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■ セシル・トランブレイ来日記念!
2025年2月19日テイスティングセミナーレポート・・by oisy

 お忍びで・・と言うことでは無かったのですが、この2025年2月にひっそりと忍び足でセシルが来日してくれていました。
 少数人数でテイスティングセミナーを行うので是非・・という事で noisyをご招待してくれたのですが、時はまさに決算真っ最中・・新着も何とかこなさないといけない・・激務中と言うことで noisy は参加を断念・・残念でしたが・・。
 せっかくご招待してくれたので、「noisyは都合付かないけど oisy でも良いか?」と尋ねたら二つ返事でOKが出たので、oisy を派遣することに。
 まぁ・・日本初輸入の時から延々と扱わせていただいて、「こんなに凄い存在になられるとは!」・・とは思っていましたが・・(^^;;
 ただ行かせるのも癪なので、oisyにレポートを書いていただきました。
 1級畑だとばかり思っていたレ・ボーモン・バがグラン・クリュを名乗れる部分を含んでいて驚いた・・とか、醸造の時はどんな風に意識しながら行っているかとか・・
「梗の使用は料理に塩で味をつけるようなもの」
「料理人で例えるなら、プレスは火入れ」
などなど、感触や感覚の部分の細かい部分まで話してくれたようですよ。oisy渾身で書かせていただきました。セシルファンならずとも、ワインにご興味のある方ならきっと必見のコラムです!
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ドメーヌ・トラペ・アルザス

トラペ・アルザス

フランス Domaine Trapet Alsace アルザス
● 今やブルゴーニュはジュヴレの大スターとして、また長くビオディナミを実践し続けている先達者として大成功を収めているドメーヌ・トラペですが、奥さんのご実家を継いだドメーヌ・トラペ・ダルザスとして・・

「ついに大きな結果を生み始めた!」

と言って良い2019年~2020年ものが到着です。

 驚くほどのバイタリティーだと思いますが、まるでジュラの高貴種サヴァニャンによるワインを想起させる「マセレ・ジョーヌ」や、話題でもあるオレンジワインは、元は「ジョージアワイン」だと思いますが、本家を凌ぐ仕上がりを見せるようになって来た「マセレ・アンブル(・シリーズ)」などを、

「アルザス品種で挑戦!」

しているんですね。

 しかも、以前はまだ畑のポテンシャル自体を発揮できなかった・・おそらく樹齢が低いとか、ビオに転換して日が浅いとか・・の事情も有ったのでしょうが、今回ご紹介させていただく2019年~2020年ものは、

「始めた頃とは全く比較にならない、素晴らしい出来!」

です。

 まぁ・・誰も至高のグラン・クリュの葡萄で新しいトライをしよう・・なんて、そうは考えないでしょう?・・しかも「ジョーヌ」なんて言葉を使用することだけでもね・・以前のアルザスだったら考えられない訳です。マルセル・ダイスが反骨精神で切り開いた・・と言いますか、開けた穴は小さかったのかもしれませんが、今やアルザスもビオ系の生産者が沢山育ってきているのは目の当たりにされるでしょう。

 そんな中で、このトラペの新しいアプローチ、トライの結果が、非常に素晴らしいので、お客様にも是非ご自身でご確認いただきたい・・そう思っています。勿論、レギュラーラインも、以前とは大きく変わり、すでにトップクラスの仕上がりになっています。その辺りはグラスの写真でもご確認いただけますが、飲んでみていただけますと幸いです。ご検討くださいませ。

-----
 ジュヴレのビオ生産者、ドメーヌ・トラペがアルザスで展開するドメ ーヌ・トラペ・アルザスをご紹介します。優しい眼差しですね・・・ワインの味わいも、そんな夫婦を想像させてくれるものです。


ジャン ルイ トラペ氏の妻であるアンドレ トラペ女史がアルザスのワイン生産者の娘だった為、2002年からアルザスでのワイン生産も引き継いでおり、現在約6haの畑を所有しています。ブルゴーニュと同じく、こちらもビオディナミを採用しており、手摘みで収穫、選別して空圧式圧搾機でプレスした後、果汁を冷やして不純物を沈殿させて取り除き、タンクに移してアルコール醗酵を行います。その後、アルザス地方独特の楕円形の樽で10~12ヵ月熟成させます。

RIESLING、 BEBLENHEIM (AC ALSACE)
 リースリング種100%。特級のゾンネングランツの下のベブレンハイムに畑があり、面積は約0.5haになります。畑の土壌は粘土が少なく、堆積岩が砂に変わった砂質土壌で熱を吸収しやすく、畑が暑いので成熟しやすい特徴があります。僅か2キロしか離れていないショーネンブールの区画より8~10日も早く収穫が行われます。果実味豊かでリースリング特有の酸が素晴らしく、オイリーで濃厚な味わいに引き締まりを与えています。トラペのリースリングは繊細な魚料理や熟したフルーツ、リースリングのワインを使ったコッコオー ヴァンなどと相性が良いです。


2023 A Minima Vin d'Alsace Blanc
ア・ミニマ・ヴァン・ダルザス・ブラン

19476
自然派
白 辛口
フランス
アルザス
ベブレンハイム
ドメーヌ・トラペ・アルザス

■エージェント情報
 ブルゴーニュのア・ミニマ同様、醸造段階でSO2を使用していないキュヴェ。以前はネゴス売りしていた葡萄で2012年ヴィンテージから造り始めたワインになります。シルヴァネール、リースリング、ゲヴェルツトラミネール、ピノ ブラン、ピノ グリ、ミュスカ、シャスラ、合計7品種をフレッシュさを残すためにステンレスタンクで醸造しています。青りんごや洋梨、フレッシュなマンゴーの香り、瑞々しくフレッシュな果実味、甘さ控えめで爽やかな酸味とのバランスも素晴らしい、軽やかでとても飲みやすい味わいです。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥3,850 (外税) 
【果実の温冷バランス、メリハリ、まとまり、構成力にびっくりしました・・!ナチュラルでめちゃピュアクリーンです。】[ oisy wrote ]
[ oisy wrote ]
 ようやくずっと気になっていたトラペ・・いや正確には抜栓仕立てのトラペをテイスティングすることができました。

 というのも、いつもnoisyのテイスティングした残りが抜栓から数週間後に回してもらえるんですが、その中でも特にトラペのピュア感が際立っているように感じていました。

 しかしピュアである分、抜栓から時間が経つとかなり味わいは変化している形跡があり、抜栓仕立てはどんな味わいなんだろう・・・と却って興味を引き立てられていたわけです。

 そんな念願のトラペをテイスティングした感想は・・・

「ピュア&ナチュラルな造りを目指したスタイルとしての理想系!!」

だと思いました・・・

 ナチュラルを目指せばただ一つの工程を取ってみても、様々なリスクが発生し得るわけで、どこかしらにネガティブな要素の欠片がに存在してしまう・・・そんなネガティブさや味わいにバランスに崩れたところが見当たらないんですよね。これにはかなり驚きました。

 noisyの2022ヴィンテージコラムを見ると、味わいのバランスやスタイルはほぼ変わらずに踏襲しているものと感じます。昼間暑いアルザスは緯度感に対してゴージャスになりがち・・・らしいですが、このア・ミニマは「果実のインパクトは強い」ものの「酸はキリリ!」です。

 たしかにミネラリティはコーティングではなく、「まとわりつく」感覚。上手なシェフのペペロンチーノの油と水分がうま~く乳化して、パスタに絡みついているような感じです。皮を剥いたリンゴのような白い果実をベースに、柑橘やそこはかとなく南のフルーツの存在感。

 果実の温冷のバランス、出るとこは出て、出なくていいところは存在すら感じないメリハリ、全体のまとまり、味わいの構成力、多品種の混醸とは思えない統一感・・この価格帯では群を抜いた完成度だと思いました。

「A Minima(ア・ミニマ)」はフランス語で「最小限に」または「必要最低限で」という意味らしいですが、「できるだけシンプルに」「干渉を最小限に抑えて」というニュアンスも加わるようです。きっと子育てにしても、ワイン造りにしても「干渉を抑える」ということが一番難しいんでしょうが・・不思議なことに、このワインを飲むと「ア・ミニマの哲学」が静かに伝わってきます。

 やっと会えたフレッシュなトラペ・アルザスはやっぱり・・・いや想像以上に旨かった・・!ご検討くださいませ!

[ noisy wrote ]
 以下は以前のレビューです。
--------
【トラペ・ダルザスのベース・キュヴェですが、2022年と言うことも有ってか・・滅茶旨し!・・noisy wine には初のお目見えです!】 マルセル・ダイスにも「ヴァン・ダルザス・ブラン」が有りまして、長らく定番で扱わせていただいておりました。

 ですが大分高くなっちゃいまして・・それともう一つ・・

「背が高くて中々入れて置けるスペースが取れない・・」

「発送時に梱包に苦労する」

と言う・・(^^;; まぁ、二次的な問題なんですけどね。やはり背の高いボトルを仕舞えるスペースは限られまして、

「そこはすでに埋まってしまっている」

と言うのも有るんですね。なのでこのところ2~3年は仕入れられていないんです。

 で、このア・ミニマ・ブランですが、レッキとしたアルザスA.O.P.の白ワインです。ヴァン・ド・フランスとか・・では有りませんで地方名ワインです。

 アルザスで取れる葡萄を数種、セパージュしたものになります。

 まぁ・・・初めての扱いなので・・ちょっと慎重に・・と言いますか、取りあえず眉に唾をつけておいてテイスティングしたんですが・・いや・・トラペ・ダルザスは・・

「スタイルが一貫している!」

のに驚きました。

 飲んだ感覚は上級キュヴェとほぼ変わらないんですね。

 豊かで柔らか、果実表現がしっかり有って、その周りをミネラリティが保護しているような感じ。ミネラルで完全にコーティングと言うのではなくて、

「まとわりつく」

感じです。

 ですから、表現が穏やかなんですね。穏やかだけれどちゃんと表現されている。そして柔らかい。柑橘も有れば豊かな南のフルーツもそこはかとなく・・いる。当然ながらミネラリティも高く、余韻まで美しく減衰量を整えながら消えて行く・・。

 ですから、有りがちな・・

「刺々しい表現」

や、

「暑苦しい感じ」

が無いんですね。

 アルザスは結構に昼間は暑いので、ゴージャスな感じは出るんですね。でも、その表情がエグイと・・ちょっと冷めてしまうでしょう?・・その辺のエレガンスが、

「この何年かでトラペ・ダルザスが完成形に!」

なったんじゃないかと・・ハッキリとは気付きませんでしたが・・(^^;;


 いや、とにかくですね・・ブルゴーニュのように2022年ものがズラリと揃う訳では無く、未だに、

「2015~2017年のグラン・クリュ」

が届く訳ですよ。

 ですから・・

「2022年にトラペ・ダルザスは完成形になった!」

などとは言えないと言いますか、判らなかった!・・と言うのが正解なんですね。

 このア・ミニマ・ブラン、是非飲んでみてください!・・そして気に入ったらスポーレンを・・ゾンネングランツを、シュナンブールを飲んでみてください。白ワインファンになっちゃうかもしれませんが、それも良いと思います。お勧めします!


2022 Gewurztraminer Macere Ambre Orange
ゲヴュルツトラミネール・マセレ・アンブル・オレンジ

19475
自然派
白 辛口
フランス
アルザス
ベブレンハイム
ドメーヌ・トラペ・アルザス

■エージェント情報
 ゲヴェルツトラミネール種の葡萄を赤ワインと同じように果皮浸漬をさせながら醸造したキュヴェ。卵型のコンクリートタンクで櫂入れはせず液循環のみで時間をかけて醸造しています。「AMBRE(アンブル)」とは琥珀という意味で色調はまさに琥珀色、ピーチティーのようなフローラルで華やかな香り。少し発泡しており、残糖が19g/ℓあるので口当たりは甘いですが、フレッシュな酸味とアフターの苦味が味わいをまとめています。当主曰く、「カレー風味の料理、蛸のグリル、エポワスなどの強めのチーズなどが合う。どの地方のワインとも合わない料理と相性が良いことが多々あるので試してみて欲しい。」とのことです。
750ML 在庫  1   ご注文数   本
¥5,850 (外税) 
【杏、ピーチ、ライチ、花とハーブと穏やかなスパイス!トラペのオレンジはフルーツとミネラリティのエレガンスを放っています!】[ oisy wrote ]
[ oisy wrote ]
 確かにnoisyの言う、「フィネスを感じさせるオレンジワインに出会ったことがない」というのは分かる気がします。

 長期のシュール・リーで得られる果皮成分はミネラリティの不足による味わいの欠損感を埋めるための手立てでもあるわけで、同時に抽出される「味わいのモヤ」や「えぐみ成分」はもとから含まれるミネラリティの発展によるエレガンスを覆ってしまうケースも多いと感じています。

 しかし何事も塩梅、そして特にセンスがモノを言うのがワイン造りのようで、トラペの手にかかればこうも美しいオレンジワインになるのか・・・と驚いております。

 というよりもワインの色を見るとオレンジワインとしても余り見たことのない色合いで、オレンジに赤みが射したような色合いでまさに琥珀色。「アンブル・ワイン」と区分けしたほうがいいのでは・・・とすら思ってしまいます。

 まあ開けたてから、香ること、香ること!

 杏、ピーチ、ライチ、花とハーブと穏やかなスパイス・・!

ピュアなフルーツが、煌めくミネラリティと結合してアロマを放っています。過去のコラムと比較すると、香りのバラエティは2021年ものより多いそうです。

 アルザスワインに表記が義務付けられた裏面の甘辛度ではもっとも辛口の「SEC」を示していますが、実際に味わった感覚ではドライな味スジをベースに、極僅かに甘く、それが果実のコクを押し上げるように作用しています。

 ア・ミニマと共通して果実は温かみがありながらも冷たく、この感覚的な温度差のせいか冒頭の香りは増幅されながら余韻に抜けていきます・・・

随分味付きが良いな、と思ったらアルコール度数は14.5度。ヴァンダンジュ・タルティブの流れから少し収穫を遅くしているのかもしれませんが、しかしアルコールの高さがくどさに繋がることはなく、やはり質の良い酸が味わいを引き締めているのを感じます。

 テクニカルには少し発泡していると書いてありましたが、oisyが開けたボトルは全く発泡しておりませんでした。ボトル差もあるかもしれません。

 めちゃピュア、ド安定、エレガンスと多彩なアロマを放つトラペのオレンジゲヴェルツ。素晴らしいです!ぜひご検討ください!


[ noisy wrote ]
 以下は以前のレビューです。
--------
【2021年、ついに花開いたトラペ・ダルザス!この素晴らしい色彩のオレンジは、単なる「オレンジワイン」と一緒にしたくないと・・思っていただけるでしょう!】
 オレンジワインって・・noisy は未だに良く判っていません。まぁ・・ピノ・グリ系のマセレーションしたもので・・オレンジ色に近い色が出ているもの?・・もしくは、

「色がオレンジ色に近ければ何でもオレンジワイン?」

なのか・・

 そして何より、そんなに美味しいオレンジワインには出会っていない訳ですよ。今までご紹介させていただいたオレンジワインは良いものも有りましたよ。でも、

「高貴さ、フィネスを感じさせるオレンジ色のワイン」

は・・無かったなぁ・・。今までも・・です。このトラペの前年のもの位です。


 しかしながら・・これを言って良いのかどうか悩みましたが・・言ってしまいましょう。

「2020年ものも美味しかったが、2021年ものと比較すると・・子供レベル?」


 そう・・高貴さが感じられるんですね・・2021年のトラペのマセレ・シリーズには、その「高貴さ」故の美味しさが必ず感じられます。

 ほんの僅かに甘みが有り、古から伝わるアルザスの高貴種たるゲヴュルツトラミネールの高級酒としての存在を感じさせてくれます。アルザスの高級酒と言いますと、ヴァンダンジュ・タルディヴですね。収穫を遅くして糖度を上げ、ほんのり甘くしてゲヴェのスパイシーな果実の美味しさを引き立てるワインです。

 ゲヴェはドライに持って行くと、例え良い畑で古木でも、ちょっとえげつないほどの表情を出す場合が有りますが、ほんのりとした甘みが有るとその表情の出っ張りと凹みを上手くなだらかにしてくれるんですね。

 ですがこのワイン、そんなことさえも感じさせないほど、非常にナチュラルなゲヴェの表情をしています。ほんのりとしたスパイシーさを持った果実、果実の甘みの表現を、最低限度の甘みで実現していると感じます。非常に完成度が高いと思わせてくれます。

 この・・まるで番茶の色に近い色彩をしているように見えますから、

「ん?・・番茶、飲んでるの?」

と奥さんに思われるかもしれませんが、素晴らしい「照り」でバレちゃうでしょうね。

 この色彩で、この美味しさは・・まず、マセレーションした白葡萄のワインでは、中々出会えないと思います。素晴らしい出来でした。是非飲んでみてください。お勧めします!






 以下は以前のレヴューです。
-----
【こちらのオレンジも過去最高の仕上がり!果実感がしっかり感じられるオレンジワイン・・そんなのは激少数派です!】

 noisy がマルセル・ダイスのワインを初めて飲んだ頃は、ま~・・たまげるような非常に大きなワインでした。巨大な構造を埋め尽くすとんでも無い複雑さと表情、そしてその卵たち。

「アルザスにこんなに凄い生産者がいるんだ・・」

と知って驚いた訳です。まだまだ情報が乏しい時代ですから、素晴らしいワインを造っているのは知っていても、

「アルザスの反逆児!」

と言うことは、ワイナート誌が創刊されてしばらくしての特集を見るまで、全く知らなかったんですね。

 彼の造るゲヴュルツトラミネールのグラン・クリュの遅積みワインなど、つたない経験と知識の無かった noisy には、

「・・どうだ!・・凄いワインだろう??・・これ以上のものが有るか?」

と言っているかのように思えました。

 ところがです。それからしばらくすると・・今までの栽培方法をスパッとやめて、ビオディナミに転向しちゃった訳ですよ。

 そうしますと、それまでのダイスのワイン・・外向的でパワフルな凄みが半端無いヴァンダンジュタルディヴ系のワインが、急に大人しくなったんですね。表が裏に、裏が表になったような感覚でした。

 ハードに磨き上げられた表面はふわふわ感に満ち、ハデ目だった表情は奥ゆかしいが実は芯が物凄い・・そう感じた訳です。アルザスのいじめられっ子だったダイスは、最高のアルザスワインを造っていたに違い無いのですが、まだ変わって行くことを諦めていなかったんですね。

 そして・・それまで物凄い評価をしていた海外メディアは、踵を返すように数ポイント評価を下げました。売れ行きも鈍りました。

 今はもう、完全に戻っていますが、やはりまだその頃は理解されていなかったんだと判ります。反逆児は、混植、そしてブルゴーニュにならっての自称1級畑・・そしてそれに対しての生産者たちの反発・・凄い世界です。


 だいぶ話しが逸れてしまったので戻しますが、そこから20年も時が経過しますと、

「グリ(灰色)の色が出たワイン」

が生まれました。それがオレンジワインの・・おそらく始まりです。今はグリじゃなくても果実を漬け込むことで、オレンジ色になる種が結構にあります。このゲヴェもそうです。

 ですが、通常のオレンジワインは、その果実をマセラシオンすることで、反対に果実のニュアンスが少なくなってしまうことが多いように思います。酷い場合は、やはり果実がほぼ感じられず、「お茶やウーロン茶」に終始してしまう・・そうするとちょっとどうなんだろう?・・と感じてしまうんですね。

 トラペのこのオレンジ系のマセレは、そこまでは行かずに最初から果実をちゃんと感じさせてくれるワインでした。ですが今、この2020年のマセレのゲヴェは、豊かさと複雑なアロマ、複雑な味わいをしっかりと得た、非常に好感を持てるオレンジワインになったと感じます。

 ウーロン茶じゃなくてまさに果実、花梨やビワ、チェリーを、僅かに残した甘みが現実の果実感として感じられます。美味しいです・・。場合によってはややガスが有るかもしれませんが、ボトル差も有るかもしれません。

 昨今のトラペは目が離せないですね。どんどん新しいことに挑戦しています。流石に「シャンベルタン」には安易に手を出せなくなってしまいましたが、飽くことなき挑戦に拍手を送りたい・・そう思っています。飲んでみてください。冷やし目でも行けます!



 以下は以前のレヴューです。
-----
【市民権を得つつある「オレンジワイン」も、トラペが造ると優しくもシミジミ深い味わい!・・だけじゃなくなって来たから面白い!】

 少し前までは・・

「トラペのワインはどれも優しくて柔らかくてふんわり・・じっくりと美味しさが伝わって来るんだよね・・」

と言っていれば済んだんですが、もうそれは通りません。通り過ぎた過去のお話しです。

「じゃぁ、一体何が違うの?」

と言いますと・・一言で言ってしまえば・・「ミネラリティ」でしょう。


 昔のトラペさんのワインは、実はミネラリティも豊富に有ったんですが、例えば硬質さと照りを与える透明系のガラス、クリスタルを思わせる系統と、岩や石などの白い、もしくは黒白混じった硬い系統のミネラリティは、そんなには表立って出てこなかったんですね。

 良く判るのは、ディディエ・ダグノーでしょうか・・シレックスなんて、良い比較対象でしょう。むしろ、そんなシレックスのような硬質さのある、滑らかなミネラリティが表面に出て来ているんですね。

 なので、この美しい色合い・・酸化を程好く許容した結果として、また、果皮浸漬をしっかりやった結果として、そんな色合いが有るんですが、そんな「オレンジ/アンバー」でさえ、そんなマンモスなミネラリティをトラペさんのヴァン・ダルザスは感じさせてくれるようになったんです。

 思い起こせばあのアルザスの巨人、マルセル・ダイスもそうでした。「アルザスの反逆者」と呼ばれ、孤高の存在ながら、どんなアルザスの生産者よりも高い評価を得続けましたが、それでもそんなことはどうでも良いとばかりに、「ビオ」に没頭して行ったんですね。

 noisy も1990年代の、呆れるような凄みを持ったダイスのゲヴェG.C.を飲んでいます。

「・・アルザスでこんなワインが造れるのか!」

と驚嘆したものです。しかも混醸じゃなくて混植も有りで・・。


 そして、ビオになってからは海外メディアもハッキリ、ノーだと言っていました。評価が下がったんですね。そんな時期がしばらく続きましたが、今や海外メディアも認めざるを得ない立ち位置にまでちゃんと戻っています。

「今の方が絶対に良い!」

と、noisy も言い切れます。確かに、1990年頃のダイスは神掛かっていましたが、今は本当に優しい・・そして逞しい・・何より美味しい!


 トラペのアルザスは、その逆方向から入って行ったのかもしれません。1990年頃にドメーヌを分け、ビオに傾倒して柔らかで優しいワインを造って行ったけれど、神々しい透明・白色な凄いミネラリティを身に纏うのには、かなりの時間を費やしたと言うことなのかもしれません。

 アンバーな照りの素晴らしいこのアンブルを飲めば、「自然」と言う言葉を考えさせられます。何が自然なのか?・・何より、何がワインにとって良いのか?・・です。是非飲んでみて欲しいと思います。優しくも輝く味わいです。


 以下は以前のレヴューです。
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【お~・・・トラペのオレンジ!?・・完成度、非常に高いです!】

 フランス語で「Ambre(アンブレ)」は英語で「Amber(アンバー)」なのでしょうから、「Orange(仏オラーンジュ・英オレンジ)」とは異なる意識で造られたのでしょう。

 しかしながら卵型のコンクリートタンクで仕込んだという手の凝りよう・・大分費用も掛かったでしょうから・・本気なんでしょうね。

 まず・・色を見てください。非常に美しいです。輝いています!そして瑞々しさが伝わって来るかのような透明度!

 味わいは・・これを言うと勘違いされるかもしれませんが・・

「滅茶苦茶美味しい、果実感までしっかり備わった超高級ウーロン茶!」

です・・。いや、これ、最高の誉め言葉のつもりですよ。


 お客様にお茶の好きな方がいらして、時折、超高級なものや、中々入手できないものなどもいただいたりして飲ませていただいてました。

 お茶なのにフルーティで繊細・・香りが滅茶複雑だったりしたんですよね。

 なので、それに匹敵するような見事なバランスでした。

 飲み口としますと、「少し甘みを感じる」もので、ドゥミ・セック位かな?・・と思います。ただしその甘味も、酸としっかり結びついているものと、黒蜜のようなニュアンスでノーズで感じられるもので有って、非常に秀逸でした。


 見た感じだけですと、

「酸化を許容した白ワイン」

とか、

「So2を使いたくないのね?」

と思いたくなってしまうかもしれないんですが・・


「そのようなビオ系白ワインとは全く異なる!」

と言って良いでしょう。

 そのような系統はほとんど、ドライでは有ってもお茶やウーロン茶以外には果実はほぼ感じませんしね。


 また、トラペさんの言葉には、

「他のワインでマリアージュしにくい食事に滅茶合う可能性が有る」

とのことです。これは・・判りますね・・伝わって来ました。ほんのり甘いリースリングとおでん・・なんてマリアージュ、大好きですし、そこに精緻なウーロン茶の風味が入ったら最高でしょう。


 今までに無かった「アンバー」な「ゲヴェ」です!是非飲んでみて下さい。お勧めです!


2022 Chapelle1441 Alsace Pinot Noir
シャペル1441 アルザス・ピノ・ノワール

19474
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
アルザス
ドメーヌ・トラペ・アルザス

■エージェント情報
 1970年に特級区画「Froehn(フロン)」 に植えられたピノ・ノワール種から造られている赤ワイン。ブルゴーニュ同様に手摘み収穫後に2段階での選別、80%除梗した後にステンレスタンクで17日間アルコール醗酵。熟成は半分をブルゴーニュ型の樽で、もう半分はコンクリート製の卵型タンクで行い、瓶詰前にアサンブラージュしています。色調は淡く軽やかな果実味とミネラル旨味、ジュヴレ=シャンベルタンのような深みはありませんが、気楽に飲めるような味わいのワインです。畑は特級区画ですが、ピノ・ノワールの場合は特級と名乗れません。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥6,290 (外税) 
【石灰系ミネラルが紡ぎ出す、赤い果実の華やかな香りはまるでシャンボール!エキス感とエレガンスが常に同伴してくるピュアで繊細な味わいは多くのピノファンの心を満たすはず!】[ oisy wrote ]
[ oisy wrote ]
 アルザスのピノ、まだそんなに多くの経験を重ねているわけではありませんが、明らかにアルザスならではのキャラクターがあるというように感じています。

 少しタイトでありながら、果実の膨らみはあり、縦に伸びていく印象・・・というのがoisyの現在のイメージではあるのですが、このシャペルは全くそのカテゴリーに入らなかったんです。

 石灰系ミネラルが紡ぎ出す、赤い果実の華やかな香り・・!

果実のあまやかさも加わり、

「うわ〜、シャンボールじゃん!」

と思わず唸ってしまいました。

 香りの立ち上がりにも「グッ!」とくるものがあり、すぐさまグラスを香りが埋め尽くしていきます。既にかなり良い感じに開いてる。

 一方で味わいはアルザスらしい、タイト感がありながらも果実の膨らみがある感覚。

 と思いきや、後半は横に広がっていく感覚はブルゴーニュ的。

 さらに温度が上がればどんどんブルゴーニュ感は増していき、エキス感はどんどん増幅してきて、余韻からの赤い果実のアクセスも始まります。最初から最後までエレガンスが同伴してくれる。

 きっと多くのブルファンの心を満たす、ピュアで繊細な味わいです。と、いうことは一定期間開いた後は、一度閉じるタイミングがくると思われます。今開いている数ヶ月のうちに飲むか、その後の閉じ期を耐え忍び、数年後(恐らく2~3年後以降)の解放に向かうタイミングで飲むか、判断に迷うところかと思います。

 今飲んでもかなり仕上がっていると感じますが、樹齢50年以上の立派なヴィエイユ・ヴィーニュで白のグラン・クリュの畑です。間違いなく、寝かせた時の香りの進化は素晴らしいはずです。ご検討くださいませ。


[ noisy wrote ]
 以下は以前のレビューです。
--------
【まるで...あのジェラール・シュレールのル・シャン・デ・ゾワゾー!!グラン・クリュ・フロンに植わったヴィエイユ・ヴィーニュのピノ・ノワールから細やかなアロマが軽やかに立ち上がる、滅茶繊細な味わいです!】 いや~・・良いですね~・・もう、イメージはあの・・

「ジェラール・シュレールのシャン・デ・ゾワゾー!」

ですね~・・。

 そう、グラン・クリュの畑に植わったピノ・ノワールの、

「激繊細系の・・お花畑系ピノ!」

です。

 しかも50年以上の古木ですからね。そこまでシャン・デ・ゾワゾーと同じ?・・もしくは、そっくり50年以上ですから・・こりゃぁもう・・。

 グラン・クリュ畑のフロンだとは言っても、ピノ・ノワールだとグラン・クリュにならないのがアルザスの掟でして、そんなことを言っているからマルセル・ダイスが怒れる魔人になってしまうんですが、それでも価格はリーズナブルですから・・。

 因みに Noisy wine にはシャン・デ・ゾワゾーは入荷しなくなって久しいですが、まぁ・・何と表現したら良いか・・そう、こんなことを書きますと勘違いされるかもしれませんが、

「ミュジニーを滅茶軽くして、濃密で強力な香水のアロマを激減させてジャミーさを抜いて・・しかし、確実にエレガントに香ってくるその香水的・・いや、花の集合体の心地良いアロマと、決して強くない激エレガントな果実と花とスパイスを感じながら、その静かな余韻に浸れるピノ・ノワール!」

と言えるんじゃないかと・・思います。

 いや・・本当に勘違いしないでくださいね。シャン・デ・ゾワゾー同様のニュアンスは「真」ですし判りやすいですが、「ミュジニーどうこう」と言う部分のミュジニーだけを切り取ってしまうと、全く違うものになってしまいますので・・。


 現在、トラペ・アルザスは長男のピエールさんが担当しているそうです。左の写真がそうです。

 そして卵型のタンクと言っても色々な種類が有ります。奥にセメントの発酵槽かな?・・手前が・・イノックスでは無さそうですし、内部がどうなっているのか・・興味津々では有りますが、今のところ不明です。

 そもそも・・この「照りの有る明るい赤の淡~い色彩」だけ見ましても・・

「ただ者じゃない・・」

ことが伝わって来ますし、グラスを斜めに走る涙の太さもまた半端無く・・

「・・お~・・」

と思ってしまうでしょう?


