【世の中にはもう存在しないだろうと思われていた、レクストラヴァガンのファースト・リリース、1990年ものです!・・激レア・・激安・・コンディション抜群です!】
赤い色をし始めた、非常にレアな極甘口ワイン、貴腐ワインです。このようなワインのコラムを読まれる方には説明は不要かと思いますが、簡単にプレゼンさせていただきたいと思います。
おそらく、noisy がこのワインに出会ったのは1990年代の中頃のことだったと思います。
「シャトー・ドワジ=ディーヌがイケム以上のワインを創った!」
と言うような噂が流れて来ました。
その頃はまだ、インターネットで情報を得る・・と言うような、今のような状態では無く、インターネットは有れど、まだまだ、
「インターネットは自分で情報発信するもの」
と言うようなニュアンスの存在で、noisy もまた、1993年頃からインターネットはやっていましたが、日本でネット接続するのは至難の業でした。今までも何度か言ってますが、
「インターネットをやりたいなら、まず、インターネットからソフトを入手しなくてはいけない。」
「??・・・・」
と言う時代でした・・酷いでしょう?今じゃ考えられないですよね。noisy も何とか苦労して繋げ、新時代の到来を確信できたものですが、得たい情報を探し、それを得ることは、まだまだ難しかったんです。
そのころはまだ文字媒体が主流でして、アメリカの冊子のアドヴォケイトを半年~1年遅れで入手していまして、そんなところからの情報だったかもしれません。
で、ようやくアチコチ探してレクストラヴァガンを入手はしたものの、非常に数が無い・・でもメールで案内するとポチポチ買ってくださる方もいらっしゃいました。
「・・本当に・・そんなに美味いのか?」
と言う疑問も有りましたので、ワイン屋仲間で集まってドンチャン騒ぎを年一回やってまして、その会でフォワグラのソテーと合わせたんですね・・。参加人数はどうだったか・・20~30人くらい、いたと思いますよ。仲の良いエージェントさんたちも数人、混じっていたはずです。
この超レアなレクストラヴァガンの1990を・・2本か4本か、開けたはずです。勿論ですが、普段は早々飲めない高級ワインもその時ばかりはとガンガン開けました。
今はもう営業されていませんが、フレンチのシェフが非常に上手い具合にソテーし火を入れてくれた絶妙な焼き加減のフォワグラと、結構に色付いた官能的な色合いの1990年ものの相性は、この世のものとも思えぬ見事なマリアージュでした。
今思えば、1996年もののようなどっしりと重心の低いソーヴィニヨンや、1997年ものの完璧だ・・と思えるようなセミヨンの高質感には届かないのかもしれませんが、超絶なバランスの良さ、香しさ、繊細さ、官能さは1990年もののレクストラヴァガンを今なお、そのシュチュエーションとともに鮮明に思い出せるほどです。
「こんなワインが世の中に有ったんだ・・」
と思えた至福の時間でした。
今回の1990年ものは、
「化粧木箱入りでは有りません!」 1990年ものは、1本木箱入りバージョンと6本木箱入りバージョンが有ったように記憶しています。なので、おそらくですが6本木箱入りだったのでしょう。
また、仔細はウロ覚えですが、1996年もの以降のように、
「コルクの上をアルミで封をしていない」
と思います。・・してたかな・・?・・ちょっとハッキリは思い出せません。
出所は、このところご案内させていただいている1996年、1997年ものと同様に、以前ワインのエージェント業をされていた社長さんのセラーに入っていたものです。冷蔵倉庫入れではありません。
なので、
「経年並みの変化、薄い汚れなどがある」ことをご理解ください。
「シャトー・ディケムの1990年は購入出来てもレクストラヴァガンの1990年は入手はほぼ不可能!」
な状態です。是非ともご検討くださいませ。
以下は1996年、1997年ものレクストラヴァガンのレヴューです。
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【ほぼ満点のソーヴィニヨン・ブラン100%の1996年ものに、同じくほぼ満点のセミヨン100%の1997年!・・この素晴らしい色合いを是非ご覧ください!】
いや~・・3日前にご案内させていただきましたが、左の写真をご覧になられるとお判りのように・・1997年レクストラヴァガンを開けてしまいました~!・・暴挙だ~!・・と言うような文言が幻聴のように鳴り響いていますが、やっぱり何事も経験ですから・・十数年前に飲んだ1996年、1997年の時の感覚が鮮やかに蘇りました。
まぁ、美味しく無い訳が無いですよね。好きじゃない・・は有り得たとしても、美味しいのは美味しいんです。ビターなショコラは好きだけれどもスウィートは好みじゃない・・みたいなものでしょうか。
様々な種類のフルーツ感がテンコ盛り・・しかもキチンと酸が有るんです。なので、ダレ無いし中盤もシッカリ、超長い余韻までアチコチの感覚器官を思い切り揺らしてくれます。
合わせたのは何と・・スンドゥブ・・です。そんなマリアージュは有り得ない!・・と思えるかもしれませんが、高質なソーテルヌの包容力と対応力は半端無いんですね~・・全然苦にしません。幾分、いつもよりサラッとして感じるスンドゥブのスープの味わい、染みた豆腐、適度に火の入った野菜類、僅かにしか入ってない豚肉の、どの合わせも・・「ピッタシカンカン!」とは言えずとも、むしろ、煌びやかな新しい世界を感じさせてくれるものでした。
しかもですね~・・ハーフですから、3人で飲むと・・いや、充分に味わって飲んだとしても、ある程度早々と飲んだとしても、1時間位で無くなってしまいますが・・。
「底に近い部分の集中力、旨さは半端ない!」
と言えます。
やや酒石酸が出ていますので、その白っぽい結晶をグラスに入れぬよう、注意深く漉くように注ぎ、その見事なまでに肉厚ながらもしつこくないエキスを口にすると、口内、ノーズの感覚器官を表情がキラキラと輝きながら・・通り過ぎて行きます。滅茶美味しいです!

