ドメーヌ・エ・メゾン・メオ=カミュゼ
エ・メオ=カミュゼ
フランス Domaine et Maison Meo-Camuzet ブルゴーニュ
● 2022年のメオ=カミュゼです。2021年ものが余りに少なく、ほぼ飲めずにご紹介させていただきましたが・・瞬殺でした。2022年ものはそれなりな入荷量では有りますが、各キュヴェの数は僅少で悩みながらテイスティング用に何とかチョイスしたのが村名ニュイ=サン=ジョルジュ。これは元々はドメーヌものの「オ・バ・ド・コンブ」ですが、収量が少ないため買い葡萄を混ぜているため、メゾン名義のリリースです。
そうしましたら・・ま~・・激旨い・・。この上無い美味しさです!・・嫌らしく無い官能さと熟度、洗練された味わいに・・グラっと来ました。調べてみますといつも低い評価のジャスパーさんが93ポイントまで付けていましたが、「これでもその程度かぁ・・」みたいな感覚でした。
メディアの評価はそれなりにバラけていますが、高目で安定しています。
クロ・ド・ヴージョG.C.2022には98ポイントまで付けているMWもいらっしゃいますし、何故か「ルージュ・デュ・バ」がクレジットされていない
エシェゾーG.C.2022にも99ポイントまで付いています。
ニュイ=サン=ジョルジュ村名の圧巻の美味しさを見ますと、メオ=カミュゼの2022年は相当に良さそうです。ここでご当主ジャン=ニコラ・メオさんの2022年の総括の言葉を掲載させていただきます。
「4~5月は日照量が多く乾燥して葡萄の成長は早かった。開花期は何の問題もなく過ぎて早い収穫時期と例年通りの収穫量を期待することが出来た。
6月は全体的には天気が良かったが、雨が降ったことで少し乾燥は治まり、特に6月末に大雨が降ったが幸い雹や洪水の被害はなかった。
その後は暑く乾燥して8月中旬には猛暑になってストレスで葡萄の成熟が止まったこともあったが、収穫は素晴らしいコンディションで8月29日から開始。収穫された葡萄のクオリティは高く、房も大きすぎず均等に成熟していて選別もほんの少しで済むくらい健康状態も良かった。
醸造においては何ら問題はなく、人の干渉はかなり少なくて済んだ。ただ、葡萄の実は水分で満ちていたわけではなかったので収穫量に対するジュースの割合は平均よりも少なかった。
2022年のワインは最初からとても柔らかかったので醸造中はエネルギーが不足した平坦な味わいになってしまうのではないかと思っていたが、現在では力強さとストラクチャーが出てきており、完璧と言っても差し支えないほど素晴らしいワインになってきている。頻繁に見られる現象ではないが、カーヴでの熟成段階そして瓶詰後でも様々な要素がワインにいい溶け込み方をしている。
2020年のような甘く重いヴィンテージにはならず、2019年よりもバランスはあるがそこまで凝縮しておらず、ストラクチャーがあって興味深いヴィンテージとなっている。1999年に近い印象があるが、近年では2016年に最も近いイメージでスーチラージュをしっかり行い澱を除くことでワインが早く開くようにコントロールをしている。
いつ飲んだら良いかという質問に答えるのは難しいが、2022年ヴィンテージはこの先熟成していくことを考慮しても、いつ開けてもある程度の飲みやすさは失わないだろう。」
なお、どうやらメゾンでリリースしていたシャンボールの各キュヴェ、1級レ・クラ、1級レ・フュスロット、1級レ・シャルム、村名などは、この先リリースできなくなるようです。Noisy wine にもシャンボール系のもので入荷が無いアイテムも有り、数も減少しています。畑の賃貸料の問題のようですので・・
「メオのシャンボール系は生産終了になる」と思っていた方が良さそうです。レ・クラなどは希少で・・それこそルーミエさんとの比較が楽しかった訳ですが、もし気になるようでしたらお早めにご検討くださいませ。
また、リシュブールは順当な評価、クロパラは高い評価は出ているものの飛びぬけてはいない感じですが、心配は無いでしょう。お早めにどうぞよろしくお願いいたします。
-----
2020年のメオ=カミュゼ、上級キュヴェのご案内です。
いや・・驚きました。予想はされていたこととは言え、
「需要と供給のバランスが価格を決める」
って・・誰でしたっけ?・・アダムとイヴじゃない・・高名な経済学者の方がおっしゃられていたような気がしますが、あのクロ・パラントーがリシュブールの価格を超えちゃいました。
ニコラ・メオの師でもあるアンリ・ジャイエは、リシュブールを仕込めなくなることを悲観して「引退する!」と決めたと言われていますが、それでもクロパラを分けていただいたんですよね。そのグラン・クリュ・リシュブールがプルミエ・クリュ・オ・クロ・パラントーの後塵を拝すことになるとは、自身の後世での栄誉の高まりだとしても想像さえしなかったでしょう。
クロ・サン=ジャックしかり、レ・ザムルーズしかり、クロ・パラントーしかりですが、1級の中にはグラン・クリュを凌駕する価格のワインが続出してきました。そしてアンリ・ジャイエ絡み、ルロワ絡みのドメーヌは、品質もさることながらも凄い価格になって来ています。
この傾向は大きな出来事が無い限り少なくとも2021年ものまでは続くと思われますが、日本国内だけを念頭に置くならば、
「為替が戻るならむしろ安くなる」
可能性は残されています。
しかしながらワインがし好品と言う立場だけではなく、「価値のあるもの」と言う経済上の物品で有る以上、経済の論理に従って価格の変動をする・・だから、
「むしろ今までが異常に安かった」
と言うことなのかもしれません。
アメリカで朝食を取ろうとすると最低3千円は掛かるそうですが、今の日本じゃまぁ・・そうしたいと思ったところでほぼ無理ですよね。SNS で「ぼられた!」と上げられるのがオチですから、飲食店さんもそんなことは絶対にしないでしょうし、そもそも朝食を取ろうと営業しているその種のお店が有りません。それが普通の海外とそれが考えられない日本・・
昔は、
「日本の物価は高い!」
と言うのが通念だったはずですが、ドルやユーロが異常に高い現状をもとに戻したとしても海外の方から見ると「日本の物価は安い」のでしょう。Noisy wine はほぼネットのワイン屋さんですが、海外からの閲覧は制限していますので・・海外からのオーダーはほぼ有りません。敢えてそのようにしています。そうじゃないと、妙にタイミングのずれた時間差の大きい電話の会話を毎日のようにすることになってしまいます。
2020年のメオ=カミュゼの上級キュヴェですが、余りに数が少なくて・・今のところはテイスティングが不可能と判断しました。後になってから、もしかすると確認のためのテイスティングは可能かもしれないと踏んでいます。
ですのでお客様には大変申し訳ないと思っています。お詫び申し上げます。
ですが、
「ニコラ・メオ自身が今後10年間で間違いなく世紀の名作になってくる。」
と自信を見せていることと、2022年7月の下級キュヴェのテイスティングで、noisy もその意味を実際に確認していることで、今回の上級キュヴェも「お勧め!」とさせていただきたいと思っています。
また、海外メディアの情報や評価も出来る限り集めさせていただきましたので、そちらもご参考にされ、ご検討いただけましたら幸いです。
内容的には、ニュイ=サン=ジョルジュ系の評価が高く、シャンボールも上がって来ました。ちらほらとメゾンものからドメーヌものに変更になった(おそらく買収した?)キュヴェも有りますし、2019年ものはヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームと混ぜたレ・ボーモンを「ヴォーヌ=ロマネ1級」としてリリースしていましたが、2020年ものは「ヴォーヌ=ロマネ1級レ・ボーモン」としてリリースしています。非常に希少なワインです。
そのように、メオ=カミュゼのワインが好評のため、
「良い畑を借りる」-->「メゾンもので試験的にリリースする」-->「話がまとまれば買収する」-->「ドメーヌものとしてリリースする」
のような良い流れになってきているのかな・・と考えています。ご興味がございましたら是非飲んでみてください!損はしないと思います。
-----
2019年のメオ=カミュゼ、メゾンの上級キュヴェのラインナップをご紹介させていただきます。
その前に・・もうご紹介済みで1本たりとも残っていない2019年のドメーヌものですが、希少な村名ヴォーヌ=ロマネだけしか飲めていなかったnoisy も、他のキュヴェを飲み始めています。
「いや~!・・めっちゃ旨い!」
です~・・。2018年ものまでも素晴らしく美しいエキスで、しかも要素と表情にしっかりミネラリティのコーティングが感じられる「荘厳なあじわい」がメオ=カミュゼの特色だと感じていたんですが、
「2019年ものは相当に異なる!」
と言っておきたいと思います。
美しいだけではなく・・見事に「優しく」「純粋で」「柔らかい」が加わり、しかしポテンシャル自体を見事にアップしています。
このポテンシャルをしっかり見極めたい!・・と思えば、少なくとも1/3ほどは3日後頃まで取っておくことが肝要かと・・思いますよ。先だってのグラントネもそうですが、見事に美しく、見事に優しい・・なので、2019年ものはそのようなヴィンテージかと思い込んでしまいがちですが、そうでは無く・・ポテンシャルもしっかりアップしているんですね。
特に、色合いを見ると、2018年ものよりも濃い目に出ているキュヴェが有ります。そのようなキュヴェは、ミルランダージュが混じっている可能性が有り、それがヴォーヌ=ロマネ近辺の畑だったりしますと・・あの神様の素晴らしいワインの味わいを彷彿とさせてくれます。
そして、2019年ものは特にそうですが、ドメーヌものとメゾンものの品質的な違いはほぼ無いです。その上で、残念では有りますが、
「圧倒的に数が無い!」
です。
メオ=カミュゼの荷が届いた時、その「山」の余りの小ささに・・
「・・えっ・・?・・これだけ?・・」
と、思わず口走ってしまいました。
いつもですと、
「ヴォーヌ=ロマネのそれをあっちに、ニュイサンのそれをそこに、モレとフィサンはそっち、シャンボール系は・・」
などと荷ほどきが大変なんですが・・何もしなくて良いほどしか在りません。
それにフィネスさんも割り振りに相当に苦労されたようで、リリースがされているのに Noisy wine には割り当て無しのキュヴェが結構に存在します。勿論、これはクレームでは有りません。
「それしかやりようが無い」
のは、noisy も重々承知しています。少ない素晴らしいワインを出来る限り多くのお客様に飲んでいただけるように心を砕いていますが、そもそも数が無いと行き届かないことになっているのは間違い無いと自覚しています。
ですので、この素晴らしい2019年のメオ=カミュゼのメゾンラインを、出来るだけお早めにご注文いただきたいと思います。
「絶対に外さない・・に思い切り近いと断言できる2019年のメオ=カミュゼ!」
です。どうぞよろしくお願いいたします。

左の写真は入荷は無かった「ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ」です。もう・・激旨!・・無くて残念・・。因みにジャン=ニコラさんは以下のようにレヴューしています。
「トースト香や甘草の香りが最初に感じられ、その後にフランボワーズのような赤い果実の香りがやってくる。また、青い草の香りや腐植土のような香りもあるが、ネガティブなイメージではない。直線的な口当たり、ミネラル豊かで余韻に酸味が感じられ、アフターはスパイシーな印象。全体的にはとっつきやすい味わいだが樽香がワインに溶け込むまで、4~5年は待った方がいいだろう。」
■ 当主ジャン=ニコラ・メオによる2019年もののコメント
2019年は確かに暑い年で年間通して雨も少なかったが、「9」が付くヴィンテージとしては平均的だった。2~3月は暖かかったが4月は平年並みで、5月は冷涼だったので葡萄の成長は早熟というわけでもなく、収穫開始時期は9月18~20日と予想していた。
6月になると気温が上がってきて急に夏らしくなって葡萄の成長は加速。所々でウドンコ病の発生が見られたのが気掛かりだったが、幸いその他の病気はほとんど発生せず、乾燥した葡萄があったくらいで健康状態は素晴らしかった。開花期の天候が不安定だったにもかかわらず葡萄はとても良く成熟し、夏が暑くなった影響で収穫は予想よりも早い9月13日から行った。
ほとんどのワインがアルコール度数14%になったほど葡萄の糖度は高く、さらに素晴らしい酸味も兼ね備えている。力強くも柔らかくリッチで深みのある味わいで酸味は2018年よりもしっかりとしている。偉大なヴィンテージかという質問が必ず出てくるのだが、現状ではまだテロワールが隠れてしまっているアペラシオンがほとんど。
ただ、いくつかのワインは洗練された味わいでキャラクターが見え始めているのも確かで今でも飲めてしまえるが、瓶詰2~3年後には1度閉じる時期が来ると思うのでその間は飲むのは避けた方が良い。8~10年後には熟成と共に再び開いてきて素晴らしいバランスとアペラシオンの本当の顔が見えてくるだろう。2009年のように熟成していってくれることを願うばかりである。ただ、残念ながらアペラシオンによっては乾燥で生産量が少なくなってしまっているものもある。
-----
1983年に彗星のごとく出現したドメ ーヌ・メオ=カミュゼです。神様アンリ・ジャイエが顧問として付き、試行錯誤しながらも素晴らしいドメ ーヌになったと感じています。まぁ、ここに至るまでは色々有ったと思います。

DOMAINE MEO-CAMUZET
このドメーヌは、今世紀初めにコート ドールの国民議会議員であったエチエンヌ・カミュゼ氏によって設立され、その後に彼の娘が畑を継ぎましたが、彼女に子供がいなかった為に最も近い親戚であったジャン メオ氏(現当主ジャン ニコラ メオ氏の父親)が畑を相続しました。最初は小作人に仕事を任せ、収量の半分を小作料として受け取って樽でワインを販売していましたが、1985年からドメーヌ元詰で販売を始めました。
その後、アンリ ジャイエ氏の指導を受けた息子のジャン ニコラ メオ氏が1989年からドメーヌの仕事を引き継ぎました。
畑の仕事は、以前から小作人として働いていたクリスチャン フロワ氏がそのままドメーヌに残り、これまでの経験を活かしたアドバイスをしながら、一緒に仕事をしています。
除草剤などを一切使わない減農薬農法を取り 入れていて、剪定や除葉なども行って畑の中の空気循環の状態を良くして乾燥させることによって腐敗を防止し、健康で良質な葡萄を作ることを心掛けています。 収穫は全て手摘みで、選別は畑と醸造所で行います。選別は非常に厳しく行い、腐敗したものはもちろん、未熟果などもすべて取り除きます。葡萄はほぼ100%除梗し、コンクリートタンクの醗酵槽に入れて低温浸漬させ、その後に自然酵母でアルコール醗酵をさせます。特級と1級は100%新樽、その他は約50%の新樽比率で18か月間熟成させ、ノンフィルターで瓶詰されます。こうして、濃縮で繊細な、魅力的なワインが出来上がります。
MEO-CAMUZET FRERE & SOEURS
1級畑のワインは畑作業、醸造全てをドメーヌが行い、ヴィラージュのワインはお互いを理解しあえる生産者を選び、夏季剪定から醸造までをドメーヌのスタッフが行います。ブルゴーニュ・ルージュとブランは良質の葡萄を作るいくつかの生産者と業務提携を結び、葡萄または葡萄果汁を購入してドメーヌで醸造し、最後に1つのキュヴェにまとめるので、アサンブラージュの腕が光っています。
● 2022 Nuits-Saint-Georges
ニュイ=サン=ジョルジュ
【べらぼうに旨いです!・・ニュイ=サン=ジョルジュ的な味幅の広い、深く綺麗な粘土と、ヴォーヌ=ロマネ的な雅さがほんのり!・・判っている人が造っているのが判る・・素晴らしい出来です!】

最高傑作では無いでしょうか。ニュイ=サン=ジョルジュ村名としてもこれ以上はまず望めないと・・思える仕上がりです!・・流石メオ=カミュゼ!・・と言いたくなる・・惚れ惚れとしてしまいました。
まぁ・・ニコラス=ジェイの2022年、ランサンブルと一緒にテイスティングさせていただきましたので、共通項も違いも、しっかり把握しました。海外メディアでは、2022年ランサンブルに94~97ポイントと言う幅で評価されていますから・・ある意味、
「noisy もびっくり」
です。
ランサンブルは外人さん好みな「こってり」として「パワフルな」味わいでは無い・・美しさ、はなやかさに満ちた素晴らしい出来ではあるものの、noisy的にはどうも・・
「・・ん?・・素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュには90点そこそこしか付けないクセに、確かに旨いがこのランサンブル2022にそこまで付けるって・・違う物差しを使ってるんじゃないの?」
と言いたくなります。
それでもジャスパー・モリスさんは・・珍しく、気合いの入った評価をしていまして、過去最高だった2021年のティム・アトキンさんの92ポイントを上回る上値93ポイントまで付けてくれました。それでもランサンブル2022年には及ばないんですから・・。

そもそもはドメーヌものの村名ニュイ=サン=ジョルジュ・オ・バ・ド・コンブです。この畑はメオに還されるまでは、ジャン・タルディが耕作していました。ジャン・タルディのワインはクラシカルで、リリース直後は余り面白くは無いものの、熟すに従って表情と深みを増すスピードが速くなってくる感じで、同じく耕作していたクロ・ヴージョと共に好きなアイテムでした。
オ・バ・ド・コンブは北がヴォーヌ=ロマネ1級レ・ショーム、西(上)がニュイ・サン=ジョルジュ1級オ・ブードと非常に恵まれた環境にある村名畑ですから、むしろレ・ショームの綺麗すぎる?・・部分をオ・ブード的に汚す・・(^^;; そんなイメージも有るかと思います。余り良い表現じゃなくてすみません。
で、まさに黒、赤、紫の深い果実に粘土的要素が加わり、さらには・・やや遠いですが、ヴォーヌ=ロマネの雅びなニュアンスが入って来るんですね。
これは・・普通ならば、まさに埋もれてしまう表情・・ノーズです。ほんのりと・・僅かです。粘土が深すぎ、強過ぎても埋もれてしまうし、結果として果実が強過ぎても見つけられない・・困難かと思うんですね。
1級クラスになりますと、そこがちゃんと見えて来る訳ですが、メオ=カミュゼの1級レ・ブード辺りになりますと・・ロマネ=サン=ヴィヴァン的だと思えるような素晴らしい表情に出会える訳です。
で、このニュイ=サン=ジョルジュ村名はこの先も持続して算出されると思いますが、ある種のブルゴーニュバブルは、メオのメゾンものに大きな障害をもたらしたようです。
それは、1990年代から始まったメゾンもののシャンボール・・フュスロットやレ・クラ、もしかしたら村名も入る可能性が有りますが、
「今後のメゾンものシャンボール1級は廃止予定」
となっているようです。
やはり賃貸、収穫折半で借りている畑代が高騰してしまって、どうにもならない状況のようです。なので、あれほど沢山有ったレ・フュスロットも今後は購入出来なくなってしまうようです。残念です・・結構、noisy はメオのフュスロット、大好きだったんですけどね。1990年代に初めて飲んで驚いたワインでも有ります。巷ではそこそこに数は出ていたので、レ・クラほどは人気が出なかったようですが・・。

で、左の写真はニコラス=ジェイの2022年ランサンブルと一緒に撮ったもので、左奥がこのニュイ=サン=ジョルジュ2022年です。
前にも書かせていただきましたが、ランサンブルの94~97と言うメディア評価と、このニュイ=サン=ジョルジュ2022の評価・・いや、ほとんど評価がなされないんですが、それでも高くなったとは言え93点止まり・・と言う・・
「メディアの秤替え」
が判る証拠でも有ります。
そりゃぁ・・ランサンブル2022年、旨いですよ。でもこのメオの地所が多く使用されたニュイ=サン=ジョルジュ村名には届かない・・と感じるのが正解だと考えます。
いや、でも良い経験をさせていただきました。
「判っている人が造ったニュイ=サン=ジョルジュの傑作!」
です。ぜひ飲んでみてください。めっちゃ旨いです!
以下は以前のレヴューです。
-----
【・・なんとティム・アトキンさんは92ポイント!・・村名でこれだと1級の評価は低過ぎないですか?・・】■ ジャン=ニコラ・メオさんのコメント
所有畑の「Bas de Combe(バドコンブ)」をベースに「Les Grandes Vignes(レグランドヴィーニュ)」と「Aux Lavières(オーラヴィエール)」を混ぜている。抜栓するとすぐにイチゴジャムやサクランボ、牡丹の花のような魅惑的な香りが感じられ、微かに樽のニュアンスも感じられるが十分ワインに溶け込んでおり、ロースト香がさらに香りに複雑さを与えている。心地良い口当たりに果肉を噛んだような果実味と気品のあるタンニン、ヴィラージュ物だが複雑さもあって優しく滑らかな舌触り、アフターはスパイシーでスモークした印象も感じられてとても長い。香り、味ともに素晴らしい状態で今でも飲めるような仕上がり。5年くらい熟成させればもっと良くなるだろう。
メオのニュイ系は本当に美味しいです。食わず嫌いでいると素晴らしいのに破格にリーズナブルなワインを逃しちゃいますので・・今までメオをスルーしていた方も是非!・・ご検討ください。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ヴォーヌ=ロマネ1級レ・ショームに接しているオ・バ・ド・コンブ主体の村名ニュイ=サン=ジョルジュです!】 2019年もののこのワイン、絶妙に旨かった!・・2020年も飲めると疑わなかったんですが、余りの数の少なさに諦めています。そもそもいつもはメオのワインが届く時は、一生懸命にセラー内部を片付け、少なくとも山が2つは置けるようにしておくのが常でした。
ですが到着してセラーを見て・・まぁ・・頭では判っていたものの・・言葉を飲み込んでしまいました・・これだけ・・か・・。
昔はドメーヌ・ジャン・タルディが耕作し収穫折半していた(はず)のオ・バ・ド・コンブです。ジャン・タルディはエレガント系、エキス系のワインを造る生産者さんでして、けっして濃くはしない人でした。リリース直後は・・まぁ・・今とは違いますから・・ちょっと硬くてフラットなんですが、ニュイにしては土臭さの出ない綺麗なワインを造っていました。
現在はだいぶ植え替えしているようで、ドメーヌものとして単独で出せない・・と言うことで、ドメーヌものでは無い葡萄を混ぜているために単に、「ニュイ=サン=ジョルジュ」としているようです。
まぁ・・メオの小作人としてはアンリ・ジャイエもそうでしたし、ジャン・タルディもそうだった訳ですが・・余りにアンリ・ジャイエが偉大過ぎてまったくタルディは目立ってませんでした。でもメオのクロ=ヴージョ(レ・グラン・モーペルテュイ)を造っていましたのでそちらは良く知られてました。でも、同じニュイ=サン=ジョルジュをアンリ・ジャイエと造る訳ですが、決して自分の信念を曲げて造りを変える・・なんてことは一切しなかった人だと思います。多くの方はジャイエに倣ったんですけどね。
そう言えば・・アンリ・ジャイエはクロ・パラントーの畑を・・おそらく今のロブロ=マルシャンのドメーヌから最初に入手し、その後(ロベール・)アルヌーの兄妹から追加で購入しています。その岩の突き出たアーティチョークだかキャベツだか判りませんが、リュシュブールの上部の90度向きの違う部分がクロ・パラントーで、休耕していた畑を再度開墾する際に残りの部分を所有していたメオとの関係が出来たのかな・・などと想像しています。・・あら・・話しが飛んでしまってすみません。
昨今はメオもそうですが、美しさが際立つニュイ=サン=ジョルジュが徐々に増えてきたように思います。長く「少し野暮ったい」が代名詞になっていましたが、もはやそれは時代錯誤です。飲んでみてください。お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ニュイ=サン=ジョルジュ村名としては完璧!?・・ヴォーヌ=ロマネとの違いも結構にクッキリ、浮かんできます。そして何より・・エレガントで旨いです!】
どこかにニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ2019の写真も上げましたので・・是非ご覧ください。有り得ない位に美味かった!・・です。エレガントですしね・・。
でも、
「・・なるほど~!」
と納得できるような・・ヴォーヌ=ロマネとの村境も確認出来た気がしました。ドメーヌもののレ・ショームと、ネゴス仕入をしたレ・ボーモンを混ぜたヴォーヌ=ロマネ1級2019も飲みましたので・・はい・・あ、ヴォーヌ=ロマネ1級、滅茶旨いですのでお早めにどうぞ。
2018年のニュイ=サン=ジョルジュ村名がちょっとかすんでしまうほど、美しい色合いをしていますでしょう?・・比較すれば確実に相当、濃い訳ですが、飲めばそんなに濃い訳では無いんですね。
こういう言い方はズルいとは思いますが、例えば神様アンリ・ジャイエは毎日・・どんな天候でも畑に行き、世話をしていたそうです。そして、人為的にミルランダージュを起こしていたとさえ噂されました。
2019年のこのニュイ=サン=ジョルジュ村名は、そこまでミルランダージュの葡萄が入り込んだとは思いませんが、適度な量がミルランダージュに変わっていると思われ、それは、味わいにパワーを与えるのではなく、
「エレガンスやバランスを増長、調整するのに回っている」
と感じます。ジャイエのニュイサンなど・・飲んだら本当に鼓動が一瞬、止まりました。
そこまでは言いませんが、それを思い出させるような完全に近いバランスをしていると思います。ジャスパー・モリス氏は上値93ポイントだそうです・・飲んでみて下さい。お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
-----
【滅茶苦茶美味しいです!】
2017年ものも太鼓判を押させていただきましたが、2018年ものにもクラクラ来てしまいます・・やはりメオのニュイ=サン=ジョルジュ、そして1級は素晴らしいです。
色合いを覚えていらっしゃる方なら、最近飲まれたニュイ=サン=ジョルジュの色合いを思い出してみて下さい。どうでしたでしょう?・・もっと黒く無かったですか?
もしくは、もう少し茶色のイメージかな?・・これほどまでに美しさのある「ルビー」な感覚の色はしていないんじゃないかと思うんですね。・・いや、勿論ですが例外も有りますし、素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュを造っている造り手さんは他にもいらっしゃいます。
因みに・・ティム・アトキン氏は未確認では有りますが91ポイント、付けた様です。
そして、透明なミネラリティは各要素を守るように、その周りに輝きを増すように、へばりついています。ミネラリティは分離して感じられるとコンディションが悪いか?・・などと思ってしまう訳ですが、これほどまでに完璧にできると言うのは・・もう、メオのスタイルだと言うしかないんじゃないでしょうか。
もし飲まれたことが無ければ、このニュイ=サン=ジョルジュ村名・・お勧めいたします。ニュイ=サン=ジョルジュ1級たちの持つ「荘厳さ」も・・感じられると思いますよ。お勧めします!是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
-----
【このワインを飲める方は幸せだと思います・・!】
痺れます・・こんなワインを飲んでしまうと!めっちゃ素晴らしいです。
メオのニュイ=サン=ジョルジュ、そしてその1級を飲んで、外したことが無いですが、かのアンリ・ジャイエのニュイ=サン=ジョルジュもそうでした。
「これで・・ニュイの村名なの・・????」
そんな感動から、ジャイエの他のワインに対する興味が拡がってしまい、入手の難しいアンリ・ジャイエのワインを何とかしようと・・奔走するようになってしまった訳ですね。
ですが・・ここは重要ですんで・・。
このニュイ=サン=ジョルジュ村名、とんでもなく素晴らしいんですが、アンリ・ジャイエ系の味わいでは有りません。むしろシャンボールとかヴォーヌ=ロマネがそっち系です。
荘厳なエキス系の味わいですね。超繊細ですが、サクッと開けても美味しく飲めてしまう・・と言う点では、アンリ・ジャイエを彷彿させるかもしれません。
これは何とか、飲むべし!安いです!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【べらぼうに旨いです!素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ!このエレガンス・フィネスは一体どうやって得て表現できるのでしょう!(2015年もののレヴューです。)】
2014年ものもですね・・売れずに残ったアイテムをポツポツと開けて来ています。まぁ、それらの印象については中々書く機会も無いのでそのまま放置ですが、それでも noisy の中の「メオ=カミュゼ」と言う造り手のヒエラルキー的位置は、
「限りなくトップレベルに有る」
と言えます。
「・・え~・・?そ~なの?・・ついこの間までは懐疑的だったんじゃないの?」
とおっしゃるお客様も多くいらっしゃるかと思います。確かにそれは正しいです。2014年ものがリリースされた頃までは・・です。
ところが、余りに素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級を飲んで・・ひっくり返るほどビックリし、
「・・こんなに凄いエレガンスって、ヴォーヌ=ロマネの・・それもグラン・クリュ並みじゃん」
と思わされてしまいました。
そしてその後、その余りの素晴らしさに、店にいらっしゃる方々に、
「メオの1級クラス、滅茶苦茶凄いよ。ネゴスのニュイの1級ならまだ有るから飲んでみなよ。」
と声を掛け、飲んでいただきました。
その方々の印象は・・思ったとおり、
「いや~・・もうビックリです。こんなに凄いと思いませんでしたよ・・。」
と言うものでした。
さらには配送でお送りした方々からも徐々に感想が届き始め、
「参りました!・・メオ=カミュゼ、見直しちゃいました。レベル高いですね~!」
と、随分と高い評価のお言葉もいただきました。なので・・
「2014年のメオの1級クラスは全く残ってない」
んですね・・。コルトンなどのグラン・クリュが少々残っているだけです。これとて昔から銘品ですから・・noisy 的には敢えて飲む必要性を感じていないんですが、その辺りはもう皆さんはご存知無いようですから、そのうち・・少し開き始めただろうと言うタイミングで飲んでご紹介したいと思っています。
その余りに美味しいニュイ=サン=ジョルジュ1級のアイテムは、少ない2015年の産出量も有りさらに減ってしまいましたので飲む訳にも行かず、仕方が無いのでニュイ村名を開けた・・と言う次第です。
2015年のメオのブルゴーニュはとても美味しかったですよね・・。これでも充分と言えるほどの出来栄えだったと思います。今回少々ですが追加分をいただいてますのでこれもお早めにどうぞ。でも、そんな印象がぶっ飛ぶほど・・
「2015年ニュイ=サン=ジョルジュ村名は完璧!」
と思わされてしまいました・・。素晴らしいです!
ブルゴーニュワインに求めるもの・・それはおそらく重なる部分は有るにせよ、ワインファン一人一人違うはずです。だから、誰もが美味しいと認めるワインは稀で少ない・・でしょう。
ところがこのニュイ=サン=ジョルジュ・・・、そんな思い込みみたいなものさえ吹っ飛ばすような、完璧さを見せつけてくれたんですね。
抜栓からもう・・ちょっとルロワの良いクラスでも開けたかな?・・みたいなエレガントかつほんのり妖艶なアロマが漂っています。あくまでピュア・・ヴォーヌ=ロマネ的な、ほんのりワイルドさやスパイシーさが混じります。
口に含むとテクスチュアは滑らか、シャンボール的にやや硬質ながら、何もないのではなく、ほんのり・・少しずつ細やかな表情を見せてくれます。つるつる入って来ますが、その解け方が非常に美しく、全てのカプセルを一気に崩壊させるのではなく、
「今はこれ・・満足した?・・じゃ、次はこっち。・・良いでしょ?・・じゃぁ次は・・」
と言った具合で、余りに忙しない感じには成らず、求める時には与えられる・・そんな充足感が伴うものです。
だらしなく拡がってしまって、
「はい、もうおしまい!」
などとは決して言わないんじゃないか・・とさえ感じます。
中盤の膨らみも節操の有るもので、どこかいじらしく、愛らしくも有ります。そしてその後に、ニュイ的な部分・・スパイスや綺麗な土、盛り上がり、紫の果実などを細やかに感じさせつつ、非常にエレガントな余韻を長く感じさせてくれるんですね。
そう、滅茶苦茶バランスが良いんですよ。しかも透明でややカチッと締まったニュアンス、ミネラリティのコーティングが見事になされていて、冷旨系の酸がバランス良くしっかりと存在しています。この非常に寒い、寒気が居座った状況の中、どうしてもワインが冷えてバランスを欠いてしまいがちな時期に有りながら、
「エキスの旨みが物凄い!・・しかもそれにさえ物凄いエレガンスを感じる」
んですね。・・どうです?・・飲んでみたくなったでしょう?
ニュイ=サン=ジョルジュのトップのワインだとさえ・・思えるかもしれませんよ。それほどに満足感の高い1本だと思います。是非ご検討くださいませ。
他に村名クラスはジュヴレ=シャンベルタン、シャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネと有りますが・・・こんな凄いニュイを見せつけられると他も飲みたくなっちゃいますが、フィネスさんにももう残ってないそうですから減らさないように、テイスティングは控えます。まぁ、年に1本、村名を変えてのテイスティングがギリでしょう。そして、ジャン=ニコラ的には価格的にこれらと同格・・と判断しているのであろう、フィサン1級クロ・デュ・シャピトルが有ります。村名フィサン2014年はめっちゃ美味しかったですから、これもかなり期待できると思います。
メオ=カミュゼ、完全復活、そしてドメーヌ・ルロワ、ネゴシアン・ルロワの立ち位置に極めて密着しはじめたと感じます。
「・・嘘だぁ!」
と思われるなら、それはもうチェックしてみるしかないのではないでしょうか。noisy 的にはもう・・もろ手を挙げてお勧めするしかない心境です。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【以前はドメーヌもののみで造られていましたが、現在は買い葡萄も使っているのでネゴスラベルです。しかしながら秀逸なニュイ=サン=ジョルジュです!】
メオ=カミュゼのニュイやヴォーヌ=ロマネはそれなりに高価ですから、既に福沢さん1人だけでは購入出来ず、2人ほど掻き集めないと心配な感じになってます。
そんな中で、本来はドメーヌもののエチケットが張られていたのがこの「ニュイ=サン=ジョルジュ」です。こちらもやはり、あの素晴らしい生産者ジャン・タルディに収穫折半で貸し出されていたリューディ、「オ・バ・ド・コンブ」です。
このところのメオ=カミュゼの在庫を気にされてご覧の方はお気づきかもしれませんが・・・
「じわじわとメオ=カミュゼの人気が復活してきているのかも?」
と思われないでしょうか。
そう・・かなり売れて来ているんですよ・・。それは間違い無いです。
リーズナブルで足が速いブルゴーニュ・ルージュは、もう・・すぐに完売してしまいますし、そんなアイテムを飲まれた方からは、
「素晴らしく美味しかった!」
とご連絡をいただいています。
そうなんですね~・・。先日もマルサネ・ルージュを2年ほど寝かされて飲まれた方からメールをいただきまして、感動されたお話しをされていました。別の方はフィサンを同様にされ、その素晴らしい表情に驚かれていらっしゃいました。
やはりメオ=カミュゼと言うと、確かにもう・・どのキュヴェを飲んでもかなり美味しいんですが、ニュイ=サン=ジョルジュやヴォーヌ=ロマネ、ヴージョと言った、まさにコート・ド・ニュイの中心地にこそ、イメージが有ると言って良いでしょう。ジャイエ絡みですから・・ね。
昔は、「大当たりする可能性の有る生産者」で有ったと思うんですが、昨今は「確実にエレガントで美しいエキス系のトップレベル」になっていると感じています。
さすがに noisy も、最近はメオ=カミュゼもかなり色々と開けてはいますが、どれを飲んでも素晴らしい・・と感じていますが、入荷数量に限界が有りますし、グラン・クリュ・クラスまで開けるには厳しい状況が有りますから、申し訳ないのですがその全ての姿を網羅してご紹介することが出来てはいない状態です。
そんな中で、比較的リーズナブルなラインのアイテムを何とか分けていただけた・・と言うのがこのニュイ=サン=ジョルジュとマルサネなんですね・・。
因みにマルサネ2014年にティム・アトキン氏はぶっとびの・・「91Points」を付けていました!・・まぁ、メオのこのクラスは、海外の評価機関はほとんど飲んでいないようで、余り見かけないんですが・・たまたま評価したんでしょうかね。
あれだけ売れなかった2013年のフィサンでさえ、いつの間にか無くなっていまして、
「・・どうやらやっと少しずつ見直されて来ているのかな?」
と言うような感じを受けています。
前にも書きましたがメオの2014年ニュイ1級ブドーを飲んだ時は・・たまげました。確実にルロワと同じ道筋を歩んでいる・・と感じました。
こちらはニュイ村名ですから、さすがに同じようなポテンシャルは望めないとしても、約半分はドメーヌもの・・です。それに、ネゴスラインとドメーヌラインの仕上がりの差が無いと言って良い状況ですから、このニュイ村名も期待できるんじゃないかな・・と思っています。さすがにティム・アトキン氏もこれはテイスティングしていないようでした。
比較的リーズナブルだけれどメオの本質に触れることの出来るワインだと思います。ご検討くださいませ。
● 2022 Chambolle-Musigny (Frere et Soeur)
シャンボール=ミュジニー
【これは・・飲みたかったですが、数が有りません・・すみません。】
■ ジャン=ニコラ・メオさんのコメント
赤い果実をピュレしたようなアロマが最初に感じられ、その後に花や軽く燻した香りが感じられる。最初に感じられる香りは優しい印象だが、香りの第2波は力強く複雑でコケモモや洋菓子など美味しそうなニュアンスが止めどなく押し寄せてくる。口当たりはとてもデリケートで活力のある唾液が溢れ出るような果実味、タンニンは緻密でしっかりとしたストラクチャーがあり、アフターはハツラツとしていてとても長い。シャンボールミュジニーのイメージを素晴らしく体現しているワインで力強くも繊細でフレッシュな洗練された味わい。6~8年熟成させるのが理想的だ。
そもそもメオ=カミュゼのワインはアンリ・ジャイエには似ていない・・と思っていますが、このワインはちょっと似ていた時が有ったんですよね。なので、もう一度飲んでみたいと・・。
まぁ・・2022年はある程度数が有るんじゃないかと思っていますがどうなりますでしょう。今年の2021年は少なくて申し訳ありません。
以下は以前のレヴューです。
-----
【何と、果実味たっぷり系、アンリ・ジャイエ系の仕上がりで球体バランスに仕上がっています!】---以下は以前のレヴューです。

まだ落ち着かない段階でテイスティングすることになりました。開けて・・ビックリです。
「・・あれ・・?」
です。
こんなメオは初めてでした。・・そう、ジャイエの弟子であることなどはワインから感じることは無かったから・・です。果皮バランスで、果皮の濃密さは表現し、荘厳なワインには仕上げることは有っても、果実味がバッチリ載った球体バランス・・と言うのは無かったんですね。
このシャンボールは、少しまだ安定し切ってはいませんが、まさにジャイエのニュイ=サン=ジョルジュを感じさせてくれるような素晴らしい味わいでした!・・1級レ・フュスロットも同軸上に有ります。是非お確かめください!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【べらぼうに旨いです!素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ!このエレガンス・フィネスは一体どうやって得て表現できるのでしょう!】

2014年ものもですね・・売れずに残ったアイテムをポツポツと開けて来ています。まぁ、それらの印象については中々書く機会も無いのでそのまま放置ですが、それでも noisy の中の「メオ=カミュゼ」と言う造り手のヒエラルキー的位置は、
「限りなくトップレベルに有る」
と言えます。
「・・え~・・?そ~なの?・・ついこの間までは懐疑的だったんじゃないの?」
とおっしゃるお客様も多くいらっしゃるかと思います。確かにそれは正しいです。2014年ものがリリースされた頃までは・・です。
ところが、余りに素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級を飲んで・・ひっくり返るほどビックリし、
「・・こんなに凄いエレガンスって、ヴォーヌ=ロマネの・・それもグラン・クリュ並みじゃん」
と思わされてしまいました。
そしてその後、その余りの素晴らしさに、店にいらっしゃる方々に、
「メオの1級クラス、滅茶苦茶凄いよ。ネゴスのニュイの1級ならまだ有るから飲んでみなよ。」
と声を掛け、飲んでいただきました。
その方々の印象は・・思ったとおり、
「いや~・・もうビックリです。こんなに凄いと思いませんでしたよ・・。」
と言うものでした。
さらには配送でお送りした方々からも徐々に感想が届き始め、
「参りました!・・メオ=カミュゼ、見直しちゃいました。レベル高いですね~!」
と、随分と高い評価のお言葉もいただきました。なので・・
「2014年のメオの1級クラスは全く残ってない」
んですね・・。コルトンなどのグラン・クリュが少々残っているだけです。これとて昔から銘品ですから・・noisy 的には敢えて飲む必要性を感じていないんですが、その辺りはもう皆さんはご存知無いようですから、そのうち・・少し開き始めただろうと言うタイミングで飲んでご紹介したいと思っています。
その余りに美味しいニュイ=サン=ジョルジュ1級のアイテムは、少ない2015年の産出量も有りさらに減ってしまいましたので飲む訳にも行かず、仕方が無いのでニュイ村名を開けた・・と言う次第です。
2015年のメオのブルゴーニュはとても美味しかったですよね・・。これでも充分と言えるほどの出来栄えだったと思います。今回少々ですが追加分をいただいてますのでこれもお早めにどうぞ。でも、そんな印象がぶっ飛ぶほど・・
「2015年ニュイ=サン=ジョルジュ村名は完璧!」
と思わされてしまいました・・。素晴らしいです!
ブルゴーニュワインに求めるもの・・それはおそらく重なる部分は有るにせよ、ワインファン一人一人違うはずです。だから、誰もが美味しいと認めるワインは稀で少ない・・でしょう。
ところがこのニュイ=サン=ジョルジュ・・・、そんな思い込みみたいなものさえ吹っ飛ばすような、完璧さを見せつけてくれたんですね。
抜栓からもう・・ちょっとルロワの良いクラスでも開けたかな?・・みたいなエレガントかつほんのり妖艶なアロマが漂っています。あくまでピュア・・ヴォーヌ=ロマネ的な、ほんのりワイルドさやスパイシーさが混じります。
口に含むとテクスチュアは滑らか、シャンボール的にやや硬質ながら、何もないのではなく、ほんのり・・少しずつ細やかな表情を見せてくれます。つるつる入って来ますが、その解け方が非常に美しく、全てのカプセルを一気に崩壊させるのではなく、
「今はこれ・・満足した?・・じゃ、次はこっち。・・良いでしょ?・・じゃぁ次は・・」
と言った具合で、余りに忙しない感じには成らず、求める時には与えられる・・そんな充足感が伴うものです。
だらしなく拡がってしまって、
「はい、もうおしまい!」
などとは決して言わないんじゃないか・・とさえ感じます。
中盤の膨らみも節操の有るもので、どこかいじらしく、愛らしくも有ります。そしてその後に、ニュイ的な部分・・スパイスや綺麗な土、盛り上がり、紫の果実などを細やかに感じさせつつ、非常にエレガントな余韻を長く感じさせてくれるんですね。
そう、滅茶苦茶バランスが良いんですよ。しかも透明でややカチッと締まったニュアンス、ミネラリティのコーティングが見事になされていて、冷旨系の酸がバランス良くしっかりと存在しています。この非常に寒い、寒気が居座った状況の中、どうしてもワインが冷えてバランスを欠いてしまいがちな時期に有りながら、
「エキスの旨みが物凄い!・・しかもそれにさえ物凄いエレガンスを感じる」
んですね。・・どうです?・・飲んでみたくなったでしょう?
ニュイ=サン=ジョルジュのトップのワインだとさえ・・思えるかもしれませんよ。それほどに満足感の高い1本だと思います。是非ご検討くださいませ。
他に村名クラスはジュヴレ=シャンベルタン、シャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネと有りますが・・・こんな凄いニュイを見せつけられると他も飲みたくなっちゃいますが、フィネスさんにももう残ってないそうですから減らさないように、テイスティングは控えます。まぁ、年に1本、村名を変えてのテイスティングがギリでしょう。そして、ジャン=ニコラ的には価格的にこれらと同格・・と判断しているのであろう、フィサン1級クロ・デュ・シャピトルが有ります。村名フィサン2014年はめっちゃ美味しかったですから、これもかなり期待できると思います。
メオ=カミュゼ、完全復活、そしてドメーヌ・ルロワ、ネゴシアン・ルロワの立ち位置に極めて密着しはじめたと感じます。
「・・嘘だぁ!」
と思われるなら、それはもうチェックしてみるしかないのではないでしょうか。noisy 的にはもう・・もろ手を挙げてお勧めするしかない心境です。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【以前はドメーヌもののみで造られていましたが、現在は買い葡萄も使っているのでネゴスラベルです。しかしながら秀逸なニュイ=サン=ジョルジュです!】
メオ=カミュゼのニュイやヴォーヌ=ロマネはそれなりに高価ですから、既に福沢さん1人だけでは購入出来ず、2人ほど掻き集めないと心配な感じになってます。
そんな中で、本来はドメーヌもののエチケットが張られていたのがこの「ニュイ=サン=ジョルジュ」です。こちらもやはり、あの素晴らしい生産者ジャン・タルディに収穫折半で貸し出されていたリューディ、「オ・バ・ド・コンブ」です。
このところのメオ=カミュゼの在庫を気にされてご覧の方はお気づきかもしれませんが・・・
「じわじわとメオ=カミュゼの人気が復活してきているのかも?」
と思われないでしょうか。
そう・・かなり売れて来ているんですよ・・。それは間違い無いです。
リーズナブルで足が速いブルゴーニュ・ルージュは、もう・・すぐに完売してしまいますし、そんなアイテムを飲まれた方からは、
「素晴らしく美味しかった!」
とご連絡をいただいています。
そうなんですね~・・。先日もマルサネ・ルージュを2年ほど寝かされて飲まれた方からメールをいただきまして、感動されたお話しをされていました。別の方はフィサンを同様にされ、その素晴らしい表情に驚かれていらっしゃいました。
やはりメオ=カミュゼと言うと、確かにもう・・どのキュヴェを飲んでもかなり美味しいんですが、ニュイ=サン=ジョルジュやヴォーヌ=ロマネ、ヴージョと言った、まさにコート・ド・ニュイの中心地にこそ、イメージが有ると言って良いでしょう。ジャイエ絡みですから・・ね。
昔は、「大当たりする可能性の有る生産者」で有ったと思うんですが、昨今は「確実にエレガントで美しいエキス系のトップレベル」になっていると感じています。
さすがに noisy も、最近はメオ=カミュゼもかなり色々と開けてはいますが、どれを飲んでも素晴らしい・・と感じていますが、入荷数量に限界が有りますし、グラン・クリュ・クラスまで開けるには厳しい状況が有りますから、申し訳ないのですがその全ての姿を網羅してご紹介することが出来てはいない状態です。
そんな中で、比較的リーズナブルなラインのアイテムを何とか分けていただけた・・と言うのがこのニュイ=サン=ジョルジュとマルサネなんですね・・。
因みにマルサネ2014年にティム・アトキン氏はぶっとびの・・「91Points」を付けていました!・・まぁ、メオのこのクラスは、海外の評価機関はほとんど飲んでいないようで、余り見かけないんですが・・たまたま評価したんでしょうかね。
あれだけ売れなかった2013年のフィサンでさえ、いつの間にか無くなっていまして、
「・・どうやらやっと少しずつ見直されて来ているのかな?」
と言うような感じを受けています。
前にも書きましたがメオの2014年ニュイ1級ブドーを飲んだ時は・・たまげました。確実にルロワと同じ道筋を歩んでいる・・と感じました。
こちらはニュイ村名ですから、さすがに同じようなポテンシャルは望めないとしても、約半分はドメーヌもの・・です。それに、ネゴスラインとドメーヌラインの仕上がりの差が無いと言って良い状況ですから、このニュイ村名も期待できるんじゃないかな・・と思っています。さすがにティム・アトキン氏もこれはテイスティングしていないようでした。
比較的リーズナブルだけれどメオの本質に触れることの出来るワインだと思います。ご検討くださいませ。
● 2022 Vosne-Romanee
ヴォーヌ=ロマネ
【デカンター誌は93ポイント!2020年ものの評価点には届いていませんが、エレガントさ、フィネスでは2021年が上かと思われます。】
■ ジャン=ニコラ・メオさんのコメント
香りはいつも以上に素晴らしく、アメリカンチェリーような赤黒い果実の香りにブラックベリーやカシスのような黒い果実のニュアンス、ブランデーのような木やスモークの香りにコーヒーや香辛料の香りも感じられてよりリッチなアロマを醸し出している。複雑で並外れた口当たり、濃密な果実味が強烈かつゆったりと口の中に広がってアフターの酸味が際立って感じられる。ピノノワールらしい味わいで素晴らしいハーモニーがあるが、このワインがもつ力強さがまだ全て出ておらず、8~10年は飲むのを待ちたいところだ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【何と村名ヴォーヌ=ロマネで94ポイントです!】 3本だけです・・少な!・・と思ってしまいますが仕方ないですね。
まぁ・・村名で94ポイントとファルスタッフもジャスパー・モリスさんも付けていますが、
「それにしちゃ・・1級レ・ショームとかとバランスが取れないんじゃないの?」
と言う点から、
「より複雑性の高い1級以上のキュヴェは、バレルサンプルから評価するのが難しかった」
と判断します。凄い評価では有ります。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【この味わいなら・・メオ=カミュゼもまたジャイエの後継者の一人だったと認識できるでしょう!・・素晴らしいヴォーヌ=ロマネです!】
そもそもメオのワインを飲んで、アンリ・ジャイエの面影を感じることなどはほとんど有りませんでした。ジャイエの技法を取り入れているのはそこここで感じることは有っても・・です。
2019年のヴォーヌ=ロマネは・・ミルランダージュが結構起こったようでして
「・・もしかしたらその性?」
とも勘ぐってしまいますが、この村名ヴォーヌ=ロマネには、神様のヴォーヌ=ロマネの幻影が見えると感じます。
いや・・これはもう飲まないと絶対に伝わらないと思います。でもお勧めするほどは無いんです・・本当に少ない・・どうにもなりません。追加は絶対ないでしょう。
柔らかで、温かく、優しく、でも深くて、抱きしめられているようで、とても和やかな気持ちになります。
メオを飲んで・・いや、凄いワインだ!・・とは何度も思いましたが、こんなに優しく、静かで深い味わいに出会ったのは初めてかもしれません。ジャスパー・モリス氏の上値93ポイントも理解できます。お早めにお手当ください。好き嫌いはあるのでしょうが・・感動の一本だと思います。
■当主ジャン=ニコラ・メオのテイスティングコメント
フランボワーズやサクランボの心地良い香りがとても豊か、樹木や甘草、キャラメルの香りも溶け込んでいる。口当たりの輪郭も素晴らしく、たっぷりとした感動的なアタックとフレッシュさがとても長く続き余韻の酸味も鋭くない。色んな側面があってどんどん良くなっていくワインでリッチかつデリケートな構成が飲み手を魅了する。いつもより少し飲みやすい印象で、2028~2030年くらいまで熟成させられれば最高だが、2023年からでも飲むことが出来るようになるだろう。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ティム・アトキンさんは92ポイント!・・2017年ものは93ポイントでした!】 2017年よりも下の評価が出ているのはこの村名ヴォーヌ=ロマネ位でしょうかね。評価文を読んではいないので詳細は不明ですが、まぁ・・ティム・アトキンさんがそういうので有れば、その可能性は無いとは言い切れないですね。
ただし、ドメーヌものもネゴスものもこの何年かのヴォーヌ=ロマネ、ニュイ=サン=ジョルジュ、そしてその1級は本当に凄かったですから・・。村名で92点も付けられて凹むのもどうかと思いますが、
「是非メオの1級、村名を飲んでみて下さい!」
と言いたいですね。
メオにしか出せないメオらしいヴォーヌ=ロマネ、ニュイ=サン=ジョルジュの素晴らしさを知って欲しいと思っています。もっとも必ず買えるとは限りませんので・・はい。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【デカンター誌は93ポイント!】 ん~・・興味深々のメオ=カミュゼ、ヴォーヌ=ロマネです。
2017年はエキス系と果実味たっぷり系のどちらにも仕上がっています。なので・・確認したいところでは有るんですが、バラでしか到着していなかったんですね・・。
なので、ジャイエ系に仕上がっているか否か?・・そしてその出来栄えは・・いや、デカンター誌が93ポイントも付けていますので、相当なものだろうとは予想していますが・・お客様に委ねたいと思います。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【すべてはここから・・基本のドメーヌものヴォーヌ=ロマネ村名です!】 ド定番のヴォーヌ=ロマネ村名です。ヴォーヌ=ロマネに多くの畑を持つメオの基本とも言えるワインかと思います。数が無いのでいつも飲めませんで、仕方が無いのでニュイ=サン=ジョルジュとかニュイ=サン=ジョルジュ1級を開けていたんですが、2016年はさらに少なく、それらさえ開けられません。
しかしニュイ=サン=ジョルジュのメオのワインを飲んでわかったことが有ります。それはニュイ=サン=ジョルジュの持つ特徴の一つでも有り、時にネガティヴに捉えられてしまうこともある、ある種の土臭さと野暮ったさが全く感じられない・・と言うことですね。土のニュアンスは有る・・が実に美しい・・ので全く野暮ったく無い・・どころかエレガンス、フィネス、荘厳さまで感じさせられてしまう・・・と言う流れなのでしょう。
2016年ものは長らく飲めなかったフィサン1級を飲み、それが昨今のメオ=カミュゼの特徴なんだと理解しました。テロワールをちゃんと表現していながらも、総体を美しく仕上げてしまうんですね。お勧めします。
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
以下は2014年ニュイ・サン・ジョルジュのレヴューです。
━━━━━
【べらぼうに旨いです!素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ!このエレガンス・フィネスは一体どうやって得て表現できるのでしょう!】
2014年ものもですね・・売れずに残ったアイテムをポツポツと開けて来ています。まぁ、それらの印象については中々書く機会も無いのでそのまま放置ですが、それでも noisy の中の「メオ=カミュゼ」と言う造り手のヒエラルキー的位置は、
「限りなくトップレベルに有る」
と言えます。
「・・え~・・?そ~なの?・・ついこの間までは懐疑的だったんじゃないの?」
とおっしゃるお客様も多くいらっしゃるかと思います。確かにそれは正しいです。2014年ものがリリースされた頃までは・・です。
ところが、余りに素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級を飲んで・・ひっくり返るほどビックリし、
「・・こんなに凄いエレガンスって、ヴォーヌ=ロマネの・・それもグラン・クリュ並みじゃん」
と思わされてしまいました。
そしてその後、その余りの素晴らしさに、店にいらっしゃる方々に、
「メオの1級クラス、滅茶苦茶凄いよ。ネゴスのニュイの1級ならまだ有るから飲んでみなよ。」
と声を掛け、飲んでいただきました。
その方々の印象は・・思ったとおり、
「いや~・・もうビックリです。こんなに凄いと思いませんでしたよ・・。」
と言うものでした。
さらには配送でお送りした方々からも徐々に感想が届き始め、
「参りました!・・メオ=カミュゼ、見直しちゃいました。レベル高いですね~!」
と、随分と高い評価のお言葉もいただきました。なので・・
「2014年のメオの1級クラスは全く残ってない」
んですね・・。コルトンなどのグラン・クリュが少々残っているだけです。これとて昔から銘品ですから・・noisy 的には敢えて飲む必要性を感じていないんですが、その辺りはもう皆さんはご存知無いようですから、そのうち・・少し開き始めただろうと言うタイミングで飲んでご紹介したいと思っています。
その余りに美味しいニュイ=サン=ジョルジュ1級のアイテムは、少ない2015年の産出量も有りさらに減ってしまいましたので飲む訳にも行かず、仕方が無いのでニュイ村名を開けた・・と言う次第です。
2015年のメオのブルゴーニュはとても美味しかったですよね・・。これでも充分と言えるほどの出来栄えだったと思います。今回少々ですが追加分をいただいてますのでこれもお早めにどうぞ。でも、そんな印象がぶっ飛ぶほど・・
「2015年ニュイ=サン=ジョルジュ村名は完璧!」
と思わされてしまいました・・。素晴らしいです!
ブルゴーニュワインに求めるもの・・それはおそらく重なる部分は有るにせよ、ワインファン一人一人違うはずです。だから、誰もが美味しいと認めるワインは稀で少ない・・でしょう。
ところがこのニュイ=サン=ジョルジュ・・・、そんな思い込みみたいなものさえ吹っ飛ばすような、完璧さを見せつけてくれたんですね。
抜栓からもう・・ちょっとルロワの良いクラスでも開けたかな?・・みたいなエレガントかつほんのり妖艶なアロマが漂っています。あくまでピュア・・ヴォーヌ=ロマネ的な、ほんのりワイルドさやスパイシーさが混じります。
口に含むとテクスチュアは滑らか、シャンボール的にやや硬質ながら、何もないのではなく、ほんのり・・少しずつ細やかな表情を見せてくれます。つるつる入って来ますが、その解け方が非常に美しく、全てのカプセルを一気に崩壊させるのではなく、
「今はこれ・・満足した?・・じゃ、次はこっち。・・良いでしょ?・・じゃぁ次は・・」
と言った具合で、余りに忙しない感じには成らず、求める時には与えられる・・そんな充足感が伴うものです。
だらしなく拡がってしまって、
「はい、もうおしまい!」
などとは決して言わないんじゃないか・・とさえ感じます。
中盤の膨らみも節操の有るもので、どこかいじらしく、愛らしくも有ります。そしてその後に、ニュイ的な部分・・スパイスや綺麗な土、盛り上がり、紫の果実などを細やかに感じさせつつ、非常にエレガントな余韻を長く感じさせてくれるんですね。
そう、滅茶苦茶バランスが良いんですよ。しかも透明でややカチッと締まったニュアンス、ミネラリティのコーティングが見事になされていて、冷旨系の酸がバランス良くしっかりと存在しています。この非常に寒い、寒気が居座った状況の中、どうしてもワインが冷えてバランスを欠いてしまいがちな時期に有りながら、
「エキスの旨みが物凄い!・・しかもそれにさえ物凄いエレガンスを感じる」
んですね。・・どうです?・・飲んでみたくなったでしょう?
ニュイ=サン=ジョルジュのトップのワインだとさえ・・思えるかもしれませんよ。それほどに満足感の高い1本だと思います。是非ご検討くださいませ。
他に村名クラスはジュヴレ=シャンベルタン、シャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネと有りますが・・・こんな凄いニュイを見せつけられると他も飲みたくなっちゃいますが、フィネスさんにももう残ってないそうですから減らさないように、テイスティングは控えます。まぁ、年に1本、村名を変えてのテイスティングがギリでしょう。そして、ジャン=ニコラ的には価格的にこれらと同格・・と判断しているのであろう、フィサン1級クロ・デュ・シャピトルが有ります。村名フィサン2014年はめっちゃ美味しかったですから、これもかなり期待できると思います。
メオ=カミュゼ、完全復活、そしてドメーヌ・ルロワ、ネゴシアン・ルロワの立ち位置に極めて密着しはじめたと感じます。
「・・嘘だぁ!」
と思われるなら、それはもうチェックしてみるしかないのではないでしょうか。noisy 的にはもう・・もろ手を挙げてお勧めするしかない心境です。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【以前はドメーヌもののみで造られていましたが、現在は買い葡萄も使っているのでネゴスラベルです。しかしながら秀逸なニュイ=サン=ジョルジュです!】
メオ=カミュゼのニュイやヴォーヌ=ロマネはそれなりに高価ですから、既に福沢さん1人だけでは購入出来ず、2人ほど掻き集めないと心配な感じになってます。
そんな中で、本来はドメーヌもののエチケットが張られていたのがこの「ニュイ=サン=ジョルジュ」です。こちらもやはり、あの素晴らしい生産者ジャン・タルディに収穫折半で貸し出されていたリューディ、「オ・バ・ド・コンブ」です。
このところのメオ=カミュゼの在庫を気にされてご覧の方はお気づきかもしれませんが・・・
「じわじわとメオ=カミュゼの人気が復活してきているのかも?」
と思われないでしょうか。
そう・・かなり売れて来ているんですよ・・。それは間違い無いです。
リーズナブルで足が速いブルゴーニュ・ルージュは、もう・・すぐに完売してしまいますし、そんなアイテムを飲まれた方からは、
「素晴らしく美味しかった!」
とご連絡をいただいています。
そうなんですね~・・。先日もマルサネ・ルージュを2年ほど寝かされて飲まれた方からメールをいただきまして、感動されたお話しをされていました。別の方はフィサンを同様にされ、その素晴らしい表情に驚かれていらっしゃいました。
やはりメオ=カミュゼと言うと、確かにもう・・どのキュヴェを飲んでもかなり美味しいんですが、ニュイ=サン=ジョルジュやヴォーヌ=ロマネ、ヴージョと言った、まさにコート・ド・ニュイの中心地にこそ、イメージが有ると言って良いでしょう。ジャイエ絡みですから・・ね。
昔は、「大当たりする可能性の有る生産者」で有ったと思うんですが、昨今は「確実にエレガントで美しいエキス系のトップレベル」になっていると感じています。
さすがに noisy も、最近はメオ=カミュゼもかなり色々と開けてはいますが、どれを飲んでも素晴らしい・・と感じていますが、入荷数量に限界が有りますし、グラン・クリュ・クラスまで開けるには厳しい状況が有りますから、申し訳ないのですがその全ての姿を網羅してご紹介することが出来てはいない状態です。
そんな中で、比較的リーズナブルなラインのアイテムを何とか分けていただけた・・と言うのがこのニュイ=サン=ジョルジュとマルサネなんですね・・。
因みにマルサネ2014年にティム・アトキン氏はぶっとびの・・「91Points」を付けていました!・・まぁ、メオのこのクラスは、海外の評価機関はほとんど飲んでいないようで、余り見かけないんですが・・たまたま評価したんでしょうかね。
あれだけ売れなかった2013年のフィサンでさえ、いつの間にか無くなっていまして、
「・・どうやらやっと少しずつ見直されて来ているのかな?」
と言うような感じを受けています。
前にも書きましたがメオの2014年ニュイ1級ブドーを飲んだ時は・・たまげました。確実にルロワと同じ道筋を歩んでいる・・と感じました。
こちらはニュイ村名ですから、さすがに同じようなポテンシャルは望めないとしても、約半分はドメーヌもの・・です。それに、ネゴスラインとドメーヌラインの仕上がりの差が無いと言って良い状況ですから、このニュイ村名も期待できるんじゃないかな・・と思っています。さすがにティム・アトキン氏もこれはテイスティングしていないようでした。
比較的リーズナブルだけれどメオの本質に触れることの出来るワインだと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【メオ=カミュゼの本拠、ヴォーヌ=ロマネのワインです。とてもリーズナブルかと思います。】
その昔はこのワイン、結構大事に飲んだ記憶が有ります。やはりアンリ・ジャイエに繋がるドメーヌで、下手をすれば神様が実際にこの葡萄を育てていたから・・ですね。
でも飲んでみるとアンリ・ジャイエとは違うんですよね。エマニュエル・ルジェも全然違うように・・と言いたいところですが、メオのワインは時にアンリ・ジャイエの風情を持っている時も有り、また全然違う印象を受けるようでも有り・・で、一定したものでは無かったように思います。でも村名以上は美味しかったですね。
ティム・アトキンさんは93ポイントまで付けています。村名ワインに対しては、これ以上は付け辛い高得点です。むしろ非常にリーズナブルかと思います。
● 2022 Nuits-Saint-Georges 1er Cru aux Murgers
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ・オー・ミュルジュ
【こちらもまたジャイエ銘柄!・・ニコラ・メオさんの作風とはちょっと違いますが、オーラが・・!】
■ ジャン=ニコラ・メオさんのコメント
香りは表現豊かで黒い果実のシロップ煮や燻製香、スパイス、ローズマリー、シナモンなど様々なアロマが感じられ、樽熟によって果実の香りにきれいに溶け込んでいる。果物の果肉を感じさせるような濃密な口当たりと気品あるタンニンがとても上品な味わいを構成していて余韻も素晴らしく長い。ボリューミーかつ複雑でバランスも取れている。類まれなるポテンシャルを感じさせる出来で10~12年は待ったほうが賢明だろう。
希少なミュルジュです。アンリ・ジャイエの・・あの、
「Nuits-Meurgers」
とだけ書かれたエチケット・・かっこ良かったですよね~・・。
「・・ん?・・でもこれって・・良いの?」
とは、誰も突っ込まなかったと言う噂。それも長寿なワインでした。
まぁ・・あのコシュ=デュリも似たような感じのエチケットが有りましたよね。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【何と2ポイントダウン・・そんな訳は無いと思いますが!】 94ポイントで海外メディア勢は上値をそろえています。ジャスパー・モリスさんは2019年の上値96ポイントから2ポイント下げ・・です。まぁ・・ちょっと良く理解はできないですね。2020年の下級キュヴェを飲む限りにおいては、未だに仕上がっているとは思えませんので、
「バレル・テイスティング時には相当暴れていたか?」
と思わざるを得ません。
その辺りも含めて、ジャン=ニコラが言うように・・
「2020年ものをさっさと飲んでしまってはいけない」
の言葉を覚えておきましょう。至近で采配を振るっている方が一番良く判っているはずですから・・。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【何と、上値96ポイント!・・草葉の陰で神様は何を思う?・・】 凄いですね~・・96ポイントまで付いてしまいました。このミュルジュもまた神様アンリ・ジャイエが耕作しリリースしていた畑です。
因みにグレートイヤー、神様が引退をほのめかした頃の1985年もののレ・ミュルジュの評価はPKさんで90ポイントでした。グレートイヤーの85年で90点です。因みにクロパラ1985年は91点、エシェゾーが93点、リシュブールが96点でした。まぁ・・この96点と言うのがPKさんのジャイエさんに対する最高評価だったと思って過言では無いと思います。
で・・今や・・メオのレ・ミュルジュが96点・・。2019年はグレートイヤー・・何という皮肉のような状況でしょう。
noisy も事あるごとに、
「ブルゴーニュワインの評価が低すぎる!」
と噛みついて来ましたが(ま・・この下の方には1986年もので噛みついてますが・・)、時の流れは何とも皮肉・・と言うか、味な計らいと言うべきか・・いや、飲まないで取っておけばよかったとか、心がグルグルしてしまいます。
最高評価のレ・ミュルジュでしょう。神様ジャイエのワインは、村名でさえ神品だったと・・知っている人は知っています。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ジェイエ所縁のオー・ミュルジュ!・・ジャイエのエチケットはニュイ=ミュルジュだったと・・思い出しました!アドヴォケイトは94ポイントです!】 「Nuits-Murgers」と書かれたエチケット・・・懐かしいですね。アンリ・ジャイエのミュルジュには、ニュイ=サン=ジョルジュでは無く、「ニュイ=ミュルジュ」と書かれていたのを覚えています。意外にも流通は少なかった気がしますので、飲んだ記憶も中々に曖昧です。
そう・・その頃はアンリ・ジャイエは確かに有名でしたし素晴らしかったですが、何とか入手しようと思えば特に高価格でもなく、だけどもどこでも購入できるような代物でも無かったんですね。
どのような経緯が有ったのかは定かではありませんが、このミュルジュはリッシュブールと同様にエマニュエル・ルジェに継がれることなく・・メオ=カミュゼの元に戻った訳ですね。
noisy やnoisyと同世代、もしくは少し前の世代のジャイエを飲んで魂の尾を掴まれてしまった方々の多くは、勿論、クロパラやリッシュブールなどやられた人もおられますが、このミュルジュもそうですし、単なる「ニュイ=サン=ジョルジュ」のワインに、ひっくり返るほどの驚きと、人生観さえ変化させられた人が多いはずなんですね。
今回、タイミングが合えば何とか飲んでやろうと・・思っていたんですが、余りに必須のテイスティングアイテムが大行列を作っていたため、まだ自重しています。
因みにアドヴォケイトは上値94ポイントでした。ブドーの前評判の高さと、ジャイエ所縁のミュルジュ・・選択が難しいですが、2018年もののメオ=カミュゼのワインの凄さを考えますと両方・・行きたいですね・・(^^;; 是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
-----
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います! 2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【看板のひとつ、ニュイ=サン=ジョルジュ1級オー=ミュルジュとブドー、そしてペリエール!(以前のコメントを使用しています。)】
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points

実は2014年もののブドーを、皆さんに紹介した後で飲んでみたんですね・・。そしたらまぁ・・
「とんでもない出来!」
でした。もう、モロにドメーヌ・ルロワ級です。土臭いニュイ=サン=ジョルジュなど、どこにも無い・・いや、勿論ですが要素のひとつとしては備わっているんですが、
「・・おい!・・中身はロマネ=サン=ヴィヴァンか?」
と思わず言ってしまったほど、その雅なお姿に感服しました。まぁ、詰まらないロマネ=サン=ヴィヴァンも沢山有りますけどね。それから比べたらもう、雲泥の差です。
海外の評価を探しましたが2003年もので評価されていたのが、レ・ミュルジュでした。スペクテイター誌で94Pointsと言うものでしたが、その他はまず・・見当たりませんでした。
そんなこんなが有りまして、2014年のニュイ・レ・ブドーは早々に完売してしまいましたが、ペリエールは残っちゃってますね。その内に飲まない訳には行かないでしょう。
まだメオ=カミュゼの素晴らしさは、日本人には伝わっていないような気がします。昔はそれでも大人気のドメーヌでした。知っていらっしゃる方がそろそろ高齢になられ、新しいワインファンの方は余りご存知無い・・と言うのも有るのでしょうし、ドメーヌものオンリーだったものがネゴスものも造り始めたと言うのも有るでしょう。
しかし、昨今のACブル赤を飲まれた方は、そのエレガンス、品格に驚かれたと思います。決して濃く無いのにしっかりエキスの美味しさが出ていて、ブルゴーニュらしい理想の姿をしています。
今回は古いヴィンテージものをいただきました。そんなに多く無い良い機会かと思います。是非ともご検討くださいませ。
以下は2014年ニュイ=サン=ジョルジュ1級ブドー他のレヴューです。
━━━━━
個人的な思い入れなのかもしれませんが、
「ミュルジュと言えばメオ=カミュゼ!」
と言うようなインプットが根付いてしまっているnoisy ですが、引けを取らないのがブード(ブドー)です。何しろ、マルコンソールの南に接する畑ですんで、気難しい一面も有りますが、ポテンシャルの非常に高い畑です。
一般的にはニュイ・サン=ジョルジュのワインはヴォーヌ=ロマネのワインのように、「あっけらかん」とした部分よりも「肉付きの良さ」「味わいの幅」「力強さ」が有り、より男前な感じがするかと思います。でも、メオのニュイ1級は、開けるタイミングにもよるかとは思いますがエレガンスを伴ったものです。当たった時のミュルジュは・・・です。ヴォーヌ=ロマネの村に近い部分にある畑で、オー・ブード、オー・クラ、オー・ミュルジュと連なっています。
ジャン・ニコラの以前のコメントを見ると、ブドーは堂々としていて大柄、ミュルジュは緻密でエレガント・・と思えます。でも今回はミュルジュの案内が無かったな・・と。
ティム・アトキンさんはやっぱりここでも弾けちゃってますね。95Pointsです・・マジか~・・旨いのか~・・。そうなるとこんな価格は全く安いと言えますが・・確かめてみたいところです。もう少し仕入れられるように・・、もう少し売れるように・・そうなればテイスティングして販売できますよね~・・頑張ろう・・。ご検討くださいませ。

アンリ・ジャイエが自身最高のヴィンテージと評した(らしい)1986年のPKさんの評価です。(飛鳥出版社 バーガンディより)訳者はもちろん、現ラシーヌの代表のお二人です。当時のブルゴーニュワインの評価は、造り手本人が最高の出来だ・・と言ったとしても、こんなものです。クロパラ、ブリュレが90点、ニュイ・ミュルジュ89点、エシェゾー92点、リッシュブール94点・・です・・ちょっと呆れるでしょう?
● 2022 Nuits-Saint-Georges 1er Cru aux Boudots
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ・オー・ブドー
【もはやラインナップの中で1級のトップを狙えるところまで来た!?・・クロパラを除いて・・(^^;;】
■ ジャン=ニコラ・メオさんのコメント
開けたては少し控えめな香りだが、少し時間が経つと赤い果実や黒い果実、キャラメルのような甘い香りも感じられるようになる。舌を覆うような豊かな口当たりと力強い果実味、とても滑らかな味わいで最初は酸味が足りないと感じるが、アフターにしっかりとした酸味があって味わいを引き締めている。とてもボリュームがあって魅惑的かつ感動的な味わいで、繊細なタンニンが長寿なワインであることを物語っている。最低でも2027年までは開けるのを待ったほうがいいだろう。
メオのニュイ=サン=ジョルジュ系を飲めば、誰でもファンになってしまうんじゃないかとさえ思えるほどに美しい・・そしてブルゴーニュらしいエレガントで荘厳な味わいを感じさせてくれます。その中でもトップのワインがこれ・・です。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ドメーヌもののニュイ1級でトップの評価を続けています!】 こちらのレ・ブードも上値95ポイントで・・グラン・クリュ並みの評価です。毎年安定していますよね・・2020年は後になってから、
「凄いヴィンテージだった!」
と言うことになるんじゃないでしょうか。最初から滅茶スムーズで美味しく飲めた2019年ものとは、構造そのものが異なるかと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【価格と評価の折り合いがつくのはこのブード?・・相当良さそうです!】 このワインは後になりますが飲めるんじゃないかと思っています。2019年のヴォーヌ=ロマネが滅茶美味しかったので、相当期待しています。ご検討くださいませ。
■当主ジャン=ニコラ・メオのテイスティングコメント
香りはとても開いていて魅惑的。赤や黒い果実の香り、フローラルで新樽由来のバニラやキャラメルのような甘い香りがワインの骨格を構成している。たっぷりとした口当たり、とても豊かでタンニンは柔らかく上品。樽のニュアンスがワインにエネルギーを与えていて余韻はハツラツとしている。優しい舌触りだが複雑さもあり、2019年の中でもとりわけいい出来になっている。すでに飲めるような状態だが2030年まで待てばより素晴らしくなるだろうし、それ以上熟成させても面白くなる印象すら感じる。
以下は以前のレヴューです。
-----
【限りなくグラン・クリュ!?2018年クロパラ等と同時に開けて飲んでも、その凄まじい存在感でアピールした・・と言うツワモノです!】
つい先日ご案内させていただいた、メオ=カミュゼ・フレール・エ・スールのサン=ロマン・ブラン2018年ですが・・いかがだったでしょう?
もうすでに・・
「いや~・・ビックリしました!・・滅茶苦茶美味しいですね・・今年一番のシャルドネかもしれません・・」
と、複数の方に・・いや、実際のところはまだ二人ですが、ほぼ同様の印象をお聞かせいただきました。
そうなんですよね・・どうすれば、こんなにキラキラ輝くような余韻に仕上げられるのか・・全く見当もつきません。
で、当初の入荷予定には無かったアイテムの一つがこのニュイ=サン=ジョルジュ1級のオー・ブドーでして、でもフィネスの担当さんのK君が飲んで、その素晴らしさが他のワインを圧倒していた・・と言うので、
「在庫、無いのかなぁ?」
と聞いてみたところ・・
「調べてみます・・」
と返事をいただき、運良く出て来たのがこのオー・ブドーなんですね。実は先のサン=ロマン・ブランも当初の入荷予定にはなかったものの、テイスティングしてみたら余りに美味しいので、残り2ケースを全部いただいたと言う次第でして、新着でご案内させていただいたところ、ほぼ瞬間蒸発でした。まぁ、ドメーヌものの2018オート=コート・ド・ニュイ・クロ・サン=フィリベール・ブランも圧巻の美味しさでしたからそのようになったと思われますが、実はこのオー・ブドーもまた、そのエレガンスと余韻の「キラキラな感じ」が実に印象的でして、起承転結のすべての段階において、美味しさを確認できてしまう・・ちょっと並外れた出来のニュイ1級なんですね。
皆さんの意識から言えば、ニュイ=サン=ジョルジュと言うよりも、シャンボール=ミュジニーとヴォーヌ=ロマネを半々にしたようなニュアンスのイメージに近いと思います。そのどちらのアペラシオンにしても、ネガティヴな部分を削除し、ポジティブな部分だけを加えたような感じなんですね。だから・・
「美味しくない訳が無い!」
と言うことになってしまいます。
因みにアドヴォケイトは92~94ポイント、デカンター(ティム・アトキン氏)は93ポイント、ブルゴーニュに厳しいバーガウンドのアレン・メドゥズ氏は91~93ポイント・・
では有りますが、
ジャスパー・モリス氏はなんと・・93~96ポイント と、ニュイ=サン=ジョルジュのアペラシオンとしましたらクラスを超えた最高の評価を出していました。
ん~・・判りますよ・・その気持ち。・・その「キラキラ」に気付いてしまったら、もうそのようにするしかないですよね。
是非、このブドーの美味しさ、ご確認くださいませ。少量です!
以下は以前のレヴューです。
-----
【看板のひとつ、ニュイ=サン=ジョルジュ1級オー=ミュルジュとブドー!】【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】(以前のコメントを使用、追加しています。) さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。ですのでメディアの評価が見つかったものを掲載いたします。ドメーヌものとネゴスものの差は無いと思っていただいて結構です。
■Richebourg
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Advocate 93-95 Points
■Clos Vougeot
Jhon Gilman 92 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 92-94 Points
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Advocate 89-91 Points
■Echezeaux Grand Cru
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-95 Points
Advocate 93-95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Aux Brulees
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 94-97 Points
Burghound Allen Meadows 93-95 Points
Decanter 95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Les Chaumes
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 89-91 Points
Burghound Allen Meadows 90-92 Points
Advocate 90-92 Points
■Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
■Vosne-Romanee
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Murgers
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Boudots
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 90-93 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 91-93 Points

アンリ・ジャイエ1985年のPKさんの評価です。(飛鳥出版社 バーガンディより)訳者はもちろん、現ラシーヌの代表のお二人です。クロパラ、ブリュレが91点、ニュイ・ミュルジュ90点、エシェゾー93点、リッシュブール96点・・です。これがおそらくPKさんの最高ポイントだったと思います。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【中々飲めないワインでは有ります。】
メオが持つ目が眩むような珠玉の畑にあって、しかもグラン・クリュであっても何とか手が出るのがクロ・ド・ヴージョでした。つい最近まで2002年とか2000年とかが売れずに残ってましたが、
「何で売れないのかな?」
と・・思ってましたよ。
因みに、ジャン・タルディが耕作していたグラン・モーペルテュイが帰って来ていますし、その他にもシャトー(プレ・ル・セリエ、プレ・ル・シャトー)の真下の区画も有るようで、このクロ・ド・ヴージョには幾つかのラベルが有ります。どう違うのか・・判りませんので、ぜひとも同じヴィンテージを全部一遍に開けてみたいものです。
このクロ・ド・ヴージョ2014年は、ベタンヌも19/20Pointsと非常に高い評価ですし、ティムさんも97Pointsとベタボメ状態、バーガウンドが少し冷静・・と言った評価のようです。
● 2022 Chambolle-Musigny 1er Cru les Cras
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・クラ
【欲しいと思っても中々買えないシャンボール=ミュジニー1級レ・クラ!・・ジョルジュ・ルーミエさんの2021年のレ・クラと全く同じ評価です!】
■ ジャン=ニコラ・メオさんのコメント
香りは絶妙に開いていて赤い果実や柑橘系の果実、しおれた花を連想させるような香りが感じられる。口当たりはフレッシュでレースのように繊細なタンニンと優しい舌触りのとても柔らかい味わい。アフターも上品で微かに鼻に抜けるスモーキーな風味が素晴らしい。デリケートさとフレッシュさのおかげでとても分かりやすい仕上がりになっていて6~8年で飲めるようになるだろう。
ジャスパーさんはルーミエさんの2021年のレ・クラに 92~95 Pointsとしていますので、
「全く同じ!」
です。・・並べて飲みたいもの・・です。フィネスさんはやっているようですが・・どうぞよろしくお願いいたします。
以下は以前のレヴューです。
-----
【これはもう・・果皮のお化け?・・レ・クラならではの男っぽさが、シャンボールのしなやかな女っぽさと同居・・しかも、上値でルーミエさんのレ・クラと同ポイントです!】---すみません、以前のレヴューです。

滅茶苦茶ドライです!・・そして濃度の高い果皮の見事なエキス!・・ドライなのに・・甘美だと感じてしまうのは錯覚なのか?・・と自身を顧みることを要求してきます。そして、
「やっぱり甘美だ・・」
と再確認し安心する・・・。もの凄い味わいです!
ですが余りに褒めると、誇張が入ってしまっているように感じますので・・もう止めておきます。ただし、超お勧めは間違いありません!
ジャスパー・モリス氏は91~94ポイントでした。そして、ジョルジュ・ルーミエさんの2019年のレ・クラのジャスパー・モリス氏の評価は・・なんと、「92~94ポイント」です。
「・・お~い・・変わらないじゃないか~・・!」
この凄い味わいよりも、そっちの方が気になって仕方が無いnoisy です。買えた方は超ラッキーでしょう・・。ルーミエさんのレ・クラの半額ちょっとです・・お早めにどうぞ!
以下は以前のレヴューです。
-----
【貴重なシャンボール=ミュジニー1級レ・クラ!ドライで冷涼なチェリーが品格高くたなびく秀逸な味わいです!】
ようやっと飲めました!・・旨いです!・・ルーミエさんのレ・クラに勝るとも劣らない見事な味わいです。
そこにもまた・・昨今のメオ=カミュゼのワインにつきものの、荘厳なエレガンスが感じられますし、何と言っても「冷ややかで透明なミネラリティのコーティング」が施されていますから、レ・クラだけに・・クラクラ来ちゃいます。
シャンボールのレ・クラをリリースできる生産者は5名だけ・・メオ=カミュゼも自社所有では有りませんが、管理をすべてやっているようですので、事実上はドメーヌものと同様の仕上がりになります。
と言うことは、もしルーミエさんのレ・クラをゲットしていたら、並べてテイスティングも可能ですよね。ルーミエさんの方がやや果実の赤みは強く純な余韻、メオさんの方は少し赤黒い果実でキラキラ輝く余韻・・イメージ的にはそんな感じです。
メディアの評価は、このレ・クラと言うワイン自体が少ない性でしょうか、見つけるのは中々に困難でしたが、バーガウンド・ドット・コムのアレン・メドゥズさんが・・あくまでバレル・サンプルですが、そこでのテイスティングで90~92ポイントと評価していました。他のメディアの方より1~2ポイント低いのが普通ですので91~93、もしくは92~94位と同等かと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【レ・フュスロットはアンリ・ジャイエを彷彿とさせる果実味・・でした!】
え~・・初めてジャイエの弟子であったことを意識させたワインの一つが2017年のレ・フュスロットでした。滅茶旨いです・・少し早いですけどね。残念ながら数の制約が有って、レ・クラは飲めませんでした。
因みにレ・フュスロットは、ジャイエ系の味わいにルーミエさんのピュア果実をプラスさせたような仕上がりで、これまたルーミエさんのワインに共通する透明なミネラリティが下支えしている感じを受けました。
2017年・・相当良いですが、エキス系、果実味系のどちらに触れているか・・飲まないで判断はできないと思います。でも、そこそこに温暖なヴィンテージでしたので、シャンボール系は果実味系の仕上がりになっているかと・・思います。メオさんも、エキス系に仕上がったワインは2025年ほどから、果実味系は2021年頃から飲んで良い・・と言っているように思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】 さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。
しかし、以下のコメントにも有るように、ニュイ1級レ・ブード2014年などはもう、ひっくりかえるような凄い仕上がりでした。
2015年のメオ=カミュゼは、物凄い仕上がりだと確信しています。一般的な評価が定まってからでは遅いと思いますよ。すでにネット以外のお客様からは引きが強くなっています。お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
● 2022 Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・レ・ショーム
【このレ・ショームだけは通常と同様の収穫が有ったそうです!・・評価も高く、価格もリーズナブルで・・ここが狙い目でしょう!】
■ ジャン=ニコラ・メオさんのコメント
赤や黒い果実のとても成熟した香りが最初に感じられ、その後に感じられる燻製香や甘草、杜松の実の香りがストラクチャーのしっかりしたワインであることを醸し出している。口当たりはエネルギッシュだが繊細さとエレガントさも兼ね備えている。力強い味わいでアフターのタンニンにも鋭さを感じるが厳しいというほどではない。素晴らしく上品で典型的なヴォーヌロマネらしいキャラクターだがもう少し寝かせた方が良い。2026年から10年間くらいのあいだに飲み頃を迎えるだろう。
レ・ショームだけは通常の収穫が有ったそうです。その性かどうかは判りませんが、評価も94ポイントとかなり高いかな?・・と思います。また樹齢も上がって来ているはずですから・・
「ここが狙い目?」
でしょう。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【2020年と言う複雑性を秘めた現状の味わいが1ポイントダウンと言う結果になっていると思います。】 稀に2019年ものを凌駕するアイテムも有るんですが、総じて2019年ものからマイナス1ポイントすると2020年ものの評価になるようです。
noisy 的には、2019年ものと2020年ものは同等か、もしくは後で2020年ものが2019年ものを追い越す可能性が有ると踏んでいます・・カミュゼの2020の上級キュヴェはまだ飲んじゃいませんが・・。
2020年ものが持つ複雑性、潜在的な多様な表情を、
「時間がまだ処理しきれていない状態」
そう考えますとすべて理解できます。ドメーヌものの中では非常にリーズナブルかと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【2019年のメオは、何を飲んでも大当たり・・的なニュアンスが漂います。海外メディアも上値95ポイント!・・凄い評価です。】■当主ジャン=ニコラ・メオのテイスティングコメント
フレッシュな赤や黒い果物の香り、樽香も溶け込んでおりアニスやメンソールのようなニュアンスも感じられる。まとまりのある直線的な口当たり、余韻はもちろん長いが少し厳格な印象。タンニンも上品で柔らかく感動的な味わい。2019年の中でもより素晴らしい出来栄えのワインで、フレッシュさは現状ワインに厳格なイメージを持たせているが、それでもショームらしい味わいは出ている。並外れたポテンシャルを持っているので、2030年ぐらいまでは寝かせておいた方がいいだろう。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ティム・アトキン(デカンター)94ポイント!・・すぐに無くなる比較的リーズナブルな1級ですが、デカンター的には何とルジェの2018クロパラと同評価です。】 以前はジャン・タルディに貸し出されていたレ・ショームです。noisy も大好きなワインですが、メオに返されてからと言うもの・・飲む機会が無くなってしまいました。
まぁ、メオさんのラインナップの中では滅茶リーズナブルですから、それも仕方が無いのかと思います。
それにしてもデカンター、ティム・アトキンさんは大暴れで、この1級ショームに94点を付けながらの・・1級クロパラに98点。凄いですね~。でも飲めるだけ羨ましいですけどね。そしてエマニュエル・ルジェもビックリ・・の2018年クロパラ94点ですから、
「メオのレ・ショーム2018年とルジェのクロパラ2018年は同評価!」
ですので、
「マジすか?・・それ・・」
確かめたいなぁ・・道を間違えたか?・・もしれませんね。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
---
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】 2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ジャン・タルディの耕作で有名になったレ・ショームです!】【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】 さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。ですのでメディアの評価が見つかったものを掲載いたします。ドメーヌものとネゴスものの差は無いと思っていただいて結構です。
■Richebourg
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Advocate 93-95 Points
■Clos Vougeot
Jhon Gilman 92 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 92-94 Points
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Advocate 89-91 Points
■Echezeaux Grand Cru
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-95 Points
Advocate 93-95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Aux Brulees
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 94-97 Points
Burghound Allen Meadows 93-95 Points
Decanter 95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Les Chaumes
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 89-91 Points
Burghound Allen Meadows 90-92 Points
Advocate 90-92 Points
■Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
■Vosne-Romanee
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Murgers
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Boudots
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 90-93 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 91-93 Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【中々飲めないワインでは有ります。】
メオが持つ目が眩むような珠玉の畑にあって、しかもグラン・クリュであっても何とか手が出るのがクロ・ド・ヴージョでした。つい最近まで2002年とか2000年とかが売れずに残ってましたが、
「何で売れないのかな?」
と・・思ってましたよ。
因みに、ジャン・タルディが耕作していたグラン・モーペルテュイが帰って来ていますし、その他にもシャトー(プレ・ル・セリエ、プレ・ル・シャトー)の真下の区画も有るようで、このクロ・ド・ヴージョには幾つかのラベルが有ります。どう違うのか・・判りませんので、ぜひとも同じヴィンテージを全部一遍に開けてみたいものです。
このクロ・ド・ヴージョ2014年は、ベタンヌも19/20Pointsと非常に高い評価ですし、ティムさんも97Pointsとベタボメ状態、バーガウンドが少し冷静・・と言った評価のようです。
● 2022 Corton les Perrieres Grand Cru
コルトン・レ・ペリエール・グラン・クリュ
【西側はコルトン=シャルルマーニュへと続く区画!クロ・ロニェとは異なり、軽妙な美味しさが光ります!】
■ ジャン=ニコラ・メオさんのコメント
ルビーのような繊細な色調、黒や赤い果実の香り、メンソールや植物を彷彿させるフレッシュな香りがアロマ全体を支えている。口当たりは丸く繊細でエレガントだが適度な力強さも感じられる。アフターのミネラル感と塩気が余韻の長さとフレッシュさを構成している。すでに良く溶け込んでおりデリケートさも併せ持っていて10年待つのが理想だが、2024年にはそこそこ飲めるような味わいになっているだろう。
おそらくですがこのペリエールは、シャルルマーニュの畑が近く、赤ワインとしますと相当・・石灰が強いんですね。ルナルドやクロ・デュ・ロワもペリエールほどでは無いにせよ、やや軽めで高域への伸びの良い畑です。
ラドワ側にあるクロ・ロニェはもっと充実したパレットを若いうちから見せてくれますが・・あ、そうそう・・そのクロ・ロニェですが、同じ畑をフェヴレが持っていまして、それが・・
「クロ・デ・コルトン・フェヴレ」
です。
これはフェヴレにのみ・・許された名前でして、メオ=カミュゼは名乗れないんですね。
まぁ・・「クロ・デ・コルトン」なんて・・
「えっ?・・アロース=コルトン村じゃなくて・・ラドワ村なのにクロ・デ・コルトンなの?」
と思ってしまいますよね~・・なんか、フェヴレがズルしているようにも思いますが、まぁ・・アロース=コルトン側から見ますと、ラドワ側が「クロ」になっているので、「クロ・デ・コルトン」なんでしょうね。ただし・・以前のクロ・デ・コルトン・フェヴレは飲むと・・ん~・・ちょっと頭を抱えてしまうような感じでしたが、2010年少し前位からだいぶ良くなったように聞いています。
で、こちらはペリエールですが、上記のように石灰が強く、粘土も多く無いので・・軽やかで雅な味わいになりますが、少し時間が掛かるタイプです。最低でも5年位置いた方が良いかと思います。10年置きますと、押し出しも強くなって来ます。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【海外メディアの情報にはほとんど掲載されていないのがこのペリエールです。】 ですが、何とか見つけました・・硬質なコルトン系の代表みたいなワインです。でもだからこそ、そのテロワールの違いが良く判るんですよね。
■当主ジャン=ニコラ・メオのテイスティングコメント
開けたてからイチゴやフランボワーズなどの良く熟した赤い果実の香りが立っており、スパイシーかつフローラルな香り、メンソールのような香りなど、様々なアロマが感じられる。空気に触れさせると黒い果実の香りと石灰質由来のミネラルの香りも出てくる。口当たりは最初は地味だが繊細で飲みやすく、すぐにハツラツさや力強さも感じるように変わってくる。果実味は豊かだが少し厳格で閉じたタンニンは石がたくさんあるこの畑の特徴でもある。このアペラシオンは直線的で少し閉じた印象を感じることが多いが、2019年に関してはいつもより繊細でとっつきやすく、力強さと長いアフターがあってより魅力的になっている。
以下は以前のレヴューです。
-----
【美しいですね~・・雅ですね~~・・まさにコルトンそのもの!・・でも、どこかクロ・サン=ジャックっぽさも感じる、凛とした張りのある美しい姿を是非ご覧くださいませ!】

ようやっと飲めました・・と言っても、無理やりです。飲める本数が有った訳でも無く、仕入れ価格で飲めるとは言っても結構に高価ですから、デイリーワイン40本分以上の利益が吹っ飛んでしまうことになります。でも飲みたかったんですね・・。
どうでしょう?・・美しいでしょう?・・何とも言えない「絵」になる色合いです。カミュゼ色ですね。
官能感は余り見えないでしょう?・・でもこれ、それなりに寝かすと出てくると思いますよ。今飲んでみると、
「ただただ精緻で精密、ピュアでおしとやか!」
な、淑女の姿を想像していただいたら良いと思います。そうだなぁ・・歳の頃なら若くてキャピキャピした頃は過ぎて、でもちゃんとしてる感じ・・でしょうか。
「あなた色に染まっても・・いいわよ・・」
みたいにも言ってくれるような優しさも有ります。
今飲んでも普通に飲めますよ。エージェント情報の項に「タンニンが・・」と有りますが、この・・タンニンの存在って、気付くでしょうか・・。滅茶質が高いので判らないと思います。今飲めるんですが、非常に勿体無いのは事実です。やはり最低5年は寝かせたいですね。すべてが一体となった時、まさに「コルトン」の本質が見えて来るでしょう。
この「ペリエール」と言う畑はアロース=コルトンのグラン・クリュ群の、まさに「ど真ん中」に有ります。北側の「ル・コルトン」や「ルナルド」の、野性味をはじめから見せてくれるようなスタイルでは有りませんし、西にある「ル・シャルルマーニュ」の硬さ、白さとも異なります。
やっぱり「淑女」ですね・・。そして熟して色っぽさを増して行く・・そんな感じです。
昨今のメオらしく、「トゥー・マッチ」な部分は全く在りません。絶妙なバランスです。ただし・・その絶妙なバランスが若くてもおいしく飲ませてしまうので、そのポテンシャルに気付く前に無くなってしまうかもしれないというような危惧は有ります。最近のルジェのクロパラなら・・いや、クロパラじゃなくてもそうですが、開けて一嗅ぎした瞬間に、
「お~!」
と感動の声が上がると思いますが、淑女はそんなこと・・しないんですよ。判りますよね~・・。いいなぁ・・和服姿!・・なんて思っていただけるでしょう。メディア評価は、ヴィノスが93ポイント付けています。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
----
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】 2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】 さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。ですのでメディアの評価が見つかったものを掲載いたします。ドメーヌものとネゴスものの差は無いと思っていただいて結構です。
■Richebourg
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Advocate 93-95 Points
■Clos Vougeot
Jhon Gilman 92 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 92-94 Points
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Advocate 89-91 Points
■Echezeaux Grand Cru
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-95 Points
Advocate 93-95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Aux Brulees
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 94-97 Points
Burghound Allen Meadows 93-95 Points
Decanter 95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Les Chaumes
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 89-91 Points
Burghound Allen Meadows 90-92 Points
Advocate 90-92 Points
■Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
■Vosne-Romanee
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Murgers
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Boudots
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 90-93 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 91-93 Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【中々飲めないワインでは有ります。】
メオが持つ目が眩むような珠玉の畑にあって、しかもグラン・クリュであっても何とか手が出るのがクロ・ド・ヴージョでした。つい最近まで2002年とか2000年とかが売れずに残ってましたが、
「何で売れないのかな?」
と・・思ってましたよ。
因みに、ジャン・タルディが耕作していたグラン・モーペルテュイが帰って来ていますし、その他にもシャトー(プレ・ル・セリエ、プレ・ル・シャトー)の真下の区画も有るようで、このクロ・ド・ヴージョには幾つかのラベルが有ります。どう違うのか・・判りませんので、ぜひとも同じヴィンテージを全部一遍に開けてみたいものです。
このクロ・ド・ヴージョ2014年は、ベタンヌも19/20Pointsと非常に高い評価ですし、ティムさんも97Pointsとベタボメ状態、バーガウンドが少し冷静・・と言った評価のようです。
● 2022 Corton Clos Rognet Grand Cru
コルトン・クロ・ロニェ・グラン・クリュ
【実は樹齢も100年の凄いクロ!・・人気が出ない方がおかしいと思いませんか?】
■ ジャン=ニコラ・メオさんのコメント
赤や黒い果実を潰したときに放たれるような濃厚な香り、洋菓子の甘い香りや香辛料も感じられて食欲をそそられるような素晴らしいアロマ。口当たりは優しいが肉厚なボリューム感も兼ね添えている。果実味が前面に出ているがアフターの酸味が少し強め。力強い味わいだが固いということはない。少し熟成させたほうがいいが現状でも悪くはない。2028年から2035年の間に飲めるタイミングがやってくるだろう。
お客様がどのように思われているかは不明ですが、このカミュゼのクロ・ロニェは・・カミュゼのトップ5に入る素晴らしいポテンシャルを持つグラン・クリュです。
上値95ポイントに留まったバーガウンドも、
「すべてが適度に厳格で複雑で驚くほど長いフィナーレに包まれています。素晴らしいポテンシャル。」
と絶賛しています。・・なら、もっと上げても良いのに・・とは思いますが・・(^^;;
そしてこのクロ・ロニェ、現在では樹齢が100年・・(超えた?)なんですよ・・
「書いてはいないが、稀に見る超古木により超絶なコルトン!」
なんですね。
すら~っと・・飲めば、するっと入って甘美で美味しく飲めてしまうはずですが、ポテンシャルを取りに行くと余りに深い沼に嵌ってしまう・・そんな感じだと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ジャスパー・モリス氏は上値で1ポイントダウンです。】
いや・・生産数が無かったのでしょうか?・・このクロ・ロニェの評価がまず・・見当たらないんですね。ジャスパー・モリスさんは結構に波が有るので、他のメディアの評価も知りたかったんですが、今のところはどこを探しても出て来ませんでした。
ある意味、コルトン最高の赤ワインです。ご検討いただけましたら幸いです。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ジャスパー・モリス氏は何と上値97ポイント!】
■当主ジャン=ニコラ・メオのテイスティングコメント
開けたてから色々な香りが立っている。とてもよく熟した赤や黒い果実の香り、パンデピスやバニラの洋菓子を連想させる甘い香りが溶け込んでいてよだれが出てしまうほど。凝縮感と広がりのある口当たり、重さはなくエネルギッシュでハツラツとしていてアフターも力強い。コルトンらしさと2019年というヴィンテージを存分に表現している。比較的様々な要素はワインに溶け込んではいるが、熟成には時間が必要で2~3年のうちに開けることは厳禁。10年近くは寝かせたいので2032年頃から開け始めてもいいだろう。
以下は以前のレヴューです。
-----
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】
2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer
●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time
●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【これ、めっちゃ良いワインなんです!】
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Jhon Gilman 93 Points
Advocate 89-91 Points
以下は以前のコメントです。
━━━━━
安易に開けられる状況では無いのでまだ飲んではいませんが、このワイン、かなり好きなんですね。コルトンを名乗りながらコルトン村には無いと言う・・まるでヴォルネイ=サントノみたいなワインなんですが、ラドワ=セリニ村に有るグラン・クリュでコルトンを名乗れると言う、ちょっと変わったクリマです。
しかもコルトン=ルナルドの北東に連なるのがこのレ・ロニェでして、ルナルドの持つ動物的なスパイシーさを濃密なチェリーで包み、さらに精緻にしたようなニュアンスなんですね・・。
ただし noisyにしても、かなりの長きに渡って飲んでない期間が有りますんで、偉そうなことは中々言い辛いです。
ティム・アトキン氏が96Pointsも付けているようでして、これまたビックリです。2014年のメオ=カミュゼは彼にはよっぽどハマったのでしょうね。じゃないとクラシックなレベルの評価までは、コルトンは付け辛いですよね。(ドメーヌ・ルロワと言う例外も有りますけどね。)
いずれ飲めるかな・・と思ってるワインですが、今のところはこんな感じですみません。ご検討くださいませ。
● 2022 Clos de Vougeot Grand Cru
クロ・ド・ヴージョ・グラン・クリュ
【2021年ものの、最上の上部の畑オンリーで仕上げたクロ・ド・ヴージョです!高評価!】
■ ジャン=ニコラ・メオさんのコメント
最初は控えめな香りだが次第にサクランボやアーモンド・クリーム、植物系の香りなど様々なアロマが余すことなく広がってくる。それに反して味わいは最初からたっぷりとしていて肉厚、とても滑らかで舌全体を覆うような旨味が広がる。素晴らしいクオリティのタンニンと共に余韻が長く続く。力強く深みもあるがデリケートさも兼ね備えている。2024年から飲み始めてもいいし、10年くらい寝かせても良い熟成をするだろう。
例えばMWのティム・アトキンさんは、
「ドメーヌでは(このクロ・ド・ヴージョは、収穫して)8年間が経過しないと飲み始めない。」
として、この2021年ものの飲み頃を「2028年から2045年」とし、96ポイントと言う評価をしています。評価文を読んでみると評価自体は非常に納得できるものに感じられます。そんなことを言いながらも・・メオ本人は・・
「2024年から飲み始めても良い」
などと申していますが・・(^^;;
まぁ・・一般的にはこのワインをもっと早くから飲まれる方が多いかな・・と思いますが、良く出来たクロ・ド・ヴージョは寿命も長いですし、何より
「グラン・クリュとしての表情を深める」
と言う意味では、10年位のエルヴァージュは必要なものかと思います。
また2021年の仕上がりですが、noisy は今のところカミュゼの2021年に関しましては全く飲める状況に無く、残念ながらはっきりは言えませんが、
「以前まことしやかに言われていた2021年ブルゴーニュ悲観論は相当見当違い」
で有って、やはり秀逸な造り手は・・
「しっかり仕上げて来る!」
と言うことがメディア評価からも伺うことが出来ます。
彼らは果実味がふんだんに有って、たとえそれがエレガンスやフィネスを削っていたとしても、その方を好みます。
ですが、日本人のブルゴーニュワインファンの多くは、そのようなボリューミーで濃いものよりも、繊細で複雑で美しく伸びやかなブルゴーニュワインを望んでいると・・思うんですね。
このような潮流は、noisy 的には、
「日本人的味覚・感覚の輸出」
によってこそ、このところのブルゴーニュワインの大飛躍が生まれたもの・・と感じています。
それは、漫画やアニメから興味を持たれ、日本に来て・・余りの食の美味しさに驚き、また日本酒や飲み物の多様さと美味しさにも驚いて、
「日本に永住したい!」
と言い出す方が非常に増えているとか・・。
そして、お蕎麦とか・・日本らしい食事に感動して、その繊細な香りとか味わいとかを非常に愛でているのも、きっとそんな「輸出」に役立っているのでしょう。まぁ・・人気が出てしまって日本人が買えない・・と言う状況は厳しいですけどね。
メオ=カミュゼの実に秀逸な、最上部の最高の部分からのクロ・ド・ヴージョです。10年後位から飲まれると良いかと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【実はメオ=カミュゼの持つ畑の内、もっとも素晴らしいのはこれ・・の可能性さえ有ります。】 いや~・・ジャスパー・モリスさん、どまんなかで受け止めちゃいましたかね・・。上値はついに97ポイントまで来ました。前年の2019年は上値94ポイント止まりですから・・。
今までは余り2020年ものを高く評価していなかったように見えたんですが、このメオのクロ=ヴージョにはやられてしまったようです。半面、クロ・サン=フィリベール・ブランには、上値88ポイントと・・他の並み居るメディアが91~92辺りで落とし込んでいるのを無視するかのようでした。
ですがメオのクロ=ヴージョと言えば最高のロケーションです。ミュジニーはすぐそこ、グラン=ゼシェゾーも・・そこ、シャトーもすぐそこ・・ですから、
「クロ=ヴージョの最高峰」
と言えるわけです。
しかしながら何故か日本では、
「クロ=ヴージョじゃなぁ・・」
と言うような雰囲気が有り、ルーミエさんも上部の良い畑と中部から下部に掛けての部分を持ちつつも、シャンボールの他のキュヴェに比較されてしまった性でしょうか・・人気も今一つだったんですね。
今はそんな「すり替わって残存していたイメージ」から脱却しつつ有りますし、何より・・あのミュヌレ=ジブールの滅茶苦茶旨いクロ=ヴージョでさえ売れなかった時代が有った訳ですから・・noisy はそんな時代で販売していましたら、
「クロ=ヴージョを飲ませていただいてご案内」
していた訳です。
ですから圧巻なクロ=ヴージョも、何とも締まりの無い薄いクロ=ヴージョも、何でこんなに硬いのか判らないクロ=ヴージョも知っています。メオの畑はそもそも最高のロケーションですから、
「97ポイントはまだ妥当な評価ではない?」
可能性さえ有ります。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【近年ではトップの評価でしょうか。バーガウンドの上値94ポイント、デカンターの95ポイント!】■当主ジャン=ニコラ・メオのテイスティングコメント
とても開いた香りは繊細ながらも変化に富んでいる。フレッシュなプラムのような赤い果実の香り、ほんのり感じる樽熟由来のスモーク香はこのアペラシオンの特徴の一つ。口当たりはデリケートだが存在感は十分で繊細な余韻がとても長く続く。複雑でスリムではあるが筋肉質で例年よりもアペラシオンらしさが出ている。繊細でリッチだがいつもよりは飲みやすくはない。2年後くらいには若干開いてくるだろうが、ポテンシャルは全く発揮されていないと思われるので2031年まで待ったほうが賢明だろう。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ティム・アトキン95ポイント、アドヴォケイト95ポイント、バーガウンド94ポイントとハイレベルです。】 2017年ものはキュヴェを2つに分け、グラン・モーペルテュイとプレ・ル・セリエをリリースしましたが、2018年ものは両方混ぜ、1アイテムのみのリリースです。一般にはメオのクロ・ド・ヴージョと言いますと混ぜたこちらです。
クロ・ド・ヴージョと言うワインは非常に不思議なワインでして、上部、中部、下部と混ぜて造ると非常にバランスに優れたクロ・ド・ヴージョらしい仕上がりになると言われていますが、クロ・ド・ヴージョの上部は、
「ミュジニー」
「グラン=ゼシェゾー」
に接し、「エシェゾー」とは隣接していますので、その位置により結構に違った個性になる訳でして、メオさんも微妙な違いを認識しているからこそ、収穫量を確保できた時には2つに分けてリリースしているのだと思います。
いずれの区画も上部で、ミュジニーとグラン=ゼシェゾーが目の前ですので、素質は物凄いものが有ると想像はたやすいですよね。今回はコルトンを開けてしまいましたので、来年こそは久しぶりにクロ・ド・ヴージョを開けたいと思っています。
評価も95ポイントラインですので非常に高いです。また、クロ・ド・ヴージョと言うワインはある意味、早飲みの出来るグラン・クリュの一つですし、しかも長く寝かせるとそれまで見え辛かった個性をも覗かせてくれる、実は非常に素晴らしいワインなんですね。昨今は瞬殺ですが、ミュヌレ=ジブールのクロ・ヴージョなどは本当に売れなくて・・エシェゾーもそうでしたが・・飲んで販売していた位です。リュショット=シャンベルタンはすぐに無くなるのにこの2つは全然売れませんでした。どんなに「旨い!」「安い!」と連呼しても売れなかったんですよね。
まぁ、ミュヌレ=ジブールのクロ・ド・ヴージョも最上部でして、メオさんの畑のすぐ傍ですので・・ミュヌレ=ジブールのクロ・ド・ヴージョの素晴らしさは今もアリアリと脳裏に浮かんできます。半面、ちょっと野暮ったかったのがルーミエさん・・でした。ルーミエさんは最上部にも区画が有りましたが中~下の畑が主だったことも有ったでしょうか。今はローラン・ルーミエさんがリリースしていますが、時代は異なるものの今のローラン・ルーミエさんのクロ・ド・ヴージョの方が出来は良いように思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】 2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2016年ものはブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】 さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。ですのでメディアの評価が見つかったものを掲載いたします。ドメーヌものとネゴスものの差は無いと思っていただいて結構です。
■Richebourg
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Advocate 93-95 Points
■Clos Vougeot
Jhon Gilman 92 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 92-94 Points
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Advocate 89-91 Points
■Echezeaux Grand Cru
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-95 Points
Advocate 93-95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Aux Brulees
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 94-97 Points
Burghound Allen Meadows 93-95 Points
Decanter 95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Les Chaumes
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 89-91 Points
Burghound Allen Meadows 90-92 Points
Advocate 90-92 Points
■Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
■Vosne-Romanee
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Murgers
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Boudots
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 90-93 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 91-93 Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【中々飲めないワインでは有ります。】
メオが持つ目が眩むような珠玉の畑にあって、しかもグラン・クリュであっても何とか手が出るのがクロ・ド・ヴージョでした。つい最近まで2002年とか2000年とかが売れずに残ってましたが、
「何で売れないのかな?」
と・・思ってましたよ。
因みに、ジャン・タルディが耕作していたグラン・モーペルテュイが帰って来ていますし、その他にもシャトー(プレ・ル・セリエ、プレ・ル・シャトー)の真下の区画も有るようで、このクロ・ド・ヴージョには幾つかのラベルが有ります。どう違うのか・・判りませんので、ぜひとも同じヴィンテージを全部一遍に開けてみたいものです。
このクロ・ド・ヴージョ2014年は、ベタンヌも19/20Pointsと非常に高い評価ですし、ティムさんも97Pointsとベタボメ状態、バーガウンドが少し冷静・・と言った評価のようです。
● 2022 Echezeaux Grand Cru
エシェゾー・グラン・クリュ
【ついに95点オーバーの帯域に入って来ました!】
■当主ジャン=ニコラ・メオのテイスティングコメント
ブラックベリーのような黒い果実の香り、アニスやスモークの香り、樽熟由来のパイ生地やカスタードクリームの甘い香りなど、まるでお祭り状態で様々な香りに魅了される。口当たりはとっつきやすく豊かでがっしりとしているが、厳しさや固さは全くなく、一貫して濃密な味わい。酸味がフレッシュさと長いアフターをもたらしている。特有の力強さとアロマ、例年よりも開いていてフレッシュなワインが好きならばすでに飲めるような味わいではあるが、熟成させるなら2033年までは待ったほうがいいだろう。
-----
【ヴィノス94ポイント、ティム・アトキン93ポイントと順当です!アンリ・ジャイエゆかりのグラン・クリュです。】
これも非常に興味のあるワインです。ジャイエのエシェゾーはリーズナブルだったので、クロパラよりも飲んだ回数は多いかもしれません。まぁ、何度も書いてますのでシツコイですが、某エージェントさんに飲ませてもらった1984年のジャイエのエシェゾー・マグナムの・・・肉無しで骨と皮だけの味わいが、今も脳裏に浮かびます。
「・・ワインって・・ホント、すげ~なぁ・・」
と思ったのを覚えていますよ。骸骨だけでも様々な感情を呼び起こしてくれます。
このワインは・・と言うよりもこの区画の葡萄の個性は・・と言った方が近いと思いますが、結構に硬めに出るんですね。骨格に薄い肉と皮が有る・・それが時を経て肉が筋肉を膨らませてくる訳です。そしてもっと時が過ぎると、先の1984年もののような感じになってくる・・それでもその時の葡萄が持っていた精妙な酸とミネラリティの残滓が織りなす心を揺るがす味わいが有る・・そんな感じでしょう。
乾いてやや肉薄の味わいに、無理に肉を乗せても違和感が残る訳ですが、そんなエシェゾーは結構多い・・それが今の人気に響いているのかもしれません。しかしながら、ちゃんとしたエシェゾーはやはり美味しいものです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】
2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer
●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time
●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【エシェゾーの持つ重さをやや軽めに、赤味とエレガンスを加えたのがこの畑!?ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】
■Richebourg
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Advocate 93-95 Points
■Clos Vougeot
Jhon Gilman 92 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 92-94 Points
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Advocate 89-91 Points
■Echezeaux Grand Cru
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-95 Points
Advocate 93-95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Aux Brulees
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 94-97 Points
Burghound Allen Meadows 93-95 Points
Decanter 95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Les Chaumes
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 89-91 Points
Burghound Allen Meadows 90-92 Points
Advocate 90-92 Points
■Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
■Vosne-Romanee
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Murgers
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Boudots
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 90-93 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 91-93 Points
エシェゾーの持つ重さをやや軽めに、赤味とエレガンスを加えたのがこの畑・・かな・・と思うんですね~・・これも飲んだことが無いので・・すみません。
しかし、このレ・ルージュ・デュ・バと言うリューディは、あのセシル・トランブレーのレ・ルージュ・デュ・ドゥスュの下部に有る、グラン・クリュ・エシェゾーを名乗れるリューディなんですよ。
セシルのテイスティングを毎年やっていたんですが、まぁ・・あのレ・ルージュ・デュ・ドゥスュの荘厳さったら半端なく、滅茶美味しいんですね。レベルの違う美味しさなんです。
そんなことから考えると、このレ・ルージュ・デュ・バは、よりエシェゾー(・デュ・ドゥスュ)に近い大きさを持ったワインで有ることが想像されますが、同時にレ・ルージュ・デュ・ドゥスュの赤く輝く美味しさも内包しているんじゃないかとも思います。
因みに2014年メオにハマってしまったと思われるイギリス人MWのティム・アトキンさんは96Pointsと、完全に弾けちゃってます。フランスのベタンヌさんちでは、ちょっと冷静になれよ・・みたいな感じで17/20Pointsですが、テイスティングするタイミングで結構変わっちゃいますからね。少なくとも、かなり良いワインで有ることは間違いないでしょう。
● 2022 Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・オー・ブリュレ
【言わずもがなのオー・ブリュレです!】
■ ジャン=ニコラ・メオさんのコメント
チャーミングで開いた香り、赤や黒いフルーツ、特にコケモモを連想させる。洋菓子のクリームのような甘い香り、プロヴァンスのハーブのようなニュアンスがフレッシュさと複雑さを感じさせる。凝縮しつつも包み込むような口当たり、エネルギッシュでとても長い余韻。アフターの最後に少し固さを感じるが、それでも感動的でよだれが出てくるほど。力強さとバランスが共存した伸びのある味わいだがやはり熟成させたほうが良いのは間違いなく、2028年~2035年に理想的な頃合いがやって来るだろう。
ブリュレは良いですよね~・・昔はこのワイン、売れずに残ってました・・。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【アンリ・ジャイエが造っていた希少なリューディの内、もっともリーズナブルなグラン・クリュでしたが・・もう上がる一方になってしまったようです。】
今までは、
「滅茶お得ですから・・いかがですか?」
とお話しして販売していたレ・ブリュレです。リーズナブルでしたよ・・まぁ、今までが特売だったと思うしかないのでしょう。
noisy 的には、この畑の名前の通りのニュアンスを持つこのワインが大好きで、アンリ・ジャイエのニュイ=サン=ジョルジュとレ・ブリュレは大好物でした!結構・・高くなりましたが、それでもクロパラに比較したらとんでも無く安く見えます。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【・・来ましたね・・ついに!・・ようやく世界も気付いてくれたか・・とも思ってしまいますが、ブリュレもクロ・パラと同様、上値98ポイントです!】 まぁ・・メオさんのレ・ブリュレは売れ行きが良く無いったら、呆れるほどだった・・です。クロパラやリシュブールは即完売なのにレ・ブリュレはいつまでも残っている・・そんなイメージです。実は滅茶素晴らしいのに・・いつも書いているので煩いと感じていらっしゃった方も多いかと思いますが・・。
そもそもレ・ブリュレ、大好きですし、ジャイエ絡みのこの畑のメオさんのワインが悪い訳が無い・・。(因みにまだ飲めていませんがもしかしたら飲める可能性が有ります。)
ジャスパー・モリス氏98ポイント、ヴィノス(おそらくニール・マーティン氏?)97ポイント、アドヴォケイトはケリーさんかな?96ポイント、それにメドゥズ氏も95ポイントなどなど、ほとんどクロパラと一緒じゃないですか!・・
因みにクロパラは、ジャスパー・モリス氏上値98ポイント、ヴィノス97ポイント、アドヴォケイト96ポイント、メドゥズさん96ポイントですから・・あ、デカンター誌が97ポイント付けていますが・・。
価格はクロパラの半分・・と来ますと、いきなり脚光を浴びてしまうかもしれません。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ヴィノス96ポイント、ティム・アトキン(デカンター)95ポイントと過去最高の評価!・・普通にリシュブール並みと言って良いでしょう!】 これは飲みたいですね~・・まぁ、ジャイエのレ・ブリュレとは相当に異なるかな・・と思いますが、ある意味、ヴォーヌ=ロマネの1級の中では特徴の濃い部類のワインの一つだと思うんですね。
しかも94~95Pointsラインだった2017年ものですが、確実に1ポイントアップで95~96Pointsラインに上がって来ています。
しかも・・何故か売れ残こることさえあるのがこのレ・ブリュレです。2017年ものってどうだったか・・今年の4月まで売れ残ってましたね。もしご予算が捻出できるようでしたら、このレ・ブリュレは相当にお買い得なんじゃないでしょうか。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】 2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【神様が造るワインの中でも一際輝いていた・・と、個人的に思えるクリマです!】【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】 さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。ですのでメディアの評価が見つかったものを掲載いたします。ドメーヌものとネゴスものの差は無いと思っていただいて結構です。
■Richebourg
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Advocate 93-95 Points
■Clos Vougeot
Jhon Gilman 92 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 92-94 Points
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Advocate 89-91 Points
■Echezeaux Grand Cru
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-95 Points
Advocate 93-95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Aux Brulees
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 94-97 Points
Burghound Allen Meadows 93-95 Points
Decanter 95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Les Chaumes
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 89-91 Points
Burghound Allen Meadows 90-92 Points
Advocate 90-92 Points
■Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
■Vosne-Romanee
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Murgers
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Boudots
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 90-93 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 91-93 Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【中々飲めないワインでは有ります。】
メオが持つ目が眩むような珠玉の畑にあって、しかもグラン・クリュであっても何とか手が出るのがクロ・ド・ヴージョでした。つい最近まで2002年とか2000年とかが売れずに残ってましたが、
「何で売れないのかな?」
と・・思ってましたよ。
因みに、ジャン・タルディが耕作していたグラン・モーペルテュイが帰って来ていますし、その他にもシャトー(プレ・ル・セリエ、プレ・ル・シャトー)の真下の区画も有るようで、このクロ・ド・ヴージョには幾つかのラベルが有ります。どう違うのか・・判りませんので、ぜひとも同じヴィンテージを全部一遍に開けてみたいものです。
このクロ・ド・ヴージョ2014年は、ベタンヌも19/20Pointsと非常に高い評価ですし、ティムさんも97Pointsとベタボメ状態、バーガウンドが少し冷静・・と言った評価のようです。
● 2022 Vosne-Romanee 1er Cru aux Cros Parantoux
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・オー・クロ・パラントー
【ついに・・XX万円を超えました・・】
いや・・驚きました。2014年ものはまだ5万円ほどだったですし、リシュブールはずっと上の存在でした。これも時代なんでしょうか・・。noisy は、ジャイエのクロパラが4万円を超えたのを聞いて・・
「・・流石にそこまでは付いていけない・・」
と、90年台後半に感じて止めたんですね。
まぁ・・商売に・・いや、ワイン屋には向いてないのかなぁ・・と・・思ってしまいます。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【流石にこれは今年も飲めないと思いますが・・・】
飲みたいですね~・・2018年ものは海外メディアはルジェのクロパラより高い評価をしていましたから・・2019年ものはどうなるのかも興味津々です。何せ本当に出てこないワインですから・・買えたらラッキー位に思っていてくださいね。
■当主ジャン=ニコラ・メオのテイスティングコメント
赤や黒の果実の香りが強くシナモンや木苺、アニスの香りがアロマを補っている。口当たりはたっぷりとしていて素晴らしい存在感と包み込むような舌触りが香りから続く果実味をより際立たせている。アフターは少し緻密でミネラルを感じ、少し閉じた印象だが果実味はアフターまで残る。フレッシュなワインでハツラツとしており、繊細さもある。全く重苦しさはなく例年よりも飲みやすい。とは言え、数年は寝かせなければならないが、2030年ぐらいには開け始めてもいいだろう。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ティム・アトキン98ポイント、アドヴォケイト98ポイント、ヴィノス97ポイント、バーガウンド96ポイント・・何とリシュブール超え?!・・それにエマニュエル・ルジェも超えてる?!】
え~・・昔は3万円ほどで販売したような記憶がありますが、ここまで来ちゃいましたね・・。なんと・・こんなプライスですよ。ちょっと呆れています。
でもティム・アトキン(デカンター)、アドヴォケイトも98ポイントって・・ルジェの、あの直系のクロパラ2018年の前評価は、
・アドヴォケイト--97ポイント= メオ=カミュゼが上位
・ヴィノス--97ポイント= 同位
・ティム・アトキン--94ポイント= メオ=カミュゼが上位
と、完全勝利と言う訳では無いものの総合評価はメオ=カミュゼのクロパラの勝利です。
それに、メオのリシュブールも超えちゃってますよね?・・でも、ティム・アトキン氏とバーガウンドのメドゥズ氏に限っては、リシュブールが上です。
まぁ、つまりは、ここまで来るとまともな比較はできない・・と言うことでしょうか。
でも実のところは、
「ジャイエのもルジェのもクロパラは飲んでるが、メオのクロパラは入手さえできない」
のが現状でしょう。・・誰か飲ませてくれないかな~・・(^^; お早めにどうぞ。
以下は以前のレヴューです。
----
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】
2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer
●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time
●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【激レアです。】
非常に少ないメオ=カミュゼのクロ=パラントーです。2016年ものは各メディアとも上値で97Points とさすがに高いです。
現状、クロパラと言えばエマニュエル・ルジェさんとメオ=カミュゼさんの独占で、どちらもアンリ・ジャイエが開墾、造っていた畑です。ついつい、Clos と書いてしまうんですが、正確には Cros ですね・・完全に評価も価格もグラン・クリュ並みです。入手の叶う方は・・非常に幸運な方でしょう。ルジェのクロパラと並べて飲んでみたいものです・・。
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
● 2022 Richebourg Grand Cru
リシュブール・グラン・クリュ
【2021年ものリッシュブールはとんでもないポテンシャルを秘めている?】
当主ジャン=ニコラ・メオさんのコメント
開けたては香りを探しに行かなければ感じられないが、すぐに赤いフルーツや甘草、メンソール、スパイスなどの様々な魅力的なアロマが漂ってくるようになる。口当たりは言うまでもなく素晴らしく、肉厚で包み込むような味わいで食欲がそそられる。活力溢れる余韻がとても長く続いて感動せずにはいられない。長熟なワインなのは間違いないが、すでに満足感を与えるような複雑さを兼ね備えている。2026年から飲めるようになりそうだが、2035年までは何ら心配することなく熟成するだろう。
ま~・・高くなってしまいましたが、想像したよりも安く済んだと・・思っています。
そもそも・・かの神様アンリ・ジャイエのリシュブールなど、そうやすやすとは飲めなかったです。クロパラは結構・・飲みました。noisy はニュイ=サン=ジョルジュ村名、大好きでした。
その、まさにアンリが最も大事に思っていたリシュブールの畑が、今はメオ=カミュゼの最高のワインとしてリリースされている訳ですが、最高のヴィンテージとしてリリースされた2020年ものと、今回の2021年ものを、
「多くの海外メディア自身での評価点の比較」
をしてみました。前者が2020年、矢印の右側が2021年です。
Tim Atkin 98 Points -->98 Points
Vinous 96~98 Points -->94~96 Points
Jasper Morris 94~98 Points -->95~97 Points
John Gilman 97 Points -->95 Points
Wine Advocate 95~97 Points -->93~95 Points
Burghound 94~97 points -->94~96 points
どうでしょう?・・ティム・アトキンさんだけが、98ポイントで同点、他のメディアは1~2ポイント、2020年ものから下げていますね。
この結果を見て、下げたメンバーを見るとやはり・・たっぷりとしていてアルコール分が出ていて、濃密だと高く付けるんじゃないかと・・思ってしまいます。
ですが、彼らのコメントを読んでみると(ここでは書きませんが)、例えばジョン・ギルマン氏は、
「飲み頃期間 2035~2100」
と言う・・一見バカげたようなほどに長い期間を想定していらっしゃる方もいます。因みにティム・アトキンさんは2025~2050と言う飲み頃期間でした。
そして評点は判りませんが、バーガンディ・リポートのビル・ナンソンさんは、
「うわ~・・新樽100パーセントは一体どこに消えたんだ・・?見当たらないぞ!とんでもないミネラルとフィネスで測量不可能だ・・<中略>それにしても物凄いワインだ・・」
とまぁ・・絶叫が聞こえて来そうなコメントを残しています。
やはりこのワインは・・特別ですね。エレガンス、フィネスが第一義のリッシュブール!・・飲んでみたいものです。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【2020年ものは2019年もの以上?・・もしくは同等か?】
何と、価格トップの座をクロパラに譲ったリシュブールです。びっくり・・です。ジャイエを引退に追い込んだリシュブールが、その座をクロパラに奪われるなんて・・何という「因縁」なのかと思ってしまいました。
しかし・・上がりましたね。ジャン=ニコラが「2020年は最高のヴィンテージになる可能性がある」と言っていますし、2019年ものよりも高く評価した海外メディア勢が多いです。
2019年ものを99ポイントと評価したデカンター誌の評価が見当たらなかったのは残念ですが・・それでも海外メディアの評価は、
「クロパラよりも高い!」
と言えます。
何という時代になったのか・・凄いですね・・。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【なんとデカンター誌は99ポイント!・・最高の出来になったようです!】
ま~・・2019年のブルゴーニュは、本当に旨いです・・noisy も誘惑に負けて、全く数の無いメオのヴォーヌ=ロマネを開けてしまいましたが、やっぱりヴォーヌ=ロマネって・・
「すっごい素敵!」
なんですよね~・・痺れちゃいます。
でヴォーヌ=ロマネの神髄、トップ3と言えば・・ロマネ=コンティ、ラ・ターシュ、リシュブールのグラン・クリュになるかと思います。勿論、クロパラを上げる方もいらっしゃるでしょうし、今ならラ・ロマネを上げる方も・・。それでも神様を引退に追いやった因縁の畑のワイン・・がこれですから・・はい。
デカンターの99ポイントは凄いですが・・
「100点にしなかった・・1点引いた理由を判りやすく簡潔に述べよ!」
といつも思ってしまいます。ご検討くださいませ。
■当主ジャン=ニコラ・メオのテイスティングコメント
香りはクロパラントーに似ているが当然違う点もあり、赤や黒の並外れた香り、樽熟由来のスモークや焦がし香、そこにクロパラントーでは感じられなかったスミレや牡丹のフローラルな香りも感じられる。口当たりが厳しく固いのはいつものことで、ストラクチャーはアフターまでしっかりしている。物静かでがっしりとしたワインで様々な側面を感じさせる。このワインが持つ繊細さと複雑さが出てくるまで、最低でも2032年までは待つ必要があるだろう。
以下は以前のレヴューです。
-----
【何とバーガウンド97ポイント!アドヴォケイト、ティム・アトキン、ヴィノスが96ポイント・・これ、覚えておいてください。】
あのアレン・メドゥズも97ポイントと凄い評価のリシュブールです。その他のメディアも96ポイントが普通・・ですので、相当に素晴らしいのは間違い無いでしょう。
そしてあのクロパラもついにリシュブールと同じ価格にジャンプアップしていますが・・バーガウンド97、その他のメディア96ポイントと言うリシュブールの評価とほぼ同様の評価を得ています。
ただし、ここの点付けの順位がメディアで結構違ってまして、ちょっと面白い結果になっちゃってます。詳細はクロパラのコラムをご覧くださいませ。
例えば2017年ものの最高評価は96ポイント止まりでしたので、2018年ものはそこからまた1ポイントほどは積み増したと言えるかな・・と思います。ここの近辺の1ポイントは確実に意味、理由が有るはずですので・・飲んでみたいですよね。
高くなってしまいましたが、海外はリシュブール、クロパラともに2000ドルからです。国内はそれでもまだリーズナブルだと言えるでしょう。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】
2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer
●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time
●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【神様が引退を決意するに至った至高のワイン!】
■Richebourg
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Vonous 95-97 Points
Jhon Gilman 96 Points
advocate 93-95 Points
元気だったアンリ・ジャイエが引退する・・と言うニュースは世界を駆け巡りました。・・でも何故かその発言後も毎日畑に出て仕事をしているので、みんな安心していた訳です。なので、引退発言後も彼のワインが高騰することは有りませんでした・・しばらくの間は。
結局・・なんで引退宣言したかと言うと、どうやら・・
「リッシュブールを造れなくなったから」
のようです。メオ=カミュゼに収穫折半契約を切られた・・んですね。・・まぁ、その言い方は良く無いのかもしれませんが、結局引退宣言をしてメオ=カミュゼの顧問になる訳です。どうしても・・リッシュブールが造りたかったんでしょう。
なので、ジャイエが健在だった頃のメオのリッシュブールは言うことが無い仕上がり・・?と言って良いかどうか・・それほどは飲んではいませんので言い切れません。(順*さんが冷蔵庫から出してくれた90年のリッシュブールはイマイチだったな~・・)
いずれにしましても銘品です。誰もが欲しいワインの一つです。アンリ・ジャイエも造りたくて仕方が無かったワインでも有ります。それは、ロマネ=コンティ、ラ・ターシュと続いた場合のヴォーヌ=ロマネの至宝だからで有り、ロマネ=コンティ、ラ・ターシュは神様と呼ばれながらも決して造ることが出来ないという宿命をも持っていた訳です。
ご検討くださいませ。
● 2022 Corton-Charlemagne Grand Cru (Frere et Soeur)
コルトン=シャルルマーニュ・グラン・クリュ
【相当・・良さそうです!・・評価もルーミエさんのコルトン=シャルルマーニュと全く同じ、93~95 ポイント!】
■ ジャン=ニコラ・メオさんのコメント
白い花や桃の種のような甘い魅惑的な香り、ヌガーやバニラなどの樽熟由来の香りも感じられる。アロマの側面からはチャーミングで良く成熟したとても愛想の良い印象を感じる。口に含んでみるとハツラツとしていて感動的な口当たり、押し寄せるレモンやグレープフルーツの砂糖漬けのような柑橘系果実のニュアンス。フレッシュで甘酸っぱいアフターが延々と唾液を分泌させる。しかしながら、現状は香りと味わいに開きがある。ワインの芯に少し固さがあり、丸みとトロみを帯びてくるまで少し時間が必要。恐らく5~8年くらいで”らしく”なってくるだろう。
コルトン=シャルルマーニュは、おそらくその内包しているミネラリティの多さ故でしょう・・評価はモンラッシェ系よりも一段低いと思っていて間違い無いと思います。
こちらもジャスパー・モリスさんは、ルーミエさんのコルトン=シャルルマーニュと全く同じ評価で93~95 ポイントなんですね。アン・シャルルマーニュの畑もルーミエさんの畑のすぐ傍だそうで・・なんだか、シャンボールの1級レ・クラも全く同点でして・・この2つのドメーヌ、何か・・有りますかね・・(^^;; ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【非常に良いヴィンテージになった可能性が有ります!】
数が無くて飲めないので・・「ワイン評論家の評論家」・・みたいな立ち位置で言いたい放題させていただければと思います。
ジャスパー・モリス氏は2019年ものの91~95ポイントから下値を1ポイント上げ、92~95ポイントと評価していまして、ある意味・・
「2019年よりも2020年ものが上」
としているのが判ります。彼の場合はやる気になったアイテムはボンと上がりますが、そうでないとドンと下がり・・アペラシオンを見て評価しているような感じに取れる時も有りますが、このワインに関してはそれは無いようです。
それよりもバーガウンドの評価が良いのが・・何とも素晴らしいです。上値の94ポイントはアドヴォケイトと同様では有りますが、バーガウンドは結構に渋い評価で有名ですから、1~2ポイントの上積みを見た方が良い・・そうするとジャスパー・モリスさんとほぼ同様になります。
まぁ・・グラン・クリュ・コルトン=シャルルマーニュと言う畑自体の評価が他のグラン・クリュに比較すると低いので95ポイント止まりとなっていますが、
「いずれD.R.C.のコルトン=シャルルマーニュの存在が、畑の格を押し上げる」
と言う流れになるはずなので、
「今はまだ非常にリーズナブルな白ワインのグラン・クリュである」
と思っていてください。
何度も書いてますが、南西向きのアン・シャルルマーニュは南向きのル・シャルルマーニュに比較すると昔から余り高い評価では無かったんですが、今はもうそのような見方は誰もしないと思われますし、十数年を経過した1980年台の完熟したルーミエさんのコルトン=シャルルマーニュ(アン・シャルルマーニュ)の余りの美味しさにnoisyもひっくり返ったことが今でも思い出されます。
ただしある情報では、2020年のこのコルトン=シャルルマーニュは2つの区画からのブレンドと言うことです。ひとつはラドワにある区画、もうひとつはル・シャルルマーニュの東に接するレ・プジェとのことで、まぁ・・これでコルトン=シャルルマーニュを名乗れるのかどうか・・noisy には判断出来ませんが、ラドワの区画のグラン・クリュの葡萄の割合いが少なければ可能なのかな?・・いや、この辺りは微妙ですがちょっと面白いでしょう?・・因みに赤のコルトンで最も秀逸なのはラドワ側の畑・・と言う説も有り、noisy的にはそれを支持しています。ご検討くださいませ。
【ジャスパー・モリス氏は91~95ポイント! noisy は飲めませんでした!】
2019年のメオの白はどれも絶品でした。テロワールも判りやすく伝わって来ましたし、何よりとても健康的で美しく、柔らかさが前面に出ていて、ミネラリティも豊富、シャルドネは粘性が有り、複雑性も凝縮感もエレガンスに包まれていました。
ジャスパー・モリス氏は上値95ポイントと、まあまぁの評価・・でした。冒険はしないなぁ・・と思いましたが、赤の方の評価では結構弾けてましたから・・白は自重したか、それとも硬かったか?・・
noisy 的には相当にシャルドネは良かったので、もう少し加算されても良かったのかな?と思いますが、何せ数が無いのでメディア評価も他には見当たりませんでした。是非お早めにご検討くださいませ。
■ メオさんのこのワインのレヴューです。
香りは控えめではあるがエレガントで樽香由来の甘い香りとスモークやアニスの香り、エキゾチックな果実の香りに青い草の香りもあって食欲をそそられる。香りからはまだ時間がかかる印象を受けるが口当たりは丸くリッチでオイリーな舌触り、アフターはハツラツとしているが凝縮感もあってとても飲みやすいというわけではない。繊細で気品があり、余韻も長く複雑さもある。最低でも3~4年は寝かせたいが、出来ることなら2028~2030年まで待ったほうが良いだろう。
以下は以前のレヴューです。
-----
【こちらも飲めずにすみません!】
最高ですと2013年ものが95点と、Wine Enthusiast で評価されているようです。元は葡萄のジュースを買っていたものを、メオの配下の者たちが、「それっ」とばかりに畑仕事をしているので、
「ドメーヌ同様」
のワインに仕上がっているようです。
そんなワインですので当然ながら数は無く、中々に飲める機会に出会いませんで申し訳ありません。おそらくアン・シャルルマーニュ辺りの畑と思われますので、ルーミエさんと同じですね。ご検討くださいませ。
● 2022 Bourgogne Haut-Cotes de Nuits Blanc Clos Saint-Philibert Monopole
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ブラン・クロ・サン=フィリベール・モノポール
【ボーヌの偉大なシャルドネに比類しうる見事な出来映えです!めちゃエレガントなのに・・芯はズ太い味わいです!】---以前のレヴューを使用しています。

noisy には・・このクロ・サン=フィリベール、
「・・樽っぽいが図太く、3年置いたら美味しくなる・・」
と言うようなイメージがずっと有りました。なので、どうしてもその時に鼻に入ったバリックのフレーヴァーが・・今でもアリアリと思い出されるような感じなんですね。
で、2019年のクロ・サン=フィリベールをテイスティングしますと、昨年の2018年もののイメージと一緒に脳裏を彷徨っているのは、その「樽臭い・・」感じ。
その古いイメージを全く吹き飛ばしてしまう程に、ピュアでミネラリティに溢れ、ほんのりとナチュラルさの漂う・・
「・・あれ?・・ボーヌの美味しいシャルドネ?」
と勘違いさせるに違いないほどの仕上がりなんですね。
思わず唸ってしまいますよ・・先日も、某ドメーヌのシャブリ・グラン・クリュ・ブーグロをテイスティングさせていただきまして・・いや、悪くは無い・・そこそこには美味しいんだけれど、
「これ、ブーグロ・・グラン・クリュすか?」
と・・そのエージェントさんが聞いたら眉間にしわがよってしまうに違いないような独り言が出てしまいました。
まぁ・・noisy は、おべっか を上手く使えない不器用で正直な人間ですんで、それで随分と苦労してきた訳ですが・・治りませんね。三つ子の魂何とやら・・です。
ですが、このクロ・サン=フィリベール・・2018年までも滅茶美味しかったですし、神懸かって来たと書いたような気もしますが、2019年ものはあっさり超えてます。完成された美味しさ・・と言えるかと思います。是非お楽しみください!・・コート・ド・ニュイでこれほどまでの白ワインが造れるんだと言う、良い証拠です。お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
-----
【神懸かり級!!・・呆れるほどに素晴らしいです!これを飲まずにブルゴーニュの白を語れない!・・と思ってしまうほどです!】
素晴らしい・・本当に心が洗われるような・・と言うか、ワインの持つ魂と言うか、そんな言葉では表わせないような「存在」とか「存在感」が、一口飲み終えた後も、いつまでも「そこにある・・続いている」と感じさせられてしまう・・そしてそれが全く嫌味も無く、心地良さが持続していることに驚かされるワインでした。
これが2018年のメオのドメーヌものの真骨頂なのかどうかまではまだ判りませんが、この「クロ・サン=フィリベール」を飲めば、昨今のメオ=カミュゼがどれほどの「存在感」を見せるのかは間違いなく理解できると思います。
ジャン=ニコラ・メオさんはこのワインについてこんな風に語っています。
「火打石のような還元香も少し感じられるが、白い果実を彷彿させるような素晴らしい香りが圧倒的。オイリーな口当たりと緊張感のある酸味、繊細でバランス良くまとまってはいるが余韻に少し固さを感じるので2022年まで待ったほうがより本来の味わいを楽しめるだろう。」
いやいや・・今から飲んでも大丈夫ですって・・。呆れるほど美味しいですよ。
冷ややかな酸と適度に引き締まったボディからのテクスチュアはオイリーさをほんのり感じさせながら喉に落ちて行きます。繊細でナチュラルでピュア。ちょっと氷を連想させるような冷ややかでキラキラした酸と透明なミネラリティが・・おそらくたっぷり有るははずなんですが、余りにバランスが良過ぎて、しかも「キュッ」と氷のカプセルのようなものに閉じ込められているようなニュアンスで喉を通り過ぎて行きます。僅かな粘性が残像を残しつつ・・です。
まるでボーヌの偉大なシャルドネのような振る舞いを見せますが、決して崩壊までは行かず、その美しい姿を保持したまま最終局面を迎えます。そして無くなる・・・いや、無くならない!・・いつまでもずっと・・超高質な締まった柑橘やミネラリティを延々と感じさせ続けるかのような振る舞いなんですね。
これにはま~・・ぶっ飛びました。今まで飲んだクロ・サン=フィリベールで最高でしょう。
抜栓直後はわずかにバリック由来の香りが分離されて感じますが、良いところ・・その時間は5分ほど。そこからはドメーヌ・メオ=カミュゼのマジックタイムに突入です!
購入できた方は非常にラッキーだと思います。「呆れるほどに旨い!」です。是非飲んでみて下さい。超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【今回の2017年ものは飲めておりませんが、ACブルの仕上がりを見る限りにおいて、かなりの良い出来が想像されます。以下は以前のレヴューです。】
【この感性!・・昔のメオ=カミュゼのイメージはすでに無いと言えます!ベストなタイミングでの収穫がこのエレガントな味わいを生み出す第一義的要因でしょう!】
近年のメオ=カミュゼのワインには驚かされることが多いですが、このジャン=ニコラご自慢のモノポール、クロ・サン=フィリベール2015年の味わいにも驚かされました。
どんどんエレガンス重視のブルゴーニュワインらしいピュアな味わいに邁進しているのは判っていましたが、クロ・サン=フィリベールは人気商材なので、ワイン屋でもたまにしか飲めないんですね・・。
そもそも昔の(10年も前位の)クロ・サン=フィリベールのイメージと言えば、過熟気味に収穫されバリックを利かせた大柄なもの・・リリース直後は樽のニュアンスがワインから浮いて感じられ、やや甘味を感じるものなので、3~5年寝かせると一体化し、ボーヌの大柄なシャルドネに似せた味わいになるが、ややもするとローヌの白ワイン的に成りがち・・みたいなものでした。
まぁ・・そんなイメージはもう全く感じられません。天候が良いとブルゴーニュらしい酸は徐々に失われ、糖分が多くなります。そんな過熟気味の葡萄を醸造すると、当然ながらアルコール発酵しなかった糖分が甘味として残ります。つまり、酸は弱めで少し甘いバランスのワインになります。そこにバリックのニュアンスが加わる訳ですね。
それはそれで美味しいんですが、やはりリリース直後は「樽臭い」感じになってしまいますし、やや甘味に頼った構成にならざるを得ません。
2015年のクロ・サン=フィリベールは、ベストのタイミングで健康な葡萄が収穫できたと思える優れたバランスの酸とドライな味わいを持ち、非常にピュアで美しいです。
どうやってもどう似せてもボーヌのシャルドネのような味わいバランスにはならないんですから、クロ・サン=フィリベールはクロ・サン=フィリベールとしての真の姿を見せよう・・と言う感覚なんじゃないかと思うんですね。
しかも2015年は全てにおいてバランスが良い・・酸の量・バランス・美しさは総体のバランスに直に影響します。それでいて、まるでバリック臭さは無く、そのピュアな美しさを汚していないです。
冷ややかな果実酸とドライな味わいからこそ、真の姿が見えてくる・・これは非常に美味しいし、オート=コートの実力もしっかりと見えると思います。
また、ジャン=ニコラの2015年ヴィンテージの総評にも書かれています(ドメーヌ説明欄)が、黄色文字の部分・・非常に印象的です。
この部分は noisy も常に感じているので、コラムのアチコチでも記載していますが、プロ、アマ問わず、
「直近の味わいしか切り取れない、受け取れない感覚」
の持ち主が非常に多い・・と言うことですね。
その上で美味しかったとか旨くないとか・・言ってる訳ですが、まぁ、アマならそれもまだ良いですが、プロがそれじゃぁいかんだろうと・・遺憾ですと・・言いたい訳です。
アマでも、そのような飲み方しかできないとするなら、ワインの楽しみの半分以上を最初から捨てていることになります。
「ポテンシャルを測る飲み方」
をお勧めします。
これについては時折書いていますので、敢えてここでは書きません。重要なのは、そのような飲み方が出来ることで、
「あの時は全く美味しく無かったのに、15年後にたまたま飲んだら・・滅茶苦茶凄かった!」
と言うようなことにはならないんですね。下手をすると・・
「そうか・・15年前に飲んだワインはコンディションが悪かったんだ・・」
などと思い込みかねないんです。
そんなことは無いとは言えませんが、そのように人間は自己弁護の思考回路が自動的に働いてしまいますから、延々と同じことを繰り返すことになり、結局、
「ワインの楽しみの半分以上を得られないままのワインファン」
になってしまいます。それは不幸なことですよね。
ジャン=ニコラも、そんなプロの批評家たちを散々見て来てウンザリしているんでしょう。noisy も・・まぁ上から目線で申し訳ないが、そんな印象を受けることは非常に多いですし、そんな批評家のコメントは全く参考にしないようにしています。
皆さんも、noisy を信じるとか信じないとか・・と言うレベルの話しでは無く、せっかくのワインを楽しめるような飲み方をされると良いんじゃないかな・・と思います。まぁ、noisy のように、電子レンジで「チン」してしまったり、砂糖を入れたり塩を入れたりは、しない方が良いですが、少なくとも、
「・・ん?・・やや硬いか・・?noisy はそんなこと言って無かったぞ・・。じゃぁ、取って置きのリーデル・ソムリエ・ブルゴーニュ・グラン・クリュでも使ってみるか?」
とか、
「・・ん?・・もう若いフレーヴァーが無い?noisyは硬いかもしれないって言ってたっけ?・・もう死んでるか?・・じゃぁ、いっそのこと平底デキャンタに落としてぶん回してみて、それからロブマイヤーのワイングラスIIIに落としてみるか?それともIVが良いか・・?」
などなど、やってみることは沢山有ると思うんですね。もしくは、もう完全に終わってるだろうヴィンテージのシャルドネなどをワイン屋で見つけて来て、それを楽しめるように数日掛けて何とかしてみる・・とか。
もっとも、このクロ・サン=フィリベールは、そんなことをしなくても美味しく飲めますので、今のタイミングですと大丈夫です。言っておきますが、勿論ベストのタイミングでは無いし、やや硬いとは言えますが、
「それでも充分に旨い」
はずです。
今回は何と、マグナムも有ります。マグナムをドメーヌが造る・・と言うことは・・そう言うことです。自信があるんですね。プロの批評家が「2015年はノーマルの出来」と判断したところで、先行きの見えないプロが何を言おうと関係が無い・・のでしょう。是非ご検討くださいませ。お勧めします!相当に・・良い出来です。
以下は以前書いたコメントです。
━━━━━
【ジャン=ニコラ・メオ自慢のモノポールの白です。】 フィネスさん入れのドメーヌ・メオ=カミュゼです。このワインに関してはnoisy も何度もご紹介させていただいてますし有名ですから、ブルゴーニュ・ファンなら知らない人はいないと思います。オート=コートのクロ・サン=フィリベールは、メオ=カミュゼ自 慢の白ワインのモノポール(単独所有)で、やや樽の効いた風味が溶け込み始めると、ニュイの白で有りながら骨格の大きいシャルドネを堪能させてくれます。(シャルドネオンリーでは無いようですが・・)
ニュイの高級白ワインで最もポテンシャルとコストのバランスの良いワインと言え、このくらいの価格ですと10年前と全く変わらないかむしろ安いと言えるかもしれません。ヴォーヌ=ロマネの村からコルボアンの方に上がって行ったところにあるオート=コートの単独所有畑で、メオのワインの裏のエチケットは、▲に飛び出た地図が描かれている・・その▲部分の畑ですね。この畑を誇りに思っている証拠とも言えます。
メオ=カミュゼもドメーヌものになると超人気銘柄でありつつ高価格であること、そして、とてもピュアで生気溢れるアロマが特長ですが、昔は時にそれが行き過ぎてしまっていると感じられる場合が有ったことなどから、「突き抜けた人気」までにはなっていないようです。
noisy のこのクロ・サン=フィリベール・ブランの印象としては、
「ニュイの白ながら大柄。オイリーで樽の関与を上手く使用している。3~5年で大きく変わる。」
というものです。
ところが、メオ氏のコメントを見ると「いつもの年のような樽の関与が少なめ」と言っているように思います。なのでよりピュアなシャルドネに仕上がっているんじゃないかと・・想像しています。
よもや残らないだろうな~・・と思いつつ、残ったら飲もうと心に決めているワインでもあります。ご検討くださいませ。
● 2022 Bourgogne Cote-d'Or Rouge Hemisphere Nord
ブルゴーニュ・コート=ドール・ルージュ・エミスフェール・ノール
【キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼ2021の余りの美味しさに参りましたが・・この「ノール」もさほどは負けていないはずです!】
残念ながら手は出しませんでした。少ないとは言え、そこそこテイスティング出来たのはフィネスさんのご協力のお陰なんですが、それでもやはり僅少な入荷量は変わりませんから・・厳しいのは厳しいです。
ですがお陰で・・2021年もののブルゴーニュワインの傾向が見えて来ました。まぁ・・当てはまらない部分も当然あると思いますが、今のところ・・の判断と言うことで、何かの参考にされてください。
■コート・ド・ニュイのピノ・ノワール
濃く無く、決して薄くないバランスの良いヴィンテージ。2018年位の濃度でエレガンスと濃度のつり合い、果実感の強さ・・すべてにおいて満足できる。
■コート・ド・ニュイの白
全く悪くない・・どころか、かなり良い。
■コート・ド・ボーヌのピノ・ノワール
やや淡く、エレガントなヴィンテージ。強さは無く、比較的早飲み。造り手の度量が試されるし、ラッキー、アンラッキーも存在するかもしれない。
■コート・ド・ボーヌの白
良い。アペラシオン、畑により若干まだらな感じはするが、平均的かそれ以上の可能性有り。
コート・ド・ボーヌのピノ・ノワールはエレガントなので、造り手の度量がマスト条件だと思います。反対にニュイのピノ・ノワールはとても美味しい・・です。今のところ。
白については・・今のところは大外れが全く無いんですね。カミュゼのA.C.ブルなんぞ、めちゃ旨いですし・・まだご案内出来ませんが・・トマ・モレの2021年A.C.ブルも・・もしかしたら今までで最高じゃないかと思えるほどに完成度が高いです。
ですので、飲めなかったこの「ノール」は上記に当てはめますと、良い出来なんだと想像します。是非スッドと比較してご意見・ご感想などください。よろしくお願いいたします。
以下は以前のレヴューです。
-----
【理想のジュヴレ=シャンベルタン?・・「コート=ドールの北部分」を表現したA.C.ブルです!】---以前のレヴューを使用しています。
A.C.ブルゴーニュと言えば、ドメーヌものはほぼほぼ・・ドメーヌの屋敷近くのA.C.ブルの畑から造られるのが普通でした。現在でも例外は稀にあるとしても、基本的には何も変わっていません。
ですが、ネゴスだからこそ出来ること・・視野を拡げてみれば、
「コート=ドール(、もしくはコート・ド・ニュイの)北半分の表現」
をしたA.C.ブル規格のワインが有っても良いですよね?・・
しかも、それが単一な村で有る必要は無く、ジュヴレやフィサン、マルサネ・・・そして、良い畑で有れば、もしくはそのセパージュに必要であるなら、ブロションでも、ディジョンでも、面白い結果になるかもしれません。
で、この2019年ものの「ノール」ですが、飲んだイメージはまさに・・
「美しくバランスの良い、尖がって無いジュヴレ=シャンベルタン」
みたいな感じなんですね。
色も良いでしょう?・・官能的な色彩ですよね。ちょっとマルサネ、多めですか?・・みたいなイメージの色合いですが、その分、チェリッシュな果実感がしっかり有ります。その上で、フィサンのほんのり柔らかな、ちょっと白みの入ったミネラリティが支えに入り、ジュヴレ的な鉄っぽさがさらにその下で頑張っている・・そんなイメージを受けました。
バランスは本当に素晴らしく真ん丸なイメージ・・。キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼより重心が低く、そのためかジュヴレっぽさが有るものの、チェリーな果実もしっかり感じるバランスで非常に旨いです。スッドとの比較も楽しいと思います。是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
-----
【パーフェクトな出来だった2017年ものから2018年ものは何と3つのブルゴーニュワインへと大変身!単にA.C.ブルゴーニュでは無く、北、南、そして中央と言うテロワールの違いを表現しています!】
いや~・・楽しいですね~・・ん?
「・・面倒くさい・・」
いや、「比較」こそがワインの楽しみの神髄です。同じように見えても異なる・・そこが良いんじゃないですか。
だからもし2017年の、ほぼパーフェクトと表したブルゴーニュ・コート=ドールをお飲みになっているとするなら、ヴィンテージを無視して、
「ノール + スュッド + キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼ」
を飲んでいるとみなしたうえで、さらにこの3種のブルゴーニュ・コート=ドールを混ぜたものとほぼ同等とみなすなら、4種類の味わいをも楽しめる訳です。
まずはジャン=ニコラさんのコメントをいただきましょうか。上の写真です。
「ブルゴーニュ コート ドール キュヴェ エミスフェール ノール
BOURGOGNE COTE D'OR CUVEE HEMISPHERE NORD
Hemispere Nord(エミスフェールノール)とは「北半球」という意味で、コートドールの北側に位置するジュヴレシャンベルタン村の葡萄をメインで使用している。3つのキュヴェの中でもより緊張感とストラクチャーがあるワインで、フランボワーズやイチゴの華やかな香り、木苺やサクランボの野性的な香りも感じられる。たっぷりとした口当たりと余韻の緊張感、しっかりとしたストラクチャーと溶け込んだタンニンが感じられるコートドニュイらしい味わい。今でも十分美味しく飲めるが、2021年にはより素晴らしい味わいになっているだろう。」
一応ネゴスものの「ノール」です。お伝えしておきますが、ドメーヌものとネゴスものの品質的な違いは有りません。どちらもキッチリ造りこまれています。
ジュヴレらしいワインでした。フィサンも飲んでいますので比較すると、むしろこちらのノールの方がジュヴレには近い感じで、僅かにニュイ=サン=ジョルジュ風の美しい土のニュアンスを加えたかのようなニュアンスです。色はしっかりしていますが、やや不透明感のあるしなやかな石灰感と、ふんわり優しいタンニンがフィサンとの共通点です。全く甘く無いのに旨味がしっかり有って、その中に鉄っぽさや皮革の初期段階のアロマが感じられます。冷ややかで実に旨いです。

2つ目の写真はスュッド(スッド?)です。
メオさんはこのように述べています。
「ブルゴーニュ コート ドール キュヴェ エミスフェール スッド
BOURGOGNE COTE D'OR CUVEE HEMISPHERE SUD
2018年ヴィンテージはブルゴーニュコートドールルージュ(旧ブルゴーニュルージュ)を3つのキュヴェに分けて醸造。Hemispere Sud(エミスフェールシュッド)とは「南半球」という意味で、コートドールの南側に位置するポマール村の葡萄を使用している。3つのキュヴェの中ではチャーミングで軽やかな飲みやすい味わいで、熟したプラムやサクランボの華やかな香り、開けたてからとっつきやすく直線的な面もあるがアフターはとても繊細。ややタニックで粗さはないものの、瓶詰の影響でやや固くなっているので少し休ませたほうが良い。2021年から本格的に楽しめるようになるだろう。」
いや~・・ノールも柔らかいですし、このスュッドももう飲み始めて良いでしょう!めっちゃ美味しいですよ。ポマール村の葡萄ですか・・。noisy はヴォルネイかと思ってました・・いや、ポマールって判断も有ったんですが、正直なところはポマール プラス ヴォルネイかと。その位、ヴォルネイっぽさも有ると感じました。
明らかに「ノール」の風情とは異なる感じがしますが、むしろこちらの方が「キュッ」と締まっていてnoisy 的には好みです。美しいですね~。ヴォルネイ北のフルミエ、もしくはポマールの南のフルミエを連想させるニュアンスです。チェリー6割、プラム4割、ジュヴレほどの鉄分は無いにせよ、ほんのりと鉄っぽさを含みます。
これは美味しい!・・しかも価格もリーズナブルです。

3つ目はドメーヌものの「キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼ」です。これはもう・・ドメーヌもののヴォーヌ=ロマネそっくりです。・・因みにエチェンヌさんはご先祖でいらっしゃいますね。これもジャン=ニコラさんのコメントをご覧ください。
「ブルゴーニュ コート ドール キュヴェ エチエンヌ カミュゼ
BOURGOGNE COTE D'OR CUVEE ETIENNE CAMUZET
ドメーヌの創設者「EtienneCamuzet(エチエンヌカミュゼ)」の名前をキュヴェ名にしているこのワインは、ヴォーヌロマネ村近郊にあるドメーヌの所有畑で収穫された葡萄のみを使用。3つのキュヴェの中で複雑さと繊細さが際立つスペシャルキュヴェとして1つ上のランク付けと考えている。サクランボや黒い果実のアロマが心地良く、口当たりはとても柔らかく繊細で余韻が長い。タンニンはしっかりしているがワインに溶け込んでいて深みのある凝縮した味わいになっている。十分開いた味わいで複雑さと爆発力があり、ヴォーヌロマネの素晴らしいテロワールを垣間見せている。2021年から飲んでいいだろう。」
これはポテンシャルが素晴らしいです!まさにヴォーヌ=ロマネ的エレガンス、存在感、複雑性が有ります。もうすでにその資質は見事に表れて来ていますが、ノールやスュッドほどの柔らかみは出て来ていません。
まぁ、ドメーヌものとネゴスものの差は無い・・などと言っていますが、やはり「葡萄の質」は別です。そこには「畑の資質」が必ず入って来ますから。
昔はドメーヌもののパストゥグランがリリースされていましたが、2000年頃からは終売になっていまして、
「ヴォーヌ=ロマネ近郊のブルゴーニュクラスの畑の味わい」
をメオのワインから見つけることは出来なかったんですね。
しかしながらこのキュヴェ・エチェンヌ・カミュゼは違います。充実した味わいには、ヴォーヌ=ロマネ的な要素がしっかり詰まっています。これは・・1~2日ほどの放置で相当な良い感じになりますが、メオさんの言う通り「2021年から飲んでいいだろう」と言っておきたいと思います。
言ってしまえば、メオさんのドメーヌもののヴォーヌ=ロマネは1.2~1.3万円ほどしますから、まったくの半額ですね。村名では無いとしても、村名クラスの味わいは充分に有ると感じられますので、
「ヴォーヌ=ロマネのセカンド」
みたいな立ち位置との理解で良いと思います。
2017年までは、この3つが一緒になっていた・・と言えます。昨今はA.C.ブルも高価になってきていますが、
「新たな切り口でメオ=カミュゼがブルゴーニュを表現!」
し始めたと言えます。
楽しいワインの世界、是非「比較」でさらに深い部分へいらっしゃいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ほぼパーフェクト!!メオの理想がスッキリ見える素晴らしい味わいでした!・・しかも価格も値下げです!】
仕上がってますね~・・すでに滅茶美味しいです。しかも価格は下がって嬉しいばかり・・おそらくフィネスさんが税額が下がった分を還元してくれたのかな?・・と思います。
また、ワインの名称が変更になっています。新しいアペラシオン名で、「ブルゴーニュ・コート=ドール」だそうです。ブルゴーニュも北から南まで広いので、コート=ドール限定のアペラシオンです。
ちなみにメオさんは以下のように言っています。
ボージョレなど他の地方産のブルゴーニュワインと区別するために今年から制定された新しいアペラシオンで100%コート=ドール産の葡萄かつ100%ピノ・ノワールで造られたブルゴーニュ・ルージュ。赤や黒果実の様々な香りを樽香が絶妙に包み込んでいて、存在感のあるオイリーな口当たりでアフターに酸味が感じられる。バランス良くまとまった飲みやすい味わいで2020年ころから飲むことが出来るだろう。
いや~・・メオさん、今から飲んでオッケーですよ。それに、エチケットも少し変わっています。上にヴィンテージ表記の出っ張りが出来ました。
で、このコート=ドール他、下級キュヴェを飲んでみて思ったんですが、
「ジャン・ニコラ=メオの理想がしっかり形として見える!」
んですね・・。
どのキュヴェを飲んでも、彼の理想形を想像できてしまう・・んです。つまり、上級キュヴェが持つ「格上のエレガンス」が下級キュヴェにもしっかり現れているんです。
あの、素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級は、ロマネ=サン=ヴィヴァンを想像させるが如きエレガンスを発揮していました・・今までも。
ACブルゴーニュは非常に美味しい、バランスに優れ、心をくすぐられるワインでは有りましたが、
「最近のメオは1級以上になると激変するよ・・」
と言うようなセールストークをしていたほど、そこには確実な格差が存在していました。ACブル < 村名 <1級 <特級 と言う流れですね。
2017年ものは上は飲んじゃいませんので確約は出来ませんが、それでもそのヒエラルキーはしっかり有るとしても、
「上級キュヴェに繋がるエレガンス、その姿が下級キュヴェにもしっかり見える!」
んですね。A.C.ブルに、ニュイ=サン=ジョルジュ1級の素晴らしいエレガンスにつながる道が見えました。
長くなっちゃいますのでこのコラムはここで止めますが、
「これを飲んで不味いと言う人はいない」
と思います。ドンピシャな仕上がりです。メオの下級クラスは全く残らないので・・是非お早めにお試しくださいませ。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2016年ものは複雑性高く凝縮した果実の美味しさをジュヴレっぽく表現!この辺りのセンスが素晴らしい!非常に良い出来です!】

ワインになる前には雹害で悲惨なヴィンテージと揶揄された2016年では有りますが、実際に蓋を開けてみるとどうでしょう?
やはり優れた生産者は、難しいヴィンテージも関係が無いようにも思えます。特に今回のメオ=カミュゼ・フレール・エ・スールのワインをテイスティングした結果においては、
「ん?・・キャラクターは2015年とは違うものの、ここまで仕上げてくるなんて・・。2015年とのポテンシャルの差は無い!」
と感じてしまいました。
どうです?・・この深い色合い。2013年ものからグラスの写真を掲載していますが、年を追う毎に深みが増しているように思えるんじゃないでしょうか?
実際、2016年もののこのACブルゴーニュは、ジュヴレ=シャンベルタン的な構成を感じることが出来、豊かでほんのり鉄っぽく、乾いた土と乾いたミネラリティが重なり合って絞り出したエキスの深い味わいをたっぷり堪能させていただきました。
2015年のこのACブルを飲まれた方は、
「げげっ・・メオ=カミュゼ、半端ない!」
と思われたに違い無いですが、骨格を支える見事に透明なミネラリティが細身に芯を構成したっぷりあり、そこに雅な表情をまとわせていたことと思います。
2016年は透明なミネラリティだけでは無く、カラフルだとも思えるような多彩なミネラリティに、そこそこに多くの肉をまとった、やや妖艶でほんのりと豊かな味わいです。
さすが、昨今のメオ=カミュゼは目が離せない存在になっています。是非飲んでみてください。リーズナブルです!お勧めです。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【まさに「雅」と言う感じが似合うヴォーヌ=ロマネ的な味わいの飲むべきACブルゴーニュです!超お勧めです!】
人によってはショッキングな画像かもしれません。ご容赦ください。無農薬で・・と言うか、ほぼほったらかしなだけでは有りますが、それでもそこそこには気を張り巡らしつつ育てている noisyの家の庭の 「ピノ・ノワール」です。
7月までは天候に恵まれ、スクスクと立派な実を育んでいましたが、8月に入り雨が多くなり、日照も充分ではない状況の中、
「・・ん~・・まぁまぁの糖分とタンニンの成熟が得られたかな・・でももう少し糖分が欲しいなぁ・・」
などと思いつつ、
「収穫はいつにしようか・・雨が上がって2~3日晴れるか、風が出てくれれば可能かな・・」
と思っていたところ、左の写真のようなショッキングな映像が目に飛び込んできました。
「・・えっ?・・クワガタにカブト?・・葡萄の実ももう全然ダメじゃん・・」
そうなんです。根本付近には落ちてしまった実が沢山有り、茎に付いている実も穴だらけ、しかも色も変色してしまっています。
クワガタやカブトは、その角で実を落としたり、穴を開けて中の糖分を入手しているようで、またその匂いに誘われて、昆虫類が近くをウロウロ、蟻もたかっています。
「あ~あ・・全滅だ・・」
熟した第一世代の実はほぼ全滅、まだ青い第二世代以降の小ぶりの実だけがグリーンの色を保っています。
一体どこからこんなクワガタやカブトが集まって来たのか・・近くにいるなんて思ってもいませんでした。そして、ふと足元を見ると、見るも無残なカブトのカブトが転がっているじゃありませんか。そしてその脇には胴体や足も散乱していました。どうやら、クワガタと戦い敗れたカブトムシの牡のようです。

ま~・・葡萄を育てるのは容易なことじゃありません。最近のは人体に影響は少ないしすぐ効果は薄れるから殺虫剤を使えと・・葡萄農家の関係者の方は教えてくれますが、そんなことをするくらいなら葡萄など育てることも無い訳で・・ましてやワインを造るために葡萄を育てている訳じゃないのでなおさらです。noisy がたまに一粒二粒、口にするだけなんですから・・。
同じピノ・ノワールで造ったとは思えないような、自然派のACブルゴーニュです。非常に美しいルビー色です。濃くも無く薄くも無い・・しかし、
「とてもエキスがビッチリと出ていて焦点の定まった美しいピノ・ノワール!」
でした。
2014年のメオ=カミュゼ・フレール・エ・スールのACブルゴーニュも、その美味しさにクラクラしてしまいましたが、2015年は届いたばかりにも関わらず、ヴォーヌ=ロマネ的な柔らかい酸味とスパイス感、そしてビロードのテクスチュアで迎えてくれました。
この何年かのメオのワインの美しさは、飲んだものを魅了してしまうに充分のものです。ネゴスものと言う立場のワインですが、ドメーヌものとのイメージの差が全く無く、少し高くなったとは言え、4000円のACブルゴーニュは、今やリーズナブルなクラスとさえ言える状況です。

また、実はちょうどタイミングが良くて、ロベール・シリュグのACブルゴーニュも横に並べてのテイスティングになりました。こちらもヴォーヌ=ロマネの造り手です。
同様にソフトな・・鋭角さの無い優しい酸味を持ち、ややテクスチュアにふるふると襞の有る優しい感じのする素晴らしいACブルゴーニュでした。こちらもエキス系の美しいワインで、シリュグらしい、女性っぽい感触の味わいです。
カミュゼのスタイルは、「アンリ・ジャイエの教え子」と言うことも有り、ジャイエ系の味わい・・と伝わっているかもしれませんが、全然違います。決してジャイエ系の果実味重視系では有りません。むしろDRCやミュヌレ=ジブールなどに通じる完全エキス系と言えます。
ある意味においては、収穫する葡萄の潜在アルコール分に大いに関係が有り、糖分を完全に発酵させドライに仕上げるエキス系のワインは、温暖化の進む現在では収穫のタイミングを間違えるとブルゴーニュらしくないアルコール分の高いマッチョなワインになってしまいます。
勿論ですが、害虫にもやられて全滅・・などと言うことも、自然派の葡萄には起きる可能性も有ります。2014年からは「スズキ」と言う害虫にやられた生産地が沢山有りました。
「・・じゃぁ、日本から鈴木さんは産地に行っても本名を名乗れないねぇ・・」
などと揶揄されたものです。
そんな中で、このような「非常に美しい雅なACブルゴーニュ」を造っているんですね~・・非常に旨いです。是非飲んでみてください!超お勧めします!たっぷりの数量は・・有りません。
以下は2014年もののレヴューです。
━━━━━
【来てます!エレガンスの塊!ピノ・ノワールの真髄!】
いや~・・こんなことはしたことが無いんですね・・。既存のコラムには、時折、言葉の訂正や、
「飲みました!・・~~な感じで・・」
みたいには書き加えることは有っても、自分の言葉の検証にもなってしまうような二度に渡るテイスティングは無いんです。
まぁ、2016年6月後半の当時は、たしかにポテンシャルは高いものの、まだ仕上がっていない嫌いが有り、それでも良い感じで販売も伸びてはいたんですが、物凄い反響をいただいた2013年ものの売り上げ数には遠く及ばなかったこともあったんです。
何しろ、
「暑さが引いたころにはバランスしてくるだろ~・・」
みたいに書いちゃってますから、
「そんな予言めいたことを書いてて、しかも不要と思えるようなコストを掛けて再テイスティングして、ダメだったらど~すんのよ・・」
みたいな悪魔のささやきも聞こえなくは無かったんですが、やはりそこは自信を持って・・いや、フィネスさんのK君の手前、ちょっとヤケクソ気味に飲んじゃたんですね~・・。でも、やって良かったです。
「来た来た!来ましたよ!」
非常に繊細だがまだフラワリーな、甘味を含むアロマと、非常にち密な石灰の滑らかさ、ツヤツヤとしていて雅です。まるで極上シャンボールのテクスチュアです。中域のボリュームも出始め、いい感じにバランスしています。2013年ものが最初からヴィーヌ=ロマネっぽさを含んでいたのに対し、2014年の現状はシャンボール的で、むしろ6月時点の方がヴォーヌ=ロマネ的だったかもしれません。
しかし酸の柔らかさはヴォーヌっぽく、球体さは6月時点では全く感じられなかったものです。バランスも非常に良くなって来ていて、ボリューム感を感じつつ、精緻なチェリーを感じさせる余韻が素晴らしいです。
おそらくですが、この先来年の春ごろまでは上昇、維持をすると思います。そこから先は少し硬く締まってくる可能性が有るかなと・・
えっ?・・いや、もうやりませんよ・・また予言めいたことを書いたからって、3回目は無いでしょ。無理ですよ・・そんなに沢山品物が有る訳じゃぁ有りません。余りに旨いので、フィネスさんが持ってる内に、どんどん購入していただこう・・と言う魂胆です。なので、その辺はぜひ皆さんで検証されてください。
「いや・・硬い時に開けちゃうと勿体ないし・・」
・・そうですよね・・。でも非常に健康的でピュアですから、やや硬めだとしてもシャンボールっぽさが美味しさをアップしてくれると思いますよ。6月時点じゃ手を出して無い方も是非飲んでみてほしいと思います。超お勧めします・・まぁ、リアルワインガイドで高得点を出しちゃうと noisy に回ってくる量が減っちゃいますんで、
「徳さん、メオはやらないでね~・・」
と軽くプレッシャーを掛けておきます。是非飲んでみてください。お勧めします!!
以下は前回、2016年6月下旬のご紹介時のテイスティングレヴュー他です。
━━━━━

昨年の今頃から年末辺りまでに掛けて完売、そしてまた奇跡の再入荷を何度か繰り返し、そのたびに大きな反響をいただきました、メゾンのブルゴーニュ・ルージュの2014年が入荷しました。
2013年のこのワインの余りの美味しさに noisy もビックリしましたが、何より皆さんの「とても美味しかった!」が嬉しかったです。ですので待望の2014年ということになりますが、今のところはどの位いただけるかがハッキリはしていません。
で、はやる心を抑えつつ、早速飲んでみました。このコラムの下の方に2013年のコメント、また写真が有りますので比較してみてください。
色合いはどうでしょう・・やはりグレートイヤーの呼び声が高い2014年の豊かな色合いが見て取れるでしょうか。より目の詰まった、やや赤みが強いように見受けられます。
2013年は紫の透明感のある色合いで、より冷ややかに感じられるかと思います。でもこの冷ややかな色合いからのエレガンスがもの凄かったんですよね~!ただし、全体的な根っこはほとんど同じように見受けられます。
抜栓後からピュアなベリー、チェリーのアロマが気品高く、スピードも速く立ち上がります。篭ったような印象派全く有りません。中域には舌にチリチリと感じられる、まだ開かない要素の粒が沢山有ります。非常に目の細やかな優しいタンニンが存在しています。この辺はスムーズに流れて行った2013年とは少し違うところです。
中盤以降はブラック系の小果実、優しいスパイスを感じさせながら、ややふっくらとした帯域を感じさせながら長く美しい余韻を現しつつ消えて行きます。
全体像は2013年とほぼ同様ながらもポテンシャル的には確実に上、よりシッカリした、でも現状はわずかにより強い味わいを見せる・・2014年かと思います。非常に素晴らしい仕上がりだと感じました。
現状でもかなり美味しく飲めますが、リリース時にバランスしていた2013年のような完璧さには届いていません。この2016年の夏の気温が下がり始めた頃に一端バランスすると思われ、それ以降は2013年を凌ぐ味わいを見せてくれるでしょう。今からガンガン飲む・・と言うより、この2~3カ月の間にバランスするはず・・と思ってください。
2013年ものは、つい先日・・今まで仕舞い込んでいて飲んでいなかったお客様から連絡が有りまして・・
「メオのブルゴーニュ・ルージュを昨年購入して先日飲んだんですが、余りの美味しさにビックリしました。まだ在庫が有れば欲しいんですが・・」
と非常に嬉しいお言葉をいただきました。でも残念ながらもう1本も無く、すみませんと言うしかなかったのですが、この2014年に関しては、
「2013年より確実に上のポテンシャルが有る分、2013年より少し時間が掛かるが超越する」
と思います。素晴らしいピノ・ノワールでした!是非ストックしてお楽しみください。超お奨めします!
以下は2013年もののレヴューです。
━━━━━

レアなアイテムで有りながらも、その数の少なさからテイスティングも憚られるような状況ですので、入荷したものもをそのままご案内するのみになっていました。
業界的にも何となく売り手は
「飲まないで案内するトップの造り手」
の一端で有って、結局誰も飲んでないと言う状況に、市場もメオ=カミュゼを何となく敬遠しているような状況かと思います。
なのでこの際、久しぶりに飲んでみるか!・・とばかりに、たった12本の仕入れの1本を開けてしまいました・・・っが、ハッキリ言って驚きました。
飲む前は、
「2013年もののネガティヴさはどんな感じかな・・?」
というノリがほとんどだったわけです。ところが・・・
「知らぬ間にメオ=カミュゼは物凄い進歩をしていた!」
と・・・気付きました。
何しろ、
「異常なほどの繊細さ、エレガンス。それだけで納得させられてしまう!」 いやもう・・ビックリです。2013年のマイナス面を評価しようと思っていたのをスッカリ忘れてしまい、ヴォーヌ=ロマネ近郊の、下級のピノ・ノワールに過ぎないワインが持つ涼やかで、しかし圧倒的なエレガンスに打ちのめされてしまいました。これは凄いです!・・・ヴォーヌ=ロマネの特別な畑のワインが持つものを、そのままスケールダウンしただけ・・・。各々の要素が持つ量のみをダウンしていますが、要素の種類はそのまま持っているかのような振る舞いを見せるんですね。
なので飲んでいる時に、ACブルゴーニュだからど~のとか、村名クラスか1級と比べるべきだとか・・そんな感情を持たないんですよ。最高クラスのピノ・ノワールのエレガンスが備わっているんです!
ある意味、これは凄いことです。そんなワインはまず見当たらない・・・。有ったとしても、出来の悪いグラン・クリュのワインが、それに近い風情を見せるのみです。
決して気取らず、全くパワフルでは無く、でも静かに穏やかに、その純粋なエキスの姿を愛でることが出来るんです。
この淡く美しい赤の勝った紫の色合いから純なアロマが漂ってくるかのようです。そして余韻・・・この美しさは圧倒的です。震えます。そしてコンディションも抜群でした・・・。これを飲んでしまったら・・メオ=カミュゼのワインを見直す羽目になる・・と言うか、買いに走るようになってしまうかもしれません。
ヴィンテージの弱さなど微塵も感じない、物凄いワインでした。これが4千円ならとんでも無く安い!お薦めします!
● 2022 Bourgogne Cote-d'Or Rouge Cuvee Etienne Camuzet
ブルゴーニュ・コート=ドール・ルージュ・ブルゴーニュ・コート=ドール・ルージュ・キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼ
【・・・これを飲んだら・・「あ~!・・カミュゼだぁ!」・・と・・知っていらっしゃる方なら必ず声が上がるはず!・・旨いです!】

もう・・販売条件を付ける時期では有るかと思うんですが・・何せ6本しか無い訳ですから・・そして下手をすればテイスティングで減ってしまう訳でして・・欲しい方は多数いらっしゃるものの、数が全然追いつかないと言う・・まぁ、ヴィンテージの性ですから仕方がありません。
このワインのテイスティングもフィネスさんのご協力をいただきまして、何とか有りつけた訳でして、noisy 的には・・
「売れるものは(テイスティングで)やたらとは減らせない」
と言う強迫観念からの重圧も有りますし、他のワインショップさんでも・・
「経費が掛かり過ぎるからテイスティングしない」
と言うことになってしまえば、どんなにその造り手さんのワインが凄いものになっていたとしても正しく評価する者も、好きじゃないと下げる者も、そのワインのレヴューを出す者も販売側には誰もいなくなり、
「(日本以外の)東南アジアの引きが強くなったアイテムが素晴らしいワインに認定される」
と言うことになってしまって、いずれ日本のアロケーションは激減することでしょう。
だから、みんなで言い合えば良いんですけどね・・。
「ドメーヌ・xxxxx・・飲んだ?・・最近、すっごい良いよね・・」
と。

もう、メオ=カミュゼのワインだ!・・と言うイメージをそのまんまに出してくれている2021年のキュヴェ・エチェンヌ・カミュゼです。めっちゃ美味しいです!
このワインに関しては2021年的な・・ある種の弱さと言いますか、そんな部分は感じられない見事なバランスをしています。
2021年は弱さを持っているとは言え、noisy 的には・・それはむしろ、「特徴」で有って、その中で良いバランスで仕上げればよい・・強く無くてもエレガントな美味しさに繋がる訳ですから・・。
ですが、決してこのワイン・・弱くないんですよね・・。とてもしっかりしています。その上でバランスが素晴らしく・・真ん丸に近いパレットを美しく描きます。
それでいて、しっかりメオ=カミュゼがそこにいるんですよ・・。アンリ・ジャイエでも無い・・エマニュエル・ルジェとも違う・・でもとても近い部分もあると言う、
「その微妙なバランスの中にメオ=カミュゼのワインたる姿を見事に現すことが出来たワイン!」
がこの2021年キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼです。
カミュゼも長く苦労したと・・感じます。当たれば凄いが・・時に・・「・・ん?」・・と思わざるを得ない時期のカミュゼもいた訳です。それが今や、完全に、
「メオ=カミュゼ味!」
「メオ=カミュゼ風!」
を造り上げたと感じます。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
-----
【・・美しい・・!ドメーヌものです!】---以前のレヴューを使用しています。
素晴らしいピノ・ノワールです!・・ドメーヌでは出来ない仕事をこのフレール・エ・スールでやっている・・そのこと自体とその結果を、たっぷり感じることができる見事な仕上がりになっています。
是非是非・・この写真をご覧くださいませ。そして是非、いや、出来ましたら味わいを想像してみてください・・
ちょっと上から撮った写真で、グラスのエッジに近い部分のグラディエーション・・・美しいですよね・・それに見事に香って来そうでしょう?
むしろ、ノールやスッドはボディ感が豊かです。大きさ、もしくは重心の低さはノール、スッドが上です。
しかしながら、ブルゴーニュ的なエレガンス、軽やかさ、アロマの華やかさ、心地良さはこのエチェンヌ・カミュゼが上です!
「・・ちょっとヴォーヌ=ロマネの良い畑の葡萄・・入って無いか?」
とツッコミ入れたくなるくらいの心地良いアロマに、クラクラ来ちゃいますね。
この辺のプロモーション・・・と言うか、A.C.ブルのラインを3つに分けたと言う見せ方、やり方も、面白いんじゃないかと思います。おそらく・・これは想像でしか在りませんが、このキュヴェ・エチェンヌ・カミュゼのバランスと言うのは、ジャン・ニコラさんの理想に近い部分に寄せているんじゃないかな・・と。
フラワリーで軽やかなミネラリティがふわっと香り、ブルゴーニュの上級キュヴェが持つ荘厳なニュアンスさえも感じさせてくれます。いつまでも漂う美しさ・・滅茶美味しいです!・・是非飲んでみて下さい。超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
-----
【パーフェクトな出来だった2017年ものから2018年ものは何と3つのブルゴーニュワインへと大変身!単にA.C.ブルゴーニュでは無く、北、南、そして中央と言うテロワールの違いを表現しています!】
いや~・・楽しいですね~・・ん?
「・・面倒くさい・・」
いや、「比較」こそがワインの楽しみの神髄です。同じように見えても異なる・・そこが良いんじゃないですか。
だからもし2017年の、ほぼパーフェクトと表したブルゴーニュ・コート=ドールをお飲みになっているとするなら、ヴィンテージを無視して、
「ノール + スュッド + キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼ」
を飲んでいるとみなしたうえで、さらにこの3種のブルゴーニュ・コート=ドールを混ぜたものとほぼ同等とみなすなら、4種類の味わいをも楽しめる訳です。
まずはジャン=ニコラさんのコメントをいただきましょうか。上の写真です。
「ブルゴーニュ コート ドール キュヴェ エミスフェール ノール
BOURGOGNE COTE D'OR CUVEE HEMISPHERE NORD
Hemispere Nord(エミスフェールノール)とは「北半球」という意味で、コートドールの北側に位置するジュヴレシャンベルタン村の葡萄をメインで使用している。3つのキュヴェの中でもより緊張感とストラクチャーがあるワインで、フランボワーズやイチゴの華やかな香り、木苺やサクランボの野性的な香りも感じられる。たっぷりとした口当たりと余韻の緊張感、しっかりとしたストラクチャーと溶け込んだタンニンが感じられるコートドニュイらしい味わい。今でも十分美味しく飲めるが、2021年にはより素晴らしい味わいになっているだろう。」
一応ネゴスものの「ノール」です。お伝えしておきますが、ドメーヌものとネゴスものの品質的な違いは有りません。どちらもキッチリ造りこまれています。
ジュヴレらしいワインでした。フィサンも飲んでいますので比較すると、むしろこちらのノールの方がジュヴレには近い感じで、僅かにニュイ=サン=ジョルジュ風の美しい土のニュアンスを加えたかのようなニュアンスです。色はしっかりしていますが、やや不透明感のあるしなやかな石灰感と、ふんわり優しいタンニンがフィサンとの共通点です。全く甘く無いのに旨味がしっかり有って、その中に鉄っぽさや皮革の初期段階のアロマが感じられます。冷ややかで実に旨いです。

2つ目の写真はスュッド(スッド?)です。
メオさんはこのように述べています。
「ブルゴーニュ コート ドール キュヴェ エミスフェール スッド
BOURGOGNE COTE D'OR CUVEE HEMISPHERE SUD
2018年ヴィンテージはブルゴーニュコートドールルージュ(旧ブルゴーニュルージュ)を3つのキュヴェに分けて醸造。Hemispere Sud(エミスフェールシュッド)とは「南半球」という意味で、コートドールの南側に位置するポマール村の葡萄を使用している。3つのキュヴェの中ではチャーミングで軽やかな飲みやすい味わいで、熟したプラムやサクランボの華やかな香り、開けたてからとっつきやすく直線的な面もあるがアフターはとても繊細。ややタニックで粗さはないものの、瓶詰の影響でやや固くなっているので少し休ませたほうが良い。2021年から本格的に楽しめるようになるだろう。」
いや~・・ノールも柔らかいですし、このスュッドももう飲み始めて良いでしょう!めっちゃ美味しいですよ。ポマール村の葡萄ですか・・。noisy はヴォルネイかと思ってました・・いや、ポマールって判断も有ったんですが、正直なところはポマール プラス ヴォルネイかと。その位、ヴォルネイっぽさも有ると感じました。
明らかに「ノール」の風情とは異なる感じがしますが、むしろこちらの方が「キュッ」と締まっていてnoisy 的には好みです。美しいですね~。ヴォルネイ北のフルミエ、もしくはポマールの南のフルミエを連想させるニュアンスです。チェリー6割、プラム4割、ジュヴレほどの鉄分は無いにせよ、ほんのりと鉄っぽさを含みます。
これは美味しい!・・しかも価格もリーズナブルです。

3つ目はドメーヌものの「キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼ」です。これはもう・・ドメーヌもののヴォーヌ=ロマネそっくりです。・・因みにエチェンヌさんはご先祖でいらっしゃいますね。これもジャン=ニコラさんのコメントをご覧ください。
「ブルゴーニュ コート ドール キュヴェ エチエンヌ カミュゼ
BOURGOGNE COTE D'OR CUVEE ETIENNE CAMUZET
ドメーヌの創設者「EtienneCamuzet(エチエンヌカミュゼ)」の名前をキュヴェ名にしているこのワインは、ヴォーヌロマネ村近郊にあるドメーヌの所有畑で収穫された葡萄のみを使用。3つのキュヴェの中で複雑さと繊細さが際立つスペシャルキュヴェとして1つ上のランク付けと考えている。サクランボや黒い果実のアロマが心地良く、口当たりはとても柔らかく繊細で余韻が長い。タンニンはしっかりしているがワインに溶け込んでいて深みのある凝縮した味わいになっている。十分開いた味わいで複雑さと爆発力があり、ヴォーヌロマネの素晴らしいテロワールを垣間見せている。2021年から飲んでいいだろう。」
これはポテンシャルが素晴らしいです!まさにヴォーヌ=ロマネ的エレガンス、存在感、複雑性が有ります。もうすでにその資質は見事に表れて来ていますが、ノールやスュッドほどの柔らかみは出て来ていません。
まぁ、ドメーヌものとネゴスものの差は無い・・などと言っていますが、やはり「葡萄の質」は別です。そこには「畑の資質」が必ず入って来ますから。
昔はドメーヌもののパストゥグランがリリースされていましたが、2000年頃からは終売になっていまして、
「ヴォーヌ=ロマネ近郊のブルゴーニュクラスの畑の味わい」
をメオのワインから見つけることは出来なかったんですね。
しかしながらこのキュヴェ・エチェンヌ・カミュゼは違います。充実した味わいには、ヴォーヌ=ロマネ的な要素がしっかり詰まっています。これは・・1~2日ほどの放置で相当な良い感じになりますが、メオさんの言う通り「2021年から飲んでいいだろう」と言っておきたいと思います。
言ってしまえば、メオさんのドメーヌもののヴォーヌ=ロマネは1.2~1.3万円ほどしますから、まったくの半額ですね。村名では無いとしても、村名クラスの味わいは充分に有ると感じられますので、
「ヴォーヌ=ロマネのセカンド」
みたいな立ち位置との理解で良いと思います。
2017年までは、この3つが一緒になっていた・・と言えます。昨今はA.C.ブルも高価になってきていますが、
「新たな切り口でメオ=カミュゼがブルゴーニュを表現!」
し始めたと言えます。
楽しいワインの世界、是非「比較」でさらに深い部分へいらっしゃいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ほぼパーフェクト!!メオの理想がスッキリ見える素晴らしい味わいでした!・・しかも価格も値下げです!】
仕上がってますね~・・すでに滅茶美味しいです。しかも価格は下がって嬉しいばかり・・おそらくフィネスさんが税額が下がった分を還元してくれたのかな?・・と思います。
また、ワインの名称が変更になっています。新しいアペラシオン名で、「ブルゴーニュ・コート=ドール」だそうです。ブルゴーニュも北から南まで広いので、コート=ドール限定のアペラシオンです。
ちなみにメオさんは以下のように言っています。
ボージョレなど他の地方産のブルゴーニュワインと区別するために今年から制定された新しいアペラシオンで100%コート=ドール産の葡萄かつ100%ピノ・ノワールで造られたブルゴーニュ・ルージュ。赤や黒果実の様々な香りを樽香が絶妙に包み込んでいて、存在感のあるオイリーな口当たりでアフターに酸味が感じられる。バランス良くまとまった飲みやすい味わいで2020年ころから飲むことが出来るだろう。
いや~・・メオさん、今から飲んでオッケーですよ。それに、エチケットも少し変わっています。上にヴィンテージ表記の出っ張りが出来ました。
で、このコート=ドール他、下級キュヴェを飲んでみて思ったんですが、
「ジャン・ニコラ=メオの理想がしっかり形として見える!」
んですね・・。
どのキュヴェを飲んでも、彼の理想形を想像できてしまう・・んです。つまり、上級キュヴェが持つ「格上のエレガンス」が下級キュヴェにもしっかり現れているんです。
あの、素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級は、ロマネ=サン=ヴィヴァンを想像させるが如きエレガンスを発揮していました・・今までも。
ACブルゴーニュは非常に美味しい、バランスに優れ、心をくすぐられるワインでは有りましたが、
「最近のメオは1級以上になると激変するよ・・」
と言うようなセールストークをしていたほど、そこには確実な格差が存在していました。ACブル < 村名 <1級 <特級 と言う流れですね。
2017年ものは上は飲んじゃいませんので確約は出来ませんが、それでもそのヒエラルキーはしっかり有るとしても、
「上級キュヴェに繋がるエレガンス、その姿が下級キュヴェにもしっかり見える!」
んですね。A.C.ブルに、ニュイ=サン=ジョルジュ1級の素晴らしいエレガンスにつながる道が見えました。
長くなっちゃいますのでこのコラムはここで止めますが、
「これを飲んで不味いと言う人はいない」
と思います。ドンピシャな仕上がりです。メオの下級クラスは全く残らないので・・是非お早めにお試しくださいませ。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2016年ものは複雑性高く凝縮した果実の美味しさをジュヴレっぽく表現!この辺りのセンスが素晴らしい!非常に良い出来です!】

ワインになる前には雹害で悲惨なヴィンテージと揶揄された2016年では有りますが、実際に蓋を開けてみるとどうでしょう?
やはり優れた生産者は、難しいヴィンテージも関係が無いようにも思えます。特に今回のメオ=カミュゼ・フレール・エ・スールのワインをテイスティングした結果においては、
「ん?・・キャラクターは2015年とは違うものの、ここまで仕上げてくるなんて・・。2015年とのポテンシャルの差は無い!」
と感じてしまいました。
どうです?・・この深い色合い。2013年ものからグラスの写真を掲載していますが、年を追う毎に深みが増しているように思えるんじゃないでしょうか?
実際、2016年もののこのACブルゴーニュは、ジュヴレ=シャンベルタン的な構成を感じることが出来、豊かでほんのり鉄っぽく、乾いた土と乾いたミネラリティが重なり合って絞り出したエキスの深い味わいをたっぷり堪能させていただきました。
2015年のこのACブルを飲まれた方は、
「げげっ・・メオ=カミュゼ、半端ない!」
と思われたに違い無いですが、骨格を支える見事に透明なミネラリティが細身に芯を構成したっぷりあり、そこに雅な表情をまとわせていたことと思います。
2016年は透明なミネラリティだけでは無く、カラフルだとも思えるような多彩なミネラリティに、そこそこに多くの肉をまとった、やや妖艶でほんのりと豊かな味わいです。
さすが、昨今のメオ=カミュゼは目が離せない存在になっています。是非飲んでみてください。リーズナブルです!お勧めです。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【まさに「雅」と言う感じが似合うヴォーヌ=ロマネ的な味わいの飲むべきACブルゴーニュです!超お勧めです!】
人によってはショッキングな画像かもしれません。ご容赦ください。無農薬で・・と言うか、ほぼほったらかしなだけでは有りますが、それでもそこそこには気を張り巡らしつつ育てている noisyの家の庭の 「ピノ・ノワール」です。
7月までは天候に恵まれ、スクスクと立派な実を育んでいましたが、8月に入り雨が多くなり、日照も充分ではない状況の中、
「・・ん~・・まぁまぁの糖分とタンニンの成熟が得られたかな・・でももう少し糖分が欲しいなぁ・・」
などと思いつつ、
「収穫はいつにしようか・・雨が上がって2~3日晴れるか、風が出てくれれば可能かな・・」
と思っていたところ、左の写真のようなショッキングな映像が目に飛び込んできました。
「・・えっ?・・クワガタにカブト?・・葡萄の実ももう全然ダメじゃん・・」
そうなんです。根本付近には落ちてしまった実が沢山有り、茎に付いている実も穴だらけ、しかも色も変色してしまっています。
クワガタやカブトは、その角で実を落としたり、穴を開けて中の糖分を入手しているようで、またその匂いに誘われて、昆虫類が近くをウロウロ、蟻もたかっています。
「あ~あ・・全滅だ・・」
熟した第一世代の実はほぼ全滅、まだ青い第二世代以降の小ぶりの実だけがグリーンの色を保っています。
一体どこからこんなクワガタやカブトが集まって来たのか・・近くにいるなんて思ってもいませんでした。そして、ふと足元を見ると、見るも無残なカブトのカブトが転がっているじゃありませんか。そしてその脇には胴体や足も散乱していました。どうやら、クワガタと戦い敗れたカブトムシの牡のようです。

ま~・・葡萄を育てるのは容易なことじゃありません。最近のは人体に影響は少ないしすぐ効果は薄れるから殺虫剤を使えと・・葡萄農家の関係者の方は教えてくれますが、そんなことをするくらいなら葡萄など育てることも無い訳で・・ましてやワインを造るために葡萄を育てている訳じゃないのでなおさらです。noisy がたまに一粒二粒、口にするだけなんですから・・。
同じピノ・ノワールで造ったとは思えないような、自然派のACブルゴーニュです。非常に美しいルビー色です。濃くも無く薄くも無い・・しかし、
「とてもエキスがビッチリと出ていて焦点の定まった美しいピノ・ノワール!」
でした。
2014年のメオ=カミュゼ・フレール・エ・スールのACブルゴーニュも、その美味しさにクラクラしてしまいましたが、2015年は届いたばかりにも関わらず、ヴォーヌ=ロマネ的な柔らかい酸味とスパイス感、そしてビロードのテクスチュアで迎えてくれました。
この何年かのメオのワインの美しさは、飲んだものを魅了してしまうに充分のものです。ネゴスものと言う立場のワインですが、ドメーヌものとのイメージの差が全く無く、少し高くなったとは言え、4000円のACブルゴーニュは、今やリーズナブルなクラスとさえ言える状況です。

また、実はちょうどタイミングが良くて、ロベール・シリュグのACブルゴーニュも横に並べてのテイスティングになりました。こちらもヴォーヌ=ロマネの造り手です。
同様にソフトな・・鋭角さの無い優しい酸味を持ち、ややテクスチュアにふるふると襞の有る優しい感じのする素晴らしいACブルゴーニュでした。こちらもエキス系の美しいワインで、シリュグらしい、女性っぽい感触の味わいです。
カミュゼのスタイルは、「アンリ・ジャイエの教え子」と言うことも有り、ジャイエ系の味わい・・と伝わっているかもしれませんが、全然違います。決してジャイエ系の果実味重視系では有りません。むしろDRCやミュヌレ=ジブールなどに通じる完全エキス系と言えます。
ある意味においては、収穫する葡萄の潜在アルコール分に大いに関係が有り、糖分を完全に発酵させドライに仕上げるエキス系のワインは、温暖化の進む現在では収穫のタイミングを間違えるとブルゴーニュらしくないアルコール分の高いマッチョなワインになってしまいます。
勿論ですが、害虫にもやられて全滅・・などと言うことも、自然派の葡萄には起きる可能性も有ります。2014年からは「スズキ」と言う害虫にやられた生産地が沢山有りました。
「・・じゃぁ、日本から鈴木さんは産地に行っても本名を名乗れないねぇ・・」
などと揶揄されたものです。
そんな中で、このような「非常に美しい雅なACブルゴーニュ」を造っているんですね~・・非常に旨いです。是非飲んでみてください!超お勧めします!たっぷりの数量は・・有りません。
以下は2014年もののレヴューです。
━━━━━
【来てます!エレガンスの塊!ピノ・ノワールの真髄!】
いや~・・こんなことはしたことが無いんですね・・。既存のコラムには、時折、言葉の訂正や、
「飲みました!・・~~な感じで・・」
みたいには書き加えることは有っても、自分の言葉の検証にもなってしまうような二度に渡るテイスティングは無いんです。
まぁ、2016年6月後半の当時は、たしかにポテンシャルは高いものの、まだ仕上がっていない嫌いが有り、それでも良い感じで販売も伸びてはいたんですが、物凄い反響をいただいた2013年ものの売り上げ数には遠く及ばなかったこともあったんです。
何しろ、
「暑さが引いたころにはバランスしてくるだろ~・・」
みたいに書いちゃってますから、
「そんな予言めいたことを書いてて、しかも不要と思えるようなコストを掛けて再テイスティングして、ダメだったらど~すんのよ・・」
みたいな悪魔のささやきも聞こえなくは無かったんですが、やはりそこは自信を持って・・いや、フィネスさんのK君の手前、ちょっとヤケクソ気味に飲んじゃたんですね~・・。でも、やって良かったです。
「来た来た!来ましたよ!」
非常に繊細だがまだフラワリーな、甘味を含むアロマと、非常にち密な石灰の滑らかさ、ツヤツヤとしていて雅です。まるで極上シャンボールのテクスチュアです。中域のボリュームも出始め、いい感じにバランスしています。2013年ものが最初からヴィーヌ=ロマネっぽさを含んでいたのに対し、2014年の現状はシャンボール的で、むしろ6月時点の方がヴォーヌ=ロマネ的だったかもしれません。
しかし酸の柔らかさはヴォーヌっぽく、球体さは6月時点では全く感じられなかったものです。バランスも非常に良くなって来ていて、ボリューム感を感じつつ、精緻なチェリーを感じさせる余韻が素晴らしいです。
おそらくですが、この先来年の春ごろまでは上昇、維持をすると思います。そこから先は少し硬く締まってくる可能性が有るかなと・・
えっ?・・いや、もうやりませんよ・・また予言めいたことを書いたからって、3回目は無いでしょ。無理ですよ・・そんなに沢山品物が有る訳じゃぁ有りません。余りに旨いので、フィネスさんが持ってる内に、どんどん購入していただこう・・と言う魂胆です。なので、その辺はぜひ皆さんで検証されてください。
「いや・・硬い時に開けちゃうと勿体ないし・・」
・・そうですよね・・。でも非常に健康的でピュアですから、やや硬めだとしてもシャンボールっぽさが美味しさをアップしてくれると思いますよ。6月時点じゃ手を出して無い方も是非飲んでみてほしいと思います。超お勧めします・・まぁ、リアルワインガイドで高得点を出しちゃうと noisy に回ってくる量が減っちゃいますんで、
「徳さん、メオはやらないでね~・・」
と軽くプレッシャーを掛けておきます。是非飲んでみてください。お勧めします!!
以下は前回、2016年6月下旬のご紹介時のテイスティングレヴュー他です。
━━━━━

昨年の今頃から年末辺りまでに掛けて完売、そしてまた奇跡の再入荷を何度か繰り返し、そのたびに大きな反響をいただきました、メゾンのブルゴーニュ・ルージュの2014年が入荷しました。
2013年のこのワインの余りの美味しさに noisy もビックリしましたが、何より皆さんの「とても美味しかった!」が嬉しかったです。ですので待望の2014年ということになりますが、今のところはどの位いただけるかがハッキリはしていません。
で、はやる心を抑えつつ、早速飲んでみました。このコラムの下の方に2013年のコメント、また写真が有りますので比較してみてください。
色合いはどうでしょう・・やはりグレートイヤーの呼び声が高い2014年の豊かな色合いが見て取れるでしょうか。より目の詰まった、やや赤みが強いように見受けられます。
2013年は紫の透明感のある色合いで、より冷ややかに感じられるかと思います。でもこの冷ややかな色合いからのエレガンスがもの凄かったんですよね~!ただし、全体的な根っこはほとんど同じように見受けられます。
抜栓後からピュアなベリー、チェリーのアロマが気品高く、スピードも速く立ち上がります。篭ったような印象派全く有りません。中域には舌にチリチリと感じられる、まだ開かない要素の粒が沢山有ります。非常に目の細やかな優しいタンニンが存在しています。この辺はスムーズに流れて行った2013年とは少し違うところです。
中盤以降はブラック系の小果実、優しいスパイスを感じさせながら、ややふっくらとした帯域を感じさせながら長く美しい余韻を現しつつ消えて行きます。
全体像は2013年とほぼ同様ながらもポテンシャル的には確実に上、よりシッカリした、でも現状はわずかにより強い味わいを見せる・・2014年かと思います。非常に素晴らしい仕上がりだと感じました。
現状でもかなり美味しく飲めますが、リリース時にバランスしていた2013年のような完璧さには届いていません。この2016年の夏の気温が下がり始めた頃に一端バランスすると思われ、それ以降は2013年を凌ぐ味わいを見せてくれるでしょう。今からガンガン飲む・・と言うより、この2~3カ月の間にバランスするはず・・と思ってください。
2013年ものは、つい先日・・今まで仕舞い込んでいて飲んでいなかったお客様から連絡が有りまして・・
「メオのブルゴーニュ・ルージュを昨年購入して先日飲んだんですが、余りの美味しさにビックリしました。まだ在庫が有れば欲しいんですが・・」
と非常に嬉しいお言葉をいただきました。でも残念ながらもう1本も無く、すみませんと言うしかなかったのですが、この2014年に関しては、
「2013年より確実に上のポテンシャルが有る分、2013年より少し時間が掛かるが超越する」
と思います。素晴らしいピノ・ノワールでした!是非ストックしてお楽しみください。超お奨めします!
以下は2013年もののレヴューです。
━━━━━

レアなアイテムで有りながらも、その数の少なさからテイスティングも憚られるような状況ですので、入荷したものもをそのままご案内するのみになっていました。
業界的にも何となく売り手は
「飲まないで案内するトップの造り手」
の一端で有って、結局誰も飲んでないと言う状況に、市場もメオ=カミュゼを何となく敬遠しているような状況かと思います。
なのでこの際、久しぶりに飲んでみるか!・・とばかりに、たった12本の仕入れの1本を開けてしまいました・・・っが、ハッキリ言って驚きました。
飲む前は、
「2013年もののネガティヴさはどんな感じかな・・?」
というノリがほとんどだったわけです。ところが・・・
「知らぬ間にメオ=カミュゼは物凄い進歩をしていた!」
と・・・気付きました。
何しろ、
「異常なほどの繊細さ、エレガンス。それだけで納得させられてしまう!」 いやもう・・ビックリです。2013年のマイナス面を評価しようと思っていたのをスッカリ忘れてしまい、ヴォーヌ=ロマネ近郊の、下級のピノ・ノワールに過ぎないワインが持つ涼やかで、しかし圧倒的なエレガンスに打ちのめされてしまいました。これは凄いです!・・・ヴォーヌ=ロマネの特別な畑のワインが持つものを、そのままスケールダウンしただけ・・・。各々の要素が持つ量のみをダウンしていますが、要素の種類はそのまま持っているかのような振る舞いを見せるんですね。
なので飲んでいる時に、ACブルゴーニュだからど~のとか、村名クラスか1級と比べるべきだとか・・そんな感情を持たないんですよ。最高クラスのピノ・ノワールのエレガンスが備わっているんです!
ある意味、これは凄いことです。そんなワインはまず見当たらない・・・。有ったとしても、出来の悪いグラン・クリュのワインが、それに近い風情を見せるのみです。
決して気取らず、全くパワフルでは無く、でも静かに穏やかに、その純粋なエキスの姿を愛でることが出来るんです。
この淡く美しい赤の勝った紫の色合いから純なアロマが漂ってくるかのようです。そして余韻・・・この美しさは圧倒的です。震えます。そしてコンディションも抜群でした・・・。これを飲んでしまったら・・メオ=カミュゼのワインを見直す羽目になる・・と言うか、買いに走るようになってしまうかもしれません。
ヴィンテージの弱さなど微塵も感じない、物凄いワインでした。これが4千円ならとんでも無く安い!お薦めします!
● 2022 Marsannay Rouge
マルサネ・ルージュ
【唯一、テイスティング出来なかったキュヴェです!】-----以前のレヴューを掲載しています。
素晴らしい一連の2021年のメオ=カミュゼのワインを飲めば、このドメーヌものの「マルサネ」も相当素晴らしいはず・・と思っています。
ジャスパー・モリスさんは2020年ものから1ポイント下げで落ち着いています。元々一般的な感覚から言えば、ちょっと低いよと・・言わなくてはなりませんが、驚くほど旨い2021年のフィサンには、ジャスパーさんも88~90ポイントとしていますから・・やはりアペラシオンの重しが外せない方なんだろうと思っています。
こちらは希少なドメーヌものですが、同じドメーヌものの2021キュヴェ・エチェンヌ・メオ=カミュゼにもジャスパーさんはこのマルサネと全く同じ評点を出していますから、
「2021年 キュヴェ・エチェンヌ・メオ=カミュゼ と同様の出来」
であることは判ります。
としますと、2021年キュヴェ・エチェンヌ・メオ=カミュゼには、noisy 的にはどうやっても90ポイントを下回ることが無いので、やはり相いれない評価としない訳には行きません。
その辺りをご勘案の上、ご検討いただけましたら幸いです。「お一人様1本」にてお願いいたします。
以下は以前のレヴューです。
-----
【滅茶美味しいです!・・マルサネって馬鹿にしないでくださいね・・素晴らしいです!】---以前のレヴューを使用しています。
「・・マルサネ・・じゃ・・ぁなぁ・・」
そんなイメージだった時代はもはや終わったんじゃないかと思います。
赤さが映え、果実感が有った上で、それなりの重量感と軽やかさが交差する味わいは、マルサネと言うアペラシオンがワインファンに認識されてきて、
「マルサネ・・好きです!」
と言う方が増えて来たと感じています。以前は、
「マルサネ・・有りますか?」
などと店で聞かれることは皆無でしたが、最近はたまに聞かれ、マルサネをメインで探しにいらっしゃる方がいらっしゃり、noisy の方がビックリしたことも有ります。
メオ=カミュゼのマルサネは、まさにメオのマルサネなので、マルサネ+メオ = マルサネ+ヴォーヌ=ロマネ みたいなイメージで、下手をするとマルサネっぽくは無いと感じるシュチュエーションさえ有るかもしれません。
それほどにメオらしさとマルサネのテロワールが拮抗した味わいで、これがまた2019年ものは素晴らしい・・飲んだらビックリするんじゃないかと思うんですね。もう、このグラスの色合いはルーミエさんのモレにソックリな感じでは有りますが、メオの方が僅かに黒く、ルーミエさんのモレはもう少し紫かなぁ?・・程度。しかし、この照り方はとても似ていて、ミネラリティの内包量が半端無いんじゃないかと分析しています。是非飲んでみて下さい。超美味しいです!
以下は以前のレヴューです。
-----
【・・この、精緻な僅かに濃い目のチェリーな色彩をご覧ください・・。もう味わいがキッチリ想像いただけるんじゃないでしょうか・・。】
実は・・今回の入荷で値上げが有ったのは、この「マルサネ」だけ。・・いや、2018年ものはブルゴーニュ・ルージュが3種類になったので複雑では有りますが、入荷した時は、
「あら~・・マルサネ、値上げか~・・」
と、売れ筋の値上げにちょっと残念な気持ちが有ったのは事実です。
ですが・・飲んだら納得してしまいましたよ。
「ん・・仕方ないよね・・これなら・・」
昨今のメオ=カミュゼのワインは、本当にキッチリ「造りこまれて」いるかのようです。メオ=カミュゼとしてのワインにはキッチリとビジョンが有り、その上で収穫した葡萄を口にし、その時点でビジョン由来の意識から、また収穫された葡萄の姿から完成形がイメージされ、そのイメージされた形になるように間違いなく整えられてゆく・・。
そんな感じにさえ受けられるような、完成度の高さとディテールの細やかさ、美しさが有るんですね。
因みにジャン=ニコラさんのコメントです。
「香りは例年よりも軽やかで黒い果実と木の香り、少しミントの香りも感じられる。口当たりは豊かで柔らかく、アフターは少しタニックだがとても分かりやすい味わい。すでに飲みやすくなってはいるが、2018年らしいストラクチャーもあるので少し熟成させたほうが良い。2022年まで待ったほうがより良くなるだろう。」
深~い赤を何層にも積層させたような、チェリーのバスケットです。ドライで、全く甘く無いのにフルーツ感と透明なミネラリティがバッチリです。(面白いのはフィサンの方は透明と言うより不透明と言うか、白濁系です。)グラン・クリュのワインが持つような荘厳さではないにせよ、少し畏怖させるかのような存在感さえ漂います。浮ついたところが全くなく、しかししなやかさが充実しているポテンシャルを飲みやすい方向に向けています。
2018年のメオ=カミュゼは相当に良さそうです。今年後半に入ってくる予定の上級キュヴェも楽しみですが、オート=コート白のクロ・サン=フィリベールも、「とんでもない出来」ですし、このマルサネも同様です。果実感が際立って豊かなジュヴレだと言って良いような仕上がり。是非とも飲んでみて下さい。痺れます。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【深い・・深い・・マルサネです!メオの理想が透けて見えて来ます!】
滅茶旨いです・・!・・香りしっかり、味わいふくよか、果実感たっぷりなのに「しっとり・・」・・あれ?
そう・・あれっ?・・と気付いたことが有りますが・・それは後で書きます。
2017年もののマルサネは(フィサンもですが)、ほぼパーフェクトです。メオさんはこのように評価しています。
赤い果実をほうふつとさせるような芳しい香り、樽香やドライフルーツ、ブラックチェリーのようなアロマも感じられる。ピュアで繊細な口当たり、心地良い味わいがとても長く続き、最後に酸味と少し閉じたニュアンスを感じる。フィクサンのような色気のあるワインでは無いが、華やかで軽やかな素晴らしいヴィンテージ。例年よりも早飲みで2020年から楽しめるだろう。
いやいや・・もう美味しいですよ。ピュアだし、エキスたっぷりだし・・それに・・ちょっと御大の雰囲気も出て来ましたよね?
そう・・醸造前の低温の漬け込み由来の僅かなニュアンスと、完熟した葡萄由来の・・そう、神様風な味わいがしたんですよ・・。勿論それは、フィサンにも、ACブルにも有りました。
低温浸漬は別としても、「比較的」高めの温度でエキスに昇華する造りなので、今までは、神様アンリ・ジャイエには似ない味わいだと理解していました。
しかし・・2017年ものはちょっと様子が違いました。メオの理想とする味わい・・それはA.C.ブル同様にしっかり見えます。最高のリッシュブールまで・・いや、おそらくですが・・一直線にそれは見えるはずです。
それに加え、神様風な味わいになってきたんですよ・・。こんなことを言っちゃうと怒られるかもしれませんが、
「メオの2017ヴォーヌ=ロマネとルジェの2017ヴォーヌ=ロマネをブレンドすると神様のヴォーヌ=ロマネに・・なる・・か?」
などと不謹慎なことを考えてしまいましたよ・・(^^;; ・・でも、色もしっかり見てくださいね。濃度、見た目も・・ちょっとジャイエ風に・・見えないですか?・・もう少し過熟気味の収穫タイミングにした方がより似るかな・・?2016年ものとは大きく違いますよね?
いや・・楽しいですね~。神様の味わいはもう、経験出来ないだろうと思っていましたが、そんな部分をくすぐられてしまうと一気に若返ってしまうような気持ちにさせられました。
美味しいです!・・飲むっきゃない・・!今飲んでも良し、少しおいても良いでしょう。お勧めします。おそらく再入荷は望めません!
以下は以前のレヴューです
━━━━━
【これは素晴らしい!!】
いや~・・参りました。さすがですね。難しいはずの2016年、ACブルのまとまりの良さに脱帽させられたnoisy ですが、数の無いマルサネをテイスティングしたらまぁ・・よくもまぁ、ここまで出来たもんだと感心させられました。
2015年ものもマルサネはとても美味しくて、数も無いのにお勧めしていましたが、2016年はおそらくですが素晴らしかった2015年ものも超えていると思います。
まるで・・あのシルヴァン・パタイユのワインをほんのりと濃密にさせ、さらにほんのりと妖艶さまで表現したようなお姿なんですよ。しかもシルヴァン・パタイユにしかできないだろうとさえ思っていた、美しくもマンモスなミネラリティはそのまんまなんですね~。
ここまでしっかりミネラリティが有ると、抜栓して1週間なんて全く問題無いでしょう。事実noisyも6日ほど置いておきましたが、精緻なお姿はそのまま!・・凛としつつもほんのりとエロスを漂わせてくれました。
なお、量的に少ないのでフィサンは飲めなかったんですが、担当さんによると、
「マルサネも素晴らしいがフィサンはもっと凄い・・」
とのことですんでね・・。この際、開けちゃおうかなぁ・・このところフィサンは飲めてないし・・とも思ったんですが、ただでさえ経費倒れし兼ねない状況ですし、テイスティングしなくてはならないワインが行列している状況なので思い留まりました。
申し訳ありませんがお一人様1本限定にてお願いいたします。メオ=カミュゼ、ぜひお試しください!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ACブルの美味しさにはビックリですが、現時点でのマルサネの素晴らしさはそれを軽く超えて来ます!!少量です!】
いや~・・良いですね~。ACブルも素晴らしいが、そこにさらに赤黒さの元になっているだろうミネラリティがもたらす複雑で精妙なニュアンス、ドライなチェリーの丸ッとした果実感が、美味しさをさらに引き上げてくれる感じがします。
フィネスさんとお取引が再開してようやく3年ほどが過ぎたかな?・・と思いますが、入荷量の少ないワインを利益度外視でどんどん開けて来た成果?・・か判りませんが、順調に伸びているので、その少ないワインも少しずつ増えては来ています。
やはり美味しく真っ当なワインをお客様にキッチリとご紹介させていただき、喜んでいただけるようじゃないと、そのエージェントさんとのお付き合いも真っ当にはならないので、一生懸命にやってくださる今の担当さんには感謝しています。
この2015年のマルサネですが、ジャン=ニコラのコメントにもある様に赤い果実がたっぷり有り、非常にドライで、ドギツイ酸味が無くまろやか、高級感の備わった見事な味わいです。近年のエキスがバッチリ出たメオのピノ・ノワールの美味しさは格別ですが、このような・・いや、メオにとっては下級クラスではあるものの、やはり5千円にもなる村名ワインですから我々にとっては結構な高級ワインで、そこにこのような「美しさ」「エレガンス」がじっくり味わえ、ポテンシャルを取れることはとても嬉しいことです。
因みに2014年のマルサネは、ティム・アトキン氏も91Points(も!)付けていることは、以前にご紹介させていただきましたが、2015年ものの評価はまだ全く見当たらず、ご紹介は出来ません。
しかしながら、この仕上がり具合、メオの自身、noisy のテイスティング時に受け取ったニュアンスからは、
「非常に良い出来!」
と言えるでしょう。
今回同時にご紹介させていただくフィサン村名も旨いですが、結構に直近の味わいが違いますので、そちらはそちらのコラムをご覧くださいませ。
マルサネはやや締まった酒躯をしていますが、現状でかなり美味しいです。こちらはバラでしか入荷していませんのでお早めにどうぞ!お勧めします!
以下は2014年のこのワインのレヴューです。
━━━━━
【なんとティム・アトキン氏は91Points!・・この方、正直だね~!】 実を言うと・・随分と昔に仕入れたメオ=カミュゼのワインを、全く販売せずに山にしています。まぁ、山脈にはならない程度の量なので良いっちゃぁ良いんですが・・noisy的には全く気に入らなかったんですね~・・。1998年産の「とあるキュヴェ」です。
今まで何度かテイスティングしていまして、何とか・・販売しても文句の言われないレベルには来たかな・・とも思うことも有りますが、まだ思い切って踏み出せないでいます。まぁ、それは高価なワインでは無いので・・
そんな頃から比べると、最近のメオ=カミュゼのワインは凄いです。圧巻!・・と感じるキュヴェの多さ、またそんな機会の多さにも驚きます。
そんなnoisyと同様のイメージを、他の方も感じ始めているのをヒシヒシと感じていましたが、それでも少し前までのメオ=カミュゼのワインの動きは余り活発では無かったので、量を多く仕入れることには危機感みたいなものが働いていまして、2013年ものでは止まっていた比較低価格なラインのワインの仕入れも、さほど多く無かったんですね。それでも少しずつ機会を見てテイスティングし・・
「・・これは一度しっかりテイスティングしないといけない・・」
と思っていた訳です。それで色々なアイテムをテイスティングしたのも有りますが、ここへ来て、かなり動きが出て来たのかもしれません。
余りに低価格なラインのワインが軒並み完売してしまったので、フィネスさんの担当のK君に相談すると、この「マルサネとニュイ村名なら少量ですがお渡し出来ます。」とのことだったので、今回のご紹介に辿り着けたと言うことなんです。
で、あれこれ、ネットを放浪して評価を探していると、やってくれてましたね~・・ティム・アトキンさん・・なんとこのマルサネ2014年に91ポイントも!・・付けていました!・・でも同時に、
「・・失敗したな・・」
と思いましたね。
上記のような状態だったので、昨年の入荷の時には思い切った仕入れが出来ていなかったんですよ。まぁ・・その頃にはまだ、ティム・アトキンさんの評価は表に出ていなかったと思うんですけどね。もし出ていたら思い切って仕入れをしていたかもしれません。
ティム・アトキンさん・・noisy 的には結構、
「日本人的感覚に近い人・・かな?」
と言うような感じを持っていますんで、エキス系のエレガントで、ジワジワと複雑性を垣間見せるようなタイプのワインには、結構・・良い評価をしているように思うんですね。勿論、同じタイプばかりに良い評価をしている訳ではありませんけどね。
2014年のメオのブルゴーニュ・ルージュを飲めば、そのエレガントなピノ・ノワールらしい表情の素晴らしさに感動を覚えるに違いないと思います。そして、このマルサネも同じライン上に有る・・と思います。
今回は7本だけですので、飲まずにご案内することにしました。2015年こそはテイスティング出来る位に何とか多めの確保に動きたいと思っています。是非ご検討くださいませ。
● 2022 Fixin
フィサン
【カミュゼのフィサンは「白っぽい」と感じ続けていましたが、2021年もので把握出来ました・・非常にシャンボール=ミュジニー的だった訳です!】-----以前のレヴューを掲載しています。