 本来は白葡萄が植わるべき土壌ですから、石灰が相当に強いのは間違い無いでしょう。その影響を受け、

「黒葡萄の赤は淡くなる」

と考えて間違い無さそうです。

 そして、ジュヴレやモレなどの・・鉄っぽさもあまり感じず、それでも含有しているに違いない金属系ミネラリティ由来の表情も、

「激繊細なものになる」

と考えられます。

 いや~・・ホント、繊細です!・・まさにシャン・デ・ゾワゾー的です。熟せば官能さも得ることになると思います。


 ですがここで注意事項を・・申し上げたいと思います。

「決して、強い性格の料理と合わせないこと」

です。

 重い味わい・・・濃い味わいなお料理は、現時点ではマリアージュしないと思います。還って・・お寿司とかの方がマシでしょう・・いや、合わせて確かめた訳ではありませんが・・。

 出来ることでしたら塩も強くは効かせない、素材そのものの味わいを引きたてただけの・・本当に・・塩で茹でただけ・・とか、ローストした血の濃くない肉に最低限の塩分とか・・

 まぁ、シャン・デ・ゾワゾーをどう飲もうか?・・どうマリアージュしようか・・とお考えいただけましたら、この激繊細なグラン・クリュ畑由来のピノ・ノワールを、美味しくいただけるはずです・・それにしてもシャン・デ・ゾワゾー..高くなったし・・回してもらえなくなったし・・。

 あ・・クリスマスのローストした七面鳥などには良いかもしれませんね・・これも確かめて無いので自己責任で・・。


 久々に脳髄直結の激ヤバ激繊細なピノ・ノワールに出会いました。是非飲んでみてください。お勧めします!


2022 Gewurztraminer Beblenheim Demi-Sec
ゲヴュルツトラミネール・ベブレンハイム・ドゥミ=セック

18501
自然派
白 辛口
フランス
アルザス
ベブレンハイム
ドメーヌ・トラペ・アルザス

■エージェント情報
 ゲヴェルツトラミネール種100%。葡萄の木は「リースリング ベブレンハイム」と共に1956年に植樹され、樹齢が約60年です。畑は特級ゾンネングランツのすぐ下に位置し、広さは約1.2ha。深い粘土質土壌でスパイシーなワインになりやすい特徴があります。キンモクセイやライチの香りで果実味と酸のバランスが良く、ミネラルが豊富でオイリーでありながらもスッキリした味わいです。フォワグラなどの濃厚な味の料理やリンゴを使ったデザートに良く合います。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥3,890 (外税) 
【トラペ・ダルザスの伸長具合が半端無い!・・このゲヴェのベブレンハイムの、どこまでも優しく、丸く、エレガントな華やかさには、これまでのアルザスワインが如何にエレガンスを欠いていたかを思い知らされます!】
 すっごい旨いです!・・お客様がアルザスのゲヴェに、どのようなイメージをお持ちか・・は計りかねますが、南国的なフルーツが・・やや鋭角的に、ちょっとドギツイ果実に思われるものの、物凄く香るほんのり甘さの有るもの・・じゃないかな・・と思っています。

 ですが・・トラペのアルザスが始まった頃から扱わせていただいていますが、もう始まった頃のことなどはまるでイメージには無く、また3年前ほどのレベルでもなく、もはやそこを一気に駆け抜けて成長したと言わざるを得ない・・そんな素晴らしさなんですね。

 線の細さなどまるでなく、しかしただ太くて重い訳では無いんです。細いものをふんわりまとめて太さをバランス良く生んでいるかのようなイメージで、嫌な重さも、トゲトゲしさも無いです。エレガントで心地良い丸さが有り、ゲヴェルツトラミネールが持つ、フラワリーな、フルーティーなアロマを優しくもたっぷりとしたミネラリティを支えに感じさせてくれます。

 レモンは丸々として、美しい黄色い粒肌を見せ、ライチを潰したようなフレッシュなアロマもまた、柔らかでトゲが無い・・スムーズな入りです。

 もちろん・・ゲヴェですからスパイシーなんですが、時にゲヴェは、

「すごく良く香るけれど・・トゲトゲしくてキツイ」

のも事実・・なんですが、もはやトラペのベブレンハイム2022には、それはまるで当てはまりません。

 そして言ってみれば・・残糖はあるのでしょうが、まるで甘いとは感じさせない見事なバランスをしています。つまり、果実感と滅茶釣り合うだけの果糖が有るバランスなのでしょう。


 最近のアルザスのワインには、その「残糖度メーター」みたいなものが書いて在りまして、どうやら「必須」になったようです。

 そこには「2 Demi-Sec」 と有りますので、残糖はしっかりあるのでしょう・・しかし、

「バランスの良さが半端無い!」

んですね。

 そしてこの2022年のゲヴェの凄いバランスこそが、トラペ・ダルザスの美味しさそのものだと思いますが、ビオディナミの葡萄がようやく大きく育ち、地中深く根を張ってきた・・それが2022年のトラペ・ダルザスのワインを、素晴らしいバランスにしていると感じます。

 飲んでみてください。凄い旨いです!・・ドゥミ=セックですが甘くは無い・・素晴らしいバランスをお楽しみください!


 以下は以前のレヴューです。
-----
【緊張感とふくよかさを持ったエレガントな表情のゾンネングランツには追いつかないにせよ、ドライでやさしく、そして深いベブレンハイムのゲヴェの出来は素晴らしいです!】

 ん~・・2021年のアルザスって、ブルゴーニュのようでは無かったんですね、きっと。

 2020年もこのワイン、とても美味しかったんですが、2021年ものは非常に健康的で・・豊かさは今のところは「そこそこ」、すっと高域に伸びて行きながら、穏やかなスパイス、おしとやかで品のある果実を感じさせてくれます。勿論、ミネラリティも・・

「飲んでいて見えるように・・」

感じられます。

 あ・・写真を見ても判りますよね・・めっちゃ美しいでしょう?・・ゆったりと流れ落ちる涙と、少し緑掛かった黄色い色彩の美しさったら・・。

 そして、ノーズへ直接感じられるアロマも、アルザスワインの場合は結構「ソリッド」でえぐられますが、トラペの場合は先端が丸いので、全然えぐられないんですね。

 もしかして、2020年ものの方が果実は強いかもしれません。ですが、noisy 的にはこのミネラリティがすっと感じられ、果実を抑え気味にしたようなニュアンスが、より美味しく感じられると思うんですね。

 アルザスにも、非常に秀逸な造り手さんは数人いらっしゃいます。ツィント・ユンブレヒト、マルセル・ダイス・・他にも・・です。

 それでも、今のトラペほどに柔らかで、ちゃんとミネラリティが有って、フィネスを持っているワインを造る方は・・もしかしたら居ないんじゃないかとさえ思ってしまうほどの・・仕上がりです。

 ダイスも勿論、非常に柔らかで、複雑性が有って素晴らしいです。ですが、トラペほどは柔らかくはないかな・・。まぁ、柔らかければ良いと言う話しでは無いので勘違いしないでいただきたいんですが、

「時にその素晴らしい表情は、ツゥー・マッチに感じられる場合も有り得る」

んですね。

 ゲヴェの素晴らしい特徴でもあるスパイシーな果実、スパイシーなアロマは、ちょっとキツく感じられる時が有りますし、ピノ・グリでも同様です。熟成でちょうど良くなってくる場合も有れば、その切っ先のような切れ味鋭いアロマが、厳しいと感じることも有ると思います。

 トラペの場合・・そこの加減と言いますか、表現が大変素晴らしいと思います。ここまで言えるのは・・今回のテイスティングを経てからです。是非飲んでみてください。非常にリーズナブルだと思います。


 以下は以前のレヴューです。
-----
【こちらのゲヴェも過去最高間違い無し!・・良年だからこそのふんわり優しいゲヴェ的スパイシー感、冷ややかな柑橘を思わせる果実がドライなのに甘みさえ感じさせてくれます!】

 古い年代の写真がこの下に有りますが、比較してしまうと・・どうにもこうにも言葉にならないほど、全く異なる色彩になってしまっていますから、余り比較できない感じになってしまいます。

 ですがやはり、人が丹精込めて手を入れた畑が徐々に活気を取り戻し、それが良年で一気に花開く・・そんな感じだと思うんですね。

 2023年と言う今年は余りそんな感じはしなかったんですが、大抵・・毎年、寒い時期を超えて徐々に温かくなって来る頃・・

「いきなりの春雷に驚かされる!」

ことって無いでしょうか?

 noisy 的には、この暖かくなって来たなぁ・・と感じた頃に凄い雷が落ちて、ちょっと怖い思いをする訳ですね。

「・・近くに落ちないで欲しいなぁ・・停電は勘弁!」

 まぁ・・ワインが有りますからね・・気にしている訳です。寒い時期ですからまだ良いんですけど。

 ですが、その「春雷!」が落ちるとですね・・


「草木が一気に目を覚まし、グングン伸びて・・春の花を咲かせる!」

 ・・そんなイメージが有るんですね。店の裏の庭の雑草もまた、春雷を待ちわびたように・・グングンとその勢力範囲を拡げるような感覚なんです。もしかしたら気のせい?・・かもしれませんが、何でしょう・・雷が落ちることによって土壌が活性化されるのかな・・などと勝手に解釈しています。


 同種で論じられはしないのでしょうが、

「ビオディナミにしたから・・ビオロジックにして有機を頑張っているから・・」

と言って、2~3年で大きな結果を得ることは無いと思うんですね。

 目に見えて変わって来たのは、ヴィニュロンとしますと感じられると思います。ですがむしろ収穫は多くなりませんし、余り増えて貰っても困る訳です。若い木は旺盛ですが、やはり水っぽい葡萄になってしまいます。

 そんなビオ化の影響がようやくトラペ・ダルザスの葡萄を素晴らしいものにしたのと2020年の気候とのコラボレーションなのでしょうか。このゲヴェもリースリング同様に素晴らしい仕上がりなんですね。

 豊かで満ちているんですが、しっかり締まってもいるんです。豊かな果実にミネラリティはたっぷり!・・グラスを伝う涙がボリュームを感じさせます。

 下にある昔の写真には、

「飛沫の雫は見えるが涙にはならない」

ですし、何より色彩がもう・・全く異なる訳です。

 ここまで質が上がって来ますと、全く別のワインみたいな感覚になって来ます。過去最高間違い無し!です。

 まぁ・・マルセル・ダイスで言えば、村名格の畑を自称1級格としたようなイメージです・・流石にグラン・クリュには成れませんが、満足感はたっぷりです。

 ドライですが集中していますので、グラも有り、旨味がしっかり載っています。ゲヴェにしては細く無く、豊かなボディで還ってくる果実的スパイスなノーズにフィネスが有ります。是非飲んでみてください。超お勧めします!安いと思います。


【ゲヴェの、時折見せるトゲトゲしさを、優しくソフトに包み込んだトラペならではのミネラリティとテクスチュア!美味しいです!】

 トラペ・ダルザスのベースのゲヴェです。ベースと言いましても・・デイリー感覚よりもちょっと高級な感じがします。

 この辺りのクラスで比較するとなると、ジェラール・シュレールかマルセル・ダイスか・・と言うことになろうかと思いますが・・

 シュレールと比較しますと、ブレの大きい感じのシュレール、安心感・安定感のトラペ・・でしょうか。シュレールは時折、結構な揮発酸を感じることが有りますし、甘かったり超ドライだったり・・でもパリティキュリエールは美味しい・・(^^;;。価格的にも同様な位です。

 一方トラペはと言いますと、以前の「優しいだけのトラペ」と言うような・・まぁ、悪く言えばですが・・ふんわり感のある滑らかなテクスチュアに加え、ミネラリティの豊かさが加わった感が有り、さらに、

「一皮むけた!」

と言いたくなるような見事な仕上がりです。

 ダイスと比較しますと・・ダイスの下のクラスの「ゲヴェだけ」と言うのは無いように思います。中間クラスと言いますが、単に、ヴァンダンジュ・タルディヴのゲヴェなどは有りまして、むしろ・・

「そのクラス(中~高)のダイスのワインに似た感じ」

を受けました。

 ただし、ダイスもビオに徐々に移行してましたので、どの段階でのダイスか・・と言いますと、ビオに移行中のダイス・・のヴァンダンジュ・タルディヴ系に似た感を受けます。

 でもトラペのこのゲヴェ・ベブレンハイムは「甘くない」です。もしかしたら人に寄り「甘み」を指摘するかな?・・と言う程度でして、今回ご案内できるかどうか微妙ですが、ダイスの「2016 ベルケム・ブラン」の方が、一部のベクトルがキュッと締まって甘みを感じさせる部分が多く、甘いかと思います。なので、ドライ、もしくはセック位だと思っていただいて結構です。

 ゲヴェらしい華やかさを包み込んだトラペらしいミネラリティ、テクスチュアの優しさが非常に心地良いです。是非飲んでみて下さい。お勧めします!


2022 Riesling Beblenheim Sec
リースリング・ベブレンハイム・セック

18502
自然派
白 辛口
フランス
アルザス
ベブレンハイム
ドメーヌ・トラペ・アルザス

■メディア情報
◇ 2018年もの
16/20 Points La Revue du Vin de France
■エージェント情報
 リースリング種100%。特級のゾンネングランツの下のベブレンハイムに畑があり、面積は約1.5haになります。畑の土壌は粘土が少なく、堆積岩が砂に変わった砂質土壌で熱を吸収しやすく、畑が暑いので成熟しやすい特徴があります。僅か2キロしか離れていないショーネンブールの区画より8~10日も早く収穫が行われます。リースリング特有の酸味が素晴らしく、フレッシュな果実味とのバランスも良い甘さ控えめの飲みやすい味わいです。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥3,890 (外税) 
【このドライなアルザス・リースリングのアロマに驚いてください。きっと優しく包んでくれるエレガンスをたっぷり感じられます!】
 遅れてリリースされるトラペ・ダルザスの上級キュヴェを調べていましたら、何と・・

「2019 シュナンブール・リースリングがアドヴォケイトで95ポイント」

と評価されていました。アドヴォケイトはアルザスワインには余り高い評価をしないようなイメージが有り、さらに調べてみますと、

「2018 シュナンブール マルセル・ダイス に95ポイント」

としていまして・・

「げげ・・もうマルセル・ダイスに追い付いて来た?」

と、ちょっとゾゾっとさせられました。もっとも他のメディア(L.R.V.F.誌)ですが2018シュナンブール・ダイスには、98ポイントと思われる19/20 Pointsと言うのも有りましたが・・。

 ですがこの2022年リースリング・ベブレンハイムを含むのトラペ・ダルザスの最近のワインを飲むと、もはや・・少し前までのトラペ・ダルザスの味わいでは無いと感じられるのは間違い無いと思います。

 アルザスに良く感じられる暑苦しく無い味わい、そしてドライで在りながらとても柔らかで、気品に満ちたアロマと味わいに出会います。濃度不足のシャバい味わいでは無く、たっぷりとした表情をふんわりとエレガントに、高質に感じさせてくれるんですね。

 昔のこのワインを飲まれた方なら、

「・・またまた~・・そんなこと言ったって、とても信じられない!」

と思われるかもしれません。

 このドライなリースリングも、グラスを伝う太い涙が見られますが、もしかしたらほんのりとした甘みが有るはずのドゥミ=セックのゲヴェにも同様にド太い涙が見られます。残糖分が多ければそうなる可能性は大きくなりますが、このドライなリースリングでさえも粘っこい訳ですね。

 ですので、口内での滞在時間も・・必然的に長くなるのでしょう。たっぷりとした味わいですがキレは良く、何しろ、

「高質さが半端無い」

ですから、とても3千円台のリースリングだとは思えないでしょう。

 そして・・やはり高質さを強く感じるのはリースリング独特の・・あの、何とも表現し辛い・・石灰質を多量に得て生まれるに違い無いあのアロマです。どこか、コート・デ・ブランの極上シャルドネにも通じる華やかなアロマに、少し高級メロンの熟す直前のアロマを加えたような・・素晴らしいアロマです。

 アルザス系のリースリングはもう少し「マッタリ感」が出て良く熟したメロン、もしくは熟し過ぎた?・・感じになりやすいような気がしますし、モーゼルのリースリングも心地良いですが、もっとずっと鋭角です。

 心地良いと思える、微妙なラインさえきっちりと出ていて、

「このリースリング・ベブレンハイムは2~3年前のものとは全く違うレベル!」

と言って良いかもしれません。

 でも・・もしそうだ仮定しますと、L.R.V.F.誌はこのリースリング・ベブレンハイムの2018年ものに・・100点法換算で92ポイント付けていますので、とんでもないことになってしまうかもしれません。

 それを抜きにしても、このワイン、滅茶お買い得だと思います。価格を大きく超えて来た素晴らしいリースリング・ダルザスです。ぜひ飲んでみてください。超お薦めします!

 以下は以前のレヴューです。
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【今回届いたトラペ・ダルザスのアイテムで、最もドライなのはこのリースリング!・・しかも2020年よりも高質だと感じるのは・・なぜなのでしょう・・】

 旨いです!・・飲み心地が実によく、しかも普段良くテイスティングしているブルゴーニュのシャルドネのように・・美味しいと感じながら飲めてしまいます。

 ドイツのザールほどの金属感は無いですが、ほんのりと金属的なニュアンスとペトロールが香ります。ミネラリティはたっぷりで、やや果実表現を抑え込み気味です。・・まぁ、その感じがまた若いブルゴーニュを飲んでいるようなイメージにも繋がっているのかもしれません。

 ここの畑はゾンネングランツの真下と言うことですから、グラン・クリュ・ゾンネングランツよりも表土は厚いのかと思いますが、あまりそんなに豊かな感じはしませんで、幾分日照が弱いのかな?・・みたいなニュアンスを受け取ります。これは2021年もの特有のニュアンスかもしれません。

 非常に繊細で、2020年ものに感じた「大らかさ」みたいなものは無く、相反するようなトラペ的な柔らかさと優しさを感じます。飲み進めるにしたがって、美味しさが増してくるような感じで、

「・・ん・・これは・・旨い!」

と。

 2021年もののベブレンハイムのゲヴェのテイスティング時には余り感じませんでしたが、こちらのリースリングの方が・・

「凄く冷ややか!」

に感じます。

 この冷涼さが切れの良さと繋がって、非常に心地良いのかもしれませんね。

 今年は2023年ですが・・まぁ・・暑かった!・・そしていつまでも暑かったですよね。

 実は・・noisy が育てているピノ・ノワール(ピノ・ファン)ですが春先までは非常に好調でして、ある程度ハーヴェストして芽を少な目にして、

「今年こそは美味しいピノ・ノワールを・・食べるぞ!?」

とばかりに頑張っていました。

 ところがですね・・この暑さですよ。庭に出て作業もする気にならない・・と言うか、暑過ぎて目を回しそうな位でしたよね。なので、それ以降はちょっと目を離してしまった時期が有ったんです。

 で、8月頃だったか7月後半だったか忘れましたが、思い立って庭に出て様子を見たんですね。そうしたらなんと・・

「どこをどう探しても、葡萄の房がどこにも無い!」

のに気付いたんですね。そんなバカな・・と必死に探しましたが見当たりません。良い感じで存在していたはずでした。

 さらに探しますと・・なんと・・

「・・えっ?」


 そうなんです。なんと、萎びて茶っぽくなった果梗だけ・・が無残な姿で見つかったんです。

 そうやら余りに暑過ぎて、葡萄が実の水分を吸収しちゃったようなんですね・・もう、がっかりです。

 で、今日・・諦めていたんですが一応調べてみますと、2番芽、3番芽が出ていまして、小さな房が少々出ていました。黒いのを食べてみましたら、ほんのり甘かった・・(T.T

 写真を掲載しておきますね・・。左がおそらく2番芽、右がおそらく3~4番芽です。

 あ、大きく脱線してしまいましたが、葡萄を育てるって、とんでもなく大変ですよ。このリースリング、滅茶美味しいです。是非ご検討くださいませ!




 以下は以前のレヴューです。
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【ヴィンテージ背景なのか、ビオ的栽培が結実した性か・・文句の無い、まるっと優しい果実に溶け込んだミネラリティが一体となって素晴らしい感覚を与えてくれます!過去最高!】

 非常に・・美味しいです!まさにアルザス・リースリングの最高峰と言って良い出来です。

 まぁ・・こんなことを言うと引かれてしまうかもしれませんが、

「凄みは無い・・」

です・・。それは仕方が無い・・格上の畑の、例えばグラン・クリュの質感にはどうやっても適わないとは思います。

 ですが、

「何一つ欠けていない、リースリングの真ん丸な小果実をブリっとした触感さえ感じられるような感覚を覚える!」

感じがするんですね。

 しかもトラペ的なソフトさ、優しさの中に一体となってしっかり溶け込んでいるミネラリティ・・正に一体感、シームレスなニュアンスに、気品さえ感じられる訳です。

 さらにはその果実感はトラペのアルザスワインでは質感・量感とも過去最高です。柑橘果実がバッチリ載り、ドライなんだけれど集中しているので旨味がキッチリ載っています。そしてキレもしっかり有るのに・・優しいんですね。


 ちょっと・・過去の写真を見て比べてみてください。

「?・・本当に同じワイン・・?」

と思っちゃいますよね?

 集中していますから蜜っぽさ、そしてねっとり感も有りますが、それが全然嫌味にならないんですよ。良い年のアルザス・リースリングをしっかり楽しめるキュヴェだと思います。素晴らしいです!是非飲んでみてください。超お勧めします!





 以下は以前のレヴューです。
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【これは美味しい!品格の高さ、凛々しさ、優しさに満ちています!】

 これは美味しいです!・・ゲヴェも素晴らしいですけどね。とてもピュアで果実感とミネラリティのバランス、高貴なリースリングのハスキーな?アロマ、とってもそそられる感じがします。

 柑橘系のフレーヴァーはしっかり有り、基本ドライで、ドイツ系モーゼル・リースリングのような「尖がったベクトル」はたおやか、しかしちゃんと振れ切っているのが判ります。

 トラペ風のフカフカの土に、白さのあるミネラリティが以前より確実に増していると感じられますし、「品の良さ」を感じさせてくれるのは、よほど葡萄が良い出来だったか、トラペ・ダルザスの格が確実に上がって来たか・・と言うことだと思います。

 それに・・エチケットも大きく変わりまして、どこか「野暮ったい」と言うか「硬さ」「実直さ」を感じさせるものから、「古典ポップ」みたいな・・今までに無かった感じの絵になっています。

 ベースのリースリングだとは思えない、見事な味わいでした。是非飲んでみて下さい!超お勧めです!


 以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ほのかに有った甘味は消え、ドライながらエキスの美味しさが生む果実で飲ませるアルザスのリースリングです!】

 非常に美味しいです。アルザスのリースリングが持つ、鉄仮面的に厳しいドイツワイン的酸とは異なる、柔らかな酸と豊かなミネラリティの、

「ふっかふかなテクスチュアのリースリング」

です。

 以前のベブレンハイムはほんのり甘味が有りそれも良い表情では有ったのですが、2014年はドライに仕上がっており、葡萄の糖度と酸のバランスがベストな発酵が出来たんじゃないかと思います。果実の出方も実に自然で、トラペならではの「ふっかふかさ」、土壌の柔らかさが感じられます。

 最もコア的にもしっかりしていて、ただナヨナヨしたコシの無い味わいでは有りませんで、非常に良く出来たアルザス・リースリングと言えるでしょう。さすがにグラン・クリュ並みとは言えませんが、ノーズの奥深くにグググッと入ってくる気品あるアロマには、優れた畑が持つ高貴なニュアンスが混じります。

 これ・・どう表現したら良いのか未だに判りませんで、繊細かつ高貴なニュアンスとか言えませんよね。シャンパーニュでもグラン・クリュのシャルドネなどにも通じる部分で、蜜とか石とか果実が微妙に混じり合った、あの感触です。

 素晴らしい仕上がりです。スパイシーなゲヴェも旨いですので悩むところですが是非飲んでみてください。


 以下は以前のヴィンテージのレヴューです。
━━━━━
【ほのかな甘みがクセになる!絶妙の残糖です!マリアージュも万能に近くて簡単!】


とても美味しかったです!ビオならではのピュア感と、畑のフカフカなニュアンスが伝わってくるかのようなテクスチュアの起伏・・・そして、ミネラリティがしっかりあるところに、わずかな・・実に心憎い程度の残糖が有るんですね。

 香りにも単なるリースリング的なアロマ以外に、フラワリーさ、ハーブのニュアンス、スパイスが積層していて、しかもそれが全く嫌味になっておらず、極自然に一体感ろして感じられるので、非常に飲みやすい逸品です。

 グラン・クリュの真下の畑のようで、アルザスの良い畑特有のニュアンス・・・何と形容すれば良いのか判りませんが、大量に有るミネラリティそのものから薫ってくるアロマが素晴らしいです。


 今回、このワインを紹介してくれたのは、何とFネスさんのK君です。Fネスさんとは随分前に切れてしまっていて、長く取引が無かったんですが・・・横浜の平野さんが紹介してくれたようで、取引が無いと思ったK君がnoisy のところに来てくれたんですね。

 で、K君は恵比寿にある某ワインショップに居たそうなんですが、縁有ってか、Fネスさんのワインファンだったとのことで、入社されたそうです。

 まぁ、この世は人と人のつながりで持っているなと感じます。余り人当たりの良い方では無い noisy ですから・・ちゅうか、良いことも悪いこともつい正直に言ってしまいますから・・風当たりも強いのかと認識してます。

 そんな訳で、新たにアイテムが色々来るかもしれませんのでご期待ください。・・ん?ルーミエ?・・いや、そこは期待せんで貰って・・。中身が美味しければ、そしてプライスが適正だと判断できれば、どんどんやりますよ。このトラペのベブレンハイム、非常に美味しいので・・・来月も追加するつもりです。もし在庫が切れていたら通信事項に書いてくださいね。お奨めします!一推しです!夏のミネラル補給、食欲減退感殲滅にどうぞ!


