
良い色をしています。柑橘系のフレーヴァーがしっかり載った2020年もののヴェズレイ・ブラン、シャルドネです。
ほんのりシャブリチックに火打石のようなフリンティなヒントが有りますが、2020年ものはファットさとオイリーさがたっぷりの石灰系のミネラリティに乗っていますのでかき消され気味です。ただしこれは飲まれるタイミングでかなり変わってくると思うんですね。
と言いますのは・・このワイン、入荷しまして1年以上ご案内せずに眠っていたんです。
「・・1年以上?・・じゃぁ、まだユーロが安かったころの・・・?」
と思われるかもしれませんが・・はい、その通りです。なのでこんな価格でご案内が可能でした。
しかも・・これはどうなっているかは確かめていませんで申し訳ないんですが、noisy がテイスティングしたのが10月29日でして、その時点で・・
「今、最高に美味しい!」
と感じていたんですね。
なので「おそらく」今もそれを保っているはず・・と思います。2020年もののブルゴーニュ白って、半端無く旨いものが多い気がしています。

まぁ、2022年の1月に仕入れて、ほぼ11月にテイスティングして、2月末にご案内・・なんていうトロいペースも問題ですが、
「入荷する時は多いに重なってしまい、入って来ない時は1カ月近く開いてしまう」
現状にも問題が有ります。おそらくこのモンタネ=トダンのヴェズレ白は、
「赤ばかりの時に差し込もう」
と思っていたんでしょうが、まぁ・・この12月から今までのテイスティング量ったら、半端無いですから・・とてもじゃないが、忘却の彼方へ行ってしまったアイテムが相当あると思ってください・・(^^;;
いつもはもう少しシャイな感じでドライさが目立つこのワイン、2020年ものは・・
「ちょっとコート・ド・ボーヌの良いA.O.C.ワインでも混ざってない?」
みたいな・・ゴージャス感も備わっていました。お買い得だと思います。是非飲んでみてください。勿論、追加などできません。早い者勝ちです。
以下は以前のレヴューです。
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【素晴らしかった2014年のナチュラルさ、ピュアさをさらにアップ!美味しいです!】
とても良いです!2014年も旨かったですが、2015年は輪を掛けて素晴らしいです。
そもそもこのヴェズレイという土地はシャブリの南に有りますんで、どこかシャブリっぽい感じも持ちつつ、でも、コート・ドール的な緯度感を持ってもいると言う、実に面白いテロワールです。シャブリほどは酸が強く無く、コート・ド・ニュイの白ほどは暑く無い感じ・・ですね。
味わいは2014年の表現とほぼ同様なんですが、ナチュラル感、ピュア感ともにアップしています。おそらくですが、2014年のワインよりもSO2を少なくすることが出来たのかな?・・それが寄与しているんじゃないかと思います。
甘くなく、柑橘がピュアに香り、ナチュラルな質感が素直に伝わって来ます。とても美味しいです!ぜひご検討くださいませ!
以下は2014年以前のレヴューです。味わいなどはこちらをご確認くださいませ。
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【ドライな味筋に柑橘系フルーツ!・・中盤以降から感じるわずかなビター感がリアルなフルーツ感と味幅を豊かにしています!旨いです!】
気付くとラシーヌさんの在庫が無くなってしまっているので、時折ご案内が抜けてしまうモンタネ=トダンのブルゴーニュ・ヴェズレイ・ガレルヌです。基本、シャルドネです。
前までは「ル・ガレルヌ」とエチケットに記載が有ったんですが、2014年ものからは「ル」が抜けてますね。厳しかったはずの2013年はやらずに2014年に飛んでしまいましたが、前評判の高い2014年ものの魅力を確かめる気持ちも有り、入荷したてのところを買い付けました。
元々はヴェズレ協同組合の組合長をされ、「アンリ・ド・ヴェズレ」と図柄のように書かれた素晴らしい自然派ワインを造っていましたが、組合がシャブリの巨大組織であるシャブリジェンヌに買収されてしまったので辞職し、自身で以前の組合のワインのような、ナチュラルで旨いワインを造るようになったんですね。
飲んでみると・・実に良いですね~・・ほっとします。シャブリの良いワインには付き物の、「高い酸度」は頃合の良い程度になっています。ミネラリティはシャブリに近いですが、キンメリそのものと言う感じよりも、もう少し幅の有るものに感じられます。
柑橘系の黄色、白、透明な果汁をリアル感じさせるアロマ、味わいです。中盤以降、わずかにビターな味わいがあり、これがリアルなフルーツ感を助長、美味しさをアップしています。
話しは少しそれますが、「ビター」「苦味」をマイナス要素と捕らえていらっしゃるとすると・・それは50%以上間違いです。例えばリアルなフルーツには、必ずビター感とか渋みが有ります。むしろこれが無いと「ダレた味わい」になってしまうんです。 とても甘い「蜂蜜」だってそうですよ・・。ちゃんと甘み以外の要素が有るんです。ワインも同じように、「渋味」や「苦味」は重要な要素なんですね。
もっとも、渋みだけとか苦味だけ・・もしくはそれらがほとんどを占める・・というような仕上がりですと、これも駄目ですね。要は「バランス」です。様々な要素が複雑に絡み合い、バランスしあって美味しいワインになっているわけです。
このガレルヌは、冷ややかな酸・・リンゴ酸系のすっぱい酸は控えめで、どちらかというとコート・ド・ボーヌ・バランスに近いです。それでいて北の大地のニュアンスのミネラリティ、緯度のニュアンスを持っているので、シャッキリしつつも「まったり」、緩くないフルーツ感を楽しめるんですね。
ご紹介にちょっと間が開き、失敗したな・・と思わされた素晴らしいワインでした。超お奨めします!白ワインの美味しい冬に是非ご堪能くださいませ!
