ドメーヌ・エ・メゾン・ルイ・ジャド
エ・ルイ・ジャド
フランス Domaine et Maison Louis Jadot ブルゴーニュ
● ルイ・ジャドです。なんだかんだ言いながらも上級キュヴェは素晴らしいです・・。特に、ゼリティエもの、ドメーヌもの、吸収合併した?ドメーヌものとグラン・クリュですね。
● 1997 Beaune 1er Cru Clos du Roy
ボーヌ・プルミエ・クリュ・クロ・デュ・ロワ
【さて、何を飲もう?!】---以下は以前のレヴューです。
実際のところ、ルイ・ジャドのこのクラス、そしてより上のワインの素晴らしいことと言ったら、何の異論も無いところですが、さりとて、
「リリース直後にどうしても購入したい!」
というワインでは無い・・というのが正直なブルゴーニュ・ファンの気持ちだろうと思う。
で、結果として、業界標準とも言えるルイ・ジャドの綺羅星のようなボーヌ1級群を、実は余り飲んでいない・・ブルゴーニュ・ファンも多いんじゃないかな?と思う次第です。何故って・・・
「余り話題にならないから・・」
です。
本来、ブルゴーニュを真剣に学ぼうとするならば、基準となりうるワインですから、しっかり飲んでおかなければいけないんですが、例えば先だってご案内していました「クロ・デ・ズルシュル」辺りでも、余り無くなるスピードは速くは無かったですし、何よりも、
「比較対象としてのアイテムになっていない」
のが気になるところなんですね。
「クロ・デ・ムーシュ・ルージュ(ドルーアン)のような、少しポマールっぽさを持った・・・」
のようには何故かならないんです。だから結局は余り飲んでいないのかなと・・・
ですが、実際にこのクラスを飲んでみると・・・
「なるほどな~!」
と思うことがしきりです。
例えば、あのド・シャソルネイ、フレデリック・コサールのサヴィニー・ゴラルドが、何故あのような味わいになるのか・・・が理解できるんですよ。これについては後述しますので・・・。今回テイスティングできましたのは、入荷数量の関係もありまして、
2009 ボーヌ・プルミエ・クリュ・トゥーロン / ドメーヌ・ガジェ
2005 サヴィニー=レ=ボーヌ・プルミエ・クリュ・レ・ヴェルジュレス / ドメーヌ・ルイ・ジャド
の2アイテムです。
2002年のボーヌ・プルミエ・クリュ・ブーシュロットは、先に書きましたが、ドルーアンのクロ・デ・ムーシュの下部にある1級畑です。そしてここはルイ・ジャド社が昔から持っている畑でして ドメーヌ・デ・ゼリティエ・ルイ・ジャドものです。
ポマールに接した畑ですから、かなりポマールっぽさもあると思いますし、何より2002年ですので、「飲み頃を迎えているに違いない」と想像できます。僅かに土っぽく、しかし無理に遅熟させない栽培から、しっかりした赤い果実の風味と、ボーヌ1級らしい精緻さが感じられると思います。ドメーヌ・デ・ゼリティエですので、決して手を抜くことは有りえませんが、無理はせず、余裕すら感じられる味わいでしょう。かのPKさんも推しているクリマで、きっと美味しいと思います。余ったら正月に飲むかもしれません。
ボーヌ・プルミエ・クリュ・クロ・デュ・ロワ は何と1997年ものでメゾン・ルイ・ジャドもの・・つまり、ネゴスものです。16年もの月日を経た古酒です。このクロ・デュ・ロワと言う畑は、ボーヌの北部にある、非常に優れたクリマで、「王のクロ(畑・囲い)」と名付けられていることからも想像出来るでしょう。南にある、ポマールっぽい土壌とは違い、やや石灰が強く、タイトな印象を受けると思いますが、長い熟成から各要素のミネラルのカバーが溶け、甘く芳しいピノ・ノワールに大変身しているものと・・想像します。基本、力強いタイプでは無く、エレガントさに振ったワインです。今絶好調のはず・・しかし、1997年のヴィンテージの弱さも有るでしょうし・・これも飲んで色々と確かめてみたいワイン・・・です。
ボーヌ・プルミエ・クリュ・トゥーロン は2009年・・・しかも ドメーヌ・ガジェものです。ガジェさんと言うのは、アンドレ・ガジェさんで、今のラルディッシュさんの前にルイ・ジャドを率いていた方のドメーヌです。現在はルイ・ジャドが製造・販売しており、非常に優れた、エレガントなワインがほとんどです。
この北部にある実力派トゥーロンを実際に飲んでみましたが、ジャドの実力が良く判ります。非常に良いヴィンテージだった2009年ですが、決して遅い収穫には持って行かず、美しい酸を残し、美しいエキスを創っています。今飲んでも真っ赤な小果実が詰まったシルキーなテクスチュアから、少しずつエレガントなジャミーさが拡がってきます。美しく、全く破綻せず、いつまでもその姿を維持します。決して黒っぽい果実そのものを印象付けず、赤さがとエレガンスが命のワインです。
サヴィニー=レ=ボーヌ・プルミエ・クリュ・レ・ヴェルジュレス は、ボーヌの北にあるサヴィニーの1級で、しかもペルナン村に面した東南を向いた1級畑です。しかも ドメーヌ・ルイ・ジャドものです。
この畑はサヴィニーでトップと言われる1級です。こちらもチェリー香満載の真っ赤な果実で、2005年の健康的な葡萄由来の、ハツラツとした美味しさが堪能できます。実に・・バランス良いです・・・が重厚さを発揮するまでには時間が不足のようです。しかしとても美味しい!
で、先ほどのフレデリック・コサールのサヴィニー・ゴラルドの話ですが、コサールのサヴィニーとは・・・全く違います。コサールのは、やや暗い、黒がしっかり入った重厚さの有る味わいです。こちらは遅い収穫・・・です。でも、そうせざるを得ないんですよ。畑が南~南西を向いてますから、熟が遅いんです。少し、ポマール味のサヴィニーですが、これはこれでかなり旨いですけどね。
しかし、一方のヴェルジュレスは南東を向き、日照も問題ないんですね。石灰も強い。だから早く熟しますから、早い収穫が可能・・・なんです。引っ張れば引っ張るほど危険性が増します。雨や低温にやられ兼ねないんです。でもそんな心配はない訳です。味わい的にも理解がしっかり現れていて、ジャドのピノ・ノワールのワインが甘いことは絶対にない・・ですから、ちょうど良いアルコール度になるように調整し、エレガントに仕上げてくる訳です。それが、このヴェルジュレスのテロワールなのでしょう。赤い小果実の群生!!チェリー!!万歳です。
こう見てきますと、やはり畑の素性と造り手の意思・・・それが見事に現れています。そして業界標準とされるのは、決してブレ無い方向性が有り、技術の確かさが有るからでしょう。この一群のボーヌのピノ・ノワール、是非味わってみて欲しいと思います。若いヴィンテージ有り、古いの有り、ドメーヌもの、ゼリティエもの、ガジェもの、メゾンものと・・勢ぞろいです!
● 2015 Corton Grand Cru Grandes Lolieres
コルトン・グラン・クリュ・グランド・ロリエール
【ジャック・ラルディエールさんの後を継いだフレデリック・バルニエさんが「意地」で造った??G.C.レ・グランド・ロリエール!・・ポテンシャル、滅茶高いです!】

コルトンのグラン・クリュ、そんなには見ないレ・グランド・ロリエールです。最近はルフレーブのネゴスがリリースしていますでしょうか。しかし10万円ちかいトンデモな価格になってますが。
こちらは並行輸入ですが、オルヴォーさんが持って来たものです。ずっと飲む機会を伺ってましたが、2015年ですので・・そろそろ良いんじゃないかと言うことで入れさせていただきました。まぁ・・この価格ならルフレーブの1/6以下です。
このレ・グランド・ロリエールは Noisy wine ですと、メオ=カミュゼさんの珠玉のコルトン・クロ・ロニェでしょうか。その真下、もしくは真横に接しています。なのである意味・・折り紙付きのグラン・クリュです。
まぁ・・こんなことを言いますと怒られるかもしれませんが、コルトンのグラン・クリュ赤は何故かアロース=コルトンとラドワ=セリニーの境界辺りにあるリューディに良いものが見つけられると noisy は感じていて、アロース=コルトン側にしっかり入ってしまうと・・やや呆ける感じを持っています。
また、コルトンの丘は標高が高く400メートルほどもあり、グラン・クリュは330~270メートルほどの標高に展開されていますが、赤に限って言いますと・・余り標高の高いリューディは・・何となく今一つ・・すみません・・淡く硬いものが多いように思います。
なので、ラドワ側のロニェ、ロニェ・エ・コルトンは素晴らしいですし、アロース側のレ・ルナルド、レ・クロ・デュ・ロワ、レ・ブレッサンド、レ・グレーヴは素晴らしいです。ドメーヌ・ルイ・ジャドの至宝コルトン=プジェは滅茶素晴らしいですが、ちょっと変わった畑でして、石灰が強いコルトン=シャルルマーニュに囲まれるように泥灰土主体の部分が有って、それがシャンベルタン系のような鉄分を多く含みつつの石灰もたっぷり・・と言う優れたコルトンを生んでいるんですね。
で、このラドワ側のレ・グランド・ロリエールですが、そのコルトン=プジェの「石灰50パーセント 泥灰土50パーセント」のイメージだとしますと、「石灰35~40パーセント 泥灰土65~60 パーセント」の、やや赤ワインに寄った土壌になっている・・と思っていただけましたら、判り易いかなと思います。
収穫から9年経過していますので、「いい加減飲めるようになっただろう!」と踏んでの仕入れです。何せ・・
「滅茶安い!」
ですので、無くならないうちに仕入れておきたいと思っていました。
しかし、優れたコルトンは解れて来るのに時間が掛かりますから、リリースから8年、収穫から10年と・・noisy 的には思っていまして、その辺がどう出るか・・と言うような「賭け」でもありました。

抜栓すると、すでに濃密で官能的なアロマが漂って来ます。状態は滅茶良いです。
鉄っぽさやスパイスはまさにジュヴレの西側にある1級クロ・サン=ジャックをさらに濃密し膨らませたかのよう・・です。グラスを伝う涙も中々落ちて来ないです。官能さも出て来て、そこに赤黒果実が差し込んで来る感じです。
口内に入れると、金属系のミネラリティが口蓋を刺激、また質の良いタンニンが少々歯肉を収れんさせます。適度な膨らみと収縮を繰り返す感じで滅茶パワフルですね・・。余韻も・・とんでも無く長く、いつまでもそのパワフルな味わいの残像を見せてくれます。
ま~・・極上のグラン・クリュです!・・しかし、徐々に解れて来るとしても、やや早いのは否めない・・でしょうか。なので、翌日にも持ち越そうと一旦テイスティングを止めました。
で、翌日再度のテイスティングです。
いや・・もう前日とは雲泥の差、違いです!・・パワフルさが目立った前日は大違いで、めちゃエレガントで美しいエキス味へと変貌していました!
単に赤果実、黒果実とかでは無い・・キノコの群生やハーブ、皮革、多彩なスパイス、コーヒー、そしてチョコっぽいニュアンスまで出て来ます。グラスをフリフリ時間を掛けると・・めちゃ官能的なニュアンスが濃厚に感じられます。
タンニンはしっかり溶け込んでボディを形成、石灰や金属のミネラリティも全て一体化し、ゴージャスなコルトンをしっかり演出していました。久々に熟したグラン・クリュの美味しさを堪能できました!
昨今はコルトン・グラン・クリュも・・D.R.C.の進出も有り、評価も底上げされてきている感じがします。しかしルイ・ジャドとしては、ルイ・ラトゥールと言うコルトンの巨人に、大いなる対抗心を持っているんですね。
ですから、コルトン=シャルルマーニュも、コルトン=プジェも・・コルトン何とかと付くワインには、惜しみない努力をしているんですね。
この2015レ・グランド・ロリエールもまた、そんな意思を強く感じるグラン・クリュでした。滅茶安い!・・そう感じていただけるでしょう。今の内だとも言えます。
飲み方としましては、あと1年ほどお待ちになるか・・(^^;; いったん開けてこの素晴らしいブケを楽しみつつ一杯だけに留め、翌日に本格的に飲む・・もしくは、デキャンタしておいて半日~翌日に飲む・・そんなスタイルをお薦めします。
充実した密度の高い、また素晴らしいポテンシャルのコルトン・グラン・クリュです!
因みに・・メディア評価は見つかりませんでしたが、2015年の近い畑のものが見当たりましたので以下に掲載させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
● 2015 Corton-Greves Grand Cru Louis Jadot (アロース側中腹 レ・ブレッサンドの南)
95 Points James Suckling
95 Points Wine Enthusiast
92~94 Points The Wine Advocate
91~93 Points Vinous
● 2015 Corton-Marechaudes Grand Cru Domaine Louis Jadot(アロース側だがラドワに接する レ・グランド・ロリエールのすぐ傍だが接していない)
92~94 Points The Wine Advocate
89~92 Points Burghound.com
● 2015 Corton-Pougets Grand Cru Domaine des Heritiers Louis Jadot(アロース側 ル・シャルルマーニュの東に接する)
96 Points Wine Enthusiast
94 Points Burghound
94 Points Vinous
94 Points Wine Spectator
● 2006 Chambolle-Musigny
シャンボール=ミュジニー
【繊細系のシャンボール=ミュジニーの古酒!そろそろ良いでしょう!】
出て来たシリーズです。並行輸入ものです。2006年ものですから18年ほどは経過しているシャンボール村名です。
飲み頃がなかなか難しいのはシャンボール=ミュジニーの特徴でもありまして、岩盤層の石灰分がワインに多量に溶け込んでいますから、テクスチュアは滑らかで・・あとは、
「ワインがこっちを向いてくれるのを待つ!」
と言うことになるでしょう。
シャンボールは平気で半世紀は充分に持つ・・と noisy は考えています。実際、何度もそれを裏打ちする経験が有りますが、購入されたお客様が必ず同じ目を見ることが出来る・・とは限りません。
やはりそこは・・ある程度、経験がモノを言いますから、
「はい、ワインを出して・・キャプスュルを外して・・コルクを抜いて、さあ・・飲みましょう!」
と何も考えずにやったら・・まず失敗します。
やはりまず第一に、明けるずっと前にワインの状態を確認すること・・そして、いつ飲むかをある程度考慮しておくことです。
そしてその時が来たら、やはりもう一度、「きっちり観察すること」が重要です。色とか、照りとか、落としははずの澱がちゃんと落ちているか・・とか・・です。それをすることで、
「じゃぁ・・どうやって開けて、どうやって飲むか」
と言うようなビジョンが見えて来ます。
まぁ・・安いっちゃ・・申し訳ありませんが、この位の価格で20年選手を楽しめる機会と言うのは、四半世紀前とは比較にならないほど不可能な時代になってきていますから、ぜひ・・
「ワインの熟成の不思議」
を体験して欲しいと思います。ご検討くださいませ。
● 1991 Volnay-Santenots 1er Cru
ヴォルネイ=サントノ・プルミエ・クリュ
【何と何と・・1991年のヴォルネイ=サントノ1級!・・32年と言う長い時間を経たピノ・ノワールです!・・半端無く美しい色を見せてくれます!】
言っておきますが・・勿論、正規品では有りません。ブローカー仕入れですが、どこを経由したかは・・届いてからのお楽しみ。あの・・凄いワインを輸入しているインポーターさんです。以前、ドメーヌ・ルイ・ジャドのハーフをご案内した時と同じです。
また、今回は滅茶少ないのと高くしたくなかったので、飲まずにご案内しています。全て色をチェックしました。素晴らしい色でして・・もう・・感動的です。以前ご案内して誰も買ってくれなかった先代のカティアール、1986年ロマネ=サン=ヴィヴァンの・・
「お願いです!・・飲んでください!」
みたいな色彩に近付いて来てます。
ただし・・1991年ものと言いますと32年経過しています。コルクも弱くなっているに違いありませんし、個体差も当然ながら有ると思います。勿論、リリース当時のものが30年間、保存されていたことになりますから、
「汚れもキズも有る」
と思ってください。その割には結構にきれいだとは思いますが・・。
また、開けてみて・・
「いや~・・これは・・ダメだ。」
と思われるような場合でも、申し訳ないですが補償は致しかねます。
「30年以上も良い状態で寝ていた」
ただそれだけのチェックです。古酒のワインとはそう言うもの・・ご自身が何かしらの情報を得るための対価としてお考え下さい。美味しいと思われるか、ただのゴミだったと感じられるかは飲まれる方次第ということになります。
ですが・・それにしてもワインは不思議です。ほとんどの方は・・完熟する前のブルゴーニュワインを飲まれています。
たしかに、
「30年も寝かせておいたら、相当に危険性が高まる」
と言うこともあるでしょうし、
「30年も掛かったら・・死んでしまうわ・・」
と・・(^^;;
その分、ちゃんと保存してくれていた訳で、保存料だと思えたら「ただ」みたいなものでしょう?
あとは、如何にちゃんと飲めるか?・・どう向き合って飲んだら良いのか?・・をご自身で考え、実行するのみなんですね。
それに、今回はフィネスさんからダンジェルヴィーユの古いムルソー=サントノもご紹介しています。サントノと名の付くムルソーの畑はそれなりの広さがあり、白葡萄は下部に植わっているはずですので、若干、距離は有るとしましても、目と鼻の先にこの「ヴォルネイ=サントノ」のピノ・ノワールが植わっています。
そして、このヴォルネイ=サントノは、素晴らしい1級畑ヴォルネイ・カイユレに接しています・・と言いますか、まぁ・・地続きみたいなものです。
ですので性格は「カイユレに似ている」と思ってください。
そしてヴォルネイ=サントノの南側は勿論、1級ヴォルネイ=サントノ・デュ・ミリュです。かのコント・ラフォンもリリースしていまして、ほとんどの方が熟す前に飲まれてしまった性か、中々評価が上がらなかったワインでも有ります。
ですが・・これは30年以上ものですから・・
「熟してない」
はずも無く、素晴らしく良い色をしているのを、ご購入のお客様も確認いただけるでしょう。
状態は、コルクは僅かに引き込まれている、液量は少々減っているがヴィンテージ並みと思われる、照り・色彩は素晴らしい、キャプスルは回るものが多いが硬めのものも有り無理に回していないので確認できないものが有るが問題無いと思われる、エチケットに僅かに欠損(小さな切込み等)有るものもあるが比較的綺麗・・そんなところでしょうか。
30年以上ものですので、
「コルクを抜く時に折らないように」
充分お気を付けください。折れた時のこともお考えいただき、やや太めの針金、ピンセットなど2組などが有るとよろしいと思います。ボトルの細くなっているところがコルクの先15mmほどを通過する時に大抵折れますので、ゆっくりと引き上げながら途中で止めない休まない・・が良いかと思います。
今となっては非常に希少な32歳です。是非ご検討くださいませ!
以下は2011 シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・フュスロット・ハーフ ドメーヌ・ルイ・ジャド 375MLのレヴューです。
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【ご存じ1級レ・フュスロット!滅茶良い香りがノーズに入って来ます!・・でも・・現状はちょっと惜しい!・・少し置くかダブルグラスで振り回すか!?】
シャンボール村のど真ん中に存在する1級畑です。村の北東上部にあるのが1級レ・クラ、村の家々を挟んで南西下部にあるのがこのレ・フュスロットです。1級レ・シャルムの上部・・と言って良いと思います。
レ・フュスロットは・・そうですね・・こう言ってしまうと、
「・・んな訳無い!」
と怒られそうですが、まぁ・・激エレガント系ですから、レザムルーズやミュジニーの系統です。ミネラリティが強いんですね・・なので、
「アロマは香水的」
で発散的です。しかも繊細でふんわりとしています。
若いミュジニーを開けると・・ま~・・香りは凄いですよね?・・ん・・飲んだことが無いと判らないと思いますが、若くても結構香ってくれます。
ですが・・味わいが付いてこないですよね?・・バキバキに硬い感じがすると思います。
このレ・フュスロットですが、どちらかと言いますと現状、そんな感じなんですよ。アロマは実に良い感じで「ふわっ」と上がってくるんですが、味わいは滅茶瑞々しいものの・・膨らんでくれない・・そんなタイミングでした。
面白いことに・・いや、写真を撮っていた時には気付かなかったんですが、このグラスの写真を見ても・・
「・・ん・・なんだか・・閉じているような感じ」
に見えないでしょうか?・・滅茶苦茶閉じている・・と言う感じでは無いものの、明らかにレ・ボードよりも熟成が遅く、ちょっと閉じ気味に見えるんですね。

