ドメーヌ・フーリエ
フーリエ
フランス Domaine Fourrier ブルゴーニュ
● フーリエの2018年をご紹介させていただきます。2018年もののフーリエは日本でのインポーターさんの扱いが若干増えまして、3社ほどだったものが5社ほどに増えたようです。
ただし増えた扱いの多くは「ネゴスもの」が中心のようで、珠玉のグリオット=シャンベルタン、クロ・サン=ジャック等が新規参入社分に入ったかまでは不明です。

また仕上がり具合につきましては、このところ数年のベンチマークにしている「ジュヴレ=シャンベルタンV.V.」を飲む限りにおいて、
「何も言うことのない素晴らしい仕上がり!」
ですし、海外メディアからも2017年まで以上に高い評価を受けています。
例えばかのマスター・オブ・ワイン、ティム・アトキン氏は、ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックとコンブ・オ・モワンヌに「97 Points」、グリオット=シャンベルタン、シェルボードに「96 Points」と言う・・ちょっと呆れるような評価をしています。
そしてシャンボール1級レ・グリュアンシェルに「94 Points」、そしておまけに村名モレ=サン=ドニ・クロ・ソロンと、noisy のベンチマークアイテムである村名ジュヴレ=シャンベルタンV.V.にまで、「93 Points」 と大盤振る舞いです。
また、そんな評価はティム・アトキン氏だけなんじゃないか?・・と思われるかもしれませんが、アドヴォケイト誌もグリオット=シャンベルタンに「94~96 Points」の評価ですし、ブルゴーニュワインに厳しいアレン・メドゥズ氏でさえ、村名ジュヴレ=シャンベルタンV.V.に「89~91 Points」、ヴィノスも「90~92 Points」ですので、大きく異なっている訳でもありません。
そんな評価を見てみますと、クロ・サン=ジャックの非常に高い評価は長く不滅です。これは樹齢の高い樹が多いためかと思います。しかしながら、コンブ・オ・モワンヌもクロ・サン=ジャックと同じ「97 Points」ですから・・これはちょっと驚きですし、シェルボードもグリオット=シャンベルタンと同じ「96 Points」ですから・・
「・・一体どうなってるの?」
と言う疑問にも近い感情が生まれてしまいます。
でも、そこにはおそらく村名ジュヴレ=シャンベルタンV.V.2018年の味わいの中にも答えがあると思います。詳細はコラムにてご覧いただきましたら、
「やっぱり2018年フーリエは欲しい!」
と言うお気持ちになるんじゃないかと想像しますが・・それはきっと正解でしょう。是非ご検討くださいませ。毎年入荷数が減ってしまい困ってはいますが・・やはり、
「やっぱりフーリエはフーリエ!・・フーリエに近い味わいの造り手はいない!」
と、再確認しました。
(2020.11.05)
-----
フーリエの2017年をご紹介します。フーリエのワインを扱わせていただいてからほぼ20年ほどになりますが、やはり毎年待ち遠しい造り手です。
実際に日本でブレークしたのは2009年ものから・・と実感していますが、個人的には2006年ものを飲んで、
「今までのフーリエとは大きく違う!・・もの凄い表情とポテンシャル!」
と感じ、そのとんでもないオファー数量を仕入れることにした訳です。
また、リアルワインガイドで徳丸さんも2007年ものを飲んで驚かれ、
「凄い。もうともかく凄い。フーリエのワインが凄いことになっている・・」
で始まる造り手紹介の文で激賞し、また村名ジュヴレ=シャンベルタンV.V.2007年には、
「へたをすればグラン・クリュ・レベル」
と持ち上げました。

言ってしまえば、noisy 的にはそれから2年して、日本で大ブレークした・・と言う理解ですね。・・だって2007年も2008年ものも、インポーターさんレベルでは沢山余ってましたから・・、noisy はその余ったフーリエ2008年を、しこたま拾いまくっていた訳です。
それからどうでしょう・・8年ほど経過した2017年が入荷して来ました。以前ほどの滅茶苦茶な引きの強さでは無くなって来たか・・とは思います。ワインファンの方々もそこそこに飲まれたでしょう。そして大ファンになった方、アンチになられた方、さらには、大ファンだったが飲んで行くうちにアンチになられた方・・(^^;; またはその逆もいらっしゃると思います。
先日、昔からのお客様が、長くnoisy の店に寝ていた2005年のクロ・サン=ジャックを・・そう、この間、しら~っと新着に出した、アレです・・、早々に飲まれたそうです。
長くフーリエファンでいらしたのですが、この数年はだいぶ熱も冷め、2015~2016年ものはスルーされたようです。しかし、その長く寝ていたクロ・サン=ジャックを仲間と飲まれ、その余りの素晴らしさに驚き、冷めていた熱が再び燃え上がって来たようでした。
やはり、全てのワインには飲み頃が有り、またそれに合わせた「飲み方」も有ります。その「刹那を切り取った飲み方」は、個人の自由、やり方と言う観点からは正しいのですが、ワインに合わせず、自身の形に合わせた飲み方だけをした場合には、結果的に失敗してしまうことも大いにある訳です。
2005年のクロ・サン=ジャックは、収穫から14年目を迎え、かなり飲み頃に近付いていたと思われます。きっとかなり美味しかったんじゃないかと・・想像します。ちょっと妬けちゃいますが・・(^^;;
2017年ものが全て到着し、結局滅茶少なかった2016年ものとほぼ同様か、ほんの僅かに増えただけの数量で到着しました。
到着早々のA.C.ジュヴレV.V.のテイスティングになりましたが、いや~・・完璧です!・・到着直後で荒れているのに・・凛々しく、美しく、偉大です。
もし、早々に飲みたいので有れば、少し休めて飲むのが良いです。1~2年、寝かせて飲もう・・などとは思わない方が良いと思います。その際は、
「どうやったら少しでも開かせることが出来るか?」
を知っていらっしゃる方か、その努力を出来る方限定です。
1年以内に飲む方が、よほど簡単に美味しく飲める可能性が高いんです。中途半端に寝かせて、開かせることが出来ないと、一番硬い状態で飲むことになり、結果として「アンチ・フーリエ」になってしまうんです。
2017年のフーリエは、相当に凄いヴィンテージだと確信しています。まさに熟練の域に達した「手練れ」の見事な味わいです。
先だってご案内出来た、ネゴスものの2017年ラトリシエール=シャンベルタンV.V. は、デキャンター誌(ティム・アトキン氏)により、
「TOP QUALITY 97 PINTS」
を得ています。これは今回、僅かにご紹介出来るクロ・サン=ジャックV.V.、グリオット=シャンベルタンV.V.と全く同様の評価です。
今回テイスティング出来た・・と言うか、もう20年近く基準、定点観測として飲み続けているジュヴレ=シャンベルタンV.V.の2017年を飲めば、
「フーリエこそジュヴレのトップ生産者!」
で有ると思わざるを得ません。
A.C.ブルも今回はまぁまぁの数をいただけました。上級キュヴェは僅かです。是非ともジュヴレの「トップ・クオリティ」をお確かめいただけましたら幸いです。

栽培はラ・リュット・レゾネを採用。農薬は主に低濃度の硫酸銅を使用。肥料は遺伝子組み換えでないものを2~3年に1回撒いている。剪定は集団選抜クローンに適しているギュイヨ仕立て。株が均一化するとワインの複雑味が損なわれるとの考えから、市販のハイブリッドクローンは用いない。収穫量を制限するため摘芽は非常に厳しく行う。収穫は、収穫人を急がせず、ゆっくりと選別しながら摘み取りを行わせ、またカビが飛び移らないよう手洗いも励行している。
収穫果は100%除梗し半分だけ破砕。低温浸漬は自然の温度(朝の収穫果の温度)で3~4日行う。マストが15℃を超えるときは温度を下げる。自然に任せて発酵を開始し、発酵開始直後と末期に液循環、最盛期には1日4回手作業によるピジャージュを組み合わせ、トータルの発酵期間は18~20日間。熟成は、新樽は多用せず20%程度の使用に留める。18ヶ月の熟成中、澱引き、清澄、フィルターも一切行わない。
ドメーヌについて:
ジュヴレ・シャンベルタン、モレ・サン・ドニ、シャンボール・ミュジニー、ヴージョに9.5haを所有し、その内1級とグラン・クリュが70%程度を占めます。現在の当主は1971年生まれのジャン=マリー・フーリエ氏。ボーヌのワイン農業学校を卒業後、ブルゴーニュ大学の醸造講座に通いました。1988年には半年間アンリ・ジャイエで研修、その後父親の元で修行を積み、1993年オレゴンに渡りジョセフ・ドルーアンでアメリカのピノ・ノワール造りを学びました。1994年の帰国後23歳の若さで父の跡を継ぎ、自ら「テロワリスト」と名乗り、醸造にテクニックを求めず、自然を支配することを好みません。高度な技術に頼らず、自然に任せていた20世紀初頭のヴィニュロンの流儀の再現を目指しています。
ネゴシアンについて:
ネゴシアン事業は、高品質の葡萄であること、ドメーヌ生産量の3割を超えないことを自らに課し、2011年ヴィンテージが初リリース。これらのワインは、ドメーヌワイン同様のフィロソフィーで選ばれ、造られており、ジャン=マリー氏曰く「新たに養子に迎えた子供のような存在」なのです。
● 2018 Morey-St.-Denis Clos Solon Vieilles Vignes
モレ=サン=ドニ・クロ・ソロン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【ドメーヌものでもっともリーズナブルでお買い得なキュヴェです!なんと・・2018年ものはティム・アトキン氏、93ポイント!】--以前のレヴューです。
これも少なくてとてもじゃないが飲めなくなってしまったリーズナブルなドメーヌものです。リーズナブルとは言っても大台越えでは有ります・・がフーリエ品質ですので仕方が無いところです。
海外メディアの評価を探しますと上値で90ポイントと言う感じです。非常に珍しいことですが、アドヴォケイトとバーガウンドがほぼ同じ評価をしています。大抵の場合、ここは結構に上下差が有ります。
クロ・ソロンは、1級ラ・リオットの下部に接するヴィラージュ格の畑です。比較的重量感のある肉付きの良い味わいに仕上がることが多いです。
しかし、そこはフーリエですから・・鈍重に仕上がることは無いでしょう。リアルワインガイドが高く評価した2007年ものは、
「明らかに 1er の品質でこのワインのこれまでの最高の品質」
と褒めたたえ、90~91 の評点を付けています。おそらくですが、ここさえ超えた可能性のある2017年ものかと想像しています。ご検討くださいませ。
以下は2017年村名ジュヴレV.V.のレヴューです。
━━━━━

【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】
ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2018 Gevrey-Chambertin Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【赤から深紅へ・・見事なグラデュエーション!重量感と軽やかさの素晴らしいシンクロ!果実のミルフィーユ+カスタード的味わいと緻密さの競演です!!】--2018 ジュヴレ=シャンベルタンV.V.

