ドメーヌ・モンテリー=ドゥエレ=ポルシュレ
モンテリー=ドゥエレ=ポルシュレ
フランス Domaine Monthelie-Douhairet-Porcheret ブルゴーニュ
● 前から気になっていた造り手のワインがようやく入ってきました。その名も「モンテリー=ドゥエレ=ポルシュレ」。知っている人なら・・
「・・おっ!・・ポルシュレって・・あのポルシュレ?」
と思い当たるんじゃないかと思います。
■エージェント情報
「Domaine Monthelie-Douhairet-Porcheret」は300年以上前にモンテリー氏によって設立された歴史あるドメーヌで醸造所にはドメーヌ設立当初から1930年代まで使用していた古い圧搾機が展示してあります。
モンテリー氏の子孫によって畑は開墾され、最盛期には12haの畑を所有するまでになりました。1970年代初頭にドメーヌが2つに分裂して所有する畑も半分の6haずつに分けられ、一方のドメーヌは畑を売却してしまったため、もう一方のドメーヌ運営を引き継いだモンテリー一族の流れを受け継ぐアマンド女史が残された6haの畑でワイン造りを続けました。
1989年にはアマンド女史の養子でオスピス・ド・ボーヌの運営管理を12年続けた後、「Domaine Lalou Bize - Leroy」の運営管理を務めていたアンドレ・ポルシュレ氏がドメーヌに加わりました。2004年にアマンド女史は亡くなりましたが、ドメーヌに大きく貢献したアマンド女史の名前は今もキュヴェ名に残っています。
現在はアンドレ・ポルシュレ氏の孫娘であるカタルディナ女史が定年で引退したアンドレ・ポルシュレ氏の教えを受け継いでワイン造りを行っています。
所有畑は現在でも6haのまま変わりありません。畑仕事は昔ながらの耕作や剪定、必要に応じた摘房などを行い、収穫は手摘みで葡萄が自重で潰れないように容量25kgのケースを使用しています。
葡萄は選別台で厳しくチェックして100%除梗を行ってからブルゴーニュでは伝統的な木製の開放桶でアルコール醗酵を行います。酵母は葡萄の健康状態が良ければ自然酵母、そうでなければセレクション酵母を使用。
毎日液循環と軽い櫂入れを行いながら18~20日間醗酵させます。ワインはポンプを使わずに重力によって移動させ、300年以上前に建てられたアーチ型天井のカーヴ内に並べられた228Lのブルゴーニュ型樫樽(新樽約10%)で20~22カ月間熟成させます。テロワールを表現できるように人の干渉は出来るだけ行わず、化粧をしていないワイン造りを心掛けています。

● 2018 Bourgogne Pinot Noir
ブルゴーニュ・ピノ・ノワール
【ご紹介漏れ!・・2年以上も忘れてました・・すみません・・でもお陰でリーズナブルです!】

写真の日時は2021年4月13日でしたので、まぁ・・noisy にとっても色々なことが起きた時期では有ったのですが、たまたまA.C.ブルしか仕入れていなかったことも有り、
「・・後で書こう・・」
と思いつつも、写真が見当たらないとか、見つかっても1枚しか見当たらないとか、ブルゴーニュ・ルージュとかデータを入れられているとか、ポルシュレさんが亡くなられているからしっかり書きたいけれど他に書かなくてはならないコラムが山ほど有るとか・・で、結果的に放置状態になっていた訳です。
この頃はまだ今のように2枚ずつ掲載するつもりが無かった頃・・とは言え、数枚は写真を撮っているにも関わらず、何故かPC上で見当たらないなどとなりますと、
「探すだけで相当な時間を浪費する」
ことになってしまうんですね。
それに加えて自作の販売システムの更新とか、サーバーのOSの更新(新規サーバーを立ててそれまでのプログラムが動くか試験する)なども入って来ますから、それを新着の合間に・・いや、新着は全ての雑多な仕事の合間に書かざるを得ないので、放置ワインが出て来てしまう訳です。
このモンテリー=ドゥエレ=ポルシュレは、良くも悪くも80~90年代に大いにもてはやされたブルゴーニュ・ピノ・ノワールの世界観の一つの側面を、今でも感じることが出来る・・クラシカルな味わいが特徴です。
まぁ・・このドゥエレ=ポルシュレも新たな技術を使っていないことは無いですが、例えば・・今のブルゴーニュワイン、いや、多くのボトルワインの栓を抜くと・・
「シュボッ」
と・・少しガスの音がしますよね。
そして半分ほど残して2~3日後に栓を抜いても同様に・・音がすると思います。でも、80年代、90年代にそんなことは滅多に無く、もしそんなことが有ったら・・
「・・あれ?・・ボトル内で再発酵したか?」
と・・悪い方に捉えられていたかもしれません。
ある意味その音がするのは今では何も問題にならず、ただ技術としてボトル内の酸素を含む空気を、酸素を含まないガス(炭酸ガス、窒素ガス等)で置換しているんですね。
ブルゴーニュワインも、その昔は「田舎のワイン」でしたから、全てをネゴシアンにお任せしていた1970年以前から、時代が進んでヴィニュロン自身がワインを造り、ボトル詰めまで行う・・いわゆる「ドメーヌ」が多く生まれた1970年以降・・時代を動かした一人がポルシュレさんです。その技術はヴィニュロンたちに驚きを持って迎えられた訳です。
ですが今や、もしそのままでずっといたとしたら・・今の技術に付いて行けないことになってしまいますよね。なので、ドゥエレ=ポルシュレでも新しい技術は常に取り入れているはずなんです。
しかし・・根本はずっと変わらない・・ポルシュレ味、まぁ・・オスピス味のブルゴーニュ・ピノ・ノワールです。近かったのはルイ・ジャドとか・・でしょうか。ニコラ・フォールとかは栽培は別としても醸造は真逆の存在・・かと思います。
ですがこのクラシカルなブルゴーニュ・ピノ・ノワールは、今や絶滅してしまったと言って良く、古い人間の noisy などは・・飲んでいると・・涙がチョチョ切れて来る訳ですよ。
どちらかと言えば内向きな味わいが徐々にそのベクトルを変え、外向的になって行く・・そこに、エレガンスやフィネス、ワビサビが感じられますし、感情をくすぐられる部分が有ると感じます。
何せ、テイスティングしたのは2021年4月ですから・・素晴らしいワインですとは言えても、今はこんなです!・・とは言えないので・・すみません。価格も・・最新ヴィンテージは4千円超えるでしょうからリーズナブルですし、2020年に亡くなられたポルシュレさんの忘れ形見とも言える2018年ものです。是非偲びつつ・・飲んでみてください。お勧めします!
● 1996 Volnay 1er Cru en Champans
ヴォルネイ・プルミエ・クリュ・アン・シャンパン
【非常に美味しいです!まだ若い!・・シャンボール=ミュジニー的ミネラリティとエレガンスを感じさせる1996年アン・シャンパン!】

写真はアン・シャンパン1996年です。以下はポマール・レ・フルミエ1996年のレヴューです。アン・シャンパンは美しい果実、ミネラリティで若さがビシビシ来ます。すみません・・時間が無くて書き切れませんでした。
━━━━━
まぁ、先行き問題になりそうなアイテムをテイスティングするのはワイン屋の務めでも有ります。
「・・この96年って、こんなに液面が低くて大丈夫ですか?」
と聞かれたら、どうしたら良いでしょう?
「・・・さぁ・・飲んでみなきゃ判りません。」
昨今はそれで済ませてしまうのが普通なんでしょうが、もう少し突っ込むことも「お務め」では無いでしょうか。
「この1996年は飲めておりませんが、アイテム違いのこちらは・・」
と言える位にはなりたいものです。
ワイン屋をやっていて思うことは、お客様が飲む前のボトルを直前に味見出来たらどんなにか良いだろうか・・と言うことですね。そこでちゃんと判断が出来ますから。でもそれは叶わない希望です。
しかしながら、造り手は違いますよね。どんな経過を経たアイテムかを知っています。そして出荷前に、
「リコルクをするか?」
「補酒をするか?」
「ボトルを入れ変えるか?」
「エチケットを貼りなおすか?」
そして、
「売るか売らないか?」
を判断しています。
例えばこの1996年のヴォルネイ1級レ・フルミエは、キャプスュル下から3~5センチほどのところに液面の上部が有ります。普通なら・・結構に下がっていると判断できます。そして、コルクを見れば、かなり色が付き湿っていて(上がっていて・・)、リコルクされていないことが判ります。

左の写真をご覧ください。左のボトルは1992年ポマール1級レ・シャンラン、右は1996年ポマール1級レ・フルミエです。
1992年レ・シャンランは結構な量が入っています。リコルクされているかどうかは、現段階では不明ですが、されているともされていないとも・・判らないです・・が、リコルクされ、不足した分を補酒している可能性も有ります。
右の1996年レ・フルミエは開けて確認していますので、リコルクも補酒もされていません。外観を綺麗にしてそのまま出されたようです。
もし、1992年レ・シャンランがリコルクされていたとしたら、
「そこにはドメーヌとしての判断が有った」
ことの証明になります。
また、もっと古いキュヴェも液量がたっぷり入っています。
つまり、1996年ものは「コルクもまだ持ちそうだし味わいも良いのでそのままリリースしよう」
と言う判断が有った・・と考えられます。
なので、今回の一連の古酒はドメーヌがきちんと仕事をした結果として届いたことが伺えます。
で、この1996年のポマール1級レ・フルミエ(ヴォルネイ1級では有りません)ですが、
「滅茶美味しい!・・ほぼ完熟!とろりとした甘みさえテクスチュアから滲みだして来て、古酒ならではの艶めかしくも官能的なブケ、キノコ、動物香、フルーツが実に心地良い!」
味わいになっているんですね。
1996年と言えばもう23~24年でほぼ四半世紀です。同年のヴォルネイ・アン・シャンパンについてはそちらのコラムで記載しますが、
「全然違う個性!」
を見せてくれますので、1996年同士の比較も滅茶面白いと思います。
因みに、ポマール1級レ・フルミエは、ポマールのトップクラスのレ・ジャロリエールの下部に接し、ヴォルネイのレ・フルミエの北に接します。ここまで熟してくると・・ホント、ブルゴーニュワインの醍醐味・・です。
なお、今回のポマール1級レ・フルミエは、1988年、1993年、1996年、1997年、1998年と入荷しています。
ポマール1級レ・シャンランも入っていますが、テイスティング出来るほどは数が有りませんでした。この畑は1級レ・ジャロリエールと1級リュジアン・バの上部に接し、1級リュジアン・オーとヴォルネイの1級シャンランに挟まれています。余り重くは無く、エレガント系の味わいになることが多いように思います。ただし、90年以上(現時点で)の古木を含みますので、期待も大きくなりますよね。
この機会に是非!・・貴重な古酒をご検討くださいませ。お勧めします!
● 1997 Volnay 1er Cru en Champans
ヴォルネイ・プルミエ・クリュ・アン・シャンパン
【非常に美味しいです!まだ若い!・・シャンボール=ミュジニー的ミネラリティとエレガンスを感じさせる1996年アン・シャンパン!】

写真はアン・シャンパン1996年です。以下はポマール・レ・フルミエ1996年のレヴューです。アン・シャンパンは美しい果実、ミネラリティで若さがビシビシ来ます。すみません・・時間が無くて書き切れませんでした。
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まぁ、先行き問題になりそうなアイテムをテイスティングするのはワイン屋の務めでも有ります。
「・・この96年って、こんなに液面が低くて大丈夫ですか?」
と聞かれたら、どうしたら良いでしょう?
「・・・さぁ・・飲んでみなきゃ判りません。」
昨今はそれで済ませてしまうのが普通なんでしょうが、もう少し突っ込むことも「お務め」では無いでしょうか。
「この1996年は飲めておりませんが、アイテム違いのこちらは・・」
と言える位にはなりたいものです。
ワイン屋をやっていて思うことは、お客様が飲む前のボトルを直前に味見出来たらどんなにか良いだろうか・・と言うことですね。そこでちゃんと判断が出来ますから。でもそれは叶わない希望です。
しかしながら、造り手は違いますよね。どんな経過を経たアイテムかを知っています。そして出荷前に、
「リコルクをするか?」
「補酒をするか?」
「ボトルを入れ変えるか?」
「エチケットを貼りなおすか?」
そして、
「売るか売らないか?」
を判断しています。
例えばこの1996年のヴォルネイ1級レ・フルミエは、キャプスュル下から3~5センチほどのところに液面の上部が有ります。普通なら・・結構に下がっていると判断できます。そして、コルクを見れば、かなり色が付き湿っていて(上がっていて・・)、リコルクされていないことが判ります。

左の写真をご覧ください。左のボトルは1992年ポマール1級レ・シャンラン、右は1996年ポマール1級レ・フルミエです。
1992年レ・シャンランは結構な量が入っています。リコルクされているかどうかは、現段階では不明ですが、されているともされていないとも・・判らないです・・が、リコルクされ、不足した分を補酒している可能性も有ります。
右の1996年レ・フルミエは開けて確認していますので、リコルクも補酒もされていません。外観を綺麗にしてそのまま出されたようです。
もし、1992年レ・シャンランがリコルクされていたとしたら、
「そこにはドメーヌとしての判断が有った」
ことの証明になります。
また、もっと古いキュヴェも液量がたっぷり入っています。
つまり、1996年ものは「コルクもまだ持ちそうだし味わいも良いのでそのままリリースしよう」
と言う判断が有った・・と考えられます。
なので、今回の一連の古酒はドメーヌがきちんと仕事をした結果として届いたことが伺えます。
で、この1996年のポマール1級レ・フルミエ(ヴォルネイ1級では有りません)ですが、
「滅茶美味しい!・・ほぼ完熟!とろりとした甘みさえテクスチュアから滲みだして来て、古酒ならではの艶めかしくも官能的なブケ、キノコ、動物香、フルーツが実に心地良い!」
味わいになっているんですね。
1996年と言えばもう23~24年でほぼ四半世紀です。同年のヴォルネイ・アン・シャンパンについてはそちらのコラムで記載しますが、
「全然違う個性!」
を見せてくれますので、1996年同士の比較も滅茶面白いと思います。
因みに、ポマール1級レ・フルミエは、ポマールのトップクラスのレ・ジャロリエールの下部に接し、ヴォルネイのレ・フルミエの北に接します。ここまで熟してくると・・ホント、ブルゴーニュワインの醍醐味・・です。
なお、今回のポマール1級レ・フルミエは、1988年、1993年、1996年、1997年、1998年と入荷しています。
ポマール1級レ・シャンランも入っていますが、テイスティング出来るほどは数が有りませんでした。この畑は1級レ・ジャロリエールと1級リュジアン・バの上部に接し、1級リュジアン・オーとヴォルネイの1級シャンランに挟まれています。余り重くは無く、エレガント系の味わいになることが多いように思います。ただし、90年以上(現時点で)の古木を含みますので、期待も大きくなりますよね。
この機会に是非!・・貴重な古酒をご検討くださいませ。お勧めします!
● 1997 Pommard 1er Cru les Fremiers
ポマール・プルミエ・クリュ・レ・フルミエ
【液面が低いからダメ?・・それって本当?・・これ、滅茶美味しいです!ほぼ完熟に近い1996年ポマール1級フルミエ!】

まぁ、先行き問題になりそうなアイテムをテイスティングするのはワイン屋の務めでも有ります。
「・・この96年って、こんなに液面が低くて大丈夫ですか?」
と聞かれたら、どうしたら良いでしょう?
「・・・さぁ・・飲んでみなきゃ判りません。」
昨今はそれで済ませてしまうのが普通なんでしょうが、もう少し突っ込むことも「お務め」では無いでしょうか。
「この1996年は飲めておりませんが、アイテム違いのこちらは・・」
と言える位にはなりたいものです。
ワイン屋をやっていて思うことは、お客様が飲む前のボトルを直前に味見出来たらどんなにか良いだろうか・・と言うことですね。そこでちゃんと判断が出来ますから。でもそれは叶わない希望です。
しかしながら、造り手は違いますよね。どんな経過を経たアイテムかを知っています。そして出荷前に、
「リコルクをするか?」
「補酒をするか?」
「ボトルを入れ変えるか?」
「エチケットを貼りなおすか?」
そして、
「売るか売らないか?」
を判断しています。
例えばこの1996年のポマール1級レ・フルミエは、キャプスュル下から3~5センチほどのところに液面の上部が有ります。普通なら・・結構に下がっていると判断できます。そして、コルクを見れば、かなり色が付き湿っていて(上がっていて・・)、リコルクされていないことが判ります。

