ドメーヌ・フーリエ
フーリエ
フランス Domaine Fourrier ブルゴーニュ
● 2022年のドメーヌ・フーリエをご紹介させていただきます。なおA.C.ブルは買い葡萄を混ぜていますので「ジャン=マリ・フーリエ」名義になりますのでご了承ください。
2022年になって、確かに数量は少し回復しましたが、それでも2022年も色々と有ったのでしょう。シャンボール1級レ・グリュアンシェルの入荷が無く、代わりにモレ=サン=ドニ1級クロ・ソルベが入って来ました。シャンボール1級が無いのは残念ですが、モレ1級クロ・ソルベなら良いですよね・・あのジャッキー・トルショ・マタンも造っていたキュヴェですし、彼は決して濃く造ろうとか、新樽を掛けようとかは一筋も思わず、ただ伝統の造りをしていた人です。そんなクロ・ソルベをフーリエ風に仕上げたのでしたら・・そりゃ・・気になっちゃうでしょう?
出来としましてはどうでしょう・・総合的にはいつもとほぼ同様かと感じます。しかし、
「よりエレガントに、より繊細に」
なって来ていると感じます。
今回は2アイテムのテイスティングに留まらざるを得ない数量でしたので、完全に理解したヴィンテージとは言えませんが、
「エレガントで薫り高い、質の高いワイン」
で有ることは間違い無さそうです。
アチコチ、ネットを徘徊していましたら、2022年ものについてジャン=マリが述べている文章を見つけましたので掲載させていただきます。本来はインポーターさんがテクニカル等で教えてくれるものなんですが・・ね。
「オー・ゼシェゾー」とは対照的にこの区画はブロション村に隣接するジュヴレの最北側にあり、よりタニックなバックボーンと全体的なストラクチャーを持つワインを生産する傾向にある場所です。村名ジュヴレにしては複雑で、熟したブラックチェリーの果実と美しく絹のようなテクスチャーを持ちながらも、根底にあるミネラルの推進力とボトルの中でうまく進化するための十分なストラクチャーを備えています。」
- ドメーヌ・フーリエ
オー・ゼシェゾーと言うのは、Noisy wine のルートでは入って来ないジュヴレ=シャンベルタン村名のリューディのことで、ジュヴレの南端、G.C.マゾワイエールの下部、および南に接しており、G.C.マゾワイエールとその上部の1級レ・コンボットと同様にモレ側に出っ張っているので、
「どうしてモレ=サン=ドニじゃないの?」
みたいな区画です。
相対的な感想としてジャン=マリ本人も「絹のようなテクスチュア」だと、そして「ボトルの中でうまく進化するための充分なストラクチャーが有る」と言っているように、
「エレガントで美しく仕上がったが、まだまだこれから美味しくなるよ」
と言うことなのでしょう。ご検討くださいませ。どうぞよろしくお願いいたします。
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2021年のフーリエをご紹介させていただきます。
まず最初に、2021年もののフーリエですが・・激減です・・仕入れ金額で半減、数量で70パーセント減、入らないアイテムも有りまして・・どうにもならない状況です。
出来栄えですが・・A.C.ブルしかテイスティング出来なかったとは言え、このように言えると思います。
「圧巻!」
「記念すべき出来映え!」

まぁ・・そんなことを言いますと、アンチ側からは・・
「また・・そんなこと言って・・。ジャスパーさんはA.C.ブル、89ポイント止まりじゃん?」
などと返されてしまいそうですが、ジャスパーさんはA.C.ブルの最高点を89にしている疑惑が有りますから・・はい・・(^^;;
ですので、ちょっと大きめに切り出した2021年のブルゴーニュ・ピノ・ノワールV.V. の写真を掲載させていただきました。どうでしょう?・・素晴らしいとしか言いようの無い色彩、照りじゃないかと思います。そして涙とグラスのワインとの接点の・・
「まるで日本刀の刃文を見るような・・」
重力で落ちつつあるワインのエキスが落ちずに留まっているかのような・・エキスの濃密さが表れたようにも見えるかと思うんですね。
そして、アロマは芳醇で冷ややかさと温かみ、両方を感じさせつつ、高く短い振幅と低くやや長い振幅を組み合わせ、非常に高質です。
2020年ものと比較しても、色彩はより淡い・・と言いますか、2020年ものが異常に濃いんですが・・エキスの質・濃度は、ブルゴーニュ・ピノ・ノワールとして超えているかもしれないとさえ感じさせる、圧巻な味わいでした。
A.C.ブルでこれですから・・いや、A.C.ブルで充分な満足が得られるだろうと言う大きさが有りますので、上級キュヴェは推して知るべし..だと思います。
価格も上昇していますが、すでに現在のA.C.ブルは昔の村名クラス同様以上と言って良く、さらにポテンシャルを拾おうと頑張ってしまうと、何と上級キュヴェ並みの要素を見つけてしまう・・まぁ、その辺はA.C.ブルのコラムにも書いていますので、是非お読み下さいませ。
2021年ものは厳しかったはずですが、
「全くネガティヴさを感じさせず、むしろエレガンスや複雑性を評価すると、総合では2020年ものよりも上かも?」
と感じました。是非ご検討いただきたく、A.C.ブルは必飲、その他はお財布に相談して・・とさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
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2020年のフーリエです。昨今の円安傾向から仕方が無いとは言え、厳しい値付けに追い込まれています。しかも数が有る訳では無く、フーリエの人気アイテムからどんどん減らされ続けていまして、
「もう減りようがない」
ところまで来ています。
ですので、以前のような・・今となってはゴージャスなテイスティングは行えず、A.C.ブルと村名ジュヴレV.V.の寂しいテイスティングになってしまいました。
ですが!・・
いや~・・驚きました!・・A.C.ブルゴーニュ・ピノ・ノワール2020年の美味しさったら・・まるでフーリエが大変身した伝説の2006年を彷彿させる美しさなんですよ!まぁ・・世間の間ではリアルワインガイドが書いたように2007年と言うことなのでしょうが、noisy のお客様は2006年だと・・ご理解いただいているものと思います。
まぁ、微妙にも異なる部分は有りますが、イメージ的に、感覚的には、あの・・心底、ハッとさせられた物凄い美しさにまた出会えた喜びを是非お客様にも判っていただきたいと思います。価格はちょっと上がり過ぎ・・と言うことで、Noisy wine の取り分を減らして対応していますので結構お買い得なはずです。
まず、美味しくないと言うかたは「いない」はず・・(^^;; 頑張ってコラムを書きましたので、テイスティング出来たA.C.ブル・ピノ・ノワールと村名ジュヴレV.V.のコラムはぜひお読みいただけましたら幸いです。
また、世界的にも評価が高くなっていますので、グリオット=シャンベルタンやクロ・サン=ジャックのみならず、1級コンブ・オ・モワンヌ、1級シェルボード、シャンボール1級グリュアンシェルもグレートワインの仲間入りをしています。非常に少ない入荷で飲めてはいませんが、今回はジャスパー・モリス氏、ティム・アトキン氏の評価が見当たりましたので掲載させていただきました。
なお村名ではモレ=サン=ドニ・クロ・ソロンが最も安い価格になっていますし、日本の価格も上昇していますが、海外の方が相当に高いです。これもドルのアヴェレージ価格が見当たりましたので、判ったものは掲載させていただきました。
何は無くともA.C.ブル、そして村名ジュヴレV.V.です。村名ジュヴレV.V.は、昔は山ほどいただけましたが、2020年ものはたったの2ケースの入荷です。早々に完売するかと思いますので早めにどうぞよろしくお願いいたします。
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2019年のドメーヌ・フーリエ、ジャン=マリ・フーリエをご紹介させていただきます。今回分は通常、「ドメーヌもの」として理解されている分ですが、A.C.ブルの赤に関しましてはネゴス部門でのリリースで、ジャン=マリ・フーリエのクレジットになっています。
2019年もののブルゴーニュワインの生産は、有名ドメーヌ、実力派ドメーヌになればなるほど、大変に厳しい生産量になっていますので、今回ご紹介させていただくフーリエも、
「オファーを見てビックリするほどに少ない・・」
です。
まぁ、この先の年末に向けて、ジョルジュ・ルーミエやメオ=カミュゼ、ダンジェルヴィーユなどの大御所が入ってくる予定ですが、
「すでに聞いている割り当て分は、金額ベースで昨年2018年ものの50~75%ほど。」
と言う厳しい状況で、数量ベースになりますとそこから値上げ分をマイナスすることになりますので、さらに10%以上は減る計算になり・・noisy としましても、大変に厳しい状況に頭を抱えています。
しかも2020年もの、2021年ものはさらなる減産だと聞いていますので、どうしたものかと・・
ですが、今回のフーリエの2019年ものもそうですが、やはりこのクラスの生産者ともなりますと、ワインは本当にキッチリ・・仕事キッチリ、味わいバッチリに仕上げてくれているのを確認させていただきました。
最もA.C.ブルと村名位しかテイスティングに回せるアイテムが有りませんでしたので、上級キュヴェのテイスティングは回避しています。それでも、素晴らしいA.C.ブルと、官能さまで出てきている完成度の高い村名を飲めば、
「やはりジャン=マリ・フーリエ風の見事なジュヴレ・・半端無い出来をさも簡単なように仕上げてくれる!」
と言わざるを得ません。
海外メディアもその辺はしっかり評価しているようで、ジャスパー・モリス氏は、
「2019年のグリオット=シャンベルタンに96~98ポイント、クロ・サン=ジャックに95~98ポイント!」
と、フーリエの大看板2アイテム両方に上値98ポイントを献上?しています。
まぁこの辺りは、日本向けでは無い樹齢100年以上のスペシャル・キュヴェ、クロ・サン=ジャック・キュヴェ・セントネールの分を、テイスティング出来る、できないとか、ノーマルよりもより素晴らしい、そうでもないに関わらず、98~100ポイントのスペースを開けて置く・・みたいな考え方も在るのか?・・などと勘ぐってしまいます。噂ではそこまでの違いは無いと聞きますが・・どうなんでしょうね。
いずれにしましても、2019年から3年間のドメーヌ・フーリエのワインは、生産量の減少と新興国への供給で、日本への割り当てがさらに減り、酷いことになりそうです。出来が良いだけに残念では有ります。
2019年ものの上級キュヴェは本当に少なく、全て1本~3本・・・多くて6本のキュヴェが有ると言う状況です。是非お早めにご検討くださいませ。
フーリエの2018年メゾン・セクションが到着しました。ドメーヌものに先駆けて入って来ました。
2020年は世界的に特別な状況に置かれてしまった年です。新型コロナ感染症で多くの方々が命を落としてしまいましたし、さらには大国のエゴのぶつかり合いと言いますか、新しい冷戦時代に入ったかのようにさえ見えて来ます。
2000年代前半は経済成長を始めた中国が、香港を筆頭にボルドーワインを物凄い勢いで買い占め始めたのは記憶に新しいところです。
「ボルドーを水で割っても、オンザロックでも文句言わないからブルゴーニュには興味を持たないでくれ!」
みたいな論調がブログなどでも散見された頃では有りますが、その後はその懸念通り、ブルゴーニュワインまで買い占めてしまう結果となり・・今では貨物船さえ、日本直行便は無くなってしまっています。
しかしながらその香港は一国二制度を撤廃したと見える状況になっています・・。それにこの新型コロナウイルス騒ぎに便乗してかどうかは判りませんが、結果として世界中で中国を取り巻く環境は悪化しています。
そんな現況の性なのでしょうか・・。あれだけ数量の無かったフーリエのブルゴーニュ・ピノ・ノワールの割り当てが急激に増えたんですね。それに、まともな案内の無かったジャン・マリ・フーリエの上級キュヴェさえも、少量では有りますがオファーが有ったんです。
皆さんもおそらくそれにはお気付きかと思いますが、幾つかのインポーターさんがフーリエの2018年ものを扱い始めています。
以上を考え併せてみると、やはり「中国ワイン市場の購買力の低下」が、この状況を生んだとみるのが正解かと思われます。
それに上級キュヴェは据え置きか、僅かな価格上昇では有りますが、
「正規品2018年ものブルゴーニュ・ピノ・ノワールはまぁまぁの値下げ!」 と言う結果なんですね・・。
味わいにつきましてはコラムをご覧いただきたいと思いますが、この数年は中国と言う存在にどれだけ振り回されてきたのかを思い知ったところです。
因みに・・量は結構有ると言っても、A.C.ブルゴーニュ・ピノ・ノワール2018年のみですよ。上級キュヴェ(次回以降ご案内予定)は例年並みですし、もう少し後に入港すると思われるドメーヌものの数量や価格についてはまだ判りません。
ですので、リーズナブルになった2018年ブルゴーニュ・ピノ・ノワールを飲んでいただくことで、2018年ドメーヌものをどうされるか、ご判断いただくのも良いかな・・と思います。ご検討くださいませ。

栽培はラ・リュット・レゾネを採用。農薬は主に低濃度の硫酸銅を使用。肥料は遺伝子組み換えでないものを2~3年に1回撒いている。剪定は集団選抜クローンに適しているギュイヨ仕立て。株が均一化するとワインの複雑味が損なわれるとの考えから、市販のハイブリッドクローンは用いない。収穫量を制限するため摘芽は非常に厳しく行う。収穫は、収穫人を急がせず、ゆっくりと選別しながら摘み取りを行わせ、またカビが飛び移らないよう手洗いも励行している。
収穫果は100%除梗し半分だけ破砕。低温浸漬は自然の温度(朝の収穫果の温度)で3~4日行う。マストが15℃を超えるときは温度を下げる。自然に任せて発酵を開始し、発酵開始直後と末期に液循環、最盛期には1日4回手作業によるピジャージュを組み合わせ、トータルの発酵期間は18~20日間。熟成は、新樽は多用せず20%程度の使用に留める。18ヶ月の熟成中、澱引き、清澄、フィルターも一切行わない。
ドメーヌについて:
ジュヴレ・シャンベルタン、モレ・サン・ドニ、シャンボール・ミュジニー、ヴージョに9.5haを所有し、その内1級とグラン・クリュが70%程度を占めます。現在の当主は1971年生まれのジャン=マリー・フーリエ氏。ボーヌのワイン農業学校を卒業後、ブルゴーニュ大学の醸造講座に通いました。1988年には半年間アンリ・ジャイエで研修、その後父親の元で修行を積み、1993年オレゴンに渡りジョセフ・ドルーアンでアメリカのピノ・ノワール造りを学びました。1994年の帰国後23歳の若さで父の跡を継ぎ、自ら「テロワリスト」と名乗り、醸造にテクニックを求めず、自然を支配することを好みません。高度な技術に頼らず、自然に任せていた20世紀初頭のヴィニュロンの流儀の再現を目指しています。
ネゴシアンについて:
ネゴシアン事業は、高品質の葡萄であること、ドメーヌ生産量の3割を超えないことを自らに課し、2011年ヴィンテージが初リリース。これらのワインは、ドメーヌワイン同様のフィロソフィーで選ばれ、造られており、ジャン=マリー氏曰く「新たに養子に迎えた子供のような存在」なのです。
● 2022 Bourgogne Blanc
ブルゴーニュ・ブラン
【コート・ド・ニュイの白って、こういうものです!美味しいと思う・・・】・・少なくて飲めないので大昔のレヴューを引っ張り出しました・・すみません。なんと2005年もののレヴューです。
とても良い出来だと思います。ふっくらしていて、冷たいトロプカルなフルーツと黄色味の強いフルーツがたんまりです・・・
「ん?・・・いつもと書き方が違うんじゃない??」
と思われるかもしれませんが、はい、そうですね。
このブルゴーニュ・シャルドネは、今まで扱わなかったんですが、2005年のニュイがとても良いと自身でも判断できたので仕入れてみた訳です。その結果、「良い年のニュイのシャルドネ」っぽさが綺麗に感じられて、出だしの感想で始まったんです。
「ピノ・ノワールは熱で熟し、シャルドネは光で熟す」
などとブルゴーニュでは言われるそうです。本当かどうかは判りません。でも、コート=ドールにあって、コート・ド・ニュイと言うのはピノ・ノワールが秀逸であり、コート・ド・ボーヌはシャルドネが秀逸であることは、皆さん周知の事実です。当然ながら、たまたま畑の組成がそれぞれの品種に向いている訳です。でも、
「コート・ド・ニュイの方がより積算温度は高いはず」
だと noisy は感じています。
上記をアクティブに解せば、
「ピノ・ノワールは熱で熟させ、シャルドネは光で熟させる」
と、より素晴らしいワイン用の葡萄に仕上がる・・・ということになり、より積算温度の低い(と思われる)石灰土壌中心のコート・ド・ボーヌのシャルドネの方が、より冷ややかな果実酸と果実味を得ることが可能になっているんじゃないかな?と思っているわけです。
「何だかなぁ・・・いつもより、やけに説明口調だし、何か有ったのかな?」
と思われるかもしれません。・・・いや、ニュイのシャルドネは、やっぱりニュイのテロワールを表しているんだよ!というようなことを言いたいだけで、ボーヌのシャルドネとはやっぱり違うんだということを、頭のどこかに置いて飲んで欲しいな、と思っているんです。単にこっちが好きでそちらは今一好みじゃないに留まらず、理解しよう、受け入れようとする気持ちの持ちようがよりワインを美味しくしてくれ、自身を成長させてくれるはずなんです。
「トロピカル、黄色味の強いフルーツ」 = 「カルフォルニア」「チリ」
というような、ちょっと単純な発想をされると極端過ぎ・・・というか、せっかくテロワールのつぶやきを受け取っているのに、曲解してしまって真実を受け損なってしまうと思うからです。おまけに、
「ボーヌのシャルドネに比較すればやや酸が弱め」
などと書くと、余計、そのように思われてしまうので・・・(^^;;
また、新樽によると思われる樽の香りもある程度感じるはずです・・・・なんて書くと、
「なんだよぉ・・・」
ってことにも成りかねず・・・
ニュイの造り手の中には、ピノ・ノワールの上級キュヴェにいきなり新樽を当てることはせず、シャルドネやアリゴテにいったん通してから使用する場合が有ります。そんな訳で、ボーヌのシャルドネに比較すると樽のニュアンスがやや多めに感じられることが有るんですよ。これは時間とともに溶け込んでゆきますが、特徴の一つでもある訳ですね。
そんな訳で、ワイン会などのブラインド・テイスティングであれば、やっぱりニュイのシャルドネが出ないとは限らない訳ですから、樽香がやや強めだからクラシックな仕上げの若いムルソー・・・なんて単純な思考に留まらず、ワイン感を高めて欲しいな、と思います。意外にニュイの白ワインは沢山あるぞ!モン・リュイザン然り、ヴージョ・ブラン、ミュジニー・ブラン、ニュイ・サンにも・・・ね。勿論、オート=コートにも有るし、かのビゾのヴィオレットも!そんな訳で、
「このブルゴーニュ・ブランは思いっきり有り!ニュイ・ブランの囁きを聞いてみよう!」
是非飲んでみてください。多くの方に受け入れられる味わいだと思います。お奨めします!
● 2022 Bourgogne Pinot Noir Jean-Marie Fourrier
ブルゴーニュ・ピノ・ノワール ジャン=マリ・フーリエ
【素晴らしい仕上がりです!今飲んで良く、長くも置け成長します。フーリエらしい赤と黒のグラデュエーション、ピュアさ、自然さ、質感をぜひお楽しみください!】

こう言う事を言って良いのか判りませんが、いや・・このワイン、1万円超えがかなり出ていると言うのは良く判りません。高くなったと言えば・・そうなんですが、
「Noisy wine は2021年ものから200円だけアップ」
させていただきました。
まぁ、数量が大幅に減っているので、利益率を下げるようになりますからちょっとだけは無理してはいますが、さりとて、卸価格の値上がり分程は上げてさせていただいてますから・・あ・・バレちゃうかな・・(^^;; 中々下がって来ないが何とかボックス相場で安定しているユーロですが、インポーターさんのドメーヌへの支払いのタイミングによっては、結構に値上げしているところが有るので、ワイン屋としましても厳しいですが、利幅を削って上がりを抑えに掛かっています。ただ、ブルゴーニュ系のインポーターさんの中には、未だにイケイケな所も有るようで、平気で大幅値上げを言って来ますので・・参りますが、今回の2022年ドメーヌ・フーリエに関しましては、比較的・・大人しい値上げでした。
ですが数が揃わないので飲めるアイテムに限界が有り、このA.C.ブルと村名ジュヴレ=シャンベルタンに限定されてしまったのは残念です。
若いうちはエマニュエル・ルジェほどに官能的にはならないが、栓を抜くと「ふわっ」とほんのりとセクシーで魅力のあるアロマが立ち昇ります。チェリーやベリー、ラズベリーなニュアンスにほど良く茶や黒の美しい土、わずかなショコラっぽいニュアンスも有ります。
甘く無いが薄辛く無く、濃厚だとは言うべきでは無く、繊細な複雑さと充分以上な集中が有ります。現状、村名ジュヴレ=シャンベルタンよりこなれてバランスが取れています。

ふっくらとしていて適度な拡がりを持つ中域、瑞々しいフレーヴァーを還しながらエレガントで長い余韻が有り、高い質感を感じさせます。
「これでA.C.ブル!・・決して高くないぞ!」
と思っていただけるでしょう。
1枚目の写真もそうですが、フーリエのグラスの写真って・・こんな感じに「涙」が伝うんですよね。これは、
「グラスに注ぐときには、グラスとボトルを持ち上げ、グラスの淵に流し込むようにして優しく注ぐ」
ようにしていますので、その「淵を通った液体」がゆったりしていると、このように写ります。
ですので口内でも同様に、
「口蓋にへばり付く粘性」
が有り、飲み込んだとしても・・残存成分からの「訴え」を聞くことが出来るのでしょう。
なので、飲み応えも有るし、知的な探求の欲求をも満たしてくれる、まさにフーリエらしい仕上がりになっていると思います。
また、このA.C.ブルクラスになりますと、
「とたんにメディアの評価が出なくなる」
んですね。
例えテイスティングしていたとしても、点数さえ付けないし、レヴューも掲載しなかったりします。先般の、
「ロベール・シリュグのA.C.ブル2022年」
へのジャスパーさんの評価は、かなりレアなんですね・・美味しいのに余り足が速く無いのは人気か価格か・・まぁ、あれ以上はNoisy wineとしましても下げられません。
話が飛びましたが、ようやっと見つけた評価がSNSのセラートラッカーでして、今のところ「たった一人だけ」のレヴューで90ポイントでした。なかなか興味深いレヴューだったので、ちょっと訳してみます。
「ブルゴーニュ・ルージュのレベルとしては非常に高い。透明で軽く、優美な印象ですが、果実味がしっかりと凝縮されています。若干の緑のハーブのヒントとブルゴーニュとしては中程度のタンニン。ワインのあらゆる側面を統合するには、1~2 年のセラーでの熟成が必要かもしれませんが、このレベルのワインとしては非常に印象的です。」
どうでしょう・・ワインのレベルと言うことで相当褒めている感じで90ポイントでした。ですが、中々・・ムズイですが、1~2年ではまとまるのは纏まりますが、硬くはなってしまうとは思いますので、寝かすのならもう少し長めになると思います。飲んでみてください。お薦めします!
【質感高い積層した赤い果実のエレガンス、黒い果実の優しくビターな深みと穏やかなスパイス、そして正に極上のジュヴレを感じさせる深く大きな構造!・・「全ての表情がテロワリスト、フーリエのワインだ!」と囁いています!】
いや・・旨いです!・・めっちゃ美味しい・・圧巻です!
noisy も長くフーリエを扱わせていただいていまして1990年代後半からずっと・・25年は飲み続けている訳です。
で・・その当初はグリオットとかクロ・サン=ジャックとかは中々良かったにせよ、村名も価格の割には美味しかった・・ものの・・勿論、将来性は輝いて見えたものの、
「まだまだ・・」
と感じていたのは事実です。
何度も言って申し訳ありませんが、大きく値上げになった2006年ものの、ドメーヌものだったA.C.ブルを飲んで・・
「・・来た!・・ついにフーリエが来た!」
と・・(^^;;
急いで仲間に、
「とんでもない出来だからさっさと飲んで!」
と電話したのを覚えています。
昨年ご案内の2020年ものは、痺れるような果実の美味しさを詰め込んだ素晴らしいA.C.ブルでした。と、ここまでは2020年もののご案内の時と同じです。
ですが・・ここからが重要・・。
この、アルコール分13パーセントの液体は、2020年ものに比較して色は淡いものの・・
「エキスの濃密度、完成度、そのエレガンス、大きさは2020年もの以上かもしれない!」
と思わせる・・まさに「モンスター」です!

ファーストノーズを一嗅ぎすればブルゴーニュワインが持つそのエレガンスをしっかり、たっぷり持ちながらも柔らかく、質感高く、官能ささえ含んだアロマが・・
「・・ぶわっ」
と目の前に素晴らしい情景を浮かび上がらせてくれます。
フレッシュなのによく熟していて、さらっとしていながらも口内をゆっくり歩きまわり、非常に質感の有る・・香水的な赤果実とベリーの赤い部分だけを取り出したかのような極上の甘みをドライに表現し、余韻には黒果実のビターさとコク、豊かさをサラッと感じさせながらノーズへ還元し、大きさとイメージを脳にまで還して来ます。
すみません・・2021年のフーリエは、このA.C.ブルで充分!・・じゃないかとさえ感じさせてくれました。
A.C.ブルに過ぎないこのワインが、ジュヴレ=シャンベルタン村名としても極上クラスのポテンシャルを持つと感じましたし、さらに何かを拾おうとすると・・
「・・えっ?・・ホントに持ってるの?」
と・・テイスターをも翻弄するような「振る舞い」を見せてくれるんですね・・いや、それは幻想なのかもしれません・・有ったら良いな・・持っていたら素晴らしいな・・と心が見せる、マボロシに過ぎないのかもしれません。
しかし、「有る」と勘違いにせよさせるということは、少なくとも近いものが有る訳でして・・もしくは、判断する脳への・・ある種の幻覚物質的な成分でも存在しないと・・(^^;;
まぁ・・飲んでいただくしか無いですね。モンスターな仕上がりでした!・・アル分13度でグラス周りの涙の派手なこと、赤い色彩が美しいこと・・はお判りいただけると思います。
「2021年のフーリエA.C.ブルは必飲!」
どうぞよろしくお願いいたします。超超お勧めいたします。激安です!
以下は以前のレヴューです。
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【アンチ・フーリエ派はこれを2日立てて休めて即飲むべし!ジャン=マリが反撃の狼煙を上げた2006年ものを彷彿させる静かなる抑揚の美しさ、彼の最高傑作です!】

まぁ・・売れるようになるとアンチ派も増えて来ます。それにブルゴーニュワインは高くなる一方ですし、フーリエはもう・・海外では物凄い人気ですから、
「日本へのアロケーションが減り、東南アジアやその他の地域に再割り当て」
されているのでしょう。
価格の方も、昨年の2019年ものは頑張って5千円を切ってのご案内をさせていただきました。相当にリーズナブルな価格だったと思いますが、今回の2020年ものはむしろそれが裏目に出た感じになってしまいまして、こんなプライスになってしまいました。
noisy にとりましては、こんな「景色」はデジャヴ・・です。そう、
「明らかに今までと異なる美しくたなびく見事な収束を見せた2006年」で、noisy的には完全にフーリエにやられちゃいました。
しかもその2006年ものは前年の2005年ものから大幅な値上げが有ったんですね。なので、仕入れる約束をすでにインポーターさんとしていたnoisy は、
「2006年ものが最後になるかもしれないよ」
と、言い渡していたんです。ところが届いた2006年のこのワイン、・・まぁ、当時はドメーヌものオンリーではありましたが、飲んでびっくり!・・慌てて仲間と連絡を取り、
「とにかく、この凄いA.C.ブルを飲め!」
と言うことで、とことん美しく、まん丸く球体に輝く見事な感覚を仲間と共有したんですね。
なので、今回の2020年ものを一口すすって・・あの時の記憶がいきなり蘇るほど引き戻されました。

いや~・・素晴らしいです。有り得ないほど美しい球体です。
中域の膨らみ・・なんて、言いたく無いです。たぶん膨らんでなんかいないのでしょう。ただそこに適当に存在しているだけ・・それが単に「丸い球体」なんですね。
余韻?・・余韻なんて・・無い感じです。あるのは、とことん自然な減衰です。だから余韻と言うよりも、「無くなる」んです。だけど、
「何とも心地の良い、幸せな空気に包まれた感じ」
が残像として感じられる・・そんなイメージです。・・でも、
「それを余韻と言うのよ!」
と言われりゃそれっきりですが・・。
果実がま~・・とことん滑らかで美しいです。濃いとか薄いとか、全然関係無いんですね。濡れていて、自然で、ふっくらしているだけのピュアな果実感です。「果実の静かなる抑揚」が心を大きく揺らします。アルコール分が13度でエレガントタイプながら、果皮の濃度が半端無い・・まぁ、味わい的にはクリュール(花ぶるい)によるミルランダージュに近い味わいです。
あ、そうそう・・ちょっといたずらでグラスの画像のサイズの大きいものをアップしてあります。スマホや携帯の方はクリックしないでくださいね。相当にでかい画像ですので、「ギガ」が大きく減っちゃいます。
一枚目の大サイズ二枚目の大サイズ フーリエ・ファンなら間違い無く、フーリエに疑問を持ち始めた方ならなんとしても、アンチ・フーリエ派の方ならどうにかして・・(^^;; 飲んでいただきたい、とんでもなく素晴らしいA.C.ブルです。
それも、
「時を置かずにさっさと飲む!」
「できる限り2~3日静置して、揺らさないようにしてグラスに注ぐ!」
そうやって飲んでみてください。
noisy は、おそらく・・傍からは全くそうは見えない・・真逆に見えると思いますが、実はワインに関しては自称、結構に繊細な神経・・と言いますか、感性・・です・・(^^ なので、
「おっ・・フーリエ!」
と、まぁ・・気持ちは判りますけどね・・見たとたんにそのボトルのエチケットが良く見えるように自分の方に揺らしながらスッと持ち上げ、ボトルを横にしてしまうような・・そんな場面に出くわしましたら、
「それ、その後すぐに飲むんでしょう?」
と思わず言ってやりたくなります。
で、そんな扱いを「込み」で感想を持っていただくのならまだ良いんですが、それでも飲まれたその瞬間の味わいしか切り取らないで口に出される方がいらして・・閉口することが有ります。
それでもこの2020年もののフーリエのA.C.ブルは、まったく破綻しない姿を見せてくれるはずです。
使われたSo2はかなり少ないと感じられます。なので、滅茶苦茶ピュア・・です。飲んでみてください・・みるべきです!超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【熟成期に降水が少なかったのが良い結果を?・・赤い小果実に黒い極小果実が混じり、ジュヴレらしい鉄っぽい重厚さをほんのり感じさせる、実に完成度が高い・・村名並みのA.C.ブルです!必飲!】

それほどはワインに詳しくない方に、葡萄は沢山収穫できるようじゃ余り良く無い・・とか、水分が多いとダメとか、そもそもは生産地のブルゴーニュの大地は、昔は海の底が隆起して斜めの断層になり表土がのっただけで、それがグラン・クリュと1級、その他を分けるかのように地中に存在するとか・・まぁ、美味しいトマトのサディスティックな栽培までは行かないにせよ、
「大量の収穫-->素晴らしいこと」
と言うような一般的な感覚とは程遠い世界の話しをさせていただくと、皆さん・・目を真ん丸にして驚かれていらっしゃることが多いです。ただし、話しが上手く出来ていたかどうか、正確に伝わっていたかは不明ですから、とんでもない勘違いで驚かれていただけかもしれません。
2019年のブルゴーニュワインは、例えばあのシリュグさんちのヴォーヌ=ロマネV.V.(V.V.付きの方)は確実にミルランダージュ的な濃密さと美しさを感じさせてくれましたし、グロ・フレールのヴォーヌ=ロマネ1級に至っては、「格上のエシェゾーもビックリ!」と言うレベルの、やはりミルランダージュか・・もしくは水分不足による小果実化が影響したと推測できる素晴らしい味わいでした。
どうやらジュヴレ近郊では、
「8月の葡萄の生育期に降雨量が少なかった・・」
ことが、ワインの生成には良い方向に行った優良生産者がそれなりにおり、この「単にA.C.ブルゴーニュ、広域指定のアペラシオン」のピノ・ノワールも結構に小粒化し、
「濃密なのに酸はちゃんと有る!」
と言う、通常なら真逆になりがちなところを、実に有難い味わいを生成することになったのかもしれません。
ですので、同時にテイスティングさせていただいた村名も実に美味しく、さらにはちょっと・・1級並みかと思わせるような官能さまで感じられるほどでした。
1枚目の写真は思い切り寄った写真です。グラスのワインの色が何とも美しいですよね・・こんな風に2/3ほど左側をカットしてみると、そのグラデュエーションが見えやすいような気がして、最近・・こればかりやってます。

村名ジュヴレとは違う部分は、
「村名ジュヴレよりも赤い小果実の割合が多く、黒い極小果実は少なめ」
・・その点の影響が一番大きいでしょうか。まぁ、通常だってそこの部分こそがA.C.ブルと村名との違い・・と言ってしまえばそれっきりでは有りますが、
「やはり赤果実の素直な美味しさと酸バランスの良さ」
が、このピノ・ノワールの美味しさを素直に、ストレートに感じさせてくれる部分だと思います。そして瑞々しさが余韻の最後の最後に返って来るのが良いですね・・早めに飲み始めても充分に納得できると思います。
その上で、完成度はかなり高く・・上記の「小果実化」も相まってか、
「濃いワインでは無いのに赤く濃密なノーズが有る」
のが、このA.C.ブルを含めた2019年のフーリエの特徴かな?・・とも感じました。
ですので、「格上」のニュアンス、存在感がバッチリで、見目も麗しく、ノーズもバッチリな素晴らしい味わいです。上級ワインは価格も立派ですし数も無い・・でも、リーズナブルにさえ感じられてしまう素晴らしいA.C.ブルが有りますので、是非飲んでみて下さい。非常に美味しいです!お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
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【いつも超美味しい村名ジュヴレ=シャンベルタンのセカンド的な位置付けは2018年も健在!5年後に飲んだら大感激は間違い無し!しかもとてもリーズナブルです!ティム・アトキン氏は90点でした!】

こんなにリーズナブルなフーリエのA.C.ブルを販売させていただくのは、一体、いつ以来なんだろう・・と思って調べてみました。
すると、2011年ものが4000円ほどでしたが、2012年ものが5000円オーバーでした。なので、4千円台はもしかしたら初めてかもしれません。
因みに昨年ご案内の2017年ものは6390円ですから・・25パーセントも値下げと言う計算になってしまいます。
まぁ、このような値下げは有難くも有り、でも商売上は単純には1/4の売上ダウンを意味しますから、決して喜んでばかりもいられない訳です。
ましてやこの10年ほどは、フーリエのワインは村名ジュヴレ=シャンベルタン以外、まともには飲めていない訳です。2008年までは、かなりのアイテムをテイスティングさせていただき・・結構苦労しながら販売させていただいていましたので・・2009年ものからは物凄い勢いで売れ始めましたが、2009年ものA.C.ブルは3000円位だったことを思えば、
「ワインの価格って本当に流動的!」
と思ってしまいます。
色合いも非常にフーリエ的な色彩です。深淵なしっとりした、赤と黒が印象的です。透明 + 半透明 なミネラリティがバランス良く内包されているような感じに見えますよね。それに精緻ささえ漂っているかの如くです。
口に含んでみると・・やはりフーリエの見事な味わいです。やや重厚なチェリー的果実にベリーのトッピング・・。ほんのり鉄っぽく、しかし重くなり過ぎない感じ。充実していますがフーリエ的な軽やか過ぎないエレガントさが非常に心地良いです。
毎年、基準・指標としてのテイスティングをしている村名ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の到着はまだ後になりますが、しなやかさやエレガンスが隅々にまで行き渡っていると感じる村名ジュヴレに比べてしまえば、セカンド的な立ち位置かと感じるこの振る舞いは仕方が無いでしょう。
これも毎年言っているような気がしてきましたが、このA.C.ブルはむしろ、
「村名ジュヴレ=シャンベルタンよりも後年になってから飲むべき」
です。
その方が確実に美味しくいただけます。5年ほどですね。最も今でも美味しく飲めないと言う訳ではありませんよ。若い段階の村名ジュヴレが見せる見事な振る舞いに「寄せる」には、それだけ必要・・と言うことになります。
そして多くの場合、5年後の村名ジュヴレは、香りこそ・・「おおっ!・・さすが!」と感じるに違いないんですが、味わいの方は香りほどには開いて行かないので、
「・・まだ早かったか・・」
と残念な気持ちになってしまうことが多い訳です。
ですので、5年後のこのA.C.ブルと村名ジュヴレを同時比較すれば、A.C.ブルの方が美味しい!・・と判断する可能性が高いんですね。
しかしながら10年後はどうでしょうね・・結構同じ位の評価にはなるかと思いますが、村名ジュヴレのエレガンスが勝って感じられるので、その分が上と言うことになるでしょう。
この素晴らしいA.C.ブル2018年を美味しく飲むには、この厳しい夏の暑さが引いて2週間ほど経った頃から半年間ほど・・が第一回目のチャンスです。それ以後はやはり最低でも3年後でしょうし、出来るなら5年後以降をお薦めします。
因みにM.W.のティム・アトキン氏は90Pointsと評価しています。ヴィノスのガローニさんは例のごとく飲み頃2020~2023などと戯けたことを言ってるので評価は書きません。是非この機会にご購入いただき、秋口に飲んでいただくのがお勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【貴重なA.C.ブルゴーニュ赤!こちらは基本、ジュヴレより長めに休ませてください。】 ここのところは全く飲めていないA.C.ブルゴーニュの赤です。まぁ、村名ジュヴレV.V.2017の色合いを見れば、2016年ものよりもより熟しているのは見て取れるかと思います。この位の果実の熟度バランスは、神様アンリ・ジャイエとほぼ同様です・・ので、飲むとどこかに神様がいらっしゃるような感じがするのでしょう。似ちゃいませんが、「いる」んですよね・・。
フーリエのワインで有りながらもこちらはネゴスもの、ジャン=マリのクレジットです。でも、ドメーヌもの同様に畑を管理しています。海外メディアの批評を見ますと、概ね88Points ほどのようです(バーガウンド等)。これは、リアルワインガイドの評価基準に慣れた方には低く見えるかもしれませんが、バーガウンド基準でみると「結構に高い評価」です。
因みに・・今も思い出しますが、2006年のこのワイン、物凄いワインでした!・・それを飲んで「たまげて」しまい、その他のキュヴェを立て続けに開け、
「フーリエがついに来た!」
と、新着でご案内することになったんですね。
深みでは村名ジュヴレV.V.には叶わないですが、充実したミネラリティに支えられたピュアな味わいは今も普遍であると思います。いつもは少なくてご迷惑をお掛けしているキュヴェですが、決して後悔しない選択かと思います。ご検討くださいませ。
以下は2017年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.のレヴューです。
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【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】 ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
● 2022 Gevrey-Chambertin Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【香水的に香り高い見事にエレガントで繊細なジュヴレ村名!・・今、もしくは早めに開けるならA.C.ブルにしましょう!】

そうです。昨年の2021年ものは長年続けて来た・・
「このフーリエのジュヴレ村名のテイスティングが途切れる!」
と言う、前代未聞の結果になってしまった訳なんですね。古今東西、最低の入荷数でしたので、減らす訳にもいかないし、飲まないと何も判らない・・と言うような、どこか強迫観念みたいな気持ちが生まれてしまって・・参りました。なので、2022年もので少しでも数量が回復したら、必ずテイスティングしようと思っていた訳です。期待の割ほどには増えませんでしたが・・。
是非、1枚目のグラスの写真をご覧ください。ジュヴレの村のブロション寄りの6つのリューディからの葡萄で2022年ものは仕上げたそうです。
「・・えっ?・・これ、ジュヴレなの?」
と驚かれた方もいらっしゃるかもしれません。
そもそもフーリエのワインは、赤い色が良く出る・・美しい色彩がグラデュエーションしているのが普通ですが、2022年ものはより淡目で赤く、
「まるでシャンボール=ミュジニーのよう!?」
と思われないでしょうか。
アロマは柔らかでふんわりしつつもどこか香水的..やはりシャンボール的なものをイメージ出来ます。ジュヴレ的な鉄っぽさも感じますが、2022年ものはやや弱めかと。
石灰が溶け込み、チェリーやベリー、プラムと言った果実がピュアに、しっとりと感じます。口に含むと例年よりもややエレガントさに長け、繊細さも多いように感じます。

その分、重量感と言った部分は・・
「まだ成長中」
で有ることも確認しました。翌日になると「どしっ」とした部分が出て来て、よりバランスしますので・・。
中域もややスタイリッシュで、細やかな表情はやや閉じ気味、しかし口内からノーズに還って来る繊細なアロマが実に心地良いエレガンスとなって感じられます。余韻も重みは少な目でエレガント、ふんわりと繊細に持続します。
翌日になると重量感も出て、低域からの押し上げが感じられて充実した味わいになりますので、もう少し置くべきだと思います。1~2カ月ほどしたらだいぶバランスしてくると思います。
まぁ・・2021年ものの写真が無いので比較できませんが、2020年ものと比較しますと・・全く異なるワイン・・と思えるような色彩です。暑かった2020年は濃くなり、美しい色彩も濃さを増して多重化、画像からは余り良く判らないですが、それはそれで非常に良く出来ていたと思い出します。ただし、
「2020年ものとは相当違う!」
と思ってください。
この、抜栓直後・・1日目の高い周波数主体の華やかで繊細なアロマと、2日目の低域から・・低い周波数の発生?、そしてバランスの良さを鑑みますと、早めにバランスしてくるのは間違い無いですが、その先ももう少し成長すると思いますので、
「早めに飲むならA.C.ブルがお薦め。村名は少し先。」
にされると良いと思います。
価格の方も・・もう少し上げたいのは山々ですが、昨年より千円だけ上げさせていただきました。海外(日本も含む)は税抜の平均が「21428円」のようですので、相当リーズナブルだと思います。ぜひご検討くださいませ。超お薦めします!
以下は以前のレヴューです。
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【静かなる抑揚が心に響くA.C.ブルとは異なり、複雑性の高い表現が次々に飛び出してくるマジカルな抑揚の村名ジュヴレV.V.!ここ数年無かった動的な味わいです!】-----以前のレヴューを掲載しています。

A.C.ブルの余りの美味しさに舞い上がってしまったnoisy では有りますが、果実感をしっかり持ちながらも果実果実していない・・と言いますか、果実臭さに頼っていない静かな造形美と言いますか、それを踏まえた上での球体感覚・・かなぁ・・
まぁ、真ん丸で球体!・・なんて言ってしまいますと、つるつるで丸くて結果、何も無いように思われてしまうと困るので・・いや、言葉で表すのっていつも悩んでいますが、やはり静寂の表現が素晴らしいのがA.C.ブルです。
で、そのつもりでA.C.ブルの翌日にテイスティングさせていただいた村名ジュヴレV.V.ですが・・またこれが全然違う感覚なんですね・・いや、味わいの傾向と言いますか、「フーリエらしさ」と言う意味では一緒なんですが、
「A.C.ブルは静的、村名ジュヴレは動的な美味しさ」
と言えると思うんですね。
通常は逆かな・・と思うんですね・・リリース直後と言うことも有りますから。ところがこの村名ジュヴレV.V.は、ノーズ、口内とも動的に動いて表現してくれるんですよ。それに、
「果実的なA.C.ブルに対し、官能的な村名ジュヴレV.V.」
と言うことも出来、村名ジュヴレV.V.は樽の影響を適度に受けた酸化熟成の美味しさや表情を、旺盛に感じさせてくれます。もっと判りやすく言うとすれば、ちょっとオーバー過ぎる比喩になりますが、
「A.C.ブルはシルヴァン・パタイユ的なピュアさ、村名ジュヴレV.V.はエマニュエル・ルジェ的な官能さ」
みたいな感じでしょうか。でも、重ねて申し上げますが、オーバーに判りやすく例えた場合です。フーリエはやっぱりフーリエですから。

そして酷暑の2020年にあって、濃密さをも持っていながらアルコール度が13度ですから、実はA.C.ブル同様に果実感もしっかり有るんですね。その上でエレガントで有り、動的に表情を出してくれ、官能的なアロマ、味わいだと・・そして総合的に、やはりフーリエだ!・・と感じさせてくれます。
こちらも今回は、大きな画像を用意させていただきました。スマホや携帯の方はギガを減らしてしまいますのでクリックしないでくださいね。
1枚目の大きな画像2枚目の大きな画像 どうでしょう?・・A.C.ブルの整い方を見れば、2020年ものの村名ジュヴレV.V.はもう一歩・・もしくは、この冷え込みのタイミングで急激に整い始めている・・と言えるかと思います。
かのジャスパー・モリス氏は上値で99ポイント、クロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンに与えています。まぁ・・おそらく飲めてはいないのでしょうが、クロ・サン=ジャックには樹齢100年超の葡萄だけで仕込んだスペシャルなキュヴェが有りますから、そこを意識してしまうと満点は付け辛いですよね。
そんな希少な2020年ものの村名ジュヴレV.V.です。昔は40ケース、2020年ものはたったの2ケースです。もう、グリオットやクロ・サン=ジャックのセットも作れないようになってしまいました。お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【村名なのに上値94ポイント(ジャスパー・モリス氏)って・・凄くないですか?・・2019年は村名ジュヴレ=シャンベルタンでさえも貴重品・・でも値上げせずに頑張ります!・・少量です!】

確か2004年ものは、店内に40ケース以上のこのワインが鎮座していて・・
「・・おい・・ど~すんのよ・・これ・・」
と自問自答?
まあ、何とかなってしまった・・と言うか、異常に良く売れてくれたので助かりましたが、そのころから比較すれば、良いところ5パーセントほどまでに減少しています。毎年20%は平気で減らしてくれるエージェントさんなので、本当に育て甲斐の無い・・(^^;; 売れるようになると10年掛けてほぼ全て分捕られてしまう訳です。
しかしこの2019年の村名ジュヴレ・・・A.C.ブルのコラムでも書きましたが、8月の降雨量の少なさが極少な濃密果実を生んだことが、本当に良く判る味わいです。
あの非常に厳しい評価点を付けるバーガウンドのメドゥズさんも90~92 ポイントと・・、ジャスパー・モリス氏の94ポイントには届かないものの近い形の評価点を出した上で、
「クープ・ド・キュール!アウトスタンディング!」
と言ってます・・まぁ、92点でアウトスタンディングと言うのも何だかな・・だったらもっと高い点を付けたら良いのに・・と思っちゃいますが・・。
あ、クープ・ド・キュールと言うのは、「心臓発作!」とか、そこから由来して「一目惚れ!」・・みたいな意味でして、
「・・ぞっこんです・・」
のような、最高の評価だと思えるものなんですね。凄いですね・・。
それにアドヴォケイトのウィリアム・ケリー氏は、89~91+ ポイントでメドゥズ氏よりは少し低め、しかも、
「飲むのは2027年以降!」
と、若飲みが普通の日本人が聞いたら・・
「もう・・終わってるんじゃないの~?」
と言いかねないようなことを言っています。
しかしながらケリーさんは間違ってないです。
でも、
「実は今飲んでも滅茶お美味しい!」
のも間違いないんですね・・はい。

極小果実満載ながらも決して「濃いワイン」では無いエレガンスを持ちつつ、「赤の小果実」の中域~高域と、「黒の極小果実」の「低域~中域」をしっかり持ち・・あ。ここは勘違いしないで聞いていただきたいんですが、「滅茶苦茶高質なリキュール的」な濃密さをも内包しつつ、そこにジュヴレ的な官能感を潜ませた・・そして全体的にはエレガントな仕上がり・・
そんな感じの見事な味わいなんですね。
メドゥズさんは、その凝縮した感じのある、ある種リキュール的に感じられる「エレガントだが分厚い果皮のニュアンス」が表情として全てポテンシャルをさらけ出し始めるのに、
「あと6年かかるよ。」
と言っているのでしょう。
そして、noisy的には、
「早く飲んでも美味しいが、完全に保有しているポテンシャルの表情を出してくれるのには6~7年かかる・・でも今までの2018年までのジュヴレのように、到着後1年以内に飲んで美味しく、そこから2~4年は閉じる・・と言うことは無さそうで、その凝縮した果皮の要素が徐々に分解され、いつ飲んでもそれなりに美味しいヴィンテージになった。」
んじゃないかと思っています。
そしてその上で、
実際、93~94ポイントと言う評価は、ブルゴーニュの場合はほぼ良い造り手の1級畑のものに該当します。PKさん全盛の20年前など・・そんなことは全く起こり得ませんでした。世の中、変わるもんですね・・。
赤果実と黒果実、そしてジュヴレ的な重厚さ、ジャン=マリ・フーリエの感性が相まって、この2019年の村名ジュヴレ=シャンベルタンが仕上がった訳です。1枚目の寄った写真の色合い・・何とも素晴らしいですよね?・・でも2枚目のように引いて撮った写真だと、上手く表情が出ないんですよ・・。本当はもっと大きな写真を掲載したいんですが、何かと別の問題も関係してきてしまうので・・すみません。
noisy も、毎年のように飲ませていただいているこの村名を大いにお勧めしたいところではあるんですが、上記のように、「本当に少ない・・」ので、どうにもなりません。是非お早めに・・もしくは、それでもまだ数の有るA.C.ブルをご検討ください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【赤から深紅へ・・見事なグラデュエーション!重量感と軽やかさの素晴らしいシンクロ!果実のミルフィーユ+カスタード的味わいと緻密さの競演です!!】
まぁ・・ティム・アトキン氏が呆れるような評価をされたのも判る、見事な味わいです。何と言いますか・・非常に難しいんですが、やはりジャン=マリは「感性の人」だと感じさせてくれます。
真っ赤な・・ピュアで鮮烈な赤から、赤い染料を何度も塗り、時間を置いて乾燥させ酸化させ、また重ねて塗りを施したような深紅の重厚な色合いを、自身の目と舌と鼻で直接感じることになります。
そのトップノーズはあくまでピュアですが、柔らかでやや太目な官能さを、ほんの少しだけ嗅ぎ分けることができるかもしれません。それでも鈍重な部分が全くなく、軽やかさがやがて命と質量を得て成長するかのごとく、見事に自然な「重さ」をも感じさせてくれます。重いのか、軽いのか・・の二者択一ではなく、その両方を持ちつつもバランスしている訳です。
豪奢なデザートのようでいて、そのカスタードクリーム的な味わいは、見事なドライさです。しかしそのテクスチュアは反対に「ウェット」・・実にしっとりとして気品に満ちています。
「これは・・ジュヴレ=シャンベルタンなのか?」
と、もしかしたらそんな疑問を持つ方さえいらっしゃるかもしれません。全ての相反する要素を同時に持ちながら、けっしてネガティヴな印象に結論付けされないバランスなんですね。
余りにスムーズで、とても自然なその振る舞いに、「凄み」はどこにも無いようにさえ感じられるかもしれません。
「・・ふと気付けばグラスが空いていた・・」
羽のような軽さと、完全球体に育って行くに違いないバランスには、たしかに見事な中域の構成が有るから達成できた味わいなんでしょう。
今まで、ジャン=マリのワインに師の一人であるアンリ・ジャイエの面影を感じることは余り有りませんでした。確か・・一度だけ、ふっとよぎったことは有ったかと記憶しています。
しかしながらこの2018年ものジュヴレ=シャンベルタンV.V.には、ジャイエ発案の低温浸漬由来の表情が見て取れるように感じています。
「そうだった・・ジャン=マリもまたアンリ・ジャイエの弟子だったっけ。」
それでもジャイエの味わいとはかけ離れています。ジャン=マリほどの新鮮でピュアな果実感はジャイエには無く、ジャイエに有った信じられないほどのワインの完成度もまたジャン=マリのワインには備わっていないのは事実だと感じます。
フーリエのワインは誰がなんと言ってもフーリエでしか造り出せない・・そう感じさせてくれた瞬間でした。今飲んでもとても美味しいです・・まったく飲み頃では無いとしても・・です。そして見事な熟成をも迎えることが出来るワインだと感じます。是非2018年のジュヴレ=シャンベルタンV.V.、飲んでみて下さい。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】
ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
● 2022 Morey-St.-Denis Clos Solon Vieilles Vignes
モレ=サン=ドニ・クロ・ソロン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【ドメーヌものでもっともリーズナブルでお買い得なキュヴェです!なんと・・2018年ものはティム・アトキン氏、93ポイント!】--以前のレヴューです。
これも少なくてとてもじゃないが飲めなくなってしまったリーズナブルなドメーヌものです。リーズナブルとは言っても大台越えでは有ります・・がフーリエ品質ですので仕方が無いところです。
海外メディアの評価を探しますと上値で90ポイントと言う感じです。非常に珍しいことですが、アドヴォケイトとバーガウンドがほぼ同じ評価をしています。大抵の場合、ここは結構に上下差が有ります。
クロ・ソロンは、1級ラ・リオットの下部に接するヴィラージュ格の畑です。比較的重量感のある肉付きの良い味わいに仕上がることが多いです。
しかし、そこはフーリエですから・・鈍重に仕上がることは無いでしょう。リアルワインガイドが高く評価した2007年ものは、
「明らかに 1er の品質でこのワインのこれまでの最高の品質」
と褒めたたえ、90~91 の評点を付けています。おそらくですが、ここさえ超えた可能性のある2017年ものかと想像しています。ご検討くださいませ。
以下は2017年村名ジュヴレV.V.のレヴューです。
━━━━━