まぁ・・ティム・アトキン氏が呆れるような評価をされたのも判る、見事な味わいです。何と言いますか・・非常に難しいんですが、やはりジャン=マリは「感性の人」だと感じさせてくれます。
真っ赤な・・ピュアで鮮烈な赤から、赤い染料を何度も塗り、時間を置いて乾燥させ酸化させ、また重ねて塗りを施したような深紅の重厚な色合いを、自身の目と舌と鼻で直接感じることになります。
そのトップノーズはあくまでピュアですが、柔らかでやや太目な官能さを、ほんの少しだけ嗅ぎ分けることができるかもしれません。それでも鈍重な部分が全くなく、軽やかさがやがて命と質量を得て成長するかのごとく、見事に自然な「重さ」をも感じさせてくれます。重いのか、軽いのか・・の二者択一ではなく、その両方を持ちつつもバランスしている訳です。
豪奢なデザートのようでいて、そのカスタードクリーム的な味わいは、見事なドライさです。しかしそのテクスチュアは反対に「ウェット」・・実にしっとりとして気品に満ちています。
「これは・・ジュヴレ=シャンベルタンなのか?」
と、もしかしたらそんな疑問を持つ方さえいらっしゃるかもしれません。全ての相反する要素を同時に持ちながら、けっしてネガティヴな印象に結論付けされないバランスなんですね。
余りにスムーズで、とても自然なその振る舞いに、「凄み」はどこにも無いようにさえ感じられるかもしれません。
「・・ふと気付けばグラスが空いていた・・」
羽のような軽さと、完全球体に育って行くに違いないバランスには、たしかに見事な中域の構成が有るから達成できた味わいなんでしょう。
今まで、ジャン=マリのワインに師の一人であるアンリ・ジャイエの面影を感じることは余り有りませんでした。確か・・一度だけ、ふっとよぎったことは有ったかと記憶しています。
しかしながらこの2018年ものジュヴレ=シャンベルタンV.V.には、ジャイエ発案の低温浸漬由来の表情が見て取れるように感じています。
「そうだった・・ジャン=マリもまたアンリ・ジャイエの弟子だったっけ。」
それでもジャイエの味わいとはかけ離れています。ジャン=マリほどの新鮮でピュアな果実感はジャイエには無く、ジャイエに有った信じられないほどのワインの完成度もまたジャン=マリのワインには備わっていないのは事実だと感じます。
フーリエのワインは誰がなんと言ってもフーリエでしか造り出せない・・そう感じさせてくれた瞬間でした。今飲んでもとても美味しいです・・まったく飲み頃では無いとしても・・です。そして見事な熟成をも迎えることが出来るワインだと感じます。是非2018年のジュヴレ=シャンベルタンV.V.、飲んでみて下さい。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
-----
【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】
ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2018 Gevrey-Chambertin 1er Cru Cherbaudes Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・シェルボード・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【昔はnoisyも呆れるほど・・沢山有ったはずのシェルボードですが、ティム・アトキン氏96ポイントの2018年は・・たったこれだけの数です。】
確かにクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットにも入れているので、単品販売分は・・!これだけです。その昔はもう、
「シェルボードは・・ちょっと売り辛いんだよね・・」
などと感じていたワインです。
とは言え、クロ・ド・ベズの北に接するマジ=シャンベルタン直下の畑で、クロ・ド・ベズと接するか・・しないか・・みたいなロケーションの畑ですから、感性の人「ジャン=マリ」に掛れば、神品になってしまうかもしれませんよね?
2017年ものの、アレン・メドゥズ氏の93ポイントにも驚きましたが、2018年ものはティム・アトキン氏は96ポイントで、なんとグリオット=シャンベルタンと同評価!
そう言われてみればこの数年、シェルボードの入荷数が激減しています。2010年以降は上級キュヴェのテイスティングがほぼ出来ない入荷数になっていましたが、それでもしばらくは価格も安く、数も多かった訳です。
2018年もののドメーヌもの、フーリエのワインは、テイスティングがほぼされないブルゴーニュ・ブランを除けば、村名のジュヴレ=シャンベルタン、モレ=サン=ドニ・クロ・ソロンの「93ポイント」が最低点ですから、
「言ってしまえば、どれを買っても、飲んでも、大当たり確実」
なのかもしれません。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【バーガウンドの93ポイントは素晴らしい!・・これ、滅茶高い評価です!】 ブルゴーニュ専門家で有りながら、ブルゴーニュには非常に厳しい評価をしているのがバーガウンドのメドーさんです。
2017年のシェルボードは高値で93ポイントの評価がなされています。でも、これ・・低く見えるかもしれませんが、バーガウンドとしますと滅茶高い点なんですね。
これ、例えばルーミエさんのあの超希少で凄い評価が普通のミュジニーと評価を比べてみますと、2000年のミュジニーと同評価です。まぁ、確かに2000年のブルゴーニュの赤は低評価では有りました。noisy的には決してそうでは有りませんでしたが・・。
話は飛んでしまいますが、バーガウンドでは、ルーミエさんのミュジニーの評価が結構に上下していまして、偉大なヴィンテージと前評判の高かった1996年ものが95ポイントでした・・が、翌年の1997年ものは89ポイントです・・(T.T
1998年・・猫さえ跨いで避けてしまうと言われたヴィンテージですが、その1998年ものは94ポイントと復活・・です。なので、確かに1997年ものは平板でタイトな味わいのものが当初は多かった・・としてもですね、noisy 的には
「バーガウンドは良く判らない・・」
と、ちょっと思ってます。
話しを戻しますと、言わば、2000年のルーミエさんのミュジニーと同レベルの評価、と言うことになります。ルーミエさんのボンヌ=マールに比較しますと2006年のボンヌ=マールがちょうど93ポイントで同レベル・・です。
なので、その辺を見ていただけましたら、バーガウンド的にはこの評価がかなり高いものだということは判るかな・・と思います。飲めないのでちょっと苦しいレヴューでは有りますが・・すみません。
以下は2017年村名ジュヴレV.V.のレヴューです。
━━━━━
【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】 
ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2018 Gevrey-Chambertin 1er Cru Combe aux Moines Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・コンブ・オ・モワーヌ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【毎年のように「ここが狙い目です!」と書いて来ましたが・・もう書けなくなりました・・(笑 】
「・・・あっちゃ~・・ダメじゃん・・本当のこと言っちゃ・・」
これ、noisy の第一声です・・ティム・アトキン氏のポイントを知った時の・・です。いや、自分のことは思いっきり棚に上げちゃってますが・・。
いや、毎年のように「ここが狙い目」と書いて来ましたし、その言葉に騙されて?、フーリエのコンブ・オ・モワンヌを毎年しっかりご購入くださるお客様もいらっしゃるので、そんな言葉が思わず出てしまったんですね。
そりゃぁ・・その位は有りますよ・・いや、96点までは・・はい・・そう感じていました。だから狙い目だった訳です。
でも影響力が絶大な海外メディアが、そんな正直な評価をしてくれてしまいますと、noisy の立場が・・。外した評価をしてくれますと「ツッコミ」ようが有る訳なんですが、肯定しかできないとなりますと、
「・・なんだ・・追従してるだけじゃん・・」
とお客様には見えてしまうでしょう?
なのでこの手はもう使えなくなっちゃいましたが、確かにクロ・サン=ジャック並みのポテンシャルを秘めているのがフーリエさんのコンブ・オ・モワンヌです。・・飲みたいですね~~!
以下は以前のレヴューです。
-----
【ここが狙い目です!】 最大94ポイントまでメディアの評価が付いているコンブ・オ・モワンヌです。狙い目になるべきキュヴェです。何せ、クロ・サン=ジャックの次の格ですし、価格がまだこんな感じですからね。お買い得感はあると思います。
何しろ今は中国勢が強いです。10年前ならまだボルドー一辺倒で、いいとこ、「ロマネ=コンティに氷を入れて飲んでいる」などと滅茶苦茶に言われていましたが、今はもう・・凄いです。
特にフーリエ、ルーミエ、エマニュエル・ルジェ、セシル・トランブレイ辺りの引きは物凄いです。フーリエは香港の顧客向けにクロ・サン=ジャックの特別キュヴェ(セントネール)を仕立てている位です。それでも、2017年もののクロ・サン=ジャックはグリオット=シャンベルタンと同じ評価(=デカンター誌)ですから、
「どんだけ~!?」
と絶叫するのが正しいように思ってしまいます。
以下は2017年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.のレヴューです。
━━━━━

【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】
ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2018 Chambolle-Musigny 1er Cru Gruenchers Vieilles Vignes
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・グリュアンシェル・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【93ポイントでも非常に高い・・と思っていましたが、94ポイントとは・・絶句です・・】
非常に高い評価のシャンボール=ミュジニー1級です。ボンヌ=マールの南にある「1級レ・フュエ」「1級レ・クラ」は・・もう憧れの畑になっているかと思いますが、その下のたった0.47ヘクタールしかない、本当に小さな「1級デリエール・ラ・グランジュ」を抱えるように存在しているのが、このグリュアンシェルです。
2017年もののグリュアンシェルは、アレン・メドゥズ氏やアントニオ・ガローニ氏が93ポイントも付けていまして、
「あら~・・そんなに高い評価になったんだ・・」
と、それまでの noisy自身が持っていたジャン=マリのグリュアンシェルのイメージを超えて来た感が有りました。
ところがですね・・2018年ものに至っては、ティム・アトキン氏もアントニオ・ガローニ氏も揃って94ポイントとアップしていて・・驚きました。アレン・メドゥズ氏もおそらくは評価しているはずと・・探してみましたが、今のところは発見に至ってはいません。
しかし、皆さんはもしかしたら・・
「なんだ・・94点か・・」
と思っているかもしれませんが、テイスターにとっては、
「96点以上を付けるには、自分自身を納得させられる確かな理由が必要になる超グレートワインへの境界」
なんですね。
ですので、95.5点と96点では、その0.5点の差の根拠をしっかり見つめている訳です。なので、明らかに2018年もののコンブ・オ・モワンヌやシェルボードの評価の高さは、常識の範囲内じゃない・・と言うことになります。
そして93点から94点へ・・と言うロケーションは、その「超グレート」と決めつけるだけの根拠が自身で見つけられなかったが、そのスタートラインに立ったことは確実だ・・と言う意味が込められていると思います。
因みに、シャンボール=ミュジニーの大家、大人気ドメーヌである、あのジョルジュ・ルーミエさんの今では超希少な2018年「シャンボール=ミュジニー・レ・クラ」ですが、ティム・アトキン氏の評価はなんと、
「93 Points!」
です。つまり単純な点比べでは勝っていることになっちゃいます。
でもルーミエさんの「シャンボール=ミュジニー・レ・ザムルーズ2018年」はティム・アトキン氏の評価はなんと・・
「96 Points」
ですし、ヴィノスでは98 Points ですので・・面目躍如と言うことろでしょうか。
相当に素晴らしい出来になったと想像される2018年ものです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ヨクヨク調べてみると色んな事が判って来ます。非常に面白い存在のキュヴェです。しかも評価も高い!】 たった0.29ヘクタールほどしか持っていない1級グリュアンシェルです。バーガウンドが上値93ポイントと、非常に高い評価をしています。
また、ちょっと面白いのは、フーリエ所有の村名シャンボールのキュヴェが一応存在する(した?)んですが、これが1級グリュアンシェルの約倍の面積ほどを所有していました。何故か今はネゴスラベルでのリリースなんですが、これがデカンター誌の2017年ブルゴーニュ・ヴィンテージ・プレヴューで、95ポイントと高く評価され、「A taste of the top 2017 Burgundies」として掲載されているんですね。
まぁ、ティム・アトキンさんが実際に1級グリュアンシェルを飲まれたか、それとも少なくて飲めなかったかは判りませんが、基本ジュヴレの造り手で有るジャン=マリ・フーリエさんが、発酵が自由にならないと言われる唯我独尊スタイルのシャンボールの葡萄を「手懐けた」様子が伺えると思うんですね。そしてバーガウンドの93ポイントですから・・。
このグリュアンシェルは、ボンヌ=マールの南に接する1級レ・フュエの下部に僅かに接し、レ・クラの東、下部、すぐのところに存在する1級畑です。
因みにルーミエさんの2017年、シャンボール=ミュジニー・レ・クラは・・いや~・・誰もが欲しい稀有で素晴らしいワインですよね。これは、
バーガウンド 91~94 ポイント
アドヴォケイト 92~94 ポイント
ヴィノス 92~94 ポイント
と言う評価でして、フーリエさんのグリュアンシェル2017年は僅かに及ばなかったのか?・・と言う仕上がりを想像させてくれます。(ルーミエさんの2017年のご案内は来月、11月のヌーボー前後になりそうです。・・頑張りましょう・・)
なので先の件、村名の95ポイントと言う、考えられないような評価と合わせてみると、俄然、興味が湧いてきませんか?
そして、フーリエさんの1級としますと、「まだこの価格で購入できるうちが花」かもしれません。是非ご検討くださいませ。
以下は2017年村名ジュヴレV.V.のレヴューです。
━━━━━
【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】 ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2018 Gevrey-Chambertin 1er Cru Clos St.-Jacques Vieilles Vignes Set
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・クロ・サン=ジャック・ヴィエイユ・ヴィーニュ・セット
【ついにグリオット=シャンベルタンをも超越?・・ティム・アトキンMWは97ポイントとグラン・クリュをも超えて来ました!】
まぁ、ティム・アトキンMW としますと、2017年も2018年もクロ・サン=ジャックは97ポイントですので、グリオット=シャンベルタンのポイントを1ポイント下げただけ・・なのかもしれません。
しかしながら97ポイントと言うのはもう、ブルゴーニュワインにとっては「夢の評価」ですから・・はい。その昔、PKさんの時代はあのジョルジュ・ルーミエさんでさえ、良くて90点台前半が普通だった・・訳です。ベタボメしながら80点台が普通・・でした。嘘じゃないですよ・・例えばグレートイヤー、1985年のルーミエさんのボンヌ=マールは88点、レザムルーズがようやく90点、シャンボール=ミュジニー村名が85点です。アンリ・ジャイエの1985年はエシェゾーが93点、クロパラとブリュレが91点、トップ・キュヴェのリシュブールが96点でした。この1985年、トップだったのはやはりD.R.Cで、ロマネ=コンティ100点、ラ・ターシュ98点、リッシュブール96点 etc. です。まぁPKさんの評価は、最高の年の最高の出来のワインを100点として、畑のヒエラルキーで最高点を決め、そこからの加点は無く減点法で決めていた感が有ります。
なので、ティム・アトキンMWの点の付け方は、ある意味新鮮でした・・と言うか、驚きでした。noisy としますと「しっくりくる」と言うか、同類かな?・・と思わせるような安心感が有ります。勿論ですが、そのワインの評価そのものが異なることは有るとしてもです。
フーリエさんのクロ・サン=ジャックは100年超の畑が集中する部分は、キュヴェ・セントネールと言うスペシャル・キュヴェにする場合が多いので、言ってみれば・・いや、その他の部分も相当なV.V.では有るんですが、セカンド的なイメージがあるかもしれません。
しかしながらセントネールの評価を見ると、そのクレジットが無い普通のクロ・サン=ジャックとほぼ変わらないのが不思議では有ります。
まぁ、フーリエさんのクロ・サン=ジャック、グリオット=シャンベルタンと言いますと、ブルゴーニュを代表するトップ・キュヴェですので、
「・・いつかは飲みたい!」
と思われるに違い在りません・・が、とにかくゲット出来ないことには始まりませんよね。お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【何とグリオット=シャンベルタンV.V.と同評価!プルミエ・クリュの最高峰です!】 あくまでデカンター誌、ティム・アトキンM.W.によるところでは有りますが、Vintage preview: Burgundy 2017 において、グリオット=シャンベルタンV.V.が97ポイントでこのクロ・サン=ジャックと同じ評点です。
また、2017年のトップは、
1.シャンベルタン デュガ=ピィ 99ポイント
2.ロマネ=コンティ D.R.C. 98ポイント
2.ミュジニー ルーミエ 98ポイント
2.シャンベルタン ドニ・モルテ 98ポイント
2.リッシュブール ユドロ=ノエラ 98ポイント
の5アイテムで、その他は97ポイントの評価と言うことになります。この97ポイント圏内には、まさに絢爛なアイテムが沢山ある訳ですが、その一角をこのクロ・サン=ジャック2017年が占めた・・と言うことになろうかと思います。あくまでデカンター誌の評価です。
この、グリオット=シャンベルタンと同等・・と言う評価は、実際にそのように評価が有る・無いにかかわらず、ブローカー市場では何年も前からそのようになっていました。もうグリオットと価格が変わらないんですね。
で、凄いのは・・他のコラムでも書きましたが、中国向けにクロ・サン=ジャック・キュヴェ・セントネールをフーリエはリリースし始めています。これは希少な区画の中から100年超の古木由来の葡萄のみで仕込んだキュヴェです。
言ってしまえば、本来はクロ・サン=ジャックの主体となるべきキュヴェで、フランソワ・ラマルシュのグランド・リュで言えば、「元ラ・ターシュの区画のみで仕込んだ特別キュヴェ」と同様ですよね。
この非常に古い樹のみを別で仕込むとすると、
「もしかしたら普通のクロ・サン=ジャックの品質が落ちてしまうのでは?」
と想像してしまうかもしれません。
現実は・・真実はその通りなのかもしれません。でも、このように・・もう、本当に、
「ジュヴレのトップワイン同様の評価」
をされていることが驚きなんですね。
さらに突っ込んでしまえば、100年超の古木以外の樹も、平均樹齢が実に80年超なんですね・・。この辺りも含め、ジャン=マリの熟練の技が相まって、このようになっているんじゃないでしょうか。
なので、出来ることなら、デカンター誌さんも、
「キュヴェ・セントネールも・・テイスティング評価してよ!」
と思ってしまうのは、単なるワインファンの欲望でしか無いのかもしれません。・・誰か飲ませてくれないかな~・・と希望を持っているんですが・・いかがでしょう・・?
以下は2017年村名ジュヴレV.V.のレヴューです。
━━━━━

