ニコラ・フォール
ニコラ・フォール
フランス Nicolas Faure ブルゴーニュ
● 2022年のニコラ・フォールをご案内させていただきます。今や飛ぶ鳥さえ「こうべを垂れる」勢いのニコラ・フォールです。あの・・村名以下のワインには興味が無いとしか思えないジャスパーさんでさえ、93ポイントとかを付けるんですから・・
そんな訳で、輸入代理店さんはその割り当てで頭を悩ませ、ようやっと割り当てを終えたと思ったら、割当先から文句を言われると言う・・そんな流れの様で、その激務を終えると気付かずに飛行機に乗り忘却の旅に出かけてしまった・・などと笑えない話しで大笑いしてしまいました。
ですが、これだけアイテムが有っても2ケースにも満たないので、当然ながらテイスティングも出来ないことになってしまいました。申し訳ありません。
でもまぁ・・減らさない方が良いですよね・・。
リアルワインガイドの第82号に、2021~2022年のニコラ・フォールの評価が掲載されていましたのでそれを参考にご選択いただけたらと思います。
ですが2022年ものは、普段は造っていないアイテムがいくつかあります。なんと、
「ペルナン=ヴェルジュレス村のリースリング」
とか、
「ニュイ=サン=ジョルジュの区画名無し」
とか・・(^^
凄いですね・・ブルゴーニュのリースリングも凄いですが、ニュイ=サン=ジョルジュの区画名無しは、レ・ゼルビュよりも結構に高価で、
「ニコラ・フォールの史上最高価格」
でリリースされています。
そして2022年限定のようで、少なくとも2023年は造らなかったようです。
評価も高く、珍しいキュヴェも有りますが、何と言っても大人気生産者さんですので、
「申し訳ありませんがお一人様何か1本のみ」
に加えて、販売条件がございますので、どうかお守りいただけますようお願いいたします。
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2021年のニコラ・フォールです。いつの間にか超絶人気の生産者さんになっています。日本でも販売に回すと物凄い勢いで・・と言いますか、瞬殺です。
海外では、例えばトップ・キュヴェのニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルビュがヴィンテージ問わずのアベレージで14万円ほど、一番下のコトー・ブルギニヨンが同じく7万円から・・と言う、驚きの価格でしかネット上には出て来ません。
まぁ・・ご存じのように2021年ものは様々な状況が絡んで、数は全く無く、価格はそれなりに上昇と言う惨憺たる有様ですが、
「需要が供給をはるかに上回っている」
ことが、日本の販売価格の10倍..と言う海外の状況を生んでいるのでしょう・・。
ただしすでに日本でも、某ショッピングモールをご覧いただけましたらお判りのように、ルロワのワインなどは物凄いスーパーカーが購入できるようなプライスで販売している「転・屋」さんもおられますから、この業界も徐々にそっちの方向に行ってしまうんじゃないだろうかとの懸念も生まれています。
ですが、ニコラ・フォールのワインは、決してそんなプライスで飲むべきものでは無いと思いますし、何より、
「飲んで普通にとても美味しいナチュラル&ピュアなワイン」
だと思っています。ワインファンの方に楽しんで飲んでいただけますよう、頑張ります・・ただし、
「入荷が余りに少ないので全くテイスティングできる状況では無い」
のが残念です。どうぞよろしくお願いいたします。
2014年ものより扱わせていただいているニコラ・フォールの2020年ものをご紹介させていただきます。
noisy もごく普通に・・新しい生産者として今までご紹介させていただきました。アメリー・ベルトーの旦那さんで有り、D.R.C.やプリューレ・ロックで修行しつつ自身のドメーヌを経営しているのはご存じかと思います。アメリーのドメーヌ・ベルトーの醸造長で有り、可能性を秘めた素晴らしい新人で有った訳です。
当然ながらその生産量は非常に少ないので、彼のワインは海外を含め、日本でも余り見ることは有りません・・から、当然のように転売屋さんの出番と言うことになります。
彼のニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルビュとブルゴーニュ・ルージュ・レ・ザルジリエールの2本セットがデンマークで8万円超..ちょっと考えられないような価格では有りますが、もはやそのような時代になってしまったのを受け入れないといけないのかもしれません。
noisy も何とか毎年、少ない入荷量の中から1本、また1本とテイスティングを続けて来ましたが、やはり・・
「見るべきものが有る!」
と感じるだけの素晴らしさを持ったワインを造るんですよね・・。一見、軽妙なんだけれども実は非常に充実した味わいの本格派ワインなんですね。なので、
「ウケるのは判る」
訳です。
ですが、2019年、2020年、2021年と続く量的不作のヴィンテージにおいて、その出来栄えを確認できないほどしか入荷しないことが判明し、残念な気持ちで一杯です。
世界を取り巻く環境、そして日本のおかれた状況から少し値上がりしていますが、それでも正規ものは非常にリーズナブルです。
アメリー・ベルトーのドメーヌ・ベルトー、ベルトー=ジェルベを飲みますと、キュヴェによっては彼の存在を確かに感じます。その割合はアペラシオンやヴィンテージによって、それなりに異なりますが、その存在を見つけ出すと・・何故か嬉しく感じている自分がいたりする訳です。
「何も重厚な味わいだけがブルゴーニュの本質では無い」
訳ですし、その逆もまたしかり・・です。
ブルゴーニュワインの多様性、様々な美味しさを感じさせてくれるワインだと思います。テイスティングできないのは残念ですが、2020年もまたいつものように確実にお届けできることを喜びたい・・そんな気持ちです。是非お早めにご検討くださいませ。
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非常に興味深い造り手をご紹介させていただきます。ドメーヌとは言っても非常に小さな、しかも新しい造り手です。しかし、その経歴を見ると・・凄いですよね。若いながらも着実にスキルアップ・・・しかもD.R.C.を退社してプリューレ・ロックに移動・・ですと。
さらには、そんな環境を生かせたのか、引く手数多なD.R.C.の使用済みの樽を使っての醸造もしちゃってます!
力量も認められ、環境も良いのでしょう。昔からの地主で無い者が、ヴォーヌ=ロマネ近辺で新たに造り手になる・・と言うことが、どれほど大変なことか・・。
そんな部分を見て飲んでみたくなり・・ご紹介することになりましたが、やはり非常に少ないようです。でも、とにかく気になる部分が多過ぎる「ニコラ・フォール」。かなりの見っけもんかと思っています。

アニェス・パケの下で1年間、ローヌの雄ジャン・ルイ・シャーヴの下で1年間の修業を終えたニコラ・フォールは、2010年5月にDRC社に入社。以来2015年3月に退社するまでの約5年間にわたって、同社で栽培の仕事を全うしました。
並行して2011年3月、ヴォーヌ・ロマネに接するニュイ・サン・ジョルジュ北東端のリウ・ディ「レ・ゼルビュ」の樹齢約50年の区画をフェルマージュによって賃借できる好機を得て、同年より、自身によるワイン造りを開始しました。
栽培と醸造はDRC社の手法を随所に採り入れ、また、「ニュイ・サン・ジョルジュ レ・ゼルヴュ」の樽熟成には同社の1~2回使用樽を使用しています(AOCは厳に非公開だそうです)。 「芳香、複雑味、長い余韻の3点を追求しています」(ニコラ・フォール)。
2014年には、極少面積ながらも念願の自社畑(コトー・ブルギニヨンとACブルゴーニュ)を取得し、正真正銘のドメーヌとなりました。
2015年3月、DRC社の共同経営者のひとりであるアンリ・フレデリック・ロック氏当人より熱烈なラブコールを受けて、氏自身のドメーヌ「プリューレ・ロック」に異動(?)することになり、以来、同ドメーヌの栽培および醸造を担当しています。(さぞ面食らったことでしょう(笑))。所在村 Meuilley
醸造家 Nicolas Faure
所有畑面積 0.23ha
ドメーヌ継承年 2011年
栽培における特記事項
極めて厳格なリュット・レゾネ栽培(化学肥料、除草剤、殺虫剤、防腐剤は一切使用しない)。馬で耕作
醸造における特記事項
原則として除梗しない。天然酵母のみで発酵。無清澄、ノンフィルターでビン詰め
販売先 販売を開始したばかり
掲載実績のある海外メディア 「Bourgogne Aujourd'hui」
参照できる日本のメディア 「ワイナート」第73号P42
● N.V.(2022) Ch V.d.F.
Ch V.d.F.
【樹齢100年超の化け物アリゴテと比較若いシャルドネをブレンドした・・ちょっと悪ふざけなのか、大真面目なのか判らない白です!】
樹齢110年の超古木のアリゴテと、樹齢の若いシャルドネをブレンドした・・
「・・ん?・・マジメにやってる?」
と一瞬考えこむようなワインです。
ですが、天才的な職人だとも思える二コラですから、何か考えが有って・・かなと・・も思いますが、
「単にアリゴテとシャルドネのキュヴェが中途半端に余ってしまったので、グラスで合わせてみたら・・これは行ける!・・と考えたのかも!」
などと想像しています。
え~・・すみません、実際の名付けは、「Ch」の両側にカッコが付いて、その右側の「べき乗」を表す部分にアスタリスクが書かれているんです。
Noisy wine のページは、データ入れをしてからボタンを押すと、勝手にページが出来るように組んでいますが、
「記号を含む文章を置換すると、想定外のことが起きる可能性があるので書けない」
んですね。
まぁ・・大丈夫かとは思うんですが・・怖いです。時間ギリギリで発行しようとしたらダメだった・・なんて・・。まぁ、アプリ制作とか、プログラムなどを書かれていらっしゃる方にはお判りいただけるはずですが、アスタリスク・・あの雲丹みたいな記号ですが、あれは、
「全部」
みたいな意味が有ります。これをUnix系のサーバーで考えなく置換するとどうなるかは「テストをやってない」し、テストすること自体、ちょっと怖い訳ですね・・大丈夫だとは思いますが、敢えてそんな冒険はしない主義なのでお許しください。それにまぁ、「かっこ」(角括弧)も場合によっては問題になりますし。
でですね・・この110年もの超古木と、比較若いシャルドネのブレンドですが、アリゴテが激旨いのは間違いないでしょうが、そこに若いシャルドネをブレンドすることによって、きっと・・
「思いがけない何かが生まれた!」
と言うことで、そんな名付けになっていると考えています。飲めないので・・考えただけです。ご検討くださいませ。
● N.V.(2022) Rg V.d.F.
Rg V.d.F.
【なんと・・ペルナン=ヴェルジュレスの・・リースリング!!・・有り得ない・・♪♪】
最近の noisy の流行でもある「ペルナン=ヴェルジュレス」ですが・・まぁ、毎回、Noisy wine のページをご覧いただいているお客様には、
「なんだよ・・またペルナン?・・アロース=コルトン・・?・・そんな系のばっかじゃん・・」
と思われるかもしれません。
しかしながら、コート・ド・ニュイの有名なアペラシオンものはとにかく高いし、高いと・・お客様も引いてしまわれるでしょう?
それにですね・・こんなことも言えるんですよ。
「地球温暖化が与える影響が大きい」
訳です。
ですから、今までは陽当たりが悪く、グレートイヤーしか葡萄が完熟しなかった畑こそが、
「脚光を浴びるべきでは?」
と・・思っているんです。
例えば以前はですね・・あのユベール・ラミーやマダム、フォンテーヌ・ガニャールが造っている「クリオ=バタール」は、モンラッシェの庶子であるバタールの中では・・鬼っ子的な存在だった訳です。
昔はバタールとして同様に扱われたと思いますが、それでももっとも南部にあって、上部のモンラッシェ側の畑と接している畑とは、やはり区別されていたと思います。レ・クリオはル・モンラッシェとは接しているとは言い難い・・はす向かいでは有りますが・・。そして傾斜の向きも微妙に異なり・・また一段低くなっている訳です。
ところがですね・・長年、根腐れ病に侵されていたモンラッシェと言う重大事案も有りますが、やや低地のレ・クリオが・・しかもドヴネもラミーも・・所有畑はレ・クリオの最下部です・・。
それらが今や、バタールのみならずル・モンラッシェも凌ぐようなワインになっていると言う事実も、有機栽培の利点だけでは無く、しかし有機栽培がもたらす「根の深さ」「根の長さ」も得て、強い日照や熱との兼ね合いを得ているからこそなのかもしれないと・・も言えるかと思うんですね。
このワインは「リースリング」です。どうやら2022年のみ、ヴィニュロンさんから購入出来たのでしょう。
ペルナン=ヴェルジュレスと言えば、まさに「アン・シャルルマーニュ」と言う素晴らしいグラン・クリュの白を擁する畑であり、ピノ・ノワールは、暑い年には濃度のある分厚い美味しさを、涼しい年・・受容した積算温度が低い年には、劇的にエレガントな表現をしてくれるアペラシオンです。人は土と一緒にしか生きられない動物であるなら、そんなペルナンもまた人同様に、与えられた天候で異なる表情を見せる素晴らしいアペラシオンだと感じます。
そこでの「リースリング」です!・・少なくて飲めないのが残念ですが・・これも一期一会、天才とも思えるニコラ・フォールの悪戯と見逃すのもどうかと思います。ご検討くださいませ。
● 2022 Bourgogne Aligote la Corvee de Bully
ブルゴーニュ・アリゴテ・ラ・コルヴェ・ド・ビュリー
【その昔はアリゴテのコルトン=シャルルマーニュも有ったそうですから・・樹齢100年超の化け物アリゴテです!】----- 以前のレヴューを使用しています。
まぁ・・今でもそうかもしれませんが、INAOも畑の葡萄の樹までは調べないでしょうから・・ましてや古木ともなりますと、
「見たところで品種の見分けがつかない・・」
の実情でしょう。
なので、
「・・葡萄の房が沢山付いているから・・シャルドネじゃないね?」
とは思わない訳ですね。なので、その昔は・・造り手自身、例え知っていたとしてもコルトン=シャルルマーニュで出荷してしまっていたりした・・などと聞きました。勿論ですがアリゴテに限らず、それは他の品種でも有り得た訳ですね。特に技術的に確かな腕を持っていれば、凝縮した葡萄をサクッと軽めに圧搾して、素晴らしい味わいのグラン・クリュを造っていた・・なんてことになったのかもしれませんし、少なくとも「シャルドネと混ぜて・・」は確実に在ったと思います。何せ「ペルナン」の村はコルトン=シャルルマーニュの半分を産出している訳ですから・・。
こちらもSNSのセラートラッカーを見てみると、2018年ものに93ポイント、92ポイント、91ポイント、90ポイントが綺麗に並んでいました。2017年ものには94ポイントまで付けていらっしゃる方も。そして我がリアルワインガイドは2019年ものに上値・・なんと93点です。
なので、ここまで古木になってきますと・・植え替えで新しい樹の葡萄が入ったとしても、物凄く複雑な味わいを見せてくれると思うんですね。
noisy も以前、2014年ものを飲んで・・ぶっ飛んだ訳ですよ・・なので、
「何とかこの化け物アリゴテだけは飲みたい!」
と願っていますが、もはやnoisyの手をスルリと抜けて行くだけの存在になってしまったのかもしれません。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【こちらのアイテムは入荷激減に付きテイスティング不能ですが、コトー・ブルギニヨン2017年のテイスティングからかなり良いと思われます。超古木の希少なアリゴテです!】【化け物級ブルゴーニュ・アリゴテ!!この繊細な表情に触れてみてください!!】
めちゃくちゃ繊細な凄いブルゴーニュ・アリゴテをご紹介します。超限定キュヴェなので・・お早めにどうぞ。
因みにですね・・何が化け物なのか?・・と言うと、普通はまぁ、
「味わいが化け物!」
となるんですが、確かに味わいが化け物では有るとしてもですね・・
「繊細な微表現の凄さ!」
が化け物なんですね・・。
1世紀もの長い時間を生き抜いたとしても、シャルドネならそれも理解できましょうが、
「アリゴテが超繊細な微表現をしている?・・んな訳無いしょ!」
と思われるのが関の山ですよね。
でも、本当に高質な繊細・微細な表現が超美味しいワインなんですね・・。
色合いも実に美しいでしょう?長いことグラスの中のワインの写真を撮っていて気付くことは、素晴らしいワインは写真映りも良い・・ってことなんですね。不思議なんですが、本当にそうです。noisy の写真の腕はご存知の通り、超3流です。画角が決まったら・・と言うか、変な映り込みだけは何とか避け、焦点を適当に合わせてシャッターを押すだけです。
まぁ、目の前のワインからは、これも不思議なんですが、ビオ系のワインは香りのスピードが速く、So2が少ないか入れてないとふっくらとした香りが上がってるんですね・・だからのんびりもしてられず、そそくさとワインのテイスティングに入ってしまいますんで、写真の腕前は見事に上達しません。
味わいですが、とてもソフトでややふっくらとしたスピードもそこそこに速い、リンゴ系、柑橘系のアロマが立ってきます。中域も良い具合に膨れてくれ、酸のバランスも良いです。普通、アリゴテはやや尖った鋭い酸が感じられますが、こちらのアリゴテはシャルドネに毛が生えた程度・・素晴らしいバランスです。
「でもな・・ペルナンじゃな~・・」
と思ってらっしゃるでしょ?・・いや、そのお考えはダメですね・・。何故って・・
「ペルナン=ヴェルジュレスは、あの偉大なシャルルマーニュを産する村」
ですから。しかも本来、コルトン=シャルルマーニュに植わっていたのは「アリゴテ」なんですね。それをシャルルマーニュ大帝の頃に強制的にシャルドネに植え替えさせたとされてまして、多産で酸の強いアリゴテは嫌われてたんですね。
ですが、シャルドネだと言いつつ、結構なパーセンテージでアリゴテが入っていたりするんですよ。アリゴテにはシャルドネには無い味わいの深みが、実は存在するんです。このラ・コルヴェ・ド・ビュリーには、そんな深~い表現がバッチリ・・されちゃってるもんですから、それも高貴さまで漂っていると言う状況なんです。
超古木のアリゴテと言うとアリス・エ・オリヴィエ・ド・ムールを思い出しますが、あの涙が出てきそうな味わいのアリゴテとも違い、生き生きとしつつも繊細な表情が素晴らしいと思いました。
「・・アリゴテが繊細な訳、無いじゃん!」
と思われるかもしれませんが、あのドヴネのアリゴテなんぞ、アリゴテとは思えないでしょ?それに最近は高くて買えませんが、コシュ=デュリのアリゴテも、
「ムルソーはもういらん!アリゴテで充分!」
とさえ思わせてくれるんですよ。
で、このラ・コルヴェ・ド・ビュリーは・・誤解を恐れずに言わせていただくとすればコシュ=デュリ風・・と認識してます。まぁ・・それでも昨今はコシュ=デュリのアリゴテすら飲めてないですから、記憶の中に微かに存在しているものとの比較の話になっちゃいますが・・。でも、こんな素晴らしいワインを造れるなんて・・ニコラ・フォリーの手腕は凄いですね。高過ぎるし不安定だし・・で、このところすっかり離れてしまったプリューレ・ロックが気になってきちゃいました。
と言う訳で、超素晴らしいブルゴーニュの100歳ピッタリのアリゴテです!ぜひご検討くださいませ。お勧めいたします。
● 2022 Bourgogne Hautes-Cotes de Beaune Blanc la Corvee de Bully Chardonnay
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ボーヌ・ブラン・ラ・コルヴェ・ド・ビュリー・シャルドネ
【シャルドネオンリーになったラ・コルヴェ・ド・ビュリー!リアルワインガイド第82号は92~93 Pointsと弾けてます!】
こちらもピノ・ブラン・オンリー同様、リアルは92~93ポイントと評価、「言葉に表せない美味しさ、点数付けにそぐわない」と最大の賛辞を送っています。
まぁ・・「飲み心地」と言うことなんだと思うんですね。そこに「エレガンス」や「存在感」が入って来る・・最近の若い造り手さんのシャンパーニュがそうですが、今回同時にご案内になったオーレリアン・ルメールもまた、素晴らしい飲み心地を感じるシャンパーニュです。
なんだろう・・noisy 的にはこんな風に感じています。
ただただ・・自然派を肯定したいんじゃなく、もちろんファッションでもなく、安心で安全な飲食、そして結果としてそれが飲み心地に繋がっているんじゃないかと・・。
彼らもまた、違う方もいらっしゃいますが農家としての綿々と続いて来た家系だったりする訳です。親やその上の世代の方を病気で亡くされていらっしゃる方も多いんですね。
「今の技術を持って、昔の栽培に戻ろう!」
と言うことなのかな・・と・・それがビオディナミを代表とする有機農法、減農薬農法に繋がり、循環型の農業こそが自分たちも、その消費者たちも、ひいては地球全体を救うと考えている・・それが「飲み心地」に繋がっていると・・。ぜひ飲んでみてください。どうぞよろしくお願いいたします。
以下は以前のレヴューです。(ブレンド時代のワインです)
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【シャルドネ80%、ピノ・ブラン20%のオート=コート!・・ブルゴーニュ・アリゴテよりリーズナブルなのはご愛敬・・(^^;;】
セラートラッカーで2018年ものが91ポイント、付いてました。リアルワインガイド第75号でも91ポイントですから、村名格並みの評価のオート=コートと言うことになりますね。
しかもわざわざピノ・ブランを植樹してシャルドネと混ぜている訳です。それに同じ畑で、
「樹齢100年超のアリゴテ」
も育て、リリースしている・・んですね。
と言うことは、「若干なら他の品種を混ぜて良い」と言う暗黙の了解で・・そこにアリゴテの姿を見たりできると・・
「見つけた!・・ざわざわする・・」
と・・なっちゃうんじゃないでしょうか。
人間って、意外に・・と言いますか、他人にとってはどうでも良いような小っちゃいところに、大きな幸せを見つけたりします。noisy も性格的にそんな感じなのかもしれないんですが、
「・・これでピノ・ブラン20%は無いんじゃない?」
などと言ってみたいものです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【こちらはファースト・ヴィンテージです!ル・シャルルマーニュの北、コルトンの丘の北に位置する希少なオート=コート・ド・ボーヌ・ブランです!】---飲めないので以前のレヴューを掲載しています。
noisyも是非飲んでみたいと思っているオート=コート・ド・ボーヌの白です。この畑はコルトンの丘の北にあるので日照に問題が有り、村名にも、当然ながら一級にも認定されなかった畑です。
しかし、地層的にはル・シャルルマーニュに近いものがあると考えられますから、昨今の温暖化の影響を受け、冷ややかさの有る、コルシャルに近い風情を持っているんじゃないかと踏んでいる訳ですね。
先日他界されたアンリ・フレデリック・ロックさんの招きでプリューレ・ロックで仕事をしていた位ですし、ドメーヌ・ベルトーでのワインの仕上がり、そして何よりドメーヌ・ニコラ・フォールのワインのピュアさとふくよかさ、そして見事に健康なナチュラル感には驚かされていますので、
「コルトンの丘のふもとでのリーズナブルな白ワインが、どんな風情を見せてくれるか?」
と言う興味が尽きないのですが、何せ入荷は3本と言う割り当て。どうにもこうにも上手く行きません。
もし飲まれましたら是非情報提供をお願いいたします。
また、このコルトンの丘の白は、
「シャルドネだと言いながらのピノ・ブランやアリゴテ」
が常態化していたのが事実で、実を付けなくなったそれらをシャルドネに植え替えたら途端に品質が落ちたなどと言われることも多々有ったようです。単純に樹が若くなったから・・だけでは済まされない、重要な何かが有り、それを知っているニコラ・フォールはピノ・ブランも植樹したのでしょう。
是非ともご検討くださいませ。
● 2022 Bourgogne Hautes-Cotes de Beaune Blanc la Corvee de Bully Pinot Blanc
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ボーヌ・ブラン・ラ・コルヴェ・ド・ビュリー・ピノ・ブラン
【今までのシャルドネとピノ・ブランの混醸していたものを、ピノ・ブラン・オンリーにしたキュヴェです。リアルワインガイド第82号によりますと、「なんか凄いのひと言。美味しいとしか言えない。」とのことです。】
オート=コートのピノ・ブランですが、以前はシャルドネと混ぜていたものを単独で2022年からリリースするようになったようです。
2021年ものも、2020年ものも非常に評価は高かったですが、ピノ・ブラン単独になった2022年ものの樽からのテイスティングでもそれは変わらず、
「凄いのひと言。美味しいとしか言えない。」
と、ある意味・・最高の言葉で称賛しています。
まぁ・・ブルゴーニュファンはピノ・ブランと聞くと一歩下がるのが普通ですが、この2022年ものでどのような売れ方になるか、noisy も楽しみにしています。どうぞよろしくお願いいたします。
以下は以前の「シャルドネとピノ・ブランを混醸していたもの」のレヴューです。
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【シャルドネ80%、ピノ・ブラン20%のオート=コート!・・ブルゴーニュ・アリゴテよりリーズナブルなのはご愛敬・・(^^;;】
セラートラッカーで2018年ものが91ポイント、付いてました。リアルワインガイド第75号でも91ポイントですから、村名格並みの評価のオート=コートと言うことになりますね。
しかもわざわざピノ・ブランを植樹してシャルドネと混ぜている訳です。それに同じ畑で、
「樹齢100年超のアリゴテ」
も育て、リリースしている・・んですね。
と言うことは、「若干なら他の品種を混ぜて良い」と言う暗黙の了解で・・そこにアリゴテの姿を見たりできると・・
「見つけた!・・ざわざわする・・」
と・・なっちゃうんじゃないでしょうか。
人間って、意外に・・と言いますか、他人にとってはどうでも良いような小っちゃいところに、大きな幸せを見つけたりします。noisy も性格的にそんな感じなのかもしれないんですが、
「・・これでピノ・ブラン20%は無いんじゃない?」
などと言ってみたいものです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【こちらはファースト・ヴィンテージです!ル・シャルルマーニュの北、コルトンの丘の北に位置する希少なオート=コート・ド・ボーヌ・ブランです!】---飲めないので以前のレヴューを掲載しています。
noisyも是非飲んでみたいと思っているオート=コート・ド・ボーヌの白です。この畑はコルトンの丘の北にあるので日照に問題が有り、村名にも、当然ながら一級にも認定されなかった畑です。
しかし、地層的にはル・シャルルマーニュに近いものがあると考えられますから、昨今の温暖化の影響を受け、冷ややかさの有る、コルシャルに近い風情を持っているんじゃないかと踏んでいる訳ですね。
先日他界されたアンリ・フレデリック・ロックさんの招きでプリューレ・ロックで仕事をしていた位ですし、ドメーヌ・ベルトーでのワインの仕上がり、そして何よりドメーヌ・ニコラ・フォールのワインのピュアさとふくよかさ、そして見事に健康なナチュラル感には驚かされていますので、
「コルトンの丘のふもとでのリーズナブルな白ワインが、どんな風情を見せてくれるか?」
と言う興味が尽きないのですが、何せ入荷は3本と言う割り当て。どうにもこうにも上手く行きません。
もし飲まれましたら是非情報提供をお願いいたします。
また、このコルトンの丘の白は、
「シャルドネだと言いながらのピノ・ブランやアリゴテ」
が常態化していたのが事実で、実を付けなくなったそれらをシャルドネに植え替えたら途端に品質が落ちたなどと言われることも多々有ったようです。単純に樹が若くなったから・・だけでは済まされない、重要な何かが有り、それを知っているニコラ・フォールはピノ・ブランも植樹したのでしょう。
是非ともご検討くださいませ。
● 2022 Bourgogne Rouge aux Argillieres
ブルゴーニュ・ルージュ・オー・ザルジリエール
【レ・ザルジリエールと言えばニュイ=サン=ジョルジュではクロ・ド・ラルロの北側の1級畑です!】----- 以前のレヴューを掲載しています。
勿論ですが1級畑のワインじゃ・・有りません。でも、「畑名」としては同じ・・で、1級を名乗れる部分とそうでない部分が有る・・のでしょう。これついては詳しいことは知らず、地図などで確かめただけですので悪しからず・・。
ですが、このA.C.ブルも実に評価が高いです。リアルワインガイド第75号は2019年ものにポテンシャル91+ポイント。SNSのセラートラッカーに至っては、2018年ものに3人の方が揃って92ポイント・・です。
下手をすれば数年前のクロ・ド・ラルロだって海外メディアは92点も付けなかったですよ。「薄い」と思われていたんでしょうね。因みに2016年のクロ・ド・ラルロにジャスパー・モリスさんは90ポイントですし、セラートラッカーと同じヴィンテージの2018年ものにようやく91~93ポイント。
まぁ、だから何?・・と聞かれてしまいますと身も蓋も無いんですが、
「そんなどうでも良いところが気になるのが僕の悪い癖」
なんですね・・。
でもだからこそ、
「ワインは楽しい!」
訳ですよ。
かたや右にクロ・ド・ラルロの2020年、左にこのレ・ザルジリエール2020年を用意して、意地悪く新聞紙でボトルを包んで、
「さぁ!」
とやってみてください。・・なんのためにそんなことをしたいのか・・意味は判りますよね。
でも、仲間内ではそれで滅茶楽しめますが、女性の多いワイン会では決してやらないようにしましょう。・・次から出てくれなくなっちゃいますから・・。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【A.C.ブルゴーニュとするなら少し高価だが、この畑のポテンシャルはほぼN.S.G.のはず!ド・シャソルネイのザルジリエールを思わせる味わいか?】---飲めないので以前のレヴューを掲載しています。
余りに少なすぎて飲めない・・けれど、ニコラ・フォールのニュイ=サン=ジョルジュ・オー・ゼルビュを飲んでしまったから、もう飲みたくて飲みたくて仕方が無いんですが、他にも試飲しなければならないワインが山積みの状態が、このワインを減らすことを防いでいます・・。
何せ、あのザルジリエールですよ?・・ド・シャソルネイの看板だったレ・ザルジリエールは1級畑でしたが、このオー・ザルジリエールは1つ格下の村名でも無いんですよ。A.C.ブルゴーニュと言うクラスになっちゃうんですね・・。どう言う事なんでしょうね。地図を調べても見当たらないので、プレモーの村のど真ん中の、家が集中している部分近くに有るのかもしれません。
ド・シャソルネイのザルジリエールはスパイシーで旨かったですが、やはりコサール流のエルヴァージュによるコサール風な味わいです。だとすると、まるで「マルセル・ラピエール」のようなピュアでナチュラルな風味がこのA.C.ブルゴーニュにも存在するんじゃないかと・・思うんですね。
そしてザルジリエールと言う畑ですから・・・どうなっちゃってるのか、気になって仕方が無いですが、取り合えず飲むのは保留・・是非とも皆さんに飲んでみて確認していただけたらと思います。もし余るようでしたら時間を見て飲んでみます。
● 2022 Aloxe-Corton
アロース=コルトン
【・・なんと2022年ものはトップ・キュヴェ(だった?)ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルビュを超える評価をリアルワインガイド第82号が出しています!】
飲めなくなってさほどは経過していない村名アロース=コルトン・ルージュです。高いよなぁ・・と1万円もするアロース=コルトンに文句を言っていたnoisy ですが、軽やかさと深さを時間軸を通して両立できるMCを上手く使用して、素晴らしいキュヴェになっていると想像しています。
何せ今やニコラ・フォールは引く手数多で、とんでもなく人気が高いです。まぁ・・海外のウケが物凄いのが影響しているようですが、あの、いきなり高くなったアルヌー・ラショーもまた、同様の手腕を使用していると感じます。
リアルワインガイドは2021年もの、2022年ものに同様の評点をしており、ただし2022年ものは樽からの試飲と言うことで、
「点数付けに馴染まないワイン、あのエマニュエル・ルジェと同様に・・」
と言っています。
2022年ものはこのヴィンテージ限定のキュヴェがいくつかあり、そのどれもがとても魅力的ですが、
「ニュイ=サン=ジョルジュ村名」
と言う、本来リリースしていたレ・ゼルビュと、レ・シャルモア直下、1級レ・クロの北に接するエレガント系のレ・コート・デ・ボワを加えたキュヴェを、
「ニコラ・フォールの最も高価なキュヴェ!」
としてリリースしており、彼の自信がうかがわせます。
が、このアロース=コルトンもまた、
「A.O.C.を超えた美味しさ」
を見せるのも事実のようですから、ぜひご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【こちらは・・最近はちょっと不安定な評価もみせるジャスパー・モリスさんが92ポイント!ニコラ・フォールのトップ・キュヴェです!】「高いなぁ・・アロース=コルトンでしょ?・・」
などと言っていたのを思い出します。それが今や・・引く手数多でどんどん数が少なくなって・・何だかなぁ・・です。
畑は村名ですが、コルトン=ブレッサンド直下の「レ・ヴァロジエール」と村の家々が集まる中心から少し下がったところにある「レ・カイエット」です。そもそも「グラン・クリュ・コルトン」も、畑毎に味わいが相当異なるので、ブレンドして仕立てるのがほとんどでした。その有名なものがルイ・ラトゥールの「シャトー・コルトン=グランセ」で、何故にこのワインが持て囃され売れたのかはよく判りませんが、良く言えば、とてもバランスに優れヴィンテージ差が余り無かったこと、悪く言うならコルトンらしさを削ってしまっていた・・と言うことになるのかと思います。
ですが、リアルワインガイドは2019年ものに 94+ポイントと非常に高い評価をしており、ここだけ見ますと並みの1級は一気に通り越してスーパー・プルミエ・クリュ..もしくは「グラン・クリュ並み」の評価と言うことになります。
2020年ものはようやくテイスティングを始めたところでして、まだ総括するにはとてもサンプリングが不足しています。ですが、他のコラムでも書かせていただいた通り、果皮の割合の多い、ジュースが少なめの複雑性の高い味わいをしているように思います。
ですが、そのような場合は結構に・・当初の評価は余り高く無く、後になってから再評価されることも有るように思います。
ましてやニコラ・フォールのように生産量が少なく、しかも将来を期待されるような造り手と目されるようになると、誰もが欲しいワインになる可能性が大なんですね。言ってしまえばユベール・ラミーも以前はさして注目される生産者では無かった・・でも超密植をやるようになって注目され、そのワインが年々密度を増した凄いワインになって行く様を見て、今や押しも押されぬ大スターになった訳ですが、2012年頃から追いかけていたファンは、まるで芸能人を追い続けるコアなファンのような気持ちになってしまっていらっしゃるかもしれません。
濃密だが軽妙さが有るのでシンプルに見える・・しかし実は複雑で・・ヨクヨク飲んでみると精緻な構成の素晴らしいワイン・・それがニコラ・フォールのアロース=コルトンなんじゃないかと思います。飲めなくてすみません・・だって2本だけですから・・ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【ついに海外メディアにも登場するようになってきました!・・新しいブルゴーニュの世界を切り開いて行くに違いない一人、ニコラ・フォールのトップ・キュヴェです!】
今、noisy が最も注目している若いブルゴーニュの造り手として、また、それもビオ系の・・と言いますか、有機栽培による安心安全なブルゴーニュワインを造る生産者として、筆頭に挙げるべき二人の内、一人がこの「ニコラ・フォール」です。
そしてもう一人は・・皆さんは異論もあるかもしれませんが・・「ヤン・ドゥリュー」なんです。
この二人・・ビオで有りながらも方向性は結構に異なります。「対極にある」と言っても過言では無いかもしれません。
彼らはおそらく、農薬を振ってフラフラになりながらも畑で頑張る父親世代、祖父世代を見て育ってきたはずです。そして尊敬しているその世代の人々が病気に倒れ、やがて亡くなって行く姿も同様に見ていたはずなんですね。
だから、
「自分は決してそうはならない・・他人もそのようにはしたくない・・」
と考えているはずです。
だからこそ、自分の畑では農薬は使わないどころか、ケミカルなものからは可能な限り遠ざかっているはずなんです。そしてそれは当然ながら醸造時、瓶詰時のSo2使用にも気が回っています。
「使いたくない」
「出来うる限り使いたくない」
「出来れば使いたくない」
この3つは、聞きようによっては全く同じように捉えられてしまうと思いますが、もし、この言葉をちゃんと正しく言っていたとするなら、それぞれ全く違うことを意味しているんですね。
ニコラ・フォールはD.R.C.、プリューレ・ロックと渡り歩いた人間ですから、その栽培や醸造が受け継がれています。
「D.R.C.はSo2を使うか?」
と言えば、答えはイエスです。でもプリューレ・ロックは・・出来る限り使わないでしょう・・と言うか、使わせないことも有ったんじゃないか?とも思います。
ニコラ・フォールはビオ・・と言うよりも、厳しい減農薬栽培だと言うことになっています。ビオディナミの定義は、「プレパラシオン(ビオの調剤薬)を使用すること」ですから、それを使わないとするならビオにはならない訳です。
しかし、実際に飲んでみると・・有機栽培で有ることは間違い無いです。そして、これもおそらくですが、
「So2は出来うる限り使いたくない。そうなるように栽培も醸造も心がける・・でも使わなければならないタイミングは絶対に逸しない。」
そんな意思を強く感じます。
ですから、このアロース=コルトンも、非常に「ニコラ・フォールらしい」味わいがします。根底にはD.R.C.で学んだ栽培・醸造の哲学を感じます。枝葉にはプリューレ・ロックが・・・。その上で、やはり表現されているのは「ニコラ・フォール」だと感じる訳ですね。
まぁ・・言ってしまえば、イノックスで発酵させ、1~2回使用された高質なバリックで熟成させる形です。非常に伸びやかで、単なるMCでは収まらないような大きさのある味わいです。持ちつつも今はミネラリティの中に閉じ込めた黒い果実、赤い果実を前面にまとわせ、樽のニュアンスを付けずにピュアな味わいを感じさせます。
飲み頃はこの秋以降から・・でしょう。出来うるなら3年ほど寝かしたいところですが、今飲んでも「ニコラ・フォール特有の伸びやかさ」から、そのポテンシャルを充分に楽しめます。コルトン=ブレッサンド下のレ・ヴァロジエールと、コルトン=ペリエール下のレ・カイエットから、この光り輝く、そしてどんどん膨らんで行きそうにも見える美しいルビーが生まれます。
今回、2015年が初ヴィンテージのアロース=コルトンをようやく飲むことが出来ました。そして間違い無く、次世代のブルゴーニュを動かして行く一人で有ると感じました。是非飲んでみて下さい。お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
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【2017年ものはおそらく健康的でピュアさ満載!?価格も実にリーズナブルです!】 実は皆さんが思っているよりもずっとレア・アイテムなのがこのニコラ・フォールです。日本では知名度がまだ高く無く、実際に飲まれた方が少ない状況の中で、ワイン屋レベルでは非常に希少で是非とも扱いたいアイテムなんですね。そして完全に割り当てアイテムです。
2016年まで、出来る限りテイスティングするようにしていたこのニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルヴュですが、2017年ものは今のところテイスティングしておりません。
と言うか、もう信頼度が抜群なんですね。美味しく無い訳が無い・・そう感じてしまっています。
そうは言いつつも2017年ものはブルギニヨンをテイスティングしていますが、もしニコラ・フォールを知るためだけだったらコトー・ブルギニヨンで充分です。
複雑緻密なブルゴーニュワインの神秘的な部分に迫ろうと思うなら、このレ・ゼルヴュやアロース=コルトンを是非お試しください。
2016年ものの評価になりますが、ニュイ・ゼルヴュが92~93、アロース=コルトンが92~93+です。2017年もののリアルワインガイドでのご紹介はおそらく第66号になるかと思います。ご期待ください。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2016年ながら全くネガティヴさ無し!DRC、P.パカレ、プリューレ=ロック、マルセル・ラピエールを足して4で割ったような・・ニュアンスです!】
世の中の「流行」とか「人気」と言ったものは、ほんの些細な出来事がきっかけになって起こる・・それが大衆に起こると「ブーム」と呼ばれるようになるのでしょう。
ワインの場合は狭い世界の中ですので、日本全国的な・・とかには中々ならないものですが、それでも何度かの、
「ワインブーム」
が起きています。ただしそれは、赤ワインのポリフェノールが身体に良い・・などと言う、味わいにはほとんど関係の無いものです。
このニコラ・フォールのワインも、テイスティングする前の段階においては、
「ん?・・DRCの元従業員でプリューレ・ロックで働いてる人の始めたドメーヌ?・・ただそれだけじゃぁね~・・眉唾だよね~・・」
と言うようなイメージで、ただそれだけの情報で仕入れて中身も確認せずに販売できるワイン屋さんたちのズ太い神経に、ただただ驚いたものです。
しかしながらテイスティングしてみますと、明らかに極上と言える出来栄えですので、他の始めたばかりのドメーヌたちと比較してもやや高めのプライスも充分以上に納得できるものだと確信しました。その上で新着でご案内したんですが・・
「・・ま~・・呆れるほど売れない・・」
と言う状況でした。
「こんなに旨いのに・・」
とは思ったものの・・
「ブルゴーニュファンは保守的だからなぁ・・」
と諦めていました。
多くのワインファンは、経験を積めば積むほど保守的になる傾向が有り、冒険をしない・・つまり、敢えて損をするかもしれないようなことをしたくない・・と言うような気持ちになられるようで、飲み始めて10年もすると、大御所狙い、もしくはどこかで大絶賛され興味を抱いた造り手限定・・になってしまいます。
このニコラ・フォールはまさにそれを地で行ったかのような造り手で、noisy が、幾ら素晴らしいよと言っても動かなかったブルゴーニュワインファンたちも、リアルワインガイド第58号で2014年もののレ・ゼルヴュが、
今飲んで92 ポテンシャル93飲み頃予想 今~2045と絶賛され、それが徐々に広まるにつれ、世の中から姿を消して行きました。noisy のところも長く残っていた白(これも美味いんですよ・・)までスッカラカンになり、世の無情と自身の力の無さ・・と言うか、まぁ信用度でしょうね・・改めて知ることになる訳です。
「何だかなぁ・・」
と言うようなある種の脱力感に支配されるような気持ちになります。
2016年のニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルヴュは、2014年もののような濃密さまでは持ち合わせていないものの、やはり同様なD.R.C.やプリューレ・ロックに似たワイン的ニュアンスを多く持っています。決して薄く無く、バランスに優れ、ブルゴーニュの自然派的な健全さとピュアさに満ちています。
罰線直後は少し閉じこもり気味では有りますが、グラスを振っていると・・もしくは若干温度が上がってくるとどんどん元気になり、全房発酵由来風のナチュラルなアロマより、心地良い軽やかなスパイスとベリーやダークチェリーの果実感を見せます。
中域は適度な膨らみを持ち、余韻も軽やかで美しいです。中盤以降はやはりマルセル・ラピエールやフィリップ・パカレ、プリューレ=ロックに良く似た風ですが、それらより少しパワフルと言えますがDRCよりは少し弱い・・感じです。
しかしながらこの質感はそれらと同様のものを感じます。2016年的な・・と言うか、あくまで2016年を弱いヴィンテージだと決めつけた場合のイメージでは有りますが、ネガティヴに捉えられるほどのものは無く、エレガントでピュアな仕上がりを褒めるべきだと判断しました。
また、ニュイ=サン=ジョルジュのワインに在りがちな「土臭さ」は全く無い・・と言って良いレベルで、これからの瓶熟でさらなる高みへと昇る姿が素直にイメージされます。素晴らしい仕上がりでした。
まだまだ知名度は低いと感じますが、それでも一部のブルゴーニュ・ファンに認められて来ています。仕入れも非常に難しく、「完全に割り当て」状態に近くなっています。今回はA.C.アロース=コルトンの輸入も有ったのですが、割り当てになることと数が少ないことで、断りました。入れたら初めてのアイテムですので飲まなければならず、さりとて飲んだら利益率を心配するどころでは無くなりますし、1級では無く村名でニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルヴュと同価格・・と言うことでしたので、扱いは次回以降に持ち越した次第です。
色合いも実に良いですよね~・・味わいも、フィリップ・パカレより安定していますし、時に平板で厚みの無い味わいに成ってしまう同クラスのパカレよりも旨いんじゃないかと思います。ご検討くださいませ。素晴らしいです!
以下は2014年もののレヴューです。
━━━━━
【素晴らしいです!・・あのマルセル・ラピエールがニュイのワインを造ったら、きっとこうなるでしょう!!】