そうなんですよ・・確かに幾分は・・ほんの少しは・・例年よりも弱含みでは有ります。
ですがだからこそ!・・判ったし、その本質たる美味しさに酔えたわけですね・・いや、これ・・メッチャ美味しいです!
すなわち、白っぽい石灰系ミネラリティがたっぷり感じられる、でも、強すぎる果実で辟易することも無い・・優しいリアルなチェリーのアロマが、ピノ・ノワールのエレガンスとともに・・
「・・美味しい・・」
と感じられる素晴らしいバランスをしています。
noisy もこのところは、ハッキリとその村や畑の特徴を言うようにしていますが、ジュヴレ=シャンベルタン村の北がブロション村、その北がフィサン村になります。
ジュヴレ=シャンベルタンの南側がモレ=サン=ドニ村、その南がシャンボール=ミュジニー村なのはもう・・念仏のように覚えてしまわれたに違いありませんが、
「ジュヴレの北の村は?」
と聞かれた時に、ブルゴーニュファンは、
「フィサン(フィクサン)村でしょ?」
と言ってしまうに違い無いんですね。
でも実際には「ブロション村」でして、アペラシオンとしては、ブロションの南側がジュヴレ=シャンベルタン(+A.C.ブル)であり、ブロションの北側・・フィサン側がコート・ド・ニュイ=ヴィラージュなんです。

で、あくまで noisy 的な感覚の話しでは有りますが、先だってご案内させていただいたドメーヌ・リップ・ボワローのA.C.ブル、ジュヴレ村名、ジュヴレ村名レ・ゼヴォスレのすべてが・・
「ブロション村」
に存在しています。アペラシオンが・・そうなっているだけなんですね。
で、やはりブロションの南側の畑は、ジュヴレ=シャンベルタンほどの「重~~い鉄」は無く、少しそれが軽くなります。
その軽さ故に・・そして白い石灰が増え始めるために・・
「ジュヴレ=シャンベルタン村のワインとは異なるラズベリーチックな果実感が生まれる?」
感じがするんですね。これはジュヴレのワインとはやはり異なる印象かと思いますし、その「白い石灰が増える」のは、ある意味・・「フィサン的」なテロワールと似た部分が有るように感じています。
まぁ・・あくまでnoisy 個人の感覚の話しですので、須らく誰にでもマッチはしないと思いますが、そんな感覚だと思っていただければと思います。
で、このカミュゼのフィサンは、ジュヴレ的な重い鉄の関与がほぼ無く、白い石灰の強いシャンボール的な・・花っぽいニュアンスが何ともエレガントなピノ・ノワールを味わせてくれ、しかもかなり上質です。
ジャスパー・モリスさんは、何と2020年ものよりも1ポイント上げ・・です。元々低いので・・その意味は弱いですが、彼としますと、
「2020年ものよりも上」
と言う判断になったと思います。ですが、飲み頃が2025~2028年でして・・まぁ・・余り納得は出来ないと言うよりは、それは無い・・と言いたくなります。その期限表示は・・
「飲み頃と言うよりも、彼が思う一番美味しい時期」
だと言うことなのでしょう。
この辺りは人に寄ってもことなるかと思いますが、先だっても30年ものの低地のクロ=ヴージョの素晴らしい美味しさに触れました。もしかしたら15年前の方が美味しかったかもしれません。ですが30年もので・・素晴らしい感動をいただいたのは間違い無い訳でして、それを「2025~2028」と3年に限定できるとするなら、それを見た方で信じられた方は、
「・・あ、それだけしか持たないんだ・・」
と思われるんじゃないかと思うんですね。
まぁ・・何が正しいのか、間違っているのかは・・ハッキリは言えないと思いますが、noisy 的には、
「10年持たない、まともなブルゴーニュワインは無い」
と見切っています。素晴らしい味わいでした。もし、開けた時に少し硬いと思われましたら、スワリングを多く行う・・それでも出て来なかったら2~3日置いて、またトライしてみてください。シャンボール的な愛らしいチェリー、フラワリーなニュアンスに出会えると思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
-----
【ジュヴレに白っぽいミネラリティをプラス?・・重量感のある大きな構成が魅力の中級クラスの村名です!】---以前のレヴューを使用しています。
このところのメオのワインは実に不思議な味わいでして、メオらしい雅な味わいと、そこにしっかりテロワールを表現できていること・・そして、年を追う毎にナチュラルさも見え隠れしてきていること・・です。
でもおそらく、So2 はそれなりに使用しているはずだと想像はしているので、自身の認識に少し乖離が出て来ているんですね。この辺りは何年も続けて見て行かないといけないと思っています。
このフィサンも例年以上に素晴らしい仕上がりで、より大きく、より長熟さを持った仕上がりになっています。
敢えて言うので有れば、今回ご紹介させていただいた7つのキュヴェ中、
「飲むタイミングは少しだけ先からになる」
のがフィサンだと言えます。
ちょっと早いかな?・・と感じたのはこのフィサンだけ、他のキュヴェは、今から飲んでも充分な美味しさを感じられると踏んでいます。まぁ、2018年も同様だったように思いますが・・。
マルサネの、赤い果実感が充実した感じよりは、少し穏やかなチェリーになっていますが、2~3年の熟を経ますと相当に官能的なニュアンスが増えて来ると思います。果実自体の出来はマルサネより充実しており、その分、飲めるようになるのに時間を必要とする・・そんな感じです。
今回のマルサネとフィサンは合わせて12本の入荷のみになりますので、マルサネを先に飲み、フィサンは少し先にするのがお勧めです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【滅茶苦茶優しいジュヴレ=シャンベルタン?・・しかも雅(ミヤビ)さが凄い!・・長期熟成も可能です。】
2018年のメオ=カミュゼは、まず3種類も造ったブルゴーニュ・ピノ・ノワールに驚かされ、またその村名並みの酒質にも驚かされ、そして、とんでもない仕上がりのクロ・サン=フィリベールに痺れさせられ・・
「いや・・メオの2018年は大注目だわ!」
と思ってしまいました。
その上、マルサネはま~・・何とも noisy 好みで、キュッとしまりつつも素晴らしいチェリーをふんだんに感じさせてくれる凄いワインでした。
そしてフィサンをテイスティングさせていただくと・・これまたいつもよりも構造が大きく、その大きくなった分をしっかり埋めてなおピッタリな要素の素晴らしさにも驚かされました。
マルサネよりも評価は確実に上ですが、直近で飲むにはマルサネの方が良いでしょう。こちらは少しだけ先に延ばした方が良いです・・1~2カ月かな・なので8~9月でしょう。
因みにジャン=ニコラさんはこのように述べていらっしゃいます。
「上品な木の香り、赤いサクランボ、ハーブ、還元香もあって例年通りの複雑な香りだがマルサネよりは大人しい。口当たりはとても柔らかくなめらかで粗さはなくとても飲みやすい。マルサネよりも魅惑的で様々な要素が溶け込んだたっぷりとした味わい。とてもエレガントだが瓶詰の疲れが取れるまで数か月待ったほうが良いので2021年から飲むことをお勧めする。」
なるほど・・来年まで待てと。まぁ、noisy的には9月からならOKだと思います。
質の良い滑らかなタンニンが目立たないまでもしっかり有りますので、これが完熟したら・・相当甘美な味わいになるかと思いますが、現状は少し若めのチェリーですね。中域の太さはマルサネ以上。これが中盤から終盤まで持続して感じられます。キュッと締まったマルサネに対し、わずかに「ふくよかさ」「丸み」を感じさせるイメージです。
村名ジュヴレに白い石灰がふんだんに混ざった畑をプラスし、太く優しくした感じです。これも実に美味しいです!是非飲んでみて下さい。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【鉄分を少し減らし、石灰を少し強くしたジュヴレ=シャンベルタンがフィサンの姿だとしたら・・そのまんまです!しかも妖艶さはそのまま!】
いや、2016年ものを飲んでいないのが残念です・・。グラスの写真が有ればしっかり比較出来たのに・・と思うと。
ですが、無いものは仕方が無い・・。2016年ものは非常に少なかったので飲みようが有りませんでしたから。なので、2015年ものと比較してみましょう。
2015年ものは非常に美しいエキスのワインでした。どこまでもピュアで、最後の最後に色気を見せる・・そんな感じだったと思いますが、今現在はだいぶ成長しているはずで、どんな姿になっているか、楽しみでも有ります。
ちなみに2017年フィサンは、メオさんは以下のように言っています。
いつも通りの複雑な香り、マルサネほどに力強い香りは無いがさくらんぼや牡丹、燻製したおきゃに少し還元香も感じられる。肉厚で柔らかい味わいだが、直線的なニュアンスも感じられる。マルサネよりも魅惑的な味わいだが例年よりもやや緻密で良い熟成をするポテンシャルがある。通常は一番早く開くワインだが、今年に限っては少し待つことをお勧めする。
なるほど・・おっしゃっていることは良く判ります。・・でも何の問題も無いですよ・・滅茶美味しいです。
フィサンらしい・・女形のジュヴレのスタイルはそのまんま・・しっかり感じられます。しかし、いつもより素晴らしいのは、そのエレガンスです。上級キュヴェに通じる見事なエレガンスへの一本道が開けて感じられます。
そしてこのキュヴェも・・神様がいます。いつもの年より濃密だからでしょうか?・・いや、さりとて甘くは無いんですよね・・。行き着いたかな・・メオさんも。これはさらに上級キュヴェは非常な楽しみになってしまうな・・と感じさせられました。
2015年の素直な赤さは、2017年ものには有りません。もっとずっと深淵そうな色合いをしていると感じられます・・いや、見方は人それぞれかもしれませんが、それでも2017年ものは、様々な感覚を思いっきり震わせてくれました。
2016年までの1級格に備わった荘厳なるピュアさは、このクラスにもしっかり感じられます。・・いや、好き嫌いはもしかしたら有るかもしれませんが、少なくとも古くからのピノ・ノワール・マニアにとっては垂涎の味わいであることでしょう。お勧めします。お早めにゲットされてください。追加はおそらくできません。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2016年フィサンは今回飲めておりませんが、担当さんによると・・素晴らしいマルサネよりもさらに素晴らしいとのことです!】 以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【今飲むならマルサネでしょう・・けれどポテンシャルはフィサンが上!現状は3日目から・・ですね!】
非常に素晴らしいです・・見事なフィサン!・・官能さを隠そうともせず、しかも美しさをその官能さは汚していません。それでいてエレガンスもパワーも備えている・・かなりのポテンシャルだと判断しました。
色合いも・・これですよ・・2013年ものの写真が霞んでしまう様な深淵なものですよね・・。ソソられるんじゃないかと思いますがいかがでしょう?
しかしながら、今飲むので有れば、ACブルやACマルサネに軍配が上がるでしょう。直近の美味しさはそちらが確実に上です。フィサンは・・ジャン=ニコラが言うように2年後・・、noisy 的には2~3年後からかと判断しています。
現状はようやく複雑リッチな要素が落ち着き始めた段階で、半透明な感触のタンニンが要素の隙間から見え隠れしています。この感覚はエレガンスを現状、ネガティヴな方向に感じるかと思うんですね。ややザラ付きますのでテクスチュアが今一つです。
でも、2~3年後はもう・・素晴らしい芳香と見事な味わいを見せるだろうことは、容易に判るバランスをしています。ジャン=ニコラが言うように、
「例年通り香りがとても開いており・・」
は、そのテイスティングのタイミングでの話しになり、現状は濃密さ、複雑さは物凄く伝わって来るものの、開いているとは安易には言えないかな?・・と思います。
それでもとても魅力的で有り、エレガントで非常に美味しい2015年マルサネを一蹴してしまう近未来が有ります。是非ご検討くださいませ。非常に少ないです!
以下は2013年フィサンのレヴューです。
━━━━━
【このフィサンも素晴らしい!色は淡いがエキスが濃い!】
思いがけず・・メオのACブルゴーニュ2013が絶好調で・・しかも何故かもう無いはずの品物が、このクソ暑い最中に沢山出てくると言うハプニング的事象・・。
有るなら欲しいけど、ここまで暑くなってしまうとね・・何せとにかく記録的な暑さになった2015年ですんでね。皆さんも比較的、喉の通りの良い冷たいものに飲み物を変更されてしまうので、ワイン屋とすると非常にツライ時期なんですね・・8月は。
それでも買っておかないとね・・ほぼ際限無く存在するような超大手さんのアイテムならとにかく、ネゴスものとは言えメオ=カミュゼですから、そんなに多くあるはずが無く、しかもあの味わいだったらね・・。大きな満足を得ていただけますから。
で、調子に乗ってしまって、フィネスさんから「Fixin」が2ケース有るから買わないか?と。結構旨いとのことだったので、2ケースなら何とか1本飲めるかと思って仕入れてみました。
いや~・・2013年のメオ=カミュゼはいいぞ!
2013年ACブルと同じ路線上の味わいです。色合いは同様に淡いんですが、エキスがしっかりしているのも同じ・・。
でも、そのエキスの濃密さはちょっと方向性が違うんですね~。それがまた良い!
ACブルゴーニュは、どちらかと言うとヴォーヌ=ロマネ近郊のニュアンスを出してくれるんですが、こちらはFixin村名で・・非常にジュヴレ=シャンベルタン的です。良く言えば、「シャルム=シャンベルタン的」な愛らしさ・・も存在していまして、ジュヴレの鉄っぽさと美しい赤黒の土、中域の膨らみも見事で、エキス感が時間と共に膨張し始めます。
「・・あ~・・焼き鳥、喰いてえ!」
と思ってしまいますね~。むしろ、雄大さ、ゆったりさの有る感じで優等生的なので、少し野性味を感じるような、美味しい粗塩を振った焼き鳥・・部位を色々とね・・で、このシャルム=X的なFixinを流し込んでやると・・溜まらんですね~!これは間違い無い旨さでしょう!
焼き鳥+Beer だとね・・直ぐお腹いっぱいになってしまいますし、結局Beerで体内のミネラル分と水分を外に出しちゃいますから、後が苦しいんですよ。寝ながら・・何か、喉の渇きを覚えていて、結局我慢しきれずに起きて水を飲み・・またトイレに起きて・・結局寝不足で疲れが取れない・・なんて流れになっちゃうんですね。
メオのFixin なら、かなりの高級感も有り、しかも若いですが、今飲んでも非常に美味しいですのでね!これも是非飲んでいただきたいと思います。
それに、メオのACブル2013年も上記のように追加できましたので、こちらも是非ご検討くださいませ。お奨めします!旨いです!
● 2021 Corton-Charlemagne Grand Cru (Frere et Soeur)
コルトン=シャルルマーニュ・グラン・クリュ
【相当・・良さそうです!・・評価もルーミエさんのコルトン=シャルルマーニュと全く同じ、93~95 ポイント!】
■ ジャン=ニコラ・メオさんのコメント
白い花や桃の種のような甘い魅惑的な香り、ヌガーやバニラなどの樽熟由来の香りも感じられる。アロマの側面からはチャーミングで良く成熟したとても愛想の良い印象を感じる。口に含んでみるとハツラツとしていて感動的な口当たり、押し寄せるレモンやグレープフルーツの砂糖漬けのような柑橘系果実のニュアンス。フレッシュで甘酸っぱいアフターが延々と唾液を分泌させる。しかしながら、現状は香りと味わいに開きがある。ワインの芯に少し固さがあり、丸みとトロみを帯びてくるまで少し時間が必要。恐らく5~8年くらいで”らしく”なってくるだろう。
コルトン=シャルルマーニュは、おそらくその内包しているミネラリティの多さ故でしょう・・評価はモンラッシェ系よりも一段低いと思っていて間違い無いと思います。
こちらもジャスパー・モリスさんは、ルーミエさんのコルトン=シャルルマーニュと全く同じ評価で93~95 ポイントなんですね。アン・シャルルマーニュの畑もルーミエさんの畑のすぐ傍だそうで・・なんだか、シャンボールの1級レ・クラも全く同点でして・・この2つのドメーヌ、何か・・有りますかね・・(^^;; ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【非常に良いヴィンテージになった可能性が有ります!】
数が無くて飲めないので・・「ワイン評論家の評論家」・・みたいな立ち位置で言いたい放題させていただければと思います。
ジャスパー・モリス氏は2019年ものの91~95ポイントから下値を1ポイント上げ、92~95ポイントと評価していまして、ある意味・・
「2019年よりも2020年ものが上」
としているのが判ります。彼の場合はやる気になったアイテムはボンと上がりますが、そうでないとドンと下がり・・アペラシオンを見て評価しているような感じに取れる時も有りますが、このワインに関してはそれは無いようです。
それよりもバーガウンドの評価が良いのが・・何とも素晴らしいです。上値の94ポイントはアドヴォケイトと同様では有りますが、バーガウンドは結構に渋い評価で有名ですから、1~2ポイントの上積みを見た方が良い・・そうするとジャスパー・モリスさんとほぼ同様になります。
まぁ・・グラン・クリュ・コルトン=シャルルマーニュと言う畑自体の評価が他のグラン・クリュに比較すると低いので95ポイント止まりとなっていますが、
「いずれD.R.C.のコルトン=シャルルマーニュの存在が、畑の格を押し上げる」
と言う流れになるはずなので、
「今はまだ非常にリーズナブルな白ワインのグラン・クリュである」
と思っていてください。
何度も書いてますが、南西向きのアン・シャルルマーニュは南向きのル・シャルルマーニュに比較すると昔から余り高い評価では無かったんですが、今はもうそのような見方は誰もしないと思われますし、十数年を経過した1980年台の完熟したルーミエさんのコルトン=シャルルマーニュ(アン・シャルルマーニュ)の余りの美味しさにnoisyもひっくり返ったことが今でも思い出されます。
ただしある情報では、2020年のこのコルトン=シャルルマーニュは2つの区画からのブレンドと言うことです。ひとつはラドワにある区画、もうひとつはル・シャルルマーニュの東に接するレ・プジェとのことで、まぁ・・これでコルトン=シャルルマーニュを名乗れるのかどうか・・noisy には判断出来ませんが、ラドワの区画のグラン・クリュの葡萄の割合いが少なければ可能なのかな?・・いや、この辺りは微妙ですがちょっと面白いでしょう?・・因みに赤のコルトンで最も秀逸なのはラドワ側の畑・・と言う説も有り、noisy的にはそれを支持しています。ご検討くださいませ。
【ジャスパー・モリス氏は91~95ポイント! noisy は飲めませんでした!】
2019年のメオの白はどれも絶品でした。テロワールも判りやすく伝わって来ましたし、何よりとても健康的で美しく、柔らかさが前面に出ていて、ミネラリティも豊富、シャルドネは粘性が有り、複雑性も凝縮感もエレガンスに包まれていました。
ジャスパー・モリス氏は上値95ポイントと、まあまぁの評価・・でした。冒険はしないなぁ・・と思いましたが、赤の方の評価では結構弾けてましたから・・白は自重したか、それとも硬かったか?・・
noisy 的には相当にシャルドネは良かったので、もう少し加算されても良かったのかな?と思いますが、何せ数が無いのでメディア評価も他には見当たりませんでした。是非お早めにご検討くださいませ。
■ メオさんのこのワインのレヴューです。
香りは控えめではあるがエレガントで樽香由来の甘い香りとスモークやアニスの香り、エキゾチックな果実の香りに青い草の香りもあって食欲をそそられる。香りからはまだ時間がかかる印象を受けるが口当たりは丸くリッチでオイリーな舌触り、アフターはハツラツとしているが凝縮感もあってとても飲みやすいというわけではない。繊細で気品があり、余韻も長く複雑さもある。最低でも3~4年は寝かせたいが、出来ることなら2028~2030年まで待ったほうが良いだろう。
以下は以前のレヴューです。
-----
【こちらも飲めずにすみません!】
最高ですと2013年ものが95点と、Wine Enthusiast で評価されているようです。元は葡萄のジュースを買っていたものを、メオの配下の者たちが、「それっ」とばかりに畑仕事をしているので、
「ドメーヌ同様」
のワインに仕上がっているようです。
そんなワインですので当然ながら数は無く、中々に飲める機会に出会いませんで申し訳ありません。おそらくアン・シャルルマーニュ辺りの畑と思われますので、ルーミエさんと同じですね。ご検討くださいませ。
● 2021 Richebourg Grand Cru
リシュブール・グラン・クリュ
【2021年ものリッシュブールはとんでもないポテンシャルを秘めている?】
当主ジャン=ニコラ・メオさんのコメント
開けたては香りを探しに行かなければ感じられないが、すぐに赤いフルーツや甘草、メンソール、スパイスなどの様々な魅力的なアロマが漂ってくるようになる。口当たりは言うまでもなく素晴らしく、肉厚で包み込むような味わいで食欲がそそられる。活力溢れる余韻がとても長く続いて感動せずにはいられない。長熟なワインなのは間違いないが、すでに満足感を与えるような複雑さを兼ね備えている。2026年から飲めるようになりそうだが、2035年までは何ら心配することなく熟成するだろう。
ま~・・高くなってしまいましたが、想像したよりも安く済んだと・・思っています。
そもそも・・かの神様アンリ・ジャイエのリシュブールなど、そうやすやすとは飲めなかったです。クロパラは結構・・飲みました。noisy はニュイ=サン=ジョルジュ村名、大好きでした。
その、まさにアンリが最も大事に思っていたリシュブールの畑が、今はメオ=カミュゼの最高のワインとしてリリースされている訳ですが、最高のヴィンテージとしてリリースされた2020年ものと、今回の2021年ものを、
「多くの海外メディア自身での評価点の比較」
をしてみました。前者が2020年、矢印の右側が2021年です。
Tim Atkin 98 Points -->98 Points
Vinous 96~98 Points -->94~96 Points
Jasper Morris 94~98 Points -->95~97 Points
John Gilman 97 Points -->95 Points
Wine Advocate 95~97 Points -->93~95 Points
Burghound 94~97 points -->94~96 points
どうでしょう?・・ティム・アトキンさんだけが、98ポイントで同点、他のメディアは1~2ポイント、2020年ものから下げていますね。
この結果を見て、下げたメンバーを見るとやはり・・たっぷりとしていてアルコール分が出ていて、濃密だと高く付けるんじゃないかと・・思ってしまいます。
ですが、彼らのコメントを読んでみると(ここでは書きませんが)、例えばジョン・ギルマン氏は、
「飲み頃期間 2035~2100」
と言う・・一見バカげたようなほどに長い期間を想定していらっしゃる方もいます。因みにティム・アトキンさんは2025~2050と言う飲み頃期間でした。
そして評点は判りませんが、バーガンディ・リポートのビル・ナンソンさんは、
「うわ~・・新樽100パーセントは一体どこに消えたんだ・・?見当たらないぞ!とんでもないミネラルとフィネスで測量不可能だ・・<中略>それにしても物凄いワインだ・・」
とまぁ・・絶叫が聞こえて来そうなコメントを残しています。
やはりこのワインは・・特別ですね。エレガンス、フィネスが第一義のリッシュブール!・・飲んでみたいものです。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【2020年ものは2019年もの以上?・・もしくは同等か?】
何と、価格トップの座をクロパラに譲ったリシュブールです。びっくり・・です。ジャイエを引退に追い込んだリシュブールが、その座をクロパラに奪われるなんて・・何という「因縁」なのかと思ってしまいました。
しかし・・上がりましたね。ジャン=ニコラが「2020年は最高のヴィンテージになる可能性がある」と言っていますし、2019年ものよりも高く評価した海外メディア勢が多いです。
2019年ものを99ポイントと評価したデカンター誌の評価が見当たらなかったのは残念ですが・・それでも海外メディアの評価は、
「クロパラよりも高い!」
と言えます。
何という時代になったのか・・凄いですね・・。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【なんとデカンター誌は99ポイント!・・最高の出来になったようです!】
ま~・・2019年のブルゴーニュは、本当に旨いです・・noisy も誘惑に負けて、全く数の無いメオのヴォーヌ=ロマネを開けてしまいましたが、やっぱりヴォーヌ=ロマネって・・
「すっごい素敵!」
なんですよね~・・痺れちゃいます。
でヴォーヌ=ロマネの神髄、トップ3と言えば・・ロマネ=コンティ、ラ・ターシュ、リシュブールのグラン・クリュになるかと思います。勿論、クロパラを上げる方もいらっしゃるでしょうし、今ならラ・ロマネを上げる方も・・。それでも神様を引退に追いやった因縁の畑のワイン・・がこれですから・・はい。
デカンターの99ポイントは凄いですが・・
「100点にしなかった・・1点引いた理由を判りやすく簡潔に述べよ!」
といつも思ってしまいます。ご検討くださいませ。
■当主ジャン=ニコラ・メオのテイスティングコメント
香りはクロパラントーに似ているが当然違う点もあり、赤や黒の並外れた香り、樽熟由来のスモークや焦がし香、そこにクロパラントーでは感じられなかったスミレや牡丹のフローラルな香りも感じられる。口当たりが厳しく固いのはいつものことで、ストラクチャーはアフターまでしっかりしている。物静かでがっしりとしたワインで様々な側面を感じさせる。このワインが持つ繊細さと複雑さが出てくるまで、最低でも2032年までは待つ必要があるだろう。
以下は以前のレヴューです。
-----
【何とバーガウンド97ポイント!アドヴォケイト、ティム・アトキン、ヴィノスが96ポイント・・これ、覚えておいてください。】
あのアレン・メドゥズも97ポイントと凄い評価のリシュブールです。その他のメディアも96ポイントが普通・・ですので、相当に素晴らしいのは間違い無いでしょう。
そしてあのクロパラもついにリシュブールと同じ価格にジャンプアップしていますが・・バーガウンド97、その他のメディア96ポイントと言うリシュブールの評価とほぼ同様の評価を得ています。
ただし、ここの点付けの順位がメディアで結構違ってまして、ちょっと面白い結果になっちゃってます。詳細はクロパラのコラムをご覧くださいませ。
例えば2017年ものの最高評価は96ポイント止まりでしたので、2018年ものはそこからまた1ポイントほどは積み増したと言えるかな・・と思います。ここの近辺の1ポイントは確実に意味、理由が有るはずですので・・飲んでみたいですよね。
高くなってしまいましたが、海外はリシュブール、クロパラともに2000ドルからです。国内はそれでもまだリーズナブルだと言えるでしょう。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】
2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer
●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time
●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【神様が引退を決意するに至った至高のワイン!】
■Richebourg
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Vonous 95-97 Points
Jhon Gilman 96 Points
advocate 93-95 Points
元気だったアンリ・ジャイエが引退する・・と言うニュースは世界を駆け巡りました。・・でも何故かその発言後も毎日畑に出て仕事をしているので、みんな安心していた訳です。なので、引退発言後も彼のワインが高騰することは有りませんでした・・しばらくの間は。
結局・・なんで引退宣言したかと言うと、どうやら・・
「リッシュブールを造れなくなったから」
のようです。メオ=カミュゼに収穫折半契約を切られた・・んですね。・・まぁ、その言い方は良く無いのかもしれませんが、結局引退宣言をしてメオ=カミュゼの顧問になる訳です。どうしても・・リッシュブールが造りたかったんでしょう。
なので、ジャイエが健在だった頃のメオのリッシュブールは言うことが無い仕上がり・・?と言って良いかどうか・・それほどは飲んではいませんので言い切れません。(順*さんが冷蔵庫から出してくれた90年のリッシュブールはイマイチだったな~・・)
いずれにしましても銘品です。誰もが欲しいワインの一つです。アンリ・ジャイエも造りたくて仕方が無かったワインでも有ります。それは、ロマネ=コンティ、ラ・ターシュと続いた場合のヴォーヌ=ロマネの至宝だからで有り、ロマネ=コンティ、ラ・ターシュは神様と呼ばれながらも決して造ることが出来ないという宿命をも持っていた訳です。
ご検討くださいませ。
● 2021 Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・オー・ブリュレ
【言わずもがなのオー・ブリュレです!】
■ ジャン=ニコラ・メオさんのコメント
チャーミングで開いた香り、赤や黒いフルーツ、特にコケモモを連想させる。洋菓子のクリームのような甘い香り、プロヴァンスのハーブのようなニュアンスがフレッシュさと複雑さを感じさせる。凝縮しつつも包み込むような口当たり、エネルギッシュでとても長い余韻。アフターの最後に少し固さを感じるが、それでも感動的でよだれが出てくるほど。力強さとバランスが共存した伸びのある味わいだがやはり熟成させたほうが良いのは間違いなく、2028年~2035年に理想的な頃合いがやって来るだろう。
ブリュレは良いですよね~・・昔はこのワイン、売れずに残ってました・・。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【アンリ・ジャイエが造っていた希少なリューディの内、もっともリーズナブルなグラン・クリュでしたが・・もう上がる一方になってしまったようです。】
今までは、
「滅茶お得ですから・・いかがですか?」
とお話しして販売していたレ・ブリュレです。リーズナブルでしたよ・・まぁ、今までが特売だったと思うしかないのでしょう。
noisy 的には、この畑の名前の通りのニュアンスを持つこのワインが大好きで、アンリ・ジャイエのニュイ=サン=ジョルジュとレ・ブリュレは大好物でした!結構・・高くなりましたが、それでもクロパラに比較したらとんでも無く安く見えます。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【・・来ましたね・・ついに!・・ようやく世界も気付いてくれたか・・とも思ってしまいますが、ブリュレもクロ・パラと同様、上値98ポイントです!】 まぁ・・メオさんのレ・ブリュレは売れ行きが良く無いったら、呆れるほどだった・・です。クロパラやリシュブールは即完売なのにレ・ブリュレはいつまでも残っている・・そんなイメージです。実は滅茶素晴らしいのに・・いつも書いているので煩いと感じていらっしゃった方も多いかと思いますが・・。
そもそもレ・ブリュレ、大好きですし、ジャイエ絡みのこの畑のメオさんのワインが悪い訳が無い・・。(因みにまだ飲めていませんがもしかしたら飲める可能性が有ります。)
ジャスパー・モリス氏98ポイント、ヴィノス(おそらくニール・マーティン氏?)97ポイント、アドヴォケイトはケリーさんかな?96ポイント、それにメドゥズ氏も95ポイントなどなど、ほとんどクロパラと一緒じゃないですか!・・
因みにクロパラは、ジャスパー・モリス氏上値98ポイント、ヴィノス97ポイント、アドヴォケイト96ポイント、メドゥズさん96ポイントですから・・あ、デカンター誌が97ポイント付けていますが・・。
価格はクロパラの半分・・と来ますと、いきなり脚光を浴びてしまうかもしれません。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ヴィノス96ポイント、ティム・アトキン(デカンター)95ポイントと過去最高の評価!・・普通にリシュブール並みと言って良いでしょう!】 これは飲みたいですね~・・まぁ、ジャイエのレ・ブリュレとは相当に異なるかな・・と思いますが、ある意味、ヴォーヌ=ロマネの1級の中では特徴の濃い部類のワインの一つだと思うんですね。
しかも94~95Pointsラインだった2017年ものですが、確実に1ポイントアップで95~96Pointsラインに上がって来ています。
しかも・・何故か売れ残こることさえあるのがこのレ・ブリュレです。2017年ものってどうだったか・・今年の4月まで売れ残ってましたね。もしご予算が捻出できるようでしたら、このレ・ブリュレは相当にお買い得なんじゃないでしょうか。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】 2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【神様が造るワインの中でも一際輝いていた・・と、個人的に思えるクリマです!】【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】 さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。ですのでメディアの評価が見つかったものを掲載いたします。ドメーヌものとネゴスものの差は無いと思っていただいて結構です。
■Richebourg
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Advocate 93-95 Points
■Clos Vougeot
Jhon Gilman 92 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 92-94 Points
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Advocate 89-91 Points
■Echezeaux Grand Cru
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-95 Points
Advocate 93-95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Aux Brulees
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 94-97 Points
Burghound Allen Meadows 93-95 Points
Decanter 95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Les Chaumes
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 89-91 Points
Burghound Allen Meadows 90-92 Points
Advocate 90-92 Points
■Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
■Vosne-Romanee
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Murgers
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Boudots
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 90-93 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 91-93 Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【中々飲めないワインでは有ります。】
メオが持つ目が眩むような珠玉の畑にあって、しかもグラン・クリュであっても何とか手が出るのがクロ・ド・ヴージョでした。つい最近まで2002年とか2000年とかが売れずに残ってましたが、
「何で売れないのかな?」
と・・思ってましたよ。
因みに、ジャン・タルディが耕作していたグラン・モーペルテュイが帰って来ていますし、その他にもシャトー(プレ・ル・セリエ、プレ・ル・シャトー)の真下の区画も有るようで、このクロ・ド・ヴージョには幾つかのラベルが有ります。どう違うのか・・判りませんので、ぜひとも同じヴィンテージを全部一遍に開けてみたいものです。
このクロ・ド・ヴージョ2014年は、ベタンヌも19/20Pointsと非常に高い評価ですし、ティムさんも97Pointsとベタボメ状態、バーガウンドが少し冷静・・と言った評価のようです。
● 2021 Clos de Vougeot Grand Cru
クロ・ド・ヴージョ・グラン・クリュ
【2021年ものの、最上の上部の畑オンリーで仕上げたクロ・ド・ヴージョです!高評価!】
■ ジャン=ニコラ・メオさんのコメント
最初は控えめな香りだが次第にサクランボやアーモンド・クリーム、植物系の香りなど様々なアロマが余すことなく広がってくる。それに反して味わいは最初からたっぷりとしていて肉厚、とても滑らかで舌全体を覆うような旨味が広がる。素晴らしいクオリティのタンニンと共に余韻が長く続く。力強く深みもあるがデリケートさも兼ね備えている。2024年から飲み始めてもいいし、10年くらい寝かせても良い熟成をするだろう。
例えばMWのティム・アトキンさんは、
「ドメーヌでは(このクロ・ド・ヴージョは、収穫して)8年間が経過しないと飲み始めない。」
として、この2021年ものの飲み頃を「2028年から2045年」とし、96ポイントと言う評価をしています。評価文を読んでみると評価自体は非常に納得できるものに感じられます。そんなことを言いながらも・・メオ本人は・・
「2024年から飲み始めても良い」
などと申していますが・・(^^;;
まぁ・・一般的にはこのワインをもっと早くから飲まれる方が多いかな・・と思いますが、良く出来たクロ・ド・ヴージョは寿命も長いですし、何より
「グラン・クリュとしての表情を深める」
と言う意味では、10年位のエルヴァージュは必要なものかと思います。
また2021年の仕上がりですが、noisy は今のところカミュゼの2021年に関しましては全く飲める状況に無く、残念ながらはっきりは言えませんが、
「以前まことしやかに言われていた2021年ブルゴーニュ悲観論は相当見当違い」
で有って、やはり秀逸な造り手は・・
「しっかり仕上げて来る!」
と言うことがメディア評価からも伺うことが出来ます。
彼らは果実味がふんだんに有って、たとえそれがエレガンスやフィネスを削っていたとしても、その方を好みます。
ですが、日本人のブルゴーニュワインファンの多くは、そのようなボリューミーで濃いものよりも、繊細で複雑で美しく伸びやかなブルゴーニュワインを望んでいると・・思うんですね。
このような潮流は、noisy 的には、
「日本人的味覚・感覚の輸出」
によってこそ、このところのブルゴーニュワインの大飛躍が生まれたもの・・と感じています。
それは、漫画やアニメから興味を持たれ、日本に来て・・余りの食の美味しさに驚き、また日本酒や飲み物の多様さと美味しさにも驚いて、
「日本に永住したい!」
と言い出す方が非常に増えているとか・・。
そして、お蕎麦とか・・日本らしい食事に感動して、その繊細な香りとか味わいとかを非常に愛でているのも、きっとそんな「輸出」に役立っているのでしょう。まぁ・・人気が出てしまって日本人が買えない・・と言う状況は厳しいですけどね。
メオ=カミュゼの実に秀逸な、最上部の最高の部分からのクロ・ド・ヴージョです。10年後位から飲まれると良いかと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【実はメオ=カミュゼの持つ畑の内、もっとも素晴らしいのはこれ・・の可能性さえ有ります。】 いや~・・ジャスパー・モリスさん、どまんなかで受け止めちゃいましたかね・・。上値はついに97ポイントまで来ました。前年の2019年は上値94ポイント止まりですから・・。
今までは余り2020年ものを高く評価していなかったように見えたんですが、このメオのクロ=ヴージョにはやられてしまったようです。半面、クロ・サン=フィリベール・ブランには、上値88ポイントと・・他の並み居るメディアが91~92辺りで落とし込んでいるのを無視するかのようでした。
ですがメオのクロ=ヴージョと言えば最高のロケーションです。ミュジニーはすぐそこ、グラン=ゼシェゾーも・・そこ、シャトーもすぐそこ・・ですから、
「クロ=ヴージョの最高峰」
と言えるわけです。
しかしながら何故か日本では、
「クロ=ヴージョじゃなぁ・・」
と言うような雰囲気が有り、ルーミエさんも上部の良い畑と中部から下部に掛けての部分を持ちつつも、シャンボールの他のキュヴェに比較されてしまった性でしょうか・・人気も今一つだったんですね。
今はそんな「すり替わって残存していたイメージ」から脱却しつつ有りますし、何より・・あのミュヌレ=ジブールの滅茶苦茶旨いクロ=ヴージョでさえ売れなかった時代が有った訳ですから・・noisy はそんな時代で販売していましたら、
「クロ=ヴージョを飲ませていただいてご案内」
していた訳です。
ですから圧巻なクロ=ヴージョも、何とも締まりの無い薄いクロ=ヴージョも、何でこんなに硬いのか判らないクロ=ヴージョも知っています。メオの畑はそもそも最高のロケーションですから、
「97ポイントはまだ妥当な評価ではない?」
可能性さえ有ります。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【近年ではトップの評価でしょうか。バーガウンドの上値94ポイント、デカンターの95ポイント!】■当主ジャン=ニコラ・メオのテイスティングコメント
とても開いた香りは繊細ながらも変化に富んでいる。フレッシュなプラムのような赤い果実の香り、ほんのり感じる樽熟由来のスモーク香はこのアペラシオンの特徴の一つ。口当たりはデリケートだが存在感は十分で繊細な余韻がとても長く続く。複雑でスリムではあるが筋肉質で例年よりもアペラシオンらしさが出ている。繊細でリッチだがいつもよりは飲みやすくはない。2年後くらいには若干開いてくるだろうが、ポテンシャルは全く発揮されていないと思われるので2031年まで待ったほうが賢明だろう。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ティム・アトキン95ポイント、アドヴォケイト95ポイント、バーガウンド94ポイントとハイレベルです。】 2017年ものはキュヴェを2つに分け、グラン・モーペルテュイとプレ・ル・セリエをリリースしましたが、2018年ものは両方混ぜ、1アイテムのみのリリースです。一般にはメオのクロ・ド・ヴージョと言いますと混ぜたこちらです。
クロ・ド・ヴージョと言うワインは非常に不思議なワインでして、上部、中部、下部と混ぜて造ると非常にバランスに優れたクロ・ド・ヴージョらしい仕上がりになると言われていますが、クロ・ド・ヴージョの上部は、
「ミュジニー」
「グラン=ゼシェゾー」
に接し、「エシェゾー」とは隣接していますので、その位置により結構に違った個性になる訳でして、メオさんも微妙な違いを認識しているからこそ、収穫量を確保できた時には2つに分けてリリースしているのだと思います。
いずれの区画も上部で、ミュジニーとグラン=ゼシェゾーが目の前ですので、素質は物凄いものが有ると想像はたやすいですよね。今回はコルトンを開けてしまいましたので、来年こそは久しぶりにクロ・ド・ヴージョを開けたいと思っています。
評価も95ポイントラインですので非常に高いです。また、クロ・ド・ヴージョと言うワインはある意味、早飲みの出来るグラン・クリュの一つですし、しかも長く寝かせるとそれまで見え辛かった個性をも覗かせてくれる、実は非常に素晴らしいワインなんですね。昨今は瞬殺ですが、ミュヌレ=ジブールのクロ・ヴージョなどは本当に売れなくて・・エシェゾーもそうでしたが・・飲んで販売していた位です。リュショット=シャンベルタンはすぐに無くなるのにこの2つは全然売れませんでした。どんなに「旨い!」「安い!」と連呼しても売れなかったんですよね。
まぁ、ミュヌレ=ジブールのクロ・ド・ヴージョも最上部でして、メオさんの畑のすぐ傍ですので・・ミュヌレ=ジブールのクロ・ド・ヴージョの素晴らしさは今もアリアリと脳裏に浮かんできます。半面、ちょっと野暮ったかったのがルーミエさん・・でした。ルーミエさんは最上部にも区画が有りましたが中~下の畑が主だったことも有ったでしょうか。今はローラン・ルーミエさんがリリースしていますが、時代は異なるものの今のローラン・ルーミエさんのクロ・ド・ヴージョの方が出来は良いように思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】 2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2016年ものはブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】 さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。ですのでメディアの評価が見つかったものを掲載いたします。ドメーヌものとネゴスものの差は無いと思っていただいて結構です。
■Richebourg
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Advocate 93-95 Points
■Clos Vougeot
Jhon Gilman 92 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 92-94 Points
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Advocate 89-91 Points
■Echezeaux Grand Cru
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-95 Points
Advocate 93-95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Aux Brulees
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 94-97 Points
Burghound Allen Meadows 93-95 Points
Decanter 95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Les Chaumes
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 89-91 Points
Burghound Allen Meadows 90-92 Points
Advocate 90-92 Points
■Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
■Vosne-Romanee
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Murgers
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Boudots
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 90-93 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 91-93 Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【中々飲めないワインでは有ります。】
メオが持つ目が眩むような珠玉の畑にあって、しかもグラン・クリュであっても何とか手が出るのがクロ・ド・ヴージョでした。つい最近まで2002年とか2000年とかが売れずに残ってましたが、
「何で売れないのかな?」
と・・思ってましたよ。
因みに、ジャン・タルディが耕作していたグラン・モーペルテュイが帰って来ていますし、その他にもシャトー(プレ・ル・セリエ、プレ・ル・シャトー)の真下の区画も有るようで、このクロ・ド・ヴージョには幾つかのラベルが有ります。どう違うのか・・判りませんので、ぜひとも同じヴィンテージを全部一遍に開けてみたいものです。
このクロ・ド・ヴージョ2014年は、ベタンヌも19/20Pointsと非常に高い評価ですし、ティムさんも97Pointsとベタボメ状態、バーガウンドが少し冷静・・と言った評価のようです。
● 2021 Corton Clos Rognet Grand Cru
コルトン・クロ・ロニェ・グラン・クリュ
【実は樹齢も100年の凄いクロ!・・人気が出ない方がおかしいと思いませんか?】
■ ジャン=ニコラ・メオさんのコメント
赤や黒い果実を潰したときに放たれるような濃厚な香り、洋菓子の甘い香りや香辛料も感じられて食欲をそそられるような素晴らしいアロマ。口当たりは優しいが肉厚なボリューム感も兼ね添えている。果実味が前面に出ているがアフターの酸味が少し強め。力強い味わいだが固いということはない。少し熟成させたほうがいいが現状でも悪くはない。2028年から2035年の間に飲めるタイミングがやってくるだろう。
お客様がどのように思われているかは不明ですが、このカミュゼのクロ・ロニェは・・カミュゼのトップ5に入る素晴らしいポテンシャルを持つグラン・クリュです。
上値95ポイントに留まったバーガウンドも、
「すべてが適度に厳格で複雑で驚くほど長いフィナーレに包まれています。素晴らしいポテンシャル。」
と絶賛しています。・・なら、もっと上げても良いのに・・とは思いますが・・(^^;;
そしてこのクロ・ロニェ、現在では樹齢が100年・・(超えた?)なんですよ・・
「書いてはいないが、稀に見る超古木により超絶なコルトン!」
なんですね。
すら~っと・・飲めば、するっと入って甘美で美味しく飲めてしまうはずですが、ポテンシャルを取りに行くと余りに深い沼に嵌ってしまう・・そんな感じだと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ジャスパー・モリス氏は上値で1ポイントダウンです。】
いや・・生産数が無かったのでしょうか?・・このクロ・ロニェの評価がまず・・見当たらないんですね。ジャスパー・モリスさんは結構に波が有るので、他のメディアの評価も知りたかったんですが、今のところはどこを探しても出て来ませんでした。
ある意味、コルトン最高の赤ワインです。ご検討いただけましたら幸いです。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ジャスパー・モリス氏は何と上値97ポイント!】
■当主ジャン=ニコラ・メオのテイスティングコメント
開けたてから色々な香りが立っている。とてもよく熟した赤や黒い果実の香り、パンデピスやバニラの洋菓子を連想させる甘い香りが溶け込んでいてよだれが出てしまうほど。凝縮感と広がりのある口当たり、重さはなくエネルギッシュでハツラツとしていてアフターも力強い。コルトンらしさと2019年というヴィンテージを存分に表現している。比較的様々な要素はワインに溶け込んではいるが、熟成には時間が必要で2~3年のうちに開けることは厳禁。10年近くは寝かせたいので2032年頃から開け始めてもいいだろう。
以下は以前のレヴューです。
-----
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】
2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer
●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time
●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【これ、めっちゃ良いワインなんです!】
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Jhon Gilman 93 Points
Advocate 89-91 Points
以下は以前のコメントです。
━━━━━
安易に開けられる状況では無いのでまだ飲んではいませんが、このワイン、かなり好きなんですね。コルトンを名乗りながらコルトン村には無いと言う・・まるでヴォルネイ=サントノみたいなワインなんですが、ラドワ=セリニ村に有るグラン・クリュでコルトンを名乗れると言う、ちょっと変わったクリマです。
しかもコルトン=ルナルドの北東に連なるのがこのレ・ロニェでして、ルナルドの持つ動物的なスパイシーさを濃密なチェリーで包み、さらに精緻にしたようなニュアンスなんですね・・。
ただし noisyにしても、かなりの長きに渡って飲んでない期間が有りますんで、偉そうなことは中々言い辛いです。
ティム・アトキン氏が96Pointsも付けているようでして、これまたビックリです。2014年のメオ=カミュゼは彼にはよっぽどハマったのでしょうね。じゃないとクラシックなレベルの評価までは、コルトンは付け辛いですよね。(ドメーヌ・ルロワと言う例外も有りますけどね。)
いずれ飲めるかな・・と思ってるワインですが、今のところはこんな感じですみません。ご検討くださいませ。
● 2021 Corton les Perrieres Grand Cru
コルトン・レ・ペリエール・グラン・クリュ
【西側はコルトン=シャルルマーニュへと続く区画!クロ・ロニェとは異なり、軽妙な美味しさが光ります!】
■ ジャン=ニコラ・メオさんのコメント
ルビーのような繊細な色調、黒や赤い果実の香り、メンソールや植物を彷彿させるフレッシュな香りがアロマ全体を支えている。口当たりは丸く繊細でエレガントだが適度な力強さも感じられる。アフターのミネラル感と塩気が余韻の長さとフレッシュさを構成している。すでに良く溶け込んでおりデリケートさも併せ持っていて10年待つのが理想だが、2024年にはそこそこ飲めるような味わいになっているだろう。
おそらくですがこのペリエールは、シャルルマーニュの畑が近く、赤ワインとしますと相当・・石灰が強いんですね。ルナルドやクロ・デュ・ロワもペリエールほどでは無いにせよ、やや軽めで高域への伸びの良い畑です。
ラドワ側にあるクロ・ロニェはもっと充実したパレットを若いうちから見せてくれますが・・あ、そうそう・・そのクロ・ロニェですが、同じ畑をフェヴレが持っていまして、それが・・
「クロ・デ・コルトン・フェヴレ」
です。
これはフェヴレにのみ・・許された名前でして、メオ=カミュゼは名乗れないんですね。
まぁ・・「クロ・デ・コルトン」なんて・・
「えっ?・・アロース=コルトン村じゃなくて・・ラドワ村なのにクロ・デ・コルトンなの?」
と思ってしまいますよね~・・なんか、フェヴレがズルしているようにも思いますが、まぁ・・アロース=コルトン側から見ますと、ラドワ側が「クロ」になっているので、「クロ・デ・コルトン」なんでしょうね。ただし・・以前のクロ・デ・コルトン・フェヴレは飲むと・・ん~・・ちょっと頭を抱えてしまうような感じでしたが、2010年少し前位からだいぶ良くなったように聞いています。
で、こちらはペリエールですが、上記のように石灰が強く、粘土も多く無いので・・軽やかで雅な味わいになりますが、少し時間が掛かるタイプです。最低でも5年位置いた方が良いかと思います。10年置きますと、押し出しも強くなって来ます。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【海外メディアの情報にはほとんど掲載されていないのがこのペリエールです。】 ですが、何とか見つけました・・硬質なコルトン系の代表みたいなワインです。でもだからこそ、そのテロワールの違いが良く判るんですよね。
■当主ジャン=ニコラ・メオのテイスティングコメント
開けたてからイチゴやフランボワーズなどの良く熟した赤い果実の香りが立っており、スパイシーかつフローラルな香り、メンソールのような香りなど、様々なアロマが感じられる。空気に触れさせると黒い果実の香りと石灰質由来のミネラルの香りも出てくる。口当たりは最初は地味だが繊細で飲みやすく、すぐにハツラツさや力強さも感じるように変わってくる。果実味は豊かだが少し厳格で閉じたタンニンは石がたくさんあるこの畑の特徴でもある。このアペラシオンは直線的で少し閉じた印象を感じることが多いが、2019年に関してはいつもより繊細でとっつきやすく、力強さと長いアフターがあってより魅力的になっている。
以下は以前のレヴューです。
-----
【美しいですね~・・雅ですね~~・・まさにコルトンそのもの!・・でも、どこかクロ・サン=ジャックっぽさも感じる、凛とした張りのある美しい姿を是非ご覧くださいませ!】

ようやっと飲めました・・と言っても、無理やりです。飲める本数が有った訳でも無く、仕入れ価格で飲めるとは言っても結構に高価ですから、デイリーワイン40本分以上の利益が吹っ飛んでしまうことになります。でも飲みたかったんですね・・。
どうでしょう?・・美しいでしょう?・・何とも言えない「絵」になる色合いです。カミュゼ色ですね。
官能感は余り見えないでしょう?・・でもこれ、それなりに寝かすと出てくると思いますよ。今飲んでみると、
「ただただ精緻で精密、ピュアでおしとやか!」
な、淑女の姿を想像していただいたら良いと思います。そうだなぁ・・歳の頃なら若くてキャピキャピした頃は過ぎて、でもちゃんとしてる感じ・・でしょうか。
「あなた色に染まっても・・いいわよ・・」
みたいにも言ってくれるような優しさも有ります。
今飲んでも普通に飲めますよ。エージェント情報の項に「タンニンが・・」と有りますが、この・・タンニンの存在って、気付くでしょうか・・。滅茶質が高いので判らないと思います。今飲めるんですが、非常に勿体無いのは事実です。やはり最低5年は寝かせたいですね。すべてが一体となった時、まさに「コルトン」の本質が見えて来るでしょう。
この「ペリエール」と言う畑はアロース=コルトンのグラン・クリュ群の、まさに「ど真ん中」に有ります。北側の「ル・コルトン」や「ルナルド」の、野性味をはじめから見せてくれるようなスタイルでは有りませんし、西にある「ル・シャルルマーニュ」の硬さ、白さとも異なります。
やっぱり「淑女」ですね・・。そして熟して色っぽさを増して行く・・そんな感じです。
昨今のメオらしく、「トゥー・マッチ」な部分は全く在りません。絶妙なバランスです。ただし・・その絶妙なバランスが若くてもおいしく飲ませてしまうので、そのポテンシャルに気付く前に無くなってしまうかもしれないというような危惧は有ります。最近のルジェのクロパラなら・・いや、クロパラじゃなくてもそうですが、開けて一嗅ぎした瞬間に、
「お~!」
と感動の声が上がると思いますが、淑女はそんなこと・・しないんですよ。判りますよね~・・。いいなぁ・・和服姿!・・なんて思っていただけるでしょう。メディア評価は、ヴィノスが93ポイント付けています。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
----
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】 2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】 さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。ですのでメディアの評価が見つかったものを掲載いたします。ドメーヌものとネゴスものの差は無いと思っていただいて結構です。
■Richebourg
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Advocate 93-95 Points
■Clos Vougeot
Jhon Gilman 92 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 92-94 Points
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Advocate 89-91 Points
■Echezeaux Grand Cru
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-95 Points
Advocate 93-95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Aux Brulees
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 94-97 Points
Burghound Allen Meadows 93-95 Points
Decanter 95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Les Chaumes
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 89-91 Points
Burghound Allen Meadows 90-92 Points
Advocate 90-92 Points
■Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
■Vosne-Romanee
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Murgers
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Boudots
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 90-93 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 91-93 Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【中々飲めないワインでは有ります。】
メオが持つ目が眩むような珠玉の畑にあって、しかもグラン・クリュであっても何とか手が出るのがクロ・ド・ヴージョでした。つい最近まで2002年とか2000年とかが売れずに残ってましたが、
「何で売れないのかな?」
と・・思ってましたよ。
因みに、ジャン・タルディが耕作していたグラン・モーペルテュイが帰って来ていますし、その他にもシャトー(プレ・ル・セリエ、プレ・ル・シャトー)の真下の区画も有るようで、このクロ・ド・ヴージョには幾つかのラベルが有ります。どう違うのか・・判りませんので、ぜひとも同じヴィンテージを全部一遍に開けてみたいものです。
このクロ・ド・ヴージョ2014年は、ベタンヌも19/20Pointsと非常に高い評価ですし、ティムさんも97Pointsとベタボメ状態、バーガウンドが少し冷静・・と言った評価のようです。
● 2021 Vosne-Romanee 1er Cru les Beaumonts
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・レ・ボーモン
【いつか飲んでやろうと狙ってますが、1本だとどうにも・・なりません。激レアです。】
■ ジャン=ニコラ・メオさんのコメント
香りは少し控えめで最初に黒い果実の香りが感じられ、追って木の香りや胡椒の香りが現れる。包み込むような舌触りのたっぷりとした味わいだが、タンニンはどちらかというと引き締まっており余韻は長い。ポテンシャルがあるのは明らかだが、現状は少し閉じていてその実力が発揮されるまでには時間が掛かる。2028年から2029年くらいに飲み始められるようになるだろう。
ん~・・コラムを書きようが無い・・すみません。
-----
【激レアです!】 昨年の2019年ものはレ・ショームと混ぜてリリースしたレ・ボーモンですが、2020年ものは単独でのリリースです。飲みたいですね~!・・どうなっちゃってるのか・・すみません、判りません。
以下はヴォーヌ=ロマネ村名の以前のレヴューです。
-----
【この味わいなら・・メオ=カミュゼもまたジャイエの後継者の一人だったと認識できるでしょう!・・素晴らしいヴォーヌ=ロマネです!】
そもそもメオのワインを飲んで、アンリ・ジャイエの面影を感じることなどはほとんど有りませんでした。ジャイエの技法を取り入れているのはそこここで感じることは有っても・・です。
2019年のヴォーヌ=ロマネは・・ミルランダージュが結構起こったようでして
「・・もしかしたらその性?」
とも勘ぐってしまいますが、この村名ヴォーヌ=ロマネには、神様のヴォーヌ=ロマネの幻影が見えると感じます。
いや・・これはもう飲まないと絶対に伝わらないと思います。でもお勧めするほどは無いんです・・本当に少ない・・どうにもなりません。追加は絶対ないでしょう。
柔らかで、温かく、優しく、でも深くて、抱きしめられているようで、とても和やかな気持ちになります。
メオを飲んで・・いや、凄いワインだ!・・とは何度も思いましたが、こんなに優しく、静かで深い味わいに出会ったのは初めてかもしれません。ジャスパー・モリス氏の上値93ポイントも理解できます。お早めにお手当ください。好き嫌いはあるのでしょうが・・感動の一本だと思います。
■当主ジャン=ニコラ・メオのテイスティングコメント
フランボワーズやサクランボの心地良い香りがとても豊か、樹木や甘草、キャラメルの香りも溶け込んでいる。口当たりの輪郭も素晴らしく、たっぷりとした感動的なアタックとフレッシュさがとても長く続き余韻の酸味も鋭くない。色んな側面があってどんどん良くなっていくワインでリッチかつデリケートな構成が飲み手を魅了する。いつもより少し飲みやすい印象で、2028~2030年くらいまで熟成させられれば最高だが、2023年からでも飲むことが出来るようになるだろう。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ティム・アトキンさんは92ポイント!・・2017年ものは93ポイントでした!】 2017年よりも下の評価が出ているのはこの村名ヴォーヌ=ロマネ位でしょうかね。評価文を読んではいないので詳細は不明ですが、まぁ・・ティム・アトキンさんがそういうので有れば、その可能性は無いとは言い切れないですね。
ただし、ドメーヌものもネゴスものもこの何年かのヴォーヌ=ロマネ、ニュイ=サン=ジョルジュ、そしてその1級は本当に凄かったですから・・。村名で92点も付けられて凹むのもどうかと思いますが、
「是非メオの1級、村名を飲んでみて下さい!」
と言いたいですね。
メオにしか出せないメオらしいヴォーヌ=ロマネ、ニュイ=サン=ジョルジュの素晴らしさを知って欲しいと思っています。もっとも必ず買えるとは限りませんので・・はい。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【デカンター誌は93ポイント!】 ん~・・興味深々のメオ=カミュゼ、ヴォーヌ=ロマネです。
2017年はエキス系と果実味たっぷり系のどちらにも仕上がっています。なので・・確認したいところでは有るんですが、バラでしか到着していなかったんですね・・。
なので、ジャイエ系に仕上がっているか否か?・・そしてその出来栄えは・・いや、デカンター誌が93ポイントも付けていますので、相当なものだろうとは予想していますが・・お客様に委ねたいと思います。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【すべてはここから・・基本のドメーヌものヴォーヌ=ロマネ村名です!】 ド定番のヴォーヌ=ロマネ村名です。ヴォーヌ=ロマネに多くの畑を持つメオの基本とも言えるワインかと思います。数が無いのでいつも飲めませんで、仕方が無いのでニュイ=サン=ジョルジュとかニュイ=サン=ジョルジュ1級を開けていたんですが、2016年はさらに少なく、それらさえ開けられません。
しかしニュイ=サン=ジョルジュのメオのワインを飲んでわかったことが有ります。それはニュイ=サン=ジョルジュの持つ特徴の一つでも有り、時にネガティヴに捉えられてしまうこともある、ある種の土臭さと野暮ったさが全く感じられない・・と言うことですね。土のニュアンスは有る・・が実に美しい・・ので全く野暮ったく無い・・どころかエレガンス、フィネス、荘厳さまで感じさせられてしまう・・・と言う流れなのでしょう。
2016年ものは長らく飲めなかったフィサン1級を飲み、それが昨今のメオ=カミュゼの特徴なんだと理解しました。テロワールをちゃんと表現していながらも、総体を美しく仕上げてしまうんですね。お勧めします。
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
以下は2014年ニュイ・サン・ジョルジュのレヴューです。
━━━━━
【べらぼうに旨いです!素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ!このエレガンス・フィネスは一体どうやって得て表現できるのでしょう!】
2014年ものもですね・・売れずに残ったアイテムをポツポツと開けて来ています。まぁ、それらの印象については中々書く機会も無いのでそのまま放置ですが、それでも noisy の中の「メオ=カミュゼ」と言う造り手のヒエラルキー的位置は、
「限りなくトップレベルに有る」
と言えます。
「・・え~・・?そ~なの?・・ついこの間までは懐疑的だったんじゃないの?」
とおっしゃるお客様も多くいらっしゃるかと思います。確かにそれは正しいです。2014年ものがリリースされた頃までは・・です。
ところが、余りに素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級を飲んで・・ひっくり返るほどビックリし、
「・・こんなに凄いエレガンスって、ヴォーヌ=ロマネの・・それもグラン・クリュ並みじゃん」
と思わされてしまいました。
そしてその後、その余りの素晴らしさに、店にいらっしゃる方々に、
「メオの1級クラス、滅茶苦茶凄いよ。ネゴスのニュイの1級ならまだ有るから飲んでみなよ。」
と声を掛け、飲んでいただきました。
その方々の印象は・・思ったとおり、
「いや~・・もうビックリです。こんなに凄いと思いませんでしたよ・・。」
と言うものでした。
さらには配送でお送りした方々からも徐々に感想が届き始め、
「参りました!・・メオ=カミュゼ、見直しちゃいました。レベル高いですね~!」
と、随分と高い評価のお言葉もいただきました。なので・・
「2014年のメオの1級クラスは全く残ってない」
んですね・・。コルトンなどのグラン・クリュが少々残っているだけです。これとて昔から銘品ですから・・noisy 的には敢えて飲む必要性を感じていないんですが、その辺りはもう皆さんはご存知無いようですから、そのうち・・少し開き始めただろうと言うタイミングで飲んでご紹介したいと思っています。
その余りに美味しいニュイ=サン=ジョルジュ1級のアイテムは、少ない2015年の産出量も有りさらに減ってしまいましたので飲む訳にも行かず、仕方が無いのでニュイ村名を開けた・・と言う次第です。
2015年のメオのブルゴーニュはとても美味しかったですよね・・。これでも充分と言えるほどの出来栄えだったと思います。今回少々ですが追加分をいただいてますのでこれもお早めにどうぞ。でも、そんな印象がぶっ飛ぶほど・・
「2015年ニュイ=サン=ジョルジュ村名は完璧!」
と思わされてしまいました・・。素晴らしいです!
ブルゴーニュワインに求めるもの・・それはおそらく重なる部分は有るにせよ、ワインファン一人一人違うはずです。だから、誰もが美味しいと認めるワインは稀で少ない・・でしょう。
ところがこのニュイ=サン=ジョルジュ・・・、そんな思い込みみたいなものさえ吹っ飛ばすような、完璧さを見せつけてくれたんですね。
抜栓からもう・・ちょっとルロワの良いクラスでも開けたかな?・・みたいなエレガントかつほんのり妖艶なアロマが漂っています。あくまでピュア・・ヴォーヌ=ロマネ的な、ほんのりワイルドさやスパイシーさが混じります。
口に含むとテクスチュアは滑らか、シャンボール的にやや硬質ながら、何もないのではなく、ほんのり・・少しずつ細やかな表情を見せてくれます。つるつる入って来ますが、その解け方が非常に美しく、全てのカプセルを一気に崩壊させるのではなく、
「今はこれ・・満足した?・・じゃ、次はこっち。・・良いでしょ?・・じゃぁ次は・・」
と言った具合で、余りに忙しない感じには成らず、求める時には与えられる・・そんな充足感が伴うものです。
だらしなく拡がってしまって、
「はい、もうおしまい!」
などとは決して言わないんじゃないか・・とさえ感じます。
中盤の膨らみも節操の有るもので、どこかいじらしく、愛らしくも有ります。そしてその後に、ニュイ的な部分・・スパイスや綺麗な土、盛り上がり、紫の果実などを細やかに感じさせつつ、非常にエレガントな余韻を長く感じさせてくれるんですね。
そう、滅茶苦茶バランスが良いんですよ。しかも透明でややカチッと締まったニュアンス、ミネラリティのコーティングが見事になされていて、冷旨系の酸がバランス良くしっかりと存在しています。この非常に寒い、寒気が居座った状況の中、どうしてもワインが冷えてバランスを欠いてしまいがちな時期に有りながら、
「エキスの旨みが物凄い!・・しかもそれにさえ物凄いエレガンスを感じる」
んですね。・・どうです?・・飲んでみたくなったでしょう?
ニュイ=サン=ジョルジュのトップのワインだとさえ・・思えるかもしれませんよ。それほどに満足感の高い1本だと思います。是非ご検討くださいませ。
他に村名クラスはジュヴレ=シャンベルタン、シャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネと有りますが・・・こんな凄いニュイを見せつけられると他も飲みたくなっちゃいますが、フィネスさんにももう残ってないそうですから減らさないように、テイスティングは控えます。まぁ、年に1本、村名を変えてのテイスティングがギリでしょう。そして、ジャン=ニコラ的には価格的にこれらと同格・・と判断しているのであろう、フィサン1級クロ・デュ・シャピトルが有ります。村名フィサン2014年はめっちゃ美味しかったですから、これもかなり期待できると思います。
メオ=カミュゼ、完全復活、そしてドメーヌ・ルロワ、ネゴシアン・ルロワの立ち位置に極めて密着しはじめたと感じます。
「・・嘘だぁ!」
と思われるなら、それはもうチェックしてみるしかないのではないでしょうか。noisy 的にはもう・・もろ手を挙げてお勧めするしかない心境です。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【以前はドメーヌもののみで造られていましたが、現在は買い葡萄も使っているのでネゴスラベルです。しかしながら秀逸なニュイ=サン=ジョルジュです!】
メオ=カミュゼのニュイやヴォーヌ=ロマネはそれなりに高価ですから、既に福沢さん1人だけでは購入出来ず、2人ほど掻き集めないと心配な感じになってます。
そんな中で、本来はドメーヌもののエチケットが張られていたのがこの「ニュイ=サン=ジョルジュ」です。こちらもやはり、あの素晴らしい生産者ジャン・タルディに収穫折半で貸し出されていたリューディ、「オ・バ・ド・コンブ」です。
このところのメオ=カミュゼの在庫を気にされてご覧の方はお気づきかもしれませんが・・・
「じわじわとメオ=カミュゼの人気が復活してきているのかも?」
と思われないでしょうか。
そう・・かなり売れて来ているんですよ・・。それは間違い無いです。
リーズナブルで足が速いブルゴーニュ・ルージュは、もう・・すぐに完売してしまいますし、そんなアイテムを飲まれた方からは、
「素晴らしく美味しかった!」
とご連絡をいただいています。
そうなんですね~・・。先日もマルサネ・ルージュを2年ほど寝かされて飲まれた方からメールをいただきまして、感動されたお話しをされていました。別の方はフィサンを同様にされ、その素晴らしい表情に驚かれていらっしゃいました。
やはりメオ=カミュゼと言うと、確かにもう・・どのキュヴェを飲んでもかなり美味しいんですが、ニュイ=サン=ジョルジュやヴォーヌ=ロマネ、ヴージョと言った、まさにコート・ド・ニュイの中心地にこそ、イメージが有ると言って良いでしょう。ジャイエ絡みですから・・ね。
昔は、「大当たりする可能性の有る生産者」で有ったと思うんですが、昨今は「確実にエレガントで美しいエキス系のトップレベル」になっていると感じています。
さすがに noisy も、最近はメオ=カミュゼもかなり色々と開けてはいますが、どれを飲んでも素晴らしい・・と感じていますが、入荷数量に限界が有りますし、グラン・クリュ・クラスまで開けるには厳しい状況が有りますから、申し訳ないのですがその全ての姿を網羅してご紹介することが出来てはいない状態です。
そんな中で、比較的リーズナブルなラインのアイテムを何とか分けていただけた・・と言うのがこのニュイ=サン=ジョルジュとマルサネなんですね・・。
因みにマルサネ2014年にティム・アトキン氏はぶっとびの・・「91Points」を付けていました!・・まぁ、メオのこのクラスは、海外の評価機関はほとんど飲んでいないようで、余り見かけないんですが・・たまたま評価したんでしょうかね。
あれだけ売れなかった2013年のフィサンでさえ、いつの間にか無くなっていまして、
「・・どうやらやっと少しずつ見直されて来ているのかな?」
と言うような感じを受けています。
前にも書きましたがメオの2014年ニュイ1級ブドーを飲んだ時は・・たまげました。確実にルロワと同じ道筋を歩んでいる・・と感じました。
こちらはニュイ村名ですから、さすがに同じようなポテンシャルは望めないとしても、約半分はドメーヌもの・・です。それに、ネゴスラインとドメーヌラインの仕上がりの差が無いと言って良い状況ですから、このニュイ村名も期待できるんじゃないかな・・と思っています。さすがにティム・アトキン氏もこれはテイスティングしていないようでした。
比較的リーズナブルだけれどメオの本質に触れることの出来るワインだと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【メオ=カミュゼの本拠、ヴォーヌ=ロマネのワインです。とてもリーズナブルかと思います。】
その昔はこのワイン、結構大事に飲んだ記憶が有ります。やはりアンリ・ジャイエに繋がるドメーヌで、下手をすれば神様が実際にこの葡萄を育てていたから・・ですね。
でも飲んでみるとアンリ・ジャイエとは違うんですよね。エマニュエル・ルジェも全然違うように・・と言いたいところですが、メオのワインは時にアンリ・ジャイエの風情を持っている時も有り、また全然違う印象を受けるようでも有り・・で、一定したものでは無かったように思います。でも村名以上は美味しかったですね。
ティム・アトキンさんは93ポイントまで付けています。村名ワインに対しては、これ以上は付け辛い高得点です。むしろ非常にリーズナブルかと思います。
● 2021 Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・レ・ショーム
【このレ・ショームだけは通常と同様の収穫が有ったそうです!・・評価も高く、価格もリーズナブルで・・ここが狙い目でしょう!】
■ ジャン=ニコラ・メオさんのコメント
赤や黒い果実のとても成熟した香りが最初に感じられ、その後に感じられる燻製香や甘草、杜松の実の香りがストラクチャーのしっかりしたワインであることを醸し出している。口当たりはエネルギッシュだが繊細さとエレガントさも兼ね備えている。力強い味わいでアフターのタンニンにも鋭さを感じるが厳しいというほどではない。素晴らしく上品で典型的なヴォーヌロマネらしいキャラクターだがもう少し寝かせた方が良い。2026年から10年間くらいのあいだに飲み頃を迎えるだろう。
レ・ショームだけは通常の収穫が有ったそうです。その性かどうかは判りませんが、評価も94ポイントとかなり高いかな?・・と思います。また樹齢も上がって来ているはずですから・・
「ここが狙い目?」
でしょう。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【2020年と言う複雑性を秘めた現状の味わいが1ポイントダウンと言う結果になっていると思います。】 稀に2019年ものを凌駕するアイテムも有るんですが、総じて2019年ものからマイナス1ポイントすると2020年ものの評価になるようです。
noisy 的には、2019年ものと2020年ものは同等か、もしくは後で2020年ものが2019年ものを追い越す可能性が有ると踏んでいます・・カミュゼの2020の上級キュヴェはまだ飲んじゃいませんが・・。
2020年ものが持つ複雑性、潜在的な多様な表情を、
「時間がまだ処理しきれていない状態」
そう考えますとすべて理解できます。ドメーヌものの中では非常にリーズナブルかと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【2019年のメオは、何を飲んでも大当たり・・的なニュアンスが漂います。海外メディアも上値95ポイント!・・凄い評価です。】■当主ジャン=ニコラ・メオのテイスティングコメント
フレッシュな赤や黒い果物の香り、樽香も溶け込んでおりアニスやメンソールのようなニュアンスも感じられる。まとまりのある直線的な口当たり、余韻はもちろん長いが少し厳格な印象。タンニンも上品で柔らかく感動的な味わい。2019年の中でもより素晴らしい出来栄えのワインで、フレッシュさは現状ワインに厳格なイメージを持たせているが、それでもショームらしい味わいは出ている。並外れたポテンシャルを持っているので、2030年ぐらいまでは寝かせておいた方がいいだろう。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ティム・アトキン(デカンター)94ポイント!・・すぐに無くなる比較的リーズナブルな1級ですが、デカンター的には何とルジェの2018クロパラと同評価です。】 以前はジャン・タルディに貸し出されていたレ・ショームです。noisy も大好きなワインですが、メオに返されてからと言うもの・・飲む機会が無くなってしまいました。
まぁ、メオさんのラインナップの中では滅茶リーズナブルですから、それも仕方が無いのかと思います。
それにしてもデカンター、ティム・アトキンさんは大暴れで、この1級ショームに94点を付けながらの・・1級クロパラに98点。凄いですね~。でも飲めるだけ羨ましいですけどね。そしてエマニュエル・ルジェもビックリ・・の2018年クロパラ94点ですから、
「メオのレ・ショーム2018年とルジェのクロパラ2018年は同評価!」
ですので、
「マジすか?・・それ・・」
確かめたいなぁ・・道を間違えたか?・・もしれませんね。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
---
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】 2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ジャン・タルディの耕作で有名になったレ・ショームです!】【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】 さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。ですのでメディアの評価が見つかったものを掲載いたします。ドメーヌものとネゴスものの差は無いと思っていただいて結構です。
■Richebourg
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Advocate 93-95 Points
■Clos Vougeot
Jhon Gilman 92 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 92-94 Points
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Advocate 89-91 Points
■Echezeaux Grand Cru
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-95 Points
Advocate 93-95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Aux Brulees
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 94-97 Points
Burghound Allen Meadows 93-95 Points
Decanter 95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Les Chaumes
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 89-91 Points
Burghound Allen Meadows 90-92 Points
Advocate 90-92 Points
■Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
■Vosne-Romanee
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Murgers
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Boudots
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 90-93 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 91-93 Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【中々飲めないワインでは有ります。】
メオが持つ目が眩むような珠玉の畑にあって、しかもグラン・クリュであっても何とか手が出るのがクロ・ド・ヴージョでした。つい最近まで2002年とか2000年とかが売れずに残ってましたが、
「何で売れないのかな?」
と・・思ってましたよ。
因みに、ジャン・タルディが耕作していたグラン・モーペルテュイが帰って来ていますし、その他にもシャトー(プレ・ル・セリエ、プレ・ル・シャトー)の真下の区画も有るようで、このクロ・ド・ヴージョには幾つかのラベルが有ります。どう違うのか・・判りませんので、ぜひとも同じヴィンテージを全部一遍に開けてみたいものです。
このクロ・ド・ヴージョ2014年は、ベタンヌも19/20Pointsと非常に高い評価ですし、ティムさんも97Pointsとベタボメ状態、バーガウンドが少し冷静・・と言った評価のようです。
● 2021 Nuits-Saint-Georges 1er Cru aux Murgers
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ・オー・ミュルジュ
【こちらもまたジャイエ銘柄!・・ニコラ・メオさんの作風とはちょっと違いますが、オーラが・・!】
■ ジャン=ニコラ・メオさんのコメント
香りは表現豊かで黒い果実のシロップ煮や燻製香、スパイス、ローズマリー、シナモンなど様々なアロマが感じられ、樽熟によって果実の香りにきれいに溶け込んでいる。果物の果肉を感じさせるような濃密な口当たりと気品あるタンニンがとても上品な味わいを構成していて余韻も素晴らしく長い。ボリューミーかつ複雑でバランスも取れている。類まれなるポテンシャルを感じさせる出来で10~12年は待ったほうが賢明だろう。
希少なミュルジュです。アンリ・ジャイエの・・あの、
「Nuits-Meurgers」
とだけ書かれたエチケット・・かっこ良かったですよね~・・。
「・・ん?・・でもこれって・・良いの?」
とは、誰も突っ込まなかったと言う噂。それも長寿なワインでした。
まぁ・・あのコシュ=デュリも似たような感じのエチケットが有りましたよね。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【何と2ポイントダウン・・そんな訳は無いと思いますが!】 94ポイントで海外メディア勢は上値をそろえています。ジャスパー・モリスさんは2019年の上値96ポイントから2ポイント下げ・・です。まぁ・・ちょっと良く理解はできないですね。2020年の下級キュヴェを飲む限りにおいては、未だに仕上がっているとは思えませんので、
「バレル・テイスティング時には相当暴れていたか?」
と思わざるを得ません。
その辺りも含めて、ジャン=ニコラが言うように・・
「2020年ものをさっさと飲んでしまってはいけない」
の言葉を覚えておきましょう。至近で采配を振るっている方が一番良く判っているはずですから・・。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【何と、上値96ポイント!・・草葉の陰で神様は何を思う?・・】 凄いですね~・・96ポイントまで付いてしまいました。このミュルジュもまた神様アンリ・ジャイエが耕作しリリースしていた畑です。
因みにグレートイヤー、神様が引退をほのめかした頃の1985年もののレ・ミュルジュの評価はPKさんで90ポイントでした。グレートイヤーの85年で90点です。因みにクロパラ1985年は91点、エシェゾーが93点、リシュブールが96点でした。まぁ・・この96点と言うのがPKさんのジャイエさんに対する最高評価だったと思って過言では無いと思います。
で・・今や・・メオのレ・ミュルジュが96点・・。2019年はグレートイヤー・・何という皮肉のような状況でしょう。
noisy も事あるごとに、
「ブルゴーニュワインの評価が低すぎる!」
と噛みついて来ましたが(ま・・この下の方には1986年もので噛みついてますが・・)、時の流れは何とも皮肉・・と言うか、味な計らいと言うべきか・・いや、飲まないで取っておけばよかったとか、心がグルグルしてしまいます。
最高評価のレ・ミュルジュでしょう。神様ジャイエのワインは、村名でさえ神品だったと・・知っている人は知っています。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ジェイエ所縁のオー・ミュルジュ!・・ジャイエのエチケットはニュイ=ミュルジュだったと・・思い出しました!アドヴォケイトは94ポイントです!】 「Nuits-Murgers」と書かれたエチケット・・・懐かしいですね。アンリ・ジャイエのミュルジュには、ニュイ=サン=ジョルジュでは無く、「ニュイ=ミュルジュ」と書かれていたのを覚えています。意外にも流通は少なかった気がしますので、飲んだ記憶も中々に曖昧です。
そう・・その頃はアンリ・ジャイエは確かに有名でしたし素晴らしかったですが、何とか入手しようと思えば特に高価格でもなく、だけどもどこでも購入できるような代物でも無かったんですね。
どのような経緯が有ったのかは定かではありませんが、このミュルジュはリッシュブールと同様にエマニュエル・ルジェに継がれることなく・・メオ=カミュゼの元に戻った訳ですね。
noisy やnoisyと同世代、もしくは少し前の世代のジャイエを飲んで魂の尾を掴まれてしまった方々の多くは、勿論、クロパラやリッシュブールなどやられた人もおられますが、このミュルジュもそうですし、単なる「ニュイ=サン=ジョルジュ」のワインに、ひっくり返るほどの驚きと、人生観さえ変化させられた人が多いはずなんですね。
今回、タイミングが合えば何とか飲んでやろうと・・思っていたんですが、余りに必須のテイスティングアイテムが大行列を作っていたため、まだ自重しています。
因みにアドヴォケイトは上値94ポイントでした。ブドーの前評判の高さと、ジャイエ所縁のミュルジュ・・選択が難しいですが、2018年もののメオ=カミュゼのワインの凄さを考えますと両方・・行きたいですね・・(^^;; 是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
-----
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います! 2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【看板のひとつ、ニュイ=サン=ジョルジュ1級オー=ミュルジュとブドー、そしてペリエール!(以前のコメントを使用しています。)】
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points

実は2014年もののブドーを、皆さんに紹介した後で飲んでみたんですね・・。そしたらまぁ・・
「とんでもない出来!」
でした。もう、モロにドメーヌ・ルロワ級です。土臭いニュイ=サン=ジョルジュなど、どこにも無い・・いや、勿論ですが要素のひとつとしては備わっているんですが、
「・・おい!・・中身はロマネ=サン=ヴィヴァンか?」
と思わず言ってしまったほど、その雅なお姿に感服しました。まぁ、詰まらないロマネ=サン=ヴィヴァンも沢山有りますけどね。それから比べたらもう、雲泥の差です。
海外の評価を探しましたが2003年もので評価されていたのが、レ・ミュルジュでした。スペクテイター誌で94Pointsと言うものでしたが、その他はまず・・見当たりませんでした。
そんなこんなが有りまして、2014年のニュイ・レ・ブドーは早々に完売してしまいましたが、ペリエールは残っちゃってますね。その内に飲まない訳には行かないでしょう。
まだメオ=カミュゼの素晴らしさは、日本人には伝わっていないような気がします。昔はそれでも大人気のドメーヌでした。知っていらっしゃる方がそろそろ高齢になられ、新しいワインファンの方は余りご存知無い・・と言うのも有るのでしょうし、ドメーヌものオンリーだったものがネゴスものも造り始めたと言うのも有るでしょう。
しかし、昨今のACブル赤を飲まれた方は、そのエレガンス、品格に驚かれたと思います。決して濃く無いのにしっかりエキスの美味しさが出ていて、ブルゴーニュらしい理想の姿をしています。
今回は古いヴィンテージものをいただきました。そんなに多く無い良い機会かと思います。是非ともご検討くださいませ。
以下は2014年ニュイ=サン=ジョルジュ1級ブドー他のレヴューです。
━━━━━
個人的な思い入れなのかもしれませんが、
「ミュルジュと言えばメオ=カミュゼ!」
と言うようなインプットが根付いてしまっているnoisy ですが、引けを取らないのがブード(ブドー)です。何しろ、マルコンソールの南に接する畑ですんで、気難しい一面も有りますが、ポテンシャルの非常に高い畑です。
一般的にはニュイ・サン=ジョルジュのワインはヴォーヌ=ロマネのワインのように、「あっけらかん」とした部分よりも「肉付きの良さ」「味わいの幅」「力強さ」が有り、より男前な感じがするかと思います。でも、メオのニュイ1級は、開けるタイミングにもよるかとは思いますがエレガンスを伴ったものです。当たった時のミュルジュは・・・です。ヴォーヌ=ロマネの村に近い部分にある畑で、オー・ブード、オー・クラ、オー・ミュルジュと連なっています。
ジャン・ニコラの以前のコメントを見ると、ブドーは堂々としていて大柄、ミュルジュは緻密でエレガント・・と思えます。でも今回はミュルジュの案内が無かったな・・と。
ティム・アトキンさんはやっぱりここでも弾けちゃってますね。95Pointsです・・マジか~・・旨いのか~・・。そうなるとこんな価格は全く安いと言えますが・・確かめてみたいところです。もう少し仕入れられるように・・、もう少し売れるように・・そうなればテイスティングして販売できますよね~・・頑張ろう・・。ご検討くださいませ。

アンリ・ジャイエが自身最高のヴィンテージと評した(らしい)1986年のPKさんの評価です。(飛鳥出版社 バーガンディより)訳者はもちろん、現ラシーヌの代表のお二人です。当時のブルゴーニュワインの評価は、造り手本人が最高の出来だ・・と言ったとしても、こんなものです。クロパラ、ブリュレが90点、ニュイ・ミュルジュ89点、エシェゾー92点、リッシュブール94点・・です・・ちょっと呆れるでしょう?
● 2021 Nuits-Saint-Georges 1er Cru aux Boudots
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ・オー・ブドー
【もはやラインナップの中で1級のトップを狙えるところまで来た!?・・クロパラを除いて・・(^^;;】
■ ジャン=ニコラ・メオさんのコメント
開けたては少し控えめな香りだが、少し時間が経つと赤い果実や黒い果実、キャラメルのような甘い香りも感じられるようになる。舌を覆うような豊かな口当たりと力強い果実味、とても滑らかな味わいで最初は酸味が足りないと感じるが、アフターにしっかりとした酸味があって味わいを引き締めている。とてもボリュームがあって魅惑的かつ感動的な味わいで、繊細なタンニンが長寿なワインであることを物語っている。最低でも2027年までは開けるのを待ったほうがいいだろう。
メオのニュイ=サン=ジョルジュ系を飲めば、誰でもファンになってしまうんじゃないかとさえ思えるほどに美しい・・そしてブルゴーニュらしいエレガントで荘厳な味わいを感じさせてくれます。その中でもトップのワインがこれ・・です。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ドメーヌもののニュイ1級でトップの評価を続けています!】 こちらのレ・ブードも上値95ポイントで・・グラン・クリュ並みの評価です。毎年安定していますよね・・2020年は後になってから、
「凄いヴィンテージだった!」
と言うことになるんじゃないでしょうか。最初から滅茶スムーズで美味しく飲めた2019年ものとは、構造そのものが異なるかと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【価格と評価の折り合いがつくのはこのブード?・・相当良さそうです!】 このワインは後になりますが飲めるんじゃないかと思っています。2019年のヴォーヌ=ロマネが滅茶美味しかったので、相当期待しています。ご検討くださいませ。
■当主ジャン=ニコラ・メオのテイスティングコメント
香りはとても開いていて魅惑的。赤や黒い果実の香り、フローラルで新樽由来のバニラやキャラメルのような甘い香りがワインの骨格を構成している。たっぷりとした口当たり、とても豊かでタンニンは柔らかく上品。樽のニュアンスがワインにエネルギーを与えていて余韻はハツラツとしている。優しい舌触りだが複雑さもあり、2019年の中でもとりわけいい出来になっている。すでに飲めるような状態だが2030年まで待てばより素晴らしくなるだろうし、それ以上熟成させても面白くなる印象すら感じる。
以下は以前のレヴューです。
-----
【限りなくグラン・クリュ!?2018年クロパラ等と同時に開けて飲んでも、その凄まじい存在感でアピールした・・と言うツワモノです!】
つい先日ご案内させていただいた、メオ=カミュゼ・フレール・エ・スールのサン=ロマン・ブラン2018年ですが・・いかがだったでしょう?
もうすでに・・
「いや~・・ビックリしました!・・滅茶苦茶美味しいですね・・今年一番のシャルドネかもしれません・・」
と、複数の方に・・いや、実際のところはまだ二人ですが、ほぼ同様の印象をお聞かせいただきました。
そうなんですよね・・どうすれば、こんなにキラキラ輝くような余韻に仕上げられるのか・・全く見当もつきません。
で、当初の入荷予定には無かったアイテムの一つがこのニュイ=サン=ジョルジュ1級のオー・ブドーでして、でもフィネスの担当さんのK君が飲んで、その素晴らしさが他のワインを圧倒していた・・と言うので、
「在庫、無いのかなぁ?」
と聞いてみたところ・・
「調べてみます・・」
と返事をいただき、運良く出て来たのがこのオー・ブドーなんですね。実は先のサン=ロマン・ブランも当初の入荷予定にはなかったものの、テイスティングしてみたら余りに美味しいので、残り2ケースを全部いただいたと言う次第でして、新着でご案内させていただいたところ、ほぼ瞬間蒸発でした。まぁ、ドメーヌものの2018オート=コート・ド・ニュイ・クロ・サン=フィリベール・ブランも圧巻の美味しさでしたからそのようになったと思われますが、実はこのオー・ブドーもまた、そのエレガンスと余韻の「キラキラな感じ」が実に印象的でして、起承転結のすべての段階において、美味しさを確認できてしまう・・ちょっと並外れた出来のニュイ1級なんですね。
皆さんの意識から言えば、ニュイ=サン=ジョルジュと言うよりも、シャンボール=ミュジニーとヴォーヌ=ロマネを半々にしたようなニュアンスのイメージに近いと思います。そのどちらのアペラシオンにしても、ネガティヴな部分を削除し、ポジティブな部分だけを加えたような感じなんですね。だから・・
「美味しくない訳が無い!」
と言うことになってしまいます。
因みにアドヴォケイトは92~94ポイント、デカンター(ティム・アトキン氏)は93ポイント、ブルゴーニュに厳しいバーガウンドのアレン・メドゥズ氏は91~93ポイント・・
では有りますが、
ジャスパー・モリス氏はなんと・・93~96ポイント と、ニュイ=サン=ジョルジュのアペラシオンとしましたらクラスを超えた最高の評価を出していました。
ん~・・判りますよ・・その気持ち。・・その「キラキラ」に気付いてしまったら、もうそのようにするしかないですよね。
是非、このブドーの美味しさ、ご確認くださいませ。少量です!
以下は以前のレヴューです。
-----
【看板のひとつ、ニュイ=サン=ジョルジュ1級オー=ミュルジュとブドー!】【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】(以前のコメントを使用、追加しています。) さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。ですのでメディアの評価が見つかったものを掲載いたします。ドメーヌものとネゴスものの差は無いと思っていただいて結構です。
■Richebourg
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Advocate 93-95 Points
■Clos Vougeot
Jhon Gilman 92 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 92-94 Points
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Advocate 89-91 Points
■Echezeaux Grand Cru
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-95 Points
Advocate 93-95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Aux Brulees
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 94-97 Points
Burghound Allen Meadows 93-95 Points
Decanter 95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Les Chaumes
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 89-91 Points
Burghound Allen Meadows 90-92 Points
Advocate 90-92 Points
■Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
■Vosne-Romanee
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Murgers
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Boudots
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 90-93 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 91-93 Points

アンリ・ジャイエ1985年のPKさんの評価です。(飛鳥出版社 バーガンディより)訳者はもちろん、現ラシーヌの代表のお二人です。クロパラ、ブリュレが91点、ニュイ・ミュルジュ90点、エシェゾー93点、リッシュブール96点・・です。これがおそらくPKさんの最高ポイントだったと思います。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【中々飲めないワインでは有ります。】
メオが持つ目が眩むような珠玉の畑にあって、しかもグラン・クリュであっても何とか手が出るのがクロ・ド・ヴージョでした。つい最近まで2002年とか2000年とかが売れずに残ってましたが、
「何で売れないのかな?」
と・・思ってましたよ。
因みに、ジャン・タルディが耕作していたグラン・モーペルテュイが帰って来ていますし、その他にもシャトー(プレ・ル・セリエ、プレ・ル・シャトー)の真下の区画も有るようで、このクロ・ド・ヴージョには幾つかのラベルが有ります。どう違うのか・・判りませんので、ぜひとも同じヴィンテージを全部一遍に開けてみたいものです。
このクロ・ド・ヴージョ2014年は、ベタンヌも19/20Pointsと非常に高い評価ですし、ティムさんも97Pointsとベタボメ状態、バーガウンドが少し冷静・・と言った評価のようです。
● 2021 Chambolle-Musigny 1er Cru les Cras
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・クラ
【欲しいと思っても中々買えないシャンボール=ミュジニー1級レ・クラ!・・ジョルジュ・ルーミエさんの2021年のレ・クラと全く同じ評価です!】
■ ジャン=ニコラ・メオさんのコメント
香りは絶妙に開いていて赤い果実や柑橘系の果実、しおれた花を連想させるような香りが感じられる。口当たりはフレッシュでレースのように繊細なタンニンと優しい舌触りのとても柔らかい味わい。アフターも上品で微かに鼻に抜けるスモーキーな風味が素晴らしい。デリケートさとフレッシュさのおかげでとても分かりやすい仕上がりになっていて6~8年で飲めるようになるだろう。
ジャスパーさんはルーミエさんの2021年のレ・クラに 92~95 Pointsとしていますので、
「全く同じ!」
です。・・並べて飲みたいもの・・です。フィネスさんはやっているようですが・・どうぞよろしくお願いいたします。
以下は以前のレヴューです。
-----
【これはもう・・果皮のお化け?・・レ・クラならではの男っぽさが、シャンボールのしなやかな女っぽさと同居・・しかも、上値でルーミエさんのレ・クラと同ポイントです!】---すみません、以前のレヴューです。

滅茶苦茶ドライです!・・そして濃度の高い果皮の見事なエキス!・・ドライなのに・・甘美だと感じてしまうのは錯覚なのか?・・と自身を顧みることを要求してきます。そして、
「やっぱり甘美だ・・」
と再確認し安心する・・・。もの凄い味わいです!
ですが余りに褒めると、誇張が入ってしまっているように感じますので・・もう止めておきます。ただし、超お勧めは間違いありません!
ジャスパー・モリス氏は91~94ポイントでした。そして、ジョルジュ・ルーミエさんの2019年のレ・クラのジャスパー・モリス氏の評価は・・なんと、「92~94ポイント」です。
「・・お~い・・変わらないじゃないか~・・!」
この凄い味わいよりも、そっちの方が気になって仕方が無いnoisy です。買えた方は超ラッキーでしょう・・。ルーミエさんのレ・クラの半額ちょっとです・・お早めにどうぞ!
以下は以前のレヴューです。
-----
【貴重なシャンボール=ミュジニー1級レ・クラ!ドライで冷涼なチェリーが品格高くたなびく秀逸な味わいです!】
ようやっと飲めました!・・旨いです!・・ルーミエさんのレ・クラに勝るとも劣らない見事な味わいです。
そこにもまた・・昨今のメオ=カミュゼのワインにつきものの、荘厳なエレガンスが感じられますし、何と言っても「冷ややかで透明なミネラリティのコーティング」が施されていますから、レ・クラだけに・・クラクラ来ちゃいます。
シャンボールのレ・クラをリリースできる生産者は5名だけ・・メオ=カミュゼも自社所有では有りませんが、管理をすべてやっているようですので、事実上はドメーヌものと同様の仕上がりになります。
と言うことは、もしルーミエさんのレ・クラをゲットしていたら、並べてテイスティングも可能ですよね。ルーミエさんの方がやや果実の赤みは強く純な余韻、メオさんの方は少し赤黒い果実でキラキラ輝く余韻・・イメージ的にはそんな感じです。
メディアの評価は、このレ・クラと言うワイン自体が少ない性でしょうか、見つけるのは中々に困難でしたが、バーガウンド・ドット・コムのアレン・メドゥズさんが・・あくまでバレル・サンプルですが、そこでのテイスティングで90~92ポイントと評価していました。他のメディアの方より1~2ポイント低いのが普通ですので91~93、もしくは92~94位と同等かと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【レ・フュスロットはアンリ・ジャイエを彷彿とさせる果実味・・でした!】
え~・・初めてジャイエの弟子であったことを意識させたワインの一つが2017年のレ・フュスロットでした。滅茶旨いです・・少し早いですけどね。残念ながら数の制約が有って、レ・クラは飲めませんでした。
因みにレ・フュスロットは、ジャイエ系の味わいにルーミエさんのピュア果実をプラスさせたような仕上がりで、これまたルーミエさんのワインに共通する透明なミネラリティが下支えしている感じを受けました。
2017年・・相当良いですが、エキス系、果実味系のどちらに触れているか・・飲まないで判断はできないと思います。でも、そこそこに温暖なヴィンテージでしたので、シャンボール系は果実味系の仕上がりになっているかと・・思います。メオさんも、エキス系に仕上がったワインは2025年ほどから、果実味系は2021年頃から飲んで良い・・と言っているように思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】 さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。
しかし、以下のコメントにも有るように、ニュイ1級レ・ブード2014年などはもう、ひっくりかえるような凄い仕上がりでした。
2015年のメオ=カミュゼは、物凄い仕上がりだと確信しています。一般的な評価が定まってからでは遅いと思いますよ。すでにネット以外のお客様からは引きが強くなっています。お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
● 2021 Chambolle-Musigny 1er Cru les Feusselottes
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・フュスロット
【noisy 的にはこのレ・フュスロット、相当素晴らしいと感じています!・・ふんわりとしたフランボワーズのアロマが香水的にも香り、軽やかさと大きさを感じさせます!】
■ ジャン=ニコラ・メオさんのコメント
イチゴなどの赤い果実の香りや柑橘系果実の香り、フローラルな香りやシナモンなどの香りも感じられ、繊細なアロマはすでに飲める状態のワインであることを示している。口当たりはシャンボールらしく柔らかで凝縮感もあり、さらにタンニンも滑らかで温かみもある。口の中いっぱいに広がる開いた味わいは申し分なく満足できる状態で2024年から飲み始めてもいいくらいに仕上がっている。
いつも素晴らしいのに評価は今ひとつ・・不思議なワイン...いや、不思議な評価です。飲めば判ります。ご検討ください。
以下は以前のレヴューです。
-----
【レ・フュスロットはアンリ・ジャイエを彷彿とさせる果実味・・でした!】--こちらは2017年もののレヴューです。

え~・・初めてジャイエの弟子であったことを意識させたワインの一つが2017年のレ・フュスロットでした。滅茶旨いです・・少し早いですけどね。残念ながら数の制約が有って、レ・クラは飲めませんでした。
因みにレ・フュスロットは、ジャイエ系の味わいにルーミエさんのピュア果実をプラスさせたような仕上がりで、これまたルーミエさんのワインに共通する透明なミネラリティが下支えしている感じを受けました。
2017年・・相当良いですが、エキス系、果実味系のどちらに触れているか・・飲まないで判断はできないと思います。でも、そこそこに温暖なヴィンテージでしたので、シャンボール系は果実味系の仕上がりになっているかと・・思います。メオさんも、エキス系に仕上がったワインは2025年ほどから、果実味系は2021年頃から飲んで良い・・と言っているように思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】 さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。
しかし、以下のコメントにも有るように、ニュイ1級レ・ブード2014年などはもう、ひっくりかえるような凄い仕上がりでした。
2015年のメオ=カミュゼは、物凄い仕上がりだと確信しています。一般的な評価が定まってからでは遅いと思いますよ。すでにネット以外のお客様からは引きが強くなっています。お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
● 2021 Nuits-Saint-Georges 1er Cru les Perrieres
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ・レ・ペリエール
【ニュイの村の南側のややストロングなスタイル!・・周りにはレ・ポワレやレ・カイユ、レ・ヴォークランと言った充実したパレットを描ける畑ばかりです!】
■ ジャン=ニコラ・メオさんのコメント
黒い果実や煙草、アーモンドクリームやスパイスなど、様々な心地良く深い香りがすぐに広がり、樽香も絶妙に溶け込んでいて複雑な香りを構成している。口当たりは優しいがたっぷりとしており、タンニンもきめ細かくアフターはフレッシュで洗練されていてとても魅力的な味わい。まだ力強さが目立っていてワインに溶け込んでいないので、8~10年くらい待てば丁度良く熟成するだろう。
以下は以前のレヴューです。
-----
【看板のひとつ、ニュイ=サン=ジョルジュ1級オー=ミュルジュとブドー、そしてペリエール!(2014年もののレヴューを再掲載しています)】

実は2014年もののブドーを、皆さんに紹介した後で飲んでみたんですね・・。そしたらまぁ・・
「とんでもない出来!」
でした。もう、モロにドメーヌ・ルロワ級です。土臭いニュイ=サン=ジョルジュなど、どこにも無い・・いや、勿論ですが要素のひとつとしては備わっているんですが、
「・・おい!・・中身はロマネ=サン=ヴィヴァンか?」
と思わず言ってしまったほど、その雅なお姿に感服しました。まぁ、詰まらないロマネ=サン=ヴィヴァンも沢山有りますけどね。それから比べたらもう、雲泥の差です。
海外の評価を探しましたが2003年もので評価されていたのが、レ・ミュルジュでした。スペクテイター誌で94Pointsと言うものでしたが、その他はまず・・見当たりませんでした。
そんなこんなが有りまして、2014年のニュイ・レ・ブドーは早々に完売してしまいましたが、ペリエールは残っちゃってますね。その内に無まない訳には行かないでしょう。
まだメオ=カミュゼの素晴らしさは、日本人には伝わっていないような気がします。昔はそれでも大人気のドメーヌでした。知っていらっしゃる方がそろそろ高齢になられ、新しいワインファンの方は余りご存知無い・・と言うのも有るのでしょうし、ドメーヌものオンリーだったものがネゴスものも造り始めたと言うのも有るでしょう。
しかし、昨今のACブル赤を飲まれた方は、そのエレガンス、品格に驚かれたと思います。決して濃く無いのにしっかりエキスの美味しさが出ていて、ブルゴーニュらしい理想の姿をしています。
今回は古いヴィンテージものをいただきました。そんなに多く無い良い機会かと思います。是非ともご検討くださいませ。
以下は2014年ニュイ=サン=ジョルジュ1級ブドー他のレヴューです。
━━━━━
個人的な思い入れなのかもしれませんが、
「ミュルジュと言えばメオ=カミュゼ!」
と言うようなインプットが根付いてしまっているnoisy ですが、引けを取らないのがブード(ブドー)です。何しろ、マルコンソールの南に接する畑ですんで、気難しい一面も有りますが、ポテンシャルの非常に高い畑です。
一般的にはニュイ・サン=ジョルジュのワインはヴォーヌ=ロマネのワインのように、「あっけらかん」とした部分よりも「肉付きの良さ」「味わいの幅」「力強さ」が有り、より男前な感じがするかと思います。でも、メオのニュイ1級は、開けるタイミングにもよるかとは思いますがエレガンスを伴ったものです。当たった時のミュルジュは・・・です。ヴォーヌ=ロマネの村に近い部分にある畑で、オー・ブード、オー・クラ、オー・ミュルジュと連なっています。
ジャン・ニコラの以前のコメントを見ると、ブドーは堂々としていて大柄、ミュルジュは緻密でエレガント・・と思えます。でも今回はミュルジュの案内が無かったな・・と。
ティム・アトキンさんはやっぱりここでも弾けちゃってますね。95Pointsです・・マジか~・・旨いのか~・・。そうなるとこんな価格は全く安いと言えますが・・確かめてみたいところです。もう少し仕入れられるように・・、もう少し売れるように・・そうなればテイスティングして販売できますよね~・・頑張ろう・・。ご検討くださいませ。

1983年のPKさんの評価です。飛鳥出版社のバーガンディですね。現ラシーヌの塚原さん、合田さん等の訳です。綺羅星の如くのワインがこの評価です。1級ブリュレ85点、レ・ボーモン87点、クロパラでようやく89点でした。リッシュブールはさすがに92点・・・。結局は畑の格しか見てないことが良く判る評価・・と思ってました。ある意味ではまぁ、クロパラを評価したのもPKさんなんですけどね。でも最悪の1984年でも彼のワインは素晴らしかったです。
● 2021 Nuits-Saint-Georges 1er Cru
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ
【・・ブレンドの1級なんですが・・これがまた凄いんですね・・なんとジャスパーさんは91~94 ポイントと弾けています!・・ここも狙い目!】
■ ジャン=ニコラ・メオさんのコメント
2021年ヴィンテージは「LesHautsPruliers(レゾープリュリエ)」の区画のみで醸造。黒い果実やコケモモ、スミレ、カカオ、革やスパイスなど、開けたてから惹きつけられるような濃縮した鮮明で繊細なアロマが感じられる。さらに樽熟によって複雑かつ力強い香りになってはいるが、現段階ではまだバランスが取れていない。常に果実味が前面に出ているワインで肉付きよくフレッシュでとても長い余韻があって素晴らしいハーモニーが感じられる。包み込むような舌触りでとても柔らかく、タンニンも心地よくとてもエレガント。リッチで飲みやすく、ニュイサンジョルジュらしい野性的なニュアンスはあまり感じられない。8~10年くらい寝かせても面白いだろう。
是非、この下のレヴューもご覧ください。安いクラスだからとは・・とっても馬鹿に出来ない仕上がりだと思います!
以下は以前のレヴューです。
-----
【久しぶりにフィネスさんのテイスティングに参加した仲間の友人が驚いてました!】 聞いた話しでアイテムも特定できていないので申し訳ない・・それにこのワインのことかどうかは微妙ですので話半分に・・。この月曜に行われたフィネスさんのテイスティング会に久しぶりに参加したワイン屋の友人の言葉です。
「いや・・メオの村名ニュイ=サン=ジョルジュ、余りに美味しいのでびっくりした!・・ヴォーヌ=ロマネ、喰われてない?」
と言うので、
「・・だから普段テイスティングしてないから気付かないんだよ・・うちのお客様はみんな知ってるよ!」
と、超~・・上から目線で言ってやりました・・!
まぁ・・少なくとも1級レ・ブードなんぞ、海外メディアも凄い評価をしていますし、確かに酸の柔らかいヴォーヌ=ロマネ系のアイテムに対し、ニュイ=サン=ジョルジュ系アイテムの美しい雅な酸の伸びやかな美味しさに振れてしまうと、ヴォーヌ=ロマネ系より旨いんじゃないか?・・と思い始めてしまうのも当然のことでしょう。その友人もまた、10数年の長きに渡って月2回の深夜のテイスティングをこなして来た仲間ですので評価は確かなものです。
それに・・noisy はまだ飲めていないので教えていただいてラッキー?・・だったんですが、フィネスさんのテイスティング会では2020年もののダンジェルヴィーユが半端無い旨さだったと言ってました。まぁ・それさえもこの何年かのダンジェルヴィーユさんの「凄みを静かに湛えた美しさ」を見せる味わいを知っていれば、わざわざ言うことも無い訳ですが、しばらく期間飲まないだけで大きく変わってしまうんですから・・ある意味、滅茶怖い世界です。
この、ドメーヌものの「1級レ・ブドー」にネゴス物の「1級レ・クロ」をセパージュしたニュイ=サン=ジョルジュ1級ですが、レ・ブドーはヴォーヌ=ロマネ1級レ・マルコンソールにびったり張り付く素晴らしい畑です。カミュゼのレ・ブドーは、その畑のポテンシャルをたっぷり引き出した銘品になりつつ有ります。一方レ・クロはヴォーヌ=ロマネを離れてニュイの村に入り、谷(ニュイの村の辺り)を超えてすぐの上部に有る1級畑です。noisy もこの「1級レ・クロ」は余り飲んだことが無く、いや・・記憶があまり定かでは無いだけかもしれませんが、強い印象は持っていません。
しかし下(リュー・ド・ショー、レ・プロセ)の畑を意識してみると、比較的大きなクセの無い・・ニュイ=サン=ジョルジュの持つエレガントな美しさが出やすく、しかし押し出しはさして強く無い感じじゃないかと勝手に想像しています。
海外メディアの評価もレ・ブードには及ばないものの1ポイント差と言う小差ですから、価格から言ってもお買い得なのかな・・と思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ニュイ=サン=ジョルジュと言うA.O.C.のワインのイメージを大きく変えることになります。】 時折リリースする・・と言うか、この3年ほどはリリースされている「ニュイ=サン=ジョルジュ1級」です。メオ=カミュゼのラインナップ中では目立たない存在ですが、メオのニュイ=サン=ジョルジュ1級クラスはもう・・物凄いエレガンスですので、初めてお飲みになった方はビックリするはずなんですね。
因みに2018年もののメディア評価は見当たりませんでしたが、2016年のニュイ=サン=ジョルジュ1級には、スペクテイターが95ポイントも・・付けています。noisy も2018年ものは結構に開けたんですが、この1級は飲めなかったものの、オー・ブドーの品格の高さ、凛々しさ、荘厳さに圧倒されました。
また、今回のニュイ=サン=ジョルジュ1級オー・ミュルジュやシャンボール=ミュジニー1級レ・クラと共に、後になってからの入荷になりましたので、タイミングがずれてしまい申し訳在りませんでした。
メオのニュイ村名、ニュイ1級を飲まれていない方は、是非一度は飲んでみていただきたいと思います。ご自身のニュイ=サン=ジョルジュと言うアペラシオンが持つワインのイメージを大きく変えることになると思います。
この1級もまた、土臭くない、野暮ったくない、重くない、タンニンギシギシでない・・凄いエレガンスだと思います。それが昨今のメオ=カミュゼです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】 2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【少ないですが何とか分けていただき、テイスティング敢行しました!・・素晴らしい!】
いや~・・素晴らしいです。時間が無いので余り休ませることも出来ず、本来は割り当てが無かったこの「ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ」でしたが、急遽開けてしまいました。やはり結局は飲んでみなきゃ判りませんよ・・このワイン、フィネスさんの恒例のテイスティング会で、非常に評価が高かったと言うことでしたので・・。
勿論、ワインの味わい、ポテンシャル、状態を掴むことも重要です。でも昨今は noisy も、エージェントさん主宰のテイスティング会には、全く行かない・・と言うか、行けない状況ですから、
「そのテイスティング会で評判になったワインをテイスティングすることで、参加した方々の判断基準をも知ることが出来る」
訳ですね・・。ま、ちょっと嫌らしい・・自身の中にある、ある種のアクドイ感じの意思が働く訳です。
そう、ただ漫然とテイスティングしている訳じゃぁ無いんですよ。その瞬間は物凄い・・集中してます。で、色々と想像をめぐらすわけです。
「・・ほ~・・この辺を評価して、そんな意見になって、それが集合意識で評判に・・」
「でそれがK君のあの辺に響いて、息子にもそんな風に伝わって、素晴らしい・・と言うことになってるのかな?」
などと考えてる訳です・・悪い奴ですね~・・。どうでもよいですが。
やはり昨今のメオ=カミュゼは「神掛かってる」感じですね。素晴らしいです。ジャイエさんとは違うバランスですが、飲むワイン全てが素晴らしいんですよ。
2016年のニュイはちょっと難しかったはずなんですが、そんなことは全く関係ないかの如くの仕上がりです。普通に造ればニュイの押し出しの強い部分が前面に来て、ヴォーヌ=ロマネに似たエレガントな表情が後ろに回ります。
ところがメオの場合は、そこが全く逆なんですよ。ヴォーヌ=ロマネの1級以上に繋がるエレガンス、フィネスが前面に出ていて、普段は、
「ちょっと静かにしててくれないかな・・」
と思ってしまうことの多い、ニュイ=サン=ジョルジュ的な強さが・・しっかり存在しながら、黒子の役目をしています。
そして、いつも以上に複雑な構成です。いつもは「オー=サルジラ」と言う単独の畑のようです・・ザルジラは「粘土」と言う言葉なんですが、そこに「レ・クロ」と言うリューディの葡萄を混ぜ込んだそうです。オー=ザルジラはヴォーヌ=ロマネの丘の端に有る畑、レ・クロはニュイの村を挟んだ反対側に有ります。
なので・・かなりヴォーヌ=ロマネっぽい・・です。重くならないんですよ・・ニュイ=サン=ジョルジュなのに・・ね。この辺が凄い!・・と感じる所以です。もしかするとニュイ=サン=ジョルジュの最高の造り手はメオ=カミュゼなんじゃないのか?・・と真剣に考えています。
あと4本しか有りませんので・・はい、すみません・・。2016年はただでさえ少ないんです。
今から飲んでも良しです。その代わり、1週間は立てて置いてください。この写真の色合いは、僅かに透明感が損なわれての色彩です。完全に休めることが出来なかったから・・ですね。それでも荒れは少なく、ほぼパーフェクトな仕上がりだと感じました。
実際にはメオさんも言ってますように、2022年以降が良いと思いますよ。素晴らしい仕上がりでした!是非ともご検討くださいませ!
● 2021 Vosne-Romanee
ヴォーヌ=ロマネ
【デカンター誌は93ポイント!2020年ものの評価点には届いていませんが、エレガントさ、フィネスでは2021年が上かと思われます。】
■ ジャン=ニコラ・メオさんのコメント
香りはいつも以上に素晴らしく、アメリカンチェリーような赤黒い果実の香りにブラックベリーやカシスのような黒い果実のニュアンス、ブランデーのような木やスモークの香りにコーヒーや香辛料の香りも感じられてよりリッチなアロマを醸し出している。複雑で並外れた口当たり、濃密な果実味が強烈かつゆったりと口の中に広がってアフターの酸味が際立って感じられる。ピノノワールらしい味わいで素晴らしいハーモニーがあるが、このワインがもつ力強さがまだ全て出ておらず、8~10年は飲むのを待ちたいところだ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【何と村名ヴォーヌ=ロマネで94ポイントです!】 3本だけです・・少な!・・と思ってしまいますが仕方ないですね。
まぁ・・村名で94ポイントとファルスタッフもジャスパー・モリスさんも付けていますが、
「それにしちゃ・・1級レ・ショームとかとバランスが取れないんじゃないの?」
と言う点から、
「より複雑性の高い1級以上のキュヴェは、バレルサンプルから評価するのが難しかった」
と判断します。凄い評価では有ります。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【この味わいなら・・メオ=カミュゼもまたジャイエの後継者の一人だったと認識できるでしょう!・・素晴らしいヴォーヌ=ロマネです!】
そもそもメオのワインを飲んで、アンリ・ジャイエの面影を感じることなどはほとんど有りませんでした。ジャイエの技法を取り入れているのはそこここで感じることは有っても・・です。
2019年のヴォーヌ=ロマネは・・ミルランダージュが結構起こったようでして
「・・もしかしたらその性?」
とも勘ぐってしまいますが、この村名ヴォーヌ=ロマネには、神様のヴォーヌ=ロマネの幻影が見えると感じます。
いや・・これはもう飲まないと絶対に伝わらないと思います。でもお勧めするほどは無いんです・・本当に少ない・・どうにもなりません。追加は絶対ないでしょう。
柔らかで、温かく、優しく、でも深くて、抱きしめられているようで、とても和やかな気持ちになります。
メオを飲んで・・いや、凄いワインだ!・・とは何度も思いましたが、こんなに優しく、静かで深い味わいに出会ったのは初めてかもしれません。ジャスパー・モリス氏の上値93ポイントも理解できます。お早めにお手当ください。好き嫌いはあるのでしょうが・・感動の一本だと思います。
■当主ジャン=ニコラ・メオのテイスティングコメント
フランボワーズやサクランボの心地良い香りがとても豊か、樹木や甘草、キャラメルの香りも溶け込んでいる。口当たりの輪郭も素晴らしく、たっぷりとした感動的なアタックとフレッシュさがとても長く続き余韻の酸味も鋭くない。色んな側面があってどんどん良くなっていくワインでリッチかつデリケートな構成が飲み手を魅了する。いつもより少し飲みやすい印象で、2028~2030年くらいまで熟成させられれば最高だが、2023年からでも飲むことが出来るようになるだろう。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ティム・アトキンさんは92ポイント!・・2017年ものは93ポイントでした!】 2017年よりも下の評価が出ているのはこの村名ヴォーヌ=ロマネ位でしょうかね。評価文を読んではいないので詳細は不明ですが、まぁ・・ティム・アトキンさんがそういうので有れば、その可能性は無いとは言い切れないですね。
ただし、ドメーヌものもネゴスものもこの何年かのヴォーヌ=ロマネ、ニュイ=サン=ジョルジュ、そしてその1級は本当に凄かったですから・・。村名で92点も付けられて凹むのもどうかと思いますが、
「是非メオの1級、村名を飲んでみて下さい!」
と言いたいですね。
メオにしか出せないメオらしいヴォーヌ=ロマネ、ニュイ=サン=ジョルジュの素晴らしさを知って欲しいと思っています。もっとも必ず買えるとは限りませんので・・はい。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【デカンター誌は93ポイント!】 ん~・・興味深々のメオ=カミュゼ、ヴォーヌ=ロマネです。
2017年はエキス系と果実味たっぷり系のどちらにも仕上がっています。なので・・確認したいところでは有るんですが、バラでしか到着していなかったんですね・・。
なので、ジャイエ系に仕上がっているか否か?・・そしてその出来栄えは・・いや、デカンター誌が93ポイントも付けていますので、相当なものだろうとは予想していますが・・お客様に委ねたいと思います。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【すべてはここから・・基本のドメーヌものヴォーヌ=ロマネ村名です!】 ド定番のヴォーヌ=ロマネ村名です。ヴォーヌ=ロマネに多くの畑を持つメオの基本とも言えるワインかと思います。数が無いのでいつも飲めませんで、仕方が無いのでニュイ=サン=ジョルジュとかニュイ=サン=ジョルジュ1級を開けていたんですが、2016年はさらに少なく、それらさえ開けられません。
しかしニュイ=サン=ジョルジュのメオのワインを飲んでわかったことが有ります。それはニュイ=サン=ジョルジュの持つ特徴の一つでも有り、時にネガティヴに捉えられてしまうこともある、ある種の土臭さと野暮ったさが全く感じられない・・と言うことですね。土のニュアンスは有る・・が実に美しい・・ので全く野暮ったく無い・・どころかエレガンス、フィネス、荘厳さまで感じさせられてしまう・・・と言う流れなのでしょう。
2016年ものは長らく飲めなかったフィサン1級を飲み、それが昨今のメオ=カミュゼの特徴なんだと理解しました。テロワールをちゃんと表現していながらも、総体を美しく仕上げてしまうんですね。お勧めします。
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
以下は2014年ニュイ・サン・ジョルジュのレヴューです。
━━━━━
【べらぼうに旨いです!素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ!このエレガンス・フィネスは一体どうやって得て表現できるのでしょう!】
2014年ものもですね・・売れずに残ったアイテムをポツポツと開けて来ています。まぁ、それらの印象については中々書く機会も無いのでそのまま放置ですが、それでも noisy の中の「メオ=カミュゼ」と言う造り手のヒエラルキー的位置は、
「限りなくトップレベルに有る」
と言えます。
「・・え~・・?そ~なの?・・ついこの間までは懐疑的だったんじゃないの?」
とおっしゃるお客様も多くいらっしゃるかと思います。確かにそれは正しいです。2014年ものがリリースされた頃までは・・です。
ところが、余りに素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級を飲んで・・ひっくり返るほどビックリし、
「・・こんなに凄いエレガンスって、ヴォーヌ=ロマネの・・それもグラン・クリュ並みじゃん」
と思わされてしまいました。
そしてその後、その余りの素晴らしさに、店にいらっしゃる方々に、
「メオの1級クラス、滅茶苦茶凄いよ。ネゴスのニュイの1級ならまだ有るから飲んでみなよ。」
と声を掛け、飲んでいただきました。
その方々の印象は・・思ったとおり、
「いや~・・もうビックリです。こんなに凄いと思いませんでしたよ・・。」
と言うものでした。
さらには配送でお送りした方々からも徐々に感想が届き始め、
「参りました!・・メオ=カミュゼ、見直しちゃいました。レベル高いですね~!」
と、随分と高い評価のお言葉もいただきました。なので・・
「2014年のメオの1級クラスは全く残ってない」
んですね・・。コルトンなどのグラン・クリュが少々残っているだけです。これとて昔から銘品ですから・・noisy 的には敢えて飲む必要性を感じていないんですが、その辺りはもう皆さんはご存知無いようですから、そのうち・・少し開き始めただろうと言うタイミングで飲んでご紹介したいと思っています。
その余りに美味しいニュイ=サン=ジョルジュ1級のアイテムは、少ない2015年の産出量も有りさらに減ってしまいましたので飲む訳にも行かず、仕方が無いのでニュイ村名を開けた・・と言う次第です。
2015年のメオのブルゴーニュはとても美味しかったですよね・・。これでも充分と言えるほどの出来栄えだったと思います。今回少々ですが追加分をいただいてますのでこれもお早めにどうぞ。でも、そんな印象がぶっ飛ぶほど・・
「2015年ニュイ=サン=ジョルジュ村名は完璧!」
と思わされてしまいました・・。素晴らしいです!
ブルゴーニュワインに求めるもの・・それはおそらく重なる部分は有るにせよ、ワインファン一人一人違うはずです。だから、誰もが美味しいと認めるワインは稀で少ない・・でしょう。
ところがこのニュイ=サン=ジョルジュ・・・、そんな思い込みみたいなものさえ吹っ飛ばすような、完璧さを見せつけてくれたんですね。
抜栓からもう・・ちょっとルロワの良いクラスでも開けたかな?・・みたいなエレガントかつほんのり妖艶なアロマが漂っています。あくまでピュア・・ヴォーヌ=ロマネ的な、ほんのりワイルドさやスパイシーさが混じります。
口に含むとテクスチュアは滑らか、シャンボール的にやや硬質ながら、何もないのではなく、ほんのり・・少しずつ細やかな表情を見せてくれます。つるつる入って来ますが、その解け方が非常に美しく、全てのカプセルを一気に崩壊させるのではなく、
「今はこれ・・満足した?・・じゃ、次はこっち。・・良いでしょ?・・じゃぁ次は・・」
と言った具合で、余りに忙しない感じには成らず、求める時には与えられる・・そんな充足感が伴うものです。
だらしなく拡がってしまって、
「はい、もうおしまい!」
などとは決して言わないんじゃないか・・とさえ感じます。
中盤の膨らみも節操の有るもので、どこかいじらしく、愛らしくも有ります。そしてその後に、ニュイ的な部分・・スパイスや綺麗な土、盛り上がり、紫の果実などを細やかに感じさせつつ、非常にエレガントな余韻を長く感じさせてくれるんですね。
そう、滅茶苦茶バランスが良いんですよ。しかも透明でややカチッと締まったニュアンス、ミネラリティのコーティングが見事になされていて、冷旨系の酸がバランス良くしっかりと存在しています。この非常に寒い、寒気が居座った状況の中、どうしてもワインが冷えてバランスを欠いてしまいがちな時期に有りながら、
「エキスの旨みが物凄い!・・しかもそれにさえ物凄いエレガンスを感じる」
んですね。・・どうです?・・飲んでみたくなったでしょう?
ニュイ=サン=ジョルジュのトップのワインだとさえ・・思えるかもしれませんよ。それほどに満足感の高い1本だと思います。是非ご検討くださいませ。
他に村名クラスはジュヴレ=シャンベルタン、シャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネと有りますが・・・こんな凄いニュイを見せつけられると他も飲みたくなっちゃいますが、フィネスさんにももう残ってないそうですから減らさないように、テイスティングは控えます。まぁ、年に1本、村名を変えてのテイスティングがギリでしょう。そして、ジャン=ニコラ的には価格的にこれらと同格・・と判断しているのであろう、フィサン1級クロ・デュ・シャピトルが有ります。村名フィサン2014年はめっちゃ美味しかったですから、これもかなり期待できると思います。
メオ=カミュゼ、完全復活、そしてドメーヌ・ルロワ、ネゴシアン・ルロワの立ち位置に極めて密着しはじめたと感じます。
「・・嘘だぁ!」
と思われるなら、それはもうチェックしてみるしかないのではないでしょうか。noisy 的にはもう・・もろ手を挙げてお勧めするしかない心境です。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【以前はドメーヌもののみで造られていましたが、現在は買い葡萄も使っているのでネゴスラベルです。しかしながら秀逸なニュイ=サン=ジョルジュです!】
メオ=カミュゼのニュイやヴォーヌ=ロマネはそれなりに高価ですから、既に福沢さん1人だけでは購入出来ず、2人ほど掻き集めないと心配な感じになってます。
そんな中で、本来はドメーヌもののエチケットが張られていたのがこの「ニュイ=サン=ジョルジュ」です。こちらもやはり、あの素晴らしい生産者ジャン・タルディに収穫折半で貸し出されていたリューディ、「オ・バ・ド・コンブ」です。
このところのメオ=カミュゼの在庫を気にされてご覧の方はお気づきかもしれませんが・・・
「じわじわとメオ=カミュゼの人気が復活してきているのかも?」
と思われないでしょうか。
そう・・かなり売れて来ているんですよ・・。それは間違い無いです。
リーズナブルで足が速いブルゴーニュ・ルージュは、もう・・すぐに完売してしまいますし、そんなアイテムを飲まれた方からは、
「素晴らしく美味しかった!」
とご連絡をいただいています。
そうなんですね~・・。先日もマルサネ・ルージュを2年ほど寝かされて飲まれた方からメールをいただきまして、感動されたお話しをされていました。別の方はフィサンを同様にされ、その素晴らしい表情に驚かれていらっしゃいました。
やはりメオ=カミュゼと言うと、確かにもう・・どのキュヴェを飲んでもかなり美味しいんですが、ニュイ=サン=ジョルジュやヴォーヌ=ロマネ、ヴージョと言った、まさにコート・ド・ニュイの中心地にこそ、イメージが有ると言って良いでしょう。ジャイエ絡みですから・・ね。
昔は、「大当たりする可能性の有る生産者」で有ったと思うんですが、昨今は「確実にエレガントで美しいエキス系のトップレベル」になっていると感じています。
さすがに noisy も、最近はメオ=カミュゼもかなり色々と開けてはいますが、どれを飲んでも素晴らしい・・と感じていますが、入荷数量に限界が有りますし、グラン・クリュ・クラスまで開けるには厳しい状況が有りますから、申し訳ないのですがその全ての姿を網羅してご紹介することが出来てはいない状態です。
そんな中で、比較的リーズナブルなラインのアイテムを何とか分けていただけた・・と言うのがこのニュイ=サン=ジョルジュとマルサネなんですね・・。
因みにマルサネ2014年にティム・アトキン氏はぶっとびの・・「91Points」を付けていました!・・まぁ、メオのこのクラスは、海外の評価機関はほとんど飲んでいないようで、余り見かけないんですが・・たまたま評価したんでしょうかね。
あれだけ売れなかった2013年のフィサンでさえ、いつの間にか無くなっていまして、
「・・どうやらやっと少しずつ見直されて来ているのかな?」
と言うような感じを受けています。
前にも書きましたがメオの2014年ニュイ1級ブドーを飲んだ時は・・たまげました。確実にルロワと同じ道筋を歩んでいる・・と感じました。
こちらはニュイ村名ですから、さすがに同じようなポテンシャルは望めないとしても、約半分はドメーヌもの・・です。それに、ネゴスラインとドメーヌラインの仕上がりの差が無いと言って良い状況ですから、このニュイ村名も期待できるんじゃないかな・・と思っています。さすがにティム・アトキン氏もこれはテイスティングしていないようでした。
比較的リーズナブルだけれどメオの本質に触れることの出来るワインだと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【メオ=カミュゼの本拠、ヴォーヌ=ロマネのワインです。とてもリーズナブルかと思います。】
その昔はこのワイン、結構大事に飲んだ記憶が有ります。やはりアンリ・ジャイエに繋がるドメーヌで、下手をすれば神様が実際にこの葡萄を育てていたから・・ですね。
でも飲んでみるとアンリ・ジャイエとは違うんですよね。エマニュエル・ルジェも全然違うように・・と言いたいところですが、メオのワインは時にアンリ・ジャイエの風情を持っている時も有り、また全然違う印象を受けるようでも有り・・で、一定したものでは無かったように思います。でも村名以上は美味しかったですね。
ティム・アトキンさんは93ポイントまで付けています。村名ワインに対しては、これ以上は付け辛い高得点です。むしろ非常にリーズナブルかと思います。
● 2021 Chambolle-Musigny (Frere et Soeur)
シャンボール=ミュジニー
【これは・・飲みたかったですが、数が有りません・・すみません。】
■ ジャン=ニコラ・メオさんのコメント
赤い果実をピュレしたようなアロマが最初に感じられ、その後に花や軽く燻した香りが感じられる。最初に感じられる香りは優しい印象だが、香りの第2波は力強く複雑でコケモモや洋菓子など美味しそうなニュアンスが止めどなく押し寄せてくる。口当たりはとてもデリケートで活力のある唾液が溢れ出るような果実味、タンニンは緻密でしっかりとしたストラクチャーがあり、アフターはハツラツとしていてとても長い。シャンボールミュジニーのイメージを素晴らしく体現しているワインで力強くも繊細でフレッシュな洗練された味わい。6~8年熟成させるのが理想的だ。
そもそもメオ=カミュゼのワインはアンリ・ジャイエには似ていない・・と思っていますが、このワインはちょっと似ていた時が有ったんですよね。なので、もう一度飲んでみたいと・・。
まぁ・・2022年はある程度数が有るんじゃないかと思っていますがどうなりますでしょう。今年の2021年は少なくて申し訳ありません。
以下は以前のレヴューです。
-----
【何と、果実味たっぷり系、アンリ・ジャイエ系の仕上がりで球体バランスに仕上がっています!】---以下は以前のレヴューです。

まだ落ち着かない段階でテイスティングすることになりました。開けて・・ビックリです。
「・・あれ・・?」
です。
こんなメオは初めてでした。・・そう、ジャイエの弟子であることなどはワインから感じることは無かったから・・です。果皮バランスで、果皮の濃密さは表現し、荘厳なワインには仕上げることは有っても、果実味がバッチリ載った球体バランス・・と言うのは無かったんですね。
このシャンボールは、少しまだ安定し切ってはいませんが、まさにジャイエのニュイ=サン=ジョルジュを感じさせてくれるような素晴らしい味わいでした!・・1級レ・フュスロットも同軸上に有ります。是非お確かめください!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【べらぼうに旨いです!素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ!このエレガンス・フィネスは一体どうやって得て表現できるのでしょう!】

2014年ものもですね・・売れずに残ったアイテムをポツポツと開けて来ています。まぁ、それらの印象については中々書く機会も無いのでそのまま放置ですが、それでも noisy の中の「メオ=カミュゼ」と言う造り手のヒエラルキー的位置は、
「限りなくトップレベルに有る」
と言えます。
「・・え~・・?そ~なの?・・ついこの間までは懐疑的だったんじゃないの?」
とおっしゃるお客様も多くいらっしゃるかと思います。確かにそれは正しいです。2014年ものがリリースされた頃までは・・です。
ところが、余りに素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級を飲んで・・ひっくり返るほどビックリし、
「・・こんなに凄いエレガンスって、ヴォーヌ=ロマネの・・それもグラン・クリュ並みじゃん」
と思わされてしまいました。
そしてその後、その余りの素晴らしさに、店にいらっしゃる方々に、
「メオの1級クラス、滅茶苦茶凄いよ。ネゴスのニュイの1級ならまだ有るから飲んでみなよ。」
と声を掛け、飲んでいただきました。
その方々の印象は・・思ったとおり、
「いや~・・もうビックリです。こんなに凄いと思いませんでしたよ・・。」
と言うものでした。
さらには配送でお送りした方々からも徐々に感想が届き始め、
「参りました!・・メオ=カミュゼ、見直しちゃいました。レベル高いですね~!」
と、随分と高い評価のお言葉もいただきました。なので・・
「2014年のメオの1級クラスは全く残ってない」
んですね・・。コルトンなどのグラン・クリュが少々残っているだけです。これとて昔から銘品ですから・・noisy 的には敢えて飲む必要性を感じていないんですが、その辺りはもう皆さんはご存知無いようですから、そのうち・・少し開き始めただろうと言うタイミングで飲んでご紹介したいと思っています。
その余りに美味しいニュイ=サン=ジョルジュ1級のアイテムは、少ない2015年の産出量も有りさらに減ってしまいましたので飲む訳にも行かず、仕方が無いのでニュイ村名を開けた・・と言う次第です。
2015年のメオのブルゴーニュはとても美味しかったですよね・・。これでも充分と言えるほどの出来栄えだったと思います。今回少々ですが追加分をいただいてますのでこれもお早めにどうぞ。でも、そんな印象がぶっ飛ぶほど・・
「2015年ニュイ=サン=ジョルジュ村名は完璧!」
と思わされてしまいました・・。素晴らしいです!
ブルゴーニュワインに求めるもの・・それはおそらく重なる部分は有るにせよ、ワインファン一人一人違うはずです。だから、誰もが美味しいと認めるワインは稀で少ない・・でしょう。
ところがこのニュイ=サン=ジョルジュ・・・、そんな思い込みみたいなものさえ吹っ飛ばすような、完璧さを見せつけてくれたんですね。
抜栓からもう・・ちょっとルロワの良いクラスでも開けたかな?・・みたいなエレガントかつほんのり妖艶なアロマが漂っています。あくまでピュア・・ヴォーヌ=ロマネ的な、ほんのりワイルドさやスパイシーさが混じります。
口に含むとテクスチュアは滑らか、シャンボール的にやや硬質ながら、何もないのではなく、ほんのり・・少しずつ細やかな表情を見せてくれます。つるつる入って来ますが、その解け方が非常に美しく、全てのカプセルを一気に崩壊させるのではなく、
「今はこれ・・満足した?・・じゃ、次はこっち。・・良いでしょ?・・じゃぁ次は・・」
と言った具合で、余りに忙しない感じには成らず、求める時には与えられる・・そんな充足感が伴うものです。
だらしなく拡がってしまって、
「はい、もうおしまい!」
などとは決して言わないんじゃないか・・とさえ感じます。
中盤の膨らみも節操の有るもので、どこかいじらしく、愛らしくも有ります。そしてその後に、ニュイ的な部分・・スパイスや綺麗な土、盛り上がり、紫の果実などを細やかに感じさせつつ、非常にエレガントな余韻を長く感じさせてくれるんですね。
そう、滅茶苦茶バランスが良いんですよ。しかも透明でややカチッと締まったニュアンス、ミネラリティのコーティングが見事になされていて、冷旨系の酸がバランス良くしっかりと存在しています。この非常に寒い、寒気が居座った状況の中、どうしてもワインが冷えてバランスを欠いてしまいがちな時期に有りながら、
「エキスの旨みが物凄い!・・しかもそれにさえ物凄いエレガンスを感じる」
んですね。・・どうです?・・飲んでみたくなったでしょう?
ニュイ=サン=ジョルジュのトップのワインだとさえ・・思えるかもしれませんよ。それほどに満足感の高い1本だと思います。是非ご検討くださいませ。
他に村名クラスはジュヴレ=シャンベルタン、シャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネと有りますが・・・こんな凄いニュイを見せつけられると他も飲みたくなっちゃいますが、フィネスさんにももう残ってないそうですから減らさないように、テイスティングは控えます。まぁ、年に1本、村名を変えてのテイスティングがギリでしょう。そして、ジャン=ニコラ的には価格的にこれらと同格・・と判断しているのであろう、フィサン1級クロ・デュ・シャピトルが有ります。村名フィサン2014年はめっちゃ美味しかったですから、これもかなり期待できると思います。
メオ=カミュゼ、完全復活、そしてドメーヌ・ルロワ、ネゴシアン・ルロワの立ち位置に極めて密着しはじめたと感じます。
「・・嘘だぁ!」
と思われるなら、それはもうチェックしてみるしかないのではないでしょうか。noisy 的にはもう・・もろ手を挙げてお勧めするしかない心境です。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【以前はドメーヌもののみで造られていましたが、現在は買い葡萄も使っているのでネゴスラベルです。しかしながら秀逸なニュイ=サン=ジョルジュです!】
メオ=カミュゼのニュイやヴォーヌ=ロマネはそれなりに高価ですから、既に福沢さん1人だけでは購入出来ず、2人ほど掻き集めないと心配な感じになってます。
そんな中で、本来はドメーヌもののエチケットが張られていたのがこの「ニュイ=サン=ジョルジュ」です。こちらもやはり、あの素晴らしい生産者ジャン・タルディに収穫折半で貸し出されていたリューディ、「オ・バ・ド・コンブ」です。
このところのメオ=カミュゼの在庫を気にされてご覧の方はお気づきかもしれませんが・・・
「じわじわとメオ=カミュゼの人気が復活してきているのかも?」
と思われないでしょうか。
そう・・かなり売れて来ているんですよ・・。それは間違い無いです。
リーズナブルで足が速いブルゴーニュ・ルージュは、もう・・すぐに完売してしまいますし、そんなアイテムを飲まれた方からは、
「素晴らしく美味しかった!」
とご連絡をいただいています。
そうなんですね~・・。先日もマルサネ・ルージュを2年ほど寝かされて飲まれた方からメールをいただきまして、感動されたお話しをされていました。別の方はフィサンを同様にされ、その素晴らしい表情に驚かれていらっしゃいました。
やはりメオ=カミュゼと言うと、確かにもう・・どのキュヴェを飲んでもかなり美味しいんですが、ニュイ=サン=ジョルジュやヴォーヌ=ロマネ、ヴージョと言った、まさにコート・ド・ニュイの中心地にこそ、イメージが有ると言って良いでしょう。ジャイエ絡みですから・・ね。
昔は、「大当たりする可能性の有る生産者」で有ったと思うんですが、昨今は「確実にエレガントで美しいエキス系のトップレベル」になっていると感じています。
さすがに noisy も、最近はメオ=カミュゼもかなり色々と開けてはいますが、どれを飲んでも素晴らしい・・と感じていますが、入荷数量に限界が有りますし、グラン・クリュ・クラスまで開けるには厳しい状況が有りますから、申し訳ないのですがその全ての姿を網羅してご紹介することが出来てはいない状態です。
そんな中で、比較的リーズナブルなラインのアイテムを何とか分けていただけた・・と言うのがこのニュイ=サン=ジョルジュとマルサネなんですね・・。
因みにマルサネ2014年にティム・アトキン氏はぶっとびの・・「91Points」を付けていました!・・まぁ、メオのこのクラスは、海外の評価機関はほとんど飲んでいないようで、余り見かけないんですが・・たまたま評価したんでしょうかね。
あれだけ売れなかった2013年のフィサンでさえ、いつの間にか無くなっていまして、
「・・どうやらやっと少しずつ見直されて来ているのかな?」
と言うような感じを受けています。
前にも書きましたがメオの2014年ニュイ1級ブドーを飲んだ時は・・たまげました。確実にルロワと同じ道筋を歩んでいる・・と感じました。
こちらはニュイ村名ですから、さすがに同じようなポテンシャルは望めないとしても、約半分はドメーヌもの・・です。それに、ネゴスラインとドメーヌラインの仕上がりの差が無いと言って良い状況ですから、このニュイ村名も期待できるんじゃないかな・・と思っています。さすがにティム・アトキン氏もこれはテイスティングしていないようでした。
比較的リーズナブルだけれどメオの本質に触れることの出来るワインだと思います。ご検討くださいませ。
● 2021 Nuits-Saint-Georges
ニュイ=サン=ジョルジュ
【・・なんとティム・アトキンさんは92ポイント!・・村名でこれだと1級の評価は低過ぎないですか?・・】
■ ジャン=ニコラ・メオさんのコメント
所有畑の「Bas de Combe(バドコンブ)」をベースに「Les Grandes Vignes(レグランドヴィーニュ)」と「Aux Lavières(オーラヴィエール)」を混ぜている。抜栓するとすぐにイチゴジャムやサクランボ、牡丹の花のような魅惑的な香りが感じられ、微かに樽のニュアンスも感じられるが十分ワインに溶け込んでおり、ロースト香がさらに香りに複雑さを与えている。心地良い口当たりに果肉を噛んだような果実味と気品のあるタンニン、ヴィラージュ物だが複雑さもあって優しく滑らかな舌触り、アフターはスパイシーでスモークした印象も感じられてとても長い。香り、味ともに素晴らしい状態で今でも飲めるような仕上がり。5年くらい熟成させればもっと良くなるだろう。
メオのニュイ系は本当に美味しいです。食わず嫌いでいると素晴らしいのに破格にリーズナブルなワインを逃しちゃいますので・・今までメオをスルーしていた方も是非!・・ご検討ください。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ヴォーヌ=ロマネ1級レ・ショームに接しているオ・バ・ド・コンブ主体の村名ニュイ=サン=ジョルジュです!】 2019年もののこのワイン、絶妙に旨かった!・・2020年も飲めると疑わなかったんですが、余りの数の少なさに諦めています。そもそもいつもはメオのワインが届く時は、一生懸命にセラー内部を片付け、少なくとも山が2つは置けるようにしておくのが常でした。
ですが到着してセラーを見て・・まぁ・・頭では判っていたものの・・言葉を飲み込んでしまいました・・これだけ・・か・・。
昔はドメーヌ・ジャン・タルディが耕作し収穫折半していた(はず)のオ・バ・ド・コンブです。ジャン・タルディはエレガント系、エキス系のワインを造る生産者さんでして、けっして濃くはしない人でした。リリース直後は・・まぁ・・今とは違いますから・・ちょっと硬くてフラットなんですが、ニュイにしては土臭さの出ない綺麗なワインを造っていました。
現在はだいぶ植え替えしているようで、ドメーヌものとして単独で出せない・・と言うことで、ドメーヌものでは無い葡萄を混ぜているために単に、「ニュイ=サン=ジョルジュ」としているようです。
まぁ・・メオの小作人としてはアンリ・ジャイエもそうでしたし、ジャン・タルディもそうだった訳ですが・・余りにアンリ・ジャイエが偉大過ぎてまったくタルディは目立ってませんでした。でもメオのクロ=ヴージョ(レ・グラン・モーペルテュイ)を造っていましたのでそちらは良く知られてました。でも、同じニュイ=サン=ジョルジュをアンリ・ジャイエと造る訳ですが、決して自分の信念を曲げて造りを変える・・なんてことは一切しなかった人だと思います。多くの方はジャイエに倣ったんですけどね。
そう言えば・・アンリ・ジャイエはクロ・パラントーの畑を・・おそらく今のロブロ=マルシャンのドメーヌから最初に入手し、その後(ロベール・)アルヌーの兄妹から追加で購入しています。その岩の突き出たアーティチョークだかキャベツだか判りませんが、リュシュブールの上部の90度向きの違う部分がクロ・パラントーで、休耕していた畑を再度開墾する際に残りの部分を所有していたメオとの関係が出来たのかな・・などと想像しています。・・あら・・話しが飛んでしまってすみません。
昨今はメオもそうですが、美しさが際立つニュイ=サン=ジョルジュが徐々に増えてきたように思います。長く「少し野暮ったい」が代名詞になっていましたが、もはやそれは時代錯誤です。飲んでみてください。お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ニュイ=サン=ジョルジュ村名としては完璧!?・・ヴォーヌ=ロマネとの違いも結構にクッキリ、浮かんできます。そして何より・・エレガントで旨いです!】
どこかにニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ2019の写真も上げましたので・・是非ご覧ください。有り得ない位に美味かった!・・です。エレガントですしね・・。
でも、
「・・なるほど~!」
と納得できるような・・ヴォーヌ=ロマネとの村境も確認出来た気がしました。ドメーヌもののレ・ショームと、ネゴス仕入をしたレ・ボーモンを混ぜたヴォーヌ=ロマネ1級2019も飲みましたので・・はい・・あ、ヴォーヌ=ロマネ1級、滅茶旨いですのでお早めにどうぞ。
2018年のニュイ=サン=ジョルジュ村名がちょっとかすんでしまうほど、美しい色合いをしていますでしょう?・・比較すれば確実に相当、濃い訳ですが、飲めばそんなに濃い訳では無いんですね。
こういう言い方はズルいとは思いますが、例えば神様アンリ・ジャイエは毎日・・どんな天候でも畑に行き、世話をしていたそうです。そして、人為的にミルランダージュを起こしていたとさえ噂されました。
2019年のこのニュイ=サン=ジョルジュ村名は、そこまでミルランダージュの葡萄が入り込んだとは思いませんが、適度な量がミルランダージュに変わっていると思われ、それは、味わいにパワーを与えるのではなく、
「エレガンスやバランスを増長、調整するのに回っている」
と感じます。ジャイエのニュイサンなど・・飲んだら本当に鼓動が一瞬、止まりました。
そこまでは言いませんが、それを思い出させるような完全に近いバランスをしていると思います。ジャスパー・モリス氏は上値93ポイントだそうです・・飲んでみて下さい。お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
-----
【滅茶苦茶美味しいです!】
2017年ものも太鼓判を押させていただきましたが、2018年ものにもクラクラ来てしまいます・・やはりメオのニュイ=サン=ジョルジュ、そして1級は素晴らしいです。
色合いを覚えていらっしゃる方なら、最近飲まれたニュイ=サン=ジョルジュの色合いを思い出してみて下さい。どうでしたでしょう?・・もっと黒く無かったですか?
もしくは、もう少し茶色のイメージかな?・・これほどまでに美しさのある「ルビー」な感覚の色はしていないんじゃないかと思うんですね。・・いや、勿論ですが例外も有りますし、素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュを造っている造り手さんは他にもいらっしゃいます。
因みに・・ティム・アトキン氏は未確認では有りますが91ポイント、付けた様です。
そして、透明なミネラリティは各要素を守るように、その周りに輝きを増すように、へばりついています。ミネラリティは分離して感じられるとコンディションが悪いか?・・などと思ってしまう訳ですが、これほどまでに完璧にできると言うのは・・もう、メオのスタイルだと言うしかないんじゃないでしょうか。
もし飲まれたことが無ければ、このニュイ=サン=ジョルジュ村名・・お勧めいたします。ニュイ=サン=ジョルジュ1級たちの持つ「荘厳さ」も・・感じられると思いますよ。お勧めします!是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
-----
【このワインを飲める方は幸せだと思います・・!】
痺れます・・こんなワインを飲んでしまうと!めっちゃ素晴らしいです。
メオのニュイ=サン=ジョルジュ、そしてその1級を飲んで、外したことが無いですが、かのアンリ・ジャイエのニュイ=サン=ジョルジュもそうでした。
「これで・・ニュイの村名なの・・????」
そんな感動から、ジャイエの他のワインに対する興味が拡がってしまい、入手の難しいアンリ・ジャイエのワインを何とかしようと・・奔走するようになってしまった訳ですね。
ですが・・ここは重要ですんで・・。
このニュイ=サン=ジョルジュ村名、とんでもなく素晴らしいんですが、アンリ・ジャイエ系の味わいでは有りません。むしろシャンボールとかヴォーヌ=ロマネがそっち系です。
荘厳なエキス系の味わいですね。超繊細ですが、サクッと開けても美味しく飲めてしまう・・と言う点では、アンリ・ジャイエを彷彿させるかもしれません。
これは何とか、飲むべし!安いです!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【べらぼうに旨いです!素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ!このエレガンス・フィネスは一体どうやって得て表現できるのでしょう!(2015年もののレヴューです。)】
2014年ものもですね・・売れずに残ったアイテムをポツポツと開けて来ています。まぁ、それらの印象については中々書く機会も無いのでそのまま放置ですが、それでも noisy の中の「メオ=カミュゼ」と言う造り手のヒエラルキー的位置は、
「限りなくトップレベルに有る」
と言えます。
「・・え~・・?そ~なの?・・ついこの間までは懐疑的だったんじゃないの?」
とおっしゃるお客様も多くいらっしゃるかと思います。確かにそれは正しいです。2014年ものがリリースされた頃までは・・です。
ところが、余りに素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級を飲んで・・ひっくり返るほどビックリし、
「・・こんなに凄いエレガンスって、ヴォーヌ=ロマネの・・それもグラン・クリュ並みじゃん」
と思わされてしまいました。
そしてその後、その余りの素晴らしさに、店にいらっしゃる方々に、
「メオの1級クラス、滅茶苦茶凄いよ。ネゴスのニュイの1級ならまだ有るから飲んでみなよ。」
と声を掛け、飲んでいただきました。
その方々の印象は・・思ったとおり、
「いや~・・もうビックリです。こんなに凄いと思いませんでしたよ・・。」
と言うものでした。
さらには配送でお送りした方々からも徐々に感想が届き始め、
「参りました!・・メオ=カミュゼ、見直しちゃいました。レベル高いですね~!」
と、随分と高い評価のお言葉もいただきました。なので・・
「2014年のメオの1級クラスは全く残ってない」
んですね・・。コルトンなどのグラン・クリュが少々残っているだけです。これとて昔から銘品ですから・・noisy 的には敢えて飲む必要性を感じていないんですが、その辺りはもう皆さんはご存知無いようですから、そのうち・・少し開き始めただろうと言うタイミングで飲んでご紹介したいと思っています。
その余りに美味しいニュイ=サン=ジョルジュ1級のアイテムは、少ない2015年の産出量も有りさらに減ってしまいましたので飲む訳にも行かず、仕方が無いのでニュイ村名を開けた・・と言う次第です。
2015年のメオのブルゴーニュはとても美味しかったですよね・・。これでも充分と言えるほどの出来栄えだったと思います。今回少々ですが追加分をいただいてますのでこれもお早めにどうぞ。でも、そんな印象がぶっ飛ぶほど・・
「2015年ニュイ=サン=ジョルジュ村名は完璧!」
と思わされてしまいました・・。素晴らしいです!
ブルゴーニュワインに求めるもの・・それはおそらく重なる部分は有るにせよ、ワインファン一人一人違うはずです。だから、誰もが美味しいと認めるワインは稀で少ない・・でしょう。
ところがこのニュイ=サン=ジョルジュ・・・、そんな思い込みみたいなものさえ吹っ飛ばすような、完璧さを見せつけてくれたんですね。
抜栓からもう・・ちょっとルロワの良いクラスでも開けたかな?・・みたいなエレガントかつほんのり妖艶なアロマが漂っています。あくまでピュア・・ヴォーヌ=ロマネ的な、ほんのりワイルドさやスパイシーさが混じります。
口に含むとテクスチュアは滑らか、シャンボール的にやや硬質ながら、何もないのではなく、ほんのり・・少しずつ細やかな表情を見せてくれます。つるつる入って来ますが、その解け方が非常に美しく、全てのカプセルを一気に崩壊させるのではなく、
「今はこれ・・満足した?・・じゃ、次はこっち。・・良いでしょ?・・じゃぁ次は・・」
と言った具合で、余りに忙しない感じには成らず、求める時には与えられる・・そんな充足感が伴うものです。
だらしなく拡がってしまって、
「はい、もうおしまい!」
などとは決して言わないんじゃないか・・とさえ感じます。
中盤の膨らみも節操の有るもので、どこかいじらしく、愛らしくも有ります。そしてその後に、ニュイ的な部分・・スパイスや綺麗な土、盛り上がり、紫の果実などを細やかに感じさせつつ、非常にエレガントな余韻を長く感じさせてくれるんですね。
そう、滅茶苦茶バランスが良いんですよ。しかも透明でややカチッと締まったニュアンス、ミネラリティのコーティングが見事になされていて、冷旨系の酸がバランス良くしっかりと存在しています。この非常に寒い、寒気が居座った状況の中、どうしてもワインが冷えてバランスを欠いてしまいがちな時期に有りながら、
「エキスの旨みが物凄い!・・しかもそれにさえ物凄いエレガンスを感じる」
んですね。・・どうです?・・飲んでみたくなったでしょう?
ニュイ=サン=ジョルジュのトップのワインだとさえ・・思えるかもしれませんよ。それほどに満足感の高い1本だと思います。是非ご検討くださいませ。
他に村名クラスはジュヴレ=シャンベルタン、シャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネと有りますが・・・こんな凄いニュイを見せつけられると他も飲みたくなっちゃいますが、フィネスさんにももう残ってないそうですから減らさないように、テイスティングは控えます。まぁ、年に1本、村名を変えてのテイスティングがギリでしょう。そして、ジャン=ニコラ的には価格的にこれらと同格・・と判断しているのであろう、フィサン1級クロ・デュ・シャピトルが有ります。村名フィサン2014年はめっちゃ美味しかったですから、これもかなり期待できると思います。
メオ=カミュゼ、完全復活、そしてドメーヌ・ルロワ、ネゴシアン・ルロワの立ち位置に極めて密着しはじめたと感じます。
「・・嘘だぁ!」
と思われるなら、それはもうチェックしてみるしかないのではないでしょうか。noisy 的にはもう・・もろ手を挙げてお勧めするしかない心境です。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【以前はドメーヌもののみで造られていましたが、現在は買い葡萄も使っているのでネゴスラベルです。しかしながら秀逸なニュイ=サン=ジョルジュです!】
メオ=カミュゼのニュイやヴォーヌ=ロマネはそれなりに高価ですから、既に福沢さん1人だけでは購入出来ず、2人ほど掻き集めないと心配な感じになってます。
そんな中で、本来はドメーヌもののエチケットが張られていたのがこの「ニュイ=サン=ジョルジュ」です。こちらもやはり、あの素晴らしい生産者ジャン・タルディに収穫折半で貸し出されていたリューディ、「オ・バ・ド・コンブ」です。
このところのメオ=カミュゼの在庫を気にされてご覧の方はお気づきかもしれませんが・・・
「じわじわとメオ=カミュゼの人気が復活してきているのかも?」
と思われないでしょうか。
そう・・かなり売れて来ているんですよ・・。それは間違い無いです。
リーズナブルで足が速いブルゴーニュ・ルージュは、もう・・すぐに完売してしまいますし、そんなアイテムを飲まれた方からは、
「素晴らしく美味しかった!」
とご連絡をいただいています。
そうなんですね~・・。先日もマルサネ・ルージュを2年ほど寝かされて飲まれた方からメールをいただきまして、感動されたお話しをされていました。別の方はフィサンを同様にされ、その素晴らしい表情に驚かれていらっしゃいました。
やはりメオ=カミュゼと言うと、確かにもう・・どのキュヴェを飲んでもかなり美味しいんですが、ニュイ=サン=ジョルジュやヴォーヌ=ロマネ、ヴージョと言った、まさにコート・ド・ニュイの中心地にこそ、イメージが有ると言って良いでしょう。ジャイエ絡みですから・・ね。
昔は、「大当たりする可能性の有る生産者」で有ったと思うんですが、昨今は「確実にエレガントで美しいエキス系のトップレベル」になっていると感じています。
さすがに noisy も、最近はメオ=カミュゼもかなり色々と開けてはいますが、どれを飲んでも素晴らしい・・と感じていますが、入荷数量に限界が有りますし、グラン・クリュ・クラスまで開けるには厳しい状況が有りますから、申し訳ないのですがその全ての姿を網羅してご紹介することが出来てはいない状態です。
そんな中で、比較的リーズナブルなラインのアイテムを何とか分けていただけた・・と言うのがこのニュイ=サン=ジョルジュとマルサネなんですね・・。
因みにマルサネ2014年にティム・アトキン氏はぶっとびの・・「91Points」を付けていました!・・まぁ、メオのこのクラスは、海外の評価機関はほとんど飲んでいないようで、余り見かけないんですが・・たまたま評価したんでしょうかね。
あれだけ売れなかった2013年のフィサンでさえ、いつの間にか無くなっていまして、
「・・どうやらやっと少しずつ見直されて来ているのかな?」
と言うような感じを受けています。
前にも書きましたがメオの2014年ニュイ1級ブドーを飲んだ時は・・たまげました。確実にルロワと同じ道筋を歩んでいる・・と感じました。
こちらはニュイ村名ですから、さすがに同じようなポテンシャルは望めないとしても、約半分はドメーヌもの・・です。それに、ネゴスラインとドメーヌラインの仕上がりの差が無いと言って良い状況ですから、このニュイ村名も期待できるんじゃないかな・・と思っています。さすがにティム・アトキン氏もこれはテイスティングしていないようでした。
比較的リーズナブルだけれどメオの本質に触れることの出来るワインだと思います。ご検討くださいませ。
● 2021 Gevrey-Chambertin
ジュヴレ=シャンベルタン
【これはリーズナブル!・・何とかジャスパーさんが評点を出していました!】
■ ジャン=ニコラ・メオさんのコメント
煎ったような還元香が少し感じられて最初の香りは控えめだが、少し時間が経つとスグリやコケモモのような赤い果実の香りが漂ってくる。さらに空気に触れさせると果実の香りに溶け込んだ樽のニュアンスも顔を出してくる。たっぷりとした果実味に包み込むような舌触り、フレッシュながらもエネルギッシュで活力のある味わい。アフターにジュヴレシャンベルタンらしい力強さも感じることが出来る。現状では香りよりも味わいのほうがたっぷりとしているので、全体的なハーモニーが出てくるようになるまで、8~12年くらい熟成させるのがいいだろう。
テイスティング出来るとしたらこのワインだけ・・だったんですが・・ジュヴレを飲んでもなぁ・・などと思っているうちに飲めなくなってしまいました。すみません。
やはり・・テロワールも出ますが、
「メオ=カミュゼの作風」
になりますよね。
なので、
「メオ=カミュゼが造ったジュヴレ=シャンベルタン!」
と言うイメージがそのまんま・・だと思います・・以前と変わっていなければ!・・ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【エキス系の素晴らしい味わいです!スタイリッシュでエレガンスバッチリ!。粗野さの無いジュヴレ・・是非味わってみてください!】
素晴らしいニュイ村名とスタイルがソックリです!・・エキス系ですね・・。
「豊かなシャンベルタン・・」
と言うようなイメージとは正反対です。
そして、時に粗野さを感じてしまったり、甘さを感じて幻滅する・・なんてスタイルと正反対!・・雅で荘厳さの有る見事な出来でした。
そうですね・・奥に・・と言うか、全身を透明なミネラリティでまとっているかのようなニュアンスですよ。ルーミエさんのワインに共通するようなミネラリティの出方・・と言って良いかと思います。・・いや、果実感はルーミさん風では無いですけどね。素晴らしいです!ぜひお確かめくださいませ!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【べらぼうに旨いです!素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ!このエレガンス・フィネスは一体どうやって得て表現できるのでしょう!】
2014年ものもですね・・売れずに残ったアイテムをポツポツと開けて来ています。まぁ、それらの印象については中々書く機会も無いのでそのまま放置ですが、それでも noisy の中の「メオ=カミュゼ」と言う造り手のヒエラルキー的位置は、
「限りなくトップレベルに有る」
と言えます。
「・・え~・・?そ~なの?・・ついこの間までは懐疑的だったんじゃないの?」
とおっしゃるお客様も多くいらっしゃるかと思います。確かにそれは正しいです。2014年ものがリリースされた頃までは・・です。
ところが、余りに素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級を飲んで・・ひっくり返るほどビックリし、
「・・こんなに凄いエレガンスって、ヴォーヌ=ロマネの・・それもグラン・クリュ並みじゃん」
と思わされてしまいました。
そしてその後、その余りの素晴らしさに、店にいらっしゃる方々に、
「メオの1級クラス、滅茶苦茶凄いよ。ネゴスのニュイの1級ならまだ有るから飲んでみなよ。」
と声を掛け、飲んでいただきました。
その方々の印象は・・思ったとおり、
「いや~・・もうビックリです。こんなに凄いと思いませんでしたよ・・。」
と言うものでした。
さらには配送でお送りした方々からも徐々に感想が届き始め、
「参りました!・・メオ=カミュゼ、見直しちゃいました。レベル高いですね~!」
と、随分と高い評価のお言葉もいただきました。なので・・
「2014年のメオの1級クラスは全く残ってない」
んですね・・。コルトンなどのグラン・クリュが少々残っているだけです。これとて昔から銘品ですから・・noisy 的には敢えて飲む必要性を感じていないんですが、その辺りはもう皆さんはご存知無いようですから、そのうち・・少し開き始めただろうと言うタイミングで飲んでご紹介したいと思っています。
その余りに美味しいニュイ=サン=ジョルジュ1級のアイテムは、少ない2015年の産出量も有りさらに減ってしまいましたので飲む訳にも行かず、仕方が無いのでニュイ村名を開けた・・と言う次第です。
2015年のメオのブルゴーニュはとても美味しかったですよね・・。これでも充分と言えるほどの出来栄えだったと思います。今回少々ですが追加分をいただいてますのでこれもお早めにどうぞ。でも、そんな印象がぶっ飛ぶほど・・
「2015年ニュイ=サン=ジョルジュ村名は完璧!」
と思わされてしまいました・・。素晴らしいです!
ブルゴーニュワインに求めるもの・・それはおそらく重なる部分は有るにせよ、ワインファン一人一人違うはずです。だから、誰もが美味しいと認めるワインは稀で少ない・・でしょう。
ところがこのニュイ=サン=ジョルジュ・・・、そんな思い込みみたいなものさえ吹っ飛ばすような、完璧さを見せつけてくれたんですね。
抜栓からもう・・ちょっとルロワの良いクラスでも開けたかな?・・みたいなエレガントかつほんのり妖艶なアロマが漂っています。あくまでピュア・・ヴォーヌ=ロマネ的な、ほんのりワイルドさやスパイシーさが混じります。
口に含むとテクスチュアは滑らか、シャンボール的にやや硬質ながら、何もないのではなく、ほんのり・・少しずつ細やかな表情を見せてくれます。つるつる入って来ますが、その解け方が非常に美しく、全てのカプセルを一気に崩壊させるのではなく、
「今はこれ・・満足した?・・じゃ、次はこっち。・・良いでしょ?・・じゃぁ次は・・」
と言った具合で、余りに忙しない感じには成らず、求める時には与えられる・・そんな充足感が伴うものです。
だらしなく拡がってしまって、
「はい、もうおしまい!」
などとは決して言わないんじゃないか・・とさえ感じます。
中盤の膨らみも節操の有るもので、どこかいじらしく、愛らしくも有ります。そしてその後に、ニュイ的な部分・・スパイスや綺麗な土、盛り上がり、紫の果実などを細やかに感じさせつつ、非常にエレガントな余韻を長く感じさせてくれるんですね。
そう、滅茶苦茶バランスが良いんですよ。しかも透明でややカチッと締まったニュアンス、ミネラリティのコーティングが見事になされていて、冷旨系の酸がバランス良くしっかりと存在しています。この非常に寒い、寒気が居座った状況の中、どうしてもワインが冷えてバランスを欠いてしまいがちな時期に有りながら、
「エキスの旨みが物凄い!・・しかもそれにさえ物凄いエレガンスを感じる」
んですね。・・どうです?・・飲んでみたくなったでしょう?
ニュイ=サン=ジョルジュのトップのワインだとさえ・・思えるかもしれませんよ。それほどに満足感の高い1本だと思います。是非ご検討くださいませ。
他に村名クラスはジュヴレ=シャンベルタン、シャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネと有りますが・・・こんな凄いニュイを見せつけられると他も飲みたくなっちゃいますが、フィネスさんにももう残ってないそうですから減らさないように、テイスティングは控えます。まぁ、年に1本、村名を変えてのテイスティングがギリでしょう。そして、ジャン=ニコラ的には価格的にこれらと同格・・と判断しているのであろう、フィサン1級クロ・デュ・シャピトルが有ります。村名フィサン2014年はめっちゃ美味しかったですから、これもかなり期待できると思います。
メオ=カミュゼ、完全復活、そしてドメーヌ・ルロワ、ネゴシアン・ルロワの立ち位置に極めて密着しはじめたと感じます。
「・・嘘だぁ!」
と思われるなら、それはもうチェックしてみるしかないのではないでしょうか。noisy 的にはもう・・もろ手を挙げてお勧めするしかない心境です。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【以前はドメーヌもののみで造られていましたが、現在は買い葡萄も使っているのでネゴスラベルです。しかしながら秀逸なニュイ=サン=ジョルジュです!】
メオ=カミュゼのニュイやヴォーヌ=ロマネはそれなりに高価ですから、既に福沢さん1人だけでは購入出来ず、2人ほど掻き集めないと心配な感じになってます。
そんな中で、本来はドメーヌもののエチケットが張られていたのがこの「ニュイ=サン=ジョルジュ」です。こちらもやはり、あの素晴らしい生産者ジャン・タルディに収穫折半で貸し出されていたリューディ、「オ・バ・ド・コンブ」です。
このところのメオ=カミュゼの在庫を気にされてご覧の方はお気づきかもしれませんが・・・
「じわじわとメオ=カミュゼの人気が復活してきているのかも?」
と思われないでしょうか。
そう・・かなり売れて来ているんですよ・・。それは間違い無いです。
リーズナブルで足が速いブルゴーニュ・ルージュは、もう・・すぐに完売してしまいますし、そんなアイテムを飲まれた方からは、
「素晴らしく美味しかった!」
とご連絡をいただいています。
そうなんですね~・・。先日もマルサネ・ルージュを2年ほど寝かされて飲まれた方からメールをいただきまして、感動されたお話しをされていました。別の方はフィサンを同様にされ、その素晴らしい表情に驚かれていらっしゃいました。
やはりメオ=カミュゼと言うと、確かにもう・・どのキュヴェを飲んでもかなり美味しいんですが、ニュイ=サン=ジョルジュやヴォーヌ=ロマネ、ヴージョと言った、まさにコート・ド・ニュイの中心地にこそ、イメージが有ると言って良いでしょう。ジャイエ絡みですから・・ね。
昔は、「大当たりする可能性の有る生産者」で有ったと思うんですが、昨今は「確実にエレガントで美しいエキス系のトップレベル」になっていると感じています。
さすがに noisy も、最近はメオ=カミュゼもかなり色々と開けてはいますが、どれを飲んでも素晴らしい・・と感じていますが、入荷数量に限界が有りますし、グラン・クリュ・クラスまで開けるには厳しい状況が有りますから、申し訳ないのですがその全ての姿を網羅してご紹介することが出来てはいない状態です。
そんな中で、比較的リーズナブルなラインのアイテムを何とか分けていただけた・・と言うのがこのニュイ=サン=ジョルジュとマルサネなんですね・・。
因みにマルサネ2014年にティム・アトキン氏はぶっとびの・・「91Points」を付けていました!・・まぁ、メオのこのクラスは、海外の評価機関はほとんど飲んでいないようで、余り見かけないんですが・・たまたま評価したんでしょうかね。
あれだけ売れなかった2013年のフィサンでさえ、いつの間にか無くなっていまして、
「・・どうやらやっと少しずつ見直されて来ているのかな?」
と言うような感じを受けています。
前にも書きましたがメオの2014年ニュイ1級ブドーを飲んだ時は・・たまげました。確実にルロワと同じ道筋を歩んでいる・・と感じました。
こちらはニュイ村名ですから、さすがに同じようなポテンシャルは望めないとしても、約半分はドメーヌもの・・です。それに、ネゴスラインとドメーヌラインの仕上がりの差が無いと言って良い状況ですから、このニュイ村名も期待できるんじゃないかな・・と思っています。さすがにティム・アトキン氏もこれはテイスティングしていないようでした。
比較的リーズナブルだけれどメオの本質に触れることの出来るワインだと思います。ご検討くださいませ。
● 2021 Bourgogne Blanc
ブルゴーニュ・ブラン
【半端な村名ワインは悲鳴を上げるでしょう・・(^^;;】

どうやら2021年と言うヴィンテージのボーヌのシャルドネは、思った以上に出来が良いんじゃないかと思い始めています。ただしまだ・・そんなに多くは飲めていないので、決定と言う訳ではありませんが、少なくともメオのような素晴らしい感性と腕前を持っている造り手さんに関しては、それはそのまんまに当てはめられるんじゃないかと思います。
このポマール近郊のA.C.ブル・シャルドネですが、当てはめるとするなら・・やはり、ムルソーの北側の畑のムルソー並みの出来・・に近いニュアンスです。それも誰も、
「決して弱いヴィンテージだとは思わない」
と想像します。
メオ=カミュゼ的なエレガンスと、高級シャルドネには・・特にブルゴーニュのシャルドネにとっては、「膨張感」は重要な表情じゃないかと思いますが、少し熟したムルソーのような表情さえ・・数日開けたまま放置して飲めば・・誰にでも感じられるはずです。
この、いつもよりもやや強い感じの黄色は、葡萄が良く熟した・・まぁ・・ギリギリまで待ったと言う証拠にもなるんじゃないかと思います。

柑橘系果実のフレーヴァーがしっかり有り、黄色がやや強く、白が控えめ、オレンジ系統の色彩の果実さえ感じられます。
中域は、抜栓直後にはピュアで美しく、ややタイトなはずですが、いずれ見事な膨らみを見せるようになります。
中盤以降はムルソー的な、「むっちり感」「粘り」を感じさせつつ、柑橘フレーヴァーをノーズに還しながら、長めの余韻を漂わせます。
まぁ・・これが高級シャルドネじゃなかったら何なんだ・・とは思いますが・・A.C.ブルです。
昨今はA.C.ブルも高価になりましたが、数年前までは・・
「ただ・・高くなった」
と感じたものです。
ですが最近のA.C.ブルは・・めっちゃ美味しいでしょう?・・パスグラも、グランドルディネールでさえも、相当に旨い訳です。
以前のような・・ブルゴーニュも人気がイマイチで売れなかったものが・・何から何まで売れるようになって、造り手さんも気合が入っている訳です。畑の拡張などは出来ませんから、
「仮に評価や格の低い畑だったとしても一生懸命に向き合う」
ことで、この美味しさが、この数年の間に定着して来たと思います。誤解を恐れずに言ってしまえば、以前の村名クラスに匹敵する・・のでしょう。飲んでみてください。3本しか・・無いんです・・(T.T.
----
【素晴らしいです!・・このプライスは全然高く無い・・そう思っていただけると確信しています!】---以前のレヴューを使用しています。
「カミュゼ風の雅なエレガンス」と言いたくなるような見事な仕上がりです。ある意味このように完成されたバランスで毎年リリースできる・・と言うことが信じられませんし、2018年もののA.C.ブル・ブランが素晴らしく美味しかったイメージがどこかに飛んで行ってしまったような感覚にもなってしまいました。
オート=コートのクロ・サン=フィリベールの旨さにもぶっ飛びましたが、このなんとも普通な・・(^^ 外観からは想像できないほどのエレガントな姿を拝見させていただきました。
2019年ものが特別なのか、それとも他に?・・では有りますが、赤のラインをてこ入れした2018年ものは、キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼ、ノール(北)、スッド(南)と3種類のA.C.ブルゴーニュ・ルージュを造った訳で、この出来もまた素晴らしかったですが、
「ネゴシアンだからこそ出来るスタイル!」
を、
「それに加えメオ=カミュゼならではのスタイル!」
にしていると・・感じられます。
ネゴシアンであれば、自身の所有では無いアペラシオンから、葡萄を入手し醸造することが出来ます。勿論では有りますが、素晴らしい葡萄を入手するにはそれなりの努力が必要では有ります。メオ=カミュゼのチームは契約した畑を管理し、非常に良い状態で自身の醸造所に運び入れることが可能になっていますから、このような芸当が可能なのでしょう。
このA.C.ブル・ブランでさえ、口に含めば・・
「・・あ、メオ=カミュゼ!」
と判るような、メオ=カミュゼらしいワインに感じられます。そして、ブルゴーニュ・シャルドネの醍醐味・・美しさ、エレガンスを、このA.C.ブルに詰め込み、凄いバランスでエレガンスを感じさせてくれました。
引きの強いワインだろうと想像します。レストランさんも、飲んだら絶対欲しくなってしまうと思いますので、ワイン屋に回ってくる量は少ないはずです。是非ご自身で飲まれてご確認ください。メオらしさの詰まった素晴らしいシャルドネです!
以下は以前のレヴューです。
-----
【滅茶滅茶美味しいです!】
すみません・・もう、相当無いです。店頭のお客様でグングン減ってしまいました。なので、ご紹介するのも気が引ける程ですが、昨今のメオのワインは本当に素晴らしいです。2018年もののクロ・サン=フィリベールの神掛った美味しさのうち、
「氷のような剣先の鋭さ」
を、僅かに手の体温でこすって、瑞々しくも、ツルツルにした感じ・・です・・判らないでしょう・・?
滑らかなんですが、クロ・サン=フィリベール的な磨かれた要素も有るんですね・・。ポマールの畑のようですが、ムルソー的でも有ります。
メオのムルソーも飲んでいるんですが・・さすがにそちらは村名だけ有って・・と言うか、そちらは1級並みですが、近寄りやすいスタイルながら、要素の複雑性や高貴さが凄いので、このA.C.ブルでは届きません。
ですが・・良いのかな・・言っちゃって・・
「これで充分!」
なんて美味しいんでしょう!この出来なら全然高く無いと思っていただけます。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【クロ・サン=フィリベールの樽を弱くしてネットリとしたオイリー感をプラスするとこのA.C.ブルになるか?】
・・などと書いてしまいましたが、この方が早く理解していただけるかな・・と。勿論、メオご自慢のモノポール、クロ・サン=フィリベール・ブランを飲んだ方限定のお話しにはなってしまいますが・・。
美しい緑が透けて見えてくるような良い感じの色合いです。オイリーで、柑橘に南の果実もしっかり有り、ドライでは有りますがオイリーさゆえか、甘みさえ感じます。
因みにメオさんはこのように評価しています。
とても開いた心地良い香り、白い果実や南国果実、樽香、石の香りが感じられるのは例年通り。とてもオイリーかつ直線的なあじわいでアフターはとても気品がある。バランスが素晴らしく旨味たっぷりでエネルギッシュな2017年は例年よりもすでに様々な要素がワインに溶け込んで味わいも開いているので、やはり早めに飲むことをお薦めする。
お~・。・ようやく一致しましたね・・。今飲んでも非常に旨いです。オイリーで重心が低く、しっかりしています。ポマールの白・・と言っても良い位の粘性を感じます。「石の香り」とは言っても、ムルソーの高地の方のワインでは有り得ない味わいです。やはり・・ポマール的かな?・・ヴォルネイ近辺の白ともちょっと違う感じです。
今回はなぜかクロ・サン=フィリベールの割り当てが届いていないので、そことの比較はできないんですが、2016年のA.C.ブル・ブランと比較しても・・黄色味はしっかりしています。それでも「樽香」と言えるほど、ハッキリ分別できるようなものでは有りませんで、昔のクロ・サン=フィリベールの樽の強さは全く想像できないレベルです。
非常に美味しいです。それに、これを「ポマール」と連想できると色々と面白いかと思いますよ。白ワインを飲んでも赤ワインを飲んでも、逆の色の畑が想像されることって・・結構あるんじゃないかと思います。素晴らしい仕上がりでした。是非飲んでみて下さい!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【・・あれ?・・2015年ものより・・旨い!・・結構に大柄に仕上がっています!!只者では無いです!】
いや~、これはかなり美味いです。ポマールにある畑のようですが、なるほど・・そうだったか~・・と言う感じをもしかしたら感じていただけるかもしれません。やっぱりワインの味わいは土壌を由来するものですからね・・。
2015年のブルゴーニュ・シャルドネは非常にピュアで美しく、よりフレッシュな美味しさを見せてくれました。2015年的な甘さは無く、ハツラツとした印象だったと記憶しています。
2016年ものも数は無いんですが、やはり飲んでみたいとテイスティングさせていただきました。
「・・あれ?」
です。
メオもnoisy と同じようにへそが曲がっているのかもしれませんね。実は・・
「ちょうど良い熟度を持ち、2015年よりもより大柄かもしれない!」
と感じさせてくれるような、とても滑らかで太い味わいをしています。2015年はハツラツ、フレッシュで、2016年は滑らかで大柄・・ですよ。それも評価をするとなれば、かなりポイントは高くしてしまうだろう・・的なゴージャス感をしっかり出しています。
何に似てるか・・と言うと、前回辺りにご紹介させていただいているドミニク・ラフォンの2015年ACブルゴーニュに近似しているかな・・と言う印象で、さすがにポマールのACブルの畑の特徴までは判らないものの、
「村名ポマールを飲んだ時の、ちょっとバイセクシャルな村名ジュヴレか?・・などと感じる部分」
は、何となく共通しているかなぁ・・などと思ってしまいました。
少なくともムルソーの中央~南側に掛けての標高の高い部分に共通するような、滅茶硬いミネラリティがてんこ盛りになっているようなものでは無いにせよ、ムルソー北側に共通する優しいミネラリティと粘土に、やや軽みの有る緑っぽいミネラリティが足されたようなニュアンスが感じられます。
ほんのりあるオイリーさがまたそそりますし、葡萄の熟度が高いからと言って、酸はちゃんと有るんですよね・・。
2016年のコート・ド・ボーヌのシャルドネは安泰なのか?・・などと思ってしまいました。素晴らしいシャルドネです!是非ご堪能くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【珠玉のクロ・サン=フィリベールには届かないものの、ブルゴーニュのシャルドネって・・それもニュイのシャルドネって本当に美味しい!・・と思っていただけるかと!】
カミュゼのネゴスのシャルドネです。少ないながらも1ケースはいただけたので・・ようやくですよ・・皆さんには関係の無いことでは有りますが、ワイン屋の仕入れは非常にムズイものでして、欲しいものを欲しいだけ買える・・なんてことは有り得ない世界です。例え長くお取引の有るエージェントさんからでも、ある程度の有名銘柄でも、
「(noisy 宛てのリストには)最初から掲載されていない」
とか、
「発注すると思いっきり削られ、(ケースの)不足分を要求される」
のは日常茶飯事です。2ケース頼んで結果は1~2本、残り10本を何か買え・・って訳ですね。まぁ、発注できても結果がゼロのことも有りますし・・。
なので、noisy も余りやりたくは無いにせよ、セット販売とか、プラス1本とかをお願いせざるを得なくなってしまうんですね。
メオ=カミュゼの場合は、実は結構仕入れは厳しいんですね。量が沢山ある訳じゃありません。もっとも余分なものをフィネスさんから強要されることは無いですから、セット販売などはしなくて済むんですよ。有難いことです。

黄色に、やや薄いながらも「緑」が差し込んだような色合いが美しい2015年のブルゴーニュ・ブランです。
こちらもクロ・サン=フィリベール同様、決して「過熟気味の葡萄」にせず、「ベスト~やや若い風味」を残したタイミングでの収穫と思われ、若々しく弾けの良い、しかし酸っぱくないレベルの果実酸が好ましいテイストとして感じられます。
ただしクロ・サン=フィリベールほどのエレガンスや複雑さ、バランスまでは持っていないですね。やはりそこは価格成りかな?・・とは思いますが、カミさんなどは、
「こっちの方が美味しい!」
と・・・(^^;;
良いのよ・・あなたはそれで・・。好みですからね・・。このフレッシュさが滑らかさを僅かに上回るバランスと果実感が、彼女にはより美味しいと感じられたのでしょう。
その滑らかさを僅かに上回るフレッシュさは、時間の経過、熟成と共に丸みへと変化して行きますから、おそらく1~2年後からが飲むにはベストなタイミングかと思いますが、現在のバランスも昨今のメオ=カミュゼならではのエレガントさを持っていますので、おそらく皆さんも納得していただけるんじゃないかと思います。
ピュアでナチュラル、フレッシュで重くない・・けど軽く無い、良いバランスのブルゴーニュ・シャルドネでした。是非飲んでみてください!お勧めします。
● 2021 Bourgogne Cote-d'Or Rouge Hemisphere Sud
ブルゴーニュ・コート=ドール・ルージュ・エミスフェール・スッド
【エレガントなポマール!・・そしてそれをカミュゼが造った・・そのイメージ、まんまな味わいです!】

色彩を見ても・・下方にある2019年ものの写真と比較すればお判りのように、若干「淡い」感じと「赤い」感じが見て取れると思います。
これに関しては、
「・・まったくその通り・・見たまんま!」
と言って良いでしょう。
ですが、エキスが素晴らしく仕上がっていまして、強さは無いものの実にエレガントでシミジミ系。ポマール的な、
「ジュヴレほど重くエキセントリックなアロマでは無いものの、精緻さと綺麗さに特徴のあるポマール」
と・・思わず言ってしまいそうになる格を表しているように感じます。
面白いのはこのスッドと対照的にも感じられる「ノール」でして・・ノールの方は、その「濃度」と言う部分においてスッドを凌駕しているんですね。
ですからもし可能でしたら、
「ノールとスッドの両方を飲んで比較してみる」
もしくは、
「ノールとスッドの両方を比較しながら飲んでみる」
ことが可能でしたら、
「久しぶりに訪れたメディアが貶すに違い無いヴィンテージを自身で判断するひとつのバロメーターにしてみる」
ことが可能です。

ですが流石はメオ=カミュゼ・・なんですよ。非常に・・呆れるほど・・造りが上手い!・・と感じます。
まぁ・・天候がイマイチで、米の作柄も良く無かったが、米作り名人と言われる方の作った米は、やっぱりいつも通りに美味しい・・みたいなものでしょうか。
そんな方はきっと、出来ること、やろうと思ったこと、変更したこと・・を間違い無く行えるスキルを・・きっとお持ちだと思います。メオも神様と一緒に長くお付き合いされたと思います。勿論、本人だけの資質とは限りませんが、それこそ誰もが憧れたワインを造る神様がお相手ですから、プレッシャーも半端無かったはずです。失敗したこともあるでしょうし、それを嘆いたことも有るかと思います。
でも、もうすでに・・このワインを飲むと、
「わたし、失敗しないので」
と言い切れる・・あの女医さんのようなイメージさえ、このワインには受けます。是非「ノール」と一緒に・・いや、日を変えても良いですが・・比較してみてください。
「ダメなヴィンテージだ」
と決め打ちしてしまうと、このようなエレガントで愛らしい味わいには出会えず、濃くて強い、たくましいピノ・ノワールにしか出会えません。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ポマール近辺?・・と言われれば、そう思うかも・・しれません。しなやかでゆったりとしたピュアな美味しさです!】---以前のレヴューを使用しています。

ポマール(近辺?)の葡萄を使っている・・そう言われますと、刷り込まれてしまいますよね・・。
ノールはジュヴレ近辺、スッドはポマール近辺・・と言うことですが、ブルゴーニュに詳しく無い方でしたら、おそらく頭の中にクエスチョンマークが沢山浮かんでしまうと思います。
まぁ、A.C.ブルですので、コート・ド・ニュイをブルゴーニュ・ノール、コート・ド・ボーヌをブルゴーニュ・スッドと言わなければ、オート=コート・ド・ニュイやコート・ド・ニュイ・ヴィラージュなどと見分けがつき辛くなってしまうと言うような意味も有るかと思いますので仕方が無いかと・・。
それでも、「ジュヴレとポマールは似ている」と言うのが定評ですので・・
「・・ん?・・いや、だいぶ違うと思うぞ!」
と思われる方は上級者でいらっしゃいますから・・はい。
じゃ、どんな風に違うのか?・・と聞かれますと、その表現は結構に難しいものになる可能性も高いですよね。
で、このスッド、やはりエチェンヌとも、ノールとも異なります。ノールの重量感、エチェンヌの軽やかさ、そしてスッドはその中間・・(^^;; まぁ、これは重量感での話しでは有ります。
鉄っぽさはノールよりも少なく、赤さもノールよりも少なく、むしろ、白さとやさしく美しい土のニュアンス・・ほっこり感と言えば良いか判りませんが、包み込まれるような優しい味わいをより強く持っていると思います。
派手では無いが充実していて、もしかしたら、このスッドが一番合う・・とおっしゃる方も多いんじゃないかと思いますよ。そしてそこに、メオ=カミュゼ風のエレガンスも、しっかり感じます。是非飲んでみて下さい!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
-----
【パーフェクトな出来だった2017年ものから2018年ものは何と3つのブルゴーニュワインへと大変身!単にA.C.ブルゴーニュでは無く、北、南、そして中央と言うテロワールの違いを表現しています!】
いや~・・楽しいですね~・・ん?
「・・面倒くさい・・」
いや、「比較」こそがワインの楽しみの神髄です。同じように見えても異なる・・そこが良いんじゃないですか。
だからもし2017年の、ほぼパーフェクトと表したブルゴーニュ・コート=ドールをお飲みになっているとするなら、ヴィンテージを無視して、
「ノール + スュッド + キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼ」
を飲んでいるとみなしたうえで、さらにこの3種のブルゴーニュ・コート=ドールを混ぜたものとほぼ同等とみなすなら、4種類の味わいをも楽しめる訳です。
まずはジャン=ニコラさんのコメントをいただきましょうか。上の写真です。
「ブルゴーニュ コート ドール キュヴェ エミスフェール ノール
BOURGOGNE COTE D'OR CUVEE HEMISPHERE NORD
Hemispere Nord(エミスフェールノール)とは「北半球」という意味で、コートドールの北側に位置するジュヴレシャンベルタン村の葡萄をメインで使用している。3つのキュヴェの中でもより緊張感とストラクチャーがあるワインで、フランボワーズやイチゴの華やかな香り、木苺やサクランボの野性的な香りも感じられる。たっぷりとした口当たりと余韻の緊張感、しっかりとしたストラクチャーと溶け込んだタンニンが感じられるコートドニュイらしい味わい。今でも十分美味しく飲めるが、2021年にはより素晴らしい味わいになっているだろう。」
一応ネゴスものの「ノール」です。お伝えしておきますが、ドメーヌものとネゴスものの品質的な違いは有りません。どちらもキッチリ造りこまれています。
ジュヴレらしいワインでした。フィサンも飲んでいますので比較すると、むしろこちらのノールの方がジュヴレには近い感じで、僅かにニュイ=サン=ジョルジュ風の美しい土のニュアンスを加えたかのようなニュアンスです。色はしっかりしていますが、やや不透明感のあるしなやかな石灰感と、ふんわり優しいタンニンがフィサンとの共通点です。全く甘く無いのに旨味がしっかり有って、その中に鉄っぽさや皮革の初期段階のアロマが感じられます。冷ややかで実に旨いです。

2つ目の写真はスュッド(スッド?)です。
メオさんはこのように述べています。
「ブルゴーニュ コート ドール キュヴェ エミスフェール スッド
BOURGOGNE COTE D'OR CUVEE HEMISPHERE SUD
2018年ヴィンテージはブルゴーニュコートドールルージュ(旧ブルゴーニュルージュ)を3つのキュヴェに分けて醸造。Hemispere Sud(エミスフェールシュッド)とは「南半球」という意味で、コートドールの南側に位置するポマール村の葡萄を使用している。3つのキュヴェの中ではチャーミングで軽やかな飲みやすい味わいで、熟したプラムやサクランボの華やかな香り、開けたてからとっつきやすく直線的な面もあるがアフターはとても繊細。ややタニックで粗さはないものの、瓶詰の影響でやや固くなっているので少し休ませたほうが良い。2021年から本格的に楽しめるようになるだろう。」
いや~・・ノールも柔らかいですし、このスュッドももう飲み始めて良いでしょう!めっちゃ美味しいですよ。ポマール村の葡萄ですか・・。noisy はヴォルネイかと思ってました・・いや、ポマールって判断も有ったんですが、正直なところはポマール プラス ヴォルネイかと。その位、ヴォルネイっぽさも有ると感じました。
明らかに「ノール」の風情とは異なる感じがしますが、むしろこちらの方が「キュッ」と締まっていてnoisy 的には好みです。美しいですね~。ヴォルネイ北のフルミエ、もしくはポマールの南のフルミエを連想させるニュアンスです。チェリー6割、プラム4割、ジュヴレほどの鉄分は無いにせよ、ほんのりと鉄っぽさを含みます。
これは美味しい!・・しかも価格もリーズナブルです。

3つ目はドメーヌものの「キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼ」です。これはもう・・ドメーヌもののヴォーヌ=ロマネそっくりです。・・因みにエチェンヌさんはご先祖でいらっしゃいますね。これもジャン=ニコラさんのコメントをご覧ください。
「ブルゴーニュ コート ドール キュヴェ エチエンヌ カミュゼ
BOURGOGNE COTE D'OR CUVEE ETIENNE CAMUZET
ドメーヌの創設者「EtienneCamuzet(エチエンヌカミュゼ)」の名前をキュヴェ名にしているこのワインは、ヴォーヌロマネ村近郊にあるドメーヌの所有畑で収穫された葡萄のみを使用。3つのキュヴェの中で複雑さと繊細さが際立つスペシャルキュヴェとして1つ上のランク付けと考えている。サクランボや黒い果実のアロマが心地良く、口当たりはとても柔らかく繊細で余韻が長い。タンニンはしっかりしているがワインに溶け込んでいて深みのある凝縮した味わいになっている。十分開いた味わいで複雑さと爆発力があり、ヴォーヌロマネの素晴らしいテロワールを垣間見せている。2021年から飲んでいいだろう。」
これはポテンシャルが素晴らしいです!まさにヴォーヌ=ロマネ的エレガンス、存在感、複雑性が有ります。もうすでにその資質は見事に表れて来ていますが、ノールやスュッドほどの柔らかみは出て来ていません。
まぁ、ドメーヌものとネゴスものの差は無い・・などと言っていますが、やはり「葡萄の質」は別です。そこには「畑の資質」が必ず入って来ますから。
昔はドメーヌもののパストゥグランがリリースされていましたが、2000年頃からは終売になっていまして、
「ヴォーヌ=ロマネ近郊のブルゴーニュクラスの畑の味わい」
をメオのワインから見つけることは出来なかったんですね。
しかしながらこのキュヴェ・エチェンヌ・カミュゼは違います。充実した味わいには、ヴォーヌ=ロマネ的な要素がしっかり詰まっています。これは・・1~2日ほどの放置で相当な良い感じになりますが、メオさんの言う通り「2021年から飲んでいいだろう」と言っておきたいと思います。
言ってしまえば、メオさんのドメーヌもののヴォーヌ=ロマネは1.2~1.3万円ほどしますから、まったくの半額ですね。村名では無いとしても、村名クラスの味わいは充分に有ると感じられますので、
「ヴォーヌ=ロマネのセカンド」
みたいな立ち位置との理解で良いと思います。
2017年までは、この3つが一緒になっていた・・と言えます。昨今はA.C.ブルも高価になってきていますが、
「新たな切り口でメオ=カミュゼがブルゴーニュを表現!」
し始めたと言えます。
楽しいワインの世界、是非「比較」でさらに深い部分へいらっしゃいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ほぼパーフェクト!!メオの理想がスッキリ見える素晴らしい味わいでした!・・しかも価格も値下げです!】
仕上がってますね~・・すでに滅茶美味しいです。しかも価格は下がって嬉しいばかり・・おそらくフィネスさんが税額が下がった分を還元してくれたのかな?・・と思います。
また、ワインの名称が変更になっています。新しいアペラシオン名で、「ブルゴーニュ・コート=ドール」だそうです。ブルゴーニュも北から南まで広いので、コート=ドール限定のアペラシオンです。
ちなみにメオさんは以下のように言っています。
ボージョレなど他の地方産のブルゴーニュワインと区別するために今年から制定された新しいアペラシオンで100%コート=ドール産の葡萄かつ100%ピノ・ノワールで造られたブルゴーニュ・ルージュ。赤や黒果実の様々な香りを樽香が絶妙に包み込んでいて、存在感のあるオイリーな口当たりでアフターに酸味が感じられる。バランス良くまとまった飲みやすい味わいで2020年ころから飲むことが出来るだろう。
いや~・・メオさん、今から飲んでオッケーですよ。それに、エチケットも少し変わっています。上にヴィンテージ表記の出っ張りが出来ました。
で、このコート=ドール他、下級キュヴェを飲んでみて思ったんですが、
「ジャン・ニコラ=メオの理想がしっかり形として見える!」
んですね・・。
どのキュヴェを飲んでも、彼の理想形を想像できてしまう・・んです。つまり、上級キュヴェが持つ「格上のエレガンス」が下級キュヴェにもしっかり現れているんです。
あの、素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級は、ロマネ=サン=ヴィヴァンを想像させるが如きエレガンスを発揮していました・・今までも。
ACブルゴーニュは非常に美味しい、バランスに優れ、心をくすぐられるワインでは有りましたが、
「最近のメオは1級以上になると激変するよ・・」
と言うようなセールストークをしていたほど、そこには確実な格差が存在していました。ACブル < 村名 <1級 <特級 と言う流れですね。
2017年ものは上は飲んじゃいませんので確約は出来ませんが、それでもそのヒエラルキーはしっかり有るとしても、
「上級キュヴェに繋がるエレガンス、その姿が下級キュヴェにもしっかり見える!」
んですね。A.C.ブルに、ニュイ=サン=ジョルジュ1級の素晴らしいエレガンスにつながる道が見えました。
長くなっちゃいますのでこのコラムはここで止めますが、
「これを飲んで不味いと言う人はいない」
と思います。ドンピシャな仕上がりです。メオの下級クラスは全く残らないので・・是非お早めにお試しくださいませ。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2016年ものは複雑性高く凝縮した果実の美味しさをジュヴレっぽく表現!この辺りのセンスが素晴らしい!非常に良い出来です!】

ワインになる前には雹害で悲惨なヴィンテージと揶揄された2016年では有りますが、実際に蓋を開けてみるとどうでしょう?
やはり優れた生産者は、難しいヴィンテージも関係が無いようにも思えます。特に今回のメオ=カミュゼ・フレール・エ・スールのワインをテイスティングした結果においては、
「ん?・・キャラクターは2015年とは違うものの、ここまで仕上げてくるなんて・・。2015年とのポテンシャルの差は無い!」
と感じてしまいました。
どうです?・・この深い色合い。2013年ものからグラスの写真を掲載していますが、年を追う毎に深みが増しているように思えるんじゃないでしょうか?
実際、2016年もののこのACブルゴーニュは、ジュヴレ=シャンベルタン的な構成を感じることが出来、豊かでほんのり鉄っぽく、乾いた土と乾いたミネラリティが重なり合って絞り出したエキスの深い味わいをたっぷり堪能させていただきました。
2015年のこのACブルを飲まれた方は、
「げげっ・・メオ=カミュゼ、半端ない!」
と思われたに違い無いですが、骨格を支える見事に透明なミネラリティが細身に芯を構成したっぷりあり、そこに雅な表情をまとわせていたことと思います。
2016年は透明なミネラリティだけでは無く、カラフルだとも思えるような多彩なミネラリティに、そこそこに多くの肉をまとった、やや妖艶でほんのりと豊かな味わいです。
さすが、昨今のメオ=カミュゼは目が離せない存在になっています。是非飲んでみてください。リーズナブルです!お勧めです。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【まさに「雅」と言う感じが似合うヴォーヌ=ロマネ的な味わいの飲むべきACブルゴーニュです!超お勧めです!】
人によってはショッキングな画像かもしれません。ご容赦ください。無農薬で・・と言うか、ほぼほったらかしなだけでは有りますが、それでもそこそこには気を張り巡らしつつ育てている noisyの家の庭の 「ピノ・ノワール」です。
7月までは天候に恵まれ、スクスクと立派な実を育んでいましたが、8月に入り雨が多くなり、日照も充分ではない状況の中、
「・・ん~・・まぁまぁの糖分とタンニンの成熟が得られたかな・・でももう少し糖分が欲しいなぁ・・」
などと思いつつ、
「収穫はいつにしようか・・雨が上がって2~3日晴れるか、風が出てくれれば可能かな・・」
と思っていたところ、左の写真のようなショッキングな映像が目に飛び込んできました。
「・・えっ?・・クワガタにカブト?・・葡萄の実ももう全然ダメじゃん・・」
そうなんです。根本付近には落ちてしまった実が沢山有り、茎に付いている実も穴だらけ、しかも色も変色してしまっています。
クワガタやカブトは、その角で実を落としたり、穴を開けて中の糖分を入手しているようで、またその匂いに誘われて、昆虫類が近くをウロウロ、蟻もたかっています。
「あ~あ・・全滅だ・・」
熟した第一世代の実はほぼ全滅、まだ青い第二世代以降の小ぶりの実だけがグリーンの色を保っています。
一体どこからこんなクワガタやカブトが集まって来たのか・・近くにいるなんて思ってもいませんでした。そして、ふと足元を見ると、見るも無残なカブトのカブトが転がっているじゃありませんか。そしてその脇には胴体や足も散乱していました。どうやら、クワガタと戦い敗れたカブトムシの牡のようです。

ま~・・葡萄を育てるのは容易なことじゃありません。最近のは人体に影響は少ないしすぐ効果は薄れるから殺虫剤を使えと・・葡萄農家の関係者の方は教えてくれますが、そんなことをするくらいなら葡萄など育てることも無い訳で・・ましてやワインを造るために葡萄を育てている訳じゃないのでなおさらです。noisy がたまに一粒二粒、口にするだけなんですから・・。
同じピノ・ノワールで造ったとは思えないような、自然派のACブルゴーニュです。非常に美しいルビー色です。濃くも無く薄くも無い・・しかし、
「とてもエキスがビッチリと出ていて焦点の定まった美しいピノ・ノワール!」
でした。
2014年のメオ=カミュゼ・フレール・エ・スールのACブルゴーニュも、その美味しさにクラクラしてしまいましたが、2015年は届いたばかりにも関わらず、ヴォーヌ=ロマネ的な柔らかい酸味とスパイス感、そしてビロードのテクスチュアで迎えてくれました。
この何年かのメオのワインの美しさは、飲んだものを魅了してしまうに充分のものです。ネゴスものと言う立場のワインですが、ドメーヌものとのイメージの差が全く無く、少し高くなったとは言え、4000円のACブルゴーニュは、今やリーズナブルなクラスとさえ言える状況です。

また、実はちょうどタイミングが良くて、ロベール・シリュグのACブルゴーニュも横に並べてのテイスティングになりました。こちらもヴォーヌ=ロマネの造り手です。
同様にソフトな・・鋭角さの無い優しい酸味を持ち、ややテクスチュアにふるふると襞の有る優しい感じのする素晴らしいACブルゴーニュでした。こちらもエキス系の美しいワインで、シリュグらしい、女性っぽい感触の味わいです。
カミュゼのスタイルは、「アンリ・ジャイエの教え子」と言うことも有り、ジャイエ系の味わい・・と伝わっているかもしれませんが、全然違います。決してジャイエ系の果実味重視系では有りません。むしろDRCやミュヌレ=ジブールなどに通じる完全エキス系と言えます。
ある意味においては、収穫する葡萄の潜在アルコール分に大いに関係が有り、糖分を完全に発酵させドライに仕上げるエキス系のワインは、温暖化の進む現在では収穫のタイミングを間違えるとブルゴーニュらしくないアルコール分の高いマッチョなワインになってしまいます。
勿論ですが、害虫にもやられて全滅・・などと言うことも、自然派の葡萄には起きる可能性も有ります。2014年からは「スズキ」と言う害虫にやられた生産地が沢山有りました。
「・・じゃぁ、日本から鈴木さんは産地に行っても本名を名乗れないねぇ・・」
などと揶揄されたものです。
そんな中で、このような「非常に美しい雅なACブルゴーニュ」を造っているんですね~・・非常に旨いです。是非飲んでみてください!超お勧めします!たっぷりの数量は・・有りません。
以下は2014年もののレヴューです。
━━━━━
【来てます!エレガンスの塊!ピノ・ノワールの真髄!】
いや~・・こんなことはしたことが無いんですね・・。既存のコラムには、時折、言葉の訂正や、
「飲みました!・・~~な感じで・・」
みたいには書き加えることは有っても、自分の言葉の検証にもなってしまうような二度に渡るテイスティングは無いんです。
まぁ、2016年6月後半の当時は、たしかにポテンシャルは高いものの、まだ仕上がっていない嫌いが有り、それでも良い感じで販売も伸びてはいたんですが、物凄い反響をいただいた2013年ものの売り上げ数には遠く及ばなかったこともあったんです。
何しろ、
「暑さが引いたころにはバランスしてくるだろ~・・」
みたいに書いちゃってますから、
「そんな予言めいたことを書いてて、しかも不要と思えるようなコストを掛けて再テイスティングして、ダメだったらど~すんのよ・・」
みたいな悪魔のささやきも聞こえなくは無かったんですが、やはりそこは自信を持って・・いや、フィネスさんのK君の手前、ちょっとヤケクソ気味に飲んじゃたんですね~・・。でも、やって良かったです。
「来た来た!来ましたよ!」
非常に繊細だがまだフラワリーな、甘味を含むアロマと、非常にち密な石灰の滑らかさ、ツヤツヤとしていて雅です。まるで極上シャンボールのテクスチュアです。中域のボリュームも出始め、いい感じにバランスしています。2013年ものが最初からヴィーヌ=ロマネっぽさを含んでいたのに対し、2014年の現状はシャンボール的で、むしろ6月時点の方がヴォーヌ=ロマネ的だったかもしれません。
しかし酸の柔らかさはヴォーヌっぽく、球体さは6月時点では全く感じられなかったものです。バランスも非常に良くなって来ていて、ボリューム感を感じつつ、精緻なチェリーを感じさせる余韻が素晴らしいです。
おそらくですが、この先来年の春ごろまでは上昇、維持をすると思います。そこから先は少し硬く締まってくる可能性が有るかなと・・
えっ?・・いや、もうやりませんよ・・また予言めいたことを書いたからって、3回目は無いでしょ。無理ですよ・・そんなに沢山品物が有る訳じゃぁ有りません。余りに旨いので、フィネスさんが持ってる内に、どんどん購入していただこう・・と言う魂胆です。なので、その辺はぜひ皆さんで検証されてください。
「いや・・硬い時に開けちゃうと勿体ないし・・」
・・そうですよね・・。でも非常に健康的でピュアですから、やや硬めだとしてもシャンボールっぽさが美味しさをアップしてくれると思いますよ。6月時点じゃ手を出して無い方も是非飲んでみてほしいと思います。超お勧めします・・まぁ、リアルワインガイドで高得点を出しちゃうと noisy に回ってくる量が減っちゃいますんで、
「徳さん、メオはやらないでね~・・」
と軽くプレッシャーを掛けておきます。是非飲んでみてください。お勧めします!!
以下は前回、2016年6月下旬のご紹介時のテイスティングレヴュー他です。
━━━━━

昨年の今頃から年末辺りまでに掛けて完売、そしてまた奇跡の再入荷を何度か繰り返し、そのたびに大きな反響をいただきました、メゾンのブルゴーニュ・ルージュの2014年が入荷しました。
2013年のこのワインの余りの美味しさに noisy もビックリしましたが、何より皆さんの「とても美味しかった!」が嬉しかったです。ですので待望の2014年ということになりますが、今のところはどの位いただけるかがハッキリはしていません。
で、はやる心を抑えつつ、早速飲んでみました。このコラムの下の方に2013年のコメント、また写真が有りますので比較してみてください。
色合いはどうでしょう・・やはりグレートイヤーの呼び声が高い2014年の豊かな色合いが見て取れるでしょうか。より目の詰まった、やや赤みが強いように見受けられます。
2013年は紫の透明感のある色合いで、より冷ややかに感じられるかと思います。でもこの冷ややかな色合いからのエレガンスがもの凄かったんですよね~!ただし、全体的な根っこはほとんど同じように見受けられます。
抜栓後からピュアなベリー、チェリーのアロマが気品高く、スピードも速く立ち上がります。篭ったような印象派全く有りません。中域には舌にチリチリと感じられる、まだ開かない要素の粒が沢山有ります。非常に目の細やかな優しいタンニンが存在しています。この辺はスムーズに流れて行った2013年とは少し違うところです。
中盤以降はブラック系の小果実、優しいスパイスを感じさせながら、ややふっくらとした帯域を感じさせながら長く美しい余韻を現しつつ消えて行きます。
全体像は2013年とほぼ同様ながらもポテンシャル的には確実に上、よりシッカリした、でも現状はわずかにより強い味わいを見せる・・2014年かと思います。非常に素晴らしい仕上がりだと感じました。
現状でもかなり美味しく飲めますが、リリース時にバランスしていた2013年のような完璧さには届いていません。この2016年の夏の気温が下がり始めた頃に一端バランスすると思われ、それ以降は2013年を凌ぐ味わいを見せてくれるでしょう。今からガンガン飲む・・と言うより、この2~3カ月の間にバランスするはず・・と思ってください。
2013年ものは、つい先日・・今まで仕舞い込んでいて飲んでいなかったお客様から連絡が有りまして・・
「メオのブルゴーニュ・ルージュを昨年購入して先日飲んだんですが、余りの美味しさにビックリしました。まだ在庫が有れば欲しいんですが・・」
と非常に嬉しいお言葉をいただきました。でも残念ながらもう1本も無く、すみませんと言うしかなかったのですが、この2014年に関しては、
「2013年より確実に上のポテンシャルが有る分、2013年より少し時間が掛かるが超越する」
と思います。素晴らしいピノ・ノワールでした!是非ストックしてお楽しみください。超お奨めします!
以下は2013年もののレヴューです。
━━━━━

レアなアイテムで有りながらも、その数の少なさからテイスティングも憚られるような状況ですので、入荷したものもをそのままご案内するのみになっていました。
業界的にも何となく売り手は
「飲まないで案内するトップの造り手」
の一端で有って、結局誰も飲んでないと言う状況に、市場もメオ=カミュゼを何となく敬遠しているような状況かと思います。
なのでこの際、久しぶりに飲んでみるか!・・とばかりに、たった12本の仕入れの1本を開けてしまいました・・・っが、ハッキリ言って驚きました。
飲む前は、
「2013年もののネガティヴさはどんな感じかな・・?」
というノリがほとんどだったわけです。ところが・・・
「知らぬ間にメオ=カミュゼは物凄い進歩をしていた!」
と・・・気付きました。
何しろ、
「異常なほどの繊細さ、エレガンス。それだけで納得させられてしまう!」 いやもう・・ビックリです。2013年のマイナス面を評価しようと思っていたのをスッカリ忘れてしまい、ヴォーヌ=ロマネ近郊の、下級のピノ・ノワールに過ぎないワインが持つ涼やかで、しかし圧倒的なエレガンスに打ちのめされてしまいました。これは凄いです!・・・ヴォーヌ=ロマネの特別な畑のワインが持つものを、そのままスケールダウンしただけ・・・。各々の要素が持つ量のみをダウンしていますが、要素の種類はそのまま持っているかのような振る舞いを見せるんですね。
なので飲んでいる時に、ACブルゴーニュだからど~のとか、村名クラスか1級と比べるべきだとか・・そんな感情を持たないんですよ。最高クラスのピノ・ノワールのエレガンスが備わっているんです!
ある意味、これは凄いことです。そんなワインはまず見当たらない・・・。有ったとしても、出来の悪いグラン・クリュのワインが、それに近い風情を見せるのみです。
決して気取らず、全くパワフルでは無く、でも静かに穏やかに、その純粋なエキスの姿を愛でることが出来るんです。
この淡く美しい赤の勝った紫の色合いから純なアロマが漂ってくるかのようです。そして余韻・・・この美しさは圧倒的です。震えます。そしてコンディションも抜群でした・・・。これを飲んでしまったら・・メオ=カミュゼのワインを見直す羽目になる・・と言うか、買いに走るようになってしまうかもしれません。
ヴィンテージの弱さなど微塵も感じない、物凄いワインでした。これが4千円ならとんでも無く安い!お薦めします!
● 2021 Bourgogne Cote-d'Or Rouge Hemisphere Nord
ブルゴーニュ・コート=ドール・ルージュ・エミスフェール・ノール
【キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼ2021の余りの美味しさに参りましたが・・この「ノール」もさほどは負けていないはずです!】
残念ながら手は出しませんでした。少ないとは言え、そこそこテイスティング出来たのはフィネスさんのご協力のお陰なんですが、それでもやはり僅少な入荷量は変わりませんから・・厳しいのは厳しいです。
ですがお陰で・・2021年もののブルゴーニュワインの傾向が見えて来ました。まぁ・・当てはまらない部分も当然あると思いますが、今のところ・・の判断と言うことで、何かの参考にされてください。
■コート・ド・ニュイのピノ・ノワール
濃く無く、決して薄くないバランスの良いヴィンテージ。2018年位の濃度でエレガンスと濃度のつり合い、果実感の強さ・・すべてにおいて満足できる。
■コート・ド・ニュイの白
全く悪くない・・どころか、かなり良い。
■コート・ド・ボーヌのピノ・ノワール
やや淡く、エレガントなヴィンテージ。強さは無く、比較的早飲み。造り手の度量が試されるし、ラッキー、アンラッキーも存在するかもしれない。
■コート・ド・ボーヌの白
良い。アペラシオン、畑により若干まだらな感じはするが、平均的かそれ以上の可能性有り。
コート・ド・ボーヌのピノ・ノワールはエレガントなので、造り手の度量がマスト条件だと思います。反対にニュイのピノ・ノワールはとても美味しい・・です。今のところ。
白については・・今のところは大外れが全く無いんですね。カミュゼのA.C.ブルなんぞ、めちゃ旨いですし・・まだご案内出来ませんが・・トマ・モレの2021年A.C.ブルも・・もしかしたら今までで最高じゃないかと思えるほどに完成度が高いです。
ですので、飲めなかったこの「ノール」は上記に当てはめますと、良い出来なんだと想像します。是非スッドと比較してご意見・ご感想などください。よろしくお願いいたします。
以下は以前のレヴューです。
-----
【理想のジュヴレ=シャンベルタン?・・「コート=ドールの北部分」を表現したA.C.ブルです!】---以前のレヴューを使用しています。
A.C.ブルゴーニュと言えば、ドメーヌものはほぼほぼ・・ドメーヌの屋敷近くのA.C.ブルの畑から造られるのが普通でした。現在でも例外は稀にあるとしても、基本的には何も変わっていません。
ですが、ネゴスだからこそ出来ること・・視野を拡げてみれば、
「コート=ドール(、もしくはコート・ド・ニュイの)北半分の表現」
をしたA.C.ブル規格のワインが有っても良いですよね?・・
しかも、それが単一な村で有る必要は無く、ジュヴレやフィサン、マルサネ・・・そして、良い畑で有れば、もしくはそのセパージュに必要であるなら、ブロションでも、ディジョンでも、面白い結果になるかもしれません。
で、この2019年ものの「ノール」ですが、飲んだイメージはまさに・・
「美しくバランスの良い、尖がって無いジュヴレ=シャンベルタン」
みたいな感じなんですね。
色も良いでしょう?・・官能的な色彩ですよね。ちょっとマルサネ、多めですか?・・みたいなイメージの色合いですが、その分、チェリッシュな果実感がしっかり有ります。その上で、フィサンのほんのり柔らかな、ちょっと白みの入ったミネラリティが支えに入り、ジュヴレ的な鉄っぽさがさらにその下で頑張っている・・そんなイメージを受けました。
バランスは本当に素晴らしく真ん丸なイメージ・・。キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼより重心が低く、そのためかジュヴレっぽさが有るものの、チェリーな果実もしっかり感じるバランスで非常に旨いです。スッドとの比較も楽しいと思います。是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
-----
【パーフェクトな出来だった2017年ものから2018年ものは何と3つのブルゴーニュワインへと大変身!単にA.C.ブルゴーニュでは無く、北、南、そして中央と言うテロワールの違いを表現しています!】
いや~・・楽しいですね~・・ん?
「・・面倒くさい・・」
いや、「比較」こそがワインの楽しみの神髄です。同じように見えても異なる・・そこが良いんじゃないですか。
だからもし2017年の、ほぼパーフェクトと表したブルゴーニュ・コート=ドールをお飲みになっているとするなら、ヴィンテージを無視して、
「ノール + スュッド + キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼ」
を飲んでいるとみなしたうえで、さらにこの3種のブルゴーニュ・コート=ドールを混ぜたものとほぼ同等とみなすなら、4種類の味わいをも楽しめる訳です。
まずはジャン=ニコラさんのコメントをいただきましょうか。上の写真です。
「ブルゴーニュ コート ドール キュヴェ エミスフェール ノール
BOURGOGNE COTE D'OR CUVEE HEMISPHERE NORD
Hemispere Nord(エミスフェールノール)とは「北半球」という意味で、コートドールの北側に位置するジュヴレシャンベルタン村の葡萄をメインで使用している。3つのキュヴェの中でもより緊張感とストラクチャーがあるワインで、フランボワーズやイチゴの華やかな香り、木苺やサクランボの野性的な香りも感じられる。たっぷりとした口当たりと余韻の緊張感、しっかりとしたストラクチャーと溶け込んだタンニンが感じられるコートドニュイらしい味わい。今でも十分美味しく飲めるが、2021年にはより素晴らしい味わいになっているだろう。」
一応ネゴスものの「ノール」です。お伝えしておきますが、ドメーヌものとネゴスものの品質的な違いは有りません。どちらもキッチリ造りこまれています。
ジュヴレらしいワインでした。フィサンも飲んでいますので比較すると、むしろこちらのノールの方がジュヴレには近い感じで、僅かにニュイ=サン=ジョルジュ風の美しい土のニュアンスを加えたかのようなニュアンスです。色はしっかりしていますが、やや不透明感のあるしなやかな石灰感と、ふんわり優しいタンニンがフィサンとの共通点です。全く甘く無いのに旨味がしっかり有って、その中に鉄っぽさや皮革の初期段階のアロマが感じられます。冷ややかで実に旨いです。