まぁ・・シャンボール=ミュジニーのワインと言うのは・・本当に飲み時が難しいんです。
そろそろ良いだろうと思って・・かなり置いておいたシャンボールを開けたにも関わらず、全く閉じていたり・・、何も考えずにまだ若いシャンボールを開けたら凄くご機嫌が麗しくて感動する味わいだった・・と言うことも有ったりするわけです。
まぁ、やはりミネラリティがとても強いので、その影響なんでしょう。
「でも開けてしまったからには何とか美味しく飲まないと!」
と思われるでしょう?
noisy としましては、開けて硬かったら・・
「他のボトルを開けてみれば良いじゃん・・」
と安易に思う訳ですが、お客様はそうは行かないシュチュエーションも有りますよね?
その際は「ダブルグラス」で・・何とか開いて行くように仕向ける・・しかないかな・・と思うんですね。
これは、ブルゴーニュグラスを2個用意します。2人で飲むなら4個です。それぞれに2個ずつ、片方にはこのレ・フュスロットが入っていましたら、
「入っている方から入っていない方へ、空気を含ませるようにしながら入れ替える」
と言うもの。
「・・んなこと誰でも知ってるよ!」
と言われそうですが、そうかなぁ・・たぶん面倒くさがってあまりやらないと思うんですよね。
ですがもし、この造り手紹介のコラムの写真のように、クロ・デ・ズュルシュルとレ・フュスロットを比較するのでしたら、少し開いてくれるズュルシュルと開いてくれないレ・フュスロットだと、クロ・デ・ズュルシュルばかりが減ってしまいます。なのでこの場合はグラスが3個・・必要かもしれません。
また、この寒い時期は、
「品温に注意!」してくださいね。
どうしても品温が落ちているのに気付かずに飲み進めてしまう・・結果としてハーフなので、
「良い時間帯まで持たせられずに飲み切ってしまう!」
と言う悲しい結果になりがちです。
ですので、
「せめて15度以上!」
でお楽しみください。
強いミネラリティが素晴らしいテクスチュアを生む、プティ・レザムルーズみたいなレ・フュスロットです。熟し始めていますが・・まだまだです。めっちゃ安いはず!是非ご検討くださいませ。
● 2011 Beaune 1er Cru Clos des Ursules Half
ボーヌ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・ズルシュル ・ハーフ
【これもルイ・ジャドの面子を掛けて造るワイン!ドメーヌ・ガジェの秀逸なシャルドネです!西側の丘のシャルドネ好適地!旨い!】・・以前の記事を掲載しています・・そろそろ良いんじゃないかと!

ゼリティエものです。古くよりジャド家が所有しているドメーヌもの・・と言うことですね。
いや・・でもこう言う飲み比べは実に楽しいです。すこし恍けて来たようにも感じる感覚を呼び起こされるような気がしますし、
「・・あれ・・クロ・デ・ズュルシュルって・・こんなんだったっけか・・」
・・なんて・・ね。
それに、お客様も・・
「noisyさんは2本一緒に開けて比較して見たら楽しいよって言うじゃない?・・でもさ、流石にフルボトルを2本は開けきれないんだよね・・」
なんて思っていらっしゃる方にも、ハーフボトルはお勧めですよ。価格も信じられないほど・・リーズナブルでしょう?
このワインは今までも何度かご紹介させていただいておりますが、2023年の今になって2011年の・・しかもハーフですからね。約12年もののボーヌ1級と言うことになります。
知らない方に申し上げておいた方が良いかと思いますが、
「基本的にハーフボトルはフルボトルよりも熟成が速い」
です。勿論、マグナムはフルよりも超遅い・・です。
ですが今回の2011年の3アイテムの1級ハーフボトル、コンディションが抜群です。フルボトルと同様に綿々と時間を積み上げましたが、
「熟成もフルボトル並み」
と申し上げておきましょう。
また、この1級クロ・デ・ズュルシュルですが、ボーヌの南部に有ります・・1級レ・ヴィーニュ・フランシュの一部です。最南部の1級クロ・デ・ムーシュに接しています。
ですが、クロ・デ・ズュルシュル自体はクロ・デ・ムーシュには接していませんで・・そう、クロ・デ・ズュルシュルはヴィーニュ・フランシュの最北部に有るんですね。なので、クロ・デ・ムーシュほどポマールっぽく無い・・さらっとした感じですが、若干こってりしていると感じます。まぁ・・
「ジュヴレ=シャンベルタンに似ている」
と言う部分では、この鉄っぽさがそう感じさせますし、ジュヴレ=シャンベルタンを飲んでいる・・と思いこんでしまえば・・そのまま終わっても気付かないんじゃないかと思えるレベルです。

そもそもこのクロ・デ・ズュルシュルは、かのトップ・ソムリエのTさんが、ブルゴーニュワインの基準・・みたいなことを言い出したので、皆、一度は飲んだことがあるんじゃないかと思うんですね。
ボーヌの1級はさほど人気が無いですが、ヴィーニュ・フランシュも、このクロ・デ・ズュルシュルも、クロ・デ・ムーシュもそれなりに知られ、人気もそれなりかな・・と思っています。
コンディションがとても良くて・・まだまだ若いです。エッジには僅かにレンガ色が入って来た・・そんな感じです。少し熟成しているのはすぐ判るかな・・と思いますが、
「12年目を迎えたブルゴーニュのハーフボトル!」
と言うテイで臨みますと・・失敗するかもしれませんので・・
「まだ若い!」
と思ってお臨み下さい。
まさにボーヌ1級・・「ボーヌ1級の鏡!」と言いたくなるようなバランスの良い味わいです。ほんのりスーボワ、果実、ドライフルーツ、ほのかなスパイスに鉄っぽさ、ほんのちょっと血、ほんのちょっと獣香・・みたいな感じで、まだまだお茶とかウーロン茶とかは出て来ていないです。
しなやかなテクスチュアで飲み応えのある感じですがエレガントで、ジビエなどはピッタリかな・・と思います。
実際には抜栓当日よりも翌日がより開いて美味しいです・・いや、あくまでnoisy の状況・環境です。お渡ししたボトルの個体差も当然ながら有るでしょうから、
「ホストテイスティングは必ず行う」
ことにして、その先をお決め下さればと思います。
これ・・この価格じゃ・・滅茶安いですよね?
お客様の貯蔵温度にもよりますが、この先10年はへっちゃらです・・と言いますか、完熟までもう少し掛かると思ってくださいね。美味しくいただきました!・・ブルゴーニュワインの基準ですから・・はい。ご検討くださいませ。
● 2011 Chambolle-Musigny 1er Cru les Baudes
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・ボード・ハーフ
【今飲んでも激美味しい!ボンヌ=マール直下にへばりついたように引っ付いている1級レ・ボード!・・これは絶対飲みましょう!】

比較しながら楽しむ・・ワインの醍醐味ですよね。ワイン会以外ですと中々できないと思いますが、今回はシャンボール1級が2アイテム有りますから・・村の北部のこのレ・ボードと中央のレ・フュスロットを比較しても良いでしょう。
どちらも2011年ものですし同じ造り手ですから、ヴィンテージと造り手の差は有りませんが、畑の違いに加えて「個体差」は必ず有ります。こればかりは仕方が無いので・・
「・・あれ?・・noisy が言ってることとだいぶ違うぞ?」
なんてことは起き得ます。ご承知おきください。
この1級レ・ボードですが・・いや~・・今飲んでも滅茶美味しいです!・・良い感じのスイカやちょい熟したメロンのフレーヴァー・・ベリー、チェリーと言うよりそんなアロマが瑞々しさを持ちつつ、高めのノーズでグラスから放たれます。テクスチュアは滅茶滑らか・・石灰系のミネラリティの多さ由来でしょう。
レ・フュスロットとは異なり、激エレガントなアロマと言う感じでは無く、やや太めなノーズです。モレ=サン=ドニがすぐそこですし、ボンヌ=マールが真上に存在していますから、
「ボンヌ=マールっぽい感じ」
も取れると思います。
まぁ・・ちょっと大袈裟にはなりますが、
レ・ボード --> プティ・ボンヌ=マール
レ・フュスロット --> プティ・ザムルーズ
みたいなイメージでも良いかもしれません。

香りも複雑です。鉱物だけでも石、岩、砂、鉄、マンガン・・みたいに感じられます。先ほどのスイカも・・単に熟した・・と言うよりも、まだ若い果実だったり、熟した感じにも取れたりします。
中域も適度に膨らんでくれます。その辺はレ・フュスロットは香りは滅茶良いんですが味わいはまだ硬質ですから、すぐに飲まれるならこちらのレ・ボードが良いと思います。
色合いもまた非常に美しいです。ツヤツヤしています。レンガが入っていますし、壮大な感じにも見えます。・・それに、
「今美味しい・・にしても、寿命はまだまだ先!」
と感じます。
コンディションが良い・・と言いますか、長いこと余り動かされていなかったこともあるかもしれません。普通じゃこんなプライスにならないんですね・・今の為替で行ったら・・倍じゃ済みません。でも、
「ハーフで2万円!」
じゃ・・ね~・・食指が動きませんよね?
今飲んでも美味しい、この先20年以上大丈夫です・・いや、コルクが持てば・・ですけどね。現状、しっかりしたコルクには、
「ドメーヌ・ガジェ」
の焼き印が有ります。これはドメーヌ・ガジェをルイ・ジャドが吸収合併して始まっています。ガジェに敬意を払って今でもエチケットにクレジットしているのは素晴らしいですよね。飲んでみてください。エレガントで滅茶美味しい!お勧めします!
● 2011 Chambolle-Musigny 1er Cru les Feusselottes
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・フュスロット・ハーフ
【ご存じ1級レ・フュスロット!滅茶良い香りがノーズに入って来ます!・・でも・・現状はちょっと惜しい!・・少し置くかダブルグラスで振り回すか!?】

シャンボール村のど真ん中に存在する1級畑です。村の北東上部にあるのが1級レ・クラ、村の家々を挟んで南西下部にあるのがこのレ・フュスロットです。1級レ・シャルムの上部・・と言って良いと思います。
レ・フュスロットは・・そうですね・・こう言ってしまうと、
「・・んな訳無い!」
と怒られそうですが、まぁ・・激エレガント系ですから、レザムルーズやミュジニーの系統です。ミネラリティが強いんですね・・なので、
「アロマは香水的」
で発散的です。しかも繊細でふんわりとしています。
若いミュジニーを開けると・・ま~・・香りは凄いですよね?・・ん・・飲んだことが無いと判らないと思いますが、若くても結構香ってくれます。
ですが・・味わいが付いてこないですよね?・・バキバキに硬い感じがすると思います。
このレ・フュスロットですが、どちらかと言いますと現状、そんな感じなんですよ。アロマは実に良い感じで「ふわっ」と上がってくるんですが、味わいは滅茶瑞々しいものの・・膨らんでくれない・・そんなタイミングでした。
面白いことに・・いや、写真を撮っていた時には気付かなかったんですが、このグラスの写真を見ても・・
「・・ん・・なんだか・・閉じているような感じ」
に見えないでしょうか?・・滅茶苦茶閉じている・・と言う感じでは無いものの、明らかにレ・ボードよりも熟成が遅く、ちょっと閉じ気味に見えるんですね。

