
おっかし~な・・・ヴィトフスカの写真がどうあっても見当たらないんですよね・・。でもしっかり飲んでますんで大丈夫・・信用してください・・。
白はヴィトフスカ100%。圧搾時にSo2を使わないので、色合いは落ちてます。かなり黄ばんでいると言うか、赤い色が入って来ていると思ってください。
そして味わいですが、緑のニュアンスを非常に感じる、まさにビオ好きが求める味わいかと思います。揮発酸もほぼ無く、お茶っぽい(グリーンティー)ニュアンスや、ハーブ、花、スパイス、黄色・白の果実がたっぷり有ります。
中域はしっかり有るのですが、So2をしっかり使用した普通の白とは全く違う、やや襞を感じるものです。普通の白ですと、そこにナトリウム系、カルシウム系のミネラリティの恩恵の連続性を見るんですが、このビオ系のヴィトフスカには、「そこには」見当たりません。なので、少し盛り上がりに欠ける様なニュアンスに取られるかもしれません。
中盤から終盤に掛けては、しっかりとしたミネラリティを感じます。むしろ中域に存在する上記のミネラリティは変性したものなんだ・・と言っている様にも聞こえます・・・(ここは難しいので・・流してください・・)
結果として、「ぷるんぷるん」とか「はじけそうな」とかの若々しい表現にはならず、「やや枯れた」とか「非常に馴染んだ」と言った表現がぴったりかと思います。
食事の邪魔を全くせず、良い具合の相手をしてくれるんだけれども、実はしっかり要素を見せ付けている・・というようなタイプです。
言ってしまえば、ラ・カステッラーダのビアンコにも非常に良く似た味わいです・・(^^;;・・何だ、始めっからそう言ってくれれば良いのに・・と思われましたでしょうか。非常に滑らかで、身体に浸透し易い健康的な液体かと思います。ビオ好きにお奨めです!ブルゴーニュ・シャルドネ・オンリーが好きな方は必ずスルーしてください。
で、テッラーノ・・赤ですが・・・これがまた凄い!こちらは誰でもその素晴らしさが判る純粋な味わいです。
「むしろ・・揮発酸の純粋な培地?」
と思えるほど・・まずSo2のニュアンスがゼロです。す~っと入ってきます。何のストレスも有りません。そして純な葡萄の果実感と、滑らかな石灰系ミネラリティが存在します。そして身体に浸透して行きます・・・非常に心地良い瞬間です。まるで体液そのものが入って来ているようで、ストレスが全く感じられないんです。
色合いは非常に濃いように見えるかと思うんですが、味わいは美しい酸が有って・・・非常にさらっとしています。このギャップも凄いんじゃないかな・・と思いますよ。
しかしながら・・・まるで「赤ちゃんのほっぺた」のようなワインですから、開けてそのまま放置しておくと、物凄く立派な「お酢」に・・すぐ成ります。「揮発酸の純粋な培地」と表現したのはそんな見地からです。
なので、この余りに純な味わいを飲み残したテッラーノにも求めたい方は、必ず栓をして、冷蔵庫にしまってください。ややトリートメントは掛かると思いますが、培地にはならないでしょう。
でも、翌日に飲めるという方なら、この純な液体がどんな変化をするのかを確かめることが出来るでしょう。カルシウム系、ナトリウム系、カリウム系ミネラリティがバランス良く入っている液体は、アルコール分を菌が食いつつ新たな酸を生み、他にも侵食してしまうことが判るでしょう。でも、程度こそあれ、それはそれで非常に美味しいものでも有ります。
そんな訳でこの2つのワイン、お奨めとさせていただきます。特にこの純なテッラーノ!・・飲んでみて欲しいと思います。ビオファンはヴィトフスカを是非!