■新米ソムリエ oisy の熱血テイスティングコメント(一応、調理師免許も持ってます・・)
Beblenheim Riesling 2010 Domaine Trapet

「冷ややかな酸に支えられた甘口リースリング!ウマイ!」

 最初に、これはドライなタイプのワインという先入観を持って飲んだらかなり甘く感じます。
しかし豊富な酸とミネラルによって締まりがあり、だれるような甘さではなく気持ちの良い甘みが残っていて後半にはオレンジピール的苦み。とても美味しいです。
 
 味わいは凝縮感とダイナミックさありながらとても複雑で繊細なリースリングの香りです。飲み込んだ後の鼻から抜ける香りはライム、ライチ、レモンの良いフルーツ香を纏った柔らかいぺトロール香です。
 良く熟していながら爽やかさを感じる、乾燥して寒いアルザスのテロワールを感じます。粘性もあり、しつこくない程のトロミがあります。
 このワインを飲んだらまず残糖を感じますが、酸、ミネラルのバランス感覚はかなり良し。締めるところは締める!馴れ合いは好きじゃない!そんな良ワインです。

 僕自身あまりアルザスの経験が少ないのですが、頭真っ白にして飲んで普通に美味しいです。
 合わせる料理はNoisy的には何でも合うそうですが自分も色々試してみたくなります。イメージではスパイスの効いたサラミやドライなソーセージのソテー、ブルーチーズなんか最高に合うんじゃないかな。

いやはや、個人的な好みなのかもしれませんが甘酸な寒い地域のピュアワインは大好きですね。


2021 Chapelle1441 Alsace Pinot Noir
シャペル1441 アルザス・ピノ・ノワール

18004
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
アルザス
ツェレンベルグ
ドメーヌ・トラペ・アルザス

■エージェント情報
 1970年に特級区画「Froehn(フロン)」 に植えられたピノ・ノワール種から造られている赤ワイン。ブルゴーニュ同様に手摘み収穫後に2段階での選別、80%除梗した後にステンレスタンクで17日間アルコール醗酵。熟成は半分をブルゴーニュ型の樽で、もう半分はコンクリート製の卵型タンクで行い、瓶詰前にアサンブラージュしています。色調は淡く軽やかな果実味とミネラル旨味、ジュヴレ=シャンベルタンのような深みはありませんが、気楽に飲めるような味わいのワインです。畑は特級区画ですが、ピノ・ノワールの場合は特級と名乗れません。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥6,290 (外税) 
【まるで...あのジェラール・シュレールのル・シャン・デ・ゾワゾー!!グラン・クリュ・フロンに植わったヴィエイユ・ヴィーニュのピノ・ノワールから細やかなアロマが軽やかに立ち上がる、滅茶繊細な味わいです!】
 いや~・・良いですね~・・もう、イメージはあの・・

「ジェラール・シュレールのシャン・デ・ゾワゾー!」

ですね~・・。

 そう、グラン・クリュの畑に植わったピノ・ノワールの、

「激繊細系の・・お花畑系ピノ!」

です。

 しかも50年以上の古木ですからね。そこまでシャン・デ・ゾワゾーと同じ?・・もしくは、そっくり50年以上ですから・・こりゃぁもう・・。

 グラン・クリュ畑のフロンだとは言っても、ピノ・ノワールだとグラン・クリュにならないのがアルザスの掟でして、そんなことを言っているからマルセル・ダイスが怒れる魔人になってしまうんですが、それでも価格はリーズナブルですから・・。

 因みに Noisy wine にはシャン・デ・ゾワゾーは入荷しなくなって久しいですが、まぁ・・何と表現したら良いか・・そう、こんなことを書きますと勘違いされるかもしれませんが、

「ミュジニーを滅茶軽くして、濃密で強力な香水のアロマを激減させてジャミーさを抜いて・・しかし、確実にエレガントに香ってくるその香水的・・いや、花の集合体の心地良いアロマと、決して強くない激エレガントな果実と花とスパイスを感じながら、その静かな余韻に浸れるピノ・ノワール!」

と言えるんじゃないかと・・思います。

 いや・・本当に勘違いしないでくださいね。シャン・デ・ゾワゾー同様のニュアンスは「真」ですし判りやすいですが、「ミュジニーどうこう」と言う部分のミュジニーだけを切り取ってしまうと、全く違うものになってしまいますので・・。


 現在、トラペ・アルザスは長男のピエールさんが担当しているそうです。左の写真がそうです。

 そして卵型のタンクと言っても色々な種類が有ります。奥にセメントの発酵槽かな?・・手前が・・イノックスでは無さそうですし、内部がどうなっているのか・・興味津々では有りますが、今のところ不明です。

 そもそも・・この「照りの有る明るい赤の淡~い色彩」だけ見ましても・・

「ただ者じゃない・・」

ことが伝わって来ますし、グラスを斜めに走る涙の太さもまた半端無く・・

「・・お~・・」

と思ってしまうでしょう?


 本来は白葡萄が植わるべき土壌ですから、石灰が相当に強いのは間違い無いでしょう。その影響を受け、

「黒葡萄の赤は淡くなる」

と考えて間違い無さそうです。

 そして、ジュヴレやモレなどの・・鉄っぽさもあまり感じず、それでも含有しているに違いない金属系ミネラリティ由来の表情も、

「激繊細なものになる」

と考えられます。

 いや~・・ホント、繊細です!・・まさにシャン・デ・ゾワゾー的です。熟せば官能さも得ることになると思います。


 ですがここで注意事項を・・申し上げたいと思います。

「決して、強い性格の料理と合わせないこと」

です。

 重い味わい・・・濃い味わいなお料理は、現時点ではマリアージュしないと思います。還って・・お寿司とかの方がマシでしょう・・いや、合わせて確かめた訳ではありませんが・・。

 出来ることでしたら塩も強くは効かせない、素材そのものの味わいを引きたてただけの・・本当に・・塩で茹でただけ・・とか、ローストした血の濃くない肉に最低限の塩分とか・・

 まぁ、シャン・デ・ゾワゾーをどう飲もうか?・・どうマリアージュしようか・・とお考えいただけましたら、この激繊細なグラン・クリュ畑由来のピノ・ノワールを、美味しくいただけるはずです・・それにしてもシャン・デ・ゾワゾー..高くなったし・・回してもらえなくなったし・・。

 あ・・クリスマスのローストした七面鳥などには良いかもしれませんね・・これも確かめて無いので自己責任で・・。


 久々に脳髄直結の激ヤバ激繊細なピノ・ノワールに出会いました。是非飲んでみてください。お勧めします!


2021 Riesling Macere Ambre Jaune
リースリング・マセレ・アンブル・ジョーヌ

18006
自然派
白 辛口
フランス
アルザス
ベブレンハイム
ドメーヌ・トラペ・アルザス

■エージェント情報
 特級区画「Schlossberg(シュロスベルグ)」のリースリングの若木から収穫した葡萄をすぐに圧搾せず、赤ワインの醸造のように果皮ごとステンレスタンクでアルコール醗酵を行います。約3週間の醗酵期間中に液循環と櫂入れを柔らかく行うことでワインに深みを与えています。その後は450ℓの樽で熟成させています。リースリング特有の軽いぺトロール香や紅茶のような香り、きれいな酸味とほろ苦い旨味、果実味はしっかりしていますが甘さは控えめのドライな味わいに仕上がっています。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥5,650 (外税) 
【2021年ものの「マセレ・シリーズ」は生まれ変わったと言って良いほど上質!・・気品と深み、そして素晴らしいバランスで、ネガティヴさは一切無し!滅茶美味しいリースリングです!】
 深い黄色が積層してさらに深い黄色へと・・変化しているような色味です。

 とても濃厚で・・でも甘さとしてはほぼ取れない感じ・・ちょうど良いバランスになっています。

 どうでしょう?・・この色彩ですと、わずかに色落ちは有るかと思いますが、ワイン名に・・

「ジョーヌ(黄色)」

と入れている辺り、ジュラの「ヴァン・ジョーヌ」を意識しているんじゃないかと・・思ったりしていますが、

「仮にヴァン・ジョーヌを意識しているとしても、酸膜酵母の動きは無い」

ですから、

「ヴァン・ジョーヌが持っている独特の深み、複雑性を意識した?」

と言えそうな・・出来なんですね。



 ですから、この色彩と「ジョーヌ」と言う言葉に惑わされない方が良いかと思います。

 実際、味わいは驚くほど・・この色彩から想像できないほどに・・

「ピュア」

です。凄い・・綺麗です!

 リースリングの特徴でもあるペトロールも軽やかでエレガントです・・。重厚なペトロールでは無く、粘性は感じてもペトロールは心地良い伸びと複雑性に寄与していて、「マセレーション」はそこにはポジティヴにしか関与していません。

 そして、瑞々しい、香りの良いウーロン茶っぽいニュアンスが軽く付いたほかは・・

「普通にアルザス・グラン・クリュ!」

なんですね。

 このワイン、G.C.シュロスベルクの若木だそうですが、すでに高貴ささえ感じさせてくれます・・この濃い黄色から・・です。

 そして「マセレ」の最も重要な部分、果皮も種も醸造に使用する・・と言うことは、「深みを引き出すこと」に有ると思うんですが、これが2020年までのこのワインとは、大きく違っているように思うんですね。

 低域からの押し上げ、延びが中域以降、高域にまで高貴さと複雑さが心地良さを伴って感じられます。

 ある意味、この白葡萄を「マセレーション」したワインで、ここまで完成度が高いものを noisy は知りません。あのグラヴナーでさえ・・たどり着けていないように思います。

 ピエールさん..恐るべき手練れだったんですね・・。2021年のトラペ・ダルザス、滅茶凄いです!・・ただし非常に少ないので是非お早めに・・飲んでみてください。素晴らしいです!




 以下は2019年もののレヴューです。
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【これは素晴らしい!・・官能的で滅茶複雑!トラペ・ダルザスも余裕が出て来たのか、様々なトライが驚くべき結果を生んでいます!】

 凄い色彩ですね・・滅茶深~い・・深淵な「黄色」をしていると思います。やや赤くも有り、黄色が濃くも有り、輝いてもいて、鈍ったようにも見えます。オイリーさと蜜っぽさ、ペトロールに・・もしかするとほんの僅かですが、酸膜的な香りも感じます。

 まぁ・・テクニカルを見る限り、そのようなことは書かれてはいませんが、ほんの僅かにハシバミっぽい香りが有って、これがまた複雑さをより深くしている感じがします。

 しかもグラン・クリュ、シュロスベルクの葡萄ですから・・。ミネラリティ豊かな畑の葡萄をどのように料理するか・・を想像し、どうでしょうか・・「ジョーヌ(黄色)」を名前にも、そのワインの色彩にもしっかりと入れて来ましたから・・

「もしかしたら・・アルザスで最高の白ワインを手段を択ばずに造ろうとしている?」

と言う疑惑??・・が noisy の頭に浮かんできてしまいました!

 言ってしまえば、シャトー・シャロンと言う凄いワインがジュラに有りますが、これはもう・・最高の白ワインと言っても過言では無いと思うんですね。・・いや、その辺りは好き嫌いが有りますし、酸膜系のアロマは慣れないと受け付けられないタイプの香りでも有ります。

 しかし、本当にチーズに合うワイン・・は、酸膜系のサヴァニャンだけ・・もしくは、極上の甘みですべてを包み込んでしまう貴腐ワインだけ・・だと思うんですね。勿論、素晴らしい・・ごく一部の最高のシャルドネも、その可能性は残していると思いますが、どんなに素晴らしいシャルドネでも、ベストマッチングは中々難しいんじゃないかと・・いや、あくまで個人的なものですが。

 この、何とも分厚い、凝縮した・・ボディとさえ言いたくなる凄い接触感、そして煙、石、様々な状態の果実、様々な状態の有機物を想像させるアロマと味わいには、

「トラペの壮大な実験じゃないか?!」

と思わざるを得ません。

 言ってみればトラペはブルゴーニュのピノ・ノワールで、最高の赤ワインを創り出している訳です。こちらはブルゴーニュのトラッドでも有ります。

 しかしながら白ワイン・・シャルドネは、いや・・滅茶美味しいですが、そんな大それたことをするのに見合う畑は持っていないんですね。

 そこで・・アルザスのグラン・クリュですよ。シュナンブールやシュロスベルクが有る訳です。

 普通に造って普通に販売すれば、それで喜んでいただける訳です。でもそこで留まらない・・。と言うことは、壮大な計画を持っているんじゃないか?・・と言うような疑念??に繋がる訳ですね。

 この実に濃密なジョーヌを見ると、よけいにそんなことを想像してしまいますが、

「・・そんなに楽しいことを考えているのか・・?」

などと思うと、飲む側も非常な楽しみになってくるんじゃないかと思います。きっとまだまだやってくれるでしょう!・・


 だって・・

「シュロスベルクってシュロス(城)のベルク(丘?山?)でしょう?・・シャトーも城、宮殿・・ですよね?」

 因みにシャロンとは「花」と言う意味のようで、シャトー・シャロンはシャロンと言う修道女の方に由来するようです。期待しましょう!・・妄想はともかく、この濃い黄色のワイン、素晴らしいです!



2021 Gewurztraminer Macere Ambre Orange
ゲヴュルツトラミネール・マセレ・アンブル・オレンジ

18009
自然派
白 辛口
フランス
アルザス
ベブレンハイム
ドメーヌ・トラペ・アルザス

■エージェント情報

 ゲヴェルツトラミネール種の葡萄を赤ワインと同じように果皮浸漬をさせながら醸造したキュヴェ。卵型のコンクリートタンクで櫂入れはせず液循環のみで時間をかけて醸造しています。「AMBRE(アンブル)」とは琥珀という意味で色調はまさに琥珀色、ピーチティーのようなフローラルで華やかな香り。少し発泡しており、残糖が19g/ℓあるので口当たりは甘いですが、フレッシュな酸味とアフターの苦味が味わいをまとめています。当主曰く、「カレー風味の料理、蛸のグリル、エポワスなどの強めのチーズなどが合う。どの地方のワインとも合わない料理と相性が良いことが多々あるので試してみて欲しい。」とのことです。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥5,650 (外税) 
【2021年、ついに花開いたトラペ・ダルザス!この素晴らしい色彩のオレンジは、単なる「オレンジワイン」と一緒にしたくないと・・思っていただけるでしょう!】
 オレンジワインって・・noisy は未だに良く判っていません。まぁ・・ピノ・グリ系のマセレーションしたもので・・オレンジ色に近い色が出ているもの?・・もしくは、

「色がオレンジ色に近ければ何でもオレンジワイン?」

なのか・・

 そして何より、そんなに美味しいオレンジワインには出会っていない訳ですよ。今までご紹介させていただいたオレンジワインは良いものも有りましたよ。でも、

「高貴さ、フィネスを感じさせるオレンジ色のワイン」

は・・無かったなぁ・・。今までも・・です。このトラペの前年のもの位です。


 しかしながら・・これを言って良いのかどうか悩みましたが・・言ってしまいましょう。

「2020年ものも美味しかったが、2021年ものと比較すると・・子供レベル?」


 そう・・高貴さが感じられるんですね・・2021年のトラペのマセレ・シリーズには、その「高貴さ」故の美味しさが必ず感じられます。

 ほんの僅かに甘みが有り、古から伝わるアルザスの高貴種たるゲヴュルツトラミネールの高級酒としての存在を感じさせてくれます。アルザスの高級酒と言いますと、ヴァンダンジュ・タルディヴですね。収穫を遅くして糖度を上げ、ほんのり甘くしてゲヴェのスパイシーな果実の美味しさを引き立てるワインです。

 ゲヴェはドライに持って行くと、例え良い畑で古木でも、ちょっとえげつないほどの表情を出す場合が有りますが、ほんのりとした甘みが有るとその表情の出っ張りと凹みを上手くなだらかにしてくれるんですね。

 ですがこのワイン、そんなことさえも感じさせないほど、非常にナチュラルなゲヴェの表情をしています。ほんのりとしたスパイシーさを持った果実、果実の甘みの表現を、最低限度の甘みで実現していると感じます。非常に完成度が高いと思わせてくれます。

 この・・まるで番茶の色に近い色彩をしているように見えますから、

「ん?・・番茶、飲んでるの?」

と奥さんに思われるかもしれませんが、素晴らしい「照り」でバレちゃうでしょうね。

 この色彩で、この美味しさは・・まず、マセレーションした白葡萄のワインでは、中々出会えないと思います。素晴らしい出来でした。是非飲んでみてください。お勧めします!






 以下は以前のレヴューです。
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【こちらのオレンジも過去最高の仕上がり!果実感がしっかり感じられるオレンジワイン・・そんなのは激少数派です!】

 noisy がマルセル・ダイスのワインを初めて飲んだ頃は、ま~・・たまげるような非常に大きなワインでした。巨大な構造を埋め尽くすとんでも無い複雑さと表情、そしてその卵たち。

「アルザスにこんなに凄い生産者がいるんだ・・」

と知って驚いた訳です。まだまだ情報が乏しい時代ですから、素晴らしいワインを造っているのは知っていても、

「アルザスの反逆児!」

と言うことは、ワイナート誌が創刊されてしばらくしての特集を見るまで、全く知らなかったんですね。

 彼の造るゲヴュルツトラミネールのグラン・クリュの遅積みワインなど、つたない経験と知識の無かった noisy には、

「・・どうだ!・・凄いワインだろう??・・これ以上のものが有るか?」

と言っているかのように思えました。

 ところがです。それからしばらくすると・・今までの栽培方法をスパッとやめて、ビオディナミに転向しちゃった訳ですよ。

 そうしますと、それまでのダイスのワイン・・外向的でパワフルな凄みが半端無いヴァンダンジュタルディヴ系のワインが、急に大人しくなったんですね。表が裏に、裏が表になったような感覚でした。

 ハードに磨き上げられた表面はふわふわ感に満ち、ハデ目だった表情は奥ゆかしいが実は芯が物凄い・・そう感じた訳です。アルザスのいじめられっ子だったダイスは、最高のアルザスワインを造っていたに違い無いのですが、まだ変わって行くことを諦めていなかったんですね。

 そして・・それまで物凄い評価をしていた海外メディアは、踵を返すように数ポイント評価を下げました。売れ行きも鈍りました。

 今はもう、完全に戻っていますが、やはりまだその頃は理解されていなかったんだと判ります。反逆児は、混植、そしてブルゴーニュにならっての自称1級畑・・そしてそれに対しての生産者たちの反発・・凄い世界です。


 だいぶ話しが逸れてしまったので戻しますが、そこから20年も時が経過しますと、

「グリ(灰色)の色が出たワイン」

が生まれました。それがオレンジワインの・・おそらく始まりです。今はグリじゃなくても果実を漬け込むことで、オレンジ色になる種が結構にあります。このゲヴェもそうです。

 ですが、通常のオレンジワインは、その果実をマセラシオンすることで、反対に果実のニュアンスが少なくなってしまうことが多いように思います。酷い場合は、やはり果実がほぼ感じられず、「お茶やウーロン茶」に終始してしまう・・そうするとちょっとどうなんだろう?・・と感じてしまうんですね。

 トラペのこのオレンジ系のマセレは、そこまでは行かずに最初から果実をちゃんと感じさせてくれるワインでした。ですが今、この2020年のマセレのゲヴェは、豊かさと複雑なアロマ、複雑な味わいをしっかりと得た、非常に好感を持てるオレンジワインになったと感じます。

 ウーロン茶じゃなくてまさに果実、花梨やビワ、チェリーを、僅かに残した甘みが現実の果実感として感じられます。美味しいです・・。場合によってはややガスが有るかもしれませんが、ボトル差も有るかもしれません。

 昨今のトラペは目が離せないですね。どんどん新しいことに挑戦しています。流石に「シャンベルタン」には安易に手を出せなくなってしまいましたが、飽くことなき挑戦に拍手を送りたい・・そう思っています。飲んでみてください。冷やし目でも行けます!



 以下は以前のレヴューです。
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【市民権を得つつある「オレンジワイン」も、トラペが造ると優しくもシミジミ深い味わい!・・だけじゃなくなって来たから面白い!】

 少し前までは・・

「トラペのワインはどれも優しくて柔らかくてふんわり・・じっくりと美味しさが伝わって来るんだよね・・」

と言っていれば済んだんですが、もうそれは通りません。通り過ぎた過去のお話しです。

「じゃぁ、一体何が違うの?」

と言いますと・・一言で言ってしまえば・・「ミネラリティ」でしょう。


 昔のトラペさんのワインは、実はミネラリティも豊富に有ったんですが、例えば硬質さと照りを与える透明系のガラス、クリスタルを思わせる系統と、岩や石などの白い、もしくは黒白混じった硬い系統のミネラリティは、そんなには表立って出てこなかったんですね。

 良く判るのは、ディディエ・ダグノーでしょうか・・シレックスなんて、良い比較対象でしょう。むしろ、そんなシレックスのような硬質さのある、滑らかなミネラリティが表面に出て来ているんですね。

 なので、この美しい色合い・・酸化を程好く許容した結果として、また、果皮浸漬をしっかりやった結果として、そんな色合いが有るんですが、そんな「オレンジ/アンバー」でさえ、そんなマンモスなミネラリティをトラペさんのヴァン・ダルザスは感じさせてくれるようになったんです。

 思い起こせばあのアルザスの巨人、マルセル・ダイスもそうでした。「アルザスの反逆者」と呼ばれ、孤高の存在ながら、どんなアルザスの生産者よりも高い評価を得続けましたが、それでもそんなことはどうでも良いとばかりに、「ビオ」に没頭して行ったんですね。

 noisy も1990年代の、呆れるような凄みを持ったダイスのゲヴェG.C.を飲んでいます。

「・・アルザスでこんなワインが造れるのか!」

と驚嘆したものです。しかも混醸じゃなくて混植も有りで・・。


 そして、ビオになってからは海外メディアもハッキリ、ノーだと言っていました。評価が下がったんですね。そんな時期がしばらく続きましたが、今や海外メディアも認めざるを得ない立ち位置にまでちゃんと戻っています。

「今の方が絶対に良い!」

と、noisy も言い切れます。確かに、1990年頃のダイスは神掛かっていましたが、今は本当に優しい・・そして逞しい・・何より美味しい!


 トラペのアルザスは、その逆方向から入って行ったのかもしれません。1990年頃にドメーヌを分け、ビオに傾倒して柔らかで優しいワインを造って行ったけれど、神々しい透明・白色な凄いミネラリティを身に纏うのには、かなりの時間を費やしたと言うことなのかもしれません。

 アンバーな照りの素晴らしいこのアンブルを飲めば、「自然」と言う言葉を考えさせられます。何が自然なのか?・・何より、何がワインにとって良いのか?・・です。是非飲んでみて欲しいと思います。優しくも輝く味わいです。


 以下は以前のレヴューです。
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【お~・・・トラペのオレンジ!?・・完成度、非常に高いです!】

 フランス語で「Ambre(アンブレ)」は英語で「Amber(アンバー)」なのでしょうから、「Orange(仏オラーンジュ・英オレンジ)」とは異なる意識で造られたのでしょう。

 しかしながら卵型のコンクリートタンクで仕込んだという手の凝りよう・・大分費用も掛かったでしょうから・・本気なんでしょうね。

 まず・・色を見てください。非常に美しいです。輝いています!そして瑞々しさが伝わって来るかのような透明度!

 味わいは・・これを言うと勘違いされるかもしれませんが・・

「滅茶苦茶美味しい、果実感までしっかり備わった超高級ウーロン茶!」

です・・。いや、これ、最高の誉め言葉のつもりですよ。


 お客様にお茶の好きな方がいらして、時折、超高級なものや、中々入手できないものなどもいただいたりして飲ませていただいてました。

 お茶なのにフルーティで繊細・・香りが滅茶複雑だったりしたんですよね。

 なので、それに匹敵するような見事なバランスでした。

 飲み口としますと、「少し甘みを感じる」もので、ドゥミ・セック位かな?・・と思います。ただしその甘味も、酸としっかり結びついているものと、黒蜜のようなニュアンスでノーズで感じられるもので有って、非常に秀逸でした。


 見た感じだけですと、

「酸化を許容した白ワイン」

とか、

「So2を使いたくないのね?」

と思いたくなってしまうかもしれないんですが・・


「そのようなビオ系白ワインとは全く異なる!」

と言って良いでしょう。

 そのような系統はほとんど、ドライでは有ってもお茶やウーロン茶以外には果実はほぼ感じませんしね。


 また、トラペさんの言葉には、

「他のワインでマリアージュしにくい食事に滅茶合う可能性が有る」

とのことです。これは・・判りますね・・伝わって来ました。ほんのり甘いリースリングとおでん・・なんてマリアージュ、大好きですし、そこに精緻なウーロン茶の風味が入ったら最高でしょう。


 今までに無かった「アンバー」な「ゲヴェ」です!是非飲んでみて下さい。お勧めです!


2021 Pinot Gris Ambre Rouge Macere
ピノグリ・アンブル・ルージュ・マセレ

18012
自然派
赤 ライトボディ
フランス
アルザス
ベブレンハイム
ドメーヌ・トラペ・アルザス

■エージェント情報
 2019年が初リリースのピノ・グリ種にピノ・ノワール種を混ぜて赤ワインを造るように果皮を入れたまま醸造したオレンジワイン。赤い果実のコンフィや牡丹、スミレなどのフローラルな香り、甘く柔らかいたっぷりとした口当たり、ベリー系の赤いチャーミングな果実味、ドライフルーツや胡桃のような風味も感じられ、甘味は強いが酸味と苦味のバランスが取れた味わい。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥5,650 (外税) 
【質感!・・これに尽きます。素晴らしい出来・・白葡萄と黒葡萄が織りなす、最も自由なワイン!と言えるでしょう!解き放たれたピエールさんの世界観を感じてみてください!】
 この下にあるのは2019年のアンブル・ルージュです。また・・大分違いますよね?

 トラペ・アルザスは長男のピエールさんが担当しているそうです・・。歴史的にマルセル・ダイスの存在がそうさせたのか、そうでは無いのかは判りませんが、アルザスのアペラシオンのヒエラルキーは別として、

「アルザスは比較的自由に造る生産者が増えて来た」

ようにも思います。勿論、ジェラール・シュレールもそう・・。彼のル・シャン・デ・ゾワゾーなどは実に秀逸です・・最も、時折、ヘンテコなのも出ては来ます・・

「・・ん~・・どう理解したら良いんだろう・・」

と思ったことも有りますよ。売らずにひっこめようかとか・・(^^;

 だってね・・普通の白ワインだと思ったら、やたらと産膜酵母が動いたのは間違い無い・・としか思えないワインが届いたり、前年は滅茶美しいピノだったのに、翌年は揮発酸バリバリで・・

「・・どうしろって言うのよ・・」

と・・。造り手の意思をどう判断したらよいのか判らないワインも有りました。

 まぁ・・こんなことを書いて、まったく忖度しないもんだから・・いただけなくなっちゃうんですけどね~・・判っちゃいるが止まらない・・(^^


 勿論、ダイスの息子さんも・・かなり自由にやってます。noisy も何度か扱わせていただきました。ですが、

「毎年、味もスタイルも変わる」

もので、今は静観・・(^^;;


 で、トラペさんちの長男のピエールさんのこの、

「白葡萄と黒葡萄によるアンブレ・ルージュ・マセレ」

ですが、2019年ものを軽く超えて来る素晴らしい味わいをしていました。感性のワイン・・と言えましょうか。サーモンピンクな色彩からは、

「ロゼのニュアンス」

を感じます。

 そして、柔らかでほんのり・・いや、僅かに甘みを感じますが、そこにはやはりエレガンスや質感の高さがしっかり感じられます。

 まぁ・・美味しいロゼ、しかもナチュールと言うことになりますと、

「マルク・アンジェリのロゼ・ダンジュール」

が有ります。これはほんのり甘く、ふんわりとしていてソフト、ふわふわ感が何とも心地良いナチュールさを感じさせてくれる佳品ですが・・質感、高級感と言うことになりますとどうでしょうか。ちょっと高くなり過ぎてしまったような気がします。

 ですが、このマセレーションしたアンブレ・ルージュには・・まぁ・・仕方が無いのかもしれませんが、トラペ的な気品が備わっているんですね・・。

 そして勿論、マセレしていますから、深みや複雑性、飲み応え・・と言った部分もしっかり有り、その上で気品のある仕上がりになっています。

 ピノ・グリ的、比較的穏やかなスパイスと果実表現もピノ・ノワールのさらに穏やかな果実表現に加わり、単独で飲んでも、マリアージュも大抵そつなく行けるはずの不思議な存在です。是非飲んでみてください。お勧めします!





 以下は以前のレヴューです。
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【な・・なんじゃこりゃぁ~!!・・しかし・・この美味しさに納得させられてしまいますよ・・こんなに美味しいピノって!・・激ウマです!】

 もう、グラスに注いだ瞬間から・・

「えっ?・・何これ・・」

・・です。

 凄いショックです。赤だって聞いてましたから・・どう見ても赤じゃなくてロゼだし、「アンブル」と言いながらも「アンバー(琥珀)」では無いし・・

「私に一体どうしろと言うのよ・・?」

と言うような想像だけが膨らんで行ってしまいました。


 しかしですね・・その膨らみの有るサクランボそのもののようなナチュラルなアロマと、正に高級サクランボを口にした時のような、甘みさえ感じるのに、甘いなどとは思えない、リアルな果実感に満たされてしまって・・

「いや~・・これは絶対有り・・でしょ!」

と言うような気になってしまったワインです。


 そもそもですね、赤ワインやロゼで「甘い」は禁句に近いものが有ります。糖分的な甘さはないんですよこれ・・でも、酸のしっかりした果実的な甘みは有るんですね・・なので、甘くはないんだけど甘い・・もしくは、甘いんだけど甘く無い・・等と言うような中途半端な表現になってしまうんですね。

 大体、

「甘いのは嫌いだ」

などと日本酒好きの方が良く言いますが、日本酒って・・相当に残糖分は有るのが普通なんですね。特に高級酒になればなるほど・・です。糖分が完全にアルコールと炭酸ガスに変化するような・・それも、高質さを保ったままそのように仕上げられる凄い酵母と、そんな酵母を自由に操れるスキルが有れば別なんですけどね。

 なので、純米大吟醸の粕歩合の高いお酒が大好きで、ドライなのじゃないとダメ・・と言うのは、ある意味、相反することを言っている訳ですね・・例外が無いとは言いませんが・・。


 で、このところのトラペさんは本当に素晴らしいです。ブルゴーニュの凄さは誰しもが認めるところまで来ていると思いますが、アルザスの方はそこまでじゃないですよね?・・どこかに何かしらの、幾分の「緩み」が感じられた場合は、

「・・ん~・・今一歩かな・・」

などと感じてしまいますが、今回テイスティングさせていただいた一連のヴァン・ダルザスは、下から上まで素晴らしい量のミネラリティが硬質感を漂わせ、美しい酸味を際立たせていますから、

「緩くダルイ果実」

は完全に消え、

「美しい果実の煌めき!」

とさえ感じられる見事なワインに仕上がっていました。で・・甘く無いです・・


 そんな中で、新たに造られた「ピノ・ノワール沢山+ピノ・グリちょっと」の・・いや、noisy 的には「ルージュ」は有り得ず、「ロゼ」だは思いますが、フィネスさんからの資料によると「ルージュ」だと言うことなので・・そのようにさせていただきました・・そんなバランスが、

「これで良いんだ!」

と無理矢理にも肯定させられてしまう凄い美味しさを持っていることに、感動しています。


「いや~・・ドメーヌの人たちって、こんなに美味しいものを隠していたんだ!・・きっといつもこんな美味しいもの飲んでるに違いない!」

 みたいな、半分やっかみの入った心持ちも存在しているのも事実です。


「これは実に楽しい!・・そして美味しい!」

 ので、是非飲んでみて下さい。必飲と言いたいところですが、どうやら相当に人気のようで追加は難しそうです。本当に美味しい!・・しかも、少し残して後日飲んでも・・「えっ?」と驚きが有ると思いますよ。お勧めします!お早めにどうぞ!