まぁ・・シャンボール=ミュジニーのワインと言うのは・・本当に飲み時が難しいんです。
そろそろ良いだろうと思って・・かなり置いておいたシャンボールを開けたにも関わらず、全く閉じていたり・・、何も考えずにまだ若いシャンボールを開けたら凄くご機嫌が麗しくて感動する味わいだった・・と言うことも有ったりするわけです。
まぁ、やはりミネラリティがとても強いので、その影響なんでしょう。
「でも開けてしまったからには何とか美味しく飲まないと!」
と思われるでしょう?
noisy としましては、開けて硬かったら・・
「他のボトルを開けてみれば良いじゃん・・」
と安易に思う訳ですが、お客様はそうは行かないシュチュエーションも有りますよね?
その際は「ダブルグラス」で・・何とか開いて行くように仕向ける・・しかないかな・・と思うんですね。
これは、ブルゴーニュグラスを2個用意します。2人で飲むなら4個です。それぞれに2個ずつ、片方にはこのレ・フュスロットが入っていましたら、
「入っている方から入っていない方へ、空気を含ませるようにしながら入れ替える」
と言うもの。
「・・んなこと誰でも知ってるよ!」
と言われそうですが、そうかなぁ・・たぶん面倒くさがってあまりやらないと思うんですよね。
ですがもし、この造り手紹介のコラムの写真のように、クロ・デ・ズュルシュルとレ・フュスロットを比較するのでしたら、少し開いてくれるズュルシュルと開いてくれないレ・フュスロットだと、クロ・デ・ズュルシュルばかりが減ってしまいます。なのでこの場合はグラスが3個・・必要かもしれません。
また、この寒い時期は、
「品温に注意!」してくださいね。
どうしても品温が落ちているのに気付かずに飲み進めてしまう・・結果としてハーフなので、
「良い時間帯まで持たせられずに飲み切ってしまう!」
と言う悲しい結果になりがちです。
ですので、
「せめて15度以上!」
でお楽しみください。
強いミネラリティが素晴らしいテクスチュアを生む、プティ・レザムルーズみたいなレ・フュスロットです。熟し始めていますが・・まだまだです。めっちゃ安いはず!是非ご検討くださいませ。
● 2016 Gevrey-Chambertin Clos Saint-Jacques 1er Cru
ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・プルミエ・クリュ
【ルイ・ジャドのクロ・サン=ジャックがこの位のプライスで購入できるのはもはや一刻の猶予も無いかもしれません。】
安いですよね~・・。とてつもなく安く見えてしまいます。2014年、2013年、2011年ものを以前にご紹介させていただきましたが、天才ジャック・ラルディエールは2012年に一度引退を表明し、2013年にはオレゴンの担当でアメリカに行ってしまいましたので、2011年ものは実質、彼の最後の仕事になったかと思われるクロ・サン=ジャックでした。
実質グラン・クリュと言われながらも、他の1級より少しだけ高価なだけ・・で済んだ時代はもう終わりそうです。フーリエに至っては、下手をするとグリオット=シャンベルタンよりも評価が高かったりします。
2016年ものはワイン・スペクテイター誌が弾けてまして93~96Points、ジャスパー・モリス氏が94Points、、アドヴォケイト誌・バーガウンド、ヴィノスが92~94Pointsと高い評価です。ルイ・ジャドのワインはリリース直後は硬さが見られるのが通常で、10年ほど熟成されたボトルを飲むと、「リリース直後の姿が想像できないほど」です。
noisy も一度か二度、日本のインポーターさんが開催しているテイスティング会にお邪魔したことが有りますが、人の多さとワインの多さ、そしてその硬さに・・驚きました。
「(・・日本向けは誰かの意向でSo2の量が多いんじゃないか?)」
などと勘ぐっており・・、それが当たらずとも遠からずのような気が今も抜けません。
今回もブローカー経由、コンディションは良いように見えますし、透かして見た色合いも・・美しいですね・・。
見逃しが無ければすべて「ドメーヌ・ルイ・ジャド」のエチケットです。これはかの大ドメーヌだったドメーヌ・クレール=ダユを買収した時に所有した畑のもののラベルになります。
前回はすっかり見逃してしまい、ネゴス・ラベルが混じっていてご迷惑をお掛けしました。でも、実際には
「ドメーヌもののネゴスものも中身は同じ」
と言えますので・・。何故って・・その辺は前回以前の記事に書いていますんで、お時間がございましたらご覧くださいませ。ご検討くださいませ。
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【「肩書以外はどこから見ても特級!」とマット・クレイマーさんが太鼓判の1級です!】
実は結構なレア度のワインです。【Domaine Louis Jadot】もしくは【Louis Jadot】 とエチケットの下部に入ったものの両方が見られますが、ここで新たに疑問が生まれないでしょうか?クロ・サン=ジャックは現在5軒の分割所有ですから5人しか持っていないはずですよね。それは、
アルマン・ルソー、フーリエ、シルヴィ・エスモナン、ルイ・ジャド、ブリュノ・クレール
ですから、
「ん?・・ネゴスワインって言うからには、少なくとも買い葡萄か樽買いなの?一体誰が売ってくれるの?」
「あれ?・・ドメーヌものとネゴスものの2種類のクロ・サン=ジャックが有るなら中身が違うの?」
と言うものです。でもご安心ください。xいてますよ!・・
実は、このクロ・サン=ジャックは何を隠そう、あのドメーヌ・クレール・ダユから借りているんですね。まぁ、契約の内容の詳細は判らないので、畑をクレール・ダユから購入したと聞いていましたが、少なくとも全部を購入はしておらず、クレール・ダユの相続者の誰かから借りている部分が有るんですね。なので、法律でその借りている部分はドメーヌラベルを貼れないんです。
ですので、クロ・サン=ジャックに関しましては
「ドメーヌものもネゴすものも同じ」
と言うことになります。良かったですね~!決してドメーヌ・ラベルとネゴス・ラベルの同一年の水平をやろう!・・なんて気を起こさないようにしてくださいね~。
ただし、同じワイン名でドメーヌものもネゴスものも混在する、かなりややこしいルイ・ジャドでは、「どっちも同じ」は少ないですので・・ご注意ください。
因みにワイン・インスージャスト誌は93/100、タンザーさんは91/100と言う、2004年ものならでは思い込みの強そうな平たい評価をされています。
でも、複雑性に富む2004年の、飲み頃を迎えつつあるクロ・サン=ジャックがこんなプライスですからかなり気になるかと思います。希少なネゴスラベルです。どうぞよろしくお願いいたします。
以下は以前ご紹介させていただいた2006年、2000年のドメーヌ・ラベルのクロ・サン=ジャックのレヴューです。
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【ブルゴーニュを代表するワイン・・です!】
ドメーヌ・ルイ・ジャドのクロ・サン=ジャックです。2006年ですので・・・期待は大きいです。ここの醸造家はジャック・ラルディエール。言わずと知られた大御所です。
ジャック・ラルディエール・・・noisyは饒舌な彼が言ってることをほぼ理解できませんが・・・まぁ、理解力不足なのでしょうけど・・仕上がってきた上級ワインには素晴らしいものが多いです。このクロ・サン=ジャックもそんなアイテムのひとつですね。
ジャドでは、一部ビオと言うか有機と言うべきか、そんな区画も残っています。経験上飲んだ感じではビオと言う感じはしませんが、有機、もしくはそれに近いと思われます。時々、グラスをスワリング際の回転方向を、一般的な左から右、反時計回りではなく、時計回りにするべきだ・・・それはスパイラルの時計回りの回転方向がエネルギーを増大する方向に動くから・・みたいなことをおっしゃる方がいらっしゃいますが、ジャック・ラルディエールもその一人・・・。個人的には、
「それは逆だろう!」
と思ってますし、
「小さなグラスの中でそのようなことを考えてもほぼ無意味・・・まして立体でボウル形状をしているグラスでは、仮に逆方向に向かっても上方向への動きも当然起きる・・。平面的に考えすぎでは?」
と思ってますので・・まぁ、良く判らない訳です。
いずれにせよ素晴らしいワインであることには間違い無いでしょうから・・ここはぜひ頑張ってGETしてみてください。
以下は2000年の同じワインのレヴューです。
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【そろそろ飲めるぞ!エロティックなクロ・サン=ジャックに変身していると思います・・】
ドメーヌ・ルイ・ジャドのクロ・サン=ジャックです。ところで・・・2000年のワイン、今頃はどうなっているか、検証されていらっしゃいますでしょうか。昨今だと例えばニコラ・ポテルのヴォーヌ=ロマネ・レ・プティ・モンなどは、滅茶苦茶美味しかったでしょ??
でも、2000年のそのレ・プティ・モンも、リリース時にはほとんど見向きもされなかったはずです。まあ・・リリース時に飲んでもさして美味しさは感じられなかったでしょう。そして、誰もそれなりの評価点さえ・・付けなかったでしょう。
「2000年のブルゴーニュ・ピノは駄目・・」
そのように最初から言われてましたから・・ね。noisy はブルゴーニュらしいヴィンテージだと言っていたはずです。グレートだとは言ってませんが・・。
でも、今、2000年のワインは飲み頃を迎えつつ有ります。きちんと造られたワインは、裏に隠し持っていたものを表に出し始めています。
「2000年のピノって・・・誰が駄目って言ったのよ!」
きっと、そのように感じて貰えるんじゃないかな?と思っています。しっかり造られたピノ・ノワールは、いつか一度以上必ず、花開くものだから・・・です。クロ・サン=ジャックは、やはりどんなヴィンテージでもクロ・サン=ジャックなんです。ドメーヌ・ルイ・ジャドも・・どんなヴィンテージでも、ドメーヌ・ルイ・ジャドなんですね。それを判って欲しいなぁ・・・と思います。グレートイヤーを追いかけていると、極端に飲み頃が早く来るか、とても遅いか・・・に最近はなっているはずです。ご検討ください。きっと美味しいと・・・期待を持っています!
■ ここでちょっと息抜き??
ジュヴレのル・クロ・サン=ジャックと言えば、誰しもが認める特級並みの素晴らしいワインですが、1級格のままで放置されています。で、この畑・・・面白いですよね。皆さんも血眼になって求めていらっしゃる、かのフーリエのクロ・サン=ジャックですが、ちょっと上記のシルヴィ・エモナンのコラムをご覧ください。
>1950年頃に売りに出ていたクロ・サン=ジャックを、シルヴィーの祖父とフーリエ、ルソー、クレール・ダユがほぼ1/4ずつ購入していたと思いますので、畑の位置は言わずもがな・・です。
この、50年代に売りに出したのがムーシュロン伯爵家と言う大地主さんで、おそらくですが、シャトー・ド・ムルソーの邸宅を本拠にされていました。家を継ぐ子がいないという事で、50年代~60年代にかけて、垂涎の極上畑を売らざるを得なかった訳ですね。60年代には、かのDRCにもル・モンラッシェを渡しています。
で・・・良く々々見てみると面白いですよね。まあ、1/4ずつと言っても、1ヘクタールから2ヘクタール位で4者が分けています。
ムーシュロン伯爵家-->フーリエ
ルソー
エモナン
クレール=ダユ
という流れです。フーリエは、今もドメーヌ・フーリエですが、ペルノ・フーリエ-->ジャン=クロード・フーリエと来てます。ルソーさんはご存知のとおりドメーヌ・アルマン・ルソーです。エモナンは、アンリ-->ミシェル-->シルヴィと伝わってきています。・・・で、クレール=ダユは??
そう、クレール=ダユは解体してしまっていますが、畑は1985年にルイ・ジャドが購入しているんですよね。ですから、
ムーシュロン伯爵家-->フーリエ
ルソー
エモナン
クレール=ダユ-->ルイ・ジャド(ドメーヌ)
と言うことになり、フーリエ、ルソー、エモナン、ルイ・ジャドが、もともとのムーシュロン家の区画を受け継いでいることになります。ですから、
「元は何も変らないんだけどなぁ」
と言うつぶやきは・・凄い正解なんですよね。
それに、ルイ・ジャドは元々1ヘクタール位、クロ・サン=ジャックを持っていたようにも記憶していますので、ドメーヌのキュヴェで、どのようにしているかは不明です。でも、基本的にクレール=ダユ流れのワインは、ドメーヌ・ルイ・ジャドで出しているようです。
注:上記の内容は個人的に確信はしていますが、(本人たちに)確かめた訳では無く、何かしら間違った情報が混じっている可能性も有りますので、そのおつもりで・・お願いします。
● 2013 Puligny Montrachet 1er Cru les Folatieres
ピュリニー=モンラッシェ・プルミエ・クリュ・レ・フォラティエール
【このワイン、結構に面白いんですね・・ドメーヌ・ルイ・ジャドのエチケットです!】
いつか試してやろうと思っていながら、ついつい後回しになってしまってそれっきり・・何てことはしょっちゅう有りますよね。毎日テイスティングしていますが、やはりご紹介するワインが中心ですので、自身の興味の対象は、よほど余裕が無いと忘れてしまいます。
例えば、「ルイ・ジャド」と言いますと、ネゴスワインだったりドメーヌものだったりします。上のクラスはドメーヌものも結構に多いです。
このピュリニー=モンラッシェの豪奢なシャルドネ、2013年のレ・フォラティエールもそんな希少なドメーヌもののエチケットが貼られています・・が、実は・・
「ドメーヌ・デ・ゼリティエ・ルイ・ジャドのエチケットものも存在する!」
んですね~。
そう、同じレ・フォラティエールで有りながら、2種類のエチケットが存在するんですよ。でも、noisy も、同じヴィンテージで異なるエチケットが存在するかは、目で並べての確認は出来ていないんですね。
例えばアドヴォケイトは、こんな感じで93~95Pointsと評価した文を書き始めています。
「The Heritiers de Louis Jadot bottling of the 2013 Puligny-Montrachet 1er Cru les Folatieres has an enticing bouquet with orange zest・・・」
そう、ゼリティエラベルのジャドとしっかり書いてますよね。そしてこのコラムの写真は「ドメーヌ・ルイ・ジャド」です。ですので、
「同じヴィンテージでもエチケットが異なるものが存在する」
のは間違い在りません。
また、ネゴスラベルが貼られたグラン・クリュや1級とドメーヌラベルの張られたそれらが混在することは確認しています。
なので、
「ゼリティエものとドメーヌものを並べて飲んでみたい・・」
と言うのが興味の一つでして・・いや、確実に異なるワインだろう・・とは確信してはいるんですが、メディアも、そして代理店も、そこまでは細かく見ていないのが実情です。
「ドメーヌものと言っておきながらゼリティエが来た」
とか、
「ネゴスものとドメーヌもののクロ・サン=ジャックが混ざって届いた」
なんて珍事件も起きるんですね・・。
なので、メディアの評価も掲載してはいますが、「実際のところはどうだったの?」と言う点では疑問が有ります。
アドヴォケイトは93-95Points、バーガウンドは90-93Points、それ以外は約92Pointsと言った感じです。
因みに2013年のドメーヌ・ルフレイヴのフォラティエールは、ジョン・ギルマン氏93Points、バーガウンド90-93Points、アドヴォケイトとヴィノスが90Points となっており、バーガウンドが同評価、それ以外は軒並みルイ・ジャドを下回っている状況です。
まぁ、流通価格から言えばルイ・ジャドは半額程度ですから、好みは有るとしても、少し考えちゃいますよね。面白いワインだと思います。ご検討くださいませ。
(・・などと言っておきながら、ヨクヨク調べたらゼリティエものが混じってた・・なんてことだったら・・笑えませんよね・・)
● 2011 Grands Echézeaux Grand Cru
グラン=ゼシェゾー・グラン・クリュ
【珠玉のグラン・クリュ!非常に少ないグラン=ゼシェゾーです!2011年ものはジャック・ラルディエール最後の年!?】
非常に少ないフラジェ=エシェゾー村の至宝、グラン=ゼシェゾーです。ルイ・ジャドはこの畑を持っていませんので、ネゴシアンものと言うことになります。
また、天才もしくは哲学者などと呼ばれた最高醸造責任者のジャック・ラルディエールも2012年にオレゴンに行ってしまいましたので、ある意味、
「ジャック・ラルディエールが手掛けた最後のヴィンテージ」
と言えるかもしれません。
グラン=ゼシェゾーは・・・・いや、ネットを徘徊していますと段々気が滅入って来ますが・・
「グラン=ゼシェゾーで検索すると勝手にグラン・エシェゾーに変換されてしまう」
んですね。これで良いんですかね・・。こんなんだから、グランもグランドも一緒になってしまうしね・・でもルイ・ジャドも「Grands Echezeaux」とハイフンは除いて表記していますけどね・・
で、グラン=ゼシェゾーは20名ちょっとの所有者によって分割所有されていますが、ルイ・ジャドは所有していないので、分けてもらっている訳ですね。ドメーヌ・コカール=ロワゾン・フルーロが供給者だと言われているようですが、勿論その真贋は不明です。このフルーロはドミニク・ローランにも、この貴重なグラン=ゼシェゾーを供出していますので・・取り合いなのかな・・(^^;;
おそらくですがルイ・ジャドが引き受けられるのは一樽程度(コカール=ロワゾン・フルーロは3樽ほどリリース、それ以外が30%ほど)でしょうから年間300本以下で、ましてや毎年はリリースしていないと思われ、如何に日本にブルゴーニュワインファンが多いと言ってもそうはまともに飲めた人も見つからない訳です。
実はnoisy もルイ・ジャドのグラン=ゼシェゾーは飲んだことが無く、良年の2011年ですから、きっと誰かが飲ませてくれるんじゃないかと言うような甘い期待を忍ばせてのご案内です。
そんな状態ですから・・どこを探しても、ルイ・ジャドのグラン=ゼシェゾーの評価や評論は見当たらないです。ご検討いただけますと幸いです。
● 2011 Chapelle-Chambertin Grand Cru
シャペル=シャンベルタン・グラン・クリュ
【あのクレール=ダユを受け継いだドメーヌ・ルイ・ジャドの稀有なグラン・クリュ!隠れた逸品です!】
一世を風靡したドメーヌ・クレール=ダユも1985年にはほとんどの畑を売却せざるを得なくなりましたが、クロ・サン=ジャックやボンヌ=マールなどと共にルイ・ジャドが入手したのがこの「シャペル=シャンベルタン」と言われています。ジュヴレ村にも多くの地所を持っているルイ・ジャドですが、その中でもやはり、1級クロ・サン=ジャック、特級グリオットと共に「傑出格」とされています。
どうしてもこの「シャペル=シャンベルタン」と言う畑は、良く似た文字、響きの「シャルム=シャンベルタン」と混同されやすいのですが、ジャドの「シャルム」は良品ですが、傑出しているか?・・と聞かれると・・答えに詰まります。
しかしこのシャペル=シャンベルタンともなると、その畑の由来・・クレール=ダユより購入したと言うことと、かの「クロ・ド・ベーズ直下」に有り、豊かで大柄、フィネスに満ちるクロ・ド・ベーズっぽさを僅かに感じさせつつも、
「ジュヴレ村で最も優雅・・華麗!」
と言わざるを得ない伸びやかさこそがこの畑の長所でしょう。
ドメーヌ・ルイ・ジャドの文字をエチケット下部に記しており、ネゴシアンものでは無いことが判ります。
タンザーさんは95Points、ジョン・ギルマンさんは94Pointsとかなりの高得点を与えていますし、ブルゴーニュワインに厳しいあのバーガウンドのアラン・メドーさんも93Points と、中々の評価です。
言ってしまえば・・言わない方が良いのかもしれませんが、2011年のドメーヌものジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックの評価は、タンザーさん92Points、アラン・メドー(アレン・メドー)さん92Pointsなんですね・・。
まぁ、この辺りの評価は好みが混じるのでしょうから微妙では有るとしても・・こんな例も有りますよ・・アドヴォケイトのニール・マーティンさんは、2011年シャペルに91Points、2011年クロ・サン=ジャックに94Points です。クロ・サン=ジャックも素晴らしいですが、意外にも余りしられていないこの「シャペル=シャンベルタン」の実力を伺えるかと思います。
となると・・もう・・滅茶安く見えますよね?・・まだこの位の価格で購入できるのは「奇跡」だと思います。是非ご検討くださいませ。ジャック・ラルディエールの最後の仕事・・かな?・・2012年にルイ・ジャドを定年退職されましたが、おそらく気合が入っていることでしょう。勿論、正規品では有りませんでブローカー経由ですが、状態に問題は有りません。
以下はヴィンテージ違い、以前のレヴューです。
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【あのクレール=ダユを受け継いだドメーヌ・ルイ・ジャドの稀有なグラン・クリュ!隠れた逸品です!】
すみません・・チェック漏れをしまして、全てドメーヌラベルで届いていたと勘違いでした。なので、今回はドメーヌ・ラベルでは無い、メゾンラベルの「貴重な」シャペル=シャンベルタンです。
まぁ、ルイ・ジャドの方も、余り細かくは分けていないようでして、光に透かした色合いは全く一緒、中身はほぼ同じ可能性が高いと言えます。
まぁ、メゾンのラベルを開けたらコルクに「ドメーヌ・ガジェ」とか「デュック・ド・マジェンタ」と焼き印がされていたり、今回のように、本来は「ドメーヌもの」のはずなのに「メゾンラベルが張られている」と言うことも有ります。さすがに畑を持たないクリュのドメーヌものは無いのでしょうが・・。
左の写真のように、エチケットだけ違います。今回は「メゾンラベル」です。もしドメーヌラベルをお持ちの方もご興味がございましたら、大勢のワイン会などで一度に開けると面白い余興になるかと思います。
以下は前回新着で記載したコメントです。
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余りご存知無いかもしれませんが、実に秀逸と思っているルイ・ジャドのジュヴレの2つのグラン・クリュをご紹介します。
ルイ・ジャドと言えば、それはもう・・上級キュヴェは素晴らしいものが有ります。最も、村名クラス以下になってくると随分とその表現は「まだら模様」になってしまうのですが、その場合でもやはり「ドメーヌ表記もの」はかなりのものです。
そのルイ・ジャドの、ジュヴレにおける偉大なワインは、何と言っても、「シャンベルタン・クロ・ド・ベズ」と「クロ・サン=ジャック」でしょう。この2つは決して色褪せることの無い素晴らしいものです。
またその影に隠れていて余り目にしない、もしくは正規代理店に扱いが無い等の理由から、日本では余り人気が無い・・、もしくは稀に販売されていても、売る側も良く知らないのでアピール出来ていないのが、今回ご紹介させていただくことになった、シャペル=シャンベルタンとグリオット=シャンベルタンです。
シャペル=シャンベルタンは、ドメーヌ・ルイ・ジャド名義でドメーヌもの、グリオット=シャンベルタンはメゾン名義です。
ご存知の通り、シャペル=シャンベルタンとグリオット=シャンベルタンはそれぞれ北、南に接し合うロケーションです。そしてそれぞれはあの偉大な「クロ・ド・ベズ」の下部(東)に接すると言う、素晴らしいロケーションです。
そうで有りながら、この2つの素晴らしいグラン・クリュは、まるで違うんじゃないかと思えるような表情を見せます。
シャペル=シャンベルタンは、非常にエレガントで比較的長熟、軽快で華やかな印象を見せます。その一方、グリオット=シャンベルタンは比較的早く熟し、その芳香たるや香しく、野生の風味に富み、赤や紫の果実のニュアンスを強く出し、比較的重量感も備わっています。
さすがにやったことは無いんですが、シャペルとグリオットを混ぜるとクロ・ド・ベズに成るんじゃないか・・とさえ思ってしまいますが・・。
2006年のブルゴーニュ・ピノ・ノワールの評価はいかがでしょうか?・・お好きですか?・・それともスルーされますか?
ここは非常に重要で、noisy などは2006年は最高に良い・・ブルゴーニュ的な美しさの出たヴィンテージと理解していますが、一般的には健康優良児の2005年の影になり「イマイチ」のようです。
2006年のドメーヌものシャペルは、タンザー93Points、スペクテイター92Points と低調、またメゾンものグリオットはスペクテイター92Points とシャペル同様、セラートラッカー91Points と低調です。
外人さんの中でも日本人的な、エレガンスを好む方もおられますが、それでもやはり「濃厚タイプ」に高いポイントが付く傾向は相変わらずで、2006年のようなヴィンテージのピノ・ノワールに対しては、飲む以前から、
「弱い」
と言うような印象が植え付けられているように思います。
我々が、彼らが高い評価をしたワインをテイスティングすると、むしろ「甘い」「濃い」と思えるようなワインが多く、しかし、高名な評価者の評点を慮ってしまってか、自身の素直な評価を変更してしまっているような気にもなります。
2006年のピノ・ノワールは、悠然としたブルゴーニュ・ピノ・ノワールの美しさを持っていると思いますが、その一方で早いタイミングで飲むのであれば、現時点ではリリース直後が一番良かった・・と言うことになるのでしょう。
リリースから約10年が経って、比較的早飲みタイプのグリオット=シャンベルタンはそろそろ飲み頃に入って来たタイミングかと思えます。その色合いは外から見える部分においては、非常に官能的なそそられる色合いをしています。シャペル=シャンベルタンはそこまでは成長した色合いとは思えませんが、かなり良い感じになって来ているかな・・と言う感じです。
今回は、当然ながらレア中のレアですし、バックヴィンテージと言うよりも古酒の領域に入って来たアイテムですので、正規代理店の商品では有りませんで、ブローカー仕入れです。
昔のように「貧弱なボトル」に入っているのではなく、構想から長い年月を持たせることを練ったであろう、「ゴージャスにド太いボトル」に入っています。
「どうやったら美味しく飲めるか?」
を飲む前に是非熟視、ご考慮いただき、この素晴らしいであろうと思われるルイ・ジャドの逸品をお愉しみください。
あ、この間も夕方に電話がかかって来て、20年ものの古酒を我慢できずに到着した当日に抜栓されて、
「酸化していて飲めません」
と言われ、唖然としました。
「着いた当日に開けられたのならまともに飲めなくて当たり前です・・そんな状況じゃ私らプロでも何もわかりませんよ。澱だらけでしょ?・・因みに過分に酸化したような色合いかどうか、ちゃんとチェックしてから発送していますので。」
と、その後しばらく説明させていただきましてご納得いただきましたが、noisy からの納品書の冒頭部分に、ワインの飲み方が記載されています。是非お読みいただき、良い状態で飲んでいただきたいと思います。ご検討くださいませ。
● 2014 Gevrey-Chambertin Clos Saint-Jacques 1er Cru
ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・プルミエ・クリュ
● 2013 Gevrey-Chambertin Clos Saint-Jacques 1er Cru
ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・プルミエ・クリュ
● 2011 Gevrey-Chambertin Clos Saint-Jacques 1er Cru
ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・プルミエ・クリュ
【ルイ・ジャドのクロ・サン=ジャックがこの位のプライスで購入できるのはもはや一刻の猶予も無いかもしれません。】
安いですよね~・・。とてつもなく安く見えてしまいます。2014年、2013年、2011年ものを今回ご紹介させていただきますが、天才ジャック・ラルディエールは2012年に一度引退を表明し、2013年にはオレゴンの担当でアメリカに行ってしまいましたので、2011年ものは実質、彼の最後の仕事になったかと思われるクロ・サン=ジャックです。
実質グラン・クリュと言われながらも、他の1級より少しだけ高価なだけ・・で済んだ時代はもう終わりそうです。フーリエに至っては、下手をするとグリオット=シャンベルタンよりも評価が高かったりします。
2014年ものはワイン・スペクテイター誌、ティム・アトキン氏ともに93Points、
2013年ものはワイン・アンスージャスト誌が95Points、アドヴォケイト誌が92~94Points、ワイン・スペクテイター誌が 93Points、
2011年ものは ティム・アトキン氏93Points、タンザー氏 92Points、ベタンヌ・エ・ドゥソーヴ氏 17/20Points
と高値で安定しています。2013年ものの評価が比較的高いのは・・どうなんでしょうね。
もっとも、2011年辺りがそろそろ飲んでも良い位に成って来ていると思われますが、ルイ・ジャドのワインはリリース直後は硬さが見られるのが通常で、10年ほど熟成されたボトルを飲むと、「リリース直後の姿が想像できないほど」です。
noisy も一度か二度、日本のインポーターさんが開催しているテイスティング会にお邪魔したことが有りますが、人の多さとワインの多さ、そしてその硬さに・・驚きました。
「(・・日本向けは誰かの意向でSo2の量が多いんじゃないか?)」
などと勘ぐっており・・、それが当たらずとも遠からずのような気が今も抜けません。
今回もブローカー経由、コンディションは良いように見えますし、透かして見た色合いも・・美しいですね・・。
見逃しが無ければすべて「ドメーヌ・ルイ・ジャド」のエチケットです。これはかの大ドメーヌだったドメーヌ・クレール=ダユを買収した時に所有した畑のもののラベルになります。
前回はすっかり見逃してしまい、ネゴス・ラベルが混じっていてご迷惑をお掛けしました。でも、実際には
「ドメーヌもののネゴスものも中身は同じ」
と言えますので・・。何故って・・その辺は前回以前の記事に書いていますんで、お時間がございましたらご覧くださいませ。
もう、シャンベルタンは10万超えの時代に突入です。ルソーも、あのミクロ・ネゴスのオリヴィエ・バーンスタインも上代12万円です・・どっひゃ~です。基本5軒しかないクロ・サン=ジャックがその1/9のプライスと言うことはもう有り得ないんですね。
一応、オリヴィエ・バーンスタインの2015年ものシャンベルタンもほんの少しだけ予約しましたが、流石にお勧めはし難い状況になってきてしまいました。お好きならどうぞ・・と言う感じにしかなりませんよね。
なので、この先値上がり必至なルイ・ジャドのドメーヌものクロ・サン=ジャックのバック・ヴィンテージ、仕入れておかれると良いと思います。ご検討くださいませ。
━━━━━
【「肩書以外はどこから見ても特級!」とマット・クレイマーさんが太鼓判の1級です!】
実は結構なレア度のワインです。【Domaine Louis Jadot】もしくは【Louis Jadot】 とエチケットの下部に入ったものの両方が見られますが、ここで新たに疑問が生まれないでしょうか?クロ・サン=ジャックは現在5軒の分割所有ですから5人しか持っていないはずですよね。それは、
アルマン・ルソー、フーリエ、シルヴィ・エスモナン、ルイ・ジャド、ブリュノ・クレール
ですから、
「ん?・・ネゴスワインって言うからには、少なくとも買い葡萄か樽買いなの?一体誰が売ってくれるの?」
「あれ?・・ドメーヌものとネゴスものの2種類のクロ・サン=ジャックが有るなら中身が違うの?」
と言うものです。でもご安心ください。xいてますよ!・・
実は、このクロ・サン=ジャックは何を隠そう、あのドメーヌ・クレール・ダユから借りているんですね。まぁ、契約の内容の詳細は判らないので、畑をクレール・ダユから購入したと聞いていましたが、少なくとも全部を購入はしておらず、クレール・ダユの相続者の誰かから借りている部分が有るんですね。なので、法律でその借りている部分はドメーヌラベルを貼れないんです。
ですので、クロ・サン=ジャックに関しましては
「ドメーヌものもネゴすものも同じ」
と言うことになります。良かったですね~!決してドメーヌ・ラベルとネゴス・ラベルの同一年の水平をやろう!・・なんて気を起こさないようにしてくださいね~。
ただし、同じワイン名でドメーヌものもネゴスものも混在する、かなりややこしいルイ・ジャドでは、「どっちも同じ」は少ないですので・・ご注意ください。
因みにワイン・インスージャスト誌は93/100、タンザーさんは91/100と言う、2004年ものならでは思い込みの強そうな平たい評価をされています。
でも、複雑性に富む2004年の、飲み頃を迎えつつあるクロ・サン=ジャックがこんなプライスですからかなり気になるかと思います。希少なネゴスラベルです。どうぞよろしくお願いいたします。
以下は以前ご紹介させていただいた2006年、2000年のドメーヌ・ラベルのクロ・サン=ジャックのレヴューです。
━━━━━
【ブルゴーニュを代表するワイン・・です!】
ドメーヌ・ルイ・ジャドのクロ・サン=ジャックです。2006年ですので・・・期待は大きいです。ここの醸造家はジャック・ラルディエール。言わずと知られた大御所です。
ジャック・ラルディエール・・・noisyは饒舌な彼が言ってることをほぼ理解できませんが・・・まぁ、理解力不足なのでしょうけど・・仕上がってきた上級ワインには素晴らしいものが多いです。このクロ・サン=ジャックもそんなアイテムのひとつですね。
ジャドでは、一部ビオと言うか有機と言うべきか、そんな区画も残っています。経験上飲んだ感じではビオと言う感じはしませんが、有機、もしくはそれに近いと思われます。時々、グラスをスワリング際の回転方向を、一般的な左から右、反時計回りではなく、時計回りにするべきだ・・・それはスパイラルの時計回りの回転方向がエネルギーを増大する方向に動くから・・みたいなことをおっしゃる方がいらっしゃいますが、ジャック・ラルディエールもその一人・・・。個人的には、
「それは逆だろう!」
と思ってますし、
「小さなグラスの中でそのようなことを考えてもほぼ無意味・・・まして立体でボウル形状をしているグラスでは、仮に逆方向に向かっても上方向への動きも当然起きる・・。平面的に考えすぎでは?」
と思ってますので・・まぁ、良く判らない訳です。
いずれにせよ素晴らしいワインであることには間違い無いでしょうから・・ここはぜひ頑張ってGETしてみてください。
以下は2000年の同じワインのレヴューです。
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【そろそろ飲めるぞ!エロティックなクロ・サン=ジャックに変身していると思います・・】
ドメーヌ・ルイ・ジャドのクロ・サン=ジャックです。ところで・・・2000年のワイン、今頃はどうなっているか、検証されていらっしゃいますでしょうか。昨今だと例えばニコラ・ポテルのヴォーヌ=ロマネ・レ・プティ・モンなどは、滅茶苦茶美味しかったでしょ??
でも、2000年のそのレ・プティ・モンも、リリース時にはほとんど見向きもされなかったはずです。まあ・・リリース時に飲んでもさして美味しさは感じられなかったでしょう。そして、誰もそれなりの評価点さえ・・付けなかったでしょう。
「2000年のブルゴーニュ・ピノは駄目・・」
そのように最初から言われてましたから・・ね。noisy はブルゴーニュらしいヴィンテージだと言っていたはずです。グレートだとは言ってませんが・・。
でも、今、2000年のワインは飲み頃を迎えつつ有ります。きちんと造られたワインは、裏に隠し持っていたものを表に出し始めています。
「2000年のピノって・・・誰が駄目って言ったのよ!」
きっと、そのように感じて貰えるんじゃないかな?と思っています。しっかり造られたピノ・ノワールは、いつか一度以上必ず、花開くものだから・・・です。クロ・サン=ジャックは、やはりどんなヴィンテージでもクロ・サン=ジャックなんです。ドメーヌ・ルイ・ジャドも・・どんなヴィンテージでも、ドメーヌ・ルイ・ジャドなんですね。それを判って欲しいなぁ・・・と思います。グレートイヤーを追いかけていると、極端に飲み頃が早く来るか、とても遅いか・・・に最近はなっているはずです。ご検討ください。きっと美味しいと・・・期待を持っています!
■ ここでちょっと息抜き??
ジュヴレのル・クロ・サン=ジャックと言えば、誰しもが認める特級並みの素晴らしいワインですが、1級格のままで放置されています。で、この畑・・・面白いですよね。皆さんも血眼になって求めていらっしゃる、かのフーリエのクロ・サン=ジャックですが、ちょっと上記のシルヴィ・エモナンのコラムをご覧ください。
>1950年頃に売りに出ていたクロ・サン=ジャックを、シルヴィーの祖父とフーリエ、ルソー、クレール・ダユがほぼ1/4ずつ購入していたと思いますので、畑の位置は言わずもがな・・です。
この、50年代に売りに出したのがムーシュロン伯爵家と言う大地主さんで、おそらくですが、シャトー・ド・ムルソーの邸宅を本拠にされていました。家を継ぐ子がいないという事で、50年代~60年代にかけて、垂涎の極上畑を売らざるを得なかった訳ですね。60年代には、かのDRCにもル・モンラッシェを渡しています。
で・・・良く々々見てみると面白いですよね。まあ、1/4ずつと言っても、1ヘクタールから2ヘクタール位で4者が分けています。
ムーシュロン伯爵家-->フーリエ
ルソー
エモナン
クレール=ダユ
という流れです。フーリエは、今もドメーヌ・フーリエですが、ペルノ・フーリエ-->ジャン=クロード・フーリエと来てます。ルソーさんはご存知のとおりドメーヌ・アルマン・ルソーです。エモナンは、アンリ-->ミシェル-->シルヴィと伝わってきています。・・・で、クレール=ダユは??
そう、クレール=ダユは解体してしまっていますが、畑は1985年にルイ・ジャドが購入しているんですよね。ですから、
ムーシュロン伯爵家-->フーリエ
ルソー
エモナン
クレール=ダユ-->ルイ・ジャド(ドメーヌ)
と言うことになり、フーリエ、ルソー、エモナン、ルイ・ジャドが、もともとのムーシュロン家の区画を受け継いでいることになります。ですから、
「元は何も変らないんだけどなぁ」
と言うつぶやきは・・凄い正解なんですよね。
それに、ルイ・ジャドは元々1ヘクタール位、クロ・サン=ジャックを持っていたようにも記憶していますので、ドメーヌのキュヴェで、どのようにしているかは不明です。でも、基本的にクレール=ダユ流れのワインは、ドメーヌ・ルイ・ジャドで出しているようです。
注:上記の内容は個人的に確信はしていますが、(本人たちに)確かめた訳では無く、何かしら間違った情報が混じっている可能性も有りますので、そのおつもりで・・お願いします。
● 2001 Gevrey-Chambertin Clos Saint-Jacques 1er Cru
ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・プルミエ・クリュ
【完熟期を迎えたかも?・・偉大なルイ・ジャドのクロ・サン=ジャックです!!】
2001年のクロ・サン=ジャックです。この頃はまだメディアのブルゴーニュワインに対する評価が今の様に・・
「妥当なもの、もしくはそれに近いものでは無かった時期」
です。
noisy 的には、ずっと昔からブルゴーニュが大好きで、様々な情報を得ようとしており、インターネット時代を迎える以前は特に、海外から直接「ワイン・アドヴォケイト」を定期購読したり、今はもう・・無いのかな?・・飛鳥出版さんの「インターナショナル・ワイン・セラー」、つまりタンザーさん主宰の評価本の日本語版を定期購読したりと、非常に情報に飢えつつ、何とかしようとしていました。
しかしながら、そんな努力と裏腹に、
「ボルドーのワインが軒並みクラシック評価を得る中、同レベルと思えるブルゴーニュワインは5点は低い状況」
に憂いていた訳ですね。
そんな中、同じようにブルゴーニュワインに畏敬の念を持たれていた・・・?・・徳丸さんと知り合い、リアルワインガイド出版に協力させていただくようになった訳で・・今に繋がります。
ま~・・ホント、昔はブルゴーニュワインの評価は低かったですよ。DRCだって80点台はざら、良いとこ、92点位です。あのロマネ=コンティやラ・ターシュですよ。
勿論昔は今の流通状況とは全く違いますが、それでも流通や貯蔵でワインがネガティヴに「なってしまう」状況を評価ポイントに含める方がおかしい訳でして、
「PKはアメリカのショップの軒先の光や熱がガンガン当たるショップでポンソを購入してるらしい・・」
などと言う、さも見て来たかのような「噂話し」がネットの・・いや、パソコン通信ですが、会議室でささやかれていたとかいなかったとか。そんな時代でした。
今はだいぶ「マシ」になったかと思いますが、日本人的美的感覚と、海外のメディアの感覚との接点のズレは未だに解消されたとは言い難く、
「・・ん?・・何これ・・」
みたいな評価は散見されます。ど~考えても、
「あんたの評価はとても見てられん・・」
と思われる方が数人いらっしゃいます。
まぁ、そんな時代の・・でも、決して「そんなもんじゃないはず!」の評価を得たのがこの、2001年のクロ・サン=ジャック、ドメーヌ・ルイ・ジャドです。
昔の本を調べてみたり、ネットで検索してみますと、タンザーさん、ワインスペクテイターさんともに2004年に「90Points」、セラートラッカーが91Points と・・散々です。・・んな訳あるかい!・・とは思いますけどね。2003年にアラン・メドーさんが90~93Points としているのが最高でしょうか。上がってきたとは言え、今のレベルには到底及ばないかな・・と感じます。2000年のクロ・サン=ジャックならともかく、2001年ものですからね。
そんなワインでは有りますが、そろそろ飲んで良い時期を迎えていると思います。希少だと思いますよ。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです(後のヴィンテージです。)
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【「肩書以外はどこから見ても特級!」とマット・クレイマーさんが太鼓判の1級です!】
実は結構なレア度のワインです。【Domaine Louis Jadot】もしくは【Louis Jadot】 とエチケットの下部に入ったものの両方が見られますが、ここで新たに疑問が生まれないでしょうか?クロ・サン=ジャックは現在5軒の分割所有ですから5人しか持っていないはずですよね。それは、
アルマン・ルソー、フーリエ、シルヴィ・エスモナン、ルイ・ジャド、ブリュノ・クレール
ですから、
「ん?・・ネゴスワインって言うからには、少なくとも買い葡萄か樽買いなの?一体誰が売ってくれるの?」
「あれ?・・ドメーヌものとネゴスものの2種類のクロ・サン=ジャックが有るなら中身が違うの?」
と言うものです。でもご安心ください。xいてますよ!・・
実は、このクロ・サン=ジャックは何を隠そう、あのドメーヌ・クレール・ダユから借りているんですね。まぁ、契約の内容の詳細は判らないので、畑をクレール・ダユから購入したと聞いていましたが、少なくとも全部を購入はしておらず、クレール・ダユの相続者の誰かから借りている部分が有るんですね。なので、法律でその借りている部分はドメーヌラベルを貼れないんです。
ですので、クロ・サン=ジャックに関しましては
「ドメーヌものもネゴすものも同じ」
と言うことになります。良かったですね~!決してドメーヌ・ラベルとネゴス・ラベルの同一年の水平をやろう!・・なんて気を起こさないようにしてくださいね~。
ただし、同じワイン名でドメーヌものもネゴスものも混在する、かなりややこしいルイ・ジャドでは、「どっちも同じ」は少ないですので・・ご注意ください。
因みにワイン・インスージャスト誌は93/100、タンザーさんは91/100と言う、2004年ものならでは思い込みの強そうな平たい評価をされています。
でも、複雑性に富む2004年の、飲み頃を迎えつつあるクロ・サン=ジャックがこんなプライスですからかなり気になるかと思います。希少なネゴスラベルです。どうぞよろしくお願いいたします。
以下は以前ご紹介させていただいた2006年、2000年のドメーヌ・ラベルのクロ・サン=ジャックのレヴューです。
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【ブルゴーニュを代表するワイン・・です!】
ドメーヌ・ルイ・ジャドのクロ・サン=ジャックです。2006年ですので・・・期待は大きいです。ここの醸造家はジャック・ラルディエール。言わずと知られた大御所です。
ジャック・ラルディエール・・・noisyは饒舌な彼が言ってることをほぼ理解できませんが・・・まぁ、理解力不足なのでしょうけど・・仕上がってきた上級ワインには素晴らしいものが多いです。このクロ・サン=ジャックもそんなアイテムのひとつですね。
ジャドでは、一部ビオと言うか有機と言うべきか、そんな区画も残っています。経験上飲んだ感じではビオと言う感じはしませんが、有機、もしくはそれに近いと思われます。時々、グラスをスワリング際の回転方向を、一般的な左から右、反時計回りではなく、時計回りにするべきだ・・・それはスパイラルの時計回りの回転方向がエネルギーを増大する方向に動くから・・みたいなことをおっしゃる方がいらっしゃいますが、ジャック・ラルディエールもその一人・・・。個人的には、
「それは逆だろう!」
と思ってますし、
「小さなグラスの中でそのようなことを考えてもほぼ無意味・・・まして立体でボウル形状をしているグラスでは、仮に逆方向に向かっても上方向への動きも当然起きる・・。平面的に考えすぎでは?」
と思ってますので・・まぁ、良く判らない訳です。
いずれにせよ素晴らしいワインであることには間違い無いでしょうから・・ここはぜひ頑張ってGETしてみてください。
以下は2000年の同じワインのレヴューです。
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【そろそろ飲めるぞ!エロティックなクロ・サン=ジャックに変身していると思います・・】
ドメーヌ・ルイ・ジャドのクロ・サン=ジャックです。ところで・・・2000年のワイン、今頃はどうなっているか、検証されていらっしゃいますでしょうか。昨今だと例えばニコラ・ポテルのヴォーヌ=ロマネ・レ・プティ・モンなどは、滅茶苦茶美味しかったでしょ??
でも、2000年のそのレ・プティ・モンも、リリース時にはほとんど見向きもされなかったはずです。まあ・・リリース時に飲んでもさして美味しさは感じられなかったでしょう。そして、誰もそれなりの評価点さえ・・付けなかったでしょう。
「2000年のブルゴーニュ・ピノは駄目・・」
そのように最初から言われてましたから・・ね。noisy はブルゴーニュらしいヴィンテージだと言っていたはずです。グレートだとは言ってませんが・・。
でも、今、2000年のワインは飲み頃を迎えつつ有ります。きちんと造られたワインは、裏に隠し持っていたものを表に出し始めています。
「2000年のピノって・・・誰が駄目って言ったのよ!」
きっと、そのように感じて貰えるんじゃないかな?と思っています。しっかり造られたピノ・ノワールは、いつか一度以上必ず、花開くものだから・・・です。クロ・サン=ジャックは、やはりどんなヴィンテージでもクロ・サン=ジャックなんです。ドメーヌ・ルイ・ジャドも・・どんなヴィンテージでも、ドメーヌ・ルイ・ジャドなんですね。それを判って欲しいなぁ・・・と思います。グレートイヤーを追いかけていると、極端に飲み頃が早く来るか、とても遅いか・・・に最近はなっているはずです。ご検討ください。きっと美味しいと・・・期待を持っています!
■ ここでちょっと息抜き??
ジュヴレのル・クロ・サン=ジャックと言えば、誰しもが認める特級並みの素晴らしいワインですが、1級格のままで放置されています。で、この畑・・・面白いですよね。皆さんも血眼になって求めていらっしゃる、かのフーリエのクロ・サン=ジャックですが、ちょっと上記のシルヴィ・エモナンのコラムをご覧ください。
>1950年頃に売りに出ていたクロ・サン=ジャックを、シルヴィーの祖父とフーリエ、ルソー、クレール・ダユがほぼ1/4ずつ購入していたと思いますので、畑の位置は言わずもがな・・です。
この、50年代に売りに出したのがムーシュロン伯爵家と言う大地主さんで、おそらくですが、シャトー・ド・ムルソーの邸宅を本拠にされていました。家を継ぐ子がいないという事で、50年代~60年代にかけて、垂涎の極上畑を売らざるを得なかった訳ですね。60年代には、かのDRCにもル・モンラッシェを渡しています。
で・・・良く々々見てみると面白いですよね。まあ、1/4ずつと言っても、1ヘクタールから2ヘクタール位で4者が分けています。
ムーシュロン伯爵家-->フーリエ
ルソー
エモナン
クレール=ダユ
という流れです。フーリエは、今もドメーヌ・フーリエですが、ペルノ・フーリエ-->ジャン=クロード・フーリエと来てます。ルソーさんはご存知のとおりドメーヌ・アルマン・ルソーです。エモナンは、アンリ-->ミシェル-->シルヴィと伝わってきています。・・・で、クレール=ダユは??
そう、クレール=ダユは解体してしまっていますが、畑は1985年にルイ・ジャドが購入しているんですよね。ですから、
ムーシュロン伯爵家-->フーリエ
ルソー
エモナン
クレール=ダユ-->ルイ・ジャド(ドメーヌ)
と言うことになり、フーリエ、ルソー、エモナン、ルイ・ジャドが、もともとのムーシュロン家の区画を受け継いでいることになります。ですから、
「元は何も変らないんだけどなぁ」
と言うつぶやきは・・凄い正解なんですよね。
それに、ルイ・ジャドは元々1ヘクタール位、クロ・サン=ジャックを持っていたようにも記憶していますので、ドメーヌのキュヴェで、どのようにしているかは不明です。でも、基本的にクレール=ダユ流れのワインは、ドメーヌ・ルイ・ジャドで出しているようです。
注:上記の内容は個人的に確信はしていますが、(本人たちに)確かめた訳では無く、何かしら間違った情報が混じっている可能性も有りますので、そのおつもりで・・お願いします。
● 2010 Beaune les Bressandes Blanc Domaine Gagey
ボーヌ・レ・ブレッサンド・ブラン・ドメーヌ・ガジェ
【これもルイ・ジャドの面子を掛けて造るワイン!ドメーヌ・ガジェの秀逸なシャルドネです!西側の丘のシャルドネ好適地!旨い!】・・以前の記事を掲載しています・・そろそろ良いんじゃないかと!