2つ目の写真はスュッド(スッド?)です。
メオさんはこのように述べています。
「ブルゴーニュ コート ドール キュヴェ エミスフェール スッド
BOURGOGNE COTE D'OR CUVEE HEMISPHERE SUD
2018年ヴィンテージはブルゴーニュコートドールルージュ(旧ブルゴーニュルージュ)を3つのキュヴェに分けて醸造。Hemispere Sud(エミスフェールシュッド)とは「南半球」という意味で、コートドールの南側に位置するポマール村の葡萄を使用している。3つのキュヴェの中ではチャーミングで軽やかな飲みやすい味わいで、熟したプラムやサクランボの華やかな香り、開けたてからとっつきやすく直線的な面もあるがアフターはとても繊細。ややタニックで粗さはないものの、瓶詰の影響でやや固くなっているので少し休ませたほうが良い。2021年から本格的に楽しめるようになるだろう。」
いや~・・ノールも柔らかいですし、このスュッドももう飲み始めて良いでしょう!めっちゃ美味しいですよ。ポマール村の葡萄ですか・・。noisy はヴォルネイかと思ってました・・いや、ポマールって判断も有ったんですが、正直なところはポマール プラス ヴォルネイかと。その位、ヴォルネイっぽさも有ると感じました。
明らかに「ノール」の風情とは異なる感じがしますが、むしろこちらの方が「キュッ」と締まっていてnoisy 的には好みです。美しいですね~。ヴォルネイ北のフルミエ、もしくはポマールの南のフルミエを連想させるニュアンスです。チェリー6割、プラム4割、ジュヴレほどの鉄分は無いにせよ、ほんのりと鉄っぽさを含みます。
これは美味しい!・・しかも価格もリーズナブルです。

3つ目はドメーヌものの「キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼ」です。これはもう・・ドメーヌもののヴォーヌ=ロマネそっくりです。・・因みにエチェンヌさんはご先祖でいらっしゃいますね。これもジャン=ニコラさんのコメントをご覧ください。
「ブルゴーニュ コート ドール キュヴェ エチエンヌ カミュゼ
BOURGOGNE COTE D'OR CUVEE ETIENNE CAMUZET
ドメーヌの創設者「EtienneCamuzet(エチエンヌカミュゼ)」の名前をキュヴェ名にしているこのワインは、ヴォーヌロマネ村近郊にあるドメーヌの所有畑で収穫された葡萄のみを使用。3つのキュヴェの中で複雑さと繊細さが際立つスペシャルキュヴェとして1つ上のランク付けと考えている。サクランボや黒い果実のアロマが心地良く、口当たりはとても柔らかく繊細で余韻が長い。タンニンはしっかりしているがワインに溶け込んでいて深みのある凝縮した味わいになっている。十分開いた味わいで複雑さと爆発力があり、ヴォーヌロマネの素晴らしいテロワールを垣間見せている。2021年から飲んでいいだろう。」
これはポテンシャルが素晴らしいです!まさにヴォーヌ=ロマネ的エレガンス、存在感、複雑性が有ります。もうすでにその資質は見事に表れて来ていますが、ノールやスュッドほどの柔らかみは出て来ていません。
まぁ、ドメーヌものとネゴスものの差は無い・・などと言っていますが、やはり「葡萄の質」は別です。そこには「畑の資質」が必ず入って来ますから。
昔はドメーヌもののパストゥグランがリリースされていましたが、2000年頃からは終売になっていまして、
「ヴォーヌ=ロマネ近郊のブルゴーニュクラスの畑の味わい」
をメオのワインから見つけることは出来なかったんですね。
しかしながらこのキュヴェ・エチェンヌ・カミュゼは違います。充実した味わいには、ヴォーヌ=ロマネ的な要素がしっかり詰まっています。これは・・1~2日ほどの放置で相当な良い感じになりますが、メオさんの言う通り「2021年から飲んでいいだろう」と言っておきたいと思います。
言ってしまえば、メオさんのドメーヌもののヴォーヌ=ロマネは1.2~1.3万円ほどしますから、まったくの半額ですね。村名では無いとしても、村名クラスの味わいは充分に有ると感じられますので、
「ヴォーヌ=ロマネのセカンド」
みたいな立ち位置との理解で良いと思います。
2017年までは、この3つが一緒になっていた・・と言えます。昨今はA.C.ブルも高価になってきていますが、
「新たな切り口でメオ=カミュゼがブルゴーニュを表現!」
し始めたと言えます。
楽しいワインの世界、是非「比較」でさらに深い部分へいらっしゃいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ほぼパーフェクト!!メオの理想がスッキリ見える素晴らしい味わいでした!・・しかも価格も値下げです!】
仕上がってますね~・・すでに滅茶美味しいです。しかも価格は下がって嬉しいばかり・・おそらくフィネスさんが税額が下がった分を還元してくれたのかな?・・と思います。
また、ワインの名称が変更になっています。新しいアペラシオン名で、「ブルゴーニュ・コート=ドール」だそうです。ブルゴーニュも北から南まで広いので、コート=ドール限定のアペラシオンです。
ちなみにメオさんは以下のように言っています。
ボージョレなど他の地方産のブルゴーニュワインと区別するために今年から制定された新しいアペラシオンで100%コート=ドール産の葡萄かつ100%ピノ・ノワールで造られたブルゴーニュ・ルージュ。赤や黒果実の様々な香りを樽香が絶妙に包み込んでいて、存在感のあるオイリーな口当たりでアフターに酸味が感じられる。バランス良くまとまった飲みやすい味わいで2020年ころから飲むことが出来るだろう。
いや~・・メオさん、今から飲んでオッケーですよ。それに、エチケットも少し変わっています。上にヴィンテージ表記の出っ張りが出来ました。
で、このコート=ドール他、下級キュヴェを飲んでみて思ったんですが、
「ジャン・ニコラ=メオの理想がしっかり形として見える!」
んですね・・。
どのキュヴェを飲んでも、彼の理想形を想像できてしまう・・んです。つまり、上級キュヴェが持つ「格上のエレガンス」が下級キュヴェにもしっかり現れているんです。
あの、素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級は、ロマネ=サン=ヴィヴァンを想像させるが如きエレガンスを発揮していました・・今までも。
ACブルゴーニュは非常に美味しい、バランスに優れ、心をくすぐられるワインでは有りましたが、
「最近のメオは1級以上になると激変するよ・・」
と言うようなセールストークをしていたほど、そこには確実な格差が存在していました。ACブル < 村名 <1級 <特級 と言う流れですね。
2017年ものは上は飲んじゃいませんので確約は出来ませんが、それでもそのヒエラルキーはしっかり有るとしても、
「上級キュヴェに繋がるエレガンス、その姿が下級キュヴェにもしっかり見える!」
んですね。A.C.ブルに、ニュイ=サン=ジョルジュ1級の素晴らしいエレガンスにつながる道が見えました。
長くなっちゃいますのでこのコラムはここで止めますが、
「これを飲んで不味いと言う人はいない」
と思います。ドンピシャな仕上がりです。メオの下級クラスは全く残らないので・・是非お早めにお試しくださいませ。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2016年ものは複雑性高く凝縮した果実の美味しさをジュヴレっぽく表現!この辺りのセンスが素晴らしい!非常に良い出来です!】

ワインになる前には雹害で悲惨なヴィンテージと揶揄された2016年では有りますが、実際に蓋を開けてみるとどうでしょう?
やはり優れた生産者は、難しいヴィンテージも関係が無いようにも思えます。特に今回のメオ=カミュゼ・フレール・エ・スールのワインをテイスティングした結果においては、
「ん?・・キャラクターは2015年とは違うものの、ここまで仕上げてくるなんて・・。2015年とのポテンシャルの差は無い!」
と感じてしまいました。
どうです?・・この深い色合い。2013年ものからグラスの写真を掲載していますが、年を追う毎に深みが増しているように思えるんじゃないでしょうか?
実際、2016年もののこのACブルゴーニュは、ジュヴレ=シャンベルタン的な構成を感じることが出来、豊かでほんのり鉄っぽく、乾いた土と乾いたミネラリティが重なり合って絞り出したエキスの深い味わいをたっぷり堪能させていただきました。
2015年のこのACブルを飲まれた方は、
「げげっ・・メオ=カミュゼ、半端ない!」
と思われたに違い無いですが、骨格を支える見事に透明なミネラリティが細身に芯を構成したっぷりあり、そこに雅な表情をまとわせていたことと思います。
2016年は透明なミネラリティだけでは無く、カラフルだとも思えるような多彩なミネラリティに、そこそこに多くの肉をまとった、やや妖艶でほんのりと豊かな味わいです。
さすが、昨今のメオ=カミュゼは目が離せない存在になっています。是非飲んでみてください。リーズナブルです!お勧めです。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【まさに「雅」と言う感じが似合うヴォーヌ=ロマネ的な味わいの飲むべきACブルゴーニュです!超お勧めです!】
人によってはショッキングな画像かもしれません。ご容赦ください。無農薬で・・と言うか、ほぼほったらかしなだけでは有りますが、それでもそこそこには気を張り巡らしつつ育てている noisyの家の庭の 「ピノ・ノワール」です。
7月までは天候に恵まれ、スクスクと立派な実を育んでいましたが、8月に入り雨が多くなり、日照も充分ではない状況の中、
「・・ん~・・まぁまぁの糖分とタンニンの成熟が得られたかな・・でももう少し糖分が欲しいなぁ・・」
などと思いつつ、
「収穫はいつにしようか・・雨が上がって2~3日晴れるか、風が出てくれれば可能かな・・」
と思っていたところ、左の写真のようなショッキングな映像が目に飛び込んできました。
「・・えっ?・・クワガタにカブト?・・葡萄の実ももう全然ダメじゃん・・」
そうなんです。根本付近には落ちてしまった実が沢山有り、茎に付いている実も穴だらけ、しかも色も変色してしまっています。
クワガタやカブトは、その角で実を落としたり、穴を開けて中の糖分を入手しているようで、またその匂いに誘われて、昆虫類が近くをウロウロ、蟻もたかっています。
「あ~あ・・全滅だ・・」
熟した第一世代の実はほぼ全滅、まだ青い第二世代以降の小ぶりの実だけがグリーンの色を保っています。
一体どこからこんなクワガタやカブトが集まって来たのか・・近くにいるなんて思ってもいませんでした。そして、ふと足元を見ると、見るも無残なカブトのカブトが転がっているじゃありませんか。そしてその脇には胴体や足も散乱していました。どうやら、クワガタと戦い敗れたカブトムシの牡のようです。

ま~・・葡萄を育てるのは容易なことじゃありません。最近のは人体に影響は少ないしすぐ効果は薄れるから殺虫剤を使えと・・葡萄農家の関係者の方は教えてくれますが、そんなことをするくらいなら葡萄など育てることも無い訳で・・ましてやワインを造るために葡萄を育てている訳じゃないのでなおさらです。noisy がたまに一粒二粒、口にするだけなんですから・・。
同じピノ・ノワールで造ったとは思えないような、自然派のACブルゴーニュです。非常に美しいルビー色です。濃くも無く薄くも無い・・しかし、
「とてもエキスがビッチリと出ていて焦点の定まった美しいピノ・ノワール!」
でした。
2014年のメオ=カミュゼ・フレール・エ・スールのACブルゴーニュも、その美味しさにクラクラしてしまいましたが、2015年は届いたばかりにも関わらず、ヴォーヌ=ロマネ的な柔らかい酸味とスパイス感、そしてビロードのテクスチュアで迎えてくれました。
この何年かのメオのワインの美しさは、飲んだものを魅了してしまうに充分のものです。ネゴスものと言う立場のワインですが、ドメーヌものとのイメージの差が全く無く、少し高くなったとは言え、4000円のACブルゴーニュは、今やリーズナブルなクラスとさえ言える状況です。

また、実はちょうどタイミングが良くて、ロベール・シリュグのACブルゴーニュも横に並べてのテイスティングになりました。こちらもヴォーヌ=ロマネの造り手です。
同様にソフトな・・鋭角さの無い優しい酸味を持ち、ややテクスチュアにふるふると襞の有る優しい感じのする素晴らしいACブルゴーニュでした。こちらもエキス系の美しいワインで、シリュグらしい、女性っぽい感触の味わいです。
カミュゼのスタイルは、「アンリ・ジャイエの教え子」と言うことも有り、ジャイエ系の味わい・・と伝わっているかもしれませんが、全然違います。決してジャイエ系の果実味重視系では有りません。むしろDRCやミュヌレ=ジブールなどに通じる完全エキス系と言えます。
ある意味においては、収穫する葡萄の潜在アルコール分に大いに関係が有り、糖分を完全に発酵させドライに仕上げるエキス系のワインは、温暖化の進む現在では収穫のタイミングを間違えるとブルゴーニュらしくないアルコール分の高いマッチョなワインになってしまいます。
勿論ですが、害虫にもやられて全滅・・などと言うことも、自然派の葡萄には起きる可能性も有ります。2014年からは「スズキ」と言う害虫にやられた生産地が沢山有りました。
「・・じゃぁ、日本から鈴木さんは産地に行っても本名を名乗れないねぇ・・」
などと揶揄されたものです。
そんな中で、このような「非常に美しい雅なACブルゴーニュ」を造っているんですね~・・非常に旨いです。是非飲んでみてください!超お勧めします!たっぷりの数量は・・有りません。
以下は2014年もののレヴューです。
━━━━━
【来てます!エレガンスの塊!ピノ・ノワールの真髄!】
いや~・・こんなことはしたことが無いんですね・・。既存のコラムには、時折、言葉の訂正や、
「飲みました!・・~~な感じで・・」
みたいには書き加えることは有っても、自分の言葉の検証にもなってしまうような二度に渡るテイスティングは無いんです。
まぁ、2016年6月後半の当時は、たしかにポテンシャルは高いものの、まだ仕上がっていない嫌いが有り、それでも良い感じで販売も伸びてはいたんですが、物凄い反響をいただいた2013年ものの売り上げ数には遠く及ばなかったこともあったんです。
何しろ、
「暑さが引いたころにはバランスしてくるだろ~・・」
みたいに書いちゃってますから、
「そんな予言めいたことを書いてて、しかも不要と思えるようなコストを掛けて再テイスティングして、ダメだったらど~すんのよ・・」
みたいな悪魔のささやきも聞こえなくは無かったんですが、やはりそこは自信を持って・・いや、フィネスさんのK君の手前、ちょっとヤケクソ気味に飲んじゃたんですね~・・。でも、やって良かったです。
「来た来た!来ましたよ!」
非常に繊細だがまだフラワリーな、甘味を含むアロマと、非常にち密な石灰の滑らかさ、ツヤツヤとしていて雅です。まるで極上シャンボールのテクスチュアです。中域のボリュームも出始め、いい感じにバランスしています。2013年ものが最初からヴィーヌ=ロマネっぽさを含んでいたのに対し、2014年の現状はシャンボール的で、むしろ6月時点の方がヴォーヌ=ロマネ的だったかもしれません。
しかし酸の柔らかさはヴォーヌっぽく、球体さは6月時点では全く感じられなかったものです。バランスも非常に良くなって来ていて、ボリューム感を感じつつ、精緻なチェリーを感じさせる余韻が素晴らしいです。
おそらくですが、この先来年の春ごろまでは上昇、維持をすると思います。そこから先は少し硬く締まってくる可能性が有るかなと・・
えっ?・・いや、もうやりませんよ・・また予言めいたことを書いたからって、3回目は無いでしょ。無理ですよ・・そんなに沢山品物が有る訳じゃぁ有りません。余りに旨いので、フィネスさんが持ってる内に、どんどん購入していただこう・・と言う魂胆です。なので、その辺はぜひ皆さんで検証されてください。
「いや・・硬い時に開けちゃうと勿体ないし・・」
・・そうですよね・・。でも非常に健康的でピュアですから、やや硬めだとしてもシャンボールっぽさが美味しさをアップしてくれると思いますよ。6月時点じゃ手を出して無い方も是非飲んでみてほしいと思います。超お勧めします・・まぁ、リアルワインガイドで高得点を出しちゃうと noisy に回ってくる量が減っちゃいますんで、
「徳さん、メオはやらないでね~・・」
と軽くプレッシャーを掛けておきます。是非飲んでみてください。お勧めします!!
以下は前回、2016年6月下旬のご紹介時のテイスティングレヴュー他です。
━━━━━

昨年の今頃から年末辺りまでに掛けて完売、そしてまた奇跡の再入荷を何度か繰り返し、そのたびに大きな反響をいただきました、メゾンのブルゴーニュ・ルージュの2014年が入荷しました。
2013年のこのワインの余りの美味しさに noisy もビックリしましたが、何より皆さんの「とても美味しかった!」が嬉しかったです。ですので待望の2014年ということになりますが、今のところはどの位いただけるかがハッキリはしていません。
で、はやる心を抑えつつ、早速飲んでみました。このコラムの下の方に2013年のコメント、また写真が有りますので比較してみてください。
色合いはどうでしょう・・やはりグレートイヤーの呼び声が高い2014年の豊かな色合いが見て取れるでしょうか。より目の詰まった、やや赤みが強いように見受けられます。
2013年は紫の透明感のある色合いで、より冷ややかに感じられるかと思います。でもこの冷ややかな色合いからのエレガンスがもの凄かったんですよね~!ただし、全体的な根っこはほとんど同じように見受けられます。
抜栓後からピュアなベリー、チェリーのアロマが気品高く、スピードも速く立ち上がります。篭ったような印象派全く有りません。中域には舌にチリチリと感じられる、まだ開かない要素の粒が沢山有ります。非常に目の細やかな優しいタンニンが存在しています。この辺はスムーズに流れて行った2013年とは少し違うところです。
中盤以降はブラック系の小果実、優しいスパイスを感じさせながら、ややふっくらとした帯域を感じさせながら長く美しい余韻を現しつつ消えて行きます。
全体像は2013年とほぼ同様ながらもポテンシャル的には確実に上、よりシッカリした、でも現状はわずかにより強い味わいを見せる・・2014年かと思います。非常に素晴らしい仕上がりだと感じました。
現状でもかなり美味しく飲めますが、リリース時にバランスしていた2013年のような完璧さには届いていません。この2016年の夏の気温が下がり始めた頃に一端バランスすると思われ、それ以降は2013年を凌ぐ味わいを見せてくれるでしょう。今からガンガン飲む・・と言うより、この2~3カ月の間にバランスするはず・・と思ってください。
2013年ものは、つい先日・・今まで仕舞い込んでいて飲んでいなかったお客様から連絡が有りまして・・
「メオのブルゴーニュ・ルージュを昨年購入して先日飲んだんですが、余りの美味しさにビックリしました。まだ在庫が有れば欲しいんですが・・」
と非常に嬉しいお言葉をいただきました。でも残念ながらもう1本も無く、すみませんと言うしかなかったのですが、この2014年に関しては、
「2013年より確実に上のポテンシャルが有る分、2013年より少し時間が掛かるが超越する」
と思います。素晴らしいピノ・ノワールでした!是非ストックしてお楽しみください。超お奨めします!
以下は2013年もののレヴューです。
━━━━━

レアなアイテムで有りながらも、その数の少なさからテイスティングも憚られるような状況ですので、入荷したものもをそのままご案内するのみになっていました。
業界的にも何となく売り手は
「飲まないで案内するトップの造り手」
の一端で有って、結局誰も飲んでないと言う状況に、市場もメオ=カミュゼを何となく敬遠しているような状況かと思います。
なのでこの際、久しぶりに飲んでみるか!・・とばかりに、たった12本の仕入れの1本を開けてしまいました・・・っが、ハッキリ言って驚きました。
飲む前は、
「2013年もののネガティヴさはどんな感じかな・・?」
というノリがほとんどだったわけです。ところが・・・
「知らぬ間にメオ=カミュゼは物凄い進歩をしていた!」
と・・・気付きました。
何しろ、
「異常なほどの繊細さ、エレガンス。それだけで納得させられてしまう!」 いやもう・・ビックリです。2013年のマイナス面を評価しようと思っていたのをスッカリ忘れてしまい、ヴォーヌ=ロマネ近郊の、下級のピノ・ノワールに過ぎないワインが持つ涼やかで、しかし圧倒的なエレガンスに打ちのめされてしまいました。これは凄いです!・・・ヴォーヌ=ロマネの特別な畑のワインが持つものを、そのままスケールダウンしただけ・・・。各々の要素が持つ量のみをダウンしていますが、要素の種類はそのまま持っているかのような振る舞いを見せるんですね。
なので飲んでいる時に、ACブルゴーニュだからど~のとか、村名クラスか1級と比べるべきだとか・・そんな感情を持たないんですよ。最高クラスのピノ・ノワールのエレガンスが備わっているんです!
ある意味、これは凄いことです。そんなワインはまず見当たらない・・・。有ったとしても、出来の悪いグラン・クリュのワインが、それに近い風情を見せるのみです。
決して気取らず、全くパワフルでは無く、でも静かに穏やかに、その純粋なエキスの姿を愛でることが出来るんです。
この淡く美しい赤の勝った紫の色合いから純なアロマが漂ってくるかのようです。そして余韻・・・この美しさは圧倒的です。震えます。そしてコンディションも抜群でした・・・。これを飲んでしまったら・・メオ=カミュゼのワインを見直す羽目になる・・と言うか、買いに走るようになってしまうかもしれません。
ヴィンテージの弱さなど微塵も感じない、物凄いワインでした。これが4千円ならとんでも無く安い!お薦めします!
● 2021 Bourgogne Cote-d'Or Rouge Cuvee Etienne Camuzet
ブルゴーニュ・コート=ドール・ルージュ・ブルゴーニュ・コート=ドール・ルージュ・キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼ
【・・・これを飲んだら・・「あ~!・・カミュゼだぁ!」・・と・・知っていらっしゃる方なら必ず声が上がるはず!・・旨いです!】

もう・・販売条件を付ける時期では有るかと思うんですが・・何せ6本しか無い訳ですから・・そして下手をすればテイスティングで減ってしまう訳でして・・欲しい方は多数いらっしゃるものの、数が全然追いつかないと言う・・まぁ、ヴィンテージの性ですから仕方がありません。
このワインのテイスティングもフィネスさんのご協力をいただきまして、何とか有りつけた訳でして、noisy 的には・・
「売れるものは(テイスティングで)やたらとは減らせない」
と言う強迫観念からの重圧も有りますし、他のワインショップさんでも・・
「経費が掛かり過ぎるからテイスティングしない」
と言うことになってしまえば、どんなにその造り手さんのワインが凄いものになっていたとしても正しく評価する者も、好きじゃないと下げる者も、そのワインのレヴューを出す者も販売側には誰もいなくなり、
「(日本以外の)東南アジアの引きが強くなったアイテムが素晴らしいワインに認定される」
と言うことになってしまって、いずれ日本のアロケーションは激減することでしょう。
だから、みんなで言い合えば良いんですけどね・・。
「ドメーヌ・xxxxx・・飲んだ?・・最近、すっごい良いよね・・」
と。

もう、メオ=カミュゼのワインだ!・・と言うイメージをそのまんまに出してくれている2021年のキュヴェ・エチェンヌ・カミュゼです。めっちゃ美味しいです!
このワインに関しては2021年的な・・ある種の弱さと言いますか、そんな部分は感じられない見事なバランスをしています。
2021年は弱さを持っているとは言え、noisy 的には・・それはむしろ、「特徴」で有って、その中で良いバランスで仕上げればよい・・強く無くてもエレガントな美味しさに繋がる訳ですから・・。
ですが、決してこのワイン・・弱くないんですよね・・。とてもしっかりしています。その上でバランスが素晴らしく・・真ん丸に近いパレットを美しく描きます。
それでいて、しっかりメオ=カミュゼがそこにいるんですよ・・。アンリ・ジャイエでも無い・・エマニュエル・ルジェとも違う・・でもとても近い部分もあると言う、
「その微妙なバランスの中にメオ=カミュゼのワインたる姿を見事に現すことが出来たワイン!」
がこの2021年キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼです。
カミュゼも長く苦労したと・・感じます。当たれば凄いが・・時に・・「・・ん?」・・と思わざるを得ない時期のカミュゼもいた訳です。それが今や、完全に、
「メオ=カミュゼ味!」
「メオ=カミュゼ風!」
を造り上げたと感じます。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
-----
【・・美しい・・!ドメーヌものです!】---以前のレヴューを使用しています。
素晴らしいピノ・ノワールです!・・ドメーヌでは出来ない仕事をこのフレール・エ・スールでやっている・・そのこと自体とその結果を、たっぷり感じることができる見事な仕上がりになっています。
是非是非・・この写真をご覧くださいませ。そして是非、いや、出来ましたら味わいを想像してみてください・・
ちょっと上から撮った写真で、グラスのエッジに近い部分のグラディエーション・・・美しいですよね・・それに見事に香って来そうでしょう?
むしろ、ノールやスッドはボディ感が豊かです。大きさ、もしくは重心の低さはノール、スッドが上です。
しかしながら、ブルゴーニュ的なエレガンス、軽やかさ、アロマの華やかさ、心地良さはこのエチェンヌ・カミュゼが上です!
「・・ちょっとヴォーヌ=ロマネの良い畑の葡萄・・入って無いか?」
とツッコミ入れたくなるくらいの心地良いアロマに、クラクラ来ちゃいますね。
この辺のプロモーション・・・と言うか、A.C.ブルのラインを3つに分けたと言う見せ方、やり方も、面白いんじゃないかと思います。おそらく・・これは想像でしか在りませんが、このキュヴェ・エチェンヌ・カミュゼのバランスと言うのは、ジャン・ニコラさんの理想に近い部分に寄せているんじゃないかな・・と。
フラワリーで軽やかなミネラリティがふわっと香り、ブルゴーニュの上級キュヴェが持つ荘厳なニュアンスさえも感じさせてくれます。いつまでも漂う美しさ・・滅茶美味しいです!・・是非飲んでみて下さい。超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
-----
【パーフェクトな出来だった2017年ものから2018年ものは何と3つのブルゴーニュワインへと大変身!単にA.C.ブルゴーニュでは無く、北、南、そして中央と言うテロワールの違いを表現しています!】
いや~・・楽しいですね~・・ん?
「・・面倒くさい・・」
いや、「比較」こそがワインの楽しみの神髄です。同じように見えても異なる・・そこが良いんじゃないですか。
だからもし2017年の、ほぼパーフェクトと表したブルゴーニュ・コート=ドールをお飲みになっているとするなら、ヴィンテージを無視して、
「ノール + スュッド + キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼ」
を飲んでいるとみなしたうえで、さらにこの3種のブルゴーニュ・コート=ドールを混ぜたものとほぼ同等とみなすなら、4種類の味わいをも楽しめる訳です。
まずはジャン=ニコラさんのコメントをいただきましょうか。上の写真です。
「ブルゴーニュ コート ドール キュヴェ エミスフェール ノール
BOURGOGNE COTE D'OR CUVEE HEMISPHERE NORD
Hemispere Nord(エミスフェールノール)とは「北半球」という意味で、コートドールの北側に位置するジュヴレシャンベルタン村の葡萄をメインで使用している。3つのキュヴェの中でもより緊張感とストラクチャーがあるワインで、フランボワーズやイチゴの華やかな香り、木苺やサクランボの野性的な香りも感じられる。たっぷりとした口当たりと余韻の緊張感、しっかりとしたストラクチャーと溶け込んだタンニンが感じられるコートドニュイらしい味わい。今でも十分美味しく飲めるが、2021年にはより素晴らしい味わいになっているだろう。」
一応ネゴスものの「ノール」です。お伝えしておきますが、ドメーヌものとネゴスものの品質的な違いは有りません。どちらもキッチリ造りこまれています。
ジュヴレらしいワインでした。フィサンも飲んでいますので比較すると、むしろこちらのノールの方がジュヴレには近い感じで、僅かにニュイ=サン=ジョルジュ風の美しい土のニュアンスを加えたかのようなニュアンスです。色はしっかりしていますが、やや不透明感のあるしなやかな石灰感と、ふんわり優しいタンニンがフィサンとの共通点です。全く甘く無いのに旨味がしっかり有って、その中に鉄っぽさや皮革の初期段階のアロマが感じられます。冷ややかで実に旨いです。

2つ目の写真はスュッド(スッド?)です。
メオさんはこのように述べています。
「ブルゴーニュ コート ドール キュヴェ エミスフェール スッド
BOURGOGNE COTE D'OR CUVEE HEMISPHERE SUD
2018年ヴィンテージはブルゴーニュコートドールルージュ(旧ブルゴーニュルージュ)を3つのキュヴェに分けて醸造。Hemispere Sud(エミスフェールシュッド)とは「南半球」という意味で、コートドールの南側に位置するポマール村の葡萄を使用している。3つのキュヴェの中ではチャーミングで軽やかな飲みやすい味わいで、熟したプラムやサクランボの華やかな香り、開けたてからとっつきやすく直線的な面もあるがアフターはとても繊細。ややタニックで粗さはないものの、瓶詰の影響でやや固くなっているので少し休ませたほうが良い。2021年から本格的に楽しめるようになるだろう。」
いや~・・ノールも柔らかいですし、このスュッドももう飲み始めて良いでしょう!めっちゃ美味しいですよ。ポマール村の葡萄ですか・・。noisy はヴォルネイかと思ってました・・いや、ポマールって判断も有ったんですが、正直なところはポマール プラス ヴォルネイかと。その位、ヴォルネイっぽさも有ると感じました。
明らかに「ノール」の風情とは異なる感じがしますが、むしろこちらの方が「キュッ」と締まっていてnoisy 的には好みです。美しいですね~。ヴォルネイ北のフルミエ、もしくはポマールの南のフルミエを連想させるニュアンスです。チェリー6割、プラム4割、ジュヴレほどの鉄分は無いにせよ、ほんのりと鉄っぽさを含みます。
これは美味しい!・・しかも価格もリーズナブルです。

3つ目はドメーヌものの「キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼ」です。これはもう・・ドメーヌもののヴォーヌ=ロマネそっくりです。・・因みにエチェンヌさんはご先祖でいらっしゃいますね。これもジャン=ニコラさんのコメントをご覧ください。
「ブルゴーニュ コート ドール キュヴェ エチエンヌ カミュゼ
BOURGOGNE COTE D'OR CUVEE ETIENNE CAMUZET
ドメーヌの創設者「EtienneCamuzet(エチエンヌカミュゼ)」の名前をキュヴェ名にしているこのワインは、ヴォーヌロマネ村近郊にあるドメーヌの所有畑で収穫された葡萄のみを使用。3つのキュヴェの中で複雑さと繊細さが際立つスペシャルキュヴェとして1つ上のランク付けと考えている。サクランボや黒い果実のアロマが心地良く、口当たりはとても柔らかく繊細で余韻が長い。タンニンはしっかりしているがワインに溶け込んでいて深みのある凝縮した味わいになっている。十分開いた味わいで複雑さと爆発力があり、ヴォーヌロマネの素晴らしいテロワールを垣間見せている。2021年から飲んでいいだろう。」
これはポテンシャルが素晴らしいです!まさにヴォーヌ=ロマネ的エレガンス、存在感、複雑性が有ります。もうすでにその資質は見事に表れて来ていますが、ノールやスュッドほどの柔らかみは出て来ていません。
まぁ、ドメーヌものとネゴスものの差は無い・・などと言っていますが、やはり「葡萄の質」は別です。そこには「畑の資質」が必ず入って来ますから。
昔はドメーヌもののパストゥグランがリリースされていましたが、2000年頃からは終売になっていまして、
「ヴォーヌ=ロマネ近郊のブルゴーニュクラスの畑の味わい」
をメオのワインから見つけることは出来なかったんですね。
しかしながらこのキュヴェ・エチェンヌ・カミュゼは違います。充実した味わいには、ヴォーヌ=ロマネ的な要素がしっかり詰まっています。これは・・1~2日ほどの放置で相当な良い感じになりますが、メオさんの言う通り「2021年から飲んでいいだろう」と言っておきたいと思います。
言ってしまえば、メオさんのドメーヌもののヴォーヌ=ロマネは1.2~1.3万円ほどしますから、まったくの半額ですね。村名では無いとしても、村名クラスの味わいは充分に有ると感じられますので、
「ヴォーヌ=ロマネのセカンド」
みたいな立ち位置との理解で良いと思います。
2017年までは、この3つが一緒になっていた・・と言えます。昨今はA.C.ブルも高価になってきていますが、
「新たな切り口でメオ=カミュゼがブルゴーニュを表現!」
し始めたと言えます。
楽しいワインの世界、是非「比較」でさらに深い部分へいらっしゃいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ほぼパーフェクト!!メオの理想がスッキリ見える素晴らしい味わいでした!・・しかも価格も値下げです!】
仕上がってますね~・・すでに滅茶美味しいです。しかも価格は下がって嬉しいばかり・・おそらくフィネスさんが税額が下がった分を還元してくれたのかな?・・と思います。
また、ワインの名称が変更になっています。新しいアペラシオン名で、「ブルゴーニュ・コート=ドール」だそうです。ブルゴーニュも北から南まで広いので、コート=ドール限定のアペラシオンです。
ちなみにメオさんは以下のように言っています。
ボージョレなど他の地方産のブルゴーニュワインと区別するために今年から制定された新しいアペラシオンで100%コート=ドール産の葡萄かつ100%ピノ・ノワールで造られたブルゴーニュ・ルージュ。赤や黒果実の様々な香りを樽香が絶妙に包み込んでいて、存在感のあるオイリーな口当たりでアフターに酸味が感じられる。バランス良くまとまった飲みやすい味わいで2020年ころから飲むことが出来るだろう。
いや~・・メオさん、今から飲んでオッケーですよ。それに、エチケットも少し変わっています。上にヴィンテージ表記の出っ張りが出来ました。
で、このコート=ドール他、下級キュヴェを飲んでみて思ったんですが、
「ジャン・ニコラ=メオの理想がしっかり形として見える!」
んですね・・。
どのキュヴェを飲んでも、彼の理想形を想像できてしまう・・んです。つまり、上級キュヴェが持つ「格上のエレガンス」が下級キュヴェにもしっかり現れているんです。
あの、素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級は、ロマネ=サン=ヴィヴァンを想像させるが如きエレガンスを発揮していました・・今までも。
ACブルゴーニュは非常に美味しい、バランスに優れ、心をくすぐられるワインでは有りましたが、
「最近のメオは1級以上になると激変するよ・・」
と言うようなセールストークをしていたほど、そこには確実な格差が存在していました。ACブル < 村名 <1級 <特級 と言う流れですね。
2017年ものは上は飲んじゃいませんので確約は出来ませんが、それでもそのヒエラルキーはしっかり有るとしても、
「上級キュヴェに繋がるエレガンス、その姿が下級キュヴェにもしっかり見える!」
んですね。A.C.ブルに、ニュイ=サン=ジョルジュ1級の素晴らしいエレガンスにつながる道が見えました。
長くなっちゃいますのでこのコラムはここで止めますが、
「これを飲んで不味いと言う人はいない」
と思います。ドンピシャな仕上がりです。メオの下級クラスは全く残らないので・・是非お早めにお試しくださいませ。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2016年ものは複雑性高く凝縮した果実の美味しさをジュヴレっぽく表現!この辺りのセンスが素晴らしい!非常に良い出来です!】

ワインになる前には雹害で悲惨なヴィンテージと揶揄された2016年では有りますが、実際に蓋を開けてみるとどうでしょう?
やはり優れた生産者は、難しいヴィンテージも関係が無いようにも思えます。特に今回のメオ=カミュゼ・フレール・エ・スールのワインをテイスティングした結果においては、
「ん?・・キャラクターは2015年とは違うものの、ここまで仕上げてくるなんて・・。2015年とのポテンシャルの差は無い!」
と感じてしまいました。
どうです?・・この深い色合い。2013年ものからグラスの写真を掲載していますが、年を追う毎に深みが増しているように思えるんじゃないでしょうか?
実際、2016年もののこのACブルゴーニュは、ジュヴレ=シャンベルタン的な構成を感じることが出来、豊かでほんのり鉄っぽく、乾いた土と乾いたミネラリティが重なり合って絞り出したエキスの深い味わいをたっぷり堪能させていただきました。
2015年のこのACブルを飲まれた方は、
「げげっ・・メオ=カミュゼ、半端ない!」
と思われたに違い無いですが、骨格を支える見事に透明なミネラリティが細身に芯を構成したっぷりあり、そこに雅な表情をまとわせていたことと思います。
2016年は透明なミネラリティだけでは無く、カラフルだとも思えるような多彩なミネラリティに、そこそこに多くの肉をまとった、やや妖艶でほんのりと豊かな味わいです。
さすが、昨今のメオ=カミュゼは目が離せない存在になっています。是非飲んでみてください。リーズナブルです!お勧めです。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【まさに「雅」と言う感じが似合うヴォーヌ=ロマネ的な味わいの飲むべきACブルゴーニュです!超お勧めです!】
人によってはショッキングな画像かもしれません。ご容赦ください。無農薬で・・と言うか、ほぼほったらかしなだけでは有りますが、それでもそこそこには気を張り巡らしつつ育てている noisyの家の庭の 「ピノ・ノワール」です。
7月までは天候に恵まれ、スクスクと立派な実を育んでいましたが、8月に入り雨が多くなり、日照も充分ではない状況の中、
「・・ん~・・まぁまぁの糖分とタンニンの成熟が得られたかな・・でももう少し糖分が欲しいなぁ・・」
などと思いつつ、
「収穫はいつにしようか・・雨が上がって2~3日晴れるか、風が出てくれれば可能かな・・」
と思っていたところ、左の写真のようなショッキングな映像が目に飛び込んできました。
「・・えっ?・・クワガタにカブト?・・葡萄の実ももう全然ダメじゃん・・」
そうなんです。根本付近には落ちてしまった実が沢山有り、茎に付いている実も穴だらけ、しかも色も変色してしまっています。
クワガタやカブトは、その角で実を落としたり、穴を開けて中の糖分を入手しているようで、またその匂いに誘われて、昆虫類が近くをウロウロ、蟻もたかっています。
「あ~あ・・全滅だ・・」
熟した第一世代の実はほぼ全滅、まだ青い第二世代以降の小ぶりの実だけがグリーンの色を保っています。
一体どこからこんなクワガタやカブトが集まって来たのか・・近くにいるなんて思ってもいませんでした。そして、ふと足元を見ると、見るも無残なカブトのカブトが転がっているじゃありませんか。そしてその脇には胴体や足も散乱していました。どうやら、クワガタと戦い敗れたカブトムシの牡のようです。

ま~・・葡萄を育てるのは容易なことじゃありません。最近のは人体に影響は少ないしすぐ効果は薄れるから殺虫剤を使えと・・葡萄農家の関係者の方は教えてくれますが、そんなことをするくらいなら葡萄など育てることも無い訳で・・ましてやワインを造るために葡萄を育てている訳じゃないのでなおさらです。noisy がたまに一粒二粒、口にするだけなんですから・・。
同じピノ・ノワールで造ったとは思えないような、自然派のACブルゴーニュです。非常に美しいルビー色です。濃くも無く薄くも無い・・しかし、
「とてもエキスがビッチリと出ていて焦点の定まった美しいピノ・ノワール!」
でした。
2014年のメオ=カミュゼ・フレール・エ・スールのACブルゴーニュも、その美味しさにクラクラしてしまいましたが、2015年は届いたばかりにも関わらず、ヴォーヌ=ロマネ的な柔らかい酸味とスパイス感、そしてビロードのテクスチュアで迎えてくれました。
この何年かのメオのワインの美しさは、飲んだものを魅了してしまうに充分のものです。ネゴスものと言う立場のワインですが、ドメーヌものとのイメージの差が全く無く、少し高くなったとは言え、4000円のACブルゴーニュは、今やリーズナブルなクラスとさえ言える状況です。

また、実はちょうどタイミングが良くて、ロベール・シリュグのACブルゴーニュも横に並べてのテイスティングになりました。こちらもヴォーヌ=ロマネの造り手です。
同様にソフトな・・鋭角さの無い優しい酸味を持ち、ややテクスチュアにふるふると襞の有る優しい感じのする素晴らしいACブルゴーニュでした。こちらもエキス系の美しいワインで、シリュグらしい、女性っぽい感触の味わいです。
カミュゼのスタイルは、「アンリ・ジャイエの教え子」と言うことも有り、ジャイエ系の味わい・・と伝わっているかもしれませんが、全然違います。決してジャイエ系の果実味重視系では有りません。むしろDRCやミュヌレ=ジブールなどに通じる完全エキス系と言えます。
ある意味においては、収穫する葡萄の潜在アルコール分に大いに関係が有り、糖分を完全に発酵させドライに仕上げるエキス系のワインは、温暖化の進む現在では収穫のタイミングを間違えるとブルゴーニュらしくないアルコール分の高いマッチョなワインになってしまいます。
勿論ですが、害虫にもやられて全滅・・などと言うことも、自然派の葡萄には起きる可能性も有ります。2014年からは「スズキ」と言う害虫にやられた生産地が沢山有りました。
「・・じゃぁ、日本から鈴木さんは産地に行っても本名を名乗れないねぇ・・」
などと揶揄されたものです。
そんな中で、このような「非常に美しい雅なACブルゴーニュ」を造っているんですね~・・非常に旨いです。是非飲んでみてください!超お勧めします!たっぷりの数量は・・有りません。
以下は2014年もののレヴューです。
━━━━━
【来てます!エレガンスの塊!ピノ・ノワールの真髄!】
いや~・・こんなことはしたことが無いんですね・・。既存のコラムには、時折、言葉の訂正や、
「飲みました!・・~~な感じで・・」
みたいには書き加えることは有っても、自分の言葉の検証にもなってしまうような二度に渡るテイスティングは無いんです。
まぁ、2016年6月後半の当時は、たしかにポテンシャルは高いものの、まだ仕上がっていない嫌いが有り、それでも良い感じで販売も伸びてはいたんですが、物凄い反響をいただいた2013年ものの売り上げ数には遠く及ばなかったこともあったんです。
何しろ、
「暑さが引いたころにはバランスしてくるだろ~・・」
みたいに書いちゃってますから、
「そんな予言めいたことを書いてて、しかも不要と思えるようなコストを掛けて再テイスティングして、ダメだったらど~すんのよ・・」
みたいな悪魔のささやきも聞こえなくは無かったんですが、やはりそこは自信を持って・・いや、フィネスさんのK君の手前、ちょっとヤケクソ気味に飲んじゃたんですね~・・。でも、やって良かったです。
「来た来た!来ましたよ!」
非常に繊細だがまだフラワリーな、甘味を含むアロマと、非常にち密な石灰の滑らかさ、ツヤツヤとしていて雅です。まるで極上シャンボールのテクスチュアです。中域のボリュームも出始め、いい感じにバランスしています。2013年ものが最初からヴィーヌ=ロマネっぽさを含んでいたのに対し、2014年の現状はシャンボール的で、むしろ6月時点の方がヴォーヌ=ロマネ的だったかもしれません。
しかし酸の柔らかさはヴォーヌっぽく、球体さは6月時点では全く感じられなかったものです。バランスも非常に良くなって来ていて、ボリューム感を感じつつ、精緻なチェリーを感じさせる余韻が素晴らしいです。
おそらくですが、この先来年の春ごろまでは上昇、維持をすると思います。そこから先は少し硬く締まってくる可能性が有るかなと・・
えっ?・・いや、もうやりませんよ・・また予言めいたことを書いたからって、3回目は無いでしょ。無理ですよ・・そんなに沢山品物が有る訳じゃぁ有りません。余りに旨いので、フィネスさんが持ってる内に、どんどん購入していただこう・・と言う魂胆です。なので、その辺はぜひ皆さんで検証されてください。
「いや・・硬い時に開けちゃうと勿体ないし・・」
・・そうですよね・・。でも非常に健康的でピュアですから、やや硬めだとしてもシャンボールっぽさが美味しさをアップしてくれると思いますよ。6月時点じゃ手を出して無い方も是非飲んでみてほしいと思います。超お勧めします・・まぁ、リアルワインガイドで高得点を出しちゃうと noisy に回ってくる量が減っちゃいますんで、
「徳さん、メオはやらないでね~・・」
と軽くプレッシャーを掛けておきます。是非飲んでみてください。お勧めします!!
以下は前回、2016年6月下旬のご紹介時のテイスティングレヴュー他です。
━━━━━

昨年の今頃から年末辺りまでに掛けて完売、そしてまた奇跡の再入荷を何度か繰り返し、そのたびに大きな反響をいただきました、メゾンのブルゴーニュ・ルージュの2014年が入荷しました。
2013年のこのワインの余りの美味しさに noisy もビックリしましたが、何より皆さんの「とても美味しかった!」が嬉しかったです。ですので待望の2014年ということになりますが、今のところはどの位いただけるかがハッキリはしていません。
で、はやる心を抑えつつ、早速飲んでみました。このコラムの下の方に2013年のコメント、また写真が有りますので比較してみてください。
色合いはどうでしょう・・やはりグレートイヤーの呼び声が高い2014年の豊かな色合いが見て取れるでしょうか。より目の詰まった、やや赤みが強いように見受けられます。
2013年は紫の透明感のある色合いで、より冷ややかに感じられるかと思います。でもこの冷ややかな色合いからのエレガンスがもの凄かったんですよね~!ただし、全体的な根っこはほとんど同じように見受けられます。
抜栓後からピュアなベリー、チェリーのアロマが気品高く、スピードも速く立ち上がります。篭ったような印象派全く有りません。中域には舌にチリチリと感じられる、まだ開かない要素の粒が沢山有ります。非常に目の細やかな優しいタンニンが存在しています。この辺はスムーズに流れて行った2013年とは少し違うところです。
中盤以降はブラック系の小果実、優しいスパイスを感じさせながら、ややふっくらとした帯域を感じさせながら長く美しい余韻を現しつつ消えて行きます。
全体像は2013年とほぼ同様ながらもポテンシャル的には確実に上、よりシッカリした、でも現状はわずかにより強い味わいを見せる・・2014年かと思います。非常に素晴らしい仕上がりだと感じました。
現状でもかなり美味しく飲めますが、リリース時にバランスしていた2013年のような完璧さには届いていません。この2016年の夏の気温が下がり始めた頃に一端バランスすると思われ、それ以降は2013年を凌ぐ味わいを見せてくれるでしょう。今からガンガン飲む・・と言うより、この2~3カ月の間にバランスするはず・・と思ってください。
2013年ものは、つい先日・・今まで仕舞い込んでいて飲んでいなかったお客様から連絡が有りまして・・
「メオのブルゴーニュ・ルージュを昨年購入して先日飲んだんですが、余りの美味しさにビックリしました。まだ在庫が有れば欲しいんですが・・」
と非常に嬉しいお言葉をいただきました。でも残念ながらもう1本も無く、すみませんと言うしかなかったのですが、この2014年に関しては、
「2013年より確実に上のポテンシャルが有る分、2013年より少し時間が掛かるが超越する」
と思います。素晴らしいピノ・ノワールでした!是非ストックしてお楽しみください。超お奨めします!
以下は2013年もののレヴューです。
━━━━━

レアなアイテムで有りながらも、その数の少なさからテイスティングも憚られるような状況ですので、入荷したものもをそのままご案内するのみになっていました。
業界的にも何となく売り手は
「飲まないで案内するトップの造り手」
の一端で有って、結局誰も飲んでないと言う状況に、市場もメオ=カミュゼを何となく敬遠しているような状況かと思います。
なのでこの際、久しぶりに飲んでみるか!・・とばかりに、たった12本の仕入れの1本を開けてしまいました・・・っが、ハッキリ言って驚きました。
飲む前は、
「2013年もののネガティヴさはどんな感じかな・・?」
というノリがほとんどだったわけです。ところが・・・
「知らぬ間にメオ=カミュゼは物凄い進歩をしていた!」
と・・・気付きました。
何しろ、
「異常なほどの繊細さ、エレガンス。それだけで納得させられてしまう!」 いやもう・・ビックリです。2013年のマイナス面を評価しようと思っていたのをスッカリ忘れてしまい、ヴォーヌ=ロマネ近郊の、下級のピノ・ノワールに過ぎないワインが持つ涼やかで、しかし圧倒的なエレガンスに打ちのめされてしまいました。これは凄いです!・・・ヴォーヌ=ロマネの特別な畑のワインが持つものを、そのままスケールダウンしただけ・・・。各々の要素が持つ量のみをダウンしていますが、要素の種類はそのまま持っているかのような振る舞いを見せるんですね。
なので飲んでいる時に、ACブルゴーニュだからど~のとか、村名クラスか1級と比べるべきだとか・・そんな感情を持たないんですよ。最高クラスのピノ・ノワールのエレガンスが備わっているんです!
ある意味、これは凄いことです。そんなワインはまず見当たらない・・・。有ったとしても、出来の悪いグラン・クリュのワインが、それに近い風情を見せるのみです。
決して気取らず、全くパワフルでは無く、でも静かに穏やかに、その純粋なエキスの姿を愛でることが出来るんです。
この淡く美しい赤の勝った紫の色合いから純なアロマが漂ってくるかのようです。そして余韻・・・この美しさは圧倒的です。震えます。そしてコンディションも抜群でした・・・。これを飲んでしまったら・・メオ=カミュゼのワインを見直す羽目になる・・と言うか、買いに走るようになってしまうかもしれません。
ヴィンテージの弱さなど微塵も感じない、物凄いワインでした。これが4千円ならとんでも無く安い!お薦めします!
● 2021 Marsannay Rouge
マルサネ・ルージュ
【唯一、テイスティング出来なかったキュヴェです!】
素晴らしい一連の2021年のメオ=カミュゼのワインを飲めば、このドメーヌものの「マルサネ」も相当素晴らしいはず・・と思っています。
ジャスパー・モリスさんは2020年ものから1ポイント下げで落ち着いています。元々一般的な感覚から言えば、ちょっと低いよと・・言わなくてはなりませんが、驚くほど旨い2021年のフィサンには、ジャスパーさんも88~90ポイントとしていますから・・やはりアペラシオンの重しが外せない方なんだろうと思っています。
こちらは希少なドメーヌものですが、同じドメーヌものの2021キュヴェ・エチェンヌ・メオ=カミュゼにもジャスパーさんはこのマルサネと全く同じ評点を出していますから、
「2021年 キュヴェ・エチェンヌ・メオ=カミュゼ と同様の出来」
であることは判ります。
としますと、2021年キュヴェ・エチェンヌ・メオ=カミュゼには、noisy 的にはどうやっても90ポイントを下回ることが無いので、やはり相いれない評価としない訳には行きません。
その辺りをご勘案の上、ご検討いただけましたら幸いです。「お一人様1本」にてお願いいたします。
以下は以前のレヴューです。
-----
【滅茶美味しいです!・・マルサネって馬鹿にしないでくださいね・・素晴らしいです!】---以前のレヴューを使用しています。
「・・マルサネ・・じゃ・・ぁなぁ・・」
そんなイメージだった時代はもはや終わったんじゃないかと思います。
赤さが映え、果実感が有った上で、それなりの重量感と軽やかさが交差する味わいは、マルサネと言うアペラシオンがワインファンに認識されてきて、
「マルサネ・・好きです!」
と言う方が増えて来たと感じています。以前は、
「マルサネ・・有りますか?」
などと店で聞かれることは皆無でしたが、最近はたまに聞かれ、マルサネをメインで探しにいらっしゃる方がいらっしゃり、noisy の方がビックリしたことも有ります。
メオ=カミュゼのマルサネは、まさにメオのマルサネなので、マルサネ+メオ = マルサネ+ヴォーヌ=ロマネ みたいなイメージで、下手をするとマルサネっぽくは無いと感じるシュチュエーションさえ有るかもしれません。
それほどにメオらしさとマルサネのテロワールが拮抗した味わいで、これがまた2019年ものは素晴らしい・・飲んだらビックリするんじゃないかと思うんですね。もう、このグラスの色合いはルーミエさんのモレにソックリな感じでは有りますが、メオの方が僅かに黒く、ルーミエさんのモレはもう少し紫かなぁ?・・程度。しかし、この照り方はとても似ていて、ミネラリティの内包量が半端無いんじゃないかと分析しています。是非飲んでみて下さい。超美味しいです!
以下は以前のレヴューです。
-----
【・・この、精緻な僅かに濃い目のチェリーな色彩をご覧ください・・。もう味わいがキッチリ想像いただけるんじゃないでしょうか・・。】
実は・・今回の入荷で値上げが有ったのは、この「マルサネ」だけ。・・いや、2018年ものはブルゴーニュ・ルージュが3種類になったので複雑では有りますが、入荷した時は、
「あら~・・マルサネ、値上げか~・・」
と、売れ筋の値上げにちょっと残念な気持ちが有ったのは事実です。
ですが・・飲んだら納得してしまいましたよ。
「ん・・仕方ないよね・・これなら・・」
昨今のメオ=カミュゼのワインは、本当にキッチリ「造りこまれて」いるかのようです。メオ=カミュゼとしてのワインにはキッチリとビジョンが有り、その上で収穫した葡萄を口にし、その時点でビジョン由来の意識から、また収穫された葡萄の姿から完成形がイメージされ、そのイメージされた形になるように間違いなく整えられてゆく・・。
そんな感じにさえ受けられるような、完成度の高さとディテールの細やかさ、美しさが有るんですね。
因みにジャン=ニコラさんのコメントです。
「香りは例年よりも軽やかで黒い果実と木の香り、少しミントの香りも感じられる。口当たりは豊かで柔らかく、アフターは少しタニックだがとても分かりやすい味わい。すでに飲みやすくなってはいるが、2018年らしいストラクチャーもあるので少し熟成させたほうが良い。2022年まで待ったほうがより良くなるだろう。」
深~い赤を何層にも積層させたような、チェリーのバスケットです。ドライで、全く甘く無いのにフルーツ感と透明なミネラリティがバッチリです。(面白いのはフィサンの方は透明と言うより不透明と言うか、白濁系です。)グラン・クリュのワインが持つような荘厳さではないにせよ、少し畏怖させるかのような存在感さえ漂います。浮ついたところが全くなく、しかししなやかさが充実しているポテンシャルを飲みやすい方向に向けています。
2018年のメオ=カミュゼは相当に良さそうです。今年後半に入ってくる予定の上級キュヴェも楽しみですが、オート=コート白のクロ・サン=フィリベールも、「とんでもない出来」ですし、このマルサネも同様です。果実感が際立って豊かなジュヴレだと言って良いような仕上がり。是非とも飲んでみて下さい。痺れます。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【深い・・深い・・マルサネです!メオの理想が透けて見えて来ます!】
滅茶旨いです・・!・・香りしっかり、味わいふくよか、果実感たっぷりなのに「しっとり・・」・・あれ?
そう・・あれっ?・・と気付いたことが有りますが・・それは後で書きます。
2017年もののマルサネは(フィサンもですが)、ほぼパーフェクトです。メオさんはこのように評価しています。
赤い果実をほうふつとさせるような芳しい香り、樽香やドライフルーツ、ブラックチェリーのようなアロマも感じられる。ピュアで繊細な口当たり、心地良い味わいがとても長く続き、最後に酸味と少し閉じたニュアンスを感じる。フィクサンのような色気のあるワインでは無いが、華やかで軽やかな素晴らしいヴィンテージ。例年よりも早飲みで2020年から楽しめるだろう。
いやいや・・もう美味しいですよ。ピュアだし、エキスたっぷりだし・・それに・・ちょっと御大の雰囲気も出て来ましたよね?
そう・・醸造前の低温の漬け込み由来の僅かなニュアンスと、完熟した葡萄由来の・・そう、神様風な味わいがしたんですよ・・。勿論それは、フィサンにも、ACブルにも有りました。
低温浸漬は別としても、「比較的」高めの温度でエキスに昇華する造りなので、今までは、神様アンリ・ジャイエには似ない味わいだと理解していました。
しかし・・2017年ものはちょっと様子が違いました。メオの理想とする味わい・・それはA.C.ブル同様にしっかり見えます。最高のリッシュブールまで・・いや、おそらくですが・・一直線にそれは見えるはずです。
それに加え、神様風な味わいになってきたんですよ・・。こんなことを言っちゃうと怒られるかもしれませんが、
「メオの2017ヴォーヌ=ロマネとルジェの2017ヴォーヌ=ロマネをブレンドすると神様のヴォーヌ=ロマネに・・なる・・か?」
などと不謹慎なことを考えてしまいましたよ・・(^^;; ・・でも、色もしっかり見てくださいね。濃度、見た目も・・ちょっとジャイエ風に・・見えないですか?・・もう少し過熟気味の収穫タイミングにした方がより似るかな・・?2016年ものとは大きく違いますよね?
いや・・楽しいですね~。神様の味わいはもう、経験出来ないだろうと思っていましたが、そんな部分をくすぐられてしまうと一気に若返ってしまうような気持ちにさせられました。
美味しいです!・・飲むっきゃない・・!今飲んでも良し、少しおいても良いでしょう。お勧めします。おそらく再入荷は望めません!
以下は以前のレヴューです
━━━━━
【これは素晴らしい!!】
いや~・・参りました。さすがですね。難しいはずの2016年、ACブルのまとまりの良さに脱帽させられたnoisy ですが、数の無いマルサネをテイスティングしたらまぁ・・よくもまぁ、ここまで出来たもんだと感心させられました。
2015年ものもマルサネはとても美味しくて、数も無いのにお勧めしていましたが、2016年はおそらくですが素晴らしかった2015年ものも超えていると思います。
まるで・・あのシルヴァン・パタイユのワインをほんのりと濃密にさせ、さらにほんのりと妖艶さまで表現したようなお姿なんですよ。しかもシルヴァン・パタイユにしかできないだろうとさえ思っていた、美しくもマンモスなミネラリティはそのまんまなんですね~。
ここまでしっかりミネラリティが有ると、抜栓して1週間なんて全く問題無いでしょう。事実noisyも6日ほど置いておきましたが、精緻なお姿はそのまま!・・凛としつつもほんのりとエロスを漂わせてくれました。
なお、量的に少ないのでフィサンは飲めなかったんですが、担当さんによると、
「マルサネも素晴らしいがフィサンはもっと凄い・・」
とのことですんでね・・。この際、開けちゃおうかなぁ・・このところフィサンは飲めてないし・・とも思ったんですが、ただでさえ経費倒れし兼ねない状況ですし、テイスティングしなくてはならないワインが行列している状況なので思い留まりました。
申し訳ありませんがお一人様1本限定にてお願いいたします。メオ=カミュゼ、ぜひお試しください!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ACブルの美味しさにはビックリですが、現時点でのマルサネの素晴らしさはそれを軽く超えて来ます!!少量です!】
いや~・・良いですね~。ACブルも素晴らしいが、そこにさらに赤黒さの元になっているだろうミネラリティがもたらす複雑で精妙なニュアンス、ドライなチェリーの丸ッとした果実感が、美味しさをさらに引き上げてくれる感じがします。
フィネスさんとお取引が再開してようやく3年ほどが過ぎたかな?・・と思いますが、入荷量の少ないワインを利益度外視でどんどん開けて来た成果?・・か判りませんが、順調に伸びているので、その少ないワインも少しずつ増えては来ています。
やはり美味しく真っ当なワインをお客様にキッチリとご紹介させていただき、喜んでいただけるようじゃないと、そのエージェントさんとのお付き合いも真っ当にはならないので、一生懸命にやってくださる今の担当さんには感謝しています。
この2015年のマルサネですが、ジャン=ニコラのコメントにもある様に赤い果実がたっぷり有り、非常にドライで、ドギツイ酸味が無くまろやか、高級感の備わった見事な味わいです。近年のエキスがバッチリ出たメオのピノ・ノワールの美味しさは格別ですが、このような・・いや、メオにとっては下級クラスではあるものの、やはり5千円にもなる村名ワインですから我々にとっては結構な高級ワインで、そこにこのような「美しさ」「エレガンス」がじっくり味わえ、ポテンシャルを取れることはとても嬉しいことです。
因みに2014年のマルサネは、ティム・アトキン氏も91Points(も!)付けていることは、以前にご紹介させていただきましたが、2015年ものの評価はまだ全く見当たらず、ご紹介は出来ません。
しかしながら、この仕上がり具合、メオの自身、noisy のテイスティング時に受け取ったニュアンスからは、
「非常に良い出来!」
と言えるでしょう。
今回同時にご紹介させていただくフィサン村名も旨いですが、結構に直近の味わいが違いますので、そちらはそちらのコラムをご覧くださいませ。
マルサネはやや締まった酒躯をしていますが、現状でかなり美味しいです。こちらはバラでしか入荷していませんのでお早めにどうぞ!お勧めします!
以下は2014年のこのワインのレヴューです。
━━━━━
【なんとティム・アトキン氏は91Points!・・この方、正直だね~!】 実を言うと・・随分と昔に仕入れたメオ=カミュゼのワインを、全く販売せずに山にしています。まぁ、山脈にはならない程度の量なので良いっちゃぁ良いんですが・・noisy的には全く気に入らなかったんですね~・・。1998年産の「とあるキュヴェ」です。
今まで何度かテイスティングしていまして、何とか・・販売しても文句の言われないレベルには来たかな・・とも思うことも有りますが、まだ思い切って踏み出せないでいます。まぁ、それは高価なワインでは無いので・・
そんな頃から比べると、最近のメオ=カミュゼのワインは凄いです。圧巻!・・と感じるキュヴェの多さ、またそんな機会の多さにも驚きます。
そんなnoisyと同様のイメージを、他の方も感じ始めているのをヒシヒシと感じていましたが、それでも少し前までのメオ=カミュゼのワインの動きは余り活発では無かったので、量を多く仕入れることには危機感みたいなものが働いていまして、2013年ものでは止まっていた比較低価格なラインのワインの仕入れも、さほど多く無かったんですね。それでも少しずつ機会を見てテイスティングし・・
「・・これは一度しっかりテイスティングしないといけない・・」
と思っていた訳です。それで色々なアイテムをテイスティングしたのも有りますが、ここへ来て、かなり動きが出て来たのかもしれません。
余りに低価格なラインのワインが軒並み完売してしまったので、フィネスさんの担当のK君に相談すると、この「マルサネとニュイ村名なら少量ですがお渡し出来ます。」とのことだったので、今回のご紹介に辿り着けたと言うことなんです。
で、あれこれ、ネットを放浪して評価を探していると、やってくれてましたね~・・ティム・アトキンさん・・なんとこのマルサネ2014年に91ポイントも!・・付けていました!・・でも同時に、
「・・失敗したな・・」
と思いましたね。
上記のような状態だったので、昨年の入荷の時には思い切った仕入れが出来ていなかったんですよ。まぁ・・その頃にはまだ、ティム・アトキンさんの評価は表に出ていなかったと思うんですけどね。もし出ていたら思い切って仕入れをしていたかもしれません。
ティム・アトキンさん・・noisy 的には結構、
「日本人的感覚に近い人・・かな?」
と言うような感じを持っていますんで、エキス系のエレガントで、ジワジワと複雑性を垣間見せるようなタイプのワインには、結構・・良い評価をしているように思うんですね。勿論、同じタイプばかりに良い評価をしている訳ではありませんけどね。
2014年のメオのブルゴーニュ・ルージュを飲めば、そのエレガントなピノ・ノワールらしい表情の素晴らしさに感動を覚えるに違いないと思います。そして、このマルサネも同じライン上に有る・・と思います。
今回は7本だけですので、飲まずにご案内することにしました。2015年こそはテイスティング出来る位に何とか多めの確保に動きたいと思っています。是非ご検討くださいませ。
● 2021 Fixin
フィサン
【カミュゼのフィサンは「白っぽい」と感じ続けていましたが、2021年もので把握出来ました・・非常にシャンボール=ミュジニー的だった訳です!】

そうなんですよ・・確かに幾分は・・ほんの少しは・・例年よりも弱含みでは有ります。
ですがだからこそ!・・判ったし、その本質たる美味しさに酔えたわけですね・・いや、これ・・メッチャ美味しいです!
すなわち、白っぽい石灰系ミネラリティがたっぷり感じられる、でも、強すぎる果実で辟易することも無い・・優しいリアルなチェリーのアロマが、ピノ・ノワールのエレガンスとともに・・
「・・美味しい・・」
と感じられる素晴らしいバランスをしています。
noisy もこのところは、ハッキリとその村や畑の特徴を言うようにしていますが、ジュヴレ=シャンベルタン村の北がブロション村、その北がフィサン村になります。
ジュヴレ=シャンベルタンの南側がモレ=サン=ドニ村、その南がシャンボール=ミュジニー村なのはもう・・念仏のように覚えてしまわれたに違いありませんが、
「ジュヴレの北の村は?」
と聞かれた時に、ブルゴーニュファンは、
「フィサン(フィクサン)村でしょ?」
と言ってしまうに違い無いんですね。
でも実際には「ブロション村」でして、アペラシオンとしては、ブロションの南側がジュヴレ=シャンベルタン(+A.C.ブル)であり、ブロションの北側・・フィサン側がコート・ド・ニュイ=ヴィラージュなんです。

で、あくまで noisy 的な感覚の話しでは有りますが、先だってご案内させていただいたドメーヌ・リップ・ボワローのA.C.ブル、ジュヴレ村名、ジュヴレ村名レ・ゼヴォスレのすべてが・・
「ブロション村」
に存在しています。アペラシオンが・・そうなっているだけなんですね。
で、やはりブロションの南側の畑は、ジュヴレ=シャンベルタンほどの「重~~い鉄」は無く、少しそれが軽くなります。
その軽さ故に・・そして白い石灰が増え始めるために・・
「ジュヴレ=シャンベルタン村のワインとは異なるラズベリーチックな果実感が生まれる?」
感じがするんですね。これはジュヴレのワインとはやはり異なる印象かと思いますし、その「白い石灰が増える」のは、ある意味・・「フィサン的」なテロワールと似た部分が有るように感じています。
まぁ・・あくまでnoisy 個人の感覚の話しですので、須らく誰にでもマッチはしないと思いますが、そんな感覚だと思っていただければと思います。
で、このカミュゼのフィサンは、ジュヴレ的な重い鉄の関与がほぼ無く、白い石灰の強いシャンボール的な・・花っぽいニュアンスが何ともエレガントなピノ・ノワールを味わせてくれ、しかもかなり上質です。
ジャスパー・モリスさんは、何と2020年ものよりも1ポイント上げ・・です。元々低いので・・その意味は弱いですが、彼としますと、
「2020年ものよりも上」
と言う判断になったと思います。ですが、飲み頃が2025~2028年でして・・まぁ・・余り納得は出来ないと言うよりは、それは無い・・と言いたくなります。その期限表示は・・
「飲み頃と言うよりも、彼が思う一番美味しい時期」
だと言うことなのでしょう。
この辺りは人に寄ってもことなるかと思いますが、先だっても30年ものの低地のクロ=ヴージョの素晴らしい美味しさに触れました。もしかしたら15年前の方が美味しかったかもしれません。ですが30年もので・・素晴らしい感動をいただいたのは間違い無い訳でして、それを「2025~2028」と3年に限定できるとするなら、それを見た方で信じられた方は、
「・・あ、それだけしか持たないんだ・・」
と思われるんじゃないかと思うんですね。
まぁ・・何が正しいのか、間違っているのかは・・ハッキリは言えないと思いますが、noisy 的には、
「10年持たない、まともなブルゴーニュワインは無い」
と見切っています。素晴らしい味わいでした。もし、開けた時に少し硬いと思われましたら、スワリングを多く行う・・それでも出て来なかったら2~3日置いて、またトライしてみてください。シャンボール的な愛らしいチェリー、フラワリーなニュアンスに出会えると思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
-----
【ジュヴレに白っぽいミネラリティをプラス?・・重量感のある大きな構成が魅力の中級クラスの村名です!】---以前のレヴューを使用しています。
このところのメオのワインは実に不思議な味わいでして、メオらしい雅な味わいと、そこにしっかりテロワールを表現できていること・・そして、年を追う毎にナチュラルさも見え隠れしてきていること・・です。
でもおそらく、So2 はそれなりに使用しているはずだと想像はしているので、自身の認識に少し乖離が出て来ているんですね。この辺りは何年も続けて見て行かないといけないと思っています。
このフィサンも例年以上に素晴らしい仕上がりで、より大きく、より長熟さを持った仕上がりになっています。
敢えて言うので有れば、今回ご紹介させていただいた7つのキュヴェ中、
「飲むタイミングは少しだけ先からになる」
のがフィサンだと言えます。
ちょっと早いかな?・・と感じたのはこのフィサンだけ、他のキュヴェは、今から飲んでも充分な美味しさを感じられると踏んでいます。まぁ、2018年も同様だったように思いますが・・。
マルサネの、赤い果実感が充実した感じよりは、少し穏やかなチェリーになっていますが、2~3年の熟を経ますと相当に官能的なニュアンスが増えて来ると思います。果実自体の出来はマルサネより充実しており、その分、飲めるようになるのに時間を必要とする・・そんな感じです。
今回のマルサネとフィサンは合わせて12本の入荷のみになりますので、マルサネを先に飲み、フィサンは少し先にするのがお勧めです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【滅茶苦茶優しいジュヴレ=シャンベルタン?・・しかも雅(ミヤビ)さが凄い!・・長期熟成も可能です。】
2018年のメオ=カミュゼは、まず3種類も造ったブルゴーニュ・ピノ・ノワールに驚かされ、またその村名並みの酒質にも驚かされ、そして、とんでもない仕上がりのクロ・サン=フィリベールに痺れさせられ・・
「いや・・メオの2018年は大注目だわ!」
と思ってしまいました。
その上、マルサネはま~・・何とも noisy 好みで、キュッとしまりつつも素晴らしいチェリーをふんだんに感じさせてくれる凄いワインでした。
そしてフィサンをテイスティングさせていただくと・・これまたいつもよりも構造が大きく、その大きくなった分をしっかり埋めてなおピッタリな要素の素晴らしさにも驚かされました。
マルサネよりも評価は確実に上ですが、直近で飲むにはマルサネの方が良いでしょう。こちらは少しだけ先に延ばした方が良いです・・1~2カ月かな・なので8~9月でしょう。
因みにジャン=ニコラさんはこのように述べていらっしゃいます。
「上品な木の香り、赤いサクランボ、ハーブ、還元香もあって例年通りの複雑な香りだがマルサネよりは大人しい。口当たりはとても柔らかくなめらかで粗さはなくとても飲みやすい。マルサネよりも魅惑的で様々な要素が溶け込んだたっぷりとした味わい。とてもエレガントだが瓶詰の疲れが取れるまで数か月待ったほうが良いので2021年から飲むことをお勧めする。」
なるほど・・来年まで待てと。まぁ、noisy的には9月からならOKだと思います。
質の良い滑らかなタンニンが目立たないまでもしっかり有りますので、これが完熟したら・・相当甘美な味わいになるかと思いますが、現状は少し若めのチェリーですね。中域の太さはマルサネ以上。これが中盤から終盤まで持続して感じられます。キュッと締まったマルサネに対し、わずかに「ふくよかさ」「丸み」を感じさせるイメージです。
村名ジュヴレに白い石灰がふんだんに混ざった畑をプラスし、太く優しくした感じです。これも実に美味しいです!是非飲んでみて下さい。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【鉄分を少し減らし、石灰を少し強くしたジュヴレ=シャンベルタンがフィサンの姿だとしたら・・そのまんまです!しかも妖艶さはそのまま!】
いや、2016年ものを飲んでいないのが残念です・・。グラスの写真が有ればしっかり比較出来たのに・・と思うと。
ですが、無いものは仕方が無い・・。2016年ものは非常に少なかったので飲みようが有りませんでしたから。なので、2015年ものと比較してみましょう。
2015年ものは非常に美しいエキスのワインでした。どこまでもピュアで、最後の最後に色気を見せる・・そんな感じだったと思いますが、今現在はだいぶ成長しているはずで、どんな姿になっているか、楽しみでも有ります。
ちなみに2017年フィサンは、メオさんは以下のように言っています。
いつも通りの複雑な香り、マルサネほどに力強い香りは無いがさくらんぼや牡丹、燻製したおきゃに少し還元香も感じられる。肉厚で柔らかい味わいだが、直線的なニュアンスも感じられる。マルサネよりも魅惑的な味わいだが例年よりもやや緻密で良い熟成をするポテンシャルがある。通常は一番早く開くワインだが、今年に限っては少し待つことをお勧めする。
なるほど・・おっしゃっていることは良く判ります。・・でも何の問題も無いですよ・・滅茶美味しいです。
フィサンらしい・・女形のジュヴレのスタイルはそのまんま・・しっかり感じられます。しかし、いつもより素晴らしいのは、そのエレガンスです。上級キュヴェに通じる見事なエレガンスへの一本道が開けて感じられます。
そしてこのキュヴェも・・神様がいます。いつもの年より濃密だからでしょうか?・・いや、さりとて甘くは無いんですよね・・。行き着いたかな・・メオさんも。これはさらに上級キュヴェは非常な楽しみになってしまうな・・と感じさせられました。
2015年の素直な赤さは、2017年ものには有りません。もっとずっと深淵そうな色合いをしていると感じられます・・いや、見方は人それぞれかもしれませんが、それでも2017年ものは、様々な感覚を思いっきり震わせてくれました。
2016年までの1級格に備わった荘厳なるピュアさは、このクラスにもしっかり感じられます。・・いや、好き嫌いはもしかしたら有るかもしれませんが、少なくとも古くからのピノ・ノワール・マニアにとっては垂涎の味わいであることでしょう。お勧めします。お早めにゲットされてください。追加はおそらくできません。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2016年フィサンは今回飲めておりませんが、担当さんによると・・素晴らしいマルサネよりもさらに素晴らしいとのことです!】 以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【今飲むならマルサネでしょう・・けれどポテンシャルはフィサンが上!現状は3日目から・・ですね!】
非常に素晴らしいです・・見事なフィサン!・・官能さを隠そうともせず、しかも美しさをその官能さは汚していません。それでいてエレガンスもパワーも備えている・・かなりのポテンシャルだと判断しました。
色合いも・・これですよ・・2013年ものの写真が霞んでしまう様な深淵なものですよね・・。ソソられるんじゃないかと思いますがいかがでしょう?
しかしながら、今飲むので有れば、ACブルやACマルサネに軍配が上がるでしょう。直近の美味しさはそちらが確実に上です。フィサンは・・ジャン=ニコラが言うように2年後・・、noisy 的には2~3年後からかと判断しています。
現状はようやく複雑リッチな要素が落ち着き始めた段階で、半透明な感触のタンニンが要素の隙間から見え隠れしています。この感覚はエレガンスを現状、ネガティヴな方向に感じるかと思うんですね。ややザラ付きますのでテクスチュアが今一つです。
でも、2~3年後はもう・・素晴らしい芳香と見事な味わいを見せるだろうことは、容易に判るバランスをしています。ジャン=ニコラが言うように、
「例年通り香りがとても開いており・・」
は、そのテイスティングのタイミングでの話しになり、現状は濃密さ、複雑さは物凄く伝わって来るものの、開いているとは安易には言えないかな?・・と思います。
それでもとても魅力的で有り、エレガントで非常に美味しい2015年マルサネを一蹴してしまう近未来が有ります。是非ご検討くださいませ。非常に少ないです!
以下は2013年フィサンのレヴューです。
━━━━━
【このフィサンも素晴らしい!色は淡いがエキスが濃い!】
思いがけず・・メオのACブルゴーニュ2013が絶好調で・・しかも何故かもう無いはずの品物が、このクソ暑い最中に沢山出てくると言うハプニング的事象・・。
有るなら欲しいけど、ここまで暑くなってしまうとね・・何せとにかく記録的な暑さになった2015年ですんでね。皆さんも比較的、喉の通りの良い冷たいものに飲み物を変更されてしまうので、ワイン屋とすると非常にツライ時期なんですね・・8月は。
それでも買っておかないとね・・ほぼ際限無く存在するような超大手さんのアイテムならとにかく、ネゴスものとは言えメオ=カミュゼですから、そんなに多くあるはずが無く、しかもあの味わいだったらね・・。大きな満足を得ていただけますから。
で、調子に乗ってしまって、フィネスさんから「Fixin」が2ケース有るから買わないか?と。結構旨いとのことだったので、2ケースなら何とか1本飲めるかと思って仕入れてみました。
いや~・・2013年のメオ=カミュゼはいいぞ!
2013年ACブルと同じ路線上の味わいです。色合いは同様に淡いんですが、エキスがしっかりしているのも同じ・・。
でも、そのエキスの濃密さはちょっと方向性が違うんですね~。それがまた良い!
ACブルゴーニュは、どちらかと言うとヴォーヌ=ロマネ近郊のニュアンスを出してくれるんですが、こちらはFixin村名で・・非常にジュヴレ=シャンベルタン的です。良く言えば、「シャルム=シャンベルタン的」な愛らしさ・・も存在していまして、ジュヴレの鉄っぽさと美しい赤黒の土、中域の膨らみも見事で、エキス感が時間と共に膨張し始めます。
「・・あ~・・焼き鳥、喰いてえ!」
と思ってしまいますね~。むしろ、雄大さ、ゆったりさの有る感じで優等生的なので、少し野性味を感じるような、美味しい粗塩を振った焼き鳥・・部位を色々とね・・で、このシャルム=X的なFixinを流し込んでやると・・溜まらんですね~!これは間違い無い旨さでしょう!
焼き鳥+Beer だとね・・直ぐお腹いっぱいになってしまいますし、結局Beerで体内のミネラル分と水分を外に出しちゃいますから、後が苦しいんですよ。寝ながら・・何か、喉の渇きを覚えていて、結局我慢しきれずに起きて水を飲み・・またトイレに起きて・・結局寝不足で疲れが取れない・・なんて流れになっちゃうんですね。
メオのFixin なら、かなりの高級感も有り、しかも若いですが、今飲んでも非常に美味しいですのでね!これも是非飲んでいただきたいと思います。
それに、メオのACブル2013年も上記のように追加できましたので、こちらも是非ご検討くださいませ。お奨めします!旨いです!
● 2020 Vosne-Romanee 1er Cru aux Cros Parantoux
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・オー・クロ・パラントー
【ついに・・XX万円を超えました・・】
いや・・驚きました。2014年ものはまだ5万円ほどだったですし、リシュブールはずっと上の存在でした。これも時代なんでしょうか・・。noisy は、ジャイエのクロパラが4万円を超えたのを聞いて・・
「・・流石にそこまでは付いていけない・・」
と、90年台後半に感じて止めたんですね。
まぁ・・商売に・・いや、ワイン屋には向いてないのかなぁ・・と・・思ってしまいます。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【流石にこれは今年も飲めないと思いますが・・・】
飲みたいですね~・・2018年ものは海外メディアはルジェのクロパラより高い評価をしていましたから・・2019年ものはどうなるのかも興味津々です。何せ本当に出てこないワインですから・・買えたらラッキー位に思っていてくださいね。
■当主ジャン=ニコラ・メオのテイスティングコメント
赤や黒の果実の香りが強くシナモンや木苺、アニスの香りがアロマを補っている。口当たりはたっぷりとしていて素晴らしい存在感と包み込むような舌触りが香りから続く果実味をより際立たせている。アフターは少し緻密でミネラルを感じ、少し閉じた印象だが果実味はアフターまで残る。フレッシュなワインでハツラツとしており、繊細さもある。全く重苦しさはなく例年よりも飲みやすい。とは言え、数年は寝かせなければならないが、2030年ぐらいには開け始めてもいいだろう。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ティム・アトキン98ポイント、アドヴォケイト98ポイント、ヴィノス97ポイント、バーガウンド96ポイント・・何とリシュブール超え?!・・それにエマニュエル・ルジェも超えてる?!】
え~・・昔は3万円ほどで販売したような記憶がありますが、ここまで来ちゃいましたね・・。なんと・・こんなプライスですよ。ちょっと呆れています。
でもティム・アトキン(デカンター)、アドヴォケイトも98ポイントって・・ルジェの、あの直系のクロパラ2018年の前評価は、
・アドヴォケイト--97ポイント= メオ=カミュゼが上位
・ヴィノス--97ポイント= 同位
・ティム・アトキン--94ポイント= メオ=カミュゼが上位
と、完全勝利と言う訳では無いものの総合評価はメオ=カミュゼのクロパラの勝利です。
それに、メオのリシュブールも超えちゃってますよね?・・でも、ティム・アトキン氏とバーガウンドのメドゥズ氏に限っては、リシュブールが上です。
まぁ、つまりは、ここまで来るとまともな比較はできない・・と言うことでしょうか。
でも実のところは、
「ジャイエのもルジェのもクロパラは飲んでるが、メオのクロパラは入手さえできない」
のが現状でしょう。・・誰か飲ませてくれないかな~・・(^^; お早めにどうぞ。
以下は以前のレヴューです。
----
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】
2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer
●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time
●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【激レアです。】
非常に少ないメオ=カミュゼのクロ=パラントーです。2016年ものは各メディアとも上値で97Points とさすがに高いです。
現状、クロパラと言えばエマニュエル・ルジェさんとメオ=カミュゼさんの独占で、どちらもアンリ・ジャイエが開墾、造っていた畑です。ついつい、Clos と書いてしまうんですが、正確には Cros ですね・・完全に評価も価格もグラン・クリュ並みです。入手の叶う方は・・非常に幸運な方でしょう。ルジェのクロパラと並べて飲んでみたいものです・・。
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
● 2020 Nuits-Saint-Georges 1er Cru aux Boudots
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ・オー・ブドー
【ドメーヌもののニュイ1級でトップの評価を続けています!】
こちらのレ・ブードも上値95ポイントで・・グラン・クリュ並みの評価です。毎年安定していますよね・・2020年は後になってから、
「凄いヴィンテージだった!」
と言うことになるんじゃないでしょうか。最初から滅茶スムーズで美味しく飲めた2019年ものとは、構造そのものが異なるかと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【価格と評価の折り合いがつくのはこのブード?・・相当良さそうです!】 このワインは後になりますが飲めるんじゃないかと思っています。2019年のヴォーヌ=ロマネが滅茶美味しかったので、相当期待しています。ご検討くださいませ。
■当主ジャン=ニコラ・メオのテイスティングコメント
香りはとても開いていて魅惑的。赤や黒い果実の香り、フローラルで新樽由来のバニラやキャラメルのような甘い香りがワインの骨格を構成している。たっぷりとした口当たり、とても豊かでタンニンは柔らかく上品。樽のニュアンスがワインにエネルギーを与えていて余韻はハツラツとしている。優しい舌触りだが複雑さもあり、2019年の中でもとりわけいい出来になっている。すでに飲めるような状態だが2030年まで待てばより素晴らしくなるだろうし、それ以上熟成させても面白くなる印象すら感じる。
以下は以前のレヴューです。
-----
【限りなくグラン・クリュ!?2018年クロパラ等と同時に開けて飲んでも、その凄まじい存在感でアピールした・・と言うツワモノです!】
つい先日ご案内させていただいた、メオ=カミュゼ・フレール・エ・スールのサン=ロマン・ブラン2018年ですが・・いかがだったでしょう?
もうすでに・・
「いや~・・ビックリしました!・・滅茶苦茶美味しいですね・・今年一番のシャルドネかもしれません・・」
と、複数の方に・・いや、実際のところはまだ二人ですが、ほぼ同様の印象をお聞かせいただきました。
そうなんですよね・・どうすれば、こんなにキラキラ輝くような余韻に仕上げられるのか・・全く見当もつきません。
で、当初の入荷予定には無かったアイテムの一つがこのニュイ=サン=ジョルジュ1級のオー・ブドーでして、でもフィネスの担当さんのK君が飲んで、その素晴らしさが他のワインを圧倒していた・・と言うので、
「在庫、無いのかなぁ?」
と聞いてみたところ・・
「調べてみます・・」
と返事をいただき、運良く出て来たのがこのオー・ブドーなんですね。実は先のサン=ロマン・ブランも当初の入荷予定にはなかったものの、テイスティングしてみたら余りに美味しいので、残り2ケースを全部いただいたと言う次第でして、新着でご案内させていただいたところ、ほぼ瞬間蒸発でした。まぁ、ドメーヌものの2018オート=コート・ド・ニュイ・クロ・サン=フィリベール・ブランも圧巻の美味しさでしたからそのようになったと思われますが、実はこのオー・ブドーもまた、そのエレガンスと余韻の「キラキラな感じ」が実に印象的でして、起承転結のすべての段階において、美味しさを確認できてしまう・・ちょっと並外れた出来のニュイ1級なんですね。
皆さんの意識から言えば、ニュイ=サン=ジョルジュと言うよりも、シャンボール=ミュジニーとヴォーヌ=ロマネを半々にしたようなニュアンスのイメージに近いと思います。そのどちらのアペラシオンにしても、ネガティヴな部分を削除し、ポジティブな部分だけを加えたような感じなんですね。だから・・
「美味しくない訳が無い!」
と言うことになってしまいます。
因みにアドヴォケイトは92~94ポイント、デカンター(ティム・アトキン氏)は93ポイント、ブルゴーニュに厳しいバーガウンドのアレン・メドゥズ氏は91~93ポイント・・
では有りますが、
ジャスパー・モリス氏はなんと・・93~96ポイント と、ニュイ=サン=ジョルジュのアペラシオンとしましたらクラスを超えた最高の評価を出していました。
ん~・・判りますよ・・その気持ち。・・その「キラキラ」に気付いてしまったら、もうそのようにするしかないですよね。
是非、このブドーの美味しさ、ご確認くださいませ。少量です!
以下は以前のレヴューです。
-----
【看板のひとつ、ニュイ=サン=ジョルジュ1級オー=ミュルジュとブドー!】【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】(以前のコメントを使用、追加しています。) さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。ですのでメディアの評価が見つかったものを掲載いたします。ドメーヌものとネゴスものの差は無いと思っていただいて結構です。
■Richebourg
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Advocate 93-95 Points
■Clos Vougeot
Jhon Gilman 92 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 92-94 Points
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Advocate 89-91 Points
■Echezeaux Grand Cru
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-95 Points
Advocate 93-95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Aux Brulees
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 94-97 Points
Burghound Allen Meadows 93-95 Points
Decanter 95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Les Chaumes
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 89-91 Points
Burghound Allen Meadows 90-92 Points
Advocate 90-92 Points
■Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
■Vosne-Romanee
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Murgers
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Boudots
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 90-93 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 91-93 Points

アンリ・ジャイエ1985年のPKさんの評価です。(飛鳥出版社 バーガンディより)訳者はもちろん、現ラシーヌの代表のお二人です。クロパラ、ブリュレが91点、ニュイ・ミュルジュ90点、エシェゾー93点、リッシュブール96点・・です。これがおそらくPKさんの最高ポイントだったと思います。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【中々飲めないワインでは有ります。】
メオが持つ目が眩むような珠玉の畑にあって、しかもグラン・クリュであっても何とか手が出るのがクロ・ド・ヴージョでした。つい最近まで2002年とか2000年とかが売れずに残ってましたが、
「何で売れないのかな?」
と・・思ってましたよ。
因みに、ジャン・タルディが耕作していたグラン・モーペルテュイが帰って来ていますし、その他にもシャトー(プレ・ル・セリエ、プレ・ル・シャトー)の真下の区画も有るようで、このクロ・ド・ヴージョには幾つかのラベルが有ります。どう違うのか・・判りませんので、ぜひとも同じヴィンテージを全部一遍に開けてみたいものです。
このクロ・ド・ヴージョ2014年は、ベタンヌも19/20Pointsと非常に高い評価ですし、ティムさんも97Pointsとベタボメ状態、バーガウンドが少し冷静・・と言った評価のようです。
● 2020 Nuits-Saint-Georges 1er Cru aux Murgers
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ・オー・ミュルジュ
【何と2ポイントダウン・・そんな訳は無いと思いますが!】
94ポイントで海外メディア勢は上値をそろえています。ジャスパー・モリスさんは2019年の上値96ポイントから2ポイント下げ・・です。まぁ・・ちょっと良く理解はできないですね。2020年の下級キュヴェを飲む限りにおいては、未だに仕上がっているとは思えませんので、
「バレル・テイスティング時には相当暴れていたか?」
と思わざるを得ません。
その辺りも含めて、ジャン=ニコラが言うように・・
「2020年ものをさっさと飲んでしまってはいけない」
の言葉を覚えておきましょう。至近で采配を振るっている方が一番良く判っているはずですから・・。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【何と、上値96ポイント!・・草葉の陰で神様は何を思う?・・】 凄いですね~・・96ポイントまで付いてしまいました。このミュルジュもまた神様アンリ・ジャイエが耕作しリリースしていた畑です。
因みにグレートイヤー、神様が引退をほのめかした頃の1985年もののレ・ミュルジュの評価はPKさんで90ポイントでした。グレートイヤーの85年で90点です。因みにクロパラ1985年は91点、エシェゾーが93点、リシュブールが96点でした。まぁ・・この96点と言うのがPKさんのジャイエさんに対する最高評価だったと思って過言では無いと思います。
で・・今や・・メオのレ・ミュルジュが96点・・。2019年はグレートイヤー・・何という皮肉のような状況でしょう。
noisy も事あるごとに、
「ブルゴーニュワインの評価が低すぎる!」
と噛みついて来ましたが(ま・・この下の方には1986年もので噛みついてますが・・)、時の流れは何とも皮肉・・と言うか、味な計らいと言うべきか・・いや、飲まないで取っておけばよかったとか、心がグルグルしてしまいます。
最高評価のレ・ミュルジュでしょう。神様ジャイエのワインは、村名でさえ神品だったと・・知っている人は知っています。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ジェイエ所縁のオー・ミュルジュ!・・ジャイエのエチケットはニュイ=ミュルジュだったと・・思い出しました!アドヴォケイトは94ポイントです!】 「Nuits-Murgers」と書かれたエチケット・・・懐かしいですね。アンリ・ジャイエのミュルジュには、ニュイ=サン=ジョルジュでは無く、「ニュイ=ミュルジュ」と書かれていたのを覚えています。意外にも流通は少なかった気がしますので、飲んだ記憶も中々に曖昧です。
そう・・その頃はアンリ・ジャイエは確かに有名でしたし素晴らしかったですが、何とか入手しようと思えば特に高価格でもなく、だけどもどこでも購入できるような代物でも無かったんですね。
どのような経緯が有ったのかは定かではありませんが、このミュルジュはリッシュブールと同様にエマニュエル・ルジェに継がれることなく・・メオ=カミュゼの元に戻った訳ですね。
noisy やnoisyと同世代、もしくは少し前の世代のジャイエを飲んで魂の尾を掴まれてしまった方々の多くは、勿論、クロパラやリッシュブールなどやられた人もおられますが、このミュルジュもそうですし、単なる「ニュイ=サン=ジョルジュ」のワインに、ひっくり返るほどの驚きと、人生観さえ変化させられた人が多いはずなんですね。
今回、タイミングが合えば何とか飲んでやろうと・・思っていたんですが、余りに必須のテイスティングアイテムが大行列を作っていたため、まだ自重しています。
因みにアドヴォケイトは上値94ポイントでした。ブドーの前評判の高さと、ジャイエ所縁のミュルジュ・・選択が難しいですが、2018年もののメオ=カミュゼのワインの凄さを考えますと両方・・行きたいですね・・(^^;; 是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
-----
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います! 2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【看板のひとつ、ニュイ=サン=ジョルジュ1級オー=ミュルジュとブドー、そしてペリエール!(以前のコメントを使用しています。)】
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points

実は2014年もののブドーを、皆さんに紹介した後で飲んでみたんですね・・。そしたらまぁ・・
「とんでもない出来!」
でした。もう、モロにドメーヌ・ルロワ級です。土臭いニュイ=サン=ジョルジュなど、どこにも無い・・いや、勿論ですが要素のひとつとしては備わっているんですが、
「・・おい!・・中身はロマネ=サン=ヴィヴァンか?」
と思わず言ってしまったほど、その雅なお姿に感服しました。まぁ、詰まらないロマネ=サン=ヴィヴァンも沢山有りますけどね。それから比べたらもう、雲泥の差です。
海外の評価を探しましたが2003年もので評価されていたのが、レ・ミュルジュでした。スペクテイター誌で94Pointsと言うものでしたが、その他はまず・・見当たりませんでした。
そんなこんなが有りまして、2014年のニュイ・レ・ブドーは早々に完売してしまいましたが、ペリエールは残っちゃってますね。その内に飲まない訳には行かないでしょう。
まだメオ=カミュゼの素晴らしさは、日本人には伝わっていないような気がします。昔はそれでも大人気のドメーヌでした。知っていらっしゃる方がそろそろ高齢になられ、新しいワインファンの方は余りご存知無い・・と言うのも有るのでしょうし、ドメーヌものオンリーだったものがネゴスものも造り始めたと言うのも有るでしょう。
しかし、昨今のACブル赤を飲まれた方は、そのエレガンス、品格に驚かれたと思います。決して濃く無いのにしっかりエキスの美味しさが出ていて、ブルゴーニュらしい理想の姿をしています。
今回は古いヴィンテージものをいただきました。そんなに多く無い良い機会かと思います。是非ともご検討くださいませ。
以下は2014年ニュイ=サン=ジョルジュ1級ブドー他のレヴューです。
━━━━━
個人的な思い入れなのかもしれませんが、
「ミュルジュと言えばメオ=カミュゼ!」
と言うようなインプットが根付いてしまっているnoisy ですが、引けを取らないのがブード(ブドー)です。何しろ、マルコンソールの南に接する畑ですんで、気難しい一面も有りますが、ポテンシャルの非常に高い畑です。
一般的にはニュイ・サン=ジョルジュのワインはヴォーヌ=ロマネのワインのように、「あっけらかん」とした部分よりも「肉付きの良さ」「味わいの幅」「力強さ」が有り、より男前な感じがするかと思います。でも、メオのニュイ1級は、開けるタイミングにもよるかとは思いますがエレガンスを伴ったものです。当たった時のミュルジュは・・・です。ヴォーヌ=ロマネの村に近い部分にある畑で、オー・ブード、オー・クラ、オー・ミュルジュと連なっています。
ジャン・ニコラの以前のコメントを見ると、ブドーは堂々としていて大柄、ミュルジュは緻密でエレガント・・と思えます。でも今回はミュルジュの案内が無かったな・・と。
ティム・アトキンさんはやっぱりここでも弾けちゃってますね。95Pointsです・・マジか~・・旨いのか~・・。そうなるとこんな価格は全く安いと言えますが・・確かめてみたいところです。もう少し仕入れられるように・・、もう少し売れるように・・そうなればテイスティングして販売できますよね~・・頑張ろう・・。ご検討くださいませ。

アンリ・ジャイエが自身最高のヴィンテージと評した(らしい)1986年のPKさんの評価です。(飛鳥出版社 バーガンディより)訳者はもちろん、現ラシーヌの代表のお二人です。当時のブルゴーニュワインの評価は、造り手本人が最高の出来だ・・と言ったとしても、こんなものです。クロパラ、ブリュレが90点、ニュイ・ミュルジュ89点、エシェゾー92点、リッシュブール94点・・です・・ちょっと呆れるでしょう?
● 2020 Nuits-Saint-Georges
ニュイ=サン=ジョルジュ
【ヴォーヌ=ロマネ1級レ・ショームに接しているオ・バ・ド・コンブ主体の村名ニュイ=サン=ジョルジュです!】
2019年もののこのワイン、絶妙に旨かった!・・2020年も飲めると疑わなかったんですが、余りの数の少なさに諦めています。そもそもいつもはメオのワインが届く時は、一生懸命にセラー内部を片付け、少なくとも山が2つは置けるようにしておくのが常でした。
ですが到着してセラーを見て・・まぁ・・頭では判っていたものの・・言葉を飲み込んでしまいました・・これだけ・・か・・。
昔はドメーヌ・ジャン・タルディが耕作し収穫折半していた(はず)のオ・バ・ド・コンブです。ジャン・タルディはエレガント系、エキス系のワインを造る生産者さんでして、けっして濃くはしない人でした。リリース直後は・・まぁ・・今とは違いますから・・ちょっと硬くてフラットなんですが、ニュイにしては土臭さの出ない綺麗なワインを造っていました。
現在はだいぶ植え替えしているようで、ドメーヌものとして単独で出せない・・と言うことで、ドメーヌものでは無い葡萄を混ぜているために単に、「ニュイ=サン=ジョルジュ」としているようです。
まぁ・・メオの小作人としてはアンリ・ジャイエもそうでしたし、ジャン・タルディもそうだった訳ですが・・余りにアンリ・ジャイエが偉大過ぎてまったくタルディは目立ってませんでした。でもメオのクロ=ヴージョ(レ・グラン・モーペルテュイ)を造っていましたのでそちらは良く知られてました。でも、同じニュイ=サン=ジョルジュをアンリ・ジャイエと造る訳ですが、決して自分の信念を曲げて造りを変える・・なんてことは一切しなかった人だと思います。多くの方はジャイエに倣ったんですけどね。
そう言えば・・アンリ・ジャイエはクロ・パラントーの畑を・・おそらく今のロブロ=マルシャンのドメーヌから最初に入手し、その後(ロベール・)アルヌーの兄妹から追加で購入しています。その岩の突き出たアーティチョークだかキャベツだか判りませんが、リュシュブールの上部の90度向きの違う部分がクロ・パラントーで、休耕していた畑を再度開墾する際に残りの部分を所有していたメオとの関係が出来たのかな・・などと想像しています。・・あら・・話しが飛んでしまってすみません。
昨今はメオもそうですが、美しさが際立つニュイ=サン=ジョルジュが徐々に増えてきたように思います。長く「少し野暮ったい」が代名詞になっていましたが、もはやそれは時代錯誤です。飲んでみてください。お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ニュイ=サン=ジョルジュ村名としては完璧!?・・ヴォーヌ=ロマネとの違いも結構にクッキリ、浮かんできます。そして何より・・エレガントで旨いです!】
どこかにニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ2019の写真も上げましたので・・是非ご覧ください。有り得ない位に美味かった!・・です。エレガントですしね・・。
でも、
「・・なるほど~!」
と納得できるような・・ヴォーヌ=ロマネとの村境も確認出来た気がしました。ドメーヌもののレ・ショームと、ネゴス仕入をしたレ・ボーモンを混ぜたヴォーヌ=ロマネ1級2019も飲みましたので・・はい・・あ、ヴォーヌ=ロマネ1級、滅茶旨いですのでお早めにどうぞ。
2018年のニュイ=サン=ジョルジュ村名がちょっとかすんでしまうほど、美しい色合いをしていますでしょう?・・比較すれば確実に相当、濃い訳ですが、飲めばそんなに濃い訳では無いんですね。
こういう言い方はズルいとは思いますが、例えば神様アンリ・ジャイエは毎日・・どんな天候でも畑に行き、世話をしていたそうです。そして、人為的にミルランダージュを起こしていたとさえ噂されました。
2019年のこのニュイ=サン=ジョルジュ村名は、そこまでミルランダージュの葡萄が入り込んだとは思いませんが、適度な量がミルランダージュに変わっていると思われ、それは、味わいにパワーを与えるのではなく、
「エレガンスやバランスを増長、調整するのに回っている」
と感じます。ジャイエのニュイサンなど・・飲んだら本当に鼓動が一瞬、止まりました。
そこまでは言いませんが、それを思い出させるような完全に近いバランスをしていると思います。ジャスパー・モリス氏は上値93ポイントだそうです・・飲んでみて下さい。お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
-----
【滅茶苦茶美味しいです!】
2017年ものも太鼓判を押させていただきましたが、2018年ものにもクラクラ来てしまいます・・やはりメオのニュイ=サン=ジョルジュ、そして1級は素晴らしいです。
色合いを覚えていらっしゃる方なら、最近飲まれたニュイ=サン=ジョルジュの色合いを思い出してみて下さい。どうでしたでしょう?・・もっと黒く無かったですか?
もしくは、もう少し茶色のイメージかな?・・これほどまでに美しさのある「ルビー」な感覚の色はしていないんじゃないかと思うんですね。・・いや、勿論ですが例外も有りますし、素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュを造っている造り手さんは他にもいらっしゃいます。
因みに・・ティム・アトキン氏は未確認では有りますが91ポイント、付けた様です。
そして、透明なミネラリティは各要素を守るように、その周りに輝きを増すように、へばりついています。ミネラリティは分離して感じられるとコンディションが悪いか?・・などと思ってしまう訳ですが、これほどまでに完璧にできると言うのは・・もう、メオのスタイルだと言うしかないんじゃないでしょうか。
もし飲まれたことが無ければ、このニュイ=サン=ジョルジュ村名・・お勧めいたします。ニュイ=サン=ジョルジュ1級たちの持つ「荘厳さ」も・・感じられると思いますよ。お勧めします!是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
-----
【このワインを飲める方は幸せだと思います・・!】
痺れます・・こんなワインを飲んでしまうと!めっちゃ素晴らしいです。
メオのニュイ=サン=ジョルジュ、そしてその1級を飲んで、外したことが無いですが、かのアンリ・ジャイエのニュイ=サン=ジョルジュもそうでした。
「これで・・ニュイの村名なの・・????」
そんな感動から、ジャイエの他のワインに対する興味が拡がってしまい、入手の難しいアンリ・ジャイエのワインを何とかしようと・・奔走するようになってしまった訳ですね。
ですが・・ここは重要ですんで・・。
このニュイ=サン=ジョルジュ村名、とんでもなく素晴らしいんですが、アンリ・ジャイエ系の味わいでは有りません。むしろシャンボールとかヴォーヌ=ロマネがそっち系です。
荘厳なエキス系の味わいですね。超繊細ですが、サクッと開けても美味しく飲めてしまう・・と言う点では、アンリ・ジャイエを彷彿させるかもしれません。
これは何とか、飲むべし!安いです!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【べらぼうに旨いです!素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ!このエレガンス・フィネスは一体どうやって得て表現できるのでしょう!(2015年もののレヴューです。)】
2014年ものもですね・・売れずに残ったアイテムをポツポツと開けて来ています。まぁ、それらの印象については中々書く機会も無いのでそのまま放置ですが、それでも noisy の中の「メオ=カミュゼ」と言う造り手のヒエラルキー的位置は、
「限りなくトップレベルに有る」
と言えます。
「・・え~・・?そ~なの?・・ついこの間までは懐疑的だったんじゃないの?」
とおっしゃるお客様も多くいらっしゃるかと思います。確かにそれは正しいです。2014年ものがリリースされた頃までは・・です。
ところが、余りに素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級を飲んで・・ひっくり返るほどビックリし、
「・・こんなに凄いエレガンスって、ヴォーヌ=ロマネの・・それもグラン・クリュ並みじゃん」
と思わされてしまいました。
そしてその後、その余りの素晴らしさに、店にいらっしゃる方々に、
「メオの1級クラス、滅茶苦茶凄いよ。ネゴスのニュイの1級ならまだ有るから飲んでみなよ。」
と声を掛け、飲んでいただきました。
その方々の印象は・・思ったとおり、
「いや~・・もうビックリです。こんなに凄いと思いませんでしたよ・・。」
と言うものでした。
さらには配送でお送りした方々からも徐々に感想が届き始め、
「参りました!・・メオ=カミュゼ、見直しちゃいました。レベル高いですね~!」
と、随分と高い評価のお言葉もいただきました。なので・・
「2014年のメオの1級クラスは全く残ってない」
んですね・・。コルトンなどのグラン・クリュが少々残っているだけです。これとて昔から銘品ですから・・noisy 的には敢えて飲む必要性を感じていないんですが、その辺りはもう皆さんはご存知無いようですから、そのうち・・少し開き始めただろうと言うタイミングで飲んでご紹介したいと思っています。
その余りに美味しいニュイ=サン=ジョルジュ1級のアイテムは、少ない2015年の産出量も有りさらに減ってしまいましたので飲む訳にも行かず、仕方が無いのでニュイ村名を開けた・・と言う次第です。
2015年のメオのブルゴーニュはとても美味しかったですよね・・。これでも充分と言えるほどの出来栄えだったと思います。今回少々ですが追加分をいただいてますのでこれもお早めにどうぞ。でも、そんな印象がぶっ飛ぶほど・・
「2015年ニュイ=サン=ジョルジュ村名は完璧!」
と思わされてしまいました・・。素晴らしいです!
ブルゴーニュワインに求めるもの・・それはおそらく重なる部分は有るにせよ、ワインファン一人一人違うはずです。だから、誰もが美味しいと認めるワインは稀で少ない・・でしょう。
ところがこのニュイ=サン=ジョルジュ・・・、そんな思い込みみたいなものさえ吹っ飛ばすような、完璧さを見せつけてくれたんですね。
抜栓からもう・・ちょっとルロワの良いクラスでも開けたかな?・・みたいなエレガントかつほんのり妖艶なアロマが漂っています。あくまでピュア・・ヴォーヌ=ロマネ的な、ほんのりワイルドさやスパイシーさが混じります。
口に含むとテクスチュアは滑らか、シャンボール的にやや硬質ながら、何もないのではなく、ほんのり・・少しずつ細やかな表情を見せてくれます。つるつる入って来ますが、その解け方が非常に美しく、全てのカプセルを一気に崩壊させるのではなく、
「今はこれ・・満足した?・・じゃ、次はこっち。・・良いでしょ?・・じゃぁ次は・・」
と言った具合で、余りに忙しない感じには成らず、求める時には与えられる・・そんな充足感が伴うものです。
だらしなく拡がってしまって、
「はい、もうおしまい!」
などとは決して言わないんじゃないか・・とさえ感じます。
中盤の膨らみも節操の有るもので、どこかいじらしく、愛らしくも有ります。そしてその後に、ニュイ的な部分・・スパイスや綺麗な土、盛り上がり、紫の果実などを細やかに感じさせつつ、非常にエレガントな余韻を長く感じさせてくれるんですね。
そう、滅茶苦茶バランスが良いんですよ。しかも透明でややカチッと締まったニュアンス、ミネラリティのコーティングが見事になされていて、冷旨系の酸がバランス良くしっかりと存在しています。この非常に寒い、寒気が居座った状況の中、どうしてもワインが冷えてバランスを欠いてしまいがちな時期に有りながら、
「エキスの旨みが物凄い!・・しかもそれにさえ物凄いエレガンスを感じる」
んですね。・・どうです?・・飲んでみたくなったでしょう?
ニュイ=サン=ジョルジュのトップのワインだとさえ・・思えるかもしれませんよ。それほどに満足感の高い1本だと思います。是非ご検討くださいませ。
他に村名クラスはジュヴレ=シャンベルタン、シャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネと有りますが・・・こんな凄いニュイを見せつけられると他も飲みたくなっちゃいますが、フィネスさんにももう残ってないそうですから減らさないように、テイスティングは控えます。まぁ、年に1本、村名を変えてのテイスティングがギリでしょう。そして、ジャン=ニコラ的には価格的にこれらと同格・・と判断しているのであろう、フィサン1級クロ・デュ・シャピトルが有ります。村名フィサン2014年はめっちゃ美味しかったですから、これもかなり期待できると思います。
メオ=カミュゼ、完全復活、そしてドメーヌ・ルロワ、ネゴシアン・ルロワの立ち位置に極めて密着しはじめたと感じます。
「・・嘘だぁ!」
と思われるなら、それはもうチェックしてみるしかないのではないでしょうか。noisy 的にはもう・・もろ手を挙げてお勧めするしかない心境です。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【以前はドメーヌもののみで造られていましたが、現在は買い葡萄も使っているのでネゴスラベルです。しかしながら秀逸なニュイ=サン=ジョルジュです!】
メオ=カミュゼのニュイやヴォーヌ=ロマネはそれなりに高価ですから、既に福沢さん1人だけでは購入出来ず、2人ほど掻き集めないと心配な感じになってます。
そんな中で、本来はドメーヌもののエチケットが張られていたのがこの「ニュイ=サン=ジョルジュ」です。こちらもやはり、あの素晴らしい生産者ジャン・タルディに収穫折半で貸し出されていたリューディ、「オ・バ・ド・コンブ」です。
このところのメオ=カミュゼの在庫を気にされてご覧の方はお気づきかもしれませんが・・・
「じわじわとメオ=カミュゼの人気が復活してきているのかも?」
と思われないでしょうか。
そう・・かなり売れて来ているんですよ・・。それは間違い無いです。
リーズナブルで足が速いブルゴーニュ・ルージュは、もう・・すぐに完売してしまいますし、そんなアイテムを飲まれた方からは、
「素晴らしく美味しかった!」
とご連絡をいただいています。
そうなんですね~・・。先日もマルサネ・ルージュを2年ほど寝かされて飲まれた方からメールをいただきまして、感動されたお話しをされていました。別の方はフィサンを同様にされ、その素晴らしい表情に驚かれていらっしゃいました。
やはりメオ=カミュゼと言うと、確かにもう・・どのキュヴェを飲んでもかなり美味しいんですが、ニュイ=サン=ジョルジュやヴォーヌ=ロマネ、ヴージョと言った、まさにコート・ド・ニュイの中心地にこそ、イメージが有ると言って良いでしょう。ジャイエ絡みですから・・ね。
昔は、「大当たりする可能性の有る生産者」で有ったと思うんですが、昨今は「確実にエレガントで美しいエキス系のトップレベル」になっていると感じています。
さすがに noisy も、最近はメオ=カミュゼもかなり色々と開けてはいますが、どれを飲んでも素晴らしい・・と感じていますが、入荷数量に限界が有りますし、グラン・クリュ・クラスまで開けるには厳しい状況が有りますから、申し訳ないのですがその全ての姿を網羅してご紹介することが出来てはいない状態です。
そんな中で、比較的リーズナブルなラインのアイテムを何とか分けていただけた・・と言うのがこのニュイ=サン=ジョルジュとマルサネなんですね・・。
因みにマルサネ2014年にティム・アトキン氏はぶっとびの・・「91Points」を付けていました!・・まぁ、メオのこのクラスは、海外の評価機関はほとんど飲んでいないようで、余り見かけないんですが・・たまたま評価したんでしょうかね。
あれだけ売れなかった2013年のフィサンでさえ、いつの間にか無くなっていまして、
「・・どうやらやっと少しずつ見直されて来ているのかな?」
と言うような感じを受けています。
前にも書きましたがメオの2014年ニュイ1級ブドーを飲んだ時は・・たまげました。確実にルロワと同じ道筋を歩んでいる・・と感じました。
こちらはニュイ村名ですから、さすがに同じようなポテンシャルは望めないとしても、約半分はドメーヌもの・・です。それに、ネゴスラインとドメーヌラインの仕上がりの差が無いと言って良い状況ですから、このニュイ村名も期待できるんじゃないかな・・と思っています。さすがにティム・アトキン氏もこれはテイスティングしていないようでした。
比較的リーズナブルだけれどメオの本質に触れることの出来るワインだと思います。ご検討くださいませ。
● 2020 Bourgogne Cote-d'Or Rouge Hemisphere Sud
ブルゴーニュ・コート=ドール・ルージュ・エミスフェール・スッド
【ポマール近辺?・・と言われれば、そう思うかも・・しれません。しなやかでゆったりとしたピュアな美味しさです!】---以前のレヴューを使用しています。

ポマール(近辺?)の葡萄を使っている・・そう言われますと、刷り込まれてしまいますよね・・。
ノールはジュヴレ近辺、スッドはポマール近辺・・と言うことですが、ブルゴーニュに詳しく無い方でしたら、おそらく頭の中にクエスチョンマークが沢山浮かんでしまうと思います。
まぁ、A.C.ブルですので、コート・ド・ニュイをブルゴーニュ・ノール、コート・ド・ボーヌをブルゴーニュ・スッドと言わなければ、オート=コート・ド・ニュイやコート・ド・ニュイ・ヴィラージュなどと見分けがつき辛くなってしまうと言うような意味も有るかと思いますので仕方が無いかと・・。
それでも、「ジュヴレとポマールは似ている」と言うのが定評ですので・・
「・・ん?・・いや、だいぶ違うと思うぞ!」
と思われる方は上級者でいらっしゃいますから・・はい。
じゃ、どんな風に違うのか?・・と聞かれますと、その表現は結構に難しいものになる可能性も高いですよね。
で、このスッド、やはりエチェンヌとも、ノールとも異なります。ノールの重量感、エチェンヌの軽やかさ、そしてスッドはその中間・・(^^;; まぁ、これは重量感での話しでは有ります。
鉄っぽさはノールよりも少なく、赤さもノールよりも少なく、むしろ、白さとやさしく美しい土のニュアンス・・ほっこり感と言えば良いか判りませんが、包み込まれるような優しい味わいをより強く持っていると思います。
派手では無いが充実していて、もしかしたら、このスッドが一番合う・・とおっしゃる方も多いんじゃないかと思いますよ。そしてそこに、メオ=カミュゼ風のエレガンスも、しっかり感じます。是非飲んでみて下さい!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
-----
【パーフェクトな出来だった2017年ものから2018年ものは何と3つのブルゴーニュワインへと大変身!単にA.C.ブルゴーニュでは無く、北、南、そして中央と言うテロワールの違いを表現しています!】
いや~・・楽しいですね~・・ん?
「・・面倒くさい・・」
いや、「比較」こそがワインの楽しみの神髄です。同じように見えても異なる・・そこが良いんじゃないですか。
だからもし2017年の、ほぼパーフェクトと表したブルゴーニュ・コート=ドールをお飲みになっているとするなら、ヴィンテージを無視して、
「ノール + スュッド + キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼ」
を飲んでいるとみなしたうえで、さらにこの3種のブルゴーニュ・コート=ドールを混ぜたものとほぼ同等とみなすなら、4種類の味わいをも楽しめる訳です。
まずはジャン=ニコラさんのコメントをいただきましょうか。上の写真です。
「ブルゴーニュ コート ドール キュヴェ エミスフェール ノール
BOURGOGNE COTE D'OR CUVEE HEMISPHERE NORD
Hemispere Nord(エミスフェールノール)とは「北半球」という意味で、コートドールの北側に位置するジュヴレシャンベルタン村の葡萄をメインで使用している。3つのキュヴェの中でもより緊張感とストラクチャーがあるワインで、フランボワーズやイチゴの華やかな香り、木苺やサクランボの野性的な香りも感じられる。たっぷりとした口当たりと余韻の緊張感、しっかりとしたストラクチャーと溶け込んだタンニンが感じられるコートドニュイらしい味わい。今でも十分美味しく飲めるが、2021年にはより素晴らしい味わいになっているだろう。」
一応ネゴスものの「ノール」です。お伝えしておきますが、ドメーヌものとネゴスものの品質的な違いは有りません。どちらもキッチリ造りこまれています。
ジュヴレらしいワインでした。フィサンも飲んでいますので比較すると、むしろこちらのノールの方がジュヴレには近い感じで、僅かにニュイ=サン=ジョルジュ風の美しい土のニュアンスを加えたかのようなニュアンスです。色はしっかりしていますが、やや不透明感のあるしなやかな石灰感と、ふんわり優しいタンニンがフィサンとの共通点です。全く甘く無いのに旨味がしっかり有って、その中に鉄っぽさや皮革の初期段階のアロマが感じられます。冷ややかで実に旨いです。

2つ目の写真はスュッド(スッド?)です。
メオさんはこのように述べています。
「ブルゴーニュ コート ドール キュヴェ エミスフェール スッド
BOURGOGNE COTE D'OR CUVEE HEMISPHERE SUD
2018年ヴィンテージはブルゴーニュコートドールルージュ(旧ブルゴーニュルージュ)を3つのキュヴェに分けて醸造。Hemispere Sud(エミスフェールシュッド)とは「南半球」という意味で、コートドールの南側に位置するポマール村の葡萄を使用している。3つのキュヴェの中ではチャーミングで軽やかな飲みやすい味わいで、熟したプラムやサクランボの華やかな香り、開けたてからとっつきやすく直線的な面もあるがアフターはとても繊細。ややタニックで粗さはないものの、瓶詰の影響でやや固くなっているので少し休ませたほうが良い。2021年から本格的に楽しめるようになるだろう。」
いや~・・ノールも柔らかいですし、このスュッドももう飲み始めて良いでしょう!めっちゃ美味しいですよ。ポマール村の葡萄ですか・・。noisy はヴォルネイかと思ってました・・いや、ポマールって判断も有ったんですが、正直なところはポマール プラス ヴォルネイかと。その位、ヴォルネイっぽさも有ると感じました。
明らかに「ノール」の風情とは異なる感じがしますが、むしろこちらの方が「キュッ」と締まっていてnoisy 的には好みです。美しいですね~。ヴォルネイ北のフルミエ、もしくはポマールの南のフルミエを連想させるニュアンスです。チェリー6割、プラム4割、ジュヴレほどの鉄分は無いにせよ、ほんのりと鉄っぽさを含みます。
これは美味しい!・・しかも価格もリーズナブルです。

3つ目はドメーヌものの「キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼ」です。これはもう・・ドメーヌもののヴォーヌ=ロマネそっくりです。・・因みにエチェンヌさんはご先祖でいらっしゃいますね。これもジャン=ニコラさんのコメントをご覧ください。
「ブルゴーニュ コート ドール キュヴェ エチエンヌ カミュゼ
BOURGOGNE COTE D'OR CUVEE ETIENNE CAMUZET
ドメーヌの創設者「EtienneCamuzet(エチエンヌカミュゼ)」の名前をキュヴェ名にしているこのワインは、ヴォーヌロマネ村近郊にあるドメーヌの所有畑で収穫された葡萄のみを使用。3つのキュヴェの中で複雑さと繊細さが際立つスペシャルキュヴェとして1つ上のランク付けと考えている。サクランボや黒い果実のアロマが心地良く、口当たりはとても柔らかく繊細で余韻が長い。タンニンはしっかりしているがワインに溶け込んでいて深みのある凝縮した味わいになっている。十分開いた味わいで複雑さと爆発力があり、ヴォーヌロマネの素晴らしいテロワールを垣間見せている。2021年から飲んでいいだろう。」
これはポテンシャルが素晴らしいです!まさにヴォーヌ=ロマネ的エレガンス、存在感、複雑性が有ります。もうすでにその資質は見事に表れて来ていますが、ノールやスュッドほどの柔らかみは出て来ていません。
まぁ、ドメーヌものとネゴスものの差は無い・・などと言っていますが、やはり「葡萄の質」は別です。そこには「畑の資質」が必ず入って来ますから。
昔はドメーヌもののパストゥグランがリリースされていましたが、2000年頃からは終売になっていまして、
「ヴォーヌ=ロマネ近郊のブルゴーニュクラスの畑の味わい」
をメオのワインから見つけることは出来なかったんですね。
しかしながらこのキュヴェ・エチェンヌ・カミュゼは違います。充実した味わいには、ヴォーヌ=ロマネ的な要素がしっかり詰まっています。これは・・1~2日ほどの放置で相当な良い感じになりますが、メオさんの言う通り「2021年から飲んでいいだろう」と言っておきたいと思います。
言ってしまえば、メオさんのドメーヌもののヴォーヌ=ロマネは1.2~1.3万円ほどしますから、まったくの半額ですね。村名では無いとしても、村名クラスの味わいは充分に有ると感じられますので、
「ヴォーヌ=ロマネのセカンド」
みたいな立ち位置との理解で良いと思います。
2017年までは、この3つが一緒になっていた・・と言えます。昨今はA.C.ブルも高価になってきていますが、
「新たな切り口でメオ=カミュゼがブルゴーニュを表現!」
し始めたと言えます。
楽しいワインの世界、是非「比較」でさらに深い部分へいらっしゃいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ほぼパーフェクト!!メオの理想がスッキリ見える素晴らしい味わいでした!・・しかも価格も値下げです!】
仕上がってますね~・・すでに滅茶美味しいです。しかも価格は下がって嬉しいばかり・・おそらくフィネスさんが税額が下がった分を還元してくれたのかな?・・と思います。
また、ワインの名称が変更になっています。新しいアペラシオン名で、「ブルゴーニュ・コート=ドール」だそうです。ブルゴーニュも北から南まで広いので、コート=ドール限定のアペラシオンです。
ちなみにメオさんは以下のように言っています。
ボージョレなど他の地方産のブルゴーニュワインと区別するために今年から制定された新しいアペラシオンで100%コート=ドール産の葡萄かつ100%ピノ・ノワールで造られたブルゴーニュ・ルージュ。赤や黒果実の様々な香りを樽香が絶妙に包み込んでいて、存在感のあるオイリーな口当たりでアフターに酸味が感じられる。バランス良くまとまった飲みやすい味わいで2020年ころから飲むことが出来るだろう。
いや~・・メオさん、今から飲んでオッケーですよ。それに、エチケットも少し変わっています。上にヴィンテージ表記の出っ張りが出来ました。
で、このコート=ドール他、下級キュヴェを飲んでみて思ったんですが、
「ジャン・ニコラ=メオの理想がしっかり形として見える!」
んですね・・。
どのキュヴェを飲んでも、彼の理想形を想像できてしまう・・んです。つまり、上級キュヴェが持つ「格上のエレガンス」が下級キュヴェにもしっかり現れているんです。
あの、素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級は、ロマネ=サン=ヴィヴァンを想像させるが如きエレガンスを発揮していました・・今までも。
ACブルゴーニュは非常に美味しい、バランスに優れ、心をくすぐられるワインでは有りましたが、
「最近のメオは1級以上になると激変するよ・・」
と言うようなセールストークをしていたほど、そこには確実な格差が存在していました。ACブル < 村名 <1級 <特級 と言う流れですね。
2017年ものは上は飲んじゃいませんので確約は出来ませんが、それでもそのヒエラルキーはしっかり有るとしても、
「上級キュヴェに繋がるエレガンス、その姿が下級キュヴェにもしっかり見える!」
んですね。A.C.ブルに、ニュイ=サン=ジョルジュ1級の素晴らしいエレガンスにつながる道が見えました。
長くなっちゃいますのでこのコラムはここで止めますが、
「これを飲んで不味いと言う人はいない」
と思います。ドンピシャな仕上がりです。メオの下級クラスは全く残らないので・・是非お早めにお試しくださいませ。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2016年ものは複雑性高く凝縮した果実の美味しさをジュヴレっぽく表現!この辺りのセンスが素晴らしい!非常に良い出来です!】

ワインになる前には雹害で悲惨なヴィンテージと揶揄された2016年では有りますが、実際に蓋を開けてみるとどうでしょう?
やはり優れた生産者は、難しいヴィンテージも関係が無いようにも思えます。特に今回のメオ=カミュゼ・フレール・エ・スールのワインをテイスティングした結果においては、
「ん?・・キャラクターは2015年とは違うものの、ここまで仕上げてくるなんて・・。2015年とのポテンシャルの差は無い!」
と感じてしまいました。
どうです?・・この深い色合い。2013年ものからグラスの写真を掲載していますが、年を追う毎に深みが増しているように思えるんじゃないでしょうか?
実際、2016年もののこのACブルゴーニュは、ジュヴレ=シャンベルタン的な構成を感じることが出来、豊かでほんのり鉄っぽく、乾いた土と乾いたミネラリティが重なり合って絞り出したエキスの深い味わいをたっぷり堪能させていただきました。
2015年のこのACブルを飲まれた方は、
「げげっ・・メオ=カミュゼ、半端ない!」
と思われたに違い無いですが、骨格を支える見事に透明なミネラリティが細身に芯を構成したっぷりあり、そこに雅な表情をまとわせていたことと思います。
2016年は透明なミネラリティだけでは無く、カラフルだとも思えるような多彩なミネラリティに、そこそこに多くの肉をまとった、やや妖艶でほんのりと豊かな味わいです。
さすが、昨今のメオ=カミュゼは目が離せない存在になっています。是非飲んでみてください。リーズナブルです!お勧めです。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【まさに「雅」と言う感じが似合うヴォーヌ=ロマネ的な味わいの飲むべきACブルゴーニュです!超お勧めです!】
人によってはショッキングな画像かもしれません。ご容赦ください。無農薬で・・と言うか、ほぼほったらかしなだけでは有りますが、それでもそこそこには気を張り巡らしつつ育てている noisyの家の庭の 「ピノ・ノワール」です。
7月までは天候に恵まれ、スクスクと立派な実を育んでいましたが、8月に入り雨が多くなり、日照も充分ではない状況の中、
「・・ん~・・まぁまぁの糖分とタンニンの成熟が得られたかな・・でももう少し糖分が欲しいなぁ・・」
などと思いつつ、
「収穫はいつにしようか・・雨が上がって2~3日晴れるか、風が出てくれれば可能かな・・」
と思っていたところ、左の写真のようなショッキングな映像が目に飛び込んできました。
「・・えっ?・・クワガタにカブト?・・葡萄の実ももう全然ダメじゃん・・」
そうなんです。根本付近には落ちてしまった実が沢山有り、茎に付いている実も穴だらけ、しかも色も変色してしまっています。
クワガタやカブトは、その角で実を落としたり、穴を開けて中の糖分を入手しているようで、またその匂いに誘われて、昆虫類が近くをウロウロ、蟻もたかっています。
「あ~あ・・全滅だ・・」
熟した第一世代の実はほぼ全滅、まだ青い第二世代以降の小ぶりの実だけがグリーンの色を保っています。
一体どこからこんなクワガタやカブトが集まって来たのか・・近くにいるなんて思ってもいませんでした。そして、ふと足元を見ると、見るも無残なカブトのカブトが転がっているじゃありませんか。そしてその脇には胴体や足も散乱していました。どうやら、クワガタと戦い敗れたカブトムシの牡のようです。

ま~・・葡萄を育てるのは容易なことじゃありません。最近のは人体に影響は少ないしすぐ効果は薄れるから殺虫剤を使えと・・葡萄農家の関係者の方は教えてくれますが、そんなことをするくらいなら葡萄など育てることも無い訳で・・ましてやワインを造るために葡萄を育てている訳じゃないのでなおさらです。noisy がたまに一粒二粒、口にするだけなんですから・・。
同じピノ・ノワールで造ったとは思えないような、自然派のACブルゴーニュです。非常に美しいルビー色です。濃くも無く薄くも無い・・しかし、
「とてもエキスがビッチリと出ていて焦点の定まった美しいピノ・ノワール!」
でした。
2014年のメオ=カミュゼ・フレール・エ・スールのACブルゴーニュも、その美味しさにクラクラしてしまいましたが、2015年は届いたばかりにも関わらず、ヴォーヌ=ロマネ的な柔らかい酸味とスパイス感、そしてビロードのテクスチュアで迎えてくれました。
この何年かのメオのワインの美しさは、飲んだものを魅了してしまうに充分のものです。ネゴスものと言う立場のワインですが、ドメーヌものとのイメージの差が全く無く、少し高くなったとは言え、4000円のACブルゴーニュは、今やリーズナブルなクラスとさえ言える状況です。

また、実はちょうどタイミングが良くて、ロベール・シリュグのACブルゴーニュも横に並べてのテイスティングになりました。こちらもヴォーヌ=ロマネの造り手です。
同様にソフトな・・鋭角さの無い優しい酸味を持ち、ややテクスチュアにふるふると襞の有る優しい感じのする素晴らしいACブルゴーニュでした。こちらもエキス系の美しいワインで、シリュグらしい、女性っぽい感触の味わいです。
カミュゼのスタイルは、「アンリ・ジャイエの教え子」と言うことも有り、ジャイエ系の味わい・・と伝わっているかもしれませんが、全然違います。決してジャイエ系の果実味重視系では有りません。むしろDRCやミュヌレ=ジブールなどに通じる完全エキス系と言えます。
ある意味においては、収穫する葡萄の潜在アルコール分に大いに関係が有り、糖分を完全に発酵させドライに仕上げるエキス系のワインは、温暖化の進む現在では収穫のタイミングを間違えるとブルゴーニュらしくないアルコール分の高いマッチョなワインになってしまいます。
勿論ですが、害虫にもやられて全滅・・などと言うことも、自然派の葡萄には起きる可能性も有ります。2014年からは「スズキ」と言う害虫にやられた生産地が沢山有りました。
「・・じゃぁ、日本から鈴木さんは産地に行っても本名を名乗れないねぇ・・」
などと揶揄されたものです。
そんな中で、このような「非常に美しい雅なACブルゴーニュ」を造っているんですね~・・非常に旨いです。是非飲んでみてください!超お勧めします!たっぷりの数量は・・有りません。
以下は2014年もののレヴューです。
━━━━━
【来てます!エレガンスの塊!ピノ・ノワールの真髄!】
いや~・・こんなことはしたことが無いんですね・・。既存のコラムには、時折、言葉の訂正や、
「飲みました!・・~~な感じで・・」
みたいには書き加えることは有っても、自分の言葉の検証にもなってしまうような二度に渡るテイスティングは無いんです。
まぁ、2016年6月後半の当時は、たしかにポテンシャルは高いものの、まだ仕上がっていない嫌いが有り、それでも良い感じで販売も伸びてはいたんですが、物凄い反響をいただいた2013年ものの売り上げ数には遠く及ばなかったこともあったんです。
何しろ、
「暑さが引いたころにはバランスしてくるだろ~・・」
みたいに書いちゃってますから、
「そんな予言めいたことを書いてて、しかも不要と思えるようなコストを掛けて再テイスティングして、ダメだったらど~すんのよ・・」
みたいな悪魔のささやきも聞こえなくは無かったんですが、やはりそこは自信を持って・・いや、フィネスさんのK君の手前、ちょっとヤケクソ気味に飲んじゃたんですね~・・。でも、やって良かったです。
「来た来た!来ましたよ!」
非常に繊細だがまだフラワリーな、甘味を含むアロマと、非常にち密な石灰の滑らかさ、ツヤツヤとしていて雅です。まるで極上シャンボールのテクスチュアです。中域のボリュームも出始め、いい感じにバランスしています。2013年ものが最初からヴィーヌ=ロマネっぽさを含んでいたのに対し、2014年の現状はシャンボール的で、むしろ6月時点の方がヴォーヌ=ロマネ的だったかもしれません。
しかし酸の柔らかさはヴォーヌっぽく、球体さは6月時点では全く感じられなかったものです。バランスも非常に良くなって来ていて、ボリューム感を感じつつ、精緻なチェリーを感じさせる余韻が素晴らしいです。
おそらくですが、この先来年の春ごろまでは上昇、維持をすると思います。そこから先は少し硬く締まってくる可能性が有るかなと・・
えっ?・・いや、もうやりませんよ・・また予言めいたことを書いたからって、3回目は無いでしょ。無理ですよ・・そんなに沢山品物が有る訳じゃぁ有りません。余りに旨いので、フィネスさんが持ってる内に、どんどん購入していただこう・・と言う魂胆です。なので、その辺はぜひ皆さんで検証されてください。
「いや・・硬い時に開けちゃうと勿体ないし・・」
・・そうですよね・・。でも非常に健康的でピュアですから、やや硬めだとしてもシャンボールっぽさが美味しさをアップしてくれると思いますよ。6月時点じゃ手を出して無い方も是非飲んでみてほしいと思います。超お勧めします・・まぁ、リアルワインガイドで高得点を出しちゃうと noisy に回ってくる量が減っちゃいますんで、
「徳さん、メオはやらないでね~・・」
と軽くプレッシャーを掛けておきます。是非飲んでみてください。お勧めします!!
以下は前回、2016年6月下旬のご紹介時のテイスティングレヴュー他です。
━━━━━

昨年の今頃から年末辺りまでに掛けて完売、そしてまた奇跡の再入荷を何度か繰り返し、そのたびに大きな反響をいただきました、メゾンのブルゴーニュ・ルージュの2014年が入荷しました。
2013年のこのワインの余りの美味しさに noisy もビックリしましたが、何より皆さんの「とても美味しかった!」が嬉しかったです。ですので待望の2014年ということになりますが、今のところはどの位いただけるかがハッキリはしていません。
で、はやる心を抑えつつ、早速飲んでみました。このコラムの下の方に2013年のコメント、また写真が有りますので比較してみてください。
色合いはどうでしょう・・やはりグレートイヤーの呼び声が高い2014年の豊かな色合いが見て取れるでしょうか。より目の詰まった、やや赤みが強いように見受けられます。
2013年は紫の透明感のある色合いで、より冷ややかに感じられるかと思います。でもこの冷ややかな色合いからのエレガンスがもの凄かったんですよね~!ただし、全体的な根っこはほとんど同じように見受けられます。
抜栓後からピュアなベリー、チェリーのアロマが気品高く、スピードも速く立ち上がります。篭ったような印象派全く有りません。中域には舌にチリチリと感じられる、まだ開かない要素の粒が沢山有ります。非常に目の細やかな優しいタンニンが存在しています。この辺はスムーズに流れて行った2013年とは少し違うところです。
中盤以降はブラック系の小果実、優しいスパイスを感じさせながら、ややふっくらとした帯域を感じさせながら長く美しい余韻を現しつつ消えて行きます。
全体像は2013年とほぼ同様ながらもポテンシャル的には確実に上、よりシッカリした、でも現状はわずかにより強い味わいを見せる・・2014年かと思います。非常に素晴らしい仕上がりだと感じました。
現状でもかなり美味しく飲めますが、リリース時にバランスしていた2013年のような完璧さには届いていません。この2016年の夏の気温が下がり始めた頃に一端バランスすると思われ、それ以降は2013年を凌ぐ味わいを見せてくれるでしょう。今からガンガン飲む・・と言うより、この2~3カ月の間にバランスするはず・・と思ってください。
2013年ものは、つい先日・・今まで仕舞い込んでいて飲んでいなかったお客様から連絡が有りまして・・
「メオのブルゴーニュ・ルージュを昨年購入して先日飲んだんですが、余りの美味しさにビックリしました。まだ在庫が有れば欲しいんですが・・」
と非常に嬉しいお言葉をいただきました。でも残念ながらもう1本も無く、すみませんと言うしかなかったのですが、この2014年に関しては、
「2013年より確実に上のポテンシャルが有る分、2013年より少し時間が掛かるが超越する」
と思います。素晴らしいピノ・ノワールでした!是非ストックしてお楽しみください。超お奨めします!
以下は2013年もののレヴューです。
━━━━━

レアなアイテムで有りながらも、その数の少なさからテイスティングも憚られるような状況ですので、入荷したものもをそのままご案内するのみになっていました。
業界的にも何となく売り手は
「飲まないで案内するトップの造り手」
の一端で有って、結局誰も飲んでないと言う状況に、市場もメオ=カミュゼを何となく敬遠しているような状況かと思います。
なのでこの際、久しぶりに飲んでみるか!・・とばかりに、たった12本の仕入れの1本を開けてしまいました・・・っが、ハッキリ言って驚きました。
飲む前は、
「2013年もののネガティヴさはどんな感じかな・・?」
というノリがほとんどだったわけです。ところが・・・
「知らぬ間にメオ=カミュゼは物凄い進歩をしていた!」
と・・・気付きました。
何しろ、
「異常なほどの繊細さ、エレガンス。それだけで納得させられてしまう!」 いやもう・・ビックリです。2013年のマイナス面を評価しようと思っていたのをスッカリ忘れてしまい、ヴォーヌ=ロマネ近郊の、下級のピノ・ノワールに過ぎないワインが持つ涼やかで、しかし圧倒的なエレガンスに打ちのめされてしまいました。これは凄いです!・・・ヴォーヌ=ロマネの特別な畑のワインが持つものを、そのままスケールダウンしただけ・・・。各々の要素が持つ量のみをダウンしていますが、要素の種類はそのまま持っているかのような振る舞いを見せるんですね。
なので飲んでいる時に、ACブルゴーニュだからど~のとか、村名クラスか1級と比べるべきだとか・・そんな感情を持たないんですよ。最高クラスのピノ・ノワールのエレガンスが備わっているんです!
ある意味、これは凄いことです。そんなワインはまず見当たらない・・・。有ったとしても、出来の悪いグラン・クリュのワインが、それに近い風情を見せるのみです。
決して気取らず、全くパワフルでは無く、でも静かに穏やかに、その純粋なエキスの姿を愛でることが出来るんです。
この淡く美しい赤の勝った紫の色合いから純なアロマが漂ってくるかのようです。そして余韻・・・この美しさは圧倒的です。震えます。そしてコンディションも抜群でした・・・。これを飲んでしまったら・・メオ=カミュゼのワインを見直す羽目になる・・と言うか、買いに走るようになってしまうかもしれません。
ヴィンテージの弱さなど微塵も感じない、物凄いワインでした。これが4千円ならとんでも無く安い!お薦めします!
● 2020 Bourgogne Cote-d'Or Rouge Hemisphere Nord
ブルゴーニュ・コート=ドール・ルージュ・エミスフェール・ノール
【理想のジュヴレ=シャンベルタン?・・「コート=ドールの北部分」を表現したA.C.ブルです!】---以前のレヴューを使用しています。

A.C.ブルゴーニュと言えば、ドメーヌものはほぼほぼ・・ドメーヌの屋敷近くのA.C.ブルの畑から造られるのが普通でした。現在でも例外は稀にあるとしても、基本的には何も変わっていません。
ですが、ネゴスだからこそ出来ること・・視野を拡げてみれば、
「コート=ドール(、もしくはコート・ド・ニュイの)北半分の表現」
をしたA.C.ブル規格のワインが有っても良いですよね?・・
しかも、それが単一な村で有る必要は無く、ジュヴレやフィサン、マルサネ・・・そして、良い畑で有れば、もしくはそのセパージュに必要であるなら、ブロションでも、ディジョンでも、面白い結果になるかもしれません。
で、この2019年ものの「ノール」ですが、飲んだイメージはまさに・・
「美しくバランスの良い、尖がって無いジュヴレ=シャンベルタン」
みたいな感じなんですね。
色も良いでしょう?・・官能的な色彩ですよね。ちょっとマルサネ、多めですか?・・みたいなイメージの色合いですが、その分、チェリッシュな果実感がしっかり有ります。その上で、フィサンのほんのり柔らかな、ちょっと白みの入ったミネラリティが支えに入り、ジュヴレ的な鉄っぽさがさらにその下で頑張っている・・そんなイメージを受けました。
バランスは本当に素晴らしく真ん丸なイメージ・・。キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼより重心が低く、そのためかジュヴレっぽさが有るものの、チェリーな果実もしっかり感じるバランスで非常に旨いです。スッドとの比較も楽しいと思います。是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
-----
【パーフェクトな出来だった2017年ものから2018年ものは何と3つのブルゴーニュワインへと大変身!単にA.C.ブルゴーニュでは無く、北、南、そして中央と言うテロワールの違いを表現しています!】
いや~・・楽しいですね~・・ん?
「・・面倒くさい・・」
いや、「比較」こそがワインの楽しみの神髄です。同じように見えても異なる・・そこが良いんじゃないですか。
だからもし2017年の、ほぼパーフェクトと表したブルゴーニュ・コート=ドールをお飲みになっているとするなら、ヴィンテージを無視して、
「ノール + スュッド + キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼ」
を飲んでいるとみなしたうえで、さらにこの3種のブルゴーニュ・コート=ドールを混ぜたものとほぼ同等とみなすなら、4種類の味わいをも楽しめる訳です。
まずはジャン=ニコラさんのコメントをいただきましょうか。上の写真です。
「ブルゴーニュ コート ドール キュヴェ エミスフェール ノール
BOURGOGNE COTE D'OR CUVEE HEMISPHERE NORD
Hemispere Nord(エミスフェールノール)とは「北半球」という意味で、コートドールの北側に位置するジュヴレシャンベルタン村の葡萄をメインで使用している。3つのキュヴェの中でもより緊張感とストラクチャーがあるワインで、フランボワーズやイチゴの華やかな香り、木苺やサクランボの野性的な香りも感じられる。たっぷりとした口当たりと余韻の緊張感、しっかりとしたストラクチャーと溶け込んだタンニンが感じられるコートドニュイらしい味わい。今でも十分美味しく飲めるが、2021年にはより素晴らしい味わいになっているだろう。」
一応ネゴスものの「ノール」です。お伝えしておきますが、ドメーヌものとネゴスものの品質的な違いは有りません。どちらもキッチリ造りこまれています。
ジュヴレらしいワインでした。フィサンも飲んでいますので比較すると、むしろこちらのノールの方がジュヴレには近い感じで、僅かにニュイ=サン=ジョルジュ風の美しい土のニュアンスを加えたかのようなニュアンスです。色はしっかりしていますが、やや不透明感のあるしなやかな石灰感と、ふんわり優しいタンニンがフィサンとの共通点です。全く甘く無いのに旨味がしっかり有って、その中に鉄っぽさや皮革の初期段階のアロマが感じられます。冷ややかで実に旨いです。

2つ目の写真はスュッド(スッド?)です。
メオさんはこのように述べています。
「ブルゴーニュ コート ドール キュヴェ エミスフェール スッド
BOURGOGNE COTE D'OR CUVEE HEMISPHERE SUD
2018年ヴィンテージはブルゴーニュコートドールルージュ(旧ブルゴーニュルージュ)を3つのキュヴェに分けて醸造。Hemispere Sud(エミスフェールシュッド)とは「南半球」という意味で、コートドールの南側に位置するポマール村の葡萄を使用している。3つのキュヴェの中ではチャーミングで軽やかな飲みやすい味わいで、熟したプラムやサクランボの華やかな香り、開けたてからとっつきやすく直線的な面もあるがアフターはとても繊細。ややタニックで粗さはないものの、瓶詰の影響でやや固くなっているので少し休ませたほうが良い。2021年から本格的に楽しめるようになるだろう。」
いや~・・ノールも柔らかいですし、このスュッドももう飲み始めて良いでしょう!めっちゃ美味しいですよ。ポマール村の葡萄ですか・・。noisy はヴォルネイかと思ってました・・いや、ポマールって判断も有ったんですが、正直なところはポマール プラス ヴォルネイかと。その位、ヴォルネイっぽさも有ると感じました。
明らかに「ノール」の風情とは異なる感じがしますが、むしろこちらの方が「キュッ」と締まっていてnoisy 的には好みです。美しいですね~。ヴォルネイ北のフルミエ、もしくはポマールの南のフルミエを連想させるニュアンスです。チェリー6割、プラム4割、ジュヴレほどの鉄分は無いにせよ、ほんのりと鉄っぽさを含みます。
これは美味しい!・・しかも価格もリーズナブルです。

3つ目はドメーヌものの「キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼ」です。これはもう・・ドメーヌもののヴォーヌ=ロマネそっくりです。・・因みにエチェンヌさんはご先祖でいらっしゃいますね。これもジャン=ニコラさんのコメントをご覧ください。
「ブルゴーニュ コート ドール キュヴェ エチエンヌ カミュゼ
BOURGOGNE COTE D'OR CUVEE ETIENNE CAMUZET
ドメーヌの創設者「EtienneCamuzet(エチエンヌカミュゼ)」の名前をキュヴェ名にしているこのワインは、ヴォーヌロマネ村近郊にあるドメーヌの所有畑で収穫された葡萄のみを使用。3つのキュヴェの中で複雑さと繊細さが際立つスペシャルキュヴェとして1つ上のランク付けと考えている。サクランボや黒い果実のアロマが心地良く、口当たりはとても柔らかく繊細で余韻が長い。タンニンはしっかりしているがワインに溶け込んでいて深みのある凝縮した味わいになっている。十分開いた味わいで複雑さと爆発力があり、ヴォーヌロマネの素晴らしいテロワールを垣間見せている。2021年から飲んでいいだろう。」
これはポテンシャルが素晴らしいです!まさにヴォーヌ=ロマネ的エレガンス、存在感、複雑性が有ります。もうすでにその資質は見事に表れて来ていますが、ノールやスュッドほどの柔らかみは出て来ていません。
まぁ、ドメーヌものとネゴスものの差は無い・・などと言っていますが、やはり「葡萄の質」は別です。そこには「畑の資質」が必ず入って来ますから。
昔はドメーヌもののパストゥグランがリリースされていましたが、2000年頃からは終売になっていまして、
「ヴォーヌ=ロマネ近郊のブルゴーニュクラスの畑の味わい」
をメオのワインから見つけることは出来なかったんですね。
しかしながらこのキュヴェ・エチェンヌ・カミュゼは違います。充実した味わいには、ヴォーヌ=ロマネ的な要素がしっかり詰まっています。これは・・1~2日ほどの放置で相当な良い感じになりますが、メオさんの言う通り「2021年から飲んでいいだろう」と言っておきたいと思います。
言ってしまえば、メオさんのドメーヌもののヴォーヌ=ロマネは1.2~1.3万円ほどしますから、まったくの半額ですね。村名では無いとしても、村名クラスの味わいは充分に有ると感じられますので、
「ヴォーヌ=ロマネのセカンド」
みたいな立ち位置との理解で良いと思います。
2017年までは、この3つが一緒になっていた・・と言えます。昨今はA.C.ブルも高価になってきていますが、
「新たな切り口でメオ=カミュゼがブルゴーニュを表現!」
し始めたと言えます。
楽しいワインの世界、是非「比較」でさらに深い部分へいらっしゃいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ほぼパーフェクト!!メオの理想がスッキリ見える素晴らしい味わいでした!・・しかも価格も値下げです!】
仕上がってますね~・・すでに滅茶美味しいです。しかも価格は下がって嬉しいばかり・・おそらくフィネスさんが税額が下がった分を還元してくれたのかな?・・と思います。
また、ワインの名称が変更になっています。新しいアペラシオン名で、「ブルゴーニュ・コート=ドール」だそうです。ブルゴーニュも北から南まで広いので、コート=ドール限定のアペラシオンです。
ちなみにメオさんは以下のように言っています。
ボージョレなど他の地方産のブルゴーニュワインと区別するために今年から制定された新しいアペラシオンで100%コート=ドール産の葡萄かつ100%ピノ・ノワールで造られたブルゴーニュ・ルージュ。赤や黒果実の様々な香りを樽香が絶妙に包み込んでいて、存在感のあるオイリーな口当たりでアフターに酸味が感じられる。バランス良くまとまった飲みやすい味わいで2020年ころから飲むことが出来るだろう。
いや~・・メオさん、今から飲んでオッケーですよ。それに、エチケットも少し変わっています。上にヴィンテージ表記の出っ張りが出来ました。
で、このコート=ドール他、下級キュヴェを飲んでみて思ったんですが、
「ジャン・ニコラ=メオの理想がしっかり形として見える!」
んですね・・。
どのキュヴェを飲んでも、彼の理想形を想像できてしまう・・んです。つまり、上級キュヴェが持つ「格上のエレガンス」が下級キュヴェにもしっかり現れているんです。
あの、素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級は、ロマネ=サン=ヴィヴァンを想像させるが如きエレガンスを発揮していました・・今までも。
ACブルゴーニュは非常に美味しい、バランスに優れ、心をくすぐられるワインでは有りましたが、
「最近のメオは1級以上になると激変するよ・・」
と言うようなセールストークをしていたほど、そこには確実な格差が存在していました。ACブル < 村名 <1級 <特級 と言う流れですね。
2017年ものは上は飲んじゃいませんので確約は出来ませんが、それでもそのヒエラルキーはしっかり有るとしても、
「上級キュヴェに繋がるエレガンス、その姿が下級キュヴェにもしっかり見える!」
んですね。A.C.ブルに、ニュイ=サン=ジョルジュ1級の素晴らしいエレガンスにつながる道が見えました。
長くなっちゃいますのでこのコラムはここで止めますが、
「これを飲んで不味いと言う人はいない」
と思います。ドンピシャな仕上がりです。メオの下級クラスは全く残らないので・・是非お早めにお試しくださいませ。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2016年ものは複雑性高く凝縮した果実の美味しさをジュヴレっぽく表現!この辺りのセンスが素晴らしい!非常に良い出来です!】

ワインになる前には雹害で悲惨なヴィンテージと揶揄された2016年では有りますが、実際に蓋を開けてみるとどうでしょう?
やはり優れた生産者は、難しいヴィンテージも関係が無いようにも思えます。特に今回のメオ=カミュゼ・フレール・エ・スールのワインをテイスティングした結果においては、
「ん?・・キャラクターは2015年とは違うものの、ここまで仕上げてくるなんて・・。2015年とのポテンシャルの差は無い!」
と感じてしまいました。
どうです?・・この深い色合い。2013年ものからグラスの写真を掲載していますが、年を追う毎に深みが増しているように思えるんじゃないでしょうか?
実際、2016年もののこのACブルゴーニュは、ジュヴレ=シャンベルタン的な構成を感じることが出来、豊かでほんのり鉄っぽく、乾いた土と乾いたミネラリティが重なり合って絞り出したエキスの深い味わいをたっぷり堪能させていただきました。
2015年のこのACブルを飲まれた方は、
「げげっ・・メオ=カミュゼ、半端ない!」
と思われたに違い無いですが、骨格を支える見事に透明なミネラリティが細身に芯を構成したっぷりあり、そこに雅な表情をまとわせていたことと思います。
2016年は透明なミネラリティだけでは無く、カラフルだとも思えるような多彩なミネラリティに、そこそこに多くの肉をまとった、やや妖艶でほんのりと豊かな味わいです。
さすが、昨今のメオ=カミュゼは目が離せない存在になっています。是非飲んでみてください。リーズナブルです!お勧めです。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【まさに「雅」と言う感じが似合うヴォーヌ=ロマネ的な味わいの飲むべきACブルゴーニュです!超お勧めです!】
人によってはショッキングな画像かもしれません。ご容赦ください。無農薬で・・と言うか、ほぼほったらかしなだけでは有りますが、それでもそこそこには気を張り巡らしつつ育てている noisyの家の庭の 「ピノ・ノワール」です。
7月までは天候に恵まれ、スクスクと立派な実を育んでいましたが、8月に入り雨が多くなり、日照も充分ではない状況の中、
「・・ん~・・まぁまぁの糖分とタンニンの成熟が得られたかな・・でももう少し糖分が欲しいなぁ・・」
などと思いつつ、
「収穫はいつにしようか・・雨が上がって2~3日晴れるか、風が出てくれれば可能かな・・」
と思っていたところ、左の写真のようなショッキングな映像が目に飛び込んできました。
「・・えっ?・・クワガタにカブト?・・葡萄の実ももう全然ダメじゃん・・」
そうなんです。根本付近には落ちてしまった実が沢山有り、茎に付いている実も穴だらけ、しかも色も変色してしまっています。
クワガタやカブトは、その角で実を落としたり、穴を開けて中の糖分を入手しているようで、またその匂いに誘われて、昆虫類が近くをウロウロ、蟻もたかっています。
「あ~あ・・全滅だ・・」
熟した第一世代の実はほぼ全滅、まだ青い第二世代以降の小ぶりの実だけがグリーンの色を保っています。
一体どこからこんなクワガタやカブトが集まって来たのか・・近くにいるなんて思ってもいませんでした。そして、ふと足元を見ると、見るも無残なカブトのカブトが転がっているじゃありませんか。そしてその脇には胴体や足も散乱していました。どうやら、クワガタと戦い敗れたカブトムシの牡のようです。

ま~・・葡萄を育てるのは容易なことじゃありません。最近のは人体に影響は少ないしすぐ効果は薄れるから殺虫剤を使えと・・葡萄農家の関係者の方は教えてくれますが、そんなことをするくらいなら葡萄など育てることも無い訳で・・ましてやワインを造るために葡萄を育てている訳じゃないのでなおさらです。noisy がたまに一粒二粒、口にするだけなんですから・・。
同じピノ・ノワールで造ったとは思えないような、自然派のACブルゴーニュです。非常に美しいルビー色です。濃くも無く薄くも無い・・しかし、
「とてもエキスがビッチリと出ていて焦点の定まった美しいピノ・ノワール!」
でした。
2014年のメオ=カミュゼ・フレール・エ・スールのACブルゴーニュも、その美味しさにクラクラしてしまいましたが、2015年は届いたばかりにも関わらず、ヴォーヌ=ロマネ的な柔らかい酸味とスパイス感、そしてビロードのテクスチュアで迎えてくれました。
この何年かのメオのワインの美しさは、飲んだものを魅了してしまうに充分のものです。ネゴスものと言う立場のワインですが、ドメーヌものとのイメージの差が全く無く、少し高くなったとは言え、4000円のACブルゴーニュは、今やリーズナブルなクラスとさえ言える状況です。

また、実はちょうどタイミングが良くて、ロベール・シリュグのACブルゴーニュも横に並べてのテイスティングになりました。こちらもヴォーヌ=ロマネの造り手です。
同様にソフトな・・鋭角さの無い優しい酸味を持ち、ややテクスチュアにふるふると襞の有る優しい感じのする素晴らしいACブルゴーニュでした。こちらもエキス系の美しいワインで、シリュグらしい、女性っぽい感触の味わいです。
カミュゼのスタイルは、「アンリ・ジャイエの教え子」と言うことも有り、ジャイエ系の味わい・・と伝わっているかもしれませんが、全然違います。決してジャイエ系の果実味重視系では有りません。むしろDRCやミュヌレ=ジブールなどに通じる完全エキス系と言えます。
ある意味においては、収穫する葡萄の潜在アルコール分に大いに関係が有り、糖分を完全に発酵させドライに仕上げるエキス系のワインは、温暖化の進む現在では収穫のタイミングを間違えるとブルゴーニュらしくないアルコール分の高いマッチョなワインになってしまいます。
勿論ですが、害虫にもやられて全滅・・などと言うことも、自然派の葡萄には起きる可能性も有ります。2014年からは「スズキ」と言う害虫にやられた生産地が沢山有りました。
「・・じゃぁ、日本から鈴木さんは産地に行っても本名を名乗れないねぇ・・」
などと揶揄されたものです。
そんな中で、このような「非常に美しい雅なACブルゴーニュ」を造っているんですね~・・非常に旨いです。是非飲んでみてください!超お勧めします!たっぷりの数量は・・有りません。
以下は2014年もののレヴューです。
━━━━━
【来てます!エレガンスの塊!ピノ・ノワールの真髄!】
いや~・・こんなことはしたことが無いんですね・・。既存のコラムには、時折、言葉の訂正や、
「飲みました!・・~~な感じで・・」
みたいには書き加えることは有っても、自分の言葉の検証にもなってしまうような二度に渡るテイスティングは無いんです。
まぁ、2016年6月後半の当時は、たしかにポテンシャルは高いものの、まだ仕上がっていない嫌いが有り、それでも良い感じで販売も伸びてはいたんですが、物凄い反響をいただいた2013年ものの売り上げ数には遠く及ばなかったこともあったんです。
何しろ、
「暑さが引いたころにはバランスしてくるだろ~・・」
みたいに書いちゃってますから、
「そんな予言めいたことを書いてて、しかも不要と思えるようなコストを掛けて再テイスティングして、ダメだったらど~すんのよ・・」
みたいな悪魔のささやきも聞こえなくは無かったんですが、やはりそこは自信を持って・・いや、フィネスさんのK君の手前、ちょっとヤケクソ気味に飲んじゃたんですね~・・。でも、やって良かったです。
「来た来た!来ましたよ!」
非常に繊細だがまだフラワリーな、甘味を含むアロマと、非常にち密な石灰の滑らかさ、ツヤツヤとしていて雅です。まるで極上シャンボールのテクスチュアです。中域のボリュームも出始め、いい感じにバランスしています。2013年ものが最初からヴィーヌ=ロマネっぽさを含んでいたのに対し、2014年の現状はシャンボール的で、むしろ6月時点の方がヴォーヌ=ロマネ的だったかもしれません。
しかし酸の柔らかさはヴォーヌっぽく、球体さは6月時点では全く感じられなかったものです。バランスも非常に良くなって来ていて、ボリューム感を感じつつ、精緻なチェリーを感じさせる余韻が素晴らしいです。
おそらくですが、この先来年の春ごろまでは上昇、維持をすると思います。そこから先は少し硬く締まってくる可能性が有るかなと・・
えっ?・・いや、もうやりませんよ・・また予言めいたことを書いたからって、3回目は無いでしょ。無理ですよ・・そんなに沢山品物が有る訳じゃぁ有りません。余りに旨いので、フィネスさんが持ってる内に、どんどん購入していただこう・・と言う魂胆です。なので、その辺はぜひ皆さんで検証されてください。
「いや・・硬い時に開けちゃうと勿体ないし・・」
・・そうですよね・・。でも非常に健康的でピュアですから、やや硬めだとしてもシャンボールっぽさが美味しさをアップしてくれると思いますよ。6月時点じゃ手を出して無い方も是非飲んでみてほしいと思います。超お勧めします・・まぁ、リアルワインガイドで高得点を出しちゃうと noisy に回ってくる量が減っちゃいますんで、
「徳さん、メオはやらないでね~・・」
と軽くプレッシャーを掛けておきます。是非飲んでみてください。お勧めします!!
以下は前回、2016年6月下旬のご紹介時のテイスティングレヴュー他です。
━━━━━

昨年の今頃から年末辺りまでに掛けて完売、そしてまた奇跡の再入荷を何度か繰り返し、そのたびに大きな反響をいただきました、メゾンのブルゴーニュ・ルージュの2014年が入荷しました。
2013年のこのワインの余りの美味しさに noisy もビックリしましたが、何より皆さんの「とても美味しかった!」が嬉しかったです。ですので待望の2014年ということになりますが、今のところはどの位いただけるかがハッキリはしていません。
で、はやる心を抑えつつ、早速飲んでみました。このコラムの下の方に2013年のコメント、また写真が有りますので比較してみてください。
色合いはどうでしょう・・やはりグレートイヤーの呼び声が高い2014年の豊かな色合いが見て取れるでしょうか。より目の詰まった、やや赤みが強いように見受けられます。
2013年は紫の透明感のある色合いで、より冷ややかに感じられるかと思います。でもこの冷ややかな色合いからのエレガンスがもの凄かったんですよね~!ただし、全体的な根っこはほとんど同じように見受けられます。
抜栓後からピュアなベリー、チェリーのアロマが気品高く、スピードも速く立ち上がります。篭ったような印象派全く有りません。中域には舌にチリチリと感じられる、まだ開かない要素の粒が沢山有ります。非常に目の細やかな優しいタンニンが存在しています。この辺はスムーズに流れて行った2013年とは少し違うところです。
中盤以降はブラック系の小果実、優しいスパイスを感じさせながら、ややふっくらとした帯域を感じさせながら長く美しい余韻を現しつつ消えて行きます。
全体像は2013年とほぼ同様ながらもポテンシャル的には確実に上、よりシッカリした、でも現状はわずかにより強い味わいを見せる・・2014年かと思います。非常に素晴らしい仕上がりだと感じました。
現状でもかなり美味しく飲めますが、リリース時にバランスしていた2013年のような完璧さには届いていません。この2016年の夏の気温が下がり始めた頃に一端バランスすると思われ、それ以降は2013年を凌ぐ味わいを見せてくれるでしょう。今からガンガン飲む・・と言うより、この2~3カ月の間にバランスするはず・・と思ってください。
2013年ものは、つい先日・・今まで仕舞い込んでいて飲んでいなかったお客様から連絡が有りまして・・
「メオのブルゴーニュ・ルージュを昨年購入して先日飲んだんですが、余りの美味しさにビックリしました。まだ在庫が有れば欲しいんですが・・」
と非常に嬉しいお言葉をいただきました。でも残念ながらもう1本も無く、すみませんと言うしかなかったのですが、この2014年に関しては、
「2013年より確実に上のポテンシャルが有る分、2013年より少し時間が掛かるが超越する」
と思います。素晴らしいピノ・ノワールでした!是非ストックしてお楽しみください。超お奨めします!
以下は2013年もののレヴューです。
━━━━━

レアなアイテムで有りながらも、その数の少なさからテイスティングも憚られるような状況ですので、入荷したものもをそのままご案内するのみになっていました。
業界的にも何となく売り手は
「飲まないで案内するトップの造り手」
の一端で有って、結局誰も飲んでないと言う状況に、市場もメオ=カミュゼを何となく敬遠しているような状況かと思います。
なのでこの際、久しぶりに飲んでみるか!・・とばかりに、たった12本の仕入れの1本を開けてしまいました・・・っが、ハッキリ言って驚きました。
飲む前は、
「2013年もののネガティヴさはどんな感じかな・・?」
というノリがほとんどだったわけです。ところが・・・
「知らぬ間にメオ=カミュゼは物凄い進歩をしていた!」
と・・・気付きました。
何しろ、
「異常なほどの繊細さ、エレガンス。それだけで納得させられてしまう!」 いやもう・・ビックリです。2013年のマイナス面を評価しようと思っていたのをスッカリ忘れてしまい、ヴォーヌ=ロマネ近郊の、下級のピノ・ノワールに過ぎないワインが持つ涼やかで、しかし圧倒的なエレガンスに打ちのめされてしまいました。これは凄いです!・・・ヴォーヌ=ロマネの特別な畑のワインが持つものを、そのままスケールダウンしただけ・・・。各々の要素が持つ量のみをダウンしていますが、要素の種類はそのまま持っているかのような振る舞いを見せるんですね。
なので飲んでいる時に、ACブルゴーニュだからど~のとか、村名クラスか1級と比べるべきだとか・・そんな感情を持たないんですよ。最高クラスのピノ・ノワールのエレガンスが備わっているんです!
ある意味、これは凄いことです。そんなワインはまず見当たらない・・・。有ったとしても、出来の悪いグラン・クリュのワインが、それに近い風情を見せるのみです。
決して気取らず、全くパワフルでは無く、でも静かに穏やかに、その純粋なエキスの姿を愛でることが出来るんです。
この淡く美しい赤の勝った紫の色合いから純なアロマが漂ってくるかのようです。そして余韻・・・この美しさは圧倒的です。震えます。そしてコンディションも抜群でした・・・。これを飲んでしまったら・・メオ=カミュゼのワインを見直す羽目になる・・と言うか、買いに走るようになってしまうかもしれません。
ヴィンテージの弱さなど微塵も感じない、物凄いワインでした。これが4千円ならとんでも無く安い!お薦めします!
● 2020 Fixin
フィサン
【ジュヴレに白っぽいミネラリティをプラス?・・重量感のある大きな構成が魅力の中級クラスの村名です!】---以前のレヴューを使用しています。

このところのメオのワインは実に不思議な味わいでして、メオらしい雅な味わいと、そこにしっかりテロワールを表現できていること・・そして、年を追う毎にナチュラルさも見え隠れしてきていること・・です。
でもおそらく、So2 はそれなりに使用しているはずだと想像はしているので、自身の認識に少し乖離が出て来ているんですね。この辺りは何年も続けて見て行かないといけないと思っています。
このフィサンも例年以上に素晴らしい仕上がりで、より大きく、より長熟さを持った仕上がりになっています。
敢えて言うので有れば、今回ご紹介させていただいた7つのキュヴェ中、
「飲むタイミングは少しだけ先からになる」
のがフィサンだと言えます。
ちょっと早いかな?・・と感じたのはこのフィサンだけ、他のキュヴェは、今から飲んでも充分な美味しさを感じられると踏んでいます。まぁ、2018年も同様だったように思いますが・・。
マルサネの、赤い果実感が充実した感じよりは、少し穏やかなチェリーになっていますが、2~3年の熟を経ますと相当に官能的なニュアンスが増えて来ると思います。果実自体の出来はマルサネより充実しており、その分、飲めるようになるのに時間を必要とする・・そんな感じです。
今回のマルサネとフィサンは合わせて12本の入荷のみになりますので、マルサネを先に飲み、フィサンは少し先にするのがお勧めです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【滅茶苦茶優しいジュヴレ=シャンベルタン?・・しかも雅(ミヤビ)さが凄い!・・長期熟成も可能です。】
2018年のメオ=カミュゼは、まず3種類も造ったブルゴーニュ・ピノ・ノワールに驚かされ、またその村名並みの酒質にも驚かされ、そして、とんでもない仕上がりのクロ・サン=フィリベールに痺れさせられ・・
「いや・・メオの2018年は大注目だわ!」
と思ってしまいました。
その上、マルサネはま~・・何とも noisy 好みで、キュッとしまりつつも素晴らしいチェリーをふんだんに感じさせてくれる凄いワインでした。
そしてフィサンをテイスティングさせていただくと・・これまたいつもよりも構造が大きく、その大きくなった分をしっかり埋めてなおピッタリな要素の素晴らしさにも驚かされました。
マルサネよりも評価は確実に上ですが、直近で飲むにはマルサネの方が良いでしょう。こちらは少しだけ先に延ばした方が良いです・・1~2カ月かな・なので8~9月でしょう。
因みにジャン=ニコラさんはこのように述べていらっしゃいます。
「上品な木の香り、赤いサクランボ、ハーブ、還元香もあって例年通りの複雑な香りだがマルサネよりは大人しい。口当たりはとても柔らかくなめらかで粗さはなくとても飲みやすい。マルサネよりも魅惑的で様々な要素が溶け込んだたっぷりとした味わい。とてもエレガントだが瓶詰の疲れが取れるまで数か月待ったほうが良いので2021年から飲むことをお勧めする。」
なるほど・・来年まで待てと。まぁ、noisy的には9月からならOKだと思います。
質の良い滑らかなタンニンが目立たないまでもしっかり有りますので、これが完熟したら・・相当甘美な味わいになるかと思いますが、現状は少し若めのチェリーですね。中域の太さはマルサネ以上。これが中盤から終盤まで持続して感じられます。キュッと締まったマルサネに対し、わずかに「ふくよかさ」「丸み」を感じさせるイメージです。
村名ジュヴレに白い石灰がふんだんに混ざった畑をプラスし、太く優しくした感じです。これも実に美味しいです!是非飲んでみて下さい。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【鉄分を少し減らし、石灰を少し強くしたジュヴレ=シャンベルタンがフィサンの姿だとしたら・・そのまんまです!しかも妖艶さはそのまま!】
いや、2016年ものを飲んでいないのが残念です・・。グラスの写真が有ればしっかり比較出来たのに・・と思うと。
ですが、無いものは仕方が無い・・。2016年ものは非常に少なかったので飲みようが有りませんでしたから。なので、2015年ものと比較してみましょう。
2015年ものは非常に美しいエキスのワインでした。どこまでもピュアで、最後の最後に色気を見せる・・そんな感じだったと思いますが、今現在はだいぶ成長しているはずで、どんな姿になっているか、楽しみでも有ります。
ちなみに2017年フィサンは、メオさんは以下のように言っています。
いつも通りの複雑な香り、マルサネほどに力強い香りは無いがさくらんぼや牡丹、燻製したおきゃに少し還元香も感じられる。肉厚で柔らかい味わいだが、直線的なニュアンスも感じられる。マルサネよりも魅惑的な味わいだが例年よりもやや緻密で良い熟成をするポテンシャルがある。通常は一番早く開くワインだが、今年に限っては少し待つことをお勧めする。
なるほど・・おっしゃっていることは良く判ります。・・でも何の問題も無いですよ・・滅茶美味しいです。
フィサンらしい・・女形のジュヴレのスタイルはそのまんま・・しっかり感じられます。しかし、いつもより素晴らしいのは、そのエレガンスです。上級キュヴェに通じる見事なエレガンスへの一本道が開けて感じられます。
そしてこのキュヴェも・・神様がいます。いつもの年より濃密だからでしょうか?・・いや、さりとて甘くは無いんですよね・・。行き着いたかな・・メオさんも。これはさらに上級キュヴェは非常な楽しみになってしまうな・・と感じさせられました。
2015年の素直な赤さは、2017年ものには有りません。もっとずっと深淵そうな色合いをしていると感じられます・・いや、見方は人それぞれかもしれませんが、それでも2017年ものは、様々な感覚を思いっきり震わせてくれました。
2016年までの1級格に備わった荘厳なるピュアさは、このクラスにもしっかり感じられます。・・いや、好き嫌いはもしかしたら有るかもしれませんが、少なくとも古くからのピノ・ノワール・マニアにとっては垂涎の味わいであることでしょう。お勧めします。お早めにゲットされてください。追加はおそらくできません。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2016年フィサンは今回飲めておりませんが、担当さんによると・・素晴らしいマルサネよりもさらに素晴らしいとのことです!】 以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【今飲むならマルサネでしょう・・けれどポテンシャルはフィサンが上!現状は3日目から・・ですね!】
非常に素晴らしいです・・見事なフィサン!・・官能さを隠そうともせず、しかも美しさをその官能さは汚していません。それでいてエレガンスもパワーも備えている・・かなりのポテンシャルだと判断しました。
色合いも・・これですよ・・2013年ものの写真が霞んでしまう様な深淵なものですよね・・。ソソられるんじゃないかと思いますがいかがでしょう?
しかしながら、今飲むので有れば、ACブルやACマルサネに軍配が上がるでしょう。直近の美味しさはそちらが確実に上です。フィサンは・・ジャン=ニコラが言うように2年後・・、noisy 的には2~3年後からかと判断しています。
現状はようやく複雑リッチな要素が落ち着き始めた段階で、半透明な感触のタンニンが要素の隙間から見え隠れしています。この感覚はエレガンスを現状、ネガティヴな方向に感じるかと思うんですね。ややザラ付きますのでテクスチュアが今一つです。
でも、2~3年後はもう・・素晴らしい芳香と見事な味わいを見せるだろうことは、容易に判るバランスをしています。ジャン=ニコラが言うように、
「例年通り香りがとても開いており・・」
は、そのテイスティングのタイミングでの話しになり、現状は濃密さ、複雑さは物凄く伝わって来るものの、開いているとは安易には言えないかな?・・と思います。
それでもとても魅力的で有り、エレガントで非常に美味しい2015年マルサネを一蹴してしまう近未来が有ります。是非ご検討くださいませ。非常に少ないです!
以下は2013年フィサンのレヴューです。
━━━━━
【このフィサンも素晴らしい!色は淡いがエキスが濃い!】
思いがけず・・メオのACブルゴーニュ2013が絶好調で・・しかも何故かもう無いはずの品物が、このクソ暑い最中に沢山出てくると言うハプニング的事象・・。
有るなら欲しいけど、ここまで暑くなってしまうとね・・何せとにかく記録的な暑さになった2015年ですんでね。皆さんも比較的、喉の通りの良い冷たいものに飲み物を変更されてしまうので、ワイン屋とすると非常にツライ時期なんですね・・8月は。
それでも買っておかないとね・・ほぼ際限無く存在するような超大手さんのアイテムならとにかく、ネゴスものとは言えメオ=カミュゼですから、そんなに多くあるはずが無く、しかもあの味わいだったらね・・。大きな満足を得ていただけますから。
で、調子に乗ってしまって、フィネスさんから「Fixin」が2ケース有るから買わないか?と。結構旨いとのことだったので、2ケースなら何とか1本飲めるかと思って仕入れてみました。
いや~・・2013年のメオ=カミュゼはいいぞ!
2013年ACブルと同じ路線上の味わいです。色合いは同様に淡いんですが、エキスがしっかりしているのも同じ・・。
でも、そのエキスの濃密さはちょっと方向性が違うんですね~。それがまた良い!
ACブルゴーニュは、どちらかと言うとヴォーヌ=ロマネ近郊のニュアンスを出してくれるんですが、こちらはFixin村名で・・非常にジュヴレ=シャンベルタン的です。良く言えば、「シャルム=シャンベルタン的」な愛らしさ・・も存在していまして、ジュヴレの鉄っぽさと美しい赤黒の土、中域の膨らみも見事で、エキス感が時間と共に膨張し始めます。
「・・あ~・・焼き鳥、喰いてえ!」
と思ってしまいますね~。むしろ、雄大さ、ゆったりさの有る感じで優等生的なので、少し野性味を感じるような、美味しい粗塩を振った焼き鳥・・部位を色々とね・・で、このシャルム=X的なFixinを流し込んでやると・・溜まらんですね~!これは間違い無い旨さでしょう!
焼き鳥+Beer だとね・・直ぐお腹いっぱいになってしまいますし、結局Beerで体内のミネラル分と水分を外に出しちゃいますから、後が苦しいんですよ。寝ながら・・何か、喉の渇きを覚えていて、結局我慢しきれずに起きて水を飲み・・またトイレに起きて・・結局寝不足で疲れが取れない・・なんて流れになっちゃうんですね。
メオのFixin なら、かなりの高級感も有り、しかも若いですが、今飲んでも非常に美味しいですのでね!これも是非飲んでいただきたいと思います。
それに、メオのACブル2013年も上記のように追加できましたので、こちらも是非ご検討くださいませ。お奨めします!旨いです!
● 2020 Marsannay Rouge
マルサネ・ルージュ
【滅茶美味しいです!・・マルサネって馬鹿にしないでくださいね・・素晴らしいです!】---以前のレヴューを使用しています。

「・・マルサネ・・じゃ・・ぁなぁ・・」
そんなイメージだった時代はもはや終わったんじゃないかと思います。
赤さが映え、果実感が有った上で、それなりの重量感と軽やかさが交差する味わいは、マルサネと言うアペラシオンがワインファンに認識されてきて、
「マルサネ・・好きです!」
と言う方が増えて来たと感じています。以前は、
「マルサネ・・有りますか?」
などと店で聞かれることは皆無でしたが、最近はたまに聞かれ、マルサネをメインで探しにいらっしゃる方がいらっしゃり、noisy の方がビックリしたことも有ります。
メオ=カミュゼのマルサネは、まさにメオのマルサネなので、マルサネ+メオ = マルサネ+ヴォーヌ=ロマネ みたいなイメージで、下手をするとマルサネっぽくは無いと感じるシュチュエーションさえ有るかもしれません。
それほどにメオらしさとマルサネのテロワールが拮抗した味わいで、これがまた2019年ものは素晴らしい・・飲んだらビックリするんじゃないかと思うんですね。もう、このグラスの色合いはルーミエさんのモレにソックリな感じでは有りますが、メオの方が僅かに黒く、ルーミエさんのモレはもう少し紫かなぁ?・・程度。しかし、この照り方はとても似ていて、ミネラリティの内包量が半端無いんじゃないかと分析しています。是非飲んでみて下さい。超美味しいです!
以下は以前のレヴューです。
-----
【・・この、精緻な僅かに濃い目のチェリーな色彩をご覧ください・・。もう味わいがキッチリ想像いただけるんじゃないでしょうか・・。】
実は・・今回の入荷で値上げが有ったのは、この「マルサネ」だけ。・・いや、2018年ものはブルゴーニュ・ルージュが3種類になったので複雑では有りますが、入荷した時は、
「あら~・・マルサネ、値上げか~・・」
と、売れ筋の値上げにちょっと残念な気持ちが有ったのは事実です。
ですが・・飲んだら納得してしまいましたよ。
「ん・・仕方ないよね・・これなら・・」
昨今のメオ=カミュゼのワインは、本当にキッチリ「造りこまれて」いるかのようです。メオ=カミュゼとしてのワインにはキッチリとビジョンが有り、その上で収穫した葡萄を口にし、その時点でビジョン由来の意識から、また収穫された葡萄の姿から完成形がイメージされ、そのイメージされた形になるように間違いなく整えられてゆく・・。
そんな感じにさえ受けられるような、完成度の高さとディテールの細やかさ、美しさが有るんですね。
因みにジャン=ニコラさんのコメントです。
「香りは例年よりも軽やかで黒い果実と木の香り、少しミントの香りも感じられる。口当たりは豊かで柔らかく、アフターは少しタニックだがとても分かりやすい味わい。すでに飲みやすくなってはいるが、2018年らしいストラクチャーもあるので少し熟成させたほうが良い。2022年まで待ったほうがより良くなるだろう。」
深~い赤を何層にも積層させたような、チェリーのバスケットです。ドライで、全く甘く無いのにフルーツ感と透明なミネラリティがバッチリです。(面白いのはフィサンの方は透明と言うより不透明と言うか、白濁系です。)グラン・クリュのワインが持つような荘厳さではないにせよ、少し畏怖させるかのような存在感さえ漂います。浮ついたところが全くなく、しかししなやかさが充実しているポテンシャルを飲みやすい方向に向けています。
2018年のメオ=カミュゼは相当に良さそうです。今年後半に入ってくる予定の上級キュヴェも楽しみですが、オート=コート白のクロ・サン=フィリベールも、「とんでもない出来」ですし、このマルサネも同様です。果実感が際立って豊かなジュヴレだと言って良いような仕上がり。是非とも飲んでみて下さい。痺れます。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【深い・・深い・・マルサネです!メオの理想が透けて見えて来ます!】
滅茶旨いです・・!・・香りしっかり、味わいふくよか、果実感たっぷりなのに「しっとり・・」・・あれ?
そう・・あれっ?・・と気付いたことが有りますが・・それは後で書きます。
2017年もののマルサネは(フィサンもですが)、ほぼパーフェクトです。メオさんはこのように評価しています。
赤い果実をほうふつとさせるような芳しい香り、樽香やドライフルーツ、ブラックチェリーのようなアロマも感じられる。ピュアで繊細な口当たり、心地良い味わいがとても長く続き、最後に酸味と少し閉じたニュアンスを感じる。フィクサンのような色気のあるワインでは無いが、華やかで軽やかな素晴らしいヴィンテージ。例年よりも早飲みで2020年から楽しめるだろう。
いやいや・・もう美味しいですよ。ピュアだし、エキスたっぷりだし・・それに・・ちょっと御大の雰囲気も出て来ましたよね?
そう・・醸造前の低温の漬け込み由来の僅かなニュアンスと、完熟した葡萄由来の・・そう、神様風な味わいがしたんですよ・・。勿論それは、フィサンにも、ACブルにも有りました。
低温浸漬は別としても、「比較的」高めの温度でエキスに昇華する造りなので、今までは、神様アンリ・ジャイエには似ない味わいだと理解していました。
しかし・・2017年ものはちょっと様子が違いました。メオの理想とする味わい・・それはA.C.ブル同様にしっかり見えます。最高のリッシュブールまで・・いや、おそらくですが・・一直線にそれは見えるはずです。
それに加え、神様風な味わいになってきたんですよ・・。こんなことを言っちゃうと怒られるかもしれませんが、
「メオの2017ヴォーヌ=ロマネとルジェの2017ヴォーヌ=ロマネをブレンドすると神様のヴォーヌ=ロマネに・・なる・・か?」
などと不謹慎なことを考えてしまいましたよ・・(^^;; ・・でも、色もしっかり見てくださいね。濃度、見た目も・・ちょっとジャイエ風に・・見えないですか?・・もう少し過熟気味の収穫タイミングにした方がより似るかな・・?2016年ものとは大きく違いますよね?
いや・・楽しいですね~。神様の味わいはもう、経験出来ないだろうと思っていましたが、そんな部分をくすぐられてしまうと一気に若返ってしまうような気持ちにさせられました。
美味しいです!・・飲むっきゃない・・!今飲んでも良し、少しおいても良いでしょう。お勧めします。おそらく再入荷は望めません!
以下は以前のレヴューです
━━━━━
【これは素晴らしい!!】
いや~・・参りました。さすがですね。難しいはずの2016年、ACブルのまとまりの良さに脱帽させられたnoisy ですが、数の無いマルサネをテイスティングしたらまぁ・・よくもまぁ、ここまで出来たもんだと感心させられました。
2015年ものもマルサネはとても美味しくて、数も無いのにお勧めしていましたが、2016年はおそらくですが素晴らしかった2015年ものも超えていると思います。
まるで・・あのシルヴァン・パタイユのワインをほんのりと濃密にさせ、さらにほんのりと妖艶さまで表現したようなお姿なんですよ。しかもシルヴァン・パタイユにしかできないだろうとさえ思っていた、美しくもマンモスなミネラリティはそのまんまなんですね~。
ここまでしっかりミネラリティが有ると、抜栓して1週間なんて全く問題無いでしょう。事実noisyも6日ほど置いておきましたが、精緻なお姿はそのまま!・・凛としつつもほんのりとエロスを漂わせてくれました。
なお、量的に少ないのでフィサンは飲めなかったんですが、担当さんによると、
「マルサネも素晴らしいがフィサンはもっと凄い・・」
とのことですんでね・・。この際、開けちゃおうかなぁ・・このところフィサンは飲めてないし・・とも思ったんですが、ただでさえ経費倒れし兼ねない状況ですし、テイスティングしなくてはならないワインが行列している状況なので思い留まりました。
申し訳ありませんがお一人様1本限定にてお願いいたします。メオ=カミュゼ、ぜひお試しください!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ACブルの美味しさにはビックリですが、現時点でのマルサネの素晴らしさはそれを軽く超えて来ます!!少量です!】
いや~・・良いですね~。ACブルも素晴らしいが、そこにさらに赤黒さの元になっているだろうミネラリティがもたらす複雑で精妙なニュアンス、ドライなチェリーの丸ッとした果実感が、美味しさをさらに引き上げてくれる感じがします。
フィネスさんとお取引が再開してようやく3年ほどが過ぎたかな?・・と思いますが、入荷量の少ないワインを利益度外視でどんどん開けて来た成果?・・か判りませんが、順調に伸びているので、その少ないワインも少しずつ増えては来ています。
やはり美味しく真っ当なワインをお客様にキッチリとご紹介させていただき、喜んでいただけるようじゃないと、そのエージェントさんとのお付き合いも真っ当にはならないので、一生懸命にやってくださる今の担当さんには感謝しています。
この2015年のマルサネですが、ジャン=ニコラのコメントにもある様に赤い果実がたっぷり有り、非常にドライで、ドギツイ酸味が無くまろやか、高級感の備わった見事な味わいです。近年のエキスがバッチリ出たメオのピノ・ノワールの美味しさは格別ですが、このような・・いや、メオにとっては下級クラスではあるものの、やはり5千円にもなる村名ワインですから我々にとっては結構な高級ワインで、そこにこのような「美しさ」「エレガンス」がじっくり味わえ、ポテンシャルを取れることはとても嬉しいことです。
因みに2014年のマルサネは、ティム・アトキン氏も91Points(も!)付けていることは、以前にご紹介させていただきましたが、2015年ものの評価はまだ全く見当たらず、ご紹介は出来ません。
しかしながら、この仕上がり具合、メオの自身、noisy のテイスティング時に受け取ったニュアンスからは、
「非常に良い出来!」
と言えるでしょう。
今回同時にご紹介させていただくフィサン村名も旨いですが、結構に直近の味わいが違いますので、そちらはそちらのコラムをご覧くださいませ。
マルサネはやや締まった酒躯をしていますが、現状でかなり美味しいです。こちらはバラでしか入荷していませんのでお早めにどうぞ!お勧めします!
以下は2014年のこのワインのレヴューです。
━━━━━
【なんとティム・アトキン氏は91Points!・・この方、正直だね~!】 実を言うと・・随分と昔に仕入れたメオ=カミュゼのワインを、全く販売せずに山にしています。まぁ、山脈にはならない程度の量なので良いっちゃぁ良いんですが・・noisy的には全く気に入らなかったんですね~・・。1998年産の「とあるキュヴェ」です。
今まで何度かテイスティングしていまして、何とか・・販売しても文句の言われないレベルには来たかな・・とも思うことも有りますが、まだ思い切って踏み出せないでいます。まぁ、それは高価なワインでは無いので・・
そんな頃から比べると、最近のメオ=カミュゼのワインは凄いです。圧巻!・・と感じるキュヴェの多さ、またそんな機会の多さにも驚きます。
そんなnoisyと同様のイメージを、他の方も感じ始めているのをヒシヒシと感じていましたが、それでも少し前までのメオ=カミュゼのワインの動きは余り活発では無かったので、量を多く仕入れることには危機感みたいなものが働いていまして、2013年ものでは止まっていた比較低価格なラインのワインの仕入れも、さほど多く無かったんですね。それでも少しずつ機会を見てテイスティングし・・
「・・これは一度しっかりテイスティングしないといけない・・」
と思っていた訳です。それで色々なアイテムをテイスティングしたのも有りますが、ここへ来て、かなり動きが出て来たのかもしれません。
余りに低価格なラインのワインが軒並み完売してしまったので、フィネスさんの担当のK君に相談すると、この「マルサネとニュイ村名なら少量ですがお渡し出来ます。」とのことだったので、今回のご紹介に辿り着けたと言うことなんです。
で、あれこれ、ネットを放浪して評価を探していると、やってくれてましたね~・・ティム・アトキンさん・・なんとこのマルサネ2014年に91ポイントも!・・付けていました!・・でも同時に、
「・・失敗したな・・」
と思いましたね。
上記のような状態だったので、昨年の入荷の時には思い切った仕入れが出来ていなかったんですよ。まぁ・・その頃にはまだ、ティム・アトキンさんの評価は表に出ていなかったと思うんですけどね。もし出ていたら思い切って仕入れをしていたかもしれません。
ティム・アトキンさん・・noisy 的には結構、
「日本人的感覚に近い人・・かな?」
と言うような感じを持っていますんで、エキス系のエレガントで、ジワジワと複雑性を垣間見せるようなタイプのワインには、結構・・良い評価をしているように思うんですね。勿論、同じタイプばかりに良い評価をしている訳ではありませんけどね。
2014年のメオのブルゴーニュ・ルージュを飲めば、そのエレガントなピノ・ノワールらしい表情の素晴らしさに感動を覚えるに違いないと思います。そして、このマルサネも同じライン上に有る・・と思います。
今回は7本だけですので、飲まずにご案内することにしました。2015年こそはテイスティング出来る位に何とか多めの確保に動きたいと思っています。是非ご検討くださいませ。
● 2020 Bourgogne Cote-d'Or Rouge Cuvee Etienne Camuzet
ブルゴーニュ・コート=ドール・ルージュ・ブルゴーニュ・コート=ドール・ルージュ・キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼ
【・・美しい・・!ドメーヌものです!】---以前のレヴューを使用しています。

素晴らしいピノ・ノワールです!・・ドメーヌでは出来ない仕事をこのフレール・エ・スールでやっている・・そのこと自体とその結果を、たっぷり感じることができる見事な仕上がりになっています。
是非是非・・この写真をご覧くださいませ。そして是非、いや、出来ましたら味わいを想像してみてください・・
ちょっと上から撮った写真で、グラスのエッジに近い部分のグラディエーション・・・美しいですよね・・それに見事に香って来そうでしょう?
むしろ、ノールやスッドはボディ感が豊かです。大きさ、もしくは重心の低さはノール、スッドが上です。
しかしながら、ブルゴーニュ的なエレガンス、軽やかさ、アロマの華やかさ、心地良さはこのエチェンヌ・カミュゼが上です!
「・・ちょっとヴォーヌ=ロマネの良い畑の葡萄・・入って無いか?」
とツッコミ入れたくなるくらいの心地良いアロマに、クラクラ来ちゃいますね。
この辺のプロモーション・・・と言うか、A.C.ブルのラインを3つに分けたと言う見せ方、やり方も、面白いんじゃないかと思います。おそらく・・これは想像でしか在りませんが、このキュヴェ・エチェンヌ・カミュゼのバランスと言うのは、ジャン・ニコラさんの理想に近い部分に寄せているんじゃないかな・・と。
フラワリーで軽やかなミネラリティがふわっと香り、ブルゴーニュの上級キュヴェが持つ荘厳なニュアンスさえも感じさせてくれます。いつまでも漂う美しさ・・滅茶美味しいです!・・是非飲んでみて下さい。超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
-----
【パーフェクトな出来だった2017年ものから2018年ものは何と3つのブルゴーニュワインへと大変身!単にA.C.ブルゴーニュでは無く、北、南、そして中央と言うテロワールの違いを表現しています!】
いや~・・楽しいですね~・・ん?
「・・面倒くさい・・」
いや、「比較」こそがワインの楽しみの神髄です。同じように見えても異なる・・そこが良いんじゃないですか。
だからもし2017年の、ほぼパーフェクトと表したブルゴーニュ・コート=ドールをお飲みになっているとするなら、ヴィンテージを無視して、
「ノール + スュッド + キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼ」
を飲んでいるとみなしたうえで、さらにこの3種のブルゴーニュ・コート=ドールを混ぜたものとほぼ同等とみなすなら、4種類の味わいをも楽しめる訳です。
まずはジャン=ニコラさんのコメントをいただきましょうか。上の写真です。
「ブルゴーニュ コート ドール キュヴェ エミスフェール ノール
BOURGOGNE COTE D'OR CUVEE HEMISPHERE NORD
Hemispere Nord(エミスフェールノール)とは「北半球」という意味で、コートドールの北側に位置するジュヴレシャンベルタン村の葡萄をメインで使用している。3つのキュヴェの中でもより緊張感とストラクチャーがあるワインで、フランボワーズやイチゴの華やかな香り、木苺やサクランボの野性的な香りも感じられる。たっぷりとした口当たりと余韻の緊張感、しっかりとしたストラクチャーと溶け込んだタンニンが感じられるコートドニュイらしい味わい。今でも十分美味しく飲めるが、2021年にはより素晴らしい味わいになっているだろう。」
一応ネゴスものの「ノール」です。お伝えしておきますが、ドメーヌものとネゴスものの品質的な違いは有りません。どちらもキッチリ造りこまれています。
ジュヴレらしいワインでした。フィサンも飲んでいますので比較すると、むしろこちらのノールの方がジュヴレには近い感じで、僅かにニュイ=サン=ジョルジュ風の美しい土のニュアンスを加えたかのようなニュアンスです。色はしっかりしていますが、やや不透明感のあるしなやかな石灰感と、ふんわり優しいタンニンがフィサンとの共通点です。全く甘く無いのに旨味がしっかり有って、その中に鉄っぽさや皮革の初期段階のアロマが感じられます。冷ややかで実に旨いです。

2つ目の写真はスュッド(スッド?)です。
メオさんはこのように述べています。
「ブルゴーニュ コート ドール キュヴェ エミスフェール スッド
BOURGOGNE COTE D'OR CUVEE HEMISPHERE SUD
2018年ヴィンテージはブルゴーニュコートドールルージュ(旧ブルゴーニュルージュ)を3つのキュヴェに分けて醸造。Hemispere Sud(エミスフェールシュッド)とは「南半球」という意味で、コートドールの南側に位置するポマール村の葡萄を使用している。3つのキュヴェの中ではチャーミングで軽やかな飲みやすい味わいで、熟したプラムやサクランボの華やかな香り、開けたてからとっつきやすく直線的な面もあるがアフターはとても繊細。ややタニックで粗さはないものの、瓶詰の影響でやや固くなっているので少し休ませたほうが良い。2021年から本格的に楽しめるようになるだろう。」
いや~・・ノールも柔らかいですし、このスュッドももう飲み始めて良いでしょう!めっちゃ美味しいですよ。ポマール村の葡萄ですか・・。noisy はヴォルネイかと思ってました・・いや、ポマールって判断も有ったんですが、正直なところはポマール プラス ヴォルネイかと。その位、ヴォルネイっぽさも有ると感じました。
明らかに「ノール」の風情とは異なる感じがしますが、むしろこちらの方が「キュッ」と締まっていてnoisy 的には好みです。美しいですね~。ヴォルネイ北のフルミエ、もしくはポマールの南のフルミエを連想させるニュアンスです。チェリー6割、プラム4割、ジュヴレほどの鉄分は無いにせよ、ほんのりと鉄っぽさを含みます。
これは美味しい!・・しかも価格もリーズナブルです。

3つ目はドメーヌものの「キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼ」です。これはもう・・ドメーヌもののヴォーヌ=ロマネそっくりです。・・因みにエチェンヌさんはご先祖でいらっしゃいますね。これもジャン=ニコラさんのコメントをご覧ください。
「ブルゴーニュ コート ドール キュヴェ エチエンヌ カミュゼ
BOURGOGNE COTE D'OR CUVEE ETIENNE CAMUZET
ドメーヌの創設者「EtienneCamuzet(エチエンヌカミュゼ)」の名前をキュヴェ名にしているこのワインは、ヴォーヌロマネ村近郊にあるドメーヌの所有畑で収穫された葡萄のみを使用。3つのキュヴェの中で複雑さと繊細さが際立つスペシャルキュヴェとして1つ上のランク付けと考えている。サクランボや黒い果実のアロマが心地良く、口当たりはとても柔らかく繊細で余韻が長い。タンニンはしっかりしているがワインに溶け込んでいて深みのある凝縮した味わいになっている。十分開いた味わいで複雑さと爆発力があり、ヴォーヌロマネの素晴らしいテロワールを垣間見せている。2021年から飲んでいいだろう。」
これはポテンシャルが素晴らしいです!まさにヴォーヌ=ロマネ的エレガンス、存在感、複雑性が有ります。もうすでにその資質は見事に表れて来ていますが、ノールやスュッドほどの柔らかみは出て来ていません。
まぁ、ドメーヌものとネゴスものの差は無い・・などと言っていますが、やはり「葡萄の質」は別です。そこには「畑の資質」が必ず入って来ますから。
昔はドメーヌもののパストゥグランがリリースされていましたが、2000年頃からは終売になっていまして、
「ヴォーヌ=ロマネ近郊のブルゴーニュクラスの畑の味わい」
をメオのワインから見つけることは出来なかったんですね。
しかしながらこのキュヴェ・エチェンヌ・カミュゼは違います。充実した味わいには、ヴォーヌ=ロマネ的な要素がしっかり詰まっています。これは・・1~2日ほどの放置で相当な良い感じになりますが、メオさんの言う通り「2021年から飲んでいいだろう」と言っておきたいと思います。
言ってしまえば、メオさんのドメーヌもののヴォーヌ=ロマネは1.2~1.3万円ほどしますから、まったくの半額ですね。村名では無いとしても、村名クラスの味わいは充分に有ると感じられますので、
「ヴォーヌ=ロマネのセカンド」
みたいな立ち位置との理解で良いと思います。
2017年までは、この3つが一緒になっていた・・と言えます。昨今はA.C.ブルも高価になってきていますが、
「新たな切り口でメオ=カミュゼがブルゴーニュを表現!」
し始めたと言えます。
楽しいワインの世界、是非「比較」でさらに深い部分へいらっしゃいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ほぼパーフェクト!!メオの理想がスッキリ見える素晴らしい味わいでした!・・しかも価格も値下げです!】
仕上がってますね~・・すでに滅茶美味しいです。しかも価格は下がって嬉しいばかり・・おそらくフィネスさんが税額が下がった分を還元してくれたのかな?・・と思います。
また、ワインの名称が変更になっています。新しいアペラシオン名で、「ブルゴーニュ・コート=ドール」だそうです。ブルゴーニュも北から南まで広いので、コート=ドール限定のアペラシオンです。
ちなみにメオさんは以下のように言っています。
ボージョレなど他の地方産のブルゴーニュワインと区別するために今年から制定された新しいアペラシオンで100%コート=ドール産の葡萄かつ100%ピノ・ノワールで造られたブルゴーニュ・ルージュ。赤や黒果実の様々な香りを樽香が絶妙に包み込んでいて、存在感のあるオイリーな口当たりでアフターに酸味が感じられる。バランス良くまとまった飲みやすい味わいで2020年ころから飲むことが出来るだろう。
いや~・・メオさん、今から飲んでオッケーですよ。それに、エチケットも少し変わっています。上にヴィンテージ表記の出っ張りが出来ました。
で、このコート=ドール他、下級キュヴェを飲んでみて思ったんですが、
「ジャン・ニコラ=メオの理想がしっかり形として見える!」
んですね・・。
どのキュヴェを飲んでも、彼の理想形を想像できてしまう・・んです。つまり、上級キュヴェが持つ「格上のエレガンス」が下級キュヴェにもしっかり現れているんです。
あの、素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級は、ロマネ=サン=ヴィヴァンを想像させるが如きエレガンスを発揮していました・・今までも。
ACブルゴーニュは非常に美味しい、バランスに優れ、心をくすぐられるワインでは有りましたが、
「最近のメオは1級以上になると激変するよ・・」
と言うようなセールストークをしていたほど、そこには確実な格差が存在していました。ACブル < 村名 <1級 <特級 と言う流れですね。
2017年ものは上は飲んじゃいませんので確約は出来ませんが、それでもそのヒエラルキーはしっかり有るとしても、
「上級キュヴェに繋がるエレガンス、その姿が下級キュヴェにもしっかり見える!」
んですね。A.C.ブルに、ニュイ=サン=ジョルジュ1級の素晴らしいエレガンスにつながる道が見えました。
長くなっちゃいますのでこのコラムはここで止めますが、
「これを飲んで不味いと言う人はいない」
と思います。ドンピシャな仕上がりです。メオの下級クラスは全く残らないので・・是非お早めにお試しくださいませ。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2016年ものは複雑性高く凝縮した果実の美味しさをジュヴレっぽく表現!この辺りのセンスが素晴らしい!非常に良い出来です!】

ワインになる前には雹害で悲惨なヴィンテージと揶揄された2016年では有りますが、実際に蓋を開けてみるとどうでしょう?
やはり優れた生産者は、難しいヴィンテージも関係が無いようにも思えます。特に今回のメオ=カミュゼ・フレール・エ・スールのワインをテイスティングした結果においては、
「ん?・・キャラクターは2015年とは違うものの、ここまで仕上げてくるなんて・・。2015年とのポテンシャルの差は無い!」
と感じてしまいました。
どうです?・・この深い色合い。2013年ものからグラスの写真を掲載していますが、年を追う毎に深みが増しているように思えるんじゃないでしょうか?
実際、2016年もののこのACブルゴーニュは、ジュヴレ=シャンベルタン的な構成を感じることが出来、豊かでほんのり鉄っぽく、乾いた土と乾いたミネラリティが重なり合って絞り出したエキスの深い味わいをたっぷり堪能させていただきました。
2015年のこのACブルを飲まれた方は、
「げげっ・・メオ=カミュゼ、半端ない!」
と思われたに違い無いですが、骨格を支える見事に透明なミネラリティが細身に芯を構成したっぷりあり、そこに雅な表情をまとわせていたことと思います。
2016年は透明なミネラリティだけでは無く、カラフルだとも思えるような多彩なミネラリティに、そこそこに多くの肉をまとった、やや妖艶でほんのりと豊かな味わいです。
さすが、昨今のメオ=カミュゼは目が離せない存在になっています。是非飲んでみてください。リーズナブルです!お勧めです。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【まさに「雅」と言う感じが似合うヴォーヌ=ロマネ的な味わいの飲むべきACブルゴーニュです!超お勧めです!】
人によってはショッキングな画像かもしれません。ご容赦ください。無農薬で・・と言うか、ほぼほったらかしなだけでは有りますが、それでもそこそこには気を張り巡らしつつ育てている noisyの家の庭の 「ピノ・ノワール」です。
7月までは天候に恵まれ、スクスクと立派な実を育んでいましたが、8月に入り雨が多くなり、日照も充分ではない状況の中、
「・・ん~・・まぁまぁの糖分とタンニンの成熟が得られたかな・・でももう少し糖分が欲しいなぁ・・」
などと思いつつ、
「収穫はいつにしようか・・雨が上がって2~3日晴れるか、風が出てくれれば可能かな・・」
と思っていたところ、左の写真のようなショッキングな映像が目に飛び込んできました。
「・・えっ?・・クワガタにカブト?・・葡萄の実ももう全然ダメじゃん・・」
そうなんです。根本付近には落ちてしまった実が沢山有り、茎に付いている実も穴だらけ、しかも色も変色してしまっています。
クワガタやカブトは、その角で実を落としたり、穴を開けて中の糖分を入手しているようで、またその匂いに誘われて、昆虫類が近くをウロウロ、蟻もたかっています。
「あ~あ・・全滅だ・・」
熟した第一世代の実はほぼ全滅、まだ青い第二世代以降の小ぶりの実だけがグリーンの色を保っています。
一体どこからこんなクワガタやカブトが集まって来たのか・・近くにいるなんて思ってもいませんでした。そして、ふと足元を見ると、見るも無残なカブトのカブトが転がっているじゃありませんか。そしてその脇には胴体や足も散乱していました。どうやら、クワガタと戦い敗れたカブトムシの牡のようです。

ま~・・葡萄を育てるのは容易なことじゃありません。最近のは人体に影響は少ないしすぐ効果は薄れるから殺虫剤を使えと・・葡萄農家の関係者の方は教えてくれますが、そんなことをするくらいなら葡萄など育てることも無い訳で・・ましてやワインを造るために葡萄を育てている訳じゃないのでなおさらです。noisy がたまに一粒二粒、口にするだけなんですから・・。
同じピノ・ノワールで造ったとは思えないような、自然派のACブルゴーニュです。非常に美しいルビー色です。濃くも無く薄くも無い・・しかし、
「とてもエキスがビッチリと出ていて焦点の定まった美しいピノ・ノワール!」
でした。
2014年のメオ=カミュゼ・フレール・エ・スールのACブルゴーニュも、その美味しさにクラクラしてしまいましたが、2015年は届いたばかりにも関わらず、ヴォーヌ=ロマネ的な柔らかい酸味とスパイス感、そしてビロードのテクスチュアで迎えてくれました。
この何年かのメオのワインの美しさは、飲んだものを魅了してしまうに充分のものです。ネゴスものと言う立場のワインですが、ドメーヌものとのイメージの差が全く無く、少し高くなったとは言え、4000円のACブルゴーニュは、今やリーズナブルなクラスとさえ言える状況です。

また、実はちょうどタイミングが良くて、ロベール・シリュグのACブルゴーニュも横に並べてのテイスティングになりました。こちらもヴォーヌ=ロマネの造り手です。
同様にソフトな・・鋭角さの無い優しい酸味を持ち、ややテクスチュアにふるふると襞の有る優しい感じのする素晴らしいACブルゴーニュでした。こちらもエキス系の美しいワインで、シリュグらしい、女性っぽい感触の味わいです。
カミュゼのスタイルは、「アンリ・ジャイエの教え子」と言うことも有り、ジャイエ系の味わい・・と伝わっているかもしれませんが、全然違います。決してジャイエ系の果実味重視系では有りません。むしろDRCやミュヌレ=ジブールなどに通じる完全エキス系と言えます。
ある意味においては、収穫する葡萄の潜在アルコール分に大いに関係が有り、糖分を完全に発酵させドライに仕上げるエキス系のワインは、温暖化の進む現在では収穫のタイミングを間違えるとブルゴーニュらしくないアルコール分の高いマッチョなワインになってしまいます。
勿論ですが、害虫にもやられて全滅・・などと言うことも、自然派の葡萄には起きる可能性も有ります。2014年からは「スズキ」と言う害虫にやられた生産地が沢山有りました。
「・・じゃぁ、日本から鈴木さんは産地に行っても本名を名乗れないねぇ・・」
などと揶揄されたものです。
そんな中で、このような「非常に美しい雅なACブルゴーニュ」を造っているんですね~・・非常に旨いです。是非飲んでみてください!超お勧めします!たっぷりの数量は・・有りません。
以下は2014年もののレヴューです。
━━━━━
【来てます!エレガンスの塊!ピノ・ノワールの真髄!】
いや~・・こんなことはしたことが無いんですね・・。既存のコラムには、時折、言葉の訂正や、
「飲みました!・・~~な感じで・・」
みたいには書き加えることは有っても、自分の言葉の検証にもなってしまうような二度に渡るテイスティングは無いんです。
まぁ、2016年6月後半の当時は、たしかにポテンシャルは高いものの、まだ仕上がっていない嫌いが有り、それでも良い感じで販売も伸びてはいたんですが、物凄い反響をいただいた2013年ものの売り上げ数には遠く及ばなかったこともあったんです。
何しろ、
「暑さが引いたころにはバランスしてくるだろ~・・」
みたいに書いちゃってますから、
「そんな予言めいたことを書いてて、しかも不要と思えるようなコストを掛けて再テイスティングして、ダメだったらど~すんのよ・・」
みたいな悪魔のささやきも聞こえなくは無かったんですが、やはりそこは自信を持って・・いや、フィネスさんのK君の手前、ちょっとヤケクソ気味に飲んじゃたんですね~・・。でも、やって良かったです。
「来た来た!来ましたよ!」
非常に繊細だがまだフラワリーな、甘味を含むアロマと、非常にち密な石灰の滑らかさ、ツヤツヤとしていて雅です。まるで極上シャンボールのテクスチュアです。中域のボリュームも出始め、いい感じにバランスしています。2013年ものが最初からヴィーヌ=ロマネっぽさを含んでいたのに対し、2014年の現状はシャンボール的で、むしろ6月時点の方がヴォーヌ=ロマネ的だったかもしれません。
しかし酸の柔らかさはヴォーヌっぽく、球体さは6月時点では全く感じられなかったものです。バランスも非常に良くなって来ていて、ボリューム感を感じつつ、精緻なチェリーを感じさせる余韻が素晴らしいです。
おそらくですが、この先来年の春ごろまでは上昇、維持をすると思います。そこから先は少し硬く締まってくる可能性が有るかなと・・
えっ?・・いや、もうやりませんよ・・また予言めいたことを書いたからって、3回目は無いでしょ。無理ですよ・・そんなに沢山品物が有る訳じゃぁ有りません。余りに旨いので、フィネスさんが持ってる内に、どんどん購入していただこう・・と言う魂胆です。なので、その辺はぜひ皆さんで検証されてください。
「いや・・硬い時に開けちゃうと勿体ないし・・」
・・そうですよね・・。でも非常に健康的でピュアですから、やや硬めだとしてもシャンボールっぽさが美味しさをアップしてくれると思いますよ。6月時点じゃ手を出して無い方も是非飲んでみてほしいと思います。超お勧めします・・まぁ、リアルワインガイドで高得点を出しちゃうと noisy に回ってくる量が減っちゃいますんで、
「徳さん、メオはやらないでね~・・」
と軽くプレッシャーを掛けておきます。是非飲んでみてください。お勧めします!!
以下は前回、2016年6月下旬のご紹介時のテイスティングレヴュー他です。
━━━━━

昨年の今頃から年末辺りまでに掛けて完売、そしてまた奇跡の再入荷を何度か繰り返し、そのたびに大きな反響をいただきました、メゾンのブルゴーニュ・ルージュの2014年が入荷しました。
2013年のこのワインの余りの美味しさに noisy もビックリしましたが、何より皆さんの「とても美味しかった!」が嬉しかったです。ですので待望の2014年ということになりますが、今のところはどの位いただけるかがハッキリはしていません。
で、はやる心を抑えつつ、早速飲んでみました。このコラムの下の方に2013年のコメント、また写真が有りますので比較してみてください。
色合いはどうでしょう・・やはりグレートイヤーの呼び声が高い2014年の豊かな色合いが見て取れるでしょうか。より目の詰まった、やや赤みが強いように見受けられます。
2013年は紫の透明感のある色合いで、より冷ややかに感じられるかと思います。でもこの冷ややかな色合いからのエレガンスがもの凄かったんですよね~!ただし、全体的な根っこはほとんど同じように見受けられます。
抜栓後からピュアなベリー、チェリーのアロマが気品高く、スピードも速く立ち上がります。篭ったような印象派全く有りません。中域には舌にチリチリと感じられる、まだ開かない要素の粒が沢山有ります。非常に目の細やかな優しいタンニンが存在しています。この辺はスムーズに流れて行った2013年とは少し違うところです。
中盤以降はブラック系の小果実、優しいスパイスを感じさせながら、ややふっくらとした帯域を感じさせながら長く美しい余韻を現しつつ消えて行きます。
全体像は2013年とほぼ同様ながらもポテンシャル的には確実に上、よりシッカリした、でも現状はわずかにより強い味わいを見せる・・2014年かと思います。非常に素晴らしい仕上がりだと感じました。
現状でもかなり美味しく飲めますが、リリース時にバランスしていた2013年のような完璧さには届いていません。この2016年の夏の気温が下がり始めた頃に一端バランスすると思われ、それ以降は2013年を凌ぐ味わいを見せてくれるでしょう。今からガンガン飲む・・と言うより、この2~3カ月の間にバランスするはず・・と思ってください。
2013年ものは、つい先日・・今まで仕舞い込んでいて飲んでいなかったお客様から連絡が有りまして・・
「メオのブルゴーニュ・ルージュを昨年購入して先日飲んだんですが、余りの美味しさにビックリしました。まだ在庫が有れば欲しいんですが・・」
と非常に嬉しいお言葉をいただきました。でも残念ながらもう1本も無く、すみませんと言うしかなかったのですが、この2014年に関しては、
「2013年より確実に上のポテンシャルが有る分、2013年より少し時間が掛かるが超越する」
と思います。素晴らしいピノ・ノワールでした!是非ストックしてお楽しみください。超お奨めします!
以下は2013年もののレヴューです。
━━━━━