【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】
ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2022 Gevrey-Chambertin 1er Cru Cherbaudes Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・シェルボード・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【2018年ものに96点を付けたTim Atkin さんの評価は見当たりませんが、それでも1級シェルボードで上値94ポイント!・・数も激減・・と言うことは、こちらも濃密なニュアンスながらもエレガントなタイプでしょうか?】---以前のレヴューを掲載しています。
すみません・・こんな数です。どうにもなりません。
フーリエのクロ・サン=ジャックはグリオットに見劣りしない評価が定着していまして、時にはグリオットさえ超える評価を付けることも散見されています。
同じ1級のシェルボードは、それなりに数が有ったものが・・どんどん減って来まして、昨年の2018年も僅少な入荷・・それに合わせて評価も鰻登りです。残念ながら飲めませんので、noisy の評価は無しですが、いつもはフーリエには大人しい?・・アレン・メドゥズさんが結構・・はしゃいでいます。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【昔はnoisyも呆れるほど・・沢山有ったはずのシェルボードですが、ティム・アトキン氏96ポイントの2018年は・・たったこれだけの数です。】 確かにクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットにも入れているので、単品販売分は・・!これだけです。その昔はもう、
「シェルボードは・・ちょっと売り辛いんだよね・・」
などと感じていたワインです。
とは言え、クロ・ド・ベズの北に接するマジ=シャンベルタン直下の畑で、クロ・ド・ベズと接するか・・しないか・・みたいなロケーションの畑ですから、感性の人「ジャン=マリ」に掛れば、神品になってしまうかもしれませんよね?
2017年ものの、アレン・メドゥズ氏の93ポイントにも驚きましたが、2018年ものはティム・アトキン氏は96ポイントで、なんとグリオット=シャンベルタンと同評価!
そう言われてみればこの数年、シェルボードの入荷数が激減しています。2010年以降は上級キュヴェのテイスティングがほぼ出来ない入荷数になっていましたが、それでもしばらくは価格も安く、数も多かった訳です。
2018年もののドメーヌもの、フーリエのワインは、テイスティングがほぼされないブルゴーニュ・ブランを除けば、村名のジュヴレ=シャンベルタン、モレ=サン=ドニ・クロ・ソロンの「93ポイント」が最低点ですから、
「言ってしまえば、どれを買っても、飲んでも、大当たり確実」
なのかもしれません。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【バーガウンドの93ポイントは素晴らしい!・・これ、滅茶高い評価です!】 ブルゴーニュ専門家で有りながら、ブルゴーニュには非常に厳しい評価をしているのがバーガウンドのメドーさんです。
2017年のシェルボードは高値で93ポイントの評価がなされています。でも、これ・・低く見えるかもしれませんが、バーガウンドとしますと滅茶高い点なんですね。
これ、例えばルーミエさんのあの超希少で凄い評価が普通のミュジニーと評価を比べてみますと、2000年のミュジニーと同評価です。まぁ、確かに2000年のブルゴーニュの赤は低評価では有りました。noisy的には決してそうでは有りませんでしたが・・。
話は飛んでしまいますが、バーガウンドでは、ルーミエさんのミュジニーの評価が結構に上下していまして、偉大なヴィンテージと前評判の高かった1996年ものが95ポイントでした・・が、翌年の1997年ものは89ポイントです・・(T.T
1998年・・猫さえ跨いで避けてしまうと言われたヴィンテージですが、その1998年ものは94ポイントと復活・・です。なので、確かに1997年ものは平板でタイトな味わいのものが当初は多かった・・としてもですね、noisy 的には
「バーガウンドは良く判らない・・」
と、ちょっと思ってます。
話しを戻しますと、言わば、2000年のルーミエさんのミュジニーと同レベルの評価、と言うことになります。ルーミエさんのボンヌ=マールに比較しますと2006年のボンヌ=マールがちょうど93ポイントで同レベル・・です。
なので、その辺を見ていただけましたら、バーガウンド的にはこの評価がかなり高いものだということは判るかな・・と思います。飲めないのでちょっと苦しいレヴューでは有りますが・・すみません。
以下は2017年村名ジュヴレV.V.のレヴューです。
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【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】 
ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
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【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
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【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
● 2022 Morey-St.-Denis 1er Cru Clos Sorbes Vieilles Vignes
モレ=サン=ドニ・クロ・ソルベ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【フーリエのワインを四半世紀以上に渡って扱っていましたが初登場のモレ1級クロ・ソルベです!・・いにしえのトルショが得意にしていた畑です。いずれギルベール・ジレが造ってくれないかと思ってます・・(^^】
フーリエの扱いのルートは日本の場合、幾つか有りますが、入るキュヴェとは入らないキュヴェ、またあのキュヴェは多いけれどこっちのキュヴェは物凄く少ない・・とかの凸凹が、インポーターさんによってかなり異なるんですね。
ですので、Noisy wine もこのキュヴェには縁が無かった訳ですが、2022年ものでインポーターさんにシャンボール1級グリュアンシェルが入荷しない代わりに、このモレ=サン=ドニ1級クロ・ソルベが入って来た・・そのようなことを担当さんがおっしゃってました。まぁ・・本当かどうかは確かめようがありません。
クロ・ソルベはご存じかと思いますが、G.C.クロ・デ・ランブレイの下部(村の中心部を挟みます)にある1級畑で、かのジャッキー・トルショで名を馳せました。この畑を含めて、すべて実業家フランソワ・フュエさんに譲られ、ダヴィッド・デュヴァンさんが仕込んでいるようです。
今回は・・と言いますか、フーリエの入荷は年々大きく減らされていますので、4本のみと言うことでテイスティングはしておりません。
しかしながら、ジャスパー・モリスさんも上値94ポイントと、かなりの高評価をされていらっしゃいますので、まず間違いないんじゃないかと想像します。あのトルショの、新樽さえ使わないクラシカルなスタイルからの純粋な魅力高い味わいに、もしかしたらフーリエは近いかもしれません。残念ながらダヴィッド・デュヴァンさんが造ったクロ・ソルベも飲んでいませんが、彼の場合はもう少し濃く、より現代的に仕上げて来るんじゃないかな?ご検討いただけましたら幸いです。
● 2022 Gevrey-Chambertin 1er Cru Combe aux Moines Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・コンブ・オ・モワーヌ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【グリオットやクロ・サン=ジャックは数が無いし高いので、めちゃ安いこのコンブ・オ・モワンヌをお薦めして来ましたが・・流石に評価も上がってしまいトップ3の一画確定がバレてしまいました。】
まぁ、仕方が無いかなぁ・・と思います。評価もしっかり付いてきていますから・・はい。
でも、余計なことだと思いつつも、
「昔はいったい、幾らで販売してお薦めしていたんだろう?」
と調べてみましたら・・すっごいショックでした・・
「2008年もののフーリエのコンブ・オー・モワンヌ750MLは・・8400円」
そりゃぁ・・売れますよね~・・この時はおそらく、とんでもない数が入っていたと思います。因みにご紹介文はこんな感じでした。2回目の2008年コンブ・オ・モワンヌです。
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【コンブ・オー・モワンヌ!少し安くなっています!】
偉大な造り手と言われるに違いないフーリエのコンブ・オー・モワンヌ2008ですが、別口でいただけましたので、再度のご紹介です。購入しておくべきマスト・アイテムだと思いますよ。
さすがにトップ2のグリオット、クロ・サン=ジャックには及ばないとは思いますが、リアルでもポテンシャル92+です。実質、95点ほどまででほぼ全てのブルゴーニュの評価が収まっている状況を考えれば、これも凄い評価だと言えるでしょう。フーリエの、ピュアで官能的なピノ・ノワールに触れてみて欲しいと思います。特に来年以降、供給はタイトになってくる可能性も有り・・・そうなると誰もが飲みたいと思い始め・・・市場から一斉に無くなってしまい・・・そして幻のワインになる・・そんなパターンを地で行きそうな勢いです。いまや、フランスではメオ・カミュゼが八百屋さんの店先に積まれている様な感じ、ルーミエさんは探せばそれなりに見つかるが、フーリエは全く見かけない・・などと言う話も聞いています。まあ、アメリカはどうかは判りません・・・が、まだ大丈夫かな??でもどこでも目ざとい方はいらっしゃいますから!今のうち、購入できるうちに、上級キュヴェはさらっておきましょう!
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この頃は海外メディアの評価もブルゴーニュは「95点」ほどが最高点だったと思われ、その辺りを「チクッ」と刺してますが、ホント、変わったと思います。
「何せ上値97ポイントで、トップ2とほぼ変わらない」
ですから・・ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【グリオット、クロ・サン=ジャックに続く第三の男?・・コンブ・オ・モワンヌです!】-----以前のレヴューを掲載しています。
以前はフーリエのアイテム中の「ねらい目」と言うようなご案内をさせていただいてました。安いが滅茶美味しい・・凄くリーズナブルなワインでした。でももはやそれは周知の事実になってしまったようで、決してリーズナブルなどとは言えない状況です。
ですがもはやその状況も変えられないと思います。樹齢が上がって行けばさらに評価は上がるでしょう。グレート・バーガンディの1本です。ご検討くださいませ。少量です。
以下は以前のレヴューです。
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【いや~・・ついにこんなになっちゃいました!97点って・・グリオットやクロ・サン=ジャックと変わらないじゃないですか!】 凄いですね~・・飲みたいですね・・海外メディアの誰もが、ついにこのワインを本気で評価しはじめた感じです。
ジャスパー・モリス氏は上値97点で、2018年もののティム・アトキン氏の評価と並び、メドゥズさんも評価こそ95点止まりながら、
「クープ・ド・キュール!・・スウィート・スポット・アウトスタンディング!」
って・・まぁ、
「ど真ん中に直球を投げられて昇天しちゃいました・・」
みたいなノリなんでしょうかね。他のコラムでも書きましたが、それにしちゃ・・評点が渋いと思いませんか・・(^^
以前はこのワイン、もっとリーズナブルでしたし数も有りましたので、大いに、
「ここが狙い目!・・是非!」
と書いて来たんですが、もうこの2~3年は無理ですね。2008年ものは10ケース位、買い込めましたが・・。2019年ものコンブ・オ・モワンヌ、素晴らしいワインだと想像しています。他に何か1本、一緒にお買い上げください。お一人様1本限定です。
以下は以前のレヴューです。
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【毎年のように「ここが狙い目です!」と書いて来ましたが・・もう書けなくなりました・・(笑 】「・・・あっちゃ~・・ダメじゃん・・本当のこと言っちゃ・・」
これ、noisy の第一声です・・ティム・アトキン氏のポイントを知った時の・・です。いや、自分のことは思いっきり棚に上げちゃってますが・・。
いや、毎年のように「ここが狙い目」と書いて来ましたし、その言葉に騙されて?、フーリエのコンブ・オ・モワンヌを毎年しっかりご購入くださるお客様もいらっしゃるので、そんな言葉が思わず出てしまったんですね。
そりゃぁ・・その位は有りますよ・・いや、96点までは・・はい・・そう感じていました。だから狙い目だった訳です。
でも影響力が絶大な海外メディアが、そんな正直な評価をしてくれてしまいますと、noisy の立場が・・。外した評価をしてくれますと「ツッコミ」ようが有る訳なんですが、肯定しかできないとなりますと、
「・・なんだ・・追従してるだけじゃん・・」
とお客様には見えてしまうでしょう?
なのでこの手はもう使えなくなっちゃいましたが、確かにクロ・サン=ジャック並みのポテンシャルを秘めているのがフーリエさんのコンブ・オ・モワンヌです。・・飲みたいですね~~!
以下は以前のレヴューです。
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【ここが狙い目です!】 最大94ポイントまでメディアの評価が付いているコンブ・オ・モワンヌです。狙い目になるべきキュヴェです。何せ、クロ・サン=ジャックの次の格ですし、価格がまだこんな感じですからね。お買い得感はあると思います。
何しろ今は中国勢が強いです。10年前ならまだボルドー一辺倒で、いいとこ、「ロマネ=コンティに氷を入れて飲んでいる」などと滅茶苦茶に言われていましたが、今はもう・・凄いです。
特にフーリエ、ルーミエ、エマニュエル・ルジェ、セシル・トランブレイ辺りの引きは物凄いです。フーリエは香港の顧客向けにクロ・サン=ジャックの特別キュヴェ(セントネール)を仕立てている位です。それでも、2017年もののクロ・サン=ジャックはグリオット=シャンベルタンと同じ評価(=デカンター誌)ですから、
「どんだけ~!?」
と絶叫するのが正しいように思ってしまいます。
以下は2017年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.のレヴューです。
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【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】
ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2022 Gevrey-Chambertin 1er Cru Clos St.-Jacques Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・クロ・サン=ジャック・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【ついに上値が99ポイント!・・もはやこれ以上のポイント付けは、下値を上げるしかないところまで来てしまいました!】-----以前のレヴューを掲載しています。
こんなことを書きますと怒られるかもしれませんが、Noisy wine のPCに残る最古のフーリエの記録としては、こんな感じになっていました。
2002年 グリオット=シャンベルタン ¥11.845-
2002年 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック ¥9.167-
何でこんなに中途半端かと言いますと、本来の登録はもっと安かったはずなんですが、「消費税」ですよね。利率が上がった時に自動で変わってしまうプログラムになっていると思います。
それはさておき、こんな価格でしたから・・まぁまぁ売れましたよ・・でも、フーリエがブレイクする前ですから、テイスティングさせていただき、レヴューと言うよりも感想かな・・それを添えてお客様にご案内させていただいてました。
あれからもう18年位経過したのでしょう。ついにはグリオットは10万円超え、クロ・サン=ジャックもこんな感じですが、樹齢がグリオットよりも古いクロ・サン=ジャックの評価が高く、ほとんどグリオット並みです。そんなことも有りますし、18年前の価格差は2千円ほどしか無いことを考えれば、クロ・サン=ジャックはまだそんなに高くはなっていないのかもしれません。
因みにジャスパー・モリス氏は上値99ポイント、ティム・アトキン氏は指値96ポイントでした。グレート・バーガンディの看板とも言えますから、海外では物凄いことになっちゃってます。Noisy wine の値付けの「ほぼ倍」近くです。だから東南アジアの新興国に持っていかれちゃうのかなぁ・・このまま将来も販売できるように残すのは可能なのかと心配です。
2006年もので「凄いワインになった」とお客様にご報告して、「必ず買って!」と書いたのが、つい最近のような気がします。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【エレガントなエキス系ながら、たっぷり充実して官能的・・なんでしょう!・・クープ・ド・キュール!ドン・ミス・アウトスタンディング!】「ドン(ト)・ミス!」
ですから・・
「見逃すな!」
と・・アレン・メドゥーズさんはおっしゃっている訳ですね。
noisy も相当に偉そうなことを言っていますが、この10年近くはフーリエさんのクロ・サン=ジャックを飲めていません・・残念ですね・・こうなるとは思っていながら、何とかして売れるようにしたい!・・と思っていながらテイスティングを繰り返していた時期が、もしかしたら一番幸せだったのかもしれません。
2006年のフーリエ・・本当に見事でした。苦節10年近くです。それからもう13年も経っています。アチコチ痛い訳ですね・・
因みにセットのシャンボール=ミュジニー・グリュアンシェルもジャスパーー・モリス氏 91-94 ポイントと評価は高いです。早々にご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【ついにグリオット=シャンベルタンをも超越?・・ティム・アトキンMWは97ポイントとグラン・クリュをも超えて来ました!】 まぁ、ティム・アトキンMW としますと、2017年も2018年もクロ・サン=ジャックは97ポイントですので、グリオット=シャンベルタンのポイントを1ポイント下げただけ・・なのかもしれません。
しかしながら97ポイントと言うのはもう、ブルゴーニュワインにとっては「夢の評価」ですから・・はい。その昔、PKさんの時代はあのジョルジュ・ルーミエさんでさえ、良くて90点台前半が普通だった・・訳です。ベタボメしながら80点台が普通・・でした。嘘じゃないですよ・・例えばグレートイヤー、1985年のルーミエさんのボンヌ=マールは88点、レザムルーズがようやく90点、シャンボール=ミュジニー村名が85点です。アンリ・ジャイエの1985年はエシェゾーが93点、クロパラとブリュレが91点、トップ・キュヴェのリシュブールが96点でした。この1985年、トップだったのはやはりD.R.Cで、ロマネ=コンティ100点、ラ・ターシュ98点、リッシュブール96点 etc. です。まぁPKさんの評価は、最高の年の最高の出来のワインを100点として、畑のヒエラルキーで最高点を決め、そこからの加点は無く減点法で決めていた感が有ります。
なので、ティム・アトキンMWの点の付け方は、ある意味新鮮でした・・と言うか、驚きでした。noisy としますと「しっくりくる」と言うか、同類かな?・・と思わせるような安心感が有ります。勿論ですが、そのワインの評価そのものが異なることは有るとしてもです。
フーリエさんのクロ・サン=ジャックは100年超の畑が集中する部分は、キュヴェ・セントネールと言うスペシャル・キュヴェにする場合が多いので、言ってみれば・・いや、その他の部分も相当なV.V.では有るんですが、セカンド的なイメージがあるかもしれません。
しかしながらセントネールの評価を見ると、そのクレジットが無い普通のクロ・サン=ジャックとほぼ変わらないのが不思議では有ります。
まぁ、フーリエさんのクロ・サン=ジャック、グリオット=シャンベルタンと言いますと、ブルゴーニュを代表するトップ・キュヴェですので、
「・・いつかは飲みたい!」
と思われるに違い在りません・・が、とにかくゲット出来ないことには始まりませんよね。お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【何とグリオット=シャンベルタンV.V.と同評価!プルミエ・クリュの最高峰です!】 あくまでデカンター誌、ティム・アトキンM.W.によるところでは有りますが、Vintage preview: Burgundy 2017 において、グリオット=シャンベルタンV.V.が97ポイントでこのクロ・サン=ジャックと同じ評点です。
また、2017年のトップは、
1.シャンベルタン デュガ=ピィ 99ポイント
2.ロマネ=コンティ D.R.C. 98ポイント
2.ミュジニー ルーミエ 98ポイント
2.シャンベルタン ドニ・モルテ 98ポイント
2.リッシュブール ユドロ=ノエラ 98ポイント
の5アイテムで、その他は97ポイントの評価と言うことになります。この97ポイント圏内には、まさに絢爛なアイテムが沢山ある訳ですが、その一角をこのクロ・サン=ジャック2017年が占めた・・と言うことになろうかと思います。あくまでデカンター誌の評価です。
この、グリオット=シャンベルタンと同等・・と言う評価は、実際にそのように評価が有る・無いにかかわらず、ブローカー市場では何年も前からそのようになっていました。もうグリオットと価格が変わらないんですね。
で、凄いのは・・他のコラムでも書きましたが、中国向けにクロ・サン=ジャック・キュヴェ・セントネールをフーリエはリリースし始めています。これは希少な区画の中から100年超の古木由来の葡萄のみで仕込んだキュヴェです。
言ってしまえば、本来はクロ・サン=ジャックの主体となるべきキュヴェで、フランソワ・ラマルシュのグランド・リュで言えば、「元ラ・ターシュの区画のみで仕込んだ特別キュヴェ」と同様ですよね。
この非常に古い樹のみを別で仕込むとすると、
「もしかしたら普通のクロ・サン=ジャックの品質が落ちてしまうのでは?」
と想像してしまうかもしれません。
現実は・・真実はその通りなのかもしれません。でも、このように・・もう、本当に、
「ジュヴレのトップワイン同様の評価」
をされていることが驚きなんですね。
さらに突っ込んでしまえば、100年超の古木以外の樹も、平均樹齢が実に80年超なんですね・・。この辺りも含め、ジャン=マリの熟練の技が相まって、このようになっているんじゃないでしょうか。
なので、出来ることなら、デカンター誌さんも、
「キュヴェ・セントネールも・・テイスティング評価してよ!」
と思ってしまうのは、単なるワインファンの欲望でしか無いのかもしれません。・・誰か飲ませてくれないかな~・・と希望を持っているんですが・・いかがでしょう・・?
以下は2017年村名ジュヴレV.V.のレヴューです。
━━━━━

【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】
ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2022 Griotte-Chambertin Grand Cru Vieilles Vignes
グリオット=シャンベルタン・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【もうこれ以上は減らせないところまで来ました。ついに入荷1本・・です。】
海外メディアの評価が高まるにつれ、入荷はどんどん減らされてしまう・・悲惨な運命だと嘆いてもどうにもならない・・でもいつか見ておれ!・・と思ってしまいます。
激少のグリオットです。上値98点・・定番の位置になってきました。飲みたいが絶対に飲めない・・そんなワインになりました。お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【グリオット=シャンベルタン・・・ややタイトなクロ・ド・ベズ・・でもその見事な芳香にクラっと来てしまう早熟なキュヴェ??】 フーリエのトップ・キュヴェです。まぁ・・マット・クレイマーさんは比較早熟だと・・決めつけていますが、noisy 的にはそんなことは無いと思っています。最もシャンボールの村のワインような長命さは無いとも感じてはいますが、けっして若飲みして全てが判るような単純な組成だとも思っていません。5年ほどのエイジングだけで飲んでもそのことはちゃんと感じられると思いますよ。「若すぎたと・・」
やはり、クロ・ド・ベズ直下に有り、シャンベルタン直下のシャルム=シャンベルタンとも接している、最高のロケーションな訳ですね。そして、北に接するシャペル=シャンベルタンも、南に接するシャルム=シャンベルタンも、元はと言えば、それなりの収穫量を得ていた畑なんですね。なので・・そちらは幾分「緩い」味わい・・です(・・言い過ぎ?)。しかしながら何故かグリオットだけは、シャルムやシャペルほどの収穫量が昔から得られなかったようで、畑が葡萄の量を制限してしまう・・良いワイン造りには持ってこいの畑で有り、量を造るには向いていない畑だった訳です。
なので、グリオットは若いうちには中々・・判り辛い面を持っているんですが、若い時分でも濃密なアロマを発するので、その判り辛い複雑な一面がマスキングされてしまう・・と言うのも有るかと感じています。
まぁ、若いうちから判りやすくて豪放さと繊細さの両方が出ていれば、最初から高い点が付けられるのでしょうが、2018年ものが持つある種の「厚さ」もマスキングに手を貸したのかな・・と思っています。なので、決してクロ・サン=ジャックに劣っているとは思っていません。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】 非常に高い評価のグリオット=シャンベルタンです。しかも0.6ヘクタールの所有ですので、とてもじゃないですが沢山は出来ません。姿を余り見ないのも仕方が無いところです。
メディアの評価は、デカンター誌が97ポイント、アドヴォケイト誌が93~95ポイントと、結構に幅の有るものになっています。まだ仕上がったばかりですし、テイスターたちもプレ=アライブ状態でテイスティングしていますので、読み切れない部分が有るのかもしれませんね。
フーリエの場合、このグリオット=シャンベルタンとクロ・サン=ジャックは、いつも素晴らしかったです・・いや、昔の話しです。上級キュヴェが物凄いのは・・ある意味、当然のこととも捉えられます。しかし、ドメーヌが本当の意味で評価されるには、下から上まで全てが「アウトスタンディング」になってから・・なんですよね。
フーリエのワインは、今は本当に下から上まで共通しています。どれか一つ、二つだけが良くて、それ以外は今一つ・・・では高い評価は得られないのがこの世界の掟。そんなことを長く続けていると、ドメーヌの経営もおかしくなってしまうと言う厳しい歴史が有ります。
希少なキュヴェです。買えた方は非常に幸運!・・ご検討くださいませ。
以下は2017年村名ジュヴレV.V.のレヴューです。
━━━━━
【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】

ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
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【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
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【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2022 Latricieres-Chambertin Grand Cru Vieilles Vignes (Jean-Marie Fourrier)
ラトリシエール=シャンベルタン・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ(ジャン=マリ・フーリエ)
【シャンベルタンの南、マゾワイエールの西(上)に接するラトリシエール!・・何故かここは繊細系で軽やか・・貴重です!】
その昔は・・ラトリシエールはシャンベルタンやクロ・ド・ベズに比較すると軽く、だいぶ下に見られていたと思うんですね。ですがいつの間にか・・相対的な立ち位置が、
「エレガントだからこそ!」
と言う部分に光が当たって来たのか・・評価が高くなりました。
もちろん、ご存じトラペもそうですし、新しいところですとローネイ・オリオ、ピエール・ミルマンなどの新しい生産者さんたちが脚光を浴びています。
テロワールももちろんですが、生産者の個性にもより強い個性が求められる時代・・なのかもしれませんが、飲んでみたいですよね・・高いけど。
そんな中でやはり「エレガンス」を感じる「エレガント」なピノ・ノワールであるからこそ、そんな特徴がより感じられるのかもしれません。
シャンベルタンの豊満さ、スケールの大きさといったシャンベルタンならではの個性とラトリシエールならではの・・シャンベルタンを名乗りつつもエレガンスを強調した姿も、現在はしっかり評価される時代です。ご検討いただけましたら幸いです。
以下は以前のレヴューです。
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【ティム・アトキン氏はシャンベルタンと同ポイントの96ポイント!】 上級キュヴェは本当に全てが1~2本の割り当てなので・・ドメーヌものよりもむしろメゾンものの方が飲めない状況では有ります。
ですが2018年ものは何故か・・日本の取り扱いエージェントが増えているんですね。もう早速、ドメーヌものを引いて来たエージェントさんも居り、少々混乱が起きているようです。
やはりフーリエさんのワインはどちらも扱いたいのかとは思いますが、普通の何もない状況なら・・考えられないことでは有ります。
推測するに、やはり中国向けが流れているんじゃないかと・・。香港がこんな状態ですので、イギリス系のインポーターが香港に事務所を開いていたものが、この混乱の最中に逃げ出した・・そしてキャンセルせざるを得なくなった・・・それをハイエナした・・と言うことかなと。
2018年のラトリシエールは、ティム・アトキン氏は・・何とシャンベルタン2018年と同評価の96ポイントでした!・・おやおや・・これはさらに風雲急を告げて来た感じもしますが、
「・・確かめたい・・」
ですよね~。
どうも最近のワイン屋さんは「熱」が感じられないと思いませんか?・・まぁ、noisy にも同じことを言われるかもしれませんが、
「どうなったのか?」
と言うような興味が薄れてしまったら終わりじゃないか・・と思うんですけどね。・・ご検討くださいませ。
以下は2011年もののラトリシエールのレヴューです。
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【貴重なラトリシエールはネゴスとして造りました!・・フーリエの野望達成の象徴?】
概ねですが、94~95Points が上限で評価されているようです。まぁ、アドヴォケイトが樽からの試飲で92~94Points と評価したのが効いているのかもしれません。
日本にはほんの僅かしか入らなかった・・と言うか、noisy は正規品が有ったのかさえ判りません。
そもそも1級クロ・サン=ジャック、特級グリオット=シャンベルタンなど、ジュヴレの名立たる銘醸畑を所有し、呆れかえるような価格にもなっていますが、ジュヴレの盟主になるためには、やはりシャンベルタンやクロ・ド・ベズ、そしていくつかのグラン・クリュがラインナップに必要なのでしょう。
2011年頃より買い葡萄でのワインをラインナップしていますが、すでにシャンベルタン、マゾワイエールと言った垂涎のクリュをリリースしており、このラトリシエールもその一環かと思います。
フーリエのワインと言うだけで、ワインの価格は吊り上がってしまいますが、今回は非常にリーズナブルに・・市場価格よりもx札1枚はお得かと思われます。noisy も飲んだことがないのでコメントは差し控えますが、悪いことは無いでしょう。
1999年~2000年がリリースされた頃は、noisy はフーリエのグリオットを3~4ケース仕入れていました・・って、誰も買わなかったんですよね。当時はトーメンさんだったんですが・・だから貰えたんです。たった15年ほど前のことなんですけどね・・。世の中は変わるものです。ご検討くださいませ。
● 2022 Gevrey-Chambertin 1er Cru la Perriere (Jean-Marie Fourrier)
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・ラ・ペリエール
【マジ=シャンベルタン直下の1級ラ・ペリエールです!】
どうやら最近・・この3年位でしょうか、造り始めたらしい・・1級ラ・ペリエールです。上部にグラン・クリュのレ・マジ・バを望むロケーションで、1級畑としてはジャン=マリも喉から手が出るほど欲しい畑でしょう。2013年頃には、あのフィリップ・パカレもこの1級ラ・ペリエールを仕込んでいたと記憶しています。パカレのラ・ペリエールは到着直後は・・やや乾いていて、平板で・・イマイチな印象でしたが、それでも5年ほど置いたらかなり良くなるだろうと予想していたはずです。
まぁ・・また、これを言って良いかどうか・・あくまで当て推量の域を出ませんが、あるサイトにちらっと・・ルソーさんでは無いアルマンさんの名前が出ていましたので、もしかするとそこから入手しているのかもしれません。あくまで推測と言うことでお願いします。そちらも以前は余り食指が伸びない生産者さんでしたが、最近は相当・・評価も上がって来ているようです。
レ・マジ・バの北側には、皆さんも良くご存じのセラファンさんやギイヤールさんのレ・コルボーが接しています。どちらもジャン=マリさんの作風とはだいぶ異なりますし、畑も異なりますから・・余り似ていないと思います。
そこに加えてインポーターさんが何のテクニカル、情報も用意せず、ただ割り振ったとメールを寄こすだけですから・・お客様にそれ以上何とも言えないので・・ホント、困りますよね。そんなところ、ご検討いただけましたら幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。
● 2022 Mazoyeres-Chambertin Grand Cru Vieilles Vignes (Jean-Marie Fourrier)
マゾワイエール=シャンベルタン・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ(ジャン=マリ・フーリエ)
【なんとジャスパー・モリスさんは上値97ポイントと跳ねています!】
メゾンものとは言え、ジュヴレの生産者さんですから醸造所はすぐそこ・・収穫~醸造のタイミングのみならず、普段の葡萄の世話からして手塩に掛けられる環境であることは間違い無いですよね。
Noisy wine でマゾワイエールを検索すると、ルーミエさんしか出て来ないので申し訳ありませんが、マゾワイエールはオ・シャルムの南に接するグラン・クリュ畑です。良く言われるのは、
「マゾワイエールはシャルム=シャンベルタンを名乗れる(逆はダメ)」
ですね。
昔はシャルム=シャンベルタンとシャンベルタン/クロ・ド・ベズとは結構な差が有ったと思いますが、最近は相当に・・その差は縮まったんじゃないかと・・感じます。
ジャスパー・モリスさんは、この2022年マゾワイエール=シャンベルタンに・・
「95~97 ポイント!」
とかなり弾けた評価をしています。ジャスパーさん・・シャンベルタンは大好きなようで、2022年ものは相当飲まれているようです。ジャン=マリ・フーリエのシャンベルタンのコラムに掲載しているものですが、シャンベルタンとクロ・ド・ベズだけでもこれだけ飲まれています。
2022 Jean-Marie Fourrier Chambertin Grand Cru Vieille Vigne
96-98 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
2022 Domaine Perrot-Minot Chambertin Grand Cru Vieilles Vignes
97-99 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
2022 Domaine Armand Rousseau Pere et Fils Chambertin Grand Cru
96-99 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
2022 Domaine Trapet Pere et Fils Chambertin Grand Cru
96-99 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
2022 Domaine Denis Mortet Chambertin Grand Cru
96-99 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
2022 Domaine Rossignol-Trapet Chambertin Grand Cru
96-98 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
2022 Domaine Perrot-Minot Chambertin Clos-de-Beze Grand Cru Vieilles Vignes
96-99 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
2022 Bouchard Pere & Fils Chambertin Grand Cru
95-97 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
2022 Albert Bichot Domaine du Clos Frantin Chambertin Grand Cru
94-96 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
2022 Millemann Chambertin Grand Cru
96-99 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
2022 Domaine Bart Chambertin Clos-de-Beze Grand Cru
94-96 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
2022 Benjamin Leroux Chambertin Grand Cru
96-98 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
2022 Domaine David Duband Le Chambertin Grand Cru
96-98 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
2022 Domaine Robert Groffier Pere & Fils Chambertin Clos-de-Beze Grand Cru
97-99 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
2022 Joseph Drouhin Chambertin Clos-de-Beze Grand Cru
94-97 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
2022 Domaine Faiveley Chambertin Clos de Beze Grand Cru
94-97 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
2022 Domaine Bruno Clair Chambertin-Clos de Beze Grand Cru
95-98 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
2022 Louis Jadot Chambertin Clos-de-Beze Grand Cru
96-98PointsJasper Morris - Inside Burgundy
2022 Domaine Duroche Chambertin Clos-de-Beze Grand Cru
97-99 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
2022 Domaine Henri Boillot Chambertin Clos de Beze Grand Cru
94-96 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
綺羅星が如くのシャンベルタンの銘品の2022年ものを、ここに挙げた以上にテイスティングされています・・凄いですね~・・満点は付かないんですね・・。
その中で、このマゾワイエールが95~97ポイントと言うのは、相当に善戦したと言うことなのでしょう。ご検討くださいませ。
● 2022 Cote de Nuits-Villages le Preau (Jean-Marie Fourrier)
コート・ド・ニュイ=ヴィラージュ・ル・プレオー
【フィサン1級クロ・デュ・シャピトルに隣り合うブロションの秀逸な村名畑?!・・ドメーヌ・フーリエのジュヴレから重い成分を少し除いた美しい味わいです!】

フーリエのメゾンものは「たまにしか」入って来ないし、テイスティング出来るほどは「いただけない」んですね。
なので今一つ、何がどうなのかを判らずに今現在に至ってしまっています。まぁ、今や・・
「ブルゴーニュ全域に手を拡げている」
フーリエですから・・あの、「ペルノ=フーリエ」の全盛時代を大きく超えたのは、ジャン=マリの手腕によるところが大きい訳で、コント・ド・シャペルを買収してコート・ド・ボーヌまで進出はしたものの、
「現地の醸造所設立まではまだ時間が掛かる」
状態かと思われますが、いずれ・・ジャン=マリはボーヌにも醸造所を創るでしょう。そうなってこそ、ブルゴーニュ全域で彼のやりたいことが成就すると思っています。
コント・ド・シャペルの2022ポマール・レ・ソシーユV.V.を飲ませていただいてますんで・・ある程度は想像できていますが、その辺・・醸造所問題ですね・・これが解決されますとメゾンも含めたフーリエは、
「無双状態」
になるかな・・などと感じます。
また、この2022コート・ド・ニュイ=ヴィラージュ・ル・プレオーを飲ませていただき・・その「出来の差」みたいなものも何となく受け取れました。
つまり、このル・プレオーは、ジャン=マリのジュヴレの醸造所から目と鼻の先・・みたいなものですから、
「収穫から醸造に入るまでのタイムロスが非常に少ない・・ドメーヌものとの差がほぼ無い」
と推定される訳ですね。実際にジュヴレ村名との大きな差は・・テロワール以外には感じられないほどかと思います。

この2022コート・ド・ニュイ=ヴィラージュ・ル・プレオーですが、畑が良く判らないですよね。インポーターさんのテクニカルを見ても・・
「何も書いてない」
ので、noisy もあれこれ調べました。
ジュヴレとフィサンの間には、「ブロション」と言う村が有りまして・・ブロションの南側は一部、ジュヴレを名乗れます。昔からの伝統なんでしょう。
中央より北側はコート・ド・ニュイ=ヴィラージュになります。現在は畑名を入れられるようになったようです。
因みに、コート・ド・ニュイ=ヴィラージュと言うのは・・そのまんま、「コート・ド・ニュイの村(名)」と言うことですから村で無いとダメでして、決まっています。北から、
ブロション --->ジュヴレとフィサンの間
プルモー=プリセ -->ニュイ=サン=ジョルジュの南でニュイ=サン=ジョルジュを名乗れない部分
コンブランシアン --> プルモー=プリセの南
コルゴロワン --> コンブランシアンの南
です。で、このワインはブロションですからもちろん、コート・ド・ニュイ=ヴィラージュになり、畑名が「ル・プレオー」で、フィサン1級クロ・デュ・シャピトルに接しています。
味わいはドメーヌもののジュヴレ=シャンベルタンに次ぐもので、ジュヴレほどの重量感や鉄っぽさは無くよりエレガントで、フィサン的な特徴をより多く感じますが、鉄っぽさが無い訳ではなくて・・むしろ、
「マルサネの村名ワインに感じる、より赤く軽めの鉄っぽさ」
を内包しているように感じます。
フーリエ風の「しっとり感」や「精緻なニュアンス」を持ち、中量級で美しいチェリーやラズベリーが香り・味わいにしっかり感じられます。飲み始めて30分ほどしますと・・かなりまとまって来まして、
「相当・・ドメーヌのジュヴレに似たニュアンス」
にも受け取れます。官能感と言うことですとドメーヌもののジュヴレには届きませんが、軽さで上回り、エレガンスはほぼ同等・・と言うことで、
「やはりドメーヌのジュヴレの次点」
と言った立ち位置かと思います。
今からですと・・のんびり飲み始めて・・美味しく飲み切ってしまうと思います。到着してからまだ日が浅いので、ちょっと荒れは感じましたが、お客様のところに届く頃には仕上がって来ていると思います。飲んでみてください。お薦めします!
● 2022 Vosne-Romanee 1er Cru aux Malconsorts Vieille Vignes (Jean-Marie Fourrier)
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・オー・マルコンソール・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【非常に希少です!】
テイスティングレヴューさえ見当たらない、1級マルコンソールです。一体・・どうやって入手しているのかと・・思ってしまいますよね。よっぽど何か繋がりが無いと無理なんじゃないかと想像します。
そこそもここはヴォーヌ=ロマネの南端、あの偉大な「ラ・ターシュ」の大元の畑に接した1級畑です。当然ながら同高度でラ・ターシュ、ラ・ターシュ・オ・ゴーディショに接している訳です。もちろん、ラ・ターシュの北側は「ラ・グランド・リュ」です。
そしてマルコンソールにラ・ターシュ(本当のラ・ターシュ)は少しだけ張り出しています。そして・・ラ・ターシュとマルコンソールはわずか1.5メートルほどの畝を挟んで隣り合っています。少し遠目で観たら・・窪地も無く、傾斜も同じですから・・同じ畑にしか見えません。しかし・・何故か樹や葉の様子は違ってたりします・・。
そんな畑がマルコンソールなんです。ラ・ターシュにはなれない訳です。レ・ゴーディショでさえラ・ターシュになれなかった「部分」が有る訳です。
それでもマルコンソールは素晴らしい!・・いつも飲みたい・・(^^;; でもそれは中々叶わない願いなんですね・・それで良いじゃないですか。いつかきっと飲める!と。
ジャン=マリもそれに近い気持ちを持っていて・・造りたくて造りたくて仕方が無かったんでしょう。きっと、どんなにあがいても、あの憧れのラ・ターシュには届かないかもしれない・・でも挑戦したい・・
ようやっとマルコンソールを造れるようになった・・でも少な過ぎて公開テイスティングにも出せない・・と言うことなんでしょう。1本だけです。ご検討くださいませ。
● 2022 Chambolle-Musigny 1er Cru les Amoureuses Vieille Vignes (Jean-Marie Fourrier)
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・ザムルーズ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【希少過ぎて飲めませんでした・・】
この下には2017年もののこのレザムルーズのレヴューが記載されていますが、その当時は、
「10万円以下でシャンベルタンは買えなくなる」
と、noisy も大予言しています・・?
今更ですが、どうですか・・その時、どのように思われたか判りませんが、きっと・・
「・・そんな訳、無いだろう」
と思われた方も相当いらしたんじゃないかと思うんですね。
あの、素晴らしくエレガントで旨い・・ラ・ターシュのお隣、ラ・グランド・リュの2017年ものも、ま~・・売れませんでした。こちらも、
「すぐに10万円以上になっちゃうよ・・」
と言っていたんですが、それでも売れなかったんですね。
そしてこの頃までのラ・グランド・リュはエレガントで滅茶旨かった!・・中々信じていただけなかったですが、最近は結構・・
「この頃のラマルシュ、大好きです!」
とおっしゃる方が増えて来ました。
レ・ザムルーズについては、もう20年も前に上記と同様な状態になりました。レ・ザムルーズを所有しながら余り良いワインを造れなかったドメーヌが手放し、力のある造り手さんが入手し・・徐々にその知名度と人気、ポテンシャルを開花させて行った感じでしょうか。昔は1万円~1.5万円のワインでしたが、すでに10倍以上になっちゃいました。
今回のジャン=マリのレ・ザムルーズ2022も、何とシャンベルタン2022と同じ仕入価格です。ジャン=マリも何とかこのレ・ザムルーズを造りたかったんでしょう。夢が叶ったと思っているんじゃないでしょうか。
激少過ぎる性か、海外メディアも最近は飲めていないようです。グレートイヤーになりそうな2022年のレザムルーズ、ご検討いただけましたら幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。
以下は2017年もののレヴューです。
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【非常に希少です!】
欲しいかどうかは別としても、
「・・ん・・やっぱり飲んでみたい!・・」
と思われるでしょうね。
この先、シャンベルタンは10万円以下で買えない時代が来ると思いますし、レ・ザムルーズもグラン・クリュ評価が普通になってしまいましたので、有象無象の造り手ネゴスは別としても、超有名な造り手のものは間違いなくそうなってしまうでしょうし、
「ブルゴーニュのグラン・クリュ」
となったら・・もうどうにもならなくなってしまうかもしれません。お金持ちのお友達を沢山作っておきたいところ・・では有ります。
2017 シャンベルタン 97 points Decanter
2017 マジ=シャンベルタン96 points Decanter
2017 ラトリシエール=シャンベルタン 97 points Decanter
と言うのが見つかったメディア評価です。因みにプレアライヴァルの評価で、2017年のドメーヌもの、クロ・サン=ジャックが、デカンター誌で97Points、ジャスパー・モリス氏が95~97Ponts、アドヴォケイト誌が93~95Points ですんで、ドメーヌものとの差は言われるほどは無い・・と見えてしまいます。
まぁ、ジュヴレのグラン・クリュは本拠ですから・・おそらくは凄い仕上がりでしょう。レ・ザムルーズやエシェゾー・・飲んでみたいです。ルーミエさんのレ・ザムルーズは何度も飲めてますが、フーリエさんのは・・経験が無いですから・・。是非誰か、よろしくお願いいたします!・・(^^;;
以下は2011年もののラトリシエールのレヴューです。
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【貴重なラトリシエールはネゴスとして造りました!・・フーリエの野望達成の象徴?】
概ねですが、94~95Points が上限で評価されているようです。まぁ、アドヴォケイトが樽からの試飲で92~94Points と評価したのが効いているのかもしれません。
日本にはほんの僅かしか入らなかった・・と言うか、noisy は正規品が有ったのかさえ判りません。
そもそも1級クロ・サン=ジャック、特級グリオット=シャンベルタンなど、ジュヴレの名立たる銘醸畑を所有し、呆れかえるような価格にもなっていますが、ジュヴレの盟主になるためには、やはりシャンベルタンやクロ・ド・ベズ、そしていくつかのグラン・クリュがラインナップに必要なのでしょう。
2011年頃より買い葡萄でのワインをラインナップしていますが、すでにシャンベルタン、マゾワイエールと言った垂涎のクリュをリリースしており、このラトリシエールもその一環かと思います。
フーリエのワインと言うだけで、ワインの価格は吊り上がってしまいますが、今回は非常にリーズナブルに・・市場価格よりもx札1枚はお得かと思われます。noisy も飲んだことがないのでコメントは差し控えますが、悪いことは無いでしょう。
1999年~2000年がリリースされた頃は、noisy はフーリエのグリオットを3~4ケース仕入れていました・・って、誰も買わなかったんですよね。当時はトーメンさんだったんですが・・だから貰えたんです。たった15年ほど前のことなんですけどね・・。世の中は変わるものです。ご検討くださいませ。
● 2022 Chambertin Grand Cru Vieilles Vignes (Jean-Marie Fourrier)
シャンベルタン・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ(ジャン=マリ・フーリエ)
【ドメーヌものでは無いが、確実に超優秀なシャンベルタンのドメーヌと対等の仕上がりを予想される評価です!】
少ないので飲めません・・と言いますか、多くても飲めない可能性が・・(^^;; いや、もしケース以上で購入できたならテイスティングしてしまったかもしれませんが!!
ジャスパー・モリスさんは96~98 ポイントと、ほぼトップと同等の評価をしています。飲み頃スタートは2032~2045年だそうです。
それにしてもジャスパーさん、シャンベルタンがお好きなようで、ざっと調べただけでも2022年もののシャンベルタン、シャンベルタン・クロ・ド・ベズをこれだけ評価していました。(アドヴォケイトなどの評価も掲載しています。)
2022 Domaine Perrot-Minot Chambertin Grand Cru Vieilles Vignes
97-99 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
2022 Domaine Armand Rousseau Pere et Fils Chambertin Grand Cru
96-99 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
95-97 Points Robert Parker The Wine Advocate
2022 Domaine Trapet Pere et Fils Chambertin Grand Cru
96-99 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
95-97 Points Robert Parker The Wine Advocate
2022 Domaine Denis Mortet Chambertin Grand Cru
96-99 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
2022 Domaine Rossignol-Trapet Chambertin Grand Cru
96-98 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
2022 Domaine Perrot-Minot Chambertin Clos-de-Beze Grand Cru Vieilles Vignes
96-99 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
2022 Bouchard Pere & Fils Chambertin Grand Cru
95-97 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
2022 Albert Bichot Domaine du Clos Frantin Chambertin Grand Cru
94-96 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
2022 Millemann Chambertin Grand Cru
96-99 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
2022 Domaine Bart Chambertin Clos-de-Beze Grand Cru
94-96 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
2022 Benjamin Leroux Chambertin Grand Cru
96-98 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
2022 Domaine David Duband Le Chambertin Grand Cru
96-98 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
2022 Domaine Robert Groffier Pere & Fils Chambertin Clos-de-Beze Grand Cru
97-99 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
2022 Joseph Drouhin Chambertin Clos-de-Beze Grand Cru
94-97 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
2022 Domaine Faiveley Chambertin Clos de Beze Grand Cru
94-97 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
2022 Domaine Bruno Clair Chambertin-Clos de Beze Grand Cru
95-98 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
2022 Louis Jadot Chambertin Clos-de-Beze Grand Cru
96-98 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
2022 Domaine Duroche Chambertin Clos-de-Beze Grand Cru
97-99 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
95-97 Points Robert Parker The Wine Advocate
2022 Domaine Henri Boillot Chambertin Clos de Beze Grand Cru
94-96 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
凄いですね~・・こんなにテイスティングされたんですね・・100ポイントは出ていませんが、99ポイント上値が何点か有りますね。トラペさんのシャンベルタンも99ポイントと凄いです。
ですが・・こう言ってしまうと見も蓋も無いかもしれませんが、
「98ポイントと99ポイントの差は1ポイントあれど、実は余り関係が無い」
と思います。
もちろん、精魂込めてのテイスティングを常に続けられるのであれば、そしてとことん正直であるなら、その1ポイントは非常に大きいと言えます。
しかしながら・・どうもそこに疑問が・・(^^;; なので、
「97ポイントから上が付いていたら、まず・・完璧だと思って差し支えない」
と思っています。あとは「好みの問題」と「いつ飲むか」、「どうやって飲むか」、「誰と飲むか」です。
最高の仕上がりだと思います。何せ本拠も同じジュヴレ=シャンベルタンのワインですから。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【非常に希少です!】
欲しいかどうかは別としても、
「・・ん・・やっぱり飲んでみたい!・・」
と思われるでしょうね。
この先、シャンベルタンは10万円以下で買えない時代が来ると思いますし、レ・ザムルーズもグラン・クリュ評価が普通になってしまいましたので、有象無象の造り手ネゴスは別としても、超有名な造り手のものは間違いなくそうなってしまうでしょうし、
「ブルゴーニュのグラン・クリュ」
となったら・・もうどうにもならなくなってしまうかもしれません。お金持ちのお友達を沢山作っておきたいところ・・では有ります。
2017 シャンベルタン 97 points Decanter
2017 マジ=シャンベルタン96 points Decanter
2017 ラトリシエール=シャンベルタン 97 points Decanter
と言うのが見つかったメディア評価です。因みにプレアライヴァルの評価で、2017年のドメーヌもの、クロ・サン=ジャックが、デカンター誌で97Points、ジャスパー・モリス氏が95~97Ponts、アドヴォケイト誌が93~95Points ですんで、ドメーヌものとの差は言われるほどは無い・・と見えてしまいます。
まぁ、ジュヴレのグラン・クリュは本拠ですから・・おそらくは凄い仕上がりでしょう。レ・ザムルーズやエシェゾー・・飲んでみたいです。ルーミエさんのレ・ザムルーズは何度も飲めてますが、フーリエさんのは・・経験が無いですから・・。是非誰か、よろしくお願いいたします!・・(^^;;
以下は2011年もののラトリシエールのレヴューです。
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【貴重なラトリシエールはネゴスとして造りました!・・フーリエの野望達成の象徴?】
概ねですが、94~95Points が上限で評価されているようです。まぁ、アドヴォケイトが樽からの試飲で92~94Points と評価したのが効いているのかもしれません。
日本にはほんの僅かしか入らなかった・・と言うか、noisy は正規品が有ったのかさえ判りません。
そもそも1級クロ・サン=ジャック、特級グリオット=シャンベルタンなど、ジュヴレの名立たる銘醸畑を所有し、呆れかえるような価格にもなっていますが、ジュヴレの盟主になるためには、やはりシャンベルタンやクロ・ド・ベズ、そしていくつかのグラン・クリュがラインナップに必要なのでしょう。
2011年頃より買い葡萄でのワインをラインナップしていますが、すでにシャンベルタン、マゾワイエールと言った垂涎のクリュをリリースしており、このラトリシエールもその一環かと思います。
フーリエのワインと言うだけで、ワインの価格は吊り上がってしまいますが、今回は非常にリーズナブルに・・市場価格よりもx札1枚はお得かと思われます。noisy も飲んだことがないのでコメントは差し控えますが、悪いことは無いでしょう。
1999年~2000年がリリースされた頃は、noisy はフーリエのグリオットを3~4ケース仕入れていました・・って、誰も買わなかったんですよね。当時はトーメンさんだったんですが・・だから貰えたんです。たった15年ほど前のことなんですけどね・・。世の中は変わるものです。ご検討くださいませ。
● 2013 Gevrey-Chambertin Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【1本だけです。出てきました。さすがのフーリエ!2012年もフーリエ節健在!・・しかし数量は激減です!】
【やはり素晴らしい!!ネガティヴな側面など微塵も無し!まさに甘露です!】
フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。 以下は以前のコメントです。
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【さすがのフーリエ!2012年もフーリエ節健在!・・しかし数量は激減です!】
ギリギリまで休ませて、昨夜ようやっと貴重な1本をテイスティングさせていただきました。
あれほど懇意にしていただいているリアルワインガイド誌でも、ある行き違いから、2012年のフーリエは1本たりとも試飲できなかったそうですので、この早い時期にフーリエ2012年の味わいを知っているのは、ワイン屋ではnoisy
と oisy だけかもしれない・・(^^。
それほど数が減少してしまったフーリエですが、ジュヴレV.V.2012もさすがの仕上がりでした!
ミネラルの下支え・・・と言うよりも、全く一体となった美しく柔らかなジュヴレでした。アンリ・ジャイエさんとは味わいは異にしますが、あの神様のワインも「超絶バランス」なワインだったと思います。このフーリエのジュヴレV.V.も・・・そうです。素晴らしいバランスをしており、香しく、妖艶さを奥に秘めつつ・・・あまりのバランスの良さにクイクイと飲めてしまいます。
そして、印象深い、僅かに黒味を持ったチェリーがリアルに・・液体を取り入れた身体から再現されるかのような感じです。
やはり素晴らしい・・・エレガンスたっぷりなジュヴレでした!やはり手に入れるべきはフーリエ!
2012年はnoisy の割り当ても30%近くの減少です。セットもまともに組めないので・・・
セットはどれでもお一人様1セットのみ
単品もお一人様1本
にてお願いいたします。誠に申し訳有りません・・
以下は以前のコラムより転載しています。
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【数がどうにもなりません・・】 ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。 以前のような・・・
「こんなに買っちゃって・・どうすんべ・・」
みたいなプレッシャーからは開放されたものの、実際、売れるようになってしまうと、入荷数は・・「収穫減で・・・入荷が減って・・・なんだかんだ・・」と理由を付けられて減り、noisyのところにはそれなりに数が入るのだろう・・と見込まれていらっしゃる方々の見込み違いを招いている現状に・・
「なんだかな~・・」
の思いが強くなるフーリエ入荷時期の憂鬱です。まだ恵まれているとは言え・・ね。
2011年、フーリエはジュヴレ村名のみのテイスティングです。でも・・・余りに美味しくて、混乱に拍車を掛けるのを判りつつも、ツイッター、フェイスブックに、
「うんめ~!」
と書き込んでしまいました!・・
村名ジュヴレのみからの判断ですが、少なくとも村名ジュヴレは・・
「ルーミエ風の赤い果実主体の深い味わい」
でした。そこにフーリエならではのピュアな濡れたテクスチュアが溢れてきます。・・・美味しくないと言うピノ・ファンがいらっしゃったらコメントを聞きたいくらいです。
しかしながら、2011年フーリエは、20パーセント以上値下がりした円安相場と、ドメーヌの出し値の上昇から、大幅に値上がりになりました。ちょっと残念ですが・・・ルーミエのブルゴーニュ・ルージュの馬鹿みたいな価格、ポテンシャルを考えればまだまだ安いのかもしれません。
もはやフーリエは、世界で最も手に入れにくいブルゴーニュワインになったと言えるでしょうし、最も素晴らしいピノ・ノワールとも言えるでしょうから・・・円の相場の将来を考えるとこれからは上昇の一途なのかもしれません。
ACジュヴレで充分旨いです。納得の味わいです。村名に関しては今飲んでも目茶旨いです!・・いつまでこんなご紹介が出来るのか判りませんが・・お奨めします。
以下は以前のコメントです。
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2010年のフーリエは、3割以上、収量が減ったようです。当然ながらnoisy の取り分も大幅に減になってしまいました・・・残念です。入荷が減ると売上も減る・・買えないと売れない流通業の定めでは有りますが、何とかならんもんでしょうかね。
それでも品質チェックのために2010年のジュヴレ村名を抜栓してみました。・・そう、このアロマ!何ともエロティックせ繊細で深い・・奥の方から、「ムワッ」と上昇してくる、力強くもエレガントな香りの束です!実に旨く飲めちゃいます!確実にクラスを超えたアロマですね。
ハッキリ言って、村名で充分・・・と云う気もします。これほどの深み、立体感を持った構造はには、なかなか出会うことは不可能でしょう・・。ま、好みも有るでしょうけど、この官能さにクラクラしない人はいないんじゃないかとさえ思います。
フーリエはとりあえず、クラスをひとつ上げて考えると良いかな~と思います。ACブルはある意味めっちゃ安いですから・・・
また、ブルゴーニュ・ブランは、価格据え置きながら、キャプスュル巻きから白い蝋封に変更です。実はこれもとても美味しい!フーリエ唯一の白なんですが、リリース直後はわずかに樽が目立つものの、半年もするとほぼ溶け込み、実にバランスに優れた味わいになります。
本当は・・・・全部飲んでからご紹介したいところですが、もうセットもまともに組めないような状況になりつつ有ります。ホント・・・困りますがどうしようも無いです。
ご注文を集計し、その後確定のお見積書を出しますので、それまでお待ち下さいね。どうも最近はアクセス集中の性か、データファイルが飛んでしまうことが有るようで、用意した数の倍以上!・・本当は売れないようにしてあるのに、入ってしまうことが有りますので、確定までお待ちくださいね。
数が無くてご迷惑をお掛けいたします。何とかゲットしてください。素晴らしいです!
【最高です!感性を揺さぶる凄いワイン!】 ・・・ちょっとやばかった宗教団体みたいな感じですが・・・(^^;;、有る意味、余計な言葉はもう必要無いでしょう。何も考えずに「ポチっ」としてください。上級キュヴェは、さらに素晴らしいでしょうが、ACブルでも感性の受け手とすればもう充分なんですよ。・・・それがACジュヴレならなおさら凄い、プルミエならさらに・・・というだけです。
味わい、仕上がりの姿は、全く違うものでは有りますが、下から上までのラインナップを通して、凄みさえ持った完成度で仕上げることが出来た造り手は、やはりアンリ・ジャイエをおいてはいないです(・・・勿論、個人の感想ですよ)。
先日も2006年のジュヴレをご馳走になりました。もう・・引っくり返りそうになるようなノーズでした。味わいの方は硬くて膨らまず、眠ったままでしたが、それでもこの先の行く末は安心できると感じました。
2010年のフーリエのワイン・・・宝物になると思います。もし硬かったら、ソフトにする努力をしてください。
「そんな技術は持ってないし、面倒くさい」
とおっしゃるのでしたら、そのまま栓をして翌日以降に再度トライしましょう。決して落ちる事無く、徐々に膨らみを持ってくるはずです。
そんな訳ですので、あまりクドクドは言いません。お早目にどうぞ!超お奨めの逸品たちです!
以下は2008年のレヴューです。ご参考までに。
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【やっぱりフーリエは、2008年もフーリエだった!】 かなり昔からフーリエの扱いが有って、安い割にはとても美味しくて、それも年を追うごとにどんどん造りが上手くなって来て・・・、2005年も普通に美味しくて・・・それでも値上げは余り無くて・・・、2006年に、
「どか~ん」
と値上げだと通告されて・・・、
「・・・じゃあ・・そんなんじゃぁ・・・でも約束だから仕入れるけど、2006年で最後かなぁ・・」
などと思ってACブルゴーニュを飲んでみたら、
「絶句」
してしまうほど素晴らしくて、慌てて購入できるだけ・・!他の人の分まで・・!掻き集めた・・・というのが実際のところです。

