインはバランスが良いので、いつ飲んでも・・「こんな感じだよね・・」と過少に評価されがちですが、ヴォーヌ=ロマネのワインとすると非常に長熟でして、長く置くと激変します。1級畑とするなら標高の低い位置に有りますが、やはりテロワールの違い・・なんでしょうね。
オ・ブリュレ1級もリアルワインガイド第59号は暫定点で「92~93+」でした。この畑は濃密でスパイシー、それに、ジャイエ家も持っていたことも有って、noisy もお気に入りです。クロ・デ・レアと違って何年か置くだけでかなり出て来ますし、長い熟成も可能です。リアル的には、「グラン・クリュですか?」と。余り話題に成らない1級畑ですが、今はメオ=カミュゼがリリースしているブリュレ・・・昨今のメオを考え合わせるともの凄いワインになってると思うので、これも是非飲みたいですが、
「最もリーズナブルなブリュレ」
で有ることは間違い無いですし、評価も非常に高いので、価格は「安い!」と言えるでしょう。
少なくとも10年以上前の頃のように、ある程度簡単に購入できる価格に戻ってほしいもので、全アイテムのテイスティングをやりたいものですが、昨今はそうは行かないでしょう。でも相対的に言えば非常にリーズナブルです。是非2015年ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェ、ご検討くださいませ。
以下はかなり昔のコメントです。
━━━━━
【2006年のブルゴーニュはやっぱり旨い!】
・・・ミシェル・グロを飲んで、そう感じました。・・・いや、何でもかんでもそうだ・・・とは言いませんよ。少なくともnoisyが扱っている造り手に関しては、間違い無くそう思います。
人間も、何事も無く、またそつなく生きて来た方は穏やかな性格で、人から愛されると思いますが、言ってしまえば平凡で、あまり目立たないのかもしれませんが、人生の荒波に揉まれ、辛いこと、悲しいことを乗り越えてきた方は、揉まれてきた故の「影」や「みえない優しさ」が有るのかもしれません。まあ、そんなにイッパ一絡げでは言い切れないものではあるものですが・・・。
2005年はストレスの無い葡萄の性格から、とてもニュートラルな素晴らしいワインが生まれたとは思っています。でも、それって、生産者にとってはそうかもしれないが、グラスを目の前にした飲み手には余り関係の無い部分ですし、ワイン自体の評価とも違うように思います。
2006年は生産者にとっては難しいヴィンテージだったのかもしれませんが、それが還ってワインに複雑性と表情を深める要因になったように思え、且つ、丁寧に仕上げられた関係で、現状では2005年よりも美味しいという、ちょっと皮肉な状況になっているんじゃないかな?と思うんですね。
その事については他のコラムでも書きましたのでここでは拡げないですが、本当に素直に、情報に振り回されずに自身の評価をすることが、ワインの楽しみを深めてくれると思います。1968年のシャトー・ディケムは、noisyは飲んだことは有りませんが、文献によれば、本当に素晴らしい味わいだったそうで、
「1968年のボルドーは全滅」
等という安直な評論家の言葉の鵜呑みでは、何事も真実に目を向けられないことを暗示しているようです。
2006 ブルゴーニュ・ルージュ
単純に美味しい、とてもエレガントな味わいです。濃く無く、薄く無く、ベリー、チェリーがミネラルとともに穏やかに香り、中程度のボディと、後口をやや酸で引き締めながらの余韻が有ります。僅かに若い部分で後口の酸味を引きずりましたが、お客様の手に届く頃には、輪郭をキッチリ描けるようになっているでしょう。美味しいです。
2006 ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・レア
とても硬かった2005年に比べ、現在は一つの良いバランスに有ります。わずかな動物香的スパイスと黒味掛かった粒の小さなベリー、テクスチュアの良い接触感、締まりつつも収縮を繰り返すボディ、美しい減衰が有ります。まだ大きさはさほどでは無いものの充分に美味しいです。こちらは酸度は強くなく、とてもまろやかです。決して2005年に大きく劣ることは有りません。
2006 クロ=ヴージョ・グラン・モーペルテュイ・グラン・クリュ
さすがのトップ・キュヴェで、クロ・デ・レアが如何に素晴らしい1級畑でも、これを超えるのは至難の技でしょう。ベルナール・グロのクロ=ヴージョ・ミュジニに続くグラン・モーペルテュイの畑はグラン=ゼシェゾー直下という事も有ってか、グラン=ゼシェゾー的な丸みや厚み、黒い果実を感じさせてくれますし、ミュジニーにもほど近い部分での、硬質なミネラルや赤い、張りの有るボディも感じ取れます。黒い果実の裏には、出て来そうで出ない、香りの粒子のカプセルみたいなものが有りますので、これが開くには時間をかなり必要とするものの、黒っぽい果実の集合体の凝縮量が凄いので、まったりと美味しく飲めてしまいます。素晴らしいです。
改めて飲んでみて、ミシェル・グロのスタンダードさの素晴らしさを再認識しました。これ見よがしな部分が全く無く、それでも充実していると思います。お奨めします。飲んでみてください!
● 2018 Bourgogne Hautes Cotes de Nuits Blanc Fontaine Saint Martin Monopole
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ブラン・フォンテーヌ・サン=マルタン・モノポール
【2017年ものと変わらず、生感、ピュア感、精緻、フィネス、しかし不足感の無い見事な美味しさです!】

ミシェル・グロ自慢の丹精込めたオート=コート、フォンテーヌ・サン=マルタンの白です。一般的なニュイの白ワインの、やや「ぷっくら」とした緩めの味わい・・をイメージされるかもしれませんが、もっとしっかり「締まった身体」を感じていただけるかと思います。
真ん丸感の在った2017年ものと比較しますと、やや縦伸びする感じが有り、より低域と高域にまで伸びようとする意志みたいなものを感じます。エナジー感は凄く有るんですが、そのものを強く感じると言うよりは、「内に秘めたもの」のように思います。
「ジューシー」などと言うと陳腐に思われてしまいますが、実は本当のジュースの味わいって・・生で食すよりは余り甘く無い・・と思うんですね。だから多くの場合は生ジュースに糖分を足したりすると思うんですが、でもそうしてしまうと、「生感」が削られちゃう感じがするんですよね。
なので、そんな意味で・・いや、「甘く無い」と言う意味合いで、「生風にジューシー」と言っておきたいと思います。何より「酸」が生きていますし、樽などの化粧ッ気の無い味わいがピュア感を助長してくれます。とても良い出来です。是非飲んでみて下さい!・・安いと思います。
以下は以前のレヴューです。
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【2017年ヴィンテージの良さを是非感じてみてください。全方向に丸く、甘く無く、辛く無く、健康的で、完全とも思える見事な出来です!】
いや~・・美味しいです。2017年のミシェル・グロは、おそらくいつ開けても美味しいんじゃないか?・・とさえ思わされる出来で・・と言うことは、物凄い出来なんじゃないか?と思っている訳です。赤も白も・・です。
因みにリアルワインガイドは、前年ものの2016年は「今飲んで88 ポテンシャル88+」とやや渋めの評価でしたが、2017年ものはそこから基礎点が1ポイントアップ、それぞれ89、89+ としています。
明らかにリリース直後から美味しいので、どうしてもポテンシャル点を抑えた予想になると思います・・おそらくnoisyでもブラインドでテイスティングしたとしますと、今飲んで点とポテンシャル点の差は余り無い予想になるはずです。
しかしながら、本当に素晴らしいワインはリリース直後から見事に美味しい・・場合が多いので、ポテンシャル評価、つまり熟成後の評価を含めたものが、余り差を持たなくて良いかどうかは難しいところです。
テイスティングは白ワインが入ることが多く、この「フォンテーヌ・サン・マルタン・ブラン」も到着後の早い段階でテイスティングしたにも関わらず、質感が見事に出た美しくも真ん丸な味わいに驚きを感じるとともに、2017年のミシェル・グロの出来の良さを予感させてくれるものになりました。
ミネラリティが美しくたなびきます。ゴツゴツしたものでは無い、雅びなものです。オイリーさもほんのり・・これにもフィネス漂うものです。ゴク味も有りますが、その後に還って来るエレガントなノーズと透明なミネラリティの風味にも、高質さが感じられます。
このプライスですと無敵でしょう!・・ニュイの白としても高い評価が出来ると思います。個人的な評価ですと90点の壁は超えています。是非飲んでみてください!非常に美味しいです!
以下は以前のレヴューです。
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【淡い緑が透けて見える美しい色合いから、ニュートラルに漂うスパイス、ハーブ、柑橘。冷ややかな酸が心地良い、バランスに優れるオート=コート白です!】
ドメーヌ・ミシェル・グロが唯一造る白ワインです。ふくよかで糖度の乗った葡萄が得られた2015年ものとも、少し違ったニュアンスですが・・顔は同じですね。
いや、顔が同じと言うのは、エチケットやボトルの話しでは無く、グラスの写真の話しです。去年まではシュピゲラウのマシンメイドのグラスで写真を撮っていたんですが、今年の夏以降は「マウスブロー」の手作りのシュピゲラウです。軽いし唇の当たりも良く、香りの伸びやキレが良いですね。
美しい緑系の色合いが透けて見えていると思います。よりドライでややタイトに仕上がった2016年ですが、2016年もののブルゴーニュ白は軒並み・・非常に美味いですよね?・・早く飲んで良し、勿論熟させても良し・・の鬼に金棒状態です。
このオート=コート・ド・ニュイ・ブラン・フォンテーヌ・サン・マルタンも非常に良いバランスです。香りのニュアンスもとても自然で、仄かに漂うハーブやスパイス、フラワーなアロマが心地良いです。ボディもしっかり有りますが、パレットはやや卵型かな?・・シャルドネだけと言うアナウンスですが、どこかほかの品種も混じったような味わいもする感じ・・でもおそらくそれは「ミネラリティの組成」でしょう。うす緑系の色合いも綺麗でしっかり見えるようで、これまたミネラリティが関与しているのかな・・と思います。
タイトなバランスで、バターとか、クリームなどのイメージはしません。繊細なタイプ・・と言って良いと思います。後口の伸びも良く、良い感じの余韻がたなびいてくれます。
こちらが数は無いようで・・しかし、今時オート=コートでこのプライスはかなりリーズナブルです。是非ご検討くださいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【非常に良いです!リアルワインガイド第59号は 今飲んで89 ポテンシャル89+ 飲み頃予想 今~2035 でした!】
間に合わないかと思ってましたので、
「飲めませんでした」
と書きましたが・・間に合いました。2014年がとても美味しかったものの、やはりニュイでは珍しい白ですから気になっていまして、少し頑張っちゃいました。
で、・・以前は以下の様に書いていた訳です。(フォンテーヌ赤等のコラムと同じ文章です。)
ルージュよりブランがほんのちょっとだけ、今飲んでポイントが高いですね。ドメーヌ・ジャン・グロの時代から散逸していた所有権を集めて仕立て直し、ようやく全てを入手、モノポールとしてリリースしはじめた「サン=マルタン」の白です。
葡萄が熟した2015年、リアルワインガイドによるとほんのり南のフルーツが感じられるようです。ギィ・アミオのピュリニー=モンラッシェ・レ・ドゥモワゼルのような豪奢な甘さでは無いでしょうが、冷ややかさが存在しているとそのようなニュアンスは決してマイナスポイントにはならないものです。
不思議なのは、「甘い」と言ってしまうとワインファンはそっぽを向いてしまい、「思い切りドライ!」とやるとまぁまぁ・・受けは良いものの、
「・・実際、本当に残糖が無くドライだと、なかなか美味しいと言ってくれない」
ことが非常に多いですね。何しろ・・余り熟成させずに飲むパターンが多いのも有りますしね。
まぁ、いろんな意味でそれが全てでは無いんです。どんなに残糖が無くドライでも酸の構成が素晴らしくて、旨みを見事に形成している場合も有る訳ですし、ドライで薄い旨みだとしても・・例えばルイ・ユエランの2013年などもそうですが、ま~・・最初は全然売れなくても、加速度が付いて売れて行くんですね・・。
なので、「甘い」とか「やや甘い」とかは、実際に本当に「甘い」訳じゃ無い・・が、
「いつもより少しだけ甘さを感じるかもしれない・・比較すれば・・」
と言う表現が「短くなっただけ」と、取った方が良いかな・・と思います。
言葉は非常に難しいもので、その辺のニュアンスを伝えきれない我々に問題が有る訳ですが、「滅茶甘い!」とか書いていなければ、それは「程度の問題」で有って、有る人には若干甘味が感じられるかもしれないものの、違う人には「・・どこが・・甘いのよ・・」と言うようなレベルでしかない・・と取られるのが良いかと思っています。
とてもリーズナブルなモノポールのオート=コートです。樹齢が上がって行くとメオ=カミュゼの「クロ・サン=フィリベール」のような存在になるでしょう。ご検討くださいませ。
リアルの第59号を見る限り、
「やや甘いのかな?」
と言う印象を持ちますが、やはり上記に書いたように、特段に甘いニュアンスは感じません。むしろリテールの場では「甘い」などと言ってしまうとかえって大きな問題になってしまうでしょう。
果実はやや南国系フルーツが混じる・・と言うニュアンスで、現状は樽のニュアンスがわずかに勝り、完全な溶け込みを待っている感じ。樽香が立っていると言うよりも、もうすぐ「混じり合って一体化する直前」の感じです。
この地域にたまに見られる、やや中域の乏しいピノ・ブランのようなニュアンスでは無く、中域の豊かな味わい幅の広い見事なシャルドネです。品格も充分、必要なのは僅かな時間・・でしょう。非常に良いです。
言ってみれば、2010年頃のメオ=カミュゼのクロ・サン=フィリベール・ブランのようなニュアンスで、この数年間樹齢が上がれば、それにも負けないようなポテンシャルを身に着けるかもしれません。
非常に良いと思います。ある種レアですから・・飲んでみたい方も多いと思いますのでお早めにご検討くださいませ。お勧めします!
以下は2014年もののレヴューです。
━━━━━
【瑞々しさたっぷり!樽臭くない、ピュアなモノポールのシャルドネです!】
とても良いバランスのシャルドネです。久しぶりにミシェル・グロの白ワインを飲みましたが、たっぷり楽しめる見事なバランスをしています。
リアルワインガイド第55号も、何故かこのオート=コート・ド・ニュイ・ブラン・フォンテーヌ・サン・マルタンだけは、
「暫定点としてでは無く、 89~89+ 今~2033 」
と、しっかり評価しています。
他のアイテムはガチガチな状態でポテンシャルを取りに生き辛かったところ、やはり白ワインとはバイオリズムが違ったのでしょうね。
こう言ったことは非常に良く有りまして、特に冬の間・・・リリースされて初めての冬を日本で迎える時、特に赤ワインは春~秋よりも冷えた状態で飲みますので、やや沈んだように感じられます。
ところがですね・・ちゃんと品温を合わせてあげると、そうでも無いんですよ。やることをしっかりやると、このタイミングでは大抵の場合、大丈夫なんですね。でも、品温を上げないで飲んでしまうと・・どうしても沈み気味になります。そして、春を迎える頃・・ワインは硬くなることが多いので、
「リリース直後の冬~次の年の冬(もしくは翌々年の冬)が明けるまで」
が赤ワインの硬い時期・・みたいな捉えられ方をされているとも言えるかもしれません。ちゃんと温度を合わせられれば、結構・・ちゃんとしているもんです。でも、春からは硬くなるワインも結構有ります。
クラスは違いますが、ちょっとピュリニーにも似た感じの果実感を含むコルトン=シャルルマーニュ・・みたいな感じで、まぁ、ソックリだとはとても言えませんが、僅かに柑橘、白~黄色のややブリっとした大振りの果実がとても冷ややか、目の細かい石灰系ミネラリティ、中域は適度に膨らみ、ぷっくりさの中に僅かなオイリーさを感じさせながら収束して行きます。果実の風味がしっかり有るペルナン=ヴェルジュレス・・の方が近いかな?・・飲むのに早く無い・・などとは言いませんが、この状態でもとても美味しく飲めます。
実はこの畑、コート=ドールからはちょっと離れているようで、ニュイ=サン=ジョルジュ村から5キロ位西に行ったところになるようです。地図上ではむしろ、ペルナン=ヴェルジュレスの方が近く、距離的にはアロース=コルトンとニュイ=サン=ジョルジュが、正三角形を描く感じですね。
なので、ペルナン的で有り、しかしニュイの温かさも有る・・みたいなニュアンスなんかもしれません。
リアルワインガイドは90点を付けたがらなかったですが、noisy 的にはジャスト90点ですね。とても良かったです。是非飲んでみてください!お薦めします!
● 2018 Bourgogne Cote d’Or Rouge
ブルゴーニュ・コート=ドール・ルージュ
【ヴォーヌ=ロマネ近郊のニュアンスが漂う、愛らしくも愛しい・・愛すべきホノボノさとピュアさが魅力です!・・が、これからもどんどん成長するでしょう!】

到着直後からバッチリだった2017年もので、
「こんなプライスなのにこのポテンシャルかい!・・オート=コートの各キュヴェとの違いを説明するのはかなり面倒・・でも仕方ないか・・」
みたいな感じでした。
2018年もののA.C.ブルは、そんな2017年ものに比較するとポテンシャルで上回り、「今飲んで点が0.5点ほど下がる」・・それが正解かと思います。色合いを見てもそれは一目瞭然でしょう?・・ちょっと官能感の滲む2017年ものに比較して、2018年ものは「よりしっかり感」「精緻感」が見えるようじゃないかと思うんですね。
まさにそんな感じで、適度な膨らみを持つボディと愛らしい果実のニュアンスがピュアに香り非常に美味しいんですが、実は成長はそこでストップしない・・ポテンシャルの高さを感じるんですね。伸びしろが大きい、まだまだ有ると思っていただければと思います。
それに、「愛らしい」とか「愛しい」とか・・実はワインの表現的には、むしろ、「小ささ」を含んだ言葉では有るんですが、それはあくまで「ミシェル・グロのオート=コートなどと比較した場合」であって、他の造り手さんを対象にしたものでは無いと思ってください。節分を迎え、春一番が吹いた関東ですから、これからどんどん暖かくなってくるはずですが、春の訪れと共に、さらなるポテンシャルの開花を見ていただけると思います。ご検討くださいませ。少なくて申し訳在りませんが、これでもう割り当ては終わりなんですね・・すみません。
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【滅茶美味しいです!・・これは沢山欲しいところですが・・!早めに是非ゲットしてください!】
もしこの2017年のミシェル・グロのベースワイン、ブルゴーニュ・コート=ドールと運良く良いコンディションの個体と出会えたとしたら、如何にブルゴーニュワインに大したオマージュが無い方だったとしても、決して邪険な態度を取ることは出来なくなるでしょう。
もしブルゴーニュワインファンが、同じように出会えたとしたら、今までの自身のブルゴーニュワインに対する考え方も変えさせてしまうような力が有ると思います。
何てったって・・非常に美味しいんですよ。まさにヴォーヌ=ロマネ的な柔らかさと気品に満ち、ディテールの細やかさをしっかり見せているのに、おしとやかなんですね。
ミシェル・グロのオート=コートの赤は何種類か有りますが、その内のオー・ヴァロンを僅かに小さくしたような感じのそっくりさんで、総合的な熱量こそオー・ヴァロンには及ばないものの、
「ベースワインでこの出来か~!」
と、驚かれること必定です。
もっとも、どこで購入されても同じような出会いになるとは限りませんよ。日本にはいくつものインポーターさんが有りますし、ワイン屋さん、それぞれの管理の仕方がワインの味わいに影響します。
これ、出来るだけ多くの方に飲んで欲しいですが・・そもそも数が無いし、2千円代でそこまでやるのもどうかと思いますので、早い者勝ちで!・・是非ビックリしてください!非常に素晴らしい!・・見事です。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【・・なんだ・・グロかぁ・・などと言ってる場合では有りません。ヴォーヌ=ロマネに本拠を置く大ドメーヌ、しかも下から上まで造ってくれる・・そしてなんと、このプライスですよ!】「今時こんな価格で販売できるなら、もっと沢山欲しい!」
と感じるのはワイン屋ならではなのかもしれません。
ワインファン、特にブルゴーニュファンの方なら、
「グロはいつでもどこでも買えるし・・」
と言うような感覚が有るかもしれません。
しかし、ヴォーヌ=ロマネ村に本拠を置く「グロ家」のワインは、やはり由縁がヴォーヌ=ロマネ村に有ります。なので、そのニュアンスも持ち、「良い感じ」をしっかり感じさせてくれるブルゴーニュワインなんですね。
それに、ディスカウントさん辺りではこのような価格は出ているかもしれませんが、何せコンディションは抜群に良いです。数本のんでしっかり確かめていますんで、
「価格と品質、コンディション」
を総合比較すれば、
「全く違う品物」
と言うことになるかと思います。
で、今回はACブルゴーニュとACオート=コートも激安なんですが、数が無いんですよ・・。ご紹介させていただく時は必ずテイスティングしていた両アイテムですが、2016年ものは・・数が無いんです。
しかし、ACブルで2800円と言うような価格はもう・・ドメーヌものではまず有り得ません。エージェントさんも価格は泣きながら付けているようです。
「ブルゴーニュワインは大好きだし、飲みたいけれど・・価格が・・」
とおっしゃるお方も多くいらっしゃいます。
とてもニュートラルな立ち位置で、化粧っ気の無いスッピン美人なブルゴーニュワイン・・・しかし、飲めば飲む程、その美味しさが染みてくるというミシェル・グロのワインです。是非飲んでみてください!完売の際はご容赦くださいませ。
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【ヴォーヌ=ロマネ風味トッピングのA.C.ブルゴーニュ、A.C.オート=コート・ド・ニュイの最新ヴィンテージがこのプライスなら何も言うこと無し!】
どうでしょう・・この色合い。左の写真は普通のオート=コート・ド・ニュイ・ルージュです。フォンテーヌでは有りませんのでお間違いの無きよう。
余りのシャンボール=ミュジニーの美味しさにかなり舞い上がってしまいましたが、現状でやや閉じ気味とは言え、今時このプライス、ACブルとほとんど変わらないですからお買い得ですよね。
リアルワインガイド第59号は「今飲んで88 ポテンシャル89 飲み頃 今~2035」と言う評価です。まぁ、良いところかな・・と思いますが、noisy 的には 90ポイント付けて良いんじゃないかと言うような感覚です。
やっぱりグロさんのワインって、エレガントなんですよね。グロ・フレールの強さは無い・・でもそれが良い・・し、何を飲んでもどこか、
「ヴォーヌ=ロマネのニュアンス」
として受容出来るアロマや味わいが有ると思います。
今回は非常に少ないので、ACブル、オート=コート・フォンテーヌ赤・白のテイスティングは見送りました。しかしながら、前にも記載しましたように・・
「シャンボールの滅茶苦茶な美味しさ!」
は、やはりどこかにヴォーヌ=ロマネを感じさせる・・シャンボール=ミュジニーと言うアペラシオンでも・・またニュイ=サン=ジョルジュでも・・です。
つまりは、ミシェル・グロさんのワイン イコール ヴォーヌ=ロマネのニュアンス と言うような、ある種「間違った情報を記憶として覚えていること」になり、それはそれで大きな問題なのでしょうが、人間の経験記憶は結構曖昧で有り、しかしその曖昧さが膨大な情報を管理するのに有効なんだと思うんですね。
だからこのようなワインを飲むと「ヴォーヌ=ロマネ!」と言う記憶が呼び起こされるんじゃないかと・・思ったりしています。
リーズナブルで美味しいワインでした!お勧めします!・・ACブルはすみません・・飲めてません。
以下は以前のコメントです。
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【何と蔵出しですが、2013年にご案内させていただいた当時よりもリーズナブルに仕上がりました!・・是非ご検討くださいませ!】 蔵出しで、何故か非常にリーズナブルに仕上がってしまいました・・。上手くやってくれたエージェントさんに感謝です。因みに正規のひとつであるLUCさんの2014年ものオート=コートの上代は¥3800です。・・いや、今回のこの品物はLUCさんものじゃありません。noisy も信頼を置いているオルヴォーさんです。
ドメーヌ・ミシェル・グロのワインは、日本には正規が何社か存在しますし、並行輸入でも入って来ますので、さほどは注目されませんが・・とても素晴らしいブルゴーニュワインだと思います。
他にも確かに「安い価格」で出ることも有りますが、ほとんどが実の姿は品質を全く気にしていないディスカウンターさんですから、ちゃんと飲めればめっけもんかもしれないにせよ、購入者責任になってしまいますのでご注意ください。
今回は価格を上げたく無いので、そのままご案内します。通常よりも1000円ほどは安いと確信していますし、そろそろ飲んで美味しくなっている頃でしょう!是非ご検討くださいませ!
以下は4年前に書いたこのワインのコメントです。
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【肯定感が沸いてくる素晴らしいピノ・ノワール!】 結局のところブルゴーニュ・ピノ・ノワール・ファンがブルゴーニュ・ピノ・ノワールに求めるものを全て持っており表現できるのがミシェル・グロのオート=コート・ド・ニュイ・ルージュじゃないのか・・・。
そんな気持ちにさせてくれるワインです。ヴィンテージに関わらず、いつもエレガントな清ました顔をしているが、打ち解けてくるとハニカムし、微笑むし、時にははしゃいでもくれる。そして最後はいつも気付かずに去っていってしまう。しばらく会わないでもいられるけれど、久しぶりに会うと決まっていつものパターンだ。余計なものは何も身に付けないくせに、
「あれを着てくれば良かったのに・・・」
とも思わせない。
まあ、確かに現在はまだ若いと思える状態ですが、何だかなぁ・・・不足感が無いんですよね。スタイリッシュで美しさ全開のピノ・ノワールです。やはり美味しい。これがスタンダードだと思います。・・でもどこで購入されても良いにせよ、ちゃんと温度管理をしているお店で購入しましょうね。お奨めします。
● 2018 Bourgogne Hautes Cotes de Nuits Rouge
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ルージュ
【ベースのオート=コート・ド・ニュイながら、「ミシェル・グロ節満開」の見事な出来です!】

クラスはA.C.ブルより上なんですが、ヴォーヌ=ロマネらしい酸の柔らかさが特徴と言えるA.C.ブルに対し、高高度の畑由来の「やや冷ややかな」酸の持つ「メリハリの有る」表現をしてくれるのが、こちらのオート=コートです。
しかしながらオート=コートも3種類有りますので・・いや~・・ご紹介する方としましては非常に苦労するところでは有りますが、特徴はちゃんと把握しているつもりですので・・伝わるかどうかは難しいかもしれないとしても・・ですね、各コラムをお読みくださいませ。
しかし・・ミシェル・グロ2018年・・旨いです。エレガンスもきっちり表現してくれますし、テロワールの違いもワインがちゃんと語ってくれますから・・
「オート=コート3種の飲み比べ」
も、きっと楽しいですよ。
A.C.ブルは・・実はアルコール度14度です。ミシェル・グロの2018年ものは14度でほぼほぼ揃っている感じです。でも・・全然14度と言う感じがしないんですよ。非常にしなやかで膨らみが有って端正で・・将来性も、今飲んでもかなり美味いんですね。
しかしながらこのベースのオート=コートは12.5度なんですよ。だから、
「滅茶エレガント!」
なんですね。
その上で、やや冷涼な酸を膨らませ果実感を漂わせつつ、徐々に伸長してくる感じが非常に良いです。
透明感の漂う色彩はむしろ濃い目に見えるでしょう?小さな実を付けたと思わせる感じかな?・・と思います。過熟していない・・のは間違い無く、伸びやかな酸の美味しさを感じていただけます。是非ご検討くださいませ!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【A.C.ブル、オート=コートの各種の中で、最も冷涼感が有り縦伸びするのがこの畑名無しのオート=コート・ド・ニュイ!・・まさに「らしい」オート=コートです!】
すみませんね・・ついに3千円は超えちゃいました。何かと経費が増大しておりまして、送料は今までの3倍近く支払っていますし、そのまま転嫁することも不可能です。3倍支払ってもそれだけサービス内容が追い付いて行けばさして問題無い訳ですが、配送サービスのレベルは駄々下がりで、不満は大きいです。IT関連の支出も大きくなっていますし、厳しい世の中です。
それでもこの価格は立派です。今時のオート=コートはどんなにリーズナブルでも4千円程度が普通ですからね。
そして、ミシェル・グロの場合はオート=コートだけで4アイテム・・いや、白も入りますんで・・。A.C.ブルを入れると5アイテムです。それだけあるとテイスティングだけでも時間が掛かりますし、その違いが取れなければテイスティングも意味無い訳ですが、いや~・・しっかり違うので非常に面白いです。
以前はオー・ヴァロン、フォンテーヌ・サン=マルタンを混ぜていたオート=コートですが、それぞれに畑名にし、それ以外のオート=コートと、おそらく半端分などをセパージュしているのがこの畑名無しのオート=コートだと思われます。
ヴォーヌ=ロマネっぽい暖かさと丸み、動物系のミネラリティがより感じられるオー・ヴァロンに対し、こちらはより冷涼で透明なミネラリティが見える、縦伸び系・縦構造系のオート=コートです。むしろこちらの方が「オート=コートらしい」仕上がりで有り、オー・ヴァロンやフォンテーヌに比べてやや細身のスタイリッシュな味わいです。
リアルワインガイド第67号は、なんとA.C.ブルと同じポイントでした・・。まぁ、価格も似たようなものですし・・どのような判断基準を持っているかはその人次第ですので、それも理解できる評価です。
2016年ものは余りに無くて飲めませんでしたので写真は有りませんが、2015年ものの写真と比較すると、
「それでも色は強めに出ている」
のが判るかと思います。透明感は裏に回っている感じになっていると思います。2015年ものより1.2倍ほど、濃密な仕上がりだが、全くエレガンスを犠牲にしていない造りです。
非常に良い出来でした!是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【オート=コートも3千円切れ!・・A.C.ブルより奥行の有る味わいです!】 この2018年の年末も押し詰まった頃になってもまだ・・
「・・テイスティングして案内してくれるのは良いけど・・もう酔っぱらっちゃってるよ・・」
などと思われていらっしゃる方も多いかもしれませんね。明日28日は仕事納めの方も多いでしょうから、もう気分はお正月でしょうか。
ただ、noisy としましては、12月の暦の具合がどうもね・・上手く行かず、これまで3回しかご案内が出来ていないんですね。
通常なら12月は4回から5回は木曜日が有ります。ところが2018年は4回目がもう27日なんですね・・。なので、余りにご案内の回数が少ないと、売上も行かない訳でして・・予定を大幅に狂わせてしまうことになってしまったので、
「こんなに押し詰まっても悪あがきをしている」
訳です。そんな訳でして・・うるさくて申し訳ありません。
このオート=コートも品質だけではなく、コンディションも、そして何と価格も・・超優等生なワインです。3千円切ってます。
ところが2016年ものは数が無い・・ので、今回は飲まず、全て販売させていただこう・・と言う魂胆なんですね。
まあ・・良いですよね・・今まで何度もご紹介させていただいてますし、リーズナブルすぎる位リーズナブルですから・・それに、
「ミシェル・グロは、オート=コートだけで4種類も有る!」
ものでして、他の2016年オート=コートは全てテイスティングしていますんで・・どれも美味しかったですよ。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【ヴォーヌ=ロマネ風味トッピングのA.C.ブルゴーニュ、A.C.オート=コート・ド・ニュイの最新ヴィンテージがこのプライスなら何も言うこと無し!】
どうでしょう・・この色合い。左の写真は普通のオート=コート・ド・ニュイ・ルージュです。フォンテーヌでは有りませんのでお間違いの無きよう。
余りのシャンボール=ミュジニーの美味しさにかなり舞い上がってしまいましたが、現状でやや閉じ気味とは言え、今時このプライス、ACブルとほとんど変わらないですからお買い得ですよね。
リアルワインガイド第59号は「今飲んで88 ポテンシャル89 飲み頃 今~2037」と言う評価です。まぁ、良いところかな・・と思いますが、noisy 的には 90ポイント付けて良いんじゃないかと言うような感覚です。
やっぱりグロさんのワインって、エレガントなんですよね。グロ・フレールの強さは無い・・でもそれが良い・・し、何を飲んでもどこか、
「ヴォーヌ=ロマネのニュアンス」
として受容出来るアロマや味わいが有ると思います。
今回は非常に少ないので、ACブル、オート=コート・フォンテーヌ赤・白のテイスティングは見送りました。しかしながら、前にも記載しましたように・・
「シャンボールの滅茶苦茶な美味しさ!」
は、やはりどこかにヴォーヌ=ロマネを感じさせる・・シャンボール=ミュジニーと言うアペラシオンでも・・またニュイ=サン=ジョルジュでも・・です。
つまりは、ミシェル・グロさんのワイン イコール ヴォーヌ=ロマネのニュアンス と言うような、ある種「間違った情報を記憶として覚えていること」になり、それはそれで大きな問題なのでしょうが、人間の経験記憶は結構曖昧で有り、しかしその曖昧さが膨大な情報を管理するのに有効なんだと思うんですね。
だからこのようなワインを飲むと「ヴォーヌ=ロマネ!」と言う記憶が呼び起こされるんじゃないかと・・思ったりしています。
リーズナブルで美味しいワインでした!お勧めします!・・ACブルはすみません・・飲めてません。
以下は以前のコメントです。
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【何と蔵出しですが、2013年にご案内させていただいた当時よりもリーズナブルに仕上がりました!・・是非ご検討くださいませ!】 蔵出しで、何故か非常にリーズナブルに仕上がってしまいました・・。上手くやってくれたエージェントさんに感謝です。因みに正規のひとつであるLUCさんの2014年ものオート=コートの上代は¥3800です。・・いや、今回のこの品物はLUCさんものじゃありません。noisy も信頼を置いているオルヴォーさんです。
ドメーヌ・ミシェル・グロのワインは、日本には正規が何社か存在しますし、並行輸入でも入って来ますので、さほどは注目されませんが・・とても素晴らしいブルゴーニュワインだと思います。
他にも確かに「安い価格」で出ることも有りますが、ほとんどが実の姿は品質を全く気にしていないディスカウンターさんですから、ちゃんと飲めればめっけもんかもしれないにせよ、購入者責任になってしまいますのでご注意ください。
今回は価格を上げたく無いので、そのままご案内します。通常よりも1000円ほどは安いと確信していますし、そろそろ飲んで美味しくなっている頃でしょう!是非ご検討くださいませ!
以下は4年前に書いたこのワインのコメントです。
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【肯定感が沸いてくる素晴らしいピノ・ノワール!】 結局のところブルゴーニュ・ピノ・ノワール・ファンがブルゴーニュ・ピノ・ノワールに求めるものを全て持っており表現できるのがミシェル・グロのオート=コート・ド・ニュイ・ルージュじゃないのか・・・。
そんな気持ちにさせてくれるワインです。ヴィンテージに関わらず、いつもエレガントな清ました顔をしているが、打ち解けてくるとハニカムし、微笑むし、時にははしゃいでもくれる。そして最後はいつも気付かずに去っていってしまう。しばらく会わないでもいられるけれど、久しぶりに会うと決まっていつものパターンだ。余計なものは何も身に付けないくせに、
「あれを着てくれば良かったのに・・・」
とも思わせない。
まあ、確かに現在はまだ若いと思える状態ですが、何だかなぁ・・・不足感が無いんですよね。スタイリッシュで美しさ全開のピノ・ノワールです。やはり美味しい。これがスタンダードだと思います。・・でもどこで購入されても良いにせよ、ちゃんと温度管理をしているお店で購入しましょうね。お奨めします。
● 2018 Bourgogne Hautes Cotes de Nuits au Vallon Rouge
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・オー・ヴァロン・ルージュ
【絶妙に美味しいです!この2021年の寒い冬に飲むのに「ピッタリ」の表情豊かなぷっくら感に浸ってください!】

ベースのオート=コートの優しくも愛らしい味わい、フォンテーヌ・サン=マルタンの精緻で雅さの有る表情も捨てがたいですが、この寒~い冬・・と言うより、今すでに・・
「・・あたし、仕上がっちゃってます~!」
と言ってくれてるのがこのオー・ヴァロンです!・・いや~・・本当に美味しい。これでオート=コートかい!・・みたいな感じですよ。
ヴォーヌ=ロマネっぽい・・と言いたいところなんですが、むしろ非常に近いのが「膨らみ始めたジュヴレ=シャンベルタン」かな?・・などと感覚的には思うんですね。もっと寄せるとするなら、アメリー・ベルトーの「ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・デ・シェゾー」を僅かにスケール・ダウンした感じ?・・と言ってみましょうか。
なので、少し肉々しく、少しコッテリしていて、複雑性がそれなりに膨らんで感じられる・・果実感も若かったり熟していたり・・多彩なんですね。
精緻で雅なフォンテーヌ・サン=マルタンは、出来ればもう少し暖かくなって来てからの方が美味しいはずですから、
「とりあえずオー・ヴァロンを飲み、その後でベースのオート=コート、もしくはフォンテーヌ・サン=マルタンを飲む」
そんな計画が良いんじゃないかと思います。
いや・・ちょっとビックリしていただけると思います。
「オート=コートで充分!」
なんてことになってしまいますとワイン屋としては困ってしまいますが、今飲んで美味しいものは・・さっさと飲んでみましょう!お勧めします!是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【べらぼうに旨い!ヴォーヌ=ロマネ、ニュイ=サン=ジョルジュに通じる見事なアロマ、一推しです!】

一推しです!
誰がこのワイン、「オート=コート・ド・ニュイ」だと見抜けるのでしょう。私には・・無理かもしれません・・(^^;;
いや、そもそもオート=コートは準村名ですから、村名並みの出来で有ってもおかしくは無いんです。だけれど、飲んでヴォーヌ=ロマネを直観してしまったら、誰もオート=コートとは疑わないでしょう?ニュイ=サン=ジョルジュとか、ヴージョとかを比較にして来ると思うんですね。もしくはジャンボールの下の方の畑とか・・。
ですが、これはオー・ヴァロン、オート=コートです。緯度的にはニュイ=サン=ジョルジュやプレモ=プリシー辺りを西に行った辺り。ミシェル・グロのフォンテーヌ・サン=マルタンよりももっと南です。
そして1978年から開墾をしていたことが良い方に出たのでしょうし、2017年と言うヴィンテージも背中を押したのでしょう。
「村名にそん色無いほどの仕上がり!」
と言っておきましょう。
最も、A.C.ブルも非常に素晴らしいので、どちらを選ばれても不足は無いです。A.C.ブルよりも豊かでより丸みがあり、旨味成分がより多いです。
リアルワインガイド第67号は昨年ものの2016年と同じ評価ですが、個人的には今飲んで点で90点越えです。贔屓目が有ったとしてもそこは譲りたくないかな・・と言えるほど素晴らしい。ほぼ完ぺき!・・そして他のオート=コートとも確実に異なるのが実に面白いですよ。もし可能でしたら、「オート=コートの比較」もやってみてください。超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【初リリースのオー・ヴァロン!リアルワインガイド第63号は89+ポイント!】
ん~・・冷ややかなオート=コートならではの風味と、結構に大柄で深い構造を持ったワインだな・・と言うのが第一印象です。
また、ミシェル・グロのワインはどこか・・葡萄の蝋質みたいなものをトッピングで感じていたんですが、2016年ものはこのオー・ヴァロンはじめ、ほとんど・・見当たらないことに気付きました。より自然にさりげない味わいに感じるかもしれません。
そもそもミシェル・グロのワインは、しっとりしていて暴れず、強い抽出などは絶対にしないのが真骨頂です。兄弟のグロ・フレールやアンヌ・グロが濃い系なのとは正反対です。(最近のベルナール・グロ=グロ・フレールは飲んでいないので変わっているかもしれませんが・・)
そもそも1990年台、アメリカにマーケットの多くを持っていたブルゴーニュの生産者たちは、アメリカ人的好みだと言うことで、「より濃い」ブルゴーニュ・ピノ・ノワールを目指し、「新樽率アップ」をし、過熟させ抽出を強くし、まるでケーキのようなブルゴーニュワインを創り出しました。伝統のエレガントなピノ・ノワールとは全く違うものです。
そんな時に言われたのが「逆浸透膜」ですね。安易に言ってしまえば水分除去フィルターです。そりゃぁ・・濃くなりますよ。グロ家の誰かも持っていると・・そんな噂が流れたものです。
ところがですね・・ベルナールやアンヌが濃いワインでもてはやされたにも関わらず、
「ミシェルだけは変わらない」
伝統のブルゴーニュワインを造り続けたんですね。
「ジャン・グロの時代は良かったがミシェル・グロになってから変わってしまった・・」
などと言う心無い言葉が専門誌に掲載されたようですが、ジャン・グロ時代も1980年台には完全にミシェルがドメーヌを動かしていた訳です。ジャン・グロさんは足が悪かったので、若くしてミシェルが継いだような状態になっていたんですね。なので、素晴らしい・・傑作だと言われた1985年のドメーヌ・ジャン・グロのワインも、実はミシェルが造っていた訳です。
濃くないですよね・・樽も強く無いです。非常に・・ニュートラルです。新しいキュヴェですが、どこか懐かしい感じがします。濃くは無いんですが、
「エキスは非常にしっかりしている」
ことに気付きます。
そして、
「・・あれ?・・メオ=カミュゼに・・似ているなぁ・・」
と、ふと気付いてしまいました。
勿論ですが、樽の影響、ニュアンスがそれなりに感じられるメオ=カミュゼとは、結構に違うのは事実なんですが、
「・・樽を取ったら・・メオ=カミュゼ?」
みたいな・・(^^;; いや、もう少しメオの方が押し出しは強いかもしれませんが!
そして、堆積土壌(マール)由来のヨード感かな・・これは白のフォンテーヌにも共通することですが、ほんの僅かに感じることが出来るかと思います。
それにしてもファーストリリースで、ここまで良いとは思いませんでした。個人的には普通のオート=コートよりも「より冷ややか」だと思うんですけどね。冷涼感たっぷりの旨いピノ・ノワールです。是非飲んでみてください。お勧めします!
● 2018 Bourgogne Hautes Cotes de Nuits Rouge Fontaine Saint Martin Monopole
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ルージュ・フォンテーヌ・サン・マルタン・モノポール
【3種のオート=コートのトップ・キュヴェ!・・(^^;; この精緻さ、フィネス感は流石です!】

面白いですよね・・3種ものオート=コートをリリースしているドメーヌを他には知りませんが、このところはこの3種を毎年テイスティングしていますから・・
「いい加減、その特徴を覚えてしまった・・」
んですね。なので、永遠に毎年同じような文章を書いてしまうかもしれません。それはちょっと怖いですが・・。
でも、おそらくピノ・ノワール・ファンの皆さんも同じだと思うんですよ。ベースのオート=コートを飲めば、オート=コートなのにヴォーヌ=ロマネっぽくて・・これで充分だ・・と感じながらも、このフォンテーヌ・サン=マルタンを飲めば、ビロードのテクスチュアとフィネス感に酔いしれ、
「ベースのオート=コートよりフォンテーヌ・サン=マルタンの方がヴォーヌ=ロマネっぽい!そして上品で精緻。」
だと思われるでしょう。
そして「オー・ヴァロン」を今飲めば、
「ベースのオート=コートも美味しかったけれど、よりヴォーヌ=ロマネっぽく、よりポテンシャルが有って、より今美味しいのはオー・ヴァロン!」
と思われるでしょう。最も3種類、全部飲めば、一番ヴォーヌ=ロマネっぽいのはフォンテーヌ・サン=マルタンになるでしょうし、オー・ヴァロンはヴォーヌ=ロマネっぽくは無い・・と感じられるかもしれません。
高貴さやフィネス、テクスチュアのしなやかさなどは、やはりこのフォンテーヌ・サン=マルタンが随一です。仕入れ価格も一番高いのも有りますが・・でも販売価格はさほど変わらないですから、
「色々飲んで楽しめる」
と言うのが有難いですよね。その、もしかしたら「僅かな違い」を人の感性がしっかり取り分けることが出来ることが、また自身の再発見に繋がりもし、楽しかったりすると思います。
非常に精緻で雅なピノ・ノワールです。少しだけ早いので、温かくなって来たな・・と思われた頃を目安に飲み始めてください!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【質感が凄い!オート=コートの中ではポテンシャルが最も上です。】
これだけアイテムが有ると・・いや、13アイテムですが・・数が無くて飲めないキュヴェが有ったとしても、毎日ミシェル・グロのテイスティングになります。
しかもオート=コートはいっぱい有るし、モレ、シャンボール、ヴォーヌ=ロマネ、ニュイと・・村は異なっても、ほとんど近場に「ギュッ」と集まった畑ですから、もしかしたら皆さんは、
「・・そんなの、飽きちゃうんじゃない?」
と思われるかもしれません。
でも、全くそんなことは無いんですね。むしろ、毎日が楽しかったですよ。・・何故って・・
「2017年のミシェル・グロはいつ飲んでも超美味しい!しかもレベルアップ度が凄い!」
から・・です。
この辺の理解はR誌のTさんとも同様だったことを確認済み・・です。まぁ、普段は余り意見が合うことは多く無いんですけどね。・・そうでもないか。
で、このフォンテーヌ・サン=マルタンの赤ですが、これまた他のオート=コートとは全然違うんですね。
むしろこのワイン、将来的にはかなり力強い感じの仕上がりになると思います。長く置けば・・ですので、ほぼその前に飲みつくされてしまうとは思いますが。
そして、冷やかな区画名無しのオート=コート、ヴォーヌ=ロマネ風なオー・ヴァロンとの違いは、
「質感」
です。
これ、とても精緻なんですね。そして質の良い、そしてむしろ甘くさえ感じる細やかなタンニンがさらさらと存在しています。なので、これが完全に溶け込みますと、「滑らかな太さ」のあるボディになるはずなので、
「オート=コートの中でポテンシャルは随一」
であることは間違い無いでしょう。
ただし、今のバランスですと、余りにオー・ヴァロンの表情が凄過ぎ!・・です。なので、反対にフォンテーヌ・サン=マルタンの精緻さや端正さがクローズアップされる・・と言う感じだと思います。比較してやや涼やかですしね。
素晴らしい出来です。こちらはほんのり休ませ気味で飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【全方位に円形を描く見事なパレットと赤い果実!非常に美味しいです!】
これはまん丸!・・実に良い感じに仕上がっていると思います。2014年にこのフォンテーヌ・サン=マルタンをリリースしましたので、noisy も「これは!」とばかりに飲んでみて、エレガントでクリーン、しかもどこかにヴォーヌ=ロマネを感じさせてくれるようなニュアンスを自然に感じさせてくれました。
しかし2015年ものは12本だけの入荷で、お客様の希望数には応えられないと・・飲まないことにしていましたんで、2016年は何としても!・・と言うことで開けた訳です。
2014年もののやや暗い色合いとは打って変わった明るい赤い色合いです。オート=コート・ド・ニュイにおいてはやや暗く冷ややかな部分は、「オー・ヴァロン」の受け持ちだったのかもしれません。オー・ヴァロンは冷ややかな酸、フォンテーヌ・サン=マルタンは比較するとやや暖かめです。暖かい酸だ・・と言うことでは有りませんで、あくまで比較した場合のニュアンスですね。
チェリー系の果実が実に心地良いです。今飲んでも美味しいですし、10年以上の熟成にも耐えられます。ミシェル・グロのワインは新樽率が低いですから、若いうちはとても自然な味わいです。しかし、熟して来ますと・・ピノの持つ野性味や、ミネラリティ由来の表情が、そのシンプルに自然な表情を深く複雑なものに変えてゆく訳です。これは飲んでいても・・その変化が有るだろうと言うことが判ると思います。
非常に良い出来です。価格もビックリするほどリーズナブル!・・コンディションも非常に良いです。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです!
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【2014年初リリースのサン=マルタン・ルージュ!】 こちらは少ないので・・申し訳ありません。テイスティングは自重しています。リアルワインガイド第59号は、
「今飲んで88+ ポテンシャル89+ 飲み頃予想 今~2030」
と渋めですが、2015年の気候はオート=コートにぴったり合っている・・・つまり、2015年は糖分が高かったのでやや甘い仕上がりの年になりやすいところ、オート=コートの涼しさがそれを自然に抑えた・・と言うロジックでしょう。
以下は2014年もののサン=マルタンのレヴューです。
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【エレガントなエレガントな・・ブルゴーニュ・ピノ・ノワールの粋と言いたくなるような仕上がりです!】
2014年に大きく変更になったオート=コート・ド・ニュイのルージュです。どうやら、今までのブレンドものとは違い、フォンテーヌ・サン・マルタンと名付けられた区画のみの葡萄で仕上げられたワインのようです。
ある意味、noisy が2014年もののミシェル・グロに回帰したのは、このフォンテーヌ・サン・マルタンの存在に有るとも言えます。
だって・・目新しいじゃないですか・・。・・いや、ただそれだけなんですけどね。
話は飛びますが、PCをいじっていたら、大昔の写真が出て来ました。2000年に撮ったラ・ターシュの写真です。これ・・です。

小さいですよね~。でもDRCのエチケットは白地ですが、文字が結構ハッキリしているんで、その頃の性能がまだ良く無かったデジカメでもソコソコ写ったんですね。
反対にルロワのエチケットなんぞは、何時間かけてもまともに撮れませんでした。ま~・・苦労しました。
ようやくその頃は楽天さんが上場した頃かと思いますが、そんなECモールが山ほど存在していて、noisy も入ってくれとずいぶん誘われましたが・・全部断っちゃってましたね。楽天さんがモールを開いたのが1997年だそうで、noisy がホームページを開いたのが1995年、ECを始めたのが1998年ですから、楽天さんと良い勝負・・最も売り上げでは比較のしようも無いですけどね・・。その頃は、
「近い将来にネット販売は主流になる!」
と思ってたんですが、たかが5~10年でモノになるとまでは考えていたかどうか微妙では有ります。
その頃不安だったのは、
「陰の部分だけが取り上げられて、インターネット自体が潰されるんじゃないか?」
と言うことなんですが、2000年代前半はまだそんな不安を確実に持っていたと・・記憶しています。懐かしい気持ちでも有りますけどね。
そんな様々な不安や不安定な要素と戦いつつも、非常に安定して美しいワインを安価に提供してくれていたのが「ドメーヌ・ミシェル・グロ」です。アンヌ・グロやグロ・フレールは濃密さやパワフルさで売っていましたが、ミシェル・グロは濃厚バリック全盛時代も決して流されず、
「エレガントで美しいワイン」
でした。
いや・・エレガントなのと要素不足なのは違いますよ。今はそうでも無いですが、アンヌ=フランソワーズ・グロ(パラン)はやや不足気味でしたけど。足りない感じがしたものです。
で、このフォンテーヌ・サン・マルタン・ルージュ・・・デザインもエレガントに変更になりましたが、このデザインを2000年頃のデジカメで撮ったら苦労しただろうなぁ・・と言うことで、上記の話しになったんですが、それはさておき、
「今飲んで、ワイン単体でのバランスが凄い!」
です。完結しちゃってます!・・エレガントで美しく、非常に旨いです・・!。
もっとも、ワイン単体での話しでして、マリアージュさせるとなると話しは別になっちゃいますけどね。かなりの旨さです。
リアルワインガイド第55号で徳丸さんは、1回目の訪問時に凄かったのに、2回目ではガチガチで評価困難・・と、ほとんどのミシェル・グロのワインを「暫定点」にしています。これにつきましては、ミシェル・グロの上級キュヴェのコラムに書いていますので、ご参考にされてください。
で、暫定点ながらも 88~89+ と言う評価です。
非常にエレガントで美しく、とても冷ややかで、現在はひとつの良いバランスに有る状態と言えます。徳丸さんがテイスティングされた時とは、おそらくですがかなり変わっていると思われますが、この2017年のお正月と言うタイミングでは、
「まさにミシェル・グロらしい味わいのオート=コート!」
と言えます。愛らしいベリーやチェリーが冷ややかに香ります。やや冷えた状態でもたっぷり有るエキスの旨みがこのワインを近しいものにしてくれるはずです。
久しぶりにミシェル・グロ、いかがでしょうか。2つ目のモノポールとして、新たにリリースです。是非飲んでみてください!お勧めします!
● 2018 Nuits-Saint-Georges
ニュイ=サン=ジョルジュ
【超エレガントなニュイ=サン=ジョルジュ村名!・・むしろシャンボール=ミュジニー的なミネラリティで素晴らしく旨いです!】

