2005年もののクロ・デ・ペリエールです。勿論正規品では有りません。ブローカー仕入れですが検品の結果、問題の無いボトルのみ販売させていただきます。
現在は2018年ですから収穫から13年、リリースから11年ほど経った状況です。普通のブルゴーニュの白ワインならそろそろ飲み始めて良く、ようやく飲み手としてワインの収穫にありつけるようになったところでしょう。
しかしながらムルソーと言うテロワールは、ニュイのピノ・ノワールで言えばシャンボール=ミュジニーみたいなもので、膨大なミネラリティに守られた要素が花開くには、他の村の倍は掛かると考えて良い訳です。ミネラリティが豊富なクリマになればなるほど、その傾向は強いですが、ペリエールと言う畑は単に石灰系ミネラリティだけでは無いと感じられる、他の希少なミネラリティを多く含んでいると感じます。
2005年はご存知の通り、非常に健康的な仕上がりになったヴィンテージで、ほとんどのヴィニュロンたちは、
「特別には何もやることが無かったほど優れたヴィンテージ」
と評していました。ピノ・ノワールはグレート(5つ星)、シャルドネは一歩下がって秀逸(4つ星)・・とする場合が多いように思います。
思い返してみても確かに赤も白もとても健康的で、引っかかりが少なく、ただそれが妙にスッキリしているように感じられ、
「・・本当にグレートイヤーなの?」
と言うような疑問をも感じさせる味わいでした。
あれから11年ほど経過した現在、そろそろ、あの頃も高かった高級ブルゴーニュワインを開けられる方も増えていらっしゃると思われますが、
「えっ?・・もうとっくに飲んじゃったよ!」
とおっしゃる方も少なくないと思われます。でもクロ・デ・ペリエールクラスはこれからが本番なんですけど・・ね・・。
で、あれこれサーチしてみますと、ラ・ルヴェ・デュ・ヴァン誌の1998年から2013年ものまでの評価が見当たりました。確か、1980年代の中盤と後半に植え替えをやっておりまして、noisyも1990年代前半頃のクロ・デ・ペリエールを飲んで、
「・・あれ?・・薄っ!」
と感じたことを覚えています。
la Revue du Vin de France
Albert Grivault Meursault Clos des Perrieres
2013 Vintage 17.5/20
2012 Vintage 17/20
2011 Vintage 17/20
2010 Vintage 18.5/20
2009 Vintage 18/20
2008 Vintage 18.5/20
2007 Vintage 17.5/20
2006 Vintage 17.5/20
2005 Vintage 17/20
2004 Vintage 16.5/20
2003 Vintage 18/20
2002 Vintage 19/20
2001 Vintage 18/20
2000 Vintage 17/20
1999 Vintage 16/20
1998 Vintage 18/20
もっともこの評価はリリース前、もしくはリリース直後に行われるのが普通ですから、現在のクロ・デ・ペリエールをテイスティングして評価したものでは有りません。
こう見てみますと・・いや、これが正しいとしてみますと、2005年ものはグレートイヤーと言われつつも、アルベール・グリヴォー的には平均的な仕上がりだったと言うことになろうかと思われますね。むしろ、暑くてどうしようも無かった2003年が18点、非常に良かった2010年が18.5点が目立ちますね。
ただし、前にも書かせていただいた通り、クロ・デ・ペリエールが本領を発揮し神髄を見せてくれるのは、間違い無く・・
「これから」
です。
ただし・・
「変なタイミングで適当に開けてしまうとウンともスンとも言わない」
可能性もある訳です。高級シャルドネに結構な確率で出会う「狸寝入り」ですね。まぁ、安くは無い買い物になりますから、そんな狸さんのタイミングに合わせてしまい、ましてや時間が余り取れない時に道具も無く開けてしまうとオイオイ泣く事になるかもしれません。
また、古いワインは高価なものです。古く成ればなるほど高くなりますが、残念ながらそれは必ずしも開けた時の美味しさと釣り合うものでも無い・・ものです。
ただし・・・・昨今のブルゴーニュワインの高騰を見れば、決して高過ぎるものでは無いプライスだと思います。ご検討くださいませ。
以下は2014年のクロ・デ・ペリエールのレヴューです。
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【「バターのようなアロマ」の赤ちゃんがちゃんといました!】

久し振りにクロ・デ・ペリエール・・・飲んじゃいましたよ・・。・・いや、自己満足に過ぎませんが、今まで言っていたことに間違いが無かったことを確認出来ました。素晴らしいワインですね・・クロ・デ・ペリエール。非常に特徴的です。樹齢も上がってきて、この畑の持つポテンシャルからの表現も確かになってきています。
イヴ・ボワイエ=マルトノのペリエールはクロ・デ・ペリエールの外の(確か?)南側でお隣同士だったと思いますが、もう・・かなり違うんですよね。
クロ・デ・ペリエールはまさに「バターのような」と言いたくなる豪奢な要素がバッチリなのに対し、マルトノのペリエールは「蜜」のニュアンスに満ち、より細やかな石のようなミネラリティです。
リリースされたばかりですが、少し塩っぽいミネラリティにネットリと粘るややオイリーなニュアンスが有ります。おそらくこれが「バター」のようなニュアンスに変化し、10~15年もすると、
「お~!・・マンモスバターなり~~!」
と叫びたくなるような・・そして何故かバタール=モンラッシェを引き合いに出したくなるようになるんですね。
間違い無く素晴らしいワインで、まぁ、ボワイエ=マルトノとどっちが凄いか?・・と言うのは・・個人の楽しみのレベル、もしくは好き嫌いでしょうから辞めておきます。豪放なアルベール・グリヴォーと緻密なイヴ・ボワイエ=マルトノ・・と言っておきましょう。
ただし、そんな豪華な楽しみを造れる方は極わずかです。両方無いと出来ませんしね・・。そして出来れば、熟し気味のセンス良い造り手のバタール=モラッシェも・・飲んでおいて欲しいです。上手くすれば、そのバタール=モンラッシェは、
「イヴ・ボワイエ=マルトノのペリエールとアルベール・グリヴォーのクロ・デ・ペリエールを上手に按排したような味わい?」
かも・・しれません。
まぁ、机上の空論のようでそんな簡単には行かないとは思いますが、結構・・そんな感じで行けると思うんですね。でもやられるのでしたらあくまで、「良いバタール」でやってください。そうじゃないと、
「両ペリエールに喰われる!」
可能性も有りますんで・・!