左の写真をご覧ください。左のボトルは1992年ポマール1級レ・シャンラン、右は1996年ポマール1級レ・フルミエです。
1992年レ・シャンランは結構な量が入っています。リコルクされているかどうかは、現段階では不明ですが、されているともされていないとも・・判らないです・・が、リコルクされ、不足した分を補酒している可能性も有ります。
右の1996年レ・フルミエは開けて確認していますので、リコルクも補酒もされていません。外観を綺麗にしてそのまま出されたようです。
もし、1992年レ・シャンランがリコルクされていたとしたら、
「そこにはドメーヌとしての判断が有った」
ことの証明になります。
また、もっと古いキュヴェも液量がたっぷり入っています。
つまり、1996年ものは「コルクもまだ持ちそうだし味わいも良いのでそのままリリースしよう」
と言う判断が有った・・と考えられます。
なので、今回の一連の古酒はドメーヌがきちんと仕事をした結果として届いたことが伺えます。
で、この1996年のポマール1級レ・フルミエ(ヴォルネイ1級では有りません)ですが、
「滅茶美味しい!・・ほぼ完熟!とろりとした甘みさえテクスチュアから滲みだして来て、古酒ならではの艶めかしくも官能的なブケ、キノコ、動物香、フルーツが実に心地良い!」
味わいになっているんですね。
1996年と言えばもう23~24年でほぼ四半世紀です。同年のヴォルネイ・アン・シャンパンについてはそちらのコラムで記載しますが、
「全然違う個性!」
を見せてくれますので、1996年同士の比較も滅茶面白いと思います。
因みに、ポマール1級レ・フルミエは、ポマールのトップクラスのレ・ジャロリエールの下部に接し、ヴォルネイのレ・フルミエの北に接します。ここまで熟してくると・・ホント、ブルゴーニュワインの醍醐味・・です。
なお、今回のポマール1級レ・フルミエは、1988年、1993年、1996年、1997年、1998年と入荷しています。
ポマール1級レ・シャンランも入っていますが、テイスティング出来るほどは数が有りませんでした。この畑は1級レ・ジャロリエールと1級リュジアン・バの上部に接し、1級リュジアン・オーとヴォルネイの1級シャンランに挟まれています。余り重くは無く、エレガント系の味わいになることが多いように思います。ただし、90年以上(現時点で)の古木を含みますので、期待も大きくなりますよね。
この機会に是非!・・貴重な古酒をご検討くださいませ。お勧めします!
● 1996 Monthelie Rouge Cuvee Miss Armande Magnumbottle
モンテリー・ルージュ・キュヴェ・ミス・アルマンド・マグナムボトル
【まさにブケ一色!この1993年レ・デュレッス・ルージュはポマール・フルミエっぽい仕上がりでした!】・・こちらはモンテリー村名のマグナムです!

古酒はヴィンテージでも味わいが異なりますが、その個体それぞれでも同じにはなりません。延長上には有るのが普通ですけど。
液量はしっかり入っています。何故か・・同じ1993年のクロード・デュガのジュヴレ=シャンベルタンを思い出しました・・似ちゃいないんですが、雰囲気がそっくりだったんですね。1993年のニュアンスなのかな?・・香りの記憶って、結構恐ろしいです。自分でもそう・・思います。すっかり忘れていたのにとんでもないことも思い出しちゃいますよね。
若いフレーヴァーはすでに無く、新たな境地に入って来た段階かな?・・と思います。まだこの先も10年ほどは行けるでしょうし、2~3年したら完熟かな?・・とさえ思いますし、いや、2~3年前が良かったかも・・とも感じます。
ミネラリティは素晴らしくしっかりしています。先に書いたように、1993年っぽい・・です。これは何とも説明できないんで困っちゃいますが・・(^^;; 勿論ですが、個体差が有りますんで、noisy が感じたような部分がソックリ同じだとは限らないでしょう。
今回はグレートイヤー、1990年ものもいただきました。しっかり澱を落として、休養をさせてからお楽しみください。
以下は最近のこのワインのレヴューです。
━━━━━
【リーズナブルなヴォルネイ1級同等!・・と思っていただいて良いかと思います!】
左の写真は・・結構良く撮れたかな・・と自画自賛しています。
いや、写真として良く出来た・・と言うことじゃなくて、写真としては全然ダメだと思いますが、
「正確に香りや味わいを想像させてくれる感じに撮れた!」
と言う点だけですね。
何せ、抜栓後にグラスに注いで即写真を撮るので、「こんな風にしたい・・」と言う意識は働かないんですね。なので時折、全く自身の感覚とは違う方の映り方をしていることも有ります。言ってしまえば、
「ポルシュレのレ・デュレッス・ブラン'16 は失敗・・」
と思っています。レ・デュレッス・ブラン...滅茶美味しいんですが、美味しそうには撮れなかったと残念に思ってます。
しかしこの赤の方は、見ていただいたら全くそのまんま・・とnoisy は思っています。プラムに石灰や綺麗な土、そこに軽い黒果実が入ったニュアンス。ヴォルネイ1級の軽やかなタイプと重厚なタイプの中間的な重量感がそのまんま・・映っているかと思います。勿論、完全に開いてはいないものの、適度な締まりと解放が有り、構造の深い部分からの訴えも届きます。
「・・意外に・・いいなぁ・・」
と言う感じです。ヴォルネイの、どちらかと言えば軽薄にも感じるライトな美味しさも、どこかに持ちつつ、ムルソーに近い方の重厚複雑な粘土由来の美味しさもそれなりに持っている感じですね。ヴォルネイ1級で・・良いんじゃないの?・・と思ってしまいました。
良く出来たワインだと思います。さすがポルシュレ...と言う感じがします。是非飲んでみてください。お勧めです!
● 1993 Monthelie Rouge Clos du Meix Garnier Monopole
モンテリー・ルージュ・クロ・デュ・メ・ガルニエ・モノポール
【まさにブケ一色!この1993年レ・デュレッス・ルージュはポマール・フルミエっぽい仕上がりでした!】・・こちらはモンテリー村名クロ・デュ・メ・ガルニエです。

古酒はヴィンテージでも味わいが異なりますが、その個体それぞれでも同じにはなりません。延長上には有るのが普通ですけど。
液量はしっかり入っています。何故か・・同じ1993年のクロード・デュガのジュヴレ=シャンベルタンを思い出しました・・似ちゃいないんですが、雰囲気がそっくりだったんですね。1993年のニュアンスなのかな?・・香りの記憶って、結構恐ろしいです。自分でもそう・・思います。すっかり忘れていたのにとんでもないことも思い出しちゃいますよね。
若いフレーヴァーはすでに無く、新たな境地に入って来た段階かな?・・と思います。まだこの先も10年ほどは行けるでしょうし、2~3年したら完熟かな?・・とさえ思いますし、いや、2~3年前が良かったかも・・とも感じます。
ミネラリティは素晴らしくしっかりしています。先に書いたように、1993年っぽい・・です。これは何とも説明できないんで困っちゃいますが・・(^^;; 勿論ですが、個体差が有りますんで、noisy が感じたような部分がソックリ同じだとは限らないでしょう。
今回はグレートイヤー、1990年ものもいただきました。しっかり澱を落として、休養をさせてからお楽しみください。
以下は最近のこのワインのレヴューです。
━━━━━
【リーズナブルなヴォルネイ1級同等!・・と思っていただいて良いかと思います!】
左の写真は・・結構良く撮れたかな・・と自画自賛しています。
いや、写真として良く出来た・・と言うことじゃなくて、写真としては全然ダメだと思いますが、
「正確に香りや味わいを想像させてくれる感じに撮れた!」
と言う点だけですね。
何せ、抜栓後にグラスに注いで即写真を撮るので、「こんな風にしたい・・」と言う意識は働かないんですね。なので時折、全く自身の感覚とは違う方の映り方をしていることも有ります。言ってしまえば、
「ポルシュレのレ・デュレッス・ブラン'16 は失敗・・」
と思っています。レ・デュレッス・ブラン...滅茶美味しいんですが、美味しそうには撮れなかったと残念に思ってます。
しかしこの赤の方は、見ていただいたら全くそのまんま・・とnoisy は思っています。プラムに石灰や綺麗な土、そこに軽い黒果実が入ったニュアンス。ヴォルネイ1級の軽やかなタイプと重厚なタイプの中間的な重量感がそのまんま・・映っているかと思います。勿論、完全に開いてはいないものの、適度な締まりと解放が有り、構造の深い部分からの訴えも届きます。
「・・意外に・・いいなぁ・・」
と言う感じです。ヴォルネイの、どちらかと言えば軽薄にも感じるライトな美味しさも、どこかに持ちつつ、ムルソーに近い方の重厚複雑な粘土由来の美味しさもそれなりに持っている感じですね。ヴォルネイ1級で・・良いんじゃないの?・・と思ってしまいました。
良く出来たワインだと思います。さすがポルシュレ...と言う感じがします。是非飲んでみてください。お勧めです!
● 1990 Meursault le Pre de Manche
ムルソー・ル・プレ・ド・マンシュ
【ご存じプレ・ド・マンシュの古酒、1990年と1997年です!激レア!】
モンテリーとの村境に有るプレ・ド・マンシュです。1990年と1997年、1本ずつの入荷なので・・激レアです。
こちらは液面がどちらも高いです。キャプスュル下から隙間が僅かしか有りません・・・と言うことは、リコルクしている可能性は有りますね。
また、1997年はそうでもないですが、1990年ものはボトルに汚れが少し有ります。長く超蔵されてきた訳ですので、それを落とした跡のようなものが有ります。まさか、
「汚れてるじゃないか!」
とクレームを言われる方はいらっしゃらないと思いますが、最近はビックリするようなことばかり有りますんで。
少なくとも古酒とか、バックヴィンテージのワインは、扱いに気を付けましょう。到着した直後に開けてクレームを付ける方もいらっしゃいますが、それはあなたの責任です。・・と言うか、古酒は、ワインはそういうものだと理解してください。
色合いは照りが有り、良い感じに見えます。そもそもムルソーは長命ですから、澱下げと休養をして、上手い具合に開けて、美味しく飲んでくださいね。
以下は最近のこのワインのレヴューです。
━━━━━
【すでに巷では評判になっているポルシュレのムルソー、バックヴィンテージを2品ご紹介!このワインの秘密が判った!?】
ようやっと・・2013年のドゥエレ=ポルシュレ、人気の2アイテムをテイスティング出来ました。アメリカ向けに押さえられていた分がキャンセルになったとかで、ある程度の数量を確保できたんですね・・。2014年のムルソーは飲んでいたんですが、エレガントに仕上がったはずの2013年はずっと飲めずにいました。
早速・・飲んでみました。やや閉じた状態からでしたが、リニアなカーブで徐々に柔らかくなってきました。基本的にこのドゥエレ=ポルシュレのムルソーは、村の北側のヴォルネイ近くの畑ですので、
「村の南や西の畑の、大理石的な厳しいミネラリティは少な目。ややソフトで丸くふくよかなニュアンスが強い仕上がりなムルソー」
で有ることは容易に想像できます。マイルド系のムルソーですね。
柑橘系フルーツにほんのりと蜜のトッピング、非常にピュアですがナチュラリティはさほどでも無い感じです。ポルシュレさんですから・・危険性の出るような醸造はしないでしょう。
非常に美味しいんですが、ちょっと物足りないかな・・と思いつつ、夕食と一緒に飲み始めました。まぁ、noisy の場合は夕食と言っても、完全に日が変わってからになりますので、夜食と言うべきかもしれませんが。
で、食と一緒に飲み始めると、このプレ・ド・マンシュ、絶好調なんですよ。滅茶美味しいんです。そう・・塩分やある種の酸との出会いで、このムルソーは完成された味わいになり、非常にクリーミーになるんですね。
「ナトリウム系ミネラリティとの出会いによって」
と言い換えても良いかもしれません。もしくは、
「旨みを持つ酸との出会いによって」
かもしれません。

そもそもグランメゾンの置きたいワインは、提供する食にマリアージュさせるべく選択されたワインです。一部のグレートなワインは、そのワインの味わいのみで完結してしまいますので、その無比なワインに食を合わせるような形になり、余り好ましくありません。
美食のフレンチでは、やはりそうした選択が好ましいからこそ、「ソムリエ」と言う職業が生まれたとも考えられ、マリアージュ(結婚)と言う言葉が、そこに使われるようになったのでしょう。
で、このムルソー・・・・実はプレ・ド・マンシュだけでは無くて、1級のサントノもそうなんですが、南側の優れた1級ムルソーに比較すると、欠落が有るのが判ります。それこそがナトリウム系ミネラリティや、まん丸なパレットを描く酸の構成です。例えばムルソー・ペリエールは熟すともう、それだけで100点満点です。若くてもミネラリティは膨大で、酸の構成も旨みたっぷりでまん丸です。
その欠落部分が 凹 で表現されるとすると、食が 凸 ですよね。それらが一緒になることで、パーフェクトなパレットが完成するんですね~・・と思います。もっと突っ込んで言ってしまうならば、塩素を含んだナトリウムイオンが電子と出会って完成された塩になる・・かどうかは知りませんが、イメージ的にはそれを酸の構成まで膨らませたような印象を持ちました。
で、セブンイレブンで仕入れてきた最新作?のチーズインスナックと言うものを出して来ました。まぁ、うま味調味料を含め様々な添加物が入ってるとは思うんですが、まぁ・・美味しいですよね。ポテトチップス片手にビールを飲んでるのとさして変わらない状況です。
こんな雑多な味わいのスナックにも、非常に良く反応します。まん丸なパレットを描いてくれます。スナック類の雑多な味の部分だけは浮いてしまいますけど。チーズ系の強い味わいにも負けることなく、自己主張もさりげなくしつつ、完成されたマリアージュ感を造ってくれるんですね。
さすがポルシュレ・・この構成は素晴らしい・・また、日本人に受けるのも判るような気がしました。