今でも覚えてますが、2000年の頃は、おそらくグリオット=シャンベルタンだけで3ケースは仕入れていたはず・・です。それが今では・・まあ、エージェントさんのエクスクルーシヴや代替わりなども有ったんですが、これ以上は減らないだろう・・位の数量になってしまいました。
まあ、それでもクロ・サン=ジャックは元々少なかったので、昔より少し減った位です。もう少しなぁ・・・何とか数がなれば、
「ドメーヌ・フーリエ2008年 完全ガイド!」
みたいに新着を出せるんですが、残念な結果に申し訳の無い気持ちになります。
それでも、毎年お待ちになっていらっしゃる方が多くて・・・特に、2004年の村名などは4千円に消費税位でしたから、その頃からのファンの方も多いかな?と思います。
ところで、このコラムのトップ部分に、IWCの記事の抜粋をさせていただきましたが、10年以上も前の記事とは言え、なかなかに今に繋がる部分が見えて面白いですよね。
「常に注意深く観察する」-->「素早く判断する」-->「改革する」------------>「経過を見る」
ト----->「いつも通りケアする」--->「経過を見る」
ト----->「何もしない」---------->「経過を見る」
の流れを持ちつつ、判断する際に変えてはいけない部分をしっかりと判断している訳です。96年ものは2月まで澱を引かず・・・、97年ものは4月まで・・・のように、臨機応変に対応しているもの判ります。葡萄は畑で育つものだから、ワインも畑から生まれる・・だから、畑の段階で「良く見て」----->「改革」している訳ですね。その方が間違いが無いからです。今では、選果台があることが、優れた生産者のイメージになっているような部分も有るんですが、広大な葡萄園を持ちつつも、「畑」にこだわる故の「ピュアネス」が有る訳です。
ですから、2008年のフィリップ・パカレの赤のようなことは起きないと言えるでしょう。・・・もっとも、パカレの場合は、日本に送った赤ワインのほとんどだけが、何かの問題を持っていたのかもしれませんが・・。まあ、想像することは幾らでも出来ますが、本当のことは誰にもわかりません。
2008年のジュヴレ=シャンベルタン村名は、赤と、わずかに紫の小果実がピュアに、ミネラリティー高く存在しています。滅茶苦茶柔らかくて、真ん丸で、ふくよかで、食べちゃいたいくらいに愛らしいニュアンスです。余韻も実にナチュラルで長く、何のストレスも無く、美しく収束して行きます。
もっとも、いつもよりも3カ月半も早く到着していますから、その辺りの「荒れ」「まとまり切ってない感じ」は若干有ります。それよりも、
「2008年でこれだもんなぁ・・・。文句なんか絶対に出ないよなぁ・・」
と思ってしまいました。
例えばアンリジ・ジャイエもそうだったんですが、91年、92年、93年、94年と言った、一般には「駄目」(後に変更された年も有りますが)と言われるヴィンテージのワインが目茶区茶美味しくて、しかも、下級のワインがすこぶる美味しかったんですよね。・・・いや、90年や89年、85年などが美味しくなかったという訳じゃ無いですよ。今から10年位前に、あるエージェントさんに飲ませて貰った84年のエシェゾー・マグナムなどは、まあ・・・びっくりするほど、「中身はほぼ何も無くなって・・終わっている」のに、体格、酒格、風情、存在としては、ものの見事にエシェゾーとアンリ・ジャイエを保っていました。潜在アルコール分の低い葡萄しか収穫できなかった84年でさえ、早い段階で飲む分には、とても美味しかっただろうと、想像させるものでした。
ですので、「2008年は駄目」という平たいイメージは、持つべきでは無いでしょう。いつもの年よりもやや早めに飲むべき・・・と判断するべきでしょうね・・このような素晴らしい生産者の場合は・・。それでも、上級キュヴェを飲んだら、滅茶苦茶感動すると思います。
2007年のACブルゴーニュですが、このワインに関しては、来たときからやや硬かったです。むしろ、ACジュヴレの方がソフトで、丸みが有り、早い段階から美味しかったです。ところが、先日、友達のお客様のところで飲ませていただいたら・・・まあ、もう、香りからして・・・他のワインとは格が違うんですよね。もうクラクラ来ちゃうようなエロティックさと、格の高さを感じさせる荘厳さを持っていました。ACブルが・・ですよ?
フーリエのACブルは、おそらくですが、格落ちがかなり含まれているはずですので、滅茶苦茶お得で、むしろACジュヴレよりも飲み頃は遅いかもしれません。ジュヴレほどの、当初の丸みが無いから・・ですね。素晴らしく旨いACブルですが、2008年はリリースが有りません。おそらくバルクで売り飛ばしてしまったのでしょう。これが出来るのが・・・ドメーヌの強みです。
他のワインも、圧倒的に数が有りません。単独販売できる本数がかなり限られていますので、是非お早目にお手当てください。
クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオットは4本のセットになります。グリオットのセットは昨年とは内容が異なりますのでご注意くださいね。いつか、セット販売しないで済む様になってくれればとは思います。大変申し訳ないと思いますが、有る程度の公平を保つため、ご容赦ください。
上の部分でも書かせていただきましたが、もしかしたら、2009年は2008年のご購入者の方を優先させていただくかもしれません。2005年の、まだそれほど騒がれていない頃でも、フーリエ全般に電話での予約のお問い合わせなどが呆れるほど有りました。混乱を避けるために、そのようにするかもしれないことをご了承ください。
最後に、noisy のフーリエの扱いは、正規エージェントの豊通商事さんの品物です。昔のトーメンさんですね。散々文句を言い続けた性??かどうかは判りませんが、このところ、品物のコンディションがググッと良くなって来たような気がします・・・。いや、まだ確信はしていませんし、監視を緩めるつもりも有りません。一度夏越えの安いアイテムなどをチェックしてみたいと思っています・・・いや、絶対に黙っていてくださいよ。・・・そういうことをチマチマとやっているから利益が中々出ないんだ!などと言われてしまうかもしれませんが、熱の入った自然派系のワインなどは絶対に口に入れたく無いし、入れさせたくないですからね。
そういう訳で、2008年のフーリエ、是非ともご検討いただきたく・・・ACジュヴレでさえ、かなりの旨さです。稀代の生産者になるべきジャン=マリ・フーリエでしょう。超お奨めします。
● 2012 Gevrey-Chambertin Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【1本だけです。出てきました。さすがのフーリエ!2012年もフーリエ節健在!・・しかし数量は激減です!】----- 以前のレヴューを掲載しています。
申し訳ありませんが販売条件の無い他の造り手のワインを同数一緒にお願いします。
ギリギリまで休ませて、昨夜ようやっと貴重な1本をテイスティングさせていただきました。
あれほど懇意にしていただいているリアルワインガイド誌でも、ある行き違いから、2012年のフーリエは1本たりとも試飲できなかったそうですので、この早い時期にフーリエ2012年の味わいを知っているのは、ワイン屋ではnoisyと oisy だけかもしれない・・(^^。
それほど数が減少してしまったフーリエですが、ジュヴレV.V.2012もさすがの仕上がりでした!
ミネラルの下支え・・・と言うよりも、全く一体となった美しく柔らかなジュヴレでした。アンリ・ジャイエさんとは味わいは異にしますが、あの神様のワインも「超絶バランス」なワインだったと思います。このフーリエのジュヴレV.V.も・・・そうです。素晴らしいバランスをしており、香しく、妖艶さを奥に秘めつつ・・・あまりのバランスの良さにクイクイと飲めてしまいます。
そして、印象深い、僅かに黒味を持ったチェリーがリアルに・・液体を取り入れた身体から再現されるかのような感じです。
やはり素晴らしい・・・エレガンスたっぷりなジュヴレでした!やはり手に入れるべきはフーリエ!
2012年はnoisy の割り当ても30%近くの減少です。セットもまともに組めないので・・・
セットはどれでもお一人様1セットのみ
単品もお一人様1本
にてお願いいたします。誠に申し訳有りません・・
以下は以前のコラムより転載しています。
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【数がどうにもなりません・・】 ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。 以前のような・・・
「こんなに買っちゃって・・どうすんべ・・」
みたいなプレッシャーからは開放されたものの、実際、売れるようになってしまうと、入荷数は・・「収穫減で・・・入荷が減って・・・なんだかんだ・・」と理由を付けられて減り、noisyのところにはそれなりに数が入るのだろう・・と見込まれていらっしゃる方々の見込み違いを招いている現状に・・
「なんだかな~・・」
の思いが強くなるフーリエ入荷時期の憂鬱です。まだ恵まれているとは言え・・ね。
2011年、フーリエはジュヴレ村名のみのテイスティングです。でも・・・余りに美味しくて、混乱に拍車を掛けるのを判りつつも、ツイッター、フェイスブックに、
「うんめ~!」
と書き込んでしまいました!・・
村名ジュヴレのみからの判断ですが、少なくとも村名ジュヴレは・・
「ルーミエ風の赤い果実主体の深い味わい」
でした。そこにフーリエならではのピュアな濡れたテクスチュアが溢れてきます。・・・美味しくないと言うピノ・ファンがいらっしゃったらコメントを聞きたいくらいです。
しかしながら、2011年フーリエは、20パーセント以上値下がりした円安相場と、ドメーヌの出し値の上昇から、大幅に値上がりになりました。ちょっと残念ですが・・・ルーミエのブルゴーニュ・ルージュの馬鹿みたいな価格、ポテンシャルを考えればまだまだ安いのかもしれません。
もはやフーリエは、世界で最も手に入れにくいブルゴーニュワインになったと言えるでしょうし、最も素晴らしいピノ・ノワールとも言えるでしょうから・・・円の相場の将来を考えるとこれからは上昇の一途なのかもしれません。
ACジュヴレで充分旨いです。納得の味わいです。村名に関しては今飲んでも目茶旨いです!・・いつまでこんなご紹介が出来るのか判りませんが・・お奨めします。
以下は以前のコメントです。
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2010年のフーリエは、3割以上、収量が減ったようです。当然ながらnoisy の取り分も大幅に減になってしまいました・・・残念です。入荷が減ると売上も減る・・買えないと売れない流通業の定めでは有りますが、何とかならんもんでしょうかね。
それでも品質チェックのために2010年のジュヴレ村名を抜栓してみました。・・そう、このアロマ!何ともエロティックせ繊細で深い・・奥の方から、「ムワッ」と上昇してくる、力強くもエレガントな香りの束です!実に旨く飲めちゃいます!確実にクラスを超えたアロマですね。
ハッキリ言って、村名で充分・・・と云う気もします。これほどの深み、立体感を持った構造はには、なかなか出会うことは不可能でしょう・・。ま、好みも有るでしょうけど、この官能さにクラクラしない人はいないんじゃないかとさえ思います。
フーリエはとりあえず、クラスをひとつ上げて考えると良いかな~と思います。ACブルはある意味めっちゃ安いですから・・・
また、ブルゴーニュ・ブランは、価格据え置きながら、キャプスュル巻きから白い蝋封に変更です。実はこれもとても美味しい!フーリエ唯一の白なんですが、リリース直後はわずかに樽が目立つものの、半年もするとほぼ溶け込み、実にバランスに優れた味わいになります。
本当は・・・・全部飲んでからご紹介したいところですが、もうセットもまともに組めないような状況になりつつ有ります。ホント・・・困りますがどうしようも無いです。
ご注文を集計し、その後確定のお見積書を出しますので、それまでお待ち下さいね。どうも最近はアクセス集中の性か、データファイルが飛んでしまうことが有るようで、用意した数の倍以上!・・本当は売れないようにしてあるのに、入ってしまうことが有りますので、確定までお待ちくださいね。
数が無くてご迷惑をお掛けいたします。何とかゲットしてください。素晴らしいです!
【最高です!感性を揺さぶる凄いワイン!】 ・・・ちょっとやばかった宗教団体みたいな感じですが・・・(^^;;、有る意味、余計な言葉はもう必要無いでしょう。何も考えずに「ポチっ」としてください。上級キュヴェは、さらに素晴らしいでしょうが、ACブルでも感性の受け手とすればもう充分なんですよ。・・・それがACジュヴレならなおさら凄い、プルミエならさらに・・・というだけです。
味わい、仕上がりの姿は、全く違うものでは有りますが、下から上までのラインナップを通して、凄みさえ持った完成度で仕上げることが出来た造り手は、やはりアンリ・ジャイエをおいてはいないです(・・・勿論、個人の感想ですよ)。
先日も2006年のジュヴレをご馳走になりました。もう・・引っくり返りそうになるようなノーズでした。味わいの方は硬くて膨らまず、眠ったままでしたが、それでもこの先の行く末は安心できると感じました。
2010年のフーリエのワイン・・・宝物になると思います。もし硬かったら、ソフトにする努力をしてください。
「そんな技術は持ってないし、面倒くさい」
とおっしゃるのでしたら、そのまま栓をして翌日以降に再度トライしましょう。決して落ちる事無く、徐々に膨らみを持ってくるはずです。
そんな訳ですので、あまりクドクドは言いません。お早目にどうぞ!超お奨めの逸品たちです!
以下は2008年のレヴューです。ご参考までに。
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【やっぱりフーリエは、2008年もフーリエだった!】 かなり昔からフーリエの扱いが有って、安い割にはとても美味しくて、それも年を追うごとにどんどん造りが上手くなって来て・・・、2005年も普通に美味しくて・・・それでも値上げは余り無くて・・・、2006年に、
「どか~ん」
と値上げだと通告されて・・・、
「・・・じゃあ・・そんなんじゃぁ・・・でも約束だから仕入れるけど、2006年で最後かなぁ・・」
などと思ってACブルゴーニュを飲んでみたら、
「絶句」
してしまうほど素晴らしくて、慌てて購入できるだけ・・!他の人の分まで・・!掻き集めた・・・というのが実際のところです。

今でも覚えてますが、2000年の頃は、おそらくグリオット=シャンベルタンだけで3ケースは仕入れていたはず・・です。それが今では・・まあ、エージェントさんのエクスクルーシヴや代替わりなども有ったんですが、これ以上は減らないだろう・・位の数量になってしまいました。
まあ、それでもクロ・サン=ジャックは元々少なかったので、昔より少し減った位です。もう少しなぁ・・・何とか数がなれば、
「ドメーヌ・フーリエ2008年 完全ガイド!」
みたいに新着を出せるんですが、残念な結果に申し訳の無い気持ちになります。
それでも、毎年お待ちになっていらっしゃる方が多くて・・・特に、2004年の村名などは4千円に消費税位でしたから、その頃からのファンの方も多いかな?と思います。
ところで、このコラムのトップ部分に、IWCの記事の抜粋をさせていただきましたが、10年以上も前の記事とは言え、なかなかに今に繋がる部分が見えて面白いですよね。
「常に注意深く観察する」-->「素早く判断する」-->「改革する」------------>「経過を見る」
ト----->「いつも通りケアする」--->「経過を見る」
ト----->「何もしない」---------->「経過を見る」
の流れを持ちつつ、判断する際に変えてはいけない部分をしっかりと判断している訳です。96年ものは2月まで澱を引かず・・・、97年ものは4月まで・・・のように、臨機応変に対応しているもの判ります。葡萄は畑で育つものだから、ワインも畑から生まれる・・だから、畑の段階で「良く見て」----->「改革」している訳ですね。その方が間違いが無いからです。今では、選果台があることが、優れた生産者のイメージになっているような部分も有るんですが、広大な葡萄園を持ちつつも、「畑」にこだわる故の「ピュアネス」が有る訳です。
ですから、2008年のフィリップ・パカレの赤のようなことは起きないと言えるでしょう。・・・もっとも、パカレの場合は、日本に送った赤ワインのほとんどだけが、何かの問題を持っていたのかもしれませんが・・。まあ、想像することは幾らでも出来ますが、本当のことは誰にもわかりません。
2008年のジュヴレ=シャンベルタン村名は、赤と、わずかに紫の小果実がピュアに、ミネラリティー高く存在しています。滅茶苦茶柔らかくて、真ん丸で、ふくよかで、食べちゃいたいくらいに愛らしいニュアンスです。余韻も実にナチュラルで長く、何のストレスも無く、美しく収束して行きます。
もっとも、いつもよりも3カ月半も早く到着していますから、その辺りの「荒れ」「まとまり切ってない感じ」は若干有ります。それよりも、
「2008年でこれだもんなぁ・・・。文句なんか絶対に出ないよなぁ・・」
と思ってしまいました。
例えばアンリジ・ジャイエもそうだったんですが、91年、92年、93年、94年と言った、一般には「駄目」(後に変更された年も有りますが)と言われるヴィンテージのワインが目茶区茶美味しくて、しかも、下級のワインがすこぶる美味しかったんですよね。・・・いや、90年や89年、85年などが美味しくなかったという訳じゃ無いですよ。今から10年位前に、あるエージェントさんに飲ませて貰った84年のエシェゾー・マグナムなどは、まあ・・・びっくりするほど、「中身はほぼ何も無くなって・・終わっている」のに、体格、酒格、風情、存在としては、ものの見事にエシェゾーとアンリ・ジャイエを保っていました。潜在アルコール分の低い葡萄しか収穫できなかった84年でさえ、早い段階で飲む分には、とても美味しかっただろうと、想像させるものでした。
ですので、「2008年は駄目」という平たいイメージは、持つべきでは無いでしょう。いつもの年よりもやや早めに飲むべき・・・と判断するべきでしょうね・・このような素晴らしい生産者の場合は・・。それでも、上級キュヴェを飲んだら、滅茶苦茶感動すると思います。
2007年のACブルゴーニュですが、このワインに関しては、来たときからやや硬かったです。むしろ、ACジュヴレの方がソフトで、丸みが有り、早い段階から美味しかったです。ところが、先日、友達のお客様のところで飲ませていただいたら・・・まあ、もう、香りからして・・・他のワインとは格が違うんですよね。もうクラクラ来ちゃうようなエロティックさと、格の高さを感じさせる荘厳さを持っていました。ACブルが・・ですよ?
フーリエのACブルは、おそらくですが、格落ちがかなり含まれているはずですので、滅茶苦茶お得で、むしろACジュヴレよりも飲み頃は遅いかもしれません。ジュヴレほどの、当初の丸みが無いから・・ですね。素晴らしく旨いACブルですが、2008年はリリースが有りません。おそらくバルクで売り飛ばしてしまったのでしょう。これが出来るのが・・・ドメーヌの強みです。
他のワインも、圧倒的に数が有りません。単独販売できる本数がかなり限られていますので、是非お早目にお手当てください。
クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオットは4本のセットになります。グリオットのセットは昨年とは内容が異なりますのでご注意くださいね。いつか、セット販売しないで済む様になってくれればとは思います。大変申し訳ないと思いますが、有る程度の公平を保つため、ご容赦ください。
上の部分でも書かせていただきましたが、もしかしたら、2009年は2008年のご購入者の方を優先させていただくかもしれません。2005年の、まだそれほど騒がれていない頃でも、フーリエ全般に電話での予約のお問い合わせなどが呆れるほど有りました。混乱を避けるために、そのようにするかもしれないことをご了承ください。
最後に、noisy のフーリエの扱いは、正規エージェントの豊通商事さんの品物です。昔のトーメンさんですね。散々文句を言い続けた性??かどうかは判りませんが、このところ、品物のコンディションがググッと良くなって来たような気がします・・・。いや、まだ確信はしていませんし、監視を緩めるつもりも有りません。一度夏越えの安いアイテムなどをチェックしてみたいと思っています・・・いや、絶対に黙っていてくださいよ。・・・そういうことをチマチマとやっているから利益が中々出ないんだ!などと言われてしまうかもしれませんが、熱の入った自然派系のワインなどは絶対に口に入れたく無いし、入れさせたくないですからね。
そういう訳で、2008年のフーリエ、是非ともご検討いただきたく・・・ACジュヴレでさえ、かなりの旨さです。稀代の生産者になるべきジャン=マリ・フーリエでしょう。超お奨めします。
● 2010 Bourgogne Pinot Noir
ブルゴーニュ・ピノ・ノワール
【ドメーヌものの葡萄だけで仕込んでいた時代の、ドメーヌ・フーリエもののブルゴーニュ・ピノ・ノワールです!希少!】
現在はドメーヌものと購入した葡萄をブレンドしていますので、このワインに「ドメーヌ・フーリエ」のクレジットは有りません。
まだこの頃はジャン=マリ・フーリエ・シリーズもリリースしていませんで、東南アジアでフーリエ人気に火が付く直前位・・じゃないかと思います。
13年ものですから・・どうなっちゃってますでしょうか・・noisy も知りたいです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
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【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2010 Gevrey-Chambertin Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【1本出て来ました。希少な2010年のジュヴレ=シャンベルタンV.V.村名です!】
【さすがのフーリエ!!・・しかし数量は激減です!】
2010年のフーリエは、3割以上、収量が減ったようです。当然ながらnoisy の取り分も大幅に減になってしまいました・・・残念です。入荷が減ると売上も減る・・買えないと売れない流通業の定めでは有りますが、何とかならんもんでしょうかね。
それでも品質チェックのために2010年のジュヴレ村名を抜栓してみました。・・そう、このアロマ!何ともエロティックせ繊細で深い・・奥の方から、「ムワッ」と上昇してくる、力強くもエレガントな香りの束です!実に旨く飲めちゃいます!確実にクラスを超えたアロマですね。
ハッキリ言って、村名で充分・・・と云う気もします。これほどの深み、立体感を持った構造はには、なかなか出会うことは不可能でしょう・・。ま、好みも有るでしょうけど、この官能さにクラクラしない人はいないんじゃないかとさえ思います。
フーリエはとりあえず、クラスをひとつ上げて考えると良いかな~と思います。ACブルはある意味めっちゃ安いですから・・・
また、ブルゴーニュ・ブランは、価格据え置きながら、キャプスュル巻きから白い蝋封に変更です。実はこれもとても美味しい!フーリエ唯一の白なんですが、リリース直後はわずかに樽が目立つものの、半年もするとほぼ溶け込み、実にバランスに優れた味わいになります。
本当は・・・・全部飲んでからご紹介したいところですが、もうセットもまともに組めないような状況になりつつ有ります。ホント・・・困りますがどうしようも無いです。
ご注文を集計し、その後確定のお見積書を出しますので、それまでお待ち下さいね。どうも最近はアクセス集中の性か、データファイルが飛んでしまうことが有るようで、用意した数の倍以上!・・本当は売れないようにしてあるのに、入ってしまうことが有りますので、確定までお待ちくださいね。
数が無くてご迷惑をお掛けいたします。何とかゲットしてください。素晴らしいです!
【最高です!感性を揺さぶる凄いワイン!】 ・・・ちょっとやばかった宗教団体みたいな感じですが・・・(^^;;、有る意味、余計な言葉はもう必要無いでしょう。何も考えずに「ポチっ」としてください。上級キュヴェは、さらに素晴らしいでしょうが、ACブルでも感性の受け手とすればもう充分なんですよ。・・・それがACジュヴレならなおさら凄い、プルミエならさらに・・・というだけです。
味わい、仕上がりの姿は、全く違うものでは有りますが、下から上までのラインナップを通して、凄みさえ持った完成度で仕上げることが出来た造り手は、やはりアンリ・ジャイエをおいてはいないです(・・・勿論、個人の感想ですよ)。
先日も2006年のジュヴレをご馳走になりました。もう・・引っくり返りそうになるようなノーズでした。味わいの方は硬くて膨らまず、眠ったままでしたが、それでもこの先の行く末は安心できると感じました。
2010年のフーリエのワイン・・・宝物になると思います。もし硬かったら、ソフトにする努力をしてください。
「そんな技術は持ってないし、面倒くさい」
とおっしゃるのでしたら、そのまま栓をして翌日以降に再度トライしましょう。決して落ちる事無く、徐々に膨らみを持ってくるはずです。
そんな訳ですので、あまりクドクドは言いません。お早目にどうぞ!超お奨めの逸品たちです!
以下は2008年のレヴューです。ご参考までに。
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【やっぱりフーリエは、2008年もフーリエだった!】 かなり昔からフーリエの扱いが有って、安い割にはとても美味しくて、それも年を追うごとにどんどん造りが上手くなって来て・・・、2005年も普通に美味しくて・・・それでも値上げは余り無くて・・・、2006年に、
「どか~ん」
と値上げだと通告されて・・・、
「・・・じゃあ・・そんなんじゃぁ・・・でも約束だから仕入れるけど、2006年で最後かなぁ・・」
などと思ってACブルゴーニュを飲んでみたら、
「絶句」
してしまうほど素晴らしくて、慌てて購入できるだけ・・!他の人の分まで・・!掻き集めた・・・というのが実際のところです。

今でも覚えてますが、2000年の頃は、おそらくグリオット=シャンベルタンだけで3ケースは仕入れていたはず・・です。それが今では・・まあ、エージェントさんのエクスクルーシヴや代替わりなども有ったんですが、これ以上は減らないだろう・・位の数量になってしまいました。
まあ、それでもクロ・サン=ジャックは元々少なかったので、昔より少し減った位です。もう少しなぁ・・・何とか数がなれば、
「ドメーヌ・フーリエ2008年 完全ガイド!」
みたいに新着を出せるんですが、残念な結果に申し訳の無い気持ちになります。
それでも、毎年お待ちになっていらっしゃる方が多くて・・・特に、2004年の村名などは4千円に消費税位でしたから、その頃からのファンの方も多いかな?と思います。
ところで、このコラムのトップ部分に、IWCの記事の抜粋をさせていただきましたが、10年以上も前の記事とは言え、なかなかに今に繋がる部分が見えて面白いですよね。
「常に注意深く観察する」-->「素早く判断する」-->「改革する」------------>「経過を見る」
ト----->「いつも通りケアする」--->「経過を見る」
ト----->「何もしない」---------->「経過を見る」
の流れを持ちつつ、判断する際に変えてはいけない部分をしっかりと判断している訳です。96年ものは2月まで澱を引かず・・・、97年ものは4月まで・・・のように、臨機応変に対応しているもの判ります。葡萄は畑で育つものだから、ワインも畑から生まれる・・だから、畑の段階で「良く見て」----->「改革」している訳ですね。その方が間違いが無いからです。今では、選果台があることが、優れた生産者のイメージになっているような部分も有るんですが、広大な葡萄園を持ちつつも、「畑」にこだわる故の「ピュアネス」が有る訳です。
ですから、2008年のフィリップ・パカレの赤のようなことは起きないと言えるでしょう。・・・もっとも、パカレの場合は、日本に送った赤ワインのほとんどだけが、何かの問題を持っていたのかもしれませんが・・。まあ、想像することは幾らでも出来ますが、本当のことは誰にもわかりません。
2008年のジュヴレ=シャンベルタン村名は、赤と、わずかに紫の小果実がピュアに、ミネラリティー高く存在しています。滅茶苦茶柔らかくて、真ん丸で、ふくよかで、食べちゃいたいくらいに愛らしいニュアンスです。余韻も実にナチュラルで長く、何のストレスも無く、美しく収束して行きます。
もっとも、いつもよりも3カ月半も早く到着していますから、その辺りの「荒れ」「まとまり切ってない感じ」は若干有ります。それよりも、
「2008年でこれだもんなぁ・・・。文句なんか絶対に出ないよなぁ・・」
と思ってしまいました。
例えばアンリジ・ジャイエもそうだったんですが、91年、92年、93年、94年と言った、一般には「駄目」(後に変更された年も有りますが)と言われるヴィンテージのワインが目茶区茶美味しくて、しかも、下級のワインがすこぶる美味しかったんですよね。・・・いや、90年や89年、85年などが美味しくなかったという訳じゃ無いですよ。今から10年位前に、あるエージェントさんに飲ませて貰った84年のエシェゾー・マグナムなどは、まあ・・・びっくりするほど、「中身はほぼ何も無くなって・・終わっている」のに、体格、酒格、風情、存在としては、ものの見事にエシェゾーとアンリ・ジャイエを保っていました。潜在アルコール分の低い葡萄しか収穫できなかった84年でさえ、早い段階で飲む分には、とても美味しかっただろうと、想像させるものでした。
ですので、「2008年は駄目」という平たいイメージは、持つべきでは無いでしょう。いつもの年よりもやや早めに飲むべき・・・と判断するべきでしょうね・・このような素晴らしい生産者の場合は・・。それでも、上級キュヴェを飲んだら、滅茶苦茶感動すると思います。
2007年のACブルゴーニュですが、このワインに関しては、来たときからやや硬かったです。むしろ、ACジュヴレの方がソフトで、丸みが有り、早い段階から美味しかったです。ところが、先日、友達のお客様のところで飲ませていただいたら・・・まあ、もう、香りからして・・・他のワインとは格が違うんですよね。もうクラクラ来ちゃうようなエロティックさと、格の高さを感じさせる荘厳さを持っていました。ACブルが・・ですよ?
フーリエのACブルは、おそらくですが、格落ちがかなり含まれているはずですので、滅茶苦茶お得で、むしろACジュヴレよりも飲み頃は遅いかもしれません。ジュヴレほどの、当初の丸みが無いから・・ですね。素晴らしく旨いACブルですが、2008年はリリースが有りません。おそらくバルクで売り飛ばしてしまったのでしょう。これが出来るのが・・・ドメーヌの強みです。
他のワインも、圧倒的に数が有りません。単独販売できる本数がかなり限られていますので、是非お早目にお手当てください。
クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオットは4本のセットになります。グリオットのセットは昨年とは内容が異なりますのでご注意くださいね。いつか、セット販売しないで済む様になってくれればとは思います。大変申し訳ないと思いますが、有る程度の公平を保つため、ご容赦ください。
上の部分でも書かせていただきましたが、もしかしたら、2009年は2008年のご購入者の方を優先させていただくかもしれません。2005年の、まだそれほど騒がれていない頃でも、フーリエ全般に電話での予約のお問い合わせなどが呆れるほど有りました。混乱を避けるために、そのようにするかもしれないことをご了承ください。
最後に、noisy のフーリエの扱いは、正規エージェントの豊通商事さんの品物です。昔のトーメンさんですね。散々文句を言い続けた性??かどうかは判りませんが、このところ、品物のコンディションがググッと良くなって来たような気がします・・・。いや、まだ確信はしていませんし、監視を緩めるつもりも有りません。一度夏越えの安いアイテムなどをチェックしてみたいと思っています・・・いや、絶対に黙っていてくださいよ。・・・そういうことをチマチマとやっているから利益が中々出ないんだ!などと言われてしまうかもしれませんが、熱の入った自然派系のワインなどは絶対に口に入れたく無いし、入れさせたくないですからね。
そういう訳で、2008年のフーリエ、是非ともご検討いただきたく・・・ACジュヴレでさえ、かなりの旨さです。稀代の生産者になるべきジャン=マリ・フーリエでしょう。超お奨めします。
● 2008 Gevrey-Chambertin 1er Cru les Goulots Vieilles Vignes (Parallel Import)
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・レ・グーロ・ヴィエイユ・ヴィーニュ (Parallel Import)
【通常ではご案内できなかった15年ものの1級レ・グーロです!】
比較的希少なジュヴレ1級レ・グーロです。正規輸入では無く、ブローカー仕入れですので悪しからず。
長くフーリエを扱わせていただいておりますが、このワインを飲めたのはご紹介時・・だったかご紹介後だったかもしれませんが1度きりです。2006年のフーリエの余りの美味しさにビックリして、値上げなんのそので扱わせていただき、2007年、2008年ものは結構にフリーに販売させていただきました。
ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが2007年ものはリアルワインガイドで絶賛され、ワインファンの知るところになりましたが、noisy 的な感覚では、それでも2009年ものに切り替わるまでは、
「ん?・・フーリエ?・・美味しくなったのかなぁ?」
みたいな感じがワインファンの感覚だったかと思います。
そのフーリエが一気に弾けたのが2009年ものだったかと思います。何せ、某インポーターさんには2008年のコンブ・オ・モワンヌが山のように残っていましたので、その山ごとそっくりいただいた・・そんな記憶が有ります。
そしてこのレ・グーロは・・今はどうか判りませんが、余り見ないアイテムでした・・現在も入荷ルートは幾つかありますから、そのどこかには載っているかもしれませんね。
しかし貴重な2008年ものです。ご検討いただけましたら幸いです。
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【このキュヴェは日本未入荷!希少です!】
飲みました!・・香りはだいぶ出て来ていますね・・皮革っぽさがエロいです。赤いニュアンスは抑え目ですが、クロ・ド・ラ・ロシュとか、ボンヌ=マールとかに通じるような強い石灰系ミネラリティがふんだんに有ります。フーリエのジュヴレの他の1級に比べると、ややタイトな性質ですね。これはこれでシャンボールっぽくも有り、とても旨いです!
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リアルワインガイドの今のところの最新号、第55号のフーリエのコラムをお読みいただけると書いて有りますが、
このレ・グーロは日本の正規代理店経由では入っていないキュヴェです。まぁ・・あんまりバラしてしまわれると後が厳しいんですが、いずれ判っちゃいますしね。
ですから、正規では無くブローカー経由の入手になります。数量的に飲めてはいないんですが、コンディションは非常に良いと見受けられます。
因みに2014年もののレ・グーロにリアルワインガイドは91+~93 2019~2043 と言う評価をしています。2008年のこのワインは、タンザーさんが89~92Points と付けているようです。
今ではネゴスものでレ・ザムルーズまで造っちゃってるフーリエさんですが、このレ・グーロは当然ながらドメーヌものです。
レ・グーロは、レ・シャンポーの真上の小さな区画でして、南側をコンブ・オー・モワンヌと接しています。なので、どちらかに似ている・・と言いたいところなんですが、やや冷ややかな中に力強さのあるレ・シャンポー、大柄でやや黒味の有る果実に妖艶さを内包するコンブ・オ・モワンヌよりも、「冷ややかさとエレガントさ」に重きを置いた表現をするテロワールかな?・・と思います。
2008年ですからそろそろ8~9年目で、比較的早く熟すヴィンテージと思われますので、飲むタイミングが近々になりつつあると考えて良いでしょう。日本では希少なワインです。昔は安かったんですが、今となってはこの位でもリーズナブルかと思います。ご検討くださいませ。
● 2014 Gevrey-Chambertin Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】-----以前のレヴューを掲載しています。

フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2021 Bourgogne Pinot Noir Jean-Marie Fourrier
ブルゴーニュ・ピノ・ノワール ジャン=マリ・フーリエ
【質感高い積層した赤い果実のエレガンス、黒い果実の優しくビターな深みと穏やかなスパイス、そして正に極上のジュヴレを感じさせる深く大きな構造!・・「全ての表情がテロワリスト、フーリエのワインだ!」と囁いています!】

いや・・旨いです!・・めっちゃ美味しい・・圧巻です!
noisy も長くフーリエを扱わせていただいていまして1990年代後半からずっと・・25年は飲み続けている訳です。
で・・その当初はグリオットとかクロ・サン=ジャックとかは中々良かったにせよ、村名も価格の割には美味しかった・・ものの・・勿論、将来性は輝いて見えたものの、
「まだまだ・・」
と感じていたのは事実です。
何度も言って申し訳ありませんが、大きく値上げになった2006年ものの、ドメーヌものだったA.C.ブルを飲んで・・
「・・来た!・・ついにフーリエが来た!」
と・・(^^;;
急いで仲間に、
「とんでもない出来だからさっさと飲んで!」
と電話したのを覚えています。
昨年ご案内の2020年ものは、痺れるような果実の美味しさを詰め込んだ素晴らしいA.C.ブルでした。と、ここまでは2020年もののご案内の時と同じです。
ですが・・ここからが重要・・。
この、アルコール分13パーセントの液体は、2020年ものに比較して色は淡いものの・・
「エキスの濃密度、完成度、そのエレガンス、大きさは2020年もの以上かもしれない!」
と思わせる・・まさに「モンスター」です!

ファーストノーズを一嗅ぎすればブルゴーニュワインが持つそのエレガンスをしっかり、たっぷり持ちながらも柔らかく、質感高く、官能ささえ含んだアロマが・・
「・・ぶわっ」
と目の前に素晴らしい情景を浮かび上がらせてくれます。
フレッシュなのによく熟していて、さらっとしていながらも口内をゆっくり歩きまわり、非常に質感の有る・・香水的な赤果実とベリーの赤い部分だけを取り出したかのような極上の甘みをドライに表現し、余韻には黒果実のビターさとコク、豊かさをサラッと感じさせながらノーズへ還元し、大きさとイメージを脳にまで還して来ます。
すみません・・2021年のフーリエは、このA.C.ブルで充分!・・じゃないかとさえ感じさせてくれました。
A.C.ブルに過ぎないこのワインが、ジュヴレ=シャンベルタン村名としても極上クラスのポテンシャルを持つと感じましたし、さらに何かを拾おうとすると・・
「・・えっ?・・ホントに持ってるの?」
と・・テイスターをも翻弄するような「振る舞い」を見せてくれるんですね・・いや、それは幻想なのかもしれません・・有ったら良いな・・持っていたら素晴らしいな・・と心が見せる、マボロシに過ぎないのかもしれません。
しかし、「有る」と勘違いにせよさせるということは、少なくとも近いものが有る訳でして・・もしくは、判断する脳への・・ある種の幻覚物質的な成分でも存在しないと・・(^^;;
まぁ・・飲んでいただくしか無いですね。モンスターな仕上がりでした!・・アル分13度でグラス周りの涙の派手なこと、赤い色彩が美しいこと・・はお判りいただけると思います。
「2021年のフーリエA.C.ブルは必飲!」
どうぞよろしくお願いいたします。超超お勧めいたします。激安です!
以下は以前のレヴューです。
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【アンチ・フーリエ派はこれを2日立てて休めて即飲むべし!ジャン=マリが反撃の狼煙を上げた2006年ものを彷彿させる静かなる抑揚の美しさ、彼の最高傑作です!】

まぁ・・売れるようになるとアンチ派も増えて来ます。それにブルゴーニュワインは高くなる一方ですし、フーリエはもう・・海外では物凄い人気ですから、
「日本へのアロケーションが減り、東南アジアやその他の地域に再割り当て」
されているのでしょう。
価格の方も、昨年の2019年ものは頑張って5千円を切ってのご案内をさせていただきました。相当にリーズナブルな価格だったと思いますが、今回の2020年ものはむしろそれが裏目に出た感じになってしまいまして、こんなプライスになってしまいました。
noisy にとりましては、こんな「景色」はデジャヴ・・です。そう、
「明らかに今までと異なる美しくたなびく見事な収束を見せた2006年」で、noisy的には完全にフーリエにやられちゃいました。
しかもその2006年ものは前年の2005年ものから大幅な値上げが有ったんですね。なので、仕入れる約束をすでにインポーターさんとしていたnoisy は、
「2006年ものが最後になるかもしれないよ」
と、言い渡していたんです。ところが届いた2006年のこのワイン、・・まぁ、当時はドメーヌものオンリーではありましたが、飲んでびっくり!・・慌てて仲間と連絡を取り、
「とにかく、この凄いA.C.ブルを飲め!」
と言うことで、とことん美しく、まん丸く球体に輝く見事な感覚を仲間と共有したんですね。
なので、今回の2020年ものを一口すすって・・あの時の記憶がいきなり蘇るほど引き戻されました。

いや~・・素晴らしいです。有り得ないほど美しい球体です。
中域の膨らみ・・なんて、言いたく無いです。たぶん膨らんでなんかいないのでしょう。ただそこに適当に存在しているだけ・・それが単に「丸い球体」なんですね。
余韻?・・余韻なんて・・無い感じです。あるのは、とことん自然な減衰です。だから余韻と言うよりも、「無くなる」んです。だけど、
「何とも心地の良い、幸せな空気に包まれた感じ」
が残像として感じられる・・そんなイメージです。・・でも、
「それを余韻と言うのよ!」
と言われりゃそれっきりですが・・。
果実がま~・・とことん滑らかで美しいです。濃いとか薄いとか、全然関係無いんですね。濡れていて、自然で、ふっくらしているだけのピュアな果実感です。「果実の静かなる抑揚」が心を大きく揺らします。アルコール分が13度でエレガントタイプながら、果皮の濃度が半端無い・・まぁ、味わい的にはクリュール(花ぶるい)によるミルランダージュに近い味わいです。
あ、そうそう・・ちょっといたずらでグラスの画像のサイズの大きいものをアップしてあります。スマホや携帯の方はクリックしないでくださいね。相当にでかい画像ですので、「ギガ」が大きく減っちゃいます。
一枚目の大サイズ二枚目の大サイズ フーリエ・ファンなら間違い無く、フーリエに疑問を持ち始めた方ならなんとしても、アンチ・フーリエ派の方ならどうにかして・・(^^;; 飲んでいただきたい、とんでもなく素晴らしいA.C.ブルです。
それも、
「時を置かずにさっさと飲む!」
「できる限り2~3日静置して、揺らさないようにしてグラスに注ぐ!」
そうやって飲んでみてください。
noisy は、おそらく・・傍からは全くそうは見えない・・真逆に見えると思いますが、実はワインに関しては自称、結構に繊細な神経・・と言いますか、感性・・です・・(^^ なので、
「おっ・・フーリエ!」
と、まぁ・・気持ちは判りますけどね・・見たとたんにそのボトルのエチケットが良く見えるように自分の方に揺らしながらスッと持ち上げ、ボトルを横にしてしまうような・・そんな場面に出くわしましたら、
「それ、その後すぐに飲むんでしょう?」
と思わず言ってやりたくなります。
で、そんな扱いを「込み」で感想を持っていただくのならまだ良いんですが、それでも飲まれたその瞬間の味わいしか切り取らないで口に出される方がいらして・・閉口することが有ります。
それでもこの2020年もののフーリエのA.C.ブルは、まったく破綻しない姿を見せてくれるはずです。
使われたSo2はかなり少ないと感じられます。なので、滅茶苦茶ピュア・・です。飲んでみてください・・みるべきです!超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【熟成期に降水が少なかったのが良い結果を?・・赤い小果実に黒い極小果実が混じり、ジュヴレらしい鉄っぽい重厚さをほんのり感じさせる、実に完成度が高い・・村名並みのA.C.ブルです!必飲!】

それほどはワインに詳しくない方に、葡萄は沢山収穫できるようじゃ余り良く無い・・とか、水分が多いとダメとか、そもそもは生産地のブルゴーニュの大地は、昔は海の底が隆起して斜めの断層になり表土がのっただけで、それがグラン・クリュと1級、その他を分けるかのように地中に存在するとか・・まぁ、美味しいトマトのサディスティックな栽培までは行かないにせよ、
「大量の収穫-->素晴らしいこと」
と言うような一般的な感覚とは程遠い世界の話しをさせていただくと、皆さん・・目を真ん丸にして驚かれていらっしゃることが多いです。ただし、話しが上手く出来ていたかどうか、正確に伝わっていたかは不明ですから、とんでもない勘違いで驚かれていただけかもしれません。
2019年のブルゴーニュワインは、例えばあのシリュグさんちのヴォーヌ=ロマネV.V.(V.V.付きの方)は確実にミルランダージュ的な濃密さと美しさを感じさせてくれましたし、グロ・フレールのヴォーヌ=ロマネ1級に至っては、「格上のエシェゾーもビックリ!」と言うレベルの、やはりミルランダージュか・・もしくは水分不足による小果実化が影響したと推測できる素晴らしい味わいでした。
どうやらジュヴレ近郊では、
「8月の葡萄の生育期に降雨量が少なかった・・」
ことが、ワインの生成には良い方向に行った優良生産者がそれなりにおり、この「単にA.C.ブルゴーニュ、広域指定のアペラシオン」のピノ・ノワールも結構に小粒化し、
「濃密なのに酸はちゃんと有る!」
と言う、通常なら真逆になりがちなところを、実に有難い味わいを生成することになったのかもしれません。
ですので、同時にテイスティングさせていただいた村名も実に美味しく、さらにはちょっと・・1級並みかと思わせるような官能さまで感じられるほどでした。
1枚目の写真は思い切り寄った写真です。グラスのワインの色が何とも美しいですよね・・こんな風に2/3ほど左側をカットしてみると、そのグラデュエーションが見えやすいような気がして、最近・・こればかりやってます。