レアなアイテムで有りながらも、その数の少なさからテイスティングも憚られるような状況ですので、入荷したものもをそのままご案内するのみになっていました。
業界的にも何となく売り手は
「飲まないで案内するトップの造り手」
の一端で有って、結局誰も飲んでないと言う状況に、市場もメオ=カミュゼを何となく敬遠しているような状況かと思います。
なのでこの際、久しぶりに飲んでみるか!・・とばかりに、たった12本の仕入れの1本を開けてしまいました・・・っが、ハッキリ言って驚きました。
飲む前は、
「2013年もののネガティヴさはどんな感じかな・・?」
というノリがほとんどだったわけです。ところが・・・
「知らぬ間にメオ=カミュゼは物凄い進歩をしていた!」
と・・・気付きました。
何しろ、
「異常なほどの繊細さ、エレガンス。それだけで納得させられてしまう!」 いやもう・・ビックリです。2013年のマイナス面を評価しようと思っていたのをスッカリ忘れてしまい、ヴォーヌ=ロマネ近郊の、下級のピノ・ノワールに過ぎないワインが持つ涼やかで、しかし圧倒的なエレガンスに打ちのめされてしまいました。これは凄いです!・・・ヴォーヌ=ロマネの特別な畑のワインが持つものを、そのままスケールダウンしただけ・・・。各々の要素が持つ量のみをダウンしていますが、要素の種類はそのまま持っているかのような振る舞いを見せるんですね。
なので飲んでいる時に、ACブルゴーニュだからど~のとか、村名クラスか1級と比べるべきだとか・・そんな感情を持たないんですよ。最高クラスのピノ・ノワールのエレガンスが備わっているんです!
ある意味、これは凄いことです。そんなワインはまず見当たらない・・・。有ったとしても、出来の悪いグラン・クリュのワインが、それに近い風情を見せるのみです。
決して気取らず、全くパワフルでは無く、でも静かに穏やかに、その純粋なエキスの姿を愛でることが出来るんです。
この淡く美しい赤の勝った紫の色合いから純なアロマが漂ってくるかのようです。そして余韻・・・この美しさは圧倒的です。震えます。そしてコンディションも抜群でした・・・。これを飲んでしまったら・・メオ=カミュゼのワインを見直す羽目になる・・と言うか、買いに走るようになってしまうかもしれません。
ヴィンテージの弱さなど微塵も感じない、物凄いワインでした。これが4千円ならとんでも無く安い!お薦めします!
● 2020 Bourgogne Haut-Cotes de Nuits Blanc Clos Saint-Philibert Monopole
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ブラン・クロ・サン=フィリベール・モノポール
【ボーヌの偉大なシャルドネに比類しうる見事な出来映えです!めちゃエレガントなのに・・芯はズ太い味わいです!】---以前のレヴューを使用しています。

noisy には・・このクロ・サン=フィリベール、
「・・樽っぽいが図太く、3年置いたら美味しくなる・・」
と言うようなイメージがずっと有りました。なので、どうしてもその時に鼻に入ったバリックのフレーヴァーが・・今でもアリアリと思い出されるような感じなんですね。
で、2019年のクロ・サン=フィリベールをテイスティングしますと、昨年の2018年もののイメージと一緒に脳裏を彷徨っているのは、その「樽臭い・・」感じ。
その古いイメージを全く吹き飛ばしてしまう程に、ピュアでミネラリティに溢れ、ほんのりとナチュラルさの漂う・・
「・・あれ?・・ボーヌの美味しいシャルドネ?」
と勘違いさせるに違いないほどの仕上がりなんですね。
思わず唸ってしまいますよ・・先日も、某ドメーヌのシャブリ・グラン・クリュ・ブーグロをテイスティングさせていただきまして・・いや、悪くは無い・・そこそこには美味しいんだけれど、
「これ、ブーグロ・・グラン・クリュすか?」
と・・そのエージェントさんが聞いたら眉間にしわがよってしまうに違いないような独り言が出てしまいました。
まぁ・・noisy は、おべっか を上手く使えない不器用で正直な人間ですんで、それで随分と苦労してきた訳ですが・・治りませんね。三つ子の魂何とやら・・です。
ですが、このクロ・サン=フィリベール・・2018年までも滅茶美味しかったですし、神懸かって来たと書いたような気もしますが、2019年ものはあっさり超えてます。完成された美味しさ・・と言えるかと思います。是非お楽しみください!・・コート・ド・ニュイでこれほどまでの白ワインが造れるんだと言う、良い証拠です。お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
-----
【神懸かり級!!・・呆れるほどに素晴らしいです!これを飲まずにブルゴーニュの白を語れない!・・と思ってしまうほどです!】
素晴らしい・・本当に心が洗われるような・・と言うか、ワインの持つ魂と言うか、そんな言葉では表わせないような「存在」とか「存在感」が、一口飲み終えた後も、いつまでも「そこにある・・続いている」と感じさせられてしまう・・そしてそれが全く嫌味も無く、心地良さが持続していることに驚かされるワインでした。
これが2018年のメオのドメーヌものの真骨頂なのかどうかまではまだ判りませんが、この「クロ・サン=フィリベール」を飲めば、昨今のメオ=カミュゼがどれほどの「存在感」を見せるのかは間違いなく理解できると思います。
ジャン=ニコラ・メオさんはこのワインについてこんな風に語っています。
「火打石のような還元香も少し感じられるが、白い果実を彷彿させるような素晴らしい香りが圧倒的。オイリーな口当たりと緊張感のある酸味、繊細でバランス良くまとまってはいるが余韻に少し固さを感じるので2022年まで待ったほうがより本来の味わいを楽しめるだろう。」
いやいや・・今から飲んでも大丈夫ですって・・。呆れるほど美味しいですよ。
冷ややかな酸と適度に引き締まったボディからのテクスチュアはオイリーさをほんのり感じさせながら喉に落ちて行きます。繊細でナチュラルでピュア。ちょっと氷を連想させるような冷ややかでキラキラした酸と透明なミネラリティが・・おそらくたっぷり有るははずなんですが、余りにバランスが良過ぎて、しかも「キュッ」と氷のカプセルのようなものに閉じ込められているようなニュアンスで喉を通り過ぎて行きます。僅かな粘性が残像を残しつつ・・です。
まるでボーヌの偉大なシャルドネのような振る舞いを見せますが、決して崩壊までは行かず、その美しい姿を保持したまま最終局面を迎えます。そして無くなる・・・いや、無くならない!・・いつまでもずっと・・超高質な締まった柑橘やミネラリティを延々と感じさせ続けるかのような振る舞いなんですね。
これにはま~・・ぶっ飛びました。今まで飲んだクロ・サン=フィリベールで最高でしょう。
抜栓直後はわずかにバリック由来の香りが分離されて感じますが、良いところ・・その時間は5分ほど。そこからはドメーヌ・メオ=カミュゼのマジックタイムに突入です!
購入できた方は非常にラッキーだと思います。「呆れるほどに旨い!」です。是非飲んでみて下さい。超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【今回の2017年ものは飲めておりませんが、ACブルの仕上がりを見る限りにおいて、かなりの良い出来が想像されます。以下は以前のレヴューです。】
【この感性!・・昔のメオ=カミュゼのイメージはすでに無いと言えます!ベストなタイミングでの収穫がこのエレガントな味わいを生み出す第一義的要因でしょう!】
近年のメオ=カミュゼのワインには驚かされることが多いですが、このジャン=ニコラご自慢のモノポール、クロ・サン=フィリベール2015年の味わいにも驚かされました。
どんどんエレガンス重視のブルゴーニュワインらしいピュアな味わいに邁進しているのは判っていましたが、クロ・サン=フィリベールは人気商材なので、ワイン屋でもたまにしか飲めないんですね・・。
そもそも昔の(10年も前位の)クロ・サン=フィリベールのイメージと言えば、過熟気味に収穫されバリックを利かせた大柄なもの・・リリース直後は樽のニュアンスがワインから浮いて感じられ、やや甘味を感じるものなので、3~5年寝かせると一体化し、ボーヌの大柄なシャルドネに似せた味わいになるが、ややもするとローヌの白ワイン的に成りがち・・みたいなものでした。
まぁ・・そんなイメージはもう全く感じられません。天候が良いとブルゴーニュらしい酸は徐々に失われ、糖分が多くなります。そんな過熟気味の葡萄を醸造すると、当然ながらアルコール発酵しなかった糖分が甘味として残ります。つまり、酸は弱めで少し甘いバランスのワインになります。そこにバリックのニュアンスが加わる訳ですね。
それはそれで美味しいんですが、やはりリリース直後は「樽臭い」感じになってしまいますし、やや甘味に頼った構成にならざるを得ません。
2015年のクロ・サン=フィリベールは、ベストのタイミングで健康な葡萄が収穫できたと思える優れたバランスの酸とドライな味わいを持ち、非常にピュアで美しいです。
どうやってもどう似せてもボーヌのシャルドネのような味わいバランスにはならないんですから、クロ・サン=フィリベールはクロ・サン=フィリベールとしての真の姿を見せよう・・と言う感覚なんじゃないかと思うんですね。
しかも2015年は全てにおいてバランスが良い・・酸の量・バランス・美しさは総体のバランスに直に影響します。それでいて、まるでバリック臭さは無く、そのピュアな美しさを汚していないです。
冷ややかな果実酸とドライな味わいからこそ、真の姿が見えてくる・・これは非常に美味しいし、オート=コートの実力もしっかりと見えると思います。
また、ジャン=ニコラの2015年ヴィンテージの総評にも書かれています(ドメーヌ説明欄)が、黄色文字の部分・・非常に印象的です。
この部分は noisy も常に感じているので、コラムのアチコチでも記載していますが、プロ、アマ問わず、
「直近の味わいしか切り取れない、受け取れない感覚」
の持ち主が非常に多い・・と言うことですね。
その上で美味しかったとか旨くないとか・・言ってる訳ですが、まぁ、アマならそれもまだ良いですが、プロがそれじゃぁいかんだろうと・・遺憾ですと・・言いたい訳です。
アマでも、そのような飲み方しかできないとするなら、ワインの楽しみの半分以上を最初から捨てていることになります。
「ポテンシャルを測る飲み方」
をお勧めします。
これについては時折書いていますので、敢えてここでは書きません。重要なのは、そのような飲み方が出来ることで、
「あの時は全く美味しく無かったのに、15年後にたまたま飲んだら・・滅茶苦茶凄かった!」
と言うようなことにはならないんですね。下手をすると・・
「そうか・・15年前に飲んだワインはコンディションが悪かったんだ・・」
などと思い込みかねないんです。
そんなことは無いとは言えませんが、そのように人間は自己弁護の思考回路が自動的に働いてしまいますから、延々と同じことを繰り返すことになり、結局、
「ワインの楽しみの半分以上を得られないままのワインファン」
になってしまいます。それは不幸なことですよね。
ジャン=ニコラも、そんなプロの批評家たちを散々見て来てウンザリしているんでしょう。noisy も・・まぁ上から目線で申し訳ないが、そんな印象を受けることは非常に多いですし、そんな批評家のコメントは全く参考にしないようにしています。
皆さんも、noisy を信じるとか信じないとか・・と言うレベルの話しでは無く、せっかくのワインを楽しめるような飲み方をされると良いんじゃないかな・・と思います。まぁ、noisy のように、電子レンジで「チン」してしまったり、砂糖を入れたり塩を入れたりは、しない方が良いですが、少なくとも、
「・・ん?・・やや硬いか・・?noisy はそんなこと言って無かったぞ・・。じゃぁ、取って置きのリーデル・ソムリエ・ブルゴーニュ・グラン・クリュでも使ってみるか?」
とか、
「・・ん?・・もう若いフレーヴァーが無い?noisyは硬いかもしれないって言ってたっけ?・・もう死んでるか?・・じゃぁ、いっそのこと平底デキャンタに落としてぶん回してみて、それからロブマイヤーのワイングラスIIIに落としてみるか?それともIVが良いか・・?」
などなど、やってみることは沢山有ると思うんですね。もしくは、もう完全に終わってるだろうヴィンテージのシャルドネなどをワイン屋で見つけて来て、それを楽しめるように数日掛けて何とかしてみる・・とか。
もっとも、このクロ・サン=フィリベールは、そんなことをしなくても美味しく飲めますので、今のタイミングですと大丈夫です。言っておきますが、勿論ベストのタイミングでは無いし、やや硬いとは言えますが、
「それでも充分に旨い」
はずです。
今回は何と、マグナムも有ります。マグナムをドメーヌが造る・・と言うことは・・そう言うことです。自信があるんですね。プロの批評家が「2015年はノーマルの出来」と判断したところで、先行きの見えないプロが何を言おうと関係が無い・・のでしょう。是非ご検討くださいませ。お勧めします!相当に・・良い出来です。
以下は以前書いたコメントです。
━━━━━
【ジャン=ニコラ・メオ自慢のモノポールの白です。】 フィネスさん入れのドメーヌ・メオ=カミュゼです。このワインに関してはnoisy も何度もご紹介させていただいてますし有名ですから、ブルゴーニュ・ファンなら知らない人はいないと思います。オート=コートのクロ・サン=フィリベールは、メオ=カミュゼ自 慢の白ワインのモノポール(単独所有)で、やや樽の効いた風味が溶け込み始めると、ニュイの白で有りながら骨格の大きいシャルドネを堪能させてくれます。(シャルドネオンリーでは無いようですが・・)
ニュイの高級白ワインで最もポテンシャルとコストのバランスの良いワインと言え、このくらいの価格ですと10年前と全く変わらないかむしろ安いと言えるかもしれません。ヴォーヌ=ロマネの村からコルボアンの方に上がって行ったところにあるオート=コートの単独所有畑で、メオのワインの裏のエチケットは、▲に飛び出た地図が描かれている・・その▲部分の畑ですね。この畑を誇りに思っている証拠とも言えます。
メオ=カミュゼもドメーヌものになると超人気銘柄でありつつ高価格であること、そして、とてもピュアで生気溢れるアロマが特長ですが、昔は時にそれが行き過ぎてしまっていると感じられる場合が有ったことなどから、「突き抜けた人気」までにはなっていないようです。
noisy のこのクロ・サン=フィリベール・ブランの印象としては、
「ニュイの白ながら大柄。オイリーで樽の関与を上手く使用している。3~5年で大きく変わる。」
というものです。
ところが、メオ氏のコメントを見ると「いつもの年のような樽の関与が少なめ」と言っているように思います。なのでよりピュアなシャルドネに仕上がっているんじゃないかと・・想像しています。
よもや残らないだろうな~・・と思いつつ、残ったら飲もうと心に決めているワインでもあります。ご検討くださいませ。
● 2020 Nuits-Saint-Georges 1er Cru
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ
【久しぶりにフィネスさんのテイスティングに参加した仲間の友人が驚いてました!】
聞いた話しでアイテムも特定できていないので申し訳ない・・それにこのワインのことかどうかは微妙ですので話半分に・・。この月曜に行われたフィネスさんのテイスティング会に久しぶりに参加したワイン屋の友人の言葉です。
「いや・・メオの村名ニュイ=サン=ジョルジュ、余りに美味しいのでびっくりした!・・ヴォーヌ=ロマネ、喰われてない?」
と言うので、
「・・だから普段テイスティングしてないから気付かないんだよ・・うちのお客様はみんな知ってるよ!」
と、超~・・上から目線で言ってやりました・・!
まぁ・・少なくとも1級レ・ブードなんぞ、海外メディアも凄い評価をしていますし、確かに酸の柔らかいヴォーヌ=ロマネ系のアイテムに対し、ニュイ=サン=ジョルジュ系アイテムの美しい雅な酸の伸びやかな美味しさに振れてしまうと、ヴォーヌ=ロマネ系より旨いんじゃないか?・・と思い始めてしまうのも当然のことでしょう。その友人もまた、10数年の長きに渡って月2回の深夜のテイスティングをこなして来た仲間ですので評価は確かなものです。
それに・・noisy はまだ飲めていないので教えていただいてラッキー?・・だったんですが、フィネスさんのテイスティング会では2020年もののダンジェルヴィーユが半端無い旨さだったと言ってました。まぁ・それさえもこの何年かのダンジェルヴィーユさんの「凄みを静かに湛えた美しさ」を見せる味わいを知っていれば、わざわざ言うことも無い訳ですが、しばらく期間飲まないだけで大きく変わってしまうんですから・・ある意味、滅茶怖い世界です。
この、ドメーヌものの「1級レ・ブドー」にネゴス物の「1級レ・クロ」をセパージュしたニュイ=サン=ジョルジュ1級ですが、レ・ブドーはヴォーヌ=ロマネ1級レ・マルコンソールにびったり張り付く素晴らしい畑です。カミュゼのレ・ブドーは、その畑のポテンシャルをたっぷり引き出した銘品になりつつ有ります。一方レ・クロはヴォーヌ=ロマネを離れてニュイの村に入り、谷(ニュイの村の辺り)を超えてすぐの上部に有る1級畑です。noisy もこの「1級レ・クロ」は余り飲んだことが無く、いや・・記憶があまり定かでは無いだけかもしれませんが、強い印象は持っていません。
しかし下(リュー・ド・ショー、レ・プロセ)の畑を意識してみると、比較的大きなクセの無い・・ニュイ=サン=ジョルジュの持つエレガントな美しさが出やすく、しかし押し出しはさして強く無い感じじゃないかと勝手に想像しています。
海外メディアの評価もレ・ブードには及ばないものの1ポイント差と言う小差ですから、価格から言ってもお買い得なのかな・・と思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ニュイ=サン=ジョルジュと言うA.O.C.のワインのイメージを大きく変えることになります。】 時折リリースする・・と言うか、この3年ほどはリリースされている「ニュイ=サン=ジョルジュ1級」です。メオ=カミュゼのラインナップ中では目立たない存在ですが、メオのニュイ=サン=ジョルジュ1級クラスはもう・・物凄いエレガンスですので、初めてお飲みになった方はビックリするはずなんですね。
因みに2018年もののメディア評価は見当たりませんでしたが、2016年のニュイ=サン=ジョルジュ1級には、スペクテイターが95ポイントも・・付けています。noisy も2018年ものは結構に開けたんですが、この1級は飲めなかったものの、オー・ブドーの品格の高さ、凛々しさ、荘厳さに圧倒されました。
また、今回のニュイ=サン=ジョルジュ1級オー・ミュルジュやシャンボール=ミュジニー1級レ・クラと共に、後になってからの入荷になりましたので、タイミングがずれてしまい申し訳在りませんでした。
メオのニュイ村名、ニュイ1級を飲まれていない方は、是非一度は飲んでみていただきたいと思います。ご自身のニュイ=サン=ジョルジュと言うアペラシオンが持つワインのイメージを大きく変えることになると思います。
この1級もまた、土臭くない、野暮ったくない、重くない、タンニンギシギシでない・・凄いエレガンスだと思います。それが昨今のメオ=カミュゼです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】 2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【少ないですが何とか分けていただき、テイスティング敢行しました!・・素晴らしい!】
いや~・・素晴らしいです。時間が無いので余り休ませることも出来ず、本来は割り当てが無かったこの「ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ」でしたが、急遽開けてしまいました。やはり結局は飲んでみなきゃ判りませんよ・・このワイン、フィネスさんの恒例のテイスティング会で、非常に評価が高かったと言うことでしたので・・。
勿論、ワインの味わい、ポテンシャル、状態を掴むことも重要です。でも昨今は noisy も、エージェントさん主宰のテイスティング会には、全く行かない・・と言うか、行けない状況ですから、
「そのテイスティング会で評判になったワインをテイスティングすることで、参加した方々の判断基準をも知ることが出来る」
訳ですね・・。ま、ちょっと嫌らしい・・自身の中にある、ある種のアクドイ感じの意思が働く訳です。
そう、ただ漫然とテイスティングしている訳じゃぁ無いんですよ。その瞬間は物凄い・・集中してます。で、色々と想像をめぐらすわけです。
「・・ほ~・・この辺を評価して、そんな意見になって、それが集合意識で評判に・・」
「でそれがK君のあの辺に響いて、息子にもそんな風に伝わって、素晴らしい・・と言うことになってるのかな?」
などと考えてる訳です・・悪い奴ですね~・・。どうでもよいですが。
やはり昨今のメオ=カミュゼは「神掛かってる」感じですね。素晴らしいです。ジャイエさんとは違うバランスですが、飲むワイン全てが素晴らしいんですよ。
2016年のニュイはちょっと難しかったはずなんですが、そんなことは全く関係ないかの如くの仕上がりです。普通に造ればニュイの押し出しの強い部分が前面に来て、ヴォーヌ=ロマネに似たエレガントな表情が後ろに回ります。
ところがメオの場合は、そこが全く逆なんですよ。ヴォーヌ=ロマネの1級以上に繋がるエレガンス、フィネスが前面に出ていて、普段は、
「ちょっと静かにしててくれないかな・・」
と思ってしまうことの多い、ニュイ=サン=ジョルジュ的な強さが・・しっかり存在しながら、黒子の役目をしています。
そして、いつも以上に複雑な構成です。いつもは「オー=サルジラ」と言う単独の畑のようです・・ザルジラは「粘土」と言う言葉なんですが、そこに「レ・クロ」と言うリューディの葡萄を混ぜ込んだそうです。オー=ザルジラはヴォーヌ=ロマネの丘の端に有る畑、レ・クロはニュイの村を挟んだ反対側に有ります。
なので・・かなりヴォーヌ=ロマネっぽい・・です。重くならないんですよ・・ニュイ=サン=ジョルジュなのに・・ね。この辺が凄い!・・と感じる所以です。もしかするとニュイ=サン=ジョルジュの最高の造り手はメオ=カミュゼなんじゃないのか?・・と真剣に考えています。
あと4本しか有りませんので・・はい、すみません・・。2016年はただでさえ少ないんです。
今から飲んでも良しです。その代わり、1週間は立てて置いてください。この写真の色合いは、僅かに透明感が損なわれての色彩です。完全に休めることが出来なかったから・・ですね。それでも荒れは少なく、ほぼパーフェクトな仕上がりだと感じました。
実際にはメオさんも言ってますように、2022年以降が良いと思いますよ。素晴らしい仕上がりでした!是非ともご検討くださいませ!
● 2020 Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・レ・ショーム
【2020年と言う複雑性を秘めた現状の味わいが1ポイントダウンと言う結果になっていると思います。】
稀に2019年ものを凌駕するアイテムも有るんですが、総じて2019年ものからマイナス1ポイントすると2020年ものの評価になるようです。
noisy 的には、2019年ものと2020年ものは同等か、もしくは後で2020年ものが2019年ものを追い越す可能性が有ると踏んでいます・・カミュゼの2020の上級キュヴェはまだ飲んじゃいませんが・・。
2020年ものが持つ複雑性、潜在的な多様な表情を、
「時間がまだ処理しきれていない状態」
そう考えますとすべて理解できます。ドメーヌものの中では非常にリーズナブルかと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【2019年のメオは、何を飲んでも大当たり・・的なニュアンスが漂います。海外メディアも上値95ポイント!・・凄い評価です。】■当主ジャン=ニコラ・メオのテイスティングコメント
フレッシュな赤や黒い果物の香り、樽香も溶け込んでおりアニスやメンソールのようなニュアンスも感じられる。まとまりのある直線的な口当たり、余韻はもちろん長いが少し厳格な印象。タンニンも上品で柔らかく感動的な味わい。2019年の中でもより素晴らしい出来栄えのワインで、フレッシュさは現状ワインに厳格なイメージを持たせているが、それでもショームらしい味わいは出ている。並外れたポテンシャルを持っているので、2030年ぐらいまでは寝かせておいた方がいいだろう。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ティム・アトキン(デカンター)94ポイント!・・すぐに無くなる比較的リーズナブルな1級ですが、デカンター的には何とルジェの2018クロパラと同評価です。】 以前はジャン・タルディに貸し出されていたレ・ショームです。noisy も大好きなワインですが、メオに返されてからと言うもの・・飲む機会が無くなってしまいました。
まぁ、メオさんのラインナップの中では滅茶リーズナブルですから、それも仕方が無いのかと思います。
それにしてもデカンター、ティム・アトキンさんは大暴れで、この1級ショームに94点を付けながらの・・1級クロパラに98点。凄いですね~。でも飲めるだけ羨ましいですけどね。そしてエマニュエル・ルジェもビックリ・・の2018年クロパラ94点ですから、
「メオのレ・ショーム2018年とルジェのクロパラ2018年は同評価!」
ですので、
「マジすか?・・それ・・」
確かめたいなぁ・・道を間違えたか?・・もしれませんね。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
---
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】 2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ジャン・タルディの耕作で有名になったレ・ショームです!】【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】 さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。ですのでメディアの評価が見つかったものを掲載いたします。ドメーヌものとネゴスものの差は無いと思っていただいて結構です。
■Richebourg
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Advocate 93-95 Points
■Clos Vougeot
Jhon Gilman 92 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 92-94 Points
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Advocate 89-91 Points
■Echezeaux Grand Cru
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-95 Points
Advocate 93-95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Aux Brulees
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 94-97 Points
Burghound Allen Meadows 93-95 Points
Decanter 95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Les Chaumes
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 89-91 Points
Burghound Allen Meadows 90-92 Points
Advocate 90-92 Points
■Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
■Vosne-Romanee
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Murgers
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Boudots
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 90-93 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 91-93 Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【中々飲めないワインでは有ります。】
メオが持つ目が眩むような珠玉の畑にあって、しかもグラン・クリュであっても何とか手が出るのがクロ・ド・ヴージョでした。つい最近まで2002年とか2000年とかが売れずに残ってましたが、
「何で売れないのかな?」
と・・思ってましたよ。
因みに、ジャン・タルディが耕作していたグラン・モーペルテュイが帰って来ていますし、その他にもシャトー(プレ・ル・セリエ、プレ・ル・シャトー)の真下の区画も有るようで、このクロ・ド・ヴージョには幾つかのラベルが有ります。どう違うのか・・判りませんので、ぜひとも同じヴィンテージを全部一遍に開けてみたいものです。
このクロ・ド・ヴージョ2014年は、ベタンヌも19/20Pointsと非常に高い評価ですし、ティムさんも97Pointsとベタボメ状態、バーガウンドが少し冷静・・と言った評価のようです。
● 2020 Vosne-Romanee
ヴォーヌ=ロマネ
【何と村名ヴォーヌ=ロマネで94ポイントです!】
3本だけです・・少な!・・と思ってしまいますが仕方ないですね。
まぁ・・村名で94ポイントとファルスタッフもジャスパー・モリスさんも付けていますが、
「それにしちゃ・・1級レ・ショームとかとバランスが取れないんじゃないの?」
と言う点から、
「より複雑性の高い1級以上のキュヴェは、バレルサンプルから評価するのが難しかった」
と判断します。凄い評価では有ります。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【この味わいなら・・メオ=カミュゼもまたジャイエの後継者の一人だったと認識できるでしょう!・・素晴らしいヴォーヌ=ロマネです!】
そもそもメオのワインを飲んで、アンリ・ジャイエの面影を感じることなどはほとんど有りませんでした。ジャイエの技法を取り入れているのはそこここで感じることは有っても・・です。
2019年のヴォーヌ=ロマネは・・ミルランダージュが結構起こったようでして
「・・もしかしたらその性?」
とも勘ぐってしまいますが、この村名ヴォーヌ=ロマネには、神様のヴォーヌ=ロマネの幻影が見えると感じます。
いや・・これはもう飲まないと絶対に伝わらないと思います。でもお勧めするほどは無いんです・・本当に少ない・・どうにもなりません。追加は絶対ないでしょう。
柔らかで、温かく、優しく、でも深くて、抱きしめられているようで、とても和やかな気持ちになります。
メオを飲んで・・いや、凄いワインだ!・・とは何度も思いましたが、こんなに優しく、静かで深い味わいに出会ったのは初めてかもしれません。ジャスパー・モリス氏の上値93ポイントも理解できます。お早めにお手当ください。好き嫌いはあるのでしょうが・・感動の一本だと思います。
■当主ジャン=ニコラ・メオのテイスティングコメント
フランボワーズやサクランボの心地良い香りがとても豊か、樹木や甘草、キャラメルの香りも溶け込んでいる。口当たりの輪郭も素晴らしく、たっぷりとした感動的なアタックとフレッシュさがとても長く続き余韻の酸味も鋭くない。色んな側面があってどんどん良くなっていくワインでリッチかつデリケートな構成が飲み手を魅了する。いつもより少し飲みやすい印象で、2028~2030年くらいまで熟成させられれば最高だが、2023年からでも飲むことが出来るようになるだろう。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ティム・アトキンさんは92ポイント!・・2017年ものは93ポイントでした!】 2017年よりも下の評価が出ているのはこの村名ヴォーヌ=ロマネ位でしょうかね。評価文を読んではいないので詳細は不明ですが、まぁ・・ティム・アトキンさんがそういうので有れば、その可能性は無いとは言い切れないですね。
ただし、ドメーヌものもネゴスものもこの何年かのヴォーヌ=ロマネ、ニュイ=サン=ジョルジュ、そしてその1級は本当に凄かったですから・・。村名で92点も付けられて凹むのもどうかと思いますが、
「是非メオの1級、村名を飲んでみて下さい!」
と言いたいですね。
メオにしか出せないメオらしいヴォーヌ=ロマネ、ニュイ=サン=ジョルジュの素晴らしさを知って欲しいと思っています。もっとも必ず買えるとは限りませんので・・はい。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【デカンター誌は93ポイント!】 ん~・・興味深々のメオ=カミュゼ、ヴォーヌ=ロマネです。
2017年はエキス系と果実味たっぷり系のどちらにも仕上がっています。なので・・確認したいところでは有るんですが、バラでしか到着していなかったんですね・・。
なので、ジャイエ系に仕上がっているか否か?・・そしてその出来栄えは・・いや、デカンター誌が93ポイントも付けていますので、相当なものだろうとは予想していますが・・お客様に委ねたいと思います。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【すべてはここから・・基本のドメーヌものヴォーヌ=ロマネ村名です!】 ド定番のヴォーヌ=ロマネ村名です。ヴォーヌ=ロマネに多くの畑を持つメオの基本とも言えるワインかと思います。数が無いのでいつも飲めませんで、仕方が無いのでニュイ=サン=ジョルジュとかニュイ=サン=ジョルジュ1級を開けていたんですが、2016年はさらに少なく、それらさえ開けられません。
しかしニュイ=サン=ジョルジュのメオのワインを飲んでわかったことが有ります。それはニュイ=サン=ジョルジュの持つ特徴の一つでも有り、時にネガティヴに捉えられてしまうこともある、ある種の土臭さと野暮ったさが全く感じられない・・と言うことですね。土のニュアンスは有る・・が実に美しい・・ので全く野暮ったく無い・・どころかエレガンス、フィネス、荘厳さまで感じさせられてしまう・・・と言う流れなのでしょう。
2016年ものは長らく飲めなかったフィサン1級を飲み、それが昨今のメオ=カミュゼの特徴なんだと理解しました。テロワールをちゃんと表現していながらも、総体を美しく仕上げてしまうんですね。お勧めします。
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
以下は2014年ニュイ・サン・ジョルジュのレヴューです。
━━━━━
【べらぼうに旨いです!素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ!このエレガンス・フィネスは一体どうやって得て表現できるのでしょう!】
2014年ものもですね・・売れずに残ったアイテムをポツポツと開けて来ています。まぁ、それらの印象については中々書く機会も無いのでそのまま放置ですが、それでも noisy の中の「メオ=カミュゼ」と言う造り手のヒエラルキー的位置は、
「限りなくトップレベルに有る」
と言えます。
「・・え~・・?そ~なの?・・ついこの間までは懐疑的だったんじゃないの?」
とおっしゃるお客様も多くいらっしゃるかと思います。確かにそれは正しいです。2014年ものがリリースされた頃までは・・です。
ところが、余りに素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級を飲んで・・ひっくり返るほどビックリし、
「・・こんなに凄いエレガンスって、ヴォーヌ=ロマネの・・それもグラン・クリュ並みじゃん」
と思わされてしまいました。
そしてその後、その余りの素晴らしさに、店にいらっしゃる方々に、
「メオの1級クラス、滅茶苦茶凄いよ。ネゴスのニュイの1級ならまだ有るから飲んでみなよ。」
と声を掛け、飲んでいただきました。
その方々の印象は・・思ったとおり、
「いや~・・もうビックリです。こんなに凄いと思いませんでしたよ・・。」
と言うものでした。
さらには配送でお送りした方々からも徐々に感想が届き始め、
「参りました!・・メオ=カミュゼ、見直しちゃいました。レベル高いですね~!」
と、随分と高い評価のお言葉もいただきました。なので・・
「2014年のメオの1級クラスは全く残ってない」
んですね・・。コルトンなどのグラン・クリュが少々残っているだけです。これとて昔から銘品ですから・・noisy 的には敢えて飲む必要性を感じていないんですが、その辺りはもう皆さんはご存知無いようですから、そのうち・・少し開き始めただろうと言うタイミングで飲んでご紹介したいと思っています。
その余りに美味しいニュイ=サン=ジョルジュ1級のアイテムは、少ない2015年の産出量も有りさらに減ってしまいましたので飲む訳にも行かず、仕方が無いのでニュイ村名を開けた・・と言う次第です。
2015年のメオのブルゴーニュはとても美味しかったですよね・・。これでも充分と言えるほどの出来栄えだったと思います。今回少々ですが追加分をいただいてますのでこれもお早めにどうぞ。でも、そんな印象がぶっ飛ぶほど・・
「2015年ニュイ=サン=ジョルジュ村名は完璧!」
と思わされてしまいました・・。素晴らしいです!
ブルゴーニュワインに求めるもの・・それはおそらく重なる部分は有るにせよ、ワインファン一人一人違うはずです。だから、誰もが美味しいと認めるワインは稀で少ない・・でしょう。
ところがこのニュイ=サン=ジョルジュ・・・、そんな思い込みみたいなものさえ吹っ飛ばすような、完璧さを見せつけてくれたんですね。
抜栓からもう・・ちょっとルロワの良いクラスでも開けたかな?・・みたいなエレガントかつほんのり妖艶なアロマが漂っています。あくまでピュア・・ヴォーヌ=ロマネ的な、ほんのりワイルドさやスパイシーさが混じります。
口に含むとテクスチュアは滑らか、シャンボール的にやや硬質ながら、何もないのではなく、ほんのり・・少しずつ細やかな表情を見せてくれます。つるつる入って来ますが、その解け方が非常に美しく、全てのカプセルを一気に崩壊させるのではなく、
「今はこれ・・満足した?・・じゃ、次はこっち。・・良いでしょ?・・じゃぁ次は・・」
と言った具合で、余りに忙しない感じには成らず、求める時には与えられる・・そんな充足感が伴うものです。
だらしなく拡がってしまって、
「はい、もうおしまい!」
などとは決して言わないんじゃないか・・とさえ感じます。
中盤の膨らみも節操の有るもので、どこかいじらしく、愛らしくも有ります。そしてその後に、ニュイ的な部分・・スパイスや綺麗な土、盛り上がり、紫の果実などを細やかに感じさせつつ、非常にエレガントな余韻を長く感じさせてくれるんですね。
そう、滅茶苦茶バランスが良いんですよ。しかも透明でややカチッと締まったニュアンス、ミネラリティのコーティングが見事になされていて、冷旨系の酸がバランス良くしっかりと存在しています。この非常に寒い、寒気が居座った状況の中、どうしてもワインが冷えてバランスを欠いてしまいがちな時期に有りながら、
「エキスの旨みが物凄い!・・しかもそれにさえ物凄いエレガンスを感じる」
んですね。・・どうです?・・飲んでみたくなったでしょう?
ニュイ=サン=ジョルジュのトップのワインだとさえ・・思えるかもしれませんよ。それほどに満足感の高い1本だと思います。是非ご検討くださいませ。
他に村名クラスはジュヴレ=シャンベルタン、シャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネと有りますが・・・こんな凄いニュイを見せつけられると他も飲みたくなっちゃいますが、フィネスさんにももう残ってないそうですから減らさないように、テイスティングは控えます。まぁ、年に1本、村名を変えてのテイスティングがギリでしょう。そして、ジャン=ニコラ的には価格的にこれらと同格・・と判断しているのであろう、フィサン1級クロ・デュ・シャピトルが有ります。村名フィサン2014年はめっちゃ美味しかったですから、これもかなり期待できると思います。
メオ=カミュゼ、完全復活、そしてドメーヌ・ルロワ、ネゴシアン・ルロワの立ち位置に極めて密着しはじめたと感じます。
「・・嘘だぁ!」
と思われるなら、それはもうチェックしてみるしかないのではないでしょうか。noisy 的にはもう・・もろ手を挙げてお勧めするしかない心境です。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【以前はドメーヌもののみで造られていましたが、現在は買い葡萄も使っているのでネゴスラベルです。しかしながら秀逸なニュイ=サン=ジョルジュです!】
メオ=カミュゼのニュイやヴォーヌ=ロマネはそれなりに高価ですから、既に福沢さん1人だけでは購入出来ず、2人ほど掻き集めないと心配な感じになってます。
そんな中で、本来はドメーヌもののエチケットが張られていたのがこの「ニュイ=サン=ジョルジュ」です。こちらもやはり、あの素晴らしい生産者ジャン・タルディに収穫折半で貸し出されていたリューディ、「オ・バ・ド・コンブ」です。
このところのメオ=カミュゼの在庫を気にされてご覧の方はお気づきかもしれませんが・・・
「じわじわとメオ=カミュゼの人気が復活してきているのかも?」
と思われないでしょうか。
そう・・かなり売れて来ているんですよ・・。それは間違い無いです。
リーズナブルで足が速いブルゴーニュ・ルージュは、もう・・すぐに完売してしまいますし、そんなアイテムを飲まれた方からは、
「素晴らしく美味しかった!」
とご連絡をいただいています。
そうなんですね~・・。先日もマルサネ・ルージュを2年ほど寝かされて飲まれた方からメールをいただきまして、感動されたお話しをされていました。別の方はフィサンを同様にされ、その素晴らしい表情に驚かれていらっしゃいました。
やはりメオ=カミュゼと言うと、確かにもう・・どのキュヴェを飲んでもかなり美味しいんですが、ニュイ=サン=ジョルジュやヴォーヌ=ロマネ、ヴージョと言った、まさにコート・ド・ニュイの中心地にこそ、イメージが有ると言って良いでしょう。ジャイエ絡みですから・・ね。
昔は、「大当たりする可能性の有る生産者」で有ったと思うんですが、昨今は「確実にエレガントで美しいエキス系のトップレベル」になっていると感じています。
さすがに noisy も、最近はメオ=カミュゼもかなり色々と開けてはいますが、どれを飲んでも素晴らしい・・と感じていますが、入荷数量に限界が有りますし、グラン・クリュ・クラスまで開けるには厳しい状況が有りますから、申し訳ないのですがその全ての姿を網羅してご紹介することが出来てはいない状態です。
そんな中で、比較的リーズナブルなラインのアイテムを何とか分けていただけた・・と言うのがこのニュイ=サン=ジョルジュとマルサネなんですね・・。
因みにマルサネ2014年にティム・アトキン氏はぶっとびの・・「91Points」を付けていました!・・まぁ、メオのこのクラスは、海外の評価機関はほとんど飲んでいないようで、余り見かけないんですが・・たまたま評価したんでしょうかね。
あれだけ売れなかった2013年のフィサンでさえ、いつの間にか無くなっていまして、
「・・どうやらやっと少しずつ見直されて来ているのかな?」
と言うような感じを受けています。
前にも書きましたがメオの2014年ニュイ1級ブドーを飲んだ時は・・たまげました。確実にルロワと同じ道筋を歩んでいる・・と感じました。
こちらはニュイ村名ですから、さすがに同じようなポテンシャルは望めないとしても、約半分はドメーヌもの・・です。それに、ネゴスラインとドメーヌラインの仕上がりの差が無いと言って良い状況ですから、このニュイ村名も期待できるんじゃないかな・・と思っています。さすがにティム・アトキン氏もこれはテイスティングしていないようでした。
比較的リーズナブルだけれどメオの本質に触れることの出来るワインだと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【メオ=カミュゼの本拠、ヴォーヌ=ロマネのワインです。とてもリーズナブルかと思います。】
その昔はこのワイン、結構大事に飲んだ記憶が有ります。やはりアンリ・ジャイエに繋がるドメーヌで、下手をすれば神様が実際にこの葡萄を育てていたから・・ですね。
でも飲んでみるとアンリ・ジャイエとは違うんですよね。エマニュエル・ルジェも全然違うように・・と言いたいところですが、メオのワインは時にアンリ・ジャイエの風情を持っている時も有り、また全然違う印象を受けるようでも有り・・で、一定したものでは無かったように思います。でも村名以上は美味しかったですね。
ティム・アトキンさんは93ポイントまで付けています。村名ワインに対しては、これ以上は付け辛い高得点です。むしろ非常にリーズナブルかと思います。
● 2020 Richebourg Grand Cru
リシュブール・グラン・クリュ
【2020年ものは2019年もの以上?・・もしくは同等か?】
何と、価格トップの座をクロパラに譲ったリシュブールです。びっくり・・です。ジャイエを引退に追い込んだリシュブールが、その座をクロパラに奪われるなんて・・何という「因縁」なのかと思ってしまいました。
しかし・・上がりましたね。ジャン=ニコラが「2020年は最高のヴィンテージになる可能性がある」と言っていますし、2019年ものよりも高く評価した海外メディア勢が多いです。
2019年ものを99ポイントと評価したデカンター誌の評価が見当たらなかったのは残念ですが・・それでも海外メディアの評価は、
「クロパラよりも高い!」
と言えます。
何という時代になったのか・・凄いですね・・。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【なんとデカンター誌は99ポイント!・・最高の出来になったようです!】
ま~・・2019年のブルゴーニュは、本当に旨いです・・noisy も誘惑に負けて、全く数の無いメオのヴォーヌ=ロマネを開けてしまいましたが、やっぱりヴォーヌ=ロマネって・・
「すっごい素敵!」
なんですよね~・・痺れちゃいます。
でヴォーヌ=ロマネの神髄、トップ3と言えば・・ロマネ=コンティ、ラ・ターシュ、リシュブールのグラン・クリュになるかと思います。勿論、クロパラを上げる方もいらっしゃるでしょうし、今ならラ・ロマネを上げる方も・・。それでも神様を引退に追いやった因縁の畑のワイン・・がこれですから・・はい。
デカンターの99ポイントは凄いですが・・
「100点にしなかった・・1点引いた理由を判りやすく簡潔に述べよ!」
といつも思ってしまいます。ご検討くださいませ。
■当主ジャン=ニコラ・メオのテイスティングコメント
香りはクロパラントーに似ているが当然違う点もあり、赤や黒の並外れた香り、樽熟由来のスモークや焦がし香、そこにクロパラントーでは感じられなかったスミレや牡丹のフローラルな香りも感じられる。口当たりが厳しく固いのはいつものことで、ストラクチャーはアフターまでしっかりしている。物静かでがっしりとしたワインで様々な側面を感じさせる。このワインが持つ繊細さと複雑さが出てくるまで、最低でも2032年までは待つ必要があるだろう。
以下は以前のレヴューです。
-----
【何とバーガウンド97ポイント!アドヴォケイト、ティム・アトキン、ヴィノスが96ポイント・・これ、覚えておいてください。】
あのアレン・メドゥズも97ポイントと凄い評価のリシュブールです。その他のメディアも96ポイントが普通・・ですので、相当に素晴らしいのは間違い無いでしょう。
そしてあのクロパラもついにリシュブールと同じ価格にジャンプアップしていますが・・バーガウンド97、その他のメディア96ポイントと言うリシュブールの評価とほぼ同様の評価を得ています。
ただし、ここの点付けの順位がメディアで結構違ってまして、ちょっと面白い結果になっちゃってます。詳細はクロパラのコラムをご覧くださいませ。
例えば2017年ものの最高評価は96ポイント止まりでしたので、2018年ものはそこからまた1ポイントほどは積み増したと言えるかな・・と思います。ここの近辺の1ポイントは確実に意味、理由が有るはずですので・・飲んでみたいですよね。
高くなってしまいましたが、海外はリシュブール、クロパラともに2000ドルからです。国内はそれでもまだリーズナブルだと言えるでしょう。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】
2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer
●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time
●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【神様が引退を決意するに至った至高のワイン!】
■Richebourg
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Vonous 95-97 Points
Jhon Gilman 96 Points
advocate 93-95 Points
元気だったアンリ・ジャイエが引退する・・と言うニュースは世界を駆け巡りました。・・でも何故かその発言後も毎日畑に出て仕事をしているので、みんな安心していた訳です。なので、引退発言後も彼のワインが高騰することは有りませんでした・・しばらくの間は。
結局・・なんで引退宣言したかと言うと、どうやら・・
「リッシュブールを造れなくなったから」
のようです。メオ=カミュゼに収穫折半契約を切られた・・んですね。・・まぁ、その言い方は良く無いのかもしれませんが、結局引退宣言をしてメオ=カミュゼの顧問になる訳です。どうしても・・リッシュブールが造りたかったんでしょう。
なので、ジャイエが健在だった頃のメオのリッシュブールは言うことが無い仕上がり・・?と言って良いかどうか・・それほどは飲んではいませんので言い切れません。(順*さんが冷蔵庫から出してくれた90年のリッシュブールはイマイチだったな~・・)
いずれにしましても銘品です。誰もが欲しいワインの一つです。アンリ・ジャイエも造りたくて仕方が無かったワインでも有ります。それは、ロマネ=コンティ、ラ・ターシュと続いた場合のヴォーヌ=ロマネの至宝だからで有り、ロマネ=コンティ、ラ・ターシュは神様と呼ばれながらも決して造ることが出来ないという宿命をも持っていた訳です。
ご検討くださいませ。
● 2020 Chambolle-Musigny 1er Cru les Charmes
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・シャルム
【Noisy wine 初登場のレ・シャルム1級です。他のシャンボールのキュヴェよりも格段に高い値段設定です。】
すみません・・飲めていないので何とも言えません。他のキュヴェはほぼ飲んだことが有るんですが、このレ・シャルムと今回のヴォーヌ=ロマネ・レ・ボーモンは少な過ぎてどうにもなりません。
94ポイント付いてますが、いかにフィサン1級が美味しいとは言え、このレ・シャルムには適わないはずなので・・今すぐ飲むのは控えた方が良いと思います。ご検討くださいませ。
● 2020 Bourgogne Blanc
ブルゴーニュ・ブラン
【素晴らしいです!・・このプライスは全然高く無い・・そう思っていただけると確信しています!】---以前のレヴューを使用しています。

「カミュゼ風の雅なエレガンス」と言いたくなるような見事な仕上がりです。ある意味このように完成されたバランスで毎年リリースできる・・と言うことが信じられませんし、2018年もののA.C.ブル・ブランが素晴らしく美味しかったイメージがどこかに飛んで行ってしまったような感覚にもなってしまいました。
オート=コートのクロ・サン=フィリベールの旨さにもぶっ飛びましたが、このなんとも普通な・・(^^ 外観からは想像できないほどのエレガントな姿を拝見させていただきました。
2019年ものが特別なのか、それとも他に?・・では有りますが、赤のラインをてこ入れした2018年ものは、キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼ、ノール(北)、スッド(南)と3種類のA.C.ブルゴーニュ・ルージュを造った訳で、この出来もまた素晴らしかったですが、
「ネゴシアンだからこそ出来るスタイル!」
を、
「それに加えメオ=カミュゼならではのスタイル!」
にしていると・・感じられます。
ネゴシアンであれば、自身の所有では無いアペラシオンから、葡萄を入手し醸造することが出来ます。勿論では有りますが、素晴らしい葡萄を入手するにはそれなりの努力が必要では有ります。メオ=カミュゼのチームは契約した畑を管理し、非常に良い状態で自身の醸造所に運び入れることが可能になっていますから、このような芸当が可能なのでしょう。
このA.C.ブル・ブランでさえ、口に含めば・・
「・・あ、メオ=カミュゼ!」
と判るような、メオ=カミュゼらしいワインに感じられます。そして、ブルゴーニュ・シャルドネの醍醐味・・美しさ、エレガンスを、このA.C.ブルに詰め込み、凄いバランスでエレガンスを感じさせてくれました。
引きの強いワインだろうと想像します。レストランさんも、飲んだら絶対欲しくなってしまうと思いますので、ワイン屋に回ってくる量は少ないはずです。是非ご自身で飲まれてご確認ください。メオらしさの詰まった素晴らしいシャルドネです!
以下は以前のレヴューです。
-----
【滅茶滅茶美味しいです!】
すみません・・もう、相当無いです。店頭のお客様でグングン減ってしまいました。なので、ご紹介するのも気が引ける程ですが、昨今のメオのワインは本当に素晴らしいです。2018年もののクロ・サン=フィリベールの神掛った美味しさのうち、
「氷のような剣先の鋭さ」
を、僅かに手の体温でこすって、瑞々しくも、ツルツルにした感じ・・です・・判らないでしょう・・?
滑らかなんですが、クロ・サン=フィリベール的な磨かれた要素も有るんですね・・。ポマールの畑のようですが、ムルソー的でも有ります。
メオのムルソーも飲んでいるんですが・・さすがにそちらは村名だけ有って・・と言うか、そちらは1級並みですが、近寄りやすいスタイルながら、要素の複雑性や高貴さが凄いので、このA.C.ブルでは届きません。
ですが・・良いのかな・・言っちゃって・・
「これで充分!」
なんて美味しいんでしょう!この出来なら全然高く無いと思っていただけます。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【クロ・サン=フィリベールの樽を弱くしてネットリとしたオイリー感をプラスするとこのA.C.ブルになるか?】
・・などと書いてしまいましたが、この方が早く理解していただけるかな・・と。勿論、メオご自慢のモノポール、クロ・サン=フィリベール・ブランを飲んだ方限定のお話しにはなってしまいますが・・。
美しい緑が透けて見えてくるような良い感じの色合いです。オイリーで、柑橘に南の果実もしっかり有り、ドライでは有りますがオイリーさゆえか、甘みさえ感じます。
因みにメオさんはこのように評価しています。
とても開いた心地良い香り、白い果実や南国果実、樽香、石の香りが感じられるのは例年通り。とてもオイリーかつ直線的なあじわいでアフターはとても気品がある。バランスが素晴らしく旨味たっぷりでエネルギッシュな2017年は例年よりもすでに様々な要素がワインに溶け込んで味わいも開いているので、やはり早めに飲むことをお薦めする。
お~・。・ようやく一致しましたね・・。今飲んでも非常に旨いです。オイリーで重心が低く、しっかりしています。ポマールの白・・と言っても良い位の粘性を感じます。「石の香り」とは言っても、ムルソーの高地の方のワインでは有り得ない味わいです。やはり・・ポマール的かな?・・ヴォルネイ近辺の白ともちょっと違う感じです。
今回はなぜかクロ・サン=フィリベールの割り当てが届いていないので、そことの比較はできないんですが、2016年のA.C.ブル・ブランと比較しても・・黄色味はしっかりしています。それでも「樽香」と言えるほど、ハッキリ分別できるようなものでは有りませんで、昔のクロ・サン=フィリベールの樽の強さは全く想像できないレベルです。
非常に美味しいです。それに、これを「ポマール」と連想できると色々と面白いかと思いますよ。白ワインを飲んでも赤ワインを飲んでも、逆の色の畑が想像されることって・・結構あるんじゃないかと思います。素晴らしい仕上がりでした。是非飲んでみて下さい!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【・・あれ?・・2015年ものより・・旨い!・・結構に大柄に仕上がっています!!只者では無いです!】
いや~、これはかなり美味いです。ポマールにある畑のようですが、なるほど・・そうだったか~・・と言う感じをもしかしたら感じていただけるかもしれません。やっぱりワインの味わいは土壌を由来するものですからね・・。
2015年のブルゴーニュ・シャルドネは非常にピュアで美しく、よりフレッシュな美味しさを見せてくれました。2015年的な甘さは無く、ハツラツとした印象だったと記憶しています。
2016年ものも数は無いんですが、やはり飲んでみたいとテイスティングさせていただきました。
「・・あれ?」
です。
メオもnoisy と同じようにへそが曲がっているのかもしれませんね。実は・・
「ちょうど良い熟度を持ち、2015年よりもより大柄かもしれない!」
と感じさせてくれるような、とても滑らかで太い味わいをしています。2015年はハツラツ、フレッシュで、2016年は滑らかで大柄・・ですよ。それも評価をするとなれば、かなりポイントは高くしてしまうだろう・・的なゴージャス感をしっかり出しています。
何に似てるか・・と言うと、前回辺りにご紹介させていただいているドミニク・ラフォンの2015年ACブルゴーニュに近似しているかな・・と言う印象で、さすがにポマールのACブルの畑の特徴までは判らないものの、
「村名ポマールを飲んだ時の、ちょっとバイセクシャルな村名ジュヴレか?・・などと感じる部分」
は、何となく共通しているかなぁ・・などと思ってしまいました。
少なくともムルソーの中央~南側に掛けての標高の高い部分に共通するような、滅茶硬いミネラリティがてんこ盛りになっているようなものでは無いにせよ、ムルソー北側に共通する優しいミネラリティと粘土に、やや軽みの有る緑っぽいミネラリティが足されたようなニュアンスが感じられます。
ほんのりあるオイリーさがまたそそりますし、葡萄の熟度が高いからと言って、酸はちゃんと有るんですよね・・。
2016年のコート・ド・ボーヌのシャルドネは安泰なのか?・・などと思ってしまいました。素晴らしいシャルドネです!是非ご堪能くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【珠玉のクロ・サン=フィリベールには届かないものの、ブルゴーニュのシャルドネって・・それもニュイのシャルドネって本当に美味しい!・・と思っていただけるかと!】
カミュゼのネゴスのシャルドネです。少ないながらも1ケースはいただけたので・・ようやくですよ・・皆さんには関係の無いことでは有りますが、ワイン屋の仕入れは非常にムズイものでして、欲しいものを欲しいだけ買える・・なんてことは有り得ない世界です。例え長くお取引の有るエージェントさんからでも、ある程度の有名銘柄でも、
「(noisy 宛てのリストには)最初から掲載されていない」
とか、
「発注すると思いっきり削られ、(ケースの)不足分を要求される」
のは日常茶飯事です。2ケース頼んで結果は1~2本、残り10本を何か買え・・って訳ですね。まぁ、発注できても結果がゼロのことも有りますし・・。
なので、noisy も余りやりたくは無いにせよ、セット販売とか、プラス1本とかをお願いせざるを得なくなってしまうんですね。
メオ=カミュゼの場合は、実は結構仕入れは厳しいんですね。量が沢山ある訳じゃありません。もっとも余分なものをフィネスさんから強要されることは無いですから、セット販売などはしなくて済むんですよ。有難いことです。

黄色に、やや薄いながらも「緑」が差し込んだような色合いが美しい2015年のブルゴーニュ・ブランです。
こちらもクロ・サン=フィリベール同様、決して「過熟気味の葡萄」にせず、「ベスト~やや若い風味」を残したタイミングでの収穫と思われ、若々しく弾けの良い、しかし酸っぱくないレベルの果実酸が好ましいテイストとして感じられます。
ただしクロ・サン=フィリベールほどのエレガンスや複雑さ、バランスまでは持っていないですね。やはりそこは価格成りかな?・・とは思いますが、カミさんなどは、
「こっちの方が美味しい!」
と・・・(^^;;
良いのよ・・あなたはそれで・・。好みですからね・・。このフレッシュさが滑らかさを僅かに上回るバランスと果実感が、彼女にはより美味しいと感じられたのでしょう。
その滑らかさを僅かに上回るフレッシュさは、時間の経過、熟成と共に丸みへと変化して行きますから、おそらく1~2年後からが飲むにはベストなタイミングかと思いますが、現在のバランスも昨今のメオ=カミュゼならではのエレガントさを持っていますので、おそらく皆さんも納得していただけるんじゃないかと思います。
ピュアでナチュラル、フレッシュで重くない・・けど軽く無い、良いバランスのブルゴーニュ・シャルドネでした。是非飲んでみてください!お勧めします。
● 2020 Chambolle-Musigny 1er Cru les Feusselottes
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・フュスロット
【レ・フュスロットはアンリ・ジャイエを彷彿とさせる果実味・・でした!】--こちらは2017年もののレヴューです。

え~・・初めてジャイエの弟子であったことを意識させたワインの一つが2017年のレ・フュスロットでした。滅茶旨いです・・少し早いですけどね。残念ながら数の制約が有って、レ・クラは飲めませんでした。
因みにレ・フュスロットは、ジャイエ系の味わいにルーミエさんのピュア果実をプラスさせたような仕上がりで、これまたルーミエさんのワインに共通する透明なミネラリティが下支えしている感じを受けました。
2017年・・相当良いですが、エキス系、果実味系のどちらに触れているか・・飲まないで判断はできないと思います。でも、そこそこに温暖なヴィンテージでしたので、シャンボール系は果実味系の仕上がりになっているかと・・思います。メオさんも、エキス系に仕上がったワインは2025年ほどから、果実味系は2021年頃から飲んで良い・・と言っているように思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】 さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。
しかし、以下のコメントにも有るように、ニュイ1級レ・ブード2014年などはもう、ひっくりかえるような凄い仕上がりでした。
2015年のメオ=カミュゼは、物凄い仕上がりだと確信しています。一般的な評価が定まってからでは遅いと思いますよ。すでにネット以外のお客様からは引きが強くなっています。お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
● 2020 Chambolle-Musigny 1er Cru les Cras
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・クラ
【これはもう・・果皮のお化け?・・レ・クラならではの男っぽさが、シャンボールのしなやかな女っぽさと同居・・しかも、上値でルーミエさんのレ・クラと同ポイントです!】---すみません、以前のレヴューです。

滅茶苦茶ドライです!・・そして濃度の高い果皮の見事なエキス!・・ドライなのに・・甘美だと感じてしまうのは錯覚なのか?・・と自身を顧みることを要求してきます。そして、
「やっぱり甘美だ・・」
と再確認し安心する・・・。もの凄い味わいです!
ですが余りに褒めると、誇張が入ってしまっているように感じますので・・もう止めておきます。ただし、超お勧めは間違いありません!
ジャスパー・モリス氏は91~94ポイントでした。そして、ジョルジュ・ルーミエさんの2019年のレ・クラのジャスパー・モリス氏の評価は・・なんと、「92~94ポイント」です。
「・・お~い・・変わらないじゃないか~・・!」
この凄い味わいよりも、そっちの方が気になって仕方が無いnoisy です。買えた方は超ラッキーでしょう・・。ルーミエさんのレ・クラの半額ちょっとです・・お早めにどうぞ!
以下は以前のレヴューです。
-----
【貴重なシャンボール=ミュジニー1級レ・クラ!ドライで冷涼なチェリーが品格高くたなびく秀逸な味わいです!】
ようやっと飲めました!・・旨いです!・・ルーミエさんのレ・クラに勝るとも劣らない見事な味わいです。
そこにもまた・・昨今のメオ=カミュゼのワインにつきものの、荘厳なエレガンスが感じられますし、何と言っても「冷ややかで透明なミネラリティのコーティング」が施されていますから、レ・クラだけに・・クラクラ来ちゃいます。
シャンボールのレ・クラをリリースできる生産者は5名だけ・・メオ=カミュゼも自社所有では有りませんが、管理をすべてやっているようですので、事実上はドメーヌものと同様の仕上がりになります。
と言うことは、もしルーミエさんのレ・クラをゲットしていたら、並べてテイスティングも可能ですよね。ルーミエさんの方がやや果実の赤みは強く純な余韻、メオさんの方は少し赤黒い果実でキラキラ輝く余韻・・イメージ的にはそんな感じです。
メディアの評価は、このレ・クラと言うワイン自体が少ない性でしょうか、見つけるのは中々に困難でしたが、バーガウンド・ドット・コムのアレン・メドゥズさんが・・あくまでバレル・サンプルですが、そこでのテイスティングで90~92ポイントと評価していました。他のメディアの方より1~2ポイント低いのが普通ですので91~93、もしくは92~94位と同等かと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【レ・フュスロットはアンリ・ジャイエを彷彿とさせる果実味・・でした!】
え~・・初めてジャイエの弟子であったことを意識させたワインの一つが2017年のレ・フュスロットでした。滅茶旨いです・・少し早いですけどね。残念ながら数の制約が有って、レ・クラは飲めませんでした。
因みにレ・フュスロットは、ジャイエ系の味わいにルーミエさんのピュア果実をプラスさせたような仕上がりで、これまたルーミエさんのワインに共通する透明なミネラリティが下支えしている感じを受けました。
2017年・・相当良いですが、エキス系、果実味系のどちらに触れているか・・飲まないで判断はできないと思います。でも、そこそこに温暖なヴィンテージでしたので、シャンボール系は果実味系の仕上がりになっているかと・・思います。メオさんも、エキス系に仕上がったワインは2025年ほどから、果実味系は2021年頃から飲んで良い・・と言っているように思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】 さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。
しかし、以下のコメントにも有るように、ニュイ1級レ・ブード2014年などはもう、ひっくりかえるような凄い仕上がりでした。
2015年のメオ=カミュゼは、物凄い仕上がりだと確信しています。一般的な評価が定まってからでは遅いと思いますよ。すでにネット以外のお客様からは引きが強くなっています。お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
● 2020 Chambolle-Musigny (Frere et Soeur)
シャンボール=ミュジニー
【何と、果実味たっぷり系、アンリ・ジャイエ系の仕上がりで球体バランスに仕上がっています!】---以下は以前のレヴューです。

まだ落ち着かない段階でテイスティングすることになりました。開けて・・ビックリです。
「・・あれ・・?」
です。
こんなメオは初めてでした。・・そう、ジャイエの弟子であることなどはワインから感じることは無かったから・・です。果皮バランスで、果皮の濃密さは表現し、荘厳なワインには仕上げることは有っても、果実味がバッチリ載った球体バランス・・と言うのは無かったんですね。
このシャンボールは、少しまだ安定し切ってはいませんが、まさにジャイエのニュイ=サン=ジョルジュを感じさせてくれるような素晴らしい味わいでした!・・1級レ・フュスロットも同軸上に有ります。是非お確かめください!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【べらぼうに旨いです!素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ!このエレガンス・フィネスは一体どうやって得て表現できるのでしょう!】

2014年ものもですね・・売れずに残ったアイテムをポツポツと開けて来ています。まぁ、それらの印象については中々書く機会も無いのでそのまま放置ですが、それでも noisy の中の「メオ=カミュゼ」と言う造り手のヒエラルキー的位置は、
「限りなくトップレベルに有る」
と言えます。
「・・え~・・?そ~なの?・・ついこの間までは懐疑的だったんじゃないの?」
とおっしゃるお客様も多くいらっしゃるかと思います。確かにそれは正しいです。2014年ものがリリースされた頃までは・・です。
ところが、余りに素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級を飲んで・・ひっくり返るほどビックリし、
「・・こんなに凄いエレガンスって、ヴォーヌ=ロマネの・・それもグラン・クリュ並みじゃん」
と思わされてしまいました。
そしてその後、その余りの素晴らしさに、店にいらっしゃる方々に、
「メオの1級クラス、滅茶苦茶凄いよ。ネゴスのニュイの1級ならまだ有るから飲んでみなよ。」
と声を掛け、飲んでいただきました。
その方々の印象は・・思ったとおり、
「いや~・・もうビックリです。こんなに凄いと思いませんでしたよ・・。」
と言うものでした。
さらには配送でお送りした方々からも徐々に感想が届き始め、
「参りました!・・メオ=カミュゼ、見直しちゃいました。レベル高いですね~!」
と、随分と高い評価のお言葉もいただきました。なので・・
「2014年のメオの1級クラスは全く残ってない」
んですね・・。コルトンなどのグラン・クリュが少々残っているだけです。これとて昔から銘品ですから・・noisy 的には敢えて飲む必要性を感じていないんですが、その辺りはもう皆さんはご存知無いようですから、そのうち・・少し開き始めただろうと言うタイミングで飲んでご紹介したいと思っています。
その余りに美味しいニュイ=サン=ジョルジュ1級のアイテムは、少ない2015年の産出量も有りさらに減ってしまいましたので飲む訳にも行かず、仕方が無いのでニュイ村名を開けた・・と言う次第です。
2015年のメオのブルゴーニュはとても美味しかったですよね・・。これでも充分と言えるほどの出来栄えだったと思います。今回少々ですが追加分をいただいてますのでこれもお早めにどうぞ。でも、そんな印象がぶっ飛ぶほど・・
「2015年ニュイ=サン=ジョルジュ村名は完璧!」
と思わされてしまいました・・。素晴らしいです!
ブルゴーニュワインに求めるもの・・それはおそらく重なる部分は有るにせよ、ワインファン一人一人違うはずです。だから、誰もが美味しいと認めるワインは稀で少ない・・でしょう。
ところがこのニュイ=サン=ジョルジュ・・・、そんな思い込みみたいなものさえ吹っ飛ばすような、完璧さを見せつけてくれたんですね。
抜栓からもう・・ちょっとルロワの良いクラスでも開けたかな?・・みたいなエレガントかつほんのり妖艶なアロマが漂っています。あくまでピュア・・ヴォーヌ=ロマネ的な、ほんのりワイルドさやスパイシーさが混じります。
口に含むとテクスチュアは滑らか、シャンボール的にやや硬質ながら、何もないのではなく、ほんのり・・少しずつ細やかな表情を見せてくれます。つるつる入って来ますが、その解け方が非常に美しく、全てのカプセルを一気に崩壊させるのではなく、
「今はこれ・・満足した?・・じゃ、次はこっち。・・良いでしょ?・・じゃぁ次は・・」
と言った具合で、余りに忙しない感じには成らず、求める時には与えられる・・そんな充足感が伴うものです。
だらしなく拡がってしまって、
「はい、もうおしまい!」
などとは決して言わないんじゃないか・・とさえ感じます。
中盤の膨らみも節操の有るもので、どこかいじらしく、愛らしくも有ります。そしてその後に、ニュイ的な部分・・スパイスや綺麗な土、盛り上がり、紫の果実などを細やかに感じさせつつ、非常にエレガントな余韻を長く感じさせてくれるんですね。
そう、滅茶苦茶バランスが良いんですよ。しかも透明でややカチッと締まったニュアンス、ミネラリティのコーティングが見事になされていて、冷旨系の酸がバランス良くしっかりと存在しています。この非常に寒い、寒気が居座った状況の中、どうしてもワインが冷えてバランスを欠いてしまいがちな時期に有りながら、
「エキスの旨みが物凄い!・・しかもそれにさえ物凄いエレガンスを感じる」
んですね。・・どうです?・・飲んでみたくなったでしょう?
ニュイ=サン=ジョルジュのトップのワインだとさえ・・思えるかもしれませんよ。それほどに満足感の高い1本だと思います。是非ご検討くださいませ。
他に村名クラスはジュヴレ=シャンベルタン、シャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネと有りますが・・・こんな凄いニュイを見せつけられると他も飲みたくなっちゃいますが、フィネスさんにももう残ってないそうですから減らさないように、テイスティングは控えます。まぁ、年に1本、村名を変えてのテイスティングがギリでしょう。そして、ジャン=ニコラ的には価格的にこれらと同格・・と判断しているのであろう、フィサン1級クロ・デュ・シャピトルが有ります。村名フィサン2014年はめっちゃ美味しかったですから、これもかなり期待できると思います。
メオ=カミュゼ、完全復活、そしてドメーヌ・ルロワ、ネゴシアン・ルロワの立ち位置に極めて密着しはじめたと感じます。
「・・嘘だぁ!」
と思われるなら、それはもうチェックしてみるしかないのではないでしょうか。noisy 的にはもう・・もろ手を挙げてお勧めするしかない心境です。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【以前はドメーヌもののみで造られていましたが、現在は買い葡萄も使っているのでネゴスラベルです。しかしながら秀逸なニュイ=サン=ジョルジュです!】
メオ=カミュゼのニュイやヴォーヌ=ロマネはそれなりに高価ですから、既に福沢さん1人だけでは購入出来ず、2人ほど掻き集めないと心配な感じになってます。
そんな中で、本来はドメーヌもののエチケットが張られていたのがこの「ニュイ=サン=ジョルジュ」です。こちらもやはり、あの素晴らしい生産者ジャン・タルディに収穫折半で貸し出されていたリューディ、「オ・バ・ド・コンブ」です。
このところのメオ=カミュゼの在庫を気にされてご覧の方はお気づきかもしれませんが・・・
「じわじわとメオ=カミュゼの人気が復活してきているのかも?」
と思われないでしょうか。
そう・・かなり売れて来ているんですよ・・。それは間違い無いです。
リーズナブルで足が速いブルゴーニュ・ルージュは、もう・・すぐに完売してしまいますし、そんなアイテムを飲まれた方からは、
「素晴らしく美味しかった!」
とご連絡をいただいています。
そうなんですね~・・。先日もマルサネ・ルージュを2年ほど寝かされて飲まれた方からメールをいただきまして、感動されたお話しをされていました。別の方はフィサンを同様にされ、その素晴らしい表情に驚かれていらっしゃいました。
やはりメオ=カミュゼと言うと、確かにもう・・どのキュヴェを飲んでもかなり美味しいんですが、ニュイ=サン=ジョルジュやヴォーヌ=ロマネ、ヴージョと言った、まさにコート・ド・ニュイの中心地にこそ、イメージが有ると言って良いでしょう。ジャイエ絡みですから・・ね。
昔は、「大当たりする可能性の有る生産者」で有ったと思うんですが、昨今は「確実にエレガントで美しいエキス系のトップレベル」になっていると感じています。
さすがに noisy も、最近はメオ=カミュゼもかなり色々と開けてはいますが、どれを飲んでも素晴らしい・・と感じていますが、入荷数量に限界が有りますし、グラン・クリュ・クラスまで開けるには厳しい状況が有りますから、申し訳ないのですがその全ての姿を網羅してご紹介することが出来てはいない状態です。
そんな中で、比較的リーズナブルなラインのアイテムを何とか分けていただけた・・と言うのがこのニュイ=サン=ジョルジュとマルサネなんですね・・。
因みにマルサネ2014年にティム・アトキン氏はぶっとびの・・「91Points」を付けていました!・・まぁ、メオのこのクラスは、海外の評価機関はほとんど飲んでいないようで、余り見かけないんですが・・たまたま評価したんでしょうかね。
あれだけ売れなかった2013年のフィサンでさえ、いつの間にか無くなっていまして、
「・・どうやらやっと少しずつ見直されて来ているのかな?」
と言うような感じを受けています。
前にも書きましたがメオの2014年ニュイ1級ブドーを飲んだ時は・・たまげました。確実にルロワと同じ道筋を歩んでいる・・と感じました。
こちらはニュイ村名ですから、さすがに同じようなポテンシャルは望めないとしても、約半分はドメーヌもの・・です。それに、ネゴスラインとドメーヌラインの仕上がりの差が無いと言って良い状況ですから、このニュイ村名も期待できるんじゃないかな・・と思っています。さすがにティム・アトキン氏もこれはテイスティングしていないようでした。
比較的リーズナブルだけれどメオの本質に触れることの出来るワインだと思います。ご検討くださいませ。
● 2020 Fixin 1er Cru Clos du Chapitre
フィサン・プルミエ・クリュ・クロ・デュ・シャピトル
【何とフィサン1級が94ポイントです!】
ある意味、
「複雑性が深すぎて若いうちにポイテンシャルが取れない現象」
の証明がここにあります。
余り慣れていない方が若いワインの評価をしますと、大抵・・A.C.ブルに高い評価をし、1級以上に低い評価をしがちです。・・もちろん、それはブラインドテイスティングの場合ですよ・・。
ましてや海外メディア勢はほとんどお揃いで、バレルサンプルからの仕上がって無いワインを飲みに行かれる訳でして、その時の仕上がり具合がどうしても評価に影響してしまう訳です。
なので、このように・・下のワインが高い評価で、数ポイントだけ離れてクロパラやリシュブールが評価される・・そんな事態が生まれると予想しています。
ただしこのフィサン1級・・美味しいのは間違い無く、早めに飲んで良いのはこのフィサン1級と村名ヴォーヌ=ロマネだけでしょう・・どちらも94ポイントですから・・はい。
以下は以前のレヴューです。
-----
【フィサンのイメージを大きく変えるに違い無い、素晴らしい出来です!】
たまげました・・あれ?・・これ、フィサン1級のクロ・デュ・シャピトルじゃ無かったっけ?と、思わずエチケットを見直してしまいました・・。
2019年ものは、Noisy wine で扱わせていただいているドメーヌさん、どれもすこぶる旨いです・・が、こんなに素晴らしいと・・
「これは2019年と言うヴィンテージがそうさせたのか?・・それともドメーヌの実力が上がったのか?」
と、その答えを探しに行かなくてはならなくなります。
勿論、その両方の場合だってある訳ですが、とても美味しいのに・・僅かにどこか足りないものが有るんじゃないか?・・といつも疑問に思う部分が有るこのクロ・デュ・シャピトルなんですが、2018年ものの素晴らしさよりも輪を加えての素晴らしさに、
「やはりセンスの問題か・・」
と結論付けることにしました。
この濃密な色合いを・・是非ご覧ください。2018年ものと比較しましても明らかに濃いです。
「濃いから・・濃くて甘いんだろう?」
と思われて当然かと思いますが、さにあらず・・甘く無いんです。
そして、当然ながら濃いとエレガンスが削られるとお考えでしょう?・・素晴らしいエレガンスをしっかり内包しているんですよ・・このクロ・デュ・シャピトル。
だからもう、noisy の脳と言うコンピュータも結構に混乱しています。結構に濃く見えるし、味わいも濃度がしっかりある・・しかもアペラシオンはフィサン1級だ・・でもこのしなやかなエレガンスばっちりの液体はどういうことなんだ?・・となってしまう訳ですね。
確かに、ほんのりと優しい、白っぽいミネラリティが多目で鉄分を少し減らしたようなジュヴレのようなニュアンスは、以前と余り変わらないんですね。ですが、このワインに余り感じることの無かった「エレガントな味わい」と、「濃度しっかりな密な味わい」を得てしまっています。
おそらくですが、こちらも「ミルランダージュ」の恩恵を受けていると思います。もしそうで有れば、このワインの見事な味わいを理解できる訳です。
だとするなら・・この素晴らしいワインは2019年と言う「奇跡のヴィンテージ」が生んだものに限定されるのかもしれません。是非飲んでみていただきたいと思います。超お勧めです!
■ メオさんのこのワインのレヴュー
ひしめき合うような赤や黒の果実の香り、砂糖漬けのような甘い香りに微かに青いスパイシーな香り、木の香りなどとて分かりやすい豊かなアロマが漂い、早くワインを口に含みたくなる。口当たりは香りから感じた印象よりはもっとフレッシュで緊張感のある骨格、直線的でアフターに旨味が長く続くが少しタニックさも感じる。成熟した果実味と十分な酸味、リッチで香り高い申し分ないワイン。魅惑的だがストラクチャーもしっかりしていてもう少し時間が必要。最低でも3~4年、出来ることなら2028年~2030年くらいまで取っておきたい。
以下は以前のレヴューです。
-----
【絶品です!】
余りに美味しいので、店にいらっしゃる人にお伝えしていたらこんな数になってしまいました。2017年ものは全然売れずに残っていたんですが、先日完売しました。2018年もののフィサンは全く売れずに残っています。
まぁ、このようなスタイルでやっていますと、皆さんの興味はnoisy がテイスティングしているキュヴェに行ってしまうのは仕方が無いと思ってはいるんですね。そりゃぁ・・やはり確実なところが欲しいのは、誰でも同じでしょう。なので、
「飲まなかったキュヴェは・・恐ろしいほど・・そのまんま残る」
と言う格言めいた言葉にのしかかられ、潰されそうです。数の無いワインをすべては飲めないですから・・。
ですが、2018年のフィサンは残ってしまったし、飲まなかった2017年のクロ・ド・ラ・シャピトルも長くご在店でしたので、2018年ものは飲ませていただいたんですね。
いや~・美味しいです!・・アメリー・ベルトーのアン・コンブ・ロワも美味しかったですし、村名フィサンも素晴らしかったです。でも、やはりメオはメオなんですね・・。面白いほど異なりますよ・・味わいが!
メオのワインに共通するのはピュアな美しい姿に荘厳さです。荘厳さには「いかめしい」と言う漢字も入りますが、まさにその通りです。「いかめしい」の取り方にもよるとは思いますが、キリリとしていて、どっしりと構えていて、雅な美しさをも持っているんです。これ、ある意味・・ベルトーのワインには無いんですよね。
ですが、そんなメオの荘厳なクロ・ド・ラ・シャピトルなんですが、フィサンの持っている柔らかさや「女性っぽさ」も・・実はちゃんと持っていることに、すぐに気付きます。
この「荘厳さ」の中に見える「女性的な美しさや優しさ」がま~・・素晴らしいんです!・・惚れちゃうと思いますよ。
もしアメリーちゃんのフィサンやアン・コンブ・ロワ、レ・ザルヴレなどと比較されるなら、それはもう・・素晴らしい時間になると思います。
忘れられていたアペラシオンのフィサンですが、復権と言うか、新たな旗手登場になった訳ですから、是非こちらもご確認いただきたい・・そう思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【驚きました!・・素晴らしい味わいでした!】・・こちらは2016年もののレヴューです・・2017年は飲めずにすみません。

2015年もののフィサン1級クロ・デュ・シャピトルは、数が少なかったので飲まずにご紹介したところ、
「・・全く動かない・・」
と言う・・残念な結果になっていまして、それでも、
「フィサンと言えば、ベルトー=ジェルベが有るからだいぶ皆さんにも周知されてきたんじゃないか?」
などと言う、noisy の甘い目論みは砂上の楼閣でした。そのまんま・・でも無いですが残っちゃってます。
なので、2016年ものは絶対に飲んでやろうと決めていたんですね。他にはACブルも再テイスティングしまして、その品質を確かめています。
左の写真は全く弄っていません。大きさを変えただけ、明るさや色味の調整はしておりません。なので、ちょっと暗く映ってしまっていますが、
「深淵な構造が見えるような感じ?」
がしないでしょうか。
そして、メオのワインに共通な瑞々しさ、荘厳さ、ピュアさはそのままに、ジュヴレの鉄っぽさをやや少なく、石灰系のミネラリティをずっと多くしたような見事な味わいを感じさせてくれました。
果実感もたっぷり有りますが・・実に深淵です。軽々しくない・・と言うか、でも重厚な訳では無いんです。何よりもこれだけドライな味わいになっているのに、構成が豊かで有ると感じてしまう・・全然渋く無いんですね。ほとんどの場合はどこかに破綻を見つけるんですが・・全く見つけられませんでした。あっという間に空いてしまいました。
ベルトーのフィサンは全房発酵系に移行しましたんで、メオのこのワインとも大分傾向が異なります。基本的にはアンリ・ジャイエの手法に近いはずですが、発酵時の温度コントロールは異なると思います。言わば、クラシカルな造りで有るとは言えないものの、ニュースタイルでは無く、メオ独自の世界が感じられます。勿論、ジャイエの直弟子のエマニュエル・ルジェのワインとも違います。ルジェはフワッとソフトで妖艶さの有る感じに仕上げますが、メオはまるで氷の太刀です。冷ややかでタイトなんですが懐が深いんですね・・。
素晴らしいワインでした。他の村名のワインはすみません・・少なすぎてどうにも飲めませんので、以前のレヴューをご参考にされてください。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【べらぼうに旨いです!素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ!このエレガンス・フィネスは一体どうやって得て表現できるのでしょう!】
2014年ものもですね・・売れずに残ったアイテムをポツポツと開けて来ています。まぁ、それらの印象については中々書く機会も無いのでそのまま放置ですが、それでも noisy の中の「メオ=カミュゼ」と言う造り手のヒエラルキー的位置は、
「限りなくトップレベルに有る」
と言えます。
「・・え~・・?そ~なの?・・ついこの間までは懐疑的だったんじゃないの?」
とおっしゃるお客様も多くいらっしゃるかと思います。確かにそれは正しいです。2014年ものがリリースされた頃までは・・です。
ところが、余りに素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級を飲んで・・ひっくり返るほどビックリし、
「・・こんなに凄いエレガンスって、ヴォーヌ=ロマネの・・それもグラン・クリュ並みじゃん」
と思わされてしまいました。
そしてその後、その余りの素晴らしさに、店にいらっしゃる方々に、
「メオの1級クラス、滅茶苦茶凄いよ。ネゴスのニュイの1級ならまだ有るから飲んでみなよ。」
と声を掛け、飲んでいただきました。
その方々の印象は・・思ったとおり、
「いや~・・もうビックリです。こんなに凄いと思いませんでしたよ・・。」
と言うものでした。
さらには配送でお送りした方々からも徐々に感想が届き始め、
「参りました!・・メオ=カミュゼ、見直しちゃいました。レベル高いですね~!」
と、随分と高い評価のお言葉もいただきました。なので・・
「2014年のメオの1級クラスは全く残ってない」
んですね・・。コルトンなどのグラン・クリュが少々残っているだけです。これとて昔から銘品ですから・・noisy 的には敢えて飲む必要性を感じていないんですが、その辺りはもう皆さんはご存知無いようですから、そのうち・・少し開き始めただろうと言うタイミングで飲んでご紹介したいと思っています。
その余りに美味しいニュイ=サン=ジョルジュ1級のアイテムは、少ない2015年の産出量も有りさらに減ってしまいましたので飲む訳にも行かず、仕方が無いのでニュイ村名を開けた・・と言う次第です。
2015年のメオのブルゴーニュはとても美味しかったですよね・・。これでも充分と言えるほどの出来栄えだったと思います。今回少々ですが追加分をいただいてますのでこれもお早めにどうぞ。でも、そんな印象がぶっ飛ぶほど・・
「2015年ニュイ=サン=ジョルジュ村名は完璧!」
と思わされてしまいました・・。素晴らしいです!
ブルゴーニュワインに求めるもの・・それはおそらく重なる部分は有るにせよ、ワインファン一人一人違うはずです。だから、誰もが美味しいと認めるワインは稀で少ない・・でしょう。
ところがこのニュイ=サン=ジョルジュ・・・、そんな思い込みみたいなものさえ吹っ飛ばすような、完璧さを見せつけてくれたんですね。
抜栓からもう・・ちょっとルロワの良いクラスでも開けたかな?・・みたいなエレガントかつほんのり妖艶なアロマが漂っています。あくまでピュア・・ヴォーヌ=ロマネ的な、ほんのりワイルドさやスパイシーさが混じります。
口に含むとテクスチュアは滑らか、シャンボール的にやや硬質ながら、何もないのではなく、ほんのり・・少しずつ細やかな表情を見せてくれます。つるつる入って来ますが、その解け方が非常に美しく、全てのカプセルを一気に崩壊させるのではなく、
「今はこれ・・満足した?・・じゃ、次はこっち。・・良いでしょ?・・じゃぁ次は・・」
と言った具合で、余りに忙しない感じには成らず、求める時には与えられる・・そんな充足感が伴うものです。
だらしなく拡がってしまって、
「はい、もうおしまい!」
などとは決して言わないんじゃないか・・とさえ感じます。
中盤の膨らみも節操の有るもので、どこかいじらしく、愛らしくも有ります。そしてその後に、ニュイ的な部分・・スパイスや綺麗な土、盛り上がり、紫の果実などを細やかに感じさせつつ、非常にエレガントな余韻を長く感じさせてくれるんですね。
そう、滅茶苦茶バランスが良いんですよ。しかも透明でややカチッと締まったニュアンス、ミネラリティのコーティングが見事になされていて、冷旨系の酸がバランス良くしっかりと存在しています。この非常に寒い、寒気が居座った状況の中、どうしてもワインが冷えてバランスを欠いてしまいがちな時期に有りながら、
「エキスの旨みが物凄い!・・しかもそれにさえ物凄いエレガンスを感じる」
んですね。・・どうです?・・飲んでみたくなったでしょう?
ニュイ=サン=ジョルジュのトップのワインだとさえ・・思えるかもしれませんよ。それほどに満足感の高い1本だと思います。是非ご検討くださいませ。
他に村名クラスはジュヴレ=シャンベルタン、シャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネと有りますが・・・こんな凄いニュイを見せつけられると他も飲みたくなっちゃいますが、フィネスさんにももう残ってないそうですから減らさないように、テイスティングは控えます。まぁ、年に1本、村名を変えてのテイスティングがギリでしょう。そして、ジャン=ニコラ的には価格的にこれらと同格・・と判断しているのであろう、フィサン1級クロ・デュ・シャピトルが有ります。村名フィサン2014年はめっちゃ美味しかったですから、これもかなり期待できると思います。
メオ=カミュゼ、完全復活、そしてドメーヌ・ルロワ、ネゴシアン・ルロワの立ち位置に極めて密着しはじめたと感じます。
「・・嘘だぁ!」
と思われるなら、それはもうチェックしてみるしかないのではないでしょうか。noisy 的にはもう・・もろ手を挙げてお勧めするしかない心境です。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【以前はドメーヌもののみで造られていましたが、現在は買い葡萄も使っているのでネゴスラベルです。しかしながら秀逸なニュイ=サン=ジョルジュです!】
メオ=カミュゼのニュイやヴォーヌ=ロマネはそれなりに高価ですから、既に福沢さん1人だけでは購入出来ず、2人ほど掻き集めないと心配な感じになってます。
そんな中で、本来はドメーヌもののエチケットが張られていたのがこの「ニュイ=サン=ジョルジュ」です。こちらもやはり、あの素晴らしい生産者ジャン・タルディに収穫折半で貸し出されていたリューディ、「オ・バ・ド・コンブ」です。
このところのメオ=カミュゼの在庫を気にされてご覧の方はお気づきかもしれませんが・・・
「じわじわとメオ=カミュゼの人気が復活してきているのかも?」
と思われないでしょうか。
そう・・かなり売れて来ているんですよ・・。それは間違い無いです。
リーズナブルで足が速いブルゴーニュ・ルージュは、もう・・すぐに完売してしまいますし、そんなアイテムを飲まれた方からは、
「素晴らしく美味しかった!」
とご連絡をいただいています。
そうなんですね~・・。先日もマルサネ・ルージュを2年ほど寝かされて飲まれた方からメールをいただきまして、感動されたお話しをされていました。別の方はフィサンを同様にされ、その素晴らしい表情に驚かれていらっしゃいました。
やはりメオ=カミュゼと言うと、確かにもう・・どのキュヴェを飲んでもかなり美味しいんですが、ニュイ=サン=ジョルジュやヴォーヌ=ロマネ、ヴージョと言った、まさにコート・ド・ニュイの中心地にこそ、イメージが有ると言って良いでしょう。ジャイエ絡みですから・・ね。
昔は、「大当たりする可能性の有る生産者」で有ったと思うんですが、昨今は「確実にエレガントで美しいエキス系のトップレベル」になっていると感じています。
さすがに noisy も、最近はメオ=カミュゼもかなり色々と開けてはいますが、どれを飲んでも素晴らしい・・と感じていますが、入荷数量に限界が有りますし、グラン・クリュ・クラスまで開けるには厳しい状況が有りますから、申し訳ないのですがその全ての姿を網羅してご紹介することが出来てはいない状態です。
そんな中で、比較的リーズナブルなラインのアイテムを何とか分けていただけた・・と言うのがこのニュイ=サン=ジョルジュとマルサネなんですね・・。
因みにマルサネ2014年にティム・アトキン氏はぶっとびの・・「91Points」を付けていました!・・まぁ、メオのこのクラスは、海外の評価機関はほとんど飲んでいないようで、余り見かけないんですが・・たまたま評価したんでしょうかね。
あれだけ売れなかった2013年のフィサンでさえ、いつの間にか無くなっていまして、
「・・どうやらやっと少しずつ見直されて来ているのかな?」
と言うような感じを受けています。
前にも書きましたがメオの2014年ニュイ1級ブドーを飲んだ時は・・たまげました。確実にルロワと同じ道筋を歩んでいる・・と感じました。
こちらはニュイ村名ですから、さすがに同じようなポテンシャルは望めないとしても、約半分はドメーヌもの・・です。それに、ネゴスラインとドメーヌラインの仕上がりの差が無いと言って良い状況ですから、このニュイ村名も期待できるんじゃないかな・・と思っています。さすがにティム・アトキン氏もこれはテイスティングしていないようでした。
比較的リーズナブルだけれどメオの本質に触れることの出来るワインだと思います。ご検討くださいませ。
● 2020 Corton-Charlemagne Grand Cru (Frere et Soeur)
コルトン=シャルルマーニュ・グラン・クリュ
【非常に良いヴィンテージになった可能性が有ります!】
数が無くて飲めないので・・「ワイン評論家の評論家」・・みたいな立ち位置で言いたい放題させていただければと思います。
ジャスパー・モリス氏は2019年ものの91~95ポイントから下値を1ポイント上げ、92~95ポイントと評価していまして、ある意味・・
「2019年よりも2020年ものが上」
としているのが判ります。彼の場合はやる気になったアイテムはボンと上がりますが、そうでないとドンと下がり・・アペラシオンを見て評価しているような感じに取れる時も有りますが、このワインに関してはそれは無いようです。
それよりもバーガウンドの評価が良いのが・・何とも素晴らしいです。上値の94ポイントはアドヴォケイトと同様では有りますが、バーガウンドは結構に渋い評価で有名ですから、1~2ポイントの上積みを見た方が良い・・そうするとジャスパー・モリスさんとほぼ同様になります。
まぁ・・グラン・クリュ・コルトン=シャルルマーニュと言う畑自体の評価が他のグラン・クリュに比較すると低いので95ポイント止まりとなっていますが、
「いずれD.R.C.のコルトン=シャルルマーニュの存在が、畑の格を押し上げる」
と言う流れになるはずなので、
「今はまだ非常にリーズナブルな白ワインのグラン・クリュである」
と思っていてください。
何度も書いてますが、南西向きのアン・シャルルマーニュは南向きのル・シャルルマーニュに比較すると昔から余り高い評価では無かったんですが、今はもうそのような見方は誰もしないと思われますし、十数年を経過した1980年台の完熟したルーミエさんのコルトン=シャルルマーニュ(アン・シャルルマーニュ)の余りの美味しさにnoisyもひっくり返ったことが今でも思い出されます。
ただしある情報では、2020年のこのコルトン=シャルルマーニュは2つの区画からのブレンドと言うことです。ひとつはラドワにある区画、もうひとつはル・シャルルマーニュの東に接するレ・プジェとのことで、まぁ・・これでコルトン=シャルルマーニュを名乗れるのかどうか・・noisy には判断出来ませんが、ラドワの区画のグラン・クリュの葡萄の割合いが少なければ可能なのかな?・・いや、この辺りは微妙ですがちょっと面白いでしょう?・・因みに赤のコルトンで最も秀逸なのはラドワ側の畑・・と言う説も有り、noisy的にはそれを支持しています。ご検討くださいませ。
【ジャスパー・モリス氏は91~95ポイント! noisy は飲めませんでした!】
2019年のメオの白はどれも絶品でした。テロワールも判りやすく伝わって来ましたし、何よりとても健康的で美しく、柔らかさが前面に出ていて、ミネラリティも豊富、シャルドネは粘性が有り、複雑性も凝縮感もエレガンスに包まれていました。
ジャスパー・モリス氏は上値95ポイントと、まあまぁの評価・・でした。冒険はしないなぁ・・と思いましたが、赤の方の評価では結構弾けてましたから・・白は自重したか、それとも硬かったか?・・
noisy 的には相当にシャルドネは良かったので、もう少し加算されても良かったのかな?と思いますが、何せ数が無いのでメディア評価も他には見当たりませんでした。是非お早めにご検討くださいませ。
■ メオさんのこのワインのレヴューです。
香りは控えめではあるがエレガントで樽香由来の甘い香りとスモークやアニスの香り、エキゾチックな果実の香りに青い草の香りもあって食欲をそそられる。香りからはまだ時間がかかる印象を受けるが口当たりは丸くリッチでオイリーな舌触り、アフターはハツラツとしているが凝縮感もあってとても飲みやすいというわけではない。繊細で気品があり、余韻も長く複雑さもある。最低でも3~4年は寝かせたいが、出来ることなら2028~2030年まで待ったほうが良いだろう。
以下は以前のレヴューです。
-----
【こちらも飲めずにすみません!】
最高ですと2013年ものが95点と、Wine Enthusiast で評価されているようです。元は葡萄のジュースを買っていたものを、メオの配下の者たちが、「それっ」とばかりに畑仕事をしているので、
「ドメーヌ同様」
のワインに仕上がっているようです。
そんなワインですので当然ながら数は無く、中々に飲める機会に出会いませんで申し訳ありません。おそらくアン・シャルルマーニュ辺りの畑と思われますので、ルーミエさんと同じですね。ご検討くださいませ。
● 2020 Bourgogne Haut-Cotes de Nuits Blanc Clos Saint-Philibert Monopole M.G.
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ブラン・クロ・サン=フィリベール・モノポール・マグナムボトル
【ボーヌの偉大なシャルドネに比類しうる見事な出来映えです!めちゃエレガントなのに・・芯はズ太い味わいです!】---以前のレヴューを使用しています。

noisy には・・このクロ・サン=フィリベール、
「・・樽っぽいが図太く、3年置いたら美味しくなる・・」
と言うようなイメージがずっと有りました。なので、どうしてもその時に鼻に入ったバリックのフレーヴァーが・・今でもアリアリと思い出されるような感じなんですね。
で、2019年のクロ・サン=フィリベールをテイスティングしますと、昨年の2018年もののイメージと一緒に脳裏を彷徨っているのは、その「樽臭い・・」感じ。
その古いイメージを全く吹き飛ばしてしまう程に、ピュアでミネラリティに溢れ、ほんのりとナチュラルさの漂う・・
「・・あれ?・・ボーヌの美味しいシャルドネ?」
と勘違いさせるに違いないほどの仕上がりなんですね。
思わず唸ってしまいますよ・・先日も、某ドメーヌのシャブリ・グラン・クリュ・ブーグロをテイスティングさせていただきまして・・いや、悪くは無い・・そこそこには美味しいんだけれど、
「これ、ブーグロ・・グラン・クリュすか?」
と・・そのエージェントさんが聞いたら眉間にしわがよってしまうに違いないような独り言が出てしまいました。
まぁ・・noisy は、おべっか を上手く使えない不器用で正直な人間ですんで、それで随分と苦労してきた訳ですが・・治りませんね。三つ子の魂何とやら・・です。
ですが、このクロ・サン=フィリベール・・2018年までも滅茶美味しかったですし、神懸かって来たと書いたような気もしますが、2019年ものはあっさり超えてます。完成された美味しさ・・と言えるかと思います。是非お楽しみください!・・コート・ド・ニュイでこれほどまでの白ワインが造れるんだと言う、良い証拠です。お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
-----
【神懸かり級!!・・呆れるほどに素晴らしいです!これを飲まずにブルゴーニュの白を語れない!・・と思ってしまうほどです!】
素晴らしい・・本当に心が洗われるような・・と言うか、ワインの持つ魂と言うか、そんな言葉では表わせないような「存在」とか「存在感」が、一口飲み終えた後も、いつまでも「そこにある・・続いている」と感じさせられてしまう・・そしてそれが全く嫌味も無く、心地良さが持続していることに驚かされるワインでした。
これが2018年のメオのドメーヌものの真骨頂なのかどうかまではまだ判りませんが、この「クロ・サン=フィリベール」を飲めば、昨今のメオ=カミュゼがどれほどの「存在感」を見せるのかは間違いなく理解できると思います。
ジャン=ニコラ・メオさんはこのワインについてこんな風に語っています。
「火打石のような還元香も少し感じられるが、白い果実を彷彿させるような素晴らしい香りが圧倒的。オイリーな口当たりと緊張感のある酸味、繊細でバランス良くまとまってはいるが余韻に少し固さを感じるので2022年まで待ったほうがより本来の味わいを楽しめるだろう。」
いやいや・・今から飲んでも大丈夫ですって・・。呆れるほど美味しいですよ。
冷ややかな酸と適度に引き締まったボディからのテクスチュアはオイリーさをほんのり感じさせながら喉に落ちて行きます。繊細でナチュラルでピュア。ちょっと氷を連想させるような冷ややかでキラキラした酸と透明なミネラリティが・・おそらくたっぷり有るははずなんですが、余りにバランスが良過ぎて、しかも「キュッ」と氷のカプセルのようなものに閉じ込められているようなニュアンスで喉を通り過ぎて行きます。僅かな粘性が残像を残しつつ・・です。
まるでボーヌの偉大なシャルドネのような振る舞いを見せますが、決して崩壊までは行かず、その美しい姿を保持したまま最終局面を迎えます。そして無くなる・・・いや、無くならない!・・いつまでもずっと・・超高質な締まった柑橘やミネラリティを延々と感じさせ続けるかのような振る舞いなんですね。
これにはま~・・ぶっ飛びました。今まで飲んだクロ・サン=フィリベールで最高でしょう。
抜栓直後はわずかにバリック由来の香りが分離されて感じますが、良いところ・・その時間は5分ほど。そこからはドメーヌ・メオ=カミュゼのマジックタイムに突入です!
購入できた方は非常にラッキーだと思います。「呆れるほどに旨い!」です。是非飲んでみて下さい。超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【今回の2017年ものは飲めておりませんが、ACブルの仕上がりを見る限りにおいて、かなりの良い出来が想像されます。以下は以前のレヴューです。】
【この感性!・・昔のメオ=カミュゼのイメージはすでに無いと言えます!ベストなタイミングでの収穫がこのエレガントな味わいを生み出す第一義的要因でしょう!】
近年のメオ=カミュゼのワインには驚かされることが多いですが、このジャン=ニコラご自慢のモノポール、クロ・サン=フィリベール2015年の味わいにも驚かされました。
どんどんエレガンス重視のブルゴーニュワインらしいピュアな味わいに邁進しているのは判っていましたが、クロ・サン=フィリベールは人気商材なので、ワイン屋でもたまにしか飲めないんですね・・。
そもそも昔の(10年も前位の)クロ・サン=フィリベールのイメージと言えば、過熟気味に収穫されバリックを利かせた大柄なもの・・リリース直後は樽のニュアンスがワインから浮いて感じられ、やや甘味を感じるものなので、3~5年寝かせると一体化し、ボーヌの大柄なシャルドネに似せた味わいになるが、ややもするとローヌの白ワイン的に成りがち・・みたいなものでした。
まぁ・・そんなイメージはもう全く感じられません。天候が良いとブルゴーニュらしい酸は徐々に失われ、糖分が多くなります。そんな過熟気味の葡萄を醸造すると、当然ながらアルコール発酵しなかった糖分が甘味として残ります。つまり、酸は弱めで少し甘いバランスのワインになります。そこにバリックのニュアンスが加わる訳ですね。
それはそれで美味しいんですが、やはりリリース直後は「樽臭い」感じになってしまいますし、やや甘味に頼った構成にならざるを得ません。
2015年のクロ・サン=フィリベールは、ベストのタイミングで健康な葡萄が収穫できたと思える優れたバランスの酸とドライな味わいを持ち、非常にピュアで美しいです。
どうやってもどう似せてもボーヌのシャルドネのような味わいバランスにはならないんですから、クロ・サン=フィリベールはクロ・サン=フィリベールとしての真の姿を見せよう・・と言う感覚なんじゃないかと思うんですね。
しかも2015年は全てにおいてバランスが良い・・酸の量・バランス・美しさは総体のバランスに直に影響します。それでいて、まるでバリック臭さは無く、そのピュアな美しさを汚していないです。
冷ややかな果実酸とドライな味わいからこそ、真の姿が見えてくる・・これは非常に美味しいし、オート=コートの実力もしっかりと見えると思います。
また、ジャン=ニコラの2015年ヴィンテージの総評にも書かれています(ドメーヌ説明欄)が、黄色文字の部分・・非常に印象的です。
この部分は noisy も常に感じているので、コラムのアチコチでも記載していますが、プロ、アマ問わず、
「直近の味わいしか切り取れない、受け取れない感覚」
の持ち主が非常に多い・・と言うことですね。
その上で美味しかったとか旨くないとか・・言ってる訳ですが、まぁ、アマならそれもまだ良いですが、プロがそれじゃぁいかんだろうと・・遺憾ですと・・言いたい訳です。
アマでも、そのような飲み方しかできないとするなら、ワインの楽しみの半分以上を最初から捨てていることになります。
「ポテンシャルを測る飲み方」
をお勧めします。
これについては時折書いていますので、敢えてここでは書きません。重要なのは、そのような飲み方が出来ることで、
「あの時は全く美味しく無かったのに、15年後にたまたま飲んだら・・滅茶苦茶凄かった!」
と言うようなことにはならないんですね。下手をすると・・
「そうか・・15年前に飲んだワインはコンディションが悪かったんだ・・」
などと思い込みかねないんです。
そんなことは無いとは言えませんが、そのように人間は自己弁護の思考回路が自動的に働いてしまいますから、延々と同じことを繰り返すことになり、結局、
「ワインの楽しみの半分以上を得られないままのワインファン」
になってしまいます。それは不幸なことですよね。
ジャン=ニコラも、そんなプロの批評家たちを散々見て来てウンザリしているんでしょう。noisy も・・まぁ上から目線で申し訳ないが、そんな印象を受けることは非常に多いですし、そんな批評家のコメントは全く参考にしないようにしています。
皆さんも、noisy を信じるとか信じないとか・・と言うレベルの話しでは無く、せっかくのワインを楽しめるような飲み方をされると良いんじゃないかな・・と思います。まぁ、noisy のように、電子レンジで「チン」してしまったり、砂糖を入れたり塩を入れたりは、しない方が良いですが、少なくとも、
「・・ん?・・やや硬いか・・?noisy はそんなこと言って無かったぞ・・。じゃぁ、取って置きのリーデル・ソムリエ・ブルゴーニュ・グラン・クリュでも使ってみるか?」
とか、
「・・ん?・・もう若いフレーヴァーが無い?noisyは硬いかもしれないって言ってたっけ?・・もう死んでるか?・・じゃぁ、いっそのこと平底デキャンタに落としてぶん回してみて、それからロブマイヤーのワイングラスIIIに落としてみるか?それともIVが良いか・・?」
などなど、やってみることは沢山有ると思うんですね。もしくは、もう完全に終わってるだろうヴィンテージのシャルドネなどをワイン屋で見つけて来て、それを楽しめるように数日掛けて何とかしてみる・・とか。
もっとも、このクロ・サン=フィリベールは、そんなことをしなくても美味しく飲めますので、今のタイミングですと大丈夫です。言っておきますが、勿論ベストのタイミングでは無いし、やや硬いとは言えますが、
「それでも充分に旨い」
はずです。
今回は何と、マグナムも有ります。マグナムをドメーヌが造る・・と言うことは・・そう言うことです。自信があるんですね。プロの批評家が「2015年はノーマルの出来」と判断したところで、先行きの見えないプロが何を言おうと関係が無い・・のでしょう。是非ご検討くださいませ。お勧めします!相当に・・良い出来です。
以下は以前書いたコメントです。
━━━━━
【ジャン=ニコラ・メオ自慢のモノポールの白です。】 フィネスさん入れのドメーヌ・メオ=カミュゼです。このワインに関してはnoisy も何度もご紹介させていただいてますし有名ですから、ブルゴーニュ・ファンなら知らない人はいないと思います。オート=コートのクロ・サン=フィリベールは、メオ=カミュゼ自 慢の白ワインのモノポール(単独所有)で、やや樽の効いた風味が溶け込み始めると、ニュイの白で有りながら骨格の大きいシャルドネを堪能させてくれます。(シャルドネオンリーでは無いようですが・・)
ニュイの高級白ワインで最もポテンシャルとコストのバランスの良いワインと言え、このくらいの価格ですと10年前と全く変わらないかむしろ安いと言えるかもしれません。ヴォーヌ=ロマネの村からコルボアンの方に上がって行ったところにあるオート=コートの単独所有畑で、メオのワインの裏のエチケットは、▲に飛び出た地図が描かれている・・その▲部分の畑ですね。この畑を誇りに思っている証拠とも言えます。
メオ=カミュゼもドメーヌものになると超人気銘柄でありつつ高価格であること、そして、とてもピュアで生気溢れるアロマが特長ですが、昔は時にそれが行き過ぎてしまっていると感じられる場合が有ったことなどから、「突き抜けた人気」までにはなっていないようです。
noisy のこのクロ・サン=フィリベール・ブランの印象としては、
「ニュイの白ながら大柄。オイリーで樽の関与を上手く使用している。3~5年で大きく変わる。」
というものです。
ところが、メオ氏のコメントを見ると「いつもの年のような樽の関与が少なめ」と言っているように思います。なのでよりピュアなシャルドネに仕上がっているんじゃないかと・・想像しています。
よもや残らないだろうな~・・と思いつつ、残ったら飲もうと心に決めているワインでもあります。ご検討くださいませ。
● 2020 Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・オー・ブリュレ
【アンリ・ジャイエが造っていた希少なリューディの内、もっともリーズナブルなグラン・クリュでしたが・・もう上がる一方になってしまったようです。】
今までは、
「滅茶お得ですから・・いかがですか?」
とお話しして販売していたレ・ブリュレです。リーズナブルでしたよ・・まぁ、今までが特売だったと思うしかないのでしょう。
noisy 的には、この畑の名前の通りのニュアンスを持つこのワインが大好きで、アンリ・ジャイエのニュイ=サン=ジョルジュとレ・ブリュレは大好物でした!結構・・高くなりましたが、それでもクロパラに比較したらとんでも無く安く見えます。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【・・来ましたね・・ついに!・・ようやく世界も気付いてくれたか・・とも思ってしまいますが、ブリュレもクロ・パラと同様、上値98ポイントです!】 まぁ・・メオさんのレ・ブリュレは売れ行きが良く無いったら、呆れるほどだった・・です。クロパラやリシュブールは即完売なのにレ・ブリュレはいつまでも残っている・・そんなイメージです。実は滅茶素晴らしいのに・・いつも書いているので煩いと感じていらっしゃった方も多いかと思いますが・・。
そもそもレ・ブリュレ、大好きですし、ジャイエ絡みのこの畑のメオさんのワインが悪い訳が無い・・。(因みにまだ飲めていませんがもしかしたら飲める可能性が有ります。)
ジャスパー・モリス氏98ポイント、ヴィノス(おそらくニール・マーティン氏?)97ポイント、アドヴォケイトはケリーさんかな?96ポイント、それにメドゥズ氏も95ポイントなどなど、ほとんどクロパラと一緒じゃないですか!・・
因みにクロパラは、ジャスパー・モリス氏上値98ポイント、ヴィノス97ポイント、アドヴォケイト96ポイント、メドゥズさん96ポイントですから・・あ、デカンター誌が97ポイント付けていますが・・。
価格はクロパラの半分・・と来ますと、いきなり脚光を浴びてしまうかもしれません。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ヴィノス96ポイント、ティム・アトキン(デカンター)95ポイントと過去最高の評価!・・普通にリシュブール並みと言って良いでしょう!】 これは飲みたいですね~・・まぁ、ジャイエのレ・ブリュレとは相当に異なるかな・・と思いますが、ある意味、ヴォーヌ=ロマネの1級の中では特徴の濃い部類のワインの一つだと思うんですね。
しかも94~95Pointsラインだった2017年ものですが、確実に1ポイントアップで95~96Pointsラインに上がって来ています。
しかも・・何故か売れ残こることさえあるのがこのレ・ブリュレです。2017年ものってどうだったか・・今年の4月まで売れ残ってましたね。もしご予算が捻出できるようでしたら、このレ・ブリュレは相当にお買い得なんじゃないでしょうか。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】 2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【神様が造るワインの中でも一際輝いていた・・と、個人的に思えるクリマです!】【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】 さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。ですのでメディアの評価が見つかったものを掲載いたします。ドメーヌものとネゴスものの差は無いと思っていただいて結構です。
■Richebourg
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Advocate 93-95 Points
■Clos Vougeot
Jhon Gilman 92 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 92-94 Points
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Advocate 89-91 Points
■Echezeaux Grand Cru
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-95 Points
Advocate 93-95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Aux Brulees
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 94-97 Points
Burghound Allen Meadows 93-95 Points
Decanter 95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Les Chaumes
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 89-91 Points
Burghound Allen Meadows 90-92 Points
Advocate 90-92 Points
■Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
■Vosne-Romanee
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Murgers
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Boudots
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 90-93 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 91-93 Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【中々飲めないワインでは有ります。】
メオが持つ目が眩むような珠玉の畑にあって、しかもグラン・クリュであっても何とか手が出るのがクロ・ド・ヴージョでした。つい最近まで2002年とか2000年とかが売れずに残ってましたが、
「何で売れないのかな?」
と・・思ってましたよ。
因みに、ジャン・タルディが耕作していたグラン・モーペルテュイが帰って来ていますし、その他にもシャトー(プレ・ル・セリエ、プレ・ル・シャトー)の真下の区画も有るようで、このクロ・ド・ヴージョには幾つかのラベルが有ります。どう違うのか・・判りませんので、ぜひとも同じヴィンテージを全部一遍に開けてみたいものです。
このクロ・ド・ヴージョ2014年は、ベタンヌも19/20Pointsと非常に高い評価ですし、ティムさんも97Pointsとベタボメ状態、バーガウンドが少し冷静・・と言った評価のようです。
● 2020 Clos de Vougeot Grand Cru Magnum
クロ・ド・ヴージョ・グラン・クリュ・マグナム
● 2020 Clos de Vougeot Grand Cru
クロ・ド・ヴージョ・グラン・クリュ
【実はメオ=カミュゼの持つ畑の内、もっとも素晴らしいのはこれ・・の可能性さえ有ります。】
いや~・・ジャスパー・モリスさん、どまんなかで受け止めちゃいましたかね・・。上値はついに97ポイントまで来ました。前年の2019年は上値94ポイント止まりですから・・。
今までは余り2020年ものを高く評価していなかったように見えたんですが、このメオのクロ=ヴージョにはやられてしまったようです。半面、クロ・サン=フィリベール・ブランには、上値88ポイントと・・他の並み居るメディアが91~92辺りで落とし込んでいるのを無視するかのようでした。
ですがメオのクロ=ヴージョと言えば最高のロケーションです。ミュジニーはすぐそこ、グラン=ゼシェゾーも・・そこ、シャトーもすぐそこ・・ですから、
「クロ=ヴージョの最高峰」
と言えるわけです。
しかしながら何故か日本では、
「クロ=ヴージョじゃなぁ・・」
と言うような雰囲気が有り、ルーミエさんも上部の良い畑と中部から下部に掛けての部分を持ちつつも、シャンボールの他のキュヴェに比較されてしまった性でしょうか・・人気も今一つだったんですね。
今はそんな「すり替わって残存していたイメージ」から脱却しつつ有りますし、何より・・あのミュヌレ=ジブールの滅茶苦茶旨いクロ=ヴージョでさえ売れなかった時代が有った訳ですから・・noisy はそんな時代で販売していましたら、
「クロ=ヴージョを飲ませていただいてご案内」
していた訳です。
ですから圧巻なクロ=ヴージョも、何とも締まりの無い薄いクロ=ヴージョも、何でこんなに硬いのか判らないクロ=ヴージョも知っています。メオの畑はそもそも最高のロケーションですから、
「97ポイントはまだ妥当な評価ではない?」
可能性さえ有ります。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【近年ではトップの評価でしょうか。バーガウンドの上値94ポイント、デカンターの95ポイント!】■当主ジャン=ニコラ・メオのテイスティングコメント
とても開いた香りは繊細ながらも変化に富んでいる。フレッシュなプラムのような赤い果実の香り、ほんのり感じる樽熟由来のスモーク香はこのアペラシオンの特徴の一つ。口当たりはデリケートだが存在感は十分で繊細な余韻がとても長く続く。複雑でスリムではあるが筋肉質で例年よりもアペラシオンらしさが出ている。繊細でリッチだがいつもよりは飲みやすくはない。2年後くらいには若干開いてくるだろうが、ポテンシャルは全く発揮されていないと思われるので2031年まで待ったほうが賢明だろう。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ティム・アトキン95ポイント、アドヴォケイト95ポイント、バーガウンド94ポイントとハイレベルです。】 2017年ものはキュヴェを2つに分け、グラン・モーペルテュイとプレ・ル・セリエをリリースしましたが、2018年ものは両方混ぜ、1アイテムのみのリリースです。一般にはメオのクロ・ド・ヴージョと言いますと混ぜたこちらです。
クロ・ド・ヴージョと言うワインは非常に不思議なワインでして、上部、中部、下部と混ぜて造ると非常にバランスに優れたクロ・ド・ヴージョらしい仕上がりになると言われていますが、クロ・ド・ヴージョの上部は、
「ミュジニー」
「グラン=ゼシェゾー」
に接し、「エシェゾー」とは隣接していますので、その位置により結構に違った個性になる訳でして、メオさんも微妙な違いを認識しているからこそ、収穫量を確保できた時には2つに分けてリリースしているのだと思います。
いずれの区画も上部で、ミュジニーとグラン=ゼシェゾーが目の前ですので、素質は物凄いものが有ると想像はたやすいですよね。今回はコルトンを開けてしまいましたので、来年こそは久しぶりにクロ・ド・ヴージョを開けたいと思っています。
評価も95ポイントラインですので非常に高いです。また、クロ・ド・ヴージョと言うワインはある意味、早飲みの出来るグラン・クリュの一つですし、しかも長く寝かせるとそれまで見え辛かった個性をも覗かせてくれる、実は非常に素晴らしいワインなんですね。昨今は瞬殺ですが、ミュヌレ=ジブールのクロ・ヴージョなどは本当に売れなくて・・エシェゾーもそうでしたが・・飲んで販売していた位です。リュショット=シャンベルタンはすぐに無くなるのにこの2つは全然売れませんでした。どんなに「旨い!」「安い!」と連呼しても売れなかったんですよね。
まぁ、ミュヌレ=ジブールのクロ・ド・ヴージョも最上部でして、メオさんの畑のすぐ傍ですので・・ミュヌレ=ジブールのクロ・ド・ヴージョの素晴らしさは今もアリアリと脳裏に浮かんできます。半面、ちょっと野暮ったかったのがルーミエさん・・でした。ルーミエさんは最上部にも区画が有りましたが中~下の畑が主だったことも有ったでしょうか。今はローラン・ルーミエさんがリリースしていますが、時代は異なるものの今のローラン・ルーミエさんのクロ・ド・ヴージョの方が出来は良いように思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】 2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2016年ものはブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】 さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。ですのでメディアの評価が見つかったものを掲載いたします。ドメーヌものとネゴスものの差は無いと思っていただいて結構です。
■Richebourg
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Advocate 93-95 Points
■Clos Vougeot
Jhon Gilman 92 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 92-94 Points
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Advocate 89-91 Points
■Echezeaux Grand Cru
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-95 Points
Advocate 93-95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Aux Brulees
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 94-97 Points
Burghound Allen Meadows 93-95 Points
Decanter 95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Les Chaumes
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 89-91 Points
Burghound Allen Meadows 90-92 Points
Advocate 90-92 Points
■Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
■Vosne-Romanee
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Murgers
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Boudots
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 90-93 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 91-93 Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【中々飲めないワインでは有ります。】
メオが持つ目が眩むような珠玉の畑にあって、しかもグラン・クリュであっても何とか手が出るのがクロ・ド・ヴージョでした。つい最近まで2002年とか2000年とかが売れずに残ってましたが、
「何で売れないのかな?」
と・・思ってましたよ。
因みに、ジャン・タルディが耕作していたグラン・モーペルテュイが帰って来ていますし、その他にもシャトー(プレ・ル・セリエ、プレ・ル・シャトー)の真下の区画も有るようで、このクロ・ド・ヴージョには幾つかのラベルが有ります。どう違うのか・・判りませんので、ぜひとも同じヴィンテージを全部一遍に開けてみたいものです。
このクロ・ド・ヴージョ2014年は、ベタンヌも19/20Pointsと非常に高い評価ですし、ティムさんも97Pointsとベタボメ状態、バーガウンドが少し冷静・・と言った評価のようです。
● 2020 Echezeaux les Rouges du Bas Grand Cru
エシェゾー・レ・ルージュ・デュ・バ・グラン・クリュ
【ついに95点オーバーの帯域に入って来ました!】
■当主ジャン=ニコラ・メオのテイスティングコメント
ブラックベリーのような黒い果実の香り、アニスやスモークの香り、樽熟由来のパイ生地やカスタードクリームの甘い香りなど、まるでお祭り状態で様々な香りに魅了される。口当たりはとっつきやすく豊かでがっしりとしているが、厳しさや固さは全くなく、一貫して濃密な味わい。酸味がフレッシュさと長いアフターをもたらしている。特有の力強さとアロマ、例年よりも開いていてフレッシュなワインが好きならばすでに飲めるような味わいではあるが、熟成させるなら2033年までは待ったほうがいいだろう。
-----
【ヴィノス94ポイント、ティム・アトキン93ポイントと順当です!アンリ・ジャイエゆかりのグラン・クリュです。】
これも非常に興味のあるワインです。ジャイエのエシェゾーはリーズナブルだったので、クロパラよりも飲んだ回数は多いかもしれません。まぁ、何度も書いてますのでシツコイですが、某エージェントさんに飲ませてもらった1984年のジャイエのエシェゾー・マグナムの・・・肉無しで骨と皮だけの味わいが、今も脳裏に浮かびます。
「・・ワインって・・ホント、すげ~なぁ・・」
と思ったのを覚えていますよ。骸骨だけでも様々な感情を呼び起こしてくれます。
このワインは・・と言うよりもこの区画の葡萄の個性は・・と言った方が近いと思いますが、結構に硬めに出るんですね。骨格に薄い肉と皮が有る・・それが時を経て肉が筋肉を膨らませてくる訳です。そしてもっと時が過ぎると、先の1984年もののような感じになってくる・・それでもその時の葡萄が持っていた精妙な酸とミネラリティの残滓が織りなす心を揺るがす味わいが有る・・そんな感じでしょう。
乾いてやや肉薄の味わいに、無理に肉を乗せても違和感が残る訳ですが、そんなエシェゾーは結構多い・・それが今の人気に響いているのかもしれません。しかしながら、ちゃんとしたエシェゾーはやはり美味しいものです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】
2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer
●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time
●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【エシェゾーの持つ重さをやや軽めに、赤味とエレガンスを加えたのがこの畑!?ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】
■Richebourg
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Advocate 93-95 Points
■Clos Vougeot
Jhon Gilman 92 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 92-94 Points
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Advocate 89-91 Points
■Echezeaux Grand Cru
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-95 Points
Advocate 93-95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Aux Brulees
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 94-97 Points
Burghound Allen Meadows 93-95 Points
Decanter 95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Les Chaumes
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 89-91 Points
Burghound Allen Meadows 90-92 Points
Advocate 90-92 Points
■Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
■Vosne-Romanee
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Murgers
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Boudots
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 90-93 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 91-93 Points
エシェゾーの持つ重さをやや軽めに、赤味とエレガンスを加えたのがこの畑・・かな・・と思うんですね~・・これも飲んだことが無いので・・すみません。
しかし、このレ・ルージュ・デュ・バと言うリューディは、あのセシル・トランブレーのレ・ルージュ・デュ・ドゥスュの下部に有る、グラン・クリュ・エシェゾーを名乗れるリューディなんですよ。
セシルのテイスティングを毎年やっていたんですが、まぁ・・あのレ・ルージュ・デュ・ドゥスュの荘厳さったら半端なく、滅茶美味しいんですね。レベルの違う美味しさなんです。
そんなことから考えると、このレ・ルージュ・デュ・バは、よりエシェゾー(・デュ・ドゥスュ)に近い大きさを持ったワインで有ることが想像されますが、同時にレ・ルージュ・デュ・ドゥスュの赤く輝く美味しさも内包しているんじゃないかとも思います。
因みに2014年メオにハマってしまったと思われるイギリス人MWのティム・アトキンさんは96Pointsと、完全に弾けちゃってます。フランスのベタンヌさんちでは、ちょっと冷静になれよ・・みたいな感じで17/20Pointsですが、テイスティングするタイミングで結構変わっちゃいますからね。少なくとも、かなり良いワインで有ることは間違いないでしょう。
● 2020 Corton Clos Rognet Grand Cru
コルトン・クロ・ロニェ・グラン・クリュ
【ジャスパー・モリス氏は上値で1ポイントダウンです。】
いや・・生産数が無かったのでしょうか?・・このクロ・ロニェの評価がまず・・見当たらないんですね。ジャスパー・モリスさんは結構に波が有るので、他のメディアの評価も知りたかったんですが、今のところはどこを探しても出て来ませんでした。
ある意味、コルトン最高の赤ワインです。ご検討いただけましたら幸いです。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ジャスパー・モリス氏は何と上値97ポイント!】
■当主ジャン=ニコラ・メオのテイスティングコメント
開けたてから色々な香りが立っている。とてもよく熟した赤や黒い果実の香り、パンデピスやバニラの洋菓子を連想させる甘い香りが溶け込んでいてよだれが出てしまうほど。凝縮感と広がりのある口当たり、重さはなくエネルギッシュでハツラツとしていてアフターも力強い。コルトンらしさと2019年というヴィンテージを存分に表現している。比較的様々な要素はワインに溶け込んではいるが、熟成には時間が必要で2~3年のうちに開けることは厳禁。10年近くは寝かせたいので2032年頃から開け始めてもいいだろう。
以下は以前のレヴューです。
-----
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】
2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer
●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time
●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【これ、めっちゃ良いワインなんです!】
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Jhon Gilman 93 Points
Advocate 89-91 Points
以下は以前のコメントです。
━━━━━
安易に開けられる状況では無いのでまだ飲んではいませんが、このワイン、かなり好きなんですね。コルトンを名乗りながらコルトン村には無いと言う・・まるでヴォルネイ=サントノみたいなワインなんですが、ラドワ=セリニ村に有るグラン・クリュでコルトンを名乗れると言う、ちょっと変わったクリマです。
しかもコルトン=ルナルドの北東に連なるのがこのレ・ロニェでして、ルナルドの持つ動物的なスパイシーさを濃密なチェリーで包み、さらに精緻にしたようなニュアンスなんですね・・。
ただし noisyにしても、かなりの長きに渡って飲んでない期間が有りますんで、偉そうなことは中々言い辛いです。
ティム・アトキン氏が96Pointsも付けているようでして、これまたビックリです。2014年のメオ=カミュゼは彼にはよっぽどハマったのでしょうね。じゃないとクラシックなレベルの評価までは、コルトンは付け辛いですよね。(ドメーヌ・ルロワと言う例外も有りますけどね。)
いずれ飲めるかな・・と思ってるワインですが、今のところはこんな感じですみません。ご検討くださいませ。
● 2020 Vosne-Romanee 1er Cru les Beaumonts
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・レ・ボーモン
【激レアです!】
昨年の2019年ものはレ・ショームと混ぜてリリースしたレ・ボーモンですが、2020年ものは単独でのリリースです。飲みたいですね~!・・どうなっちゃってるのか・・すみません、判りません。
以下はヴォーヌ=ロマネ村名の以前のレヴューです。
-----
【この味わいなら・・メオ=カミュゼもまたジャイエの後継者の一人だったと認識できるでしょう!・・素晴らしいヴォーヌ=ロマネです!】
そもそもメオのワインを飲んで、アンリ・ジャイエの面影を感じることなどはほとんど有りませんでした。ジャイエの技法を取り入れているのはそこここで感じることは有っても・・です。
2019年のヴォーヌ=ロマネは・・ミルランダージュが結構起こったようでして
「・・もしかしたらその性?」
とも勘ぐってしまいますが、この村名ヴォーヌ=ロマネには、神様のヴォーヌ=ロマネの幻影が見えると感じます。
いや・・これはもう飲まないと絶対に伝わらないと思います。でもお勧めするほどは無いんです・・本当に少ない・・どうにもなりません。追加は絶対ないでしょう。
柔らかで、温かく、優しく、でも深くて、抱きしめられているようで、とても和やかな気持ちになります。
メオを飲んで・・いや、凄いワインだ!・・とは何度も思いましたが、こんなに優しく、静かで深い味わいに出会ったのは初めてかもしれません。ジャスパー・モリス氏の上値93ポイントも理解できます。お早めにお手当ください。好き嫌いはあるのでしょうが・・感動の一本だと思います。
■当主ジャン=ニコラ・メオのテイスティングコメント
フランボワーズやサクランボの心地良い香りがとても豊か、樹木や甘草、キャラメルの香りも溶け込んでいる。口当たりの輪郭も素晴らしく、たっぷりとした感動的なアタックとフレッシュさがとても長く続き余韻の酸味も鋭くない。色んな側面があってどんどん良くなっていくワインでリッチかつデリケートな構成が飲み手を魅了する。いつもより少し飲みやすい印象で、2028~2030年くらいまで熟成させられれば最高だが、2023年からでも飲むことが出来るようになるだろう。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ティム・アトキンさんは92ポイント!・・2017年ものは93ポイントでした!】 2017年よりも下の評価が出ているのはこの村名ヴォーヌ=ロマネ位でしょうかね。評価文を読んではいないので詳細は不明ですが、まぁ・・ティム・アトキンさんがそういうので有れば、その可能性は無いとは言い切れないですね。
ただし、ドメーヌものもネゴスものもこの何年かのヴォーヌ=ロマネ、ニュイ=サン=ジョルジュ、そしてその1級は本当に凄かったですから・・。村名で92点も付けられて凹むのもどうかと思いますが、
「是非メオの1級、村名を飲んでみて下さい!」
と言いたいですね。
メオにしか出せないメオらしいヴォーヌ=ロマネ、ニュイ=サン=ジョルジュの素晴らしさを知って欲しいと思っています。もっとも必ず買えるとは限りませんので・・はい。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【デカンター誌は93ポイント!】 ん~・・興味深々のメオ=カミュゼ、ヴォーヌ=ロマネです。
2017年はエキス系と果実味たっぷり系のどちらにも仕上がっています。なので・・確認したいところでは有るんですが、バラでしか到着していなかったんですね・・。
なので、ジャイエ系に仕上がっているか否か?・・そしてその出来栄えは・・いや、デカンター誌が93ポイントも付けていますので、相当なものだろうとは予想していますが・・お客様に委ねたいと思います。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【すべてはここから・・基本のドメーヌものヴォーヌ=ロマネ村名です!】 ド定番のヴォーヌ=ロマネ村名です。ヴォーヌ=ロマネに多くの畑を持つメオの基本とも言えるワインかと思います。数が無いのでいつも飲めませんで、仕方が無いのでニュイ=サン=ジョルジュとかニュイ=サン=ジョルジュ1級を開けていたんですが、2016年はさらに少なく、それらさえ開けられません。
しかしニュイ=サン=ジョルジュのメオのワインを飲んでわかったことが有ります。それはニュイ=サン=ジョルジュの持つ特徴の一つでも有り、時にネガティヴに捉えられてしまうこともある、ある種の土臭さと野暮ったさが全く感じられない・・と言うことですね。土のニュアンスは有る・・が実に美しい・・ので全く野暮ったく無い・・どころかエレガンス、フィネス、荘厳さまで感じさせられてしまう・・・と言う流れなのでしょう。
2016年ものは長らく飲めなかったフィサン1級を飲み、それが昨今のメオ=カミュゼの特徴なんだと理解しました。テロワールをちゃんと表現していながらも、総体を美しく仕上げてしまうんですね。お勧めします。
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
以下は2014年ニュイ・サン・ジョルジュのレヴューです。
━━━━━
【べらぼうに旨いです!素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ!このエレガンス・フィネスは一体どうやって得て表現できるのでしょう!】
2014年ものもですね・・売れずに残ったアイテムをポツポツと開けて来ています。まぁ、それらの印象については中々書く機会も無いのでそのまま放置ですが、それでも noisy の中の「メオ=カミュゼ」と言う造り手のヒエラルキー的位置は、
「限りなくトップレベルに有る」
と言えます。
「・・え~・・?そ~なの?・・ついこの間までは懐疑的だったんじゃないの?」
とおっしゃるお客様も多くいらっしゃるかと思います。確かにそれは正しいです。2014年ものがリリースされた頃までは・・です。
ところが、余りに素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級を飲んで・・ひっくり返るほどビックリし、
「・・こんなに凄いエレガンスって、ヴォーヌ=ロマネの・・それもグラン・クリュ並みじゃん」
と思わされてしまいました。
そしてその後、その余りの素晴らしさに、店にいらっしゃる方々に、
「メオの1級クラス、滅茶苦茶凄いよ。ネゴスのニュイの1級ならまだ有るから飲んでみなよ。」
と声を掛け、飲んでいただきました。
その方々の印象は・・思ったとおり、
「いや~・・もうビックリです。こんなに凄いと思いませんでしたよ・・。」
と言うものでした。
さらには配送でお送りした方々からも徐々に感想が届き始め、
「参りました!・・メオ=カミュゼ、見直しちゃいました。レベル高いですね~!」
と、随分と高い評価のお言葉もいただきました。なので・・
「2014年のメオの1級クラスは全く残ってない」
んですね・・。コルトンなどのグラン・クリュが少々残っているだけです。これとて昔から銘品ですから・・noisy 的には敢えて飲む必要性を感じていないんですが、その辺りはもう皆さんはご存知無いようですから、そのうち・・少し開き始めただろうと言うタイミングで飲んでご紹介したいと思っています。
その余りに美味しいニュイ=サン=ジョルジュ1級のアイテムは、少ない2015年の産出量も有りさらに減ってしまいましたので飲む訳にも行かず、仕方が無いのでニュイ村名を開けた・・と言う次第です。
2015年のメオのブルゴーニュはとても美味しかったですよね・・。これでも充分と言えるほどの出来栄えだったと思います。今回少々ですが追加分をいただいてますのでこれもお早めにどうぞ。でも、そんな印象がぶっ飛ぶほど・・
「2015年ニュイ=サン=ジョルジュ村名は完璧!」
と思わされてしまいました・・。素晴らしいです!
ブルゴーニュワインに求めるもの・・それはおそらく重なる部分は有るにせよ、ワインファン一人一人違うはずです。だから、誰もが美味しいと認めるワインは稀で少ない・・でしょう。
ところがこのニュイ=サン=ジョルジュ・・・、そんな思い込みみたいなものさえ吹っ飛ばすような、完璧さを見せつけてくれたんですね。
抜栓からもう・・ちょっとルロワの良いクラスでも開けたかな?・・みたいなエレガントかつほんのり妖艶なアロマが漂っています。あくまでピュア・・ヴォーヌ=ロマネ的な、ほんのりワイルドさやスパイシーさが混じります。
口に含むとテクスチュアは滑らか、シャンボール的にやや硬質ながら、何もないのではなく、ほんのり・・少しずつ細やかな表情を見せてくれます。つるつる入って来ますが、その解け方が非常に美しく、全てのカプセルを一気に崩壊させるのではなく、
「今はこれ・・満足した?・・じゃ、次はこっち。・・良いでしょ?・・じゃぁ次は・・」
と言った具合で、余りに忙しない感じには成らず、求める時には与えられる・・そんな充足感が伴うものです。
だらしなく拡がってしまって、
「はい、もうおしまい!」
などとは決して言わないんじゃないか・・とさえ感じます。
中盤の膨らみも節操の有るもので、どこかいじらしく、愛らしくも有ります。そしてその後に、ニュイ的な部分・・スパイスや綺麗な土、盛り上がり、紫の果実などを細やかに感じさせつつ、非常にエレガントな余韻を長く感じさせてくれるんですね。
そう、滅茶苦茶バランスが良いんですよ。しかも透明でややカチッと締まったニュアンス、ミネラリティのコーティングが見事になされていて、冷旨系の酸がバランス良くしっかりと存在しています。この非常に寒い、寒気が居座った状況の中、どうしてもワインが冷えてバランスを欠いてしまいがちな時期に有りながら、
「エキスの旨みが物凄い!・・しかもそれにさえ物凄いエレガンスを感じる」
んですね。・・どうです?・・飲んでみたくなったでしょう?
ニュイ=サン=ジョルジュのトップのワインだとさえ・・思えるかもしれませんよ。それほどに満足感の高い1本だと思います。是非ご検討くださいませ。
他に村名クラスはジュヴレ=シャンベルタン、シャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネと有りますが・・・こんな凄いニュイを見せつけられると他も飲みたくなっちゃいますが、フィネスさんにももう残ってないそうですから減らさないように、テイスティングは控えます。まぁ、年に1本、村名を変えてのテイスティングがギリでしょう。そして、ジャン=ニコラ的には価格的にこれらと同格・・と判断しているのであろう、フィサン1級クロ・デュ・シャピトルが有ります。村名フィサン2014年はめっちゃ美味しかったですから、これもかなり期待できると思います。
メオ=カミュゼ、完全復活、そしてドメーヌ・ルロワ、ネゴシアン・ルロワの立ち位置に極めて密着しはじめたと感じます。
「・・嘘だぁ!」
と思われるなら、それはもうチェックしてみるしかないのではないでしょうか。noisy 的にはもう・・もろ手を挙げてお勧めするしかない心境です。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【以前はドメーヌもののみで造られていましたが、現在は買い葡萄も使っているのでネゴスラベルです。しかしながら秀逸なニュイ=サン=ジョルジュです!】
メオ=カミュゼのニュイやヴォーヌ=ロマネはそれなりに高価ですから、既に福沢さん1人だけでは購入出来ず、2人ほど掻き集めないと心配な感じになってます。
そんな中で、本来はドメーヌもののエチケットが張られていたのがこの「ニュイ=サン=ジョルジュ」です。こちらもやはり、あの素晴らしい生産者ジャン・タルディに収穫折半で貸し出されていたリューディ、「オ・バ・ド・コンブ」です。
このところのメオ=カミュゼの在庫を気にされてご覧の方はお気づきかもしれませんが・・・
「じわじわとメオ=カミュゼの人気が復活してきているのかも?」
と思われないでしょうか。
そう・・かなり売れて来ているんですよ・・。それは間違い無いです。
リーズナブルで足が速いブルゴーニュ・ルージュは、もう・・すぐに完売してしまいますし、そんなアイテムを飲まれた方からは、
「素晴らしく美味しかった!」
とご連絡をいただいています。
そうなんですね~・・。先日もマルサネ・ルージュを2年ほど寝かされて飲まれた方からメールをいただきまして、感動されたお話しをされていました。別の方はフィサンを同様にされ、その素晴らしい表情に驚かれていらっしゃいました。
やはりメオ=カミュゼと言うと、確かにもう・・どのキュヴェを飲んでもかなり美味しいんですが、ニュイ=サン=ジョルジュやヴォーヌ=ロマネ、ヴージョと言った、まさにコート・ド・ニュイの中心地にこそ、イメージが有ると言って良いでしょう。ジャイエ絡みですから・・ね。
昔は、「大当たりする可能性の有る生産者」で有ったと思うんですが、昨今は「確実にエレガントで美しいエキス系のトップレベル」になっていると感じています。
さすがに noisy も、最近はメオ=カミュゼもかなり色々と開けてはいますが、どれを飲んでも素晴らしい・・と感じていますが、入荷数量に限界が有りますし、グラン・クリュ・クラスまで開けるには厳しい状況が有りますから、申し訳ないのですがその全ての姿を網羅してご紹介することが出来てはいない状態です。
そんな中で、比較的リーズナブルなラインのアイテムを何とか分けていただけた・・と言うのがこのニュイ=サン=ジョルジュとマルサネなんですね・・。
因みにマルサネ2014年にティム・アトキン氏はぶっとびの・・「91Points」を付けていました!・・まぁ、メオのこのクラスは、海外の評価機関はほとんど飲んでいないようで、余り見かけないんですが・・たまたま評価したんでしょうかね。
あれだけ売れなかった2013年のフィサンでさえ、いつの間にか無くなっていまして、
「・・どうやらやっと少しずつ見直されて来ているのかな?」
と言うような感じを受けています。
前にも書きましたがメオの2014年ニュイ1級ブドーを飲んだ時は・・たまげました。確実にルロワと同じ道筋を歩んでいる・・と感じました。
こちらはニュイ村名ですから、さすがに同じようなポテンシャルは望めないとしても、約半分はドメーヌもの・・です。それに、ネゴスラインとドメーヌラインの仕上がりの差が無いと言って良い状況ですから、このニュイ村名も期待できるんじゃないかな・・と思っています。さすがにティム・アトキン氏もこれはテイスティングしていないようでした。
比較的リーズナブルだけれどメオの本質に触れることの出来るワインだと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【メオ=カミュゼの本拠、ヴォーヌ=ロマネのワインです。とてもリーズナブルかと思います。】
その昔はこのワイン、結構大事に飲んだ記憶が有ります。やはりアンリ・ジャイエに繋がるドメーヌで、下手をすれば神様が実際にこの葡萄を育てていたから・・ですね。
でも飲んでみるとアンリ・ジャイエとは違うんですよね。エマニュエル・ルジェも全然違うように・・と言いたいところですが、メオのワインは時にアンリ・ジャイエの風情を持っている時も有り、また全然違う印象を受けるようでも有り・・で、一定したものでは無かったように思います。でも村名以上は美味しかったですね。
ティム・アトキンさんは93ポイントまで付けています。村名ワインに対しては、これ以上は付け辛い高得点です。むしろ非常にリーズナブルかと思います。
● 2019 Vosne-Romanee 1er Cru aux Cros Parantoux
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・オー・クロ・パラントー
【流石にこれは今年も飲めないと思いますが・・・】
飲みたいですね~・・2018年ものは海外メディアはルジェのクロパラより高い評価をしていましたから・・2019年ものはどうなるのかも興味津々です。何せ本当に出てこないワインですから・・買えたらラッキー位に思っていてくださいね。
■当主ジャン=ニコラ・メオのテイスティングコメント
赤や黒の果実の香りが強くシナモンや木苺、アニスの香りがアロマを補っている。口当たりはたっぷりとしていて素晴らしい存在感と包み込むような舌触りが香りから続く果実味をより際立たせている。アフターは少し緻密でミネラルを感じ、少し閉じた印象だが果実味はアフターまで残る。フレッシュなワインでハツラツとしており、繊細さもある。全く重苦しさはなく例年よりも飲みやすい。とは言え、数年は寝かせなければならないが、2030年ぐらいには開け始めてもいいだろう。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ティム・アトキン98ポイント、アドヴォケイト98ポイント、ヴィノス97ポイント、バーガウンド96ポイント・・何とリシュブール超え?!・・それにエマニュエル・ルジェも超えてる?!】
え~・・昔は3万円ほどで販売したような記憶がありますが、ここまで来ちゃいましたね・・。なんと・・こんなプライスですよ。ちょっと呆れています。
でもティム・アトキン(デカンター)、アドヴォケイトも98ポイントって・・ルジェの、あの直系のクロパラ2018年の前評価は、
・アドヴォケイト--97ポイント= メオ=カミュゼが上位
・ヴィノス--97ポイント= 同位
・ティム・アトキン--94ポイント= メオ=カミュゼが上位
と、完全勝利と言う訳では無いものの総合評価はメオ=カミュゼのクロパラの勝利です。
それに、メオのリシュブールも超えちゃってますよね?・・でも、ティム・アトキン氏とバーガウンドのメドゥズ氏に限っては、リシュブールが上です。
まぁ、つまりは、ここまで来るとまともな比較はできない・・と言うことでしょうか。
でも実のところは、
「ジャイエのもルジェのもクロパラは飲んでるが、メオのクロパラは入手さえできない」
のが現状でしょう。・・誰か飲ませてくれないかな~・・(^^; お早めにどうぞ。
以下は以前のレヴューです。
----
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】
2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer
●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time
●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【激レアです。】
非常に少ないメオ=カミュゼのクロ=パラントーです。2016年ものは各メディアとも上値で97Points とさすがに高いです。
現状、クロパラと言えばエマニュエル・ルジェさんとメオ=カミュゼさんの独占で、どちらもアンリ・ジャイエが開墾、造っていた畑です。ついつい、Clos と書いてしまうんですが、正確には Cros ですね・・完全に評価も価格もグラン・クリュ並みです。入手の叶う方は・・非常に幸運な方でしょう。ルジェのクロパラと並べて飲んでみたいものです・・。
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
● 2019 Richebourg Grand Cru
リシュブール・グラン・クリュ
【なんとデカンター誌は99ポイント!・・最高の出来になったようです!】
ま~・・2019年のブルゴーニュは、本当に旨いです・・noisy も誘惑に負けて、全く数の無いメオのヴォーヌ=ロマネを開けてしまいましたが、やっぱりヴォーヌ=ロマネって・・
「すっごい素敵!」
なんですよね~・・痺れちゃいます。
でヴォーヌ=ロマネの神髄、トップ3と言えば・・ロマネ=コンティ、ラ・ターシュ、リシュブールのグラン・クリュになるかと思います。勿論、クロパラを上げる方もいらっしゃるでしょうし、今ならラ・ロマネを上げる方も・・。それでも神様を引退に追いやった因縁の畑のワイン・・がこれですから・・はい。
デカンターの99ポイントは凄いですが・・
「100点にしなかった・・1点引いた理由を判りやすく簡潔に述べよ!」
といつも思ってしまいます。ご検討くださいませ。
■当主ジャン=ニコラ・メオのテイスティングコメント
香りはクロパラントーに似ているが当然違う点もあり、赤や黒の並外れた香り、樽熟由来のスモークや焦がし香、そこにクロパラントーでは感じられなかったスミレや牡丹のフローラルな香りも感じられる。口当たりが厳しく固いのはいつものことで、ストラクチャーはアフターまでしっかりしている。物静かでがっしりとしたワインで様々な側面を感じさせる。このワインが持つ繊細さと複雑さが出てくるまで、最低でも2032年までは待つ必要があるだろう。
以下は以前のレヴューです。
-----
【何とバーガウンド97ポイント!アドヴォケイト、ティム・アトキン、ヴィノスが96ポイント・・これ、覚えておいてください。】
あのアレン・メドゥズも97ポイントと凄い評価のリシュブールです。その他のメディアも96ポイントが普通・・ですので、相当に素晴らしいのは間違い無いでしょう。
そしてあのクロパラもついにリシュブールと同じ価格にジャンプアップしていますが・・バーガウンド97、その他のメディア96ポイントと言うリシュブールの評価とほぼ同様の評価を得ています。
ただし、ここの点付けの順位がメディアで結構違ってまして、ちょっと面白い結果になっちゃってます。詳細はクロパラのコラムをご覧くださいませ。
例えば2017年ものの最高評価は96ポイント止まりでしたので、2018年ものはそこからまた1ポイントほどは積み増したと言えるかな・・と思います。ここの近辺の1ポイントは確実に意味、理由が有るはずですので・・飲んでみたいですよね。
高くなってしまいましたが、海外はリシュブール、クロパラともに2000ドルからです。国内はそれでもまだリーズナブルだと言えるでしょう。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】
2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer
●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time
●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【神様が引退を決意するに至った至高のワイン!】
■Richebourg
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Vonous 95-97 Points
Jhon Gilman 96 Points
advocate 93-95 Points
元気だったアンリ・ジャイエが引退する・・と言うニュースは世界を駆け巡りました。・・でも何故かその発言後も毎日畑に出て仕事をしているので、みんな安心していた訳です。なので、引退発言後も彼のワインが高騰することは有りませんでした・・しばらくの間は。
結局・・なんで引退宣言したかと言うと、どうやら・・
「リッシュブールを造れなくなったから」
のようです。メオ=カミュゼに収穫折半契約を切られた・・んですね。・・まぁ、その言い方は良く無いのかもしれませんが、結局引退宣言をしてメオ=カミュゼの顧問になる訳です。どうしても・・リッシュブールが造りたかったんでしょう。
なので、ジャイエが健在だった頃のメオのリッシュブールは言うことが無い仕上がり・・?と言って良いかどうか・・それほどは飲んではいませんので言い切れません。(順*さんが冷蔵庫から出してくれた90年のリッシュブールはイマイチだったな~・・)
いずれにしましても銘品です。誰もが欲しいワインの一つです。アンリ・ジャイエも造りたくて仕方が無かったワインでも有ります。それは、ロマネ=コンティ、ラ・ターシュと続いた場合のヴォーヌ=ロマネの至宝だからで有り、ロマネ=コンティ、ラ・ターシュは神様と呼ばれながらも決して造ることが出来ないという宿命をも持っていた訳です。
ご検討くださいませ。
● 2019 Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・レ・ショーム
【2019年のメオは、何を飲んでも大当たり・・的なニュアンスが漂います。海外メディアも上値95ポイント!・・凄い評価です。】
■当主ジャン=ニコラ・メオのテイスティングコメント
フレッシュな赤や黒い果物の香り、樽香も溶け込んでおりアニスやメンソールのようなニュアンスも感じられる。まとまりのある直線的な口当たり、余韻はもちろん長いが少し厳格な印象。タンニンも上品で柔らかく感動的な味わい。2019年の中でもより素晴らしい出来栄えのワインで、フレッシュさは現状ワインに厳格なイメージを持たせているが、それでもショームらしい味わいは出ている。並外れたポテンシャルを持っているので、2030年ぐらいまでは寝かせておいた方がいいだろう。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ティム・アトキン(デカンター)94ポイント!・・すぐに無くなる比較的リーズナブルな1級ですが、デカンター的には何とルジェの2018クロパラと同評価です。】 以前はジャン・タルディに貸し出されていたレ・ショームです。noisy も大好きなワインですが、メオに返されてからと言うもの・・飲む機会が無くなってしまいました。
まぁ、メオさんのラインナップの中では滅茶リーズナブルですから、それも仕方が無いのかと思います。
それにしてもデカンター、ティム・アトキンさんは大暴れで、この1級ショームに94点を付けながらの・・1級クロパラに98点。凄いですね~。でも飲めるだけ羨ましいですけどね。そしてエマニュエル・ルジェもビックリ・・の2018年クロパラ94点ですから、
「メオのレ・ショーム2018年とルジェのクロパラ2018年は同評価!」
ですので、
「マジすか?・・それ・・」
確かめたいなぁ・・道を間違えたか?・・もしれませんね。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
---
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】 2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ジャン・タルディの耕作で有名になったレ・ショームです!】【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】 さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。ですのでメディアの評価が見つかったものを掲載いたします。ドメーヌものとネゴスものの差は無いと思っていただいて結構です。
■Richebourg
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Advocate 93-95 Points
■Clos Vougeot
Jhon Gilman 92 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 92-94 Points
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Advocate 89-91 Points
■Echezeaux Grand Cru
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-95 Points
Advocate 93-95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Aux Brulees
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 94-97 Points
Burghound Allen Meadows 93-95 Points
Decanter 95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Les Chaumes
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 89-91 Points
Burghound Allen Meadows 90-92 Points
Advocate 90-92 Points
■Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
■Vosne-Romanee
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Murgers
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Boudots
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 90-93 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 91-93 Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【中々飲めないワインでは有ります。】
メオが持つ目が眩むような珠玉の畑にあって、しかもグラン・クリュであっても何とか手が出るのがクロ・ド・ヴージョでした。つい最近まで2002年とか2000年とかが売れずに残ってましたが、
「何で売れないのかな?」
と・・思ってましたよ。
因みに、ジャン・タルディが耕作していたグラン・モーペルテュイが帰って来ていますし、その他にもシャトー(プレ・ル・セリエ、プレ・ル・シャトー)の真下の区画も有るようで、このクロ・ド・ヴージョには幾つかのラベルが有ります。どう違うのか・・判りませんので、ぜひとも同じヴィンテージを全部一遍に開けてみたいものです。
このクロ・ド・ヴージョ2014年は、ベタンヌも19/20Pointsと非常に高い評価ですし、ティムさんも97Pointsとベタボメ状態、バーガウンドが少し冷静・・と言った評価のようです。
● 2019 Fixin
フィサン
【ジュヴレに白っぽいミネラリティをプラス?・・重量感のある大きな構成が魅力の中級クラスの村名です!】

このところのメオのワインは実に不思議な味わいでして、メオらしい雅な味わいと、そこにしっかりテロワールを表現できていること・・そして、年を追う毎にナチュラルさも見え隠れしてきていること・・です。
でもおそらく、So2 はそれなりに使用しているはずだと想像はしているので、自身の認識に少し乖離が出て来ているんですね。この辺りは何年も続けて見て行かないといけないと思っています。
このフィサンも例年以上に素晴らしい仕上がりで、より大きく、より長熟さを持った仕上がりになっています。
敢えて言うので有れば、今回ご紹介させていただいた7つのキュヴェ中、
「飲むタイミングは少しだけ先からになる」
のがフィサンだと言えます。
ちょっと早いかな?・・と感じたのはこのフィサンだけ、他のキュヴェは、今から飲んでも充分な美味しさを感じられると踏んでいます。まぁ、2018年も同様だったように思いますが・・。
マルサネの、赤い果実感が充実した感じよりは、少し穏やかなチェリーになっていますが、2~3年の熟を経ますと相当に官能的なニュアンスが増えて来ると思います。果実自体の出来はマルサネより充実しており、その分、飲めるようになるのに時間を必要とする・・そんな感じです。
今回のマルサネとフィサンは合わせて12本の入荷のみになりますので、マルサネを先に飲み、フィサンは少し先にするのがお勧めです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【滅茶苦茶優しいジュヴレ=シャンベルタン?・・しかも雅(ミヤビ)さが凄い!・・長期熟成も可能です。】
2018年のメオ=カミュゼは、まず3種類も造ったブルゴーニュ・ピノ・ノワールに驚かされ、またその村名並みの酒質にも驚かされ、そして、とんでもない仕上がりのクロ・サン=フィリベールに痺れさせられ・・
「いや・・メオの2018年は大注目だわ!」
と思ってしまいました。
その上、マルサネはま~・・何とも noisy 好みで、キュッとしまりつつも素晴らしいチェリーをふんだんに感じさせてくれる凄いワインでした。
そしてフィサンをテイスティングさせていただくと・・これまたいつもよりも構造が大きく、その大きくなった分をしっかり埋めてなおピッタリな要素の素晴らしさにも驚かされました。
マルサネよりも評価は確実に上ですが、直近で飲むにはマルサネの方が良いでしょう。こちらは少しだけ先に延ばした方が良いです・・1~2カ月かな・なので8~9月でしょう。
因みにジャン=ニコラさんはこのように述べていらっしゃいます。
「上品な木の香り、赤いサクランボ、ハーブ、還元香もあって例年通りの複雑な香りだがマルサネよりは大人しい。口当たりはとても柔らかくなめらかで粗さはなくとても飲みやすい。マルサネよりも魅惑的で様々な要素が溶け込んだたっぷりとした味わい。とてもエレガントだが瓶詰の疲れが取れるまで数か月待ったほうが良いので2021年から飲むことをお勧めする。」
なるほど・・来年まで待てと。まぁ、noisy的には9月からならOKだと思います。
質の良い滑らかなタンニンが目立たないまでもしっかり有りますので、これが完熟したら・・相当甘美な味わいになるかと思いますが、現状は少し若めのチェリーですね。中域の太さはマルサネ以上。これが中盤から終盤まで持続して感じられます。キュッと締まったマルサネに対し、わずかに「ふくよかさ」「丸み」を感じさせるイメージです。
村名ジュヴレに白い石灰がふんだんに混ざった畑をプラスし、太く優しくした感じです。これも実に美味しいです!是非飲んでみて下さい。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【鉄分を少し減らし、石灰を少し強くしたジュヴレ=シャンベルタンがフィサンの姿だとしたら・・そのまんまです!しかも妖艶さはそのまま!】
いや、2016年ものを飲んでいないのが残念です・・。グラスの写真が有ればしっかり比較出来たのに・・と思うと。
ですが、無いものは仕方が無い・・。2016年ものは非常に少なかったので飲みようが有りませんでしたから。なので、2015年ものと比較してみましょう。
2015年ものは非常に美しいエキスのワインでした。どこまでもピュアで、最後の最後に色気を見せる・・そんな感じだったと思いますが、今現在はだいぶ成長しているはずで、どんな姿になっているか、楽しみでも有ります。
ちなみに2017年フィサンは、メオさんは以下のように言っています。
いつも通りの複雑な香り、マルサネほどに力強い香りは無いがさくらんぼや牡丹、燻製したおきゃに少し還元香も感じられる。肉厚で柔らかい味わいだが、直線的なニュアンスも感じられる。マルサネよりも魅惑的な味わいだが例年よりもやや緻密で良い熟成をするポテンシャルがある。通常は一番早く開くワインだが、今年に限っては少し待つことをお勧めする。
なるほど・・おっしゃっていることは良く判ります。・・でも何の問題も無いですよ・・滅茶美味しいです。
フィサンらしい・・女形のジュヴレのスタイルはそのまんま・・しっかり感じられます。しかし、いつもより素晴らしいのは、そのエレガンスです。上級キュヴェに通じる見事なエレガンスへの一本道が開けて感じられます。
そしてこのキュヴェも・・神様がいます。いつもの年より濃密だからでしょうか?・・いや、さりとて甘くは無いんですよね・・。行き着いたかな・・メオさんも。これはさらに上級キュヴェは非常な楽しみになってしまうな・・と感じさせられました。
2015年の素直な赤さは、2017年ものには有りません。もっとずっと深淵そうな色合いをしていると感じられます・・いや、見方は人それぞれかもしれませんが、それでも2017年ものは、様々な感覚を思いっきり震わせてくれました。
2016年までの1級格に備わった荘厳なるピュアさは、このクラスにもしっかり感じられます。・・いや、好き嫌いはもしかしたら有るかもしれませんが、少なくとも古くからのピノ・ノワール・マニアにとっては垂涎の味わいであることでしょう。お勧めします。お早めにゲットされてください。追加はおそらくできません。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2016年フィサンは今回飲めておりませんが、担当さんによると・・素晴らしいマルサネよりもさらに素晴らしいとのことです!】 以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【今飲むならマルサネでしょう・・けれどポテンシャルはフィサンが上!現状は3日目から・・ですね!】
非常に素晴らしいです・・見事なフィサン!・・官能さを隠そうともせず、しかも美しさをその官能さは汚していません。それでいてエレガンスもパワーも備えている・・かなりのポテンシャルだと判断しました。
色合いも・・これですよ・・2013年ものの写真が霞んでしまう様な深淵なものですよね・・。ソソられるんじゃないかと思いますがいかがでしょう?
しかしながら、今飲むので有れば、ACブルやACマルサネに軍配が上がるでしょう。直近の美味しさはそちらが確実に上です。フィサンは・・ジャン=ニコラが言うように2年後・・、noisy 的には2~3年後からかと判断しています。
現状はようやく複雑リッチな要素が落ち着き始めた段階で、半透明な感触のタンニンが要素の隙間から見え隠れしています。この感覚はエレガンスを現状、ネガティヴな方向に感じるかと思うんですね。ややザラ付きますのでテクスチュアが今一つです。
でも、2~3年後はもう・・素晴らしい芳香と見事な味わいを見せるだろうことは、容易に判るバランスをしています。ジャン=ニコラが言うように、
「例年通り香りがとても開いており・・」
は、そのテイスティングのタイミングでの話しになり、現状は濃密さ、複雑さは物凄く伝わって来るものの、開いているとは安易には言えないかな?・・と思います。
それでもとても魅力的で有り、エレガントで非常に美味しい2015年マルサネを一蹴してしまう近未来が有ります。是非ご検討くださいませ。非常に少ないです!
以下は2013年フィサンのレヴューです。
━━━━━
【このフィサンも素晴らしい!色は淡いがエキスが濃い!】
思いがけず・・メオのACブルゴーニュ2013が絶好調で・・しかも何故かもう無いはずの品物が、このクソ暑い最中に沢山出てくると言うハプニング的事象・・。
有るなら欲しいけど、ここまで暑くなってしまうとね・・何せとにかく記録的な暑さになった2015年ですんでね。皆さんも比較的、喉の通りの良い冷たいものに飲み物を変更されてしまうので、ワイン屋とすると非常にツライ時期なんですね・・8月は。
それでも買っておかないとね・・ほぼ際限無く存在するような超大手さんのアイテムならとにかく、ネゴスものとは言えメオ=カミュゼですから、そんなに多くあるはずが無く、しかもあの味わいだったらね・・。大きな満足を得ていただけますから。
で、調子に乗ってしまって、フィネスさんから「Fixin」が2ケース有るから買わないか?と。結構旨いとのことだったので、2ケースなら何とか1本飲めるかと思って仕入れてみました。
いや~・・2013年のメオ=カミュゼはいいぞ!
2013年ACブルと同じ路線上の味わいです。色合いは同様に淡いんですが、エキスがしっかりしているのも同じ・・。
でも、そのエキスの濃密さはちょっと方向性が違うんですね~。それがまた良い!
ACブルゴーニュは、どちらかと言うとヴォーヌ=ロマネ近郊のニュアンスを出してくれるんですが、こちらはFixin村名で・・非常にジュヴレ=シャンベルタン的です。良く言えば、「シャルム=シャンベルタン的」な愛らしさ・・も存在していまして、ジュヴレの鉄っぽさと美しい赤黒の土、中域の膨らみも見事で、エキス感が時間と共に膨張し始めます。
「・・あ~・・焼き鳥、喰いてえ!」
と思ってしまいますね~。むしろ、雄大さ、ゆったりさの有る感じで優等生的なので、少し野性味を感じるような、美味しい粗塩を振った焼き鳥・・部位を色々とね・・で、このシャルム=X的なFixinを流し込んでやると・・溜まらんですね~!これは間違い無い旨さでしょう!
焼き鳥+Beer だとね・・直ぐお腹いっぱいになってしまいますし、結局Beerで体内のミネラル分と水分を外に出しちゃいますから、後が苦しいんですよ。寝ながら・・何か、喉の渇きを覚えていて、結局我慢しきれずに起きて水を飲み・・またトイレに起きて・・結局寝不足で疲れが取れない・・なんて流れになっちゃうんですね。
メオのFixin なら、かなりの高級感も有り、しかも若いですが、今飲んでも非常に美味しいですのでね!これも是非飲んでいただきたいと思います。
それに、メオのACブル2013年も上記のように追加できましたので、こちらも是非ご検討くださいませ。お奨めします!旨いです!
● 2019 Chambolle-Musigny 1er Cru les Cras
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・クラ
【これはもう・・果皮のお化け?・・レ・クラならではの男っぽさが、シャンボールのしなやかな女っぽさと同居・・しかも、上値でルーミエさんのレ・クラと同ポイントです!】

滅茶苦茶ドライです!・・そして濃度の高い果皮の見事なエキス!・・ドライなのに・・甘美だと感じてしまうのは錯覚なのか?・・と自身を顧みることを要求してきます。そして、
「やっぱり甘美だ・・」
と再確認し安心する・・・。もの凄い味わいです!
ですが余りに褒めると、誇張が入ってしまっているように感じますので・・もう止めておきます。ただし、超お勧めは間違いありません!
ジャスパー・モリス氏は91~94ポイントでした。そして、ジョルジュ・ルーミエさんの2019年のレ・クラのジャスパー・モリス氏の評価は・・なんと、「92~94ポイント」です。
「・・お~い・・変わらないじゃないか~・・!」
この凄い味わいよりも、そっちの方が気になって仕方が無いnoisy です。買えた方は超ラッキーでしょう・・。ルーミエさんのレ・クラの半額ちょっとです・・お早めにどうぞ!
以下は以前のレヴューです。
-----
【貴重なシャンボール=ミュジニー1級レ・クラ!ドライで冷涼なチェリーが品格高くたなびく秀逸な味わいです!】
ようやっと飲めました!・・旨いです!・・ルーミエさんのレ・クラに勝るとも劣らない見事な味わいです。
そこにもまた・・昨今のメオ=カミュゼのワインにつきものの、荘厳なエレガンスが感じられますし、何と言っても「冷ややかで透明なミネラリティのコーティング」が施されていますから、レ・クラだけに・・クラクラ来ちゃいます。
シャンボールのレ・クラをリリースできる生産者は5名だけ・・メオ=カミュゼも自社所有では有りませんが、管理をすべてやっているようですので、事実上はドメーヌものと同様の仕上がりになります。
と言うことは、もしルーミエさんのレ・クラをゲットしていたら、並べてテイスティングも可能ですよね。ルーミエさんの方がやや果実の赤みは強く純な余韻、メオさんの方は少し赤黒い果実でキラキラ輝く余韻・・イメージ的にはそんな感じです。
メディアの評価は、このレ・クラと言うワイン自体が少ない性でしょうか、見つけるのは中々に困難でしたが、バーガウンド・ドット・コムのアレン・メドゥズさんが・・あくまでバレル・サンプルですが、そこでのテイスティングで90~92ポイントと評価していました。他のメディアの方より1~2ポイント低いのが普通ですので91~93、もしくは92~94位と同等かと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【レ・フュスロットはアンリ・ジャイエを彷彿とさせる果実味・・でした!】
え~・・初めてジャイエの弟子であったことを意識させたワインの一つが2017年のレ・フュスロットでした。滅茶旨いです・・少し早いですけどね。残念ながら数の制約が有って、レ・クラは飲めませんでした。
因みにレ・フュスロットは、ジャイエ系の味わいにルーミエさんのピュア果実をプラスさせたような仕上がりで、これまたルーミエさんのワインに共通する透明なミネラリティが下支えしている感じを受けました。
2017年・・相当良いですが、エキス系、果実味系のどちらに触れているか・・飲まないで判断はできないと思います。でも、そこそこに温暖なヴィンテージでしたので、シャンボール系は果実味系の仕上がりになっているかと・・思います。メオさんも、エキス系に仕上がったワインは2025年ほどから、果実味系は2021年頃から飲んで良い・・と言っているように思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】 さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。
しかし、以下のコメントにも有るように、ニュイ1級レ・ブード2014年などはもう、ひっくりかえるような凄い仕上がりでした。
2015年のメオ=カミュゼは、物凄い仕上がりだと確信しています。一般的な評価が定まってからでは遅いと思いますよ。すでにネット以外のお客様からは引きが強くなっています。お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
● 2019 Pommard
ポマール
【2016年もの以来の入荷ですが、どうやらこれが最後のヴィンテージになるそうです。】

写真は上がっていますが、実はこのポマールは飲めていないんです・・色々とテイスティングはしたんですが、決して割り当て分とはシンクロしていないんですよね・・なので、一応・・飲んだけれど割り当てが無い・・そんなアイテムの写真を掲載させていただきました。
一枚目はモレ=サン=ドニ村名です。赤さの見える、そんなに濃い訳でも無い色合いです。透明感のあるフィルムのような厚みの薄い感じのミネラリティのトーンが見えるような気がします。味わいも素晴らしく、クロ・デュ・シャピトルのような濃さが無く、エレガントさが前面に出ていて・・しかしいつものミネラリティのコーティングは、果実の2~3枚裏側に入っている感じで、素直な果実が非常に好ましかったのを覚えています。
下はシャンボール村名です。明らかにモレよりも濃いですよね?

そうなんです・・カミュゼのシャンボールは1級のフュスロットも、レ・クラも飲んだんですが、いつもの時よりも見事に濃い・・しかもその濃さが全く嫌味になってない・・そして、ものの見事にテロワールを強く感じる訳でして、
「その濃度はテロワールの具現化を増長している」
としか思えず・・マジか!・・と言う感じです。
そしてシャンボール1級フュスロットはいつも沢山入るんですが、今回の2019年ものは割り当て無し・・ですが、これも香水と言いますか、花の集合体と言うべきか・・フュスロットの特徴をいつもよりすごく表していて・・そしてレ・クラは全く違うんですよ・・あ、これは入ってますのでそちらをご覧くださいね。でも数が無いので・・すみません。
と言う訳で、Noisy wine のテイスティングぶりが少し判るかもしれません・・結構飲んでますが、問題が有って売らないことも、何か有って入って来ずに売れないことも良く有ります。
こちらは入らないと思っていたので飲んでいなかったら入って来た・・のに、飲むタイミングが無かった・・と言う、トホホな結果です。2019年のメオ=カミュゼは外さないと思いますので、是非ご検討いただけましたら幸いです。
■ メオさんのこのワインのレヴュー
少し還元香も感じられるが、黒い果実のアロマ、燻製やスパイスの香りが豊かでとても濃密な印象。たっぷりとした味わいで濃厚でしっかりとしているが、同時に様々な要素が十分ワインに溶け込んでいる。タンニンは肉厚だがタニック過ぎずにワインに長い余韻を与えている。どっしりとしたポマールらしさも感じるが、巷でよく言われている野性的で粗っぽい印象とはまた違う。当然熟成させたほうが良いのだが、2024年ぐらいからは飲むことが出来るようになり、2030年までは素晴らしい状態が続くだろう。
【驚きました!・・素晴らしい味わいでした!】
2015年もののフィサン1級クロ・デュ・シャピトルは、数が少なかったので飲まずにご紹介したところ、
「・・全く動かない・・」
と言う・・残念な結果になっていまして、それでも、
「フィサンと言えば、ベルトー=ジェルベが有るからだいぶ皆さんにも周知されてきたんじゃないか?」
などと言う、noisy の甘い目論みは砂上の楼閣でした。そのまんま・・でも無いですが残っちゃってます。
なので、2016年ものは絶対に飲んでやろうと決めていたんですね。他にはACブルも再テイスティングしまして、その品質を確かめています。
左の写真は全く弄っていません。大きさを変えただけ、明るさや色味の調整はしておりません。なので、ちょっと暗く映ってしまっていますが、
「深淵な構造が見えるような感じ?」
がしないでしょうか。
そして、メオのワインに共通な瑞々しさ、荘厳さ、ピュアさはそのままに、ジュヴレの鉄っぽさをやや少なく、石灰系のミネラリティをずっと多くしたような見事な味わいを感じさせてくれました。
果実感もたっぷり有りますが・・実に深淵です。軽々しくない・・と言うか、でも重厚な訳では無いんです。何よりもこれだけドライな味わいになっているのに、構成が豊かで有ると感じてしまう・・全然渋く無いんですね。ほとんどの場合はどこかに破綻を見つけるんですが・・全く見つけられませんでした。あっという間に空いてしまいました。
ベルトーのフィサンは全房発酵系に移行しましたんで、メオのこのワインとも大分傾向が異なります。基本的にはアンリ・ジャイエの手法に近いはずですが、発酵時の温度コントロールは異なると思います。言わば、クラシカルな造りで有るとは言えないものの、ニュースタイルでは無く、メオ独自の世界が感じられます。勿論、ジャイエの直弟子のエマニュエル・ルジェのワインとも違います。ルジェはフワッとソフトで妖艶さの有る感じに仕上げますが、メオはまるで氷の太刀です。冷ややかでタイトなんですが懐が深いんですね・・。
素晴らしいワインでした。他の村名のワインはすみません・・少なすぎてどうにも飲めませんので、以前のレヴューをご参考にされてください。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【べらぼうに旨いです!素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ!このエレガンス・フィネスは一体どうやって得て表現できるのでしょう!】
2014年ものもですね・・売れずに残ったアイテムをポツポツと開けて来ています。まぁ、それらの印象については中々書く機会も無いのでそのまま放置ですが、それでも noisy の中の「メオ=カミュゼ」と言う造り手のヒエラルキー的位置は、
「限りなくトップレベルに有る」
と言えます。
「・・え~・・?そ~なの?・・ついこの間までは懐疑的だったんじゃないの?」
とおっしゃるお客様も多くいらっしゃるかと思います。確かにそれは正しいです。2014年ものがリリースされた頃までは・・です。
ところが、余りに素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級を飲んで・・ひっくり返るほどビックリし、
「・・こんなに凄いエレガンスって、ヴォーヌ=ロマネの・・それもグラン・クリュ並みじゃん」
と思わされてしまいました。
そしてその後、その余りの素晴らしさに、店にいらっしゃる方々に、
「メオの1級クラス、滅茶苦茶凄いよ。ネゴスのニュイの1級ならまだ有るから飲んでみなよ。」
と声を掛け、飲んでいただきました。
その方々の印象は・・思ったとおり、
「いや~・・もうビックリです。こんなに凄いと思いませんでしたよ・・。」
と言うものでした。
さらには配送でお送りした方々からも徐々に感想が届き始め、
「参りました!・・メオ=カミュゼ、見直しちゃいました。レベル高いですね~!」
と、随分と高い評価のお言葉もいただきました。なので・・
「2014年のメオの1級クラスは全く残ってない」
んですね・・。コルトンなどのグラン・クリュが少々残っているだけです。これとて昔から銘品ですから・・noisy 的には敢えて飲む必要性を感じていないんですが、その辺りはもう皆さんはご存知無いようですから、そのうち・・少し開き始めただろうと言うタイミングで飲んでご紹介したいと思っています。
その余りに美味しいニュイ=サン=ジョルジュ1級のアイテムは、少ない2015年の産出量も有りさらに減ってしまいましたので飲む訳にも行かず、仕方が無いのでニュイ村名を開けた・・と言う次第です。
2015年のメオのブルゴーニュはとても美味しかったですよね・・。これでも充分と言えるほどの出来栄えだったと思います。今回少々ですが追加分をいただいてますのでこれもお早めにどうぞ。でも、そんな印象がぶっ飛ぶほど・・
「2015年ニュイ=サン=ジョルジュ村名は完璧!」
と思わされてしまいました・・。素晴らしいです!
ブルゴーニュワインに求めるもの・・それはおそらく重なる部分は有るにせよ、ワインファン一人一人違うはずです。だから、誰もが美味しいと認めるワインは稀で少ない・・でしょう。
ところがこのニュイ=サン=ジョルジュ・・・、そんな思い込みみたいなものさえ吹っ飛ばすような、完璧さを見せつけてくれたんですね。
抜栓からもう・・ちょっとルロワの良いクラスでも開けたかな?・・みたいなエレガントかつほんのり妖艶なアロマが漂っています。あくまでピュア・・ヴォーヌ=ロマネ的な、ほんのりワイルドさやスパイシーさが混じります。
口に含むとテクスチュアは滑らか、シャンボール的にやや硬質ながら、何もないのではなく、ほんのり・・少しずつ細やかな表情を見せてくれます。つるつる入って来ますが、その解け方が非常に美しく、全てのカプセルを一気に崩壊させるのではなく、
「今はこれ・・満足した?・・じゃ、次はこっち。・・良いでしょ?・・じゃぁ次は・・」
と言った具合で、余りに忙しない感じには成らず、求める時には与えられる・・そんな充足感が伴うものです。
だらしなく拡がってしまって、
「はい、もうおしまい!」
などとは決して言わないんじゃないか・・とさえ感じます。
中盤の膨らみも節操の有るもので、どこかいじらしく、愛らしくも有ります。そしてその後に、ニュイ的な部分・・スパイスや綺麗な土、盛り上がり、紫の果実などを細やかに感じさせつつ、非常にエレガントな余韻を長く感じさせてくれるんですね。
そう、滅茶苦茶バランスが良いんですよ。しかも透明でややカチッと締まったニュアンス、ミネラリティのコーティングが見事になされていて、冷旨系の酸がバランス良くしっかりと存在しています。この非常に寒い、寒気が居座った状況の中、どうしてもワインが冷えてバランスを欠いてしまいがちな時期に有りながら、
「エキスの旨みが物凄い!・・しかもそれにさえ物凄いエレガンスを感じる」
んですね。・・どうです?・・飲んでみたくなったでしょう?
ニュイ=サン=ジョルジュのトップのワインだとさえ・・思えるかもしれませんよ。それほどに満足感の高い1本だと思います。是非ご検討くださいませ。
他に村名クラスはジュヴレ=シャンベルタン、シャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネと有りますが・・・こんな凄いニュイを見せつけられると他も飲みたくなっちゃいますが、フィネスさんにももう残ってないそうですから減らさないように、テイスティングは控えます。まぁ、年に1本、村名を変えてのテイスティングがギリでしょう。そして、ジャン=ニコラ的には価格的にこれらと同格・・と判断しているのであろう、フィサン1級クロ・デュ・シャピトルが有ります。村名フィサン2014年はめっちゃ美味しかったですから、これもかなり期待できると思います。
メオ=カミュゼ、完全復活、そしてドメーヌ・ルロワ、ネゴシアン・ルロワの立ち位置に極めて密着しはじめたと感じます。
「・・嘘だぁ!」
と思われるなら、それはもうチェックしてみるしかないのではないでしょうか。noisy 的にはもう・・もろ手を挙げてお勧めするしかない心境です。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【以前はドメーヌもののみで造られていましたが、現在は買い葡萄も使っているのでネゴスラベルです。しかしながら秀逸なニュイ=サン=ジョルジュです!】
メオ=カミュゼのニュイやヴォーヌ=ロマネはそれなりに高価ですから、既に福沢さん1人だけでは購入出来ず、2人ほど掻き集めないと心配な感じになってます。
そんな中で、本来はドメーヌもののエチケットが張られていたのがこの「ニュイ=サン=ジョルジュ」です。こちらもやはり、あの素晴らしい生産者ジャン・タルディに収穫折半で貸し出されていたリューディ、「オ・バ・ド・コンブ」です。
このところのメオ=カミュゼの在庫を気にされてご覧の方はお気づきかもしれませんが・・・
「じわじわとメオ=カミュゼの人気が復活してきているのかも?」
と思われないでしょうか。
そう・・かなり売れて来ているんですよ・・。それは間違い無いです。
リーズナブルで足が速いブルゴーニュ・ルージュは、もう・・すぐに完売してしまいますし、そんなアイテムを飲まれた方からは、
「素晴らしく美味しかった!」
とご連絡をいただいています。
そうなんですね~・・。先日もマルサネ・ルージュを2年ほど寝かされて飲まれた方からメールをいただきまして、感動されたお話しをされていました。別の方はフィサンを同様にされ、その素晴らしい表情に驚かれていらっしゃいました。
やはりメオ=カミュゼと言うと、確かにもう・・どのキュヴェを飲んでもかなり美味しいんですが、ニュイ=サン=ジョルジュやヴォーヌ=ロマネ、ヴージョと言った、まさにコート・ド・ニュイの中心地にこそ、イメージが有ると言って良いでしょう。ジャイエ絡みですから・・ね。
昔は、「大当たりする可能性の有る生産者」で有ったと思うんですが、昨今は「確実にエレガントで美しいエキス系のトップレベル」になっていると感じています。
さすがに noisy も、最近はメオ=カミュゼもかなり色々と開けてはいますが、どれを飲んでも素晴らしい・・と感じていますが、入荷数量に限界が有りますし、グラン・クリュ・クラスまで開けるには厳しい状況が有りますから、申し訳ないのですがその全ての姿を網羅してご紹介することが出来てはいない状態です。
そんな中で、比較的リーズナブルなラインのアイテムを何とか分けていただけた・・と言うのがこのニュイ=サン=ジョルジュとマルサネなんですね・・。
因みにマルサネ2014年にティム・アトキン氏はぶっとびの・・「91Points」を付けていました!・・まぁ、メオのこのクラスは、海外の評価機関はほとんど飲んでいないようで、余り見かけないんですが・・たまたま評価したんでしょうかね。
あれだけ売れなかった2013年のフィサンでさえ、いつの間にか無くなっていまして、
「・・どうやらやっと少しずつ見直されて来ているのかな?」
と言うような感じを受けています。
前にも書きましたがメオの2014年ニュイ1級ブドーを飲んだ時は・・たまげました。確実にルロワと同じ道筋を歩んでいる・・と感じました。
こちらはニュイ村名ですから、さすがに同じようなポテンシャルは望めないとしても、約半分はドメーヌもの・・です。それに、ネゴスラインとドメーヌラインの仕上がりの差が無いと言って良い状況ですから、このニュイ村名も期待できるんじゃないかな・・と思っています。さすがにティム・アトキン氏もこれはテイスティングしていないようでした。
比較的リーズナブルだけれどメオの本質に触れることの出来るワインだと思います。ご検討くださいませ。
● 2019 Vosne-Romanee 1er Cru
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ
【な、な、なんと!ドメーヌものの1級レ・ショームに、樽買いした1級レ・ボーモンを混ぜた・・おそらく、この先二度と無いんじゃないかと思えるセパージュです!・・しかも・・素晴らしいです!】

「こう・・来たか・・」
思わず・・そう思ってしまいました。テイスティング直後の感想です。しなやかで、優しく、温かく、どこまでもドライ・・・なのに甘美で美しい余韻が中盤後半から瑞々しく長く持続します。
あ、もしかしたら・・ですが、こう思われるかもしれません。
「ん?・・・なんだ・・もっと派手な味わいかと期待していたのに・・」
と。
全く派手じゃありません。穏やかなのにきっちり起伏が有って、どこまでも美しい・・です。
でも、そんなに・・「どこまでも美しい」と言えるような「レ・ボーモン」を飲んだことがあるでしょうか。
少なくともnoisy の記憶には無いかなぁ・・と・・その昔、ルーミエさんがレ・ボーモンを造っていた時期が有りますが、それさえ飲めてなかったですし・・レ・ボーモンと言えば、下手をすれば・・
「そんなに焦げた樽の匂い・・付けないでよ・・」
と注文したくなるようなことさえ、それなりに有った訳です。今はだいぶ無くなっては来ましたが・・。
このヴォーヌ=ロマネ1級に加えてニュイ1級も飲みました。どちらも滅茶美味しいです・・。ただしニュイ1級のNoisy wine の販売は有りませんし、この素晴らしいヴォーヌ=ロマネ1級も3本だけです。
そして、レ・ボーモンとレ・ショームを混ぜると言うことは、1級で上部の畑と下部の畑をブレンドすると言うことで、これはエシェゾーで顕著な、あの方がやり出した方法ですね。弟子であるジャン=ニコラならでは、資本のたっぷりあるネゴス部門を持っているからこそ、叶って生まれたワインなのでしょう。是非ご検討くださいませ。素晴らしいです。
● 2019 Bourgogne Haut-Cotes de Nuits Blanc Clos Saint-Philibert Monopole M.G.
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ブラン・クロ・サン=フィリベール・モノポール・マグナムボトル
【神懸かり級!!・・呆れるほどに素晴らしいです!これを飲まずにブルゴーニュの白を語れない!・・と思ってしまうほどです!】

素晴らしい・・本当に心が洗われるような・・と言うか、ワインの持つ魂と言うか、そんな言葉では表わせないような「存在」とか「存在感」が、一口飲み終えた後も、いつまでも「そこにある・・続いている」と感じさせられてしまう・・そしてそれが全く嫌味も無く、心地良さが持続していることに驚かされるワインでした。
これが2018年のメオのドメーヌものの真骨頂なのかどうかまではまだ判りませんが、この「クロ・サン=フィリベール」を飲めば、昨今のメオ=カミュゼがどれほどの「存在感」を見せるのかは間違いなく理解できると思います。
ジャン=ニコラ・メオさんはこのワインについてこんな風に語っています。
「火打石のような還元香も少し感じられるが、白い果実を彷彿させるような素晴らしい香りが圧倒的。オイリーな口当たりと緊張感のある酸味、繊細でバランス良くまとまってはいるが余韻に少し固さを感じるので2022年まで待ったほうがより本来の味わいを楽しめるだろう。」
いやいや・・今から飲んでも大丈夫ですって・・。呆れるほど美味しいですよ。
冷ややかな酸と適度に引き締まったボディからのテクスチュアはオイリーさをほんのり感じさせながら喉に落ちて行きます。繊細でナチュラルでピュア。ちょっと氷を連想させるような冷ややかでキラキラした酸と透明なミネラリティが・・おそらくたっぷり有るははずなんですが、余りにバランスが良過ぎて、しかも「キュッ」と氷のカプセルのようなものに閉じ込められているようなニュアンスで喉を通り過ぎて行きます。僅かな粘性が残像を残しつつ・・です。
まるでボーヌの偉大なシャルドネのような振る舞いを見せますが、決して崩壊までは行かず、その美しい姿を保持したまま最終局面を迎えます。そして無くなる・・・いや、無くならない!・・いつまでもずっと・・超高質な締まった柑橘やミネラリティを延々と感じさせ続けるかのような振る舞いなんですね。
これにはま~・・ぶっ飛びました。今まで飲んだクロ・サン=フィリベールで最高でしょう。
抜栓直後はわずかにバリック由来の香りが分離されて感じますが、良いところ・・その時間は5分ほど。そこからはドメーヌ・メオ=カミュゼのマジックタイムに突入です!
購入できた方は非常にラッキーだと思います。「呆れるほどに旨い!」です。是非飲んでみて下さい。超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【今回の2017年ものは飲めておりませんが、ACブルの仕上がりを見る限りにおいて、かなりの良い出来が想像されます。以下は以前のレヴューです。】
【この感性!・・昔のメオ=カミュゼのイメージはすでに無いと言えます!ベストなタイミングでの収穫がこのエレガントな味わいを生み出す第一義的要因でしょう!】
近年のメオ=カミュゼのワインには驚かされることが多いですが、このジャン=ニコラご自慢のモノポール、クロ・サン=フィリベール2015年の味わいにも驚かされました。
どんどんエレガンス重視のブルゴーニュワインらしいピュアな味わいに邁進しているのは判っていましたが、クロ・サン=フィリベールは人気商材なので、ワイン屋でもたまにしか飲めないんですね・・。
そもそも昔の(10年も前位の)クロ・サン=フィリベールのイメージと言えば、過熟気味に収穫されバリックを利かせた大柄なもの・・リリース直後は樽のニュアンスがワインから浮いて感じられ、やや甘味を感じるものなので、3~5年寝かせると一体化し、ボーヌの大柄なシャルドネに似せた味わいになるが、ややもするとローヌの白ワイン的に成りがち・・みたいなものでした。
まぁ・・そんなイメージはもう全く感じられません。天候が良いとブルゴーニュらしい酸は徐々に失われ、糖分が多くなります。そんな過熟気味の葡萄を醸造すると、当然ながらアルコール発酵しなかった糖分が甘味として残ります。つまり、酸は弱めで少し甘いバランスのワインになります。そこにバリックのニュアンスが加わる訳ですね。
それはそれで美味しいんですが、やはりリリース直後は「樽臭い」感じになってしまいますし、やや甘味に頼った構成にならざるを得ません。
2015年のクロ・サン=フィリベールは、ベストのタイミングで健康な葡萄が収穫できたと思える優れたバランスの酸とドライな味わいを持ち、非常にピュアで美しいです。
どうやってもどう似せてもボーヌのシャルドネのような味わいバランスにはならないんですから、クロ・サン=フィリベールはクロ・サン=フィリベールとしての真の姿を見せよう・・と言う感覚なんじゃないかと思うんですね。
しかも2015年は全てにおいてバランスが良い・・酸の量・バランス・美しさは総体のバランスに直に影響します。それでいて、まるでバリック臭さは無く、そのピュアな美しさを汚していないです。
冷ややかな果実酸とドライな味わいからこそ、真の姿が見えてくる・・これは非常に美味しいし、オート=コートの実力もしっかりと見えると思います。
また、ジャン=ニコラの2015年ヴィンテージの総評にも書かれています(ドメーヌ説明欄)が、黄色文字の部分・・非常に印象的です。
この部分は noisy も常に感じているので、コラムのアチコチでも記載していますが、プロ、アマ問わず、
「直近の味わいしか切り取れない、受け取れない感覚」
の持ち主が非常に多い・・と言うことですね。
その上で美味しかったとか旨くないとか・・言ってる訳ですが、まぁ、アマならそれもまだ良いですが、プロがそれじゃぁいかんだろうと・・遺憾ですと・・言いたい訳です。
アマでも、そのような飲み方しかできないとするなら、ワインの楽しみの半分以上を最初から捨てていることになります。
「ポテンシャルを測る飲み方」
をお勧めします。
これについては時折書いていますので、敢えてここでは書きません。重要なのは、そのような飲み方が出来ることで、
「あの時は全く美味しく無かったのに、15年後にたまたま飲んだら・・滅茶苦茶凄かった!」
と言うようなことにはならないんですね。下手をすると・・
「そうか・・15年前に飲んだワインはコンディションが悪かったんだ・・」
などと思い込みかねないんです。
そんなことは無いとは言えませんが、そのように人間は自己弁護の思考回路が自動的に働いてしまいますから、延々と同じことを繰り返すことになり、結局、
「ワインの楽しみの半分以上を得られないままのワインファン」
になってしまいます。それは不幸なことですよね。
ジャン=ニコラも、そんなプロの批評家たちを散々見て来てウンザリしているんでしょう。noisy も・・まぁ上から目線で申し訳ないが、そんな印象を受けることは非常に多いですし、そんな批評家のコメントは全く参考にしないようにしています。
皆さんも、noisy を信じるとか信じないとか・・と言うレベルの話しでは無く、せっかくのワインを楽しめるような飲み方をされると良いんじゃないかな・・と思います。まぁ、noisy のように、電子レンジで「チン」してしまったり、砂糖を入れたり塩を入れたりは、しない方が良いですが、少なくとも、
「・・ん?・・やや硬いか・・?noisy はそんなこと言って無かったぞ・・。じゃぁ、取って置きのリーデル・ソムリエ・ブルゴーニュ・グラン・クリュでも使ってみるか?」
とか、
「・・ん?・・もう若いフレーヴァーが無い?noisyは硬いかもしれないって言ってたっけ?・・もう死んでるか?・・じゃぁ、いっそのこと平底デキャンタに落としてぶん回してみて、それからロブマイヤーのワイングラスIIIに落としてみるか?それともIVが良いか・・?」
などなど、やってみることは沢山有ると思うんですね。もしくは、もう完全に終わってるだろうヴィンテージのシャルドネなどをワイン屋で見つけて来て、それを楽しめるように数日掛けて何とかしてみる・・とか。
もっとも、このクロ・サン=フィリベールは、そんなことをしなくても美味しく飲めますので、今のタイミングですと大丈夫です。言っておきますが、勿論ベストのタイミングでは無いし、やや硬いとは言えますが、
「それでも充分に旨い」
はずです。
今回は何と、マグナムも有ります。マグナムをドメーヌが造る・・と言うことは・・そう言うことです。自信があるんですね。プロの批評家が「2015年はノーマルの出来」と判断したところで、先行きの見えないプロが何を言おうと関係が無い・・のでしょう。是非ご検討くださいませ。お勧めします!相当に・・良い出来です。
以下は以前書いたコメントです。
━━━━━
【ジャン=ニコラ・メオ自慢のモノポールの白です。】 フィネスさん入れのドメーヌ・メオ=カミュゼです。このワインに関してはnoisy も何度もご紹介させていただいてますし有名ですから、ブルゴーニュ・ファンなら知らない人はいないと思います。オート=コートのクロ・サン=フィリベールは、メオ=カミュゼ自 慢の白ワインのモノポール(単独所有)で、やや樽の効いた風味が溶け込み始めると、ニュイの白で有りながら骨格の大きいシャルドネを堪能させてくれます。(シャルドネオンリーでは無いようですが・・)
ニュイの高級白ワインで最もポテンシャルとコストのバランスの良いワインと言え、このくらいの価格ですと10年前と全く変わらないかむしろ安いと言えるかもしれません。ヴォーヌ=ロマネの村からコルボアンの方に上がって行ったところにあるオート=コートの単独所有畑で、メオのワインの裏のエチケットは、▲に飛び出た地図が描かれている・・その▲部分の畑ですね。この畑を誇りに思っている証拠とも言えます。
メオ=カミュゼもドメーヌものになると超人気銘柄でありつつ高価格であること、そして、とてもピュアで生気溢れるアロマが特長ですが、昔は時にそれが行き過ぎてしまっていると感じられる場合が有ったことなどから、「突き抜けた人気」までにはなっていないようです。
noisy のこのクロ・サン=フィリベール・ブランの印象としては、
「ニュイの白ながら大柄。オイリーで樽の関与を上手く使用している。3~5年で大きく変わる。」
というものです。
ところが、メオ氏のコメントを見ると「いつもの年のような樽の関与が少なめ」と言っているように思います。なのでよりピュアなシャルドネに仕上がっているんじゃないかと・・想像しています。
よもや残らないだろうな~・・と思いつつ、残ったら飲もうと心に決めているワインでもあります。ご検討くださいませ。
● 2019 Bourgogne Haut-Cotes de Nuits Blanc Clos Saint-Philibert Monopole
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ブラン・クロ・サン=フィリベール・モノポール
【ボーヌの偉大なシャルドネに比類しうる見事な出来映えです!めちゃエレガントなのに・・芯はズ太い味わいです!】

noisy には・・このクロ・サン=フィリベール、
「・・樽っぽいが図太く、3年置いたら美味しくなる・・」
と言うようなイメージがずっと有りました。なので、どうしてもその時に鼻に入ったバリックのフレーヴァーが・・今でもアリアリと思い出されるような感じなんですね。
で、2019年のクロ・サン=フィリベールをテイスティングしますと、昨年の2018年もののイメージと一緒に脳裏を彷徨っているのは、その「樽臭い・・」感じ。
その古いイメージを全く吹き飛ばしてしまう程に、ピュアでミネラリティに溢れ、ほんのりとナチュラルさの漂う・・
「・・あれ?・・ボーヌの美味しいシャルドネ?」
と勘違いさせるに違いないほどの仕上がりなんですね。
思わず唸ってしまいますよ・・先日も、某ドメーヌのシャブリ・グラン・クリュ・ブーグロをテイスティングさせていただきまして・・いや、悪くは無い・・そこそこには美味しいんだけれど、
「これ、ブーグロ・・グラン・クリュすか?」
と・・そのエージェントさんが聞いたら眉間にしわがよってしまうに違いないような独り言が出てしまいました。
まぁ・・noisy は、おべっか を上手く使えない不器用で正直な人間ですんで、それで随分と苦労してきた訳ですが・・治りませんね。三つ子の魂何とやら・・です。
ですが、このクロ・サン=フィリベール・・2018年までも滅茶美味しかったですし、神懸かって来たと書いたような気もしますが、2019年ものはあっさり超えてます。完成された美味しさ・・と言えるかと思います。是非お楽しみください!・・コート・ド・ニュイでこれほどまでの白ワインが造れるんだと言う、良い証拠です。お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
-----
【神懸かり級!!・・呆れるほどに素晴らしいです!これを飲まずにブルゴーニュの白を語れない!・・と思ってしまうほどです!】
素晴らしい・・本当に心が洗われるような・・と言うか、ワインの持つ魂と言うか、そんな言葉では表わせないような「存在」とか「存在感」が、一口飲み終えた後も、いつまでも「そこにある・・続いている」と感じさせられてしまう・・そしてそれが全く嫌味も無く、心地良さが持続していることに驚かされるワインでした。
これが2018年のメオのドメーヌものの真骨頂なのかどうかまではまだ判りませんが、この「クロ・サン=フィリベール」を飲めば、昨今のメオ=カミュゼがどれほどの「存在感」を見せるのかは間違いなく理解できると思います。
ジャン=ニコラ・メオさんはこのワインについてこんな風に語っています。
「火打石のような還元香も少し感じられるが、白い果実を彷彿させるような素晴らしい香りが圧倒的。オイリーな口当たりと緊張感のある酸味、繊細でバランス良くまとまってはいるが余韻に少し固さを感じるので2022年まで待ったほうがより本来の味わいを楽しめるだろう。」
いやいや・・今から飲んでも大丈夫ですって・・。呆れるほど美味しいですよ。
冷ややかな酸と適度に引き締まったボディからのテクスチュアはオイリーさをほんのり感じさせながら喉に落ちて行きます。繊細でナチュラルでピュア。ちょっと氷を連想させるような冷ややかでキラキラした酸と透明なミネラリティが・・おそらくたっぷり有るははずなんですが、余りにバランスが良過ぎて、しかも「キュッ」と氷のカプセルのようなものに閉じ込められているようなニュアンスで喉を通り過ぎて行きます。僅かな粘性が残像を残しつつ・・です。
まるでボーヌの偉大なシャルドネのような振る舞いを見せますが、決して崩壊までは行かず、その美しい姿を保持したまま最終局面を迎えます。そして無くなる・・・いや、無くならない!・・いつまでもずっと・・超高質な締まった柑橘やミネラリティを延々と感じさせ続けるかのような振る舞いなんですね。
これにはま~・・ぶっ飛びました。今まで飲んだクロ・サン=フィリベールで最高でしょう。
抜栓直後はわずかにバリック由来の香りが分離されて感じますが、良いところ・・その時間は5分ほど。そこからはドメーヌ・メオ=カミュゼのマジックタイムに突入です!
購入できた方は非常にラッキーだと思います。「呆れるほどに旨い!」です。是非飲んでみて下さい。超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【今回の2017年ものは飲めておりませんが、ACブルの仕上がりを見る限りにおいて、かなりの良い出来が想像されます。以下は以前のレヴューです。】
【この感性!・・昔のメオ=カミュゼのイメージはすでに無いと言えます!ベストなタイミングでの収穫がこのエレガントな味わいを生み出す第一義的要因でしょう!】
近年のメオ=カミュゼのワインには驚かされることが多いですが、このジャン=ニコラご自慢のモノポール、クロ・サン=フィリベール2015年の味わいにも驚かされました。
どんどんエレガンス重視のブルゴーニュワインらしいピュアな味わいに邁進しているのは判っていましたが、クロ・サン=フィリベールは人気商材なので、ワイン屋でもたまにしか飲めないんですね・・。
そもそも昔の(10年も前位の)クロ・サン=フィリベールのイメージと言えば、過熟気味に収穫されバリックを利かせた大柄なもの・・リリース直後は樽のニュアンスがワインから浮いて感じられ、やや甘味を感じるものなので、3~5年寝かせると一体化し、ボーヌの大柄なシャルドネに似せた味わいになるが、ややもするとローヌの白ワイン的に成りがち・・みたいなものでした。
まぁ・・そんなイメージはもう全く感じられません。天候が良いとブルゴーニュらしい酸は徐々に失われ、糖分が多くなります。そんな過熟気味の葡萄を醸造すると、当然ながらアルコール発酵しなかった糖分が甘味として残ります。つまり、酸は弱めで少し甘いバランスのワインになります。そこにバリックのニュアンスが加わる訳ですね。
それはそれで美味しいんですが、やはりリリース直後は「樽臭い」感じになってしまいますし、やや甘味に頼った構成にならざるを得ません。
2015年のクロ・サン=フィリベールは、ベストのタイミングで健康な葡萄が収穫できたと思える優れたバランスの酸とドライな味わいを持ち、非常にピュアで美しいです。
どうやってもどう似せてもボーヌのシャルドネのような味わいバランスにはならないんですから、クロ・サン=フィリベールはクロ・サン=フィリベールとしての真の姿を見せよう・・と言う感覚なんじゃないかと思うんですね。
しかも2015年は全てにおいてバランスが良い・・酸の量・バランス・美しさは総体のバランスに直に影響します。それでいて、まるでバリック臭さは無く、そのピュアな美しさを汚していないです。
冷ややかな果実酸とドライな味わいからこそ、真の姿が見えてくる・・これは非常に美味しいし、オート=コートの実力もしっかりと見えると思います。
また、ジャン=ニコラの2015年ヴィンテージの総評にも書かれています(ドメーヌ説明欄)が、黄色文字の部分・・非常に印象的です。
この部分は noisy も常に感じているので、コラムのアチコチでも記載していますが、プロ、アマ問わず、
「直近の味わいしか切り取れない、受け取れない感覚」
の持ち主が非常に多い・・と言うことですね。
その上で美味しかったとか旨くないとか・・言ってる訳ですが、まぁ、アマならそれもまだ良いですが、プロがそれじゃぁいかんだろうと・・遺憾ですと・・言いたい訳です。
アマでも、そのような飲み方しかできないとするなら、ワインの楽しみの半分以上を最初から捨てていることになります。
「ポテンシャルを測る飲み方」
をお勧めします。
これについては時折書いていますので、敢えてここでは書きません。重要なのは、そのような飲み方が出来ることで、
「あの時は全く美味しく無かったのに、15年後にたまたま飲んだら・・滅茶苦茶凄かった!」
と言うようなことにはならないんですね。下手をすると・・
「そうか・・15年前に飲んだワインはコンディションが悪かったんだ・・」
などと思い込みかねないんです。
そんなことは無いとは言えませんが、そのように人間は自己弁護の思考回路が自動的に働いてしまいますから、延々と同じことを繰り返すことになり、結局、
「ワインの楽しみの半分以上を得られないままのワインファン」
になってしまいます。それは不幸なことですよね。
ジャン=ニコラも、そんなプロの批評家たちを散々見て来てウンザリしているんでしょう。noisy も・・まぁ上から目線で申し訳ないが、そんな印象を受けることは非常に多いですし、そんな批評家のコメントは全く参考にしないようにしています。
皆さんも、noisy を信じるとか信じないとか・・と言うレベルの話しでは無く、せっかくのワインを楽しめるような飲み方をされると良いんじゃないかな・・と思います。まぁ、noisy のように、電子レンジで「チン」してしまったり、砂糖を入れたり塩を入れたりは、しない方が良いですが、少なくとも、
「・・ん?・・やや硬いか・・?noisy はそんなこと言って無かったぞ・・。じゃぁ、取って置きのリーデル・ソムリエ・ブルゴーニュ・グラン・クリュでも使ってみるか?」
とか、
「・・ん?・・もう若いフレーヴァーが無い?noisyは硬いかもしれないって言ってたっけ?・・もう死んでるか?・・じゃぁ、いっそのこと平底デキャンタに落としてぶん回してみて、それからロブマイヤーのワイングラスIIIに落としてみるか?それともIVが良いか・・?」
などなど、やってみることは沢山有ると思うんですね。もしくは、もう完全に終わってるだろうヴィンテージのシャルドネなどをワイン屋で見つけて来て、それを楽しめるように数日掛けて何とかしてみる・・とか。
もっとも、このクロ・サン=フィリベールは、そんなことをしなくても美味しく飲めますので、今のタイミングですと大丈夫です。言っておきますが、勿論ベストのタイミングでは無いし、やや硬いとは言えますが、
「それでも充分に旨い」
はずです。
今回は何と、マグナムも有ります。マグナムをドメーヌが造る・・と言うことは・・そう言うことです。自信があるんですね。プロの批評家が「2015年はノーマルの出来」と判断したところで、先行きの見えないプロが何を言おうと関係が無い・・のでしょう。是非ご検討くださいませ。お勧めします!相当に・・良い出来です。
以下は以前書いたコメントです。
━━━━━
【ジャン=ニコラ・メオ自慢のモノポールの白です。】 フィネスさん入れのドメーヌ・メオ=カミュゼです。このワインに関してはnoisy も何度もご紹介させていただいてますし有名ですから、ブルゴーニュ・ファンなら知らない人はいないと思います。オート=コートのクロ・サン=フィリベールは、メオ=カミュゼ自 慢の白ワインのモノポール(単独所有)で、やや樽の効いた風味が溶け込み始めると、ニュイの白で有りながら骨格の大きいシャルドネを堪能させてくれます。(シャルドネオンリーでは無いようですが・・)
ニュイの高級白ワインで最もポテンシャルとコストのバランスの良いワインと言え、このくらいの価格ですと10年前と全く変わらないかむしろ安いと言えるかもしれません。ヴォーヌ=ロマネの村からコルボアンの方に上がって行ったところにあるオート=コートの単独所有畑で、メオのワインの裏のエチケットは、▲に飛び出た地図が描かれている・・その▲部分の畑ですね。この畑を誇りに思っている証拠とも言えます。
メオ=カミュゼもドメーヌものになると超人気銘柄でありつつ高価格であること、そして、とてもピュアで生気溢れるアロマが特長ですが、昔は時にそれが行き過ぎてしまっていると感じられる場合が有ったことなどから、「突き抜けた人気」までにはなっていないようです。
noisy のこのクロ・サン=フィリベール・ブランの印象としては、
「ニュイの白ながら大柄。オイリーで樽の関与を上手く使用している。3~5年で大きく変わる。」
というものです。
ところが、メオ氏のコメントを見ると「いつもの年のような樽の関与が少なめ」と言っているように思います。なのでよりピュアなシャルドネに仕上がっているんじゃないかと・・想像しています。
よもや残らないだろうな~・・と思いつつ、残ったら飲もうと心に決めているワインでもあります。ご検討くださいませ。
● 2019 Clos de Vougeot Grand Cru
クロ・ド・ヴージョ・グラン・クリュ
【近年ではトップの評価でしょうか。バーガウンドの上値94ポイント、デカンターの95ポイント!】
■当主ジャン=ニコラ・メオのテイスティングコメント
とても開いた香りは繊細ながらも変化に富んでいる。フレッシュなプラムのような赤い果実の香り、ほんのり感じる樽熟由来のスモーク香はこのアペラシオンの特徴の一つ。口当たりはデリケートだが存在感は十分で繊細な余韻がとても長く続く。複雑でスリムではあるが筋肉質で例年よりもアペラシオンらしさが出ている。繊細でリッチだがいつもよりは飲みやすくはない。2年後くらいには若干開いてくるだろうが、ポテンシャルは全く発揮されていないと思われるので2031年まで待ったほうが賢明だろう。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ティム・アトキン95ポイント、アドヴォケイト95ポイント、バーガウンド94ポイントとハイレベルです。】 2017年ものはキュヴェを2つに分け、グラン・モーペルテュイとプレ・ル・セリエをリリースしましたが、2018年ものは両方混ぜ、1アイテムのみのリリースです。一般にはメオのクロ・ド・ヴージョと言いますと混ぜたこちらです。
クロ・ド・ヴージョと言うワインは非常に不思議なワインでして、上部、中部、下部と混ぜて造ると非常にバランスに優れたクロ・ド・ヴージョらしい仕上がりになると言われていますが、クロ・ド・ヴージョの上部は、
「ミュジニー」
「グラン=ゼシェゾー」
に接し、「エシェゾー」とは隣接していますので、その位置により結構に違った個性になる訳でして、メオさんも微妙な違いを認識しているからこそ、収穫量を確保できた時には2つに分けてリリースしているのだと思います。
いずれの区画も上部で、ミュジニーとグラン=ゼシェゾーが目の前ですので、素質は物凄いものが有ると想像はたやすいですよね。今回はコルトンを開けてしまいましたので、来年こそは久しぶりにクロ・ド・ヴージョを開けたいと思っています。
評価も95ポイントラインですので非常に高いです。また、クロ・ド・ヴージョと言うワインはある意味、早飲みの出来るグラン・クリュの一つですし、しかも長く寝かせるとそれまで見え辛かった個性をも覗かせてくれる、実は非常に素晴らしいワインなんですね。昨今は瞬殺ですが、ミュヌレ=ジブールのクロ・ヴージョなどは本当に売れなくて・・エシェゾーもそうでしたが・・飲んで販売していた位です。リュショット=シャンベルタンはすぐに無くなるのにこの2つは全然売れませんでした。どんなに「旨い!」「安い!」と連呼しても売れなかったんですよね。
まぁ、ミュヌレ=ジブールのクロ・ド・ヴージョも最上部でして、メオさんの畑のすぐ傍ですので・・ミュヌレ=ジブールのクロ・ド・ヴージョの素晴らしさは今もアリアリと脳裏に浮かんできます。半面、ちょっと野暮ったかったのがルーミエさん・・でした。ルーミエさんは最上部にも区画が有りましたが中~下の畑が主だったことも有ったでしょうか。今はローラン・ルーミエさんがリリースしていますが、時代は異なるものの今のローラン・ルーミエさんのクロ・ド・ヴージョの方が出来は良いように思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】 2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2016年ものはブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】 さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。ですのでメディアの評価が見つかったものを掲載いたします。ドメーヌものとネゴスものの差は無いと思っていただいて結構です。
■Richebourg
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Advocate 93-95 Points
■Clos Vougeot
Jhon Gilman 92 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 92-94 Points
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Advocate 89-91 Points
■Echezeaux Grand Cru
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-95 Points
Advocate 93-95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Aux Brulees
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 94-97 Points
Burghound Allen Meadows 93-95 Points
Decanter 95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Les Chaumes
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 89-91 Points
Burghound Allen Meadows 90-92 Points
Advocate 90-92 Points
■Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
■Vosne-Romanee
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Murgers
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Boudots
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 90-93 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 91-93 Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【中々飲めないワインでは有ります。】
メオが持つ目が眩むような珠玉の畑にあって、しかもグラン・クリュであっても何とか手が出るのがクロ・ド・ヴージョでした。つい最近まで2002年とか2000年とかが売れずに残ってましたが、
「何で売れないのかな?」
と・・思ってましたよ。
因みに、ジャン・タルディが耕作していたグラン・モーペルテュイが帰って来ていますし、その他にもシャトー(プレ・ル・セリエ、プレ・ル・シャトー)の真下の区画も有るようで、このクロ・ド・ヴージョには幾つかのラベルが有ります。どう違うのか・・判りませんので、ぜひとも同じヴィンテージを全部一遍に開けてみたいものです。
このクロ・ド・ヴージョ2014年は、ベタンヌも19/20Pointsと非常に高い評価ですし、ティムさんも97Pointsとベタボメ状態、バーガウンドが少し冷静・・と言った評価のようです。
● 2019 Ladoix Blanc
ラドワ・ブラン
【なんと、今回で終売予定になってしまったメオのラドワ!・・コルトン=シャルルマーニュの弟分・・みたいな白さと硬質さが特徴ですが、2019年らしい美しさと柔らかさ、そしてフィネス抜群の味わいでした!】

旨かったです~・・ついでに、これまた即完売のエマニュエル・ルジェのラドワ2019と比較テイスティングしてしまいました。楽しかったです~・・役得、役得・・。
上の写真ですが、こう比べてみると色々判りますよね・・。そうそう・・色がまず、異なりますよね・・。右側のルジェのラドワ2019は、黄色が強い・・と言いますか、やや茶が入ると言うか、やや暗めな色合いです。左側のメオのラドワは、明らかに透明度が有って、光線の加減、位置も有ると思いますが明るく照りがあります。
でも・・明らかに異なるのは・・そして相当に重要なポイントが、物凄く良く出ちゃってます。そう・・
「グラスのボウルをつたう足の長さ」
です。まぁ・・粘性を表している訳ですが・・ルジェの方はシャバっとしていますが、メオの方はグラスの壁に留まって耐えています・・。と言うことは・・そういう味わいだと言うことなんですね・・敢えてどっちが良いとは言いませんが、言いたいことはお判りいただけるかと思います。
非常に華やかに香ります。バランスが素晴らしく、少し小振りのコルシャルっぽいニュアンスですが、開放的でフラワリーさと果実感が交差しています。グラスをつたう足の長さからもお判りかと思いますが、粘性が有り、口内に留まろうとするんですね・・。そこからの複雑な要素の解放が、豊かな表情となって感じられる訳です。

2枚目の写真は・・凄い「脚の太さ」・・1本斜めに走っているのが見えます。光の関係で1枚目よりも暗く映ってますが、粘性のかなり高いタイプのムルソーを1/3、コルトン=シャルルマーニュを1/3、アロース=コルトンの凝縮感の在るものを1/3でセパージュするとこんな感じになるかも・・そんなイメージです。
ですが・・相当旨いです!・・エレガントだと感じるに違い無いですが、思いの外ポテンシャルの高いことに気付き・・喜びを増大させてくれると思います。
でも・・残念ながら2019年で最後になる予定だそうです・・。こんなに美味しいなら、さっさと飲めばよかった・・と言うか、余り割り当てが無いので飲めなかったんですね。最後に飲めて良かったです。これは・・飲みましょう!・・外さないと思いますよ・・最後にメオさんのレヴューを掲載いたしますのでどうぞよろしくお願いいたします。
P.S. あ、メオさんは「還元している」「重い」と言ってますが、現時点ではそんなことは有りません。もっとも移動したばかりだとそのようになる場合も有り得ますので、落ち着かせてからお楽しみ下さいね。
■ メオさんのレヴュー
白い果物の香りが豊かだが少し還元のニュアンスも感じられ、やや重たい印象を出している。濃厚かつ緻密で緊張感のある直線的な味わい、余韻にきれいな酸味が感じられる。リッチなアルコール感はあるが現状は少し閉じていて熟成させる必要がありそうな側面も見せている。将来有望だが洗練されて楽しめるような味わいになるまで、最低でも2022年までは待ったほうがいいだろう。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ファーストリリース!最近、ちょっと騒がれ始めているような気がするラドワです!・・エチケットには書かれていませんが1級を名乗れるようですよ。】 すみません・・こちらは飲めていません。ですが、エマニュエル・ルジェのラドワ1級はグレションでしたよね?そちらは、ボワ・ド・グレションの下(南)の畑でして、ボワ・ド・グレションは標高の高い丘に有ります。ボワ・ド・グレションも今は1級を名乗れるはずですが・・どうなりますでしょうか。何か・・畑の上と下でバチバチと火花が散っているような気もしますが・・(^^;;
noisy 的には、やはりメオとルジェは仲が良いのかな?・・と思ってましたが、話を聞いてみると・・そうでも無いようですよ。まぁ、敢えて意識しないフリをしているのかもしれませんが。
コルトン=シャルルマーニュを名乗れる畑がすぐ近くに有りますが、丘そのものは異なりますので名乗れません。しかしながら、グーグルで畑を見たところ・・白っぽくて僅かな薄い茶色でしたので、やはり白葡萄向きかな・・と思います。
ヴィノスが飲んでいて90ポイントと評価しています。数が無いので・・気になる方はお早めにご検討くださいませ。
● 2019 Vosne-Romanee
ヴォーヌ=ロマネ
【この味わいなら・・メオ=カミュゼもまたジャイエの後継者の一人だったと認識できるでしょう!・・素晴らしいヴォーヌ=ロマネです!】