かの世界一のワイン、もしくはブルゴーニュワインのトップと言えばD.R.C.で有ることは、誰も疑わない衆知の事実でしょう。でも、D.R.C.の栽培はビオの思想が息づいており、厳密に言えばビオディナミでは無いとしても、ほとんどそれに近く、自然派ワインであることは意外に知られていないのかもしれません。
このニコラ・フォールのNSGレ・ゼルビュはヴォーヌ=ロマネ村に接するリューディです。ニュイの村がヴォーヌ=ロマネの村に食い込んだ形になっていまして、その形から言えば、ヴォーヌ=ロマネのアペラシオンでもおかしくは無いです。
そんな位置にありますんで、結構ヴォーヌ=ロマネ的でして、柔らかく強くない酸と穏やかなスパイス感がこのワインの特徴でしょう。
しかもワインのニュアンスが、まるでマルセル・ラピエールのモルゴン・・・しかもSo2無しのものに非常に似ており、
「ラピエールがニュイ、もしくはヴォーヌ=ロマネを造るとこうなる?」
と思えるようなニュアンスです。
何しろこのニコラ・フォールはD.R.C.に居て、辞めてプリューレ・ロックに居りますから、DRC的でも有り、ロック的でも有ると言えるかもしれません。
しかしDRCっぽくは有るものの、「凄み」までは備わらず、ロックも上出来の時は(つまり大将が口を出さなかった時は?)素晴らしいですが、結構不安定なヴィンテージも有りますので・・ なので、ラピエール的・・と言う判断なのかもしれません。
非常にナチュラルでピュアです。揮発酸などのアヴァンギャルドさは有りません。エレガンス有り、エッジに引っかかりの少なく滑らかです。さすがに早いかな?・・と思いますが、今でも結構に美味しく飲めてしまいました!
どうやら・・noisy が知らなかっただけ?・・なのかもしれません。ほぼ割り当て状態なのかな?・・ACブルはたったの数本です・・価格も決して高く無いと言えますので、ピノ・ノワール・ファンの方!・・是非ご検討くださいませ!かなり・・お奨めです!
● 2022 Nuits-Saint-Georges les Herbues
ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルビュ
【ニコラ・フォールのトップ・キュヴェ・・2022年は特別キュヴェが有りますが、それでもこれは凄い旨いに違い無いでしょう!】
あのジャスパーさんが単なる村名に93ポイントも付ける位ですから、相当素晴らしいに違い無い・・2022年のニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルビュです。
軽やかさと大きさ、美しさを見事に表現しつつ、熟成でさらに深みを見せて行く・・そんな村名です。
2022年ものは特別キュヴェで区画名の無い「ニュイ=サン=ジョルジュ」をリリースしていまして、それがまた・・
「レ・ゼルビュより結構高い・・」
です。
まぁ・・余り畑を持たない生産者さんの苦悩からなのかもしれませんが、それでも飲む人を納得させてしまう魔物のような味わい・・と言えるかもしれません。
リアルワインガイド第82号は93~94+ ポイントと、ほぼグラン・クリュ並みの評点です。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【ニコラ・フォールのトップ・キュヴェのひとつ、レ・ゼルビュ!リアルワインガイドは2019年ものに94ポイント!】 いや~・・これは飲みたいですね~・・。実は、2020年もののブルゴーニュワインを飲み始めているんですよ。
これが凄かった2019年のブルゴーニュワインとも、また違った感触を得ているんですが、それがまた凄く良いんですよ。ピノもシャルドネも果皮の割合の多い味わいで、芸術掛かったような仕上がりの2019年ものと比較し、
「努力して・・頑張って仕上げました!」
みたいな、土にまみれた手を見せられているような感覚になりました。
こちらはニコラ・フォールの手になるトップ・キュヴェのひとつですが、若くしても美味しい・・何せヴォーヌ=ロマネに引っ付いた畑ですから・・でも、その本質が極まって来るには実はそれなりの時間を必要とするアペラシオンです。是非とも、育てるように時間を掛けて熟成させるか、若くして開ける場合は1日で飲み切らずに数日後にまた飲まれるとか工夫をされるとより良いんじゃないかと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【2017年ものはおそらく健康的でピュアさ満載!?価格も実にリーズナブルです!】---飲めないので以前のレヴューを掲載しています。
実は皆さんが思っているよりもずっとレア・アイテムなのがこのニコラ・フォールです。日本では知名度がまだ高く無く、実際に飲まれた方が少ない状況の中で、ワイン屋レベルでは非常に希少で是非とも扱いたいアイテムなんですね。そして完全に割り当てアイテムです。
2016年まで、出来る限りテイスティングするようにしていたこのニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルヴュですが、2017年ものは今のところテイスティングしておりません。
と言うか、もう信頼度が抜群なんですね。美味しく無い訳が無い・・そう感じてしまっています。
そうは言いつつも2017年ものはブルギニヨンをテイスティングしていますが、もしニコラ・フォールを知るためだけだったらコトー・ブルギニヨンで充分です。
複雑緻密なブルゴーニュワインの神秘的な部分に迫ろうと思うなら、このレ・ゼルヴュやアロース=コルトンを是非お試しください。
2016年ものの評価になりますが、ニュイ・ゼルヴュが92~93、アロース=コルトンが92~93+です。2017年もののリアルワインガイドでのご紹介はおそらく第66号になるかと思います。ご期待ください。
以下は以前のレヴューです。
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【2016年ながら全くネガティヴさ無し!DRC、P.パカレ、プリューレ=ロック、マルセル・ラピエールを足して4で割ったような・・ニュアンスです!】
世の中の「流行」とか「人気」と言ったものは、ほんの些細な出来事がきっかけになって起こる・・それが大衆に起こると「ブーム」と呼ばれるようになるのでしょう。
ワインの場合は狭い世界の中ですので、日本全国的な・・とかには中々ならないものですが、それでも何度かの、
「ワインブーム」
が起きています。ただしそれは、赤ワインのポリフェノールが身体に良い・・などと言う、味わいにはほとんど関係の無いものです。
このニコラ・フォールのワインも、テイスティングする前の段階においては、
「ん?・・DRCの元従業員でプリューレ・ロックで働いてる人の始めたドメーヌ?・・ただそれだけじゃぁね~・・眉唾だよね~・・」
と言うようなイメージで、ただそれだけの情報で仕入れて中身も確認せずに販売できるワイン屋さんたちのズ太い神経に、ただただ驚いたものです。
しかしながらテイスティングしてみますと、明らかに極上と言える出来栄えですので、他の始めたばかりのドメーヌたちと比較してもやや高めのプライスも充分以上に納得できるものだと確信しました。その上で新着でご案内したんですが・・
「・・ま~・・呆れるほど売れない・・」
と言う状況でした。
「こんなに旨いのに・・」
とは思ったものの・・
「ブルゴーニュファンは保守的だからなぁ・・」
と諦めていました。
多くのワインファンは、経験を積めば積むほど保守的になる傾向が有り、冒険をしない・・つまり、敢えて損をするかもしれないようなことをしたくない・・と言うような気持ちになられるようで、飲み始めて10年もすると、大御所狙い、もしくはどこかで大絶賛され興味を抱いた造り手限定・・になってしまいます。
このニコラ・フォールはまさにそれを地で行ったかのような造り手で、noisy が、幾ら素晴らしいよと言っても動かなかったブルゴーニュワインファンたちも、リアルワインガイド第58号で2014年もののレ・ゼルヴュが、
今飲んで92 ポテンシャル93飲み頃予想 今~2045と絶賛され、それが徐々に広まるにつれ、世の中から姿を消して行きました。noisy のところも長く残っていた白(これも美味いんですよ・・)までスッカラカンになり、世の無情と自身の力の無さ・・と言うか、まぁ信用度でしょうね・・改めて知ることになる訳です。
「何だかなぁ・・」
と言うようなある種の脱力感に支配されるような気持ちになります。
2016年のニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルヴュは、2014年もののような濃密さまでは持ち合わせていないものの、やはり同様なD.R.C.やプリューレ・ロックに似たワイン的ニュアンスを多く持っています。決して薄く無く、バランスに優れ、ブルゴーニュの自然派的な健全さとピュアさに満ちています。
罰線直後は少し閉じこもり気味では有りますが、グラスを振っていると・・もしくは若干温度が上がってくるとどんどん元気になり、全房発酵由来風のナチュラルなアロマより、心地良い軽やかなスパイスとベリーやダークチェリーの果実感を見せます。
中域は適度な膨らみを持ち、余韻も軽やかで美しいです。中盤以降はやはりマルセル・ラピエールやフィリップ・パカレ、プリューレ=ロックに良く似た風ですが、それらより少しパワフルと言えますがDRCよりは少し弱い・・感じです。
しかしながらこの質感はそれらと同様のものを感じます。2016年的な・・と言うか、あくまで2016年を弱いヴィンテージだと決めつけた場合のイメージでは有りますが、ネガティヴに捉えられるほどのものは無く、エレガントでピュアな仕上がりを褒めるべきだと判断しました。
また、ニュイ=サン=ジョルジュのワインに在りがちな「土臭さ」は全く無い・・と言って良いレベルで、これからの瓶熟でさらなる高みへと昇る姿が素直にイメージされます。素晴らしい仕上がりでした。
まだまだ知名度は低いと感じますが、それでも一部のブルゴーニュ・ファンに認められて来ています。仕入れも非常に難しく、「完全に割り当て」状態に近くなっています。今回はA.C.アロース=コルトンの輸入も有ったのですが、割り当てになることと数が少ないことで、断りました。入れたら初めてのアイテムですので飲まなければならず、さりとて飲んだら利益率を心配するどころでは無くなりますし、1級では無く村名でニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルヴュと同価格・・と言うことでしたので、扱いは次回以降に持ち越した次第です。
色合いも実に良いですよね~・・味わいも、フィリップ・パカレより安定していますし、時に平板で厚みの無い味わいに成ってしまう同クラスのパカレよりも旨いんじゃないかと思います。ご検討くださいませ。素晴らしいです!
以下は2014年もののレヴューです。
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【素晴らしいです!・・あのマルセル・ラピエールがニュイのワインを造ったら、きっとこうなるでしょう!!】