村名ジュヴレとは違う部分は、
「村名ジュヴレよりも赤い小果実の割合が多く、黒い極小果実は少なめ」
・・その点の影響が一番大きいでしょうか。まぁ、通常だってそこの部分こそがA.C.ブルと村名との違い・・と言ってしまえばそれっきりでは有りますが、
「やはり赤果実の素直な美味しさと酸バランスの良さ」
が、このピノ・ノワールの美味しさを素直に、ストレートに感じさせてくれる部分だと思います。そして瑞々しさが余韻の最後の最後に返って来るのが良いですね・・早めに飲み始めても充分に納得できると思います。
その上で、完成度はかなり高く・・上記の「小果実化」も相まってか、
「濃いワインでは無いのに赤く濃密なノーズが有る」
のが、このA.C.ブルを含めた2019年のフーリエの特徴かな?・・とも感じました。
ですので、「格上」のニュアンス、存在感がバッチリで、見目も麗しく、ノーズもバッチリな素晴らしい味わいです。上級ワインは価格も立派ですし数も無い・・でも、リーズナブルにさえ感じられてしまう素晴らしいA.C.ブルが有りますので、是非飲んでみて下さい。非常に美味しいです!お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
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【いつも超美味しい村名ジュヴレ=シャンベルタンのセカンド的な位置付けは2018年も健在!5年後に飲んだら大感激は間違い無し!しかもとてもリーズナブルです!ティム・アトキン氏は90点でした!】

こんなにリーズナブルなフーリエのA.C.ブルを販売させていただくのは、一体、いつ以来なんだろう・・と思って調べてみました。
すると、2011年ものが4000円ほどでしたが、2012年ものが5000円オーバーでした。なので、4千円台はもしかしたら初めてかもしれません。
因みに昨年ご案内の2017年ものは6390円ですから・・25パーセントも値下げと言う計算になってしまいます。
まぁ、このような値下げは有難くも有り、でも商売上は単純には1/4の売上ダウンを意味しますから、決して喜んでばかりもいられない訳です。
ましてやこの10年ほどは、フーリエのワインは村名ジュヴレ=シャンベルタン以外、まともには飲めていない訳です。2008年までは、かなりのアイテムをテイスティングさせていただき・・結構苦労しながら販売させていただいていましたので・・2009年ものからは物凄い勢いで売れ始めましたが、2009年ものA.C.ブルは3000円位だったことを思えば、
「ワインの価格って本当に流動的!」
と思ってしまいます。
色合いも非常にフーリエ的な色彩です。深淵なしっとりした、赤と黒が印象的です。透明 + 半透明 なミネラリティがバランス良く内包されているような感じに見えますよね。それに精緻ささえ漂っているかの如くです。
口に含んでみると・・やはりフーリエの見事な味わいです。やや重厚なチェリー的果実にベリーのトッピング・・。ほんのり鉄っぽく、しかし重くなり過ぎない感じ。充実していますがフーリエ的な軽やか過ぎないエレガントさが非常に心地良いです。
毎年、基準・指標としてのテイスティングをしている村名ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の到着はまだ後になりますが、しなやかさやエレガンスが隅々にまで行き渡っていると感じる村名ジュヴレに比べてしまえば、セカンド的な立ち位置かと感じるこの振る舞いは仕方が無いでしょう。
これも毎年言っているような気がしてきましたが、このA.C.ブルはむしろ、
「村名ジュヴレ=シャンベルタンよりも後年になってから飲むべき」
です。
その方が確実に美味しくいただけます。5年ほどですね。最も今でも美味しく飲めないと言う訳ではありませんよ。若い段階の村名ジュヴレが見せる見事な振る舞いに「寄せる」には、それだけ必要・・と言うことになります。
そして多くの場合、5年後の村名ジュヴレは、香りこそ・・「おおっ!・・さすが!」と感じるに違いないんですが、味わいの方は香りほどには開いて行かないので、
「・・まだ早かったか・・」
と残念な気持ちになってしまうことが多い訳です。
ですので、5年後のこのA.C.ブルと村名ジュヴレを同時比較すれば、A.C.ブルの方が美味しい!・・と判断する可能性が高いんですね。
しかしながら10年後はどうでしょうね・・結構同じ位の評価にはなるかと思いますが、村名ジュヴレのエレガンスが勝って感じられるので、その分が上と言うことになるでしょう。
この素晴らしいA.C.ブル2018年を美味しく飲むには、この厳しい夏の暑さが引いて2週間ほど経った頃から半年間ほど・・が第一回目のチャンスです。それ以後はやはり最低でも3年後でしょうし、出来るなら5年後以降をお薦めします。
因みにM.W.のティム・アトキン氏は90Pointsと評価しています。ヴィノスのガローニさんは例のごとく飲み頃2020~2023などと戯けたことを言ってるので評価は書きません。是非この機会にご購入いただき、秋口に飲んでいただくのがお勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【貴重なA.C.ブルゴーニュ赤!こちらは基本、ジュヴレより長めに休ませてください。】 ここのところは全く飲めていないA.C.ブルゴーニュの赤です。まぁ、村名ジュヴレV.V.2017の色合いを見れば、2016年ものよりもより熟しているのは見て取れるかと思います。この位の果実の熟度バランスは、神様アンリ・ジャイエとほぼ同様です・・ので、飲むとどこかに神様がいらっしゃるような感じがするのでしょう。似ちゃいませんが、「いる」んですよね・・。
フーリエのワインで有りながらもこちらはネゴスもの、ジャン=マリのクレジットです。でも、ドメーヌもの同様に畑を管理しています。海外メディアの批評を見ますと、概ね88Points ほどのようです(バーガウンド等)。これは、リアルワインガイドの評価基準に慣れた方には低く見えるかもしれませんが、バーガウンド基準でみると「結構に高い評価」です。
因みに・・今も思い出しますが、2006年のこのワイン、物凄いワインでした!・・それを飲んで「たまげて」しまい、その他のキュヴェを立て続けに開け、
「フーリエがついに来た!」
と、新着でご案内することになったんですね。
深みでは村名ジュヴレV.V.には叶わないですが、充実したミネラリティに支えられたピュアな味わいは今も普遍であると思います。いつもは少なくてご迷惑をお掛けしているキュヴェですが、決して後悔しない選択かと思います。ご検討くださいませ。
以下は2017年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.のレヴューです。
━━━━━
【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】 ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
● 2021 Morey-St.-Denis Clos Solon Vieilles Vignes
モレ=サン=ドニ・クロ・ソロン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【ドメーヌものでもっともリーズナブルでお買い得なキュヴェです!なんと・・2018年ものはティム・アトキン氏、93ポイント!】--以前のレヴューです。
これも少なくてとてもじゃないが飲めなくなってしまったリーズナブルなドメーヌものです。リーズナブルとは言っても大台越えでは有ります・・がフーリエ品質ですので仕方が無いところです。
海外メディアの評価を探しますと上値で90ポイントと言う感じです。非常に珍しいことですが、アドヴォケイトとバーガウンドがほぼ同じ評価をしています。大抵の場合、ここは結構に上下差が有ります。
クロ・ソロンは、1級ラ・リオットの下部に接するヴィラージュ格の畑です。比較的重量感のある肉付きの良い味わいに仕上がることが多いです。
しかし、そこはフーリエですから・・鈍重に仕上がることは無いでしょう。リアルワインガイドが高く評価した2007年ものは、
「明らかに 1er の品質でこのワインのこれまでの最高の品質」
と褒めたたえ、90~91 の評点を付けています。おそらくですが、ここさえ超えた可能性のある2017年ものかと想像しています。ご検討くださいませ。
以下は2017年村名ジュヴレV.V.のレヴューです。
━━━━━

【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】
ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2021 Gevrey-Chambertin Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【静かなる抑揚が心に響くA.C.ブルとは異なり、複雑性の高い表現が次々に飛び出してくるマジカルな抑揚の村名ジュヴレV.V.!ここ数年無かった動的な味わいです!】-----以前のレヴューを掲載しています。

A.C.ブルの余りの美味しさに舞い上がってしまったnoisy では有りますが、果実感をしっかり持ちながらも果実果実していない・・と言いますか、果実臭さに頼っていない静かな造形美と言いますか、それを踏まえた上での球体感覚・・かなぁ・・
まぁ、真ん丸で球体!・・なんて言ってしまいますと、つるつるで丸くて結果、何も無いように思われてしまうと困るので・・いや、言葉で表すのっていつも悩んでいますが、やはり静寂の表現が素晴らしいのがA.C.ブルです。
で、そのつもりでA.C.ブルの翌日にテイスティングさせていただいた村名ジュヴレV.V.ですが・・またこれが全然違う感覚なんですね・・いや、味わいの傾向と言いますか、「フーリエらしさ」と言う意味では一緒なんですが、
「A.C.ブルは静的、村名ジュヴレは動的な美味しさ」
と言えると思うんですね。
通常は逆かな・・と思うんですね・・リリース直後と言うことも有りますから。ところがこの村名ジュヴレV.V.は、ノーズ、口内とも動的に動いて表現してくれるんですよ。それに、
「果実的なA.C.ブルに対し、官能的な村名ジュヴレV.V.」
と言うことも出来、村名ジュヴレV.V.は樽の影響を適度に受けた酸化熟成の美味しさや表情を、旺盛に感じさせてくれます。もっと判りやすく言うとすれば、ちょっとオーバー過ぎる比喩になりますが、
「A.C.ブルはシルヴァン・パタイユ的なピュアさ、村名ジュヴレV.V.はエマニュエル・ルジェ的な官能さ」
みたいな感じでしょうか。でも、重ねて申し上げますが、オーバーに判りやすく例えた場合です。フーリエはやっぱりフーリエですから。

そして酷暑の2020年にあって、濃密さをも持っていながらアルコール度が13度ですから、実はA.C.ブル同様に果実感もしっかり有るんですね。その上でエレガントで有り、動的に表情を出してくれ、官能的なアロマ、味わいだと・・そして総合的に、やはりフーリエだ!・・と感じさせてくれます。
こちらも今回は、大きな画像を用意させていただきました。スマホや携帯の方はギガを減らしてしまいますのでクリックしないでくださいね。
1枚目の大きな画像2枚目の大きな画像 どうでしょう?・・A.C.ブルの整い方を見れば、2020年ものの村名ジュヴレV.V.はもう一歩・・もしくは、この冷え込みのタイミングで急激に整い始めている・・と言えるかと思います。
かのジャスパー・モリス氏は上値で99ポイント、クロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンに与えています。まぁ・・おそらく飲めてはいないのでしょうが、クロ・サン=ジャックには樹齢100年超の葡萄だけで仕込んだスペシャルなキュヴェが有りますから、そこを意識してしまうと満点は付け辛いですよね。
そんな希少な2020年ものの村名ジュヴレV.V.です。昔は40ケース、2020年ものはたったの2ケースです。もう、グリオットやクロ・サン=ジャックのセットも作れないようになってしまいました。お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【村名なのに上値94ポイント(ジャスパー・モリス氏)って・・凄くないですか?・・2019年は村名ジュヴレ=シャンベルタンでさえも貴重品・・でも値上げせずに頑張ります!・・少量です!】

確か2004年ものは、店内に40ケース以上のこのワインが鎮座していて・・
「・・おい・・ど~すんのよ・・これ・・」
と自問自答?
まあ、何とかなってしまった・・と言うか、異常に良く売れてくれたので助かりましたが、そのころから比較すれば、良いところ5パーセントほどまでに減少しています。毎年20%は平気で減らしてくれるエージェントさんなので、本当に育て甲斐の無い・・(^^;; 売れるようになると10年掛けてほぼ全て分捕られてしまう訳です。
しかしこの2019年の村名ジュヴレ・・・A.C.ブルのコラムでも書きましたが、8月の降雨量の少なさが極少な濃密果実を生んだことが、本当に良く判る味わいです。
あの非常に厳しい評価点を付けるバーガウンドのメドゥズさんも90~92 ポイントと・・、ジャスパー・モリス氏の94ポイントには届かないものの近い形の評価点を出した上で、
「クープ・ド・キュール!アウトスタンディング!」
と言ってます・・まぁ、92点でアウトスタンディングと言うのも何だかな・・だったらもっと高い点を付けたら良いのに・・と思っちゃいますが・・。
あ、クープ・ド・キュールと言うのは、「心臓発作!」とか、そこから由来して「一目惚れ!」・・みたいな意味でして、
「・・ぞっこんです・・」
のような、最高の評価だと思えるものなんですね。凄いですね・・。
それにアドヴォケイトのウィリアム・ケリー氏は、89~91+ ポイントでメドゥズ氏よりは少し低め、しかも、
「飲むのは2027年以降!」
と、若飲みが普通の日本人が聞いたら・・
「もう・・終わってるんじゃないの~?」
と言いかねないようなことを言っています。
しかしながらケリーさんは間違ってないです。
でも、
「実は今飲んでも滅茶お美味しい!」
のも間違いないんですね・・はい。

極小果実満載ながらも決して「濃いワイン」では無いエレガンスを持ちつつ、「赤の小果実」の中域~高域と、「黒の極小果実」の「低域~中域」をしっかり持ち・・あ。ここは勘違いしないで聞いていただきたいんですが、「滅茶苦茶高質なリキュール的」な濃密さをも内包しつつ、そこにジュヴレ的な官能感を潜ませた・・そして全体的にはエレガントな仕上がり・・
そんな感じの見事な味わいなんですね。
メドゥズさんは、その凝縮した感じのある、ある種リキュール的に感じられる「エレガントだが分厚い果皮のニュアンス」が表情として全てポテンシャルをさらけ出し始めるのに、
「あと6年かかるよ。」
と言っているのでしょう。
そして、noisy的には、
「早く飲んでも美味しいが、完全に保有しているポテンシャルの表情を出してくれるのには6~7年かかる・・でも今までの2018年までのジュヴレのように、到着後1年以内に飲んで美味しく、そこから2~4年は閉じる・・と言うことは無さそうで、その凝縮した果皮の要素が徐々に分解され、いつ飲んでもそれなりに美味しいヴィンテージになった。」
んじゃないかと思っています。
そしてその上で、
実際、93~94ポイントと言う評価は、ブルゴーニュの場合はほぼ良い造り手の1級畑のものに該当します。PKさん全盛の20年前など・・そんなことは全く起こり得ませんでした。世の中、変わるもんですね・・。
赤果実と黒果実、そしてジュヴレ的な重厚さ、ジャン=マリ・フーリエの感性が相まって、この2019年の村名ジュヴレ=シャンベルタンが仕上がった訳です。1枚目の寄った写真の色合い・・何とも素晴らしいですよね?・・でも2枚目のように引いて撮った写真だと、上手く表情が出ないんですよ・・。本当はもっと大きな写真を掲載したいんですが、何かと別の問題も関係してきてしまうので・・すみません。
noisy も、毎年のように飲ませていただいているこの村名を大いにお勧めしたいところではあるんですが、上記のように、「本当に少ない・・」ので、どうにもなりません。是非お早めに・・もしくは、それでもまだ数の有るA.C.ブルをご検討ください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【赤から深紅へ・・見事なグラデュエーション!重量感と軽やかさの素晴らしいシンクロ!果実のミルフィーユ+カスタード的味わいと緻密さの競演です!!】
まぁ・・ティム・アトキン氏が呆れるような評価をされたのも判る、見事な味わいです。何と言いますか・・非常に難しいんですが、やはりジャン=マリは「感性の人」だと感じさせてくれます。
真っ赤な・・ピュアで鮮烈な赤から、赤い染料を何度も塗り、時間を置いて乾燥させ酸化させ、また重ねて塗りを施したような深紅の重厚な色合いを、自身の目と舌と鼻で直接感じることになります。
そのトップノーズはあくまでピュアですが、柔らかでやや太目な官能さを、ほんの少しだけ嗅ぎ分けることができるかもしれません。それでも鈍重な部分が全くなく、軽やかさがやがて命と質量を得て成長するかのごとく、見事に自然な「重さ」をも感じさせてくれます。重いのか、軽いのか・・の二者択一ではなく、その両方を持ちつつもバランスしている訳です。
豪奢なデザートのようでいて、そのカスタードクリーム的な味わいは、見事なドライさです。しかしそのテクスチュアは反対に「ウェット」・・実にしっとりとして気品に満ちています。
「これは・・ジュヴレ=シャンベルタンなのか?」
と、もしかしたらそんな疑問を持つ方さえいらっしゃるかもしれません。全ての相反する要素を同時に持ちながら、けっしてネガティヴな印象に結論付けされないバランスなんですね。
余りにスムーズで、とても自然なその振る舞いに、「凄み」はどこにも無いようにさえ感じられるかもしれません。
「・・ふと気付けばグラスが空いていた・・」
羽のような軽さと、完全球体に育って行くに違いないバランスには、たしかに見事な中域の構成が有るから達成できた味わいなんでしょう。
今まで、ジャン=マリのワインに師の一人であるアンリ・ジャイエの面影を感じることは余り有りませんでした。確か・・一度だけ、ふっとよぎったことは有ったかと記憶しています。
しかしながらこの2018年ものジュヴレ=シャンベルタンV.V.には、ジャイエ発案の低温浸漬由来の表情が見て取れるように感じています。
「そうだった・・ジャン=マリもまたアンリ・ジャイエの弟子だったっけ。」
それでもジャイエの味わいとはかけ離れています。ジャン=マリほどの新鮮でピュアな果実感はジャイエには無く、ジャイエに有った信じられないほどのワインの完成度もまたジャン=マリのワインには備わっていないのは事実だと感じます。
フーリエのワインは誰がなんと言ってもフーリエでしか造り出せない・・そう感じさせてくれた瞬間でした。今飲んでもとても美味しいです・・まったく飲み頃では無いとしても・・です。そして見事な熟成をも迎えることが出来るワインだと感じます。是非2018年のジュヴレ=シャンベルタンV.V.、飲んでみて下さい。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】
ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
● 2021 Chambolle-Musigny 1er Cru Gruenchers Vieilles Vignes
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・グリュアンシェル・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【93ポイントでも非常に高い・・と思っていましたが、94ポイントとは・・絶句です・・】---以前のレヴューを掲載しています。
非常に高い評価のシャンボール=ミュジニー1級です。ボンヌ=マールの南にある「1級レ・フュエ」「1級レ・クラ」は・・もう憧れの畑になっているかと思いますが、その下のたった0.47ヘクタールしかない、本当に小さな「1級デリエール・ラ・グランジュ」を抱えるように存在しているのが、このグリュアンシェルです。
2017年もののグリュアンシェルは、アレン・メドゥズ氏やアントニオ・ガローニ氏が93ポイントも付けていまして、
「あら~・・そんなに高い評価になったんだ・・」
と、それまでの noisy自身が持っていたジャン=マリのグリュアンシェルのイメージを超えて来た感が有りました。
ところがですね・・2018年ものに至っては、ティム・アトキン氏もアントニオ・ガローニ氏も揃って94ポイントとアップしていて・・驚きました。アレン・メドゥズ氏もおそらくは評価しているはずと・・探してみましたが、今のところは発見に至ってはいません。
しかし、皆さんはもしかしたら・・
「なんだ・・94点か・・」
と思っているかもしれませんが、テイスターにとっては、
「96点以上を付けるには、自分自身を納得させられる確かな理由が必要になる超グレートワインへの境界」
なんですね。
ですので、95.5点と96点では、その0.5点の差の根拠をしっかり見つめている訳です。なので、明らかに2018年もののコンブ・オ・モワンヌやシェルボードの評価の高さは、常識の範囲内じゃない・・と言うことになります。
そして93点から94点へ・・と言うロケーションは、その「超グレート」と決めつけるだけの根拠が自身で見つけられなかったが、そのスタートラインに立ったことは確実だ・・と言う意味が込められていると思います。
因みに、シャンボール=ミュジニーの大家、大人気ドメーヌである、あのジョルジュ・ルーミエさんの今では超希少な2018年「シャンボール=ミュジニー・レ・クラ」ですが、ティム・アトキン氏の評価はなんと、
「93 Points!」
です。つまり単純な点比べでは勝っていることになっちゃいます。
でもルーミエさんの「シャンボール=ミュジニー・レ・ザムルーズ2018年」はティム・アトキン氏の評価はなんと・・
「96 Points」
ですし、ヴィノスでは98 Points ですので・・面目躍如と言うことろでしょうか。
相当に素晴らしい出来になったと想像される2018年ものです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【ヨクヨク調べてみると色んな事が判って来ます。非常に面白い存在のキュヴェです。しかも評価も高い!】 たった0.29ヘクタールほどしか持っていない1級グリュアンシェルです。バーガウンドが上値93ポイントと、非常に高い評価をしています。
また、ちょっと面白いのは、フーリエ所有の村名シャンボールのキュヴェが一応存在する(した?)んですが、これが1級グリュアンシェルの約倍の面積ほどを所有していました。何故か今はネゴスラベルでのリリースなんですが、これがデカンター誌の2017年ブルゴーニュ・ヴィンテージ・プレヴューで、95ポイントと高く評価され、「A taste of the top 2017 Burgundies」として掲載されているんですね。
まぁ、ティム・アトキンさんが実際に1級グリュアンシェルを飲まれたか、それとも少なくて飲めなかったかは判りませんが、基本ジュヴレの造り手で有るジャン=マリ・フーリエさんが、発酵が自由にならないと言われる唯我独尊スタイルのシャンボールの葡萄を「手懐けた」様子が伺えると思うんですね。そしてバーガウンドの93ポイントですから・・。
このグリュアンシェルは、ボンヌ=マールの南に接する1級レ・フュエの下部に僅かに接し、レ・クラの東、下部、すぐのところに存在する1級畑です。
因みにルーミエさんの2017年、シャンボール=ミュジニー・レ・クラは・・いや~・・誰もが欲しい稀有で素晴らしいワインですよね。これは、
バーガウンド 91~94 ポイント
アドヴォケイト 92~94 ポイント
ヴィノス 92~94 ポイント
と言う評価でして、フーリエさんのグリュアンシェル2017年は僅かに及ばなかったのか?・・と言う仕上がりを想像させてくれます。(ルーミエさんの2017年のご案内は来月、11月のヌーボー前後になりそうです。・・頑張りましょう・・)
なので先の件、村名の95ポイントと言う、考えられないような評価と合わせてみると、俄然、興味が湧いてきませんか?
そして、フーリエさんの1級としますと、「まだこの価格で購入できるうちが花」かもしれません。是非ご検討くださいませ。
以下は2017年村名ジュヴレV.V.のレヴューです。
━━━━━
【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】 ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2021 Gevrey-Chambertin 1er Cru Cherbaudes Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・シェルボード・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【2018年ものに96点を付けたTim Atkin さんの評価は見当たりませんが、それでも1級シェルボードで上値94ポイント!・・数も激減・・と言うことは、こちらも濃密なニュアンスながらもエレガントなタイプでしょうか?】---以前のレヴューを掲載しています。
すみません・・こんな数です。どうにもなりません。
フーリエのクロ・サン=ジャックはグリオットに見劣りしない評価が定着していまして、時にはグリオットさえ超える評価を付けることも散見されています。
同じ1級のシェルボードは、それなりに数が有ったものが・・どんどん減って来まして、昨年の2018年も僅少な入荷・・それに合わせて評価も鰻登りです。残念ながら飲めませんので、noisy の評価は無しですが、いつもはフーリエには大人しい?・・アレン・メドゥズさんが結構・・はしゃいでいます。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【昔はnoisyも呆れるほど・・沢山有ったはずのシェルボードですが、ティム・アトキン氏96ポイントの2018年は・・たったこれだけの数です。】 確かにクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットにも入れているので、単品販売分は・・!これだけです。その昔はもう、
「シェルボードは・・ちょっと売り辛いんだよね・・」
などと感じていたワインです。
とは言え、クロ・ド・ベズの北に接するマジ=シャンベルタン直下の畑で、クロ・ド・ベズと接するか・・しないか・・みたいなロケーションの畑ですから、感性の人「ジャン=マリ」に掛れば、神品になってしまうかもしれませんよね?
2017年ものの、アレン・メドゥズ氏の93ポイントにも驚きましたが、2018年ものはティム・アトキン氏は96ポイントで、なんとグリオット=シャンベルタンと同評価!
そう言われてみればこの数年、シェルボードの入荷数が激減しています。2010年以降は上級キュヴェのテイスティングがほぼ出来ない入荷数になっていましたが、それでもしばらくは価格も安く、数も多かった訳です。
2018年もののドメーヌもの、フーリエのワインは、テイスティングがほぼされないブルゴーニュ・ブランを除けば、村名のジュヴレ=シャンベルタン、モレ=サン=ドニ・クロ・ソロンの「93ポイント」が最低点ですから、
「言ってしまえば、どれを買っても、飲んでも、大当たり確実」
なのかもしれません。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【バーガウンドの93ポイントは素晴らしい!・・これ、滅茶高い評価です!】 ブルゴーニュ専門家で有りながら、ブルゴーニュには非常に厳しい評価をしているのがバーガウンドのメドーさんです。
2017年のシェルボードは高値で93ポイントの評価がなされています。でも、これ・・低く見えるかもしれませんが、バーガウンドとしますと滅茶高い点なんですね。
これ、例えばルーミエさんのあの超希少で凄い評価が普通のミュジニーと評価を比べてみますと、2000年のミュジニーと同評価です。まぁ、確かに2000年のブルゴーニュの赤は低評価では有りました。noisy的には決してそうでは有りませんでしたが・・。
話は飛んでしまいますが、バーガウンドでは、ルーミエさんのミュジニーの評価が結構に上下していまして、偉大なヴィンテージと前評判の高かった1996年ものが95ポイントでした・・が、翌年の1997年ものは89ポイントです・・(T.T
1998年・・猫さえ跨いで避けてしまうと言われたヴィンテージですが、その1998年ものは94ポイントと復活・・です。なので、確かに1997年ものは平板でタイトな味わいのものが当初は多かった・・としてもですね、noisy 的には
「バーガウンドは良く判らない・・」
と、ちょっと思ってます。
話しを戻しますと、言わば、2000年のルーミエさんのミュジニーと同レベルの評価、と言うことになります。ルーミエさんのボンヌ=マールに比較しますと2006年のボンヌ=マールがちょうど93ポイントで同レベル・・です。
なので、その辺を見ていただけましたら、バーガウンド的にはこの評価がかなり高いものだということは判るかな・・と思います。飲めないのでちょっと苦しいレヴューでは有りますが・・すみません。
以下は2017年村名ジュヴレV.V.のレヴューです。
━━━━━
【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】 
ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
● 2021 Gevrey-Chambertin 1er Cru Combe aux Moines Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・コンブ・オ・モワーヌ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【グリオット、クロ・サン=ジャックに続く第三の男?・・コンブ・オ・モワンヌです!】-----以前のレヴューを掲載しています。
以前はフーリエのアイテム中の「ねらい目」と言うようなご案内をさせていただいてました。安いが滅茶美味しい・・凄くリーズナブルなワインでした。でももはやそれは周知の事実になってしまったようで、決してリーズナブルなどとは言えない状況です。
ですがもはやその状況も変えられないと思います。樹齢が上がって行けばさらに評価は上がるでしょう。グレート・バーガンディの1本です。ご検討くださいませ。少量です。
以下は以前のレヴューです。
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【いや~・・ついにこんなになっちゃいました!97点って・・グリオットやクロ・サン=ジャックと変わらないじゃないですか!】 凄いですね~・・飲みたいですね・・海外メディアの誰もが、ついにこのワインを本気で評価しはじめた感じです。
ジャスパー・モリス氏は上値97点で、2018年もののティム・アトキン氏の評価と並び、メドゥズさんも評価こそ95点止まりながら、
「クープ・ド・キュール!・・スウィート・スポット・アウトスタンディング!」
って・・まぁ、
「ど真ん中に直球を投げられて昇天しちゃいました・・」
みたいなノリなんでしょうかね。他のコラムでも書きましたが、それにしちゃ・・評点が渋いと思いませんか・・(^^
以前はこのワイン、もっとリーズナブルでしたし数も有りましたので、大いに、
「ここが狙い目!・・是非!」
と書いて来たんですが、もうこの2~3年は無理ですね。2008年ものは10ケース位、買い込めましたが・・。2019年ものコンブ・オ・モワンヌ、素晴らしいワインだと想像しています。他に何か1本、一緒にお買い上げください。お一人様1本限定です。
以下は以前のレヴューです。
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【毎年のように「ここが狙い目です!」と書いて来ましたが・・もう書けなくなりました・・(笑 】「・・・あっちゃ~・・ダメじゃん・・本当のこと言っちゃ・・」
これ、noisy の第一声です・・ティム・アトキン氏のポイントを知った時の・・です。いや、自分のことは思いっきり棚に上げちゃってますが・・。
いや、毎年のように「ここが狙い目」と書いて来ましたし、その言葉に騙されて?、フーリエのコンブ・オ・モワンヌを毎年しっかりご購入くださるお客様もいらっしゃるので、そんな言葉が思わず出てしまったんですね。
そりゃぁ・・その位は有りますよ・・いや、96点までは・・はい・・そう感じていました。だから狙い目だった訳です。
でも影響力が絶大な海外メディアが、そんな正直な評価をしてくれてしまいますと、noisy の立場が・・。外した評価をしてくれますと「ツッコミ」ようが有る訳なんですが、肯定しかできないとなりますと、
「・・なんだ・・追従してるだけじゃん・・」
とお客様には見えてしまうでしょう?
なのでこの手はもう使えなくなっちゃいましたが、確かにクロ・サン=ジャック並みのポテンシャルを秘めているのがフーリエさんのコンブ・オ・モワンヌです。・・飲みたいですね~~!
以下は以前のレヴューです。
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【ここが狙い目です!】 最大94ポイントまでメディアの評価が付いているコンブ・オ・モワンヌです。狙い目になるべきキュヴェです。何せ、クロ・サン=ジャックの次の格ですし、価格がまだこんな感じですからね。お買い得感はあると思います。
何しろ今は中国勢が強いです。10年前ならまだボルドー一辺倒で、いいとこ、「ロマネ=コンティに氷を入れて飲んでいる」などと滅茶苦茶に言われていましたが、今はもう・・凄いです。
特にフーリエ、ルーミエ、エマニュエル・ルジェ、セシル・トランブレイ辺りの引きは物凄いです。フーリエは香港の顧客向けにクロ・サン=ジャックの特別キュヴェ(セントネール)を仕立てている位です。それでも、2017年もののクロ・サン=ジャックはグリオット=シャンベルタンと同じ評価(=デカンター誌)ですから、
「どんだけ~!?」
と絶叫するのが正しいように思ってしまいます。
以下は2017年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.のレヴューです。
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【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】
ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
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【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
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【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2021 Gevrey-Chambertin 1er Cru Clos St.-Jacques Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・クロ・サン=ジャック・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【ついに上値が99ポイント!・・もはやこれ以上のポイント付けは、下値を上げるしかないところまで来てしまいました!】-----以前のレヴューを掲載しています。
こんなことを書きますと怒られるかもしれませんが、Noisy wine のPCに残る最古のフーリエの記録としては、こんな感じになっていました。
2002年 グリオット=シャンベルタン ¥11.845-
2002年 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック ¥9.167-
何でこんなに中途半端かと言いますと、本来の登録はもっと安かったはずなんですが、「消費税」ですよね。利率が上がった時に自動で変わってしまうプログラムになっていると思います。
それはさておき、こんな価格でしたから・・まぁまぁ売れましたよ・・でも、フーリエがブレイクする前ですから、テイスティングさせていただき、レヴューと言うよりも感想かな・・それを添えてお客様にご案内させていただいてました。
あれからもう18年位経過したのでしょう。ついにはグリオットは10万円超え、クロ・サン=ジャックもこんな感じですが、樹齢がグリオットよりも古いクロ・サン=ジャックの評価が高く、ほとんどグリオット並みです。そんなことも有りますし、18年前の価格差は2千円ほどしか無いことを考えれば、クロ・サン=ジャックはまだそんなに高くはなっていないのかもしれません。
因みにジャスパー・モリス氏は上値99ポイント、ティム・アトキン氏は指値96ポイントでした。グレート・バーガンディの看板とも言えますから、海外では物凄いことになっちゃってます。Noisy wine の値付けの「ほぼ倍」近くです。だから東南アジアの新興国に持っていかれちゃうのかなぁ・・このまま将来も販売できるように残すのは可能なのかと心配です。
2006年もので「凄いワインになった」とお客様にご報告して、「必ず買って!」と書いたのが、つい最近のような気がします。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【エレガントなエキス系ながら、たっぷり充実して官能的・・なんでしょう!・・クープ・ド・キュール!ドン・ミス・アウトスタンディング!】「ドン(ト)・ミス!」
ですから・・
「見逃すな!」
と・・アレン・メドゥーズさんはおっしゃっている訳ですね。
noisy も相当に偉そうなことを言っていますが、この10年近くはフーリエさんのクロ・サン=ジャックを飲めていません・・残念ですね・・こうなるとは思っていながら、何とかして売れるようにしたい!・・と思っていながらテイスティングを繰り返していた時期が、もしかしたら一番幸せだったのかもしれません。
2006年のフーリエ・・本当に見事でした。苦節10年近くです。それからもう13年も経っています。アチコチ痛い訳ですね・・
因みにセットのシャンボール=ミュジニー・グリュアンシェルもジャスパーー・モリス氏 91-94 ポイントと評価は高いです。早々にご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【ついにグリオット=シャンベルタンをも超越?・・ティム・アトキンMWは97ポイントとグラン・クリュをも超えて来ました!】 まぁ、ティム・アトキンMW としますと、2017年も2018年もクロ・サン=ジャックは97ポイントですので、グリオット=シャンベルタンのポイントを1ポイント下げただけ・・なのかもしれません。
しかしながら97ポイントと言うのはもう、ブルゴーニュワインにとっては「夢の評価」ですから・・はい。その昔、PKさんの時代はあのジョルジュ・ルーミエさんでさえ、良くて90点台前半が普通だった・・訳です。ベタボメしながら80点台が普通・・でした。嘘じゃないですよ・・例えばグレートイヤー、1985年のルーミエさんのボンヌ=マールは88点、レザムルーズがようやく90点、シャンボール=ミュジニー村名が85点です。アンリ・ジャイエの1985年はエシェゾーが93点、クロパラとブリュレが91点、トップ・キュヴェのリシュブールが96点でした。この1985年、トップだったのはやはりD.R.Cで、ロマネ=コンティ100点、ラ・ターシュ98点、リッシュブール96点 etc. です。まぁPKさんの評価は、最高の年の最高の出来のワインを100点として、畑のヒエラルキーで最高点を決め、そこからの加点は無く減点法で決めていた感が有ります。
なので、ティム・アトキンMWの点の付け方は、ある意味新鮮でした・・と言うか、驚きでした。noisy としますと「しっくりくる」と言うか、同類かな?・・と思わせるような安心感が有ります。勿論ですが、そのワインの評価そのものが異なることは有るとしてもです。
フーリエさんのクロ・サン=ジャックは100年超の畑が集中する部分は、キュヴェ・セントネールと言うスペシャル・キュヴェにする場合が多いので、言ってみれば・・いや、その他の部分も相当なV.V.では有るんですが、セカンド的なイメージがあるかもしれません。
しかしながらセントネールの評価を見ると、そのクレジットが無い普通のクロ・サン=ジャックとほぼ変わらないのが不思議では有ります。
まぁ、フーリエさんのクロ・サン=ジャック、グリオット=シャンベルタンと言いますと、ブルゴーニュを代表するトップ・キュヴェですので、
「・・いつかは飲みたい!」
と思われるに違い在りません・・が、とにかくゲット出来ないことには始まりませんよね。お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【何とグリオット=シャンベルタンV.V.と同評価!プルミエ・クリュの最高峰です!】 あくまでデカンター誌、ティム・アトキンM.W.によるところでは有りますが、Vintage preview: Burgundy 2017 において、グリオット=シャンベルタンV.V.が97ポイントでこのクロ・サン=ジャックと同じ評点です。
また、2017年のトップは、
1.シャンベルタン デュガ=ピィ 99ポイント
2.ロマネ=コンティ D.R.C. 98ポイント
2.ミュジニー ルーミエ 98ポイント
2.シャンベルタン ドニ・モルテ 98ポイント
2.リッシュブール ユドロ=ノエラ 98ポイント
の5アイテムで、その他は97ポイントの評価と言うことになります。この97ポイント圏内には、まさに絢爛なアイテムが沢山ある訳ですが、その一角をこのクロ・サン=ジャック2017年が占めた・・と言うことになろうかと思います。あくまでデカンター誌の評価です。
この、グリオット=シャンベルタンと同等・・と言う評価は、実際にそのように評価が有る・無いにかかわらず、ブローカー市場では何年も前からそのようになっていました。もうグリオットと価格が変わらないんですね。
で、凄いのは・・他のコラムでも書きましたが、中国向けにクロ・サン=ジャック・キュヴェ・セントネールをフーリエはリリースし始めています。これは希少な区画の中から100年超の古木由来の葡萄のみで仕込んだキュヴェです。
言ってしまえば、本来はクロ・サン=ジャックの主体となるべきキュヴェで、フランソワ・ラマルシュのグランド・リュで言えば、「元ラ・ターシュの区画のみで仕込んだ特別キュヴェ」と同様ですよね。
この非常に古い樹のみを別で仕込むとすると、
「もしかしたら普通のクロ・サン=ジャックの品質が落ちてしまうのでは?」
と想像してしまうかもしれません。
現実は・・真実はその通りなのかもしれません。でも、このように・・もう、本当に、
「ジュヴレのトップワイン同様の評価」
をされていることが驚きなんですね。
さらに突っ込んでしまえば、100年超の古木以外の樹も、平均樹齢が実に80年超なんですね・・。この辺りも含め、ジャン=マリの熟練の技が相まって、このようになっているんじゃないでしょうか。
なので、出来ることなら、デカンター誌さんも、
「キュヴェ・セントネールも・・テイスティング評価してよ!」
と思ってしまうのは、単なるワインファンの欲望でしか無いのかもしれません。・・誰か飲ませてくれないかな~・・と希望を持っているんですが・・いかがでしょう・・?
以下は2017年村名ジュヴレV.V.のレヴューです。
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【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】
ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
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【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
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【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2020 Bourgogne Blanc
ブルゴーニュ・ブラン
【コート・ド・ニュイの白って、こういうものです!美味しいと思う・・・】・・少なくて飲めないので大昔のレヴューを引っ張り出しました・・すみません。なんと2005年もののレヴューです。
とても良い出来だと思います。ふっくらしていて、冷たいトロプカルなフルーツと黄色味の強いフルーツがたんまりです・・・
「ん?・・・いつもと書き方が違うんじゃない??」
と思われるかもしれませんが、はい、そうですね。
このブルゴーニュ・シャルドネは、今まで扱わなかったんですが、2005年のニュイがとても良いと自身でも判断できたので仕入れてみた訳です。その結果、「良い年のニュイのシャルドネ」っぽさが綺麗に感じられて、出だしの感想で始まったんです。
「ピノ・ノワールは熱で熟し、シャルドネは光で熟す」
などとブルゴーニュでは言われるそうです。本当かどうかは判りません。でも、コート=ドールにあって、コート・ド・ニュイと言うのはピノ・ノワールが秀逸であり、コート・ド・ボーヌはシャルドネが秀逸であることは、皆さん周知の事実です。当然ながら、たまたま畑の組成がそれぞれの品種に向いている訳です。でも、
「コート・ド・ニュイの方がより積算温度は高いはず」
だと noisy は感じています。
上記をアクティブに解せば、
「ピノ・ノワールは熱で熟させ、シャルドネは光で熟させる」
と、より素晴らしいワイン用の葡萄に仕上がる・・・ということになり、より積算温度の低い(と思われる)石灰土壌中心のコート・ド・ボーヌのシャルドネの方が、より冷ややかな果実酸と果実味を得ることが可能になっているんじゃないかな?と思っているわけです。
「何だかなぁ・・・いつもより、やけに説明口調だし、何か有ったのかな?」
と思われるかもしれません。・・・いや、ニュイのシャルドネは、やっぱりニュイのテロワールを表しているんだよ!というようなことを言いたいだけで、ボーヌのシャルドネとはやっぱり違うんだということを、頭のどこかに置いて飲んで欲しいな、と思っているんです。単にこっちが好きでそちらは今一好みじゃないに留まらず、理解しよう、受け入れようとする気持ちの持ちようがよりワインを美味しくしてくれ、自身を成長させてくれるはずなんです。
「トロピカル、黄色味の強いフルーツ」 = 「カルフォルニア」「チリ」
というような、ちょっと単純な発想をされると極端過ぎ・・・というか、せっかくテロワールのつぶやきを受け取っているのに、曲解してしまって真実を受け損なってしまうと思うからです。おまけに、
「ボーヌのシャルドネに比較すればやや酸が弱め」
などと書くと、余計、そのように思われてしまうので・・・(^^;;
また、新樽によると思われる樽の香りもある程度感じるはずです・・・・なんて書くと、
「なんだよぉ・・・」
ってことにも成りかねず・・・
ニュイの造り手の中には、ピノ・ノワールの上級キュヴェにいきなり新樽を当てることはせず、シャルドネやアリゴテにいったん通してから使用する場合が有ります。そんな訳で、ボーヌのシャルドネに比較すると樽のニュアンスがやや多めに感じられることが有るんですよ。これは時間とともに溶け込んでゆきますが、特徴の一つでもある訳ですね。
そんな訳で、ワイン会などのブラインド・テイスティングであれば、やっぱりニュイのシャルドネが出ないとは限らない訳ですから、樽香がやや強めだからクラシックな仕上げの若いムルソー・・・なんて単純な思考に留まらず、ワイン感を高めて欲しいな、と思います。意外にニュイの白ワインは沢山あるぞ!モン・リュイザン然り、ヴージョ・ブラン、ミュジニー・ブラン、ニュイ・サンにも・・・ね。勿論、オート=コートにも有るし、かのビゾのヴィオレットも!そんな訳で、
「このブルゴーニュ・ブランは思いっきり有り!ニュイ・ブランの囁きを聞いてみよう!」
是非飲んでみてください。多くの方に受け入れられる味わいだと思います。お奨めします!
● 2020 Bourgogne Pinot Noir Jean-Marie Fourrier
ブルゴーニュ・ピノ・ノワール ジャン=マリ・フーリエ
【アンチ・フーリエ派はこれを2日立てて休めて即飲むべし!ジャン=マリが反撃の狼煙を上げた2006年ものを彷彿させる静かなる抑揚の美しさ、彼の最高傑作です!】

まぁ・・売れるようになるとアンチ派も増えて来ます。それにブルゴーニュワインは高くなる一方ですし、フーリエはもう・・海外では物凄い人気ですから、
「日本へのアロケーションが減り、東南アジアやその他の地域に再割り当て」
されているのでしょう。
価格の方も、昨年の2019年ものは頑張って5千円を切ってのご案内をさせていただきました。相当にリーズナブルな価格だったと思いますが、今回の2020年ものはむしろそれが裏目に出た感じになってしまいまして、こんなプライスになってしまいました。
noisy にとりましては、こんな「景色」はデジャヴ・・です。そう、
「明らかに今までと異なる美しくたなびく見事な収束を見せた2006年」で、noisy的には完全にフーリエにやられちゃいました。
しかもその2006年ものは前年の2005年ものから大幅な値上げが有ったんですね。なので、仕入れる約束をすでにインポーターさんとしていたnoisy は、
「2006年ものが最後になるかもしれないよ」
と、言い渡していたんです。ところが届いた2006年のこのワイン、・・まぁ、当時はドメーヌものオンリーではありましたが、飲んでびっくり!・・慌てて仲間と連絡を取り、
「とにかく、この凄いA.C.ブルを飲め!」
と言うことで、とことん美しく、まん丸く球体に輝く見事な感覚を仲間と共有したんですね。
なので、今回の2020年ものを一口すすって・・あの時の記憶がいきなり蘇るほど引き戻されました。

いや~・・素晴らしいです。有り得ないほど美しい球体です。
中域の膨らみ・・なんて、言いたく無いです。たぶん膨らんでなんかいないのでしょう。ただそこに適当に存在しているだけ・・それが単に「丸い球体」なんですね。
余韻?・・余韻なんて・・無い感じです。あるのは、とことん自然な減衰です。だから余韻と言うよりも、「無くなる」んです。だけど、
「何とも心地の良い、幸せな空気に包まれた感じ」
が残像として感じられる・・そんなイメージです。・・でも、
「それを余韻と言うのよ!」
と言われりゃそれっきりですが・・。
果実がま~・・とことん滑らかで美しいです。濃いとか薄いとか、全然関係無いんですね。濡れていて、自然で、ふっくらしているだけのピュアな果実感です。「果実の静かなる抑揚」が心を大きく揺らします。アルコール分が13度でエレガントタイプながら、果皮の濃度が半端無い・・まぁ、味わい的にはクリュール(花ぶるい)によるミルランダージュに近い味わいです。
あ、そうそう・・ちょっといたずらでグラスの画像のサイズの大きいものをアップしてあります。スマホや携帯の方はクリックしないでくださいね。相当にでかい画像ですので、「ギガ」が大きく減っちゃいます。
一枚目の大サイズ二枚目の大サイズ フーリエ・ファンなら間違い無く、フーリエに疑問を持ち始めた方ならなんとしても、アンチ・フーリエ派の方ならどうにかして・・(^^;; 飲んでいただきたい、とんでもなく素晴らしいA.C.ブルです。
それも、
「時を置かずにさっさと飲む!」
「できる限り2~3日静置して、揺らさないようにしてグラスに注ぐ!」
そうやって飲んでみてください。
noisy は、おそらく・・傍からは全くそうは見えない・・真逆に見えると思いますが、実はワインに関しては自称、結構に繊細な神経・・と言いますか、感性・・です・・(^^ なので、
「おっ・・フーリエ!」
と、まぁ・・気持ちは判りますけどね・・見たとたんにそのボトルのエチケットが良く見えるように自分の方に揺らしながらスッと持ち上げ、ボトルを横にしてしまうような・・そんな場面に出くわしましたら、
「それ、その後すぐに飲むんでしょう?」
と思わず言ってやりたくなります。
で、そんな扱いを「込み」で感想を持っていただくのならまだ良いんですが、それでも飲まれたその瞬間の味わいしか切り取らないで口に出される方がいらして・・閉口することが有ります。
それでもこの2020年もののフーリエのA.C.ブルは、まったく破綻しない姿を見せてくれるはずです。
使われたSo2はかなり少ないと感じられます。なので、滅茶苦茶ピュア・・です。飲んでみてください・・みるべきです!超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【熟成期に降水が少なかったのが良い結果を?・・赤い小果実に黒い極小果実が混じり、ジュヴレらしい鉄っぽい重厚さをほんのり感じさせる、実に完成度が高い・・村名並みのA.C.ブルです!必飲!】

それほどはワインに詳しくない方に、葡萄は沢山収穫できるようじゃ余り良く無い・・とか、水分が多いとダメとか、そもそもは生産地のブルゴーニュの大地は、昔は海の底が隆起して斜めの断層になり表土がのっただけで、それがグラン・クリュと1級、その他を分けるかのように地中に存在するとか・・まぁ、美味しいトマトのサディスティックな栽培までは行かないにせよ、
「大量の収穫-->素晴らしいこと」
と言うような一般的な感覚とは程遠い世界の話しをさせていただくと、皆さん・・目を真ん丸にして驚かれていらっしゃることが多いです。ただし、話しが上手く出来ていたかどうか、正確に伝わっていたかは不明ですから、とんでもない勘違いで驚かれていただけかもしれません。
2019年のブルゴーニュワインは、例えばあのシリュグさんちのヴォーヌ=ロマネV.V.(V.V.付きの方)は確実にミルランダージュ的な濃密さと美しさを感じさせてくれましたし、グロ・フレールのヴォーヌ=ロマネ1級に至っては、「格上のエシェゾーもビックリ!」と言うレベルの、やはりミルランダージュか・・もしくは水分不足による小果実化が影響したと推測できる素晴らしい味わいでした。
どうやらジュヴレ近郊では、
「8月の葡萄の生育期に降雨量が少なかった・・」
ことが、ワインの生成には良い方向に行った優良生産者がそれなりにおり、この「単にA.C.ブルゴーニュ、広域指定のアペラシオン」のピノ・ノワールも結構に小粒化し、
「濃密なのに酸はちゃんと有る!」
と言う、通常なら真逆になりがちなところを、実に有難い味わいを生成することになったのかもしれません。
ですので、同時にテイスティングさせていただいた村名も実に美味しく、さらにはちょっと・・1級並みかと思わせるような官能さまで感じられるほどでした。
1枚目の写真は思い切り寄った写真です。グラスのワインの色が何とも美しいですよね・・こんな風に2/3ほど左側をカットしてみると、そのグラデュエーションが見えやすいような気がして、最近・・こればかりやってます。

村名ジュヴレとは違う部分は、
「村名ジュヴレよりも赤い小果実の割合が多く、黒い極小果実は少なめ」
・・その点の影響が一番大きいでしょうか。まぁ、通常だってそこの部分こそがA.C.ブルと村名との違い・・と言ってしまえばそれっきりでは有りますが、
「やはり赤果実の素直な美味しさと酸バランスの良さ」
が、このピノ・ノワールの美味しさを素直に、ストレートに感じさせてくれる部分だと思います。そして瑞々しさが余韻の最後の最後に返って来るのが良いですね・・早めに飲み始めても充分に納得できると思います。
その上で、完成度はかなり高く・・上記の「小果実化」も相まってか、
「濃いワインでは無いのに赤く濃密なノーズが有る」
のが、このA.C.ブルを含めた2019年のフーリエの特徴かな?・・とも感じました。
ですので、「格上」のニュアンス、存在感がバッチリで、見目も麗しく、ノーズもバッチリな素晴らしい味わいです。上級ワインは価格も立派ですし数も無い・・でも、リーズナブルにさえ感じられてしまう素晴らしいA.C.ブルが有りますので、是非飲んでみて下さい。非常に美味しいです!お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
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【いつも超美味しい村名ジュヴレ=シャンベルタンのセカンド的な位置付けは2018年も健在!5年後に飲んだら大感激は間違い無し!しかもとてもリーズナブルです!ティム・アトキン氏は90点でした!】