まぁ、ある意味価格は正直な部分が有りますが、「ボーヌ・プルミエ・クリュ・グレーヴ・ル・クロ・ブラン」と言ったら、下手すれば、グラン・クリュも真っ青な味わいのワインに仕上がっている可能性も有るんですね。
「シャルドネって・・結局ピノより高いのかな?」
化粧を落とした・・つまり、希少価値などを削いで比べると、ピノより高価なのかもしれないですね。
今回のボーヌ・プルミエ・クリュ・グレーヴ・ル・クロ・ブランは2004年、 ドメーヌ・ガジェものです。
このル・クロ・ブランは、ボーヌの村のほぼ中央北寄りに有る31ヘクタール超の比較大きなリューディ、レ・グレーヴの中に有るクロなんですが、ブローカーさんの説明には「ポマールとサヴィニーの間に・・」などと書いてありますが、それは「ボーヌの村の説明」に過ぎないですね。意味不明です。
まぁ、この畑は超フランス人的に、
「ル・クロ・ブラン( 白[葡萄]のクロ )」
と名付けられている通り・・シャルドネが植わっているんですね~・・。面白いですよね・・。
「・・そのまんまじゃん・・」
と日本人なら思っちゃいますよね。自分ちのにゃんこに、
「白い猫」
とは名付けませんよね~・・。でもそれがフランス人なんですね~・・。ドイツ人も平気で「黒い猫」みたいな名前を付けますが、ゲルマン系が掛かるとそんな感じなんでしょうか?・・でも結構、みんなそれで納得しちゃうんですね~。ワイン関係の様々な名前なんて、歴史の有る著名な畑でも結構そんなもんなんです。
で、このボーヌの村はポテンシャルが凄いのに結構お値打ちなシャルドネが見つかりますんで、決して見過ごすことが出来ないんですよ。
このボーヌのグレーヴと言う畑は、石灰が非常に強い、シャルドネにも適した土地です。ボーヌの西側は痩せていて石灰岩質ですので、タイトで密なワインに仕上がります。このグレーヴは、ルイ・ジャドのシャルドネの典型とも言えるワインですから、収穫時期の適切さ、たっぷりな石灰系ミネラルと、樽の使い方、エルヴァージュ、瓶詰めの完全さが現れています。一滴一滴の密度は・・・・開いたグラスをいつまでも嗅いでいたいと思わせるかもしれません。あ、ワインバーさんなどで、いつまでも空いたグラスを手放さない・・・は止めましょうね~。気持ちはわかりますけど!
本当は飲みたかったんですが、数が・・在りません。ですので、今回は飲まないでのご案内です。熟し始めたシャルドネも旨いからね・・・。是非確かめていただきたいと思います。
何てったってね・・このドメーヌ・ガジェは、ルイ・ジャドの社長さんの実家のドメーヌなんですね・・。今も代わっていなければですが、ピエール・アンリ・ガジェさん(・・だったと思う)です。そのワインは剛腕、ジャック・ラルディエールが指揮を取っていますから、
「ルイ・ジャドの面子を掛けて造るワイン!」
です。このボーヌ村のシャルドネ辺りは余り評論家さんたちも評価対象としないのが普通なんですが、珍しくスペクテイターが89/100Pointsと評点を付けていますしね。
因みに2009年は良年ですが2本しか購入できなかったので飲んでいません。スペクテイターは92/100Points と、かなりの高得点です。
さらには2004年ものは、少し前に少量ご案内させていただき、かなりの評判を得ました。まぁ、味わいも飲むタイミングによりかなり異なりますから、しっかり休めて・・でも最初から余り出ないからと諦めず、じっくり構えて飲んでみてください。