2021 Ambre Blanc Muscat Macere
アンブル・ブラン・ミュスカ・マセレ

18013
自然派
白 辛口
フランス
アルザス
リクヴィール
ドメーヌ・トラペ・アルザス

■エージェント情報
 特級区画「Shoenenbourg(シュナンブール)」に植えられているミュスカ種の葡萄を赤ワインと同じように果皮浸漬をさせながら醸造したキュヴェで今回入荷した2021年ヴィンテージが初リリース。ミュスカ種はメソポタミア文明から存在していた古代品種で病気に弱く、醸造でも揮発酸が出やすいとても繊細で取り扱いの難しい品種。卵型のコンクリートタンクで櫂入れはせず液循環のみで時間をかけて醸造しています。ミュスカ特有のフローラルな香り、ハツラツとした酸味とミネラル由来の塩味、果皮の渋味も感じられるスッキリとしながらも玄人好みの味わいになります。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥5,650 (外税) 
【なんとグラン・クリュ・シュナンブールに植わったミュスカのマセレ!2021年初登場にして、素晴らしく深く感性を刺激してくれる見事な味わいでした!】
 ぎえ~・・何と、

「シュナンブールG.C.」

です!

 勿論ですが前回、「シュナンブール」とちゃんと記載のあるリースリングG.C.もご案内させていただきましたが、

「今回はシュナンブールとも、グラン・クリュとも記載の出来ない・・マセレーションしたミュスカ!」

です。さらに勿論、今回が初登場です。

 いや~・・自由ですね~~・・きっと楽しいでしょうね~・・順子さんがきっと焼餅やいてますよ・・きっと。

 まぁ・・そんなことはトラペだから出来るんでしょう。グラン・クリュの畑をアチコチに持っていて、資金もそれなりに有り、働き手も集めやすいのでしょう・・想像に過ぎませんが。

 いや、そうじゃないと・・

「シュナンブールで販売すれば、あと50パーセントは高く販売できる!」

などと思ってしまえば・・そっちに行ってしまいますよね。

 ピノ・ノワールのシャペル1441もそうですが、グラン・クリュのピノ・ノワールは有り得ない訳ですから・・商売だけを考えるなら白の品種に植え替えてしまうでしょう。

 だから長男のピエールさん・・今が滅茶楽しいんじゃないでしょうか。これから皆がビックリするようなことを次から次へとやって行くんじゃないかと、陰ながら期待しています。

 で、

「やっていて楽しいだけじゃやっていけない!」

のがこの世の道理ですよね?・・結果が付いてこないといけない訳です。

 ですが・・

「このミュスカ..すっごい・・美味しい!」

んですね~・・。

 しかもですね・・このシュナンブールのミュスカ、

「滅茶ドライに仕上げた!」

んですね。甘みは無い・・と言って良いレベルです。

 ですがミュスカをドライにしますとですね・・大抵、余り美味しく無い・・特に若いうちは・・いや、これは経験上ですから、例外も有ると思いますよ。

 ほんのりとピノ・グリっぽいスパイスからの南国フルーツと北国のフルーツ。白っぽく目の細かい石灰が多量に感じられます。

「マセレーションしてるの?」

と言うに違いないほど色落ちしていない色彩から、黄色いフルーツが総体で襲ってきます。そして・・通常は・・軽やかな味わいになると思うんですが、

「さすがグラン・クリュの底力?・・低域からの持ち上げが非常に美しい」

です。これは条件の良く無い畑からのミュスカでは、ちょっと出来ない仕事だと感じます。エレガンスが凄く、「めちゃ上品だ」と・・感嘆符が付いてしまうほどです。

 白ワインとしても太さも有り、しかしきちんとエレガンスとフィネスも存在していて、饒舌だが嫌味は一切無しの・・凄いワインになっています。

 まぁ・・マセレーションしたらグラン・クリュを名乗れないんでしょうかね?・・判りませんが、敢えて名乗らないのには理由がきっとあると思います。

 因みにこの「マセレ・シリーズ」は全て蝋封で、このミュスカは「白の蝋封」です。オレンジはオレンジ色、ルージュは赤・・と言う具合に分かれています。いや~・・造っていても楽しいだろうし、テイスティングしていても育って行く姿を見つつ美味しくなるのが楽しいだろうし・・

「トラペ・ダルザスのマセレ・シリーズは、これからも目が離せない!」

と断言しちゃいましょう!

 そして、2020年以前とは・・完成度が凄く上がったと実感しています。是非飲んでビックリしてみてください。「マセレーション」を意識しても、意識しなくても美味しく飲める・・凄いワインです。超お勧めします!


2022 A Minima Vin d'Alsace Blanc
ア・ミニマ・ヴァン・ダルザス・ブラン

18014
自然派
白 辛口
フランス
アルザス
ベブレンハイム
ドメーヌ・トラペ・アルザス

■エージェント情報
 ブルゴーニュのア・ミニマ同様、醸造段階でSO2を使用していないキュヴェ。以前はネゴス売りしていた葡萄で2012年ヴィンテージから造り始めたワインになります。シルヴァネール、リースリング、ゲヴェルツトラミネール、ピノ ブラン、ピノ グリ、ミュスカ、シャスラ、合計7品種をフレッシュさを残すためにステンレスタンクで醸造しています。青りんごや洋梨、フレッシュなマンゴーの香り、瑞々しくフレッシュな果実味、甘さ控えめで爽やかな酸味とのバランスも素晴らしい、軽やかでとても飲みやすい味わいです。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥3,450 (外税) 
【トラペ・ダルザスのベース・キュヴェですが、2022年と言うことも有ってか・・滅茶旨し!・・Noisy wine には初のお目見えです!】
 マルセル・ダイスにも「ヴァン・ダルザス・ブラン」が有りまして、長らく定番で扱わせていただいておりました。

 ですが大分高くなっちゃいまして・・それともう一つ・・

「背が高くて中々入れて置けるスペースが取れない・・」

「発送時に梱包に苦労する」

と言う・・(^^;; まぁ、二次的な問題なんですけどね。やはり背の高いボトルを仕舞えるスペースは限られまして、

「そこはすでに埋まってしまっている」

と言うのも有るんですね。なのでこのところ2~3年は仕入れられていないんです。

 で、このア・ミニマ・ブランですが、レッキとしたアルザスA.O.P.の白ワインです。ヴァン・ド・フランスとか・・では有りませんで地方名ワインです。

 アルザスで取れる葡萄を数種、セパージュしたものになります。

 まぁ・・・初めての扱いなので・・ちょっと慎重に・・と言いますか、取りあえず眉に唾をつけておいてテイスティングしたんですが・・いや・・トラペ・ダルザスは・・

「スタイルが一貫している!」

のに驚きました。

 飲んだ感覚は上級キュヴェとほぼ変わらないんですね。

 豊かで柔らか、果実表現がしっかり有って、その周りをミネラリティが保護しているような感じ。ミネラルで完全にコーティングと言うのではなくて、

「まとわりつく」

感じです。

 ですから、表現が穏やかなんですね。穏やかだけれどちゃんと表現されている。そして柔らかい。柑橘も有れば豊かな南のフルーツもそこはかとなく・・いる。当然ながらミネラリティも高く、余韻まで美しく減衰量を整えながら消えて行く・・。

 ですから、有りがちな・・

「刺々しい表現」

や、

「暑苦しい感じ」

が無いんですね。

 アルザスは結構に昼間は暑いので、ゴージャスな感じは出るんですね。でも、その表情がエグイと・・ちょっと冷めてしまうでしょう?・・その辺のエレガンスが、

「この何年かでトラペ・ダルザスが完成形に!」

なったんじゃないかと・・ハッキリとは気付きませんでしたが・・(^^;;


 いや、とにかくですね・・ブルゴーニュのように2022年ものがズラリと揃う訳では無く、未だに、

「2015~2017年のグラン・クリュ」

が届く訳ですよ。

 ですから・・

「2022年にトラペ・ダルザスは完成形になった!」

などとは言えないと言いますか、判らなかった!・・と言うのが正解なんですね。

 このア・ミニマ・ブラン、是非飲んでみてください!・・そして気に入ったらスポーレンを・・ゾンネングランツを、シュナンブールを飲んでみてください。白ワインファンになっちゃうかもしれませんが、それも良いと思います。お勧めします!


2021 Gewurztraminer Beblenheim
ゲヴュルツトラミネール・ベブレンハイム

17889
自然派
白 辛口
フランス
アルザス
ドメーヌ・トラペ・アルザス

■エージェント情報
 ゲヴェルツトラミネール種100%。葡萄の木は「リースリング ベブレンハイム」と共に1956年に植樹され、樹齢が約60年です。畑は特級ゾンネングランツのすぐ下に位置し、広さは約1.2ha。深い粘土質土壌でスパイシーなワインになりやすい特徴があります。キンモクセイやライチの香りで果実味と酸のバランスが良く、ミネラルが豊富でオイリーでありながらもスッキリした味わいです。フォワグラなどの濃厚な味の料理やリンゴを使ったデザートに良く合います。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥3,890 (外税) 
【緊張感とふくよかさを持ったエレガントな表情のゾンネングランツには追いつかないにせよ、ドライでやさしく、そして深いベブレンハイムのゲヴェの出来は素晴らしいです!】
 ん~・・2021年のアルザスって、ブルゴーニュのようでは無かったんですね、きっと。

 2020年もこのワイン、とても美味しかったんですが、2021年ものは非常に健康的で・・豊かさは今のところは「そこそこ」、すっと高域に伸びて行きながら、穏やかなスパイス、おしとやかで品のある果実を感じさせてくれます。勿論、ミネラリティも・・

「飲んでいて見えるように・・」

感じられます。

 あ・・写真を見ても判りますよね・・めっちゃ美しいでしょう?・・ゆったりと流れ落ちる涙と、少し緑掛かった黄色い色彩の美しさったら・・。

 そして、ノーズへ直接感じられるアロマも、アルザスワインの場合は結構「ソリッド」でえぐられますが、トラペの場合は先端が丸いので、全然えぐられないんですね。

 もしかして、2020年ものの方が果実は強いかもしれません。ですが、noisy 的にはこのミネラリティがすっと感じられ、果実を抑え気味にしたようなニュアンスが、より美味しく感じられると思うんですね。

 アルザスにも、非常に秀逸な造り手さんは数人いらっしゃいます。ツィント・ユンブレヒト、マルセル・ダイス・・他にも・・です。

 それでも、今のトラペほどに柔らかで、ちゃんとミネラリティが有って、フィネスを持っているワインを造る方は・・もしかしたら居ないんじゃないかとさえ思ってしまうほどの・・仕上がりです。

 ダイスも勿論、非常に柔らかで、複雑性が有って素晴らしいです。ですが、トラペほどは柔らかくはないかな・・。まぁ、柔らかければ良いと言う話しでは無いので勘違いしないでいただきたいんですが、

「時にその素晴らしい表情は、ツゥー・マッチに感じられる場合も有り得る」

んですね。

 ゲヴェの素晴らしい特徴でもあるスパイシーな果実、スパイシーなアロマは、ちょっとキツく感じられる時が有りますし、ピノ・グリでも同様です。熟成でちょうど良くなってくる場合も有れば、その切っ先のような切れ味鋭いアロマが、厳しいと感じることも有ると思います。

 トラペの場合・・そこの加減と言いますか、表現が大変素晴らしいと思います。ここまで言えるのは・・今回のテイスティングを経てからです。是非飲んでみてください。非常にリーズナブルだと思います。


 以下は以前のレヴューです。
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【こちらのゲヴェも過去最高間違い無し!・・良年だからこそのふんわり優しいゲヴェ的スパイシー感、冷ややかな柑橘を思わせる果実がドライなのに甘みさえ感じさせてくれます!】

 古い年代の写真がこの下に有りますが、比較してしまうと・・どうにもこうにも言葉にならないほど、全く異なる色彩になってしまっていますから、余り比較できない感じになってしまいます。

 ですがやはり、人が丹精込めて手を入れた畑が徐々に活気を取り戻し、それが良年で一気に花開く・・そんな感じだと思うんですね。

 2023年と言う今年は余りそんな感じはしなかったんですが、大抵・・毎年、寒い時期を超えて徐々に温かくなって来る頃・・

「いきなりの春雷に驚かされる!」

ことって無いでしょうか?

 noisy 的には、この暖かくなって来たなぁ・・と感じた頃に凄い雷が落ちて、ちょっと怖い思いをする訳ですね。

「・・近くに落ちないで欲しいなぁ・・停電は勘弁!」

 まぁ・・ワインが有りますからね・・気にしている訳です。寒い時期ですからまだ良いんですけど。

 ですが、その「春雷!」が落ちるとですね・・


「草木が一気に目を覚まし、グングン伸びて・・春の花を咲かせる!」

 ・・そんなイメージが有るんですね。店の裏の庭の雑草もまた、春雷を待ちわびたように・・グングンとその勢力範囲を拡げるような感覚なんです。もしかしたら気のせい?・・かもしれませんが、何でしょう・・雷が落ちることによって土壌が活性化されるのかな・・などと勝手に解釈しています。


 同種で論じられはしないのでしょうが、

「ビオディナミにしたから・・ビオロジックにして有機を頑張っているから・・」

と言って、2~3年で大きな結果を得ることは無いと思うんですね。

 目に見えて変わって来たのは、ヴィニュロンとしますと感じられると思います。ですがむしろ収穫は多くなりませんし、余り増えて貰っても困る訳です。若い木は旺盛ですが、やはり水っぽい葡萄になってしまいます。

 そんなビオ化の影響がようやくトラペ・ダルザスの葡萄を素晴らしいものにしたのと2020年の気候とのコラボレーションなのでしょうか。このゲヴェもリースリング同様に素晴らしい仕上がりなんですね。

 豊かで満ちているんですが、しっかり締まってもいるんです。豊かな果実にミネラリティはたっぷり!・・グラスを伝う涙がボリュームを感じさせます。

 下にある昔の写真には、

「飛沫の雫は見えるが涙にはならない」

ですし、何より色彩がもう・・全く異なる訳です。

 ここまで質が上がって来ますと、全く別のワインみたいな感覚になって来ます。過去最高間違い無し!です。

 まぁ・・マルセル・ダイスで言えば、村名格の畑を自称1級格としたようなイメージです・・流石にグラン・クリュには成れませんが、満足感はたっぷりです。

 ドライですが集中していますので、グラも有り、旨味がしっかり載っています。ゲヴェにしては細く無く、豊かなボディで還ってくる果実的スパイスなノーズにフィネスが有ります。是非飲んでみてください。超お勧めします!安いと思います。


【ゲヴェの、時折見せるトゲトゲしさを、優しくソフトに包み込んだトラペならではのミネラリティとテクスチュア!美味しいです!】

 トラペ・ダルザスのベースのゲヴェです。ベースと言いましても・・デイリー感覚よりもちょっと高級な感じがします。

 この辺りのクラスで比較するとなると、ジェラール・シュレールかマルセル・ダイスか・・と言うことになろうかと思いますが・・

 シュレールと比較しますと、ブレの大きい感じのシュレール、安心感・安定感のトラペ・・でしょうか。シュレールは時折、結構な揮発酸を感じることが有りますし、甘かったり超ドライだったり・・でもパリティキュリエールは美味しい・・(^^;;。価格的にも同様な位です。

 一方トラペはと言いますと、以前の「優しいだけのトラペ」と言うような・・まぁ、悪く言えばですが・・ふんわり感のある滑らかなテクスチュアに加え、ミネラリティの豊かさが加わった感が有り、さらに、

「一皮むけた!」

と言いたくなるような見事な仕上がりです。

 ダイスと比較しますと・・ダイスの下のクラスの「ゲヴェだけ」と言うのは無いように思います。中間クラスと言いますが、単に、ヴァンダンジュ・タルディヴのゲヴェなどは有りまして、むしろ・・

「そのクラス(中~高)のダイスのワインに似た感じ」

を受けました。

 ただし、ダイスもビオに徐々に移行してましたので、どの段階でのダイスか・・と言いますと、ビオに移行中のダイス・・のヴァンダンジュ・タルディヴ系に似た感を受けます。

 でもトラペのこのゲヴェ・ベブレンハイムは「甘くない」です。もしかしたら人に寄り「甘み」を指摘するかな?・・と言う程度でして、今回ご案内できるかどうか微妙ですが、ダイスの「2016 ベルケム・ブラン」の方が、一部のベクトルがキュッと締まって甘みを感じさせる部分が多く、甘いかと思います。なので、ドライ、もしくはセック位だと思っていただいて結構です。

 ゲヴェらしい華やかさを包み込んだトラペらしいミネラリティ、テクスチュアの優しさが非常に心地良いです。是非飲んでみて下さい。お勧めします!


2021 Riesling Beblenheim
リースリング・ベブレンハイム

17890
自然派
白 辛口
フランス
アルザス
ベブレンハイム
ドメーヌ・トラペ・アルザス

■エージェント情報
 リースリング種100%。特級のゾンネングランツの下のベブレンハイムに畑があり、面積は約1.5haになります。畑の土壌は粘土が少なく、堆積岩が砂に変わった砂質土壌で熱を吸収しやすく、畑が暑いので成熟しやすい特徴があります。僅か2キロしか離れていないショーネンブールの区画より8~10日も早く収穫が行われます。リースリング特有の酸味が素晴らしく、フレッシュな果実味とのバランスも良い甘さ控えめの飲みやすい味わいです。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥3,890 (外税) 
【今回届いたトラペ・ダルザスのアイテムで、最もドライなのはこのリースリング!・・しかも2020年よりも高質だと感じるのは・・なぜなのでしょう・・】
 旨いです!・・飲み心地が実によく、しかも普段良くテイスティングしているブルゴーニュのシャルドネのように・・美味しいと感じながら飲めてしまいます。

 ドイツのザールほどの金属感は無いですが、ほんのりと金属的なニュアンスとペトロールが香ります。ミネラリティはたっぷりで、やや果実表現を抑え込み気味です。・・まぁ、その感じがまた若いブルゴーニュを飲んでいるようなイメージにも繋がっているのかもしれません。

 ここの畑はゾンネングランツの真下と言うことですから、グラン・クリュ・ゾンネングランツよりも表土は厚いのかと思いますが、あまりそんなに豊かな感じはしませんで、幾分日照が弱いのかな?・・みたいなニュアンスを受け取ります。これは2021年もの特有のニュアンスかもしれません。

 非常に繊細で、2020年ものに感じた「大らかさ」みたいなものは無く、相反するようなトラペ的な柔らかさと優しさを感じます。飲み進めるにしたがって、美味しさが増してくるような感じで、

「・・ん・・これは・・旨い!」

と。

 2021年もののベブレンハイムのゲヴェのテイスティング時には余り感じませんでしたが、こちらのリースリングの方が・・

「凄く冷ややか!」

に感じます。

 この冷涼さが切れの良さと繋がって、非常に心地良いのかもしれませんね。

 今年は2023年ですが・・まぁ・・暑かった!・・そしていつまでも暑かったですよね。

 実は・・noisy が育てているピノ・ノワール(ピノ・ファン)ですが春先までは非常に好調でして、ある程度ハーヴェストして芽を少な目にして、

「今年こそは美味しいピノ・ノワールを・・食べるぞ!?」

とばかりに頑張っていました。

 ところがですね・・この暑さですよ。庭に出て作業もする気にならない・・と言うか、暑過ぎて目を回しそうな位でしたよね。なので、それ以降はちょっと目を離してしまった時期が有ったんです。

 で、8月頃だったか7月後半だったか忘れましたが、思い立って庭に出て様子を見たんですね。そうしたらなんと・・

「どこをどう探しても、葡萄の房がどこにも無い!」

のに気付いたんですね。そんなバカな・・と必死に探しましたが見当たりません。良い感じで存在していたはずでした。

 さらに探しますと・・なんと・・

「・・えっ?」


 そうなんです。なんと、萎びて茶っぽくなった果梗だけ・・が無残な姿で見つかったんです。

 そうやら余りに暑過ぎて、葡萄が実の水分を吸収しちゃったようなんですね・・もう、がっかりです。

 で、今日・・諦めていたんですが一応調べてみますと、2番芽、3番芽が出ていまして、小さな房が少々出ていました。黒いのを食べてみましたら、ほんのり甘かった・・(T.T

 写真を掲載しておきますね・・。左がおそらく2番芽、右がおそらく3~4番芽です。

 あ、大きく脱線してしまいましたが、葡萄を育てるって、とんでもなく大変ですよ。このリースリング、滅茶美味しいです。是非ご検討くださいませ!




 以下は以前のレヴューです。
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【ヴィンテージ背景なのか、ビオ的栽培が結実した性か・・文句の無い、まるっと優しい果実に溶け込んだミネラリティが一体となって素晴らしい感覚を与えてくれます!過去最高!】

 非常に・・美味しいです!まさにアルザス・リースリングの最高峰と言って良い出来です。

 まぁ・・こんなことを言うと引かれてしまうかもしれませんが、

「凄みは無い・・」

です・・。それは仕方が無い・・格上の畑の、例えばグラン・クリュの質感にはどうやっても適わないとは思います。

 ですが、

「何一つ欠けていない、リースリングの真ん丸な小果実をブリっとした触感さえ感じられるような感覚を覚える!」

感じがするんですね。

 しかもトラペ的なソフトさ、優しさの中に一体となってしっかり溶け込んでいるミネラリティ・・正に一体感、シームレスなニュアンスに、気品さえ感じられる訳です。

 さらにはその果実感はトラペのアルザスワインでは質感・量感とも過去最高です。柑橘果実がバッチリ載り、ドライなんだけれど集中しているので旨味がキッチリ載っています。そしてキレもしっかり有るのに・・優しいんですね。


 ちょっと・・過去の写真を見て比べてみてください。

「?・・本当に同じワイン・・?」

と思っちゃいますよね?

 集中していますから蜜っぽさ、そしてねっとり感も有りますが、それが全然嫌味にならないんですよ。良い年のアルザス・リースリングをしっかり楽しめるキュヴェだと思います。素晴らしいです!是非飲んでみてください。超お勧めします!





 以下は以前のレヴューです。
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【これは美味しい!品格の高さ、凛々しさ、優しさに満ちています!】

 これは美味しいです!・・ゲヴェも素晴らしいですけどね。とてもピュアで果実感とミネラリティのバランス、高貴なリースリングのハスキーな?アロマ、とってもそそられる感じがします。

 柑橘系のフレーヴァーはしっかり有り、基本ドライで、ドイツ系モーゼル・リースリングのような「尖がったベクトル」はたおやか、しかしちゃんと振れ切っているのが判ります。

 トラペ風のフカフカの土に、白さのあるミネラリティが以前より確実に増していると感じられますし、「品の良さ」を感じさせてくれるのは、よほど葡萄が良い出来だったか、トラペ・ダルザスの格が確実に上がって来たか・・と言うことだと思います。

 それに・・エチケットも大きく変わりまして、どこか「野暮ったい」と言うか「硬さ」「実直さ」を感じさせるものから、「古典ポップ」みたいな・・今までに無かった感じの絵になっています。

 ベースのリースリングだとは思えない、見事な味わいでした。是非飲んでみて下さい!超お勧めです!


 以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ほのかに有った甘味は消え、ドライながらエキスの美味しさが生む果実で飲ませるアルザスのリースリングです!】

 非常に美味しいです。アルザスのリースリングが持つ、鉄仮面的に厳しいドイツワイン的酸とは異なる、柔らかな酸と豊かなミネラリティの、

「ふっかふかなテクスチュアのリースリング」

です。

 以前のベブレンハイムはほんのり甘味が有りそれも良い表情では有ったのですが、2014年はドライに仕上がっており、葡萄の糖度と酸のバランスがベストな発酵が出来たんじゃないかと思います。果実の出方も実に自然で、トラペならではの「ふっかふかさ」、土壌の柔らかさが感じられます。

 最もコア的にもしっかりしていて、ただナヨナヨしたコシの無い味わいでは有りませんで、非常に良く出来たアルザス・リースリングと言えるでしょう。さすがにグラン・クリュ並みとは言えませんが、ノーズの奥深くにグググッと入ってくる気品あるアロマには、優れた畑が持つ高貴なニュアンスが混じります。

 これ・・どう表現したら良いのか未だに判りませんで、繊細かつ高貴なニュアンスとか言えませんよね。シャンパーニュでもグラン・クリュのシャルドネなどにも通じる部分で、蜜とか石とか果実が微妙に混じり合った、あの感触です。

 素晴らしい仕上がりです。スパイシーなゲヴェも旨いですので悩むところですが是非飲んでみてください。


 以下は以前のヴィンテージのレヴューです。
━━━━━
【ほのかな甘みがクセになる!絶妙の残糖です!マリアージュも万能に近くて簡単!】


とても美味しかったです!ビオならではのピュア感と、畑のフカフカなニュアンスが伝わってくるかのようなテクスチュアの起伏・・・そして、ミネラリティがしっかりあるところに、わずかな・・実に心憎い程度の残糖が有るんですね。

 香りにも単なるリースリング的なアロマ以外に、フラワリーさ、ハーブのニュアンス、スパイスが積層していて、しかもそれが全く嫌味になっておらず、極自然に一体感ろして感じられるので、非常に飲みやすい逸品です。

 グラン・クリュの真下の畑のようで、アルザスの良い畑特有のニュアンス・・・何と形容すれば良いのか判りませんが、大量に有るミネラリティそのものから薫ってくるアロマが素晴らしいです。


 今回、このワインを紹介してくれたのは、何とFネスさんのK君です。Fネスさんとは随分前に切れてしまっていて、長く取引が無かったんですが・・・横浜の平野さんが紹介してくれたようで、取引が無いと思ったK君がnoisy のところに来てくれたんですね。

 で、K君は恵比寿にある某ワインショップに居たそうなんですが、縁有ってか、Fネスさんのワインファンだったとのことで、入社されたそうです。

 まぁ、この世は人と人のつながりで持っているなと感じます。余り人当たりの良い方では無い noisy ですから・・ちゅうか、良いことも悪いこともつい正直に言ってしまいますから・・風当たりも強いのかと認識してます。

 そんな訳で、新たにアイテムが色々来るかもしれませんのでご期待ください。・・ん?ルーミエ?・・いや、そこは期待せんで貰って・・。中身が美味しければ、そしてプライスが適正だと判断できれば、どんどんやりますよ。このトラペのベブレンハイム、非常に美味しいので・・・来月も追加するつもりです。もし在庫が切れていたら通信事項に書いてくださいね。お奨めします!一推しです!夏のミネラル補給、食欲減退感殲滅にどうぞ!


