【もの凄い時代になったものです。セラートラッカーはこの2012年ものに94ポイント、あのアドヴォケイトでさえ・・ひとつ前の2011年リボッラに95~97ポイントって・・信じられません!・・オレンジワインの最高峰のひとつ!】

気付いたら・・か、気が付かないままなのか判りませんが、リボッラの2011年を買い忘れまして、2012年になってしまいました。・・アドヴォケイトの凄い評価、「95~97ポイント」と言うのを確かめてやろうと思っていたんですが・・残念です。
そもそも・・・何度も書いていますが、noisy が飲んだ・・余りに美味しいブレグのビアンコをPKさんが、「チップを使用したマコン以下!」とけちょんけちょんに貶したことから・・そして、グラヴネール自身が1995年でそれまでの凄~~~いワインの造りを止めてしまったことから、noisy の心の中に「しこり」みたいにずっと残っていたわけです。
今やグラヴネールは押しも押されもせぬビオのスターですが、ここまでの道のりは決して平たんでは無かった・・と思います。特に・・ビオになる前までの顧客は、すべて失ったに違い無いと想像されますし、以前の醸造用具はすべて廃棄したそうですから、
「何もかもを捨てての再出発」
をしたんですね。
日本では正規のエージェントさんが無かったので、noisy もブローカー経由で何とか探し出して入手していました。ビオになってからはF社が入れていたんですが・・飲んでみたら・・ガッカリでした。造り手の技量なのか、インポーターの管理なのか・・良く判別できないほどの状態でして・・いや、飲めなくは無いんですが・・わずかだとしても傷んでいると思わないと解せない味わいだったんですね。なので、しばらくはグラヴネールのワインから離れるしかなくなっていました。
現在はヴィナイオオタさんの扱いになっていましてその辺の危惧はだいぶ減り、本来のミネラリティをしっかり発揮できる伸びやかな味わいをしています。
ただし・・この色ですから・・はい!
ダメな方はいらっしゃるでしょう。それは仕方がない・・でも、これもワインの真の姿でも有るとも・・noisy は思います。だって、
「あのアドヴォケイトが・・モロビオ白ワインにクラシック評価(グレートワインとして認める評価)をするぐらい!」
な訳ですから。新樽を強制するかのような物言いをしていながら、フリウーリの新樽の申し子みたいだったグラヴネールを・・ね・・時代は本当に変わったと思います。