【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】
ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2018 Griotte-Chambertin Grand Cru Vieilles Vignes Set
グリオット=シャンベルタン・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ・セット
【グリオット=シャンベルタン・・・ややタイトなクロ・ド・ベズ・・でもその見事な芳香にクラっと来てしまう早熟なキュヴェ??】
フーリエのトップ・キュヴェです。まぁ・・マット・クレイマーさんは比較早熟だと・・決めつけていますが、noisy 的にはそんなことは無いと思っています。最もシャンボールの村のワインような長命さは無いとも感じてはいますが、けっして若飲みして全てが判るような単純な組成だとも思っていません。5年ほどのエイジングだけで飲んでもそのことはちゃんと感じられると思いますよ。「若すぎたと・・」
やはり、クロ・ド・ベズ直下に有り、シャンベルタン直下のシャルム=シャンベルタンとも接している、最高のロケーションな訳ですね。そして、北に接するシャペル=シャンベルタンも、南に接するシャルム=シャンベルタンも、元はと言えば、それなりの収穫量を得ていた畑なんですね。なので・・そちらは幾分「緩い」味わい・・です(・・言い過ぎ?)。しかしながら何故かグリオットだけは、シャルムやシャペルほどの収穫量が昔から得られなかったようで、畑が葡萄の量を制限してしまう・・良いワイン造りには持ってこいの畑で有り、量を造るには向いていない畑だった訳です。
なので、グリオットは若いうちには中々・・判り辛い面を持っているんですが、若い時分でも濃密なアロマを発するので、その判り辛い複雑な一面がマスキングされてしまう・・と言うのも有るかと感じています。
まぁ、若いうちから判りやすくて豪放さと繊細さの両方が出ていれば、最初から高い点が付けられるのでしょうが、2018年ものが持つある種の「厚さ」もマスキングに手を貸したのかな・・と思っています。なので、決してクロ・サン=ジャックに劣っているとは思っていません。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】 非常に高い評価のグリオット=シャンベルタンです。しかも0.6ヘクタールの所有ですので、とてもじゃないですが沢山は出来ません。姿を余り見ないのも仕方が無いところです。
メディアの評価は、デカンター誌が97ポイント、アドヴォケイト誌が93~95ポイントと、結構に幅の有るものになっています。まだ仕上がったばかりですし、テイスターたちもプレ=アライブ状態でテイスティングしていますので、読み切れない部分が有るのかもしれませんね。
フーリエの場合、このグリオット=シャンベルタンとクロ・サン=ジャックは、いつも素晴らしかったです・・いや、昔の話しです。上級キュヴェが物凄いのは・・ある意味、当然のこととも捉えられます。しかし、ドメーヌが本当の意味で評価されるには、下から上まで全てが「アウトスタンディング」になってから・・なんですよね。
フーリエのワインは、今は本当に下から上まで共通しています。どれか一つ、二つだけが良くて、それ以外は今一つ・・・では高い評価は得られないのがこの世界の掟。そんなことを長く続けていると、ドメーヌの経営もおかしくなってしまうと言う厳しい歴史が有ります。
希少なキュヴェです。買えた方は非常に幸運!・・ご検討くださいませ。
以下は2017年村名ジュヴレV.V.のレヴューです。
━━━━━
【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】

ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2018 Bourgogne Blanc
ブルゴーニュ・ブラン
【コート・ド・ニュイの白って、こういうものです!美味しいと思う・・・】・・少なくて飲めないので大昔のレヴューを引っ張り出しました・・すみません。なんと2005年もののレヴューです。
とても良い出来だと思います。ふっくらしていて、冷たいトロプカルなフルーツと黄色味の強いフルーツがたんまりです・・・
「ん?・・・いつもと書き方が違うんじゃない??」
と思われるかもしれませんが、はい、そうですね。
このブルゴーニュ・シャルドネは、今まで扱わなかったんですが、2005年のニュイがとても良いと自身でも判断できたので仕入れてみた訳です。その結果、「良い年のニュイのシャルドネ」っぽさが綺麗に感じられて、出だしの感想で始まったんです。
「ピノ・ノワールは熱で熟し、シャルドネは光で熟す」
などとブルゴーニュでは言われるそうです。本当かどうかは判りません。でも、コート=ドールにあって、コート・ド・ニュイと言うのはピノ・ノワールが秀逸であり、コート・ド・ボーヌはシャルドネが秀逸であることは、皆さん周知の事実です。当然ながら、たまたま畑の組成がそれぞれの品種に向いている訳です。でも、
「コート・ド・ニュイの方がより積算温度は高いはず」
だと noisy は感じています。
上記をアクティブに解せば、
「ピノ・ノワールは熱で熟させ、シャルドネは光で熟させる」
と、より素晴らしいワイン用の葡萄に仕上がる・・・ということになり、より積算温度の低い(と思われる)石灰土壌中心のコート・ド・ボーヌのシャルドネの方が、より冷ややかな果実酸と果実味を得ることが可能になっているんじゃないかな?と思っているわけです。
「何だかなぁ・・・いつもより、やけに説明口調だし、何か有ったのかな?」
と思われるかもしれません。・・・いや、ニュイのシャルドネは、やっぱりニュイのテロワールを表しているんだよ!というようなことを言いたいだけで、ボーヌのシャルドネとはやっぱり違うんだということを、頭のどこかに置いて飲んで欲しいな、と思っているんです。単にこっちが好きでそちらは今一好みじゃないに留まらず、理解しよう、受け入れようとする気持ちの持ちようがよりワインを美味しくしてくれ、自身を成長させてくれるはずなんです。
「トロピカル、黄色味の強いフルーツ」 = 「カルフォルニア」「チリ」
というような、ちょっと単純な発想をされると極端過ぎ・・・というか、せっかくテロワールのつぶやきを受け取っているのに、曲解してしまって真実を受け損なってしまうと思うからです。おまけに、
「ボーヌのシャルドネに比較すればやや酸が弱め」
などと書くと、余計、そのように思われてしまうので・・・(^^;;
また、新樽によると思われる樽の香りもある程度感じるはずです・・・・なんて書くと、
「なんだよぉ・・・」
ってことにも成りかねず・・・
ニュイの造り手の中には、ピノ・ノワールの上級キュヴェにいきなり新樽を当てることはせず、シャルドネやアリゴテにいったん通してから使用する場合が有ります。そんな訳で、ボーヌのシャルドネに比較すると樽のニュアンスがやや多めに感じられることが有るんですよ。これは時間とともに溶け込んでゆきますが、特徴の一つでもある訳ですね。
そんな訳で、ワイン会などのブラインド・テイスティングであれば、やっぱりニュイのシャルドネが出ないとは限らない訳ですから、樽香がやや強めだからクラシックな仕上げの若いムルソー・・・なんて単純な思考に留まらず、ワイン感を高めて欲しいな、と思います。意外にニュイの白ワインは沢山あるぞ!モン・リュイザン然り、ヴージョ・ブラン、ミュジニー・ブラン、ニュイ・サンにも・・・ね。勿論、オート=コートにも有るし、かのビゾのヴィオレットも!そんな訳で、
「このブルゴーニュ・ブランは思いっきり有り!ニュイ・ブランの囁きを聞いてみよう!」
是非飲んでみてください。多くの方に受け入れられる味わいだと思います。お奨めします!
● 2018 Chambertin Grand Cru Vieilles Vignes (Jean-Marie Fourrier)
シャンベルタン・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ(ジャン=マリ・フーリエ)
● 2017 Bonnes-Mares Grand Cru Vieilles Vignes (Jean-Marie Fourrier)
ボンヌ=マール・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ(ジャン=マリ・フーリエ)
● 2017 Mazis-Chambertin Grand Cru Vieilles Vignes (Jean-Marie Fourrier)
マジ=シャンベルタン・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ(ジャン=マリ・フーリエ)
【非常に希少です!】
欲しいかどうかは別としても、
「・・ん・・やっぱり飲んでみたい!・・」
と思われるでしょうね。
この先、シャンベルタンは10万円以下で買えない時代が来ると思いますし、レ・ザムルーズもグラン・クリュ評価が普通になってしまいましたので、有象無象の造り手ネゴスは別としても、超有名な造り手のものは間違いなくそうなってしまうでしょうし、
「ブルゴーニュのグラン・クリュ」
となったら・・もうどうにもならなくなってしまうかもしれません。お金持ちのお友達を沢山作っておきたいところ・・では有ります。
2017 シャンベルタン 97 points Decanter
2017 マジ=シャンベルタン96 points Decanter
2017 ラトリシエール=シャンベルタン 97 points Decanter
と言うのが見つかったメディア評価です。因みにプレアライヴァルの評価で、2017年のドメーヌもの、クロ・サン=ジャックが、デカンター誌で97Points、ジャスパー・モリス氏が95~97Ponts、アドヴォケイト誌が93~95Points ですんで、ドメーヌものとの差は言われるほどは無い・・と見えてしまいます。
まぁ、ジュヴレのグラン・クリュは本拠ですから・・おそらくは凄い仕上がりでしょう。レ・ザムルーズやエシェゾー・・飲んでみたいです。ルーミエさんのレ・ザムルーズは何度も飲めてますが、フーリエさんのは・・経験が無いですから・・。是非誰か、よろしくお願いいたします!・・(^^;;
以下は2011年もののラトリシエールのレヴューです。
━━━━━
【貴重なラトリシエールはネゴスとして造りました!・・フーリエの野望達成の象徴?】
概ねですが、94~95Points が上限で評価されているようです。まぁ、アドヴォケイトが樽からの試飲で92~94Points と評価したのが効いているのかもしれません。
日本にはほんの僅かしか入らなかった・・と言うか、noisy は正規品が有ったのかさえ判りません。
そもそも1級クロ・サン=ジャック、特級グリオット=シャンベルタンなど、ジュヴレの名立たる銘醸畑を所有し、呆れかえるような価格にもなっていますが、ジュヴレの盟主になるためには、やはりシャンベルタンやクロ・ド・ベズ、そしていくつかのグラン・クリュがラインナップに必要なのでしょう。
2011年頃より買い葡萄でのワインをラインナップしていますが、すでにシャンベルタン、マゾワイエールと言った垂涎のクリュをリリースしており、このラトリシエールもその一環かと思います。
フーリエのワインと言うだけで、ワインの価格は吊り上がってしまいますが、今回は非常にリーズナブルに・・市場価格よりもx札1枚はお得かと思われます。noisy も飲んだことがないのでコメントは差し控えますが、悪いことは無いでしょう。
1999年~2000年がリリースされた頃は、noisy はフーリエのグリオットを3~4ケース仕入れていました・・って、誰も買わなかったんですよね。当時はトーメンさんだったんですが・・だから貰えたんです。たった15年ほど前のことなんですけどね・・。世の中は変わるものです。ご検討くださいませ。
● 2015 Gevrey-Chambertin 1er Cru Clos Saint-Jacques Cuvee Centenaire
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネール
【ドメーヌ・フーリエのトップワインはグリオット=シャンベルタンV.V.では無かった!!樹齢百年超の超古木の葡萄のみで仕込まれた特別なクロ・サン=ジャックです!】
折に触れてはちょいちょいと言葉の端に出していた激レアなワインです。ネット上でも日本語で書かれたページはnoisyのページしか見当たらないことでしょう。通常年で2樽のみ、しかもマグナムが170本、ジェロボアムが数本、ブティーユは150~170本ほどの生産量で、しかも昨今経済アニマルと化した中国(香港)へほとんどが流れてしまうと言う、希少なワインです。
まぁ、むしろ中国専用・・と言って良いかもしれず、noisy も目を皿のようにして探していましたが中々ゲット出来なかったキュヴェです。中国向けのマグナム、ジェロボアムには、特別に花模様のエチケットがあしらわれたようですが、ブティーユにはそのような細工は無いようです。
2010年頃から造っているようですが、数件在る日本の正規エージェントさん向けには案内さえ無いと思われます。尋ねたところで、
「キュヴェ・サントネール?・・何ですそれ?」
と返されるのがオチで、情報を得たいと思ったところでどうにもならなかったと言う状況でした。
そんな中、イギリスに本社の在るエージェントが持っていたと思われる「ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネール 」を何とかゲットできました。「ヴィエイユ・ヴィーニュ」と言う記載では無く、「キュヴェ・サントネール」・・つまり、「100年のキュヴェ」と言う名称です。これも想像ですがおそらく香港の支社が権利を持っていたと思われます・・が、実際にどこに在庫していたのかは判りません。
そんな訳ですので、
「正規品では無い」
です。
また、正規品では無いので、
「品質保障もできません」
と言わざるを得ない状況です。
ご注文される場合には重々承知の上、お願い申し上げます。
勿論ですが、noisy も外観からコンディションチェックをしていまして、ものすごく良い状態だと判断しています。色合いも健全、美しい照りを確認しています。
「少し濃いのかな~?」
と思っていたんですが、決して濃くないですね。普通のクロ・サン=ジャックV.V.のエチケットの「ヴィエイユ・ヴィーニュ」の部分が「キュヴェ・サントネール」に変わっただけ・・のような、とてもシンプルな仕上がりですので、
「・・間違えたらどうしよう・・」
と言うような心配は在りますが、そもそも普通のクロ・サン=ジャックなど残っていないので、2016年が届いていない今のところにおいては杞憂に終わりそうです。
まぁ、経済的にも、ワイン市場の拡張的にも調子の良かった日本ですが、さすがに息切れ状況は否めず、アメリカ市場から奪った「貴重なブルゴーニュワインの権利」を中国に譲っている最中と想像されます。このキュヴェ・サントネールもそんな状況の日本を見限り、高価でも吸収してしまう中国市場に供給されているのでしょう。
いずれにしましても、ブティーユ、マグナム、ジェロボーム合わせて、生産量の多い年で300本超しか存在しないワインです。
そんな状況ですから、「テイスティングした」「飲んだことが有る」などと言う話しには全くならないですよね。ラ・ロマネやロマネ=コンティの1/20以下の生産量で、ジャン=マリが精魂込めて仕上げたと思われる極上ブルゴーニュワインです。
今回は noisy も余り利益を乗せずに販売させていただくことにしました。おそらくではありますが、正規エージェントさんから購入できたと仮定するなら「13~16万円ほど」で仕上がるはずです。海外からもし見つかるとするなら、その位のプライスで購入できるでしょう。しかし手数料やらなんやらを見れば、この位は掛かってしまうかもしれませんね。何より、
「品物自体が無い」
のが現状で、プライスは上がる方への一方通行です。
海外の評価は2015年はまだ見当たらず、2014年ものが有りました。
「ワイン・アドヴォケイト 96~98/100 Points 2022~2050」
しっかり飲んでるよな~・・鼻が利くと言うかアドヴォケイト!・・ちょっと悔しいす・・
ですので、もしどうしても欲しい方がいらっしゃいましたら、上記の文章をご了承いただいた上でお早めにゲットされてください。次回のご案内がもし出来たとしてもこのプライスでは絶対に無理です。激レアこの上無し!2016年は造れたのかもまだ不明なキュヴェ・サントネールです。
● 2014 Vosne-Romanee aux Reas Vieille Vignes (Jean-Marie Fourrier)
ヴォーヌ=ロマネ・オー・レア・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【ヴォーヌ=ロマネをジャン=マリが造るとこうなるのか・・と、きっと理解できるはずです!】
ティム・アトキン氏は91Points と、中々の評価のヴォーヌ=ロマネ・オー・レアです。正規には入っているはずですが、案内すらありません。どうなっちゃってるんでしょうね。なので、ブローカーから仕入れてみたという訳です。
ご存じの通りオー・レアは、その昔は「ジャン・グロ」、今は「ミシェル・グロ」の看板で1級クロ・デ・レアの南に接しニュイ=サン=ジョルジュ村の方角へとつながる「村名」のリューディです。幾分軽くなりますが似たニュアンスは有りますよね。
飲もうと思って仕入れはするんですが、買えても少量なので残念ながら今のところ試飲には至っておりません。
また日本には非常に少ないですが、チラホラは入っているように見受けられます。ジュヴレのスターであるフーリエが、ブルゴーニュの王道で有るヴォーヌ=ロマネをどう理解しているのか・・知りたいと思いません?
2014年は2015年と共に輝かしいヴィンテージとして後々語られると思います。2015年よりも良いかも・・しれませんね。ぜひご検討くださいませ。
● 2018 Bonnes-Mares Grand Cru Vieilles Vignes (Jean-Marie Fourrier)
ボンヌ=マール・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ(ジャン=マリ・フーリエ)
【ティム・アトキン氏は96ポイント!シャンベルタンと同じです!】
ネゴスのボンヌ=マール2018年です。何ともやり切れないようなプライスですよね・・。
まぁ、ルーミエさんのボンヌ=マールはすでに10万円を超えてしまいましたが、アドヴォケイトもティム・アトキン氏も、ヴィノスも・・揃いも揃って・・2018年ものに97ポイント、付けています。2014~2015年も同様な感じでした。
フーリエ・ネゴスのボンヌ=マールは2017年がファーストだったと思いますので、まだリリースされてから日が浅く、評価も揃っていないですが、2018年で96ポイントは立派じゃないかと思います。
以下は以前のレヴューです。
-----
【非常に希少です!】
欲しいかどうかは別としても、
「・・ん・・やっぱり飲んでみたい!・・」
と思われるでしょうね。
この先、シャンベルタンは10万円以下で買えない時代が来ると思いますし、レ・ザムルーズもグラン・クリュ評価が普通になってしまいましたので、有象無象の造り手ネゴスは別としても、超有名な造り手のものは間違いなくそうなってしまうでしょうし、
「ブルゴーニュのグラン・クリュ」
となったら・・もうどうにもならなくなってしまうかもしれません。お金持ちのお友達を沢山作っておきたいところ・・では有ります。
2017 シャンベルタン 97 points Decanter
2017 マジ=シャンベルタン96 points Decanter
2017 ラトリシエール=シャンベルタン 97 points Decanter
と言うのが見つかったメディア評価です。因みにプレアライヴァルの評価で、2017年のドメーヌもの、クロ・サン=ジャックが、デカンター誌で97Points、ジャスパー・モリス氏が95~97Ponts、アドヴォケイト誌が93~95Points ですんで、ドメーヌものとの差は言われるほどは無い・・と見えてしまいます。
まぁ、ジュヴレのグラン・クリュは本拠ですから・・おそらくは凄い仕上がりでしょう。レ・ザムルーズやエシェゾー・・飲んでみたいです。ルーミエさんのレ・ザムルーズは何度も飲めてますが、フーリエさんのは・・経験が無いですから・・。是非誰か、よろしくお願いいたします!・・(^^;;
以下は2011年もののラトリシエールのレヴューです。
-----━━━━━━━━━
【貴重なラトリシエールはネゴスとして造りました!・・フーリエの野望達成の象徴?】
概ねですが、94~95Points が上限で評価されているようです。まぁ、アドヴォケイトが樽からの試飲で92~94Points と評価したのが効いているのかもしれません。
日本にはほんの僅かしか入らなかった・・と言うか、noisy は正規品が有ったのかさえ判りません。
そもそも1級クロ・サン=ジャック、特級グリオット=シャンベルタンなど、ジュヴレの名立たる銘醸畑を所有し、呆れかえるような価格にもなっていますが、ジュヴレの盟主になるためには、やはりシャンベルタンやクロ・ド・ベズ、そしていくつかのグラン・クリュがラインナップに必要なのでしょう。
2011年頃より買い葡萄でのワインをラインナップしていますが、すでにシャンベルタン、マゾワイエールと言った垂涎のクリュをリリースしており、このラトリシエールもその一環かと思います。
フーリエのワインと言うだけで、ワインの価格は吊り上がってしまいますが、今回は非常にリーズナブルに・・市場価格よりもx札1枚はお得かと思われます。noisy も飲んだことがないのでコメントは差し控えますが、悪いことは無いでしょう。
1999年~2000年がリリースされた頃は、noisy はフーリエのグリオットを3~4ケース仕入れていました・・って、誰も買わなかったんですよね。当時はトーメンさんだったんですが・・だから貰えたんです。たった15年ほど前のことなんですけどね・・。世の中は変わるものです。ご検討くださいませ。
● 2018 Vosne-Romanee aux Reas Vieille Vignes (Jean-Marie Fourrier)
ヴォーヌ=ロマネ・オー・レア・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【ティム・アトキン氏は91ポイント!数の無いヴォーヌ=ロマネ村名です!】
中国の性で価格が暴騰したブルゴーニュワインですが、まぁ・・年内や2018年ものは無理としても、将来的には落ち着いた価格になることを願っています。公称数億人の人口の倍が実際のところじゃないか?・・などと噂される、かの大国ですから、その1%でもブルゴーニュワインファンが生まれてしまうと・・世渡りが上手く無い日本人はもう飲めないことになってしまうでしょう。実際、D.R.C.やルロワなどの超高級ブルゴーニュワインは、普通にはとても流通させられない状況です。
それでも長い間、見つめ続けている「ドメーヌ・フーリエ」のジャン=マリですから、決して彼が浮ついた気持ちでやっていくことは無いと感じてもいます。どちらかと言えば、
「一歩ずつ」
橋を叩いて渡るタイプに近い・・と思います。
2018年のヴォーヌ=ロマネ・オ・レアは、M.W.のティム・アトキンさんが91ポイント付けていました。中々に評価が出てこないメゾンものですので有難いですよね。数量は無いので・・すみません。
● 2018 Charmes-Chambertin Grand Cru Vieilles Vignes (Jean-Marie Fourrier)
シャルム=シャンベルタン・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【非常に希少です!】
欲しいかどうかは別としても、
「・・ん・・やっぱり飲んでみたい!・・」
と思われるでしょうね。
この先、シャンベルタンは10万円以下で買えない時代が来ると思いますし、レ・ザムルーズもグラン・クリュ評価が普通になってしまいましたので、有象無象の造り手ネゴスは別としても、超有名な造り手のものは間違いなくそうなってしまうでしょうし、
「ブルゴーニュのグラン・クリュ」
となったら・・もうどうにもならなくなってしまうかもしれません。お金持ちのお友達を沢山作っておきたいところ・・では有ります。
2018年ものは相当良さそうです。シャルム=シャンベルタン2018はヴィノスで94点と言う評価ですが、下手をすると3年以内に飲めと言いかねない方が2022年から2034年までの飲み頃を示唆していますので、非常に良質のタンニンを感じているのでしょう。
ティム・アトキン氏は93ポイントですが、やはりシャンベルタンクラスには及ばなかったと言うことで、反対にラトリシエール2018年にはシャンベルタン並みの96ポイントも付けていますので、2018年はシャルムよりもマゾワイエールの方が良かったのかも・・などとも思ってしまいました。
以下は2011年もののラトリシエールのレヴューです。
-----
【貴重なラトリシエールはネゴスとして造りました!・・フーリエの野望達成の象徴?】
概ねですが、94~95Points が上限で評価されているようです。まぁ、アドヴォケイトが樽からの試飲で92~94Points と評価したのが効いているのかもしれません。
日本にはほんの僅かしか入らなかった・・と言うか、noisy は正規品が有ったのかさえ判りません。
そもそも1級クロ・サン=ジャック、特級グリオット=シャンベルタンなど、ジュヴレの名立たる銘醸畑を所有し、呆れかえるような価格にもなっていますが、ジュヴレの盟主になるためには、やはりシャンベルタンやクロ・ド・ベズ、そしていくつかのグラン・クリュがラインナップに必要なのでしょう。
2011年頃より買い葡萄でのワインをラインナップしていますが、すでにシャンベルタン、マゾワイエールと言った垂涎のクリュをリリースしており、このラトリシエールもその一環かと思います。
フーリエのワインと言うだけで、ワインの価格は吊り上がってしまいますが、今回は非常にリーズナブルに・・市場価格よりもx札1枚はお得かと思われます。noisy も飲んだことがないのでコメントは差し控えますが、悪いことは無いでしょう。
1999年~2000年がリリースされた頃は、noisy はフーリエのグリオットを3~4ケース仕入れていました・・って、誰も買わなかったんですよね。当時はトーメンさんだったんですが・・だから貰えたんです。たった15年ほど前のことなんですけどね・・。世の中は変わるものです。ご検討くださいませ。
● 2018 Latricieres-Chambertin Grand Cru Vieilles Vignes (Jean-Marie Fourrier)
ラトリシエール=シャンベルタン・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ(ジャン=マリ・フーリエ)
【ティム・アトキン氏はシャンベルタンと同ポイントの96ポイント!】
上級キュヴェは本当に全てが1~2本の割り当てなので・・ドメーヌものよりもむしろメゾンものの方が飲めない状況では有ります。
ですが2018年ものは何故か・・日本の取り扱いエージェントが増えているんですね。もう早速、ドメーヌものを引いて来たエージェントさんも居り、少々混乱が起きているようです。
やはりフーリエさんのワインはどちらも扱いたいのかとは思いますが、普通の何もない状況なら・・考えられないことでは有ります。
推測するに、やはり中国向けが流れているんじゃないかと・・。香港がこんな状態ですので、イギリス系のインポーターが香港に事務所を開いていたものが、この混乱の最中に逃げ出した・・そしてキャンセルせざるを得なくなった・・・それをハイエナした・・と言うことかなと。
2018年のラトリシエールは、ティム・アトキン氏は・・何とシャンベルタン2018年と同評価の96ポイントでした!・・おやおや・・これはさらに風雲急を告げて来た感じもしますが、
「・・確かめたい・・」
ですよね~。
どうも最近のワイン屋さんは「熱」が感じられないと思いませんか?・・まぁ、noisy にも同じことを言われるかもしれませんが、
「どうなったのか?」
と言うような興味が薄れてしまったら終わりじゃないか・・と思うんですけどね。・・ご検討くださいませ。
以下は2011年もののラトリシエールのレヴューです。
-----
【貴重なラトリシエールはネゴスとして造りました!・・フーリエの野望達成の象徴?】
概ねですが、94~95Points が上限で評価されているようです。まぁ、アドヴォケイトが樽からの試飲で92~94Points と評価したのが効いているのかもしれません。
日本にはほんの僅かしか入らなかった・・と言うか、noisy は正規品が有ったのかさえ判りません。
そもそも1級クロ・サン=ジャック、特級グリオット=シャンベルタンなど、ジュヴレの名立たる銘醸畑を所有し、呆れかえるような価格にもなっていますが、ジュヴレの盟主になるためには、やはりシャンベルタンやクロ・ド・ベズ、そしていくつかのグラン・クリュがラインナップに必要なのでしょう。
2011年頃より買い葡萄でのワインをラインナップしていますが、すでにシャンベルタン、マゾワイエールと言った垂涎のクリュをリリースしており、このラトリシエールもその一環かと思います。
フーリエのワインと言うだけで、ワインの価格は吊り上がってしまいますが、今回は非常にリーズナブルに・・市場価格よりもx札1枚はお得かと思われます。noisy も飲んだことがないのでコメントは差し控えますが、悪いことは無いでしょう。
1999年~2000年がリリースされた頃は、noisy はフーリエのグリオットを3~4ケース仕入れていました・・って、誰も買わなかったんですよね。当時はトーメンさんだったんですが・・だから貰えたんです。たった15年ほど前のことなんですけどね・・。世の中は変わるものです。ご検討くださいませ。
● 2018 Bourgogne Pinot Noir Jean-Marie Fourrier
ブルゴーニュ・ピノ・ノワール ジャン=マリ・フーリエ
【いつも超美味しい村名ジュヴレ=シャンベルタンのセカンド的な位置付けは2018年も健在!5年後に飲んだら大感激は間違い無し!しかもとてもリーズナブルです!ティム・アトキン氏は90点でした!】

