【史上最高評価!ラ・ルヴェ・デュ・ヴァン・ド・フランス誌は何とジュヴレ村名のキュヴェ・アレクサンドリーヌ2022年に95ポイント&le Coup de Coeur!・・まだちょっと信じられません!・・が、昨年の2021年ものと同じ価格でご案内!】
いや~・・凄いですね~・・こんなになるとは・・確かに昨年ご紹介させていただいた2021年ものも95ポイントを付けたメディアは在りました。ラ・ルヴェ・デュ・ヴァン・ド・フランス誌とデカンター誌は94ポイントだったんですが、
「2022年ものはついに影響力の大きいLVF誌でも95ポイント!」
と、まるでグラン・クリュの評価を・・下手すれば超えるものにまでなっています!
確かにですね・・ちょっと考えてみてください。マルク・ロワはジュヴレのアチコチに拡がる畑を・・収穫できる時期が異なるので、おそらく2週間ほど掛けて・・
「キュヴェ・アレクサンドリーヌのためのミルランダージュのブドウだけを収穫し、その都度、醸造しているはず!」
なんですね。
ブドウは収穫したら即発酵に移らないと傷んでしまいますから・・また、収穫したブドウを相当丁寧に選果しているはずなんですね。なので、このキュヴェを造るのは・・
「ユベール・ラミー並みの努力が必要!」
なんだと理解しています。
まぁ・・昔は1万円ほどでしたので、毎年テイスティング出来た訳です。良いワインだなぁ・・アンリ・ジャイエを思い出すよなぁ・・と思っていた訳です。ですが評価はまったく付いて来ず、なので価格もリーズナブルで・・キュヴェ・アレクサンドリーヌばかり販売出来たんですね。
それが知らぬ間に・・いつの間にか、他のキュヴェとのアソートになり・・気付けば、
「村名なのに95点!」
です!
高くなりましたが・・昨今の事情も鑑みて、テイスティングもしない分を考えて・・なんと・・
「昨年と同じ価格!」でご案内させていただきます。早い者勝ちになるかどうか判りませんが、少なくともこれ以上は厳しいのでできません。どうぞよろしくお願いします。
以下は以前のレヴューです。
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【何とクリスチャン・ウォルターさんは95ポイント!・・完全に1級並みを超え、グラン・クリュ並みへと向かうキュヴェ・アレクサンドリーヌ!!】 いや~・・驚きました。今まではいくら高いと言っても、
「ふ~ん・・でもしょせん、村名だよね・・」
みたいな評点で留まっていたんですね。
そもそもキュヴェ・アレクサンドリーヌ自体・・と言いますか、マルク・ロワのワインもまるで人気が無かったので、noisy も自由に入手して販売できていました。価格もめちゃ安かったですし・・
「(美味しかった!)」
んです。
ですが・・もう隠しておけないような状況になってしまったようですね・・。ウォルターワインコムのクリスチャン・ウォルターさんは何と95ポイントと・・村名ジュヴレとは思えないような、グラン・クリュ並みの評価をしています。
まぁ・・実際にそのサイトでも販売していますから若干バイアスが掛かった評価でもおかしくは無い・・と思ってしまいそうになりますが、デカンターも、ラ・ルヴェ・デュ・ヴァン・ド・フランスも94ポイントと言うことを考えますと、
「2021年のキュヴェ・アレクサンドリーヌはマジで上級格並みに旨い!?」
と・・大きな期待を持てるかと思います。
ですがそこで問題になるのが、「価格」です。もう・・キツいです・・。ギリギリまで下げてこの価格で・・す。むしろ、昔から扱っていることが「仇」になっている感じでして、
「あ、評価が高いんなら仕入れようか!」
とインポーターさんに顔が効けば・・可能ですからね・・。
なのでここはグッと我慢してテイスティングしたいところを抑えて・・価格も抑えさせていただきました。
まぁ・・A.C.ブル2021年の素晴らしさを確認させていただきましたので、
「あの美しく優しいA.C.ブルの延長上にこのキュヴェ・アレクサンドリーヌ2021が有る」
のは判ります。
言ってしまえば、
「だって・・昔からずば抜けて美味しかったでしょ?」
ご検討くださいませ。希少です。
以下は以前のレヴューです。
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【なんとこのミルランダージュのアレクサンドリーヌ2020年に、ブルゴーニュ専門家のアレン・メドゥズ氏は2019年ものから2ポイントも積み上げ!・・しかし高くなっちゃいました!】 まぁ・・確かに・・様々な場所に存在するミルランダージュの葡萄を数日に渡って収穫してそれを醸造してキュヴェに仕立てる・・想像を絶する作業ですし、