こんなにリーズナブルなフーリエのA.C.ブルを販売させていただくのは、一体、いつ以来なんだろう・・と思って調べてみました。
すると、2011年ものが4000円ほどでしたが、2012年ものが5000円オーバーでした。なので、4千円台はもしかしたら初めてかもしれません。
因みに昨年ご案内の2017年ものは6390円ですから・・25パーセントも値下げと言う計算になってしまいます。
まぁ、このような値下げは有難くも有り、でも商売上は単純には1/4の売上ダウンを意味しますから、決して喜んでばかりもいられない訳です。
ましてやこの10年ほどは、フーリエのワインは村名ジュヴレ=シャンベルタン以外、まともには飲めていない訳です。2008年までは、かなりのアイテムをテイスティングさせていただき・・結構苦労しながら販売させていただいていましたので・・2009年ものからは物凄い勢いで売れ始めましたが、2009年ものA.C.ブルは3000円位だったことを思えば、
「ワインの価格って本当に流動的!」
と思ってしまいます。
色合いも非常にフーリエ的な色彩です。深淵なしっとりした、赤と黒が印象的です。透明 + 半透明 なミネラリティがバランス良く内包されているような感じに見えますよね。それに精緻ささえ漂っているかの如くです。
口に含んでみると・・やはりフーリエの見事な味わいです。やや重厚なチェリー的果実にベリーのトッピング・・。ほんのり鉄っぽく、しかし重くなり過ぎない感じ。充実していますがフーリエ的な軽やか過ぎないエレガントさが非常に心地良いです。
毎年、基準・指標としてのテイスティングをしている村名ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の到着はまだ後になりますが、しなやかさやエレガンスが隅々にまで行き渡っていると感じる村名ジュヴレに比べてしまえば、セカンド的な立ち位置かと感じるこの振る舞いは仕方が無いでしょう。
これも毎年言っているような気がしてきましたが、このA.C.ブルはむしろ、
「村名ジュヴレ=シャンベルタンよりも後年になってから飲むべき」
です。
その方が確実に美味しくいただけます。5年ほどですね。最も今でも美味しく飲めないと言う訳ではありませんよ。若い段階の村名ジュヴレが見せる見事な振る舞いに「寄せる」には、それだけ必要・・と言うことになります。
そして多くの場合、5年後の村名ジュヴレは、香りこそ・・「おおっ!・・さすが!」と感じるに違いないんですが、味わいの方は香りほどには開いて行かないので、
「・・まだ早かったか・・」
と残念な気持ちになってしまうことが多い訳です。
ですので、5年後のこのA.C.ブルと村名ジュヴレを同時比較すれば、A.C.ブルの方が美味しい!・・と判断する可能性が高いんですね。
しかしながら10年後はどうでしょうね・・結構同じ位の評価にはなるかと思いますが、村名ジュヴレのエレガンスが勝って感じられるので、その分が上と言うことになるでしょう。
この素晴らしいA.C.ブル2018年を美味しく飲むには、この厳しい夏の暑さが引いて2週間ほど経った頃から半年間ほど・・が第一回目のチャンスです。それ以後はやはり最低でも3年後でしょうし、出来るなら5年後以降をお薦めします。
因みにM.W.のティム・アトキン氏は90Pointsと評価しています。ヴィノスのガローニさんは例のごとく飲み頃2020~2023などと戯けたことを言ってるので評価は書きません。是非この機会にご購入いただき、秋口に飲んでいただくのがお勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【貴重なA.C.ブルゴーニュ赤!こちらは基本、ジュヴレより長めに休ませてください。】 ここのところは全く飲めていないA.C.ブルゴーニュの赤です。まぁ、村名ジュヴレV.V.2017の色合いを見れば、2016年ものよりもより熟しているのは見て取れるかと思います。この位の果実の熟度バランスは、神様アンリ・ジャイエとほぼ同様です・・ので、飲むとどこかに神様がいらっしゃるような感じがするのでしょう。似ちゃいませんが、「いる」んですよね・・。
フーリエのワインで有りながらもこちらはネゴスもの、ジャン=マリのクレジットです。でも、ドメーヌもの同様に畑を管理しています。海外メディアの批評を見ますと、概ね88Points ほどのようです(バーガウンド等)。これは、リアルワインガイドの評価基準に慣れた方には低く見えるかもしれませんが、バーガウンド基準でみると「結構に高い評価」です。
因みに・・今も思い出しますが、2006年のこのワイン、物凄いワインでした!・・それを飲んで「たまげて」しまい、その他のキュヴェを立て続けに開け、
「フーリエがついに来た!」
と、新着でご案内することになったんですね。
深みでは村名ジュヴレV.V.には叶わないですが、充実したミネラリティに支えられたピュアな味わいは今も普遍であると思います。いつもは少なくてご迷惑をお掛けしているキュヴェですが、決して後悔しない選択かと思います。ご検討くださいませ。
以下は2017年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.のレヴューです。
━━━━━
【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】 ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
● 2020 Morey-St.-Denis Clos Solon Vieilles Vignes
モレ=サン=ドニ・クロ・ソロン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【ドメーヌものでもっともリーズナブルでお買い得なキュヴェです!なんと・・2018年ものはティム・アトキン氏、93ポイント!】--以前のレヴューです。
これも少なくてとてもじゃないが飲めなくなってしまったリーズナブルなドメーヌものです。リーズナブルとは言っても大台越えでは有ります・・がフーリエ品質ですので仕方が無いところです。
海外メディアの評価を探しますと上値で90ポイントと言う感じです。非常に珍しいことですが、アドヴォケイトとバーガウンドがほぼ同じ評価をしています。大抵の場合、ここは結構に上下差が有ります。
クロ・ソロンは、1級ラ・リオットの下部に接するヴィラージュ格の畑です。比較的重量感のある肉付きの良い味わいに仕上がることが多いです。
しかし、そこはフーリエですから・・鈍重に仕上がることは無いでしょう。リアルワインガイドが高く評価した2007年ものは、
「明らかに 1er の品質でこのワインのこれまでの最高の品質」
と褒めたたえ、90~91 の評点を付けています。おそらくですが、ここさえ超えた可能性のある2017年ものかと想像しています。ご検討くださいませ。
以下は2017年村名ジュヴレV.V.のレヴューです。
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【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】
ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
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【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
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【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2020 Gevrey-Chambertin Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【静かなる抑揚が心に響くA.C.ブルとは異なり、複雑性の高い表現が次々に飛び出してくるマジカルな抑揚の村名ジュヴレV.V.!ここ数年無かった動的な味わいです!】

A.C.ブルの余りの美味しさに舞い上がってしまったnoisy では有りますが、果実感をしっかり持ちながらも果実果実していない・・と言いますか、果実臭さに頼っていない静かな造形美と言いますか、それを踏まえた上での球体感覚・・かなぁ・・
まぁ、真ん丸で球体!・・なんて言ってしまいますと、つるつるで丸くて結果、何も無いように思われてしまうと困るので・・いや、言葉で表すのっていつも悩んでいますが、やはり静寂の表現が素晴らしいのがA.C.ブルです。
で、そのつもりでA.C.ブルの翌日にテイスティングさせていただいた村名ジュヴレV.V.ですが・・またこれが全然違う感覚なんですね・・いや、味わいの傾向と言いますか、「フーリエらしさ」と言う意味では一緒なんですが、
「A.C.ブルは静的、村名ジュヴレは動的な美味しさ」
と言えると思うんですね。
通常は逆かな・・と思うんですね・・リリース直後と言うことも有りますから。ところがこの村名ジュヴレV.V.は、ノーズ、口内とも動的に動いて表現してくれるんですよ。それに、
「果実的なA.C.ブルに対し、官能的な村名ジュヴレV.V.」
と言うことも出来、村名ジュヴレV.V.は樽の影響を適度に受けた酸化熟成の美味しさや表情を、旺盛に感じさせてくれます。もっと判りやすく言うとすれば、ちょっとオーバー過ぎる比喩になりますが、
「A.C.ブルはシルヴァン・パタイユ的なピュアさ、村名ジュヴレV.V.はエマニュエル・ルジェ的な官能さ」
みたいな感じでしょうか。でも、重ねて申し上げますが、オーバーに判りやすく例えた場合です。フーリエはやっぱりフーリエですから。

そして酷暑の2020年にあって、濃密さをも持っていながらアルコール度が13度ですから、実はA.C.ブル同様に果実感もしっかり有るんですね。その上でエレガントで有り、動的に表情を出してくれ、官能的なアロマ、味わいだと・・そして総合的に、やはりフーリエだ!・・と感じさせてくれます。
こちらも今回は、大きな画像を用意させていただきました。スマホや携帯の方はギガを減らしてしまいますのでクリックしないでくださいね。
1枚目の大きな画像2枚目の大きな画像 どうでしょう?・・A.C.ブルの整い方を見れば、2020年ものの村名ジュヴレV.V.はもう一歩・・もしくは、この冷え込みのタイミングで急激に整い始めている・・と言えるかと思います。
かのジャスパー・モリス氏は上値で99ポイント、クロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンに与えています。まぁ・・おそらく飲めてはいないのでしょうが、クロ・サン=ジャックには樹齢100年超の葡萄だけで仕込んだスペシャルなキュヴェが有りますから、そこを意識してしまうと満点は付け辛いですよね。
そんな希少な2020年ものの村名ジュヴレV.V.です。昔は40ケース、2020年ものはたったの2ケースです。もう、グリオットやクロ・サン=ジャックのセットも作れないようになってしまいました。お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【村名なのに上値94ポイント(ジャスパー・モリス氏)って・・凄くないですか?・・2019年は村名ジュヴレ=シャンベルタンでさえも貴重品・・でも値上げせずに頑張ります!・・少量です!】

確か2004年ものは、店内に40ケース以上のこのワインが鎮座していて・・
「・・おい・・ど~すんのよ・・これ・・」
と自問自答?
まあ、何とかなってしまった・・と言うか、異常に良く売れてくれたので助かりましたが、そのころから比較すれば、良いところ5パーセントほどまでに減少しています。毎年20%は平気で減らしてくれるエージェントさんなので、本当に育て甲斐の無い・・(^^;; 売れるようになると10年掛けてほぼ全て分捕られてしまう訳です。
しかしこの2019年の村名ジュヴレ・・・A.C.ブルのコラムでも書きましたが、8月の降雨量の少なさが極少な濃密果実を生んだことが、本当に良く判る味わいです。
あの非常に厳しい評価点を付けるバーガウンドのメドゥズさんも90~92 ポイントと・・、ジャスパー・モリス氏の94ポイントには届かないものの近い形の評価点を出した上で、
「クープ・ド・キュール!アウトスタンディング!」
と言ってます・・まぁ、92点でアウトスタンディングと言うのも何だかな・・だったらもっと高い点を付けたら良いのに・・と思っちゃいますが・・。
あ、クープ・ド・キュールと言うのは、「心臓発作!」とか、そこから由来して「一目惚れ!」・・みたいな意味でして、
「・・ぞっこんです・・」
のような、最高の評価だと思えるものなんですね。凄いですね・・。
それにアドヴォケイトのウィリアム・ケリー氏は、89~91+ ポイントでメドゥズ氏よりは少し低め、しかも、
「飲むのは2027年以降!」
と、若飲みが普通の日本人が聞いたら・・
「もう・・終わってるんじゃないの~?」
と言いかねないようなことを言っています。
しかしながらケリーさんは間違ってないです。
でも、
「実は今飲んでも滅茶お美味しい!」
のも間違いないんですね・・はい。

極小果実満載ながらも決して「濃いワイン」では無いエレガンスを持ちつつ、「赤の小果実」の中域~高域と、「黒の極小果実」の「低域~中域」をしっかり持ち・・あ。ここは勘違いしないで聞いていただきたいんですが、「滅茶苦茶高質なリキュール的」な濃密さをも内包しつつ、そこにジュヴレ的な官能感を潜ませた・・そして全体的にはエレガントな仕上がり・・
そんな感じの見事な味わいなんですね。
メドゥズさんは、その凝縮した感じのある、ある種リキュール的に感じられる「エレガントだが分厚い果皮のニュアンス」が表情として全てポテンシャルをさらけ出し始めるのに、
「あと6年かかるよ。」
と言っているのでしょう。
そして、noisy的には、
「早く飲んでも美味しいが、完全に保有しているポテンシャルの表情を出してくれるのには6~7年かかる・・でも今までの2018年までのジュヴレのように、到着後1年以内に飲んで美味しく、そこから2~4年は閉じる・・と言うことは無さそうで、その凝縮した果皮の要素が徐々に分解され、いつ飲んでもそれなりに美味しいヴィンテージになった。」
んじゃないかと思っています。
そしてその上で、
実際、93~94ポイントと言う評価は、ブルゴーニュの場合はほぼ良い造り手の1級畑のものに該当します。PKさん全盛の20年前など・・そんなことは全く起こり得ませんでした。世の中、変わるもんですね・・。
赤果実と黒果実、そしてジュヴレ的な重厚さ、ジャン=マリ・フーリエの感性が相まって、この2019年の村名ジュヴレ=シャンベルタンが仕上がった訳です。1枚目の寄った写真の色合い・・何とも素晴らしいですよね?・・でも2枚目のように引いて撮った写真だと、上手く表情が出ないんですよ・・。本当はもっと大きな写真を掲載したいんですが、何かと別の問題も関係してきてしまうので・・すみません。
noisy も、毎年のように飲ませていただいているこの村名を大いにお勧めしたいところではあるんですが、上記のように、「本当に少ない・・」ので、どうにもなりません。是非お早めに・・もしくは、それでもまだ数の有るA.C.ブルをご検討ください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【赤から深紅へ・・見事なグラデュエーション!重量感と軽やかさの素晴らしいシンクロ!果実のミルフィーユ+カスタード的味わいと緻密さの競演です!!】
まぁ・・ティム・アトキン氏が呆れるような評価をされたのも判る、見事な味わいです。何と言いますか・・非常に難しいんですが、やはりジャン=マリは「感性の人」だと感じさせてくれます。
真っ赤な・・ピュアで鮮烈な赤から、赤い染料を何度も塗り、時間を置いて乾燥させ酸化させ、また重ねて塗りを施したような深紅の重厚な色合いを、自身の目と舌と鼻で直接感じることになります。
そのトップノーズはあくまでピュアですが、柔らかでやや太目な官能さを、ほんの少しだけ嗅ぎ分けることができるかもしれません。それでも鈍重な部分が全くなく、軽やかさがやがて命と質量を得て成長するかのごとく、見事に自然な「重さ」をも感じさせてくれます。重いのか、軽いのか・・の二者択一ではなく、その両方を持ちつつもバランスしている訳です。
豪奢なデザートのようでいて、そのカスタードクリーム的な味わいは、見事なドライさです。しかしそのテクスチュアは反対に「ウェット」・・実にしっとりとして気品に満ちています。
「これは・・ジュヴレ=シャンベルタンなのか?」
と、もしかしたらそんな疑問を持つ方さえいらっしゃるかもしれません。全ての相反する要素を同時に持ちながら、けっしてネガティヴな印象に結論付けされないバランスなんですね。
余りにスムーズで、とても自然なその振る舞いに、「凄み」はどこにも無いようにさえ感じられるかもしれません。
「・・ふと気付けばグラスが空いていた・・」
羽のような軽さと、完全球体に育って行くに違いないバランスには、たしかに見事な中域の構成が有るから達成できた味わいなんでしょう。
今まで、ジャン=マリのワインに師の一人であるアンリ・ジャイエの面影を感じることは余り有りませんでした。確か・・一度だけ、ふっとよぎったことは有ったかと記憶しています。
しかしながらこの2018年ものジュヴレ=シャンベルタンV.V.には、ジャイエ発案の低温浸漬由来の表情が見て取れるように感じています。
「そうだった・・ジャン=マリもまたアンリ・ジャイエの弟子だったっけ。」
それでもジャイエの味わいとはかけ離れています。ジャン=マリほどの新鮮でピュアな果実感はジャイエには無く、ジャイエに有った信じられないほどのワインの完成度もまたジャン=マリのワインには備わっていないのは事実だと感じます。
フーリエのワインは誰がなんと言ってもフーリエでしか造り出せない・・そう感じさせてくれた瞬間でした。今飲んでもとても美味しいです・・まったく飲み頃では無いとしても・・です。そして見事な熟成をも迎えることが出来るワインだと感じます。是非2018年のジュヴレ=シャンベルタンV.V.、飲んでみて下さい。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】
ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
● 2020 Chambolle-Musigny 1er Cru Gruenchers Vieilles Vignes
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・グリュアンシェル・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【93ポイントでも非常に高い・・と思っていましたが、94ポイントとは・・絶句です・・】---以前のレヴューを掲載しています。
非常に高い評価のシャンボール=ミュジニー1級です。ボンヌ=マールの南にある「1級レ・フュエ」「1級レ・クラ」は・・もう憧れの畑になっているかと思いますが、その下のたった0.47ヘクタールしかない、本当に小さな「1級デリエール・ラ・グランジュ」を抱えるように存在しているのが、このグリュアンシェルです。
2017年もののグリュアンシェルは、アレン・メドゥズ氏やアントニオ・ガローニ氏が93ポイントも付けていまして、
「あら~・・そんなに高い評価になったんだ・・」
と、それまでの noisy自身が持っていたジャン=マリのグリュアンシェルのイメージを超えて来た感が有りました。
ところがですね・・2018年ものに至っては、ティム・アトキン氏もアントニオ・ガローニ氏も揃って94ポイントとアップしていて・・驚きました。アレン・メドゥズ氏もおそらくは評価しているはずと・・探してみましたが、今のところは発見に至ってはいません。
しかし、皆さんはもしかしたら・・
「なんだ・・94点か・・」
と思っているかもしれませんが、テイスターにとっては、
「96点以上を付けるには、自分自身を納得させられる確かな理由が必要になる超グレートワインへの境界」
なんですね。
ですので、95.5点と96点では、その0.5点の差の根拠をしっかり見つめている訳です。なので、明らかに2018年もののコンブ・オ・モワンヌやシェルボードの評価の高さは、常識の範囲内じゃない・・と言うことになります。
そして93点から94点へ・・と言うロケーションは、その「超グレート」と決めつけるだけの根拠が自身で見つけられなかったが、そのスタートラインに立ったことは確実だ・・と言う意味が込められていると思います。
因みに、シャンボール=ミュジニーの大家、大人気ドメーヌである、あのジョルジュ・ルーミエさんの今では超希少な2018年「シャンボール=ミュジニー・レ・クラ」ですが、ティム・アトキン氏の評価はなんと、
「93 Points!」
です。つまり単純な点比べでは勝っていることになっちゃいます。
でもルーミエさんの「シャンボール=ミュジニー・レ・ザムルーズ2018年」はティム・アトキン氏の評価はなんと・・
「96 Points」
ですし、ヴィノスでは98 Points ですので・・面目躍如と言うことろでしょうか。
相当に素晴らしい出来になったと想像される2018年ものです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【ヨクヨク調べてみると色んな事が判って来ます。非常に面白い存在のキュヴェです。しかも評価も高い!】 たった0.29ヘクタールほどしか持っていない1級グリュアンシェルです。バーガウンドが上値93ポイントと、非常に高い評価をしています。
また、ちょっと面白いのは、フーリエ所有の村名シャンボールのキュヴェが一応存在する(した?)んですが、これが1級グリュアンシェルの約倍の面積ほどを所有していました。何故か今はネゴスラベルでのリリースなんですが、これがデカンター誌の2017年ブルゴーニュ・ヴィンテージ・プレヴューで、95ポイントと高く評価され、「A taste of the top 2017 Burgundies」として掲載されているんですね。
まぁ、ティム・アトキンさんが実際に1級グリュアンシェルを飲まれたか、それとも少なくて飲めなかったかは判りませんが、基本ジュヴレの造り手で有るジャン=マリ・フーリエさんが、発酵が自由にならないと言われる唯我独尊スタイルのシャンボールの葡萄を「手懐けた」様子が伺えると思うんですね。そしてバーガウンドの93ポイントですから・・。
このグリュアンシェルは、ボンヌ=マールの南に接する1級レ・フュエの下部に僅かに接し、レ・クラの東、下部、すぐのところに存在する1級畑です。
因みにルーミエさんの2017年、シャンボール=ミュジニー・レ・クラは・・いや~・・誰もが欲しい稀有で素晴らしいワインですよね。これは、
バーガウンド 91~94 ポイント
アドヴォケイト 92~94 ポイント
ヴィノス 92~94 ポイント
と言う評価でして、フーリエさんのグリュアンシェル2017年は僅かに及ばなかったのか?・・と言う仕上がりを想像させてくれます。(ルーミエさんの2017年のご案内は来月、11月のヌーボー前後になりそうです。・・頑張りましょう・・)
なので先の件、村名の95ポイントと言う、考えられないような評価と合わせてみると、俄然、興味が湧いてきませんか?
そして、フーリエさんの1級としますと、「まだこの価格で購入できるうちが花」かもしれません。是非ご検討くださいませ。
以下は2017年村名ジュヴレV.V.のレヴューです。
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【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】 ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
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【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
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【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2020 Gevrey-Chambertin 1er Cru Cherbaudes Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・シェルボード・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【2018年ものに96点を付けたTim Atkin さんの評価は見当たりませんが、それでも1級シェルボードで上値94ポイント!・・数も激減・・と言うことは、こちらも濃密なニュアンスながらもエレガントなタイプでしょうか?】---以前のレヴューを掲載しています。
すみません・・こんな数です。どうにもなりません。
フーリエのクロ・サン=ジャックはグリオットに見劣りしない評価が定着していまして、時にはグリオットさえ超える評価を付けることも散見されています。
同じ1級のシェルボードは、それなりに数が有ったものが・・どんどん減って来まして、昨年の2018年も僅少な入荷・・それに合わせて評価も鰻登りです。残念ながら飲めませんので、noisy の評価は無しですが、いつもはフーリエには大人しい?・・アレン・メドゥズさんが結構・・はしゃいでいます。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【昔はnoisyも呆れるほど・・沢山有ったはずのシェルボードですが、ティム・アトキン氏96ポイントの2018年は・・たったこれだけの数です。】 確かにクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットにも入れているので、単品販売分は・・!これだけです。その昔はもう、
「シェルボードは・・ちょっと売り辛いんだよね・・」
などと感じていたワインです。
とは言え、クロ・ド・ベズの北に接するマジ=シャンベルタン直下の畑で、クロ・ド・ベズと接するか・・しないか・・みたいなロケーションの畑ですから、感性の人「ジャン=マリ」に掛れば、神品になってしまうかもしれませんよね?
2017年ものの、アレン・メドゥズ氏の93ポイントにも驚きましたが、2018年ものはティム・アトキン氏は96ポイントで、なんとグリオット=シャンベルタンと同評価!
そう言われてみればこの数年、シェルボードの入荷数が激減しています。2010年以降は上級キュヴェのテイスティングがほぼ出来ない入荷数になっていましたが、それでもしばらくは価格も安く、数も多かった訳です。
2018年もののドメーヌもの、フーリエのワインは、テイスティングがほぼされないブルゴーニュ・ブランを除けば、村名のジュヴレ=シャンベルタン、モレ=サン=ドニ・クロ・ソロンの「93ポイント」が最低点ですから、
「言ってしまえば、どれを買っても、飲んでも、大当たり確実」
なのかもしれません。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【バーガウンドの93ポイントは素晴らしい!・・これ、滅茶高い評価です!】 ブルゴーニュ専門家で有りながら、ブルゴーニュには非常に厳しい評価をしているのがバーガウンドのメドーさんです。
2017年のシェルボードは高値で93ポイントの評価がなされています。でも、これ・・低く見えるかもしれませんが、バーガウンドとしますと滅茶高い点なんですね。
これ、例えばルーミエさんのあの超希少で凄い評価が普通のミュジニーと評価を比べてみますと、2000年のミュジニーと同評価です。まぁ、確かに2000年のブルゴーニュの赤は低評価では有りました。noisy的には決してそうでは有りませんでしたが・・。
話は飛んでしまいますが、バーガウンドでは、ルーミエさんのミュジニーの評価が結構に上下していまして、偉大なヴィンテージと前評判の高かった1996年ものが95ポイントでした・・が、翌年の1997年ものは89ポイントです・・(T.T
1998年・・猫さえ跨いで避けてしまうと言われたヴィンテージですが、その1998年ものは94ポイントと復活・・です。なので、確かに1997年ものは平板でタイトな味わいのものが当初は多かった・・としてもですね、noisy 的には
「バーガウンドは良く判らない・・」
と、ちょっと思ってます。
話しを戻しますと、言わば、2000年のルーミエさんのミュジニーと同レベルの評価、と言うことになります。ルーミエさんのボンヌ=マールに比較しますと2006年のボンヌ=マールがちょうど93ポイントで同レベル・・です。
なので、その辺を見ていただけましたら、バーガウンド的にはこの評価がかなり高いものだということは判るかな・・と思います。飲めないのでちょっと苦しいレヴューでは有りますが・・すみません。
以下は2017年村名ジュヴレV.V.のレヴューです。
━━━━━
【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】 
ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
● 2020 Gevrey-Chambertin 1er Cru Combe aux Moines Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・コンブ・オ・モワーヌ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【グリオット、クロ・サン=ジャックに続く第三の男?・・コンブ・オ・モワンヌです!】
以前はフーリエのアイテム中の「ねらい目」と言うようなご案内をさせていただいてました。安いが滅茶美味しい・・凄くリーズナブルなワインでした。でももはやそれは周知の事実になってしまったようで、決してリーズナブルなどとは言えない状況です。
ですがもはやその状況も変えられないと思います。樹齢が上がって行けばさらに評価は上がるでしょう。グレート・バーガンディの1本です。ご検討くださいませ。少量です。
以下は以前のレヴューです。
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【いや~・・ついにこんなになっちゃいました!97点って・・グリオットやクロ・サン=ジャックと変わらないじゃないですか!】 凄いですね~・・飲みたいですね・・海外メディアの誰もが、ついにこのワインを本気で評価しはじめた感じです。
ジャスパー・モリス氏は上値97点で、2018年もののティム・アトキン氏の評価と並び、メドゥズさんも評価こそ95点止まりながら、
「クープ・ド・キュール!・・スウィート・スポット・アウトスタンディング!」
って・・まぁ、
「ど真ん中に直球を投げられて昇天しちゃいました・・」
みたいなノリなんでしょうかね。他のコラムでも書きましたが、それにしちゃ・・評点が渋いと思いませんか・・(^^
以前はこのワイン、もっとリーズナブルでしたし数も有りましたので、大いに、
「ここが狙い目!・・是非!」
と書いて来たんですが、もうこの2~3年は無理ですね。2008年ものは10ケース位、買い込めましたが・・。2019年ものコンブ・オ・モワンヌ、素晴らしいワインだと想像しています。他に何か1本、一緒にお買い上げください。お一人様1本限定です。
以下は以前のレヴューです。
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【毎年のように「ここが狙い目です!」と書いて来ましたが・・もう書けなくなりました・・(笑 】「・・・あっちゃ~・・ダメじゃん・・本当のこと言っちゃ・・」
これ、noisy の第一声です・・ティム・アトキン氏のポイントを知った時の・・です。いや、自分のことは思いっきり棚に上げちゃってますが・・。
いや、毎年のように「ここが狙い目」と書いて来ましたし、その言葉に騙されて?、フーリエのコンブ・オ・モワンヌを毎年しっかりご購入くださるお客様もいらっしゃるので、そんな言葉が思わず出てしまったんですね。
そりゃぁ・・その位は有りますよ・・いや、96点までは・・はい・・そう感じていました。だから狙い目だった訳です。
でも影響力が絶大な海外メディアが、そんな正直な評価をしてくれてしまいますと、noisy の立場が・・。外した評価をしてくれますと「ツッコミ」ようが有る訳なんですが、肯定しかできないとなりますと、
「・・なんだ・・追従してるだけじゃん・・」
とお客様には見えてしまうでしょう?
なのでこの手はもう使えなくなっちゃいましたが、確かにクロ・サン=ジャック並みのポテンシャルを秘めているのがフーリエさんのコンブ・オ・モワンヌです。・・飲みたいですね~~!
以下は以前のレヴューです。
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【ここが狙い目です!】 最大94ポイントまでメディアの評価が付いているコンブ・オ・モワンヌです。狙い目になるべきキュヴェです。何せ、クロ・サン=ジャックの次の格ですし、価格がまだこんな感じですからね。お買い得感はあると思います。
何しろ今は中国勢が強いです。10年前ならまだボルドー一辺倒で、いいとこ、「ロマネ=コンティに氷を入れて飲んでいる」などと滅茶苦茶に言われていましたが、今はもう・・凄いです。
特にフーリエ、ルーミエ、エマニュエル・ルジェ、セシル・トランブレイ辺りの引きは物凄いです。フーリエは香港の顧客向けにクロ・サン=ジャックの特別キュヴェ(セントネール)を仕立てている位です。それでも、2017年もののクロ・サン=ジャックはグリオット=シャンベルタンと同じ評価(=デカンター誌)ですから、
「どんだけ~!?」
と絶叫するのが正しいように思ってしまいます。
以下は2017年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.のレヴューです。
━━━━━

【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】
ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
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【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2020 Gevrey-Chambertin 1er Cru Clos St.-Jacques Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・クロ・サン=ジャック・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【ついに上値が99ポイント!・・もはやこれ以上のポイント付けは、下値を上げるしかないところまで来てしまいました!】
こんなことを書きますと怒られるかもしれませんが、Noisy wine のPCに残る最古のフーリエの記録としては、こんな感じになっていました。
2002年 グリオット=シャンベルタン ¥11.845-
2002年 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック ¥9.167-
何でこんなに中途半端かと言いますと、本来の登録はもっと安かったはずなんですが、「消費税」ですよね。利率が上がった時に自動で変わってしまうプログラムになっていると思います。
それはさておき、こんな価格でしたから・・まぁまぁ売れましたよ・・でも、フーリエがブレイクする前ですから、テイスティングさせていただき、レヴューと言うよりも感想かな・・それを添えてお客様にご案内させていただいてました。
あれからもう18年位経過したのでしょう。ついにはグリオットは10万円超え、クロ・サン=ジャックもこんな感じですが、樹齢がグリオットよりも古いクロ・サン=ジャックの評価が高く、ほとんどグリオット並みです。そんなことも有りますし、18年前の価格差は2千円ほどしか無いことを考えれば、クロ・サン=ジャックはまだそんなに高くはなっていないのかもしれません。
因みにジャスパー・モリス氏は上値99ポイント、ティム・アトキン氏は指値96ポイントでした。グレート・バーガンディの看板とも言えますから、海外では物凄いことになっちゃってます。Noisy wine の値付けの「ほぼ倍」近くです。だから東南アジアの新興国に持っていかれちゃうのかなぁ・・このまま将来も販売できるように残すのは可能なのかと心配です。
2006年もので「凄いワインになった」とお客様にご報告して、「必ず買って!」と書いたのが、つい最近のような気がします。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【エレガントなエキス系ながら、たっぷり充実して官能的・・なんでしょう!・・クープ・ド・キュール!ドン・ミス・アウトスタンディング!】「ドン(ト)・ミス!」
ですから・・
「見逃すな!」
と・・アレン・メドゥーズさんはおっしゃっている訳ですね。
noisy も相当に偉そうなことを言っていますが、この10年近くはフーリエさんのクロ・サン=ジャックを飲めていません・・残念ですね・・こうなるとは思っていながら、何とかして売れるようにしたい!・・と思っていながらテイスティングを繰り返していた時期が、もしかしたら一番幸せだったのかもしれません。
2006年のフーリエ・・本当に見事でした。苦節10年近くです。それからもう13年も経っています。アチコチ痛い訳ですね・・
因みにセットのシャンボール=ミュジニー・グリュアンシェルもジャスパーー・モリス氏 91-94 ポイントと評価は高いです。早々にご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【ついにグリオット=シャンベルタンをも超越?・・ティム・アトキンMWは97ポイントとグラン・クリュをも超えて来ました!】 まぁ、ティム・アトキンMW としますと、2017年も2018年もクロ・サン=ジャックは97ポイントですので、グリオット=シャンベルタンのポイントを1ポイント下げただけ・・なのかもしれません。
しかしながら97ポイントと言うのはもう、ブルゴーニュワインにとっては「夢の評価」ですから・・はい。その昔、PKさんの時代はあのジョルジュ・ルーミエさんでさえ、良くて90点台前半が普通だった・・訳です。ベタボメしながら80点台が普通・・でした。嘘じゃないですよ・・例えばグレートイヤー、1985年のルーミエさんのボンヌ=マールは88点、レザムルーズがようやく90点、シャンボール=ミュジニー村名が85点です。アンリ・ジャイエの1985年はエシェゾーが93点、クロパラとブリュレが91点、トップ・キュヴェのリシュブールが96点でした。この1985年、トップだったのはやはりD.R.Cで、ロマネ=コンティ100点、ラ・ターシュ98点、リッシュブール96点 etc. です。まぁPKさんの評価は、最高の年の最高の出来のワインを100点として、畑のヒエラルキーで最高点を決め、そこからの加点は無く減点法で決めていた感が有ります。
なので、ティム・アトキンMWの点の付け方は、ある意味新鮮でした・・と言うか、驚きでした。noisy としますと「しっくりくる」と言うか、同類かな?・・と思わせるような安心感が有ります。勿論ですが、そのワインの評価そのものが異なることは有るとしてもです。
フーリエさんのクロ・サン=ジャックは100年超の畑が集中する部分は、キュヴェ・セントネールと言うスペシャル・キュヴェにする場合が多いので、言ってみれば・・いや、その他の部分も相当なV.V.では有るんですが、セカンド的なイメージがあるかもしれません。
しかしながらセントネールの評価を見ると、そのクレジットが無い普通のクロ・サン=ジャックとほぼ変わらないのが不思議では有ります。
まぁ、フーリエさんのクロ・サン=ジャック、グリオット=シャンベルタンと言いますと、ブルゴーニュを代表するトップ・キュヴェですので、
「・・いつかは飲みたい!」
と思われるに違い在りません・・が、とにかくゲット出来ないことには始まりませんよね。お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【何とグリオット=シャンベルタンV.V.と同評価!プルミエ・クリュの最高峰です!】 あくまでデカンター誌、ティム・アトキンM.W.によるところでは有りますが、Vintage preview: Burgundy 2017 において、グリオット=シャンベルタンV.V.が97ポイントでこのクロ・サン=ジャックと同じ評点です。
また、2017年のトップは、
1.シャンベルタン デュガ=ピィ 99ポイント
2.ロマネ=コンティ D.R.C. 98ポイント
2.ミュジニー ルーミエ 98ポイント
2.シャンベルタン ドニ・モルテ 98ポイント
2.リッシュブール ユドロ=ノエラ 98ポイント
の5アイテムで、その他は97ポイントの評価と言うことになります。この97ポイント圏内には、まさに絢爛なアイテムが沢山ある訳ですが、その一角をこのクロ・サン=ジャック2017年が占めた・・と言うことになろうかと思います。あくまでデカンター誌の評価です。
この、グリオット=シャンベルタンと同等・・と言う評価は、実際にそのように評価が有る・無いにかかわらず、ブローカー市場では何年も前からそのようになっていました。もうグリオットと価格が変わらないんですね。
で、凄いのは・・他のコラムでも書きましたが、中国向けにクロ・サン=ジャック・キュヴェ・セントネールをフーリエはリリースし始めています。これは希少な区画の中から100年超の古木由来の葡萄のみで仕込んだキュヴェです。
言ってしまえば、本来はクロ・サン=ジャックの主体となるべきキュヴェで、フランソワ・ラマルシュのグランド・リュで言えば、「元ラ・ターシュの区画のみで仕込んだ特別キュヴェ」と同様ですよね。
この非常に古い樹のみを別で仕込むとすると、
「もしかしたら普通のクロ・サン=ジャックの品質が落ちてしまうのでは?」
と想像してしまうかもしれません。
現実は・・真実はその通りなのかもしれません。でも、このように・・もう、本当に、
「ジュヴレのトップワイン同様の評価」
をされていることが驚きなんですね。
さらに突っ込んでしまえば、100年超の古木以外の樹も、平均樹齢が実に80年超なんですね・・。この辺りも含め、ジャン=マリの熟練の技が相まって、このようになっているんじゃないでしょうか。
なので、出来ることなら、デカンター誌さんも、
「キュヴェ・セントネールも・・テイスティング評価してよ!」
と思ってしまうのは、単なるワインファンの欲望でしか無いのかもしれません。・・誰か飲ませてくれないかな~・・と希望を持っているんですが・・いかがでしょう・・?
以下は2017年村名ジュヴレV.V.のレヴューです。
━━━━━

【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】
ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2007 Gevrey-Chambertin 1er Cru Clos St.-Jacques Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・クロ・サン=ジャック・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【ジャンシス・ロビンソンさんは18+/20 Points!..このワインを2007年頃にこれほどの評価をしていた方は彼女だけだったかも!】
ん~・・何故だろう・・出て来ました。何か有っただろうか?・・などと考えてしまいますが・・判りません。ただ、この頃は結構に数をいただけていたので、その性かもしれません。正規品です。
18+/20 と言うことは、20=100、19+=99、19=98、18+=97 で97ポイントかなと思いますが、この頃・・リリースは2009年ですね・・にフーリエの2007年のクロ・サン=ジャックに格別な評価をしていたのはジャンシス・ロビンソンさんだけじゃないかと思います・・あ、リアルワインガイドは94~95 だったと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【ついに上値が99ポイント!・・もはやこれ以上のポイント付けは、下値を上げるしかないところまで来てしまいました!】-----以前のレヴューを掲載しています。
こんなことを書きますと怒られるかもしれませんが、Noisy wine のPCに残る最古のフーリエの記録としては、こんな感じになっていました。
2002年 グリオット=シャンベルタン ¥11.845-
2002年 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック ¥9.167-
何でこんなに中途半端かと言いますと、本来の登録はもっと安かったはずなんですが、「消費税」ですよね。利率が上がった時に自動で変わってしまうプログラムになっていると思います。
それはさておき、こんな価格でしたから・・まぁまぁ売れましたよ・・でも、フーリエがブレイクする前ですから、テイスティングさせていただき、レヴューと言うよりも感想かな・・それを添えてお客様にご案内させていただいてました。
あれからもう18年位経過したのでしょう。ついにはグリオットは10万円超え、クロ・サン=ジャックもこんな感じですが、樹齢がグリオットよりも古いクロ・サン=ジャックの評価が高く、ほとんどグリオット並みです。そんなことも有りますし、18年前の価格差は2千円ほどしか無いことを考えれば、クロ・サン=ジャックはまだそんなに高くはなっていないのかもしれません。
因みにジャスパー・モリス氏は上値99ポイント、ティム・アトキン氏は指値96ポイントでした。グレート・バーガンディの看板とも言えますから、海外では物凄いことになっちゃってます。Noisy wine の値付けの「ほぼ倍」近くです。だから東南アジアの新興国に持っていかれちゃうのかなぁ・・このまま将来も販売できるように残すのは可能なのかと心配です。
2006年もので「凄いワインになった」とお客様にご報告して、「必ず買って!」と書いたのが、つい最近のような気がします。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【エレガントなエキス系ながら、たっぷり充実して官能的・・なんでしょう!・・クープ・ド・キュール!ドン・ミス・アウトスタンディング!】「ドン(ト)・ミス!」
ですから・・
「見逃すな!」
と・・アレン・メドゥーズさんはおっしゃっている訳ですね。
noisy も相当に偉そうなことを言っていますが、この10年近くはフーリエさんのクロ・サン=ジャックを飲めていません・・残念ですね・・こうなるとは思っていながら、何とかして売れるようにしたい!・・と思っていながらテイスティングを繰り返していた時期が、もしかしたら一番幸せだったのかもしれません。
2006年のフーリエ・・本当に見事でした。苦節10年近くです。それからもう13年も経っています。アチコチ痛い訳ですね・・
因みにセットのシャンボール=ミュジニー・グリュアンシェルもジャスパーー・モリス氏 91-94 ポイントと評価は高いです。早々にご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【ついにグリオット=シャンベルタンをも超越?・・ティム・アトキンMWは97ポイントとグラン・クリュをも超えて来ました!】 まぁ、ティム・アトキンMW としますと、2017年も2018年もクロ・サン=ジャックは97ポイントですので、グリオット=シャンベルタンのポイントを1ポイント下げただけ・・なのかもしれません。
しかしながら97ポイントと言うのはもう、ブルゴーニュワインにとっては「夢の評価」ですから・・はい。その昔、PKさんの時代はあのジョルジュ・ルーミエさんでさえ、良くて90点台前半が普通だった・・訳です。ベタボメしながら80点台が普通・・でした。嘘じゃないですよ・・例えばグレートイヤー、1985年のルーミエさんのボンヌ=マールは88点、レザムルーズがようやく90点、シャンボール=ミュジニー村名が85点です。アンリ・ジャイエの1985年はエシェゾーが93点、クロパラとブリュレが91点、トップ・キュヴェのリシュブールが96点でした。この1985年、トップだったのはやはりD.R.Cで、ロマネ=コンティ100点、ラ・ターシュ98点、リッシュブール96点 etc. です。まぁPKさんの評価は、最高の年の最高の出来のワインを100点として、畑のヒエラルキーで最高点を決め、そこからの加点は無く減点法で決めていた感が有ります。
なので、ティム・アトキンMWの点の付け方は、ある意味新鮮でした・・と言うか、驚きでした。noisy としますと「しっくりくる」と言うか、同類かな?・・と思わせるような安心感が有ります。勿論ですが、そのワインの評価そのものが異なることは有るとしてもです。
フーリエさんのクロ・サン=ジャックは100年超の畑が集中する部分は、キュヴェ・セントネールと言うスペシャル・キュヴェにする場合が多いので、言ってみれば・・いや、その他の部分も相当なV.V.では有るんですが、セカンド的なイメージがあるかもしれません。
しかしながらセントネールの評価を見ると、そのクレジットが無い普通のクロ・サン=ジャックとほぼ変わらないのが不思議では有ります。
まぁ、フーリエさんのクロ・サン=ジャック、グリオット=シャンベルタンと言いますと、ブルゴーニュを代表するトップ・キュヴェですので、
「・・いつかは飲みたい!」
と思われるに違い在りません・・が、とにかくゲット出来ないことには始まりませんよね。お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【何とグリオット=シャンベルタンV.V.と同評価!プルミエ・クリュの最高峰です!】 あくまでデカンター誌、ティム・アトキンM.W.によるところでは有りますが、Vintage preview: Burgundy 2017 において、グリオット=シャンベルタンV.V.が97ポイントでこのクロ・サン=ジャックと同じ評点です。
また、2017年のトップは、
1.シャンベルタン デュガ=ピィ 99ポイント
2.ロマネ=コンティ D.R.C. 98ポイント
2.ミュジニー ルーミエ 98ポイント
2.シャンベルタン ドニ・モルテ 98ポイント
2.リッシュブール ユドロ=ノエラ 98ポイント
の5アイテムで、その他は97ポイントの評価と言うことになります。この97ポイント圏内には、まさに絢爛なアイテムが沢山ある訳ですが、その一角をこのクロ・サン=ジャック2017年が占めた・・と言うことになろうかと思います。あくまでデカンター誌の評価です。
この、グリオット=シャンベルタンと同等・・と言う評価は、実際にそのように評価が有る・無いにかかわらず、ブローカー市場では何年も前からそのようになっていました。もうグリオットと価格が変わらないんですね。
で、凄いのは・・他のコラムでも書きましたが、中国向けにクロ・サン=ジャック・キュヴェ・セントネールをフーリエはリリースし始めています。これは希少な区画の中から100年超の古木由来の葡萄のみで仕込んだキュヴェです。
言ってしまえば、本来はクロ・サン=ジャックの主体となるべきキュヴェで、フランソワ・ラマルシュのグランド・リュで言えば、「元ラ・ターシュの区画のみで仕込んだ特別キュヴェ」と同様ですよね。
この非常に古い樹のみを別で仕込むとすると、
「もしかしたら普通のクロ・サン=ジャックの品質が落ちてしまうのでは?」
と想像してしまうかもしれません。
現実は・・真実はその通りなのかもしれません。でも、このように・・もう、本当に、
「ジュヴレのトップワイン同様の評価」
をされていることが驚きなんですね。
さらに突っ込んでしまえば、100年超の古木以外の樹も、平均樹齢が実に80年超なんですね・・。この辺りも含め、ジャン=マリの熟練の技が相まって、このようになっているんじゃないでしょうか。
なので、出来ることなら、デカンター誌さんも、
「キュヴェ・セントネールも・・テイスティング評価してよ!」
と思ってしまうのは、単なるワインファンの欲望でしか無いのかもしれません。・・誰か飲ませてくれないかな~・・と希望を持っているんですが・・いかがでしょう・・?
以下は2017年村名ジュヴレV.V.のレヴューです。
━━━━━

【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】
ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2020 Griotte-Chambertin Grand Cru Vieilles Vignes
グリオット=シャンベルタン・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【もうこれ以上は減らせないところまで来ました。ついに入荷1本・・です。】
海外メディアの評価が高まるにつれ、入荷はどんどん減らされてしまう・・悲惨な運命だと嘆いてもどうにもならない・・でもいつか見ておれ!・・と思ってしまいます。
激少のグリオットです。上値98点・・定番の位置になってきました。飲みたいが絶対に飲めない・・そんなワインになりました。お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【グリオット=シャンベルタン・・・ややタイトなクロ・ド・ベズ・・でもその見事な芳香にクラっと来てしまう早熟なキュヴェ??】 フーリエのトップ・キュヴェです。まぁ・・マット・クレイマーさんは比較早熟だと・・決めつけていますが、noisy 的にはそんなことは無いと思っています。最もシャンボールの村のワインような長命さは無いとも感じてはいますが、けっして若飲みして全てが判るような単純な組成だとも思っていません。5年ほどのエイジングだけで飲んでもそのことはちゃんと感じられると思いますよ。「若すぎたと・・」
やはり、クロ・ド・ベズ直下に有り、シャンベルタン直下のシャルム=シャンベルタンとも接している、最高のロケーションな訳ですね。そして、北に接するシャペル=シャンベルタンも、南に接するシャルム=シャンベルタンも、元はと言えば、それなりの収穫量を得ていた畑なんですね。なので・・そちらは幾分「緩い」味わい・・です(・・言い過ぎ?)。しかしながら何故かグリオットだけは、シャルムやシャペルほどの収穫量が昔から得られなかったようで、畑が葡萄の量を制限してしまう・・良いワイン造りには持ってこいの畑で有り、量を造るには向いていない畑だった訳です。
なので、グリオットは若いうちには中々・・判り辛い面を持っているんですが、若い時分でも濃密なアロマを発するので、その判り辛い複雑な一面がマスキングされてしまう・・と言うのも有るかと感じています。
まぁ、若いうちから判りやすくて豪放さと繊細さの両方が出ていれば、最初から高い点が付けられるのでしょうが、2018年ものが持つある種の「厚さ」もマスキングに手を貸したのかな・・と思っています。なので、決してクロ・サン=ジャックに劣っているとは思っていません。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】 非常に高い評価のグリオット=シャンベルタンです。しかも0.6ヘクタールの所有ですので、とてもじゃないですが沢山は出来ません。姿を余り見ないのも仕方が無いところです。
メディアの評価は、デカンター誌が97ポイント、アドヴォケイト誌が93~95ポイントと、結構に幅の有るものになっています。まだ仕上がったばかりですし、テイスターたちもプレ=アライブ状態でテイスティングしていますので、読み切れない部分が有るのかもしれませんね。
フーリエの場合、このグリオット=シャンベルタンとクロ・サン=ジャックは、いつも素晴らしかったです・・いや、昔の話しです。上級キュヴェが物凄いのは・・ある意味、当然のこととも捉えられます。しかし、ドメーヌが本当の意味で評価されるには、下から上まで全てが「アウトスタンディング」になってから・・なんですよね。
フーリエのワインは、今は本当に下から上まで共通しています。どれか一つ、二つだけが良くて、それ以外は今一つ・・・では高い評価は得られないのがこの世界の掟。そんなことを長く続けていると、ドメーヌの経営もおかしくなってしまうと言う厳しい歴史が有ります。
希少なキュヴェです。買えた方は非常に幸運!・・ご検討くださいませ。
以下は2017年村名ジュヴレV.V.のレヴューです。
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【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】

ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
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【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
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【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2012 Gevrey-Chambertin Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【完熟まではあと一歩・・二歩??・・濃密なブケ、適度な膨らみの中域、清冽な清水のような余韻!・・健康美が印象的だった2012年ものです!】

非正規品です。ブローカー経由の仕入ですのでお間違い無きよう。最も、noisy が仕入れたのは数年前・・。正規品の入荷が余りに少なかったので、ブローカーから出てくるのを待って仕入れたものですので、
「Noisy wine で数年寝ている」
と言うことになります。
新型コロナウイルスと、まさか!・・と思えるようなロシアによるウクライナ侵攻の影響でしょうか・・まぁ・・船が予定通りには入って来ないんですね。
で、一旦入船するとなると、
「早く引き取って・・」
となって、どちらのインポーターさんも一緒になってしまうので、
「セラーが溢れかえる時期と新ヴィンテージものが枯渇している時期が交互に訪れる」
と言う、余り有難く無い状況が、さらに顕著になっているのが現状です。
なので、
「10年経ったらテイスティングして、少し価格を上げさせてもらって古酒としてご案内しようかなぁ・・」
などと考えて保存しておいたキュヴェを放出することにしたんですね。やっぱりNoisy wine・・・なんだかんだ言ってもブルゴーニュワインファンが非常に多いので、
「・・あれ?・・今回はブルゴーニュの案内、無いの?」
と言うことになると暴動が起きるかもしれないので・・(そんな訳は無い ・.・)。
で、この2012年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.を早速飲ませていただきました。2008年と2011年のコンブ・オ・モワンヌは少ないので飲まないことにしました。

1枚目の写真は今回ご案内させていただく非正規ものです。2枚目が2014年当時、入荷した正規ものを開けた時のものです。まだこの当時は、
「はい・・ちゃんと開けましたよ・・」
と言う「絵」に過ぎない、どうにも何も伝わってこない写真を撮ってました・・すみません。少しだけ成長しました。
でも、フーリエらしい、深紅の苺系の色合いが何とかお判りいただけるかなぁ・・と思います。一応、昔の写真を探し出して「再加工」しています。カメラと言いますか、iphone で撮っていますが、8年も経過しますと性能差も出て来てしまいますよね。
赤いベリーのフレッシュ系のアロマは完全に失せ、高級ブルゴーニュならではの見事なブケが出て来ています・・妖艶ですね・・ふっくらしていますね・・エキスが充実していて、そこから温度と空気を得て、徐々に膨らみを持って来ます。エキスの充実はグラスを斜めに伝う涙の太さでもある程度判るのでチェックしておいてください。
そして余韻は・・非常に長い!・・清冽な清水のような余韻がじんわりと長く続きます。そして最後の最後に、何とも言えぬ複雑な表情を一瞬見せて消えて行きます。
ん~・・やっぱりあと2年必要だったかぁ・・!とは思いますが、それでも飲み進めるにつれさらに膨らみは膨張し、時折見せるより複雑な印象が非常に心地良かったです。