そしてこちらは1級のレ・サントノ・ブランです。ご存知の通り、ヴォルネイ・サントノ=・デュ=ミリュー(区画そのものは別)などの素晴らしいピノ・ノワールを生み出すムルソー北部の1級畑です。村名のプレ・ド・マンシュはその南に有ります。
さすがに品格はプレ・ド・マンシュの及ぶところでは無く、高貴さがしっとり漂います。ほんのりと蜜のトッピングから柑橘系の果実の放出までの流れはプレ・ド・マンシュと同様ですが、やはりそこは1級だけ有って、エレガントさを失わずに見事な押し出しをしてきます。
中域の構成も見事で、太過ぎずダレず。少しトロッとしたテクスチュアです。余韻も非常に長い・・です。面白いのは少し塩っぽいミネラリティを感じることです。
やはり同じように感じるのは、ムルソー南側の1級たちのような鋼のように硬く万全なミネラリティの構成では無くて、
凹のように感じる部分を持っています。それが食と出会うことで、
「おお!」
と成ってくるんですね。少し粘り、ほんのりオイリーで、出会い後の「甘味」が素晴らしいんですよ。
むしろ、ムルソー村南側の優れた1級畑たちと完全なマリアージュをするのはとても難しいことじゃないかとさえ感じました。白ワインとして完全過ぎる・・嫌いが想像されました。ましてや若いうちは大理石的膨大なミネラリティが厳しさを伝えてきますから余計です。
この、「出会い」によっても、レ・サントノのイメージも大きく変わることが判ると思います。素晴らしいワインでした!
どちらも美味しいと思います。ぜひご堪能くださいませ。一推しです!
以下は同じワインの、以前のレヴューです。
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【すでに巷では評判になっている(らしい)ポルシュレのムルソー、バックヴィンテージを2品ご紹介!】 ドメーヌ・モンテリー=ドゥエレ=ポルシュレの、巷ではかなり人気になっているらしい白、特にムルソーらしいですが、正規からオファーをいただいたのでオーダーしました。
やはり人気の性でしょうか、かなり数量は削られまして、バラのみの到着です。今回は現行の2014年では無く、2013年の入荷でした。
実は・・ポルシュレらしいのはピノ・ノワールと言う自身の思い込みからか、ピノ・ノワールばかりをご紹介しておりまして、その割には営業成績も余り芳しくは無く、トップキュヴェまで残っている状況だったので、白のオファーをいただいた時は、そのまんまスルーしていたんですね。
で、2017年の正月に、友人たちと新年会を催したんですが、その時出て来たのが2014年のムルソーでした。
どうやら巷では、ドーヴネに似ている・・のような評判だそうでして、
「・・(ドーヴネ・・すか~?)」
と、当初はちょっとばかり眉唾もんだなぁと・・思ってました。まぁ・・新樽の率は高いですから、そんな意味では似ているんでしょう。
ムルソー村名は、ル・プレ・ド・マンシュと言うヴォルネイ側に有るリューディです。価格も決して高くは無く・・まぁ、安い訳でも無い、普通の価格帯になると思います。
ヴォルネイ側に有りますので、ムルソーの南端や西の丘の方のムルソーとは、だいぶ印象が異なります。赤い土、粘土が石灰に混じる・・そう、あくまでピノ・ノワールにも良く合いそうな粘土土壌主体のシャルドネの味わいがします。
その分、ハードでタイトなムルソーの印象とは異なり、やや柔らかく、深みや構造を感じやすく、滑らかさの有る豊かな味わいです。もっとも、noisy が飲んだのは2014年ですから、2013年とは若干印象は違うでしょう。
また、ポルシュレにシャルドネ、白の印象は特には余り持っていないので、判断のしようが無い訳ですが、ポルシュレさんと言えばやはり新樽使いです。あのオスピス・ド・ボーヌを立て直したのも、また現在のオスピスのワインの良し悪しも、やはりポルシュレさんの新樽100%制限が効いている訳ですね。そしてドメーヌ・ルロワ系にしても、新樽の凄い使い手として今もその手腕は伝説になっていますから、ポルシュレさん=オスピス・ド・ボーヌ=ルロワ≒ドーヴネと言うような連想ゲームが成り立つのかもしれません。
そうは言っても、やはり白ワインの味わいとしては、ポルシュレさんのイメージが無いもので・・売れるかどうかも判らないし数も余り無いので、そのまま出そうか・・とも思ったんですが、一応お一人様2本までと言うことにさせていただきました。
また、1級のサントノですが、こちらも当然ながらヴォルネイ村に引っ付いた形で存在する畑ですので、やはり粘土石灰系のやや赤みを感じる柔らかく深い味わいになる場合が多いと思われます。1級ですからそこはル・プレ・ド・マンシュよりも繊細・複雑・凝縮感などの点において、確実に上回ってくるでしょう。今回は入荷が余りに少ないので・・テイスティングは出来ませんで・・すみません。
ご興味のある方が多いと思います。是非ご検討くださいませ。
● 1988 Monthelie 1er Cru les Duresses Blancs
モンテリー・プルミエ・クリュ・レ・デュレス・ブラン
【モンテリー、オーセ=デュレッスの最高の畑、1級レ・デュレッス・ブランの古酒です!】
余りに若いワインが美味しいので、この1988年のレ・デュレッスも・・思わず飲んじゃおうかな・・と思った位ですが、どう考えても利益にならなくなってしまうので思い留まっています。古酒好きとしますと、ムルソーの古酒なんぞは大好物ですし、しかもちょっとペリエールにも似たようなグラの出るワインですので、期待して良いと思います。
液面は1.5~2.5センチほどでしょうか、キャプスュル下から有りますが、「高い」と言えるレベルです。色合いも良いです。ボトルは少し汚れていますので、詰め替えは無いですね。リコルクの可能性は充分有り得ます。(上記は例外が無いとは言えませんのでご了承ください。)貴重なボトルかと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【ちょっとエレガントな方向に振ったムルソー・ペリエール風!】
このワインのファンは結構いらっしゃると思いますよ。noisy も食わず嫌いで、余り手を出さなかったんですが、2016年ものを飲んでから気が変わってしまいました。
以前は、
「モンテリー1級とは言っても・・レ・デュレッスだと言っても、もう少し安ければなぁ・・」
と言う気が有ったのは事実です。
でも、その昔も、かのドヴネのオーセ=デュレッスを目の前にして、
「ドヴネだと言っても・・オーセ=デュレッスの村名なら、もう少し安けりゃなぁ・・」
と言いながら飲んでました。その頃のnoisy にとっては大枚をはたいて仕入れていた訳で、そりゃぁ・・味わいは素晴らしかったけれど、高いな~と思っていた訳です。
まぁ、そんなルロワさんとは切っても切れない・・いや、切れたか?・・関係の深いポルシュレさんでしたし、
「考えてみれば、そのころのドヴネのオーセの味わいを決めていたのはポルシュレさん?」
かもしれない・・と言うことに気付いてしまいました。
じゃぁ、ドヴネのシャルドネと、ポルシュレのこのレ・デュレッス・ブランと、どこが違うのか?・・と言われたら、おそらくこのように答えるでしょう。
「樽の使い方とナチュラル度」
むしろ、それ以外はほとんど一緒かもしれません。
確かに、ドメーヌもののドヴネ、ルロワのワインの表現には、エナジーと言う言葉を使用したくなります。秘めたものが有りつつ開放に向かうものが有ります。
ポルシュレのこのワインには、秘めたものの割合がやや多く、エレガンスを持ったナチュラル感はやや劣ると感じます。
しかし、内容は・・かなり近似しているんじゃないか?・・と思えるほど濃密です。少しエレガンスを得ることに主体を持ったムルソー・ペリエール、もしくは、ムルソー・ペリエールの持つ厳しいミネラリティを少し軽くした感じ・・と同様に思います。
なので、
「相当旨い!」
です!
隠れた銘酒と言いたくなりますね。是非一度はこのモンテリー1級レ・デュレッス、飲んでみて欲しいと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【これは素晴らしい!・・騙されたと思って是非飲んでみてください!・・濃い色の液体から熟した質感高いフルーツがポンポン出て来ます!】
「食わず嫌い」と言う言葉が有る位、人間の思い込みと言うのは結構に恐ろしいもので、食べても飲んでも、ロクに見てさえいないのに、
「私、これ嫌い・・」
と思いこんじゃってる場合が良く有ります。
日本人はナチュラルチーズ嫌い・・と言うのが定番だった昭和の時代から、いつの間にかフロマージュと言う言葉が広まったかと思った時には、氾濫に近い状態にまでなってしまっています。
「モンテリー?・・それってブルゴーニュなの?」
位の理解が日本では一般的かと思いますが、あのアンドレ・ポルシュレが養子に入った位ですから、よっぽど将来性が有ると見込んだに違いない・・と言う見方も出来ると思うんですね。
noisy も余り馴染みは有りませんから、少しずつテイスティングして行こう・・と思いつつ、中々進展しない状況でした。そして2016年のシャルドネは、今この時点ではすでに、
「2016年のブルゴーニュ・シャルドネはグレートイヤー!」
を大声で宣言したいほど、その素晴らしさを堪能していますが、このモンテリー1級レ・デュレッスの素晴らしさには思わずうっとりしてしまいました。
やや濃い目の色合いで黄色が強いです。写真ではそこまで見えないと思いますが、実際はもっと濃いです。緑も実はしっかり入っているのが判ります。
アロマは「蜜」。そう・・ムルソーでこのアロマが出るのはまず「レ・ペリエール」だけ。レ・ペリエールのように「岩・石に入り込んだ蜜」と言う訳には行きませんが、濃密なアロマはペリエールと同類かと感じます。厳しいミネラルのニュアンスは無いですが。
そして伸びる伸びる・・伸びてもいつまでも決して伸び切らず、そこから熟した柑橘のフレーヴァーがたっぷり出て来ます。色合いも濃い目ですが、柑橘もギュッと凝縮した感じです。でも甘くは無いですよ。
中域も適度に膨らんでくれ、余韻がまた滅茶苦茶長い!・・まだ有る・・まだ続いてる!・・と言う具合です。そして石灰や美しい砂、土のニュアンスを僅かに綻ばせます・・それがまた独特のミネラリティで、
「ん・・これがモンテリー・レ・デュレッスのニュアンスなのかな・・もしくはモンテリーそのものか・・?」
などと嬉しくなってしまいました。
そもそもこのモンテリー、どこに有るかご存知でしょうか。ヴォルネイに続く畑でやや西にオフセットして存在する感じです。一般的にはヴォルネイにストレートに連なるのがムルソーで、西にズレて連なるのがモンテリーだと思ってください。
いや~・・これは嬉しい発見でした。実はモンテリー1級レ・デュレッスはオーセ=デュレッスの1級レ・デュレッスと隣り合っています。ここまで素晴らしいとは思いませんでした。個性も有り、大きさも・・構造もしっかりした密度有るシャルドネです。是非飲んでみてください!滅茶推します!旨いです。
● 1999 Monthelie Rouge Clos du Meix Garnier Monopole
モンテリー・ルージュ・クロ・デュ・メ・ガルニエ・モノポール
【まさにブケ一色!この1993年レ・デュレッス・ルージュはポマール・フルミエっぽい仕上がりでした!】・・こちらはモンテリー村名クロ・デュ・メ・ガルニエです。

古酒はヴィンテージでも味わいが異なりますが、その個体それぞれでも同じにはなりません。延長上には有るのが普通ですけど。
液量はしっかり入っています。何故か・・同じ1993年のクロード・デュガのジュヴレ=シャンベルタンを思い出しました・・似ちゃいないんですが、雰囲気がそっくりだったんですね。1993年のニュアンスなのかな?・・香りの記憶って、結構恐ろしいです。自分でもそう・・思います。すっかり忘れていたのにとんでもないことも思い出しちゃいますよね。
若いフレーヴァーはすでに無く、新たな境地に入って来た段階かな?・・と思います。まだこの先も10年ほどは行けるでしょうし、2~3年したら完熟かな?・・とさえ思いますし、いや、2~3年前が良かったかも・・とも感じます。
ミネラリティは素晴らしくしっかりしています。先に書いたように、1993年っぽい・・です。これは何とも説明できないんで困っちゃいますが・・(^^;; 勿論ですが、個体差が有りますんで、noisy が感じたような部分がソックリ同じだとは限らないでしょう。
今回はグレートイヤー、1990年ものもいただきました。しっかり澱を落として、休養をさせてからお楽しみください。
以下は最近のこのワインのレヴューです。
━━━━━
【リーズナブルなヴォルネイ1級同等!・・と思っていただいて良いかと思います!】
左の写真は・・結構良く撮れたかな・・と自画自賛しています。
いや、写真として良く出来た・・と言うことじゃなくて、写真としては全然ダメだと思いますが、
「正確に香りや味わいを想像させてくれる感じに撮れた!」
と言う点だけですね。
何せ、抜栓後にグラスに注いで即写真を撮るので、「こんな風にしたい・・」と言う意識は働かないんですね。なので時折、全く自身の感覚とは違う方の映り方をしていることも有ります。言ってしまえば、
「ポルシュレのレ・デュレッス・ブラン'16 は失敗・・」
と思っています。レ・デュレッス・ブラン...滅茶美味しいんですが、美味しそうには撮れなかったと残念に思ってます。
しかしこの赤の方は、見ていただいたら全くそのまんま・・とnoisy は思っています。プラムに石灰や綺麗な土、そこに軽い黒果実が入ったニュアンス。ヴォルネイ1級の軽やかなタイプと重厚なタイプの中間的な重量感がそのまんま・・映っているかと思います。勿論、完全に開いてはいないものの、適度な締まりと解放が有り、構造の深い部分からの訴えも届きます。
「・・意外に・・いいなぁ・・」
と言う感じです。ヴォルネイの、どちらかと言えば軽薄にも感じるライトな美味しさも、どこかに持ちつつ、ムルソーに近い方の重厚複雑な粘土由来の美味しさもそれなりに持っている感じですね。ヴォルネイ1級で・・良いんじゃないの?・・と思ってしまいました。
良く出来たワインだと思います。さすがポルシュレ...と言う感じがします。是非飲んでみてください。お勧めです!
● 2013 Monthelie Blanc Cuvee Miss Armande
モンテリー・ブラン・キュヴェ・ミス・アルマンド
【完全発酵故の旨さでしょう!コルシャル的ミネラリティ!ムルソーの大人気に比較すると大人しいですが、ドゥエレ=ポルシュレ白の味筋は変わりません!】

大人気なドゥエレ=ポルシュレのムルソー群に比較すると、リーズナブルでは有りますが、人気は落ちるようです。noisy も初めて仕入れることが出来た「モンテリー・ブラン・キュヴェ・ミス・アルマンド」です。
そもそも「モンテリー」ってどこに有るかご存知でしょうか。ほとんど誰も知らないんじゃないかと思いますが、ヴォルネイの南西側に引っ付いていて、ムルソーの西に在ります。
このキュヴェ・ミス・アルマンドの区画はレ・プラントですから、そうですね・・ヴォルネイ・クロ・デ・シェヌの南側、ほんのちょっと離れたところです。
ミネラリティの組成自体は、ムルソーに近いとは言えず、むしろドゥエレ=ポルシュレのムルソーには少し似ているものの、コルトン=シャルルマーニュをやや太くしたようなイメージが近いかな・・と思います。
そもそもモンテリーのワインは、赤はやや粗雑なテクスチュアで太く、繊細な表情は出ず、ピノ・ノワールのエレガンスは出にくいかな?・・と感じます。しかし白に関しては、
「研ぎ澄まされた感じはしないが、赤ほどの野暮ったさは無く、むしろ過小評価気味」
と言うような気もします。もちろん、造り手によると思います。有名な生産者はいなかった村です。
一連のドゥエレ=ポルシュレのテイスティングで飲んでいますので、とても良く理解出来たかな・・と言う気でいますが、やはりさすがアンドレ・ポルシュレ、一貫した造りをしており、ムルソー・プレ・ド・マンシュの下級キュヴェとしての役割はしっかり果たしていると感じました。
柑橘系の果実に伸びの有る細やかな石灰系ミネラリティが感じられます。コルシャル的な白くて細やかなものです。繊細さはコルシャルのミネラリティにはとても及びはしませんが、オーセ=デュレッスほど軽くは無い感じです。
やや緑色さえ感じる濃いめの黄色から、ようやく解放が始まったタイミングのようで、少しずつ細やかな表情を見せます。粘土や珪藻土っぽいニュアンスに、クリーミーさの有るテクスチュア。全く甘くなく、完全発酵しているのが判ります。徐々に解放に向かい、時間が経つほどバランスしてくる感じです。1時間も経つと、抜栓直後のイメージを忘れてしまうほど、ムルソーっぽさが出てきました。決してチープな味わいでは無い、高級ワイン的な要素をしっかり持っていると思います。
ムルソーの造り手も、ピュリニーでも同様ですが、ほんの僅かな糖分を残した造りをされる方が結構いらっしゃいます。それはそれで非常に美味しいですし、若く早い段階から受け入れられる下地を持っていると言えるでしょう。
しかし、ポルシュレさん的にはそんなことは絶対にせず、「完全発酵こそ生命線」と言うようなイメージが伝わって来ます。これは、若いうちには、「とっつきにくさ」にも繋がりますが、甘味に頼らないでバランスさせることこそが真の醸造だと考えられていらっしゃるのでしょう。ムルソーもムルソー1級も、完全に発酵させており、非常にドライです。
そして非常にクリーミーです。粗野なテクスチュアではありません。滑らかです。現タイミングでは抜栓直後こそ、今一つのバランスですが、10分もすると膨らみ始め、実に良い感じになって来ます。30分経過すれば充分でしょう。
ですので、到着後、早めに飲まれるようでしたら30分前には栓を抜くことをお勧めします。ムルソー・プレ・ド・マンシュにさして劣らないシャルドネの美味しさに出会えると思います。ぜひ飲んでみてください。お勧めします!
● 2013 Pommard 1er Cru les Chanlins
ポマール・プルミエ・クリュ・レ・シャンラン
【ポマールらしい重量感!ドライで引き締まった躯体!香りの複雑性・凝縮感が半端無いです!】