「一体・・どうやって醸造するのか?」
を考えますと、迷宮入りになってしまう訳ですから・・そりゃぁ・・手間と希少性を考えれば高くなるのも仕方が無いとは思います。そもそも葡萄は収穫したら即醸造に入るのが基本ですが、かのアンリ・ジャイエ翁が実践していた「低温浸漬」と言うある種の特異な作業を考え合わせれば、
「・・ん~・・1日のミルランダージュの葡萄の収穫量を決めて低温浸漬に持ち込んで一樽ずつ仕上げてい行くか・・・?」
位しか思いつかない訳です。
しかし途中で雨が降ってしまえば状況も大きく変わる訳ですから、毎年同じように「キュヴェ・アレクサンドリーヌ」を造り出しているのには驚かされた訳ですね。なので、 noisy としましてはこのキュヴェ・アレクサンドリーヌを随分と前から扱わせていただいてた訳です。「ミルランダージュ」「花ぶるい」をご存じない・・もしくはアンリ・ジャイエのワインを飲まれたことが無い方々にとっては、この上無い指標・・お勉強材料となる訳ですし、良くご存じの方でも、
「懐かしいアンリ・ジャイエの面影」
に触れることが出来た・・かもしれず、いつの間にか人気になっていたと言えるかと思うんですね。
そもそもは1万円もしないでご案内可能だった訳ですが、非常に数の無い2020年ものはオファー自体が少なく、また昨年の実績の無いアイテムなどはオファーさえいただけない状況です。
なので、今回の2020年ものにつきましては2019年同様に、
「テイスティングせず、出来るだけ価格を頑張る!」
と言うことで何とかご理解いただけましたら幸いです。
海外メディア評価ですが、なんと・・あのブルゴ-ニュ専門家ながら他の評価者よりも非常に厳しい評点付けで有名?な・・バーガウンドのアレン・メドゥズ氏が、2019年ものの91ポイントから2ポイント上げの93ポイントまで・・付けて来ました。これにはnoisy もちょっと驚きを得ています。
この方の93ポイントはほぼ95ポイントにも値する訳ですから・・言ってみればグラン・クリュ並みの評価なんですね。例えば・・2018年のド・ラルロの銘品、ロマネ=サン=ヴィヴァンの評価は何と・・「92~94 Points 2036+」となってまして・・
「・・本気・・すか?・・」
と思えてしまいますよね。単純な比較はできないとしても、こことほとんど同じな訳ですね。2036+と言うころですから、2036年以降・・飲んでと言うことで、至極まともな飲み頃評価だと思われますが、彼の評点付けは結構に厳しい・・と思わざるを得ないです。
で、このキュヴェはアルコール分が13.5度と、これまた至極妥当なボリュームでして、そこに「2030年からが飲み頃」と・・今から7年先を言ってます。なので、
「アレン・メドゥズ氏を信じるなら、濃密で複雑、しかしブルゴーニュらしいエレガントさを持った仕上がりだが、2020年ものはしばらく寝かせるべき!」
と言うことなのでしょう。ご検討いただけましたら幸いです。
以下は以前のレヴューです。
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【今では希少な「ミルランダージュ」のピノ・ノワール!・・アンリ・ジャイエの味わいを知らないのなら是非トライしてみてください!】 3年ぶりの2018年ものに続きまして2019年の「キュヴェ・アレクサンドリーヌ」の入荷です。
「アレクサ!・・ワインをグラスに注いで!」
「・・ワインをグラスに注ぎました・・って出来るか!」
なんてしょうもない小芝居を思いついてしまいましたが・・そんなことを常々言ってしまうので嫌がられるんですよね・・わかっちゃいるけど止まらない・・。
まぁ、2016年、2017年と仕入れなかったのには訳が有ります。せっかくマルク・ロワのアレクサンドリーヌの周知に一役も二役も買って出ていたはずなのに、数は減らされるは、他のものを一緒に複数アイテム買えだと滅茶苦茶な言いようでして、ただでさえ、自前で仕入れて1本開けて拡販していたと自負していましたが、出来るだけ高く販売したい、他のキュヴェも売りたい心が明け透けで自分じゃ何もしないで制限を掛けるなんて・・。なので、結果としてこのキュヴェだけは仕入れがかなり高いんですね。なので一旦止めてしまいました。
そうしたら2018年は理解できないアソートは止まったので・・しらっと発注しておいたら届いてたんです。なので、