3枚目は少し離れて撮った写真です・・レンガ色が入り、深紅の色合いが退色、透明感は有りますが、
「僅かに照りに陰り?」
が見えます。
やはり完璧な飲み頃だとは言えないようです。これが美しい照りを見せるようですと、飲んで良いサインかな・・と思います。ワインのコンディションは良く、コルクも割れませんし汚れ、濡れも有りません。染みはほんの僅か・・ですので、合格点を上げられる熟成だと思います。
また、この状態でしたらデキャンタを使用してみるのも面白いと思います。
「あと2年ほど・・時間を進めてみる!」
と言う意識で使用すると良いかなぁ・・と思います。
余韻が清水のようで、これもまた素晴らしい表情なんですが、ここがさらに深い表情を見せてくれるようになると「飲み頃」です。現状はどうしても若い時分のフレッシュな美味しさばかりに目が行ってしまっているように思います。しかしながらワインの本当の楽しみはそれが本筋じゃないんですね。リリースした時に飲み、5~10年経過して飲み、最高のタイミングを計ってまた飲む・・15年、20年計画の楽しみになります。
勿論ですが、このように突発的に入手できる個体も有りますので、それをご利用いただくのも良いと思います。しかし、リリース時に購入したものとは、同じものかもしれないが、育って来た環境が全く異なることも頭に入れておいて楽しまれるのが良いかと思います。高く無いと思います。海外メディアでは91ポイント位かと・・是非ご検討くださいませ。
以下はリリース当時の正規もの2008年のレヴューです。
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【1本だけです。出てきました。さすがのフーリエ!2012年もフーリエ節健在!・・しかし数量は激減です!】 申し訳ありませんが他の造り手のワインを同数一緒にお願いします。
ギリギリまで休ませて、昨夜ようやっと貴重な1本をテイスティングさせていただきました。
あれほど懇意にしていただいているリアルワインガイド誌でも、ある行き違いから、2012年のフーリエは1本たりとも試飲できなかったそうですので、この早い時期にフーリエ2012年の味わいを知っているのは、ワイン屋ではnoisyと oisy だけかもしれない・・(^^。
それほど数が減少してしまったフーリエですが、ジュヴレV.V.2012もさすがの仕上がりでした!
ミネラルの下支え・・・と言うよりも、全く一体となった美しく柔らかなジュヴレでした。アンリ・ジャイエさんとは味わいは異にしますが、あの神様のワインも「超絶バランス」なワインだったと思います。このフーリエのジュヴレV.V.も・・・そうです。素晴らしいバランスをしており、香しく、妖艶さを奥に秘めつつ・・・あまりのバランスの良さにクイクイと飲めてしまいます。
そして、印象深い、僅かに黒味を持ったチェリーがリアルに・・液体を取り入れた身体から再現されるかのような感じです。
やはり素晴らしい・・・エレガンスたっぷりなジュヴレでした!やはり手に入れるべきはフーリエ!
2012年はnoisy の割り当ても30%近くの減少です。セットもまともに組めないので・・・
セットはどれでもお一人様1セットのみ
単品もお一人様1本
にてお願いいたします。誠に申し訳有りません・・
以下は以前のコラムより転載しています。
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【数がどうにもなりません・・】 ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。 以前のような・・・
「こんなに買っちゃって・・どうすんべ・・」
みたいなプレッシャーからは開放されたものの、実際、売れるようになってしまうと、入荷数は・・「収穫減で・・・入荷が減って・・・なんだかんだ・・」と理由を付けられて減り、noisyのところにはそれなりに数が入るのだろう・・と見込まれていらっしゃる方々の見込み違いを招いている現状に・・
「なんだかな~・・」
の思いが強くなるフーリエ入荷時期の憂鬱です。まだ恵まれているとは言え・・ね。
2011年、フーリエはジュヴレ村名のみのテイスティングです。でも・・・余りに美味しくて、混乱に拍車を掛けるのを判りつつも、ツイッター、フェイスブックに、
「うんめ~!」
と書き込んでしまいました!・・
村名ジュヴレのみからの判断ですが、少なくとも村名ジュヴレは・・
「ルーミエ風の赤い果実主体の深い味わい」
でした。そこにフーリエならではのピュアな濡れたテクスチュアが溢れてきます。・・・美味しくないと言うピノ・ファンがいらっしゃったらコメントを聞きたいくらいです。
しかしながら、2011年フーリエは、20パーセント以上値下がりした円安相場と、ドメーヌの出し値の上昇から、大幅に値上がりになりました。ちょっと残念ですが・・・ルーミエのブルゴーニュ・ルージュの馬鹿みたいな価格、ポテンシャルを考えればまだまだ安いのかもしれません。
もはやフーリエは、世界で最も手に入れにくいブルゴーニュワインになったと言えるでしょうし、最も素晴らしいピノ・ノワールとも言えるでしょうから・・・円の相場の将来を考えるとこれからは上昇の一途なのかもしれません。
ACジュヴレで充分旨いです。納得の味わいです。村名に関しては今飲んでも目茶旨いです!・・いつまでこんなご紹介が出来るのか判りませんが・・お奨めします。
以下は以前のコメントです。
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 | 2010年のフーリエは、3割以上、収量が減ったようです。当然ながらnoisy の取り分も大幅に減になってしまいました・・・残念です。入荷が減ると売上も減る・・買えないと売れない流通業の定めでは有りますが、何とかならんもんでしょうかね。
それでも品質チェックのために2010年のジュヴレ村名を抜栓してみました。・・そう、このアロマ!何ともエロティックせ繊細で深い・・奥の方から、「ムワッ」と上昇してくる、力強くもエレガントな香りの束です!実に旨く飲めちゃいます!確実にクラスを超えたアロマですね。
ハッキリ言って、村名で充分・・・と云う気もします。これほどの深み、立体感を持った構造はには、なかなか出会うことは不可能でしょう・・。ま、好みも有るでしょうけど、この官能さにクラクラしない人はいないんじゃないかとさえ思います。
フーリエはとりあえず、クラスをひとつ上げて考えると良いかな~と思います。ACブルはある意味めっちゃ安いですから・・・ |
また、ブルゴーニュ・ブランは、価格据え置きながら、キャプスュル巻きから白い蝋封に変更です。実はこれもとても美味しい!フーリエ唯一の白なんですが、リリース直後はわずかに樽が目立つものの、半年もするとほぼ溶け込み、実にバランスに優れた味わいになります。
本当は・・・・全部飲んでからご紹介したいところですが、もうセットもまともに組めないような状況になりつつ有ります。ホント・・・困りますがどうしようも無いです。
ご注文を集計し、その後確定のお見積書を出しますので、それまでお待ち下さいね。どうも最近はアクセス集中の性か、データファイルが飛んでしまうことが有るようで、用意した数の倍以上!・・本当は売れないようにしてあるのに、入ってしまうことが有りますので、確定までお待ちくださいね。
数が無くてご迷惑をお掛けいたします。何とかゲットしてください。素晴らしいです!
【最高です!感性を揺さぶる凄いワイン!】 ・・・ちょっとやばかった宗教団体みたいな感じですが・・・(^^;;、有る意味、余計な言葉はもう必要無いでしょう。何も考えずに「ポチっ」としてください。上級キュヴェは、さらに素晴らしいでしょうが、ACブルでも感性の受け手とすればもう充分なんですよ。・・・それがACジュヴレならなおさら凄い、プルミエならさらに・・・というだけです。
味わい、仕上がりの姿は、全く違うものでは有りますが、下から上までのラインナップを通して、凄みさえ持った完成度で仕上げることが出来た造り手は、やはりアンリ・ジャイエをおいてはいないです(・・・勿論、個人の感想ですよ)。
先日も2006年のジュヴレをご馳走になりました。もう・・引っくり返りそうになるようなノーズでした。味わいの方は硬くて膨らまず、眠ったままでしたが、それでもこの先の行く末は安心できると感じました。
2010年のフーリエのワイン・・・宝物になると思います。もし硬かったら、ソフトにする努力をしてください。
「そんな技術は持ってないし、面倒くさい」
とおっしゃるのでしたら、そのまま栓をして翌日以降に再度トライしましょう。決して落ちる事無く、徐々に膨らみを持ってくるはずです。
そんな訳ですので、あまりクドクドは言いません。お早目にどうぞ!超お奨めの逸品たちです!
以下は2008年のレヴューです。ご参考までに。
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【やっぱりフーリエは、2008年もフーリエだった!】 かなり昔からフーリエの扱いが有って、安い割にはとても美味しくて、それも年を追うごとにどんどん造りが上手くなって来て・・・、2005年も普通に美味しくて・・・それでも値上げは余り無くて・・・、2006年に、
「どか~ん」
と値上げだと通告されて・・・、
「・・・じゃあ・・そんなんじゃぁ・・・でも約束だから仕入れるけど、2006年で最後かなぁ・・」
などと思ってACブルゴーニュを飲んでみたら、
「絶句」
してしまうほど素晴らしくて、慌てて購入できるだけ・・!他の人の分まで・・!掻き集めた・・・というのが実際のところです。
 | 今でも覚えてますが、2000年の頃は、おそらくグリオット=シャンベルタンだけで3ケースは仕入れていたはず・・です。それが今では・・まあ、エージェントさんのエクスクルーシヴや代替わりなども有ったんですが、これ以上は減らないだろう・・位の数量になってしまいました。
まあ、それでもクロ・サン=ジャックは元々少なかったので、昔より少し減った位です。もう少しなぁ・・・何とか数がなれば、
「ドメーヌ・フーリエ2008年 完全ガイド!」
みたいに新着を出せるんですが、残念な結果に申し訳の無い気持ちになります。 |
それでも、毎年お待ちになっていらっしゃる方が多くて・・・特に、2004年の村名などは4千円に消費税位でしたから、その頃からのファンの方も多いかな?と思います。
ところで、このコラムのトップ部分に、IWCの記事の抜粋をさせていただきましたが、10年以上も前の記事とは言え、なかなかに今に繋がる部分が見えて面白いですよね。
「常に注意深く観察する」-->「素早く判断する」-->「改革する」------------>「経過を見る」
ト----->「いつも通りケアする」--->「経過を見る」
ト----->「何もしない」---------->「経過を見る」
の流れを持ちつつ、判断する際に変えてはいけない部分をしっかりと判断している訳です。96年ものは2月まで澱を引かず・・・、97年ものは4月まで・・・のように、臨機応変に対応しているもの判ります。葡萄は畑で育つものだから、ワインも畑から生まれる・・だから、畑の段階で「良く見て」----->「改革」している訳ですね。その方が間違いが無いからです。今では、選果台があることが、優れた生産者のイメージになっているような部分も有るんですが、広大な葡萄園を持ちつつも、「畑」にこだわる故の「ピュアネス」が有る訳です。
ですから、2008年のフィリップ・パカレの赤のようなことは起きないと言えるでしょう。・・・もっとも、パカレの場合は、日本に送った赤ワインのほとんどだけが、何かの問題を持っていたのかもしれませんが・・。まあ、想像することは幾らでも出来ますが、本当のことは誰にもわかりません。
2008年のジュヴレ=シャンベルタン村名は、赤と、わずかに紫の小果実がピュアに、ミネラリティー高く存在しています。滅茶苦茶柔らかくて、真ん丸で、ふくよかで、食べちゃいたいくらいに愛らしいニュアンスです。余韻も実にナチュラルで長く、何のストレスも無く、美しく収束して行きます。
もっとも、いつもよりも3カ月半も早く到着していますから、その辺りの「荒れ」「まとまり切ってない感じ」は若干有ります。それよりも、
「2008年でこれだもんなぁ・・・。文句なんか絶対に出ないよなぁ・・」
と思ってしまいました。
例えばアンリジ・ジャイエもそうだったんですが、91年、92年、93年、94年と言った、一般には「駄目」(後に変更された年も有りますが)と言われるヴィンテージのワインが目茶区茶美味しくて、しかも、下級のワインがすこぶる美味しかったんですよね。・・・いや、90年や89年、85年などが美味しくなかったという訳じゃ無いですよ。今から10年位前に、あるエージェントさんに飲ませて貰った84年のエシェゾー・マグナムなどは、まあ・・・びっくりするほど、「中身はほぼ何も無くなって・・終わっている」のに、体格、酒格、風情、存在としては、ものの見事にエシェゾーとアンリ・ジャイエを保っていました。潜在アルコール分の低い葡萄しか収穫できなかった84年でさえ、早い段階で飲む分には、とても美味しかっただろうと、想像させるものでした。
ですので、「2008年は駄目」という平たいイメージは、持つべきでは無いでしょう。いつもの年よりもやや早めに飲むべき・・・と判断するべきでしょうね・・このような素晴らしい生産者の場合は・・。それでも、上級キュヴェを飲んだら、滅茶苦茶感動すると思います。
2007年のACブルゴーニュですが、このワインに関しては、来たときからやや硬かったです。むしろ、ACジュヴレの方がソフトで、丸みが有り、早い段階から美味しかったです。ところが、先日、友達のお客様のところで飲ませていただいたら・・・まあ、もう、香りからして・・・他のワインとは格が違うんですよね。もうクラクラ来ちゃうようなエロティックさと、格の高さを感じさせる荘厳さを持っていました。ACブルが・・ですよ?
フーリエのACブルは、おそらくですが、格落ちがかなり含まれているはずですので、滅茶苦茶お得で、むしろACジュヴレよりも飲み頃は遅いかもしれません。ジュヴレほどの、当初の丸みが無いから・・ですね。素晴らしく旨いACブルですが、2008年はリリースが有りません。おそらくバルクで売り飛ばしてしまったのでしょう。これが出来るのが・・・ドメーヌの強みです。
他のワインも、圧倒的に数が有りません。単独販売できる本数がかなり限られていますので、是非お早目にお手当てください。
クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオットは4本のセットになります。グリオットのセットは昨年とは内容が異なりますのでご注意くださいね。いつか、セット販売しないで済む様になってくれればとは思います。大変申し訳ないと思いますが、有る程度の公平を保つため、ご容赦ください。
上の部分でも書かせていただきましたが、もしかしたら、2009年は2008年のご購入者の方を優先させていただくかもしれません。2005年の、まだそれほど騒がれていない頃でも、フーリエ全般に電話での予約のお問い合わせなどが呆れるほど有りました。混乱を避けるために、そのようにするかもしれないことをご了承ください。
最後に、noisy のフーリエの扱いは、正規エージェントの豊通商事さんの品物です。昔のトーメンさんですね。散々文句を言い続けた性??かどうかは判りませんが、このところ、品物のコンディションがググッと良くなって来たような気がします・・・。いや、まだ確信はしていませんし、監視を緩めるつもりも有りません。一度夏越えの安いアイテムなどをチェックしてみたいと思っています・・・いや、絶対に黙っていてくださいよ。・・・そういうことをチマチマとやっているから利益が中々出ないんだ!などと言われてしまうかもしれませんが、熱の入った自然派系のワインなどは絶対に口に入れたく無いし、入れさせたくないですからね。
そういう訳で、2008年のフーリエ、是非ともご検討いただきたく・・・ACジュヴレでさえ、かなりの旨さです。稀代の生産者になるべきジャン=マリ・フーリエでしょう。超お奨めします。
● 2019 Bourgogne Blanc
ブルゴーニュ・ブラン
【コート・ド・ニュイの白って、こういうものです!美味しいと思う・・・】・・少なくて飲めないので大昔のレヴューを引っ張り出しました・・すみません。なんと2005年もののレヴューです。
とても良い出来だと思います。ふっくらしていて、冷たいトロプカルなフルーツと黄色味の強いフルーツがたんまりです・・・
「ん?・・・いつもと書き方が違うんじゃない??」
と思われるかもしれませんが、はい、そうですね。
このブルゴーニュ・シャルドネは、今まで扱わなかったんですが、2005年のニュイがとても良いと自身でも判断できたので仕入れてみた訳です。その結果、「良い年のニュイのシャルドネ」っぽさが綺麗に感じられて、出だしの感想で始まったんです。
「ピノ・ノワールは熱で熟し、シャルドネは光で熟す」
などとブルゴーニュでは言われるそうです。本当かどうかは判りません。でも、コート=ドールにあって、コート・ド・ニュイと言うのはピノ・ノワールが秀逸であり、コート・ド・ボーヌはシャルドネが秀逸であることは、皆さん周知の事実です。当然ながら、たまたま畑の組成がそれぞれの品種に向いている訳です。でも、
「コート・ド・ニュイの方がより積算温度は高いはず」
だと noisy は感じています。
上記をアクティブに解せば、
「ピノ・ノワールは熱で熟させ、シャルドネは光で熟させる」
と、より素晴らしいワイン用の葡萄に仕上がる・・・ということになり、より積算温度の低い(と思われる)石灰土壌中心のコート・ド・ボーヌのシャルドネの方が、より冷ややかな果実酸と果実味を得ることが可能になっているんじゃないかな?と思っているわけです。
「何だかなぁ・・・いつもより、やけに説明口調だし、何か有ったのかな?」
と思われるかもしれません。・・・いや、ニュイのシャルドネは、やっぱりニュイのテロワールを表しているんだよ!というようなことを言いたいだけで、ボーヌのシャルドネとはやっぱり違うんだということを、頭のどこかに置いて飲んで欲しいな、と思っているんです。単にこっちが好きでそちらは今一好みじゃないに留まらず、理解しよう、受け入れようとする気持ちの持ちようがよりワインを美味しくしてくれ、自身を成長させてくれるはずなんです。
「トロピカル、黄色味の強いフルーツ」 = 「カルフォルニア」「チリ」
というような、ちょっと単純な発想をされると極端過ぎ・・・というか、せっかくテロワールのつぶやきを受け取っているのに、曲解してしまって真実を受け損なってしまうと思うからです。おまけに、
「ボーヌのシャルドネに比較すればやや酸が弱め」
などと書くと、余計、そのように思われてしまうので・・・(^^;;
また、新樽によると思われる樽の香りもある程度感じるはずです・・・・なんて書くと、
「なんだよぉ・・・」
ってことにも成りかねず・・・
ニュイの造り手の中には、ピノ・ノワールの上級キュヴェにいきなり新樽を当てることはせず、シャルドネやアリゴテにいったん通してから使用する場合が有ります。そんな訳で、ボーヌのシャルドネに比較すると樽のニュアンスがやや多めに感じられることが有るんですよ。これは時間とともに溶け込んでゆきますが、特徴の一つでもある訳ですね。
そんな訳で、ワイン会などのブラインド・テイスティングであれば、やっぱりニュイのシャルドネが出ないとは限らない訳ですから、樽香がやや強めだからクラシックな仕上げの若いムルソー・・・なんて単純な思考に留まらず、ワイン感を高めて欲しいな、と思います。意外にニュイの白ワインは沢山あるぞ!モン・リュイザン然り、ヴージョ・ブラン、ミュジニー・ブラン、ニュイ・サンにも・・・ね。勿論、オート=コートにも有るし、かのビゾのヴィオレットも!そんな訳で、
「このブルゴーニュ・ブランは思いっきり有り!ニュイ・ブランの囁きを聞いてみよう!」
是非飲んでみてください。多くの方に受け入れられる味わいだと思います。お奨めします!
● 2019 Bourgogne Pinot Noir Jean-Marie Fourrier
ブルゴーニュ・ピノ・ノワール ジャン=マリ・フーリエ
【熟成期に降水が少なかったのが良い結果を?・・赤い小果実に黒い極小果実が混じり、ジュヴレらしい鉄っぽい重厚さをほんのり感じさせる、実に完成度が高い・・村名並みのA.C.ブルです!必飲!】

それほどはワインに詳しくない方に、葡萄は沢山収穫できるようじゃ余り良く無い・・とか、水分が多いとダメとか、そもそもは生産地のブルゴーニュの大地は、昔は海の底が隆起して斜めの断層になり表土がのっただけで、それがグラン・クリュと1級、その他を分けるかのように地中に存在するとか・・まぁ、美味しいトマトのサディスティックな栽培までは行かないにせよ、
「大量の収穫-->素晴らしいこと」
と言うような一般的な感覚とは程遠い世界の話しをさせていただくと、皆さん・・目を真ん丸にして驚かれていらっしゃることが多いです。ただし、話しが上手く出来ていたかどうか、正確に伝わっていたかは不明ですから、とんでもない勘違いで驚かれていただけかもしれません。
2019年のブルゴーニュワインは、例えばあのシリュグさんちのヴォーヌ=ロマネV.V.(V.V.付きの方)は確実にミルランダージュ的な濃密さと美しさを感じさせてくれましたし、グロ・フレールのヴォーヌ=ロマネ1級に至っては、「格上のエシェゾーもビックリ!」と言うレベルの、やはりミルランダージュか・・もしくは水分不足による小果実化が影響したと推測できる素晴らしい味わいでした。
どうやらジュヴレ近郊では、
「8月の葡萄の生育期に降雨量が少なかった・・」
ことが、ワインの生成には良い方向に行った優良生産者がそれなりにおり、この「単にA.C.ブルゴーニュ、広域指定のアペラシオン」のピノ・ノワールも結構に小粒化し、
「濃密なのに酸はちゃんと有る!」
と言う、通常なら真逆になりがちなところを、実に有難い味わいを生成することになったのかもしれません。
ですので、同時にテイスティングさせていただいた村名も実に美味しく、さらにはちょっと・・1級並みかと思わせるような官能さまで感じられるほどでした。
1枚目の写真は思い切り寄った写真です。グラスのワインの色が何とも美しいですよね・・こんな風に2/3ほど左側をカットしてみると、そのグラデュエーションが見えやすいような気がして、最近・・こればかりやってます。

村名ジュヴレとは違う部分は、
「村名ジュヴレよりも赤い小果実の割合が多く、黒い極小果実は少なめ」
・・その点の影響が一番大きいでしょうか。まぁ、通常だってそこの部分こそがA.C.ブルと村名との違い・・と言ってしまえばそれっきりでは有りますが、
「やはり赤果実の素直な美味しさと酸バランスの良さ」
が、このピノ・ノワールの美味しさを素直に、ストレートに感じさせてくれる部分だと思います。そして瑞々しさが余韻の最後の最後に返って来るのが良いですね・・早めに飲み始めても充分に納得できると思います。
その上で、完成度はかなり高く・・上記の「小果実化」も相まってか、
「濃いワインでは無いのに赤く濃密なノーズが有る」
のが、このA.C.ブルを含めた2019年のフーリエの特徴かな?・・とも感じました。
ですので、「格上」のニュアンス、存在感がバッチリで、見目も麗しく、ノーズもバッチリな素晴らしい味わいです。上級ワインは価格も立派ですし数も無い・・でも、リーズナブルにさえ感じられてしまう素晴らしいA.C.ブルが有りますので、是非飲んでみて下さい。非常に美味しいです!お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
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【いつも超美味しい村名ジュヴレ=シャンベルタンのセカンド的な位置付けは2018年も健在!5年後に飲んだら大感激は間違い無し!しかもとてもリーズナブルです!ティム・アトキン氏は90点でした!】

こんなにリーズナブルなフーリエのA.C.ブルを販売させていただくのは、一体、いつ以来なんだろう・・と思って調べてみました。
すると、2011年ものが4000円ほどでしたが、2012年ものが5000円オーバーでした。なので、4千円台はもしかしたら初めてかもしれません。
因みに昨年ご案内の2017年ものは6390円ですから・・25パーセントも値下げと言う計算になってしまいます。
まぁ、このような値下げは有難くも有り、でも商売上は単純には1/4の売上ダウンを意味しますから、決して喜んでばかりもいられない訳です。
ましてやこの10年ほどは、フーリエのワインは村名ジュヴレ=シャンベルタン以外、まともには飲めていない訳です。2008年までは、かなりのアイテムをテイスティングさせていただき・・結構苦労しながら販売させていただいていましたので・・2009年ものからは物凄い勢いで売れ始めましたが、2009年ものA.C.ブルは3000円位だったことを思えば、
「ワインの価格って本当に流動的!」
と思ってしまいます。
色合いも非常にフーリエ的な色彩です。深淵なしっとりした、赤と黒が印象的です。透明 + 半透明 なミネラリティがバランス良く内包されているような感じに見えますよね。それに精緻ささえ漂っているかの如くです。
口に含んでみると・・やはりフーリエの見事な味わいです。やや重厚なチェリー的果実にベリーのトッピング・・。ほんのり鉄っぽく、しかし重くなり過ぎない感じ。充実していますがフーリエ的な軽やか過ぎないエレガントさが非常に心地良いです。
毎年、基準・指標としてのテイスティングをしている村名ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の到着はまだ後になりますが、しなやかさやエレガンスが隅々にまで行き渡っていると感じる村名ジュヴレに比べてしまえば、セカンド的な立ち位置かと感じるこの振る舞いは仕方が無いでしょう。
これも毎年言っているような気がしてきましたが、このA.C.ブルはむしろ、
「村名ジュヴレ=シャンベルタンよりも後年になってから飲むべき」
です。
その方が確実に美味しくいただけます。5年ほどですね。最も今でも美味しく飲めないと言う訳ではありませんよ。若い段階の村名ジュヴレが見せる見事な振る舞いに「寄せる」には、それだけ必要・・と言うことになります。
そして多くの場合、5年後の村名ジュヴレは、香りこそ・・「おおっ!・・さすが!」と感じるに違いないんですが、味わいの方は香りほどには開いて行かないので、
「・・まだ早かったか・・」
と残念な気持ちになってしまうことが多い訳です。
ですので、5年後のこのA.C.ブルと村名ジュヴレを同時比較すれば、A.C.ブルの方が美味しい!・・と判断する可能性が高いんですね。
しかしながら10年後はどうでしょうね・・結構同じ位の評価にはなるかと思いますが、村名ジュヴレのエレガンスが勝って感じられるので、その分が上と言うことになるでしょう。
この素晴らしいA.C.ブル2018年を美味しく飲むには、この厳しい夏の暑さが引いて2週間ほど経った頃から半年間ほど・・が第一回目のチャンスです。それ以後はやはり最低でも3年後でしょうし、出来るなら5年後以降をお薦めします。
因みにM.W.のティム・アトキン氏は90Pointsと評価しています。ヴィノスのガローニさんは例のごとく飲み頃2020~2023などと戯けたことを言ってるので評価は書きません。是非この機会にご購入いただき、秋口に飲んでいただくのがお勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【貴重なA.C.ブルゴーニュ赤!こちらは基本、ジュヴレより長めに休ませてください。】 ここのところは全く飲めていないA.C.ブルゴーニュの赤です。まぁ、村名ジュヴレV.V.2017の色合いを見れば、2016年ものよりもより熟しているのは見て取れるかと思います。この位の果実の熟度バランスは、神様アンリ・ジャイエとほぼ同様です・・ので、飲むとどこかに神様がいらっしゃるような感じがするのでしょう。似ちゃいませんが、「いる」んですよね・・。
フーリエのワインで有りながらもこちらはネゴスもの、ジャン=マリのクレジットです。でも、ドメーヌもの同様に畑を管理しています。海外メディアの批評を見ますと、概ね88Points ほどのようです(バーガウンド等)。これは、リアルワインガイドの評価基準に慣れた方には低く見えるかもしれませんが、バーガウンド基準でみると「結構に高い評価」です。
因みに・・今も思い出しますが、2006年のこのワイン、物凄いワインでした!・・それを飲んで「たまげて」しまい、その他のキュヴェを立て続けに開け、
「フーリエがついに来た!」
と、新着でご案内することになったんですね。
深みでは村名ジュヴレV.V.には叶わないですが、充実したミネラリティに支えられたピュアな味わいは今も普遍であると思います。いつもは少なくてご迷惑をお掛けしているキュヴェですが、決して後悔しない選択かと思います。ご検討くださいませ。
以下は2017年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.のレヴューです。
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【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】 ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
● 2019 Gevrey-Chambertin Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【村名なのに上値94ポイント(ジャスパー・モリス氏)って・・凄くないですか?・・2019年は村名ジュヴレ=シャンベルタンでさえも貴重品・・でも値上げせずに頑張ります!・・少量です!】

確か2004年ものは、店内に40ケース以上のこのワインが鎮座していて・・
「・・おい・・ど~すんのよ・・これ・・」
と自問自答?
まあ、何とかなってしまった・・と言うか、異常に良く売れてくれたので助かりましたが、そのころから比較すれば、良いところ5パーセントほどまでに減少しています。毎年20%は平気で減らしてくれるエージェントさんなので、本当に育て甲斐の無い・・(^^;; 売れるようになると10年掛けてほぼ全て分捕られてしまう訳です。
しかしこの2019年の村名ジュヴレ・・・A.C.ブルのコラムでも書きましたが、8月の降雨量の少なさが極少な濃密果実を生んだことが、本当に良く判る味わいです。
あの非常に厳しい評価点を付けるバーガウンドのメドゥズさんも90~92 ポイントと・・、ジャスパー・モリス氏の94ポイントには届かないものの近い形の評価点を出した上で、
「クープ・ド・キュール!アウトスタンディング!」
と言ってます・・まぁ、92点でアウトスタンディングと言うのも何だかな・・だったらもっと高い点を付けたら良いのに・・と思っちゃいますが・・。
あ、クープ・ド・キュールと言うのは、「心臓発作!」とか、そこから由来して「一目惚れ!」・・みたいな意味でして、
「・・ぞっこんです・・」
のような、最高の評価だと思えるものなんですね。凄いですね・・。
それにアドヴォケイトのウィリアム・ケリー氏は、89~91+ ポイントでメドゥズ氏よりは少し低め、しかも、
「飲むのは2027年以降!」
と、若飲みが普通の日本人が聞いたら・・
「もう・・終わってるんじゃないの~?」
と言いかねないようなことを言っています。
しかしながらケリーさんは間違ってないです。
でも、
「実は今飲んでも滅茶お美味しい!」
のも間違いないんですね・・はい。

極小果実満載ながらも決して「濃いワイン」では無いエレガンスを持ちつつ、「赤の小果実」の中域~高域と、「黒の極小果実」の「低域~中域」をしっかり持ち・・あ。ここは勘違いしないで聞いていただきたいんですが、「滅茶苦茶高質なリキュール的」な濃密さをも内包しつつ、そこにジュヴレ的な官能感を潜ませた・・そして全体的にはエレガントな仕上がり・・
そんな感じの見事な味わいなんですね。
メドゥズさんは、その凝縮した感じのある、ある種リキュール的に感じられる「エレガントだが分厚い果皮のニュアンス」が表情として全てポテンシャルをさらけ出し始めるのに、
「あと6年かかるよ。」
と言っているのでしょう。
そして、noisy的には、
「早く飲んでも美味しいが、完全に保有しているポテンシャルの表情を出してくれるのには6~7年かかる・・でも今までの2018年までのジュヴレのように、到着後1年以内に飲んで美味しく、そこから2~4年は閉じる・・と言うことは無さそうで、その凝縮した果皮の要素が徐々に分解され、いつ飲んでもそれなりに美味しいヴィンテージになった。」
んじゃないかと思っています。
そしてその上で、
実際、93~94ポイントと言う評価は、ブルゴーニュの場合はほぼ良い造り手の1級畑のものに該当します。PKさん全盛の20年前など・・そんなことは全く起こり得ませんでした。世の中、変わるもんですね・・。
赤果実と黒果実、そしてジュヴレ的な重厚さ、ジャン=マリ・フーリエの感性が相まって、この2019年の村名ジュヴレ=シャンベルタンが仕上がった訳です。1枚目の寄った写真の色合い・・何とも素晴らしいですよね?・・でも2枚目のように引いて撮った写真だと、上手く表情が出ないんですよ・・。本当はもっと大きな写真を掲載したいんですが、何かと別の問題も関係してきてしまうので・・すみません。
noisy も、毎年のように飲ませていただいているこの村名を大いにお勧めしたいところではあるんですが、上記のように、「本当に少ない・・」ので、どうにもなりません。是非お早めに・・もしくは、それでもまだ数の有るA.C.ブルをご検討ください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【赤から深紅へ・・見事なグラデュエーション!重量感と軽やかさの素晴らしいシンクロ!果実のミルフィーユ+カスタード的味わいと緻密さの競演です!!】
まぁ・・ティム・アトキン氏が呆れるような評価をされたのも判る、見事な味わいです。何と言いますか・・非常に難しいんですが、やはりジャン=マリは「感性の人」だと感じさせてくれます。
真っ赤な・・ピュアで鮮烈な赤から、赤い染料を何度も塗り、時間を置いて乾燥させ酸化させ、また重ねて塗りを施したような深紅の重厚な色合いを、自身の目と舌と鼻で直接感じることになります。
そのトップノーズはあくまでピュアですが、柔らかでやや太目な官能さを、ほんの少しだけ嗅ぎ分けることができるかもしれません。それでも鈍重な部分が全くなく、軽やかさがやがて命と質量を得て成長するかのごとく、見事に自然な「重さ」をも感じさせてくれます。重いのか、軽いのか・・の二者択一ではなく、その両方を持ちつつもバランスしている訳です。
豪奢なデザートのようでいて、そのカスタードクリーム的な味わいは、見事なドライさです。しかしそのテクスチュアは反対に「ウェット」・・実にしっとりとして気品に満ちています。
「これは・・ジュヴレ=シャンベルタンなのか?」
と、もしかしたらそんな疑問を持つ方さえいらっしゃるかもしれません。全ての相反する要素を同時に持ちながら、けっしてネガティヴな印象に結論付けされないバランスなんですね。
余りにスムーズで、とても自然なその振る舞いに、「凄み」はどこにも無いようにさえ感じられるかもしれません。
「・・ふと気付けばグラスが空いていた・・」
羽のような軽さと、完全球体に育って行くに違いないバランスには、たしかに見事な中域の構成が有るから達成できた味わいなんでしょう。
今まで、ジャン=マリのワインに師の一人であるアンリ・ジャイエの面影を感じることは余り有りませんでした。確か・・一度だけ、ふっとよぎったことは有ったかと記憶しています。
しかしながらこの2018年ものジュヴレ=シャンベルタンV.V.には、ジャイエ発案の低温浸漬由来の表情が見て取れるように感じています。
「そうだった・・ジャン=マリもまたアンリ・ジャイエの弟子だったっけ。」
それでもジャイエの味わいとはかけ離れています。ジャン=マリほどの新鮮でピュアな果実感はジャイエには無く、ジャイエに有った信じられないほどのワインの完成度もまたジャン=マリのワインには備わっていないのは事実だと感じます。
フーリエのワインは誰がなんと言ってもフーリエでしか造り出せない・・そう感じさせてくれた瞬間でした。今飲んでもとても美味しいです・・まったく飲み頃では無いとしても・・です。そして見事な熟成をも迎えることが出来るワインだと感じます。是非2018年のジュヴレ=シャンベルタンV.V.、飲んでみて下さい。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】
ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
● 2019 Morey-St.-Denis Clos Solon Vieilles Vignes
モレ=サン=ドニ・クロ・ソロン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【ドメーヌものでもっともリーズナブルでお買い得なキュヴェです!なんと・・2018年ものはティム・アトキン氏、93ポイント!】--以前のレヴューです。
これも少なくてとてもじゃないが飲めなくなってしまったリーズナブルなドメーヌものです。リーズナブルとは言っても大台越えでは有ります・・がフーリエ品質ですので仕方が無いところです。
海外メディアの評価を探しますと上値で90ポイントと言う感じです。非常に珍しいことですが、アドヴォケイトとバーガウンドがほぼ同じ評価をしています。大抵の場合、ここは結構に上下差が有ります。
クロ・ソロンは、1級ラ・リオットの下部に接するヴィラージュ格の畑です。比較的重量感のある肉付きの良い味わいに仕上がることが多いです。
しかし、そこはフーリエですから・・鈍重に仕上がることは無いでしょう。リアルワインガイドが高く評価した2007年ものは、
「明らかに 1er の品質でこのワインのこれまでの最高の品質」
と褒めたたえ、90~91 の評点を付けています。おそらくですが、ここさえ超えた可能性のある2017年ものかと想像しています。ご検討くださいませ。
以下は2017年村名ジュヴレV.V.のレヴューです。
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【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】
ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
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【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
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【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2019 Gevrey-Chambertin 1er Cru Cherbaudes Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・シェルボード・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【2018年ものに96点を付けたTim Atkin さんの評価は見当たりませんが、それでも1級シェルボードで上値94ポイント!・・数も激減・・と言うことは、こちらも濃密なニュアンスながらもエレガントなタイプでしょうか?】
すみません・・こんな数です。どうにもなりません。
フーリエのクロ・サン=ジャックはグリオットに見劣りしない評価が定着していまして、時にはグリオットさえ超える評価を付けることも散見されています。
同じ1級のシェルボードは、それなりに数が有ったものが・・どんどん減って来まして、昨年の2018年も僅少な入荷・・それに合わせて評価も鰻登りです。残念ながら飲めませんので、noisy の評価は無しですが、いつもはフーリエには大人しい?・・アレン・メドゥズさんが結構・・はしゃいでいます。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【昔はnoisyも呆れるほど・・沢山有ったはずのシェルボードですが、ティム・アトキン氏96ポイントの2018年は・・たったこれだけの数です。】 確かにクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットにも入れているので、単品販売分は・・!これだけです。その昔はもう、
「シェルボードは・・ちょっと売り辛いんだよね・・」
などと感じていたワインです。
とは言え、クロ・ド・ベズの北に接するマジ=シャンベルタン直下の畑で、クロ・ド・ベズと接するか・・しないか・・みたいなロケーションの畑ですから、感性の人「ジャン=マリ」に掛れば、神品になってしまうかもしれませんよね?
2017年ものの、アレン・メドゥズ氏の93ポイントにも驚きましたが、2018年ものはティム・アトキン氏は96ポイントで、なんとグリオット=シャンベルタンと同評価!
そう言われてみればこの数年、シェルボードの入荷数が激減しています。2010年以降は上級キュヴェのテイスティングがほぼ出来ない入荷数になっていましたが、それでもしばらくは価格も安く、数も多かった訳です。
2018年もののドメーヌもの、フーリエのワインは、テイスティングがほぼされないブルゴーニュ・ブランを除けば、村名のジュヴレ=シャンベルタン、モレ=サン=ドニ・クロ・ソロンの「93ポイント」が最低点ですから、
「言ってしまえば、どれを買っても、飲んでも、大当たり確実」
なのかもしれません。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【バーガウンドの93ポイントは素晴らしい!・・これ、滅茶高い評価です!】 ブルゴーニュ専門家で有りながら、ブルゴーニュには非常に厳しい評価をしているのがバーガウンドのメドーさんです。
2017年のシェルボードは高値で93ポイントの評価がなされています。でも、これ・・低く見えるかもしれませんが、バーガウンドとしますと滅茶高い点なんですね。
これ、例えばルーミエさんのあの超希少で凄い評価が普通のミュジニーと評価を比べてみますと、2000年のミュジニーと同評価です。まぁ、確かに2000年のブルゴーニュの赤は低評価では有りました。noisy的には決してそうでは有りませんでしたが・・。
話は飛んでしまいますが、バーガウンドでは、ルーミエさんのミュジニーの評価が結構に上下していまして、偉大なヴィンテージと前評判の高かった1996年ものが95ポイントでした・・が、翌年の1997年ものは89ポイントです・・(T.T
1998年・・猫さえ跨いで避けてしまうと言われたヴィンテージですが、その1998年ものは94ポイントと復活・・です。なので、確かに1997年ものは平板でタイトな味わいのものが当初は多かった・・としてもですね、noisy 的には
「バーガウンドは良く判らない・・」
と、ちょっと思ってます。
話しを戻しますと、言わば、2000年のルーミエさんのミュジニーと同レベルの評価、と言うことになります。ルーミエさんのボンヌ=マールに比較しますと2006年のボンヌ=マールがちょうど93ポイントで同レベル・・です。
なので、その辺を見ていただけましたら、バーガウンド的にはこの評価がかなり高いものだということは判るかな・・と思います。飲めないのでちょっと苦しいレヴューでは有りますが・・すみません。
以下は2017年村名ジュヴレV.V.のレヴューです。
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【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】 
ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
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【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
● 2019 Gevrey-Chambertin 1er Cru Combe aux Moines Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・コンブ・オ・モワーヌ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【いや~・・ついにこんなになっちゃいました!97点って・・グリオットやクロ・サン=ジャックと変わらないじゃないですか!】
凄いですね~・・飲みたいですね・・海外メディアの誰もが、ついにこのワインを本気で評価しはじめた感じです。
ジャスパー・モリス氏は上値97点で、2018年もののティム・アトキン氏の評価と並び、メドゥズさんも評価こそ95点止まりながら、
「クープ・ド・キュール!・・スウィート・スポット・アウトスタンディング!」
って・・まぁ、
「ど真ん中に直球を投げられて昇天しちゃいました・・」
みたいなノリなんでしょうかね。他のコラムでも書きましたが、それにしちゃ・・評点が渋いと思いませんか・・(^^
以前はこのワイン、もっとリーズナブルでしたし数も有りましたので、大いに、
「ここが狙い目!・・是非!」
と書いて来たんですが、もうこの2~3年は無理ですね。2008年ものは10ケース位、買い込めましたが・・。2019年ものコンブ・オ・モワンヌ、素晴らしいワインだと想像しています。他に何か1本、一緒にお買い上げください。お一人様1本限定です。
以下は以前のレヴューです。
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【毎年のように「ここが狙い目です!」と書いて来ましたが・・もう書けなくなりました・・(笑 】「・・・あっちゃ~・・ダメじゃん・・本当のこと言っちゃ・・」
これ、noisy の第一声です・・ティム・アトキン氏のポイントを知った時の・・です。いや、自分のことは思いっきり棚に上げちゃってますが・・。
いや、毎年のように「ここが狙い目」と書いて来ましたし、その言葉に騙されて?、フーリエのコンブ・オ・モワンヌを毎年しっかりご購入くださるお客様もいらっしゃるので、そんな言葉が思わず出てしまったんですね。
そりゃぁ・・その位は有りますよ・・いや、96点までは・・はい・・そう感じていました。だから狙い目だった訳です。
でも影響力が絶大な海外メディアが、そんな正直な評価をしてくれてしまいますと、noisy の立場が・・。外した評価をしてくれますと「ツッコミ」ようが有る訳なんですが、肯定しかできないとなりますと、
「・・なんだ・・追従してるだけじゃん・・」
とお客様には見えてしまうでしょう?
なのでこの手はもう使えなくなっちゃいましたが、確かにクロ・サン=ジャック並みのポテンシャルを秘めているのがフーリエさんのコンブ・オ・モワンヌです。・・飲みたいですね~~!
以下は以前のレヴューです。
-----
【ここが狙い目です!】 最大94ポイントまでメディアの評価が付いているコンブ・オ・モワンヌです。狙い目になるべきキュヴェです。何せ、クロ・サン=ジャックの次の格ですし、価格がまだこんな感じですからね。お買い得感はあると思います。
何しろ今は中国勢が強いです。10年前ならまだボルドー一辺倒で、いいとこ、「ロマネ=コンティに氷を入れて飲んでいる」などと滅茶苦茶に言われていましたが、今はもう・・凄いです。
特にフーリエ、ルーミエ、エマニュエル・ルジェ、セシル・トランブレイ辺りの引きは物凄いです。フーリエは香港の顧客向けにクロ・サン=ジャックの特別キュヴェ(セントネール)を仕立てている位です。それでも、2017年もののクロ・サン=ジャックはグリオット=シャンベルタンと同じ評価(=デカンター誌)ですから、
「どんだけ~!?」
と絶叫するのが正しいように思ってしまいます。
以下は2017年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.のレヴューです。
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【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】
ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
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【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
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【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2019 Chambolle-Musigny 1er Cru Gruenchers Vieilles Vignes
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・グリュアンシェル・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【93ポイントでも非常に高い・・と思っていましたが、94ポイントとは・・絶句です・・】
非常に高い評価のシャンボール=ミュジニー1級です。ボンヌ=マールの南にある「1級レ・フュエ」「1級レ・クラ」は・・もう憧れの畑になっているかと思いますが、その下のたった0.47ヘクタールしかない、本当に小さな「1級デリエール・ラ・グランジュ」を抱えるように存在しているのが、このグリュアンシェルです。
2017年もののグリュアンシェルは、アレン・メドゥズ氏やアントニオ・ガローニ氏が93ポイントも付けていまして、
「あら~・・そんなに高い評価になったんだ・・」
と、それまでの noisy自身が持っていたジャン=マリのグリュアンシェルのイメージを超えて来た感が有りました。
ところがですね・・2018年ものに至っては、ティム・アトキン氏もアントニオ・ガローニ氏も揃って94ポイントとアップしていて・・驚きました。アレン・メドゥズ氏もおそらくは評価しているはずと・・探してみましたが、今のところは発見に至ってはいません。
しかし、皆さんはもしかしたら・・
「なんだ・・94点か・・」
と思っているかもしれませんが、テイスターにとっては、
「96点以上を付けるには、自分自身を納得させられる確かな理由が必要になる超グレートワインへの境界」
なんですね。
ですので、95.5点と96点では、その0.5点の差の根拠をしっかり見つめている訳です。なので、明らかに2018年もののコンブ・オ・モワンヌやシェルボードの評価の高さは、常識の範囲内じゃない・・と言うことになります。
そして93点から94点へ・・と言うロケーションは、その「超グレート」と決めつけるだけの根拠が自身で見つけられなかったが、そのスタートラインに立ったことは確実だ・・と言う意味が込められていると思います。
因みに、シャンボール=ミュジニーの大家、大人気ドメーヌである、あのジョルジュ・ルーミエさんの今では超希少な2018年「シャンボール=ミュジニー・レ・クラ」ですが、ティム・アトキン氏の評価はなんと、
「93 Points!」
です。つまり単純な点比べでは勝っていることになっちゃいます。
でもルーミエさんの「シャンボール=ミュジニー・レ・ザムルーズ2018年」はティム・アトキン氏の評価はなんと・・
「96 Points」
ですし、ヴィノスでは98 Points ですので・・面目躍如と言うことろでしょうか。
相当に素晴らしい出来になったと想像される2018年ものです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【ヨクヨク調べてみると色んな事が判って来ます。非常に面白い存在のキュヴェです。しかも評価も高い!】 たった0.29ヘクタールほどしか持っていない1級グリュアンシェルです。バーガウンドが上値93ポイントと、非常に高い評価をしています。
また、ちょっと面白いのは、フーリエ所有の村名シャンボールのキュヴェが一応存在する(した?)んですが、これが1級グリュアンシェルの約倍の面積ほどを所有していました。何故か今はネゴスラベルでのリリースなんですが、これがデカンター誌の2017年ブルゴーニュ・ヴィンテージ・プレヴューで、95ポイントと高く評価され、「A taste of the top 2017 Burgundies」として掲載されているんですね。
まぁ、ティム・アトキンさんが実際に1級グリュアンシェルを飲まれたか、それとも少なくて飲めなかったかは判りませんが、基本ジュヴレの造り手で有るジャン=マリ・フーリエさんが、発酵が自由にならないと言われる唯我独尊スタイルのシャンボールの葡萄を「手懐けた」様子が伺えると思うんですね。そしてバーガウンドの93ポイントですから・・。
このグリュアンシェルは、ボンヌ=マールの南に接する1級レ・フュエの下部に僅かに接し、レ・クラの東、下部、すぐのところに存在する1級畑です。
因みにルーミエさんの2017年、シャンボール=ミュジニー・レ・クラは・・いや~・・誰もが欲しい稀有で素晴らしいワインですよね。これは、
バーガウンド 91~94 ポイント
アドヴォケイト 92~94 ポイント
ヴィノス 92~94 ポイント
と言う評価でして、フーリエさんのグリュアンシェル2017年は僅かに及ばなかったのか?・・と言う仕上がりを想像させてくれます。(ルーミエさんの2017年のご案内は来月、11月のヌーボー前後になりそうです。・・頑張りましょう・・)
なので先の件、村名の95ポイントと言う、考えられないような評価と合わせてみると、俄然、興味が湧いてきませんか?
そして、フーリエさんの1級としますと、「まだこの価格で購入できるうちが花」かもしれません。是非ご検討くださいませ。
以下は2017年村名ジュヴレV.V.のレヴューです。
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【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】 ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
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【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2011 Gevrey-Chambertin 1er Cru Combe aux Moines Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・コンブ・オ・モワーヌ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【リアルワインガイドは96ポイント、ティム・アトキン氏は96ポイント!・・ようやく海外メディアの評価も妥当なものになってきた・・その先鞭を付けたのがアトキン氏?】
今や非常に高い価格になっているのが普通です・・海外は3~4万円が当たり前ですが、
「何しろ玉が無い・・」
ようでして、この先は高くなる一方でしょう。wine-searcher.com では、全世界で4件のみ・・価格が上げられていました。それでもまぁ・・まだ転売屋さんの魔の手には掛かっていないようなのが安心材料では有ります。
中国をはじめとする東南アジアの国々が、ブルゴーニュワインや自然派ワインに目覚めてしまったことはご存じかと思いますが、これもまた・・日本での大きな潮流を知ったから・・かと思います。そんな意味では、noisy もまたその渦中にいて、何らかの影響を与えたのかもしれません。
また、余りに中国、韓国、台湾、フィリピン、インドなどからのアクセスが多く、ただページを見てくれるだけなら良いんですが、
「ハッキングしようとする」
連中がまぁ・・多いこと。
googleなどの検索エンジンで探して、ハッキングを仕掛けるのでしょう・・バイドゥ―と言う中国の検索エンジンも、ここが探しに来ると中国からのアクセスが多くなり、またハッキングも多くなるので、
「ついには周辺国のIPアドレスを止める」
と言う手段に出ざるを得なくなりました。
なので、Noisy wine から海外へワインの流出は無くなりました・・が、僅かでも販売していた分は減った訳ですね。
あ、海外に直接販売したのではなく、日本に来た時に買って帰る・・人たちです。
また、何か・・愛想だけは良い日本語を話す東南アジアの方が電話を掛けて来て、著名なワインを根こそぎ買って行く・・なんてパターンもありましたが、これも断るようにしましたし、何より、
「海外からは Noisy wine のサイトは見え辛い」
状況にしてしまいましたので、そのような・・まさに「歩いて利ザヤを稼ぐブローカー(転売屋)」からも、余り知られない存在になったかもしれません。
ですので、安心して?・・(^^;; このようなワインを出せる訳ですね。2011年はポテンシャル高いのでそろそろ飲めるかもしれません。是非ご検討くださいませ。
以下はリリース当時の正規もののレヴューです。
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【数がどうにもなりません・・】
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
以前のような・・・
「こんなに買っちゃって・・どうすんべ・・」
みたいなプレッシャーからは開放されたものの、実際、売れるようになってしまうと、入荷数は・・「収穫減で・・・入荷が減って・・・なんだかんだ・・」と理由を付けられて減り、noisyのところにはそれなりに数が入るのだろう・・と見込まれていらっしゃる方々の見込み違いを招いている現状に・・
「なんだかな~・・」
の思いが強くなるフーリエ入荷時期の憂鬱です。まだ恵まれているとは言え・・ね。
2011年、フーリエはジュヴレ村名のみのテイスティングです。でも・・・余りに美味しくて、混乱に拍車を掛けるのを判りつつも、ツイッター、フェイスブックに、
「うんめ~!」
と書き込んでしまいました!・・
村名ジュヴレのみからの判断ですが、少なくとも村名ジュヴレは・・
「ルーミエ風の赤い果実主体の深い味わい」
でした。そこにフーリエならではのピュアな濡れたテクスチュアが溢れてきます。・・・美味しくないと言うピノ・ファンがいらっしゃったらコメントを聞きたいくらいです。
しかしながら、2011年フーリエは、20パーセント以上値下がりした円安相場と、ドメーヌの出し値の上昇から、大幅に値上がりになりました。ちょっと残念ですが・・・ルーミエのブルゴーニュ・ルージュの馬鹿みたいな価格、ポテンシャルを考えればまだまだ安いのかもしれません。
もはやフーリエは、世界で最も手に入れにくいブルゴーニュワインになったと言えるでしょうし、最も素晴らしいピノ・ノワールとも言えるでしょうから・・・円の相場の将来を考えるとこれからは上昇の一途なのかもしれません。
ACジュヴレで充分旨いです。納得の味わいです。村名に関しては今飲んでも目茶旨いです!・・いつまでこんなご紹介が出来るのか判りませんが・・お奨めします。
● 2008 Gevrey-Chambertin 1er Cru Combe aux Moines Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・コンブ・オ・モワーヌ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【海外メディアはようやく93ポイント付ける方が出始めた頃!・・まだ世間では大ブレークはしていない頃のコンブ・オ・モワンヌ!・・懐かしいですよね・・!】
2006年もので大きく品質が変わり、noisy もビックリして大絶賛するようになったフーリエです。リアルワインガイドは2007年ものから大絶賛、世間的には2009年からかと思いますが、その3年間はNoisy wine では売れていましたが、まだまだ・・だったと思います。
2008年のコンブ・オ・モワンヌは、実は当時、相当数を販売しています。あるインポーターさんが売れずに沢山持っていらしたので、その在庫を一人でほとんど買ってしまいました。ですので、お持ちの方は多いはず・・です。
それに、
「フーリエはコンブ・オ・モワンヌが安くて滅茶美味しい!」
と言い続けていたので、ご信頼いただいているお客様から結構お買い求めいただいた記憶があります。
因みに現状は、コンブ・オ・モワンヌは海外メディアで96点とか97点が当たり前になっていますし、価格も相当高くなっています。
このワインも2012年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.と同様の時期に正規ものを減らされた noisy が、
「少し高いけど・・10年経ったら古酒で売ろうかなぁ・・」
と考え、随分と前に仕入れたものです。
コンディションは外観からはとても良いように見えます。少なくともリリースから10年は経過していますので、noisy 的感覚から言うとするなら
「あと2~3年後頃からがベスト」
と思っています。
と言う訳で、希少なコンブ・オ・モワンヌ2008年です。ご検討くださいませ。
以下はリリース当時の正規もの、2008年ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.のレヴューです。
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【やっぱりフーリエは、2008年もフーリエだった!】 かなり昔からフーリエの扱いが有って、安い割にはとても美味しくて、それも年を追うごとにどんどん造りが上手くなって来て・・・、2005年も普通に美味しくて・・・それでも値上げは余り無くて・・・、2006年に、
「どか~ん」
と値上げだと通告されて・・・、
「・・・じゃあ・・そんなんじゃぁ・・・でも約束だから仕入れるけど、2006年で最後かなぁ・・」
などと思ってACブルゴーニュを飲んでみたら、
「絶句」
してしまうほど素晴らしくて、慌てて購入できるだけ・・!他の人の分まで・・!掻き集めた・・・というのが実際のところです。
 |
今でも覚えてますが、2000年の頃は、おそらくグリオット=シャンベルタンだけで3ケースは仕入れていたはず・・です。それが今では・・まあ、エージェントさんのエクスクルーシヴや代替わりなども有ったんですが、これ以上は減らないだろう・・位の数量になってしまいました。
まあ、それでもクロ・サン=ジャックは元々少なかったので、昔より少し減った位です。もう少しなぁ・・・何とか数がなれば、
「ドメーヌ・フーリエ2008年 完全ガイド!」
みたいに新着を出せるんですが、残念な結果に申し訳の無い気持ちになります。 |
それでも、毎年お待ちになっていらっしゃる方が多くて・・・特に、2004年の村名などは4千円に消費税位でしたから、その頃からのファンの方も多いかな?と思います。
ところで、このコラムのトップ部分に、IWCの記事の抜粋をさせていただきましたが、10年以上も前の記事とは言え、なかなかに今に繋がる部分が見えて面白いですよね。
「常に注意深く観察する」-->「素早く判断する」-->「改革する」------------>「経過を見る」
ト----->「いつも通りケアする」--->「経過を見る」
ト----->「何もしない」---------->「経過を見る」
の流れを持ちつつ、判断する際に変えてはいけない部分をしっかりと判断している訳です。96年ものは2月まで澱を引かず・・・、97年ものは4月まで・・・のように、臨機応変に対応しているもの判ります。葡萄は畑で育つものだから、ワインも畑から生まれる・・だから、畑の段階で「良く見て」----->「改革」している訳ですね。その方が間違いが無いからです。今では、選果台があることが、優れた生産者のイメージになっているような部分も有るんですが、広大な葡萄園を持ちつつも、「畑」にこだわる故の「ピュアネス」が有る訳です。
ですから、2008年のフィリップ・パカレの赤のようなことは起きないと言えるでしょう。・・・もっとも、パカレの場合は、日本に送った赤ワインのほとんどだけが、何かの問題を持っていたのかもしれませんが・・。まあ、想像することは幾らでも出来ますが、本当のことは誰にもわかりません。
2008年のジュヴレ=シャンベルタン村名は、赤と、わずかに紫の小果実がピュアに、ミネラリティー高く存在しています。滅茶苦茶柔らかくて、真ん丸で、ふくよかで、食べちゃいたいくらいに愛らしいニュアンスです。余韻も実にナチュラルで長く、何のストレスも無く、美しく収束して行きます。
もっとも、いつもよりも3カ月半も早く到着していますから、その辺りの「荒れ」「まとまり切ってない感じ」は若干有ります。それよりも、
「2008年でこれだもんなぁ・・・。文句なんか絶対に出ないよなぁ・・」
と思ってしまいました。
例えばアンリジ・ジャイエもそうだったんですが、91年、92年、93年、94年と言った、一般には「駄目」(後に変更された年も有りますが)と言われるヴィンテージのワインが目茶区茶美味しくて、しかも、下級のワインがすこぶる美味しかったんですよね。・・・いや、90年や89年、85年などが美味しくなかったという訳じゃ無いですよ。今から10年位前に、あるエージェントさんに飲ませて貰った84年のエシェゾー・マグナムなどは、まあ・・・びっくりするほど、「中身はほぼ何も無くなって・・終わっている」のに、体格、酒格、風情、存在としては、ものの見事にエシェゾーとアンリ・ジャイエを保っていました。潜在アルコール分の低い葡萄しか収穫できなかった84年でさえ、早い段階で飲む分には、とても美味しかっただろうと、想像させるものでした。
ですので、「2008年は駄目」という平たいイメージは、持つべきでは無いでしょう。いつもの年よりもやや早めに飲むべき・・・と判断するべきでしょうね・・このような素晴らしい生産者の場合は・・。それでも、上級キュヴェを飲んだら、滅茶苦茶感動すると思います。
2007年のACブルゴーニュですが、このワインに関しては、来たときからやや硬かったです。むしろ、ACジュヴレの方がソフトで、丸みが有り、早い段階から美味しかったです。ところが、先日、友達のお客様のところで飲ませていただいたら・・・まあ、もう、香りからして・・・他のワインとは格が違うんですよね。もうクラクラ来ちゃうようなエロティックさと、格の高さを感じさせる荘厳さを持っていました。ACブルが・・ですよ?
フーリエのACブルは、おそらくですが、格落ちがかなり含まれているはずですので、滅茶苦茶お得で、むしろACジュヴレよりも飲み頃は遅いかもしれません。ジュヴレほどの、当初の丸みが無いから・・ですね。素晴らしく旨いACブルですが、2008年はリリースが有りません。おそらくバルクで売り飛ばしてしまったのでしょう。これが出来るのが・・・ドメーヌの強みです。
他のワインも、圧倒的に数が有りません。単独販売できる本数がかなり限られていますので、是非お早目にお手当てください。
クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオットは4本のセットになります。グリオットのセットは昨年とは内容が異なりますのでご注意くださいね。いつか、セット販売しないで済む様になってくれればとは思います。大変申し訳ないと思いますが、有る程度の公平を保つため、ご容赦ください。
上の部分でも書かせていただきましたが、もしかしたら、2009年は2008年のご購入者の方を優先させていただくかもしれません。2005年の、まだそれほど騒がれていない頃でも、フーリエ全般に電話での予約のお問い合わせなどが呆れるほど有りました。混乱を避けるために、そのようにするかもしれないことをご了承ください。
最後に、noisy のフーリエの扱いは、正規エージェントの豊通商事さんの品物です。昔のトーメンさんですね。散々文句を言い続けた性??かどうかは判りませんが、このところ、品物のコンディションがググッと良くなって来たような気がします・・・。いや、まだ確信はしていませんし、監視を緩めるつもりも有りません。一度夏越えの安いアイテムなどをチェックしてみたいと思っています・・・いや、絶対に黙っていてくださいよ。・・・そういうことをチマチマとやっているから利益が中々出ないんだ!などと言われてしまうかもしれませんが、熱の入った自然派系のワインなどは絶対に口に入れたく無いし、入れさせたくないですからね。
そういう訳で、2008年のフーリエ、是非ともご検討いただきたく・・・ACジュヴレでさえ、かなりの旨さです。稀代の生産者になるべきジャン=マリ・フーリエでしょう。超お奨めします。
● 2019 Gevrey-Chambertin 1er Cru Clos St.-Jacques Vieilles Vignes Set
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・クロ・サン=ジャック・ヴィエイユ・ヴィーニュ・セット
【エレガントなエキス系ながら、たっぷり充実して官能的・・なんでしょう!・・クープ・ド・キュール!ドン・ミス・アウトスタンディング!】
「ドン(ト)・ミス!」
ですから・・
「見逃すな!」
と・・アレン・メドゥーズさんはおっしゃっている訳ですね。
noisy も相当に偉そうなことを言っていますが、この10年近くはフーリエさんのクロ・サン=ジャックを飲めていません・・残念ですね・・こうなるとは思っていながら、何とかして売れるようにしたい!・・と思っていながらテイスティングを繰り返していた時期が、もしかしたら一番幸せだったのかもしれません。
2006年のフーリエ・・本当に見事でした。苦節10年近くです。それからもう13年も経っています。アチコチ痛い訳ですね・・
因みにセットのシャンボール=ミュジニー・グリュアンシェルもジャスパーー・モリス氏 91-94 ポイントと評価は高いです。早々にご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【ついにグリオット=シャンベルタンをも超越?・・ティム・アトキンMWは97ポイントとグラン・クリュをも超えて来ました!】 まぁ、ティム・アトキンMW としますと、2017年も2018年もクロ・サン=ジャックは97ポイントですので、グリオット=シャンベルタンのポイントを1ポイント下げただけ・・なのかもしれません。
しかしながら97ポイントと言うのはもう、ブルゴーニュワインにとっては「夢の評価」ですから・・はい。その昔、PKさんの時代はあのジョルジュ・ルーミエさんでさえ、良くて90点台前半が普通だった・・訳です。ベタボメしながら80点台が普通・・でした。嘘じゃないですよ・・例えばグレートイヤー、1985年のルーミエさんのボンヌ=マールは88点、レザムルーズがようやく90点、シャンボール=ミュジニー村名が85点です。アンリ・ジャイエの1985年はエシェゾーが93点、クロパラとブリュレが91点、トップ・キュヴェのリシュブールが96点でした。この1985年、トップだったのはやはりD.R.Cで、ロマネ=コンティ100点、ラ・ターシュ98点、リッシュブール96点 etc. です。まぁPKさんの評価は、最高の年の最高の出来のワインを100点として、畑のヒエラルキーで最高点を決め、そこからの加点は無く減点法で決めていた感が有ります。
なので、ティム・アトキンMWの点の付け方は、ある意味新鮮でした・・と言うか、驚きでした。noisy としますと「しっくりくる」と言うか、同類かな?・・と思わせるような安心感が有ります。勿論ですが、そのワインの評価そのものが異なることは有るとしてもです。
フーリエさんのクロ・サン=ジャックは100年超の畑が集中する部分は、キュヴェ・セントネールと言うスペシャル・キュヴェにする場合が多いので、言ってみれば・・いや、その他の部分も相当なV.V.では有るんですが、セカンド的なイメージがあるかもしれません。
しかしながらセントネールの評価を見ると、そのクレジットが無い普通のクロ・サン=ジャックとほぼ変わらないのが不思議では有ります。
まぁ、フーリエさんのクロ・サン=ジャック、グリオット=シャンベルタンと言いますと、ブルゴーニュを代表するトップ・キュヴェですので、
「・・いつかは飲みたい!」
と思われるに違い在りません・・が、とにかくゲット出来ないことには始まりませんよね。お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【何とグリオット=シャンベルタンV.V.と同評価!プルミエ・クリュの最高峰です!】 あくまでデカンター誌、ティム・アトキンM.W.によるところでは有りますが、Vintage preview: Burgundy 2017 において、グリオット=シャンベルタンV.V.が97ポイントでこのクロ・サン=ジャックと同じ評点です。
また、2017年のトップは、
1.シャンベルタン デュガ=ピィ 99ポイント
2.ロマネ=コンティ D.R.C. 98ポイント
2.ミュジニー ルーミエ 98ポイント
2.シャンベルタン ドニ・モルテ 98ポイント
2.リッシュブール ユドロ=ノエラ 98ポイント
の5アイテムで、その他は97ポイントの評価と言うことになります。この97ポイント圏内には、まさに絢爛なアイテムが沢山ある訳ですが、その一角をこのクロ・サン=ジャック2017年が占めた・・と言うことになろうかと思います。あくまでデカンター誌の評価です。
この、グリオット=シャンベルタンと同等・・と言う評価は、実際にそのように評価が有る・無いにかかわらず、ブローカー市場では何年も前からそのようになっていました。もうグリオットと価格が変わらないんですね。
で、凄いのは・・他のコラムでも書きましたが、中国向けにクロ・サン=ジャック・キュヴェ・セントネールをフーリエはリリースし始めています。これは希少な区画の中から100年超の古木由来の葡萄のみで仕込んだキュヴェです。
言ってしまえば、本来はクロ・サン=ジャックの主体となるべきキュヴェで、フランソワ・ラマルシュのグランド・リュで言えば、「元ラ・ターシュの区画のみで仕込んだ特別キュヴェ」と同様ですよね。
この非常に古い樹のみを別で仕込むとすると、
「もしかしたら普通のクロ・サン=ジャックの品質が落ちてしまうのでは?」
と想像してしまうかもしれません。
現実は・・真実はその通りなのかもしれません。でも、このように・・もう、本当に、
「ジュヴレのトップワイン同様の評価」
をされていることが驚きなんですね。
さらに突っ込んでしまえば、100年超の古木以外の樹も、平均樹齢が実に80年超なんですね・・。この辺りも含め、ジャン=マリの熟練の技が相まって、このようになっているんじゃないでしょうか。
なので、出来ることなら、デカンター誌さんも、
「キュヴェ・セントネールも・・テイスティング評価してよ!」
と思ってしまうのは、単なるワインファンの欲望でしか無いのかもしれません。・・誰か飲ませてくれないかな~・・と希望を持っているんですが・・いかがでしょう・・?
以下は2017年村名ジュヴレV.V.のレヴューです。
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【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】
ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
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【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
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【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2019 Griotte-Chambertin Grand Cru Vieilles Vignes
グリオット=シャンベルタン・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【もうこれ以上は減らせないところまで来ました。ついに入荷1本・・です。】
海外メディアの評価が高まるにつれ、入荷はどんどん減らされてしまう・・悲惨な運命だと嘆いてもどうにもならない・・でもいつか見ておれ!・・と思ってしまいます。
激少のグリオットです。上値98点・・定番の位置になってきました。飲みたいが絶対に飲めない・・そんなワインになりました。お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【グリオット=シャンベルタン・・・ややタイトなクロ・ド・ベズ・・でもその見事な芳香にクラっと来てしまう早熟なキュヴェ??】 フーリエのトップ・キュヴェです。まぁ・・マット・クレイマーさんは比較早熟だと・・決めつけていますが、noisy 的にはそんなことは無いと思っています。最もシャンボールの村のワインような長命さは無いとも感じてはいますが、けっして若飲みして全てが判るような単純な組成だとも思っていません。5年ほどのエイジングだけで飲んでもそのことはちゃんと感じられると思いますよ。「若すぎたと・・」
やはり、クロ・ド・ベズ直下に有り、シャンベルタン直下のシャルム=シャンベルタンとも接している、最高のロケーションな訳ですね。そして、北に接するシャペル=シャンベルタンも、南に接するシャルム=シャンベルタンも、元はと言えば、それなりの収穫量を得ていた畑なんですね。なので・・そちらは幾分「緩い」味わい・・です(・・言い過ぎ?)。しかしながら何故かグリオットだけは、シャルムやシャペルほどの収穫量が昔から得られなかったようで、畑が葡萄の量を制限してしまう・・良いワイン造りには持ってこいの畑で有り、量を造るには向いていない畑だった訳です。
なので、グリオットは若いうちには中々・・判り辛い面を持っているんですが、若い時分でも濃密なアロマを発するので、その判り辛い複雑な一面がマスキングされてしまう・・と言うのも有るかと感じています。
まぁ、若いうちから判りやすくて豪放さと繊細さの両方が出ていれば、最初から高い点が付けられるのでしょうが、2018年ものが持つある種の「厚さ」もマスキングに手を貸したのかな・・と思っています。なので、決してクロ・サン=ジャックに劣っているとは思っていません。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】 非常に高い評価のグリオット=シャンベルタンです。しかも0.6ヘクタールの所有ですので、とてもじゃないですが沢山は出来ません。姿を余り見ないのも仕方が無いところです。
メディアの評価は、デカンター誌が97ポイント、アドヴォケイト誌が93~95ポイントと、結構に幅の有るものになっています。まだ仕上がったばかりですし、テイスターたちもプレ=アライブ状態でテイスティングしていますので、読み切れない部分が有るのかもしれませんね。
フーリエの場合、このグリオット=シャンベルタンとクロ・サン=ジャックは、いつも素晴らしかったです・・いや、昔の話しです。上級キュヴェが物凄いのは・・ある意味、当然のこととも捉えられます。しかし、ドメーヌが本当の意味で評価されるには、下から上まで全てが「アウトスタンディング」になってから・・なんですよね。
フーリエのワインは、今は本当に下から上まで共通しています。どれか一つ、二つだけが良くて、それ以外は今一つ・・・では高い評価は得られないのがこの世界の掟。そんなことを長く続けていると、ドメーヌの経営もおかしくなってしまうと言う厳しい歴史が有ります。
希少なキュヴェです。買えた方は非常に幸運!・・ご検討くださいませ。
以下は2017年村名ジュヴレV.V.のレヴューです。
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【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】

ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
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【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
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【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2018 Gevrey-Chambertin Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【赤から深紅へ・・見事なグラデュエーション!重量感と軽やかさの素晴らしいシンクロ!果実のミルフィーユ+カスタード的味わいと緻密さの競演です!!】--2018 ジュヴレ=シャンベルタンV.V.

まぁ・・ティム・アトキン氏が呆れるような評価をされたのも判る、見事な味わいです。何と言いますか・・非常に難しいんですが、やはりジャン=マリは「感性の人」だと感じさせてくれます。
真っ赤な・・ピュアで鮮烈な赤から、赤い染料を何度も塗り、時間を置いて乾燥させ酸化させ、また重ねて塗りを施したような深紅の重厚な色合いを、自身の目と舌と鼻で直接感じることになります。
そのトップノーズはあくまでピュアですが、柔らかでやや太目な官能さを、ほんの少しだけ嗅ぎ分けることができるかもしれません。それでも鈍重な部分が全くなく、軽やかさがやがて命と質量を得て成長するかのごとく、見事に自然な「重さ」をも感じさせてくれます。重いのか、軽いのか・・の二者択一ではなく、その両方を持ちつつもバランスしている訳です。
豪奢なデザートのようでいて、そのカスタードクリーム的な味わいは、見事なドライさです。しかしそのテクスチュアは反対に「ウェット」・・実にしっとりとして気品に満ちています。
「これは・・ジュヴレ=シャンベルタンなのか?」
と、もしかしたらそんな疑問を持つ方さえいらっしゃるかもしれません。全ての相反する要素を同時に持ちながら、けっしてネガティヴな印象に結論付けされないバランスなんですね。
余りにスムーズで、とても自然なその振る舞いに、「凄み」はどこにも無いようにさえ感じられるかもしれません。
「・・ふと気付けばグラスが空いていた・・」
羽のような軽さと、完全球体に育って行くに違いないバランスには、たしかに見事な中域の構成が有るから達成できた味わいなんでしょう。
今まで、ジャン=マリのワインに師の一人であるアンリ・ジャイエの面影を感じることは余り有りませんでした。確か・・一度だけ、ふっとよぎったことは有ったかと記憶しています。
しかしながらこの2018年ものジュヴレ=シャンベルタンV.V.には、ジャイエ発案の低温浸漬由来の表情が見て取れるように感じています。
「そうだった・・ジャン=マリもまたアンリ・ジャイエの弟子だったっけ。」
それでもジャイエの味わいとはかけ離れています。ジャン=マリほどの新鮮でピュアな果実感はジャイエには無く、ジャイエに有った信じられないほどのワインの完成度もまたジャン=マリのワインには備わっていないのは事実だと感じます。
フーリエのワインは誰がなんと言ってもフーリエでしか造り出せない・・そう感じさせてくれた瞬間でした。今飲んでもとても美味しいです・・まったく飲み頃では無いとしても・・です。そして見事な熟成をも迎えることが出来るワインだと感じます。是非2018年のジュヴレ=シャンベルタンV.V.、飲んでみて下さい。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】
ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2018 Gevrey-Chambertin 1er Cru Combe aux Moines Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・コンブ・オ・モワーヌ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【毎年のように「ここが狙い目です!」と書いて来ましたが・・もう書けなくなりました・・(笑 】
「・・・あっちゃ~・・ダメじゃん・・本当のこと言っちゃ・・」
これ、noisy の第一声です・・ティム・アトキン氏のポイントを知った時の・・です。いや、自分のことは思いっきり棚に上げちゃってますが・・。
いや、毎年のように「ここが狙い目」と書いて来ましたし、その言葉に騙されて?、フーリエのコンブ・オ・モワンヌを毎年しっかりご購入くださるお客様もいらっしゃるので、そんな言葉が思わず出てしまったんですね。
そりゃぁ・・その位は有りますよ・・いや、96点までは・・はい・・そう感じていました。だから狙い目だった訳です。
でも影響力が絶大な海外メディアが、そんな正直な評価をしてくれてしまいますと、noisy の立場が・・。外した評価をしてくれますと「ツッコミ」ようが有る訳なんですが、肯定しかできないとなりますと、
「・・なんだ・・追従してるだけじゃん・・」
とお客様には見えてしまうでしょう?
なのでこの手はもう使えなくなっちゃいましたが、確かにクロ・サン=ジャック並みのポテンシャルを秘めているのがフーリエさんのコンブ・オ・モワンヌです。・・飲みたいですね~~!
以下は以前のレヴューです。
-----
【ここが狙い目です!】 最大94ポイントまでメディアの評価が付いているコンブ・オ・モワンヌです。狙い目になるべきキュヴェです。何せ、クロ・サン=ジャックの次の格ですし、価格がまだこんな感じですからね。お買い得感はあると思います。
何しろ今は中国勢が強いです。10年前ならまだボルドー一辺倒で、いいとこ、「ロマネ=コンティに氷を入れて飲んでいる」などと滅茶苦茶に言われていましたが、今はもう・・凄いです。
特にフーリエ、ルーミエ、エマニュエル・ルジェ、セシル・トランブレイ辺りの引きは物凄いです。フーリエは香港の顧客向けにクロ・サン=ジャックの特別キュヴェ(セントネール)を仕立てている位です。それでも、2017年もののクロ・サン=ジャックはグリオット=シャンベルタンと同じ評価(=デカンター誌)ですから、
「どんだけ~!?」
と絶叫するのが正しいように思ってしまいます。
以下は2017年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.のレヴューです。
━━━━━

【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】
ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2018 Chambolle-Musigny 1er Cru Gruenchers Vieilles Vignes
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・グリュアンシェル・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【93ポイントでも非常に高い・・と思っていましたが、94ポイントとは・・絶句です・・】
非常に高い評価のシャンボール=ミュジニー1級です。ボンヌ=マールの南にある「1級レ・フュエ」「1級レ・クラ」は・・もう憧れの畑になっているかと思いますが、その下のたった0.47ヘクタールしかない、本当に小さな「1級デリエール・ラ・グランジュ」を抱えるように存在しているのが、このグリュアンシェルです。
2017年もののグリュアンシェルは、アレン・メドゥズ氏やアントニオ・ガローニ氏が93ポイントも付けていまして、
「あら~・・そんなに高い評価になったんだ・・」
と、それまでの noisy自身が持っていたジャン=マリのグリュアンシェルのイメージを超えて来た感が有りました。
ところがですね・・2018年ものに至っては、ティム・アトキン氏もアントニオ・ガローニ氏も揃って94ポイントとアップしていて・・驚きました。アレン・メドゥズ氏もおそらくは評価しているはずと・・探してみましたが、今のところは発見に至ってはいません。
しかし、皆さんはもしかしたら・・
「なんだ・・94点か・・」
と思っているかもしれませんが、テイスターにとっては、
「96点以上を付けるには、自分自身を納得させられる確かな理由が必要になる超グレートワインへの境界」
なんですね。
ですので、95.5点と96点では、その0.5点の差の根拠をしっかり見つめている訳です。なので、明らかに2018年もののコンブ・オ・モワンヌやシェルボードの評価の高さは、常識の範囲内じゃない・・と言うことになります。
そして93点から94点へ・・と言うロケーションは、その「超グレート」と決めつけるだけの根拠が自身で見つけられなかったが、そのスタートラインに立ったことは確実だ・・と言う意味が込められていると思います。
因みに、シャンボール=ミュジニーの大家、大人気ドメーヌである、あのジョルジュ・ルーミエさんの今では超希少な2018年「シャンボール=ミュジニー・レ・クラ」ですが、ティム・アトキン氏の評価はなんと、
「93 Points!」
です。つまり単純な点比べでは勝っていることになっちゃいます。
でもルーミエさんの「シャンボール=ミュジニー・レ・ザムルーズ2018年」はティム・アトキン氏の評価はなんと・・
「96 Points」
ですし、ヴィノスでは98 Points ですので・・面目躍如と言うことろでしょうか。
相当に素晴らしい出来になったと想像される2018年ものです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ヨクヨク調べてみると色んな事が判って来ます。非常に面白い存在のキュヴェです。しかも評価も高い!】 たった0.29ヘクタールほどしか持っていない1級グリュアンシェルです。バーガウンドが上値93ポイントと、非常に高い評価をしています。
また、ちょっと面白いのは、フーリエ所有の村名シャンボールのキュヴェが一応存在する(した?)んですが、これが1級グリュアンシェルの約倍の面積ほどを所有していました。何故か今はネゴスラベルでのリリースなんですが、これがデカンター誌の2017年ブルゴーニュ・ヴィンテージ・プレヴューで、95ポイントと高く評価され、「A taste of the top 2017 Burgundies」として掲載されているんですね。
まぁ、ティム・アトキンさんが実際に1級グリュアンシェルを飲まれたか、それとも少なくて飲めなかったかは判りませんが、基本ジュヴレの造り手で有るジャン=マリ・フーリエさんが、発酵が自由にならないと言われる唯我独尊スタイルのシャンボールの葡萄を「手懐けた」様子が伺えると思うんですね。そしてバーガウンドの93ポイントですから・・。
このグリュアンシェルは、ボンヌ=マールの南に接する1級レ・フュエの下部に僅かに接し、レ・クラの東、下部、すぐのところに存在する1級畑です。
因みにルーミエさんの2017年、シャンボール=ミュジニー・レ・クラは・・いや~・・誰もが欲しい稀有で素晴らしいワインですよね。これは、
バーガウンド 91~94 ポイント
アドヴォケイト 92~94 ポイント
ヴィノス 92~94 ポイント
と言う評価でして、フーリエさんのグリュアンシェル2017年は僅かに及ばなかったのか?・・と言う仕上がりを想像させてくれます。(ルーミエさんの2017年のご案内は来月、11月のヌーボー前後になりそうです。・・頑張りましょう・・)
なので先の件、村名の95ポイントと言う、考えられないような評価と合わせてみると、俄然、興味が湧いてきませんか?
そして、フーリエさんの1級としますと、「まだこの価格で購入できるうちが花」かもしれません。是非ご検討くださいませ。
以下は2017年村名ジュヴレV.V.のレヴューです。
━━━━━
【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】 ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2018 Gevrey-Chambertin 1er Cru Cherbaudes Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・シェルボード・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【昔はnoisyも呆れるほど・・沢山有ったはずのシェルボードですが、ティム・アトキン氏96ポイントの2018年は・・たったこれだけの数です。】
確かにクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットにも入れているので、単品販売分は・・!これだけです。その昔はもう、
「シェルボードは・・ちょっと売り辛いんだよね・・」
などと感じていたワインです。
とは言え、クロ・ド・ベズの北に接するマジ=シャンベルタン直下の畑で、クロ・ド・ベズと接するか・・しないか・・みたいなロケーションの畑ですから、感性の人「ジャン=マリ」に掛れば、神品になってしまうかもしれませんよね?
2017年ものの、アレン・メドゥズ氏の93ポイントにも驚きましたが、2018年ものはティム・アトキン氏は96ポイントで、なんとグリオット=シャンベルタンと同評価!
そう言われてみればこの数年、シェルボードの入荷数が激減しています。2010年以降は上級キュヴェのテイスティングがほぼ出来ない入荷数になっていましたが、それでもしばらくは価格も安く、数も多かった訳です。
2018年もののドメーヌもの、フーリエのワインは、テイスティングがほぼされないブルゴーニュ・ブランを除けば、村名のジュヴレ=シャンベルタン、モレ=サン=ドニ・クロ・ソロンの「93ポイント」が最低点ですから、
「言ってしまえば、どれを買っても、飲んでも、大当たり確実」
なのかもしれません。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【バーガウンドの93ポイントは素晴らしい!・・これ、滅茶高い評価です!】 ブルゴーニュ専門家で有りながら、ブルゴーニュには非常に厳しい評価をしているのがバーガウンドのメドーさんです。
2017年のシェルボードは高値で93ポイントの評価がなされています。でも、これ・・低く見えるかもしれませんが、バーガウンドとしますと滅茶高い点なんですね。
これ、例えばルーミエさんのあの超希少で凄い評価が普通のミュジニーと評価を比べてみますと、2000年のミュジニーと同評価です。まぁ、確かに2000年のブルゴーニュの赤は低評価では有りました。noisy的には決してそうでは有りませんでしたが・・。
話は飛んでしまいますが、バーガウンドでは、ルーミエさんのミュジニーの評価が結構に上下していまして、偉大なヴィンテージと前評判の高かった1996年ものが95ポイントでした・・が、翌年の1997年ものは89ポイントです・・(T.T
1998年・・猫さえ跨いで避けてしまうと言われたヴィンテージですが、その1998年ものは94ポイントと復活・・です。なので、確かに1997年ものは平板でタイトな味わいのものが当初は多かった・・としてもですね、noisy 的には
「バーガウンドは良く判らない・・」
と、ちょっと思ってます。
話しを戻しますと、言わば、2000年のルーミエさんのミュジニーと同レベルの評価、と言うことになります。ルーミエさんのボンヌ=マールに比較しますと2006年のボンヌ=マールがちょうど93ポイントで同レベル・・です。
なので、その辺を見ていただけましたら、バーガウンド的にはこの評価がかなり高いものだということは判るかな・・と思います。飲めないのでちょっと苦しいレヴューでは有りますが・・すみません。
以下は2017年村名ジュヴレV.V.のレヴューです。
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【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】 
ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
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【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
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【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2018 Gevrey-Chambertin 1er Cru Clos St.-Jacques Vieilles Vignes Set
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・クロ・サン=ジャック・ヴィエイユ・ヴィーニュ・セット
【ついにグリオット=シャンベルタンをも超越?・・ティム・アトキンMWは97ポイントとグラン・クリュをも超えて来ました!】
まぁ、ティム・アトキンMW としますと、2017年も2018年もクロ・サン=ジャックは97ポイントですので、グリオット=シャンベルタンのポイントを1ポイント下げただけ・・なのかもしれません。
しかしながら97ポイントと言うのはもう、ブルゴーニュワインにとっては「夢の評価」ですから・・はい。その昔、PKさんの時代はあのジョルジュ・ルーミエさんでさえ、良くて90点台前半が普通だった・・訳です。ベタボメしながら80点台が普通・・でした。嘘じゃないですよ・・例えばグレートイヤー、1985年のルーミエさんのボンヌ=マールは88点、レザムルーズがようやく90点、シャンボール=ミュジニー村名が85点です。アンリ・ジャイエの1985年はエシェゾーが93点、クロパラとブリュレが91点、トップ・キュヴェのリシュブールが96点でした。この1985年、トップだったのはやはりD.R.Cで、ロマネ=コンティ100点、ラ・ターシュ98点、リッシュブール96点 etc. です。まぁPKさんの評価は、最高の年の最高の出来のワインを100点として、畑のヒエラルキーで最高点を決め、そこからの加点は無く減点法で決めていた感が有ります。
なので、ティム・アトキンMWの点の付け方は、ある意味新鮮でした・・と言うか、驚きでした。noisy としますと「しっくりくる」と言うか、同類かな?・・と思わせるような安心感が有ります。勿論ですが、そのワインの評価そのものが異なることは有るとしてもです。
フーリエさんのクロ・サン=ジャックは100年超の畑が集中する部分は、キュヴェ・セントネールと言うスペシャル・キュヴェにする場合が多いので、言ってみれば・・いや、その他の部分も相当なV.V.では有るんですが、セカンド的なイメージがあるかもしれません。
しかしながらセントネールの評価を見ると、そのクレジットが無い普通のクロ・サン=ジャックとほぼ変わらないのが不思議では有ります。
まぁ、フーリエさんのクロ・サン=ジャック、グリオット=シャンベルタンと言いますと、ブルゴーニュを代表するトップ・キュヴェですので、
「・・いつかは飲みたい!」
と思われるに違い在りません・・が、とにかくゲット出来ないことには始まりませんよね。お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【何とグリオット=シャンベルタンV.V.と同評価!プルミエ・クリュの最高峰です!】 あくまでデカンター誌、ティム・アトキンM.W.によるところでは有りますが、Vintage preview: Burgundy 2017 において、グリオット=シャンベルタンV.V.が97ポイントでこのクロ・サン=ジャックと同じ評点です。
また、2017年のトップは、
1.シャンベルタン デュガ=ピィ 99ポイント
2.ロマネ=コンティ D.R.C. 98ポイント
2.ミュジニー ルーミエ 98ポイント
2.シャンベルタン ドニ・モルテ 98ポイント
2.リッシュブール ユドロ=ノエラ 98ポイント
の5アイテムで、その他は97ポイントの評価と言うことになります。この97ポイント圏内には、まさに絢爛なアイテムが沢山ある訳ですが、その一角をこのクロ・サン=ジャック2017年が占めた・・と言うことになろうかと思います。あくまでデカンター誌の評価です。
この、グリオット=シャンベルタンと同等・・と言う評価は、実際にそのように評価が有る・無いにかかわらず、ブローカー市場では何年も前からそのようになっていました。もうグリオットと価格が変わらないんですね。
で、凄いのは・・他のコラムでも書きましたが、中国向けにクロ・サン=ジャック・キュヴェ・セントネールをフーリエはリリースし始めています。これは希少な区画の中から100年超の古木由来の葡萄のみで仕込んだキュヴェです。
言ってしまえば、本来はクロ・サン=ジャックの主体となるべきキュヴェで、フランソワ・ラマルシュのグランド・リュで言えば、「元ラ・ターシュの区画のみで仕込んだ特別キュヴェ」と同様ですよね。
この非常に古い樹のみを別で仕込むとすると、
「もしかしたら普通のクロ・サン=ジャックの品質が落ちてしまうのでは?」
と想像してしまうかもしれません。
現実は・・真実はその通りなのかもしれません。でも、このように・・もう、本当に、
「ジュヴレのトップワイン同様の評価」
をされていることが驚きなんですね。
さらに突っ込んでしまえば、100年超の古木以外の樹も、平均樹齢が実に80年超なんですね・・。この辺りも含め、ジャン=マリの熟練の技が相まって、このようになっているんじゃないでしょうか。
なので、出来ることなら、デカンター誌さんも、
「キュヴェ・セントネールも・・テイスティング評価してよ!」
と思ってしまうのは、単なるワインファンの欲望でしか無いのかもしれません。・・誰か飲ませてくれないかな~・・と希望を持っているんですが・・いかがでしょう・・?
以下は2017年村名ジュヴレV.V.のレヴューです。
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【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】
ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2018 Morey-St.-Denis Clos Solon Vieilles Vignes
モレ=サン=ドニ・クロ・ソロン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【ドメーヌものでもっともリーズナブルでお買い得なキュヴェです!なんと・・2018年ものはティム・アトキン氏、93ポイント!】--以前のレヴューです。
これも少なくてとてもじゃないが飲めなくなってしまったリーズナブルなドメーヌものです。リーズナブルとは言っても大台越えでは有ります・・がフーリエ品質ですので仕方が無いところです。
海外メディアの評価を探しますと上値で90ポイントと言う感じです。非常に珍しいことですが、アドヴォケイトとバーガウンドがほぼ同じ評価をしています。大抵の場合、ここは結構に上下差が有ります。
クロ・ソロンは、1級ラ・リオットの下部に接するヴィラージュ格の畑です。比較的重量感のある肉付きの良い味わいに仕上がることが多いです。
しかし、そこはフーリエですから・・鈍重に仕上がることは無いでしょう。リアルワインガイドが高く評価した2007年ものは、
「明らかに 1er の品質でこのワインのこれまでの最高の品質」
と褒めたたえ、90~91 の評点を付けています。おそらくですが、ここさえ超えた可能性のある2017年ものかと想像しています。ご検討くださいませ。
以下は2017年村名ジュヴレV.V.のレヴューです。
━━━━━

【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】
ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
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【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2018 Griotte-Chambertin Grand Cru Vieilles Vignes Set
グリオット=シャンベルタン・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ・セット
【グリオット=シャンベルタン・・・ややタイトなクロ・ド・ベズ・・でもその見事な芳香にクラっと来てしまう早熟なキュヴェ??】
フーリエのトップ・キュヴェです。まぁ・・マット・クレイマーさんは比較早熟だと・・決めつけていますが、noisy 的にはそんなことは無いと思っています。最もシャンボールの村のワインような長命さは無いとも感じてはいますが、けっして若飲みして全てが判るような単純な組成だとも思っていません。5年ほどのエイジングだけで飲んでもそのことはちゃんと感じられると思いますよ。「若すぎたと・・」
やはり、クロ・ド・ベズ直下に有り、シャンベルタン直下のシャルム=シャンベルタンとも接している、最高のロケーションな訳ですね。そして、北に接するシャペル=シャンベルタンも、南に接するシャルム=シャンベルタンも、元はと言えば、それなりの収穫量を得ていた畑なんですね。なので・・そちらは幾分「緩い」味わい・・です(・・言い過ぎ?)。しかしながら何故かグリオットだけは、シャルムやシャペルほどの収穫量が昔から得られなかったようで、畑が葡萄の量を制限してしまう・・良いワイン造りには持ってこいの畑で有り、量を造るには向いていない畑だった訳です。
なので、グリオットは若いうちには中々・・判り辛い面を持っているんですが、若い時分でも濃密なアロマを発するので、その判り辛い複雑な一面がマスキングされてしまう・・と言うのも有るかと感じています。
まぁ、若いうちから判りやすくて豪放さと繊細さの両方が出ていれば、最初から高い点が付けられるのでしょうが、2018年ものが持つある種の「厚さ」もマスキングに手を貸したのかな・・と思っています。なので、決してクロ・サン=ジャックに劣っているとは思っていません。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】 非常に高い評価のグリオット=シャンベルタンです。しかも0.6ヘクタールの所有ですので、とてもじゃないですが沢山は出来ません。姿を余り見ないのも仕方が無いところです。
メディアの評価は、デカンター誌が97ポイント、アドヴォケイト誌が93~95ポイントと、結構に幅の有るものになっています。まだ仕上がったばかりですし、テイスターたちもプレ=アライブ状態でテイスティングしていますので、読み切れない部分が有るのかもしれませんね。
フーリエの場合、このグリオット=シャンベルタンとクロ・サン=ジャックは、いつも素晴らしかったです・・いや、昔の話しです。上級キュヴェが物凄いのは・・ある意味、当然のこととも捉えられます。しかし、ドメーヌが本当の意味で評価されるには、下から上まで全てが「アウトスタンディング」になってから・・なんですよね。
フーリエのワインは、今は本当に下から上まで共通しています。どれか一つ、二つだけが良くて、それ以外は今一つ・・・では高い評価は得られないのがこの世界の掟。そんなことを長く続けていると、ドメーヌの経営もおかしくなってしまうと言う厳しい歴史が有ります。
希少なキュヴェです。買えた方は非常に幸運!・・ご検討くださいませ。
以下は2017年村名ジュヴレV.V.のレヴューです。
━━━━━
【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】

ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2018 Chambertin Grand Cru Vieilles Vignes (Jean-Marie Fourrier)
シャンベルタン・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ(ジャン=マリ・フーリエ)
【非常に希少です!】
欲しいかどうかは別としても、
「・・ん・・やっぱり飲んでみたい!・・」
と思われるでしょうね。
この先、シャンベルタンは10万円以下で買えない時代が来ると思いますし、レ・ザムルーズもグラン・クリュ評価が普通になってしまいましたので、有象無象の造り手ネゴスは別としても、超有名な造り手のものは間違いなくそうなってしまうでしょうし、
「ブルゴーニュのグラン・クリュ」
となったら・・もうどうにもならなくなってしまうかもしれません。お金持ちのお友達を沢山作っておきたいところ・・では有ります。
2017 シャンベルタン 97 points Decanter
2017 マジ=シャンベルタン96 points Decanter
2017 ラトリシエール=シャンベルタン 97 points Decanter
と言うのが見つかったメディア評価です。因みにプレアライヴァルの評価で、2017年のドメーヌもの、クロ・サン=ジャックが、デカンター誌で97Points、ジャスパー・モリス氏が95~97Ponts、アドヴォケイト誌が93~95Points ですんで、ドメーヌものとの差は言われるほどは無い・・と見えてしまいます。
まぁ、ジュヴレのグラン・クリュは本拠ですから・・おそらくは凄い仕上がりでしょう。レ・ザムルーズやエシェゾー・・飲んでみたいです。ルーミエさんのレ・ザムルーズは何度も飲めてますが、フーリエさんのは・・経験が無いですから・・。是非誰か、よろしくお願いいたします!・・(^^;;
以下は2011年もののラトリシエールのレヴューです。
-----━━━━━━━━━
【貴重なラトリシエールはネゴスとして造りました!・・フーリエの野望達成の象徴?】
概ねですが、94~95Points が上限で評価されているようです。まぁ、アドヴォケイトが樽からの試飲で92~94Points と評価したのが効いているのかもしれません。
日本にはほんの僅かしか入らなかった・・と言うか、noisy は正規品が有ったのかさえ判りません。
そもそも1級クロ・サン=ジャック、特級グリオット=シャンベルタンなど、ジュヴレの名立たる銘醸畑を所有し、呆れかえるような価格にもなっていますが、ジュヴレの盟主になるためには、やはりシャンベルタンやクロ・ド・ベズ、そしていくつかのグラン・クリュがラインナップに必要なのでしょう。
2011年頃より買い葡萄でのワインをラインナップしていますが、すでにシャンベルタン、マゾワイエールと言った垂涎のクリュをリリースしており、このラトリシエールもその一環かと思います。
フーリエのワインと言うだけで、ワインの価格は吊り上がってしまいますが、今回は非常にリーズナブルに・・市場価格よりもx札1枚はお得かと思われます。noisy も飲んだことがないのでコメントは差し控えますが、悪いことは無いでしょう。
1999年~2000年がリリースされた頃は、noisy はフーリエのグリオットを3~4ケース仕入れていました・・って、誰も買わなかったんですよね。当時はトーメンさんだったんですが・・だから貰えたんです。たった15年ほど前のことなんですけどね・・。世の中は変わるものです。ご検討くださいませ。
● 2018 Bourgogne Blanc
ブルゴーニュ・ブラン
【コート・ド・ニュイの白って、こういうものです!美味しいと思う・・・】・・少なくて飲めないので大昔のレヴューを引っ張り出しました・・すみません。なんと2005年もののレヴューです。
とても良い出来だと思います。ふっくらしていて、冷たいトロプカルなフルーツと黄色味の強いフルーツがたんまりです・・・
「ん?・・・いつもと書き方が違うんじゃない??」
と思われるかもしれませんが、はい、そうですね。
このブルゴーニュ・シャルドネは、今まで扱わなかったんですが、2005年のニュイがとても良いと自身でも判断できたので仕入れてみた訳です。その結果、「良い年のニュイのシャルドネ」っぽさが綺麗に感じられて、出だしの感想で始まったんです。
「ピノ・ノワールは熱で熟し、シャルドネは光で熟す」
などとブルゴーニュでは言われるそうです。本当かどうかは判りません。でも、コート=ドールにあって、コート・ド・ニュイと言うのはピノ・ノワールが秀逸であり、コート・ド・ボーヌはシャルドネが秀逸であることは、皆さん周知の事実です。当然ながら、たまたま畑の組成がそれぞれの品種に向いている訳です。でも、
「コート・ド・ニュイの方がより積算温度は高いはず」
だと noisy は感じています。
上記をアクティブに解せば、
「ピノ・ノワールは熱で熟させ、シャルドネは光で熟させる」
と、より素晴らしいワイン用の葡萄に仕上がる・・・ということになり、より積算温度の低い(と思われる)石灰土壌中心のコート・ド・ボーヌのシャルドネの方が、より冷ややかな果実酸と果実味を得ることが可能になっているんじゃないかな?と思っているわけです。
「何だかなぁ・・・いつもより、やけに説明口調だし、何か有ったのかな?」
と思われるかもしれません。・・・いや、ニュイのシャルドネは、やっぱりニュイのテロワールを表しているんだよ!というようなことを言いたいだけで、ボーヌのシャルドネとはやっぱり違うんだということを、頭のどこかに置いて飲んで欲しいな、と思っているんです。単にこっちが好きでそちらは今一好みじゃないに留まらず、理解しよう、受け入れようとする気持ちの持ちようがよりワインを美味しくしてくれ、自身を成長させてくれるはずなんです。
「トロピカル、黄色味の強いフルーツ」 = 「カルフォルニア」「チリ」
というような、ちょっと単純な発想をされると極端過ぎ・・・というか、せっかくテロワールのつぶやきを受け取っているのに、曲解してしまって真実を受け損なってしまうと思うからです。おまけに、
「ボーヌのシャルドネに比較すればやや酸が弱め」
などと書くと、余計、そのように思われてしまうので・・・(^^;;
また、新樽によると思われる樽の香りもある程度感じるはずです・・・・なんて書くと、
「なんだよぉ・・・」
ってことにも成りかねず・・・
ニュイの造り手の中には、ピノ・ノワールの上級キュヴェにいきなり新樽を当てることはせず、シャルドネやアリゴテにいったん通してから使用する場合が有ります。そんな訳で、ボーヌのシャルドネに比較すると樽のニュアンスがやや多めに感じられることが有るんですよ。これは時間とともに溶け込んでゆきますが、特徴の一つでもある訳ですね。
そんな訳で、ワイン会などのブラインド・テイスティングであれば、やっぱりニュイのシャルドネが出ないとは限らない訳ですから、樽香がやや強めだからクラシックな仕上げの若いムルソー・・・なんて単純な思考に留まらず、ワイン感を高めて欲しいな、と思います。意外にニュイの白ワインは沢山あるぞ!モン・リュイザン然り、ヴージョ・ブラン、ミュジニー・ブラン、ニュイ・サンにも・・・ね。勿論、オート=コートにも有るし、かのビゾのヴィオレットも!そんな訳で、
「このブルゴーニュ・ブランは思いっきり有り!ニュイ・ブランの囁きを聞いてみよう!」
是非飲んでみてください。多くの方に受け入れられる味わいだと思います。お奨めします!
● 2017 Mazis-Chambertin Grand Cru Vieilles Vignes (Jean-Marie Fourrier)
マジ=シャンベルタン・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ(ジャン=マリ・フーリエ)
● 2017 Bonnes-Mares Grand Cru Vieilles Vignes (Jean-Marie Fourrier)
ボンヌ=マール・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ(ジャン=マリ・フーリエ)
【非常に希少です!】
欲しいかどうかは別としても、
「・・ん・・やっぱり飲んでみたい!・・」
と思われるでしょうね。
この先、シャンベルタンは10万円以下で買えない時代が来ると思いますし、レ・ザムルーズもグラン・クリュ評価が普通になってしまいましたので、有象無象の造り手ネゴスは別としても、超有名な造り手のものは間違いなくそうなってしまうでしょうし、
「ブルゴーニュのグラン・クリュ」
となったら・・もうどうにもならなくなってしまうかもしれません。お金持ちのお友達を沢山作っておきたいところ・・では有ります。
2017 シャンベルタン 97 points Decanter
2017 マジ=シャンベルタン96 points Decanter
2017 ラトリシエール=シャンベルタン 97 points Decanter
と言うのが見つかったメディア評価です。因みにプレアライヴァルの評価で、2017年のドメーヌもの、クロ・サン=ジャックが、デカンター誌で97Points、ジャスパー・モリス氏が95~97Ponts、アドヴォケイト誌が93~95Points ですんで、ドメーヌものとの差は言われるほどは無い・・と見えてしまいます。
まぁ、ジュヴレのグラン・クリュは本拠ですから・・おそらくは凄い仕上がりでしょう。レ・ザムルーズやエシェゾー・・飲んでみたいです。ルーミエさんのレ・ザムルーズは何度も飲めてますが、フーリエさんのは・・経験が無いですから・・。是非誰か、よろしくお願いいたします!・・(^^;;
以下は2011年もののラトリシエールのレヴューです。
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【貴重なラトリシエールはネゴスとして造りました!・・フーリエの野望達成の象徴?】
概ねですが、94~95Points が上限で評価されているようです。まぁ、アドヴォケイトが樽からの試飲で92~94Points と評価したのが効いているのかもしれません。
日本にはほんの僅かしか入らなかった・・と言うか、noisy は正規品が有ったのかさえ判りません。
そもそも1級クロ・サン=ジャック、特級グリオット=シャンベルタンなど、ジュヴレの名立たる銘醸畑を所有し、呆れかえるような価格にもなっていますが、ジュヴレの盟主になるためには、やはりシャンベルタンやクロ・ド・ベズ、そしていくつかのグラン・クリュがラインナップに必要なのでしょう。
2011年頃より買い葡萄でのワインをラインナップしていますが、すでにシャンベルタン、マゾワイエールと言った垂涎のクリュをリリースしており、このラトリシエールもその一環かと思います。
フーリエのワインと言うだけで、ワインの価格は吊り上がってしまいますが、今回は非常にリーズナブルに・・市場価格よりもx札1枚はお得かと思われます。noisy も飲んだことがないのでコメントは差し控えますが、悪いことは無いでしょう。
1999年~2000年がリリースされた頃は、noisy はフーリエのグリオットを3~4ケース仕入れていました・・って、誰も買わなかったんですよね。当時はトーメンさんだったんですが・・だから貰えたんです。たった15年ほど前のことなんですけどね・・。世の中は変わるものです。ご検討くださいませ。
● 2015 Gevrey-Chambertin 1er Cru Clos Saint-Jacques Cuvee Centenaire
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネール
【ドメーヌ・フーリエのトップワインはグリオット=シャンベルタンV.V.では無かった!!樹齢百年超の超古木の葡萄のみで仕込まれた特別なクロ・サン=ジャックです!】
折に触れてはちょいちょいと言葉の端に出していた激レアなワインです。ネット上でも日本語で書かれたページはnoisyのページしか見当たらないことでしょう。通常年で2樽のみ、しかもマグナムが170本、ジェロボアムが数本、ブティーユは150~170本ほどの生産量で、しかも昨今経済アニマルと化した中国(香港)へほとんどが流れてしまうと言う、希少なワインです。
まぁ、むしろ中国専用・・と言って良いかもしれず、noisy も目を皿のようにして探していましたが中々ゲット出来なかったキュヴェです。中国向けのマグナム、ジェロボアムには、特別に花模様のエチケットがあしらわれたようですが、ブティーユにはそのような細工は無いようです。
2010年頃から造っているようですが、数件在る日本の正規エージェントさん向けには案内さえ無いと思われます。尋ねたところで、
「キュヴェ・サントネール?・・何ですそれ?」
と返されるのがオチで、情報を得たいと思ったところでどうにもならなかったと言う状況でした。
そんな中、イギリスに本社の在るエージェントが持っていたと思われる「ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネール 」を何とかゲットできました。「ヴィエイユ・ヴィーニュ」と言う記載では無く、「キュヴェ・サントネール」・・つまり、「100年のキュヴェ」と言う名称です。これも想像ですがおそらく香港の支社が権利を持っていたと思われます・・が、実際にどこに在庫していたのかは判りません。
そんな訳ですので、
「正規品では無い」
です。
また、正規品では無いので、
「品質保障もできません」
と言わざるを得ない状況です。
ご注文される場合には重々承知の上、お願い申し上げます。
勿論ですが、noisy も外観からコンディションチェックをしていまして、ものすごく良い状態だと判断しています。色合いも健全、美しい照りを確認しています。
「少し濃いのかな~?」
と思っていたんですが、決して濃くないですね。普通のクロ・サン=ジャックV.V.のエチケットの「ヴィエイユ・ヴィーニュ」の部分が「キュヴェ・サントネール」に変わっただけ・・のような、とてもシンプルな仕上がりですので、
「・・間違えたらどうしよう・・」
と言うような心配は在りますが、そもそも普通のクロ・サン=ジャックなど残っていないので、2016年が届いていない今のところにおいては杞憂に終わりそうです。
まぁ、経済的にも、ワイン市場の拡張的にも調子の良かった日本ですが、さすがに息切れ状況は否めず、アメリカ市場から奪った「貴重なブルゴーニュワインの権利」を中国に譲っている最中と想像されます。このキュヴェ・サントネールもそんな状況の日本を見限り、高価でも吸収してしまう中国市場に供給されているのでしょう。
いずれにしましても、ブティーユ、マグナム、ジェロボーム合わせて、生産量の多い年で300本超しか存在しないワインです。
そんな状況ですから、「テイスティングした」「飲んだことが有る」などと言う話しには全くならないですよね。ラ・ロマネやロマネ=コンティの1/20以下の生産量で、ジャン=マリが精魂込めて仕上げたと思われる極上ブルゴーニュワインです。
今回は noisy も余り利益を乗せずに販売させていただくことにしました。おそらくではありますが、正規エージェントさんから購入できたと仮定するなら「13~16万円ほど」で仕上がるはずです。海外からもし見つかるとするなら、その位のプライスで購入できるでしょう。しかし手数料やらなんやらを見れば、この位は掛かってしまうかもしれませんね。何より、
「品物自体が無い」
のが現状で、プライスは上がる方への一方通行です。
海外の評価は2015年はまだ見当たらず、2014年ものが有りました。
「ワイン・アドヴォケイト 96~98/100 Points 2022~2050」
しっかり飲んでるよな~・・鼻が利くと言うかアドヴォケイト!・・ちょっと悔しいす・・
ですので、もしどうしても欲しい方がいらっしゃいましたら、上記の文章をご了承いただいた上でお早めにゲットされてください。次回のご案内がもし出来たとしてもこのプライスでは絶対に無理です。激レアこの上無し!2016年は造れたのかもまだ不明なキュヴェ・サントネールです。
● 2018 Bonnes-Mares Grand Cru Vieilles Vignes (Jean-Marie Fourrier)
ボンヌ=マール・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ(ジャン=マリ・フーリエ)
【ティム・アトキン氏は96ポイント!シャンベルタンと同じです!】
ネゴスのボンヌ=マール2018年です。何ともやり切れないようなプライスですよね・・。
まぁ、ルーミエさんのボンヌ=マールはすでに10万円を超えてしまいましたが、アドヴォケイトもティム・アトキン氏も、ヴィノスも・・揃いも揃って・・2018年ものに97ポイント、付けています。2014~2015年も同様な感じでした。
フーリエ・ネゴスのボンヌ=マールは2017年がファーストだったと思いますので、まだリリースされてから日が浅く、評価も揃っていないですが、2018年で96ポイントは立派じゃないかと思います。
以下は以前のレヴューです。
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【非常に希少です!】
欲しいかどうかは別としても、
「・・ん・・やっぱり飲んでみたい!・・」
と思われるでしょうね。
この先、シャンベルタンは10万円以下で買えない時代が来ると思いますし、レ・ザムルーズもグラン・クリュ評価が普通になってしまいましたので、有象無象の造り手ネゴスは別としても、超有名な造り手のものは間違いなくそうなってしまうでしょうし、
「ブルゴーニュのグラン・クリュ」
となったら・・もうどうにもならなくなってしまうかもしれません。お金持ちのお友達を沢山作っておきたいところ・・では有ります。
2017 シャンベルタン 97 points Decanter
2017 マジ=シャンベルタン96 points Decanter
2017 ラトリシエール=シャンベルタン 97 points Decanter
と言うのが見つかったメディア評価です。因みにプレアライヴァルの評価で、2017年のドメーヌもの、クロ・サン=ジャックが、デカンター誌で97Points、ジャスパー・モリス氏が95~97Ponts、アドヴォケイト誌が93~95Points ですんで、ドメーヌものとの差は言われるほどは無い・・と見えてしまいます。
まぁ、ジュヴレのグラン・クリュは本拠ですから・・おそらくは凄い仕上がりでしょう。レ・ザムルーズやエシェゾー・・飲んでみたいです。ルーミエさんのレ・ザムルーズは何度も飲めてますが、フーリエさんのは・・経験が無いですから・・。是非誰か、よろしくお願いいたします!・・(^^;;
以下は2011年もののラトリシエールのレヴューです。
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【貴重なラトリシエールはネゴスとして造りました!・・フーリエの野望達成の象徴?】
概ねですが、94~95Points が上限で評価されているようです。まぁ、アドヴォケイトが樽からの試飲で92~94Points と評価したのが効いているのかもしれません。
日本にはほんの僅かしか入らなかった・・と言うか、noisy は正規品が有ったのかさえ判りません。
そもそも1級クロ・サン=ジャック、特級グリオット=シャンベルタンなど、ジュヴレの名立たる銘醸畑を所有し、呆れかえるような価格にもなっていますが、ジュヴレの盟主になるためには、やはりシャンベルタンやクロ・ド・ベズ、そしていくつかのグラン・クリュがラインナップに必要なのでしょう。
2011年頃より買い葡萄でのワインをラインナップしていますが、すでにシャンベルタン、マゾワイエールと言った垂涎のクリュをリリースしており、このラトリシエールもその一環かと思います。
フーリエのワインと言うだけで、ワインの価格は吊り上がってしまいますが、今回は非常にリーズナブルに・・市場価格よりもx札1枚はお得かと思われます。noisy も飲んだことがないのでコメントは差し控えますが、悪いことは無いでしょう。
1999年~2000年がリリースされた頃は、noisy はフーリエのグリオットを3~4ケース仕入れていました・・って、誰も買わなかったんですよね。当時はトーメンさんだったんですが・・だから貰えたんです。たった15年ほど前のことなんですけどね・・。世の中は変わるものです。ご検討くださいませ。
● 2018 Vosne-Romanee aux Reas Vieille Vignes (Jean-Marie Fourrier)
ヴォーヌ=ロマネ・オー・レア・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【ティム・アトキン氏は91ポイント!数の無いヴォーヌ=ロマネ村名です!】
中国の性で価格が暴騰したブルゴーニュワインですが、まぁ・・年内や2018年ものは無理としても、将来的には落ち着いた価格になることを願っています。公称数億人の人口の倍が実際のところじゃないか?・・などと噂される、かの大国ですから、その1%でもブルゴーニュワインファンが生まれてしまうと・・世渡りが上手く無い日本人はもう飲めないことになってしまうでしょう。実際、D.R.C.やルロワなどの超高級ブルゴーニュワインは、普通にはとても流通させられない状況です。
それでも長い間、見つめ続けている「ドメーヌ・フーリエ」のジャン=マリですから、決して彼が浮ついた気持ちでやっていくことは無いと感じてもいます。どちらかと言えば、
「一歩ずつ」
橋を叩いて渡るタイプに近い・・と思います。
2018年のヴォーヌ=ロマネ・オ・レアは、M.W.のティム・アトキンさんが91ポイント付けていました。中々に評価が出てこないメゾンものですので有難いですよね。数量は無いので・・すみません。
● 2018 Charmes-Chambertin Grand Cru Vieilles Vignes (Jean-Marie Fourrier)
シャルム=シャンベルタン・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【非常に希少です!】
欲しいかどうかは別としても、
「・・ん・・やっぱり飲んでみたい!・・」
と思われるでしょうね。
この先、シャンベルタンは10万円以下で買えない時代が来ると思いますし、レ・ザムルーズもグラン・クリュ評価が普通になってしまいましたので、有象無象の造り手ネゴスは別としても、超有名な造り手のものは間違いなくそうなってしまうでしょうし、
「ブルゴーニュのグラン・クリュ」
となったら・・もうどうにもならなくなってしまうかもしれません。お金持ちのお友達を沢山作っておきたいところ・・では有ります。
2018年ものは相当良さそうです。シャルム=シャンベルタン2018はヴィノスで94点と言う評価ですが、下手をすると3年以内に飲めと言いかねない方が2022年から2034年までの飲み頃を示唆していますので、非常に良質のタンニンを感じているのでしょう。
ティム・アトキン氏は93ポイントですが、やはりシャンベルタンクラスには及ばなかったと言うことで、反対にラトリシエール2018年にはシャンベルタン並みの96ポイントも付けていますので、2018年はシャルムよりもマゾワイエールの方が良かったのかも・・などとも思ってしまいました。
以下は2011年もののラトリシエールのレヴューです。
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【貴重なラトリシエールはネゴスとして造りました!・・フーリエの野望達成の象徴?】
概ねですが、94~95Points が上限で評価されているようです。まぁ、アドヴォケイトが樽からの試飲で92~94Points と評価したのが効いているのかもしれません。
日本にはほんの僅かしか入らなかった・・と言うか、noisy は正規品が有ったのかさえ判りません。
そもそも1級クロ・サン=ジャック、特級グリオット=シャンベルタンなど、ジュヴレの名立たる銘醸畑を所有し、呆れかえるような価格にもなっていますが、ジュヴレの盟主になるためには、やはりシャンベルタンやクロ・ド・ベズ、そしていくつかのグラン・クリュがラインナップに必要なのでしょう。
2011年頃より買い葡萄でのワインをラインナップしていますが、すでにシャンベルタン、マゾワイエールと言った垂涎のクリュをリリースしており、このラトリシエールもその一環かと思います。
フーリエのワインと言うだけで、ワインの価格は吊り上がってしまいますが、今回は非常にリーズナブルに・・市場価格よりもx札1枚はお得かと思われます。noisy も飲んだことがないのでコメントは差し控えますが、悪いことは無いでしょう。
1999年~2000年がリリースされた頃は、noisy はフーリエのグリオットを3~4ケース仕入れていました・・って、誰も買わなかったんですよね。当時はトーメンさんだったんですが・・だから貰えたんです。たった15年ほど前のことなんですけどね・・。世の中は変わるものです。ご検討くださいませ。
● 2018 Latricieres-Chambertin Grand Cru Vieilles Vignes (Jean-Marie Fourrier)
ラトリシエール=シャンベルタン・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ(ジャン=マリ・フーリエ)
【ティム・アトキン氏はシャンベルタンと同ポイントの96ポイント!】
上級キュヴェは本当に全てが1~2本の割り当てなので・・ドメーヌものよりもむしろメゾンものの方が飲めない状況では有ります。
ですが2018年ものは何故か・・日本の取り扱いエージェントが増えているんですね。もう早速、ドメーヌものを引いて来たエージェントさんも居り、少々混乱が起きているようです。
やはりフーリエさんのワインはどちらも扱いたいのかとは思いますが、普通の何もない状況なら・・考えられないことでは有ります。
推測するに、やはり中国向けが流れているんじゃないかと・・。香港がこんな状態ですので、イギリス系のインポーターが香港に事務所を開いていたものが、この混乱の最中に逃げ出した・・そしてキャンセルせざるを得なくなった・・・それをハイエナした・・と言うことかなと。
2018年のラトリシエールは、ティム・アトキン氏は・・何とシャンベルタン2018年と同評価の96ポイントでした!・・おやおや・・これはさらに風雲急を告げて来た感じもしますが、
「・・確かめたい・・」
ですよね~。
どうも最近のワイン屋さんは「熱」が感じられないと思いませんか?・・まぁ、noisy にも同じことを言われるかもしれませんが、
「どうなったのか?」
と言うような興味が薄れてしまったら終わりじゃないか・・と思うんですけどね。・・ご検討くださいませ。
以下は2011年もののラトリシエールのレヴューです。
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【貴重なラトリシエールはネゴスとして造りました!・・フーリエの野望達成の象徴?】
概ねですが、94~95Points が上限で評価されているようです。まぁ、アドヴォケイトが樽からの試飲で92~94Points と評価したのが効いているのかもしれません。
日本にはほんの僅かしか入らなかった・・と言うか、noisy は正規品が有ったのかさえ判りません。
そもそも1級クロ・サン=ジャック、特級グリオット=シャンベルタンなど、ジュヴレの名立たる銘醸畑を所有し、呆れかえるような価格にもなっていますが、ジュヴレの盟主になるためには、やはりシャンベルタンやクロ・ド・ベズ、そしていくつかのグラン・クリュがラインナップに必要なのでしょう。
2011年頃より買い葡萄でのワインをラインナップしていますが、すでにシャンベルタン、マゾワイエールと言った垂涎のクリュをリリースしており、このラトリシエールもその一環かと思います。
フーリエのワインと言うだけで、ワインの価格は吊り上がってしまいますが、今回は非常にリーズナブルに・・市場価格よりもx札1枚はお得かと思われます。noisy も飲んだことがないのでコメントは差し控えますが、悪いことは無いでしょう。
1999年~2000年がリリースされた頃は、noisy はフーリエのグリオットを3~4ケース仕入れていました・・って、誰も買わなかったんですよね。当時はトーメンさんだったんですが・・だから貰えたんです。たった15年ほど前のことなんですけどね・・。世の中は変わるものです。ご検討くださいませ。
● 2018 Bourgogne Pinot Noir Jean-Marie Fourrier
ブルゴーニュ・ピノ・ノワール ジャン=マリ・フーリエ
【いつも超美味しい村名ジュヴレ=シャンベルタンのセカンド的な位置付けは2018年も健在!5年後に飲んだら大感激は間違い無し!しかもとてもリーズナブルです!ティム・アトキン氏は90点でした!】