こんなにリーズナブルなフーリエのA.C.ブルを販売させていただくのは、一体、いつ以来なんだろう・・と思って調べてみました。
すると、2011年ものが4000円ほどでしたが、2012年ものが5000円オーバーでした。なので、4千円台はもしかしたら初めてかもしれません。
因みに昨年ご案内の2017年ものは6390円ですから・・25パーセントも値下げと言う計算になってしまいます。
まぁ、このような値下げは有難くも有り、でも商売上は単純には1/4の売上ダウンを意味しますから、決して喜んでばかりもいられない訳です。
ましてやこの10年ほどは、フーリエのワインは村名ジュヴレ=シャンベルタン以外、まともには飲めていない訳です。2008年までは、かなりのアイテムをテイスティングさせていただき・・結構苦労しながら販売させていただいていましたので・・2009年ものからは物凄い勢いで売れ始めましたが、2009年ものA.C.ブルは3000円位だったことを思えば、
「ワインの価格って本当に流動的!」
と思ってしまいます。
色合いも非常にフーリエ的な色彩です。深淵なしっとりした、赤と黒が印象的です。透明 + 半透明 なミネラリティがバランス良く内包されているような感じに見えますよね。それに精緻ささえ漂っているかの如くです。
口に含んでみると・・やはりフーリエの見事な味わいです。やや重厚なチェリー的果実にベリーのトッピング・・。ほんのり鉄っぽく、しかし重くなり過ぎない感じ。充実していますがフーリエ的な軽やか過ぎないエレガントさが非常に心地良いです。
毎年、基準・指標としてのテイスティングをしている村名ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の到着はまだ後になりますが、しなやかさやエレガンスが隅々にまで行き渡っていると感じる村名ジュヴレに比べてしまえば、セカンド的な立ち位置かと感じるこの振る舞いは仕方が無いでしょう。
これも毎年言っているような気がしてきましたが、このA.C.ブルはむしろ、
「村名ジュヴレ=シャンベルタンよりも後年になってから飲むべき」
です。
その方が確実に美味しくいただけます。5年ほどですね。最も今でも美味しく飲めないと言う訳ではありませんよ。若い段階の村名ジュヴレが見せる見事な振る舞いに「寄せる」には、それだけ必要・・と言うことになります。
そして多くの場合、5年後の村名ジュヴレは、香りこそ・・「おおっ!・・さすが!」と感じるに違いないんですが、味わいの方は香りほどには開いて行かないので、
「・・まだ早かったか・・」
と残念な気持ちになってしまうことが多い訳です。
ですので、5年後のこのA.C.ブルと村名ジュヴレを同時比較すれば、A.C.ブルの方が美味しい!・・と判断する可能性が高いんですね。
しかしながら10年後はどうでしょうね・・結構同じ位の評価にはなるかと思いますが、村名ジュヴレのエレガンスが勝って感じられるので、その分が上と言うことになるでしょう。
この素晴らしいA.C.ブル2018年を美味しく飲むには、この厳しい夏の暑さが引いて2週間ほど経った頃から半年間ほど・・が第一回目のチャンスです。それ以後はやはり最低でも3年後でしょうし、出来るなら5年後以降をお薦めします。
因みにM.W.のティム・アトキン氏は90Pointsと評価しています。ヴィノスのガローニさんは例のごとく飲み頃2020~2023などと戯けたことを言ってるので評価は書きません。是非この機会にご購入いただき、秋口に飲んでいただくのがお勧めです!
以下は以前のレヴューです。
-----
【貴重なA.C.ブルゴーニュ赤!こちらは基本、ジュヴレより長めに休ませてください。】 ここのところは全く飲めていないA.C.ブルゴーニュの赤です。まぁ、村名ジュヴレV.V.2017の色合いを見れば、2016年ものよりもより熟しているのは見て取れるかと思います。この位の果実の熟度バランスは、神様アンリ・ジャイエとほぼ同様です・・ので、飲むとどこかに神様がいらっしゃるような感じがするのでしょう。似ちゃいませんが、「いる」んですよね・・。
フーリエのワインで有りながらもこちらはネゴスもの、ジャン=マリのクレジットです。でも、ドメーヌもの同様に畑を管理しています。海外メディアの批評を見ますと、概ね88Points ほどのようです(バーガウンド等)。これは、リアルワインガイドの評価基準に慣れた方には低く見えるかもしれませんが、バーガウンド基準でみると「結構に高い評価」です。
因みに・・今も思い出しますが、2006年のこのワイン、物凄いワインでした!・・それを飲んで「たまげて」しまい、その他のキュヴェを立て続けに開け、
「フーリエがついに来た!」
と、新着でご案内することになったんですね。
深みでは村名ジュヴレV.V.には叶わないですが、充実したミネラリティに支えられたピュアな味わいは今も普遍であると思います。いつもは少なくてご迷惑をお掛けしているキュヴェですが、決して後悔しない選択かと思います。ご検討くださいませ。
以下は2017年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.のレヴューです。
━━━━━
【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】 ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2017 Bourgogne Pinot Noir Jean-Marie Fourrier
ブルゴーニュ・ピノ・ノワール ジャン=マリ・フーリエ
【貴重なA.C.ブルゴーニュ赤!こちらは基本、ジュヴレより長めに休ませてください。】
ここのところは全く飲めていないA.C.ブルゴーニュの赤です。まぁ、村名ジュヴレV.V.2017の色合いを見れば、2016年ものよりもより熟しているのは見て取れるかと思います。この位の果実の熟度バランスは、神様アンリ・ジャイエとほぼ同様です・・ので、飲むとどこかに神様がいらっしゃるような感じがするのでしょう。似ちゃいませんが、「いる」んですよね・・。
フーリエのワインで有りながらもこちらはネゴスもの、ジャン=マリのクレジットです。でも、ドメーヌもの同様に畑を管理しています。海外メディアの批評を見ますと、概ね88Points ほどのようです(バーガウンド等)。これは、リアルワインガイドの評価基準に慣れた方には低く見えるかもしれませんが、バーガウンド基準でみると「結構に高い評価」です。
因みに・・今も思い出しますが、2006年のこのワイン、物凄いワインでした!・・それを飲んで「たまげて」しまい、その他のキュヴェを立て続けに開け、
「フーリエがついに来た!」
と、新着でご案内することになったんですね。
深みでは村名ジュヴレV.V.には叶わないですが、充実したミネラリティに支えられたピュアな味わいは今も普遍であると思います。いつもは少なくてご迷惑をお掛けしているキュヴェですが、決して後悔しない選択かと思います。ご検討くださいませ。
以下は2017年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.のレヴューです。
━━━━━
【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】 ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2017 Bourgogne Blanc
ブルゴーニュ・ブラン
【コート・ド・ニュイの白って、こういうものです!美味しいと思う・・・】・・少なくて飲めないので大昔のレヴューを引っ張り出しました・・すみません。なんと2005年もののレヴューです。
とても良い出来だと思います。ふっくらしていて、冷たいトロプカルなフルーツと黄色味の強いフルーツがたんまりです・・・
「ん?・・・いつもと書き方が違うんじゃない??」
と思われるかもしれませんが、はい、そうですね。
このブルゴーニュ・シャルドネは、今まで扱わなかったんですが、2005年のニュイがとても良いと自身でも判断できたので仕入れてみた訳です。その結果、「良い年のニュイのシャルドネ」っぽさが綺麗に感じられて、出だしの感想で始まったんです。
「ピノ・ノアールは熱で熟し、シャルドネは光で熟す」
などとブルゴーニュでは言われるそうです。本当かどうかは判りません。でも、コート・ドールにあって、コート・ド・ニュイと言うのはピノ・ノアールが秀逸であり、コート・ド・ボーヌはシャルドネが秀逸であることは、皆さん周知の事実です。当然ながら、たまたま畑の組成がそれぞれの品種に向いている訳です。でも、
「コート・ド・ニュイの方がより積算温度は高いはず」
だと noisy は感じています。
上記をアクティブに解せば、
「ピノ・ノアールは熱で熟させ、シャルドネは光で熟させる」
と、より素晴らしいワイン用の葡萄に仕上がる・・・ということになり、より積算温度の低い(と思われる)石灰土壌中心のコート・ド・ボーヌのシャルドネの方が、より冷ややかな果実酸と果実味を得ることが可能になっているんじゃないかな?と思っているわけです。
「何だかなぁ・・・いつもより、やけに説明口調だし、何か有ったのかな?」
と思われるかもしれません。・・・いや、ニュイのシャルドネは、やっぱりニュイのテロワールを表しているんだよ!というようなことを言いたいだけで、ボーヌのシャルドネとはやっぱり違うんだということを、頭のどこかに置いて飲んで欲しいな、と思っているんです。単にこっちが好きでそちらは今一好みじゃないに留まらず、理解しよう、受け入れようとする気持ちの持ちようがよりワインを美味しくしてくれ、自身を成長させてくれるはずなんです。
「トロピカル、黄色味の強いフルーツ」 = 「カルフォルニア」「チリ」
というような、ちょっと単純な発想をされると極端過ぎ・・・というか、せっかくテロワールのつぶやきを受け取っているのに、曲解してしまって真実を受け損なってしまうと思うからです。おまけに、
「ボーヌのシャルドネに比較すればやや酸が弱め」
などと書くと、余計、そのように思われてしまうので・・・(^^;;
また、新樽によると思われる樽の香りもある程度感じるはずです・・・・なんて書くと、
「なんだよぉ・・・」
ってことにも成りかねず・・・
ニュイの造り手の中には、ピノ・ノアールの上級キュヴェにいきなり新樽を当てることはせず、シャルドネやアリゴテにいったん通してから使用する場合が有ります。そんな訳で、ボーヌのシャルドネに比較すると樽のニュアンスがやや多めに感じられることが有るんですよ。これは時間とともに溶け込んでゆきますが、特徴の一つでもある訳ですね。
そんな訳で、ワイン会などのブラインド・テイスティングであれば、やっぱりニュイのシャルドネが出ないとは限らない訳ですから、樽香がやや強めだからクラシックな仕上げの若いムルソー・・・なんて単純な思考に留まらず、ワイン感を高めて欲しいな、と思います。意外にニュイの白ワインは沢山あるぞ!モン・リュイザン然り、ヴージョ・ブラン、ミュジニー・ブラン、ニュイ・サンにも・・・ね。勿論、オート=コートにも有るし、かのビゾのヴィオレットも!そんな訳で、
「このブルゴーニュ・ブランは思いっきり有り!ニュイ・ブランの囁きを聞いてみよう!」
是非飲んでみてください。多くの方に受け入れられる味わいだと思います。お奨めします!
● 2017 Morey-St.-Denis Clos Solon Vieilles Vignes
モレ=サン=ドニ・クロ・ソロン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【ドメーヌものでもっともリーズナブルでお買い得なキュヴェです!】
これも少なくてとてもじゃないが飲めなくなってしまったリーズナブルなドメーヌものです。リーズナブルとは言っても大台越えでは有ります・・がフーリエ品質ですので仕方が無いところです。
海外メディアの評価を探しますと上値で90ポイントと言う感じです。非常に珍しいことですが、アドヴォケイトとバーガウンドがほぼ同じ評価をしています。大抵の場合、ここは結構に上下差が有ります。
クロ・ソロンは、1級ラ・リオットの下部に接するヴィラージュ格の畑です。比較的重量感のある肉付きの良い味わいに仕上がることが多いです。
しかし、そこはフーリエですから・・鈍重に仕上がることは無いでしょう。リアルワインガイドが高く評価した2007年ものは、
「明らかに 1er の品質でこのワインのこれまでの最高の品質」
と褒めたたえ、90~91 の評点を付けています。おそらくですが、ここさえ超えた可能性のある2017年ものかと想像しています。ご検討くださいませ。
以下は2017年村名ジュヴレV.V.のレヴューです。
━━━━━