1990年台の新樽100%で濃密タイプのブルゴーニュ・ピノ・ノワール・ブームによる弊害だったのでしょうか。本来はエレガントな味わいの中に、各クリマのミネラリティの発露でも有る様々な表情が、微細に感じられるのが「ニュイ=サン=ジョルジュ」だった訳です。
しかしながら、その「抽出の強さ」を求めるが余り、本来は微細な表情だったものが前面に出てしまい、大柄では有るが繊細さを欠いたニュイ=サン=ジョルジュになってしまっていた可能性が有ると・・昨今は強く感じます。
メオ=カミュゼしかり、ミュヌレ=ジブールしかり、ミシェル・グロのニュイ=サン=ジョルジュ、そして1級も同様ですが、みな素晴らしくエレガントです。抽出の強さなど感じません。土むさくも無いです・・美しい土のニュアンスがほんのりと感じられたとしてもです。
硬質な、そして少し白っぽささえ感じるミネラリティを多分に含んだテカテカとした輝きを感じるテクスチュアです。ノーズには伸びやかにミネラリティが入り込んで来ます。エレガントですね~・・これって・・普通なら、
「シャンボール=ミュジニー!」
と先走って言っちゃいますよ。良い感じのチェリーに硬質なミネラリティ・・そして伸びやかに縦構造が感じられたら・・多分、そう言ってしまいます。
ですがこれは、間違いなく「ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオ」です。1級レ・ポワレの真下に有ります。
で・・ミシェル・グロのシャンボール=ミュジニーがね・・いや、ここでは書きませんが・・いや~・・ワインって、本当に面白いですね~。裏が表で表が裏、そのどちらも真実って、判ってないとちょっと恥ずかしい局面になってしまうことも有りますが、それさえも楽しみですよね。
まさにミュヌレ=ジブールのレ・ヴィーニュ・ロンドに良く似た・・少しタイトにしたようなエレガンスを持っていると思います。しかも価格はこんなです。そして素晴らしいメオのニュイ=サン=ジョルジュにも通じています。(メオの2017年ニュイも滅茶苦茶美味しいですよ・・そのうちご案内させていただきますね。)
是非飲んでみて欲しいニュイ=サン=ジョルジュ村名レ・シャリオです。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【常に変わらないミシェル・グロに時代が追いついたのか・・・?リーズナブルなのにエレガントで滅茶美味しいです!ジルベール・エ・ガイヤールは何と93ポイント!】
いや~‥美味しいです!・・実にエレガントで繊細!・・そしてほんのり官能感・・堪らないですね。グラスを持つ手を放す暇が無い・・。
1990年台は日本でもずいぶんな言われようをしていました。1985年のクロ・デ・レアは物凄い評価だったんですが、
「1985年ものはジャン・グロが造ってるからね~・・」
まぁ、確かにまだドメーヌ・ジャン・グロのエチケットでは有ったんですが、実際に造っていたのはミシェルでした。
それに、1990年以降は、「新樽、濃密、凝縮」が新しいキーワードになりましたから・・いや、某PKさんのお陰ですが、それまで陽の目を浴びなかった両デュガさんなどはもう・・物凄いモテモテになってしまいまして、5~6年で価格は暴騰してしまいました。その後の両デュガさんは皆さんがご存じの結果です。
それに、1970年台後半より、父のジャンに変わってワインを造っていたミシェルは、父の引退に伴って妹のアンヌにリッシュブールを相続させていますので、ジャン・グロ時代のリッシュブールはアンヌ・パランが造っています。(A.F.グロ)
そんな激変の時代を駆け抜けて来たミシェル・グロですが・・・この人はいつも変わらない。今になってさらに強く思うんですが・・本当にすごい人だと思います。ワイン価格の暴騰には興味無し、出来る限りリーズナブルに愛好家に届くように、大きな輸入国
には何軒かの代理店を置くようにしているようです。これは、グロ一族はほぼ同様ですが、これにより、価格は暴騰せず、リーズナブルな価格で入手出来るんですね。
そして、そのスタイルも一貫しています。決して濃くしない・・ですし、樽も強く掛けることは無い・・。アメリカがブルゴーニュをガンガン買っていた1990年台は、買い手の要請でどんどん濃くし、新樽を多く掛け、派手な味わいにしていたんですね。
先日ご案内させていただいた、ド・ラルロのニュイ=サン=ジョルジュのワイン・・いかがだったでしょうか。ハンドルを大きく切った感じが・・お判りかと思います。とてもエレガントで荘厳さの有る味わいになってきました。
実はこのミシェル・グロのシャリオも、そっち系統のエレガントなニュイ=サン=ジョルジュです。流石にド・ラルロやメオ=カミュゼのニュイ1級ほどの華麗なニュイには成りません・・それは仕方が無い・・畑の格と言うものです。
しかし、ま~エレガントで繊細、非常に香ります。2013年のワインがどこか持っているように感じる・・特別な線の細さ・・は全く感じ無いんですよ。2013年だから細い・・と言うのも感じないし、そもそも細くは無いんです。滅茶繊細なんですけどね・・。
アロマもしっとりとしていて、かつ、スピードもそこそこに速く、ナチュラルさもほのぼのと漂っています・・のに、ビオっぽくは全然無いです。非常にピュアなんですね。
因みにこの2013年ものはジルベール・エ・ガイヤールは93ポイントと、村名には有り得ないような評価をしておりますし、あのブルゴーニュ専門家でも有りながらブルゴーニュワインに超厳しいアレン・メドーも、ポイントこそ89~92ポイントですが、その評価の本文には、
「Outstanding! Top Value!」
と書いている位ですからね。
今飲んでも充分に楽しめます・・エレガントで高質です。勿論、まだまだ持ちますし、上昇して行くでしょう。大丈夫・・どこかの評論家さんのように、8年以内に飲め・・なんて絶対に言いませんから・・はい。今回一緒にご案内させていただいている、メゾン・ロブレ・モノの2002年オーセ=デュレッス・ルージュなんぞ、もう18年目ですがピンピンしていますよ。こちらは3千円ちょっとで滅茶安いですが、ナチュラルさはミシェル・グロを大きく上回ります。なので、
「まともな方がちゃんと造ったブルゴーニュ・ピノ・ノワールがたった20年で終わる訳が無い!」
んです。海外の名立たるレヴュワーたちは、よほど酷いコンディションのワインを飲んでいるに違い在りません。
今回のこのシャリオ、コンディションも万全です。滅茶美味しいので是非、飲んでみてください。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【非常にリーズナブルな村名ワイン!】 まぁ、リアルワインガイドに記載されている価格は、ほぼ実勢価格ですから・・2015年もので7400円だとすると、この価格は何なんだろう・・と思ってしまうんですね・・。
「通常なら有り得ない・・」
と言うことになります。
例えばフランスから日本に、ちゃんとリーファー便を使用し、適切な量(満載すると空気が無いことになる・・リーファーは空気を冷やしますので、結果冷えないと言うことになります)を積載し、船で輸入すると、どんなに削ってもワイン1本あたり600円ほどは掛かります。
なので、600円以下の輸入ワインは無い・・と言うことにはなるんですが、そうならないのはどうしてか?・・と考えてみると良いかな?・・と思います。安いワインは何かしらの原因が有って安い訳です。
今は日本直行便は無くなってしまいました。途中、香港に寄る訳です。昔、香港の港湾労働者のストライキが有り、フランスからの荷が何カ月も野晒しになっていた時が有りました。そののち・・やはり出回ったんですね・・酷い状態のワインが・・。それに、さほど安くなく販売されてしまうと、そんな目にあったワインであることさえ想像出来ないことになってしまいます。
なので、妙に安いとか、最初からとんでもなくリーズナブルなものには、気を付けないといけない訳です。
で・・今回のミシェル・グロ2016年ですが、コンディションは非常に良いです。そりゃそうです・・ちゃんとしたものを販売していますんで。noisy もそこは信用第一ですんで、ご心配なきよう。正規エージェント品で、きちんとした管理をしており、noisy の店でもキッチリやらせていただいてます。
ですが、このモレ=サン=ドニとニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオなどは非常に少なく、飲むわけには行きませんでした。
リアルワインガイド第63号は
2016 ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオ 90+ 91+ 今~2038
2016 モレ=サン=ドニ・アン・ラリュ・ド・ヴェルジ 90 90+ 今~2040
と言う評価でした。
レ・シャリオはニュイの村の西、レ・ポレの下部にある畑です。ミシェル・グロのレ・シャリオは快活さがニュイの土っぽさを上回り、前面に出た味わいが特徴です。結構に・・石灰のミネラリティがテカテカと感じられます。
モレのアン・ラリュ・ド・ヴェルジは、あの孤高のモノポール、「クロ・ド・タール」と、モレの村に少しだけ存在する「ボンヌ=マール」の真上に存在する畑です。なので、確かに・・素晴らしいグラン・クリュの要素を感じさせてはくれるんですが、若いうちはどうも「しかめっ面」をしてることが多いんですね。言ってしまえば「ボンヌ=マール」もその傾向が有るので、「ソックリなのかも」などとも思いますが、やはり若いうちの外向性に難が有りかな?と思います。しかしちょうど良い熟のタイミングで飲むと、このプライスではビックリするほどの味わいを見せてくれるはずです。
何せ価格がこう・・ですんで、非常にお買い得かと思われます。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです!
━━━━━
【2015年のミシェル・グロは相当に良い!!】 詳しくはシャンボール=ミュジニーのコラムに書きますが、まぁ・・変わらないっちゃ・・変わらないのかもです。それも高いレベルをキープしたまま・・ですね。なので、特別に言い立てることも無いのかとも思いますが、それでも2015年、ミシェル・グロは相当良いんじゃないかと思っています。
ミシェル・グロのワインは、人それぞれに結構、評価が異なるんですね。評論家同士でもかなり違います。ジルベール・エ・ガイヤールはクロ・デ・レアをいつも、物凄く高く評価しています。例えば2014年のクロ・デ・レアは「97Points」です。
半面、最近noisyのところでも頻繁に名前が出て来る「ティム・アトキン氏」は同じ2014年のクロ・デ・レアを「91Points」としか評価していません。しかもまぁ・・ミシェル・グロさんの他のワインも似たようなもので、「平均ランクの造り手」として見ているようです。ジルベール・エ・ガイヤールの、
2011年 96Points
2012年 94Points
2013年 96Points
2014年 97Points
とは大違いなんですね。
日本人でもエレガントなワインがお好きな方や、ワインはやはり本場、ヴォーヌ=ロマネだろう!・・と言う方にはピッタリ・・ドハマりのはずなんです。しかし、日本では代理店さんが多く入手が比較的簡単なことに加え、
「様々なコンディションのミシェル・グロのワインが存在する」
ものですから、訳が判らないことになってしまっています。
コンディションの良いミシェル・グロは・・相当に旨いです。それに加え、2015年は相当に良い・・と想像出来ます。
因みにリアルワインガイド第59号は、
●ニュイ・レ・シャリオ
「今飲んで90 ポテンシャル91 飲み頃予想 今~2037」、美しい酸のハーモニー
●モレ・アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジ
「今飲んで89+ ポテンシャル90+ 飲み頃予想 今~2037」、目が詰まり複雑性が出ている
ととコメントしています。
まぁ、通常は上代が8千円位かと思いますので、7千円位の販売が普通かと思いますが、先だってのバックヴィンテージ、2011年ものと同じ価格でご紹介ですので・・かなりリーズナブルです。
ネットのワイン屋になってからしばらく経って、余りにどこでも販売しているので・・やり辛い部分が有って、時折仕入れなかったりしていますが、やはり好きなんですよね。是非コンディションの良いミシェル・グロを飲んでみてください。お勧めします。
以下は2011年のレ・シャリオのコメントです。
━━━━━
【蔵出しのバックヴィンテージオファーです!何でこんなに安いのか・・不明ですが、リアルワインガイド第45号は88~89、飲み頃2017~2028と飲み頃に入ってます。】 奥ゆかしさが何とも言えぬ情緒を感じさせる、ミシェル・グロならではのワインがこのレ・シャリオですね。エレガントながらも実は芯のしっかりしたワイン・・と言えると思います。
で、本当に何でこんなに安いの?・・と言いたくなっちゃいます。だって、2014年もののこのワインの仕入れ価格とほとんど変わらないんですから・・本当ですよ。どんなに利益を削ったとしても6千円以下は絶対に無理で、監禁作業になっちゃいます。
せっかくなので、価格を上げないためにもこちらも飲まずにご案内させていただきますが、リアルワインガイドも2017年から飲んで良いと判定していますので、ありがたいですよね。追加は見込めませんのでお早めに!
● 2018 Nuits-Saint-Georges les Chaliots
ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオ
【区画名無しのニュイは飲めませんでしたがレ・シャリオはいつも通り、見事にビロードなテクスチュアを生み出すミネラリティで非常に美味しいです!】

そもそもは、
「ニュイ=サン=ジョルジュのワインは、土むさくて、テクスチュアはイマイチだが、上質なワインを造る生産者がポテンシャルの高い畑で造ると全く異なる・・」
と言われていましたし、noisy もずっとそのように思っていたはずでした。
ですが・・上質な畑かどうかに関わらず、その畑にしっかり手を入れ、葡萄の生育に手をちゃんと貸せる生産者が、
「無理な抽出をしないで素直に造りさえすれば!」
ヴォーヌ=ロマネに負けない荘厳なワインに仕上がってくれるんじゃないかと・・思い始めています。
今は90年代に有った「濃いワイン」「樽をしっかり掛けたワイン」は、ブルゴーニュからはほぼ消えていまして、それと前後して地球温暖化が有り、力ずくの醸造をしなくなったお陰で、
「滅茶苦茶美味しいニュイ=サン=ジョルジュ!」
が生まれるようになったんじゃないかとさえ思っています。
このレ・シャリオも、2017年ものでも書きましたが、やはりニュイとは思えないような見事なビロード的テクスチュアを持ち、伸びやかさと、チェリーな果実の風味をしっかり持っていることに驚かされます。「土むさい」なんて・・どこにも出てこないですよ。大柄で僅かに重量感を感じるだけです。
ですので、もしブラインド・テイスティングをこのワインでやるとなると・・結構に脅威かもしれませんね。深読みして全然違う方向へ行ってしまいそうです!
ジャスパー・モリス氏は92ポイントと・・この6千円のニュイ=サン=ジョルジュを評価してくれました。noisy的にも評価点はほぼピッタリです。相当に旨いです!是非飲んでみて下さい。お勧めします!12本だけの入荷です。
以下は以前のレヴューです。
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【超エレガントなニュイ=サン=ジョルジュ村名!・・むしろシャンボール=ミュジニー的なミネラリティで素晴らしく旨いです!】

1990年台の新樽100%で濃密タイプのブルゴーニュ・ピノ・ノワール・ブームによる弊害だったのでしょうか。本来はエレガントな味わいの中に、各クリマのミネラリティの発露でも有る様々な表情が、微細に感じられるのが「ニュイ=サン=ジョルジュ」だった訳です。
しかしながら、その「抽出の強さ」を求めるが余り、本来は微細な表情だったものが前面に出てしまい、大柄では有るが繊細さを欠いたニュイ=サン=ジョルジュになってしまっていた可能性が有ると・・昨今は強く感じます。
メオ=カミュゼしかり、ミュヌレ=ジブールしかり、ミシェル・グロのニュイ=サン=ジョルジュ、そして1級も同様ですが、みな素晴らしくエレガントです。抽出の強さなど感じません。土むさくも無いです・・美しい土のニュアンスがほんのりと感じられたとしてもです。
硬質な、そして少し白っぽささえ感じるミネラリティを多分に含んだテカテカとした輝きを感じるテクスチュアです。ノーズには伸びやかにミネラリティが入り込んで来ます。エレガントですね~・・これって・・普通なら、
「シャンボール=ミュジニー!」
と先走って言っちゃいますよ。良い感じのチェリーに硬質なミネラリティ・・そして伸びやかに縦構造が感じられたら・・多分、そう言ってしまいます。
ですがこれは、間違いなく「ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオ」です。1級レ・ポワレの真下に有ります。
で・・ミシェル・グロのシャンボール=ミュジニーがね・・いや、ここでは書きませんが・・いや~・・ワインって、本当に面白いですね~。裏が表で表が裏、そのどちらも真実って、判ってないとちょっと恥ずかしい局面になってしまうことも有りますが、それさえも楽しみですよね。
まさにミュヌレ=ジブールのレ・ヴィーニュ・ロンドに良く似た・・少しタイトにしたようなエレガンスを持っていると思います。しかも価格はこんなです。そして素晴らしいメオのニュイ=サン=ジョルジュにも通じています。(メオの2017年ニュイも滅茶苦茶美味しいですよ・・そのうちご案内させていただきますね。)
是非飲んでみて欲しいニュイ=サン=ジョルジュ村名レ・シャリオです。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【常に変わらないミシェル・グロに時代が追いついたのか・・・?リーズナブルなのにエレガントで滅茶美味しいです!ジルベール・エ・ガイヤールは何と93ポイント!】
いや~‥美味しいです!・・実にエレガントで繊細!・・そしてほんのり官能感・・堪らないですね。グラスを持つ手を放す暇が無い・・。
1990年台は日本でもずいぶんな言われようをしていました。1985年のクロ・デ・レアは物凄い評価だったんですが、
「1985年ものはジャン・グロが造ってるからね~・・」
まぁ、確かにまだドメーヌ・ジャン・グロのエチケットでは有ったんですが、実際に造っていたのはミシェルでした。
それに、1990年以降は、「新樽、濃密、凝縮」が新しいキーワードになりましたから・・いや、某PKさんのお陰ですが、それまで陽の目を浴びなかった両デュガさんなどはもう・・物凄いモテモテになってしまいまして、5~6年で価格は暴騰してしまいました。その後の両デュガさんは皆さんがご存じの結果です。
それに、1970年台後半より、父のジャンに変わってワインを造っていたミシェルは、父の引退に伴って妹のアンヌにリッシュブールを相続させていますので、ジャン・グロ時代のリッシュブールはアンヌ・パランが造っています。(A.F.グロ)
そんな激変の時代を駆け抜けて来たミシェル・グロですが・・・この人はいつも変わらない。今になってさらに強く思うんですが・・本当にすごい人だと思います。ワイン価格の暴騰には興味無し、出来る限りリーズナブルに愛好家に届くように、大きな輸入国
には何軒かの代理店を置くようにしているようです。これは、グロ一族はほぼ同様ですが、これにより、価格は暴騰せず、リーズナブルな価格で入手出来るんですね。
そして、そのスタイルも一貫しています。決して濃くしない・・ですし、樽も強く掛けることは無い・・。アメリカがブルゴーニュをガンガン買っていた1990年台は、買い手の要請でどんどん濃くし、新樽を多く掛け、派手な味わいにしていたんですね。
先日ご案内させていただいた、ド・ラルロのニュイ=サン=ジョルジュのワイン・・いかがだったでしょうか。ハンドルを大きく切った感じが・・お判りかと思います。とてもエレガントで荘厳さの有る味わいになってきました。
実はこのミシェル・グロのシャリオも、そっち系統のエレガントなニュイ=サン=ジョルジュです。流石にド・ラルロやメオ=カミュゼのニュイ1級ほどの華麗なニュイには成りません・・それは仕方が無い・・畑の格と言うものです。
しかし、ま~エレガントで繊細、非常に香ります。2013年のワインがどこか持っているように感じる・・特別な線の細さ・・は全く感じ無いんですよ。2013年だから細い・・と言うのも感じないし、そもそも細くは無いんです。滅茶繊細なんですけどね・・。
アロマもしっとりとしていて、かつ、スピードもそこそこに速く、ナチュラルさもほのぼのと漂っています・・のに、ビオっぽくは全然無いです。非常にピュアなんですね。
因みにこの2013年ものはジルベール・エ・ガイヤールは93ポイントと、村名には有り得ないような評価をしておりますし、あのブルゴーニュ専門家でも有りながらブルゴーニュワインに超厳しいアレン・メドーも、ポイントこそ89~92ポイントですが、その評価の本文には、
「Outstanding! Top Value!」
と書いている位ですからね。
今飲んでも充分に楽しめます・・エレガントで高質です。勿論、まだまだ持ちますし、上昇して行くでしょう。大丈夫・・どこかの評論家さんのように、8年以内に飲め・・なんて絶対に言いませんから・・はい。今回一緒にご案内させていただいている、メゾン・ロブレ・モノの2002年オーセ=デュレッス・ルージュなんぞ、もう18年目ですがピンピンしていますよ。こちらは3千円ちょっとで滅茶安いですが、ナチュラルさはミシェル・グロを大きく上回ります。なので、
「まともな方がちゃんと造ったブルゴーニュ・ピノ・ノワールがたった20年で終わる訳が無い!」
んです。海外の名立たるレヴュワーたちは、よほど酷いコンディションのワインを飲んでいるに違い在りません。
今回のこのシャリオ、コンディションも万全です。滅茶美味しいので是非、飲んでみてください。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【非常にリーズナブルな村名ワイン!】 まぁ、リアルワインガイドに記載されている価格は、ほぼ実勢価格ですから・・2015年もので7400円だとすると、この価格は何なんだろう・・と思ってしまうんですね・・。
「通常なら有り得ない・・」
と言うことになります。
例えばフランスから日本に、ちゃんとリーファー便を使用し、適切な量(満載すると空気が無いことになる・・リーファーは空気を冷やしますので、結果冷えないと言うことになります)を積載し、船で輸入すると、どんなに削ってもワイン1本あたり600円ほどは掛かります。
なので、600円以下の輸入ワインは無い・・と言うことにはなるんですが、そうならないのはどうしてか?・・と考えてみると良いかな?・・と思います。安いワインは何かしらの原因が有って安い訳です。
今は日本直行便は無くなってしまいました。途中、香港に寄る訳です。昔、香港の港湾労働者のストライキが有り、フランスからの荷が何カ月も野晒しになっていた時が有りました。そののち・・やはり出回ったんですね・・酷い状態のワインが・・。それに、さほど安くなく販売されてしまうと、そんな目にあったワインであることさえ想像出来ないことになってしまいます。
なので、妙に安いとか、最初からとんでもなくリーズナブルなものには、気を付けないといけない訳です。
で・・今回のミシェル・グロ2016年ですが、コンディションは非常に良いです。そりゃそうです・・ちゃんとしたものを販売していますんで。noisy もそこは信用第一ですんで、ご心配なきよう。正規エージェント品で、きちんとした管理をしており、noisy の店でもキッチリやらせていただいてます。
ですが、このモレ=サン=ドニとニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオなどは非常に少なく、飲むわけには行きませんでした。
リアルワインガイド第63号は
2016 ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオ 90+ 91+ 今~2038
2016 モレ=サン=ドニ・アン・ラリュ・ド・ヴェルジ 90 90+ 今~2040
と言う評価でした。
レ・シャリオはニュイの村の西、レ・ポレの下部にある畑です。ミシェル・グロのレ・シャリオは快活さがニュイの土っぽさを上回り、前面に出た味わいが特徴です。結構に・・石灰のミネラリティがテカテカと感じられます。
モレのアン・ラリュ・ド・ヴェルジは、あの孤高のモノポール、「クロ・ド・タール」と、モレの村に少しだけ存在する「ボンヌ=マール」の真上に存在する畑です。なので、確かに・・素晴らしいグラン・クリュの要素を感じさせてはくれるんですが、若いうちはどうも「しかめっ面」をしてることが多いんですね。言ってしまえば「ボンヌ=マール」もその傾向が有るので、「ソックリなのかも」などとも思いますが、やはり若いうちの外向性に難が有りかな?と思います。しかしちょうど良い熟のタイミングで飲むと、このプライスではビックリするほどの味わいを見せてくれるはずです。
何せ価格がこう・・ですんで、非常にお買い得かと思われます。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです!
━━━━━
【2015年のミシェル・グロは相当に良い!!】 詳しくはシャンボール=ミュジニーのコラムに書きますが、まぁ・・変わらないっちゃ・・変わらないのかもです。それも高いレベルをキープしたまま・・ですね。なので、特別に言い立てることも無いのかとも思いますが、それでも2015年、ミシェル・グロは相当良いんじゃないかと思っています。
ミシェル・グロのワインは、人それぞれに結構、評価が異なるんですね。評論家同士でもかなり違います。ジルベール・エ・ガイヤールはクロ・デ・レアをいつも、物凄く高く評価しています。例えば2014年のクロ・デ・レアは「97Points」です。
半面、最近noisyのところでも頻繁に名前が出て来る「ティム・アトキン氏」は同じ2014年のクロ・デ・レアを「91Points」としか評価していません。しかもまぁ・・ミシェル・グロさんの他のワインも似たようなもので、「平均ランクの造り手」として見ているようです。ジルベール・エ・ガイヤールの、
2011年 96Points
2012年 94Points
2013年 96Points
2014年 97Points
とは大違いなんですね。
日本人でもエレガントなワインがお好きな方や、ワインはやはり本場、ヴォーヌ=ロマネだろう!・・と言う方にはピッタリ・・ドハマりのはずなんです。しかし、日本では代理店さんが多く入手が比較的簡単なことに加え、
「様々なコンディションのミシェル・グロのワインが存在する」
ものですから、訳が判らないことになってしまっています。
コンディションの良いミシェル・グロは・・相当に旨いです。それに加え、2015年は相当に良い・・と想像出来ます。
因みにリアルワインガイド第59号は、
●ニュイ・レ・シャリオ
「今飲んで90 ポテンシャル91 飲み頃予想 今~2037」、美しい酸のハーモニー
●モレ・アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジ
「今飲んで89+ ポテンシャル90+ 飲み頃予想 今~2037」、目が詰まり複雑性が出ている
ととコメントしています。
まぁ、通常は上代が8千円位かと思いますので、7千円位の販売が普通かと思いますが、先だってのバックヴィンテージ、2011年ものと同じ価格でご紹介ですので・・かなりリーズナブルです。
ネットのワイン屋になってからしばらく経って、余りにどこでも販売しているので・・やり辛い部分が有って、時折仕入れなかったりしていますが、やはり好きなんですよね。是非コンディションの良いミシェル・グロを飲んでみてください。お勧めします。
以下は2011年のレ・シャリオのコメントです。
━━━━━
【蔵出しのバックヴィンテージオファーです!何でこんなに安いのか・・不明ですが、リアルワインガイド第45号は88~89、飲み頃2017~2028と飲み頃に入ってます。】 奥ゆかしさが何とも言えぬ情緒を感じさせる、ミシェル・グロならではのワインがこのレ・シャリオですね。エレガントながらも実は芯のしっかりしたワイン・・と言えると思います。
で、本当に何でこんなに安いの?・・と言いたくなっちゃいます。だって、2014年もののこのワインの仕入れ価格とほとんど変わらないんですから・・本当ですよ。どんなに利益を削ったとしても6千円以下は絶対に無理で、監禁作業になっちゃいます。
せっかくなので、価格を上げないためにもこちらも飲まずにご案内させていただきますが、リアルワインガイドも2017年から飲んで良いと判定していますので、ありがたいですよね。追加は見込めませんのでお早めに!
● 2018 Morey-Saint-Denis en la Rue de Vergy
モレ=サン=ドニ・アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジ
【このモレ=サン=ドニ・アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジ は少な過ぎて飲めませんでした。海外メディア評価も見当たらずにすみません・・以前のレヴューをそのまま掲載しています。】
【非常にリーズナブルな村名ワイン!でも価格以上に2017年のミシェル・グロの出来の良さが魅力です!】
まぁ、リアルワインガイドに記載されている価格は、ほぼ実勢価格ですから・・2016年もので7800円だとすると、この価格は一体どう言うことなんだろう・・と思ってしまうんですね・・。
「通常なら有り得ない・・」
と言うことになります。
例えばフランスから日本に、ちゃんとリーファー便を使用し、適切な量(満載すると空気が無いことになる・・リーファーは空気を冷やしますので、結果冷えないと言うことになります)を積載し、船で輸入すると、どんなに削ってもワイン1本あたり600円ほどは掛かります。
なので、600円以下の輸入ワインは無い・・と言うことにはなるんですが、そうならないのはどうしてか?・・と考えてみると良いかな?・・と思います。安いワインは何かしらの原因が有って安い訳です。
今は日本直行便は無くなってしまいました。途中、香港に寄る訳です。昔、香港の港湾労働者のストライキが有り、フランスからの荷が何カ月も野晒しになっていた時が有りました。そののち・・やはり出回ったんですね・・酷い状態のワインが・・。それに、さほど安くなく販売されてしまうと、そんな目にあったワインであることさえ想像出来ないことになってしまいます。
なので、妙に安いとか、最初からとんでもなくリーズナブルなものには、気を付けないといけない訳です。
で・・今回のミシェル・グロ2017年ですが、コンディションは非常に良いです。そりゃそうです・・ちゃんとしたものを販売していますんで。noisy もそこは信用第一ですんで、ご心配なきよう。正規エージェント品で、きちんとした管理をしており、noisy の店でもキッチリやらせていただいてます。
ですが、このモレ=サン=ドニ・アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジは非常に少なく、飲むわけには行きませんでした。
リアルワインガイド第63号は
2017 モレ=サン=ドニ・アン・ラリュ・ド・ヴェルジ 90+ 91 今~2038
と言う評価でした。
アン・ラリュ・ド・ヴェルジは、あの孤高のモノポール、「クロ・ド・タール」と、モレの村に少しだけ存在する「ボンヌ=マール」の真上に存在する畑です。なので、確かに・・素晴らしいグラン・クリュの要素をもそれなりに感じさせてはくれるんですが、若いうちはどうも「しかめっ面」をしてることが多いんですね。言ってしまえば「ボンヌ=マール」もその傾向が有るので、「ソックリなのかも」などとも思いますが、やはり若いうちの外向性に難が有りかな?と思います。しかしちょうど良い熟のタイミングで飲むと、このプライスではビックリするほどの味わいを見せてくれるはずです。
何せ価格がこう・・ですんで、非常にお買い得かと思われます。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです!
━━━━━
【2015年のミシェル・グロは相当に良い!!】
詳しくはシャンボール=ミュジニーのコラムに書きますが、まぁ・・変わらないっちゃ・・変わらないのかもです。それも高いレベルをキープしたまま・・ですね。なので、特別に言い立てることも無いのかとも思いますが、それでも2015年、ミシェル・グロは相当良いんじゃないかと思っています。
ミシェル・グロのワインは、人それぞれに結構、評価が異なるんですね。評論家同士でもかなり違います。ジルベール・エ・ガイヤールはクロ・デ・レアをいつも、物凄く高く評価しています。例えば2014年のクロ・デ・レアは「97Points」です。
半面、最近noisyのところでも頻繁に名前が出て来る「ティム・アトキン氏」は同じ2014年のクロ・デ・レアを「91Points」としか評価していません。しかもまぁ・・ミシェル・グロさんの他のワインも似たようなもので、「平均ランクの造り手」として見ているようです。ジルベール・エ・ガイヤールの、
2011年 96Points
2012年 94Points
2013年 96Points
2014年 97Points
とは大違いなんですね。
日本人でもエレガントなワインがお好きな方や、ワインはやはり本場、ヴォーヌ=ロマネだろう!・・と言う方にはピッタリ・・ドハマりのはずなんです。しかし、日本では代理店さんが多く入手が比較的簡単なことに加え、
「様々なコンディションのミシェル・グロのワインが存在する」
ものですから、訳が判らないことになってしまっています。
コンディションの良いミシェル・グロは・・相当に旨いです。それに加え、2015年は相当に良い・・と想像出来ます。
因みにリアルワインガイド第59号は、
●ニュイ・レ・シャリオ
「今飲んで90 ポテンシャル91 飲み頃予想 今~2037」、美しい酸のハーモニー
●モレ・アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジ
「今飲んで89+ ポテンシャル90+ 飲み頃予想 今~2037」、目が詰まり複雑性が出ている
ととコメントしています。
まぁ、通常は上代が8千円位かと思いますので、7千円位の販売が普通かと思いますが、先だってのバックヴィンテージ、2011年ものと同じ価格でご紹介ですので・・かなりリーズナブルです。
ネットのワイン屋になってからしばらく経って、余りにどこでも販売しているので・・やり辛い部分が有って、時折仕入れなかったりしていますが、やはり好きなんですよね。是非コンディションの良いミシェル・グロを飲んでみてください。お勧めします。
以下は2011年のレ・シャリオのコメントです。
━━━━━
【蔵出しのバックヴィンテージオファーです!何でこんなに安いのか・・不明ですが、リアルワインガイド第45号は88~89、飲み頃2017~2028と飲み頃に入ってます。】
奥ゆかしさが何とも言えぬ情緒を感じさせる、ミシェル・グロならではのワインがこのレ・シャリオですね。エレガントながらも実は芯のしっかりしたワイン・・と言えると思います。
で、本当に何でこんなに安いの?・・と言いたくなっちゃいます。だって、2014年もののこのワインの仕入れ価格とほとんど変わらないんですから・・本当ですよ。どんなに利益を削ったとしても6千円以下は絶対に無理で、監禁作業になっちゃいます。
せっかくなので、価格を上げないためにもこちらも飲まずにご案内させていただきますが、リアルワインガイドも2017年から飲んで良いと判定していますので、ありがたいですよね。追加は見込めませんのでお早めに!
● 2018 Chambolle-Musigny
シャンボール=ミュジニー
【noisy的には村名の中で白眉!・・滅茶美味しいです!・・ジャスパー・モリスさんの判断とは違いますが・・】

2017年ものも滅茶美味しかったシャンボール=ミュジニー村名ですが、飲めた村名3種の中では抜けてたかな?・・と思えるほど素晴らしいと感じました。
ジャスパー・モリスさんはヴォーヌ=ロマネとニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオに上値92ポイント、シャンボールに91ポイント付けていますが、noisy的にはシャンボールにはポテンシャル点として 92+ もしくは93ポイントまで付ける可能性が有ります。濃密さとエレガンスの均衡、フィネスさえ感じる格上のテクスチュアでした。最も、数が無くて飲めなかったニュイ=サン=ジョルジュ村名(区画名無し)がどこまで行けるか、判らなかったのが残念では有ります。
これ、1級を喰う可能性すら有ると思えるほどの出来栄えだと思いましたが・・いかがでしょう?・・シャンボールの伸びやかさが見事に発揮され、ややもするとスレンダーでは有るが、少し欠けていると感じる場合のあるシャンボール=ミュジニーに、村中央の1級畑ものに近い肉感・・グラマラス感が漂い・・しかも、時間の経過でシャンボールならではの香水的ニュアンスも拡がり始めると言うポテンシャルです。
見事に安い!・・と思います。少ないですが是非飲んでみて下さい。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2016年もので描いた墨絵の世界に、沢山の絵の具で色を付けました!2017年は素晴らしい出来です!】
「ワイルド・・だろう~~?」
一世を風靡したお笑いネタ?では有りますが、このミシェル・グロの2017年シャンボール=ミュジニー村名は、ミシェル・グロのラインナップ上、最もパワフルなんじゃないか?・・そしてワイルドなんじゃないか?・・と感じさせてくれました。
しかも2016年はレヴューにも書きました通り、
「墨絵の世界!」
ですから・・ね。
「・・どんだけ~!」
ですよ。全然印象が異なるんですから・・。
ブラインドで飲んだら、おそらく、「これがヴォーヌ=ロマネ」と言ってしまいそうです。・・ニュイ=サン=ジョルジュ村名と言わないところが味噌でも有ります。
確かに、ミュジニーに接するレ・ザルジリエールの割合が多いキュヴェですから、ミュジニーにも由来するフラワリーな香水のようなニュアンスがトッピングに感じられ、それを取ってしまうとニュイと言い辛くなる。・・でもメオの素晴らしいニュイ1級などを飲めば、そのニュアンスに近いものさえ感じられるし・・いや、レ・ルージュやサン=ヴィヴァンなどに通じるものとも感じられるとなると、やはりそこは、
「ヴォーヌ=ロマネかシャンボール=ミュジニーかニュイ=サン=ジョルジュのどれか・・」
等と言う、ちょっとズルい返答をしてしまいたくなります。
僅かにジャミーさを持った帯域の有るベリーとチェリーが香り、中域の暖かさは少しヴォーヌ=ロマネ的。トップノーズには香水的な高周波のアロマに皮革が僅かに混じる。とても複雑で柔らかくエキス感バッチリのジューシーさ。エレガントなワインだが、ミシェル・グロの中ではパワフルなスタイル。多彩な色彩を感じるワイン。
何せ、リアルワインガイド第67号は各村名のキュヴェの中でポテンシャルトップの92+ と言う評価でした。これは見逃せないんじゃないかと思います。数は無いのでお早めに!・・あ、リアルは「まるで1erのようなグリップと集中感」と、ベタボメです。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【とても美味しいです・・ルイ・ユエラン・・復活はまだか?・・と懐かしく思ってしまいました!】
色合いもしっかりしていますね・・。美しいです。この写真は色味の調整などは一切しておらず、大きさだけ合わせています。むしろ、
「濃密なのかな?」
とさえ想像させるような色味では無いでしょうか。
しかしながら、かなりの複雑さを見せるとは言え、見た目以上に「詫び寂び」の有る、ある種・・「墨絵の世界を感じさせる類のシャンボール=ミュジニー」に仕上がっています。
じゃぁ・・2015年のパーフェクトと思えるようなシャンボールとも違うのか?・・と言いますと、
「・・そうとも言えない・・」
と答えるしかないでしょう。やはりこれはミシェル・グロのシャンボール=ミュジニーなんですね。なので、このバランス・・少し「詫び寂びさえ感じさせる」味わい・・と言うのは、現在の状態で有って、タイミングによっては、
「元気はつらつ!石灰バリバリ!」
の雅なシャンボールを感じさせてくれるものと思います。
ちょうど飲んでいて・・飲み始めは・・
「・・そうだ・・ルイ・ユエラン・・・どうしちゃったかな・・。退院されて元気に畑仕事が出来てると良いんだけど・・」
などと思ってしまうほど・・味わいに似たものが有りました。
飲み進めると徐々に石灰系のミネラリティと複雑な表情が出始めました・・で無くなっちゃったんですが、
「やはりミシェル・グロのシャンボールは美味しい!」
と思ってしまいましたね。
勿論ですが、ニュイ1級が見せるような凄みまでは無いんですが、シャンボールの奥深さをしっとりと感じさせてくれるものでした。価格も良い感じです。是非飲んでみてください!お勧めします!
【滅茶苦茶美味しいシャンボール村名!これは是非飲んでみてください!同格のヴォーヌ=ロマネも非常に面白い存在です!】
一般格的にはヴォーヌ=ロマネが上でシャンボール=ミュジニーはそのすぐ下・・のようなイメージが有るかと思います。ドメーヌ・ミシェル・グロのポートフォリオ的には同格・・と言うことなのでしょう。
今回、久しぶりにフルラインナップでドメーヌ・ミシェル・グロを扱うことにした訳ですが、その中でも意外にも仕入れ辛いのがこのシャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネなんですね。勿論、
「ん?・・そんなこと無いんじゃない?」
とおっしゃる方もいらっしゃるかと思いますが、より良いコンディション、味わいを求めますと結構に難しいものです。
「・・そこだけ・・美味しいとこだけ抜くんですか?」
と言われちゃうもので・・。エージェントさんもそれなりのアソートで購入しますから、バランス良く買ってくれないと困る訳ですね。でもアチコチのエージェントさんも有りますから・・ね。色んなやり方が有って難しいんです。
noisy 的にはこのヴォーヌ=ロマネ村名とシャンボール村名、そしてニュイ1級がとても好きでして、数本ずつの3アイテムのうち、何をテイスティングするかで悩んだんですが、このところしばらく飲めていないシャンボール村名を飲むことにしました。
いや~・・画質を落とした写真しか掲載出来ないのが残念ですが、実際はめっちゃ綺麗です!もっと美しいんですが腕が無い・・すみません。久しぶりに飲んで、やっぱりビックリしました。超旨いです!
まぁ、このミシェル・グロさんりのシャンボール=ミュジニー村名についてはリアルワインガイドでも太鼓判ですから皆さんもご存知かと思いますが、
「シャンボール村名のトップ」
と評価しています。
確かに・・それ以上のものを感じさせてくれるクオリティなんですが、どこか、シャンボールだけの表情とも思えないような匂いをふんだんに感じるんですよね。
肌理の細やかさはまぁ・・バッチリですし、シャンボールらしい艶々とした石灰系のニュアンスも有ります。しかしそんなシャンボールらしさは「縁の下の力持ち」的な存在で有って、むしろ、ヴォーヌ=ロマネ的な柔和でバランスの良い酸、らしい複雑性とアロマが、ワインを飲む楽しさを再認識させてくれちゃうんですね。
特にシャンボールと言うアペラシオンは、確かに果実を感じさせてくれはしますが、若い内はむしろ石灰系のミネラリティの存在が目立ちます。前面に出て来る・・と言う意味です。
しかしグロさんちのシャンボールは、粘性が有って・・つまり粘土による影響、もしくは赤い土・・のような構成からの果実だったりスパイスだったり・・が前面に来ています。
ヴォーヌ=ロマネ村名にシャンボール的な石灰の下支えのボリュームを増大させた感じ・・と言っても良いかもしれません。シャンボールの表現には余り出て無いボリューム感と言えば良いのか。良くも悪くもヴォーヌ=ロマネ的で有り、もしくはミシェル・グロ的だと言うことなのかな・・と理解しています。ヴォーヌ=ロマネ イコール ミシェル・グロ 的なものが、脳内で出来上がってしまっているのかもしれません。「標準・超スタンダード」と言うことなのかもしれません。
じゃぁヴォーヌ=ロマネはどうなんだ!・・と言うことになるんですが、こちらもやっぱり・・今回は飲んではいませんが、見事なヴォーヌ=ロマネなんですね。リアルワインガイド的には59号で、ヴォーヌ=ロマネ 90+~91+、シャンボール 91~92 と、ものの見事に、キッチリと 0.5ポイント、シャンボールが上の評価点を出しています。
まぁ、この辺は好みだと思うんですね。それに2015年は「甘い」と言うような評価が有りますが、まぁ、それがもし感じても最初のうちだけです。noisy が飲んだかぎりにおいては、このシャンボールを甘いとは絶対に言わないですし、むしろいつもよりもより好ましい・・と言うと思います。
それにね・・将来的には非常に複雑なブケをかもし出してくれるのが判るアロマなんですね・・。勿論シャンボールですから非常に長命です。ヴォーヌ=ロマネよりも長く持つでしょうし、時折へそを曲げる癖は直らないと思います。その点ではヴォーヌ=ロマネのバランスの良さは素晴らしいですから、シャンボールのような癖は無いです。良くも悪くもシャンボールは「石灰」の多分の存在が影響するんですね。
なので同格ですが、早めに飲むならどちらでもOK、ちょっと置くならヴォーヌ=ロマネ、長く置くならシャンボール・・と言うことになるかと思います。素晴らしいワインでした!超お勧めします!是非飲んでみてください。
● 2018 Vosne-Romanee
ヴォーヌ=ロマネ
【やはりミシェル・グロも至高の村、ヴォーヌ=ロマネを代表する造り手であったと、是非ご確認ください!】