完全に丘にかかっているレ・グレーヴの南側の裾野・・に有るのが1級レ・ブレッサンドですね。白だけでは無く赤も産出されます。その位置によって、シャルドネ向きの畑に植わっているのがこのワインです。
レ・グレーヴに良く似て、オイリーで肉厚、石灰の関与が強い、ムルソーにも良く似たニュアンスの有るワインですが、比較すると、赤土のニュアンスが少々混ざった、やや粘土な味わいが特徴です。
2010年と若いのも有り、開けたては「オーク」のニュアンスがやや勝り、果実の風味は2004年クロ・ブランには及びません。
しかしながら15分もしますとボディが膨れ上がって来ているのに気付かれることでしょう。
「むむ・・いつの間に・・」
と言う感じです。
「・・何だ~・・まだ早かったか~・・」
と落ち込んだのも束の間、厚いボディがさらに巨大化していて、表情が豊かになって来ます。ややソリッド、スタイリッシュなクロ・ブラン、より肉厚で滑らかなレ・ブレッサンドと言うことになるでしょうか。飲むほどに膨らんで来ますから、今のタイミングで飲んでもOKでしょう。でも3人ほどでグイグイ飲んでしまうと勿体無いのでご注意くださいね。柑橘系もしっかり出て来ます。
ガジェも、デュック・ド・マジェンタも好きなんですよね。何よりリーズナブルなのが嬉しい・・何で人気にならないのか、不思議な位です。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は昔書いた2004年1級ブレッサンドのレヴューです。
━━━━━
【プティ・ムルソー・ペリエール!】 ドメーヌ・ガジェの2004年1級ブレッサンド・ブランです。とても良い感じになってきています。美味しいです!
コサールのブレッサンド・ブラン(村名)を飲まれた方は、このボーヌ・ブレッサンドの白のポテンシャルをご存知でしょう!・・・もしくは、昔の、コサールが造っていたド・ラ・コンブの白を飲まれた方は判るかな・・?一般に思われているような相対的な評価としての位置付けは不当に低いと言えます。この価格を見てください・・・安いでしょ?
これは、やはり、アドヴォケイトとか、スペクテイターとかの評価機関が、「特別には」コメントしていないから・・でしょう。アドヴォケイトに至っては、昔の「バーガンディ」の頃から、ボーヌの白についてはほとんど無視しています。良いとこ、「ボーヌ・クロ・デ・ムーシュ」位であり、西側上部の素晴らしいシャルドネについては「知らない」のかも・・しれません。
まぁ、却ってその方が安くて良いんですよ・・。再評価などされてしまっては、却って高くなってしまって困ったことになります。
因みにこのドメーヌ・ガジェと言うのは、ルイ・ジャドが醸造を任せた造り手で有り、現在はジャドと一体になっているようです。ジャドのドメーヌものと言う理解でよいと思います。
現状、開けたてと当日が一番美味しいかな?・・・と思います。もしくは3~7日後でしょうか・・そこまではテストしてませんが・・。翌日には少し閉じる傾向に有りましたが、現状でもカッチリとしたムルソー的なミネラルが有り、黄色の果物、マッタリ感でとても美味しくいただけます。最高の時期には後5~8年掛かるでしょうか。
この評価はnoisy個人的なものですが、ブルゴーニュの高級シャルドネの一翼を担えるポテンシャルを持っていると思います。お試しください。
● 2000 Batard-Montrachet Grand Cru (Maison)
バタール=モンラッシェ・グラン・クリュ
【!】
ネゴスもののバタール=モンラッシェの可能性を何度か書いていますので・・・それをご参考にしてください。タンザーさんのレヴューによれば、物凄い可能性を秘めているように思えます。タンザーさんは92(+?)Pointsです。
● 2011 Chassagne-Montrachet 1er Cru Morgeot Clos de la Chapelle Domaine Duc de Magenta
シャサーニュ=モンラッシェ・プルミエ・クリュ・モルジョ・クロ・ド・ラ・シャペル ドメーヌ・デュック・ド・マジェンタ
● 2011 Puligny-Montrachet 1er Cru Clos de La Garenne Domaine Duc de Magenta
ピュリニー=モンラッシェ・プルミエ・クリュ・クロ・ド・ラ・ガレンヌ
【デュック・ド・マジェンダの看板、PMクロ・ド・ラ・ガレンヌとCMクロ・ド・ラ・シャペルです!】

