
初めてルーチェを見て・・・
「何だこりゃ~?」
・・とその姿にまずびっくり。高いし・・売れるかいな!と。で、飲んでみて・・
「一体何だこりゃ~?」
とその外向性に二度びっくり。・・そんなまだ若かりし頃を思い出し、懐かしさを感じているところです。
なにせ、こんなに濃度たっぷりで黒や茶で口内を分厚くフルにしてくれるワインはそうそう無かったんですよね。ブローカー(エージェント)情報には1998年と有りますが・・・実にいい加減ですね~。嘘ばっかり!1993年がファーストです。価格も当初は3~5万でしたが徐々に下がり、確か、今回の価格と同じくらいで販売していた記憶が有ります。
ゆったりとしたおおらかさの中に細やかなモカ、高級チョコレートのようなアロマを持ち、太いボディに滑らかなテクスチュア・・そしてそのまんまの余韻。
派手なボトルデザインとともにイタリアワインの時代が来ると予感したものでした。・・・ま、一気に来て一気に値上がりし、一気に萎みましたが・・(^^
ま、エージェントさんも辛いところだったでしょう。量はカンティーナから迫られるわ、価格も上がるで、結局手放してしまう・・・。最初は手堅く扱いの良い中小インポーターさんが多かったですが、今や保ち切れずに手放して、大手さんばかりがイタリアをやっている状況で・・。それに倣った中小インポーターさんがまた増えていますが、コンディションは二の次・・と言う場合も多く見られますので、まだまだイタリアワインの第二次ブームは来ないでしょう。
2012年のルチェンテは、濃密な黒が紫・赤に向かって行ったような色合いをしています。熟れてはいますが非常にドライで、密な要素が感じられます。タンニンも少し有りますが悪くない質です。昔はもっと甘い感じがしたと思いますが、現在のようなスタイルの方が好ましいです。
フレスコバルディ風の、とてもクリーンで緩みの無いものですので、どなたが飲まれても一定以上の評価を得る優等生タイプ・・と言えるんじゃないかと思います。ご検討くださいませ。