何と表現すれば良いのか・・こんな表現で良いのかとは、noisy もこの20年に渡って悩んで来たことではありますが、いまだにそんなことを考えつつ、キーボードに向かっている訳です。
ポルシュレさんはオスピス・ド・ボーヌ、ドメーヌ・ルロワと渡り歩いてきた・・とされますが、やはりオスピスでの彼の仕事振りが素晴らしかったので、引退しようとする彼をマダム・ルロワが引き止め、ドメーヌに来てもらったと記憶しています。
なので、やはりオスピス的なのでは?・・などとも一瞬頭を過りますが、大体にして、「オスピス的なピノ・ノワール」が余りに大雑把でしか判らないし、何しろワインに仕立てるのは各ドメーヌなんですから、余計に様々なタイプになり、「オスピス的な味わい」の根拠にはならんと・・言うことになります。
ただしオスピスは基本、新樽100%で造らされますから・・そのためにはどうしたら良いか・・とか、逆算で造らざるを得ないのが寄進者たる各ドメーヌなんですね。なので、新樽に負けない、しっかりした葡萄を得ることが重要になり、そんな流れを造り、監督したのがアンドレ・ポルシュレと言えるでしょう。
この美しい、しかも非常にしっかりした、そして透明感が凄い色合いを見てください・・。素晴らしいでしょ?・・・もう何となく味わいが想像できるんじゃないかと思うんですが・・?
一口飲んで思ったのは・・何と、ドメーヌ・ルイ・ジャドのクロ・サン=ジャックです・・。何でなんだろう?・・と自分でも不思議です。ニュアンスは非常に似ているなと・・しかし、各部分はおそらく全然似ていないんです。むしろ、
「若くして飲んだ時のジャドのクロ・サン=ジャック」
と言うべきなのかもしれません。
例えばド・シャソルネイのフレデリック・コサールも、あのパカレも、ポマールのレ・シャンランを造っていた時期がありましたよね。エレガンスが有り、非常にエキシーで、しかも軽やかさや官能感も有り、旨いワインでした。
でも、ポルシュレ監修のこのポマール・レ・シャンラン・・・・全然違いますよ。同じ自然派だとしても、もう腰の位置が全然違います。非常に低い位置から出てくる感じの全域に渡り発散されるアロマです。
そして非常に凝縮していて、細やかに仕上げたものが詰まっている感覚が有ります。言っちゃえば他の自然派たちのワインと比べてしまうと「薄い」と言えるかな・・と思うんですね。
かと言って、
「濃いのか?」
と聞かれると・・・
「・・いや・・濃いと言うんじゃなくて・・やはり詰まっていると言うべきかな・・」
と答えるでしょう。
まだ全貌を簡単には見せはしないんですが、非常に濃密・・要素が複雑で構造がしっかりしてるんですね。
今飲んでも・・とても美味しいんですが、開花はずっと後ですから非常に勿体無い感じがします。酸素をほぼ遮断した昨今の造りでは無いと思います。樽を適切に使用し、適度な酸化を促進させつつ、香り高く美しく仕上げたレ・シャンランなんですね。
この感触はやっぱり、あの時代を思わせるかな・・と思います。アンリ・ジャイエやら、ギイ・アッカやらね・・もう凄い人たちが沢山いました。その中の一人がポルシュレさん・・。昨今の造りから言えば少し難解なのかもしれませんが、2013年にこれほどまでの非常に質の高い葡萄を得ていることにビックリです。20年後、物凄いワインになっている可能性が有ります。是非・・ご検討くださいませ。
● 2013 Meursault 1er Cru les Santenots
ムルソー・プルミエ・クリュ・レ・サントノ
● 2013 Meursault
ムルソー
【すでに巷では評判になっているポルシュレのムルソー、バックヴィンテージを2品ご紹介!このワインの秘密が判った!?】

ようやっと・・2013年のドゥエレ=ポルシュレ、人気の2アイテムをテイスティング出来ました。アメリカ向けに押さえられていた分がキャンセルになったとかで、ある程度の数量を確保できたんですね・・。2014年のムルソーは飲んでいたんですが、エレガントに仕上がったはずの2013年はずっと飲めずにいました。
早速・・飲んでみました。やや閉じた状態からでしたが、リニアなカーブで徐々に柔らかくなってきました。基本的にこのドゥエレ=ポルシュレのムルソーは、村の北側のヴォルネイ近くの畑ですので、
「村の南や西の畑の、大理石的な厳しいミネラリティは少な目。ややソフトで丸くふくよかなニュアンスが強い仕上がりなムルソー」
で有ることは容易に想像できます。マイルド系のムルソーですね。
柑橘系フルーツにほんのりと蜜のトッピング、非常にピュアですがナチュラリティはさほどでも無い感じです。ポルシュレさんですから・・危険性の出るような醸造はしないでしょう。
非常に美味しいんですが、ちょっと物足りないかな・・と思いつつ、夕食と一緒に飲み始めました。まぁ、noisy の場合は夕食と言っても、完全に日が変わってからになりますので、夜食と言うべきかもしれませんが。
で、食と一緒に飲み始めると、このプレ・ド・マンシュ、絶好調なんですよ。滅茶美味しいんです。そう・・塩分やある種の酸との出会いで、このムルソーは完成された味わいになり、非常にクリーミーになるんですね。
「ナトリウム系ミネラリティとの出会いによって」
と言い換えても良いかもしれません。もしくは、
「旨みを持つ酸との出会いによって」
かもしれません。

そもそもグランメゾンの置きたいワインは、提供する食にマリアージュさせるべく選択されたワインです。一部のグレートなワインは、そのワインの味わいのみで完結してしまいますので、その無比なワインに食を合わせるような形になり、余り好ましくありません。
美食のフレンチでは、やはりそうした選択が好ましいからこそ、「ソムリエ」と言う職業が生まれたとも考えられ、マリアージュ(結婚)と言う言葉が、そこに使われるようになったのでしょう。
で、このムルソー・・・・実はプレ・ド・マンシュだけでは無くて、1級のサントノもそうなんですが、南側の優れた1級ムルソーに比較すると、欠落が有るのが判ります。それこそがナトリウム系ミネラリティや、まん丸なパレットを描く酸の構成です。例えばムルソー・ペリエールは熟すともう、それだけで100点満点です。若くてもミネラリティは膨大で、酸の構成も旨みたっぷりでまん丸です。
その欠落部分が 凹 で表現されるとすると、食が 凸 ですよね。それらが一緒になることで、パーフェクトなパレットが完成するんですね~・・と思います。もっと突っ込んで言ってしまうならば、塩素を含んだナトリウムイオンが電子と出会って完成された塩になる・・かどうかは知りませんが、イメージ的にはそれを酸の構成まで膨らませたような印象を持ちました。
で、セブンイレブンで仕入れてきた最新作?のチーズインスナックと言うものを出して来ました。まぁ、うま味調味料を含め様々な添加物が入ってるとは思うんですが、まぁ・・美味しいですよね。ポテトチップス片手にビールを飲んでるのとさして変わらない状況です。
こんな雑多な味わいのスナックにも、非常に良く反応します。まん丸なパレットを描いてくれます。スナック類の雑多な味の部分だけは浮いてしまいますけど。チーズ系の強い味わいにも負けることなく、自己主張もさりげなくしつつ、完成されたマリアージュ感を造ってくれるんですね。
さすがポルシュレ・・この構成は素晴らしい・・また、日本人に受けるのも判るような気がしました。

そしてこちらは1級のレ・サントノ・ブランです。ご存知の通り、ヴォルネイ・サントノ=・デュ=ミリュー(区画そのものは別)などの素晴らしいピノ・ノワールを生み出すムルソー北部の1級畑です。村名のプレ・ド・マンシュはその南に有ります。
さすがに品格はプレ・ド・マンシュの及ぶところでは無く、高貴さがしっとり漂います。ほんのりと蜜のトッピングから柑橘系の果実の放出までの流れはプレ・ド・マンシュと同様ですが、やはりそこは1級だけ有って、エレガントさを失わずに見事な押し出しをしてきます。
中域の構成も見事で、太過ぎずダレず。少しトロッとしたテクスチュアです。余韻も非常に長い・・です。面白いのは少し塩っぽいミネラリティを感じることです。
やはり同じように感じるのは、ムルソー南側の1級たちのような鋼のように硬く万全なミネラリティの構成では無くて、
凹のように感じる部分を持っています。それが食と出会うことで、
「おお!」
と成ってくるんですね。少し粘り、ほんのりオイリーで、出会い後の「甘味」が素晴らしいんですよ。
むしろ、ムルソー村南側の優れた1級畑たちと完全なマリアージュをするのはとても難しいことじゃないかとさえ感じました。白ワインとして完全過ぎる・・嫌いが想像されました。ましてや若いうちは大理石的膨大なミネラリティが厳しさを伝えてきますから余計です。
この、「出会い」によっても、レ・サントノのイメージも大きく変わることが判ると思います。素晴らしいワインでした!
どちらも美味しいと思います。ぜひご堪能くださいませ。一推しです!
以下は同じワインの、以前のレヴューです。
━━━━━
【すでに巷では評判になっている(らしい)ポルシュレのムルソー、バックヴィンテージを2品ご紹介!】 ドメーヌ・モンテリー=ドゥエレ=ポルシュレの、巷ではかなり人気になっているらしい白、特にムルソーらしいですが、正規からオファーをいただいたのでオーダーしました。
やはり人気の性でしょうか、かなり数量は削られまして、バラのみの到着です。今回は現行の2014年では無く、2013年の入荷でした。
実は・・ポルシュレらしいのはピノ・ノワールと言う自身の思い込みからか、ピノ・ノワールばかりをご紹介しておりまして、その割には営業成績も余り芳しくは無く、トップキュヴェまで残っている状況だったので、白のオファーをいただいた時は、そのまんまスルーしていたんですね。
で、2017年の正月に、友人たちと新年会を催したんですが、その時出て来たのが2014年のムルソーでした。
どうやら巷では、ドーヴネに似ている・・のような評判だそうでして、
「・・(ドーヴネ・・すか~?)」
と、当初はちょっとばかり眉唾もんだなぁと・・思ってました。まぁ・・新樽の率は高いですから、そんな意味では似ているんでしょう。
ムルソー村名は、ル・プレ・ド・マンシュと言うヴォルネイ側に有るリューディです。価格も決して高くは無く・・まぁ、安い訳でも無い、普通の価格帯になると思います。
ヴォルネイ側に有りますので、ムルソーの南端や西の丘の方のムルソーとは、だいぶ印象が異なります。赤い土、粘土が石灰に混じる・・そう、あくまでピノ・ノワールにも良く合いそうな粘土土壌主体のシャルドネの味わいがします。
その分、ハードでタイトなムルソーの印象とは異なり、やや柔らかく、深みや構造を感じやすく、滑らかさの有る豊かな味わいです。もっとも、noisy が飲んだのは2014年ですから、2013年とは若干印象は違うでしょう。
また、ポルシュレにシャルドネ、白の印象は特には余り持っていないので、判断のしようが無い訳ですが、ポルシュレさんと言えばやはり新樽使いです。あのオスピス・ド・ボーヌを立て直したのも、また現在のオスピスのワインの良し悪しも、やはりポルシュレさんの新樽100%制限が効いている訳ですね。そしてドメーヌ・ルロワ系にしても、新樽の凄い使い手として今もその手腕は伝説になっていますから、ポルシュレさん=オスピス・ド・ボーヌ=ルロワ≒ドーヴネと言うような連想ゲームが成り立つのかもしれません。
そうは言っても、やはり白ワインの味わいとしては、ポルシュレさんのイメージが無いもので・・売れるかどうかも判らないし数も余り無いので、そのまま出そうか・・とも思ったんですが、一応お一人様2本までと言うことにさせていただきました。
また、1級のサントノですが、こちらも当然ながらヴォルネイ村に引っ付いた形で存在する畑ですので、やはり粘土石灰系のやや赤みを感じる柔らかく深い味わいになる場合が多いと思われます。1級ですからそこはル・プレ・ド・マンシュよりも繊細・複雑・凝縮感などの点において、確実に上回ってくるでしょう。今回は入荷が余りに少ないので・・テイスティングは出来ませんで・・すみません。
ご興味のある方が多いと思います。是非ご検討くださいませ。
● 2017 Monthelie 1er Cru les Duresses Blanc
モンテリー・プルミエ・クリュ・レ・デュレス・ブラン
【ちょっとエレガントな方向に振ったムルソー・ペリエール風!】

このワインのファンは結構いらっしゃると思いますよ。noisy も食わず嫌いで、余り手を出さなかったんですが、2016年ものを飲んでから気が変わってしまいました。
以前は、
「モンテリー1級とは言っても・・レ・デュレッスだと言っても、もう少し安ければなぁ・・」
と言う気が有ったのは事実です。
でも、その昔も、かのドヴネのオーセ=デュレッスを目の前にして、
「ドヴネだと言っても・・オーセ=デュレッスの村名なら、もう少し安けりゃなぁ・・」
と言いながら飲んでました。その頃のnoisy にとっては大枚をはたいて仕入れていた訳で、そりゃぁ・・味わいは素晴らしかったけれど、高いな~と思っていた訳です。
まぁ、そんなルロワさんとは切っても切れない・・いや、切れたか?・・関係の深いポルシュレさんでしたし、
「考えてみれば、そのころのドヴネのオーセの味わいを決めていたのはポルシュレさん?」
かもしれない・・と言うことに気付いてしまいました。
じゃぁ、ドヴネのシャルドネと、ポルシュレのこのレ・デュレッス・ブランと、どこが違うのか?・・と言われたら、おそらくこのように答えるでしょう。
「樽の使い方とナチュラル度」
むしろ、それ以外はほとんど一緒かもしれません。
確かに、ドメーヌもののドヴネ、ルロワのワインの表現には、エナジーと言う言葉を使用したくなります。秘めたものが有りつつ開放に向かうものが有ります。
ポルシュレのこのワインには、秘めたものの割合がやや多く、エレガンスを持ったナチュラル感はやや劣ると感じます。
しかし、内容は・・かなり近似しているんじゃないか?・・と思えるほど濃密です。少しエレガンスを得ることに主体を持ったムルソー・ペリエール、もしくは、ムルソー・ペリエールの持つ厳しいミネラリティを少し軽くした感じ・・と同様に思います。
なので、
「相当旨い!」
です!
隠れた銘酒と言いたくなりますね。是非一度はこのモンテリー1級レ・デュレッス、飲んでみて欲しいと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【これは素晴らしい!・・騙されたと思って是非飲んでみてください!・・濃い色の液体から熟した質感高いフルーツがポンポン出て来ます!】
「食わず嫌い」と言う言葉が有る位、人間の思い込みと言うのは結構に恐ろしいもので、食べても飲んでも、ロクに見てさえいないのに、
「私、これ嫌い・・」
と思いこんじゃってる場合が良く有ります。
日本人はナチュラルチーズ嫌い・・と言うのが定番だった昭和の時代から、いつの間にかフロマージュと言う言葉が広まったかと思った時には、氾濫に近い状態にまでなってしまっています。
「モンテリー?・・それってブルゴーニュなの?」
位の理解が日本では一般的かと思いますが、あのアンドレ・ポルシュレが養子に入った位ですから、よっぽど将来性が有ると見込んだに違いない・・と言う見方も出来ると思うんですね。
noisy も余り馴染みは有りませんから、少しずつテイスティングして行こう・・と思いつつ、中々進展しない状況でした。そして2016年のシャルドネは、今この時点ではすでに、
「2016年のブルゴーニュ・シャルドネはグレートイヤー!」
を大声で宣言したいほど、その素晴らしさを堪能していますが、このモンテリー1級レ・デュレッスの素晴らしさには思わずうっとりしてしまいました。
やや濃い目の色合いで黄色が強いです。写真ではそこまで見えないと思いますが、実際はもっと濃いです。緑も実はしっかり入っているのが判ります。
アロマは「蜜」。そう・・ムルソーでこのアロマが出るのはまず「レ・ペリエール」だけ。レ・ペリエールのように「岩・石に入り込んだ蜜」と言う訳には行きませんが、濃密なアロマはペリエールと同類かと感じます。厳しいミネラルのニュアンスは無いですが。
そして伸びる伸びる・・伸びてもいつまでも決して伸び切らず、そこから熟した柑橘のフレーヴァーがたっぷり出て来ます。色合いも濃い目ですが、柑橘もギュッと凝縮した感じです。でも甘くは無いですよ。
中域も適度に膨らんでくれ、余韻がまた滅茶苦茶長い!・・まだ有る・・まだ続いてる!・・と言う具合です。そして石灰や美しい砂、土のニュアンスを僅かに綻ばせます・・それがまた独特のミネラリティで、
「ん・・これがモンテリー・レ・デュレッスのニュアンスなのかな・・もしくはモンテリーそのものか・・?」
などと嬉しくなってしまいました。
そもそもこのモンテリー、どこに有るかご存知でしょうか。ヴォルネイに続く畑でやや西にオフセットして存在する感じです。一般的にはヴォルネイにストレートに連なるのがムルソーで、西にズレて連なるのがモンテリーだと思ってください。
いや~・・これは嬉しい発見でした。実はモンテリー1級レ・デュレッスはオーセ=デュレッスの1級レ・デュレッスと隣り合っています。ここまで素晴らしいとは思いませんでした。個性も有り、大きさも・・構造もしっかりした密度有るシャルドネです。是非飲んでみてください!滅茶推します!旨いです。
● 2017 Monthelie 1er Cru les Duresses Rouge
モンテリー・プルミエ・クリュ・レ・デュレス・ルージュ
【相当に旨いです!ヴォルネイ1級・レ・カイユレとレ・シャンパンを足して割ったかのようなニュアンス!】

