
手取川の限定酒、Kasumi です。この時期にちょろっとだけリリースされます。
2015BYのKasumi の出来は非常に良いです。手取川らしい「キリッ」とした味わいの中に柔らかさが有ります。これはおそらく「水」による部分が大きいかと思いますが、山本のようなとても柔らかい水、軟水では無く、さりとて灘とかの宮水のように硬い水でもない・・でも少し灘のような硬水に寄った中くらいの軟水・・のなせる業でしょう。
そして、「Kasumi (霞)」と名付ける位ですからほんのわずかなんですが、「めちゃ細かい澱」が有ります。この澱がまた非常にクリーミーでして、当然・・瓶をやや振り気味にして、混ぜてしまうと「霞」が掛かったような、不透明な見た目になります。この状態も良いんですが、noisy 的にはですね・・それはある程度時間が経つと自然にそうなっちゃうので、
「冷蔵庫で立てて澱を落とす」
ことをお勧めします。
そして、その澄んだ上澄みだけをワイングラス(!)に注いで、まず、その清冽さが際立つ旨みたっぷりのお酒をいただきます。ほんのり舌先にガスが絡んで実に旨いです!香りもしつこく無く自然です。無理に付けた吟醸香じゃないんですね。ツンとせず、まとわりつかない上質なものです。
で次には、少し澱が舞い始めますので、少し重厚さを増した美しい「霞」を愛でつつ・・楽しみます。
で最後に・・澱の部分だけを取っておいて・・やや小さ目のグラスに注いでやるんです。すると、非常にクリーミーな、まるで上等なベシャメルに仕上げて作ったホワイトソースのシチューのような舌触りの「甘く無い」滑らかな「白い酒」を・・楽しむんですね~・・これは仕上げには最高です。
良い米を高精白し粕歩合の高い高級酒だからこその品も備わります。勿論ですが、冷蔵保存すればかなりの年数持ちます。数は有りませんので・・お早めに!お勧めします。旨いです!
■エージェント情報
日本の夏は世界に冠たる高温多湿です。
「また夏がやってきた。食欲が落ちてしまう。ましてやお酒なんて・・・」
とお嘆きの貴兄も多いと存じます。是非、一度「kasumi」をお試しください。まずは生酒なので冷蔵庫で良く冷やして貯蔵してください。そして、召し上がる際はまず瓶を良く振ってきれいな白色の霞(かすみ)状にしてください。次に静かにワイングラスに注ぎます。
ライチとグレープフルーツを合わせたような上品な甘さが爽やかな微炭酸とともに口中に広がります。そして体にすっと溶け込むように消えていきます。澱(おり)が加わることで栄養価満点です。まさに天が我々に与えた至福の喜びです。<心のビタミン+体のビタミン>が、疲れた体に明日の英気を与えてくれます。