かの世界一のワイン、もしくはブルゴーニュワインのトップと言えばD.R.C.で有ることは、誰も疑わない衆知の事実でしょう。でも、D.R.C.の栽培はビオの思想が息づいており、厳密に言えばビオディナミでは無いとしても、ほとんどそれに近く、自然派ワインであることは意外に知られていないのかもしれません。
このニコラ・フォールのNSGレ・ゼルビュはヴォーヌ=ロマネ村に接するリューディです。ニュイの村がヴォーヌ=ロマネの村に食い込んだ形になっていまして、その形から言えば、ヴォーヌ=ロマネのアペラシオンでもおかしくは無いです。
そんな位置にありますんで、結構ヴォーヌ=ロマネ的でして、柔らかく強くない酸と穏やかなスパイス感がこのワインの特徴でしょう。
しかもワインのニュアンスが、まるでマルセル・ラピエールのモルゴン・・・しかもSo2無しのものに非常に似ており、
「ラピエールがニュイ、もしくはヴォーヌ=ロマネを造るとこうなる?」
と思えるようなニュアンスです。
何しろこのニコラ・フォールはD.R.C.に居て、辞めてプリューレ・ロックに居りますから、DRC的でも有り、ロック的でも有ると言えるかもしれません。
しかしDRCっぽくは有るものの、「凄み」までは備わらず、ロックも上出来の時は(つまり大将が口を出さなかった時は?)素晴らしいですが、結構不安定なヴィンテージも有りますので・・ なので、ラピエール的・・と言う判断なのかもしれません。
非常にナチュラルでピュアです。揮発酸などのアヴァンギャルドさは有りません。エレガンス有り、エッジに引っかかりの少なく滑らかです。さすがに早いかな?・・と思いますが、今でも結構に美味しく飲めてしまいました!
どうやら・・noisy が知らなかっただけ?・・なのかもしれません。ほぼ割り当て状態なのかな?・・ACブルはたったの数本です・・価格も決して高く無いと言えますので、ピノ・ノワール・ファンの方!・・是非ご検討くださいませ!かなり・・お奨めです!
● 2022 Nuits-Saint-Georges
ニュイ=サン=ジョルジュ
【2022年限定!区画名が付かない「ニュイ=サン=ジョルジュ村名」こそがニコラ・フォールのトップ・キュヴェのようです!】
驚きましたね・・どうも、激少量入荷のようで、
「たったの1本だけ・・」
いただけたニコラ・フォール至高の超限定キュヴェが・・です。
いつものようにレ・ゼルビュを主体に「ル・コトー・デュ・ボワ」を1/4ほど加えたようです。
ル・コトー・デュ・ボワはヴォーヌ=ロマネ側では無くニュイ=サン=ジョルジュの村の中心街を挟んだニュイ側すぐの高度の高い場所にあり、その上(西から北にかけて)が「レ・シャルモワ」、南側が「1級レ・クロ」で、繊細系、柔らか系の味わいになることが多い畑です。
おそらく、レ・ゼルビュ(オー・ゼルビュ)はヴォーヌ=ロマネに接していますので、ヴォーヌ=ロマネっぽいニュアンスに高域のエレガンスを加えたような仕上がりかと想像しています。
まぁ・・エージェントさんにはぜひ飲ませてくれと言ったのですが・・あっさり断られてしまいました・・残念です。
2022年限定のようですので、「一期一会」ですね。どうぞよろしくお願いいたします。
● 2021 Bourgogne Hautes-Cotes de Beaune Blanc la Corvee de Bully
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ボーヌ ブラン・ラ・コルヴェ・ド・ビュリー
【シャルドネ80%、ピノ・ブラン20%のオート=コート!・・ブルゴーニュ・アリゴテよりリーズナブルなのはご愛敬・・(^^;;】
セラートラッカーで2018年ものが91ポイント、付いてました。リアルワインガイド第75号でも91ポイントですから、村名格並みの評価のオート=コートと言うことになりますね。
しかもわざわざピノ・ブランを植樹してシャルドネと混ぜている訳です。それに同じ畑で、
「樹齢100年超のアリゴテ」
も育て、リリースしている・・んですね。
と言うことは、「若干なら他の品種を混ぜて良い」と言う暗黙の了解で・・そこにアリゴテの姿を見たりできると・・
「見つけた!・・ざわざわする・・」
と・・なっちゃうんじゃないでしょうか。
人間って、意外に・・と言いますか、他人にとってはどうでも良いような小っちゃいところに、大きな幸せを見つけたりします。noisy も性格的にそんな感じなのかもしれないんですが、
「・・これでピノ・ブラン20%は無いんじゃない?」
などと言ってみたいものです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【こちらはファースト・ヴィンテージです!ル・シャルルマーニュの北、コルトンの丘の北に位置する希少なオート=コート・ド・ボーヌ・ブランです!】---飲めないので以前のレヴューを掲載しています。
noisyも是非飲んでみたいと思っているオート=コート・ド・ボーヌの白です。この畑はコルトンの丘の北にあるので日照に問題が有り、村名にも、当然ながら一級にも認定されなかった畑です。
しかし、地層的にはル・シャルルマーニュに近いものがあると考えられますから、昨今の温暖化の影響を受け、冷ややかさの有る、コルシャルに近い風情を持っているんじゃないかと踏んでいる訳ですね。
先日他界されたアンリ・フレデリック・ロックさんの招きでプリューレ・ロックで仕事をしていた位ですし、ドメーヌ・ベルトーでのワインの仕上がり、そして何よりドメーヌ・ニコラ・フォールのワインのピュアさとふくよかさ、そして見事に健康なナチュラル感には驚かされていますので、
「コルトンの丘のふもとでのリーズナブルな白ワインが、どんな風情を見せてくれるか?」
と言う興味が尽きないのですが、何せ入荷は3本と言う割り当て。どうにもこうにも上手く行きません。
もし飲まれましたら是非情報提供をお願いいたします。
また、このコルトンの丘の白は、
「シャルドネだと言いながらのピノ・ブランやアリゴテ」
が常態化していたのが事実で、実を付けなくなったそれらをシャルドネに植え替えたら途端に品質が落ちたなどと言われることも多々有ったようです。単純に樹が若くなったから・・だけでは済まされない、重要な何かが有り、それを知っているニコラ・フォールはピノ・ブランも植樹したのでしょう。
是非ともご検討くださいませ。
● 2021 Bourgogne Aligote la Corvee de Bully
ブルゴーニュ・アリゴテ・ラ・コルヴェ・ド・ビュリー
【その昔はアリゴテのコルトン=シャルルマーニュも有ったそうですから・・樹齢100年超の化け物アリゴテです!】
まぁ・・今でもそうかもしれませんが、INAOも畑の葡萄の樹までは調べないでしょうから・・ましてや古木ともなりますと、
「見たところで品種の見分けがつかない・・」
の実情でしょう。
なので、
「・・葡萄の房が沢山付いているから・・シャルドネじゃないね?」
とは思わない訳ですね。なので、その昔は・・造り手自身、例え知っていたとしてもコルトン=シャルルマーニュで出荷してしまっていたりした・・などと聞きました。勿論ですがアリゴテに限らず、それは他の品種でも有り得た訳ですね。特に技術的に確かな腕を持っていれば、凝縮した葡萄をサクッと軽めに圧搾して、素晴らしい味わいのグラン・クリュを造っていた・・なんてことになったのかもしれませんし、少なくとも「シャルドネと混ぜて・・」は確実に在ったと思います。何せ「ペルナン」の村はコルトン=シャルルマーニュの半分を産出している訳ですから・・。
こちらもSNSのセラートラッカーを見てみると、2018年ものに93ポイント、92ポイント、91ポイント、90ポイントが綺麗に並んでいました。2017年ものには94ポイントまで付けていらっしゃる方も。そして我がリアルワインガイドは2019年ものに上値・・なんと93点です。
なので、ここまで古木になってきますと・・植え替えで新しい樹の葡萄が入ったとしても、物凄く複雑な味わいを見せてくれると思うんですね。
noisy も以前、2014年ものを飲んで・・ぶっ飛んだ訳ですよ・・なので、
「何とかこの化け物アリゴテだけは飲みたい!」
と願っていますが、もはやnoisyの手をスルリと抜けて行くだけの存在になってしまったのかもしれません。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【こちらのアイテムは入荷激減に付きテイスティング不能ですが、コトー・ブルギニヨン2017年のテイスティングからかなり良いと思われます。超古木の希少なアリゴテです!】【化け物級ブルゴーニュ・アリゴテ!!この繊細な表情に触れてみてください!!】
めちゃくちゃ繊細な凄いブルゴーニュ・アリゴテをご紹介します。超限定キュヴェなので・・お早めにどうぞ。
因みにですね・・何が化け物なのか?・・と言うと、普通はまぁ、
「味わいが化け物!」
となるんですが、確かに味わいが化け物では有るとしてもですね・・
「繊細な微表現の凄さ!」
が化け物なんですね・・。
1世紀もの長い時間を生き抜いたとしても、シャルドネならそれも理解できましょうが、
「アリゴテが超繊細な微表現をしている?・・んな訳無いしょ!」
と思われるのが関の山ですよね。
でも、本当に高質な繊細・微細な表現が超美味しいワインなんですね・・。
色合いも実に美しいでしょう?長いことグラスの中のワインの写真を撮っていて気付くことは、素晴らしいワインは写真映りも良い・・ってことなんですね。不思議なんですが、本当にそうです。noisy の写真の腕はご存知の通り、超3流です。画角が決まったら・・と言うか、変な映り込みだけは何とか避け、焦点を適当に合わせてシャッターを押すだけです。
まぁ、目の前のワインからは、これも不思議なんですが、ビオ系のワインは香りのスピードが速く、So2が少ないか入れてないとふっくらとした香りが上がってるんですね・・だからのんびりもしてられず、そそくさとワインのテイスティングに入ってしまいますんで、写真の腕前は見事に上達しません。
味わいですが、とてもソフトでややふっくらとしたスピードもそこそこに速い、リンゴ系、柑橘系のアロマが立ってきます。中域も良い具合に膨れてくれ、酸のバランスも良いです。普通、アリゴテはやや尖った鋭い酸が感じられますが、こちらのアリゴテはシャルドネに毛が生えた程度・・素晴らしいバランスです。
「でもな・・ペルナンじゃな~・・」
と思ってらっしゃるでしょ?・・いや、そのお考えはダメですね・・。何故って・・
「ペルナン=ヴェルジュレスは、あの偉大なシャルルマーニュを産する村」
ですから。しかも本来、コルトン=シャルルマーニュに植わっていたのは「アリゴテ」なんですね。それをシャルルマーニュ大帝の頃に強制的にシャルドネに植え替えさせたとされてまして、多産で酸の強いアリゴテは嫌われてたんですね。
ですが、シャルドネだと言いつつ、結構なパーセンテージでアリゴテが入っていたりするんですよ。アリゴテにはシャルドネには無い味わいの深みが、実は存在するんです。このラ・コルヴェ・ド・ビュリーには、そんな深~い表現がバッチリ・・されちゃってるもんですから、それも高貴さまで漂っていると言う状況なんです。
超古木のアリゴテと言うとアリス・エ・オリヴィエ・ド・ムールを思い出しますが、あの涙が出てきそうな味わいのアリゴテとも違い、生き生きとしつつも繊細な表情が素晴らしいと思いました。
「・・アリゴテが繊細な訳、無いじゃん!」
と思われるかもしれませんが、あのドヴネのアリゴテなんぞ、アリゴテとは思えないでしょ?それに最近は高くて買えませんが、コシュ=デュリのアリゴテも、
「ムルソーはもういらん!アリゴテで充分!」
とさえ思わせてくれるんですよ。
で、このラ・コルヴェ・ド・ビュリーは・・誤解を恐れずに言わせていただくとすればコシュ=デュリ風・・と認識してます。まぁ・・それでも昨今はコシュ=デュリのアリゴテすら飲めてないですから、記憶の中に微かに存在しているものとの比較の話になっちゃいますが・・。でも、こんな素晴らしいワインを造れるなんて・・ニコラ・フォリーの手腕は凄いですね。高過ぎるし不安定だし・・で、このところすっかり離れてしまったプリューレ・ロックが気になってきちゃいました。
と言う訳で、超素晴らしいブルゴーニュの100歳ピッタリのアリゴテです!ぜひご検討くださいませ。お勧めいたします。
● 2021 Coteaux Bourguignons Rouge Mes Gamays
コトー・ブルギニョン・ルージュ・メ・ガメイ
【2019年ものですが、リアルワインガイド第75号は何と90点!・・2020年は・・すみません・・飲めていません。】
余りの少なさに唖然としてしまいましたが、それでも担当さんに「頑張って多めに割り振りました」と言われてしまうと何も言えなくなってしまう・・のが痛し痒し・・です。
このコトー・ブルギニヨンのレヴュー自体、2018年ものを飲ませていただいた時のものです。ネットをアチコチ探しましたが、信頼できる筋のものはゼロ、2018年もののレヴューが少しだけ見つかりました。
SNSのセラートラッカーのものですが、2018年もののこのワインに4人のレヴュワーがアップしていました。何と、
1.91~93 Points 今後10年間以上上昇する (2.と同一人物 2021年10月6日)
2.1日目 1/2をデキャンタ 89 Points 4日目 91~93 Points (1.と同一人物 2021年5月9日)
3.90 Points ちょっとツヴァイゲルトっぽい?(2021年7月26日)
4.88 Points コメント無し(2020年3月11日)
ポイント付けしたものが4件ありました。ちょっと面白いですよね・・二分の一の量をデキャンタした当日が89ポイント、4日後に残りを飲んで91~93ポイントと大化け・・。まぁ、MC系のワインには良くあることです。
ガメでは有りますが、40年以上の古木から・・ピノで場所が良ければニュイ=サン=ジョルジュを名乗れるプレモー村の産です。是非ご検討くださいませ。
以下は以前の2018年もののレヴューです。
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【漲るエナジー!そしてパッション!・・素晴らしいです!絶対に見逃せないワイン!】
こんなのを飲んでしまったら、如何に「ビオ嫌い」のブルゴーニュワインファンでも認めざるを得ないでしょうね。凄い外向きのエナジーがほとばしっています。そして、何よりも・・
「これがブルゴーニュのガメか?!」
と言うような、どこかに卑下した感覚を持ちつつも、「こりゃ・・適わないな・・」と肯定せざるを得ない気持ち、そして、
「ガメでこれならピノは一体、どうなっちゃうんだ?・・しかも滅茶苦茶高いけどアリゴテも評価高いし・・!」
と言うようなところに落ち着くはずです。
だって・・noisy だってそうなんだから、皆さんだって大多数の方々はそう思われるに違い無いんです。
まるで、黒、赤、透明の何重にも及ぶ緻密なグラデュエーションを見ているかのようです。時にコーヒー豆で有り、それを少し何かしたような・・つまり煎ったり挽いたりですね・・時に赤を積層させたような見事なベリーだったり、黒みを帯びた小粒なチェリーの群生だったり、挽いたばかりの香料だったり・・する訳です。
味わいも見事で、ドライなんですが・・膨らむんですね。そして僅かな甘みを感じさせ、すっと引いて行く・・・んだけど、まだ存在しているんです。
昨年も書きましたが、「こりゃバケモンだわ・・」
マルセル・ラピエールのキュヴェ・マルセル・ラピエール・サン・スフルを思い出しましたし、やはりプリューレ・ロックの良く出来た年のクロ・デ・コルヴェのようでも有ります。
そして、リアルワインガイドも・・いや、リアルはブルゴーニュを主体にしつつも、結構にブルゴーニュに対する評価は厳しいものが有るんですが、90点オーバーのアリゴテとか!・・思い起こせばやはり若かりしときに飲んだコシュ=デュリのアリゴテのような立ち位置なのでしょうね。
徳丸さんも、
「時代が生んだ奇跡の人なのかも・・」
と書かれています。・・そうかもしれない・・だって、
「少なくともガメで高質高価なナチュラルワインを想像させるようなブルゴーニュ人は他にいない」
ですもんね。ご検討ください。非常に希少ですし、好き嫌いはともかく、頭を叩かれたようなショックが有るに違い在りません。
以下は以前のレヴューです。
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【2017年ものは値下げ・・しかし、こりゃぁバケモンです!】
滅茶良い時のプリューレ・ロック(・・確率は低いが)をさらにプリップリに膨らませ、リアルな果実感と複雑性を付加したかのような素晴らしいブルゴーニュワインです。敢えてコトー・ブルギニヨンと言う必要性を感じません。手放しで褒めたい、実に旨いブルゴーニュワインです。
黒果実に赤果実がもう、本当にブリッブリです!テッカテカと言って良いかもしれません。先ほど、もいで来たばかりの熟度の高い新鮮果実が目の前に有ります。
基本、全房発酵に持ち込みたい人ですんで、そう言う系統の味わいです。プリューレ・ロックしかり、フィリップ・パカレ、マルセル・ラピエール、ジャン・フォワイヤール。でもこれを飲んでしまうとフィリップ・パカレは干乾びてるだろ!・・とさえ言いたくなってしまいます(・・言葉が悪くてすみません。それでも昔はそうでもなかったんですけどね。)ジャン・フォワイヤールの、あの超秀逸なモルゴン・コート・デュ・ピィ・キュヴェ3.14を超えてくるような超絶さです。
それでいて、しかめっ面をして飲ませるような、ナイーヴな味わいじゃぁ無いんですね。どこかにおおらかさと言うか、包容力のある・・と言うような感覚を与えてくれます。
そして、この全房発酵系の・・醸造由来のニュアンスが消えた時、このコトー・ブルギニヨンは爆発し始めるでしょう!
今はあのアメリー・ベルトーのいい人で有り、ドメーヌ・ベルトーの醸造長でも有りますが、ドメーヌ・ベルトーのジャンプ・アップはこのニコラ・フォール有っての出来事だったに違いないと、今更ながらに感じられてしまいます。
「コトー・ブルギニヨンに過ぎないから・・」
「ガメイって?・・」
等と言ってる場合では有りません。ワイン上級者から初心者まで、飲む者を幸せに導いてくれる・・そんなポテンシャルを持った素晴らしいワインでした。是非飲んでみてください!一推しです。追加は出来ません。
以下は以前のレヴューです。
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【コート・ド・ニュイにおけるビオを感じさせてくれるのはニコラ・フォールだけ!!?】 まぁ、ブルゴーニュのコート・ドールも、広いようで本当に狭いですし、何せ人の数は少ない訳です。ほとんどの土地には葡萄をはじめ植物が植わっている訳ですし、正に「集落」を思わせる・・例えば埼玉の「秩父(ちちぶ)」から西に移動するとそんな感じになってきます。
数年前に秩父から西に向かい三峯神社へ行った時などは、携帯がつながらず・・でも集落に近づくといきなり繋がったり、離れるとアンテナが立たなくなったりしていましたが、そんな感じに似ているかもしれません。
で・・コート・ドールもそんな感じで、村の中央辺りに集落が有り国道で繋がっています。コート・ドールのコート・ド・ニュイの南端がプレモー=プレシー&ニュイ=サン=ジョルジュで、その北がヴォーヌ=ロマネです。
その南端のプレモーに取得したガメが植わっている畑で造られたのがこのコトー・ブルギニヨン、つまり以前の「パストゥグラン」です。一生懸命に造られた「パストゥグラン」は本当に美味しいですよね。樹齢40年以上のヴィエイユ・ヴィーニュだそうです。
今回は数が無くてとても飲めません。それに今回は仕入れを見送ったニコラ・フォールのアロース=コルトンには、
「ドメーヌ・ベルトーの樽」
が使用されているようで、興味は尽きないですね。アペラシオンを考えるとちょっと高目ですけどね。
で、ニコラ・フォールの彼女がアメリー・ベルトーだそうで・・・まぁ、狭い地域ですから、ヴォーヌ=ロマネ村に本拠の有るドメーヌ・フランソワ・ジェルヴェがアメリー・ベルトーの母方ですから、子供のころからのお付き合いだったんでしょうね。
それにしてもニコラ・フォールのワインとドメーヌ・ベルトーのワインでは、かなり仕上がりが違うなぁ・・と言う印象ですが、ニコラ・フォールのワインが持つ「生き生き、溌剌としたイメージ」は昔のドメーヌ・ベルトーには全く無く、アメリーがやるようになってから持つようになったのは、若いブルゴーニュ人の世代たちが持っているワインのイメージを想像させます。
その昔、プリューレ=ロックの・・今では考えられないような下級クラスのワイン、例えば1997年のグラン・ドルディネール(白)とか、1999年のオート=コート・ド・ニュイ・ブラン、サン=ロマン・ブラン(両方ともアンリ=フレデリック・ロック名義)などを3千円もしないで販売していましたが、ビオディナミや自然派と言う言葉がようやく定着し始めた頃で楽しかったですね。
特にグラン・ドルディネールはアンリ=フレデリック・ロックがいたずらで造ったんだ・・とか、いや、フィリップ・パカレが関与してる・・とか、なんのかんの、やいのやいのとワイワイ騒ぎながら楽しんで飲めました。実際、あのフィリップ・パカレも2000年頃までだったか、プリューレ=ロックに在籍していましたからね。
因みに・・その頃のデータを探していたら、ちょっと興味深いイントネーションで言葉になっていましたのでご紹介しますね。今は無き、INAさんからその頃いただいたテイスティングデータです。noisyのものでは有りません。おそらくですが、その頃「女番長」と呼ばれ、現在リアルワインガイドのテイスターにもなっていらっしゃるT女史のものかなぁと思います。
【有償サンプルのコメント】
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1)白 ブルゴーニュ グラン オルディネール ブラン 1997 プリューレ ロック(500ml)
仕切価格¥-、--- 参考上代¥-、---
プリューレ ロック、ドメーヌ物の白で、シャルドネを印象付ける香りはほとんどなく、自然派ワインらしい香りはロック独特のものです。シュナン ブランを思わせる酸味も印象的です。やや褐色がかった色と香りには、熟成感が少々出ています。
で、自分たちでテイスティングして・・
「この褐色掛かった、落ちた色って・・有りか~?」
とか、
「ん~・・So2絡みの話しでそここそがナチュラル由来なんでね~の~?」
とか・・ですね・・。今じゃ笑っちゃうような会話でしょうけどね。
そう言う意味では、プリューレ=ロックはブルゴーニュの自然派生産者を目指す若者たちの、特にコート・ド・ニュイでの本拠、基地のようになっていたことが伺われます。今では手の届かないプライスになってしまいましたし、色々とナーバスな問題が有ると考えられますので扱い辛く、ご紹介に至っていないのは残念ですが、
「まだニコラ・フォールがいるじゃないか!」と思えるんですね。
是非そんな裏側を想像しながら飲むのも「オツ」じゃないかと思います。ご検討くださいませ。
● 2021 Bourgogne Rouge aux Argillieres
ブルゴーニュ・ルージュ・オー・ザルジリエール
【レ・ザルジリエールと言えばニュイ=サン=ジョルジュではクロ・ド・ラルロの北側の1級畑です!】
勿論ですが1級畑のワインじゃ・・有りません。でも、「畑名」としては同じ・・で、1級を名乗れる部分とそうでない部分が有る・・のでしょう。これついては詳しいことは知らず、地図などで確かめただけですので悪しからず・・。
ですが、このA.C.ブルも実に評価が高いです。リアルワインガイド第75号は2019年ものにポテンシャル91+ポイント。SNSのセラートラッカーに至っては、2018年ものに3人の方が揃って92ポイント・・です。
下手をすれば数年前のクロ・ド・ラルロだって海外メディアは92点も付けなかったですよ。「薄い」と思われていたんでしょうね。因みに2016年のクロ・ド・ラルロにジャスパー・モリスさんは90ポイントですし、セラートラッカーと同じヴィンテージの2018年ものにようやく91~93ポイント。
まぁ、だから何?・・と聞かれてしまいますと身も蓋も無いんですが、
「そんなどうでも良いところが気になるのが僕の悪い癖」
なんですね・・。
でもだからこそ、
「ワインは楽しい!」
訳ですよ。
かたや右にクロ・ド・ラルロの2020年、左にこのレ・ザルジリエール2020年を用意して、意地悪く新聞紙でボトルを包んで、
「さぁ!」
とやってみてください。・・なんのためにそんなことをしたいのか・・意味は判りますよね。
でも、仲間内ではそれで滅茶楽しめますが、女性の多いワイン会では決してやらないようにしましょう。・・次から出てくれなくなっちゃいますから・・。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【A.C.ブルゴーニュとするなら少し高価だが、この畑のポテンシャルはほぼN.S.G.のはず!ド・シャソルネイのザルジリエールを思わせる味わいか?】---飲めないので以前のレヴューを掲載しています。
余りに少なすぎて飲めない・・けれど、ニコラ・フォールのニュイ=サン=ジョルジュ・オー・ゼルビュを飲んでしまったから、もう飲みたくて飲みたくて仕方が無いんですが、他にも試飲しなければならないワインが山積みの状態が、このワインを減らすことを防いでいます・・。
何せ、あのザルジリエールですよ?・・ド・シャソルネイの看板だったレ・ザルジリエールは1級畑でしたが、このオー・ザルジリエールは1つ格下の村名でも無いんですよ。A.C.ブルゴーニュと言うクラスになっちゃうんですね・・。どう言う事なんでしょうね。地図を調べても見当たらないので、プレモーの村のど真ん中の、家が集中している部分近くに有るのかもしれません。
ド・シャソルネイのザルジリエールはスパイシーで旨かったですが、やはりコサール流のエルヴァージュによるコサール風な味わいです。だとすると、まるで「マルセル・ラピエール」のようなピュアでナチュラルな風味がこのA.C.ブルゴーニュにも存在するんじゃないかと・・思うんですね。
そしてザルジリエールと言う畑ですから・・・どうなっちゃってるのか、気になって仕方が無いですが、取り合えず飲むのは保留・・是非とも皆さんに飲んでみて確認していただけたらと思います。もし余るようでしたら時間を見て飲んでみます。
● 2021 Nuits-Saint-Georges les Herbues
ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルビュ
【ニコラ・フォールのトップ・キュヴェのひとつ、レ・ゼルビュ!リアルワインガイドは2019年ものに94ポイント!】
いや~・・これは飲みたいですね~・・。実は、2020年もののブルゴーニュワインを飲み始めているんですよ。
これが凄かった2019年のブルゴーニュワインとも、また違った感触を得ているんですが、それがまた凄く良いんですよ。ピノもシャルドネも果皮の割合の多い味わいで、芸術掛かったような仕上がりの2019年ものと比較し、
「努力して・・頑張って仕上げました!」
みたいな、土にまみれた手を見せられているような感覚になりました。
こちらはニコラ・フォールの手になるトップ・キュヴェのひとつですが、若くしても美味しい・・何せヴォーヌ=ロマネに引っ付いた畑ですから・・でも、その本質が極まって来るには実はそれなりの時間を必要とするアペラシオンです。是非とも、育てるように時間を掛けて熟成させるか、若くして開ける場合は1日で飲み切らずに数日後にまた飲まれるとか工夫をされるとより良いんじゃないかと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【2017年ものはおそらく健康的でピュアさ満載!?価格も実にリーズナブルです!】---飲めないので以前のレヴューを掲載しています。
実は皆さんが思っているよりもずっとレア・アイテムなのがこのニコラ・フォールです。日本では知名度がまだ高く無く、実際に飲まれた方が少ない状況の中で、ワイン屋レベルでは非常に希少で是非とも扱いたいアイテムなんですね。そして完全に割り当てアイテムです。
2016年まで、出来る限りテイスティングするようにしていたこのニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルヴュですが、2017年ものは今のところテイスティングしておりません。
と言うか、もう信頼度が抜群なんですね。美味しく無い訳が無い・・そう感じてしまっています。
そうは言いつつも2017年ものはブルギニヨンをテイスティングしていますが、もしニコラ・フォールを知るためだけだったらコトー・ブルギニヨンで充分です。
複雑緻密なブルゴーニュワインの神秘的な部分に迫ろうと思うなら、このレ・ゼルヴュやアロース=コルトンを是非お試しください。
2016年ものの評価になりますが、ニュイ・ゼルヴュが92~93、アロース=コルトンが92~93+です。2017年もののリアルワインガイドでのご紹介はおそらく第66号になるかと思います。ご期待ください。
以下は以前のレヴューです。
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【2016年ながら全くネガティヴさ無し!DRC、P.パカレ、プリューレ=ロック、マルセル・ラピエールを足して4で割ったような・・ニュアンスです!】
世の中の「流行」とか「人気」と言ったものは、ほんの些細な出来事がきっかけになって起こる・・それが大衆に起こると「ブーム」と呼ばれるようになるのでしょう。
ワインの場合は狭い世界の中ですので、日本全国的な・・とかには中々ならないものですが、それでも何度かの、
「ワインブーム」
が起きています。ただしそれは、赤ワインのポリフェノールが身体に良い・・などと言う、味わいにはほとんど関係の無いものです。
このニコラ・フォールのワインも、テイスティングする前の段階においては、
「ん?・・DRCの元従業員でプリューレ・ロックで働いてる人の始めたドメーヌ?・・ただそれだけじゃぁね~・・眉唾だよね~・・」
と言うようなイメージで、ただそれだけの情報で仕入れて中身も確認せずに販売できるワイン屋さんたちのズ太い神経に、ただただ驚いたものです。
しかしながらテイスティングしてみますと、明らかに極上と言える出来栄えですので、他の始めたばかりのドメーヌたちと比較してもやや高めのプライスも充分以上に納得できるものだと確信しました。その上で新着でご案内したんですが・・
「・・ま~・・呆れるほど売れない・・」
と言う状況でした。
「こんなに旨いのに・・」
とは思ったものの・・
「ブルゴーニュファンは保守的だからなぁ・・」
と諦めていました。
多くのワインファンは、経験を積めば積むほど保守的になる傾向が有り、冒険をしない・・つまり、敢えて損をするかもしれないようなことをしたくない・・と言うような気持ちになられるようで、飲み始めて10年もすると、大御所狙い、もしくはどこかで大絶賛され興味を抱いた造り手限定・・になってしまいます。
このニコラ・フォールはまさにそれを地で行ったかのような造り手で、noisy が、幾ら素晴らしいよと言っても動かなかったブルゴーニュワインファンたちも、リアルワインガイド第58号で2014年もののレ・ゼルヴュが、
今飲んで92 ポテンシャル93飲み頃予想 今~2045と絶賛され、それが徐々に広まるにつれ、世の中から姿を消して行きました。noisy のところも長く残っていた白(これも美味いんですよ・・)までスッカラカンになり、世の無情と自身の力の無さ・・と言うか、まぁ信用度でしょうね・・改めて知ることになる訳です。
「何だかなぁ・・」
と言うようなある種の脱力感に支配されるような気持ちになります。
2016年のニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルヴュは、2014年もののような濃密さまでは持ち合わせていないものの、やはり同様なD.R.C.やプリューレ・ロックに似たワイン的ニュアンスを多く持っています。決して薄く無く、バランスに優れ、ブルゴーニュの自然派的な健全さとピュアさに満ちています。
罰線直後は少し閉じこもり気味では有りますが、グラスを振っていると・・もしくは若干温度が上がってくるとどんどん元気になり、全房発酵由来風のナチュラルなアロマより、心地良い軽やかなスパイスとベリーやダークチェリーの果実感を見せます。
中域は適度な膨らみを持ち、余韻も軽やかで美しいです。中盤以降はやはりマルセル・ラピエールやフィリップ・パカレ、プリューレ=ロックに良く似た風ですが、それらより少しパワフルと言えますがDRCよりは少し弱い・・感じです。
しかしながらこの質感はそれらと同様のものを感じます。2016年的な・・と言うか、あくまで2016年を弱いヴィンテージだと決めつけた場合のイメージでは有りますが、ネガティヴに捉えられるほどのものは無く、エレガントでピュアな仕上がりを褒めるべきだと判断しました。
また、ニュイ=サン=ジョルジュのワインに在りがちな「土臭さ」は全く無い・・と言って良いレベルで、これからの瓶熟でさらなる高みへと昇る姿が素直にイメージされます。素晴らしい仕上がりでした。
まだまだ知名度は低いと感じますが、それでも一部のブルゴーニュ・ファンに認められて来ています。仕入れも非常に難しく、「完全に割り当て」状態に近くなっています。今回はA.C.アロース=コルトンの輸入も有ったのですが、割り当てになることと数が少ないことで、断りました。入れたら初めてのアイテムですので飲まなければならず、さりとて飲んだら利益率を心配するどころでは無くなりますし、1級では無く村名でニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルヴュと同価格・・と言うことでしたので、扱いは次回以降に持ち越した次第です。
色合いも実に良いですよね~・・味わいも、フィリップ・パカレより安定していますし、時に平板で厚みの無い味わいに成ってしまう同クラスのパカレよりも旨いんじゃないかと思います。ご検討くださいませ。素晴らしいです!
以下は2014年もののレヴューです。
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【素晴らしいです!・・あのマルセル・ラピエールがニュイのワインを造ったら、きっとこうなるでしょう!!】

かの世界一のワイン、もしくはブルゴーニュワインのトップと言えばD.R.C.で有ることは、誰も疑わない衆知の事実でしょう。でも、D.R.C.の栽培はビオの思想が息づいており、厳密に言えばビオディナミでは無いとしても、ほとんどそれに近く、自然派ワインであることは意外に知られていないのかもしれません。
このニコラ・フォールのNSGレ・ゼルビュはヴォーヌ=ロマネ村に接するリューディです。ニュイの村がヴォーヌ=ロマネの村に食い込んだ形になっていまして、その形から言えば、ヴォーヌ=ロマネのアペラシオンでもおかしくは無いです。
そんな位置にありますんで、結構ヴォーヌ=ロマネ的でして、柔らかく強くない酸と穏やかなスパイス感がこのワインの特徴でしょう。
しかもワインのニュアンスが、まるでマルセル・ラピエールのモルゴン・・・しかもSo2無しのものに非常に似ており、
「ラピエールがニュイ、もしくはヴォーヌ=ロマネを造るとこうなる?」
と思えるようなニュアンスです。
何しろこのニコラ・フォールはD.R.C.に居て、辞めてプリューレ・ロックに居りますから、DRC的でも有り、ロック的でも有ると言えるかもしれません。
しかしDRCっぽくは有るものの、「凄み」までは備わらず、ロックも上出来の時は(つまり大将が口を出さなかった時は?)素晴らしいですが、結構不安定なヴィンテージも有りますので・・ なので、ラピエール的・・と言う判断なのかもしれません。
非常にナチュラルでピュアです。揮発酸などのアヴァンギャルドさは有りません。エレガンス有り、エッジに引っかかりの少なく滑らかです。さすがに早いかな?・・と思いますが、今でも結構に美味しく飲めてしまいました!
どうやら・・noisy が知らなかっただけ?・・なのかもしれません。ほぼ割り当て状態なのかな?・・ACブルはたったの数本です・・価格も決して高く無いと言えますので、ピノ・ノワール・ファンの方!・・是非ご検討くださいませ!かなり・・お奨めです!
● 2021 Aloxe-Corton
アロース=コルトン
【こちらは・・最近はちょっと不安定な評価もみせるジャスパー・モリスさんが92ポイント!ニコラ・フォールのトップ・キュヴェです!】
「高いなぁ・・アロース=コルトンでしょ?・・」
などと言っていたのを思い出します。それが今や・・引く手数多でどんどん数が少なくなって・・何だかなぁ・・です。
畑は村名ですが、コルトン=ブレッサンド直下の「レ・ヴァロジエール」と村の家々が集まる中心から少し下がったところにある「レ・カイエット」です。そもそも「グラン・クリュ・コルトン」も、畑毎に味わいが相当異なるので、ブレンドして仕立てるのがほとんどでした。その有名なものがルイ・ラトゥールの「シャトー・コルトン=グランセ」で、何故にこのワインが持て囃され売れたのかはよく判りませんが、良く言えば、とてもバランスに優れヴィンテージ差が余り無かったこと、悪く言うならコルトンらしさを削ってしまっていた・・と言うことになるのかと思います。
ですが、リアルワインガイドは2019年ものに 94+ポイントと非常に高い評価をしており、ここだけ見ますと並みの1級は一気に通り越してスーパー・プルミエ・クリュ..もしくは「グラン・クリュ並み」の評価と言うことになります。
2020年ものはようやくテイスティングを始めたところでして、まだ総括するにはとてもサンプリングが不足しています。ですが、他のコラムでも書かせていただいた通り、果皮の割合の多い、ジュースが少なめの複雑性の高い味わいをしているように思います。
ですが、そのような場合は結構に・・当初の評価は余り高く無く、後になってから再評価されることも有るように思います。
ましてやニコラ・フォールのように生産量が少なく、しかも将来を期待されるような造り手と目されるようになると、誰もが欲しいワインになる可能性が大なんですね。言ってしまえばユベール・ラミーも以前はさして注目される生産者では無かった・・でも超密植をやるようになって注目され、そのワインが年々密度を増した凄いワインになって行く様を見て、今や押しも押されぬ大スターになった訳ですが、2012年頃から追いかけていたファンは、まるで芸能人を追い続けるコアなファンのような気持ちになってしまっていらっしゃるかもしれません。
濃密だが軽妙さが有るのでシンプルに見える・・しかし実は複雑で・・ヨクヨク飲んでみると精緻な構成の素晴らしいワイン・・それがニコラ・フォールのアロース=コルトンなんじゃないかと思います。飲めなくてすみません・・だって2本だけですから・・ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【ついに海外メディアにも登場するようになってきました!・・新しいブルゴーニュの世界を切り開いて行くに違いない一人、ニコラ・フォールのトップ・キュヴェです!】
今、noisy が最も注目している若いブルゴーニュの造り手として、また、それもビオ系の・・と言いますか、有機栽培による安心安全なブルゴーニュワインを造る生産者として、筆頭に挙げるべき二人の内、一人がこの「ニコラ・フォール」です。
そしてもう一人は・・皆さんは異論もあるかもしれませんが・・「ヤン・ドゥリュー」なんです。
この二人・・ビオで有りながらも方向性は結構に異なります。「対極にある」と言っても過言では無いかもしれません。
彼らはおそらく、農薬を振ってフラフラになりながらも畑で頑張る父親世代、祖父世代を見て育ってきたはずです。そして尊敬しているその世代の人々が病気に倒れ、やがて亡くなって行く姿も同様に見ていたはずなんですね。
だから、
「自分は決してそうはならない・・他人もそのようにはしたくない・・」
と考えているはずです。
だからこそ、自分の畑では農薬は使わないどころか、ケミカルなものからは可能な限り遠ざかっているはずなんです。そしてそれは当然ながら醸造時、瓶詰時のSo2使用にも気が回っています。
「使いたくない」
「出来うる限り使いたくない」
「出来れば使いたくない」
この3つは、聞きようによっては全く同じように捉えられてしまうと思いますが、もし、この言葉をちゃんと正しく言っていたとするなら、それぞれ全く違うことを意味しているんですね。
ニコラ・フォールはD.R.C.、プリューレ・ロックと渡り歩いた人間ですから、その栽培や醸造が受け継がれています。
「D.R.C.はSo2を使うか?」
と言えば、答えはイエスです。でもプリューレ・ロックは・・出来る限り使わないでしょう・・と言うか、使わせないことも有ったんじゃないか?とも思います。
ニコラ・フォールはビオ・・と言うよりも、厳しい減農薬栽培だと言うことになっています。ビオディナミの定義は、「プレパラシオン(ビオの調剤薬)を使用すること」ですから、それを使わないとするならビオにはならない訳です。
しかし、実際に飲んでみると・・有機栽培で有ることは間違い無いです。そして、これもおそらくですが、
「So2は出来うる限り使いたくない。そうなるように栽培も醸造も心がける・・でも使わなければならないタイミングは絶対に逸しない。」
そんな意思を強く感じます。
ですから、このアロース=コルトンも、非常に「ニコラ・フォールらしい」味わいがします。根底にはD.R.C.で学んだ栽培・醸造の哲学を感じます。枝葉にはプリューレ・ロックが・・・。その上で、やはり表現されているのは「ニコラ・フォール」だと感じる訳ですね。
まぁ・・言ってしまえば、イノックスで発酵させ、1~2回使用された高質なバリックで熟成させる形です。非常に伸びやかで、単なるMCでは収まらないような大きさのある味わいです。持ちつつも今はミネラリティの中に閉じ込めた黒い果実、赤い果実を前面にまとわせ、樽のニュアンスを付けずにピュアな味わいを感じさせます。
飲み頃はこの秋以降から・・でしょう。出来うるなら3年ほど寝かしたいところですが、今飲んでも「ニコラ・フォール特有の伸びやかさ」から、そのポテンシャルを充分に楽しめます。コルトン=ブレッサンド下のレ・ヴァロジエールと、コルトン=ペリエール下のレ・カイエットから、この光り輝く、そしてどんどん膨らんで行きそうにも見える美しいルビーが生まれます。
今回、2015年が初ヴィンテージのアロース=コルトンをようやく飲むことが出来ました。そして間違い無く、次世代のブルゴーニュを動かして行く一人で有ると感じました。是非飲んでみて下さい。お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
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【2017年ものはおそらく健康的でピュアさ満載!?価格も実にリーズナブルです!】 実は皆さんが思っているよりもずっとレア・アイテムなのがこのニコラ・フォールです。日本では知名度がまだ高く無く、実際に飲まれた方が少ない状況の中で、ワイン屋レベルでは非常に希少で是非とも扱いたいアイテムなんですね。そして完全に割り当てアイテムです。
2016年まで、出来る限りテイスティングするようにしていたこのニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルヴュですが、2017年ものは今のところテイスティングしておりません。
と言うか、もう信頼度が抜群なんですね。美味しく無い訳が無い・・そう感じてしまっています。
そうは言いつつも2017年ものはブルギニヨンをテイスティングしていますが、もしニコラ・フォールを知るためだけだったらコトー・ブルギニヨンで充分です。
複雑緻密なブルゴーニュワインの神秘的な部分に迫ろうと思うなら、このレ・ゼルヴュやアロース=コルトンを是非お試しください。
2016年ものの評価になりますが、ニュイ・ゼルヴュが92~93、アロース=コルトンが92~93+です。2017年もののリアルワインガイドでのご紹介はおそらく第66号になるかと思います。ご期待ください。
以下は以前のレヴューです。
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【2016年ながら全くネガティヴさ無し!DRC、P.パカレ、プリューレ=ロック、マルセル・ラピエールを足して4で割ったような・・ニュアンスです!】
世の中の「流行」とか「人気」と言ったものは、ほんの些細な出来事がきっかけになって起こる・・それが大衆に起こると「ブーム」と呼ばれるようになるのでしょう。
ワインの場合は狭い世界の中ですので、日本全国的な・・とかには中々ならないものですが、それでも何度かの、
「ワインブーム」
が起きています。ただしそれは、赤ワインのポリフェノールが身体に良い・・などと言う、味わいにはほとんど関係の無いものです。
このニコラ・フォールのワインも、テイスティングする前の段階においては、
「ん?・・DRCの元従業員でプリューレ・ロックで働いてる人の始めたドメーヌ?・・ただそれだけじゃぁね~・・眉唾だよね~・・」
と言うようなイメージで、ただそれだけの情報で仕入れて中身も確認せずに販売できるワイン屋さんたちのズ太い神経に、ただただ驚いたものです。
しかしながらテイスティングしてみますと、明らかに極上と言える出来栄えですので、他の始めたばかりのドメーヌたちと比較してもやや高めのプライスも充分以上に納得できるものだと確信しました。その上で新着でご案内したんですが・・
「・・ま~・・呆れるほど売れない・・」
と言う状況でした。
「こんなに旨いのに・・」
とは思ったものの・・
「ブルゴーニュファンは保守的だからなぁ・・」
と諦めていました。
多くのワインファンは、経験を積めば積むほど保守的になる傾向が有り、冒険をしない・・つまり、敢えて損をするかもしれないようなことをしたくない・・と言うような気持ちになられるようで、飲み始めて10年もすると、大御所狙い、もしくはどこかで大絶賛され興味を抱いた造り手限定・・になってしまいます。
このニコラ・フォールはまさにそれを地で行ったかのような造り手で、noisy が、幾ら素晴らしいよと言っても動かなかったブルゴーニュワインファンたちも、リアルワインガイド第58号で2014年もののレ・ゼルヴュが、
今飲んで92 ポテンシャル93飲み頃予想 今~2045と絶賛され、それが徐々に広まるにつれ、世の中から姿を消して行きました。noisy のところも長く残っていた白(これも美味いんですよ・・)までスッカラカンになり、世の無情と自身の力の無さ・・と言うか、まぁ信用度でしょうね・・改めて知ることになる訳です。
「何だかなぁ・・」
と言うようなある種の脱力感に支配されるような気持ちになります。
2016年のニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルヴュは、2014年もののような濃密さまでは持ち合わせていないものの、やはり同様なD.R.C.やプリューレ・ロックに似たワイン的ニュアンスを多く持っています。決して薄く無く、バランスに優れ、ブルゴーニュの自然派的な健全さとピュアさに満ちています。
罰線直後は少し閉じこもり気味では有りますが、グラスを振っていると・・もしくは若干温度が上がってくるとどんどん元気になり、全房発酵由来風のナチュラルなアロマより、心地良い軽やかなスパイスとベリーやダークチェリーの果実感を見せます。
中域は適度な膨らみを持ち、余韻も軽やかで美しいです。中盤以降はやはりマルセル・ラピエールやフィリップ・パカレ、プリューレ=ロックに良く似た風ですが、それらより少しパワフルと言えますがDRCよりは少し弱い・・感じです。
しかしながらこの質感はそれらと同様のものを感じます。2016年的な・・と言うか、あくまで2016年を弱いヴィンテージだと決めつけた場合のイメージでは有りますが、ネガティヴに捉えられるほどのものは無く、エレガントでピュアな仕上がりを褒めるべきだと判断しました。
また、ニュイ=サン=ジョルジュのワインに在りがちな「土臭さ」は全く無い・・と言って良いレベルで、これからの瓶熟でさらなる高みへと昇る姿が素直にイメージされます。素晴らしい仕上がりでした。
まだまだ知名度は低いと感じますが、それでも一部のブルゴーニュ・ファンに認められて来ています。仕入れも非常に難しく、「完全に割り当て」状態に近くなっています。今回はA.C.アロース=コルトンの輸入も有ったのですが、割り当てになることと数が少ないことで、断りました。入れたら初めてのアイテムですので飲まなければならず、さりとて飲んだら利益率を心配するどころでは無くなりますし、1級では無く村名でニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルヴュと同価格・・と言うことでしたので、扱いは次回以降に持ち越した次第です。
色合いも実に良いですよね~・・味わいも、フィリップ・パカレより安定していますし、時に平板で厚みの無い味わいに成ってしまう同クラスのパカレよりも旨いんじゃないかと思います。ご検討くださいませ。素晴らしいです!
以下は2014年もののレヴューです。
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【素晴らしいです!・・あのマルセル・ラピエールがニュイのワインを造ったら、きっとこうなるでしょう!!】