最も、この色合いは・・こんなですが、もう少し淡いものや濃いもの、もっと濃いものと、かなりボトルの個体差が有ります。
因みに1996年ものは今回開けていないので確認できていませんが、1997年のシーリングはちょっと変わっています。1996年はどうだったか・・思い出せないので・・すみません。
左の写真のように、かなり変わったシーリングです。打栓の順序としますと、
1.まずコルクを打つ
2.それなりに厚みの有るアルミのような素材でボトルの口を覆う
3.その上を厚く蝋封する
のようになっています。
おそらくですが開けた時に蝋封の崩れたものがボトル内に入らないようにする為でしょう。
noisy は、まずいつものように、蝋封がそもそも無い・・と見なして、いきなりソムリエナイフのスクリューを真ん中に差して、入れ込んでしまいます。
するとボトルの頂上の蝋封が割れますので、それを綺麗に除去。それが左の写真の左側ですね。
noisy はそのまま力業で抜いてしまいますが、綺麗にしたい方、もしくは「コルク抜きを絶対失敗しない、蝋封の蝋を中に落とさない自信の有る方」「アルミの厚さを力業で破る自信の無い方」は、その状態から前もって、アルミの部分に切り込みを入れておくと良いでしょう。ソムリエナイフのナイフの部分を使い、コルクの丸い部分に沿って這わせればよいです。
左の写真の右側部分は、パワーゲームでコルクを抜いて、無残に破れたアルミ素材を外側に向けて押し広げたものです。noisy の場合は結構簡単に開きました。
開くともう・・柑橘系のフレーヴァーがムンムンしてきますから、後はゆっくりと楽しむだけです!
何しろ今回ご紹介分のレクストラヴァガンは、1本木箱入りは当然ながら、その釘は誰も抜いていない、まっさらのバージンで届いています。ですので、その釘を抜き、中身を1本ずつ確認する作業といったら・・かなりの労働を強いられます。結構に体力勝負で大変なんですね・・。
そんな訳で購入分を全ては出せなかったんですね・・。是非この素晴らしいソーテルヌの世界、覗いてみていただきたいと思います。
2017.09.10

いや~・・この素晴らしい色合いを是非ご覧いただきたくて、何度も調整しなおしましたが、写真って難しいですね~・・。左の写真は1996年ものの「ソーヴィニヨン・ブラン100%」です。
レクストラヴァガンは、収穫時に「ピンセットを持って3週間にも渡って収穫する・・」などと言う言葉を聞いたものですが、その頃はようやくインターネット販売が有る程度認知された頃・・です。ようやくアナログの電話回線から、デジタルのISDNに変わり始めた頃だったかな・・と思いますが、まだ情報を得たいと思っても、今のように簡単では無かったものです。
何せ、インターネットでご案内すると、
「北は北海道、南は九州から、お客様が現品を確認にいらっしゃる」
なんてことが3日と開けずに有った時代です。
「・・あ・・本当にアンリ・ジャイエ・・置いてたんですね~!」
なんて・・ね。そして駅まで車で送迎が常だった時代です。今じゃ考えられません。楽〇さんなんてモールはまだ出来たばかりか、無かったか?・・なんて頃です。
貴腐ワインと言えばシャトー・ディケムが白眉で・・と言う常識を完全に覆したのもこのレクストラヴァガンでした。1990年がファーストでした。
ようやく何とか入手した1990年の、官能的な赤黒い色合いをしたものを、この際だから思いっきり美味しいフレンチと合わせよう・・と考え、仲間と一緒に他にも様々な高級ワインをゴッソリとレストランさんに持ち込み、素晴らしい料理と共に味わいました。
ま~・・ぶっ飛びましたね・・。イケムも凄かったが赤くなるのが早かった1990年もののゴージャスな味わいには、
「・・こんなワインが造れるんだ・・」
と認識させてくれたものです。
その頃の noisy 達・・友人のショップや、勿論インポーターさんたちも招いて、普段飲めないようなワインやシャンパーニュを原価で数十万円・・イケイケで開けてました。楽しかったですね~・・。今は数十万円じゃ大した会にはならないかもしれませんが、その頃はもう充分でしたよ。

左の写真は1997年、セミヨン100%のレクストラヴァガンです。因みに1996年、1997年ともにアドヴォケイトは98Points です。古い「パーカーズ・ワイン・バイヤーズ・ガイド」では、1996年が98Pints、1997年が96~99Points としており、飲み頃予想は2007年から2050年!・・目を見張るような出来としています。