そもそもメオのワインを飲んで、アンリ・ジャイエの面影を感じることなどはほとんど有りませんでした。ジャイエの技法を取り入れているのはそこここで感じることは有っても・・です。
2019年のヴォーヌ=ロマネは・・ミルランダージュが結構起こったようでして
「・・もしかしたらその性?」
とも勘ぐってしまいますが、この村名ヴォーヌ=ロマネには、神様のヴォーヌ=ロマネの幻影が見えると感じます。
いや・・これはもう飲まないと絶対に伝わらないと思います。でもお勧めするほどは無いんです・・本当に少ない・・どうにもなりません。追加は絶対ないでしょう。
柔らかで、温かく、優しく、でも深くて、抱きしめられているようで、とても和やかな気持ちになります。
メオを飲んで・・いや、凄いワインだ!・・とは何度も思いましたが、こんなに優しく、静かで深い味わいに出会ったのは初めてかもしれません。ジャスパー・モリス氏の上値93ポイントも理解できます。お早めにお手当ください。好き嫌いはあるのでしょうが・・感動の一本だと思います。
■当主ジャン=ニコラ・メオのテイスティングコメント
フランボワーズやサクランボの心地良い香りがとても豊か、樹木や甘草、キャラメルの香りも溶け込んでいる。口当たりの輪郭も素晴らしく、たっぷりとした感動的なアタックとフレッシュさがとても長く続き余韻の酸味も鋭くない。色んな側面があってどんどん良くなっていくワインでリッチかつデリケートな構成が飲み手を魅了する。いつもより少し飲みやすい印象で、2028~2030年くらいまで熟成させられれば最高だが、2023年からでも飲むことが出来るようになるだろう。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ティム・アトキンさんは92ポイント!・・2017年ものは93ポイントでした!】 2017年よりも下の評価が出ているのはこの村名ヴォーヌ=ロマネ位でしょうかね。評価文を読んではいないので詳細は不明ですが、まぁ・・ティム・アトキンさんがそういうので有れば、その可能性は無いとは言い切れないですね。
ただし、ドメーヌものもネゴスものもこの何年かのヴォーヌ=ロマネ、ニュイ=サン=ジョルジュ、そしてその1級は本当に凄かったですから・・。村名で92点も付けられて凹むのもどうかと思いますが、
「是非メオの1級、村名を飲んでみて下さい!」
と言いたいですね。
メオにしか出せないメオらしいヴォーヌ=ロマネ、ニュイ=サン=ジョルジュの素晴らしさを知って欲しいと思っています。もっとも必ず買えるとは限りませんので・・はい。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【デカンター誌は93ポイント!】 ん~・・興味深々のメオ=カミュゼ、ヴォーヌ=ロマネです。
2017年はエキス系と果実味たっぷり系のどちらにも仕上がっています。なので・・確認したいところでは有るんですが、バラでしか到着していなかったんですね・・。
なので、ジャイエ系に仕上がっているか否か?・・そしてその出来栄えは・・いや、デカンター誌が93ポイントも付けていますので、相当なものだろうとは予想していますが・・お客様に委ねたいと思います。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【すべてはここから・・基本のドメーヌものヴォーヌ=ロマネ村名です!】 ド定番のヴォーヌ=ロマネ村名です。ヴォーヌ=ロマネに多くの畑を持つメオの基本とも言えるワインかと思います。数が無いのでいつも飲めませんで、仕方が無いのでニュイ=サン=ジョルジュとかニュイ=サン=ジョルジュ1級を開けていたんですが、2016年はさらに少なく、それらさえ開けられません。
しかしニュイ=サン=ジョルジュのメオのワインを飲んでわかったことが有ります。それはニュイ=サン=ジョルジュの持つ特徴の一つでも有り、時にネガティヴに捉えられてしまうこともある、ある種の土臭さと野暮ったさが全く感じられない・・と言うことですね。土のニュアンスは有る・・が実に美しい・・ので全く野暮ったく無い・・どころかエレガンス、フィネス、荘厳さまで感じさせられてしまう・・・と言う流れなのでしょう。
2016年ものは長らく飲めなかったフィサン1級を飲み、それが昨今のメオ=カミュゼの特徴なんだと理解しました。テロワールをちゃんと表現していながらも、総体を美しく仕上げてしまうんですね。お勧めします。
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
以下は2014年ニュイ・サン・ジョルジュのレヴューです。
━━━━━
【べらぼうに旨いです!素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ!このエレガンス・フィネスは一体どうやって得て表現できるのでしょう!】
2014年ものもですね・・売れずに残ったアイテムをポツポツと開けて来ています。まぁ、それらの印象については中々書く機会も無いのでそのまま放置ですが、それでも noisy の中の「メオ=カミュゼ」と言う造り手のヒエラルキー的位置は、
「限りなくトップレベルに有る」
と言えます。
「・・え~・・?そ~なの?・・ついこの間までは懐疑的だったんじゃないの?」
とおっしゃるお客様も多くいらっしゃるかと思います。確かにそれは正しいです。2014年ものがリリースされた頃までは・・です。
ところが、余りに素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級を飲んで・・ひっくり返るほどビックリし、
「・・こんなに凄いエレガンスって、ヴォーヌ=ロマネの・・それもグラン・クリュ並みじゃん」
と思わされてしまいました。
そしてその後、その余りの素晴らしさに、店にいらっしゃる方々に、
「メオの1級クラス、滅茶苦茶凄いよ。ネゴスのニュイの1級ならまだ有るから飲んでみなよ。」
と声を掛け、飲んでいただきました。
その方々の印象は・・思ったとおり、
「いや~・・もうビックリです。こんなに凄いと思いませんでしたよ・・。」
と言うものでした。
さらには配送でお送りした方々からも徐々に感想が届き始め、
「参りました!・・メオ=カミュゼ、見直しちゃいました。レベル高いですね~!」
と、随分と高い評価のお言葉もいただきました。なので・・
「2014年のメオの1級クラスは全く残ってない」
んですね・・。コルトンなどのグラン・クリュが少々残っているだけです。これとて昔から銘品ですから・・noisy 的には敢えて飲む必要性を感じていないんですが、その辺りはもう皆さんはご存知無いようですから、そのうち・・少し開き始めただろうと言うタイミングで飲んでご紹介したいと思っています。
その余りに美味しいニュイ=サン=ジョルジュ1級のアイテムは、少ない2015年の産出量も有りさらに減ってしまいましたので飲む訳にも行かず、仕方が無いのでニュイ村名を開けた・・と言う次第です。
2015年のメオのブルゴーニュはとても美味しかったですよね・・。これでも充分と言えるほどの出来栄えだったと思います。今回少々ですが追加分をいただいてますのでこれもお早めにどうぞ。でも、そんな印象がぶっ飛ぶほど・・
「2015年ニュイ=サン=ジョルジュ村名は完璧!」
と思わされてしまいました・・。素晴らしいです!
ブルゴーニュワインに求めるもの・・それはおそらく重なる部分は有るにせよ、ワインファン一人一人違うはずです。だから、誰もが美味しいと認めるワインは稀で少ない・・でしょう。
ところがこのニュイ=サン=ジョルジュ・・・、そんな思い込みみたいなものさえ吹っ飛ばすような、完璧さを見せつけてくれたんですね。
抜栓からもう・・ちょっとルロワの良いクラスでも開けたかな?・・みたいなエレガントかつほんのり妖艶なアロマが漂っています。あくまでピュア・・ヴォーヌ=ロマネ的な、ほんのりワイルドさやスパイシーさが混じります。
口に含むとテクスチュアは滑らか、シャンボール的にやや硬質ながら、何もないのではなく、ほんのり・・少しずつ細やかな表情を見せてくれます。つるつる入って来ますが、その解け方が非常に美しく、全てのカプセルを一気に崩壊させるのではなく、
「今はこれ・・満足した?・・じゃ、次はこっち。・・良いでしょ?・・じゃぁ次は・・」
と言った具合で、余りに忙しない感じには成らず、求める時には与えられる・・そんな充足感が伴うものです。
だらしなく拡がってしまって、
「はい、もうおしまい!」
などとは決して言わないんじゃないか・・とさえ感じます。
中盤の膨らみも節操の有るもので、どこかいじらしく、愛らしくも有ります。そしてその後に、ニュイ的な部分・・スパイスや綺麗な土、盛り上がり、紫の果実などを細やかに感じさせつつ、非常にエレガントな余韻を長く感じさせてくれるんですね。
そう、滅茶苦茶バランスが良いんですよ。しかも透明でややカチッと締まったニュアンス、ミネラリティのコーティングが見事になされていて、冷旨系の酸がバランス良くしっかりと存在しています。この非常に寒い、寒気が居座った状況の中、どうしてもワインが冷えてバランスを欠いてしまいがちな時期に有りながら、
「エキスの旨みが物凄い!・・しかもそれにさえ物凄いエレガンスを感じる」
んですね。・・どうです?・・飲んでみたくなったでしょう?
ニュイ=サン=ジョルジュのトップのワインだとさえ・・思えるかもしれませんよ。それほどに満足感の高い1本だと思います。是非ご検討くださいませ。
他に村名クラスはジュヴレ=シャンベルタン、シャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネと有りますが・・・こんな凄いニュイを見せつけられると他も飲みたくなっちゃいますが、フィネスさんにももう残ってないそうですから減らさないように、テイスティングは控えます。まぁ、年に1本、村名を変えてのテイスティングがギリでしょう。そして、ジャン=ニコラ的には価格的にこれらと同格・・と判断しているのであろう、フィサン1級クロ・デュ・シャピトルが有ります。村名フィサン2014年はめっちゃ美味しかったですから、これもかなり期待できると思います。
メオ=カミュゼ、完全復活、そしてドメーヌ・ルロワ、ネゴシアン・ルロワの立ち位置に極めて密着しはじめたと感じます。
「・・嘘だぁ!」
と思われるなら、それはもうチェックしてみるしかないのではないでしょうか。noisy 的にはもう・・もろ手を挙げてお勧めするしかない心境です。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【以前はドメーヌもののみで造られていましたが、現在は買い葡萄も使っているのでネゴスラベルです。しかしながら秀逸なニュイ=サン=ジョルジュです!】
メオ=カミュゼのニュイやヴォーヌ=ロマネはそれなりに高価ですから、既に福沢さん1人だけでは購入出来ず、2人ほど掻き集めないと心配な感じになってます。
そんな中で、本来はドメーヌもののエチケットが張られていたのがこの「ニュイ=サン=ジョルジュ」です。こちらもやはり、あの素晴らしい生産者ジャン・タルディに収穫折半で貸し出されていたリューディ、「オ・バ・ド・コンブ」です。
このところのメオ=カミュゼの在庫を気にされてご覧の方はお気づきかもしれませんが・・・
「じわじわとメオ=カミュゼの人気が復活してきているのかも?」
と思われないでしょうか。
そう・・かなり売れて来ているんですよ・・。それは間違い無いです。
リーズナブルで足が速いブルゴーニュ・ルージュは、もう・・すぐに完売してしまいますし、そんなアイテムを飲まれた方からは、
「素晴らしく美味しかった!」
とご連絡をいただいています。
そうなんですね~・・。先日もマルサネ・ルージュを2年ほど寝かされて飲まれた方からメールをいただきまして、感動されたお話しをされていました。別の方はフィサンを同様にされ、その素晴らしい表情に驚かれていらっしゃいました。
やはりメオ=カミュゼと言うと、確かにもう・・どのキュヴェを飲んでもかなり美味しいんですが、ニュイ=サン=ジョルジュやヴォーヌ=ロマネ、ヴージョと言った、まさにコート・ド・ニュイの中心地にこそ、イメージが有ると言って良いでしょう。ジャイエ絡みですから・・ね。
昔は、「大当たりする可能性の有る生産者」で有ったと思うんですが、昨今は「確実にエレガントで美しいエキス系のトップレベル」になっていると感じています。
さすがに noisy も、最近はメオ=カミュゼもかなり色々と開けてはいますが、どれを飲んでも素晴らしい・・と感じていますが、入荷数量に限界が有りますし、グラン・クリュ・クラスまで開けるには厳しい状況が有りますから、申し訳ないのですがその全ての姿を網羅してご紹介することが出来てはいない状態です。
そんな中で、比較的リーズナブルなラインのアイテムを何とか分けていただけた・・と言うのがこのニュイ=サン=ジョルジュとマルサネなんですね・・。
因みにマルサネ2014年にティム・アトキン氏はぶっとびの・・「91Points」を付けていました!・・まぁ、メオのこのクラスは、海外の評価機関はほとんど飲んでいないようで、余り見かけないんですが・・たまたま評価したんでしょうかね。
あれだけ売れなかった2013年のフィサンでさえ、いつの間にか無くなっていまして、
「・・どうやらやっと少しずつ見直されて来ているのかな?」
と言うような感じを受けています。
前にも書きましたがメオの2014年ニュイ1級ブドーを飲んだ時は・・たまげました。確実にルロワと同じ道筋を歩んでいる・・と感じました。
こちらはニュイ村名ですから、さすがに同じようなポテンシャルは望めないとしても、約半分はドメーヌもの・・です。それに、ネゴスラインとドメーヌラインの仕上がりの差が無いと言って良い状況ですから、このニュイ村名も期待できるんじゃないかな・・と思っています。さすがにティム・アトキン氏もこれはテイスティングしていないようでした。
比較的リーズナブルだけれどメオの本質に触れることの出来るワインだと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【メオ=カミュゼの本拠、ヴォーヌ=ロマネのワインです。とてもリーズナブルかと思います。】
その昔はこのワイン、結構大事に飲んだ記憶が有ります。やはりアンリ・ジャイエに繋がるドメーヌで、下手をすれば神様が実際にこの葡萄を育てていたから・・ですね。
でも飲んでみるとアンリ・ジャイエとは違うんですよね。エマニュエル・ルジェも全然違うように・・と言いたいところですが、メオのワインは時にアンリ・ジャイエの風情を持っている時も有り、また全然違う印象を受けるようでも有り・・で、一定したものでは無かったように思います。でも村名以上は美味しかったですね。
ティム・アトキンさんは93ポイントまで付けています。村名ワインに対しては、これ以上は付け辛い高得点です。むしろ非常にリーズナブルかと思います。
● 2019 Echezeaux les Rouges du Bas Grand Cru
エシェゾー・レ・ルージュ・デュ・バ・グラン・クリュ
【ついに95点オーバーの帯域に入って来ました!】
■当主ジャン=ニコラ・メオのテイスティングコメント
ブラックベリーのような黒い果実の香り、アニスやスモークの香り、樽熟由来のパイ生地やカスタードクリームの甘い香りなど、まるでお祭り状態で様々な香りに魅了される。口当たりはとっつきやすく豊かでがっしりとしているが、厳しさや固さは全くなく、一貫して濃密な味わい。酸味がフレッシュさと長いアフターをもたらしている。特有の力強さとアロマ、例年よりも開いていてフレッシュなワインが好きならばすでに飲めるような味わいではあるが、熟成させるなら2033年までは待ったほうがいいだろう。
-----
【ヴィノス94ポイント、ティム・アトキン93ポイントと順当です!アンリ・ジャイエゆかりのグラン・クリュです。】
これも非常に興味のあるワインです。ジャイエのエシェゾーはリーズナブルだったので、クロパラよりも飲んだ回数は多いかもしれません。まぁ、何度も書いてますのでシツコイですが、某エージェントさんに飲ませてもらった1984年のジャイエのエシェゾー・マグナムの・・・肉無しで骨と皮だけの味わいが、今も脳裏に浮かびます。
「・・ワインって・・ホント、すげ~なぁ・・」
と思ったのを覚えていますよ。骸骨だけでも様々な感情を呼び起こしてくれます。
このワインは・・と言うよりもこの区画の葡萄の個性は・・と言った方が近いと思いますが、結構に硬めに出るんですね。骨格に薄い肉と皮が有る・・それが時を経て肉が筋肉を膨らませてくる訳です。そしてもっと時が過ぎると、先の1984年もののような感じになってくる・・それでもその時の葡萄が持っていた精妙な酸とミネラリティの残滓が織りなす心を揺るがす味わいが有る・・そんな感じでしょう。
乾いてやや肉薄の味わいに、無理に肉を乗せても違和感が残る訳ですが、そんなエシェゾーは結構多い・・それが今の人気に響いているのかもしれません。しかしながら、ちゃんとしたエシェゾーはやはり美味しいものです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】
2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer
●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time
●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【エシェゾーの持つ重さをやや軽めに、赤味とエレガンスを加えたのがこの畑!?ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】
■Richebourg
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Advocate 93-95 Points
■Clos Vougeot
Jhon Gilman 92 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 92-94 Points
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Advocate 89-91 Points
■Echezeaux Grand Cru
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-95 Points
Advocate 93-95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Aux Brulees
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 94-97 Points
Burghound Allen Meadows 93-95 Points
Decanter 95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Les Chaumes
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 89-91 Points
Burghound Allen Meadows 90-92 Points
Advocate 90-92 Points
■Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
■Vosne-Romanee
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Murgers
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Boudots
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 90-93 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 91-93 Points
エシェゾーの持つ重さをやや軽めに、赤味とエレガンスを加えたのがこの畑・・かな・・と思うんですね~・・これも飲んだことが無いので・・すみません。
しかし、このレ・ルージュ・デュ・バと言うリューディは、あのセシル・トランブレーのレ・ルージュ・デュ・ドゥスュの下部に有る、グラン・クリュ・エシェゾーを名乗れるリューディなんですよ。
セシルのテイスティングを毎年やっていたんですが、まぁ・・あのレ・ルージュ・デュ・ドゥスュの荘厳さったら半端なく、滅茶美味しいんですね。レベルの違う美味しさなんです。
そんなことから考えると、このレ・ルージュ・デュ・バは、よりエシェゾー(・デュ・ドゥスュ)に近い大きさを持ったワインで有ることが想像されますが、同時にレ・ルージュ・デュ・ドゥスュの赤く輝く美味しさも内包しているんじゃないかとも思います。
因みに2014年メオにハマってしまったと思われるイギリス人MWのティム・アトキンさんは96Pointsと、完全に弾けちゃってます。フランスのベタンヌさんちでは、ちょっと冷静になれよ・・みたいな感じで17/20Pointsですが、テイスティングするタイミングで結構変わっちゃいますからね。少なくとも、かなり良いワインで有ることは間違いないでしょう。
● 2019 Corton les Perrieres Grand Cru
コルトン・レ・ペリエール・グラン・クリュ
【海外メディアの情報にはほとんど掲載されていないのがこのペリエールです。】
ですが、何とか見つけました・・硬質なコルトン系の代表みたいなワインです。でもだからこそ、そのテロワールの違いが良く判るんですよね。
■当主ジャン=ニコラ・メオのテイスティングコメント
開けたてからイチゴやフランボワーズなどの良く熟した赤い果実の香りが立っており、スパイシーかつフローラルな香り、メンソールのような香りなど、様々なアロマが感じられる。空気に触れさせると黒い果実の香りと石灰質由来のミネラルの香りも出てくる。口当たりは最初は地味だが繊細で飲みやすく、すぐにハツラツさや力強さも感じるように変わってくる。果実味は豊かだが少し厳格で閉じたタンニンは石がたくさんあるこの畑の特徴でもある。このアペラシオンは直線的で少し閉じた印象を感じることが多いが、2019年に関してはいつもより繊細でとっつきやすく、力強さと長いアフターがあってより魅力的になっている。
以下は以前のレヴューです。
-----
【美しいですね~・・雅ですね~~・・まさにコルトンそのもの!・・でも、どこかクロ・サン=ジャックっぽさも感じる、凛とした張りのある美しい姿を是非ご覧くださいませ!】

ようやっと飲めました・・と言っても、無理やりです。飲める本数が有った訳でも無く、仕入れ価格で飲めるとは言っても結構に高価ですから、デイリーワイン40本分以上の利益が吹っ飛んでしまうことになります。でも飲みたかったんですね・・。
どうでしょう?・・美しいでしょう?・・何とも言えない「絵」になる色合いです。カミュゼ色ですね。
官能感は余り見えないでしょう?・・でもこれ、それなりに寝かすと出てくると思いますよ。今飲んでみると、
「ただただ精緻で精密、ピュアでおしとやか!」
な、淑女の姿を想像していただいたら良いと思います。そうだなぁ・・歳の頃なら若くてキャピキャピした頃は過ぎて、でもちゃんとしてる感じ・・でしょうか。
「あなた色に染まっても・・いいわよ・・」
みたいにも言ってくれるような優しさも有ります。
今飲んでも普通に飲めますよ。エージェント情報の項に「タンニンが・・」と有りますが、この・・タンニンの存在って、気付くでしょうか・・。滅茶質が高いので判らないと思います。今飲めるんですが、非常に勿体無いのは事実です。やはり最低5年は寝かせたいですね。すべてが一体となった時、まさに「コルトン」の本質が見えて来るでしょう。
この「ペリエール」と言う畑はアロース=コルトンのグラン・クリュ群の、まさに「ど真ん中」に有ります。北側の「ル・コルトン」や「ルナルド」の、野性味をはじめから見せてくれるようなスタイルでは有りませんし、西にある「ル・シャルルマーニュ」の硬さ、白さとも異なります。
やっぱり「淑女」ですね・・。そして熟して色っぽさを増して行く・・そんな感じです。
昨今のメオらしく、「トゥー・マッチ」な部分は全く在りません。絶妙なバランスです。ただし・・その絶妙なバランスが若くてもおいしく飲ませてしまうので、そのポテンシャルに気付く前に無くなってしまうかもしれないというような危惧は有ります。最近のルジェのクロパラなら・・いや、クロパラじゃなくてもそうですが、開けて一嗅ぎした瞬間に、
「お~!」
と感動の声が上がると思いますが、淑女はそんなこと・・しないんですよ。判りますよね~・・。いいなぁ・・和服姿!・・なんて思っていただけるでしょう。メディア評価は、ヴィノスが93ポイント付けています。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
----
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】 2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】 さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。ですのでメディアの評価が見つかったものを掲載いたします。ドメーヌものとネゴスものの差は無いと思っていただいて結構です。
■Richebourg
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Advocate 93-95 Points
■Clos Vougeot
Jhon Gilman 92 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 92-94 Points
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Advocate 89-91 Points
■Echezeaux Grand Cru
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-95 Points
Advocate 93-95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Aux Brulees
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 94-97 Points
Burghound Allen Meadows 93-95 Points
Decanter 95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Les Chaumes
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 89-91 Points
Burghound Allen Meadows 90-92 Points
Advocate 90-92 Points
■Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
■Vosne-Romanee
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Murgers
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Boudots
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 90-93 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 91-93 Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【中々飲めないワインでは有ります。】
メオが持つ目が眩むような珠玉の畑にあって、しかもグラン・クリュであっても何とか手が出るのがクロ・ド・ヴージョでした。つい最近まで2002年とか2000年とかが売れずに残ってましたが、
「何で売れないのかな?」
と・・思ってましたよ。
因みに、ジャン・タルディが耕作していたグラン・モーペルテュイが帰って来ていますし、その他にもシャトー(プレ・ル・セリエ、プレ・ル・シャトー)の真下の区画も有るようで、このクロ・ド・ヴージョには幾つかのラベルが有ります。どう違うのか・・判りませんので、ぜひとも同じヴィンテージを全部一遍に開けてみたいものです。
このクロ・ド・ヴージョ2014年は、ベタンヌも19/20Pointsと非常に高い評価ですし、ティムさんも97Pointsとベタボメ状態、バーガウンドが少し冷静・・と言った評価のようです。
● 2019 Corton Clos Rognet Grand Cru
コルトン・クロ・ロニェ・グラン・クリュ
【ジャスパー・モリス氏は何と上値97ポイント!】
■当主ジャン=ニコラ・メオのテイスティングコメント
開けたてから色々な香りが立っている。とてもよく熟した赤や黒い果実の香り、パンデピスやバニラの洋菓子を連想させる甘い香りが溶け込んでいてよだれが出てしまうほど。凝縮感と広がりのある口当たり、重さはなくエネルギッシュでハツラツとしていてアフターも力強い。コルトンらしさと2019年というヴィンテージを存分に表現している。比較的様々な要素はワインに溶け込んではいるが、熟成には時間が必要で2~3年のうちに開けることは厳禁。10年近くは寝かせたいので2032年頃から開け始めてもいいだろう。
以下は以前のレヴューです。
-----
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】
2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer
●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time
●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【これ、めっちゃ良いワインなんです!】
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Jhon Gilman 93 Points
Advocate 89-91 Points
以下は以前のコメントです。
━━━━━
安易に開けられる状況では無いのでまだ飲んではいませんが、このワイン、かなり好きなんですね。コルトンを名乗りながらコルトン村には無いと言う・・まるでヴォルネイ=サントノみたいなワインなんですが、ラドワ=セリニ村に有るグラン・クリュでコルトンを名乗れると言う、ちょっと変わったクリマです。
しかもコルトン=ルナルドの北東に連なるのがこのレ・ロニェでして、ルナルドの持つ動物的なスパイシーさを濃密なチェリーで包み、さらに精緻にしたようなニュアンスなんですね・・。
ただし noisyにしても、かなりの長きに渡って飲んでない期間が有りますんで、偉そうなことは中々言い辛いです。
ティム・アトキン氏が96Pointsも付けているようでして、これまたビックリです。2014年のメオ=カミュゼは彼にはよっぽどハマったのでしょうね。じゃないとクラシックなレベルの評価までは、コルトンは付け辛いですよね。(ドメーヌ・ルロワと言う例外も有りますけどね。)
いずれ飲めるかな・・と思ってるワインですが、今のところはこんな感じですみません。ご検討くださいませ。
● 2019 Bourgogne Blanc
ブルゴーニュ・ブラン
【素晴らしいです!・・このプライスは全然高く無い・・そう思っていただけると確信しています!】

「カミュゼ風の雅なエレガンス」と言いたくなるような見事な仕上がりです。ある意味このように完成されたバランスで毎年リリースできる・・と言うことが信じられませんし、2018年もののA.C.ブル・ブランが素晴らしく美味しかったイメージがどこかに飛んで行ってしまったような感覚にもなってしまいました。
オート=コートのクロ・サン=フィリベールの旨さにもぶっ飛びましたが、このなんとも普通な・・(^^ 外観からは想像できないほどのエレガントな姿を拝見させていただきました。
2019年ものが特別なのか、それとも他に?・・では有りますが、赤のラインをてこ入れした2018年ものは、キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼ、ノール(北)、スッド(南)と3種類のA.C.ブルゴーニュ・ルージュを造った訳で、この出来もまた素晴らしかったですが、
「ネゴシアンだからこそ出来るスタイル!」
を、
「それに加えメオ=カミュゼならではのスタイル!」
にしていると・・感じられます。
ネゴシアンであれば、自身の所有では無いアペラシオンから、葡萄を入手し醸造することが出来ます。勿論では有りますが、素晴らしい葡萄を入手するにはそれなりの努力が必要では有ります。メオ=カミュゼのチームは契約した畑を管理し、非常に良い状態で自身の醸造所に運び入れることが可能になっていますから、このような芸当が可能なのでしょう。
このA.C.ブル・ブランでさえ、口に含めば・・
「・・あ、メオ=カミュゼ!」
と判るような、メオ=カミュゼらしいワインに感じられます。そして、ブルゴーニュ・シャルドネの醍醐味・・美しさ、エレガンスを、このA.C.ブルに詰め込み、凄いバランスでエレガンスを感じさせてくれました。
引きの強いワインだろうと想像します。レストランさんも、飲んだら絶対欲しくなってしまうと思いますので、ワイン屋に回ってくる量は少ないはずです。是非ご自身で飲まれてご確認ください。メオらしさの詰まった素晴らしいシャルドネです!
以下は以前のレヴューです。
-----
【滅茶滅茶美味しいです!】
すみません・・もう、相当無いです。店頭のお客様でグングン減ってしまいました。なので、ご紹介するのも気が引ける程ですが、昨今のメオのワインは本当に素晴らしいです。2018年もののクロ・サン=フィリベールの神掛った美味しさのうち、
「氷のような剣先の鋭さ」
を、僅かに手の体温でこすって、瑞々しくも、ツルツルにした感じ・・です・・判らないでしょう・・?
滑らかなんですが、クロ・サン=フィリベール的な磨かれた要素も有るんですね・・。ポマールの畑のようですが、ムルソー的でも有ります。
メオのムルソーも飲んでいるんですが・・さすがにそちらは村名だけ有って・・と言うか、そちらは1級並みですが、近寄りやすいスタイルながら、要素の複雑性や高貴さが凄いので、このA.C.ブルでは届きません。
ですが・・良いのかな・・言っちゃって・・
「これで充分!」
なんて美味しいんでしょう!この出来なら全然高く無いと思っていただけます。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【クロ・サン=フィリベールの樽を弱くしてネットリとしたオイリー感をプラスするとこのA.C.ブルになるか?】
・・などと書いてしまいましたが、この方が早く理解していただけるかな・・と。勿論、メオご自慢のモノポール、クロ・サン=フィリベール・ブランを飲んだ方限定のお話しにはなってしまいますが・・。
美しい緑が透けて見えてくるような良い感じの色合いです。オイリーで、柑橘に南の果実もしっかり有り、ドライでは有りますがオイリーさゆえか、甘みさえ感じます。
因みにメオさんはこのように評価しています。
とても開いた心地良い香り、白い果実や南国果実、樽香、石の香りが感じられるのは例年通り。とてもオイリーかつ直線的なあじわいでアフターはとても気品がある。バランスが素晴らしく旨味たっぷりでエネルギッシュな2017年は例年よりもすでに様々な要素がワインに溶け込んで味わいも開いているので、やはり早めに飲むことをお薦めする。
お~・。・ようやく一致しましたね・・。今飲んでも非常に旨いです。オイリーで重心が低く、しっかりしています。ポマールの白・・と言っても良い位の粘性を感じます。「石の香り」とは言っても、ムルソーの高地の方のワインでは有り得ない味わいです。やはり・・ポマール的かな?・・ヴォルネイ近辺の白ともちょっと違う感じです。
今回はなぜかクロ・サン=フィリベールの割り当てが届いていないので、そことの比較はできないんですが、2016年のA.C.ブル・ブランと比較しても・・黄色味はしっかりしています。それでも「樽香」と言えるほど、ハッキリ分別できるようなものでは有りませんで、昔のクロ・サン=フィリベールの樽の強さは全く想像できないレベルです。
非常に美味しいです。それに、これを「ポマール」と連想できると色々と面白いかと思いますよ。白ワインを飲んでも赤ワインを飲んでも、逆の色の畑が想像されることって・・結構あるんじゃないかと思います。素晴らしい仕上がりでした。是非飲んでみて下さい!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【・・あれ?・・2015年ものより・・旨い!・・結構に大柄に仕上がっています!!只者では無いです!】
いや~、これはかなり美味いです。ポマールにある畑のようですが、なるほど・・そうだったか~・・と言う感じをもしかしたら感じていただけるかもしれません。やっぱりワインの味わいは土壌を由来するものですからね・・。
2015年のブルゴーニュ・シャルドネは非常にピュアで美しく、よりフレッシュな美味しさを見せてくれました。2015年的な甘さは無く、ハツラツとした印象だったと記憶しています。
2016年ものも数は無いんですが、やはり飲んでみたいとテイスティングさせていただきました。
「・・あれ?」
です。
メオもnoisy と同じようにへそが曲がっているのかもしれませんね。実は・・
「ちょうど良い熟度を持ち、2015年よりもより大柄かもしれない!」
と感じさせてくれるような、とても滑らかで太い味わいをしています。2015年はハツラツ、フレッシュで、2016年は滑らかで大柄・・ですよ。それも評価をするとなれば、かなりポイントは高くしてしまうだろう・・的なゴージャス感をしっかり出しています。
何に似てるか・・と言うと、前回辺りにご紹介させていただいているドミニク・ラフォンの2015年ACブルゴーニュに近似しているかな・・と言う印象で、さすがにポマールのACブルの畑の特徴までは判らないものの、
「村名ポマールを飲んだ時の、ちょっとバイセクシャルな村名ジュヴレか?・・などと感じる部分」
は、何となく共通しているかなぁ・・などと思ってしまいました。
少なくともムルソーの中央~南側に掛けての標高の高い部分に共通するような、滅茶硬いミネラリティがてんこ盛りになっているようなものでは無いにせよ、ムルソー北側に共通する優しいミネラリティと粘土に、やや軽みの有る緑っぽいミネラリティが足されたようなニュアンスが感じられます。
ほんのりあるオイリーさがまたそそりますし、葡萄の熟度が高いからと言って、酸はちゃんと有るんですよね・・。
2016年のコート・ド・ボーヌのシャルドネは安泰なのか?・・などと思ってしまいました。素晴らしいシャルドネです!是非ご堪能くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【珠玉のクロ・サン=フィリベールには届かないものの、ブルゴーニュのシャルドネって・・それもニュイのシャルドネって本当に美味しい!・・と思っていただけるかと!】
カミュゼのネゴスのシャルドネです。少ないながらも1ケースはいただけたので・・ようやくですよ・・皆さんには関係の無いことでは有りますが、ワイン屋の仕入れは非常にムズイものでして、欲しいものを欲しいだけ買える・・なんてことは有り得ない世界です。例え長くお取引の有るエージェントさんからでも、ある程度の有名銘柄でも、
「(noisy 宛てのリストには)最初から掲載されていない」
とか、
「発注すると思いっきり削られ、(ケースの)不足分を要求される」
のは日常茶飯事です。2ケース頼んで結果は1~2本、残り10本を何か買え・・って訳ですね。まぁ、発注できても結果がゼロのことも有りますし・・。
なので、noisy も余りやりたくは無いにせよ、セット販売とか、プラス1本とかをお願いせざるを得なくなってしまうんですね。
メオ=カミュゼの場合は、実は結構仕入れは厳しいんですね。量が沢山ある訳じゃありません。もっとも余分なものをフィネスさんから強要されることは無いですから、セット販売などはしなくて済むんですよ。有難いことです。

黄色に、やや薄いながらも「緑」が差し込んだような色合いが美しい2015年のブルゴーニュ・ブランです。
こちらもクロ・サン=フィリベール同様、決して「過熟気味の葡萄」にせず、「ベスト~やや若い風味」を残したタイミングでの収穫と思われ、若々しく弾けの良い、しかし酸っぱくないレベルの果実酸が好ましいテイストとして感じられます。
ただしクロ・サン=フィリベールほどのエレガンスや複雑さ、バランスまでは持っていないですね。やはりそこは価格成りかな?・・とは思いますが、カミさんなどは、
「こっちの方が美味しい!」
と・・・(^^;;
良いのよ・・あなたはそれで・・。好みですからね・・。このフレッシュさが滑らかさを僅かに上回るバランスと果実感が、彼女にはより美味しいと感じられたのでしょう。
その滑らかさを僅かに上回るフレッシュさは、時間の経過、熟成と共に丸みへと変化して行きますから、おそらく1~2年後からが飲むにはベストなタイミングかと思いますが、現在のバランスも昨今のメオ=カミュゼならではのエレガントさを持っていますので、おそらく皆さんも納得していただけるんじゃないかと思います。
ピュアでナチュラル、フレッシュで重くない・・けど軽く無い、良いバランスのブルゴーニュ・シャルドネでした。是非飲んでみてください!お勧めします。
● 2019 Meursault
ムルソー
【メオならではのエレガンスが良く判る2019年!・・美しさと絶妙のバランスが光ります。重くないムルソーって・・中々無いです。これも2019年でディスコン!】

2019年のメオは何を飲んでも超美味しいので・・絶賛大会になってしまって申し訳ありませんがご容赦ください。
2019年のムルソーは、2018年ものの凝縮しつつもエレガントな表情を表す素晴らしい味わいを、さらに滅茶バランス良くしたかのようなニュアンスがバッチリです。でも、それで終わりかと思いきや、裏には今は絶対に開かない要素の蕾が、相当数ミネラリティにくるまれているのも判ってしまいました。
そうなってくると・・いや、難しいです。今飲んでも相当に旨い・・旨いならさっさと飲んでしまおう・・でも、完全成仏させるには数年待った方が良いか・・・?・・
と悩んだ挙句に、
「一番硬い時に開けてしまう!」
のが、ワインファンの常なんですね・・残念!
で、メオさんがどんな風に言っているかと申しますと・・こうです。
「白や黄色の柑橘系の果物、蜂蜜や花の香りなど華やかで成熟したアロマがとても豊か。熟した果実味がたっぷりなオイリーな味わい。アフターは酸味が強く感じられてワインに溶け込むまでまだ時間が必要だが、この酸味がワインにバランスと素晴らしい余韻を与えている。ムルソーらしいしっかりしたキャラクターで成熟した果実味と酸味が共存する並外れたポテンシャルを持っている。ただ、今は飲むべき時ではなく最低でも2年後の2023年ぐらいからで、可能ならば2028~2030年頃まで取っておきたい。」
ありゃぁ・・メオさんはそっちに誘導してしまいますか・・そりゃぁそうか・・造り手さんですから、一番良い時に飲んで欲しいと思うのは当然のことです。
でもnoisy としましては・・こんな「飲み方」をお薦めします。今飲んでも充分に旨いので・・
「Noisy wine から到着したら、(できれば冷暗所で立てたまま)休養を適度にしてもらって、飲みたい時に開ける。少なめにグラスに取り、味見をする。これから開いていく方に向かって行きそうだと判断したら、もしくは滅茶美味しいと思ったらそのまま飲み、ちょっとネガティヴに向かいそうだと思ったり、硬すぎて飲めないと思ったら、コルクを逆刺しして3日後に飲む。」
これでOKですよ。年末やお正月、どこにも行かないようでしたら、もしくは行ってもすぐ帰ってくるようでしたら、この手がしっかり使えます。思いの外・・
「・・えっ?・・こんなに・・変わるの?」
と、目から鱗の初体験をされる方もいらっしゃるかもしれません。もっとも Vinous の超短いワイン寿命を信じて早々に飲んでしまっていた方には、
「その先も見た方が良いかもしれない」
です。やり方は全く簡単・・上記を1回やって美味しくても、それでも1/3は残しておき、もう一度3~4日ほど先に味わってみるだけ・・です。冬場の高質白ワインには、この手が非常に有効です。1/3残して赤ワインに行ってしまっても良い訳ですから・・はい。
脱線してしまいましたが、これ、相当旨いです。是非飲んでみて下さい。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
-----
【ムルソーの中では異色?・・大理石と言うよりも白く硬い石が細かく砕けたような、白いイメージが多いです!そこに黄色い果実で悶絶!】
いや・・不思議な感覚でした。ムルソーには違い無いんですが、もっとムルソーの中央の西側の畑が中心かと思ってました。
そしたら何と、
「1級ヴォルネイ=サントノ・デュ・ミリューの真下!」
だそうです・・ビックリです。
サントノ・デュ・ミリューはムルソー村にある超熟な1級赤の畑です。それにムルソーの下の方の畑は粘土も有り、石灰も有りの半々か、粘土が勝るか・・のような感覚だったんですね。
ですが・・相当に白い石灰のニュアンスが有って、しかもかなりの複雑性を持っていたので・・
「おそらく準1級群の畑かな・・」
と思いながら飲んでいた訳です。
で、ご紹介しようと思ってテクニカルを見つけ、よく読んでみたら・・非常にヴォルネイに近い部分の下の方の畑だったんですね・・。
イメージがかなり違ったので、何でだろう・・と思っていましたが、よくよく考えてみるとサントノ・デュ・ミリューも赤一辺倒、粘土滅茶苦茶多い・・と言う畑では無く、かなりの石灰的ミネラリティを持っている訳でして、だからこその超熟さが有るんだとすれば、その白い石灰の部分をより強く持っている畑が、ラ・ヴィーニュ・ブランシュとマルコスなのかな?・・と言う仮定で落ち着いています。
今飲んでも美味しくいただけますが、これ・・ある意味、もの凄いワインかもしれませんよ。ピノだと1級を名乗れる畑にくっついた畑ですし、相当にミネラリティの複雑性が有りますから、良く熟した年は相当に良いはず!・・と目星を付けました。
来年からはもう少し多く貰えるよう・・頑張ろうと思います。是非飲んでみて下さい。お勧めします!
● 2019 Corton-Charlemagne Grand Cru (Frere et Soeur)
コルトン=シャルルマーニュ・グラン・クリュ
【ジャスパー・モリス氏は91~95ポイント! noisy は飲めませんでした!】
2019年のメオの白はどれも絶品でした。テロワールも判りやすく伝わって来ましたし、何よりとても健康的で美しく、柔らかさが前面に出ていて、ミネラリティも豊富、シャルドネは粘性が有り、複雑性も凝縮感もエレガンスに包まれていました。
ジャスパー・モリス氏は上値95ポイントと、まあまぁの評価・・でした。冒険はしないなぁ・・と思いましたが、赤の方の評価では結構弾けてましたから・・白は自重したか、それとも硬かったか?・・
noisy 的には相当にシャルドネは良かったので、もう少し加算されても良かったのかな?と思いますが、何せ数が無いのでメディア評価も他には見当たりませんでした。是非お早めにご検討くださいませ。
■ メオさんのこのワインのレヴューです。
香りは控えめではあるがエレガントで樽香由来の甘い香りとスモークやアニスの香り、エキゾチックな果実の香りに青い草の香りもあって食欲をそそられる。香りからはまだ時間がかかる印象を受けるが口当たりは丸くリッチでオイリーな舌触り、アフターはハツラツとしているが凝縮感もあってとても飲みやすいというわけではない。繊細で気品があり、余韻も長く複雑さもある。最低でも3~4年は寝かせたいが、出来ることなら2028~2030年まで待ったほうが良いだろう。
以下は以前のレヴューです。
-----
【こちらも飲めずにすみません!】
最高ですと2013年ものが95点と、Wine Enthusiast で評価されているようです。元は葡萄のジュースを買っていたものを、メオの配下の者たちが、「それっ」とばかりに畑仕事をしているので、
「ドメーヌ同様」
のワインに仕上がっているようです。
そんなワインですので当然ながら数は無く、中々に飲める機会に出会いませんで申し訳ありません。おそらくアン・シャルルマーニュ辺りの畑と思われますので、ルーミエさんと同じですね。ご検討くださいませ。
● 2019 Nuits-Saint-Georges 1er Cru aux Boudots
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ・オー・ブドー
【価格と評価の折り合いがつくのはこのブード?・・相当良さそうです!】
このワインは後になりますが飲めるんじゃないかと思っています。2019年のヴォーヌ=ロマネが滅茶美味しかったので、相当期待しています。ご検討くださいませ。
■当主ジャン=ニコラ・メオのテイスティングコメント
香りはとても開いていて魅惑的。赤や黒い果実の香り、フローラルで新樽由来のバニラやキャラメルのような甘い香りがワインの骨格を構成している。たっぷりとした口当たり、とても豊かでタンニンは柔らかく上品。樽のニュアンスがワインにエネルギーを与えていて余韻はハツラツとしている。優しい舌触りだが複雑さもあり、2019年の中でもとりわけいい出来になっている。すでに飲めるような状態だが2030年まで待てばより素晴らしくなるだろうし、それ以上熟成させても面白くなる印象すら感じる。
以下は以前のレヴューです。
-----
【限りなくグラン・クリュ!?2018年クロパラ等と同時に開けて飲んでも、その凄まじい存在感でアピールした・・と言うツワモノです!】
つい先日ご案内させていただいた、メオ=カミュゼ・フレール・エ・スールのサン=ロマン・ブラン2018年ですが・・いかがだったでしょう?
もうすでに・・
「いや~・・ビックリしました!・・滅茶苦茶美味しいですね・・今年一番のシャルドネかもしれません・・」
と、複数の方に・・いや、実際のところはまだ二人ですが、ほぼ同様の印象をお聞かせいただきました。
そうなんですよね・・どうすれば、こんなにキラキラ輝くような余韻に仕上げられるのか・・全く見当もつきません。
で、当初の入荷予定には無かったアイテムの一つがこのニュイ=サン=ジョルジュ1級のオー・ブドーでして、でもフィネスの担当さんのK君が飲んで、その素晴らしさが他のワインを圧倒していた・・と言うので、
「在庫、無いのかなぁ?」
と聞いてみたところ・・
「調べてみます・・」
と返事をいただき、運良く出て来たのがこのオー・ブドーなんですね。実は先のサン=ロマン・ブランも当初の入荷予定にはなかったものの、テイスティングしてみたら余りに美味しいので、残り2ケースを全部いただいたと言う次第でして、新着でご案内させていただいたところ、ほぼ瞬間蒸発でした。まぁ、ドメーヌものの2018オート=コート・ド・ニュイ・クロ・サン=フィリベール・ブランも圧巻の美味しさでしたからそのようになったと思われますが、実はこのオー・ブドーもまた、そのエレガンスと余韻の「キラキラな感じ」が実に印象的でして、起承転結のすべての段階において、美味しさを確認できてしまう・・ちょっと並外れた出来のニュイ1級なんですね。
皆さんの意識から言えば、ニュイ=サン=ジョルジュと言うよりも、シャンボール=ミュジニーとヴォーヌ=ロマネを半々にしたようなニュアンスのイメージに近いと思います。そのどちらのアペラシオンにしても、ネガティヴな部分を削除し、ポジティブな部分だけを加えたような感じなんですね。だから・・
「美味しくない訳が無い!」
と言うことになってしまいます。
因みにアドヴォケイトは92~94ポイント、デカンター(ティム・アトキン氏)は93ポイント、ブルゴーニュに厳しいバーガウンドのアレン・メドゥズ氏は91~93ポイント・・
では有りますが、
ジャスパー・モリス氏はなんと・・93~96ポイント と、ニュイ=サン=ジョルジュのアペラシオンとしましたらクラスを超えた最高の評価を出していました。
ん~・・判りますよ・・その気持ち。・・その「キラキラ」に気付いてしまったら、もうそのようにするしかないですよね。
是非、このブドーの美味しさ、ご確認くださいませ。少量です!
以下は以前のレヴューです。
-----
【看板のひとつ、ニュイ=サン=ジョルジュ1級オー=ミュルジュとブドー!】【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】(以前のコメントを使用、追加しています。) さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。ですのでメディアの評価が見つかったものを掲載いたします。ドメーヌものとネゴスものの差は無いと思っていただいて結構です。
■Richebourg
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Advocate 93-95 Points
■Clos Vougeot
Jhon Gilman 92 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 92-94 Points
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Advocate 89-91 Points
■Echezeaux Grand Cru
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-95 Points
Advocate 93-95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Aux Brulees
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 94-97 Points
Burghound Allen Meadows 93-95 Points
Decanter 95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Les Chaumes
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 89-91 Points
Burghound Allen Meadows 90-92 Points
Advocate 90-92 Points
■Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
■Vosne-Romanee
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Murgers
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Boudots
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 90-93 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 91-93 Points

アンリ・ジャイエ1985年のPKさんの評価です。(飛鳥出版社 バーガンディより)訳者はもちろん、現ラシーヌの代表のお二人です。クロパラ、ブリュレが91点、ニュイ・ミュルジュ90点、エシェゾー93点、リッシュブール96点・・です。これがおそらくPKさんの最高ポイントだったと思います。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【中々飲めないワインでは有ります。】
メオが持つ目が眩むような珠玉の畑にあって、しかもグラン・クリュであっても何とか手が出るのがクロ・ド・ヴージョでした。つい最近まで2002年とか2000年とかが売れずに残ってましたが、
「何で売れないのかな?」
と・・思ってましたよ。
因みに、ジャン・タルディが耕作していたグラン・モーペルテュイが帰って来ていますし、その他にもシャトー(プレ・ル・セリエ、プレ・ル・シャトー)の真下の区画も有るようで、このクロ・ド・ヴージョには幾つかのラベルが有ります。どう違うのか・・判りませんので、ぜひとも同じヴィンテージを全部一遍に開けてみたいものです。
このクロ・ド・ヴージョ2014年は、ベタンヌも19/20Pointsと非常に高い評価ですし、ティムさんも97Pointsとベタボメ状態、バーガウンドが少し冷静・・と言った評価のようです。
● 2019 Bourgogne Cote-d'Or Rouge Hemisphere Nord
ブルゴーニュ・コート=ドール・ルージュ・エミスフェール・ノール
【理想のジュヴレ=シャンベルタン?・・「コート=ドールの北部分」を表現したA.C.ブルです!】

A.C.ブルゴーニュと言えば、ドメーヌものはほぼほぼ・・ドメーヌの屋敷近くのA.C.ブルの畑から造られるのが普通でした。現在でも例外は稀にあるとしても、基本的には何も変わっていません。
ですが、ネゴスだからこそ出来ること・・視野を拡げてみれば、
「コート=ドール(、もしくはコート・ド・ニュイの)北半分の表現」
をしたA.C.ブル規格のワインが有っても良いですよね?・・
しかも、それが単一な村で有る必要は無く、ジュヴレやフィサン、マルサネ・・・そして、良い畑で有れば、もしくはそのセパージュに必要であるなら、ブロションでも、ディジョンでも、面白い結果になるかもしれません。
で、この2019年ものの「ノール」ですが、飲んだイメージはまさに・・
「美しくバランスの良い、尖がって無いジュヴレ=シャンベルタン」
みたいな感じなんですね。
色も良いでしょう?・・官能的な色彩ですよね。ちょっとマルサネ、多めですか?・・みたいなイメージの色合いですが、その分、チェリッシュな果実感がしっかり有ります。その上で、フィサンのほんのり柔らかな、ちょっと白みの入ったミネラリティが支えに入り、ジュヴレ的な鉄っぽさがさらにその下で頑張っている・・そんなイメージを受けました。
バランスは本当に素晴らしく真ん丸なイメージ・・。キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼより重心が低く、そのためかジュヴレっぽさが有るものの、チェリーな果実もしっかり感じるバランスで非常に旨いです。スッドとの比較も楽しいと思います。是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
-----
【パーフェクトな出来だった2017年ものから2018年ものは何と3つのブルゴーニュワインへと大変身!単にA.C.ブルゴーニュでは無く、北、南、そして中央と言うテロワールの違いを表現しています!】
いや~・・楽しいですね~・・ん?
「・・面倒くさい・・」
いや、「比較」こそがワインの楽しみの神髄です。同じように見えても異なる・・そこが良いんじゃないですか。
だからもし2017年の、ほぼパーフェクトと表したブルゴーニュ・コート=ドールをお飲みになっているとするなら、ヴィンテージを無視して、
「ノール + スュッド + キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼ」
を飲んでいるとみなしたうえで、さらにこの3種のブルゴーニュ・コート=ドールを混ぜたものとほぼ同等とみなすなら、4種類の味わいをも楽しめる訳です。
まずはジャン=ニコラさんのコメントをいただきましょうか。上の写真です。
「ブルゴーニュ コート ドール キュヴェ エミスフェール ノール
BOURGOGNE COTE D'OR CUVEE HEMISPHERE NORD
Hemispere Nord(エミスフェールノール)とは「北半球」という意味で、コートドールの北側に位置するジュヴレシャンベルタン村の葡萄をメインで使用している。3つのキュヴェの中でもより緊張感とストラクチャーがあるワインで、フランボワーズやイチゴの華やかな香り、木苺やサクランボの野性的な香りも感じられる。たっぷりとした口当たりと余韻の緊張感、しっかりとしたストラクチャーと溶け込んだタンニンが感じられるコートドニュイらしい味わい。今でも十分美味しく飲めるが、2021年にはより素晴らしい味わいになっているだろう。」
一応ネゴスものの「ノール」です。お伝えしておきますが、ドメーヌものとネゴスものの品質的な違いは有りません。どちらもキッチリ造りこまれています。
ジュヴレらしいワインでした。フィサンも飲んでいますので比較すると、むしろこちらのノールの方がジュヴレには近い感じで、僅かにニュイ=サン=ジョルジュ風の美しい土のニュアンスを加えたかのようなニュアンスです。色はしっかりしていますが、やや不透明感のあるしなやかな石灰感と、ふんわり優しいタンニンがフィサンとの共通点です。全く甘く無いのに旨味がしっかり有って、その中に鉄っぽさや皮革の初期段階のアロマが感じられます。冷ややかで実に旨いです。

2つ目の写真はスュッド(スッド?)です。
メオさんはこのように述べています。
「ブルゴーニュ コート ドール キュヴェ エミスフェール スッド
BOURGOGNE COTE D'OR CUVEE HEMISPHERE SUD
2018年ヴィンテージはブルゴーニュコートドールルージュ(旧ブルゴーニュルージュ)を3つのキュヴェに分けて醸造。Hemispere Sud(エミスフェールシュッド)とは「南半球」という意味で、コートドールの南側に位置するポマール村の葡萄を使用している。3つのキュヴェの中ではチャーミングで軽やかな飲みやすい味わいで、熟したプラムやサクランボの華やかな香り、開けたてからとっつきやすく直線的な面もあるがアフターはとても繊細。ややタニックで粗さはないものの、瓶詰の影響でやや固くなっているので少し休ませたほうが良い。2021年から本格的に楽しめるようになるだろう。」
いや~・・ノールも柔らかいですし、このスュッドももう飲み始めて良いでしょう!めっちゃ美味しいですよ。ポマール村の葡萄ですか・・。noisy はヴォルネイかと思ってました・・いや、ポマールって判断も有ったんですが、正直なところはポマール プラス ヴォルネイかと。その位、ヴォルネイっぽさも有ると感じました。
明らかに「ノール」の風情とは異なる感じがしますが、むしろこちらの方が「キュッ」と締まっていてnoisy 的には好みです。美しいですね~。ヴォルネイ北のフルミエ、もしくはポマールの南のフルミエを連想させるニュアンスです。チェリー6割、プラム4割、ジュヴレほどの鉄分は無いにせよ、ほんのりと鉄っぽさを含みます。
これは美味しい!・・しかも価格もリーズナブルです。

3つ目はドメーヌものの「キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼ」です。これはもう・・ドメーヌもののヴォーヌ=ロマネそっくりです。・・因みにエチェンヌさんはご先祖でいらっしゃいますね。これもジャン=ニコラさんのコメントをご覧ください。
「ブルゴーニュ コート ドール キュヴェ エチエンヌ カミュゼ
BOURGOGNE COTE D'OR CUVEE ETIENNE CAMUZET
ドメーヌの創設者「EtienneCamuzet(エチエンヌカミュゼ)」の名前をキュヴェ名にしているこのワインは、ヴォーヌロマネ村近郊にあるドメーヌの所有畑で収穫された葡萄のみを使用。3つのキュヴェの中で複雑さと繊細さが際立つスペシャルキュヴェとして1つ上のランク付けと考えている。サクランボや黒い果実のアロマが心地良く、口当たりはとても柔らかく繊細で余韻が長い。タンニンはしっかりしているがワインに溶け込んでいて深みのある凝縮した味わいになっている。十分開いた味わいで複雑さと爆発力があり、ヴォーヌロマネの素晴らしいテロワールを垣間見せている。2021年から飲んでいいだろう。」
これはポテンシャルが素晴らしいです!まさにヴォーヌ=ロマネ的エレガンス、存在感、複雑性が有ります。もうすでにその資質は見事に表れて来ていますが、ノールやスュッドほどの柔らかみは出て来ていません。
まぁ、ドメーヌものとネゴスものの差は無い・・などと言っていますが、やはり「葡萄の質」は別です。そこには「畑の資質」が必ず入って来ますから。
昔はドメーヌもののパストゥグランがリリースされていましたが、2000年頃からは終売になっていまして、
「ヴォーヌ=ロマネ近郊のブルゴーニュクラスの畑の味わい」
をメオのワインから見つけることは出来なかったんですね。
しかしながらこのキュヴェ・エチェンヌ・カミュゼは違います。充実した味わいには、ヴォーヌ=ロマネ的な要素がしっかり詰まっています。これは・・1~2日ほどの放置で相当な良い感じになりますが、メオさんの言う通り「2021年から飲んでいいだろう」と言っておきたいと思います。
言ってしまえば、メオさんのドメーヌもののヴォーヌ=ロマネは1.2~1.3万円ほどしますから、まったくの半額ですね。村名では無いとしても、村名クラスの味わいは充分に有ると感じられますので、
「ヴォーヌ=ロマネのセカンド」
みたいな立ち位置との理解で良いと思います。
2017年までは、この3つが一緒になっていた・・と言えます。昨今はA.C.ブルも高価になってきていますが、
「新たな切り口でメオ=カミュゼがブルゴーニュを表現!」
し始めたと言えます。
楽しいワインの世界、是非「比較」でさらに深い部分へいらっしゃいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ほぼパーフェクト!!メオの理想がスッキリ見える素晴らしい味わいでした!・・しかも価格も値下げです!】
仕上がってますね~・・すでに滅茶美味しいです。しかも価格は下がって嬉しいばかり・・おそらくフィネスさんが税額が下がった分を還元してくれたのかな?・・と思います。
また、ワインの名称が変更になっています。新しいアペラシオン名で、「ブルゴーニュ・コート=ドール」だそうです。ブルゴーニュも北から南まで広いので、コート=ドール限定のアペラシオンです。
ちなみにメオさんは以下のように言っています。
ボージョレなど他の地方産のブルゴーニュワインと区別するために今年から制定された新しいアペラシオンで100%コート=ドール産の葡萄かつ100%ピノ・ノワールで造られたブルゴーニュ・ルージュ。赤や黒果実の様々な香りを樽香が絶妙に包み込んでいて、存在感のあるオイリーな口当たりでアフターに酸味が感じられる。バランス良くまとまった飲みやすい味わいで2020年ころから飲むことが出来るだろう。
いや~・・メオさん、今から飲んでオッケーですよ。それに、エチケットも少し変わっています。上にヴィンテージ表記の出っ張りが出来ました。
で、このコート=ドール他、下級キュヴェを飲んでみて思ったんですが、
「ジャン・ニコラ=メオの理想がしっかり形として見える!」
んですね・・。
どのキュヴェを飲んでも、彼の理想形を想像できてしまう・・んです。つまり、上級キュヴェが持つ「格上のエレガンス」が下級キュヴェにもしっかり現れているんです。
あの、素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級は、ロマネ=サン=ヴィヴァンを想像させるが如きエレガンスを発揮していました・・今までも。
ACブルゴーニュは非常に美味しい、バランスに優れ、心をくすぐられるワインでは有りましたが、
「最近のメオは1級以上になると激変するよ・・」
と言うようなセールストークをしていたほど、そこには確実な格差が存在していました。ACブル < 村名 <1級 <特級 と言う流れですね。
2017年ものは上は飲んじゃいませんので確約は出来ませんが、それでもそのヒエラルキーはしっかり有るとしても、
「上級キュヴェに繋がるエレガンス、その姿が下級キュヴェにもしっかり見える!」
んですね。A.C.ブルに、ニュイ=サン=ジョルジュ1級の素晴らしいエレガンスにつながる道が見えました。
長くなっちゃいますのでこのコラムはここで止めますが、
「これを飲んで不味いと言う人はいない」
と思います。ドンピシャな仕上がりです。メオの下級クラスは全く残らないので・・是非お早めにお試しくださいませ。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2016年ものは複雑性高く凝縮した果実の美味しさをジュヴレっぽく表現!この辺りのセンスが素晴らしい!非常に良い出来です!】

ワインになる前には雹害で悲惨なヴィンテージと揶揄された2016年では有りますが、実際に蓋を開けてみるとどうでしょう?
やはり優れた生産者は、難しいヴィンテージも関係が無いようにも思えます。特に今回のメオ=カミュゼ・フレール・エ・スールのワインをテイスティングした結果においては、
「ん?・・キャラクターは2015年とは違うものの、ここまで仕上げてくるなんて・・。2015年とのポテンシャルの差は無い!」
と感じてしまいました。
どうです?・・この深い色合い。2013年ものからグラスの写真を掲載していますが、年を追う毎に深みが増しているように思えるんじゃないでしょうか?
実際、2016年もののこのACブルゴーニュは、ジュヴレ=シャンベルタン的な構成を感じることが出来、豊かでほんのり鉄っぽく、乾いた土と乾いたミネラリティが重なり合って絞り出したエキスの深い味わいをたっぷり堪能させていただきました。
2015年のこのACブルを飲まれた方は、
「げげっ・・メオ=カミュゼ、半端ない!」
と思われたに違い無いですが、骨格を支える見事に透明なミネラリティが細身に芯を構成したっぷりあり、そこに雅な表情をまとわせていたことと思います。
2016年は透明なミネラリティだけでは無く、カラフルだとも思えるような多彩なミネラリティに、そこそこに多くの肉をまとった、やや妖艶でほんのりと豊かな味わいです。
さすが、昨今のメオ=カミュゼは目が離せない存在になっています。是非飲んでみてください。リーズナブルです!お勧めです。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【まさに「雅」と言う感じが似合うヴォーヌ=ロマネ的な味わいの飲むべきACブルゴーニュです!超お勧めです!】
人によってはショッキングな画像かもしれません。ご容赦ください。無農薬で・・と言うか、ほぼほったらかしなだけでは有りますが、それでもそこそこには気を張り巡らしつつ育てている noisyの家の庭の 「ピノ・ノワール」です。
7月までは天候に恵まれ、スクスクと立派な実を育んでいましたが、8月に入り雨が多くなり、日照も充分ではない状況の中、
「・・ん~・・まぁまぁの糖分とタンニンの成熟が得られたかな・・でももう少し糖分が欲しいなぁ・・」
などと思いつつ、
「収穫はいつにしようか・・雨が上がって2~3日晴れるか、風が出てくれれば可能かな・・」
と思っていたところ、左の写真のようなショッキングな映像が目に飛び込んできました。
「・・えっ?・・クワガタにカブト?・・葡萄の実ももう全然ダメじゃん・・」
そうなんです。根本付近には落ちてしまった実が沢山有り、茎に付いている実も穴だらけ、しかも色も変色してしまっています。
クワガタやカブトは、その角で実を落としたり、穴を開けて中の糖分を入手しているようで、またその匂いに誘われて、昆虫類が近くをウロウロ、蟻もたかっています。
「あ~あ・・全滅だ・・」
熟した第一世代の実はほぼ全滅、まだ青い第二世代以降の小ぶりの実だけがグリーンの色を保っています。
一体どこからこんなクワガタやカブトが集まって来たのか・・近くにいるなんて思ってもいませんでした。そして、ふと足元を見ると、見るも無残なカブトのカブトが転がっているじゃありませんか。そしてその脇には胴体や足も散乱していました。どうやら、クワガタと戦い敗れたカブトムシの牡のようです。

ま~・・葡萄を育てるのは容易なことじゃありません。最近のは人体に影響は少ないしすぐ効果は薄れるから殺虫剤を使えと・・葡萄農家の関係者の方は教えてくれますが、そんなことをするくらいなら葡萄など育てることも無い訳で・・ましてやワインを造るために葡萄を育てている訳じゃないのでなおさらです。noisy がたまに一粒二粒、口にするだけなんですから・・。
同じピノ・ノワールで造ったとは思えないような、自然派のACブルゴーニュです。非常に美しいルビー色です。濃くも無く薄くも無い・・しかし、
「とてもエキスがビッチリと出ていて焦点の定まった美しいピノ・ノワール!」
でした。
2014年のメオ=カミュゼ・フレール・エ・スールのACブルゴーニュも、その美味しさにクラクラしてしまいましたが、2015年は届いたばかりにも関わらず、ヴォーヌ=ロマネ的な柔らかい酸味とスパイス感、そしてビロードのテクスチュアで迎えてくれました。
この何年かのメオのワインの美しさは、飲んだものを魅了してしまうに充分のものです。ネゴスものと言う立場のワインですが、ドメーヌものとのイメージの差が全く無く、少し高くなったとは言え、4000円のACブルゴーニュは、今やリーズナブルなクラスとさえ言える状況です。

また、実はちょうどタイミングが良くて、ロベール・シリュグのACブルゴーニュも横に並べてのテイスティングになりました。こちらもヴォーヌ=ロマネの造り手です。
同様にソフトな・・鋭角さの無い優しい酸味を持ち、ややテクスチュアにふるふると襞の有る優しい感じのする素晴らしいACブルゴーニュでした。こちらもエキス系の美しいワインで、シリュグらしい、女性っぽい感触の味わいです。
カミュゼのスタイルは、「アンリ・ジャイエの教え子」と言うことも有り、ジャイエ系の味わい・・と伝わっているかもしれませんが、全然違います。決してジャイエ系の果実味重視系では有りません。むしろDRCやミュヌレ=ジブールなどに通じる完全エキス系と言えます。
ある意味においては、収穫する葡萄の潜在アルコール分に大いに関係が有り、糖分を完全に発酵させドライに仕上げるエキス系のワインは、温暖化の進む現在では収穫のタイミングを間違えるとブルゴーニュらしくないアルコール分の高いマッチョなワインになってしまいます。
勿論ですが、害虫にもやられて全滅・・などと言うことも、自然派の葡萄には起きる可能性も有ります。2014年からは「スズキ」と言う害虫にやられた生産地が沢山有りました。
「・・じゃぁ、日本から鈴木さんは産地に行っても本名を名乗れないねぇ・・」
などと揶揄されたものです。
そんな中で、このような「非常に美しい雅なACブルゴーニュ」を造っているんですね~・・非常に旨いです。是非飲んでみてください!超お勧めします!たっぷりの数量は・・有りません。
以下は2014年もののレヴューです。
━━━━━
【来てます!エレガンスの塊!ピノ・ノワールの真髄!】
いや~・・こんなことはしたことが無いんですね・・。既存のコラムには、時折、言葉の訂正や、
「飲みました!・・~~な感じで・・」
みたいには書き加えることは有っても、自分の言葉の検証にもなってしまうような二度に渡るテイスティングは無いんです。
まぁ、2016年6月後半の当時は、たしかにポテンシャルは高いものの、まだ仕上がっていない嫌いが有り、それでも良い感じで販売も伸びてはいたんですが、物凄い反響をいただいた2013年ものの売り上げ数には遠く及ばなかったこともあったんです。
何しろ、
「暑さが引いたころにはバランスしてくるだろ~・・」
みたいに書いちゃってますから、
「そんな予言めいたことを書いてて、しかも不要と思えるようなコストを掛けて再テイスティングして、ダメだったらど~すんのよ・・」
みたいな悪魔のささやきも聞こえなくは無かったんですが、やはりそこは自信を持って・・いや、フィネスさんのK君の手前、ちょっとヤケクソ気味に飲んじゃたんですね~・・。でも、やって良かったです。
「来た来た!来ましたよ!」
非常に繊細だがまだフラワリーな、甘味を含むアロマと、非常にち密な石灰の滑らかさ、ツヤツヤとしていて雅です。まるで極上シャンボールのテクスチュアです。中域のボリュームも出始め、いい感じにバランスしています。2013年ものが最初からヴィーヌ=ロマネっぽさを含んでいたのに対し、2014年の現状はシャンボール的で、むしろ6月時点の方がヴォーヌ=ロマネ的だったかもしれません。
しかし酸の柔らかさはヴォーヌっぽく、球体さは6月時点では全く感じられなかったものです。バランスも非常に良くなって来ていて、ボリューム感を感じつつ、精緻なチェリーを感じさせる余韻が素晴らしいです。
おそらくですが、この先来年の春ごろまでは上昇、維持をすると思います。そこから先は少し硬く締まってくる可能性が有るかなと・・
えっ?・・いや、もうやりませんよ・・また予言めいたことを書いたからって、3回目は無いでしょ。無理ですよ・・そんなに沢山品物が有る訳じゃぁ有りません。余りに旨いので、フィネスさんが持ってる内に、どんどん購入していただこう・・と言う魂胆です。なので、その辺はぜひ皆さんで検証されてください。
「いや・・硬い時に開けちゃうと勿体ないし・・」
・・そうですよね・・。でも非常に健康的でピュアですから、やや硬めだとしてもシャンボールっぽさが美味しさをアップしてくれると思いますよ。6月時点じゃ手を出して無い方も是非飲んでみてほしいと思います。超お勧めします・・まぁ、リアルワインガイドで高得点を出しちゃうと noisy に回ってくる量が減っちゃいますんで、
「徳さん、メオはやらないでね~・・」
と軽くプレッシャーを掛けておきます。是非飲んでみてください。お勧めします!!
以下は前回、2016年6月下旬のご紹介時のテイスティングレヴュー他です。
━━━━━

昨年の今頃から年末辺りまでに掛けて完売、そしてまた奇跡の再入荷を何度か繰り返し、そのたびに大きな反響をいただきました、メゾンのブルゴーニュ・ルージュの2014年が入荷しました。
2013年のこのワインの余りの美味しさに noisy もビックリしましたが、何より皆さんの「とても美味しかった!」が嬉しかったです。ですので待望の2014年ということになりますが、今のところはどの位いただけるかがハッキリはしていません。
で、はやる心を抑えつつ、早速飲んでみました。このコラムの下の方に2013年のコメント、また写真が有りますので比較してみてください。
色合いはどうでしょう・・やはりグレートイヤーの呼び声が高い2014年の豊かな色合いが見て取れるでしょうか。より目の詰まった、やや赤みが強いように見受けられます。
2013年は紫の透明感のある色合いで、より冷ややかに感じられるかと思います。でもこの冷ややかな色合いからのエレガンスがもの凄かったんですよね~!ただし、全体的な根っこはほとんど同じように見受けられます。
抜栓後からピュアなベリー、チェリーのアロマが気品高く、スピードも速く立ち上がります。篭ったような印象派全く有りません。中域には舌にチリチリと感じられる、まだ開かない要素の粒が沢山有ります。非常に目の細やかな優しいタンニンが存在しています。この辺はスムーズに流れて行った2013年とは少し違うところです。
中盤以降はブラック系の小果実、優しいスパイスを感じさせながら、ややふっくらとした帯域を感じさせながら長く美しい余韻を現しつつ消えて行きます。
全体像は2013年とほぼ同様ながらもポテンシャル的には確実に上、よりシッカリした、でも現状はわずかにより強い味わいを見せる・・2014年かと思います。非常に素晴らしい仕上がりだと感じました。
現状でもかなり美味しく飲めますが、リリース時にバランスしていた2013年のような完璧さには届いていません。この2016年の夏の気温が下がり始めた頃に一端バランスすると思われ、それ以降は2013年を凌ぐ味わいを見せてくれるでしょう。今からガンガン飲む・・と言うより、この2~3カ月の間にバランスするはず・・と思ってください。
2013年ものは、つい先日・・今まで仕舞い込んでいて飲んでいなかったお客様から連絡が有りまして・・
「メオのブルゴーニュ・ルージュを昨年購入して先日飲んだんですが、余りの美味しさにビックリしました。まだ在庫が有れば欲しいんですが・・」
と非常に嬉しいお言葉をいただきました。でも残念ながらもう1本も無く、すみませんと言うしかなかったのですが、この2014年に関しては、
「2013年より確実に上のポテンシャルが有る分、2013年より少し時間が掛かるが超越する」
と思います。素晴らしいピノ・ノワールでした!是非ストックしてお楽しみください。超お奨めします!
以下は2013年もののレヴューです。
━━━━━

レアなアイテムで有りながらも、その数の少なさからテイスティングも憚られるような状況ですので、入荷したものもをそのままご案内するのみになっていました。
業界的にも何となく売り手は
「飲まないで案内するトップの造り手」
の一端で有って、結局誰も飲んでないと言う状況に、市場もメオ=カミュゼを何となく敬遠しているような状況かと思います。
なのでこの際、久しぶりに飲んでみるか!・・とばかりに、たった12本の仕入れの1本を開けてしまいました・・・っが、ハッキリ言って驚きました。
飲む前は、
「2013年もののネガティヴさはどんな感じかな・・?」
というノリがほとんどだったわけです。ところが・・・
「知らぬ間にメオ=カミュゼは物凄い進歩をしていた!」
と・・・気付きました。
何しろ、
「異常なほどの繊細さ、エレガンス。それだけで納得させられてしまう!」 いやもう・・ビックリです。2013年のマイナス面を評価しようと思っていたのをスッカリ忘れてしまい、ヴォーヌ=ロマネ近郊の、下級のピノ・ノワールに過ぎないワインが持つ涼やかで、しかし圧倒的なエレガンスに打ちのめされてしまいました。これは凄いです!・・・ヴォーヌ=ロマネの特別な畑のワインが持つものを、そのままスケールダウンしただけ・・・。各々の要素が持つ量のみをダウンしていますが、要素の種類はそのまま持っているかのような振る舞いを見せるんですね。
なので飲んでいる時に、ACブルゴーニュだからど~のとか、村名クラスか1級と比べるべきだとか・・そんな感情を持たないんですよ。最高クラスのピノ・ノワールのエレガンスが備わっているんです!
ある意味、これは凄いことです。そんなワインはまず見当たらない・・・。有ったとしても、出来の悪いグラン・クリュのワインが、それに近い風情を見せるのみです。
決して気取らず、全くパワフルでは無く、でも静かに穏やかに、その純粋なエキスの姿を愛でることが出来るんです。
この淡く美しい赤の勝った紫の色合いから純なアロマが漂ってくるかのようです。そして余韻・・・この美しさは圧倒的です。震えます。そしてコンディションも抜群でした・・・。これを飲んでしまったら・・メオ=カミュゼのワインを見直す羽目になる・・と言うか、買いに走るようになってしまうかもしれません。
ヴィンテージの弱さなど微塵も感じない、物凄いワインでした。これが4千円ならとんでも無く安い!お薦めします!
● 2019 Bourgogne Cote-d'Or Rouge Hemisphere Sud
ブルゴーニュ・コート=ドール・ルージュ・エミスフェール・スッド
【ポマール近辺?・・と言われれば、そう思うかも・・しれません。しなやかでゆったりとしたピュアな美味しさです!】

ポマール(近辺?)の葡萄を使っている・・そう言われますと、刷り込まれてしまいますよね・・。
ノールはジュヴレ近辺、スッドはポマール近辺・・と言うことですが、ブルゴーニュに詳しく無い方でしたら、おそらく頭の中にクエスチョンマークが沢山浮かんでしまうと思います。
まぁ、A.C.ブルですので、コート・ド・ニュイをブルゴーニュ・ノール、コート・ド・ボーヌをブルゴーニュ・スッドと言わなければ、オート=コート・ド・ニュイやコート・ド・ニュイ・ヴィラージュなどと見分けがつき辛くなってしまうと言うような意味も有るかと思いますので仕方が無いかと・・。
それでも、「ジュヴレとポマールは似ている」と言うのが定評ですので・・
「・・ん?・・いや、だいぶ違うと思うぞ!」
と思われる方は上級者でいらっしゃいますから・・はい。
じゃ、どんな風に違うのか?・・と聞かれますと、その表現は結構に難しいものになる可能性も高いですよね。
で、このスッド、やはりエチェンヌとも、ノールとも異なります。ノールの重量感、エチェンヌの軽やかさ、そしてスッドはその中間・・(^^;; まぁ、これは重量感での話しでは有ります。
鉄っぽさはノールよりも少なく、赤さもノールよりも少なく、むしろ、白さとやさしく美しい土のニュアンス・・ほっこり感と言えば良いか判りませんが、包み込まれるような優しい味わいをより強く持っていると思います。
派手では無いが充実していて、もしかしたら、このスッドが一番合う・・とおっしゃる方も多いんじゃないかと思いますよ。そしてそこに、メオ=カミュゼ風のエレガンスも、しっかり感じます。是非飲んでみて下さい!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
-----
【パーフェクトな出来だった2017年ものから2018年ものは何と3つのブルゴーニュワインへと大変身!単にA.C.ブルゴーニュでは無く、北、南、そして中央と言うテロワールの違いを表現しています!】
いや~・・楽しいですね~・・ん?
「・・面倒くさい・・」
いや、「比較」こそがワインの楽しみの神髄です。同じように見えても異なる・・そこが良いんじゃないですか。
だからもし2017年の、ほぼパーフェクトと表したブルゴーニュ・コート=ドールをお飲みになっているとするなら、ヴィンテージを無視して、
「ノール + スュッド + キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼ」
を飲んでいるとみなしたうえで、さらにこの3種のブルゴーニュ・コート=ドールを混ぜたものとほぼ同等とみなすなら、4種類の味わいをも楽しめる訳です。
まずはジャン=ニコラさんのコメントをいただきましょうか。上の写真です。
「ブルゴーニュ コート ドール キュヴェ エミスフェール ノール
BOURGOGNE COTE D'OR CUVEE HEMISPHERE NORD
Hemispere Nord(エミスフェールノール)とは「北半球」という意味で、コートドールの北側に位置するジュヴレシャンベルタン村の葡萄をメインで使用している。3つのキュヴェの中でもより緊張感とストラクチャーがあるワインで、フランボワーズやイチゴの華やかな香り、木苺やサクランボの野性的な香りも感じられる。たっぷりとした口当たりと余韻の緊張感、しっかりとしたストラクチャーと溶け込んだタンニンが感じられるコートドニュイらしい味わい。今でも十分美味しく飲めるが、2021年にはより素晴らしい味わいになっているだろう。」
一応ネゴスものの「ノール」です。お伝えしておきますが、ドメーヌものとネゴスものの品質的な違いは有りません。どちらもキッチリ造りこまれています。
ジュヴレらしいワインでした。フィサンも飲んでいますので比較すると、むしろこちらのノールの方がジュヴレには近い感じで、僅かにニュイ=サン=ジョルジュ風の美しい土のニュアンスを加えたかのようなニュアンスです。色はしっかりしていますが、やや不透明感のあるしなやかな石灰感と、ふんわり優しいタンニンがフィサンとの共通点です。全く甘く無いのに旨味がしっかり有って、その中に鉄っぽさや皮革の初期段階のアロマが感じられます。冷ややかで実に旨いです。

2つ目の写真はスュッド(スッド?)です。
メオさんはこのように述べています。
「ブルゴーニュ コート ドール キュヴェ エミスフェール スッド
BOURGOGNE COTE D'OR CUVEE HEMISPHERE SUD
2018年ヴィンテージはブルゴーニュコートドールルージュ(旧ブルゴーニュルージュ)を3つのキュヴェに分けて醸造。Hemispere Sud(エミスフェールシュッド)とは「南半球」という意味で、コートドールの南側に位置するポマール村の葡萄を使用している。3つのキュヴェの中ではチャーミングで軽やかな飲みやすい味わいで、熟したプラムやサクランボの華やかな香り、開けたてからとっつきやすく直線的な面もあるがアフターはとても繊細。ややタニックで粗さはないものの、瓶詰の影響でやや固くなっているので少し休ませたほうが良い。2021年から本格的に楽しめるようになるだろう。」
いや~・・ノールも柔らかいですし、このスュッドももう飲み始めて良いでしょう!めっちゃ美味しいですよ。ポマール村の葡萄ですか・・。noisy はヴォルネイかと思ってました・・いや、ポマールって判断も有ったんですが、正直なところはポマール プラス ヴォルネイかと。その位、ヴォルネイっぽさも有ると感じました。
明らかに「ノール」の風情とは異なる感じがしますが、むしろこちらの方が「キュッ」と締まっていてnoisy 的には好みです。美しいですね~。ヴォルネイ北のフルミエ、もしくはポマールの南のフルミエを連想させるニュアンスです。チェリー6割、プラム4割、ジュヴレほどの鉄分は無いにせよ、ほんのりと鉄っぽさを含みます。
これは美味しい!・・しかも価格もリーズナブルです。

3つ目はドメーヌものの「キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼ」です。これはもう・・ドメーヌもののヴォーヌ=ロマネそっくりです。・・因みにエチェンヌさんはご先祖でいらっしゃいますね。これもジャン=ニコラさんのコメントをご覧ください。
「ブルゴーニュ コート ドール キュヴェ エチエンヌ カミュゼ
BOURGOGNE COTE D'OR CUVEE ETIENNE CAMUZET
ドメーヌの創設者「EtienneCamuzet(エチエンヌカミュゼ)」の名前をキュヴェ名にしているこのワインは、ヴォーヌロマネ村近郊にあるドメーヌの所有畑で収穫された葡萄のみを使用。3つのキュヴェの中で複雑さと繊細さが際立つスペシャルキュヴェとして1つ上のランク付けと考えている。サクランボや黒い果実のアロマが心地良く、口当たりはとても柔らかく繊細で余韻が長い。タンニンはしっかりしているがワインに溶け込んでいて深みのある凝縮した味わいになっている。十分開いた味わいで複雑さと爆発力があり、ヴォーヌロマネの素晴らしいテロワールを垣間見せている。2021年から飲んでいいだろう。」
これはポテンシャルが素晴らしいです!まさにヴォーヌ=ロマネ的エレガンス、存在感、複雑性が有ります。もうすでにその資質は見事に表れて来ていますが、ノールやスュッドほどの柔らかみは出て来ていません。
まぁ、ドメーヌものとネゴスものの差は無い・・などと言っていますが、やはり「葡萄の質」は別です。そこには「畑の資質」が必ず入って来ますから。
昔はドメーヌもののパストゥグランがリリースされていましたが、2000年頃からは終売になっていまして、
「ヴォーヌ=ロマネ近郊のブルゴーニュクラスの畑の味わい」
をメオのワインから見つけることは出来なかったんですね。
しかしながらこのキュヴェ・エチェンヌ・カミュゼは違います。充実した味わいには、ヴォーヌ=ロマネ的な要素がしっかり詰まっています。これは・・1~2日ほどの放置で相当な良い感じになりますが、メオさんの言う通り「2021年から飲んでいいだろう」と言っておきたいと思います。
言ってしまえば、メオさんのドメーヌもののヴォーヌ=ロマネは1.2~1.3万円ほどしますから、まったくの半額ですね。村名では無いとしても、村名クラスの味わいは充分に有ると感じられますので、
「ヴォーヌ=ロマネのセカンド」
みたいな立ち位置との理解で良いと思います。
2017年までは、この3つが一緒になっていた・・と言えます。昨今はA.C.ブルも高価になってきていますが、
「新たな切り口でメオ=カミュゼがブルゴーニュを表現!」
し始めたと言えます。
楽しいワインの世界、是非「比較」でさらに深い部分へいらっしゃいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ほぼパーフェクト!!メオの理想がスッキリ見える素晴らしい味わいでした!・・しかも価格も値下げです!】
仕上がってますね~・・すでに滅茶美味しいです。しかも価格は下がって嬉しいばかり・・おそらくフィネスさんが税額が下がった分を還元してくれたのかな?・・と思います。
また、ワインの名称が変更になっています。新しいアペラシオン名で、「ブルゴーニュ・コート=ドール」だそうです。ブルゴーニュも北から南まで広いので、コート=ドール限定のアペラシオンです。
ちなみにメオさんは以下のように言っています。
ボージョレなど他の地方産のブルゴーニュワインと区別するために今年から制定された新しいアペラシオンで100%コート=ドール産の葡萄かつ100%ピノ・ノワールで造られたブルゴーニュ・ルージュ。赤や黒果実の様々な香りを樽香が絶妙に包み込んでいて、存在感のあるオイリーな口当たりでアフターに酸味が感じられる。バランス良くまとまった飲みやすい味わいで2020年ころから飲むことが出来るだろう。
いや~・・メオさん、今から飲んでオッケーですよ。それに、エチケットも少し変わっています。上にヴィンテージ表記の出っ張りが出来ました。
で、このコート=ドール他、下級キュヴェを飲んでみて思ったんですが、
「ジャン・ニコラ=メオの理想がしっかり形として見える!」
んですね・・。
どのキュヴェを飲んでも、彼の理想形を想像できてしまう・・んです。つまり、上級キュヴェが持つ「格上のエレガンス」が下級キュヴェにもしっかり現れているんです。
あの、素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級は、ロマネ=サン=ヴィヴァンを想像させるが如きエレガンスを発揮していました・・今までも。
ACブルゴーニュは非常に美味しい、バランスに優れ、心をくすぐられるワインでは有りましたが、
「最近のメオは1級以上になると激変するよ・・」
と言うようなセールストークをしていたほど、そこには確実な格差が存在していました。ACブル < 村名 <1級 <特級 と言う流れですね。
2017年ものは上は飲んじゃいませんので確約は出来ませんが、それでもそのヒエラルキーはしっかり有るとしても、
「上級キュヴェに繋がるエレガンス、その姿が下級キュヴェにもしっかり見える!」
んですね。A.C.ブルに、ニュイ=サン=ジョルジュ1級の素晴らしいエレガンスにつながる道が見えました。
長くなっちゃいますのでこのコラムはここで止めますが、
「これを飲んで不味いと言う人はいない」
と思います。ドンピシャな仕上がりです。メオの下級クラスは全く残らないので・・是非お早めにお試しくださいませ。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2016年ものは複雑性高く凝縮した果実の美味しさをジュヴレっぽく表現!この辺りのセンスが素晴らしい!非常に良い出来です!】

ワインになる前には雹害で悲惨なヴィンテージと揶揄された2016年では有りますが、実際に蓋を開けてみるとどうでしょう?
やはり優れた生産者は、難しいヴィンテージも関係が無いようにも思えます。特に今回のメオ=カミュゼ・フレール・エ・スールのワインをテイスティングした結果においては、
「ん?・・キャラクターは2015年とは違うものの、ここまで仕上げてくるなんて・・。2015年とのポテンシャルの差は無い!」
と感じてしまいました。
どうです?・・この深い色合い。2013年ものからグラスの写真を掲載していますが、年を追う毎に深みが増しているように思えるんじゃないでしょうか?
実際、2016年もののこのACブルゴーニュは、ジュヴレ=シャンベルタン的な構成を感じることが出来、豊かでほんのり鉄っぽく、乾いた土と乾いたミネラリティが重なり合って絞り出したエキスの深い味わいをたっぷり堪能させていただきました。
2015年のこのACブルを飲まれた方は、
「げげっ・・メオ=カミュゼ、半端ない!」
と思われたに違い無いですが、骨格を支える見事に透明なミネラリティが細身に芯を構成したっぷりあり、そこに雅な表情をまとわせていたことと思います。
2016年は透明なミネラリティだけでは無く、カラフルだとも思えるような多彩なミネラリティに、そこそこに多くの肉をまとった、やや妖艶でほんのりと豊かな味わいです。
さすが、昨今のメオ=カミュゼは目が離せない存在になっています。是非飲んでみてください。リーズナブルです!お勧めです。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【まさに「雅」と言う感じが似合うヴォーヌ=ロマネ的な味わいの飲むべきACブルゴーニュです!超お勧めです!】
人によってはショッキングな画像かもしれません。ご容赦ください。無農薬で・・と言うか、ほぼほったらかしなだけでは有りますが、それでもそこそこには気を張り巡らしつつ育てている noisyの家の庭の 「ピノ・ノワール」です。
7月までは天候に恵まれ、スクスクと立派な実を育んでいましたが、8月に入り雨が多くなり、日照も充分ではない状況の中、
「・・ん~・・まぁまぁの糖分とタンニンの成熟が得られたかな・・でももう少し糖分が欲しいなぁ・・」
などと思いつつ、
「収穫はいつにしようか・・雨が上がって2~3日晴れるか、風が出てくれれば可能かな・・」
と思っていたところ、左の写真のようなショッキングな映像が目に飛び込んできました。
「・・えっ?・・クワガタにカブト?・・葡萄の実ももう全然ダメじゃん・・」
そうなんです。根本付近には落ちてしまった実が沢山有り、茎に付いている実も穴だらけ、しかも色も変色してしまっています。
クワガタやカブトは、その角で実を落としたり、穴を開けて中の糖分を入手しているようで、またその匂いに誘われて、昆虫類が近くをウロウロ、蟻もたかっています。
「あ~あ・・全滅だ・・」
熟した第一世代の実はほぼ全滅、まだ青い第二世代以降の小ぶりの実だけがグリーンの色を保っています。
一体どこからこんなクワガタやカブトが集まって来たのか・・近くにいるなんて思ってもいませんでした。そして、ふと足元を見ると、見るも無残なカブトのカブトが転がっているじゃありませんか。そしてその脇には胴体や足も散乱していました。どうやら、クワガタと戦い敗れたカブトムシの牡のようです。

ま~・・葡萄を育てるのは容易なことじゃありません。最近のは人体に影響は少ないしすぐ効果は薄れるから殺虫剤を使えと・・葡萄農家の関係者の方は教えてくれますが、そんなことをするくらいなら葡萄など育てることも無い訳で・・ましてやワインを造るために葡萄を育てている訳じゃないのでなおさらです。noisy がたまに一粒二粒、口にするだけなんですから・・。
同じピノ・ノワールで造ったとは思えないような、自然派のACブルゴーニュです。非常に美しいルビー色です。濃くも無く薄くも無い・・しかし、
「とてもエキスがビッチリと出ていて焦点の定まった美しいピノ・ノワール!」
でした。
2014年のメオ=カミュゼ・フレール・エ・スールのACブルゴーニュも、その美味しさにクラクラしてしまいましたが、2015年は届いたばかりにも関わらず、ヴォーヌ=ロマネ的な柔らかい酸味とスパイス感、そしてビロードのテクスチュアで迎えてくれました。
この何年かのメオのワインの美しさは、飲んだものを魅了してしまうに充分のものです。ネゴスものと言う立場のワインですが、ドメーヌものとのイメージの差が全く無く、少し高くなったとは言え、4000円のACブルゴーニュは、今やリーズナブルなクラスとさえ言える状況です。

また、実はちょうどタイミングが良くて、ロベール・シリュグのACブルゴーニュも横に並べてのテイスティングになりました。こちらもヴォーヌ=ロマネの造り手です。
同様にソフトな・・鋭角さの無い優しい酸味を持ち、ややテクスチュアにふるふると襞の有る優しい感じのする素晴らしいACブルゴーニュでした。こちらもエキス系の美しいワインで、シリュグらしい、女性っぽい感触の味わいです。
カミュゼのスタイルは、「アンリ・ジャイエの教え子」と言うことも有り、ジャイエ系の味わい・・と伝わっているかもしれませんが、全然違います。決してジャイエ系の果実味重視系では有りません。むしろDRCやミュヌレ=ジブールなどに通じる完全エキス系と言えます。
ある意味においては、収穫する葡萄の潜在アルコール分に大いに関係が有り、糖分を完全に発酵させドライに仕上げるエキス系のワインは、温暖化の進む現在では収穫のタイミングを間違えるとブルゴーニュらしくないアルコール分の高いマッチョなワインになってしまいます。
勿論ですが、害虫にもやられて全滅・・などと言うことも、自然派の葡萄には起きる可能性も有ります。2014年からは「スズキ」と言う害虫にやられた生産地が沢山有りました。
「・・じゃぁ、日本から鈴木さんは産地に行っても本名を名乗れないねぇ・・」
などと揶揄されたものです。
そんな中で、このような「非常に美しい雅なACブルゴーニュ」を造っているんですね~・・非常に旨いです。是非飲んでみてください!超お勧めします!たっぷりの数量は・・有りません。
以下は2014年もののレヴューです。
━━━━━
【来てます!エレガンスの塊!ピノ・ノワールの真髄!】
いや~・・こんなことはしたことが無いんですね・・。既存のコラムには、時折、言葉の訂正や、
「飲みました!・・~~な感じで・・」
みたいには書き加えることは有っても、自分の言葉の検証にもなってしまうような二度に渡るテイスティングは無いんです。
まぁ、2016年6月後半の当時は、たしかにポテンシャルは高いものの、まだ仕上がっていない嫌いが有り、それでも良い感じで販売も伸びてはいたんですが、物凄い反響をいただいた2013年ものの売り上げ数には遠く及ばなかったこともあったんです。
何しろ、
「暑さが引いたころにはバランスしてくるだろ~・・」
みたいに書いちゃってますから、
「そんな予言めいたことを書いてて、しかも不要と思えるようなコストを掛けて再テイスティングして、ダメだったらど~すんのよ・・」
みたいな悪魔のささやきも聞こえなくは無かったんですが、やはりそこは自信を持って・・いや、フィネスさんのK君の手前、ちょっとヤケクソ気味に飲んじゃたんですね~・・。でも、やって良かったです。
「来た来た!来ましたよ!」
非常に繊細だがまだフラワリーな、甘味を含むアロマと、非常にち密な石灰の滑らかさ、ツヤツヤとしていて雅です。まるで極上シャンボールのテクスチュアです。中域のボリュームも出始め、いい感じにバランスしています。2013年ものが最初からヴィーヌ=ロマネっぽさを含んでいたのに対し、2014年の現状はシャンボール的で、むしろ6月時点の方がヴォーヌ=ロマネ的だったかもしれません。
しかし酸の柔らかさはヴォーヌっぽく、球体さは6月時点では全く感じられなかったものです。バランスも非常に良くなって来ていて、ボリューム感を感じつつ、精緻なチェリーを感じさせる余韻が素晴らしいです。
おそらくですが、この先来年の春ごろまでは上昇、維持をすると思います。そこから先は少し硬く締まってくる可能性が有るかなと・・
えっ?・・いや、もうやりませんよ・・また予言めいたことを書いたからって、3回目は無いでしょ。無理ですよ・・そんなに沢山品物が有る訳じゃぁ有りません。余りに旨いので、フィネスさんが持ってる内に、どんどん購入していただこう・・と言う魂胆です。なので、その辺はぜひ皆さんで検証されてください。
「いや・・硬い時に開けちゃうと勿体ないし・・」
・・そうですよね・・。でも非常に健康的でピュアですから、やや硬めだとしてもシャンボールっぽさが美味しさをアップしてくれると思いますよ。6月時点じゃ手を出して無い方も是非飲んでみてほしいと思います。超お勧めします・・まぁ、リアルワインガイドで高得点を出しちゃうと noisy に回ってくる量が減っちゃいますんで、
「徳さん、メオはやらないでね~・・」
と軽くプレッシャーを掛けておきます。是非飲んでみてください。お勧めします!!
以下は前回、2016年6月下旬のご紹介時のテイスティングレヴュー他です。
━━━━━

昨年の今頃から年末辺りまでに掛けて完売、そしてまた奇跡の再入荷を何度か繰り返し、そのたびに大きな反響をいただきました、メゾンのブルゴーニュ・ルージュの2014年が入荷しました。
2013年のこのワインの余りの美味しさに noisy もビックリしましたが、何より皆さんの「とても美味しかった!」が嬉しかったです。ですので待望の2014年ということになりますが、今のところはどの位いただけるかがハッキリはしていません。
で、はやる心を抑えつつ、早速飲んでみました。このコラムの下の方に2013年のコメント、また写真が有りますので比較してみてください。
色合いはどうでしょう・・やはりグレートイヤーの呼び声が高い2014年の豊かな色合いが見て取れるでしょうか。より目の詰まった、やや赤みが強いように見受けられます。
2013年は紫の透明感のある色合いで、より冷ややかに感じられるかと思います。でもこの冷ややかな色合いからのエレガンスがもの凄かったんですよね~!ただし、全体的な根っこはほとんど同じように見受けられます。
抜栓後からピュアなベリー、チェリーのアロマが気品高く、スピードも速く立ち上がります。篭ったような印象派全く有りません。中域には舌にチリチリと感じられる、まだ開かない要素の粒が沢山有ります。非常に目の細やかな優しいタンニンが存在しています。この辺はスムーズに流れて行った2013年とは少し違うところです。
中盤以降はブラック系の小果実、優しいスパイスを感じさせながら、ややふっくらとした帯域を感じさせながら長く美しい余韻を現しつつ消えて行きます。
全体像は2013年とほぼ同様ながらもポテンシャル的には確実に上、よりシッカリした、でも現状はわずかにより強い味わいを見せる・・2014年かと思います。非常に素晴らしい仕上がりだと感じました。
現状でもかなり美味しく飲めますが、リリース時にバランスしていた2013年のような完璧さには届いていません。この2016年の夏の気温が下がり始めた頃に一端バランスすると思われ、それ以降は2013年を凌ぐ味わいを見せてくれるでしょう。今からガンガン飲む・・と言うより、この2~3カ月の間にバランスするはず・・と思ってください。
2013年ものは、つい先日・・今まで仕舞い込んでいて飲んでいなかったお客様から連絡が有りまして・・
「メオのブルゴーニュ・ルージュを昨年購入して先日飲んだんですが、余りの美味しさにビックリしました。まだ在庫が有れば欲しいんですが・・」
と非常に嬉しいお言葉をいただきました。でも残念ながらもう1本も無く、すみませんと言うしかなかったのですが、この2014年に関しては、
「2013年より確実に上のポテンシャルが有る分、2013年より少し時間が掛かるが超越する」
と思います。素晴らしいピノ・ノワールでした!是非ストックしてお楽しみください。超お奨めします!
以下は2013年もののレヴューです。
━━━━━

レアなアイテムで有りながらも、その数の少なさからテイスティングも憚られるような状況ですので、入荷したものもをそのままご案内するのみになっていました。
業界的にも何となく売り手は
「飲まないで案内するトップの造り手」
の一端で有って、結局誰も飲んでないと言う状況に、市場もメオ=カミュゼを何となく敬遠しているような状況かと思います。
なのでこの際、久しぶりに飲んでみるか!・・とばかりに、たった12本の仕入れの1本を開けてしまいました・・・っが、ハッキリ言って驚きました。
飲む前は、
「2013年もののネガティヴさはどんな感じかな・・?」
というノリがほとんどだったわけです。ところが・・・
「知らぬ間にメオ=カミュゼは物凄い進歩をしていた!」
と・・・気付きました。
何しろ、
「異常なほどの繊細さ、エレガンス。それだけで納得させられてしまう!」 いやもう・・ビックリです。2013年のマイナス面を評価しようと思っていたのをスッカリ忘れてしまい、ヴォーヌ=ロマネ近郊の、下級のピノ・ノワールに過ぎないワインが持つ涼やかで、しかし圧倒的なエレガンスに打ちのめされてしまいました。これは凄いです!・・・ヴォーヌ=ロマネの特別な畑のワインが持つものを、そのままスケールダウンしただけ・・・。各々の要素が持つ量のみをダウンしていますが、要素の種類はそのまま持っているかのような振る舞いを見せるんですね。
なので飲んでいる時に、ACブルゴーニュだからど~のとか、村名クラスか1級と比べるべきだとか・・そんな感情を持たないんですよ。最高クラスのピノ・ノワールのエレガンスが備わっているんです!
ある意味、これは凄いことです。そんなワインはまず見当たらない・・・。有ったとしても、出来の悪いグラン・クリュのワインが、それに近い風情を見せるのみです。
決して気取らず、全くパワフルでは無く、でも静かに穏やかに、その純粋なエキスの姿を愛でることが出来るんです。
この淡く美しい赤の勝った紫の色合いから純なアロマが漂ってくるかのようです。そして余韻・・・この美しさは圧倒的です。震えます。そしてコンディションも抜群でした・・・。これを飲んでしまったら・・メオ=カミュゼのワインを見直す羽目になる・・と言うか、買いに走るようになってしまうかもしれません。
ヴィンテージの弱さなど微塵も感じない、物凄いワインでした。これが4千円ならとんでも無く安い!お薦めします!
● 2019 Bourgogne Cote-d'Or Rouge Cuvee Etienne Camuzet
ブルゴーニュ・コート=ドール・ルージュ・ブルゴーニュ・コート=ドール・ルージュ・キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼ
【・・美しい・・】

素晴らしいピノ・ノワールです!・・ドメーヌでは出来ない仕事をこのフレール・エ・スールでやっている・・そのこと自体とその結果を、たっぷり感じることができる見事な仕上がりになっています。
是非是非・・この写真をご覧くださいませ。そして是非、いや、出来ましたら味わいを想像してみてください・・
ちょっと上から撮った写真で、グラスのエッジに近い部分のグラディエーション・・・美しいですよね・・それに見事に香って来そうでしょう?
むしろ、ノールやスッドはボディ感が豊かです。大きさ、もしくは重心の低さはノール、スッドが上です。
しかしながら、ブルゴーニュ的なエレガンス、軽やかさ、アロマの華やかさ、心地良さはこのエチェンヌ・カミュゼが上です!
「・・ちょっとヴォーヌ=ロマネの良い畑の葡萄・・入って無いか?」
とツッコミ入れたくなるくらいの心地良いアロマに、クラクラ来ちゃいますね。
この辺のプロモーション・・・と言うか、A.C.ブルのラインを3つに分けたと言う見せ方、やり方も、面白いんじゃないかと思います。おそらく・・これは想像でしか在りませんが、このキュヴェ・エチェンヌ・カミュゼのバランスと言うのは、ジャン・ニコラさんの理想に近い部分に寄せているんじゃないかな・・と。
フラワリーで軽やかなミネラリティがふわっと香り、ブルゴーニュの上級キュヴェが持つ荘厳なニュアンスさえも感じさせてくれます。いつまでも漂う美しさ・・滅茶美味しいです!・・是非飲んでみて下さい。超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
-----
【パーフェクトな出来だった2017年ものから2018年ものは何と3つのブルゴーニュワインへと大変身!単にA.C.ブルゴーニュでは無く、北、南、そして中央と言うテロワールの違いを表現しています!】
いや~・・楽しいですね~・・ん?
「・・面倒くさい・・」
いや、「比較」こそがワインの楽しみの神髄です。同じように見えても異なる・・そこが良いんじゃないですか。
だからもし2017年の、ほぼパーフェクトと表したブルゴーニュ・コート=ドールをお飲みになっているとするなら、ヴィンテージを無視して、
「ノール + スュッド + キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼ」
を飲んでいるとみなしたうえで、さらにこの3種のブルゴーニュ・コート=ドールを混ぜたものとほぼ同等とみなすなら、4種類の味わいをも楽しめる訳です。
まずはジャン=ニコラさんのコメントをいただきましょうか。上の写真です。
「ブルゴーニュ コート ドール キュヴェ エミスフェール ノール
BOURGOGNE COTE D'OR CUVEE HEMISPHERE NORD
Hemispere Nord(エミスフェールノール)とは「北半球」という意味で、コートドールの北側に位置するジュヴレシャンベルタン村の葡萄をメインで使用している。3つのキュヴェの中でもより緊張感とストラクチャーがあるワインで、フランボワーズやイチゴの華やかな香り、木苺やサクランボの野性的な香りも感じられる。たっぷりとした口当たりと余韻の緊張感、しっかりとしたストラクチャーと溶け込んだタンニンが感じられるコートドニュイらしい味わい。今でも十分美味しく飲めるが、2021年にはより素晴らしい味わいになっているだろう。」
一応ネゴスものの「ノール」です。お伝えしておきますが、ドメーヌものとネゴスものの品質的な違いは有りません。どちらもキッチリ造りこまれています。
ジュヴレらしいワインでした。フィサンも飲んでいますので比較すると、むしろこちらのノールの方がジュヴレには近い感じで、僅かにニュイ=サン=ジョルジュ風の美しい土のニュアンスを加えたかのようなニュアンスです。色はしっかりしていますが、やや不透明感のあるしなやかな石灰感と、ふんわり優しいタンニンがフィサンとの共通点です。全く甘く無いのに旨味がしっかり有って、その中に鉄っぽさや皮革の初期段階のアロマが感じられます。冷ややかで実に旨いです。

2つ目の写真はスュッド(スッド?)です。
メオさんはこのように述べています。
「ブルゴーニュ コート ドール キュヴェ エミスフェール スッド
BOURGOGNE COTE D'OR CUVEE HEMISPHERE SUD
2018年ヴィンテージはブルゴーニュコートドールルージュ(旧ブルゴーニュルージュ)を3つのキュヴェに分けて醸造。Hemispere Sud(エミスフェールシュッド)とは「南半球」という意味で、コートドールの南側に位置するポマール村の葡萄を使用している。3つのキュヴェの中ではチャーミングで軽やかな飲みやすい味わいで、熟したプラムやサクランボの華やかな香り、開けたてからとっつきやすく直線的な面もあるがアフターはとても繊細。ややタニックで粗さはないものの、瓶詰の影響でやや固くなっているので少し休ませたほうが良い。2021年から本格的に楽しめるようになるだろう。」
いや~・・ノールも柔らかいですし、このスュッドももう飲み始めて良いでしょう!めっちゃ美味しいですよ。ポマール村の葡萄ですか・・。noisy はヴォルネイかと思ってました・・いや、ポマールって判断も有ったんですが、正直なところはポマール プラス ヴォルネイかと。その位、ヴォルネイっぽさも有ると感じました。
明らかに「ノール」の風情とは異なる感じがしますが、むしろこちらの方が「キュッ」と締まっていてnoisy 的には好みです。美しいですね~。ヴォルネイ北のフルミエ、もしくはポマールの南のフルミエを連想させるニュアンスです。チェリー6割、プラム4割、ジュヴレほどの鉄分は無いにせよ、ほんのりと鉄っぽさを含みます。
これは美味しい!・・しかも価格もリーズナブルです。

3つ目はドメーヌものの「キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼ」です。これはもう・・ドメーヌもののヴォーヌ=ロマネそっくりです。・・因みにエチェンヌさんはご先祖でいらっしゃいますね。これもジャン=ニコラさんのコメントをご覧ください。
「ブルゴーニュ コート ドール キュヴェ エチエンヌ カミュゼ
BOURGOGNE COTE D'OR CUVEE ETIENNE CAMUZET
ドメーヌの創設者「EtienneCamuzet(エチエンヌカミュゼ)」の名前をキュヴェ名にしているこのワインは、ヴォーヌロマネ村近郊にあるドメーヌの所有畑で収穫された葡萄のみを使用。3つのキュヴェの中で複雑さと繊細さが際立つスペシャルキュヴェとして1つ上のランク付けと考えている。サクランボや黒い果実のアロマが心地良く、口当たりはとても柔らかく繊細で余韻が長い。タンニンはしっかりしているがワインに溶け込んでいて深みのある凝縮した味わいになっている。十分開いた味わいで複雑さと爆発力があり、ヴォーヌロマネの素晴らしいテロワールを垣間見せている。2021年から飲んでいいだろう。」
これはポテンシャルが素晴らしいです!まさにヴォーヌ=ロマネ的エレガンス、存在感、複雑性が有ります。もうすでにその資質は見事に表れて来ていますが、ノールやスュッドほどの柔らかみは出て来ていません。
まぁ、ドメーヌものとネゴスものの差は無い・・などと言っていますが、やはり「葡萄の質」は別です。そこには「畑の資質」が必ず入って来ますから。
昔はドメーヌもののパストゥグランがリリースされていましたが、2000年頃からは終売になっていまして、
「ヴォーヌ=ロマネ近郊のブルゴーニュクラスの畑の味わい」
をメオのワインから見つけることは出来なかったんですね。
しかしながらこのキュヴェ・エチェンヌ・カミュゼは違います。充実した味わいには、ヴォーヌ=ロマネ的な要素がしっかり詰まっています。これは・・1~2日ほどの放置で相当な良い感じになりますが、メオさんの言う通り「2021年から飲んでいいだろう」と言っておきたいと思います。
言ってしまえば、メオさんのドメーヌもののヴォーヌ=ロマネは1.2~1.3万円ほどしますから、まったくの半額ですね。村名では無いとしても、村名クラスの味わいは充分に有ると感じられますので、
「ヴォーヌ=ロマネのセカンド」
みたいな立ち位置との理解で良いと思います。
2017年までは、この3つが一緒になっていた・・と言えます。昨今はA.C.ブルも高価になってきていますが、
「新たな切り口でメオ=カミュゼがブルゴーニュを表現!」
し始めたと言えます。
楽しいワインの世界、是非「比較」でさらに深い部分へいらっしゃいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ほぼパーフェクト!!メオの理想がスッキリ見える素晴らしい味わいでした!・・しかも価格も値下げです!】
仕上がってますね~・・すでに滅茶美味しいです。しかも価格は下がって嬉しいばかり・・おそらくフィネスさんが税額が下がった分を還元してくれたのかな?・・と思います。
また、ワインの名称が変更になっています。新しいアペラシオン名で、「ブルゴーニュ・コート=ドール」だそうです。ブルゴーニュも北から南まで広いので、コート=ドール限定のアペラシオンです。
ちなみにメオさんは以下のように言っています。
ボージョレなど他の地方産のブルゴーニュワインと区別するために今年から制定された新しいアペラシオンで100%コート=ドール産の葡萄かつ100%ピノ・ノワールで造られたブルゴーニュ・ルージュ。赤や黒果実の様々な香りを樽香が絶妙に包み込んでいて、存在感のあるオイリーな口当たりでアフターに酸味が感じられる。バランス良くまとまった飲みやすい味わいで2020年ころから飲むことが出来るだろう。
いや~・・メオさん、今から飲んでオッケーですよ。それに、エチケットも少し変わっています。上にヴィンテージ表記の出っ張りが出来ました。
で、このコート=ドール他、下級キュヴェを飲んでみて思ったんですが、
「ジャン・ニコラ=メオの理想がしっかり形として見える!」
んですね・・。
どのキュヴェを飲んでも、彼の理想形を想像できてしまう・・んです。つまり、上級キュヴェが持つ「格上のエレガンス」が下級キュヴェにもしっかり現れているんです。
あの、素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級は、ロマネ=サン=ヴィヴァンを想像させるが如きエレガンスを発揮していました・・今までも。
ACブルゴーニュは非常に美味しい、バランスに優れ、心をくすぐられるワインでは有りましたが、
「最近のメオは1級以上になると激変するよ・・」
と言うようなセールストークをしていたほど、そこには確実な格差が存在していました。ACブル < 村名 <1級 <特級 と言う流れですね。
2017年ものは上は飲んじゃいませんので確約は出来ませんが、それでもそのヒエラルキーはしっかり有るとしても、
「上級キュヴェに繋がるエレガンス、その姿が下級キュヴェにもしっかり見える!」
んですね。A.C.ブルに、ニュイ=サン=ジョルジュ1級の素晴らしいエレガンスにつながる道が見えました。
長くなっちゃいますのでこのコラムはここで止めますが、
「これを飲んで不味いと言う人はいない」
と思います。ドンピシャな仕上がりです。メオの下級クラスは全く残らないので・・是非お早めにお試しくださいませ。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2016年ものは複雑性高く凝縮した果実の美味しさをジュヴレっぽく表現!この辺りのセンスが素晴らしい!非常に良い出来です!】

ワインになる前には雹害で悲惨なヴィンテージと揶揄された2016年では有りますが、実際に蓋を開けてみるとどうでしょう?
やはり優れた生産者は、難しいヴィンテージも関係が無いようにも思えます。特に今回のメオ=カミュゼ・フレール・エ・スールのワインをテイスティングした結果においては、
「ん?・・キャラクターは2015年とは違うものの、ここまで仕上げてくるなんて・・。2015年とのポテンシャルの差は無い!」
と感じてしまいました。
どうです?・・この深い色合い。2013年ものからグラスの写真を掲載していますが、年を追う毎に深みが増しているように思えるんじゃないでしょうか?
実際、2016年もののこのACブルゴーニュは、ジュヴレ=シャンベルタン的な構成を感じることが出来、豊かでほんのり鉄っぽく、乾いた土と乾いたミネラリティが重なり合って絞り出したエキスの深い味わいをたっぷり堪能させていただきました。
2015年のこのACブルを飲まれた方は、
「げげっ・・メオ=カミュゼ、半端ない!」
と思われたに違い無いですが、骨格を支える見事に透明なミネラリティが細身に芯を構成したっぷりあり、そこに雅な表情をまとわせていたことと思います。
2016年は透明なミネラリティだけでは無く、カラフルだとも思えるような多彩なミネラリティに、そこそこに多くの肉をまとった、やや妖艶でほんのりと豊かな味わいです。
さすが、昨今のメオ=カミュゼは目が離せない存在になっています。是非飲んでみてください。リーズナブルです!お勧めです。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【まさに「雅」と言う感じが似合うヴォーヌ=ロマネ的な味わいの飲むべきACブルゴーニュです!超お勧めです!】
人によってはショッキングな画像かもしれません。ご容赦ください。無農薬で・・と言うか、ほぼほったらかしなだけでは有りますが、それでもそこそこには気を張り巡らしつつ育てている noisyの家の庭の 「ピノ・ノワール」です。
7月までは天候に恵まれ、スクスクと立派な実を育んでいましたが、8月に入り雨が多くなり、日照も充分ではない状況の中、
「・・ん~・・まぁまぁの糖分とタンニンの成熟が得られたかな・・でももう少し糖分が欲しいなぁ・・」
などと思いつつ、
「収穫はいつにしようか・・雨が上がって2~3日晴れるか、風が出てくれれば可能かな・・」
と思っていたところ、左の写真のようなショッキングな映像が目に飛び込んできました。
「・・えっ?・・クワガタにカブト?・・葡萄の実ももう全然ダメじゃん・・」
そうなんです。根本付近には落ちてしまった実が沢山有り、茎に付いている実も穴だらけ、しかも色も変色してしまっています。
クワガタやカブトは、その角で実を落としたり、穴を開けて中の糖分を入手しているようで、またその匂いに誘われて、昆虫類が近くをウロウロ、蟻もたかっています。
「あ~あ・・全滅だ・・」
熟した第一世代の実はほぼ全滅、まだ青い第二世代以降の小ぶりの実だけがグリーンの色を保っています。
一体どこからこんなクワガタやカブトが集まって来たのか・・近くにいるなんて思ってもいませんでした。そして、ふと足元を見ると、見るも無残なカブトのカブトが転がっているじゃありませんか。そしてその脇には胴体や足も散乱していました。どうやら、クワガタと戦い敗れたカブトムシの牡のようです。

ま~・・葡萄を育てるのは容易なことじゃありません。最近のは人体に影響は少ないしすぐ効果は薄れるから殺虫剤を使えと・・葡萄農家の関係者の方は教えてくれますが、そんなことをするくらいなら葡萄など育てることも無い訳で・・ましてやワインを造るために葡萄を育てている訳じゃないのでなおさらです。noisy がたまに一粒二粒、口にするだけなんですから・・。
同じピノ・ノワールで造ったとは思えないような、自然派のACブルゴーニュです。非常に美しいルビー色です。濃くも無く薄くも無い・・しかし、
「とてもエキスがビッチリと出ていて焦点の定まった美しいピノ・ノワール!」
でした。
2014年のメオ=カミュゼ・フレール・エ・スールのACブルゴーニュも、その美味しさにクラクラしてしまいましたが、2015年は届いたばかりにも関わらず、ヴォーヌ=ロマネ的な柔らかい酸味とスパイス感、そしてビロードのテクスチュアで迎えてくれました。
この何年かのメオのワインの美しさは、飲んだものを魅了してしまうに充分のものです。ネゴスものと言う立場のワインですが、ドメーヌものとのイメージの差が全く無く、少し高くなったとは言え、4000円のACブルゴーニュは、今やリーズナブルなクラスとさえ言える状況です。

また、実はちょうどタイミングが良くて、ロベール・シリュグのACブルゴーニュも横に並べてのテイスティングになりました。こちらもヴォーヌ=ロマネの造り手です。
同様にソフトな・・鋭角さの無い優しい酸味を持ち、ややテクスチュアにふるふると襞の有る優しい感じのする素晴らしいACブルゴーニュでした。こちらもエキス系の美しいワインで、シリュグらしい、女性っぽい感触の味わいです。
カミュゼのスタイルは、「アンリ・ジャイエの教え子」と言うことも有り、ジャイエ系の味わい・・と伝わっているかもしれませんが、全然違います。決してジャイエ系の果実味重視系では有りません。むしろDRCやミュヌレ=ジブールなどに通じる完全エキス系と言えます。
ある意味においては、収穫する葡萄の潜在アルコール分に大いに関係が有り、糖分を完全に発酵させドライに仕上げるエキス系のワインは、温暖化の進む現在では収穫のタイミングを間違えるとブルゴーニュらしくないアルコール分の高いマッチョなワインになってしまいます。
勿論ですが、害虫にもやられて全滅・・などと言うことも、自然派の葡萄には起きる可能性も有ります。2014年からは「スズキ」と言う害虫にやられた生産地が沢山有りました。
「・・じゃぁ、日本から鈴木さんは産地に行っても本名を名乗れないねぇ・・」
などと揶揄されたものです。
そんな中で、このような「非常に美しい雅なACブルゴーニュ」を造っているんですね~・・非常に旨いです。是非飲んでみてください!超お勧めします!たっぷりの数量は・・有りません。
以下は2014年もののレヴューです。
━━━━━
【来てます!エレガンスの塊!ピノ・ノワールの真髄!】
いや~・・こんなことはしたことが無いんですね・・。既存のコラムには、時折、言葉の訂正や、
「飲みました!・・~~な感じで・・」
みたいには書き加えることは有っても、自分の言葉の検証にもなってしまうような二度に渡るテイスティングは無いんです。
まぁ、2016年6月後半の当時は、たしかにポテンシャルは高いものの、まだ仕上がっていない嫌いが有り、それでも良い感じで販売も伸びてはいたんですが、物凄い反響をいただいた2013年ものの売り上げ数には遠く及ばなかったこともあったんです。
何しろ、
「暑さが引いたころにはバランスしてくるだろ~・・」
みたいに書いちゃってますから、
「そんな予言めいたことを書いてて、しかも不要と思えるようなコストを掛けて再テイスティングして、ダメだったらど~すんのよ・・」
みたいな悪魔のささやきも聞こえなくは無かったんですが、やはりそこは自信を持って・・いや、フィネスさんのK君の手前、ちょっとヤケクソ気味に飲んじゃたんですね~・・。でも、やって良かったです。
「来た来た!来ましたよ!」
非常に繊細だがまだフラワリーな、甘味を含むアロマと、非常にち密な石灰の滑らかさ、ツヤツヤとしていて雅です。まるで極上シャンボールのテクスチュアです。中域のボリュームも出始め、いい感じにバランスしています。2013年ものが最初からヴィーヌ=ロマネっぽさを含んでいたのに対し、2014年の現状はシャンボール的で、むしろ6月時点の方がヴォーヌ=ロマネ的だったかもしれません。
しかし酸の柔らかさはヴォーヌっぽく、球体さは6月時点では全く感じられなかったものです。バランスも非常に良くなって来ていて、ボリューム感を感じつつ、精緻なチェリーを感じさせる余韻が素晴らしいです。
おそらくですが、この先来年の春ごろまでは上昇、維持をすると思います。そこから先は少し硬く締まってくる可能性が有るかなと・・
えっ?・・いや、もうやりませんよ・・また予言めいたことを書いたからって、3回目は無いでしょ。無理ですよ・・そんなに沢山品物が有る訳じゃぁ有りません。余りに旨いので、フィネスさんが持ってる内に、どんどん購入していただこう・・と言う魂胆です。なので、その辺はぜひ皆さんで検証されてください。
「いや・・硬い時に開けちゃうと勿体ないし・・」
・・そうですよね・・。でも非常に健康的でピュアですから、やや硬めだとしてもシャンボールっぽさが美味しさをアップしてくれると思いますよ。6月時点じゃ手を出して無い方も是非飲んでみてほしいと思います。超お勧めします・・まぁ、リアルワインガイドで高得点を出しちゃうと noisy に回ってくる量が減っちゃいますんで、
「徳さん、メオはやらないでね~・・」
と軽くプレッシャーを掛けておきます。是非飲んでみてください。お勧めします!!
以下は前回、2016年6月下旬のご紹介時のテイスティングレヴュー他です。
━━━━━

昨年の今頃から年末辺りまでに掛けて完売、そしてまた奇跡の再入荷を何度か繰り返し、そのたびに大きな反響をいただきました、メゾンのブルゴーニュ・ルージュの2014年が入荷しました。
2013年のこのワインの余りの美味しさに noisy もビックリしましたが、何より皆さんの「とても美味しかった!」が嬉しかったです。ですので待望の2014年ということになりますが、今のところはどの位いただけるかがハッキリはしていません。
で、はやる心を抑えつつ、早速飲んでみました。このコラムの下の方に2013年のコメント、また写真が有りますので比較してみてください。
色合いはどうでしょう・・やはりグレートイヤーの呼び声が高い2014年の豊かな色合いが見て取れるでしょうか。より目の詰まった、やや赤みが強いように見受けられます。
2013年は紫の透明感のある色合いで、より冷ややかに感じられるかと思います。でもこの冷ややかな色合いからのエレガンスがもの凄かったんですよね~!ただし、全体的な根っこはほとんど同じように見受けられます。
抜栓後からピュアなベリー、チェリーのアロマが気品高く、スピードも速く立ち上がります。篭ったような印象派全く有りません。中域には舌にチリチリと感じられる、まだ開かない要素の粒が沢山有ります。非常に目の細やかな優しいタンニンが存在しています。この辺はスムーズに流れて行った2013年とは少し違うところです。
中盤以降はブラック系の小果実、優しいスパイスを感じさせながら、ややふっくらとした帯域を感じさせながら長く美しい余韻を現しつつ消えて行きます。
全体像は2013年とほぼ同様ながらもポテンシャル的には確実に上、よりシッカリした、でも現状はわずかにより強い味わいを見せる・・2014年かと思います。非常に素晴らしい仕上がりだと感じました。
現状でもかなり美味しく飲めますが、リリース時にバランスしていた2013年のような完璧さには届いていません。この2016年の夏の気温が下がり始めた頃に一端バランスすると思われ、それ以降は2013年を凌ぐ味わいを見せてくれるでしょう。今からガンガン飲む・・と言うより、この2~3カ月の間にバランスするはず・・と思ってください。
2013年ものは、つい先日・・今まで仕舞い込んでいて飲んでいなかったお客様から連絡が有りまして・・
「メオのブルゴーニュ・ルージュを昨年購入して先日飲んだんですが、余りの美味しさにビックリしました。まだ在庫が有れば欲しいんですが・・」
と非常に嬉しいお言葉をいただきました。でも残念ながらもう1本も無く、すみませんと言うしかなかったのですが、この2014年に関しては、
「2013年より確実に上のポテンシャルが有る分、2013年より少し時間が掛かるが超越する」
と思います。素晴らしいピノ・ノワールでした!是非ストックしてお楽しみください。超お奨めします!
以下は2013年もののレヴューです。
━━━━━

レアなアイテムで有りながらも、その数の少なさからテイスティングも憚られるような状況ですので、入荷したものもをそのままご案内するのみになっていました。
業界的にも何となく売り手は
「飲まないで案内するトップの造り手」
の一端で有って、結局誰も飲んでないと言う状況に、市場もメオ=カミュゼを何となく敬遠しているような状況かと思います。
なのでこの際、久しぶりに飲んでみるか!・・とばかりに、たった12本の仕入れの1本を開けてしまいました・・・っが、ハッキリ言って驚きました。
飲む前は、
「2013年もののネガティヴさはどんな感じかな・・?」
というノリがほとんどだったわけです。ところが・・・
「知らぬ間にメオ=カミュゼは物凄い進歩をしていた!」
と・・・気付きました。
何しろ、
「異常なほどの繊細さ、エレガンス。それだけで納得させられてしまう!」 いやもう・・ビックリです。2013年のマイナス面を評価しようと思っていたのをスッカリ忘れてしまい、ヴォーヌ=ロマネ近郊の、下級のピノ・ノワールに過ぎないワインが持つ涼やかで、しかし圧倒的なエレガンスに打ちのめされてしまいました。これは凄いです!・・・ヴォーヌ=ロマネの特別な畑のワインが持つものを、そのままスケールダウンしただけ・・・。各々の要素が持つ量のみをダウンしていますが、要素の種類はそのまま持っているかのような振る舞いを見せるんですね。
なので飲んでいる時に、ACブルゴーニュだからど~のとか、村名クラスか1級と比べるべきだとか・・そんな感情を持たないんですよ。最高クラスのピノ・ノワールのエレガンスが備わっているんです!
ある意味、これは凄いことです。そんなワインはまず見当たらない・・・。有ったとしても、出来の悪いグラン・クリュのワインが、それに近い風情を見せるのみです。
決して気取らず、全くパワフルでは無く、でも静かに穏やかに、その純粋なエキスの姿を愛でることが出来るんです。
この淡く美しい赤の勝った紫の色合いから純なアロマが漂ってくるかのようです。そして余韻・・・この美しさは圧倒的です。震えます。そしてコンディションも抜群でした・・・。これを飲んでしまったら・・メオ=カミュゼのワインを見直す羽目になる・・と言うか、買いに走るようになってしまうかもしれません。
ヴィンテージの弱さなど微塵も感じない、物凄いワインでした。これが4千円ならとんでも無く安い!お薦めします!
● 2019 Fixin 1er Cru Clos du Chapitre
フィサン・プルミエ・クリュ・クロ・デュ・シャピトル
【フィサンのイメージを大きく変えるに違い無い、素晴らしい出来です!】

たまげました・・あれ?・・これ、フィサン1級のクロ・デュ・シャピトルじゃ無かったっけ?と、思わずエチケットを見直してしまいました・・。
2019年ものは、Noisy wine で扱わせていただいているドメーヌさん、どれもすこぶる旨いです・・が、こんなに素晴らしいと・・
「これは2019年と言うヴィンテージがそうさせたのか?・・それともドメーヌの実力が上がったのか?」
と、その答えを探しに行かなくてはならなくなります。
勿論、その両方の場合だってある訳ですが、とても美味しいのに・・僅かにどこか足りないものが有るんじゃないか?・・といつも疑問に思う部分が有るこのクロ・デュ・シャピトルなんですが、2018年ものの素晴らしさよりも輪を加えての素晴らしさに、
「やはりセンスの問題か・・」
と結論付けることにしました。
この濃密な色合いを・・是非ご覧ください。2018年ものと比較しましても明らかに濃いです。
「濃いから・・濃くて甘いんだろう?」
と思われて当然かと思いますが、さにあらず・・甘く無いんです。
そして、当然ながら濃いとエレガンスが削られるとお考えでしょう?・・素晴らしいエレガンスをしっかり内包しているんですよ・・このクロ・デュ・シャピトル。
だからもう、noisy の脳と言うコンピュータも結構に混乱しています。結構に濃く見えるし、味わいも濃度がしっかりある・・しかもアペラシオンはフィサン1級だ・・でもこのしなやかなエレガンスばっちりの液体はどういうことなんだ?・・となってしまう訳ですね。
確かに、ほんのりと優しい、白っぽいミネラリティが多目で鉄分を少し減らしたようなジュヴレのようなニュアンスは、以前と余り変わらないんですね。ですが、このワインに余り感じることの無かった「エレガントな味わい」と、「濃度しっかりな密な味わい」を得てしまっています。
おそらくですが、こちらも「ミルランダージュ」の恩恵を受けていると思います。もしそうで有れば、このワインの見事な味わいを理解できる訳です。
だとするなら・・この素晴らしいワインは2019年と言う「奇跡のヴィンテージ」が生んだものに限定されるのかもしれません。是非飲んでみていただきたいと思います。超お勧めです!
■ メオさんのこのワインのレヴュー
ひしめき合うような赤や黒の果実の香り、砂糖漬けのような甘い香りに微かに青いスパイシーな香り、木の香りなどとて分かりやすい豊かなアロマが漂い、早くワインを口に含みたくなる。口当たりは香りから感じた印象よりはもっとフレッシュで緊張感のある骨格、直線的でアフターに旨味が長く続くが少しタニックさも感じる。成熟した果実味と十分な酸味、リッチで香り高い申し分ないワイン。魅惑的だがストラクチャーもしっかりしていてもう少し時間が必要。最低でも3~4年、出来ることなら2028年~2030年くらいまで取っておきたい。
以下は以前のレヴューです。
-----
【絶品です!】
余りに美味しいので、店にいらっしゃる人にお伝えしていたらこんな数になってしまいました。2017年ものは全然売れずに残っていたんですが、先日完売しました。2018年もののフィサンは全く売れずに残っています。
まぁ、このようなスタイルでやっていますと、皆さんの興味はnoisy がテイスティングしているキュヴェに行ってしまうのは仕方が無いと思ってはいるんですね。そりゃぁ・・やはり確実なところが欲しいのは、誰でも同じでしょう。なので、
「飲まなかったキュヴェは・・恐ろしいほど・・そのまんま残る」
と言う格言めいた言葉にのしかかられ、潰されそうです。数の無いワインをすべては飲めないですから・・。
ですが、2018年のフィサンは残ってしまったし、飲まなかった2017年のクロ・ド・ラ・シャピトルも長くご在店でしたので、2018年ものは飲ませていただいたんですね。
いや~・美味しいです!・・アメリー・ベルトーのアン・コンブ・ロワも美味しかったですし、村名フィサンも素晴らしかったです。でも、やはりメオはメオなんですね・・。面白いほど異なりますよ・・味わいが!
メオのワインに共通するのはピュアな美しい姿に荘厳さです。荘厳さには「いかめしい」と言う漢字も入りますが、まさにその通りです。「いかめしい」の取り方にもよるとは思いますが、キリリとしていて、どっしりと構えていて、雅な美しさをも持っているんです。これ、ある意味・・ベルトーのワインには無いんですよね。
ですが、そんなメオの荘厳なクロ・ド・ラ・シャピトルなんですが、フィサンの持っている柔らかさや「女性っぽさ」も・・実はちゃんと持っていることに、すぐに気付きます。
この「荘厳さ」の中に見える「女性的な美しさや優しさ」がま~・・素晴らしいんです!・・惚れちゃうと思いますよ。
もしアメリーちゃんのフィサンやアン・コンブ・ロワ、レ・ザルヴレなどと比較されるなら、それはもう・・素晴らしい時間になると思います。
忘れられていたアペラシオンのフィサンですが、復権と言うか、新たな旗手登場になった訳ですから、是非こちらもご確認いただきたい・・そう思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【驚きました!・・素晴らしい味わいでした!】・・こちらは2016年もののレヴューです・・2017年は飲めずにすみません。

2015年もののフィサン1級クロ・デュ・シャピトルは、数が少なかったので飲まずにご紹介したところ、
「・・全く動かない・・」
と言う・・残念な結果になっていまして、それでも、
「フィサンと言えば、ベルトー=ジェルベが有るからだいぶ皆さんにも周知されてきたんじゃないか?」
などと言う、noisy の甘い目論みは砂上の楼閣でした。そのまんま・・でも無いですが残っちゃってます。
なので、2016年ものは絶対に飲んでやろうと決めていたんですね。他にはACブルも再テイスティングしまして、その品質を確かめています。
左の写真は全く弄っていません。大きさを変えただけ、明るさや色味の調整はしておりません。なので、ちょっと暗く映ってしまっていますが、
「深淵な構造が見えるような感じ?」
がしないでしょうか。
そして、メオのワインに共通な瑞々しさ、荘厳さ、ピュアさはそのままに、ジュヴレの鉄っぽさをやや少なく、石灰系のミネラリティをずっと多くしたような見事な味わいを感じさせてくれました。
果実感もたっぷり有りますが・・実に深淵です。軽々しくない・・と言うか、でも重厚な訳では無いんです。何よりもこれだけドライな味わいになっているのに、構成が豊かで有ると感じてしまう・・全然渋く無いんですね。ほとんどの場合はどこかに破綻を見つけるんですが・・全く見つけられませんでした。あっという間に空いてしまいました。
ベルトーのフィサンは全房発酵系に移行しましたんで、メオのこのワインとも大分傾向が異なります。基本的にはアンリ・ジャイエの手法に近いはずですが、発酵時の温度コントロールは異なると思います。言わば、クラシカルな造りで有るとは言えないものの、ニュースタイルでは無く、メオ独自の世界が感じられます。勿論、ジャイエの直弟子のエマニュエル・ルジェのワインとも違います。ルジェはフワッとソフトで妖艶さの有る感じに仕上げますが、メオはまるで氷の太刀です。冷ややかでタイトなんですが懐が深いんですね・・。
素晴らしいワインでした。他の村名のワインはすみません・・少なすぎてどうにも飲めませんので、以前のレヴューをご参考にされてください。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【べらぼうに旨いです!素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ!このエレガンス・フィネスは一体どうやって得て表現できるのでしょう!】
2014年ものもですね・・売れずに残ったアイテムをポツポツと開けて来ています。まぁ、それらの印象については中々書く機会も無いのでそのまま放置ですが、それでも noisy の中の「メオ=カミュゼ」と言う造り手のヒエラルキー的位置は、
「限りなくトップレベルに有る」
と言えます。
「・・え~・・?そ~なの?・・ついこの間までは懐疑的だったんじゃないの?」
とおっしゃるお客様も多くいらっしゃるかと思います。確かにそれは正しいです。2014年ものがリリースされた頃までは・・です。
ところが、余りに素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級を飲んで・・ひっくり返るほどビックリし、
「・・こんなに凄いエレガンスって、ヴォーヌ=ロマネの・・それもグラン・クリュ並みじゃん」
と思わされてしまいました。
そしてその後、その余りの素晴らしさに、店にいらっしゃる方々に、
「メオの1級クラス、滅茶苦茶凄いよ。ネゴスのニュイの1級ならまだ有るから飲んでみなよ。」
と声を掛け、飲んでいただきました。
その方々の印象は・・思ったとおり、
「いや~・・もうビックリです。こんなに凄いと思いませんでしたよ・・。」
と言うものでした。
さらには配送でお送りした方々からも徐々に感想が届き始め、
「参りました!・・メオ=カミュゼ、見直しちゃいました。レベル高いですね~!」
と、随分と高い評価のお言葉もいただきました。なので・・
「2014年のメオの1級クラスは全く残ってない」
んですね・・。コルトンなどのグラン・クリュが少々残っているだけです。これとて昔から銘品ですから・・noisy 的には敢えて飲む必要性を感じていないんですが、その辺りはもう皆さんはご存知無いようですから、そのうち・・少し開き始めただろうと言うタイミングで飲んでご紹介したいと思っています。
その余りに美味しいニュイ=サン=ジョルジュ1級のアイテムは、少ない2015年の産出量も有りさらに減ってしまいましたので飲む訳にも行かず、仕方が無いのでニュイ村名を開けた・・と言う次第です。
2015年のメオのブルゴーニュはとても美味しかったですよね・・。これでも充分と言えるほどの出来栄えだったと思います。今回少々ですが追加分をいただいてますのでこれもお早めにどうぞ。でも、そんな印象がぶっ飛ぶほど・・
「2015年ニュイ=サン=ジョルジュ村名は完璧!」
と思わされてしまいました・・。素晴らしいです!
ブルゴーニュワインに求めるもの・・それはおそらく重なる部分は有るにせよ、ワインファン一人一人違うはずです。だから、誰もが美味しいと認めるワインは稀で少ない・・でしょう。
ところがこのニュイ=サン=ジョルジュ・・・、そんな思い込みみたいなものさえ吹っ飛ばすような、完璧さを見せつけてくれたんですね。
抜栓からもう・・ちょっとルロワの良いクラスでも開けたかな?・・みたいなエレガントかつほんのり妖艶なアロマが漂っています。あくまでピュア・・ヴォーヌ=ロマネ的な、ほんのりワイルドさやスパイシーさが混じります。
口に含むとテクスチュアは滑らか、シャンボール的にやや硬質ながら、何もないのではなく、ほんのり・・少しずつ細やかな表情を見せてくれます。つるつる入って来ますが、その解け方が非常に美しく、全てのカプセルを一気に崩壊させるのではなく、
「今はこれ・・満足した?・・じゃ、次はこっち。・・良いでしょ?・・じゃぁ次は・・」
と言った具合で、余りに忙しない感じには成らず、求める時には与えられる・・そんな充足感が伴うものです。
だらしなく拡がってしまって、
「はい、もうおしまい!」
などとは決して言わないんじゃないか・・とさえ感じます。
中盤の膨らみも節操の有るもので、どこかいじらしく、愛らしくも有ります。そしてその後に、ニュイ的な部分・・スパイスや綺麗な土、盛り上がり、紫の果実などを細やかに感じさせつつ、非常にエレガントな余韻を長く感じさせてくれるんですね。
そう、滅茶苦茶バランスが良いんですよ。しかも透明でややカチッと締まったニュアンス、ミネラリティのコーティングが見事になされていて、冷旨系の酸がバランス良くしっかりと存在しています。この非常に寒い、寒気が居座った状況の中、どうしてもワインが冷えてバランスを欠いてしまいがちな時期に有りながら、
「エキスの旨みが物凄い!・・しかもそれにさえ物凄いエレガンスを感じる」
んですね。・・どうです?・・飲んでみたくなったでしょう?
ニュイ=サン=ジョルジュのトップのワインだとさえ・・思えるかもしれませんよ。それほどに満足感の高い1本だと思います。是非ご検討くださいませ。
他に村名クラスはジュヴレ=シャンベルタン、シャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネと有りますが・・・こんな凄いニュイを見せつけられると他も飲みたくなっちゃいますが、フィネスさんにももう残ってないそうですから減らさないように、テイスティングは控えます。まぁ、年に1本、村名を変えてのテイスティングがギリでしょう。そして、ジャン=ニコラ的には価格的にこれらと同格・・と判断しているのであろう、フィサン1級クロ・デュ・シャピトルが有ります。村名フィサン2014年はめっちゃ美味しかったですから、これもかなり期待できると思います。
メオ=カミュゼ、完全復活、そしてドメーヌ・ルロワ、ネゴシアン・ルロワの立ち位置に極めて密着しはじめたと感じます。
「・・嘘だぁ!」
と思われるなら、それはもうチェックしてみるしかないのではないでしょうか。noisy 的にはもう・・もろ手を挙げてお勧めするしかない心境です。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【以前はドメーヌもののみで造られていましたが、現在は買い葡萄も使っているのでネゴスラベルです。しかしながら秀逸なニュイ=サン=ジョルジュです!】
メオ=カミュゼのニュイやヴォーヌ=ロマネはそれなりに高価ですから、既に福沢さん1人だけでは購入出来ず、2人ほど掻き集めないと心配な感じになってます。
そんな中で、本来はドメーヌもののエチケットが張られていたのがこの「ニュイ=サン=ジョルジュ」です。こちらもやはり、あの素晴らしい生産者ジャン・タルディに収穫折半で貸し出されていたリューディ、「オ・バ・ド・コンブ」です。
このところのメオ=カミュゼの在庫を気にされてご覧の方はお気づきかもしれませんが・・・
「じわじわとメオ=カミュゼの人気が復活してきているのかも?」
と思われないでしょうか。
そう・・かなり売れて来ているんですよ・・。それは間違い無いです。
リーズナブルで足が速いブルゴーニュ・ルージュは、もう・・すぐに完売してしまいますし、そんなアイテムを飲まれた方からは、
「素晴らしく美味しかった!」
とご連絡をいただいています。
そうなんですね~・・。先日もマルサネ・ルージュを2年ほど寝かされて飲まれた方からメールをいただきまして、感動されたお話しをされていました。別の方はフィサンを同様にされ、その素晴らしい表情に驚かれていらっしゃいました。
やはりメオ=カミュゼと言うと、確かにもう・・どのキュヴェを飲んでもかなり美味しいんですが、ニュイ=サン=ジョルジュやヴォーヌ=ロマネ、ヴージョと言った、まさにコート・ド・ニュイの中心地にこそ、イメージが有ると言って良いでしょう。ジャイエ絡みですから・・ね。
昔は、「大当たりする可能性の有る生産者」で有ったと思うんですが、昨今は「確実にエレガントで美しいエキス系のトップレベル」になっていると感じています。
さすがに noisy も、最近はメオ=カミュゼもかなり色々と開けてはいますが、どれを飲んでも素晴らしい・・と感じていますが、入荷数量に限界が有りますし、グラン・クリュ・クラスまで開けるには厳しい状況が有りますから、申し訳ないのですがその全ての姿を網羅してご紹介することが出来てはいない状態です。
そんな中で、比較的リーズナブルなラインのアイテムを何とか分けていただけた・・と言うのがこのニュイ=サン=ジョルジュとマルサネなんですね・・。
因みにマルサネ2014年にティム・アトキン氏はぶっとびの・・「91Points」を付けていました!・・まぁ、メオのこのクラスは、海外の評価機関はほとんど飲んでいないようで、余り見かけないんですが・・たまたま評価したんでしょうかね。
あれだけ売れなかった2013年のフィサンでさえ、いつの間にか無くなっていまして、
「・・どうやらやっと少しずつ見直されて来ているのかな?」
と言うような感じを受けています。
前にも書きましたがメオの2014年ニュイ1級ブドーを飲んだ時は・・たまげました。確実にルロワと同じ道筋を歩んでいる・・と感じました。
こちらはニュイ村名ですから、さすがに同じようなポテンシャルは望めないとしても、約半分はドメーヌもの・・です。それに、ネゴスラインとドメーヌラインの仕上がりの差が無いと言って良い状況ですから、このニュイ村名も期待できるんじゃないかな・・と思っています。さすがにティム・アトキン氏もこれはテイスティングしていないようでした。
比較的リーズナブルだけれどメオの本質に触れることの出来るワインだと思います。ご検討くださいませ。
● 2019 Morey-Saint-Denis
モレ=サン=ドニ
【昨年暮れの入荷は無かったモレ=サン=ドニ2019年が入って来ました!・・2本のみです。】
このところの入荷不順・・遅れ、数量減少でワイン屋さんも大変な状況になっています。コロナ渦でも昨季前半までは何とか不都合無くやれておりましたが、この作柄不良、海外勢の需給関係の変化などで、日本へのアロケーションも減少し、価格は当然ながらアップ、そこに為替で日本は一人負け状態ですので、影響は避けられないところです。
このメオ=カミュゼの2019年モレ=サン=ドニも、昨年末の入荷時期には Noisy wine の割り当てが無く、お客様にもご案内出来なかったんですが、ルシアン・ボワイヨ2019年の割り当ても少ないところで全アイテムをテイスティングさせていただいた結果、担当のK君が気の毒がってくれまして、結果として余ったアイテムを出してくれたんですね。
なので、希少なダンジェルヴィーユの2019年A.C.ブルとかパスグラ、そしてそれらのマグナム!・・アンリ・グージュの2019年のNSGレ・カイユ、さらにはメオの2019年のアイテムを少しずつですが出してくれました。なので、流石に飲むほどの数ではないですが、ご紹介させていただきたいと思います。

・・などと言っておいて・・
「・・あれ?・・写真があるって・・どういうこと?」
と思われるかもしれません。
そうなんですよ・・実は昨年末には、テイスティングだけはやっていたんです。飲んだ後に割り当てが有って、そのリストの中には何故か・・モレ=サンは無かったんですね。なので、この写真は「お蔵入り」の予定だった訳です。
で、写真のプロパティを見ると2021年12月11日午前0時11分になっていますが・・このモレ=サン2019年が滅茶美味しくて・・その後の入荷が無いことに気付いた時には、結構落ち込んだんですよね。
なので、まぁ・・今は5カ月ほど経過していますんで、閉じていなければ・・
「相当旨い!」
のは間違い在りません。閉じていなければ味わい保証!・・

この下の方に2014年もののこのワインの写真が有りますから・・比較してみてください。
「・・げげ・・同じワインとは思えない・・」
と感じませんか?
そもそもこのモレはいつもそんなに割り当てが無いので、テイスティングもし辛いアイテムです。なので、noisy の持っている印象は希薄では有りますが・・以前はこんな感じでした。
「フィネスさんがシャンボールに似ている・・と言うほどは・・似てない・・けどバランスの取れたミネラリティはしっかりあって味わい深い・・」
みたいな印象でした。
しかし2019年もののモレ=サン=ドニは、まさにシャンボールっぽい透明で硬質なミネラリティと、テクスチュアが滅茶苦茶しなやかでベルベッティ・・ノーズへ還って来るアロマもシャンボールっぽい香水系のものが多く混じり・・「こりゃぁ美味い!」と感じました。
何しろ色合いもセクシーですよね~・・土っぽくワイルドな感じはしないんじゃないかと思います。
もし飲まれるなら少し休めてすぐ・・が良いかと思います。もしくは2年ほど置くか・・です。是非飲んでみて下さい。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
-----
【驚きました!・・素晴らしい味わいでした!】
2015年もののフィサン1級クロ・デュ・シャピトルは、数が少なかったので飲まずにご紹介したところ、
「・・全く動かない・・」
と言う・・残念な結果になっていまして、それでも、
「フィサンと言えば、ベルトー=ジェルベが有るからだいぶ皆さんにも周知されてきたんじゃないか?」
などと言う、noisy の甘い目論みは砂上の楼閣でした。そのまんま・・でも無いですが残っちゃってます。
なので、2016年ものは絶対に飲んでやろうと決めていたんですね。他にはACブルも再テイスティングしまして、その品質を確かめています。
左の写真は全く弄っていません。大きさを変えただけ、明るさや色味の調整はしておりません。なので、ちょっと暗く映ってしまっていますが、
「深淵な構造が見えるような感じ?」
がしないでしょうか。
そして、メオのワインに共通な瑞々しさ、荘厳さ、ピュアさはそのままに、ジュヴレの鉄っぽさをやや少なく、石灰系のミネラリティをずっと多くしたような見事な味わいを感じさせてくれました。
果実感もたっぷり有りますが・・実に深淵です。軽々しくない・・と言うか、でも重厚な訳では無いんです。何よりもこれだけドライな味わいになっているのに、構成が豊かで有ると感じてしまう・・全然渋く無いんですね。ほとんどの場合はどこかに破綻を見つけるんですが・・全く見つけられませんでした。あっという間に空いてしまいました。
ベルトーのフィサンは全房発酵系に移行しましたんで、メオのこのワインとも大分傾向が異なります。基本的にはアンリ・ジャイエの手法に近いはずですが、発酵時の温度コントロールは異なると思います。言わば、クラシカルな造りで有るとは言えないものの、ニュースタイルでは無く、メオ独自の世界が感じられます。勿論、ジャイエの直弟子のエマニュエル・ルジェのワインとも違います。ルジェはフワッとソフトで妖艶さの有る感じに仕上げますが、メオはまるで氷の太刀です。冷ややかでタイトなんですが懐が深いんですね・・。
素晴らしいワインでした。他の村名のワインはすみません・・少なすぎてどうにも飲めませんので、以前のレヴューをご参考にされてください。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【昨年、旨いと評判が高かったので欲しかったものの入荷は無かった?015年モレ=サン=ドニ!今頃ほんの少量だけ入荷!】 そうなんですよ・・何故か2014年が入って来て、2015年ものが入らなかったんですね。2015年もののメオのネゴス・ドメーヌのどちらも荘厳な仕上がりでしたので、非常にリーズナブルなモレ=サン=ドニ村名も欲しかったんですが、入荷無しでした。
で、何故か今になって少しだけ・・いただけました。非常にラッキーです。
昨今のメオ=カミュゼのワインを飲まれたブルゴーニュワインファンの方は、ほぼ皆さん・・驚かれていますね。
「低価格なクラスでこれなら上もぜひ飲んでみたい!」
とおっしゃるんです。
ただし、メオ=カミュゼのワインは基本的に限定品ですんで、noisy としても1級クラスを1~2本開けるのが関の山なんですね・・そうそう、もう十数年前頃は、ルーミエさんのシャンボール1本、メオ=カミュゼさんちのシャンボール1級2本に他33本・・みたいなアソートでした。断りましたけどね。その頃から比べると、さらに評価を伸ばしたルーミエさん、一時的に・・3年ほど前まで評価されなかったメオ=カミュゼさん・・みたいな感じでしたが、
「昨今のメオを飲んだ人は知っている!」
と言うのが事実でしょう。
素晴らしかった2015年ものです。出来が良かっただけに少し高目では有るかもしれません。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年もののレヴューです。
━━━━━
【素晴らしい仕上がりの2014年!!ほんのりとグラン・クリュ・クロ・サン=ドニのイメージを持つモレ=サン=ドニ村名です!】
こちらもお分けいただいたモレ村名の2014年です。1ケース入りましたので、このモレ=サン=ドニは初めてと言うことも有り、飲んでみました。いや・・良いですね。
ちょうどジョルジュ・リニエさんの2008年クロ・サン=ドニと言う名品が有りましたんで、非常に良い比較になりました。
このモレ村名は、ドメーヌものと同じ造りをしたワインですから、決してドメーヌものに劣らない仕上がりです。それが良く伝わってくる、まさにフィネス溢れる・・(^^;; エレガントなモレ=サン=ドニでした。
良く感じる村名のジュヴレのように、やや尖がったパワフルなワインでは無く、そして鮮烈な赤や紅色を印象付けるようなものでも無く、やや暗みを帯びた丸さの有る果実やキノコ、赤茶けた感じに白い石灰が差し込んでいる感じで、テクスチュアはブツブツせずにしなやか、どこかに赤いベリーが隠れた熟したプラムの盛り合わせが有るような感じです。
繊細さも有り、表情は今でもかなり豊かですが、決して出しゃばって来ないような「おしとやかさ」も有ります。
クロ・サン=ドニの洗練されたフィネスにはどうやっても追いつきませんが、昨今のメオ=カミュゼが持つ、非常に美しいエキスからの荘厳な表情は継承されています。銅はどんなに磨いても金にはなりませんが、例えばメオのニュイ1級などは、どこからどう見ても良く出来たヴォーヌ=ロマネ1級クラスに値するような表情なんですね。
初めてメオ=カミュゼを飲まれた方、特に最近のメオを飲まれた方は、総じて「素晴らしいです!」とのお言葉をいただいていますが、このモレ村名も、決して期待を裏切らないでしょう。それに決して高くは無いですよね?むしろ、これよりも高い村名は山ほど有りますし、反対にここまでのポテンシャルを出せているか?と問いたくなるようなイメージです。
初めて飲みましたが、「昨今のメオ=カミュゼは滅茶良い!」と声を大にして言いたいと思います。ご検討くださいませ。
また、ACブルゴーニュ・ルージュ(こちらは3回目の追加です)、村名ジュヴレ(こちらは初めて)もちょっとだけ入荷しています。とてもじゃないですが飲める数量では有りません。お早めにご検討くださいませ。
● 2019 Marsannay Rouge
マルサネ・ルージュ
【滅茶美味しいです!・・マルサネって馬鹿にしないでくださいね・・素晴らしいです!】

「・・マルサネ・・じゃ・・ぁなぁ・・」
そんなイメージだった時代はもはや終わったんじゃないかと思います。
赤さが映え、果実感が有った上で、それなりの重量感と軽やかさが交差する味わいは、マルサネと言うアペラシオンがワインファンに認識されてきて、
「マルサネ・・好きです!」
と言う方が増えて来たと感じています。以前は、
「マルサネ・・有りますか?」
などと店で聞かれることは皆無でしたが、最近はたまに聞かれ、マルサネをメインで探しにいらっしゃる方がいらっしゃり、noisy の方がビックリしたことも有ります。
メオ=カミュゼのマルサネは、まさにメオのマルサネなので、マルサネ+メオ = マルサネ+ヴォーヌ=ロマネ みたいなイメージで、下手をするとマルサネっぽくは無いと感じるシュチュエーションさえ有るかもしれません。
それほどにメオらしさとマルサネのテロワールが拮抗した味わいで、これがまた2019年ものは素晴らしい・・飲んだらビックリするんじゃないかと思うんですね。もう、このグラスの色合いはルーミエさんのモレにソックリな感じでは有りますが、メオの方が僅かに黒く、ルーミエさんのモレはもう少し紫かなぁ?・・程度。しかし、この照り方はとても似ていて、ミネラリティの内包量が半端無いんじゃないかと分析しています。是非飲んでみて下さい。超美味しいです!
以下は以前のレヴューです。
-----
【・・この、精緻な僅かに濃い目のチェリーな色彩をご覧ください・・。もう味わいがキッチリ想像いただけるんじゃないでしょうか・・。】
実は・・今回の入荷で値上げが有ったのは、この「マルサネ」だけ。・・いや、2018年ものはブルゴーニュ・ルージュが3種類になったので複雑では有りますが、入荷した時は、
「あら~・・マルサネ、値上げか~・・」
と、売れ筋の値上げにちょっと残念な気持ちが有ったのは事実です。
ですが・・飲んだら納得してしまいましたよ。
「ん・・仕方ないよね・・これなら・・」
昨今のメオ=カミュゼのワインは、本当にキッチリ「造りこまれて」いるかのようです。メオ=カミュゼとしてのワインにはキッチリとビジョンが有り、その上で収穫した葡萄を口にし、その時点でビジョン由来の意識から、また収穫された葡萄の姿から完成形がイメージされ、そのイメージされた形になるように間違いなく整えられてゆく・・。
そんな感じにさえ受けられるような、完成度の高さとディテールの細やかさ、美しさが有るんですね。
因みにジャン=ニコラさんのコメントです。
「香りは例年よりも軽やかで黒い果実と木の香り、少しミントの香りも感じられる。口当たりは豊かで柔らかく、アフターは少しタニックだがとても分かりやすい味わい。すでに飲みやすくなってはいるが、2018年らしいストラクチャーもあるので少し熟成させたほうが良い。2022年まで待ったほうがより良くなるだろう。」
深~い赤を何層にも積層させたような、チェリーのバスケットです。ドライで、全く甘く無いのにフルーツ感と透明なミネラリティがバッチリです。(面白いのはフィサンの方は透明と言うより不透明と言うか、白濁系です。)グラン・クリュのワインが持つような荘厳さではないにせよ、少し畏怖させるかのような存在感さえ漂います。浮ついたところが全くなく、しかししなやかさが充実しているポテンシャルを飲みやすい方向に向けています。
2018年のメオ=カミュゼは相当に良さそうです。今年後半に入ってくる予定の上級キュヴェも楽しみですが、オート=コート白のクロ・サン=フィリベールも、「とんでもない出来」ですし、このマルサネも同様です。果実感が際立って豊かなジュヴレだと言って良いような仕上がり。是非とも飲んでみて下さい。痺れます。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【深い・・深い・・マルサネです!メオの理想が透けて見えて来ます!】
滅茶旨いです・・!・・香りしっかり、味わいふくよか、果実感たっぷりなのに「しっとり・・」・・あれ?
そう・・あれっ?・・と気付いたことが有りますが・・それは後で書きます。
2017年もののマルサネは(フィサンもですが)、ほぼパーフェクトです。メオさんはこのように評価しています。
赤い果実をほうふつとさせるような芳しい香り、樽香やドライフルーツ、ブラックチェリーのようなアロマも感じられる。ピュアで繊細な口当たり、心地良い味わいがとても長く続き、最後に酸味と少し閉じたニュアンスを感じる。フィクサンのような色気のあるワインでは無いが、華やかで軽やかな素晴らしいヴィンテージ。例年よりも早飲みで2020年から楽しめるだろう。
いやいや・・もう美味しいですよ。ピュアだし、エキスたっぷりだし・・それに・・ちょっと御大の雰囲気も出て来ましたよね?
そう・・醸造前の低温の漬け込み由来の僅かなニュアンスと、完熟した葡萄由来の・・そう、神様風な味わいがしたんですよ・・。勿論それは、フィサンにも、ACブルにも有りました。
低温浸漬は別としても、「比較的」高めの温度でエキスに昇華する造りなので、今までは、神様アンリ・ジャイエには似ない味わいだと理解していました。
しかし・・2017年ものはちょっと様子が違いました。メオの理想とする味わい・・それはA.C.ブル同様にしっかり見えます。最高のリッシュブールまで・・いや、おそらくですが・・一直線にそれは見えるはずです。
それに加え、神様風な味わいになってきたんですよ・・。こんなことを言っちゃうと怒られるかもしれませんが、
「メオの2017ヴォーヌ=ロマネとルジェの2017ヴォーヌ=ロマネをブレンドすると神様のヴォーヌ=ロマネに・・なる・・か?」
などと不謹慎なことを考えてしまいましたよ・・(^^;; ・・でも、色もしっかり見てくださいね。濃度、見た目も・・ちょっとジャイエ風に・・見えないですか?・・もう少し過熟気味の収穫タイミングにした方がより似るかな・・?2016年ものとは大きく違いますよね?
いや・・楽しいですね~。神様の味わいはもう、経験出来ないだろうと思っていましたが、そんな部分をくすぐられてしまうと一気に若返ってしまうような気持ちにさせられました。
美味しいです!・・飲むっきゃない・・!今飲んでも良し、少しおいても良いでしょう。お勧めします。おそらく再入荷は望めません!
以下は以前のレヴューです
━━━━━
【これは素晴らしい!!】
いや~・・参りました。さすがですね。難しいはずの2016年、ACブルのまとまりの良さに脱帽させられたnoisy ですが、数の無いマルサネをテイスティングしたらまぁ・・よくもまぁ、ここまで出来たもんだと感心させられました。
2015年ものもマルサネはとても美味しくて、数も無いのにお勧めしていましたが、2016年はおそらくですが素晴らしかった2015年ものも超えていると思います。
まるで・・あのシルヴァン・パタイユのワインをほんのりと濃密にさせ、さらにほんのりと妖艶さまで表現したようなお姿なんですよ。しかもシルヴァン・パタイユにしかできないだろうとさえ思っていた、美しくもマンモスなミネラリティはそのまんまなんですね~。
ここまでしっかりミネラリティが有ると、抜栓して1週間なんて全く問題無いでしょう。事実noisyも6日ほど置いておきましたが、精緻なお姿はそのまま!・・凛としつつもほんのりとエロスを漂わせてくれました。
なお、量的に少ないのでフィサンは飲めなかったんですが、担当さんによると、
「マルサネも素晴らしいがフィサンはもっと凄い・・」
とのことですんでね・・。この際、開けちゃおうかなぁ・・このところフィサンは飲めてないし・・とも思ったんですが、ただでさえ経費倒れし兼ねない状況ですし、テイスティングしなくてはならないワインが行列している状況なので思い留まりました。
申し訳ありませんがお一人様1本限定にてお願いいたします。メオ=カミュゼ、ぜひお試しください!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ACブルの美味しさにはビックリですが、現時点でのマルサネの素晴らしさはそれを軽く超えて来ます!!少量です!】
いや~・・良いですね~。ACブルも素晴らしいが、そこにさらに赤黒さの元になっているだろうミネラリティがもたらす複雑で精妙なニュアンス、ドライなチェリーの丸ッとした果実感が、美味しさをさらに引き上げてくれる感じがします。
フィネスさんとお取引が再開してようやく3年ほどが過ぎたかな?・・と思いますが、入荷量の少ないワインを利益度外視でどんどん開けて来た成果?・・か判りませんが、順調に伸びているので、その少ないワインも少しずつ増えては来ています。
やはり美味しく真っ当なワインをお客様にキッチリとご紹介させていただき、喜んでいただけるようじゃないと、そのエージェントさんとのお付き合いも真っ当にはならないので、一生懸命にやってくださる今の担当さんには感謝しています。
この2015年のマルサネですが、ジャン=ニコラのコメントにもある様に赤い果実がたっぷり有り、非常にドライで、ドギツイ酸味が無くまろやか、高級感の備わった見事な味わいです。近年のエキスがバッチリ出たメオのピノ・ノワールの美味しさは格別ですが、このような・・いや、メオにとっては下級クラスではあるものの、やはり5千円にもなる村名ワインですから我々にとっては結構な高級ワインで、そこにこのような「美しさ」「エレガンス」がじっくり味わえ、ポテンシャルを取れることはとても嬉しいことです。
因みに2014年のマルサネは、ティム・アトキン氏も91Points(も!)付けていることは、以前にご紹介させていただきましたが、2015年ものの評価はまだ全く見当たらず、ご紹介は出来ません。
しかしながら、この仕上がり具合、メオの自身、noisy のテイスティング時に受け取ったニュアンスからは、
「非常に良い出来!」
と言えるでしょう。
今回同時にご紹介させていただくフィサン村名も旨いですが、結構に直近の味わいが違いますので、そちらはそちらのコラムをご覧くださいませ。
マルサネはやや締まった酒躯をしていますが、現状でかなり美味しいです。こちらはバラでしか入荷していませんのでお早めにどうぞ!お勧めします!
以下は2014年のこのワインのレヴューです。
━━━━━
【なんとティム・アトキン氏は91Points!・・この方、正直だね~!】 実を言うと・・随分と昔に仕入れたメオ=カミュゼのワインを、全く販売せずに山にしています。まぁ、山脈にはならない程度の量なので良いっちゃぁ良いんですが・・noisy的には全く気に入らなかったんですね~・・。1998年産の「とあるキュヴェ」です。
今まで何度かテイスティングしていまして、何とか・・販売しても文句の言われないレベルには来たかな・・とも思うことも有りますが、まだ思い切って踏み出せないでいます。まぁ、それは高価なワインでは無いので・・
そんな頃から比べると、最近のメオ=カミュゼのワインは凄いです。圧巻!・・と感じるキュヴェの多さ、またそんな機会の多さにも驚きます。
そんなnoisyと同様のイメージを、他の方も感じ始めているのをヒシヒシと感じていましたが、それでも少し前までのメオ=カミュゼのワインの動きは余り活発では無かったので、量を多く仕入れることには危機感みたいなものが働いていまして、2013年ものでは止まっていた比較低価格なラインのワインの仕入れも、さほど多く無かったんですね。それでも少しずつ機会を見てテイスティングし・・
「・・これは一度しっかりテイスティングしないといけない・・」
と思っていた訳です。それで色々なアイテムをテイスティングしたのも有りますが、ここへ来て、かなり動きが出て来たのかもしれません。
余りに低価格なラインのワインが軒並み完売してしまったので、フィネスさんの担当のK君に相談すると、この「マルサネとニュイ村名なら少量ですがお渡し出来ます。」とのことだったので、今回のご紹介に辿り着けたと言うことなんです。
で、あれこれ、ネットを放浪して評価を探していると、やってくれてましたね~・・ティム・アトキンさん・・なんとこのマルサネ2014年に91ポイントも!・・付けていました!・・でも同時に、
「・・失敗したな・・」
と思いましたね。
上記のような状態だったので、昨年の入荷の時には思い切った仕入れが出来ていなかったんですよ。まぁ・・その頃にはまだ、ティム・アトキンさんの評価は表に出ていなかったと思うんですけどね。もし出ていたら思い切って仕入れをしていたかもしれません。
ティム・アトキンさん・・noisy 的には結構、
「日本人的感覚に近い人・・かな?」
と言うような感じを持っていますんで、エキス系のエレガントで、ジワジワと複雑性を垣間見せるようなタイプのワインには、結構・・良い評価をしているように思うんですね。勿論、同じタイプばかりに良い評価をしている訳ではありませんけどね。
2014年のメオのブルゴーニュ・ルージュを飲めば、そのエレガントなピノ・ノワールらしい表情の素晴らしさに感動を覚えるに違いないと思います。そして、このマルサネも同じライン上に有る・・と思います。
今回は7本だけですので、飲まずにご案内することにしました。2015年こそはテイスティング出来る位に何とか多めの確保に動きたいと思っています。是非ご検討くださいませ。
● 2019 Nuits-Saint-Georges
ニュイ=サン=ジョルジュ
【ニュイ=サン=ジョルジュ村名としては完璧!?・・ヴォーヌ=ロマネとの違いも結構にクッキリ、浮かんできます。そして何より・・エレガントで旨いです!】

どこかにニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ2019の写真も上げましたので・・是非ご覧ください。有り得ない位に美味かった!・・です。エレガントですしね・・。
でも、
「・・なるほど~!」
と納得できるような・・ヴォーヌ=ロマネとの村境も確認出来た気がしました。ドメーヌもののレ・ショームと、ネゴス仕入をしたレ・ボーモンを混ぜたヴォーヌ=ロマネ1級2019も飲みましたので・・はい・・あ、ヴォーヌ=ロマネ1級、滅茶旨いですのでお早めにどうぞ。
2018年のニュイ=サン=ジョルジュ村名がちょっとかすんでしまうほど、美しい色合いをしていますでしょう?・・比較すれば確実に相当、濃い訳ですが、飲めばそんなに濃い訳では無いんですね。
こういう言い方はズルいとは思いますが、例えば神様アンリ・ジャイエは毎日・・どんな天候でも畑に行き、世話をしていたそうです。そして、人為的にミルランダージュを起こしていたとさえ噂されました。
2019年のこのニュイ=サン=ジョルジュ村名は、そこまでミルランダージュの葡萄が入り込んだとは思いませんが、適度な量がミルランダージュに変わっていると思われ、それは、味わいにパワーを与えるのではなく、
「エレガンスやバランスを増長、調整するのに回っている」
と感じます。ジャイエのニュイサンなど・・飲んだら本当に鼓動が一瞬、止まりました。
そこまでは言いませんが、それを思い出させるような完全に近いバランスをしていると思います。ジャスパー・モリス氏は上値93ポイントだそうです・・飲んでみて下さい。お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
-----
【滅茶苦茶美味しいです!】
2017年ものも太鼓判を押させていただきましたが、2018年ものにもクラクラ来てしまいます・・やはりメオのニュイ=サン=ジョルジュ、そして1級は素晴らしいです。
色合いを覚えていらっしゃる方なら、最近飲まれたニュイ=サン=ジョルジュの色合いを思い出してみて下さい。どうでしたでしょう?・・もっと黒く無かったですか?
もしくは、もう少し茶色のイメージかな?・・これほどまでに美しさのある「ルビー」な感覚の色はしていないんじゃないかと思うんですね。・・いや、勿論ですが例外も有りますし、素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュを造っている造り手さんは他にもいらっしゃいます。
因みに・・ティム・アトキン氏は未確認では有りますが91ポイント、付けた様です。
そして、透明なミネラリティは各要素を守るように、その周りに輝きを増すように、へばりついています。ミネラリティは分離して感じられるとコンディションが悪いか?・・などと思ってしまう訳ですが、これほどまでに完璧にできると言うのは・・もう、メオのスタイルだと言うしかないんじゃないでしょうか。
もし飲まれたことが無ければ、このニュイ=サン=ジョルジュ村名・・お勧めいたします。ニュイ=サン=ジョルジュ1級たちの持つ「荘厳さ」も・・感じられると思いますよ。お勧めします!是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
-----
【このワインを飲める方は幸せだと思います・・!】
痺れます・・こんなワインを飲んでしまうと!めっちゃ素晴らしいです。
メオのニュイ=サン=ジョルジュ、そしてその1級を飲んで、外したことが無いですが、かのアンリ・ジャイエのニュイ=サン=ジョルジュもそうでした。
「これで・・ニュイの村名なの・・????」
そんな感動から、ジャイエの他のワインに対する興味が拡がってしまい、入手の難しいアンリ・ジャイエのワインを何とかしようと・・奔走するようになってしまった訳ですね。
ですが・・ここは重要ですんで・・。
このニュイ=サン=ジョルジュ村名、とんでもなく素晴らしいんですが、アンリ・ジャイエ系の味わいでは有りません。むしろシャンボールとかヴォーヌ=ロマネがそっち系です。
荘厳なエキス系の味わいですね。超繊細ですが、サクッと開けても美味しく飲めてしまう・・と言う点では、アンリ・ジャイエを彷彿させるかもしれません。
これは何とか、飲むべし!安いです!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【べらぼうに旨いです!素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ!このエレガンス・フィネスは一体どうやって得て表現できるのでしょう!(2015年もののレヴューです。)】
2014年ものもですね・・売れずに残ったアイテムをポツポツと開けて来ています。まぁ、それらの印象については中々書く機会も無いのでそのまま放置ですが、それでも noisy の中の「メオ=カミュゼ」と言う造り手のヒエラルキー的位置は、
「限りなくトップレベルに有る」
と言えます。
「・・え~・・?そ~なの?・・ついこの間までは懐疑的だったんじゃないの?」
とおっしゃるお客様も多くいらっしゃるかと思います。確かにそれは正しいです。2014年ものがリリースされた頃までは・・です。
ところが、余りに素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級を飲んで・・ひっくり返るほどビックリし、
「・・こんなに凄いエレガンスって、ヴォーヌ=ロマネの・・それもグラン・クリュ並みじゃん」
と思わされてしまいました。
そしてその後、その余りの素晴らしさに、店にいらっしゃる方々に、
「メオの1級クラス、滅茶苦茶凄いよ。ネゴスのニュイの1級ならまだ有るから飲んでみなよ。」
と声を掛け、飲んでいただきました。
その方々の印象は・・思ったとおり、
「いや~・・もうビックリです。こんなに凄いと思いませんでしたよ・・。」
と言うものでした。
さらには配送でお送りした方々からも徐々に感想が届き始め、
「参りました!・・メオ=カミュゼ、見直しちゃいました。レベル高いですね~!」
と、随分と高い評価のお言葉もいただきました。なので・・
「2014年のメオの1級クラスは全く残ってない」
んですね・・。コルトンなどのグラン・クリュが少々残っているだけです。これとて昔から銘品ですから・・noisy 的には敢えて飲む必要性を感じていないんですが、その辺りはもう皆さんはご存知無いようですから、そのうち・・少し開き始めただろうと言うタイミングで飲んでご紹介したいと思っています。
その余りに美味しいニュイ=サン=ジョルジュ1級のアイテムは、少ない2015年の産出量も有りさらに減ってしまいましたので飲む訳にも行かず、仕方が無いのでニュイ村名を開けた・・と言う次第です。
2015年のメオのブルゴーニュはとても美味しかったですよね・・。これでも充分と言えるほどの出来栄えだったと思います。今回少々ですが追加分をいただいてますのでこれもお早めにどうぞ。でも、そんな印象がぶっ飛ぶほど・・
「2015年ニュイ=サン=ジョルジュ村名は完璧!」
と思わされてしまいました・・。素晴らしいです!
ブルゴーニュワインに求めるもの・・それはおそらく重なる部分は有るにせよ、ワインファン一人一人違うはずです。だから、誰もが美味しいと認めるワインは稀で少ない・・でしょう。
ところがこのニュイ=サン=ジョルジュ・・・、そんな思い込みみたいなものさえ吹っ飛ばすような、完璧さを見せつけてくれたんですね。
抜栓からもう・・ちょっとルロワの良いクラスでも開けたかな?・・みたいなエレガントかつほんのり妖艶なアロマが漂っています。あくまでピュア・・ヴォーヌ=ロマネ的な、ほんのりワイルドさやスパイシーさが混じります。
口に含むとテクスチュアは滑らか、シャンボール的にやや硬質ながら、何もないのではなく、ほんのり・・少しずつ細やかな表情を見せてくれます。つるつる入って来ますが、その解け方が非常に美しく、全てのカプセルを一気に崩壊させるのではなく、
「今はこれ・・満足した?・・じゃ、次はこっち。・・良いでしょ?・・じゃぁ次は・・」
と言った具合で、余りに忙しない感じには成らず、求める時には与えられる・・そんな充足感が伴うものです。
だらしなく拡がってしまって、
「はい、もうおしまい!」
などとは決して言わないんじゃないか・・とさえ感じます。
中盤の膨らみも節操の有るもので、どこかいじらしく、愛らしくも有ります。そしてその後に、ニュイ的な部分・・スパイスや綺麗な土、盛り上がり、紫の果実などを細やかに感じさせつつ、非常にエレガントな余韻を長く感じさせてくれるんですね。
そう、滅茶苦茶バランスが良いんですよ。しかも透明でややカチッと締まったニュアンス、ミネラリティのコーティングが見事になされていて、冷旨系の酸がバランス良くしっかりと存在しています。この非常に寒い、寒気が居座った状況の中、どうしてもワインが冷えてバランスを欠いてしまいがちな時期に有りながら、
「エキスの旨みが物凄い!・・しかもそれにさえ物凄いエレガンスを感じる」
んですね。・・どうです?・・飲んでみたくなったでしょう?
ニュイ=サン=ジョルジュのトップのワインだとさえ・・思えるかもしれませんよ。それほどに満足感の高い1本だと思います。是非ご検討くださいませ。
他に村名クラスはジュヴレ=シャンベルタン、シャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネと有りますが・・・こんな凄いニュイを見せつけられると他も飲みたくなっちゃいますが、フィネスさんにももう残ってないそうですから減らさないように、テイスティングは控えます。まぁ、年に1本、村名を変えてのテイスティングがギリでしょう。そして、ジャン=ニコラ的には価格的にこれらと同格・・と判断しているのであろう、フィサン1級クロ・デュ・シャピトルが有ります。村名フィサン2014年はめっちゃ美味しかったですから、これもかなり期待できると思います。
メオ=カミュゼ、完全復活、そしてドメーヌ・ルロワ、ネゴシアン・ルロワの立ち位置に極めて密着しはじめたと感じます。
「・・嘘だぁ!」
と思われるなら、それはもうチェックしてみるしかないのではないでしょうか。noisy 的にはもう・・もろ手を挙げてお勧めするしかない心境です。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【以前はドメーヌもののみで造られていましたが、現在は買い葡萄も使っているのでネゴスラベルです。しかしながら秀逸なニュイ=サン=ジョルジュです!】
メオ=カミュゼのニュイやヴォーヌ=ロマネはそれなりに高価ですから、既に福沢さん1人だけでは購入出来ず、2人ほど掻き集めないと心配な感じになってます。
そんな中で、本来はドメーヌもののエチケットが張られていたのがこの「ニュイ=サン=ジョルジュ」です。こちらもやはり、あの素晴らしい生産者ジャン・タルディに収穫折半で貸し出されていたリューディ、「オ・バ・ド・コンブ」です。
このところのメオ=カミュゼの在庫を気にされてご覧の方はお気づきかもしれませんが・・・
「じわじわとメオ=カミュゼの人気が復活してきているのかも?」
と思われないでしょうか。
そう・・かなり売れて来ているんですよ・・。それは間違い無いです。
リーズナブルで足が速いブルゴーニュ・ルージュは、もう・・すぐに完売してしまいますし、そんなアイテムを飲まれた方からは、
「素晴らしく美味しかった!」
とご連絡をいただいています。
そうなんですね~・・。先日もマルサネ・ルージュを2年ほど寝かされて飲まれた方からメールをいただきまして、感動されたお話しをされていました。別の方はフィサンを同様にされ、その素晴らしい表情に驚かれていらっしゃいました。
やはりメオ=カミュゼと言うと、確かにもう・・どのキュヴェを飲んでもかなり美味しいんですが、ニュイ=サン=ジョルジュやヴォーヌ=ロマネ、ヴージョと言った、まさにコート・ド・ニュイの中心地にこそ、イメージが有ると言って良いでしょう。ジャイエ絡みですから・・ね。
昔は、「大当たりする可能性の有る生産者」で有ったと思うんですが、昨今は「確実にエレガントで美しいエキス系のトップレベル」になっていると感じています。
さすがに noisy も、最近はメオ=カミュゼもかなり色々と開けてはいますが、どれを飲んでも素晴らしい・・と感じていますが、入荷数量に限界が有りますし、グラン・クリュ・クラスまで開けるには厳しい状況が有りますから、申し訳ないのですがその全ての姿を網羅してご紹介することが出来てはいない状態です。
そんな中で、比較的リーズナブルなラインのアイテムを何とか分けていただけた・・と言うのがこのニュイ=サン=ジョルジュとマルサネなんですね・・。
因みにマルサネ2014年にティム・アトキン氏はぶっとびの・・「91Points」を付けていました!・・まぁ、メオのこのクラスは、海外の評価機関はほとんど飲んでいないようで、余り見かけないんですが・・たまたま評価したんでしょうかね。
あれだけ売れなかった2013年のフィサンでさえ、いつの間にか無くなっていまして、
「・・どうやらやっと少しずつ見直されて来ているのかな?」
と言うような感じを受けています。
前にも書きましたがメオの2014年ニュイ1級ブドーを飲んだ時は・・たまげました。確実にルロワと同じ道筋を歩んでいる・・と感じました。
こちらはニュイ村名ですから、さすがに同じようなポテンシャルは望めないとしても、約半分はドメーヌもの・・です。それに、ネゴスラインとドメーヌラインの仕上がりの差が無いと言って良い状況ですから、このニュイ村名も期待できるんじゃないかな・・と思っています。さすがにティム・アトキン氏もこれはテイスティングしていないようでした。
比較的リーズナブルだけれどメオの本質に触れることの出来るワインだと思います。ご検討くださいませ。
● 2019 Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・オー・ブリュレ
【・・来ましたね・・ついに!・・ようやく世界も気付いてくれたか・・とも思ってしまいますが、ブリュレもクロ・パラと同様、上値98ポイントです!】
まぁ・・メオさんのレ・ブリュレは売れ行きが良く無いったら、呆れるほどだった・・です。クロパラやリシュブールは即完売なのにレ・ブリュレはいつまでも残っている・・そんなイメージです。実は滅茶素晴らしいのに・・いつも書いているので煩いと感じていらっしゃった方も多いかと思いますが・・。
そもそもレ・ブリュレ、大好きですし、ジャイエ絡みのこの畑のメオさんのワインが悪い訳が無い・・。(因みにまだ飲めていませんがもしかしたら飲める可能性が有ります。)
ジャスパー・モリス氏98ポイント、ヴィノス(おそらくニール・マーティン氏?)97ポイント、アドヴォケイトはケリーさんかな?96ポイント、それにメドゥズ氏も95ポイントなどなど、ほとんどクロパラと一緒じゃないですか!・・
因みにクロパラは、ジャスパー・モリス氏上値98ポイント、ヴィノス97ポイント、アドヴォケイト96ポイント、メドゥズさん96ポイントですから・・あ、デカンター誌が97ポイント付けていますが・・。
価格はクロパラの半分・・と来ますと、いきなり脚光を浴びてしまうかもしれません。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ヴィノス96ポイント、ティム・アトキン(デカンター)95ポイントと過去最高の評価!・・普通にリシュブール並みと言って良いでしょう!】 これは飲みたいですね~・・まぁ、ジャイエのレ・ブリュレとは相当に異なるかな・・と思いますが、ある意味、ヴォーヌ=ロマネの1級の中では特徴の濃い部類のワインの一つだと思うんですね。
しかも94~95Pointsラインだった2017年ものですが、確実に1ポイントアップで95~96Pointsラインに上がって来ています。
しかも・・何故か売れ残こることさえあるのがこのレ・ブリュレです。2017年ものってどうだったか・・今年の4月まで売れ残ってましたね。もしご予算が捻出できるようでしたら、このレ・ブリュレは相当にお買い得なんじゃないでしょうか。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】 2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【神様が造るワインの中でも一際輝いていた・・と、個人的に思えるクリマです!】【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】 さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。ですのでメディアの評価が見つかったものを掲載いたします。ドメーヌものとネゴスものの差は無いと思っていただいて結構です。
■Richebourg
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Advocate 93-95 Points
■Clos Vougeot
Jhon Gilman 92 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 92-94 Points
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Advocate 89-91 Points
■Echezeaux Grand Cru
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-95 Points
Advocate 93-95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Aux Brulees
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 94-97 Points
Burghound Allen Meadows 93-95 Points
Decanter 95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Les Chaumes
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 89-91 Points
Burghound Allen Meadows 90-92 Points
Advocate 90-92 Points
■Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
■Vosne-Romanee
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Murgers
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Boudots
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 90-93 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 91-93 Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【中々飲めないワインでは有ります。】
メオが持つ目が眩むような珠玉の畑にあって、しかもグラン・クリュであっても何とか手が出るのがクロ・ド・ヴージョでした。つい最近まで2002年とか2000年とかが売れずに残ってましたが、
「何で売れないのかな?」
と・・思ってましたよ。
因みに、ジャン・タルディが耕作していたグラン・モーペルテュイが帰って来ていますし、その他にもシャトー(プレ・ル・セリエ、プレ・ル・シャトー)の真下の区画も有るようで、このクロ・ド・ヴージョには幾つかのラベルが有ります。どう違うのか・・判りませんので、ぜひとも同じヴィンテージを全部一遍に開けてみたいものです。
このクロ・ド・ヴージョ2014年は、ベタンヌも19/20Pointsと非常に高い評価ですし、ティムさんも97Pointsとベタボメ状態、バーガウンドが少し冷静・・と言った評価のようです。
● 2019 Nuits-Saint-Georges 1er Cru aux Murgers
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ・オー・ミュルジュ
【何と、上値96ポイント!・・草葉の陰で神様は何を思う?・・】
凄いですね~・・96ポイントまで付いてしまいました。このミュルジュもまた神様アンリ・ジャイエが耕作しリリースしていた畑です。
因みにグレートイヤー、神様が引退をほのめかした頃の1985年もののレ・ミュルジュの評価はPKさんで90ポイントでした。グレートイヤーの85年で90点です。因みにクロパラ1985年は91点、エシェゾーが93点、リシュブールが96点でした。まぁ・・この96点と言うのがPKさんのジャイエさんに対する最高評価だったと思って過言では無いと思います。
で・・今や・・メオのレ・ミュルジュが96点・・。2019年はグレートイヤー・・何という皮肉のような状況でしょう。
noisy も事あるごとに、
「ブルゴーニュワインの評価が低すぎる!」
と噛みついて来ましたが(ま・・この下の方には1986年もので噛みついてますが・・)、時の流れは何とも皮肉・・と言うか、味な計らいと言うべきか・・いや、飲まないで取っておけばよかったとか、心がグルグルしてしまいます。
最高評価のレ・ミュルジュでしょう。神様ジャイエのワインは、村名でさえ神品だったと・・知っている人は知っています。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ジェイエ所縁のオー・ミュルジュ!・・ジャイエのエチケットはニュイ=ミュルジュだったと・・思い出しました!アドヴォケイトは94ポイントです!】 「Nuits-Murgers」と書かれたエチケット・・・懐かしいですね。アンリ・ジャイエのミュルジュには、ニュイ=サン=ジョルジュでは無く、「ニュイ=ミュルジュ」と書かれていたのを覚えています。意外にも流通は少なかった気がしますので、飲んだ記憶も中々に曖昧です。
そう・・その頃はアンリ・ジャイエは確かに有名でしたし素晴らしかったですが、何とか入手しようと思えば特に高価格でもなく、だけどもどこでも購入できるような代物でも無かったんですね。
どのような経緯が有ったのかは定かではありませんが、このミュルジュはリッシュブールと同様にエマニュエル・ルジェに継がれることなく・・メオ=カミュゼの元に戻った訳ですね。
noisy やnoisyと同世代、もしくは少し前の世代のジャイエを飲んで魂の尾を掴まれてしまった方々の多くは、勿論、クロパラやリッシュブールなどやられた人もおられますが、このミュルジュもそうですし、単なる「ニュイ=サン=ジョルジュ」のワインに、ひっくり返るほどの驚きと、人生観さえ変化させられた人が多いはずなんですね。
今回、タイミングが合えば何とか飲んでやろうと・・思っていたんですが、余りに必須のテイスティングアイテムが大行列を作っていたため、まだ自重しています。
因みにアドヴォケイトは上値94ポイントでした。ブドーの前評判の高さと、ジャイエ所縁のミュルジュ・・選択が難しいですが、2018年もののメオ=カミュゼのワインの凄さを考えますと両方・・行きたいですね・・(^^;; 是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
-----
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います! 2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【看板のひとつ、ニュイ=サン=ジョルジュ1級オー=ミュルジュとブドー、そしてペリエール!(以前のコメントを使用しています。)】
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points

実は2014年もののブドーを、皆さんに紹介した後で飲んでみたんですね・・。そしたらまぁ・・
「とんでもない出来!」
でした。もう、モロにドメーヌ・ルロワ級です。土臭いニュイ=サン=ジョルジュなど、どこにも無い・・いや、勿論ですが要素のひとつとしては備わっているんですが、
「・・おい!・・中身はロマネ=サン=ヴィヴァンか?」
と思わず言ってしまったほど、その雅なお姿に感服しました。まぁ、詰まらないロマネ=サン=ヴィヴァンも沢山有りますけどね。それから比べたらもう、雲泥の差です。
海外の評価を探しましたが2003年もので評価されていたのが、レ・ミュルジュでした。スペクテイター誌で94Pointsと言うものでしたが、その他はまず・・見当たりませんでした。
そんなこんなが有りまして、2014年のニュイ・レ・ブドーは早々に完売してしまいましたが、ペリエールは残っちゃってますね。その内に飲まない訳には行かないでしょう。
まだメオ=カミュゼの素晴らしさは、日本人には伝わっていないような気がします。昔はそれでも大人気のドメーヌでした。知っていらっしゃる方がそろそろ高齢になられ、新しいワインファンの方は余りご存知無い・・と言うのも有るのでしょうし、ドメーヌものオンリーだったものがネゴスものも造り始めたと言うのも有るでしょう。
しかし、昨今のACブル赤を飲まれた方は、そのエレガンス、品格に驚かれたと思います。決して濃く無いのにしっかりエキスの美味しさが出ていて、ブルゴーニュらしい理想の姿をしています。
今回は古いヴィンテージものをいただきました。そんなに多く無い良い機会かと思います。是非ともご検討くださいませ。
以下は2014年ニュイ=サン=ジョルジュ1級ブドー他のレヴューです。
━━━━━
個人的な思い入れなのかもしれませんが、
「ミュルジュと言えばメオ=カミュゼ!」
と言うようなインプットが根付いてしまっているnoisy ですが、引けを取らないのがブード(ブドー)です。何しろ、マルコンソールの南に接する畑ですんで、気難しい一面も有りますが、ポテンシャルの非常に高い畑です。
一般的にはニュイ・サン=ジョルジュのワインはヴォーヌ=ロマネのワインのように、「あっけらかん」とした部分よりも「肉付きの良さ」「味わいの幅」「力強さ」が有り、より男前な感じがするかと思います。でも、メオのニュイ1級は、開けるタイミングにもよるかとは思いますがエレガンスを伴ったものです。当たった時のミュルジュは・・・です。ヴォーヌ=ロマネの村に近い部分にある畑で、オー・ブード、オー・クラ、オー・ミュルジュと連なっています。
ジャン・ニコラの以前のコメントを見ると、ブドーは堂々としていて大柄、ミュルジュは緻密でエレガント・・と思えます。でも今回はミュルジュの案内が無かったな・・と。
ティム・アトキンさんはやっぱりここでも弾けちゃってますね。95Pointsです・・マジか~・・旨いのか~・・。そうなるとこんな価格は全く安いと言えますが・・確かめてみたいところです。もう少し仕入れられるように・・、もう少し売れるように・・そうなればテイスティングして販売できますよね~・・頑張ろう・・。ご検討くださいませ。

アンリ・ジャイエが自身最高のヴィンテージと評した(らしい)1986年のPKさんの評価です。(飛鳥出版社 バーガンディより)訳者はもちろん、現ラシーヌの代表のお二人です。当時のブルゴーニュワインの評価は、造り手本人が最高の出来だ・・と言ったとしても、こんなものです。クロパラ、ブリュレが90点、ニュイ・ミュルジュ89点、エシェゾー92点、リッシュブール94点・・です・・ちょっと呆れるでしょう?
● 2018 Saint-Romain Blanc【Finesse】Special Set
サン=ロマン・ブラン【フィネス】スペシャル・セット
【呆れるほど美味しいです!・・いや~・・メオの白ワイン、本当に感動的です!】---白750ML 1本、赤750ML 1本の計2本セットです。
■ 【フィネス】スペシャル・セット
フィネスさんにご協力いただき、ドメーヌ・シュヴィニー=ルソーの良さを是非とも知っていただこうと企画したセットです。 こちらのセット対象のワインの詳細は以下をご覧ください。
● 2021 ブルゴーニュ・ルージュ シュヴィニー=ルソー 750ML
呆れるほど美味しいです。入荷が遅れたのは・・実は、テイスティングは済んでいたんですが、届いていないアイテムがありまして、その中のひとつがこれ、サン=ロマン・ブランだったんです。
2017年も素晴らしいエレガンスで、おそらく飲めた方はビックリされたんじゃないかと思うんですね。しかしながら・・断言します。
「2018年はさらにその上を行ってます!」
いや~・・サン=ロマン、その実力をちょっと舐めてたかもしれません。飲めない買えない価格のワインでは無いと思いますので、是非ともこれだけは・・飲んでいただきたいと思います。
氷のように冷ややかな・・クリスタルコーティングされたかのようなテクスチュアから、甘美でエレガンスばっちりの柑橘系アロマが漏れて来ます。ノーズの冷ややかさからは実に品のある、柑橘とミネラリティの複合体を感じます。低域から高域にまで見事にスレンダーなボディを感じますが、その外側のコーティングを膨らまそうとする要素の多さに膨張感が生まれてきているかのようです。
そしてそこから・・まるで空気中の水分が冷気で凍って、太陽の光に反射しているダイヤモンドダストのように、「キラ、キラ、キラ・・・」と小さな振幅を伴いながらの輝きを見せつつ、品格の高い柑橘フルーツの小粒の弾けた感じを覚えさせてくれ、長く持続しやがて・・消えて行きます。
ちょっともう・・これは感動ものの美味しさです。
「白ワインって・・こんなに美味しかったんだ~!」
と、充分以上に納得していただけるかと確信しています。
実はこのワイン、まとめてカミュゼのワインが届いた時に入っていなかったので、
「・・ありゃぁ・・あんなに美味しかったのに、2018年は割り当て無しかぁ・・」
と、とても残念に思っていたんですね。
ですが、駄目元で訊ねてみたところ・・
「あれ?・・出してませんでしたっけ?・・有りますよ~!」
とのことで、急遽届くことになったんですね。
ですので、12月19日(土)からの出荷になりますので、それ以前に必要な方は申し訳ありません・・。
また、同じように届いて無かったアイテムも届く予定です。シャンボール=ミュジニー1級レ・クラとか、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュ、オー・ブドーなども次回辺りにご紹介できるかと思います。まぁ、レ・クラは存在自体がレアですし、裏情報によるとニュイ=サン=ジョルジュ1級オー・ブドーの出来が半端無い!・・と噂になっているようですよ。
でも、2018年のカミュゼのドメーヌの白、オート=コート・ド・ニュイ・ブラン・クロ・サン=フィリベールの他を圧倒するかのような姿をご確認された方ならお判りかと思いますが・・
「そこさえ・・超えて来ます!」
と言いたいと思います。是非飲んでみて下さい!一推し・・素晴らしいです!
以下は以前のレヴューです。
-----
【べらぼうなエレガンス!・・そしてサン=ロマン・ブランの実力、底力を見直してしまいました・・】
素晴らしいです!・・まぁ、コサールのサン=ロマンも美味しいですが、ちょっとうねった感じがするんですよね。メオの方がストレートです。まぁ、直線的と言ったら良いのかもしれないですが、それはシンプルだ、単純だということでは無いんです。
豊かだけれど繊細、グラマラスだけれどスタイリッシュ、柑橘果実・そして果実的であってそれが主のように見えて、実はミネラリティが物凄い・・そして最終的にエレガントだと感じさせられてしまう・・と言うような、魔法をかけられたかのように思ってしまうサン=ロマン・ブランです。
「サン=ロマンでしょう?・・そんなはずはないですよ・・」
とおっしゃるに違い無いんですね。そうです。まごうことなきサン=ロマン・ブランです。だから、ピュリニーの素晴らしい1級とも全然違うし、全く追い付かない。・・でも、同格位の次元が違うエレガンスを持っていると思わされてしまう感じなんですね。
美味しいです。サン=ロマンだと思って・・飲んでみてください!・・ビックリすると思います!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この超瑞々しい、超ピュアな味わいに人々を驚かせるテロワールの表現が有ります。】
少ない割り当ての中から2本も開けてしまいましたので、利益的には非常に厳しいです。それでも全く売れないよりは良いんですけどね・・。テイスティングしてご紹介したアイテムは売れたとしても、テイスティングしていないキュヴェは売れない・・と言うのが良くあるパターンで、でもそのうち世の中の理解が急激に深まって劇的に売れるようになり、でも喜んでいる暇も無く割り当てが減って行き、いずれ入らなくなってしまう・・と言う経験を長く続けています。このサン=ロマンにしても、またサン=トーバン1級にしても、世界中のどこを探してもテイスティングコメントなど見当たらないはず・・ここ以外は!・・・と言うことで、また開けてしまうんですね~~。損な性格なんでしょう。諦めています。
2016年ものもだいぶテイスティングを続けており、おおまかな傾向が見えて来ました。勿論ですが、noisy が扱うような造り手に限って・・の話しですよ。
2016年ものはシャルドネはかなり良い・・と言うか、量は少ないですが質が素晴らしく、グレート・ヴィンテージじゃないかと踏んでます。
このサン=ロマンですが、ま~・・呆れるほどに瑞々しい・・です。「ピュア」と言う言葉を使いたくなります。危険分子は全く感じません。それでいて余分なぜい肉、残糖無し、骨格も実にしっかりしています。フレデリック・コサールのサン=ロマンのような、フワッとした柔らかさに満ちた味わいでは有りません。おそろしくドライで(コサールは僅かに甘みを残し、二次発酵でアレコレ何とかなるように調整しているように思います)、とことんピュアなので、サン=ロマンと言う村のワインがどういうミネラリティの組成
をしているか、ものの見事に伝わって来ます。締まったボディから美しい柑橘が伸びやかにノーズに飛び込んできます。締まっているのにボディは膨らみを持ち、緊張感が有りつつもゆったり・・余韻も僅かなビター感を持ちつつ、再度果実感、ミネラリティを感じさせつつ美しい収束を見せます。
「めっちゃ美味しいです!」
ジャン=ニコラは硬いと言っているようですが、締まってはいますが硬いとは思いませんでした。肉をミネラリティがギュッと押さえつけているかのような感覚ですね。素晴らしい味わいでした。

サン=トーバンは1級になってますね。ユベール・ラミーがちょうど持ってない、村の北の奥の辺りの1級です。味わい的には村の東端、ピュリニーの真裏の「アン・ルミイィ」等が持つ、グラマラスでオイリーさの強いタイプでは無く、フリオンヌとかデリエールの中間的な組成で、ボディは太目、凝縮感は有りますが、無理矢理そうしたようなニュアンスが全く無く、非常にエレガントです。
この辺りが昨今のメオの凄いところで、「さりげないんだけれどきちんと存在している」んですよね。思わず・・唸っちゃいました・・。これも滅茶美味しいです。ちゃんとサン=ロマンを訴えてくるんですよね。面白いですから、ぜひ、「ユベール・ラミーのサン=ロマンの西側もの」と比べてみてください。超瑞々しいのがカミュゼで密植系のラミーなら密度の組成は上です。どっちがより美味しいと感じるでしょうかね・・是非尋ねてみたいみたいものです。
また、今回も非常に少ないですがコルトン=シャルルマーニュもいただけました。さすがに飲まないですよ。もう・・2016年のメオのシャルドネ部門は黒字にはならないですからね。でもきっと素晴らしいはず・・だと予測しています。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【パーフェクトなブルゴーニュ・シャルドネ!と 思わせる素晴らしいワインでした!メオ=カミュゼは本気でルロワを越えようとしている!】
それなりに長い批判の期間が有ったように思います。メオ=カミュゼと言う大看板もやはり、小作人だったアンリ・ジャイエの名声に支えられ、むしろその実力以上に期待を負わされ、苦しいと思う時期が有ったのかもしれません。
フランスに出かけた友人たちは口々に、
「ワインショップにフーリエ、ルーミエは全く無い。メオ=カミュゼは山のようになってるけど。」
と3年ほど前までは言っていたものです。
確かに、メオ=カミュゼのワインはエキス的で官能的だけれど、時にバランスが今一つだったり、時に余りのディテールの人間臭さに、
「・・ちょっと・・やり過ぎじゃないのか・・」
と思ったものです。
そんな期間は、noisy も正規で扱うルートがほぼ閉ざされていましたので、今のようにこまめなチェックが行き届かなかった面は否定できませんが、コンディションが悪い訳では無いと思われるのに何故か?・・と言うような、どこかにクエスチョンマークを持つ気持ちにされたのは事実です。
しかしながら、2014年のメオのワインは、ネゴスものもドメーヌものも全く区別なく、非常に素晴らしく、2012年頃までの不安定さ、もしくはキュヴェによる出来の差は全く感じられなくなっていました。
ものの見事にクラスを表現出来ており、そのクラスの中のトップの出来であろうと思わせるだけの仕上がりを見せつけていました。勿論ですが、入荷数が限られているため、全てのワインを試飲出来た訳では無いですが、それでも、
「ここまでキッチリ最上に仕上げられるので有れば、どのキュヴェでも問題など嗅ぎ分けられないだろう」
と思わされてしまった訳です。
そして満を持しての2015年、少しドキドキしながら希少なメオの白ワイン、最もリーズナブルなサン=ロマンを開けてみた訳です。
その出来は、
「まさにブルゴーニュ・シャルドネのお手本!」
と言うべきであり、
「ブルギニヨンが目指すべき道標の味わい」
と言っても過言ではない、素晴らしいものでした。
この2018年の寒波の中、やや冷え気味でテイスティングが始まりましたが、香りの立ち、その質感、ボリュームとも、サン=ロマンと言うマイナーなアペラシオンとしての表現も持ちつつ、ブルゴーニュ・シャルドネとしての超絶な美しさを前面に出し、エレガンス、フィネスをたっぷり感じさせてくれるものでした。
冷えていても崩れない、冷旨系の酸をまん丸に持ちつつ、パレットに綺麗に円を描き、少し悶え、美しく長く滞在しながら消えて行きます。
それはやや温まっても崩れること無く、アロマをややボリューミーにするのみ、そのアロマの美しさは温まることによってさらに際立ちます。
いや~・・異常に旨いです。
サン=ロマンと言ったら・・皆さんの脳裏に浮かぶのはやはりド・シャソルネイのフレデリック・コサールでしょう。
しかし、コサールのサン=ロマンとは、全く違う素振りを見せつけて来ます。サン=ロマン的な個性はしっかり、中盤以降の余韻に掛けてホロホロと見せてくれますが、まずはカッチリのやや硬質な舌触りを。透明感の凄いややグラッシー(グラス)なミネラリティ、もしくは酒石酸的な硬質感。アロマや、そこから僅かに崩壊しつつ放出される果実・柑橘の美しいこと・・。口内でひねりつぶせば、複雑なニュアンスが期待しただけ・・出て来ます。決して雑にならず、凛とした姿は決して崩さず、飲み人はただただ頷きながらその味わいに引き込まれることでしょう。
コサールなら、もっと弄繰り回したコサール自身の姿を感じさせることでしょう。しかしメオの場合、この美しいシャルドネがメオのワインだ・・と決めつけるなら、それはメオの姿なのでしょうが、
「ブルゴーニュと言う世界で最もエレガントでたぐいまれなフィネスを持つワイン自体を表現」
している・・そしてそれが良く判るワインだと言えます。
いや、これを飲める人は幸せだろうと思います。非常に旨いです。メオは2020年まで待てと言ってますが、noisy は兎に角、
「そんなこと言わずに一度さっさと飲むべき!」
「そしておそらく気に入るに違い無いのでさらに買い増すべき!」
だと確信して申し上げます。
他にも白は少々、初登場のサン=トーバンが有りますが、ご存知の通り、ピュリニー=モンラッシェの横、裏に有るアペラシオンで、しかもピュリニー=モンラッシェそっくりの高質なシャルドネになる可能性の高いものです。しかも2015年は熟れた年と言われてますから、
より涼しい畑で有るサン=トーバンは、選択の優先順位が高いと思われます。
ムルソーもメオは2021年まで待てと言ってますが、飲んだことが無ければサン=トーバン同様、さっさと一度飲むべきです。やや粗暴な一面を持つムルソーと言うアペラシオンですが、メオ的なエレガンスが見事にそれを美しく変貌させていると思います。
コルトン=シャルルマーニュはメオの最高の白です。余りに売れないので・・2014年がまだ残っており、そのうちに飲んでやろうと狙っています。2020年まで開けない方が良い・・とメオが言っているようですから、今すぐなら飲んでも美味しいと思います。春過ぎまで飲まないで保存されるようでしたら、2020年まで開けない方が無難ですが、これも、
「さっさと飲んでみるべき」
だと思います。
非常に冷ややか、しかしちゃんと熟れていて、ブルゴーニュ最高の美しさを見せつけるワインでした。飲むべきです!メオ=カミュゼも完全復活!・・と言って良いでしょう。超お勧めの白4アイテムです。
● 2018 Bourgogne Cote-d'Or Rouge Cuvee Etienne Camuzet
ブルゴーニュ・コート=ドール・ルージュ・ブルゴーニュ・コート=ドール・ルージュ・キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼ
● 2018 Bourgogne Cote-d'Or Rouge Hemisphere Nord
ブルゴーニュ・コート=ドール・ルージュ・エミスフェール・ノール
【パーフェクトな出来だった2017年ものから2018年ものは何と3つのブルゴーニュワインへと大変身!単にA.C.ブルゴーニュでは無く、北、南、そして中央と言うテロワールの違いを表現しています!】

いや~・・楽しいですね~・・ん?
「・・面倒くさい・・」
いや、「比較」こそがワインの楽しみの神髄です。同じように見えても異なる・・そこが良いんじゃないですか。
だからもし2017年の、ほぼパーフェクトと表したブルゴーニュ・コート=ドールをお飲みになっているとするなら、ヴィンテージを無視して、
「ノール + スュッド + キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼ」
を飲んでいるとみなしたうえで、さらにこの3種のブルゴーニュ・コート=ドールを混ぜたものとほぼ同等とみなすなら、4種類の味わいをも楽しめる訳です。
まずはジャン=ニコラさんのコメントをいただきましょうか。上の写真です。
「ブルゴーニュ コート ドール キュヴェ エミスフェール ノール
BOURGOGNE COTE D'OR CUVEE HEMISPHERE NORD
Hemispere Nord(エミスフェールノール)とは「北半球」という意味で、コートドールの北側に位置するジュヴレシャンベルタン村の葡萄をメインで使用している。3つのキュヴェの中でもより緊張感とストラクチャーがあるワインで、フランボワーズやイチゴの華やかな香り、木苺やサクランボの野性的な香りも感じられる。たっぷりとした口当たりと余韻の緊張感、しっかりとしたストラクチャーと溶け込んだタンニンが感じられるコートドニュイらしい味わい。今でも十分美味しく飲めるが、2021年にはより素晴らしい味わいになっているだろう。」
一応ネゴスものの「ノール」です。お伝えしておきますが、ドメーヌものとネゴスものの品質的な違いは有りません。どちらもキッチリ造りこまれています。
ジュヴレらしいワインでした。フィサンも飲んでいますので比較すると、むしろこちらのノールの方がジュヴレには近い感じで、僅かにニュイ=サン=ジョルジュ風の美しい土のニュアンスを加えたかのようなニュアンスです。色はしっかりしていますが、やや不透明感のあるしなやかな石灰感と、ふんわり優しいタンニンがフィサンとの共通点です。全く甘く無いのに旨味がしっかり有って、その中に鉄っぽさや皮革の初期段階のアロマが感じられます。冷ややかで実に旨いです。

2つ目の写真はスュッド(スッド?)です。
メオさんはこのように述べています。
「ブルゴーニュ コート ドール キュヴェ エミスフェール スッド
BOURGOGNE COTE D'OR CUVEE HEMISPHERE SUD
2018年ヴィンテージはブルゴーニュコートドールルージュ(旧ブルゴーニュルージュ)を3つのキュヴェに分けて醸造。Hemispere Sud(エミスフェールシュッド)とは「南半球」という意味で、コートドールの南側に位置するポマール村の葡萄を使用している。3つのキュヴェの中ではチャーミングで軽やかな飲みやすい味わいで、熟したプラムやサクランボの華やかな香り、開けたてからとっつきやすく直線的な面もあるがアフターはとても繊細。ややタニックで粗さはないものの、瓶詰の影響でやや固くなっているので少し休ませたほうが良い。2021年から本格的に楽しめるようになるだろう。」
いや~・・ノールも柔らかいですし、このスュッドももう飲み始めて良いでしょう!めっちゃ美味しいですよ。ポマール村の葡萄ですか・・。noisy はヴォルネイかと思ってました・・いや、ポマールって判断も有ったんですが、正直なところはポマール プラス ヴォルネイかと。その位、ヴォルネイっぽさも有ると感じました。
明らかに「ノール」の風情とは異なる感じがしますが、むしろこちらの方が「キュッ」と締まっていてnoisy 的には好みです。美しいですね~。ヴォルネイ北のフルミエ、もしくはポマールの南のフルミエを連想させるニュアンスです。チェリー6割、プラム4割、ジュヴレほどの鉄分は無いにせよ、ほんのりと鉄っぽさを含みます。
これは美味しい!・・しかも価格もリーズナブルです。

3つ目はドメーヌものの「キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼ」です。これはもう・・ドメーヌもののヴォーヌ=ロマネそっくりです。・・因みにエチェンヌさんはご先祖でいらっしゃいますね。これもジャン=ニコラさんのコメントをご覧ください。
「ブルゴーニュ コート ドール キュヴェ エチエンヌ カミュゼ
BOURGOGNE COTE D'OR CUVEE ETIENNE CAMUZET
ドメーヌの創設者「EtienneCamuzet(エチエンヌカミュゼ)」の名前をキュヴェ名にしているこのワインは、ヴォーヌロマネ村近郊にあるドメーヌの所有畑で収穫された葡萄のみを使用。3つのキュヴェの中で複雑さと繊細さが際立つスペシャルキュヴェとして1つ上のランク付けと考えている。サクランボや黒い果実のアロマが心地良く、口当たりはとても柔らかく繊細で余韻が長い。タンニンはしっかりしているがワインに溶け込んでいて深みのある凝縮した味わいになっている。十分開いた味わいで複雑さと爆発力があり、ヴォーヌロマネの素晴らしいテロワールを垣間見せている。2021年から飲んでいいだろう。」
これはポテンシャルが素晴らしいです!まさにヴォーヌ=ロマネ的エレガンス、存在感、複雑性が有ります。もうすでにその資質は見事に表れて来ていますが、ノールやスュッドほどの柔らかみは出て来ていません。
まぁ、ドメーヌものとネゴスものの差は無い・・などと言っていますが、やはり「葡萄の質」は別です。そこには「畑の資質」が必ず入って来ますから。
昔はドメーヌもののパストゥグランがリリースされていましたが、2000年頃からは終売になっていまして、
「ヴォーヌ=ロマネ近郊のブルゴーニュクラスの畑の味わい」
をメオのワインから見つけることは出来なかったんですね。
しかしながらこのキュヴェ・エチェンヌ・カミュゼは違います。充実した味わいには、ヴォーヌ=ロマネ的な要素がしっかり詰まっています。これは・・1~2日ほどの放置で相当な良い感じになりますが、メオさんの言う通り「2021年から飲んでいいだろう」と言っておきたいと思います。
言ってしまえば、メオさんのドメーヌもののヴォーヌ=ロマネは1.2~1.3万円ほどしますから、まったくの半額ですね。村名では無いとしても、村名クラスの味わいは充分に有ると感じられますので、
「ヴォーヌ=ロマネのセカンド」
みたいな立ち位置との理解で良いと思います。
2017年までは、この3つが一緒になっていた・・と言えます。昨今はA.C.ブルも高価になってきていますが、
「新たな切り口でメオ=カミュゼがブルゴーニュを表現!」
し始めたと言えます。
楽しいワインの世界、是非「比較」でさらに深い部分へいらっしゃいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ほぼパーフェクト!!メオの理想がスッキリ見える素晴らしい味わいでした!・・しかも価格も値下げです!】
仕上がってますね~・・すでに滅茶美味しいです。しかも価格は下がって嬉しいばかり・・おそらくフィネスさんが税額が下がった分を還元してくれたのかな?・・と思います。
また、ワインの名称が変更になっています。新しいアペラシオン名で、「ブルゴーニュ・コート=ドール」だそうです。ブルゴーニュも北から南まで広いので、コート=ドール限定のアペラシオンです。
ちなみにメオさんは以下のように言っています。
ボージョレなど他の地方産のブルゴーニュワインと区別するために今年から制定された新しいアペラシオンで100%コート=ドール産の葡萄かつ100%ピノ・ノワールで造られたブルゴーニュ・ルージュ。赤や黒果実の様々な香りを樽香が絶妙に包み込んでいて、存在感のあるオイリーな口当たりでアフターに酸味が感じられる。バランス良くまとまった飲みやすい味わいで2020年ころから飲むことが出来るだろう。
いや~・・メオさん、今から飲んでオッケーですよ。それに、エチケットも少し変わっています。上にヴィンテージ表記の出っ張りが出来ました。
で、このコート=ドール他、下級キュヴェを飲んでみて思ったんですが、
「ジャン・ニコラ=メオの理想がしっかり形として見える!」
んですね・・。
どのキュヴェを飲んでも、彼の理想形を想像できてしまう・・んです。つまり、上級キュヴェが持つ「格上のエレガンス」が下級キュヴェにもしっかり現れているんです。
あの、素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級は、ロマネ=サン=ヴィヴァンを想像させるが如きエレガンスを発揮していました・・今までも。
ACブルゴーニュは非常に美味しい、バランスに優れ、心をくすぐられるワインでは有りましたが、
「最近のメオは1級以上になると激変するよ・・」
と言うようなセールストークをしていたほど、そこには確実な格差が存在していました。ACブル < 村名 <1級 <特級 と言う流れですね。
2017年ものは上は飲んじゃいませんので確約は出来ませんが、それでもそのヒエラルキーはしっかり有るとしても、
「上級キュヴェに繋がるエレガンス、その姿が下級キュヴェにもしっかり見える!」
んですね。A.C.ブルに、ニュイ=サン=ジョルジュ1級の素晴らしいエレガンスにつながる道が見えました。
長くなっちゃいますのでこのコラムはここで止めますが、
「これを飲んで不味いと言う人はいない」
と思います。ドンピシャな仕上がりです。メオの下級クラスは全く残らないので・・是非お早めにお試しくださいませ。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2016年ものは複雑性高く凝縮した果実の美味しさをジュヴレっぽく表現!この辺りのセンスが素晴らしい!非常に良い出来です!】

ワインになる前には雹害で悲惨なヴィンテージと揶揄された2016年では有りますが、実際に蓋を開けてみるとどうでしょう?
やはり優れた生産者は、難しいヴィンテージも関係が無いようにも思えます。特に今回のメオ=カミュゼ・フレール・エ・スールのワインをテイスティングした結果においては、
「ん?・・キャラクターは2015年とは違うものの、ここまで仕上げてくるなんて・・。2015年とのポテンシャルの差は無い!」
と感じてしまいました。
どうです?・・この深い色合い。2013年ものからグラスの写真を掲載していますが、年を追う毎に深みが増しているように思えるんじゃないでしょうか?
実際、2016年もののこのACブルゴーニュは、ジュヴレ=シャンベルタン的な構成を感じることが出来、豊かでほんのり鉄っぽく、乾いた土と乾いたミネラリティが重なり合って絞り出したエキスの深い味わいをたっぷり堪能させていただきました。
2015年のこのACブルを飲まれた方は、
「げげっ・・メオ=カミュゼ、半端ない!」
と思われたに違い無いですが、骨格を支える見事に透明なミネラリティが細身に芯を構成したっぷりあり、そこに雅な表情をまとわせていたことと思います。
2016年は透明なミネラリティだけでは無く、カラフルだとも思えるような多彩なミネラリティに、そこそこに多くの肉をまとった、やや妖艶でほんのりと豊かな味わいです。
さすが、昨今のメオ=カミュゼは目が離せない存在になっています。是非飲んでみてください。リーズナブルです!お勧めです。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【まさに「雅」と言う感じが似合うヴォーヌ=ロマネ的な味わいの飲むべきACブルゴーニュです!超お勧めです!】
人によってはショッキングな画像かもしれません。ご容赦ください。無農薬で・・と言うか、ほぼほったらかしなだけでは有りますが、それでもそこそこには気を張り巡らしつつ育てている noisyの家の庭の 「ピノ・ノワール」です。
7月までは天候に恵まれ、スクスクと立派な実を育んでいましたが、8月に入り雨が多くなり、日照も充分ではない状況の中、
「・・ん~・・まぁまぁの糖分とタンニンの成熟が得られたかな・・でももう少し糖分が欲しいなぁ・・」
などと思いつつ、
「収穫はいつにしようか・・雨が上がって2~3日晴れるか、風が出てくれれば可能かな・・」
と思っていたところ、左の写真のようなショッキングな映像が目に飛び込んできました。
「・・えっ?・・クワガタにカブト?・・葡萄の実ももう全然ダメじゃん・・」
そうなんです。根本付近には落ちてしまった実が沢山有り、茎に付いている実も穴だらけ、しかも色も変色してしまっています。
クワガタやカブトは、その角で実を落としたり、穴を開けて中の糖分を入手しているようで、またその匂いに誘われて、昆虫類が近くをウロウロ、蟻もたかっています。
「あ~あ・・全滅だ・・」
熟した第一世代の実はほぼ全滅、まだ青い第二世代以降の小ぶりの実だけがグリーンの色を保っています。
一体どこからこんなクワガタやカブトが集まって来たのか・・近くにいるなんて思ってもいませんでした。そして、ふと足元を見ると、見るも無残なカブトのカブトが転がっているじゃありませんか。そしてその脇には胴体や足も散乱していました。どうやら、クワガタと戦い敗れたカブトムシの牡のようです。

ま~・・葡萄を育てるのは容易なことじゃありません。最近のは人体に影響は少ないしすぐ効果は薄れるから殺虫剤を使えと・・葡萄農家の関係者の方は教えてくれますが、そんなことをするくらいなら葡萄など育てることも無い訳で・・ましてやワインを造るために葡萄を育てている訳じゃないのでなおさらです。noisy がたまに一粒二粒、口にするだけなんですから・・。
同じピノ・ノワールで造ったとは思えないような、自然派のACブルゴーニュです。非常に美しいルビー色です。濃くも無く薄くも無い・・しかし、
「とてもエキスがビッチリと出ていて焦点の定まった美しいピノ・ノワール!」
でした。
2014年のメオ=カミュゼ・フレール・エ・スールのACブルゴーニュも、その美味しさにクラクラしてしまいましたが、2015年は届いたばかりにも関わらず、ヴォーヌ=ロマネ的な柔らかい酸味とスパイス感、そしてビロードのテクスチュアで迎えてくれました。
この何年かのメオのワインの美しさは、飲んだものを魅了してしまうに充分のものです。ネゴスものと言う立場のワインですが、ドメーヌものとのイメージの差が全く無く、少し高くなったとは言え、4000円のACブルゴーニュは、今やリーズナブルなクラスとさえ言える状況です。

また、実はちょうどタイミングが良くて、ロベール・シリュグのACブルゴーニュも横に並べてのテイスティングになりました。こちらもヴォーヌ=ロマネの造り手です。
同様にソフトな・・鋭角さの無い優しい酸味を持ち、ややテクスチュアにふるふると襞の有る優しい感じのする素晴らしいACブルゴーニュでした。こちらもエキス系の美しいワインで、シリュグらしい、女性っぽい感触の味わいです。
カミュゼのスタイルは、「アンリ・ジャイエの教え子」と言うことも有り、ジャイエ系の味わい・・と伝わっているかもしれませんが、全然違います。決してジャイエ系の果実味重視系では有りません。むしろDRCやミュヌレ=ジブールなどに通じる完全エキス系と言えます。
ある意味においては、収穫する葡萄の潜在アルコール分に大いに関係が有り、糖分を完全に発酵させドライに仕上げるエキス系のワインは、温暖化の進む現在では収穫のタイミングを間違えるとブルゴーニュらしくないアルコール分の高いマッチョなワインになってしまいます。
勿論ですが、害虫にもやられて全滅・・などと言うことも、自然派の葡萄には起きる可能性も有ります。2014年からは「スズキ」と言う害虫にやられた生産地が沢山有りました。
「・・じゃぁ、日本から鈴木さんは産地に行っても本名を名乗れないねぇ・・」
などと揶揄されたものです。
そんな中で、このような「非常に美しい雅なACブルゴーニュ」を造っているんですね~・・非常に旨いです。是非飲んでみてください!超お勧めします!たっぷりの数量は・・有りません。
以下は2014年もののレヴューです。
━━━━━
【来てます!エレガンスの塊!ピノ・ノワールの真髄!】
いや~・・こんなことはしたことが無いんですね・・。既存のコラムには、時折、言葉の訂正や、
「飲みました!・・~~な感じで・・」
みたいには書き加えることは有っても、自分の言葉の検証にもなってしまうような二度に渡るテイスティングは無いんです。
まぁ、2016年6月後半の当時は、たしかにポテンシャルは高いものの、まだ仕上がっていない嫌いが有り、それでも良い感じで販売も伸びてはいたんですが、物凄い反響をいただいた2013年ものの売り上げ数には遠く及ばなかったこともあったんです。
何しろ、
「暑さが引いたころにはバランスしてくるだろ~・・」
みたいに書いちゃってますから、
「そんな予言めいたことを書いてて、しかも不要と思えるようなコストを掛けて再テイスティングして、ダメだったらど~すんのよ・・」
みたいな悪魔のささやきも聞こえなくは無かったんですが、やはりそこは自信を持って・・いや、フィネスさんのK君の手前、ちょっとヤケクソ気味に飲んじゃたんですね~・・。でも、やって良かったです。
「来た来た!来ましたよ!」
非常に繊細だがまだフラワリーな、甘味を含むアロマと、非常にち密な石灰の滑らかさ、ツヤツヤとしていて雅です。まるで極上シャンボールのテクスチュアです。中域のボリュームも出始め、いい感じにバランスしています。2013年ものが最初からヴィーヌ=ロマネっぽさを含んでいたのに対し、2014年の現状はシャンボール的で、むしろ6月時点の方がヴォーヌ=ロマネ的だったかもしれません。
しかし酸の柔らかさはヴォーヌっぽく、球体さは6月時点では全く感じられなかったものです。バランスも非常に良くなって来ていて、ボリューム感を感じつつ、精緻なチェリーを感じさせる余韻が素晴らしいです。
おそらくですが、この先来年の春ごろまでは上昇、維持をすると思います。そこから先は少し硬く締まってくる可能性が有るかなと・・
えっ?・・いや、もうやりませんよ・・また予言めいたことを書いたからって、3回目は無いでしょ。無理ですよ・・そんなに沢山品物が有る訳じゃぁ有りません。余りに旨いので、フィネスさんが持ってる内に、どんどん購入していただこう・・と言う魂胆です。なので、その辺はぜひ皆さんで検証されてください。
「いや・・硬い時に開けちゃうと勿体ないし・・」
・・そうですよね・・。でも非常に健康的でピュアですから、やや硬めだとしてもシャンボールっぽさが美味しさをアップしてくれると思いますよ。6月時点じゃ手を出して無い方も是非飲んでみてほしいと思います。超お勧めします・・まぁ、リアルワインガイドで高得点を出しちゃうと noisy に回ってくる量が減っちゃいますんで、
「徳さん、メオはやらないでね~・・」
と軽くプレッシャーを掛けておきます。是非飲んでみてください。お勧めします!!
以下は前回、2016年6月下旬のご紹介時のテイスティングレヴュー他です。
━━━━━

昨年の今頃から年末辺りまでに掛けて完売、そしてまた奇跡の再入荷を何度か繰り返し、そのたびに大きな反響をいただきました、メゾンのブルゴーニュ・ルージュの2014年が入荷しました。
2013年のこのワインの余りの美味しさに noisy もビックリしましたが、何より皆さんの「とても美味しかった!」が嬉しかったです。ですので待望の2014年ということになりますが、今のところはどの位いただけるかがハッキリはしていません。
で、はやる心を抑えつつ、早速飲んでみました。このコラムの下の方に2013年のコメント、また写真が有りますので比較してみてください。
色合いはどうでしょう・・やはりグレートイヤーの呼び声が高い2014年の豊かな色合いが見て取れるでしょうか。より目の詰まった、やや赤みが強いように見受けられます。
2013年は紫の透明感のある色合いで、より冷ややかに感じられるかと思います。でもこの冷ややかな色合いからのエレガンスがもの凄かったんですよね~!ただし、全体的な根っこはほとんど同じように見受けられます。
抜栓後からピュアなベリー、チェリーのアロマが気品高く、スピードも速く立ち上がります。篭ったような印象派全く有りません。中域には舌にチリチリと感じられる、まだ開かない要素の粒が沢山有ります。非常に目の細やかな優しいタンニンが存在しています。この辺はスムーズに流れて行った2013年とは少し違うところです。
中盤以降はブラック系の小果実、優しいスパイスを感じさせながら、ややふっくらとした帯域を感じさせながら長く美しい余韻を現しつつ消えて行きます。
全体像は2013年とほぼ同様ながらもポテンシャル的には確実に上、よりシッカリした、でも現状はわずかにより強い味わいを見せる・・2014年かと思います。非常に素晴らしい仕上がりだと感じました。
現状でもかなり美味しく飲めますが、リリース時にバランスしていた2013年のような完璧さには届いていません。この2016年の夏の気温が下がり始めた頃に一端バランスすると思われ、それ以降は2013年を凌ぐ味わいを見せてくれるでしょう。今からガンガン飲む・・と言うより、この2~3カ月の間にバランスするはず・・と思ってください。
2013年ものは、つい先日・・今まで仕舞い込んでいて飲んでいなかったお客様から連絡が有りまして・・
「メオのブルゴーニュ・ルージュを昨年購入して先日飲んだんですが、余りの美味しさにビックリしました。まだ在庫が有れば欲しいんですが・・」
と非常に嬉しいお言葉をいただきました。でも残念ながらもう1本も無く、すみませんと言うしかなかったのですが、この2014年に関しては、
「2013年より確実に上のポテンシャルが有る分、2013年より少し時間が掛かるが超越する」
と思います。素晴らしいピノ・ノワールでした!是非ストックしてお楽しみください。超お奨めします!
以下は2013年もののレヴューです。
━━━━━

レアなアイテムで有りながらも、その数の少なさからテイスティングも憚られるような状況ですので、入荷したものもをそのままご案内するのみになっていました。
業界的にも何となく売り手は
「飲まないで案内するトップの造り手」
の一端で有って、結局誰も飲んでないと言う状況に、市場もメオ=カミュゼを何となく敬遠しているような状況かと思います。
なのでこの際、久しぶりに飲んでみるか!・・とばかりに、たった12本の仕入れの1本を開けてしまいました・・・っが、ハッキリ言って驚きました。
飲む前は、
「2013年もののネガティヴさはどんな感じかな・・?」
というノリがほとんどだったわけです。ところが・・・
「知らぬ間にメオ=カミュゼは物凄い進歩をしていた!」
と・・・気付きました。
何しろ、
「異常なほどの繊細さ、エレガンス。それだけで納得させられてしまう!」 いやもう・・ビックリです。2013年のマイナス面を評価しようと思っていたのをスッカリ忘れてしまい、ヴォーヌ=ロマネ近郊の、下級のピノ・ノワールに過ぎないワインが持つ涼やかで、しかし圧倒的なエレガンスに打ちのめされてしまいました。これは凄いです!・・・ヴォーヌ=ロマネの特別な畑のワインが持つものを、そのままスケールダウンしただけ・・・。各々の要素が持つ量のみをダウンしていますが、要素の種類はそのまま持っているかのような振る舞いを見せるんですね。
なので飲んでいる時に、ACブルゴーニュだからど~のとか、村名クラスか1級と比べるべきだとか・・そんな感情を持たないんですよ。最高クラスのピノ・ノワールのエレガンスが備わっているんです!
ある意味、これは凄いことです。そんなワインはまず見当たらない・・・。有ったとしても、出来の悪いグラン・クリュのワインが、それに近い風情を見せるのみです。
決して気取らず、全くパワフルでは無く、でも静かに穏やかに、その純粋なエキスの姿を愛でることが出来るんです。
この淡く美しい赤の勝った紫の色合いから純なアロマが漂ってくるかのようです。そして余韻・・・この美しさは圧倒的です。震えます。そしてコンディションも抜群でした・・・。これを飲んでしまったら・・メオ=カミュゼのワインを見直す羽目になる・・と言うか、買いに走るようになってしまうかもしれません。
ヴィンテージの弱さなど微塵も感じない、物凄いワインでした。これが4千円ならとんでも無く安い!お薦めします!
● 2018 Marsannay Rouge
マルサネ・ルージュ
【・・この、精緻な僅かに濃い目のチェリーな色彩をご覧ください・・。もう味わいがキッチリ想像いただけるんじゃないでしょうか・・。】