かの世界一のワイン、もしくはブルゴーニュワインのトップと言えばD.R.C.で有ることは、誰も疑わない衆知の事実でしょう。でも、D.R.C.の栽培はビオの思想が息づいており、厳密に言えばビオディナミでは無いとしても、ほとんどそれに近く、自然派ワインであることは意外に知られていないのかもしれません。
このニコラ・フォールのNSGレ・ゼルビュはヴォーヌ=ロマネ村に接するリューディです。ニュイの村がヴォーヌ=ロマネの村に食い込んだ形になっていまして、その形から言えば、ヴォーヌ=ロマネのアペラシオンでもおかしくは無いです。
そんな位置にありますんで、結構ヴォーヌ=ロマネ的でして、柔らかく強くない酸と穏やかなスパイス感がこのワインの特徴でしょう。
しかもワインのニュアンスが、まるでマルセル・ラピエールのモルゴン・・・しかもSo2無しのものに非常に似ており、
「ラピエールがニュイ、もしくはヴォーヌ=ロマネを造るとこうなる?」
と思えるようなニュアンスです。
何しろこのニコラ・フォールはD.R.C.に居て、辞めてプリューレ・ロックに居りますから、DRC的でも有り、ロック的でも有ると言えるかもしれません。
しかしDRCっぽくは有るものの、「凄み」までは備わらず、ロックも上出来の時は(つまり大将が口を出さなかった時は?)素晴らしいですが、結構不安定なヴィンテージも有りますので・・ なので、ラピエール的・・と言う判断なのかもしれません。
非常にナチュラルでピュアです。揮発酸などのアヴァンギャルドさは有りません。エレガンス有り、エッジに引っかかりの少なく滑らかです。さすがに早いかな?・・と思いますが、今でも結構に美味しく飲めてしまいました!
どうやら・・noisy が知らなかっただけ?・・なのかもしれません。ほぼ割り当て状態なのかな?・・ACブルはたったの数本です・・価格も決して高く無いと言えますので、ピノ・ノワール・ファンの方!・・是非ご検討くださいませ!かなり・・お奨めです!
● 2020 Bourgogne Hautes-Cotes de Beaune Blanc la Corvee de Bully
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ボーヌ ブラン・ラ・コルヴェ・ド・ビュリー
【シャルドネ80%、ピノ・ブラン20%のオート=コート!・・ブルゴーニュ・アリゴテよりリーズナブルなのはご愛敬・・(^^;;】
セラートラッカーで2018年ものが91ポイント、付いてました。リアルワインガイド第75号でも91ポイントですから、村名格並みの評価のオート=コートと言うことになりますね。
しかもわざわざピノ・ブランを植樹してシャルドネと混ぜている訳です。それに同じ畑で、
「樹齢100年超のアリゴテ」
も育て、リリースしている・・んですね。
と言うことは、「若干なら他の品種を混ぜて良い」と言う暗黙の了解で・・そこにアリゴテの姿を見たりできると・・
「見つけた!・・ざわざわする・・」
と・・なっちゃうんじゃないでしょうか。
人間って、意外に・・と言いますか、他人にとってはどうでも良いような小っちゃいところに、大きな幸せを見つけたりします。noisy も性格的にそんな感じなのかもしれないんですが、
「・・これでピノ・ブラン20%は無いんじゃない?」
などと言ってみたいものです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【こちらはファースト・ヴィンテージです!ル・シャルルマーニュの北、コルトンの丘の北に位置する希少なオート=コート・ド・ボーヌ・ブランです!】---飲めないので以前のレヴューを掲載しています。
noisyも是非飲んでみたいと思っているオート=コート・ド・ボーヌの白です。この畑はコルトンの丘の北にあるので日照に問題が有り、村名にも、当然ながら一級にも認定されなかった畑です。
しかし、地層的にはル・シャルルマーニュに近いものがあると考えられますから、昨今の温暖化の影響を受け、冷ややかさの有る、コルシャルに近い風情を持っているんじゃないかと踏んでいる訳ですね。
先日他界されたアンリ・フレデリック・ロックさんの招きでプリューレ・ロックで仕事をしていた位ですし、ドメーヌ・ベルトーでのワインの仕上がり、そして何よりドメーヌ・ニコラ・フォールのワインのピュアさとふくよかさ、そして見事に健康なナチュラル感には驚かされていますので、
「コルトンの丘のふもとでのリーズナブルな白ワインが、どんな風情を見せてくれるか?」
と言う興味が尽きないのですが、何せ入荷は3本と言う割り当て。どうにもこうにも上手く行きません。
もし飲まれましたら是非情報提供をお願いいたします。
また、このコルトンの丘の白は、
「シャルドネだと言いながらのピノ・ブランやアリゴテ」
が常態化していたのが事実で、実を付けなくなったそれらをシャルドネに植え替えたら途端に品質が落ちたなどと言われることも多々有ったようです。単純に樹が若くなったから・・だけでは済まされない、重要な何かが有り、それを知っているニコラ・フォールはピノ・ブランも植樹したのでしょう。
是非ともご検討くださいませ。
● 2020 Bourgogne Aligote la Corvee de Bully
ブルゴーニュ・アリゴテ ラ・コルヴェ・ド・ビュリー
【その昔はアリゴテのコルトン=シャルルマーニュも有ったそうですから・・樹齢100年超の化け物アリゴテです!】
まぁ・・今でもそうかもしれませんが、INAOも畑の葡萄の樹までは調べないでしょうから・・ましてや古木ともなりますと、
「見たところで品種の見分けがつかない・・」
の実情でしょう。
なので、
「・・葡萄の房が沢山付いているから・・シャルドネじゃないね?」
とは思わない訳ですね。なので、その昔は・・造り手自身、例え知っていたとしてもコルトン=シャルルマーニュで出荷してしまっていたりした・・などと聞きました。勿論ですがアリゴテに限らず、それは他の品種でも有り得た訳ですね。特に技術的に確かな腕を持っていれば、凝縮した葡萄をサクッと軽めに圧搾して、素晴らしい味わいのグラン・クリュを造っていた・・なんてことになったのかもしれませんし、少なくとも「シャルドネと混ぜて・・」は確実に在ったと思います。何せ「ペルナン」の村はコルトン=シャルルマーニュの半分を産出している訳ですから・・。
こちらもSNSのセラートラッカーを見てみると、2018年ものに93ポイント、92ポイント、91ポイント、90ポイントが綺麗に並んでいました。2017年ものには94ポイントまで付けていらっしゃる方も。そして我がリアルワインガイドは2019年ものに上値・・なんと93点です。
なので、ここまで古木になってきますと・・植え替えで新しい樹の葡萄が入ったとしても、物凄く複雑な味わいを見せてくれると思うんですね。
noisy も以前、2014年ものを飲んで・・ぶっ飛んだ訳ですよ・・なので、
「何とかこの化け物アリゴテだけは飲みたい!」
と願っていますが、もはやnoisyの手をスルリと抜けて行くだけの存在になってしまったのかもしれません。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【こちらのアイテムは入荷激減に付きテイスティング不能ですが、コトー・ブルギニヨン2017年のテイスティングからかなり良いと思われます。超古木の希少なアリゴテです!】【化け物級ブルゴーニュ・アリゴテ!!この繊細な表情に触れてみてください!!】
めちゃくちゃ繊細な凄いブルゴーニュ・アリゴテをご紹介します。超限定キュヴェなので・・お早めにどうぞ。
因みにですね・・何が化け物なのか?・・と言うと、普通はまぁ、
「味わいが化け物!」
となるんですが、確かに味わいが化け物では有るとしてもですね・・
「繊細な微表現の凄さ!」
が化け物なんですね・・。
1世紀もの長い時間を生き抜いたとしても、シャルドネならそれも理解できましょうが、
「アリゴテが超繊細な微表現をしている?・・んな訳無いしょ!」
と思われるのが関の山ですよね。
でも、本当に高質な繊細・微細な表現が超美味しいワインなんですね・・。
色合いも実に美しいでしょう?長いことグラスの中のワインの写真を撮っていて気付くことは、素晴らしいワインは写真映りも良い・・ってことなんですね。不思議なんですが、本当にそうです。noisy の写真の腕はご存知の通り、超3流です。画角が決まったら・・と言うか、変な映り込みだけは何とか避け、焦点を適当に合わせてシャッターを押すだけです。
まぁ、目の前のワインからは、これも不思議なんですが、ビオ系のワインは香りのスピードが速く、So2が少ないか入れてないとふっくらとした香りが上がってるんですね・・だからのんびりもしてられず、そそくさとワインのテイスティングに入ってしまいますんで、写真の腕前は見事に上達しません。
味わいですが、とてもソフトでややふっくらとしたスピードもそこそこに速い、リンゴ系、柑橘系のアロマが立ってきます。中域も良い具合に膨れてくれ、酸のバランスも良いです。普通、アリゴテはやや尖った鋭い酸が感じられますが、こちらのアリゴテはシャルドネに毛が生えた程度・・素晴らしいバランスです。
「でもな・・ペルナンじゃな~・・」
と思ってらっしゃるでしょ?・・いや、そのお考えはダメですね・・。何故って・・
「ペルナン=ヴェルジュレスは、あの偉大なシャルルマーニュを産する村」
ですから。しかも本来、コルトン=シャルルマーニュに植わっていたのは「アリゴテ」なんですね。それをシャルルマーニュ大帝の頃に強制的にシャルドネに植え替えさせたとされてまして、多産で酸の強いアリゴテは嫌われてたんですね。
ですが、シャルドネだと言いつつ、結構なパーセンテージでアリゴテが入っていたりするんですよ。アリゴテにはシャルドネには無い味わいの深みが、実は存在するんです。このラ・コルヴェ・ド・ビュリーには、そんな深~い表現がバッチリ・・されちゃってるもんですから、それも高貴さまで漂っていると言う状況なんです。
超古木のアリゴテと言うとアリス・エ・オリヴィエ・ド・ムールを思い出しますが、あの涙が出てきそうな味わいのアリゴテとも違い、生き生きとしつつも繊細な表情が素晴らしいと思いました。
「・・アリゴテが繊細な訳、無いじゃん!」
と思われるかもしれませんが、あのドヴネのアリゴテなんぞ、アリゴテとは思えないでしょ?それに最近は高くて買えませんが、コシュ=デュリのアリゴテも、
「ムルソーはもういらん!アリゴテで充分!」
とさえ思わせてくれるんですよ。
で、このラ・コルヴェ・ド・ビュリーは・・誤解を恐れずに言わせていただくとすればコシュ=デュリ風・・と認識してます。まぁ・・それでも昨今はコシュ=デュリのアリゴテすら飲めてないですから、記憶の中に微かに存在しているものとの比較の話になっちゃいますが・・。でも、こんな素晴らしいワインを造れるなんて・・ニコラ・フォリーの手腕は凄いですね。高過ぎるし不安定だし・・で、このところすっかり離れてしまったプリューレ・ロックが気になってきちゃいました。
と言う訳で、超素晴らしいブルゴーニュの100歳ピッタリのアリゴテです!ぜひご検討くださいませ。お勧めいたします。
● 2020 Coteaux Bourguignons Rouge Mes Gamays
コトー・ブルギニョン・ルージュ・メ・ガメイ
【2019年ものですが、リアルワインガイド第75号は何と90点!・・2020年は・・すみません・・飲めていません。】
余りの少なさに唖然としてしまいましたが、それでも担当さんに「頑張って多めに割り振りました」と言われてしまうと何も言えなくなってしまう・・のが痛し痒し・・です。
このコトー・ブルギニヨンのレヴュー自体、2018年ものを飲ませていただいた時のものです。ネットをアチコチ探しましたが、信頼できる筋のものはゼロ、2018年もののレヴューが少しだけ見つかりました。
SNSのセラートラッカーのものですが、2018年もののこのワインに4人のレヴュワーがアップしていました。何と、
1.91~93 Points 今後10年間以上上昇する (2.と同一人物 2021年10月6日)
2.1日目 1/2をデキャンタ 89 Points 4日目 91~93 Points (1.と同一人物 2021年5月9日)
3.90 Points ちょっとツヴァイゲルトっぽい?(2021年7月26日)
4.88 Points コメント無し(2020年3月11日)
ポイント付けしたものが4件ありました。ちょっと面白いですよね・・二分の一の量をデキャンタした当日が89ポイント、4日後に残りを飲んで91~93ポイントと大化け・・。まぁ、MC系のワインには良くあることです。
ガメでは有りますが、40年以上の古木から・・ピノで場所が良ければニュイ=サン=ジョルジュを名乗れるプレモー村の産です。是非ご検討くださいませ。
以下は以前の2018年もののレヴューです。
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【漲るエナジー!そしてパッション!・・素晴らしいです!絶対に見逃せないワイン!】
こんなのを飲んでしまったら、如何に「ビオ嫌い」のブルゴーニュワインファンでも認めざるを得ないでしょうね。凄い外向きのエナジーがほとばしっています。そして、何よりも・・
「これがブルゴーニュのガメか?!」
と言うような、どこかに卑下した感覚を持ちつつも、「こりゃ・・適わないな・・」と肯定せざるを得ない気持ち、そして、
「ガメでこれならピノは一体、どうなっちゃうんだ?・・しかも滅茶苦茶高いけどアリゴテも評価高いし・・!」
と言うようなところに落ち着くはずです。
だって・・noisy だってそうなんだから、皆さんだって大多数の方々はそう思われるに違い無いんです。
まるで、黒、赤、透明の何重にも及ぶ緻密なグラデュエーションを見ているかのようです。時にコーヒー豆で有り、それを少し何かしたような・・つまり煎ったり挽いたりですね・・時に赤を積層させたような見事なベリーだったり、黒みを帯びた小粒なチェリーの群生だったり、挽いたばかりの香料だったり・・する訳です。
味わいも見事で、ドライなんですが・・膨らむんですね。そして僅かな甘みを感じさせ、すっと引いて行く・・・んだけど、まだ存在しているんです。
昨年も書きましたが、「こりゃバケモンだわ・・」
マルセル・ラピエールのキュヴェ・マルセル・ラピエール・サン・スフルを思い出しましたし、やはりプリューレ・ロックの良く出来た年のクロ・デ・コルヴェのようでも有ります。
そして、リアルワインガイドも・・いや、リアルはブルゴーニュを主体にしつつも、結構にブルゴーニュに対する評価は厳しいものが有るんですが、90点オーバーのアリゴテとか!・・思い起こせばやはり若かりしときに飲んだコシュ=デュリのアリゴテのような立ち位置なのでしょうね。
徳丸さんも、
「時代が生んだ奇跡の人なのかも・・」
と書かれています。・・そうかもしれない・・だって、
「少なくともガメで高質高価なナチュラルワインを想像させるようなブルゴーニュ人は他にいない」
ですもんね。ご検討ください。非常に希少ですし、好き嫌いはともかく、頭を叩かれたようなショックが有るに違い在りません。
以下は以前のレヴューです。
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【2017年ものは値下げ・・しかし、こりゃぁバケモンです!】
滅茶良い時のプリューレ・ロック(・・確率は低いが)をさらにプリップリに膨らませ、リアルな果実感と複雑性を付加したかのような素晴らしいブルゴーニュワインです。敢えてコトー・ブルギニヨンと言う必要性を感じません。手放しで褒めたい、実に旨いブルゴーニュワインです。
黒果実に赤果実がもう、本当にブリッブリです!テッカテカと言って良いかもしれません。先ほど、もいで来たばかりの熟度の高い新鮮果実が目の前に有ります。
基本、全房発酵に持ち込みたい人ですんで、そう言う系統の味わいです。プリューレ・ロックしかり、フィリップ・パカレ、マルセル・ラピエール、ジャン・フォワイヤール。でもこれを飲んでしまうとフィリップ・パカレは干乾びてるだろ!・・とさえ言いたくなってしまいます(・・言葉が悪くてすみません。それでも昔はそうでもなかったんですけどね。)ジャン・フォワイヤールの、あの超秀逸なモルゴン・コート・デュ・ピィ・キュヴェ3.14を超えてくるような超絶さです。
それでいて、しかめっ面をして飲ませるような、ナイーヴな味わいじゃぁ無いんですね。どこかにおおらかさと言うか、包容力のある・・と言うような感覚を与えてくれます。
そして、この全房発酵系の・・醸造由来のニュアンスが消えた時、このコトー・ブルギニヨンは爆発し始めるでしょう!
今はあのアメリー・ベルトーのいい人で有り、ドメーヌ・ベルトーの醸造長でも有りますが、ドメーヌ・ベルトーのジャンプ・アップはこのニコラ・フォール有っての出来事だったに違いないと、今更ながらに感じられてしまいます。
「コトー・ブルギニヨンに過ぎないから・・」
「ガメイって?・・」
等と言ってる場合では有りません。ワイン上級者から初心者まで、飲む者を幸せに導いてくれる・・そんなポテンシャルを持った素晴らしいワインでした。是非飲んでみてください!一推しです。追加は出来ません。
以下は以前のレヴューです。
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【コート・ド・ニュイにおけるビオを感じさせてくれるのはニコラ・フォールだけ!!?】 まぁ、ブルゴーニュのコート・ドールも、広いようで本当に狭いですし、何せ人の数は少ない訳です。ほとんどの土地には葡萄をはじめ植物が植わっている訳ですし、正に「集落」を思わせる・・例えば埼玉の「秩父(ちちぶ)」から西に移動するとそんな感じになってきます。
数年前に秩父から西に向かい三峯神社へ行った時などは、携帯がつながらず・・でも集落に近づくといきなり繋がったり、離れるとアンテナが立たなくなったりしていましたが、そんな感じに似ているかもしれません。
で・・コート・ドールもそんな感じで、村の中央辺りに集落が有り国道で繋がっています。コート・ドールのコート・ド・ニュイの南端がプレモー=プレシー&ニュイ=サン=ジョルジュで、その北がヴォーヌ=ロマネです。
その南端のプレモーに取得したガメが植わっている畑で造られたのがこのコトー・ブルギニヨン、つまり以前の「パストゥグラン」です。一生懸命に造られた「パストゥグラン」は本当に美味しいですよね。樹齢40年以上のヴィエイユ・ヴィーニュだそうです。
今回は数が無くてとても飲めません。それに今回は仕入れを見送ったニコラ・フォールのアロース=コルトンには、
「ドメーヌ・ベルトーの樽」
が使用されているようで、興味は尽きないですね。アペラシオンを考えるとちょっと高目ですけどね。
で、ニコラ・フォールの彼女がアメリー・ベルトーだそうで・・・まぁ、狭い地域ですから、ヴォーヌ=ロマネ村に本拠の有るドメーヌ・フランソワ・ジェルヴェがアメリー・ベルトーの母方ですから、子供のころからのお付き合いだったんでしょうね。
それにしてもニコラ・フォールのワインとドメーヌ・ベルトーのワインでは、かなり仕上がりが違うなぁ・・と言う印象ですが、ニコラ・フォールのワインが持つ「生き生き、溌剌としたイメージ」は昔のドメーヌ・ベルトーには全く無く、アメリーがやるようになってから持つようになったのは、若いブルゴーニュ人の世代たちが持っているワインのイメージを想像させます。
その昔、プリューレ=ロックの・・今では考えられないような下級クラスのワイン、例えば1997年のグラン・ドルディネール(白)とか、1999年のオート=コート・ド・ニュイ・ブラン、サン=ロマン・ブラン(両方ともアンリ=フレデリック・ロック名義)などを3千円もしないで販売していましたが、ビオディナミや自然派と言う言葉がようやく定着し始めた頃で楽しかったですね。
特にグラン・ドルディネールはアンリ=フレデリック・ロックがいたずらで造ったんだ・・とか、いや、フィリップ・パカレが関与してる・・とか、なんのかんの、やいのやいのとワイワイ騒ぎながら楽しんで飲めました。実際、あのフィリップ・パカレも2000年頃までだったか、プリューレ=ロックに在籍していましたからね。
因みに・・その頃のデータを探していたら、ちょっと興味深いイントネーションで言葉になっていましたのでご紹介しますね。今は無き、INAさんからその頃いただいたテイスティングデータです。noisyのものでは有りません。おそらくですが、その頃「女番長」と呼ばれ、現在リアルワインガイドのテイスターにもなっていらっしゃるT女史のものかなぁと思います。
【有償サンプルのコメント】
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1)白 ブルゴーニュ グラン オルディネール ブラン 1997 プリューレ ロック(500ml)
仕切価格¥-、--- 参考上代¥-、---
プリューレ ロック、ドメーヌ物の白で、シャルドネを印象付ける香りはほとんどなく、自然派ワインらしい香りはロック独特のものです。シュナン ブランを思わせる酸味も印象的です。やや褐色がかった色と香りには、熟成感が少々出ています。
で、自分たちでテイスティングして・・
「この褐色掛かった、落ちた色って・・有りか~?」
とか、
「ん~・・So2絡みの話しでそここそがナチュラル由来なんでね~の~?」
とか・・ですね・・。今じゃ笑っちゃうような会話でしょうけどね。
そう言う意味では、プリューレ=ロックはブルゴーニュの自然派生産者を目指す若者たちの、特にコート・ド・ニュイでの本拠、基地のようになっていたことが伺われます。今では手の届かないプライスになってしまいましたし、色々とナーバスな問題が有ると考えられますので扱い辛く、ご紹介に至っていないのは残念ですが、
「まだニコラ・フォールがいるじゃないか!」と思えるんですね。
是非そんな裏側を想像しながら飲むのも「オツ」じゃないかと思います。ご検討くださいませ。
● 2020 Bourgogne Rouge aux Argillieres
ブルゴーニュ・ルージュ・オー・ザルジリエール
【レ・ザルジリエールと言えばニュイ=サン=ジョルジュではクロ・ド・ラルロの北側の1級畑です!】
勿論ですが1級畑のワインじゃ・・有りません。でも、「畑名」としては同じ・・で、1級を名乗れる部分とそうでない部分が有る・・のでしょう。これついては詳しいことは知らず、地図などで確かめただけですので悪しからず・・。
ですが、このA.C.ブルも実に評価が高いです。リアルワインガイド第75号は2019年ものにポテンシャル91+ポイント。SNSのセラートラッカーに至っては、2018年ものに3人の方が揃って92ポイント・・です。
下手をすれば数年前のクロ・ド・ラルロだって海外メディアは92点も付けなかったですよ。「薄い」と思われていたんでしょうね。因みに2016年のクロ・ド・ラルロにジャスパー・モリスさんは90ポイントですし、セラートラッカーと同じヴィンテージの2018年ものにようやく91~93ポイント。
まぁ、だから何?・・と聞かれてしまいますと身も蓋も無いんですが、
「そんなどうでも良いところが気になるのが僕の悪い癖」
なんですね・・。
でもだからこそ、
「ワインは楽しい!」
訳ですよ。
かたや右にクロ・ド・ラルロの2020年、左にこのレ・ザルジリエール2020年を用意して、意地悪く新聞紙でボトルを包んで、
「さぁ!」
とやってみてください。・・なんのためにそんなことをしたいのか・・意味は判りますよね。
でも、仲間内ではそれで滅茶楽しめますが、女性の多いワイン会では決してやらないようにしましょう。・・次から出てくれなくなっちゃいますから・・。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【A.C.ブルゴーニュとするなら少し高価だが、この畑のポテンシャルはほぼN.S.G.のはず!ド・シャソルネイのザルジリエールを思わせる味わいか?】---飲めないので以前のレヴューを掲載しています。
余りに少なすぎて飲めない・・けれど、ニコラ・フォールのニュイ=サン=ジョルジュ・オー・ゼルビュを飲んでしまったから、もう飲みたくて飲みたくて仕方が無いんですが、他にも試飲しなければならないワインが山積みの状態が、このワインを減らすことを防いでいます・・。
何せ、あのザルジリエールですよ?・・ド・シャソルネイの看板だったレ・ザルジリエールは1級畑でしたが、このオー・ザルジリエールは1つ格下の村名でも無いんですよ。A.C.ブルゴーニュと言うクラスになっちゃうんですね・・。どう言う事なんでしょうね。地図を調べても見当たらないので、プレモーの村のど真ん中の、家が集中している部分近くに有るのかもしれません。
ド・シャソルネイのザルジリエールはスパイシーで旨かったですが、やはりコサール流のエルヴァージュによるコサール風な味わいです。だとすると、まるで「マルセル・ラピエール」のようなピュアでナチュラルな風味がこのA.C.ブルゴーニュにも存在するんじゃないかと・・思うんですね。
そしてザルジリエールと言う畑ですから・・・どうなっちゃってるのか、気になって仕方が無いですが、取り合えず飲むのは保留・・是非とも皆さんに飲んでみて確認していただけたらと思います。もし余るようでしたら時間を見て飲んでみます。
● 2020 Nuits-Saint-Georges les Herbues
ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルビュ
【ニコラ・フォールのトップ・キュヴェのひとつ、レ・ゼルビュ!リアルワインガイドは2019年ものに94ポイント!】
いや~・・これは飲みたいですね~・・。実は、2020年もののブルゴーニュワインを飲み始めているんですよ。
これが凄かった2019年のブルゴーニュワインとも、また違った感触を得ているんですが、それがまた凄く良いんですよ。ピノもシャルドネも果皮の割合の多い味わいで、芸術掛かったような仕上がりの2019年ものと比較し、
「努力して・・頑張って仕上げました!」
みたいな、土にまみれた手を見せられているような感覚になりました。
こちらはニコラ・フォールの手になるトップ・キュヴェのひとつですが、若くしても美味しい・・何せヴォーヌ=ロマネに引っ付いた畑ですから・・でも、その本質が極まって来るには実はそれなりの時間を必要とするアペラシオンです。是非とも、育てるように時間を掛けて熟成させるか、若くして開ける場合は1日で飲み切らずに数日後にまた飲まれるとか工夫をされるとより良いんじゃないかと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【2017年ものはおそらく健康的でピュアさ満載!?価格も実にリーズナブルです!】---飲めないので以前のレヴューを掲載しています。
実は皆さんが思っているよりもずっとレア・アイテムなのがこのニコラ・フォールです。日本では知名度がまだ高く無く、実際に飲まれた方が少ない状況の中で、ワイン屋レベルでは非常に希少で是非とも扱いたいアイテムなんですね。そして完全に割り当てアイテムです。
2016年まで、出来る限りテイスティングするようにしていたこのニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルヴュですが、2017年ものは今のところテイスティングしておりません。
と言うか、もう信頼度が抜群なんですね。美味しく無い訳が無い・・そう感じてしまっています。
そうは言いつつも2017年ものはブルギニヨンをテイスティングしていますが、もしニコラ・フォールを知るためだけだったらコトー・ブルギニヨンで充分です。
複雑緻密なブルゴーニュワインの神秘的な部分に迫ろうと思うなら、このレ・ゼルヴュやアロース=コルトンを是非お試しください。
2016年ものの評価になりますが、ニュイ・ゼルヴュが92~93、アロース=コルトンが92~93+です。2017年もののリアルワインガイドでのご紹介はおそらく第66号になるかと思います。ご期待ください。
以下は以前のレヴューです。
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【2016年ながら全くネガティヴさ無し!DRC、P.パカレ、プリューレ=ロック、マルセル・ラピエールを足して4で割ったような・・ニュアンスです!】
世の中の「流行」とか「人気」と言ったものは、ほんの些細な出来事がきっかけになって起こる・・それが大衆に起こると「ブーム」と呼ばれるようになるのでしょう。
ワインの場合は狭い世界の中ですので、日本全国的な・・とかには中々ならないものですが、それでも何度かの、
「ワインブーム」
が起きています。ただしそれは、赤ワインのポリフェノールが身体に良い・・などと言う、味わいにはほとんど関係の無いものです。
このニコラ・フォールのワインも、テイスティングする前の段階においては、
「ん?・・DRCの元従業員でプリューレ・ロックで働いてる人の始めたドメーヌ?・・ただそれだけじゃぁね~・・眉唾だよね~・・」
と言うようなイメージで、ただそれだけの情報で仕入れて中身も確認せずに販売できるワイン屋さんたちのズ太い神経に、ただただ驚いたものです。
しかしながらテイスティングしてみますと、明らかに極上と言える出来栄えですので、他の始めたばかりのドメーヌたちと比較してもやや高めのプライスも充分以上に納得できるものだと確信しました。その上で新着でご案内したんですが・・
「・・ま~・・呆れるほど売れない・・」
と言う状況でした。
「こんなに旨いのに・・」
とは思ったものの・・
「ブルゴーニュファンは保守的だからなぁ・・」
と諦めていました。
多くのワインファンは、経験を積めば積むほど保守的になる傾向が有り、冒険をしない・・つまり、敢えて損をするかもしれないようなことをしたくない・・と言うような気持ちになられるようで、飲み始めて10年もすると、大御所狙い、もしくはどこかで大絶賛され興味を抱いた造り手限定・・になってしまいます。
このニコラ・フォールはまさにそれを地で行ったかのような造り手で、noisy が、幾ら素晴らしいよと言っても動かなかったブルゴーニュワインファンたちも、リアルワインガイド第58号で2014年もののレ・ゼルヴュが、
今飲んで92 ポテンシャル93飲み頃予想 今~2045と絶賛され、それが徐々に広まるにつれ、世の中から姿を消して行きました。noisy のところも長く残っていた白(これも美味いんですよ・・)までスッカラカンになり、世の無情と自身の力の無さ・・と言うか、まぁ信用度でしょうね・・改めて知ることになる訳です。
「何だかなぁ・・」
と言うようなある種の脱力感に支配されるような気持ちになります。
2016年のニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルヴュは、2014年もののような濃密さまでは持ち合わせていないものの、やはり同様なD.R.C.やプリューレ・ロックに似たワイン的ニュアンスを多く持っています。決して薄く無く、バランスに優れ、ブルゴーニュの自然派的な健全さとピュアさに満ちています。
罰線直後は少し閉じこもり気味では有りますが、グラスを振っていると・・もしくは若干温度が上がってくるとどんどん元気になり、全房発酵由来風のナチュラルなアロマより、心地良い軽やかなスパイスとベリーやダークチェリーの果実感を見せます。
中域は適度な膨らみを持ち、余韻も軽やかで美しいです。中盤以降はやはりマルセル・ラピエールやフィリップ・パカレ、プリューレ=ロックに良く似た風ですが、それらより少しパワフルと言えますがDRCよりは少し弱い・・感じです。
しかしながらこの質感はそれらと同様のものを感じます。2016年的な・・と言うか、あくまで2016年を弱いヴィンテージだと決めつけた場合のイメージでは有りますが、ネガティヴに捉えられるほどのものは無く、エレガントでピュアな仕上がりを褒めるべきだと判断しました。
また、ニュイ=サン=ジョルジュのワインに在りがちな「土臭さ」は全く無い・・と言って良いレベルで、これからの瓶熟でさらなる高みへと昇る姿が素直にイメージされます。素晴らしい仕上がりでした。
まだまだ知名度は低いと感じますが、それでも一部のブルゴーニュ・ファンに認められて来ています。仕入れも非常に難しく、「完全に割り当て」状態に近くなっています。今回はA.C.アロース=コルトンの輸入も有ったのですが、割り当てになることと数が少ないことで、断りました。入れたら初めてのアイテムですので飲まなければならず、さりとて飲んだら利益率を心配するどころでは無くなりますし、1級では無く村名でニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルヴュと同価格・・と言うことでしたので、扱いは次回以降に持ち越した次第です。
色合いも実に良いですよね~・・味わいも、フィリップ・パカレより安定していますし、時に平板で厚みの無い味わいに成ってしまう同クラスのパカレよりも旨いんじゃないかと思います。ご検討くださいませ。素晴らしいです!
以下は2014年もののレヴューです。
━━━━━
【素晴らしいです!・・あのマルセル・ラピエールがニュイのワインを造ったら、きっとこうなるでしょう!!】