「すみません・・飲まないで価格を出します」
そんなせこい作戦に切り替えです。そんなことばかりやってるから売れなくなっちゃうんですよ。
このキュヴェ・アレクサンドリーヌが美味しいことは、noisy のお客様はもうご存じのはず・・そう思っていますので、是非また飲んでみて下さい。
かのアンリ・ジャイエが毎日畑で夕方遅くまで仕事をしていたのは、「花ぶるいを起こさせるためじゃないか?」などと言う推論があるようです。ジャイエの畑の葡萄は、常に粒が小さく、実はパラパラと隙間だらけだったそうですから、まぁ・・花ぶるいを起こさせるためだけじゃないにせよ、「美味しいワインにするための道」を知っていたか、切り開いて行ったか・・そんな方なんだと思っています。
味わいはジュヴレとヴォーヌですからやや異なりますが、それでも「ミルランダージュ」と言う意味では一緒の味わいが有ります。ご検討くださいませ。エージェントさんはおそらくもう、くれないと思います。
以下は以前のレヴューです。
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【追いかけっこな評価ですが、昨年ご紹介の2014年ものはティム・アトキン氏93Points!残念ながら2015年ものは極端に減らされました・・】 まぁ・・売れるとなれば誰でも欲しくなる訳でして、そうなると相対的に価格も上がりますが、売れない時から頑張って扱っていたとしても、エージェントさんはそんなことは関係無いとばかりに価格を上げ気味にし、割り当てにして、結果として扱い数量を減らしに掛かるんですね・・。余っている時などは無理をしてでも全部引き取ってたんですけどね。
経費も掛け、頑張って販売しても、
「・・何だかな~・・」
のような気持ちにさせられてしまうのは、やはり人間関係でしょうかね。やりやすいとか、やりにくい・・と言うだけでも無いし、愛想が良いとか悪いとかでも無く、ただ置かれた状況に流されるだけ、上司の言うことを聞くだけとか、怒られないように、波風立てないように・・と言うような方や、ワインのことなど二の次で何でそんな仕事してるの?みたいな方が担当になると、非常に苦労します。こっちを立てればあっちが立たず・・は判りますが、そんなことをすると後で仇を取られることになってしまうのがこの世の中です。
何度も申し上げているのでシツコクなるかと思いますが、やはりこのミルランダージュのキュヴェ・アレクサンドリーヌはアンリ・ジャイエの味わいに似ていると思います。グググっと・・心を掴まれるような魅力が有ります。昔に比べますと随分値上がりしましたし、上記のように数量も減ってますので、皆さんには申し訳ないと思うんですが、希少な素晴らしいワインです。ご検討くださいませ。
以下は昨年以前のレヴューです。
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【素晴らしいです!】
キュヴェ・アレクサンドリーヌのテイスティングは非常に楽しいし嬉しい。何故って、それは初心を思い出させてくれるからかも・・しれません。
ワインを勉強し始めの頃は、「樽香」なんて言われても良く判らなかったし、ましてや
「美味しい」
「凄いワイン」
と言う意味さえ判らなかった訳です。
今でも本当の意味で判ったかどうかは判らないけれども、「良い」「悪い」「ダメ」の、その要素の判断基準は少なくとも出来ているし、ブレも無いと思っていますが、ぶっちゃけたところ、
「美味しい、美味しく無い、は飲み手の自由判断」
で有って、でもプロとしては俯瞰した目・・と言うか、一般的な基準としての判断が出来ることが重要かな・・と思っています。それと同時に、やはりお客さんに対しては「啓蒙していくこと」が重要で、まだ知らないもの、まだ知らないことをちゃんと伝えること、偉そうに言えば、教える・・と言うことになるのかもしれませんが・・。
で、やはりこのワインを飲むと、昔を思い出してしまうんですね。毎回同じことを書いてる気がしますが、
「ほんのりと新樽の要素が香る」---まだ若いから・・でも強く無くとても気品の有るもの
「果皮の厚さをしっかり受容」---たぶん、ミルランダージュによるものでボルドー風な強いものにならないのが素敵
「複雑性が凄い」---おそらく複数の畑をブレンドしていることによるもの
のようなニュアンスを必ず受けるのと同時に、昔飲んだ「アンリ・ジャイエ」のワインのパーフェクトに思えるような凄い味わいを思い起させるんですね。