実は・・今回の入荷で値上げが有ったのは、この「マルサネ」だけ。・・いや、2018年ものはブルゴーニュ・ルージュが3種類になったので複雑では有りますが、入荷した時は、
「あら~・・マルサネ、値上げか~・・」
と、売れ筋の値上げにちょっと残念な気持ちが有ったのは事実です。
ですが・・飲んだら納得してしまいましたよ。
「ん・・仕方ないよね・・これなら・・」
昨今のメオ=カミュゼのワインは、本当にキッチリ「造りこまれて」いるかのようです。メオ=カミュゼとしてのワインにはキッチリとビジョンが有り、その上で収穫した葡萄を口にし、その時点でビジョン由来の意識から、また収穫された葡萄の姿から完成形がイメージされ、そのイメージされた形になるように間違いなく整えられてゆく・・。
そんな感じにさえ受けられるような、完成度の高さとディテールの細やかさ、美しさが有るんですね。
因みにジャン=ニコラさんのコメントです。
「香りは例年よりも軽やかで黒い果実と木の香り、少しミントの香りも感じられる。口当たりは豊かで柔らかく、アフターは少しタニックだがとても分かりやすい味わい。すでに飲みやすくなってはいるが、2018年らしいストラクチャーもあるので少し熟成させたほうが良い。2022年まで待ったほうがより良くなるだろう。」
深~い赤を何層にも積層させたような、チェリーのバスケットです。ドライで、全く甘く無いのにフルーツ感と透明なミネラリティがバッチリです。(面白いのはフィサンの方は透明と言うより不透明と言うか、白濁系です。)グラン・クリュのワインが持つような荘厳さではないにせよ、少し畏怖させるかのような存在感さえ漂います。浮ついたところが全くなく、しかししなやかさが充実しているポテンシャルを飲みやすい方向に向けています。
2018年のメオ=カミュゼは相当に良さそうです。今年後半に入ってくる予定の上級キュヴェも楽しみですが、オート=コート白のクロ・サン=フィリベールも、「とんでもない出来」ですし、このマルサネも同様です。果実感が際立って豊かなジュヴレだと言って良いような仕上がり。是非とも飲んでみて下さい。痺れます。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【深い・・深い・・マルサネです!メオの理想が透けて見えて来ます!】
滅茶旨いです・・!・・香りしっかり、味わいふくよか、果実感たっぷりなのに「しっとり・・」・・あれ?
そう・・あれっ?・・と気付いたことが有りますが・・それは後で書きます。
2017年もののマルサネは(フィサンもですが)、ほぼパーフェクトです。メオさんはこのように評価しています。
赤い果実をほうふつとさせるような芳しい香り、樽香やドライフルーツ、ブラックチェリーのようなアロマも感じられる。ピュアで繊細な口当たり、心地良い味わいがとても長く続き、最後に酸味と少し閉じたニュアンスを感じる。フィクサンのような色気のあるワインでは無いが、華やかで軽やかな素晴らしいヴィンテージ。例年よりも早飲みで2020年から楽しめるだろう。
いやいや・・もう美味しいですよ。ピュアだし、エキスたっぷりだし・・それに・・ちょっと御大の雰囲気も出て来ましたよね?
そう・・醸造前の低温の漬け込み由来の僅かなニュアンスと、完熟した葡萄由来の・・そう、神様風な味わいがしたんですよ・・。勿論それは、フィサンにも、ACブルにも有りました。
低温浸漬は別としても、「比較的」高めの温度でエキスに昇華する造りなので、今までは、神様アンリ・ジャイエには似ない味わいだと理解していました。
しかし・・2017年ものはちょっと様子が違いました。メオの理想とする味わい・・それはA.C.ブル同様にしっかり見えます。最高のリッシュブールまで・・いや、おそらくですが・・一直線にそれは見えるはずです。
それに加え、神様風な味わいになってきたんですよ・・。こんなことを言っちゃうと怒られるかもしれませんが、
「メオの2017ヴォーヌ=ロマネとルジェの2017ヴォーヌ=ロマネをブレンドすると神様のヴォーヌ=ロマネに・・なる・・か?」
などと不謹慎なことを考えてしまいましたよ・・(^^;; ・・でも、色もしっかり見てくださいね。濃度、見た目も・・ちょっとジャイエ風に・・見えないですか?・・もう少し過熟気味の収穫タイミングにした方がより似るかな・・?2016年ものとは大きく違いますよね?
いや・・楽しいですね~。神様の味わいはもう、経験出来ないだろうと思っていましたが、そんな部分をくすぐられてしまうと一気に若返ってしまうような気持ちにさせられました。
美味しいです!・・飲むっきゃない・・!今飲んでも良し、少しおいても良いでしょう。お勧めします。おそらく再入荷は望めません!
以下は以前のレヴューです
━━━━━
【これは素晴らしい!!】
いや~・・参りました。さすがですね。難しいはずの2016年、ACブルのまとまりの良さに脱帽させられたnoisy ですが、数の無いマルサネをテイスティングしたらまぁ・・よくもまぁ、ここまで出来たもんだと感心させられました。
2015年ものもマルサネはとても美味しくて、数も無いのにお勧めしていましたが、2016年はおそらくですが素晴らしかった2015年ものも超えていると思います。
まるで・・あのシルヴァン・パタイユのワインをほんのりと濃密にさせ、さらにほんのりと妖艶さまで表現したようなお姿なんですよ。しかもシルヴァン・パタイユにしかできないだろうとさえ思っていた、美しくもマンモスなミネラリティはそのまんまなんですね~。
ここまでしっかりミネラリティが有ると、抜栓して1週間なんて全く問題無いでしょう。事実noisyも6日ほど置いておきましたが、精緻なお姿はそのまま!・・凛としつつもほんのりとエロスを漂わせてくれました。
なお、量的に少ないのでフィサンは飲めなかったんですが、担当さんによると、
「マルサネも素晴らしいがフィサンはもっと凄い・・」
とのことですんでね・・。この際、開けちゃおうかなぁ・・このところフィサンは飲めてないし・・とも思ったんですが、ただでさえ経費倒れし兼ねない状況ですし、テイスティングしなくてはならないワインが行列している状況なので思い留まりました。
申し訳ありませんがお一人様1本限定にてお願いいたします。メオ=カミュゼ、ぜひお試しください!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ACブルの美味しさにはビックリですが、現時点でのマルサネの素晴らしさはそれを軽く超えて来ます!!少量です!】
いや~・・良いですね~。ACブルも素晴らしいが、そこにさらに赤黒さの元になっているだろうミネラリティがもたらす複雑で精妙なニュアンス、ドライなチェリーの丸ッとした果実感が、美味しさをさらに引き上げてくれる感じがします。
フィネスさんとお取引が再開してようやく3年ほどが過ぎたかな?・・と思いますが、入荷量の少ないワインを利益度外視でどんどん開けて来た成果?・・か判りませんが、順調に伸びているので、その少ないワインも少しずつ増えては来ています。
やはり美味しく真っ当なワインをお客様にキッチリとご紹介させていただき、喜んでいただけるようじゃないと、そのエージェントさんとのお付き合いも真っ当にはならないので、一生懸命にやってくださる今の担当さんには感謝しています。
この2015年のマルサネですが、ジャン=ニコラのコメントにもある様に赤い果実がたっぷり有り、非常にドライで、ドギツイ酸味が無くまろやか、高級感の備わった見事な味わいです。近年のエキスがバッチリ出たメオのピノ・ノワールの美味しさは格別ですが、このような・・いや、メオにとっては下級クラスではあるものの、やはり5千円にもなる村名ワインですから我々にとっては結構な高級ワインで、そこにこのような「美しさ」「エレガンス」がじっくり味わえ、ポテンシャルを取れることはとても嬉しいことです。
因みに2014年のマルサネは、ティム・アトキン氏も91Points(も!)付けていることは、以前にご紹介させていただきましたが、2015年ものの評価はまだ全く見当たらず、ご紹介は出来ません。
しかしながら、この仕上がり具合、メオの自身、noisy のテイスティング時に受け取ったニュアンスからは、
「非常に良い出来!」
と言えるでしょう。
今回同時にご紹介させていただくフィサン村名も旨いですが、結構に直近の味わいが違いますので、そちらはそちらのコラムをご覧くださいませ。
マルサネはやや締まった酒躯をしていますが、現状でかなり美味しいです。こちらはバラでしか入荷していませんのでお早めにどうぞ!お勧めします!
以下は2014年のこのワインのレヴューです。
━━━━━
【なんとティム・アトキン氏は91Points!・・この方、正直だね~!】 実を言うと・・随分と昔に仕入れたメオ=カミュゼのワインを、全く販売せずに山にしています。まぁ、山脈にはならない程度の量なので良いっちゃぁ良いんですが・・noisy的には全く気に入らなかったんですね~・・。1998年産の「とあるキュヴェ」です。
今まで何度かテイスティングしていまして、何とか・・販売しても文句の言われないレベルには来たかな・・とも思うことも有りますが、まだ思い切って踏み出せないでいます。まぁ、それは高価なワインでは無いので・・
そんな頃から比べると、最近のメオ=カミュゼのワインは凄いです。圧巻!・・と感じるキュヴェの多さ、またそんな機会の多さにも驚きます。
そんなnoisyと同様のイメージを、他の方も感じ始めているのをヒシヒシと感じていましたが、それでも少し前までのメオ=カミュゼのワインの動きは余り活発では無かったので、量を多く仕入れることには危機感みたいなものが働いていまして、2013年ものでは止まっていた比較低価格なラインのワインの仕入れも、さほど多く無かったんですね。それでも少しずつ機会を見てテイスティングし・・
「・・これは一度しっかりテイスティングしないといけない・・」
と思っていた訳です。それで色々なアイテムをテイスティングしたのも有りますが、ここへ来て、かなり動きが出て来たのかもしれません。
余りに低価格なラインのワインが軒並み完売してしまったので、フィネスさんの担当のK君に相談すると、この「マルサネとニュイ村名なら少量ですがお渡し出来ます。」とのことだったので、今回のご紹介に辿り着けたと言うことなんです。
で、あれこれ、ネットを放浪して評価を探していると、やってくれてましたね~・・ティム・アトキンさん・・なんとこのマルサネ2014年に91ポイントも!・・付けていました!・・でも同時に、
「・・失敗したな・・」
と思いましたね。
上記のような状態だったので、昨年の入荷の時には思い切った仕入れが出来ていなかったんですよ。まぁ・・その頃にはまだ、ティム・アトキンさんの評価は表に出ていなかったと思うんですけどね。もし出ていたら思い切って仕入れをしていたかもしれません。
ティム・アトキンさん・・noisy 的には結構、
「日本人的感覚に近い人・・かな?」
と言うような感じを持っていますんで、エキス系のエレガントで、ジワジワと複雑性を垣間見せるようなタイプのワインには、結構・・良い評価をしているように思うんですね。勿論、同じタイプばかりに良い評価をしている訳ではありませんけどね。
2014年のメオのブルゴーニュ・ルージュを飲めば、そのエレガントなピノ・ノワールらしい表情の素晴らしさに感動を覚えるに違いないと思います。そして、このマルサネも同じライン上に有る・・と思います。
今回は7本だけですので、飲まずにご案内することにしました。2015年こそはテイスティング出来る位に何とか多めの確保に動きたいと思っています。是非ご検討くださいませ。
● 2018 Bourgogne Haut-Cotes de Nuits Blanc Clos Saint-Philibert Monopole
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ブラン・クロ・サン=フィリベール・モノポール
【神懸かり級!!・・呆れるほどに素晴らしいです!これを飲まずにブルゴーニュの白を語れない!・・と思ってしまうほどです!】

素晴らしい・・本当に心が洗われるような・・と言うか、ワインの持つ魂と言うか、そんな言葉では表わせないような「存在」とか「存在感」が、一口飲み終えた後も、いつまでも「そこにある・・続いている」と感じさせられてしまう・・そしてそれが全く嫌味も無く、心地良さが持続していることに驚かされるワインでした。
これが2018年のメオのドメーヌものの真骨頂なのかどうかまではまだ判りませんが、この「クロ・サン=フィリベール」を飲めば、昨今のメオ=カミュゼがどれほどの「存在感」を見せるのかは間違いなく理解できると思います。
ジャン=ニコラ・メオさんはこのワインについてこんな風に語っています。
「火打石のような還元香も少し感じられるが、白い果実を彷彿させるような素晴らしい香りが圧倒的。オイリーな口当たりと緊張感のある酸味、繊細でバランス良くまとまってはいるが余韻に少し固さを感じるので2022年まで待ったほうがより本来の味わいを楽しめるだろう。」
いやいや・・今から飲んでも大丈夫ですって・・。呆れるほど美味しいですよ。
冷ややかな酸と適度に引き締まったボディからのテクスチュアはオイリーさをほんのり感じさせながら喉に落ちて行きます。繊細でナチュラルでピュア。ちょっと氷を連想させるような冷ややかでキラキラした酸と透明なミネラリティが・・おそらくたっぷり有るははずなんですが、余りにバランスが良過ぎて、しかも「キュッ」と氷のカプセルのようなものに閉じ込められているようなニュアンスで喉を通り過ぎて行きます。僅かな粘性が残像を残しつつ・・です。
まるでボーヌの偉大なシャルドネのような振る舞いを見せますが、決して崩壊までは行かず、その美しい姿を保持したまま最終局面を迎えます。そして無くなる・・・いや、無くならない!・・いつまでもずっと・・超高質な締まった柑橘やミネラリティを延々と感じさせ続けるかのような振る舞いなんですね。
これにはま~・・ぶっ飛びました。今まで飲んだクロ・サン=フィリベールで最高でしょう。
抜栓直後はわずかにバリック由来の香りが分離されて感じますが、良いところ・・その時間は5分ほど。そこからはドメーヌ・メオ=カミュゼのマジックタイムに突入です!
購入できた方は非常にラッキーだと思います。「呆れるほどに旨い!」です。是非飲んでみて下さい。超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【今回の2017年ものは飲めておりませんが、ACブルの仕上がりを見る限りにおいて、かなりの良い出来が想像されます。以下は以前のレヴューです。】
【この感性!・・昔のメオ=カミュゼのイメージはすでに無いと言えます!ベストなタイミングでの収穫がこのエレガントな味わいを生み出す第一義的要因でしょう!】
近年のメオ=カミュゼのワインには驚かされることが多いですが、このジャン=ニコラご自慢のモノポール、クロ・サン=フィリベール2015年の味わいにも驚かされました。
どんどんエレガンス重視のブルゴーニュワインらしいピュアな味わいに邁進しているのは判っていましたが、クロ・サン=フィリベールは人気商材なので、ワイン屋でもたまにしか飲めないんですね・・。
そもそも昔の(10年も前位の)クロ・サン=フィリベールのイメージと言えば、過熟気味に収穫されバリックを利かせた大柄なもの・・リリース直後は樽のニュアンスがワインから浮いて感じられ、やや甘味を感じるものなので、3~5年寝かせると一体化し、ボーヌの大柄なシャルドネに似せた味わいになるが、ややもするとローヌの白ワイン的に成りがち・・みたいなものでした。
まぁ・・そんなイメージはもう全く感じられません。天候が良いとブルゴーニュらしい酸は徐々に失われ、糖分が多くなります。そんな過熟気味の葡萄を醸造すると、当然ながらアルコール発酵しなかった糖分が甘味として残ります。つまり、酸は弱めで少し甘いバランスのワインになります。そこにバリックのニュアンスが加わる訳ですね。
それはそれで美味しいんですが、やはりリリース直後は「樽臭い」感じになってしまいますし、やや甘味に頼った構成にならざるを得ません。
2015年のクロ・サン=フィリベールは、ベストのタイミングで健康な葡萄が収穫できたと思える優れたバランスの酸とドライな味わいを持ち、非常にピュアで美しいです。
どうやってもどう似せてもボーヌのシャルドネのような味わいバランスにはならないんですから、クロ・サン=フィリベールはクロ・サン=フィリベールとしての真の姿を見せよう・・と言う感覚なんじゃないかと思うんですね。
しかも2015年は全てにおいてバランスが良い・・酸の量・バランス・美しさは総体のバランスに直に影響します。それでいて、まるでバリック臭さは無く、そのピュアな美しさを汚していないです。
冷ややかな果実酸とドライな味わいからこそ、真の姿が見えてくる・・これは非常に美味しいし、オート=コートの実力もしっかりと見えると思います。
また、ジャン=ニコラの2015年ヴィンテージの総評にも書かれています(ドメーヌ説明欄)が、黄色文字の部分・・非常に印象的です。
この部分は noisy も常に感じているので、コラムのアチコチでも記載していますが、プロ、アマ問わず、
「直近の味わいしか切り取れない、受け取れない感覚」
の持ち主が非常に多い・・と言うことですね。
その上で美味しかったとか旨くないとか・・言ってる訳ですが、まぁ、アマならそれもまだ良いですが、プロがそれじゃぁいかんだろうと・・遺憾ですと・・言いたい訳です。
アマでも、そのような飲み方しかできないとするなら、ワインの楽しみの半分以上を最初から捨てていることになります。
「ポテンシャルを測る飲み方」
をお勧めします。
これについては時折書いていますので、敢えてここでは書きません。重要なのは、そのような飲み方が出来ることで、
「あの時は全く美味しく無かったのに、15年後にたまたま飲んだら・・滅茶苦茶凄かった!」
と言うようなことにはならないんですね。下手をすると・・
「そうか・・15年前に飲んだワインはコンディションが悪かったんだ・・」
などと思い込みかねないんです。
そんなことは無いとは言えませんが、そのように人間は自己弁護の思考回路が自動的に働いてしまいますから、延々と同じことを繰り返すことになり、結局、
「ワインの楽しみの半分以上を得られないままのワインファン」
になってしまいます。それは不幸なことですよね。
ジャン=ニコラも、そんなプロの批評家たちを散々見て来てウンザリしているんでしょう。noisy も・・まぁ上から目線で申し訳ないが、そんな印象を受けることは非常に多いですし、そんな批評家のコメントは全く参考にしないようにしています。
皆さんも、noisy を信じるとか信じないとか・・と言うレベルの話しでは無く、せっかくのワインを楽しめるような飲み方をされると良いんじゃないかな・・と思います。まぁ、noisy のように、電子レンジで「チン」してしまったり、砂糖を入れたり塩を入れたりは、しない方が良いですが、少なくとも、
「・・ん?・・やや硬いか・・?noisy はそんなこと言って無かったぞ・・。じゃぁ、取って置きのリーデル・ソムリエ・ブルゴーニュ・グラン・クリュでも使ってみるか?」
とか、
「・・ん?・・もう若いフレーヴァーが無い?noisyは硬いかもしれないって言ってたっけ?・・もう死んでるか?・・じゃぁ、いっそのこと平底デキャンタに落としてぶん回してみて、それからロブマイヤーのワイングラスIIIに落としてみるか?それともIVが良いか・・?」
などなど、やってみることは沢山有ると思うんですね。もしくは、もう完全に終わってるだろうヴィンテージのシャルドネなどをワイン屋で見つけて来て、それを楽しめるように数日掛けて何とかしてみる・・とか。
もっとも、このクロ・サン=フィリベールは、そんなことをしなくても美味しく飲めますので、今のタイミングですと大丈夫です。言っておきますが、勿論ベストのタイミングでは無いし、やや硬いとは言えますが、
「それでも充分に旨い」
はずです。
今回は何と、マグナムも有ります。マグナムをドメーヌが造る・・と言うことは・・そう言うことです。自信があるんですね。プロの批評家が「2015年はノーマルの出来」と判断したところで、先行きの見えないプロが何を言おうと関係が無い・・のでしょう。是非ご検討くださいませ。お勧めします!相当に・・良い出来です。
以下は以前書いたコメントです。
━━━━━
【ジャン=ニコラ・メオ自慢のモノポールの白です。】 フィネスさん入れのドメーヌ・メオ=カミュゼです。このワインに関してはnoisy も何度もご紹介させていただいてますし有名ですから、ブルゴーニュ・ファンなら知らない人はいないと思います。オート=コートのクロ・サン=フィリベールは、メオ=カミュゼ自 慢の白ワインのモノポール(単独所有)で、やや樽の効いた風味が溶け込み始めると、ニュイの白で有りながら骨格の大きいシャルドネを堪能させてくれます。(シャルドネオンリーでは無いようですが・・)
ニュイの高級白ワインで最もポテンシャルとコストのバランスの良いワインと言え、このくらいの価格ですと10年前と全く変わらないかむしろ安いと言えるかもしれません。ヴォーヌ=ロマネの村からコルボアンの方に上がって行ったところにあるオート=コートの単独所有畑で、メオのワインの裏のエチケットは、▲に飛び出た地図が描かれている・・その▲部分の畑ですね。この畑を誇りに思っている証拠とも言えます。
メオ=カミュゼもドメーヌものになると超人気銘柄でありつつ高価格であること、そして、とてもピュアで生気溢れるアロマが特長ですが、昔は時にそれが行き過ぎてしまっていると感じられる場合が有ったことなどから、「突き抜けた人気」までにはなっていないようです。
noisy のこのクロ・サン=フィリベール・ブランの印象としては、
「ニュイの白ながら大柄。オイリーで樽の関与を上手く使用している。3~5年で大きく変わる。」
というものです。
ところが、メオ氏のコメントを見ると「いつもの年のような樽の関与が少なめ」と言っているように思います。なのでよりピュアなシャルドネに仕上がっているんじゃないかと・・想像しています。
よもや残らないだろうな~・・と思いつつ、残ったら飲もうと心に決めているワインでもあります。ご検討くださいませ。
● 2018 Fixin
フィサン
【滅茶苦茶優しいジュヴレ=シャンベルタン?・・しかも雅(ミヤビ)さが凄い!・・長期熟成も可能です。】

2018年のメオ=カミュゼは、まず3種類も造ったブルゴーニュ・ピノ・ノワールに驚かされ、またその村名並みの酒質にも驚かされ、そして、とんでもない仕上がりのクロ・サン=フィリベールに痺れさせられ・・
「いや・・メオの2018年は大注目だわ!」
と思ってしまいました。
その上、マルサネはま~・・何とも noisy 好みで、キュッとしまりつつも素晴らしいチェリーをふんだんに感じさせてくれる凄いワインでした。
そしてフィサンをテイスティングさせていただくと・・これまたいつもよりも構造が大きく、その大きくなった分をしっかり埋めてなおピッタリな要素の素晴らしさにも驚かされました。
マルサネよりも評価は確実に上ですが、直近で飲むにはマルサネの方が良いでしょう。こちらは少しだけ先に延ばした方が良いです・・1~2カ月かな・なので8~9月でしょう。
因みにジャン=ニコラさんはこのように述べていらっしゃいます。
「上品な木の香り、赤いサクランボ、ハーブ、還元香もあって例年通りの複雑な香りだがマルサネよりは大人しい。口当たりはとても柔らかくなめらかで粗さはなくとても飲みやすい。マルサネよりも魅惑的で様々な要素が溶け込んだたっぷりとした味わい。とてもエレガントだが瓶詰の疲れが取れるまで数か月待ったほうが良いので2021年から飲むことをお勧めする。」
なるほど・・来年まで待てと。まぁ、noisy的には9月からならOKだと思います。
質の良い滑らかなタンニンが目立たないまでもしっかり有りますので、これが完熟したら・・相当甘美な味わいになるかと思いますが、現状は少し若めのチェリーですね。中域の太さはマルサネ以上。これが中盤から終盤まで持続して感じられます。キュッと締まったマルサネに対し、わずかに「ふくよかさ」「丸み」を感じさせるイメージです。
村名ジュヴレに白い石灰がふんだんに混ざった畑をプラスし、太く優しくした感じです。これも実に美味しいです!是非飲んでみて下さい。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【鉄分を少し減らし、石灰を少し強くしたジュヴレ=シャンベルタンがフィサンの姿だとしたら・・そのまんまです!しかも妖艶さはそのまま!】
いや、2016年ものを飲んでいないのが残念です・・。グラスの写真が有ればしっかり比較出来たのに・・と思うと。
ですが、無いものは仕方が無い・・。2016年ものは非常に少なかったので飲みようが有りませんでしたから。なので、2015年ものと比較してみましょう。
2015年ものは非常に美しいエキスのワインでした。どこまでもピュアで、最後の最後に色気を見せる・・そんな感じだったと思いますが、今現在はだいぶ成長しているはずで、どんな姿になっているか、楽しみでも有ります。
ちなみに2017年フィサンは、メオさんは以下のように言っています。
いつも通りの複雑な香り、マルサネほどに力強い香りは無いがさくらんぼや牡丹、燻製したおきゃに少し還元香も感じられる。肉厚で柔らかい味わいだが、直線的なニュアンスも感じられる。マルサネよりも魅惑的な味わいだが例年よりもやや緻密で良い熟成をするポテンシャルがある。通常は一番早く開くワインだが、今年に限っては少し待つことをお勧めする。
なるほど・・おっしゃっていることは良く判ります。・・でも何の問題も無いですよ・・滅茶美味しいです。
フィサンらしい・・女形のジュヴレのスタイルはそのまんま・・しっかり感じられます。しかし、いつもより素晴らしいのは、そのエレガンスです。上級キュヴェに通じる見事なエレガンスへの一本道が開けて感じられます。
そしてこのキュヴェも・・神様がいます。いつもの年より濃密だからでしょうか?・・いや、さりとて甘くは無いんですよね・・。行き着いたかな・・メオさんも。これはさらに上級キュヴェは非常な楽しみになってしまうな・・と感じさせられました。
2015年の素直な赤さは、2017年ものには有りません。もっとずっと深淵そうな色合いをしていると感じられます・・いや、見方は人それぞれかもしれませんが、それでも2017年ものは、様々な感覚を思いっきり震わせてくれました。
2016年までの1級格に備わった荘厳なるピュアさは、このクラスにもしっかり感じられます。・・いや、好き嫌いはもしかしたら有るかもしれませんが、少なくとも古くからのピノ・ノワール・マニアにとっては垂涎の味わいであることでしょう。お勧めします。お早めにゲットされてください。追加はおそらくできません。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2016年フィサンは今回飲めておりませんが、担当さんによると・・素晴らしいマルサネよりもさらに素晴らしいとのことです!】 以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【今飲むならマルサネでしょう・・けれどポテンシャルはフィサンが上!現状は3日目から・・ですね!】
非常に素晴らしいです・・見事なフィサン!・・官能さを隠そうともせず、しかも美しさをその官能さは汚していません。それでいてエレガンスもパワーも備えている・・かなりのポテンシャルだと判断しました。
色合いも・・これですよ・・2013年ものの写真が霞んでしまう様な深淵なものですよね・・。ソソられるんじゃないかと思いますがいかがでしょう?
しかしながら、今飲むので有れば、ACブルやACマルサネに軍配が上がるでしょう。直近の美味しさはそちらが確実に上です。フィサンは・・ジャン=ニコラが言うように2年後・・、noisy 的には2~3年後からかと判断しています。
現状はようやく複雑リッチな要素が落ち着き始めた段階で、半透明な感触のタンニンが要素の隙間から見え隠れしています。この感覚はエレガンスを現状、ネガティヴな方向に感じるかと思うんですね。ややザラ付きますのでテクスチュアが今一つです。
でも、2~3年後はもう・・素晴らしい芳香と見事な味わいを見せるだろうことは、容易に判るバランスをしています。ジャン=ニコラが言うように、
「例年通り香りがとても開いており・・」
は、そのテイスティングのタイミングでの話しになり、現状は濃密さ、複雑さは物凄く伝わって来るものの、開いているとは安易には言えないかな?・・と思います。
それでもとても魅力的で有り、エレガントで非常に美味しい2015年マルサネを一蹴してしまう近未来が有ります。是非ご検討くださいませ。非常に少ないです!
以下は2013年フィサンのレヴューです。
━━━━━
【このフィサンも素晴らしい!色は淡いがエキスが濃い!】
思いがけず・・メオのACブルゴーニュ2013が絶好調で・・しかも何故かもう無いはずの品物が、このクソ暑い最中に沢山出てくると言うハプニング的事象・・。
有るなら欲しいけど、ここまで暑くなってしまうとね・・何せとにかく記録的な暑さになった2015年ですんでね。皆さんも比較的、喉の通りの良い冷たいものに飲み物を変更されてしまうので、ワイン屋とすると非常にツライ時期なんですね・・8月は。
それでも買っておかないとね・・ほぼ際限無く存在するような超大手さんのアイテムならとにかく、ネゴスものとは言えメオ=カミュゼですから、そんなに多くあるはずが無く、しかもあの味わいだったらね・・。大きな満足を得ていただけますから。
で、調子に乗ってしまって、フィネスさんから「Fixin」が2ケース有るから買わないか?と。結構旨いとのことだったので、2ケースなら何とか1本飲めるかと思って仕入れてみました。
いや~・・2013年のメオ=カミュゼはいいぞ!
2013年ACブルと同じ路線上の味わいです。色合いは同様に淡いんですが、エキスがしっかりしているのも同じ・・。
でも、そのエキスの濃密さはちょっと方向性が違うんですね~。それがまた良い!
ACブルゴーニュは、どちらかと言うとヴォーヌ=ロマネ近郊のニュアンスを出してくれるんですが、こちらはFixin村名で・・非常にジュヴレ=シャンベルタン的です。良く言えば、「シャルム=シャンベルタン的」な愛らしさ・・も存在していまして、ジュヴレの鉄っぽさと美しい赤黒の土、中域の膨らみも見事で、エキス感が時間と共に膨張し始めます。
「・・あ~・・焼き鳥、喰いてえ!」
と思ってしまいますね~。むしろ、雄大さ、ゆったりさの有る感じで優等生的なので、少し野性味を感じるような、美味しい粗塩を振った焼き鳥・・部位を色々とね・・で、このシャルム=X的なFixinを流し込んでやると・・溜まらんですね~!これは間違い無い旨さでしょう!
焼き鳥+Beer だとね・・直ぐお腹いっぱいになってしまいますし、結局Beerで体内のミネラル分と水分を外に出しちゃいますから、後が苦しいんですよ。寝ながら・・何か、喉の渇きを覚えていて、結局我慢しきれずに起きて水を飲み・・またトイレに起きて・・結局寝不足で疲れが取れない・・なんて流れになっちゃうんですね。
メオのFixin なら、かなりの高級感も有り、しかも若いですが、今飲んでも非常に美味しいですのでね!これも是非飲んでいただきたいと思います。
それに、メオのACブル2013年も上記のように追加できましたので、こちらも是非ご検討くださいませ。お奨めします!旨いです!
● 2018 Vosne-Romanee 1er Cru aux Cros Parantoux
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・オー・クロ・パラントー
【ティム・アトキン98ポイント、アドヴォケイト98ポイント、ヴィノス97ポイント、バーガウンド96ポイント・・何とリシュブール超え?!・・それにエマニュエル・ルジェも超えてる?!】
え~・・昔は3万円ほどで販売したような記憶がありますが、ここまで来ちゃいましたね・・。なんと・・こんなプライスですよ。ちょっと呆れています。
でもティム・アトキン(デカンター)、アドヴォケイトも98ポイントって・・ルジェの、あの直系のクロパラ2018年の前評価は、
・アドヴォケイト--97ポイント= メオ=カミュゼが上位
・ヴィノス--97ポイント= 同位
・ティム・アトキン--94ポイント= メオ=カミュゼが上位
と、完全勝利と言う訳では無いものの総合評価はメオ=カミュゼのクロパラの勝利です。
それに、メオのリシュブールも超えちゃってますよね?・・でも、ティム・アトキン氏とバーガウンドのメドゥズ氏に限っては、リシュブールが上です。
まぁ、つまりは、ここまで来るとまともな比較はできない・・と言うことでしょうか。
でも実のところは、
「ジャイエのもルジェのもクロパラは飲んでるが、メオのクロパラは入手さえできない」
のが現状でしょう。・・誰か飲ませてくれないかな~・・(^^; お早めにどうぞ。
以下は以前のレヴューです。
----
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】
2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer
●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time
●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【激レアです。】
非常に少ないメオ=カミュゼのクロ=パラントーです。2016年ものは各メディアとも上値で97Points とさすがに高いです。
現状、クロパラと言えばエマニュエル・ルジェさんとメオ=カミュゼさんの独占で、どちらもアンリ・ジャイエが開墾、造っていた畑です。ついつい、Clos と書いてしまうんですが、正確には Cros ですね・・完全に評価も価格もグラン・クリュ並みです。入手の叶う方は・・非常に幸運な方でしょう。ルジェのクロパラと並べて飲んでみたいものです・・。
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
● 2018 Nuits-Saint-Georges 1er Cru aux Argillas
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ・オー=ザルジラ
【有りそうで中々無いのがこの「ザルジラ1級」。セレナ・サトクリフさんの愛する畑です!】
年によっては他の区画と混ぜられ、「ニュイ=サン=ジョルジュ1級」としてリリースされます。2018年ものはそこそこに数は出来たはずなんですが、noisy のところにはさほどは数は来ていません。このワインも3本だけなので・・テイスティングは保留しています。
ニュイ=サン=ジョルジュでは有りますが、ヴォーヌ=ロマネ側の丘のどん尻・・南に有る1級畑で、意外にも・・リリースされているワインは少ないです。レ・ザルジラ(村名)は時折見ますし、パカレも以前、造っていた時期が有りましたよね。
かなり興味が有ったので飲むつもりでしたが・・留まっています。昨今のメオのニュイ1級は滅茶素晴らしいですよ。飲んでみて下さい。お勧めします!
● 2018 Bourgogne Cote-d'Or Rouge Hemisphere Sud
ブルゴーニュ・コート=ドール・ルージュ・エミスフェール・スッド
【パーフェクトな出来だった2017年ものから2018年ものは何と3つのブルゴーニュワインへと大変身!単にA.C.ブルゴーニュでは無く、北、南、そして中央と言うテロワールの違いを表現しています!】

いや~・・楽しいですね~・・ん?
「・・面倒くさい・・」
いや、「比較」こそがワインの楽しみの神髄です。同じように見えても異なる・・そこが良いんじゃないですか。
だからもし2017年の、ほぼパーフェクトと表したブルゴーニュ・コート=ドールをお飲みになっているとするなら、ヴィンテージを無視して、
「ノール + スュッド + キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼ」
を飲んでいるとみなしたうえで、さらにこの3種のブルゴーニュ・コート=ドールを混ぜたものとほぼ同等とみなすなら、4種類の味わいをも楽しめる訳です。
まずはジャン=ニコラさんのコメントをいただきましょうか。上の写真です。
「ブルゴーニュ コート ドール キュヴェ エミスフェール ノール
BOURGOGNE COTE D'OR CUVEE HEMISPHERE NORD
Hemispere Nord(エミスフェールノール)とは「北半球」という意味で、コートドールの北側に位置するジュヴレシャンベルタン村の葡萄をメインで使用している。3つのキュヴェの中でもより緊張感とストラクチャーがあるワインで、フランボワーズやイチゴの華やかな香り、木苺やサクランボの野性的な香りも感じられる。たっぷりとした口当たりと余韻の緊張感、しっかりとしたストラクチャーと溶け込んだタンニンが感じられるコートドニュイらしい味わい。今でも十分美味しく飲めるが、2021年にはより素晴らしい味わいになっているだろう。」
一応ネゴスものの「ノール」です。お伝えしておきますが、ドメーヌものとネゴスものの品質的な違いは有りません。どちらもキッチリ造りこまれています。
ジュヴレらしいワインでした。フィサンも飲んでいますので比較すると、むしろこちらのノールの方がジュヴレには近い感じで、僅かにニュイ=サン=ジョルジュ風の美しい土のニュアンスを加えたかのようなニュアンスです。色はしっかりしていますが、やや不透明感のあるしなやかな石灰感と、ふんわり優しいタンニンがフィサンとの共通点です。全く甘く無いのに旨味がしっかり有って、その中に鉄っぽさや皮革の初期段階のアロマが感じられます。冷ややかで実に旨いです。

2つ目の写真はスュッド(スッド?)です。
メオさんはこのように述べています。
「ブルゴーニュ コート ドール キュヴェ エミスフェール スッド
BOURGOGNE COTE D'OR CUVEE HEMISPHERE SUD
2018年ヴィンテージはブルゴーニュコートドールルージュ(旧ブルゴーニュルージュ)を3つのキュヴェに分けて醸造。Hemispere Sud(エミスフェールシュッド)とは「南半球」という意味で、コートドールの南側に位置するポマール村の葡萄を使用している。3つのキュヴェの中ではチャーミングで軽やかな飲みやすい味わいで、熟したプラムやサクランボの華やかな香り、開けたてからとっつきやすく直線的な面もあるがアフターはとても繊細。ややタニックで粗さはないものの、瓶詰の影響でやや固くなっているので少し休ませたほうが良い。2021年から本格的に楽しめるようになるだろう。」
いや~・・ノールも柔らかいですし、このスュッドももう飲み始めて良いでしょう!めっちゃ美味しいですよ。ポマール村の葡萄ですか・・。noisy はヴォルネイかと思ってました・・いや、ポマールって判断も有ったんですが、正直なところはポマール プラス ヴォルネイかと。その位、ヴォルネイっぽさも有ると感じました。
明らかに「ノール」の風情とは異なる感じがしますが、むしろこちらの方が「キュッ」と締まっていてnoisy 的には好みです。美しいですね~。ヴォルネイ北のフルミエ、もしくはポマールの南のフルミエを連想させるニュアンスです。チェリー6割、プラム4割、ジュヴレほどの鉄分は無いにせよ、ほんのりと鉄っぽさを含みます。
これは美味しい!・・しかも価格もリーズナブルです。

3つ目はドメーヌものの「キュヴェ・エチェンヌ・カミュゼ」です。これはもう・・ドメーヌもののヴォーヌ=ロマネそっくりです。・・因みにエチェンヌさんはご先祖でいらっしゃいますね。これもジャン=ニコラさんのコメントをご覧ください。
「ブルゴーニュ コート ドール キュヴェ エチエンヌ カミュゼ
BOURGOGNE COTE D'OR CUVEE ETIENNE CAMUZET
ドメーヌの創設者「EtienneCamuzet(エチエンヌカミュゼ)」の名前をキュヴェ名にしているこのワインは、ヴォーヌロマネ村近郊にあるドメーヌの所有畑で収穫された葡萄のみを使用。3つのキュヴェの中で複雑さと繊細さが際立つスペシャルキュヴェとして1つ上のランク付けと考えている。サクランボや黒い果実のアロマが心地良く、口当たりはとても柔らかく繊細で余韻が長い。タンニンはしっかりしているがワインに溶け込んでいて深みのある凝縮した味わいになっている。十分開いた味わいで複雑さと爆発力があり、ヴォーヌロマネの素晴らしいテロワールを垣間見せている。2021年から飲んでいいだろう。」
これはポテンシャルが素晴らしいです!まさにヴォーヌ=ロマネ的エレガンス、存在感、複雑性が有ります。もうすでにその資質は見事に表れて来ていますが、ノールやスュッドほどの柔らかみは出て来ていません。
まぁ、ドメーヌものとネゴスものの差は無い・・などと言っていますが、やはり「葡萄の質」は別です。そこには「畑の資質」が必ず入って来ますから。
昔はドメーヌもののパストゥグランがリリースされていましたが、2000年頃からは終売になっていまして、
「ヴォーヌ=ロマネ近郊のブルゴーニュクラスの畑の味わい」
をメオのワインから見つけることは出来なかったんですね。
しかしながらこのキュヴェ・エチェンヌ・カミュゼは違います。充実した味わいには、ヴォーヌ=ロマネ的な要素がしっかり詰まっています。これは・・1~2日ほどの放置で相当な良い感じになりますが、メオさんの言う通り「2021年から飲んでいいだろう」と言っておきたいと思います。
言ってしまえば、メオさんのドメーヌもののヴォーヌ=ロマネは1.2~1.3万円ほどしますから、まったくの半額ですね。村名では無いとしても、村名クラスの味わいは充分に有ると感じられますので、
「ヴォーヌ=ロマネのセカンド」
みたいな立ち位置との理解で良いと思います。
2017年までは、この3つが一緒になっていた・・と言えます。昨今はA.C.ブルも高価になってきていますが、
「新たな切り口でメオ=カミュゼがブルゴーニュを表現!」
し始めたと言えます。
楽しいワインの世界、是非「比較」でさらに深い部分へいらっしゃいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ほぼパーフェクト!!メオの理想がスッキリ見える素晴らしい味わいでした!・・しかも価格も値下げです!】
仕上がってますね~・・すでに滅茶美味しいです。しかも価格は下がって嬉しいばかり・・おそらくフィネスさんが税額が下がった分を還元してくれたのかな?・・と思います。
また、ワインの名称が変更になっています。新しいアペラシオン名で、「ブルゴーニュ・コート=ドール」だそうです。ブルゴーニュも北から南まで広いので、コート=ドール限定のアペラシオンです。
ちなみにメオさんは以下のように言っています。
ボージョレなど他の地方産のブルゴーニュワインと区別するために今年から制定された新しいアペラシオンで100%コート=ドール産の葡萄かつ100%ピノ・ノワールで造られたブルゴーニュ・ルージュ。赤や黒果実の様々な香りを樽香が絶妙に包み込んでいて、存在感のあるオイリーな口当たりでアフターに酸味が感じられる。バランス良くまとまった飲みやすい味わいで2020年ころから飲むことが出来るだろう。
いや~・・メオさん、今から飲んでオッケーですよ。それに、エチケットも少し変わっています。上にヴィンテージ表記の出っ張りが出来ました。
で、このコート=ドール他、下級キュヴェを飲んでみて思ったんですが、
「ジャン・ニコラ=メオの理想がしっかり形として見える!」
んですね・・。
どのキュヴェを飲んでも、彼の理想形を想像できてしまう・・んです。つまり、上級キュヴェが持つ「格上のエレガンス」が下級キュヴェにもしっかり現れているんです。
あの、素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級は、ロマネ=サン=ヴィヴァンを想像させるが如きエレガンスを発揮していました・・今までも。
ACブルゴーニュは非常に美味しい、バランスに優れ、心をくすぐられるワインでは有りましたが、
「最近のメオは1級以上になると激変するよ・・」
と言うようなセールストークをしていたほど、そこには確実な格差が存在していました。ACブル < 村名 <1級 <特級 と言う流れですね。
2017年ものは上は飲んじゃいませんので確約は出来ませんが、それでもそのヒエラルキーはしっかり有るとしても、
「上級キュヴェに繋がるエレガンス、その姿が下級キュヴェにもしっかり見える!」
んですね。A.C.ブルに、ニュイ=サン=ジョルジュ1級の素晴らしいエレガンスにつながる道が見えました。
長くなっちゃいますのでこのコラムはここで止めますが、
「これを飲んで不味いと言う人はいない」
と思います。ドンピシャな仕上がりです。メオの下級クラスは全く残らないので・・是非お早めにお試しくださいませ。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2016年ものは複雑性高く凝縮した果実の美味しさをジュヴレっぽく表現!この辺りのセンスが素晴らしい!非常に良い出来です!】

ワインになる前には雹害で悲惨なヴィンテージと揶揄された2016年では有りますが、実際に蓋を開けてみるとどうでしょう?
やはり優れた生産者は、難しいヴィンテージも関係が無いようにも思えます。特に今回のメオ=カミュゼ・フレール・エ・スールのワインをテイスティングした結果においては、
「ん?・・キャラクターは2015年とは違うものの、ここまで仕上げてくるなんて・・。2015年とのポテンシャルの差は無い!」
と感じてしまいました。
どうです?・・この深い色合い。2013年ものからグラスの写真を掲載していますが、年を追う毎に深みが増しているように思えるんじゃないでしょうか?
実際、2016年もののこのACブルゴーニュは、ジュヴレ=シャンベルタン的な構成を感じることが出来、豊かでほんのり鉄っぽく、乾いた土と乾いたミネラリティが重なり合って絞り出したエキスの深い味わいをたっぷり堪能させていただきました。
2015年のこのACブルを飲まれた方は、
「げげっ・・メオ=カミュゼ、半端ない!」
と思われたに違い無いですが、骨格を支える見事に透明なミネラリティが細身に芯を構成したっぷりあり、そこに雅な表情をまとわせていたことと思います。
2016年は透明なミネラリティだけでは無く、カラフルだとも思えるような多彩なミネラリティに、そこそこに多くの肉をまとった、やや妖艶でほんのりと豊かな味わいです。
さすが、昨今のメオ=カミュゼは目が離せない存在になっています。是非飲んでみてください。リーズナブルです!お勧めです。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【まさに「雅」と言う感じが似合うヴォーヌ=ロマネ的な味わいの飲むべきACブルゴーニュです!超お勧めです!】
人によってはショッキングな画像かもしれません。ご容赦ください。無農薬で・・と言うか、ほぼほったらかしなだけでは有りますが、それでもそこそこには気を張り巡らしつつ育てている noisyの家の庭の 「ピノ・ノワール」です。
7月までは天候に恵まれ、スクスクと立派な実を育んでいましたが、8月に入り雨が多くなり、日照も充分ではない状況の中、
「・・ん~・・まぁまぁの糖分とタンニンの成熟が得られたかな・・でももう少し糖分が欲しいなぁ・・」
などと思いつつ、
「収穫はいつにしようか・・雨が上がって2~3日晴れるか、風が出てくれれば可能かな・・」
と思っていたところ、左の写真のようなショッキングな映像が目に飛び込んできました。
「・・えっ?・・クワガタにカブト?・・葡萄の実ももう全然ダメじゃん・・」
そうなんです。根本付近には落ちてしまった実が沢山有り、茎に付いている実も穴だらけ、しかも色も変色してしまっています。
クワガタやカブトは、その角で実を落としたり、穴を開けて中の糖分を入手しているようで、またその匂いに誘われて、昆虫類が近くをウロウロ、蟻もたかっています。
「あ~あ・・全滅だ・・」
熟した第一世代の実はほぼ全滅、まだ青い第二世代以降の小ぶりの実だけがグリーンの色を保っています。
一体どこからこんなクワガタやカブトが集まって来たのか・・近くにいるなんて思ってもいませんでした。そして、ふと足元を見ると、見るも無残なカブトのカブトが転がっているじゃありませんか。そしてその脇には胴体や足も散乱していました。どうやら、クワガタと戦い敗れたカブトムシの牡のようです。

ま~・・葡萄を育てるのは容易なことじゃありません。最近のは人体に影響は少ないしすぐ効果は薄れるから殺虫剤を使えと・・葡萄農家の関係者の方は教えてくれますが、そんなことをするくらいなら葡萄など育てることも無い訳で・・ましてやワインを造るために葡萄を育てている訳じゃないのでなおさらです。noisy がたまに一粒二粒、口にするだけなんですから・・。
同じピノ・ノワールで造ったとは思えないような、自然派のACブルゴーニュです。非常に美しいルビー色です。濃くも無く薄くも無い・・しかし、
「とてもエキスがビッチリと出ていて焦点の定まった美しいピノ・ノワール!」
でした。
2014年のメオ=カミュゼ・フレール・エ・スールのACブルゴーニュも、その美味しさにクラクラしてしまいましたが、2015年は届いたばかりにも関わらず、ヴォーヌ=ロマネ的な柔らかい酸味とスパイス感、そしてビロードのテクスチュアで迎えてくれました。
この何年かのメオのワインの美しさは、飲んだものを魅了してしまうに充分のものです。ネゴスものと言う立場のワインですが、ドメーヌものとのイメージの差が全く無く、少し高くなったとは言え、4000円のACブルゴーニュは、今やリーズナブルなクラスとさえ言える状況です。

また、実はちょうどタイミングが良くて、ロベール・シリュグのACブルゴーニュも横に並べてのテイスティングになりました。こちらもヴォーヌ=ロマネの造り手です。
同様にソフトな・・鋭角さの無い優しい酸味を持ち、ややテクスチュアにふるふると襞の有る優しい感じのする素晴らしいACブルゴーニュでした。こちらもエキス系の美しいワインで、シリュグらしい、女性っぽい感触の味わいです。
カミュゼのスタイルは、「アンリ・ジャイエの教え子」と言うことも有り、ジャイエ系の味わい・・と伝わっているかもしれませんが、全然違います。決してジャイエ系の果実味重視系では有りません。むしろDRCやミュヌレ=ジブールなどに通じる完全エキス系と言えます。
ある意味においては、収穫する葡萄の潜在アルコール分に大いに関係が有り、糖分を完全に発酵させドライに仕上げるエキス系のワインは、温暖化の進む現在では収穫のタイミングを間違えるとブルゴーニュらしくないアルコール分の高いマッチョなワインになってしまいます。
勿論ですが、害虫にもやられて全滅・・などと言うことも、自然派の葡萄には起きる可能性も有ります。2014年からは「スズキ」と言う害虫にやられた生産地が沢山有りました。
「・・じゃぁ、日本から鈴木さんは産地に行っても本名を名乗れないねぇ・・」
などと揶揄されたものです。
そんな中で、このような「非常に美しい雅なACブルゴーニュ」を造っているんですね~・・非常に旨いです。是非飲んでみてください!超お勧めします!たっぷりの数量は・・有りません。
以下は2014年もののレヴューです。
━━━━━
【来てます!エレガンスの塊!ピノ・ノワールの真髄!】
いや~・・こんなことはしたことが無いんですね・・。既存のコラムには、時折、言葉の訂正や、
「飲みました!・・~~な感じで・・」
みたいには書き加えることは有っても、自分の言葉の検証にもなってしまうような二度に渡るテイスティングは無いんです。
まぁ、2016年6月後半の当時は、たしかにポテンシャルは高いものの、まだ仕上がっていない嫌いが有り、それでも良い感じで販売も伸びてはいたんですが、物凄い反響をいただいた2013年ものの売り上げ数には遠く及ばなかったこともあったんです。
何しろ、
「暑さが引いたころにはバランスしてくるだろ~・・」
みたいに書いちゃってますから、
「そんな予言めいたことを書いてて、しかも不要と思えるようなコストを掛けて再テイスティングして、ダメだったらど~すんのよ・・」
みたいな悪魔のささやきも聞こえなくは無かったんですが、やはりそこは自信を持って・・いや、フィネスさんのK君の手前、ちょっとヤケクソ気味に飲んじゃたんですね~・・。でも、やって良かったです。
「来た来た!来ましたよ!」
非常に繊細だがまだフラワリーな、甘味を含むアロマと、非常にち密な石灰の滑らかさ、ツヤツヤとしていて雅です。まるで極上シャンボールのテクスチュアです。中域のボリュームも出始め、いい感じにバランスしています。2013年ものが最初からヴィーヌ=ロマネっぽさを含んでいたのに対し、2014年の現状はシャンボール的で、むしろ6月時点の方がヴォーヌ=ロマネ的だったかもしれません。
しかし酸の柔らかさはヴォーヌっぽく、球体さは6月時点では全く感じられなかったものです。バランスも非常に良くなって来ていて、ボリューム感を感じつつ、精緻なチェリーを感じさせる余韻が素晴らしいです。
おそらくですが、この先来年の春ごろまでは上昇、維持をすると思います。そこから先は少し硬く締まってくる可能性が有るかなと・・
えっ?・・いや、もうやりませんよ・・また予言めいたことを書いたからって、3回目は無いでしょ。無理ですよ・・そんなに沢山品物が有る訳じゃぁ有りません。余りに旨いので、フィネスさんが持ってる内に、どんどん購入していただこう・・と言う魂胆です。なので、その辺はぜひ皆さんで検証されてください。
「いや・・硬い時に開けちゃうと勿体ないし・・」
・・そうですよね・・。でも非常に健康的でピュアですから、やや硬めだとしてもシャンボールっぽさが美味しさをアップしてくれると思いますよ。6月時点じゃ手を出して無い方も是非飲んでみてほしいと思います。超お勧めします・・まぁ、リアルワインガイドで高得点を出しちゃうと noisy に回ってくる量が減っちゃいますんで、
「徳さん、メオはやらないでね~・・」
と軽くプレッシャーを掛けておきます。是非飲んでみてください。お勧めします!!
以下は前回、2016年6月下旬のご紹介時のテイスティングレヴュー他です。
━━━━━

昨年の今頃から年末辺りまでに掛けて完売、そしてまた奇跡の再入荷を何度か繰り返し、そのたびに大きな反響をいただきました、メゾンのブルゴーニュ・ルージュの2014年が入荷しました。
2013年のこのワインの余りの美味しさに noisy もビックリしましたが、何より皆さんの「とても美味しかった!」が嬉しかったです。ですので待望の2014年ということになりますが、今のところはどの位いただけるかがハッキリはしていません。
で、はやる心を抑えつつ、早速飲んでみました。このコラムの下の方に2013年のコメント、また写真が有りますので比較してみてください。
色合いはどうでしょう・・やはりグレートイヤーの呼び声が高い2014年の豊かな色合いが見て取れるでしょうか。より目の詰まった、やや赤みが強いように見受けられます。
2013年は紫の透明感のある色合いで、より冷ややかに感じられるかと思います。でもこの冷ややかな色合いからのエレガンスがもの凄かったんですよね~!ただし、全体的な根っこはほとんど同じように見受けられます。
抜栓後からピュアなベリー、チェリーのアロマが気品高く、スピードも速く立ち上がります。篭ったような印象派全く有りません。中域には舌にチリチリと感じられる、まだ開かない要素の粒が沢山有ります。非常に目の細やかな優しいタンニンが存在しています。この辺はスムーズに流れて行った2013年とは少し違うところです。
中盤以降はブラック系の小果実、優しいスパイスを感じさせながら、ややふっくらとした帯域を感じさせながら長く美しい余韻を現しつつ消えて行きます。
全体像は2013年とほぼ同様ながらもポテンシャル的には確実に上、よりシッカリした、でも現状はわずかにより強い味わいを見せる・・2014年かと思います。非常に素晴らしい仕上がりだと感じました。
現状でもかなり美味しく飲めますが、リリース時にバランスしていた2013年のような完璧さには届いていません。この2016年の夏の気温が下がり始めた頃に一端バランスすると思われ、それ以降は2013年を凌ぐ味わいを見せてくれるでしょう。今からガンガン飲む・・と言うより、この2~3カ月の間にバランスするはず・・と思ってください。
2013年ものは、つい先日・・今まで仕舞い込んでいて飲んでいなかったお客様から連絡が有りまして・・
「メオのブルゴーニュ・ルージュを昨年購入して先日飲んだんですが、余りの美味しさにビックリしました。まだ在庫が有れば欲しいんですが・・」
と非常に嬉しいお言葉をいただきました。でも残念ながらもう1本も無く、すみませんと言うしかなかったのですが、この2014年に関しては、
「2013年より確実に上のポテンシャルが有る分、2013年より少し時間が掛かるが超越する」
と思います。素晴らしいピノ・ノワールでした!是非ストックしてお楽しみください。超お奨めします!
以下は2013年もののレヴューです。
━━━━━

レアなアイテムで有りながらも、その数の少なさからテイスティングも憚られるような状況ですので、入荷したものもをそのままご案内するのみになっていました。
業界的にも何となく売り手は
「飲まないで案内するトップの造り手」
の一端で有って、結局誰も飲んでないと言う状況に、市場もメオ=カミュゼを何となく敬遠しているような状況かと思います。
なのでこの際、久しぶりに飲んでみるか!・・とばかりに、たった12本の仕入れの1本を開けてしまいました・・・っが、ハッキリ言って驚きました。
飲む前は、
「2013年もののネガティヴさはどんな感じかな・・?」
というノリがほとんどだったわけです。ところが・・・
「知らぬ間にメオ=カミュゼは物凄い進歩をしていた!」
と・・・気付きました。
何しろ、
「異常なほどの繊細さ、エレガンス。それだけで納得させられてしまう!」 いやもう・・ビックリです。2013年のマイナス面を評価しようと思っていたのをスッカリ忘れてしまい、ヴォーヌ=ロマネ近郊の、下級のピノ・ノワールに過ぎないワインが持つ涼やかで、しかし圧倒的なエレガンスに打ちのめされてしまいました。これは凄いです!・・・ヴォーヌ=ロマネの特別な畑のワインが持つものを、そのままスケールダウンしただけ・・・。各々の要素が持つ量のみをダウンしていますが、要素の種類はそのまま持っているかのような振る舞いを見せるんですね。
なので飲んでいる時に、ACブルゴーニュだからど~のとか、村名クラスか1級と比べるべきだとか・・そんな感情を持たないんですよ。最高クラスのピノ・ノワールのエレガンスが備わっているんです!
ある意味、これは凄いことです。そんなワインはまず見当たらない・・・。有ったとしても、出来の悪いグラン・クリュのワインが、それに近い風情を見せるのみです。
決して気取らず、全くパワフルでは無く、でも静かに穏やかに、その純粋なエキスの姿を愛でることが出来るんです。
この淡く美しい赤の勝った紫の色合いから純なアロマが漂ってくるかのようです。そして余韻・・・この美しさは圧倒的です。震えます。そしてコンディションも抜群でした・・・。これを飲んでしまったら・・メオ=カミュゼのワインを見直す羽目になる・・と言うか、買いに走るようになってしまうかもしれません。
ヴィンテージの弱さなど微塵も感じない、物凄いワインでした。これが4千円ならとんでも無く安い!お薦めします!
● 2018 Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・オー・ブリュレ
【ヴィノス96ポイント、ティム・アトキン(デカンター)95ポイントと過去最高の評価!・・普通にリシュブール並みと言って良いでしょう!】
これは飲みたいですね~・・まぁ、ジャイエのレ・ブリュレとは相当に異なるかな・・と思いますが、ある意味、ヴォーヌ=ロマネの1級の中では特徴の濃い部類のワインの一つだと思うんですね。
しかも94~95Pointsラインだった2017年ものですが、確実に1ポイントアップで95~96Pointsラインに上がって来ています。
しかも・・何故か売れ残こることさえあるのがこのレ・ブリュレです。2017年ものってどうだったか・・今年の4月まで売れ残ってましたね。もしご予算が捻出できるようでしたら、このレ・ブリュレは相当にお買い得なんじゃないでしょうか。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】 2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【神様が造るワインの中でも一際輝いていた・・と、個人的に思えるクリマです!】【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】 さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。ですのでメディアの評価が見つかったものを掲載いたします。ドメーヌものとネゴスものの差は無いと思っていただいて結構です。
■Richebourg
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Advocate 93-95 Points
■Clos Vougeot
Jhon Gilman 92 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 92-94 Points
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Advocate 89-91 Points
■Echezeaux Grand Cru
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-95 Points
Advocate 93-95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Aux Brulees
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 94-97 Points
Burghound Allen Meadows 93-95 Points
Decanter 95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Les Chaumes
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 89-91 Points
Burghound Allen Meadows 90-92 Points
Advocate 90-92 Points
■Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
■Vosne-Romanee
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Murgers
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Boudots
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 90-93 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 91-93 Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【中々飲めないワインでは有ります。】
メオが持つ目が眩むような珠玉の畑にあって、しかもグラン・クリュであっても何とか手が出るのがクロ・ド・ヴージョでした。つい最近まで2002年とか2000年とかが売れずに残ってましたが、
「何で売れないのかな?」
と・・思ってましたよ。
因みに、ジャン・タルディが耕作していたグラン・モーペルテュイが帰って来ていますし、その他にもシャトー(プレ・ル・セリエ、プレ・ル・シャトー)の真下の区画も有るようで、このクロ・ド・ヴージョには幾つかのラベルが有ります。どう違うのか・・判りませんので、ぜひとも同じヴィンテージを全部一遍に開けてみたいものです。
このクロ・ド・ヴージョ2014年は、ベタンヌも19/20Pointsと非常に高い評価ですし、ティムさんも97Pointsとベタボメ状態、バーガウンドが少し冷静・・と言った評価のようです。
● 2018 Saint-Romain Blanc
サン=ロマン・ブラン
【呆れるほど美味しいです!・・いや~・・メオの白ワイン、本当に感動的です!】

呆れるほど美味しいです。入荷が遅れたのは・・実は、テイスティングは済んでいたんですが、届いていないアイテムがありまして、その中のひとつがこれ、サン=ロマン・ブランだったんです。
2017年も素晴らしいエレガンスで、おそらく飲めた方はビックリされたんじゃないかと思うんですね。しかしながら・・断言します。
「2018年はさらにその上を行ってます!」
いや~・・サン=ロマン、その実力をちょっと舐めてたかもしれません。飲めない買えない価格のワインでは無いと思いますので、是非ともこれだけは・・飲んでいただきたいと思います。
氷のように冷ややかな・・クリスタルコーティングされたかのようなテクスチュアから、甘美でエレガンスばっちりの柑橘系アロマが漏れて来ます。ノーズの冷ややかさからは実に品のある、柑橘とミネラリティの複合体を感じます。低域から高域にまで見事にスレンダーなボディを感じますが、その外側のコーティングを膨らまそうとする要素の多さに膨張感が生まれてきているかのようです。
そしてそこから・・まるで空気中の水分が冷気で凍って、太陽の光に反射しているダイヤモンドダストのように、「キラ、キラ、キラ・・・」と小さな振幅を伴いながらの輝きを見せつつ、品格の高い柑橘フルーツの小粒の弾けた感じを覚えさせてくれ、長く持続しやがて・・消えて行きます。
ちょっともう・・これは感動ものの美味しさです。
「白ワインって・・こんなに美味しかったんだ~!」
と、充分以上に納得していただけるかと確信しています。
実はこのワイン、まとめてカミュゼのワインが届いた時に入っていなかったので、
「・・ありゃぁ・・あんなに美味しかったのに、2018年は割り当て無しかぁ・・」
と、とても残念に思っていたんですね。
ですが、駄目元で訊ねてみたところ・・
「あれ?・・出してませんでしたっけ?・・有りますよ~!」
とのことで、急遽届くことになったんですね。
ですので、12月19日(土)からの出荷になりますので、それ以前に必要な方は申し訳ありません・・。
また、同じように届いて無かったアイテムも届く予定です。シャンボール=ミュジニー1級レ・クラとか、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュ、オー・ブドーなども次回辺りにご紹介できるかと思います。まぁ、レ・クラは存在自体がレアですし、裏情報によるとニュイ=サン=ジョルジュ1級オー・ブドーの出来が半端無い!・・と噂になっているようですよ。
でも、2018年のカミュゼのドメーヌの白、オート=コート・ド・ニュイ・ブラン・クロ・サン=フィリベールの他を圧倒するかのような姿をご確認された方ならお判りかと思いますが・・
「そこさえ・・超えて来ます!」
と言いたいと思います。是非飲んでみて下さい!一推し・・素晴らしいです!
以下は以前のレヴューです。
-----
【べらぼうなエレガンス!・・そしてサン=ロマン・ブランの実力、底力を見直してしまいました・・】
素晴らしいです!・・まぁ、コサールのサン=ロマンも美味しいですが、ちょっとうねった感じがするんですよね。メオの方がストレートです。まぁ、直線的と言ったら良いのかもしれないですが、それはシンプルだ、単純だということでは無いんです。
豊かだけれど繊細、グラマラスだけれどスタイリッシュ、柑橘果実・そして果実的であってそれが主のように見えて、実はミネラリティが物凄い・・そして最終的にエレガントだと感じさせられてしまう・・と言うような、魔法をかけられたかのように思ってしまうサン=ロマン・ブランです。
「サン=ロマンでしょう?・・そんなはずはないですよ・・」
とおっしゃるに違い無いんですね。そうです。まごうことなきサン=ロマン・ブランです。だから、ピュリニーの素晴らしい1級とも全然違うし、全く追い付かない。・・でも、同格位の次元が違うエレガンスを持っていると思わされてしまう感じなんですね。
美味しいです。サン=ロマンだと思って・・飲んでみてください!・・ビックリすると思います!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この超瑞々しい、超ピュアな味わいに人々を驚かせるテロワールの表現が有ります。】
少ない割り当ての中から2本も開けてしまいましたので、利益的には非常に厳しいです。それでも全く売れないよりは良いんですけどね・・。テイスティングしてご紹介したアイテムは売れたとしても、テイスティングしていないキュヴェは売れない・・と言うのが良くあるパターンで、でもそのうち世の中の理解が急激に深まって劇的に売れるようになり、でも喜んでいる暇も無く割り当てが減って行き、いずれ入らなくなってしまう・・と言う経験を長く続けています。このサン=ロマンにしても、またサン=トーバン1級にしても、世界中のどこを探してもテイスティングコメントなど見当たらないはず・・ここ以外は!・・・と言うことで、また開けてしまうんですね~~。損な性格なんでしょう。諦めています。
2016年ものもだいぶテイスティングを続けており、おおまかな傾向が見えて来ました。勿論ですが、noisy が扱うような造り手に限って・・の話しですよ。
2016年ものはシャルドネはかなり良い・・と言うか、量は少ないですが質が素晴らしく、グレート・ヴィンテージじゃないかと踏んでます。
このサン=ロマンですが、ま~・・呆れるほどに瑞々しい・・です。「ピュア」と言う言葉を使いたくなります。危険分子は全く感じません。それでいて余分なぜい肉、残糖無し、骨格も実にしっかりしています。フレデリック・コサールのサン=ロマンのような、フワッとした柔らかさに満ちた味わいでは有りません。おそろしくドライで(コサールは僅かに甘みを残し、二次発酵でアレコレ何とかなるように調整しているように思います)、とことんピュアなので、サン=ロマンと言う村のワインがどういうミネラリティの組成
をしているか、ものの見事に伝わって来ます。締まったボディから美しい柑橘が伸びやかにノーズに飛び込んできます。締まっているのにボディは膨らみを持ち、緊張感が有りつつもゆったり・・余韻も僅かなビター感を持ちつつ、再度果実感、ミネラリティを感じさせつつ美しい収束を見せます。
「めっちゃ美味しいです!」
ジャン=ニコラは硬いと言っているようですが、締まってはいますが硬いとは思いませんでした。肉をミネラリティがギュッと押さえつけているかのような感覚ですね。素晴らしい味わいでした。

サン=トーバンは1級になってますね。ユベール・ラミーがちょうど持ってない、村の北の奥の辺りの1級です。味わい的には村の東端、ピュリニーの真裏の「アン・ルミイィ」等が持つ、グラマラスでオイリーさの強いタイプでは無く、フリオンヌとかデリエールの中間的な組成で、ボディは太目、凝縮感は有りますが、無理矢理そうしたようなニュアンスが全く無く、非常にエレガントです。
この辺りが昨今のメオの凄いところで、「さりげないんだけれどきちんと存在している」んですよね。思わず・・唸っちゃいました・・。これも滅茶美味しいです。ちゃんとサン=ロマンを訴えてくるんですよね。面白いですから、ぜひ、「ユベール・ラミーのサン=ロマンの西側もの」と比べてみてください。超瑞々しいのがカミュゼで密植系のラミーなら密度の組成は上です。どっちがより美味しいと感じるでしょうかね・・是非尋ねてみたいみたいものです。
また、今回も非常に少ないですがコルトン=シャルルマーニュもいただけました。さすがに飲まないですよ。もう・・2016年のメオのシャルドネ部門は黒字にはならないですからね。でもきっと素晴らしいはず・・だと予測しています。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【パーフェクトなブルゴーニュ・シャルドネ!と 思わせる素晴らしいワインでした!メオ=カミュゼは本気でルロワを越えようとしている!】
それなりに長い批判の期間が有ったように思います。メオ=カミュゼと言う大看板もやはり、小作人だったアンリ・ジャイエの名声に支えられ、むしろその実力以上に期待を負わされ、苦しいと思う時期が有ったのかもしれません。
フランスに出かけた友人たちは口々に、
「ワインショップにフーリエ、ルーミエは全く無い。メオ=カミュゼは山のようになってるけど。」
と3年ほど前までは言っていたものです。
確かに、メオ=カミュゼのワインはエキス的で官能的だけれど、時にバランスが今一つだったり、時に余りのディテールの人間臭さに、
「・・ちょっと・・やり過ぎじゃないのか・・」
と思ったものです。
そんな期間は、noisy も正規で扱うルートがほぼ閉ざされていましたので、今のようにこまめなチェックが行き届かなかった面は否定できませんが、コンディションが悪い訳では無いと思われるのに何故か?・・と言うような、どこかにクエスチョンマークを持つ気持ちにされたのは事実です。
しかしながら、2014年のメオのワインは、ネゴスものもドメーヌものも全く区別なく、非常に素晴らしく、2012年頃までの不安定さ、もしくはキュヴェによる出来の差は全く感じられなくなっていました。
ものの見事にクラスを表現出来ており、そのクラスの中のトップの出来であろうと思わせるだけの仕上がりを見せつけていました。勿論ですが、入荷数が限られているため、全てのワインを試飲出来た訳では無いですが、それでも、
「ここまでキッチリ最上に仕上げられるので有れば、どのキュヴェでも問題など嗅ぎ分けられないだろう」
と思わされてしまった訳です。
そして満を持しての2015年、少しドキドキしながら希少なメオの白ワイン、最もリーズナブルなサン=ロマンを開けてみた訳です。
その出来は、
「まさにブルゴーニュ・シャルドネのお手本!」
と言うべきであり、
「ブルギニヨンが目指すべき道標の味わい」
と言っても過言ではない、素晴らしいものでした。
この2018年の寒波の中、やや冷え気味でテイスティングが始まりましたが、香りの立ち、その質感、ボリュームとも、サン=ロマンと言うマイナーなアペラシオンとしての表現も持ちつつ、ブルゴーニュ・シャルドネとしての超絶な美しさを前面に出し、エレガンス、フィネスをたっぷり感じさせてくれるものでした。
冷えていても崩れない、冷旨系の酸をまん丸に持ちつつ、パレットに綺麗に円を描き、少し悶え、美しく長く滞在しながら消えて行きます。
それはやや温まっても崩れること無く、アロマをややボリューミーにするのみ、そのアロマの美しさは温まることによってさらに際立ちます。
いや~・・異常に旨いです。
サン=ロマンと言ったら・・皆さんの脳裏に浮かぶのはやはりド・シャソルネイのフレデリック・コサールでしょう。
しかし、コサールのサン=ロマンとは、全く違う素振りを見せつけて来ます。サン=ロマン的な個性はしっかり、中盤以降の余韻に掛けてホロホロと見せてくれますが、まずはカッチリのやや硬質な舌触りを。透明感の凄いややグラッシー(グラス)なミネラリティ、もしくは酒石酸的な硬質感。アロマや、そこから僅かに崩壊しつつ放出される果実・柑橘の美しいこと・・。口内でひねりつぶせば、複雑なニュアンスが期待しただけ・・出て来ます。決して雑にならず、凛とした姿は決して崩さず、飲み人はただただ頷きながらその味わいに引き込まれることでしょう。
コサールなら、もっと弄繰り回したコサール自身の姿を感じさせることでしょう。しかしメオの場合、この美しいシャルドネがメオのワインだ・・と決めつけるなら、それはメオの姿なのでしょうが、
「ブルゴーニュと言う世界で最もエレガントでたぐいまれなフィネスを持つワイン自体を表現」
している・・そしてそれが良く判るワインだと言えます。
いや、これを飲める人は幸せだろうと思います。非常に旨いです。メオは2020年まで待てと言ってますが、noisy は兎に角、
「そんなこと言わずに一度さっさと飲むべき!」
「そしておそらく気に入るに違い無いのでさらに買い増すべき!」
だと確信して申し上げます。
他にも白は少々、初登場のサン=トーバンが有りますが、ご存知の通り、ピュリニー=モンラッシェの横、裏に有るアペラシオンで、しかもピュリニー=モンラッシェそっくりの高質なシャルドネになる可能性の高いものです。しかも2015年は熟れた年と言われてますから、
より涼しい畑で有るサン=トーバンは、選択の優先順位が高いと思われます。
ムルソーもメオは2021年まで待てと言ってますが、飲んだことが無ければサン=トーバン同様、さっさと一度飲むべきです。やや粗暴な一面を持つムルソーと言うアペラシオンですが、メオ的なエレガンスが見事にそれを美しく変貌させていると思います。
コルトン=シャルルマーニュはメオの最高の白です。余りに売れないので・・2014年がまだ残っており、そのうちに飲んでやろうと狙っています。2020年まで開けない方が良い・・とメオが言っているようですから、今すぐなら飲んでも美味しいと思います。春過ぎまで飲まないで保存されるようでしたら、2020年まで開けない方が無難ですが、これも、
「さっさと飲んでみるべき」
だと思います。
非常に冷ややか、しかしちゃんと熟れていて、ブルゴーニュ最高の美しさを見せつけるワインでした。飲むべきです!メオ=カミュゼも完全復活!・・と言って良いでしょう。超お勧めの白4アイテムです。
● 2018 Chambolle-Musigny 1er Cru les Feusselottes
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・フュスロット
【レ・フュスロットはアンリ・ジャイエを彷彿とさせる果実味・・でした!】--こちらは2017年もののレヴューです。

え~・・初めてジャイエの弟子であったことを意識させたワインの一つが2017年のレ・フュスロットでした。滅茶旨いです・・少し早いですけどね。残念ながら数の制約が有って、レ・クラは飲めませんでした。
因みにレ・フュスロットは、ジャイエ系の味わいにルーミエさんのピュア果実をプラスさせたような仕上がりで、これまたルーミエさんのワインに共通する透明なミネラリティが下支えしている感じを受けました。
2017年・・相当良いですが、エキス系、果実味系のどちらに触れているか・・飲まないで判断はできないと思います。でも、そこそこに温暖なヴィンテージでしたので、シャンボール系は果実味系の仕上がりになっているかと・・思います。メオさんも、エキス系に仕上がったワインは2025年ほどから、果実味系は2021年頃から飲んで良い・・と言っているように思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】 さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。
しかし、以下のコメントにも有るように、ニュイ1級レ・ブード2014年などはもう、ひっくりかえるような凄い仕上がりでした。
2015年のメオ=カミュゼは、物凄い仕上がりだと確信しています。一般的な評価が定まってからでは遅いと思いますよ。すでにネット以外のお客様からは引きが強くなっています。お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
● 2018 Richebourg Grand Cru
リシュブール・グラン・クリュ
【何とバーガウンド97ポイント!アドヴォケイト、ティム・アトキン、ヴィノスが96ポイント・・これ、覚えておいてください。】
あのアレン・メドゥズも97ポイントと凄い評価のリシュブールです。その他のメディアも96ポイントが普通・・ですので、相当に素晴らしいのは間違い無いでしょう。
そしてあのクロパラもついにリシュブールと同じ価格にジャンプアップしていますが・・バーガウンド97、その他のメディア96ポイントと言うリシュブールの評価とほぼ同様の評価を得ています。
ただし、ここの点付けの順位がメディアで結構違ってまして、ちょっと面白い結果になっちゃってます。詳細はクロパラのコラムをご覧くださいませ。
例えば2017年ものの最高評価は96ポイント止まりでしたので、2018年ものはそこからまた1ポイントほどは積み増したと言えるかな・・と思います。ここの近辺の1ポイントは確実に意味、理由が有るはずですので・・飲んでみたいですよね。
高くなってしまいましたが、海外はリシュブール、クロパラともに2000ドルからです。国内はそれでもまだリーズナブルだと言えるでしょう。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】
2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer
●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time
●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【神様が引退を決意するに至った至高のワイン!】
■Richebourg
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Vonous 95-97 Points
Jhon Gilman 96 Points
advocate 93-95 Points
元気だったアンリ・ジャイエが引退する・・と言うニュースは世界を駆け巡りました。・・でも何故かその発言後も毎日畑に出て仕事をしているので、みんな安心していた訳です。なので、引退発言後も彼のワインが高騰することは有りませんでした・・しばらくの間は。
結局・・なんで引退宣言したかと言うと、どうやら・・
「リッシュブールを造れなくなったから」
のようです。メオ=カミュゼに収穫折半契約を切られた・・んですね。・・まぁ、その言い方は良く無いのかもしれませんが、結局引退宣言をしてメオ=カミュゼの顧問になる訳です。どうしても・・リッシュブールが造りたかったんでしょう。
なので、ジャイエが健在だった頃のメオのリッシュブールは言うことが無い仕上がり・・?と言って良いかどうか・・それほどは飲んではいませんので言い切れません。(順*さんが冷蔵庫から出してくれた90年のリッシュブールはイマイチだったな~・・)
いずれにしましても銘品です。誰もが欲しいワインの一つです。アンリ・ジャイエも造りたくて仕方が無かったワインでも有ります。それは、ロマネ=コンティ、ラ・ターシュと続いた場合のヴォーヌ=ロマネの至宝だからで有り、ロマネ=コンティ、ラ・ターシュは神様と呼ばれながらも決して造ることが出来ないという宿命をも持っていた訳です。
ご検討くださいませ。
● 2018 Echezeaux les Rouges du Bas Grand Cru
エシェゾー・レ・ルージュ・デュ・バ・グラン・クリュ
【ヴィノス94ポイント、ティム・アトキン93ポイントと順当です!アンリ・ジャイエゆかりのグラン・クリュです。】
これも非常に興味のあるワインです。ジャイエのエシェゾーはリーズナブルだったので、クロパラよりも飲んだ回数は多いかもしれません。まぁ、何度も書いてますのでシツコイですが、某エージェントさんに飲ませてもらった1984年のジャイエのエシェゾー・マグナムの・・・肉無しで骨と皮だけの味わいが、今も脳裏に浮かびます。
「・・ワインって・・ホント、すげ~なぁ・・」
と思ったのを覚えていますよ。骸骨だけでも様々な感情を呼び起こしてくれます。
このワインは・・と言うよりもこの区画の葡萄の個性は・・と言った方が近いと思いますが、結構に硬めに出るんですね。骨格に薄い肉と皮が有る・・それが時を経て肉が筋肉を膨らませてくる訳です。そしてもっと時が過ぎると、先の1984年もののような感じになってくる・・それでもその時の葡萄が持っていた精妙な酸とミネラリティの残滓が織りなす心を揺るがす味わいが有る・・そんな感じでしょう。
乾いてやや肉薄の味わいに、無理に肉を乗せても違和感が残る訳ですが、そんなエシェゾーは結構多い・・それが今の人気に響いているのかもしれません。しかしながら、ちゃんとしたエシェゾーはやはり美味しいものです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】
2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer
●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time
●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【エシェゾーの持つ重さをやや軽めに、赤味とエレガンスを加えたのがこの畑!?ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】
■Richebourg
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Advocate 93-95 Points
■Clos Vougeot
Jhon Gilman 92 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 92-94 Points
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Advocate 89-91 Points
■Echezeaux Grand Cru
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-95 Points
Advocate 93-95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Aux Brulees
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 94-97 Points
Burghound Allen Meadows 93-95 Points
Decanter 95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Les Chaumes
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 89-91 Points
Burghound Allen Meadows 90-92 Points
Advocate 90-92 Points
■Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
■Vosne-Romanee
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Murgers
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Boudots
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 90-93 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 91-93 Points
エシェゾーの持つ重さをやや軽めに、赤味とエレガンスを加えたのがこの畑・・かな・・と思うんですね~・・これも飲んだことが無いので・・すみません。
しかし、このレ・ルージュ・デュ・バと言うリューディは、あのセシル・トランブレーのレ・ルージュ・デュ・ドゥスュの下部に有る、グラン・クリュ・エシェゾーを名乗れるリューディなんですよ。
セシルのテイスティングを毎年やっていたんですが、まぁ・・あのレ・ルージュ・デュ・ドゥスュの荘厳さったら半端なく、滅茶美味しいんですね。レベルの違う美味しさなんです。
そんなことから考えると、このレ・ルージュ・デュ・バは、よりエシェゾー(・デュ・ドゥスュ)に近い大きさを持ったワインで有ることが想像されますが、同時にレ・ルージュ・デュ・ドゥスュの赤く輝く美味しさも内包しているんじゃないかとも思います。
因みに2014年メオにハマってしまったと思われるイギリス人MWのティム・アトキンさんは96Pointsと、完全に弾けちゃってます。フランスのベタンヌさんちでは、ちょっと冷静になれよ・・みたいな感じで17/20Pointsですが、テイスティングするタイミングで結構変わっちゃいますからね。少なくとも、かなり良いワインで有ることは間違いないでしょう。
● 2018 Nuits-Saint-Georges
ニュイ=サン=ジョルジュ
【滅茶苦茶美味しいです!】

2017年ものも太鼓判を押させていただきましたが、2018年ものにもクラクラ来てしまいます・・やはりメオのニュイ=サン=ジョルジュ、そして1級は素晴らしいです。
色合いを覚えていらっしゃる方なら、最近飲まれたニュイ=サン=ジョルジュの色合いを思い出してみて下さい。どうでしたでしょう?・・もっと黒く無かったですか?
もしくは、もう少し茶色のイメージかな?・・これほどまでに美しさのある「ルビー」な感覚の色はしていないんじゃないかと思うんですね。・・いや、勿論ですが例外も有りますし、素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュを造っている造り手さんは他にもいらっしゃいます。
因みに・・ティム・アトキン氏は未確認では有りますが91ポイント、付けた様です。
そして、透明なミネラリティは各要素を守るように、その周りに輝きを増すように、へばりついています。ミネラリティは分離して感じられるとコンディションが悪いか?・・などと思ってしまう訳ですが、これほどまでに完璧にできると言うのは・・もう、メオのスタイルだと言うしかないんじゃないでしょうか。
もし飲まれたことが無ければ、このニュイ=サン=ジョルジュ村名・・お勧めいたします。ニュイ=サン=ジョルジュ1級たちの持つ「荘厳さ」も・・感じられると思いますよ。お勧めします!是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
-----
【このワインを飲める方は幸せだと思います・・!】
痺れます・・こんなワインを飲んでしまうと!めっちゃ素晴らしいです。
メオのニュイ=サン=ジョルジュ、そしてその1級を飲んで、外したことが無いですが、かのアンリ・ジャイエのニュイ=サン=ジョルジュもそうでした。
「これで・・ニュイの村名なの・・????」
そんな感動から、ジャイエの他のワインに対する興味が拡がってしまい、入手の難しいアンリ・ジャイエのワインを何とかしようと・・奔走するようになってしまった訳ですね。
ですが・・ここは重要ですんで・・。
このニュイ=サン=ジョルジュ村名、とんでもなく素晴らしいんですが、アンリ・ジャイエ系の味わいでは有りません。むしろシャンボールとかヴォーヌ=ロマネがそっち系です。
荘厳なエキス系の味わいですね。超繊細ですが、サクッと開けても美味しく飲めてしまう・・と言う点では、アンリ・ジャイエを彷彿させるかもしれません。
これは何とか、飲むべし!安いです!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【べらぼうに旨いです!素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ!このエレガンス・フィネスは一体どうやって得て表現できるのでしょう!(2015年もののレヴューです。)】
2014年ものもですね・・売れずに残ったアイテムをポツポツと開けて来ています。まぁ、それらの印象については中々書く機会も無いのでそのまま放置ですが、それでも noisy の中の「メオ=カミュゼ」と言う造り手のヒエラルキー的位置は、
「限りなくトップレベルに有る」
と言えます。
「・・え~・・?そ~なの?・・ついこの間までは懐疑的だったんじゃないの?」
とおっしゃるお客様も多くいらっしゃるかと思います。確かにそれは正しいです。2014年ものがリリースされた頃までは・・です。
ところが、余りに素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級を飲んで・・ひっくり返るほどビックリし、
「・・こんなに凄いエレガンスって、ヴォーヌ=ロマネの・・それもグラン・クリュ並みじゃん」
と思わされてしまいました。
そしてその後、その余りの素晴らしさに、店にいらっしゃる方々に、
「メオの1級クラス、滅茶苦茶凄いよ。ネゴスのニュイの1級ならまだ有るから飲んでみなよ。」
と声を掛け、飲んでいただきました。
その方々の印象は・・思ったとおり、
「いや~・・もうビックリです。こんなに凄いと思いませんでしたよ・・。」
と言うものでした。
さらには配送でお送りした方々からも徐々に感想が届き始め、
「参りました!・・メオ=カミュゼ、見直しちゃいました。レベル高いですね~!」
と、随分と高い評価のお言葉もいただきました。なので・・
「2014年のメオの1級クラスは全く残ってない」
んですね・・。コルトンなどのグラン・クリュが少々残っているだけです。これとて昔から銘品ですから・・noisy 的には敢えて飲む必要性を感じていないんですが、その辺りはもう皆さんはご存知無いようですから、そのうち・・少し開き始めただろうと言うタイミングで飲んでご紹介したいと思っています。
その余りに美味しいニュイ=サン=ジョルジュ1級のアイテムは、少ない2015年の産出量も有りさらに減ってしまいましたので飲む訳にも行かず、仕方が無いのでニュイ村名を開けた・・と言う次第です。
2015年のメオのブルゴーニュはとても美味しかったですよね・・。これでも充分と言えるほどの出来栄えだったと思います。今回少々ですが追加分をいただいてますのでこれもお早めにどうぞ。でも、そんな印象がぶっ飛ぶほど・・
「2015年ニュイ=サン=ジョルジュ村名は完璧!」
と思わされてしまいました・・。素晴らしいです!
ブルゴーニュワインに求めるもの・・それはおそらく重なる部分は有るにせよ、ワインファン一人一人違うはずです。だから、誰もが美味しいと認めるワインは稀で少ない・・でしょう。
ところがこのニュイ=サン=ジョルジュ・・・、そんな思い込みみたいなものさえ吹っ飛ばすような、完璧さを見せつけてくれたんですね。
抜栓からもう・・ちょっとルロワの良いクラスでも開けたかな?・・みたいなエレガントかつほんのり妖艶なアロマが漂っています。あくまでピュア・・ヴォーヌ=ロマネ的な、ほんのりワイルドさやスパイシーさが混じります。
口に含むとテクスチュアは滑らか、シャンボール的にやや硬質ながら、何もないのではなく、ほんのり・・少しずつ細やかな表情を見せてくれます。つるつる入って来ますが、その解け方が非常に美しく、全てのカプセルを一気に崩壊させるのではなく、
「今はこれ・・満足した?・・じゃ、次はこっち。・・良いでしょ?・・じゃぁ次は・・」
と言った具合で、余りに忙しない感じには成らず、求める時には与えられる・・そんな充足感が伴うものです。
だらしなく拡がってしまって、
「はい、もうおしまい!」
などとは決して言わないんじゃないか・・とさえ感じます。
中盤の膨らみも節操の有るもので、どこかいじらしく、愛らしくも有ります。そしてその後に、ニュイ的な部分・・スパイスや綺麗な土、盛り上がり、紫の果実などを細やかに感じさせつつ、非常にエレガントな余韻を長く感じさせてくれるんですね。
そう、滅茶苦茶バランスが良いんですよ。しかも透明でややカチッと締まったニュアンス、ミネラリティのコーティングが見事になされていて、冷旨系の酸がバランス良くしっかりと存在しています。この非常に寒い、寒気が居座った状況の中、どうしてもワインが冷えてバランスを欠いてしまいがちな時期に有りながら、
「エキスの旨みが物凄い!・・しかもそれにさえ物凄いエレガンスを感じる」
んですね。・・どうです?・・飲んでみたくなったでしょう?
ニュイ=サン=ジョルジュのトップのワインだとさえ・・思えるかもしれませんよ。それほどに満足感の高い1本だと思います。是非ご検討くださいませ。
他に村名クラスはジュヴレ=シャンベルタン、シャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネと有りますが・・・こんな凄いニュイを見せつけられると他も飲みたくなっちゃいますが、フィネスさんにももう残ってないそうですから減らさないように、テイスティングは控えます。まぁ、年に1本、村名を変えてのテイスティングがギリでしょう。そして、ジャン=ニコラ的には価格的にこれらと同格・・と判断しているのであろう、フィサン1級クロ・デュ・シャピトルが有ります。村名フィサン2014年はめっちゃ美味しかったですから、これもかなり期待できると思います。
メオ=カミュゼ、完全復活、そしてドメーヌ・ルロワ、ネゴシアン・ルロワの立ち位置に極めて密着しはじめたと感じます。
「・・嘘だぁ!」
と思われるなら、それはもうチェックしてみるしかないのではないでしょうか。noisy 的にはもう・・もろ手を挙げてお勧めするしかない心境です。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【以前はドメーヌもののみで造られていましたが、現在は買い葡萄も使っているのでネゴスラベルです。しかしながら秀逸なニュイ=サン=ジョルジュです!】
メオ=カミュゼのニュイやヴォーヌ=ロマネはそれなりに高価ですから、既に福沢さん1人だけでは購入出来ず、2人ほど掻き集めないと心配な感じになってます。
そんな中で、本来はドメーヌもののエチケットが張られていたのがこの「ニュイ=サン=ジョルジュ」です。こちらもやはり、あの素晴らしい生産者ジャン・タルディに収穫折半で貸し出されていたリューディ、「オ・バ・ド・コンブ」です。
このところのメオ=カミュゼの在庫を気にされてご覧の方はお気づきかもしれませんが・・・
「じわじわとメオ=カミュゼの人気が復活してきているのかも?」
と思われないでしょうか。
そう・・かなり売れて来ているんですよ・・。それは間違い無いです。
リーズナブルで足が速いブルゴーニュ・ルージュは、もう・・すぐに完売してしまいますし、そんなアイテムを飲まれた方からは、
「素晴らしく美味しかった!」
とご連絡をいただいています。
そうなんですね~・・。先日もマルサネ・ルージュを2年ほど寝かされて飲まれた方からメールをいただきまして、感動されたお話しをされていました。別の方はフィサンを同様にされ、その素晴らしい表情に驚かれていらっしゃいました。
やはりメオ=カミュゼと言うと、確かにもう・・どのキュヴェを飲んでもかなり美味しいんですが、ニュイ=サン=ジョルジュやヴォーヌ=ロマネ、ヴージョと言った、まさにコート・ド・ニュイの中心地にこそ、イメージが有ると言って良いでしょう。ジャイエ絡みですから・・ね。
昔は、「大当たりする可能性の有る生産者」で有ったと思うんですが、昨今は「確実にエレガントで美しいエキス系のトップレベル」になっていると感じています。
さすがに noisy も、最近はメオ=カミュゼもかなり色々と開けてはいますが、どれを飲んでも素晴らしい・・と感じていますが、入荷数量に限界が有りますし、グラン・クリュ・クラスまで開けるには厳しい状況が有りますから、申し訳ないのですがその全ての姿を網羅してご紹介することが出来てはいない状態です。
そんな中で、比較的リーズナブルなラインのアイテムを何とか分けていただけた・・と言うのがこのニュイ=サン=ジョルジュとマルサネなんですね・・。
因みにマルサネ2014年にティム・アトキン氏はぶっとびの・・「91Points」を付けていました!・・まぁ、メオのこのクラスは、海外の評価機関はほとんど飲んでいないようで、余り見かけないんですが・・たまたま評価したんでしょうかね。
あれだけ売れなかった2013年のフィサンでさえ、いつの間にか無くなっていまして、
「・・どうやらやっと少しずつ見直されて来ているのかな?」
と言うような感じを受けています。
前にも書きましたがメオの2014年ニュイ1級ブドーを飲んだ時は・・たまげました。確実にルロワと同じ道筋を歩んでいる・・と感じました。
こちらはニュイ村名ですから、さすがに同じようなポテンシャルは望めないとしても、約半分はドメーヌもの・・です。それに、ネゴスラインとドメーヌラインの仕上がりの差が無いと言って良い状況ですから、このニュイ村名も期待できるんじゃないかな・・と思っています。さすがにティム・アトキン氏もこれはテイスティングしていないようでした。
比較的リーズナブルだけれどメオの本質に触れることの出来るワインだと思います。ご検討くださいませ。
● 2018 Clos de Vougeot Grand Cru
クロ・ド・ヴージョ・グラン・クリュ
【ティム・アトキン95ポイント、アドヴォケイト95ポイント、バーガウンド94ポイントとハイレベルです。】
2017年ものはキュヴェを2つに分け、グラン・モーペルテュイとプレ・ル・セリエをリリースしましたが、2018年ものは両方混ぜ、1アイテムのみのリリースです。一般にはメオのクロ・ド・ヴージョと言いますと混ぜたこちらです。
クロ・ド・ヴージョと言うワインは非常に不思議なワインでして、上部、中部、下部と混ぜて造ると非常にバランスに優れたクロ・ド・ヴージョらしい仕上がりになると言われていますが、クロ・ド・ヴージョの上部は、
「ミュジニー」
「グラン=ゼシェゾー」
に接し、「エシェゾー」とは隣接していますので、その位置により結構に違った個性になる訳でして、メオさんも微妙な違いを認識しているからこそ、収穫量を確保できた時には2つに分けてリリースしているのだと思います。
いずれの区画も上部で、ミュジニーとグラン=ゼシェゾーが目の前ですので、素質は物凄いものが有ると想像はたやすいですよね。今回はコルトンを開けてしまいましたので、来年こそは久しぶりにクロ・ド・ヴージョを開けたいと思っています。
評価も95ポイントラインですので非常に高いです。また、クロ・ド・ヴージョと言うワインはある意味、早飲みの出来るグラン・クリュの一つですし、しかも長く寝かせるとそれまで見え辛かった個性をも覗かせてくれる、実は非常に素晴らしいワインなんですね。昨今は瞬殺ですが、ミュヌレ=ジブールのクロ・ヴージョなどは本当に売れなくて・・エシェゾーもそうでしたが・・飲んで販売していた位です。リュショット=シャンベルタンはすぐに無くなるのにこの2つは全然売れませんでした。どんなに「旨い!」「安い!」と連呼しても売れなかったんですよね。
まぁ、ミュヌレ=ジブールのクロ・ド・ヴージョも最上部でして、メオさんの畑のすぐ傍ですので・・ミュヌレ=ジブールのクロ・ド・ヴージョの素晴らしさは今もアリアリと脳裏に浮かんできます。半面、ちょっと野暮ったかったのがルーミエさん・・でした。ルーミエさんは最上部にも区画が有りましたが中~下の畑が主だったことも有ったでしょうか。今はローラン・ルーミエさんがリリースしていますが、時代は異なるものの今のローラン・ルーミエさんのクロ・ド・ヴージョの方が出来は良いように思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】 2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2016年ものはブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】 さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。ですのでメディアの評価が見つかったものを掲載いたします。ドメーヌものとネゴスものの差は無いと思っていただいて結構です。
■Richebourg
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Advocate 93-95 Points
■Clos Vougeot
Jhon Gilman 92 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 92-94 Points
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Advocate 89-91 Points
■Echezeaux Grand Cru
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-95 Points
Advocate 93-95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Aux Brulees
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 94-97 Points
Burghound Allen Meadows 93-95 Points
Decanter 95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Les Chaumes
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 89-91 Points
Burghound Allen Meadows 90-92 Points
Advocate 90-92 Points
■Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
■Vosne-Romanee
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Murgers
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Boudots
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 90-93 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 91-93 Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【中々飲めないワインでは有ります。】
メオが持つ目が眩むような珠玉の畑にあって、しかもグラン・クリュであっても何とか手が出るのがクロ・ド・ヴージョでした。つい最近まで2002年とか2000年とかが売れずに残ってましたが、
「何で売れないのかな?」
と・・思ってましたよ。
因みに、ジャン・タルディが耕作していたグラン・モーペルテュイが帰って来ていますし、その他にもシャトー(プレ・ル・セリエ、プレ・ル・シャトー)の真下の区画も有るようで、このクロ・ド・ヴージョには幾つかのラベルが有ります。どう違うのか・・判りませんので、ぜひとも同じヴィンテージを全部一遍に開けてみたいものです。
このクロ・ド・ヴージョ2014年は、ベタンヌも19/20Pointsと非常に高い評価ですし、ティムさんも97Pointsとベタボメ状態、バーガウンドが少し冷静・・と言った評価のようです。
● 2018 Fixin 1er Cru Clos du Chapitre
フィサン・プルミエ・クリュ・クロ・デュ・シャピトル
【絶品です!】

余りに美味しいので、店にいらっしゃる人にお伝えしていたらこんな数になってしまいました。2017年ものは全然売れずに残っていたんですが、先日完売しました。2018年もののフィサンは全く売れずに残っています。
まぁ、このようなスタイルでやっていますと、皆さんの興味はnoisy がテイスティングしているキュヴェに行ってしまうのは仕方が無いと思ってはいるんですね。そりゃぁ・・やはり確実なところが欲しいのは、誰でも同じでしょう。なので、
「飲まなかったキュヴェは・・恐ろしいほど・・そのまんま残る」
と言う格言めいた言葉にのしかかられ、潰されそうです。数の無いワインをすべては飲めないですから・・。
ですが、2018年のフィサンは残ってしまったし、飲まなかった2017年のクロ・ド・ラ・シャピトルも長くご在店でしたので、2018年ものは飲ませていただいたんですね。
いや~・美味しいです!・・アメリー・ベルトーのアン・コンブ・ロワも美味しかったですし、村名フィサンも素晴らしかったです。でも、やはりメオはメオなんですね・・。面白いほど異なりますよ・・味わいが!
メオのワインに共通するのはピュアな美しい姿に荘厳さです。荘厳さには「いかめしい」と言う漢字も入りますが、まさにその通りです。「いかめしい」の取り方にもよるとは思いますが、キリリとしていて、どっしりと構えていて、雅な美しさをも持っているんです。これ、ある意味・・ベルトーのワインには無いんですよね。
ですが、そんなメオの荘厳なクロ・ド・ラ・シャピトルなんですが、フィサンの持っている柔らかさや「女性っぽさ」も・・実はちゃんと持っていることに、すぐに気付きます。
この「荘厳さ」の中に見える「女性的な美しさや優しさ」がま~・・素晴らしいんです!・・惚れちゃうと思いますよ。
もしアメリーちゃんのフィサンやアン・コンブ・ロワ、レ・ザルヴレなどと比較されるなら、それはもう・・素晴らしい時間になると思います。
忘れられていたアペラシオンのフィサンですが、復権と言うか、新たな旗手登場になった訳ですから、是非こちらもご確認いただきたい・・そう思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【驚きました!・・素晴らしい味わいでした!】・・こちらは2016年もののレヴューです・・2017年は飲めずにすみません。

2015年もののフィサン1級クロ・デュ・シャピトルは、数が少なかったので飲まずにご紹介したところ、
「・・全く動かない・・」
と言う・・残念な結果になっていまして、それでも、
「フィサンと言えば、ベルトー=ジェルベが有るからだいぶ皆さんにも周知されてきたんじゃないか?」
などと言う、noisy の甘い目論みは砂上の楼閣でした。そのまんま・・でも無いですが残っちゃってます。
なので、2016年ものは絶対に飲んでやろうと決めていたんですね。他にはACブルも再テイスティングしまして、その品質を確かめています。
左の写真は全く弄っていません。大きさを変えただけ、明るさや色味の調整はしておりません。なので、ちょっと暗く映ってしまっていますが、
「深淵な構造が見えるような感じ?」
がしないでしょうか。
そして、メオのワインに共通な瑞々しさ、荘厳さ、ピュアさはそのままに、ジュヴレの鉄っぽさをやや少なく、石灰系のミネラリティをずっと多くしたような見事な味わいを感じさせてくれました。
果実感もたっぷり有りますが・・実に深淵です。軽々しくない・・と言うか、でも重厚な訳では無いんです。何よりもこれだけドライな味わいになっているのに、構成が豊かで有ると感じてしまう・・全然渋く無いんですね。ほとんどの場合はどこかに破綻を見つけるんですが・・全く見つけられませんでした。あっという間に空いてしまいました。
ベルトーのフィサンは全房発酵系に移行しましたんで、メオのこのワインとも大分傾向が異なります。基本的にはアンリ・ジャイエの手法に近いはずですが、発酵時の温度コントロールは異なると思います。言わば、クラシカルな造りで有るとは言えないものの、ニュースタイルでは無く、メオ独自の世界が感じられます。勿論、ジャイエの直弟子のエマニュエル・ルジェのワインとも違います。ルジェはフワッとソフトで妖艶さの有る感じに仕上げますが、メオはまるで氷の太刀です。冷ややかでタイトなんですが懐が深いんですね・・。
素晴らしいワインでした。他の村名のワインはすみません・・少なすぎてどうにも飲めませんので、以前のレヴューをご参考にされてください。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【べらぼうに旨いです!素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ!このエレガンス・フィネスは一体どうやって得て表現できるのでしょう!】
2014年ものもですね・・売れずに残ったアイテムをポツポツと開けて来ています。まぁ、それらの印象については中々書く機会も無いのでそのまま放置ですが、それでも noisy の中の「メオ=カミュゼ」と言う造り手のヒエラルキー的位置は、
「限りなくトップレベルに有る」
と言えます。
「・・え~・・?そ~なの?・・ついこの間までは懐疑的だったんじゃないの?」
とおっしゃるお客様も多くいらっしゃるかと思います。確かにそれは正しいです。2014年ものがリリースされた頃までは・・です。
ところが、余りに素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級を飲んで・・ひっくり返るほどビックリし、
「・・こんなに凄いエレガンスって、ヴォーヌ=ロマネの・・それもグラン・クリュ並みじゃん」
と思わされてしまいました。
そしてその後、その余りの素晴らしさに、店にいらっしゃる方々に、
「メオの1級クラス、滅茶苦茶凄いよ。ネゴスのニュイの1級ならまだ有るから飲んでみなよ。」
と声を掛け、飲んでいただきました。
その方々の印象は・・思ったとおり、
「いや~・・もうビックリです。こんなに凄いと思いませんでしたよ・・。」
と言うものでした。
さらには配送でお送りした方々からも徐々に感想が届き始め、
「参りました!・・メオ=カミュゼ、見直しちゃいました。レベル高いですね~!」
と、随分と高い評価のお言葉もいただきました。なので・・
「2014年のメオの1級クラスは全く残ってない」
んですね・・。コルトンなどのグラン・クリュが少々残っているだけです。これとて昔から銘品ですから・・noisy 的には敢えて飲む必要性を感じていないんですが、その辺りはもう皆さんはご存知無いようですから、そのうち・・少し開き始めただろうと言うタイミングで飲んでご紹介したいと思っています。
その余りに美味しいニュイ=サン=ジョルジュ1級のアイテムは、少ない2015年の産出量も有りさらに減ってしまいましたので飲む訳にも行かず、仕方が無いのでニュイ村名を開けた・・と言う次第です。
2015年のメオのブルゴーニュはとても美味しかったですよね・・。これでも充分と言えるほどの出来栄えだったと思います。今回少々ですが追加分をいただいてますのでこれもお早めにどうぞ。でも、そんな印象がぶっ飛ぶほど・・
「2015年ニュイ=サン=ジョルジュ村名は完璧!」
と思わされてしまいました・・。素晴らしいです!
ブルゴーニュワインに求めるもの・・それはおそらく重なる部分は有るにせよ、ワインファン一人一人違うはずです。だから、誰もが美味しいと認めるワインは稀で少ない・・でしょう。
ところがこのニュイ=サン=ジョルジュ・・・、そんな思い込みみたいなものさえ吹っ飛ばすような、完璧さを見せつけてくれたんですね。
抜栓からもう・・ちょっとルロワの良いクラスでも開けたかな?・・みたいなエレガントかつほんのり妖艶なアロマが漂っています。あくまでピュア・・ヴォーヌ=ロマネ的な、ほんのりワイルドさやスパイシーさが混じります。
口に含むとテクスチュアは滑らか、シャンボール的にやや硬質ながら、何もないのではなく、ほんのり・・少しずつ細やかな表情を見せてくれます。つるつる入って来ますが、その解け方が非常に美しく、全てのカプセルを一気に崩壊させるのではなく、
「今はこれ・・満足した?・・じゃ、次はこっち。・・良いでしょ?・・じゃぁ次は・・」
と言った具合で、余りに忙しない感じには成らず、求める時には与えられる・・そんな充足感が伴うものです。
だらしなく拡がってしまって、
「はい、もうおしまい!」
などとは決して言わないんじゃないか・・とさえ感じます。
中盤の膨らみも節操の有るもので、どこかいじらしく、愛らしくも有ります。そしてその後に、ニュイ的な部分・・スパイスや綺麗な土、盛り上がり、紫の果実などを細やかに感じさせつつ、非常にエレガントな余韻を長く感じさせてくれるんですね。
そう、滅茶苦茶バランスが良いんですよ。しかも透明でややカチッと締まったニュアンス、ミネラリティのコーティングが見事になされていて、冷旨系の酸がバランス良くしっかりと存在しています。この非常に寒い、寒気が居座った状況の中、どうしてもワインが冷えてバランスを欠いてしまいがちな時期に有りながら、
「エキスの旨みが物凄い!・・しかもそれにさえ物凄いエレガンスを感じる」
んですね。・・どうです?・・飲んでみたくなったでしょう?
ニュイ=サン=ジョルジュのトップのワインだとさえ・・思えるかもしれませんよ。それほどに満足感の高い1本だと思います。是非ご検討くださいませ。
他に村名クラスはジュヴレ=シャンベルタン、シャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネと有りますが・・・こんな凄いニュイを見せつけられると他も飲みたくなっちゃいますが、フィネスさんにももう残ってないそうですから減らさないように、テイスティングは控えます。まぁ、年に1本、村名を変えてのテイスティングがギリでしょう。そして、ジャン=ニコラ的には価格的にこれらと同格・・と判断しているのであろう、フィサン1級クロ・デュ・シャピトルが有ります。村名フィサン2014年はめっちゃ美味しかったですから、これもかなり期待できると思います。
メオ=カミュゼ、完全復活、そしてドメーヌ・ルロワ、ネゴシアン・ルロワの立ち位置に極めて密着しはじめたと感じます。
「・・嘘だぁ!」
と思われるなら、それはもうチェックしてみるしかないのではないでしょうか。noisy 的にはもう・・もろ手を挙げてお勧めするしかない心境です。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【以前はドメーヌもののみで造られていましたが、現在は買い葡萄も使っているのでネゴスラベルです。しかしながら秀逸なニュイ=サン=ジョルジュです!】
メオ=カミュゼのニュイやヴォーヌ=ロマネはそれなりに高価ですから、既に福沢さん1人だけでは購入出来ず、2人ほど掻き集めないと心配な感じになってます。
そんな中で、本来はドメーヌもののエチケットが張られていたのがこの「ニュイ=サン=ジョルジュ」です。こちらもやはり、あの素晴らしい生産者ジャン・タルディに収穫折半で貸し出されていたリューディ、「オ・バ・ド・コンブ」です。
このところのメオ=カミュゼの在庫を気にされてご覧の方はお気づきかもしれませんが・・・
「じわじわとメオ=カミュゼの人気が復活してきているのかも?」
と思われないでしょうか。
そう・・かなり売れて来ているんですよ・・。それは間違い無いです。
リーズナブルで足が速いブルゴーニュ・ルージュは、もう・・すぐに完売してしまいますし、そんなアイテムを飲まれた方からは、
「素晴らしく美味しかった!」
とご連絡をいただいています。
そうなんですね~・・。先日もマルサネ・ルージュを2年ほど寝かされて飲まれた方からメールをいただきまして、感動されたお話しをされていました。別の方はフィサンを同様にされ、その素晴らしい表情に驚かれていらっしゃいました。
やはりメオ=カミュゼと言うと、確かにもう・・どのキュヴェを飲んでもかなり美味しいんですが、ニュイ=サン=ジョルジュやヴォーヌ=ロマネ、ヴージョと言った、まさにコート・ド・ニュイの中心地にこそ、イメージが有ると言って良いでしょう。ジャイエ絡みですから・・ね。
昔は、「大当たりする可能性の有る生産者」で有ったと思うんですが、昨今は「確実にエレガントで美しいエキス系のトップレベル」になっていると感じています。
さすがに noisy も、最近はメオ=カミュゼもかなり色々と開けてはいますが、どれを飲んでも素晴らしい・・と感じていますが、入荷数量に限界が有りますし、グラン・クリュ・クラスまで開けるには厳しい状況が有りますから、申し訳ないのですがその全ての姿を網羅してご紹介することが出来てはいない状態です。
そんな中で、比較的リーズナブルなラインのアイテムを何とか分けていただけた・・と言うのがこのニュイ=サン=ジョルジュとマルサネなんですね・・。
因みにマルサネ2014年にティム・アトキン氏はぶっとびの・・「91Points」を付けていました!・・まぁ、メオのこのクラスは、海外の評価機関はほとんど飲んでいないようで、余り見かけないんですが・・たまたま評価したんでしょうかね。
あれだけ売れなかった2013年のフィサンでさえ、いつの間にか無くなっていまして、
「・・どうやらやっと少しずつ見直されて来ているのかな?」
と言うような感じを受けています。
前にも書きましたがメオの2014年ニュイ1級ブドーを飲んだ時は・・たまげました。確実にルロワと同じ道筋を歩んでいる・・と感じました。
こちらはニュイ村名ですから、さすがに同じようなポテンシャルは望めないとしても、約半分はドメーヌもの・・です。それに、ネゴスラインとドメーヌラインの仕上がりの差が無いと言って良い状況ですから、このニュイ村名も期待できるんじゃないかな・・と思っています。さすがにティム・アトキン氏もこれはテイスティングしていないようでした。
比較的リーズナブルだけれどメオの本質に触れることの出来るワインだと思います。ご検討くださいませ。
● 2018 Corton les Perrieres Grand Cru
コルトン・レ・ペリエール・グラン・クリュ
【美しいですね~・・雅ですね~~・・まさにコルトンそのもの!・・でも、どこかクロ・サン=ジャックっぽさも感じる、凛とした張りのある美しい姿を是非ご覧くださいませ!】

ようやっと飲めました・・と言っても、無理やりです。飲める本数が有った訳でも無く、仕入れ価格で飲めるとは言っても結構に高価ですから、デイリーワイン40本分以上の利益が吹っ飛んでしまうことになります。でも飲みたかったんですね・・。
どうでしょう?・・美しいでしょう?・・何とも言えない「絵」になる色合いです。カミュゼ色ですね。
官能感は余り見えないでしょう?・・でもこれ、それなりに寝かすと出てくると思いますよ。今飲んでみると、
「ただただ精緻で精密、ピュアでおしとやか!」
な、淑女の姿を想像していただいたら良いと思います。そうだなぁ・・歳の頃なら若くてキャピキャピした頃は過ぎて、でもちゃんとしてる感じ・・でしょうか。
「あなた色に染まっても・・いいわよ・・」
みたいにも言ってくれるような優しさも有ります。
今飲んでも普通に飲めますよ。エージェント情報の項に「タンニンが・・」と有りますが、この・・タンニンの存在って、気付くでしょうか・・。滅茶質が高いので判らないと思います。今飲めるんですが、非常に勿体無いのは事実です。やはり最低5年は寝かせたいですね。すべてが一体となった時、まさに「コルトン」の本質が見えて来るでしょう。
この「ペリエール」と言う畑はアロース=コルトンのグラン・クリュ群の、まさに「ど真ん中」に有ります。北側の「ル・コルトン」や「ルナルド」の、野性味をはじめから見せてくれるようなスタイルでは有りませんし、西にある「ル・シャルルマーニュ」の硬さ、白さとも異なります。
やっぱり「淑女」ですね・・。そして熟して色っぽさを増して行く・・そんな感じです。
昨今のメオらしく、「トゥー・マッチ」な部分は全く在りません。絶妙なバランスです。ただし・・その絶妙なバランスが若くてもおいしく飲ませてしまうので、そのポテンシャルに気付く前に無くなってしまうかもしれないというような危惧は有ります。最近のルジェのクロパラなら・・いや、クロパラじゃなくてもそうですが、開けて一嗅ぎした瞬間に、
「お~!」
と感動の声が上がると思いますが、淑女はそんなこと・・しないんですよ。判りますよね~・・。いいなぁ・・和服姿!・・なんて思っていただけるでしょう。メディア評価は、ヴィノスが93ポイント付けています。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
----
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】 2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】 さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。ですのでメディアの評価が見つかったものを掲載いたします。ドメーヌものとネゴスものの差は無いと思っていただいて結構です。
■Richebourg
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Advocate 93-95 Points
■Clos Vougeot
Jhon Gilman 92 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 92-94 Points
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Advocate 89-91 Points
■Echezeaux Grand Cru
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-95 Points
Advocate 93-95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Aux Brulees
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 94-97 Points
Burghound Allen Meadows 93-95 Points
Decanter 95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Les Chaumes
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 89-91 Points
Burghound Allen Meadows 90-92 Points
Advocate 90-92 Points
■Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
■Vosne-Romanee
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Murgers
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Boudots
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 90-93 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 91-93 Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【中々飲めないワインでは有ります。】
メオが持つ目が眩むような珠玉の畑にあって、しかもグラン・クリュであっても何とか手が出るのがクロ・ド・ヴージョでした。つい最近まで2002年とか2000年とかが売れずに残ってましたが、
「何で売れないのかな?」
と・・思ってましたよ。
因みに、ジャン・タルディが耕作していたグラン・モーペルテュイが帰って来ていますし、その他にもシャトー(プレ・ル・セリエ、プレ・ル・シャトー)の真下の区画も有るようで、このクロ・ド・ヴージョには幾つかのラベルが有ります。どう違うのか・・判りませんので、ぜひとも同じヴィンテージを全部一遍に開けてみたいものです。
このクロ・ド・ヴージョ2014年は、ベタンヌも19/20Pointsと非常に高い評価ですし、ティムさんも97Pointsとベタボメ状態、バーガウンドが少し冷静・・と言った評価のようです。
● 2018 Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・レ・ショーム
【ティム・アトキン(デカンター)94ポイント!・・すぐに無くなる比較的リーズナブルな1級ですが、デカンター的には何とルジェの2018クロパラと同評価です。】
以前はジャン・タルディに貸し出されていたレ・ショームです。noisy も大好きなワインですが、メオに返されてからと言うもの・・飲む機会が無くなってしまいました。
まぁ、メオさんのラインナップの中では滅茶リーズナブルですから、それも仕方が無いのかと思います。
それにしてもデカンター、ティム・アトキンさんは大暴れで、この1級ショームに94点を付けながらの・・1級クロパラに98点。凄いですね~。でも飲めるだけ羨ましいですけどね。そしてエマニュエル・ルジェもビックリ・・の2018年クロパラ94点ですから、
「メオのレ・ショーム2018年とルジェのクロパラ2018年は同評価!」
ですので、
「マジすか?・・それ・・」
確かめたいなぁ・・道を間違えたか?・・もしれませんね。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
---
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】 2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ジャン・タルディの耕作で有名になったレ・ショームです!】【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】 さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。ですのでメディアの評価が見つかったものを掲載いたします。ドメーヌものとネゴスものの差は無いと思っていただいて結構です。
■Richebourg
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Advocate 93-95 Points
■Clos Vougeot
Jhon Gilman 92 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 92-94 Points
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Advocate 89-91 Points
■Echezeaux Grand Cru
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-95 Points
Advocate 93-95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Aux Brulees
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 94-97 Points
Burghound Allen Meadows 93-95 Points
Decanter 95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Les Chaumes
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 89-91 Points
Burghound Allen Meadows 90-92 Points
Advocate 90-92 Points
■Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
■Vosne-Romanee
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Murgers
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Boudots
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 90-93 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 91-93 Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【中々飲めないワインでは有ります。】
メオが持つ目が眩むような珠玉の畑にあって、しかもグラン・クリュであっても何とか手が出るのがクロ・ド・ヴージョでした。つい最近まで2002年とか2000年とかが売れずに残ってましたが、
「何で売れないのかな?」
と・・思ってましたよ。
因みに、ジャン・タルディが耕作していたグラン・モーペルテュイが帰って来ていますし、その他にもシャトー(プレ・ル・セリエ、プレ・ル・シャトー)の真下の区画も有るようで、このクロ・ド・ヴージョには幾つかのラベルが有ります。どう違うのか・・判りませんので、ぜひとも同じヴィンテージを全部一遍に開けてみたいものです。
このクロ・ド・ヴージョ2014年は、ベタンヌも19/20Pointsと非常に高い評価ですし、ティムさんも97Pointsとベタボメ状態、バーガウンドが少し冷静・・と言った評価のようです。
● 2018 Corton-Charlemagne Grand Cru (Frere et Soeur)
コルトン=シャルルマーニュ・グラン・クリュ
【こちらも飲めずにすみません!】
最高ですと2013年ものが95点と、Wine Enthusiast で評価されているようです。元は葡萄のジュースを買っていたものを、メオの配下の者たちが、「それっ」とばかりに畑仕事をしているので、
「ドメーヌ同様」
のワインに仕上がっているようです。
そんなワインですので当然ながら数は無く、中々に飲める機会に出会いませんで申し訳ありません。おそらくアン・シャルルマーニュ辺りの畑と思われますので、ルーミエさんと同じですね。ご検討くださいませ。
● 2018 Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes M.G.
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・レ・ショーム・マグナム
【ティム・アトキン(デカンター)94ポイント!・・すぐに無くなる比較的リーズナブルな1級ですが、デカンター的には何とルジェの2018クロパラと同評価です。】
以前はジャン・タルディに貸し出されていたレ・ショームです。noisy も大好きなワインですが、メオに返されてからと言うもの・・飲む機会が無くなってしまいました。
まぁ、メオさんのラインナップの中では滅茶リーズナブルですから、それも仕方が無いのかと思います。
それにしてもデカンター、ティム・アトキンさんは大暴れで、この1級ショームに94点を付けながらの・・1級クロパラに98点。凄いですね~。でも飲めるだけ羨ましいですけどね。そしてエマニュエル・ルジェもビックリ・・の2018年クロパラ94点ですから、
「メオのレ・ショーム2018年とルジェのクロパラ2018年は同評価!」
ですので、
「マジすか?・・それ・・」
確かめたいなぁ・・道を間違えたか?・・もしれませんね。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
---
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】 2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ジャン・タルディの耕作で有名になったレ・ショームです!】【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】 さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。ですのでメディアの評価が見つかったものを掲載いたします。ドメーヌものとネゴスものの差は無いと思っていただいて結構です。
■Richebourg
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Advocate 93-95 Points
■Clos Vougeot
Jhon Gilman 92 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 92-94 Points
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Advocate 89-91 Points
■Echezeaux Grand Cru
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-95 Points
Advocate 93-95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Aux Brulees
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 94-97 Points
Burghound Allen Meadows 93-95 Points
Decanter 95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Les Chaumes
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 89-91 Points
Burghound Allen Meadows 90-92 Points
Advocate 90-92 Points
■Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
■Vosne-Romanee
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Murgers
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Boudots
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 90-93 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 91-93 Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【中々飲めないワインでは有ります。】
メオが持つ目が眩むような珠玉の畑にあって、しかもグラン・クリュであっても何とか手が出るのがクロ・ド・ヴージョでした。つい最近まで2002年とか2000年とかが売れずに残ってましたが、
「何で売れないのかな?」
と・・思ってましたよ。
因みに、ジャン・タルディが耕作していたグラン・モーペルテュイが帰って来ていますし、その他にもシャトー(プレ・ル・セリエ、プレ・ル・シャトー)の真下の区画も有るようで、このクロ・ド・ヴージョには幾つかのラベルが有ります。どう違うのか・・判りませんので、ぜひとも同じヴィンテージを全部一遍に開けてみたいものです。
このクロ・ド・ヴージョ2014年は、ベタンヌも19/20Pointsと非常に高い評価ですし、ティムさんも97Pointsとベタボメ状態、バーガウンドが少し冷静・・と言った評価のようです。
● 2018 Meursault
ムルソー
【ムルソーの中では異色?・・大理石と言うよりも白く硬い石が細かく砕けたような、白いイメージが多いです!そこに黄色い果実で悶絶!】

いや・・不思議な感覚でした。ムルソーには違い無いんですが、もっとムルソーの中央の西側の畑が中心かと思ってました。
そしたら何と、
「1級ヴォルネイ=サントノ・デュ・ミリューの真下!」
だそうです・・ビックリです。
サントノ・デュ・ミリューはムルソー村にある超熟な1級赤の畑です。それにムルソーの下の方の畑は粘土も有り、石灰も有りの半々か、粘土が勝るか・・のような感覚だったんですね。
ですが・・相当に白い石灰のニュアンスが有って、しかもかなりの複雑性を持っていたので・・
「おそらく準1級群の畑かな・・」
と思いながら飲んでいた訳です。
で、ご紹介しようと思ってテクニカルを見つけ、よく読んでみたら・・非常にヴォルネイに近い部分の下の方の畑だったんですね・・。
イメージがかなり違ったので、何でだろう・・と思っていましたが、よくよく考えてみるとサントノ・デュ・ミリューも赤一辺倒、粘土滅茶苦茶多い・・と言う畑では無く、かなりの石灰的ミネラリティを持っている訳でして、だからこその超熟さが有るんだとすれば、その白い石灰の部分をより強く持っている畑が、ラ・ヴィーニュ・ブランシュとマルコスなのかな?・・と言う仮定で落ち着いています。
今飲んでも美味しくいただけますが、これ・・ある意味、もの凄いワインかもしれませんよ。ピノだと1級を名乗れる畑にくっついた畑ですし、相当にミネラリティの複雑性が有りますから、良く熟した年は相当に良いはず!・・と目星を付けました。
来年からはもう少し多く貰えるよう・・頑張ろうと思います。是非飲んでみて下さい。お勧めします!
● 2018 Ladoix Blanc
ラドワ・ブラン
【ファーストリリース!最近、ちょっと騒がれ始めているような気がするラドワです!・・エチケットには書かれていませんが1級を名乗れるようですよ。】----- リリース時に書いたこのワインのレヴューです。
すみません・・こちらは飲めていません。ですが、エマニュエル・ルジェのラドワ1級はグレションでしたよね?そちらは、ボワ・ド・グレションの下(南)の畑でして、ボワ・ド・グレションは標高の高い丘に有ります。ボワ・ド・グレションも今は1級を名乗れるはずですが・・どうなりますでしょうか。何か・・畑の上と下でバチバチと火花が散っているような気もしますが・・(^^;;
noisy 的には、やはりメオとルジェは仲が良いのかな?・・と思ってましたが、話を聞いてみると・・そうでも無いようですよ。まぁ、敢えて意識しないフリをしているのかもしれませんが。
コルトン=シャルルマーニュを名乗れる畑がすぐ近くに有りますが、丘そのものは異なりますので名乗れません。しかしながら、グーグルで畑を見たところ・・白っぽくて僅かな薄い茶色でしたので、やはり白葡萄向きかな・・と思います。
ヴィノスが飲んでいて90ポイントと評価しています。数が無いので・・気になる方はお早めにご検討くださいませ。
● 2018 Vosne-Romanee
ヴォーヌ=ロマネ
【ティム・アトキンさんは92ポイント!・・2017年ものは93ポイントでした!】
2017年よりも下の評価が出ているのはこの村名ヴォーヌ=ロマネ位でしょうかね。評価文を読んではいないので詳細は不明ですが、まぁ・・ティム・アトキンさんがそういうので有れば、その可能性は無いとは言い切れないですね。
ただし、ドメーヌものもネゴスものもこの何年かのヴォーヌ=ロマネ、ニュイ=サン=ジョルジュ、そしてその1級は本当に凄かったですから・・。村名で92点も付けられて凹むのもどうかと思いますが、
「是非メオの1級、村名を飲んでみて下さい!」
と言いたいですね。
メオにしか出せないメオらしいヴォーヌ=ロマネ、ニュイ=サン=ジョルジュの素晴らしさを知って欲しいと思っています。もっとも必ず買えるとは限りませんので・・はい。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【デカンター誌は93ポイント!】 ん~・・興味深々のメオ=カミュゼ、ヴォーヌ=ロマネです。
2017年はエキス系と果実味たっぷり系のどちらにも仕上がっています。なので・・確認したいところでは有るんですが、バラでしか到着していなかったんですね・・。
なので、ジャイエ系に仕上がっているか否か?・・そしてその出来栄えは・・いや、デカンター誌が93ポイントも付けていますので、相当なものだろうとは予想していますが・・お客様に委ねたいと思います。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【すべてはここから・・基本のドメーヌものヴォーヌ=ロマネ村名です!】 ド定番のヴォーヌ=ロマネ村名です。ヴォーヌ=ロマネに多くの畑を持つメオの基本とも言えるワインかと思います。数が無いのでいつも飲めませんで、仕方が無いのでニュイ=サン=ジョルジュとかニュイ=サン=ジョルジュ1級を開けていたんですが、2016年はさらに少なく、それらさえ開けられません。
しかしニュイ=サン=ジョルジュのメオのワインを飲んでわかったことが有ります。それはニュイ=サン=ジョルジュの持つ特徴の一つでも有り、時にネガティヴに捉えられてしまうこともある、ある種の土臭さと野暮ったさが全く感じられない・・と言うことですね。土のニュアンスは有る・・が実に美しい・・ので全く野暮ったく無い・・どころかエレガンス、フィネス、荘厳さまで感じさせられてしまう・・・と言う流れなのでしょう。
2016年ものは長らく飲めなかったフィサン1級を飲み、それが昨今のメオ=カミュゼの特徴なんだと理解しました。テロワールをちゃんと表現していながらも、総体を美しく仕上げてしまうんですね。お勧めします。
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
以下は2014年ニュイ・サン・ジョルジュのレヴューです。
━━━━━
【べらぼうに旨いです!素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ!このエレガンス・フィネスは一体どうやって得て表現できるのでしょう!】
2014年ものもですね・・売れずに残ったアイテムをポツポツと開けて来ています。まぁ、それらの印象については中々書く機会も無いのでそのまま放置ですが、それでも noisy の中の「メオ=カミュゼ」と言う造り手のヒエラルキー的位置は、
「限りなくトップレベルに有る」
と言えます。
「・・え~・・?そ~なの?・・ついこの間までは懐疑的だったんじゃないの?」
とおっしゃるお客様も多くいらっしゃるかと思います。確かにそれは正しいです。2014年ものがリリースされた頃までは・・です。
ところが、余りに素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級を飲んで・・ひっくり返るほどビックリし、
「・・こんなに凄いエレガンスって、ヴォーヌ=ロマネの・・それもグラン・クリュ並みじゃん」
と思わされてしまいました。
そしてその後、その余りの素晴らしさに、店にいらっしゃる方々に、
「メオの1級クラス、滅茶苦茶凄いよ。ネゴスのニュイの1級ならまだ有るから飲んでみなよ。」
と声を掛け、飲んでいただきました。
その方々の印象は・・思ったとおり、
「いや~・・もうビックリです。こんなに凄いと思いませんでしたよ・・。」
と言うものでした。
さらには配送でお送りした方々からも徐々に感想が届き始め、
「参りました!・・メオ=カミュゼ、見直しちゃいました。レベル高いですね~!」
と、随分と高い評価のお言葉もいただきました。なので・・
「2014年のメオの1級クラスは全く残ってない」
んですね・・。コルトンなどのグラン・クリュが少々残っているだけです。これとて昔から銘品ですから・・noisy 的には敢えて飲む必要性を感じていないんですが、その辺りはもう皆さんはご存知無いようですから、そのうち・・少し開き始めただろうと言うタイミングで飲んでご紹介したいと思っています。
その余りに美味しいニュイ=サン=ジョルジュ1級のアイテムは、少ない2015年の産出量も有りさらに減ってしまいましたので飲む訳にも行かず、仕方が無いのでニュイ村名を開けた・・と言う次第です。
2015年のメオのブルゴーニュはとても美味しかったですよね・・。これでも充分と言えるほどの出来栄えだったと思います。今回少々ですが追加分をいただいてますのでこれもお早めにどうぞ。でも、そんな印象がぶっ飛ぶほど・・
「2015年ニュイ=サン=ジョルジュ村名は完璧!」
と思わされてしまいました・・。素晴らしいです!
ブルゴーニュワインに求めるもの・・それはおそらく重なる部分は有るにせよ、ワインファン一人一人違うはずです。だから、誰もが美味しいと認めるワインは稀で少ない・・でしょう。
ところがこのニュイ=サン=ジョルジュ・・・、そんな思い込みみたいなものさえ吹っ飛ばすような、完璧さを見せつけてくれたんですね。
抜栓からもう・・ちょっとルロワの良いクラスでも開けたかな?・・みたいなエレガントかつほんのり妖艶なアロマが漂っています。あくまでピュア・・ヴォーヌ=ロマネ的な、ほんのりワイルドさやスパイシーさが混じります。
口に含むとテクスチュアは滑らか、シャンボール的にやや硬質ながら、何もないのではなく、ほんのり・・少しずつ細やかな表情を見せてくれます。つるつる入って来ますが、その解け方が非常に美しく、全てのカプセルを一気に崩壊させるのではなく、
「今はこれ・・満足した?・・じゃ、次はこっち。・・良いでしょ?・・じゃぁ次は・・」
と言った具合で、余りに忙しない感じには成らず、求める時には与えられる・・そんな充足感が伴うものです。
だらしなく拡がってしまって、
「はい、もうおしまい!」
などとは決して言わないんじゃないか・・とさえ感じます。
中盤の膨らみも節操の有るもので、どこかいじらしく、愛らしくも有ります。そしてその後に、ニュイ的な部分・・スパイスや綺麗な土、盛り上がり、紫の果実などを細やかに感じさせつつ、非常にエレガントな余韻を長く感じさせてくれるんですね。
そう、滅茶苦茶バランスが良いんですよ。しかも透明でややカチッと締まったニュアンス、ミネラリティのコーティングが見事になされていて、冷旨系の酸がバランス良くしっかりと存在しています。この非常に寒い、寒気が居座った状況の中、どうしてもワインが冷えてバランスを欠いてしまいがちな時期に有りながら、
「エキスの旨みが物凄い!・・しかもそれにさえ物凄いエレガンスを感じる」
んですね。・・どうです?・・飲んでみたくなったでしょう?
ニュイ=サン=ジョルジュのトップのワインだとさえ・・思えるかもしれませんよ。それほどに満足感の高い1本だと思います。是非ご検討くださいませ。
他に村名クラスはジュヴレ=シャンベルタン、シャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネと有りますが・・・こんな凄いニュイを見せつけられると他も飲みたくなっちゃいますが、フィネスさんにももう残ってないそうですから減らさないように、テイスティングは控えます。まぁ、年に1本、村名を変えてのテイスティングがギリでしょう。そして、ジャン=ニコラ的には価格的にこれらと同格・・と判断しているのであろう、フィサン1級クロ・デュ・シャピトルが有ります。村名フィサン2014年はめっちゃ美味しかったですから、これもかなり期待できると思います。
メオ=カミュゼ、完全復活、そしてドメーヌ・ルロワ、ネゴシアン・ルロワの立ち位置に極めて密着しはじめたと感じます。
「・・嘘だぁ!」
と思われるなら、それはもうチェックしてみるしかないのではないでしょうか。noisy 的にはもう・・もろ手を挙げてお勧めするしかない心境です。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【以前はドメーヌもののみで造られていましたが、現在は買い葡萄も使っているのでネゴスラベルです。しかしながら秀逸なニュイ=サン=ジョルジュです!】
メオ=カミュゼのニュイやヴォーヌ=ロマネはそれなりに高価ですから、既に福沢さん1人だけでは購入出来ず、2人ほど掻き集めないと心配な感じになってます。
そんな中で、本来はドメーヌもののエチケットが張られていたのがこの「ニュイ=サン=ジョルジュ」です。こちらもやはり、あの素晴らしい生産者ジャン・タルディに収穫折半で貸し出されていたリューディ、「オ・バ・ド・コンブ」です。
このところのメオ=カミュゼの在庫を気にされてご覧の方はお気づきかもしれませんが・・・
「じわじわとメオ=カミュゼの人気が復活してきているのかも?」
と思われないでしょうか。
そう・・かなり売れて来ているんですよ・・。それは間違い無いです。
リーズナブルで足が速いブルゴーニュ・ルージュは、もう・・すぐに完売してしまいますし、そんなアイテムを飲まれた方からは、
「素晴らしく美味しかった!」
とご連絡をいただいています。
そうなんですね~・・。先日もマルサネ・ルージュを2年ほど寝かされて飲まれた方からメールをいただきまして、感動されたお話しをされていました。別の方はフィサンを同様にされ、その素晴らしい表情に驚かれていらっしゃいました。
やはりメオ=カミュゼと言うと、確かにもう・・どのキュヴェを飲んでもかなり美味しいんですが、ニュイ=サン=ジョルジュやヴォーヌ=ロマネ、ヴージョと言った、まさにコート・ド・ニュイの中心地にこそ、イメージが有ると言って良いでしょう。ジャイエ絡みですから・・ね。
昔は、「大当たりする可能性の有る生産者」で有ったと思うんですが、昨今は「確実にエレガントで美しいエキス系のトップレベル」になっていると感じています。
さすがに noisy も、最近はメオ=カミュゼもかなり色々と開けてはいますが、どれを飲んでも素晴らしい・・と感じていますが、入荷数量に限界が有りますし、グラン・クリュ・クラスまで開けるには厳しい状況が有りますから、申し訳ないのですがその全ての姿を網羅してご紹介することが出来てはいない状態です。
そんな中で、比較的リーズナブルなラインのアイテムを何とか分けていただけた・・と言うのがこのニュイ=サン=ジョルジュとマルサネなんですね・・。
因みにマルサネ2014年にティム・アトキン氏はぶっとびの・・「91Points」を付けていました!・・まぁ、メオのこのクラスは、海外の評価機関はほとんど飲んでいないようで、余り見かけないんですが・・たまたま評価したんでしょうかね。
あれだけ売れなかった2013年のフィサンでさえ、いつの間にか無くなっていまして、
「・・どうやらやっと少しずつ見直されて来ているのかな?」
と言うような感じを受けています。
前にも書きましたがメオの2014年ニュイ1級ブドーを飲んだ時は・・たまげました。確実にルロワと同じ道筋を歩んでいる・・と感じました。
こちらはニュイ村名ですから、さすがに同じようなポテンシャルは望めないとしても、約半分はドメーヌもの・・です。それに、ネゴスラインとドメーヌラインの仕上がりの差が無いと言って良い状況ですから、このニュイ村名も期待できるんじゃないかな・・と思っています。さすがにティム・アトキン氏もこれはテイスティングしていないようでした。
比較的リーズナブルだけれどメオの本質に触れることの出来るワインだと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【メオ=カミュゼの本拠、ヴォーヌ=ロマネのワインです。とてもリーズナブルかと思います。】
その昔はこのワイン、結構大事に飲んだ記憶が有ります。やはりアンリ・ジャイエに繋がるドメーヌで、下手をすれば神様が実際にこの葡萄を育てていたから・・ですね。
でも飲んでみるとアンリ・ジャイエとは違うんですよね。エマニュエル・ルジェも全然違うように・・と言いたいところですが、メオのワインは時にアンリ・ジャイエの風情を持っている時も有り、また全然違う印象を受けるようでも有り・・で、一定したものでは無かったように思います。でも村名以上は美味しかったですね。
ティム・アトキンさんは93ポイントまで付けています。村名ワインに対しては、これ以上は付け辛い高得点です。むしろ非常にリーズナブルかと思います。
● 2018 Bourgogne Blanc
ブルゴーニュ・ブラン
【滅茶滅茶美味しいです!】

すみません・・もう、相当無いです。店頭のお客様でグングン減ってしまいました。なので、ご紹介するのも気が引ける程ですが、昨今のメオのワインは本当に素晴らしいです。2018年もののクロ・サン=フィリベールの神掛った美味しさのうち、
「氷のような剣先の鋭さ」
を、僅かに手の体温でこすって、瑞々しくも、ツルツルにした感じ・・です・・判らないでしょう・・?
滑らかなんですが、クロ・サン=フィリベール的な磨かれた要素も有るんですね・・。ポマールの畑のようですが、ムルソー的でも有ります。
メオのムルソーも飲んでいるんですが・・さすがにそちらは村名だけ有って・・と言うか、そちらは1級並みですが、近寄りやすいスタイルながら、要素の複雑性や高貴さが凄いので、このA.C.ブルでは届きません。
ですが・・良いのかな・・言っちゃって・・
「これで充分!」
なんて美味しいんでしょう!この出来なら全然高く無いと思っていただけます。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【クロ・サン=フィリベールの樽を弱くしてネットリとしたオイリー感をプラスするとこのA.C.ブルになるか?】
・・などと書いてしまいましたが、この方が早く理解していただけるかな・・と。勿論、メオご自慢のモノポール、クロ・サン=フィリベール・ブランを飲んだ方限定のお話しにはなってしまいますが・・。
美しい緑が透けて見えてくるような良い感じの色合いです。オイリーで、柑橘に南の果実もしっかり有り、ドライでは有りますがオイリーさゆえか、甘みさえ感じます。
因みにメオさんはこのように評価しています。
とても開いた心地良い香り、白い果実や南国果実、樽香、石の香りが感じられるのは例年通り。とてもオイリーかつ直線的なあじわいでアフターはとても気品がある。バランスが素晴らしく旨味たっぷりでエネルギッシュな2017年は例年よりもすでに様々な要素がワインに溶け込んで味わいも開いているので、やはり早めに飲むことをお薦めする。
お~・。・ようやく一致しましたね・・。今飲んでも非常に旨いです。オイリーで重心が低く、しっかりしています。ポマールの白・・と言っても良い位の粘性を感じます。「石の香り」とは言っても、ムルソーの高地の方のワインでは有り得ない味わいです。やはり・・ポマール的かな?・・ヴォルネイ近辺の白ともちょっと違う感じです。
今回はなぜかクロ・サン=フィリベールの割り当てが届いていないので、そことの比較はできないんですが、2016年のA.C.ブル・ブランと比較しても・・黄色味はしっかりしています。それでも「樽香」と言えるほど、ハッキリ分別できるようなものでは有りませんで、昔のクロ・サン=フィリベールの樽の強さは全く想像できないレベルです。
非常に美味しいです。それに、これを「ポマール」と連想できると色々と面白いかと思いますよ。白ワインを飲んでも赤ワインを飲んでも、逆の色の畑が想像されることって・・結構あるんじゃないかと思います。素晴らしい仕上がりでした。是非飲んでみて下さい!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【・・あれ?・・2015年ものより・・旨い!・・結構に大柄に仕上がっています!!只者では無いです!】
いや~、これはかなり美味いです。ポマールにある畑のようですが、なるほど・・そうだったか~・・と言う感じをもしかしたら感じていただけるかもしれません。やっぱりワインの味わいは土壌を由来するものですからね・・。
2015年のブルゴーニュ・シャルドネは非常にピュアで美しく、よりフレッシュな美味しさを見せてくれました。2015年的な甘さは無く、ハツラツとした印象だったと記憶しています。
2016年ものも数は無いんですが、やはり飲んでみたいとテイスティングさせていただきました。
「・・あれ?」
です。
メオもnoisy と同じようにへそが曲がっているのかもしれませんね。実は・・
「ちょうど良い熟度を持ち、2015年よりもより大柄かもしれない!」
と感じさせてくれるような、とても滑らかで太い味わいをしています。2015年はハツラツ、フレッシュで、2016年は滑らかで大柄・・ですよ。それも評価をするとなれば、かなりポイントは高くしてしまうだろう・・的なゴージャス感をしっかり出しています。
何に似てるか・・と言うと、前回辺りにご紹介させていただいているドミニク・ラフォンの2015年ACブルゴーニュに近似しているかな・・と言う印象で、さすがにポマールのACブルの畑の特徴までは判らないものの、
「村名ポマールを飲んだ時の、ちょっとバイセクシャルな村名ジュヴレか?・・などと感じる部分」
は、何となく共通しているかなぁ・・などと思ってしまいました。
少なくともムルソーの中央~南側に掛けての標高の高い部分に共通するような、滅茶硬いミネラリティがてんこ盛りになっているようなものでは無いにせよ、ムルソー北側に共通する優しいミネラリティと粘土に、やや軽みの有る緑っぽいミネラリティが足されたようなニュアンスが感じられます。
ほんのりあるオイリーさがまたそそりますし、葡萄の熟度が高いからと言って、酸はちゃんと有るんですよね・・。
2016年のコート・ド・ボーヌのシャルドネは安泰なのか?・・などと思ってしまいました。素晴らしいシャルドネです!是非ご堪能くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【珠玉のクロ・サン=フィリベールには届かないものの、ブルゴーニュのシャルドネって・・それもニュイのシャルドネって本当に美味しい!・・と思っていただけるかと!】
カミュゼのネゴスのシャルドネです。少ないながらも1ケースはいただけたので・・ようやくですよ・・皆さんには関係の無いことでは有りますが、ワイン屋の仕入れは非常にムズイものでして、欲しいものを欲しいだけ買える・・なんてことは有り得ない世界です。例え長くお取引の有るエージェントさんからでも、ある程度の有名銘柄でも、
「(noisy 宛てのリストには)最初から掲載されていない」
とか、
「発注すると思いっきり削られ、(ケースの)不足分を要求される」
のは日常茶飯事です。2ケース頼んで結果は1~2本、残り10本を何か買え・・って訳ですね。まぁ、発注できても結果がゼロのことも有りますし・・。
なので、noisy も余りやりたくは無いにせよ、セット販売とか、プラス1本とかをお願いせざるを得なくなってしまうんですね。
メオ=カミュゼの場合は、実は結構仕入れは厳しいんですね。量が沢山ある訳じゃありません。もっとも余分なものをフィネスさんから強要されることは無いですから、セット販売などはしなくて済むんですよ。有難いことです。

黄色に、やや薄いながらも「緑」が差し込んだような色合いが美しい2015年のブルゴーニュ・ブランです。
こちらもクロ・サン=フィリベール同様、決して「過熟気味の葡萄」にせず、「ベスト~やや若い風味」を残したタイミングでの収穫と思われ、若々しく弾けの良い、しかし酸っぱくないレベルの果実酸が好ましいテイストとして感じられます。
ただしクロ・サン=フィリベールほどのエレガンスや複雑さ、バランスまでは持っていないですね。やはりそこは価格成りかな?・・とは思いますが、カミさんなどは、
「こっちの方が美味しい!」
と・・・(^^;;
良いのよ・・あなたはそれで・・。好みですからね・・。このフレッシュさが滑らかさを僅かに上回るバランスと果実感が、彼女にはより美味しいと感じられたのでしょう。
その滑らかさを僅かに上回るフレッシュさは、時間の経過、熟成と共に丸みへと変化して行きますから、おそらく1~2年後からが飲むにはベストなタイミングかと思いますが、現在のバランスも昨今のメオ=カミュゼならではのエレガントさを持っていますので、おそらく皆さんも納得していただけるんじゃないかと思います。
ピュアでナチュラル、フレッシュで重くない・・けど軽く無い、良いバランスのブルゴーニュ・シャルドネでした。是非飲んでみてください!お勧めします。
● 2018 Nuits-Saint-Georges 1er Cru aux Murgers
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ・オー・ミュルジュ
【ジェイエ所縁のオー・ミュルジュ!・・ジャイエのエチケットはニュイ=ミュルジュだったと・・思い出しました!アドヴォケイトは94ポイントです!】
「Nuits-Murgers」と書かれたエチケット・・・懐かしいですね。アンリ・ジャイエのミュルジュには、ニュイ=サン=ジョルジュでは無く、「ニュイ=ミュルジュ」と書かれていたのを覚えています。意外にも流通は少なかった気がしますので、飲んだ記憶も中々に曖昧です。
そう・・その頃はアンリ・ジャイエは確かに有名でしたし素晴らしかったですが、何とか入手しようと思えば特に高価格でもなく、だけどもどこでも購入できるような代物でも無かったんですね。
どのような経緯が有ったのかは定かではありませんが、このミュルジュはリッシュブールと同様にエマニュエル・ルジェに継がれることなく・・メオ=カミュゼの元に戻った訳ですね。
noisy やnoisyと同世代、もしくは少し前の世代のジャイエを飲んで魂の尾を掴まれてしまった方々の多くは、勿論、クロパラやリッシュブールなどやられた人もおられますが、このミュルジュもそうですし、単なる「ニュイ=サン=ジョルジュ」のワインに、ひっくり返るほどの驚きと、人生観さえ変化させられた人が多いはずなんですね。
今回、タイミングが合えば何とか飲んでやろうと・・思っていたんですが、余りに必須のテイスティングアイテムが大行列を作っていたため、まだ自重しています。
因みにアドヴォケイトは上値94ポイントでした。ブドーの前評判の高さと、ジャイエ所縁のミュルジュ・・選択が難しいですが、2018年もののメオ=カミュゼのワインの凄さを考えますと両方・・行きたいですね・・(^^;; 是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
-----
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います! 2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【看板のひとつ、ニュイ=サン=ジョルジュ1級オー=ミュルジュとブドー、そしてペリエール!(以前のコメントを使用しています。)】
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points

実は2014年もののブドーを、皆さんに紹介した後で飲んでみたんですね・・。そしたらまぁ・・
「とんでもない出来!」
でした。もう、モロにドメーヌ・ルロワ級です。土臭いニュイ=サン=ジョルジュなど、どこにも無い・・いや、勿論ですが要素のひとつとしては備わっているんですが、
「・・おい!・・中身はロマネ=サン=ヴィヴァンか?」
と思わず言ってしまったほど、その雅なお姿に感服しました。まぁ、詰まらないロマネ=サン=ヴィヴァンも沢山有りますけどね。それから比べたらもう、雲泥の差です。
海外の評価を探しましたが2003年もので評価されていたのが、レ・ミュルジュでした。スペクテイター誌で94Pointsと言うものでしたが、その他はまず・・見当たりませんでした。
そんなこんなが有りまして、2014年のニュイ・レ・ブドーは早々に完売してしまいましたが、ペリエールは残っちゃってますね。その内に飲まない訳には行かないでしょう。
まだメオ=カミュゼの素晴らしさは、日本人には伝わっていないような気がします。昔はそれでも大人気のドメーヌでした。知っていらっしゃる方がそろそろ高齢になられ、新しいワインファンの方は余りご存知無い・・と言うのも有るのでしょうし、ドメーヌものオンリーだったものがネゴスものも造り始めたと言うのも有るでしょう。
しかし、昨今のACブル赤を飲まれた方は、そのエレガンス、品格に驚かれたと思います。決して濃く無いのにしっかりエキスの美味しさが出ていて、ブルゴーニュらしい理想の姿をしています。
今回は古いヴィンテージものをいただきました。そんなに多く無い良い機会かと思います。是非ともご検討くださいませ。
以下は2014年ニュイ=サン=ジョルジュ1級ブドー他のレヴューです。
━━━━━
個人的な思い入れなのかもしれませんが、
「ミュルジュと言えばメオ=カミュゼ!」
と言うようなインプットが根付いてしまっているnoisy ですが、引けを取らないのがブード(ブドー)です。何しろ、マルコンソールの南に接する畑ですんで、気難しい一面も有りますが、ポテンシャルの非常に高い畑です。
一般的にはニュイ・サン=ジョルジュのワインはヴォーヌ=ロマネのワインのように、「あっけらかん」とした部分よりも「肉付きの良さ」「味わいの幅」「力強さ」が有り、より男前な感じがするかと思います。でも、メオのニュイ1級は、開けるタイミングにもよるかとは思いますがエレガンスを伴ったものです。当たった時のミュルジュは・・・です。ヴォーヌ=ロマネの村に近い部分にある畑で、オー・ブード、オー・クラ、オー・ミュルジュと連なっています。
ジャン・ニコラの以前のコメントを見ると、ブドーは堂々としていて大柄、ミュルジュは緻密でエレガント・・と思えます。でも今回はミュルジュの案内が無かったな・・と。
ティム・アトキンさんはやっぱりここでも弾けちゃってますね。95Pointsです・・マジか~・・旨いのか~・・。そうなるとこんな価格は全く安いと言えますが・・確かめてみたいところです。もう少し仕入れられるように・・、もう少し売れるように・・そうなればテイスティングして販売できますよね~・・頑張ろう・・。ご検討くださいませ。

アンリ・ジャイエが自身最高のヴィンテージと評した(らしい)1986年のPKさんの評価です。(飛鳥出版社 バーガンディより)訳者はもちろん、現ラシーヌの代表のお二人です。当時のブルゴーニュワインの評価は、造り手本人が最高の出来だ・・と言ったとしても、こんなものです。クロパラ、ブリュレが90点、ニュイ・ミュルジュ89点、エシェゾー92点、リッシュブール94点・・です・・ちょっと呆れるでしょう?
● 2018 Saint-Aubin 1er Cru
サン=トーバン・プルミエ・クリュ
【こんなのをもしレストランで出されたら・・滅茶苦茶ハッピーになれます!ラミーとは真逆の方向性!・・滅茶旨いです!】

何とも旨いシャルドネです・・。心憎いバランスです。
言ってしまえば、ラドワも滅茶美味しいんですが、白っぽいブラウスをまとわれたスレンダーな美人さん・・、ムルソーは黄色のブラウスで健康美を見せる、出るところが出て、引っ込むところがちゃんとなってる体形美人さん、このサン=トーバン1級は、何とも愛くるしい笑顔の性格美人な中高生・・いや、みな女性では有りますが、決してハラスメントをしているつもりは有りませんので悪しからず・・。
チリチリと味蕾を刺激してくる若くも深い味わいの誘惑は、ドライながらも甘美な果実の味わいが有ります。濃密なんですが、まったくなり過ぎていない・・ので、濃密だとはっきりは言わないと思います。しかし全く何も不足していない感じです。
このドライなシャルドネに感じる甘美さ、甘みは、やはりお隣のピュリニーに近いもの・・ですが、少し小振りと言いますか、小さな要素の集合体のように感じられるんですね。その意味で言いますと、相当クラスが上のものに値する訳ですが、けっして、「すまし顔」でやってくる訳じゃないんです。凄く笑顔の素敵な女性・・です。だからその辺の男どもはメロメロになってしまう・・そんな感じです。
2019年のメオは外さない・・そう思います。「絶対」を付けたいんですが、例えば白ならコルシャルは飲めていないんですね・・ドメーヌのクロ=ヴージョやミュルジュ等々はこれから楽しんで飲ませていただきます。是非飲んでみて下さい・・メオさんは2023年から・・と言ってますが、今飲んでも後悔しないと思いますし、この上のムルソーのコラムに書いた「お薦めの飲み方」をやっていただけましたら、もっと理解が深まるんじゃないかと思います。還元香は有ってもすぐ飛ぶと思います。
■ メオさんの2019年もののレヴュー
最初に少し還元香を感じるが、次第に樽香が溶け込んだ白や黄色の果実の香りが立ってくる。オイリーで心地良い口当たり、アフターは繊細でスパイシー、酸味はまだ少し尖っている。サントーバンらしい重厚感と上品さがあるが、2~3年は熟成させたほうが良く、2023~2030年に飲むことをお勧めする。
-----
【この超瑞々しい、超ピュアな味わいに人々を驚かせるテロワールの表現が有ります。】
少ない割り当ての中から2本も開けてしまいましたので、利益的には非常に厳しいです。それでも全く売れないよりは良いんですけどね・・。テイスティングしてご紹介したアイテムは売れたとしても、テイスティングしていないキュヴェは売れない・・と言うのが良くあるパターンで、でもそのうち世の中の理解が急激に深まって劇的に売れるようになり、でも喜んでいる暇も無く割り当てが減って行き、いずれ入らなくなってしまう・・と言う経験を長く続けています。このサン=ロマンにしても、またサン=トーバン1級にしても、世界中のどこを探してもテイスティングコメントなど見当たらないはず・・ここ以外は!・・・と言うことで、また開けてしまうんですね~~。損な性格なんでしょう。諦めています。
2016年ものもだいぶテイスティングを続けており、おおまかな傾向が見えて来ました。勿論ですが、noisy が扱うような造り手に限って・・の話しですよ。
2016年ものはシャルドネはかなり良い・・と言うか、量は少ないですが質が素晴らしく、グレート・ヴィンテージじゃないかと踏んでます。
このサン=ロマンですが、ま~・・呆れるほどに瑞々しい・・です。「ピュア」と言う言葉を使いたくなります。危険分子は全く感じません。それでいて余分なぜい肉、残糖無し、骨格も実にしっかりしています。フレデリック・コサールのサン=ロマンのような、フワッとした柔らかさに満ちた味わいでは有りません。おそろしくドライで(コサールは僅かに甘みを残し、二次発酵でアレコレ何とかなるように調整しているように思います)、とことんピュアなので、サン=ロマンと言う村のワインがどういうミネラリティの組成
をしているか、ものの見事に伝わって来ます。締まったボディから美しい柑橘が伸びやかにノーズに飛び込んできます。締まっているのにボディは膨らみを持ち、緊張感が有りつつもゆったり・・余韻も僅かなビター感を持ちつつ、再度果実感、ミネラリティを感じさせつつ美しい収束を見せます。
「めっちゃ美味しいです!」
ジャン=ニコラは硬いと言っているようですが、締まってはいますが硬いとは思いませんでした。肉をミネラリティがギュッと押さえつけているかのような感覚ですね。素晴らしい味わいでした。

サン=トーバンは1級になってますね。ユベール・ラミーがちょうど持ってない、村の北の奥の辺りの1級です。味わい的には村の東端、ピュリニーの真裏の「アン・ルミイィ」等が持つ、グラマラスでオイリーさの強いタイプでは無く、フリオンヌとかデリエールの中間的な組成で、ボディは太目、凝縮感は有りますが、無理矢理そうしたようなニュアンスが全く無く、非常にエレガントです。
この辺りが昨今のメオの凄いところで、「さりげないんだけれどきちんと存在している」んですよね。思わず・・唸っちゃいました・・。これも滅茶美味しいです。ちゃんとサン=ロマンを訴えてくるんですよね。面白いですから、ぜひ、「ユベール・ラミーのサン=ロマンの西側もの」と比べてみてください。超瑞々しいのがカミュゼで密植系のラミーなら密度の組成は上です。どっちがより美味しいと感じるでしょうかね・・是非尋ねてみたいみたいものです。
また、今回も非常に少ないですがコルトン=シャルルマーニュもいただけました。さすがに飲まないですよ。もう・・2016年のメオのシャルドネ部門は黒字にはならないですからね。でもきっと素晴らしいはず・・だと予測しています。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【パーフェクトなブルゴーニュ・シャルドネ!と 思わせる素晴らしいワインでした!メオ=カミュゼは本気でルロワを越えようとしている!】
それなりに長い批判の期間が有ったように思います。メオ=カミュゼと言う大看板もやはり、小作人だったアンリ・ジャイエの名声に支えられ、むしろその実力以上に期待を負わされ、苦しいと思う時期が有ったのかもしれません。
フランスに出かけた友人たちは口々に、
「ワインショップにフーリエ、ルーミエは全く無い。メオ=カミュゼは山のようになってるけど。」
と3年ほど前までは言っていたものです。
確かに、メオ=カミュゼのワインはエキス的で官能的だけれど、時にバランスが今一つだったり、時に余りのディテールの人間臭さに、
「・・ちょっと・・やり過ぎじゃないのか・・」
と思ったものです。
そんな期間は、noisy も正規で扱うルートがほぼ閉ざされていましたので、今のようにこまめなチェックが行き届かなかった面は否定できませんが、コンディションが悪い訳では無いと思われるのに何故か?・・と言うような、どこかにクエスチョンマークを持つ気持ちにされたのは事実です。
しかしながら、2014年のメオのワインは、ネゴスものもドメーヌものも全く区別なく、非常に素晴らしく、2012年頃までの不安定さ、もしくはキュヴェによる出来の差は全く感じられなくなっていました。
ものの見事にクラスを表現出来ており、そのクラスの中のトップの出来であろうと思わせるだけの仕上がりを見せつけていました。勿論ですが、入荷数が限られているため、全てのワインを試飲出来た訳では無いですが、それでも、
「ここまでキッチリ最上に仕上げられるので有れば、どのキュヴェでも問題など嗅ぎ分けられないだろう」
と思わされてしまった訳です。
そして満を持しての2015年、少しドキドキしながら希少なメオの白ワイン、最もリーズナブルなサン=ロマンを開けてみた訳です。
その出来は、
「まさにブルゴーニュ・シャルドネのお手本!」
と言うべきであり、
「ブルギニヨンが目指すべき道標の味わい」
と言っても過言ではない、素晴らしいものでした。
この2018年の寒波の中、やや冷え気味でテイスティングが始まりましたが、香りの立ち、その質感、ボリュームとも、サン=ロマンと言うマイナーなアペラシオンとしての表現も持ちつつ、ブルゴーニュ・シャルドネとしての超絶な美しさを前面に出し、エレガンス、フィネスをたっぷり感じさせてくれるものでした。
冷えていても崩れない、冷旨系の酸をまん丸に持ちつつ、パレットに綺麗に円を描き、少し悶え、美しく長く滞在しながら消えて行きます。
それはやや温まっても崩れること無く、アロマをややボリューミーにするのみ、そのアロマの美しさは温まることによってさらに際立ちます。
いや~・・異常に旨いです。
サン=ロマンと言ったら・・皆さんの脳裏に浮かぶのはやはりド・シャソルネイのフレデリック・コサールでしょう。
しかし、コサールのサン=ロマンとは、全く違う素振りを見せつけて来ます。サン=ロマン的な個性はしっかり、中盤以降の余韻に掛けてホロホロと見せてくれますが、まずはカッチリのやや硬質な舌触りを。透明感の凄いややグラッシー(グラス)なミネラリティ、もしくは酒石酸的な硬質感。アロマや、そこから僅かに崩壊しつつ放出される果実・柑橘の美しいこと・・。口内でひねりつぶせば、複雑なニュアンスが期待しただけ・・出て来ます。決して雑にならず、凛とした姿は決して崩さず、飲み人はただただ頷きながらその味わいに引き込まれることでしょう。
コサールなら、もっと弄繰り回したコサール自身の姿を感じさせることでしょう。しかしメオの場合、この美しいシャルドネがメオのワインだ・・と決めつけるなら、それはメオの姿なのでしょうが、
「ブルゴーニュと言う世界で最もエレガントでたぐいまれなフィネスを持つワイン自体を表現」
している・・そしてそれが良く判るワインだと言えます。
いや、これを飲める人は幸せだろうと思います。非常に旨いです。メオは2020年まで待てと言ってますが、noisy は兎に角、
「そんなこと言わずに一度さっさと飲むべき!」
「そしておそらく気に入るに違い無いのでさらに買い増すべき!」
だと確信して申し上げます。
他にも白は少々、初登場のサン=トーバンが有りますが、ご存知の通り、ピュリニー=モンラッシェの横、裏に有るアペラシオンで、しかもピュリニー=モンラッシェそっくりの高質なシャルドネになる可能性の高いものです。しかも2015年は熟れた年と言われてますから、
より涼しい畑で有るサン=トーバンは、選択の優先順位が高いと思われます。
ムルソーもメオは2021年まで待てと言ってますが、飲んだことが無ければサン=トーバン同様、さっさと一度飲むべきです。やや粗暴な一面を持つムルソーと言うアペラシオンですが、メオ的なエレガンスが見事にそれを美しく変貌させていると思います。
コルトン=シャルルマーニュはメオの最高の白です。余りに売れないので・・2014年がまだ残っており、そのうちに飲んでやろうと狙っています。2020年まで開けない方が良い・・とメオが言っているようですから、今すぐなら飲んでも美味しいと思います。春過ぎまで飲まないで保存されるようでしたら、2020年まで開けない方が無難ですが、これも、
「さっさと飲んでみるべき」
だと思います。
非常に冷ややか、しかしちゃんと熟れていて、ブルゴーニュ最高の美しさを見せつけるワインでした。飲むべきです!メオ=カミュゼも完全復活!・・と言って良いでしょう。超お勧めの白4アイテムです。
● 2018 Nuits-Saint-Georges 1er Cru aux Boudots
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ・オー・ブドー
【限りなくグラン・クリュ!?2018年クロパラ等と同時に開けて飲んでも、その凄まじい存在感でアピールした・・と言うツワモノです!】

つい先日ご案内させていただいた、メオ=カミュゼ・フレール・エ・スールのサン=ロマン・ブラン2018年ですが・・いかがだったでしょう?
もうすでに・・
「いや~・・ビックリしました!・・滅茶苦茶美味しいですね・・今年一番のシャルドネかもしれません・・」
と、複数の方に・・いや、実際のところはまだ二人ですが、ほぼ同様の印象をお聞かせいただきました。
そうなんですよね・・どうすれば、こんなにキラキラ輝くような余韻に仕上げられるのか・・全く見当もつきません。
で、当初の入荷予定には無かったアイテムの一つがこのニュイ=サン=ジョルジュ1級のオー・ブドーでして、でもフィネスの担当さんのK君が飲んで、その素晴らしさが他のワインを圧倒していた・・と言うので、
「在庫、無いのかなぁ?」
と聞いてみたところ・・
「調べてみます・・」
と返事をいただき、運良く出て来たのがこのオー・ブドーなんですね。実は先のサン=ロマン・ブランも当初の入荷予定にはなかったものの、テイスティングしてみたら余りに美味しいので、残り2ケースを全部いただいたと言う次第でして、新着でご案内させていただいたところ、ほぼ瞬間蒸発でした。まぁ、ドメーヌものの2018オート=コート・ド・ニュイ・クロ・サン=フィリベール・ブランも圧巻の美味しさでしたからそのようになったと思われますが、実はこのオー・ブドーもまた、そのエレガンスと余韻の「キラキラな感じ」が実に印象的でして、起承転結のすべての段階において、美味しさを確認できてしまう・・ちょっと並外れた出来のニュイ1級なんですね。
皆さんの意識から言えば、ニュイ=サン=ジョルジュと言うよりも、シャンボール=ミュジニーとヴォーヌ=ロマネを半々にしたようなニュアンスのイメージに近いと思います。そのどちらのアペラシオンにしても、ネガティヴな部分を削除し、ポジティブな部分だけを加えたような感じなんですね。だから・・
「美味しくない訳が無い!」
と言うことになってしまいます。
因みにアドヴォケイトは92~94ポイント、デカンター(ティム・アトキン氏)は93ポイント、ブルゴーニュに厳しいバーガウンドのアレン・メドゥズ氏は91~93ポイント・・
では有りますが、
ジャスパー・モリス氏はなんと・・93~96ポイント と、ニュイ=サン=ジョルジュのアペラシオンとしましたらクラスを超えた最高の評価を出していました。
ん~・・判りますよ・・その気持ち。・・その「キラキラ」に気付いてしまったら、もうそのようにするしかないですよね。
是非、このブドーの美味しさ、ご確認くださいませ。少量です!
以下は以前のレヴューです。
-----
【看板のひとつ、ニュイ=サン=ジョルジュ1級オー=ミュルジュとブドー!】【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】(以前のコメントを使用、追加しています。) さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。ですのでメディアの評価が見つかったものを掲載いたします。ドメーヌものとネゴスものの差は無いと思っていただいて結構です。
■Richebourg
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Advocate 93-95 Points
■Clos Vougeot
Jhon Gilman 92 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 92-94 Points
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Advocate 89-91 Points
■Echezeaux Grand Cru
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-95 Points
Advocate 93-95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Aux Brulees
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 94-97 Points
Burghound Allen Meadows 93-95 Points
Decanter 95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Les Chaumes
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 89-91 Points
Burghound Allen Meadows 90-92 Points
Advocate 90-92 Points
■Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
■Vosne-Romanee
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Murgers
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Boudots
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 90-93 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 91-93 Points

アンリ・ジャイエ1985年のPKさんの評価です。(飛鳥出版社 バーガンディより)訳者はもちろん、現ラシーヌの代表のお二人です。クロパラ、ブリュレが91点、ニュイ・ミュルジュ90点、エシェゾー93点、リッシュブール96点・・です。これがおそらくPKさんの最高ポイントだったと思います。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【中々飲めないワインでは有ります。】
メオが持つ目が眩むような珠玉の畑にあって、しかもグラン・クリュであっても何とか手が出るのがクロ・ド・ヴージョでした。つい最近まで2002年とか2000年とかが売れずに残ってましたが、
「何で売れないのかな?」
と・・思ってましたよ。
因みに、ジャン・タルディが耕作していたグラン・モーペルテュイが帰って来ていますし、その他にもシャトー(プレ・ル・セリエ、プレ・ル・シャトー)の真下の区画も有るようで、このクロ・ド・ヴージョには幾つかのラベルが有ります。どう違うのか・・判りませんので、ぜひとも同じヴィンテージを全部一遍に開けてみたいものです。
このクロ・ド・ヴージョ2014年は、ベタンヌも19/20Pointsと非常に高い評価ですし、ティムさんも97Pointsとベタボメ状態、バーガウンドが少し冷静・・と言った評価のようです。
● 2018 Chambolle-Musigny 1er Cru les Cras
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・クラ
【貴重なシャンボール=ミュジニー1級レ・クラ!ドライで冷涼なチェリーが品格高くたなびく秀逸な味わいです!】

ようやっと飲めました!・・旨いです!・・ルーミエさんのレ・クラに勝るとも劣らない見事な味わいです。
そこにもまた・・昨今のメオ=カミュゼのワインにつきものの、荘厳なエレガンスが感じられますし、何と言っても「冷ややかで透明なミネラリティのコーティング」が施されていますから、レ・クラだけに・・クラクラ来ちゃいます。
シャンボールのレ・クラをリリースできる生産者は5名だけ・・メオ=カミュゼも自社所有では有りませんが、管理をすべてやっているようですので、事実上はドメーヌものと同様の仕上がりになります。
と言うことは、もしルーミエさんのレ・クラをゲットしていたら、並べてテイスティングも可能ですよね。ルーミエさんの方がやや果実の赤みは強く純な余韻、メオさんの方は少し赤黒い果実でキラキラ輝く余韻・・イメージ的にはそんな感じです。
メディアの評価は、このレ・クラと言うワイン自体が少ない性でしょうか、見つけるのは中々に困難でしたが、バーガウンド・ドット・コムのアレン・メドゥズさんが・・あくまでバレル・サンプルですが、そこでのテイスティングで90~92ポイントと評価していました。他のメディアの方より1~2ポイント低いのが普通ですので91~93、もしくは92~94位と同等かと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【レ・フュスロットはアンリ・ジャイエを彷彿とさせる果実味・・でした!】
え~・・初めてジャイエの弟子であったことを意識させたワインの一つが2017年のレ・フュスロットでした。滅茶旨いです・・少し早いですけどね。残念ながら数の制約が有って、レ・クラは飲めませんでした。
因みにレ・フュスロットは、ジャイエ系の味わいにルーミエさんのピュア果実をプラスさせたような仕上がりで、これまたルーミエさんのワインに共通する透明なミネラリティが下支えしている感じを受けました。
2017年・・相当良いですが、エキス系、果実味系のどちらに触れているか・・飲まないで判断はできないと思います。でも、そこそこに温暖なヴィンテージでしたので、シャンボール系は果実味系の仕上がりになっているかと・・思います。メオさんも、エキス系に仕上がったワインは2025年ほどから、果実味系は2021年頃から飲んで良い・・と言っているように思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】 さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。
しかし、以下のコメントにも有るように、ニュイ1級レ・ブード2014年などはもう、ひっくりかえるような凄い仕上がりでした。
2015年のメオ=カミュゼは、物凄い仕上がりだと確信しています。一般的な評価が定まってからでは遅いと思いますよ。すでにネット以外のお客様からは引きが強くなっています。お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
● 2018 Nuits-Saint-Georges 1er Cru
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ
【ニュイ=サン=ジョルジュと言うA.O.C.のワインのイメージを大きく変えることになります。】
時折リリースする・・と言うか、この3年ほどはリリースされている「ニュイ=サン=ジョルジュ1級」です。メオ=カミュゼのラインナップ中では目立たない存在ですが、メオのニュイ=サン=ジョルジュ1級クラスはもう・・物凄いエレガンスですので、初めてお飲みになった方はビックリするはずなんですね。
因みに2018年もののメディア評価は見当たりませんでしたが、2016年のニュイ=サン=ジョルジュ1級には、スペクテイターが95ポイントも・・付けています。noisy も2018年ものは結構に開けたんですが、この1級は飲めなかったものの、オー・ブドーの品格の高さ、凛々しさ、荘厳さに圧倒されました。
また、今回のニュイ=サン=ジョルジュ1級オー・ミュルジュやシャンボール=ミュジニー1級レ・クラと共に、後になってからの入荷になりましたので、タイミングがずれてしまい申し訳在りませんでした。
メオのニュイ村名、ニュイ1級を飲まれていない方は、是非一度は飲んでみていただきたいと思います。ご自身のニュイ=サン=ジョルジュと言うアペラシオンが持つワインのイメージを大きく変えることになると思います。
この1級もまた、土臭くない、野暮ったくない、重くない、タンニンギシギシでない・・凄いエレガンスだと思います。それが昨今のメオ=カミュゼです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】 2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【少ないですが何とか分けていただき、テイスティング敢行しました!・・素晴らしい!】
いや~・・素晴らしいです。時間が無いので余り休ませることも出来ず、本来は割り当てが無かったこの「ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ」でしたが、急遽開けてしまいました。やはり結局は飲んでみなきゃ判りませんよ・・このワイン、フィネスさんの恒例のテイスティング会で、非常に評価が高かったと言うことでしたので・・。
勿論、ワインの味わい、ポテンシャル、状態を掴むことも重要です。でも昨今は noisy も、エージェントさん主宰のテイスティング会には、全く行かない・・と言うか、行けない状況ですから、
「そのテイスティング会で評判になったワインをテイスティングすることで、参加した方々の判断基準をも知ることが出来る」
訳ですね・・。ま、ちょっと嫌らしい・・自身の中にある、ある種のアクドイ感じの意思が働く訳です。
そう、ただ漫然とテイスティングしている訳じゃぁ無いんですよ。その瞬間は物凄い・・集中してます。で、色々と想像をめぐらすわけです。
「・・ほ~・・この辺を評価して、そんな意見になって、それが集合意識で評判に・・」
「でそれがK君のあの辺に響いて、息子にもそんな風に伝わって、素晴らしい・・と言うことになってるのかな?」
などと考えてる訳です・・悪い奴ですね~・・。どうでもよいですが。
やはり昨今のメオ=カミュゼは「神掛かってる」感じですね。素晴らしいです。ジャイエさんとは違うバランスですが、飲むワイン全てが素晴らしいんですよ。
2016年のニュイはちょっと難しかったはずなんですが、そんなことは全く関係ないかの如くの仕上がりです。普通に造ればニュイの押し出しの強い部分が前面に来て、ヴォーヌ=ロマネに似たエレガントな表情が後ろに回ります。
ところがメオの場合は、そこが全く逆なんですよ。ヴォーヌ=ロマネの1級以上に繋がるエレガンス、フィネスが前面に出ていて、普段は、
「ちょっと静かにしててくれないかな・・」
と思ってしまうことの多い、ニュイ=サン=ジョルジュ的な強さが・・しっかり存在しながら、黒子の役目をしています。
そして、いつも以上に複雑な構成です。いつもは「オー=サルジラ」と言う単独の畑のようです・・ザルジラは「粘土」と言う言葉なんですが、そこに「レ・クロ」と言うリューディの葡萄を混ぜ込んだそうです。オー=ザルジラはヴォーヌ=ロマネの丘の端に有る畑、レ・クロはニュイの村を挟んだ反対側に有ります。
なので・・かなりヴォーヌ=ロマネっぽい・・です。重くならないんですよ・・ニュイ=サン=ジョルジュなのに・・ね。この辺が凄い!・・と感じる所以です。もしかするとニュイ=サン=ジョルジュの最高の造り手はメオ=カミュゼなんじゃないのか?・・と真剣に考えています。
あと4本しか有りませんので・・はい、すみません・・。2016年はただでさえ少ないんです。
今から飲んでも良しです。その代わり、1週間は立てて置いてください。この写真の色合いは、僅かに透明感が損なわれての色彩です。完全に休めることが出来なかったから・・ですね。それでも荒れは少なく、ほぼパーフェクトな仕上がりだと感じました。
実際にはメオさんも言ってますように、2022年以降が良いと思いますよ。素晴らしい仕上がりでした!是非ともご検討くださいませ!
● 2017 Nuits-Saint-Georges 1er Cru
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】
2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【少ないですが何とか分けていただき、テイスティング敢行しました!・・素晴らしい!】
いや~・・素晴らしいです。時間が無いので余り休ませることも出来ず、本来は割り当てが無かったこの「ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ」でしたが、急遽開けてしまいました。やはり結局は飲んでみなきゃ判りませんよ・・このワイン、フィネスさんの恒例のテイスティング会で、非常に評価が高かったと言うことでしたので・・。
勿論、ワインの味わい、ポテンシャル、状態を掴むことも重要です。でも昨今は noisy も、エージェントさん主宰のテイスティング会には、全く行かない・・と言うか、行けない状況ですから、
「そのテイスティング会で評判になったワインをテイスティングすることで、参加した方々の判断基準をも知ることが出来る」
訳ですね・・。ま、ちょっと嫌らしい・・自身の中にある、ある種のアクドイ感じの意思が働く訳です。
そう、ただ漫然とテイスティングしている訳じゃぁ無いんですよ。その瞬間は物凄い・・集中してます。で、色々と想像をめぐらすわけです。
「・・ほ~・・この辺を評価して、そんな意見になって、それが集合意識で評判に・・」
「でそれがK君のあの辺に響いて、息子にもそんな風に伝わって、素晴らしい・・と言うことになってるのかな?」
などと考えてる訳です・・悪い奴ですね~・・。どうでもよいですが。
やはり昨今のメオ=カミュゼは「神掛かってる」感じですね。素晴らしいです。ジャイエさんとは違うバランスですが、飲むワイン全てが素晴らしいんですよ。
2016年のニュイはちょっと難しかったはずなんですが、そんなことは全く関係ないかの如くの仕上がりです。普通に造ればニュイの押し出しの強い部分が前面に来て、ヴォーヌ=ロマネに似たエレガントな表情が後ろに回ります。
ところがメオの場合は、そこが全く逆なんですよ。ヴォーヌ=ロマネの1級以上に繋がるエレガンス、フィネスが前面に出ていて、普段は、
「ちょっと静かにしててくれないかな・・」
と思ってしまうことの多い、ニュイ=サン=ジョルジュ的な強さが・・しっかり存在しながら、黒子の役目をしています。
そして、いつも以上に複雑な構成です。いつもは「オー=サルジラ」と言う単独の畑のようです・・ザルジラは「粘土」と言う言葉なんですが、そこに「レ・クロ」と言うリューディの葡萄を混ぜ込んだそうです。オー=ザルジラはヴォーヌ=ロマネの丘の端に有る畑、レ・クロはニュイの村を挟んだ反対側に有ります。
なので・・かなりヴォーヌ=ロマネっぽい・・です。重くならないんですよ・・ニュイ=サン=ジョルジュなのに・・ね。この辺が凄い!・・と感じる所以です。もしかするとニュイ=サン=ジョルジュの最高の造り手はメオ=カミュゼなんじゃないのか?・・と真剣に考えています。
あと4本しか有りませんので・・はい、すみません・・。2016年はただでさえ少ないんです。
今から飲んでも良しです。その代わり、1週間は立てて置いてください。この写真の色合いは、僅かに透明感が損なわれての色彩です。完全に休めることが出来なかったから・・ですね。それでも荒れは少なく、ほぼパーフェクトな仕上がりだと感じました。
実際にはメオさんも言ってますように、2022年以降が良いと思いますよ。素晴らしい仕上がりでした!是非ともご検討くださいませ!
● 2017 Gevrey-Chambertin
ジュヴレ=シャンベルタン
【エキス系の素晴らしい味わいです!スタイリッシュでエレガンスバッチリ!。粗野さの無いジュヴレ・・是非味わってみてください!】

素晴らしいニュイ村名とスタイルがソックリです!・・エキス系ですね・・。
「豊かなシャンベルタン・・」
と言うようなイメージとは正反対です。
そして、時に粗野さを感じてしまったり、甘さを感じて幻滅する・・なんてスタイルと正反対!・・雅で荘厳さの有る見事な出来でした。
そうですね・・奥に・・と言うか、全身を透明なミネラリティでまとっているかのようなニュアンスですよ。ルーミエさんのワインに共通するようなミネラリティの出方・・と言って良いかと思います。・・いや、果実感はルーミさん風では無いですけどね。素晴らしいです!ぜひお確かめくださいませ!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【べらぼうに旨いです!素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ!このエレガンス・フィネスは一体どうやって得て表現できるのでしょう!】
2014年ものもですね・・売れずに残ったアイテムをポツポツと開けて来ています。まぁ、それらの印象については中々書く機会も無いのでそのまま放置ですが、それでも noisy の中の「メオ=カミュゼ」と言う造り手のヒエラルキー的位置は、
「限りなくトップレベルに有る」
と言えます。
「・・え~・・?そ~なの?・・ついこの間までは懐疑的だったんじゃないの?」
とおっしゃるお客様も多くいらっしゃるかと思います。確かにそれは正しいです。2014年ものがリリースされた頃までは・・です。
ところが、余りに素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級を飲んで・・ひっくり返るほどビックリし、
「・・こんなに凄いエレガンスって、ヴォーヌ=ロマネの・・それもグラン・クリュ並みじゃん」
と思わされてしまいました。
そしてその後、その余りの素晴らしさに、店にいらっしゃる方々に、
「メオの1級クラス、滅茶苦茶凄いよ。ネゴスのニュイの1級ならまだ有るから飲んでみなよ。」
と声を掛け、飲んでいただきました。
その方々の印象は・・思ったとおり、
「いや~・・もうビックリです。こんなに凄いと思いませんでしたよ・・。」
と言うものでした。
さらには配送でお送りした方々からも徐々に感想が届き始め、
「参りました!・・メオ=カミュゼ、見直しちゃいました。レベル高いですね~!」
と、随分と高い評価のお言葉もいただきました。なので・・
「2014年のメオの1級クラスは全く残ってない」
んですね・・。コルトンなどのグラン・クリュが少々残っているだけです。これとて昔から銘品ですから・・noisy 的には敢えて飲む必要性を感じていないんですが、その辺りはもう皆さんはご存知無いようですから、そのうち・・少し開き始めただろうと言うタイミングで飲んでご紹介したいと思っています。
その余りに美味しいニュイ=サン=ジョルジュ1級のアイテムは、少ない2015年の産出量も有りさらに減ってしまいましたので飲む訳にも行かず、仕方が無いのでニュイ村名を開けた・・と言う次第です。
2015年のメオのブルゴーニュはとても美味しかったですよね・・。これでも充分と言えるほどの出来栄えだったと思います。今回少々ですが追加分をいただいてますのでこれもお早めにどうぞ。でも、そんな印象がぶっ飛ぶほど・・
「2015年ニュイ=サン=ジョルジュ村名は完璧!」
と思わされてしまいました・・。素晴らしいです!
ブルゴーニュワインに求めるもの・・それはおそらく重なる部分は有るにせよ、ワインファン一人一人違うはずです。だから、誰もが美味しいと認めるワインは稀で少ない・・でしょう。
ところがこのニュイ=サン=ジョルジュ・・・、そんな思い込みみたいなものさえ吹っ飛ばすような、完璧さを見せつけてくれたんですね。
抜栓からもう・・ちょっとルロワの良いクラスでも開けたかな?・・みたいなエレガントかつほんのり妖艶なアロマが漂っています。あくまでピュア・・ヴォーヌ=ロマネ的な、ほんのりワイルドさやスパイシーさが混じります。
口に含むとテクスチュアは滑らか、シャンボール的にやや硬質ながら、何もないのではなく、ほんのり・・少しずつ細やかな表情を見せてくれます。つるつる入って来ますが、その解け方が非常に美しく、全てのカプセルを一気に崩壊させるのではなく、
「今はこれ・・満足した?・・じゃ、次はこっち。・・良いでしょ?・・じゃぁ次は・・」
と言った具合で、余りに忙しない感じには成らず、求める時には与えられる・・そんな充足感が伴うものです。
だらしなく拡がってしまって、
「はい、もうおしまい!」
などとは決して言わないんじゃないか・・とさえ感じます。
中盤の膨らみも節操の有るもので、どこかいじらしく、愛らしくも有ります。そしてその後に、ニュイ的な部分・・スパイスや綺麗な土、盛り上がり、紫の果実などを細やかに感じさせつつ、非常にエレガントな余韻を長く感じさせてくれるんですね。
そう、滅茶苦茶バランスが良いんですよ。しかも透明でややカチッと締まったニュアンス、ミネラリティのコーティングが見事になされていて、冷旨系の酸がバランス良くしっかりと存在しています。この非常に寒い、寒気が居座った状況の中、どうしてもワインが冷えてバランスを欠いてしまいがちな時期に有りながら、
「エキスの旨みが物凄い!・・しかもそれにさえ物凄いエレガンスを感じる」
んですね。・・どうです?・・飲んでみたくなったでしょう?
ニュイ=サン=ジョルジュのトップのワインだとさえ・・思えるかもしれませんよ。それほどに満足感の高い1本だと思います。是非ご検討くださいませ。
他に村名クラスはジュヴレ=シャンベルタン、シャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネと有りますが・・・こんな凄いニュイを見せつけられると他も飲みたくなっちゃいますが、フィネスさんにももう残ってないそうですから減らさないように、テイスティングは控えます。まぁ、年に1本、村名を変えてのテイスティングがギリでしょう。そして、ジャン=ニコラ的には価格的にこれらと同格・・と判断しているのであろう、フィサン1級クロ・デュ・シャピトルが有ります。村名フィサン2014年はめっちゃ美味しかったですから、これもかなり期待できると思います。
メオ=カミュゼ、完全復活、そしてドメーヌ・ルロワ、ネゴシアン・ルロワの立ち位置に極めて密着しはじめたと感じます。
「・・嘘だぁ!」
と思われるなら、それはもうチェックしてみるしかないのではないでしょうか。noisy 的にはもう・・もろ手を挙げてお勧めするしかない心境です。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【以前はドメーヌもののみで造られていましたが、現在は買い葡萄も使っているのでネゴスラベルです。しかしながら秀逸なニュイ=サン=ジョルジュです!】
メオ=カミュゼのニュイやヴォーヌ=ロマネはそれなりに高価ですから、既に福沢さん1人だけでは購入出来ず、2人ほど掻き集めないと心配な感じになってます。
そんな中で、本来はドメーヌもののエチケットが張られていたのがこの「ニュイ=サン=ジョルジュ」です。こちらもやはり、あの素晴らしい生産者ジャン・タルディに収穫折半で貸し出されていたリューディ、「オ・バ・ド・コンブ」です。
このところのメオ=カミュゼの在庫を気にされてご覧の方はお気づきかもしれませんが・・・
「じわじわとメオ=カミュゼの人気が復活してきているのかも?」
と思われないでしょうか。
そう・・かなり売れて来ているんですよ・・。それは間違い無いです。
リーズナブルで足が速いブルゴーニュ・ルージュは、もう・・すぐに完売してしまいますし、そんなアイテムを飲まれた方からは、
「素晴らしく美味しかった!」
とご連絡をいただいています。
そうなんですね~・・。先日もマルサネ・ルージュを2年ほど寝かされて飲まれた方からメールをいただきまして、感動されたお話しをされていました。別の方はフィサンを同様にされ、その素晴らしい表情に驚かれていらっしゃいました。
やはりメオ=カミュゼと言うと、確かにもう・・どのキュヴェを飲んでもかなり美味しいんですが、ニュイ=サン=ジョルジュやヴォーヌ=ロマネ、ヴージョと言った、まさにコート・ド・ニュイの中心地にこそ、イメージが有ると言って良いでしょう。ジャイエ絡みですから・・ね。
昔は、「大当たりする可能性の有る生産者」で有ったと思うんですが、昨今は「確実にエレガントで美しいエキス系のトップレベル」になっていると感じています。
さすがに noisy も、最近はメオ=カミュゼもかなり色々と開けてはいますが、どれを飲んでも素晴らしい・・と感じていますが、入荷数量に限界が有りますし、グラン・クリュ・クラスまで開けるには厳しい状況が有りますから、申し訳ないのですがその全ての姿を網羅してご紹介することが出来てはいない状態です。
そんな中で、比較的リーズナブルなラインのアイテムを何とか分けていただけた・・と言うのがこのニュイ=サン=ジョルジュとマルサネなんですね・・。
因みにマルサネ2014年にティム・アトキン氏はぶっとびの・・「91Points」を付けていました!・・まぁ、メオのこのクラスは、海外の評価機関はほとんど飲んでいないようで、余り見かけないんですが・・たまたま評価したんでしょうかね。
あれだけ売れなかった2013年のフィサンでさえ、いつの間にか無くなっていまして、
「・・どうやらやっと少しずつ見直されて来ているのかな?」
と言うような感じを受けています。
前にも書きましたがメオの2014年ニュイ1級ブドーを飲んだ時は・・たまげました。確実にルロワと同じ道筋を歩んでいる・・と感じました。
こちらはニュイ村名ですから、さすがに同じようなポテンシャルは望めないとしても、約半分はドメーヌもの・・です。それに、ネゴスラインとドメーヌラインの仕上がりの差が無いと言って良い状況ですから、このニュイ村名も期待できるんじゃないかな・・と思っています。さすがにティム・アトキン氏もこれはテイスティングしていないようでした。
比較的リーズナブルだけれどメオの本質に触れることの出来るワインだと思います。ご検討くださいませ。
● 2017 Clos de Vougeot Pres le Cellier Grand Cru
クロ・ド・ヴージョ・プレ・ル・セリエ・グラン・クリュ
【1本だけ、保存してました!・・メオさんが「2023年まで待って」と言っていたので・・(^^】
「・・たしか・・どこかにメオさんのクロ・ド・ヴージョが有ったはず・・」
と、何となくの記憶が有ったんですが、たまたま見つけました。ちょうどメオ=カミュゼ人気に火が付いた頃、もしくは直前頃のヴィンテージでして、それ以前はそれなりに苦労をしていたように思い出します。
「・・なんでメオさんのクロ・ド・ヴージョがさっさと売れんのか・・」
などと思っている頃でして、もしかしたら一瞬残ったので、さっさと仕舞いこんだのかもしれません。
そもそもメオさんのクロ・ド・ヴージョと言えば昔から名品でして、通好みだったかもしれませんが・・何せ、
「クロ・ド・ヴージョの中のクロ・ド・ヴージョ!」
とも言うべき、素晴らしい区画を持っているんですね。
このリ・セリエも、お城の周りの畑でクロ・ド・ヴージョの最上部のど真ん中ですから、ミュジニーにも似た素晴らしい芳香を持った、クロ・ド・ヴージョとしてはやや硬い質の凄いワインです。
他のコラムにも書かせていただきましたが先日、ダニエル・ショパン=グロフィエの古いクロ・ド・ヴージョを飲ませていただきました。何とも感性を揺さぶる凄い味わいでした。
ダニエル・ショパン=グロフィエの持ち畑はクロ・ド・ヴージョの下の方ですから、一般的には余り良いとは言わない部分です。しかし、ダニエル・ショパン=グロフィエの才が、感動ものの凄いクロ・ド・ヴージョにしてしまう訳ですね。
ただしクロ・ド・ヴージョの場合はやはり、下部の畑と上部の畑では相当に違います・・そのはずです。下部は比較豊かで豊満だけれど、水はけには注意しないといけませんが、上部は水はけも良いし、何よりミネラリティもしっかり出る痩せた土地です。ミュジニーは車だとすれ違いがやっとできるかどうかの道で隔てられているだけ・・です。
それでもミュジニーは赤く、クロ・ド・ヴージョはやや茶が入る表土ですね。もし、根が深く入っていれば、ミュジニー的な部分も得られるんじゃないかと想像しています。希少なワインです。ご検討くださいませ。
以下はリリース時のここワインのレヴューです。
-----
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】 2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2016年ものはブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】 さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。ですのでメディアの評価が見つかったものを掲載いたします。ドメーヌものとネゴスものの差は無いと思っていただいて結構です。
■Richebourg
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Advocate 93-95 Points
■Clos Vougeot
Jhon Gilman 92 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 92-94 Points
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Advocate 89-91 Points
■Echezeaux Grand Cru
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-95 Points
Advocate 93-95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Aux Brulees
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 94-97 Points
Burghound Allen Meadows 93-95 Points
Decanter 95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Les Chaumes
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 89-91 Points
Burghound Allen Meadows 90-92 Points
Advocate 90-92 Points
■Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
■Vosne-Romanee
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Murgers
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Boudots
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 90-93 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 91-93 Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【中々飲めないワインでは有ります。】
メオが持つ目が眩むような珠玉の畑にあって、しかもグラン・クリュであっても何とか手が出るのがクロ・ド・ヴージョでした。つい最近まで2002年とか2000年とかが売れずに残ってましたが、
「何で売れないのかな?」
と・・思ってましたよ。
因みに、ジャン・タルディが耕作していたグラン・モーペルテュイが帰って来ていますし、その他にもシャトー(プレ・ル・セリエ、プレ・ル・シャトー)の真下の区画も有るようで、このクロ・ド・ヴージョには幾つかのラベルが有ります。どう違うのか・・判りませんので、ぜひとも同じヴィンテージを全部一遍に開けてみたいものです。
このクロ・ド・ヴージョ2014年は、ベタンヌも19/20Pointsと非常に高い評価ですし、ティムさんも97Pointsとベタボメ状態、バーガウンドが少し冷静・・と言った評価のようです。
● 2017 Corton les Perrieres Grand Cru
コルトン・レ・ペリエール・グラン・クリュ
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】
2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】 さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。ですのでメディアの評価が見つかったものを掲載いたします。ドメーヌものとネゴスものの差は無いと思っていただいて結構です。
■Richebourg
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Advocate 93-95 Points
■Clos Vougeot
Jhon Gilman 92 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 92-94 Points
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Advocate 89-91 Points
■Echezeaux Grand Cru
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-95 Points
Advocate 93-95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Aux Brulees
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 94-97 Points
Burghound Allen Meadows 93-95 Points
Decanter 95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Les Chaumes
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 89-91 Points
Burghound Allen Meadows 90-92 Points
Advocate 90-92 Points
■Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
■Vosne-Romanee
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Murgers
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Boudots
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 90-93 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 91-93 Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【中々飲めないワインでは有ります。】
メオが持つ目が眩むような珠玉の畑にあって、しかもグラン・クリュであっても何とか手が出るのがクロ・ド・ヴージョでした。つい最近まで2002年とか2000年とかが売れずに残ってましたが、
「何で売れないのかな?」
と・・思ってましたよ。
因みに、ジャン・タルディが耕作していたグラン・モーペルテュイが帰って来ていますし、その他にもシャトー(プレ・ル・セリエ、プレ・ル・シャトー)の真下の区画も有るようで、このクロ・ド・ヴージョには幾つかのラベルが有ります。どう違うのか・・判りませんので、ぜひとも同じヴィンテージを全部一遍に開けてみたいものです。
このクロ・ド・ヴージョ2014年は、ベタンヌも19/20Pointsと非常に高い評価ですし、ティムさんも97Pointsとベタボメ状態、バーガウンドが少し冷静・・と言った評価のようです。
● 2017 Fixin 1er Cru Clos du Chapitre
フィサン・プルミエ・クリュ・クロ・デュ・シャピトル
【驚きました!・・素晴らしい味わいでした!】・・こちらは2016年もののレヴューです・・2017年は飲めずにすみません。

2015年もののフィサン1級クロ・デュ・シャピトルは、数が少なかったので飲まずにご紹介したところ、
「・・全く動かない・・」
と言う・・残念な結果になっていまして、それでも、
「フィサンと言えば、ベルトー=ジェルベが有るからだいぶ皆さんにも周知されてきたんじゃないか?」
などと言う、noisy の甘い目論みは砂上の楼閣でした。そのまんま・・でも無いですが残っちゃってます。
なので、2016年ものは絶対に飲んでやろうと決めていたんですね。他にはACブルも再テイスティングしまして、その品質を確かめています。
左の写真は全く弄っていません。大きさを変えただけ、明るさや色味の調整はしておりません。なので、ちょっと暗く映ってしまっていますが、
「深淵な構造が見えるような感じ?」
がしないでしょうか。
そして、メオのワインに共通な瑞々しさ、荘厳さ、ピュアさはそのままに、ジュヴレの鉄っぽさをやや少なく、石灰系のミネラリティをずっと多くしたような見事な味わいを感じさせてくれました。
果実感もたっぷり有りますが・・実に深淵です。軽々しくない・・と言うか、でも重厚な訳では無いんです。何よりもこれだけドライな味わいになっているのに、構成が豊かで有ると感じてしまう・・全然渋く無いんですね。ほとんどの場合はどこかに破綻を見つけるんですが・・全く見つけられませんでした。あっという間に空いてしまいました。
ベルトーのフィサンは全房発酵系に移行しましたんで、メオのこのワインとも大分傾向が異なります。基本的にはアンリ・ジャイエの手法に近いはずですが、発酵時の温度コントロールは異なると思います。言わば、クラシカルな造りで有るとは言えないものの、ニュースタイルでは無く、メオ独自の世界が感じられます。勿論、ジャイエの直弟子のエマニュエル・ルジェのワインとも違います。ルジェはフワッとソフトで妖艶さの有る感じに仕上げますが、メオはまるで氷の太刀です。冷ややかでタイトなんですが懐が深いんですね・・。
素晴らしいワインでした。他の村名のワインはすみません・・少なすぎてどうにも飲めませんので、以前のレヴューをご参考にされてください。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【べらぼうに旨いです!素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ!このエレガンス・フィネスは一体どうやって得て表現できるのでしょう!】
2014年ものもですね・・売れずに残ったアイテムをポツポツと開けて来ています。まぁ、それらの印象については中々書く機会も無いのでそのまま放置ですが、それでも noisy の中の「メオ=カミュゼ」と言う造り手のヒエラルキー的位置は、
「限りなくトップレベルに有る」
と言えます。
「・・え~・・?そ~なの?・・ついこの間までは懐疑的だったんじゃないの?」
とおっしゃるお客様も多くいらっしゃるかと思います。確かにそれは正しいです。2014年ものがリリースされた頃までは・・です。
ところが、余りに素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級を飲んで・・ひっくり返るほどビックリし、
「・・こんなに凄いエレガンスって、ヴォーヌ=ロマネの・・それもグラン・クリュ並みじゃん」
と思わされてしまいました。
そしてその後、その余りの素晴らしさに、店にいらっしゃる方々に、
「メオの1級クラス、滅茶苦茶凄いよ。ネゴスのニュイの1級ならまだ有るから飲んでみなよ。」
と声を掛け、飲んでいただきました。
その方々の印象は・・思ったとおり、
「いや~・・もうビックリです。こんなに凄いと思いませんでしたよ・・。」
と言うものでした。
さらには配送でお送りした方々からも徐々に感想が届き始め、
「参りました!・・メオ=カミュゼ、見直しちゃいました。レベル高いですね~!」
と、随分と高い評価のお言葉もいただきました。なので・・
「2014年のメオの1級クラスは全く残ってない」
んですね・・。コルトンなどのグラン・クリュが少々残っているだけです。これとて昔から銘品ですから・・noisy 的には敢えて飲む必要性を感じていないんですが、その辺りはもう皆さんはご存知無いようですから、そのうち・・少し開き始めただろうと言うタイミングで飲んでご紹介したいと思っています。
その余りに美味しいニュイ=サン=ジョルジュ1級のアイテムは、少ない2015年の産出量も有りさらに減ってしまいましたので飲む訳にも行かず、仕方が無いのでニュイ村名を開けた・・と言う次第です。
2015年のメオのブルゴーニュはとても美味しかったですよね・・。これでも充分と言えるほどの出来栄えだったと思います。今回少々ですが追加分をいただいてますのでこれもお早めにどうぞ。でも、そんな印象がぶっ飛ぶほど・・
「2015年ニュイ=サン=ジョルジュ村名は完璧!」
と思わされてしまいました・・。素晴らしいです!
ブルゴーニュワインに求めるもの・・それはおそらく重なる部分は有るにせよ、ワインファン一人一人違うはずです。だから、誰もが美味しいと認めるワインは稀で少ない・・でしょう。
ところがこのニュイ=サン=ジョルジュ・・・、そんな思い込みみたいなものさえ吹っ飛ばすような、完璧さを見せつけてくれたんですね。
抜栓からもう・・ちょっとルロワの良いクラスでも開けたかな?・・みたいなエレガントかつほんのり妖艶なアロマが漂っています。あくまでピュア・・ヴォーヌ=ロマネ的な、ほんのりワイルドさやスパイシーさが混じります。
口に含むとテクスチュアは滑らか、シャンボール的にやや硬質ながら、何もないのではなく、ほんのり・・少しずつ細やかな表情を見せてくれます。つるつる入って来ますが、その解け方が非常に美しく、全てのカプセルを一気に崩壊させるのではなく、
「今はこれ・・満足した?・・じゃ、次はこっち。・・良いでしょ?・・じゃぁ次は・・」
と言った具合で、余りに忙しない感じには成らず、求める時には与えられる・・そんな充足感が伴うものです。
だらしなく拡がってしまって、
「はい、もうおしまい!」
などとは決して言わないんじゃないか・・とさえ感じます。
中盤の膨らみも節操の有るもので、どこかいじらしく、愛らしくも有ります。そしてその後に、ニュイ的な部分・・スパイスや綺麗な土、盛り上がり、紫の果実などを細やかに感じさせつつ、非常にエレガントな余韻を長く感じさせてくれるんですね。
そう、滅茶苦茶バランスが良いんですよ。しかも透明でややカチッと締まったニュアンス、ミネラリティのコーティングが見事になされていて、冷旨系の酸がバランス良くしっかりと存在しています。この非常に寒い、寒気が居座った状況の中、どうしてもワインが冷えてバランスを欠いてしまいがちな時期に有りながら、
「エキスの旨みが物凄い!・・しかもそれにさえ物凄いエレガンスを感じる」
んですね。・・どうです?・・飲んでみたくなったでしょう?
ニュイ=サン=ジョルジュのトップのワインだとさえ・・思えるかもしれませんよ。それほどに満足感の高い1本だと思います。是非ご検討くださいませ。
他に村名クラスはジュヴレ=シャンベルタン、シャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネと有りますが・・・こんな凄いニュイを見せつけられると他も飲みたくなっちゃいますが、フィネスさんにももう残ってないそうですから減らさないように、テイスティングは控えます。まぁ、年に1本、村名を変えてのテイスティングがギリでしょう。そして、ジャン=ニコラ的には価格的にこれらと同格・・と判断しているのであろう、フィサン1級クロ・デュ・シャピトルが有ります。村名フィサン2014年はめっちゃ美味しかったですから、これもかなり期待できると思います。
メオ=カミュゼ、完全復活、そしてドメーヌ・ルロワ、ネゴシアン・ルロワの立ち位置に極めて密着しはじめたと感じます。
「・・嘘だぁ!」
と思われるなら、それはもうチェックしてみるしかないのではないでしょうか。noisy 的にはもう・・もろ手を挙げてお勧めするしかない心境です。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【以前はドメーヌもののみで造られていましたが、現在は買い葡萄も使っているのでネゴスラベルです。しかしながら秀逸なニュイ=サン=ジョルジュです!】
メオ=カミュゼのニュイやヴォーヌ=ロマネはそれなりに高価ですから、既に福沢さん1人だけでは購入出来ず、2人ほど掻き集めないと心配な感じになってます。
そんな中で、本来はドメーヌもののエチケットが張られていたのがこの「ニュイ=サン=ジョルジュ」です。こちらもやはり、あの素晴らしい生産者ジャン・タルディに収穫折半で貸し出されていたリューディ、「オ・バ・ド・コンブ」です。
このところのメオ=カミュゼの在庫を気にされてご覧の方はお気づきかもしれませんが・・・
「じわじわとメオ=カミュゼの人気が復活してきているのかも?」
と思われないでしょうか。
そう・・かなり売れて来ているんですよ・・。それは間違い無いです。
リーズナブルで足が速いブルゴーニュ・ルージュは、もう・・すぐに完売してしまいますし、そんなアイテムを飲まれた方からは、
「素晴らしく美味しかった!」
とご連絡をいただいています。
そうなんですね~・・。先日もマルサネ・ルージュを2年ほど寝かされて飲まれた方からメールをいただきまして、感動されたお話しをされていました。別の方はフィサンを同様にされ、その素晴らしい表情に驚かれていらっしゃいました。
やはりメオ=カミュゼと言うと、確かにもう・・どのキュヴェを飲んでもかなり美味しいんですが、ニュイ=サン=ジョルジュやヴォーヌ=ロマネ、ヴージョと言った、まさにコート・ド・ニュイの中心地にこそ、イメージが有ると言って良いでしょう。ジャイエ絡みですから・・ね。
昔は、「大当たりする可能性の有る生産者」で有ったと思うんですが、昨今は「確実にエレガントで美しいエキス系のトップレベル」になっていると感じています。
さすがに noisy も、最近はメオ=カミュゼもかなり色々と開けてはいますが、どれを飲んでも素晴らしい・・と感じていますが、入荷数量に限界が有りますし、グラン・クリュ・クラスまで開けるには厳しい状況が有りますから、申し訳ないのですがその全ての姿を網羅してご紹介することが出来てはいない状態です。
そんな中で、比較的リーズナブルなラインのアイテムを何とか分けていただけた・・と言うのがこのニュイ=サン=ジョルジュとマルサネなんですね・・。
因みにマルサネ2014年にティム・アトキン氏はぶっとびの・・「91Points」を付けていました!・・まぁ、メオのこのクラスは、海外の評価機関はほとんど飲んでいないようで、余り見かけないんですが・・たまたま評価したんでしょうかね。
あれだけ売れなかった2013年のフィサンでさえ、いつの間にか無くなっていまして、
「・・どうやらやっと少しずつ見直されて来ているのかな?」
と言うような感じを受けています。
前にも書きましたがメオの2014年ニュイ1級ブドーを飲んだ時は・・たまげました。確実にルロワと同じ道筋を歩んでいる・・と感じました。
こちらはニュイ村名ですから、さすがに同じようなポテンシャルは望めないとしても、約半分はドメーヌもの・・です。それに、ネゴスラインとドメーヌラインの仕上がりの差が無いと言って良い状況ですから、このニュイ村名も期待できるんじゃないかな・・と思っています。さすがにティム・アトキン氏もこれはテイスティングしていないようでした。
比較的リーズナブルだけれどメオの本質に触れることの出来るワインだと思います。ご検討くださいませ。
● 2017 Chambolle-Musigny 1er Cru les Cras
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・クラ
● 2017 Chambolle-Musigny 1er Cru les Feusselottes
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・フュスロット
【レ・フュスロットはアンリ・ジャイエを彷彿とさせる果実味・・でした!】

え~・・初めてジャイエの弟子であったことを意識させたワインの一つが2017年のレ・フュスロットでした。滅茶旨いです・・少し早いですけどね。残念ながら数の制約が有って、レ・クラは飲めませんでした。
因みにレ・フュスロットは、ジャイエ系の味わいにルーミエさんのピュア果実をプラスさせたような仕上がりで、これまたルーミエさんのワインに共通する透明なミネラリティが下支えしている感じを受けました。
2017年・・相当良いですが、エキス系、果実味系のどちらに触れているか・・飲まないで判断はできないと思います。でも、そこそこに温暖なヴィンテージでしたので、シャンボール系は果実味系の仕上がりになっているかと・・思います。メオさんも、エキス系に仕上がったワインは2025年ほどから、果実味系は2021年頃から飲んで良い・・と言っているように思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】 さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。
しかし、以下のコメントにも有るように、ニュイ1級レ・ブード2014年などはもう、ひっくりかえるような凄い仕上がりでした。
2015年のメオ=カミュゼは、物凄い仕上がりだと確信しています。一般的な評価が定まってからでは遅いと思いますよ。すでにネット以外のお客様からは引きが強くなっています。お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
● 2017 Corton Clos Rognet Grand Cru
コルトン・クロ・ロニェ・グラン・クリュ
● 2017 Richebourg Grand Cru
リシュブール・グラン・クリュ
● 2017 Echezeaux les Rouges du Bas Grand Cru
エシェゾー・レ・ルージュ・デュ・バ・グラン・クリュ
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】
2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer
●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time
●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【エシェゾーの持つ重さをやや軽めに、赤味とエレガンスを加えたのがこの畑!?ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】
■Richebourg
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Advocate 93-95 Points
■Clos Vougeot
Jhon Gilman 92 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 92-94 Points
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Advocate 89-91 Points
■Echezeaux Grand Cru
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-95 Points
Advocate 93-95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Aux Brulees
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 94-97 Points
Burghound Allen Meadows 93-95 Points
Decanter 95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Les Chaumes
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 89-91 Points
Burghound Allen Meadows 90-92 Points
Advocate 90-92 Points
■Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
■Vosne-Romanee
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Murgers
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Boudots
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 90-93 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 91-93 Points
エシェゾーの持つ重さをやや軽めに、赤味とエレガンスを加えたのがこの畑・・かな・・と思うんですね~・・これも飲んだことが無いので・・すみません。
しかし、このレ・ルージュ・デュ・バと言うリューディは、あのセシル・トランブレーのレ・ルージュ・デュ・ドゥスュの下部に有る、グラン・クリュ・エシェゾーを名乗れるリューディなんですよ。
セシルのテイスティングを毎年やっていたんですが、まぁ・・あのレ・ルージュ・デュ・ドゥスュの荘厳さったら半端なく、滅茶美味しいんですね。レベルの違う美味しさなんです。
そんなことから考えると、このレ・ルージュ・デュ・バは、よりエシェゾー(・デュ・ドゥスュ)に近い大きさを持ったワインで有ることが想像されますが、同時にレ・ルージュ・デュ・ドゥスュの赤く輝く美味しさも内包しているんじゃないかとも思います。
因みに2014年メオにハマってしまったと思われるイギリス人MWのティム・アトキンさんは96Pointsと、完全に弾けちゃってます。フランスのベタンヌさんちでは、ちょっと冷静になれよ・・みたいな感じで17/20Pointsですが、テイスティングするタイミングで結構変わっちゃいますからね。少なくとも、かなり良いワインで有ることは間違いないでしょう。
● 2017 Saint-Romain Blanc
サン=ロマン・ブラン
【べらぼうなエレガンス!・・そしてサン=ロマン・ブランの実力、底力を見直してしまいました・・】

素晴らしいです!・・まぁ、コサールのサン=ロマンも美味しいですが、ちょっとうねった感じがするんですよね。メオの方がストレートです。まぁ、直線的と言ったら良いのかもしれないですが、それはシンプルだ、単純だということでは無いんです。
豊かだけれど繊細、グラマラスだけれどスタイリッシュ、柑橘果実・そして果実的であってそれが主のように見えて、実はミネラリティが物凄い・・そして最終的にエレガントだと感じさせられてしまう・・と言うような、魔法をかけられたかのように思ってしまうサン=ロマン・ブランです。
「サン=ロマンでしょう?・・そんなはずはないですよ・・」
とおっしゃるに違い無いんですね。そうです。まごうことなきサン=ロマン・ブランです。だから、ピュリニーの素晴らしい1級とも全然違うし、全く追い付かない。・・でも、同格位の次元が違うエレガンスを持っていると思わされてしまう感じなんですね。
美味しいです。サン=ロマンだと思って・・飲んでみてください!・・ビックリすると思います!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この超瑞々しい、超ピュアな味わいに人々を驚かせるテロワールの表現が有ります。】
少ない割り当ての中から2本も開けてしまいましたので、利益的には非常に厳しいです。それでも全く売れないよりは良いんですけどね・・。テイスティングしてご紹介したアイテムは売れたとしても、テイスティングしていないキュヴェは売れない・・と言うのが良くあるパターンで、でもそのうち世の中の理解が急激に深まって劇的に売れるようになり、でも喜んでいる暇も無く割り当てが減って行き、いずれ入らなくなってしまう・・と言う経験を長く続けています。このサン=ロマンにしても、またサン=トーバン1級にしても、世界中のどこを探してもテイスティングコメントなど見当たらないはず・・ここ以外は!・・・と言うことで、また開けてしまうんですね~~。損な性格なんでしょう。諦めています。
2016年ものもだいぶテイスティングを続けており、おおまかな傾向が見えて来ました。勿論ですが、noisy が扱うような造り手に限って・・の話しですよ。
2016年ものはシャルドネはかなり良い・・と言うか、量は少ないですが質が素晴らしく、グレート・ヴィンテージじゃないかと踏んでます。
このサン=ロマンですが、ま~・・呆れるほどに瑞々しい・・です。「ピュア」と言う言葉を使いたくなります。危険分子は全く感じません。それでいて余分なぜい肉、残糖無し、骨格も実にしっかりしています。フレデリック・コサールのサン=ロマンのような、フワッとした柔らかさに満ちた味わいでは有りません。おそろしくドライで(コサールは僅かに甘みを残し、二次発酵でアレコレ何とかなるように調整しているように思います)、とことんピュアなので、サン=ロマンと言う村のワインがどういうミネラリティの組成
をしているか、ものの見事に伝わって来ます。締まったボディから美しい柑橘が伸びやかにノーズに飛び込んできます。締まっているのにボディは膨らみを持ち、緊張感が有りつつもゆったり・・余韻も僅かなビター感を持ちつつ、再度果実感、ミネラリティを感じさせつつ美しい収束を見せます。
「めっちゃ美味しいです!」
ジャン=ニコラは硬いと言っているようですが、締まってはいますが硬いとは思いませんでした。肉をミネラリティがギュッと押さえつけているかのような感覚ですね。素晴らしい味わいでした。