かの世界一のワイン、もしくはブルゴーニュワインのトップと言えばD.R.C.で有ることは、誰も疑わない衆知の事実でしょう。でも、D.R.C.の栽培はビオの思想が息づいており、厳密に言えばビオディナミでは無いとしても、ほとんどそれに近く、自然派ワインであることは意外に知られていないのかもしれません。
このニコラ・フォールのNSGレ・ゼルビュはヴォーヌ=ロマネ村に接するリューディです。ニュイの村がヴォーヌ=ロマネの村に食い込んだ形になっていまして、その形から言えば、ヴォーヌ=ロマネのアペラシオンでもおかしくは無いです。
そんな位置にありますんで、結構ヴォーヌ=ロマネ的でして、柔らかく強くない酸と穏やかなスパイス感がこのワインの特徴でしょう。
しかもワインのニュアンスが、まるでマルセル・ラピエールのモルゴン・・・しかもSo2無しのものに非常に似ており、
「ラピエールがニュイ、もしくはヴォーヌ=ロマネを造るとこうなる?」
と思えるようなニュアンスです。
何しろこのニコラ・フォールはD.R.C.に居て、辞めてプリューレ・ロックに居りますから、DRC的でも有り、ロック的でも有ると言えるかもしれません。
しかしDRCっぽくは有るものの、「凄み」までは備わらず、ロックも上出来の時は(つまり大将が口を出さなかった時は?)素晴らしいですが、結構不安定なヴィンテージも有りますので・・ なので、ラピエール的・・と言う判断なのかもしれません。
非常にナチュラルでピュアです。揮発酸などのアヴァンギャルドさは有りません。エレガンス有り、エッジに引っかかりの少なく滑らかです。さすがに早いかな?・・と思いますが、今でも結構に美味しく飲めてしまいました!
どうやら・・noisy が知らなかっただけ?・・なのかもしれません。ほぼ割り当て状態なのかな?・・ACブルはたったの数本です・・価格も決して高く無いと言えますので、ピノ・ノワール・ファンの方!・・是非ご検討くださいませ!かなり・・お奨めです!
● 2020 Aloxe-Corton
アロース=コルトン
【こちらは・・最近はちょっと不安定な評価もみせるジャスパー・モリスさんが92ポイント!ニコラ・フォールのトップ・キュヴェです!】
「高いなぁ・・アロース=コルトンでしょ?・・」
などと言っていたのを思い出します。それが今や・・引く手数多でどんどん数が少なくなって・・何だかなぁ・・です。
畑は村名ですが、コルトン=ブレッサンド直下の「レ・ヴァロジエール」と村の家々が集まる中心から少し下がったところにある「レ・カイエット」です。そもそも「グラン・クリュ・コルトン」も、畑毎に味わいが相当異なるので、ブレンドして仕立てるのがほとんどでした。その有名なものがルイ・ラトゥールの「シャトー・コルトン=グランセ」で、何故にこのワインが持て囃され売れたのかはよく判りませんが、良く言えば、とてもバランスに優れヴィンテージ差が余り無かったこと、悪く言うならコルトンらしさを削ってしまっていた・・と言うことになるのかと思います。
ですが、リアルワインガイドは2019年ものに 94+ポイントと非常に高い評価をしており、ここだけ見ますと並みの1級は一気に通り越してスーパー・プルミエ・クリュ..もしくは「グラン・クリュ並み」の評価と言うことになります。
2020年ものはようやくテイスティングを始めたところでして、まだ総括するにはとてもサンプリングが不足しています。ですが、他のコラムでも書かせていただいた通り、果皮の割合の多い、ジュースが少なめの複雑性の高い味わいをしているように思います。
ですが、そのような場合は結構に・・当初の評価は余り高く無く、後になってから再評価されることも有るように思います。
ましてやニコラ・フォールのように生産量が少なく、しかも将来を期待されるような造り手と目されるようになると、誰もが欲しいワインになる可能性が大なんですね。言ってしまえばユベール・ラミーも以前はさして注目される生産者では無かった・・でも超密植をやるようになって注目され、そのワインが年々密度を増した凄いワインになって行く様を見て、今や押しも押されぬ大スターになった訳ですが、2012年頃から追いかけていたファンは、まるで芸能人を追い続けるコアなファンのような気持ちになってしまっていらっしゃるかもしれません。
濃密だが軽妙さが有るのでシンプルに見える・・しかし実は複雑で・・ヨクヨク飲んでみると精緻な構成の素晴らしいワイン・・それがニコラ・フォールのアロース=コルトンなんじゃないかと思います。飲めなくてすみません・・だって2本だけですから・・ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ついに海外メディアにも登場するようになってきました!・・新しいブルゴーニュの世界を切り開いて行くに違いない一人、ニコラ・フォールのトップ・キュヴェです!】
今、noisy が最も注目している若いブルゴーニュの造り手として、また、それもビオ系の・・と言いますか、有機栽培による安心安全なブルゴーニュワインを造る生産者として、筆頭に挙げるべき二人の内、一人がこの「ニコラ・フォール」です。
そしてもう一人は・・皆さんは異論もあるかもしれませんが・・「ヤン・ドゥリュー」なんです。
この二人・・ビオで有りながらも方向性は結構に異なります。「対極にある」と言っても過言では無いかもしれません。
彼らはおそらく、農薬を振ってフラフラになりながらも畑で頑張る父親世代、祖父世代を見て育ってきたはずです。そして尊敬しているその世代の人々が病気に倒れ、やがて亡くなって行く姿も同様に見ていたはずなんですね。
だから、
「自分は決してそうはならない・・他人もそのようにはしたくない・・」
と考えているはずです。
だからこそ、自分の畑では農薬は使わないどころか、ケミカルなものからは可能な限り遠ざかっているはずなんです。そしてそれは当然ながら醸造時、瓶詰時のSo2使用にも気が回っています。
「使いたくない」
「出来うる限り使いたくない」
「出来れば使いたくない」
この3つは、聞きようによっては全く同じように捉えられてしまうと思いますが、もし、この言葉をちゃんと正しく言っていたとするなら、それぞれ全く違うことを意味しているんですね。
ニコラ・フォールはD.R.C.、プリューレ・ロックと渡り歩いた人間ですから、その栽培や醸造が受け継がれています。
「D.R.C.はSo2を使うか?」
と言えば、答えはイエスです。でもプリューレ・ロックは・・出来る限り使わないでしょう・・と言うか、使わせないことも有ったんじゃないか?とも思います。
ニコラ・フォールはビオ・・と言うよりも、厳しい減農薬栽培だと言うことになっています。ビオディナミの定義は、「プレパラシオン(ビオの調剤薬)を使用すること」ですから、それを使わないとするならビオにはならない訳です。
しかし、実際に飲んでみると・・有機栽培で有ることは間違い無いです。そして、これもおそらくですが、
「So2は出来うる限り使いたくない。そうなるように栽培も醸造も心がける・・でも使わなければならないタイミングは絶対に逸しない。」
そんな意思を強く感じます。
ですから、このアロース=コルトンも、非常に「ニコラ・フォールらしい」味わいがします。根底にはD.R.C.で学んだ栽培・醸造の哲学を感じます。枝葉にはプリューレ・ロックが・・・。その上で、やはり表現されているのは「ニコラ・フォール」だと感じる訳ですね。
まぁ・・言ってしまえば、イノックスで発酵させ、1~2回使用された高質なバリックで熟成させる形です。非常に伸びやかで、単なるMCでは収まらないような大きさのある味わいです。持ちつつも今はミネラリティの中に閉じ込めた黒い果実、赤い果実を前面にまとわせ、樽のニュアンスを付けずにピュアな味わいを感じさせます。
飲み頃はこの秋以降から・・でしょう。出来うるなら3年ほど寝かしたいところですが、今飲んでも「ニコラ・フォール特有の伸びやかさ」から、そのポテンシャルを充分に楽しめます。コルトン=ブレッサンド下のレ・ヴァロジエールと、コルトン=ペリエール下のレ・カイエットから、この光り輝く、そしてどんどん膨らんで行きそうにも見える美しいルビーが生まれます。
今回、2015年が初ヴィンテージのアロース=コルトンをようやく飲むことが出来ました。そして間違い無く、次世代のブルゴーニュを動かして行く一人で有ると感じました。是非飲んでみて下さい。お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
------
【2017年ものはおそらく健康的でピュアさ満載!?価格も実にリーズナブルです!】 実は皆さんが思っているよりもずっとレア・アイテムなのがこのニコラ・フォールです。日本では知名度がまだ高く無く、実際に飲まれた方が少ない状況の中で、ワイン屋レベルでは非常に希少で是非とも扱いたいアイテムなんですね。そして完全に割り当てアイテムです。
2016年まで、出来る限りテイスティングするようにしていたこのニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルヴュですが、2017年ものは今のところテイスティングしておりません。
と言うか、もう信頼度が抜群なんですね。美味しく無い訳が無い・・そう感じてしまっています。
そうは言いつつも2017年ものはブルギニヨンをテイスティングしていますが、もしニコラ・フォールを知るためだけだったらコトー・ブルギニヨンで充分です。
複雑緻密なブルゴーニュワインの神秘的な部分に迫ろうと思うなら、このレ・ゼルヴュやアロース=コルトンを是非お試しください。
2016年ものの評価になりますが、ニュイ・ゼルヴュが92~93、アロース=コルトンが92~93+です。2017年もののリアルワインガイドでのご紹介はおそらく第66号になるかと思います。ご期待ください。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2016年ながら全くネガティヴさ無し!DRC、P.パカレ、プリューレ=ロック、マルセル・ラピエールを足して4で割ったような・・ニュアンスです!】
世の中の「流行」とか「人気」と言ったものは、ほんの些細な出来事がきっかけになって起こる・・それが大衆に起こると「ブーム」と呼ばれるようになるのでしょう。
ワインの場合は狭い世界の中ですので、日本全国的な・・とかには中々ならないものですが、それでも何度かの、
「ワインブーム」
が起きています。ただしそれは、赤ワインのポリフェノールが身体に良い・・などと言う、味わいにはほとんど関係の無いものです。
このニコラ・フォールのワインも、テイスティングする前の段階においては、
「ん?・・DRCの元従業員でプリューレ・ロックで働いてる人の始めたドメーヌ?・・ただそれだけじゃぁね~・・眉唾だよね~・・」
と言うようなイメージで、ただそれだけの情報で仕入れて中身も確認せずに販売できるワイン屋さんたちのズ太い神経に、ただただ驚いたものです。
しかしながらテイスティングしてみますと、明らかに極上と言える出来栄えですので、他の始めたばかりのドメーヌたちと比較してもやや高めのプライスも充分以上に納得できるものだと確信しました。その上で新着でご案内したんですが・・
「・・ま~・・呆れるほど売れない・・」
と言う状況でした。
「こんなに旨いのに・・」
とは思ったものの・・
「ブルゴーニュファンは保守的だからなぁ・・」
と諦めていました。
多くのワインファンは、経験を積めば積むほど保守的になる傾向が有り、冒険をしない・・つまり、敢えて損をするかもしれないようなことをしたくない・・と言うような気持ちになられるようで、飲み始めて10年もすると、大御所狙い、もしくはどこかで大絶賛され興味を抱いた造り手限定・・になってしまいます。
このニコラ・フォールはまさにそれを地で行ったかのような造り手で、noisy が、幾ら素晴らしいよと言っても動かなかったブルゴーニュワインファンたちも、リアルワインガイド第58号で2014年もののレ・ゼルヴュが、
今飲んで92 ポテンシャル93飲み頃予想 今~2045と絶賛され、それが徐々に広まるにつれ、世の中から姿を消して行きました。noisy のところも長く残っていた白(これも美味いんですよ・・)までスッカラカンになり、世の無情と自身の力の無さ・・と言うか、まぁ信用度でしょうね・・改めて知ることになる訳です。
「何だかなぁ・・」
と言うようなある種の脱力感に支配されるような気持ちになります。
2016年のニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルヴュは、2014年もののような濃密さまでは持ち合わせていないものの、やはり同様なD.R.C.やプリューレ・ロックに似たワイン的ニュアンスを多く持っています。決して薄く無く、バランスに優れ、ブルゴーニュの自然派的な健全さとピュアさに満ちています。
罰線直後は少し閉じこもり気味では有りますが、グラスを振っていると・・もしくは若干温度が上がってくるとどんどん元気になり、全房発酵由来風のナチュラルなアロマより、心地良い軽やかなスパイスとベリーやダークチェリーの果実感を見せます。
中域は適度な膨らみを持ち、余韻も軽やかで美しいです。中盤以降はやはりマルセル・ラピエールやフィリップ・パカレ、プリューレ=ロックに良く似た風ですが、それらより少しパワフルと言えますがDRCよりは少し弱い・・感じです。
しかしながらこの質感はそれらと同様のものを感じます。2016年的な・・と言うか、あくまで2016年を弱いヴィンテージだと決めつけた場合のイメージでは有りますが、ネガティヴに捉えられるほどのものは無く、エレガントでピュアな仕上がりを褒めるべきだと判断しました。
また、ニュイ=サン=ジョルジュのワインに在りがちな「土臭さ」は全く無い・・と言って良いレベルで、これからの瓶熟でさらなる高みへと昇る姿が素直にイメージされます。素晴らしい仕上がりでした。
まだまだ知名度は低いと感じますが、それでも一部のブルゴーニュ・ファンに認められて来ています。仕入れも非常に難しく、「完全に割り当て」状態に近くなっています。今回はA.C.アロース=コルトンの輸入も有ったのですが、割り当てになることと数が少ないことで、断りました。入れたら初めてのアイテムですので飲まなければならず、さりとて飲んだら利益率を心配するどころでは無くなりますし、1級では無く村名でニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルヴュと同価格・・と言うことでしたので、扱いは次回以降に持ち越した次第です。
色合いも実に良いですよね~・・味わいも、フィリップ・パカレより安定していますし、時に平板で厚みの無い味わいに成ってしまう同クラスのパカレよりも旨いんじゃないかと思います。ご検討くださいませ。素晴らしいです!
以下は2014年もののレヴューです。
━━━━━
【素晴らしいです!・・あのマルセル・ラピエールがニュイのワインを造ったら、きっとこうなるでしょう!!】

かの世界一のワイン、もしくはブルゴーニュワインのトップと言えばD.R.C.で有ることは、誰も疑わない衆知の事実でしょう。でも、D.R.C.の栽培はビオの思想が息づいており、厳密に言えばビオディナミでは無いとしても、ほとんどそれに近く、自然派ワインであることは意外に知られていないのかもしれません。
このニコラ・フォールのNSGレ・ゼルビュはヴォーヌ=ロマネ村に接するリューディです。ニュイの村がヴォーヌ=ロマネの村に食い込んだ形になっていまして、その形から言えば、ヴォーヌ=ロマネのアペラシオンでもおかしくは無いです。
そんな位置にありますんで、結構ヴォーヌ=ロマネ的でして、柔らかく強くない酸と穏やかなスパイス感がこのワインの特徴でしょう。
しかもワインのニュアンスが、まるでマルセル・ラピエールのモルゴン・・・しかもSo2無しのものに非常に似ており、
「ラピエールがニュイ、もしくはヴォーヌ=ロマネを造るとこうなる?」
と思えるようなニュアンスです。
何しろこのニコラ・フォールはD.R.C.に居て、辞めてプリューレ・ロックに居りますから、DRC的でも有り、ロック的でも有ると言えるかもしれません。
しかしDRCっぽくは有るものの、「凄み」までは備わらず、ロックも上出来の時は(つまり大将が口を出さなかった時は?)素晴らしいですが、結構不安定なヴィンテージも有りますので・・ なので、ラピエール的・・と言う判断なのかもしれません。
非常にナチュラルでピュアです。揮発酸などのアヴァンギャルドさは有りません。エレガンス有り、エッジに引っかかりの少なく滑らかです。さすがに早いかな?・・と思いますが、今でも結構に美味しく飲めてしまいました!
どうやら・・noisy が知らなかっただけ?・・なのかもしれません。ほぼ割り当て状態なのかな?・・ACブルはたったの数本です・・価格も決して高く無いと言えますので、ピノ・ノワール・ファンの方!・・是非ご検討くださいませ!かなり・・お奨めです!
● 2019 Aloxe-Corton
アロース=コルトン
【ついに海外メディアにも登場するようになってきました!・・新しいブルゴーニュの世界を切り開いて行くに違いない一人、ニコラ・フォールのトップ・キュヴェです!】

今、noisy が最も注目している若いブルゴーニュの造り手として、また、それもビオ系の・・と言いますか、有機栽培による安心安全なブルゴーニュワインを造る生産者として、筆頭に挙げるべき二人の内、一人がこの「ニコラ・フォール」です。
そしてもう一人は・・皆さんは異論もあるかもしれませんが・・「ヤン・ドゥリュー」なんです。
この二人・・ビオで有りながらも方向性は結構に異なります。「対極にある」と言っても過言では無いかもしれません。
彼らはおそらく、農薬を振ってフラフラになりながらも畑で頑張る父親世代、祖父世代を見て育ってきたはずです。そして尊敬しているその世代の人々が病気に倒れ、やがて亡くなって行く姿も同様に見ていたはずなんですね。
だから、
「自分は決してそうはならない・・他人もそのようにはしたくない・・」
と考えているはずです。
だからこそ、自分の畑では農薬は使わないどころか、ケミカルなものからは可能な限り遠ざかっているはずなんです。そしてそれは当然ながら醸造時、瓶詰時のSo2使用にも気が回っています。
「使いたくない」
「出来うる限り使いたくない」
「出来れば使いたくない」
この3つは、聞きようによっては全く同じように捉えられてしまうと思いますが、もし、この言葉をちゃんと正しく言っていたとするなら、それぞれ全く違うことを意味しているんですね。
ニコラ・フォールはD.R.C.、プリューレ・ロックと渡り歩いた人間ですから、その栽培や醸造が受け継がれています。
「D.R.C.はSo2を使うか?」
と言えば、答えはイエスです。でもプリューレ・ロックは・・出来る限り使わないでしょう・・と言うか、使わせないことも有ったんじゃないか?とも思います。
ニコラ・フォールはビオ・・と言うよりも、厳しい減農薬栽培だと言うことになっています。ビオディナミの定義は、「プレパラシオン(ビオの調剤薬)を使用すること」ですから、それを使わないとするならビオにはならない訳です。
しかし、実際に飲んでみると・・有機栽培で有ることは間違い無いです。そして、これもおそらくですが、
「So2は出来うる限り使いたくない。そうなるように栽培も醸造も心がける・・でも使わなければならないタイミングは絶対に逸しない。」
そんな意思を強く感じます。
ですから、このアロース=コルトンも、非常に「ニコラ・フォールらしい」味わいがします。根底にはD.R.C.で学んだ栽培・醸造の哲学を感じます。枝葉にはプリューレ・ロックが・・・。その上で、やはり表現されているのは「ニコラ・フォール」だと感じる訳ですね。
まぁ・・言ってしまえば、イノックスで発酵させ、1~2回使用された高質なバリックで熟成させる形です。非常に伸びやかで、単なるMCでは収まらないような大きさのある味わいです。持ちつつも今はミネラリティの中に閉じ込めた黒い果実、赤い果実を前面にまとわせ、樽のニュアンスを付けずにピュアな味わいを感じさせます。
飲み頃はこの秋以降から・・でしょう。出来うるなら3年ほど寝かしたいところですが、今飲んでも「ニコラ・フォール特有の伸びやかさ」から、そのポテンシャルを充分に楽しめます。コルトン=ブレッサンド下のレ・ヴァロジエールと、コルトン=ペリエール下のレ・カイエットから、この光り輝く、そしてどんどん膨らんで行きそうにも見える美しいルビーが生まれます。
今回、2015年が初ヴィンテージのアロース=コルトンをようやく飲むことが出来ました。そして間違い無く、次世代のブルゴーニュを動かして行く一人で有ると感じました。是非飲んでみて下さい。お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
------
【2017年ものはおそらく健康的でピュアさ満載!?価格も実にリーズナブルです!】 実は皆さんが思っているよりもずっとレア・アイテムなのがこのニコラ・フォールです。日本では知名度がまだ高く無く、実際に飲まれた方が少ない状況の中で、ワイン屋レベルでは非常に希少で是非とも扱いたいアイテムなんですね。そして完全に割り当てアイテムです。
2016年まで、出来る限りテイスティングするようにしていたこのニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルヴュですが、2017年ものは今のところテイスティングしておりません。
と言うか、もう信頼度が抜群なんですね。美味しく無い訳が無い・・そう感じてしまっています。
そうは言いつつも2017年ものはブルギニヨンをテイスティングしていますが、もしニコラ・フォールを知るためだけだったらコトー・ブルギニヨンで充分です。
複雑緻密なブルゴーニュワインの神秘的な部分に迫ろうと思うなら、このレ・ゼルヴュやアロース=コルトンを是非お試しください。
2016年ものの評価になりますが、ニュイ・ゼルヴュが92~93、アロース=コルトンが92~93+です。2017年もののリアルワインガイドでのご紹介はおそらく第66号になるかと思います。ご期待ください。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2016年ながら全くネガティヴさ無し!DRC、P.パカレ、プリューレ=ロック、マルセル・ラピエールを足して4で割ったような・・ニュアンスです!】
世の中の「流行」とか「人気」と言ったものは、ほんの些細な出来事がきっかけになって起こる・・それが大衆に起こると「ブーム」と呼ばれるようになるのでしょう。
ワインの場合は狭い世界の中ですので、日本全国的な・・とかには中々ならないものですが、それでも何度かの、
「ワインブーム」
が起きています。ただしそれは、赤ワインのポリフェノールが身体に良い・・などと言う、味わいにはほとんど関係の無いものです。
このニコラ・フォールのワインも、テイスティングする前の段階においては、
「ん?・・DRCの元従業員でプリューレ・ロックで働いてる人の始めたドメーヌ?・・ただそれだけじゃぁね~・・眉唾だよね~・・」
と言うようなイメージで、ただそれだけの情報で仕入れて中身も確認せずに販売できるワイン屋さんたちのズ太い神経に、ただただ驚いたものです。
しかしながらテイスティングしてみますと、明らかに極上と言える出来栄えですので、他の始めたばかりのドメーヌたちと比較してもやや高めのプライスも充分以上に納得できるものだと確信しました。その上で新着でご案内したんですが・・
「・・ま~・・呆れるほど売れない・・」
と言う状況でした。
「こんなに旨いのに・・」
とは思ったものの・・
「ブルゴーニュファンは保守的だからなぁ・・」
と諦めていました。
多くのワインファンは、経験を積めば積むほど保守的になる傾向が有り、冒険をしない・・つまり、敢えて損をするかもしれないようなことをしたくない・・と言うような気持ちになられるようで、飲み始めて10年もすると、大御所狙い、もしくはどこかで大絶賛され興味を抱いた造り手限定・・になってしまいます。
このニコラ・フォールはまさにそれを地で行ったかのような造り手で、noisy が、幾ら素晴らしいよと言っても動かなかったブルゴーニュワインファンたちも、リアルワインガイド第58号で2014年もののレ・ゼルヴュが、
今飲んで92 ポテンシャル93飲み頃予想 今~2045と絶賛され、それが徐々に広まるにつれ、世の中から姿を消して行きました。noisy のところも長く残っていた白(これも美味いんですよ・・)までスッカラカンになり、世の無情と自身の力の無さ・・と言うか、まぁ信用度でしょうね・・改めて知ることになる訳です。
「何だかなぁ・・」
と言うようなある種の脱力感に支配されるような気持ちになります。
2016年のニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルヴュは、2014年もののような濃密さまでは持ち合わせていないものの、やはり同様なD.R.C.やプリューレ・ロックに似たワイン的ニュアンスを多く持っています。決して薄く無く、バランスに優れ、ブルゴーニュの自然派的な健全さとピュアさに満ちています。
罰線直後は少し閉じこもり気味では有りますが、グラスを振っていると・・もしくは若干温度が上がってくるとどんどん元気になり、全房発酵由来風のナチュラルなアロマより、心地良い軽やかなスパイスとベリーやダークチェリーの果実感を見せます。
中域は適度な膨らみを持ち、余韻も軽やかで美しいです。中盤以降はやはりマルセル・ラピエールやフィリップ・パカレ、プリューレ=ロックに良く似た風ですが、それらより少しパワフルと言えますがDRCよりは少し弱い・・感じです。
しかしながらこの質感はそれらと同様のものを感じます。2016年的な・・と言うか、あくまで2016年を弱いヴィンテージだと決めつけた場合のイメージでは有りますが、ネガティヴに捉えられるほどのものは無く、エレガントでピュアな仕上がりを褒めるべきだと判断しました。
また、ニュイ=サン=ジョルジュのワインに在りがちな「土臭さ」は全く無い・・と言って良いレベルで、これからの瓶熟でさらなる高みへと昇る姿が素直にイメージされます。素晴らしい仕上がりでした。
まだまだ知名度は低いと感じますが、それでも一部のブルゴーニュ・ファンに認められて来ています。仕入れも非常に難しく、「完全に割り当て」状態に近くなっています。今回はA.C.アロース=コルトンの輸入も有ったのですが、割り当てになることと数が少ないことで、断りました。入れたら初めてのアイテムですので飲まなければならず、さりとて飲んだら利益率を心配するどころでは無くなりますし、1級では無く村名でニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルヴュと同価格・・と言うことでしたので、扱いは次回以降に持ち越した次第です。
色合いも実に良いですよね~・・味わいも、フィリップ・パカレより安定していますし、時に平板で厚みの無い味わいに成ってしまう同クラスのパカレよりも旨いんじゃないかと思います。ご検討くださいませ。素晴らしいです!
以下は2014年もののレヴューです。
━━━━━
【素晴らしいです!・・あのマルセル・ラピエールがニュイのワインを造ったら、きっとこうなるでしょう!!】