■新米ソムリエ oisy の熱血テイスティングコメント(一応、調理師免許も持ってます・・)
Beblenheim Riesling 2010 Domaine Trapet

「冷ややかな酸に支えられた甘口リースリング!ウマイ!」

 最初に、これはドライなタイプのワインという先入観を持って飲んだらかなり甘く感じます。
しかし豊富な酸とミネラルによって締まりがあり、だれるような甘さではなく気持ちの良い甘みが残っていて後半にはオレンジピール的苦み。とても美味しいです。
 
 味わいは凝縮感とダイナミックさありながらとても複雑で繊細なリースリングの香りです。飲み込んだ後の鼻から抜ける香りはライム、ライチ、レモンの良いフルーツ香を纏った柔らかいぺトロール香です。
 良く熟していながら爽やかさを感じる、乾燥して寒いアルザスのテロワールを感じます。粘性もあり、しつこくない程のトロミがあります。
 このワインを飲んだらまず残糖を感じますが、酸、ミネラルのバランス感覚はかなり良し。締めるところは締める!馴れ合いは好きじゃない!そんな良ワインです。

 僕自身あまりアルザスの経験が少ないのですが、頭真っ白にして飲んで普通に美味しいです。
 合わせる料理はNoisy的には何でも合うそうですが自分も色々試してみたくなります。イメージではスパイスの効いたサラミやドライなソーセージのソテー、ブルーチーズなんか最高に合うんじゃないかな。

いやはや、個人的な好みなのかもしれませんが甘酸な寒い地域のピュアワインは大好きですね。


2017 Sonnenglanz Grand Cru Gewurztraminer
ゾンネングランツ・グラン・クリュ・ゲヴェルツトラミネール

18007
自然派
白 辛口
フランス
アルザス
ベブレンハイム
ドメーヌ・トラペ・アルザス

■エージェント情報
  ゲヴェルツトラミネール種100%。ストラスブルグの南にあるコルマールの町の近くにゾンネングランツの区画があります。この区画の標高は約250メートルで粘土石灰質土壌が主です。品種特有のミネラルが素晴らしく、肉厚かつオイリーで甘みの強いワインですが、酸味もしっかりあるので飲み飽きしません。「SONNENGLANZ(ゾンネングランツ)」とは太陽の輝きという意味です。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥6,380 (外税) 
【ふかふかとした土の柔らかさ、日照の強さを感じさせるゲヴェの優品!・・スポーレンの今の仕上がりには及ばないが先行きは??】
 これも激旨でした!・・まぁ・・スポーレンの方が全然高価ですから仕方が無いのかもしれませんが・・でも、

「今のところはスポーレンには届かない」

と言っておきましょう。

 これはポテンシャルが届かない・・と言うよりは、タイミングの問題かもしれないから・・です。

 日照の強さによる糖度が高い葡萄になったと思いますが・・どうなんでしょうね・・これは豊満と言うべきなのかどうか・・。スポーレンに比較しますと、幾分ですが残糖は多いのかもしれません。

 ですが、「甘い!」と言う感覚では無く、

「もしかしたら残糖分を分離して感じることが出来るかも・・」

と言うようなレベルです。

 なので、noisy 的には豊満だ・・とまでは行かず、豊かさが有る・・と言う感じでしょうか。

 その上で・・透明感の高いミネラリティがふんだんに感じられ、それが果実にまとわりついている感じなんですね・・マスキングはしていないので・・果実感はしっかり感じられます。

 ゲヴェらしいライチやパッションフルーツのニュアンスが有ります。ですが、トラペですから・・。非常にエレガントで心地良いです。トゲトゲしくない・・見事な果実、スパイスの表現になっていると思います。

「・・あれ?・・トラペのアルザスって、こんなにレベルが高かったっけ?」

と・・思ってしまいますよ・・きっと。

 何しろ、ここで2017年ものですから・・。そして、この「黄色の濃さ」です。実に美しい色彩ですし、濃密さを感じさせる色彩です。なので、

「果実表現は黄色いフルーツ主体」

ですし、

「やや赤く色付いたフルーツも混じってくる」

んですね。

 noisy の場合、白ワインも大好きですから・・。いや、皆さんはどうしても「赤ワインが飲みたい!」とおっしゃる訳ですが、いやいや・・白ワインの凄いアイテムは、赤ワインを凌駕してしまう・・とも思っているんですね。

 アルザスのグラン・クリュの出来の良いものは、そんなワインのひとつでも有ります。是非飲んでみてください。お勧めします!



【高貴種ゲヴェの見事な仕上がり!・・相当美味しいです!】

 同じくゾンネングランツG.C.のピノ・グリ2014も飲んでいますが、こうやって飲むと相当に違って感じられるのに、イメージは結構に近いんですよね。

 特にトラペさんのワインはそもそもが優しいところに持って来て、ブルゴーニュはすでに、アルザスはこのところさらに硬質なミネラリティが表面側に出て来ていますので、

「ゲヴェの持つ、アチコチのベクトルにトゲが有るかのような出っ張りをもコーティングしている」

ようにも感じられるので、例えばライチっぽいスパイシーさも優しいし、熟度の高い果実が持つちょっとしたスパイシーさも滑らかになっている・・それがグラン・クリュの高質感と相まっているので、同じく「ゾンネングランツ」のピノ・グリだとすると、イメージ的には相当に近い・・でも実際に比較テイスティングしてみると、明らかに違う・・と言うことになります。

 敢えて言うなら、体表面積の大きいピノ・グリと、体表面積はやや小さく見えるがアチコチにトゲのように飛び出した果実のベクトルが有るので、実は体表面積ももっと大きいゲヴェと言うことになろうかと思います。

 そのうえで、このところのトラペ・ヴァン・ダルザスが身に纏い始めた凄いミネラリティのコーティングが有りますから、適度に押さえられた若く暴れる部分が見事に滑らかになり、そうなってくるとむしろ、「痩身のモデルさん風」のようにさえ感じられるんですね。大昔のダイスの凄いゲヴェは、その存在感に圧倒されるばかりでしたが、こちらの方は・・

「余りに美してついつい、デレデレとしてしまう・・」

 ような感じの自分に気付いてしまいます。

 まぁ・・トラペ・ダルザスのキュヴェの何かしらに、ちょっとしたネガティヴさが見つかればそこをしっかり書いて、こっちは美味しくて、あれはイマイチと書けるんですが、あのロゼだか赤だか判らないピノ・グリ表示のピノ・ノワールも、実は滅茶苦茶美味しいですし、そもそもグラン・クリュのソンネングランツが美味しくない訳が無く、しかもグラン・クリュたる風格さえ漂わせているのに、トラペ風の優しさがそうも感じさせない感じがまた、ちょっと惚れ直してしまうんですね。

 滅茶美味しいです。尖がったゲヴェは嫌いだとおっしゃる方・・そんな方こそ、是非飲んでみて下さい。アルザスワインの素晴らしさをきっと感じていただけるでしょう。お勧めします。


2016 Sonnenglanz Grand Cru Pinot Gris
ゾンネングランツ・グラン・クリュ・ピノ・グリ

18011
自然派
白 辛口
フランス
アルザス
ベブレンハイム
ドメーヌ・トラペ・アルザス

■エージェント情報
 ピノ・グリ種100%。ストラスブルグの南のコルマールの町の近くにゾンネングランツの区画があります。この区画の標高は約250メートルで粘土石灰質が主でムール貝の化石が多くみられる畑です。果実味たっぷりで厚みがあり、とてもオイリーでリッチな味わいです。甘いワインになりやすい葡萄品種なので、葡萄をあまり成熟させずにフレッシュな味わいになるように心掛けています。若いうちは品種特有のほろ苦さと固さも見られます。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥6,380 (外税) 


2015 Sonnenglanz Grand Cru Pinot Gris
ゾンネングランツ・グラン・クリュ・ピノグリ

18010
自然派
白 辛口
フランス
アルザス
ベブレンハイム
ドメーヌ・トラペ・アルザス

  ピノ・グリ種100%。2014年はとても暖かく葡萄は良く成熟したが、「スズキバエ」というヴィネガー臭を発生させる虫の被害が所々であったので造れなかったキュヴェもあった。2013年より明らかに黄色が強く、リンゴの蜜や蜂蜜のような香り、トロリとした口当たりで甘味たっぷりの分かりやすい味わい。酸味もしっかりしていて肉厚ながらも余韻はスッキリしている。

La Revue du Vin de France 15.5/20
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥6,380 (外税) 
【硬質なミネラリティと優しいスパイスのややスレンダーな味わい!・・豊かさを感じる他のグラン・クリュとは異なる個性が心地良いです!】
 ここはやはりちょっと硬質なミネラリティなんでしょうね。透明感の高いミネラリティがふんだんに感じられ、その分硬めに・・もしくはスレンダーに感じられます。

 複雑な表情にミネラリティがまとわりつく感じで、それが飲んでいて非常に心地良い・・トラペ・ダルザスのグラン・クリュの中では比較的、硬質だと感じます。

 ただし勘違いしないでいただきたいんですが、やはりそこは「トラペ」ですから・・。バキッと硬いんじゃないんですね。言ってみれば・・

「他の生産者に比較したら絶対に柔らかい」

んです。

 トラペのアイテム中で言うと「やや硬め」で有って、表情に絡んでくるそのミネラリティが有るからこそ、この美味しさに繋がっていると感じています。

 ですから、トラペのG.C.ピノ・グリはとてもゲヴェ的な側面が感じられる訳ですが、トラペのG.C.ゲヴェにしても非常に優しい訳です。勿論、緩い訳でも有りません。

 一般的にゲヴェの場合はライチとかパインとかの、ちょっとスパイシーな果実やスパイスを感じるんですね。でも通常ですと、もっとギラギラした表現になって来ます。悪く言えば、キツイ感じです。

 ところが、ゲヴェほどでは無いにせよアルザスのピノ・グリは似たようなニュアンスを持っています。その表現はトラペの場合、さらに優しくなる感じです。

 言ってみれば、

「トゲの先は確実にヤスリで落とされている」

と言う感じで、

「飲んでいて刺さってくるような表現にならない」

んです。

 大抵の場合、そこを残糖的な甘みで丸く見せる訳なんですよ・・。でもトラペの場合は甘く無い・・ドライなんですね・・でも柔らかくて集中しているから、もしかして少しは甘いの?・・と・・(^^;; もっともトラペでは裏ラベルに糖度レベルを1~4までで記載していまして、2016年が3、2015年が4とし、数が大きい方が甘いとしています。でも、そんなに風には感じないと思います。

 大変良く出来ています。後は飲まれるタイミングでしょう。2015年ものと2016年ものを飲んでいますが、noisy が飲んだタイミングでは2016年ものの方がやや開いている感じでした。2015年の方がより硬質な感じでしたが、それもタイミングでしょう。お客様が飲まれる場合は、

「即飲まれるなら2016。12月からならどちらでも」

と言うような印象です。

 あ・・すみません・・テイスティングは8~9月だったんですね・・なのでそんなスケジュールです。是非飲んでみてください。お勧めします!



 以下は以前のレヴューです。
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【ピノ・グリにゲヴェをセパージュしたかのようなエキセントリックさがマイルドで素晴らしい!滑らかで実に旨いです!】

 良く出来たピノ・グリとゲヴェは、味わい的には結構に良く似ていて、noisy も迷うことが結構に有ります。若い時分の比較なら、まぁ・・そんなに外すことも無いと思うんですが、この2014年みたいに普通よりも4年遅れで届いたキュヴェなどは、相当に難しいですよ。奥に有る骨格の太さと、漂うアロマ、ブケなどから探って行くにせよ、難問で有ると個人的には思っています。

 で、スズキさんが有名になった年だったですかね。もうそんなに前の話だったでしょうか。揮発系の香りを付けられてしまうと言うので、

「へえ・・知らなかった~・・」

とビックリしたものです。


 ほんのりと蜜っぽいニュアンスに、スパイシーな果実・・優しい味のライチとか柑橘ですよね。それが何とも良い感じにアクセントと言うか、ワンポイントになっていて、トラペらしい優しい味わいにマッチしていて実に旨いです。味わいはリンゴ・梨系でアロマがそれらに柑橘を多めにトッピングした感じです。

 今回はヴィンテージの若い同じ畑のゲヴェが有るので、ちょうど飲めたんですが・・

「あの新しいゲヴェと・・このピノ・グリを嗅ぎ分けられないのか?」

と、簡単には答えは出ないような感じでは有りましたが、どちらも美味しいのは間違い無い・・特にこの蜜っぽいのに甘い訳では無い感じに、質の良さを感じました。美味しいので是非飲んでみて下さい。お勧めします!


2016 Sporen Grand Cru Gewurztraminer
スポーレン・グラン・クリュ・ゲヴュルツトラミネール

18008
自然派
白 辛口
フランス
アルザス
リクヴィール
ドメーヌ・トラペ・アルザス

■エージェント情報

  ゲヴェルツトラミネール種100%。ストラスブルグの南に位置するコルマールの町から北へ10kmほど行ったところにある特級区画「SPOREN(スポーレン)」。泥灰粘土質の土が深い畑なので根が地中深くまで伸びて様々な要素を吸収し、早熟な区画なので糖度が上がりやすく、エキゾチックでフローラルなアロマが豊かな甘味の強いエネルギッシュなワインです。
La Revue du Vin de France 16/20

750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥7,800 (外税) 
【仕上がり具合でグラン・クリュ内第一位!!・・これほどまでにエレガンスとフィネスを感じさせてくれるゲヴェに出会ったことは有るでしょうか?!】
 いや~・・めちゃくちゃ・・美味しい!・・素晴らしいです!・・スポーレン、惚れちゃいます~~!

 ゲヴェ好きにも堪らないと思いますが、そんなことを言わずとも・・

「白ワインとしても凄いバランスを持っている!」

と、

「今!」

感じさせてくれる、素晴らしいグラン・クリュです。こりゃぁ・・ワイン会に出したら・・みんな持って行ってしまうかもしれませんね~・・。

 しかもドライな味わいなんですが・・

「絶妙の甘み!」

を持っています。

 ドライなんだけど・・甘く無いんだけど・・甘みは完全に無い訳では無いと思います。その僅かな甘みがまぁ・・いや、無いんですけどね・・甘みとして感じていないはずだ・・と言うバランスをしているんです。

 ですから、滅茶優しいし、とんでもなく複雑ですし、有り得ないほど繊細です。

 そして、

「とても豊かだ!」

なんて絶対に言いたくないんですが、その繊細な表現が幾つか合わさっての・・総合的な豊かさと言いますか・・いや~・・

「トラペ・ダルザス・・来たんじゃない?」

と思わせるにふさわしい見事な表情でした。

「こりゃぁもう・・ボトルを抱えて飲んでしまうぞ・・」

と思っちゃいますが、それさえもさもありなんと・・感じていただけると思います。

 細かいことは言ってもしょうがない・・そんなレベルに「今」有ります。この冬、クリスマスやお正月、お誕生日、ワイン会に是非、お供させてください。素晴らしいです!



 以下は以前のレヴューです。
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 白ワインの写真は本当に難しくて、どの写真も本当に気に入らない・・で、この写真は、

「トラペのワインは山ほど有って、しかも字が小さいから後で判らなくなる」

とばかりに、チェックしやすいように「寄って」撮った写真なんですね。

 そうしたら、結構に色が見やすい・・判りやすいでしょう?・・これなら、

「お~・・それなら豊かそうな、ちょっとオイリーな味わいでしょう・・。」

と判りますよね。何が幸いするか判りません。でも、

「あれ?・・結局、昔の写真に・・結構近くない?」

と思ってしまったのも事実です。


 しかし少なくとも、同じくグラン・クリュだとしてもスポーレンって、こんなに黄色がしっかり入っていて、透明感の高いクリスタル風に輝くミネラリティが多い・・と言うのは気付きますよね。

 で、もう何日も掛けてトラペ・ダルザスのワインをテイスティングしている訳ですが、noisy のiphone の調子が悪いのか、「撮ったはずの写真が見当たらない事件」が立て続けに起きていまして、結果、2本目を開けたキュヴェが2アイテムも有った・・ことは流石に黙ってはいられません・・??

 でも、トラペのアルザスを開けても、家族の誰も文句を言わないんですよ。毎日のように飲んでいるんですよ?・・普通なら、

「・・あら・・また同じ顔!」

ってカミさんに言われてしまいますし、何より飽きてしまうでしょう?・・普通なら?


 しかし、飽きないんですね。どれもが特徴が有ってしかも美味しい。前年のものを飲んでいても、確実にそれを超えているのもしっかり伝わって来るんです。

 黄色味のしっかりしたリッチな味わいに、最近の・・と言っても遅れて届いていますから2015年ものですが、以前のスポーレンよりも確実に透明なミネラリティが高いです。それだけに酸味もしっかり感じられる・・なので果実酸に繋がり、果実感もしっかりしてくる・・そんな感じです。

 「豊かな味わいのスポーレン!」

 覚えておいてください。バナナとか、グレープフルーツとか、蜜とか・・そこにスパイシーなライチとか・・そんな有機物が高貴にしっかり感じられるグラン・クリュ・スポーレンのゲヴェでした。



 以下は以前のレヴューです。
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【精緻さに凄みを感じさせない静かなる凄み・・が凄いと思います・・!】


 これ、5千円もしないのなら滅茶素晴らしいと思います。

 ポテンシャルの高いゲヴェは、以前はもっとトゲトゲしく、しかしその棘の向かうベクトルの大きさが滅茶大きい・・ゆえにポテンシャルがある・・とずっと思って来ました。

 しかし、やはりワインは様々なバランスから成り立っています。15年経過すればバランスしてくる・・と言うのは、当たっていたとしても結構に問題かと。そこからの飲み頃期間が短すぎるとするなら、それはポテンシャルが高いとは言い切れないんじゃないかと、この10年ほどは思っている訳です。

 黄色い果実や様々なハーブ、有機物と無機物の香りが悩ましいも狂おしいのがゲヴェですが、一段とミネラリティの存在を大きくしてきた昨今のトラペにあって、ほんのりと熟が入って来たこのスポーレンの美味しさは格別でした!

 ちょっと暗い写真になってしまいましたが、・・いや・・ダイニングのライトが切れてしまいまして、まだ買いに行ってないんですね。三密は避けたい・・でもホームセンターは、

「できるだけいらっしゃらないでください!」

状態だそうで、ちょっと困ったことになってます。


 甘みは無い訳では無いが、言及するほどでは無い、ある意味「ベストなバランス」です。この辺りが「センス」だと思うんですね。飲み人のことが常に頭に有り、目の前の材料としっかり向き合えるからこそ、このような・・

「安いがかなり高質で、かつ、美味しいと思えるワイン」

が生まれるのでしょう!旨いです!是非飲んでみて下さい。

2016 Schoenenbourg Riesling Grand Cru
シュナンブール・リースリングGC

18005
自然派
白 辛口
フランス
アルザス
リクヴィール
ドメーヌ・トラペ・アルザス

■メディア情報
◇ 2019年もの
95 Points Robert Parker The Wine Advocate
■エージェント情報
 リースリング種100%。畑は南向きの深い粘土質土壌。急勾配でトラクターが入れないので、耕作は馬または手作業で行っています。下記シュロスべルグより気候が寒いので成熟が遅く、収穫も遅摘み。畑の石がほとんど無いのでとてもリッチな葡萄が出来ます。甘味、オイリーさがシュロスべルグよりも多く、糖度が高いですが、酸もしっかり残っていて上品な甘味が豊かに広がります。また、ブルゴーニュに例えるとシャンベルタンのように熟成に向いています。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥9,490 (外税) 
【ついに到達??・・マルセル・ダイスの珠玉のシュナンブールに匹敵!・・「まるっ」としたふくよかで優しく、高貴で滅茶肌理の細やかな表情!・・素晴らしいです!】
 いや~・・来ましたね~・・ついにと言いますか・・何で今、2016年なんだろうと言う思いも有りますが、もしかしたら・・

「仕上がり次第にリリースする」

と言うことなのかと・・。

 これはどう言うことか・・と言いますと・・まぁ・・「まだ仕上がって無いからリリースしない・・」と言うことかと・・(^^;;

 すなわち、ポテンシャルを秘めたワインが出来た証拠でも有るかと・・noisyは踏んでいます。まぁ・・この2016年ものも・・

「滅茶美味しいです!」

 仕上がり具合での白眉はG.C.スポーレンかもしれませんが・・。

 因みにマルセル・ダイスのシュナンブールはご存じのように数種の混植です。こちらはリースリング100%ですから、

「当然ながら表情は全然違う!」

と言えます。

 しかしながら出来栄え、ポテンシャルを見ますと同程度にまで到達した・・と言って良いと・・思っています。アドヴォケイトは2019年もののこのシュナンブールに95ポイントまで付けています。ですが、

「何故か2016年ものだけはどこの評価も見当たらない」

んですね・・。

 高質リースリングの気品あるペトロールと蜜っぽいアロマ、オイリーさ、粘っこさも有りますが、フィネス満載の高質さです。

 黄色い果実が育って来ていまして、リースリングですからやや細身ながら、このドライな味筋の中、ファットさを感じさせてくれます。

 これだけ豊かさを感じさせてくれるとなりますと・・酸の少なさが懸念されますが・・いや・・酸が美味しいんですね~・・。ここに来てようやくここまで育ってきたのかと思いますが、

「2016年もの・・」

ですから・・ね。

 早いところですと2020年ものが終わり、2021年ものをリリースしているようなタイミングですから、

「5年も遅い・・長くエルヴァージュしている?」

んですね。

 ですので、完成度も相当高いかと思います。飲んでみれば判りますよ・・流石のシュナンブール!・・混植のマルセル・ダイスと比較も・・楽しいでしょう!是非ご検討くださいませ。お勧めします!



 以下は以前の2014年、2011年もののレヴューです。
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【でら旨!・・激繊細です!・・ドイツの張りの凄いリースリングでは無い・・どちらかと言うとシュナンとリースリングを掛け合わせたような味わいです!】

 旨いです!・・この肌理の細やかさ!・・圧巻でした・・いや、静かなる圧巻さ・・でしょうか。

 実に肌理の細やかな舌触りです。リースリングって、もっと張り詰めていて・・いや、アルザスとドイツではだいぶ違うとしても、もっと「つるっ」としたテクスチュアのように思うんですね。

 ですが、このシュナンブールには、しっかりと感じる肌理が有るんですよ。その肌理にもなっている「襞」の隙間から、これまた細やかなフルーツが顔を「ひょっこり」と出して来るんですね。それも相当な高貴さを漂わせながら・・です。

 何だろう・・色が良く判らない・・白とか黄色とかではない、むしろ赤や紅、橙に近いようなフルーツです。ビワなんかも感じますよ。

 そもそもシュナンブールと言ってしまうと、noisy の場合はマルセル・ダイスを思い出すんですが、ダイスの場合は数種類も混植していますので、複雑性が凄いんですね・・。でもむしろ、ダイスの方がやや甘みが有るかな?・・と言う部分は置いておくとしても、負けないほどの複雑性を

「果実感で」

 表現できていると思うんですね。


 リースリング単一でここまで出来るのがシュナンブール?

 と言う考え方もできるかと思います。これは是非飲んでみていただきたい!凄いワインでした!・・一推しにしたいところですが!お任せ致します。ご検討くださいませ!



 以下は以前のレヴューです。
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【こんなに美味しいとは思いませんでした・・!】


シュナンブール・リースリング・G.C. 実に美しく均整の取れたリースリング・・・そしてシュナンブールと言うグラン・クリュを感じさせてくれるワインです。

 シュナンブールGCと言えば・・・


ですよね。そして造り手は勿論・・・



マルセル・ダイスさん。アルザスの反逆児と言われた凄腕です。
ゾンネングランツ・ゲヴェュルツトラミネール・G.C. 彼のシュナンブールは「混植」ですから、様々な品種が一緒に植わり、それを醸造していますが、トラペの場合は「単一品種」で品種ごとに植わっており、今回ご紹介するのはシュナンブールのリースリングです。これが非常に・・旨い!

 薄く緑が入ったような、ドンピシャのタイミングで収穫されたと思われるほぼ甘みを感じないドライな味筋で、奥深くから高貴なスパイス、非常に伸びやかな石の風味、わずかに粘り、しかし美しい冷涼な酸がややタイトさ、ソリッドさを見せつけつつ、全体的には豊かに柔らかさをトーンとしている・・目茶旨いです。単純なリースリングにはとても思えない・・・ピノ・グリとかゲヴェの艶やかなスパイシーさをどこか感じます。

 さすがシュナンブール!と思っていただけると思います。それにダイスのシュナンブールよりもかなりリーズナブルですが、高貴さは変わらず・・素晴らしい!一推しです!


 一方のゾンネングランツはゲヴェです。こちらも色を見ていただくと判るかと思いますが、やや黄色味が強いですね。シュナンブールよりも熟させて収穫した感じです。

 ヴァンダンジュ・タルディヴの少し手前の糖分・・・やや甘みを感じるレベルです。美しい薄い緑も入っていて、一面の黄色・ゴールドでは無いことに注目しましょう。

 比較してやや熟度が高いことからシュナンブールよりもトータルの酸度は低いです。ゲヴェは、品格を造るのは中々難しいんですが、さすがトラペと言うべきでしょうか、余裕と言うか、持って生まれたものと言うか、違和感の無い高貴さを持っています。そして、甘みのレベルが実にピッタリで、これ以上甘いとスイスイ入らず、これ以下だともの足りず・・と言う感じに仕上がっています。

 そしてヴァン・ナチュールだからこそのナチュラルさと、フカフカの畑を連想させるしなやかさが有り、飲んでいて非常に楽しいです。

 甘みのレベルを調節したいならば、やや抑え目の場合は10度ほどで、甘みを立たせたいなら14度ほどで飲まれるとよいです。それ以上の温度でも17(土)以下なら決してダレることも無いです。非常に複雑で高貴!ミネラリティがしっかりしているからこの味わいが成り立つのでしょう。「太陽の畑」も超お奨めします!是非ご検討ください。


2019 Riesling Macere Ambre Jaune
リースリング・マセレ・アンブル・ジョーヌ

16832
自然派
白 辛口
フランス
アルザス
ベブレンハイム
ドメーヌ・トラペ・アルザス

■エージェント情報
 特級区画「Schlossberg(シュロスベルグ)」のリースリングの若木から収穫した葡萄をすぐに圧搾せず、赤ワインの醸造のように果皮ごとステンレスタンクでアルコール醗酵を行います。約3週間の醗酵期間中に液循環と櫂入れを柔らかく行うことでワインに深みを与えています。その後は450ℓの樽で熟成させています。リースリング特有の軽いぺトロール香や紅茶のような香り、きれいな酸味とほろ苦い旨味、果実味はしっかりしていますが甘さは控えめのドライな味わいに仕上がっています。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥4,950 (外税) 
【これは素晴らしい!・・官能的で滅茶複雑!トラペ・ダルザスも余裕が出て来たのか、様々なトライが驚くべき結果を生んでいます!】
 凄い色彩ですね・・滅茶深~い・・深淵な「黄色」をしていると思います。やや赤くも有り、黄色が濃くも有り、輝いてもいて、鈍ったようにも見えます。オイリーさと蜜っぽさ、ペトロールに・・もしかするとほんの僅かですが、酸膜的な香りも感じます。

 まぁ・・テクニカルを見る限り、そのようなことは書かれてはいませんが、ほんの僅かにハシバミっぽい香りが有って、これがまた複雑さをより深くしている感じがします。

 しかもグラン・クリュ、シュロスベルクの葡萄ですから・・。ミネラリティ豊かな畑の葡萄をどのように料理するか・・を想像し、どうでしょうか・・「ジョーヌ(黄色)」を名前にも、そのワインの色彩にもしっかりと入れて来ましたから・・

「もしかしたら・・アルザスで最高の白ワインを手段を択ばずに造ろうとしている?」

と言う疑惑??・・が noisy の頭に浮かんできてしまいました!

 言ってしまえば、シャトー・シャロンと言う凄いワインがジュラに有りますが、これはもう・・最高の白ワインと言っても過言では無いと思うんですね。・・いや、その辺りは好き嫌いが有りますし、酸膜系のアロマは慣れないと受け付けられないタイプの香りでも有ります。

 しかし、本当にチーズに合うワイン・・は、酸膜系のサヴァニャンだけ・・もしくは、極上の甘みですべてを包み込んでしまう貴腐ワインだけ・・だと思うんですね。勿論、素晴らしい・・ごく一部の最高のシャルドネも、その可能性は残していると思いますが、どんなに素晴らしいシャルドネでも、ベストマッチングは中々難しいんじゃないかと・・いや、あくまで個人的なものですが。

 この、何とも分厚い、凝縮した・・ボディとさえ言いたくなる凄い接触感、そして煙、石、様々な状態の果実、様々な状態の有機物を想像させるアロマと味わいには、

「トラペの壮大な実験じゃないか?!」

と思わざるを得ません。

 言ってみればトラペはブルゴーニュのピノ・ノワールで、最高の赤ワインを創り出している訳です。こちらはブルゴーニュのトラッドでも有ります。

 しかしながら白ワイン・・シャルドネは、いや・・滅茶美味しいですが、そんな大それたことをするのに見合う畑は持っていないんですね。

 そこで・・アルザスのグラン・クリュですよ。シュナンブールやシュロスベルクが有る訳です。

 普通に造って普通に販売すれば、それで喜んでいただける訳です。でもそこで留まらない・・。と言うことは、壮大な計画を持っているんじゃないか?・・と言うような疑念??に繋がる訳ですね。

 この実に濃密なジョーヌを見ると、よけいにそんなことを想像してしまいますが、

「・・そんなに楽しいことを考えているのか・・?」

などと思うと、飲む側も非常な楽しみになってくるんじゃないかと思います。きっとまだまだやってくれるでしょう!・・


 だって・・

「シュロスベルクってシュロス(城)のベルク(丘?山?)でしょう?・・シャトーも城、宮殿・・ですよね?」

 因みにシャロンとは「花」と言う意味のようで、シャトー・シャロンはシャロンと言う修道女の方に由来するようです。期待しましょう!・・妄想はともかく、この濃い黄色のワイン、素晴らしいです!