それでも御大アンリ・ジャイエのようには、長い漬け込み期間を取っていないでしょう・・などとも感じますし、いやいや、こりゃぁめちゃ美味しいからこれはこれでいいんだ・・と思ったり。
この美しい色合いを見つつ、開けるには少し勿体ないかも・・などと思いつつ、でも旨いな~・・と感じつつ楽しい時間を過ごせるんですね。
なので、そんな楽しい時間が過ごしたいと思うならば、ここはキュヴェ・アレクサンドリーヌにしか造りだせない世界ですから、ご検討いただいきたい・・と思います。特に長年ブルゴーニュワインに親しまれた方には、上記のような望郷の念にも近いものを感じさせてくれるのでお勧めです。2013年ものはたったの12本しか入りませんでしたし、2014年は希望数を減らされ24本・・そこの辺も自由に仕入れられた少し昔が懐かしいです。
以下は昨年以前のレヴューです。
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このところ、毎年のように飲んでご案内させていただけていた珠玉の味わい、「キュヴェ・アレクサンドリーヌ」ですが、収量が大幅に減少した2013年にてついに途切れてしまいました。
飲まれた方々は口々に、
「若いのに美味しく飲めてしまう・・それもかなり旨いのでビックリです!」
とおっしゃるんですね。
そうなんですよね・・アンリ・ジャイエも若いワインが実に旨くて・・などと話すのも気が引けるような時代になっちゃいましたが、やはりアンリは「畑で自分のポテンシャルのほとんどを発揮していた」のであって、それもどうやら「人為的に花ぶるいを起こしていた」と噂されたのも事実だったのかもしれない・・そんなことを教えてくれたワインでも有ります。
お早めにどうぞ・・。
以下は以前のコメントです。
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【素晴らしい!!心から美味しいと思います!】
毎年このワインを購入出来ていることが、とんでもないほどの幸福なのかもしれないと・・思い始めている noisyです。勿論ですが、マルク・ロワの他のワインも美味しいんですよ・・。しかしながら、このキュヴェ・アレクサンドリーヌは飛び抜けて素晴らしいんです。価格差も有りますが、それすら全く関係が無いと言うか、余りにこのキュヴェが凄すぎて、手を出し辛いと言うか・・(^^;;
飲むには早いのを承知の上で・・いや、oisy にも飲ませてやらんといかんか~・・との思いも有りつつ、到着間もないこのキュヴェ・アレクサンドリーヌを飲んでしまいました。
どうですか?・・この輝く赤をとことんまで積層して黒味さえ見える色合いを是非ご覧ください。
「・・美しい・・・」
きっとそのように感じられるでしょう。
口に含むと・・まだ樽が馴染んでいないにも関わらず、絶妙のエキスの旨みが拡がります。甘くないのに甘い・・・(^^ そしてエキスから漂うフルーツ感は、確実に赤いフルーツを示唆しています。しかも幾重にも積層しています。
oisy は・・
「黒いな~」
と申しておりましたが、赤が積層した色なんだよと説明すると、
「なるほど~」
と納得した様子でした。 価格には代えられない味わいが有ります。単なる村名ワインですが、クラスでは表せないすばらしさが有ります。家族総出でミルランダージュの房が熟すタイミングと量を計り、何度にも分けて収穫と醸造を重ねた結果、この世に生まれたワインです。このキュヴェ・アレクサンドリーヌはそんなワインです。物の見事に美しいです。・・・いつか、このワインも伝説になり、買えなくなってしまう恐怖にも駆られます。今飲んでもこの素晴らしさは伝わるでしょう。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
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【ベラボウに旨い!!】 いや・・・ミルランダージュのみの葡萄を集めて造っている、気の遠くなるような作業の集大成がこのキュヴェ・アレクサンドリーヌです。むしろ、偉大なソーテルヌを造るために、ピンセットで何日も掛けて畑を回って収穫するのとは違うにせよ、似たような体力勝負な部分も多く有るに違い有りません。
今まではアソートでしか買えなかったんですが、2008からこのキュヴェだけ購入できるようになったので、とりあえず!・・・エージェントさんには申し訳ないが、何しろnoisyにとっては余り知らない造り手だったので・・何とか2ケース確保して、ついに飲んでしまいました!・・・素晴らしい・・凄いワインでした!