因みにこの2014年クロ・デ・ペリエール、今飲めないことは無いですが、それは無慈悲です。やっぱり5~10年は置いてください。出来れば15年・・かな?因みにデカンター誌は91/100のようですが、その他はまだ出揃ってないようです。
久し振りに飲んで昔を思い出し、ちょっとセンチメンタルにならせてくれました。お勧めします!是非良年のクロ・デペリエールをご検討ください!
以下は以前のコメントです。
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2010年のブルゴーニュ・シャルドネは・・お世辞抜きで最高!グリヴォーも今までで最高でしょう!】
クロ・デ・ペリエールは・・価格競争が激しいので、飲んでません。・・まぁ、
「テイスティングして正当な評価を下さい・・」
って、何で言ってこないかなぁ~!と、・・かなりの上から目線で心底思ってます。毎年良い素晴らしいだけ言っておいて、どんだけ良いのか判らんコメントよりは、サンプル貰った手前、一生懸命やるはず・・ですけどね。どうしても1本飲んじゃうと、価格もそれなりにしないと厳しく成っちゃうんですよ。
で、ブルゴーニュ・ブランだけしか飲んでないですが、昨年までの、どこかに物足りなさを感じる変形パレットが、物の見事にふっくらとまん丸です!イヴ・ボワイエほどの構成の大きさは無いものの、滑らかで、ムルソーっぽく、より優しく、昨年までとは大違いです。
もっともグリヴォーのACブルはリリース後半年~1年の期間にかなりかなり変化して味が乗ってきますんで、ACブルとしては合格点を上げられる訳です。イヴ・ボワイエが凄過ぎるんで・・勘違いしないでくださいね。あれは全くのムルソー品質ですから・・。
このところ、2010年のシャルドネを多く飲んでいますが、収量が大幅に減少している分・・、そして造りに感性を出せる秀逸な生産者で有れば、少なくともこの10年で最高のヴィンテージとなったはずです。是非イヴ・ボワイエ=マルトノや、今回はコント・アルマンも出していますので、比較していただきたいと思います。ACブルをさっさと飲み、その美味しさを確かめて、クロ・デ・ペリエールをセラーに・・・それが正しいでしょう!お奨めします!とても美味しかったです!
以下は昨年のコメントです!
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【クロ・デ・ペリエールは寝かせましょう!ブルゴーニュは飲んでもOK!です。】
イヴ・ボワイエ=マルトノのかませ犬みたいな存在になってしまっていますが、やはりクロ・デ・ペリエールはそのスケールの大きさが素性の良さから出て来てしまうでしょうね・・・。飲んでませんが、良い年のクロ・デ・ペリエールは「買い」でしょう。お奨めです。
ACブルゴーニュの白も良く出来ています。でもイヴ・ボワイエ=マルトノを飲んでしまった後だったら・・・
「なんだよ~!勘弁してよ!」
とご機嫌が斜めになっちゃうかもしれません。イヴ・ボワイエは確実にムルソーを感じさせてくれますし、クラスを超越した上質な美味しさを見せてくれます。しかし、アルベール・グリヴォーの方は、
「あくまでACブルゴーニュの白として美味しい」
に留まります。・・まあ、仕方ないんでないかい・・?(北海道弁で・・どうぞ)
冷ややかで、決して完熟させるまでは行かない状態で収穫しているのでしょう。もしくは樹自体の若さを感じます。爽やかな薄い黄緑のニュアンスとさっぱりとした尖がりの無い美しいのびやかな酸、そしてスムーズな飲み口のフレッシュなACブルです。滑らかでは有りますが、フレッシュさが印象的ですね。
これはこれで、とても美味しいと思います。ですが、ムルソーや格は感じない・・・でも、還ってその方が良いことが多かったりするんですね。例えばこれからの季節は、美味しい魚介が上がってきますが、そんな時はこのACブルはバッチリ合わせられるでしょう。イヴ・ボワイエの方は全くのムルソーですから、マリアージュには気をつけないといけません、何らかの手立てが必要です。
ですので、ワインファンとして美味しいのはやっぱりイヴ・ボワイエ=マルトノのACブル09(・・・もう無いのに褒めてどうすんの?)ですが、マリアージュが楽なのはアルベール・グリヴォーです。ご検討ください。