そもそもモンテリーって、どこに有るかご存じでしょうか。結構、知らない方も多いんじゃないかと思います。マランジュと間違えてたりして・・(^^;;
例えば、コート・ド・ボーヌのボーヌ村から南(南南西)へ向かうとしますと、
●ボーヌ-->ポマール-->ヴォルネイ-->ムルソー・・・
と続きます。
で、モンテリーとオーセ=デュレッスが見当たらないですよね。ムルソーの南はピュリニー=モンラッシェですから・・。
実は、「ヴォルネイ-->ムルソー」のところが問題でして、ムルソーはヴォルネイに接していますが、ヴォルネイの東側半分に接しています。なので、ヴォルネイの西側半分に接しているのが「モンテリー」です。モンテリーの南がオーセ=デュレッスです。
なので、正確には、
●ボーヌ-->ポマール-->ヴォルネイ-->ムルソー・・・
●ボーヌ-->ポマール-->ヴォルネイ-->モンテリー&オーセ=デュレス
の、2つの流れが有るんですね。モンテリーとオーセはムルソーの西側に接していて、ムルソー村のピノの素晴らしい畑、サントノはモンテリー村に接しており、ヴォルネイ1級・クロ・デ・シェヌに接したモンテリー1級レ・シャン・フォリーは最上のモンテリーの畑の一つです。
そして、モンテリーの南南西方向に皆さんもご存じのオーセ=デュレッスが有り、その最上の畑が1級のレ・デュレッスです。
オーセ=デュレッスは、かのマダム・ビーズ・ルロワが本拠を置く村で、ドーヴネのオーセ=デュレッスは本当に素晴らしいです・・いや、このところは飲めていないので・・素晴らしかったと言うべきでしょうか。
そのマダムがドメーヌ・ルロワを創めるに当たって、最も頼りにしたのがアンドレ・ポルシュレ氏で有り、引き抜かれたオスピス・ド・ボーヌは品質が落ちた・・とまで言われたんですね~。noisy も良く覚えています。
で、結局ポルシュレさんはルロワを94年頃までやってからまたオスピスに戻ったんですが、89年にアルマンド・ドゥエレさんの養子に入ったんで、ドメーヌ・モンテリー=ドゥエレ=ポルシュレ が生まれ、またオスピス・ド・ボーヌと掛け持ちをした・・と言うことになります。
しかもですね・・オーセ=デュレッス最上の1級畑「レ・デュレッス」は、モンテリー側にも存在しています。若干畑の向きや傾斜が違うんですが、似た様な素晴らしい味わいになる畑です。
2017年のレ・デュレッス・ルージュは、あっけらかんとした外交的で健康的、エレガントさに満ちた味わいです。その上、充分な深みとエキスの押し味、目の詰まり具合、細やかな複雑性を持っています。2016年も滅茶美味しかったんですが、2017年には叶わないかな?・・と思えるほど、ほぼ完ぺきな出来です。
まぁ、これを言うのはどうかとは思いますが、ちょっとルイ・ジャドの上級ラインに似たニュアンスが有って、敢えて言えば、それをもう少しナチュラルに振った感じ・・とnoisy は捉えています。
モンテリーと言うのが良く判らなければオーセ=デュレッスだと、もしくはオーセとヴォルネイを掛け合わせたような感じだと思えば良いかもしれません。
そしてこのレ・デュレッスは、白がまた滅茶苦茶美味しいんですね・・あ、これは別のコラムで書きますが・・。
ヴォルネイ・レ・カイユレを僅かにエレガントに振った感じ、もしくはレ・シャンパンを足したような感じだと思ってください。だとすれば、結構にリーズナブルでしょう?超お勧めのリーズナブルな1級です。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は2016年もののレヴューです。
━━━━━
【リーズナブルなヴォルネイ1級同等!・・と思っていただいて良いかと思います!】
左の写真は・・結構良く撮れたかな・・と自画自賛しています。
いや、写真として良く出来た・・と言うことじゃなくて、写真としては全然ダメだと思いますが、
「正確に香りや味わいを想像させてくれる感じに撮れた!」
と言う点だけですね。
何せ、抜栓後にグラスに注いで即写真を撮るので、「こんな風にしたい・・」と言う意識は働かないんですね。なので時折、全く自身の感覚とは違う方の映り方をしていることも有ります。言ってしまえば、
「ポルシュレのレ・デュレッス・ブラン'16 は失敗・・」
と思っています。レ・デュレッス・ブラン...滅茶美味しいんですが、美味しそうには撮れなかったと残念に思ってます。
しかしこの赤の方は、見ていただいたら全くそのまんま・・とnoisy は思っています。プラムに石灰や綺麗な土、そこに軽い黒果実が入ったニュアンス。ヴォルネイ1級の軽やかなタイプと重厚なタイプの中間的な重量感がそのまんま・・映っているかと思います。勿論、完全に開いてはいないものの、適度な締まりと解放が有り、構造の深い部分からの訴えも届きます。
「・・意外に・・いいなぁ・・」
と言う感じです。ヴォルネイの、どちらかと言えば軽薄にも感じるライトな美味しさも、どこかに持ちつつ、ムルソーに近い方の重厚複雑な粘土由来の美味しさもそれなりに持っている感じですね。ヴォルネイ1級で・・良いんじゃないの?・・と思ってしまいました。
良く出来たワインだと思います。さすがポルシュレ...と言う感じがします。是非飲んでみてください。お勧めです!
● 2006 Musigny Grand Cru
ミュジニー・グラン・クリュ
【幻のミュジニーです!】
ミュジニーと言う畑は、いわゆる「テート・ド・キュヴェ」で有って、例え同じように「グラン・クリュ格」で有っても、実は「格違い」の存在・・と言うことに、皆さんもお気付きである・・と言うか、ご存知かな・・と思います。同格と言える畑は非常に少なく、シャンベルタン(クロ・ド・ベズ)、グラン=ゼシェゾー、エシェゾー・デュ・ドスゥー、ロマネ=コンティ、ラ・ロマネ、ラ・ターシュ、リッシュブール等です。
「シャルム=シャンベルタンはその中には入らないの?」
・・そうなんですね・・。大昔はシャルムは1級でした。ロマネ=サン=ヴィヴァンも大昔は1級でした。面白いのは・・ニュイ=サン=ジョルジュ村でして、ル・サン=ジョルジュ、ブドー、カイユ、クラ、ミュルジュ、ポレ、プリュリエ、トレ、ヴォークランがテート・ド・キュヴェで、リシュモンヌやシェニョは1級だったんですね・・。ま、だから何なんだって言う話しではあります。
今はそんな昔の格付けも引き摺りつつ、各アペラシオンで「単位収穫量の上限」が決まってますから、昔とは単純な比較は出来ないとしても、ミュジニーはロマネ=コンティなどと同格の規格になっています。
で、ミュジニーと言えば、大地主さんのド・ヴォギュエさんがいらっしゃいますから、他の方は本当に少しずつしかお持ちでは無いんですね。
有名なのは「フェヴレ」ですね。一般には半樽だと言われています。通常の年で150本以下です。非常に稀にしかお目に掛かれないグレートワインです。あのルーミエさんも約0.1haで1~2樽と少ないです。
でも・・本当に無いのは・・何と、
「ポルシュレのミュジニー!」
だったんですね~。
「だった」と言うのは過去形ですが、そう・・もうその畑はボワセだったか、売却してしまったんですね。なので、2013~2014年位が最後だったかと思いますが、
「何と年産40本!」
と言われてまして、noisy も実際に販売するのは初めてです。まず見ることは無いワイン・・を手に取れると言うことは、幸せなのか、生殺し状態なのかは判りませんが、まぁ、、有難いことなのかもしれません。もう二度と出会うことは無いでしょうから。
「ど~やって造ってたのよ!」
と聞きたくなるほどの産出量しかない訳ですし、多くて年間40人にしか渡らないワインでした。
その場所は、ル・ミュジニー(プティ・ミュジニーやコンブ・ドルヴォーでは無い)の、本当に「花壇」みたいな畑です。グーグルマップでも確認できますので、是非探して見てくださいね~・・。凄いですよ・・。ル・ミュジニーの畑の端を新しい道が付き抜けてまして、道の反対側の「クロ」のところに、ヴージョとの境までの3畝(だったか?)がその畑です。
そんな希少なワインですから・・値上がりは間違いないです。だって・・誰も持ってないんですから・・。それに、開けるには勇気が要りますよね?・・ホイホイとデイリーを飲むようには開けられないでしょう?ロマネ=コンティは年間数千本有りますが、こちらはもう造って無くて、年産40本のテート・ド・キュヴェ。
「しかも造り手は、あのオスピス・ド・ボーヌ、ドメーヌ・ルロワの醸造長を歴任したアンドレ・ポルシュレですから・・」
しかも今回は、noisy 的にはグレートイヤーじゃないかと勝手に思っている2006年です。・・飲んでみたいですし、売らないっていうような選択肢も有るんですが、
「ワイン屋がずっとガメててどうすんの?」
と言うような気もいつも有りますんで、販売させていただくことにしました。
少し前のまだ生産している頃なら15~16万円位だったと思いますが、バックヴィンテージで10年以上経過していますんで、こんなプライスです。それでも滅茶苦茶安いです。しかも・・正規代理店扱いのワインです。ここは・・清水の舞台から飛び降りるつもりで・・もしお財布が許せば、頑張ってみる価値は充分にあると思います。ご検討ください。
● 1976 Volnay les Serpens
ヴォルネイ・レ・セルパン
● 1990 Volnay les Serpens
ヴォルネイ・レ・セルパン
● 1996 Monthelie Rouge Clos du Meix Garnier Monopole
モンテリー・ルージュ・クロ・デュ・メ・ガルニエ・モノポール
【まさにブケ一色!この1993年レ・デュレッス・ルージュはポマール・フルミエっぽい仕上がりでした!】・・こちらはモンテリー村名クロ・デュ・メ・ガルニエです。

古酒はヴィンテージでも味わいが異なりますが、その個体それぞれでも同じにはなりません。延長上には有るのが普通ですけど。
液量はしっかり入っています。何故か・・同じ1993年のクロード・デュガのジュヴレ=シャンベルタンを思い出しました・・似ちゃいないんですが、雰囲気がそっくりだったんですね。1993年のニュアンスなのかな?・・香りの記憶って、結構恐ろしいです。自分でもそう・・思います。すっかり忘れていたのにとんでもないことも思い出しちゃいますよね。
若いフレーヴァーはすでに無く、新たな境地に入って来た段階かな?・・と思います。まだこの先も10年ほどは行けるでしょうし、2~3年したら完熟かな?・・とさえ思いますし、いや、2~3年前が良かったかも・・とも感じます。
ミネラリティは素晴らしくしっかりしています。先に書いたように、1993年っぽい・・です。これは何とも説明できないんで困っちゃいますが・・(^^;; 勿論ですが、個体差が有りますんで、noisy が感じたような部分がソックリ同じだとは限らないでしょう。
今回はグレートイヤー、1990年ものもいただきました。しっかり澱を落として、休養をさせてからお楽しみください。
以下は最近のこのワインのレヴューです。
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【リーズナブルなヴォルネイ1級同等!・・と思っていただいて良いかと思います!】
左の写真は・・結構良く撮れたかな・・と自画自賛しています。
いや、写真として良く出来た・・と言うことじゃなくて、写真としては全然ダメだと思いますが、
「正確に香りや味わいを想像させてくれる感じに撮れた!」
と言う点だけですね。
何せ、抜栓後にグラスに注いで即写真を撮るので、「こんな風にしたい・・」と言う意識は働かないんですね。なので時折、全く自身の感覚とは違う方の映り方をしていることも有ります。言ってしまえば、
「ポルシュレのレ・デュレッス・ブラン'16 は失敗・・」
と思っています。レ・デュレッス・ブラン...滅茶美味しいんですが、美味しそうには撮れなかったと残念に思ってます。
しかしこの赤の方は、見ていただいたら全くそのまんま・・とnoisy は思っています。プラムに石灰や綺麗な土、そこに軽い黒果実が入ったニュアンス。ヴォルネイ1級の軽やかなタイプと重厚なタイプの中間的な重量感がそのまんま・・映っているかと思います。勿論、完全に開いてはいないものの、適度な締まりと解放が有り、構造の深い部分からの訴えも届きます。
「・・意外に・・いいなぁ・・」
と言う感じです。ヴォルネイの、どちらかと言えば軽薄にも感じるライトな美味しさも、どこかに持ちつつ、ムルソーに近い方の重厚複雑な粘土由来の美味しさもそれなりに持っている感じですね。ヴォルネイ1級で・・良いんじゃないの?・・と思ってしまいました。
良く出来たワインだと思います。さすがポルシュレ...と言う感じがします。是非飲んでみてください。お勧めです!
● 1989 Volnay 1er Cru en Champans
ヴォルネイ・プルミエ・クリュ・アン・シャンパン
● 1988 Volnay 1er Cru en Champans
ヴォルネイ・プルミエ・クリュ・アン・シャンパン
● 1976 Volnay 1er Cru en Champans
ヴォルネイ・プルミエ・クリュ・アン・シャンパン
● 1998 Volnay 1er Cru en Champans
ヴォルネイ・プルミエ・クリュ・アン・シャンパン
● 1991 Volnay 1er Cru en Champans
ヴォルネイ・プルミエ・クリュ・アン・シャンパン
● 1990 Volnay 1er Cru en Champans
ヴォルネイ・プルミエ・クリュ・アン・シャンパン
【非常に美味しいです!まだ若い!・・シャンボール=ミュジニー的ミネラリティとエレガンスを感じさせる1996年アン・シャンパン!】

写真はアン・シャンパン1996年です。以下はポマール・レ・フルミエ1996年のレヴューです。アン・シャンパンは美しい果実、ミネラリティで若さがビシビシ来ます。すみません・・時間が無くて書き切れませんでした。
━━━━━
まぁ、先行き問題になりそうなアイテムをテイスティングするのはワイン屋の務めでも有ります。
「・・この96年って、こんなに液面が低くて大丈夫ですか?」
と聞かれたら、どうしたら良いでしょう?
「・・・さぁ・・飲んでみなきゃ判りません。」
昨今はそれで済ませてしまうのが普通なんでしょうが、もう少し突っ込むことも「お務め」では無いでしょうか。
「この1996年は飲めておりませんが、アイテム違いのこちらは・・」
と言える位にはなりたいものです。
ワイン屋をやっていて思うことは、お客様が飲む前のボトルを直前に味見出来たらどんなにか良いだろうか・・と言うことですね。そこでちゃんと判断が出来ますから。でもそれは叶わない希望です。
しかしながら、造り手は違いますよね。どんな経過を経たアイテムかを知っています。そして出荷前に、
「リコルクをするか?」
「補酒をするか?」
「ボトルを入れ変えるか?」
「エチケットを貼りなおすか?」
そして、
「売るか売らないか?」
を判断しています。
例えばこの1996年のヴォルネイ1級レ・フルミエは、キャプスュル下から3~5センチほどのところに液面の上部が有ります。普通なら・・結構に下がっていると判断できます。そして、コルクを見れば、かなり色が付き湿っていて(上がっていて・・)、リコルクされていないことが判ります。