熟した「ビワ」を皮を剥いて、さらに少し時間を置いたような色合い・・でしょうか。何とも表現のし辛い・・でも明るい照り、抜けた色彩をした良い感じの色です。
ちょっと蜜のようなニュアンスや、新鮮な果実とドライフルーツ・・実際は少しも甘くないのに甘やかなニュアンス・・その辺がまた絶妙な表情だと感じます。
適度に膨らみ、渋みも有りますが、とてもこなれていて、これまた良いニュアンスです。時間の経過で膨らみはさらに増え、完全に液体に溶け込んだミネラリティも顔を出してきます。
noisy は、夕食を兼ねてテイスティングをするんですが、ま~・・マリアージュのお上手なことったら・・無いですよ。
少し甘ささえ感じるキュウリの少し古めの漬物・・昆布なんか混じってたりしまして、普通なら赤ワインは絶対にダメ、白もイマイチ・・になってしまいそうなところ、いつものようにヴァレンティーニのエクストラヴァージンをほんのりと掛け、好みの一味唐辛子なんぞを振って食すと・・マリアージュもバッチリです。
もちろん、焼いた豚肉なんかも脂身が美味しいですし、何より・・
「心地の良さが半端無い!」
んですね・・。
ですから、noisy 的には、
「これ、滅茶美味しい!・・」
となってしまうんですが、同時に・・
「このワイン・・ダメな人はダメだろうなぁ・・」
とも思うわけですよ。ビオ嫌いはとりあえずは止めておいた方が得策です。
ですが、
「なんでも挑戦してみたい!」
とか、
「オレンジワインの最高峰を極めたい!」
とか、
「自身の見聞を多角的に広めたい!」
とか、
「最高の白ワインを造っていたイタリア随一の造り手がすべてを捨ててたどり着いた白ワインを飲んでみたい!」
とおっしゃる方を、絶対に止めません・・(^^;;
いや・・世の中の流れは、人間の寿命を超えて・・人知を超えて行くのを見るかのようです。30年前は今のようになるなんて、誰も想像していなかったと思います。まさに、
「30年の歴史を語れる凄い白ワイン!」
です。ご検討いただけましたら幸いです。
以下は以前のレヴューです。
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【ビオに転向以来、もしかしたら最高の出来かもしれないです!】
時にワインの流通は難しい問題を抱えていることを思い知らされることが有ります。
余りに有名になってしまった時、正規代理店が変更になった時、そのワインが異常に高くなってしまった時など・・ですね。
それらに加え、グラヴネールさんの場合は、
「以前の造りとガラッと変えてしまった!」
と言う、凄い経緯を持っていますから・・。
noisy の場合は、どちらかと言うとビオのグラヴネールさんになる前のファンでしたので・・
「え?・・」
と言う感じだったんですね。
イタリア以外ではあまり評価されていなかったにせよ、彼の白ワインは本当に凄かったです。バリックをバシバシ使って、PKさんには「マコンの方がマシ」などとこき下ろされていた頃の彼です。
その後はモロビオでSo2も使わない、出来る限り葡萄由来以外の、例えば「容器」にさえこだわって、余分な化粧をしない自然なワインを造ることに傾倒したんですね。でも、それが成功したのかどうか・・時折飲んで試していましたが、ビオ以前を超えられているのかは微妙だったと思っています。
ですがこの2009年ものの「リボッラ」・・・良かったです!・・凄く良かった。
「なるほど~・・ここに来たかったのか・・」
と感じましたよ。
色落ちはしていますが、いや~・。・・見事に輝いていますよね?・・美しいです。
時にモロビオの生産者の白ワインは、
「確かに余分なものは無いと感じさせるが、フレーヴァーも無くなっている・・もしくは かすかに・・なってしまっている」
と感じられることが多いんですね。
この2009年のリボッラは、ドライフルーツや蜜、紅茶、ハーブ、スパイスなどがしっかりミネラリティに支えられ、しかも、「フレッシュなフルーツの存在」さえも、濃密なアロマの中に探し出すことが出来ます。
飲み口も良いですね・・。下手をすると、
「渋過ぎる」
味わいのビオ系白ワインも有りますが、その渋みは他の五味とバランスされ、まるで赤ワイン同様の飲みごたえも在りつつ、さらっと飲める感覚も有るんですね。
今までで最高の出来・・そうじゃないとしても、少なくとも、外向的で社交的には最高です。ポテンシャルも高いと思いますよ。
海外のメディアの評価も調べてみました・・意外や意外、結構高い評価が上がってましたよ。
96 Points Tom Cannavan
95 Points Wine Spectator
18/20 2018~2025 Vinum Wine Magazine
93 Points CellarTracker
因みに、酷いレヴューでヨスコを苦しめたはずの大元、アドヴォケイトは、まだ到着していない2011年ものリボッラに97ポイントも・・(^^;;
やってしまったこともやらなかったことも、結局は自分にそのまま還って来るんでしょう。是非飲んでみて下さい。ご興味のある方へ!
以下は以前のレヴューです。
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【オータ社長さん曰く、2008年はアルコール分の出た良いヴィンテージだと言うことです!】 すみません・・こちらも入荷数限定でして、まだ飲めていません。どうやらオータさんのところにはまだ有るようなので、相当良いらしい2008年もいずれ飲ませていただく予定でいます。やっぱり腰を据えて正面から当たりたい造り手さんですので・・。ただこのまま放っておくと年が明けそうなので、一旦ご紹介だけさせていただきます。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。このワインのものではありません。
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【真に偉大なるグラヴネール(グラヴナー)の、心血を受け成長するリボッラ・ジャッラです】 実は幾つかの彼のワインをこの所数回に分けて飲んだのですが..。
99年産の白は、グラヴネールとすれば少し弱いでしょうか..。リボッラを飲んだ限りですがすでに美味しく飲めてしまいました。エレガントに仕上がり、食事とのマリアージュも良く、心配と裏腹でとても変な感じでした。
一方98年のブレッグは..。本当に素晴らしい!将来は間違いなくモンラッシェクラス!マンモス・ミネラル&フレーヴァー!感激!でした。(もっともあと10年はかかるでしょうが..)
まあ、ここで言いたいのはヴィンテージの出来栄えですね。色々と書物を調べてみたり、飲んだりしましたが、98年のこの地域はかなり良いですね。99年は少し落ちるかもしれません。と言う訳で..簡単ですが、お奨めとさせていただきます。買えるときに買って置いてください。この所随分と出していますが、今後はどうなるか判りません。
(上記は10年以上前の文章です。ご了承ください。)

素晴らしい95年以前のグラヴネールのエチケット(グラヴナー)