【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】
ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2017 Gevrey-Chambertin Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】

ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2017 Gevrey-Chambertin 1er Cru Cherbaudes Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・シェルボード・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【バーガウンドの93ポイントは素晴らしい!・・これ、滅茶高い評価です!】
ブルゴーニュ専門家で有りながら、ブルゴーニュには非常に厳しい評価をしているのがバーガウンドのメドーさんです。
2017年のシェルボードは高値で93ポイントの評価がなされています。でも、これ・・低く見えるかもしれませんが、バーガウンドとしますと滅茶高い点なんですね。
これ、例えばルーミエさんのあの超希少で凄い評価が普通のミュジニーと評価を比べてみますと、2000年のミュジニーと同評価です。まぁ、確かに2000年のブルゴーニュの赤は低評価では有りました。noisy的には決してそうでは有りませんでしたが・・。
話は飛んでしまいますが、バーガウンドでは、ルーミエさんのミュジニーの評価が結構に上下していまして、偉大なヴィンテージと前評判の高かった1996年ものが95ポイントでした・・が、翌年の1997年ものは89ポイントです・・(T.T
1998年・・猫さえ跨いで避けてしまうと言われたヴィンテージですが、その1998年ものは94ポイントと復活・・です。なので、確かに1997年ものは平板でタイトな味わいのものが当初は多かった・・としてもですね、noisy 的には
「バーガウンドは良く判らない・・」
と、ちょっと思ってます。
話しを戻しますと、言わば、2000年のルーミエさんのミュジニーと同レベルの評価、と言うことになります。ルーミエさんのボンヌ=マールに比較しますと2006年のボンヌ=マールがちょうど93ポイントで同レベル・・です。
なので、その辺を見ていただけましたら、バーガウンド的にはこの評価がかなり高いものだということは判るかな・・と思います。飲めないのでちょっと苦しいレヴューでは有りますが・・すみません。
以下は2017年村名ジュヴレV.V.のレヴューです。
━━━━━
【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】 
ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2017 Gevrey-Chambertin 1er Cru Combe aux Moines Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・コンブ・オ・モワーヌ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【ここが狙い目です!】
最大94ポイントまでメディアの評価が付いているコンブ・オ・モワンヌです。狙い目になるべきキュヴェです。何せ、クロ・サン=ジャックの次の格ですし、価格がまだこんな感じですからね。お買い得感はあると思います。
何しろ今は中国勢が強いです。10年前ならまだボルドー一辺倒で、いいとこ、「ロマネ=コンティに氷を入れて飲んでいる」などと滅茶苦茶に言われていましたが、今はもう・・凄いです。
特にフーリエ、ルーミエ、エマニュエル・ルジェ、セシル・トランブレイ辺りの引きは物凄いです。フーリエは香港の顧客向けにクロ・サン=ジャックの特別キュヴェ(セントネール)を仕立てている位です。それでも、2017年もののクロ・サン=ジャックはグリオット=シャンベルタンと同じ評価(=デカンター誌)ですから、
「どんだけ~!?」
と絶叫するのが正しいように思ってしまいます。
以下は2017年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.のレヴューです。
━━━━━

【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】
ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2017 Chambolle-Musigny 1er Cru Gruenchers Vieilles Vignes
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・グリュアンシェル・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【ヨクヨク調べてみると色んな事が判って来ます。非常に面白い存在のキュヴェです。しかも評価も高い!】
たった0.29ヘクタールほどしか無い1級グリュアンシェルです。バーガウンドが上値93ポイントと、非常に高い評価をしています。
また、ちょっと面白いのは、フーリエ所有の村名シャンボールのキュヴェが一応存在する(した?)んですが、これが1級グリュアンシェルの約倍の面積ほどを所有していました。何故か今はネゴスラベルでのリリースなんですが、これがデカンター誌の2017年ブルゴーニュ・ヴィンテージ・プレヴューで、95ポイントと高く評価され、「A taste of the top 2017 Burgundies」として掲載されているんですね。
まぁ、ティム・アトキンさんが実際に1級グリュアンシェルを飲まれたか、それとも少なくて飲めなかったかは判りませんが、基本ジュヴレの造り手で有るジャン=マリ・フーリエさんが、発酵が自由にならないと言われる唯我独尊スタイルのシャンボールの葡萄を「手懐けた」様子が伺えると思うんですね。そしてバーガウンドの93ポイントですから・・。
このグリュアンシェルは、ボンヌ=マールの南に接する1級レ・フュエの下部に僅かに接し、レ・クラの東、下部、すぐのところに存在する1級畑です。
因みにルーミエさんの2017年、シャンボール=ミュジニー・レ・クラは・・いや~・・誰もが欲しい稀有で素晴らしいワインですよね。これは、
バーガウンド 91~94 ポイント
アドヴォケイト 92~94 ポイント
ヴィノス 92~94 ポイント
と言う評価でして、フーリエさんのグリュアンシェル2017年は僅かに及ばなかったのか?・・と言う仕上がりを想像させてくれます。(ルーミエさんの2017年のご案内は来月、11月のヌーボー前後になりそうです。・・頑張りましょう・・)
なので先の件、村名の95ポイントと言う、考えられないような評価と合わせてみると、俄然、興味が湧いてきませんか?
そして、フーリエさんの1級としますと、「まだこの価格で購入できるうちが花」かもしれません。是非ご検討くださいませ。
以下は2017年村名ジュヴレV.V.のレヴューです。
━━━━━
【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】 ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2017 Gevrey-Chambertin 1er Cru Clos St.-Jacques Vieilles Vignes And Others Set(GC-CSJ GC-ChB)
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・クロ・サン=ジャック・ヴィエイユ・ヴィーニュ他全2本セット(GC-CSJ GC-ChB)
【何とグリオット=シャンベルタンV.V.と同評価!プルミエ・クリュの最高峰です!】
あくまでデカンター誌、ティム・アトキンM.W.によるところでは有りますが、Vintage preview: Burgundy 2017 において、グリオット=シャンベルタンV.V.が97ポイントでこのクロ・サン=ジャックと同じ評点です。
また、2017年のトップは、
1.シャンベルタン デュガ=ピィ 99ポイント
2.ロマネ=コンティ D.R.C. 98ポイント
2.ミュジニー ルーミエ 98ポイント
2.シャンベルタン ドニ・モルテ 98ポイント
2.リッシュブール ユドロ=ノエラ 98ポイント
の5アイテムで、その他は97ポイントの評価と言うことになります。この97ポイント圏内には、まさに絢爛なアイテムが沢山ある訳ですが、その一角をこのクロ・サン=ジャック2017年が占めた・・と言うことになろうかと思います。あくまでデカンター誌の評価です。
この、グリオット=シャンベルタンと同等・・と言う評価は、実際にそのように評価が有る・無いにかかわらず、ブローカー市場では何年も前からそのようになっていました。もうグリオットと価格が変わらないんですね。
で、凄いのは・・他のコラムでも書きましたが、中国向けにクロ・サン=ジャック・キュヴェ・セントネールをフーリエはリリースし始めています。これは希少な区画の中から100年超の古木由来の葡萄のみで仕込んだキュヴェです。
言ってしまえば、本来はクロ・サン=ジャックの主体となるべきキュヴェで、フランソワ・ラマルシュのグランド・リュで言えば、「元ラ・ターシュの区画のみで仕込んだ特別キュヴェ」と同様ですよね。
この非常に古い樹のみを別で仕込むとすると、
「もしかしたら普通のクロ・サン=ジャックの品質が落ちてしまうのでは?」
と想像してしまうかもしれません。
現実は・・真実はその通りなのかもしれません。でも、このように・・もう、本当に、
「ジュヴレのトップワイン同様の評価」
をされていることが驚きなんですね。
さらに突っ込んでしまえば、100年超の古木以外の樹も、平均樹齢が実に80年超なんですね・・。この辺りも含め、ジャン=マリの熟練の技が相まって、このようになっているんじゃないでしょうか。
なので、出来ることなら、デカンター誌さんも、
「キュヴェ・セントネールも・・テイスティング評価してよ!」
と思ってしまうのは、単なるワインファンの欲望でしか無いのかもしれません。・・誰か飲ませてくれないかな~・・と希望を持っているんですが・・いかがでしょう・・?
以下は2017年村名ジュヴレV.V.のレヴューです。
━━━━━

【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】
ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2017 Griotte-Chambertin Grand Cru Vieilles Vignes and Others Set(GR-C GC-ChB BRG-Rg)
グリオット=シャンベルタン・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ他全3本セット(GR-C GC-ChB BRG-Rg)
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
非常に高い評価のグリオット=シャンベルタンです。しかも0.6ヘクタールの所有ですので、とてもじゃないですが沢山は出来ません。姿を余り見ないのも仕方が無いところです。
メディアの評価は、デカンター誌が97ポイント、アドヴォケイト誌が93~95ポイントと、結構に幅の有るものになっています。まだ仕上がったばかりですし、テイスターたちもプレ=アライブ状態でテイスティングしていますので、読み切れない部分が有るのかもしれませんね。
フーリエの場合、このグリオット=シャンベルタンとクロ・サン=ジャックは、いつも素晴らしかったです・・いや、昔の話しです。上級キュヴェが物凄いのは・・ある意味、当然のこととも捉えられます。しかし、ドメーヌが本当の意味で評価されるには、下から上まで全てが「アウトスタンディング」になってから・・なんですよね。
フーリエのワインは、今は本当に下から上まで共通しています。どれか一つ、二つだけが良くて、それ以外は今一つ・・・では高い評価は得られないのがこの世界の掟。そんなことを長く続けていると、ドメーヌの経営もおかしくなってしまうと言う厳しい歴史が有ります。
希少なキュヴェです。買えた方は非常に幸運!・・ご検討くださいませ。
以下は2017年村名ジュヴレV.V.のレヴューです。
━━━━━
【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】

ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2017 Echezeaux Grand Cru Vieilles Vignes (Jean-Marie Fourrier)
エシェゾー・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ(ジャン=マリ・フーリエ)
● 2017 Latricieres-Chambertin Grand Cru Vieilles Vignes (Jean-Marie Fourrier)
ラトリシエール=シャンベルタン・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ(ジャン=マリ・フーリエ)
● 2017 Chambolle-Musigny 1er Cru les Amoureuses Vieilles Vignes (Jean-Marie Fourrier)
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・ザムルーズ・ヴィエイユ・ヴィーニュ(ジャン=マリ・フーリエ)
● 2017 Chambertin Grand Cru Vieilles Vignes (Jean-Marie Fourrier)
シャンベルタン・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ(ジャン=マリ・フーリエ)
【非常に希少です!】
欲しいかどうかは別としても、
「・・ん・・やっぱり飲んでみたい!・・」
と思われるでしょうね。
この先、シャンベルタンは10万円以下で買えない時代が来ると思いますし、レ・ザムルーズもグラン・クリュ評価が普通になってしまいましたので、有象無象の造り手ネゴスは別としても、超有名な造り手のものは間違いなくそうなってしまうでしょうし、
「ブルゴーニュのグラン・クリュ」
となったら・・もうどうにもならなくなってしまうかもしれません。お金持ちのお友達を沢山作っておきたいところ・・では有ります。
2017 シャンベルタン 97 points Decanter
2017 マジ=シャンベルタン96 points Decanter
2017 ラトリシエール=シャンベルタン 97 points Decanter
と言うのが見つかったメディア評価です。因みにプレアライヴァルの評価で、2017年のドメーヌもの、クロ・サン=ジャックが、デカンター誌で97Points、ジャスパー・モリス氏が95~97Ponts、アドヴォケイト誌が93~95Points ですんで、ドメーヌものとの差は言われるほどは無い・・と見えてしまいます。
まぁ、ジュヴレのグラン・クリュは本拠ですから・・おそらくは凄い仕上がりでしょう。レ・ザムルーズやエシェゾー・・飲んでみたいです。ルーミエさんのレ・ザムルーズは何度も飲めてますが、フーリエさんのは・・経験が無いですから・・。是非誰か、よろしくお願いいたします!・・(^^;;
以下は2011年もののラトリシエールのレヴューです。
━━━━━
【貴重なラトリシエールはネゴスとして造りました!・・フーリエの野望達成の象徴?】
概ねですが、94~95Points が上限で評価されているようです。まぁ、アドヴォケイトが樽からの試飲で92~94Points と評価したのが効いているのかもしれません。
日本にはほんの僅かしか入らなかった・・と言うか、noisy は正規品が有ったのかさえ判りません。
そもそも1級クロ・サン=ジャック、特級グリオット=シャンベルタンなど、ジュヴレの名立たる銘醸畑を所有し、呆れかえるような価格にもなっていますが、ジュヴレの盟主になるためには、やはりシャンベルタンやクロ・ド・ベズ、そしていくつかのグラン・クリュがラインナップに必要なのでしょう。
2011年頃より買い葡萄でのワインをラインナップしていますが、すでにシャンベルタン、マゾワイエールと言った垂涎のクリュをリリースしており、このラトリシエールもその一環かと思います。
フーリエのワインと言うだけで、ワインの価格は吊り上がってしまいますが、今回は非常にリーズナブルに・・市場価格よりもx札1枚はお得かと思われます。noisy も飲んだことがないのでコメントは差し控えますが、悪いことは無いでしょう。
1999年~2000年がリリースされた頃は、noisy はフーリエのグリオットを3~4ケース仕入れていました・・って、誰も買わなかったんですよね。当時はトーメンさんだったんですが・・だから貰えたんです。たった15年ほど前のことなんですけどね・・。世の中は変わるものです。ご検討くださいませ。
● 2011 Gevrey-Chambertin 1er Cru Combe aux Moines Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・コンブ・オ・モワーヌ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】・・・2014年のレヴューです。