左の写真をご覧ください。左のボトルは1992年ポマール1級レ・シャンラン、右は1996年ポマール1級レ・フルミエです。
1992年レ・シャンランは結構な量が入っています。リコルクされているかどうかは、現段階では不明ですが、されているともされていないとも・・判らないです・・が、リコルクされ、不足した分を補酒している可能性も有ります。
右の1996年レ・フルミエは開けて確認していますので、リコルクも補酒もされていません。外観を綺麗にしてそのまま出されたようです。
もし、1992年レ・シャンランがリコルクされていたとしたら、
「そこにはドメーヌとしての判断が有った」
ことの証明になります。
また、もっと古いキュヴェも液量がたっぷり入っています。
つまり、1996年ものは「コルクもまだ持ちそうだし味わいも良いのでそのままリリースしよう」
と言う判断が有った・・と考えられます。
なので、今回の一連の古酒はドメーヌがきちんと仕事をした結果として届いたことが伺えます。
で、この1996年のポマール1級レ・フルミエ(ヴォルネイ1級では有りません)ですが、
「滅茶美味しい!・・ほぼ完熟!とろりとした甘みさえテクスチュアから滲みだして来て、古酒ならではの艶めかしくも官能的なブケ、キノコ、動物香、フルーツが実に心地良い!」
味わいになっているんですね。
1996年と言えばもう23~24年でほぼ四半世紀です。同年のヴォルネイ・アン・シャンパンについてはそちらのコラムで記載しますが、
「全然違う個性!」
を見せてくれますので、1996年同士の比較も滅茶面白いと思います。
因みに、ポマール1級レ・フルミエは、ポマールのトップクラスのレ・ジャロリエールの下部に接し、ヴォルネイのレ・フルミエの北に接します。ここまで熟してくると・・ホント、ブルゴーニュワインの醍醐味・・です。
なお、今回のポマール1級レ・フルミエは、1988年、1993年、1996年、1997年、1998年と入荷しています。
ポマール1級レ・シャンランも入っていますが、テイスティング出来るほどは数が有りませんでした。この畑は1級レ・ジャロリエールと1級リュジアン・バの上部に接し、1級リュジアン・オーとヴォルネイの1級シャンランに挟まれています。余り重くは無く、エレガント系の味わいになることが多いように思います。ただし、90年以上(現時点で)の古木を含みますので、期待も大きくなりますよね。
この機会に是非!・・貴重な古酒をご検討くださいませ。お勧めします!
● 1998 Pommard 1er Cru les Fremiers
ポマール・プルミエ・クリュ・レ・フルミエ
● 1996 Pommard 1er Cru les Fremiers
ポマール・プルミエ・クリュ・レ・フルミエ
● 1993 Pommard 1er Cru les Fremiers
ポマール・プルミエ・クリュ・レ・フルミエ
【液面が低いからダメ?・・それって本当?・・これ、滅茶美味しいです!ほぼ完熟に近い1996年ポマール1級フルミエ!】

まぁ、先行き問題になりそうなアイテムをテイスティングするのはワイン屋の務めでも有ります。
「・・この96年って、こんなに液面が低くて大丈夫ですか?」
と聞かれたら、どうしたら良いでしょう?
「・・・さぁ・・飲んでみなきゃ判りません。」
昨今はそれで済ませてしまうのが普通なんでしょうが、もう少し突っ込むことも「お務め」では無いでしょうか。
「この1996年は飲めておりませんが、アイテム違いのこちらは・・」
と言える位にはなりたいものです。
ワイン屋をやっていて思うことは、お客様が飲む前のボトルを直前に味見出来たらどんなにか良いだろうか・・と言うことですね。そこでちゃんと判断が出来ますから。でもそれは叶わない希望です。
しかしながら、造り手は違いますよね。どんな経過を経たアイテムかを知っています。そして出荷前に、
「リコルクをするか?」
「補酒をするか?」
「ボトルを入れ変えるか?」
「エチケットを貼りなおすか?」
そして、
「売るか売らないか?」
を判断しています。
例えばこの1996年のポマール1級レ・フルミエは、キャプスュル下から3~5センチほどのところに液面の上部が有ります。普通なら・・結構に下がっていると判断できます。そして、コルクを見れば、かなり色が付き湿っていて(上がっていて・・)、リコルクされていないことが判ります。

左の写真をご覧ください。左のボトルは1992年ポマール1級レ・シャンラン、右は1996年ポマール1級レ・フルミエです。
1992年レ・シャンランは結構な量が入っています。リコルクされているかどうかは、現段階では不明ですが、されているともされていないとも・・判らないです・・が、リコルクされ、不足した分を補酒している可能性も有ります。
右の1996年レ・フルミエは開けて確認していますので、リコルクも補酒もされていません。外観を綺麗にしてそのまま出されたようです。
もし、1992年レ・シャンランがリコルクされていたとしたら、
「そこにはドメーヌとしての判断が有った」
ことの証明になります。
また、もっと古いキュヴェも液量がたっぷり入っています。
つまり、1996年ものは「コルクもまだ持ちそうだし味わいも良いのでそのままリリースしよう」
と言う判断が有った・・と考えられます。
なので、今回の一連の古酒はドメーヌがきちんと仕事をした結果として届いたことが伺えます。
で、この1996年のポマール1級レ・フルミエ(ヴォルネイ1級では有りません)ですが、
「滅茶美味しい!・・ほぼ完熟!とろりとした甘みさえテクスチュアから滲みだして来て、古酒ならではの艶めかしくも官能的なブケ、キノコ、動物香、フルーツが実に心地良い!」
味わいになっているんですね。
1996年と言えばもう23~24年でほぼ四半世紀です。同年のヴォルネイ・アン・シャンパンについてはそちらのコラムで記載しますが、
「全然違う個性!」
を見せてくれますので、1996年同士の比較も滅茶面白いと思います。
因みに、ポマール1級レ・フルミエは、ポマールのトップクラスのレ・ジャロリエールの下部に接し、ヴォルネイのレ・フルミエの北に接します。ここまで熟してくると・・ホント、ブルゴーニュワインの醍醐味・・です。
なお、今回のポマール1級レ・フルミエは、1988年、1993年、1996年、1997年、1998年と入荷しています。
ポマール1級レ・シャンランも入っていますが、テイスティング出来るほどは数が有りませんでした。この畑は1級レ・ジャロリエールと1級リュジアン・バの上部に接し、1級リュジアン・オーとヴォルネイの1級シャンランに挟まれています。余り重くは無く、エレガント系の味わいになることが多いように思います。ただし、90年以上(現時点で)の古木を含みますので、期待も大きくなりますよね。
この機会に是非!・・貴重な古酒をご検討くださいませ。お勧めします!
● 1988 Pommard 1er Cru les Fremiers
ポマール・プルミエ・クリュ・レ・フルミエ
【液面が低いからダメ?・・それって本当?・・これ、滅茶美味しいです!ほぼ完熟に近い1996年ポマール1級フルミエ!】

まぁ、先行き問題になりそうなアイテムをテイスティングするのはワイン屋の務めでも有ります。
「・・この96年って、こんなに液面が低くて大丈夫ですか?」
と聞かれたら、どうしたら良いでしょう?
「・・・さぁ・・飲んでみなきゃ判りません。」
昨今はそれで済ませてしまうのが普通なんでしょうが、もう少し突っ込むことも「お務め」では無いでしょうか。
「この1996年は飲めておりませんが、アイテム違いのこちらは・・」
と言える位にはなりたいものです。
ワイン屋をやっていて思うことは、お客様が飲む前のボトルを直前に味見出来たらどんなにか良いだろうか・・と言うことですね。そこでちゃんと判断が出来ますから。でもそれは叶わない希望です。
しかしながら、造り手は違いますよね。どんな経過を経たアイテムかを知っています。そして出荷前に、
「リコルクをするか?」
「補酒をするか?」
「ボトルを入れ変えるか?」
「エチケットを貼りなおすか?」
そして、
「売るか売らないか?」
を判断しています。
例えばこの1996年のポマール1級レ・フルミエは、キャプスュル下から3~5センチほどのところに液面の上部が有ります。普通なら・・結構に下がっていると判断できます。そして、コルクを見れば、かなり色が付き湿っていて(上がっていて・・)、リコルクされていないことが判ります。

左の写真をご覧ください。左のボトルは1992年ポマール1級レ・シャンラン、右は1996年ポマール1級レ・フルミエです。
1992年レ・シャンランは結構な量が入っています。リコルクされているかどうかは、現段階では不明ですが、されているともされていないとも・・判らないです・・が、リコルクされ、不足した分を補酒している可能性も有ります。
右の1996年レ・フルミエは開けて確認していますので、リコルクも補酒もされていません。外観を綺麗にしてそのまま出されたようです。
もし、1992年レ・シャンランがリコルクされていたとしたら、
「そこにはドメーヌとしての判断が有った」
ことの証明になります。
また、もっと古いキュヴェも液量がたっぷり入っています。
つまり、1996年ものは「コルクもまだ持ちそうだし味わいも良いのでそのままリリースしよう」
と言う判断が有った・・と考えられます。
なので、今回の一連の古酒はドメーヌがきちんと仕事をした結果として届いたことが伺えます。
で、この1996年のポマール1級レ・フルミエ(ヴォルネイ1級では有りません)ですが、
「滅茶美味しい!・・ほぼ完熟!とろりとした甘みさえテクスチュアから滲みだして来て、古酒ならではの艶めかしくも官能的なブケ、キノコ、動物香、フルーツが実に心地良い!」
味わいになっているんですね。
1996年と言えばもう23~24年でほぼ四半世紀です。同年のヴォルネイ・アン・シャンパンについてはそちらのコラムで記載しますが、
「全然違う個性!」
を見せてくれますので、1996年同士の比較も滅茶面白いと思います。
因みに、ポマール1級レ・フルミエは、ポマールのトップクラスのレ・ジャロリエールの下部に接し、ヴォルネイのレ・フルミエの北に接します。ここまで熟してくると・・ホント、ブルゴーニュワインの醍醐味・・です。
なお、今回のポマール1級レ・フルミエは、1988年、1993年、1996年、1997年、1998年と入荷しています。
ポマール1級レ・シャンランも入っていますが、テイスティング出来るほどは数が有りませんでした。この畑は1級レ・ジャロリエールと1級リュジアン・バの上部に接し、1級リュジアン・オーとヴォルネイの1級シャンランに挟まれています。余り重くは無く、エレガント系の味わいになることが多いように思います。ただし、90年以上(現時点で)の古木を含みますので、期待も大きくなりますよね。
この機会に是非!・・貴重な古酒をご検討くださいませ。お勧めします!
● 1992 Pommard 1er Cru les Chanlins
ポマール・プルミエ・クリュ・レ・シャンラン
● 1993 Pommard 1er Cru les Chanlins
ポマール・プルミエ・クリュ・レ・シャンラン
● 1998 Pommard 1er Cru les Chanlins
ポマール・プルミエ・クリュ・レ・シャンラン
【液面が低いからダメ?・・それって本当?・・これ、滅茶美味しいです!ほぼ完熟に近い1996年ポマール1級フルミエ!】 ・・こちらはシャンランです。

まぁ、先行き問題になりそうなアイテムをテイスティングするのはワイン屋の務めでも有ります。
「・・この96年って、こんなに液面が低くて大丈夫ですか?」
と聞かれたら、どうしたら良いでしょう?
「・・・さぁ・・飲んでみなきゃ判りません。」
昨今はそれで済ませてしまうのが普通なんでしょうが、もう少し突っ込むことも「お務め」では無いでしょうか。
「この1996年は飲めておりませんが、アイテム違いのこちらは・・」
と言える位にはなりたいものです。
ワイン屋をやっていて思うことは、お客様が飲む前のボトルを直前に味見出来たらどんなにか良いだろうか・・と言うことですね。そこでちゃんと判断が出来ますから。でもそれは叶わない希望です。
しかしながら、造り手は違いますよね。どんな経過を経たアイテムかを知っています。そして出荷前に、
「リコルクをするか?」
「補酒をするか?」
「ボトルを入れ変えるか?」
「エチケットを貼りなおすか?」
そして、
「売るか売らないか?」
を判断しています。
例えばこの1996年のヴォルネイ1級レ・フルミエは、キャプスュル下から3~5センチほどのところに液面の上部が有ります。普通なら・・結構に下がっていると判断できます。そして、コルクを見れば、かなり色が付き湿っていて(上がっていて・・)、リコルクされていないことが判ります。

左の写真をご覧ください。左のボトルは1992年ポマール1級レ・シャンラン、右は1996年ポマール1級レ・フルミエです。
1992年レ・シャンランは結構な量が入っています。リコルクされているかどうかは、現段階では不明ですが、されているともされていないとも・・判らないです・・が、リコルクされ、不足した分を補酒している可能性も有ります。
右の1996年レ・フルミエは開けて確認していますので、リコルクも補酒もされていません。外観を綺麗にしてそのまま出されたようです。
もし、1992年レ・シャンランがリコルクされていたとしたら、
「そこにはドメーヌとしての判断が有った」
ことの証明になります。
また、もっと古いキュヴェも液量がたっぷり入っています。
つまり、1996年ものは「コルクもまだ持ちそうだし味わいも良いのでそのままリリースしよう」
と言う判断が有った・・と考えられます。
なので、今回の一連の古酒はドメーヌがきちんと仕事をした結果として届いたことが伺えます。
で、この1996年のポマール1級レ・フルミエ(ヴォルネイ1級では有りません)ですが、
「滅茶美味しい!・・ほぼ完熟!とろりとした甘みさえテクスチュアから滲みだして来て、古酒ならではの艶めかしくも官能的なブケ、キノコ、動物香、フルーツが実に心地良い!」
味わいになっているんですね。
1996年と言えばもう23~24年でほぼ四半世紀です。同年のヴォルネイ・アン・シャンパンについてはそちらのコラムで記載しますが、
「全然違う個性!」
を見せてくれますので、1996年同士の比較も滅茶面白いと思います。
因みに、ポマール1級レ・フルミエは、ポマールのトップクラスのレ・ジャロリエールの下部に接し、ヴォルネイのレ・フルミエの北に接します。ここまで熟してくると・・ホント、ブルゴーニュワインの醍醐味・・です。
なお、今回のポマール1級レ・フルミエは、1988年、1993年、1996年、1997年、1998年と入荷しています。
ポマール1級レ・シャンランも入っていますが、テイスティング出来るほどは数が有りませんでした。この畑は1級レ・ジャロリエールと1級リュジアン・バの上部に接し、1級リュジアン・オーとヴォルネイの1級シャンランに挟まれています。余り重くは無く、エレガント系の味わいになることが多いように思います。ただし、90年以上(現時点で)の古木を含みますので、期待も大きくなりますよね。
この機会に是非!・・貴重な古酒をご検討くださいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ポマールらしい重量感!ドライで引き締まった躯体!香りの複雑性・凝縮感が半端無いです!】
何と表現すれば良いのか・・こんな表現で良いのかとは、noisy もこの20年に渡って悩んで来たことではありますが、いまだにそんなことを考えつつ、キーボードに向かっている訳です。
ポルシュレさんはオスピス・ド・ボーヌ、ドメーヌ・ルロワと渡り歩いてきた・・とされますが、やはりオスピスでの彼の仕事振りが素晴らしかったので、引退しようとする彼をマダム・ルロワが引き止め、ドメーヌに来てもらったと記憶しています。
なので、やはりオスピス的なのでは?・・などとも一瞬頭を過りますが、大体にして、「オスピス的なピノ・ノワール」が余りに大雑把でしか判らないし、何しろワインに仕立てるのは各ドメーヌなんですから、余計に様々なタイプになり、「オスピス的な味わい」の根拠にはならんと・・言うことになります。
ただしオスピスは基本、新樽100%で造らされますから・・そのためにはどうしたら良いか・・とか、逆算で造らざるを得ないのが寄進者たる各ドメーヌなんですね。なので、新樽に負けない、しっかりした葡萄を得ることが重要になり、そんな流れを造り、監督したのがアンドレ・ポルシュレと言えるでしょう。
この美しい、しかも非常にしっかりした、そして透明感が凄い色合いを見てください・・。素晴らしいでしょ?・・・もう何となく味わいが想像できるんじゃないかと思うんですが・・?
一口飲んで思ったのは・・何と、ドメーヌ・ルイ・ジャドのクロ・サン=ジャックです・・。何でなんだろう?・・と自分でも不思議です。ニュアンスは非常に似ているなと・・しかし、各部分はおそらく全然似ていないんです。むしろ、
「若くして飲んだ時のジャドのクロ・サン=ジャック」
と言うべきなのかもしれません。
例えばド・シャソルネイのフレデリック・コサールも、あのパカレも、ポマールのレ・シャンランを造っていた時期がありましたよね。エレガンスが有り、非常にエキシーで、しかも軽やかさや官能感も有り、旨いワインでした。
でも、ポルシュレ監修のこのポマール・レ・シャンラン・・・・全然違いますよ。同じ自然派だとしても、もう腰の位置が全然違います。非常に低い位置から出てくる感じの全域に渡り発散されるアロマです。
そして非常に凝縮していて、細やかに仕上げたものが詰まっている感覚が有ります。言っちゃえば他の自然派たちのワインと比べてしまうと「薄い」と言えるかな・・と思うんですね。
かと言って、
「濃いのか?」
と聞かれると・・・
「・・いや・・濃いと言うんじゃなくて・・やはり詰まっていると言うべきかな・・」
と答えるでしょう。
まだ全貌を簡単には見せはしないんですが、非常に濃密・・要素が複雑で構造がしっかりしてるんですね。
今飲んでも・・とても美味しいんですが、開花はずっと後ですから非常に勿体無い感じがします。酸素をほぼ遮断した昨今の造りでは無いと思います。樽を適切に使用し、適度な酸化を促進させつつ、香り高く美しく仕上げたレ・シャンランなんですね。
この感触はやっぱり、あの時代を思わせるかな・・と思います。アンリ・ジャイエやら、ギイ・アッカやらね・・もう凄い人たちが沢山いました。その中の一人がポルシュレさん・・。昨今の造りから言えば少し難解なのかもしれませんが、2013年にこれほどまでの非常に質の高い葡萄を得ていることにビックリです。20年後、物凄いワインになっている可能性が有ります。是非・・ご検討くださいませ。
● 1997 Monthelie 1er Cru les Duresses Rouge
モンテリー・プルミエ・クリュ・レ・デュレス・ルージュ
● 1996 Monthelie 1er Cru les Duresses Rouge
モンテリー・プルミエ・クリュ・レ・デュレス・ルージュ
● 1993 Monthelie 1er Cru les Duresses Rouge
モンテリー・プルミエ・クリュ・レ・デュレス・ルージュ
● 1990 Monthelie 1er Cru les Duresses Rouge
モンテリー・プルミエ・クリュ・レ・デュレス・ルージュ
【まさにブケ一色!この1993年レ・デュレッス・ルージュはポマール・フルミエっぽい仕上がりでした!】