実は noisy は、この1996年、1997年も飲んでいます。随分と前のことになりますが・・はて、いつだったか思い出せはしないんですが、ソーテルヌの極甘口として貴重なソーヴィニヨン・ブラン100%と、対するセミヨン100%を比較出来ています。
まぁ、あくまでもその時点での比較です。美しい照りのある光るゴールドにようやく赤味が入り出したころですね。
物凄く美しかったです。甘いのは甘いんですが、その甘さの質はちょっと考えられないほど極上と思われ、柑橘を含む様々な果実、北国の酸の強いものから南国のトロピカルなものまで、グラスをノーズにあてながら一つ一つ言いたくなるような・・まぁ、そっち系のソムリエさんなら常に延々と並べ立てますが、その気になってしまう・・感じですね。
1996年ソーヴィニヨン・ブランは(当時)先調子と言って良いかと思いますが、香りにクラクラしつつも口内にワインを流し入れると、狭いところから一気に拡がって行き口内の感覚器官を埋め尽くして、膨大な情報を与えつつ、中盤から徐々にリニアな減衰をし、延々と長い余韻につながる感じです。
1997年セミヨンは、同じく当時は中調子と言って良いかと。ややタイトで一枚薄い皮を持った液体が口内に入って来て、中盤よりやや時間を掛けつつ膨張し、各器官の感覚を埋め尽くしたのと同時に減衰をし始め、ややタイトな余韻に超複雑なニュアンスを見せつつ余韻に流れ込む・・そんな感じでした。
まぁ、「圧巻」と言うのはこういうものかと感じさせてくれるもので、例えば1990年イケムなどは、リリース直後は全然甘く無くて、「・・はぁ?」みたいな感じでしたが、数年後に飲んだ時は大分甘味が出て来ていました。
同じ1990年のレクストラヴァガンは、そんなイケムは完全に置き去りにしていると思えるような、超ゴージャスな味わいで、やや黒味の入る赤い色合いの美しさと、甘味の上品さ、ソテーしたフォアグラとソーテルヌソース・・実はこれ、レクストラヴァガンを使用したか、別の何だったか忘れてしまいましたが、シェフにお願いして・・しかも極上の焼き加減で提供され、
「太った豚は飛べない豚だと言われても良い!」
と叫び、甘美な食の世界に溺れたくなるような感覚でした。この極上の甘さはその頃の1990年イケムには無く、しかもリリース直後のイケムは「酸っぱい」と言えるような感じに覚えています。
今回のこの二アイテムは20年ほど経過していますので、
「どちらが赤い、またその赤さが濃い、もしくは黒味・茶色味が入って来ているか」
とは正確には言えません。それなりの個体差があるんですね。
勿論、全ての個体の状態がOKだった訳では無く、中には蝋封は割れてもいないのに漏れているものが有りました。時折、
「蝋封だから漏れる訳が無いですよね?」
と、質問されることが有りますが、そんなことは有りません。
「蝋封でも漏れます。それもそれなりのパーセンテージ有り、noisy もかなり見て来ています。ルロワのコルクは細いので、ドメーヌものなど・・呆れる位に漏れます。」
と答えていますが・・ここでは余り関係なかったですね。
良い状態のものだけ、まずはご案内致します。
また、この種の極甘口貴腐ワインの良さは、古酒嫌い、もしくは古酒に理解の薄い方にも全く問題が無いと言うことと、意外にも・・と言うか、マリアージュはほぼどんな食材に対しても寛容である部分に有るかと思います。肉でも魚でも野菜でも果実でもケーキでも・・・食材ならぬ飲み物のお茶でもコーヒーでもブランデーでも!・・垂らして飲むとまぁ~・・いや、その気が有る方は是非やってみてください。
で最後に注意事項ですが、
1.木箱入りですが、欠け、トゲ、ササクレ、割れなどが有ります。釘は抜かせていただきましたが、極一部残っている場合があり、釘も錆ている場合が有ります。
2.蝋封はほぼ万全なことを確認していますが、小さな割れ・欠損・穴、は有ります。また、配送時のダメージで蝋封の割れが起こることも考えられます。
3.20年経過したワインとは思えないほど、ワインの全体の姿は綺麗ですが、僅かなシミなどは温度変化で簡単に起きます。