グロ家と言えば、至高の畑が集中するヴォーヌ=ロマネの大ドメーヌでは有りますが、その販売方法が複数の濃くないエージェントさんに品物を供給していることも有って、
「珍しくないから・・」
と言うだけで余り飲まれないのは非常に残念なことです。
「ブルゴーニュの良心。ヴォーヌ=ロマネの基準。」
と言うのは、誰もが思うことなのでしょうが、近年はそれに加えて、
「新たな旅立ち。質感・ポテンシャルの向上。」
も感じ始めています。海外メディアはバーガウンド、ヴィノスが上値90点に過ぎず・・でもインサイド・バーガンディが92点と言うレベルで、ちょっと納得が行きませんね。派手な味わいには高い点を、美しいワインには低い点を・・と言う単純さを感じます。
2018年もののブルゴーニュワインの醸造・育成は、非常に難しかったんじゃ無いかと思うんですね。畑でキッチリ仕事ができないと、醸造に「フリーハンドな部分を持てない」ことに繋がったヴィンテージだと感じています。
ですので、14度以下に抑えつつもエレガンスの表現は素晴らしいですし、畑の個性も、造り手の個性すらもちゃんと表現出来ているのには驚きを感じます。
以前、フィリップ・パカレがアル分15度のコルトンーシャルルマーニュを仕込んでA.O.C.を名乗れなかったことが有りましたが、それ自体はパカレの「ポカ」だったとしても、もしミシェル・グロがそのシュチュエーションにいたなら・・そうなる以前に「畑で仕事をして解決済み」にしているとさえ感じます。
このヴォーヌ=ロマネも、秘蔵のモノポール、クロ・デ・レアを一回り小さくしただけ・・だと感じます。ヴォーヌ=ロマネらしい柔らかで温かい酸バランス、細やかな表情としなやかなテクスチュア、球体のように丸く、やや赤黒い極少果実を感じさせながら、一体となった味わいを見せてくれます。
2017年ものよりもポテンシャルは上と感じますが、同時期での「今飲んで点」は0.5点低い・・そう感じます。
クロ・デ・レアは5年は置きたいですよね。ヴォーヌ=ロマネ村名は、おそらく暖かくなって来た頃に一度美味しく飲めるようになり、また次の冬が来た頃からまた締まり始めると予想していますので、その後でしたら2023年から飲まれると良いと思います。ピュアで精緻、まさにヴォーヌ=ロマネの上質さを感じさせる味わいです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【やはり王者のエレガンス、ここに有り!です。】
ヴォーヌ=ロマネのワインのテイスティングは実に嬉しい・・です。その昔、まだワインの勉強を始めたばかりの頃は、ブルゴーニュの村名では最も高価なヴォーヌ=ロマネを、どうやって開けるか、いつ開けるか、その予算はどこから持ってくるか・・(^^;; と随分悩みながら、
「・・ええいっ!・・スパっと開けたれ!」
とばかりに抜栓したのは良いが、コルクが崩れてしまって・・悲惨な目に遭ったことを何となく思い出します。
まぁ、思い返せば、そのワインのボトルコンディションが良く無かったのも有り、その頃の保存方法や自分の抜栓技術がダメダメだったのも有り・・です。まだまだ造り手の違いなどには思いが至らないような日々だったと思いますが、それでも「ヴォーヌ=ロマネ」と言う響きに憧れて、どうしても飲んでみたい・・と願っていたのは事実だと思います。
そんなですから、今もヴォーヌ=ロマネのテイスティングは楽しみで仕方が無いです。まぁ、人一倍、うるさいでしょう・・嫌ですよね~・・そんなのが隣にいたら!
そうそう・・そのしばらく後だと思いますが、何とか入手したジャン・グロの1985年クロ・デ・レアを大事にしばらく大事に持ってました。ミシェルのラベルに変わる前のものなので、いつか開けようと思っていたんですが、どこに行ってしまったか・・覚えてないんですね~。
やはりミシェル・グロはミシェル・グロでした。そして、しっかりヴォーヌ=ロマネしてます。非常に精緻だし、シャンボール的なミネラリティが奥底にちゃんとあるのが判ります。
微細なミネラリティの組成が、やはりエレガントで複雑な表情を造り出しています。
むしろ、物凄くまとまっていて、今飲んでも非常に美味しい・・と言うのが裏目に出て、高い評価を得られないと言うタイプのワインです。もっとどこかのベクトルが弾けるように突出していたりしますと、
「(他の要素もいずれ出てくるか・・?)」
などと想像してしまうのが人間ですから・・。
しかし、やはり良いワインは早いうちからバランスに優れるものです。そんな意味ではこのミシェル・グロのヴォーヌ=ロマネを選ぶという判断はきっと正しいはずですよね?
リアルワインガイド第67号は、シャンボール=ミュジニー村名の92+に次ぐ92ポイント評価です。ほとんど1級並みの評価と言って良いかもしれません。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【】
輝いてますね~・・明るさの有るルビーが美しいです。今回はシャンボールとヴォーヌ=ロマネを飲ませていただいた訳ですが、何を一番感じたか・・と言うと、
「ミシェル・グロの個性と共に、テロワールの違いをハッキリ、クッキリ感じさせてくれた」
と言うことですね。
ミシェル・グロはヴォーヌ=ロマネの生産者ですから、全てがヴォーヌ=ロマネっぽく感じるんじゃないか?・・と言うようなご意見も有る訳です。
例えばシャンボールのユドロ=バイエ・・。比較的にはやや濃い目では有りますが、素晴らしい生産者ですよね。彼の場合、あまり出てはきませんが、「ヴォーヌ=ロマネ村名」も持っています。このワインは・・
「結構にシャンボールっぽく感じるヴォーヌ=ロマネ」
だと感じます。
しかしながらどうでしょう・・新樽率の関係なのか・・ミシェル・グロの場合は違うんですね。シャンボールはシャンボールなんですよ。その上でミシェル・グロを感じます。バイエは先にバイエの「紫」を感じさせますし、「ちょっとしたシャンボールチックさ」が有るんですね。
このワイン、非常に複雑ですが繊細です。大きなバランスの上では非常にまとまっており、細やかな部分がまぁ・・非常に細かく、複雑に入り混じっています。その上でヴォーヌ=ロマネらしい柔らかな酸としてのバランスが有ります。
ミネラリティの組成も細やかですから、スパイスや花、果実、鉄っぽさ、チリチリとした金属系のニュアンス、シガーっぽさなど、たっぷりとノーズを刺激してくれます。まぁ・・嫌いな方はいらっしゃらないでしょう。
凄みでは無く繊細さで飲ませてくれます。是非飲んでみてください。お勧めします。
以下は以前のレヴューです!
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【滅茶苦茶美味しいシャンボール村名!これは是非飲んでみてください!同格のヴォーヌ=ロマネも非常に面白い存在です!】
一般格的にはヴォーヌ=ロマネが上でシャンボール=ミュジニーはそのすぐ下・・のようなイメージが有るかと思います。ドメーヌ・ミシェル・グロのポートフォリオ的には同格・・と言うことなのでしょう。
今回、久しぶりにフルラインナップでドメーヌ・ミシェル・グロを扱うことにした訳ですが、その中でも意外にも仕入れ辛いのがこのシャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネなんですね。勿論、
「ん?・・そんなこと無いんじゃない?」
とおっしゃる方もいらっしゃるかと思いますが、より良いコンディション、味わいを求めますと結構に難しいものです。
「・・そこだけ・・美味しいとこだけ抜くんですか?」
と言われちゃうもので・・。エージェントさんもそれなりのアソートで購入しますから、バランス良く買ってくれないと困る訳ですね。でもアチコチのエージェントさんも有りますから・・ね。色んなやり方が有って難しいんです。
noisy 的にはこのヴォーヌ=ロマネ村名とシャンボール村名、そしてニュイ1級がとても好きでして、数本ずつの3アイテムのうち、何をテイスティングするかで悩んだんですが、このところしばらく飲めていないシャンボール村名を飲むことにしました。
いや~・・画質を落とした写真しか掲載出来ないのが残念ですが、実際はめっちゃ綺麗です!もっと美しいんですが腕が無い・・すみません。久しぶりに飲んで、やっぱりビックリしました。超旨いです!
まぁ、このミシェル・グロさんりのシャンボール=ミュジニー村名についてはリアルワインガイドでも太鼓判ですから皆さんもご存知かと思いますが、
「シャンボール村名のトップ」
と評価しています。
確かに・・それ以上のものを感じさせてくれるクオリティなんですが、どこか、シャンボールだけの表情とも思えないような匂いをふんだんに感じるんですよね。
肌理の細やかさはまぁ・・バッチリですし、シャンボールらしい艶々とした石灰系のニュアンスも有ります。しかしそんなシャンボールらしさは「縁の下の力持ち」的な存在で有って、むしろ、ヴォーヌ=ロマネ的な柔和でバランスの良い酸、らしい複雑性とアロマが、ワインを飲む楽しさを再認識させてくれちゃうんですね。
特にシャンボールと言うアペラシオンは、確かに果実を感じさせてくれはしますが、若い内はむしろ石灰系のミネラリティの存在が目立ちます。前面に出て来る・・と言う意味です。
しかしグロさんちのシャンボールは、粘性が有って・・つまり粘土による影響、もしくは赤い土・・のような構成からの果実だったりスパイスだったり・・が前面に来ています。
ヴォーヌ=ロマネ村名にシャンボール的な石灰の下支えのボリュームを増大させた感じ・・と言っても良いかもしれません。シャンボールの表現には余り出て無いボリューム感と言えば良いのか。良くも悪くもヴォーヌ=ロマネ的で有り、もしくはミシェル・グロ的だと言うことなのかな・・と理解しています。ヴォーヌ=ロマネ イコール ミシェル・グロ 的なものが、脳内で出来上がってしまっているのかもしれません。「標準・超スタンダード」と言うことなのかもしれません。
じゃぁヴォーヌ=ロマネはどうなんだ!・・と言うことになるんですが、こちらもやっぱり・・今回は飲んではいませんが、見事なヴォーヌ=ロマネなんですね。リアルワインガイド的には59号で、ヴォーヌ=ロマネ 90+~91+、シャンボール 91~92 と、ものの見事に、キッチリと 0.5ポイント、シャンボールが上の評価点を出しています。
まぁ、この辺は好みだと思うんですね。それに2015年は「甘い」と言うような評価が有りますが、まぁ、それがもし感じても最初のうちだけです。noisy が飲んだかぎりにおいては、このシャンボールを甘いとは絶対に言わないですし、むしろいつもよりもより好ましい・・と言うと思います。
それにね・・将来的には非常に複雑なブケをかもし出してくれるのが判るアロマなんですね・・。勿論シャンボールですから非常に長命です。ヴォーヌ=ロマネよりも長く持つでしょうし、時折へそを曲げる癖は直らないと思います。その点ではヴォーヌ=ロマネのバランスの良さは素晴らしいですから、シャンボールのような癖は無いです。良くも悪くもシャンボールは「石灰」の多分の存在が影響するんですね。
なので同格ですが、早めに飲むならどちらでもOK、ちょっと置くならヴォーヌ=ロマネ、長く置くならシャンボール・・と言うことになるかと思います。素晴らしいワインでした!超お勧めします!是非飲んでみてください。
● 2018 Nuits-Saint-Georges 1er Cru
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ
【数量限定のため飲めませんでした。レ・ヴィーニュ・ロンドとレ・ミュルジュのブレンドですから・・半端無いのは間違い無いでしょう!】
【すみません、1級以上は少ないので飲めません。力強いスタイルだった今までと変わり、かなりエレガンスに振られた仕上がりのようです!】
クリマの個性を出さない1級畑のブレンドですが、ブレンドで有るがために出せる個性も有ります。そもそも、このニュイ=サン=ジョルジュ1級と言うワインは、ドメーヌ・ミシェル・グロのラインナップの中では目立たないアイテムでは有ります。
しかしながら、飲んだことが有る方にとっては、毎年欲しいワインのひとつになっている確率が非常に高いアイテムで有り、しかも2017年は相当に出来が良く、さらには、パワフル系(ミシェル・グロとしては・・ですが)の姿をしていない、超エレガント系ながらも、リアルワインガイド第67号では素晴らしい評価だった2016年ものの上回って評価されています。
誤解を恐れずに言ってしまえば、畑の個性のみを考えればミュヌレ=ジブールのレ・ヴィーニュ・ロンドとメオ・カミュゼのミュルジュ、両方の個性のブレンドと考えて向かい合える可能性と、造り手の個性を考えて、上記同様のスタンスでの比較も出来る・・と言うことも有ります。
そして、おそらく2017年のミシェル・グロを飲まれた方は、この途方も無くミシェル・グロらしいエレガンス満載の見事な味わいに、惚れ惚れとされることと思います。
非常に入荷の少ないワインです。昨年もの2016年の一般的な価格は¥12700だそうですので、如何にお買い得かはお判りでしょう。是非飲んでみてください。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2015年はワインラヴァーのヴィンテージ!!是非ミシェル・グロも飲んでみてください!】
ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェのご案内です。いや・・高くなってしまったのと、雨後のタケノコみたいにネット販売のワイン屋さんの進出で、noisy の出る幕じゃ無くなって来た感じがしたので、だいぶ遠退いてしまっていました。それでもニュイ1級とか、レ・ブリュレ、クロ・デ・レア、クロ=ヴージョは扱いたいとは思っていましたよ。2006年まではそれでも上級キュヴェまでテイスティングしていましたしね。
ワイン屋さんが増えることは非常に良いことですが、ネット上の情報はどこを切っても金太郎・・
「・・・そんなんじゃぁお客さんが離れてしまう・・付かないこと位、判れよ・・」
と・・自分のことはまずどこかに置いといて・・感じています。
まぁ、ワイン屋であっても仕入れたワインをその都度、全部自分で開けて飲んでたら破産しちゃいますが、飲めないなら飲めないなりの紹介の仕方が有るんじゃないかと・・。通り一遍の安い情報と、さらにはラ・グランド・リュをラ・グラン・リュのように書いたまま・・、知らぬか、知るつもりも無いか、それともただ天然ボケか・・単なる間違いと言うことは有るにせよ、そもそも区別も付かない、付けないようじゃ、お先が知れてます。・・自戒を込めて・・ね。
ミシェル・グロさんのワインは日本の正規エージェントが沢山有りますんで、決して珍しいものでは有りません。そんな環境も有ってか、ワイン屋はもう誰も飲んで案内しよう・・などと言う空気じゃないのは確かかもしれません。
それでも、今回の仕入れでは・・例えばクロ=ヴージョは極少の割り当てです。飲んで案内出来た昔が信じられないですが、リアルワインガイド第59号では、
「94~95」
と非常に高評価です。
例えば皆さんも、期待して抜栓した高級ワインが、余りに薄くて香らず、
「・・あれ?・・コンディション、悪い?」
などと思ったことは、ワインファンなら何度も有るはずです。
季節も変われば気温も変わる、湿度も変化する、環境も違う、人間もワインもバイオリズムが有る、熟成による変化も有る・・。さらにはビオ的にはその日が「根の日」だったりして・・。
リアルワインガイドでも昨年・・いや、noisy がテイスティングで参加した時ではないですが、
「・・余りに何も出て来ないので、途中でテイスティングを中止し、改めて数日後にやり直した」
などと言うことが有ったそうです。
まぁ、シュタイナー的見地から言うならば、その日はよほど惑星の配列が良く無かったんでしょう!・・(^^;;
ヴォーヌ=ロマネ・クロ・デ・レアは、ミシェル・グロのモノポールで有り、看板ワインですね。これもリアルではガチガチだったようで、「92~93」と見事な評価です。
このワインはバランスが良いので、いつ飲んでも・・「こんな感じだよね・・」と過少に評価されがちですが、ヴォーヌ=ロマネのワインとすると非常に長熟でして、長く置くと激変します。1級畑とするなら標高の低い位置に有りますが、やはりテロワールの違い・・なんでしょうね。
オ・ブリュレ1級もリアルワインガイド第59号は暫定点で「92~93+」でした。この畑は濃密でスパイシー、それに、ジャイエ家も持っていたことも有って、noisy もお気に入りです。クロ・デ・レアと違って何年か置くだけでかなり出て来ますし、長い熟成も可能です。リアル的には、「グラン・クリュですか?」と。余り話題に成らない1級畑ですが、今はメオ=カミュゼがリリースしているブリュレ・・・昨今のメオを考え合わせるともの凄いワインになってると思うので、これも是非飲みたいですが、
「最もリーズナブルなブリュレ」
で有ることは間違い無いですし、評価も非常に高いので、価格は「安い!」と言えるでしょう。
少なくとも10年以上前の頃のように、ある程度簡単に購入できる価格に戻ってほしいもので、全アイテムのテイスティングをやりたいものですが、昨今はそうは行かないでしょう。でも相対的に言えば非常にリーズナブルです。是非2015年ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェ、ご検討くださいませ。
以下はかなり昔のコメントです。
━━━━━
【2006年のブルゴーニュはやっぱり旨い!】
・・・ミシェル・グロを飲んで、そう感じました。・・・いや、何でもかんでもそうだ・・・とは言いませんよ。少なくともnoisyが扱っている造り手に関しては、間違い無くそう思います。
人間も、何事も無く、またそつなく生きて来た方は穏やかな性格で、人から愛されると思いますが、言ってしまえば平凡で、あまり目立たないのかもしれませんが、人生の荒波に揉まれ、辛いこと、悲しいことを乗り越えてきた方は、揉まれてきた故の「影」や「みえない優しさ」が有るのかもしれません。まあ、そんなにイッパ一絡げでは言い切れないものではあるものですが・・・。
2005年はストレスの無い葡萄の性格から、とてもニュートラルな素晴らしいワインが生まれたとは思っています。でも、それって、生産者にとってはそうかもしれないが、グラスを目の前にした飲み手には余り関係の無い部分ですし、ワイン自体の評価とも違うように思います。
2006年は生産者にとっては難しいヴィンテージだったのかもしれませんが、それが還ってワインに複雑性と表情を深める要因になったように思え、且つ、丁寧に仕上げられた関係で、現状では2005年よりも美味しいという、ちょっと皮肉な状況になっているんじゃないかな?と思うんですね。
その事については他のコラムでも書きましたのでここでは拡げないですが、本当に素直に、情報に振り回されずに自身の評価をすることが、ワインの楽しみを深めてくれると思います。1968年のシャトー・ディケムは、noisyは飲んだことは有りませんが、文献によれば、本当に素晴らしい味わいだったそうで、
「1968年のボルドーは全滅」
等という安直な評論家の言葉の鵜呑みでは、何事も真実に目を向けられないことを暗示しているようです。
2006 ブルゴーニュ・ルージュ
単純に美味しい、とてもエレガントな味わいです。濃く無く、薄く無く、ベリー、チェリーがミネラルとともに穏やかに香り、中程度のボディと、後口をやや酸で引き締めながらの余韻が有ります。僅かに若い部分で後口の酸味を引きずりましたが、お客様の手に届く頃には、輪郭をキッチリ描けるようになっているでしょう。美味しいです。
2006 ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・レア
とても硬かった2005年に比べ、現在は一つの良いバランスに有ります。わずかな動物香的スパイスと黒味掛かった粒の小さなベリー、テクスチュアの良い接触感、締まりつつも収縮を繰り返すボディ、美しい減衰が有ります。まだ大きさはさほどでは無いものの充分に美味しいです。こちらは酸度は強くなく、とてもまろやかです。決して2005年に大きく劣ることは有りません。
2006 クロ=ヴージョ・グラン・モーペルテュイ・グラン・クリュ
さすがのトップ・キュヴェで、クロ・デ・レアが如何に素晴らしい1級畑でも、これを超えるのは至難の技でしょう。ベルナール・グロのクロ=ヴージョ・ミュジニに続くグラン・モーペルテュイの畑はグラン=ゼシェゾー直下という事も有ってか、グラン=ゼシェゾー的な丸みや厚み、黒い果実を感じさせてくれますし、ミュジニーにもほど近い部分での、硬質なミネラルや赤い、張りの有るボディも感じ取れます。黒い果実の裏には、出て来そうで出ない、香りの粒子のカプセルみたいなものが有りますので、これが開くには時間をかなり必要とするものの、黒っぽい果実の集合体の凝縮量が凄いので、まったりと美味しく飲めてしまいます。素晴らしいです。
改めて飲んでみて、ミシェル・グロのスタンダードさの素晴らしさを再認識しました。これ見よがしな部分が全く無く、それでも充実していると思います。お奨めします。飲んでみてください!
● 2018 Vosne Romanee 1er Cru aux Brurees
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・オー・ブリュレ
【こちらも少なく、飲めませんでした。ジャスパー・モリス氏は上値94ポイントと、正当な評価をしているようです!非常に優れた畑です!】
【あれ・・RWG67号でこれだけは0.5ポイント、下がってる・・が、ネガティヴなコメントは一切無しです!】
何しろ1級以上は数本しか割り当てが無いので・・と言うよりもA.C.ブルも12本しか無く、1本飲んじゃってますから11本のみの販売で、さすがに大好きなワインだとしてもこのレ・ブリュレ2017を開けてしまう訳にも行かず、そのままご案内致します。
ですが何もしない訳にも行かず、でもちょうどエージェントさんの担当さんの試飲コメントが有ったのでご紹介させていただきます。彼は今やリアルワインガイドのテイスター仲間ですんで・・コメントレヴューにも信頼を置いてますよ。もっとも、これほどに少ない割り当てにしたのも彼の仕業ではありますが・・(^^;;
この畑は、グロ家が所有しているリシュブールの区画の北側に隣接している。「ブリュレ」とは「焼けた」という意味で、土壌の水捌けの良さが畑の名前に由来しているようだ。おそらく、夏の間に表土が乾燥して、そこに生えていた植物が短期間のうちに焼けた
ように枯れたのだろう。小石を非常に多く含む表土は30~35cm程度の深さで、下層土は、プレモー村でとれる石と同タイプの硬い石灰である。
このワインには素晴らしいミネラル感があり、リシュブールと同系列の印象を与える。もっとも、リシュブールとこの畑を分けているのは幅3mほどの一本の道に過ぎない。しかし、表土がリシュブールより浅いため、タンニンがやさしく、比較的早く飲み始めることができる。
純度の高いダークチェリージュースに甘いカラメル、どこか五香粉を思わせるオリエンタルスパイスも加わる。例年よりもスパイスが色気を伴って加わり、味わいを重層的に見せている。大きなスケール、ゆるやかで球体状に膨らむ果実味、個々の要素がふんだんで豪奢だが派手過ぎず優雅。余韻も長く、抜けていく戻り香もまた素晴らしい。
(2019年3月 バレル・サンプル試飲 村岡)
ドメーヌ・ジャン・グロ時代は所有し、ミシェルがかなりの年月において醸造していたヴォーヌ=ロマネの偉大なクリュ「リッシュブール」は、妹のアンヌ・グロの所有になっていますが、言わば、「リッシュブールの全くの隣」の葡萄で造られます。ヴェロワーユと言うクリマですが、この辺は正に、アンリ・ジャイエやメオ=カミュゼの畑と隣同士・・なんですね。そしてアンリ・ジャイエだけでは無く、アンリの兄弟たちが活躍していたのも、まさにこの近辺、お隣です。そんな部分に何となくでも気を置きつつ、余り意気込まなくても飲むことが出来た80年台後半~90年台全般のヴォーヌ=ロマネのド真ん中での比較テイスティングは、非常に楽しいものでした。・・だって、隣なのに、同じ畑なのに、同じ要素を感じつつも、
「・・全然違う!」
とさえ感じさせてくれるものでしたから。
だからこそ、
「・・何で?・・どうしてそうなる?」
と言うような疑問が、テイスターとしての自分を育ててくれたのかもしれません。
素晴らしいワインだと思います。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【史上最強のレ・ブリュレ?!なんと94+ でした!】
ヴォーヌ=ロマネ・レ・ブリュレです。もう耳タコでしょうがレ・ブリュレと言ったら・・アンリ・ジャイエです。さっさと美味しく、その完璧さにひれ伏してしまった経験の有る方もおられるかと思います。
もし引退宣言前の良い年のレ・ブリュレが・・もちろん本物で・・存在したらなら、ま・・100万円は下らないでしょう。noisy が販売出来ていたころは12000~15000円くらいだったと思います。
ちょっとスパイシーなニュアンスが強めで早く熟し、官能感も出てくる素晴らしいリューディです。まぁ、リッシュブールと1級レ・ボーモンに挟まれた畑ですんで、その通りの味わいと言って良いです。
2016年ものはリアルワインガイド第63号で、ポテンシャル点 94+ です。2015年ものは 93+ の評価でしたんで・・超えちゃってますね。まぁ、ニュイ1級でさえ94ポイントですから・・さりもありなんです。
価格も2015年ものの実勢価格が15000円ほどですんで・・今回はケースではいただけず、4本のみ!です。お早めにご検討ください。
● 2018 Vosne-Romanee 1er Cru Clos des Reas Monopole
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・レア・モノポール
【少なくて申し訳在りません。ジャスパー・モリス氏は上値95ポイントと!・・弾けてます!・・以前のレヴューをそのまま掲載しています。】
【こちらも過去最高点だった2016年ものよりは0.5ポイント下げでした!・・早くから飲み始めてもとんでもなく美味しいのが2017年のミシェル・グロと言う理解なのでしょう!】
2017年のブルゴーニュ・ピノ・ノワールはリリース直後に飲んでも結構に美味しいです。・・そのようなワインが8割有ると言うような感触です。フーリエはほんのり早いかな?・・と言う感触も有りましたが、むしろ今までの「若さ」を前面に出したスタイルから、「濃密さ」をそこに加えたようなニュアンスで、noisy も初めてです・・初めて、
「あ、ジャン=マリもジャイエの弟子の一人!」
と言うことをワインの味わいで確認出来たヴィンテージでも有ります。
ヴォーヌ=ロマネのワインと言うのは、やはりブルゴーニュワインにおいては別格の存在です。その中において、このクロ・デ・レアは、古代から上質さを認知されていたクリマです。位置関係だけを見ると、
「どうして・・ここが・・」
と思わざるを得ない訳ですが、やはり他とは違うんですね。そこには長年に渡ったグロ家の畑に対する向き合い方が生きていると言えるでしょう。
1990年台の、あのPKさんの評価から、新樽100%で濃密なスタイルが世の中で受け始め、そこからは完全に梯子を外れてしまったミシェル・グロさんでした。
しかしながらそのPKさんでさえ、クロ・デ・レアを尊敬していましたし、決して卑下することは有りませんでした。このクロ・デ・レアこそ、素晴らしい品質でヴォーヌ=ロマネ1級の名を高めた筆頭です。
そしてそのPKさんも、素晴らしい言葉を残しています。それをご紹介させていただきます。
「ヴォーヌ=ロマネには1級が多数あって、常連組の未熟な生産者少数を除けば、現在の水準は驚くほど高い。たしかに、質が毎年一定せず出来もふぞろいなヴィーヌ=ロマネの村名ワインと、1級ワインとの間には価格に隔たりがある。とはいえ明敏な消費者は、トップクラスの1級ワインに金をつぎ足してでも、本物の品質と快楽を味わうべきではないだろうか。」
飛鳥出版社 バーガンディ ロバート M パーカー著 より抜粋
また、入荷数量が少なくて飲めませんでしたので、エージェントさんのレヴューを掲載させていただきます。
例年よりも柔らかく綺麗に赤系果実が立ち上がる。花、チェリー、甘く瑞々しく直感的に良いワインだなと思える開放的な香り。大きなスケールで丸く球体を描く、アタックはするりと流れ込みますが中間から余韻にかけてグッと細かいタンニンのグリップ、細い軸が束ねられたような構造。余韻もとても長い。
(2019年3月 バレル・サンプル試飲 村岡)
以下は以前のレヴューです。
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【ミシェル・グロの二枚看板のひとつ、クロ・デ・レア!!非常にリーズナブルです!】
ク~っ!リーズナブルですね~・・良いのかな・・?・・良いんです!ミシェル・グロの看板ワイン、1級クロ・デ・レアです。
ミシェル・グロの場合は1級以上になるとバリックの存在が増し、それ由来のエキセントリックさが、元々のエキスの味わいをさらに昇華したものになります。
2016年ものはなんと、94+(リアルワインガイド第63号)ポイントです。2015年でも93+、2014年でも93~94(暫定点?)でしたので、おそらく過去最高では無いでしょうか。
noisy も20年前はね・・結構仕入れてましたね。毎年仕入れて、まぁ、今の様にすぐは完売しませんから、
「無くなる前に下げて、10年後に販売しよう・・」
などと思っていたものを、気付くと無くなっているワインでした。
そもそも、場所的にはま~・・余り良いとは思えないような、下部にある畑なんですね。悪くは無いものの、南隣は「オー・レア」ですんで村名ですよね。北隣も村名ですし、西上部こそは「1級レ・ショーム」ですけどね。
ところがここだけは別なんですね~・・。香りです・・素晴らしいアロマ、ブケなんですね・・。そうなるんです。
その昔、ルモワスネさんの出物で、
「1967年ヴォーヌ=ロマネ・クロ・デ・レア」
と言うのが有りました。
価格は・・13000円位だったはずです。今でもPCに記録だけは有ります。
クロ・デ・レアですから・・ルモワスネ詰めでは有ってもヴィニュロンはジャン・グロさんです。これがま~・・安くて美味くてね・・。少しは残しておくべきでしたね・・。でも、何度か購入していたので、
「・・まだ有るだろう!」
と思っていたら、どんどん価格が上がって行き、その内完売してしまったようで見かけなくなっちゃいました。ワインとは、そういうものなんですね。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【2015年はワインラヴァーのヴィンテージ!!是非ミシェル・グロも飲んでみてください!】
ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェのご案内です。いや・・高くなってしまったのと、雨後のタケノコみたいにネット販売のワイン屋さんの進出で、noisy の出る幕じゃ無くなって来た感じがしたので、だいぶ遠退いてしまっていました。それでもニュイ1級とか、レ・ブリュレ、クロ・デ・レア、クロ=ヴージョは扱いたいとは思っていましたよ。2006年まではそれでも上級キュヴェまでテイスティングしていましたしね。
ワイン屋さんが増えることは非常に良いことですが、ネット上の情報はどこを切っても金太郎・・
「・・・そんなんじゃぁお客さんが離れてしまう・・付かないこと位、判れよ・・」
と・・自分のことはまずどこかに置いといて・・感じています。
まぁ、ワイン屋であっても仕入れたワインをその都度、全部自分で開けて飲んでたら破産しちゃいますが、飲めないなら飲めないなりの紹介の仕方が有るんじゃないかと・・。通り一遍の安い情報と、さらにはラ・グランド・リュをラ・グラン・リュのように書いたまま・・、知らぬか、知るつもりも無いか、それともただ天然ボケか・・単なる間違いと言うことは有るにせよ、そもそも区別も付かない、付けないようじゃ、お先が知れてます。・・自戒を込めて・・ね。
ミシェル・グロさんのワインは日本の正規エージェントが沢山有りますんで、決して珍しいものでは有りません。そんな環境も有ってか、ワイン屋はもう誰も飲んで案内しよう・・などと言う空気じゃないのは確かかもしれません。
それでも、今回の仕入れでは・・例えばクロ=ヴージョは極少の割り当てです。飲んで案内出来た昔が信じられないですが、リアルワインガイド第59号では、
「94~95」
と非常に高評価です。
例えば皆さんも、期待して抜栓した高級ワインが、余りに薄くて香らず、
「・・あれ?・・コンディション、悪い?」
などと思ったことは、ワインファンなら何度も有るはずです。
季節も変われば気温も変わる、湿度も変化する、環境も違う、人間もワインもバイオリズムが有る、熟成による変化も有る・・。さらにはビオ的にはその日が「根の日」だったりして・・。
リアルワインガイドでも昨年・・いや、noisy がテイスティングで参加した時ではないですが、
「・・余りに何も出て来ないので、途中でテイスティングを中止し、改めて数日後にやり直した」
などと言うことが有ったそうです。
まぁ、シュタイナー的見地から言うならば、その日はよほど惑星の配列が良く無かったんでしょう!・・(^^;;
ヴォーヌ=ロマネ・クロ・デ・レアは、ミシェル・グロのモノポールで有り、看板ワインですね。これもリアルではガチガチだったようで、「92~93」と見事な評価です。
このワインはバランスが良いので、いつ飲んでも・・「こんな感じだよね・・」と過少に評価されがちですが、ヴォーヌ=ロマネのワインとすると非常に長熟でして、長く置くと激変します。1級畑とするなら標高の低い位置に有りますが、やはりテロワールの違い・・なんでしょうね。
オ・ブリュレ1級もリアルワインガイド第59号は暫定点で「92~93+」でした。この畑は濃密でスパイシー、それに、ジャイエ家も持っていたことも有って、noisy もお気に入りです。クロ・デ・レアと違って何年か置くだけでかなり出て来ますし、長い熟成も可能です。リアル的には、「グラン・クリュですか?」と。余り話題に成らない1級畑ですが、今はメオ=カミュゼがリリースしているブリュレ・・・昨今のメオを考え合わせるともの凄いワインになってると思うので、これも是非飲みたいですが、
「最もリーズナブルなブリュレ」
で有ることは間違い無いですし、評価も非常に高いので、価格は「安い!」と言えるでしょう。
少なくとも10年以上前の頃のように、ある程度簡単に購入できる価格に戻ってほしいもので、全アイテムのテイスティングをやりたいものですが、昨今はそうは行かないでしょう。でも相対的に言えば非常にリーズナブルです。是非2015年ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェ、ご検討くださいませ。
以下はかなり昔のコメントです。
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【2006年のブルゴーニュはやっぱり旨い!】
・・・ミシェル・グロを飲んで、そう感じました。・・・いや、何でもかんでもそうだ・・・とは言いませんよ。少なくともnoisyが扱っている造り手に関しては、間違い無くそう思います。
人間も、何事も無く、またそつなく生きて来た方は穏やかな性格で、人から愛されると思いますが、言ってしまえば平凡で、あまり目立たないのかもしれませんが、人生の荒波に揉まれ、辛いこと、悲しいことを乗り越えてきた方は、揉まれてきた故の「影」や「みえない優しさ」が有るのかもしれません。まあ、そんなにイッパ一絡げでは言い切れないものではあるものですが・・・。
2005年はストレスの無い葡萄の性格から、とてもニュートラルな素晴らしいワインが生まれたとは思っています。でも、それって、生産者にとってはそうかもしれないが、グラスを目の前にした飲み手には余り関係の無い部分ですし、ワイン自体の評価とも違うように思います。
2006年は生産者にとっては難しいヴィンテージだったのかもしれませんが、それが還ってワインに複雑性と表情を深める要因になったように思え、且つ、丁寧に仕上げられた関係で、現状では2005年よりも美味しいという、ちょっと皮肉な状況になっているんじゃないかな?と思うんですね。
その事については他のコラムでも書きましたのでここでは拡げないですが、本当に素直に、情報に振り回されずに自身の評価をすることが、ワインの楽しみを深めてくれると思います。1968年のシャトー・ディケムは、noisyは飲んだことは有りませんが、文献によれば、本当に素晴らしい味わいだったそうで、
「1968年のボルドーは全滅」
等という安直な評論家の言葉の鵜呑みでは、何事も真実に目を向けられないことを暗示しているようです。
2006 ブルゴーニュ・ルージュ
単純に美味しい、とてもエレガントな味わいです。濃く無く、薄く無く、ベリー、チェリーがミネラルとともに穏やかに香り、中程度のボディと、後口をやや酸で引き締めながらの余韻が有ります。僅かに若い部分で後口の酸味を引きずりましたが、お客様の手に届く頃には、輪郭をキッチリ描けるようになっているでしょう。美味しいです。
2006 ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・レア
とても硬かった2005年に比べ、現在は一つの良いバランスに有ります。わずかな動物香的スパイスと黒味掛かった粒の小さなベリー、テクスチュアの良い接触感、締まりつつも収縮を繰り返すボディ、美しい減衰が有ります。まだ大きさはさほどでは無いものの充分に美味しいです。こちらは酸度は強くなく、とてもまろやかです。決して2005年に大きく劣ることは有りません。
2006 クロ=ヴージョ・グラン・モーペルテュイ・グラン・クリュ
さすがのトップ・キュヴェで、クロ・デ・レアが如何に素晴らしい1級畑でも、これを超えるのは至難の技でしょう。ベルナール・グロのクロ=ヴージョ・ミュジニに続くグラン・モーペルテュイの畑はグラン=ゼシェゾー直下という事も有ってか、グラン=ゼシェゾー的な丸みや厚み、黒い果実を感じさせてくれますし、ミュジニーにもほど近い部分での、硬質なミネラルや赤い、張りの有るボディも感じ取れます。黒い果実の裏には、出て来そうで出ない、香りの粒子のカプセルみたいなものが有りますので、これが開くには時間をかなり必要とするものの、黒っぽい果実の集合体の凝縮量が凄いので、まったりと美味しく飲めてしまいます。素晴らしいです。
改めて飲んでみて、ミシェル・グロのスタンダードさの素晴らしさを再認識しました。これ見よがしな部分が全く無く、それでも充実していると思います。お奨めします。飲んでみてください!
● 2018 Clos-Vougeot Grand Maupertuis Grand Cru
クロ=ヴージョ・グラン・モーペルテュイ・グラン・クリュ
【海外メディアの評価も見当たらず・・しかし2本のみの入荷ですので申し訳在りません・・】
ん~・・そんなに少なかったですかね~・・評価が見当たらない場合は出来るだけ飲むようにしているんですが、入荷が2本だとどうしようも無い・・申し訳在りません。
ただし、ヴィノスが91ポイントと言う情報は未確認ながら有りました。一応お知らせしておきますが、ちょっとね~・・いくら何でも91点は無いですよね。昨今はニール・マーティンさんがブルゴーニュを評価しているようですが、エキス系の綺麗なピノ・ノワールには総じてちょっと低過ぎる評価をしているように感じます。
もし再入荷分で多く入って来るようでしたら何とかテイスティングして、しっかりレヴューしたいと考えています。
が・・91点は無いですね。はい・・クロ=ヴージョとしても最高のロケーションですから、失敗作だと言ってるようなものです。
以下は以前のレヴューです。
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【リアルワインガイド第67号はポテンシャル96ポイント、これまでで最高の出来・・と高評価です!】
物凄い評点ですよね・・96ポイントと言うのは、もう、それ以上のワインは数えるほどしかない・・と言うことに繋がります。
そもそもこの畑はグラン=ゼシェゾーに接するクロ=ヴージョの絶好の位置で、標高の高い場所に有ります。確かに粘土のニュアンスを感じることの多いクロ=ヴージョは、グラン=ゼシェゾーとも、ミュジニーとも異なる・・とは言えますが、このクロ=ヴージョに関しては、やはりグラン=ゼシェゾー、エシェゾーとの共通点を感じることが多いんじゃないかと思います。特に・・ミシェル・グロですから、濃くて甘いピノ・ノワールに仕上げることなど考えられませんしね。
まだ2万円を切ってご案内可能なブルゴーニュのグラン・クリュが有ると言うことに感謝すべきかな・・と思います。
noisy はとても開けられませんでしたが、エージェントさんのレヴューが有りますのでご紹介させていただきます。
バレル・サンプルですがかなり閉じており、トップは樽香が前に出ます。構成している個々の要素、情報量明らかに多く内包している。細かいミクロな微粒子が集合体のように巨大な体躯を造っています。力強く太い芯を持った多くのクロ・ド・ヴージョよりも微粒子の押し出しが強すぎず大量の要素ながら息苦しさを感じない密度感。余韻まで徹底して味の要素が消えない。立地を見ても、クロ・ヴージョと言うよりグラン・ゼシェゾーにしか見えないグラン・モーペルテュイの個性。
(2019年3月 バレル・サンプル試飲 村岡)
お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【過去最高の評価!?リアルワインガイド第63号は・・なんと96ポイントです!】
これほど高評価で・・しかも高名なグラン・クリュ指定の畑で、1万円台で購入できる・・というのは、おそらくですが、何年か後には、
「・・そんな時代も有ったね・・」
と、寂しく語り合うことになるんじゃないかと思うんですね。
例えばあのラマルシュにしてもです・・。
「グランド・リュが15000円?・・いらん!」
と言っていた訳ですよ。・・因みに「グラン・リュ」ではありません。「グランド・リュ」です。間違えていらっしゃる方が多いですが、grand と grande を区別した発音になっていれば問題は無いんですけどね。
それがですね・・もう、凄いことに成ってる訳です。ACブルでも、オート=コートでも良いですから、飲んでみればですね・・
「ラマルシュのエレガンス、フィネスにやられてしまう!」
ようなワインだと言うことが良く判る訳です。以前は、「単に薄いだけ」だったのに、今はそこにちゃんとエレガンス、フィネスが有るんです。素晴らしいですよね。
1980年頃からミシェル・グロは働き続けています。もう、40年ほどになりますから・・そろそろ引退の声も聞こえる頃でしょう。
それに皆さん、思ってもいないかもしれませんが、
「クロ=ヴージョ」と「ミュジニー」、「エシェゾー」と「ミュジニー」はある意味、表裏一体です。良くも悪くも・・です。
クロ=ヴージョの側面を多めに持ったミュジニーも有ります。そしてミュジニー的な側面を多く持ったクロ=ヴージョも有ります。それはエシェゾーやグラン=ゼシェゾーにも言えることです。
ミシェル・グロと言うか、グロ家が持っているクロ=ヴージョの畑はリューディの最上部ですから、ミュジニーと繋がる部分に有ります。まぁ、不思議なのはベルナール・グロがリリースしている(いた?・・名前を変えたので・・)クロ=ヴージョは、確かにミュジニーの予感はしても、ミュジニーっぽいとは言えないかな?・・と思う訳です。その辺は個人の経験と感覚によるものですから、当然異なってくるかとは思います。
良い時はどうでしょう?・・ミシェル・グロのグラン・モーペルテュイは、そっちよりだと思うんですけどね。おそらく強い抽出をしてしまうと似なくなってしまうかな?・・とも思います。
ミュジニーは中々買えなくとも、そのすぐ手前のこの畑はまだリーズナブルです!・・確かに土っぽいだけのクロ=ヴージョも有ります。でもミシェル・グロのクロ=ヴージョは違うんですね。是非完熟させた良い年のものを飲んでみて欲しいと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【2015年はワインラヴァーのヴィンテージ!!是非ミシェル・グロも飲んでみてください!】
ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェのご案内です。いや・・高くなってしまったのと、雨後のタケノコみたいにネット販売のワイン屋さんの進出で、noisy の出る幕じゃ無くなって来た感じがしたので、だいぶ遠退いてしまっていました。それでもニュイ1級とか、レ・ブリュレ、クロ・デ・レア、クロ=ヴージョは扱いたいとは思っていましたよ。2006年まではそれでも上級キュヴェまでテイスティングしていましたしね。
ワイン屋さんが増えることは非常に良いことですが、ネット上の情報はどこを切っても金太郎・・
「・・・そんなんじゃぁお客さんが離れてしまう・・付かないこと位、判れよ・・」
と・・自分のことはまずどこかに置いといて・・感じています。
まぁ、ワイン屋であっても仕入れたワインをその都度、全部自分で開けて飲んでたら破産しちゃいますが、飲めないなら飲めないなりの紹介の仕方が有るんじゃないかと・・。通り一遍の安い情報と、さらにはラ・グランド・リュをラ・グラン・リュのように書いたまま・・、知らぬか、知るつもりも無いか、それともただ天然ボケか・・単なる間違いと言うことは有るにせよ、そもそも区別も付かない、付けないようじゃ、お先が知れてます。・・自戒を込めて・・ね。
ミシェル・グロさんのワインは日本の正規エージェントが沢山有りますんで、決して珍しいものでは有りません。そんな環境も有ってか、ワイン屋はもう誰も飲んで案内しよう・・などと言う空気じゃないのは確かかもしれません。
それでも、今回の仕入れでは・・例えばクロ=ヴージョは極少の割り当てです。飲んで案内出来た昔が信じられないですが、リアルワインガイド第59号では、
「94~95」
と非常に高評価です。
例えば皆さんも、期待して抜栓した高級ワインが、余りに薄くて香らず、
「・・あれ?・・コンディション、悪い?」
などと思ったことは、ワインファンなら何度も有るはずです。
季節も変われば気温も変わる、湿度も変化する、環境も違う、人間もワインもバイオリズムが有る、熟成による変化も有る・・。さらにはビオ的にはその日が「根の日」だったりして・・。
リアルワインガイドでも昨年・・いや、noisy がテイスティングで参加した時ではないですが、
「・・余りに何も出て来ないので、途中でテイスティングを中止し、改めて数日後にやり直した」
などと言うことが有ったそうです。
まぁ、シュタイナー的見地から言うならば、その日はよほど惑星の配列が良く無かったんでしょう!・・(^^;;
ヴォーヌ=ロマネ・クロ・デ・レアは、ミシェル・グロのモノポールで有り、看板ワインですね。これもリアルではガチガチだったようで、「92~93」と見事な評価です。
このワインはバランスが良いので、いつ飲んでも・・「こんな感じだよね・・」と過少に評価されがちですが、ヴォーヌ=ロマネのワインとすると非常に長熟でして、長く置くと激変します。1級畑とするなら標高の低い位置に有りますが、やはりテロワールの違い・・なんでしょうね。
オ・ブリュレ1級もリアルワインガイド第59号は暫定点で「92~93+」でした。この畑は濃密でスパイシー、それに、ジャイエ家も持っていたことも有って、noisy もお気に入りです。クロ・デ・レアと違って何年か置くだけでかなり出て来ますし、長い熟成も可能です。リアル的には、「グラン・クリュですか?」と。余り話題に成らない1級畑ですが、今はメオ=カミュゼがリリースしているブリュレ・・・昨今のメオを考え合わせるともの凄いワインになってると思うので、これも是非飲みたいですが、
「最もリーズナブルなブリュレ」
で有ることは間違い無いですし、評価も非常に高いので、価格は「安い!」と言えるでしょう。
少なくとも10年以上前の頃のように、ある程度簡単に購入できる価格に戻ってほしいもので、全アイテムのテイスティングをやりたいものですが、昨今はそうは行かないでしょう。でも相対的に言えば非常にリーズナブルです。是非2015年ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェ、ご検討くださいませ。
以下はかなり昔のコメントです。
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【2006年のブルゴーニュはやっぱり旨い!】
・・・ミシェル・グロを飲んで、そう感じました。・・・いや、何でもかんでもそうだ・・・とは言いませんよ。少なくともnoisyが扱っている造り手に関しては、間違い無くそう思います。
人間も、何事も無く、またそつなく生きて来た方は穏やかな性格で、人から愛されると思いますが、言ってしまえば平凡で、あまり目立たないのかもしれませんが、人生の荒波に揉まれ、辛いこと、悲しいことを乗り越えてきた方は、揉まれてきた故の「影」や「みえない優しさ」が有るのかもしれません。まあ、そんなにイッパ一絡げでは言い切れないものではあるものですが・・・。
2005年はストレスの無い葡萄の性格から、とてもニュートラルな素晴らしいワインが生まれたとは思っています。でも、それって、生産者にとってはそうかもしれないが、グラスを目の前にした飲み手には余り関係の無い部分ですし、ワイン自体の評価とも違うように思います。
2006年は生産者にとっては難しいヴィンテージだったのかもしれませんが、それが還ってワインに複雑性と表情を深める要因になったように思え、且つ、丁寧に仕上げられた関係で、現状では2005年よりも美味しいという、ちょっと皮肉な状況になっているんじゃないかな?と思うんですね。
その事については他のコラムでも書きましたのでここでは拡げないですが、本当に素直に、情報に振り回されずに自身の評価をすることが、ワインの楽しみを深めてくれると思います。1968年のシャトー・ディケムは、noisyは飲んだことは有りませんが、文献によれば、本当に素晴らしい味わいだったそうで、
「1968年のボルドーは全滅」
等という安直な評論家の言葉の鵜呑みでは、何事も真実に目を向けられないことを暗示しているようです。
2006 ブルゴーニュ・ルージュ
単純に美味しい、とてもエレガントな味わいです。濃く無く、薄く無く、ベリー、チェリーがミネラルとともに穏やかに香り、中程度のボディと、後口をやや酸で引き締めながらの余韻が有ります。僅かに若い部分で後口の酸味を引きずりましたが、お客様の手に届く頃には、輪郭をキッチリ描けるようになっているでしょう。美味しいです。
2006 ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・レア
とても硬かった2005年に比べ、現在は一つの良いバランスに有ります。わずかな動物香的スパイスと黒味掛かった粒の小さなベリー、テクスチュアの良い接触感、締まりつつも収縮を繰り返すボディ、美しい減衰が有ります。まだ大きさはさほどでは無いものの充分に美味しいです。こちらは酸度は強くなく、とてもまろやかです。決して2005年に大きく劣ることは有りません。
2006 クロ=ヴージョ・グラン・モーペルテュイ・グラン・クリュ
さすがのトップ・キュヴェで、クロ・デ・レアが如何に素晴らしい1級畑でも、これを超えるのは至難の技でしょう。ベルナール・グロのクロ=ヴージョ・ミュジニに続くグラン・モーペルテュイの畑はグラン=ゼシェゾー直下という事も有ってか、グラン=ゼシェゾー的な丸みや厚み、黒い果実を感じさせてくれますし、ミュジニーにもほど近い部分での、硬質なミネラルや赤い、張りの有るボディも感じ取れます。黒い果実の裏には、出て来そうで出ない、香りの粒子のカプセルみたいなものが有りますので、これが開くには時間をかなり必要とするものの、黒っぽい果実の集合体の凝縮量が凄いので、まったりと美味しく飲めてしまいます。素晴らしいです。
改めて飲んでみて、ミシェル・グロのスタンダードさの素晴らしさを再認識しました。これ見よがしな部分が全く無く、それでも充実していると思います。お奨めします。飲んでみてください!
● 2017 Bourgogne Hautes Cotes de Nuits Blanc Fontaine Saint Martin Monopole
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ブラン・フォンテーヌ・サン=マルタン・モノポール
【2017年ヴィンテージの良さを是非感じてみてください。全方向に丸く、甘く無く、辛く無く、健康的で、完全とも思える見事な出来です!】

いや~・・美味しいです。2017年のミシェル・グロは、おそらくいつ開けても美味しいんじゃないか?・・とさえ思わされる出来で・・と言うことは、物凄い出来なんじゃないか?と思っている訳です。赤も白も・・です。
因みにリアルワインガイドは、前年ものの2016年は「今飲んで88 ポテンシャル88+」とやや渋めの評価でしたが、2017年ものはそこから基礎点が1ポイントアップ、それぞれ89、89+ としています。
明らかにリリース直後から美味しいので、どうしてもポテンシャル点を抑えた予想になると思います・・おそらくnoisyでもブラインドでテイスティングしたとしますと、今飲んで点とポテンシャル点の差は余り無い予想になるはずです。
しかしながら、本当に素晴らしいワインはリリース直後から見事に美味しい・・場合が多いので、ポテンシャル評価、つまり熟成後の評価を含めたものが、余り差を持たなくて良いかどうかは難しいところです。
テイスティングは白ワインが入ることが多く、この「フォンテーヌ・サン・マルタン・ブラン」も到着後の早い段階でテイスティングしたにも関わらず、質感が見事に出た美しくも真ん丸な味わいに驚きを感じるとともに、2017年のミシェル・グロの出来の良さを予感させてくれるものになりました。
ミネラリティが美しくたなびきます。ゴツゴツしたものでは無い、雅びなものです。オイリーさもほんのり・・これにもフィネス漂うものです。ゴク味も有りますが、その後に還って来るエレガントなノーズと透明なミネラリティの風味にも、高質さが感じられます。
このプライスですと無敵でしょう!・・ニュイの白としても高い評価が出来ると思います。個人的な評価ですと90点の壁は超えています。是非飲んでみてください!非常に美味しいです!
以下は以前のレヴューです。
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【淡い緑が透けて見える美しい色合いから、ニュートラルに漂うスパイス、ハーブ、柑橘。冷ややかな酸が心地良い、バランスに優れるオート=コート白です!】
ドメーヌ・ミシェル・グロが唯一造る白ワインです。ふくよかで糖度の乗った葡萄が得られた2015年ものとも、少し違ったニュアンスですが・・顔は同じですね。
いや、顔が同じと言うのは、エチケットやボトルの話しでは無く、グラスの写真の話しです。去年まではシュピゲラウのマシンメイドのグラスで写真を撮っていたんですが、今年の夏以降は「マウスブロー」の手作りのシュピゲラウです。軽いし唇の当たりも良く、香りの伸びやキレが良いですね。
美しい緑系の色合いが透けて見えていると思います。よりドライでややタイトに仕上がった2016年ですが、2016年もののブルゴーニュ白は軒並み・・非常に美味いですよね?・・早く飲んで良し、勿論熟させても良し・・の鬼に金棒状態です。
このオート=コート・ド・ニュイ・ブラン・フォンテーヌ・サン・マルタンも非常に良いバランスです。香りのニュアンスもとても自然で、仄かに漂うハーブやスパイス、フラワーなアロマが心地良いです。ボディもしっかり有りますが、パレットはやや卵型かな?・・シャルドネだけと言うアナウンスですが、どこかほかの品種も混じったような味わいもする感じ・・でもおそらくそれは「ミネラリティの組成」でしょう。うす緑系の色合いも綺麗でしっかり見えるようで、これまたミネラリティが関与しているのかな・・と思います。
タイトなバランスで、バターとか、クリームなどのイメージはしません。繊細なタイプ・・と言って良いと思います。後口の伸びも良く、良い感じの余韻がたなびいてくれます。
こちらが数は無いようで・・しかし、今時オート=コートでこのプライスはかなりリーズナブルです。是非ご検討くださいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【非常に良いです!リアルワインガイド第59号は 今飲んで89 ポテンシャル89+ 飲み頃予想 今~2035 でした!】
間に合わないかと思ってましたので、
「飲めませんでした」
と書きましたが・・間に合いました。2014年がとても美味しかったものの、やはりニュイでは珍しい白ですから気になっていまして、少し頑張っちゃいました。
で、・・以前は以下の様に書いていた訳です。(フォンテーヌ赤等のコラムと同じ文章です。)
ルージュよりブランがほんのちょっとだけ、今飲んでポイントが高いですね。ドメーヌ・ジャン・グロの時代から散逸していた所有権を集めて仕立て直し、ようやく全てを入手、モノポールとしてリリースしはじめた「サン=マルタン」の白です。
葡萄が熟した2015年、リアルワインガイドによるとほんのり南のフルーツが感じられるようです。ギィ・アミオのピュリニー=モンラッシェ・レ・ドゥモワゼルのような豪奢な甘さでは無いでしょうが、冷ややかさが存在しているとそのようなニュアンスは決してマイナスポイントにはならないものです。
不思議なのは、「甘い」と言ってしまうとワインファンはそっぽを向いてしまい、「思い切りドライ!」とやるとまぁまぁ・・受けは良いものの、
「・・実際、本当に残糖が無くドライだと、なかなか美味しいと言ってくれない」
ことが非常に多いですね。何しろ・・余り熟成させずに飲むパターンが多いのも有りますしね。
まぁ、いろんな意味でそれが全てでは無いんです。どんなに残糖が無くドライでも酸の構成が素晴らしくて、旨みを見事に形成している場合も有る訳ですし、ドライで薄い旨みだとしても・・例えばルイ・ユエランの2013年などもそうですが、ま~・・最初は全然売れなくても、加速度が付いて売れて行くんですね・・。
なので、「甘い」とか「やや甘い」とかは、実際に本当に「甘い」訳じゃ無い・・が、
「いつもより少しだけ甘さを感じるかもしれない・・比較すれば・・」
と言う表現が「短くなっただけ」と、取った方が良いかな・・と思います。
言葉は非常に難しいもので、その辺のニュアンスを伝えきれない我々に問題が有る訳ですが、「滅茶甘い!」とか書いていなければ、それは「程度の問題」で有って、有る人には若干甘味が感じられるかもしれないものの、違う人には「・・どこが・・甘いのよ・・」と言うようなレベルでしかない・・と取られるのが良いかと思っています。
とてもリーズナブルなモノポールのオート=コートです。樹齢が上がって行くとメオ=カミュゼの「クロ・サン=フィリベール」のような存在になるでしょう。ご検討くださいませ。
リアルの第59号を見る限り、
「やや甘いのかな?」
と言う印象を持ちますが、やはり上記に書いたように、特段に甘いニュアンスは感じません。むしろリテールの場では「甘い」などと言ってしまうとかえって大きな問題になってしまうでしょう。
果実はやや南国系フルーツが混じる・・と言うニュアンスで、現状は樽のニュアンスがわずかに勝り、完全な溶け込みを待っている感じ。樽香が立っていると言うよりも、もうすぐ「混じり合って一体化する直前」の感じです。
この地域にたまに見られる、やや中域の乏しいピノ・ブランのようなニュアンスでは無く、中域の豊かな味わい幅の広い見事なシャルドネです。品格も充分、必要なのは僅かな時間・・でしょう。非常に良いです。
言ってみれば、2010年頃のメオ=カミュゼのクロ・サン=フィリベール・ブランのようなニュアンスで、この数年間樹齢が上がれば、それにも負けないようなポテンシャルを身に着けるかもしれません。
非常に良いと思います。ある種レアですから・・飲んでみたい方も多いと思いますのでお早めにご検討くださいませ。お勧めします!
以下は2014年もののレヴューです。
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【瑞々しさたっぷり!樽臭くない、ピュアなモノポールのシャルドネです!】
とても良いバランスのシャルドネです。久しぶりにミシェル・グロの白ワインを飲みましたが、たっぷり楽しめる見事なバランスをしています。
リアルワインガイド第55号も、何故かこのオート=コート・ド・ニュイ・ブラン・フォンテーヌ・サン・マルタンだけは、
「暫定点としてでは無く、 89~89+ 今~2033 」
と、しっかり評価しています。
他のアイテムはガチガチな状態でポテンシャルを取りに生き辛かったところ、やはり白ワインとはバイオリズムが違ったのでしょうね。
こう言ったことは非常に良く有りまして、特に冬の間・・・リリースされて初めての冬を日本で迎える時、特に赤ワインは春~秋よりも冷えた状態で飲みますので、やや沈んだように感じられます。
ところがですね・・ちゃんと品温を合わせてあげると、そうでも無いんですよ。やることをしっかりやると、このタイミングでは大抵の場合、大丈夫なんですね。でも、品温を上げないで飲んでしまうと・・どうしても沈み気味になります。そして、春を迎える頃・・ワインは硬くなることが多いので、
「リリース直後の冬~次の年の冬(もしくは翌々年の冬)が明けるまで」
が赤ワインの硬い時期・・みたいな捉えられ方をされているとも言えるかもしれません。ちゃんと温度を合わせられれば、結構・・ちゃんとしているもんです。でも、春からは硬くなるワインも結構有ります。
クラスは違いますが、ちょっとピュリニーにも似た感じの果実感を含むコルトン=シャルルマーニュ・・みたいな感じで、まぁ、ソックリだとはとても言えませんが、僅かに柑橘、白~黄色のややブリっとした大振りの果実がとても冷ややか、目の細かい石灰系ミネラリティ、中域は適度に膨らみ、ぷっくりさの中に僅かなオイリーさを感じさせながら収束して行きます。果実の風味がしっかり有るペルナン=ヴェルジュレス・・の方が近いかな?・・飲むのに早く無い・・などとは言いませんが、この状態でもとても美味しく飲めます。
実はこの畑、コート=ドールからはちょっと離れているようで、ニュイ=サン=ジョルジュ村から5キロ位西に行ったところになるようです。地図上ではむしろ、ペルナン=ヴェルジュレスの方が近く、距離的にはアロース=コルトンとニュイ=サン=ジョルジュが、正三角形を描く感じですね。
なので、ペルナン的で有り、しかしニュイの温かさも有る・・みたいなニュアンスなんかもしれません。
リアルワインガイドは90点を付けたがらなかったですが、noisy 的にはジャスト90点ですね。とても良かったです。是非飲んでみてください!お薦めします!
● 2017 Bourgogne Cote d’Or Rouge
ブルゴーニュ・コート=ドール・ルージュ
【滅茶美味しいです!・・これは沢山欲しいところですが・・!早めに是非ゲットしてください!】