2020 Gewurztraminer Macere Ambre
ゲヴュルツトラミネール・マセレ・アンブル

16831
自然派
白 辛口
フランス
アルザス
ベブレンハイム
ドメーヌ・トラペ・アルザス

■エージェント情報

 ゲヴェルツトラミネール種の葡萄を赤ワインと同じように果皮浸漬をさせながら醸造したキュヴェ。卵型のコンクリートタンクで櫂入れはせず液循環のみで時間をかけて醸造しています。「AMBRE(アンブル)」とは琥珀という意味で色調はまさに琥珀色、ピーチティーのようなフローラルで華やかな香り。少し発泡しており、残糖が19g/ℓあるので口当たりは甘いですが、フレッシュな酸味とアフターの苦味が味わいをまとめています。当主曰く、「カレー風味の料理、蛸のグリル、エポワスなどの強めのチーズなどが合う。どの地方のワインとも合わない料理と相性が良いことが多々あるので試してみて欲しい。」とのことです。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥4,950 (外税) 
【こちらのオレンジも過去最高の仕上がり!果実感がしっかり感じられるオレンジワイン・・そんなのは激少数派です!】
 noisy がマルセル・ダイスのワインを初めて飲んだ頃は、ま~・・たまげるような非常に大きなワインでした。巨大な構造を埋め尽くすとんでも無い複雑さと表情、そしてその卵たち。

「アルザスにこんなに凄い生産者がいるんだ・・」

と知って驚いた訳です。まだまだ情報が乏しい時代ですから、素晴らしいワインを造っているのは知っていても、

「アルザスの反逆児!」

と言うことは、ワイナート誌が創刊されてしばらくしての特集を見るまで、全く知らなかったんですね。

 彼の造るゲヴュルツトラミネールのグラン・クリュの遅積みワインなど、つたない経験と知識の無かった noisy には、

「・・どうだ!・・凄いワインだろう??・・これ以上のものが有るか?」

と言っているかのように思えました。

 ところがです。それからしばらくすると・・今までの栽培方法をスパッとやめて、ビオディナミに転向しちゃった訳ですよ。

 そうしますと、それまでのダイスのワイン・・外向的でパワフルな凄みが半端無いヴァンダンジュタルディヴ系のワインが、急に大人しくなったんですね。表が裏に、裏が表になったような感覚でした。

 ハードに磨き上げられた表面はふわふわ感に満ち、ハデ目だった表情は奥ゆかしいが実は芯が物凄い・・そう感じた訳です。アルザスのいじめられっ子だったダイスは、最高のアルザスワインを造っていたに違い無いのですが、まだ変わって行くことを諦めていなかったんですね。

 そして・・それまで物凄い評価をしていた海外メディアは、踵を返すように数ポイント評価を下げました。売れ行きも鈍りました。

 今はもう、完全に戻っていますが、やはりまだその頃は理解されていなかったんだと判ります。反逆児は、混植、そしてブルゴーニュにならっての自称1級畑・・そしてそれに対しての生産者たちの反発・・凄い世界です。


 だいぶ話しが逸れてしまったので戻しますが、そこから20年も時が経過しますと、

「グリ(灰色)の色が出たワイン」

が生まれました。それがオレンジワインの・・おそらく始まりです。今はグリじゃなくても果実を漬け込むことで、オレンジ色になる種が結構にあります。このゲヴェもそうです。

 ですが、通常のオレンジワインは、その果実をマセラシオンすることで、反対に果実のニュアンスが少なくなってしまうことが多いように思います。酷い場合は、やはり果実がほぼ感じられず、「お茶やウーロン茶」に終始してしまう・・そうするとちょっとどうなんだろう?・・と感じてしまうんですね。

 トラペのこのオレンジ系のマセレは、そこまでは行かずに最初から果実をちゃんと感じさせてくれるワインでした。ですが今、この2020年のマセレのゲヴェは、豊かさと複雑なアロマ、複雑な味わいをしっかりと得た、非常に好感を持てるオレンジワインになったと感じます。

 ウーロン茶じゃなくてまさに果実、花梨やビワ、チェリーを、僅かに残した甘みが現実の果実感として感じられます。美味しいです・・。場合によってはややガスが有るかもしれませんが、ボトル差も有るかもしれません。

 昨今のトラペは目が離せないですね。どんどん新しいことに挑戦しています。流石に「シャンベルタン」には安易に手を出せなくなってしまいましたが、飽くことなき挑戦に拍手を送りたい・・そう思っています。飲んでみてください。冷やし目でも行けます!



 以下は以前のレヴューです。
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【市民権を得つつある「オレンジワイン」も、トラペが造ると優しくもシミジミ深い味わい!・・だけじゃなくなって来たから面白い!】

 少し前までは・・

「トラペのワインはどれも優しくて柔らかくてふんわり・・じっくりと美味しさが伝わって来るんだよね・・」

と言っていれば済んだんですが、もうそれは通りません。通り過ぎた過去のお話しです。

「じゃぁ、一体何が違うの?」

と言いますと・・一言で言ってしまえば・・「ミネラリティ」でしょう。


 昔のトラペさんのワインは、実はミネラリティも豊富に有ったんですが、例えば硬質さと照りを与える透明系のガラス、クリスタルを思わせる系統と、岩や石などの白い、もしくは黒白混じった硬い系統のミネラリティは、そんなには表立って出てこなかったんですね。

 良く判るのは、ディディエ・ダグノーでしょうか・・シレックスなんて、良い比較対象でしょう。むしろ、そんなシレックスのような硬質さのある、滑らかなミネラリティが表面に出て来ているんですね。

 なので、この美しい色合い・・酸化を程好く許容した結果として、また、果皮浸漬をしっかりやった結果として、そんな色合いが有るんですが、そんな「オレンジ/アンバー」でさえ、そんなマンモスなミネラリティをトラペさんのヴァン・ダルザスは感じさせてくれるようになったんです。

 思い起こせばあのアルザスの巨人、マルセル・ダイスもそうでした。「アルザスの反逆者」と呼ばれ、孤高の存在ながら、どんなアルザスの生産者よりも高い評価を得続けましたが、それでもそんなことはどうでも良いとばかりに、「ビオ」に没頭して行ったんですね。

 noisy も1990年代の、呆れるような凄みを持ったダイスのゲヴェG.C.を飲んでいます。

「・・アルザスでこんなワインが造れるのか!」

と驚嘆したものです。しかも混醸じゃなくて混植も有りで・・。


 そして、ビオになってからは海外メディアもハッキリ、ノーだと言っていました。評価が下がったんですね。そんな時期がしばらく続きましたが、今や海外メディアも認めざるを得ない立ち位置にまでちゃんと戻っています。

「今の方が絶対に良い!」

と、noisy も言い切れます。確かに、1990年頃のダイスは神掛かっていましたが、今は本当に優しい・・そして逞しい・・何より美味しい!


 トラペのアルザスは、その逆方向から入って行ったのかもしれません。1990年頃にドメーヌを分け、ビオに傾倒して柔らかで優しいワインを造って行ったけれど、神々しい透明・白色な凄いミネラリティを身に纏うのには、かなりの時間を費やしたと言うことなのかもしれません。

 アンバーな照りの素晴らしいこのアンブルを飲めば、「自然」と言う言葉を考えさせられます。何が自然なのか?・・何より、何がワインにとって良いのか?・・です。是非飲んでみて欲しいと思います。優しくも輝く味わいです。


 以下は以前のレヴューです。
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【お~・・・トラペのオレンジ!?・・完成度、非常に高いです!】

 フランス語で「Ambre(アンブレ)」は英語で「Amber(アンバー)」なのでしょうから、「Orange(仏オラーンジュ・英オレンジ)」とは異なる意識で造られたのでしょう。

 しかしながら卵型のコンクリートタンクで仕込んだという手の凝りよう・・大分費用も掛かったでしょうから・・本気なんでしょうね。

 まず・・色を見てください。非常に美しいです。輝いています!そして瑞々しさが伝わって来るかのような透明度!

 味わいは・・これを言うと勘違いされるかもしれませんが・・

「滅茶苦茶美味しい、果実感までしっかり備わった超高級ウーロン茶!」

です・・。いや、これ、最高の誉め言葉のつもりですよ。


 お客様にお茶の好きな方がいらして、時折、超高級なものや、中々入手できないものなどもいただいたりして飲ませていただいてました。

 お茶なのにフルーティで繊細・・香りが滅茶複雑だったりしたんですよね。

 なので、それに匹敵するような見事なバランスでした。

 飲み口としますと、「少し甘みを感じる」もので、ドゥミ・セック位かな?・・と思います。ただしその甘味も、酸としっかり結びついているものと、黒蜜のようなニュアンスでノーズで感じられるもので有って、非常に秀逸でした。


 見た感じだけですと、

「酸化を許容した白ワイン」

とか、

「So2を使いたくないのね?」

と思いたくなってしまうかもしれないんですが・・


「そのようなビオ系白ワインとは全く異なる!」

と言って良いでしょう。

 そのような系統はほとんど、ドライでは有ってもお茶やウーロン茶以外には果実はほぼ感じませんしね。


 また、トラペさんの言葉には、

「他のワインでマリアージュしにくい食事に滅茶合う可能性が有る」

とのことです。これは・・判りますね・・伝わって来ました。ほんのり甘いリースリングとおでん・・なんてマリアージュ、大好きですし、そこに精緻なウーロン茶の風味が入ったら最高でしょう。


 今までに無かった「アンバー」な「ゲヴェ」です!是非飲んでみて下さい。お勧めです!


2020 Riesling Beblenheim
リースリング・ベブレンハイム

17580
自然派
白 辛口
フランス
アルザス
ベブレンハイム
ドメーヌ・トラペ・アルザス

■エージェント情報
 リースリング種100%。特級のゾンネングランツの下のベブレンハイムに畑があり、面積は約1.5haになります。畑の土壌は粘土が少なく、堆積岩が砂に変わった砂質土壌で熱を吸収しやすく、畑が暑いので成熟しやすい特徴があります。僅か2キロしか離れていないショーネンブールの区画より8~10日も早く収穫が行われます。リースリング特有の酸味が素晴らしく、フレッシュな果実味とのバランスも良い甘さ控えめの飲みやすい味わいです。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥3,580 (外税) 
【ヴィンテージ背景なのか、ビオ的栽培が結実した性か・・文句の無い、まるっと優しい果実に溶け込んだミネラリティが一体となって素晴らしい感覚を与えてくれます!過去最高!】
 非常に・・美味しいです!まさにアルザス・リースリングの最高峰と言って良い出来です。

 まぁ・・こんなことを言うと引かれてしまうかもしれませんが、

「凄みは無い・・」

です・・。それは仕方が無い・・格上の畑の、例えばグラン・クリュの質感にはどうやっても適わないとは思います。

 ですが、

「何一つ欠けていない、リースリングの真ん丸な小果実をブリっとした触感さえ感じられるような感覚を覚える!」

感じがするんですね。

 しかもトラペ的なソフトさ、優しさの中に一体となってしっかり溶け込んでいるミネラリティ・・正に一体感、シームレスなニュアンスに、気品さえ感じられる訳です。

 さらにはその果実感はトラペのアルザスワインでは質感・量感とも過去最高です。柑橘果実がバッチリ載り、ドライなんだけれど集中しているので旨味がキッチリ載っています。そしてキレもしっかり有るのに・・優しいんですね。


 ちょっと・・過去の写真を見て比べてみてください。

「?・・本当に同じワイン・・?」

と思っちゃいますよね?

 集中していますから蜜っぽさ、そしてねっとり感も有りますが、それが全然嫌味にならないんですよ。良い年のアルザス・リースリングをしっかり楽しめるキュヴェだと思います。素晴らしいです!是非飲んでみてください。超お勧めします!





 以下は以前のレヴューです。
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【これは美味しい!品格の高さ、凛々しさ、優しさに満ちています!】

 これは美味しいです!・・ゲヴェも素晴らしいですけどね。とてもピュアで果実感とミネラリティのバランス、高貴なリースリングのハスキーな?アロマ、とってもそそられる感じがします。

 柑橘系のフレーヴァーはしっかり有り、基本ドライで、ドイツ系モーゼル・リースリングのような「尖がったベクトル」はたおやか、しかしちゃんと振れ切っているのが判ります。

 トラペ風のフカフカの土に、白さのあるミネラリティが以前より確実に増していると感じられますし、「品の良さ」を感じさせてくれるのは、よほど葡萄が良い出来だったか、トラペ・ダルザスの格が確実に上がって来たか・・と言うことだと思います。

 それに・・エチケットも大きく変わりまして、どこか「野暮ったい」と言うか「硬さ」「実直さ」を感じさせるものから、「古典ポップ」みたいな・・今までに無かった感じの絵になっています。

 ベースのリースリングだとは思えない、見事な味わいでした。是非飲んでみて下さい!超お勧めです!


 以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ほのかに有った甘味は消え、ドライながらエキスの美味しさが生む果実で飲ませるアルザスのリースリングです!】

 非常に美味しいです。アルザスのリースリングが持つ、鉄仮面的に厳しいドイツワイン的酸とは異なる、柔らかな酸と豊かなミネラリティの、

「ふっかふかなテクスチュアのリースリング」

です。

 以前のベブレンハイムはほんのり甘味が有りそれも良い表情では有ったのですが、2014年はドライに仕上がっており、葡萄の糖度と酸のバランスがベストな発酵が出来たんじゃないかと思います。果実の出方も実に自然で、トラペならではの「ふっかふかさ」、土壌の柔らかさが感じられます。

 最もコア的にもしっかりしていて、ただナヨナヨしたコシの無い味わいでは有りませんで、非常に良く出来たアルザス・リースリングと言えるでしょう。さすがにグラン・クリュ並みとは言えませんが、ノーズの奥深くにグググッと入ってくる気品あるアロマには、優れた畑が持つ高貴なニュアンスが混じります。

 これ・・どう表現したら良いのか未だに判りませんで、繊細かつ高貴なニュアンスとか言えませんよね。シャンパーニュでもグラン・クリュのシャルドネなどにも通じる部分で、蜜とか石とか果実が微妙に混じり合った、あの感触です。

 素晴らしい仕上がりです。スパイシーなゲヴェも旨いですので悩むところですが是非飲んでみてください。


 以下は以前のヴィンテージのレヴューです。
━━━━━
【ほのかな甘みがクセになる!絶妙の残糖です!マリアージュも万能に近くて簡単!】


とても美味しかったです!ビオならではのピュア感と、畑のフカフカなニュアンスが伝わってくるかのようなテクスチュアの起伏・・・そして、ミネラリティがしっかりあるところに、わずかな・・実に心憎い程度の残糖が有るんですね。

 香りにも単なるリースリング的なアロマ以外に、フラワリーさ、ハーブのニュアンス、スパイスが積層していて、しかもそれが全く嫌味になっておらず、極自然に一体感ろして感じられるので、非常に飲みやすい逸品です。

 グラン・クリュの真下の畑のようで、アルザスの良い畑特有のニュアンス・・・何と形容すれば良いのか判りませんが、大量に有るミネラリティそのものから薫ってくるアロマが素晴らしいです。


 今回、このワインを紹介してくれたのは、何とFネスさんのK君です。Fネスさんとは随分前に切れてしまっていて、長く取引が無かったんですが・・・横浜の平野さんが紹介してくれたようで、取引が無いと思ったK君がnoisy のところに来てくれたんですね。

 で、K君は恵比寿にある某ワインショップに居たそうなんですが、縁有ってか、Fネスさんのワインファンだったとのことで、入社されたそうです。

 まぁ、この世は人と人のつながりで持っているなと感じます。余り人当たりの良い方では無い noisy ですから・・ちゅうか、良いことも悪いこともつい正直に言ってしまいますから・・風当たりも強いのかと認識してます。

 そんな訳で、新たにアイテムが色々来るかもしれませんのでご期待ください。・・ん?ルーミエ?・・いや、そこは期待せんで貰って・・。中身が美味しければ、そしてプライスが適正だと判断できれば、どんどんやりますよ。このトラペのベブレンハイム、非常に美味しいので・・・来月も追加するつもりです。もし在庫が切れていたら通信事項に書いてくださいね。お奨めします!一推しです!夏のミネラル補給、食欲減退感殲滅にどうぞ!


■新米ソムリエ oisy の熱血テイスティングコメント(一応、調理師免許も持ってます・・)
Beblenheim Riesling 2010 Domaine Trapet

「冷ややかな酸に支えられた甘口リースリング!ウマイ!」

 最初に、これはドライなタイプのワインという先入観を持って飲んだらかなり甘く感じます。
しかし豊富な酸とミネラルによって締まりがあり、だれるような甘さではなく気持ちの良い甘みが残っていて後半にはオレンジピール的苦み。とても美味しいです。
 
 味わいは凝縮感とダイナミックさありながらとても複雑で繊細なリースリングの香りです。飲み込んだ後の鼻から抜ける香りはライム、ライチ、レモンの良いフルーツ香を纏った柔らかいぺトロール香です。
 良く熟していながら爽やかさを感じる、乾燥して寒いアルザスのテロワールを感じます。粘性もあり、しつこくない程のトロミがあります。
 このワインを飲んだらまず残糖を感じますが、酸、ミネラルのバランス感覚はかなり良し。締めるところは締める!馴れ合いは好きじゃない!そんな良ワインです。

 僕自身あまりアルザスの経験が少ないのですが、頭真っ白にして飲んで普通に美味しいです。
 合わせる料理はNoisy的には何でも合うそうですが自分も色々試してみたくなります。イメージではスパイスの効いたサラミやドライなソーセージのソテー、ブルーチーズなんか最高に合うんじゃないかな。

いやはや、個人的な好みなのかもしれませんが甘酸な寒い地域のピュアワインは大好きですね。


2020 Gewurztraminer Beblenheim
ゲヴュルツトラミネール・ベブレンハイム

17581
自然派
白 辛口
フランス
アルザス
ドメーヌ・トラペ・アルザス

■エージェント情報
 ゲヴェルツトラミネール種100%。畑は特級のゾンネングランツのすぐ下に位置し、広さは約0.44haです。キンモクセイやライチの香りで果実味と酸のバランスが良く、ミネラルが豊富でオイリーでありながらもスッキリした味わいです。フォワグラなどの濃厚な味の料理やリンゴを使ったデザートに良く合います。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥3,580 (外税) 
【こちらのゲヴェも過去最高間違い無し!・・良年だからこそのふんわり優しいゲヴェ的スパイシー感、冷ややかな柑橘を思わせる果実がドライなのに甘みさえ感じさせてくれます!】
 古い年代の写真がこの下に有りますが、比較してしまうと・・どうにもこうにも言葉にならないほど、全く異なる色彩になってしまっていますから、余り比較できない感じになってしまいます。

 ですがやはり、人が丹精込めて手を入れた畑が徐々に活気を取り戻し、それが良年で一気に花開く・・そんな感じだと思うんですね。

 2023年と言う今年は余りそんな感じはしなかったんですが、大抵・・毎年、寒い時期を超えて徐々に温かくなって来る頃・・

「いきなりの春雷に驚かされる!」

ことって無いでしょうか?

 noisy 的には、この暖かくなって来たなぁ・・と感じた頃に凄い雷が落ちて、ちょっと怖い思いをする訳ですね。

「・・近くに落ちないで欲しいなぁ・・停電は勘弁!」

 まぁ・・ワインが有りますからね・・気にしている訳です。寒い時期ですからまだ良いんですけど。

 ですが、その「春雷!」が落ちるとですね・・


「草木が一気に目を覚まし、グングン伸びて・・春の花を咲かせる!」

 ・・そんなイメージが有るんですね。店の裏の庭の雑草もまた、春雷を待ちわびたように・・グングンとその勢力範囲を拡げるような感覚なんです。もしかしたら気のせい?・・かもしれませんが、何でしょう・・雷が落ちることによって土壌が活性化されるのかな・・などと勝手に解釈しています。


 同種で論じられはしないのでしょうが、

「ビオディナミにしたから・・ビオロジックにして有機を頑張っているから・・」

と言って、2~3年で大きな結果を得ることは無いと思うんですね。

 目に見えて変わって来たのは、ヴィニュロンとしますと感じられると思います。ですがむしろ収穫は多くなりませんし、余り増えて貰っても困る訳です。若い木は旺盛ですが、やはり水っぽい葡萄になってしまいます。

 そんなビオ化の影響がようやくトラペ・ダルザスの葡萄を素晴らしいものにしたのと2020年の気候とのコラボレーションなのでしょうか。このゲヴェもリースリング同様に素晴らしい仕上がりなんですね。

 豊かで満ちているんですが、しっかり締まってもいるんです。豊かな果実にミネラリティはたっぷり!・・グラスを伝う涙がボリュームを感じさせます。

 下にある昔の写真には、

「飛沫の雫は見えるが涙にはならない」

ですし、何より色彩がもう・・全く異なる訳です。

 ここまで質が上がって来ますと、全く別のワインみたいな感覚になって来ます。過去最高間違い無し!です。

 まぁ・・マルセル・ダイスで言えば、村名格の畑を自称1級格としたようなイメージです・・流石にグラン・クリュには成れませんが、満足感はたっぷりです。

 ドライですが集中していますので、グラも有り、旨味がしっかり載っています。ゲヴェにしては細く無く、豊かなボディで還ってくる果実的スパイスなノーズにフィネスが有ります。是非飲んでみてください。超お勧めします!安いと思います。


【ゲヴェの、時折見せるトゲトゲしさを、優しくソフトに包み込んだトラペならではのミネラリティとテクスチュア!美味しいです!】

 トラペ・ダルザスのベースのゲヴェです。ベースと言いましても・・デイリー感覚よりもちょっと高級な感じがします。

 この辺りのクラスで比較するとなると、ジェラール・シュレールかマルセル・ダイスか・・と言うことになろうかと思いますが・・

 シュレールと比較しますと、ブレの大きい感じのシュレール、安心感・安定感のトラペ・・でしょうか。シュレールは時折、結構な揮発酸を感じることが有りますし、甘かったり超ドライだったり・・でもパリティキュリエールは美味しい・・(^^;;。価格的にも同様な位です。

 一方トラペはと言いますと、以前の「優しいだけのトラペ」と言うような・・まぁ、悪く言えばですが・・ふんわり感のある滑らかなテクスチュアに加え、ミネラリティの豊かさが加わった感が有り、さらに、

「一皮むけた!」

と言いたくなるような見事な仕上がりです。

 ダイスと比較しますと・・ダイスの下のクラスの「ゲヴェだけ」と言うのは無いように思います。中間クラスと言いますが、単に、ヴァンダンジュ・タルディヴのゲヴェなどは有りまして、むしろ・・

「そのクラス(中~高)のダイスのワインに似た感じ」

を受けました。

 ただし、ダイスもビオに徐々に移行してましたので、どの段階でのダイスか・・と言いますと、ビオに移行中のダイス・・のヴァンダンジュ・タルディヴ系に似た感を受けます。

 でもトラペのこのゲヴェ・ベブレンハイムは「甘くない」です。もしかしたら人に寄り「甘み」を指摘するかな?・・と言う程度でして、今回ご案内できるかどうか微妙ですが、ダイスの「2016 ベルケム・ブラン」の方が、一部のベクトルがキュッと締まって甘みを感じさせる部分が多く、甘いかと思います。なので、ドライ、もしくはセック位だと思っていただいて結構です。

 ゲヴェらしい華やかさを包み込んだトラペらしいミネラリティ、テクスチュアの優しさが非常に心地良いです。是非飲んでみて下さい。お勧めします!


2019 Pinot Gris Ambre Rouge
ピノグリ・アンブル・ルージュ

15976
自然派
赤 ライトボディ
フランス
アルザス
ベブレンハイム
ドメーヌ・トラペ・アルザス

■エージェント情報
 2019年が初リリースのピノ・グリ種にピノ・ノワール種を混ぜて赤ワインを造るように果皮を入れたまま醸造したオレンジワイン。赤い果実のコンフィや牡丹、スミレなどのフローラルな香り、甘く柔らかいたっぷりとした口当たり、ベリー系の赤いチャーミングな果実味、ドライフルーツや胡桃のような風味も感じられ、甘味は強いが酸味と苦味のバランスが取れた味わい。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥5,080 (外税) 
【な・・なんじゃこりゃぁ~!!・・しかし・・この美味しさに納得させられてしまいますよ・・こんなに美味しいピノって!・・激ウマです!】
 もう、グラスに注いだ瞬間から・・

「えっ?・・何これ・・」

・・です。

 凄いショックです。赤だって聞いてましたから・・どう見ても赤じゃなくてロゼだし、「アンブル」と言いながらも「アンバー(琥珀)」では無いし・・

「私に一体どうしろと言うのよ・・?」

と言うような想像だけが膨らんで行ってしまいました。


 しかしですね・・その膨らみの有るサクランボそのもののようなナチュラルなアロマと、正に高級サクランボを口にした時のような、甘みさえ感じるのに、甘いなどとは思えない、リアルな果実感に満たされてしまって・・

「いや~・・これは絶対有り・・でしょ!」

と言うような気になってしまったワインです。


 そもそもですね、赤ワインやロゼで「甘い」は禁句に近いものが有ります。糖分的な甘さはないんですよこれ・・でも、酸のしっかりした果実的な甘みは有るんですね・・なので、甘くはないんだけど甘い・・もしくは、甘いんだけど甘く無い・・等と言うような中途半端な表現になってしまうんですね。

 大体、

「甘いのは嫌いだ」

などと日本酒好きの方が良く言いますが、日本酒って・・相当に残糖分は有るのが普通なんですね。特に高級酒になればなるほど・・です。糖分が完全にアルコールと炭酸ガスに変化するような・・それも、高質さを保ったままそのように仕上げられる凄い酵母と、そんな酵母を自由に操れるスキルが有れば別なんですけどね。

 なので、純米大吟醸の粕歩合の高いお酒が大好きで、ドライなのじゃないとダメ・・と言うのは、ある意味、相反することを言っている訳ですね・・例外が無いとは言いませんが・・。


 で、このところのトラペさんは本当に素晴らしいです。ブルゴーニュの凄さは誰しもが認めるところまで来ていると思いますが、アルザスの方はそこまでじゃないですよね?・・どこかに何かしらの、幾分の「緩み」が感じられた場合は、

「・・ん~・・今一歩かな・・」

などと感じてしまいますが、今回テイスティングさせていただいた一連のヴァン・ダルザスは、下から上まで素晴らしい量のミネラリティが硬質感を漂わせ、美しい酸味を際立たせていますから、

「緩くダルイ果実」

は完全に消え、

「美しい果実の煌めき!」

とさえ感じられる見事なワインに仕上がっていました。で・・甘く無いです・・


 そんな中で、新たに造られた「ピノ・ノワール沢山+ピノ・グリちょっと」の・・いや、noisy 的には「ルージュ」は有り得ず、「ロゼ」だは思いますが、フィネスさんからの資料によると「ルージュ」だと言うことなので・・そのようにさせていただきました・・そんなバランスが、

「これで良いんだ!」

と無理矢理にも肯定させられてしまう凄い美味しさを持っていることに、感動しています。


「いや~・・ドメーヌの人たちって、こんなに美味しいものを隠していたんだ!・・きっといつもこんな美味しいもの飲んでるに違いない!」

 みたいな、半分やっかみの入った心持ちも存在しているのも事実です。


「これは実に楽しい!・・そして美味しい!」

 ので、是非飲んでみて下さい。必飲と言いたいところですが、どうやら相当に人気のようで追加は難しそうです。本当に美味しい!・・しかも、少し残して後日飲んでも・・「えっ?」と驚きが有ると思いますよ。お勧めします!お早めにどうぞ!



2018 Gewurztraminer Beblenheim
ゲヴュルツトラミネール・ベブレンハイム

15973
自然派
白 辛口
フランス
アルザス
ドメーヌ・トラペ・アルザス

■エージェント情報
 ゲヴェルツトラミネール種100%。畑は特級のゾンネングランツのすぐ下に位置し、広さは約0.44haです。キンモクセイやライチの香りで果実味と酸のバランスが良く、ミネラルが豊富でオイリーでありながらもスッキリした味わいです。フォワグラなどの濃厚な味の料理やリンゴを使ったデザートに良く合います。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥3,180 (外税) 
【ゲヴェの、時折見せるトゲトゲしさを、優しくソフトに包み込んだトラペならではのミネラリティとテクスチュア!美味しいです!】
 トラペ・ダルザスのベースのゲヴェです。ベースと言いましても・・デイリー感覚よりもちょっと高級な感じがします。

 この辺りのクラスで比較するとなると、ジェラール・シュレールかマルセル・ダイスか・・と言うことになろうかと思いますが・・

 シュレールと比較しますと、ブレの大きい感じのシュレール、安心感・安定感のトラペ・・でしょうか。シュレールは時折、結構な揮発酸を感じることが有りますし、甘かったり超ドライだったり・・でもパリティキュリエールは美味しい・・(^^;;。価格的にも同様な位です。

 一方トラペはと言いますと、以前の「優しいだけのトラペ」と言うような・・まぁ、悪く言えばですが・・ふんわり感のある滑らかなテクスチュアに加え、ミネラリティの豊かさが加わった感が有り、さらに、

「一皮むけた!」

と言いたくなるような見事な仕上がりです。

 ダイスと比較しますと・・ダイスの下のクラスの「ゲヴェだけ」と言うのは無いように思います。中間クラスと言いますが、単に、ヴァンダンジュ・タルディヴのゲヴェなどは有りまして、むしろ・・

「そのクラス(中~高)のダイスのワインに似た感じ」

を受けました。

 ただし、ダイスもビオに徐々に移行してましたので、どの段階でのダイスか・・と言いますと、ビオに移行中のダイス・・のヴァンダンジュ・タルディヴ系に似た感を受けます。

 でもトラペのこのゲヴェ・ベブレンハイムは「甘くない」です。もしかしたら人に寄り「甘み」を指摘するかな?・・と言う程度でして、今回ご案内できるかどうか微妙ですが、ダイスの「2016 ベルケム・ブラン」の方が、一部のベクトルがキュッと締まって甘みを感じさせる部分が多く、甘いかと思います。なので、ドライ、もしくはセック位だと思っていただいて結構です。

 ゲヴェらしい華やかさを包み込んだトラペらしいミネラリティ、テクスチュアの優しさが非常に心地良いです。是非飲んでみて下さい。お勧めします!