4.品物は全世界で1200本ほどしか無いはずですので、この先はもう出て来ることは無いかと思います。現在は有ったとすると通常ワイン販売店では10万円ほどの単価になるかと思われますが、転売目的の方はご遠慮ください。発見した場合は厳密に対処致します。 このレクストラヴァガンですが、何年か前にルフレーヴやラモネのバタールの古酒、テナールのモンラッシェの古酒などを販売させていただいた時のエージェントさんからの購入です。
その時のルフレーヴ、ラモネ、バロン・テナールは、「低温過ぎる位の温度の倉庫」に保管されており、80年台とは思えぬ「若さ」を持ったワインたちでした。飲まれた方はビックリされたと思いますし、まだまだ若いと思われたでしょう。
しかし同じエージェントさんからとは言え、こちらは当時から高価でしたので、「ワインセラーに近い温度の倉庫」に、輸入された当時のまま保管されていたものです。
ですので、以前のルフレーヴ、ラモネ、バロン・テナールなどとは熟成のスピードや仕方が違い、とてもリニアな熟成をしています。低温劣化も無く、また、
「僅かに酒石酸が出ている」
のを確認しています。これは全く問題の無いものですが、口に入れるとザラザラして感触は良く無いのでご注意ください。
非常に希少なワインです。しかも非常に安い!・・この機会に是非、ご検討くださいませ。
以下は10年以上前に書いた2001年のレクストラヴァガンのご紹介記事です。
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●価格を見て、
「ドッヒャー!」
と思われたかもしれません。
「こんなん買う奴おるんか~」
とも..ねえ..高いですよね..。
どうやら2001年はグレート中のグレートに仕上がったソーテルヌ地区のようで、アドヴォケイトを見てももの凄いポイントがポンポン出ています。2000年の赤を恨めしく思っていたのでしょうが、神は見捨てず翌年にしっかりと恵みを与えてくれたようです。
と、前回の時は書いていましたが、さらに価格は上昇しています。ん?それじゃあ何でまた買ったの?って?
だってね..自分の分まで販売してしまったので死ねなくなっちゃったんですよ、はい。死に水はレクストラヴァガンで..と心に決めていたのに、無くなってしまったので、ちょっと焦っていました。まあ、縁起でも無い話ですが、いかにロマネ=コンティが素晴らしくても、ペトリュスが官能的でも、その間際にそんなことは判らないだろうと..。だったらやっぱり、ソーテルヌがいいなあと..マンモス甘美なレクストラヴァガンなら、びっくりして心臓が元気に動き出してしまうかもって、常連さんと冗談半分、本気半分で話していたんです。それにこのレクストラヴァガンなら、もし、自分の寿命がどんなに長くとも、先に落ちはしないだろうということですね。
ちょっと寂しい、縁起でも無い話で申し訳有りません。でも、ワインも人も生きているということで、そんな話も出来ます。ね、赤よりソーテルヌって気になられたんじゃないかなって思いますが..ん?交通事故だったらどうするんだって..?..そこまで深くは考えちゃいませんでした、すみません!
【まさに甘口貴腐ワインのトップです!】 知っている人も少ないですが、所有している人はもっと少ない..。さらに飲んだ経験のある方はごく少数という滅茶苦茶レアな極甘口の貴腐ワインです。最高のヴィンテージのみのリリースですので、今までには、1990、1996、1997、2001年に造られています。(2003年もリリース予定です)
そんなイケムも凌ぐんじゃないかとさえ思わせるマンモス級のレクストラヴァガンですが、noisy は結構飲んでいるんですね~。もう..ただ「凄い!」としか言いようのないワインで、特に1990年のこのワインの、滅茶苦茶甘いのに甘ったるくなく、皿に合わせて変幻自在のパフォーマンスに酔いしれてしまいました。「もうこのままぶっ倒れてしまいたい!」
と思わせるほどの魔力・魅力の有るワインです。PKさんが、リリースされればその度に98点付けるのも理解できます。(1990年ものの時は95点でしたがその後はALL 98点 です。ちなみに1997年のイケムは96点です。)
お薦めするとかどうとか..のレベルではなく、「最後はレクストラヴァガン..かな?」という感じです。意味不明かもしれませんが..。ご興味のある方へ。