かの世界一のワイン、もしくはブルゴーニュワインのトップと言えばD.R.C.で有ることは、誰も疑わない衆知の事実でしょう。でも、D.R.C.の栽培はビオの思想が息づいており、厳密に言えばビオディナミでは無いとしても、ほとんどそれに近く、自然派ワインであることは意外に知られていないのかもしれません。
このニコラ・フォールのNSGレ・ゼルビュはヴォーヌ=ロマネ村に接するリューディです。ニュイの村がヴォーヌ=ロマネの村に食い込んだ形になっていまして、その形から言えば、ヴォーヌ=ロマネのアペラシオンでもおかしくは無いです。
そんな位置にありますんで、結構ヴォーヌ=ロマネ的でして、柔らかく強くない酸と穏やかなスパイス感がこのワインの特徴でしょう。
しかもワインのニュアンスが、まるでマルセル・ラピエールのモルゴン・・・しかもSo2無しのものに非常に似ており、
「ラピエールがニュイ、もしくはヴォーヌ=ロマネを造るとこうなる?」
と思えるようなニュアンスです。
何しろこのニコラ・フォールはD.R.C.に居て、辞めてプリューレ・ロックに居りますから、DRC的でも有り、ロック的でも有ると言えるかもしれません。
しかしDRCっぽくは有るものの、「凄み」までは備わらず、ロックも上出来の時は(つまり大将が口を出さなかった時は?)素晴らしいですが、結構不安定なヴィンテージも有りますので・・ なので、ラピエール的・・と言う判断なのかもしれません。
非常にナチュラルでピュアです。揮発酸などのアヴァンギャルドさは有りません。エレガンス有り、エッジに引っかかりの少なく滑らかです。さすがに早いかな?・・と思いますが、今でも結構に美味しく飲めてしまいました!
どうやら・・noisy が知らなかっただけ?・・なのかもしれません。ほぼ割り当て状態なのかな?・・ACブルはたったの数本です・・価格も決して高く無いと言えますので、ピノ・ノワール・ファンの方!・・是非ご検討くださいませ!かなり・・お奨めです!
● 2019 Nuits-Saint-Georges les Herbues
ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルビュ
【2017年ものはおそらく健康的でピュアさ満載!?価格も実にリーズナブルです!】---飲めないので以前のレヴューを掲載しています。
実は皆さんが思っているよりもずっとレア・アイテムなのがこのニコラ・フォールです。日本では知名度がまだ高く無く、実際に飲まれた方が少ない状況の中で、ワイン屋レベルでは非常に希少で是非とも扱いたいアイテムなんですね。そして完全に割り当てアイテムです。
2016年まで、出来る限りテイスティングするようにしていたこのニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルヴュですが、2017年ものは今のところテイスティングしておりません。
と言うか、もう信頼度が抜群なんですね。美味しく無い訳が無い・・そう感じてしまっています。
そうは言いつつも2017年ものはブルギニヨンをテイスティングしていますが、もしニコラ・フォールを知るためだけだったらコトー・ブルギニヨンで充分です。
複雑緻密なブルゴーニュワインの神秘的な部分に迫ろうと思うなら、このレ・ゼルヴュやアロース=コルトンを是非お試しください。
2016年ものの評価になりますが、ニュイ・ゼルヴュが92~93、アロース=コルトンが92~93+です。2017年もののリアルワインガイドでのご紹介はおそらく第66号になるかと思います。ご期待ください。
以下は以前のレヴューです。
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【2016年ながら全くネガティヴさ無し!DRC、P.パカレ、プリューレ=ロック、マルセル・ラピエールを足して4で割ったような・・ニュアンスです!】
世の中の「流行」とか「人気」と言ったものは、ほんの些細な出来事がきっかけになって起こる・・それが大衆に起こると「ブーム」と呼ばれるようになるのでしょう。
ワインの場合は狭い世界の中ですので、日本全国的な・・とかには中々ならないものですが、それでも何度かの、
「ワインブーム」
が起きています。ただしそれは、赤ワインのポリフェノールが身体に良い・・などと言う、味わいにはほとんど関係の無いものです。
このニコラ・フォールのワインも、テイスティングする前の段階においては、
「ん?・・DRCの元従業員でプリューレ・ロックで働いてる人の始めたドメーヌ?・・ただそれだけじゃぁね~・・眉唾だよね~・・」
と言うようなイメージで、ただそれだけの情報で仕入れて中身も確認せずに販売できるワイン屋さんたちのズ太い神経に、ただただ驚いたものです。
しかしながらテイスティングしてみますと、明らかに極上と言える出来栄えですので、他の始めたばかりのドメーヌたちと比較してもやや高めのプライスも充分以上に納得できるものだと確信しました。その上で新着でご案内したんですが・・
「・・ま~・・呆れるほど売れない・・」
と言う状況でした。
「こんなに旨いのに・・」
とは思ったものの・・
「ブルゴーニュファンは保守的だからなぁ・・」
と諦めていました。
多くのワインファンは、経験を積めば積むほど保守的になる傾向が有り、冒険をしない・・つまり、敢えて損をするかもしれないようなことをしたくない・・と言うような気持ちになられるようで、飲み始めて10年もすると、大御所狙い、もしくはどこかで大絶賛され興味を抱いた造り手限定・・になってしまいます。
このニコラ・フォールはまさにそれを地で行ったかのような造り手で、noisy が、幾ら素晴らしいよと言っても動かなかったブルゴーニュワインファンたちも、リアルワインガイド第58号で2014年もののレ・ゼルヴュが、
今飲んで92 ポテンシャル93飲み頃予想 今~2045と絶賛され、それが徐々に広まるにつれ、世の中から姿を消して行きました。noisy のところも長く残っていた白(これも美味いんですよ・・)までスッカラカンになり、世の無情と自身の力の無さ・・と言うか、まぁ信用度でしょうね・・改めて知ることになる訳です。
「何だかなぁ・・」
と言うようなある種の脱力感に支配されるような気持ちになります。
2016年のニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルヴュは、2014年もののような濃密さまでは持ち合わせていないものの、やはり同様なD.R.C.やプリューレ・ロックに似たワイン的ニュアンスを多く持っています。決して薄く無く、バランスに優れ、ブルゴーニュの自然派的な健全さとピュアさに満ちています。
罰線直後は少し閉じこもり気味では有りますが、グラスを振っていると・・もしくは若干温度が上がってくるとどんどん元気になり、全房発酵由来風のナチュラルなアロマより、心地良い軽やかなスパイスとベリーやダークチェリーの果実感を見せます。
中域は適度な膨らみを持ち、余韻も軽やかで美しいです。中盤以降はやはりマルセル・ラピエールやフィリップ・パカレ、プリューレ=ロックに良く似た風ですが、それらより少しパワフルと言えますがDRCよりは少し弱い・・感じです。
しかしながらこの質感はそれらと同様のものを感じます。2016年的な・・と言うか、あくまで2016年を弱いヴィンテージだと決めつけた場合のイメージでは有りますが、ネガティヴに捉えられるほどのものは無く、エレガントでピュアな仕上がりを褒めるべきだと判断しました。
また、ニュイ=サン=ジョルジュのワインに在りがちな「土臭さ」は全く無い・・と言って良いレベルで、これからの瓶熟でさらなる高みへと昇る姿が素直にイメージされます。素晴らしい仕上がりでした。
まだまだ知名度は低いと感じますが、それでも一部のブルゴーニュ・ファンに認められて来ています。仕入れも非常に難しく、「完全に割り当て」状態に近くなっています。今回はA.C.アロース=コルトンの輸入も有ったのですが、割り当てになることと数が少ないことで、断りました。入れたら初めてのアイテムですので飲まなければならず、さりとて飲んだら利益率を心配するどころでは無くなりますし、1級では無く村名でニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルヴュと同価格・・と言うことでしたので、扱いは次回以降に持ち越した次第です。
色合いも実に良いですよね~・・味わいも、フィリップ・パカレより安定していますし、時に平板で厚みの無い味わいに成ってしまう同クラスのパカレよりも旨いんじゃないかと思います。ご検討くださいませ。素晴らしいです!
以下は2014年もののレヴューです。
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【素晴らしいです!・・あのマルセル・ラピエールがニュイのワインを造ったら、きっとこうなるでしょう!!】

かの世界一のワイン、もしくはブルゴーニュワインのトップと言えばD.R.C.で有ることは、誰も疑わない衆知の事実でしょう。でも、D.R.C.の栽培はビオの思想が息づいており、厳密に言えばビオディナミでは無いとしても、ほとんどそれに近く、自然派ワインであることは意外に知られていないのかもしれません。
このニコラ・フォールのNSGレ・ゼルビュはヴォーヌ=ロマネ村に接するリューディです。ニュイの村がヴォーヌ=ロマネの村に食い込んだ形になっていまして、その形から言えば、ヴォーヌ=ロマネのアペラシオンでもおかしくは無いです。
そんな位置にありますんで、結構ヴォーヌ=ロマネ的でして、柔らかく強くない酸と穏やかなスパイス感がこのワインの特徴でしょう。
しかもワインのニュアンスが、まるでマルセル・ラピエールのモルゴン・・・しかもSo2無しのものに非常に似ており、
「ラピエールがニュイ、もしくはヴォーヌ=ロマネを造るとこうなる?」
と思えるようなニュアンスです。
何しろこのニコラ・フォールはD.R.C.に居て、辞めてプリューレ・ロックに居りますから、DRC的でも有り、ロック的でも有ると言えるかもしれません。
しかしDRCっぽくは有るものの、「凄み」までは備わらず、ロックも上出来の時は(つまり大将が口を出さなかった時は?)素晴らしいですが、結構不安定なヴィンテージも有りますので・・ なので、ラピエール的・・と言う判断なのかもしれません。
非常にナチュラルでピュアです。揮発酸などのアヴァンギャルドさは有りません。エレガンス有り、エッジに引っかかりの少なく滑らかです。さすがに早いかな?・・と思いますが、今でも結構に美味しく飲めてしまいました!
どうやら・・noisy が知らなかっただけ?・・なのかもしれません。ほぼ割り当て状態なのかな?・・ACブルはたったの数本です・・価格も決して高く無いと言えますので、ピノ・ノワール・ファンの方!・・是非ご検討くださいませ!かなり・・お奨めです!
● 2019 Bourgogne Rouge aux Argillieres
ブルゴーニュ・ルージュ・オー・ザルジリエール
【A.C.ブルゴーニュとするなら少し高価だが、この畑のポテンシャルはほぼN.S.G.のはず!ド・シャソルネイのザルジリエールを思わせる味わいか?】---飲めないので以前のレヴューを掲載しています。
余りに少なすぎて飲めない・・けれど、ニコラ・フォールのニュイ=サン=ジョルジュ・オー・ゼルビュを飲んでしまったから、もう飲みたくて飲みたくて仕方が無いんですが、他にも試飲しなければならないワインが山積みの状態が、このワインを減らすことを防いでいます・・。
何せ、あのザルジリエールですよ?・・ド・シャソルネイの看板だったレ・ザルジリエールは1級畑でしたが、このオー・ザルジリエールは1つ格下の村名でも無いんですよ。A.C.ブルゴーニュと言うクラスになっちゃうんですね・・。どう言う事なんでしょうね。地図を調べても見当たらないので、プレモーの村のど真ん中の、家が集中している部分近くに有るのかもしれません。
ド・シャソルネイのザルジリエールはスパイシーで旨かったですが、やはりコサール流のエルヴァージュによるコサール風な味わいです。だとすると、まるで「マルセル・ラピエール」のようなピュアでナチュラルな風味がこのA.C.ブルゴーニュにも存在するんじゃないかと・・思うんですね。
そしてザルジリエールと言う畑ですから・・・どうなっちゃってるのか、気になって仕方が無いですが、取り合えず飲むのは保留・・是非とも皆さんに飲んでみて確認していただけたらと思います。もし余るようでしたら時間を見て飲んでみます。
● 2018 Coteaux Bourguignons Rouge Mes Gamays
コトー・ブルギニョン・ルージュ・メ・ガメイ
【漲るエナジー!そしてパッション!・・素晴らしいです!絶対に見逃せないワイン!】---飲めないので以前のレヴューを掲載しています。

こんなのを飲んでしまったら、如何に「ビオ嫌い」のブルゴーニュワインファンでも認めざるを得ないでしょうね。凄い外向きのエナジーがほとばしっています。そして、何よりも・・
「これがブルゴーニュのガメか?!」
と言うような、どこかに卑下した感覚を持ちつつも、「こりゃ・・適わないな・・」と肯定せざるを得ない気持ち、そして、
「ガメでこれならピノは一体、どうなっちゃうんだ?・・しかも滅茶苦茶高いけどアリゴテも評価高いし・・!」
と言うようなところに落ち着くはずです。
だって・・noisy だってそうなんだから、皆さんだって大多数の方々はそう思われるに違い無いんです。
まるで、黒、赤、透明の何重にも及ぶ緻密なグラデュエーションを見ているかのようです。時にコーヒー豆で有り、それを少し何かしたような・・つまり煎ったり挽いたりですね・・時に赤を積層させたような見事なベリーだったり、黒みを帯びた小粒なチェリーの群生だったり、挽いたばかりの香料だったり・・する訳です。
味わいも見事で、ドライなんですが・・膨らむんですね。そして僅かな甘みを感じさせ、すっと引いて行く・・・んだけど、まだ存在しているんです。
昨年も書きましたが、「こりゃバケモンだわ・・」
マルセル・ラピエールのキュヴェ・マルセル・ラピエール・サン・スフルを思い出しましたし、やはりプリューレ・ロックの良く出来た年のクロ・デ・コルヴェのようでも有ります。
そして、リアルワインガイドも・・いや、リアルはブルゴーニュを主体にしつつも、結構にブルゴーニュに対する評価は厳しいものが有るんですが、90点オーバーのアリゴテとか!・・思い起こせばやはり若かりしときに飲んだコシュ=デュリのアリゴテのような立ち位置なのでしょうね。
徳丸さんも、
「時代が生んだ奇跡の人なのかも・・」
と書かれています。・・そうかもしれない・・だって、
「少なくともガメで高質高価なナチュラルワインを想像させるようなブルゴーニュ人は他にいない」
ですもんね。ご検討ください。非常に希少ですし、好き嫌いはともかく、頭を叩かれたようなショックが有るに違い在りません。
以下は以前のレヴューです。
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【2017年ものは値下げ・・しかし、こりゃぁバケモンです!】
滅茶良い時のプリューレ・ロック(・・確率は低いが)をさらにプリップリに膨らませ、リアルな果実感と複雑性を付加したかのような素晴らしいブルゴーニュワインです。敢えてコトー・ブルギニヨンと言う必要性を感じません。手放しで褒めたい、実に旨いブルゴーニュワインです。
黒果実に赤果実がもう、本当にブリッブリです!テッカテカと言って良いかもしれません。先ほど、もいで来たばかりの熟度の高い新鮮果実が目の前に有ります。
基本、全房発酵に持ち込みたい人ですんで、そう言う系統の味わいです。プリューレ・ロックしかり、フィリップ・パカレ、マルセル・ラピエール、ジャン・フォワイヤール。でもこれを飲んでしまうとフィリップ・パカレは干乾びてるだろ!・・とさえ言いたくなってしまいます(・・言葉が悪くてすみません。それでも昔はそうでもなかったんですけどね。)ジャン・フォワイヤールの、あの超秀逸なモルゴン・コート・デュ・ピィ・キュヴェ3.14を超えてくるような超絶さです。
それでいて、しかめっ面をして飲ませるような、ナイーヴな味わいじゃぁ無いんですね。どこかにおおらかさと言うか、包容力のある・・と言うような感覚を与えてくれます。
そして、この全房発酵系の・・醸造由来のニュアンスが消えた時、このコトー・ブルギニヨンは爆発し始めるでしょう!
今はあのアメリー・ベルトーのいい人で有り、ドメーヌ・ベルトーの醸造長でも有りますが、ドメーヌ・ベルトーのジャンプ・アップはこのニコラ・フォール有っての出来事だったに違いないと、今更ながらに感じられてしまいます。
「コトー・ブルギニヨンに過ぎないから・・」
「ガメイって?・・」
等と言ってる場合では有りません。ワイン上級者から初心者まで、飲む者を幸せに導いてくれる・・そんなポテンシャルを持った素晴らしいワインでした。是非飲んでみてください!一推しです。追加は出来ません。
以下は以前のレヴューです。
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【コート・ド・ニュイにおけるビオを感じさせてくれるのはニコラ・フォールだけ!!?】 まぁ、ブルゴーニュのコート・ドールも、広いようで本当に狭いですし、何せ人の数は少ない訳です。ほとんどの土地には葡萄をはじめ植物が植わっている訳ですし、正に「集落」を思わせる・・例えば埼玉の「秩父(ちちぶ)」から西に移動するとそんな感じになってきます。
数年前に秩父から西に向かい三峯神社へ行った時などは、携帯がつながらず・・でも集落に近づくといきなり繋がったり、離れるとアンテナが立たなくなったりしていましたが、そんな感じに似ているかもしれません。
で・・コート・ドールもそんな感じで、村の中央辺りに集落が有り国道で繋がっています。コート・ドールのコート・ド・ニュイの南端がプレモー=プレシー&ニュイ=サン=ジョルジュで、その北がヴォーヌ=ロマネです。
その南端のプレモーに取得したガメが植わっている畑で造られたのがこのコトー・ブルギニヨン、つまり以前の「パストゥグラン」です。一生懸命に造られた「パストゥグラン」は本当に美味しいですよね。樹齢40年以上のヴィエイユ・ヴィーニュだそうです。
今回は数が無くてとても飲めません。それに今回は仕入れを見送ったニコラ・フォールのアロース=コルトンには、
「ドメーヌ・ベルトーの樽」
が使用されているようで、興味は尽きないですね。アペラシオンを考えるとちょっと高目ですけどね。
で、ニコラ・フォールの彼女がアメリー・ベルトーだそうで・・・まぁ、狭い地域ですから、ヴォーヌ=ロマネ村に本拠の有るドメーヌ・フランソワ・ジェルヴェがアメリー・ベルトーの母方ですから、子供のころからのお付き合いだったんでしょうね。
それにしてもニコラ・フォールのワインとドメーヌ・ベルトーのワインでは、かなり仕上がりが違うなぁ・・と言う印象ですが、ニコラ・フォールのワインが持つ「生き生き、溌剌としたイメージ」は昔のドメーヌ・ベルトーには全く無く、アメリーがやるようになってから持つようになったのは、若いブルゴーニュ人の世代たちが持っているワインのイメージを想像させます。
その昔、プリューレ=ロックの・・今では考えられないような下級クラスのワイン、例えば1997年のグラン・ドルディネール(白)とか、1999年のオート=コート・ド・ニュイ・ブラン、サン=ロマン・ブラン(両方ともアンリ=フレデリック・ロック名義)などを3千円もしないで販売していましたが、ビオディナミや自然派と言う言葉がようやく定着し始めた頃で楽しかったですね。
特にグラン・ドルディネールはアンリ=フレデリック・ロックがいたずらで造ったんだ・・とか、いや、フィリップ・パカレが関与してる・・とか、なんのかんの、やいのやいのとワイワイ騒ぎながら楽しんで飲めました。実際、あのフィリップ・パカレも2000年頃までだったか、プリューレ=ロックに在籍していましたからね。
因みに・・その頃のデータを探していたら、ちょっと興味深いイントネーションで言葉になっていましたのでご紹介しますね。今は無き、INAさんからその頃いただいたテイスティングデータです。noisyのものでは有りません。おそらくですが、その頃「女番長」と呼ばれ、現在リアルワインガイドのテイスターにもなっていらっしゃるT女史のものかなぁと思います。
【有償サンプルのコメント】
===============================
1)白 ブルゴーニュ グラン オルディネール ブラン 1997 プリューレ ロック(500ml)
仕切価格¥-、--- 参考上代¥-、---
プリューレ ロック、ドメーヌ物の白で、シャルドネを印象付ける香りはほとんどなく、自然派ワインらしい香りはロック独特のものです。シュナン ブランを思わせる酸味も印象的です。やや褐色がかった色と香りには、熟成感が少々出ています。
で、自分たちでテイスティングして・・
「この褐色掛かった、落ちた色って・・有りか~?」
とか、
「ん~・・So2絡みの話しでそここそがナチュラル由来なんでね~の~?」
とか・・ですね・・。今じゃ笑っちゃうような会話でしょうけどね。
そう言う意味では、プリューレ=ロックはブルゴーニュの自然派生産者を目指す若者たちの、特にコート・ド・ニュイでの本拠、基地のようになっていたことが伺われます。今では手の届かないプライスになってしまいましたし、色々とナーバスな問題が有ると考えられますので扱い辛く、ご紹介に至っていないのは残念ですが、
「まだニコラ・フォールがいるじゃないか!」と思えるんですね。
是非そんな裏側を想像しながら飲むのも「オツ」じゃないかと思います。ご検討くださいませ。
● 2019 Bourgogne Aligote la Corvee de Bully
ブルゴーニュ・アリゴテ ラ・コルヴェ・ド・ビュリー
【こちらのアイテムは入荷激減に付きテイスティング不能ですが、コトー・ブルギニヨン2017年のテイスティングからかなり良いと思われます。超古木の希少なアリゴテです!】---飲めないので以前のレヴューを掲載しています。
とても飲める数量では無いので以前のレヴューを掲載しています。
【化け物級ブルゴーニュ・アリゴテ!!この繊細な表情に触れてみてください!!】
めちゃくちゃ繊細な凄いブルゴーニュ・アリゴテをご紹介します。超限定キュヴェなので・・お早めにどうぞ。
因みにですね・・何が化け物なのか?・・と言うと、普通はまぁ、
「味わいが化け物!」
となるんですが、確かに味わいが化け物では有るとしてもですね・・
「繊細な微表現の凄さ!」
が化け物なんですね・・。
1世紀もの長い時間を生き抜いたとしても、シャルドネならそれも理解できましょうが、
「アリゴテが超繊細な微表現をしている?・・んな訳無いしょ!」
と思われるのが関の山ですよね。
でも、本当に高質な繊細・微細な表現が超美味しいワインなんですね・・。
色合いも実に美しいでしょう?長いことグラスの中のワインの写真を撮っていて気付くことは、素晴らしいワインは写真映りも良い・・ってことなんですね。不思議なんですが、本当にそうです。noisy の写真の腕はご存知の通り、超3流です。画角が決まったら・・と言うか、変な映り込みだけは何とか避け、焦点を適当に合わせてシャッターを押すだけです。
まぁ、目の前のワインからは、これも不思議なんですが、ビオ系のワインは香りのスピードが速く、So2が少ないか入れてないとふっくらとした香りが上がってるんですね・・だからのんびりもしてられず、そそくさとワインのテイスティングに入ってしまいますんで、写真の腕前は見事に上達しません。
味わいですが、とてもソフトでややふっくらとしたスピードもそこそこに速い、リンゴ系、柑橘系のアロマが立ってきます。中域も良い具合に膨れてくれ、酸のバランスも良いです。普通、アリゴテはやや尖った鋭い酸が感じられますが、こちらのアリゴテはシャルドネに毛が生えた程度・・素晴らしいバランスです。
「でもな・・ペルナンじゃな~・・」
と思ってらっしゃるでしょ?・・いや、そのお考えはダメですね・・。何故って・・
「ペルナン=ヴェルジュレスは、あの偉大なシャルルマーニュを産する村」
ですから。しかも本来、コルトン=シャルルマーニュに植わっていたのは「アリゴテ」なんですね。それをシャルルマーニュ大帝の頃に強制的にシャルドネに植え替えさせたとされてまして、多産で酸の強いアリゴテは嫌われてたんですね。
ですが、シャルドネだと言いつつ、結構なパーセンテージでアリゴテが入っていたりするんですよ。アリゴテにはシャルドネには無い味わいの深みが、実は存在するんです。このラ・コルヴェ・ド・ビュリーには、そんな深~い表現がバッチリ・・されちゃってるもんですから、それも高貴さまで漂っていると言う状況なんです。
超古木のアリゴテと言うとアリス・エ・オリヴィエ・ド・ムールを思い出しますが、あの涙が出てきそうな味わいのアリゴテとも違い、生き生きとしつつも繊細な表情が素晴らしいと思いました。
「・・アリゴテが繊細な訳、無いじゃん!」
と思われるかもしれませんが、あのドヴネのアリゴテなんぞ、アリゴテとは思えないでしょ?それに最近は高くて買えませんが、コシュ=デュリのアリゴテも、
「ムルソーはもういらん!アリゴテで充分!」
とさえ思わせてくれるんですよ。
で、このラ・コルヴェ・ド・ビュリーは・・誤解を恐れずに言わせていただくとすればコシュ=デュリ風・・と認識してます。まぁ・・それでも昨今はコシュ=デュリのアリゴテすら飲めてないですから、記憶の中に微かに存在しているものとの比較の話になっちゃいますが・・。でも、こんな素晴らしいワインを造れるなんて・・ニコラ・フォリーの手腕は凄いですね。高過ぎるし不安定だし・・で、このところすっかり離れてしまったプリューレ・ロックが気になってきちゃいました。
と言う訳で、超素晴らしいブルゴーニュの100歳ピッタリのアリゴテです!ぜひご検討くださいませ。お勧めいたします。
● 2019 Bourgogne Hautes-Cotes de Beaune Blanc la Corvee de Bully
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ボーヌ ブラン・ラ・コルヴェ・ド・ビュリー
【こちらはファースト・ヴィンテージです!ル・シャルルマーニュの北、コルトンの丘の北に位置する希少なオート=コート・ド・ボーヌ・ブランです!】---飲めないので以前のレヴューを掲載しています。
noisyも是非飲んでみたいと思っているオート=コート・ド・ボーヌの白です。この畑はコルトンの丘の北にあるので日照に問題が有り、村名にも、当然ながら一級にも認定されなかった畑です。
しかし、地層的にはル・シャルルマーニュに近いものがあると考えられますから、昨今の温暖化の影響を受け、冷ややかさの有る、コルシャルに近い風情を持っているんじゃないかと踏んでいる訳ですね。
先日他界されたアンリ・フレデリック・ロックさんの招きでプリューレ・ロックで仕事をしていた位ですし、ドメーヌ・ベルトーでのワインの仕上がり、そして何よりドメーヌ・ニコラ・フォールのワインのピュアさとふくよかさ、そして見事に健康なナチュラル感には驚かされていますので、
「コルトンの丘のふもとでのリーズナブルな白ワインが、どんな風情を見せてくれるか?」
と言う興味が尽きないのですが、何せ入荷は3本と言う割り当て。どうにもこうにも上手く行きません。
もし飲まれましたら是非情報提供をお願いいたします。
また、このコルトンの丘の白は、
「シャルドネだと言いながらのピノ・ブランやアリゴテ」
が常態化していたのが事実で、実を付けなくなったそれらをシャルドネに植え替えたら途端に品質が落ちたなどと言われることも多々有ったようです。単純に樹が若くなったから・・だけでは済まされない、重要な何かが有り、それを知っているニコラ・フォールはピノ・ブランも植樹したのでしょう。
是非ともご検討くださいませ。
● 2018 Bourgogne Rouge aux Argillieres
ブルゴーニュ・ルージュ・オー・ザルジリエール
【A.C.ブルゴーニュとするなら少し高価だが、この畑のポテンシャルはほぼN.S.G.のはず!ド・シャソルネイのザルジリエールを思わせる味わいか?】
余りに少なすぎて飲めない・・けれど、ニコラ・フォールのニュイ=サン=ジョルジュ・オー・ゼルビュを飲んでしまったから、もう飲みたくて飲みたくて仕方が無いんですが、他にも試飲しなければならないワインが山積みの状態が、このワインを減らすことを防いでいます・・。
何せ、あのザルジリエールですよ?・・ド・シャソルネイの看板だったレ・ザルジリエールは1級畑でしたが、このオー・ザルジリエールは1つ格下の村名でも無いんですよ。A.C.ブルゴーニュと言うクラスになっちゃうんですね・・。どう言う事なんでしょうね。地図を調べても見当たらないので、プレモーの村のど真ん中の、家が集中している部分近くに有るのかもしれません。
ド・シャソルネイのザルジリエールはスパイシーで旨かったですが、やはりコサール流のエルヴァージュによるコサール風な味わいです。だとすると、まるで「マルセル・ラピエール」のようなピュアでナチュラルな風味がこのA.C.ブルゴーニュにも存在するんじゃないかと・・思うんですね。
そしてザルジリエールと言う畑ですから・・・どうなっちゃってるのか、気になって仕方が無いですが、取り合えず飲むのは保留・・是非とも皆さんに飲んでみて確認していただけたらと思います。もし余るようでしたら時間を見て飲んでみます。
● 2018 Nuits-Saint-Georges les Herbues
ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルビュ
● 2018 Aloxe-Corton
アロース=コルトン
【2017年ものはおそらく健康的でピュアさ満載!?価格も実にリーズナブルです!】
実は皆さんが思っているよりもずっとレア・アイテムなのがこのニコラ・フォールです。日本では知名度がまだ高く無く、実際に飲まれた方が少ない状況の中で、ワイン屋レベルでは非常に希少で是非とも扱いたいアイテムなんですね。そして完全に割り当てアイテムです。
2016年まで、出来る限りテイスティングするようにしていたこのニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルヴュですが、2017年ものは今のところテイスティングしておりません。
と言うか、もう信頼度が抜群なんですね。美味しく無い訳が無い・・そう感じてしまっています。
そうは言いつつも2017年ものはブルギニヨンをテイスティングしていますが、もしニコラ・フォールを知るためだけだったらコトー・ブルギニヨンで充分です。
複雑緻密なブルゴーニュワインの神秘的な部分に迫ろうと思うなら、このレ・ゼルヴュやアロース=コルトンを是非お試しください。
2016年ものの評価になりますが、ニュイ・ゼルヴュが92~93、アロース=コルトンが92~93+です。2017年もののリアルワインガイドでのご紹介はおそらく第66号になるかと思います。ご期待ください。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2016年ながら全くネガティヴさ無し!DRC、P.パカレ、プリューレ=ロック、マルセル・ラピエールを足して4で割ったような・・ニュアンスです!】
世の中の「流行」とか「人気」と言ったものは、ほんの些細な出来事がきっかけになって起こる・・それが大衆に起こると「ブーム」と呼ばれるようになるのでしょう。
ワインの場合は狭い世界の中ですので、日本全国的な・・とかには中々ならないものですが、それでも何度かの、
「ワインブーム」
が起きています。ただしそれは、赤ワインのポリフェノールが身体に良い・・などと言う、味わいにはほとんど関係の無いものです。
このニコラ・フォールのワインも、テイスティングする前の段階においては、
「ん?・・DRCの元従業員でプリューレ・ロックで働いてる人の始めたドメーヌ?・・ただそれだけじゃぁね~・・眉唾だよね~・・」
と言うようなイメージで、ただそれだけの情報で仕入れて中身も確認せずに販売できるワイン屋さんたちのズ太い神経に、ただただ驚いたものです。
しかしながらテイスティングしてみますと、明らかに極上と言える出来栄えですので、他の始めたばかりのドメーヌたちと比較してもやや高めのプライスも充分以上に納得できるものだと確信しました。その上で新着でご案内したんですが・・
「・・ま~・・呆れるほど売れない・・」
と言う状況でした。
「こんなに旨いのに・・」
とは思ったものの・・
「ブルゴーニュファンは保守的だからなぁ・・」
と諦めていました。
多くのワインファンは、経験を積めば積むほど保守的になる傾向が有り、冒険をしない・・つまり、敢えて損をするかもしれないようなことをしたくない・・と言うような気持ちになられるようで、飲み始めて10年もすると、大御所狙い、もしくはどこかで大絶賛され興味を抱いた造り手限定・・になってしまいます。
このニコラ・フォールはまさにそれを地で行ったかのような造り手で、noisy が、幾ら素晴らしいよと言っても動かなかったブルゴーニュワインファンたちも、リアルワインガイド第58号で2014年もののレ・ゼルヴュが、
今飲んで92 ポテンシャル93飲み頃予想 今~2045と絶賛され、それが徐々に広まるにつれ、世の中から姿を消して行きました。noisy のところも長く残っていた白(これも美味いんですよ・・)までスッカラカンになり、世の無情と自身の力の無さ・・と言うか、まぁ信用度でしょうね・・改めて知ることになる訳です。
「何だかなぁ・・」
と言うようなある種の脱力感に支配されるような気持ちになります。
2016年のニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルヴュは、2014年もののような濃密さまでは持ち合わせていないものの、やはり同様なD.R.C.やプリューレ・ロックに似たワイン的ニュアンスを多く持っています。決して薄く無く、バランスに優れ、ブルゴーニュの自然派的な健全さとピュアさに満ちています。
罰線直後は少し閉じこもり気味では有りますが、グラスを振っていると・・もしくは若干温度が上がってくるとどんどん元気になり、全房発酵由来風のナチュラルなアロマより、心地良い軽やかなスパイスとベリーやダークチェリーの果実感を見せます。
中域は適度な膨らみを持ち、余韻も軽やかで美しいです。中盤以降はやはりマルセル・ラピエールやフィリップ・パカレ、プリューレ=ロックに良く似た風ですが、それらより少しパワフルと言えますがDRCよりは少し弱い・・感じです。
しかしながらこの質感はそれらと同様のものを感じます。2016年的な・・と言うか、あくまで2016年を弱いヴィンテージだと決めつけた場合のイメージでは有りますが、ネガティヴに捉えられるほどのものは無く、エレガントでピュアな仕上がりを褒めるべきだと判断しました。
また、ニュイ=サン=ジョルジュのワインに在りがちな「土臭さ」は全く無い・・と言って良いレベルで、これからの瓶熟でさらなる高みへと昇る姿が素直にイメージされます。素晴らしい仕上がりでした。
まだまだ知名度は低いと感じますが、それでも一部のブルゴーニュ・ファンに認められて来ています。仕入れも非常に難しく、「完全に割り当て」状態に近くなっています。今回はA.C.アロース=コルトンの輸入も有ったのですが、割り当てになることと数が少ないことで、断りました。入れたら初めてのアイテムですので飲まなければならず、さりとて飲んだら利益率を心配するどころでは無くなりますし、1級では無く村名でニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルヴュと同価格・・と言うことでしたので、扱いは次回以降に持ち越した次第です。
色合いも実に良いですよね~・・味わいも、フィリップ・パカレより安定していますし、時に平板で厚みの無い味わいに成ってしまう同クラスのパカレよりも旨いんじゃないかと思います。ご検討くださいませ。素晴らしいです!
以下は2014年もののレヴューです。
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【素晴らしいです!・・あのマルセル・ラピエールがニュイのワインを造ったら、きっとこうなるでしょう!!】