もしこの2017年のミシェル・グロのベースワイン、ブルゴーニュ・コート=ドールと運良く良いコンディションの個体と出会えたとしたら、如何にブルゴーニュワインに大したオマージュが無い方だったとしても、決して邪険な態度を取ることは出来なくなるでしょう。
もしブルゴーニュワインファンが、同じように出会えたとしたら、今までの自身のブルゴーニュワインに対する考え方も変えさせてしまうような力が有ると思います。
何てったって・・非常に美味しいんですよ。まさにヴォーヌ=ロマネ的な柔らかさと気品に満ち、ディテールの細やかさをしっかり見せているのに、おしとやかなんですね。
ミシェル・グロのオート=コートの赤は何種類か有りますが、その内のオー・ヴァロンを僅かに小さくしたような感じのそっくりさんで、総合的な熱量こそオー・ヴァロンには及ばないものの、
「ベースワインでこの出来か~!」
と、驚かれること必定です。
もっとも、どこで購入されても同じような出会いになるとは限りませんよ。日本にはいくつものインポーターさんが有りますし、ワイン屋さん、それぞれの管理の仕方がワインの味わいに影響します。
これ、出来るだけ多くの方に飲んで欲しいですが・・そもそも数が無いし、2千円代でそこまでやるのもどうかと思いますので、早い者勝ちで!・・是非ビックリしてください!非常に素晴らしい!・・見事です。
以下は以前のレヴューです。
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【・・なんだ・・グロかぁ・・などと言ってる場合では有りません。ヴォーヌ=ロマネに本拠を置く大ドメーヌ、しかも下から上まで造ってくれる・・そしてなんと、このプライスですよ!】「今時こんな価格で販売できるなら、もっと沢山欲しい!」
と感じるのはワイン屋ならではなのかもしれません。
ワインファン、特にブルゴーニュファンの方なら、
「グロはいつでもどこでも買えるし・・」
と言うような感覚が有るかもしれません。
しかし、ヴォーヌ=ロマネ村に本拠を置く「グロ家」のワインは、やはり由縁がヴォーヌ=ロマネ村に有ります。なので、そのニュアンスも持ち、「良い感じ」をしっかり感じさせてくれるブルゴーニュワインなんですね。
それに、ディスカウントさん辺りではこのような価格は出ているかもしれませんが、何せコンディションは抜群に良いです。数本のんでしっかり確かめていますんで、
「価格と品質、コンディション」
を総合比較すれば、
「全く違う品物」
と言うことになるかと思います。
で、今回はACブルゴーニュとACオート=コートも激安なんですが、数が無いんですよ・・。ご紹介させていただく時は必ずテイスティングしていた両アイテムですが、2016年ものは・・数が無いんです。
しかし、ACブルで2800円と言うような価格はもう・・ドメーヌものではまず有り得ません。エージェントさんも価格は泣きながら付けているようです。
「ブルゴーニュワインは大好きだし、飲みたいけれど・・価格が・・」
とおっしゃるお方も多くいらっしゃいます。
とてもニュートラルな立ち位置で、化粧っ気の無いスッピン美人なブルゴーニュワイン・・・しかし、飲めば飲む程、その美味しさが染みてくるというミシェル・グロのワインです。是非飲んでみてください!完売の際はご容赦くださいませ。
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【ヴォーヌ=ロマネ風味トッピングのA.C.ブルゴーニュ、A.C.オート=コート・ド・ニュイの最新ヴィンテージがこのプライスなら何も言うこと無し!】
どうでしょう・・この色合い。左の写真は普通のオート=コート・ド・ニュイ・ルージュです。フォンテーヌでは有りませんのでお間違いの無きよう。
余りのシャンボール=ミュジニーの美味しさにかなり舞い上がってしまいましたが、現状でやや閉じ気味とは言え、今時このプライス、ACブルとほとんど変わらないですからお買い得ですよね。
リアルワインガイド第59号は「今飲んで88 ポテンシャル89 飲み頃 今~2035」と言う評価です。まぁ、良いところかな・・と思いますが、noisy 的には 90ポイント付けて良いんじゃないかと言うような感覚です。
やっぱりグロさんのワインって、エレガントなんですよね。グロ・フレールの強さは無い・・でもそれが良い・・し、何を飲んでもどこか、
「ヴォーヌ=ロマネのニュアンス」
として受容出来るアロマや味わいが有ると思います。
今回は非常に少ないので、ACブル、オート=コート・フォンテーヌ赤・白のテイスティングは見送りました。しかしながら、前にも記載しましたように・・
「シャンボールの滅茶苦茶な美味しさ!」
は、やはりどこかにヴォーヌ=ロマネを感じさせる・・シャンボール=ミュジニーと言うアペラシオンでも・・またニュイ=サン=ジョルジュでも・・です。
つまりは、ミシェル・グロさんのワイン イコール ヴォーヌ=ロマネのニュアンス と言うような、ある種「間違った情報を記憶として覚えていること」になり、それはそれで大きな問題なのでしょうが、人間の経験記憶は結構曖昧で有り、しかしその曖昧さが膨大な情報を管理するのに有効なんだと思うんですね。
だからこのようなワインを飲むと「ヴォーヌ=ロマネ!」と言う記憶が呼び起こされるんじゃないかと・・思ったりしています。
リーズナブルで美味しいワインでした!お勧めします!・・ACブルはすみません・・飲めてません。
以下は以前のコメントです。
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【何と蔵出しですが、2013年にご案内させていただいた当時よりもリーズナブルに仕上がりました!・・是非ご検討くださいませ!】 蔵出しで、何故か非常にリーズナブルに仕上がってしまいました・・。上手くやってくれたエージェントさんに感謝です。因みに正規のひとつであるLUCさんの2014年ものオート=コートの上代は¥3800です。・・いや、今回のこの品物はLUCさんものじゃありません。noisy も信頼を置いているオルヴォーさんです。
ドメーヌ・ミシェル・グロのワインは、日本には正規が何社か存在しますし、並行輸入でも入って来ますので、さほどは注目されませんが・・とても素晴らしいブルゴーニュワインだと思います。
他にも確かに「安い価格」で出ることも有りますが、ほとんどが実の姿は品質を全く気にしていないディスカウンターさんですから、ちゃんと飲めればめっけもんかもしれないにせよ、購入者責任になってしまいますのでご注意ください。
今回は価格を上げたく無いので、そのままご案内します。通常よりも1000円ほどは安いと確信していますし、そろそろ飲んで美味しくなっている頃でしょう!是非ご検討くださいませ!
以下は4年前に書いたこのワインのコメントです。
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【肯定感が沸いてくる素晴らしいピノ・ノワール!】 結局のところブルゴーニュ・ピノ・ノワール・ファンがブルゴーニュ・ピノ・ノワールに求めるものを全て持っており表現できるのがミシェル・グロのオート=コート・ド・ニュイ・ルージュじゃないのか・・・。
そんな気持ちにさせてくれるワインです。ヴィンテージに関わらず、いつもエレガントな清ました顔をしているが、打ち解けてくるとハニカムし、微笑むし、時にははしゃいでもくれる。そして最後はいつも気付かずに去っていってしまう。しばらく会わないでもいられるけれど、久しぶりに会うと決まっていつものパターンだ。余計なものは何も身に付けないくせに、
「あれを着てくれば良かったのに・・・」
とも思わせない。
まあ、確かに現在はまだ若いと思える状態ですが、何だかなぁ・・・不足感が無いんですよね。スタイリッシュで美しさ全開のピノ・ノワールです。やはり美味しい。これがスタンダードだと思います。・・でもどこで購入されても良いにせよ、ちゃんと温度管理をしているお店で購入しましょうね。お奨めします。
● 2017 Bourgogne Hautes Cotes de Nuits Rouge
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ルージュ
【A.C.ブル、オート=コートの各種の中で、最も冷涼感が有り縦伸びするのがこの畑名無しのオート=コート・ド・ニュイ!・・まさに「らしい」オート=コートです!】

すみませんね・・ついに3千円は超えちゃいました。何かと経費が増大しておりまして、送料は今までの3倍近く支払っていますし、そのまま転嫁することも不可能です。3倍支払ってもそれだけサービス内容が追い付いて行けばさして問題無い訳ですが、配送サービスのレベルは駄々下がりで、不満は大きいです。IT関連の支出も大きくなっていますし、厳しい世の中です。
それでもこの価格は立派です。今時のオート=コートはどんなにリーズナブルでも4千円程度が普通ですからね。
そして、ミシェル・グロの場合はオート=コートだけで4アイテム・・いや、白も入りますんで・・。A.C.ブルを入れると5アイテムです。それだけあるとテイスティングだけでも時間が掛かりますし、その違いが取れなければテイスティングも意味無い訳ですが、いや~・・しっかり違うので非常に面白いです。
以前はオー・ヴァロン、フォンテーヌ・サン=マルタンを混ぜていたオート=コートですが、それぞれに畑名にし、それ以外のオート=コートと、おそらく半端分などをセパージュしているのがこの畑名無しのオート=コートだと思われます。
ヴォーヌ=ロマネっぽい暖かさと丸み、動物系のミネラリティがより感じられるオー・ヴァロンに対し、こちらはより冷涼で透明なミネラリティが見える、縦伸び系・縦構造系のオート=コートです。むしろこちらの方が「オート=コートらしい」仕上がりで有り、オー・ヴァロンやフォンテーヌに比べてやや細身のスタイリッシュな味わいです。
リアルワインガイド第67号は、なんとA.C.ブルと同じポイントでした・・。まぁ、価格も似たようなものですし・・どのような判断基準を持っているかはその人次第ですので、それも理解できる評価です。
2016年ものは余りに無くて飲めませんでしたので写真は有りませんが、2015年ものの写真と比較すると、
「それでも色は強めに出ている」
のが判るかと思います。透明感は裏に回っている感じになっていると思います。2015年ものより1.2倍ほど、濃密な仕上がりだが、全くエレガンスを犠牲にしていない造りです。
非常に良い出来でした!是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【オート=コートも3千円切れ!・・A.C.ブルより奥行の有る味わいです!】 この2018年の年末も押し詰まった頃になってもまだ・・
「・・テイスティングして案内してくれるのは良いけど・・もう酔っぱらっちゃってるよ・・」
などと思われていらっしゃる方も多いかもしれませんね。明日28日は仕事納めの方も多いでしょうから、もう気分はお正月でしょうか。
ただ、noisy としましては、12月の暦の具合がどうもね・・上手く行かず、これまで3回しかご案内が出来ていないんですね。
通常なら12月は4回から5回は木曜日が有ります。ところが2018年は4回目がもう27日なんですね・・。なので、余りにご案内の回数が少ないと、売上も行かない訳でして・・予定を大幅に狂わせてしまうことになってしまったので、
「こんなに押し詰まっても悪あがきをしている」
訳です。そんな訳でして・・うるさくて申し訳ありません。
このオート=コートも品質だけではなく、コンディションも、そして何と価格も・・超優等生なワインです。3千円切ってます。
ところが2016年ものは数が無い・・ので、今回は飲まず、全て販売させていただこう・・と言う魂胆なんですね。
まあ・・良いですよね・・今まで何度もご紹介させていただいてますし、リーズナブルすぎる位リーズナブルですから・・それに、
「ミシェル・グロは、オート=コートだけで4種類も有る!」
ものでして、他の2016年オート=コートは全てテイスティングしていますんで・・どれも美味しかったですよ。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【ヴォーヌ=ロマネ風味トッピングのA.C.ブルゴーニュ、A.C.オート=コート・ド・ニュイの最新ヴィンテージがこのプライスなら何も言うこと無し!】
どうでしょう・・この色合い。左の写真は普通のオート=コート・ド・ニュイ・ルージュです。フォンテーヌでは有りませんのでお間違いの無きよう。
余りのシャンボール=ミュジニーの美味しさにかなり舞い上がってしまいましたが、現状でやや閉じ気味とは言え、今時このプライス、ACブルとほとんど変わらないですからお買い得ですよね。
リアルワインガイド第59号は「今飲んで88 ポテンシャル89 飲み頃 今~2037」と言う評価です。まぁ、良いところかな・・と思いますが、noisy 的には 90ポイント付けて良いんじゃないかと言うような感覚です。
やっぱりグロさんのワインって、エレガントなんですよね。グロ・フレールの強さは無い・・でもそれが良い・・し、何を飲んでもどこか、
「ヴォーヌ=ロマネのニュアンス」
として受容出来るアロマや味わいが有ると思います。
今回は非常に少ないので、ACブル、オート=コート・フォンテーヌ赤・白のテイスティングは見送りました。しかしながら、前にも記載しましたように・・
「シャンボールの滅茶苦茶な美味しさ!」
は、やはりどこかにヴォーヌ=ロマネを感じさせる・・シャンボール=ミュジニーと言うアペラシオンでも・・またニュイ=サン=ジョルジュでも・・です。
つまりは、ミシェル・グロさんのワイン イコール ヴォーヌ=ロマネのニュアンス と言うような、ある種「間違った情報を記憶として覚えていること」になり、それはそれで大きな問題なのでしょうが、人間の経験記憶は結構曖昧で有り、しかしその曖昧さが膨大な情報を管理するのに有効なんだと思うんですね。
だからこのようなワインを飲むと「ヴォーヌ=ロマネ!」と言う記憶が呼び起こされるんじゃないかと・・思ったりしています。
リーズナブルで美味しいワインでした!お勧めします!・・ACブルはすみません・・飲めてません。
以下は以前のコメントです。
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【何と蔵出しですが、2013年にご案内させていただいた当時よりもリーズナブルに仕上がりました!・・是非ご検討くださいませ!】 蔵出しで、何故か非常にリーズナブルに仕上がってしまいました・・。上手くやってくれたエージェントさんに感謝です。因みに正規のひとつであるLUCさんの2014年ものオート=コートの上代は¥3800です。・・いや、今回のこの品物はLUCさんものじゃありません。noisy も信頼を置いているオルヴォーさんです。
ドメーヌ・ミシェル・グロのワインは、日本には正規が何社か存在しますし、並行輸入でも入って来ますので、さほどは注目されませんが・・とても素晴らしいブルゴーニュワインだと思います。
他にも確かに「安い価格」で出ることも有りますが、ほとんどが実の姿は品質を全く気にしていないディスカウンターさんですから、ちゃんと飲めればめっけもんかもしれないにせよ、購入者責任になってしまいますのでご注意ください。
今回は価格を上げたく無いので、そのままご案内します。通常よりも1000円ほどは安いと確信していますし、そろそろ飲んで美味しくなっている頃でしょう!是非ご検討くださいませ!
以下は4年前に書いたこのワインのコメントです。
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【肯定感が沸いてくる素晴らしいピノ・ノワール!】 結局のところブルゴーニュ・ピノ・ノワール・ファンがブルゴーニュ・ピノ・ノワールに求めるものを全て持っており表現できるのがミシェル・グロのオート=コート・ド・ニュイ・ルージュじゃないのか・・・。
そんな気持ちにさせてくれるワインです。ヴィンテージに関わらず、いつもエレガントな清ました顔をしているが、打ち解けてくるとハニカムし、微笑むし、時にははしゃいでもくれる。そして最後はいつも気付かずに去っていってしまう。しばらく会わないでもいられるけれど、久しぶりに会うと決まっていつものパターンだ。余計なものは何も身に付けないくせに、
「あれを着てくれば良かったのに・・・」
とも思わせない。
まあ、確かに現在はまだ若いと思える状態ですが、何だかなぁ・・・不足感が無いんですよね。スタイリッシュで美しさ全開のピノ・ノワールです。やはり美味しい。これがスタンダードだと思います。・・でもどこで購入されても良いにせよ、ちゃんと温度管理をしているお店で購入しましょうね。お奨めします。
● 2017 Bourgogne Hautes Cotes de Nuits Au Vallon Rouge
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・オー・ヴァロン・ルージュ
【べらぼうに旨い!ヴォーヌ=ロマネ、ニュイ=サン=ジョルジュに通じる見事なアロマ、一推しです!】

一推しです!
誰がこのワイン、「オート=コート・ド・ニュイ」だと見抜けるのでしょう。私には・・無理かもしれません・・(^^;;
いや、そもそもオート=コートは準村名ですから、村名並みの出来で有ってもおかしくは無いんです。だけれど、飲んでヴォーヌ=ロマネを直観してしまったら、誰もオート=コートとは疑わないでしょう?ニュイ=サン=ジョルジュとか、ヴージョとかを比較にして来ると思うんですね。もしくはジャンボールの下の方の畑とか・・。
ですが、これはオー・ヴァロン、オート=コートです。緯度的にはニュイ=サン=ジョルジュやプレモ=プリシー辺りを西に行った辺り。ミシェル・グロのフォンテーヌ・サン=マルタンよりももっと南です。
そして1978年から開墾をしていたことが良い方に出たのでしょうし、2017年と言うヴィンテージも背中を押したのでしょう。
「村名にそん色無いほどの仕上がり!」
と言っておきましょう。
最も、A.C.ブルも非常に素晴らしいので、どちらを選ばれても不足は無いです。A.C.ブルよりも豊かでより丸みがあり、旨味成分がより多いです。
リアルワインガイド第67号は昨年ものの2016年と同じ評価ですが、個人的には今飲んで点で90点越えです。贔屓目が有ったとしてもそこは譲りたくないかな・・と言えるほど素晴らしい。ほぼ完ぺき!・・そして他のオート=コートとも確実に異なるのが実に面白いですよ。もし可能でしたら、「オート=コートの比較」もやってみてください。超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【初リリースのオー・ヴァロン!リアルワインガイド第63号は89+ポイント!】
ん~・・冷ややかなオート=コートならではの風味と、結構に大柄で深い構造を持ったワインだな・・と言うのが第一印象です。
また、ミシェル・グロのワインはどこか・・葡萄の蝋質みたいなものをトッピングで感じていたんですが、2016年ものはこのオー・ヴァロンはじめ、ほとんど・・見当たらないことに気付きました。より自然にさりげない味わいに感じるかもしれません。
そもそもミシェル・グロのワインは、しっとりしていて暴れず、強い抽出などは絶対にしないのが真骨頂です。兄弟のグロ・フレールやアンヌ・グロが濃い系なのとは正反対です。(最近のベルナール・グロ=グロ・フレールは飲んでいないので変わっているかもしれませんが・・)
そもそも1990年台、アメリカにマーケットの多くを持っていたブルゴーニュの生産者たちは、アメリカ人的好みだと言うことで、「より濃い」ブルゴーニュ・ピノ・ノワールを目指し、「新樽率アップ」をし、過熟させ抽出を強くし、まるでケーキのようなブルゴーニュワインを創り出しました。伝統のエレガントなピノ・ノワールとは全く違うものです。
そんな時に言われたのが「逆浸透膜」ですね。安易に言ってしまえば水分除去フィルターです。そりゃぁ・・濃くなりますよ。グロ家の誰かも持っていると・・そんな噂が流れたものです。
ところがですね・・ベルナールやアンヌが濃いワインでもてはやされたにも関わらず、
「ミシェルだけは変わらない」
伝統のブルゴーニュワインを造り続けたんですね。
「ジャン・グロの時代は良かったがミシェル・グロになってから変わってしまった・・」
などと言う心無い言葉が専門誌に掲載されたようですが、ジャン・グロ時代も1980年台には完全にミシェルがドメーヌを動かしていた訳です。ジャン・グロさんは足が悪かったので、若くしてミシェルが継いだような状態になっていたんですね。なので、素晴らしい・・傑作だと言われた1985年のドメーヌ・ジャン・グロのワインも、実はミシェルが造っていた訳です。
濃くないですよね・・樽も強く無いです。非常に・・ニュートラルです。新しいキュヴェですが、どこか懐かしい感じがします。濃くは無いんですが、
「エキスは非常にしっかりしている」
ことに気付きます。
そして、
「・・あれ?・・メオ=カミュゼに・・似ているなぁ・・」
と、ふと気付いてしまいました。
勿論ですが、樽の影響、ニュアンスがそれなりに感じられるメオ=カミュゼとは、結構に違うのは事実なんですが、
「・・樽を取ったら・・メオ=カミュゼ?」
みたいな・・(^^;; いや、もう少しメオの方が押し出しは強いかもしれませんが!
そして、堆積土壌(マール)由来のヨード感かな・・これは白のフォンテーヌにも共通することですが、ほんの僅かに感じることが出来るかと思います。
それにしてもファーストリリースで、ここまで良いとは思いませんでした。個人的には普通のオート=コートよりも「より冷ややか」だと思うんですけどね。冷涼感たっぷりの旨いピノ・ノワールです。是非飲んでみてください。お勧めします!
● 2017 Bourgogne Hautes Cotes de Nuits Rouge Fontaine Saint Martin Monopole
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ルージュ・フォンテーヌ・サン・マルタン・モノポール
【質感が凄い!オート=コートの中ではポテンシャルが最も上です。】

これだけアイテムが有ると・・いや、13アイテムですが・・数が無くて飲めないキュヴェが有ったとしても、毎日ミシェル・グロのテイスティングになります。
しかもオート=コートはいっぱい有るし、モレ、シャンボール、ヴォーヌ=ロマネ、ニュイと・・村は異なっても、ほとんど近場に「ギュッ」と集まった畑ですから、もしかしたら皆さんは、
「・・そんなの、飽きちゃうんじゃない?」
と思われるかもしれません。
でも、全くそんなことは無いんですね。むしろ、毎日が楽しかったですよ。・・何故って・・
「2017年のミシェル・グロはいつ飲んでも超美味しい!しかもレベルアップ度が凄い!」
から・・です。
この辺の理解はR誌のTさんとも同様だったことを確認済み・・です。まぁ、普段は余り意見が合うことは多く無いんですけどね。・・そうでもないか。
で、このフォンテーヌ・サン=マルタンの赤ですが、これまた他のオート=コートとは全然違うんですね。
むしろこのワイン、将来的にはかなり力強い感じの仕上がりになると思います。長く置けば・・ですので、ほぼその前に飲みつくされてしまうとは思いますが。
そして、冷やかな区画名無しのオート=コート、ヴォーヌ=ロマネ風なオー・ヴァロンとの違いは、
「質感」
です。
これ、とても精緻なんですね。そして質の良い、そしてむしろ甘くさえ感じる細やかなタンニンがさらさらと存在しています。なので、これが完全に溶け込みますと、「滑らかな太さ」のあるボディになるはずなので、
「オート=コートの中でポテンシャルは随一」
であることは間違い無いでしょう。
ただし、今のバランスですと、余りにオー・ヴァロンの表情が凄過ぎ!・・です。なので、反対にフォンテーヌ・サン=マルタンの精緻さや端正さがクローズアップされる・・と言う感じだと思います。比較してやや涼やかですしね。
素晴らしい出来です。こちらはほんのり休ませ気味で飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【全方位に円形を描く見事なパレットと赤い果実!非常に美味しいです!】
これはまん丸!・・実に良い感じに仕上がっていると思います。2014年にこのフォンテーヌ・サン=マルタンをリリースしましたので、noisy も「これは!」とばかりに飲んでみて、エレガントでクリーン、しかもどこかにヴォーヌ=ロマネを感じさせてくれるようなニュアンスを自然に感じさせてくれました。
しかし2015年ものは12本だけの入荷で、お客様の希望数には応えられないと・・飲まないことにしていましたんで、2016年は何としても!・・と言うことで開けた訳です。
2014年もののやや暗い色合いとは打って変わった明るい赤い色合いです。オート=コート・ド・ニュイにおいてはやや暗く冷ややかな部分は、「オー・ヴァロン」の受け持ちだったのかもしれません。オー・ヴァロンは冷ややかな酸、フォンテーヌ・サン=マルタンは比較するとやや暖かめです。暖かい酸だ・・と言うことでは有りませんで、あくまで比較した場合のニュアンスですね。
チェリー系の果実が実に心地良いです。今飲んでも美味しいですし、10年以上の熟成にも耐えられます。ミシェル・グロのワインは新樽率が低いですから、若いうちはとても自然な味わいです。しかし、熟して来ますと・・ピノの持つ野性味や、ミネラリティ由来の表情が、そのシンプルに自然な表情を深く複雑なものに変えてゆく訳です。これは飲んでいても・・その変化が有るだろうと言うことが判ると思います。
非常に良い出来です。価格もビックリするほどリーズナブル!・・コンディションも非常に良いです。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです!
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【2014年初リリースのサン=マルタン・ルージュ!】 こちらは少ないので・・申し訳ありません。テイスティングは自重しています。リアルワインガイド第59号は、
「今飲んで88+ ポテンシャル89+ 飲み頃予想 今~2030」
と渋めですが、2015年の気候はオート=コートにぴったり合っている・・・つまり、2015年は糖分が高かったのでやや甘い仕上がりの年になりやすいところ、オート=コートの涼しさがそれを自然に抑えた・・と言うロジックでしょう。
以下は2014年もののサン=マルタンのレヴューです。
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【エレガントなエレガントな・・ブルゴーニュ・ピノ・ノワールの粋と言いたくなるような仕上がりです!】
2014年に大きく変更になったオート=コート・ド・ニュイのルージュです。どうやら、今までのブレンドものとは違い、フォンテーヌ・サン・マルタンと名付けられた区画のみの葡萄で仕上げられたワインのようです。
ある意味、noisy が2014年もののミシェル・グロに回帰したのは、このフォンテーヌ・サン・マルタンの存在に有るとも言えます。
だって・・目新しいじゃないですか・・。・・いや、ただそれだけなんですけどね。
話は飛びますが、PCをいじっていたら、大昔の写真が出て来ました。2000年に撮ったラ・ターシュの写真です。これ・・です。

小さいですよね~。でもDRCのエチケットは白地ですが、文字が結構ハッキリしているんで、その頃の性能がまだ良く無かったデジカメでもソコソコ写ったんですね。
反対にルロワのエチケットなんぞは、何時間かけてもまともに撮れませんでした。ま~・・苦労しました。
ようやくその頃は楽天さんが上場した頃かと思いますが、そんなECモールが山ほど存在していて、noisy も入ってくれとずいぶん誘われましたが・・全部断っちゃってましたね。楽天さんがモールを開いたのが1997年だそうで、noisy がホームページを開いたのが1995年、ECを始めたのが1998年ですから、楽天さんと良い勝負・・最も売り上げでは比較のしようも無いですけどね・・。その頃は、
「近い将来にネット販売は主流になる!」
と思ってたんですが、たかが5~10年でモノになるとまでは考えていたかどうか微妙では有ります。
その頃不安だったのは、
「陰の部分だけが取り上げられて、インターネット自体が潰されるんじゃないか?」
と言うことなんですが、2000年代前半はまだそんな不安を確実に持っていたと・・記憶しています。懐かしい気持ちでも有りますけどね。
そんな様々な不安や不安定な要素と戦いつつも、非常に安定して美しいワインを安価に提供してくれていたのが「ドメーヌ・ミシェル・グロ」です。アンヌ・グロやグロ・フレールは濃密さやパワフルさで売っていましたが、ミシェル・グロは濃厚バリック全盛時代も決して流されず、
「エレガントで美しいワイン」
でした。
いや・・エレガントなのと要素不足なのは違いますよ。今はそうでも無いですが、アンヌ=フランソワーズ・グロ(パラン)はやや不足気味でしたけど。足りない感じがしたものです。
で、このフォンテーヌ・サン・マルタン・ルージュ・・・デザインもエレガントに変更になりましたが、このデザインを2000年頃のデジカメで撮ったら苦労しただろうなぁ・・と言うことで、上記の話しになったんですが、それはさておき、
「今飲んで、ワイン単体でのバランスが凄い!」
です。完結しちゃってます!・・エレガントで美しく、非常に旨いです・・!。
もっとも、ワイン単体での話しでして、マリアージュさせるとなると話しは別になっちゃいますけどね。かなりの旨さです。
リアルワインガイド第55号で徳丸さんは、1回目の訪問時に凄かったのに、2回目ではガチガチで評価困難・・と、ほとんどのミシェル・グロのワインを「暫定点」にしています。これにつきましては、ミシェル・グロの上級キュヴェのコラムに書いていますので、ご参考にされてください。
で、暫定点ながらも 88~89+ と言う評価です。
非常にエレガントで美しく、とても冷ややかで、現在はひとつの良いバランスに有る状態と言えます。徳丸さんがテイスティングされた時とは、おそらくですがかなり変わっていると思われますが、この2017年のお正月と言うタイミングでは、
「まさにミシェル・グロらしい味わいのオート=コート!」
と言えます。愛らしいベリーやチェリーが冷ややかに香ります。やや冷えた状態でもたっぷり有るエキスの旨みがこのワインを近しいものにしてくれるはずです。
久しぶりにミシェル・グロ、いかがでしょうか。2つ目のモノポールとして、新たにリリースです。是非飲んでみてください!お勧めします!
● 2017 Nuits-Saint-Georges les Chaliots
ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオ
【超エレガントなニュイ=サン=ジョルジュ村名!・・むしろシャンボール=ミュジニー的なミネラリティで素晴らしく旨いです!】

1990年台の新樽100%で濃密タイプのブルゴーニュ・ピノ・ノワール・ブームによる弊害だったのでしょうか。本来はエレガントな味わいの中に、各クリマのミネラリティの発露でも有る様々な表情が、微細に感じられるのが「ニュイ=サン=ジョルジュ」だった訳です。
しかしながら、その「抽出の強さ」を求めるが余り、本来は微細な表情だったものが前面に出てしまい、大柄では有るが繊細さを欠いたニュイ=サン=ジョルジュになってしまっていた可能性が有ると・・昨今は強く感じます。
メオ=カミュゼしかり、ミュヌレ=ジブールしかり、ミシェル・グロのニュイ=サン=ジョルジュ、そして1級も同様ですが、みな素晴らしくエレガントです。抽出の強さなど感じません。土むさくも無いです・・美しい土のニュアンスがほんのりと感じられたとしてもです。
硬質な、そして少し白っぽささえ感じるミネラリティを多分に含んだテカテカとした輝きを感じるテクスチュアです。ノーズには伸びやかにミネラリティが入り込んで来ます。エレガントですね~・・これって・・普通なら、
「シャンボール=ミュジニー!」
と先走って言っちゃいますよ。良い感じのチェリーに硬質なミネラリティ・・そして伸びやかに縦構造が感じられたら・・多分、そう言ってしまいます。
ですがこれは、間違いなく「ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオ」です。1級レ・ポワレの真下に有ります。
で・・ミシェル・グロのシャンボール=ミュジニーがね・・いや、ここでは書きませんが・・いや~・・ワインって、本当に面白いですね~。裏が表で表が裏、そのどちらも真実って、判ってないとちょっと恥ずかしい局面になってしまうことも有りますが、それさえも楽しみですよね。
まさにミュヌレ=ジブールのレ・ヴィーニュ・ロンドに良く似た・・少しタイトにしたようなエレガンスを持っていると思います。しかも価格はこんなです。そして素晴らしいメオのニュイ=サン=ジョルジュにも通じています。(メオの2017年ニュイも滅茶苦茶美味しいですよ・・そのうちご案内させていただきますね。)
是非飲んでみて欲しいニュイ=サン=ジョルジュ村名レ・シャリオです。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【常に変わらないミシェル・グロに時代が追いついたのか・・・?リーズナブルなのにエレガントで滅茶美味しいです!ジルベール・エ・ガイヤールは何と93ポイント!】
いや~‥美味しいです!・・実にエレガントで繊細!・・そしてほんのり官能感・・堪らないですね。グラスを持つ手を放す暇が無い・・。
1990年台は日本でもずいぶんな言われようをしていました。1985年のクロ・デ・レアは物凄い評価だったんですが、
「1985年ものはジャン・グロが造ってるからね~・・」
まぁ、確かにまだドメーヌ・ジャン・グロのエチケットでは有ったんですが、実際に造っていたのはミシェルでした。
それに、1990年以降は、「新樽、濃密、凝縮」が新しいキーワードになりましたから・・いや、某PKさんのお陰ですが、それまで陽の目を浴びなかった両デュガさんなどはもう・・物凄いモテモテになってしまいまして、5~6年で価格は暴騰してしまいました。その後の両デュガさんは皆さんがご存じの結果です。
それに、1970年台後半より、父のジャンに変わってワインを造っていたミシェルは、父の引退に伴って妹のアンヌにリッシュブールを相続させていますので、ジャン・グロ時代のリッシュブールはアンヌ・パランが造っています。(A.F.グロ)
そんな激変の時代を駆け抜けて来たミシェル・グロですが・・・この人はいつも変わらない。今になってさらに強く思うんですが・・本当にすごい人だと思います。ワイン価格の暴騰には興味無し、出来る限りリーズナブルに愛好家に届くように、大きな輸入国
には何軒かの代理店を置くようにしているようです。これは、グロ一族はほぼ同様ですが、これにより、価格は暴騰せず、リーズナブルな価格で入手出来るんですね。
そして、そのスタイルも一貫しています。決して濃くしない・・ですし、樽も強く掛けることは無い・・。アメリカがブルゴーニュをガンガン買っていた1990年台は、買い手の要請でどんどん濃くし、新樽を多く掛け、派手な味わいにしていたんですね。
先日ご案内させていただいた、ド・ラルロのニュイ=サン=ジョルジュのワイン・・いかがだったでしょうか。ハンドルを大きく切った感じが・・お判りかと思います。とてもエレガントで荘厳さの有る味わいになってきました。
実はこのミシェル・グロのシャリオも、そっち系統のエレガントなニュイ=サン=ジョルジュです。流石にド・ラルロやメオ=カミュゼのニュイ1級ほどの華麗なニュイには成りません・・それは仕方が無い・・畑の格と言うものです。
しかし、ま~エレガントで繊細、非常に香ります。2013年のワインがどこか持っているように感じる・・特別な線の細さ・・は全く感じ無いんですよ。2013年だから細い・・と言うのも感じないし、そもそも細くは無いんです。滅茶繊細なんですけどね・・。
アロマもしっとりとしていて、かつ、スピードもそこそこに速く、ナチュラルさもほのぼのと漂っています・・のに、ビオっぽくは全然無いです。非常にピュアなんですね。
因みにこの2013年ものはジルベール・エ・ガイヤールは93ポイントと、村名には有り得ないような評価をしておりますし、あのブルゴーニュ専門家でも有りながらブルゴーニュワインに超厳しいアレン・メドーも、ポイントこそ89~92ポイントですが、その評価の本文には、
「Outstanding! Top Value!」
と書いている位ですからね。
今飲んでも充分に楽しめます・・エレガントで高質です。勿論、まだまだ持ちますし、上昇して行くでしょう。大丈夫・・どこかの評論家さんのように、8年以内に飲め・・なんて絶対に言いませんから・・はい。今回一緒にご案内させていただいている、メゾン・ロブレ・モノの2002年オーセ=デュレッス・ルージュなんぞ、もう18年目ですがピンピンしていますよ。こちらは3千円ちょっとで滅茶安いですが、ナチュラルさはミシェル・グロを大きく上回ります。なので、
「まともな方がちゃんと造ったブルゴーニュ・ピノ・ノワールがたった20年で終わる訳が無い!」
んです。海外の名立たるレヴュワーたちは、よほど酷いコンディションのワインを飲んでいるに違い在りません。
今回のこのシャリオ、コンディションも万全です。滅茶美味しいので是非、飲んでみてください。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【非常にリーズナブルな村名ワイン!】 まぁ、リアルワインガイドに記載されている価格は、ほぼ実勢価格ですから・・2015年もので7400円だとすると、この価格は何なんだろう・・と思ってしまうんですね・・。
「通常なら有り得ない・・」
と言うことになります。
例えばフランスから日本に、ちゃんとリーファー便を使用し、適切な量(満載すると空気が無いことになる・・リーファーは空気を冷やしますので、結果冷えないと言うことになります)を積載し、船で輸入すると、どんなに削ってもワイン1本あたり600円ほどは掛かります。
なので、600円以下の輸入ワインは無い・・と言うことにはなるんですが、そうならないのはどうしてか?・・と考えてみると良いかな?・・と思います。安いワインは何かしらの原因が有って安い訳です。
今は日本直行便は無くなってしまいました。途中、香港に寄る訳です。昔、香港の港湾労働者のストライキが有り、フランスからの荷が何カ月も野晒しになっていた時が有りました。そののち・・やはり出回ったんですね・・酷い状態のワインが・・。それに、さほど安くなく販売されてしまうと、そんな目にあったワインであることさえ想像出来ないことになってしまいます。
なので、妙に安いとか、最初からとんでもなくリーズナブルなものには、気を付けないといけない訳です。
で・・今回のミシェル・グロ2016年ですが、コンディションは非常に良いです。そりゃそうです・・ちゃんとしたものを販売していますんで。noisy もそこは信用第一ですんで、ご心配なきよう。正規エージェント品で、きちんとした管理をしており、noisy の店でもキッチリやらせていただいてます。
ですが、このモレ=サン=ドニとニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオなどは非常に少なく、飲むわけには行きませんでした。
リアルワインガイド第63号は
2016 ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオ 90+ 91+ 今~2038
2016 モレ=サン=ドニ・アン・ラリュ・ド・ヴェルジ 90 90+ 今~2040
と言う評価でした。
レ・シャリオはニュイの村の西、レ・ポレの下部にある畑です。ミシェル・グロのレ・シャリオは快活さがニュイの土っぽさを上回り、前面に出た味わいが特徴です。結構に・・石灰のミネラリティがテカテカと感じられます。
モレのアン・ラリュ・ド・ヴェルジは、あの孤高のモノポール、「クロ・ド・タール」と、モレの村に少しだけ存在する「ボンヌ=マール」の真上に存在する畑です。なので、確かに・・素晴らしいグラン・クリュの要素を感じさせてはくれるんですが、若いうちはどうも「しかめっ面」をしてることが多いんですね。言ってしまえば「ボンヌ=マール」もその傾向が有るので、「ソックリなのかも」などとも思いますが、やはり若いうちの外向性に難が有りかな?と思います。しかしちょうど良い熟のタイミングで飲むと、このプライスではビックリするほどの味わいを見せてくれるはずです。
何せ価格がこう・・ですんで、非常にお買い得かと思われます。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです!
━━━━━
【2015年のミシェル・グロは相当に良い!!】 詳しくはシャンボール=ミュジニーのコラムに書きますが、まぁ・・変わらないっちゃ・・変わらないのかもです。それも高いレベルをキープしたまま・・ですね。なので、特別に言い立てることも無いのかとも思いますが、それでも2015年、ミシェル・グロは相当良いんじゃないかと思っています。
ミシェル・グロのワインは、人それぞれに結構、評価が異なるんですね。評論家同士でもかなり違います。ジルベール・エ・ガイヤールはクロ・デ・レアをいつも、物凄く高く評価しています。例えば2014年のクロ・デ・レアは「97Points」です。
半面、最近noisyのところでも頻繁に名前が出て来る「ティム・アトキン氏」は同じ2014年のクロ・デ・レアを「91Points」としか評価していません。しかもまぁ・・ミシェル・グロさんの他のワインも似たようなもので、「平均ランクの造り手」として見ているようです。ジルベール・エ・ガイヤールの、
2011年 96Points
2012年 94Points
2013年 96Points
2014年 97Points
とは大違いなんですね。
日本人でもエレガントなワインがお好きな方や、ワインはやはり本場、ヴォーヌ=ロマネだろう!・・と言う方にはピッタリ・・ドハマりのはずなんです。しかし、日本では代理店さんが多く入手が比較的簡単なことに加え、
「様々なコンディションのミシェル・グロのワインが存在する」
ものですから、訳が判らないことになってしまっています。
コンディションの良いミシェル・グロは・・相当に旨いです。それに加え、2015年は相当に良い・・と想像出来ます。
因みにリアルワインガイド第59号は、
●ニュイ・レ・シャリオ
「今飲んで90 ポテンシャル91 飲み頃予想 今~2037」、美しい酸のハーモニー
●モレ・アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジ
「今飲んで89+ ポテンシャル90+ 飲み頃予想 今~2037」、目が詰まり複雑性が出ている
ととコメントしています。
まぁ、通常は上代が8千円位かと思いますので、7千円位の販売が普通かと思いますが、先だってのバックヴィンテージ、2011年ものと同じ価格でご紹介ですので・・かなりリーズナブルです。
ネットのワイン屋になってからしばらく経って、余りにどこでも販売しているので・・やり辛い部分が有って、時折仕入れなかったりしていますが、やはり好きなんですよね。是非コンディションの良いミシェル・グロを飲んでみてください。お勧めします。
以下は2011年のレ・シャリオのコメントです。
━━━━━
【蔵出しのバックヴィンテージオファーです!何でこんなに安いのか・・不明ですが、リアルワインガイド第45号は88~89、飲み頃2017~2028と飲み頃に入ってます。】 奥ゆかしさが何とも言えぬ情緒を感じさせる、ミシェル・グロならではのワインがこのレ・シャリオですね。エレガントながらも実は芯のしっかりしたワイン・・と言えると思います。
で、本当に何でこんなに安いの?・・と言いたくなっちゃいます。だって、2014年もののこのワインの仕入れ価格とほとんど変わらないんですから・・本当ですよ。どんなに利益を削ったとしても6千円以下は絶対に無理で、監禁作業になっちゃいます。
せっかくなので、価格を上げないためにもこちらも飲まずにご案内させていただきますが、リアルワインガイドも2017年から飲んで良いと判定していますので、ありがたいですよね。追加は見込めませんのでお早めに!
● 2017 Chambolle-Musigny
シャンボール=ミュジニー
【2016年もので描いた墨絵の世界に、沢山の絵の具で色を付けました!2017年は素晴らしい出来です!】

「ワイルド・・だろう~~?」
一世を風靡したお笑いネタ?では有りますが、このミシェル・グロの2017年シャンボール=ミュジニー村名は、ミシェル・グロのラインナップ上、最もパワフルなんじゃないか?・・そしてワイルドなんじゃないか?・・と感じさせてくれました。
しかも2016年はレヴューにも書きました通り、
「墨絵の世界!」
ですから・・ね。
「・・どんだけ~!」
ですよ。全然印象が異なるんですから・・。
ブラインドで飲んだら、おそらく、「これがヴォーヌ=ロマネ」と言ってしまいそうです。・・ニュイ=サン=ジョルジュ村名と言わないところが味噌でも有ります。
確かに、ミュジニーに接するレ・ザルジリエールの割合が多いキュヴェですから、ミュジニーにも由来するフラワリーな香水のようなニュアンスがトッピングに感じられ、それを取ってしまうとニュイと言い辛くなる。・・でもメオの素晴らしいニュイ1級などを飲めば、そのニュアンスに近いものさえ感じられるし・・いや、レ・ルージュやサン=ヴィヴァンなどに通じるものとも感じられるとなると、やはりそこは、
「ヴォーヌ=ロマネかシャンボール=ミュジニーかニュイ=サン=ジョルジュのどれか・・」
等と言う、ちょっとズルい返答をしてしまいたくなります。
僅かにジャミーさを持った帯域の有るベリーとチェリーが香り、中域の暖かさは少しヴォーヌ=ロマネ的。トップノーズには香水的な高周波のアロマに皮革が僅かに混じる。とても複雑で柔らかくエキス感バッチリのジューシーさ。エレガントなワインだが、ミシェル・グロの中ではパワフルなスタイル。多彩な色彩を感じるワイン。
何せ、リアルワインガイド第67号は各村名のキュヴェの中でポテンシャルトップの92+ と言う評価でした。これは見逃せないんじゃないかと思います。数は無いのでお早めに!・・あ、リアルは「まるで1erのようなグリップと集中感」と、ベタボメです。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【とても美味しいです・・ルイ・ユエラン・・復活はまだか?・・と懐かしく思ってしまいました!】
色合いもしっかりしていますね・・。美しいです。この写真は色味の調整などは一切しておらず、大きさだけ合わせています。むしろ、
「濃密なのかな?」
とさえ想像させるような色味では無いでしょうか。
しかしながら、かなりの複雑さを見せるとは言え、見た目以上に「詫び寂び」の有る、ある種・・「墨絵の世界を感じさせる類のシャンボール=ミュジニー」に仕上がっています。
じゃぁ・・2015年のパーフェクトと思えるようなシャンボールとも違うのか?・・と言いますと、
「・・そうとも言えない・・」
と答えるしかないでしょう。やはりこれはミシェル・グロのシャンボール=ミュジニーなんですね。なので、このバランス・・少し「詫び寂びさえ感じさせる」味わい・・と言うのは、現在の状態で有って、タイミングによっては、
「元気はつらつ!石灰バリバリ!」
の雅なシャンボールを感じさせてくれるものと思います。
ちょうど飲んでいて・・飲み始めは・・
「・・そうだ・・ルイ・ユエラン・・・どうしちゃったかな・・。退院されて元気に畑仕事が出来てると良いんだけど・・」
などと思ってしまうほど・・味わいに似たものが有りました。
飲み進めると徐々に石灰系のミネラリティと複雑な表情が出始めました・・で無くなっちゃったんですが、
「やはりミシェル・グロのシャンボールは美味しい!」
と思ってしまいましたね。
勿論ですが、ニュイ1級が見せるような凄みまでは無いんですが、シャンボールの奥深さをしっとりと感じさせてくれるものでした。価格も良い感じです。是非飲んでみてください!お勧めします!
【滅茶苦茶美味しいシャンボール村名!これは是非飲んでみてください!同格のヴォーヌ=ロマネも非常に面白い存在です!】
一般格的にはヴォーヌ=ロマネが上でシャンボール=ミュジニーはそのすぐ下・・のようなイメージが有るかと思います。ドメーヌ・ミシェル・グロのポートフォリオ的には同格・・と言うことなのでしょう。
今回、久しぶりにフルラインナップでドメーヌ・ミシェル・グロを扱うことにした訳ですが、その中でも意外にも仕入れ辛いのがこのシャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネなんですね。勿論、
「ん?・・そんなこと無いんじゃない?」
とおっしゃる方もいらっしゃるかと思いますが、より良いコンディション、味わいを求めますと結構に難しいものです。
「・・そこだけ・・美味しいとこだけ抜くんですか?」
と言われちゃうもので・・。エージェントさんもそれなりのアソートで購入しますから、バランス良く買ってくれないと困る訳ですね。でもアチコチのエージェントさんも有りますから・・ね。色んなやり方が有って難しいんです。
noisy 的にはこのヴォーヌ=ロマネ村名とシャンボール村名、そしてニュイ1級がとても好きでして、数本ずつの3アイテムのうち、何をテイスティングするかで悩んだんですが、このところしばらく飲めていないシャンボール村名を飲むことにしました。
いや~・・画質を落とした写真しか掲載出来ないのが残念ですが、実際はめっちゃ綺麗です!もっと美しいんですが腕が無い・・すみません。久しぶりに飲んで、やっぱりビックリしました。超旨いです!
まぁ、このミシェル・グロさんりのシャンボール=ミュジニー村名についてはリアルワインガイドでも太鼓判ですから皆さんもご存知かと思いますが、
「シャンボール村名のトップ」
と評価しています。
確かに・・それ以上のものを感じさせてくれるクオリティなんですが、どこか、シャンボールだけの表情とも思えないような匂いをふんだんに感じるんですよね。
肌理の細やかさはまぁ・・バッチリですし、シャンボールらしい艶々とした石灰系のニュアンスも有ります。しかしそんなシャンボールらしさは「縁の下の力持ち」的な存在で有って、むしろ、ヴォーヌ=ロマネ的な柔和でバランスの良い酸、らしい複雑性とアロマが、ワインを飲む楽しさを再認識させてくれちゃうんですね。
特にシャンボールと言うアペラシオンは、確かに果実を感じさせてくれはしますが、若い内はむしろ石灰系のミネラリティの存在が目立ちます。前面に出て来る・・と言う意味です。
しかしグロさんちのシャンボールは、粘性が有って・・つまり粘土による影響、もしくは赤い土・・のような構成からの果実だったりスパイスだったり・・が前面に来ています。
ヴォーヌ=ロマネ村名にシャンボール的な石灰の下支えのボリュームを増大させた感じ・・と言っても良いかもしれません。シャンボールの表現には余り出て無いボリューム感と言えば良いのか。良くも悪くもヴォーヌ=ロマネ的で有り、もしくはミシェル・グロ的だと言うことなのかな・・と理解しています。ヴォーヌ=ロマネ イコール ミシェル・グロ 的なものが、脳内で出来上がってしまっているのかもしれません。「標準・超スタンダード」と言うことなのかもしれません。
じゃぁヴォーヌ=ロマネはどうなんだ!・・と言うことになるんですが、こちらもやっぱり・・今回は飲んではいませんが、見事なヴォーヌ=ロマネなんですね。リアルワインガイド的には59号で、ヴォーヌ=ロマネ 90+~91+、シャンボール 91~92 と、ものの見事に、キッチリと 0.5ポイント、シャンボールが上の評価点を出しています。
まぁ、この辺は好みだと思うんですね。それに2015年は「甘い」と言うような評価が有りますが、まぁ、それがもし感じても最初のうちだけです。noisy が飲んだかぎりにおいては、このシャンボールを甘いとは絶対に言わないですし、むしろいつもよりもより好ましい・・と言うと思います。
それにね・・将来的には非常に複雑なブケをかもし出してくれるのが判るアロマなんですね・・。勿論シャンボールですから非常に長命です。ヴォーヌ=ロマネよりも長く持つでしょうし、時折へそを曲げる癖は直らないと思います。その点ではヴォーヌ=ロマネのバランスの良さは素晴らしいですから、シャンボールのような癖は無いです。良くも悪くもシャンボールは「石灰」の多分の存在が影響するんですね。
なので同格ですが、早めに飲むならどちらでもOK、ちょっと置くならヴォーヌ=ロマネ、長く置くならシャンボール・・と言うことになるかと思います。素晴らしいワインでした!超お勧めします!是非飲んでみてください。
● 2017 Vosne-Romanee
ヴォーヌ=ロマネ
【やはり王者のエレガンス、ここに有り!です。】