ネゴスもののワインの楽しさには、
「・・あれ?!」
と、コルクを抜いたら違うワイン・・しかも上級のものが詰まっていた!・・・なんてことが時折有りまして、以前にご紹介させていただいた1999年のジャドさんちのピュリニー・ラ・ガレンヌなどは、滅茶苦茶価格が安いのにも関わらず、デュック・ド・マジェンタ・・つまりドメーヌもの・・しかも最上・・の全く違う畑、クロ・ド・ラ・ガレンヌのコルクが打って有った・・と言う事件が有った訳です。
まぁ、実に楽しい訳では有りますが、若干以上に問題も有り、あくまで1級ラ・ガレンヌはラ・ガレンヌで有って、シャン=カネの一部としてのクロ・ド・ラ・ガレンヌでは無い・・・などと無粋なことを言ったりもしてみたい!・・・などと言う気持ちも有りながら、それでも
「・・そんな価格で良いのなら・・!」
と、リューディ違いも見て見ない振りをしてしまう悲しい性も持っていたりする訳です。
しっかりルイ・ジャドのhpから上記の地図をコピーしてきましたが、やはり全然違う訳で、それに昔は確かクロ・ド・ラ・ガレンヌはデュック・ド・マジェンタのモノポールだったように記憶していたものが、ジョセフ・ドルーアンのクロ・ド・ラ・ガレンヌは、一体どこから購入したんだろう?・・などとも考えてしまったり、考えたところで結果など出るはずもなかろうに・・といつの間にか別のことを思っていたりする訳なのです。
まぁ、モノポールはモルジョのクロ・ド・ラ・シャペルだけだったかな~などとも思わないことも無いので、はっきり言ってどうでも良いことなのでしょう。
因みにモルジョ・クロ・ド・ラ・シャペル2011年はタンザーさんが92/100Points、悪名高き?ガローニさんが94/100Pointsと、豪奢な味わいに海外の評論家さんたちも参ってしまっているようです。
また、このピュリニーのクロ・ド・ラ・ガレンヌ2011年の方は、アドヴォケイト、タンザーさんともに91/100Points、スペクテイター92/100Pointsと言うような感じです。
それでもやはりこのデュック・ド・マジェンタのエチケットを見てしまうと、しかもちょっと熟成気味だったりした日には、ついつい身体が良くない反応をしてしまって・・
「ポチっ」
と注文を入れてしまうんですね。
下の1999年のジャドの間違いクロ・ド・ラ・ガレンヌをお飲みになられた方なら、もしデュック・ド・マジェンタを知らなくても、「シャルドネってこんなに旨かったんだ!」とビックリされていらっしゃるはずで・・・でも今回は確実にデュック・ド・マジェンタなので、価格はやはり普通のジャドものよりは確実に高く・・・でも、同じように「ラ・ガレンヌ」の代わりに「クロ・ド・ラ・ガレンヌ」などとコルクに焼印が無いかどうか確かめてしまうんだろうな~・・と思いつつも、たった6本しか入手出来なかったことに、「飲む訳にはさすがに行かないな・・」と自制をしているnoisyでした。お奨めします。
以下はルイジ・ジャドのラ・ガレンヌ1999のレヴューです。お間違い無きよう・・
━━━━━
【ルイ・ジャドの1級古酒!!なな、なんと、ガレンヌを開けたらマジェンダだった!】

エチケット記載は有りませんが、なんとクロ・ド・ラ・ガレンヌ!
ドメーヌ・デュック・ド・マジェンタものでした。
(コルクに焼印有り) ピュリニー1級ガレンヌ24本、シャンボール1級フュエ12本しか購入できなかったブローカーものです。コンディションはかなり良いです。で、どっちを飲もうかと思ったんですが、やはり数の多い白を選択してしまいました。
飲む前、光に瓶を透かしてみて・・・
「あ~、良い色してるな~・・」
とは思ったんですが、コルクを抜いてみると、実に長く良質なもので、
「クロ・ド・ラ・ガレンヌ」
「ドメーヌ・デュック・ド・マジェンダ」
の文字が・・・!
普通は、デュック・ド・マジェンダのワインは別のエチケットでリリースされ、価格も1.5倍以上します。味わいも、「超高級なブルゴーニュ・シャルドネ」そのもので、オイリーさ、蜜っぽさ、キノコ、集中しているのにエレガント、グラスの中でペチャペチャと音と立てて揺れるミネラリティの多さなど、並のシャルドネでは無いことが一見して判ります。舌の上で伸ばせるだけ伸ばしても水っぽくならず、すり潰すとさらに要素を放出・・・、大柄で重量感が有って余韻が実に気持ち良いです!
これは滅茶苦茶安い!・・・こんな美味しいことはたまにはあるけど、めったに無いぞ!
・・・とは思うんですが、今回購入した全てのガレンヌが、クロ・ド・ラ・ガレンヌ/ドメーヌ・デュック・ド・マジェンタであるとは保証できないんですよね。でも、その可能性は大いに有りますが!・・・何せ、ジャドのガレンヌは、実はドメーヌ・ジャドのガレンヌもありますので、ネゴシアン・ラベルのガレンヌは、このようにどちらからもデクラセ(格下げ)とか、余剰のワインが混じる可能性が有るんですよね。
まず、マジェンタで行けると思いますが、もし「スカ」で焼印無しだったら・・ごめんなさいね。でも味わいは素晴らしいと思いますよ。目茶美味しいので超お奨めです!
● 2009 Beaune Blanc 1er Cru Grave le Clos Blanc Domaine Gagey
ボーヌ・ブラン・プルミエ・クリュ・グレーヴ・ル・クロ・ブラン ドメーヌ・ガジェ
【ルイ・ジャドの面子を掛けて造るワイン!ドメーヌ・ガジェの秀逸なシャルドネです!西側の丘のシャルドネ好適地!旨い!】

まぁ、ある意味価格は正直な部分が有りますが、「ボーヌ・プルミエ・クリュ・グレーヴ・ル・クロ・ブラン」と言ったら、下手すれば、グラン・クリュも真っ青な味わいのワインに仕上がっている可能性も有るんですね。
「シャルドネって・・結局ピノより高いのかな?」
化粧を落とした・・つまり、希少価値などを削いで比べると、ピノより高価なのかもしれないですね。
今回のボーヌ・プルミエ・クリュ・グレーヴ・ル・クロ・ブランは2004年、 ドメーヌ・ガジェものです。
このル・クロ・ブランは、ボーヌの村のほぼ中央北寄りに有る31ヘクタール超の比較大きなリューディ、レ・グレーヴの中に有るクロなんですが、ブローカーさんの説明には「ポマールとサヴィニーの間に・・」などと書いてありますが、それは「ボーヌの村の説明」に過ぎないですね。意味不明です。
まぁ、この畑は超フランス人的に、
「ル・クロ・ブラン( 白[葡萄]のクロ )」
と名付けられている通り・・シャルドネが植わっているんですね~・・。面白いですよね・・。
「・・そのまんまじゃん・・」
と日本人なら思っちゃいますよね。自分ちのにゃんこに、
「白い猫」
とは名付けませんよね~・・。でもそれがフランス人なんですね~・・。ドイツ人も平気で「黒い猫」みたいな名前を付けますが、ゲルマン系が掛かるとそんな感じなんでしょうか?・・でも結構、みんなそれで納得しちゃうんですね~。ワイン関係の様々な名前なんて、歴史の有る著名な畑でも結構そんなもんなんです。
で、このボーヌの村はポテンシャルが凄いのに結構お値打ちなシャルドネが見つかりますんで、決して見過ごすことが出来ないんですよ。
このボーヌのグレーヴと言う畑は、石灰が非常に強い、シャルドネにも適した土地です。ボーヌの西側は痩せていて石灰岩質ですので、タイトで密なワインに仕上がります。このグレーヴは、ルイ・ジャドのシャルドネの典型とも言えるワインですから、収穫時期の適切さ、たっぷりな石灰系ミネラルと、樽の使い方、エルヴァージュ、瓶詰めの完全さが現れています。一滴一滴の密度は・・・・開いたグラスをいつまでも嗅いでいたいと思わせるかもしれません。あ、ワインバーさんなどで、いつまでも空いたグラスを手放さない・・・は止めましょうね~。気持ちはわかりますけど!
本当は飲みたかったんですが、数が・・在りません。ですので、今回は飲まないでのご案内です。熟し始めたシャルドネも旨いからね・・・。是非確かめていただきたいと思います。
何てったってね・・このドメーヌ・ガジェは、ルイ・ジャドの社長さんの実家のドメーヌなんですね・・。今も代わっていなければですが、ピエール・アンリ・ガジェさん(・・だったと思う)です。そのワインは剛腕、ジャック・ラルディエールが指揮を取っていますから、
「ルイ・ジャドの面子を掛けて造るワイン!」
です。このボーヌ村のシャルドネ辺りは余り評論家さんたちも評価対象としないのが普通なんですが、珍しくスペクテイターが89/100Pointsと評点を付けていますしね。
因みに2009年は良年ですが2本しか購入できなかったので飲んでいません。スペクテイターは92/100Points と、かなりの高得点です。
さらには2004年ものは、少し前に少量ご案内させていただき、かなりの評判を得ました。まぁ、味わいも飲むタイミングによりかなり異なりますから、しっかり休めて・・でも最初から余り出ないからと諦めず、じっくり構えて飲んでみてください。

完全に丘にかかっているレ・グレーヴの南側の裾野・・に有るのが1級レ・ブレッサンドですね。白だけでは無く赤も産出されます。その位置によって、シャルドネ向きの畑に植わっているのがこのワインです。
レ・グレーヴに良く似て、オイリーで肉厚、石灰の関与が強い、ムルソーにも良く似たニュアンスの有るワインですが、比較すると、赤土のニュアンスが少々混ざった、やや粘土な味わいが特徴です。
2010年と若いのも有り、開けたては「オーク」のニュアンスがやや勝り、果実の風味は2004年クロ・ブランには及びません。
しかしながら15分もしますとボディが膨れ上がって来ているのに気付かれることでしょう。
「むむ・・いつの間に・・」
と言う感じです。
「・・何だ~・・まだ早かったか~・・」
と落ち込んだのも束の間、厚いボディがさらに巨大化していて、表情が豊かになって来ます。ややソリッド、スタイリッシュなクロ・ブラン、より肉厚で滑らかなレ・ブレッサンドと言うことになるでしょうか。飲むほどに膨らんで来ますから、今のタイミングで飲んでもOKでしょう。でも3人ほどでグイグイ飲んでしまうと勿体無いのでご注意くださいね。柑橘系もしっかり出て来ます。
ガジェも、デュック・ド・マジェンタも好きなんですよね。何よりリーズナブルなのが嬉しい・・何で人気にならないのか、不思議な位です。是非飲んでみてください。お勧めします!
● 2006 Griotte-Chambertin Grand Cru (Maison)
グリオット=シャンベルタン・グラン・クリュ
● 2006 Chapelle-Chambertin Grand Cru
シャペル=シャンベルタン・グラン・クリュ
【ルイ・ジャドの隠れた逸品です!】

すみません・・チェック漏れをしまして、全てドメーヌラベルで届いていたと勘違いでした。なので、今回はドメーヌ・ラベルでは無い、メゾンラベルの「貴重な」シャペル=シャンベルタンです。
まぁ、ルイ・ジャドの方も、余り細かくは分けていないようでして、光に透かした色合いは全く一緒、中身はほぼ同じ可能性が高いと言えます。
まぁ、メゾンのラベルを開けたらコルクに「ドメーヌ・ガジェ」とか「デュック・ド・マジェンタ」と焼き印がされていたり、今回のように、本来は「ドメーヌもの」のはずなのに「メゾンラベルが張られている」と言うことも有ります。さすがに畑を持たないクリュのドメーヌものは無いのでしょうが・・。
左の写真のように、エチケットだけ違います。今回は「メゾンラベル」です。もしドメーヌラベルをお持ちの方もご興味がございましたら、大勢のワイン会などで一度に開けると面白い余興になるかと思います。
以下は前回新着で記載したコメントです。
━━━━━
余りご存知無いかもしれませんが、実に秀逸と思っているルイ・ジャドのジュヴレの2つのグラン・クリュをご紹介します。
ルイ・ジャドと言えば、それはもう・・上級キュヴェは素晴らしいものが有ります。最も、村名クラス以下になってくると随分とその表現は「まだら模様」になってしまうのですが、その場合でもやはり「ドメーヌ表記もの」はかなりのものです。
そのルイ・ジャドの、ジュヴレにおける偉大なワインは、何と言っても、「シャンベルタン・クロ・ド・ベズ」と「クロ・サン=ジャック」でしょう。この2つは決して色褪せることの無い素晴らしいものです。
またその影に隠れていて余り目にしない、もしくは正規代理店に扱いが無い等の理由から、日本では余り人気が無い・・、もしくは稀に販売されていても、売る側も良く知らないのでアピール出来ていないのが、今回ご紹介させていただくことになった、シャペル=シャンベルタンとグリオット=シャンベルタンです。
シャペル=シャンベルタンは、ドメーヌ・ルイ・ジャド名義でドメーヌもの、グリオット=シャンベルタンはメゾン名義です。
ご存知の通り、シャペル=シャンベルタンとグリオット=シャンベルタンはそれぞれ北、南に接し合うロケーションです。そしてそれぞれはあの偉大な「クロ・ド・ベズ」の下部(東)に接すると言う、素晴らしいロケーションです。
そうで有りながら、この2つの素晴らしいグラン・クリュは、まるで違うんじゃないかと思えるような表情を見せます。
シャペル=シャンベルタンは、非常にエレガントで比較的長熟、軽快で華やかな印象を見せます。その一方、グリオット=シャンベルタンは比較的早く熟し、その芳香たるや香しく、野生の風味に富み、赤や紫の果実のニュアンスを強く出し、比較的重量感も備わっています。
さすがにやったことは無いんですが、シャペルとグリオットを混ぜるとクロ・ド・ベズに成るんじゃないか・・とさえ思ってしまいますが・・。
2006年のブルゴーニュ・ピノ・ノワールの評価はいかがでしょうか?・・お好きですか?・・それともスルーされますか?
ここは非常に重要で、noisy などは2006年は最高に良い・・ブルゴーニュ的な美しさの出たヴィンテージと理解していますが、一般的には健康優良児の2005年の影になり「イマイチ」のようです。
2006年のドメーヌものシャペルは、タンザー93Points、スペクテイター92Points と低調、またメゾンものグリオットはスペクテイター92Points とシャペル同様、セラートラッカー91Points と低調です。
外人さんの中でも日本人的な、エレガンスを好む方もおられますが、それでもやはり「濃厚タイプ」に高いポイントが付く傾向は相変わらずで、2006年のようなヴィンテージのピノ・ノワールに対しては、飲む以前から、
「弱い」
と言うような印象が植え付けられているように思います。
我々が、彼らが高い評価をしたワインをテイスティングすると、むしろ「甘い」「濃い」と思えるようなワインが多く、しかし、高名な評価者の評点を慮ってしまってか、自身の素直な評価を変更してしまっているような気にもなります。
2006年のピノ・ノワールは、悠然としたブルゴーニュ・ピノ・ノワールの美しさを持っていると思いますが、その一方で早いタイミングで飲むのであれば、現時点ではリリース直後が一番良かった・・と言うことになるのでしょう。
リリースから約10年が経って、比較的早飲みタイプのグリオット=シャンベルタンはそろそろ飲み頃に入って来たタイミングかと思えます。その色合いは外から見える部分においては、非常に官能的なそそられる色合いをしています。シャペル=シャンベルタンはそこまでは成長した色合いとは思えませんが、かなり良い感じになって来ているかな・・と言う感じです。
今回は、当然ながらレア中のレアですし、バックヴィンテージと言うよりも古酒の領域に入って来たアイテムですので、正規代理店の商品では有りませんで、ブローカー仕入れです。
昔のように「貧弱なボトル」に入っているのではなく、構想から長い年月を持たせることを練ったであろう、「ゴージャスにド太いボトル」に入っています。
「どうやったら美味しく飲めるか?」
を飲む前に是非熟視、ご考慮いただき、この素晴らしいであろうと思われるルイ・ジャドの逸品をお愉しみください。
あ、この間も夕方に電話がかかって来て、20年ものの古酒を我慢できずに到着した当日に抜栓されて、
「酸化していて飲めません」
と言われ、唖然としました。
「着いた当日に開けられたのならまともに飲めなくて当たり前です・・そんな状況じゃ私らプロでも何もわかりませんよ。澱だらけでしょ?・・因みに過分に酸化したような色合いかどうか、ちゃんとチェックしてから発送していますので。」
と、その後しばらく説明させていただきましてご納得いただきましたが、noisy からの納品書の冒頭部分に、ワインの飲み方が記載されています。是非お読みいただき、良い状態で飲んでいただきたいと思います。ご検討くださいませ。
● 2005 Beaune Blanc 1er Cru Grave le Clos Blanc Domaine Gagey
ボーヌ・ブラン・プルミエ・クリュ・グレーヴ・ル・クロ・ブラン ドメーヌ・ガジェ
【残念ながら飲めていませんが・・そろそろ良いでしょう!是非飲んでいただきたいワインです!ルイ・ジャドの面子を掛けて造るワイン!】
まぁ、ある意味価格は正直な部分が有りますが、「ボーヌ・プルミエ・クリュ・グレーヴ・ル・クロ・ブラン」と言ったら、下手すれば、グラン・クリュも真っ青な味わいのワインに仕上がっている可能性も有るんですね。
「シャルドネって・・結局ピノより高いのかな?」
化粧を落とした・・つまり、希少価値などを削いで比べると、ピノより高価なのかもしれないですね。
今回のボーヌ・プルミエ・クリュ・グレーヴ・ル・クロ・ブランは2005年、 ドメーヌ・ガジェものです。
このル・クロ・ブランは、ボーヌの村のほぼ中央北寄りに有る31ヘクタール超の比較大きなリューディ、レ・グレーヴの中に有るクロなんですが、ブローカーさんの説明には「ポマールとサヴィニーの間に・・」などと書いてありますが、それは「ボーヌの村の説明」に過ぎないですね。意味不明です。
まぁ、この畑は超フランス人的に、
「ル・クロ・ブラン( 白[葡萄]のクロ )」
と名付けられている通り・・シャルドネが植わっているんですね~・・。面白いですよね・・。
「・・そのまんまじゃん・・」
と日本人なら思っちゃいますよね。自分ちのにゃんこに、
「白い猫」
とは名付けませんよね~・・。でもそれがフランス人なんですね~・・。ドイツ人も平気で「黒い猫」みたいな名前を付けますが、ゲルマン系が掛かるとそんな感じなんでしょうか?・・でも結構、みんなそれで納得しちゃうんですね~。ワイン関係の様々な名前なんて、歴史の有る著名な畑でも結構そんなもんなんです。
で、このボーヌの村はポテンシャルが凄いのに結構お値打ちなシャルドネが見つかりますんで、決して見過ごすことが出来ないんですよ。
このボーヌのグレーヴと言う畑は、石灰が非常に強い、シャルドネにも適した土地です。ボーヌの西側は痩せていて石灰岩質ですので、タイトで密なワインに仕上がります。このグレーヴは、ルイ・ジャドのシャルドネの典型とも言えるワインですから、収穫時期の適切さ、たっぷりな石灰系ミネラルと、樽の使い方、エルヴァージュ、瓶詰めの完全さが現れています。一滴一滴の密度は・・・・開いたグラスをいつまでも嗅いでいたいと思わせるかもしれません。あ、ワインバーさんなどで、いつまでも空いたグラスを手放さない・・・は止めましょうね~。気持ちはわかりますけど!
本当は飲みたかったんですが、数が・・在りません。ですので、今回は飲まないでのご案内です。熟し始めたシャルドネも旨いからね・・・。是非確かめていただきたいと思います。
何てったってね・・このドメーヌ・ガジェは、ルイ・ジャドの社長さんの実家のドメーヌなんですね・・。今も代わっていなければですが、ピエール・アンリ・ガジェさん(・・だったと思う)です。そのワインは剛腕、ジャック・ラルディエールが指揮を取っていますから、
「ルイ・ジャドの面子を掛けて造るワイン!」
です。このボーヌ村のシャルドネ辺りは余り評論家さんたちも評価対象としないのが普通なんですが、珍しくスペクテイターが92/100Pointsと評点を付けていますしね。お勧めします!
● 2004 Beaune Blanc 1er Cru Grave le Clos Blanc Domaine Gagey
ボーヌ・ブラン・プルミエ・クリュ・グレーヴ・ル・クロ・ブラン ドメーヌ・ガジェ
【ルイ・ジャドの面子を掛けて造るワイン!ドメーヌ・ガジェの秀逸なシャルドネです!西側の丘のシャルドネ好適地!旨い!】