何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2006 Gevrey-Chambertin 1er Cru Champeaux Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・シャンポー・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【フーリエの、あの2006年のトップ4です!】
出て来たシリーズです。非常に希少です・・
以下は2007年のご紹介時に書いた文章です。大したことは書いて無いですね・・。すみません。
━━━━━
不思議なもので、2006年以前は誰も見向きもしなかったフーリエのワインですが、現在では海外の評価も頂点に達しているようで、大した評価もついていない・・と言うか、あのPKさんがこき下ろしている80年代のフーリエでさえ、物凄い価格になっています。勿論、2005年もののグリオットやクロ・サン=ジャックなどは、
「・・・あのね~・・・そこまでは絶対に無いでしょ!」
と突っ込みを入れたくなるような感じです。やっぱりフーリエは2006年からだと、noisy的には確信を持っています。
で、昔(大昔)はnoisy も購入できていたトップ3、もしくはトップ4の、この1級シャンポーですが、何やらゴタゴタしているうちに、正規から購入できなくなってしまいました。
上からグリオット=シャンベルタンは誰もが認めるところ、2番目はクロ・サン=ジャックは妥当なところ、そして、コンブ・オ・モワンヌか、このシャンポーだと、noisy
は見ています。コンブ・オ・モワンヌの赤い粘土の印象より、シャンポーのやや白い石灰+αの方が上かもしれない・・とも思っているんですね。まあ、ヴィンテージによるかも・・しれませんけど!
で、2005年はここんとこ呑めていないものの、2004年や2006年の複数アイテムを何度か飲んでいますが、2004年と2006年では大違いです。覚えている限りにおいて、2005年は2006年に次ぐ仕上がりだと理解していますが、2006年の、あの実に美しく妖艶且つ繊細緻密な表現に、noisy
は首っ丈なんですね。
今回、ユーロの安い時に、「サクッ」とブローカーから仕入れたシャンポーV.V.2006をご紹介します。値上がりはしていますが、円が強い時期だったのが幸いで、結構リーズナブルに仕上がりました。
もう、二度とお目にかかれない・・・しかもnoisy しか言ってないような気がしますが、2006年はブルゴーニュ・ピノの素晴らしい出来の年、しかも、フーリエが、滅多に到達できない高みに達した年のトップ3~4のワインです。この機会を是非お見逃し無く!僅かに汚れの有る個体も見受けられますがコンディションも良いと思います。ご検討ください!.
● 2016 Bourgogne Blanc
ブルゴーニュ・ブラン
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】

何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2005 Gevrey-Chambertin 1er Cru Clos St.-Jacques Vieilles Vignes And Others Set
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・クロ・サン=ジャック・ヴィエイユ・ヴィーニュ他全2本セット
【何故か出て来ましたのでご案内です!!】
いや~・・昔の価格を調べるのも大変ですが、この頃はまだまだ安かったですね・・。でも干支もしっかり回ってしまっていますので、流石にその頃の価格では出すわけには行きません。
なので申し訳ありませんが、2016年のクロ・サン=ジャック1本のプライスより大幅に安い価格でご案内致しますので、ご希望がございましたらお早めにご検討ください。自画自賛になってしまいますが保存状態は非常に良いように見えます。エレガント系の淡目の色合いがほんのり熟した良い感じです。
2005年ジュヴレ1級クロ・サン=ジャック1本と2005年ジュヴレ1級シェルボード1本の計2本のセットです。


以下は2007年に書いたコラムより転載しています。
━━━━━
【やっぱり素晴らしい!!】Adv IWC
2005 Fourrier Gevrey Chambertin Clos St Jacques (94-95) 92-95
2005 Fourrier Griottes Chambertin(93-94) 93-95
2005 Fourrier Gevrey Chambertin Combe Aux Moines (92-93) 91-94
2005 Fourrier Morey St Denis Clos Sorbe (91-92) ----
2005 Fourrier Gevrey Chambertin Cherbaudes (91-92) 90-92
2005 Fourrier Chambolle Musigny les Gruenchers (91-92) 89-91
2005 Fourrier Gevrey Chambertin les Champeaux (90-91) 90-93
2005 Fourrier Chambolle Musigny (90-91) 87-89
2005 Fourrier Vougeot les Petits Vougeots (90-91) 87-89
2005 Fourrier Gevrey Chambertin les Goulots (89-91) 89-92
2005 Fourrier Gevrey Chambertin Aux Echezeaux (89-90) 89-91
2005 Fourrier Morey St Denis Clos Solon(88-89) 87-89
2005 Fourrier Gevrey Chambertin Champs Perrieres (88-90)
2005 Fourrier Gevrey Chambertin Vieilles Vignes ------ 88-91
余りに飲めないので、アドヴォケイトとIWCのポイントを参考にされてください。noisy が飲めたのは、村名ジュヴレ、シェルボード、シャンボール・レ・グリュアンシェルの3アイテムのみでした。
村名ジュヴレはまだ早いにせよ、ソフトで厚み有るテクスチュアで何とか美味しくいただけます。2004年もとても美味しかったが、確実に上回っていると思います。良い年ということで、かなり粘ったものの、数量が無いことと人気があることを理由に価格の交渉は出来ませんでした。
1級のジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードは、やや軽めに仕上がるテロワールながら、精緻さに満ちていて品が有ります。これはすぐには栓を抜かず、2年ほど置くのが良いと思います。
シャンボールの1級グルアンシェルは、ゾクっとしてしまうほど紫のアロマが深く、シャンボールとしては力強いタイプです。飲めなくは無いものの、こちらもタイミングを計りつつ、楽しんで欲しいと思います。
3アイテムに共通するのは、やはりフーリエらしいソフトで精緻なテクスチュア。まだ半透明な部分に色気を滲ませる手前の状態です。やっぱり旨いぞ!と思ってしまいました。
アドヴォケイトとIWCは、ものの見事に評価が揃っています。グリオットも流石ながら、クロ・サン=ジャックの大健闘が目立ちますね。ここは狙ってゆきたい所ですが・・・、今年は数も少ないため大変申し訳ない。グリオット=シャンベルタン2005はご尊顔さえ拝謁できない、という状況のようです。ほんの僅か・・・戴けなかったShopさんがほとんどだと巷の噂です。
お奨めしたいが数が無いので、ささやく程度にしておきます。来年はいったいどうなっちゃうのか、品質やら価格やらが心配な noisy でした。
● 2016 Bourgogne Pinot Noir Jean-Marie Fourrier
ブルゴーニュ・ピノ・ノワール ジャン=マリ・フーリエ
● 2016 Gevrey-Chambertin Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
● 2016 Morey-St.-Denis Clos Solon Vieilles Vignes
モレ=サン=ドニ・クロ・ソロン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
● 2016 Gevrey-Chambertin 1er Cru Cherbaudes Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・シェルボード・ヴィエイユ・ヴィーニュ
● 2016 Gevrey-Chambertin 1er Cru Combe aux Moines Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・コンブ・オ・モワーヌ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
● 2016 Chambolle-Musigny 1er Cru Gruenchers Vieilles Vignes
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・グリュアンシェル・ヴィエイユ・ヴィーニュ
● 2016 Gevrey-Chambertin 1er Cru Clos St.-Jacques Vieilles Vignes And Others Set
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・クロ・サン=ジャック・ヴィエイユ・ヴィーニュ他全2本セット
● 2016 Griotte-Chambertin Grand Cru Vieilles Vignes and Others Set
グリオット=シャンベルタン・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ他全3本セット(GR-C.GC-C.MSD)
【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】

何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】
上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2015 Bourgogne Blanc
ブルゴーニュ・ブラン
● 2015 Bourgogne Pinot Noir Jean-Marie Fourrier
ブルゴーニュ・ピノ・ノワール ジャン=マリ・フーリエ
● 2015 Morey-St.-Denis Clos Solon Vieilles Vignes
モレ=サン=ドニ・クロ・ソロン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
● 2015 Gevrey-Chambertin Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】

上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減
● 2015 Vosne-Romanee aux Reas Vieille Vignes (Jean-Marie Fourrier)
ヴォーヌ=ロマネ・オー・レア・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【貴重なラトリシエールはネゴスとして造りました!・・フーリエの野望達成の象徴?】
概ねですが、94~95Points が上限で評価されているようです。まぁ、アドヴォケイトが樽からの試飲で92~94Points と評価したのが効いているのかもしれません。因みにあのティム・アトキン氏は96Points と振り切れちゃってます。
日本にはほんの僅かしか入らなかった・・と言うか、noisy は正規品が有ったのかさえ判りません。
そもそも1級クロ・サン=ジャック、特級グリオット=シャンベルタンなど、ジュヴレの名立たる銘醸畑を所有し、呆れかえるような価格にもなっていますが、ジュヴレの盟主になるためには、やはりシャンベルタンやクロ・ド・ベズ、そしていくつかのグラン・クリュがラインナップに必要なのでしょう。
2011年頃より買い葡萄でのワインをラインナップしていますが、すでにシャンベルタン、マゾワイエールと言った垂涎のクリュをリリースしており、このラトリシエールもその一環かと思います。
フーリエのワインと言うだけで、ワインの価格は吊り上がってしまいますが、今回は非常にリーズナブルに・・市場価格よりもx札1枚はお得かと思われます。noisy も飲んだことがないのでコメントは差し控えますが、悪いことは無いでしょう。
1999年~2000年がリリースされた頃は、noisy はフーリエのグリオットを3~4ケース仕入れていました・・って、誰も買わなかったんですよね。当時はトーメンさんだったんですが・・だから貰えたんです。たった15年ほど前のことなんですけどね・・。世の中は変わるものです。
一方のヴォーヌ=ロマネ・オー・レアは、noisy 自身も飲んでみたくて・・仕入れてみました。正規には入っているはずですが、案内すらありません。どうなっちゃってるんでしょうね。なので、ブローカーから仕入れてみたという訳です。
日本には非常に少ないですが、チラホラは入っているように見受けられます。ジュヴレのスターであるフーリエが、王道で有るヴォーヌ=ロマネをどう理解しているのか・・知りたいと思いません?ご検討くださいませ。
● 2015 Chambolle-Musigny 1er Cru Gruenchers Vieilles Vignes
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・グリュアンシェル・ヴィエイユ・ヴィーニュ
● 2015 Gevrey-Chambertin 1er Cru Cherbaudes Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・シェルボード・ヴィエイユ・ヴィーニュ
● 2015 Gevrey-Chambertin 1er Cru Combe aux Moines Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・コンブ・オ・モワーヌ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
● 2015 Gevrey-Chambertin 1er Cru Clos St.-Jacques Vieilles Vignes And Others Set
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・クロ・サン=ジャック・ヴィエイユ・ヴィーニュ他全3本セット
● 2015 Griotte-Chambertin Grand Cru Vieilles Vignes and Others Set
グリオット=シャンベルタン・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ他全3本セット
【この存在感は凄いです!・・赤果実に黒果実が絶妙に混じり合う果実バランス、重過ぎず軽く無い、全方位にバランスが素晴らしい。質感もさすが!】