味わいが「うんたらこうたら」と、香りの種類を山ほど上げたところで、ワインの素晴らしさは伝わらないでしょう。noisyは良く使う手ですが、
「果皮と果汁の割合」
でお話ししたいと思います。
ピノ・ノワールの実は小さいですが、果皮も薄いのはご存知ですよね。ですので、ボルドーなどのワインに比べると、淡い色合いになります。
普通の、とても良く出来たジュヴレの1級を想像してみてください。日当たりも悪くなく、風通しも良い畑です。そして出来が凄く良い。
そのジュヴレの1級に使用した葡萄ですが、果皮を10、果汁を10と仮定します。実際の量がどうでも、そのように仮定です。
で、このキュヴェ・アレクサンドリーヌは・・・果皮が15、果汁が7.5 位の凝縮度、濃密さを持っているんです!
「でも、凝縮感が出ているとエレガンスが失われてるんじゃない?」
と思われるかもしれません・・・。そこが、ミルランダージュ・キュヴェの凄さなんでしょう!自然のなせる業は、人工的になした業のようにはならないんですね!エレガンスもそのまんま・・・倍増して・・なんと貯蓄されているような感じなんです。
そして、
「果皮が絶妙に甘い」んですよね~・・・これは飲まなきゃ意味が不明でしょう!・・・物凄い技術を持って、ピュアそのもののパッシートが有ったとして、しかも完全発酵させた上でドライな味わいに仕上げ、アルコール度は低めに抑える・・・などと、全く不可能なことが可能にならないとできないことでしょう。でも糖分の甘みじゃ無いんですよね。おそらくですが、物質が積み上がった時、その厚みを感覚器官で受け取ると、そんなように感じるんじゃないかな?と思います。
まあ、御大アンリ・ジャイエは、このミルランダージュ(花ぶるい)を誘発していたと言われています。そして、それが上手く行くと、大変喜んだようです。日本の巨峰やピオーネの生産者が聞いたら卒倒しそうな話ですが、単に収穫を制限するだけでは無く、小さくバラけた結実、結果として健全な実、果皮/果汁割合の上昇を得ていたのでしょう。そして、畑の要素をその果皮に詰め込み、ワインの表情としているんです。
このキュヴェ・アレクサンドリーヌですが、今でも美味しく飲めて仕舞います・・・。勿論ですが、この先20年OKでしょう。物凄く手の込んだ仕事です。「村名のジュヴレでこんなにするの?」というご感想は全く的を得ていないです。是非、こんなミルランダージュのみのピノ・ノワールを愉しんでみて欲しいと思います。お奨めします!
以下は以前の・・・飲めていない時のコメントです!