ヴォーヌ=ロマネのワインのテイスティングは実に嬉しい・・です。その昔、まだワインの勉強を始めたばかりの頃は、ブルゴーニュの村名では最も高価なヴォーヌ=ロマネを、どうやって開けるか、いつ開けるか、その予算はどこから持ってくるか・・(^^;; と随分悩みながら、
「・・ええいっ!・・スパっと開けたれ!」
とばかりに抜栓したのは良いが、コルクが崩れてしまって・・悲惨な目に遭ったことを何となく思い出します。
まぁ、思い返せば、そのワインのボトルコンディションが良く無かったのも有り、その頃の保存方法や自分の抜栓技術がダメダメだったのも有り・・です。まだまだ造り手の違いなどには思いが至らないような日々だったと思いますが、それでも「ヴォーヌ=ロマネ」と言う響きに憧れて、どうしても飲んでみたい・・と願っていたのは事実だと思います。
そんなですから、今もヴォーヌ=ロマネのテイスティングは楽しみで仕方が無いです。まぁ、人一倍、うるさいでしょう・・嫌ですよね~・・そんなのが隣にいたら!
そうそう・・そのしばらく後だと思いますが、何とか入手したジャン・グロの1985年クロ・デ・レアを大事にしばらく大事に持ってました。ミシェルのラベルに変わる前のものなので、いつか開けようと思っていたんですが、どこに行ってしまったか・・覚えてないんですね~。
やはりミシェル・グロはミシェル・グロでした。そして、しっかりヴォーヌ=ロマネしてます。非常に精緻だし、シャンボール的なミネラリティが奥底にちゃんとあるのが判ります。
微細なミネラリティの組成が、やはりエレガントで複雑な表情を造り出しています。
むしろ、物凄くまとまっていて、今飲んでも非常に美味しい・・と言うのが裏目に出て、高い評価を得られないと言うタイプのワインです。もっとどこかのベクトルが弾けるように突出していたりしますと、
「(他の要素もいずれ出てくるか・・?)」
などと想像してしまうのが人間ですから・・。
しかし、やはり良いワインは早いうちからバランスに優れるものです。そんな意味ではこのミシェル・グロのヴォーヌ=ロマネを選ぶという判断はきっと正しいはずですよね?
リアルワインガイド第67号は、シャンボール=ミュジニー村名の92+に次ぐ92ポイント評価です。ほとんど1級並みの評価と言って良いかもしれません。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【】
輝いてますね~・・明るさの有るルビーが美しいです。今回はシャンボールとヴォーヌ=ロマネを飲ませていただいた訳ですが、何を一番感じたか・・と言うと、
「ミシェル・グロの個性と共に、テロワールの違いをハッキリ、クッキリ感じさせてくれた」
と言うことですね。
ミシェル・グロはヴォーヌ=ロマネの生産者ですから、全てがヴォーヌ=ロマネっぽく感じるんじゃないか?・・と言うようなご意見も有る訳です。
例えばシャンボールのユドロ=バイエ・・。比較的にはやや濃い目では有りますが、素晴らしい生産者ですよね。彼の場合、あまり出てはきませんが、「ヴォーヌ=ロマネ村名」も持っています。このワインは・・
「結構にシャンボールっぽく感じるヴォーヌ=ロマネ」
だと感じます。
しかしながらどうでしょう・・新樽率の関係なのか・・ミシェル・グロの場合は違うんですね。シャンボールはシャンボールなんですよ。その上でミシェル・グロを感じます。バイエは先にバイエの「紫」を感じさせますし、「ちょっとしたシャンボールチックさ」が有るんですね。
このワイン、非常に複雑ですが繊細です。大きなバランスの上では非常にまとまっており、細やかな部分がまぁ・・非常に細かく、複雑に入り混じっています。その上でヴォーヌ=ロマネらしい柔らかな酸としてのバランスが有ります。
ミネラリティの組成も細やかですから、スパイスや花、果実、鉄っぽさ、チリチリとした金属系のニュアンス、シガーっぽさなど、たっぷりとノーズを刺激してくれます。まぁ・・嫌いな方はいらっしゃらないでしょう。
凄みでは無く繊細さで飲ませてくれます。是非飲んでみてください。お勧めします。
以下は以前のレヴューです!
━━━━━
【滅茶苦茶美味しいシャンボール村名!これは是非飲んでみてください!同格のヴォーヌ=ロマネも非常に面白い存在です!】
一般格的にはヴォーヌ=ロマネが上でシャンボール=ミュジニーはそのすぐ下・・のようなイメージが有るかと思います。ドメーヌ・ミシェル・グロのポートフォリオ的には同格・・と言うことなのでしょう。
今回、久しぶりにフルラインナップでドメーヌ・ミシェル・グロを扱うことにした訳ですが、その中でも意外にも仕入れ辛いのがこのシャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネなんですね。勿論、
「ん?・・そんなこと無いんじゃない?」
とおっしゃる方もいらっしゃるかと思いますが、より良いコンディション、味わいを求めますと結構に難しいものです。
「・・そこだけ・・美味しいとこだけ抜くんですか?」
と言われちゃうもので・・。エージェントさんもそれなりのアソートで購入しますから、バランス良く買ってくれないと困る訳ですね。でもアチコチのエージェントさんも有りますから・・ね。色んなやり方が有って難しいんです。
noisy 的にはこのヴォーヌ=ロマネ村名とシャンボール村名、そしてニュイ1級がとても好きでして、数本ずつの3アイテムのうち、何をテイスティングするかで悩んだんですが、このところしばらく飲めていないシャンボール村名を飲むことにしました。
いや~・・画質を落とした写真しか掲載出来ないのが残念ですが、実際はめっちゃ綺麗です!もっと美しいんですが腕が無い・・すみません。久しぶりに飲んで、やっぱりビックリしました。超旨いです!
まぁ、このミシェル・グロさんりのシャンボール=ミュジニー村名についてはリアルワインガイドでも太鼓判ですから皆さんもご存知かと思いますが、
「シャンボール村名のトップ」
と評価しています。
確かに・・それ以上のものを感じさせてくれるクオリティなんですが、どこか、シャンボールだけの表情とも思えないような匂いをふんだんに感じるんですよね。
肌理の細やかさはまぁ・・バッチリですし、シャンボールらしい艶々とした石灰系のニュアンスも有ります。しかしそんなシャンボールらしさは「縁の下の力持ち」的な存在で有って、むしろ、ヴォーヌ=ロマネ的な柔和でバランスの良い酸、らしい複雑性とアロマが、ワインを飲む楽しさを再認識させてくれちゃうんですね。
特にシャンボールと言うアペラシオンは、確かに果実を感じさせてくれはしますが、若い内はむしろ石灰系のミネラリティの存在が目立ちます。前面に出て来る・・と言う意味です。
しかしグロさんちのシャンボールは、粘性が有って・・つまり粘土による影響、もしくは赤い土・・のような構成からの果実だったりスパイスだったり・・が前面に来ています。
ヴォーヌ=ロマネ村名にシャンボール的な石灰の下支えのボリュームを増大させた感じ・・と言っても良いかもしれません。シャンボールの表現には余り出て無いボリューム感と言えば良いのか。良くも悪くもヴォーヌ=ロマネ的で有り、もしくはミシェル・グロ的だと言うことなのかな・・と理解しています。ヴォーヌ=ロマネ イコール ミシェル・グロ 的なものが、脳内で出来上がってしまっているのかもしれません。「標準・超スタンダード」と言うことなのかもしれません。
じゃぁヴォーヌ=ロマネはどうなんだ!・・と言うことになるんですが、こちらもやっぱり・・今回は飲んではいませんが、見事なヴォーヌ=ロマネなんですね。リアルワインガイド的には59号で、ヴォーヌ=ロマネ 90+~91+、シャンボール 91~92 と、ものの見事に、キッチリと 0.5ポイント、シャンボールが上の評価点を出しています。
まぁ、この辺は好みだと思うんですね。それに2015年は「甘い」と言うような評価が有りますが、まぁ、それがもし感じても最初のうちだけです。noisy が飲んだかぎりにおいては、このシャンボールを甘いとは絶対に言わないですし、むしろいつもよりもより好ましい・・と言うと思います。
それにね・・将来的には非常に複雑なブケをかもし出してくれるのが判るアロマなんですね・・。勿論シャンボールですから非常に長命です。ヴォーヌ=ロマネよりも長く持つでしょうし、時折へそを曲げる癖は直らないと思います。その点ではヴォーヌ=ロマネのバランスの良さは素晴らしいですから、シャンボールのような癖は無いです。良くも悪くもシャンボールは「石灰」の多分の存在が影響するんですね。
なので同格ですが、早めに飲むならどちらでもOK、ちょっと置くならヴォーヌ=ロマネ、長く置くならシャンボール・・と言うことになるかと思います。素晴らしいワインでした!超お勧めします!是非飲んでみてください。
● 2017 Morey-Saint-Denis en la Rue de Vergy
モレ=サン=ドニ・アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジ
【非常にリーズナブルな村名ワイン!でも価格以上に2017年のミシェル・グロの出来の良さが魅力です!】
まぁ、リアルワインガイドに記載されている価格は、ほぼ実勢価格ですから・・2016年もので7800円だとすると、この価格は一体どう言うことなんだろう・・と思ってしまうんですね・・。
「通常なら有り得ない・・」
と言うことになります。
例えばフランスから日本に、ちゃんとリーファー便を使用し、適切な量(満載すると空気が無いことになる・・リーファーは空気を冷やしますので、結果冷えないと言うことになります)を積載し、船で輸入すると、どんなに削ってもワイン1本あたり600円ほどは掛かります。
なので、600円以下の輸入ワインは無い・・と言うことにはなるんですが、そうならないのはどうしてか?・・と考えてみると良いかな?・・と思います。安いワインは何かしらの原因が有って安い訳です。
今は日本直行便は無くなってしまいました。途中、香港に寄る訳です。昔、香港の港湾労働者のストライキが有り、フランスからの荷が何カ月も野晒しになっていた時が有りました。そののち・・やはり出回ったんですね・・酷い状態のワインが・・。それに、さほど安くなく販売されてしまうと、そんな目にあったワインであることさえ想像出来ないことになってしまいます。
なので、妙に安いとか、最初からとんでもなくリーズナブルなものには、気を付けないといけない訳です。
で・・今回のミシェル・グロ2017年ですが、コンディションは非常に良いです。そりゃそうです・・ちゃんとしたものを販売していますんで。noisy もそこは信用第一ですんで、ご心配なきよう。正規エージェント品で、きちんとした管理をしており、noisy の店でもキッチリやらせていただいてます。
ですが、このモレ=サン=ドニ・アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジは非常に少なく、飲むわけには行きませんでした。
リアルワインガイド第63号は
2017 モレ=サン=ドニ・アン・ラリュ・ド・ヴェルジ 90+ 91 今~2038
と言う評価でした。
アン・ラリュ・ド・ヴェルジは、あの孤高のモノポール、「クロ・ド・タール」と、モレの村に少しだけ存在する「ボンヌ=マール」の真上に存在する畑です。なので、確かに・・素晴らしいグラン・クリュの要素をもそれなりに感じさせてはくれるんですが、若いうちはどうも「しかめっ面」をしてることが多いんですね。言ってしまえば「ボンヌ=マール」もその傾向が有るので、「ソックリなのかも」などとも思いますが、やはり若いうちの外向性に難が有りかな?と思います。しかしちょうど良い熟のタイミングで飲むと、このプライスではビックリするほどの味わいを見せてくれるはずです。
何せ価格がこう・・ですんで、非常にお買い得かと思われます。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです!
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【2015年のミシェル・グロは相当に良い!!】
詳しくはシャンボール=ミュジニーのコラムに書きますが、まぁ・・変わらないっちゃ・・変わらないのかもです。それも高いレベルをキープしたまま・・ですね。なので、特別に言い立てることも無いのかとも思いますが、それでも2015年、ミシェル・グロは相当良いんじゃないかと思っています。
ミシェル・グロのワインは、人それぞれに結構、評価が異なるんですね。評論家同士でもかなり違います。ジルベール・エ・ガイヤールはクロ・デ・レアをいつも、物凄く高く評価しています。例えば2014年のクロ・デ・レアは「97Points」です。
半面、最近noisyのところでも頻繁に名前が出て来る「ティム・アトキン氏」は同じ2014年のクロ・デ・レアを「91Points」としか評価していません。しかもまぁ・・ミシェル・グロさんの他のワインも似たようなもので、「平均ランクの造り手」として見ているようです。ジルベール・エ・ガイヤールの、
2011年 96Points
2012年 94Points
2013年 96Points
2014年 97Points
とは大違いなんですね。
日本人でもエレガントなワインがお好きな方や、ワインはやはり本場、ヴォーヌ=ロマネだろう!・・と言う方にはピッタリ・・ドハマりのはずなんです。しかし、日本では代理店さんが多く入手が比較的簡単なことに加え、
「様々なコンディションのミシェル・グロのワインが存在する」
ものですから、訳が判らないことになってしまっています。
コンディションの良いミシェル・グロは・・相当に旨いです。それに加え、2015年は相当に良い・・と想像出来ます。
因みにリアルワインガイド第59号は、
●ニュイ・レ・シャリオ
「今飲んで90 ポテンシャル91 飲み頃予想 今~2037」、美しい酸のハーモニー
●モレ・アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジ
「今飲んで89+ ポテンシャル90+ 飲み頃予想 今~2037」、目が詰まり複雑性が出ている
ととコメントしています。
まぁ、通常は上代が8千円位かと思いますので、7千円位の販売が普通かと思いますが、先だってのバックヴィンテージ、2011年ものと同じ価格でご紹介ですので・・かなりリーズナブルです。
ネットのワイン屋になってからしばらく経って、余りにどこでも販売しているので・・やり辛い部分が有って、時折仕入れなかったりしていますが、やはり好きなんですよね。是非コンディションの良いミシェル・グロを飲んでみてください。お勧めします。
以下は2011年のレ・シャリオのコメントです。
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【蔵出しのバックヴィンテージオファーです!何でこんなに安いのか・・不明ですが、リアルワインガイド第45号は88~89、飲み頃2017~2028と飲み頃に入ってます。】
奥ゆかしさが何とも言えぬ情緒を感じさせる、ミシェル・グロならではのワインがこのレ・シャリオですね。エレガントながらも実は芯のしっかりしたワイン・・と言えると思います。
で、本当に何でこんなに安いの?・・と言いたくなっちゃいます。だって、2014年もののこのワインの仕入れ価格とほとんど変わらないんですから・・本当ですよ。どんなに利益を削ったとしても6千円以下は絶対に無理で、監禁作業になっちゃいます。
せっかくなので、価格を上げないためにもこちらも飲まずにご案内させていただきますが、リアルワインガイドも2017年から飲んで良いと判定していますので、ありがたいですよね。追加は見込めませんのでお早めに!
● 2017 Nuits-Saint-Georges 1er Cru
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ
【すみません、1級以上は少ないので飲めません。力強いスタイルだった今までと変わり、かなりエレガンスに振られた仕上がりのようです!】
クリマの個性を出さない1級畑のブレンドですが、ブレンドで有るがために出せる個性も有ります。そもそも、このニュイ=サン=ジョルジュ1級と言うワインは、ドメーヌ・ミシェル・グロのラインナップの中では目立たないアイテムでは有ります。
しかしながら、飲んだことが有る方にとっては、毎年欲しいワインのひとつになっている確率が非常に高いアイテムで有り、しかも2017年は相当に出来が良く、さらには、パワフル系(ミシェル・グロとしては・・ですが)の姿をしていない、超エレガント系ながらも、リアルワインガイド第67号では素晴らしい評価だった2016年ものの上回って評価されています。
誤解を恐れずに言ってしまえば、畑の個性のみを考えればミュヌレ=ジブールのレ・ヴィーニュ・ロンドとメオ・カミュゼのミュルジュ、両方の個性のブレンドと考えて向かい合える可能性と、造り手の個性を考えて、上記同様のスタンスでの比較も出来る・・と言うことも有ります。
そして、おそらく2017年のミシェル・グロを飲まれた方は、この途方も無くミシェル・グロらしいエレガンス満載の見事な味わいに、惚れ惚れとされることと思います。
非常に入荷の少ないワインです。昨年もの2016年の一般的な価格は¥12700だそうですので、如何にお買い得かはお判りでしょう。是非飲んでみてください。
以下は以前のレヴューです。
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【2015年はワインラヴァーのヴィンテージ!!是非ミシェル・グロも飲んでみてください!】
ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェのご案内です。いや・・高くなってしまったのと、雨後のタケノコみたいにネット販売のワイン屋さんの進出で、noisy の出る幕じゃ無くなって来た感じがしたので、だいぶ遠退いてしまっていました。それでもニュイ1級とか、レ・ブリュレ、クロ・デ・レア、クロ=ヴージョは扱いたいとは思っていましたよ。2006年まではそれでも上級キュヴェまでテイスティングしていましたしね。
ワイン屋さんが増えることは非常に良いことですが、ネット上の情報はどこを切っても金太郎・・
「・・・そんなんじゃぁお客さんが離れてしまう・・付かないこと位、判れよ・・」
と・・自分のことはまずどこかに置いといて・・感じています。
まぁ、ワイン屋であっても仕入れたワインをその都度、全部自分で開けて飲んでたら破産しちゃいますが、飲めないなら飲めないなりの紹介の仕方が有るんじゃないかと・・。通り一遍の安い情報と、さらにはラ・グランド・リュをラ・グラン・リュのように書いたまま・・、知らぬか、知るつもりも無いか、それともただ天然ボケか・・単なる間違いと言うことは有るにせよ、そもそも区別も付かない、付けないようじゃ、お先が知れてます。・・自戒を込めて・・ね。
ミシェル・グロさんのワインは日本の正規エージェントが沢山有りますんで、決して珍しいものでは有りません。そんな環境も有ってか、ワイン屋はもう誰も飲んで案内しよう・・などと言う空気じゃないのは確かかもしれません。
それでも、今回の仕入れでは・・例えばクロ=ヴージョは極少の割り当てです。飲んで案内出来た昔が信じられないですが、リアルワインガイド第59号では、
「94~95」
と非常に高評価です。
例えば皆さんも、期待して抜栓した高級ワインが、余りに薄くて香らず、
「・・あれ?・・コンディション、悪い?」
などと思ったことは、ワインファンなら何度も有るはずです。
季節も変われば気温も変わる、湿度も変化する、環境も違う、人間もワインもバイオリズムが有る、熟成による変化も有る・・。さらにはビオ的にはその日が「根の日」だったりして・・。
リアルワインガイドでも昨年・・いや、noisy がテイスティングで参加した時ではないですが、
「・・余りに何も出て来ないので、途中でテイスティングを中止し、改めて数日後にやり直した」
などと言うことが有ったそうです。
まぁ、シュタイナー的見地から言うならば、その日はよほど惑星の配列が良く無かったんでしょう!・・(^^;;
ヴォーヌ=ロマネ・クロ・デ・レアは、ミシェル・グロのモノポールで有り、看板ワインですね。これもリアルではガチガチだったようで、「92~93」と見事な評価です。
このワインはバランスが良いので、いつ飲んでも・・「こんな感じだよね・・」と過少に評価されがちですが、ヴォーヌ=ロマネのワインとすると非常に長熟でして、長く置くと激変します。1級畑とするなら標高の低い位置に有りますが、やはりテロワールの違い・・なんでしょうね。
オ・ブリュレ1級もリアルワインガイド第59号は暫定点で「92~93+」でした。この畑は濃密でスパイシー、それに、ジャイエ家も持っていたことも有って、noisy もお気に入りです。クロ・デ・レアと違って何年か置くだけでかなり出て来ますし、長い熟成も可能です。リアル的には、「グラン・クリュですか?」と。余り話題に成らない1級畑ですが、今はメオ=カミュゼがリリースしているブリュレ・・・昨今のメオを考え合わせるともの凄いワインになってると思うので、これも是非飲みたいですが、
「最もリーズナブルなブリュレ」
で有ることは間違い無いですし、評価も非常に高いので、価格は「安い!」と言えるでしょう。
少なくとも10年以上前の頃のように、ある程度簡単に購入できる価格に戻ってほしいもので、全アイテムのテイスティングをやりたいものですが、昨今はそうは行かないでしょう。でも相対的に言えば非常にリーズナブルです。是非2015年ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェ、ご検討くださいませ。
以下はかなり昔のコメントです。
━━━━━
【2006年のブルゴーニュはやっぱり旨い!】
・・・ミシェル・グロを飲んで、そう感じました。・・・いや、何でもかんでもそうだ・・・とは言いませんよ。少なくともnoisyが扱っている造り手に関しては、間違い無くそう思います。
人間も、何事も無く、またそつなく生きて来た方は穏やかな性格で、人から愛されると思いますが、言ってしまえば平凡で、あまり目立たないのかもしれませんが、人生の荒波に揉まれ、辛いこと、悲しいことを乗り越えてきた方は、揉まれてきた故の「影」や「みえない優しさ」が有るのかもしれません。まあ、そんなにイッパ一絡げでは言い切れないものではあるものですが・・・。
2005年はストレスの無い葡萄の性格から、とてもニュートラルな素晴らしいワインが生まれたとは思っています。でも、それって、生産者にとってはそうかもしれないが、グラスを目の前にした飲み手には余り関係の無い部分ですし、ワイン自体の評価とも違うように思います。
2006年は生産者にとっては難しいヴィンテージだったのかもしれませんが、それが還ってワインに複雑性と表情を深める要因になったように思え、且つ、丁寧に仕上げられた関係で、現状では2005年よりも美味しいという、ちょっと皮肉な状況になっているんじゃないかな?と思うんですね。
その事については他のコラムでも書きましたのでここでは拡げないですが、本当に素直に、情報に振り回されずに自身の評価をすることが、ワインの楽しみを深めてくれると思います。1968年のシャトー・ディケムは、noisyは飲んだことは有りませんが、文献によれば、本当に素晴らしい味わいだったそうで、
「1968年のボルドーは全滅」
等という安直な評論家の言葉の鵜呑みでは、何事も真実に目を向けられないことを暗示しているようです。
2006 ブルゴーニュ・ルージュ
単純に美味しい、とてもエレガントな味わいです。濃く無く、薄く無く、ベリー、チェリーがミネラルとともに穏やかに香り、中程度のボディと、後口をやや酸で引き締めながらの余韻が有ります。僅かに若い部分で後口の酸味を引きずりましたが、お客様の手に届く頃には、輪郭をキッチリ描けるようになっているでしょう。美味しいです。
2006 ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・レア
とても硬かった2005年に比べ、現在は一つの良いバランスに有ります。わずかな動物香的スパイスと黒味掛かった粒の小さなベリー、テクスチュアの良い接触感、締まりつつも収縮を繰り返すボディ、美しい減衰が有ります。まだ大きさはさほどでは無いものの充分に美味しいです。こちらは酸度は強くなく、とてもまろやかです。決して2005年に大きく劣ることは有りません。
2006 クロ=ヴージョ・グラン・モーペルテュイ・グラン・クリュ
さすがのトップ・キュヴェで、クロ・デ・レアが如何に素晴らしい1級畑でも、これを超えるのは至難の技でしょう。ベルナール・グロのクロ=ヴージョ・ミュジニに続くグラン・モーペルテュイの畑はグラン=ゼシェゾー直下という事も有ってか、グラン=ゼシェゾー的な丸みや厚み、黒い果実を感じさせてくれますし、ミュジニーにもほど近い部分での、硬質なミネラルや赤い、張りの有るボディも感じ取れます。黒い果実の裏には、出て来そうで出ない、香りの粒子のカプセルみたいなものが有りますので、これが開くには時間をかなり必要とするものの、黒っぽい果実の集合体の凝縮量が凄いので、まったりと美味しく飲めてしまいます。素晴らしいです。
改めて飲んでみて、ミシェル・グロのスタンダードさの素晴らしさを再認識しました。これ見よがしな部分が全く無く、それでも充実していると思います。お奨めします。飲んでみてください!
● 2017 Vosne Romanee 1er Cru aux Brurees
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・オー・ブリュレ
【あれ・・RWG67号でこれだけは0.5ポイント、下がってる・・が、ネガティヴなコメントは一切無しです!】
何しろ1級以上は数本しか割り当てが無いので・・と言うよりもA.C.ブルも12本しか無く、1本飲んじゃってますから11本のみの販売で、さすがに大好きなワインだとしてもこのレ・ブリュレ2017を開けてしまう訳にも行かず、そのままご案内致します。
ですが何もしない訳にも行かず、でもちょうどエージェントさんの担当さんの試飲コメントが有ったのでご紹介させていただきます。彼は今やリアルワインガイドのテイスター仲間ですんで・・コメントレヴューにも信頼を置いてますよ。もっとも、これほどに少ない割り当てにしたのも彼の仕業ではありますが・・(^^;;
この畑は、グロ家が所有しているリシュブールの区画の北側に隣接している。「ブリュレ」とは「焼けた」という意味で、土壌の水捌けの良さが畑の名前に由来しているようだ。おそらく、夏の間に表土が乾燥して、そこに生えていた植物が短期間のうちに焼けた
ように枯れたのだろう。小石を非常に多く含む表土は30~35cm程度の深さで、下層土は、プレモー村でとれる石と同タイプの硬い石灰である。
このワインには素晴らしいミネラル感があり、リシュブールと同系列の印象を与える。もっとも、リシュブールとこの畑を分けているのは幅3mほどの一本の道に過ぎない。しかし、表土がリシュブールより浅いため、タンニンがやさしく、比較的早く飲み始めることができる。
純度の高いダークチェリージュースに甘いカラメル、どこか五香粉を思わせるオリエンタルスパイスも加わる。例年よりもスパイスが色気を伴って加わり、味わいを重層的に見せている。大きなスケール、ゆるやかで球体状に膨らむ果実味、個々の要素がふんだんで豪奢だが派手過ぎず優雅。余韻も長く、抜けていく戻り香もまた素晴らしい。
(2019年3月 バレル・サンプル試飲 村岡)
ドメーヌ・ジャン・グロ時代は所有し、ミシェルがかなりの年月において醸造していたヴォーヌ=ロマネの偉大なクリュ「リッシュブール」は、妹のアンヌ・グロの所有になっていますが、言わば、「リッシュブールの全くの隣」の葡萄で造られます。ヴェロワーユと言うクリマですが、この辺は正に、アンリ・ジャイエやメオ=カミュゼの畑と隣同士・・なんですね。そしてアンリ・ジャイエだけでは無く、アンリの兄弟たちが活躍していたのも、まさにこの近辺、お隣です。そんな部分に何となくでも気を置きつつ、余り意気込まなくても飲むことが出来た80年台後半~90年台全般のヴォーヌ=ロマネのド真ん中での比較テイスティングは、非常に楽しいものでした。・・だって、隣なのに、同じ畑なのに、同じ要素を感じつつも、
「・・全然違う!」
とさえ感じさせてくれるものでしたから。
だからこそ、
「・・何で?・・どうしてそうなる?」
と言うような疑問が、テイスターとしての自分を育ててくれたのかもしれません。
素晴らしいワインだと思います。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【史上最強のレ・ブリュレ?!なんと94+ でした!】
ヴォーヌ=ロマネ・レ・ブリュレです。もう耳タコでしょうがレ・ブリュレと言ったら・・アンリ・ジャイエです。さっさと美味しく、その完璧さにひれ伏してしまった経験の有る方もおられるかと思います。
もし引退宣言前の良い年のレ・ブリュレが・・もちろん本物で・・存在したらなら、ま・・100万円は下らないでしょう。noisy が販売出来ていたころは12000~15000円くらいだったと思います。
ちょっとスパイシーなニュアンスが強めで早く熟し、官能感も出てくる素晴らしいリューディです。まぁ、リッシュブールと1級レ・ボーモンに挟まれた畑ですんで、その通りの味わいと言って良いです。
2016年ものはリアルワインガイド第63号で、ポテンシャル点 94+ です。2015年ものは 93+ の評価でしたんで・・超えちゃってますね。まぁ、ニュイ1級でさえ94ポイントですから・・さりもありなんです。
価格も2015年ものの実勢価格が15000円ほどですんで・・今回はケースではいただけず、4本のみ!です。お早めにご検討ください。
● 2017 Vosne-Romanee 1er Cru Clos des Reas Monopole
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・レア・モノポール
【こちらも過去最高点だった2016年ものよりは0.5ポイント下げでした!・・早くから飲み始めてもとんでもなく美味しいのが2017年のミシェル・グロと言う理解なのでしょう!】
2017年のブルゴーニュ・ピノ・ノワールはリリース直後に飲んでも結構に美味しいです。・・そのようなワインが8割有ると言うような感触です。フーリエはほんのり早いかな?・・と言う感触も有りましたが、むしろ今までの「若さ」を前面に出したスタイルから、「濃密さ」をそこに加えたようなニュアンスで、noisy も初めてです・・初めて、
「あ、ジャン=マリもジャイエの弟子の一人!」
と言うことをワインの味わいで確認出来たヴィンテージでも有ります。
ヴォーヌ=ロマネのワインと言うのは、やはりブルゴーニュワインにおいては別格の存在です。その中において、このクロ・デ・レアは、古代から上質さを認知されていたクリマです。位置関係だけを見ると、
「どうして・・ここが・・」
と思わざるを得ない訳ですが、やはり他とは違うんですね。そこには長年に渡ったグロ家の畑に対する向き合い方が生きていると言えるでしょう。
1990年台の、あのPKさんの評価から、新樽100%で濃密なスタイルが世の中で受け始め、そこからは完全に梯子を外れてしまったミシェル・グロさんでした。
しかしながらそのPKさんでさえ、クロ・デ・レアを尊敬していましたし、決して卑下することは有りませんでした。このクロ・デ・レアこそ、素晴らしい品質でヴォーヌ=ロマネ1級の名を高めた筆頭です。
そしてそのPKさんも、素晴らしい言葉を残しています。それをご紹介させていただきます。
「ヴォーヌ=ロマネには1級が多数あって、常連組の未熟な生産者少数を除けば、現在の水準は驚くほど高い。たしかに、質が毎年一定せず出来もふぞろいなヴィーヌ=ロマネの村名ワインと、1級ワインとの間には価格に隔たりがある。とはいえ明敏な消費者は、トップクラスの1級ワインに金をつぎ足してでも、本物の品質と快楽を味わうべきではないだろうか。」
飛鳥出版社 バーガンディ ロバート M パーカー著 より抜粋
また、入荷数量が少なくて飲めませんでしたので、エージェントさんのレヴューを掲載させていただきます。
例年よりも柔らかく綺麗に赤系果実が立ち上がる。花、チェリー、甘く瑞々しく直感的に良いワインだなと思える開放的な香り。大きなスケールで丸く球体を描く、アタックはするりと流れ込みますが中間から余韻にかけてグッと細かいタンニンのグリップ、細い軸が束ねられたような構造。余韻もとても長い。
(2019年3月 バレル・サンプル試飲 村岡)
以下は以前のレヴューです。
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【ミシェル・グロの二枚看板のひとつ、クロ・デ・レア!!非常にリーズナブルです!】
ク~っ!リーズナブルですね~・・良いのかな・・?・・良いんです!ミシェル・グロの看板ワイン、1級クロ・デ・レアです。
ミシェル・グロの場合は1級以上になるとバリックの存在が増し、それ由来のエキセントリックさが、元々のエキスの味わいをさらに昇華したものになります。
2016年ものはなんと、94+(リアルワインガイド第63号)ポイントです。2015年でも93+、2014年でも93~94(暫定点?)でしたので、おそらく過去最高では無いでしょうか。
noisy も20年前はね・・結構仕入れてましたね。毎年仕入れて、まぁ、今の様にすぐは完売しませんから、
「無くなる前に下げて、10年後に販売しよう・・」
などと思っていたものを、気付くと無くなっているワインでした。
そもそも、場所的にはま~・・余り良いとは思えないような、下部にある畑なんですね。悪くは無いものの、南隣は「オー・レア」ですんで村名ですよね。北隣も村名ですし、西上部こそは「1級レ・ショーム」ですけどね。
ところがここだけは別なんですね~・・。香りです・・素晴らしいアロマ、ブケなんですね・・。そうなるんです。
その昔、ルモワスネさんの出物で、
「1967年ヴォーヌ=ロマネ・クロ・デ・レア」
と言うのが有りました。
価格は・・13000円位だったはずです。今でもPCに記録だけは有ります。
クロ・デ・レアですから・・ルモワスネ詰めでは有ってもヴィニュロンはジャン・グロさんです。これがま~・・安くて美味くてね・・。少しは残しておくべきでしたね・・。でも、何度か購入していたので、
「・・まだ有るだろう!」
と思っていたら、どんどん価格が上がって行き、その内完売してしまったようで見かけなくなっちゃいました。ワインとは、そういうものなんですね。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【2015年はワインラヴァーのヴィンテージ!!是非ミシェル・グロも飲んでみてください!】
ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェのご案内です。いや・・高くなってしまったのと、雨後のタケノコみたいにネット販売のワイン屋さんの進出で、noisy の出る幕じゃ無くなって来た感じがしたので、だいぶ遠退いてしまっていました。それでもニュイ1級とか、レ・ブリュレ、クロ・デ・レア、クロ=ヴージョは扱いたいとは思っていましたよ。2006年まではそれでも上級キュヴェまでテイスティングしていましたしね。
ワイン屋さんが増えることは非常に良いことですが、ネット上の情報はどこを切っても金太郎・・
「・・・そんなんじゃぁお客さんが離れてしまう・・付かないこと位、判れよ・・」
と・・自分のことはまずどこかに置いといて・・感じています。
まぁ、ワイン屋であっても仕入れたワインをその都度、全部自分で開けて飲んでたら破産しちゃいますが、飲めないなら飲めないなりの紹介の仕方が有るんじゃないかと・・。通り一遍の安い情報と、さらにはラ・グランド・リュをラ・グラン・リュのように書いたまま・・、知らぬか、知るつもりも無いか、それともただ天然ボケか・・単なる間違いと言うことは有るにせよ、そもそも区別も付かない、付けないようじゃ、お先が知れてます。・・自戒を込めて・・ね。
ミシェル・グロさんのワインは日本の正規エージェントが沢山有りますんで、決して珍しいものでは有りません。そんな環境も有ってか、ワイン屋はもう誰も飲んで案内しよう・・などと言う空気じゃないのは確かかもしれません。
それでも、今回の仕入れでは・・例えばクロ=ヴージョは極少の割り当てです。飲んで案内出来た昔が信じられないですが、リアルワインガイド第59号では、
「94~95」
と非常に高評価です。
例えば皆さんも、期待して抜栓した高級ワインが、余りに薄くて香らず、
「・・あれ?・・コンディション、悪い?」
などと思ったことは、ワインファンなら何度も有るはずです。
季節も変われば気温も変わる、湿度も変化する、環境も違う、人間もワインもバイオリズムが有る、熟成による変化も有る・・。さらにはビオ的にはその日が「根の日」だったりして・・。
リアルワインガイドでも昨年・・いや、noisy がテイスティングで参加した時ではないですが、
「・・余りに何も出て来ないので、途中でテイスティングを中止し、改めて数日後にやり直した」
などと言うことが有ったそうです。
まぁ、シュタイナー的見地から言うならば、その日はよほど惑星の配列が良く無かったんでしょう!・・(^^;;
ヴォーヌ=ロマネ・クロ・デ・レアは、ミシェル・グロのモノポールで有り、看板ワインですね。これもリアルではガチガチだったようで、「92~93」と見事な評価です。
このワインはバランスが良いので、いつ飲んでも・・「こんな感じだよね・・」と過少に評価されがちですが、ヴォーヌ=ロマネのワインとすると非常に長熟でして、長く置くと激変します。1級畑とするなら標高の低い位置に有りますが、やはりテロワールの違い・・なんでしょうね。
オ・ブリュレ1級もリアルワインガイド第59号は暫定点で「92~93+」でした。この畑は濃密でスパイシー、それに、ジャイエ家も持っていたことも有って、noisy もお気に入りです。クロ・デ・レアと違って何年か置くだけでかなり出て来ますし、長い熟成も可能です。リアル的には、「グラン・クリュですか?」と。余り話題に成らない1級畑ですが、今はメオ=カミュゼがリリースしているブリュレ・・・昨今のメオを考え合わせるともの凄いワインになってると思うので、これも是非飲みたいですが、
「最もリーズナブルなブリュレ」
で有ることは間違い無いですし、評価も非常に高いので、価格は「安い!」と言えるでしょう。
少なくとも10年以上前の頃のように、ある程度簡単に購入できる価格に戻ってほしいもので、全アイテムのテイスティングをやりたいものですが、昨今はそうは行かないでしょう。でも相対的に言えば非常にリーズナブルです。是非2015年ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェ、ご検討くださいませ。
以下はかなり昔のコメントです。
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【2006年のブルゴーニュはやっぱり旨い!】
・・・ミシェル・グロを飲んで、そう感じました。・・・いや、何でもかんでもそうだ・・・とは言いませんよ。少なくともnoisyが扱っている造り手に関しては、間違い無くそう思います。
人間も、何事も無く、またそつなく生きて来た方は穏やかな性格で、人から愛されると思いますが、言ってしまえば平凡で、あまり目立たないのかもしれませんが、人生の荒波に揉まれ、辛いこと、悲しいことを乗り越えてきた方は、揉まれてきた故の「影」や「みえない優しさ」が有るのかもしれません。まあ、そんなにイッパ一絡げでは言い切れないものではあるものですが・・・。
2005年はストレスの無い葡萄の性格から、とてもニュートラルな素晴らしいワインが生まれたとは思っています。でも、それって、生産者にとってはそうかもしれないが、グラスを目の前にした飲み手には余り関係の無い部分ですし、ワイン自体の評価とも違うように思います。
2006年は生産者にとっては難しいヴィンテージだったのかもしれませんが、それが還ってワインに複雑性と表情を深める要因になったように思え、且つ、丁寧に仕上げられた関係で、現状では2005年よりも美味しいという、ちょっと皮肉な状況になっているんじゃないかな?と思うんですね。
その事については他のコラムでも書きましたのでここでは拡げないですが、本当に素直に、情報に振り回されずに自身の評価をすることが、ワインの楽しみを深めてくれると思います。1968年のシャトー・ディケムは、noisyは飲んだことは有りませんが、文献によれば、本当に素晴らしい味わいだったそうで、
「1968年のボルドーは全滅」
等という安直な評論家の言葉の鵜呑みでは、何事も真実に目を向けられないことを暗示しているようです。
2006 ブルゴーニュ・ルージュ
単純に美味しい、とてもエレガントな味わいです。濃く無く、薄く無く、ベリー、チェリーがミネラルとともに穏やかに香り、中程度のボディと、後口をやや酸で引き締めながらの余韻が有ります。僅かに若い部分で後口の酸味を引きずりましたが、お客様の手に届く頃には、輪郭をキッチリ描けるようになっているでしょう。美味しいです。
2006 ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・レア
とても硬かった2005年に比べ、現在は一つの良いバランスに有ります。わずかな動物香的スパイスと黒味掛かった粒の小さなベリー、テクスチュアの良い接触感、締まりつつも収縮を繰り返すボディ、美しい減衰が有ります。まだ大きさはさほどでは無いものの充分に美味しいです。こちらは酸度は強くなく、とてもまろやかです。決して2005年に大きく劣ることは有りません。
2006 クロ=ヴージョ・グラン・モーペルテュイ・グラン・クリュ
さすがのトップ・キュヴェで、クロ・デ・レアが如何に素晴らしい1級畑でも、これを超えるのは至難の技でしょう。ベルナール・グロのクロ=ヴージョ・ミュジニに続くグラン・モーペルテュイの畑はグラン=ゼシェゾー直下という事も有ってか、グラン=ゼシェゾー的な丸みや厚み、黒い果実を感じさせてくれますし、ミュジニーにもほど近い部分での、硬質なミネラルや赤い、張りの有るボディも感じ取れます。黒い果実の裏には、出て来そうで出ない、香りの粒子のカプセルみたいなものが有りますので、これが開くには時間をかなり必要とするものの、黒っぽい果実の集合体の凝縮量が凄いので、まったりと美味しく飲めてしまいます。素晴らしいです。
改めて飲んでみて、ミシェル・グロのスタンダードさの素晴らしさを再認識しました。これ見よがしな部分が全く無く、それでも充実していると思います。お奨めします。飲んでみてください!
● 2017 Clos-Vougeot Grand Maupertuis Grand Cru
クロ=ヴージョ・グラン・モーペルテュイ・グラン・クリュ
【リアルワインガイド第67号はポテンシャル96ポイント、これまでで最高の出来・・と高評価です!】
物凄い評点ですよね・・96ポイントと言うのは、もう、それ以上のワインは数えるほどしかない・・と言うことに繋がります。
そもそもこの畑はグラン=ゼシェゾーに接するクロ=ヴージョの絶好の位置で、標高の高い場所に有ります。確かに粘土のニュアンスを感じることの多いクロ=ヴージョは、グラン=ゼシェゾーとも、ミュジニーとも異なる・・とは言えますが、このクロ=ヴージョに関しては、やはりグラン=ゼシェゾー、エシェゾーとの共通点を感じることが多いんじゃないかと思います。特に・・ミシェル・グロですから、濃くて甘いピノ・ノワールに仕上げることなど考えられませんしね。
まだ2万円を切ってご案内可能なブルゴーニュのグラン・クリュが有ると言うことに感謝すべきかな・・と思います。
noisy はとても開けられませんでしたが、エージェントさんのレヴューが有りますのでご紹介させていただきます。
バレル・サンプルですがかなり閉じており、トップは樽香が前に出ます。構成している個々の要素、情報量明らかに多く内包している。細かいミクロな微粒子が集合体のように巨大な体躯を造っています。力強く太い芯を持った多くのクロ・ド・ヴージョよりも微粒子の押し出しが強すぎず大量の要素ながら息苦しさを感じない密度感。余韻まで徹底して味の要素が消えない。立地を見ても、クロ・ヴージョと言うよりグラン・ゼシェゾーにしか見えないグラン・モーペルテュイの個性。
(2019年3月 バレル・サンプル試飲 村岡)
お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【過去最高の評価!?リアルワインガイド第63号は・・なんと96ポイントです!】
これほど高評価で・・しかも高名なグラン・クリュ指定の畑で、1万円台で購入できる・・というのは、おそらくですが、何年か後には、
「・・そんな時代も有ったね・・」
と、寂しく語り合うことになるんじゃないかと思うんですね。
例えばあのラマルシュにしてもです・・。
「グランド・リュが15000円?・・いらん!」
と言っていた訳ですよ。・・因みに「グラン・リュ」ではありません。「グランド・リュ」です。間違えていらっしゃる方が多いですが、grand と grande を区別した発音になっていれば問題は無いんですけどね。
それがですね・・もう、凄いことに成ってる訳です。ACブルでも、オート=コートでも良いですから、飲んでみればですね・・
「ラマルシュのエレガンス、フィネスにやられてしまう!」
ようなワインだと言うことが良く判る訳です。以前は、「単に薄いだけ」だったのに、今はそこにちゃんとエレガンス、フィネスが有るんです。素晴らしいですよね。
1980年頃からミシェル・グロは働き続けています。もう、40年ほどになりますから・・そろそろ引退の声も聞こえる頃でしょう。
それに皆さん、思ってもいないかもしれませんが、
「クロ=ヴージョ」と「ミュジニー」、「エシェゾー」と「ミュジニー」はある意味、表裏一体です。良くも悪くも・・です。
クロ=ヴージョの側面を多めに持ったミュジニーも有ります。そしてミュジニー的な側面を多く持ったクロ=ヴージョも有ります。それはエシェゾーやグラン=ゼシェゾーにも言えることです。
ミシェル・グロと言うか、グロ家が持っているクロ=ヴージョの畑はリューディの最上部ですから、ミュジニーと繋がる部分に有ります。まぁ、不思議なのはベルナール・グロがリリースしている(いた?・・名前を変えたので・・)クロ=ヴージョは、確かにミュジニーの予感はしても、ミュジニーっぽいとは言えないかな?・・と思う訳です。その辺は個人の経験と感覚によるものですから、当然異なってくるかとは思います。
良い時はどうでしょう?・・ミシェル・グロのグラン・モーペルテュイは、そっちよりだと思うんですけどね。おそらく強い抽出をしてしまうと似なくなってしまうかな?・・とも思います。
ミュジニーは中々買えなくとも、そのすぐ手前のこの畑はまだリーズナブルです!・・確かに土っぽいだけのクロ=ヴージョも有ります。でもミシェル・グロのクロ=ヴージョは違うんですね。是非完熟させた良い年のものを飲んでみて欲しいと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【2015年はワインラヴァーのヴィンテージ!!是非ミシェル・グロも飲んでみてください!】
ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェのご案内です。いや・・高くなってしまったのと、雨後のタケノコみたいにネット販売のワイン屋さんの進出で、noisy の出る幕じゃ無くなって来た感じがしたので、だいぶ遠退いてしまっていました。それでもニュイ1級とか、レ・ブリュレ、クロ・デ・レア、クロ=ヴージョは扱いたいとは思っていましたよ。2006年まではそれでも上級キュヴェまでテイスティングしていましたしね。
ワイン屋さんが増えることは非常に良いことですが、ネット上の情報はどこを切っても金太郎・・
「・・・そんなんじゃぁお客さんが離れてしまう・・付かないこと位、判れよ・・」
と・・自分のことはまずどこかに置いといて・・感じています。
まぁ、ワイン屋であっても仕入れたワインをその都度、全部自分で開けて飲んでたら破産しちゃいますが、飲めないなら飲めないなりの紹介の仕方が有るんじゃないかと・・。通り一遍の安い情報と、さらにはラ・グランド・リュをラ・グラン・リュのように書いたまま・・、知らぬか、知るつもりも無いか、それともただ天然ボケか・・単なる間違いと言うことは有るにせよ、そもそも区別も付かない、付けないようじゃ、お先が知れてます。・・自戒を込めて・・ね。
ミシェル・グロさんのワインは日本の正規エージェントが沢山有りますんで、決して珍しいものでは有りません。そんな環境も有ってか、ワイン屋はもう誰も飲んで案内しよう・・などと言う空気じゃないのは確かかもしれません。
それでも、今回の仕入れでは・・例えばクロ=ヴージョは極少の割り当てです。飲んで案内出来た昔が信じられないですが、リアルワインガイド第59号では、
「94~95」
と非常に高評価です。
例えば皆さんも、期待して抜栓した高級ワインが、余りに薄くて香らず、
「・・あれ?・・コンディション、悪い?」
などと思ったことは、ワインファンなら何度も有るはずです。
季節も変われば気温も変わる、湿度も変化する、環境も違う、人間もワインもバイオリズムが有る、熟成による変化も有る・・。さらにはビオ的にはその日が「根の日」だったりして・・。
リアルワインガイドでも昨年・・いや、noisy がテイスティングで参加した時ではないですが、
「・・余りに何も出て来ないので、途中でテイスティングを中止し、改めて数日後にやり直した」
などと言うことが有ったそうです。
まぁ、シュタイナー的見地から言うならば、その日はよほど惑星の配列が良く無かったんでしょう!・・(^^;;
ヴォーヌ=ロマネ・クロ・デ・レアは、ミシェル・グロのモノポールで有り、看板ワインですね。これもリアルではガチガチだったようで、「92~93」と見事な評価です。
このワインはバランスが良いので、いつ飲んでも・・「こんな感じだよね・・」と過少に評価されがちですが、ヴォーヌ=ロマネのワインとすると非常に長熟でして、長く置くと激変します。1級畑とするなら標高の低い位置に有りますが、やはりテロワールの違い・・なんでしょうね。
オ・ブリュレ1級もリアルワインガイド第59号は暫定点で「92~93+」でした。この畑は濃密でスパイシー、それに、ジャイエ家も持っていたことも有って、noisy もお気に入りです。クロ・デ・レアと違って何年か置くだけでかなり出て来ますし、長い熟成も可能です。リアル的には、「グラン・クリュですか?」と。余り話題に成らない1級畑ですが、今はメオ=カミュゼがリリースしているブリュレ・・・昨今のメオを考え合わせるともの凄いワインになってると思うので、これも是非飲みたいですが、
「最もリーズナブルなブリュレ」
で有ることは間違い無いですし、評価も非常に高いので、価格は「安い!」と言えるでしょう。
少なくとも10年以上前の頃のように、ある程度簡単に購入できる価格に戻ってほしいもので、全アイテムのテイスティングをやりたいものですが、昨今はそうは行かないでしょう。でも相対的に言えば非常にリーズナブルです。是非2015年ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェ、ご検討くださいませ。
以下はかなり昔のコメントです。
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【2006年のブルゴーニュはやっぱり旨い!】
・・・ミシェル・グロを飲んで、そう感じました。・・・いや、何でもかんでもそうだ・・・とは言いませんよ。少なくともnoisyが扱っている造り手に関しては、間違い無くそう思います。
人間も、何事も無く、またそつなく生きて来た方は穏やかな性格で、人から愛されると思いますが、言ってしまえば平凡で、あまり目立たないのかもしれませんが、人生の荒波に揉まれ、辛いこと、悲しいことを乗り越えてきた方は、揉まれてきた故の「影」や「みえない優しさ」が有るのかもしれません。まあ、そんなにイッパ一絡げでは言い切れないものではあるものですが・・・。
2005年はストレスの無い葡萄の性格から、とてもニュートラルな素晴らしいワインが生まれたとは思っています。でも、それって、生産者にとってはそうかもしれないが、グラスを目の前にした飲み手には余り関係の無い部分ですし、ワイン自体の評価とも違うように思います。
2006年は生産者にとっては難しいヴィンテージだったのかもしれませんが、それが還ってワインに複雑性と表情を深める要因になったように思え、且つ、丁寧に仕上げられた関係で、現状では2005年よりも美味しいという、ちょっと皮肉な状況になっているんじゃないかな?と思うんですね。
その事については他のコラムでも書きましたのでここでは拡げないですが、本当に素直に、情報に振り回されずに自身の評価をすることが、ワインの楽しみを深めてくれると思います。1968年のシャトー・ディケムは、noisyは飲んだことは有りませんが、文献によれば、本当に素晴らしい味わいだったそうで、
「1968年のボルドーは全滅」
等という安直な評論家の言葉の鵜呑みでは、何事も真実に目を向けられないことを暗示しているようです。
2006 ブルゴーニュ・ルージュ
単純に美味しい、とてもエレガントな味わいです。濃く無く、薄く無く、ベリー、チェリーがミネラルとともに穏やかに香り、中程度のボディと、後口をやや酸で引き締めながらの余韻が有ります。僅かに若い部分で後口の酸味を引きずりましたが、お客様の手に届く頃には、輪郭をキッチリ描けるようになっているでしょう。美味しいです。
2006 ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・レア
とても硬かった2005年に比べ、現在は一つの良いバランスに有ります。わずかな動物香的スパイスと黒味掛かった粒の小さなベリー、テクスチュアの良い接触感、締まりつつも収縮を繰り返すボディ、美しい減衰が有ります。まだ大きさはさほどでは無いものの充分に美味しいです。こちらは酸度は強くなく、とてもまろやかです。決して2005年に大きく劣ることは有りません。
2006 クロ=ヴージョ・グラン・モーペルテュイ・グラン・クリュ
さすがのトップ・キュヴェで、クロ・デ・レアが如何に素晴らしい1級畑でも、これを超えるのは至難の技でしょう。ベルナール・グロのクロ=ヴージョ・ミュジニに続くグラン・モーペルテュイの畑はグラン=ゼシェゾー直下という事も有ってか、グラン=ゼシェゾー的な丸みや厚み、黒い果実を感じさせてくれますし、ミュジニーにもほど近い部分での、硬質なミネラルや赤い、張りの有るボディも感じ取れます。黒い果実の裏には、出て来そうで出ない、香りの粒子のカプセルみたいなものが有りますので、これが開くには時間をかなり必要とするものの、黒っぽい果実の集合体の凝縮量が凄いので、まったりと美味しく飲めてしまいます。素晴らしいです。
改めて飲んでみて、ミシェル・グロのスタンダードさの素晴らしさを再認識しました。これ見よがしな部分が全く無く、それでも充実していると思います。お奨めします。飲んでみてください!
● 2013 Nuits-Saint-Georges les Chaliots
ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオ
【常に変わらないミシェル・グロに時代が追いついたのか・・・?リーズナブルなのにエレガントで滅茶美味しいです!ジルベール・エ・ガイヤールは何と93ポイント!】