こんなにリーズナブルなフーリエのA.C.ブルを販売させていただくのは、一体、いつ以来なんだろう・・と思って調べてみました。
すると、2011年ものが4000円ほどでしたが、2012年ものが5000円オーバーでした。なので、4千円台はもしかしたら初めてかもしれません。
因みに昨年ご案内の2017年ものは6390円ですから・・25パーセントも値下げと言う計算になってしまいます。
まぁ、このような値下げは有難くも有り、でも商売上は単純には1/4の売上ダウンを意味しますから、決して喜んでばかりもいられない訳です。
ましてやこの10年ほどは、フーリエのワインは村名ジュヴレ=シャンベルタン以外、まともには飲めていない訳です。2008年までは、かなりのアイテムをテイスティングさせていただき・・結構苦労しながら販売させていただいていましたので・・2009年ものからは物凄い勢いで売れ始めましたが、2009年ものA.C.ブルは3000円位だったことを思えば、
「ワインの価格って本当に流動的!」
と思ってしまいます。
色合いも非常にフーリエ的な色彩です。深淵なしっとりした、赤と黒が印象的です。透明 + 半透明 なミネラリティがバランス良く内包されているような感じに見えますよね。それに精緻ささえ漂っているかの如くです。
口に含んでみると・・やはりフーリエの見事な味わいです。やや重厚なチェリー的果実にベリーのトッピング・・。ほんのり鉄っぽく、しかし重くなり過ぎない感じ。充実していますがフーリエ的な軽やか過ぎないエレガントさが非常に心地良いです。
毎年、基準・指標としてのテイスティングをしている村名ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の到着はまだ後になりますが、しなやかさやエレガンスが隅々にまで行き渡っていると感じる村名ジュヴレに比べてしまえば、セカンド的な立ち位置かと感じるこの振る舞いは仕方が無いでしょう。
これも毎年言っているような気がしてきましたが、このA.C.ブルはむしろ、
「村名ジュヴレ=シャンベルタンよりも後年になってから飲むべき」
です。
その方が確実に美味しくいただけます。5年ほどですね。最も今でも美味しく飲めないと言う訳ではありませんよ。若い段階の村名ジュヴレが見せる見事な振る舞いに「寄せる」には、それだけ必要・・と言うことになります。
そして多くの場合、5年後の村名ジュヴレは、香りこそ・・「おおっ!・・さすが!」と感じるに違いないんですが、味わいの方は香りほどには開いて行かないので、
「・・まだ早かったか・・」
と残念な気持ちになってしまうことが多い訳です。
ですので、5年後のこのA.C.ブルと村名ジュヴレを同時比較すれば、A.C.ブルの方が美味しい!・・と判断する可能性が高いんですね。
しかしながら10年後はどうでしょうね・・結構同じ位の評価にはなるかと思いますが、村名ジュヴレのエレガンスが勝って感じられるので、その分が上と言うことになるでしょう。
この素晴らしいA.C.ブル2018年を美味しく飲むには、この厳しい夏の暑さが引いて2週間ほど経った頃から半年間ほど・・が第一回目のチャンスです。それ以後はやはり最低でも3年後でしょうし、出来るなら5年後以降をお薦めします。
因みにM.W.のティム・アトキン氏は90Pointsと評価しています。ヴィノスのガローニさんは例のごとく飲み頃2020~2023などと戯けたことを言ってるので評価は書きません。是非この機会にご購入いただき、秋口に飲んでいただくのがお勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【貴重なA.C.ブルゴーニュ赤!こちらは基本、ジュヴレより長めに休ませてください。】 ここのところは全く飲めていないA.C.ブルゴーニュの赤です。まぁ、村名ジュヴレV.V.2017の色合いを見れば、2016年ものよりもより熟しているのは見て取れるかと思います。この位の果実の熟度バランスは、神様アンリ・ジャイエとほぼ同様です・・ので、飲むとどこかに神様がいらっしゃるような感じがするのでしょう。似ちゃいませんが、「いる」んですよね・・。
フーリエのワインで有りながらもこちらはネゴスもの、ジャン=マリのクレジットです。でも、ドメーヌもの同様に畑を管理しています。海外メディアの批評を見ますと、概ね88Points ほどのようです(バーガウンド等)。これは、リアルワインガイドの評価基準に慣れた方には低く見えるかもしれませんが、バーガウンド基準でみると「結構に高い評価」です。
因みに・・今も思い出しますが、2006年のこのワイン、物凄いワインでした!・・それを飲んで「たまげて」しまい、その他のキュヴェを立て続けに開け、
「フーリエがついに来た!」
と、新着でご案内することになったんですね。
深みでは村名ジュヴレV.V.には叶わないですが、充実したミネラリティに支えられたピュアな味わいは今も普遍であると思います。いつもは少なくてご迷惑をお掛けしているキュヴェですが、決して後悔しない選択かと思います。ご検討くださいませ。
以下は2017年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.のレヴューです。
━━━━━
【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】 ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2014 Vosne-Romanee aux Reas Vieille Vignes (Jean-Marie Fourrier)
ヴォーヌ=ロマネ・オー・レア・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【ヴォーヌ=ロマネをジャン=マリが造るとこうなるのか・・と、きっと理解できるはずです!】
ティム・アトキン氏は91Points と、中々の評価のヴォーヌ=ロマネ・オー・レアです。正規には入っているはずですが、案内すらありません。どうなっちゃってるんでしょうね。なので、ブローカーから仕入れてみたという訳です。
ご存じの通りオー・レアは、その昔は「ジャン・グロ」、今は「ミシェル・グロ」の看板で1級クロ・デ・レアの南に接しニュイ=サン=ジョルジュ村の方角へとつながる「村名」のリューディです。幾分軽くなりますが似たニュアンスは有りますよね。
飲もうと思って仕入れはするんですが、買えても少量なので残念ながら今のところ試飲には至っておりません。
また日本には非常に少ないですが、チラホラは入っているように見受けられます。ジュヴレのスターであるフーリエが、ブルゴーニュの王道で有るヴォーヌ=ロマネをどう理解しているのか・・知りたいと思いません?
2014年は2015年と共に輝かしいヴィンテージとして後々語られると思います。2015年よりも良いかも・・しれませんね。ぜひご検討くださいませ。
● 2017 Bourgogne Pinot Noir Jean-Marie Fourrier
ブルゴーニュ・ピノ・ノワール ジャン=マリ・フーリエ
【貴重なA.C.ブルゴーニュ赤!こちらは基本、ジュヴレより長めに休ませてください。】
ここのところは全く飲めていないA.C.ブルゴーニュの赤です。まぁ、村名ジュヴレV.V.2017の色合いを見れば、2016年ものよりもより熟しているのは見て取れるかと思います。この位の果実の熟度バランスは、神様アンリ・ジャイエとほぼ同様です・・ので、飲むとどこかに神様がいらっしゃるような感じがするのでしょう。似ちゃいませんが、「いる」んですよね・・。
フーリエのワインで有りながらもこちらはネゴスもの、ジャン=マリのクレジットです。でも、ドメーヌもの同様に畑を管理しています。海外メディアの批評を見ますと、概ね88Points ほどのようです(バーガウンド等)。これは、リアルワインガイドの評価基準に慣れた方には低く見えるかもしれませんが、バーガウンド基準でみると「結構に高い評価」です。
因みに・・今も思い出しますが、2006年のこのワイン、物凄いワインでした!・・それを飲んで「たまげて」しまい、その他のキュヴェを立て続けに開け、
「フーリエがついに来た!」
と、新着でご案内することになったんですね。
深みでは村名ジュヴレV.V.には叶わないですが、充実したミネラリティに支えられたピュアな味わいは今も普遍であると思います。いつもは少なくてご迷惑をお掛けしているキュヴェですが、決して後悔しない選択かと思います。ご検討くださいませ。
以下は2017年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.のレヴューです。
━━━━━
【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】 ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2017 Morey-St.-Denis Clos Solon Vieilles Vignes
モレ=サン=ドニ・クロ・ソロン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【ドメーヌものでもっともリーズナブルでお買い得なキュヴェです!】
これも少なくてとてもじゃないが飲めなくなってしまったリーズナブルなドメーヌものです。リーズナブルとは言っても大台越えでは有ります・・がフーリエ品質ですので仕方が無いところです。
海外メディアの評価を探しますと上値で90ポイントと言う感じです。非常に珍しいことですが、アドヴォケイトとバーガウンドがほぼ同じ評価をしています。大抵の場合、ここは結構に上下差が有ります。
クロ・ソロンは、1級ラ・リオットの下部に接するヴィラージュ格の畑です。比較的重量感のある肉付きの良い味わいに仕上がることが多いです。
しかし、そこはフーリエですから・・鈍重に仕上がることは無いでしょう。リアルワインガイドが高く評価した2007年ものは、
「明らかに 1er の品質でこのワインのこれまでの最高の品質」
と褒めたたえ、90~91 の評点を付けています。おそらくですが、ここさえ超えた可能性のある2017年ものかと想像しています。ご検討くださいませ。
以下は2017年村名ジュヴレV.V.のレヴューです。
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【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】
ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2017 Gevrey-Chambertin Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】

ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2017 Gevrey-Chambertin 1er Cru Cherbaudes Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・シェルボード・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【バーガウンドの93ポイントは素晴らしい!・・これ、滅茶高い評価です!】
ブルゴーニュ専門家で有りながら、ブルゴーニュには非常に厳しい評価をしているのがバーガウンドのメドーさんです。
2017年のシェルボードは高値で93ポイントの評価がなされています。でも、これ・・低く見えるかもしれませんが、バーガウンドとしますと滅茶高い点なんですね。
これ、例えばルーミエさんのあの超希少で凄い評価が普通のミュジニーと評価を比べてみますと、2000年のミュジニーと同評価です。まぁ、確かに2000年のブルゴーニュの赤は低評価では有りました。noisy的には決してそうでは有りませんでしたが・・。
話は飛んでしまいますが、バーガウンドでは、ルーミエさんのミュジニーの評価が結構に上下していまして、偉大なヴィンテージと前評判の高かった1996年ものが95ポイントでした・・が、翌年の1997年ものは89ポイントです・・(T.T
1998年・・猫さえ跨いで避けてしまうと言われたヴィンテージですが、その1998年ものは94ポイントと復活・・です。なので、確かに1997年ものは平板でタイトな味わいのものが当初は多かった・・としてもですね、noisy 的には
「バーガウンドは良く判らない・・」
と、ちょっと思ってます。
話しを戻しますと、言わば、2000年のルーミエさんのミュジニーと同レベルの評価、と言うことになります。ルーミエさんのボンヌ=マールに比較しますと2006年のボンヌ=マールがちょうど93ポイントで同レベル・・です。
なので、その辺を見ていただけましたら、バーガウンド的にはこの評価がかなり高いものだということは判るかな・・と思います。飲めないのでちょっと苦しいレヴューでは有りますが・・すみません。
以下は2017年村名ジュヴレV.V.のレヴューです。
━━━━━
【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】 
ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2017 Gevrey-Chambertin 1er Cru Combe aux Moines Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・コンブ・オ・モワーヌ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【ここが狙い目です!】
最大94ポイントまでメディアの評価が付いているコンブ・オ・モワンヌです。狙い目になるべきキュヴェです。何せ、クロ・サン=ジャックの次の格ですし、価格がまだこんな感じですからね。お買い得感はあると思います。
何しろ今は中国勢が強いです。10年前ならまだボルドー一辺倒で、いいとこ、「ロマネ=コンティに氷を入れて飲んでいる」などと滅茶苦茶に言われていましたが、今はもう・・凄いです。
特にフーリエ、ルーミエ、エマニュエル・ルジェ、セシル・トランブレイ辺りの引きは物凄いです。フーリエは香港の顧客向けにクロ・サン=ジャックの特別キュヴェ(セントネール)を仕立てている位です。それでも、2017年もののクロ・サン=ジャックはグリオット=シャンベルタンと同じ評価(=デカンター誌)ですから、
「どんだけ~!?」
と絶叫するのが正しいように思ってしまいます。
以下は2017年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.のレヴューです。
━━━━━

【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】
ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
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【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2017 Chambolle-Musigny 1er Cru Gruenchers Vieilles Vignes
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・グリュアンシェル・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【ヨクヨク調べてみると色んな事が判って来ます。非常に面白い存在のキュヴェです。しかも評価も高い!】
たった0.29ヘクタールほどしか無い1級グリュアンシェルです。バーガウンドが上値93ポイントと、非常に高い評価をしています。
また、ちょっと面白いのは、フーリエ所有の村名シャンボールのキュヴェが一応存在する(した?)んですが、これが1級グリュアンシェルの約倍の面積ほどを所有していました。何故か今はネゴスラベルでのリリースなんですが、これがデカンター誌の2017年ブルゴーニュ・ヴィンテージ・プレヴューで、95ポイントと高く評価され、「A taste of the top 2017 Burgundies」として掲載されているんですね。
まぁ、ティム・アトキンさんが実際に1級グリュアンシェルを飲まれたか、それとも少なくて飲めなかったかは判りませんが、基本ジュヴレの造り手で有るジャン=マリ・フーリエさんが、発酵が自由にならないと言われる唯我独尊スタイルのシャンボールの葡萄を「手懐けた」様子が伺えると思うんですね。そしてバーガウンドの93ポイントですから・・。
このグリュアンシェルは、ボンヌ=マールの南に接する1級レ・フュエの下部に僅かに接し、レ・クラの東、下部、すぐのところに存在する1級畑です。
因みにルーミエさんの2017年、シャンボール=ミュジニー・レ・クラは・・いや~・・誰もが欲しい稀有で素晴らしいワインですよね。これは、
バーガウンド 91~94 ポイント
アドヴォケイト 92~94 ポイント
ヴィノス 92~94 ポイント
と言う評価でして、フーリエさんのグリュアンシェル2017年は僅かに及ばなかったのか?・・と言う仕上がりを想像させてくれます。(ルーミエさんの2017年のご案内は来月、11月のヌーボー前後になりそうです。・・頑張りましょう・・)
なので先の件、村名の95ポイントと言う、考えられないような評価と合わせてみると、俄然、興味が湧いてきませんか?
そして、フーリエさんの1級としますと、「まだこの価格で購入できるうちが花」かもしれません。是非ご検討くださいませ。
以下は2017年村名ジュヴレV.V.のレヴューです。
━━━━━
【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】 ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2017 Gevrey-Chambertin 1er Cru Clos St.-Jacques Vieilles Vignes And Others Set(GC-CSJ GC-ChB)
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・クロ・サン=ジャック・ヴィエイユ・ヴィーニュ他全2本セット(GC-CSJ GC-ChB)
【何とグリオット=シャンベルタンV.V.と同評価!プルミエ・クリュの最高峰です!】
あくまでデカンター誌、ティム・アトキンM.W.によるところでは有りますが、Vintage preview: Burgundy 2017 において、グリオット=シャンベルタンV.V.が97ポイントでこのクロ・サン=ジャックと同じ評点です。
また、2017年のトップは、
1.シャンベルタン デュガ=ピィ 99ポイント
2.ロマネ=コンティ D.R.C. 98ポイント
2.ミュジニー ルーミエ 98ポイント
2.シャンベルタン ドニ・モルテ 98ポイント
2.リッシュブール ユドロ=ノエラ 98ポイント
の5アイテムで、その他は97ポイントの評価と言うことになります。この97ポイント圏内には、まさに絢爛なアイテムが沢山ある訳ですが、その一角をこのクロ・サン=ジャック2017年が占めた・・と言うことになろうかと思います。あくまでデカンター誌の評価です。
この、グリオット=シャンベルタンと同等・・と言う評価は、実際にそのように評価が有る・無いにかかわらず、ブローカー市場では何年も前からそのようになっていました。もうグリオットと価格が変わらないんですね。
で、凄いのは・・他のコラムでも書きましたが、中国向けにクロ・サン=ジャック・キュヴェ・セントネールをフーリエはリリースし始めています。これは希少な区画の中から100年超の古木由来の葡萄のみで仕込んだキュヴェです。
言ってしまえば、本来はクロ・サン=ジャックの主体となるべきキュヴェで、フランソワ・ラマルシュのグランド・リュで言えば、「元ラ・ターシュの区画のみで仕込んだ特別キュヴェ」と同様ですよね。
この非常に古い樹のみを別で仕込むとすると、
「もしかしたら普通のクロ・サン=ジャックの品質が落ちてしまうのでは?」
と想像してしまうかもしれません。
現実は・・真実はその通りなのかもしれません。でも、このように・・もう、本当に、
「ジュヴレのトップワイン同様の評価」
をされていることが驚きなんですね。
さらに突っ込んでしまえば、100年超の古木以外の樹も、平均樹齢が実に80年超なんですね・・。この辺りも含め、ジャン=マリの熟練の技が相まって、このようになっているんじゃないでしょうか。
なので、出来ることなら、デカンター誌さんも、
「キュヴェ・セントネールも・・テイスティング評価してよ!」
と思ってしまうのは、単なるワインファンの欲望でしか無いのかもしれません。・・誰か飲ませてくれないかな~・・と希望を持っているんですが・・いかがでしょう・・?
以下は2017年村名ジュヴレV.V.のレヴューです。
━━━━━

【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】
ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
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【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
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【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2017 Griotte-Chambertin Grand Cru Vieilles Vignes and Others Set(GR-C GC-ChB BRG-Rg)
グリオット=シャンベルタン・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ他全3本セット(GR-C GC-ChB BRG-Rg)
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
非常に高い評価のグリオット=シャンベルタンです。しかも0.6ヘクタールの所有ですので、とてもじゃないですが沢山は出来ません。姿を余り見ないのも仕方が無いところです。
メディアの評価は、デカンター誌が97ポイント、アドヴォケイト誌が93~95ポイントと、結構に幅の有るものになっています。まだ仕上がったばかりですし、テイスターたちもプレ=アライブ状態でテイスティングしていますので、読み切れない部分が有るのかもしれませんね。
フーリエの場合、このグリオット=シャンベルタンとクロ・サン=ジャックは、いつも素晴らしかったです・・いや、昔の話しです。上級キュヴェが物凄いのは・・ある意味、当然のこととも捉えられます。しかし、ドメーヌが本当の意味で評価されるには、下から上まで全てが「アウトスタンディング」になってから・・なんですよね。
フーリエのワインは、今は本当に下から上まで共通しています。どれか一つ、二つだけが良くて、それ以外は今一つ・・・では高い評価は得られないのがこの世界の掟。そんなことを長く続けていると、ドメーヌの経営もおかしくなってしまうと言う厳しい歴史が有ります。
希少なキュヴェです。買えた方は非常に幸運!・・ご検討くださいませ。
以下は2017年村名ジュヴレV.V.のレヴューです。
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【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】

ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
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【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2017 Echezeaux Grand Cru Vieilles Vignes (Jean-Marie Fourrier)
エシェゾー・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ(ジャン=マリ・フーリエ)
● 2017 Latricieres-Chambertin Grand Cru Vieilles Vignes (Jean-Marie Fourrier)
ラトリシエール=シャンベルタン・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ(ジャン=マリ・フーリエ)
● 2017 Chambolle-Musigny 1er Cru les Amoureuses Vieilles Vignes (Jean-Marie Fourrier)
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・ザムルーズ・ヴィエイユ・ヴィーニュ(ジャン=マリ・フーリエ)
● 2017 Chambertin Grand Cru Vieilles Vignes (Jean-Marie Fourrier)
シャンベルタン・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ(ジャン=マリ・フーリエ)
【非常に希少です!】
欲しいかどうかは別としても、
「・・ん・・やっぱり飲んでみたい!・・」
と思われるでしょうね。
この先、シャンベルタンは10万円以下で買えない時代が来ると思いますし、レ・ザムルーズもグラン・クリュ評価が普通になってしまいましたので、有象無象の造り手ネゴスは別としても、超有名な造り手のものは間違いなくそうなってしまうでしょうし、
「ブルゴーニュのグラン・クリュ」
となったら・・もうどうにもならなくなってしまうかもしれません。お金持ちのお友達を沢山作っておきたいところ・・では有ります。
2017 シャンベルタン 97 points Decanter
2017 マジ=シャンベルタン96 points Decanter
2017 ラトリシエール=シャンベルタン 97 points Decanter
と言うのが見つかったメディア評価です。因みにプレアライヴァルの評価で、2017年のドメーヌもの、クロ・サン=ジャックが、デカンター誌で97Points、ジャスパー・モリス氏が95~97Ponts、アドヴォケイト誌が93~95Points ですんで、ドメーヌものとの差は言われるほどは無い・・と見えてしまいます。
まぁ、ジュヴレのグラン・クリュは本拠ですから・・おそらくは凄い仕上がりでしょう。レ・ザムルーズやエシェゾー・・飲んでみたいです。ルーミエさんのレ・ザムルーズは何度も飲めてますが、フーリエさんのは・・経験が無いですから・・。是非誰か、よろしくお願いいたします!・・(^^;;
以下は2011年もののラトリシエールのレヴューです。
━━━━━
【貴重なラトリシエールはネゴスとして造りました!・・フーリエの野望達成の象徴?】
概ねですが、94~95Points が上限で評価されているようです。まぁ、アドヴォケイトが樽からの試飲で92~94Points と評価したのが効いているのかもしれません。
日本にはほんの僅かしか入らなかった・・と言うか、noisy は正規品が有ったのかさえ判りません。
そもそも1級クロ・サン=ジャック、特級グリオット=シャンベルタンなど、ジュヴレの名立たる銘醸畑を所有し、呆れかえるような価格にもなっていますが、ジュヴレの盟主になるためには、やはりシャンベルタンやクロ・ド・ベズ、そしていくつかのグラン・クリュがラインナップに必要なのでしょう。
2011年頃より買い葡萄でのワインをラインナップしていますが、すでにシャンベルタン、マゾワイエールと言った垂涎のクリュをリリースしており、このラトリシエールもその一環かと思います。
フーリエのワインと言うだけで、ワインの価格は吊り上がってしまいますが、今回は非常にリーズナブルに・・市場価格よりもx札1枚はお得かと思われます。noisy も飲んだことがないのでコメントは差し控えますが、悪いことは無いでしょう。
1999年~2000年がリリースされた頃は、noisy はフーリエのグリオットを3~4ケース仕入れていました・・って、誰も買わなかったんですよね。当時はトーメンさんだったんですが・・だから貰えたんです。たった15年ほど前のことなんですけどね・・。世の中は変わるものです。ご検討くださいませ。
● 2017 Bourgogne Blanc
ブルゴーニュ・ブラン
【コート・ド・ニュイの白って、こういうものです!美味しいと思う・・・】・・少なくて飲めないので大昔のレヴューを引っ張り出しました・・すみません。なんと2005年もののレヴューです。
とても良い出来だと思います。ふっくらしていて、冷たいトロプカルなフルーツと黄色味の強いフルーツがたんまりです・・・
「ん?・・・いつもと書き方が違うんじゃない??」
と思われるかもしれませんが、はい、そうですね。
このブルゴーニュ・シャルドネは、今まで扱わなかったんですが、2005年のニュイがとても良いと自身でも判断できたので仕入れてみた訳です。その結果、「良い年のニュイのシャルドネ」っぽさが綺麗に感じられて、出だしの感想で始まったんです。
「ピノ・ノアールは熱で熟し、シャルドネは光で熟す」
などとブルゴーニュでは言われるそうです。本当かどうかは判りません。でも、コート・ドールにあって、コート・ド・ニュイと言うのはピノ・ノアールが秀逸であり、コート・ド・ボーヌはシャルドネが秀逸であることは、皆さん周知の事実です。当然ながら、たまたま畑の組成がそれぞれの品種に向いている訳です。でも、
「コート・ド・ニュイの方がより積算温度は高いはず」
だと noisy は感じています。
上記をアクティブに解せば、
「ピノ・ノアールは熱で熟させ、シャルドネは光で熟させる」
と、より素晴らしいワイン用の葡萄に仕上がる・・・ということになり、より積算温度の低い(と思われる)石灰土壌中心のコート・ド・ボーヌのシャルドネの方が、より冷ややかな果実酸と果実味を得ることが可能になっているんじゃないかな?と思っているわけです。
「何だかなぁ・・・いつもより、やけに説明口調だし、何か有ったのかな?」
と思われるかもしれません。・・・いや、ニュイのシャルドネは、やっぱりニュイのテロワールを表しているんだよ!というようなことを言いたいだけで、ボーヌのシャルドネとはやっぱり違うんだということを、頭のどこかに置いて飲んで欲しいな、と思っているんです。単にこっちが好きでそちらは今一好みじゃないに留まらず、理解しよう、受け入れようとする気持ちの持ちようがよりワインを美味しくしてくれ、自身を成長させてくれるはずなんです。
「トロピカル、黄色味の強いフルーツ」 = 「カルフォルニア」「チリ」
というような、ちょっと単純な発想をされると極端過ぎ・・・というか、せっかくテロワールのつぶやきを受け取っているのに、曲解してしまって真実を受け損なってしまうと思うからです。おまけに、
「ボーヌのシャルドネに比較すればやや酸が弱め」
などと書くと、余計、そのように思われてしまうので・・・(^^;;
また、新樽によると思われる樽の香りもある程度感じるはずです・・・・なんて書くと、
「なんだよぉ・・・」
ってことにも成りかねず・・・
ニュイの造り手の中には、ピノ・ノアールの上級キュヴェにいきなり新樽を当てることはせず、シャルドネやアリゴテにいったん通してから使用する場合が有ります。そんな訳で、ボーヌのシャルドネに比較すると樽のニュアンスがやや多めに感じられることが有るんですよ。これは時間とともに溶け込んでゆきますが、特徴の一つでもある訳ですね。
そんな訳で、ワイン会などのブラインド・テイスティングであれば、やっぱりニュイのシャルドネが出ないとは限らない訳ですから、樽香がやや強めだからクラシックな仕上げの若いムルソー・・・なんて単純な思考に留まらず、ワイン感を高めて欲しいな、と思います。意外にニュイの白ワインは沢山あるぞ!モン・リュイザン然り、ヴージョ・ブラン、ミュジニー・ブラン、ニュイ・サンにも・・・ね。勿論、オート=コートにも有るし、かのビゾのヴィオレットも!そんな訳で、
「このブルゴーニュ・ブランは思いっきり有り!ニュイ・ブランの囁きを聞いてみよう!」
是非飲んでみてください。多くの方に受け入れられる味わいだと思います。お奨めします!
● 2006 Gevrey-Chambertin 1er Cru Champeaux Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・シャンポー・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【フーリエの、あの2006年のトップ4です!】
出て来たシリーズです。非常に希少です・・
以下は2007年のご紹介時に書いた文章です。大したことは書いて無いですね・・。すみません。
━━━━━
不思議なもので、2006年以前は誰も見向きもしなかったフーリエのワインですが、現在では海外の評価も頂点に達しているようで、大した評価もついていない・・と言うか、あのPKさんがこき下ろしている80年代のフーリエでさえ、物凄い価格になっています。勿論、2005年もののグリオットやクロ・サン=ジャックなどは、
「・・・あのね~・・・そこまでは絶対に無いでしょ!」
と突っ込みを入れたくなるような感じです。やっぱりフーリエは2006年からだと、noisy的には確信を持っています。
で、昔(大昔)はnoisy も購入できていたトップ3、もしくはトップ4の、この1級シャンポーですが、何やらゴタゴタしているうちに、正規から購入できなくなってしまいました。
上からグリオット=シャンベルタンは誰もが認めるところ、2番目はクロ・サン=ジャックは妥当なところ、そして、コンブ・オ・モワンヌか、このシャンポーだと、noisy
は見ています。コンブ・オ・モワンヌの赤い粘土の印象より、シャンポーのやや白い石灰+αの方が上かもしれない・・とも思っているんですね。まあ、ヴィンテージによるかも・・しれませんけど!
で、2005年はここんとこ呑めていないものの、2004年や2006年の複数アイテムを何度か飲んでいますが、2004年と2006年では大違いです。覚えている限りにおいて、2005年は2006年に次ぐ仕上がりだと理解していますが、2006年の、あの実に美しく妖艶且つ繊細緻密な表現に、noisy
は首っ丈なんですね。
今回、ユーロの安い時に、「サクッ」とブローカーから仕入れたシャンポーV.V.2006をご紹介します。値上がりはしていますが、円が強い時期だったのが幸いで、結構リーズナブルに仕上がりました。
もう、二度とお目にかかれない・・・しかもnoisy しか言ってないような気がしますが、2006年はブルゴーニュ・ピノの素晴らしい出来の年、しかも、フーリエが、滅多に到達できない高みに達した年のトップ3~4のワインです。この機会を是非お見逃し無く!僅かに汚れの有る個体も見受けられますがコンディションも良いと思います。ご検討ください!.
● 2016 Bourgogne Blanc
ブルゴーニュ・ブラン
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】

何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2005 Gevrey-Chambertin 1er Cru Clos St.-Jacques Vieilles Vignes And Others Set
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・クロ・サン=ジャック・ヴィエイユ・ヴィーニュ他全2本セット
【何故か出て来ましたのでご案内です!!】
いや~・・昔の価格を調べるのも大変ですが、この頃はまだまだ安かったですね・・。でも干支もしっかり回ってしまっていますので、流石にその頃の価格では出すわけには行きません。
なので申し訳ありませんが、2016年のクロ・サン=ジャック1本のプライスより大幅に安い価格でご案内致しますので、ご希望がございましたらお早めにご検討ください。自画自賛になってしまいますが保存状態は非常に良いように見えます。エレガント系の淡目の色合いがほんのり熟した良い感じです。
2005年ジュヴレ1級クロ・サン=ジャック1本と2005年ジュヴレ1級シェルボード1本の計2本のセットです。


以下は2007年に書いたコラムより転載しています。
━━━━━
【やっぱり素晴らしい!!】Adv IWC
2005 Fourrier Gevrey Chambertin Clos St Jacques (94-95) 92-95
2005 Fourrier Griottes Chambertin(93-94) 93-95
2005 Fourrier Gevrey Chambertin Combe Aux Moines (92-93) 91-94
2005 Fourrier Morey St Denis Clos Sorbe (91-92) ----
2005 Fourrier Gevrey Chambertin Cherbaudes (91-92) 90-92
2005 Fourrier Chambolle Musigny les Gruenchers (91-92) 89-91
2005 Fourrier Gevrey Chambertin les Champeaux (90-91) 90-93
2005 Fourrier Chambolle Musigny (90-91) 87-89
2005 Fourrier Vougeot les Petits Vougeots (90-91) 87-89
2005 Fourrier Gevrey Chambertin les Goulots (89-91) 89-92
2005 Fourrier Gevrey Chambertin Aux Echezeaux (89-90) 89-91
2005 Fourrier Morey St Denis Clos Solon(88-89) 87-89
2005 Fourrier Gevrey Chambertin Champs Perrieres (88-90)
2005 Fourrier Gevrey Chambertin Vieilles Vignes ------ 88-91
余りに飲めないので、アドヴォケイトとIWCのポイントを参考にされてください。noisy が飲めたのは、村名ジュヴレ、シェルボード、シャンボール・レ・グリュアンシェルの3アイテムのみでした。
村名ジュヴレはまだ早いにせよ、ソフトで厚み有るテクスチュアで何とか美味しくいただけます。2004年もとても美味しかったが、確実に上回っていると思います。良い年ということで、かなり粘ったものの、数量が無いことと人気があることを理由に価格の交渉は出来ませんでした。
1級のジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードは、やや軽めに仕上がるテロワールながら、精緻さに満ちていて品が有ります。これはすぐには栓を抜かず、2年ほど置くのが良いと思います。
シャンボールの1級グルアンシェルは、ゾクっとしてしまうほど紫のアロマが深く、シャンボールとしては力強いタイプです。飲めなくは無いものの、こちらもタイミングを計りつつ、楽しんで欲しいと思います。
3アイテムに共通するのは、やはりフーリエらしいソフトで精緻なテクスチュア。まだ半透明な部分に色気を滲ませる手前の状態です。やっぱり旨いぞ!と思ってしまいました。
アドヴォケイトとIWCは、ものの見事に評価が揃っています。グリオットも流石ながら、クロ・サン=ジャックの大健闘が目立ちますね。ここは狙ってゆきたい所ですが・・・、今年は数も少ないため大変申し訳ない。グリオット=シャンベルタン2005はご尊顔さえ拝謁できない、という状況のようです。ほんの僅か・・・戴けなかったShopさんがほとんどだと巷の噂です。
お奨めしたいが数が無いので、ささやく程度にしておきます。来年はいったいどうなっちゃうのか、品質やら価格やらが心配な noisy でした。
● 2016 Bourgogne Pinot Noir Jean-Marie Fourrier
ブルゴーニュ・ピノ・ノワール ジャン=マリ・フーリエ
● 2016 Gevrey-Chambertin Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
● 2016 Morey-St.-Denis Clos Solon Vieilles Vignes
モレ=サン=ドニ・クロ・ソロン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
● 2016 Gevrey-Chambertin 1er Cru Cherbaudes Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・シェルボード・ヴィエイユ・ヴィーニュ
● 2016 Gevrey-Chambertin 1er Cru Combe aux Moines Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・コンブ・オ・モワーヌ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
● 2016 Chambolle-Musigny 1er Cru Gruenchers Vieilles Vignes
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・グリュアンシェル・ヴィエイユ・ヴィーニュ
● 2016 Gevrey-Chambertin 1er Cru Clos St.-Jacques Vieilles Vignes And Others Set
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・クロ・サン=ジャック・ヴィエイユ・ヴィーニュ他全2本セット
● 2016 Griotte-Chambertin Grand Cru Vieilles Vignes and Others Set
グリオット=シャンベルタン・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ他全3本セット(GR-C.GC-C.MSD)
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】

何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2015 Bourgogne Blanc
ブルゴーニュ・ブラン
● 2015 Bourgogne Pinot Noir Jean-Marie Fourrier
ブルゴーニュ・ピノ・ノワール ジャン=マリ・フーリエ
● 2015 Morey-St.-Denis Clos Solon Vieilles Vignes
モレ=サン=ドニ・クロ・ソロン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
● 2015 Gevrey-Chambertin Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】

上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減
● 2015 Vosne-Romanee aux Reas Vieille Vignes (Jean-Marie Fourrier)
ヴォーヌ=ロマネ・オー・レア・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【貴重なラトリシエールはネゴスとして造りました!・・フーリエの野望達成の象徴?】
概ねですが、94~95Points が上限で評価されているようです。まぁ、アドヴォケイトが樽からの試飲で92~94Points と評価したのが効いているのかもしれません。因みにあのティム・アトキン氏は96Points と振り切れちゃってます。
日本にはほんの僅かしか入らなかった・・と言うか、noisy は正規品が有ったのかさえ判りません。
そもそも1級クロ・サン=ジャック、特級グリオット=シャンベルタンなど、ジュヴレの名立たる銘醸畑を所有し、呆れかえるような価格にもなっていますが、ジュヴレの盟主になるためには、やはりシャンベルタンやクロ・ド・ベズ、そしていくつかのグラン・クリュがラインナップに必要なのでしょう。
2011年頃より買い葡萄でのワインをラインナップしていますが、すでにシャンベルタン、マゾワイエールと言った垂涎のクリュをリリースしており、このラトリシエールもその一環かと思います。
フーリエのワインと言うだけで、ワインの価格は吊り上がってしまいますが、今回は非常にリーズナブルに・・市場価格よりもx札1枚はお得かと思われます。noisy も飲んだことがないのでコメントは差し控えますが、悪いことは無いでしょう。
1999年~2000年がリリースされた頃は、noisy はフーリエのグリオットを3~4ケース仕入れていました・・って、誰も買わなかったんですよね。当時はトーメンさんだったんですが・・だから貰えたんです。たった15年ほど前のことなんですけどね・・。世の中は変わるものです。
一方のヴォーヌ=ロマネ・オー・レアは、noisy 自身も飲んでみたくて・・仕入れてみました。正規には入っているはずですが、案内すらありません。どうなっちゃってるんでしょうね。なので、ブローカーから仕入れてみたという訳です。
日本には非常に少ないですが、チラホラは入っているように見受けられます。ジュヴレのスターであるフーリエが、王道で有るヴォーヌ=ロマネをどう理解しているのか・・知りたいと思いません?ご検討くださいませ。
● 2015 Chambolle-Musigny 1er Cru Gruenchers Vieilles Vignes
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・グリュアンシェル・ヴィエイユ・ヴィーニュ
● 2015 Gevrey-Chambertin 1er Cru Cherbaudes Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・シェルボード・ヴィエイユ・ヴィーニュ
● 2015 Gevrey-Chambertin 1er Cru Combe aux Moines Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・コンブ・オ・モワーヌ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
● 2015 Gevrey-Chambertin 1er Cru Clos St.-Jacques Vieilles Vignes And Others Set
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・クロ・サン=ジャック・ヴィエイユ・ヴィーニュ他全3本セット
● 2015 Griotte-Chambertin Grand Cru Vieilles Vignes and Others Set
グリオット=シャンベルタン・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ他全3本セット
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】

上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2014 Latricieres-Chambertin Grand Cru Vieilles Vignes (Jean-Marie Fourrier)
ラトリシエール=シャンベルタン・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ(ジャン=マリ・フーリエ)
【貴重なラトリシエールはネゴスとして造りました!・・フーリエの野望達成の象徴?】
概ねですが、94~95Points が上限で評価されているようです。まぁ、アドヴォケイトが樽からの試飲で92~94Points と評価したのが効いているのかもしれません。因みにあのティム・アトキン氏は96Points と振り切れちゃってます。
日本にはほんの僅かしか入らなかった・・と言うか、noisy は正規品が有ったのかさえ判りません。
そもそも1級クロ・サン=ジャック、特級グリオット=シャンベルタンなど、ジュヴレの名立たる銘醸畑を所有し、呆れかえるような価格にもなっていますが、ジュヴレの盟主になるためには、やはりシャンベルタンやクロ・ド・ベズ、そしていくつかのグラン・クリュがラインナップに必要なのでしょう。
2011年頃より買い葡萄でのワインをラインナップしていますが、すでにシャンベルタン、マゾワイエールと言った垂涎のクリュをリリースしており、このラトリシエールもその一環かと思います。
フーリエのワインと言うだけで、ワインの価格は吊り上がってしまいますが、今回は非常にリーズナブルに・・市場価格よりもx札1枚はお得かと思われます。noisy も飲んだことがないのでコメントは差し控えますが、悪いことは無いでしょう。
1999年~2000年がリリースされた頃は、noisy はフーリエのグリオットを3~4ケース仕入れていました・・って、誰も買わなかったんですよね。当時はトーメンさんだったんですが・・だから貰えたんです。たった15年ほど前のことなんですけどね・・。世の中は変わるものです。
一方のヴォーヌ=ロマネ・オー・レアは、noisy 自身も飲んでみたくて・・仕入れてみました。正規には入っているはずですが、案内すらありません。どうなっちゃってるんでしょうね。なので、ブローカーから仕入れてみたという訳です。
日本には非常に少ないですが、チラホラは入っているように見受けられます。ジュヴレのスターであるフーリエが、王道で有るヴォーヌ=ロマネをどう理解しているのか・・知りたいと思いません?ご検討くださいませ。
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