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【なかなかに秀逸だと思います!!】 本当に久しぶりに購入できましたが、ミルランダージュのキュヴェ・アレクサンドリーヌは飲めず、クロ・プリュールも飲まず・・・、取り合えずはヴィエイユ・ヴィーニュのみのテイスティングです。数量が限られていることと、アソートでの購入になりますので、ご理解いただければと思います。
まず、キュヴェ・アレクサンドリーヌですが、これは通常「花ぶるい」と言われる結実不良の葡萄の実のみで醸したキュヴェです。結実不良が起こりますと、収穫量は減るんですが、果皮は厚くなり、粒が大きくならない利点がある為、ブルゴーニュの品質本位のドメーヌには喜ばれたものです。ですが、全量をミルランダージュの葡萄で仕込んだとアピールしているのは、このキュヴェくらいのものなので、有る意味、他のキュヴェと比較することによって、我々の楽しみを拡げてくれる訳ですね。
ですので、ここを皆さんはきっと欲しいはずですが、これだけではフツウは購入できないはずです。一応お一人様1本限りにさせていただきましたので、出来ましたらクロ・プリュールかV.V.を購入していただけますと嬉しいかなぁ・・とも思っています。
クロ・プリュールですが、このリューディは、1級の格付けと、村名の格付けの両方が有りまして、このマルク・ロワの区画は村名の方です。1級の方はマジ=シャンベルタンの下部に位置しますが、村名は1級クロ・プリュールの下部でして、マジとの関係性はなかなか見えては来ないでしょう。価格的には高くは無いと思いますが、飲んでないので味わいは不明です。ですが、V.V.を飲んだ限りにおいては、かなり期待が出来ます。
で、肝心のテイスティング済みのヴィエイユ・ヴィーニュですが、そうですね、誰に似ているかと言えば、ジョセフ・ロティをやや凝縮させ、若干ムンムン系に寄せた方向性・・・というのが判りやすいでしょうか。(・・・ブルゴーニュをかなり飲んでいないと理解不明かもしれませんね。)
キュヴェ・アレクサンドリーヌでは無いのに、いや、一番安いV.V.なのに、葡萄の粒の小ささを連想させてくれるのにはちょっと驚きました。その果皮の割合の多さ、ピュアな果実の持つ、つややかさや、エグミやビター、そして旨みがリアルに生きています。
補足ですが、エグミやビター(渋み)というのは必需です。これを書いてしまうと、
「なんだ~、エグイのか~!」
とか、
「渋いの、やだ~!」
と思われるかもしれませんが、例えばグレープ・フルーツでも、葡萄そのもので良いですが、口に入れられたら、確かめてみてください。どんなに甘くても、渋みやエグミがちゃんとあるはずなんです。滅茶苦茶に甘いと、その美味しいと思ってしまう心が、わずかに存在し、大きな役目を帯びている渋みやエグミの存在を認めなくなってしまうんです。
エグミや渋みの無い、単に甘いだけの果実は、実は果実としては全然美味しくないんです。酸っぱみもそうですよ。この重大な要素が無くても良いのなら、単に果糖を舐めているのと変わらなくなってしまいます。それなら砂糖を発酵させ、ワイン風に香料を付けてみれば・・・どんなに不味いものが出来るか、お判りいただけるでしょう。・・・もっとも日本でそんなことをやってしまうと、酒税法違反で後ろに手が回ってしまいますが・・。
ですんで、
「エグミ、渋みが目立ちすぎて美味しくない・・」
という場合は有りますが、そういう表現で無い場合には、この要素こそが、ワインの大きさ、拡がりを造っているんだとご理解いただければと思います。
このマルク・ロワのヴィエイユ・ヴィーニュは、現時点でもそれなりに美味しく飲めてしまいます。そして、状来は結構伸びる余地を持っています。獣っぽさや、血っぽさをムンムン出してくるような、妖艶なスタイルに変身するんじゃないかな?と思っています。むしろ、ジュヴレの北西の1級畑群に近いニュアンスの味わいになるはずです。
キュヴェ・アレクサンドリーヌは、まあまあのプライスが付いていますが、その希少性や再現性に期待の価格と思っていただければ納得もできると思います。是非ご検討くださいね。
ドメーヌ所有のACジュヴレ・シャンベルタンの6区画から、先に家族のみでミルランダージュ(結実不良)の葡萄を選りすぐり醸造した大変珍しいワイン。殆どが古樹由来で、その平均樹齢はおよそ70年。2005年ヴィンテージが初リリース。樽熟成約12ヶ月(新樽比率約50%)。複雑で凝縮した黒系の果実味、香り高く繊細でエレガントな味わいの中に、酸と重厚なタンニンが見事に共存し全体を調和している。自然の恩恵に浴する、毎年リリース出来るとは限らない生産量極々少量の最高傑作!