上級キュヴェをテイスティングで飲めなくなって久しいですが、
「ジュヴレ村名だけは何とか!」
と毎年続けていますので、定点ポイントとして、判断基準の大きな機会になっています。
ただしこのところは初夏の6~7月に入ってくることが多かったので、今回のように10月のご案内は久しぶりになりますし、何よりも・・
「テイスティングのタイミングが違うので、その時期の差を頭に入れたテイスティングが求められる」
のは言うまでも有りません。ただ飲むだけなら誰にでも出来ますし、その時、その瞬間を切り取った感想も同様です。
しかし、専門家としますとそれでは不充分・・と言うかまるでダメであって、その瞬間、その時のワインの姿も重要ですが、ブランクとしての2~3カ月と、今の状況・・到着して間もないとか、少し落ち着かせたとか、細やかな澱の状態とかまでを勘案しないといかん訳ですね。
何しろフーリエのグリオットは海外ではもう1本10万円です。正規輸入で・・です。なので日本は非常に安いです。クロ・サン=ジャックは1本、7万円からです。どっひゃ~ですよね・・。信じられませんが、そんな価格で取引されています。
はやる気持ちを抑えつつ、少し休ませて・・それでも3日ほどですが、開けてみました。美しい色合いですね~・・フーリエらしい赤果実に黒果実が混ざった透明感の有る色です。2013年、2014年に比較しますと、その、
「美しい赤の色彩」
が際立っています。
その上で、やや不透明なニュアンスの有るミネラリティ、ナトリウムっぽい、ちょっとトロッとした感触のものは2013年、2014年に顕著で、2015年は比較的そんなニュアンスは少ないです。
反対に、トロッと感の無い、やや「カリッ」とした透明なミネラリティ、カリッだからカリウムっぽい感じかと理解していますが・・(^^;; いや、そんな単純な話しでは無いにせよ、「あっけらかん」とした、キレの良い感じのミネラリティが勝っているように思います。そこにジュヴレっぽい金属的なニュアンスのミネラリティが、未だ「赤く酸化していない、銀色なイメージ」で質感高く感じられます。
味わいも香りも、さすがフーリエ・・と感じさせるもので、低域からの品格高い表情は、中域のふくよかさ、全体のボリューム感を演出、高域から超高域まで、ストレス無く嫌味の無い美しい姿を見せてくれます。
タイミング的にはほぼ2カ月半ほど例年よりも遅く、その分の酸素吸収と瓶熟期間の長さを考え併せても、実はまだやや落ち着いていない・・と言うか、仕上がり切ってはいないようにも感じられますが、余りに現状のバランスも悪く無いために、それは言わない方が良いかもしれなかったです。
リアルワインガイドを読むと、「斜面にある陰になる部分の葡萄がフレッシュなアロマを生んだ」のように記載されていて、毎年違う気候への対処、そして挑戦を繰り返していることが伺えますが、単に2016年の低収量への対処のため、2015年ものの出荷を抑えた、もしくは出荷を遅らせたと言うことだけでは無く、発酵が遅れ気味になるほど一粒の葡萄の力がしっかりしていた・・とも考えられます。
リアルワインガイド第58号は、今飲んで90+、ポテンシャル91+、飲み頃予想 2021~2040と立派な評価で、1万円を越えたとは言え、このプライスは非常にリーズナブルなんじゃないかと思います。とても良い仕上がりで、健康的、ナチュラル、ピュアですが、飲むタイミングはかえって難しいヴィンテージなんじゃないかと予想しています。むしろこの1~2カ月の間、休養を与え、取り敢えず飲んでみるパターンが、危険性無く一番美味しく飲めるかもしれません。
ヴィンテージ的には、2005年的な健康さが有り、2006年的な酸の美しさと2009年的な押し出しのしっかりさが混じり合った感じかな?と思います。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【やっぱりフーリエはフーリエ!フーリエにしか出せない透明感ある美しい姿にフィネス!】
フーリエの2014年です。数量的には非常に少なかった2013年より若干増えたようです。noisy のところの数量もほんの僅かですが増えましたが、3年連続で30%以上も減りましたので最盛期の半分にも届きません。しかしながら現状の人気振りを考えると、いただけるだけ有りがたいのかもしれません。
2013年のフーリエは、厳しいヴィンテージ背景を物ともせず、非常に美しい、またフーリエらしいブルゴーニュに仕上げてきました。エレガントで滲み出るような美しさでした。また、リリース直後でもかなりまとまっていて、ひとつの良いバランスに仕上がっていました。
2014年もののフーリエのジュヴレは、2013年ものに比べ、予想通り僅かに濃い、より複雑性が感じられる色合いです。とても健全で華やかなピュアアロマです。
香りを嗅いでみると・・
「おっ!」
と・・。フーリエのワインでは非常に珍しい・・と言うか、おそらく非常に良い仕上がりになった性でしょう。まだ完全にはバランスしていない性で、「低温の漬け込み時由来の香り」がします。「ヨード香」などと言ったりしますが、海草に近いニュアンスです。これは、アンリ・ジャイエのワインにも顕著に現れ、ある種、ジャイエのワインの証拠みたいな感じですが、ジャイエのものよりも冷ややかでナチュラル、とても自然なものです。
また非常に美しく透明感がバッチリ、伸びやかな石灰系のミネラリティが感じられます。中域にはまだ広がりきらない要素の粒が感じられます。
しかし・・その奥に・・発見してしまいました。滅茶苦茶美しい「真っ赤なベリー」です。その美しさと言ったら・・昨今の著名なビオ系の生産者も驚くでしょう。余韻も長く、素晴らしいワインに仕上がっていました。
2014年は2013年に比較して、より健康でとてもしっかりした仕上がりになったようで、熟成期間を長く取ることを良しとしない造り手(低温浸漬~低温発酵系の造り手に多いです。)のワインは、若干まだ仕上がり切っていない・・と言えます。これはメオ=カミュゼのA.C.ブルゴーニュの欄にも書きましたが同様のことで有り、おおよそ2~3カ月後には、「ひとつのバランスを形成する」と判断しています。
もっとも、現時点でも美味しく飲めますよ。その場合は勿論ですが、しばらく立てて落ち着かせる期間は必要です。品温もセラーから出した直後の14度位では可哀想で、16度位までには持っていってあげると、より始めから美味しくいただけるでしょう。2~3カ月経過してからは、それよりもやや低めの温度から飲み始めても大丈夫です。
2014年のフーリエは、グレートな年と共通の姿を見せつつ、フーリエらしい非常にピュアでエレガントな奥深い構造を持った素晴らしいワインとなったように思います。
他のアイテムはさすがに飲めませんで・・申し訳有りません。A.C.ブルゴーニュ・ルージュはネゴスとしてジャン=マリ・フーリエ名でリリースされています。こちらは若干数量は増えたようですが、入荷数量は余り変わっていません。
A.C.ブルの白はフーリエ唯一の白、しかもドメーヌものです。今回・・何故か非常に少ないです。
その他、モレ村名クロ・ソロン、シャンボール1級、ジュヴレ1級各畑、その中のクロ・サン=ジャック、またグリオット=シャンベルタンをご案内致しますが、クロ・サン=ジャックは3本セット、グリオット=シャンベルタンは4本セットのみのご案内です。
申し訳ございませんがクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンのセットはどちらかのみになります。 また、
ご注文が完了しましても確定では有りません。当方からの確定メールを持ちまして確定とさせていただきますのでご留意くださいませ。 年々高くなってしまって申し訳有りませんが、例えば海外ではグリオットは8~10万以上、クロ・サン=ジャックは5万以上で取引されていますので、正規が購入できれば非常にお得です。
また現時点で上がっている各機関の評価は自身では直接未確認ながら、グリオット、アントニオ・ガローニで94~97、クロ・サン=ジャックでアドヴォケイト96~98/100(・・マジか!)、アントニオ・ガローニ94~96/100です。コンブ・オ・モワンヌは93、シェルボード92、村名90と言うところが多いようです。9月位の暑さが引き始めた頃にとりあえず、ジュヴレ村名クラス、もしくはACブルゴーニュを飲んでみるのが良いかもしれません。
年に一度のご案内です。お早めにご検討くださいませ。
以下は2013年もののご案内文です。

フーリエは絶対に大丈夫だと判っていても、何かと心配の種が尽きない2013年のブルゴーニュでは有りますので、待ちきれずに村名ジュヴレを飲んでしまいましたが・・・やはりフーリエ・・!素晴らしいです!・・これなら飲むことも無かった・・少ない入荷数を減らすことも無かったとは思います。
何しろ昨年の2012年ものでは2/3に減り、今回もまた昨年の2/3の数量です・・。
暗算できませんが・・2011年入荷数の45%位でしょうかね・・。しかも、価格は2012年と同じですんで・・確実に収入減!・・これは非常に痛い。・・・ご飯とオカズの量か質を少なくとも2/3にしないと生活できません。
冗談はさておき、気になっていらっしゃるはずの2013年、ドメーヌ・フーリエですが・・
「めちゃんこ旨い!」
です。
わずかに暗い赤が強めの淡く美しい色合いです。ボトルを1日立てておきましたが、完全には静まってはいないようです。
わずかにワイルドなベリーの印象、非常に精緻でピュア。濃密さは全く感じない・・・しかし、実はエキス化した液体の中に、細やかな要素がしっかり、とてもバランス良く抽出されているのが判ります。

全く無理の無い・・ストレスフリーな感覚で、ジュヴレの持つ深い構造を、フーリエらしい緻密さとエレガンスで表現しています。
これで、どこかに力みが感じられると、
「あ~・・さすがのフーリエも2013年は・・・」
などと感じてしまうんですが、このようにまでピュアで繊細、美しいと、
「2013年のフーリエ、ジュヴレはエレガントで精緻。ヴィンテージの要素を表現しつつ、フーリエらしさを見せた素晴らしいワイン!」
と表現したくなっちゃう訳です。
輸入のストレスもまだ残っているはずなのに・・・全く判りません。淡い赤紫の液体に、ついついのめり込んでしまいます。
フルーツ感も、瑞々しく、ピュアで・・まるで朝露をその実に湛えたワイルドベリーを感じさせます。
不思議なのは、非常にドライなのに・・何故か甘いんですよね・・。糖分の甘みじゃ無いんですね。酸の組成による素直な甘みなんですよ。それも「アレコレいじくりまわした結果」を見せられているんじゃなくて、「素直にありのままの葡萄をワインにしただけ」と判ります。
おそらくですが、美味しくないと言う方はいないだろうと思わせる、見事な仕上がりでした。
なお、入荷数減により、上級キュヴェはアソートにしたくても、まともなセットが組めないので、昨年よりもだいぶリーズナブルなものになっています。
また、2013年ブルゴーニュは、コート・ド・ニュイは、ドメーヌものはとても良く、コート・ド・ボーヌは、白が良く、赤は選ぶべき・・と言うのが現在のnoisyの印象です。
やはりさすがフーリエ、トップドメーヌらしい仕上がりが確信される2013年ジュヴレでした。この高みにまで来ると安易に品質が落ちることはまず考えられません。リアルワインガイドも2013年もののテイスティングは出来たのかどうか・・?昨年は2012年ものを飲めずに、発酵途中の2013年シャンボール1級とモレ村名を口に出来ただけでしたね。今月15日に発売予定の次号辺りで掲載されるとは思いますが、徳丸さんも口が堅くて何も情報いただけませんので・・。まぁ、15日には全てのボトルが予約済みになってると思いますが、
アペラシオン通りのしっかりした構造を持ちつつも、ふわっと軽やかでエレガント、精緻さとピュアさが漲る2013年
を、お早めにご注文くださいませ。
なお、ご注意ください。
余りにアクセスが集中しますと、サーバーの動作が不安定になり、データファイルの在庫数を超えてご注文を受けてしまうことが有りますので、noisyからのご注文の確定メールを受け取るまでは確定では有りません。ご了承くださいませ。
● 2014 Latricieres-Chambertin Grand Cru Vieilles Vignes (Jean-Marie Fourrier)
ラトリシエール=シャンベルタン・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ(ジャン=マリ・フーリエ)
【貴重なラトリシエールはネゴスとして造りました!・・フーリエの野望達成の象徴?】
概ねですが、94~95Points が上限で評価されているようです。まぁ、アドヴォケイトが樽からの試飲で92~94Points と評価したのが効いているのかもしれません。因みにあのティム・アトキン氏は96Points と振り切れちゃってます。
日本にはほんの僅かしか入らなかった・・と言うか、noisy は正規品が有ったのかさえ判りません。
そもそも1級クロ・サン=ジャック、特級グリオット=シャンベルタンなど、ジュヴレの名立たる銘醸畑を所有し、呆れかえるような価格にもなっていますが、ジュヴレの盟主になるためには、やはりシャンベルタンやクロ・ド・ベズ、そしていくつかのグラン・クリュがラインナップに必要なのでしょう。
2011年頃より買い葡萄でのワインをラインナップしていますが、すでにシャンベルタン、マゾワイエールと言った垂涎のクリュをリリースしており、このラトリシエールもその一環かと思います。
フーリエのワインと言うだけで、ワインの価格は吊り上がってしまいますが、今回は非常にリーズナブルに・・市場価格よりもx札1枚はお得かと思われます。noisy も飲んだことがないのでコメントは差し控えますが、悪いことは無いでしょう。
1999年~2000年がリリースされた頃は、noisy はフーリエのグリオットを3~4ケース仕入れていました・・って、誰も買わなかったんですよね。当時はトーメンさんだったんですが・・だから貰えたんです。たった15年ほど前のことなんですけどね・・。世の中は変わるものです。
一方のヴォーヌ=ロマネ・オー・レアは、noisy 自身も飲んでみたくて・・仕入れてみました。正規には入っているはずですが、案内すらありません。どうなっちゃってるんでしょうね。なので、ブローカーから仕入れてみたという訳です。
日本には非常に少ないですが、チラホラは入っているように見受けられます。ジュヴレのスターであるフーリエが、王道で有るヴォーヌ=ロマネをどう理解しているのか・・知りたいと思いません?ご検討くださいませ。
Copyright(C) 1998-2020 Noisy Wine [ Noisy's Wine Selects ] Reserved