サン=トーバンは1級になってますね。ユベール・ラミーがちょうど持ってない、村の北の奥の辺りの1級です。味わい的には村の東端、ピュリニーの真裏の「アン・ルミイィ」等が持つ、グラマラスでオイリーさの強いタイプでは無く、フリオンヌとかデリエールの中間的な組成で、ボディは太目、凝縮感は有りますが、無理矢理そうしたようなニュアンスが全く無く、非常にエレガントです。
この辺りが昨今のメオの凄いところで、「さりげないんだけれどきちんと存在している」んですよね。思わず・・唸っちゃいました・・。これも滅茶美味しいです。ちゃんとサン=ロマンを訴えてくるんですよね。面白いですから、ぜひ、「ユベール・ラミーのサン=ロマンの西側もの」と比べてみてください。超瑞々しいのがカミュゼで密植系のラミーなら密度の組成は上です。どっちがより美味しいと感じるでしょうかね・・是非尋ねてみたいみたいものです。
また、今回も非常に少ないですがコルトン=シャルルマーニュもいただけました。さすがに飲まないですよ。もう・・2016年のメオのシャルドネ部門は黒字にはならないですからね。でもきっと素晴らしいはず・・だと予測しています。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【パーフェクトなブルゴーニュ・シャルドネ!と 思わせる素晴らしいワインでした!メオ=カミュゼは本気でルロワを越えようとしている!】
それなりに長い批判の期間が有ったように思います。メオ=カミュゼと言う大看板もやはり、小作人だったアンリ・ジャイエの名声に支えられ、むしろその実力以上に期待を負わされ、苦しいと思う時期が有ったのかもしれません。
フランスに出かけた友人たちは口々に、
「ワインショップにフーリエ、ルーミエは全く無い。メオ=カミュゼは山のようになってるけど。」
と3年ほど前までは言っていたものです。
確かに、メオ=カミュゼのワインはエキス的で官能的だけれど、時にバランスが今一つだったり、時に余りのディテールの人間臭さに、
「・・ちょっと・・やり過ぎじゃないのか・・」
と思ったものです。
そんな期間は、noisy も正規で扱うルートがほぼ閉ざされていましたので、今のようにこまめなチェックが行き届かなかった面は否定できませんが、コンディションが悪い訳では無いと思われるのに何故か?・・と言うような、どこかにクエスチョンマークを持つ気持ちにされたのは事実です。
しかしながら、2014年のメオのワインは、ネゴスものもドメーヌものも全く区別なく、非常に素晴らしく、2012年頃までの不安定さ、もしくはキュヴェによる出来の差は全く感じられなくなっていました。
ものの見事にクラスを表現出来ており、そのクラスの中のトップの出来であろうと思わせるだけの仕上がりを見せつけていました。勿論ですが、入荷数が限られているため、全てのワインを試飲出来た訳では無いですが、それでも、
「ここまでキッチリ最上に仕上げられるので有れば、どのキュヴェでも問題など嗅ぎ分けられないだろう」
と思わされてしまった訳です。
そして満を持しての2015年、少しドキドキしながら希少なメオの白ワイン、最もリーズナブルなサン=ロマンを開けてみた訳です。
その出来は、
「まさにブルゴーニュ・シャルドネのお手本!」
と言うべきであり、
「ブルギニヨンが目指すべき道標の味わい」
と言っても過言ではない、素晴らしいものでした。
この2018年の寒波の中、やや冷え気味でテイスティングが始まりましたが、香りの立ち、その質感、ボリュームとも、サン=ロマンと言うマイナーなアペラシオンとしての表現も持ちつつ、ブルゴーニュ・シャルドネとしての超絶な美しさを前面に出し、エレガンス、フィネスをたっぷり感じさせてくれるものでした。
冷えていても崩れない、冷旨系の酸をまん丸に持ちつつ、パレットに綺麗に円を描き、少し悶え、美しく長く滞在しながら消えて行きます。
それはやや温まっても崩れること無く、アロマをややボリューミーにするのみ、そのアロマの美しさは温まることによってさらに際立ちます。
いや~・・異常に旨いです。
サン=ロマンと言ったら・・皆さんの脳裏に浮かぶのはやはりド・シャソルネイのフレデリック・コサールでしょう。
しかし、コサールのサン=ロマンとは、全く違う素振りを見せつけて来ます。サン=ロマン的な個性はしっかり、中盤以降の余韻に掛けてホロホロと見せてくれますが、まずはカッチリのやや硬質な舌触りを。透明感の凄いややグラッシー(グラス)なミネラリティ、もしくは酒石酸的な硬質感。アロマや、そこから僅かに崩壊しつつ放出される果実・柑橘の美しいこと・・。口内でひねりつぶせば、複雑なニュアンスが期待しただけ・・出て来ます。決して雑にならず、凛とした姿は決して崩さず、飲み人はただただ頷きながらその味わいに引き込まれることでしょう。
コサールなら、もっと弄繰り回したコサール自身の姿を感じさせることでしょう。しかしメオの場合、この美しいシャルドネがメオのワインだ・・と決めつけるなら、それはメオの姿なのでしょうが、
「ブルゴーニュと言う世界で最もエレガントでたぐいまれなフィネスを持つワイン自体を表現」
している・・そしてそれが良く判るワインだと言えます。
いや、これを飲める人は幸せだろうと思います。非常に旨いです。メオは2020年まで待てと言ってますが、noisy は兎に角、
「そんなこと言わずに一度さっさと飲むべき!」
「そしておそらく気に入るに違い無いのでさらに買い増すべき!」
だと確信して申し上げます。
他にも白は少々、初登場のサン=トーバンが有りますが、ご存知の通り、ピュリニー=モンラッシェの横、裏に有るアペラシオンで、しかもピュリニー=モンラッシェそっくりの高質なシャルドネになる可能性の高いものです。しかも2015年は熟れた年と言われてますから、
より涼しい畑で有るサン=トーバンは、選択の優先順位が高いと思われます。
ムルソーもメオは2021年まで待てと言ってますが、飲んだことが無ければサン=トーバン同様、さっさと一度飲むべきです。やや粗暴な一面を持つムルソーと言うアペラシオンですが、メオ的なエレガンスが見事にそれを美しく変貌させていると思います。
コルトン=シャルルマーニュはメオの最高の白です。余りに売れないので・・2014年がまだ残っており、そのうちに飲んでやろうと狙っています。2020年まで開けない方が良い・・とメオが言っているようですから、今すぐなら飲んでも美味しいと思います。春過ぎまで飲まないで保存されるようでしたら、2020年まで開けない方が無難ですが、これも、
「さっさと飲んでみるべき」
だと思います。
非常に冷ややか、しかしちゃんと熟れていて、ブルゴーニュ最高の美しさを見せつけるワインでした。飲むべきです!メオ=カミュゼも完全復活!・・と言って良いでしょう。超お勧めの白4アイテムです。
● 2017 Clos de Vougeot Pres le Cellier Grand Cru M.G.
クロ・ド・ヴージョ・プレ・ル・セリエ・グラン・クリュ・マグナムボトル
● 2017 Vosne-Romanee 1er Cru au Cros Parantoux
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・オー・クロ・パラントー
● 2017 Corton-Charlemagne Grand Cru (Frere et Soeur)
コルトン=シャルルマーニュ・グラン・クリュ
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】
2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【この超瑞々しい、超ピュアな味わいに人々を驚かせるテロワールの表現が有ります。】
少ない割り当ての中から2本も開けてしまいましたので、利益的には非常に厳しいです。それでも全く売れないよりは良いんですけどね・・。テイスティングしてご紹介したアイテムは売れたとしても、テイスティングしていないキュヴェは売れない・・と言うのが良くあるパターンで、でもそのうち世の中の理解が急激に深まって劇的に売れるようになり、でも喜んでいる暇も無く割り当てが減って行き、いずれ入らなくなってしまう・・と言う経験を長く続けています。このサン=ロマンにしても、またサン=トーバン1級にしても、世界中のどこを探してもテイスティングコメントなど見当たらないはず・・ここ以外は!・・・と言うことで、また開けてしまうんですね~~。損な性格なんでしょう。諦めています。
2016年ものもだいぶテイスティングを続けており、おおまかな傾向が見えて来ました。勿論ですが、noisy が扱うような造り手に限って・・の話しですよ。
2016年ものはシャルドネはかなり良い・・と言うか、量は少ないですが質が素晴らしく、グレート・ヴィンテージじゃないかと踏んでます。
このサン=ロマンですが、ま~・・呆れるほどに瑞々しい・・です。「ピュア」と言う言葉を使いたくなります。危険分子は全く感じません。それでいて余分なぜい肉、残糖無し、骨格も実にしっかりしています。フレデリック・コサールのサン=ロマンのような、フワッとした柔らかさに満ちた味わいでは有りません。おそろしくドライで(コサールは僅かに甘みを残し、二次発酵でアレコレ何とかなるように調整しているように思います)、とことんピュアなので、サン=ロマンと言う村のワインがどういうミネラリティの組成
をしているか、ものの見事に伝わって来ます。締まったボディから美しい柑橘が伸びやかにノーズに飛び込んできます。締まっているのにボディは膨らみを持ち、緊張感が有りつつもゆったり・・余韻も僅かなビター感を持ちつつ、再度果実感、ミネラリティを感じさせつつ美しい収束を見せます。
「めっちゃ美味しいです!」
ジャン=ニコラは硬いと言っているようですが、締まってはいますが硬いとは思いませんでした。肉をミネラリティがギュッと押さえつけているかのような感覚ですね。素晴らしい味わいでした。

サン=トーバンは1級になってますね。ユベール・ラミーがちょうど持ってない、村の北の奥の辺りの1級です。味わい的には村の東端、ピュリニーの真裏の「アン・ルミイィ」等が持つ、グラマラスでオイリーさの強いタイプでは無く、フリオンヌとかデリエールの中間的な組成で、ボディは太目、凝縮感は有りますが、無理矢理そうしたようなニュアンスが全く無く、非常にエレガントです。
この辺りが昨今のメオの凄いところで、「さりげないんだけれどきちんと存在している」んですよね。思わず・・唸っちゃいました・・。これも滅茶美味しいです。ちゃんとサン=ロマンを訴えてくるんですよね。面白いですから、ぜひ、「ユベール・ラミーのサン=ロマンの西側もの」と比べてみてください。超瑞々しいのがカミュゼで密植系のラミーなら密度の組成は上です。どっちがより美味しいと感じるでしょうかね・・是非尋ねてみたいみたいものです。
また、今回も非常に少ないですがコルトン=シャルルマーニュもいただけました。さすがに飲まないですよ。もう・・2016年のメオのシャルドネ部門は黒字にはならないですからね。でもきっと素晴らしいはず・・だと予測しています。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【パーフェクトなブルゴーニュ・シャルドネ!と 思わせる素晴らしいワインでした!メオ=カミュゼは本気でルロワを越えようとしている!】
それなりに長い批判の期間が有ったように思います。メオ=カミュゼと言う大看板もやはり、小作人だったアンリ・ジャイエの名声に支えられ、むしろその実力以上に期待を負わされ、苦しいと思う時期が有ったのかもしれません。
フランスに出かけた友人たちは口々に、
「ワインショップにフーリエ、ルーミエは全く無い。メオ=カミュゼは山のようになってるけど。」
と3年ほど前までは言っていたものです。
確かに、メオ=カミュゼのワインはエキス的で官能的だけれど、時にバランスが今一つだったり、時に余りのディテールの人間臭さに、
「・・ちょっと・・やり過ぎじゃないのか・・」
と思ったものです。
そんな期間は、noisy も正規で扱うルートがほぼ閉ざされていましたので、今のようにこまめなチェックが行き届かなかった面は否定できませんが、コンディションが悪い訳では無いと思われるのに何故か?・・と言うような、どこかにクエスチョンマークを持つ気持ちにされたのは事実です。
しかしながら、2014年のメオのワインは、ネゴスものもドメーヌものも全く区別なく、非常に素晴らしく、2012年頃までの不安定さ、もしくはキュヴェによる出来の差は全く感じられなくなっていました。
ものの見事にクラスを表現出来ており、そのクラスの中のトップの出来であろうと思わせるだけの仕上がりを見せつけていました。勿論ですが、入荷数が限られているため、全てのワインを試飲出来た訳では無いですが、それでも、
「ここまでキッチリ最上に仕上げられるので有れば、どのキュヴェでも問題など嗅ぎ分けられないだろう」
と思わされてしまった訳です。
そして満を持しての2015年、少しドキドキしながら希少なメオの白ワイン、最もリーズナブルなサン=ロマンを開けてみた訳です。
その出来は、
「まさにブルゴーニュ・シャルドネのお手本!」
と言うべきであり、
「ブルギニヨンが目指すべき道標の味わい」
と言っても過言ではない、素晴らしいものでした。
この2018年の寒波の中、やや冷え気味でテイスティングが始まりましたが、香りの立ち、その質感、ボリュームとも、サン=ロマンと言うマイナーなアペラシオンとしての表現も持ちつつ、ブルゴーニュ・シャルドネとしての超絶な美しさを前面に出し、エレガンス、フィネスをたっぷり感じさせてくれるものでした。
冷えていても崩れない、冷旨系の酸をまん丸に持ちつつ、パレットに綺麗に円を描き、少し悶え、美しく長く滞在しながら消えて行きます。
それはやや温まっても崩れること無く、アロマをややボリューミーにするのみ、そのアロマの美しさは温まることによってさらに際立ちます。
いや~・・異常に旨いです。
サン=ロマンと言ったら・・皆さんの脳裏に浮かぶのはやはりド・シャソルネイのフレデリック・コサールでしょう。
しかし、コサールのサン=ロマンとは、全く違う素振りを見せつけて来ます。サン=ロマン的な個性はしっかり、中盤以降の余韻に掛けてホロホロと見せてくれますが、まずはカッチリのやや硬質な舌触りを。透明感の凄いややグラッシー(グラス)なミネラリティ、もしくは酒石酸的な硬質感。アロマや、そこから僅かに崩壊しつつ放出される果実・柑橘の美しいこと・・。口内でひねりつぶせば、複雑なニュアンスが期待しただけ・・出て来ます。決して雑にならず、凛とした姿は決して崩さず、飲み人はただただ頷きながらその味わいに引き込まれることでしょう。
コサールなら、もっと弄繰り回したコサール自身の姿を感じさせることでしょう。しかしメオの場合、この美しいシャルドネがメオのワインだ・・と決めつけるなら、それはメオの姿なのでしょうが、
「ブルゴーニュと言う世界で最もエレガントでたぐいまれなフィネスを持つワイン自体を表現」
している・・そしてそれが良く判るワインだと言えます。
いや、これを飲める人は幸せだろうと思います。非常に旨いです。メオは2020年まで待てと言ってますが、noisy は兎に角、
「そんなこと言わずに一度さっさと飲むべき!」
「そしておそらく気に入るに違い無いのでさらに買い増すべき!」
だと確信して申し上げます。
他にも白は少々、初登場のサン=トーバンが有りますが、ご存知の通り、ピュリニー=モンラッシェの横、裏に有るアペラシオンで、しかもピュリニー=モンラッシェそっくりの高質なシャルドネになる可能性の高いものです。しかも2015年は熟れた年と言われてますから、
より涼しい畑で有るサン=トーバンは、選択の優先順位が高いと思われます。
ムルソーもメオは2021年まで待てと言ってますが、飲んだことが無ければサン=トーバン同様、さっさと一度飲むべきです。やや粗暴な一面を持つムルソーと言うアペラシオンですが、メオ的なエレガンスが見事にそれを美しく変貌させていると思います。
コルトン=シャルルマーニュはメオの最高の白です。余りに売れないので・・2014年がまだ残っており、そのうちに飲んでやろうと狙っています。2020年まで開けない方が良い・・とメオが言っているようですから、今すぐなら飲んでも美味しいと思います。春過ぎまで飲まないで保存されるようでしたら、2020年まで開けない方が無難ですが、これも、
「さっさと飲んでみるべき」
だと思います。
非常に冷ややか、しかしちゃんと熟れていて、ブルゴーニュ最高の美しさを見せつけるワインでした。飲むべきです!メオ=カミュゼも完全復活!・・と言って良いでしょう。超お勧めの白4アイテムです。
● 2017 Meursault
ムルソー
【ムルソーは飲めませんでした!・・来年こそはテイスティングしようと思っています。メオさんは「2022年頃から驚くべき真価を発揮する」と言っておりますので・・!】
参考までに・・以下は以前の他のワインのレヴューです。
━━━━━
【パーフェクトなブルゴーニュ・シャルドネ!と 思わせる素晴らしいワインでした!メオ=カミュゼは本気でルロワを越えようとしている!】

それなりに長い批判の期間が有ったように思います。メオ=カミュゼと言う大看板もやはり、小作人だったアンリ・ジャイエの名声に支えられ、むしろその実力以上に期待を負わされ、苦しいと思う時期が有ったのかもしれません。
フランスに出かけた友人たちは口々に、
「ワインショップにフーリエ、ルーミエは全く無い。メオ=カミュゼは山のようになってるけど。」
と3年ほど前までは言っていたものです。
確かに、メオ=カミュゼのワインはエキス的で官能的だけれど、時にバランスが今一つだったり、時に余りのディテールの人間臭さに、
「・・ちょっと・・やり過ぎじゃないのか・・」
と思ったものです。
そんな期間は、noisy も正規で扱うルートがほぼ閉ざされていましたので、今のようにこまめなチェックが行き届かなかった面は否定できませんが、コンディションが悪い訳では無いと思われるのに何故か?・・と言うような、どこかにクエスチョンマークを持つ気持ちにされたのは事実です。
しかしながら、2014年のメオのワインは、ネゴスものもドメーヌものも全く区別なく、非常に素晴らしく、2012年頃までの不安定さ、もしくはキュヴェによる出来の差は全く感じられなくなっていました。
ものの見事にクラスを表現出来ており、そのクラスの中のトップの出来であろうと思わせるだけの仕上がりを見せつけていました。勿論ですが、入荷数が限られているため、全てのワインを試飲出来た訳では無いですが、それでも、
「ここまでキッチリ最上に仕上げられるので有れば、どのキュヴェでも問題など嗅ぎ分けられないだろう」
と思わされてしまった訳です。
そして満を持しての2015年、少しドキドキしながら希少なメオの白ワイン、最もリーズナブルなサン=ロマンを開けてみた訳です。
その出来は、
「まさにブルゴーニュ・シャルドネのお手本!」
と言うべきであり、
「ブルギニヨンが目指すべき道標の味わい」
と言っても過言ではない、素晴らしいものでした。
この2018年の寒波の中、やや冷え気味でテイスティングが始まりましたが、香りの立ち、その質感、ボリュームとも、サン=ロマンと言うマイナーなアペラシオンとしての表現も持ちつつ、ブルゴーニュ・シャルドネとしての超絶な美しさを前面に出し、エレガンス、フィネスをたっぷり感じさせてくれるものでした。
冷えていても崩れない、冷旨系の酸をまん丸に持ちつつ、パレットに綺麗に円を描き、少し悶え、美しく長く滞在しながら消えて行きます。
それはやや温まっても崩れること無く、アロマをややボリューミーにするのみ、そのアロマの美しさは温まることによってさらに際立ちます。
いや~・・異常に旨いです。
サン=ロマンと言ったら・・皆さんの脳裏に浮かぶのはやはりド・シャソルネイのフレデリック・コサールでしょう。
しかし、コサールのサン=ロマンとは、全く違う素振りを見せつけて来ます。サン=ロマン的な個性はしっかり、中盤以降の余韻に掛けてホロホロと見せてくれますが、まずはカッチリのやや硬質な舌触りを。透明感の凄いややグラッシー(グラス)なミネラリティ、もしくは酒石酸的な硬質感。アロマや、そこから僅かに崩壊しつつ放出される果実・柑橘の美しいこと・・。口内でひねりつぶせば、複雑なニュアンスが期待しただけ・・出て来ます。決して雑にならず、凛とした姿は決して崩さず、飲み人はただただ頷きながらその味わいに引き込まれることでしょう。
コサールなら、もっと弄繰り回したコサール自身の姿を感じさせることでしょう。しかしメオの場合、この美しいシャルドネがメオのワインだ・・と決めつけるなら、それはメオの姿なのでしょうが、
「ブルゴーニュと言う世界で最もエレガントでたぐいまれなフィネスを持つワイン自体を表現」
している・・そしてそれが良く判るワインだと言えます。
いや、これを飲める人は幸せだろうと思います。非常に旨いです。メオは2020年まで待てと言ってますが、noisy は兎に角、
「そんなこと言わずに一度さっさと飲むべき!」
「そしておそらく気に入るに違い無いのでさらに買い増すべき!」
だと確信して申し上げます。
他にも白は少々、初登場のサン=トーバンが有りますが、ご存知の通り、ピュリニー=モンラッシェの横、裏に有るアペラシオンで、しかもピュリニー=モンラッシェそっくりの高質なシャルドネになる可能性の高いものです。しかも2015年は熟れた年と言われてますから、
より涼しい畑で有るサン=トーバンは、選択の優先順位が高いと思われます。
ムルソーもメオは2021年まで待てと言ってますが、飲んだことが無ければサン=トーバン同様、さっさと一度飲むべきです。やや粗暴な一面を持つムルソーと言うアペラシオンですが、メオ的なエレガンスが見事にそれを美しく変貌させていると思います。
コルトン=シャルルマーニュはメオの最高の白です。余りに売れないので・・2014年がまだ残っており、そのうちに飲んでやろうと狙っています。2020年まで開けない方が良い・・とメオが言っているようですから、今すぐなら飲んでも美味しいと思います。春過ぎまで飲まないで保存されるようでしたら、2020年まで開けない方が無難ですが、これも、
「さっさと飲んでみるべき」
だと思います。
非常に冷ややか、しかしちゃんと熟れていて、ブルゴーニュ最高の美しさを見せつけるワインでした。飲むべきです!メオ=カミュゼも完全復活!・・と言って良いでしょう。超お勧めの白4アイテムです。
● 2017 Marsannay Rouge
マルサネ・ルージュ
【深い・・深い・・マルサネです!メオの理想が透けて見えて来ます!】

滅茶旨いです・・!・・香りしっかり、味わいふくよか、果実感たっぷりなのに「しっとり・・」・・あれ?
そう・・あれっ?・・と気付いたことが有りますが・・それは後で書きます。
2017年もののマルサネは(フィサンもですが)、ほぼパーフェクトです。メオさんはこのように評価しています。
赤い果実をほうふつとさせるような芳しい香り、樽香やドライフルーツ、ブラックチェリーのようなアロマも感じられる。ピュアで繊細な口当たり、心地良い味わいがとても長く続き、最後に酸味と少し閉じたニュアンスを感じる。フィクサンのような色気のあるワインでは無いが、華やかで軽やかな素晴らしいヴィンテージ。例年よりも早飲みで2020年から楽しめるだろう。
いやいや・・もう美味しいですよ。ピュアだし、エキスたっぷりだし・・それに・・ちょっと御大の雰囲気も出て来ましたよね?
そう・・醸造前の低温の漬け込み由来の僅かなニュアンスと、完熟した葡萄由来の・・そう、神様風な味わいがしたんですよ・・。勿論それは、フィサンにも、ACブルにも有りました。
低温浸漬は別としても、「比較的」高めの温度でエキスに昇華する造りなので、今までは、神様アンリ・ジャイエには似ない味わいだと理解していました。
しかし・・2017年ものはちょっと様子が違いました。メオの理想とする味わい・・それはA.C.ブル同様にしっかり見えます。最高のリッシュブールまで・・いや、おそらくですが・・一直線にそれは見えるはずです。
それに加え、神様風な味わいになってきたんですよ・・。こんなことを言っちゃうと怒られるかもしれませんが、
「メオの2017ヴォーヌ=ロマネとルジェの2017ヴォーヌ=ロマネをブレンドすると神様のヴォーヌ=ロマネに・・なる・・か?」
などと不謹慎なことを考えてしまいましたよ・・(^^;; ・・でも、色もしっかり見てくださいね。濃度、見た目も・・ちょっとジャイエ風に・・見えないですか?・・もう少し過熟気味の収穫タイミングにした方がより似るかな・・?2016年ものとは大きく違いますよね?
いや・・楽しいですね~。神様の味わいはもう、経験出来ないだろうと思っていましたが、そんな部分をくすぐられてしまうと一気に若返ってしまうような気持ちにさせられました。
美味しいです!・・飲むっきゃない・・!今飲んでも良し、少しおいても良いでしょう。お勧めします。おそらく再入荷は望めません!
以下は以前のレヴューです
━━━━━
【これは素晴らしい!!】
いや~・・参りました。さすがですね。難しいはずの2016年、ACブルのまとまりの良さに脱帽させられたnoisy ですが、数の無いマルサネをテイスティングしたらまぁ・・よくもまぁ、ここまで出来たもんだと感心させられました。
2015年ものもマルサネはとても美味しくて、数も無いのにお勧めしていましたが、2016年はおそらくですが素晴らしかった2015年ものも超えていると思います。
まるで・・あのシルヴァン・パタイユのワインをほんのりと濃密にさせ、さらにほんのりと妖艶さまで表現したようなお姿なんですよ。しかもシルヴァン・パタイユにしかできないだろうとさえ思っていた、美しくもマンモスなミネラリティはそのまんまなんですね~。
ここまでしっかりミネラリティが有ると、抜栓して1週間なんて全く問題無いでしょう。事実noisyも6日ほど置いておきましたが、精緻なお姿はそのまま!・・凛としつつもほんのりとエロスを漂わせてくれました。
なお、量的に少ないのでフィサンは飲めなかったんですが、担当さんによると、
「マルサネも素晴らしいがフィサンはもっと凄い・・」
とのことですんでね・・。この際、開けちゃおうかなぁ・・このところフィサンは飲めてないし・・とも思ったんですが、ただでさえ経費倒れし兼ねない状況ですし、テイスティングしなくてはならないワインが行列している状況なので思い留まりました。
申し訳ありませんがお一人様1本限定にてお願いいたします。メオ=カミュゼ、ぜひお試しください!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ACブルの美味しさにはビックリですが、現時点でのマルサネの素晴らしさはそれを軽く超えて来ます!!少量です!】
いや~・・良いですね~。ACブルも素晴らしいが、そこにさらに赤黒さの元になっているだろうミネラリティがもたらす複雑で精妙なニュアンス、ドライなチェリーの丸ッとした果実感が、美味しさをさらに引き上げてくれる感じがします。
フィネスさんとお取引が再開してようやく3年ほどが過ぎたかな?・・と思いますが、入荷量の少ないワインを利益度外視でどんどん開けて来た成果?・・か判りませんが、順調に伸びているので、その少ないワインも少しずつ増えては来ています。
やはり美味しく真っ当なワインをお客様にキッチリとご紹介させていただき、喜んでいただけるようじゃないと、そのエージェントさんとのお付き合いも真っ当にはならないので、一生懸命にやってくださる今の担当さんには感謝しています。
この2015年のマルサネですが、ジャン=ニコラのコメントにもある様に赤い果実がたっぷり有り、非常にドライで、ドギツイ酸味が無くまろやか、高級感の備わった見事な味わいです。近年のエキスがバッチリ出たメオのピノ・ノワールの美味しさは格別ですが、このような・・いや、メオにとっては下級クラスではあるものの、やはり5千円にもなる村名ワインですから我々にとっては結構な高級ワインで、そこにこのような「美しさ」「エレガンス」がじっくり味わえ、ポテンシャルを取れることはとても嬉しいことです。
因みに2014年のマルサネは、ティム・アトキン氏も91Points(も!)付けていることは、以前にご紹介させていただきましたが、2015年ものの評価はまだ全く見当たらず、ご紹介は出来ません。
しかしながら、この仕上がり具合、メオの自身、noisy のテイスティング時に受け取ったニュアンスからは、
「非常に良い出来!」
と言えるでしょう。
今回同時にご紹介させていただくフィサン村名も旨いですが、結構に直近の味わいが違いますので、そちらはそちらのコラムをご覧くださいませ。
マルサネはやや締まった酒躯をしていますが、現状でかなり美味しいです。こちらはバラでしか入荷していませんのでお早めにどうぞ!お勧めします!
以下は2014年のこのワインのレヴューです。
━━━━━
【なんとティム・アトキン氏は91Points!・・この方、正直だね~!】 実を言うと・・随分と昔に仕入れたメオ=カミュゼのワインを、全く販売せずに山にしています。まぁ、山脈にはならない程度の量なので良いっちゃぁ良いんですが・・noisy的には全く気に入らなかったんですね~・・。1998年産の「とあるキュヴェ」です。
今まで何度かテイスティングしていまして、何とか・・販売しても文句の言われないレベルには来たかな・・とも思うことも有りますが、まだ思い切って踏み出せないでいます。まぁ、それは高価なワインでは無いので・・
そんな頃から比べると、最近のメオ=カミュゼのワインは凄いです。圧巻!・・と感じるキュヴェの多さ、またそんな機会の多さにも驚きます。
そんなnoisyと同様のイメージを、他の方も感じ始めているのをヒシヒシと感じていましたが、それでも少し前までのメオ=カミュゼのワインの動きは余り活発では無かったので、量を多く仕入れることには危機感みたいなものが働いていまして、2013年ものでは止まっていた比較低価格なラインのワインの仕入れも、さほど多く無かったんですね。それでも少しずつ機会を見てテイスティングし・・
「・・これは一度しっかりテイスティングしないといけない・・」
と思っていた訳です。それで色々なアイテムをテイスティングしたのも有りますが、ここへ来て、かなり動きが出て来たのかもしれません。
余りに低価格なラインのワインが軒並み完売してしまったので、フィネスさんの担当のK君に相談すると、この「マルサネとニュイ村名なら少量ですがお渡し出来ます。」とのことだったので、今回のご紹介に辿り着けたと言うことなんです。
で、あれこれ、ネットを放浪して評価を探していると、やってくれてましたね~・・ティム・アトキンさん・・なんとこのマルサネ2014年に91ポイントも!・・付けていました!・・でも同時に、
「・・失敗したな・・」
と思いましたね。
上記のような状態だったので、昨年の入荷の時には思い切った仕入れが出来ていなかったんですよ。まぁ・・その頃にはまだ、ティム・アトキンさんの評価は表に出ていなかったと思うんですけどね。もし出ていたら思い切って仕入れをしていたかもしれません。
ティム・アトキンさん・・noisy 的には結構、
「日本人的感覚に近い人・・かな?」
と言うような感じを持っていますんで、エキス系のエレガントで、ジワジワと複雑性を垣間見せるようなタイプのワインには、結構・・良い評価をしているように思うんですね。勿論、同じタイプばかりに良い評価をしている訳ではありませんけどね。
2014年のメオのブルゴーニュ・ルージュを飲めば、そのエレガントなピノ・ノワールらしい表情の素晴らしさに感動を覚えるに違いないと思います。そして、このマルサネも同じライン上に有る・・と思います。
今回は7本だけですので、飲まずにご案内することにしました。2015年こそはテイスティング出来る位に何とか多めの確保に動きたいと思っています。是非ご検討くださいませ。
● 2017 Nuits-Saint-Georges 1er Cru aux Murgers M.G.
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ・オー・ミュルジュ・マグナムボトル
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】
2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【看板のひとつ、ニュイ=サン=ジョルジュ1級オー=ミュルジュとブドー、そしてペリエール!(以前のコメントを使用しています。)】
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points

実は2014年もののブドーを、皆さんに紹介した後で飲んでみたんですね・・。そしたらまぁ・・
「とんでもない出来!」
でした。もう、モロにドメーヌ・ルロワ級です。土臭いニュイ=サン=ジョルジュなど、どこにも無い・・いや、勿論ですが要素のひとつとしては備わっているんですが、
「・・おい!・・中身はロマネ=サン=ヴィヴァンか?」
と思わず言ってしまったほど、その雅なお姿に感服しました。まぁ、詰まらないロマネ=サン=ヴィヴァンも沢山有りますけどね。それから比べたらもう、雲泥の差です。
海外の評価を探しましたが2003年もので評価されていたのが、レ・ミュルジュでした。スペクテイター誌で94Pointsと言うものでしたが、その他はまず・・見当たりませんでした。
そんなこんなが有りまして、2014年のニュイ・レ・ブドーは早々に完売してしまいましたが、ペリエールは残っちゃってますね。その内に飲まない訳には行かないでしょう。
まだメオ=カミュゼの素晴らしさは、日本人には伝わっていないような気がします。昔はそれでも大人気のドメーヌでした。知っていらっしゃる方がそろそろ高齢になられ、新しいワインファンの方は余りご存知無い・・と言うのも有るのでしょうし、ドメーヌものオンリーだったものがネゴスものも造り始めたと言うのも有るでしょう。
しかし、昨今のACブル赤を飲まれた方は、そのエレガンス、品格に驚かれたと思います。決して濃く無いのにしっかりエキスの美味しさが出ていて、ブルゴーニュらしい理想の姿をしています。
今回は古いヴィンテージものをいただきました。そんなに多く無い良い機会かと思います。是非ともご検討くださいませ。
以下は2014年ニュイ=サン=ジョルジュ1級ブドー他のレヴューです。
━━━━━
個人的な思い入れなのかもしれませんが、
「ミュルジュと言えばメオ=カミュゼ!」
と言うようなインプットが根付いてしまっているnoisy ですが、引けを取らないのがブード(ブドー)です。何しろ、マルコンソールの南に接する畑ですんで、気難しい一面も有りますが、ポテンシャルの非常に高い畑です。
一般的にはニュイ・サン=ジョルジュのワインはヴォーヌ=ロマネのワインのように、「あっけらかん」とした部分よりも「肉付きの良さ」「味わいの幅」「力強さ」が有り、より男前な感じがするかと思います。でも、メオのニュイ1級は、開けるタイミングにもよるかとは思いますがエレガンスを伴ったものです。当たった時のミュルジュは・・・です。ヴォーヌ=ロマネの村に近い部分にある畑で、オー・ブード、オー・クラ、オー・ミュルジュと連なっています。
ジャン・ニコラの以前のコメントを見ると、ブドーは堂々としていて大柄、ミュルジュは緻密でエレガント・・と思えます。でも今回はミュルジュの案内が無かったな・・と。
ティム・アトキンさんはやっぱりここでも弾けちゃってますね。95Pointsです・・マジか~・・旨いのか~・・。そうなるとこんな価格は全く安いと言えますが・・確かめてみたいところです。もう少し仕入れられるように・・、もう少し売れるように・・そうなればテイスティングして販売できますよね~・・頑張ろう・・。ご検討くださいませ。

アンリ・ジャイエが自身最高のヴィンテージと評した(らしい)1986年のPKさんの評価です。(飛鳥出版社 バーガンディより)訳者はもちろん、現ラシーヌの代表のお二人です。当時のブルゴーニュワインの評価は、造り手本人が最高の出来だ・・と言ったとしても、こんなものです。クロパラ、ブリュレが90点、ニュイ・ミュルジュ89点、エシェゾー92点、リッシュブール94点・・です・・ちょっと呆れるでしょう?
● 2017 Bourgogne Haut-Cotes de Nuits Blanc Clos Saint-Philibert Monopole
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ブラン・クロ・サン=フィリベール・モノポール
【今回の2017年ものは飲めておりませんが、ACブルの仕上がりを見る限りにおいて、かなりの良い出来が想像されます。以下は以前のレヴューです。】
【この感性!・・昔のメオ=カミュゼのイメージはすでに無いと言えます!ベストなタイミングでの収穫がこのエレガントな味わいを生み出す第一義的要因でしょう!】

近年のメオ=カミュゼのワインには驚かされることが多いですが、このジャン=ニコラご自慢のモノポール、クロ・サン=フィリベール2015年の味わいにも驚かされました。
どんどんエレガンス重視のブルゴーニュワインらしいピュアな味わいに邁進しているのは判っていましたが、クロ・サン=フィリベールは人気商材なので、ワイン屋でもたまにしか飲めないんですね・・。
そもそも昔の(10年も前位の)クロ・サン=フィリベールのイメージと言えば、過熟気味に収穫されバリックを利かせた大柄なもの・・リリース直後は樽のニュアンスがワインから浮いて感じられ、やや甘味を感じるものなので、3~5年寝かせると一体化し、ボーヌの大柄なシャルドネに似せた味わいになるが、ややもするとローヌの白ワイン的に成りがち・・みたいなものでした。
まぁ・・そんなイメージはもう全く感じられません。天候が良いとブルゴーニュらしい酸は徐々に失われ、糖分が多くなります。そんな過熟気味の葡萄を醸造すると、当然ながらアルコール発酵しなかった糖分が甘味として残ります。つまり、酸は弱めで少し甘いバランスのワインになります。そこにバリックのニュアンスが加わる訳ですね。
それはそれで美味しいんですが、やはりリリース直後は「樽臭い」感じになってしまいますし、やや甘味に頼った構成にならざるを得ません。
2015年のクロ・サン=フィリベールは、ベストのタイミングで健康な葡萄が収穫できたと思える優れたバランスの酸とドライな味わいを持ち、非常にピュアで美しいです。
どうやってもどう似せてもボーヌのシャルドネのような味わいバランスにはならないんですから、クロ・サン=フィリベールはクロ・サン=フィリベールとしての真の姿を見せよう・・と言う感覚なんじゃないかと思うんですね。
しかも2015年は全てにおいてバランスが良い・・酸の量・バランス・美しさは総体のバランスに直に影響します。それでいて、まるでバリック臭さは無く、そのピュアな美しさを汚していないです。
冷ややかな果実酸とドライな味わいからこそ、真の姿が見えてくる・・これは非常に美味しいし、オート=コートの実力もしっかりと見えると思います。
また、ジャン=ニコラの2015年ヴィンテージの総評にも書かれています(ドメーヌ説明欄)が、黄色文字の部分・・非常に印象的です。
この部分は noisy も常に感じているので、コラムのアチコチでも記載していますが、プロ、アマ問わず、
「直近の味わいしか切り取れない、受け取れない感覚」
の持ち主が非常に多い・・と言うことですね。
その上で美味しかったとか旨くないとか・・言ってる訳ですが、まぁ、アマならそれもまだ良いですが、プロがそれじゃぁいかんだろうと・・遺憾ですと・・言いたい訳です。
アマでも、そのような飲み方しかできないとするなら、ワインの楽しみの半分以上を最初から捨てていることになります。
「ポテンシャルを測る飲み方」
をお勧めします。
これについては時折書いていますので、敢えてここでは書きません。重要なのは、そのような飲み方が出来ることで、
「あの時は全く美味しく無かったのに、15年後にたまたま飲んだら・・滅茶苦茶凄かった!」
と言うようなことにはならないんですね。下手をすると・・
「そうか・・15年前に飲んだワインはコンディションが悪かったんだ・・」
などと思い込みかねないんです。
そんなことは無いとは言えませんが、そのように人間は自己弁護の思考回路が自動的に働いてしまいますから、延々と同じことを繰り返すことになり、結局、
「ワインの楽しみの半分以上を得られないままのワインファン」
になってしまいます。それは不幸なことですよね。
ジャン=ニコラも、そんなプロの批評家たちを散々見て来てウンザリしているんでしょう。noisy も・・まぁ上から目線で申し訳ないが、そんな印象を受けることは非常に多いですし、そんな批評家のコメントは全く参考にしないようにしています。
皆さんも、noisy を信じるとか信じないとか・・と言うレベルの話しでは無く、せっかくのワインを楽しめるような飲み方をされると良いんじゃないかな・・と思います。まぁ、noisy のように、電子レンジで「チン」してしまったり、砂糖を入れたり塩を入れたりは、しない方が良いですが、少なくとも、
「・・ん?・・やや硬いか・・?noisy はそんなこと言って無かったぞ・・。じゃぁ、取って置きのリーデル・ソムリエ・ブルゴーニュ・グラン・クリュでも使ってみるか?」
とか、
「・・ん?・・もう若いフレーヴァーが無い?noisyは硬いかもしれないって言ってたっけ?・・もう死んでるか?・・じゃぁ、いっそのこと平底デキャンタに落としてぶん回してみて、それからロブマイヤーのワイングラスIIIに落としてみるか?それともIVが良いか・・?」
などなど、やってみることは沢山有ると思うんですね。もしくは、もう完全に終わってるだろうヴィンテージのシャルドネなどをワイン屋で見つけて来て、それを楽しめるように数日掛けて何とかしてみる・・とか。
もっとも、このクロ・サン=フィリベールは、そんなことをしなくても美味しく飲めますので、今のタイミングですと大丈夫です。言っておきますが、勿論ベストのタイミングでは無いし、やや硬いとは言えますが、
「それでも充分に旨い」
はずです。
今回は何と、マグナムも有ります。マグナムをドメーヌが造る・・と言うことは・・そう言うことです。自信があるんですね。プロの批評家が「2015年はノーマルの出来」と判断したところで、先行きの見えないプロが何を言おうと関係が無い・・のでしょう。是非ご検討くださいませ。お勧めします!相当に・・良い出来です。
以下は以前書いたコメントです。
━━━━━
【ジャン=ニコラ・メオ自慢のモノポールの白です。】 フィネスさん入れのドメーヌ・メオ=カミュゼです。このワインに関してはnoisy も何度もご紹介させていただいてますし有名ですから、ブルゴーニュ・ファンなら知らない人はいないと思います。オート=コートのクロ・サン=フィリベールは、メオ=カミュゼ自 慢の白ワインのモノポール(単独所有)で、やや樽の効いた風味が溶け込み始めると、ニュイの白で有りながら骨格の大きいシャルドネを堪能させてくれます。(シャルドネオンリーでは無いようですが・・)
ニュイの高級白ワインで最もポテンシャルとコストのバランスの良いワインと言え、このくらいの価格ですと10年前と全く変わらないかむしろ安いと言えるかもしれません。ヴォーヌ=ロマネの村からコルボアンの方に上がって行ったところにあるオート=コートの単独所有畑で、メオのワインの裏のエチケットは、▲に飛び出た地図が描かれている・・その▲部分の畑ですね。この畑を誇りに思っている証拠とも言えます。
メオ=カミュゼもドメーヌものになると超人気銘柄でありつつ高価格であること、そして、とてもピュアで生気溢れるアロマが特長ですが、昔は時にそれが行き過ぎてしまっていると感じられる場合が有ったことなどから、「突き抜けた人気」までにはなっていないようです。
noisy のこのクロ・サン=フィリベール・ブランの印象としては、
「ニュイの白ながら大柄。オイリーで樽の関与を上手く使用している。3~5年で大きく変わる。」
というものです。
ところが、メオ氏のコメントを見ると「いつもの年のような樽の関与が少なめ」と言っているように思います。なのでよりピュアなシャルドネに仕上がっているんじゃないかと・・想像しています。
よもや残らないだろうな~・・と思いつつ、残ったら飲もうと心に決めているワインでもあります。ご検討くださいませ。
● 2017 Nuits-Saint-Georges 1er Cru aux Murgers
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ・オー・ミュルジュ
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!
2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【看板のひとつ、ニュイ=サン=ジョルジュ1級オー=ミュルジュとブドー、そしてペリエール!(以前のコメントを使用しています。)】
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points

実は2014年もののブドーを、皆さんに紹介した後で飲んでみたんですね・・。そしたらまぁ・・
「とんでもない出来!」
でした。もう、モロにドメーヌ・ルロワ級です。土臭いニュイ=サン=ジョルジュなど、どこにも無い・・いや、勿論ですが要素のひとつとしては備わっているんですが、
「・・おい!・・中身はロマネ=サン=ヴィヴァンか?」
と思わず言ってしまったほど、その雅なお姿に感服しました。まぁ、詰まらないロマネ=サン=ヴィヴァンも沢山有りますけどね。それから比べたらもう、雲泥の差です。
海外の評価を探しましたが2003年もので評価されていたのが、レ・ミュルジュでした。スペクテイター誌で94Pointsと言うものでしたが、その他はまず・・見当たりませんでした。
そんなこんなが有りまして、2014年のニュイ・レ・ブドーは早々に完売してしまいましたが、ペリエールは残っちゃってますね。その内に飲まない訳には行かないでしょう。
まだメオ=カミュゼの素晴らしさは、日本人には伝わっていないような気がします。昔はそれでも大人気のドメーヌでした。知っていらっしゃる方がそろそろ高齢になられ、新しいワインファンの方は余りご存知無い・・と言うのも有るのでしょうし、ドメーヌものオンリーだったものがネゴスものも造り始めたと言うのも有るでしょう。
しかし、昨今のACブル赤を飲まれた方は、そのエレガンス、品格に驚かれたと思います。決して濃く無いのにしっかりエキスの美味しさが出ていて、ブルゴーニュらしい理想の姿をしています。
今回は古いヴィンテージものをいただきました。そんなに多く無い良い機会かと思います。是非ともご検討くださいませ。
以下は2014年ニュイ=サン=ジョルジュ1級ブドー他のレヴューです。
━━━━━
個人的な思い入れなのかもしれませんが、
「ミュルジュと言えばメオ=カミュゼ!」
と言うようなインプットが根付いてしまっているnoisy ですが、引けを取らないのがブード(ブドー)です。何しろ、マルコンソールの南に接する畑ですんで、気難しい一面も有りますが、ポテンシャルの非常に高い畑です。
一般的にはニュイ・サン=ジョルジュのワインはヴォーヌ=ロマネのワインのように、「あっけらかん」とした部分よりも「肉付きの良さ」「味わいの幅」「力強さ」が有り、より男前な感じがするかと思います。でも、メオのニュイ1級は、開けるタイミングにもよるかとは思いますがエレガンスを伴ったものです。当たった時のミュルジュは・・・です。ヴォーヌ=ロマネの村に近い部分にある畑で、オー・ブード、オー・クラ、オー・ミュルジュと連なっています。
ジャン・ニコラの以前のコメントを見ると、ブドーは堂々としていて大柄、ミュルジュは緻密でエレガント・・と思えます。でも今回はミュルジュの案内が無かったな・・と。
ティム・アトキンさんはやっぱりここでも弾けちゃってますね。95Pointsです・・マジか~・・旨いのか~・・。そうなるとこんな価格は全く安いと言えますが・・確かめてみたいところです。もう少し仕入れられるように・・、もう少し売れるように・・そうなればテイスティングして販売できますよね~・・頑張ろう・・。ご検討くださいませ。

アンリ・ジャイエが自身最高のヴィンテージと評した(らしい)1986年のPKさんの評価です。(飛鳥出版社 バーガンディより)訳者はもちろん、現ラシーヌの代表のお二人です。当時のブルゴーニュワインの評価は、造り手本人が最高の出来だ・・と言ったとしても、こんなものです。クロパラ、ブリュレが90点、ニュイ・ミュルジュ89点、エシェゾー92点、リッシュブール94点・・です・・ちょっと呆れるでしょう?
● 2017 Fixin
フィサン
【鉄分を少し減らし、石灰を少し強くしたジュヴレ=シャンベルタンがフィサンの姿だとしたら・・そのまんまです!しかも妖艶さはそのまま!】

いや、2016年ものを飲んでいないのが残念です・・。グラスの写真が有ればしっかり比較出来たのに・・と思うと。
ですが、無いものは仕方が無い・・。2016年ものは非常に少なかったので飲みようが有りませんでしたから。なので、2015年ものと比較してみましょう。
2015年ものは非常に美しいエキスのワインでした。どこまでもピュアで、最後の最後に色気を見せる・・そんな感じだったと思いますが、今現在はだいぶ成長しているはずで、どんな姿になっているか、楽しみでも有ります。
ちなみに2017年フィサンは、メオさんは以下のように言っています。
いつも通りの複雑な香り、マルサネほどに力強い香りは無いがさくらんぼや牡丹、燻製したおきゃに少し還元香も感じられる。肉厚で柔らかい味わいだが、直線的なニュアンスも感じられる。マルサネよりも魅惑的な味わいだが例年よりもやや緻密で良い熟成をするポテンシャルがある。通常は一番早く開くワインだが、今年に限っては少し待つことをお勧めする。
なるほど・・おっしゃっていることは良く判ります。・・でも何の問題も無いですよ・・滅茶美味しいです。
フィサンらしい・・女形のジュヴレのスタイルはそのまんま・・しっかり感じられます。しかし、いつもより素晴らしいのは、そのエレガンスです。上級キュヴェに通じる見事なエレガンスへの一本道が開けて感じられます。
そしてこのキュヴェも・・神様がいます。いつもの年より濃密だからでしょうか?・・いや、さりとて甘くは無いんですよね・・。行き着いたかな・・メオさんも。これはさらに上級キュヴェは非常な楽しみになってしまうな・・と感じさせられました。
2015年の素直な赤さは、2017年ものには有りません。もっとずっと深淵そうな色合いをしていると感じられます・・いや、見方は人それぞれかもしれませんが、それでも2017年ものは、様々な感覚を思いっきり震わせてくれました。
2016年までの1級格に備わった荘厳なるピュアさは、このクラスにもしっかり感じられます。・・いや、好き嫌いはもしかしたら有るかもしれませんが、少なくとも古くからのピノ・ノワール・マニアにとっては垂涎の味わいであることでしょう。お勧めします。お早めにゲットされてください。追加はおそらくできません。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2016年フィサンは今回飲めておりませんが、担当さんによると・・素晴らしいマルサネよりもさらに素晴らしいとのことです!】 以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【今飲むならマルサネでしょう・・けれどポテンシャルはフィサンが上!現状は3日目から・・ですね!】
非常に素晴らしいです・・見事なフィサン!・・官能さを隠そうともせず、しかも美しさをその官能さは汚していません。それでいてエレガンスもパワーも備えている・・かなりのポテンシャルだと判断しました。
色合いも・・これですよ・・2013年ものの写真が霞んでしまう様な深淵なものですよね・・。ソソられるんじゃないかと思いますがいかがでしょう?
しかしながら、今飲むので有れば、ACブルやACマルサネに軍配が上がるでしょう。直近の美味しさはそちらが確実に上です。フィサンは・・ジャン=ニコラが言うように2年後・・、noisy 的には2~3年後からかと判断しています。
現状はようやく複雑リッチな要素が落ち着き始めた段階で、半透明な感触のタンニンが要素の隙間から見え隠れしています。この感覚はエレガンスを現状、ネガティヴな方向に感じるかと思うんですね。ややザラ付きますのでテクスチュアが今一つです。
でも、2~3年後はもう・・素晴らしい芳香と見事な味わいを見せるだろうことは、容易に判るバランスをしています。ジャン=ニコラが言うように、
「例年通り香りがとても開いており・・」
は、そのテイスティングのタイミングでの話しになり、現状は濃密さ、複雑さは物凄く伝わって来るものの、開いているとは安易には言えないかな?・・と思います。
それでもとても魅力的で有り、エレガントで非常に美味しい2015年マルサネを一蹴してしまう近未来が有ります。是非ご検討くださいませ。非常に少ないです!
以下は2013年フィサンのレヴューです。
━━━━━
【このフィサンも素晴らしい!色は淡いがエキスが濃い!】
思いがけず・・メオのACブルゴーニュ2013が絶好調で・・しかも何故かもう無いはずの品物が、このクソ暑い最中に沢山出てくると言うハプニング的事象・・。
有るなら欲しいけど、ここまで暑くなってしまうとね・・何せとにかく記録的な暑さになった2015年ですんでね。皆さんも比較的、喉の通りの良い冷たいものに飲み物を変更されてしまうので、ワイン屋とすると非常にツライ時期なんですね・・8月は。
それでも買っておかないとね・・ほぼ際限無く存在するような超大手さんのアイテムならとにかく、ネゴスものとは言えメオ=カミュゼですから、そんなに多くあるはずが無く、しかもあの味わいだったらね・・。大きな満足を得ていただけますから。
で、調子に乗ってしまって、フィネスさんから「Fixin」が2ケース有るから買わないか?と。結構旨いとのことだったので、2ケースなら何とか1本飲めるかと思って仕入れてみました。
いや~・・2013年のメオ=カミュゼはいいぞ!
2013年ACブルと同じ路線上の味わいです。色合いは同様に淡いんですが、エキスがしっかりしているのも同じ・・。
でも、そのエキスの濃密さはちょっと方向性が違うんですね~。それがまた良い!
ACブルゴーニュは、どちらかと言うとヴォーヌ=ロマネ近郊のニュアンスを出してくれるんですが、こちらはFixin村名で・・非常にジュヴレ=シャンベルタン的です。良く言えば、「シャルム=シャンベルタン的」な愛らしさ・・も存在していまして、ジュヴレの鉄っぽさと美しい赤黒の土、中域の膨らみも見事で、エキス感が時間と共に膨張し始めます。
「・・あ~・・焼き鳥、喰いてえ!」
と思ってしまいますね~。むしろ、雄大さ、ゆったりさの有る感じで優等生的なので、少し野性味を感じるような、美味しい粗塩を振った焼き鳥・・部位を色々とね・・で、このシャルム=X的なFixinを流し込んでやると・・溜まらんですね~!これは間違い無い旨さでしょう!
焼き鳥+Beer だとね・・直ぐお腹いっぱいになってしまいますし、結局Beerで体内のミネラル分と水分を外に出しちゃいますから、後が苦しいんですよ。寝ながら・・何か、喉の渇きを覚えていて、結局我慢しきれずに起きて水を飲み・・またトイレに起きて・・結局寝不足で疲れが取れない・・なんて流れになっちゃうんですね。
メオのFixin なら、かなりの高級感も有り、しかも若いですが、今飲んでも非常に美味しいですのでね!これも是非飲んでいただきたいと思います。
それに、メオのACブル2013年も上記のように追加できましたので、こちらも是非ご検討くださいませ。お奨めします!旨いです!
● 2017 Chambolle-Musigny (Frere et Soeur)
シャンボール=ミュジニー
【何と、果実味たっぷり系、アンリ・ジャイエ系の仕上がりで球体バランスに仕上がっています!】

まだ落ち着かない段階でテイスティングすることになりました。開けて・・ビックリです。
「・・あれ・・?」
です。
こんなメオは初めてでした。・・そう、ジャイエの弟子であることなどはワインから感じることは無かったから・・です。果皮バランスで、果皮の濃密さは表現し、荘厳なワインには仕上げることは有っても、果実味がバッチリ載った球体バランス・・と言うのは無かったんですね。
このシャンボールは、少しまだ安定し切ってはいませんが、まさにジャイエのニュイ=サン=ジョルジュを感じさせてくれるような素晴らしい味わいでした!・・1級レ・フュスロットも同軸上に有ります。是非お確かめください!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【べらぼうに旨いです!素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ!このエレガンス・フィネスは一体どうやって得て表現できるのでしょう!】

2014年ものもですね・・売れずに残ったアイテムをポツポツと開けて来ています。まぁ、それらの印象については中々書く機会も無いのでそのまま放置ですが、それでも noisy の中の「メオ=カミュゼ」と言う造り手のヒエラルキー的位置は、
「限りなくトップレベルに有る」
と言えます。
「・・え~・・?そ~なの?・・ついこの間までは懐疑的だったんじゃないの?」
とおっしゃるお客様も多くいらっしゃるかと思います。確かにそれは正しいです。2014年ものがリリースされた頃までは・・です。
ところが、余りに素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級を飲んで・・ひっくり返るほどビックリし、
「・・こんなに凄いエレガンスって、ヴォーヌ=ロマネの・・それもグラン・クリュ並みじゃん」
と思わされてしまいました。
そしてその後、その余りの素晴らしさに、店にいらっしゃる方々に、
「メオの1級クラス、滅茶苦茶凄いよ。ネゴスのニュイの1級ならまだ有るから飲んでみなよ。」
と声を掛け、飲んでいただきました。
その方々の印象は・・思ったとおり、
「いや~・・もうビックリです。こんなに凄いと思いませんでしたよ・・。」
と言うものでした。
さらには配送でお送りした方々からも徐々に感想が届き始め、
「参りました!・・メオ=カミュゼ、見直しちゃいました。レベル高いですね~!」
と、随分と高い評価のお言葉もいただきました。なので・・
「2014年のメオの1級クラスは全く残ってない」
んですね・・。コルトンなどのグラン・クリュが少々残っているだけです。これとて昔から銘品ですから・・noisy 的には敢えて飲む必要性を感じていないんですが、その辺りはもう皆さんはご存知無いようですから、そのうち・・少し開き始めただろうと言うタイミングで飲んでご紹介したいと思っています。
その余りに美味しいニュイ=サン=ジョルジュ1級のアイテムは、少ない2015年の産出量も有りさらに減ってしまいましたので飲む訳にも行かず、仕方が無いのでニュイ村名を開けた・・と言う次第です。
2015年のメオのブルゴーニュはとても美味しかったですよね・・。これでも充分と言えるほどの出来栄えだったと思います。今回少々ですが追加分をいただいてますのでこれもお早めにどうぞ。でも、そんな印象がぶっ飛ぶほど・・
「2015年ニュイ=サン=ジョルジュ村名は完璧!」
と思わされてしまいました・・。素晴らしいです!
ブルゴーニュワインに求めるもの・・それはおそらく重なる部分は有るにせよ、ワインファン一人一人違うはずです。だから、誰もが美味しいと認めるワインは稀で少ない・・でしょう。
ところがこのニュイ=サン=ジョルジュ・・・、そんな思い込みみたいなものさえ吹っ飛ばすような、完璧さを見せつけてくれたんですね。
抜栓からもう・・ちょっとルロワの良いクラスでも開けたかな?・・みたいなエレガントかつほんのり妖艶なアロマが漂っています。あくまでピュア・・ヴォーヌ=ロマネ的な、ほんのりワイルドさやスパイシーさが混じります。
口に含むとテクスチュアは滑らか、シャンボール的にやや硬質ながら、何もないのではなく、ほんのり・・少しずつ細やかな表情を見せてくれます。つるつる入って来ますが、その解け方が非常に美しく、全てのカプセルを一気に崩壊させるのではなく、
「今はこれ・・満足した?・・じゃ、次はこっち。・・良いでしょ?・・じゃぁ次は・・」
と言った具合で、余りに忙しない感じには成らず、求める時には与えられる・・そんな充足感が伴うものです。
だらしなく拡がってしまって、
「はい、もうおしまい!」
などとは決して言わないんじゃないか・・とさえ感じます。
中盤の膨らみも節操の有るもので、どこかいじらしく、愛らしくも有ります。そしてその後に、ニュイ的な部分・・スパイスや綺麗な土、盛り上がり、紫の果実などを細やかに感じさせつつ、非常にエレガントな余韻を長く感じさせてくれるんですね。
そう、滅茶苦茶バランスが良いんですよ。しかも透明でややカチッと締まったニュアンス、ミネラリティのコーティングが見事になされていて、冷旨系の酸がバランス良くしっかりと存在しています。この非常に寒い、寒気が居座った状況の中、どうしてもワインが冷えてバランスを欠いてしまいがちな時期に有りながら、
「エキスの旨みが物凄い!・・しかもそれにさえ物凄いエレガンスを感じる」
んですね。・・どうです?・・飲んでみたくなったでしょう?
ニュイ=サン=ジョルジュのトップのワインだとさえ・・思えるかもしれませんよ。それほどに満足感の高い1本だと思います。是非ご検討くださいませ。
他に村名クラスはジュヴレ=シャンベルタン、シャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネと有りますが・・・こんな凄いニュイを見せつけられると他も飲みたくなっちゃいますが、フィネスさんにももう残ってないそうですから減らさないように、テイスティングは控えます。まぁ、年に1本、村名を変えてのテイスティングがギリでしょう。そして、ジャン=ニコラ的には価格的にこれらと同格・・と判断しているのであろう、フィサン1級クロ・デュ・シャピトルが有ります。村名フィサン2014年はめっちゃ美味しかったですから、これもかなり期待できると思います。
メオ=カミュゼ、完全復活、そしてドメーヌ・ルロワ、ネゴシアン・ルロワの立ち位置に極めて密着しはじめたと感じます。
「・・嘘だぁ!」
と思われるなら、それはもうチェックしてみるしかないのではないでしょうか。noisy 的にはもう・・もろ手を挙げてお勧めするしかない心境です。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【以前はドメーヌもののみで造られていましたが、現在は買い葡萄も使っているのでネゴスラベルです。しかしながら秀逸なニュイ=サン=ジョルジュです!】
メオ=カミュゼのニュイやヴォーヌ=ロマネはそれなりに高価ですから、既に福沢さん1人だけでは購入出来ず、2人ほど掻き集めないと心配な感じになってます。
そんな中で、本来はドメーヌもののエチケットが張られていたのがこの「ニュイ=サン=ジョルジュ」です。こちらもやはり、あの素晴らしい生産者ジャン・タルディに収穫折半で貸し出されていたリューディ、「オ・バ・ド・コンブ」です。
このところのメオ=カミュゼの在庫を気にされてご覧の方はお気づきかもしれませんが・・・
「じわじわとメオ=カミュゼの人気が復活してきているのかも?」
と思われないでしょうか。
そう・・かなり売れて来ているんですよ・・。それは間違い無いです。
リーズナブルで足が速いブルゴーニュ・ルージュは、もう・・すぐに完売してしまいますし、そんなアイテムを飲まれた方からは、
「素晴らしく美味しかった!」
とご連絡をいただいています。
そうなんですね~・・。先日もマルサネ・ルージュを2年ほど寝かされて飲まれた方からメールをいただきまして、感動されたお話しをされていました。別の方はフィサンを同様にされ、その素晴らしい表情に驚かれていらっしゃいました。
やはりメオ=カミュゼと言うと、確かにもう・・どのキュヴェを飲んでもかなり美味しいんですが、ニュイ=サン=ジョルジュやヴォーヌ=ロマネ、ヴージョと言った、まさにコート・ド・ニュイの中心地にこそ、イメージが有ると言って良いでしょう。ジャイエ絡みですから・・ね。
昔は、「大当たりする可能性の有る生産者」で有ったと思うんですが、昨今は「確実にエレガントで美しいエキス系のトップレベル」になっていると感じています。
さすがに noisy も、最近はメオ=カミュゼもかなり色々と開けてはいますが、どれを飲んでも素晴らしい・・と感じていますが、入荷数量に限界が有りますし、グラン・クリュ・クラスまで開けるには厳しい状況が有りますから、申し訳ないのですがその全ての姿を網羅してご紹介することが出来てはいない状態です。
そんな中で、比較的リーズナブルなラインのアイテムを何とか分けていただけた・・と言うのがこのニュイ=サン=ジョルジュとマルサネなんですね・・。
因みにマルサネ2014年にティム・アトキン氏はぶっとびの・・「91Points」を付けていました!・・まぁ、メオのこのクラスは、海外の評価機関はほとんど飲んでいないようで、余り見かけないんですが・・たまたま評価したんでしょうかね。
あれだけ売れなかった2013年のフィサンでさえ、いつの間にか無くなっていまして、
「・・どうやらやっと少しずつ見直されて来ているのかな?」
と言うような感じを受けています。
前にも書きましたがメオの2014年ニュイ1級ブドーを飲んだ時は・・たまげました。確実にルロワと同じ道筋を歩んでいる・・と感じました。
こちらはニュイ村名ですから、さすがに同じようなポテンシャルは望めないとしても、約半分はドメーヌもの・・です。それに、ネゴスラインとドメーヌラインの仕上がりの差が無いと言って良い状況ですから、このニュイ村名も期待できるんじゃないかな・・と思っています。さすがにティム・アトキン氏もこれはテイスティングしていないようでした。
比較的リーズナブルだけれどメオの本質に触れることの出来るワインだと思います。ご検討くださいませ。
● 2017 Bourgogne Cote-d'Or Rouge
ブルゴーニュ・コート=ドール・ルージュ
【ほぼパーフェクト!!メオの理想がスッキリ見える素晴らしい味わいでした!・・しかも価格も値下げです!】

仕上がってますね~・・すでに滅茶美味しいです。しかも価格は下がって嬉しいばかり・・おそらくフィネスさんが税額が下がった分を還元してくれたのかな?・・と思います。
また、ワインの名称が変更になっています。新しいアペラシオン名で、「ブルゴーニュ・コート=ドール」だそうです。ブルゴーニュも北から南まで広いので、コート=ドール限定のアペラシオンです。
ちなみにメオさんは以下のように言っています。
ボージョレなど他の地方産のブルゴーニュワインと区別するために今年から制定された新しいアペラシオンで100%コート=ドール産の葡萄かつ100%ピノ・ノワールで造られたブルゴーニュ・ルージュ。赤や黒果実の様々な香りを樽香が絶妙に包み込んでいて、存在感のあるオイリーな口当たりでアフターに酸味が感じられる。バランス良くまとまった飲みやすい味わいで2020年ころから飲むことが出来るだろう。
いや~・・メオさん、今から飲んでオッケーですよ。それに、エチケットも少し変わっています。上にヴィンテージ表記の出っ張りが出来ました。
で、このコート=ドール他、下級キュヴェを飲んでみて思ったんですが、
「ジャン・ニコラ=メオの理想がしっかり形として見える!」
んですね・・。
どのキュヴェを飲んでも、彼の理想形を想像できてしまう・・んです。つまり、上級キュヴェが持つ「格上のエレガンス」が下級キュヴェにもしっかり現れているんです。
あの、素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級は、ロマネ=サン=ヴィヴァンを想像させるが如きエレガンスを発揮していました・・今までも。
ACブルゴーニュは非常に美味しい、バランスに優れ、心をくすぐられるワインでは有りましたが、
「最近のメオは1級以上になると激変するよ・・」
と言うようなセールストークをしていたほど、そこには確実な格差が存在していました。ACブル < 村名 <1級 <特級 と言う流れですね。
2017年ものは上は飲んじゃいませんので確約は出来ませんが、それでもそのヒエラルキーはしっかり有るとしても、
「上級キュヴェに繋がるエレガンス、その姿が下級キュヴェにもしっかり見える!」
んですね。A.C.ブルに、ニュイ=サン=ジョルジュ1級の素晴らしいエレガンスにつながる道が見えました。
長くなっちゃいますのでこのコラムはここで止めますが、
「これを飲んで不味いと言う人はいない」
と思います。ドンピシャな仕上がりです。メオの下級クラスは全く残らないので・・是非お早めにお試しくださいませ。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2016年ものは複雑性高く凝縮した果実の美味しさをジュヴレっぽく表現!この辺りのセンスが素晴らしい!非常に良い出来です!】

ワインになる前には雹害で悲惨なヴィンテージと揶揄された2016年では有りますが、実際に蓋を開けてみるとどうでしょう?
やはり優れた生産者は、難しいヴィンテージも関係が無いようにも思えます。特に今回のメオ=カミュゼ・フレール・エ・スールのワインをテイスティングした結果においては、
「ん?・・キャラクターは2015年とは違うものの、ここまで仕上げてくるなんて・・。2015年とのポテンシャルの差は無い!」
と感じてしまいました。
どうです?・・この深い色合い。2013年ものからグラスの写真を掲載していますが、年を追う毎に深みが増しているように思えるんじゃないでしょうか?
実際、2016年もののこのACブルゴーニュは、ジュヴレ=シャンベルタン的な構成を感じることが出来、豊かでほんのり鉄っぽく、乾いた土と乾いたミネラリティが重なり合って絞り出したエキスの深い味わいをたっぷり堪能させていただきました。
2015年のこのACブルを飲まれた方は、
「げげっ・・メオ=カミュゼ、半端ない!」
と思われたに違い無いですが、骨格を支える見事に透明なミネラリティが細身に芯を構成したっぷりあり、そこに雅な表情をまとわせていたことと思います。
2016年は透明なミネラリティだけでは無く、カラフルだとも思えるような多彩なミネラリティに、そこそこに多くの肉をまとった、やや妖艶でほんのりと豊かな味わいです。
さすが、昨今のメオ=カミュゼは目が離せない存在になっています。是非飲んでみてください。リーズナブルです!お勧めです。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【まさに「雅」と言う感じが似合うヴォーヌ=ロマネ的な味わいの飲むべきACブルゴーニュです!超お勧めです!】
人によってはショッキングな画像かもしれません。ご容赦ください。無農薬で・・と言うか、ほぼほったらかしなだけでは有りますが、それでもそこそこには気を張り巡らしつつ育てている noisyの家の庭の 「ピノ・ノワール」です。
7月までは天候に恵まれ、スクスクと立派な実を育んでいましたが、8月に入り雨が多くなり、日照も充分ではない状況の中、
「・・ん~・・まぁまぁの糖分とタンニンの成熟が得られたかな・・でももう少し糖分が欲しいなぁ・・」
などと思いつつ、
「収穫はいつにしようか・・雨が上がって2~3日晴れるか、風が出てくれれば可能かな・・」
と思っていたところ、左の写真のようなショッキングな映像が目に飛び込んできました。
「・・えっ?・・クワガタにカブト?・・葡萄の実ももう全然ダメじゃん・・」
そうなんです。根本付近には落ちてしまった実が沢山有り、茎に付いている実も穴だらけ、しかも色も変色してしまっています。
クワガタやカブトは、その角で実を落としたり、穴を開けて中の糖分を入手しているようで、またその匂いに誘われて、昆虫類が近くをウロウロ、蟻もたかっています。
「あ~あ・・全滅だ・・」
熟した第一世代の実はほぼ全滅、まだ青い第二世代以降の小ぶりの実だけがグリーンの色を保っています。
一体どこからこんなクワガタやカブトが集まって来たのか・・近くにいるなんて思ってもいませんでした。そして、ふと足元を見ると、見るも無残なカブトのカブトが転がっているじゃありませんか。そしてその脇には胴体や足も散乱していました。どうやら、クワガタと戦い敗れたカブトムシの牡のようです。

ま~・・葡萄を育てるのは容易なことじゃありません。最近のは人体に影響は少ないしすぐ効果は薄れるから殺虫剤を使えと・・葡萄農家の関係者の方は教えてくれますが、そんなことをするくらいなら葡萄など育てることも無い訳で・・ましてやワインを造るために葡萄を育てている訳じゃないのでなおさらです。noisy がたまに一粒二粒、口にするだけなんですから・・。
同じピノ・ノワールで造ったとは思えないような、自然派のACブルゴーニュです。非常に美しいルビー色です。濃くも無く薄くも無い・・しかし、
「とてもエキスがビッチリと出ていて焦点の定まった美しいピノ・ノワール!」
でした。
2014年のメオ=カミュゼ・フレール・エ・スールのACブルゴーニュも、その美味しさにクラクラしてしまいましたが、2015年は届いたばかりにも関わらず、ヴォーヌ=ロマネ的な柔らかい酸味とスパイス感、そしてビロードのテクスチュアで迎えてくれました。
この何年かのメオのワインの美しさは、飲んだものを魅了してしまうに充分のものです。ネゴスものと言う立場のワインですが、ドメーヌものとのイメージの差が全く無く、少し高くなったとは言え、4000円のACブルゴーニュは、今やリーズナブルなクラスとさえ言える状況です。

また、実はちょうどタイミングが良くて、ロベール・シリュグのACブルゴーニュも横に並べてのテイスティングになりました。こちらもヴォーヌ=ロマネの造り手です。
同様にソフトな・・鋭角さの無い優しい酸味を持ち、ややテクスチュアにふるふると襞の有る優しい感じのする素晴らしいACブルゴーニュでした。こちらもエキス系の美しいワインで、シリュグらしい、女性っぽい感触の味わいです。
カミュゼのスタイルは、「アンリ・ジャイエの教え子」と言うことも有り、ジャイエ系の味わい・・と伝わっているかもしれませんが、全然違います。決してジャイエ系の果実味重視系では有りません。むしろDRCやミュヌレ=ジブールなどに通じる完全エキス系と言えます。
ある意味においては、収穫する葡萄の潜在アルコール分に大いに関係が有り、糖分を完全に発酵させドライに仕上げるエキス系のワインは、温暖化の進む現在では収穫のタイミングを間違えるとブルゴーニュらしくないアルコール分の高いマッチョなワインになってしまいます。
勿論ですが、害虫にもやられて全滅・・などと言うことも、自然派の葡萄には起きる可能性も有ります。2014年からは「スズキ」と言う害虫にやられた生産地が沢山有りました。
「・・じゃぁ、日本から鈴木さんは産地に行っても本名を名乗れないねぇ・・」
などと揶揄されたものです。
そんな中で、このような「非常に美しい雅なACブルゴーニュ」を造っているんですね~・・非常に旨いです。是非飲んでみてください!超お勧めします!たっぷりの数量は・・有りません。
以下は2014年もののレヴューです。
━━━━━
【来てます!エレガンスの塊!ピノ・ノワールの真髄!】
いや~・・こんなことはしたことが無いんですね・・。既存のコラムには、時折、言葉の訂正や、
「飲みました!・・~~な感じで・・」
みたいには書き加えることは有っても、自分の言葉の検証にもなってしまうような二度に渡るテイスティングは無いんです。
まぁ、2016年6月後半の当時は、たしかにポテンシャルは高いものの、まだ仕上がっていない嫌いが有り、それでも良い感じで販売も伸びてはいたんですが、物凄い反響をいただいた2013年ものの売り上げ数には遠く及ばなかったこともあったんです。
何しろ、
「暑さが引いたころにはバランスしてくるだろ~・・」
みたいに書いちゃってますから、
「そんな予言めいたことを書いてて、しかも不要と思えるようなコストを掛けて再テイスティングして、ダメだったらど~すんのよ・・」
みたいな悪魔のささやきも聞こえなくは無かったんですが、やはりそこは自信を持って・・いや、フィネスさんのK君の手前、ちょっとヤケクソ気味に飲んじゃたんですね~・・。でも、やって良かったです。
「来た来た!来ましたよ!」
非常に繊細だがまだフラワリーな、甘味を含むアロマと、非常にち密な石灰の滑らかさ、ツヤツヤとしていて雅です。まるで極上シャンボールのテクスチュアです。中域のボリュームも出始め、いい感じにバランスしています。2013年ものが最初からヴィーヌ=ロマネっぽさを含んでいたのに対し、2014年の現状はシャンボール的で、むしろ6月時点の方がヴォーヌ=ロマネ的だったかもしれません。
しかし酸の柔らかさはヴォーヌっぽく、球体さは6月時点では全く感じられなかったものです。バランスも非常に良くなって来ていて、ボリューム感を感じつつ、精緻なチェリーを感じさせる余韻が素晴らしいです。
おそらくですが、この先来年の春ごろまでは上昇、維持をすると思います。そこから先は少し硬く締まってくる可能性が有るかなと・・
えっ?・・いや、もうやりませんよ・・また予言めいたことを書いたからって、3回目は無いでしょ。無理ですよ・・そんなに沢山品物が有る訳じゃぁ有りません。余りに旨いので、フィネスさんが持ってる内に、どんどん購入していただこう・・と言う魂胆です。なので、その辺はぜひ皆さんで検証されてください。
「いや・・硬い時に開けちゃうと勿体ないし・・」
・・そうですよね・・。でも非常に健康的でピュアですから、やや硬めだとしてもシャンボールっぽさが美味しさをアップしてくれると思いますよ。6月時点じゃ手を出して無い方も是非飲んでみてほしいと思います。超お勧めします・・まぁ、リアルワインガイドで高得点を出しちゃうと noisy に回ってくる量が減っちゃいますんで、
「徳さん、メオはやらないでね~・・」
と軽くプレッシャーを掛けておきます。是非飲んでみてください。お勧めします!!
以下は前回、2016年6月下旬のご紹介時のテイスティングレヴュー他です。
━━━━━

昨年の今頃から年末辺りまでに掛けて完売、そしてまた奇跡の再入荷を何度か繰り返し、そのたびに大きな反響をいただきました、メゾンのブルゴーニュ・ルージュの2014年が入荷しました。
2013年のこのワインの余りの美味しさに noisy もビックリしましたが、何より皆さんの「とても美味しかった!」が嬉しかったです。ですので待望の2014年ということになりますが、今のところはどの位いただけるかがハッキリはしていません。
で、はやる心を抑えつつ、早速飲んでみました。このコラムの下の方に2013年のコメント、また写真が有りますので比較してみてください。
色合いはどうでしょう・・やはりグレートイヤーの呼び声が高い2014年の豊かな色合いが見て取れるでしょうか。より目の詰まった、やや赤みが強いように見受けられます。
2013年は紫の透明感のある色合いで、より冷ややかに感じられるかと思います。でもこの冷ややかな色合いからのエレガンスがもの凄かったんですよね~!ただし、全体的な根っこはほとんど同じように見受けられます。
抜栓後からピュアなベリー、チェリーのアロマが気品高く、スピードも速く立ち上がります。篭ったような印象派全く有りません。中域には舌にチリチリと感じられる、まだ開かない要素の粒が沢山有ります。非常に目の細やかな優しいタンニンが存在しています。この辺はスムーズに流れて行った2013年とは少し違うところです。
中盤以降はブラック系の小果実、優しいスパイスを感じさせながら、ややふっくらとした帯域を感じさせながら長く美しい余韻を現しつつ消えて行きます。
全体像は2013年とほぼ同様ながらもポテンシャル的には確実に上、よりシッカリした、でも現状はわずかにより強い味わいを見せる・・2014年かと思います。非常に素晴らしい仕上がりだと感じました。
現状でもかなり美味しく飲めますが、リリース時にバランスしていた2013年のような完璧さには届いていません。この2016年の夏の気温が下がり始めた頃に一端バランスすると思われ、それ以降は2013年を凌ぐ味わいを見せてくれるでしょう。今からガンガン飲む・・と言うより、この2~3カ月の間にバランスするはず・・と思ってください。
2013年ものは、つい先日・・今まで仕舞い込んでいて飲んでいなかったお客様から連絡が有りまして・・
「メオのブルゴーニュ・ルージュを昨年購入して先日飲んだんですが、余りの美味しさにビックリしました。まだ在庫が有れば欲しいんですが・・」
と非常に嬉しいお言葉をいただきました。でも残念ながらもう1本も無く、すみませんと言うしかなかったのですが、この2014年に関しては、
「2013年より確実に上のポテンシャルが有る分、2013年より少し時間が掛かるが超越する」
と思います。素晴らしいピノ・ノワールでした!是非ストックしてお楽しみください。超お奨めします!
以下は2013年もののレヴューです。
━━━━━

レアなアイテムで有りながらも、その数の少なさからテイスティングも憚られるような状況ですので、入荷したものもをそのままご案内するのみになっていました。
業界的にも何となく売り手は
「飲まないで案内するトップの造り手」
の一端で有って、結局誰も飲んでないと言う状況に、市場もメオ=カミュゼを何となく敬遠しているような状況かと思います。
なのでこの際、久しぶりに飲んでみるか!・・とばかりに、たった12本の仕入れの1本を開けてしまいました・・・っが、ハッキリ言って驚きました。
飲む前は、
「2013年もののネガティヴさはどんな感じかな・・?」
というノリがほとんどだったわけです。ところが・・・
「知らぬ間にメオ=カミュゼは物凄い進歩をしていた!」
と・・・気付きました。
何しろ、
「異常なほどの繊細さ、エレガンス。それだけで納得させられてしまう!」 いやもう・・ビックリです。2013年のマイナス面を評価しようと思っていたのをスッカリ忘れてしまい、ヴォーヌ=ロマネ近郊の、下級のピノ・ノワールに過ぎないワインが持つ涼やかで、しかし圧倒的なエレガンスに打ちのめされてしまいました。これは凄いです!・・・ヴォーヌ=ロマネの特別な畑のワインが持つものを、そのままスケールダウンしただけ・・・。各々の要素が持つ量のみをダウンしていますが、要素の種類はそのまま持っているかのような振る舞いを見せるんですね。
なので飲んでいる時に、ACブルゴーニュだからど~のとか、村名クラスか1級と比べるべきだとか・・そんな感情を持たないんですよ。最高クラスのピノ・ノワールのエレガンスが備わっているんです!
ある意味、これは凄いことです。そんなワインはまず見当たらない・・・。有ったとしても、出来の悪いグラン・クリュのワインが、それに近い風情を見せるのみです。
決して気取らず、全くパワフルでは無く、でも静かに穏やかに、その純粋なエキスの姿を愛でることが出来るんです。
この淡く美しい赤の勝った紫の色合いから純なアロマが漂ってくるかのようです。そして余韻・・・この美しさは圧倒的です。震えます。そしてコンディションも抜群でした・・・。これを飲んでしまったら・・メオ=カミュゼのワインを見直す羽目になる・・と言うか、買いに走るようになってしまうかもしれません。
ヴィンテージの弱さなど微塵も感じない、物凄いワインでした。これが4千円ならとんでも無く安い!お薦めします!
● 2017 Vosne-Romanee
ヴォーヌ=ロマネ
【デカンター誌は93ポイント!】
ん~・・興味深々のメオ=カミュゼ、ヴォーヌ=ロマネです。
2017年はエキス系と果実味たっぷり系のどちらにも仕上がっています。なので・・確認したいところでは有るんですが、バラでしか到着していなかったんですね・・。
なので、ジャイエ系に仕上がっているか否か?・・そしてその出来栄えは・・いや、デカンター誌が93ポイントも付けていますので、相当なものだろうとは予想していますが・・お客様に委ねたいと思います。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【すべてはここから・・基本のドメーヌものヴォーヌ=ロマネ村名です!】 ド定番のヴォーヌ=ロマネ村名です。ヴォーヌ=ロマネに多くの畑を持つメオの基本とも言えるワインかと思います。数が無いのでいつも飲めませんで、仕方が無いのでニュイ=サン=ジョルジュとかニュイ=サン=ジョルジュ1級を開けていたんですが、2016年はさらに少なく、それらさえ開けられません。
しかしニュイ=サン=ジョルジュのメオのワインを飲んでわかったことが有ります。それはニュイ=サン=ジョルジュの持つ特徴の一つでも有り、時にネガティヴに捉えられてしまうこともある、ある種の土臭さと野暮ったさが全く感じられない・・と言うことですね。土のニュアンスは有る・・が実に美しい・・ので全く野暮ったく無い・・どころかエレガンス、フィネス、荘厳さまで感じさせられてしまう・・・と言う流れなのでしょう。
2016年ものは長らく飲めなかったフィサン1級を飲み、それが昨今のメオ=カミュゼの特徴なんだと理解しました。テロワールをちゃんと表現していながらも、総体を美しく仕上げてしまうんですね。お勧めします。
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
以下は2014年ニュイ・サン・ジョルジュのレヴューです。
━━━━━
【べらぼうに旨いです!素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ!このエレガンス・フィネスは一体どうやって得て表現できるのでしょう!】
2014年ものもですね・・売れずに残ったアイテムをポツポツと開けて来ています。まぁ、それらの印象については中々書く機会も無いのでそのまま放置ですが、それでも noisy の中の「メオ=カミュゼ」と言う造り手のヒエラルキー的位置は、
「限りなくトップレベルに有る」
と言えます。
「・・え~・・?そ~なの?・・ついこの間までは懐疑的だったんじゃないの?」
とおっしゃるお客様も多くいらっしゃるかと思います。確かにそれは正しいです。2014年ものがリリースされた頃までは・・です。
ところが、余りに素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級を飲んで・・ひっくり返るほどビックリし、
「・・こんなに凄いエレガンスって、ヴォーヌ=ロマネの・・それもグラン・クリュ並みじゃん」
と思わされてしまいました。
そしてその後、その余りの素晴らしさに、店にいらっしゃる方々に、
「メオの1級クラス、滅茶苦茶凄いよ。ネゴスのニュイの1級ならまだ有るから飲んでみなよ。」
と声を掛け、飲んでいただきました。
その方々の印象は・・思ったとおり、
「いや~・・もうビックリです。こんなに凄いと思いませんでしたよ・・。」
と言うものでした。
さらには配送でお送りした方々からも徐々に感想が届き始め、
「参りました!・・メオ=カミュゼ、見直しちゃいました。レベル高いですね~!」
と、随分と高い評価のお言葉もいただきました。なので・・
「2014年のメオの1級クラスは全く残ってない」
んですね・・。コルトンなどのグラン・クリュが少々残っているだけです。これとて昔から銘品ですから・・noisy 的には敢えて飲む必要性を感じていないんですが、その辺りはもう皆さんはご存知無いようですから、そのうち・・少し開き始めただろうと言うタイミングで飲んでご紹介したいと思っています。
その余りに美味しいニュイ=サン=ジョルジュ1級のアイテムは、少ない2015年の産出量も有りさらに減ってしまいましたので飲む訳にも行かず、仕方が無いのでニュイ村名を開けた・・と言う次第です。
2015年のメオのブルゴーニュはとても美味しかったですよね・・。これでも充分と言えるほどの出来栄えだったと思います。今回少々ですが追加分をいただいてますのでこれもお早めにどうぞ。でも、そんな印象がぶっ飛ぶほど・・
「2015年ニュイ=サン=ジョルジュ村名は完璧!」
と思わされてしまいました・・。素晴らしいです!
ブルゴーニュワインに求めるもの・・それはおそらく重なる部分は有るにせよ、ワインファン一人一人違うはずです。だから、誰もが美味しいと認めるワインは稀で少ない・・でしょう。
ところがこのニュイ=サン=ジョルジュ・・・、そんな思い込みみたいなものさえ吹っ飛ばすような、完璧さを見せつけてくれたんですね。
抜栓からもう・・ちょっとルロワの良いクラスでも開けたかな?・・みたいなエレガントかつほんのり妖艶なアロマが漂っています。あくまでピュア・・ヴォーヌ=ロマネ的な、ほんのりワイルドさやスパイシーさが混じります。
口に含むとテクスチュアは滑らか、シャンボール的にやや硬質ながら、何もないのではなく、ほんのり・・少しずつ細やかな表情を見せてくれます。つるつる入って来ますが、その解け方が非常に美しく、全てのカプセルを一気に崩壊させるのではなく、
「今はこれ・・満足した?・・じゃ、次はこっち。・・良いでしょ?・・じゃぁ次は・・」
と言った具合で、余りに忙しない感じには成らず、求める時には与えられる・・そんな充足感が伴うものです。
だらしなく拡がってしまって、
「はい、もうおしまい!」
などとは決して言わないんじゃないか・・とさえ感じます。
中盤の膨らみも節操の有るもので、どこかいじらしく、愛らしくも有ります。そしてその後に、ニュイ的な部分・・スパイスや綺麗な土、盛り上がり、紫の果実などを細やかに感じさせつつ、非常にエレガントな余韻を長く感じさせてくれるんですね。
そう、滅茶苦茶バランスが良いんですよ。しかも透明でややカチッと締まったニュアンス、ミネラリティのコーティングが見事になされていて、冷旨系の酸がバランス良くしっかりと存在しています。この非常に寒い、寒気が居座った状況の中、どうしてもワインが冷えてバランスを欠いてしまいがちな時期に有りながら、
「エキスの旨みが物凄い!・・しかもそれにさえ物凄いエレガンスを感じる」
んですね。・・どうです?・・飲んでみたくなったでしょう?
ニュイ=サン=ジョルジュのトップのワインだとさえ・・思えるかもしれませんよ。それほどに満足感の高い1本だと思います。是非ご検討くださいませ。
他に村名クラスはジュヴレ=シャンベルタン、シャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネと有りますが・・・こんな凄いニュイを見せつけられると他も飲みたくなっちゃいますが、フィネスさんにももう残ってないそうですから減らさないように、テイスティングは控えます。まぁ、年に1本、村名を変えてのテイスティングがギリでしょう。そして、ジャン=ニコラ的には価格的にこれらと同格・・と判断しているのであろう、フィサン1級クロ・デュ・シャピトルが有ります。村名フィサン2014年はめっちゃ美味しかったですから、これもかなり期待できると思います。
メオ=カミュゼ、完全復活、そしてドメーヌ・ルロワ、ネゴシアン・ルロワの立ち位置に極めて密着しはじめたと感じます。
「・・嘘だぁ!」
と思われるなら、それはもうチェックしてみるしかないのではないでしょうか。noisy 的にはもう・・もろ手を挙げてお勧めするしかない心境です。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【以前はドメーヌもののみで造られていましたが、現在は買い葡萄も使っているのでネゴスラベルです。しかしながら秀逸なニュイ=サン=ジョルジュです!】
メオ=カミュゼのニュイやヴォーヌ=ロマネはそれなりに高価ですから、既に福沢さん1人だけでは購入出来ず、2人ほど掻き集めないと心配な感じになってます。
そんな中で、本来はドメーヌもののエチケットが張られていたのがこの「ニュイ=サン=ジョルジュ」です。こちらもやはり、あの素晴らしい生産者ジャン・タルディに収穫折半で貸し出されていたリューディ、「オ・バ・ド・コンブ」です。
このところのメオ=カミュゼの在庫を気にされてご覧の方はお気づきかもしれませんが・・・
「じわじわとメオ=カミュゼの人気が復活してきているのかも?」
と思われないでしょうか。
そう・・かなり売れて来ているんですよ・・。それは間違い無いです。
リーズナブルで足が速いブルゴーニュ・ルージュは、もう・・すぐに完売してしまいますし、そんなアイテムを飲まれた方からは、
「素晴らしく美味しかった!」
とご連絡をいただいています。
そうなんですね~・・。先日もマルサネ・ルージュを2年ほど寝かされて飲まれた方からメールをいただきまして、感動されたお話しをされていました。別の方はフィサンを同様にされ、その素晴らしい表情に驚かれていらっしゃいました。
やはりメオ=カミュゼと言うと、確かにもう・・どのキュヴェを飲んでもかなり美味しいんですが、ニュイ=サン=ジョルジュやヴォーヌ=ロマネ、ヴージョと言った、まさにコート・ド・ニュイの中心地にこそ、イメージが有ると言って良いでしょう。ジャイエ絡みですから・・ね。
昔は、「大当たりする可能性の有る生産者」で有ったと思うんですが、昨今は「確実にエレガントで美しいエキス系のトップレベル」になっていると感じています。
さすがに noisy も、最近はメオ=カミュゼもかなり色々と開けてはいますが、どれを飲んでも素晴らしい・・と感じていますが、入荷数量に限界が有りますし、グラン・クリュ・クラスまで開けるには厳しい状況が有りますから、申し訳ないのですがその全ての姿を網羅してご紹介することが出来てはいない状態です。
そんな中で、比較的リーズナブルなラインのアイテムを何とか分けていただけた・・と言うのがこのニュイ=サン=ジョルジュとマルサネなんですね・・。
因みにマルサネ2014年にティム・アトキン氏はぶっとびの・・「91Points」を付けていました!・・まぁ、メオのこのクラスは、海外の評価機関はほとんど飲んでいないようで、余り見かけないんですが・・たまたま評価したんでしょうかね。
あれだけ売れなかった2013年のフィサンでさえ、いつの間にか無くなっていまして、
「・・どうやらやっと少しずつ見直されて来ているのかな?」
と言うような感じを受けています。
前にも書きましたがメオの2014年ニュイ1級ブドーを飲んだ時は・・たまげました。確実にルロワと同じ道筋を歩んでいる・・と感じました。
こちらはニュイ村名ですから、さすがに同じようなポテンシャルは望めないとしても、約半分はドメーヌもの・・です。それに、ネゴスラインとドメーヌラインの仕上がりの差が無いと言って良い状況ですから、このニュイ村名も期待できるんじゃないかな・・と思っています。さすがにティム・アトキン氏もこれはテイスティングしていないようでした。
比較的リーズナブルだけれどメオの本質に触れることの出来るワインだと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【メオ=カミュゼの本拠、ヴォーヌ=ロマネのワインです。とてもリーズナブルかと思います。】
その昔はこのワイン、結構大事に飲んだ記憶が有ります。やはりアンリ・ジャイエに繋がるドメーヌで、下手をすれば神様が実際にこの葡萄を育てていたから・・ですね。
でも飲んでみるとアンリ・ジャイエとは違うんですよね。エマニュエル・ルジェも全然違うように・・と言いたいところですが、メオのワインは時にアンリ・ジャイエの風情を持っている時も有り、また全然違う印象を受けるようでも有り・・で、一定したものでは無かったように思います。でも村名以上は美味しかったですね。
ティム・アトキンさんは93ポイントまで付けています。村名ワインに対しては、これ以上は付け辛い高得点です。むしろ非常にリーズナブルかと思います。
● 2017 Bourgogne Haut-Cotes de Nuits Blanc Clos Saint-Philibert Monopole M.G.
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ブラン・クロ・サン=フィリベール・モノポール・マグナムボトル
【今回の2017年ものは飲めておりませんが、ACブルの仕上がりを見る限りにおいて、かなりの良い出来が想像されます。以下は以前のレヴューです。】
【この感性!・・昔のメオ=カミュゼのイメージはすでに無いと言えます!ベストなタイミングでの収穫がこのエレガントな味わいを生み出す第一義的要因でしょう!】

近年のメオ=カミュゼのワインには驚かされることが多いですが、このジャン=ニコラご自慢のモノポール、クロ・サン=フィリベール2015年の味わいにも驚かされました。
どんどんエレガンス重視のブルゴーニュワインらしいピュアな味わいに邁進しているのは判っていましたが、クロ・サン=フィリベールは人気商材なので、ワイン屋でもたまにしか飲めないんですね・・。
そもそも昔の(10年も前位の)クロ・サン=フィリベールのイメージと言えば、過熟気味に収穫されバリックを利かせた大柄なもの・・リリース直後は樽のニュアンスがワインから浮いて感じられ、やや甘味を感じるものなので、3~5年寝かせると一体化し、ボーヌの大柄なシャルドネに似せた味わいになるが、ややもするとローヌの白ワイン的に成りがち・・みたいなものでした。
まぁ・・そんなイメージはもう全く感じられません。天候が良いとブルゴーニュらしい酸は徐々に失われ、糖分が多くなります。そんな過熟気味の葡萄を醸造すると、当然ながらアルコール発酵しなかった糖分が甘味として残ります。つまり、酸は弱めで少し甘いバランスのワインになります。そこにバリックのニュアンスが加わる訳ですね。
それはそれで美味しいんですが、やはりリリース直後は「樽臭い」感じになってしまいますし、やや甘味に頼った構成にならざるを得ません。
2015年のクロ・サン=フィリベールは、ベストのタイミングで健康な葡萄が収穫できたと思える優れたバランスの酸とドライな味わいを持ち、非常にピュアで美しいです。
どうやってもどう似せてもボーヌのシャルドネのような味わいバランスにはならないんですから、クロ・サン=フィリベールはクロ・サン=フィリベールとしての真の姿を見せよう・・と言う感覚なんじゃないかと思うんですね。
しかも2015年は全てにおいてバランスが良い・・酸の量・バランス・美しさは総体のバランスに直に影響します。それでいて、まるでバリック臭さは無く、そのピュアな美しさを汚していないです。
冷ややかな果実酸とドライな味わいからこそ、真の姿が見えてくる・・これは非常に美味しいし、オート=コートの実力もしっかりと見えると思います。
また、ジャン=ニコラの2015年ヴィンテージの総評にも書かれています(ドメーヌ説明欄)が、黄色文字の部分・・非常に印象的です。
この部分は noisy も常に感じているので、コラムのアチコチでも記載していますが、プロ、アマ問わず、
「直近の味わいしか切り取れない、受け取れない感覚」
の持ち主が非常に多い・・と言うことですね。
その上で美味しかったとか旨くないとか・・言ってる訳ですが、まぁ、アマならそれもまだ良いですが、プロがそれじゃぁいかんだろうと・・遺憾ですと・・言いたい訳です。
アマでも、そのような飲み方しかできないとするなら、ワインの楽しみの半分以上を最初から捨てていることになります。
「ポテンシャルを測る飲み方」
をお勧めします。
これについては時折書いていますので、敢えてここでは書きません。重要なのは、そのような飲み方が出来ることで、
「あの時は全く美味しく無かったのに、15年後にたまたま飲んだら・・滅茶苦茶凄かった!」
と言うようなことにはならないんですね。下手をすると・・
「そうか・・15年前に飲んだワインはコンディションが悪かったんだ・・」
などと思い込みかねないんです。
そんなことは無いとは言えませんが、そのように人間は自己弁護の思考回路が自動的に働いてしまいますから、延々と同じことを繰り返すことになり、結局、
「ワインの楽しみの半分以上を得られないままのワインファン」
になってしまいます。それは不幸なことですよね。
ジャン=ニコラも、そんなプロの批評家たちを散々見て来てウンザリしているんでしょう。noisy も・・まぁ上から目線で申し訳ないが、そんな印象を受けることは非常に多いですし、そんな批評家のコメントは全く参考にしないようにしています。
皆さんも、noisy を信じるとか信じないとか・・と言うレベルの話しでは無く、せっかくのワインを楽しめるような飲み方をされると良いんじゃないかな・・と思います。まぁ、noisy のように、電子レンジで「チン」してしまったり、砂糖を入れたり塩を入れたりは、しない方が良いですが、少なくとも、
「・・ん?・・やや硬いか・・?noisy はそんなこと言って無かったぞ・・。じゃぁ、取って置きのリーデル・ソムリエ・ブルゴーニュ・グラン・クリュでも使ってみるか?」
とか、
「・・ん?・・もう若いフレーヴァーが無い?noisyは硬いかもしれないって言ってたっけ?・・もう死んでるか?・・じゃぁ、いっそのこと平底デキャンタに落としてぶん回してみて、それからロブマイヤーのワイングラスIIIに落としてみるか?それともIVが良いか・・?」
などなど、やってみることは沢山有ると思うんですね。もしくは、もう完全に終わってるだろうヴィンテージのシャルドネなどをワイン屋で見つけて来て、それを楽しめるように数日掛けて何とかしてみる・・とか。
もっとも、このクロ・サン=フィリベールは、そんなことをしなくても美味しく飲めますので、今のタイミングですと大丈夫です。言っておきますが、勿論ベストのタイミングでは無いし、やや硬いとは言えますが、
「それでも充分に旨い」
はずです。
今回は何と、マグナムも有ります。マグナムをドメーヌが造る・・と言うことは・・そう言うことです。自信があるんですね。プロの批評家が「2015年はノーマルの出来」と判断したところで、先行きの見えないプロが何を言おうと関係が無い・・のでしょう。是非ご検討くださいませ。お勧めします!相当に・・良い出来です。
以下は以前書いたコメントです。
━━━━━
【ジャン=ニコラ・メオ自慢のモノポールの白です。】 フィネスさん入れのドメーヌ・メオ=カミュゼです。このワインに関してはnoisy も何度もご紹介させていただいてますし有名ですから、ブルゴーニュ・ファンなら知らない人はいないと思います。オート=コートのクロ・サン=フィリベールは、メオ=カミュゼ自 慢の白ワインのモノポール(単独所有)で、やや樽の効いた風味が溶け込み始めると、ニュイの白で有りながら骨格の大きいシャルドネを堪能させてくれます。(シャルドネオンリーでは無いようですが・・)
ニュイの高級白ワインで最もポテンシャルとコストのバランスの良いワインと言え、このくらいの価格ですと10年前と全く変わらないかむしろ安いと言えるかもしれません。ヴォーヌ=ロマネの村からコルボアンの方に上がって行ったところにあるオート=コートの単独所有畑で、メオのワインの裏のエチケットは、▲に飛び出た地図が描かれている・・その▲部分の畑ですね。この畑を誇りに思っている証拠とも言えます。
メオ=カミュゼもドメーヌものになると超人気銘柄でありつつ高価格であること、そして、とてもピュアで生気溢れるアロマが特長ですが、昔は時にそれが行き過ぎてしまっていると感じられる場合が有ったことなどから、「突き抜けた人気」までにはなっていないようです。
noisy のこのクロ・サン=フィリベール・ブランの印象としては、
「ニュイの白ながら大柄。オイリーで樽の関与を上手く使用している。3~5年で大きく変わる。」
というものです。
ところが、メオ氏のコメントを見ると「いつもの年のような樽の関与が少なめ」と言っているように思います。なのでよりピュアなシャルドネに仕上がっているんじゃないかと・・想像しています。
よもや残らないだろうな~・・と思いつつ、残ったら飲もうと心に決めているワインでもあります。ご検討くださいませ。
● 2017 Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・レ・ショーム
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】
2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ジャン・タルディの耕作で有名になったレ・ショームです!】【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】 さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。ですのでメディアの評価が見つかったものを掲載いたします。ドメーヌものとネゴスものの差は無いと思っていただいて結構です。
■Richebourg
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Advocate 93-95 Points
■Clos Vougeot
Jhon Gilman 92 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 92-94 Points
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Advocate 89-91 Points
■Echezeaux Grand Cru
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-95 Points
Advocate 93-95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Aux Brulees
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 94-97 Points
Burghound Allen Meadows 93-95 Points
Decanter 95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Les Chaumes
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 89-91 Points
Burghound Allen Meadows 90-92 Points
Advocate 90-92 Points
■Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
■Vosne-Romanee
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Murgers
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Boudots
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 90-93 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 91-93 Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【中々飲めないワインでは有ります。】
メオが持つ目が眩むような珠玉の畑にあって、しかもグラン・クリュであっても何とか手が出るのがクロ・ド・ヴージョでした。つい最近まで2002年とか2000年とかが売れずに残ってましたが、
「何で売れないのかな?」
と・・思ってましたよ。
因みに、ジャン・タルディが耕作していたグラン・モーペルテュイが帰って来ていますし、その他にもシャトー(プレ・ル・セリエ、プレ・ル・シャトー)の真下の区画も有るようで、このクロ・ド・ヴージョには幾つかのラベルが有ります。どう違うのか・・判りませんので、ぜひとも同じヴィンテージを全部一遍に開けてみたいものです。
このクロ・ド・ヴージョ2014年は、ベタンヌも19/20Pointsと非常に高い評価ですし、ティムさんも97Pointsとベタボメ状態、バーガウンドが少し冷静・・と言った評価のようです。
● 2017 Bourgogne Blanc
ブルゴーニュ・ブラン
【クロ・サン=フィリベールの樽を弱くしてネットリとしたオイリー感をプラスするとこのA.C.ブルになるか?】

・・などと書いてしまいましたが、この方が早く理解していただけるかな・・と。勿論、メオご自慢のモノポール、クロ・サン=フィリベール・ブランを飲んだ方限定のお話しにはなってしまいますが・・。
美しい緑が透けて見えてくるような良い感じの色合いです。オイリーで、柑橘に南の果実もしっかり有り、ドライでは有りますがオイリーさゆえか、甘みさえ感じます。
因みにメオさんはこのように評価しています。
とても開いた心地良い香り、白い果実や南国果実、樽香、石の香りが感じられるのは例年通り。とてもオイリーかつ直線的なあじわいでアフターはとても気品がある。バランスが素晴らしく旨味たっぷりでエネルギッシュな2017年は例年よりもすでに様々な要素がワインに溶け込んで味わいも開いているので、やはり早めに飲むことをお薦めする。
お~・。・ようやく一致しましたね・・。今飲んでも非常に旨いです。オイリーで重心が低く、しっかりしています。ポマールの白・・と言っても良い位の粘性を感じます。「石の香り」とは言っても、ムルソーの高地の方のワインでは有り得ない味わいです。やはり・・ポマール的かな?・・ヴォルネイ近辺の白ともちょっと違う感じです。
今回はなぜかクロ・サン=フィリベールの割り当てが届いていないので、そことの比較はできないんですが、2016年のA.C.ブル・ブランと比較しても・・黄色味はしっかりしています。それでも「樽香」と言えるほど、ハッキリ分別できるようなものでは有りませんで、昔のクロ・サン=フィリベールの樽の強さは全く想像できないレベルです。
非常に美味しいです。それに、これを「ポマール」と連想できると色々と面白いかと思いますよ。白ワインを飲んでも赤ワインを飲んでも、逆の色の畑が想像されることって・・結構あるんじゃないかと思います。素晴らしい仕上がりでした。是非飲んでみて下さい!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【・・あれ?・・2015年ものより・・旨い!・・結構に大柄に仕上がっています!!只者では無いです!】
いや~、これはかなり美味いです。ポマールにある畑のようですが、なるほど・・そうだったか~・・と言う感じをもしかしたら感じていただけるかもしれません。やっぱりワインの味わいは土壌を由来するものですからね・・。
2015年のブルゴーニュ・シャルドネは非常にピュアで美しく、よりフレッシュな美味しさを見せてくれました。2015年的な甘さは無く、ハツラツとした印象だったと記憶しています。
2016年ものも数は無いんですが、やはり飲んでみたいとテイスティングさせていただきました。
「・・あれ?」
です。
メオもnoisy と同じようにへそが曲がっているのかもしれませんね。実は・・
「ちょうど良い熟度を持ち、2015年よりもより大柄かもしれない!」
と感じさせてくれるような、とても滑らかで太い味わいをしています。2015年はハツラツ、フレッシュで、2016年は滑らかで大柄・・ですよ。それも評価をするとなれば、かなりポイントは高くしてしまうだろう・・的なゴージャス感をしっかり出しています。
何に似てるか・・と言うと、前回辺りにご紹介させていただいているドミニク・ラフォンの2015年ACブルゴーニュに近似しているかな・・と言う印象で、さすがにポマールのACブルの畑の特徴までは判らないものの、
「村名ポマールを飲んだ時の、ちょっとバイセクシャルな村名ジュヴレか?・・などと感じる部分」
は、何となく共通しているかなぁ・・などと思ってしまいました。
少なくともムルソーの中央~南側に掛けての標高の高い部分に共通するような、滅茶硬いミネラリティがてんこ盛りになっているようなものでは無いにせよ、ムルソー北側に共通する優しいミネラリティと粘土に、やや軽みの有る緑っぽいミネラリティが足されたようなニュアンスが感じられます。
ほんのりあるオイリーさがまたそそりますし、葡萄の熟度が高いからと言って、酸はちゃんと有るんですよね・・。
2016年のコート・ド・ボーヌのシャルドネは安泰なのか?・・などと思ってしまいました。素晴らしいシャルドネです!是非ご堪能くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【珠玉のクロ・サン=フィリベールには届かないものの、ブルゴーニュのシャルドネって・・それもニュイのシャルドネって本当に美味しい!・・と思っていただけるかと!】
カミュゼのネゴスのシャルドネです。少ないながらも1ケースはいただけたので・・ようやくですよ・・皆さんには関係の無いことでは有りますが、ワイン屋の仕入れは非常にムズイものでして、欲しいものを欲しいだけ買える・・なんてことは有り得ない世界です。例え長くお取引の有るエージェントさんからでも、ある程度の有名銘柄でも、
「(noisy 宛てのリストには)最初から掲載されていない」
とか、
「発注すると思いっきり削られ、(ケースの)不足分を要求される」
のは日常茶飯事です。2ケース頼んで結果は1~2本、残り10本を何か買え・・って訳ですね。まぁ、発注できても結果がゼロのことも有りますし・・。
なので、noisy も余りやりたくは無いにせよ、セット販売とか、プラス1本とかをお願いせざるを得なくなってしまうんですね。
メオ=カミュゼの場合は、実は結構仕入れは厳しいんですね。量が沢山ある訳じゃありません。もっとも余分なものをフィネスさんから強要されることは無いですから、セット販売などはしなくて済むんですよ。有難いことです。

黄色に、やや薄いながらも「緑」が差し込んだような色合いが美しい2015年のブルゴーニュ・ブランです。
こちらもクロ・サン=フィリベール同様、決して「過熟気味の葡萄」にせず、「ベスト~やや若い風味」を残したタイミングでの収穫と思われ、若々しく弾けの良い、しかし酸っぱくないレベルの果実酸が好ましいテイストとして感じられます。
ただしクロ・サン=フィリベールほどのエレガンスや複雑さ、バランスまでは持っていないですね。やはりそこは価格成りかな?・・とは思いますが、カミさんなどは、
「こっちの方が美味しい!」
と・・・(^^;;
良いのよ・・あなたはそれで・・。好みですからね・・。このフレッシュさが滑らかさを僅かに上回るバランスと果実感が、彼女にはより美味しいと感じられたのでしょう。
その滑らかさを僅かに上回るフレッシュさは、時間の経過、熟成と共に丸みへと変化して行きますから、おそらく1~2年後からが飲むにはベストなタイミングかと思いますが、現在のバランスも昨今のメオ=カミュゼならではのエレガントさを持っていますので、おそらく皆さんも納得していただけるんじゃないかと思います。
ピュアでナチュラル、フレッシュで重くない・・けど軽く無い、良いバランスのブルゴーニュ・シャルドネでした。是非飲んでみてください!お勧めします。
● 2017 Nuits-Saint-Georges
ニュイ=サン=ジョルジュ
【このワインを飲める方は幸せだと思います・・!】

痺れます・・こんなワインを飲んでしまうと!めっちゃ素晴らしいです。
メオのニュイ=サン=ジョルジュ、そしてその1級を飲んで、外したことが無いですが、かのアンリ・ジャイエのニュイ=サン=ジョルジュもそうでした。
「これで・・ニュイの村名なの・・????」
そんな感動から、ジャイエの他のワインに対する興味が拡がってしまい、入手の難しいアンリ・ジャイエのワインを何とかしようと・・奔走するようになってしまった訳ですね。
ですが・・ここは重要ですんで・・。
このニュイ=サン=ジョルジュ村名、とんでもなく素晴らしいんですが、アンリ・ジャイエ系の味わいでは有りません。むしろシャンボールとかヴォーヌ=ロマネがそっち系です。
荘厳なエキス系の味わいですね。超繊細ですが、サクッと開けても美味しく飲めてしまう・・と言う点では、アンリ・ジャイエを彷彿させるかもしれません。
これは何とか、飲むべし!安いです!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【べらぼうに旨いです!素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ!このエレガンス・フィネスは一体どうやって得て表現できるのでしょう!(2015年もののレヴューです。)】
2014年ものもですね・・売れずに残ったアイテムをポツポツと開けて来ています。まぁ、それらの印象については中々書く機会も無いのでそのまま放置ですが、それでも noisy の中の「メオ=カミュゼ」と言う造り手のヒエラルキー的位置は、
「限りなくトップレベルに有る」
と言えます。
「・・え~・・?そ~なの?・・ついこの間までは懐疑的だったんじゃないの?」
とおっしゃるお客様も多くいらっしゃるかと思います。確かにそれは正しいです。2014年ものがリリースされた頃までは・・です。
ところが、余りに素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級を飲んで・・ひっくり返るほどビックリし、
「・・こんなに凄いエレガンスって、ヴォーヌ=ロマネの・・それもグラン・クリュ並みじゃん」
と思わされてしまいました。
そしてその後、その余りの素晴らしさに、店にいらっしゃる方々に、
「メオの1級クラス、滅茶苦茶凄いよ。ネゴスのニュイの1級ならまだ有るから飲んでみなよ。」
と声を掛け、飲んでいただきました。
その方々の印象は・・思ったとおり、
「いや~・・もうビックリです。こんなに凄いと思いませんでしたよ・・。」
と言うものでした。
さらには配送でお送りした方々からも徐々に感想が届き始め、
「参りました!・・メオ=カミュゼ、見直しちゃいました。レベル高いですね~!」
と、随分と高い評価のお言葉もいただきました。なので・・
「2014年のメオの1級クラスは全く残ってない」
んですね・・。コルトンなどのグラン・クリュが少々残っているだけです。これとて昔から銘品ですから・・noisy 的には敢えて飲む必要性を感じていないんですが、その辺りはもう皆さんはご存知無いようですから、そのうち・・少し開き始めただろうと言うタイミングで飲んでご紹介したいと思っています。
その余りに美味しいニュイ=サン=ジョルジュ1級のアイテムは、少ない2015年の産出量も有りさらに減ってしまいましたので飲む訳にも行かず、仕方が無いのでニュイ村名を開けた・・と言う次第です。
2015年のメオのブルゴーニュはとても美味しかったですよね・・。これでも充分と言えるほどの出来栄えだったと思います。今回少々ですが追加分をいただいてますのでこれもお早めにどうぞ。でも、そんな印象がぶっ飛ぶほど・・
「2015年ニュイ=サン=ジョルジュ村名は完璧!」
と思わされてしまいました・・。素晴らしいです!
ブルゴーニュワインに求めるもの・・それはおそらく重なる部分は有るにせよ、ワインファン一人一人違うはずです。だから、誰もが美味しいと認めるワインは稀で少ない・・でしょう。
ところがこのニュイ=サン=ジョルジュ・・・、そんな思い込みみたいなものさえ吹っ飛ばすような、完璧さを見せつけてくれたんですね。
抜栓からもう・・ちょっとルロワの良いクラスでも開けたかな?・・みたいなエレガントかつほんのり妖艶なアロマが漂っています。あくまでピュア・・ヴォーヌ=ロマネ的な、ほんのりワイルドさやスパイシーさが混じります。
口に含むとテクスチュアは滑らか、シャンボール的にやや硬質ながら、何もないのではなく、ほんのり・・少しずつ細やかな表情を見せてくれます。つるつる入って来ますが、その解け方が非常に美しく、全てのカプセルを一気に崩壊させるのではなく、
「今はこれ・・満足した?・・じゃ、次はこっち。・・良いでしょ?・・じゃぁ次は・・」
と言った具合で、余りに忙しない感じには成らず、求める時には与えられる・・そんな充足感が伴うものです。
だらしなく拡がってしまって、
「はい、もうおしまい!」
などとは決して言わないんじゃないか・・とさえ感じます。
中盤の膨らみも節操の有るもので、どこかいじらしく、愛らしくも有ります。そしてその後に、ニュイ的な部分・・スパイスや綺麗な土、盛り上がり、紫の果実などを細やかに感じさせつつ、非常にエレガントな余韻を長く感じさせてくれるんですね。
そう、滅茶苦茶バランスが良いんですよ。しかも透明でややカチッと締まったニュアンス、ミネラリティのコーティングが見事になされていて、冷旨系の酸がバランス良くしっかりと存在しています。この非常に寒い、寒気が居座った状況の中、どうしてもワインが冷えてバランスを欠いてしまいがちな時期に有りながら、
「エキスの旨みが物凄い!・・しかもそれにさえ物凄いエレガンスを感じる」
んですね。・・どうです?・・飲んでみたくなったでしょう?
ニュイ=サン=ジョルジュのトップのワインだとさえ・・思えるかもしれませんよ。それほどに満足感の高い1本だと思います。是非ご検討くださいませ。
他に村名クラスはジュヴレ=シャンベルタン、シャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネと有りますが・・・こんな凄いニュイを見せつけられると他も飲みたくなっちゃいますが、フィネスさんにももう残ってないそうですから減らさないように、テイスティングは控えます。まぁ、年に1本、村名を変えてのテイスティングがギリでしょう。そして、ジャン=ニコラ的には価格的にこれらと同格・・と判断しているのであろう、フィサン1級クロ・デュ・シャピトルが有ります。村名フィサン2014年はめっちゃ美味しかったですから、これもかなり期待できると思います。
メオ=カミュゼ、完全復活、そしてドメーヌ・ルロワ、ネゴシアン・ルロワの立ち位置に極めて密着しはじめたと感じます。
「・・嘘だぁ!」
と思われるなら、それはもうチェックしてみるしかないのではないでしょうか。noisy 的にはもう・・もろ手を挙げてお勧めするしかない心境です。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【以前はドメーヌもののみで造られていましたが、現在は買い葡萄も使っているのでネゴスラベルです。しかしながら秀逸なニュイ=サン=ジョルジュです!】
メオ=カミュゼのニュイやヴォーヌ=ロマネはそれなりに高価ですから、既に福沢さん1人だけでは購入出来ず、2人ほど掻き集めないと心配な感じになってます。
そんな中で、本来はドメーヌもののエチケットが張られていたのがこの「ニュイ=サン=ジョルジュ」です。こちらもやはり、あの素晴らしい生産者ジャン・タルディに収穫折半で貸し出されていたリューディ、「オ・バ・ド・コンブ」です。
このところのメオ=カミュゼの在庫を気にされてご覧の方はお気づきかもしれませんが・・・
「じわじわとメオ=カミュゼの人気が復活してきているのかも?」
と思われないでしょうか。
そう・・かなり売れて来ているんですよ・・。それは間違い無いです。
リーズナブルで足が速いブルゴーニュ・ルージュは、もう・・すぐに完売してしまいますし、そんなアイテムを飲まれた方からは、
「素晴らしく美味しかった!」
とご連絡をいただいています。
そうなんですね~・・。先日もマルサネ・ルージュを2年ほど寝かされて飲まれた方からメールをいただきまして、感動されたお話しをされていました。別の方はフィサンを同様にされ、その素晴らしい表情に驚かれていらっしゃいました。
やはりメオ=カミュゼと言うと、確かにもう・・どのキュヴェを飲んでもかなり美味しいんですが、ニュイ=サン=ジョルジュやヴォーヌ=ロマネ、ヴージョと言った、まさにコート・ド・ニュイの中心地にこそ、イメージが有ると言って良いでしょう。ジャイエ絡みですから・・ね。
昔は、「大当たりする可能性の有る生産者」で有ったと思うんですが、昨今は「確実にエレガントで美しいエキス系のトップレベル」になっていると感じています。
さすがに noisy も、最近はメオ=カミュゼもかなり色々と開けてはいますが、どれを飲んでも素晴らしい・・と感じていますが、入荷数量に限界が有りますし、グラン・クリュ・クラスまで開けるには厳しい状況が有りますから、申し訳ないのですがその全ての姿を網羅してご紹介することが出来てはいない状態です。
そんな中で、比較的リーズナブルなラインのアイテムを何とか分けていただけた・・と言うのがこのニュイ=サン=ジョルジュとマルサネなんですね・・。
因みにマルサネ2014年にティム・アトキン氏はぶっとびの・・「91Points」を付けていました!・・まぁ、メオのこのクラスは、海外の評価機関はほとんど飲んでいないようで、余り見かけないんですが・・たまたま評価したんでしょうかね。
あれだけ売れなかった2013年のフィサンでさえ、いつの間にか無くなっていまして、
「・・どうやらやっと少しずつ見直されて来ているのかな?」
と言うような感じを受けています。
前にも書きましたがメオの2014年ニュイ1級ブドーを飲んだ時は・・たまげました。確実にルロワと同じ道筋を歩んでいる・・と感じました。
こちらはニュイ村名ですから、さすがに同じようなポテンシャルは望めないとしても、約半分はドメーヌもの・・です。それに、ネゴスラインとドメーヌラインの仕上がりの差が無いと言って良い状況ですから、このニュイ村名も期待できるんじゃないかな・・と思っています。さすがにティム・アトキン氏もこれはテイスティングしていないようでした。
比較的リーズナブルだけれどメオの本質に触れることの出来るワインだと思います。ご検討くださいませ。
● 2017 Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・オー・ブリュレ
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】
2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【神様が造るワインの中でも一際輝いていた・・と、個人的に思えるクリマです!】【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】 さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。ですのでメディアの評価が見つかったものを掲載いたします。ドメーヌものとネゴスものの差は無いと思っていただいて結構です。
■Richebourg
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Advocate 93-95 Points
■Clos Vougeot
Jhon Gilman 92 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 92-94 Points
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Advocate 89-91 Points
■Echezeaux Grand Cru
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-95 Points
Advocate 93-95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Aux Brulees
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 94-97 Points
Burghound Allen Meadows 93-95 Points
Decanter 95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Les Chaumes
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 89-91 Points
Burghound Allen Meadows 90-92 Points
Advocate 90-92 Points
■Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
■Vosne-Romanee
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Murgers
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Boudots
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 90-93 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 91-93 Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【中々飲めないワインでは有ります。】
メオが持つ目が眩むような珠玉の畑にあって、しかもグラン・クリュであっても何とか手が出るのがクロ・ド・ヴージョでした。つい最近まで2002年とか2000年とかが売れずに残ってましたが、
「何で売れないのかな?」
と・・思ってましたよ。
因みに、ジャン・タルディが耕作していたグラン・モーペルテュイが帰って来ていますし、その他にもシャトー(プレ・ル・セリエ、プレ・ル・シャトー)の真下の区画も有るようで、このクロ・ド・ヴージョには幾つかのラベルが有ります。どう違うのか・・判りませんので、ぜひとも同じヴィンテージを全部一遍に開けてみたいものです。
このクロ・ド・ヴージョ2014年は、ベタンヌも19/20Pointsと非常に高い評価ですし、ティムさんも97Pointsとベタボメ状態、バーガウンドが少し冷静・・と言った評価のようです。
● 2016 Fixin 1er Cru Clos du Chapitre
フィサン・プルミエ・クリュ・クロ・デュ・シャピトル
【驚きました!・・素晴らしい味わいでした!】

2015年もののフィサン1級クロ・デュ・シャピトルは、数が少なかったので飲まずにご紹介したところ、
「・・全く動かない・・」
と言う・・残念な結果になっていまして、それでも、
「フィサンと言えば、ベルトー=ジェルベが有るからだいぶ皆さんにも周知されてきたんじゃないか?」
などと言う、noisy の甘い目論みは砂上の楼閣でした。そのまんま・・でも無いですが残っちゃってます。
なので、2016年ものは絶対に飲んでやろうと決めていたんですね。他にはACブルも再テイスティングしまして、その品質を確かめています。
左の写真は全く弄っていません。大きさを変えただけ、明るさや色味の調整はしておりません。なので、ちょっと暗く映ってしまっていますが、
「深淵な構造が見えるような感じ?」
がしないでしょうか。
そして、メオのワインに共通な瑞々しさ、荘厳さ、ピュアさはそのままに、ジュヴレの鉄っぽさをやや少なく、石灰系のミネラリティをずっと多くしたような見事な味わいを感じさせてくれました。
果実感もたっぷり有りますが・・実に深淵です。軽々しくない・・と言うか、でも重厚な訳では無いんです。何よりもこれだけドライな味わいになっているのに、構成が豊かで有ると感じてしまう・・全然渋く無いんですね。ほとんどの場合はどこかに破綻を見つけるんですが・・全く見つけられませんでした。あっという間に空いてしまいました。
ベルトーのフィサンは全房発酵系に移行しましたんで、メオのこのワインとも大分傾向が異なります。基本的にはアンリ・ジャイエの手法に近いはずですが、発酵時の温度コントロールは異なると思います。言わば、クラシカルな造りで有るとは言えないものの、ニュースタイルでは無く、メオ独自の世界が感じられます。勿論、ジャイエの直弟子のエマニュエル・ルジェのワインとも違います。ルジェはフワッとソフトで妖艶さの有る感じに仕上げますが、メオはまるで氷の太刀です。冷ややかでタイトなんですが懐が深いんですね・・。
素晴らしいワインでした。他の村名のワインはすみません・・少なすぎてどうにも飲めませんので、以前のレヴューをご参考にされてください。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【べらぼうに旨いです!素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ!このエレガンス・フィネスは一体どうやって得て表現できるのでしょう!】
2014年ものもですね・・売れずに残ったアイテムをポツポツと開けて来ています。まぁ、それらの印象については中々書く機会も無いのでそのまま放置ですが、それでも noisy の中の「メオ=カミュゼ」と言う造り手のヒエラルキー的位置は、
「限りなくトップレベルに有る」
と言えます。
「・・え~・・?そ~なの?・・ついこの間までは懐疑的だったんじゃないの?」
とおっしゃるお客様も多くいらっしゃるかと思います。確かにそれは正しいです。2014年ものがリリースされた頃までは・・です。
ところが、余りに素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級を飲んで・・ひっくり返るほどビックリし、
「・・こんなに凄いエレガンスって、ヴォーヌ=ロマネの・・それもグラン・クリュ並みじゃん」
と思わされてしまいました。
そしてその後、その余りの素晴らしさに、店にいらっしゃる方々に、
「メオの1級クラス、滅茶苦茶凄いよ。ネゴスのニュイの1級ならまだ有るから飲んでみなよ。」
と声を掛け、飲んでいただきました。
その方々の印象は・・思ったとおり、
「いや~・・もうビックリです。こんなに凄いと思いませんでしたよ・・。」
と言うものでした。
さらには配送でお送りした方々からも徐々に感想が届き始め、
「参りました!・・メオ=カミュゼ、見直しちゃいました。レベル高いですね~!」
と、随分と高い評価のお言葉もいただきました。なので・・
「2014年のメオの1級クラスは全く残ってない」
んですね・・。コルトンなどのグラン・クリュが少々残っているだけです。これとて昔から銘品ですから・・noisy 的には敢えて飲む必要性を感じていないんですが、その辺りはもう皆さんはご存知無いようですから、そのうち・・少し開き始めただろうと言うタイミングで飲んでご紹介したいと思っています。
その余りに美味しいニュイ=サン=ジョルジュ1級のアイテムは、少ない2015年の産出量も有りさらに減ってしまいましたので飲む訳にも行かず、仕方が無いのでニュイ村名を開けた・・と言う次第です。
2015年のメオのブルゴーニュはとても美味しかったですよね・・。これでも充分と言えるほどの出来栄えだったと思います。今回少々ですが追加分をいただいてますのでこれもお早めにどうぞ。でも、そんな印象がぶっ飛ぶほど・・
「2015年ニュイ=サン=ジョルジュ村名は完璧!」
と思わされてしまいました・・。素晴らしいです!
ブルゴーニュワインに求めるもの・・それはおそらく重なる部分は有るにせよ、ワインファン一人一人違うはずです。だから、誰もが美味しいと認めるワインは稀で少ない・・でしょう。
ところがこのニュイ=サン=ジョルジュ・・・、そんな思い込みみたいなものさえ吹っ飛ばすような、完璧さを見せつけてくれたんですね。
抜栓からもう・・ちょっとルロワの良いクラスでも開けたかな?・・みたいなエレガントかつほんのり妖艶なアロマが漂っています。あくまでピュア・・ヴォーヌ=ロマネ的な、ほんのりワイルドさやスパイシーさが混じります。
口に含むとテクスチュアは滑らか、シャンボール的にやや硬質ながら、何もないのではなく、ほんのり・・少しずつ細やかな表情を見せてくれます。つるつる入って来ますが、その解け方が非常に美しく、全てのカプセルを一気に崩壊させるのではなく、
「今はこれ・・満足した?・・じゃ、次はこっち。・・良いでしょ?・・じゃぁ次は・・」
と言った具合で、余りに忙しない感じには成らず、求める時には与えられる・・そんな充足感が伴うものです。
だらしなく拡がってしまって、
「はい、もうおしまい!」
などとは決して言わないんじゃないか・・とさえ感じます。
中盤の膨らみも節操の有るもので、どこかいじらしく、愛らしくも有ります。そしてその後に、ニュイ的な部分・・スパイスや綺麗な土、盛り上がり、紫の果実などを細やかに感じさせつつ、非常にエレガントな余韻を長く感じさせてくれるんですね。
そう、滅茶苦茶バランスが良いんですよ。しかも透明でややカチッと締まったニュアンス、ミネラリティのコーティングが見事になされていて、冷旨系の酸がバランス良くしっかりと存在しています。この非常に寒い、寒気が居座った状況の中、どうしてもワインが冷えてバランスを欠いてしまいがちな時期に有りながら、
「エキスの旨みが物凄い!・・しかもそれにさえ物凄いエレガンスを感じる」
んですね。・・どうです?・・飲んでみたくなったでしょう?
ニュイ=サン=ジョルジュのトップのワインだとさえ・・思えるかもしれませんよ。それほどに満足感の高い1本だと思います。是非ご検討くださいませ。
他に村名クラスはジュヴレ=シャンベルタン、シャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネと有りますが・・・こんな凄いニュイを見せつけられると他も飲みたくなっちゃいますが、フィネスさんにももう残ってないそうですから減らさないように、テイスティングは控えます。まぁ、年に1本、村名を変えてのテイスティングがギリでしょう。そして、ジャン=ニコラ的には価格的にこれらと同格・・と判断しているのであろう、フィサン1級クロ・デュ・シャピトルが有ります。村名フィサン2014年はめっちゃ美味しかったですから、これもかなり期待できると思います。
メオ=カミュゼ、完全復活、そしてドメーヌ・ルロワ、ネゴシアン・ルロワの立ち位置に極めて密着しはじめたと感じます。
「・・嘘だぁ!」
と思われるなら、それはもうチェックしてみるしかないのではないでしょうか。noisy 的にはもう・・もろ手を挙げてお勧めするしかない心境です。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【以前はドメーヌもののみで造られていましたが、現在は買い葡萄も使っているのでネゴスラベルです。しかしながら秀逸なニュイ=サン=ジョルジュです!】
メオ=カミュゼのニュイやヴォーヌ=ロマネはそれなりに高価ですから、既に福沢さん1人だけでは購入出来ず、2人ほど掻き集めないと心配な感じになってます。
そんな中で、本来はドメーヌもののエチケットが張られていたのがこの「ニュイ=サン=ジョルジュ」です。こちらもやはり、あの素晴らしい生産者ジャン・タルディに収穫折半で貸し出されていたリューディ、「オ・バ・ド・コンブ」です。
このところのメオ=カミュゼの在庫を気にされてご覧の方はお気づきかもしれませんが・・・
「じわじわとメオ=カミュゼの人気が復活してきているのかも?」
と思われないでしょうか。
そう・・かなり売れて来ているんですよ・・。それは間違い無いです。
リーズナブルで足が速いブルゴーニュ・ルージュは、もう・・すぐに完売してしまいますし、そんなアイテムを飲まれた方からは、
「素晴らしく美味しかった!」
とご連絡をいただいています。
そうなんですね~・・。先日もマルサネ・ルージュを2年ほど寝かされて飲まれた方からメールをいただきまして、感動されたお話しをされていました。別の方はフィサンを同様にされ、その素晴らしい表情に驚かれていらっしゃいました。
やはりメオ=カミュゼと言うと、確かにもう・・どのキュヴェを飲んでもかなり美味しいんですが、ニュイ=サン=ジョルジュやヴォーヌ=ロマネ、ヴージョと言った、まさにコート・ド・ニュイの中心地にこそ、イメージが有ると言って良いでしょう。ジャイエ絡みですから・・ね。
昔は、「大当たりする可能性の有る生産者」で有ったと思うんですが、昨今は「確実にエレガントで美しいエキス系のトップレベル」になっていると感じています。
さすがに noisy も、最近はメオ=カミュゼもかなり色々と開けてはいますが、どれを飲んでも素晴らしい・・と感じていますが、入荷数量に限界が有りますし、グラン・クリュ・クラスまで開けるには厳しい状況が有りますから、申し訳ないのですがその全ての姿を網羅してご紹介することが出来てはいない状態です。
そんな中で、比較的リーズナブルなラインのアイテムを何とか分けていただけた・・と言うのがこのニュイ=サン=ジョルジュとマルサネなんですね・・。
因みにマルサネ2014年にティム・アトキン氏はぶっとびの・・「91Points」を付けていました!・・まぁ、メオのこのクラスは、海外の評価機関はほとんど飲んでいないようで、余り見かけないんですが・・たまたま評価したんでしょうかね。
あれだけ売れなかった2013年のフィサンでさえ、いつの間にか無くなっていまして、
「・・どうやらやっと少しずつ見直されて来ているのかな?」
と言うような感じを受けています。
前にも書きましたがメオの2014年ニュイ1級ブドーを飲んだ時は・・たまげました。確実にルロワと同じ道筋を歩んでいる・・と感じました。
こちらはニュイ村名ですから、さすがに同じようなポテンシャルは望めないとしても、約半分はドメーヌもの・・です。それに、ネゴスラインとドメーヌラインの仕上がりの差が無いと言って良い状況ですから、このニュイ村名も期待できるんじゃないかな・・と思っています。さすがにティム・アトキン氏もこれはテイスティングしていないようでした。
比較的リーズナブルだけれどメオの本質に触れることの出来るワインだと思います。ご検討くださいませ。
● 2016 Echezeaux les Rouges du Bas Grand Cru
エシェゾー・レ・ルージュ・デュ・バ・グラン・クリュ
【エシェゾーの持つ重さをやや軽めに、赤味とエレガンスを加えたのがこの畑!?ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】
■Richebourg
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Advocate 93-95 Points
■Clos Vougeot
Jhon Gilman 92 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 92-94 Points
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Advocate 89-91 Points
■Echezeaux Grand Cru
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-95 Points
Advocate 93-95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Aux Brulees
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 94-97 Points
Burghound Allen Meadows 93-95 Points
Decanter 95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Les Chaumes
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 89-91 Points
Burghound Allen Meadows 90-92 Points
Advocate 90-92 Points
■Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
■Vosne-Romanee
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Murgers
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Boudots
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 90-93 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 91-93 Points
エシェゾーの持つ重さをやや軽めに、赤味とエレガンスを加えたのがこの畑・・かな・・と思うんですね~・・これも飲んだことが無いので・・すみません。
しかし、このレ・ルージュ・デュ・バと言うリューディは、あのセシル・トランブレーのレ・ルージュ・デュ・ドゥスュの下部に有る、グラン・クリュ・エシェゾーを名乗れるリューディなんですよ。
セシルのテイスティングを毎年やっていたんですが、まぁ・・あのレ・ルージュ・デュ・ドゥスュの荘厳さったら半端なく、滅茶美味しいんですね。レベルの違う美味しさなんです。
そんなことから考えると、このレ・ルージュ・デュ・バは、よりエシェゾー(・デュ・ドゥスュ)に近い大きさを持ったワインで有ることが想像されますが、同時にレ・ルージュ・デュ・ドゥスュの赤く輝く美味しさも内包しているんじゃないかとも思います。
因みに2014年メオにハマってしまったと思われるイギリス人MWのティム・アトキンさんは96Pointsと、完全に弾けちゃってます。フランスのベタンヌさんちでは、ちょっと冷静になれよ・・みたいな感じで17/20Pointsですが、テイスティングするタイミングで結構変わっちゃいますからね。少なくとも、かなり良いワインで有ることは間違いないでしょう。
● 2016 Clos de Vougeot Grand Cru
クロ・ド・ヴージョ・グラン・クリュ
【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】
さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。ですのでメディアの評価が見つかったものを掲載いたします。ドメーヌものとネゴスものの差は無いと思っていただいて結構です。
■Richebourg
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Advocate 93-95 Points
■Clos Vougeot
Jhon Gilman 92 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 92-94 Points
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Advocate 89-91 Points
■Echezeaux Grand Cru
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-95 Points
Advocate 93-95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Aux Brulees
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 94-97 Points
Burghound Allen Meadows 93-95 Points
Decanter 95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Les Chaumes
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 89-91 Points
Burghound Allen Meadows 90-92 Points
Advocate 90-92 Points
■Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
■Vosne-Romanee
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Murgers
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Boudots
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 90-93 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 91-93 Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【中々飲めないワインでは有ります。】
メオが持つ目が眩むような珠玉の畑にあって、しかもグラン・クリュであっても何とか手が出るのがクロ・ド・ヴージョでした。つい最近まで2002年とか2000年とかが売れずに残ってましたが、
「何で売れないのかな?」
と・・思ってましたよ。
因みに、ジャン・タルディが耕作していたグラン・モーペルテュイが帰って来ていますし、その他にもシャトー(プレ・ル・セリエ、プレ・ル・シャトー)の真下の区画も有るようで、このクロ・ド・ヴージョには幾つかのラベルが有ります。どう違うのか・・判りませんので、ぜひとも同じヴィンテージを全部一遍に開けてみたいものです。
このクロ・ド・ヴージョ2014年は、ベタンヌも19/20Pointsと非常に高い評価ですし、ティムさんも97Pointsとベタボメ状態、バーガウンドが少し冷静・・と言った評価のようです。
● 2016 Fixin
フィサン
【2016年フィサンは今回飲めておりませんが、担当さんによると・・素晴らしいマルサネよりもさらに素晴らしいとのことです!】
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【今飲むならマルサネでしょう・・けれどポテンシャルはフィサンが上!現状は3日目から・・ですね!】
非常に素晴らしいです・・見事なフィサン!・・官能さを隠そうともせず、しかも美しさをその官能さは汚していません。それでいてエレガンスもパワーも備えている・・かなりのポテンシャルだと判断しました。
色合いも・・これですよ・・2013年ものの写真が霞んでしまう様な深淵なものですよね・・。ソソられるんじゃないかと思いますがいかがでしょう?
しかしながら、今飲むので有れば、ACブルやACマルサネに軍配が上がるでしょう。直近の美味しさはそちらが確実に上です。フィサンは・・ジャン=ニコラが言うように2年後・・、noisy 的には2~3年後からかと判断しています。
現状はようやく複雑リッチな要素が落ち着き始めた段階で、半透明な感触のタンニンが要素の隙間から見え隠れしています。この感覚はエレガンスを現状、ネガティヴな方向に感じるかと思うんですね。ややザラ付きますのでテクスチュアが今一つです。
でも、2~3年後はもう・・素晴らしい芳香と見事な味わいを見せるだろうことは、容易に判るバランスをしています。ジャン=ニコラが言うように、
「例年通り香りがとても開いており・・」
は、そのテイスティングのタイミングでの話しになり、現状は濃密さ、複雑さは物凄く伝わって来るものの、開いているとは安易には言えないかな?・・と思います。
それでもとても魅力的で有り、エレガントで非常に美味しい2015年マルサネを一蹴してしまう近未来が有ります。是非ご検討くださいませ。非常に少ないです!
以下は2013年フィサンのレヴューです。
━━━━━
【このフィサンも素晴らしい!色は淡いがエキスが濃い!】
思いがけず・・メオのACブルゴーニュ2013が絶好調で・・しかも何故かもう無いはずの品物が、このクソ暑い最中に沢山出てくると言うハプニング的事象・・。
有るなら欲しいけど、ここまで暑くなってしまうとね・・何せとにかく記録的な暑さになった2015年ですんでね。皆さんも比較的、喉の通りの良い冷たいものに飲み物を変更されてしまうので、ワイン屋とすると非常にツライ時期なんですね・・8月は。
それでも買っておかないとね・・ほぼ際限無く存在するような超大手さんのアイテムならとにかく、ネゴスものとは言えメオ=カミュゼですから、そんなに多くあるはずが無く、しかもあの味わいだったらね・・。大きな満足を得ていただけますから。
で、調子に乗ってしまって、フィネスさんから「Fixin」が2ケース有るから買わないか?と。結構旨いとのことだったので、2ケースなら何とか1本飲めるかと思って仕入れてみました。
いや~・・2013年のメオ=カミュゼはいいぞ!
2013年ACブルと同じ路線上の味わいです。色合いは同様に淡いんですが、エキスがしっかりしているのも同じ・・。
でも、そのエキスの濃密さはちょっと方向性が違うんですね~。それがまた良い!
ACブルゴーニュは、どちらかと言うとヴォーヌ=ロマネ近郊のニュアンスを出してくれるんですが、こちらはFixin村名で・・非常にジュヴレ=シャンベルタン的です。良く言えば、「シャルム=シャンベルタン的」な愛らしさ・・も存在していまして、ジュヴレの鉄っぽさと美しい赤黒の土、中域の膨らみも見事で、エキス感が時間と共に膨張し始めます。
「・・あ~・・焼き鳥、喰いてえ!」
と思ってしまいますね~。むしろ、雄大さ、ゆったりさの有る感じで優等生的なので、少し野性味を感じるような、美味しい粗塩を振った焼き鳥・・部位を色々とね・・で、このシャルム=X的なFixinを流し込んでやると・・溜まらんですね~!これは間違い無い旨さでしょう!
焼き鳥+Beer だとね・・直ぐお腹いっぱいになってしまいますし、結局Beerで体内のミネラル分と水分を外に出しちゃいますから、後が苦しいんですよ。寝ながら・・何か、喉の渇きを覚えていて、結局我慢しきれずに起きて水を飲み・・またトイレに起きて・・結局寝不足で疲れが取れない・・なんて流れになっちゃうんですね。
メオのFixin なら、かなりの高級感も有り、しかも若いですが、今飲んでも非常に美味しいですのでね!これも是非飲んでいただきたいと思います。
それに、メオのACブル2013年も上記のように追加できましたので、こちらも是非ご検討くださいませ。お奨めします!旨いです!
● 2016 Marsannay Rouge
マルサネ・ルージュ
【これは素晴らしい!!】

いや~・・参りました。さすがですね。難しいはずの2016年、ACブルのまとまりの良さに脱帽させられたnoisy ですが、数の無いマルサネをテイスティングしたらまぁ・・よくもまぁ、ここまで出来たもんだと感心させられました。
2015年ものもマルサネはとても美味しくて、数も無いのにお勧めしていましたが、2016年はおそらくですが素晴らしかった2015年ものも超えていると思います。
まるで・・あのシルヴァン・パタイユのワインをほんのりと濃密にさせ、さらにほんのりと妖艶さまで表現したようなお姿なんですよ。しかもシルヴァン・パタイユにしかできないだろうとさえ思っていた、美しくもマンモスなミネラリティはそのまんまなんですね~。
ここまでしっかりミネラリティが有ると、抜栓して1週間なんて全く問題無いでしょう。事実noisyも6日ほど置いておきましたが、精緻なお姿はそのまま!・・凛としつつもほんのりとエロスを漂わせてくれました。
なお、量的に少ないのでフィサンは飲めなかったんですが、担当さんによると、
「マルサネも素晴らしいがフィサンはもっと凄い・・」
とのことですんでね・・。この際、開けちゃおうかなぁ・・このところフィサンは飲めてないし・・とも思ったんですが、ただでさえ経費倒れし兼ねない状況ですし、テイスティングしなくてはならないワインが行列している状況なので思い留まりました。
申し訳ありませんがお一人様1本限定にてお願いいたします。メオ=カミュゼ、ぜひお試しください!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ACブルの美味しさにはビックリですが、現時点でのマルサネの素晴らしさはそれを軽く超えて来ます!!少量です!】
いや~・・良いですね~。ACブルも素晴らしいが、そこにさらに赤黒さの元になっているだろうミネラリティがもたらす複雑で精妙なニュアンス、ドライなチェリーの丸ッとした果実感が、美味しさをさらに引き上げてくれる感じがします。
フィネスさんとお取引が再開してようやく3年ほどが過ぎたかな?・・と思いますが、入荷量の少ないワインを利益度外視でどんどん開けて来た成果?・・か判りませんが、順調に伸びているので、その少ないワインも少しずつ増えては来ています。
やはり美味しく真っ当なワインをお客様にキッチリとご紹介させていただき、喜んでいただけるようじゃないと、そのエージェントさんとのお付き合いも真っ当にはならないので、一生懸命にやってくださる今の担当さんには感謝しています。
この2015年のマルサネですが、ジャン=ニコラのコメントにもある様に赤い果実がたっぷり有り、非常にドライで、ドギツイ酸味が無くまろやか、高級感の備わった見事な味わいです。近年のエキスがバッチリ出たメオのピノ・ノワールの美味しさは格別ですが、このような・・いや、メオにとっては下級クラスではあるものの、やはり5千円にもなる村名ワインですから我々にとっては結構な高級ワインで、そこにこのような「美しさ」「エレガンス」がじっくり味わえ、ポテンシャルを取れることはとても嬉しいことです。
因みに2014年のマルサネは、ティム・アトキン氏も91Points(も!)付けていることは、以前にご紹介させていただきましたが、2015年ものの評価はまだ全く見当たらず、ご紹介は出来ません。
しかしながら、この仕上がり具合、メオの自身、noisy のテイスティング時に受け取ったニュアンスからは、
「非常に良い出来!」
と言えるでしょう。
今回同時にご紹介させていただくフィサン村名も旨いですが、結構に直近の味わいが違いますので、そちらはそちらのコラムをご覧くださいませ。
マルサネはやや締まった酒躯をしていますが、現状でかなり美味しいです。こちらはバラでしか入荷していませんのでお早めにどうぞ!お勧めします!
以下は2014年のこのワインのレヴューです。
━━━━━
【なんとティム・アトキン氏は91Points!・・この方、正直だね~!】 実を言うと・・随分と昔に仕入れたメオ=カミュゼのワインを、全く販売せずに山にしています。まぁ、山脈にはならない程度の量なので良いっちゃぁ良いんですが・・noisy的には全く気に入らなかったんですね~・・。1998年産の「とあるキュヴェ」です。
今まで何度かテイスティングしていまして、何とか・・販売しても文句の言われないレベルには来たかな・・とも思うことも有りますが、まだ思い切って踏み出せないでいます。まぁ、それは高価なワインでは無いので・・
そんな頃から比べると、最近のメオ=カミュゼのワインは凄いです。圧巻!・・と感じるキュヴェの多さ、またそんな機会の多さにも驚きます。
そんなnoisyと同様のイメージを、他の方も感じ始めているのをヒシヒシと感じていましたが、それでも少し前までのメオ=カミュゼのワインの動きは余り活発では無かったので、量を多く仕入れることには危機感みたいなものが働いていまして、2013年ものでは止まっていた比較低価格なラインのワインの仕入れも、さほど多く無かったんですね。それでも少しずつ機会を見てテイスティングし・・
「・・これは一度しっかりテイスティングしないといけない・・」
と思っていた訳です。それで色々なアイテムをテイスティングしたのも有りますが、ここへ来て、かなり動きが出て来たのかもしれません。
余りに低価格なラインのワインが軒並み完売してしまったので、フィネスさんの担当のK君に相談すると、この「マルサネとニュイ村名なら少量ですがお渡し出来ます。」とのことだったので、今回のご紹介に辿り着けたと言うことなんです。
で、あれこれ、ネットを放浪して評価を探していると、やってくれてましたね~・・ティム・アトキンさん・・なんとこのマルサネ2014年に91ポイントも!・・付けていました!・・でも同時に、
「・・失敗したな・・」
と思いましたね。
上記のような状態だったので、昨年の入荷の時には思い切った仕入れが出来ていなかったんですよ。まぁ・・その頃にはまだ、ティム・アトキンさんの評価は表に出ていなかったと思うんですけどね。もし出ていたら思い切って仕入れをしていたかもしれません。
ティム・アトキンさん・・noisy 的には結構、
「日本人的感覚に近い人・・かな?」
と言うような感じを持っていますんで、エキス系のエレガントで、ジワジワと複雑性を垣間見せるようなタイプのワインには、結構・・良い評価をしているように思うんですね。勿論、同じタイプばかりに良い評価をしている訳ではありませんけどね。
2014年のメオのブルゴーニュ・ルージュを飲めば、そのエレガントなピノ・ノワールらしい表情の素晴らしさに感動を覚えるに違いないと思います。そして、このマルサネも同じライン上に有る・・と思います。
今回は7本だけですので、飲まずにご案内することにしました。2015年こそはテイスティング出来る位に何とか多めの確保に動きたいと思っています。是非ご検討くださいませ。
● 2016 Corton les Perrieres Grand Cru
コルトン・レ・ペリエール・グラン・クリュ
【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】
さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。ですのでメディアの評価が見つかったものを掲載いたします。ドメーヌものとネゴスものの差は無いと思っていただいて結構です。
■Richebourg
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Advocate 93-95 Points
■Clos Vougeot
Jhon Gilman 92 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 92-94 Points
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Advocate 89-91 Points
■Echezeaux Grand Cru
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-95 Points
Advocate 93-95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Aux Brulees
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 94-97 Points
Burghound Allen Meadows 93-95 Points
Decanter 95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Les Chaumes
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 89-91 Points
Burghound Allen Meadows 90-92 Points
Advocate 90-92 Points
■Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
■Vosne-Romanee
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Murgers
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Boudots
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 90-93 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 91-93 Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【中々飲めないワインでは有ります。】
メオが持つ目が眩むような珠玉の畑にあって、しかもグラン・クリュであっても何とか手が出るのがクロ・ド・ヴージョでした。つい最近まで2002年とか2000年とかが売れずに残ってましたが、
「何で売れないのかな?」
と・・思ってましたよ。
因みに、ジャン・タルディが耕作していたグラン・モーペルテュイが帰って来ていますし、その他にもシャトー(プレ・ル・セリエ、プレ・ル・シャトー)の真下の区画も有るようで、このクロ・ド・ヴージョには幾つかのラベルが有ります。どう違うのか・・判りませんので、ぜひとも同じヴィンテージを全部一遍に開けてみたいものです。
このクロ・ド・ヴージョ2014年は、ベタンヌも19/20Pointsと非常に高い評価ですし、ティムさんも97Pointsとベタボメ状態、バーガウンドが少し冷静・・と言った評価のようです。
● 2016 Corton Clos Rognet Grand Cru
コルトン・クロ・ロニェ・グラン・クリュ
【これ、めっちゃ良いワインなんです!】
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Jhon Gilman 93 Points
Advocate 89-91 Points
以下は以前のコメントです。
━━━━━
安易に開けられる状況では無いのでまだ飲んではいませんが、このワイン、かなり好きなんですね。コルトンを名乗りながらコルトン村には無いと言う・・まるでヴォルネイ=サントノみたいなワインなんですが、ラドワ=セリニ村に有るグラン・クリュでコルトンを名乗れると言う、ちょっと変わったクリマです。
しかもコルトン=ルナルドの北東に連なるのがこのレ・ロニェでして、ルナルドの持つ動物的なスパイシーさを濃密なチェリーで包み、さらに精緻にしたようなニュアンスなんですね・・。
ただし noisyにしても、かなりの長きに渡って飲んでない期間が有りますんで、偉そうなことは中々言い辛いです。
ティム・アトキン氏が96Pointsも付けているようでして、これまたビックリです。2014年のメオ=カミュゼは彼にはよっぽどハマったのでしょうね。じゃないとクラシックなレベルの評価までは、コルトンは付け辛いですよね。(ドメーヌ・ルロワと言う例外も有りますけどね。)
いずれ飲めるかな・・と思ってるワインですが、今のところはこんな感じですみません。ご検討くださいませ。
● 2016 Saint-Aubin 1er Cru
サン=トーバン・プルミエ・クリュ
● 2016 Corton-Charlemagne Grand Cru (Frere et Soeur)
コルトン=シャルルマーニュ・グラン・クリュ
【この超瑞々しい、超ピュアな味わいに人々を驚かせるテロワールの表現が有ります。】

少ない割り当ての中から2本も開けてしまいましたので、利益的には非常に厳しいです。それでも全く売れないよりは良いんですけどね・・。テイスティングしてご紹介したアイテムは売れたとしても、テイスティングしていないキュヴェは売れない・・と言うのが良くあるパターンで、でもそのうち世の中の理解が急激に深まって劇的に売れるようになり、でも喜んでいる暇も無く割り当てが減って行き、いずれ入らなくなってしまう・・と言う経験を長く続けています。このサン=ロマンにしても、またサン=トーバン1級にしても、世界中のどこを探してもテイスティングコメントなど見当たらないはず・・ここ以外は!・・・と言うことで、また開けてしまうんですね~~。損な性格なんでしょう。諦めています。
2016年ものもだいぶテイスティングを続けており、おおまかな傾向が見えて来ました。勿論ですが、noisy が扱うような造り手に限って・・の話しですよ。
2016年ものはシャルドネはかなり良い・・と言うか、量は少ないですが質が素晴らしく、グレート・ヴィンテージじゃないかと踏んでます。
このサン=ロマンですが、ま~・・呆れるほどに瑞々しい・・です。「ピュア」と言う言葉を使いたくなります。危険分子は全く感じません。それでいて余分なぜい肉、残糖無し、骨格も実にしっかりしています。フレデリック・コサールのサン=ロマンのような、フワッとした柔らかさに満ちた味わいでは有りません。おそろしくドライで(コサールは僅かに甘みを残し、二次発酵でアレコレ何とかなるように調整しているように思います)、とことんピュアなので、サン=ロマンと言う村のワインがどういうミネラリティの組成
をしているか、ものの見事に伝わって来ます。締まったボディから美しい柑橘が伸びやかにノーズに飛び込んできます。締まっているのにボディは膨らみを持ち、緊張感が有りつつもゆったり・・余韻も僅かなビター感を持ちつつ、再度果実感、ミネラリティを感じさせつつ美しい収束を見せます。
「めっちゃ美味しいです!」
ジャン=ニコラは硬いと言っているようですが、締まってはいますが硬いとは思いませんでした。肉をミネラリティがギュッと押さえつけているかのような感覚ですね。素晴らしい味わいでした。

サン=トーバンは1級になってますね。ユベール・ラミーがちょうど持ってない、村の北の奥の辺りの1級です。味わい的には村の東端、ピュリニーの真裏の「アン・ルミイィ」等が持つ、グラマラスでオイリーさの強いタイプでは無く、フリオンヌとかデリエールの中間的な組成で、ボディは太目、凝縮感は有りますが、無理矢理そうしたようなニュアンスが全く無く、非常にエレガントです。
この辺りが昨今のメオの凄いところで、「さりげないんだけれどきちんと存在している」んですよね。思わず・・唸っちゃいました・・。これも滅茶美味しいです。ちゃんとサン=ロマンを訴えてくるんですよね。面白いですから、ぜひ、「ユベール・ラミーのサン=ロマンの西側もの」と比べてみてください。超瑞々しいのがカミュゼで密植系のラミーなら密度の組成は上です。どっちがより美味しいと感じるでしょうかね・・是非尋ねてみたいみたいものです。
また、今回も非常に少ないですがコルトン=シャルルマーニュもいただけました。さすがに飲まないですよ。もう・・2016年のメオのシャルドネ部門は黒字にはならないですからね。でもきっと素晴らしいはず・・だと予測しています。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【パーフェクトなブルゴーニュ・シャルドネ!と 思わせる素晴らしいワインでした!メオ=カミュゼは本気でルロワを越えようとしている!】
それなりに長い批判の期間が有ったように思います。メオ=カミュゼと言う大看板もやはり、小作人だったアンリ・ジャイエの名声に支えられ、むしろその実力以上に期待を負わされ、苦しいと思う時期が有ったのかもしれません。
フランスに出かけた友人たちは口々に、
「ワインショップにフーリエ、ルーミエは全く無い。メオ=カミュゼは山のようになってるけど。」
と3年ほど前までは言っていたものです。
確かに、メオ=カミュゼのワインはエキス的で官能的だけれど、時にバランスが今一つだったり、時に余りのディテールの人間臭さに、
「・・ちょっと・・やり過ぎじゃないのか・・」
と思ったものです。
そんな期間は、noisy も正規で扱うルートがほぼ閉ざされていましたので、今のようにこまめなチェックが行き届かなかった面は否定できませんが、コンディションが悪い訳では無いと思われるのに何故か?・・と言うような、どこかにクエスチョンマークを持つ気持ちにされたのは事実です。
しかしながら、2014年のメオのワインは、ネゴスものもドメーヌものも全く区別なく、非常に素晴らしく、2012年頃までの不安定さ、もしくはキュヴェによる出来の差は全く感じられなくなっていました。
ものの見事にクラスを表現出来ており、そのクラスの中のトップの出来であろうと思わせるだけの仕上がりを見せつけていました。勿論ですが、入荷数が限られているため、全てのワインを試飲出来た訳では無いですが、それでも、
「ここまでキッチリ最上に仕上げられるので有れば、どのキュヴェでも問題など嗅ぎ分けられないだろう」
と思わされてしまった訳です。
そして満を持しての2015年、少しドキドキしながら希少なメオの白ワイン、最もリーズナブルなサン=ロマンを開けてみた訳です。
その出来は、
「まさにブルゴーニュ・シャルドネのお手本!」
と言うべきであり、
「ブルギニヨンが目指すべき道標の味わい」
と言っても過言ではない、素晴らしいものでした。
この2018年の寒波の中、やや冷え気味でテイスティングが始まりましたが、香りの立ち、その質感、ボリュームとも、サン=ロマンと言うマイナーなアペラシオンとしての表現も持ちつつ、ブルゴーニュ・シャルドネとしての超絶な美しさを前面に出し、エレガンス、フィネスをたっぷり感じさせてくれるものでした。
冷えていても崩れない、冷旨系の酸をまん丸に持ちつつ、パレットに綺麗に円を描き、少し悶え、美しく長く滞在しながら消えて行きます。
それはやや温まっても崩れること無く、アロマをややボリューミーにするのみ、そのアロマの美しさは温まることによってさらに際立ちます。
いや~・・異常に旨いです。
サン=ロマンと言ったら・・皆さんの脳裏に浮かぶのはやはりド・シャソルネイのフレデリック・コサールでしょう。
しかし、コサールのサン=ロマンとは、全く違う素振りを見せつけて来ます。サン=ロマン的な個性はしっかり、中盤以降の余韻に掛けてホロホロと見せてくれますが、まずはカッチリのやや硬質な舌触りを。透明感の凄いややグラッシー(グラス)なミネラリティ、もしくは酒石酸的な硬質感。アロマや、そこから僅かに崩壊しつつ放出される果実・柑橘の美しいこと・・。口内でひねりつぶせば、複雑なニュアンスが期待しただけ・・出て来ます。決して雑にならず、凛とした姿は決して崩さず、飲み人はただただ頷きながらその味わいに引き込まれることでしょう。
コサールなら、もっと弄繰り回したコサール自身の姿を感じさせることでしょう。しかしメオの場合、この美しいシャルドネがメオのワインだ・・と決めつけるなら、それはメオの姿なのでしょうが、
「ブルゴーニュと言う世界で最もエレガントでたぐいまれなフィネスを持つワイン自体を表現」
している・・そしてそれが良く判るワインだと言えます。
いや、これを飲める人は幸せだろうと思います。非常に旨いです。メオは2020年まで待てと言ってますが、noisy は兎に角、
「そんなこと言わずに一度さっさと飲むべき!」
「そしておそらく気に入るに違い無いのでさらに買い増すべき!」
だと確信して申し上げます。
他にも白は少々、初登場のサン=トーバンが有りますが、ご存知の通り、ピュリニー=モンラッシェの横、裏に有るアペラシオンで、しかもピュリニー=モンラッシェそっくりの高質なシャルドネになる可能性の高いものです。しかも2015年は熟れた年と言われてますから、
より涼しい畑で有るサン=トーバンは、選択の優先順位が高いと思われます。
ムルソーもメオは2021年まで待てと言ってますが、飲んだことが無ければサン=トーバン同様、さっさと一度飲むべきです。やや粗暴な一面を持つムルソーと言うアペラシオンですが、メオ的なエレガンスが見事にそれを美しく変貌させていると思います。
コルトン=シャルルマーニュはメオの最高の白です。余りに売れないので・・2014年がまだ残っており、そのうちに飲んでやろうと狙っています。2020年まで開けない方が良い・・とメオが言っているようですから、今すぐなら飲んでも美味しいと思います。春過ぎまで飲まないで保存されるようでしたら、2020年まで開けない方が無難ですが、これも、
「さっさと飲んでみるべき」
だと思います。
非常に冷ややか、しかしちゃんと熟れていて、ブルゴーニュ最高の美しさを見せつけるワインでした。飲むべきです!メオ=カミュゼも完全復活!・・と言って良いでしょう。超お勧めの白4アイテムです。
● 2016 Nuits-Saint-Georges 1er Cru les Perrieres
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ
【少ないですが何とか分けていただき、テイスティング敢行しました!・・素晴らしい!】

いや~・・素晴らしいです。時間が無いので余り休ませることも出来ず、本来は割り当てが無かったこの「ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ」でしたが、急遽開けてしまいました。やはり結局は飲んでみなきゃ判りませんよ・・このワイン、フィネスさんの恒例のテイスティング会で、非常に評価が高かったと言うことでしたので・・。
勿論、ワインの味わい、ポテンシャル、状態を掴むことも重要です。でも昨今は noisy も、エージェントさん主宰のテイスティング会には、全く行かない・・と言うか、行けない状況ですから、
「そのテイスティング会で評判になったワインをテイスティングすることで、参加した方々の判断基準をも知ることが出来る」
訳ですね・・。ま、ちょっと嫌らしい・・自身の中にある、ある種のアクドイ感じの意思が働く訳です。
そう、ただ漫然とテイスティングしている訳じゃぁ無いんですよ。その瞬間は物凄い・・集中してます。で、色々と想像をめぐらすわけです。
「・・ほ~・・この辺を評価して、そんな意見になって、それが集合意識で評判に・・」
「でそれがK君のあの辺に響いて、息子にもそんな風に伝わって、素晴らしい・・と言うことになってるのかな?」
などと考えてる訳です・・悪い奴ですね~・・。どうでもよいですが。
やはり昨今のメオ=カミュゼは「神掛かってる」感じですね。素晴らしいです。ジャイエさんとは違うバランスですが、飲むワイン全てが素晴らしいんですよ。
2016年のニュイはちょっと難しかったはずなんですが、そんなことは全く関係ないかの如くの仕上がりです。普通に造ればニュイの押し出しの強い部分が前面に来て、ヴォーヌ=ロマネに似たエレガントな表情が後ろに回ります。
ところがメオの場合は、そこが全く逆なんですよ。ヴォーヌ=ロマネの1級以上に繋がるエレガンス、フィネスが前面に出ていて、普段は、
「ちょっと静かにしててくれないかな・・」
と思ってしまうことの多い、ニュイ=サン=ジョルジュ的な強さが・・しっかり存在しながら、黒子の役目をしています。
そして、いつも以上に複雑な構成です。いつもは「オー=サルジラ」と言う単独の畑のようです・・ザルジラは「粘土」と言う言葉なんですが、そこに「レ・クロ」と言うリューディの葡萄を混ぜ込んだそうです。オー=ザルジラはヴォーヌ=ロマネの丘の端に有る畑、レ・クロはニュイの村を挟んだ反対側に有ります。
なので・・かなりヴォーヌ=ロマネっぽい・・です。重くならないんですよ・・ニュイ=サン=ジョルジュなのに・・ね。この辺が凄い!・・と感じる所以です。もしかするとニュイ=サン=ジョルジュの最高の造り手はメオ=カミュゼなんじゃないのか?・・と真剣に考えています。
あと4本しか有りませんので・・はい、すみません・・。2016年はただでさえ少ないんです。
今から飲んでも良しです。その代わり、1週間は立てて置いてください。この写真の色合いは、僅かに透明感が損なわれての色彩です。完全に休めることが出来なかったから・・ですね。それでも荒れは少なく、ほぼパーフェクトな仕上がりだと感じました。
実際にはメオさんも言ってますように、2022年以降が良いと思いますよ。素晴らしい仕上がりでした!是非ともご検討くださいませ!
● 2016 Vosne-Romanee
ヴォーヌ=ロマネ
【すべてはここから・・基本のドメーヌものヴォーヌ=ロマネ村名です!】
ド定番のヴォーヌ=ロマネ村名です。ヴォーヌ=ロマネに多くの畑を持つメオの基本とも言えるワインかと思います。数が無いのでいつも飲めませんで、仕方が無いのでニュイ=サン=ジョルジュとかニュイ=サン=ジョルジュ1級を開けていたんですが、2016年はさらに少なく、それらさえ開けられません。
しかしニュイ=サン=ジョルジュのメオのワインを飲んでわかったことが有ります。それはニュイ=サン=ジョルジュの持つ特徴の一つでも有り、時にネガティヴに捉えられてしまうこともある、ある種の土臭さと野暮ったさが全く感じられない・・と言うことですね。土のニュアンスは有る・・が実に美しい・・ので全く野暮ったく無い・・どころかエレガンス、フィネス、荘厳さまで感じさせられてしまう・・・と言う流れなのでしょう。
2016年ものは長らく飲めなかったフィサン1級を飲み、それが昨今のメオ=カミュゼの特徴なんだと理解しました。テロワールをちゃんと表現していながらも、総体を美しく仕上げてしまうんですね。お勧めします。
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
以下は2014年ニュイ・サン・ジョルジュのレヴューです。
━━━━━
【べらぼうに旨いです!素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ!このエレガンス・フィネスは一体どうやって得て表現できるのでしょう!】
2014年ものもですね・・売れずに残ったアイテムをポツポツと開けて来ています。まぁ、それらの印象については中々書く機会も無いのでそのまま放置ですが、それでも noisy の中の「メオ=カミュゼ」と言う造り手のヒエラルキー的位置は、
「限りなくトップレベルに有る」
と言えます。
「・・え~・・?そ~なの?・・ついこの間までは懐疑的だったんじゃないの?」
とおっしゃるお客様も多くいらっしゃるかと思います。確かにそれは正しいです。2014年ものがリリースされた頃までは・・です。
ところが、余りに素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級を飲んで・・ひっくり返るほどビックリし、
「・・こんなに凄いエレガンスって、ヴォーヌ=ロマネの・・それもグラン・クリュ並みじゃん」
と思わされてしまいました。
そしてその後、その余りの素晴らしさに、店にいらっしゃる方々に、
「メオの1級クラス、滅茶苦茶凄いよ。ネゴスのニュイの1級ならまだ有るから飲んでみなよ。」
と声を掛け、飲んでいただきました。
その方々の印象は・・思ったとおり、
「いや~・・もうビックリです。こんなに凄いと思いませんでしたよ・・。」
と言うものでした。
さらには配送でお送りした方々からも徐々に感想が届き始め、
「参りました!・・メオ=カミュゼ、見直しちゃいました。レベル高いですね~!」
と、随分と高い評価のお言葉もいただきました。なので・・
「2014年のメオの1級クラスは全く残ってない」
んですね・・。コルトンなどのグラン・クリュが少々残っているだけです。これとて昔から銘品ですから・・noisy 的には敢えて飲む必要性を感じていないんですが、その辺りはもう皆さんはご存知無いようですから、そのうち・・少し開き始めただろうと言うタイミングで飲んでご紹介したいと思っています。
その余りに美味しいニュイ=サン=ジョルジュ1級のアイテムは、少ない2015年の産出量も有りさらに減ってしまいましたので飲む訳にも行かず、仕方が無いのでニュイ村名を開けた・・と言う次第です。
2015年のメオのブルゴーニュはとても美味しかったですよね・・。これでも充分と言えるほどの出来栄えだったと思います。今回少々ですが追加分をいただいてますのでこれもお早めにどうぞ。でも、そんな印象がぶっ飛ぶほど・・
「2015年ニュイ=サン=ジョルジュ村名は完璧!」
と思わされてしまいました・・。素晴らしいです!
ブルゴーニュワインに求めるもの・・それはおそらく重なる部分は有るにせよ、ワインファン一人一人違うはずです。だから、誰もが美味しいと認めるワインは稀で少ない・・でしょう。
ところがこのニュイ=サン=ジョルジュ・・・、そんな思い込みみたいなものさえ吹っ飛ばすような、完璧さを見せつけてくれたんですね。
抜栓からもう・・ちょっとルロワの良いクラスでも開けたかな?・・みたいなエレガントかつほんのり妖艶なアロマが漂っています。あくまでピュア・・ヴォーヌ=ロマネ的な、ほんのりワイルドさやスパイシーさが混じります。
口に含むとテクスチュアは滑らか、シャンボール的にやや硬質ながら、何もないのではなく、ほんのり・・少しずつ細やかな表情を見せてくれます。つるつる入って来ますが、その解け方が非常に美しく、全てのカプセルを一気に崩壊させるのではなく、
「今はこれ・・満足した?・・じゃ、次はこっち。・・良いでしょ?・・じゃぁ次は・・」
と言った具合で、余りに忙しない感じには成らず、求める時には与えられる・・そんな充足感が伴うものです。
だらしなく拡がってしまって、
「はい、もうおしまい!」
などとは決して言わないんじゃないか・・とさえ感じます。
中盤の膨らみも節操の有るもので、どこかいじらしく、愛らしくも有ります。そしてその後に、ニュイ的な部分・・スパイスや綺麗な土、盛り上がり、紫の果実などを細やかに感じさせつつ、非常にエレガントな余韻を長く感じさせてくれるんですね。
そう、滅茶苦茶バランスが良いんですよ。しかも透明でややカチッと締まったニュアンス、ミネラリティのコーティングが見事になされていて、冷旨系の酸がバランス良くしっかりと存在しています。この非常に寒い、寒気が居座った状況の中、どうしてもワインが冷えてバランスを欠いてしまいがちな時期に有りながら、
「エキスの旨みが物凄い!・・しかもそれにさえ物凄いエレガンスを感じる」
んですね。・・どうです?・・飲んでみたくなったでしょう?
ニュイ=サン=ジョルジュのトップのワインだとさえ・・思えるかもしれませんよ。それほどに満足感の高い1本だと思います。是非ご検討くださいませ。
他に村名クラスはジュヴレ=シャンベルタン、シャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネと有りますが・・・こんな凄いニュイを見せつけられると他も飲みたくなっちゃいますが、フィネスさんにももう残ってないそうですから減らさないように、テイスティングは控えます。まぁ、年に1本、村名を変えてのテイスティングがギリでしょう。そして、ジャン=ニコラ的には価格的にこれらと同格・・と判断しているのであろう、フィサン1級クロ・デュ・シャピトルが有ります。村名フィサン2014年はめっちゃ美味しかったですから、これもかなり期待できると思います。
メオ=カミュゼ、完全復活、そしてドメーヌ・ルロワ、ネゴシアン・ルロワの立ち位置に極めて密着しはじめたと感じます。
「・・嘘だぁ!」
と思われるなら、それはもうチェックしてみるしかないのではないでしょうか。noisy 的にはもう・・もろ手を挙げてお勧めするしかない心境です。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【以前はドメーヌもののみで造られていましたが、現在は買い葡萄も使っているのでネゴスラベルです。しかしながら秀逸なニュイ=サン=ジョルジュです!】
メオ=カミュゼのニュイやヴォーヌ=ロマネはそれなりに高価ですから、既に福沢さん1人だけでは購入出来ず、2人ほど掻き集めないと心配な感じになってます。
そんな中で、本来はドメーヌもののエチケットが張られていたのがこの「ニュイ=サン=ジョルジュ」です。こちらもやはり、あの素晴らしい生産者ジャン・タルディに収穫折半で貸し出されていたリューディ、「オ・バ・ド・コンブ」です。
このところのメオ=カミュゼの在庫を気にされてご覧の方はお気づきかもしれませんが・・・
「じわじわとメオ=カミュゼの人気が復活してきているのかも?」
と思われないでしょうか。
そう・・かなり売れて来ているんですよ・・。それは間違い無いです。
リーズナブルで足が速いブルゴーニュ・ルージュは、もう・・すぐに完売してしまいますし、そんなアイテムを飲まれた方からは、
「素晴らしく美味しかった!」
とご連絡をいただいています。
そうなんですね~・・。先日もマルサネ・ルージュを2年ほど寝かされて飲まれた方からメールをいただきまして、感動されたお話しをされていました。別の方はフィサンを同様にされ、その素晴らしい表情に驚かれていらっしゃいました。
やはりメオ=カミュゼと言うと、確かにもう・・どのキュヴェを飲んでもかなり美味しいんですが、ニュイ=サン=ジョルジュやヴォーヌ=ロマネ、ヴージョと言った、まさにコート・ド・ニュイの中心地にこそ、イメージが有ると言って良いでしょう。ジャイエ絡みですから・・ね。
昔は、「大当たりする可能性の有る生産者」で有ったと思うんですが、昨今は「確実にエレガントで美しいエキス系のトップレベル」になっていると感じています。
さすがに noisy も、最近はメオ=カミュゼもかなり色々と開けてはいますが、どれを飲んでも素晴らしい・・と感じていますが、入荷数量に限界が有りますし、グラン・クリュ・クラスまで開けるには厳しい状況が有りますから、申し訳ないのですがその全ての姿を網羅してご紹介することが出来てはいない状態です。
そんな中で、比較的リーズナブルなラインのアイテムを何とか分けていただけた・・と言うのがこのニュイ=サン=ジョルジュとマルサネなんですね・・。
因みにマルサネ2014年にティム・アトキン氏はぶっとびの・・「91Points」を付けていました!・・まぁ、メオのこのクラスは、海外の評価機関はほとんど飲んでいないようで、余り見かけないんですが・・たまたま評価したんでしょうかね。
あれだけ売れなかった2013年のフィサンでさえ、いつの間にか無くなっていまして、
「・・どうやらやっと少しずつ見直されて来ているのかな?」
と言うような感じを受けています。
前にも書きましたがメオの2014年ニュイ1級ブドーを飲んだ時は・・たまげました。確実にルロワと同じ道筋を歩んでいる・・と感じました。
こちらはニュイ村名ですから、さすがに同じようなポテンシャルは望めないとしても、約半分はドメーヌもの・・です。それに、ネゴスラインとドメーヌラインの仕上がりの差が無いと言って良い状況ですから、このニュイ村名も期待できるんじゃないかな・・と思っています。さすがにティム・アトキン氏もこれはテイスティングしていないようでした。
比較的リーズナブルだけれどメオの本質に触れることの出来るワインだと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【メオ=カミュゼの本拠、ヴォーヌ=ロマネのワインです。とてもリーズナブルかと思います。】
その昔はこのワイン、結構大事に飲んだ記憶が有ります。やはりアンリ・ジャイエに繋がるドメーヌで、下手をすれば神様が実際にこの葡萄を育てていたから・・ですね。
でも飲んでみるとアンリ・ジャイエとは違うんですよね。エマニュエル・ルジェも全然違うように・・と言いたいところですが、メオのワインは時にアンリ・ジャイエの風情を持っている時も有り、また全然違う印象を受けるようでも有り・・で、一定したものでは無かったように思います。でも村名以上は美味しかったですね。
ティム・アトキンさんは93ポイントまで付けています。村名ワインに対しては、これ以上は付け辛い高得点です。むしろ非常にリーズナブルかと思います。
● 2016 Nuits-Saint-Georges 1er Cru aux Murgers
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ・オー・ミュルジュ
【看板のひとつ、ニュイ=サン=ジョルジュ1級オー=ミュルジュとブドー、そしてペリエール!(以前のコメントを使用しています。)】
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points

実は2014年もののブドーを、皆さんに紹介した後で飲んでみたんですね・・。そしたらまぁ・・
「とんでもない出来!」
でした。もう、モロにドメーヌ・ルロワ級です。土臭いニュイ=サン=ジョルジュなど、どこにも無い・・いや、勿論ですが要素のひとつとしては備わっているんですが、
「・・おい!・・中身はロマネ=サン=ヴィヴァンか?」
と思わず言ってしまったほど、その雅なお姿に感服しました。まぁ、詰まらないロマネ=サン=ヴィヴァンも沢山有りますけどね。それから比べたらもう、雲泥の差です。
海外の評価を探しましたが2003年もので評価されていたのが、レ・ミュルジュでした。スペクテイター誌で94Pointsと言うものでしたが、その他はまず・・見当たりませんでした。
そんなこんなが有りまして、2014年のニュイ・レ・ブドーは早々に完売してしまいましたが、ペリエールは残っちゃってますね。その内に飲まない訳には行かないでしょう。
まだメオ=カミュゼの素晴らしさは、日本人には伝わっていないような気がします。昔はそれでも大人気のドメーヌでした。知っていらっしゃる方がそろそろ高齢になられ、新しいワインファンの方は余りご存知無い・・と言うのも有るのでしょうし、ドメーヌものオンリーだったものがネゴスものも造り始めたと言うのも有るでしょう。
しかし、昨今のACブル赤を飲まれた方は、そのエレガンス、品格に驚かれたと思います。決して濃く無いのにしっかりエキスの美味しさが出ていて、ブルゴーニュらしい理想の姿をしています。
今回は古いヴィンテージものをいただきました。そんなに多く無い良い機会かと思います。是非ともご検討くださいませ。
以下は2014年ニュイ=サン=ジョルジュ1級ブドー他のレヴューです。
━━━━━
個人的な思い入れなのかもしれませんが、
「ミュルジュと言えばメオ=カミュゼ!」
と言うようなインプットが根付いてしまっているnoisy ですが、引けを取らないのがブード(ブドー)です。何しろ、マルコンソールの南に接する畑ですんで、気難しい一面も有りますが、ポテンシャルの非常に高い畑です。
一般的にはニュイ・サン=ジョルジュのワインはヴォーヌ=ロマネのワインのように、「あっけらかん」とした部分よりも「肉付きの良さ」「味わいの幅」「力強さ」が有り、より男前な感じがするかと思います。でも、メオのニュイ1級は、開けるタイミングにもよるかとは思いますがエレガンスを伴ったものです。当たった時のミュルジュは・・・です。ヴォーヌ=ロマネの村に近い部分にある畑で、オー・ブード、オー・クラ、オー・ミュルジュと連なっています。
ジャン・ニコラの以前のコメントを見ると、ブドーは堂々としていて大柄、ミュルジュは緻密でエレガント・・と思えます。でも今回はミュルジュの案内が無かったな・・と。
ティム・アトキンさんはやっぱりここでも弾けちゃってますね。95Pointsです・・マジか~・・旨いのか~・・。そうなるとこんな価格は全く安いと言えますが・・確かめてみたいところです。もう少し仕入れられるように・・、もう少し売れるように・・そうなればテイスティングして販売できますよね~・・頑張ろう・・。ご検討くださいませ。

アンリ・ジャイエが自身最高のヴィンテージと評した(らしい)1986年のPKさんの評価です。(飛鳥出版社 バーガンディより)訳者はもちろん、現ラシーヌの代表のお二人です。当時のブルゴーニュワインの評価は、造り手本人が最高の出来だ・・と言ったとしても、こんなものです。クロパラ、ブリュレが90点、ニュイ・ミュルジュ89点、エシェゾー92点、リッシュブール94点・・です・・ちょっと呆れるでしょう?
● 2016 Vosne-Romanee Magnumbottle
ヴォーヌ=ロマネ・マグナムボトル
【すべてはここから・・基本のドメーヌものヴォーヌ=ロマネ村名です!】
ド定番のヴォーヌ=ロマネ村名です。ヴォーヌ=ロマネに多くの畑を持つメオの基本とも言えるワインかと思います。数が無いのでいつも飲めませんで、仕方が無いのでニュイ=サン=ジョルジュとかニュイ=サン=ジョルジュ1級を開けていたんですが、2016年はさらに少なく、それらさえ開けられません。
しかしニュイ=サン=ジョルジュのメオのワインを飲んでわかったことが有ります。それはニュイ=サン=ジョルジュの持つ特徴の一つでも有り、時にネガティヴに捉えられてしまうこともある、ある種の土臭さと野暮ったさが全く感じられない・・と言うことですね。土のニュアンスは有る・・が実に美しい・・ので全く野暮ったく無い・・どころかエレガンス、フィネス、荘厳さまで感じさせられてしまう・・・と言う流れなのでしょう。
2016年ものは長らく飲めなかったフィサン1級を飲み、それが昨今のメオ=カミュゼの特徴なんだと理解しました。テロワールをちゃんと表現していながらも、総体を美しく仕上げてしまうんですね。お勧めします。
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
以下は2014年ニュイ・サン・ジョルジュのレヴューです。
━━━━━
【べらぼうに旨いです!素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ!このエレガンス・フィネスは一体どうやって得て表現できるのでしょう!】
2014年ものもですね・・売れずに残ったアイテムをポツポツと開けて来ています。まぁ、それらの印象については中々書く機会も無いのでそのまま放置ですが、それでも noisy の中の「メオ=カミュゼ」と言う造り手のヒエラルキー的位置は、
「限りなくトップレベルに有る」
と言えます。
「・・え~・・?そ~なの?・・ついこの間までは懐疑的だったんじゃないの?」
とおっしゃるお客様も多くいらっしゃるかと思います。確かにそれは正しいです。2014年ものがリリースされた頃までは・・です。
ところが、余りに素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級を飲んで・・ひっくり返るほどビックリし、
「・・こんなに凄いエレガンスって、ヴォーヌ=ロマネの・・それもグラン・クリュ並みじゃん」
と思わされてしまいました。
そしてその後、その余りの素晴らしさに、店にいらっしゃる方々に、
「メオの1級クラス、滅茶苦茶凄いよ。ネゴスのニュイの1級ならまだ有るから飲んでみなよ。」
と声を掛け、飲んでいただきました。
その方々の印象は・・思ったとおり、
「いや~・・もうビックリです。こんなに凄いと思いませんでしたよ・・。」
と言うものでした。
さらには配送でお送りした方々からも徐々に感想が届き始め、
「参りました!・・メオ=カミュゼ、見直しちゃいました。レベル高いですね~!」
と、随分と高い評価のお言葉もいただきました。なので・・
「2014年のメオの1級クラスは全く残ってない」
んですね・・。コルトンなどのグラン・クリュが少々残っているだけです。これとて昔から銘品ですから・・noisy 的には敢えて飲む必要性を感じていないんですが、その辺りはもう皆さんはご存知無いようですから、そのうち・・少し開き始めただろうと言うタイミングで飲んでご紹介したいと思っています。
その余りに美味しいニュイ=サン=ジョルジュ1級のアイテムは、少ない2015年の産出量も有りさらに減ってしまいましたので飲む訳にも行かず、仕方が無いのでニュイ村名を開けた・・と言う次第です。
2015年のメオのブルゴーニュはとても美味しかったですよね・・。これでも充分と言えるほどの出来栄えだったと思います。今回少々ですが追加分をいただいてますのでこれもお早めにどうぞ。でも、そんな印象がぶっ飛ぶほど・・
「2015年ニュイ=サン=ジョルジュ村名は完璧!」
と思わされてしまいました・・。素晴らしいです!
ブルゴーニュワインに求めるもの・・それはおそらく重なる部分は有るにせよ、ワインファン一人一人違うはずです。だから、誰もが美味しいと認めるワインは稀で少ない・・でしょう。
ところがこのニュイ=サン=ジョルジュ・・・、そんな思い込みみたいなものさえ吹っ飛ばすような、完璧さを見せつけてくれたんですね。
抜栓からもう・・ちょっとルロワの良いクラスでも開けたかな?・・みたいなエレガントかつほんのり妖艶なアロマが漂っています。あくまでピュア・・ヴォーヌ=ロマネ的な、ほんのりワイルドさやスパイシーさが混じります。
口に含むとテクスチュアは滑らか、シャンボール的にやや硬質ながら、何もないのではなく、ほんのり・・少しずつ細やかな表情を見せてくれます。つるつる入って来ますが、その解け方が非常に美しく、全てのカプセルを一気に崩壊させるのではなく、
「今はこれ・・満足した?・・じゃ、次はこっち。・・良いでしょ?・・じゃぁ次は・・」
と言った具合で、余りに忙しない感じには成らず、求める時には与えられる・・そんな充足感が伴うものです。
だらしなく拡がってしまって、
「はい、もうおしまい!」
などとは決して言わないんじゃないか・・とさえ感じます。
中盤の膨らみも節操の有るもので、どこかいじらしく、愛らしくも有ります。そしてその後に、ニュイ的な部分・・スパイスや綺麗な土、盛り上がり、紫の果実などを細やかに感じさせつつ、非常にエレガントな余韻を長く感じさせてくれるんですね。
そう、滅茶苦茶バランスが良いんですよ。しかも透明でややカチッと締まったニュアンス、ミネラリティのコーティングが見事になされていて、冷旨系の酸がバランス良くしっかりと存在しています。この非常に寒い、寒気が居座った状況の中、どうしてもワインが冷えてバランスを欠いてしまいがちな時期に有りながら、
「エキスの旨みが物凄い!・・しかもそれにさえ物凄いエレガンスを感じる」
んですね。・・どうです?・・飲んでみたくなったでしょう?
ニュイ=サン=ジョルジュのトップのワインだとさえ・・思えるかもしれませんよ。それほどに満足感の高い1本だと思います。是非ご検討くださいませ。
他に村名クラスはジュヴレ=シャンベルタン、シャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネと有りますが・・・こんな凄いニュイを見せつけられると他も飲みたくなっちゃいますが、フィネスさんにももう残ってないそうですから減らさないように、テイスティングは控えます。まぁ、年に1本、村名を変えてのテイスティングがギリでしょう。そして、ジャン=ニコラ的には価格的にこれらと同格・・と判断しているのであろう、フィサン1級クロ・デュ・シャピトルが有ります。村名フィサン2014年はめっちゃ美味しかったですから、これもかなり期待できると思います。
メオ=カミュゼ、完全復活、そしてドメーヌ・ルロワ、ネゴシアン・ルロワの立ち位置に極めて密着しはじめたと感じます。
「・・嘘だぁ!」
と思われるなら、それはもうチェックしてみるしかないのではないでしょうか。noisy 的にはもう・・もろ手を挙げてお勧めするしかない心境です。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【以前はドメーヌもののみで造られていましたが、現在は買い葡萄も使っているのでネゴスラベルです。しかしながら秀逸なニュイ=サン=ジョルジュです!】
メオ=カミュゼのニュイやヴォーヌ=ロマネはそれなりに高価ですから、既に福沢さん1人だけでは購入出来ず、2人ほど掻き集めないと心配な感じになってます。
そんな中で、本来はドメーヌもののエチケットが張られていたのがこの「ニュイ=サン=ジョルジュ」です。こちらもやはり、あの素晴らしい生産者ジャン・タルディに収穫折半で貸し出されていたリューディ、「オ・バ・ド・コンブ」です。
このところのメオ=カミュゼの在庫を気にされてご覧の方はお気づきかもしれませんが・・・
「じわじわとメオ=カミュゼの人気が復活してきているのかも?」
と思われないでしょうか。
そう・・かなり売れて来ているんですよ・・。それは間違い無いです。
リーズナブルで足が速いブルゴーニュ・ルージュは、もう・・すぐに完売してしまいますし、そんなアイテムを飲まれた方からは、
「素晴らしく美味しかった!」
とご連絡をいただいています。
そうなんですね~・・。先日もマルサネ・ルージュを2年ほど寝かされて飲まれた方からメールをいただきまして、感動されたお話しをされていました。別の方はフィサンを同様にされ、その素晴らしい表情に驚かれていらっしゃいました。
やはりメオ=カミュゼと言うと、確かにもう・・どのキュヴェを飲んでもかなり美味しいんですが、ニュイ=サン=ジョルジュやヴォーヌ=ロマネ、ヴージョと言った、まさにコート・ド・ニュイの中心地にこそ、イメージが有ると言って良いでしょう。ジャイエ絡みですから・・ね。
昔は、「大当たりする可能性の有る生産者」で有ったと思うんですが、昨今は「確実にエレガントで美しいエキス系のトップレベル」になっていると感じています。
さすがに noisy も、最近はメオ=カミュゼもかなり色々と開けてはいますが、どれを飲んでも素晴らしい・・と感じていますが、入荷数量に限界が有りますし、グラン・クリュ・クラスまで開けるには厳しい状況が有りますから、申し訳ないのですがその全ての姿を網羅してご紹介することが出来てはいない状態です。
そんな中で、比較的リーズナブルなラインのアイテムを何とか分けていただけた・・と言うのがこのニュイ=サン=ジョルジュとマルサネなんですね・・。
因みにマルサネ2014年にティム・アトキン氏はぶっとびの・・「91Points」を付けていました!・・まぁ、メオのこのクラスは、海外の評価機関はほとんど飲んでいないようで、余り見かけないんですが・・たまたま評価したんでしょうかね。
あれだけ売れなかった2013年のフィサンでさえ、いつの間にか無くなっていまして、
「・・どうやらやっと少しずつ見直されて来ているのかな?」
と言うような感じを受けています。
前にも書きましたがメオの2014年ニュイ1級ブドーを飲んだ時は・・たまげました。確実にルロワと同じ道筋を歩んでいる・・と感じました。
こちらはニュイ村名ですから、さすがに同じようなポテンシャルは望めないとしても、約半分はドメーヌもの・・です。それに、ネゴスラインとドメーヌラインの仕上がりの差が無いと言って良い状況ですから、このニュイ村名も期待できるんじゃないかな・・と思っています。さすがにティム・アトキン氏もこれはテイスティングしていないようでした。
比較的リーズナブルだけれどメオの本質に触れることの出来るワインだと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【メオ=カミュゼの本拠、ヴォーヌ=ロマネのワインです。とてもリーズナブルかと思います。】
その昔はこのワイン、結構大事に飲んだ記憶が有ります。やはりアンリ・ジャイエに繋がるドメーヌで、下手をすれば神様が実際にこの葡萄を育てていたから・・ですね。
でも飲んでみるとアンリ・ジャイエとは違うんですよね。エマニュエル・ルジェも全然違うように・・と言いたいところですが、メオのワインは時にアンリ・ジャイエの風情を持っている時も有り、また全然違う印象を受けるようでも有り・・で、一定したものでは無かったように思います。でも村名以上は美味しかったですね。
ティム・アトキンさんは93ポイントまで付けています。村名ワインに対しては、これ以上は付け辛い高得点です。むしろ非常にリーズナブルかと思います。
● 2016 Nuits-Saint-Georges 1er Cru aux Boudots Magnumbottle
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ・オー・ブドー・マグナムボトル
【看板のひとつ、ニュイ=サン=ジョルジュ1級オー=ミュルジュとブドー!】【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】(以前のコメントを使用、追加しています。)
さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。ですのでメディアの評価が見つかったものを掲載いたします。ドメーヌものとネゴスものの差は無いと思っていただいて結構です。
■Richebourg
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Advocate 93-95 Points
■Clos Vougeot
Jhon Gilman 92 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 92-94 Points
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Advocate 89-91 Points
■Echezeaux Grand Cru
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-95 Points
Advocate 93-95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Aux Brulees
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 94-97 Points
Burghound Allen Meadows 93-95 Points
Decanter 95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Les Chaumes
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 89-91 Points
Burghound Allen Meadows 90-92 Points
Advocate 90-92 Points
■Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
■Vosne-Romanee
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Murgers
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Boudots
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 90-93 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 91-93 Points

アンリ・ジャイエ1985年のPKさんの評価です。(飛鳥出版社 バーガンディより)訳者はもちろん、現ラシーヌの代表のお二人です。クロパラ、ブリュレが91点、ニュイ・ミュルジュ90点、エシェゾー93点、リッシュブール96点・・です。これがおそらくPKさんの最高ポイントだったと思います。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【中々飲めないワインでは有ります。】
メオが持つ目が眩むような珠玉の畑にあって、しかもグラン・クリュであっても何とか手が出るのがクロ・ド・ヴージョでした。つい最近まで2002年とか2000年とかが売れずに残ってましたが、
「何で売れないのかな?」
と・・思ってましたよ。
因みに、ジャン・タルディが耕作していたグラン・モーペルテュイが帰って来ていますし、その他にもシャトー(プレ・ル・セリエ、プレ・ル・シャトー)の真下の区画も有るようで、このクロ・ド・ヴージョには幾つかのラベルが有ります。どう違うのか・・判りませんので、ぜひとも同じヴィンテージを全部一遍に開けてみたいものです。
このクロ・ド・ヴージョ2014年は、ベタンヌも19/20Pointsと非常に高い評価ですし、ティムさんも97Pointsとベタボメ状態、バーガウンドが少し冷静・・と言った評価のようです。
● 2016 Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・レ・ショーム
【ジャン・タルディの耕作で有名になったレ・ショームです!】【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】
さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。ですのでメディアの評価が見つかったものを掲載いたします。ドメーヌものとネゴスものの差は無いと思っていただいて結構です。
■Richebourg
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Advocate 93-95 Points
■Clos Vougeot
Jhon Gilman 92 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 92-94 Points
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Advocate 89-91 Points
■Echezeaux Grand Cru
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-95 Points
Advocate 93-95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Aux Brulees
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 94-97 Points
Burghound Allen Meadows 93-95 Points
Decanter 95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Les Chaumes
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 89-91 Points
Burghound Allen Meadows 90-92 Points
Advocate 90-92 Points
■Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
■Vosne-Romanee
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Murgers
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Boudots
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 90-93 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 91-93 Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【中々飲めないワインでは有ります。】
メオが持つ目が眩むような珠玉の畑にあって、しかもグラン・クリュであっても何とか手が出るのがクロ・ド・ヴージョでした。つい最近まで2002年とか2000年とかが売れずに残ってましたが、
「何で売れないのかな?」
と・・思ってましたよ。
因みに、ジャン・タルディが耕作していたグラン・モーペルテュイが帰って来ていますし、その他にもシャトー(プレ・ル・セリエ、プレ・ル・シャトー)の真下の区画も有るようで、このクロ・ド・ヴージョには幾つかのラベルが有ります。どう違うのか・・判りませんので、ぜひとも同じヴィンテージを全部一遍に開けてみたいものです。
このクロ・ド・ヴージョ2014年は、ベタンヌも19/20Pointsと非常に高い評価ですし、ティムさんも97Pointsとベタボメ状態、バーガウンドが少し冷静・・と言った評価のようです。
● 2016 Nuits-Saint-Georges 1er Cru aux Boudots
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ・オー・ブドー
【看板のひとつ、ニュイ=サン=ジョルジュ1級オー=ミュルジュとブドー!】【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】(以前のコメントを使用、追加しています。)
さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。ですのでメディアの評価が見つかったものを掲載いたします。ドメーヌものとネゴスものの差は無いと思っていただいて結構です。
■Richebourg
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Advocate 93-95 Points
■Clos Vougeot
Jhon Gilman 92 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 92-94 Points
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Advocate 89-91 Points
■Echezeaux Grand Cru
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-95 Points
Advocate 93-95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Aux Brulees
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 94-97 Points
Burghound Allen Meadows 93-95 Points
Decanter 95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Les Chaumes
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 89-91 Points
Burghound Allen Meadows 90-92 Points
Advocate 90-92 Points
■Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
■Vosne-Romanee
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Murgers
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Boudots
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 90-93 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 91-93 Points

アンリ・ジャイエ1985年のPKさんの評価です。(飛鳥出版社 バーガンディより)訳者はもちろん、現ラシーヌの代表のお二人です。クロパラ、ブリュレが91点、ニュイ・ミュルジュ90点、エシェゾー93点、リッシュブール96点・・です。これがおそらくPKさんの最高ポイントだったと思います。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【中々飲めないワインでは有ります。】
メオが持つ目が眩むような珠玉の畑にあって、しかもグラン・クリュであっても何とか手が出るのがクロ・ド・ヴージョでした。つい最近まで2002年とか2000年とかが売れずに残ってましたが、
「何で売れないのかな?」
と・・思ってましたよ。
因みに、ジャン・タルディが耕作していたグラン・モーペルテュイが帰って来ていますし、その他にもシャトー(プレ・ル・セリエ、プレ・ル・シャトー)の真下の区画も有るようで、このクロ・ド・ヴージョには幾つかのラベルが有ります。どう違うのか・・判りませんので、ぜひとも同じヴィンテージを全部一遍に開けてみたいものです。
このクロ・ド・ヴージョ2014年は、ベタンヌも19/20Pointsと非常に高い評価ですし、ティムさんも97Pointsとベタボメ状態、バーガウンドが少し冷静・・と言った評価のようです。
● 2016 Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・オー・ブリュレ
【神様が造るワインの中でも一際輝いていた・・と、個人的に思えるクリマです!】【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】
さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。ですのでメディアの評価が見つかったものを掲載いたします。ドメーヌものとネゴスものの差は無いと思っていただいて結構です。
■Richebourg
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Advocate 93-95 Points
■Clos Vougeot
Jhon Gilman 92 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 92-94 Points
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Advocate 89-91 Points
■Echezeaux Grand Cru
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 93-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-95 Points
Advocate 93-95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Aux Brulees
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 94-97 Points
Burghound Allen Meadows 93-95 Points
Decanter 95 Points
■Vosne-Romanee 1er Cru Les Chaumes
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 89-91 Points
Burghound Allen Meadows 90-92 Points
Advocate 90-92 Points
■Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
■Vosne-Romanee
Jhon Gilman 91 Points
Vonous 88-91 Points
Burghound Allen Meadows 89-91 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Murgers
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points
■Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Boudots
Jhon Gilman 94 Points
Vonous 90-93 Points
Burghound Allen Meadows 91-94 Points
Advocate 91-93 Points
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【中々飲めないワインでは有ります。】
メオが持つ目が眩むような珠玉の畑にあって、しかもグラン・クリュであっても何とか手が出るのがクロ・ド・ヴージョでした。つい最近まで2002年とか2000年とかが売れずに残ってましたが、
「何で売れないのかな?」
と・・思ってましたよ。
因みに、ジャン・タルディが耕作していたグラン・モーペルテュイが帰って来ていますし、その他にもシャトー(プレ・ル・セリエ、プレ・ル・シャトー)の真下の区画も有るようで、このクロ・ド・ヴージョには幾つかのラベルが有ります。どう違うのか・・判りませんので、ぜひとも同じヴィンテージを全部一遍に開けてみたいものです。
このクロ・ド・ヴージョ2014年は、ベタンヌも19/20Pointsと非常に高い評価ですし、ティムさんも97Pointsとベタボメ状態、バーガウンドが少し冷静・・と言った評価のようです。
● 2016 Vosne-Romanee 1er Cru au Cros Parantoux
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・オー・クロ・パラントー
【激レアです。】
非常に少ないメオ=カミュゼのクロ=パラントーです。2016年ものは各メディアとも上値で97Points とさすがに高いです。
現状、クロパラと言えばエマニュエル・ルジェさんとメオ=カミュゼさんの独占で、どちらもアンリ・ジャイエが開墾、造っていた畑です。ついつい、Clos と書いてしまうんですが、正確には Cros ですね・・完全に評価も価格もグラン・クリュ並みです。入手の叶う方は・・非常に幸運な方でしょう。ルジェのクロパラと並べて飲んでみたいものです・・。
Jhon Gilman 96 Points
Vonous 95-97 Points
Burghound Allen Meadows 94-96 Points
Advocate 94-96 Points
● 2016 Bourgogne Rouge
ブルゴーニュ・ルージュ
【2016年ものは複雑性高く凝縮した果実の美味しさをジュヴレっぽく表現!この辺りのセンスが素晴らしい!非常に良い出来です!】

ワインになる前には雹害で悲惨なヴィンテージと揶揄された2016年では有りますが、実際に蓋を開けてみるとどうでしょう?
やはり優れた生産者は、難しいヴィンテージも関係が無いようにも思えます。特に今回のメオ=カミュゼ・フレール・エ・スールのワインをテイスティングした結果においては、
「ん?・・キャラクターは2015年とは違うものの、ここまで仕上げてくるなんて・・。2015年とのポテンシャルの差は無い!」
と感じてしまいました。
どうです?・・この深い色合い。2013年ものからグラスの写真を掲載していますが、年を追う毎に深みが増しているように思えるんじゃないでしょうか?
実際、2016年もののこのACブルゴーニュは、ジュヴレ=シャンベルタン的な構成を感じることが出来、豊かでほんのり鉄っぽく、乾いた土と乾いたミネラリティが重なり合って絞り出したエキスの深い味わいをたっぷり堪能させていただきました。
2015年のこのACブルを飲まれた方は、
「げげっ・・メオ=カミュゼ、半端ない!」
と思われたに違い無いですが、骨格を支える見事に透明なミネラリティが細身に芯を構成したっぷりあり、そこに雅な表情をまとわせていたことと思います。
2016年は透明なミネラリティだけでは無く、カラフルだとも思えるような多彩なミネラリティに、そこそこに多くの肉をまとった、やや妖艶でほんのりと豊かな味わいです。
さすが、昨今のメオ=カミュゼは目が離せない存在になっています。是非飲んでみてください。リーズナブルです!お勧めです。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【まさに「雅」と言う感じが似合うヴォーヌ=ロマネ的な味わいの飲むべきACブルゴーニュです!超お勧めです!】
人によってはショッキングな画像かもしれません。ご容赦ください。無農薬で・・と言うか、ほぼほったらかしなだけでは有りますが、それでもそこそこには気を張り巡らしつつ育てている noisyの家の庭の 「ピノ・ノワール」です。
7月までは天候に恵まれ、スクスクと立派な実を育んでいましたが、8月に入り雨が多くなり、日照も充分ではない状況の中、
「・・ん~・・まぁまぁの糖分とタンニンの成熟が得られたかな・・でももう少し糖分が欲しいなぁ・・」
などと思いつつ、
「収穫はいつにしようか・・雨が上がって2~3日晴れるか、風が出てくれれば可能かな・・」
と思っていたところ、左の写真のようなショッキングな映像が目に飛び込んできました。
「・・えっ?・・クワガタにカブト?・・葡萄の実ももう全然ダメじゃん・・」
そうなんです。根本付近には落ちてしまった実が沢山有り、茎に付いている実も穴だらけ、しかも色も変色してしまっています。
クワガタやカブトは、その角で実を落としたり、穴を開けて中の糖分を入手しているようで、またその匂いに誘われて、昆虫類が近くをウロウロ、蟻もたかっています。
「あ~あ・・全滅だ・・」
熟した第一世代の実はほぼ全滅、まだ青い第二世代以降の小ぶりの実だけがグリーンの色を保っています。
一体どこからこんなクワガタやカブトが集まって来たのか・・近くにいるなんて思ってもいませんでした。そして、ふと足元を見ると、見るも無残なカブトのカブトが転がっているじゃありませんか。そしてその脇には胴体や足も散乱していました。どうやら、クワガタと戦い敗れたカブトムシの牡のようです。

ま~・・葡萄を育てるのは容易なことじゃありません。最近のは人体に影響は少ないしすぐ効果は薄れるから殺虫剤を使えと・・葡萄農家の関係者の方は教えてくれますが、そんなことをするくらいなら葡萄など育てることも無い訳で・・ましてやワインを造るために葡萄を育てている訳じゃないのでなおさらです。noisy がたまに一粒二粒、口にするだけなんですから・・。
同じピノ・ノワールで造ったとは思えないような、自然派のACブルゴーニュです。非常に美しいルビー色です。濃くも無く薄くも無い・・しかし、
「とてもエキスがビッチリと出ていて焦点の定まった美しいピノ・ノワール!」
でした。
2014年のメオ=カミュゼ・フレール・エ・スールのACブルゴーニュも、その美味しさにクラクラしてしまいましたが、2015年は届いたばかりにも関わらず、ヴォーヌ=ロマネ的な柔らかい酸味とスパイス感、そしてビロードのテクスチュアで迎えてくれました。
この何年かのメオのワインの美しさは、飲んだものを魅了してしまうに充分のものです。ネゴスものと言う立場のワインですが、ドメーヌものとのイメージの差が全く無く、少し高くなったとは言え、4000円のACブルゴーニュは、今やリーズナブルなクラスとさえ言える状況です。

また、実はちょうどタイミングが良くて、ロベール・シリュグのACブルゴーニュも横に並べてのテイスティングになりました。こちらもヴォーヌ=ロマネの造り手です。
同様にソフトな・・鋭角さの無い優しい酸味を持ち、ややテクスチュアにふるふると襞の有る優しい感じのする素晴らしいACブルゴーニュでした。こちらもエキス系の美しいワインで、シリュグらしい、女性っぽい感触の味わいです。
カミュゼのスタイルは、「アンリ・ジャイエの教え子」と言うことも有り、ジャイエ系の味わい・・と伝わっているかもしれませんが、全然違います。決してジャイエ系の果実味重視系では有りません。むしろDRCやミュヌレ=ジブールなどに通じる完全エキス系と言えます。
ある意味においては、収穫する葡萄の潜在アルコール分に大いに関係が有り、糖分を完全に発酵させドライに仕上げるエキス系のワインは、温暖化の進む現在では収穫のタイミングを間違えるとブルゴーニュらしくないアルコール分の高いマッチョなワインになってしまいます。
勿論ですが、害虫にもやられて全滅・・などと言うことも、自然派の葡萄には起きる可能性も有ります。2014年からは「スズキ」と言う害虫にやられた生産地が沢山有りました。
「・・じゃぁ、日本から鈴木さんは産地に行っても本名を名乗れないねぇ・・」
などと揶揄されたものです。
そんな中で、このような「非常に美しい雅なACブルゴーニュ」を造っているんですね~・・非常に旨いです。是非飲んでみてください!超お勧めします!たっぷりの数量は・・有りません。
以下は2014年もののレヴューです。
━━━━━
【来てます!エレガンスの塊!ピノ・ノワールの真髄!】
いや~・・こんなことはしたことが無いんですね・・。既存のコラムには、時折、言葉の訂正や、
「飲みました!・・~~な感じで・・」
みたいには書き加えることは有っても、自分の言葉の検証にもなってしまうような二度に渡るテイスティングは無いんです。
まぁ、2016年6月後半の当時は、たしかにポテンシャルは高いものの、まだ仕上がっていない嫌いが有り、それでも良い感じで販売も伸びてはいたんですが、物凄い反響をいただいた2013年ものの売り上げ数には遠く及ばなかったこともあったんです。
何しろ、
「暑さが引いたころにはバランスしてくるだろ~・・」
みたいに書いちゃってますから、
「そんな予言めいたことを書いてて、しかも不要と思えるようなコストを掛けて再テイスティングして、ダメだったらど~すんのよ・・」
みたいな悪魔のささやきも聞こえなくは無かったんですが、やはりそこは自信を持って・・いや、フィネスさんのK君の手前、ちょっとヤケクソ気味に飲んじゃたんですね~・・。でも、やって良かったです。
「来た来た!来ましたよ!」
非常に繊細だがまだフラワリーな、甘味を含むアロマと、非常にち密な石灰の滑らかさ、ツヤツヤとしていて雅です。まるで極上シャンボールのテクスチュアです。中域のボリュームも出始め、いい感じにバランスしています。2013年ものが最初からヴィーヌ=ロマネっぽさを含んでいたのに対し、2014年の現状はシャンボール的で、むしろ6月時点の方がヴォーヌ=ロマネ的だったかもしれません。
しかし酸の柔らかさはヴォーヌっぽく、球体さは6月時点では全く感じられなかったものです。バランスも非常に良くなって来ていて、ボリューム感を感じつつ、精緻なチェリーを感じさせる余韻が素晴らしいです。
おそらくですが、この先来年の春ごろまでは上昇、維持をすると思います。そこから先は少し硬く締まってくる可能性が有るかなと・・
えっ?・・いや、もうやりませんよ・・また予言めいたことを書いたからって、3回目は無いでしょ。無理ですよ・・そんなに沢山品物が有る訳じゃぁ有りません。余りに旨いので、フィネスさんが持ってる内に、どんどん購入していただこう・・と言う魂胆です。なので、その辺はぜひ皆さんで検証されてください。
「いや・・硬い時に開けちゃうと勿体ないし・・」
・・そうですよね・・。でも非常に健康的でピュアですから、やや硬めだとしてもシャンボールっぽさが美味しさをアップしてくれると思いますよ。6月時点じゃ手を出して無い方も是非飲んでみてほしいと思います。超お勧めします・・まぁ、リアルワインガイドで高得点を出しちゃうと noisy に回ってくる量が減っちゃいますんで、
「徳さん、メオはやらないでね~・・」
と軽くプレッシャーを掛けておきます。是非飲んでみてください。お勧めします!!
以下は前回、2016年6月下旬のご紹介時のテイスティングレヴュー他です。
━━━━━

昨年の今頃から年末辺りまでに掛けて完売、そしてまた奇跡の再入荷を何度か繰り返し、そのたびに大きな反響をいただきました、メゾンのブルゴーニュ・ルージュの2014年が入荷しました。
2013年のこのワインの余りの美味しさに noisy もビックリしましたが、何より皆さんの「とても美味しかった!」が嬉しかったです。ですので待望の2014年ということになりますが、今のところはどの位いただけるかがハッキリはしていません。
で、はやる心を抑えつつ、早速飲んでみました。このコラムの下の方に2013年のコメント、また写真が有りますので比較してみてください。
色合いはどうでしょう・・やはりグレートイヤーの呼び声が高い2014年の豊かな色合いが見て取れるでしょうか。より目の詰まった、やや赤みが強いように見受けられます。
2013年は紫の透明感のある色合いで、より冷ややかに感じられるかと思います。でもこの冷ややかな色合いからのエレガンスがもの凄かったんですよね~!ただし、全体的な根っこはほとんど同じように見受けられます。
抜栓後からピュアなベリー、チェリーのアロマが気品高く、スピードも速く立ち上がります。篭ったような印象派全く有りません。中域には舌にチリチリと感じられる、まだ開かない要素の粒が沢山有ります。非常に目の細やかな優しいタンニンが存在しています。この辺はスムーズに流れて行った2013年とは少し違うところです。
中盤以降はブラック系の小果実、優しいスパイスを感じさせながら、ややふっくらとした帯域を感じさせながら長く美しい余韻を現しつつ消えて行きます。
全体像は2013年とほぼ同様ながらもポテンシャル的には確実に上、よりシッカリした、でも現状はわずかにより強い味わいを見せる・・2014年かと思います。非常に素晴らしい仕上がりだと感じました。
現状でもかなり美味しく飲めますが、リリース時にバランスしていた2013年のような完璧さには届いていません。この2016年の夏の気温が下がり始めた頃に一端バランスすると思われ、それ以降は2013年を凌ぐ味わいを見せてくれるでしょう。今からガンガン飲む・・と言うより、この2~3カ月の間にバランスするはず・・と思ってください。
2013年ものは、つい先日・・今まで仕舞い込んでいて飲んでいなかったお客様から連絡が有りまして・・
「メオのブルゴーニュ・ルージュを昨年購入して先日飲んだんですが、余りの美味しさにビックリしました。まだ在庫が有れば欲しいんですが・・」
と非常に嬉しいお言葉をいただきました。でも残念ながらもう1本も無く、すみませんと言うしかなかったのですが、この2014年に関しては、
「2013年より確実に上のポテンシャルが有る分、2013年より少し時間が掛かるが超越する」
と思います。素晴らしいピノ・ノワールでした!是非ストックしてお楽しみください。超お奨めします!
以下は2013年もののレヴューです。
━━━━━

レアなアイテムで有りながらも、その数の少なさからテイスティングも憚られるような状況ですので、入荷したものもをそのままご案内するのみになっていました。
業界的にも何となく売り手は
「飲まないで案内するトップの造り手」
の一端で有って、結局誰も飲んでないと言う状況に、市場もメオ=カミュゼを何となく敬遠しているような状況かと思います。
なのでこの際、久しぶりに飲んでみるか!・・とばかりに、たった12本の仕入れの1本を開けてしまいました・・・っが、ハッキリ言って驚きました。
飲む前は、
「2013年もののネガティヴさはどんな感じかな・・?」
というノリがほとんどだったわけです。ところが・・・
「知らぬ間にメオ=カミュゼは物凄い進歩をしていた!」
と・・・気付きました。
何しろ、
「異常なほどの繊細さ、エレガンス。それだけで納得させられてしまう!」 いやもう・・ビックリです。2013年のマイナス面を評価しようと思っていたのをスッカリ忘れてしまい、ヴォーヌ=ロマネ近郊の、下級のピノ・ノワールに過ぎないワインが持つ涼やかで、しかし圧倒的なエレガンスに打ちのめされてしまいました。これは凄いです!・・・ヴォーヌ=ロマネの特別な畑のワインが持つものを、そのままスケールダウンしただけ・・・。各々の要素が持つ量のみをダウンしていますが、要素の種類はそのまま持っているかのような振る舞いを見せるんですね。
なので飲んでいる時に、ACブルゴーニュだからど~のとか、村名クラスか1級と比べるべきだとか・・そんな感情を持たないんですよ。最高クラスのピノ・ノワールのエレガンスが備わっているんです!
ある意味、これは凄いことです。そんなワインはまず見当たらない・・・。有ったとしても、出来の悪いグラン・クリュのワインが、それに近い風情を見せるのみです。
決して気取らず、全くパワフルでは無く、でも静かに穏やかに、その純粋なエキスの姿を愛でることが出来るんです。
この淡く美しい赤の勝った紫の色合いから純なアロマが漂ってくるかのようです。そして余韻・・・この美しさは圧倒的です。震えます。そしてコンディションも抜群でした・・・。これを飲んでしまったら・・メオ=カミュゼのワインを見直す羽目になる・・と言うか、買いに走るようになってしまうかもしれません。
ヴィンテージの弱さなど微塵も感じない、物凄いワインでした。これが4千円ならとんでも無く安い!お薦めします!
● 2016 Nuits-Saint-Georges 1er Cru les Perrieres
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ・レ・ペリエール
【看板のひとつ、ニュイ=サン=ジョルジュ1級オー=ミュルジュとブドー、そしてペリエール!(2014年もののレヴューを再掲載しています)】

実は2014年もののブドーを、皆さんに紹介した後で飲んでみたんですね・・。そしたらまぁ・・
「とんでもない出来!」
でした。もう、モロにドメーヌ・ルロワ級です。土臭いニュイ=サン=ジョルジュなど、どこにも無い・・いや、勿論ですが要素のひとつとしては備わっているんですが、
「・・おい!・・中身はロマネ=サン=ヴィヴァンか?」
と思わず言ってしまったほど、その雅なお姿に感服しました。まぁ、詰まらないロマネ=サン=ヴィヴァンも沢山有りますけどね。それから比べたらもう、雲泥の差です。
海外の評価を探しましたが2003年もので評価されていたのが、レ・ミュルジュでした。スペクテイター誌で94Pointsと言うものでしたが、その他はまず・・見当たりませんでした。
そんなこんなが有りまして、2014年のニュイ・レ・ブドーは早々に完売してしまいましたが、ペリエールは残っちゃってますね。その内に無まない訳には行かないでしょう。
まだメオ=カミュゼの素晴らしさは、日本人には伝わっていないような気がします。昔はそれでも大人気のドメーヌでした。知っていらっしゃる方がそろそろ高齢になられ、新しいワインファンの方は余りご存知無い・・と言うのも有るのでしょうし、ドメーヌものオンリーだったものがネゴスものも造り始めたと言うのも有るでしょう。
しかし、昨今のACブル赤を飲まれた方は、そのエレガンス、品格に驚かれたと思います。決して濃く無いのにしっかりエキスの美味しさが出ていて、ブルゴーニュらしい理想の姿をしています。
今回は古いヴィンテージものをいただきました。そんなに多く無い良い機会かと思います。是非ともご検討くださいませ。
以下は2014年ニュイ=サン=ジョルジュ1級ブドー他のレヴューです。
━━━━━
個人的な思い入れなのかもしれませんが、
「ミュルジュと言えばメオ=カミュゼ!」
と言うようなインプットが根付いてしまっているnoisy ですが、引けを取らないのがブード(ブドー)です。何しろ、マルコンソールの南に接する畑ですんで、気難しい一面も有りますが、ポテンシャルの非常に高い畑です。
一般的にはニュイ・サン=ジョルジュのワインはヴォーヌ=ロマネのワインのように、「あっけらかん」とした部分よりも「肉付きの良さ」「味わいの幅」「力強さ」が有り、より男前な感じがするかと思います。でも、メオのニュイ1級は、開けるタイミングにもよるかとは思いますがエレガンスを伴ったものです。当たった時のミュルジュは・・・です。ヴォーヌ=ロマネの村に近い部分にある畑で、オー・ブード、オー・クラ、オー・ミュルジュと連なっています。
ジャン・ニコラの以前のコメントを見ると、ブドーは堂々としていて大柄、ミュルジュは緻密でエレガント・・と思えます。でも今回はミュルジュの案内が無かったな・・と。
ティム・アトキンさんはやっぱりここでも弾けちゃってますね。95Pointsです・・マジか~・・旨いのか~・・。そうなるとこんな価格は全く安いと言えますが・・確かめてみたいところです。もう少し仕入れられるように・・、もう少し売れるように・・そうなればテイスティングして販売できますよね~・・頑張ろう・・。ご検討くださいませ。

1983年のPKさんの評価です。飛鳥出版社のバーガンディですね。現ラシーヌの塚原さん、合田さん等の訳です。綺羅星の如くのワインがこの評価です。1級ブリュレ85点、レ・ボーモン87点、クロパラでようやく89点でした。リッシュブールはさすがに92点・・・。結局は畑の格しか見てないことが良く判る評価・・と思ってました。ある意味ではまぁ、クロパラを評価したのもPKさんなんですけどね。でも最悪の1984年でも彼のワインは素晴らしかったです。
● 2016 Nuits-Saint-Georges
ニュイ=サン=ジョルジュ
【べらぼうに旨いです!素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ!このエレガンス・フィネスは一体どうやって得て表現できるのでしょう!(2015年もののレヴューです。)】