かの世界一のワイン、もしくはブルゴーニュワインのトップと言えばD.R.C.で有ることは、誰も疑わない衆知の事実でしょう。でも、D.R.C.の栽培はビオの思想が息づいており、厳密に言えばビオディナミでは無いとしても、ほとんどそれに近く、自然派ワインであることは意外に知られていないのかもしれません。
このニコラ・フォールのNSGレ・ゼルビュはヴォーヌ=ロマネ村に接するリューディです。ニュイの村がヴォーヌ=ロマネの村に食い込んだ形になっていまして、その形から言えば、ヴォーヌ=ロマネのアペラシオンでもおかしくは無いです。
そんな位置にありますんで、結構ヴォーヌ=ロマネ的でして、柔らかく強くない酸と穏やかなスパイス感がこのワインの特徴でしょう。
しかもワインのニュアンスが、まるでマルセル・ラピエールのモルゴン・・・しかもSo2無しのものに非常に似ており、
「ラピエールがニュイ、もしくはヴォーヌ=ロマネを造るとこうなる?」
と思えるようなニュアンスです。
何しろこのニコラ・フォールはD.R.C.に居て、辞めてプリューレ・ロックに居りますから、DRC的でも有り、ロック的でも有ると言えるかもしれません。
しかしDRCっぽくは有るものの、「凄み」までは備わらず、ロックも上出来の時は(つまり大将が口を出さなかった時は?)素晴らしいですが、結構不安定なヴィンテージも有りますので・・ なので、ラピエール的・・と言う判断なのかもしれません。
非常にナチュラルでピュアです。揮発酸などのアヴァンギャルドさは有りません。エレガンス有り、エッジに引っかかりの少なく滑らかです。さすがに早いかな?・・と思いますが、今でも結構に美味しく飲めてしまいました!
どうやら・・noisy が知らなかっただけ?・・なのかもしれません。ほぼ割り当て状態なのかな?・・ACブルはたったの数本です・・価格も決して高く無いと言えますので、ピノ・ノワール・ファンの方!・・是非ご検討くださいませ!かなり・・お奨めです!
● 2018 Bourgogne Hautes-Cotes de Beaune Blanc la Corvee de Bully
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ボーヌ ブラン・ラ・コルヴェ・ド・ビュリー
【こちらはファースト・ヴィンテージです!ル・シャルルマーニュの北、コルトンの丘の北に位置する希少なオート=コート・ド・ボーヌ・ブランです!】
noisyも是非飲んでみたいと思っているオート=コート・ド・ボーヌの白です。この畑はコルトンの丘の北にあるので日照に問題が有り、村名にも、当然ながら一級にも認定されなかった畑です。
しかし、地層的にはル・シャルルマーニュに近いものがあると考えられますから、昨今の温暖化の影響を受け、冷ややかさの有る、コルシャルに近い風情を持っているんじゃないかと踏んでいる訳ですね。
先日他界されたアンリ・フレデリック・ロックさんの招きでプリューレ・ロックで仕事をしていた位ですし、ドメーヌ・ベルトーでのワインの仕上がり、そして何よりドメーヌ・ニコラ・フォールのワインのピュアさとふくよかさ、そして見事に健康なナチュラル感には驚かされていますので、
「コルトンの丘のふもとでのリーズナブルな白ワインが、どんな風情を見せてくれるか?」
と言う興味が尽きないのですが、何せ入荷は3本と言う割り当て。どうにもこうにも上手く行きません。
もし飲まれましたら是非情報提供をお願いいたします。
また、このコルトンの丘の白は、
「シャルドネだと言いながらのピノ・ブランやアリゴテ」
が常態化していたのが事実で、実を付けなくなったそれらをシャルドネに植え替えたら途端に品質が落ちたなどと言われることも多々有ったようです。単純に樹が若くなったから・・だけでは済まされない、重要な何かが有り、それを知っているニコラ・フォールはピノ・ブランも植樹したのでしょう。
是非ともご検討くださいませ。
● 2018 Bourgogne Aligote la Corvee de Bully
ブルゴーニュ・アリゴテ ラ・コルヴェ・ド・ビュリー
【こちらのアイテムは入荷激減に付きテイスティング不能ですが、コトー・ブルギニヨン2017年のテイスティングからかなり良いと思われます。超古木の希少なアリゴテです!】
とても飲める数量では無いので以前のレヴューを掲載しています。
【化け物級ブルゴーニュ・アリゴテ!!この繊細な表情に触れてみてください!!】
めちゃくちゃ繊細な凄いブルゴーニュ・アリゴテをご紹介します。超限定キュヴェなので・・お早めにどうぞ。
因みにですね・・何が化け物なのか?・・と言うと、普通はまぁ、
「味わいが化け物!」
となるんですが、確かに味わいが化け物では有るとしてもですね・・
「繊細な微表現の凄さ!」
が化け物なんですね・・。
1世紀もの長い時間を生き抜いたとしても、シャルドネならそれも理解できましょうが、
「アリゴテが超繊細な微表現をしている?・・んな訳無いしょ!」
と思われるのが関の山ですよね。
でも、本当に高質な繊細・微細な表現が超美味しいワインなんですね・・。
色合いも実に美しいでしょう?長いことグラスの中のワインの写真を撮っていて気付くことは、素晴らしいワインは写真映りも良い・・ってことなんですね。不思議なんですが、本当にそうです。noisy の写真の腕はご存知の通り、超3流です。画角が決まったら・・と言うか、変な映り込みだけは何とか避け、焦点を適当に合わせてシャッターを押すだけです。
まぁ、目の前のワインからは、これも不思議なんですが、ビオ系のワインは香りのスピードが速く、So2が少ないか入れてないとふっくらとした香りが上がってるんですね・・だからのんびりもしてられず、そそくさとワインのテイスティングに入ってしまいますんで、写真の腕前は見事に上達しません。
味わいですが、とてもソフトでややふっくらとしたスピードもそこそこに速い、リンゴ系、柑橘系のアロマが立ってきます。中域も良い具合に膨れてくれ、酸のバランスも良いです。普通、アリゴテはやや尖った鋭い酸が感じられますが、こちらのアリゴテはシャルドネに毛が生えた程度・・素晴らしいバランスです。
「でもな・・ペルナンじゃな~・・」
と思ってらっしゃるでしょ?・・いや、そのお考えはダメですね・・。何故って・・
「ペルナン=ヴェルジュレスは、あの偉大なシャルルマーニュを産する村」
ですから。しかも本来、コルトン=シャルルマーニュに植わっていたのは「アリゴテ」なんですね。それをシャルルマーニュ大帝の頃に強制的にシャルドネに植え替えさせたとされてまして、多産で酸の強いアリゴテは嫌われてたんですね。
ですが、シャルドネだと言いつつ、結構なパーセンテージでアリゴテが入っていたりするんですよ。アリゴテにはシャルドネには無い味わいの深みが、実は存在するんです。このラ・コルヴェ・ド・ビュリーには、そんな深~い表現がバッチリ・・されちゃってるもんですから、それも高貴さまで漂っていると言う状況なんです。
超古木のアリゴテと言うとアリス・エ・オリヴィエ・ド・ムールを思い出しますが、あの涙が出てきそうな味わいのアリゴテとも違い、生き生きとしつつも繊細な表情が素晴らしいと思いました。
「・・アリゴテが繊細な訳、無いじゃん!」
と思われるかもしれませんが、あのドヴネのアリゴテなんぞ、アリゴテとは思えないでしょ?それに最近は高くて買えませんが、コシュ=デュリのアリゴテも、
「ムルソーはもういらん!アリゴテで充分!」
とさえ思わせてくれるんですよ。
で、このラ・コルヴェ・ド・ビュリーは・・誤解を恐れずに言わせていただくとすればコシュ=デュリ風・・と認識してます。まぁ・・それでも昨今はコシュ=デュリのアリゴテすら飲めてないですから、記憶の中に微かに存在しているものとの比較の話になっちゃいますが・・。でも、こんな素晴らしいワインを造れるなんて・・ニコラ・フォリーの手腕は凄いですね。高過ぎるし不安定だし・・で、このところすっかり離れてしまったプリューレ・ロックが気になってきちゃいました。
と言う訳で、超素晴らしいブルゴーニュの100歳ピッタリのアリゴテです!ぜひご検討くださいませ。お勧めいたします。
● 2018 Coteaux Bourguignons Rouge Mes Gamays
コトー・ブルギニョン・ルージュ・メ・ガメイ
【漲るエナジー!そしてパッション!・・素晴らしいです!絶対に見逃せないワイン!】

こんなのを飲んでしまったら、如何に「ビオ嫌い」のブルゴーニュワインファンでも認めざるを得ないでしょうね。凄い外向きのエナジーがほとばしっています。そして、何よりも・・
「これがブルゴーニュのガメか?!」
と言うような、どこかに卑下した感覚を持ちつつも、「こりゃ・・適わないな・・」と肯定せざるを得ない気持ち、そして、
「ガメでこれならピノは一体、どうなっちゃうんだ?・・しかも滅茶苦茶高いけどアリゴテも評価高いし・・!」
と言うようなところに落ち着くはずです。
だって・・noisy だってそうなんだから、皆さんだって大多数の方々はそう思われるに違い無いんです。
まるで、黒、赤、透明の何重にも及ぶ緻密なグラデュエーションを見ているかのようです。時にコーヒー豆で有り、それを少し何かしたような・・つまり煎ったり挽いたりですね・・時に赤を積層させたような見事なベリーだったり、黒みを帯びた小粒なチェリーの群生だったり、挽いたばかりの香料だったり・・する訳です。
味わいも見事で、ドライなんですが・・膨らむんですね。そして僅かな甘みを感じさせ、すっと引いて行く・・・んだけど、まだ存在しているんです。
昨年も書きましたが、「こりゃバケモンだわ・・」
マルセル・ラピエールのキュヴェ・マルセル・ラピエール・サン・スフルを思い出しましたし、やはりプリューレ・ロックの良く出来た年のクロ・デ・コルヴェのようでも有ります。
そして、リアルワインガイドも・・いや、リアルはブルゴーニュを主体にしつつも、結構にブルゴーニュに対する評価は厳しいものが有るんですが、90点オーバーのアリゴテとか!・・思い起こせばやはり若かりしときに飲んだコシュ=デュリのアリゴテのような立ち位置なのでしょうね。
徳丸さんも、
「時代が生んだ奇跡の人なのかも・・」
と書かれています。・・そうかもしれない・・だって、
「少なくともガメで高質高価なナチュラルワインを想像させるようなブルゴーニュ人は他にいない」
ですもんね。ご検討ください。非常に希少ですし、好き嫌いはともかく、頭を叩かれたようなショックが有るに違い在りません。
以下は以前のレヴューです。
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【2017年ものは値下げ・・しかし、こりゃぁバケモンです!】
滅茶良い時のプリューレ・ロック(・・確率は低いが)をさらにプリップリに膨らませ、リアルな果実感と複雑性を付加したかのような素晴らしいブルゴーニュワインです。敢えてコトー・ブルギニヨンと言う必要性を感じません。手放しで褒めたい、実に旨いブルゴーニュワインです。
黒果実に赤果実がもう、本当にブリッブリです!テッカテカと言って良いかもしれません。先ほど、もいで来たばかりの熟度の高い新鮮果実が目の前に有ります。
基本、全房発酵に持ち込みたい人ですんで、そう言う系統の味わいです。プリューレ・ロックしかり、フィリップ・パカレ、マルセル・ラピエール、ジャン・フォワイヤール。でもこれを飲んでしまうとフィリップ・パカレは干乾びてるだろ!・・とさえ言いたくなってしまいます(・・言葉が悪くてすみません。それでも昔はそうでもなかったんですけどね。)ジャン・フォワイヤールの、あの超秀逸なモルゴン・コート・デュ・ピィ・キュヴェ3.14を超えてくるような超絶さです。
それでいて、しかめっ面をして飲ませるような、ナイーヴな味わいじゃぁ無いんですね。どこかにおおらかさと言うか、包容力のある・・と言うような感覚を与えてくれます。
そして、この全房発酵系の・・醸造由来のニュアンスが消えた時、このコトー・ブルギニヨンは爆発し始めるでしょう!
今はあのアメリー・ベルトーのいい人で有り、ドメーヌ・ベルトーの醸造長でも有りますが、ドメーヌ・ベルトーのジャンプ・アップはこのニコラ・フォール有っての出来事だったに違いないと、今更ながらに感じられてしまいます。
「コトー・ブルギニヨンに過ぎないから・・」
「ガメイって?・・」
等と言ってる場合では有りません。ワイン上級者から初心者まで、飲む者を幸せに導いてくれる・・そんなポテンシャルを持った素晴らしいワインでした。是非飲んでみてください!一推しです。追加は出来ません。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【コート・ド・ニュイにおけるビオを感じさせてくれるのはニコラ・フォールだけ!!?】 まぁ、ブルゴーニュのコート・ドールも、広いようで本当に狭いですし、何せ人の数は少ない訳です。ほとんどの土地には葡萄をはじめ植物が植わっている訳ですし、正に「集落」を思わせる・・例えば埼玉の「秩父(ちちぶ)」から西に移動するとそんな感じになってきます。
数年前に秩父から西に向かい三峯神社へ行った時などは、携帯がつながらず・・でも集落に近づくといきなり繋がったり、離れるとアンテナが立たなくなったりしていましたが、そんな感じに似ているかもしれません。
で・・コート・ドールもそんな感じで、村の中央辺りに集落が有り国道で繋がっています。コート・ドールのコート・ド・ニュイの南端がプレモー=プレシー&ニュイ=サン=ジョルジュで、その北がヴォーヌ=ロマネです。
その南端のプレモーに取得したガメが植わっている畑で造られたのがこのコトー・ブルギニヨン、つまり以前の「パストゥグラン」です。一生懸命に造られた「パストゥグラン」は本当に美味しいですよね。樹齢40年以上のヴィエイユ・ヴィーニュだそうです。
今回は数が無くてとても飲めません。それに今回は仕入れを見送ったニコラ・フォールのアロース=コルトンには、
「ドメーヌ・ベルトーの樽」
が使用されているようで、興味は尽きないですね。アペラシオンを考えるとちょっと高目ですけどね。
で、ニコラ・フォールの彼女がアメリー・ベルトーだそうで・・・まぁ、狭い地域ですから、ヴォーヌ=ロマネ村に本拠の有るドメーヌ・フランソワ・ジェルヴェがアメリー・ベルトーの母方ですから、子供のころからのお付き合いだったんでしょうね。
それにしてもニコラ・フォールのワインとドメーヌ・ベルトーのワインでは、かなり仕上がりが違うなぁ・・と言う印象ですが、ニコラ・フォールのワインが持つ「生き生き、溌剌としたイメージ」は昔のドメーヌ・ベルトーには全く無く、アメリーがやるようになってから持つようになったのは、若いブルゴーニュ人の世代たちが持っているワインのイメージを想像させます。
その昔、プリューレ=ロックの・・今では考えられないような下級クラスのワイン、例えば1997年のグラン・ドルディネール(白)とか、1999年のオート=コート・ド・ニュイ・ブラン、サン=ロマン・ブラン(両方ともアンリ=フレデリック・ロック名義)などを3千円もしないで販売していましたが、ビオディナミや自然派と言う言葉がようやく定着し始めた頃で楽しかったですね。
特にグラン・ドルディネールはアンリ=フレデリック・ロックがいたずらで造ったんだ・・とか、いや、フィリップ・パカレが関与してる・・とか、なんのかんの、やいのやいのとワイワイ騒ぎながら楽しんで飲めました。実際、あのフィリップ・パカレも2000年頃までだったか、プリューレ=ロックに在籍していましたからね。
因みに・・その頃のデータを探していたら、ちょっと興味深いイントネーションで言葉になっていましたのでご紹介しますね。今は無き、INAさんからその頃いただいたテイスティングデータです。noisyのものでは有りません。おそらくですが、その頃「女番長」と呼ばれ、現在リアルワインガイドのテイスターにもなっていらっしゃるT女史のものかなぁと思います。
【有償サンプルのコメント】
===============================
1)白 ブルゴーニュ グラン オルディネール ブラン 1997 プリューレ ロック(500ml)
仕切価格¥-、--- 参考上代¥-、---
プリューレ ロック、ドメーヌ物の白で、シャルドネを印象付ける香りはほとんどなく、自然派ワインらしい香りはロック独特のものです。シュナン ブランを思わせる酸味も印象的です。やや褐色がかった色と香りには、熟成感が少々出ています。
で、自分たちでテイスティングして・・
「この褐色掛かった、落ちた色って・・有りか~?」
とか、
「ん~・・So2絡みの話しでそここそがナチュラル由来なんでね~の~?」
とか・・ですね・・。今じゃ笑っちゃうような会話でしょうけどね。
そう言う意味では、プリューレ=ロックはブルゴーニュの自然派生産者を目指す若者たちの、特にコート・ド・ニュイでの本拠、基地のようになっていたことが伺われます。今では手の届かないプライスになってしまいましたし、色々とナーバスな問題が有ると考えられますので扱い辛く、ご紹介に至っていないのは残念ですが、
「まだニコラ・フォールがいるじゃないか!」と思えるんですね。
是非そんな裏側を想像しながら飲むのも「オツ」じゃないかと思います。ご検討くださいませ。
● 2017 Bourgogne Aligote la Corvee de Bully
ブルゴーニュ・アリゴテ ラ・コルヴェ・ド・ビュリー
【こちらのアイテムは入荷激減に付きテイスティング不能ですが、コトー・ブルギニヨン2017年のテイスティングからかなり良いと思われます。超古木の希少なアリゴテです!】
とても飲める数量では無いので以前のレヴューを掲載しています。
【化け物級ブルゴーニュ・アリゴテ!!この繊細な表情に触れてみてください!!】
めちゃくちゃ繊細な凄いブルゴーニュ・アリゴテをご紹介します。超限定キュヴェなので・・お早めにどうぞ。
因みにですね・・何が化け物なのか?・・と言うと、普通はまぁ、
「味わいが化け物!」
となるんですが、確かに味わいが化け物では有るとしてもですね・・
「繊細な微表現の凄さ!」
が化け物なんですね・・。
1世紀もの長い時間を生き抜いたとしても、シャルドネならそれも理解できましょうが、
「アリゴテが超繊細な微表現をしている?・・んな訳無いしょ!」
と思われるのが関の山ですよね。
でも、本当に高質な繊細・微細な表現が超美味しいワインなんですね・・。
色合いも実に美しいでしょう?長いことグラスの中のワインの写真を撮っていて気付くことは、素晴らしいワインは写真映りも良い・・ってことなんですね。不思議なんですが、本当にそうです。noisy の写真の腕はご存知の通り、超3流です。画角が決まったら・・と言うか、変な映り込みだけは何とか避け、焦点を適当に合わせてシャッターを押すだけです。
まぁ、目の前のワインからは、これも不思議なんですが、ビオ系のワインは香りのスピードが速く、So2が少ないか入れてないとふっくらとした香りが上がってるんですね・・だからのんびりもしてられず、そそくさとワインのテイスティングに入ってしまいますんで、写真の腕前は見事に上達しません。
味わいですが、とてもソフトでややふっくらとしたスピードもそこそこに速い、リンゴ系、柑橘系のアロマが立ってきます。中域も良い具合に膨れてくれ、酸のバランスも良いです。普通、アリゴテはやや尖った鋭い酸が感じられますが、こちらのアリゴテはシャルドネに毛が生えた程度・・素晴らしいバランスです。
「でもな・・ペルナンじゃな~・・」
と思ってらっしゃるでしょ?・・いや、そのお考えはダメですね・・。何故って・・
「ペルナン=ヴェルジュレスは、あの偉大なシャルルマーニュを産する村」
ですから。しかも本来、コルトン=シャルルマーニュに植わっていたのは「アリゴテ」なんですね。それをシャルルマーニュ大帝の頃に強制的にシャルドネに植え替えさせたとされてまして、多産で酸の強いアリゴテは嫌われてたんですね。
ですが、シャルドネだと言いつつ、結構なパーセンテージでアリゴテが入っていたりするんですよ。アリゴテにはシャルドネには無い味わいの深みが、実は存在するんです。このラ・コルヴェ・ド・ビュリーには、そんな深~い表現がバッチリ・・されちゃってるもんですから、それも高貴さまで漂っていると言う状況なんです。
超古木のアリゴテと言うとアリス・エ・オリヴィエ・ド・ムールを思い出しますが、あの涙が出てきそうな味わいのアリゴテとも違い、生き生きとしつつも繊細な表情が素晴らしいと思いました。
「・・アリゴテが繊細な訳、無いじゃん!」
と思われるかもしれませんが、あのドヴネのアリゴテなんぞ、アリゴテとは思えないでしょ?それに最近は高くて買えませんが、コシュ=デュリのアリゴテも、
「ムルソーはもういらん!アリゴテで充分!」
とさえ思わせてくれるんですよ。
で、このラ・コルヴェ・ド・ビュリーは・・誤解を恐れずに言わせていただくとすればコシュ=デュリ風・・と認識してます。まぁ・・それでも昨今はコシュ=デュリのアリゴテすら飲めてないですから、記憶の中に微かに存在しているものとの比較の話になっちゃいますが・・。でも、こんな素晴らしいワインを造れるなんて・・ニコラ・フォリーの手腕は凄いですね。高過ぎるし不安定だし・・で、このところすっかり離れてしまったプリューレ・ロックが気になってきちゃいました。
と言う訳で、超素晴らしいブルゴーニュの100歳ピッタリのアリゴテです!ぜひご検討くださいませ。お勧めいたします。
● 2017 Coteaux Bourguignons Rouge Mes Gamays
コトー・ブルギニョン・ルージュ・メ・ガメイ
【2017年ものは値下げ・・しかし、こりゃぁバケモンです!】

滅茶良い時のプリューレ・ロック(・・確率は低いが)をさらにプリップリに膨らませ、リアルな果実感と複雑性を付加したかのような素晴らしいブルゴーニュワインです。敢えてコトー・ブルギニヨンと言う必要性を感じません。手放しで褒めたい、実に旨いブルゴーニュワインです。
黒果実に赤果実がもう、本当にブリッブリです!テッカテカと言って良いかもしれません。先ほど、もいで来たばかりの熟度の高い新鮮果実が目の前に有ります。
基本、全房発酵に持ち込みたい人ですんで、そう言う系統の味わいです。プリューレ・ロックしかり、フィリップ・パカレ、マルセル・ラピエール、ジャン・フォワイヤール。でもこれを飲んでしまうとフィリップ・パカレは干乾びてるだろ!・・とさえ言いたくなってしまいます(・・言葉が悪くてすみません。それでも昔はそうでもなかったんですけどね。)ジャン・フォワイヤールの、あの超秀逸なモルゴン・コート・デュ・ピィ・キュヴェ3.14を超えてくるような超絶さです。
それでいて、しかめっ面をして飲ませるような、ナイーヴな味わいじゃぁ無いんですね。どこかにおおらかさと言うか、包容力のある・・と言うような感覚を与えてくれます。
そして、この全房発酵系の・・醸造由来のニュアンスが消えた時、このコトー・ブルギニヨンは爆発し始めるでしょう!
今はあのアメリー・ベルトーのいい人で有り、ドメーヌ・ベルトーの醸造長でも有りますが、ドメーヌ・ベルトーのジャンプ・アップはこのニコラ・フォール有っての出来事だったに違いないと、今更ながらに感じられてしまいます。
「コトー・ブルギニヨンに過ぎないから・・」
「ガメイって?・・」
等と言ってる場合では有りません。ワイン上級者から初心者まで、飲む者を幸せに導いてくれる・・そんなポテンシャルを持った素晴らしいワインでした。是非飲んでみてください!一推しです。追加は出来ません。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【コート・ド・ニュイにおけるビオを感じさせてくれるのはニコラ・フォールだけ!!?】 まぁ、ブルゴーニュのコート・ドールも、広いようで本当に狭いですし、何せ人の数は少ない訳です。ほとんどの土地には葡萄をはじめ植物が植わっている訳ですし、正に「集落」を思わせる・・例えば埼玉の「秩父(ちちぶ)」から西に移動するとそんな感じになってきます。
数年前に秩父から西に向かい三峯神社へ行った時などは、携帯がつながらず・・でも集落に近づくといきなり繋がったり、離れるとアンテナが立たなくなったりしていましたが、そんな感じに似ているかもしれません。
で・・コート・ドールもそんな感じで、村の中央辺りに集落が有り国道で繋がっています。コート・ドールのコート・ド・ニュイの南端がプレモー=プレシー&ニュイ=サン=ジョルジュで、その北がヴォーヌ=ロマネです。
その南端のプレモーに取得したガメが植わっている畑で造られたのがこのコトー・ブルギニヨン、つまり以前の「パストゥグラン」です。一生懸命に造られた「パストゥグラン」は本当に美味しいですよね。樹齢40年以上のヴィエイユ・ヴィーニュだそうです。
今回は数が無くてとても飲めません。それに今回は仕入れを見送ったニコラ・フォールのアロース=コルトンには、
「ドメーヌ・ベルトーの樽」
が使用されているようで、興味は尽きないですね。アペラシオンを考えるとちょっと高目ですけどね。
で、ニコラ・フォールの彼女がアメリー・ベルトーだそうで・・・まぁ、狭い地域ですから、ヴォーヌ=ロマネ村に本拠の有るドメーヌ・フランソワ・ジェルヴェがアメリー・ベルトーの母方ですから、子供のころからのお付き合いだったんでしょうね。
それにしてもニコラ・フォールのワインとドメーヌ・ベルトーのワインでは、かなり仕上がりが違うなぁ・・と言う印象ですが、ニコラ・フォールのワインが持つ「生き生き、溌剌としたイメージ」は昔のドメーヌ・ベルトーには全く無く、アメリーがやるようになってから持つようになったのは、若いブルゴーニュ人の世代たちが持っているワインのイメージを想像させます。
その昔、プリューレ=ロックの・・今では考えられないような下級クラスのワイン、例えば1997年のグラン・ドルディネール(白)とか、1999年のオート=コート・ド・ニュイ・ブラン、サン=ロマン・ブラン(両方ともアンリ=フレデリック・ロック名義)などを3千円もしないで販売していましたが、ビオディナミや自然派と言う言葉がようやく定着し始めた頃で楽しかったですね。
特にグラン・ドルディネールはアンリ=フレデリック・ロックがいたずらで造ったんだ・・とか、いや、フィリップ・パカレが関与してる・・とか、なんのかんの、やいのやいのとワイワイ騒ぎながら楽しんで飲めました。実際、あのフィリップ・パカレも2000年頃までだったか、プリューレ=ロックに在籍していましたからね。
因みに・・その頃のデータを探していたら、ちょっと興味深いイントネーションで言葉になっていましたのでご紹介しますね。今は無き、INAさんからその頃いただいたテイスティングデータです。noisyのものでは有りません。おそらくですが、その頃「女番長」と呼ばれ、現在リアルワインガイドのテイスターにもなっていらっしゃるT女史のものかなぁと思います。
【有償サンプルのコメント】
===============================
1)白 ブルゴーニュ グラン オルディネール ブラン 1997 プリューレ ロック(500ml)
仕切価格¥-、--- 参考上代¥-、---
プリューレ ロック、ドメーヌ物の白で、シャルドネを印象付ける香りはほとんどなく、自然派ワインらしい香りはロック独特のものです。シュナン ブランを思わせる酸味も印象的です。やや褐色がかった色と香りには、熟成感が少々出ています。
で、自分たちでテイスティングして・・
「この褐色掛かった、落ちた色って・・有りか~?」
とか、
「ん~・・So2絡みの話しでそここそがナチュラル由来なんでね~の~?」
とか・・ですね・・。今じゃ笑っちゃうような会話でしょうけどね。
そう言う意味では、プリューレ=ロックはブルゴーニュの自然派生産者を目指す若者たちの、特にコート・ド・ニュイでの本拠、基地のようになっていたことが伺われます。今では手の届かないプライスになってしまいましたし、色々とナーバスな問題が有ると考えられますので扱い辛く、ご紹介に至っていないのは残念ですが、
「まだニコラ・フォールがいるじゃないか!」と思えるんですね。
是非そんな裏側を想像しながら飲むのも「オツ」じゃないかと思います。ご検討くださいませ。
● 2017 Bourgogne Rouge aux Argillieres
ブルゴーニュ・ルージュ・オー・ザルジリエール
【A.C.ブルゴーニュとするなら少し高価だが、この畑のポテンシャルはほぼN.S.G.のはず!ド・シャソルネイのザルジリエールを思わせる味わいか?】
余りに少なすぎて飲めない・・けれど、ニコラ・フォールのニュイ=サン=ジョルジュ・オー・ゼルビュを飲んでしまったから、もう飲みたくて飲みたくて仕方が無いんですが、他にも試飲しなければならないワインが山積みの状態が、このワインを減らすことを防いでいます・・。
何せ、あのザルジリエールですよ?・・ド・シャソルネイの看板だったレ・ザルジリエールは1級畑でしたが、このオー・ザルジリエールは1つ格下の村名でも無いんですよ。A.C.ブルゴーニュと言うクラスになっちゃうんですね・・。どう言う事なんでしょうね。地図を調べても見当たらないので、プレモーの村のど真ん中の、家が集中している部分近くに有るのかもしれません。
ド・シャソルネイのザルジリエールはスパイシーで旨かったですが、やはりコサール流のエルヴァージュによるコサール風な味わいです。だとすると、まるで「マルセル・ラピエール」のようなピュアでナチュラルな風味がこのA.C.ブルゴーニュにも存在するんじゃないかと・・思うんですね。
そしてザルジリエールと言う畑ですから・・・どうなっちゃってるのか、気になって仕方が無いですが、取り合えず飲むのは保留・・是非とも皆さんに飲んでみて確認していただけたらと思います。もし余るようでしたら時間を見て飲んでみます。
● 2017 Nuits-Saint-Georges Les Herbues
ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルビュ
● 2017 Aloxe-Corton
アロース=コルトン
【2017年ものはおそらく健康的でピュアさ満載!?価格も実にリーズナブルです!】
実は皆さんが思っているよりもずっとレア・アイテムなのがこのニコラ・フォールです。日本では知名度がまだ高く無く、実際に飲まれた方が少ない状況の中で、ワイン屋レベルでは非常に希少で是非とも扱いたいアイテムなんですね。そして完全に割り当てアイテムです。
2016年まで、出来る限りテイスティングするようにしていたこのニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルヴュですが、2017年ものは今のところテイスティングしておりません。
と言うか、もう信頼度が抜群なんですね。美味しく無い訳が無い・・そう感じてしまっています。
そうは言いつつも2017年ものはブルギニヨンをテイスティングしていますが、もしニコラ・フォールを知るためだけだったらコトー・ブルギニヨンで充分です。
複雑緻密なブルゴーニュワインの神秘的な部分に迫ろうと思うなら、このレ・ゼルヴュやアロース=コルトンを是非お試しください。
2016年ものの評価になりますが、ニュイ・ゼルヴュが92~93、アロース=コルトンが92~93+です。2017年もののリアルワインガイドでのご紹介はおそらく第66号になるかと思います。ご期待ください。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2016年ながら全くネガティヴさ無し!DRC、P.パカレ、プリューレ=ロック、マルセル・ラピエールを足して4で割ったような・・ニュアンスです!】
世の中の「流行」とか「人気」と言ったものは、ほんの些細な出来事がきっかけになって起こる・・それが大衆に起こると「ブーム」と呼ばれるようになるのでしょう。
ワインの場合は狭い世界の中ですので、日本全国的な・・とかには中々ならないものですが、それでも何度かの、
「ワインブーム」
が起きています。ただしそれは、赤ワインのポリフェノールが身体に良い・・などと言う、味わいにはほとんど関係の無いものです。
このニコラ・フォールのワインも、テイスティングする前の段階においては、
「ん?・・DRCの元従業員でプリューレ・ロックで働いてる人の始めたドメーヌ?・・ただそれだけじゃぁね~・・眉唾だよね~・・」
と言うようなイメージで、ただそれだけの情報で仕入れて中身も確認せずに販売できるワイン屋さんたちのズ太い神経に、ただただ驚いたものです。
しかしながらテイスティングしてみますと、明らかに極上と言える出来栄えですので、他の始めたばかりのドメーヌたちと比較してもやや高めのプライスも充分以上に納得できるものだと確信しました。その上で新着でご案内したんですが・・
「・・ま~・・呆れるほど売れない・・」
と言う状況でした。
「こんなに旨いのに・・」
とは思ったものの・・
「ブルゴーニュファンは保守的だからなぁ・・」
と諦めていました。
多くのワインファンは、経験を積めば積むほど保守的になる傾向が有り、冒険をしない・・つまり、敢えて損をするかもしれないようなことをしたくない・・と言うような気持ちになられるようで、飲み始めて10年もすると、大御所狙い、もしくはどこかで大絶賛され興味を抱いた造り手限定・・になってしまいます。
このニコラ・フォールはまさにそれを地で行ったかのような造り手で、noisy が、幾ら素晴らしいよと言っても動かなかったブルゴーニュワインファンたちも、リアルワインガイド第58号で2014年もののレ・ゼルヴュが、
今飲んで92 ポテンシャル93飲み頃予想 今~2045と絶賛され、それが徐々に広まるにつれ、世の中から姿を消して行きました。noisy のところも長く残っていた白(これも美味いんですよ・・)までスッカラカンになり、世の無情と自身の力の無さ・・と言うか、まぁ信用度でしょうね・・改めて知ることになる訳です。
「何だかなぁ・・」
と言うようなある種の脱力感に支配されるような気持ちになります。
2016年のニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルヴュは、2014年もののような濃密さまでは持ち合わせていないものの、やはり同様なD.R.C.やプリューレ・ロックに似たワイン的ニュアンスを多く持っています。決して薄く無く、バランスに優れ、ブルゴーニュの自然派的な健全さとピュアさに満ちています。
罰線直後は少し閉じこもり気味では有りますが、グラスを振っていると・・もしくは若干温度が上がってくるとどんどん元気になり、全房発酵由来風のナチュラルなアロマより、心地良い軽やかなスパイスとベリーやダークチェリーの果実感を見せます。
中域は適度な膨らみを持ち、余韻も軽やかで美しいです。中盤以降はやはりマルセル・ラピエールやフィリップ・パカレ、プリューレ=ロックに良く似た風ですが、それらより少しパワフルと言えますがDRCよりは少し弱い・・感じです。
しかしながらこの質感はそれらと同様のものを感じます。2016年的な・・と言うか、あくまで2016年を弱いヴィンテージだと決めつけた場合のイメージでは有りますが、ネガティヴに捉えられるほどのものは無く、エレガントでピュアな仕上がりを褒めるべきだと判断しました。
また、ニュイ=サン=ジョルジュのワインに在りがちな「土臭さ」は全く無い・・と言って良いレベルで、これからの瓶熟でさらなる高みへと昇る姿が素直にイメージされます。素晴らしい仕上がりでした。
まだまだ知名度は低いと感じますが、それでも一部のブルゴーニュ・ファンに認められて来ています。仕入れも非常に難しく、「完全に割り当て」状態に近くなっています。今回はA.C.アロース=コルトンの輸入も有ったのですが、割り当てになることと数が少ないことで、断りました。入れたら初めてのアイテムですので飲まなければならず、さりとて飲んだら利益率を心配するどころでは無くなりますし、1級では無く村名でニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルヴュと同価格・・と言うことでしたので、扱いは次回以降に持ち越した次第です。
色合いも実に良いですよね~・・味わいも、フィリップ・パカレより安定していますし、時に平板で厚みの無い味わいに成ってしまう同クラスのパカレよりも旨いんじゃないかと思います。ご検討くださいませ。素晴らしいです!
以下は2014年もののレヴューです。
━━━━━
【素晴らしいです!・・あのマルセル・ラピエールがニュイのワインを造ったら、きっとこうなるでしょう!!】