まぁ、ある意味価格は正直な部分が有りますが、「ボーヌ・プルミエ・クリュ・グレーヴ・ル・クロ・ブラン」と言ったら、下手すれば、グラン・クリュも真っ青な味わいのワインに仕上がっている可能性も有るんですね。
「シャルドネって・・結局ピノより高いのかな?」
化粧を落とした・・つまり、希少価値などを削いで比べると、ピノより高価なのかもしれないですね。
今回のボーヌ・プルミエ・クリュ・グレーヴ・ル・クロ・ブランは2004年、 ドメーヌ・ガジェものです。
このル・クロ・ブランは、ボーヌの村のほぼ中央北寄りに有る31ヘクタール超の比較大きなリューディ、レ・グレーヴの中に有るクロなんですが、ブローカーさんの説明には「ポマールとサヴィニーの間に・・」などと書いてありますが、それは「ボーヌの村の説明」に過ぎないですね。意味不明です。
まぁ、この畑は超フランス人的に、
「ル・クロ・ブラン( 白[葡萄]のクロ )」
と名付けられている通り・・シャルドネが植わっているんですね~・・。面白いですよね・・。
「・・そのまんまじゃん・・」
と日本人なら思っちゃいますよね。自分ちのにゃんこに、
「白い猫」
とは名付けませんよね~・・。でもそれがフランス人なんですね~・・。ドイツ人も平気で「黒い猫」みたいな名前を付けますが、ゲルマン系が掛かるとそんな感じなんでしょうか?・・でも結構、みんなそれで納得しちゃうんですね~。ワイン関係の様々な名前なんて、歴史の有る著名な畑でも結構そんなもんなんです。
で、このボーヌの村はポテンシャルが凄いのに結構お値打ちなシャルドネが見つかりますんで、決して見過ごすことが出来ないんですよ。
このボーヌのグレーヴと言う畑は、石灰が非常に強い、シャルドネにも適した土地です。ボーヌの西側は痩せていて石灰岩質ですので、タイトで密なワインに仕上がります。このグレーヴは、ルイ・ジャドのシャルドネの典型とも言えるワインですから、収穫時期の適切さ、たっぷりな石灰系ミネラルと、樽の使い方、エルヴァージュ、瓶詰めの完全さが現れています。一滴一滴の密度は・・・・開いたグラスをいつまでも嗅いでいたいと思わせるかもしれません。あ、ワインバーさんなどで、いつまでも空いたグラスを手放さない・・・は止めましょうね~。気持ちはわかりますけど!
本当は飲みたかったんですが、数が・・在りません。ですので、今回は飲まないでのご案内です。熟し始めたシャルドネも旨いからね・・・。是非確かめていただきたいと思います。
何てったってね・・このドメーヌ・ガジェは、ルイ・ジャドの社長さんの実家のドメーヌなんですね・・。今も代わっていなければですが、ピエール・アンリ・ガジェさん(・・だったと思う)です。そのワインは剛腕、ジャック・ラルディエールが指揮を取っていますから、
「ルイ・ジャドの面子を掛けて造るワイン!」
です。このボーヌ村のシャルドネ辺りは余り評論家さんたちも評価対象としないのが普通なんですが、珍しくスペクテイターが89/100Pointsと評点を付けていますしね。
因みに2009年は良年ですが2本しか購入できなかったので飲んでいません。スペクテイターは92/100Points と、かなりの高得点です。
さらには2004年ものは、少し前に少量ご案内させていただき、かなりの評判を得ました。まぁ、味わいも飲むタイミングによりかなり異なりますから、しっかり休めて・・でも最初から余り出ないからと諦めず、じっくり構えて飲んでみてください。

完全に丘にかかっているレ・グレーヴの南側の裾野・・に有るのが1級レ・ブレッサンドですね。白だけでは無く赤も産出されます。その位置によって、シャルドネ向きの畑に植わっているのがこのワインです。
レ・グレーヴに良く似て、オイリーで肉厚、石灰の関与が強い、ムルソーにも良く似たニュアンスの有るワインですが、比較すると、赤土のニュアンスが少々混ざった、やや粘土な味わいが特徴です。
2010年と若いのも有り、開けたては「オーク」のニュアンスがやや勝り、果実の風味は2004年クロ・ブランには及びません。
しかしながら15分もしますとボディが膨れ上がって来ているのに気付かれることでしょう。
「むむ・・いつの間に・・」
と言う感じです。
「・・何だ~・・まだ早かったか~・・」
と落ち込んだのも束の間、厚いボディがさらに巨大化していて、表情が豊かになって来ます。ややソリッド、スタイリッシュなクロ・ブラン、より肉厚で滑らかなレ・ブレッサンドと言うことになるでしょうか。飲むほどに膨らんで来ますから、今のタイミングで飲んでもOKでしょう。でも3人ほどでグイグイ飲んでしまうと勿体無いのでご注意くださいね。柑橘系もしっかり出て来ます。
ガジェも、デュック・ド・マジェンタも好きなんですよね。何よりリーズナブルなのが嬉しい・・何で人気にならないのか、不思議な位です。是非飲んでみてください。お勧めします!
● 2004 Charmes-Chambertin Grand Cru (Maison)
シャルム=シャンベルタン・グラン・クリュ
【シャペルには及ばないかもしれないが!】
こちらはネゴスもののシャルム=シャンベルタンです。ポテンシャル的にはシャペルには及ばないかもしれません。しかしながら、ややワイルドさの強いシャペルよりも、シャンベルタン譲りの壮大さや柔らかさは、シャペルよりも感じられるかもしれません。
アドヴォケイトは2002年ものに(89-91)ポイントを付けていますが、一般的なシャペルとシャルムの比較からは大きくずれているように思います。因みに2002年のシャペルは(97-99)ポイントです。評価者はロヴァーニさんです。この方は、どちらかと言うとボルドー舌のようにnoisyは思います。ややパレットを大きく刺激する・・・大柄に思えるワインには高い評価をし、繊細な表情でしなやかに訴えかけるワインには、とても厳しく当たります。感覚が余りにも日本人的では無いので、今まで何度も駄目を出しました。
また、1997年物はアドヴォケイトで88~91、IWCで86~89です。しかしながら、1997年ものは現在ピークを迎えているんじゃないかな?、という辺りかと思われますので、状況によっては滅茶苦茶旨いかも・・・しれません。
飲んでいないので何とも想像にしかなりませんが、こんなにリーズナブルで良いのかな?と思える仕上がりです。是非ともご検討ください。
● 2004 Gevrey-Chambertin Clos Saint-Jacques 1er Cru
ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・プルミエ・クリュ
【「肩書以外はどこから見ても特級!」とマット・クレイマーさんが太鼓判の1級です!】
実は結構なレア度のワインです。海外向けはほとんどが、
「ドメーヌ・ラベル」
だから・・ですね。なので、日本では【Domaine Louis Jadot】とエチケットの下部に入ったものは見られますが、この【Louis Jadot】 と入っただけのエチケットのものは余り見ないと思います。見たこと有りますか?
でも、ここで新たに疑問が生まれないでしょうか?クロ・サン=ジャックは現在5軒の分割所有ですから5人しか持っていないはずですよね。それは、
アルマン・ルソー、フーリエ、シルヴィ・エスモナン、ルイ・ジャド、ブリュノ・クレール
ですから、
「ん?・・ネゴスワインって言うからには、少なくとも買い葡萄か樽買いなの?一体誰が売ってくれるの?」
「あれ?・・ドメーヌものとネゴスものの2種類のクロ・サン=ジャックが有るなら中身が違うの?」
と言うものです。でもご安心ください。xいてますよ!・・
実は、このクロ・サン=ジャックは何を隠そう、あのドメーヌ・クレール・ダユから借りているんですね。まぁ、契約の内容の詳細は判らないので、畑をクレール・ダユから購入したと聞いていましたが、少なくとも全部を購入はしておらず、クレール・ダユの相続者の誰かから借りている部分が有るんですね。なので、法律でその借りている半分はドメーヌラベルを貼れないんです。
ですので、このクロ・サン=ジャックに関しましては
「ドメーヌものもネゴすものも同じ」
と言うことになります。良かったですね~!決してドメーヌ・ラベルとネゴス・ラベルの同一年の水平をやろう!・・なんて気を起こさないようにしてくださいね~。
ただし、同じワイン名でドメーヌものもネゴスものも混在する、かなりややこしいルイ・ジャドでは、「どっちも同じ」は少ないですので・・ご注意ください。
因みにワイン・インスージャスト誌は93/100、タンザーさんは91/100と言う、2004年ものならでは思い込みの強そうな平たい評価をされています。
でも、複雑性に富む2004年の、飲み頃を迎えつつあるクロ・サン=ジャックがこんなプライスですからかなり気になるかと思います。希少なネゴスラベルです。どうぞよろしくお願いいたします。
以下は以前ご紹介させていただいた2006年、2000年のドメーヌ・ラベルのクロ・サン=ジャックのレヴューです。
━━━━━
【ブルゴーニュを代表するワイン・・です!】
ドメーヌ・ルイ・ジャドのクロ・サン=ジャックです。2006年ですので・・・期待は大きいです。ここの醸造家はジャック・ラルディエール。言わずと知られた大御所です。
ジャック・ラルディエール・・・noisyは饒舌な彼が言ってることをほぼ理解できませんが・・・まぁ、理解力不足なのでしょうけど・・仕上がってきた上級ワインには素晴らしいものが多いです。このクロ・サン=ジャックもそんなアイテムのひとつですね。
ジャドでは、一部ビオと言うか有機と言うべきか、そんな区画も残っています。経験上飲んだ感じではビオと言う感じはしませんが、有機、もしくはそれに近いと思われます。時々、グラスをスワリング際の回転方向を、一般的な左から右、反時計回りではなく、時計回りにするべきだ・・・それはスパイラルの時計回りの回転方向がエネルギーを増大する方向に動くから・・みたいなことをおっしゃる方がいらっしゃいますが、ジャック・ラルディエールもその一人・・・。個人的には、
「それは逆だろう!」
と思ってますし、
「小さなグラスの中でそのようなことを考えてもほぼ無意味・・・まして立体でボウル形状をしているグラスでは、仮に逆方向に向かっても上方向への動きも当然起きる・・。平面的に考えすぎでは?」
と思ってますので・・まぁ、良く判らない訳です。
いずれにせよ素晴らしいワインであることには間違い無いでしょうから・・ここはぜひ頑張ってGETしてみてください。
以下は2000年の同じワインのレヴューです。
━━━━━
【そろそろ飲めるぞ!エロティックなクロ・サン=ジャックに変身していると思います・・】
ドメーヌ・ルイ・ジャドのクロ・サン=ジャックです。ところで・・・2000年のワイン、今頃はどうなっているか、検証されていらっしゃいますでしょうか。昨今だと例えばニコラ・ポテルのヴォーヌ=ロマネ・レ・プティ・モンなどは、滅茶苦茶美味しかったでしょ??
でも、2000年のそのレ・プティ・モンも、リリース時にはほとんど見向きもされなかったはずです。まあ・・リリース時に飲んでもさして美味しさは感じられなかったでしょう。そして、誰もそれなりの評価点さえ・・付けなかったでしょう。
「2000年のブルゴーニュ・ピノは駄目・・」
そのように最初から言われてましたから・・ね。noisy はブルゴーニュらしいヴィンテージだと言っていたはずです。グレートだとは言ってませんが・・。
でも、今、2000年のワインは飲み頃を迎えつつ有ります。きちんと造られたワインは、裏に隠し持っていたものを表に出し始めています。
「2000年のピノって・・・誰が駄目って言ったのよ!」
きっと、そのように感じて貰えるんじゃないかな?と思っています。しっかり造られたピノ・ノワールは、いつか一度以上必ず、花開くものだから・・・です。クロ・サン=ジャックは、やはりどんなヴィンテージでもクロ・サン=ジャックなんです。ドメーヌ・ルイ・ジャドも・・どんなヴィンテージでも、ドメーヌ・ルイ・ジャドなんですね。それを判って欲しいなぁ・・・と思います。グレートイヤーを追いかけていると、極端に飲み頃が早く来るか、とても遅いか・・・に最近はなっているはずです。ご検討ください。きっと美味しいと・・・期待を持っています!
■ ここでちょっと息抜き??
ジュヴレのル・クロ・サン=ジャックと言えば、誰しもが認める特級並みの素晴らしいワインですが、1級格のままで放置されています。で、この畑・・・面白いですよね。皆さんも血眼になって求めていらっしゃる、かのフーリエのクロ・サン=ジャックですが、ちょっと上記のシルヴィ・エモナンのコラムをご覧ください。
>1950年頃に売りに出ていたクロ・サン=ジャックを、シルヴィーの祖父とフーリエ、ルソー、クレール・ダユがほぼ1/4ずつ購入していたと思いますので、畑の位置は言わずもがな・・です。
この、50年代に売りに出したのがムーシュロン伯爵家と言う大地主さんで、おそらくですが、シャトー・ド・ムルソーの邸宅を本拠にされていました。家を継ぐ子がいないという事で、50年代~60年代にかけて、垂涎の極上畑を売らざるを得なかった訳ですね。60年代には、かのDRCにもル・モンラッシェを渡しています。
で・・・良く々々見てみると面白いですよね。まあ、1/4ずつと言っても、1ヘクタールから2ヘクタール位で4者が分けています。
ムーシュロン伯爵家-->フーリエ
ルソー
エモナン
クレール=ダユ
という流れです。フーリエは、今もドメーヌ・フーリエですが、ペルノ・フーリエ-->ジャン=クロード・フーリエと来てます。ルソーさんはご存知のとおりドメーヌ・アルマン・ルソーです。エモナンは、アンリ-->ミシェル-->シルヴィと伝わってきています。・・・で、クレール=ダユは??
そう、クレール=ダユは解体してしまっていますが、畑は1985年にルイ・ジャドが購入しているんですよね。ですから、
ムーシュロン伯爵家-->フーリエ
ルソー
エモナン
クレール=ダユ-->ルイ・ジャド(ドメーヌ)
と言うことになり、フーリエ、ルソー、エモナン、ルイ・ジャドが、もともとのムーシュロン家の区画を受け継いでいることになります。ですから、
「元は何も変らないんだけどなぁ」
と言うつぶやきは・・凄い正解なんですよね。
それに、ルイ・ジャドは元々1ヘクタール位、クロ・サン=ジャックを持っていたようにも記憶していますので、ドメーヌのキュヴェで、どのようにしているかは不明です。でも、基本的にクレール=ダユ流れのワインは、ドメーヌ・ルイ・ジャドで出しているようです。
注:上記の内容は個人的に確信はしていますが、(本人たちに)確かめた訳では無く、何かしら間違った情報が混じっている可能性も有りますので、そのおつもりで・・お願いします。
● 2002 Beaune 1er Cru Rouge
ボーヌ・プルミエ・クリュ・ルージュ
【14年の熟成を経た飲み頃ボーヌ1級です!】