2019 Gewurztraminer Ambre
ゲヴュルツトラミネール・アンブル

15974
自然派
白 辛口
フランス
アルザス
ベブレンハイム
ドメーヌ・トラペ・アルザス

■エージェント情報
 2018年ヴィンテージから造り始めた、ゲヴェルツトラミネール種を赤ワインを造るように果皮を入れたまま醸造したオレンジワイン。紅茶やジャスミンのようなアロマ、黄色いリンゴや桃のような果実味、甘さ控えめの透明感のある味わいで余韻も長く苦味がアクセントになっている。2018年ヴィンテージは残糖分が多く甘かったが、右記のアンブルルージュが甘いため、2019年ヴィンテージは残糖分を少なくしてスッキリとした味わいに仕上げている。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥4,950 (外税) 
【市民権を得つつある「オレンジワイン」も、トラペが造ると優しくもシミジミ深い味わい!・・だけじゃなくなって来たから面白い!】
 少し前までは・・

「トラペのワインはどれも優しくて柔らかくてふんわり・・じっくりと美味しさが伝わって来るんだよね・・」

と言っていれば済んだんですが、もうそれは通りません。通り過ぎた過去のお話しです。

「じゃぁ、一体何が違うの?」

と言いますと・・一言で言ってしまえば・・「ミネラリティ」でしょう。


 昔のトラペさんのワインは、実はミネラリティも豊富に有ったんですが、例えば硬質さと照りを与える透明系のガラス、クリスタルを思わせる系統と、岩や石などの白い、もしくは黒白混じった硬い系統のミネラリティは、そんなには表立って出てこなかったんですね。

 良く判るのは、ディディエ・ダグノーでしょうか・・シレックスなんて、良い比較対象でしょう。むしろ、そんなシレックスのような硬質さのある、滑らかなミネラリティが表面に出て来ているんですね。

 なので、この美しい色合い・・酸化を程好く許容した結果として、また、果皮浸漬をしっかりやった結果として、そんな色合いが有るんですが、そんな「オレンジ/アンバー」でさえ、そんなマンモスなミネラリティをトラペさんのヴァン・ダルザスは感じさせてくれるようになったんです。

 思い起こせばあのアルザスの巨人、マルセル・ダイスもそうでした。「アルザスの反逆者」と呼ばれ、孤高の存在ながら、どんなアルザスの生産者よりも高い評価を得続けましたが、それでもそんなことはどうでも良いとばかりに、「ビオ」に没頭して行ったんですね。

 noisy も1990年代の、呆れるような凄みを持ったダイスのゲヴェG.C.を飲んでいます。

「・・アルザスでこんなワインが造れるのか!」

と驚嘆したものです。しかも混醸じゃなくて混植も有りで・・。


 そして、ビオになってからは海外メディアもハッキリ、ノーだと言っていました。評価が下がったんですね。そんな時期がしばらく続きましたが、今や海外メディアも認めざるを得ない立ち位置にまでちゃんと戻っています。

「今の方が絶対に良い!」

と、noisy も言い切れます。確かに、1990年頃のダイスは神掛かっていましたが、今は本当に優しい・・そして逞しい・・何より美味しい!


 トラペのアルザスは、その逆方向から入って行ったのかもしれません。1990年頃にドメーヌを分け、ビオに傾倒して柔らかで優しいワインを造って行ったけれど、神々しい透明・白色な凄いミネラリティを身に纏うのには、かなりの時間を費やしたと言うことなのかもしれません。

 アンバーな照りの素晴らしいこのアンブルを飲めば、「自然」と言う言葉を考えさせられます。何が自然なのか?・・何より、何がワインにとって良いのか?・・です。是非飲んでみて欲しいと思います。優しくも輝く味わいです。


 以下は以前のレヴューです。
-----
【お~・・・トラペのオレンジ!?・・完成度、非常に高いです!】

 フランス語で「Ambre(アンブレ)」は英語で「Amber(アンバー)」なのでしょうから、「Orange(仏オラーンジュ・英オレンジ)」とは異なる意識で造られたのでしょう。

 しかしながら卵型のコンクリートタンクで仕込んだという手の凝りよう・・大分費用も掛かったでしょうから・・本気なんでしょうね。

 まず・・色を見てください。非常に美しいです。輝いています!そして瑞々しさが伝わって来るかのような透明度!

 味わいは・・これを言うと勘違いされるかもしれませんが・・

「滅茶苦茶美味しい、果実感までしっかり備わった超高級ウーロン茶!」

です・・。いや、これ、最高の誉め言葉のつもりですよ。


 お客様にお茶の好きな方がいらして、時折、超高級なものや、中々入手できないものなどもいただいたりして飲ませていただいてました。

 お茶なのにフルーティで繊細・・香りが滅茶複雑だったりしたんですよね。

 なので、それに匹敵するような見事なバランスでした。

 飲み口としますと、「少し甘みを感じる」もので、ドゥミ・セック位かな?・・と思います。ただしその甘味も、酸としっかり結びついているものと、黒蜜のようなニュアンスでノーズで感じられるもので有って、非常に秀逸でした。


 見た感じだけですと、

「酸化を許容した白ワイン」

とか、

「So2を使いたくないのね?」

と思いたくなってしまうかもしれないんですが・・


「そのようなビオ系白ワインとは全く異なる!」

と言って良いでしょう。

 そのような系統はほとんど、ドライでは有ってもお茶やウーロン茶以外には果実はほぼ感じませんしね。


 また、トラペさんの言葉には、

「他のワインでマリアージュしにくい食事に滅茶合う可能性が有る」

とのことです。これは・・判りますね・・伝わって来ました。ほんのり甘いリースリングとおでん・・なんてマリアージュ、大好きですし、そこに精緻なウーロン茶の風味が入ったら最高でしょう。


 今までに無かった「アンバー」な「ゲヴェ」です!是非飲んでみて下さい。お勧めです!


2016 Sonnenglanz Grand Cru Gewurztraminer
ゾンネングランツ・グラン・クリュ・ゲヴェルツトラミネール

15971
自然派
白 辛口
フランス
アルザス
ベブレンハイム
ドメーヌ・トラペ・アルザス

  ゲヴェルツトラミネール種100%。特級区画「ゾンネングランツ」の畑は日当たりと水はけが良いので糖度が高くてもエレガントな葡萄ができる。2016年のアルザスは雨が多く近年の中では比較的遅熟でクラシックな味わい。パイナップルやマンゴー、パパイヤ、パッションフルーツなどのエキゾチックな果実の香り、空気に触れさせると生姜のコンフィや胡椒などスパイシーな香りも出てくる。濃厚な口当たり、南国果実や柑橘系果実などの旨味豊かで余韻にはキャラメルのような甘さも感じられる。オイリーでたっぷりとした味わいだがエレガントで重くない。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥5,780 (外税) 
【高貴種ゲヴェの見事な仕上がり!・・相当美味しいです!】
 同じくゾンネングランツG.C.のピノ・グリ2014も飲んでいますが、こうやって飲むと相当に違って感じられるのに、イメージは結構に近いんですよね。

 特にトラペさんのワインはそもそもが優しいところに持って来て、ブルゴーニュはすでに、アルザスはこのところさらに硬質なミネラリティが表面側に出て来ていますので、

「ゲヴェの持つ、アチコチのベクトルにトゲが有るかのような出っ張りをもコーティングしている」

ようにも感じられるので、例えばライチっぽいスパイシーさも優しいし、熟度の高い果実が持つちょっとしたスパイシーさも滑らかになっている・・それがグラン・クリュの高質感と相まっているので、同じく「ゾンネングランツ」のピノ・グリだとすると、イメージ的には相当に近い・・でも実際に比較テイスティングしてみると、明らかに違う・・と言うことになります。

 敢えて言うなら、体表面積の大きいピノ・グリと、体表面積はやや小さく見えるがアチコチにトゲのように飛び出した果実のベクトルが有るので、実は体表面積ももっと大きいゲヴェと言うことになろうかと思います。

 そのうえで、このところのトラペ・ヴァン・ダルザスが身に纏い始めた凄いミネラリティのコーティングが有りますから、適度に押さえられた若く暴れる部分が見事に滑らかになり、そうなってくるとむしろ、「痩身のモデルさん風」のようにさえ感じられるんですね。大昔のダイスの凄いゲヴェは、その存在感に圧倒されるばかりでしたが、こちらの方は・・

「余りに美してついつい、デレデレとしてしまう・・」

 ような感じの自分に気付いてしまいます。

 まぁ・・トラペ・ダルザスのキュヴェの何かしらに、ちょっとしたネガティヴさが見つかればそこをしっかり書いて、こっちは美味しくて、あれはイマイチと書けるんですが、あのロゼだか赤だか判らないピノ・グリ表示のピノ・ノワールも、実は滅茶苦茶美味しいですし、そもそもグラン・クリュのソンネングランツが美味しくない訳が無く、しかもグラン・クリュたる風格さえ漂わせているのに、トラペ風の優しさがそうも感じさせない感じがまた、ちょっと惚れ直してしまうんですね。

 滅茶美味しいです。尖がったゲヴェは嫌いだとおっしゃる方・・そんな方こそ、是非飲んでみて下さい。アルザスワインの素晴らしさをきっと感じていただけるでしょう。お勧めします。


2014 Sonnenglanz Grand Cru Pinot Gris
ゾンネングランツ・グラン・クリュ・ピノグリ

15975
自然派
白 辛口
フランス
アルザス
ベブレンハイム
ドメーヌ・トラペ・アルザス

  ピノ・グリ種100%。2014年はとても暖かく葡萄は良く成熟したが、「スズキバエ」というヴィネガー臭を発生させる虫の被害が所々であったので造れなかったキュヴェもあった。2013年より明らかに黄色が強く、リンゴの蜜や蜂蜜のような香り、トロリとした口当たりで甘味たっぷりの分かりやすい味わい。酸味もしっかりしていて肉厚ながらも余韻はスッキリしている。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥5,780 (外税) 
【ピノ・グリにゲヴェをセパージュしたかのようなエキセントリックさがマイルドで素晴らしい!滑らかで実に旨いです!】
 良く出来たピノ・グリとゲヴェは、味わい的には結構に良く似ていて、noisy も迷うことが結構に有ります。若い時分の比較なら、まぁ・・そんなに外すことも無いと思うんですが、この2014年みたいに普通よりも4年遅れで届いたキュヴェなどは、相当に難しいですよ。奥に有る骨格の太さと、漂うアロマ、ブケなどから探って行くにせよ、難問で有ると個人的には思っています。

 で、スズキさんが有名になった年だったですかね。もうそんなに前の話だったでしょうか。揮発系の香りを付けられてしまうと言うので、

「へえ・・知らなかった~・・」

とビックリしたものです。


 ほんのりと蜜っぽいニュアンスに、スパイシーな果実・・優しい味のライチとか柑橘ですよね。それが何とも良い感じにアクセントと言うか、ワンポイントになっていて、トラペらしい優しい味わいにマッチしていて実に旨いです。味わいはリンゴ・梨系でアロマがそれらに柑橘を多めにトッピングした感じです。

 今回はヴィンテージの若い同じ畑のゲヴェが有るので、ちょうど飲めたんですが・・

「あの新しいゲヴェと・・このピノ・グリを嗅ぎ分けられないのか?」

と、簡単には答えは出ないような感じでは有りましたが、どちらも美味しいのは間違い無い・・特にこの蜜っぽいのに甘い訳では無い感じに、質の良さを感じました。美味しいので是非飲んでみて下さい。お勧めします!


2015 Gewurztraminer Grand Cru Sporen
ゲヴュルツトラミネール・グラン・クリュ・スポーレン

15972
自然派
白 辛口
フランス
アルザス
ベブレンハイム
ドメーヌ・トラペ・アルザス

 ゲヴェルツトラミネール種100%。特級区画「スポーレン」の畑は日当たりは良いが水が溜まりやすい区画でエネルギッシュでリッチな葡萄になりやすい。ゴールデンデリシャスのような黄色いリンゴ、洋梨、アカシアの蜂蜜などの魅力的な香り、絹のように柔らかい口当たりで洋梨やバナナのような甘い果実味、ほんのり苦味もあって余韻もとても長い。オイリーでポテンシャルを感じるがまだ固さが残っているので少し熟成が必要。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥6,280 (外税) 
【実に豊かな味わいです。ふっくらとリッチでナチュラル!そしてトラペならではの優しいアルザスです!】
 白ワインの写真は本当に難しくて、どの写真も本当に気に入らない・・で、この写真は、

「トラペのワインは山ほど有って、しかも字が小さいから後で判らなくなる」

とばかりに、チェックしやすいように「寄って」撮った写真なんですね。

 そうしたら、結構に色が見やすい・・判りやすいでしょう?・・これなら、

「お~・・それなら豊かそうな、ちょっとオイリーな味わいでしょう・・。」

と判りますよね。何が幸いするか判りません。でも、

「あれ?・・結局、昔の写真に・・結構近くない?」

と思ってしまったのも事実です。


 しかし少なくとも、同じくグラン・クリュだとしてもスポーレンって、こんなに黄色がしっかり入っていて、透明感の高いクリスタル風に輝くミネラリティが多い・・と言うのは気付きますよね。

 で、もう何日も掛けてトラペ・ダルザスのワインをテイスティングしている訳ですが、noisy のiphone の調子が悪いのか、「撮ったはずの写真が見当たらない事件」が立て続けに起きていまして、結果、2本目を開けたキュヴェが2アイテムも有った・・ことは流石に黙ってはいられません・・??

 でも、トラペのアルザスを開けても、家族の誰も文句を言わないんですよ。毎日のように飲んでいるんですよ?・・普通なら、

「・・あら・・また同じ顔!」

ってカミさんに言われてしまいますし、何より飽きてしまうでしょう?・・普通なら?


 しかし、飽きないんですね。どれもが特徴が有ってしかも美味しい。前年のものを飲んでいても、確実にそれを超えているのもしっかり伝わって来るんです。

 黄色味のしっかりしたリッチな味わいに、最近の・・と言っても遅れて届いていますから2015年ものですが、以前のスポーレンよりも確実に透明なミネラリティが高いです。それだけに酸味もしっかり感じられる・・なので果実酸に繋がり、果実感もしっかりしてくる・・そんな感じです。

 「豊かな味わいのスポーレン!」

 覚えておいてください。バナナとか、グレープフルーツとか、蜜とか・・そこにスパイシーなライチとか・・そんな有機物が高貴にしっかり感じられるグラン・クリュ・スポーレンのゲヴェでした。



 以下は以前のレヴューです。
-----
【精緻さに凄みを感じさせない静かなる凄み・・が凄いと思います・・!】


 これ、5千円もしないのなら滅茶素晴らしいと思います。

 ポテンシャルの高いゲヴェは、以前はもっとトゲトゲしく、しかしその棘の向かうベクトルの大きさが滅茶大きい・・ゆえにポテンシャルがある・・とずっと思って来ました。

 しかし、やはりワインは様々なバランスから成り立っています。15年経過すればバランスしてくる・・と言うのは、当たっていたとしても結構に問題かと。そこからの飲み頃期間が短すぎるとするなら、それはポテンシャルが高いとは言い切れないんじゃないかと、この10年ほどは思っている訳です。

 黄色い果実や様々なハーブ、有機物と無機物の香りが悩ましいも狂おしいのがゲヴェですが、一段とミネラリティの存在を大きくしてきた昨今のトラペにあって、ほんのりと熟が入って来たこのスポーレンの美味しさは格別でした!

 ちょっと暗い写真になってしまいましたが、・・いや・・ダイニングのライトが切れてしまいまして、まだ買いに行ってないんですね。三密は避けたい・・でもホームセンターは、

「できるだけいらっしゃらないでください!」

状態だそうで、ちょっと困ったことになってます。


 甘みは無い訳では無いが、言及するほどでは無い、ある意味「ベストなバランス」です。この辺りが「センス」だと思うんですね。飲み人のことが常に頭に有り、目の前の材料としっかり向き合えるからこそ、このような・・

「安いがかなり高質で、かつ、美味しいと思えるワイン」

が生まれるのでしょう!旨いです!是非飲んでみて下さい。

2015 Schlossberg Riesling Grand Cru
シュロスベルグ・リースリングGC

15970
自然派
白 辛口
フランス
アルザス
リクヴィール
ドメーヌ・トラペ・アルザス

■エージェント情報
 リースリング種100%。特級区画「シュロスベルグ」の畑は花崗岩と砂質、クォーツ土壌の水はけの良い南向きの急斜面でトラクターが入れないので人力もしくは馬で耕作している。フローラルでアロマ豊かな繊細なキャラクターになりやすい。2015年のアルザスはブルゴーニュ同様素晴らしい天候に恵まれた年。黄金色の輝かしい色調、レモンやオレンジなどの柑橘系果実のアロマ、火打石のようなスモーキーな香りが感じられる。空気に触れさせれば白い花やパイナップル、生姜などの香りも出てくる。肉付きの良いたっぷりとした口当たり、エキゾチックな果物や柑橘系果実の果実味、引き締まった苦味も感じられ甘すぎないバランスの取れた味わい。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥6,980 (外税) 
【白さが美しいシロスベルク!・・いや、シュロスベルク!花崗岩質が硬質な透明ミネラリティとフリンティさを生み出しています!高質!】
 良いでしょう?・・この写真、ちょっと真実を伝えられたかのように思っています。確実にスポーレンのような豊かな太い味わいでは無いです。もっとエレガントですが、結構「硬質」です。透明感も凄いんですが、白さも半端無い。柑橘フルーツも実に「凛々しく」美しいです。実は noisy、良く判るんですよ。写真が見当たらずに、結果、時間を相当に置いて2本も開けちゃってますから・・はい。

 シュナンブールのように、やや遅れて・・タイムラグでフルーツを感じさせてくれると言うよりは、もっと直接的です。透明・白なミネラリティと同時に柑橘・果実をたっぷり、凛々しく感じさせてくれますので、どんな方で有っても・・

「美味しくない!」

なんて思わないと思うんですよね。

 そのうえで、酸の美しさも際立っています。酸っぱいんじゃなくて酸が美しいと感じる・・実はこれ、そんなにしょっちゅうは感じることでは無いんですよ。普通なら、

「酸が強い」

とか、

「弱い」

とか・・バランスが良くて、

「ちょうど良い」

としか思わないんですね。


 ですが、酸が実に美しい・・と感じてしまうのは、やはりミネラリティの組成と量、ベクトルが外に向いているか?・・によるんじゃないかと感じています。

 これ、相当に美味しいです!・・シュナンブールとどっちが白眉か?・・考えてみたんですが、どっちも相当に美味しい・・でも相当に違いが有ります。言ってみれば、ハキハキとしっかり目を見て話してくれるシュロスベルクと、少し考えながら・・視線を外しながら話してくれるシュナンブールでしょうか。

 どちらも美味しい、素晴らしいリースリングでした。トラペ・ダルザス、飲まないと損と・・思っています。是非飲んでみて下さい。お勧めします!

2014 Schoenenbourg Riesling Grand Cru
シュナンブール・リースリングGC

15969
自然派
白 辛口
フランス
アルザス
リクヴィール
ドメーヌ・トラペ・アルザス

 リースリング種100%。石灰岩が多めの花崗岩土壌で急勾配の南向きの畑です。畑にはトラクターが入れないので、耕作は馬または手作業で行っています。下記のシュロスべルグより気候が寒いので成熟が遅く、収穫も遅摘みです。
 甘味、オイリーさがシュロスべルグよりも多く、糖度が高いですが、酸もしっかり残っています。上品な甘味が豊かに広がり、とてもリッチな味わいです。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥6,980 (外税) 
【でら旨!・・激繊細です!・・ドイツの張りの凄いリースリングでは無い・・どちらかと言うとシュナンとリースリングを掛け合わせたような味わいです!】
 旨いです!・・この肌理の細やかさ!・・圧巻でした・・いや、静かなる圧巻さ・・でしょうか。

 実に肌理の細やかな舌触りです。リースリングって、もっと張り詰めていて・・いや、アルザスとドイツではだいぶ違うとしても、もっと「つるっ」としたテクスチュアのように思うんですね。

 ですが、このシュナンブールには、しっかりと感じる肌理が有るんですよ。その肌理にもなっている「襞」の隙間から、これまた細やかなフルーツが顔を「ひょっこり」と出して来るんですね。それも相当な高貴さを漂わせながら・・です。

 何だろう・・色が良く判らない・・白とか黄色とかではない、むしろ赤や紅、橙に近いようなフルーツです。ビワなんかも感じますよ。

 そもそもシュナンブールと言ってしまうと、noisy の場合はマルセル・ダイスを思い出すんですが、ダイスの場合は数種類も混植していますので、複雑性が凄いんですね・・。でもむしろ、ダイスの方がやや甘みが有るかな?・・と言う部分は置いておくとしても、負けないほどの複雑性を

「果実感で」

 表現できていると思うんですね。


 リースリング単一でここまで出来るのがシュナンブール?

 と言う考え方もできるかと思います。これは是非飲んでみていただきたい!凄いワインでした!・・一推しにしたいところですが!お任せ致します。ご検討くださいませ!



 以下は以前のレヴューです。
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【こんなに美味しいとは思いませんでした・・!】


シュナンブール・リースリング・G.C. 実に美しく均整の取れたリースリング・・・そしてシュナンブールと言うグラン・クリュを感じさせてくれるワインです。

 シュナンブールGCと言えば・・・


ですよね。そして造り手は勿論・・・



マルセル・ダイスさん。アルザスの反逆児と言われた凄腕です。
ゾンネングランツ・ゲヴェュルツトラミネール・G.C. 彼のシュナンブールは「混植」ですから、様々な品種が一緒に植わり、それを醸造していますが、トラペの場合は「単一品種」で品種ごとに植わっており、今回ご紹介するのはシュナンブールのリースリングです。これが非常に・・旨い!

 薄く緑が入ったような、ドンピシャのタイミングで収穫されたと思われるほぼ甘みを感じないドライな味筋で、奥深くから高貴なスパイス、非常に伸びやかな石の風味、わずかに粘り、しかし美しい冷涼な酸がややタイトさ、ソリッドさを見せつけつつ、全体的には豊かに柔らかさをトーンとしている・・目茶旨いです。単純なリースリングにはとても思えない・・・ピノ・グリとかゲヴェの艶やかなスパイシーさをどこか感じます。

 さすがシュナンブール!と思っていただけると思います。それにダイスのシュナンブールよりもかなりリーズナブルですが、高貴さは変わらず・・素晴らしい!一推しです!


 一方のゾンネングランツはゲヴェです。こちらも色を見ていただくと判るかと思いますが、やや黄色味が強いですね。シュナンブールよりも熟させて収穫した感じです。

 ヴァンダンジュ・タルディヴの少し手前の糖分・・・やや甘みを感じるレベルです。美しい薄い緑も入っていて、一面の黄色・ゴールドでは無いことに注目しましょう。

 比較してやや熟度が高いことからシュナンブールよりもトータルの酸度は低いです。ゲヴェは、品格を造るのは中々難しいんですが、さすがトラペと言うべきでしょうか、余裕と言うか、持って生まれたものと言うか、違和感の無い高貴さを持っています。そして、甘みのレベルが実にピッタリで、これ以上甘いとスイスイ入らず、これ以下だともの足りず・・と言う感じに仕上がっています。

 そしてヴァン・ナチュールだからこそのナチュラルさと、フカフカの畑を連想させるしなやかさが有り、飲んでいて非常に楽しいです。

 甘みのレベルを調節したいならば、やや抑え目の場合は10度ほどで、甘みを立たせたいなら14度ほどで飲まれるとよいです。それ以上の温度でも17(土)以下なら決してダレることも無いです。非常に複雑で高貴!ミネラリティがしっかりしているからこの味わいが成り立つのでしょう。「太陽の畑」も超お奨めします!是非ご検討ください。


2017 Riesling Beblenheim
リースリング・ベブレンハイム

15136
自然派
白 辛口
フランス
アルザス
ベブレンハイム
ドメーヌ・トラペ・アルザス

■エージェント情報
 リースリング種100%。特級のゾンネングランツの下のベブレンハイムに畑があり、面積は約1.5haになります。畑の土壌は粘土が少なく、堆積岩が砂に変わった砂質土壌で熱を吸収しやすく、畑が暑いので成熟しやすい特徴があります。僅か2キロしか離れていないショーネンブールの区画より8~10日も早く収穫が行われます。リースリング特有の酸味が素晴らしく、フレッシュな果実味とのバランスも良い甘さ控えめの飲みやすい味わいです。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥3,180 (外税) 
【これは美味しい!品格の高さ、凛々しさ、優しさに満ちています!】
 これは美味しいです!・・ゲヴェも素晴らしいですけどね。とてもピュアで果実感とミネラリティのバランス、高貴なリースリングのハスキーな?アロマ、とってもそそられる感じがします。

 柑橘系のフレーヴァーはしっかり有り、基本ドライで、ドイツ系モーゼル・リースリングのような「尖がったベクトル」はたおやか、しかしちゃんと振れ切っているのが判ります。

 トラペ風のフカフカの土に、白さのあるミネラリティが以前より確実に増していると感じられますし、「品の良さ」を感じさせてくれるのは、よほど葡萄が良い出来だったか、トラペ・ダルザスの格が確実に上がって来たか・・と言うことだと思います。

 それに・・エチケットも大きく変わりまして、どこか「野暮ったい」と言うか「硬さ」「実直さ」を感じさせるものから、「古典ポップ」みたいな・・今までに無かった感じの絵になっています。

 ベースのリースリングだとは思えない、見事な味わいでした。是非飲んでみて下さい!超お勧めです!


 以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ほのかに有った甘味は消え、ドライながらエキスの美味しさが生む果実で飲ませるアルザスのリースリングです!】

 非常に美味しいです。アルザスのリースリングが持つ、鉄仮面的に厳しいドイツワイン的酸とは異なる、柔らかな酸と豊かなミネラリティの、

「ふっかふかなテクスチュアのリースリング」

です。

 以前のベブレンハイムはほんのり甘味が有りそれも良い表情では有ったのですが、2014年はドライに仕上がっており、葡萄の糖度と酸のバランスがベストな発酵が出来たんじゃないかと思います。果実の出方も実に自然で、トラペならではの「ふっかふかさ」、土壌の柔らかさが感じられます。

 最もコア的にもしっかりしていて、ただナヨナヨしたコシの無い味わいでは有りませんで、非常に良く出来たアルザス・リースリングと言えるでしょう。さすがにグラン・クリュ並みとは言えませんが、ノーズの奥深くにグググッと入ってくる気品あるアロマには、優れた畑が持つ高貴なニュアンスが混じります。

 これ・・どう表現したら良いのか未だに判りませんで、繊細かつ高貴なニュアンスとか言えませんよね。シャンパーニュでもグラン・クリュのシャルドネなどにも通じる部分で、蜜とか石とか果実が微妙に混じり合った、あの感触です。

 素晴らしい仕上がりです。スパイシーなゲヴェも旨いですので悩むところですが是非飲んでみてください。


 以下は以前のヴィンテージのレヴューです。
━━━━━
【ほのかな甘みがクセになる!絶妙の残糖です!マリアージュも万能に近くて簡単!】


とても美味しかったです!ビオならではのピュア感と、畑のフカフカなニュアンスが伝わってくるかのようなテクスチュアの起伏・・・そして、ミネラリティがしっかりあるところに、わずかな・・実に心憎い程度の残糖が有るんですね。

 香りにも単なるリースリング的なアロマ以外に、フラワリーさ、ハーブのニュアンス、スパイスが積層していて、しかもそれが全く嫌味になっておらず、極自然に一体感ろして感じられるので、非常に飲みやすい逸品です。

 グラン・クリュの真下の畑のようで、アルザスの良い畑特有のニュアンス・・・何と形容すれば良いのか判りませんが、大量に有るミネラリティそのものから薫ってくるアロマが素晴らしいです。


 今回、このワインを紹介してくれたのは、何とFネスさんのK君です。Fネスさんとは随分前に切れてしまっていて、長く取引が無かったんですが・・・横浜の平野さんが紹介してくれたようで、取引が無いと思ったK君がnoisy のところに来てくれたんですね。

 で、K君は恵比寿にある某ワインショップに居たそうなんですが、縁有ってか、Fネスさんのワインファンだったとのことで、入社されたそうです。

 まぁ、この世は人と人のつながりで持っているなと感じます。余り人当たりの良い方では無い noisy ですから・・ちゅうか、良いことも悪いこともつい正直に言ってしまいますから・・風当たりも強いのかと認識してます。

 そんな訳で、新たにアイテムが色々来るかもしれませんのでご期待ください。・・ん?ルーミエ?・・いや、そこは期待せんで貰って・・。中身が美味しければ、そしてプライスが適正だと判断できれば、どんどんやりますよ。このトラペのベブレンハイム、非常に美味しいので・・・来月も追加するつもりです。もし在庫が切れていたら通信事項に書いてくださいね。お奨めします!一推しです!夏のミネラル補給、食欲減退感殲滅にどうぞ!