以下は2009年のブルゴーニュ・ヴェズレイ・ラ・ガレルヌのご紹介文です。
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【ヴェズレをマッチョにするとこうなります!素晴らしい!】 シャブリジェンヌのワインをとても美味しい・・・とは中々思えませんが、このモンタネ=トダンのヴェズレは、
「図太くて旨い!」
と思ってしまいますね。
もう、骨格が違うんですね。大きさも全く違う・・・。おそらく関わる人間のモチベーションが全く異なるんだと思いますよ。
ご存知かとは思いますがこのヴェズレという地域は、シャブリから南に30キロほど下がった位置に有るAOCで、シャブリ近郊のサン・ブリやシトリより も、むしろシャブリっぽいミネラル感を感じさせてくれます。あ、ですので駄目ですよ!noisy にブラインドはさせないでくださいね。有る意味、ヴェズレをシャブリと判断しても、それは当たらずとも遠からず、ちゃんとテロワールを受け取った上での判 断だということです。さらには、旧シャブリ地区に無いシャブリの畑からのワインをシャブリと判断できない場合も、当たらずとも遠からず・・・。これは、ア ペラシオン該当の畑を制限無く拡大してしまったシャブリ地区AOCのもたらした弊害によるものです。
ですので、このワインは重厚型のシャブリ・・・だと思っていただけると・・・、味筋が伝わり易いと思います。甘さに頼らず、ピュアで充実したワインで す。ましてや、補酸や補糖のニュアンスなど微塵も感じられぬ「ひたむきさ」が有ります。
このところ、立て続けにシャブリのワインに、明らかな補糖のやり過ぎのニュアンスを感じてしまい、今まで有る程度扱っていたものにさえそれを感じて、つ いに止めてしまいました。2003年ものの時には補酸の平板な酸っぱさには閉口しましたし・・・・。やっぱり自身で飲むなら、本物を飲みたいもの・・・で すよね?本物の面構えはしているが、メッキほども厚みが無く、ペラッペラのペラーなワインが多過ぎる!世の中はコンビニエンス・ストアだけで成り立ってい るんじゃないぞ!コンビニには何でも有るように見えるがさしたるものは無いぞ!・・・無いとちょっと困るかもしれないが・・・。
世の中、年々変わって来ています。吉野家の牛丼屋さんも、ついに「割り箸」を止めたようで、「黒い塗り箸」になっていました。別に割り箸の存在が悪いと は思いませんが、やがて「マイ・ハシ」を持ち歩くのが当たり前の世の中になるかもしれません。
そして、個人で事業を起こしたり、営業して行くのには、とても厳しいと思われる日本の行政の中で、大手チェーン店だけが力を持ち、残って行くのでしょ う。個人のレベルでは何も出来ず、大きな会社の傘下で一つの歯車になったとしか感じられないで一生を終わるのも、楽で良いかもしれませんが、何か「つまん ない!」ですよね。頑張って欲しいですよ、個人店に。食事に行くにもそう、買い物に行くにも、イ×ンさんなどのショッピングモールに行けば、一日楽しく楽 に過ごせますが、
「何かつまらん!」
とは思わないでしょうか。・・・いや、その大手さんの存在を否定している訳じゃあ有りません。noisy も当然ながらお世話になっている訳です。
このモンタネ=トダンのヴェズレは、そんな不甲斐ない個人の想いなど、
「そんなこたぁ無いよ、楽しくやって、健康で良いものを造って行けば良いんだよ」
と、行っているようにも思います。偉大なる農業国、フランスの懐の深さを感じさせてくれる素晴らしいワインだと思います。お奨めします。