いや~‥美味しいです!・・実にエレガントで繊細!・・そしてほんのり官能感・・堪らないですね。グラスを持つ手を放す暇が無い・・。
1990年台は日本でもずいぶんな言われようをしていました。1985年のクロ・デ・レアは物凄い評価だったんですが、
「1985年ものはジャン・グロが造ってるからね~・・」
まぁ、確かにまだドメーヌ・ジャン・グロのエチケットでは有ったんですが、実際に造っていたのはミシェルでした。
それに、1990年以降は、「新樽、濃密、凝縮」が新しいキーワードになりましたから・・いや、某PKさんのお陰ですが、それまで陽の目を浴びなかった両デュガさんなどはもう・・物凄いモテモテになってしまいまして、5~6年で価格は暴騰してしまいました。その後の両デュガさんは皆さんがご存じの結果です。
それに、1970年台後半より、父のジャンに変わってワインを造っていたミシェルは、父の引退に伴って妹のアンヌにリッシュブールを相続させていますので、ジャン・グロ時代のリッシュブールはアンヌ・パランが造っています。(A.F.グロ)
そんな激変の時代を駆け抜けて来たミシェル・グロですが・・・この人はいつも変わらない。今になってさらに強く思うんですが・・本当にすごい人だと思います。ワイン価格の暴騰には興味無し、出来る限りリーズナブルに愛好家に届くように、大きな輸入国
には何軒かの代理店を置くようにしているようです。これは、グロ一族はほぼ同様ですが、これにより、価格は暴騰せず、リーズナブルな価格で入手出来るんですね。
そして、そのスタイルも一貫しています。決して濃くしない・・ですし、樽も強く掛けることは無い・・。アメリカがブルゴーニュをガンガン買っていた1990年台は、買い手の要請でどんどん濃くし、新樽を多く掛け、派手な味わいにしていたんですね。
先日ご案内させていただいた、ド・ラルロのニュイ=サン=ジョルジュのワイン・・いかがだったでしょうか。ハンドルを大きく切った感じが・・お判りかと思います。とてもエレガントで荘厳さの有る味わいになってきました。
実はこのミシェル・グロのシャリオも、そっち系統のエレガントなニュイ=サン=ジョルジュです。流石にド・ラルロやメオ=カミュゼのニュイ1級ほどの華麗なニュイには成りません・・それは仕方が無い・・畑の格と言うものです。
しかし、ま~エレガントで繊細、非常に香ります。2013年のワインがどこか持っているように感じる・・特別な線の細さ・・は全く感じ無いんですよ。2013年だから細い・・と言うのも感じないし、そもそも細くは無いんです。滅茶繊細なんですけどね・・。
アロマもしっとりとしていて、かつ、スピードもそこそこに速く、ナチュラルさもほのぼのと漂っています・・のに、ビオっぽくは全然無いです。非常にピュアなんですね。
因みにこの2013年ものはジルベール・エ・ガイヤールは93ポイントと、村名には有り得ないような評価をしておりますし、あのブルゴーニュ専門家でも有りながらブルゴーニュワインに超厳しいアレン・メドーも、ポイントこそ89~92ポイントですが、その評価の本文には、
「Outstanding! Top Value!」
と書いている位ですからね。
今飲んでも充分に楽しめます・・エレガントで高質です。勿論、まだまだ持ちますし、上昇して行くでしょう。大丈夫・・どこかの評論家さんのように、8年以内に飲め・・なんて絶対に言いませんから・・はい。今回一緒にご案内させていただいている、メゾン・ロブレ・モノの2002年オーセ=デュレッス・ルージュなんぞ、もう18年目ですがピンピンしていますよ。こちらは3千円ちょっとで滅茶安いですが、ナチュラルさはミシェル・グロを大きく上回ります。なので、
「まともな方がちゃんと造ったブルゴーニュ・ピノ・ノワールがたった20年で終わる訳が無い!」
んです。海外の名立たるレヴュワーたちは、よほど酷いコンディションのワインを飲んでいるに違い在りません。
今回のこのシャリオ、コンディションも万全です。滅茶美味しいので是非、飲んでみてください。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【非常にリーズナブルな村名ワイン!】 まぁ、リアルワインガイドに記載されている価格は、ほぼ実勢価格ですから・・2015年もので7400円だとすると、この価格は何なんだろう・・と思ってしまうんですね・・。
「通常なら有り得ない・・」
と言うことになります。
例えばフランスから日本に、ちゃんとリーファー便を使用し、適切な量(満載すると空気が無いことになる・・リーファーは空気を冷やしますので、結果冷えないと言うことになります)を積載し、船で輸入すると、どんなに削ってもワイン1本あたり600円ほどは掛かります。
なので、600円以下の輸入ワインは無い・・と言うことにはなるんですが、そうならないのはどうしてか?・・と考えてみると良いかな?・・と思います。安いワインは何かしらの原因が有って安い訳です。
今は日本直行便は無くなってしまいました。途中、香港に寄る訳です。昔、香港の港湾労働者のストライキが有り、フランスからの荷が何カ月も野晒しになっていた時が有りました。そののち・・やはり出回ったんですね・・酷い状態のワインが・・。それに、さほど安くなく販売されてしまうと、そんな目にあったワインであることさえ想像出来ないことになってしまいます。
なので、妙に安いとか、最初からとんでもなくリーズナブルなものには、気を付けないといけない訳です。
で・・今回のミシェル・グロ2016年ですが、コンディションは非常に良いです。そりゃそうです・・ちゃんとしたものを販売していますんで。noisy もそこは信用第一ですんで、ご心配なきよう。正規エージェント品で、きちんとした管理をしており、noisy の店でもキッチリやらせていただいてます。
ですが、このモレ=サン=ドニとニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオなどは非常に少なく、飲むわけには行きませんでした。
リアルワインガイド第63号は
2016 ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオ 90+ 91+ 今~2038
2016 モレ=サン=ドニ・アン・ラリュ・ド・ヴェルジ 90 90+ 今~2040
と言う評価でした。
レ・シャリオはニュイの村の西、レ・ポレの下部にある畑です。ミシェル・グロのレ・シャリオは快活さがニュイの土っぽさを上回り、前面に出た味わいが特徴です。結構に・・石灰のミネラリティがテカテカと感じられます。
モレのアン・ラリュ・ド・ヴェルジは、あの孤高のモノポール、「クロ・ド・タール」と、モレの村に少しだけ存在する「ボンヌ=マール」の真上に存在する畑です。なので、確かに・・素晴らしいグラン・クリュの要素を感じさせてはくれるんですが、若いうちはどうも「しかめっ面」をしてることが多いんですね。言ってしまえば「ボンヌ=マール」もその傾向が有るので、「ソックリなのかも」などとも思いますが、やはり若いうちの外向性に難が有りかな?と思います。しかしちょうど良い熟のタイミングで飲むと、このプライスではビックリするほどの味わいを見せてくれるはずです。
何せ価格がこう・・ですんで、非常にお買い得かと思われます。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです!
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【2015年のミシェル・グロは相当に良い!!】 詳しくはシャンボール=ミュジニーのコラムに書きますが、まぁ・・変わらないっちゃ・・変わらないのかもです。それも高いレベルをキープしたまま・・ですね。なので、特別に言い立てることも無いのかとも思いますが、それでも2015年、ミシェル・グロは相当良いんじゃないかと思っています。
ミシェル・グロのワインは、人それぞれに結構、評価が異なるんですね。評論家同士でもかなり違います。ジルベール・エ・ガイヤールはクロ・デ・レアをいつも、物凄く高く評価しています。例えば2014年のクロ・デ・レアは「97Points」です。
半面、最近noisyのところでも頻繁に名前が出て来る「ティム・アトキン氏」は同じ2014年のクロ・デ・レアを「91Points」としか評価していません。しかもまぁ・・ミシェル・グロさんの他のワインも似たようなもので、「平均ランクの造り手」として見ているようです。ジルベール・エ・ガイヤールの、
2011年 96Points
2012年 94Points
2013年 96Points
2014年 97Points
とは大違いなんですね。
日本人でもエレガントなワインがお好きな方や、ワインはやはり本場、ヴォーヌ=ロマネだろう!・・と言う方にはピッタリ・・ドハマりのはずなんです。しかし、日本では代理店さんが多く入手が比較的簡単なことに加え、
「様々なコンディションのミシェル・グロのワインが存在する」
ものですから、訳が判らないことになってしまっています。
コンディションの良いミシェル・グロは・・相当に旨いです。それに加え、2015年は相当に良い・・と想像出来ます。
因みにリアルワインガイド第59号は、
●ニュイ・レ・シャリオ
「今飲んで90 ポテンシャル91 飲み頃予想 今~2037」、美しい酸のハーモニー
●モレ・アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジ
「今飲んで89+ ポテンシャル90+ 飲み頃予想 今~2037」、目が詰まり複雑性が出ている
ととコメントしています。
まぁ、通常は上代が8千円位かと思いますので、7千円位の販売が普通かと思いますが、先だってのバックヴィンテージ、2011年ものと同じ価格でご紹介ですので・・かなりリーズナブルです。
ネットのワイン屋になってからしばらく経って、余りにどこでも販売しているので・・やり辛い部分が有って、時折仕入れなかったりしていますが、やはり好きなんですよね。是非コンディションの良いミシェル・グロを飲んでみてください。お勧めします。
以下は2011年のレ・シャリオのコメントです。
━━━━━
【蔵出しのバックヴィンテージオファーです!何でこんなに安いのか・・不明ですが、リアルワインガイド第45号は88~89、飲み頃2017~2028と飲み頃に入ってます。】 奥ゆかしさが何とも言えぬ情緒を感じさせる、ミシェル・グロならではのワインがこのレ・シャリオですね。エレガントながらも実は芯のしっかりしたワイン・・と言えると思います。
で、本当に何でこんなに安いの?・・と言いたくなっちゃいます。だって、2014年もののこのワインの仕入れ価格とほとんど変わらないんですから・・本当ですよ。どんなに利益を削ったとしても6千円以下は絶対に無理で、監禁作業になっちゃいます。
せっかくなので、価格を上げないためにもこちらも飲まずにご案内させていただきますが、リアルワインガイドも2017年から飲んで良いと判定していますので、ありがたいですよね。追加は見込めませんのでお早めに!
● 2014 Vosne-Romanee 1er Cru Clos des Reas
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・レア
【久しぶりのご案内です!】
2008年もの以来のドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェのご案内です。いや・・高くなってしまったのと、雨後のタケノコみたいにネット販売のワイン屋さんの進出で、noisy の出る幕じゃ無くなって来た感じがしたので、だいぶ遠退いてしまっていました。それでもニュイ1級とか、レ・ブリュレ、クロ・デ・レア、クロ=ヴージョは扱いたいとは思っていましたよ。2006年まではそれでも上級キュヴェまでテイスティングしていましたしね。
ワイン屋さんが増えることは非常に良いことですが、ネット上の情報はどこを切っても金太郎・・
「・・・そんなんじゃぁお客さんが離れてしまう・・付かないこと位、判れよ・・」
と・・自分のことはまずどこかに置いといて・・感じています。
まぁ、ワイン屋であっても仕入れたワインをその都度、全部自分で開けて飲んでたら破産しちゃいますが、飲めないなら飲めないなりの紹介の仕方が有るんじゃないかと・・。通り一遍の安い情報と、さらにはラ・グランド・リュをラ・グラン・リュのように書いたまま・・、知らぬか、知るつもりも無いか、それともただ天然ボケか・・単なる間違いと言うことは有るにせよ、そもそも区別も付かない、付けないようじゃ、お先が知れてます。・・自戒を込めて・・ね。
ミシェル・グロさんのワインは日本の正規エージェントが沢山有りますんで、決して珍しいものでは有りません。そんな環境も有ってか、ワイン屋はもう誰も飲んで案内しよう・・などと言う空気じゃないのは確かかもしれません。
それでも、今回の仕入れでは・・例えばクロ=ヴージョは極少の割り当てです。飲んで案内出来た昔が信じられないですが、リアルワインガイド第55号では、
「94+~95+」
と非常に高評価です。
ただし、硬くて判り辛かったようで「暫定点」としていますけどね。良く有ることです。
例えば皆さんも、期待して抜栓した高級ワインが、余りに薄くて香らず、
「・・あれ?・・コンディション、悪い?」
などと思ったことは、ワインファンなら何度も有るはずです。
季節も変われば気温も変わる、湿度も変化する、環境も違う、人間もワインもバイオリズムが有る、熟成による変化も有る・・。さらにはビオ的にはその日が「根の日」だったりして・・。
リアルワインガイドでも昨年・・いや、noisy がテイスティングで参加した時ではないですが、
「・・余りに何も出て来ないので、途中でテイスティングを中止し、改めて数日後にやり直した」
などと言うことが有ったそうです。
まぁ、シュタイナー的見地から言うならば、その日はよほど惑星の配列が良く無かったんでしょう!・・(^^;;
ヴォーヌ=ロマネ・クロ・デ・レアは、ミシェル・グロのモノポールで有り、看板ワインですね。これもリアルではガチガチだったようで、暫定点ながら「93~94」と見事な評価です。
このワインはバランスが良いので、いつ飲んでも・・「こんな感じだよね・・」と過少に評価されがちですが、ヴォーヌ=ロマネのワインとすると非常に超熟でして、長く置くと激変します。1級畑とするなら標高の低い位置に有りますが、やはりテロワールの違い・・なんでしょうね。
オ・ブリュレ1級もリアルワインガイド第55号は暫定点で「93~94」でした。この畑は濃密でスパイシー、それに、ジャイエ家も持っていたことも有って、noisy もお気に入りです。クロ・デ・レアと違って何年か置くだけでかなり出て来ますし、長い熟成も可能です。リアル的には、「グラン・クリュですか?」と。余り話題に成らない1級畑ですが、今はメオ=カミュゼがリリースしているブリュレ・・・昨今のメオを考え合わせるともの凄いワインになってると思うので、これも是非飲みたいですが、
「最もリーズナブルなブリュレ」
で有ることは間違い無いですし、評価も非常に高いので、価格は「安い!」と言えるでしょう。
少なくとも10年以上前の頃のように、ある程度簡単に購入できる価格に戻ってほしいもので、全アイテムのテイスティングをやりたいものですが、昨今はそうは行かないでしょう。でも相対的に言えば非常にリーズナブルです。是非2014年ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェ、ご検討くださいませ。
以下はかなり昔のコメントです。
━━━━━
【2006年のブルゴーニュはやっぱり旨い!】
・・・ミシェル・グロを飲んで、そう感じました。・・・いや、何でもかんでもそうだ・・・とは言いませんよ。少なくともnoisyが扱っている造り手に関しては、間違い無くそう思います。
人間も、何事も無く、またそつなく生きて来た方は穏やかな性格で、人から愛されると思いますが、言ってしまえば平凡で、あまり目立たないのかもしれませんが、人生の荒波に揉まれ、辛いこと、悲しいことを乗り越えてきた方は、揉まれてきた故の「影」や「みえない優しさ」が有るのかもしれません。まあ、そんなにイッパ一絡げでは言い切れないものではあるものですが・・・。
2005年はストレスの無い葡萄の性格から、とてもニュートラルな素晴らしいワインが生まれたとは思っています。でも、それって、生産者にとってはそうかもしれないが、グラスを目の前にした飲み手には余り関係の無い部分ですし、ワイン自体の評価とも違うように思います。
2006年は生産者にとっては難しいヴィンテージだったのかもしれませんが、それが還ってワインに複雑性と表情を深める要因になったように思え、且つ、丁寧に仕上げられた関係で、現状では2005年よりも美味しいという、ちょっと皮肉な状況になっているんじゃないかな?と思うんですね。
その事については他のコラムでも書きましたのでここでは拡げないですが、本当に素直に、情報に振り回されずに自身の評価をすることが、ワインの楽しみを深めてくれると思います。1968年のシャトー・ディケムは、noisyは飲んだことは有りませんが、文献によれば、本当に素晴らしい味わいだったそうで、
「1968年のボルドーは全滅」
等という安直な評論家の言葉の鵜呑みでは、何事も真実に目を向けられないことを暗示しているようです。
2006 ブルゴーニュ・ルージュ
単純に美味しい、とてもエレガントな味わいです。濃く無く、薄く無く、ベリー、チェリーがミネラルとともに穏やかに香り、中程度のボディと、後口をやや酸で引き締めながらの余韻が有ります。僅かに若い部分で後口の酸味を引きずりましたが、お客様の手に届く頃には、輪郭をキッチリ描けるようになっているでしょう。美味しいです。
2006 ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・レア
とても硬かった2005年に比べ、現在は一つの良いバランスに有ります。わずかな動物香的スパイスと黒味掛かった粒の小さなベリー、テクスチュアの良い接触感、締まりつつも収縮を繰り返すボディ、美しい減衰が有ります。まだ大きさはさほどでは無いものの充分に美味しいです。こちらは酸度は強くなく、とてもまろやかです。決して2005年に大きく劣ることは有りません。
2006 クロ=ヴージョ・グラン・モーペルテュイ・グラン・クリュ
さすがのトップ・キュヴェで、クロ・デ・レアが如何に素晴らしい1級畑でも、これを超えるのは至難の技でしょう。ベルナール・グロのクロ=ヴージョ・ミュジニに続くグラン・モーペルテュイの畑はグラン=ゼシェゾー直下という事も有ってか、グラン=ゼシェゾー的な丸みや厚み、黒い果実を感じさせてくれますし、ミュジニーにもほど近い部分での、硬質なミネラルや赤い、張りの有るボディも感じ取れます。黒い果実の裏には、出て来そうで出ない、香りの粒子のカプセルみたいなものが有りますので、これが開くには時間をかなり必要とするものの、黒っぽい果実の集合体の凝縮量が凄いので、まったりと美味しく飲めてしまいます。素晴らしいです。
改めて飲んでみて、ミシェル・グロのスタンダードさの素晴らしさを再認識しました。これ見よがしな部分が全く無く、それでも充実していると思います。お奨めします。飲んでみてください!
● 2013 Vosne-Romanee 1er Cru Clos des Reas Monopole
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・レア・モノポール
【ミシェル・グロの二枚看板のひとつ、クロ・デ・レア!!非常にリーズナブルです!】
ク~っ!リーズナブルですね~・・良いのかな・・?・・良いんです!ミシェル・グロの看板ワイン、1級クロ・デ・レアです。
ミシェル・グロの場合は1級以上になるとバリックの存在が増し、それ由来のエキセントリックさが、元々のエキスの味わいをさらに昇華したものになります。
2016年ものはなんと、94+(リアルワインガイド第63号)ポイントです。2015年でも93+、2014年でも93~94(暫定点?)でしたので、おそらく過去最高では無いでしょうか。
noisy も20年前はね・・結構仕入れてましたね。毎年仕入れて、まぁ、今の様にすぐは完売しませんから、
「無くなる前に下げて、10年後に販売しよう・・」
などと思っていたものを、気付くと無くなっているワインでした。
そもそも、場所的にはま~・・余り良いとは思えないような、下部にある畑なんですね。悪くは無いものの、南隣は「オー・レア」ですんで村名ですよね。北隣も村名ですし、西上部こそは「1級レ・ショーム」ですけどね。
ところがここだけは別なんですね~・・。香りです・・素晴らしいアロマ、ブケなんですね・・。そうなるんです。
その昔、ルモワスネさんの出物で、
「1967年ヴォーヌ=ロマネ・クロ・デ・レア」
と言うのが有りました。
価格は・・13000円位だったはずです。今でもPCに記録だけは有ります。
クロ・デ・レアですから・・ルモワスネ詰めでは有ってもヴィニュロンはジャン・グロさんです。これがま~・・安くて美味くてね・・。少しは残しておくべきでしたね・・。でも、何度か購入していたので、
「・・まだ有るだろう!」
と思っていたら、どんどん価格が上がって行き、その内完売してしまったようで見かけなくなっちゃいました。ワインとは、そういうものなんですね。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【2015年はワインラヴァーのヴィンテージ!!是非ミシェル・グロも飲んでみてください!】
ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェのご案内です。いや・・高くなってしまったのと、雨後のタケノコみたいにネット販売のワイン屋さんの進出で、noisy の出る幕じゃ無くなって来た感じがしたので、だいぶ遠退いてしまっていました。それでもニュイ1級とか、レ・ブリュレ、クロ・デ・レア、クロ=ヴージョは扱いたいとは思っていましたよ。2006年まではそれでも上級キュヴェまでテイスティングしていましたしね。
ワイン屋さんが増えることは非常に良いことですが、ネット上の情報はどこを切っても金太郎・・
「・・・そんなんじゃぁお客さんが離れてしまう・・付かないこと位、判れよ・・」
と・・自分のことはまずどこかに置いといて・・感じています。
まぁ、ワイン屋であっても仕入れたワインをその都度、全部自分で開けて飲んでたら破産しちゃいますが、飲めないなら飲めないなりの紹介の仕方が有るんじゃないかと・・。通り一遍の安い情報と、さらにはラ・グランド・リュをラ・グラン・リュのように書いたまま・・、知らぬか、知るつもりも無いか、それともただ天然ボケか・・単なる間違いと言うことは有るにせよ、そもそも区別も付かない、付けないようじゃ、お先が知れてます。・・自戒を込めて・・ね。
ミシェル・グロさんのワインは日本の正規エージェントが沢山有りますんで、決して珍しいものでは有りません。そんな環境も有ってか、ワイン屋はもう誰も飲んで案内しよう・・などと言う空気じゃないのは確かかもしれません。
それでも、今回の仕入れでは・・例えばクロ=ヴージョは極少の割り当てです。飲んで案内出来た昔が信じられないですが、リアルワインガイド第59号では、
「94~95」
と非常に高評価です。
例えば皆さんも、期待して抜栓した高級ワインが、余りに薄くて香らず、
「・・あれ?・・コンディション、悪い?」
などと思ったことは、ワインファンなら何度も有るはずです。
季節も変われば気温も変わる、湿度も変化する、環境も違う、人間もワインもバイオリズムが有る、熟成による変化も有る・・。さらにはビオ的にはその日が「根の日」だったりして・・。
リアルワインガイドでも昨年・・いや、noisy がテイスティングで参加した時ではないですが、
「・・余りに何も出て来ないので、途中でテイスティングを中止し、改めて数日後にやり直した」
などと言うことが有ったそうです。
まぁ、シュタイナー的見地から言うならば、その日はよほど惑星の配列が良く無かったんでしょう!・・(^^;;
ヴォーヌ=ロマネ・クロ・デ・レアは、ミシェル・グロのモノポールで有り、看板ワインですね。これもリアルではガチガチだったようで、「92~93」と見事な評価です。
このワインはバランスが良いので、いつ飲んでも・・「こんな感じだよね・・」と過少に評価されがちですが、ヴォーヌ=ロマネのワインとすると非常に長熟でして、長く置くと激変します。1級畑とするなら標高の低い位置に有りますが、やはりテロワールの違い・・なんでしょうね。
オ・ブリュレ1級もリアルワインガイド第59号は暫定点で「92~93+」でした。この畑は濃密でスパイシー、それに、ジャイエ家も持っていたことも有って、noisy もお気に入りです。クロ・デ・レアと違って何年か置くだけでかなり出て来ますし、長い熟成も可能です。リアル的には、「グラン・クリュですか?」と。余り話題に成らない1級畑ですが、今はメオ=カミュゼがリリースしているブリュレ・・・昨今のメオを考え合わせるともの凄いワインになってると思うので、これも是非飲みたいですが、
「最もリーズナブルなブリュレ」
で有ることは間違い無いですし、評価も非常に高いので、価格は「安い!」と言えるでしょう。
少なくとも10年以上前の頃のように、ある程度簡単に購入できる価格に戻ってほしいもので、全アイテムのテイスティングをやりたいものですが、昨今はそうは行かないでしょう。でも相対的に言えば非常にリーズナブルです。是非2015年ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェ、ご検討くださいませ。
以下はかなり昔のコメントです。
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【2006年のブルゴーニュはやっぱり旨い!】
・・・ミシェル・グロを飲んで、そう感じました。・・・いや、何でもかんでもそうだ・・・とは言いませんよ。少なくともnoisyが扱っている造り手に関しては、間違い無くそう思います。
人間も、何事も無く、またそつなく生きて来た方は穏やかな性格で、人から愛されると思いますが、言ってしまえば平凡で、あまり目立たないのかもしれませんが、人生の荒波に揉まれ、辛いこと、悲しいことを乗り越えてきた方は、揉まれてきた故の「影」や「みえない優しさ」が有るのかもしれません。まあ、そんなにイッパ一絡げでは言い切れないものではあるものですが・・・。
2005年はストレスの無い葡萄の性格から、とてもニュートラルな素晴らしいワインが生まれたとは思っています。でも、それって、生産者にとってはそうかもしれないが、グラスを目の前にした飲み手には余り関係の無い部分ですし、ワイン自体の評価とも違うように思います。
2006年は生産者にとっては難しいヴィンテージだったのかもしれませんが、それが還ってワインに複雑性と表情を深める要因になったように思え、且つ、丁寧に仕上げられた関係で、現状では2005年よりも美味しいという、ちょっと皮肉な状況になっているんじゃないかな?と思うんですね。
その事については他のコラムでも書きましたのでここでは拡げないですが、本当に素直に、情報に振り回されずに自身の評価をすることが、ワインの楽しみを深めてくれると思います。1968年のシャトー・ディケムは、noisyは飲んだことは有りませんが、文献によれば、本当に素晴らしい味わいだったそうで、
「1968年のボルドーは全滅」
等という安直な評論家の言葉の鵜呑みでは、何事も真実に目を向けられないことを暗示しているようです。
2006 ブルゴーニュ・ルージュ
単純に美味しい、とてもエレガントな味わいです。濃く無く、薄く無く、ベリー、チェリーがミネラルとともに穏やかに香り、中程度のボディと、後口をやや酸で引き締めながらの余韻が有ります。僅かに若い部分で後口の酸味を引きずりましたが、お客様の手に届く頃には、輪郭をキッチリ描けるようになっているでしょう。美味しいです。
2006 ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・レア
とても硬かった2005年に比べ、現在は一つの良いバランスに有ります。わずかな動物香的スパイスと黒味掛かった粒の小さなベリー、テクスチュアの良い接触感、締まりつつも収縮を繰り返すボディ、美しい減衰が有ります。まだ大きさはさほどでは無いものの充分に美味しいです。こちらは酸度は強くなく、とてもまろやかです。決して2005年に大きく劣ることは有りません。
2006 クロ=ヴージョ・グラン・モーペルテュイ・グラン・クリュ
さすがのトップ・キュヴェで、クロ・デ・レアが如何に素晴らしい1級畑でも、これを超えるのは至難の技でしょう。ベルナール・グロのクロ=ヴージョ・ミュジニに続くグラン・モーペルテュイの畑はグラン=ゼシェゾー直下という事も有ってか、グラン=ゼシェゾー的な丸みや厚み、黒い果実を感じさせてくれますし、ミュジニーにもほど近い部分での、硬質なミネラルや赤い、張りの有るボディも感じ取れます。黒い果実の裏には、出て来そうで出ない、香りの粒子のカプセルみたいなものが有りますので、これが開くには時間をかなり必要とするものの、黒っぽい果実の集合体の凝縮量が凄いので、まったりと美味しく飲めてしまいます。素晴らしいです。
改めて飲んでみて、ミシェル・グロのスタンダードさの素晴らしさを再認識しました。これ見よがしな部分が全く無く、それでも充実していると思います。お奨めします。飲んでみてください!
● 2014 Bourgogne Hautes Cotes de Nuits Rouge
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ルージュ
【やっぱりミシェル・グロはリーズナブルで美味しいです!エキスの美しさが光ります!】

「何だ・・またミシェル・グロかぁ・・」
と思われたかもしれませんが、2014年のこのアイテムは扱っていなかったので・・回りまわって、結局扱うことになりました。2014年ものは「フォンテーヌ・サン=マルタン」が有ったので、通常のオート=コートはパスしちゃったんですね。なので、アイテム的には初の扱いです。順番が滅茶苦茶ですが、2015年、2016年の後に2014年を飲む・・と言うことも、ヴィンテージの違いを感じられて楽しいですよ。
色合いだけでもかなりの情報が得られます。下の2015年ものと比較すると、単純では有りますが、2015年は早めに収穫したんじゃないかな?・・と思えるかもしれません。
リアルワインガイド的には、「今飲んで」「ポテンシャル」と分けずに、単に88~89+ としています。noisy 的にも大体その位かな・・と思います。
現状は、ほんのりと「カチッと」したやや硬めの印象を含みますが、綺麗に出たエキスと焦点の定まった味わいですので、
「やはりミシェル・グロ!全くブレない!」
と感じました。
そのややカチッとした感じが標高の高いオート=コートのニュアンスを感じさせてくれますし、時間の経過情報から、暖かくなってくるころから徐々に膨らみを増し、さらに美味しさをアップしてくると予想されます。
2015年ものは早い収穫だったとしても少し甘い・・とお考えなら、2014年もので確かめてみる・・と言う手も有りますよね。2016年はガチにドライでしたし、noisy 的には2015年ものはさして甘さを感じてはいないんですけどね。
また、この2014年はフォンテーヌ・サン=マルタンを別のキュヴェにしていますから、フォンテーヌ・サン=マルタンが持つ豊かなボディを幾分削った感じになっているとも言えます。オー・ヴァロン的なソリッド感がやや加算されているかな?・・とも思いますので、2016年ものをすでにお楽しみになられていましたら、そんな感覚も共有できるんじゃないかと思います。是非飲んでみて下さい。リーズナブルで旨いです!
以下は2015年もののレヴューです!
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【オート=コートも3千円切れ!・・A.C.ブルより奥行の有る味わいです!】 この2018年の年末も押し詰まった頃になってもまだ・・
「・・テイスティングして案内してくれるのは良いけど・・もう酔っぱらっちゃってるよ・・」
などと思われていらっしゃる方も多いかもしれませんね。明日28日は仕事納めの方も多いでしょうから、もう気分はお正月でしょうか。
ただ、noisy としましては、12月の暦の具合がどうもね・・上手く行かず、これまで3回しかご案内が出来ていないんですね。
通常なら12月は4回から5回は木曜日が有ります。ところが2018年は4回目がもう27日なんですね・・。なので、余りにご案内の回数が少ないと、売上も行かない訳でして・・予定を大幅に狂わせてしまうことになってしまったので、
「こんなに押し詰まっても悪あがきをしている」
訳です。そんな訳でして・・うるさくて申し訳ありません。
このオート=コートも品質だけではなく、コンディションも、そして何と価格も・・超優等生なワインです。3千円切ってます。
ところが2016年ものは数が無い・・ので、今回は飲まず、全て販売させていただこう・・と言う魂胆なんですね。
まあ・・良いですよね・・今まで何度もご紹介させていただいてますし、リーズナブルすぎる位リーズナブルですから・・それに、
「ミシェル・グロは、オート=コートだけで4種類も有る!」
ものでして、他の2016年オート=コートは全てテイスティングしていますんで・・どれも美味しかったですよ。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【ヴォーヌ=ロマネ風味トッピングのA.C.ブルゴーニュ、A.C.オート=コート・ド・ニュイの最新ヴィンテージがこのプライスなら何も言うこと無し!】
どうでしょう・・この色合い。左の写真は普通のオート=コート・ド・ニュイ・ルージュです。フォンテーヌでは有りませんのでお間違いの無きよう。
余りのシャンボール=ミュジニーの美味しさにかなり舞い上がってしまいましたが、現状でやや閉じ気味とは言え、今時このプライス、ACブルとほとんど変わらないですからお買い得ですよね。
リアルワインガイド第59号は「今飲んで88 ポテンシャル89 飲み頃 今~2037」と言う評価です。まぁ、良いところかな・・と思いますが、noisy 的には 90ポイント付けて良いんじゃないかと言うような感覚です。
やっぱりグロさんのワインって、エレガントなんですよね。グロ・フレールの強さは無い・・でもそれが良い・・し、何を飲んでもどこか、
「ヴォーヌ=ロマネのニュアンス」
として受容出来るアロマや味わいが有ると思います。
今回は非常に少ないので、ACブル、オート=コート・フォンテーヌ赤・白のテイスティングは見送りました。しかしながら、前にも記載しましたように・・
「シャンボールの滅茶苦茶な美味しさ!」
は、やはりどこかにヴォーヌ=ロマネを感じさせる・・シャンボール=ミュジニーと言うアペラシオンでも・・またニュイ=サン=ジョルジュでも・・です。
つまりは、ミシェル・グロさんのワイン イコール ヴォーヌ=ロマネのニュアンス と言うような、ある種「間違った情報を記憶として覚えていること」になり、それはそれで大きな問題なのでしょうが、人間の経験記憶は結構曖昧で有り、しかしその曖昧さが膨大な情報を管理するのに有効なんだと思うんですね。
だからこのようなワインを飲むと「ヴォーヌ=ロマネ!」と言う記憶が呼び起こされるんじゃないかと・・思ったりしています。
リーズナブルで美味しいワインでした!お勧めします!・・ACブルはすみません・・飲めてません。
以下は以前のコメントです。
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【何と蔵出しですが、2013年にご案内させていただいた当時よりもリーズナブルに仕上がりました!・・是非ご検討くださいませ!】 蔵出しで、何故か非常にリーズナブルに仕上がってしまいました・・。上手くやってくれたエージェントさんに感謝です。因みに正規のひとつであるLUCさんの2014年ものオート=コートの上代は¥3800です。・・いや、今回のこの品物はLUCさんものじゃありません。noisy も信頼を置いているオルヴォーさんです。
ドメーヌ・ミシェル・グロのワインは、日本には正規が何社か存在しますし、並行輸入でも入って来ますので、さほどは注目されませんが・・とても素晴らしいブルゴーニュワインだと思います。
他にも確かに「安い価格」で出ることも有りますが、ほとんどが実の姿は品質を全く気にしていないディスカウンターさんですから、ちゃんと飲めればめっけもんかもしれないにせよ、購入者責任になってしまいますのでご注意ください。
今回は価格を上げたく無いので、そのままご案内します。通常よりも1000円ほどは安いと確信していますし、そろそろ飲んで美味しくなっている頃でしょう!是非ご検討くださいませ!
以下は4年前に書いたこのワインのコメントです。
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【肯定感が沸いてくる素晴らしいピノ・ノワール!】 結局のところブルゴーニュ・ピノ・ノワール・ファンがブルゴーニュ・ピノ・ノワールに求めるものを全て持っており表現できるのがミシェル・グロのオート=コート・ド・ニュイ・ルージュじゃないのか・・・。
そんな気持ちにさせてくれるワインです。ヴィンテージに関わらず、いつもエレガントな清ました顔をしているが、打ち解けてくるとハニカムし、微笑むし、時にははしゃいでもくれる。そして最後はいつも気付かずに去っていってしまう。しばらく会わないでもいられるけれど、久しぶりに会うと決まっていつものパターンだ。余計なものは何も身に付けないくせに、
「あれを着てくれば良かったのに・・・」
とも思わせない。
まあ、確かに現在はまだ若いと思える状態ですが、何だかなぁ・・・不足感が無いんですよね。スタイリッシュで美しさ全開のピノ・ノワールです。やはり美味しい。これがスタンダードだと思います。・・でもどこで購入されても良いにせよ、ちゃんと温度管理をしているお店で購入しましょうね。お奨めします。
● 2016 Bourgogne Hautes Cotes de Nuits Blanc Fontaine Saint Martin Monopole
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ブラン・フォンテーヌ・サン=マルタン・モノポール
【淡い緑が透けて見える美しい色合いから、ニュートラルに漂うスパイス、ハーブ、柑橘。冷ややかな酸が心地良い、バランスに優れるオート=コート白です!】

ドメーヌ・ミシェル・グロが唯一造る白ワインです。ふくよかで糖度の乗った葡萄が得られた2015年ものとも、少し違ったニュアンスですが・・顔は同じですね。
いや、顔が同じと言うのは、エチケットやボトルの話しでは無く、グラスの写真の話しです。去年まではシュピゲラウのマシンメイドのグラスで写真を撮っていたんですが、今年の夏以降は「マウスブロー」の手作りのシュピゲラウです。軽いし唇の当たりも良く、香りの伸びやキレが良いですね。
美しい緑系の色合いが透けて見えていると思います。よりドライでややタイトに仕上がった2016年ですが、2016年もののブルゴーニュ白は軒並み・・非常に美味いですよね?・・早く飲んで良し、勿論熟させても良し・・の鬼に金棒状態です。
このオート=コート・ド・ニュイ・ブラン・フォンテーヌ・サン・マルタンも非常に良いバランスです。香りのニュアンスもとても自然で、仄かに漂うハーブやスパイス、フラワーなアロマが心地良いです。ボディもしっかり有りますが、パレットはやや卵型かな?・・シャルドネだけと言うアナウンスですが、どこかほかの品種も混じったような味わいもする感じ・・でもおそらくそれは「ミネラリティの組成」でしょう。うす緑系の色合いも綺麗でしっかり見えるようで、これまたミネラリティが関与しているのかな・・と思います。
タイトなバランスで、バターとか、クリームなどのイメージはしません。繊細なタイプ・・と言って良いと思います。後口の伸びも良く、良い感じの余韻がたなびいてくれます。
こちらが数は無いようで・・しかし、今時オート=コートでこのプライスはかなりリーズナブルです。是非ご検討くださいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【非常に良いです!リアルワインガイド第59号は 今飲んで89 ポテンシャル89+ 飲み頃予想 今~2035 でした!】
間に合わないかと思ってましたので、
「飲めませんでした」
と書きましたが・・間に合いました。2014年がとても美味しかったものの、やはりニュイでは珍しい白ですから気になっていまして、少し頑張っちゃいました。
で、・・以前は以下の様に書いていた訳です。(フォンテーヌ赤等のコラムと同じ文章です。)
ルージュよりブランがほんのちょっとだけ、今飲んでポイントが高いですね。ドメーヌ・ジャン・グロの時代から散逸していた所有権を集めて仕立て直し、ようやく全てを入手、モノポールとしてリリースしはじめた「サン=マルタン」の白です。
葡萄が熟した2015年、リアルワインガイドによるとほんのり南のフルーツが感じられるようです。ギィ・アミオのピュリニー=モンラッシェ・レ・ドゥモワゼルのような豪奢な甘さでは無いでしょうが、冷ややかさが存在しているとそのようなニュアンスは決してマイナスポイントにはならないものです。
不思議なのは、「甘い」と言ってしまうとワインファンはそっぽを向いてしまい、「思い切りドライ!」とやるとまぁまぁ・・受けは良いものの、
「・・実際、本当に残糖が無くドライだと、なかなか美味しいと言ってくれない」
ことが非常に多いですね。何しろ・・余り熟成させずに飲むパターンが多いのも有りますしね。
まぁ、いろんな意味でそれが全てでは無いんです。どんなに残糖が無くドライでも酸の構成が素晴らしくて、旨みを見事に形成している場合も有る訳ですし、ドライで薄い旨みだとしても・・例えばルイ・ユエランの2013年などもそうですが、ま~・・最初は全然売れなくても、加速度が付いて売れて行くんですね・・。
なので、「甘い」とか「やや甘い」とかは、実際に本当に「甘い」訳じゃ無い・・が、
「いつもより少しだけ甘さを感じるかもしれない・・比較すれば・・」
と言う表現が「短くなっただけ」と、取った方が良いかな・・と思います。
言葉は非常に難しいもので、その辺のニュアンスを伝えきれない我々に問題が有る訳ですが、「滅茶甘い!」とか書いていなければ、それは「程度の問題」で有って、有る人には若干甘味が感じられるかもしれないものの、違う人には「・・どこが・・甘いのよ・・」と言うようなレベルでしかない・・と取られるのが良いかと思っています。
とてもリーズナブルなモノポールのオート=コートです。樹齢が上がって行くとメオ=カミュゼの「クロ・サン=フィリベール」のような存在になるでしょう。ご検討くださいませ。
リアルの第59号を見る限り、
「やや甘いのかな?」
と言う印象を持ちますが、やはり上記に書いたように、特段に甘いニュアンスは感じません。むしろリテールの場では「甘い」などと言ってしまうとかえって大きな問題になってしまうでしょう。
果実はやや南国系フルーツが混じる・・と言うニュアンスで、現状は樽のニュアンスがわずかに勝り、完全な溶け込みを待っている感じ。樽香が立っていると言うよりも、もうすぐ「混じり合って一体化する直前」の感じです。
この地域にたまに見られる、やや中域の乏しいピノ・ブランのようなニュアンスでは無く、中域の豊かな味わい幅の広い見事なシャルドネです。品格も充分、必要なのは僅かな時間・・でしょう。非常に良いです。
言ってみれば、2010年頃のメオ=カミュゼのクロ・サン=フィリベール・ブランのようなニュアンスで、この数年間樹齢が上がれば、それにも負けないようなポテンシャルを身に着けるかもしれません。
非常に良いと思います。ある種レアですから・・飲んでみたい方も多いと思いますのでお早めにご検討くださいませ。お勧めします!
以下は2014年もののレヴューです。
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【瑞々しさたっぷり!樽臭くない、ピュアなモノポールのシャルドネです!】
とても良いバランスのシャルドネです。久しぶりにミシェル・グロの白ワインを飲みましたが、たっぷり楽しめる見事なバランスをしています。
リアルワインガイド第55号も、何故かこのオート=コート・ド・ニュイ・ブラン・フォンテーヌ・サン・マルタンだけは、
「暫定点としてでは無く、 89~89+ 今~2033 」
と、しっかり評価しています。
他のアイテムはガチガチな状態でポテンシャルを取りに生き辛かったところ、やはり白ワインとはバイオリズムが違ったのでしょうね。
こう言ったことは非常に良く有りまして、特に冬の間・・・リリースされて初めての冬を日本で迎える時、特に赤ワインは春~秋よりも冷えた状態で飲みますので、やや沈んだように感じられます。
ところがですね・・ちゃんと品温を合わせてあげると、そうでも無いんですよ。やることをしっかりやると、このタイミングでは大抵の場合、大丈夫なんですね。でも、品温を上げないで飲んでしまうと・・どうしても沈み気味になります。そして、春を迎える頃・・ワインは硬くなることが多いので、
「リリース直後の冬~次の年の冬(もしくは翌々年の冬)が明けるまで」
が赤ワインの硬い時期・・みたいな捉えられ方をされているとも言えるかもしれません。ちゃんと温度を合わせられれば、結構・・ちゃんとしているもんです。でも、春からは硬くなるワインも結構有ります。
クラスは違いますが、ちょっとピュリニーにも似た感じの果実感を含むコルトン=シャルルマーニュ・・みたいな感じで、まぁ、ソックリだとはとても言えませんが、僅かに柑橘、白~黄色のややブリっとした大振りの果実がとても冷ややか、目の細かい石灰系ミネラリティ、中域は適度に膨らみ、ぷっくりさの中に僅かなオイリーさを感じさせながら収束して行きます。果実の風味がしっかり有るペルナン=ヴェルジュレス・・の方が近いかな?・・飲むのに早く無い・・などとは言いませんが、この状態でもとても美味しく飲めます。
実はこの畑、コート=ドールからはちょっと離れているようで、ニュイ=サン=ジョルジュ村から5キロ位西に行ったところになるようです。地図上ではむしろ、ペルナン=ヴェルジュレスの方が近く、距離的にはアロース=コルトンとニュイ=サン=ジョルジュが、正三角形を描く感じですね。
なので、ペルナン的で有り、しかしニュイの温かさも有る・・みたいなニュアンスなんかもしれません。
リアルワインガイドは90点を付けたがらなかったですが、noisy 的にはジャスト90点ですね。とても良かったです。是非飲んでみてください!お薦めします!
● 2016 Bourgogne Rouge
ブルゴーニュ・ルージュ
【・・なんだ・・グロかぁ・・などと言ってる場合では有りません。ヴォーヌ=ロマネに本拠を置く大ドメーヌ、しかも下から上まで造ってくれる・・そしてなんと、このプライスですよ!】
「今時こんな価格で販売できるなら、もっと沢山欲しい!」
と感じるのはワイン屋ならではなのかもしれません。
ワインファン、特にブルゴーニュファンの方なら、
「グロはいつでもどこでも買えるし・・」
と言うような感覚が有るかもしれません。
しかし、ヴォーヌ=ロマネ村に本拠を置く「グロ家」のワインは、やはり由縁がヴォーヌ=ロマネ村に有ります。なので、そのニュアンスも持ち、「良い感じ」をしっかり感じさせてくれるブルゴーニュワインなんですね。
それに、ディスカウントさん辺りではこのような価格は出ているかもしれませんが、何せコンディションは抜群に良いです。数本のんでしっかり確かめていますんで、
「価格と品質、コンディション」
を総合比較すれば、
「全く違う品物」
と言うことになるかと思います。
で、今回はACブルゴーニュとACオート=コートも激安なんですが、数が無いんですよ・・。ご紹介させていただく時は必ずテイスティングしていた両アイテムですが、2016年ものは・・数が無いんです。
しかし、ACブルで2800円と言うような価格はもう・・ドメーヌものではまず有り得ません。エージェントさんも価格は泣きながら付けているようです。
「ブルゴーニュワインは大好きだし、飲みたいけれど・・価格が・・」
とおっしゃるお方も多くいらっしゃいます。
とてもニュートラルな立ち位置で、化粧っ気の無いスッピン美人なブルゴーニュワイン・・・しかし、飲めば飲む程、その美味しさが染みてくるというミシェル・グロのワインです。是非飲んでみてください!完売の際はご容赦くださいませ。
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【ヴォーヌ=ロマネ風味トッピングのA.C.ブルゴーニュ、A.C.オート=コート・ド・ニュイの最新ヴィンテージがこのプライスなら何も言うこと無し!】
どうでしょう・・この色合い。左の写真は普通のオート=コート・ド・ニュイ・ルージュです。フォンテーヌでは有りませんのでお間違いの無きよう。
余りのシャンボール=ミュジニーの美味しさにかなり舞い上がってしまいましたが、現状でやや閉じ気味とは言え、今時このプライス、ACブルとほとんど変わらないですからお買い得ですよね。
リアルワインガイド第59号は「今飲んで88 ポテンシャル89 飲み頃 今~2035」と言う評価です。まぁ、良いところかな・・と思いますが、noisy 的には 90ポイント付けて良いんじゃないかと言うような感覚です。
やっぱりグロさんのワインって、エレガントなんですよね。グロ・フレールの強さは無い・・でもそれが良い・・し、何を飲んでもどこか、
「ヴォーヌ=ロマネのニュアンス」
として受容出来るアロマや味わいが有ると思います。
今回は非常に少ないので、ACブル、オート=コート・フォンテーヌ赤・白のテイスティングは見送りました。しかしながら、前にも記載しましたように・・
「シャンボールの滅茶苦茶な美味しさ!」
は、やはりどこかにヴォーヌ=ロマネを感じさせる・・シャンボール=ミュジニーと言うアペラシオンでも・・またニュイ=サン=ジョルジュでも・・です。
つまりは、ミシェル・グロさんのワイン イコール ヴォーヌ=ロマネのニュアンス と言うような、ある種「間違った情報を記憶として覚えていること」になり、それはそれで大きな問題なのでしょうが、人間の経験記憶は結構曖昧で有り、しかしその曖昧さが膨大な情報を管理するのに有効なんだと思うんですね。
だからこのようなワインを飲むと「ヴォーヌ=ロマネ!」と言う記憶が呼び起こされるんじゃないかと・・思ったりしています。
リーズナブルで美味しいワインでした!お勧めします!・・ACブルはすみません・・飲めてません。
以下は以前のコメントです。
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【何と蔵出しですが、2013年にご案内させていただいた当時よりもリーズナブルに仕上がりました!・・是非ご検討くださいませ!】 蔵出しで、何故か非常にリーズナブルに仕上がってしまいました・・。上手くやってくれたエージェントさんに感謝です。因みに正規のひとつであるLUCさんの2014年ものオート=コートの上代は¥3800です。・・いや、今回のこの品物はLUCさんものじゃありません。noisy も信頼を置いているオルヴォーさんです。
ドメーヌ・ミシェル・グロのワインは、日本には正規が何社か存在しますし、並行輸入でも入って来ますので、さほどは注目されませんが・・とても素晴らしいブルゴーニュワインだと思います。
他にも確かに「安い価格」で出ることも有りますが、ほとんどが実の姿は品質を全く気にしていないディスカウンターさんですから、ちゃんと飲めればめっけもんかもしれないにせよ、購入者責任になってしまいますのでご注意ください。
今回は価格を上げたく無いので、そのままご案内します。通常よりも1000円ほどは安いと確信していますし、そろそろ飲んで美味しくなっている頃でしょう!是非ご検討くださいませ!
以下は4年前に書いたこのワインのコメントです。
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【肯定感が沸いてくる素晴らしいピノ・ノワール!】 結局のところブルゴーニュ・ピノ・ノワール・ファンがブルゴーニュ・ピノ・ノワールに求めるものを全て持っており表現できるのがミシェル・グロのオート=コート・ド・ニュイ・ルージュじゃないのか・・・。
そんな気持ちにさせてくれるワインです。ヴィンテージに関わらず、いつもエレガントな清ました顔をしているが、打ち解けてくるとハニカムし、微笑むし、時にははしゃいでもくれる。そして最後はいつも気付かずに去っていってしまう。しばらく会わないでもいられるけれど、久しぶりに会うと決まっていつものパターンだ。余計なものは何も身に付けないくせに、
「あれを着てくれば良かったのに・・・」
とも思わせない。
まあ、確かに現在はまだ若いと思える状態ですが、何だかなぁ・・・不足感が無いんですよね。スタイリッシュで美しさ全開のピノ・ノワールです。やはり美味しい。これがスタンダードだと思います。・・でもどこで購入されても良いにせよ、ちゃんと温度管理をしているお店で購入しましょうね。お奨めします。
● 2016 Bourgogne Hautes Cotes de Nuits Rouge
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ルージュ
【オート=コートも3千円切れ!・・A.C.ブルより奥行の有る味わいです!】
この2018年の年末も押し詰まった頃になってもまだ・・
「・・テイスティングして案内してくれるのは良いけど・・もう酔っぱらっちゃってるよ・・」
などと思われていらっしゃる方も多いかもしれませんね。明日28日は仕事納めの方も多いでしょうから、もう気分はお正月でしょうか。
ただ、noisy としましては、12月の暦の具合がどうもね・・上手く行かず、これまで3回しかご案内が出来ていないんですね。
通常なら12月は4回から5回は木曜日が有ります。ところが2018年は4回目がもう27日なんですね・・。なので、余りにご案内の回数が少ないと、売上も行かない訳でして・・予定を大幅に狂わせてしまうことになってしまったので、
「こんなに押し詰まっても悪あがきをしている」
訳です。そんな訳でして・・うるさくて申し訳ありません。
このオート=コートも品質だけではなく、コンディションも、そして何と価格も・・超優等生なワインです。3千円切ってます。
ところが2016年ものは数が無い・・ので、今回は飲まず、全て販売させていただこう・・と言う魂胆なんですね。
まあ・・良いですよね・・今まで何度もご紹介させていただいてますし、リーズナブルすぎる位リーズナブルですから・・それに、
「ミシェル・グロは、オート=コートだけで4種類も有る!」
ものでして、他の2016年オート=コートは全てテイスティングしていますんで・・どれも美味しかったですよ。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【ヴォーヌ=ロマネ風味トッピングのA.C.ブルゴーニュ、A.C.オート=コート・ド・ニュイの最新ヴィンテージがこのプライスなら何も言うこと無し!】
どうでしょう・・この色合い。左の写真は普通のオート=コート・ド・ニュイ・ルージュです。フォンテーヌでは有りませんのでお間違いの無きよう。
余りのシャンボール=ミュジニーの美味しさにかなり舞い上がってしまいましたが、現状でやや閉じ気味とは言え、今時このプライス、ACブルとほとんど変わらないですからお買い得ですよね。
リアルワインガイド第59号は「今飲んで88 ポテンシャル89 飲み頃 今~2037」と言う評価です。まぁ、良いところかな・・と思いますが、noisy 的には 90ポイント付けて良いんじゃないかと言うような感覚です。
やっぱりグロさんのワインって、エレガントなんですよね。グロ・フレールの強さは無い・・でもそれが良い・・し、何を飲んでもどこか、
「ヴォーヌ=ロマネのニュアンス」
として受容出来るアロマや味わいが有ると思います。
今回は非常に少ないので、ACブル、オート=コート・フォンテーヌ赤・白のテイスティングは見送りました。しかしながら、前にも記載しましたように・・
「シャンボールの滅茶苦茶な美味しさ!」
は、やはりどこかにヴォーヌ=ロマネを感じさせる・・シャンボール=ミュジニーと言うアペラシオンでも・・またニュイ=サン=ジョルジュでも・・です。
つまりは、ミシェル・グロさんのワイン イコール ヴォーヌ=ロマネのニュアンス と言うような、ある種「間違った情報を記憶として覚えていること」になり、それはそれで大きな問題なのでしょうが、人間の経験記憶は結構曖昧で有り、しかしその曖昧さが膨大な情報を管理するのに有効なんだと思うんですね。
だからこのようなワインを飲むと「ヴォーヌ=ロマネ!」と言う記憶が呼び起こされるんじゃないかと・・思ったりしています。
リーズナブルで美味しいワインでした!お勧めします!・・ACブルはすみません・・飲めてません。
以下は以前のコメントです。
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【何と蔵出しですが、2013年にご案内させていただいた当時よりもリーズナブルに仕上がりました!・・是非ご検討くださいませ!】 蔵出しで、何故か非常にリーズナブルに仕上がってしまいました・・。上手くやってくれたエージェントさんに感謝です。因みに正規のひとつであるLUCさんの2014年ものオート=コートの上代は¥3800です。・・いや、今回のこの品物はLUCさんものじゃありません。noisy も信頼を置いているオルヴォーさんです。
ドメーヌ・ミシェル・グロのワインは、日本には正規が何社か存在しますし、並行輸入でも入って来ますので、さほどは注目されませんが・・とても素晴らしいブルゴーニュワインだと思います。
他にも確かに「安い価格」で出ることも有りますが、ほとんどが実の姿は品質を全く気にしていないディスカウンターさんですから、ちゃんと飲めればめっけもんかもしれないにせよ、購入者責任になってしまいますのでご注意ください。
今回は価格を上げたく無いので、そのままご案内します。通常よりも1000円ほどは安いと確信していますし、そろそろ飲んで美味しくなっている頃でしょう!是非ご検討くださいませ!
以下は4年前に書いたこのワインのコメントです。
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【肯定感が沸いてくる素晴らしいピノ・ノワール!】 結局のところブルゴーニュ・ピノ・ノワール・ファンがブルゴーニュ・ピノ・ノワールに求めるものを全て持っており表現できるのがミシェル・グロのオート=コート・ド・ニュイ・ルージュじゃないのか・・・。
そんな気持ちにさせてくれるワインです。ヴィンテージに関わらず、いつもエレガントな清ました顔をしているが、打ち解けてくるとハニカムし、微笑むし、時にははしゃいでもくれる。そして最後はいつも気付かずに去っていってしまう。しばらく会わないでもいられるけれど、久しぶりに会うと決まっていつものパターンだ。余計なものは何も身に付けないくせに、
「あれを着てくれば良かったのに・・・」
とも思わせない。
まあ、確かに現在はまだ若いと思える状態ですが、何だかなぁ・・・不足感が無いんですよね。スタイリッシュで美しさ全開のピノ・ノワールです。やはり美味しい。これがスタンダードだと思います。・・でもどこで購入されても良いにせよ、ちゃんと温度管理をしているお店で購入しましょうね。お奨めします。
● 2016 Bourgogne Hautes Cotes de Nuits Au Vallon Rouge
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・オー・ヴァロン・ルージュ
【初リリースのオー・ヴァロン!リアルワインガイド第63号は89+ポイント!】