古酒はヴィンテージでも味わいが異なりますが、その個体それぞれでも同じにはなりません。延長上には有るのが普通ですけど。
液量はしっかり入っています。何故か・・同じ1993年のクロード・デュガのジュヴレ=シャンベルタンを思い出しました・・似ちゃいないんですが、雰囲気がそっくりだったんですね。1993年のニュアンスなのかな?・・香りの記憶って、結構恐ろしいです。自分でもそう・・思います。すっかり忘れていたのにとんでもないことも思い出しちゃいますよね。
若いフレーヴァーはすでに無く、新たな境地に入って来た段階かな?・・と思います。まだこの先も10年ほどは行けるでしょうし、2~3年したら完熟かな?・・とさえ思いますし、いや、2~3年前が良かったかも・・とも感じます。
ミネラリティは素晴らしくしっかりしています。先に書いたように、1993年っぽい・・です。これは何とも説明できないんで困っちゃいますが・・(^^;; 勿論ですが、個体差が有りますんで、noisy が感じたような部分がソックリ同じだとは限らないでしょう。
今回はグレートイヤー、1990年ものもいただきました。しっかり澱を落として、休養をさせてからお楽しみください。
以下は最近のこのワインのレヴューです。
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【リーズナブルなヴォルネイ1級同等!・・と思っていただいて良いかと思います!】
左の写真は・・結構良く撮れたかな・・と自画自賛しています。
いや、写真として良く出来た・・と言うことじゃなくて、写真としては全然ダメだと思いますが、
「正確に香りや味わいを想像させてくれる感じに撮れた!」
と言う点だけですね。
何せ、抜栓後にグラスに注いで即写真を撮るので、「こんな風にしたい・・」と言う意識は働かないんですね。なので時折、全く自身の感覚とは違う方の映り方をしていることも有ります。言ってしまえば、
「ポルシュレのレ・デュレッス・ブラン'16 は失敗・・」
と思っています。レ・デュレッス・ブラン...滅茶美味しいんですが、美味しそうには撮れなかったと残念に思ってます。
しかしこの赤の方は、見ていただいたら全くそのまんま・・とnoisy は思っています。プラムに石灰や綺麗な土、そこに軽い黒果実が入ったニュアンス。ヴォルネイ1級の軽やかなタイプと重厚なタイプの中間的な重量感がそのまんま・・映っているかと思います。勿論、完全に開いてはいないものの、適度な締まりと解放が有り、構造の深い部分からの訴えも届きます。
「・・意外に・・いいなぁ・・」
と言う感じです。ヴォルネイの、どちらかと言えば軽薄にも感じるライトな美味しさも、どこかに持ちつつ、ムルソーに近い方の重厚複雑な粘土由来の美味しさもそれなりに持っている感じですね。ヴォルネイ1級で・・良いんじゃないの?・・と思ってしまいました。
良く出来たワインだと思います。さすがポルシュレ...と言う感じがします。是非飲んでみてください。お勧めです!
● 1997 Meursault le Pre de Manche
ムルソー・ル・プレ・ド・マンシュ
【ご存じプレ・ド・マンシュの古酒、1990年と1997年です!激レア!】
モンテリーとの村境に有るプレ・ド・マンシュです。1990年と1997年、1本ずつの入荷なので・・激レアです。
こちらは液面がどちらも高いです。キャプスュル下から隙間が僅かしか有りません・・・と言うことは、リコルクしている可能性は有りますね。
また、1997年はそうでもないですが、1990年ものはボトルに汚れが少し有ります。長く超蔵されてきた訳ですので、それを落とした跡のようなものが有ります。まさか、
「汚れてるじゃないか!」
とクレームを言われる方はいらっしゃらないと思いますが、最近はビックリするようなことばかり有りますんで。
少なくとも古酒とか、バックヴィンテージのワインは、扱いに気を付けましょう。到着した直後に開けてクレームを付ける方もいらっしゃいますが、それはあなたの責任です。・・と言うか、古酒は、ワインはそういうものだと理解してください。
色合いは照りが有り、良い感じに見えます。そもそもムルソーは長命ですから、澱下げと休養をして、上手い具合に開けて、美味しく飲んでくださいね。
以下は最近のこのワインのレヴューです。
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【すでに巷では評判になっているポルシュレのムルソー、バックヴィンテージを2品ご紹介!このワインの秘密が判った!?】
ようやっと・・2013年のドゥエレ=ポルシュレ、人気の2アイテムをテイスティング出来ました。アメリカ向けに押さえられていた分がキャンセルになったとかで、ある程度の数量を確保できたんですね・・。2014年のムルソーは飲んでいたんですが、エレガントに仕上がったはずの2013年はずっと飲めずにいました。
早速・・飲んでみました。やや閉じた状態からでしたが、リニアなカーブで徐々に柔らかくなってきました。基本的にこのドゥエレ=ポルシュレのムルソーは、村の北側のヴォルネイ近くの畑ですので、
「村の南や西の畑の、大理石的な厳しいミネラリティは少な目。ややソフトで丸くふくよかなニュアンスが強い仕上がりなムルソー」
で有ることは容易に想像できます。マイルド系のムルソーですね。
柑橘系フルーツにほんのりと蜜のトッピング、非常にピュアですがナチュラリティはさほどでも無い感じです。ポルシュレさんですから・・危険性の出るような醸造はしないでしょう。
非常に美味しいんですが、ちょっと物足りないかな・・と思いつつ、夕食と一緒に飲み始めました。まぁ、noisy の場合は夕食と言っても、完全に日が変わってからになりますので、夜食と言うべきかもしれませんが。
で、食と一緒に飲み始めると、このプレ・ド・マンシュ、絶好調なんですよ。滅茶美味しいんです。そう・・塩分やある種の酸との出会いで、このムルソーは完成された味わいになり、非常にクリーミーになるんですね。
「ナトリウム系ミネラリティとの出会いによって」
と言い換えても良いかもしれません。もしくは、
「旨みを持つ酸との出会いによって」
かもしれません。

そもそもグランメゾンの置きたいワインは、提供する食にマリアージュさせるべく選択されたワインです。一部のグレートなワインは、そのワインの味わいのみで完結してしまいますので、その無比なワインに食を合わせるような形になり、余り好ましくありません。
美食のフレンチでは、やはりそうした選択が好ましいからこそ、「ソムリエ」と言う職業が生まれたとも考えられ、マリアージュ(結婚)と言う言葉が、そこに使われるようになったのでしょう。
で、このムルソー・・・・実はプレ・ド・マンシュだけでは無くて、1級のサントノもそうなんですが、南側の優れた1級ムルソーに比較すると、欠落が有るのが判ります。それこそがナトリウム系ミネラリティや、まん丸なパレットを描く酸の構成です。例えばムルソー・ペリエールは熟すともう、それだけで100点満点です。若くてもミネラリティは膨大で、酸の構成も旨みたっぷりでまん丸です。
その欠落部分が 凹 で表現されるとすると、食が 凸 ですよね。それらが一緒になることで、パーフェクトなパレットが完成するんですね~・・と思います。もっと突っ込んで言ってしまうならば、塩素を含んだナトリウムイオンが電子と出会って完成された塩になる・・かどうかは知りませんが、イメージ的にはそれを酸の構成まで膨らませたような印象を持ちました。
で、セブンイレブンで仕入れてきた最新作?のチーズインスナックと言うものを出して来ました。まぁ、うま味調味料を含め様々な添加物が入ってるとは思うんですが、まぁ・・美味しいですよね。ポテトチップス片手にビールを飲んでるのとさして変わらない状況です。
こんな雑多な味わいのスナックにも、非常に良く反応します。まん丸なパレットを描いてくれます。スナック類の雑多な味の部分だけは浮いてしまいますけど。チーズ系の強い味わいにも負けることなく、自己主張もさりげなくしつつ、完成されたマリアージュ感を造ってくれるんですね。
さすがポルシュレ・・この構成は素晴らしい・・また、日本人に受けるのも判るような気がしました。

そしてこちらは1級のレ・サントノ・ブランです。ご存知の通り、ヴォルネイ・サントノ=・デュ=ミリュー(区画そのものは別)などの素晴らしいピノ・ノワールを生み出すムルソー北部の1級畑です。村名のプレ・ド・マンシュはその南に有ります。
さすがに品格はプレ・ド・マンシュの及ぶところでは無く、高貴さがしっとり漂います。ほんのりと蜜のトッピングから柑橘系の果実の放出までの流れはプレ・ド・マンシュと同様ですが、やはりそこは1級だけ有って、エレガントさを失わずに見事な押し出しをしてきます。
中域の構成も見事で、太過ぎずダレず。少しトロッとしたテクスチュアです。余韻も非常に長い・・です。面白いのは少し塩っぽいミネラリティを感じることです。
やはり同じように感じるのは、ムルソー南側の1級たちのような鋼のように硬く万全なミネラリティの構成では無くて、
凹のように感じる部分を持っています。それが食と出会うことで、
「おお!」
と成ってくるんですね。少し粘り、ほんのりオイリーで、出会い後の「甘味」が素晴らしいんですよ。
むしろ、ムルソー村南側の優れた1級畑たちと完全なマリアージュをするのはとても難しいことじゃないかとさえ感じました。白ワインとして完全過ぎる・・嫌いが想像されました。ましてや若いうちは大理石的膨大なミネラリティが厳しさを伝えてきますから余計です。
この、「出会い」によっても、レ・サントノのイメージも大きく変わることが判ると思います。素晴らしいワインでした!
どちらも美味しいと思います。ぜひご堪能くださいませ。一推しです!
以下は同じワインの、以前のレヴューです。
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【すでに巷では評判になっている(らしい)ポルシュレのムルソー、バックヴィンテージを2品ご紹介!】 ドメーヌ・モンテリー=ドゥエレ=ポルシュレの、巷ではかなり人気になっているらしい白、特にムルソーらしいですが、正規からオファーをいただいたのでオーダーしました。
やはり人気の性でしょうか、かなり数量は削られまして、バラのみの到着です。今回は現行の2014年では無く、2013年の入荷でした。
実は・・ポルシュレらしいのはピノ・ノワールと言う自身の思い込みからか、ピノ・ノワールばかりをご紹介しておりまして、その割には営業成績も余り芳しくは無く、トップキュヴェまで残っている状況だったので、白のオファーをいただいた時は、そのまんまスルーしていたんですね。
で、2017年の正月に、友人たちと新年会を催したんですが、その時出て来たのが2014年のムルソーでした。
どうやら巷では、ドーヴネに似ている・・のような評判だそうでして、
「・・(ドーヴネ・・すか~?)」
と、当初はちょっとばかり眉唾もんだなぁと・・思ってました。まぁ・・新樽の率は高いですから、そんな意味では似ているんでしょう。
ムルソー村名は、ル・プレ・ド・マンシュと言うヴォルネイ側に有るリューディです。価格も決して高くは無く・・まぁ、安い訳でも無い、普通の価格帯になると思います。
ヴォルネイ側に有りますので、ムルソーの南端や西の丘の方のムルソーとは、だいぶ印象が異なります。赤い土、粘土が石灰に混じる・・そう、あくまでピノ・ノワールにも良く合いそうな粘土土壌主体のシャルドネの味わいがします。
その分、ハードでタイトなムルソーの印象とは異なり、やや柔らかく、深みや構造を感じやすく、滑らかさの有る豊かな味わいです。もっとも、noisy が飲んだのは2014年ですから、2013年とは若干印象は違うでしょう。
また、ポルシュレにシャルドネ、白の印象は特には余り持っていないので、判断のしようが無い訳ですが、ポルシュレさんと言えばやはり新樽使いです。あのオスピス・ド・ボーヌを立て直したのも、また現在のオスピスのワインの良し悪しも、やはりポルシュレさんの新樽100%制限が効いている訳ですね。そしてドメーヌ・ルロワ系にしても、新樽の凄い使い手として今もその手腕は伝説になっていますから、ポルシュレさん=オスピス・ド・ボーヌ=ルロワ≒ドーヴネと言うような連想ゲームが成り立つのかもしれません。
そうは言っても、やはり白ワインの味わいとしては、ポルシュレさんのイメージが無いもので・・売れるかどうかも判らないし数も余り無いので、そのまま出そうか・・とも思ったんですが、一応お一人様2本までと言うことにさせていただきました。
また、1級のサントノですが、こちらも当然ながらヴォルネイ村に引っ付いた形で存在する畑ですので、やはり粘土石灰系のやや赤みを感じる柔らかく深い味わいになる場合が多いと思われます。1級ですからそこはル・プレ・ド・マンシュよりも繊細・複雑・凝縮感などの点において、確実に上回ってくるでしょう。今回は入荷が余りに少ないので・・テイスティングは出来ませんで・・すみません。
ご興味のある方が多いと思います。是非ご検討くださいませ。
● 2016 Monthelie 1er Cru les Duresses Blanc
モンテリー・プルミエ・クリュ・レ・デュレス・ブラン
【これは素晴らしい!・・騙されたと思って是非飲んでみてください!・・濃い色の液体から熟した質感高いフルーツがポンポン出て来ます!】

「食わず嫌い」と言う言葉が有る位、人間の思い込みと言うのは結構に恐ろしいもので、食べても飲んでも、ロクに見てさえいないのに、
「私、これ嫌い・・」
と思いこんじゃってる場合が良く有ります。
日本人はナチュラルチーズ嫌い・・と言うのが定番だった昭和の時代から、いつの間にかフロマージュと言う言葉が広まったかと思った時には、氾濫に近い状態にまでなってしまっています。
「モンテリー?・・それってブルゴーニュなの?」
位の理解が日本では一般的かと思いますが、あのアンドレ・ポルシュレが養子に入った位ですから、よっぽど将来性が有ると見込んだに違いない・・と言う見方も出来ると思うんですね。
noisy も余り馴染みは有りませんから、少しずつテイスティングして行こう・・と思いつつ、中々進展しない状況でした。そして2016年のシャルドネは、今この時点ではすでに、
「2016年のブルゴーニュ・シャルドネはグレートイヤー!」
を大声で宣言したいほど、その素晴らしさを堪能していますが、このモンテリー1級レ・デュレッスの素晴らしさには思わずうっとりしてしまいました。
やや濃い目の色合いで黄色が強いです。写真ではそこまで見えないと思いますが、実際はもっと濃いです。緑も実はしっかり入っているのが判ります。
アロマは「蜜」。そう・・ムルソーでこのアロマが出るのはまず「レ・ペリエール」だけ。レ・ペリエールのように「岩・石に入り込んだ蜜」と言う訳には行きませんが、濃密なアロマはペリエールと同類かと感じます。厳しいミネラルのニュアンスは無いですが。
そして伸びる伸びる・・伸びてもいつまでも決して伸び切らず、そこから熟した柑橘のフレーヴァーがたっぷり出て来ます。色合いも濃い目ですが、柑橘もギュッと凝縮した感じです。でも甘くは無いですよ。
中域も適度に膨らんでくれ、余韻がまた滅茶苦茶長い!・・まだ有る・・まだ続いてる!・・と言う具合です。そして石灰や美しい砂、土のニュアンスを僅かに綻ばせます・・それがまた独特のミネラリティで、
「ん・・これがモンテリー・レ・デュレッスのニュアンスなのかな・・もしくはモンテリーそのものか・・?」
などと嬉しくなってしまいました。
そもそもこのモンテリー、どこに有るかご存知でしょうか。ヴォルネイに続く畑でやや西にオフセットして存在する感じです。一般的にはヴォルネイにストレートに連なるのがムルソーで、西にズレて連なるのがモンテリーだと思ってください。
いや~・・これは嬉しい発見でした。実はモンテリー1級レ・デュレッスはオーセ=デュレッスの1級レ・デュレッスと隣り合っています。ここまで素晴らしいとは思いませんでした。個性も有り、大きさも・・構造もしっかりした密度有るシャルドネです。是非飲んでみてください!滅茶推します!旨いです。
● 2015 Monthelie 1er Cru les Duresses Rouge
モンテリー・プルミエ・クリュ・レ・デュレス・ルージュ
【リーズナブルなヴォルネイ1級同等!・・と思っていただいて良いかと思います!】