■新米ソムリエ oisy の熱血テイスティングコメント(一応、調理師免許も持ってます・・)
Beblenheim Riesling 2010 Domaine Trapet

「冷ややかな酸に支えられた甘口リースリング!ウマイ!」

 最初に、これはドライなタイプのワインという先入観を持って飲んだらかなり甘く感じます。
しかし豊富な酸とミネラルによって締まりがあり、だれるような甘さではなく気持ちの良い甘みが残っていて後半にはオレンジピール的苦み。とても美味しいです。
 
 味わいは凝縮感とダイナミックさありながらとても複雑で繊細なリースリングの香りです。飲み込んだ後の鼻から抜ける香りはライム、ライチ、レモンの良いフルーツ香を纏った柔らかいぺトロール香です。
 良く熟していながら爽やかさを感じる、乾燥して寒いアルザスのテロワールを感じます。粘性もあり、しつこくない程のトロミがあります。
 このワインを飲んだらまず残糖を感じますが、酸、ミネラルのバランス感覚はかなり良し。締めるところは締める!馴れ合いは好きじゃない!そんな良ワインです。

 僕自身あまりアルザスの経験が少ないのですが、頭真っ白にして飲んで普通に美味しいです。
 合わせる料理はNoisy的には何でも合うそうですが自分も色々試してみたくなります。イメージではスパイスの効いたサラミやドライなソーセージのソテー、ブルーチーズなんか最高に合うんじゃないかな。

いやはや、個人的な好みなのかもしれませんが甘酸な寒い地域のピュアワインは大好きですね。


2017 Gewurztraminer Beblenheim
ゲヴュルツトラミネール・ベブレンハイム

14750
自然派
白 辛口
フランス
アルザス
ドメーヌ・トラペ・アルザス

■エージェント情報
 ゲヴェルツトラミネール種100%。畑は特級のゾンネングランツのすぐ下に位置し、広さは約0.44haです。キンモクセイやライチの香りで果実味と酸のバランスが良く、ミネラルが豊富でオイリーでありながらもスッキリした味わいです。フォワグラなどの濃厚な味の料理やリンゴを使ったデザートに良く合います。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥3,180 (外税) 
【ゲヴェの、時折見せるトゲトゲしさを、優しくソフトに包み込んだトラペならではのミネラリティとテクスチュア!美味しいです!】
 トラペ・ダルザスのベースのゲヴェです。ベースと言いましても・・デイリー感覚よりもちょっと高級な感じがします。

 この辺りのクラスで比較するとなると、ジェラール・シュレールかマルセル・ダイスか・・と言うことになろうかと思いますが・・

 シュレールと比較しますと、ブレの大きい感じのシュレール、安心感・安定感のトラペ・・でしょうか。シュレールは時折、結構な揮発酸を感じることが有りますし、甘かったり超ドライだったり・・でもパリティキュリエールは美味しい・・(^^;;。価格的にも同様な位です。

 一方トラペはと言いますと、以前の「優しいだけのトラペ」と言うような・・まぁ、悪く言えばですが・・ふんわり感のある滑らかなテクスチュアに加え、ミネラリティの豊かさが加わった感が有り、さらに、

「一皮むけた!」

と言いたくなるような見事な仕上がりです。

 ダイスと比較しますと・・ダイスの下のクラスの「ゲヴェだけ」と言うのは無いように思います。中間クラスと言いますが、単に、ヴァンダンジュ・タルディヴのゲヴェなどは有りまして、むしろ・・

「そのクラス(中~高)のダイスのワインに似た感じ」

を受けました。

 ただし、ダイスもビオに徐々に移行してましたので、どの段階でのダイスか・・と言いますと、ビオに移行中のダイス・・のヴァンダンジュ・タルディヴ系に似た感を受けます。

 でもトラペのこのゲヴェ・ベブレンハイムは「甘くない」です。もしかしたら人に寄り「甘み」を指摘するかな?・・と言う程度でして、今回ご案内できるかどうか微妙ですが、ダイスの「2016 ベルケム・ブラン」の方が、一部のベクトルがキュッと締まって甘みを感じさせる部分が多く、甘いかと思います。なので、ドライ、もしくはセック位だと思っていただいて結構です。

 ゲヴェらしい華やかさを包み込んだトラペらしいミネラリティ、テクスチュアの優しさが非常に心地良いです。是非飲んでみて下さい。お勧めします!


2018 Gewurztraminer Ambre
ゲヴュルツトラミネール・アンブル

15140
自然派
白 辛口
フランス
アルザス
ベブレンハイム
ドメーヌ・トラペ・アルザス

■エージェント情報
 ゲヴェルツトラミネール種の葡萄を赤ワインと同じように果皮浸漬をさせながら醸造したキュヴェ。卵型のコンクリートタンクで櫂入れはせず液循環のみで時間をかけて醸造しています。「AMBRE(アンブル)」とは琥珀という意味で色調はまさに琥珀色、ピーチティーのようなフローラルで華やかな香り。少し発泡しており、残糖が19g/Lあるので口当たりは甘いですが、フレッシュな酸味とアフターの苦味が味わいをまとめています。ジャンルイトラペ氏曰く、「カレー風味の料理、蛸のグリル、エポワスなどの強めのチーズなどが合うと思う。どの地方のワインとも合わない料理と相性が良いことが多々あるので試してみて欲しい。」とのことです。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥4,550 (外税) 
【お~・・・トラペのオレンジ!?・・完成度、非常に高いです!】
 フランス語で「Ambre(アンブレ)」は英語で「Amber(アンバー)」なのでしょうから、「Orange(仏オラーンジュ・英オレンジ)」とは異なる意識で造られたのでしょう。

 しかしながら卵型のコンクリートタンクで仕込んだという手の凝りよう・・大分費用も掛かったでしょうから・・本気なんでしょうね。

 まず・・色を見てください。非常に美しいです。輝いています!そして瑞々しさが伝わって来るかのような透明度!

 味わいは・・これを言うと勘違いされるかもしれませんが・・

「滅茶苦茶美味しい、果実感までしっかり備わった超高級ウーロン茶!」

です・・。いや、これ、最高の誉め言葉のつもりですよ。


 お客様にお茶の好きな方がいらして、時折、超高級なものや、中々入手できないものなどもいただいたりして飲ませていただいてました。

 お茶なのにフルーティで繊細・・香りが滅茶複雑だったりしたんですよね。

 なので、それに匹敵するような見事なバランスでした。

 飲み口としますと、「少し甘みを感じる」もので、ドゥミ・セック位かな?・・と思います。ただしその甘味も、酸としっかり結びついているものと、黒蜜のようなニュアンスでノーズで感じられるもので有って、非常に秀逸でした。


 見た感じだけですと、

「酸化を許容した白ワイン」

とか、

「So2を使いたくないのね?」

と思いたくなってしまうかもしれないんですが・・


「そのようなビオ系白ワインとは全く異なる!」

と言って良いでしょう。

 そのような系統はほとんど、ドライでは有ってもお茶やウーロン茶以外には果実はほぼ感じませんしね。


 また、トラペさんの言葉には、

「他のワインでマリアージュしにくい食事に滅茶合う可能性が有る」

とのことです。これは・・判りますね・・伝わって来ました。ほんのり甘いリースリングとおでん・・なんてマリアージュ、大好きですし、そこに精緻なウーロン茶の風味が入ったら最高でしょう。


 今までに無かった「アンバー」な「ゲヴェ」です!是非飲んでみて下さい。お勧めです!


2014 Gewurztraminer Grand Cru Sporen
ゾゲヴュルツトラミネール・グラン・クリュ・スポーレン

15139
自然派
白 辛口
フランス
アルザス
ベブレンハイム
ドメーヌ・トラペ・アルザス

 ゲヴェルツトラミネール種100%。ストラスブルグの南に位置するコルマールの町から北へ10kmほど行ったところにある特級区画「SPOREN(スポーレン)」。泥灰粘土質の土が深い畑なので根が地中深くまで伸びて様々な要素を吸収し、早熟な区画なので糖度が上がりやすく、エキゾチックでフローラルなアロマが豊かな甘味の強いエネルギッシュなワインになりやすい傾向があります。2014年はスズキバエという害虫が発生してその被害を避けるために例年よりも早めに収穫したので、たっぷりとした甘さがありながらもフレッシュでハツラツとした酸味のある、比較的スッキリとした味わいになっています
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥4,650 (外税) 
【精緻さに凄みを感じさせない静かなる凄み・・が凄いと思います・・!】

 これ、5千円もしないのなら滅茶素晴らしいと思います。

 ポテンシャルの高いゲヴェは、以前はもっとトゲトゲしく、しかしその棘の向かうベクトルの大きさが滅茶大きい・・ゆえにポテンシャルがある・・とずっと思って来ました。

 しかし、やはりワインは様々なバランスから成り立っています。15年経過すればバランスしてくる・・と言うのは、当たっていたとしても結構に問題かと。そこからの飲み頃期間が短すぎるとするなら、それはポテンシャルが高いとは言い切れないんじゃないかと、この10年ほどは思っている訳です。

 黄色い果実や様々なハーブ、有機物と無機物の香りが悩ましいも狂おしいのがゲヴェですが、一段とミネラリティの存在を大きくしてきた昨今のトラペにあって、ほんのりと熟が入って来たこのスポーレンの美味しさは格別でした!

 ちょっと暗い写真になってしまいましたが、・・いや・・ダイニングのライトが切れてしまいまして、まだ買いに行ってないんですね。三密は避けたい・・でもホームセンターは、

「できるだけいらっしゃらないでください!」

状態だそうで、ちょっと困ったことになってます。


 甘みは無い訳では無いが、言及するほどでは無い、ある意味「ベストなバランス」です。この辺りが「センス」だと思うんですね。飲み人のことが常に頭に有り、目の前の材料としっかり向き合えるからこそ、このような・・

「安いがかなり高質で、かつ、美味しいと思えるワイン」

が生まれるのでしょう!旨いです!是非飲んでみて下さい。


2013 Sonnenglanz Gewurztraminer Grand Cru
ゾンネングランツ・グラン・クリュ・ゲヴュルツトラミネール

15137
自然派
白 辛口
フランス
アルザス
ベブレンハイム
ドメーヌ・トラペ・アルザス

 ゲヴェルツトラミネール種100%。ストラスブルグの南のコルマールの町の近くにゾンネングランツの区画があります。この区画の標高は約250メートルで粘土石灰質土壌が主です。品種特有のミネラルが素晴らしく、肉厚かつオイリーで甘みの強いワインですが、酸味もしっかりあるので飲み飽きしません。「SONNENGLANZ(ゾンネングランツ)」とは太陽の輝きという意味です。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥4,990 (外税) 


2015 Sonnenglanz Grand Cru Gewurztraminer
ゾンネングランツ・グラン・クリュ・ゲヴュルツトラミネール

15138
自然派
白 辛口
フランス
アルザス
ベブレンハイム
ドメーヌ・トラペ・アルザス

  ゲヴェルツトラミネール種100%。ストラスブルグの南のコルマールの町の近くにゾンネングランツの区画があります。この区画の標高は約250メートルで粘土石灰質土壌が主です。品種特有のミネラルが素晴らしく、肉厚かつオイリーで甘みの強いワインですが、酸味もしっかりあるので飲み飽きしません。「SONNENGLANZ(ゾンネングランツ)」とは太陽の輝きという意味です。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥4,990 (外税) 
【ちょうど良く熟したソンネングランツ・グラン・クリュ・ゲヴェの美味しさをご堪能ください!】
 こちらは2013年のゾンネングランツ、ゲヴェです。グラン・クリュです。2015年ものは・・すみません・・数の問題で飲んでいませんので、こちらをご参考にされてください。

 ラ・ルヴェ・デュ・ヴァン・ド・フランスで、この2013年ものソンネングランツは16.5/20ポイントと、中々の評価を得ていました。それもそのはず・・ピュアだし高貴さバッチリだし、出るところがそれなりに出て、締まるべきところはキュッとしまった素晴らしいボディをしています。

 物凄く長い寿命がある・・と言う感じでは無くて、この10年以内に飲むのがベストだろうなぁ・・と感じます。しかも「今飲んで相当美味しい!」です。

 もし、この20点満点中、16.5点のワインを19点以上にするにはどうしたら良いか?・・と、ふと感じました。そして色々と思いを巡らしてみました。


 トラペは、ジュヴレの偉大な畑を分割して受け継ぎ、ビオへと転身しました。90年代当初は、

「何だか・・緩いのか、弱いのか・・?」

みたいな感じでしたよね。熟も結構に早めに入るので、10年位でほとんど飲むべきワインだったように思ってました。


 しかしブルゴーニュでのトラペの現在は・・それから15年ほど経過している訳ですが、ジュヴレとトップの座をルソーと争うようになっています。

 素晴らしいオストレアは村名ですが、これで充分だと感じさせる見事な味わいです。そしてグラン・クリュに至っては、先のラ・ルヴェ・デュ・ヴァンで19~20ポイントの間で評価されるのが通常になっています。

 つまり、このソンネングランツも、そんな経過をたどれるんじゃないか?・・と思わせるだけの資質を備えていると感じます。そして、どうでしょう・・短くて5年、長くてあと10年以内・・

 あれ?・・短くて5年だとすると2018年ものでしょうか・・少しヤバイかな?・・でも、このゾンネングランツG.C.をのむとそう感じてしまうんですね。


 四方八方に触手を伸ばしたアロマの粒が、単にスパイシーだと表現されるのは正解では無いと思います。しかし、そのようにしか表現しきれない・・でも素晴らしいスパイシーさが備わっている・・それを共通言語として受け取っていただけたらと思います。是非飲んでみて下さい。熟成したグラン・クリュのゲヴェです!


 以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【こんなに美味しいとは思いませんでした・・!】


シュナンブール・リースリング・G.C. 実に美しく均整の取れたリースリング・・・そしてシュナンブールと言うグラン・クリュを感じさせてくれるワインです。

 シュナンブールGCと言えば・・・


ですよね。そして造り手は勿論・・・



マルセル・ダイスさん。アルザスの反逆児と言われた凄腕です。
ゾンネングランツ・ゲヴェュルツトラミネール・G.C. 彼のシュナンブールは「混植」ですから、様々な品種が一緒に植わり、それを醸造していますが、トラペの場合は「単一品種」で品種ごとに植わっており、今回ご紹介するのはシュナンブールのリースリングです。これが非常に・・旨い!

 薄く緑が入ったような、ドンピシャのタイミングで収穫されたと思われるほぼ甘みを感じないドライな味筋で、奥深くから高貴なスパイス、非常に伸びやかな石の風味、わずかに粘り、しかし美しい冷涼な酸がややタイトさ、ソリッドさを見せつけつつ、全体的には豊かに柔らかさをトーンとしている・・目茶旨いです。単純なリースリングにはとても思えない・・・ピノ・グリとかゲヴェの艶やかなスパイシーさをどこか感じます。

 さすがシュナンブール!と思っていただけると思います。それにダイスのシュナンブールよりもかなりリーズナブルですが、高貴さは変わらず・・素晴らしい!一推しです!


 一方のゾンネングランツはゲヴェです。こちらも色を見ていただくと判るかと思いますが、やや黄色味が強いですね。シュナンブールよりも熟させて収穫した感じです。

 ヴァンダンジュ・タルディヴの少し手前の糖分・・・やや甘みを感じるレベルです。美しい薄い緑も入っていて、一面の黄色・ゴールドでは無いことに注目しましょう。

 比較してやや熟度が高いことからシュナンブールよりもトータルの酸度は低いです。ゲヴェは、品格を造るのは中々難しいんですが、さすがトラペと言うべきでしょうか、余裕と言うか、持って生まれたものと言うか、違和感の無い高貴さを持っています。そして、甘みのレベルが実にピッタリで、これ以上甘いとスイスイ入らず、これ以下だともの足りず・・と言う感じに仕上がっています。

 そしてヴァン・ナチュールだからこそのナチュラルさと、フカフカの畑を連想させるしなやかさが有り、飲んでいて非常に楽しいです。

 甘みのレベルを調節したいならば、やや抑え目の場合は10度ほどで、甘みを立たせたいなら14度ほどで飲まれるとよいです。それ以上の温度でも17(土)以下なら決してダレることも無いです。非常に複雑で高貴!ミネラリティがしっかりしているからこの味わいが成り立つのでしょう。「太陽の畑」も超お奨めします!是非ご検討ください。


2014 Gewürztraminer Beblenheim
ゲヴェルツトラミネール・ベブレンハイム

12898
自然派
白 辛口
フランス
アルザス
ドメーヌ・トラペ・アルザス

■エージェント情報
 ゲヴェルツトラミネール種100%。葡萄の木は「リースリング ベブレンハイム」と共に1956年に植樹され、樹齢約60年になります。畑は特級のゾンネングランツのすぐ下に位置し、広さは約1.2haです。深い粘土質土壌でスパイシーなワインになりやすい特徴があります。キンモクセイやライチの香りで果実味と酸のバランスが良く、ミネラルが豊富でオイリーでありながらもスッキリした味わいです。フォワグラなどの濃厚な味の料理やリンゴを使ったデザートに良く合います。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥3,180 (外税) 
【トラペならでは柔らかなテクスチュアからにじみ出る穏やかな果実系スパイス!美味しいです!】
 時折、エゲツ無いほどスパイシーに香る、ポテンシャルは感じるものの飲むにはちょっとキツイかな・・と思わせるようなゲヴェも有りますが、身体に優しい角度で入ってくるエキスからの南国フルーツ系アロマの発散が、とても心地良いトラペの柔和なゲヴェです。

 これでまたちょっと甘くなってしまったりすると興覚めなんですが、そこはしっかりドライ。エキス自体からの果実表現が、ライチやバナナ、パイナップルなどのフルーツに似て、特に口内からテクスチュアを感じつつノーズに抜けて行く際のアロマティックさが素晴らしいです。

 リースリングのコラムでも書かせていただきましたが、さすがにグラン・クリュ並みとは言えないまでも、準1級~1級クラスの上品さ、格段のアロマが有り、質感の良さ、毛並みの良さ、造り手の温かさと言うか優しく穏やかな人格が伝わって来るかのようです。

 密度だけを追求せず、しかしピュアでナチュラルな味わいを、人のエゴイズムに乗っ取らずに造れるのはトラペだけでしょう。

 素晴らしいゲヴェです。デイリーで飲むには最高・・と言うか、少し格上に思える美味しさです。是非ご検討くださいませ。


2014 Riesling Beblenheim
リースリング・ベブレンハイム

12897
自然派
白 辛口
フランス
アルザス
ドメーヌ・トラペ・アルザス

■エージェント情報
 リースリング種100%。特級のゾンネングランツの下のベブレンハイムに畑があり、面積は約1.5haになります。畑の土壌は粘土が少なく、堆積岩が砂に変わった砂質土壌で熱を吸収しやすく、畑が暑いので成熟しやすい特徴があります。僅か2キロしか離れていないショーネンブールの区画より8~10日も早く収穫が行われます。リースリング特有の酸味が素晴らしく、フレッシュな果実味とのバランスも良い甘さ控えめの飲みやすい味わいです。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥3,180 (外税) 
【ほのかに有った甘味は消え、ドライながらエキスの美味しさが生む果実で飲ませるアルザスのリースリングです!】
 非常に美味しいです。アルザスのリースリングが持つ、鉄仮面的に厳しいドイツワイン的酸とは異なる、柔らかな酸と豊かなミネラリティの、

「ふっかふかなテクスチュアのリースリング」

です。

 以前のベブレンハイムはほんのり甘味が有りそれも良い表情では有ったのですが、2014年はドライに仕上がっており、葡萄の糖度と酸のバランスがベストな発酵が出来たんじゃないかと思います。果実の出方も実に自然で、トラペならではの「ふっかふかさ」、土壌の柔らかさが感じられます。

 最もコア的にもしっかりしていて、ただナヨナヨしたコシの無い味わいでは有りませんで、非常に良く出来たアルザス・リースリングと言えるでしょう。さすがにグラン・クリュ並みとは言えませんが、ノーズの奥深くにグググッと入ってくる気品あるアロマには、優れた畑が持つ高貴なニュアンスが混じります。

 これ・・どう表現したら良いのか未だに判りませんで、繊細かつ高貴なニュアンスとか言えませんよね。シャンパーニュでもグラン・クリュのシャルドネなどにも通じる部分で、蜜とか石とか果実が微妙に混じり合った、あの感触です。

 素晴らしい仕上がりです。スパイシーなゲヴェも旨いですので悩むところですが是非飲んでみてください。


 以下は以前のヴィンテージのレヴューです。
━━━━━
【ほのかな甘みがクセになる!絶妙の残糖です!マリアージュも万能に近くて簡単!】


とても美味しかったです!ビオならではのピュア感と、畑のフカフカなニュアンスが伝わってくるかのようなテクスチュアの起伏・・・そして、ミネラリティがしっかりあるところに、わずかな・・実に心憎い程度の残糖が有るんですね。

 香りにも単なるリースリング的なアロマ以外に、フラワリーさ、ハーブのニュアンス、スパイスが積層していて、しかもそれが全く嫌味になっておらず、極自然に一体感ろして感じられるので、非常に飲みやすい逸品です。

 グラン・クリュの真下の畑のようで、アルザスの良い畑特有のニュアンス・・・何と形容すれば良いのか判りませんが、大量に有るミネラリティそのものから薫ってくるアロマが素晴らしいです。


 今回、このワインを紹介してくれたのは、何とFネスさんのK君です。Fネスさんとは随分前に切れてしまっていて、長く取引が無かったんですが・・・横浜の平野さんが紹介してくれたようで、取引が無いと思ったK君がnoisy のところに来てくれたんですね。

 で、K君は恵比寿にある某ワインショップに居たそうなんですが、縁有ってか、Fネスさんのワインファンだったとのことで、入社されたそうです。

 まぁ、この世は人と人のつながりで持っているなと感じます。余り人当たりの良い方では無い noisy ですから・・ちゅうか、良いことも悪いこともつい正直に言ってしまいますから・・風当たりも強いのかと認識してます。

 そんな訳で、新たにアイテムが色々来るかもしれませんのでご期待ください。・・ん?ルーミエ?・・いや、そこは期待せんで貰って・・。中身が美味しければ、そしてプライスが適正だと判断できれば、どんどんやりますよ。このトラペのベブレンハイム、非常に美味しいので・・・来月も追加するつもりです。もし在庫が切れていたら通信事項に書いてくださいね。お奨めします!一推しです!夏のミネラル補給、食欲減退感殲滅にどうぞ!


■新米ソムリエ oisy の熱血テイスティングコメント(一応、調理師免許も持ってます・・)
Beblenheim Riesling 2010 Domaine Trapet

「冷ややかな酸に支えられた甘口リースリング!ウマイ!」

 最初に、これはドライなタイプのワインという先入観を持って飲んだらかなり甘く感じます。
しかし豊富な酸とミネラルによって締まりがあり、だれるような甘さではなく気持ちの良い甘みが残っていて後半にはオレンジピール的苦み。とても美味しいです。
 
 味わいは凝縮感とダイナミックさありながらとても複雑で繊細なリースリングの香りです。飲み込んだ後の鼻から抜ける香りはライム、ライチ、レモンの良いフルーツ香を纏った柔らかいぺトロール香です。
 良く熟していながら爽やかさを感じる、乾燥して寒いアルザスのテロワールを感じます。粘性もあり、しつこくない程のトロミがあります。
 このワインを飲んだらまず残糖を感じますが、酸、ミネラルのバランス感覚はかなり良し。締めるところは締める!馴れ合いは好きじゃない!そんな良ワインです。

 僕自身あまりアルザスの経験が少ないのですが、頭真っ白にして飲んで普通に美味しいです。
 合わせる料理はNoisy的には何でも合うそうですが自分も色々試してみたくなります。イメージではスパイスの効いたサラミやドライなソーセージのソテー、ブルーチーズなんか最高に合うんじゃないかな。

いやはや、個人的な好みなのかもしれませんが甘酸な寒い地域のピュアワインは大好きですね。

2011 Sonnenglanz Gewurztraminer Grand Cru
ゾンネングランツ・ゲヴュルツトラミネールGC

10887
自然派
白 辛口
フランス
アルザス
ベブレンハイム
ドメーヌ・トラペ・アルザス

ストラスブルグの南のコルマールの町の近くにゾンネングランツの区画があります。この区画の標高は約250メートルで粘土石灰質土壌が主です。品種特有のミネラルが素晴らしく、肉厚かつオイリーで甘みの強いワインですが、酸味もしっかりあるので飲み飽きしません。「SONNENGLANZ(ゾンネングランツ)」とは太陽の輝きという意味です。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥5,900 (外税) 

2011 Schoenenbourg Riesling Grand Cru
シュナンブール・リースリングGC

10886
自然派
白 辛口
フランス
アルザス
リクヴィール
ドメーヌ・トラペ・アルザス

 リースリング種100%。石灰岩が多めの花崗岩土壌で急勾配の南向きの畑です。畑にはトラクターが入れないので、耕作は馬または手作業で行っています。下記のシュロスべルグより気候が寒いので成熟が遅く、収穫も遅摘みです。
 甘味、オイリーさがシュロスべルグよりも多く、糖度が高いですが、酸もしっかり残っています。上品な甘味が豊かに広がり、とてもリッチな味わいです。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥7,080 (外税) 
【こんなに美味しいとは思いませんでした・・!】

シュナンブール・リースリング・G.C. 実に美しく均整の取れたリースリング・・・そしてシュナンブールと言うグラン・クリュを感じさせてくれるワインです。

 シュナンブールGCと言えば・・・


ですよね。そして造り手は勿論・・・



マルセル・ダイスさん。アルザスの反逆児と言われた凄腕です。
ゾンネングランツ・ゲヴェュルツトラミネール・G.C. 彼のシュナンブールは「混植」ですから、様々な品種が一緒に植わり、それを醸造していますが、トラペの場合は「単一品種」で品種ごとに植わっており、今回ご紹介するのはシュナンブールのリースリングです。これが非常に・・旨い!

 薄く緑が入ったような、ドンピシャのタイミングで収穫されたと思われるほぼ甘みを感じないドライな味筋で、奥深くから高貴なスパイス、非常に伸びやかな石の風味、わずかに粘り、しかし美しい冷涼な酸がややタイトさ、ソリッドさを見せつけつつ、全体的には豊かに柔らかさをトーンとしている・・目茶旨いです。単純なリースリングにはとても思えない・・・ピノ・グリとかゲヴェの艶やかなスパイシーさをどこか感じます。

 さすがシュナンブール!と思っていただけると思います。それにダイスのシュナンブールよりもかなりリーズナブルですが、高貴さは変わらず・・素晴らしい!一推しです!


 一方のゾンネングランツはゲヴェです。こちらも色を見ていただくと判るかと思いますが、やや黄色味が強いですね。シュナンブールよりも熟させて収穫した感じです。

 ヴァンダンジュ・タルディヴの少し手前の糖分・・・やや甘みを感じるレベルです。美しい薄い緑も入っていて、一面の黄色・ゴールドでは無いことに注目しましょう。

 比較してやや熟度が高いことからシュナンブールよりもトータルの酸度は低いです。ゲヴェは、品格を造るのは中々難しいんですが、さすがトラペと言うべきでしょうか、余裕と言うか、持って生まれたものと言うか、違和感の無い高貴さを持っています。そして、甘みのレベルが実にピッタリで、これ以上甘いとスイスイ入らず、これ以下だともの足りず・・と言う感じに仕上がっています。

 そしてヴァン・ナチュールだからこそのナチュラルさと、フカフカの畑を連想させるしなやかさが有り、飲んでいて非常に楽しいです。

 甘みのレベルを調節したいならば、やや抑え目の場合は10度ほどで、甘みを立たせたいなら14度ほどで飲まれるとよいです。それ以上の温度でも17(土)以下なら決してダレることも無いです。非常に複雑で高貴!ミネラリティがしっかりしているからこの味わいが成り立つのでしょう。「太陽の畑」も超お奨めします!是非ご検討ください。