コニャック地方の葡萄だからユニ・ブランかな??昨今はコニャックよりも取れたて葡萄ジュースが大人気だと言う、ちょっと悲しい商品です。
シャンパーニュと同様の口金とコルクでしっかり留められた発泡性です。香りはワインとはかけ離れていますが、ボディといい余韻といい..全く甘めのワインと同じ!
「あれ?俺、ペティアン飲んでいたんだっけ??」
と、錯覚に陥ってしまいました。リンゴ系の香りに洋ナシっぽさがわずかに入り、とても上出来の白ワインの飲み頃ボディを感じながらの余韻です。
最初は少し甘めですが、徐々にペースに乗ってしまったのか、慣れてしまってグイグイ行けちゃいます。ホント、美味しいペティアンと勘違いしてください。また、この季節、お子様にはこちらを飲んでいただくことで、大人の気分を味わっていただけるのではないかと..思います。まあ・・・お子様向きの味わいかどうかは別にして・・ですが!
あ、決して間違えて、本物のペティアンをお子様に飲ませないようにしてくださいね。ちょっと高いですが、濃縮還元葡萄ジュースとは全く違ったピュアな味わいが楽しめます。お奨めです!
■2016年の収穫状況

2016年は本当に異例な年で、春には雨が多く、6月まで続いたため開花が心配されましたが、6月の末から8月にかけては逆に一切雨が降らず、非常に多い日照量に加え、風通しのよい畑であることにより、ディハイドレーターの作用そのまま、ブドウがカラカラに乾燥してしまいました。
さらに収穫直前には、ブートビル村が1日半も停電するほどの嵐に見舞われ、一番避けたい雹の被害に遭いました。ここまでの条件の悪さは、ジロー家数百年の歴史をさかのぼっても経験がなく、本当に愕然としました。
この後も、収穫をいつするかという重大な決定をせねばならず、苦悩は続きました。この時点での熟度を見ると、もう少し熟して欲しいと思いましたが、またこのような嵐が来てしまうと、今度こそ壊滅的なダメージを受けてしまうことは明らかでした。
ブドウを完璧に近づけるにはもう少し待ちたい、でもあと1回の嵐で今年の収穫は絶望的になってしまう・・・という究極の選択には、深く深く悩みました。
ここから気象条件や畑の状態を注意深く観察しながら、さらに2週間ほど生育を続けることができ、結果的に搾汁できる量は激減してしまいましたが、品質は非常に高いブドウを育てることができました。

日本のお客様にはがっかりさせてしまい申し訳ございませんが、ブドウは農作物。このような年も、あるのです。私にできるのは、ブドウの生育をすこ~しだけ、手助けしてあげること。自然には抗えないし、そもそも闘うものではありません。あくまでも自然の中で、ブドウにとって一番良い選択をしてあげることが、ブドウ農家の責務なのです。ご理解いただけたら、嬉しく思います。あとは少ないジュースから、最上のコニャックをお届けできるよう、最善を尽くすのみです。