左の写真は・・結構良く撮れたかな・・と自画自賛しています。
いや、写真として良く出来た・・と言うことじゃなくて、写真としては全然ダメだと思いますが、
「正確に香りや味わいを想像させてくれる感じに撮れた!」
と言う点だけですね。
何せ、抜栓後にグラスに注いで即写真を撮るので、「こんな風にしたい・・」と言う意識は働かないんですね。なので時折、全く自身の感覚とは違う方の映り方をしていることも有ります。言ってしまえば、
「ポルシュレのレ・デュレッス・ブラン'16 は失敗・・」
と思っています。レ・デュレッス・ブラン...滅茶美味しいんですが、美味しそうには撮れなかったと残念に思ってます。
しかしこの赤の方は、見ていただいたら全くそのまんま・・とnoisy は思っています。プラムに石灰や綺麗な土、そこに軽い黒果実が入ったニュアンス。ヴォルネイ1級の軽やかなタイプと重厚なタイプの中間的な重量感がそのまんま・・映っているかと思います。勿論、完全に開いてはいないものの、適度な締まりと解放が有り、構造の深い部分からの訴えも届きます。
「・・意外に・・いいなぁ・・」
と言う感じです。ヴォルネイの、どちらかと言えば軽薄にも感じるライトな美味しさも、どこかに持ちつつ、ムルソーに近い方の重厚複雑な粘土由来の美味しさもそれなりに持っている感じですね。ヴォルネイ1級で・・良いんじゃないの?・・と思ってしまいました。
良く出来たワインだと思います。さすがポルシュレ...と言う感じがします。是非飲んでみてください。お勧めです!
● 2015 Meursault le Pre de Manche
ムルソー・ル・プレ・ド・マンシェ
● 2015 Meursault 1er Cru les Santenots
ムルソー・プルミエ・クリュ・レ・サントノ
【すでに巷では評判になっている(らしい)ポルシュレのムルソー、新ヴィンテージを2品ご紹介!】
ドメーヌ・モンテリー=ドゥエレ=ポルシュレの、巷ではかなり人気になっているらしい白、特にムルソーらしいですが、正規からオファーをいただいたのでオーダーしました。
やはり人気の性でしょうか、かなり数量は削られまして、村名はバラのみの到着です。今回は現行の2015年ものムルソー、ムルソー1級です。
実は・・ポルシュレらしいのはピノ・ノワールと言う自身の思い込みからか、ピノ・ノワールばかりをご紹介しておりまして、その割には営業成績も余り芳しくは無く、トップキュヴェまで残っている状況だったので、白のオファーをいただいた時は、そのまんまスルーしていたんですね。
で、2017年の正月に、友人たちと新年会を催したんですが、その時出て来たのが2014年のムルソーでした。
どうやら巷では、ドーヴネに似ている・・のような評判だそうでして、
「・・(ドーヴネ・・すか~?)」
と、当初はちょっとばかり眉唾もんだなぁと・・思ってました。まぁ・・新樽の率は高いですから、そんな意味では似ているんでしょう。
ムルソー村名は、ル・プレ・ド・マンシュと言うヴォルネイ側に有るリューディです。価格も決して高くは無く・・まぁ、安い訳でも無い、普通の価格帯になると思います。
ヴォルネイ側に有りますので、ムルソーの南端や西の丘の方のムルソーとは、だいぶ印象が異なります。赤い土、粘土が石灰に混じる・・そう、あくまでピノ・ノワールにも良く合いそうな粘土土壌主体のシャルドネの味わいがします。
その分、ハードでタイトなムルソーの印象とは異なり、やや柔らかく、深みや構造を感じやすく、滑らかさの有る豊かな味わいです。もっとも、noisy が飲んだのは2014年ですから、さらに良いヴィンテージの2015年とは印象は違うでしょう。
また、ポルシュレにシャルドネ、白の印象は特には余り持っていないので、判断のしようが無い訳ですが、ポルシュレさんと言えばやはり新樽使いです。あのオスピス・ド・ボーヌを立て直したのも、また現在のオスピスのワインの良し悪しも、やはりポルシュレさんの新樽100%制限が効いている訳ですね。そしてドメーヌ・ルロワ系にしても、新樽の凄い使い手として今もその手腕は伝説になっていますから、ポルシュレさん=オスピス・ド・ボーヌ=ルロワ≒ドーヴネと言うような連想ゲームが成り立つのかもしれません。
そうは言っても、やはり白ワインの味わいとしては、ポルシュレさんのイメージが無いもので・・売れるかどうかも判らないし数も余り無いので、そのまま出そうか・・とも思ったんですが、ムルソー村名は一応お一人様1本限定と言うことにさせていただきました。
また、1級のサントノですが、こちらも当然ながらヴォルネイ村に引っ付いた形で存在する畑ですので、やはり粘土石灰系のやや赤みを感じる柔らかく深い味わいになる場合が多いと思われます。1級ですからそこはル・プレ・ド・マンシュよりも繊細・複雑・凝縮感などの点において、確実に上回ってくるでしょう。今回は入荷が余りに少ないので・・テイスティングは出来ませんで・・すみません。
ご興味のある方が多いと思います。是非ご検討くださいませ。
● 2014 Bourgogne Aligote
ブルゴーニュ・アリゴテ
【かなり美味しいです!・・これで充分!・・って言っちゃうとヤバいかな・・】

このところは多くのアイテムが有るブルゴーニュの生産者さんのご紹介が続き、ま~・・時間が無くて、1~2アイテムのみの生産者さんや、比較的低価格のワインのご紹介が滞ってしまいました。それに2~3月は、リアルワインガイドのテイスティングと決算が重なり、さらには店舗の修理やらパソコン修理、本業のネット販売のサーバーのメインテナンス等々、余りにやらなくちゃならないことが山積みで・・
「一人でど~せいっちゅうんじゃ!」
と、端から見ればパソコンに向かって文句を言ってるような形になり・・で、しばらくすると、
「・・バチッ!」
と、noisy のパソコンが真っ暗に・・
どうも恨みつらみをパソコンが受け止めてしまったのかと思いましたが、どうやらバックアップ用のUPS(無停電電源装置)内のバッテリーが古くて弱くなり、耐えきれなくなったようです。おまけに、せっかく書いたスクリプトが全滅してしまいました。泣きっ面に蜂・・です。
そんなこんなでご案内の遅れていた2014年、ドゥエレ=ポルシュレのアリゴテとブルゴーニュ・ルージュのレヴューを書こうとした現在は、もう次の便の2015年のムルソー、ムルソー1級が到着してしまうと言う・・悲劇にも見舞われています。
ドゥエレ=ポルシュレのアリゴテ2014年は、ポテンシャルのより高いムルソー(プレ・ド・マンシュ)に良く似た味わいで、単に、
「フレッシュで酸味の高い、有りがちがアリゴテ」
では無く、
「二次発酵をやり、もしくはそれに耐えられるポテンシャルの有る葡萄を、ブルゴーニュ・シャルドネ風に仕上げた」
高級ワイン的な品質をしています。
非常に滑らかで、クリーミーさまで感じます。柑橘系の果実とわずかにオイリーさまで有り、
「ん?・・これなら・・タイミングが悪くて開かないムルソーのしかめっ面を見るより良いんじゃない?」
などと思ってしまうような仕上がりでした。
まぁ、このところは非常に素晴らしいアリゴテを飲む機会が続いていて、
「やはりワインは品種じゃ無い。畑と人の意思だ!」
と言うことを何度も確認しています。まぁ、その内にあの凄いアリゴテをご案内できたらなぁ・・と思っていますが、今のところはまだ未定です。
非常に美味しいアリゴテです。高級感も有り、滑らかです。白ワイン好きがどんどん増えているような気がしますが、やはりそれは美味しいから・・でしょう!本当に白しか購入しない方もけっこういらっしゃいますし。是非ご検討くださいませ。お勧めします!
● 2014 Bourgogne Rouge
ブルゴーニュ・ルージュ
【高級フレンチに合いそうなしっとりと丸みのある端正な味わい!・・実はこれ、非常に旨いと一推ししているブーズローと同じ畑です・・が全然違う性格がまた面白いです!】

アリゴテ2014年のコラムで昨今の、noisyが置かれている非常に厳しい状況をお伝えしましたが・・・ってそんなご大層なことじゃありませんが、ようやくご案内できることになった2014年のブルゴーニュ・ルージュです。
非常に・・ポルシュレらしい・・と言うか、ルイ・ジャドっぽいと言うか、オスピスの赤っぽいと言うか・・でも昔にくらべればだいぶナチュラルさは増えているのかな?・・と言う感想です。・・いや、普通に飲んで、ちょっと高級感の有るワインだな・・と言うイメージです。開きはしないですけどね。
2013年のポマール・プルミエ・クリュ・レ・シャンランをご紹介していますが、まぁ・・売れないですね。非常に良いワインだと思うんですけどね。
で、やっぱりレ・シャンランに似てる感じなんですよ。とてもクレバーで、ち密で、赤よりもしっとりした黒が多めに有って、ルイ・ジャドの中級クラスに感じるイメージにとても近いです。
畑は「Les Longbois(レ・ロンボワ)」で、ムルソーの下部からヴォルネイに接する位置。ブーズローのピノ・ノワールの畑も実は「Les Lombois(レ・ロンボワ)」でして、これ・・綴りは異なりますが同じ畑なんですよね~!
でもね・・全然違うんですよ。ブーズローのブル赤はまぁ・・クリスタルのようなミネラル感に満ち、キラキラと輝く素敵な味わいです。
一方のドゥエレ=ポルシュレは果実中心。勿論ミネラリティもしっかり有りますが、こちらは白い石灰系のミネラリティが相応に有り、黒や赤を感じさせる鉱物系ミネラリティもふんだんに存在する・・といった印象です。
いや・・偶然とは言え、非常に面白い結果になりました。でも一般的には同じ畑だとは認識されていないはずですけど、ブーズローのコラムでも記載したとおり、
「この辺は赤も白も造る土地で、アペラシオンが逆になったり、1級になったり、レジョナルになったりする面白い位置!」
なんですね。
ルイ・ジャド的な味わいだと、noisy は思ってしまいますが、是非、この辺の比較も面白いと思います。飲んで見てください。お勧めします!
以下は2013年もののレヴューです。
━━━━━
【ヴォルネイのACブルゴーニュの畑から!年産5樽です!】
アンドレ・ポルシュレさんをご存知でしょうか。もしくは、オスピス・ド・ボーヌのワインはご存知かと・・思います。毎年、寄進された畑のキュヴェの競売会を催し、ブルゴーニュのお祭のようになっていますが、その管理を全て行っていたのがアンドレ・ポルシュレさんです。
そしてまた、メゾン・ルロワがドメーヌを始めるに当たり、その手腕をマダムに見込まれ、引き抜かれた訳です。その時にはオスピスのワインの凋落が予想されるほどだったと言われたと・・記憶しています。
そんなアンドレ・ポルシュレさんですが、ドメーヌ・モンテリー=ドゥエレの再建に尽くしたようで、現在は娘さんと一緒にドメーヌ・モンテリー=ドゥエレ=ポルシュレを運営しているんですね。noisy も随分と気になっていたんですが、中々入手出来ずにいました。
今回はフィネスさんが輸入した・・と言うので早速飲んでみました。まぁ、良くも悪くも「モンテリーの造り手だからな~・・」と言うのが頭に有り、でも価格もリーズナブル、指揮はアンドレ・ポルシュレが執っているとなれば、有る程度保険は掛かっているようなものでも有りました。
まずは写真をご覧下さい。この写真は良く撮れている・・と思います。本当にこの色合いから予想されるような、そのまんまズバリの味わいです。オスピスもルロワも、そのワインの味わいの中にアンドレ・ポルシュレがしっかり居座っていたことを理解させられたような気になっちゃいました。
ジュヴレ=シャンベルタンの要素からやや重い鉄っぽいミネラリティと高域の「チリチリ」みたいに感じる複雑なスパイスのミネラリティを抜いたような・・そんな感じのミネラリティです。ポマールっぽいかもしれませんが、それほどの粘土は感じません。また、非常にドライで残糖感は全くありません。
しかし、非常に滑らかなテクスチュアで、ベリーやチェリーを感じさせてくれます。中域がマッタリと太く、中低域が中心点で、高域の伸びやかさはこれからかな?・・と言う感じです。タンニンは少しありますが野暮ったくはなっておらず、全体として精緻でそれなりの大きさの有るワインに仕上がっています。
有る意味、とてもオスピスっぽいニュアンスを感じますが、オスピス特有の樽の強い要素は有りません。女性が混じっている割にはやや男っぽい感じかもしれませんね。
今飲んでも美味しく飲めますが、3ケ月~半年経つとだいぶ成長するでしょう。もっと香るようになる要素が見えていますし、もっと「トロン」としてくると思います。中々に精緻な、充分な構成要素を持ったブルゴーニュワインでした。
上級キュヴェも少々有りますがまだ引き取ってないので、こちらはまた別の機会にご紹介します。是非ご検討くださいませ!
● 2013 Bourgogne Rouge
ブルゴーニュ・ルージュ
【ヴォルネイのACブルゴーニュの畑から!年産5樽です!】

アンドレ・ポルシュレさんをご存知でしょうか。もしくは、オスピス・ド・ボーヌのワインはご存知かと・・思います。毎年、寄進された畑のキュヴェの競売会を催し、ブルゴーニュのお祭のようになっていますが、その管理を全て行っていたのがアンドレ・ポルシュレさんです。
そしてまた、メゾン・ルロワがドメーヌを始めるに当たり、その手腕をマダムに見込まれ、引き抜かれた訳です。その時にはオスピスのワインの凋落が予想されるほどだったと言われたと・・記憶しています。
そんなアンドレ・ポルシュレさんですが、ドメーヌ・モンテリー=ドゥエレの再建に尽くしたようで、現在は娘さんと一緒にドメーヌ・モンテリー=ドゥエレ=ポルシュレを運営しているんですね。noisy も随分と気になっていたんですが、中々入手出来ずにいました。
今回はフィネスさんが輸入した・・と言うので早速飲んでみました。まぁ、良くも悪くも「モンテリーの造り手だからな~・・」と言うのが頭に有り、でも価格もリーズナブル、指揮はアンドレ・ポルシュレが執っているとなれば、有る程度保険は掛かっているようなものでも有りました。
まずは写真をご覧下さい。この写真は良く撮れている・・と思います。本当にこの色合いから予想されるような、そのまんまズバリの味わいです。オスピスもルロワも、そのワインの味わいの中にアンドレ・ポルシュレがしっかり居座っていたことを理解させられたような気になっちゃいました。
ジュヴレ=シャンベルタンの要素からやや重い鉄っぽいミネラリティと高域の「チリチリ」みたいに感じる複雑なスパイスのミネラリティを抜いたような・・そんな感じのミネラリティです。ポマールっぽいかもしれませんが、それほどの粘土は感じません。また、非常にドライで残糖感は全くありません。
しかし、非常に滑らかなテクスチュアで、ベリーやチェリーを感じさせてくれます。中域がマッタリと太く、中低域が中心点で、高域の伸びやかさはこれからかな?・・と言う感じです。タンニンは少しありますが野暮ったくはなっておらず、全体として精緻でそれなりの大きさの有るワインに仕上がっています。
有る意味、とてもオスピスっぽいニュアンスを感じますが、オスピス特有の樽の強い要素は有りません。女性が混じっている割にはやや男っぽい感じかもしれませんね。
今飲んでも美味しく飲めますが、3ケ月~半年経つとだいぶ成長するでしょう。もっと香るようになる要素が見えていますし、もっと「トロン」としてくると思います。中々に精緻な、充分な構成要素を持ったブルゴーニュワインでした。
上級キュヴェも少々有りますがまだ引き取ってないので、こちらはまた別の機会にご紹介します。是非ご検討くださいませ!
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