ん~・・冷ややかなオート=コートならではの風味と、結構に大柄で深い構造を持ったワインだな・・と言うのが第一印象です。
また、ミシェル・グロのワインはどこか・・葡萄の蝋質みたいなものをトッピングで感じていたんですが、2016年ものはこのオー・ヴァロンはじめ、ほとんど・・見当たらないことに気付きました。より自然にさりげない味わいに感じるかもしれません。
そもそもミシェル・グロのワインは、しっとりしていて暴れず、強い抽出などは絶対にしないのが真骨頂です。兄弟のグロ・フレールやアンヌ・グロが濃い系なのとは正反対です。(最近のベルナール・グロ=グロ・フレールは飲んでいないので変わっているかもしれませんが・・)
そもそも1990年台、アメリカにマーケットの多くを持っていたブルゴーニュの生産者たちは、アメリカ人的好みだと言うことで、「より濃い」ブルゴーニュ・ピノ・ノワールを目指し、「新樽率アップ」をし、過熟させ抽出を強くし、まるでケーキのようなブルゴーニュワインを創り出しました。伝統のエレガントなピノ・ノワールとは全く違うものです。
そんな時に言われたのが「逆浸透膜」ですね。安易に言ってしまえば水分除去フィルターです。そりゃぁ・・濃くなりますよ。グロ家の誰かも持っていると・・そんな噂が流れたものです。
ところがですね・・ベルナールやアンヌが濃いワインでもてはやされたにも関わらず、
「ミシェルだけは変わらない」
伝統のブルゴーニュワインを造り続けたんですね。
「ジャン・グロの時代は良かったがミシェル・グロになってから変わってしまった・・」
などと言う心無い言葉が専門誌に掲載されたようですが、ジャン・グロ時代も1980年台には完全にミシェルがドメーヌを動かしていた訳です。ジャン・グロさんは足が悪かったので、若くしてミシェルが継いだような状態になっていたんですね。なので、素晴らしい・・傑作だと言われた1985年のドメーヌ・ジャン・グロのワインも、実はミシェルが造っていた訳です。
濃くないですよね・・樽も強く無いです。非常に・・ニュートラルです。新しいキュヴェですが、どこか懐かしい感じがします。濃くは無いんですが、
「エキスは非常にしっかりしている」
ことに気付きます。
そして、
「・・あれ?・・メオ=カミュゼに・・似ているなぁ・・」
と、ふと気付いてしまいました。
勿論ですが、樽の影響、ニュアンスがそれなりに感じられるメオ=カミュゼとは、結構に違うのは事実なんですが、
「・・樽を取ったら・・メオ=カミュゼ?」
みたいな・・(^^;; いや、もう少しメオの方が押し出しは強いかもしれませんが!
そして、堆積土壌(マール)由来のヨード感かな・・これは白のフォンテーヌにも共通することですが、ほんの僅かに感じることが出来るかと思います。
それにしてもファーストリリースで、ここまで良いとは思いませんでした。個人的には普通のオート=コートよりも「より冷ややか」だと思うんですけどね。冷涼感たっぷりの旨いピノ・ノワールです。是非飲んでみてください。お勧めします!
● 2016 Bourgogne Hautes Cotes de Nuits Rouge Fontaine Saint Martin Monopole
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ルージュ・フォンテーヌ・サン・マルタン・モノポール
【全方位に円形を描く見事なパレットと赤い果実!非常に美味しいです!】

これはまん丸!・・実に良い感じに仕上がっていると思います。2014年にこのフォンテーヌ・サン=マルタンをリリースしましたので、noisy も「これは!」とばかりに飲んでみて、エレガントでクリーン、しかもどこかにヴォーヌ=ロマネを感じさせてくれるようなニュアンスを自然に感じさせてくれました。
しかし2015年ものは12本だけの入荷で、お客様の希望数には応えられないと・・飲まないことにしていましたんで、2016年は何としても!・・と言うことで開けた訳です。
2014年もののやや暗い色合いとは打って変わった明るい赤い色合いです。オート=コート・ド・ニュイにおいてはやや暗く冷ややかな部分は、「オー・ヴァロン」の受け持ちだったのかもしれません。オー・ヴァロンは冷ややかな酸、フォンテーヌ・サン=マルタンは比較するとやや暖かめです。暖かい酸だ・・と言うことでは有りませんで、あくまで比較した場合のニュアンスですね。
チェリー系の果実が実に心地良いです。今飲んでも美味しいですし、10年以上の熟成にも耐えられます。ミシェル・グロのワインは新樽率が低いですから、若いうちはとても自然な味わいです。しかし、熟して来ますと・・ピノの持つ野性味や、ミネラリティ由来の表情が、そのシンプルに自然な表情を深く複雑なものに変えてゆく訳です。これは飲んでいても・・その変化が有るだろうと言うことが判ると思います。
非常に良い出来です。価格もビックリするほどリーズナブル!・・コンディションも非常に良いです。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです!
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【2014年初リリースのサン=マルタン・ルージュ!】 こちらは少ないので・・申し訳ありません。テイスティングは自重しています。リアルワインガイド第59号は、
「今飲んで88+ ポテンシャル89+ 飲み頃予想 今~2030」
と渋めですが、2015年の気候はオート=コートにぴったり合っている・・・つまり、2015年は糖分が高かったのでやや甘い仕上がりの年になりやすいところ、オート=コートの涼しさがそれを自然に抑えた・・と言うロジックでしょう。
以下は2014年もののサン=マルタンのレヴューです。
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【エレガントなエレガントな・・ブルゴーニュ・ピノ・ノワールの粋と言いたくなるような仕上がりです!】
2014年に大きく変更になったオート=コート・ド・ニュイのルージュです。どうやら、今までのブレンドものとは違い、フォンテーヌ・サン・マルタンと名付けられた区画のみの葡萄で仕上げられたワインのようです。
ある意味、noisy が2014年もののミシェル・グロに回帰したのは、このフォンテーヌ・サン・マルタンの存在に有るとも言えます。
だって・・目新しいじゃないですか・・。・・いや、ただそれだけなんですけどね。
話は飛びますが、PCをいじっていたら、大昔の写真が出て来ました。2000年に撮ったラ・ターシュの写真です。これ・・です。

小さいですよね~。でもDRCのエチケットは白地ですが、文字が結構ハッキリしているんで、その頃の性能がまだ良く無かったデジカメでもソコソコ写ったんですね。
反対にルロワのエチケットなんぞは、何時間かけてもまともに撮れませんでした。ま~・・苦労しました。
ようやくその頃は楽天さんが上場した頃かと思いますが、そんなECモールが山ほど存在していて、noisy も入ってくれとずいぶん誘われましたが・・全部断っちゃってましたね。楽天さんがモールを開いたのが1997年だそうで、noisy がホームページを開いたのが1995年、ECを始めたのが1998年ですから、楽天さんと良い勝負・・最も売り上げでは比較のしようも無いですけどね・・。その頃は、
「近い将来にネット販売は主流になる!」
と思ってたんですが、たかが5~10年でモノになるとまでは考えていたかどうか微妙では有ります。
その頃不安だったのは、
「陰の部分だけが取り上げられて、インターネット自体が潰されるんじゃないか?」
と言うことなんですが、2000年代前半はまだそんな不安を確実に持っていたと・・記憶しています。懐かしい気持ちでも有りますけどね。
そんな様々な不安や不安定な要素と戦いつつも、非常に安定して美しいワインを安価に提供してくれていたのが「ドメーヌ・ミシェル・グロ」です。アンヌ・グロやグロ・フレールは濃密さやパワフルさで売っていましたが、ミシェル・グロは濃厚バリック全盛時代も決して流されず、
「エレガントで美しいワイン」
でした。
いや・・エレガントなのと要素不足なのは違いますよ。今はそうでも無いですが、アンヌ=フランソワーズ・グロ(パラン)はやや不足気味でしたけど。足りない感じがしたものです。
で、このフォンテーヌ・サン・マルタン・ルージュ・・・デザインもエレガントに変更になりましたが、このデザインを2000年頃のデジカメで撮ったら苦労しただろうなぁ・・と言うことで、上記の話しになったんですが、それはさておき、
「今飲んで、ワイン単体でのバランスが凄い!」
です。完結しちゃってます!・・エレガントで美しく、非常に旨いです・・!。
もっとも、ワイン単体での話しでして、マリアージュさせるとなると話しは別になっちゃいますけどね。かなりの旨さです。
リアルワインガイド第55号で徳丸さんは、1回目の訪問時に凄かったのに、2回目ではガチガチで評価困難・・と、ほとんどのミシェル・グロのワインを「暫定点」にしています。これにつきましては、ミシェル・グロの上級キュヴェのコラムに書いていますので、ご参考にされてください。
で、暫定点ながらも 88~89+ と言う評価です。
非常にエレガントで美しく、とても冷ややかで、現在はひとつの良いバランスに有る状態と言えます。徳丸さんがテイスティングされた時とは、おそらくですがかなり変わっていると思われますが、この2017年のお正月と言うタイミングでは、
「まさにミシェル・グロらしい味わいのオート=コート!」
と言えます。愛らしいベリーやチェリーが冷ややかに香ります。やや冷えた状態でもたっぷり有るエキスの旨みがこのワインを近しいものにしてくれるはずです。
久しぶりにミシェル・グロ、いかがでしょうか。2つ目のモノポールとして、新たにリリースです。是非飲んでみてください!お勧めします!
● 2016 Morey-Saint-Denis en la Rue de Vergy
モレ=サン=ドニ・アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジ
● 2016 Nuits-Saint-Georges les Chaliots
ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオ
【非常にリーズナブルな村名ワイン!】
まぁ、リアルワインガイドに記載されている価格は、ほぼ実勢価格ですから・・2015年もので7400円だとすると、この価格は何なんだろう・・と思ってしまうんですね・・。
「通常なら有り得ない・・」
と言うことになります。
例えばフランスから日本に、ちゃんとリーファー便を使用し、適切な量(満載すると空気が無いことになる・・リーファーは空気を冷やしますので、結果冷えないと言うことになります)を積載し、船で輸入すると、どんなに削ってもワイン1本あたり600円ほどは掛かります。
なので、600円以下の輸入ワインは無い・・と言うことにはなるんですが、そうならないのはどうしてか?・・と考えてみると良いかな?・・と思います。安いワインは何かしらの原因が有って安い訳です。
今は日本直行便は無くなってしまいました。途中、香港に寄る訳です。昔、香港の港湾労働者のストライキが有り、フランスからの荷が何カ月も野晒しになっていた時が有りました。そののち・・やはり出回ったんですね・・酷い状態のワインが・・。それに、さほど安くなく販売されてしまうと、そんな目にあったワインであることさえ想像出来ないことになってしまいます。
なので、妙に安いとか、最初からとんでもなくリーズナブルなものには、気を付けないといけない訳です。
で・・今回のミシェル・グロ2016年ですが、コンディションは非常に良いです。そりゃそうです・・ちゃんとしたものを販売していますんで。noisy もそこは信用第一ですんで、ご心配なきよう。正規エージェント品で、きちんとした管理をしており、noisy の店でもキッチリやらせていただいてます。
ですが、このモレ=サン=ドニとニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオなどは非常に少なく、飲むわけには行きませんでした。
リアルワインガイド第63号は
2016 ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオ 90+ 91+ 今~2038
2016 モレ=サン=ドニ・アン・ラリュ・ド・ヴェルジ 90 90+ 今~2040
と言う評価でした。
レ・シャリオはニュイの村の西、レ・ポレの下部にある畑です。ミシェル・グロのレ・シャリオは快活さがニュイの土っぽさを上回り、前面に出た味わいが特徴です。結構に・・石灰のミネラリティがテカテカと感じられます。
モレのアン・ラリュ・ド・ヴェルジは、あの孤高のモノポール、「クロ・ド・タール」と、モレの村に少しだけ存在する「ボンヌ=マール」の真上に存在する畑です。なので、確かに・・素晴らしいグラン・クリュの要素を感じさせてはくれるんですが、若いうちはどうも「しかめっ面」をしてることが多いんですね。言ってしまえば「ボンヌ=マール」もその傾向が有るので、「ソックリなのかも」などとも思いますが、やはり若いうちの外向性に難が有りかな?と思います。しかしちょうど良い熟のタイミングで飲むと、このプライスではビックリするほどの味わいを見せてくれるはずです。
何せ価格がこう・・ですんで、非常にお買い得かと思われます。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです!
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【2015年のミシェル・グロは相当に良い!!】
詳しくはシャンボール=ミュジニーのコラムに書きますが、まぁ・・変わらないっちゃ・・変わらないのかもです。それも高いレベルをキープしたまま・・ですね。なので、特別に言い立てることも無いのかとも思いますが、それでも2015年、ミシェル・グロは相当良いんじゃないかと思っています。
ミシェル・グロのワインは、人それぞれに結構、評価が異なるんですね。評論家同士でもかなり違います。ジルベール・エ・ガイヤールはクロ・デ・レアをいつも、物凄く高く評価しています。例えば2014年のクロ・デ・レアは「97Points」です。
半面、最近noisyのところでも頻繁に名前が出て来る「ティム・アトキン氏」は同じ2014年のクロ・デ・レアを「91Points」としか評価していません。しかもまぁ・・ミシェル・グロさんの他のワインも似たようなもので、「平均ランクの造り手」として見ているようです。ジルベール・エ・ガイヤールの、
2011年 96Points
2012年 94Points
2013年 96Points
2014年 97Points
とは大違いなんですね。
日本人でもエレガントなワインがお好きな方や、ワインはやはり本場、ヴォーヌ=ロマネだろう!・・と言う方にはピッタリ・・ドハマりのはずなんです。しかし、日本では代理店さんが多く入手が比較的簡単なことに加え、
「様々なコンディションのミシェル・グロのワインが存在する」
ものですから、訳が判らないことになってしまっています。
コンディションの良いミシェル・グロは・・相当に旨いです。それに加え、2015年は相当に良い・・と想像出来ます。
因みにリアルワインガイド第59号は、
●ニュイ・レ・シャリオ
「今飲んで90 ポテンシャル91 飲み頃予想 今~2037」、美しい酸のハーモニー
●モレ・アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジ
「今飲んで89+ ポテンシャル90+ 飲み頃予想 今~2037」、目が詰まり複雑性が出ている
ととコメントしています。
まぁ、通常は上代が8千円位かと思いますので、7千円位の販売が普通かと思いますが、先だってのバックヴィンテージ、2011年ものと同じ価格でご紹介ですので・・かなりリーズナブルです。
ネットのワイン屋になってからしばらく経って、余りにどこでも販売しているので・・やり辛い部分が有って、時折仕入れなかったりしていますが、やはり好きなんですよね。是非コンディションの良いミシェル・グロを飲んでみてください。お勧めします。
以下は2011年のレ・シャリオのコメントです。
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【蔵出しのバックヴィンテージオファーです!何でこんなに安いのか・・不明ですが、リアルワインガイド第45号は88~89、飲み頃2017~2028と飲み頃に入ってます。】
奥ゆかしさが何とも言えぬ情緒を感じさせる、ミシェル・グロならではのワインがこのレ・シャリオですね。エレガントながらも実は芯のしっかりしたワイン・・と言えると思います。
で、本当に何でこんなに安いの?・・と言いたくなっちゃいます。だって、2014年もののこのワインの仕入れ価格とほとんど変わらないんですから・・本当ですよ。どんなに利益を削ったとしても6千円以下は絶対に無理で、監禁作業になっちゃいます。
せっかくなので、価格を上げないためにもこちらも飲まずにご案内させていただきますが、リアルワインガイドも2017年から飲んで良いと判定していますので、ありがたいですよね。追加は見込めませんのでお早めに!
● 2016 Chambolle-Musigny
シャンボール=ミュジニー
【とても美味しいです・・ルイ・ユエラン・・復活はまだか?・・と懐かしく思ってしまいました!】

色合いもしっかりしていますね・・。美しいです。この写真は色味の調整などは一切しておらず、大きさだけ合わせています。むしろ、
「濃密なのかな?」
とさえ想像させるような色味では無いでしょうか。
しかしながら、かなりの複雑さを見せるとは言え、見た目以上に「詫び寂び」の有る、ある種・・「墨絵の世界を感じさせる類のシャンボール=ミュジニー」に仕上がっています。
じゃぁ・・2015年のパーフェクトと思えるようなシャンボールとも違うのか?・・と言いますと、
「・・そうとも言えない・・」
と答えるしかないでしょう。やはりこれはミシェル・グロのシャンボール=ミュジニーなんですね。なので、このバランス・・少し「詫び寂びさえ感じさせる」味わい・・と言うのは、現在の状態で有って、タイミングによっては、
「元気はつらつ!石灰バリバリ!」
の雅なシャンボールを感じさせてくれるものと思います。
ちょうど飲んでいて・・飲み始めは・・
「・・そうだ・・ルイ・ユエラン・・・どうしちゃったかな・・。退院されて元気に畑仕事が出来てると良いんだけど・・」
などと思ってしまうほど・・味わいに似たものが有りました。
飲み進めると徐々に石灰系のミネラリティと複雑な表情が出始めました・・で無くなっちゃったんですが、
「やはりミシェル・グロのシャンボールは美味しい!」
と思ってしまいましたね。
勿論ですが、ニュイ1級が見せるような凄みまでは無いんですが、シャンボールの奥深さをしっとりと感じさせてくれるものでした。価格も良い感じです。是非飲んでみてください!お勧めします!
【滅茶苦茶美味しいシャンボール村名!これは是非飲んでみてください!同格のヴォーヌ=ロマネも非常に面白い存在です!】
一般格的にはヴォーヌ=ロマネが上でシャンボール=ミュジニーはそのすぐ下・・のようなイメージが有るかと思います。ドメーヌ・ミシェル・グロのポートフォリオ的には同格・・と言うことなのでしょう。
今回、久しぶりにフルラインナップでドメーヌ・ミシェル・グロを扱うことにした訳ですが、その中でも意外にも仕入れ辛いのがこのシャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネなんですね。勿論、
「ん?・・そんなこと無いんじゃない?」
とおっしゃる方もいらっしゃるかと思いますが、より良いコンディション、味わいを求めますと結構に難しいものです。
「・・そこだけ・・美味しいとこだけ抜くんですか?」
と言われちゃうもので・・。エージェントさんもそれなりのアソートで購入しますから、バランス良く買ってくれないと困る訳ですね。でもアチコチのエージェントさんも有りますから・・ね。色んなやり方が有って難しいんです。
noisy 的にはこのヴォーヌ=ロマネ村名とシャンボール村名、そしてニュイ1級がとても好きでして、数本ずつの3アイテムのうち、何をテイスティングするかで悩んだんですが、このところしばらく飲めていないシャンボール村名を飲むことにしました。
いや~・・画質を落とした写真しか掲載出来ないのが残念ですが、実際はめっちゃ綺麗です!もっと美しいんですが腕が無い・・すみません。久しぶりに飲んで、やっぱりビックリしました。超旨いです!
まぁ、このミシェル・グロさんりのシャンボール=ミュジニー村名についてはリアルワインガイドでも太鼓判ですから皆さんもご存知かと思いますが、
「シャンボール村名のトップ」
と評価しています。
確かに・・それ以上のものを感じさせてくれるクオリティなんですが、どこか、シャンボールだけの表情とも思えないような匂いをふんだんに感じるんですよね。
肌理の細やかさはまぁ・・バッチリですし、シャンボールらしい艶々とした石灰系のニュアンスも有ります。しかしそんなシャンボールらしさは「縁の下の力持ち」的な存在で有って、むしろ、ヴォーヌ=ロマネ的な柔和でバランスの良い酸、らしい複雑性とアロマが、ワインを飲む楽しさを再認識させてくれちゃうんですね。
特にシャンボールと言うアペラシオンは、確かに果実を感じさせてくれはしますが、若い内はむしろ石灰系のミネラリティの存在が目立ちます。前面に出て来る・・と言う意味です。
しかしグロさんちのシャンボールは、粘性が有って・・つまり粘土による影響、もしくは赤い土・・のような構成からの果実だったりスパイスだったり・・が前面に来ています。
ヴォーヌ=ロマネ村名にシャンボール的な石灰の下支えのボリュームを増大させた感じ・・と言っても良いかもしれません。シャンボールの表現には余り出て無いボリューム感と言えば良いのか。良くも悪くもヴォーヌ=ロマネ的で有り、もしくはミシェル・グロ的だと言うことなのかな・・と理解しています。ヴォーヌ=ロマネ イコール ミシェル・グロ 的なものが、脳内で出来上がってしまっているのかもしれません。「標準・超スタンダード」と言うことなのかもしれません。
じゃぁヴォーヌ=ロマネはどうなんだ!・・と言うことになるんですが、こちらもやっぱり・・今回は飲んではいませんが、見事なヴォーヌ=ロマネなんですね。リアルワインガイド的には59号で、ヴォーヌ=ロマネ 90+~91+、シャンボール 91~92 と、ものの見事に、キッチリと 0.5ポイント、シャンボールが上の評価点を出しています。
まぁ、この辺は好みだと思うんですね。それに2015年は「甘い」と言うような評価が有りますが、まぁ、それがもし感じても最初のうちだけです。noisy が飲んだかぎりにおいては、このシャンボールを甘いとは絶対に言わないですし、むしろいつもよりもより好ましい・・と言うと思います。
それにね・・将来的には非常に複雑なブケをかもし出してくれるのが判るアロマなんですね・・。勿論シャンボールですから非常に長命です。ヴォーヌ=ロマネよりも長く持つでしょうし、時折へそを曲げる癖は直らないと思います。その点ではヴォーヌ=ロマネのバランスの良さは素晴らしいですから、シャンボールのような癖は無いです。良くも悪くもシャンボールは「石灰」の多分の存在が影響するんですね。
なので同格ですが、早めに飲むならどちらでもOK、ちょっと置くならヴォーヌ=ロマネ、長く置くならシャンボール・・と言うことになるかと思います。素晴らしいワインでした!超お勧めします!是非飲んでみてください。
● 2016 Vosne-Romanee
ヴォーヌ=ロマネ
【】

輝いてますね~・・明るさの有るルビーが美しいです。今回はシャンボールとヴォーヌ=ロマネを飲ませていただいた訳ですが、何を一番感じたか・・と言うと、
「ミシェル・グロの個性と共に、テロワールの違いをハッキリ、クッキリ感じさせてくれた」
と言うことですね。
ミシェル・グロはヴォーヌ=ロマネの生産者ですから、全てがヴォーヌ=ロマネっぽく感じるんじゃないか?・・と言うようなご意見も有る訳です。
例えばシャンボールのユドロ=バイエ・・。比較的にはやや濃い目では有りますが、素晴らしい生産者ですよね。彼の場合、あまり出てはきませんが、「ヴォーヌ=ロマネ村名」も持っています。このワインは・・
「結構にシャンボールっぽく感じるヴォーヌ=ロマネ」
だと感じます。
しかしながらどうでしょう・・新樽率の関係なのか・・ミシェル・グロの場合は違うんですね。シャンボールはシャンボールなんですよ。その上でミシェル・グロを感じます。バイエは先にバイエの「紫」を感じさせますし、「ちょっとしたシャンボールチックさ」が有るんですね。
このワイン、非常に複雑ですが繊細です。大きなバランスの上では非常にまとまっており、細やかな部分がまぁ・・非常に細かく、複雑に入り混じっています。その上でヴォーヌ=ロマネらしい柔らかな酸としてのバランスが有ります。
ミネラリティの組成も細やかですから、スパイスや花、果実、鉄っぽさ、チリチリとした金属系のニュアンス、シガーっぽさなど、たっぷりとノーズを刺激してくれます。まぁ・・嫌いな方はいらっしゃらないでしょう。
凄みでは無く繊細さで飲ませてくれます。是非飲んでみてください。お勧めします。
以下は以前のレヴューです!
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【滅茶苦茶美味しいシャンボール村名!これは是非飲んでみてください!同格のヴォーヌ=ロマネも非常に面白い存在です!】
一般格的にはヴォーヌ=ロマネが上でシャンボール=ミュジニーはそのすぐ下・・のようなイメージが有るかと思います。ドメーヌ・ミシェル・グロのポートフォリオ的には同格・・と言うことなのでしょう。
今回、久しぶりにフルラインナップでドメーヌ・ミシェル・グロを扱うことにした訳ですが、その中でも意外にも仕入れ辛いのがこのシャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネなんですね。勿論、
「ん?・・そんなこと無いんじゃない?」
とおっしゃる方もいらっしゃるかと思いますが、より良いコンディション、味わいを求めますと結構に難しいものです。
「・・そこだけ・・美味しいとこだけ抜くんですか?」
と言われちゃうもので・・。エージェントさんもそれなりのアソートで購入しますから、バランス良く買ってくれないと困る訳ですね。でもアチコチのエージェントさんも有りますから・・ね。色んなやり方が有って難しいんです。
noisy 的にはこのヴォーヌ=ロマネ村名とシャンボール村名、そしてニュイ1級がとても好きでして、数本ずつの3アイテムのうち、何をテイスティングするかで悩んだんですが、このところしばらく飲めていないシャンボール村名を飲むことにしました。
いや~・・画質を落とした写真しか掲載出来ないのが残念ですが、実際はめっちゃ綺麗です!もっと美しいんですが腕が無い・・すみません。久しぶりに飲んで、やっぱりビックリしました。超旨いです!
まぁ、このミシェル・グロさんりのシャンボール=ミュジニー村名についてはリアルワインガイドでも太鼓判ですから皆さんもご存知かと思いますが、
「シャンボール村名のトップ」
と評価しています。
確かに・・それ以上のものを感じさせてくれるクオリティなんですが、どこか、シャンボールだけの表情とも思えないような匂いをふんだんに感じるんですよね。
肌理の細やかさはまぁ・・バッチリですし、シャンボールらしい艶々とした石灰系のニュアンスも有ります。しかしそんなシャンボールらしさは「縁の下の力持ち」的な存在で有って、むしろ、ヴォーヌ=ロマネ的な柔和でバランスの良い酸、らしい複雑性とアロマが、ワインを飲む楽しさを再認識させてくれちゃうんですね。
特にシャンボールと言うアペラシオンは、確かに果実を感じさせてくれはしますが、若い内はむしろ石灰系のミネラリティの存在が目立ちます。前面に出て来る・・と言う意味です。
しかしグロさんちのシャンボールは、粘性が有って・・つまり粘土による影響、もしくは赤い土・・のような構成からの果実だったりスパイスだったり・・が前面に来ています。
ヴォーヌ=ロマネ村名にシャンボール的な石灰の下支えのボリュームを増大させた感じ・・と言っても良いかもしれません。シャンボールの表現には余り出て無いボリューム感と言えば良いのか。良くも悪くもヴォーヌ=ロマネ的で有り、もしくはミシェル・グロ的だと言うことなのかな・・と理解しています。ヴォーヌ=ロマネ イコール ミシェル・グロ 的なものが、脳内で出来上がってしまっているのかもしれません。「標準・超スタンダード」と言うことなのかもしれません。
じゃぁヴォーヌ=ロマネはどうなんだ!・・と言うことになるんですが、こちらもやっぱり・・今回は飲んではいませんが、見事なヴォーヌ=ロマネなんですね。リアルワインガイド的には59号で、ヴォーヌ=ロマネ 90+~91+、シャンボール 91~92 と、ものの見事に、キッチリと 0.5ポイント、シャンボールが上の評価点を出しています。
まぁ、この辺は好みだと思うんですね。それに2015年は「甘い」と言うような評価が有りますが、まぁ、それがもし感じても最初のうちだけです。noisy が飲んだかぎりにおいては、このシャンボールを甘いとは絶対に言わないですし、むしろいつもよりもより好ましい・・と言うと思います。
それにね・・将来的には非常に複雑なブケをかもし出してくれるのが判るアロマなんですね・・。勿論シャンボールですから非常に長命です。ヴォーヌ=ロマネよりも長く持つでしょうし、時折へそを曲げる癖は直らないと思います。その点ではヴォーヌ=ロマネのバランスの良さは素晴らしいですから、シャンボールのような癖は無いです。良くも悪くもシャンボールは「石灰」の多分の存在が影響するんですね。
なので同格ですが、早めに飲むならどちらでもOK、ちょっと置くならヴォーヌ=ロマネ、長く置くならシャンボール・・と言うことになるかと思います。素晴らしいワインでした!超お勧めします!是非飲んでみてください。
● 2016 Vosne Romanee 1er Cru aux Brurees
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・オー・ブリュレ
【史上最強のレ・ブリュレ?!なんと94+ でした!】
ヴォーヌ=ロマネ・レ・ブリュレです。もう耳タコでしょうがレ・ブリュレと言ったら・・アンリ・ジャイエです。さっさと美味しく、その完璧さにひれ伏してしまった経験の有る方もおられるかと思います。
もし引退宣言前の良い年のレ・ブリュレが・・もちろん本物で・・存在したらなら、ま・・100万円は下らないでしょう。noisy が販売出来ていたころは12000~15000円くらいだったと思います。
ちょっとスパイシーなニュアンスが強めで早く熟し、官能感も出てくる素晴らしいリューディです。まぁ、リッシュブールと1級レ・ボーモンに挟まれた畑ですんで、その通りの味わいと言って良いです。
2016年ものはリアルワインガイド第63号で、ポテンシャル点 94+ です。2015年ものは 93+ の評価でしたんで・・超えちゃってますね。まぁ、ニュイ1級でさえ94ポイントですから・・さりもありなんです。
価格も2015年ものの実勢価格が15000円ほどですんで・・今回はケースではいただけず、4本のみ!です。お早めにご検討ください。
● 2016 Nuits-Saint-Georges 1er Cru
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ
【隠れた銘酒、ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ!】
知っている方は・・これを買うでしょうね・・。美味しくない訳が無いワインです。今回はジョルジュ・ミュヌレ=ジブール2016年もご紹介していますが、「レ・ヴィーニュ=ロンド」も・・有ります。
そして誰もが知っている素晴らしいワイン、「レ・ミュルジュ」ですね。これはやはりドメーヌ・メオ=カミュゼでしょう。
この2つの畑は隣り合っており、それぞれ、「ラ・リッシュモンヌの下部」「レ・シェニョの下部」です。で、これらの畑は全てヴォーヌ=ロマネ側に有ります。
そうなんですよ・・もう、超有名畑のオンパレードで有る、ニュイ=サン=ジョルジュ村にあるヴォーヌ=ロマネ側の畑なんです。
安易に言ってしまうならば、レ・ヴィーニュ・ロンドの繊細で軽妙なエレガンスと、レ・ミュルジュの複雑でやや力強ささえ見せる味わいのブレンドなんですね。なので、
「違う畑を単純に混ぜただけでは無い素晴らしさが有る」
ワインです。リアルワインガイド第63号も94ポイントと・・振り切れてます!・・グラン・クリュだなこりゃ!・・ご検討くださいませ。
● 2016 Vosne-Romanee 1er Cru Clos des Reas Monopole
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・レア・モノポール
【ミシェル・グロの二枚看板のひとつ、クロ・デ・レア!!非常にリーズナブルです!】
ク~っ!リーズナブルですね~・・良いのかな・・?・・良いんです!ミシェル・グロの看板ワイン、1級クロ・デ・レアです。
ミシェル・グロの場合は1級以上になるとバリックの存在が増し、それ由来のエキセントリックさが、元々のエキスの味わいをさらに昇華したものになります。
2016年ものはなんと、94+(リアルワインガイド第63号)ポイントです。2015年でも93+、2014年でも93~94(暫定点?)でしたので、おそらく過去最高では無いでしょうか。
noisy も20年前はね・・結構仕入れてましたね。毎年仕入れて、まぁ、今の様にすぐは完売しませんから、
「無くなる前に下げて、10年後に販売しよう・・」
などと思っていたものを、気付くと無くなっているワインでした。
そもそも、場所的にはま~・・余り良いとは思えないような、下部にある畑なんですね。悪くは無いものの、南隣は「オー・レア」ですんで村名ですよね。北隣も村名ですし、西上部こそは「1級レ・ショーム」ですけどね。
ところがここだけは別なんですね~・・。香りです・・素晴らしいアロマ、ブケなんですね・・。そうなるんです。
その昔、ルモワスネさんの出物で、
「1967年ヴォーヌ=ロマネ・クロ・デ・レア」
と言うのが有りました。
価格は・・13000円位だったはずです。今でもPCに記録だけは有ります。
クロ・デ・レアですから・・ルモワスネ詰めでは有ってもヴィニュロンはジャン・グロさんです。これがま~・・安くて美味くてね・・。少しは残しておくべきでしたね・・。でも、何度か購入していたので、
「・・まだ有るだろう!」
と思っていたら、どんどん価格が上がって行き、その内完売してしまったようで見かけなくなっちゃいました。ワインとは、そういうものなんですね。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2015年はワインラヴァーのヴィンテージ!!是非ミシェル・グロも飲んでみてください!】
ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェのご案内です。いや・・高くなってしまったのと、雨後のタケノコみたいにネット販売のワイン屋さんの進出で、noisy の出る幕じゃ無くなって来た感じがしたので、だいぶ遠退いてしまっていました。それでもニュイ1級とか、レ・ブリュレ、クロ・デ・レア、クロ=ヴージョは扱いたいとは思っていましたよ。2006年まではそれでも上級キュヴェまでテイスティングしていましたしね。
ワイン屋さんが増えることは非常に良いことですが、ネット上の情報はどこを切っても金太郎・・
「・・・そんなんじゃぁお客さんが離れてしまう・・付かないこと位、判れよ・・」
と・・自分のことはまずどこかに置いといて・・感じています。
まぁ、ワイン屋であっても仕入れたワインをその都度、全部自分で開けて飲んでたら破産しちゃいますが、飲めないなら飲めないなりの紹介の仕方が有るんじゃないかと・・。通り一遍の安い情報と、さらにはラ・グランド・リュをラ・グラン・リュのように書いたまま・・、知らぬか、知るつもりも無いか、それともただ天然ボケか・・単なる間違いと言うことは有るにせよ、そもそも区別も付かない、付けないようじゃ、お先が知れてます。・・自戒を込めて・・ね。
ミシェル・グロさんのワインは日本の正規エージェントが沢山有りますんで、決して珍しいものでは有りません。そんな環境も有ってか、ワイン屋はもう誰も飲んで案内しよう・・などと言う空気じゃないのは確かかもしれません。
それでも、今回の仕入れでは・・例えばクロ=ヴージョは極少の割り当てです。飲んで案内出来た昔が信じられないですが、リアルワインガイド第59号では、
「94~95」
と非常に高評価です。
例えば皆さんも、期待して抜栓した高級ワインが、余りに薄くて香らず、
「・・あれ?・・コンディション、悪い?」
などと思ったことは、ワインファンなら何度も有るはずです。
季節も変われば気温も変わる、湿度も変化する、環境も違う、人間もワインもバイオリズムが有る、熟成による変化も有る・・。さらにはビオ的にはその日が「根の日」だったりして・・。
リアルワインガイドでも昨年・・いや、noisy がテイスティングで参加した時ではないですが、
「・・余りに何も出て来ないので、途中でテイスティングを中止し、改めて数日後にやり直した」
などと言うことが有ったそうです。
まぁ、シュタイナー的見地から言うならば、その日はよほど惑星の配列が良く無かったんでしょう!・・(^^;;
ヴォーヌ=ロマネ・クロ・デ・レアは、ミシェル・グロのモノポールで有り、看板ワインですね。これもリアルではガチガチだったようで、「92~93」と見事な評価です。
このワインはバランスが良いので、いつ飲んでも・・「こんな感じだよね・・」と過少に評価されがちですが、ヴォーヌ=ロマネのワインとすると非常に長熟でして、長く置くと激変します。1級畑とするなら標高の低い位置に有りますが、やはりテロワールの違い・・なんでしょうね。
オ・ブリュレ1級もリアルワインガイド第59号は暫定点で「92~93+」でした。この畑は濃密でスパイシー、それに、ジャイエ家も持っていたことも有って、noisy もお気に入りです。クロ・デ・レアと違って何年か置くだけでかなり出て来ますし、長い熟成も可能です。リアル的には、「グラン・クリュですか?」と。余り話題に成らない1級畑ですが、今はメオ=カミュゼがリリースしているブリュレ・・・昨今のメオを考え合わせるともの凄いワインになってると思うので、これも是非飲みたいですが、
「最もリーズナブルなブリュレ」
で有ることは間違い無いですし、評価も非常に高いので、価格は「安い!」と言えるでしょう。
少なくとも10年以上前の頃のように、ある程度簡単に購入できる価格に戻ってほしいもので、全アイテムのテイスティングをやりたいものですが、昨今はそうは行かないでしょう。でも相対的に言えば非常にリーズナブルです。是非2015年ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェ、ご検討くださいませ。
以下はかなり昔のコメントです。
━━━━━
【2006年のブルゴーニュはやっぱり旨い!】
・・・ミシェル・グロを飲んで、そう感じました。・・・いや、何でもかんでもそうだ・・・とは言いませんよ。少なくともnoisyが扱っている造り手に関しては、間違い無くそう思います。
人間も、何事も無く、またそつなく生きて来た方は穏やかな性格で、人から愛されると思いますが、言ってしまえば平凡で、あまり目立たないのかもしれませんが、人生の荒波に揉まれ、辛いこと、悲しいことを乗り越えてきた方は、揉まれてきた故の「影」や「みえない優しさ」が有るのかもしれません。まあ、そんなにイッパ一絡げでは言い切れないものではあるものですが・・・。
2005年はストレスの無い葡萄の性格から、とてもニュートラルな素晴らしいワインが生まれたとは思っています。でも、それって、生産者にとってはそうかもしれないが、グラスを目の前にした飲み手には余り関係の無い部分ですし、ワイン自体の評価とも違うように思います。
2006年は生産者にとっては難しいヴィンテージだったのかもしれませんが、それが還ってワインに複雑性と表情を深める要因になったように思え、且つ、丁寧に仕上げられた関係で、現状では2005年よりも美味しいという、ちょっと皮肉な状況になっているんじゃないかな?と思うんですね。
その事については他のコラムでも書きましたのでここでは拡げないですが、本当に素直に、情報に振り回されずに自身の評価をすることが、ワインの楽しみを深めてくれると思います。1968年のシャトー・ディケムは、noisyは飲んだことは有りませんが、文献によれば、本当に素晴らしい味わいだったそうで、
「1968年のボルドーは全滅」
等という安直な評論家の言葉の鵜呑みでは、何事も真実に目を向けられないことを暗示しているようです。
2006 ブルゴーニュ・ルージュ
単純に美味しい、とてもエレガントな味わいです。濃く無く、薄く無く、ベリー、チェリーがミネラルとともに穏やかに香り、中程度のボディと、後口をやや酸で引き締めながらの余韻が有ります。僅かに若い部分で後口の酸味を引きずりましたが、お客様の手に届く頃には、輪郭をキッチリ描けるようになっているでしょう。美味しいです。
2006 ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・レア
とても硬かった2005年に比べ、現在は一つの良いバランスに有ります。わずかな動物香的スパイスと黒味掛かった粒の小さなベリー、テクスチュアの良い接触感、締まりつつも収縮を繰り返すボディ、美しい減衰が有ります。まだ大きさはさほどでは無いものの充分に美味しいです。こちらは酸度は強くなく、とてもまろやかです。決して2005年に大きく劣ることは有りません。
2006 クロ=ヴージョ・グラン・モーペルテュイ・グラン・クリュ
さすがのトップ・キュヴェで、クロ・デ・レアが如何に素晴らしい1級畑でも、これを超えるのは至難の技でしょう。ベルナール・グロのクロ=ヴージョ・ミュジニに続くグラン・モーペルテュイの畑はグラン=ゼシェゾー直下という事も有ってか、グラン=ゼシェゾー的な丸みや厚み、黒い果実を感じさせてくれますし、ミュジニーにもほど近い部分での、硬質なミネラルや赤い、張りの有るボディも感じ取れます。黒い果実の裏には、出て来そうで出ない、香りの粒子のカプセルみたいなものが有りますので、これが開くには時間をかなり必要とするものの、黒っぽい果実の集合体の凝縮量が凄いので、まったりと美味しく飲めてしまいます。素晴らしいです。
改めて飲んでみて、ミシェル・グロのスタンダードさの素晴らしさを再認識しました。これ見よがしな部分が全く無く、それでも充実していると思います。お奨めします。飲んでみてください!
● 2016 Clos-Vougeot Grand Maupertuis Grand Cru
クロ=ヴージョ・グラン・モーペルテュイ・グラン・クリュ
【過去最高の評価!?リアルワインガイド第63号は・・なんと96ポイントです!】
これほど高評価で・・しかも高名なグラン・クリュ指定の畑で、1万円台で購入できる・・というのは、おそらくですが、何年か後には、
「・・そんな時代も有ったね・・」
と、寂しく語り合うことになるんじゃないかと思うんですね。
例えばあのラマルシュにしてもです・・。
「グランド・リュが15000円?・・いらん!」
と言っていた訳ですよ。・・因みに「グラン・リュ」ではありません。「グランド・リュ」です。間違えていらっしゃる方が多いですが、grand と grande を区別した発音になっていれば問題は無いんですけどね。
それがですね・・もう、凄いことに成ってる訳です。ACブルでも、オート=コートでも良いですから、飲んでみればですね・・
「ラマルシュのエレガンス、フィネスにやられてしまう!」
ようなワインだと言うことが良く判る訳です。以前は、「単に薄いだけ」だったのに、今はそこにちゃんとエレガンス、フィネスが有るんです。素晴らしいですよね。
1980年頃からミシェル・グロは働き続けています。もう、40年ほどになりますから・・そろそろ引退の声も聞こえる頃でしょう。
それに皆さん、思ってもいないかもしれませんが、
「クロ=ヴージョ」と「ミュジニー」、「エシェゾー」と「ミュジニー」はある意味、表裏一体です。良くも悪くも・・です。
クロ=ヴージョの側面を多めに持ったミュジニーも有ります。そしてミュジニー的な側面を多く持ったクロ=ヴージョも有ります。それはエシェゾーやグラン=ゼシェゾーにも言えることです。
ミシェル・グロと言うか、グロ家が持っているクロ=ヴージョの畑はリューディの最上部ですから、ミュジニーと繋がる部分に有ります。まぁ、不思議なのはベルナール・グロがリリースしている(いた?・・名前を変えたので・・)クロ=ヴージョは、確かにミュジニーの予感はしても、ミュジニーっぽいとは言えないかな?・・と思う訳です。その辺は個人の経験と感覚によるものですから、当然異なってくるかとは思います。
良い時はどうでしょう?・・ミシェル・グロのグラン・モーペルテュイは、そっちよりだと思うんですけどね。おそらく強い抽出をしてしまうと似なくなってしまうかな?・・とも思います。
ミュジニーは中々買えなくとも、そのすぐ手前のこの畑はまだリーズナブルです!・・確かに土っぽいだけのクロ=ヴージョも有ります。でもミシェル・グロのクロ=ヴージョは違うんですね。是非完熟させた良い年のものを飲んでみて欲しいと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【2015年はワインラヴァーのヴィンテージ!!是非ミシェル・グロも飲んでみてください!】
ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェのご案内です。いや・・高くなってしまったのと、雨後のタケノコみたいにネット販売のワイン屋さんの進出で、noisy の出る幕じゃ無くなって来た感じがしたので、だいぶ遠退いてしまっていました。それでもニュイ1級とか、レ・ブリュレ、クロ・デ・レア、クロ=ヴージョは扱いたいとは思っていましたよ。2006年まではそれでも上級キュヴェまでテイスティングしていましたしね。
ワイン屋さんが増えることは非常に良いことですが、ネット上の情報はどこを切っても金太郎・・
「・・・そんなんじゃぁお客さんが離れてしまう・・付かないこと位、判れよ・・」
と・・自分のことはまずどこかに置いといて・・感じています。
まぁ、ワイン屋であっても仕入れたワインをその都度、全部自分で開けて飲んでたら破産しちゃいますが、飲めないなら飲めないなりの紹介の仕方が有るんじゃないかと・・。通り一遍の安い情報と、さらにはラ・グランド・リュをラ・グラン・リュのように書いたまま・・、知らぬか、知るつもりも無いか、それともただ天然ボケか・・単なる間違いと言うことは有るにせよ、そもそも区別も付かない、付けないようじゃ、お先が知れてます。・・自戒を込めて・・ね。
ミシェル・グロさんのワインは日本の正規エージェントが沢山有りますんで、決して珍しいものでは有りません。そんな環境も有ってか、ワイン屋はもう誰も飲んで案内しよう・・などと言う空気じゃないのは確かかもしれません。
それでも、今回の仕入れでは・・例えばクロ=ヴージョは極少の割り当てです。飲んで案内出来た昔が信じられないですが、リアルワインガイド第59号では、
「94~95」
と非常に高評価です。
例えば皆さんも、期待して抜栓した高級ワインが、余りに薄くて香らず、
「・・あれ?・・コンディション、悪い?」
などと思ったことは、ワインファンなら何度も有るはずです。
季節も変われば気温も変わる、湿度も変化する、環境も違う、人間もワインもバイオリズムが有る、熟成による変化も有る・・。さらにはビオ的にはその日が「根の日」だったりして・・。
リアルワインガイドでも昨年・・いや、noisy がテイスティングで参加した時ではないですが、
「・・余りに何も出て来ないので、途中でテイスティングを中止し、改めて数日後にやり直した」
などと言うことが有ったそうです。
まぁ、シュタイナー的見地から言うならば、その日はよほど惑星の配列が良く無かったんでしょう!・・(^^;;
ヴォーヌ=ロマネ・クロ・デ・レアは、ミシェル・グロのモノポールで有り、看板ワインですね。これもリアルではガチガチだったようで、「92~93」と見事な評価です。
このワインはバランスが良いので、いつ飲んでも・・「こんな感じだよね・・」と過少に評価されがちですが、ヴォーヌ=ロマネのワインとすると非常に長熟でして、長く置くと激変します。1級畑とするなら標高の低い位置に有りますが、やはりテロワールの違い・・なんでしょうね。
オ・ブリュレ1級もリアルワインガイド第59号は暫定点で「92~93+」でした。この畑は濃密でスパイシー、それに、ジャイエ家も持っていたことも有って、noisy もお気に入りです。クロ・デ・レアと違って何年か置くだけでかなり出て来ますし、長い熟成も可能です。リアル的には、「グラン・クリュですか?」と。余り話題に成らない1級畑ですが、今はメオ=カミュゼがリリースしているブリュレ・・・昨今のメオを考え合わせるともの凄いワインになってると思うので、これも是非飲みたいですが、
「最もリーズナブルなブリュレ」
で有ることは間違い無いですし、評価も非常に高いので、価格は「安い!」と言えるでしょう。
少なくとも10年以上前の頃のように、ある程度簡単に購入できる価格に戻ってほしいもので、全アイテムのテイスティングをやりたいものですが、昨今はそうは行かないでしょう。でも相対的に言えば非常にリーズナブルです。是非2015年ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェ、ご検討くださいませ。
以下はかなり昔のコメントです。
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【2006年のブルゴーニュはやっぱり旨い!】
・・・ミシェル・グロを飲んで、そう感じました。・・・いや、何でもかんでもそうだ・・・とは言いませんよ。少なくともnoisyが扱っている造り手に関しては、間違い無くそう思います。
人間も、何事も無く、またそつなく生きて来た方は穏やかな性格で、人から愛されると思いますが、言ってしまえば平凡で、あまり目立たないのかもしれませんが、人生の荒波に揉まれ、辛いこと、悲しいことを乗り越えてきた方は、揉まれてきた故の「影」や「みえない優しさ」が有るのかもしれません。まあ、そんなにイッパ一絡げでは言い切れないものではあるものですが・・・。
2005年はストレスの無い葡萄の性格から、とてもニュートラルな素晴らしいワインが生まれたとは思っています。でも、それって、生産者にとってはそうかもしれないが、グラスを目の前にした飲み手には余り関係の無い部分ですし、ワイン自体の評価とも違うように思います。
2006年は生産者にとっては難しいヴィンテージだったのかもしれませんが、それが還ってワインに複雑性と表情を深める要因になったように思え、且つ、丁寧に仕上げられた関係で、現状では2005年よりも美味しいという、ちょっと皮肉な状況になっているんじゃないかな?と思うんですね。
その事については他のコラムでも書きましたのでここでは拡げないですが、本当に素直に、情報に振り回されずに自身の評価をすることが、ワインの楽しみを深めてくれると思います。1968年のシャトー・ディケムは、noisyは飲んだことは有りませんが、文献によれば、本当に素晴らしい味わいだったそうで、
「1968年のボルドーは全滅」
等という安直な評論家の言葉の鵜呑みでは、何事も真実に目を向けられないことを暗示しているようです。
2006 ブルゴーニュ・ルージュ
単純に美味しい、とてもエレガントな味わいです。濃く無く、薄く無く、ベリー、チェリーがミネラルとともに穏やかに香り、中程度のボディと、後口をやや酸で引き締めながらの余韻が有ります。僅かに若い部分で後口の酸味を引きずりましたが、お客様の手に届く頃には、輪郭をキッチリ描けるようになっているでしょう。美味しいです。
2006 ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・レア
とても硬かった2005年に比べ、現在は一つの良いバランスに有ります。わずかな動物香的スパイスと黒味掛かった粒の小さなベリー、テクスチュアの良い接触感、締まりつつも収縮を繰り返すボディ、美しい減衰が有ります。まだ大きさはさほどでは無いものの充分に美味しいです。こちらは酸度は強くなく、とてもまろやかです。決して2005年に大きく劣ることは有りません。
2006 クロ=ヴージョ・グラン・モーペルテュイ・グラン・クリュ
さすがのトップ・キュヴェで、クロ・デ・レアが如何に素晴らしい1級畑でも、これを超えるのは至難の技でしょう。ベルナール・グロのクロ=ヴージョ・ミュジニに続くグラン・モーペルテュイの畑はグラン=ゼシェゾー直下という事も有ってか、グラン=ゼシェゾー的な丸みや厚み、黒い果実を感じさせてくれますし、ミュジニーにもほど近い部分での、硬質なミネラルや赤い、張りの有るボディも感じ取れます。黒い果実の裏には、出て来そうで出ない、香りの粒子のカプセルみたいなものが有りますので、これが開くには時間をかなり必要とするものの、黒っぽい果実の集合体の凝縮量が凄いので、まったりと美味しく飲めてしまいます。素晴らしいです。
改めて飲んでみて、ミシェル・グロのスタンダードさの素晴らしさを再認識しました。これ見よがしな部分が全く無く、それでも充実していると思います。お奨めします。飲んでみてください!
● 2011 Nuits-Saint-Georges 1er Cru
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ
【蔵出しバックヴィンテージ!実は狙い目なのがこのニュイ1級です!】
本当のところはこのニュイ1級を10年ほど寝かして飲むと滅茶素晴らしいんですよ。価格も安かったし、誰もが欲しいと思うアイテムでは無いところが、入手のしやすさに繋がっていたんですね。
まぁ、クロ・デ・レアが数千円で買えた時代には、
「・・ん・・でもやっぱりクロ・デ・レアが欲しいなぁ・・」
となっちゃったと思うんですが、2014年ものはLUCさんで¥16000、オルヴォーさんで¥16800と言う上代ですからね。
こうなってくると、確かに若いころはやや暴れ気味な所も見受けられるニュイ1級を10年寝かせてヴォーヌ=ロマネ風な味わいに近くして飲む・・のも「有り」じゃないかと思います。
リアルワインガイド第45号は90~92、2020~2035 とやや控えめでは有りますが、ミシェル・グロらしい美しさを持つニュイ1級、是非ご検討ください。2014年ものの上代から言ったら、ほぼ半額です。
● 2014 Vosne Romanee 1er Cru aux Brurees
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・オー・ブリュレ
【久しぶりのご案内です!】
2008年もの以来のドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェのご案内です。いや・・高くなってしまったのと、雨後のタケノコみたいにネット販売のワイン屋さんの進出で、noisy の出る幕じゃ無くなって来た感じがしたので、だいぶ遠退いてしまっていました。それでもニュイ1級とか、レ・ブリュレ、クロ・デ・レア、クロ=ヴージョは扱いたいとは思っていましたよ。2006年まではそれでも上級キュヴェまでテイスティングしていましたしね。
ワイン屋さんが増えることは非常に良いことですが、ネット上の情報はどこを切っても金太郎・・
「・・・そんなんじゃぁお客さんが離れてしまう・・付かないこと位、判れよ・・」
と・・自分のことはまずどこかに置いといて・・感じています。
まぁ、ワイン屋であっても仕入れたワインをその都度、全部自分で開けて飲んでたら破産しちゃいますが、飲めないなら飲めないなりの紹介の仕方が有るんじゃないかと・・。通り一遍の安い情報と、さらにはラ・グランド・リュをラ・グラン・リュのように書いたまま・・、知らぬか、知るつもりも無いか、それともただ天然ボケか・・単なる間違いと言うことは有るにせよ、そもそも区別も付かない、付けないようじゃ、お先が知れてます。・・自戒を込めて・・ね。
ミシェル・グロさんのワインは日本の正規エージェントが沢山有りますんで、決して珍しいものでは有りません。そんな環境も有ってか、ワイン屋はもう誰も飲んで案内しよう・・などと言う空気じゃないのは確かかもしれません。
それでも、今回の仕入れでは・・例えばクロ=ヴージョは極少の割り当てです。飲んで案内出来た昔が信じられないですが、リアルワインガイド第55号では、
「94+~95+」
と非常に高評価です。
ただし、硬くて判り辛かったようで「暫定点」としていますけどね。良く有ることです。
例えば皆さんも、期待して抜栓した高級ワインが、余りに薄くて香らず、
「・・あれ?・・コンディション、悪い?」
などと思ったことは、ワインファンなら何度も有るはずです。
季節も変われば気温も変わる、湿度も変化する、環境も違う、人間もワインもバイオリズムが有る、熟成による変化も有る・・。さらにはビオ的にはその日が「根の日」だったりして・・。
リアルワインガイドでも昨年・・いや、noisy がテイスティングで参加した時ではないですが、
「・・余りに何も出て来ないので、途中でテイスティングを中止し、改めて数日後にやり直した」
などと言うことが有ったそうです。
まぁ、シュタイナー的見地から言うならば、その日はよほど惑星の配列が良く無かったんでしょう!・・(^^;;
ヴォーヌ=ロマネ・クロ・デ・レアは、ミシェル・グロのモノポールで有り、看板ワインですね。これもリアルではガチガチだったようで、暫定点ながら「93~94」と見事な評価です。
このワインはバランスが良いので、いつ飲んでも・・「こんな感じだよね・・」と過少に評価されがちですが、ヴォーヌ=ロマネのワインとすると非常に超熟でして、長く置くと激変します。1級畑とするなら標高の低い位置に有りますが、やはりテロワールの違い・・なんでしょうね。
オ・ブリュレ1級もリアルワインガイド第55号は暫定点で「93~94」でした。この畑は濃密でスパイシー、それに、ジャイエ家も持っていたことも有って、noisy もお気に入りです。クロ・デ・レアと違って何年か置くだけでかなり出て来ますし、長い熟成も可能です。リアル的には、「グラン・クリュですか?」と。余り話題に成らない1級畑ですが、今はメオ=カミュゼがリリースしているブリュレ・・・昨今のメオを考え合わせるともの凄いワインになってると思うので、これも是非飲みたいですが、
「最もリーズナブルなブリュレ」
で有ることは間違い無いですし、評価も非常に高いので、価格は「安い!」と言えるでしょう。
少なくとも10年以上前の頃のように、ある程度簡単に購入できる価格に戻ってほしいもので、全アイテムのテイスティングをやりたいものですが、昨今はそうは行かないでしょう。でも相対的に言えば非常にリーズナブルです。是非2014年ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェ、ご検討くださいませ。
以下はかなり昔のコメントです。
━━━━━
【2006年のブルゴーニュはやっぱり旨い!】
・・・ミシェル・グロを飲んで、そう感じました。・・・いや、何でもかんでもそうだ・・・とは言いませんよ。少なくともnoisyが扱っている造り手に関しては、間違い無くそう思います。
人間も、何事も無く、またそつなく生きて来た方は穏やかな性格で、人から愛されると思いますが、言ってしまえば平凡で、あまり目立たないのかもしれませんが、人生の荒波に揉まれ、辛いこと、悲しいことを乗り越えてきた方は、揉まれてきた故の「影」や「みえない優しさ」が有るのかもしれません。まあ、そんなにイッパ一絡げでは言い切れないものではあるものですが・・・。
2005年はストレスの無い葡萄の性格から、とてもニュートラルな素晴らしいワインが生まれたとは思っています。でも、それって、生産者にとってはそうかもしれないが、グラスを目の前にした飲み手には余り関係の無い部分ですし、ワイン自体の評価とも違うように思います。
2006年は生産者にとっては難しいヴィンテージだったのかもしれませんが、それが還ってワインに複雑性と表情を深める要因になったように思え、且つ、丁寧に仕上げられた関係で、現状では2005年よりも美味しいという、ちょっと皮肉な状況になっているんじゃないかな?と思うんですね。
その事については他のコラムでも書きましたのでここでは拡げないですが、本当に素直に、情報に振り回されずに自身の評価をすることが、ワインの楽しみを深めてくれると思います。1968年のシャトー・ディケムは、noisyは飲んだことは有りませんが、文献によれば、本当に素晴らしい味わいだったそうで、
「1968年のボルドーは全滅」
等という安直な評論家の言葉の鵜呑みでは、何事も真実に目を向けられないことを暗示しているようです。
2006 ブルゴーニュ・ルージュ
単純に美味しい、とてもエレガントな味わいです。濃く無く、薄く無く、ベリー、チェリーがミネラルとともに穏やかに香り、中程度のボディと、後口をやや酸で引き締めながらの余韻が有ります。僅かに若い部分で後口の酸味を引きずりましたが、お客様の手に届く頃には、輪郭をキッチリ描けるようになっているでしょう。美味しいです。
2006 ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・レア
とても硬かった2005年に比べ、現在は一つの良いバランスに有ります。わずかな動物香的スパイスと黒味掛かった粒の小さなベリー、テクスチュアの良い接触感、締まりつつも収縮を繰り返すボディ、美しい減衰が有ります。まだ大きさはさほどでは無いものの充分に美味しいです。こちらは酸度は強くなく、とてもまろやかです。決して2005年に大きく劣ることは有りません。
2006 クロ=ヴージョ・グラン・モーペルテュイ・グラン・クリュ
さすがのトップ・キュヴェで、クロ・デ・レアが如何に素晴らしい1級畑でも、これを超えるのは至難の技でしょう。ベルナール・グロのクロ=ヴージョ・ミュジニに続くグラン・モーペルテュイの畑はグラン=ゼシェゾー直下という事も有ってか、グラン=ゼシェゾー的な丸みや厚み、黒い果実を感じさせてくれますし、ミュジニーにもほど近い部分での、硬質なミネラルや赤い、張りの有るボディも感じ取れます。黒い果実の裏には、出て来そうで出ない、香りの粒子のカプセルみたいなものが有りますので、これが開くには時間をかなり必要とするものの、黒っぽい果実の集合体の凝縮量が凄いので、まったりと美味しく飲めてしまいます。素晴らしいです。
改めて飲んでみて、ミシェル・グロのスタンダードさの素晴らしさを再認識しました。これ見よがしな部分が全く無く、それでも充実していると思います。お奨めします。飲んでみてください!
● 2011 Vosne-Romanee 1er Cru Clos des Reas
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・レア
【蔵出しバックヴィンテージの看板ワイン!】
大抵の場合、蔵出しでバックヴィンテージが届くと、価格はかなり上昇しているものです。2014年のクロ・デ・レアはオルヴォーさんで¥16800上代、LUCさんで¥18000上代と、物凄い価格になっちゃってます。
まぁ、オルヴォーさんはとても相場感覚に鋭いところが有って、そんな価格じゃぁとても納得してもらえないだろう・・と踏んだのでしょう。条件をくれまして、2014年ものもかなりリーズナブルなプライスになっていますし、このバックヴィンテージの2011年も同様な価格になっています。
言ってしまえば、2014年ものはもう利益度外視、2011年ものは普通に・・と言うことなのかな?・・と理解しています。
この上でご紹介させていただいたニュイ1級の評価は、リアルワインガイド的には非常に高く、このクロ・デ・レアの90~91+ 2019~2034 を超えていますよね。
面白いのはジルベール・エ・ガイヤールが96ポイントと、完全に弾けているのに対し、かのティム・アトキン氏は86ポイントと、全然評価していないことです。
まぁ、これはプロフェッショナルでさえ「飲むタイミング」の違いでポテンシャルを取り切れない場合も有り得る、と言うことなのかと理解しています。特にリリース前後は滅茶苦茶変わりますからね。
96ポイント、91+ポイント、86ポイントと大きく評価の割れた2011年、クロ・デ・レアです。美味しく飲むにはもうちょい掛かるかな?・・と思いますが、合わせるお料理によっては、少し硬めな状態から入った方が良いことも有りますんで、その辺りご勘案の上、ご検討くださいませ。
● 2015 Bourgogne Rouge
ブルゴーニュ・ルージュ
● 2015 Bourgogne Hautes Cotes de Nuits Rouge
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ルージュ
【ヴォーヌ=ロマネ風味トッピングのA.C.ブルゴーニュ、A.C.オート=コート・ド・ニュイの最新ヴィンテージがこのプライスなら何も言うこと無し!】