かの世界一のワイン、もしくはブルゴーニュワインのトップと言えばD.R.C.で有ることは、誰も疑わない衆知の事実でしょう。でも、D.R.C.の栽培はビオの思想が息づいており、厳密に言えばビオディナミでは無いとしても、ほとんどそれに近く、自然派ワインであることは意外に知られていないのかもしれません。
このニコラ・フォールのNSGレ・ゼルビュはヴォーヌ=ロマネ村に接するリューディです。ニュイの村がヴォーヌ=ロマネの村に食い込んだ形になっていまして、その形から言えば、ヴォーヌ=ロマネのアペラシオンでもおかしくは無いです。
そんな位置にありますんで、結構ヴォーヌ=ロマネ的でして、柔らかく強くない酸と穏やかなスパイス感がこのワインの特徴でしょう。
しかもワインのニュアンスが、まるでマルセル・ラピエールのモルゴン・・・しかもSo2無しのものに非常に似ており、
「ラピエールがニュイ、もしくはヴォーヌ=ロマネを造るとこうなる?」
と思えるようなニュアンスです。
何しろこのニコラ・フォールはD.R.C.に居て、辞めてプリューレ・ロックに居りますから、DRC的でも有り、ロック的でも有ると言えるかもしれません。
しかしDRCっぽくは有るものの、「凄み」までは備わらず、ロックも上出来の時は(つまり大将が口を出さなかった時は?)素晴らしいですが、結構不安定なヴィンテージも有りますので・・ なので、ラピエール的・・と言う判断なのかもしれません。
非常にナチュラルでピュアです。揮発酸などのアヴァンギャルドさは有りません。エレガンス有り、エッジに引っかかりの少なく滑らかです。さすがに早いかな?・・と思いますが、今でも結構に美味しく飲めてしまいました!
どうやら・・noisy が知らなかっただけ?・・なのかもしれません。ほぼ割り当て状態なのかな?・・ACブルはたったの数本です・・価格も決して高く無いと言えますので、ピノ・ノワール・ファンの方!・・是非ご検討くださいませ!かなり・・お奨めです!
● 2017 Bourgogne Hautes-Cotes de Beaune Blanc la Corvee de Bully
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ボーヌ ブラン ラ・コルヴェ・ド・ビュリー
【こちらはファースト・ヴィンテージです!ル・シャルルマーニュの北、コルトンの丘の北に位置する希少なオート=コート・ド・ボーヌ・ブランです!】
noisyも是非飲んでみたいと思っているオート=コート・ド・ボーヌの白です。この畑はコルトンの丘の北にあるので日照に問題が有り、村名にも、当然ながら一級にも認定されなかった畑です。
しかし、地層的にはル・シャルルマーニュに近いものがあると考えられますから、昨今の温暖化の影響を受け、冷ややかさの有る、コルシャルに近い風情を持っているんじゃないかと踏んでいる訳ですね。
先日他界されたアンリ・フレデリック・ロックさんの招きでプリューレ・ロックで仕事をしていた位ですし、ドメーヌ・ベルトーでのワインの仕上がり、そして何よりドメーヌ・ニコラ・フォールのワインのピュアさとふくよかさ、そして見事に健康なナチュラル感には驚かされていますので、
「コルトンの丘のふもとでのリーズナブルな白ワインが、どんな風情を見せてくれるか?」
と言う興味が尽きないのですが、何せ入荷は3本と言う割り当て。どうにもこうにも上手く行きません。
もし飲まれましたら是非情報提供をお願いいたします。
また、このコルトンの丘の白は、
「シャルドネだと言いながらのピノ・ブランやアリゴテ」
が常態化していたのが事実で、実を付けなくなったそれらをシャルドネに植え替えたら途端に品質が落ちたなどと言われることも多々有ったようです。単純に樹が若くなったから・・だけでは済まされない、重要な何かが有り、それを知っているニコラ・フォールはピノ・ブランも植樹したのでしょう。
是非ともご検討くださいませ。
● 2016 Coteaux Bourguignons Rouge Mes Gamays
コトー・ブルギニョン・ルージュ・メ・ガメイ
【コート・ド・ニュイにおけるビオを感じさせてくれるのはニコラ・フォールだけ!!?】
まぁ、ブルゴーニュのコート・ドールも、広いようで本当に狭いですし、何せ人の数は少ない訳です。ほとんどの土地には葡萄をはじめ植物が植わっている訳ですし、正に「集落」を思わせる・・例えば埼玉の「秩父(ちちぶ)」から西に移動するとそんな感じになってきます。
数年前に秩父から西に向かい三峯神社へ行った時などは、携帯がつながらず・・でも集落に近づくといきなり繋がったり、離れるとアンテナが立たなくなったりしていましたが、そんな感じに似ているかもしれません。
で・・コート・ドールもそんな感じで、村の中央辺りに集落が有り国道で繋がっています。コート・ドールのコート・ド・ニュイの南端がプレモー=プレシー&ニュイ=サン=ジョルジュで、その北がヴォーヌ=ロマネです。
その南端のプレモーに取得したガメが植わっている畑で造られたのがこのコトー・ブルギニヨン、つまり以前の「パストゥグラン」です。一生懸命に造られた「パストゥグラン」は本当に美味しいですよね。樹齢40年以上のヴィエイユ・ヴィーニュだそうです。
今回は数が無くてとても飲めません。それに今回は仕入れを見送ったニコラ・フォールのアロース=コルトンには、
「ドメーヌ・ベルトーの樽」
が使用されているようで、興味は尽きないですね。アペラシオンを考えるとちょっと高目ですけどね。
で、ニコラ・フォールの彼女がアメリー・ベルトーだそうで・・・まぁ、狭い地域ですから、ヴォーヌ=ロマネ村に本拠の有るドメーヌ・フランソワ・ジェルヴェがアメリー・ベルトーの母方ですから、子供のころからのお付き合いだったんでしょうね。
それにしてもニコラ・フォールのワインとドメーヌ・ベルトーのワインでは、かなり仕上がりが違うなぁ・・と言う印象ですが、ニコラ・フォールのワインが持つ「生き生き、溌剌としたイメージ」は昔のドメーヌ・ベルトーには全く無く、アメリーがやるようになってから持つようになったのは、若いブルゴーニュ人の世代たちが持っているワインのイメージを想像させます。
その昔、プリューレ=ロックの・・今では考えられないような下級クラスのワイン、例えば1997年のグラン・ドルディネール(白)とか、1999年のオート=コート・ド・ニュイ・ブラン、サン=ロマン・ブラン(両方ともアンリ=フレデリック・ロック名義)などを3千円もしないで販売していましたが、ビオディナミや自然派と言う言葉がようやく定着し始めた頃で楽しかったですね。
特にグラン・ドルディネールはアンリ=フレデリック・ロックがいたずらで造ったんだ・・とか、いや、フィリップ・パカレが関与してる・・とか、なんのかんの、やいのやいのとワイワイ騒ぎながら楽しんで飲めました。実際、あのフィリップ・パカレも2000年頃までだったか、プリューレ=ロックに在籍していましたからね。
因みに・・その頃のデータを探していたら、ちょっと興味深いイントネーションで言葉になっていましたのでご紹介しますね。今は無き、INAさんからその頃いただいたテイスティングデータです。noisyのものでは有りません。おそらくですが、その頃「女番長」と呼ばれ、現在リアルワインガイドのテイスターにもなっていらっしゃるT女史のものかなぁと思います。
【有償サンプルのコメント】
===============================
1)白 ブルゴーニュ グラン オルディネール ブラン 1997 プリューレ ロック(500ml)
仕切価格¥-、--- 参考上代¥-、---
プリューレ ロック、ドメーヌ物の白で、シャルドネを印象付ける香りはほとんどなく、自然派ワインらしい香りはロック独特のものです。シュナン ブランを思わせる酸味も印象的です。やや褐色がかった色と香りには、熟成感が少々出ています。
で、自分たちでテイスティングして・・
「この褐色掛かった、落ちた色って・・有りか~?」
とか、
「ん~・・So2絡みの話しでそここそがナチュラル由来なんでね~の~?」
とか・・ですね・・。今じゃ笑っちゃうような会話でしょうけどね。
そう言う意味では、プリューレ=ロックはブルゴーニュの自然派生産者を目指す若者たちの、特にコート・ド・ニュイでの本拠、基地のようになっていたことが伺われます。今では手の届かないプライスになってしまいましたし、色々とナーバスな問題が有ると考えられますので扱い辛く、ご紹介に至っていないのは残念ですが、
「まだニコラ・フォールがいるじゃないか!」
と思えるんですね。
是非そんな裏側を想像しながら飲むのも「オツ」じゃないかと思います。ご検討くださいませ。
● 2016 Nuits-Saint-Georges Les Herbues
ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルビュ
【2016年ながら全くネガティヴさ無し!DRC、P.パカレ、プリューレ=ロック、マルセル・ラピエールを足して4で割ったような・・ニュアンスです!】

世の中の「流行」とか「人気」と言ったものは、ほんの些細な出来事がきっかけになって起こる・・それが大衆に起こると「ブーム」と呼ばれるようになるのでしょう。
ワインの場合は狭い世界の中ですので、日本全国的な・・とかには中々ならないものですが、それでも何度かの、
「ワインブーム」
が起きています。ただしそれは、赤ワインのポリフェノールが身体に良い・・などと言う、味わいにはほとんど関係の無いものです。
このニコラ・フォールのワインも、テイスティングする前の段階においては、
「ん?・・DRCの元従業員でプリューレ・ロックで働いてる人の始めたドメーヌ?・・ただそれだけじゃぁね~・・眉唾だよね~・・」
と言うようなイメージで、ただそれだけの情報で仕入れて中身も確認せずに販売できるワイン屋さんたちのズ太い神経に、ただただ驚いたものです。
しかしながらテイスティングしてみますと、明らかに極上と言える出来栄えですので、他の始めたばかりのドメーヌたちと比較してもやや高めのプライスも充分以上に納得できるものだと確信しました。その上で新着でご案内したんですが・・
「・・ま~・・呆れるほど売れない・・」
と言う状況でした。
「こんなに旨いのに・・」
とは思ったものの・・
「ブルゴーニュファンは保守的だからなぁ・・」
と諦めていました。
多くのワインファンは、経験を積めば積むほど保守的になる傾向が有り、冒険をしない・・つまり、敢えて損をするかもしれないようなことをしたくない・・と言うような気持ちになられるようで、飲み始めて10年もすると、大御所狙い、もしくはどこかで大絶賛され興味を抱いた造り手限定・・になってしまいます。
このニコラ・フォールはまさにそれを地で行ったかのような造り手で、noisy が、幾ら素晴らしいよと言っても動かなかったブルゴーニュワインファンたちも、リアルワインガイド第58号で2014年もののレ・ゼルヴュが、
今飲んで92 ポテンシャル93飲み頃予想 今~2045と絶賛され、それが徐々に広まるにつれ、世の中から姿を消して行きました。noisy のところも長く残っていた白(これも美味いんですよ・・)までスッカラカンになり、世の無情と自身の力の無さ・・と言うか、まぁ信用度でしょうね・・改めて知ることになる訳です。
「何だかなぁ・・」
と言うようなある種の脱力感に支配されるような気持ちになります。
2016年のニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルヴュは、2014年もののような濃密さまでは持ち合わせていないものの、やはり同様なD.R.C.やプリューレ・ロックに似たワイン的ニュアンスを多く持っています。決して薄く無く、バランスに優れ、ブルゴーニュの自然派的な健全さとピュアさに満ちています。
罰線直後は少し閉じこもり気味では有りますが、グラスを振っていると・・もしくは若干温度が上がってくるとどんどん元気になり、全房発酵由来風のナチュラルなアロマより、心地良い軽やかなスパイスとベリーやダークチェリーの果実感を見せます。
中域は適度な膨らみを持ち、余韻も軽やかで美しいです。中盤以降はやはりマルセル・ラピエールやフィリップ・パカレ、プリューレ=ロックに良く似た風ですが、それらより少しパワフルと言えますがDRCよりは少し弱い・・感じです。
しかしながらこの質感はそれらと同様のものを感じます。2016年的な・・と言うか、あくまで2016年を弱いヴィンテージだと決めつけた場合のイメージでは有りますが、ネガティヴに捉えられるほどのものは無く、エレガントでピュアな仕上がりを褒めるべきだと判断しました。
また、ニュイ=サン=ジョルジュのワインに在りがちな「土臭さ」は全く無い・・と言って良いレベルで、これからの瓶熟でさらなる高みへと昇る姿が素直にイメージされます。素晴らしい仕上がりでした。
まだまだ知名度は低いと感じますが、それでも一部のブルゴーニュ・ファンに認められて来ています。仕入れも非常に難しく、「完全に割り当て」状態に近くなっています。今回はA.C.アロース=コルトンの輸入も有ったのですが、割り当てになることと数が少ないことで、断りました。入れたら初めてのアイテムですので飲まなければならず、さりとて飲んだら利益率を心配するどころでは無くなりますし、1級では無く村名でニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルヴュと同価格・・と言うことでしたので、扱いは次回以降に持ち越した次第です。
色合いも実に良いですよね~・・味わいも、フィリップ・パカレより安定していますし、時に平板で厚みの無い味わいに成ってしまう同クラスのパカレよりも旨いんじゃないかと思います。ご検討くださいませ。素晴らしいです!
以下は2014年もののレヴューです。
━━━━━
【素晴らしいです!・・あのマルセル・ラピエールがニュイのワインを造ったら、きっとこうなるでしょう!!】

かの世界一のワイン、もしくはブルゴーニュワインのトップと言えばD.R.C.で有ることは、誰も疑わない衆知の事実でしょう。でも、D.R.C.の栽培はビオの思想が息づいており、厳密に言えばビオディナミでは無いとしても、ほとんどそれに近く、自然派ワインであることは意外に知られていないのかもしれません。
このニコラ・フォールのNSGレ・ゼルビュはヴォーヌ=ロマネ村に接するリューディです。ニュイの村がヴォーヌ=ロマネの村に食い込んだ形になっていまして、その形から言えば、ヴォーヌ=ロマネのアペラシオンでもおかしくは無いです。
そんな位置にありますんで、結構ヴォーヌ=ロマネ的でして、柔らかく強くない酸と穏やかなスパイス感がこのワインの特徴でしょう。
しかもワインのニュアンスが、まるでマルセル・ラピエールのモルゴン・・・しかもSo2無しのものに非常に似ており、
「ラピエールがニュイ、もしくはヴォーヌ=ロマネを造るとこうなる?」
と思えるようなニュアンスです。
何しろこのニコラ・フォールはD.R.C.に居て、辞めてプリューレ・ロックに居りますから、DRC的でも有り、ロック的でも有ると言えるかもしれません。
しかしDRCっぽくは有るものの、「凄み」までは備わらず、ロックも上出来の時は(つまり大将が口を出さなかった時は?)素晴らしいですが、結構不安定なヴィンテージも有りますので・・ なので、ラピエール的・・と言う判断なのかもしれません。
非常にナチュラルでピュアです。揮発酸などのアヴァンギャルドさは有りません。エレガンス有り、エッジに引っかかりの少なく滑らかです。さすがに早いかな?・・と思いますが、今でも結構に美味しく飲めてしまいました!
どうやら・・noisy が知らなかっただけ?・・なのかもしれません。ほぼ割り当て状態なのかな?・・ACブルはたったの数本です・・価格も決して高く無いと言えますので、ピノ・ノワール・ファンの方!・・是非ご検討くださいませ!かなり・・お奨めです!
● 2016 Bourgogne Aligote
ブルゴーニュ・アリゴテ
【こちらのアイテムは入荷激減に付きテイスティング不能ですが、ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルヴュ2016年のテイスティングからかなり良いと思われます。】
【化け物級ブルゴーニュ・アリゴテ!!この繊細な表情に触れてみてください!!】
めちゃくちゃ繊細な凄いブルゴーニュ・アリゴテをご紹介します。超限定キュヴェなので・・お早めにどうぞ。
因みにですね・・何が化け物なのか?・・と言うと、普通はまぁ、
「味わいが化け物!」
となるんですが、確かに味わいが化け物では有るとしてもですね・・
「繊細な微表現の凄さ!」
が化け物なんですね・・。
1世紀もの長い時間を生き抜いたとしても、シャルドネならそれも理解できましょうが、
「アリゴテが超繊細な微表現をしている?・・んな訳無いしょ!」
と思われるのが関の山ですよね。
でも、本当に高質な繊細・微細な表現が超美味しいワインなんですね・・。
色合いも実に美しいでしょう?長いことグラスの中のワインの写真を撮っていて気付くことは、素晴らしいワインは写真映りも良い・・ってことなんですね。不思議なんですが、本当にそうです。noisy の写真の腕はご存知の通り、超3流です。画角が決まったら・・と言うか、変な映り込みだけは何とか避け、焦点を適当に合わせてシャッターを押すだけです。
まぁ、目の前のワインからは、これも不思議なんですが、ビオ系のワインは香りのスピードが速く、So2が少ないか入れてないとふっくらとした香りが上がってるんですね・・だからのんびりもしてられず、そそくさとワインのテイスティングに入ってしまいますんで、写真の腕前は見事に上達しません。
味わいですが、とてもソフトでややふっくらとしたスピードもそこそこに速い、リンゴ系、柑橘系のアロマが立ってきます。中域も良い具合に膨れてくれ、酸のバランスも良いです。普通、アリゴテはやや尖った鋭い酸が感じられますが、こちらのアリゴテはシャルドネに毛が生えた程度・・素晴らしいバランスです。
「でもな・・ペルナンじゃな~・・」
と思ってらっしゃるでしょ?・・いや、そのお考えはダメですね・・。何故って・・
「ペルナン=ヴェルジュレスは、あの偉大なシャルルマーニュを産する村」
ですから。しかも本来、コルトン=シャルルマーニュに植わっていたのは「アリゴテ」なんですね。それをシャルルマーニュ大帝の頃に強制的にシャルドネに植え替えさせたとされてまして、多産で酸の強いアリゴテは嫌われてたんですね。
ですが、シャルドネだと言いつつ、結構なパーセンテージでアリゴテが入っていたりするんですよ。アリゴテにはシャルドネには無い味わいの深みが、実は存在するんです。このラ・コルヴェ・ド・ビュリーには、そんな深~い表現がバッチリ・・されちゃってるもんですから、それも高貴さまで漂っていると言う状況なんです。
超古木のアリゴテと言うとアリス・エ・オリヴィエ・ド・ムールを思い出しますが、あの涙が出てきそうな味わいのアリゴテとも違い、生き生きとしつつも繊細な表情が素晴らしいと思いました。
「・・アリゴテが繊細な訳、無いじゃん!」
と思われるかもしれませんが、あのドヴネのアリゴテなんぞ、アリゴテとは思えないでしょ?それに最近は高くて買えませんが、コシュ=デュリのアリゴテも、
「ムルソーはもういらん!アリゴテで充分!」
とさえ思わせてくれるんですよ。
で、このラ・コルヴェ・ド・ビュリーは・・誤解を恐れずに言わせていただくとすればコシュ=デュリ風・・と認識してます。まぁ・・それでも昨今はコシュ=デュリのアリゴテすら飲めてないですから、記憶の中に微かに存在しているものとの比較の話になっちゃいますが・・。でも、こんな素晴らしいワインを造れるなんて・・ニコラ・フォリーの手腕は凄いですね。高過ぎるし不安定だし・・で、このところすっかり離れてしまったプリューレ・ロックが気になってきちゃいました。
と言う訳で、超素晴らしいブルゴーニュの100歳ピッタリのアリゴテです!ぜひご検討くださいませ。お勧めいたします。
● 2014 Bourgogne Aligote la Corvee de Bully
ブルゴーニュ・アリゴテ・ラ・コルヴェ・ド・ビュリー
【化け物級ブルゴーニュ・アリゴテ!!この繊細な表情に触れてみてください!!】

めちゃくちゃ繊細な凄いブルゴーニュ・アリゴテをご紹介します。超限定キュヴェなので・・お早めにどうぞ。
因みにですね・・何が化け物なのか?・・と言うと、普通はまぁ、
「味わいが化け物!」
となるんですが、確かに味わいが化け物では有るとしてもですね・・
「繊細な微表現の凄さ!」
が化け物なんですね・・。
1世紀もの長い時間を生き抜いたとしても、シャルドネならそれも理解できましょうが、
「アリゴテが超繊細な微表現をしている?・・んな訳無いしょ!」
と思われるのが関の山ですよね。
でも、本当に高質な繊細・微細な表現が超美味しいワインなんですね・・。
色合いも実に美しいでしょう?長いことグラスの中のワインの写真を撮っていて気付くことは、素晴らしいワインは写真映りも良い・・ってことなんですね。不思議なんですが、本当にそうです。noisy の写真の腕はご存知の通り、超3流です。画角が決まったら・・と言うか、変な映り込みだけは何とか避け、焦点を適当に合わせてシャッターを押すだけです。
まぁ、目の前のワインからは、これも不思議なんですが、ビオ系のワインは香りのスピードが速く、So2が少ないか入れてないとふっくらとした香りが上がってるんですね・・だからのんびりもしてられず、そそくさとワインのテイスティングに入ってしまいますんで、写真の腕前は見事に上達しません。
味わいですが、とてもソフトでややふっくらとしたスピードもそこそこに速い、リンゴ系、柑橘系のアロマが立ってきます。中域も良い具合に膨れてくれ、酸のバランスも良いです。普通、アリゴテはやや尖った鋭い酸が感じられますが、こちらのアリゴテはシャルドネに毛が生えた程度・・素晴らしいバランスです。
「でもな・・ペルナンじゃな~・・」
と思ってらっしゃるでしょ?・・いや、そのお考えはダメですね・・。何故って・・
「ペルナン=ヴェルジュレスは、あの偉大なシャルルマーニュを産する村」
ですから。しかも本来、コルトン=シャルルマーニュに植わっていたのは「アリゴテ」なんですね。それをシャルルマーニュ大帝の頃に強制的にシャルドネに植え替えさせたとされてまして、多産で酸の強いアリゴテは嫌われてたんですね。
ですが、シャルドネだと言いつつ、結構なパーセンテージでアリゴテが入っていたりするんですよ。アリゴテにはシャルドネには無い味わいの深みが、実は存在するんです。このラ・コルヴェ・ド・ビュリーには、そんな深~い表現がバッチリ・・されちゃってるもんですから、それも高貴さまで漂っていると言う状況なんです。
超古木のアリゴテと言うとアリス・エ・オリヴィエ・ド・ムールを思い出しますが、あの涙が出てきそうな味わいのアリゴテとも違い、生き生きとしつつも繊細な表情が素晴らしいと思いました。
「・・アリゴテが繊細な訳、無いじゃん!」
と思われるかもしれませんが、あのドヴネのアリゴテなんぞ、アリゴテとは思えないでしょ?それに最近は高くて買えませんが、コシュ=デュリのアリゴテも、
「ムルソーはもういらん!アリゴテで充分!」
とさえ思わせてくれるんですよ。
で、このラ・コルヴェ・ド・ビュリーは・・誤解を恐れずに言わせていただくとすればコシュ=デュリ風・・と認識してます。まぁ・・それでも昨今はコシュ=デュリのアリゴテすら飲めてないですから、記憶の中に微かに存在しているものとの比較の話になっちゃいますが・・。でも、こんな素晴らしいワインを造れるなんて・・ニコラ・フォリーの手腕は凄いですね。高過ぎるし不安定だし・・で、このところすっかり離れてしまったプリューレ・ロックが気になってきちゃいました。
と言う訳で、超素晴らしいブルゴーニュの100歳ピッタリのアリゴテです!ぜひご検討くださいませ。お勧めいたします。
● 2015 Bourgogne Rouge aux Argillieres
ブルゴーニュ・ルージュ・オー・ザルジリエール
【A.C.ブルゴーニュとするなら少し高価だが、この畑のポテンシャルはほぼN.S.G.のはず!ド・シャソルネイのザルジリエールを思わせる味わいか?】
余りに少なすぎて飲めない・・けれど、ニコラ・フォールのニュイ=サン=ジョルジュ・オー・ゼルビュを飲んでしまったから、もう飲みたくて飲みたくて仕方が無いんですが、他にも試飲しなければならないワインが山積みの状態が、このワインを減らすことを防いでいます・・。
何せ、あのザルジリエールですよ?・・ド・シャソルネイの看板だったレ・ザルジリエールは1級畑でしたが、このオー・ザルジリエールは1つ格下の村名でも無いんですよ。A.C.ブルゴーニュと言うクラスになっちゃうんですね・・。どう言う事なんでしょうね。地図を調べても見当たらないので、プレモーの村のど真ん中の、家が集中している部分近くに有るのかもしれません。
ド・シャソルネイのザルジリエールはスパイシーで旨かったですが、やはりコサール流のエルヴァージュによるコサール風な味わいです。だとすると、まるで「マルセル・ラピエール」のようなピュアでナチュラルな風味がこのA.C.ブルゴーニュにも存在するんじゃないかと・・思うんですね。
そしてザルジリエールと言う畑ですから・・・どうなっちゃってるのか、気になって仕方が無いですが、取り合えず飲むのは保留・・是非とも皆さんに飲んでみて確認していただけたらと思います。もし余るようでしたら時間を見て飲んでみます。
● 2014 Nuits-Saint-Georges Les Herbues
ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルビュ
【素晴らしいです!・・あのマルセル・ラピエールがニュイのワインを造ったら、きっとこうなるでしょう!!】

かの世界一のワイン、もしくはブルゴーニュワインのトップと言えばD.R.C.で有ることは、誰も疑わない衆知の事実でしょう。でも、D.R.C.の栽培はビオの思想が息づいており、厳密に言えばビオディナミでは無いとしても、ほとんどそれに近く、自然派ワインであることは意外に知られていないのかもしれません。
このニコラ・フォールのNSGレ・ゼルビュはヴォーヌ=ロマネ村に接するリューディです。ニュイの村がヴォーヌ=ロマネの村に食い込んだ形になっていまして、その形から言えば、ヴォーヌ=ロマネのアペラシオンでもおかしくは無いです。
そんな位置にありますんで、結構ヴォーヌ=ロマネ的でして、柔らかく強くない酸と穏やかなスパイス感がこのワインの特徴でしょう。
しかもワインのニュアンスが、まるでマルセル・ラピエールのモルゴン・・・しかもSo2無しのものに非常に似ており、
「ラピエールがニュイ、もしくはヴォーヌ=ロマネを造るとこうなる?」
と思えるようなニュアンスです。
何しろこのニコラ・フォールはD.R.C.に居て、辞めてプリューレ・ロックに居りますから、DRC的でも有り、ロック的でも有ると言えるかもしれません。
しかしDRCっぽくは有るものの、「凄み」までは備わらず、ロックも上出来の時は(つまり大将が口を出さなかった時は?)素晴らしいですが、結構不安定なヴィンテージも有りますので・・ なので、ラピエール的・・と言う判断なのかもしれません。
非常にナチュラルでピュアです。揮発酸などのアヴァンギャルドさは有りません。エレガンス有り、エッジに引っかかりの少なく滑らかです。さすがに早いかな?・・と思いますが、今でも結構に美味しく飲めてしまいました!
どうやら・・noisy が知らなかっただけ?・・なのかもしれません。ほぼ割り当て状態なのかな?・・ACブルはたったの数本です・・価格も決して高く無いと言えますので、ピノ・ノワール・ファンの方!・・是非ご検討くださいませ!かなり・・お奨めです!
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