2002年のボーヌ1級です。ドメーヌものでは無くネゴスものです。
現在は2016年ですから2002年のこのボーヌ1級は収穫から14年目を迎え、また季節も暑かった夏の終盤ですから、香しいブケを感じさせてくれます。
2002年は2005年の健康的なワインを彷彿とさせつつ、確かな凝縮感も持つグレートイヤーです。ボーヌの1級をブレンドしていると思われますが、どちらかと言えば淡い感じを見せつつ、奥には秘めたパワーも持っているような色合いをしています。どうしょう?・・色も良い感じでしょう?
ボーヌのワインは、多くのネゴシアンの本拠が有るのがボーヌ村ですので、集めたワインを上手にブレンドし、そのネゴスの味わいに仕上げています。
どこか突出した部分も無い代わりに欠損したところも無く、適度な拡がりと膨らみを持ち、また適度な熟成期間により、まろやかさとふくよかさに熟成香が絡み、上品なブルゴーニュ・ピノ・ノワールの醍醐味を造り上げています。
ルイ・ジャドは名門ですから、その辺は非常に上手いです。やや鉄っぽいボーヌのワインを、ただ重く感じさせるのではなく、たっぷりとした部分も持ちつつ、しなやかに柔らかくさせているのは流石ですね。最も、このワインの若いうちは結構・・硬かったんじゃないかと想像されます。
とても美味しい健康的で集中感もしっかり有るボーヌ1級ピノ・ノワールです。まだまだ大丈夫ですね。持ちますし、いつ飲んでも美味しいでしょう。お勧めします!価格もリーズナブルだと思います。
● 2002 Charmes-Chambertin Grand Cru (Maison)
シャルム=シャンベルタン・グラン・クリュ
【シャペルには及ばないかもしれないが!】
こちらはネゴスもののシャルム=シャンベルタンです。ポテンシャル的にはシャペルには及ばないかもしれません。しかしながら、ややワイルドさの強いシャペルよりも、シャンベルタン譲りの壮大さや柔らかさは、シャペルよりも感じられるかもしれません。
アドヴォケイトは2002年ものに(89-91)ポイントを付けていますが、一般的なシャペルとシャルムの比較からは大きくずれているように思います。因みに2002年のシャペルは(97-99)ポイントです。評価者はロヴァーニさんです。この方は、どちらかと言うとボルドー舌のようにnoisyは思います。ややパレットを大きく刺激する・・・大柄に思えるワインには高い評価をし、繊細な表情でしなやかに訴えかけるワインには、とても厳しく当たります。感覚が余りにも日本人的では無いので、今まで何度も駄目を出しました。
また、1997年物はアドヴォケイトで88~91、IWCで86~89です。しかしながら、1997年ものは現在ピークを迎えているんじゃないかな?、という辺りかと思われますので、状況によっては滅茶苦茶旨いかも・・・しれません。
飲んでいないので何とも想像にしかなりませんが、こんなにリーズナブルで良いのかな?と思える仕上がりです。是非ともご検討ください。
● 1996 Moulin-A-Vent Chateau des Jacques
ムーラン=ナ=ヴァン シャトー・デ・ジャック
● 1996 Moulin-A-Vent la Roche Chateau des Jacques
ムーラン=ナ=ヴァン・ラ・ロシュ シャトー・デ・ジャック
【購入すべきは熟したクリュ・ボージョレ!!めっちゃ美味しいです!感動的な美味しさです!】

以前何度か古酒のボージョレ系ワインをご紹介させていただいていますが、お客様の反応は素晴らしいものがあります。
そりゃぁそうです・・凄く美味しいんですから・・たぶん余り経験されたことのない美味しさだと思うんですね。実際はさして名も無い、もしかしたら「ただ古いだけ・・」なガメかもしれない・・と思って飲んでみても、例えば30年ものとか、40年ものとかのクリュ・ボージョレなら感動的なブーケと柔らかなボディ、官能さを体感できます。
先だっても2006年のシャトー・デ・ジャックを4アイテムほど、ご案内させていただき好評でした。それでもまだまだ若い美味しさでしか無かった訳です。
今回はなんと・・21年ものですよ。クリュ・ボージョレのシンプル・ムーラン=ナ=ヴァンと、畑名入りの「ラ・ロシュ」です。
noisy もどこかワクワクしつつのテイスティングです。こういうのは本当に楽しいです。
1996年ムーラン=ナ=ヴァン・・これはもう文句無しの美味しさです。元々鉄仮面的にドライで、甘味も何も無い、まるでピノ・ノワールと酷似したニュアンスのフレーヴァーに、ガメならではの官能感と、ムーラン=ナ=ヴァンならではの赤さを持つミネラリティ・・・金属ですね・・これが「パカッ」と・・まではまだ行ってはいないんですが、かなりの部分で開いてきますから、鬼鉄です。・・いや、最近は「鉄板」と言うのかな?・・激旨いです!
勿論ですが、まだまだ・・成長途中なんです。シャトー・デ・ジャックの醸造はしっかりしていますから、並みの熟成力じゃぁありません。40年までは軽く大丈夫でしょう。これ、一推しです。非常に安いです。

一方のムーラン=ナ=ヴァン・ラ・ロシュですが、色を是非、シンプルと比較してみてください。硬いミネラルの殻が崩壊しはじめたシンプル・ムーラン=ナ=ヴァンはほんのりとレンガ色がエッジに入って来ており、全体的にもレンガ色が浸食し始めていますが、ラ・ロシュの方はようやくエッジに入り始めた感じが見て取れると思います。
まるでまだ数年しか経過していないような、新鮮な色合いが残っていますよね?・・これで収穫から21年ものです。どうなっていると思います?
熟してきてゴージャス感が出始めているシンプルものに比較すると、まだまだ・・そんなニュアンスには成っていないんですよ。
しかしながら、トータルのポテンシャルは、複雑感や高貴さ、ベルベッティーな感触など、シンプルを大きく上回るんですね~・・。なので、この場合、
「単純明快に美味しいシンプル・ムーラン=ナ=ヴァンに対し、複雑高貴さが迫って来てポテンシャルが美味しいと言わせてくれるラ・ロシュ」
になっています。
もしかしたら、さほどワインを飲みこんでいない方は、シンプルの方が高いワインだと思われるでしょう。でも、飲みこんでいく内に・・
「あれ?・・こっちの方が美味しくなって来たぞ?」
と気付くかもしれません。
ラ・ロシュはまだまだ熟成して行きます。30~50年、へっちゃらです。勿論ですがちゃんと温度管理した場合です。noisy も何度か50年もののボージョレやクリュ・ボージョレを飲ませていただきましたが、シンプル・ボージョレの場合は50年ほどが限界、クリュ・ボージョレはそれを確実に超えて行きます。皆さんがワインを飲んで知ったり見ている世界観は、実はほんの一角で、完全に要素が完熟に近くなった場合のワインの姿と言うのは物凄いものが有ります。
それをまた見たいから、飲みたいから、古酒を買ってしまう・・・
時には残念な姿をしている古酒も有ります。時には、
「・・あぁ・・これはもう・・終わってるなぁ・・」
と諦めていたワインが数時間後に大化けしていることも有ります。それまで死んでいた色合いまで、ピッカピカに輝き出すことだって有ります。
この1996年のムーラン=ナ=ヴァンはだいぶ完熟に近付いてきていますが、ラ・ロシュはようやく熟し始めた時期に入った程度でしょう。ラ・ロシュの大爆発はいつか?・・それに出くわしたら感動の味わいに感涙を流すかも・・しれません。
また、このようにシッカリ出来た葡萄で、シッカリ醸造した上質なガメは、全くピノ・ノワールに引けを取らないんだ・・ということを知ってほしいと思っています。是非飲んで見てください。非常にリーズナブルだと思います。一推しです!
以下は2006年のムーラン・ナヴァン各種のレヴューです。
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【ガメ?ピノ・ノワール?・・ちゃんと判るでしょうか?たぶん間違えると思いますよ!これはとても楽しい大人の遊びです!】

Moulin-A-Vent Champ de Cour / Chateau des Jacques 店も古いので仕方が無いけれど、まぁ・・この夏、アチコチ壊れて・・参ってしまいました。自動ドアが2回、ベルトが外れるトラブル。2度目がついこの間なので、まだ
noisy が応急修理しただけになってます。・・だからベルトがもう駄目だから交換してくれって言ったのに、「あ~・・う~・・」言うだけでやってくれなかったからね・・。エンジニアなんだからモノが古いとはしても、何とかするもんでしょ。ただ増し締めしただけで帰っちゃうならやらないでも同じ・・。
まぁ、それは良いにしても、今度はPOSシステムも・・ウンともスンとも言わずにお亡くなりに・・。連動しているパソコンシステムは生きていたので、運営そのものは大きな問題には成らなかったものの・・やはり不便でね。
で、ようやく新システムに切り替わったのだが、今度はそのPOSシステムのOSがWindows7になってしまった関係で、LAN
でつながっている店内のPCとの連携が上手く行かなくなってしまって・・。PCを更新したり、メモリを増やしたりハードディスクを変えたりOSを上げたりと・・まぁ忙しいったらありゃしない・・。
「私はワイン屋じゃ無かったのか!」
と言いたくなるような仕事ぶりでした。ホント、何か信頼出来ない部分が有ると困っちゃいますよね。自動ドアが動かないということは、誰かがいらっしゃれば、

Moulin-A-Vent la Roche / Chateau des Jacques誰かがドアを開けてあげなきゃ成らないわけで、内装工事人に扮し、ドタバタやりながらも、ドアを開けたり閉めたりと・・まぁ、大変な夏でした。
そんな中で今回のシャトー・デ・ジャックの3アイテムが到着し、12本ずつなので・・飲めても2本、普通なら1本が限度と言う内容だったんですが、汗水流しつつ苦労したもので・・
「・・いいや!飲んじゃお!」
とばかりに結局3アイテム全部飲んじゃいました。・・唯一の愉しみ・・(^^;;でした。
ここまで書いてますが、まぁ、ここまで詠んで下さってる方はそんなことは無いと思いますが、
「ん?・・ガメか!・・興味無し!」
とばかりの方が多いのでね・・。そんなガメに対する印象を除いてあげたいと、常々思う訳です。
大体、このシャトー・デ・ジャックのワインは飲まれたことのある方も多いと思いますが、
「ん?・・ピノじゃないの、これ?」
と感じたんじゃないかと思うんですね。

Moulin-A-Vent Clos des Thorins / Chateau des Jacques
普通、この地域のワインはマセラシオン・カルボニックという製法で、つまり、全房発酵、炭酸ガス浸漬法で造られますが、シャトー・デ・ジャックは普通に造ります。なので、濃度はしっかり出てきます。まず、そこが大きく違います。
また、このムーラン・ナヴァンというA.O.C.のワインは、比較的濃い果実味の味わいになります。これはテロワール・・つまり畑のミネラリティの組成と天候がそうさせているんですね。
なので、このシャトー・デ・ジャックを飲んで、
「ん!ガメ(ガメイ)ですね!」
と即答できる方は、むしろボージョレ・マスターと言えるんじゃないでしょうか。noisy
もちょっと自信無いです。それほどまでにピノ・ノワールと酷似しているんです。
ムーラン・ナヴァン・シャン・ド・クーは、コート・ド・ニュイで言うと「シャンボール=ミュジニー」タイプのミネラリティとテクスチュアを感じる仕上がりです。2006年ですから熟し始めていますが、今も美味しいとしても、まだまだ先の長いワインでも有ります。ドメーヌでもこの3種のワインは10年~20年、良いコンディションを保つと言ってます。非常に長い寿命が有ります。で、その上でムーラン=ナ=ヴァン的、非常に特徴的なミネラリティ、まぁ、マンガン由来・・と言うのが定説ですが、火薬とか鉄とか錆びとか・・そんな複雑なニュアンスが有ります。とても美味しいです。
ムーラン・ナヴァン・ラ・ロシュは、その「ラ・ロシュ」と言う名前とは少し裏腹に、非常に「ジュヴレ=シャンベルタン」的な鉱物・・鉄っぽく、男っぽいニュアンスがする味わいです。細やかな澱もそれなりに出ており、またタンニンも少し感じます。ふくよかでおおらかですが、とても複雑性が高く、大きなワインと言えるでしょう。その上で上記のムーラン・ナヴァン的な面を見せます。
ムーラン・ナヴァン・クロ・デ・トラン は、最もムーラン・ナヴァン的なワイン・・と言えるかもしれません。とてもバランスが良く、むしろ上記2アイテムの中間的要素に満ちています。
もともと、ここは「ロマネシュ=トラン」と言う村ですんで、ムーラン=ナ=ヴァンじゃぁ無いんですね。何でもロマネシュ=トランの「風車」が有名だったのでA.O.C.を「ムーラン・ナヴァン」にしたと・・もう30数年前に読んだ本に書いてあったような気がします。間違ってたらすみません・・。
で、そのトラン の名前が付いた畑・・見事に「クロ・デ・トラン」(トランのクロ)と言う名前で、しかも非常にムーラン・ナヴァン的なのは当たり前のことなのかもしれません。ある意味、コート・ド・ニュイで言えばヴォーヌ=ロマネ的かもしれません。
こんなワインの飲み方は、まぁ・・普通じゃないとは思いますが、人間、やってきたことの延長でしか理解できないもんですよね。なので、非常にnoisy
的過ぎて何をおっしゃってるのか判らん・・と思われるかもしれませんが、少なくとも、ボージョレ、ボージョレした、軽いガメでは無いということ。そして、そのレベルはワインに精通した者さえ騙せるものであること。そしてとてもピノ・ノワール的・・いや、ブルゴーニュワインであると素直に感じる高いレベルのものであること・・が言えると思います。
しかも2006年とブルゴーニュ的な仕上がりのヴィンテージで有り、熟し始めて来ているので、醸造時由来のアロマティックな香りと熟成により生まれた「ブケ」の両立が有り、ブケが段々支配的になりつつある段階のワインです。
熟成させて飲む・・ワインファンの願うところでは有りますが、実際は非常に難しいものです。今回はシャトー・デ・ジャックの古酒がとても安いです。是非価格も調べてみてください。・・あ、今回のは
「畑名付きムーラン・ナヴァン」・・つまり「クリュのクリュ」ですんで、畑名無しのムーラン・ナヴァンやACブルゴーニュとは「
格が違う」のでご注意ください。こちらの方が全然上です。通常は6千円位かな?・・と思います。3本も飲んじゃいましたんで赤字覚悟・・のレヴューでした。ご検討くださいませ。
● 1995 Nuits Saint-Georges 1eu Cru les Boudots Domaine Andre Gagey
ニュイ・サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ・レ・ブード ドメーヌ・アンドレ・ガジェ
【ルイ・ジャド社社長のドメーヌです。そろそろ良いでしょう?】
1995年のニュイ、レ・ブードです。ドメーヌものですが、社長のガジェ家の持ち物の畑ですね。先代のアンドレ・ガジェの名前になっています。
少し前まではこのようにドメーヌ・ガジェものは「Domaine Andre Gagay」と入っていたように思うんですが、現在は「Domaine Gagay」になっていますから、名称変更したのでしょう。アンドレ・ガジェと入っているものはもう随分と前のもの・・と言うことになります。
1995年ものですから22年ものと言うことで、年も良いし熟成もちょうど良い感じかな・・と思っています。少量購入出来たレアものです。勿論ですが正規品では有りません。ご検討くださいませ。
■ N.V. Marc de Bourgogne a la Mascotte
マール・ド・ブルゴーニュ・ア・ラ・マスコット
【素晴らしい色をしています!それにとてもリーズナブルです!】
官能的な赤っぽい色合いを見せつける蒸留酒「マール」です。葡萄の絞り粕の糖分を発酵させて蒸留、熟成させた薫り高いブランデーですね。
昨今は「マール」「グラッパ」は高くなっちゃいましたが、ルイ・ジャド社のこの「ア・ラ・マスコット」はリーズナブルですね~・・。700ML も入って、アルコール分40%ですから・・安いですよね~。最近は日本もウイスキーブームと言うことで、原酒が不足して品不足だそうですよね。
ウイスキーは「麦」が原料ですが、ブランデーは「葡萄」が原料。造り方は結構違いますが種は同じ。ブランデーも美味しいんですが、これ・・飲んじゃうと仕事にならなくなっちゃいますんで、noisy は見ないようにしています。ご検討くださいませ。
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