どうでしょう・・この色合い。左の写真は普通のオート=コート・ド・ニュイ・ルージュです。フォンテーヌでは有りませんのでお間違いの無きよう。
余りのシャンボール=ミュジニーの美味しさにかなり舞い上がってしまいましたが、現状でやや閉じ気味とは言え、今時このプライス、ACブルとほとんど変わらないですからお買い得ですよね。
リアルワインガイド第59号は「今飲んで88 ポテンシャル89 飲み頃 今~2037」と言う評価です。まぁ、良いところかな・・と思いますが、noisy 的には 90ポイント付けて良いんじゃないかと言うような感覚です。
やっぱりグロさんのワインって、エレガントなんですよね。グロ・フレールの強さは無い・・でもそれが良い・・し、何を飲んでもどこか、
「ヴォーヌ=ロマネのニュアンス」
として受容出来るアロマや味わいが有ると思います。
今回は非常に少ないので、ACブル、オート=コート・フォンテーヌ赤・白のテイスティングは見送りました。しかしながら、前にも記載しましたように・・
「シャンボールの滅茶苦茶な美味しさ!」
は、やはりどこかにヴォーヌ=ロマネを感じさせる・・シャンボール=ミュジニーと言うアペラシオンでも・・またニュイ=サン=ジョルジュでも・・です。
つまりは、ミシェル・グロさんのワイン イコール ヴォーヌ=ロマネのニュアンス と言うような、ある種「間違った情報を記憶として覚えていること」になり、それはそれで大きな問題なのでしょうが、人間の経験記憶は結構曖昧で有り、しかしその曖昧さが膨大な情報を管理するのに有効なんだと思うんですね。
だからこのようなワインを飲むと「ヴォーヌ=ロマネ!」と言う記憶が呼び起こされるんじゃないかと・・思ったりしています。
リーズナブルで美味しいワインでした!お勧めします!・・ACブルはすみません・・飲めてません。
以下は以前のコメントです。
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【何と蔵出しですが、2013年にご案内させていただいた当時よりもリーズナブルに仕上がりました!・・是非ご検討くださいませ!】 蔵出しで、何故か非常にリーズナブルに仕上がってしまいました・・。上手くやってくれたエージェントさんに感謝です。因みに正規のひとつであるLUCさんの2014年ものオート=コートの上代は¥3800です。・・いや、今回のこの品物はLUCさんものじゃありません。noisy も信頼を置いているオルヴォーさんです。
ドメーヌ・ミシェル・グロのワインは、日本には正規が何社か存在しますし、並行輸入でも入って来ますので、さほどは注目されませんが・・とても素晴らしいブルゴーニュワインだと思います。
他にも確かに「安い価格」で出ることも有りますが、ほとんどが実の姿は品質を全く気にしていないディスカウンターさんですから、ちゃんと飲めればめっけもんかもしれないにせよ、購入者責任になってしまいますのでご注意ください。
今回は価格を上げたく無いので、そのままご案内します。通常よりも1000円ほどは安いと確信していますし、そろそろ飲んで美味しくなっている頃でしょう!是非ご検討くださいませ!
以下は4年前に書いたこのワインのコメントです。
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【肯定感が沸いてくる素晴らしいピノ・ノワール!】 結局のところブルゴーニュ・ピノ・ノワール・ファンがブルゴーニュ・ピノ・ノワールに求めるものを全て持っており表現できるのがミシェル・グロのオート=コート・ド・ニュイ・ルージュじゃないのか・・・。
そんな気持ちにさせてくれるワインです。ヴィンテージに関わらず、いつもエレガントな清ました顔をしているが、打ち解けてくるとハニカムし、微笑むし、時にははしゃいでもくれる。そして最後はいつも気付かずに去っていってしまう。しばらく会わないでもいられるけれど、久しぶりに会うと決まっていつものパターンだ。余計なものは何も身に付けないくせに、
「あれを着てくれば良かったのに・・・」
とも思わせない。
まあ、確かに現在はまだ若いと思える状態ですが、何だかなぁ・・・不足感が無いんですよね。スタイリッシュで美しさ全開のピノ・ノワールです。やはり美味しい。これがスタンダードだと思います。・・でもどこで購入されても良いにせよ、ちゃんと温度管理をしているお店で購入しましょうね。お奨めします。
● 2015 Bourgogne Hautes Cotes de Nuits Rouge Fontaine Saint Martin Monopole
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ルージュ・フォンテーヌ・サン・マルタン・モノポール
【2014年初リリースのサン=マルタン・ルージュ!】
こちらは少ないので・・申し訳ありません。テイスティングは自重しています。リアルワインガイド第59号は、
「今飲んで88+ ポテンシャル89+ 飲み頃予想 今~2030」
と渋めですが、2015年の気候はオート=コートにぴったり合っている・・・つまり、2015年は糖分が高かったのでやや甘い仕上がりの年になりやすいところ、オート=コートの涼しさがそれを自然に抑えた・・と言うロジックでしょう。
以下は2014年もののサン=マルタンのレヴューです。
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【エレガントなエレガントな・・ブルゴーニュ・ピノ・ノワールの粋と言いたくなるような仕上がりです!】
2014年に大きく変更になったオート=コート・ド・ニュイのルージュです。どうやら、今までのブレンドものとは違い、フォンテーヌ・サン・マルタンと名付けられた区画のみの葡萄で仕上げられたワインのようです。
ある意味、noisy が2014年もののミシェル・グロに回帰したのは、このフォンテーヌ・サン・マルタンの存在に有るとも言えます。
だって・・目新しいじゃないですか・・。・・いや、ただそれだけなんですけどね。
話は飛びますが、PCをいじっていたら、大昔の写真が出て来ました。2000年に撮ったラ・ターシュの写真です。これ・・です。

小さいですよね~。でもDRCのエチケットは白地ですが、文字が結構ハッキリしているんで、その頃の性能がまだ良く無かったデジカメでもソコソコ写ったんですね。
反対にルロワのエチケットなんぞは、何時間かけてもまともに撮れませんでした。ま~・・苦労しました。
ようやくその頃は楽天さんが上場した頃かと思いますが、そんなECモールが山ほど存在していて、noisy も入ってくれとずいぶん誘われましたが・・全部断っちゃってましたね。楽天さんがモールを開いたのが1997年だそうで、noisy がホームページを開いたのが1995年、ECを始めたのが1998年ですから、楽天さんと良い勝負・・最も売り上げでは比較のしようも無いですけどね・・。その頃は、
「近い将来にネット販売は主流になる!」
と思ってたんですが、たかが5~10年でモノになるとまでは考えていたかどうか微妙では有ります。
その頃不安だったのは、
「陰の部分だけが取り上げられて、インターネット自体が潰されるんじゃないか?」
と言うことなんですが、2000年代前半はまだそんな不安を確実に持っていたと・・記憶しています。懐かしい気持ちでも有りますけどね。
そんな様々な不安や不安定な要素と戦いつつも、非常に安定して美しいワインを安価に提供してくれていたのが「ドメーヌ・ミシェル・グロ」です。アンヌ・グロやグロ・フレールは濃密さやパワフルさで売っていましたが、ミシェル・グロは濃厚バリック全盛時代も決して流されず、
「エレガントで美しいワイン」
でした。
いや・・エレガントなのと要素不足なのは違いますよ。今はそうでも無いですが、アンヌ=フランソワーズ・グロ(パラン)はやや不足気味でしたけど。足りない感じがしたものです。
で、このフォンテーヌ・サン・マルタン・ルージュ・・・デザインもエレガントに変更になりましたが、このデザインを2000年頃のデジカメで撮ったら苦労しただろうなぁ・・と言うことで、上記の話しになったんですが、それはさておき、
「今飲んで、ワイン単体でのバランスが凄い!」
です。完結しちゃってます!・・エレガントで美しく、非常に旨いです・・!。
もっとも、ワイン単体での話しでして、マリアージュさせるとなると話しは別になっちゃいますけどね。かなりの旨さです。
リアルワインガイド第55号で徳丸さんは、1回目の訪問時に凄かったのに、2回目ではガチガチで評価困難・・と、ほとんどのミシェル・グロのワインを「暫定点」にしています。これにつきましては、ミシェル・グロの上級キュヴェのコラムに書いていますので、ご参考にされてください。
で、暫定点ながらも 88~89+ と言う評価です。
非常にエレガントで美しく、とても冷ややかで、現在はひとつの良いバランスに有る状態と言えます。徳丸さんがテイスティングされた時とは、おそらくですがかなり変わっていると思われますが、この2017年のお正月と言うタイミングでは、
「まさにミシェル・グロらしい味わいのオート=コート!」
と言えます。愛らしいベリーやチェリーが冷ややかに香ります。やや冷えた状態でもたっぷり有るエキスの旨みがこのワインを近しいものにしてくれるはずです。
久しぶりにミシェル・グロ、いかがでしょうか。2つ目のモノポールとして、新たにリリースです。是非飲んでみてください!お勧めします!
● 2015 Bourgogne Hautes Cotes de Nuits Blanc Fontaine Saint Martin Monopole
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ブラン・フォンテーヌ・サン・マルタン・モノポール
【非常に良いです!リアルワインガイド第59号は 今飲んで89 ポテンシャル89+ 飲み頃予想 今~2035 でした!】

間に合わないかと思ってましたので、
「飲めませんでした」
と書きましたが・・間に合いました。2014年がとても美味しかったものの、やはりニュイでは珍しい白ですから気になっていまして、少し頑張っちゃいました。
で、・・以前は以下の様に書いていた訳です。(フォンテーヌ赤等のコラムと同じ文章です。)
ルージュよりブランがほんのちょっとだけ、今飲んでポイントが高いですね。ドメーヌ・ジャン・グロの時代から散逸していた所有権を集めて仕立て直し、ようやく全てを入手、モノポールとしてリリースしはじめた「サン=マルタン」の白です。
葡萄が熟した2015年、リアルワインガイドによるとほんのり南のフルーツが感じられるようです。ギィ・アミオのピュリニー=モンラッシェ・レ・ドゥモワゼルのような豪奢な甘さでは無いでしょうが、冷ややかさが存在しているとそのようなニュアンスは決してマイナスポイントにはならないものです。
不思議なのは、「甘い」と言ってしまうとワインファンはそっぽを向いてしまい、「思い切りドライ!」とやるとまぁまぁ・・受けは良いものの、
「・・実際、本当に残糖が無くドライだと、なかなか美味しいと言ってくれない」
ことが非常に多いですね。何しろ・・余り熟成させずに飲むパターンが多いのも有りますしね。
まぁ、いろんな意味でそれが全てでは無いんです。どんなに残糖が無くドライでも酸の構成が素晴らしくて、旨みを見事に形成している場合も有る訳ですし、ドライで薄い旨みだとしても・・例えばルイ・ユエランの2013年などもそうですが、ま~・・最初は全然売れなくても、加速度が付いて売れて行くんですね・・。
なので、「甘い」とか「やや甘い」とかは、実際に本当に「甘い」訳じゃ無い・・が、
「いつもより少しだけ甘さを感じるかもしれない・・比較すれば・・」
と言う表現が「短くなっただけ」と、取った方が良いかな・・と思います。
言葉は非常に難しいもので、その辺のニュアンスを伝えきれない我々に問題が有る訳ですが、「滅茶甘い!」とか書いていなければ、それは「程度の問題」で有って、有る人には若干甘味が感じられるかもしれないものの、違う人には「・・どこが・・甘いのよ・・」と言うようなレベルでしかない・・と取られるのが良いかと思っています。
とてもリーズナブルなモノポールのオート=コートです。樹齢が上がって行くとメオ=カミュゼの「クロ・サン=フィリベール」のような存在になるでしょう。ご検討くださいませ。
リアルの第59号を見る限り、
「やや甘いのかな?」
と言う印象を持ちますが、やはり上記に書いたように、特段に甘いニュアンスは感じません。むしろリテールの場では「甘い」などと言ってしまうとかえって大きな問題になってしまうでしょう。
果実はやや南国系フルーツが混じる・・と言うニュアンスで、現状は樽のニュアンスがわずかに勝り、完全な溶け込みを待っている感じ。樽香が立っていると言うよりも、もうすぐ「混じり合って一体化する直前」の感じです。
この地域にたまに見られる、やや中域の乏しいピノ・ブランのようなニュアンスでは無く、中域の豊かな味わい幅の広い見事なシャルドネです。品格も充分、必要なのは僅かな時間・・でしょう。非常に良いです。
言ってみれば、2010年頃のメオ=カミュゼのクロ・サン=フィリベール・ブランのようなニュアンスで、この数年間樹齢が上がれば、それにも負けないようなポテンシャルを身に着けるかもしれません。
非常に良いと思います。ある種レアですから・・飲んでみたい方も多いと思いますのでお早めにご検討くださいませ。お勧めします!
以下は2014年もののレヴューです。
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【瑞々しさたっぷり!樽臭くない、ピュアなモノポールのシャルドネです!】
とても良いバランスのシャルドネです。久しぶりにミシェル・グロの白ワインを飲みましたが、たっぷり楽しめる見事なバランスをしています。
リアルワインガイド第55号も、何故かこのオート=コート・ド・ニュイ・ブラン・フォンテーヌ・サン・マルタンだけは、
「暫定点としてでは無く、 89~89+ 今~2033 」
と、しっかり評価しています。
他のアイテムはガチガチな状態でポテンシャルを取りに生き辛かったところ、やはり白ワインとはバイオリズムが違ったのでしょうね。
こう言ったことは非常に良く有りまして、特に冬の間・・・リリースされて初めての冬を日本で迎える時、特に赤ワインは春~秋よりも冷えた状態で飲みますので、やや沈んだように感じられます。
ところがですね・・ちゃんと品温を合わせてあげると、そうでも無いんですよ。やることをしっかりやると、このタイミングでは大抵の場合、大丈夫なんですね。でも、品温を上げないで飲んでしまうと・・どうしても沈み気味になります。そして、春を迎える頃・・ワインは硬くなることが多いので、
「リリース直後の冬~次の年の冬(もしくは翌々年の冬)が明けるまで」
が赤ワインの硬い時期・・みたいな捉えられ方をされているとも言えるかもしれません。ちゃんと温度を合わせられれば、結構・・ちゃんとしているもんです。でも、春からは硬くなるワインも結構有ります。
クラスは違いますが、ちょっとピュリニーにも似た感じの果実感を含むコルトン=シャルルマーニュ・・みたいな感じで、まぁ、ソックリだとはとても言えませんが、僅かに柑橘、白~黄色のややブリっとした大振りの果実がとても冷ややか、目の細かい石灰系ミネラリティ、中域は適度に膨らみ、ぷっくりさの中に僅かなオイリーさを感じさせながら収束して行きます。果実の風味がしっかり有るペルナン=ヴェルジュレス・・の方が近いかな?・・飲むのに早く無い・・などとは言いませんが、この状態でもとても美味しく飲めます。
実はこの畑、コート=ドールからはちょっと離れているようで、ニュイ=サン=ジョルジュ村から5キロ位西に行ったところになるようです。地図上ではむしろ、ペルナン=ヴェルジュレスの方が近く、距離的にはアロース=コルトンとニュイ=サン=ジョルジュが、正三角形を描く感じですね。
なので、ペルナン的で有り、しかしニュイの温かさも有る・・みたいなニュアンスなんかもしれません。
リアルワインガイドは90点を付けたがらなかったですが、noisy 的にはジャスト90点ですね。とても良かったです。是非飲んでみてください!お薦めします!
● 2015 Morey-Saint-Denis en la Rue de Vergy
モレ=サン=ドニ・アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジ
● 2015 Nuits-Saint-Georges les Chaliots
ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・シャリオ
【2015年のミシェル・グロは相当に良い!!】
詳しくはシャンボール=ミュジニーのコラムに書きますが、まぁ・・変わらないっちゃ・・変わらないのかもです。それも高いレベルをキープしたまま・・ですね。なので、特別に言い立てることも無いのかとも思いますが、それでも2015年、ミシェル・グロは相当良いんじゃないかと思っています。
ミシェル・グロのワインは、人それぞれに結構、評価が異なるんですね。評論家同士でもかなり違います。ジルベール・エ・ガイヤールはクロ・デ・レアをいつも、物凄く高く評価しています。例えば2014年のクロ・デ・レアは「97Points」です。
半面、最近noisyのところでも頻繁に名前が出て来る「ティム・アトキン氏」は同じ2014年のクロ・デ・レアを「91Points」としか評価していません。しかもまぁ・・ミシェル・グロさんの他のワインも似たようなもので、「平均ランクの造り手」として見ているようです。ジルベール・エ・ガイヤールの、
2011年 96Points
2012年 94Points
2013年 96Points
2014年 97Points
とは大違いなんですね。
日本人でもエレガントなワインがお好きな方や、ワインはやはり本場、ヴォーヌ=ロマネだろう!・・と言う方にはピッタリ・・ドハマりのはずなんです。しかし、日本では代理店さんが多く入手が比較的簡単なことに加え、
「様々なコンディションのミシェル・グロのワインが存在する」
ものですから、訳が判らないことになってしまっています。
コンディションの良いミシェル・グロは・・相当に旨いです。それに加え、2015年は相当に良い・・と想像出来ます。
因みにリアルワインガイド第59号は、
●ニュイ・レ・シャリオ
「今飲んで90 ポテンシャル91 飲み頃予想 今~2037」、美しい酸のハーモニー
●モレ・アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジ
「今飲んで89+ ポテンシャル90+ 飲み頃予想 今~2037」、目が詰まり複雑性が出ている
ととコメントしています。
まぁ、通常は上代が8千円位かと思いますので、7千円位の販売が普通かと思いますが、先だってのバックヴィンテージ、2011年ものと同じ価格でご紹介ですので・・かなりリーズナブルです。
ネットのワイン屋になってからしばらく経って、余りにどこでも販売しているので・・やり辛い部分が有って、時折仕入れなかったりしていますが、やはり好きなんですよね。是非コンディションの良いミシェル・グロを飲んでみてください。お勧めします。
以下は2011年のレ・シャリオのコメントです。
━━━━━
【蔵出しのバックヴィンテージオファーです!何でこんなに安いのか・・不明ですが、リアルワインガイド第45号は88~89、飲み頃2017~2028と飲み頃に入ってます。】
奥ゆかしさが何とも言えぬ情緒を感じさせる、ミシェル・グロならではのワインがこのレ・シャリオですね。エレガントながらも実は芯のしっかりしたワイン・・と言えると思います。
で、本当に何でこんなに安いの?・・と言いたくなっちゃいます。だって、2014年もののこのワインの仕入れ価格とほとんど変わらないんですから・・本当ですよ。どんなに利益を削ったとしても6千円以下は絶対に無理で、監禁作業になっちゃいます。
せっかくなので、価格を上げないためにもこちらも飲まずにご案内させていただきますが、リアルワインガイドも2017年から飲んで良いと判定していますので、ありがたいですよね。追加は見込めませんのでお早めに!
● 2015 Chambolle-Musigny
シャンボール=ミュジニー
● 2015 Vosne-Romanee
ヴォーヌ=ロマネ
【滅茶苦茶美味しいシャンボール村名!これは是非飲んでみてください!同格のヴォーヌ=ロマネも非常に面白い存在です!】

一般格的にはヴォーヌ=ロマネが上でシャンボール=ミュジニーはそのすぐ下・・のようなイメージが有るかと思います。ドメーヌ・ミシェル・グロのポートフォリオ的には同格・・と言うことなのでしょう。
今回、久しぶりにフルラインナップでドメーヌ・ミシェル・グロを扱うことにした訳ですが、その中でも意外にも仕入れ辛いのがこのシャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネなんですね。勿論、
「ん?・・そんなこと無いんじゃない?」
とおっしゃる方もいらっしゃるかと思いますが、より良いコンディション、味わいを求めますと結構に難しいものです。
「・・そこだけ・・美味しいとこだけ抜くんですか?」
と言われちゃうもので・・。エージェントさんもそれなりのアソートで購入しますから、バランス良く買ってくれないと困る訳ですね。でもアチコチのエージェントさんも有りますから・・ね。色んなやり方が有って難しいんです。
noisy 的にはこのヴォーヌ=ロマネ村名とシャンボール村名、そしてニュイ1級がとても好きでして、数本ずつの3アイテムのうち、何をテイスティングするかで悩んだんですが、このところしばらく飲めていないシャンボール村名を飲むことにしました。
いや~・・画質を落とした写真しか掲載出来ないのが残念ですが、実際はめっちゃ綺麗です!もっと美しいんですが腕が無い・・すみません。久しぶりに飲んで、やっぱりビックリしました。超旨いです!
まぁ、このミシェル・グロさんりのシャンボール=ミュジニー村名についてはリアルワインガイドでも太鼓判ですから皆さんもご存知かと思いますが、
「シャンボール村名のトップ」
と評価しています。
確かに・・それ以上のものを感じさせてくれるクオリティなんですが、どこか、シャンボールだけの表情とも思えないような匂いをふんだんに感じるんですよね。
肌理の細やかさはまぁ・・バッチリですし、シャンボールらしい艶々とした石灰系のニュアンスも有ります。しかしそんなシャンボールらしさは「縁の下の力持ち」的な存在で有って、むしろ、ヴォーヌ=ロマネ的な柔和でバランスの良い酸、らしい複雑性とアロマが、ワインを飲む楽しさを再認識させてくれちゃうんですね。
特にシャンボールと言うアペラシオンは、確かに果実を感じさせてくれはしますが、若い内はむしろ石灰系のミネラリティの存在が目立ちます。前面に出て来る・・と言う意味です。
しかしグロさんちのシャンボールは、粘性が有って・・つまり粘土による影響、もしくは赤い土・・のような構成からの果実だったりスパイスだったり・・が前面に来ています。
ヴォーヌ=ロマネ村名にシャンボール的な石灰の下支えのボリュームを増大させた感じ・・と言っても良いかもしれません。シャンボールの表現には余り出て無いボリューム感と言えば良いのか。良くも悪くもヴォーヌ=ロマネ的で有り、もしくはミシェル・グロ的だと言うことなのかな・・と理解しています。ヴォーヌ=ロマネ イコール ミシェル・グロ 的なものが、脳内で出来上がってしまっているのかもしれません。「標準・超スタンダード」と言うことなのかもしれません。
じゃぁヴォーヌ=ロマネはどうなんだ!・・と言うことになるんですが、こちらもやっぱり・・今回は飲んではいませんが、見事なヴォーヌ=ロマネなんですね。リアルワインガイド的には59号で、ヴォーヌ=ロマネ 90+~91+、シャンボール 91~92 と、ものの見事に、キッチリと 0.5ポイント、シャンボールが上の評価点を出しています。
まぁ、この辺は好みだと思うんですね。それに2015年は「甘い」と言うような評価が有りますが、まぁ、それがもし感じても最初のうちだけです。noisy が飲んだかぎりにおいては、このシャンボールを甘いとは絶対に言わないですし、むしろいつもよりもより好ましい・・と言うと思います。
それにね・・将来的には非常に複雑なブケをかもし出してくれるのが判るアロマなんですね・・。勿論シャンボールですから非常に長命です。ヴォーヌ=ロマネよりも長く持つでしょうし、時折へそを曲げる癖は直らないと思います。その点ではヴォーヌ=ロマネのバランスの良さは素晴らしいですから、シャンボールのような癖は無いです。良くも悪くもシャンボールは「石灰」の多分の存在が影響するんですね。
なので同格ですが、早めに飲むならどちらでもOK、ちょっと置くならヴォーヌ=ロマネ、長く置くならシャンボール・・と言うことになるかと思います。素晴らしいワインでした!超お勧めします!是非飲んでみてください。
● 2015 Nuits-Saint-Georges 1er Cru
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ
● 2015 Vosne Romanee 1er Cru aux Brurees
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・オー・ブリュレ
● 2015 Vosne-Romanee 1er Cru Clos des Reas Monopole
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・レア・モノポール
● 2015 Clos-Vougeot Grand Maupertuis Grand Cru
クロ=ヴージョ・グラン・モーペルテュイ・グラン・クリュ
【2015年はワインラヴァーのヴィンテージ!!是非ミシェル・グロも飲んでみてください!】
ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェのご案内です。いや・・高くなってしまったのと、雨後のタケノコみたいにネット販売のワイン屋さんの進出で、noisy の出る幕じゃ無くなって来た感じがしたので、だいぶ遠退いてしまっていました。それでもニュイ1級とか、レ・ブリュレ、クロ・デ・レア、クロ=ヴージョは扱いたいとは思っていましたよ。2006年まではそれでも上級キュヴェまでテイスティングしていましたしね。
ワイン屋さんが増えることは非常に良いことですが、ネット上の情報はどこを切っても金太郎・・
「・・・そんなんじゃぁお客さんが離れてしまう・・付かないこと位、判れよ・・」
と・・自分のことはまずどこかに置いといて・・感じています。
まぁ、ワイン屋であっても仕入れたワインをその都度、全部自分で開けて飲んでたら破産しちゃいますが、飲めないなら飲めないなりの紹介の仕方が有るんじゃないかと・・。通り一遍の安い情報と、さらにはラ・グランド・リュをラ・グラン・リュのように書いたまま・・、知らぬか、知るつもりも無いか、それともただ天然ボケか・・単なる間違いと言うことは有るにせよ、そもそも区別も付かない、付けないようじゃ、お先が知れてます。・・自戒を込めて・・ね。
ミシェル・グロさんのワインは日本の正規エージェントが沢山有りますんで、決して珍しいものでは有りません。そんな環境も有ってか、ワイン屋はもう誰も飲んで案内しよう・・などと言う空気じゃないのは確かかもしれません。
それでも、今回の仕入れでは・・例えばクロ=ヴージョは極少の割り当てです。飲んで案内出来た昔が信じられないですが、リアルワインガイド第59号では、
「94~95」
と非常に高評価です。
例えば皆さんも、期待して抜栓した高級ワインが、余りに薄くて香らず、
「・・あれ?・・コンディション、悪い?」
などと思ったことは、ワインファンなら何度も有るはずです。
季節も変われば気温も変わる、湿度も変化する、環境も違う、人間もワインもバイオリズムが有る、熟成による変化も有る・・。さらにはビオ的にはその日が「根の日」だったりして・・。
リアルワインガイドでも昨年・・いや、noisy がテイスティングで参加した時ではないですが、
「・・余りに何も出て来ないので、途中でテイスティングを中止し、改めて数日後にやり直した」
などと言うことが有ったそうです。
まぁ、シュタイナー的見地から言うならば、その日はよほど惑星の配列が良く無かったんでしょう!・・(^^;;
ヴォーヌ=ロマネ・クロ・デ・レアは、ミシェル・グロのモノポールで有り、看板ワインですね。これもリアルではガチガチだったようで、「92~93」と見事な評価です。
このワインはバランスが良いので、いつ飲んでも・・「こんな感じだよね・・」と過少に評価されがちですが、ヴォーヌ=ロマネのワインとすると非常に長熟でして、長く置くと激変します。1級畑とするなら標高の低い位置に有りますが、やはりテロワールの違い・・なんでしょうね。
オ・ブリュレ1級もリアルワインガイド第59号は暫定点で「92~93+」でした。この畑は濃密でスパイシー、それに、ジャイエ家も持っていたことも有って、noisy もお気に入りです。クロ・デ・レアと違って何年か置くだけでかなり出て来ますし、長い熟成も可能です。リアル的には、「グラン・クリュですか?」と。余り話題に成らない1級畑ですが、今はメオ=カミュゼがリリースしているブリュレ・・・昨今のメオを考え合わせるともの凄いワインになってると思うので、これも是非飲みたいですが、
「最もリーズナブルなブリュレ」
で有ることは間違い無いですし、評価も非常に高いので、価格は「安い!」と言えるでしょう。
少なくとも10年以上前の頃のように、ある程度簡単に購入できる価格に戻ってほしいもので、全アイテムのテイスティングをやりたいものですが、昨今はそうは行かないでしょう。でも相対的に言えば非常にリーズナブルです。是非2015年ドメーヌ・ミシェル・グロの上級キュヴェ、ご検討くださいませ。
以下はかなり昔のコメントです。
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【2006年のブルゴーニュはやっぱり旨い!】
・・・ミシェル・グロを飲んで、そう感じました。・・・いや、何でもかんでもそうだ・・・とは言いませんよ。少なくともnoisyが扱っている造り手に関しては、間違い無くそう思います。
人間も、何事も無く、またそつなく生きて来た方は穏やかな性格で、人から愛されると思いますが、言ってしまえば平凡で、あまり目立たないのかもしれませんが、人生の荒波に揉まれ、辛いこと、悲しいことを乗り越えてきた方は、揉まれてきた故の「影」や「みえない優しさ」が有るのかもしれません。まあ、そんなにイッパ一絡げでは言い切れないものではあるものですが・・・。
2005年はストレスの無い葡萄の性格から、とてもニュートラルな素晴らしいワインが生まれたとは思っています。でも、それって、生産者にとってはそうかもしれないが、グラスを目の前にした飲み手には余り関係の無い部分ですし、ワイン自体の評価とも違うように思います。
2006年は生産者にとっては難しいヴィンテージだったのかもしれませんが、それが還ってワインに複雑性と表情を深める要因になったように思え、且つ、丁寧に仕上げられた関係で、現状では2005年よりも美味しいという、ちょっと皮肉な状況になっているんじゃないかな?と思うんですね。
その事については他のコラムでも書きましたのでここでは拡げないですが、本当に素直に、情報に振り回されずに自身の評価をすることが、ワインの楽しみを深めてくれると思います。1968年のシャトー・ディケムは、noisyは飲んだことは有りませんが、文献によれば、本当に素晴らしい味わいだったそうで、
「1968年のボルドーは全滅」
等という安直な評論家の言葉の鵜呑みでは、何事も真実に目を向けられないことを暗示しているようです。
2006 ブルゴーニュ・ルージュ
単純に美味しい、とてもエレガントな味わいです。濃く無く、薄く無く、ベリー、チェリーがミネラルとともに穏やかに香り、中程度のボディと、後口をやや酸で引き締めながらの余韻が有ります。僅かに若い部分で後口の酸味を引きずりましたが、お客様の手に届く頃には、輪郭をキッチリ描けるようになっているでしょう。美味しいです。
2006 ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・レア
とても硬かった2005年に比べ、現在は一つの良いバランスに有ります。わずかな動物香的スパイスと黒味掛かった粒の小さなベリー、テクスチュアの良い接触感、締まりつつも収縮を繰り返すボディ、美しい減衰が有ります。まだ大きさはさほどでは無いものの充分に美味しいです。こちらは酸度は強くなく、とてもまろやかです。決して2005年に大きく劣ることは有りません。
2006 クロ=ヴージョ・グラン・モーペルテュイ・グラン・クリュ
さすがのトップ・キュヴェで、クロ・デ・レアが如何に素晴らしい1級畑でも、これを超えるのは至難の技でしょう。ベルナール・グロのクロ=ヴージョ・ミュジニに続くグラン・モーペルテュイの畑はグラン=ゼシェゾー直下という事も有ってか、グラン=ゼシェゾー的な丸みや厚み、黒い果実を感じさせてくれますし、ミュジニーにもほど近い部分での、硬質なミネラルや赤い、張りの有るボディも感じ取れます。黒い果実の裏には、出て来そうで出ない、香りの粒子のカプセルみたいなものが有りますので、これが開くには時間をかなり必要とするものの、黒っぽい果実の集合体の凝縮量が凄いので、まったりと美味しく飲めてしまいます。素晴らしいです。
改めて飲んでみて、ミシェル・グロのスタンダードさの素晴らしさを再認識しました。これ見よがしな部分が全く無く、それでも充実していると思います。お奨めします。飲んでみてください!
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