2014年ものもですね・・売れずに残ったアイテムをポツポツと開けて来ています。まぁ、それらの印象については中々書く機会も無いのでそのまま放置ですが、それでも noisy の中の「メオ=カミュゼ」と言う造り手のヒエラルキー的位置は、
「限りなくトップレベルに有る」
と言えます。
「・・え~・・?そ~なの?・・ついこの間までは懐疑的だったんじゃないの?」
とおっしゃるお客様も多くいらっしゃるかと思います。確かにそれは正しいです。2014年ものがリリースされた頃までは・・です。
ところが、余りに素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級を飲んで・・ひっくり返るほどビックリし、
「・・こんなに凄いエレガンスって、ヴォーヌ=ロマネの・・それもグラン・クリュ並みじゃん」
と思わされてしまいました。
そしてその後、その余りの素晴らしさに、店にいらっしゃる方々に、
「メオの1級クラス、滅茶苦茶凄いよ。ネゴスのニュイの1級ならまだ有るから飲んでみなよ。」
と声を掛け、飲んでいただきました。
その方々の印象は・・思ったとおり、
「いや~・・もうビックリです。こんなに凄いと思いませんでしたよ・・。」
と言うものでした。
さらには配送でお送りした方々からも徐々に感想が届き始め、
「参りました!・・メオ=カミュゼ、見直しちゃいました。レベル高いですね~!」
と、随分と高い評価のお言葉もいただきました。なので・・
「2014年のメオの1級クラスは全く残ってない」
んですね・・。コルトンなどのグラン・クリュが少々残っているだけです。これとて昔から銘品ですから・・noisy 的には敢えて飲む必要性を感じていないんですが、その辺りはもう皆さんはご存知無いようですから、そのうち・・少し開き始めただろうと言うタイミングで飲んでご紹介したいと思っています。
その余りに美味しいニュイ=サン=ジョルジュ1級のアイテムは、少ない2015年の産出量も有りさらに減ってしまいましたので飲む訳にも行かず、仕方が無いのでニュイ村名を開けた・・と言う次第です。
2015年のメオのブルゴーニュはとても美味しかったですよね・・。これでも充分と言えるほどの出来栄えだったと思います。今回少々ですが追加分をいただいてますのでこれもお早めにどうぞ。でも、そんな印象がぶっ飛ぶほど・・
「2015年ニュイ=サン=ジョルジュ村名は完璧!」
と思わされてしまいました・・。素晴らしいです!
ブルゴーニュワインに求めるもの・・それはおそらく重なる部分は有るにせよ、ワインファン一人一人違うはずです。だから、誰もが美味しいと認めるワインは稀で少ない・・でしょう。
ところがこのニュイ=サン=ジョルジュ・・・、そんな思い込みみたいなものさえ吹っ飛ばすような、完璧さを見せつけてくれたんですね。
抜栓からもう・・ちょっとルロワの良いクラスでも開けたかな?・・みたいなエレガントかつほんのり妖艶なアロマが漂っています。あくまでピュア・・ヴォーヌ=ロマネ的な、ほんのりワイルドさやスパイシーさが混じります。
口に含むとテクスチュアは滑らか、シャンボール的にやや硬質ながら、何もないのではなく、ほんのり・・少しずつ細やかな表情を見せてくれます。つるつる入って来ますが、その解け方が非常に美しく、全てのカプセルを一気に崩壊させるのではなく、
「今はこれ・・満足した?・・じゃ、次はこっち。・・良いでしょ?・・じゃぁ次は・・」
と言った具合で、余りに忙しない感じには成らず、求める時には与えられる・・そんな充足感が伴うものです。
だらしなく拡がってしまって、
「はい、もうおしまい!」
などとは決して言わないんじゃないか・・とさえ感じます。
中盤の膨らみも節操の有るもので、どこかいじらしく、愛らしくも有ります。そしてその後に、ニュイ的な部分・・スパイスや綺麗な土、盛り上がり、紫の果実などを細やかに感じさせつつ、非常にエレガントな余韻を長く感じさせてくれるんですね。
そう、滅茶苦茶バランスが良いんですよ。しかも透明でややカチッと締まったニュアンス、ミネラリティのコーティングが見事になされていて、冷旨系の酸がバランス良くしっかりと存在しています。この非常に寒い、寒気が居座った状況の中、どうしてもワインが冷えてバランスを欠いてしまいがちな時期に有りながら、
「エキスの旨みが物凄い!・・しかもそれにさえ物凄いエレガンスを感じる」
んですね。・・どうです?・・飲んでみたくなったでしょう?
ニュイ=サン=ジョルジュのトップのワインだとさえ・・思えるかもしれませんよ。それほどに満足感の高い1本だと思います。是非ご検討くださいませ。
他に村名クラスはジュヴレ=シャンベルタン、シャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネと有りますが・・・こんな凄いニュイを見せつけられると他も飲みたくなっちゃいますが、フィネスさんにももう残ってないそうですから減らさないように、テイスティングは控えます。まぁ、年に1本、村名を変えてのテイスティングがギリでしょう。そして、ジャン=ニコラ的には価格的にこれらと同格・・と判断しているのであろう、フィサン1級クロ・デュ・シャピトルが有ります。村名フィサン2014年はめっちゃ美味しかったですから、これもかなり期待できると思います。
メオ=カミュゼ、完全復活、そしてドメーヌ・ルロワ、ネゴシアン・ルロワの立ち位置に極めて密着しはじめたと感じます。
「・・嘘だぁ!」
と思われるなら、それはもうチェックしてみるしかないのではないでしょうか。noisy 的にはもう・・もろ手を挙げてお勧めするしかない心境です。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【以前はドメーヌもののみで造られていましたが、現在は買い葡萄も使っているのでネゴスラベルです。しかしながら秀逸なニュイ=サン=ジョルジュです!】
メオ=カミュゼのニュイやヴォーヌ=ロマネはそれなりに高価ですから、既に福沢さん1人だけでは購入出来ず、2人ほど掻き集めないと心配な感じになってます。
そんな中で、本来はドメーヌもののエチケットが張られていたのがこの「ニュイ=サン=ジョルジュ」です。こちらもやはり、あの素晴らしい生産者ジャン・タルディに収穫折半で貸し出されていたリューディ、「オ・バ・ド・コンブ」です。
このところのメオ=カミュゼの在庫を気にされてご覧の方はお気づきかもしれませんが・・・
「じわじわとメオ=カミュゼの人気が復活してきているのかも?」
と思われないでしょうか。
そう・・かなり売れて来ているんですよ・・。それは間違い無いです。
リーズナブルで足が速いブルゴーニュ・ルージュは、もう・・すぐに完売してしまいますし、そんなアイテムを飲まれた方からは、
「素晴らしく美味しかった!」
とご連絡をいただいています。
そうなんですね~・・。先日もマルサネ・ルージュを2年ほど寝かされて飲まれた方からメールをいただきまして、感動されたお話しをされていました。別の方はフィサンを同様にされ、その素晴らしい表情に驚かれていらっしゃいました。
やはりメオ=カミュゼと言うと、確かにもう・・どのキュヴェを飲んでもかなり美味しいんですが、ニュイ=サン=ジョルジュやヴォーヌ=ロマネ、ヴージョと言った、まさにコート・ド・ニュイの中心地にこそ、イメージが有ると言って良いでしょう。ジャイエ絡みですから・・ね。
昔は、「大当たりする可能性の有る生産者」で有ったと思うんですが、昨今は「確実にエレガントで美しいエキス系のトップレベル」になっていると感じています。
さすがに noisy も、最近はメオ=カミュゼもかなり色々と開けてはいますが、どれを飲んでも素晴らしい・・と感じていますが、入荷数量に限界が有りますし、グラン・クリュ・クラスまで開けるには厳しい状況が有りますから、申し訳ないのですがその全ての姿を網羅してご紹介することが出来てはいない状態です。
そんな中で、比較的リーズナブルなラインのアイテムを何とか分けていただけた・・と言うのがこのニュイ=サン=ジョルジュとマルサネなんですね・・。
因みにマルサネ2014年にティム・アトキン氏はぶっとびの・・「91Points」を付けていました!・・まぁ、メオのこのクラスは、海外の評価機関はほとんど飲んでいないようで、余り見かけないんですが・・たまたま評価したんでしょうかね。
あれだけ売れなかった2013年のフィサンでさえ、いつの間にか無くなっていまして、
「・・どうやらやっと少しずつ見直されて来ているのかな?」
と言うような感じを受けています。
前にも書きましたがメオの2014年ニュイ1級ブドーを飲んだ時は・・たまげました。確実にルロワと同じ道筋を歩んでいる・・と感じました。
こちらはニュイ村名ですから、さすがに同じようなポテンシャルは望めないとしても、約半分はドメーヌもの・・です。それに、ネゴスラインとドメーヌラインの仕上がりの差が無いと言って良い状況ですから、このニュイ村名も期待できるんじゃないかな・・と思っています。さすがにティム・アトキン氏もこれはテイスティングしていないようでした。
比較的リーズナブルだけれどメオの本質に触れることの出来るワインだと思います。ご検討くださいませ。
● 2016 Chambolle-Musigny 1er Cru
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ
【ある意味激レア?!・・あのドメーヌ・ルロワも2004年にグラン・クリュまで混ぜて凄いヴォーヌ=ロマネ村名を造りましたが!?】
雹害や霜害などで出来、不出来がまだら模様になってしまうブルゴーニュですから、10~20年に1回くらいの割合で、このような普通では有り得ないラインナップのアイテムが出て来ます。あのドメーヌ・ルロワでも、旦那さんの具合が悪かった2004年は、リッシュブールまでセパージュしたとんでもないヴォーヌ=ロマネ村名が売りに出されました。noisy のところで3万代だったかと思いますが、
「・・・それでも高いよな~・・」
などと思っていましたら・・昨今はもう、
「・・・完全に手が届かないよな~・・」
に代わってしまいました。村名を混ぜた・・だったか、ACブルも2004年はリリースしていて・・たしか9000円くらいでしたかね。
「・・・高いな~・・」
と思ってました。まぁ、今となっては良いような悲しいような思い出です。
さすがにそこまでは行きませんが、イレギュラーなアイテムです。2016年のルーミエさんが、どれだけ苦労されたか想像できる
ようなアイテムですね。何せ、シャンボール村名の入荷が3本・・なんて、今までは無かったですからね。
「レ・クラとフュスロット!」
ですよ?・・レ・クラは誰が持ってましたっけね・・って話しですね。詳しいことは知りませんので・・誰か知っていたら教えてください。レアなイレギュラーワインです。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】 さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。
しかし、以下のコメントにも有るように、ニュイ1級レ・ブード2014年などはもう、ひっくりかえるような凄い仕上がりでした。
2015年のメオ=カミュゼは、物凄い仕上がりだと確信しています。一般的な評価が定まってからでは遅いと思いますよ。すでにネット以外のお客様からは引きが強くなっています。お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
● 2016 Pommard
ポマール
【驚きました!・・素晴らしい味わいでした!】

2015年もののフィサン1級クロ・デュ・シャピトルは、数が少なかったので飲まずにご紹介したところ、
「・・全く動かない・・」
と言う・・残念な結果になっていまして、それでも、
「フィサンと言えば、ベルトー=ジェルベが有るからだいぶ皆さんにも周知されてきたんじゃないか?」
などと言う、noisy の甘い目論みは砂上の楼閣でした。そのまんま・・でも無いですが残っちゃってます。
なので、2016年ものは絶対に飲んでやろうと決めていたんですね。他にはACブルも再テイスティングしまして、その品質を確かめています。
左の写真は全く弄っていません。大きさを変えただけ、明るさや色味の調整はしておりません。なので、ちょっと暗く映ってしまっていますが、
「深淵な構造が見えるような感じ?」
がしないでしょうか。
そして、メオのワインに共通な瑞々しさ、荘厳さ、ピュアさはそのままに、ジュヴレの鉄っぽさをやや少なく、石灰系のミネラリティをずっと多くしたような見事な味わいを感じさせてくれました。
果実感もたっぷり有りますが・・実に深淵です。軽々しくない・・と言うか、でも重厚な訳では無いんです。何よりもこれだけドライな味わいになっているのに、構成が豊かで有ると感じてしまう・・全然渋く無いんですね。ほとんどの場合はどこかに破綻を見つけるんですが・・全く見つけられませんでした。あっという間に空いてしまいました。
ベルトーのフィサンは全房発酵系に移行しましたんで、メオのこのワインとも大分傾向が異なります。基本的にはアンリ・ジャイエの手法に近いはずですが、発酵時の温度コントロールは異なると思います。言わば、クラシカルな造りで有るとは言えないものの、ニュースタイルでは無く、メオ独自の世界が感じられます。勿論、ジャイエの直弟子のエマニュエル・ルジェのワインとも違います。ルジェはフワッとソフトで妖艶さの有る感じに仕上げますが、メオはまるで氷の太刀です。冷ややかでタイトなんですが懐が深いんですね・・。
素晴らしいワインでした。他の村名のワインはすみません・・少なすぎてどうにも飲めませんので、以前のレヴューをご参考にされてください。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【べらぼうに旨いです!素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ!このエレガンス・フィネスは一体どうやって得て表現できるのでしょう!】
2014年ものもですね・・売れずに残ったアイテムをポツポツと開けて来ています。まぁ、それらの印象については中々書く機会も無いのでそのまま放置ですが、それでも noisy の中の「メオ=カミュゼ」と言う造り手のヒエラルキー的位置は、
「限りなくトップレベルに有る」
と言えます。
「・・え~・・?そ~なの?・・ついこの間までは懐疑的だったんじゃないの?」
とおっしゃるお客様も多くいらっしゃるかと思います。確かにそれは正しいです。2014年ものがリリースされた頃までは・・です。
ところが、余りに素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級を飲んで・・ひっくり返るほどビックリし、
「・・こんなに凄いエレガンスって、ヴォーヌ=ロマネの・・それもグラン・クリュ並みじゃん」
と思わされてしまいました。
そしてその後、その余りの素晴らしさに、店にいらっしゃる方々に、
「メオの1級クラス、滅茶苦茶凄いよ。ネゴスのニュイの1級ならまだ有るから飲んでみなよ。」
と声を掛け、飲んでいただきました。
その方々の印象は・・思ったとおり、
「いや~・・もうビックリです。こんなに凄いと思いませんでしたよ・・。」
と言うものでした。
さらには配送でお送りした方々からも徐々に感想が届き始め、
「参りました!・・メオ=カミュゼ、見直しちゃいました。レベル高いですね~!」
と、随分と高い評価のお言葉もいただきました。なので・・
「2014年のメオの1級クラスは全く残ってない」
んですね・・。コルトンなどのグラン・クリュが少々残っているだけです。これとて昔から銘品ですから・・noisy 的には敢えて飲む必要性を感じていないんですが、その辺りはもう皆さんはご存知無いようですから、そのうち・・少し開き始めただろうと言うタイミングで飲んでご紹介したいと思っています。
その余りに美味しいニュイ=サン=ジョルジュ1級のアイテムは、少ない2015年の産出量も有りさらに減ってしまいましたので飲む訳にも行かず、仕方が無いのでニュイ村名を開けた・・と言う次第です。
2015年のメオのブルゴーニュはとても美味しかったですよね・・。これでも充分と言えるほどの出来栄えだったと思います。今回少々ですが追加分をいただいてますのでこれもお早めにどうぞ。でも、そんな印象がぶっ飛ぶほど・・
「2015年ニュイ=サン=ジョルジュ村名は完璧!」
と思わされてしまいました・・。素晴らしいです!
ブルゴーニュワインに求めるもの・・それはおそらく重なる部分は有るにせよ、ワインファン一人一人違うはずです。だから、誰もが美味しいと認めるワインは稀で少ない・・でしょう。
ところがこのニュイ=サン=ジョルジュ・・・、そんな思い込みみたいなものさえ吹っ飛ばすような、完璧さを見せつけてくれたんですね。
抜栓からもう・・ちょっとルロワの良いクラスでも開けたかな?・・みたいなエレガントかつほんのり妖艶なアロマが漂っています。あくまでピュア・・ヴォーヌ=ロマネ的な、ほんのりワイルドさやスパイシーさが混じります。
口に含むとテクスチュアは滑らか、シャンボール的にやや硬質ながら、何もないのではなく、ほんのり・・少しずつ細やかな表情を見せてくれます。つるつる入って来ますが、その解け方が非常に美しく、全てのカプセルを一気に崩壊させるのではなく、
「今はこれ・・満足した?・・じゃ、次はこっち。・・良いでしょ?・・じゃぁ次は・・」
と言った具合で、余りに忙しない感じには成らず、求める時には与えられる・・そんな充足感が伴うものです。
だらしなく拡がってしまって、
「はい、もうおしまい!」
などとは決して言わないんじゃないか・・とさえ感じます。
中盤の膨らみも節操の有るもので、どこかいじらしく、愛らしくも有ります。そしてその後に、ニュイ的な部分・・スパイスや綺麗な土、盛り上がり、紫の果実などを細やかに感じさせつつ、非常にエレガントな余韻を長く感じさせてくれるんですね。
そう、滅茶苦茶バランスが良いんですよ。しかも透明でややカチッと締まったニュアンス、ミネラリティのコーティングが見事になされていて、冷旨系の酸がバランス良くしっかりと存在しています。この非常に寒い、寒気が居座った状況の中、どうしてもワインが冷えてバランスを欠いてしまいがちな時期に有りながら、
「エキスの旨みが物凄い!・・しかもそれにさえ物凄いエレガンスを感じる」
んですね。・・どうです?・・飲んでみたくなったでしょう?
ニュイ=サン=ジョルジュのトップのワインだとさえ・・思えるかもしれませんよ。それほどに満足感の高い1本だと思います。是非ご検討くださいませ。
他に村名クラスはジュヴレ=シャンベルタン、シャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネと有りますが・・・こんな凄いニュイを見せつけられると他も飲みたくなっちゃいますが、フィネスさんにももう残ってないそうですから減らさないように、テイスティングは控えます。まぁ、年に1本、村名を変えてのテイスティングがギリでしょう。そして、ジャン=ニコラ的には価格的にこれらと同格・・と判断しているのであろう、フィサン1級クロ・デュ・シャピトルが有ります。村名フィサン2014年はめっちゃ美味しかったですから、これもかなり期待できると思います。
メオ=カミュゼ、完全復活、そしてドメーヌ・ルロワ、ネゴシアン・ルロワの立ち位置に極めて密着しはじめたと感じます。
「・・嘘だぁ!」
と思われるなら、それはもうチェックしてみるしかないのではないでしょうか。noisy 的にはもう・・もろ手を挙げてお勧めするしかない心境です。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【以前はドメーヌもののみで造られていましたが、現在は買い葡萄も使っているのでネゴスラベルです。しかしながら秀逸なニュイ=サン=ジョルジュです!】
メオ=カミュゼのニュイやヴォーヌ=ロマネはそれなりに高価ですから、既に福沢さん1人だけでは購入出来ず、2人ほど掻き集めないと心配な感じになってます。
そんな中で、本来はドメーヌもののエチケットが張られていたのがこの「ニュイ=サン=ジョルジュ」です。こちらもやはり、あの素晴らしい生産者ジャン・タルディに収穫折半で貸し出されていたリューディ、「オ・バ・ド・コンブ」です。
このところのメオ=カミュゼの在庫を気にされてご覧の方はお気づきかもしれませんが・・・
「じわじわとメオ=カミュゼの人気が復活してきているのかも?」
と思われないでしょうか。
そう・・かなり売れて来ているんですよ・・。それは間違い無いです。
リーズナブルで足が速いブルゴーニュ・ルージュは、もう・・すぐに完売してしまいますし、そんなアイテムを飲まれた方からは、
「素晴らしく美味しかった!」
とご連絡をいただいています。
そうなんですね~・・。先日もマルサネ・ルージュを2年ほど寝かされて飲まれた方からメールをいただきまして、感動されたお話しをされていました。別の方はフィサンを同様にされ、その素晴らしい表情に驚かれていらっしゃいました。
やはりメオ=カミュゼと言うと、確かにもう・・どのキュヴェを飲んでもかなり美味しいんですが、ニュイ=サン=ジョルジュやヴォーヌ=ロマネ、ヴージョと言った、まさにコート・ド・ニュイの中心地にこそ、イメージが有ると言って良いでしょう。ジャイエ絡みですから・・ね。
昔は、「大当たりする可能性の有る生産者」で有ったと思うんですが、昨今は「確実にエレガントで美しいエキス系のトップレベル」になっていると感じています。
さすがに noisy も、最近はメオ=カミュゼもかなり色々と開けてはいますが、どれを飲んでも素晴らしい・・と感じていますが、入荷数量に限界が有りますし、グラン・クリュ・クラスまで開けるには厳しい状況が有りますから、申し訳ないのですがその全ての姿を網羅してご紹介することが出来てはいない状態です。
そんな中で、比較的リーズナブルなラインのアイテムを何とか分けていただけた・・と言うのがこのニュイ=サン=ジョルジュとマルサネなんですね・・。
因みにマルサネ2014年にティム・アトキン氏はぶっとびの・・「91Points」を付けていました!・・まぁ、メオのこのクラスは、海外の評価機関はほとんど飲んでいないようで、余り見かけないんですが・・たまたま評価したんでしょうかね。
あれだけ売れなかった2013年のフィサンでさえ、いつの間にか無くなっていまして、
「・・どうやらやっと少しずつ見直されて来ているのかな?」
と言うような感じを受けています。
前にも書きましたがメオの2014年ニュイ1級ブドーを飲んだ時は・・たまげました。確実にルロワと同じ道筋を歩んでいる・・と感じました。
こちらはニュイ村名ですから、さすがに同じようなポテンシャルは望めないとしても、約半分はドメーヌもの・・です。それに、ネゴスラインとドメーヌラインの仕上がりの差が無いと言って良い状況ですから、このニュイ村名も期待できるんじゃないかな・・と思っています。さすがにティム・アトキン氏もこれはテイスティングしていないようでした。
比較的リーズナブルだけれどメオの本質に触れることの出来るワインだと思います。ご検討くださいませ。
● 2016 Richebourg Grand Cru
リシュブール・グラン・クリュ
【神様が引退を決意するに至った至高のワイン!】
■Richebourg
Burghound Allen Meadows 94-97 Points
Vonous 95-97 Points
Jhon Gilman 96 Points
advocate 93-95 Points
元気だったアンリ・ジャイエが引退する・・と言うニュースは世界を駆け巡りました。・・でも何故かその発言後も毎日畑に出て仕事をしているので、みんな安心していた訳です。なので、引退発言後も彼のワインが高騰することは有りませんでした・・しばらくの間は。
結局・・なんで引退宣言したかと言うと、どうやら・・
「リッシュブールを造れなくなったから」
のようです。メオ=カミュゼに収穫折半契約を切られた・・んですね。・・まぁ、その言い方は良く無いのかもしれませんが、結局引退宣言をしてメオ=カミュゼの顧問になる訳です。どうしても・・リッシュブールが造りたかったんでしょう。
なので、ジャイエが健在だった頃のメオのリッシュブールは言うことが無い仕上がり・・?と言って良いかどうか・・それほどは飲んではいませんので言い切れません。(順*さんが冷蔵庫から出してくれた90年のリッシュブールはイマイチだったな~・・)
いずれにしましても銘品です。誰もが欲しいワインの一つです。アンリ・ジャイエも造りたくて仕方が無かったワインでも有ります。それは、ロマネ=コンティ、ラ・ターシュと続いた場合のヴォーヌ=ロマネの至宝だからで有り、ロマネ=コンティ、ラ・ターシュは神様と呼ばれながらも決して造ることが出来ないという宿命をも持っていた訳です。
ご検討くださいませ。
● 2016 Saint-Romain Blanc
サン=ロマン・ブラン
【この超瑞々しい、超ピュアな味わいに人々を驚かせるテロワールの表現が有ります。】

少ない割り当ての中から2本も開けてしまいましたので、利益的には非常に厳しいです。それでも全く売れないよりは良いんですけどね・・。テイスティングしてご紹介したアイテムは売れたとしても、テイスティングしていないキュヴェは売れない・・と言うのが良くあるパターンで、でもそのうち世の中の理解が急激に深まって劇的に売れるようになり、でも喜んでいる暇も無く割り当てが減って行き、いずれ入らなくなってしまう・・と言う経験を長く続けています。このサン=ロマンにしても、またサン=トーバン1級にしても、世界中のどこを探してもテイスティングコメントなど見当たらないはず・・ここ以外は!・・・と言うことで、また開けてしまうんですね~~。損な性格なんでしょう。諦めています。
2016年ものもだいぶテイスティングを続けており、おおまかな傾向が見えて来ました。勿論ですが、noisy が扱うような造り手に限って・・の話しですよ。
2016年ものはシャルドネはかなり良い・・と言うか、量は少ないですが質が素晴らしく、グレート・ヴィンテージじゃないかと踏んでます。
このサン=ロマンですが、ま~・・呆れるほどに瑞々しい・・です。「ピュア」と言う言葉を使いたくなります。危険分子は全く感じません。それでいて余分なぜい肉、残糖無し、骨格も実にしっかりしています。フレデリック・コサールのサン=ロマンのような、フワッとした柔らかさに満ちた味わいでは有りません。おそろしくドライで(コサールは僅かに甘みを残し、二次発酵でアレコレ何とかなるように調整しているように思います)、とことんピュアなので、サン=ロマンと言う村のワインがどういうミネラリティの組成
をしているか、ものの見事に伝わって来ます。締まったボディから美しい柑橘が伸びやかにノーズに飛び込んできます。締まっているのにボディは膨らみを持ち、緊張感が有りつつもゆったり・・余韻も僅かなビター感を持ちつつ、再度果実感、ミネラリティを感じさせつつ美しい収束を見せます。
「めっちゃ美味しいです!」
ジャン=ニコラは硬いと言っているようですが、締まってはいますが硬いとは思いませんでした。肉をミネラリティがギュッと押さえつけているかのような感覚ですね。素晴らしい味わいでした。

サン=トーバンは1級になってますね。ユベール・ラミーがちょうど持ってない、村の北の奥の辺りの1級です。味わい的には村の東端、ピュリニーの真裏の「アン・ルミイィ」等が持つ、グラマラスでオイリーさの強いタイプでは無く、フリオンヌとかデリエールの中間的な組成で、ボディは太目、凝縮感は有りますが、無理矢理そうしたようなニュアンスが全く無く、非常にエレガントです。
この辺りが昨今のメオの凄いところで、「さりげないんだけれどきちんと存在している」んですよね。思わず・・唸っちゃいました・・。これも滅茶美味しいです。ちゃんとサン=ロマンを訴えてくるんですよね。面白いですから、ぜひ、「ユベール・ラミーのサン=ロマンの西側もの」と比べてみてください。超瑞々しいのがカミュゼで密植系のラミーなら密度の組成は上です。どっちがより美味しいと感じるでしょうかね・・是非尋ねてみたいみたいものです。
また、今回も非常に少ないですがコルトン=シャルルマーニュもいただけました。さすがに飲まないですよ。もう・・2016年のメオのシャルドネ部門は黒字にはならないですからね。でもきっと素晴らしいはず・・だと予測しています。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【パーフェクトなブルゴーニュ・シャルドネ!と 思わせる素晴らしいワインでした!メオ=カミュゼは本気でルロワを越えようとしている!】
それなりに長い批判の期間が有ったように思います。メオ=カミュゼと言う大看板もやはり、小作人だったアンリ・ジャイエの名声に支えられ、むしろその実力以上に期待を負わされ、苦しいと思う時期が有ったのかもしれません。
フランスに出かけた友人たちは口々に、
「ワインショップにフーリエ、ルーミエは全く無い。メオ=カミュゼは山のようになってるけど。」
と3年ほど前までは言っていたものです。
確かに、メオ=カミュゼのワインはエキス的で官能的だけれど、時にバランスが今一つだったり、時に余りのディテールの人間臭さに、
「・・ちょっと・・やり過ぎじゃないのか・・」
と思ったものです。
そんな期間は、noisy も正規で扱うルートがほぼ閉ざされていましたので、今のようにこまめなチェックが行き届かなかった面は否定できませんが、コンディションが悪い訳では無いと思われるのに何故か?・・と言うような、どこかにクエスチョンマークを持つ気持ちにされたのは事実です。
しかしながら、2014年のメオのワインは、ネゴスものもドメーヌものも全く区別なく、非常に素晴らしく、2012年頃までの不安定さ、もしくはキュヴェによる出来の差は全く感じられなくなっていました。
ものの見事にクラスを表現出来ており、そのクラスの中のトップの出来であろうと思わせるだけの仕上がりを見せつけていました。勿論ですが、入荷数が限られているため、全てのワインを試飲出来た訳では無いですが、それでも、
「ここまでキッチリ最上に仕上げられるので有れば、どのキュヴェでも問題など嗅ぎ分けられないだろう」
と思わされてしまった訳です。
そして満を持しての2015年、少しドキドキしながら希少なメオの白ワイン、最もリーズナブルなサン=ロマンを開けてみた訳です。
その出来は、
「まさにブルゴーニュ・シャルドネのお手本!」
と言うべきであり、
「ブルギニヨンが目指すべき道標の味わい」
と言っても過言ではない、素晴らしいものでした。
この2018年の寒波の中、やや冷え気味でテイスティングが始まりましたが、香りの立ち、その質感、ボリュームとも、サン=ロマンと言うマイナーなアペラシオンとしての表現も持ちつつ、ブルゴーニュ・シャルドネとしての超絶な美しさを前面に出し、エレガンス、フィネスをたっぷり感じさせてくれるものでした。
冷えていても崩れない、冷旨系の酸をまん丸に持ちつつ、パレットに綺麗に円を描き、少し悶え、美しく長く滞在しながら消えて行きます。
それはやや温まっても崩れること無く、アロマをややボリューミーにするのみ、そのアロマの美しさは温まることによってさらに際立ちます。
いや~・・異常に旨いです。
サン=ロマンと言ったら・・皆さんの脳裏に浮かぶのはやはりド・シャソルネイのフレデリック・コサールでしょう。
しかし、コサールのサン=ロマンとは、全く違う素振りを見せつけて来ます。サン=ロマン的な個性はしっかり、中盤以降の余韻に掛けてホロホロと見せてくれますが、まずはカッチリのやや硬質な舌触りを。透明感の凄いややグラッシー(グラス)なミネラリティ、もしくは酒石酸的な硬質感。アロマや、そこから僅かに崩壊しつつ放出される果実・柑橘の美しいこと・・。口内でひねりつぶせば、複雑なニュアンスが期待しただけ・・出て来ます。決して雑にならず、凛とした姿は決して崩さず、飲み人はただただ頷きながらその味わいに引き込まれることでしょう。
コサールなら、もっと弄繰り回したコサール自身の姿を感じさせることでしょう。しかしメオの場合、この美しいシャルドネがメオのワインだ・・と決めつけるなら、それはメオの姿なのでしょうが、
「ブルゴーニュと言う世界で最もエレガントでたぐいまれなフィネスを持つワイン自体を表現」
している・・そしてそれが良く判るワインだと言えます。
いや、これを飲める人は幸せだろうと思います。非常に旨いです。メオは2020年まで待てと言ってますが、noisy は兎に角、
「そんなこと言わずに一度さっさと飲むべき!」
「そしておそらく気に入るに違い無いのでさらに買い増すべき!」
だと確信して申し上げます。
他にも白は少々、初登場のサン=トーバンが有りますが、ご存知の通り、ピュリニー=モンラッシェの横、裏に有るアペラシオンで、しかもピュリニー=モンラッシェそっくりの高質なシャルドネになる可能性の高いものです。しかも2015年は熟れた年と言われてますから、
より涼しい畑で有るサン=トーバンは、選択の優先順位が高いと思われます。
ムルソーもメオは2021年まで待てと言ってますが、飲んだことが無ければサン=トーバン同様、さっさと一度飲むべきです。やや粗暴な一面を持つムルソーと言うアペラシオンですが、メオ的なエレガンスが見事にそれを美しく変貌させていると思います。
コルトン=シャルルマーニュはメオの最高の白です。余りに売れないので・・2014年がまだ残っており、そのうちに飲んでやろうと狙っています。2020年まで開けない方が良い・・とメオが言っているようですから、今すぐなら飲んでも美味しいと思います。春過ぎまで飲まないで保存されるようでしたら、2020年まで開けない方が無難ですが、これも、
「さっさと飲んでみるべき」
だと思います。
非常に冷ややか、しかしちゃんと熟れていて、ブルゴーニュ最高の美しさを見せつけるワインでした。飲むべきです!メオ=カミュゼも完全復活!・・と言って良いでしょう。超お勧めの白4アイテムです。
● 2016 Bourgogne Haut-Cotes de Nuits Blanc Clos Saint-Philibert Monopole M.G.
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ブラン・クロ・サン=フィリベール・モノポール・マグナムボトル
● 2016 Bourgogne Haut-Cotes de Nuits Blanc Clos Saint-Philibert Monopole
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ブラン・クロ・サン=フィリベール・モノポール
【今回の2016年ものは飲めておりませんが、ACブルの仕上がりを見る限りにおいて、かなりの良い出来が想像されます。以下は以前のレヴューです。】
【この感性!・・昔のメオ=カミュゼのイメージはすでに無いと言えます!ベストなタイミングでの収穫がこのエレガントな味わいを生み出す第一義的要因でしょう!】
近年のメオ=カミュゼのワインには驚かされることが多いですが、このジャン=ニコラご自慢のモノポール、クロ・サン=フィリベール2015年の味わいにも驚かされました。
どんどんエレガンス重視のブルゴーニュワインらしいピュアな味わいに邁進しているのは判っていましたが、クロ・サン=フィリベールは人気商材なので、ワイン屋でもたまにしか飲めないんですね・・。
そもそも昔の(10年も前位の)クロ・サン=フィリベールのイメージと言えば、過熟気味に収穫されバリックを利かせた大柄なもの・・リリース直後は樽のニュアンスがワインから浮いて感じられ、やや甘味を感じるものなので、3~5年寝かせると一体化し、ボーヌの大柄なシャルドネに似せた味わいになるが、ややもするとローヌの白ワイン的に成りがち・・みたいなものでした。
まぁ・・そんなイメージはもう全く感じられません。天候が良いとブルゴーニュらしい酸は徐々に失われ、糖分が多くなります。そんな過熟気味の葡萄を醸造すると、当然ながらアルコール発酵しなかった糖分が甘味として残ります。つまり、酸は弱めで少し甘いバランスのワインになります。そこにバリックのニュアンスが加わる訳ですね。
それはそれで美味しいんですが、やはりリリース直後は「樽臭い」感じになってしまいますし、やや甘味に頼った構成にならざるを得ません。
2015年のクロ・サン=フィリベールは、ベストのタイミングで健康な葡萄が収穫できたと思える優れたバランスの酸とドライな味わいを持ち、非常にピュアで美しいです。
どうやってもどう似せてもボーヌのシャルドネのような味わいバランスにはならないんですから、クロ・サン=フィリベールはクロ・サン=フィリベールとしての真の姿を見せよう・・と言う感覚なんじゃないかと思うんですね。
しかも2015年は全てにおいてバランスが良い・・酸の量・バランス・美しさは総体のバランスに直に影響します。それでいて、まるでバリック臭さは無く、そのピュアな美しさを汚していないです。
冷ややかな果実酸とドライな味わいからこそ、真の姿が見えてくる・・これは非常に美味しいし、オート=コートの実力もしっかりと見えると思います。
また、ジャン=ニコラの2015年ヴィンテージの総評にも書かれています(ドメーヌ説明欄)が、黄色文字の部分・・非常に印象的です。
この部分は noisy も常に感じているので、コラムのアチコチでも記載していますが、プロ、アマ問わず、
「直近の味わいしか切り取れない、受け取れない感覚」
の持ち主が非常に多い・・と言うことですね。
その上で美味しかったとか旨くないとか・・言ってる訳ですが、まぁ、アマならそれもまだ良いですが、プロがそれじゃぁいかんだろうと・・遺憾ですと・・言いたい訳です。
アマでも、そのような飲み方しかできないとするなら、ワインの楽しみの半分以上を最初から捨てていることになります。
「ポテンシャルを測る飲み方」
をお勧めします。
これについては時折書いていますので、敢えてここでは書きません。重要なのは、そのような飲み方が出来ることで、
「あの時は全く美味しく無かったのに、15年後にたまたま飲んだら・・滅茶苦茶凄かった!」
と言うようなことにはならないんですね。下手をすると・・
「そうか・・15年前に飲んだワインはコンディションが悪かったんだ・・」
などと思い込みかねないんです。
そんなことは無いとは言えませんが、そのように人間は自己弁護の思考回路が自動的に働いてしまいますから、延々と同じことを繰り返すことになり、結局、
「ワインの楽しみの半分以上を得られないままのワインファン」
になってしまいます。それは不幸なことですよね。
ジャン=ニコラも、そんなプロの批評家たちを散々見て来てウンザリしているんでしょう。noisy も・・まぁ上から目線で申し訳ないが、そんな印象を受けることは非常に多いですし、そんな批評家のコメントは全く参考にしないようにしています。
皆さんも、noisy を信じるとか信じないとか・・と言うレベルの話しでは無く、せっかくのワインを楽しめるような飲み方をされると良いんじゃないかな・・と思います。まぁ、noisy のように、電子レンジで「チン」してしまったり、砂糖を入れたり塩を入れたりは、しない方が良いですが、少なくとも、
「・・ん?・・やや硬いか・・?noisy はそんなこと言って無かったぞ・・。じゃぁ、取って置きのリーデル・ソムリエ・ブルゴーニュ・グラン・クリュでも使ってみるか?」
とか、
「・・ん?・・もう若いフレーヴァーが無い?noisyは硬いかもしれないって言ってたっけ?・・もう死んでるか?・・じゃぁ、いっそのこと平底デキャンタに落としてぶん回してみて、それからロブマイヤーのワイングラスIIIに落としてみるか?それともIVが良いか・・?」
などなど、やってみることは沢山有ると思うんですね。もしくは、もう完全に終わってるだろうヴィンテージのシャルドネなどをワイン屋で見つけて来て、それを楽しめるように数日掛けて何とかしてみる・・とか。
もっとも、このクロ・サン=フィリベールは、そんなことをしなくても美味しく飲めますので、今のタイミングですと大丈夫です。言っておきますが、勿論ベストのタイミングでは無いし、やや硬いとは言えますが、
「それでも充分に旨い」
はずです。
今回は何と、マグナムも有ります。マグナムをドメーヌが造る・・と言うことは・・そう言うことです。自信があるんですね。プロの批評家が「2015年はノーマルの出来」と判断したところで、先行きの見えないプロが何を言おうと関係が無い・・のでしょう。是非ご検討くださいませ。お勧めします!相当に・・良い出来です。
以下は以前書いたコメントです。
━━━━━
【ジャン=ニコラ・メオ自慢のモノポールの白です。】 フィネスさん入れのドメーヌ・メオ=カミュゼです。このワインに関してはnoisy も何度もご紹介させていただいてますし有名ですから、ブルゴーニュ・ファンなら知らない人はいないと思います。オート=コートのクロ・サン=フィリベールは、メオ=カミュゼ自 慢の白ワインのモノポール(単独所有)で、やや樽の効いた風味が溶け込み始めると、ニュイの白で有りながら骨格の大きいシャルドネを堪能させてくれます。(シャルドネオンリーでは無いようですが・・)
ニュイの高級白ワインで最もポテンシャルとコストのバランスの良いワインと言え、このくらいの価格ですと10年前と全く変わらないかむしろ安いと言えるかもしれません。ヴォーヌ=ロマネの村からコルボアンの方に上がって行ったところにあるオート=コートの単独所有畑で、メオのワインの裏のエチケットは、▲に飛び出た地図が描かれている・・その▲部分の畑ですね。この畑を誇りに思っている証拠とも言えます。
メオ=カミュゼもドメーヌものになると超人気銘柄でありつつ高価格であること、そして、とてもピュアで生気溢れるアロマが特長ですが、昔は時にそれが行き過ぎてしまっていると感じられる場合が有ったことなどから、「突き抜けた人気」までにはなっていないようです。
noisy のこのクロ・サン=フィリベール・ブランの印象としては、
「ニュイの白ながら大柄。オイリーで樽の関与を上手く使用している。3~5年で大きく変わる。」
というものです。
ところが、メオ氏のコメントを見ると「いつもの年のような樽の関与が少なめ」と言っているように思います。なのでよりピュアなシャルドネに仕上がっているんじゃないかと・・想像しています。
よもや残らないだろうな~・・と思いつつ、残ったら飲もうと心に決めているワインでもあります。ご検討くださいませ。
● 2016 Bourgogne Blanc
ブルゴーニュ・ブラン
【・・あれ?・・2015年ものより・・旨い!・・結構に大柄に仕上がっています!!只者では無いです!】

いや~、これはかなり美味いです。ポマールにある畑のようですが、なるほど・・そうだったか~・・と言う感じをもしかしたら感じていただけるかもしれません。やっぱりワインの味わいは土壌を由来するものですからね・・。
2015年のブルゴーニュ・シャルドネは非常にピュアで美しく、よりフレッシュな美味しさを見せてくれました。2015年的な甘さは無く、ハツラツとした印象だったと記憶しています。
2016年ものも数は無いんですが、やはり飲んでみたいとテイスティングさせていただきました。
「・・あれ?」
です。
メオもnoisy と同じようにへそが曲がっているのかもしれませんね。実は・・
「ちょうど良い熟度を持ち、2015年よりもより大柄かもしれない!」
と感じさせてくれるような、とても滑らかで太い味わいをしています。2015年はハツラツ、フレッシュで、2016年は滑らかで大柄・・ですよ。それも評価をするとなれば、かなりポイントは高くしてしまうだろう・・的なゴージャス感をしっかり出しています。
何に似てるか・・と言うと、前回辺りにご紹介させていただいているドミニク・ラフォンの2015年ACブルゴーニュに近似しているかな・・と言う印象で、さすがにポマールのACブルの畑の特徴までは判らないものの、
「村名ポマールを飲んだ時の、ちょっとバイセクシャルな村名ジュヴレか?・・などと感じる部分」
は、何となく共通しているかなぁ・・などと思ってしまいました。
少なくともムルソーの中央~南側に掛けての標高の高い部分に共通するような、滅茶硬いミネラリティがてんこ盛りになっているようなものでは無いにせよ、ムルソー北側に共通する優しいミネラリティと粘土に、やや軽みの有る緑っぽいミネラリティが足されたようなニュアンスが感じられます。
ほんのりあるオイリーさがまたそそりますし、葡萄の熟度が高いからと言って、酸はちゃんと有るんですよね・・。
2016年のコート・ド・ボーヌのシャルドネは安泰なのか?・・などと思ってしまいました。素晴らしいシャルドネです!是非ご堪能くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【珠玉のクロ・サン=フィリベールには届かないものの、ブルゴーニュのシャルドネって・・それもニュイのシャルドネって本当に美味しい!・・と思っていただけるかと!】
カミュゼのネゴスのシャルドネです。少ないながらも1ケースはいただけたので・・ようやくですよ・・皆さんには関係の無いことでは有りますが、ワイン屋の仕入れは非常にムズイものでして、欲しいものを欲しいだけ買える・・なんてことは有り得ない世界です。例え長くお取引の有るエージェントさんからでも、ある程度の有名銘柄でも、
「(noisy 宛てのリストには)最初から掲載されていない」
とか、
「発注すると思いっきり削られ、(ケースの)不足分を要求される」
のは日常茶飯事です。2ケース頼んで結果は1~2本、残り10本を何か買え・・って訳ですね。まぁ、発注できても結果がゼロのことも有りますし・・。
なので、noisy も余りやりたくは無いにせよ、セット販売とか、プラス1本とかをお願いせざるを得なくなってしまうんですね。
メオ=カミュゼの場合は、実は結構仕入れは厳しいんですね。量が沢山ある訳じゃありません。もっとも余分なものをフィネスさんから強要されることは無いですから、セット販売などはしなくて済むんですよ。有難いことです。

黄色に、やや薄いながらも「緑」が差し込んだような色合いが美しい2015年のブルゴーニュ・ブランです。
こちらもクロ・サン=フィリベール同様、決して「過熟気味の葡萄」にせず、「ベスト~やや若い風味」を残したタイミングでの収穫と思われ、若々しく弾けの良い、しかし酸っぱくないレベルの果実酸が好ましいテイストとして感じられます。
ただしクロ・サン=フィリベールほどのエレガンスや複雑さ、バランスまでは持っていないですね。やはりそこは価格成りかな?・・とは思いますが、カミさんなどは、
「こっちの方が美味しい!」
と・・・(^^;;
良いのよ・・あなたはそれで・・。好みですからね・・。このフレッシュさが滑らかさを僅かに上回るバランスと果実感が、彼女にはより美味しいと感じられたのでしょう。
その滑らかさを僅かに上回るフレッシュさは、時間の経過、熟成と共に丸みへと変化して行きますから、おそらく1~2年後からが飲むにはベストなタイミングかと思いますが、現在のバランスも昨今のメオ=カミュゼならではのエレガントさを持っていますので、おそらく皆さんも納得していただけるんじゃないかと思います。
ピュアでナチュラル、フレッシュで重くない・・けど軽く無い、良いバランスのブルゴーニュ・シャルドネでした。是非飲んでみてください!お勧めします。
● 2016 Morey-Saint-Denis
モレ=サン=ドニ
【驚きました!・・素晴らしい味わいでした!】

2015年もののフィサン1級クロ・デュ・シャピトルは、数が少なかったので飲まずにご紹介したところ、
「・・全く動かない・・」
と言う・・残念な結果になっていまして、それでも、
「フィサンと言えば、ベルトー=ジェルベが有るからだいぶ皆さんにも周知されてきたんじゃないか?」
などと言う、noisy の甘い目論みは砂上の楼閣でした。そのまんま・・でも無いですが残っちゃってます。
なので、2016年ものは絶対に飲んでやろうと決めていたんですね。他にはACブルも再テイスティングしまして、その品質を確かめています。
左の写真は全く弄っていません。大きさを変えただけ、明るさや色味の調整はしておりません。なので、ちょっと暗く映ってしまっていますが、
「深淵な構造が見えるような感じ?」
がしないでしょうか。
そして、メオのワインに共通な瑞々しさ、荘厳さ、ピュアさはそのままに、ジュヴレの鉄っぽさをやや少なく、石灰系のミネラリティをずっと多くしたような見事な味わいを感じさせてくれました。
果実感もたっぷり有りますが・・実に深淵です。軽々しくない・・と言うか、でも重厚な訳では無いんです。何よりもこれだけドライな味わいになっているのに、構成が豊かで有ると感じてしまう・・全然渋く無いんですね。ほとんどの場合はどこかに破綻を見つけるんですが・・全く見つけられませんでした。あっという間に空いてしまいました。
ベルトーのフィサンは全房発酵系に移行しましたんで、メオのこのワインとも大分傾向が異なります。基本的にはアンリ・ジャイエの手法に近いはずですが、発酵時の温度コントロールは異なると思います。言わば、クラシカルな造りで有るとは言えないものの、ニュースタイルでは無く、メオ独自の世界が感じられます。勿論、ジャイエの直弟子のエマニュエル・ルジェのワインとも違います。ルジェはフワッとソフトで妖艶さの有る感じに仕上げますが、メオはまるで氷の太刀です。冷ややかでタイトなんですが懐が深いんですね・・。
素晴らしいワインでした。他の村名のワインはすみません・・少なすぎてどうにも飲めませんので、以前のレヴューをご参考にされてください。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【昨年、旨いと評判が高かったので欲しかったものの入荷は無かった?015年モレ=サン=ドニ!今頃ほんの少量だけ入荷!】 そうなんですよ・・何故か2014年が入って来て、2015年ものが入らなかったんですね。2015年もののメオのネゴス・ドメーヌのどちらも荘厳な仕上がりでしたので、非常にリーズナブルなモレ=サン=ドニ村名も欲しかったんですが、入荷無しでした。
で、何故か今になって少しだけ・・いただけました。非常にラッキーです。
昨今のメオ=カミュゼのワインを飲まれたブルゴーニュワインファンの方は、ほぼ皆さん・・驚かれていますね。
「低価格なクラスでこれなら上もぜひ飲んでみたい!」
とおっしゃるんです。
ただし、メオ=カミュゼのワインは基本的に限定品ですんで、noisy としても1級クラスを1~2本開けるのが関の山なんですね・・そうそう、もう十数年前頃は、ルーミエさんのシャンボール1本、メオ=カミュゼさんちのシャンボール1級2本に他33本・・みたいなアソートでした。断りましたけどね。その頃から比べると、さらに評価を伸ばしたルーミエさん、一時的に・・3年ほど前まで評価されなかったメオ=カミュゼさん・・みたいな感じでしたが、
「昨今のメオを飲んだ人は知っている!」
と言うのが事実でしょう。
素晴らしかった2015年ものです。出来が良かっただけに少し高目では有るかもしれません。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年もののレヴューです。
━━━━━
【素晴らしい仕上がりの2014年!!ほんのりとグラン・クリュ・クロ・サン=ドニのイメージを持つモレ=サン=ドニ村名です!】
こちらもお分けいただいたモレ村名の2014年です。1ケース入りましたので、このモレ=サン=ドニは初めてと言うことも有り、飲んでみました。いや・・良いですね。
ちょうどジョルジュ・リニエさんの2008年クロ・サン=ドニと言う名品が有りましたんで、非常に良い比較になりました。
このモレ村名は、ドメーヌものと同じ造りをしたワインですから、決してドメーヌものに劣らない仕上がりです。それが良く伝わってくる、まさにフィネス溢れる・・(^^;; エレガントなモレ=サン=ドニでした。
良く感じる村名のジュヴレのように、やや尖がったパワフルなワインでは無く、そして鮮烈な赤や紅色を印象付けるようなものでも無く、やや暗みを帯びた丸さの有る果実やキノコ、赤茶けた感じに白い石灰が差し込んでいる感じで、テクスチュアはブツブツせずにしなやか、どこかに赤いベリーが隠れた熟したプラムの盛り合わせが有るような感じです。
繊細さも有り、表情は今でもかなり豊かですが、決して出しゃばって来ないような「おしとやかさ」も有ります。
クロ・サン=ドニの洗練されたフィネスにはどうやっても追いつきませんが、昨今のメオ=カミュゼが持つ、非常に美しいエキスからの荘厳な表情は継承されています。銅はどんなに磨いても金にはなりませんが、例えばメオのニュイ1級などは、どこからどう見ても良く出来たヴォーヌ=ロマネ1級クラスに値するような表情なんですね。
初めてメオ=カミュゼを飲まれた方、特に最近のメオを飲まれた方は、総じて「素晴らしいです!」とのお言葉をいただいていますが、このモレ村名も、決して期待を裏切らないでしょう。それに決して高くは無いですよね?むしろ、これよりも高い村名は山ほど有りますし、反対にここまでのポテンシャルを出せているか?と問いたくなるようなイメージです。
初めて飲みましたが、「昨今のメオ=カミュゼは滅茶良い!」と声を大にして言いたいと思います。ご検討くださいませ。
また、ACブルゴーニュ・ルージュ(こちらは3回目の追加です)、村名ジュヴレ(こちらは初めて)もちょっとだけ入荷しています。とてもじゃないですが飲める数量では有りません。お早めにご検討くださいませ。
● 2015 Saint-Romain Blanc
サン=ロマン・ブラン
【パーフェクトなブルゴーニュ・シャルドネ!と 思わせる素晴らしいワインでした!メオ=カミュゼは本気でルロワを越えようとしている!】

それなりに長い批判の期間が有ったように思います。メオ=カミュゼと言う大看板もやはり、小作人だったアンリ・ジャイエの名声に支えられ、むしろその実力以上に期待を負わされ、苦しいと思う時期が有ったのかもしれません。
フランスに出かけた友人たちは口々に、
「ワインショップにフーリエ、ルーミエは全く無い。メオ=カミュゼは山のようになってるけど。」
と3年ほど前までは言っていたものです。
確かに、メオ=カミュゼのワインはエキス的で官能的だけれど、時にバランスが今一つだったり、時に余りのディテールの人間臭さに、
「・・ちょっと・・やり過ぎじゃないのか・・」
と思ったものです。
そんな期間は、noisy も正規で扱うルートがほぼ閉ざされていましたので、今のようにこまめなチェックが行き届かなかった面は否定できませんが、コンディションが悪い訳では無いと思われるのに何故か?・・と言うような、どこかにクエスチョンマークを持つ気持ちにされたのは事実です。
しかしながら、2014年のメオのワインは、ネゴスものもドメーヌものも全く区別なく、非常に素晴らしく、2012年頃までの不安定さ、もしくはキュヴェによる出来の差は全く感じられなくなっていました。
ものの見事にクラスを表現出来ており、そのクラスの中のトップの出来であろうと思わせるだけの仕上がりを見せつけていました。勿論ですが、入荷数が限られているため、全てのワインを試飲出来た訳では無いですが、それでも、
「ここまでキッチリ最上に仕上げられるので有れば、どのキュヴェでも問題など嗅ぎ分けられないだろう」
と思わされてしまった訳です。
そして満を持しての2015年、少しドキドキしながら希少なメオの白ワイン、最もリーズナブルなサン=ロマンを開けてみた訳です。
その出来は、
「まさにブルゴーニュ・シャルドネのお手本!」
と言うべきであり、
「ブルギニヨンが目指すべき道標の味わい」
と言っても過言ではない、素晴らしいものでした。
この2018年の寒波の中、やや冷え気味でテイスティングが始まりましたが、香りの立ち、その質感、ボリュームとも、サン=ロマンと言うマイナーなアペラシオンとしての表現も持ちつつ、ブルゴーニュ・シャルドネとしての超絶な美しさを前面に出し、エレガンス、フィネスをたっぷり感じさせてくれるものでした。
冷えていても崩れない、冷旨系の酸をまん丸に持ちつつ、パレットに綺麗に円を描き、少し悶え、美しく長く滞在しながら消えて行きます。
それはやや温まっても崩れること無く、アロマをややボリューミーにするのみ、そのアロマの美しさは温まることによってさらに際立ちます。
いや~・・異常に旨いです。
サン=ロマンと言ったら・・皆さんの脳裏に浮かぶのはやはりド・シャソルネイのフレデリック・コサールでしょう。
しかし、コサールのサン=ロマンとは、全く違う素振りを見せつけて来ます。サン=ロマン的な個性はしっかり、中盤以降の余韻に掛けてホロホロと見せてくれますが、まずはカッチリのやや硬質な舌触りを。透明感の凄いややグラッシー(グラス)なミネラリティ、もしくは酒石酸的な硬質感。アロマや、そこから僅かに崩壊しつつ放出される果実・柑橘の美しいこと・・。口内でひねりつぶせば、複雑なニュアンスが期待しただけ・・出て来ます。決して雑にならず、凛とした姿は決して崩さず、飲み人はただただ頷きながらその味わいに引き込まれることでしょう。
コサールなら、もっと弄繰り回したコサール自身の姿を感じさせることでしょう。しかしメオの場合、この美しいシャルドネがメオのワインだ・・と決めつけるなら、それはメオの姿なのでしょうが、
「ブルゴーニュと言う世界で最もエレガントでたぐいまれなフィネスを持つワイン自体を表現」
している・・そしてそれが良く判るワインだと言えます。
いや、これを飲める人は幸せだろうと思います。非常に旨いです。メオは2020年まで待てと言ってますが、noisy は兎に角、
「そんなこと言わずに一度さっさと飲むべき!」
「そしておそらく気に入るに違い無いのでさらに買い増すべき!」
だと確信して申し上げます。
他にも白は少々、初登場のサン=トーバンが有りますが、ご存知の通り、ピュリニー=モンラッシェの横、裏に有るアペラシオンで、しかもピュリニー=モンラッシェそっくりの高質なシャルドネになる可能性の高いものです。しかも2015年は熟れた年と言われてますから、
より涼しい畑で有るサン=トーバンは、選択の優先順位が高いと思われます。
ムルソーもメオは2021年まで待てと言ってますが、飲んだことが無ければサン=トーバン同様、さっさと一度飲むべきです。やや粗暴な一面を持つムルソーと言うアペラシオンですが、メオ的なエレガンスが見事にそれを美しく変貌させていると思います。
コルトン=シャルルマーニュはメオの最高の白です。余りに売れないので・・2014年がまだ残っており、そのうちに飲んでやろうと狙っています。2020年まで開けない方が良い・・とメオが言っているようですから、今すぐなら飲んでも美味しいと思います。春過ぎまで飲まないで保存されるようでしたら、2020年まで開けない方が無難ですが、これも、
「さっさと飲んでみるべき」
だと思います。
非常に冷ややか、しかしちゃんと熟れていて、ブルゴーニュ最高の美しさを見せつけるワインでした。飲むべきです!メオ=カミュゼも完全復活!・・と言って良いでしょう。超お勧めの白4アイテムです。
● 2015 Nuits-Saint-Georges
ニュイ=サン=ジョルジュ
【べらぼうに旨いです!素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ!このエレガンス・フィネスは一体どうやって得て表現できるのでしょう!】

2014年ものもですね・・売れずに残ったアイテムをポツポツと開けて来ています。まぁ、それらの印象については中々書く機会も無いのでそのまま放置ですが、それでも noisy の中の「メオ=カミュゼ」と言う造り手のヒエラルキー的位置は、
「限りなくトップレベルに有る」
と言えます。
「・・え~・・?そ~なの?・・ついこの間までは懐疑的だったんじゃないの?」
とおっしゃるお客様も多くいらっしゃるかと思います。確かにそれは正しいです。2014年ものがリリースされた頃までは・・です。
ところが、余りに素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級を飲んで・・ひっくり返るほどビックリし、
「・・こんなに凄いエレガンスって、ヴォーヌ=ロマネの・・それもグラン・クリュ並みじゃん」
と思わされてしまいました。
そしてその後、その余りの素晴らしさに、店にいらっしゃる方々に、
「メオの1級クラス、滅茶苦茶凄いよ。ネゴスのニュイの1級ならまだ有るから飲んでみなよ。」
と声を掛け、飲んでいただきました。
その方々の印象は・・思ったとおり、
「いや~・・もうビックリです。こんなに凄いと思いませんでしたよ・・。」
と言うものでした。
さらには配送でお送りした方々からも徐々に感想が届き始め、
「参りました!・・メオ=カミュゼ、見直しちゃいました。レベル高いですね~!」
と、随分と高い評価のお言葉もいただきました。なので・・
「2014年のメオの1級クラスは全く残ってない」
んですね・・。コルトンなどのグラン・クリュが少々残っているだけです。これとて昔から銘品ですから・・noisy 的には敢えて飲む必要性を感じていないんですが、その辺りはもう皆さんはご存知無いようですから、そのうち・・少し開き始めただろうと言うタイミングで飲んでご紹介したいと思っています。
その余りに美味しいニュイ=サン=ジョルジュ1級のアイテムは、少ない2015年の産出量も有りさらに減ってしまいましたので飲む訳にも行かず、仕方が無いのでニュイ村名を開けた・・と言う次第です。
2015年のメオのブルゴーニュはとても美味しかったですよね・・。これでも充分と言えるほどの出来栄えだったと思います。今回少々ですが追加分をいただいてますのでこれもお早めにどうぞ。でも、そんな印象がぶっ飛ぶほど・・
「2015年ニュイ=サン=ジョルジュ村名は完璧!」
と思わされてしまいました・・。素晴らしいです!
ブルゴーニュワインに求めるもの・・それはおそらく重なる部分は有るにせよ、ワインファン一人一人違うはずです。だから、誰もが美味しいと認めるワインは稀で少ない・・でしょう。
ところがこのニュイ=サン=ジョルジュ・・・、そんな思い込みみたいなものさえ吹っ飛ばすような、完璧さを見せつけてくれたんですね。
抜栓からもう・・ちょっとルロワの良いクラスでも開けたかな?・・みたいなエレガントかつほんのり妖艶なアロマが漂っています。あくまでピュア・・ヴォーヌ=ロマネ的な、ほんのりワイルドさやスパイシーさが混じります。
口に含むとテクスチュアは滑らか、シャンボール的にやや硬質ながら、何もないのではなく、ほんのり・・少しずつ細やかな表情を見せてくれます。つるつる入って来ますが、その解け方が非常に美しく、全てのカプセルを一気に崩壊させるのではなく、
「今はこれ・・満足した?・・じゃ、次はこっち。・・良いでしょ?・・じゃぁ次は・・」
と言った具合で、余りに忙しない感じには成らず、求める時には与えられる・・そんな充足感が伴うものです。
だらしなく拡がってしまって、
「はい、もうおしまい!」
などとは決して言わないんじゃないか・・とさえ感じます。
中盤の膨らみも節操の有るもので、どこかいじらしく、愛らしくも有ります。そしてその後に、ニュイ的な部分・・スパイスや綺麗な土、盛り上がり、紫の果実などを細やかに感じさせつつ、非常にエレガントな余韻を長く感じさせてくれるんですね。
そう、滅茶苦茶バランスが良いんですよ。しかも透明でややカチッと締まったニュアンス、ミネラリティのコーティングが見事になされていて、冷旨系の酸がバランス良くしっかりと存在しています。この非常に寒い、寒気が居座った状況の中、どうしてもワインが冷えてバランスを欠いてしまいがちな時期に有りながら、
「エキスの旨みが物凄い!・・しかもそれにさえ物凄いエレガンスを感じる」
んですね。・・どうです?・・飲んでみたくなったでしょう?
ニュイ=サン=ジョルジュのトップのワインだとさえ・・思えるかもしれませんよ。それほどに満足感の高い1本だと思います。是非ご検討くださいませ。
他に村名クラスはジュヴレ=シャンベルタン、シャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネと有りますが・・・こんな凄いニュイを見せつけられると他も飲みたくなっちゃいますが、フィネスさんにももう残ってないそうですから減らさないように、テイスティングは控えます。まぁ、年に1本、村名を変えてのテイスティングがギリでしょう。そして、ジャン=ニコラ的には価格的にこれらと同格・・と判断しているのであろう、フィサン1級クロ・デュ・シャピトルが有ります。村名フィサン2014年はめっちゃ美味しかったですから、これもかなり期待できると思います。
メオ=カミュゼ、完全復活、そしてドメーヌ・ルロワ、ネゴシアン・ルロワの立ち位置に極めて密着しはじめたと感じます。
「・・嘘だぁ!」
と思われるなら、それはもうチェックしてみるしかないのではないでしょうか。noisy 的にはもう・・もろ手を挙げてお勧めするしかない心境です。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【以前はドメーヌもののみで造られていましたが、現在は買い葡萄も使っているのでネゴスラベルです。しかしながら秀逸なニュイ=サン=ジョルジュです!】
メオ=カミュゼのニュイやヴォーヌ=ロマネはそれなりに高価ですから、既に福沢さん1人だけでは購入出来ず、2人ほど掻き集めないと心配な感じになってます。
そんな中で、本来はドメーヌもののエチケットが張られていたのがこの「ニュイ=サン=ジョルジュ」です。こちらもやはり、あの素晴らしい生産者ジャン・タルディに収穫折半で貸し出されていたリューディ、「オ・バ・ド・コンブ」です。
このところのメオ=カミュゼの在庫を気にされてご覧の方はお気づきかもしれませんが・・・
「じわじわとメオ=カミュゼの人気が復活してきているのかも?」
と思われないでしょうか。
そう・・かなり売れて来ているんですよ・・。それは間違い無いです。
リーズナブルで足が速いブルゴーニュ・ルージュは、もう・・すぐに完売してしまいますし、そんなアイテムを飲まれた方からは、
「素晴らしく美味しかった!」
とご連絡をいただいています。
そうなんですね~・・。先日もマルサネ・ルージュを2年ほど寝かされて飲まれた方からメールをいただきまして、感動されたお話しをされていました。別の方はフィサンを同様にされ、その素晴らしい表情に驚かれていらっしゃいました。
やはりメオ=カミュゼと言うと、確かにもう・・どのキュヴェを飲んでもかなり美味しいんですが、ニュイ=サン=ジョルジュやヴォーヌ=ロマネ、ヴージョと言った、まさにコート・ド・ニュイの中心地にこそ、イメージが有ると言って良いでしょう。ジャイエ絡みですから・・ね。
昔は、「大当たりする可能性の有る生産者」で有ったと思うんですが、昨今は「確実にエレガントで美しいエキス系のトップレベル」になっていると感じています。
さすがに noisy も、最近はメオ=カミュゼもかなり色々と開けてはいますが、どれを飲んでも素晴らしい・・と感じていますが、入荷数量に限界が有りますし、グラン・クリュ・クラスまで開けるには厳しい状況が有りますから、申し訳ないのですがその全ての姿を網羅してご紹介することが出来てはいない状態です。
そんな中で、比較的リーズナブルなラインのアイテムを何とか分けていただけた・・と言うのがこのニュイ=サン=ジョルジュとマルサネなんですね・・。
因みにマルサネ2014年にティム・アトキン氏はぶっとびの・・「91Points」を付けていました!・・まぁ、メオのこのクラスは、海外の評価機関はほとんど飲んでいないようで、余り見かけないんですが・・たまたま評価したんでしょうかね。
あれだけ売れなかった2013年のフィサンでさえ、いつの間にか無くなっていまして、
「・・どうやらやっと少しずつ見直されて来ているのかな?」
と言うような感じを受けています。
前にも書きましたがメオの2014年ニュイ1級ブドーを飲んだ時は・・たまげました。確実にルロワと同じ道筋を歩んでいる・・と感じました。
こちらはニュイ村名ですから、さすがに同じようなポテンシャルは望めないとしても、約半分はドメーヌもの・・です。それに、ネゴスラインとドメーヌラインの仕上がりの差が無いと言って良い状況ですから、このニュイ村名も期待できるんじゃないかな・・と思っています。さすがにティム・アトキン氏もこれはテイスティングしていないようでした。
比較的リーズナブルだけれどメオの本質に触れることの出来るワインだと思います。ご検討くださいませ。
● 2015 Morey-Saint-Denis
モレ=サン=ドニ
【昨年、旨いと評判が高かったので欲しかったものの入荷は無かった?015年モレ=サン=ドニ!今頃ほんの少量だけ入荷!】
そうなんですよ・・何故か2014年が入って来て、2015年ものが入らなかったんですね。2015年もののメオのネゴス・ドメーヌのどちらも荘厳な仕上がりでしたので、非常にリーズナブルなモレ=サン=ドニ村名も欲しかったんですが、入荷無しでした。
で、何故か今になって少しだけ・・いただけました。非常にラッキーです。
昨今のメオ=カミュゼのワインを飲まれたブルゴーニュワインファンの方は、ほぼ皆さん・・驚かれていますね。
「低価格なクラスでこれなら上もぜひ飲んでみたい!」
とおっしゃるんです。
ただし、メオ=カミュゼのワインは基本的に限定品ですんで、noisy としても1級クラスを1~2本開けるのが関の山なんですね・・そうそう、もう十数年前頃は、ルーミエさんのシャンボール1本、メオ=カミュゼさんちのシャンボール1級2本に他33本・・みたいなアソートでした。断りましたけどね。その頃から比べると、さらに評価を伸ばしたルーミエさん、一時的に・・3年ほど前まで評価されなかったメオ=カミュゼさん・・みたいな感じでしたが、
「昨今のメオを飲んだ人は知っている!」
と言うのが事実でしょう。
素晴らしかった2015年ものです。出来が良かっただけに少し高目では有るかもしれません。是非ご検討くださいませ。
以下は2014年もののレヴューです。
━━━━━
【素晴らしい仕上がりの2014年!!ほんのりとグラン・クリュ・クロ・サン=ドニのイメージを持つモレ=サン=ドニ村名です!】
こちらもお分けいただいたモレ村名の2014年です。1ケース入りましたので、このモレ=サン=ドニは初めてと言うことも有り、飲んでみました。いや・・良いですね。
ちょうどジョルジュ・リニエさんの2008年クロ・サン=ドニと言う名品が有りましたんで、非常に良い比較になりました。
このモレ村名は、ドメーヌものと同じ造りをしたワインですから、決してドメーヌものに劣らない仕上がりです。それが良く伝わってくる、まさにフィネス溢れる・・(^^;; エレガントなモレ=サン=ドニでした。
良く感じる村名のジュヴレのように、やや尖がったパワフルなワインでは無く、そして鮮烈な赤や紅色を印象付けるようなものでも無く、やや暗みを帯びた丸さの有る果実やキノコ、赤茶けた感じに白い石灰が差し込んでいる感じで、テクスチュアはブツブツせずにしなやか、どこかに赤いベリーが隠れた熟したプラムの盛り合わせが有るような感じです。
繊細さも有り、表情は今でもかなり豊かですが、決して出しゃばって来ないような「おしとやかさ」も有ります。
クロ・サン=ドニの洗練されたフィネスにはどうやっても追いつきませんが、昨今のメオ=カミュゼが持つ、非常に美しいエキスからの荘厳な表情は継承されています。銅はどんなに磨いても金にはなりませんが、例えばメオのニュイ1級などは、どこからどう見ても良く出来たヴォーヌ=ロマネ1級クラスに値するような表情なんですね。
初めてメオ=カミュゼを飲まれた方、特に最近のメオを飲まれた方は、総じて「素晴らしいです!」とのお言葉をいただいていますが、このモレ村名も、決して期待を裏切らないでしょう。それに決して高くは無いですよね?むしろ、これよりも高い村名は山ほど有りますし、反対にここまでのポテンシャルを出せているか?と問いたくなるようなイメージです。
初めて飲みましたが、「昨今のメオ=カミュゼは滅茶良い!」と声を大にして言いたいと思います。ご検討くださいませ。
また、ACブルゴーニュ・ルージュ(こちらは3回目の追加です)、村名ジュヴレ(こちらは初めて)もちょっとだけ入荷しています。とてもじゃないですが飲める数量では有りません。お早めにご検討くださいませ。
● 2015 Corton-Charlemagne Grand Cru (Frere et Soeur)
コルトン=シャルルマーニュ・グラン・クリュ
【パーフェクトなブルゴーニュ・シャルドネ!と 思わせる素晴らしいワインでした!メオ=カミュゼは本気でルロワを越えようとしている!】

それなりに長い批判の期間が有ったように思います。メオ=カミュゼと言う大看板もやはり、小作人だったアンリ・ジャイエの名声に支えられ、むしろその実力以上に期待を負わされ、苦しいと思う時期が有ったのかもしれません。
フランスに出かけた友人たちは口々に、
「ワインショップにフーリエ、ルーミエは全く無い。メオ=カミュゼは山のようになってるけど。」
と3年ほど前までは言っていたものです。
確かに、メオ=カミュゼのワインはエキス的で官能的だけれど、時にバランスが今一つだったり、時に余りのディテールの人間臭さに、
「・・ちょっと・・やり過ぎじゃないのか・・」
と思ったものです。
そんな期間は、noisy も正規で扱うルートがほぼ閉ざされていましたので、今のようにこまめなチェックが行き届かなかった面は否定できませんが、コンディションが悪い訳では無いと思われるのに何故か?・・と言うような、どこかにクエスチョンマークを持つ気持ちにされたのは事実です。
しかしながら、2014年のメオのワインは、ネゴスものもドメーヌものも全く区別なく、非常に素晴らしく、2012年頃までの不安定さ、もしくはキュヴェによる出来の差は全く感じられなくなっていました。
ものの見事にクラスを表現出来ており、そのクラスの中のトップの出来であろうと思わせるだけの仕上がりを見せつけていました。勿論ですが、入荷数が限られているため、全てのワインを試飲出来た訳では無いですが、それでも、
「ここまでキッチリ最上に仕上げられるので有れば、どのキュヴェでも問題など嗅ぎ分けられないだろう」
と思わされてしまった訳です。
そして満を持しての2015年、少しドキドキしながら希少なメオの白ワイン、最もリーズナブルなサン=ロマンを開けてみた訳です。
その出来は、
「まさにブルゴーニュ・シャルドネのお手本!」
と言うべきであり、
「ブルギニヨンが目指すべき道標の味わい」
と言っても過言ではない、素晴らしいものでした。
この2018年の寒波の中、やや冷え気味でテイスティングが始まりましたが、香りの立ち、その質感、ボリュームとも、サン=ロマンと言うマイナーなアペラシオンとしての表現も持ちつつ、ブルゴーニュ・シャルドネとしての超絶な美しさを前面に出し、エレガンス、フィネスをたっぷり感じさせてくれるものでした。
冷えていても崩れない、冷旨系の酸をまん丸に持ちつつ、パレットに綺麗に円を描き、少し悶え、美しく長く滞在しながら消えて行きます。
それはやや温まっても崩れること無く、アロマをややボリューミーにするのみ、そのアロマの美しさは温まることによってさらに際立ちます。
いや~・・異常に旨いです。
サン=ロマンと言ったら・・皆さんの脳裏に浮かぶのはやはりド・シャソルネイのフレデリック・コサールでしょう。
しかし、コサールのサン=ロマンとは、全く違う素振りを見せつけて来ます。サン=ロマン的な個性はしっかり、中盤以降の余韻に掛けてホロホロと見せてくれますが、まずはカッチリのやや硬質な舌触りを。透明感の凄いややグラッシー(グラス)なミネラリティ、もしくは酒石酸的な硬質感。アロマや、そこから僅かに崩壊しつつ放出される果実・柑橘の美しいこと・・。口内でひねりつぶせば、複雑なニュアンスが期待しただけ・・出て来ます。決して雑にならず、凛とした姿は決して崩さず、飲み人はただただ頷きながらその味わいに引き込まれることでしょう。
コサールなら、もっと弄繰り回したコサール自身の姿を感じさせることでしょう。しかしメオの場合、この美しいシャルドネがメオのワインだ・・と決めつけるなら、それはメオの姿なのでしょうが、
「ブルゴーニュと言う世界で最もエレガントでたぐいまれなフィネスを持つワイン自体を表現」
している・・そしてそれが良く判るワインだと言えます。
いや、これを飲める人は幸せだろうと思います。非常に旨いです。メオは2020年まで待てと言ってますが、noisy は兎に角、
「そんなこと言わずに一度さっさと飲むべき!」
「そしておそらく気に入るに違い無いのでさらに買い増すべき!」
だと確信して申し上げます。
他にも白は少々、初登場のサン=トーバンが有りますが、ご存知の通り、ピュリニー=モンラッシェの横、裏に有るアペラシオンで、しかもピュリニー=モンラッシェそっくりの高質なシャルドネになる可能性の高いものです。しかも2015年は熟れた年と言われてますから、
より涼しい畑で有るサン=トーバンは、選択の優先順位が高いと思われます。
ムルソーもメオは2021年まで待てと言ってますが、飲んだことが無ければサン=トーバン同様、さっさと一度飲むべきです。やや粗暴な一面を持つムルソーと言うアペラシオンですが、メオ的なエレガンスが見事にそれを美しく変貌させていると思います。
コルトン=シャルルマーニュはメオの最高の白です。余りに売れないので・・2014年がまだ残っており、そのうちに飲んでやろうと狙っています。2020年まで開けない方が良い・・とメオが言っているようですから、今すぐなら飲んでも美味しいと思います。春過ぎまで飲まないで保存されるようでしたら、2020年まで開けない方が無難ですが、これも、
「さっさと飲んでみるべき」
だと思います。
非常に冷ややか、しかしちゃんと熟れていて、ブルゴーニュ最高の美しさを見せつけるワインでした。飲むべきです!メオ=カミュゼも完全復活!・・と言って良いでしょう。超お勧めの白4アイテムです。
● 2015 Fixin 1er Cru Clos du Chapitre
フィサン・プルミエ・クリュ・クロ・デュ・シャピトル
【べらぼうに旨いです!素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ!このエレガンス・フィネスは一体どうやって得て表現できるのでしょう!】

2014年ものもですね・・売れずに残ったアイテムをポツポツと開けて来ています。まぁ、それらの印象については中々書く機会も無いのでそのまま放置ですが、それでも noisy の中の「メオ=カミュゼ」と言う造り手のヒエラルキー的位置は、
「限りなくトップレベルに有る」
と言えます。
「・・え~・・?そ~なの?・・ついこの間までは懐疑的だったんじゃないの?」
とおっしゃるお客様も多くいらっしゃるかと思います。確かにそれは正しいです。2014年ものがリリースされた頃までは・・です。
ところが、余りに素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級を飲んで・・ひっくり返るほどビックリし、
「・・こんなに凄いエレガンスって、ヴォーヌ=ロマネの・・それもグラン・クリュ並みじゃん」
と思わされてしまいました。
そしてその後、その余りの素晴らしさに、店にいらっしゃる方々に、
「メオの1級クラス、滅茶苦茶凄いよ。ネゴスのニュイの1級ならまだ有るから飲んでみなよ。」
と声を掛け、飲んでいただきました。
その方々の印象は・・思ったとおり、
「いや~・・もうビックリです。こんなに凄いと思いませんでしたよ・・。」
と言うものでした。
さらには配送でお送りした方々からも徐々に感想が届き始め、
「参りました!・・メオ=カミュゼ、見直しちゃいました。レベル高いですね~!」
と、随分と高い評価のお言葉もいただきました。なので・・
「2014年のメオの1級クラスは全く残ってない」
んですね・・。コルトンなどのグラン・クリュが少々残っているだけです。これとて昔から銘品ですから・・noisy 的には敢えて飲む必要性を感じていないんですが、その辺りはもう皆さんはご存知無いようですから、そのうち・・少し開き始めただろうと言うタイミングで飲んでご紹介したいと思っています。
その余りに美味しいニュイ=サン=ジョルジュ1級のアイテムは、少ない2015年の産出量も有りさらに減ってしまいましたので飲む訳にも行かず、仕方が無いのでニュイ村名を開けた・・と言う次第です。
2015年のメオのブルゴーニュはとても美味しかったですよね・・。これでも充分と言えるほどの出来栄えだったと思います。今回少々ですが追加分をいただいてますのでこれもお早めにどうぞ。でも、そんな印象がぶっ飛ぶほど・・
「2015年ニュイ=サン=ジョルジュ村名は完璧!」
と思わされてしまいました・・。素晴らしいです!
ブルゴーニュワインに求めるもの・・それはおそらく重なる部分は有るにせよ、ワインファン一人一人違うはずです。だから、誰もが美味しいと認めるワインは稀で少ない・・でしょう。
ところがこのニュイ=サン=ジョルジュ・・・、そんな思い込みみたいなものさえ吹っ飛ばすような、完璧さを見せつけてくれたんですね。
抜栓からもう・・ちょっとルロワの良いクラスでも開けたかな?・・みたいなエレガントかつほんのり妖艶なアロマが漂っています。あくまでピュア・・ヴォーヌ=ロマネ的な、ほんのりワイルドさやスパイシーさが混じります。
口に含むとテクスチュアは滑らか、シャンボール的にやや硬質ながら、何もないのではなく、ほんのり・・少しずつ細やかな表情を見せてくれます。つるつる入って来ますが、その解け方が非常に美しく、全てのカプセルを一気に崩壊させるのではなく、
「今はこれ・・満足した?・・じゃ、次はこっち。・・良いでしょ?・・じゃぁ次は・・」
と言った具合で、余りに忙しない感じには成らず、求める時には与えられる・・そんな充足感が伴うものです。
だらしなく拡がってしまって、
「はい、もうおしまい!」
などとは決して言わないんじゃないか・・とさえ感じます。
中盤の膨らみも節操の有るもので、どこかいじらしく、愛らしくも有ります。そしてその後に、ニュイ的な部分・・スパイスや綺麗な土、盛り上がり、紫の果実などを細やかに感じさせつつ、非常にエレガントな余韻を長く感じさせてくれるんですね。
そう、滅茶苦茶バランスが良いんですよ。しかも透明でややカチッと締まったニュアンス、ミネラリティのコーティングが見事になされていて、冷旨系の酸がバランス良くしっかりと存在しています。この非常に寒い、寒気が居座った状況の中、どうしてもワインが冷えてバランスを欠いてしまいがちな時期に有りながら、
「エキスの旨みが物凄い!・・しかもそれにさえ物凄いエレガンスを感じる」
んですね。・・どうです?・・飲んでみたくなったでしょう?
ニュイ=サン=ジョルジュのトップのワインだとさえ・・思えるかもしれませんよ。それほどに満足感の高い1本だと思います。是非ご検討くださいませ。
他に村名クラスはジュヴレ=シャンベルタン、シャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネと有りますが・・・こんな凄いニュイを見せつけられると他も飲みたくなっちゃいますが、フィネスさんにももう残ってないそうですから減らさないように、テイスティングは控えます。まぁ、年に1本、村名を変えてのテイスティングがギリでしょう。そして、ジャン=ニコラ的には価格的にこれらと同格・・と判断しているのであろう、フィサン1級クロ・デュ・シャピトルが有ります。村名フィサン2014年はめっちゃ美味しかったですから、これもかなり期待できると思います。
メオ=カミュゼ、完全復活、そしてドメーヌ・ルロワ、ネゴシアン・ルロワの立ち位置に極めて密着しはじめたと感じます。
「・・嘘だぁ!」
と思われるなら、それはもうチェックしてみるしかないのではないでしょうか。noisy 的にはもう・・もろ手を挙げてお勧めするしかない心境です。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【以前はドメーヌもののみで造られていましたが、現在は買い葡萄も使っているのでネゴスラベルです。しかしながら秀逸なニュイ=サン=ジョルジュです!】
メオ=カミュゼのニュイやヴォーヌ=ロマネはそれなりに高価ですから、既に福沢さん1人だけでは購入出来ず、2人ほど掻き集めないと心配な感じになってます。
そんな中で、本来はドメーヌもののエチケットが張られていたのがこの「ニュイ=サン=ジョルジュ」です。こちらもやはり、あの素晴らしい生産者ジャン・タルディに収穫折半で貸し出されていたリューディ、「オ・バ・ド・コンブ」です。
このところのメオ=カミュゼの在庫を気にされてご覧の方はお気づきかもしれませんが・・・
「じわじわとメオ=カミュゼの人気が復活してきているのかも?」
と思われないでしょうか。
そう・・かなり売れて来ているんですよ・・。それは間違い無いです。
リーズナブルで足が速いブルゴーニュ・ルージュは、もう・・すぐに完売してしまいますし、そんなアイテムを飲まれた方からは、
「素晴らしく美味しかった!」
とご連絡をいただいています。
そうなんですね~・・。先日もマルサネ・ルージュを2年ほど寝かされて飲まれた方からメールをいただきまして、感動されたお話しをされていました。別の方はフィサンを同様にされ、その素晴らしい表情に驚かれていらっしゃいました。
やはりメオ=カミュゼと言うと、確かにもう・・どのキュヴェを飲んでもかなり美味しいんですが、ニュイ=サン=ジョルジュやヴォーヌ=ロマネ、ヴージョと言った、まさにコート・ド・ニュイの中心地にこそ、イメージが有ると言って良いでしょう。ジャイエ絡みですから・・ね。
昔は、「大当たりする可能性の有る生産者」で有ったと思うんですが、昨今は「確実にエレガントで美しいエキス系のトップレベル」になっていると感じています。
さすがに noisy も、最近はメオ=カミュゼもかなり色々と開けてはいますが、どれを飲んでも素晴らしい・・と感じていますが、入荷数量に限界が有りますし、グラン・クリュ・クラスまで開けるには厳しい状況が有りますから、申し訳ないのですがその全ての姿を網羅してご紹介することが出来てはいない状態です。
そんな中で、比較的リーズナブルなラインのアイテムを何とか分けていただけた・・と言うのがこのニュイ=サン=ジョルジュとマルサネなんですね・・。
因みにマルサネ2014年にティム・アトキン氏はぶっとびの・・「91Points」を付けていました!・・まぁ、メオのこのクラスは、海外の評価機関はほとんど飲んでいないようで、余り見かけないんですが・・たまたま評価したんでしょうかね。
あれだけ売れなかった2013年のフィサンでさえ、いつの間にか無くなっていまして、
「・・どうやらやっと少しずつ見直されて来ているのかな?」
と言うような感じを受けています。
前にも書きましたがメオの2014年ニュイ1級ブドーを飲んだ時は・・たまげました。確実にルロワと同じ道筋を歩んでいる・・と感じました。
こちらはニュイ村名ですから、さすがに同じようなポテンシャルは望めないとしても、約半分はドメーヌもの・・です。それに、ネゴスラインとドメーヌラインの仕上がりの差が無いと言って良い状況ですから、このニュイ村名も期待できるんじゃないかな・・と思っています。さすがにティム・アトキン氏もこれはテイスティングしていないようでした。
比較的リーズナブルだけれどメオの本質に触れることの出来るワインだと思います。ご検討くださいませ。
● 2015 Saint-Aubin
サン=トーバン
【パーフェクトなブルゴーニュ・シャルドネ!と 思わせる素晴らしいワインでした!メオ=カミュゼは本気でルロワを越えようとしている!】

それなりに長い批判の期間が有ったように思います。メオ=カミュゼと言う大看板もやはり、小作人だったアンリ・ジャイエの名声に支えられ、むしろその実力以上に期待を負わされ、苦しいと思う時期が有ったのかもしれません。
フランスに出かけた友人たちは口々に、
「ワインショップにフーリエ、ルーミエは全く無い。メオ=カミュゼは山のようになってるけど。」
と3年ほど前までは言っていたものです。
確かに、メオ=カミュゼのワインはエキス的で官能的だけれど、時にバランスが今一つだったり、時に余りのディテールの人間臭さに、
「・・ちょっと・・やり過ぎじゃないのか・・」
と思ったものです。
そんな期間は、noisy も正規で扱うルートがほぼ閉ざされていましたので、今のようにこまめなチェックが行き届かなかった面は否定できませんが、コンディションが悪い訳では無いと思われるのに何故か?・・と言うような、どこかにクエスチョンマークを持つ気持ちにされたのは事実です。
しかしながら、2014年のメオのワインは、ネゴスものもドメーヌものも全く区別なく、非常に素晴らしく、2012年頃までの不安定さ、もしくはキュヴェによる出来の差は全く感じられなくなっていました。
ものの見事にクラスを表現出来ており、そのクラスの中のトップの出来であろうと思わせるだけの仕上がりを見せつけていました。勿論ですが、入荷数が限られているため、全てのワインを試飲出来た訳では無いですが、それでも、
「ここまでキッチリ最上に仕上げられるので有れば、どのキュヴェでも問題など嗅ぎ分けられないだろう」
と思わされてしまった訳です。
そして満を持しての2015年、少しドキドキしながら希少なメオの白ワイン、最もリーズナブルなサン=ロマンを開けてみた訳です。
その出来は、
「まさにブルゴーニュ・シャルドネのお手本!」
と言うべきであり、
「ブルギニヨンが目指すべき道標の味わい」
と言っても過言ではない、素晴らしいものでした。
この2018年の寒波の中、やや冷え気味でテイスティングが始まりましたが、香りの立ち、その質感、ボリュームとも、サン=ロマンと言うマイナーなアペラシオンとしての表現も持ちつつ、ブルゴーニュ・シャルドネとしての超絶な美しさを前面に出し、エレガンス、フィネスをたっぷり感じさせてくれるものでした。
冷えていても崩れない、冷旨系の酸をまん丸に持ちつつ、パレットに綺麗に円を描き、少し悶え、美しく長く滞在しながら消えて行きます。
それはやや温まっても崩れること無く、アロマをややボリューミーにするのみ、そのアロマの美しさは温まることによってさらに際立ちます。
いや~・・異常に旨いです。
サン=ロマンと言ったら・・皆さんの脳裏に浮かぶのはやはりド・シャソルネイのフレデリック・コサールでしょう。
しかし、コサールのサン=ロマンとは、全く違う素振りを見せつけて来ます。サン=ロマン的な個性はしっかり、中盤以降の余韻に掛けてホロホロと見せてくれますが、まずはカッチリのやや硬質な舌触りを。透明感の凄いややグラッシー(グラス)なミネラリティ、もしくは酒石酸的な硬質感。アロマや、そこから僅かに崩壊しつつ放出される果実・柑橘の美しいこと・・。口内でひねりつぶせば、複雑なニュアンスが期待しただけ・・出て来ます。決して雑にならず、凛とした姿は決して崩さず、飲み人はただただ頷きながらその味わいに引き込まれることでしょう。
コサールなら、もっと弄繰り回したコサール自身の姿を感じさせることでしょう。しかしメオの場合、この美しいシャルドネがメオのワインだ・・と決めつけるなら、それはメオの姿なのでしょうが、
「ブルゴーニュと言う世界で最もエレガントでたぐいまれなフィネスを持つワイン自体を表現」
している・・そしてそれが良く判るワインだと言えます。
いや、これを飲める人は幸せだろうと思います。非常に旨いです。メオは2020年まで待てと言ってますが、noisy は兎に角、
「そんなこと言わずに一度さっさと飲むべき!」
「そしておそらく気に入るに違い無いのでさらに買い増すべき!」
だと確信して申し上げます。
他にも白は少々、初登場のサン=トーバンが有りますが、ご存知の通り、ピュリニー=モンラッシェの横、裏に有るアペラシオンで、しかもピュリニー=モンラッシェそっくりの高質なシャルドネになる可能性の高いものです。しかも2015年は熟れた年と言われてますから、
より涼しい畑で有るサン=トーバンは、選択の優先順位が高いと思われます。
ムルソーもメオは2021年まで待てと言ってますが、飲んだことが無ければサン=トーバン同様、さっさと一度飲むべきです。やや粗暴な一面を持つムルソーと言うアペラシオンですが、メオ的なエレガンスが見事にそれを美しく変貌させていると思います。
コルトン=シャルルマーニュはメオの最高の白です。余りに売れないので・・2014年がまだ残っており、そのうちに飲んでやろうと狙っています。2020年まで開けない方が良い・・とメオが言っているようですから、今すぐなら飲んでも美味しいと思います。春過ぎまで飲まないで保存されるようでしたら、2020年まで開けない方が無難ですが、これも、
「さっさと飲んでみるべき」
だと思います。
非常に冷ややか、しかしちゃんと熟れていて、ブルゴーニュ最高の美しさを見せつけるワインでした。飲むべきです!メオ=カミュゼも完全復活!・・と言って良いでしょう。超お勧めの白4アイテムです。
● 2015 Chambolle-Musigny (Frere et Soeur)
シャンボール=ミュジニー
● 2015 Vosne-Romanee
ヴォーヌ=ロマネ
【べらぼうに旨いです!素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ!このエレガンス・フィネスは一体どうやって得て表現できるのでしょう!】

2014年ものもですね・・売れずに残ったアイテムをポツポツと開けて来ています。まぁ、それらの印象については中々書く機会も無いのでそのまま放置ですが、それでも noisy の中の「メオ=カミュゼ」と言う造り手のヒエラルキー的位置は、
「限りなくトップレベルに有る」
と言えます。
「・・え~・・?そ~なの?・・ついこの間までは懐疑的だったんじゃないの?」
とおっしゃるお客様も多くいらっしゃるかと思います。確かにそれは正しいです。2014年ものがリリースされた頃までは・・です。
ところが、余りに素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級を飲んで・・ひっくり返るほどビックリし、
「・・こんなに凄いエレガンスって、ヴォーヌ=ロマネの・・それもグラン・クリュ並みじゃん」
と思わされてしまいました。
そしてその後、その余りの素晴らしさに、店にいらっしゃる方々に、
「メオの1級クラス、滅茶苦茶凄いよ。ネゴスのニュイの1級ならまだ有るから飲んでみなよ。」
と声を掛け、飲んでいただきました。
その方々の印象は・・思ったとおり、
「いや~・・もうビックリです。こんなに凄いと思いませんでしたよ・・。」
と言うものでした。
さらには配送でお送りした方々からも徐々に感想が届き始め、
「参りました!・・メオ=カミュゼ、見直しちゃいました。レベル高いですね~!」
と、随分と高い評価のお言葉もいただきました。なので・・
「2014年のメオの1級クラスは全く残ってない」
んですね・・。コルトンなどのグラン・クリュが少々残っているだけです。これとて昔から銘品ですから・・noisy 的には敢えて飲む必要性を感じていないんですが、その辺りはもう皆さんはご存知無いようですから、そのうち・・少し開き始めただろうと言うタイミングで飲んでご紹介したいと思っています。
その余りに美味しいニュイ=サン=ジョルジュ1級のアイテムは、少ない2015年の産出量も有りさらに減ってしまいましたので飲む訳にも行かず、仕方が無いのでニュイ村名を開けた・・と言う次第です。
2015年のメオのブルゴーニュはとても美味しかったですよね・・。これでも充分と言えるほどの出来栄えだったと思います。今回少々ですが追加分をいただいてますのでこれもお早めにどうぞ。でも、そんな印象がぶっ飛ぶほど・・
「2015年ニュイ=サン=ジョルジュ村名は完璧!」
と思わされてしまいました・・。素晴らしいです!
ブルゴーニュワインに求めるもの・・それはおそらく重なる部分は有るにせよ、ワインファン一人一人違うはずです。だから、誰もが美味しいと認めるワインは稀で少ない・・でしょう。
ところがこのニュイ=サン=ジョルジュ・・・、そんな思い込みみたいなものさえ吹っ飛ばすような、完璧さを見せつけてくれたんですね。
抜栓からもう・・ちょっとルロワの良いクラスでも開けたかな?・・みたいなエレガントかつほんのり妖艶なアロマが漂っています。あくまでピュア・・ヴォーヌ=ロマネ的な、ほんのりワイルドさやスパイシーさが混じります。
口に含むとテクスチュアは滑らか、シャンボール的にやや硬質ながら、何もないのではなく、ほんのり・・少しずつ細やかな表情を見せてくれます。つるつる入って来ますが、その解け方が非常に美しく、全てのカプセルを一気に崩壊させるのではなく、
「今はこれ・・満足した?・・じゃ、次はこっち。・・良いでしょ?・・じゃぁ次は・・」
と言った具合で、余りに忙しない感じには成らず、求める時には与えられる・・そんな充足感が伴うものです。
だらしなく拡がってしまって、
「はい、もうおしまい!」
などとは決して言わないんじゃないか・・とさえ感じます。
中盤の膨らみも節操の有るもので、どこかいじらしく、愛らしくも有ります。そしてその後に、ニュイ的な部分・・スパイスや綺麗な土、盛り上がり、紫の果実などを細やかに感じさせつつ、非常にエレガントな余韻を長く感じさせてくれるんですね。
そう、滅茶苦茶バランスが良いんですよ。しかも透明でややカチッと締まったニュアンス、ミネラリティのコーティングが見事になされていて、冷旨系の酸がバランス良くしっかりと存在しています。この非常に寒い、寒気が居座った状況の中、どうしてもワインが冷えてバランスを欠いてしまいがちな時期に有りながら、
「エキスの旨みが物凄い!・・しかもそれにさえ物凄いエレガンスを感じる」
んですね。・・どうです?・・飲んでみたくなったでしょう?
ニュイ=サン=ジョルジュのトップのワインだとさえ・・思えるかもしれませんよ。それほどに満足感の高い1本だと思います。是非ご検討くださいませ。
他に村名クラスはジュヴレ=シャンベルタン、シャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネと有りますが・・・こんな凄いニュイを見せつけられると他も飲みたくなっちゃいますが、フィネスさんにももう残ってないそうですから減らさないように、テイスティングは控えます。まぁ、年に1本、村名を変えてのテイスティングがギリでしょう。そして、ジャン=ニコラ的には価格的にこれらと同格・・と判断しているのであろう、フィサン1級クロ・デュ・シャピトルが有ります。村名フィサン2014年はめっちゃ美味しかったですから、これもかなり期待できると思います。
メオ=カミュゼ、完全復活、そしてドメーヌ・ルロワ、ネゴシアン・ルロワの立ち位置に極めて密着しはじめたと感じます。
「・・嘘だぁ!」
と思われるなら、それはもうチェックしてみるしかないのではないでしょうか。noisy 的にはもう・・もろ手を挙げてお勧めするしかない心境です。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【以前はドメーヌもののみで造られていましたが、現在は買い葡萄も使っているのでネゴスラベルです。しかしながら秀逸なニュイ=サン=ジョルジュです!】
メオ=カミュゼのニュイやヴォーヌ=ロマネはそれなりに高価ですから、既に福沢さん1人だけでは購入出来ず、2人ほど掻き集めないと心配な感じになってます。
そんな中で、本来はドメーヌもののエチケットが張られていたのがこの「ニュイ=サン=ジョルジュ」です。こちらもやはり、あの素晴らしい生産者ジャン・タルディに収穫折半で貸し出されていたリューディ、「オ・バ・ド・コンブ」です。
このところのメオ=カミュゼの在庫を気にされてご覧の方はお気づきかもしれませんが・・・
「じわじわとメオ=カミュゼの人気が復活してきているのかも?」
と思われないでしょうか。
そう・・かなり売れて来ているんですよ・・。それは間違い無いです。
リーズナブルで足が速いブルゴーニュ・ルージュは、もう・・すぐに完売してしまいますし、そんなアイテムを飲まれた方からは、
「素晴らしく美味しかった!」
とご連絡をいただいています。
そうなんですね~・・。先日もマルサネ・ルージュを2年ほど寝かされて飲まれた方からメールをいただきまして、感動されたお話しをされていました。別の方はフィサンを同様にされ、その素晴らしい表情に驚かれていらっしゃいました。
やはりメオ=カミュゼと言うと、確かにもう・・どのキュヴェを飲んでもかなり美味しいんですが、ニュイ=サン=ジョルジュやヴォーヌ=ロマネ、ヴージョと言った、まさにコート・ド・ニュイの中心地にこそ、イメージが有ると言って良いでしょう。ジャイエ絡みですから・・ね。
昔は、「大当たりする可能性の有る生産者」で有ったと思うんですが、昨今は「確実にエレガントで美しいエキス系のトップレベル」になっていると感じています。
さすがに noisy も、最近はメオ=カミュゼもかなり色々と開けてはいますが、どれを飲んでも素晴らしい・・と感じていますが、入荷数量に限界が有りますし、グラン・クリュ・クラスまで開けるには厳しい状況が有りますから、申し訳ないのですがその全ての姿を網羅してご紹介することが出来てはいない状態です。
そんな中で、比較的リーズナブルなラインのアイテムを何とか分けていただけた・・と言うのがこのニュイ=サン=ジョルジュとマルサネなんですね・・。
因みにマルサネ2014年にティム・アトキン氏はぶっとびの・・「91Points」を付けていました!・・まぁ、メオのこのクラスは、海外の評価機関はほとんど飲んでいないようで、余り見かけないんですが・・たまたま評価したんでしょうかね。
あれだけ売れなかった2013年のフィサンでさえ、いつの間にか無くなっていまして、
「・・どうやらやっと少しずつ見直されて来ているのかな?」
と言うような感じを受けています。
前にも書きましたがメオの2014年ニュイ1級ブドーを飲んだ時は・・たまげました。確実にルロワと同じ道筋を歩んでいる・・と感じました。
こちらはニュイ村名ですから、さすがに同じようなポテンシャルは望めないとしても、約半分はドメーヌもの・・です。それに、ネゴスラインとドメーヌラインの仕上がりの差が無いと言って良い状況ですから、このニュイ村名も期待できるんじゃないかな・・と思っています。さすがにティム・アトキン氏もこれはテイスティングしていないようでした。
比較的リーズナブルだけれどメオの本質に触れることの出来るワインだと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【メオ=カミュゼの本拠、ヴォーヌ=ロマネのワインです。とてもリーズナブルかと思います。】
その昔はこのワイン、結構大事に飲んだ記憶が有ります。やはりアンリ・ジャイエに繋がるドメーヌで、下手をすれば神様が実際にこの葡萄を育てていたから・・ですね。
でも飲んでみるとアンリ・ジャイエとは違うんですよね。エマニュエル・ルジェも全然違うように・・と言いたいところですが、メオのワインは時にアンリ・ジャイエの風情を持っている時も有り、また全然違う印象を受けるようでも有り・・で、一定したものでは無かったように思います。でも村名以上は美味しかったですね。
ティム・アトキンさんは93ポイントまで付けています。村名ワインに対しては、これ以上は付け辛い高得点です。むしろ非常にリーズナブルかと思います。
● 2015 Chambolle-Musigny 1er Cru les Cras
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・クラ
● 2015 Chambolle-Musigny 1er Cru les Feusselottes M.G.
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・フュスロット・マグナムボトル
【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】
さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。
しかし、以下のコメントにも有るように、ニュイ1級レ・ブード2014年などはもう、ひっくりかえるような凄い仕上がりでした。
2015年のメオ=カミュゼは、物凄い仕上がりだと確信しています。一般的な評価が定まってからでは遅いと思いますよ。すでにネット以外のお客様からは引きが強くなっています。お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
● 2015 Nuits-Saint-Georges 1er Cru aux Boudots
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ・オー・ブドー
【看板のひとつ、ニュイ=サン=ジョルジュ1級オー=ミュルジュとブドー!】【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】
さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。
しかし、以下のコメントにも有るように、ニュイ1級レ・ブード2014年などはもう、ひっくりかえるような凄い仕上がりでした。
2015年のメオ=カミュゼは、物凄い仕上がりだと確信しています。一般的な評価が定まってからでは遅いと思いますよ。すでにネット以外のお客様からは引きが強くなっています。お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【看板のひとつ、ニュイ=サン=ジョルジュ1級オー=ミュルジュとブドー!】 個人的な思い入れなのかもしれませんが、
「ミュルジュと言えばメオ=カミュゼ!」
と言うようなインプットが根付いてしまっているnoisy ですが、引けを取らないのがブード(ブドー)です。何しろ、マルコンソールの南に接する畑ですんで、気難しい一面も有りますが、ポテンシャルの非常に高い畑です。
一般的にはニュイ・サン=ジョルジュのワインはヴォーヌ=ロマネのワインのように、「あっけらかん」とした部分よりも「肉付きの良さ」「味わいの幅」「力強さ」が有り、より男前な感じがするかと思います。でも、メオのニュイ1級は、開けるタイミングにもよるかとは思いますがエレガンスを伴ったものです。当たった時のミュルジュは・・・です。ヴォーヌ=ロマネの村に近い部分にある畑で、オー・ブード、オー・クラ、オー・ミュルジュと連なっています。
ジャン・ニコラの以前のコメントを見ると、ブドーは堂々としていて大柄、ミュルジュは緻密でエレガント・・と思えます。でも今回はミュルジュの案内が無かったな・・と。
ティム・アトキンさんはやっぱりここでも弾けちゃってますね。95Pointsです・・マジか~・・旨いのか~・・。そうなるとこんな価格は全く安いと言えますが・・確かめてみたいところです。もう少し仕入れられるように・・、もう少し売れるように・・そうなればテイスティングして販売できますよね~・・頑張ろう・・。ご検討くださいませ。
● 2015 Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・レ・ショーム
【ジャン・タルディの耕作で有名になったレ・ショームです!】【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】
さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。
しかし、以下のコメントにも有るように、ニュイ1級レ・ブード2014年などはもう、ひっくりかえるような凄い仕上がりでした。
2015年のメオ=カミュゼは、物凄い仕上がりだと確信しています。一般的な評価が定まってからでは遅いと思いますよ。すでにネット以外のお客様からは引きが強くなっています。お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【ジャン・タルディの耕作で有名になったレ・ショームです!】 その昔・・ジャン・タルディの1986年のこのワインが目茶美味しくて・・安くて・・ね。昔からのお客様はご存知かもしれませんが、何故かPKさんが著書「バーガンディ」で酷評しているので、
「このワインのどこが不味いんだろうね?」
と、ネット販売しつつ大きな疑問を投げかけていたのが懐かしく思い起こされます。エレガントでとても美味しかったです・・。
最近になってからはジャン・タルディもこの素晴らしい「1級レ・ショーム」の再契約が出来ず、メオ=カミュゼに返却しました。レ・マルコンソールとクロ・デ・レアに上下で挟まれた、素晴らしいロケーションの畑、レ・ショームです。
ティム・アトキン氏は95Pointsと、まぁ・・ビックリの高評価です。バーガウンドは92Pointsまでですが、
「今飲んでも滅茶旨い!」
と言ってるようです。
● 2015 Corton les Perrieres Grand Cru
コルトン・レ・ペリエール・グラン・クリュ
● 2015 Clos de Vougeot Grand Cru
クロ・ド・ヴージョ・グラン・クリュ
● 2015 Clos de Vougeot Grand Cru M.G.
クロ・ド・ヴージョ・グラン・クリュ・マグナムボトル
【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】
さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。
しかし、以下のコメントにも有るように、ニュイ1級レ・ブード2014年などはもう、ひっくりかえるような凄い仕上がりでした。
2015年のメオ=カミュゼは、物凄い仕上がりだと確信しています。一般的な評価が定まってからでは遅いと思いますよ。すでにネット以外のお客様からは引きが強くなっています。お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【中々飲めないワインでは有ります。】 メオが持つ目が眩むような珠玉の畑にあって、しかもグラン・クリュであっても何とか手が出るのがクロ・ド・ヴージョでした。つい最近まで2002年とか2000年とかが売れずに残ってましたが、
「何で売れないのかな?」
と・・思ってましたよ。
因みに、ジャン・タルディが耕作していたグラン・モーペルテュイが帰って来ていますし、その他にもシャトー(プレ・ル・セリエ、プレ・ル・シャトー)の真下の区画も有るようで、このクロ・ド・ヴージョには幾つかのラベルが有ります。どう違うのか・・判りませんので、ぜひとも同じヴィンテージを全部一遍に開けてみたいものです。
このクロ・ド・ヴージョ2014年は、ベタンヌも19/20Pointsと非常に高い評価ですし、ティムさんも97Pointsとベタボメ状態、バーガウンドが少し冷静・・と言った評価のようです。
● 2015 Echezeaux les Rouges du Bas Grand Cru
エシェゾー・レ・ルージュ・デュ・バ・グラン・クリュ
【エシェゾーの持つ重さをやや軽めに、赤味とエレガンスを加えたのがこの畑!?】【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】
さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。
しかし、以下のコメントにも有るように、ニュイ1級レ・ブード2014年などはもう、ひっくりかえるような凄い仕上がりでした。
2015年のメオ=カミュゼは、物凄い仕上がりだと確信しています。一般的な評価が定まってからでは遅いと思いますよ。すでにネット以外のお客様からは引きが強くなっています。お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【エシェゾーの持つ重さをやや軽めに、赤味とエレガンスを加えたのがこの畑!?】・・かな・・と思うんですね~・・これも飲んだことが無いので・・すみません。
しかし、このレ・ルージュ・デュ・バと言うリューディは、あのセシル・トランブレーのレ・ルージュ・デュ・ドゥスュの下部に有る、グラン・クリュ・エシェゾーを名乗れるリューディなんですよ。
セシルのテイスティングを毎年やっていたんですが、まぁ・・あのレ・ルージュ・デュ・ドゥスュの荘厳さったら半端なく、滅茶美味しいんですね。レベルの違う美味しさなんです。
そんなことから考えると、このレ・ルージュ・デュ・バは、よりエシェゾー(・デュ・ドゥスュ)に近い大きさを持ったワインで有ることが想像されますが、同時にレ・ルージュ・デュ・ドゥスュの赤く輝く美味しさも内包しているんじゃないかとも思います。
因みに2014年メオにハマってしまったと思われるイギリス人MWのティム・アトキンさんは96Pointsと、完全に弾けちゃってます。フランスのベタンヌさんちでは、ちょっと冷静になれよ・・みたいな感じで17/20Pointsですが、テイスティングするタイミングで結構変わっちゃいますからね。少なくとも、かなり良いワインで有ることは間違いないでしょう。
● 2015 Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・オー・ブリュレ
【神様が造るワインの中でも一際輝いていた・・と、個人的に思えるクリマです!】【ブルゴーニュのエレガンス・フィネスを最大限に引き出した素晴らしいワインたちです!】
さすがにこのクラスから上は非常に希少なので、販売してみて余ればテイスティング・・と言うスタンスを取らざるを得ません。
しかし、以下のコメントにも有るように、ニュイ1級レ・ブード2014年などはもう、ひっくりかえるような凄い仕上がりでした。
2015年のメオ=カミュゼは、物凄い仕上がりだと確信しています。一般的な評価が定まってからでは遅いと思いますよ。すでにネット以外のお客様からは引きが強くなっています。お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】
この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【神様が造るワインの中でも一際輝いていた・・と、個人的に思えるクリマです!】 数あるヴォーヌ=ロマネのプルミエ・クリュに有って、一際素晴らしい畑だ・・と思っていたのがこのオー・ブリュレです。確かにクロパラは美味しい・・でも若かったのかな・・少し力が有って、そのブリュレの名のように、ちょっとスパイシーに香り、神様味の凝縮したフレーヴァーと独特の漬け込み時の香り・・複雑精緻なワインだったと覚えています。
メオ=カミュゼの小作人に過ぎなかったアンリ・ジャイエは、自分でキャベツ畑を開墾してクロパラを造り始め、自身ではパストゥーグランの畑しか所有していなかったと記憶しています。収穫折半契約の終了時にどのような契約になったのか、詳しくは知りませんが、クロパラの多くを自己で所有することになったのは、長年のご奉公の返礼だったのかもしれません。
その時にブリュレはもらわなかったんですね~・・。と言うことは、やはり思い入れが有ったのはリッシュブールとクロパラなんでしょう。
でもnoisy 的にはこのオー・ブリュレが好きなんですね~。ミシェル・グロも造ってますし、今は無きルネ・アンジェルも造ってましたよね。グロさんだけか~・・。誰か飲ませてくれないかな~・・と何時も思ってます。ご検討くださいませ。
● 2015 Vosne-Romanee 1er Cru au Cros Parantoux
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・オー・クロ・パラントー
【激レアです。】
非常に少ないメオ=カミュゼのクロ=パラントーです。2014年ものはティム・アトキン氏は98Points、アラン・メドウズ氏のバーガウンドは93-96Points とさすがに高いです。
2015年ものは・・Jeannie Cho Leeさんと言うMWの方が96Points と評価しているんですが、noisy 的にはどうも信頼できない感覚の持ち主と言う判断でして、余り当てにはしていません。
現状、クロパラと言えばエマニュエル・ルジェさんとメオ=カミュゼさんの独占で、どちらもアンリ・ジャイエが開墾、造っていた畑です。ついつい、Clos と書いてしまうんですが、正確には Cros ですね・・完全に評価も価格もグラン・クリュ並みです。入手の叶う方は・・非常に幸運な方でしょう。
● 2015 Richebourg Grand Cru
リシュブール・グラン・クリュ
【神様が引退を決意するに至った至高のワイン!】
元気だったアンリ・ジャイエが引退する・・と言うニュースは世界を駆け巡りました。・・でも何故かその発言後も毎日畑に出て仕事をしているので、みんな安心していた訳です。なので、引退発言後も彼のワインが高騰することは有りませんでした・・しばらくの間は。
結局・・なんで引退宣言したかと言うと、どうやら・・
「リッシュブールを造れなくなったから」
のようです。メオ=カミュゼに収穫折半契約を切られた・・んですね。・・まぁ、その言い方は良く無いのかもしれませんが、結局引退宣言をしてメオ=カミュゼの顧問になる訳です。どうしても・・リッシュブールが造りたかったんでしょう。
なので、ジャイエが健在だった頃のメオのリッシュブールは言うことが無い仕上がり・・?と言って良いかどうか・・それほどは飲んではいませんので言い切れません。(順*さんが冷蔵庫から出してくれた90年のリッシュブールはイマイチだったな~・・)
いずれにしましても銘品です。誰もが欲しいワインの一つです。アンリ・ジャイエも造りたくて仕方が無かったワインでも有ります。それは、ロマネ=コンティ、ラ・ターシュと続いた場合のヴォーヌ=ロマネの至宝だからで有り、ロマネ=コンティ、ラ・ターシュは神様と呼ばれながらも決して造ることが出来ないという宿命をも持っていた訳です。
ご検討くださいませ。
● 2015 Bourgogne Blanc
ブルゴーニュ・ブラン
【珠玉のクロ・サン=フィリベールには届かないものの、ブルゴーニュのシャルドネって・・それもニュイのシャルドネって本当に美味しい!・・と思っていただけるかと!】

カミュゼのネゴスのシャルドネです。少ないながらも1ケースはいただけたので・・ようやくですよ・・皆さんには関係の無いことでは有りますが、ワイン屋の仕入れは非常にムズイものでして、欲しいものを欲しいだけ買える・・なんてことは有り得ない世界です。例え長くお取引の有るエージェントさんからでも、ある程度の有名銘柄でも、
「(noisy 宛てのリストには)最初から掲載されていない」
とか、
「発注すると思いっきり削られ、(ケースの)不足分を要求される」
のは日常茶飯事です。2ケース頼んで結果は1~2本、残り10本を何か買え・・って訳ですね。まぁ、発注できても結果がゼロのことも有りますし・・。
なので、noisy も余りやりたくは無いにせよ、セット販売とか、プラス1本とかをお願いせざるを得なくなってしまうんですね。
メオ=カミュゼの場合は、実は結構仕入れは厳しいんですね。量が沢山ある訳じゃありません。もっとも余分なものをフィネスさんから強要されることは無いですから、セット販売などはしなくて済むんですよ。有難いことです。

黄色に、やや薄いながらも「緑」が差し込んだような色合いが美しい2015年のブルゴーニュ・ブランです。
こちらもクロ・サン=フィリベール同様、決して「過熟気味の葡萄」にせず、「ベスト~やや若い風味」を残したタイミングでの収穫と思われ、若々しく弾けの良い、しかし酸っぱくないレベルの果実酸が好ましいテイストとして感じられます。
ただしクロ・サン=フィリベールほどのエレガンスや複雑さ、バランスまでは持っていないですね。やはりそこは価格成りかな?・・とは思いますが、カミさんなどは、
「こっちの方が美味しい!」
と・・・(^^;;
良いのよ・・あなたはそれで・・。好みですからね・・。このフレッシュさが滑らかさを僅かに上回るバランスと果実感が、彼女にはより美味しいと感じられたのでしょう。
その滑らかさを僅かに上回るフレッシュさは、時間の経過、熟成と共に丸みへと変化して行きますから、おそらく1~2年後からが飲むにはベストなタイミングかと思いますが、現在のバランスも昨今のメオ=カミュゼならではのエレガントさを持っていますので、おそらく皆さんも納得していただけるんじゃないかと思います。
ピュアでナチュラル、フレッシュで重くない・・けど軽く無い、良いバランスのブルゴーニュ・シャルドネでした。是非飲んでみてください!お勧めします。
● 2015 Bourgogne Haut-Cotes de Nuits Blanc Clos Saint-Philibert Monopole
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ブラン・クロ・サン=フィリベール・モノポール
● 2015 Bourgogne Haut-Cotes de Nuits Blanc Clos Saint-Philibert Monopole M.G.
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ブラン・クロ・サン=フィリベール・モノポール・マグナムボトル
【この感性!・・昔のメオ=カミュゼのイメージはすでに無いと言えます!ベストなタイミングでの収穫がこのエレガントな味わいを生み出す第一義的要因でしょう!】

近年のメオ=カミュゼのワインには驚かされることが多いですが、このジャン=ニコラご自慢のモノポール、クロ・サン=フィリベール2015年の味わいにも驚かされました。
どんどんエレガンス重視のブルゴーニュワインらしいピュアな味わいに邁進しているのは判っていましたが、クロ・サン=フィリベールは人気商材なので、ワイン屋でもたまにしか飲めないんですね・・。
そもそも昔の(10年も前位の)クロ・サン=フィリベールのイメージと言えば、過熟気味に収穫されバリックを利かせた大柄なもの・・リリース直後は樽のニュアンスがワインから浮いて感じられ、やや甘味を感じるものなので、3~5年寝かせると一体化し、ボーヌの大柄なシャルドネに似せた味わいになるが、ややもするとローヌの白ワイン的に成りがち・・みたいなものでした。
まぁ・・そんなイメージはもう全く感じられません。天候が良いとブルゴーニュらしい酸は徐々に失われ、糖分が多くなります。そんな過熟気味の葡萄を醸造すると、当然ながらアルコール発酵しなかった糖分が甘味として残ります。つまり、酸は弱めで少し甘いバランスのワインになります。そこにバリックのニュアンスが加わる訳ですね。
それはそれで美味しいんですが、やはりリリース直後は「樽臭い」感じになってしまいますし、やや甘味に頼った構成にならざるを得ません。
2015年のクロ・サン=フィリベールは、ベストのタイミングで健康な葡萄が収穫できたと思える優れたバランスの酸とドライな味わいを持ち、非常にピュアで美しいです。
どうやってもどう似せてもボーヌのシャルドネのような味わいバランスにはならないんですから、クロ・サン=フィリベールはクロ・サン=フィリベールとしての真の姿を見せよう・・と言う感覚なんじゃないかと思うんですね。
しかも2015年は全てにおいてバランスが良い・・酸の量・バランス・美しさは総体のバランスに直に影響します。それでいて、まるでバリック臭さは無く、そのピュアな美しさを汚していないです。
冷ややかな果実酸とドライな味わいからこそ、真の姿が見えてくる・・これは非常に美味しいし、オート=コートの実力もしっかりと見えると思います。
また、ジャン=ニコラの2015年ヴィンテージの総評にも書かれています(ドメーヌ説明欄)が、黄色文字の部分・・非常に印象的です。
この部分は noisy も常に感じているので、コラムのアチコチでも記載していますが、プロ、アマ問わず、
「直近の味わいしか切り取れない、受け取れない感覚」
の持ち主が非常に多い・・と言うことですね。
その上で美味しかったとか旨くないとか・・言ってる訳ですが、まぁ、アマならそれもまだ良いですが、プロがそれじゃぁいかんだろうと・・遺憾ですと・・言いたい訳です。
アマでも、そのような飲み方しかできないとするなら、ワインの楽しみの半分以上を最初から捨てていることになります。
「ポテンシャルを測る飲み方」
をお勧めします。
これについては時折書いていますので、敢えてここでは書きません。重要なのは、そのような飲み方が出来ることで、
「あの時は全く美味しく無かったのに、15年後にたまたま飲んだら・・滅茶苦茶凄かった!」
と言うようなことにはならないんですね。下手をすると・・
「そうか・・15年前に飲んだワインはコンディションが悪かったんだ・・」
などと思い込みかねないんです。
そんなことは無いとは言えませんが、そのように人間は自己弁護の思考回路が自動的に働いてしまいますから、延々と同じことを繰り返すことになり、結局、
「ワインの楽しみの半分以上を得られないままのワインファン」
になってしまいます。それは不幸なことですよね。
ジャン=ニコラも、そんなプロの批評家たちを散々見て来てウンザリしているんでしょう。noisy も・・まぁ上から目線で申し訳ないが、そんな印象を受けることは非常に多いですし、そんな批評家のコメントは全く参考にしないようにしています。
皆さんも、noisy を信じるとか信じないとか・・と言うレベルの話しでは無く、せっかくのワインを楽しめるような飲み方をされると良いんじゃないかな・・と思います。まぁ、noisy のように、電子レンジで「チン」してしまったり、砂糖を入れたり塩を入れたりは、しない方が良いですが、少なくとも、
「・・ん?・・やや硬いか・・?noisy はそんなこと言って無かったぞ・・。じゃぁ、取って置きのリーデル・ソムリエ・ブルゴーニュ・グラン・クリュでも使ってみるか?」
とか、
「・・ん?・・もう若いフレーヴァーが無い?noisyは硬いかもしれないって言ってたっけ?・・もう死んでるか?・・じゃぁ、いっそのこと平底デキャンタに落としてぶん回してみて、それからロブマイヤーのワイングラスIIIに落としてみるか?それともIVが良いか・・?」
などなど、やってみることは沢山有ると思うんですね。もしくは、もう完全に終わってるだろうヴィンテージのシャルドネなどをワイン屋で見つけて来て、それを楽しめるように数日掛けて何とかしてみる・・とか。
もっとも、このクロ・サン=フィリベールは、そんなことをしなくても美味しく飲めますので、今のタイミングですと大丈夫です。言っておきますが、勿論ベストのタイミングでは無いし、やや硬いとは言えますが、
「それでも充分に旨い」
はずです。
今回は何と、マグナムも有ります。マグナムをドメーヌが造る・・と言うことは・・そう言うことです。自信があるんですね。プロの批評家が「2015年はノーマルの出来」と判断したところで、先行きの見えないプロが何を言おうと関係が無い・・のでしょう。是非ご検討くださいませ。お勧めします!相当に・・良い出来です。
以下は以前書いたコメントです。
━━━━━
【ジャン=ニコラ・メオ自慢のモノポールの白です。】 フィネスさん入れのドメーヌ・メオ=カミュゼです。このワインに関してはnoisy も何度もご紹介させていただいてますし有名ですから、ブルゴーニュ・ファンなら知らない人はいないと思います。オート=コートのクロ・サン=フィリベールは、メオ=カミュゼ自 慢の白ワインのモノポール(単独所有)で、やや樽の効いた風味が溶け込み始めると、ニュイの白で有りながら骨格の大きいシャルドネを堪能させてくれます。(シャルドネオンリーでは無いようですが・・)
ニュイの高級白ワインで最もポテンシャルとコストのバランスの良いワインと言え、このくらいの価格ですと10年前と全く変わらないかむしろ安いと言えるかもしれません。ヴォーヌ=ロマネの村からコルボアンの方に上がって行ったところにあるオート=コートの単独所有畑で、メオのワインの裏のエチケットは、▲に飛び出た地図が描かれている・・その▲部分の畑ですね。この畑を誇りに思っている証拠とも言えます。
メオ=カミュゼもドメーヌものになると超人気銘柄でありつつ高価格であること、そして、とてもピュアで生気溢れるアロマが特長ですが、昔は時にそれが行き過ぎてしまっていると感じられる場合が有ったことなどから、「突き抜けた人気」までにはなっていないようです。
noisy のこのクロ・サン=フィリベール・ブランの印象としては、
「ニュイの白ながら大柄。オイリーで樽の関与を上手く使用している。3~5年で大きく変わる。」
というものです。
ところが、メオ氏のコメントを見ると「いつもの年のような樽の関与が少なめ」と言っているように思います。なのでよりピュアなシャルドネに仕上がっているんじゃないかと・・想像しています。
よもや残らないだろうな~・・と思いつつ、残ったら飲もうと心に決めているワインでもあります。ご検討くださいませ。
● 2015 Marsannay Rouge
マルサネ・ルージュ
【ACブルの美味しさにはビックリですが、現時点でのマルサネの素晴らしさはそれを軽く超えて来ます!!少量です!】

いや~・・良いですね~。ACブルも素晴らしいが、そこにさらに赤黒さの元になっているだろうミネラリティがもたらす複雑で精妙なニュアンス、ドライなチェリーの丸ッとした果実感が、美味しさをさらに引き上げてくれる感じがします。
フィネスさんとお取引が再開してようやく3年ほどが過ぎたかな?・・と思いますが、入荷量の少ないワインを利益度外視でどんどん開けて来た成果?・・か判りませんが、順調に伸びているので、その少ないワインも少しずつ増えては来ています。
やはり美味しく真っ当なワインをお客様にキッチリとご紹介させていただき、喜んでいただけるようじゃないと、そのエージェントさんとのお付き合いも真っ当にはならないので、一生懸命にやってくださる今の担当さんには感謝しています。
この2015年のマルサネですが、ジャン=ニコラのコメントにもある様に赤い果実がたっぷり有り、非常にドライで、ドギツイ酸味が無くまろやか、高級感の備わった見事な味わいです。近年のエキスがバッチリ出たメオのピノ・ノワールの美味しさは格別ですが、このような・・いや、メオにとっては下級クラスではあるものの、やはり5千円にもなる村名ワインですから我々にとっては結構な高級ワインで、そこにこのような「美しさ」「エレガンス」がじっくり味わえ、ポテンシャルを取れることはとても嬉しいことです。
因みに2014年のマルサネは、ティム・アトキン氏も91Points(も!)付けていることは、以前にご紹介させていただきましたが、2015年ものの評価はまだ全く見当たらず、ご紹介は出来ません。
しかしながら、この仕上がり具合、メオの自身、noisy のテイスティング時に受け取ったニュアンスからは、
「非常に良い出来!」
と言えるでしょう。
今回同時にご紹介させていただくフィサン村名も旨いですが、結構に直近の味わいが違いますので、そちらはそちらのコラムをご覧くださいませ。
マルサネはやや締まった酒躯をしていますが、現状でかなり美味しいです。こちらはバラでしか入荷していませんのでお早めにどうぞ!お勧めします!
以下は2014年のこのワインのレヴューです。
━━━━━
【なんとティム・アトキン氏は91Points!・・この方、正直だね~!】 実を言うと・・随分と昔に仕入れたメオ=カミュゼのワインを、全く販売せずに山にしています。まぁ、山脈にはならない程度の量なので良いっちゃぁ良いんですが・・noisy的には全く気に入らなかったんですね~・・。1998年産の「とあるキュヴェ」です。
今まで何度かテイスティングしていまして、何とか・・販売しても文句の言われないレベルには来たかな・・とも思うことも有りますが、まだ思い切って踏み出せないでいます。まぁ、それは高価なワインでは無いので・・
そんな頃から比べると、最近のメオ=カミュゼのワインは凄いです。圧巻!・・と感じるキュヴェの多さ、またそんな機会の多さにも驚きます。
そんなnoisyと同様のイメージを、他の方も感じ始めているのをヒシヒシと感じていましたが、それでも少し前までのメオ=カミュゼのワインの動きは余り活発では無かったので、量を多く仕入れることには危機感みたいなものが働いていまして、2013年ものでは止まっていた比較低価格なラインのワインの仕入れも、さほど多く無かったんですね。それでも少しずつ機会を見てテイスティングし・・
「・・これは一度しっかりテイスティングしないといけない・・」
と思っていた訳です。それで色々なアイテムをテイスティングしたのも有りますが、ここへ来て、かなり動きが出て来たのかもしれません。
余りに低価格なラインのワインが軒並み完売してしまったので、フィネスさんの担当のK君に相談すると、この「マルサネとニュイ村名なら少量ですがお渡し出来ます。」とのことだったので、今回のご紹介に辿り着けたと言うことなんです。
で、あれこれ、ネットを放浪して評価を探していると、やってくれてましたね~・・ティム・アトキンさん・・なんとこのマルサネ2014年に91ポイントも!・・付けていました!・・でも同時に、
「・・失敗したな・・」
と思いましたね。
上記のような状態だったので、昨年の入荷の時には思い切った仕入れが出来ていなかったんですよ。まぁ・・その頃にはまだ、ティム・アトキンさんの評価は表に出ていなかったと思うんですけどね。もし出ていたら思い切って仕入れをしていたかもしれません。
ティム・アトキンさん・・noisy 的には結構、
「日本人的感覚に近い人・・かな?」
と言うような感じを持っていますんで、エキス系のエレガントで、ジワジワと複雑性を垣間見せるようなタイプのワインには、結構・・良い評価をしているように思うんですね。勿論、同じタイプばかりに良い評価をしている訳ではありませんけどね。
2014年のメオのブルゴーニュ・ルージュを飲めば、そのエレガントなピノ・ノワールらしい表情の素晴らしさに感動を覚えるに違いないと思います。そして、このマルサネも同じライン上に有る・・と思います。
今回は7本だけですので、飲まずにご案内することにしました。2015年こそはテイスティング出来る位に何とか多めの確保に動きたいと思っています。是非ご検討くださいませ。
● 2015 Fixin
フィサン
【今飲むならマルサネでしょう・・けれどポテンシャルはフィサンが上!現状は3日目から・・ですね!】

非常に素晴らしいです・・見事なフィサン!・・官能さを隠そうともせず、しかも美しさをその官能さは汚していません。それでいてエレガンスもパワーも備えている・・かなりのポテンシャルだと判断しました。
色合いも・・これですよ・・2013年ものの写真が霞んでしまう様な深淵なものですよね・・。ソソられるんじゃないかと思いますがいかがでしょう?
しかしながら、今飲むので有れば、ACブルやACマルサネに軍配が上がるでしょう。直近の美味しさはそちらが確実に上です。フィサンは・・ジャン=ニコラが言うように2年後・・、noisy 的には2~3年後からかと判断しています。
現状はようやく複雑リッチな要素が落ち着き始めた段階で、半透明な感触のタンニンが要素の隙間から見え隠れしています。この感覚はエレガンスを現状、ネガティヴな方向に感じるかと思うんですね。ややザラ付きますのでテクスチュアが今一つです。
でも、2~3年後はもう・・素晴らしい芳香と見事な味わいを見せるだろうことは、容易に判るバランスをしています。ジャン=ニコラが言うように、
「例年通り香りがとても開いており・・」
は、そのテイスティングのタイミングでの話しになり、現状は濃密さ、複雑さは物凄く伝わって来るものの、開いているとは安易には言えないかな?・・と思います。
それでもとても魅力的で有り、エレガントで非常に美味しい2015年マルサネを一蹴してしまう近未来が有ります。是非ご検討くださいませ。非常に少ないです!
以下は2013年フィサンのレヴューです。
━━━━━
【このフィサンも素晴らしい!色は淡いがエキスが濃い!】
思いがけず・・メオのACブルゴーニュ2013が絶好調で・・しかも何故かもう無いはずの品物が、このクソ暑い最中に沢山出てくると言うハプニング的事象・・。
有るなら欲しいけど、ここまで暑くなってしまうとね・・何せとにかく記録的な暑さになった2015年ですんでね。皆さんも比較的、喉の通りの良い冷たいものに飲み物を変更されてしまうので、ワイン屋とすると非常にツライ時期なんですね・・8月は。
それでも買っておかないとね・・ほぼ際限無く存在するような超大手さんのアイテムならとにかく、ネゴスものとは言えメオ=カミュゼですから、そんなに多くあるはずが無く、しかもあの味わいだったらね・・。大きな満足を得ていただけますから。
で、調子に乗ってしまって、フィネスさんから「Fixin」が2ケース有るから買わないか?と。結構旨いとのことだったので、2ケースなら何とか1本飲めるかと思って仕入れてみました。
いや~・・2013年のメオ=カミュゼはいいぞ!
2013年ACブルと同じ路線上の味わいです。色合いは同様に淡いんですが、エキスがしっかりしているのも同じ・・。
でも、そのエキスの濃密さはちょっと方向性が違うんですね~。それがまた良い!
ACブルゴーニュは、どちらかと言うとヴォーヌ=ロマネ近郊のニュアンスを出してくれるんですが、こちらはFixin村名で・・非常にジュヴレ=シャンベルタン的です。良く言えば、「シャルム=シャンベルタン的」な愛らしさ・・も存在していまして、ジュヴレの鉄っぽさと美しい赤黒の土、中域の膨らみも見事で、エキス感が時間と共に膨張し始めます。
「・・あ~・・焼き鳥、喰いてえ!」
と思ってしまいますね~。むしろ、雄大さ、ゆったりさの有る感じで優等生的なので、少し野性味を感じるような、美味しい粗塩を振った焼き鳥・・部位を色々とね・・で、このシャルム=X的なFixinを流し込んでやると・・溜まらんですね~!これは間違い無い旨さでしょう!
焼き鳥+Beer だとね・・直ぐお腹いっぱいになってしまいますし、結局Beerで体内のミネラル分と水分を外に出しちゃいますから、後が苦しいんですよ。寝ながら・・何か、喉の渇きを覚えていて、結局我慢しきれずに起きて水を飲み・・またトイレに起きて・・結局寝不足で疲れが取れない・・なんて流れになっちゃうんですね。
メオのFixin なら、かなりの高級感も有り、しかも若いですが、今飲んでも非常に美味しいですのでね!これも是非飲んでいただきたいと思います。
それに、メオのACブル2013年も上記のように追加できましたので、こちらも是非ご検討くださいませ。お奨めします!旨いです!
● 2015 Bourgogne Rouge
ブルゴーニュ・ルージュ
【まさに「雅」と言う感じが似合うヴォーヌ=ロマネ的な味わいの飲むべきACブルゴーニュです!超お勧めです!】

人によってはショッキングな画像かもしれません。ご容赦ください。無農薬で・・と言うか、ほぼほったらかしなだけでは有りますが、それでもそこそこには気を張り巡らしつつ育てている noisyの家の庭の 「ピノ・ノワール」です。
7月までは天候に恵まれ、スクスクと立派な実を育んでいましたが、8月に入り雨が多くなり、日照も充分ではない状況の中、
「・・ん~・・まぁまぁの糖分とタンニンの成熟が得られたかな・・でももう少し糖分が欲しいなぁ・・」
などと思いつつ、
「収穫はいつにしようか・・雨が上がって2~3日晴れるか、風が出てくれれば可能かな・・」
と思っていたところ、左の写真のようなショッキングな映像が目に飛び込んできました。
「・・えっ?・・クワガタにカブト?・・葡萄の実ももう全然ダメじゃん・・」
そうなんです。根本付近には落ちてしまった実が沢山有り、茎に付いている実も穴だらけ、しかも色も変色してしまっています。
クワガタやカブトは、その角で実を落としたり、穴を開けて中の糖分を入手しているようで、またその匂いに誘われて、昆虫類が近くをウロウロ、蟻もたかっています。
「あ~あ・・全滅だ・・」
熟した第一世代の実はほぼ全滅、まだ青い第二世代以降の小ぶりの実だけがグリーンの色を保っています。
一体どこからこんなクワガタやカブトが集まって来たのか・・近くにいるなんて思ってもいませんでした。そして、ふと足元を見ると、見るも無残なカブトのカブトが転がっているじゃありませんか。そしてその脇には胴体や足も散乱していました。どうやら、クワガタと戦い敗れたカブトムシの牡のようです。

ま~・・葡萄を育てるのは容易なことじゃありません。最近のは人体に影響は少ないしすぐ効果は薄れるから殺虫剤を使えと・・葡萄農家の関係者の方は教えてくれますが、そんなことをするくらいなら葡萄など育てることも無い訳で・・ましてやワインを造るために葡萄を育てている訳じゃないのでなおさらです。noisy がたまに一粒二粒、口にするだけなんですから・・。
同じピノ・ノワールで造ったとは思えないような、自然派のACブルゴーニュです。非常に美しいルビー色です。濃くも無く薄くも無い・・しかし、
「とてもエキスがビッチリと出ていて焦点の定まった美しいピノ・ノワール!」
でした。
2014年のメオ=カミュゼ・フレール・エ・スールのACブルゴーニュも、その美味しさにクラクラしてしまいましたが、2015年は届いたばかりにも関わらず、ヴォーヌ=ロマネ的な柔らかい酸味とスパイス感、そしてビロードのテクスチュアで迎えてくれました。
この何年かのメオのワインの美しさは、飲んだものを魅了してしまうに充分のものです。ネゴスものと言う立場のワインですが、ドメーヌものとのイメージの差が全く無く、少し高くなったとは言え、4000円のACブルゴーニュは、今やリーズナブルなクラスとさえ言える状況です。

また、実はちょうどタイミングが良くて、ロベール・シリュグのACブルゴーニュも横に並べてのテイスティングになりました。こちらもヴォーヌ=ロマネの造り手です。
同様にソフトな・・鋭角さの無い優しい酸味を持ち、ややテクスチュアにふるふると襞の有る優しい感じのする素晴らしいACブルゴーニュでした。こちらもエキス系の美しいワインで、シリュグらしい、女性っぽい感触の味わいです。
カミュゼのスタイルは、「アンリ・ジャイエの教え子」と言うことも有り、ジャイエ系の味わい・・と伝わっているかもしれませんが、全然違います。決してジャイエ系の果実味重視系では有りません。むしろDRCやミュヌレ=ジブールなどに通じる完全エキス系と言えます。
ある意味においては、収穫する葡萄の潜在アルコール分に大いに関係が有り、糖分を完全に発酵させドライに仕上げるエキス系のワインは、温暖化の進む現在では収穫のタイミングを間違えるとブルゴーニュらしくないアルコール分の高いマッチョなワインになってしまいます。
勿論ですが、害虫にもやられて全滅・・などと言うことも、自然派の葡萄には起きる可能性も有ります。2014年からは「スズキ」と言う害虫にやられた生産地が沢山有りました。
「・・じゃぁ、日本から鈴木さんは産地に行っても本名を名乗れないねぇ・・」
などと揶揄されたものです。
そんな中で、このような「非常に美しい雅なACブルゴーニュ」を造っているんですね~・・非常に旨いです。是非飲んでみてください!超お勧めします!たっぷりの数量は・・有りません。
以下は2014年もののレヴューです。
━━━━━
【来てます!エレガンスの塊!ピノ・ノワールの真髄!】
いや~・・こんなことはしたことが無いんですね・・。既存のコラムには、時折、言葉の訂正や、
「飲みました!・・~~な感じで・・」
みたいには書き加えることは有っても、自分の言葉の検証にもなってしまうような二度に渡るテイスティングは無いんです。
まぁ、2016年6月後半の当時は、たしかにポテンシャルは高いものの、まだ仕上がっていない嫌いが有り、それでも良い感じで販売も伸びてはいたんですが、物凄い反響をいただいた2013年ものの売り上げ数には遠く及ばなかったこともあったんです。
何しろ、
「暑さが引いたころにはバランスしてくるだろ~・・」
みたいに書いちゃってますから、
「そんな予言めいたことを書いてて、しかも不要と思えるようなコストを掛けて再テイスティングして、ダメだったらど~すんのよ・・」
みたいな悪魔のささやきも聞こえなくは無かったんですが、やはりそこは自信を持って・・いや、フィネスさんのK君の手前、ちょっとヤケクソ気味に飲んじゃたんですね~・・。でも、やって良かったです。
「来た来た!来ましたよ!」
非常に繊細だがまだフラワリーな、甘味を含むアロマと、非常にち密な石灰の滑らかさ、ツヤツヤとしていて雅です。まるで極上シャンボールのテクスチュアです。中域のボリュームも出始め、いい感じにバランスしています。2013年ものが最初からヴィーヌ=ロマネっぽさを含んでいたのに対し、2014年の現状はシャンボール的で、むしろ6月時点の方がヴォーヌ=ロマネ的だったかもしれません。
しかし酸の柔らかさはヴォーヌっぽく、球体さは6月時点では全く感じられなかったものです。バランスも非常に良くなって来ていて、ボリューム感を感じつつ、精緻なチェリーを感じさせる余韻が素晴らしいです。
おそらくですが、この先来年の春ごろまでは上昇、維持をすると思います。そこから先は少し硬く締まってくる可能性が有るかなと・・
えっ?・・いや、もうやりませんよ・・また予言めいたことを書いたからって、3回目は無いでしょ。無理ですよ・・そんなに沢山品物が有る訳じゃぁ有りません。余りに旨いので、フィネスさんが持ってる内に、どんどん購入していただこう・・と言う魂胆です。なので、その辺はぜひ皆さんで検証されてください。
「いや・・硬い時に開けちゃうと勿体ないし・・」
・・そうですよね・・。でも非常に健康的でピュアですから、やや硬めだとしてもシャンボールっぽさが美味しさをアップしてくれると思いますよ。6月時点じゃ手を出して無い方も是非飲んでみてほしいと思います。超お勧めします・・まぁ、リアルワインガイドで高得点を出しちゃうと noisy に回ってくる量が減っちゃいますんで、
「徳さん、メオはやらないでね~・・」
と軽くプレッシャーを掛けておきます。是非飲んでみてください。お勧めします!!
以下は前回、2016年6月下旬のご紹介時のテイスティングレヴュー他です。
━━━━━

昨年の今頃から年末辺りまでに掛けて完売、そしてまた奇跡の再入荷を何度か繰り返し、そのたびに大きな反響をいただきました、メゾンのブルゴーニュ・ルージュの2014年が入荷しました。
2013年のこのワインの余りの美味しさに noisy もビックリしましたが、何より皆さんの「とても美味しかった!」が嬉しかったです。ですので待望の2014年ということになりますが、今のところはどの位いただけるかがハッキリはしていません。
で、はやる心を抑えつつ、早速飲んでみました。このコラムの下の方に2013年のコメント、また写真が有りますので比較してみてください。
色合いはどうでしょう・・やはりグレートイヤーの呼び声が高い2014年の豊かな色合いが見て取れるでしょうか。より目の詰まった、やや赤みが強いように見受けられます。
2013年は紫の透明感のある色合いで、より冷ややかに感じられるかと思います。でもこの冷ややかな色合いからのエレガンスがもの凄かったんですよね~!ただし、全体的な根っこはほとんど同じように見受けられます。
抜栓後からピュアなベリー、チェリーのアロマが気品高く、スピードも速く立ち上がります。篭ったような印象派全く有りません。中域には舌にチリチリと感じられる、まだ開かない要素の粒が沢山有ります。非常に目の細やかな優しいタンニンが存在しています。この辺はスムーズに流れて行った2013年とは少し違うところです。
中盤以降はブラック系の小果実、優しいスパイスを感じさせながら、ややふっくらとした帯域を感じさせながら長く美しい余韻を現しつつ消えて行きます。
全体像は2013年とほぼ同様ながらもポテンシャル的には確実に上、よりシッカリした、でも現状はわずかにより強い味わいを見せる・・2014年かと思います。非常に素晴らしい仕上がりだと感じました。
現状でもかなり美味しく飲めますが、リリース時にバランスしていた2013年のような完璧さには届いていません。この2016年の夏の気温が下がり始めた頃に一端バランスすると思われ、それ以降は2013年を凌ぐ味わいを見せてくれるでしょう。今からガンガン飲む・・と言うより、この2~3カ月の間にバランスするはず・・と思ってください。
2013年ものは、つい先日・・今まで仕舞い込んでいて飲んでいなかったお客様から連絡が有りまして・・
「メオのブルゴーニュ・ルージュを昨年購入して先日飲んだんですが、余りの美味しさにビックリしました。まだ在庫が有れば欲しいんですが・・」
と非常に嬉しいお言葉をいただきました。でも残念ながらもう1本も無く、すみませんと言うしかなかったのですが、この2014年に関しては、
「2013年より確実に上のポテンシャルが有る分、2013年より少し時間が掛かるが超越する」
と思います。素晴らしいピノ・ノワールでした!是非ストックしてお楽しみください。超お奨めします!
以下は2013年もののレヴューです。
━━━━━

レアなアイテムで有りながらも、その数の少なさからテイスティングも憚られるような状況ですので、入荷したものもをそのままご案内するのみになっていました。
業界的にも何となく売り手は
「飲まないで案内するトップの造り手」
の一端で有って、結局誰も飲んでないと言う状況に、市場もメオ=カミュゼを何となく敬遠しているような状況かと思います。
なのでこの際、久しぶりに飲んでみるか!・・とばかりに、たった12本の仕入れの1本を開けてしまいました・・・っが、ハッキリ言って驚きました。
飲む前は、
「2013年もののネガティヴさはどんな感じかな・・?」
というノリがほとんどだったわけです。ところが・・・
「知らぬ間にメオ=カミュゼは物凄い進歩をしていた!」
と・・・気付きました。
何しろ、
「異常なほどの繊細さ、エレガンス。それだけで納得させられてしまう!」 いやもう・・ビックリです。2013年のマイナス面を評価しようと思っていたのをスッカリ忘れてしまい、ヴォーヌ=ロマネ近郊の、下級のピノ・ノワールに過ぎないワインが持つ涼やかで、しかし圧倒的なエレガンスに打ちのめされてしまいました。これは凄いです!・・・ヴォーヌ=ロマネの特別な畑のワインが持つものを、そのままスケールダウンしただけ・・・。各々の要素が持つ量のみをダウンしていますが、要素の種類はそのまま持っているかのような振る舞いを見せるんですね。
なので飲んでいる時に、ACブルゴーニュだからど~のとか、村名クラスか1級と比べるべきだとか・・そんな感情を持たないんですよ。最高クラスのピノ・ノワールのエレガンスが備わっているんです!
ある意味、これは凄いことです。そんなワインはまず見当たらない・・・。有ったとしても、出来の悪いグラン・クリュのワインが、それに近い風情を見せるのみです。
決して気取らず、全くパワフルでは無く、でも静かに穏やかに、その純粋なエキスの姿を愛でることが出来るんです。
この淡く美しい赤の勝った紫の色合いから純なアロマが漂ってくるかのようです。そして余韻・・・この美しさは圧倒的です。震えます。そしてコンディションも抜群でした・・・。これを飲んでしまったら・・メオ=カミュゼのワインを見直す羽目になる・・と言うか、買いに走るようになってしまうかもしれません。
ヴィンテージの弱さなど微塵も感じない、物凄いワインでした。これが4千円ならとんでも無く安い!お薦めします!
● 2015 Meursault (Frere et Soeur)
ムルソー
【パーフェクトなブルゴーニュ・シャルドネ!と 思わせる素晴らしいワインでした!メオ=カミュゼは本気でルロワを越えようとしている!】-----以前のこのワインのレヴューです。

それなりに長い批判の期間が有ったように思います。メオ=カミュゼと言う大看板もやはり、小作人だったアンリ・ジャイエの名声に支えられ、むしろその実力以上に期待を負わされ、苦しいと思う時期が有ったのかもしれません。
フランスに出かけた友人たちは口々に、
「ワインショップにフーリエ、ルーミエは全く無い。メオ=カミュゼは山のようになってるけど。」
と3年ほど前までは言っていたものです。
確かに、メオ=カミュゼのワインはエキス的で官能的だけれど、時にバランスが今一つだったり、時に余りのディテールの人間臭さに、
「・・ちょっと・・やり過ぎじゃないのか・・」
と思ったものです。
そんな期間は、noisy も正規で扱うルートがほぼ閉ざされていましたので、今のようにこまめなチェックが行き届かなかった面は否定できませんが、コンディションが悪い訳では無いと思われるのに何故か?・・と言うような、どこかにクエスチョンマークを持つ気持ちにされたのは事実です。
しかしながら、2014年のメオのワインは、ネゴスものもドメーヌものも全く区別なく、非常に素晴らしく、2012年頃までの不安定さ、もしくはキュヴェによる出来の差は全く感じられなくなっていました。
ものの見事にクラスを表現出来ており、そのクラスの中のトップの出来であろうと思わせるだけの仕上がりを見せつけていました。勿論ですが、入荷数が限られているため、全てのワインを試飲出来た訳では無いですが、それでも、
「ここまでキッチリ最上に仕上げられるので有れば、どのキュヴェでも問題など嗅ぎ分けられないだろう」
と思わされてしまった訳です。
そして満を持しての2015年、少しドキドキしながら希少なメオの白ワイン、最もリーズナブルなサン=ロマンを開けてみた訳です。
その出来は、
「まさにブルゴーニュ・シャルドネのお手本!」
と言うべきであり、
「ブルギニヨンが目指すべき道標の味わい」
と言っても過言ではない、素晴らしいものでした。
この2018年の寒波の中、やや冷え気味でテイスティングが始まりましたが、香りの立ち、その質感、ボリュームとも、サン=ロマンと言うマイナーなアペラシオンとしての表現も持ちつつ、ブルゴーニュ・シャルドネとしての超絶な美しさを前面に出し、エレガンス、フィネスをたっぷり感じさせてくれるものでした。
冷えていても崩れない、冷旨系の酸をまん丸に持ちつつ、パレットに綺麗に円を描き、少し悶え、美しく長く滞在しながら消えて行きます。
それはやや温まっても崩れること無く、アロマをややボリューミーにするのみ、そのアロマの美しさは温まることによってさらに際立ちます。
いや~・・異常に旨いです。
サン=ロマンと言ったら・・皆さんの脳裏に浮かぶのはやはりド・シャソルネイのフレデリック・コサールでしょう。
しかし、コサールのサン=ロマンとは、全く違う素振りを見せつけて来ます。サン=ロマン的な個性はしっかり、中盤以降の余韻に掛けてホロホロと見せてくれますが、まずはカッチリのやや硬質な舌触りを。透明感の凄いややグラッシー(グラス)なミネラリティ、もしくは酒石酸的な硬質感。アロマや、そこから僅かに崩壊しつつ放出される果実・柑橘の美しいこと・・。口内でひねりつぶせば、複雑なニュアンスが期待しただけ・・出て来ます。決して雑にならず、凛とした姿は決して崩さず、飲み人はただただ頷きながらその味わいに引き込まれることでしょう。
コサールなら、もっと弄繰り回したコサール自身の姿を感じさせることでしょう。しかしメオの場合、この美しいシャルドネがメオのワインだ・・と決めつけるなら、それはメオの姿なのでしょうが、
「ブルゴーニュと言う世界で最もエレガントでたぐいまれなフィネスを持つワイン自体を表現」
している・・そしてそれが良く判るワインだと言えます。
いや、これを飲める人は幸せだろうと思います。非常に旨いです。メオは2020年まで待てと言ってますが、noisy は兎に角、
「そんなこと言わずに一度さっさと飲むべき!」
「そしておそらく気に入るに違い無いのでさらに買い増すべき!」
だと確信して申し上げます。
他にも白は少々、初登場のサン=トーバンが有りますが、ご存知の通り、ピュリニー=モンラッシェの横、裏に有るアペラシオンで、しかもピュリニー=モンラッシェそっくりの高質なシャルドネになる可能性の高いものです。しかも2015年は熟れた年と言われてますから、
より涼しい畑で有るサン=トーバンは、選択の優先順位が高いと思われます。
ムルソーもメオは2021年まで待てと言ってますが、飲んだことが無ければサン=トーバン同様、さっさと一度飲むべきです。やや粗暴な一面を持つムルソーと言うアペラシオンですが、メオ的なエレガンスが見事にそれを美しく変貌させていると思います。
コルトン=シャルルマーニュはメオの最高の白です。余りに売れないので・・2014年がまだ残っており、そのうちに飲んでやろうと狙っています。2020年まで開けない方が良い・・とメオが言っているようですから、今すぐなら飲んでも美味しいと思います。春過ぎまで飲まないで保存されるようでしたら、2020年まで開けない方が無難ですが、これも、
「さっさと飲んでみるべき」
だと思います。
非常に冷ややか、しかしちゃんと熟れていて、ブルゴーニュ最高の美しさを見せつけるワインでした。飲むべきです!メオ=カミュゼも完全復活!・・と言って良いでしょう。超お勧めの白4アイテムです。
● 2015 Gevrey-Chambertin
ジュヴレ=シャンベルタン
【べらぼうに旨いです!素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ!このエレガンス・フィネスは一体どうやって得て表現できるのでしょう!】

2014年ものもですね・・売れずに残ったアイテムをポツポツと開けて来ています。まぁ、それらの印象については中々書く機会も無いのでそのまま放置ですが、それでも noisy の中の「メオ=カミュゼ」と言う造り手のヒエラルキー的位置は、
「限りなくトップレベルに有る」
と言えます。
「・・え~・・?そ~なの?・・ついこの間までは懐疑的だったんじゃないの?」
とおっしゃるお客様も多くいらっしゃるかと思います。確かにそれは正しいです。2014年ものがリリースされた頃までは・・です。
ところが、余りに素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュ1級を飲んで・・ひっくり返るほどビックリし、
「・・こんなに凄いエレガンスって、ヴォーヌ=ロマネの・・それもグラン・クリュ並みじゃん」
と思わされてしまいました。
そしてその後、その余りの素晴らしさに、店にいらっしゃる方々に、
「メオの1級クラス、滅茶苦茶凄いよ。ネゴスのニュイの1級ならまだ有るから飲んでみなよ。」
と声を掛け、飲んでいただきました。
その方々の印象は・・思ったとおり、
「いや~・・もうビックリです。こんなに凄いと思いませんでしたよ・・。」
と言うものでした。
さらには配送でお送りした方々からも徐々に感想が届き始め、
「参りました!・・メオ=カミュゼ、見直しちゃいました。レベル高いですね~!」
と、随分と高い評価のお言葉もいただきました。なので・・
「2014年のメオの1級クラスは全く残ってない」
んですね・・。コルトンなどのグラン・クリュが少々残っているだけです。これとて昔から銘品ですから・・noisy 的には敢えて飲む必要性を感じていないんですが、その辺りはもう皆さんはご存知無いようですから、そのうち・・少し開き始めただろうと言うタイミングで飲んでご紹介したいと思っています。
その余りに美味しいニュイ=サン=ジョルジュ1級のアイテムは、少ない2015年の産出量も有りさらに減ってしまいましたので飲む訳にも行かず、仕方が無いのでニュイ村名を開けた・・と言う次第です。
2015年のメオのブルゴーニュはとても美味しかったですよね・・。これでも充分と言えるほどの出来栄えだったと思います。今回少々ですが追加分をいただいてますのでこれもお早めにどうぞ。でも、そんな印象がぶっ飛ぶほど・・
「2015年ニュイ=サン=ジョルジュ村名は完璧!」
と思わされてしまいました・・。素晴らしいです!
ブルゴーニュワインに求めるもの・・それはおそらく重なる部分は有るにせよ、ワインファン一人一人違うはずです。だから、誰もが美味しいと認めるワインは稀で少ない・・でしょう。
ところがこのニュイ=サン=ジョルジュ・・・、そんな思い込みみたいなものさえ吹っ飛ばすような、完璧さを見せつけてくれたんですね。
抜栓からもう・・ちょっとルロワの良いクラスでも開けたかな?・・みたいなエレガントかつほんのり妖艶なアロマが漂っています。あくまでピュア・・ヴォーヌ=ロマネ的な、ほんのりワイルドさやスパイシーさが混じります。
口に含むとテクスチュアは滑らか、シャンボール的にやや硬質ながら、何もないのではなく、ほんのり・・少しずつ細やかな表情を見せてくれます。つるつる入って来ますが、その解け方が非常に美しく、全てのカプセルを一気に崩壊させるのではなく、
「今はこれ・・満足した?・・じゃ、次はこっち。・・良いでしょ?・・じゃぁ次は・・」
と言った具合で、余りに忙しない感じには成らず、求める時には与えられる・・そんな充足感が伴うものです。
だらしなく拡がってしまって、
「はい、もうおしまい!」
などとは決して言わないんじゃないか・・とさえ感じます。
中盤の膨らみも節操の有るもので、どこかいじらしく、愛らしくも有ります。そしてその後に、ニュイ的な部分・・スパイスや綺麗な土、盛り上がり、紫の果実などを細やかに感じさせつつ、非常にエレガントな余韻を長く感じさせてくれるんですね。
そう、滅茶苦茶バランスが良いんですよ。しかも透明でややカチッと締まったニュアンス、ミネラリティのコーティングが見事になされていて、冷旨系の酸がバランス良くしっかりと存在しています。この非常に寒い、寒気が居座った状況の中、どうしてもワインが冷えてバランスを欠いてしまいがちな時期に有りながら、
「エキスの旨みが物凄い!・・しかもそれにさえ物凄いエレガンスを感じる」
んですね。・・どうです?・・飲んでみたくなったでしょう?
ニュイ=サン=ジョルジュのトップのワインだとさえ・・思えるかもしれませんよ。それほどに満足感の高い1本だと思います。是非ご検討くださいませ。
他に村名クラスはジュヴレ=シャンベルタン、シャンボール=ミュジニー、ヴォーヌ=ロマネと有りますが・・・こんな凄いニュイを見せつけられると他も飲みたくなっちゃいますが、フィネスさんにももう残ってないそうですから減らさないように、テイスティングは控えます。まぁ、年に1本、村名を変えてのテイスティングがギリでしょう。そして、ジャン=ニコラ的には価格的にこれらと同格・・と判断しているのであろう、フィサン1級クロ・デュ・シャピトルが有ります。村名フィサン2014年はめっちゃ美味しかったですから、これもかなり期待できると思います。
メオ=カミュゼ、完全復活、そしてドメーヌ・ルロワ、ネゴシアン・ルロワの立ち位置に極めて密着しはじめたと感じます。
「・・嘘だぁ!」
と思われるなら、それはもうチェックしてみるしかないのではないでしょうか。noisy 的にはもう・・もろ手を挙げてお勧めするしかない心境です。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【以前はドメーヌもののみで造られていましたが、現在は買い葡萄も使っているのでネゴスラベルです。しかしながら秀逸なニュイ=サン=ジョルジュです!】
メオ=カミュゼのニュイやヴォーヌ=ロマネはそれなりに高価ですから、既に福沢さん1人だけでは購入出来ず、2人ほど掻き集めないと心配な感じになってます。
そんな中で、本来はドメーヌもののエチケットが張られていたのがこの「ニュイ=サン=ジョルジュ」です。こちらもやはり、あの素晴らしい生産者ジャン・タルディに収穫折半で貸し出されていたリューディ、「オ・バ・ド・コンブ」です。
このところのメオ=カミュゼの在庫を気にされてご覧の方はお気づきかもしれませんが・・・
「じわじわとメオ=カミュゼの人気が復活してきているのかも?」
と思われないでしょうか。
そう・・かなり売れて来ているんですよ・・。それは間違い無いです。
リーズナブルで足が速いブルゴーニュ・ルージュは、もう・・すぐに完売してしまいますし、そんなアイテムを飲まれた方からは、
「素晴らしく美味しかった!」
とご連絡をいただいています。
そうなんですね~・・。先日もマルサネ・ルージュを2年ほど寝かされて飲まれた方からメールをいただきまして、感動されたお話しをされていました。別の方はフィサンを同様にされ、その素晴らしい表情に驚かれていらっしゃいました。
やはりメオ=カミュゼと言うと、確かにもう・・どのキュヴェを飲んでもかなり美味しいんですが、ニュイ=サン=ジョルジュやヴォーヌ=ロマネ、ヴージョと言った、まさにコート・ド・ニュイの中心地にこそ、イメージが有ると言って良いでしょう。ジャイエ絡みですから・・ね。
昔は、「大当たりする可能性の有る生産者」で有ったと思うんですが、昨今は「確実にエレガントで美しいエキス系のトップレベル」になっていると感じています。
さすがに noisy も、最近はメオ=カミュゼもかなり色々と開けてはいますが、どれを飲んでも素晴らしい・・と感じていますが、入荷数量に限界が有りますし、グラン・クリュ・クラスまで開けるには厳しい状況が有りますから、申し訳ないのですがその全ての姿を網羅してご紹介することが出来てはいない状態です。
そんな中で、比較的リーズナブルなラインのアイテムを何とか分けていただけた・・と言うのがこのニュイ=サン=ジョルジュとマルサネなんですね・・。
因みにマルサネ2014年にティム・アトキン氏はぶっとびの・・「91Points」を付けていました!・・まぁ、メオのこのクラスは、海外の評価機関はほとんど飲んでいないようで、余り見かけないんですが・・たまたま評価したんでしょうかね。
あれだけ売れなかった2013年のフィサンでさえ、いつの間にか無くなっていまして、
「・・どうやらやっと少しずつ見直されて来ているのかな?」
と言うような感じを受けています。
前にも書きましたがメオの2014年ニュイ1級ブドーを飲んだ時は・・たまげました。確実にルロワと同じ道筋を歩んでいる・・と感じました。
こちらはニュイ村名ですから、さすがに同じようなポテンシャルは望めないとしても、約半分はドメーヌもの・・です。それに、ネゴスラインとドメーヌラインの仕上がりの差が無いと言って良い状況ですから、このニュイ村名も期待できるんじゃないかな・・と思っています。さすがにティム・アトキン氏もこれはテイスティングしていないようでした。
比較的リーズナブルだけれどメオの本質に触れることの出来るワインだと思います。ご検討くださいませ。
● 2014 Bourgogne Rouge
ブルゴーニュ・ルージュ
【来てます!エレガンスの塊!ピノ・ノワールの真髄!】

いや~・・こんなことはしたことが無いんですね・・。既存のコラムには、時折、言葉の訂正や、
「飲みました!・・~~な感じで・・」
みたいには書き加えることは有っても、自分の言葉の検証にもなってしまうような二度に渡るテイスティングは無いんです。
まぁ、2016年6月後半の当時は、たしかにポテンシャルは高いものの、まだ仕上がっていない嫌いが有り、それでも良い感じで販売も伸びてはいたんですが、物凄い反響をいただいた2013年ものの売り上げ数には遠く及ばなかったこともあったんです。
何しろ、
「暑さが引いたころにはバランスしてくるだろ~・・」
みたいに書いちゃってますから、
「そんな予言めいたことを書いてて、しかも不要と思えるようなコストを掛けて再テイスティングして、ダメだったらど~すんのよ・・」
みたいな悪魔のささやきも聞こえなくは無かったんですが、やはりそこは自信を持って・・いや、フィネスさんのK君の手前、ちょっとヤケクソ気味に飲んじゃたんですね~・・。でも、やって良かったです。
「来た来た!来ましたよ!」
非常に繊細だがまだフラワリーな、甘味を含むアロマと、非常にち密な石灰の滑らかさ、ツヤツヤとしていて雅です。まるで極上シャンボールのテクスチュアです。中域のボリュームも出始め、いい感じにバランスしています。2013年ものが最初からヴィーヌ=ロマネっぽさを含んでいたのに対し、2014年の現状はシャンボール的で、むしろ6月時点の方がヴォーヌ=ロマネ的だったかもしれません。
しかし酸の柔らかさはヴォーヌっぽく、球体さは6月時点では全く感じられなかったものです。バランスも非常に良くなって来ていて、ボリューム感を感じつつ、精緻なチェリーを感じさせる余韻が素晴らしいです。
おそらくですが、この先来年の春ごろまでは上昇、維持をすると思います。そこから先は少し硬く締まってくる可能性が有るかなと・・
えっ?・・いや、もうやりませんよ・・また予言めいたことを書いたからって、3回目は無いでしょ。無理ですよ・・そんなに沢山品物が有る訳じゃぁ有りません。余りに旨いので、フィネスさんが持ってる内に、どんどん購入していただこう・・と言う魂胆です。なので、その辺はぜひ皆さんで検証されてください。
「いや・・硬い時に開けちゃうと勿体ないし・・」
・・そうですよね・・。でも非常に健康的でピュアですから、やや硬めだとしてもシャンボールっぽさが美味しさをアップしてくれると思いますよ。6月時点じゃ手を出して無い方も是非飲んでみてほしいと思います。超お勧めします・・まぁ、リアルワインガイドで高得点を出しちゃうと noisy に回ってくる量が減っちゃいますんで、
「徳さん、メオはやらないでね~・・」
と軽くプレッシャーを掛けておきます。是非飲んでみてください。お勧めします!!
以下は前回、2016年6月下旬のご紹介時のテイスティングレヴュー他です。
━━━━━

昨年の今頃から年末辺りまでに掛けて完売、そしてまた奇跡の再入荷を何度か繰り返し、そのたびに大きな反響をいただきました、メゾンのブルゴーニュ・ルージュの2014年が入荷しました。
2013年のこのワインの余りの美味しさに noisy もビックリしましたが、何より皆さんの「とても美味しかった!」が嬉しかったです。ですので待望の2014年ということになりますが、今のところはどの位いただけるかがハッキリはしていません。
で、はやる心を抑えつつ、早速飲んでみました。このコラムの下の方に2013年のコメント、また写真が有りますので比較してみてください。
色合いはどうでしょう・・やはりグレートイヤーの呼び声が高い2014年の豊かな色合いが見て取れるでしょうか。より目の詰まった、やや赤みが強いように見受けられます。
2013年は紫の透明感のある色合いで、より冷ややかに感じられるかと思います。でもこの冷ややかな色合いからのエレガンスがもの凄かったんですよね~!ただし、全体的な根っこはほとんど同じように見受けられます。
抜栓後からピュアなベリー、チェリーのアロマが気品高く、スピードも速く立ち上がります。篭ったような印象派全く有りません。中域には舌にチリチリと感じられる、まだ開かない要素の粒が沢山有ります。非常に目の細やかな優しいタンニンが存在しています。この辺はスムーズに流れて行った2013年とは少し違うところです。
中盤以降はブラック系の小果実、優しいスパイスを感じさせながら、ややふっくらとした帯域を感じさせながら長く美しい余韻を現しつつ消えて行きます。
全体像は2013年とほぼ同様ながらもポテンシャル的には確実に上、よりシッカリした、でも現状はわずかにより強い味わいを見せる・・2014年かと思います。非常に素晴らしい仕上がりだと感じました。
現状でもかなり美味しく飲めますが、リリース時にバランスしていた2013年のような完璧さには届いていません。この2016年の夏の気温が下がり始めた頃に一端バランスすると思われ、それ以降は2013年を凌ぐ味わいを見せてくれるでしょう。今からガンガン飲む・・と言うより、この2~3カ月の間にバランスするはず・・と思ってください。
2013年ものは、つい先日・・今まで仕舞い込んでいて飲んでいなかったお客様から連絡が有りまして・・
「メオのブルゴーニュ・ルージュを昨年購入して先日飲んだんですが、余りの美味しさにビックリしました。まだ在庫が有れば欲しいんですが・・」
と非常に嬉しいお言葉をいただきました。でも残念ながらもう1本も無く、すみませんと言うしかなかったのですが、この2014年に関しては、
「2013年より確実に上のポテンシャルが有る分、2013年より少し時間が掛かるが超越する」
と思います。素晴らしいピノ・ノワールでした!是非ストックしてお楽しみください。超お奨めします!
以下は2013年もののレヴューです。
━━━━━

レアなアイテムで有りながらも、その数の少なさからテイスティングも憚られるような状況ですので、入荷したものもをそのままご案内するのみになっていました。
業界的にも何となく売り手は
「飲まないで案内するトップの造り手」
の一端で有って、結局誰も飲んでないと言う状況に、市場もメオ=カミュゼを何となく敬遠しているような状況かと思います。
なのでこの際、久しぶりに飲んでみるか!・・とばかりに、たった12本の仕入れの1本を開けてしまいました・・・っが、ハッキリ言って驚きました。
飲む前は、
「2013年もののネガティヴさはどんな感じかな・・?」
というノリがほとんどだったわけです。ところが・・・
「知らぬ間にメオ=カミュゼは物凄い進歩をしていた!」
と・・・気付きました。
何しろ、
「異常なほどの繊細さ、エレガンス。それだけで納得させられてしまう!」 いやもう・・ビックリです。2013年のマイナス面を評価しようと思っていたのをスッカリ忘れてしまい、ヴォーヌ=ロマネ近郊の、下級のピノ・ノワールに過ぎないワインが持つ涼やかで、しかし圧倒的なエレガンスに打ちのめされてしまいました。これは凄いです!・・・ヴォーヌ=ロマネの特別な畑のワインが持つものを、そのままスケールダウンしただけ・・・。各々の要素が持つ量のみをダウンしていますが、要素の種類はそのまま持っているかのような振る舞いを見せるんですね。
なので飲んでいる時に、ACブルゴーニュだからど~のとか、村名クラスか1級と比べるべきだとか・・そんな感情を持たないんですよ。最高クラスのピノ・ノワールのエレガンスが備わっているんです!
ある意味、これは凄いことです。そんなワインはまず見当たらない・・・。有ったとしても、出来の悪いグラン・クリュのワインが、それに近い風情を見せるのみです。
決して気取らず、全くパワフルでは無く、でも静かに穏やかに、その純粋なエキスの姿を愛でることが出来るんです。
この淡く美しい赤の勝った紫の色合いから純なアロマが漂ってくるかのようです。そして余韻・・・この美しさは圧倒的です。震えます。そしてコンディションも抜群でした・・・。これを飲んでしまったら・・メオ=カミュゼのワインを見直す羽目になる・・と言うか、買いに走るようになってしまうかもしれません。
ヴィンテージの弱さなど微塵も感じない、物凄いワインでした。これが4千円ならとんでも無く安い!お薦めします!
● 2014 Meursault (Frere et Soeur)
ムルソー
【フレール・エ・スールではボーヌのムルソーまで造ってます! 】
素晴らしいオート=コートのクロ・サン=フィリベールを飲めば、メオ=カミュゼが造るシャルドネも興味が湧いて来るんじゃないかと思います。しかし・・ムルソーまで造り始めたんですね~・・しばらくメオから離れていたので、ある意味とても新鮮です。
残念ながらアチコチのサイトを探してみたんですが、ほぼ何も目新しい情報は有りませんでした。これじゃぁ・・駄目ですよね。まずは自分にダメ出ししないといけませんが、売り手でさえ、「メオ=カミュゼがネゴスで造るムルソー」以外の情報が無いし、ましてや、どこのサイトを見ても旨いとか不味いとか・・はてさて、
「おい・・誰も飲んどらんのかい!」
と・・ツッコミ入れたくなっちゃいますよね。
確かに、これほどまでにアイテムが多い造り手ですと、どうしても少ないキュヴェには手が出せず、何かの機会でも無いと飲めないと言うことになっちゃいます。「レアもの」では有っても、誰かが背中を押してくれないと購入には至らないですよね。
なので、まず取り敢えずは先に販売させていただき欲しい方にお分けし、余ったらテイスティングすると言う形を取りたいと思います。
ムルソーで約9千円と言うのは高級な部類では有りますが、決して高過ぎるプライスでは無いでしょう。むしろイヴ・ボワイエ=マルトノ辺りの価格が安過ぎる訳ですね。ご検討くださいませ。
● 2014 Morey-Saint-Denis
モレ=サン=ドニ
● 2014 Gevrey-Chambertin
ジュヴレ=シャンベルタン
【素晴らしい仕上がりの2014年!!ほんのりとグラン・クリュ・クロ・サン=ドニのイメージを持つモレ=サン=ドニ村名です!】

こちらもお分けいただいたモレ村名の2014年です。1ケース入りましたので、このモレ=サン=ドニは初めてと言うことも有り、飲んでみました。いや・・良いですね。
ちょうどジョルジュ・リニエさんの2008年クロ・サン=ドニと言う名品が有りましたんで、非常に良い比較になりました。
このモレ村名は、ドメーヌものと同じ造りをしたワインですから、決してドメーヌものに劣らない仕上がりです。それが良く伝わってくる、まさにフィネス溢れる・・(^^;; エレガントなモレ=サン=ドニでした。
良く感じる村名のジュヴレのように、やや尖がったパワフルなワインでは無く、そして鮮烈な赤や紅色を印象付けるようなものでも無く、やや暗みを帯びた丸さの有る果実やキノコ、赤茶けた感じに白い石灰が差し込んでいる感じで、テクスチュアはブツブツせずにしなやか、どこかに赤いベリーが隠れた熟したプラムの盛り合わせが有るような感じです。
繊細さも有り、表情は今でもかなり豊かですが、決して出しゃばって来ないような「おしとやかさ」も有ります。
クロ・サン=ドニの洗練されたフィネスにはどうやっても追いつきませんが、昨今のメオ=カミュゼが持つ、非常に美しいエキスからの荘厳な表情は継承されています。銅はどんなに磨いても金にはなりませんが、例えばメオのニュイ1級などは、どこからどう見ても良く出来たヴォーヌ=ロマネ1級クラスに値するような表情なんですね。
初めてメオ=カミュゼを飲まれた方、特に最近のメオを飲まれた方は、総じて「素晴らしいです!」とのお言葉をいただいていますが、このモレ村名も、決して期待を裏切らないでしょう。それに決して高くは無いですよね?むしろ、これよりも高い村名は山ほど有りますし、反対にここまでのポテンシャルを出せているか?と問いたくなるようなイメージです。
初めて飲みましたが、「昨今のメオ=カミュゼは滅茶良い!」と声を大にして言いたいと思います。ご検討くださいませ。
また、ACブルゴーニュ・ルージュ(こちらは3回目の追加です)、村名ジュヴレ(こちらは初めて)もちょっとだけ入荷しています。とてもじゃないですが飲める数量では有りません。お早めにご検討くださいませ。
● 2014 Corton-Charlemagne Grand Cru (Frere et Soeur)
コルトン=シャルルマーニュ・グラン・クリュ
【どうなんでしょう・・ 】
例えばこのところでご案内させていただいたユベール・ラミーのサン=トーバンやシャサーニュ、ピュリニーのワインには感動的な美味しさが存在していて、
「あぁ・・xxに似てるかなぁ・・」
みたいな、自身の中での指標に当てはめる作業をしてしまう訳ですが、ユベール・ラミーの密植・超密植のシャルドネが、もしこのまま濃密さやエレガンス、凄みをさらに得ることが出来るとするなら、その延長上にDRCのモンラッシェが有る・・とさえ感じさせてくれます。
しかしながら、ボーヌの偉大なシャルドネのグラン・クリュ・コルトン=シャルルマーニュだからと言って、このメオ=カミュゼのワインが、どんなベクトルを持ったワインなのかが今のところ全く判らないんですね~・・。
なので、ぜっかく別けていただけるようになったので、逐次飲めるように努力し、ご紹介できるようになりたいと思っています。でももし、余りに美味しかったら・・隠してしまうかもしれませんね・・。そうならないよう、ご期待くださいませ。因みに、どこのサイトにも情報は見当たりませんでした。見つけられないだけかもしれませんが・・すみません。レアなワインです。
● 2014 Corton Grand Cru la Vigne au Saint
コルトン・グラン・クリュ・ラ・ヴィーニュ・オー・サン
【海外の評価は上々のようです!】
ドメーヌもののコルトン・ラ・ヴィーニュ・オ・サン2014年です。さすがに飲めないのでアチコチのサイトを見てみると、2014年メオ=カミュゼの様子が判ってきましたが、全体的にかなり評価が高いですね。特にイギリス人のマスター・オブ・ワイン、ティム・アトキン氏はクラシッククラスの評価を幾つかのトップ・キュヴェに付け、他も93~95Pointsのレンジ、グレート評価をしているようです。残念ながらティムさんの、このキュヴェに対する評価は見つけられませんでした。
またリアルワインガイドはカミュゼの評価を止めてますが、もしかしたらそのうち復活するかも・・と期待をしてます。どうぞご検討くださいませ。
● 2014 Corton Clos Rognet Grand Cru
コルトン・クロ・ロニェ・グラン・クリュ
【これ、めっちゃ良いワインなんです!】
安易に開けられる状況では無いのでまだ飲んではいませんが、このワイン、かなり好きなんですね。コルトンを名乗りながらコルトン村には無いと言う・・まるでヴォルネイ=サントノみたいなワインなんですが、ラドワ=セリニ村に有るグラン・クリュでコルトンを名乗れると言う、ちょっと変わったクリマです。
しかもコルトン=ルナルドの北東に連なるのがこのレ・ロニェでして、ルナルドの持つ動物的なスパイシーさを濃密なチェリーで包み、さらに精緻にしたようなニュアンスなんですね・・。
ただし noisyにしても、かなりの長きに渡って飲んでない期間が有りますんで、偉そうなことは中々言い辛いです。
ティム・アトキン氏が96Pointsも付けているようでして、これまたビックリです。2014年のメオ=カミュゼは彼にはよっぽどハマったのでしょうね。じゃないとクラシックなレベルの評価までは、コルトンは付け辛いですよね。(ドメーヌ・ルロワと言う例外も有りますけどね。)
いずれ飲めるかな・・と思ってるワインですが、今のところはこんな感じですみません。ご検討くださいませ。
● 2014 Nuits-Saint-Georges 1er Cru les Perrieres (Frere et Soeur)
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ・レ・ペリエール
【ニュイ=サン=ジョルジュの、他の畑とは共通点の少ない個性派、隠れた銘醸畑です。】
ニュイの村の南端には、この村の名前の発祥とも言えるレ・サン=ジョルジュが有り、その上部(西)にはレ・ヴォークラン、北がレ・カイユと銘醸畑が連なります。
レ・カイユの北がレ・ポワレで、その上部に有るのがこのレ・ペリエールですが、全てにおいて格上と言えるレ・サン=ジョルジュ、重厚なレ・ヴォークラン、レ・カイユとも違う個性を持っています。
このレ・ペリエールの標高は250~270メートルほどと言われ、比較高いものになっていますし、表土が薄く小石が多いため、他のニュイのワインとは異なり、比較的軽量でエレガントなワインになるんですね。ニュイの中のヴォーヌ=ロマネ・・と言えるかもしれません。
とは言え、まだ飲める状況に無いので、色々と検索したりして探しましたが、まぁ・・出て来ないですね。誰も飲んでないのか?・・と思っちゃうほどです。いずれ飲んでご案内したいと思いますがいつになるか・・。是非飲んでみていただいて教えてください。メオ=カミュゼの場合、ドメーヌもフレール・エ・スールも差はほぼ無いと言って良いと思います。
● 2014 Nuits-Saint-Georges 1er Cru aux Boudots
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ・オー・ブドー
【看板のひとつ、ニュイ=サン=ジョルジュ1級オー=ミュルジュとオ・ブドー!・・なんと95 ポイント!】
個人的な思い入れなのかもしれませんが、
「ミュルジュと言えばメオ=カミュゼ!」
と言うようなインプットが根付いてしまっているnoisy ですが、引けを取らないのがブード(ブドー)です。何しろ、マルコンソールの南に接する畑ですんで、気難しい一面も有りますが、ポテンシャルの非常に高い畑です。
一般的にはニュイ・サン=ジョルジュのワインはヴォーヌ=ロマネのワインのように、「あっけらかん」とした部分よりも「肉付きの良さ」「味わいの幅」「力強さ」が有り、より男前な感じがするかと思います。でも、メオのニュイ1級は、開けるタイミングにもよるかとは思いますがエレガンスを伴ったものです。当たった時のミュルジュは・・・です。ヴォーヌ=ロマネの村に近い部分にある畑で、オー・ブード、オー・クラ、オー・ミュルジュと連なっています。
ジャン・ニコラの以前のコメントを見ると、ブドーは堂々としていて大柄、ミュルジュは緻密でエレガント・・と思えます。でも今回はミュルジュの案内が無かったな・・と。
ティム・アトキンさんはやっぱりここでも弾けちゃってますね。95Pointsです・・マジか~・・旨いのか~・・。そうなるとこんな価格は全く安いと言えますが・・確かめてみたいところです。もう少し仕入れられるように・・、もう少し売れるように・・そうなればテイスティングして販売できますよね~・・頑張ろう・・。ご検討くださいませ。
● 2014 Clos de Vougeot Grand Cru
クロ・ド・ヴージョ・グラン・クリュ
【ティム・アトキン氏97 Points、ベタンヌ・エ・ドゥソーヴ誌 19/20 Points、ワインアドヴォケイト95 Pointsの高評価&熟成クロ・ド・ヴージョ!、中々飲めないワインでは有ります。】
メオが持つ目が眩むような珠玉の畑にあって、しかもグラン・クリュであっても何とか手が出るのがクロ・ド・ヴージョでした。つい最近まで2002年とか2000年とかが売れずに残ってましたが、
「何で売れないのかな?」
と・・思ってましたよ。
因みに、ジャン・タルディが耕作していたグラン・モーペルテュイが帰って来ていますし、その他にもシャトー(プレ・ル・セリエ、プレ・ル・シャトー)の真下の区画も有るようで、このクロ・ド・ヴージョには幾つかのラベルが有ります。どう違うのか・・判りませんので、ぜひとも同じヴィンテージを全部一遍に開けてみたいものです。
このクロ・ド・ヴージョ2014年は、ベタンヌも19/20Pointsと非常に高い評価ですし、ティムさんも97Pointsとベタボメ状態、バーガウンドが少し冷静・・と言った評価のようです。
● 2014 Echezeaux les Rouges du Bas Grand Cru
エシェゾー・レ・ルージュ・デュ・バ・グラン・クリュ
【エシェゾーの持つ重さをやや軽めに、赤味とエレガンスを加えたのがこの畑!?】
・・かな・・と思うんですね~・・これも飲んだことが無いので・・すみません。
しかし、このレ・ルージュ・デュ・バと言うリューディは、あのセシル・トランブレーのレ・ルージュ・デュ・ドゥスュの下部に有る、グラン・クリュ・エシェゾーを名乗れるリューディなんですよ。
セシルのテイスティングを毎年やっていたんですが、まぁ・・あのレ・ルージュ・デュ・ドゥスュの荘厳さったら半端なく、滅茶美味しいんですね。レベルの違う美味しさなんです。
そんなことから考えると、このレ・ルージュ・デュ・バは、よりエシェゾー(・デュ・ドゥスュ)に近い大きさを持ったワインで有ることが想像されますが、同時にレ・ルージュ・デュ・ドゥスュの赤く輝く美味しさも内包しているんじゃないかとも思います。
因みに2014年メオにハマってしまったと思われるイギリス人MWのティム・アトキンさんは96Pointsと、完全に弾けちゃってます。フランスのベタンヌさんちでは、ちょっと冷静になれよ・・みたいな感じで17/20Pointsですが、テイスティングするタイミングで結構変わっちゃいますからね。少なくとも、かなり良いワインで有ることは間違いないでしょう。
● 2014 Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・レ・ショーム
【ジャン・タルディの耕作で有名になったレ・ショームです!】
その昔・・ジャン・タルディの1986年のこのワインが目茶美味しくて・・安くて・・ね。昔からのお客様はご存知かもしれませんが、何故かPKさんが著書「バーガンディ」で酷評しているので、
「このワインのどこが不味いんだろうね?」
と、ネット販売しつつ大きな疑問を投げかけていたのが懐かしく思い起こされます。エレガントでとても美味しかったです・・。
最近になってからはジャン・タルディもこの素晴らしい「1級レ・ショーム」の再契約が出来ず、メオ=カミュゼに返却しました。レ・マルコンソールとクロ・デ・レアに上下で挟まれた、素晴らしいロケーションの畑、レ・ショームです。
ティム・アトキン氏は95Pointsと、まぁ・・ビックリの高評価です。バーガウンドは92Pointsまでですが、
「今飲んでも滅茶旨い!」
と言ってるようです。
● 2014 Bourgogne Haut-Cotes de Nuits Blanc Clos Saint-Philibert Monopole
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ブラン・クロ・サン=フィリベール・モノポール
【ジャン=ニコラ・メオ自慢のモノポールの白です。】
フィネスさん入れのドメーヌ・メオ=カミュゼです。このワインに関してはnoisy も何度もご紹介させていただいてますし有名ですから、ブルゴーニュ・ファンなら知らない人はいないと思います。オート=コートのクロ・サン=フィリベールは、メオ=カミュゼ自 慢の白ワインのモノポール(単独所有)で、やや樽の効いた風味が溶け込み始めると、ニュイの白で有りながら骨格の大きいシャルドネを堪能させてくれます。(シャルドネオンリーでは無いようですが・・)
ニュイの高級白ワインで最もポテンシャルとコストのバランスの良いワインと言え、このくらいの価格ですと10年前と全く変わらないかむしろ安いと言えるかもしれません。ヴォーヌ=ロマネの村からコルボアンの方に上がって行ったところにあるオート=コートの単独所有畑で、メオのワインの裏のエチケットは、▲に飛び出た地図が描かれている・・その▲部分の畑ですね。この畑を誇りに思っている証拠とも言えます。
メオ=カミュゼもドメーヌものになると超人気銘柄でありつつ高価格であること、そして、とてもピュアで生気溢れるアロマが特長ですが、昔は時にそれが行き過ぎてしまっていると感じられる場合が有ったことなどから、「突き抜けた人気」までにはなっていないようです。
noisy のこのクロ・サン=フィリベール・ブランの印象としては、
「ニュイの白ながら大柄。オイリーで樽の関与を上手く使用している。3~5年で大きく変わる。」
というものです。
ところが、メオ氏のコメントを見ると「いつもの年のような樽の関与が少なめ」と言っているように思います。なのでよりピュアなシャルドネに仕上がっているんじゃないかと・・想像しています。
よもや残らないだろうな~・・と思いつつ、残ったら飲もうと心に決めているワインでもあります。ご検討くださいませ。
● 2014 Richebourg Grand Cru
リシュブール・グラン・クリュ
【神様が引退を決意するに至った至高のワイン!】
元気だったアンリ・ジャイエが引退する・・と言うニュースは世界を駆け巡りました。・・でも何故かその発言後も毎日畑に出て仕事をしているので、みんな安心していた訳です。なので、引退発言後も彼のワインが高騰することは有りませんでした・・しばらくの間は。
結局・・なんで引退宣言したかと言うと、どうやら・・
「リッシュブールを造れなくなったから」
のようです。メオ=カミュゼに収穫折半契約を切られた・・んですね。・・まぁ、その言い方は良く無いのかもしれませんが、結局引退宣言をしてメオ=カミュゼの顧問になる訳です。どうしても・・リッシュブールが造りたかったんでしょう。
なので、ジャイエが健在だった頃のメオのリッシュブールは言うことが無い仕上がり・・?と言って良いかどうか・・それほどは飲んではいませんので言い切れません。(順*さんが冷蔵庫から出してくれた90年のリッシュブールはイマイチだったな~・・)
いずれにしましても銘品です。誰もが欲しいワインの一つです。アンリ・ジャイエも造りたくて仕方が無かったワインでも有ります。それは、ロマネ=コンティ、ラ・ターシュと続いた場合のヴォーヌ=ロマネの至宝だからで有り、ロマネ=コンティ、ラ・ターシュは神様と呼ばれながらも決して造ることが出来ないという宿命をも持っていた訳です。
ご検討くださいませ。
● 2014 Vosne-Romanee
ヴォーヌ=ロマネ
【メオ=カミュゼの本拠、ヴォーヌ=ロマネのワインです。とてもリーズナブルかと思います。】
その昔はこのワイン、結構大事に飲んだ記憶が有ります。やはりアンリ・ジャイエに繋がるドメーヌで、下手をすれば神様が実際にこの葡萄を育てていたから・・ですね。
でも飲んでみるとアンリ・ジャイエとは違うんですよね。エマニュエル・ルジェも全然違うように・・と言いたいところですが、メオのワインは時にアンリ・ジャイエの風情を持っている時も有り、また全然違う印象を受けるようでも有り・・で、一定したものでは無かったように思います。でも村名以上は美味しかったですね。
ティム・アトキンさんは93ポイントまで付けています。村名ワインに対しては、これ以上は付け辛い高得点です。むしろ非常にリーズナブルかと思います。
● 2014 Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・オー・ブリュレ
【神様が造るワインの中でも一際輝いていた・・と、個人的に思えるクリマです!】
数あるヴォーヌ=ロマネのプルミエ・クリュに有って、一際素晴らしい畑だ・・と思っていたのがこのオー・ブリュレです。確かにクロパラは美味しい・・でも若かったのかな・・少し力が有って、そのブリュレの名のように、ちょっとスパイシーに香り、神様味の凝縮したフレーヴァーと独特の漬け込み時の香り・・複雑精緻なワインだったと覚えています。
メオ=カミュゼの小作人に過ぎなかったアンリ・ジャイエは、自分でキャベツ畑を開墾してクロパラを造り始め、自身ではパストゥーグランの畑しか所有していなかったと記憶しています。収穫折半契約の終了時にどのような契約になったのか、詳しくは知りませんが、クロパラの多くを自己で所有することになったのは、長年のご奉公の返礼だったのかもしれません。
その時にブリュレはもらわなかったんですね~・・。と言うことは、やはり思い入れが有ったのはリッシュブールとクロパラなんでしょう。
でもnoisy 的にはこのオー・ブリュレが好きなんですね~。ミシェル・グロも造ってますし、今は無きルネ・アンジェルも造ってましたよね。グロさんだけか~・・。誰か飲ませてくれないかな~・・と何時も思ってます。ご検討くださいませ。
● 2014 Vosne-Romanee 1er Cru au Cros Parantoux
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・オー・クロ・パラントー
【激レアです。】
非常に少ないメオ=カミュゼのクロ=パラントーです。ティム・アトキン氏は98Points、アラン・メドウズ氏のバーガウンドは93-96Points とさすがに高いです。現状、クロパラと言えばエマニュエル・ルジェさんとメオ=カミュゼさんの独占で、どちらもアンリ・ジャイエが開墾、造っていた畑です。ついつい、Clos と書いてしまうんですが、正確には Cros ですね・・完全に評価も価格もグラン・クリュ並みです。
● 2013 Corton-Charlemagne Grand Cru (Frere et Soeur)
コルトン=シャルルマーニュ・グラン・クリュ
【 Finesse Back Vintage Summer Festival !! 10年目の高評価コルトン=シャルルマーニュです!・・そろそろ飲み始めて良いでしょう!】
フィネスさんから特別にお分けいただいた希少なコルシャルです。勿論、飲んでなんかいません・・が、・・ん・・良いのかなぁ・・話しちゃっても・・。
フィネスさんでは毎年のように自社で残していたバックヴィンテージものをテイスティングしているそうです。今の時節より少し前が多いようですね。それで、
「・・そろそろ・・良いか?」
とか、
「・・保存のコンディションはどうか?」
等々チェックしています。
その上で合格したアイテムを今回のようにお分けいただける訳ですが、勿論のこと、コンディションの個体差も有りますから、全ての個体をチェックすることは不可能ですし、
「そもそもそんなに同じものが沢山有るわけではない」
んですね。
それを毎年のようにテイスティングして・・結果的に・・
「減らしている」
そうです。
フィネスさんの体質はそんなことからも伺えますよね・・。藤田社長は慎重な方ですから、貴重な在庫を減らす一方になりがち・・かもしれませんが、自社の保存状況にも気を配られ、熟成と言うワインの最大の魅力にもしっかり関与されています。フィネスさんは日本の稀有なカヴィストです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【非常に良いヴィンテージになった可能性が有ります!】
数が無くて飲めないので・・「ワイン評論家の評論家」・・みたいな立ち位置で言いたい放題させていただければと思います。
ジャスパー・モリス氏は2019年ものの91~95ポイントから下値を1ポイント上げ、92~95ポイントと評価していまして、ある意味・・
「2019年よりも2020年ものが上」
としているのが判ります。彼の場合はやる気になったアイテムはボンと上がりますが、そうでないとドンと下がり・・アペラシオンを見て評価しているような感じに取れる時も有りますが、このワインに関してはそれは無いようです。
それよりもバーガウンドの評価が良いのが・・何とも素晴らしいです。上値の94ポイントはアドヴォケイトと同様では有りますが、バーガウンドは結構に渋い評価で有名ですから、1~2ポイントの上積みを見た方が良い・・そうするとジャスパー・モリスさんとほぼ同様になります。
まぁ・・グラン・クリュ・コルトン=シャルルマーニュと言う畑自体の評価が他のグラン・クリュに比較すると低いので95ポイント止まりとなっていますが、
「いずれD.R.C.のコルトン=シャルルマーニュの存在が、畑の格を押し上げる」
と言う流れになるはずなので、
「今はまだ非常にリーズナブルな白ワインのグラン・クリュである」
と思っていてください。
何度も書いてますが、南西向きのアン・シャルルマーニュは南向きのル・シャルルマーニュに比較すると昔から余り高い評価では無かったんですが、今はもうそのような見方は誰もしないと思われますし、十数年を経過した1980年台の完熟したルーミエさんのコルトン=シャルルマーニュ(アン・シャルルマーニュ)の余りの美味しさにnoisyもひっくり返ったことが今でも思い出されます。
ただしある情報では、2020年のこのコルトン=シャルルマーニュは2つの区画からのブレンドと言うことです。ひとつはラドワにある区画、もうひとつはル・シャルルマーニュの東に接するレ・プジェとのことで、まぁ・・これでコルトン=シャルルマーニュを名乗れるのかどうか・・noisy には判断出来ませんが、ラドワの区画のグラン・クリュの葡萄の割合いが少なければ可能なのかな?・・いや、この辺りは微妙ですがちょっと面白いでしょう?・・因みに赤のコルトンで最も秀逸なのはラドワ側の畑・・と言う説も有り、noisy的にはそれを支持しています。ご検討くださいませ。
【ジャスパー・モリス氏は91~95ポイント! noisy は飲めませんでした!】
2019年のメオの白はどれも絶品でした。テロワールも判りやすく伝わって来ましたし、何よりとても健康的で美しく、柔らかさが前面に出ていて、ミネラリティも豊富、シャルドネは粘性が有り、複雑性も凝縮感もエレガンスに包まれていました。
ジャスパー・モリス氏は上値95ポイントと、まあまぁの評価・・でした。冒険はしないなぁ・・と思いましたが、赤の方の評価では結構弾けてましたから・・白は自重したか、それとも硬かったか?・・
noisy 的には相当にシャルドネは良かったので、もう少し加算されても良かったのかな?と思いますが、何せ数が無いのでメディア評価も他には見当たりませんでした。是非お早めにご検討くださいませ。
■ メオさんのこのワインのレヴューです。
香りは控えめではあるがエレガントで樽香由来の甘い香りとスモークやアニスの香り、エキゾチックな果実の香りに青い草の香りもあって食欲をそそられる。香りからはまだ時間がかかる印象を受けるが口当たりは丸くリッチでオイリーな舌触り、アフターはハツラツとしているが凝縮感もあってとても飲みやすいというわけではない。繊細で気品があり、余韻も長く複雑さもある。最低でも3~4年は寝かせたいが、出来ることなら2028~2030年まで待ったほうが良いだろう。
以下は以前のレヴューです。
-----
【こちらも飲めずにすみません!】
最高ですと2013年ものが95点と、Wine Enthusiast で評価されているようです。元は葡萄のジュースを買っていたものを、メオの配下の者たちが、「それっ」とばかりに畑仕事をしているので、
「ドメーヌ同様」
のワインに仕上がっているようです。
そんなワインですので当然ながら数は無く、中々に飲める機会に出会いませんで申し訳ありません。おそらくアン・シャルルマーニュ辺りの畑と思われますので、ルーミエさんと同じですね。ご検討くださいませ。
● 2013 Bourgogne Blanc
ブルゴーニュ・ブラン
【2012ヴィンテージのみ造られた?ラドワ1級白です!・・って、あなたは何モンだ~??】

フィネスさんの藤田さんからお分けいただいた貴重なラドワ1級白です。どうやら2012年だけ造られた・・と言うことらしいのですが、詳細は判りませんで・・とにかく「レアな」ことだけは確かです。
まぁ・・数が無いんだから止めておきゃ良いものを個人的な興味を抑えきれず、1本開けてしまったんですね~・・。そんな場合に限って、パンドラの箱を開けてしまうことにもなったりするのがワインの面白いところですよね。
で、到着間もないこの希少なラドワ1級レ・グレションを抜栓してしまいました。開けた瞬間から・・
「・・おやっ?」
と・・いつもとは少し違うニュアンスを感じていました。香りがちょっと・・と。やや官能的なスピードの有るアロマが拡がって来ます。
ところでラドワってアペラシオンはご存知ですか?・・あまり聞かないと思いますんで一応説明させていただきますと、
コルトン村の北に有るラドワ=セリニーと言う村で単独のラドワのアペラシオンも有りますが、コルトンの丘の一部がラドワ=セリニー村側に伸びている関係で、あのグラン・クリュ・コルトンを名乗れるクリュがラドワにも存在しています。なので、
「畑はラドワだけれどアペラシオンはコルトン」
でグラン・クリュと言うパターンが有ります。それで・・かなり良い畑でして、下手をするとコルトン側のグラン・クリュを凌いでしまうと言うポテンシャルを持っているんですね。
ですが、このレ・グレションだけにとどまらず、元々は1級は存在しておらず、最近昇格したばかりです。
で・・開けてビックリ玉手箱・・、
「・・あれ~?・・色が赤く無いすか~?」
そうなんです。ちょっとロゼ色が入ったように・・赤味が差していたんですね~・・。
まぁ、ワインの色と言うのは面白いもので、その色の味わいが本当に有るんですね。白ければ白の果実の、赤なら赤の、紫なら紫の果実が感じられるものです。単色の場合は無いと言えますからそんなに単純では無いですが、この場合はロゼと言うかオレンジと言うべきか、そんな色合いが感じられるわけです。
「・・やっちまったな~・・」
と・・これから起こるドタバタ劇を感じつつ、
「さて・・どうしたものか・・でもまず飲んでみるしかないよなぁ・・」
と言うことで、テイスティングに入ったわけですね。
「・・こりゃぁ・・グリ・・かな?」
と言う感触を得ました。グリとはピノ・グリのことです。ただしピノ・グリだけじゃぁ無い感じでして、ピノ・ブランっぽさも有りつつ、ほんのりシャルドネっぽさも消し切れないと言う、非常に微妙な感じなんですね。
さらには2012年と言うことで、だいぶソフトさは出始めて来ているんですが硬さも有り、到着間もないこともありまして完全には開いてこないタイミングだったんですね。
それでもコンディションに寄る劣化では無く、普通に美味しく飲めました。
何せ・・この色ですからね・・まだ若いシャルドネなら、通常は、
「白や黄色の果実や柑橘がど~の、ゴールドな蜜や・・」
とやるのが普通なんですが、こいつは全然違う・・
「アプリコットやプラム、そして・・」
と書かなきゃならん。さぁ・・どうしたものかと言うことで、翌日早々にフィネスさんの担当K君に電話し尋ねました。
「メオの12年のラドワ1級って・・飲んだ?」
「ええ。リリース時に飲みましたよ。」
「あれって・・シャルドネなの?」
「そうです。シャルドネ100%です!(キッパリ)」
「・・そっか~・・でもさ、あのワイン、褐色と言うか、オレンジ入ってるんだよね・・」
「・・えっ?(絶句)・・本当ですか?・・コンディションでしょうか?」
「・・いや、悪い感じは無いんだけどね・・それでセラーに有るボトル、全部透かして見たんだけど、同じなんだよね・・」
「メオさんはシャルドネだって言ってたように聞いたんですけど・・再確認してみますね・・」
と言うことで後日、やはりシャルドネだと聞いたことを報告いただき、ドメーヌに尋ねてみたところ、メオさんはお留守で、詳細は判らないと言うことでした。
「あのさぁ・・迷惑掛かるかもしれないけど、好き勝手に書いて紹介しても大丈夫?」
「良いですよ。お好きなように書いちゃってください。」
と言う太っ腹なことでして・・今、この文章を書いちゃってる訳ですね~。ホント、大丈夫かな~。

で、のちにメオさんの2012年もののコメントが見つかりまして、この「■エージェント情報」の部分に書いてありますが・・
「フレッシュで涼しげな香り、柑橘系果実や西洋スモモ、プラムに・・」
と、完全に普通の若い白ワインのコメントにはなって無いですよね・・。赤やロゼなら判りますけどね。
と言うことは、最初からそのニュアンスは有ったことになります。フィネスさんがテイスティングした時は到着間もないタイミングであること、グリはリリース直後には余り赤系の色が出ないことも有ることを考え併せますと、どうやら全部では無いにせよ、「グリ」が入っているのは間違い無さそうです。
その昔、あのドメーヌ・デュジャックからも「ヴァン・グリ」と言うワインがリリースされていまして・・いや、相当昔ですが、ニュアンスがかなり似ていたんですね。ジャック・セイスが現役バリバリの頃です。
決して安くは無かったんですが、妙に気を惹かれる枯れた味わいだったのを覚えていまして、
「結構似ている」
と思った訳です。
何しろこのコルトンの丘の近辺は、シャルドネは勿論のこと、アリゴテも、ピノ・ブランも、そしてピノ・グリもかなり植わっているんですね。昨今は大分引き抜かれてシャルドネに植え替えられてはいるんですけどね。
で、このピノ・グリは、果房は灰色をしている場合が多いんですが、マセラシオンで「オレンジ色」が出るんですね・・。皆さんも結構ピノ・グリやピノ・グリージョのオレンジ系統の色合いはご存知ですよね。そんなグリなニュアンスとピノ・ブランのちょっと腰高な感じと、全域に帯域の有るシャルドネと・・・そしてもしかしたら超低域にアクセントも持つアリゴテさえも入っているかもしれないと言う、非常に珍しい1級と言う判断になっちゃいました!
今でも美味しいんですが、ちと早いかな?・・と言うところでして、メオさんは2016~2017年には美味しくなるだろうと言っておりますから、
「・・2017年はあと半年ほどあるぞ!」
と言うことですから、この先幾らもせずにさらに開いて美味しくなる可能性も有るんじゃないかと思うんですね。まぁ・・noisy的にはあと1~2年掛かるかも・・とは思ってますが・・(^^;;
言いたい放題、自由闊達に書いてしまいましたが、
「いや~・・ワインって、本当に楽しいですね~!サヨナラ!サヨナラ!サヨナラ!」
と古いフレーズをゴッチャに使用して、noisy のお勧め文とさせていただきたいと思います。ご清聴、有難うございました!
P.S.ブルゴーニュ・ブランも少々ですがいただきました。お早めにどうぞ。
● 2014 Nuits-Saint-Georges
ニュイ=サン=ジョルジュ
【以前はドメーヌもののみで造られていましたが、現在は買い葡萄も使っているのでネゴスラベルです。しかしながら秀逸なニュイ=サン=ジョルジュです!】
メオ=カミュゼのニュイやヴォーヌ=ロマネはそれなりに高価ですから、既に福沢さん1人だけでは購入出来ず、2人ほど掻き集めないと心配な感じになってます。
そんな中で、本来はドメーヌもののエチケットが張られていたのがこの「ニュイ=サン=ジョルジュ」です。こちらもやはり、あの素晴らしい生産者ジャン・タルディに収穫折半で貸し出されていたリューディ、「オ・バ・ド・コンブ」です。
このところのメオ=カミュゼの在庫を気にされてご覧の方はお気づきかもしれませんが・・・
「じわじわとメオ=カミュゼの人気が復活してきているのかも?」
と思われないでしょうか。
そう・・かなり売れて来ているんですよ・・。それは間違い無いです。
リーズナブルで足が速いブルゴーニュ・ルージュは、もう・・すぐに完売してしまいますし、そんなアイテムを飲まれた方からは、
「素晴らしく美味しかった!」
とご連絡をいただいています。
そうなんですね~・・。先日もマルサネ・ルージュを2年ほど寝かされて飲まれた方からメールをいただきまして、感動されたお話しをされていました。別の方はフィサンを同様にされ、その素晴らしい表情に驚かれていらっしゃいました。
やはりメオ=カミュゼと言うと、確かにもう・・どのキュヴェを飲んでもかなり美味しいんですが、ニュイ=サン=ジョルジュやヴォーヌ=ロマネ、ヴージョと言った、まさにコート・ド・ニュイの中心地にこそ、イメージが有ると言って良いでしょう。ジャイエ絡みですから・・ね。
昔は、「大当たりする可能性の有る生産者」で有ったと思うんですが、昨今は「確実にエレガントで美しいエキス系のトップレベル」になっていると感じています。
さすがに noisy も、最近はメオ=カミュゼもかなり色々と開けてはいますが、どれを飲んでも素晴らしい・・と感じていますが、入荷数量に限界が有りますし、グラン・クリュ・クラスまで開けるには厳しい状況が有りますから、申し訳ないのですがその全ての姿を網羅してご紹介することが出来てはいない状態です。
そんな中で、比較的リーズナブルなラインのアイテムを何とか分けていただけた・・と言うのがこのニュイ=サン=ジョルジュとマルサネなんですね・・。
因みにマルサネ2014年にティム・アトキン氏はぶっとびの・・「91Points」を付けていました!・・まぁ、メオのこのクラスは、海外の評価機関はほとんど飲んでいないようで、余り見かけないんですが・・たまたま評価したんでしょうかね。
あれだけ売れなかった2013年のフィサンでさえ、いつの間にか無くなっていまして、
「・・どうやらやっと少しずつ見直されて来ているのかな?」
と言うような感じを受けています。
前にも書きましたがメオの2014年ニュイ1級ブドーを飲んだ時は・・たまげました。確実にルロワと同じ道筋を歩んでいる・・と感じました。
こちらはニュイ村名ですから、さすがに同じようなポテンシャルは望めないとしても、約半分はドメーヌもの・・です。それに、ネゴスラインとドメーヌラインの仕上がりの差が無いと言って良い状況ですから、このニュイ村名も期待できるんじゃないかな・・と思っています。さすがにティム・アトキン氏もこれはテイスティングしていないようでした。
比較的リーズナブルだけれどメオの本質に触れることの出来るワインだと思います。ご検討くださいませ。
● 2014 Marsannay Rouge
マルサネ・ルージュ
【なんとティム・アトキン氏は91Points!・・この方、正直だね~!】
実を言うと・・随分と昔に仕入れたメオ=カミュゼのワインを、全く販売せずに山にしています。まぁ、山脈にはならない程度の量なので良いっちゃぁ良いんですが・・noisy的には全く気に入らなかったんですね~・・。1998年産の「とあるキュヴェ」です。
今まで何度かテイスティングしていまして、何とか・・販売しても文句の言われないレベルには来たかな・・とも思うことも有りますが、まだ思い切って踏み出せないでいます。まぁ、それは高価なワインでは無いので・・
そんな頃から比べると、最近のメオ=カミュゼのワインは凄いです。圧巻!・・と感じるキュヴェの多さ、またそんな機会の多さにも驚きます。
そんなnoisyと同様のイメージを、他の方も感じ始めているのをヒシヒシと感じていましたが、それでも少し前までのメオ=カミュゼのワインの動きは余り活発では無かったので、量を多く仕入れることには危機感みたいなものが働いていまして、2013年ものでは止まっていた比較低価格なラインのワインの仕入れも、さほど多く無かったんですね。それでも少しずつ機会を見てテイスティングし・・
「・・これは一度しっかりテイスティングしないといけない・・」
と思っていた訳です。それで色々なアイテムをテイスティングしたのも有りますが、ここへ来て、かなり動きが出て来たのかもしれません。
余りに低価格なラインのワインが軒並み完売してしまったので、フィネスさんの担当のK君に相談すると、この「マルサネとニュイ村名なら少量ですがお渡し出来ます。」とのことだったので、今回のご紹介に辿り着けたと言うことなんです。
で、あれこれ、ネットを放浪して評価を探していると、やってくれてましたね~・・ティム・アトキンさん・・なんとこのマルサネ2014年に91ポイントも!・・付けていました!・・でも同時に、
「・・失敗したな・・」
と思いましたね。
上記のような状態だったので、昨年の入荷の時には思い切った仕入れが出来ていなかったんですよ。まぁ・・その頃にはまだ、ティム・アトキンさんの評価は表に出ていなかったと思うんですけどね。もし出ていたら思い切って仕入れをしていたかもしれません。
ティム・アトキンさん・・noisy 的には結構、
「日本人的感覚に近い人・・かな?」
と言うような感じを持っていますんで、エキス系のエレガントで、ジワジワと複雑性を垣間見せるようなタイプのワインには、結構・・良い評価をしているように思うんですね。勿論、同じタイプばかりに良い評価をしている訳ではありませんけどね。
2014年のメオのブルゴーニュ・ルージュを飲めば、そのエレガントなピノ・ノワールらしい表情の素晴らしさに感動を覚えるに違いないと思います。そして、このマルサネも同じライン上に有る・・と思います。
今回は7本だけですので、飲まずにご案内することにしました。2015年こそはテイスティング出来る位に何とか多めの確保に動きたいと思っています。是非ご検討くださいませ。
● 2013 Bourgogne Haut-Cotes de Nuits Blanc Clos Saint-Philibert Monopole
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ブラン・クロ・サン=フィリベール・モノポール
【 Finesse Back Vintage Summer Festival !! 何と、ジャン=ニコラ・メオご自慢のクロ・サン=フィリベールの10年もの!・・藤田社長の厳しいテイスティング結果を経てのご案内です!】
他のコラムでも書かせていただきましたので簡略でお伝えいたしますが、フィネスさんでは社員総出で夏場に貯蔵していたバックヴィンテージのテイスティングをされています。同じアイテムを毎年テイスティングする訳では無いそうですが・・結構・・何故か毎年のように・・なるそうです・・(^^;;
藤田社長のOKが出ると、そんな貴重なアイテムを・・運が良いと Noisy wine もいただけることになります。ですが、如何に厳しいテイスティングを経たと言っても、全ての個体をテイスティングのチェックをする訳には行かない訳ですから、「そのワインの総体としてOK」と言うことですね。
ワインはし好品ですから、飲まれる方の好みで・・好き嫌いで良い訳です。ですが時折・・本当に稀ですが・・自身の好みだけが正解だと・・それ以外はワインとして失格で、そんなものは販売すべきではないと言い張る方も・・中にはいらっしゃいます。言ってしまえば、自分が気に入らなかったのはあなたの性だと言っているのと同じなんですね。
ワインは長い寿命を持っています。どんなワインでも・・大量生産のものでも、10年やそこらは平気で持ちます。
「いつ飲むか?」
とか、
「どうやって飲むか?」
は飲む人の特権です。
よくよく聞いてみると、そのような方はそのワインに合わせるのではなく、自身のスタイルに合わせて飲み、気に入らないと言っているだけだったりします。10年もののワインを澱の存在も確認せず、いつもと同じようにキンキンに冷やして飲んで・・その結果、怒り出す訳です。
ネガティヴな話しで気を悪くしないでくださいね。でも、少なくとも古めのワインを開けるときには、やはりそのワインのことをよく観察し、今飲むべきか・・とか、どうやって飲んだらより良いだろうか・・、じゃぁ誰と飲むか?・・グラスはどうしよう?・・品温はどのくらいで行こうか?・・何と合わせようか?・・最悪状態が良く無かった時は他に何を用意しておいてゲストと楽しもうか?・・などなど・・です。
このクロ・サン=フィリベール2013年もまた、収穫から10年の時を経ています。まず・・それをリスペクトして価値を認め、今まで誰にも開けられずにいたことに感謝したいものです。その上でいただくことが出来れば、10年の時の重さを感じつつ、このワインの真の美味しさを知ることが出来ると思います。ご検討いただけましたら幸いです。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ボーヌの偉大なシャルドネに比類しうる見事な出来映えです!めちゃエレガントなのに・・芯はズ太い味わいです!】---以前のレヴューを使用しています。
noisy には・・このクロ・サン=フィリベール、
「・・樽っぽいが図太く、3年置いたら美味しくなる・・」
と言うようなイメージがずっと有りました。なので、どうしてもその時に鼻に入ったバリックのフレーヴァーが・・今でもアリアリと思い出されるような感じなんですね。
で、2019年のクロ・サン=フィリベールをテイスティングしますと、昨年の2018年もののイメージと一緒に脳裏を彷徨っているのは、その「樽臭い・・」感じ。
その古いイメージを全く吹き飛ばしてしまう程に、ピュアでミネラリティに溢れ、ほんのりとナチュラルさの漂う・・
「・・あれ?・・ボーヌの美味しいシャルドネ?」
と勘違いさせるに違いないほどの仕上がりなんですね。
思わず唸ってしまいますよ・・先日も、某ドメーヌのシャブリ・グラン・クリュ・ブーグロをテイスティングさせていただきまして・・いや、悪くは無い・・そこそこには美味しいんだけれど、
「これ、ブーグロ・・グラン・クリュすか?」
と・・そのエージェントさんが聞いたら眉間にしわがよってしまうに違いないような独り言が出てしまいました。
まぁ・・noisy は、おべっか を上手く使えない不器用で正直な人間ですんで、それで随分と苦労してきた訳ですが・・治りませんね。三つ子の魂何とやら・・です。
ですが、このクロ・サン=フィリベール・・2018年までも滅茶美味しかったですし、神懸かって来たと書いたような気もしますが、2019年ものはあっさり超えてます。完成された美味しさ・・と言えるかと思います。是非お楽しみください!・・コート・ド・ニュイでこれほどまでの白ワインが造れるんだと言う、良い証拠です。お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
-----
【神懸かり級!!・・呆れるほどに素晴らしいです!これを飲まずにブルゴーニュの白を語れない!・・と思ってしまうほどです!】
素晴らしい・・本当に心が洗われるような・・と言うか、ワインの持つ魂と言うか、そんな言葉では表わせないような「存在」とか「存在感」が、一口飲み終えた後も、いつまでも「そこにある・・続いている」と感じさせられてしまう・・そしてそれが全く嫌味も無く、心地良さが持続していることに驚かされるワインでした。
これが2018年のメオのドメーヌものの真骨頂なのかどうかまではまだ判りませんが、この「クロ・サン=フィリベール」を飲めば、昨今のメオ=カミュゼがどれほどの「存在感」を見せるのかは間違いなく理解できると思います。
ジャン=ニコラ・メオさんはこのワインについてこんな風に語っています。
「火打石のような還元香も少し感じられるが、白い果実を彷彿させるような素晴らしい香りが圧倒的。オイリーな口当たりと緊張感のある酸味、繊細でバランス良くまとまってはいるが余韻に少し固さを感じるので2022年まで待ったほうがより本来の味わいを楽しめるだろう。」
いやいや・・今から飲んでも大丈夫ですって・・。呆れるほど美味しいですよ。
冷ややかな酸と適度に引き締まったボディからのテクスチュアはオイリーさをほんのり感じさせながら喉に落ちて行きます。繊細でナチュラルでピュア。ちょっと氷を連想させるような冷ややかでキラキラした酸と透明なミネラリティが・・おそらくたっぷり有るははずなんですが、余りにバランスが良過ぎて、しかも「キュッ」と氷のカプセルのようなものに閉じ込められているようなニュアンスで喉を通り過ぎて行きます。僅かな粘性が残像を残しつつ・・です。
まるでボーヌの偉大なシャルドネのような振る舞いを見せますが、決して崩壊までは行かず、その美しい姿を保持したまま最終局面を迎えます。そして無くなる・・・いや、無くならない!・・いつまでもずっと・・超高質な締まった柑橘やミネラリティを延々と感じさせ続けるかのような振る舞いなんですね。
これにはま~・・ぶっ飛びました。今まで飲んだクロ・サン=フィリベールで最高でしょう。
抜栓直後はわずかにバリック由来の香りが分離されて感じますが、良いところ・・その時間は5分ほど。そこからはドメーヌ・メオ=カミュゼのマジックタイムに突入です!
購入できた方は非常にラッキーだと思います。「呆れるほどに旨い!」です。是非飲んでみて下さい。超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【今回の2017年ものは飲めておりませんが、ACブルの仕上がりを見る限りにおいて、かなりの良い出来が想像されます。以下は以前のレヴューです。】
【この感性!・・昔のメオ=カミュゼのイメージはすでに無いと言えます!ベストなタイミングでの収穫がこのエレガントな味わいを生み出す第一義的要因でしょう!】
近年のメオ=カミュゼのワインには驚かされることが多いですが、このジャン=ニコラご自慢のモノポール、クロ・サン=フィリベール2015年の味わいにも驚かされました。
どんどんエレガンス重視のブルゴーニュワインらしいピュアな味わいに邁進しているのは判っていましたが、クロ・サン=フィリベールは人気商材なので、ワイン屋でもたまにしか飲めないんですね・・。
そもそも昔の(10年も前位の)クロ・サン=フィリベールのイメージと言えば、過熟気味に収穫されバリックを利かせた大柄なもの・・リリース直後は樽のニュアンスがワインから浮いて感じられ、やや甘味を感じるものなので、3~5年寝かせると一体化し、ボーヌの大柄なシャルドネに似せた味わいになるが、ややもするとローヌの白ワイン的に成りがち・・みたいなものでした。
まぁ・・そんなイメージはもう全く感じられません。天候が良いとブルゴーニュらしい酸は徐々に失われ、糖分が多くなります。そんな過熟気味の葡萄を醸造すると、当然ながらアルコール発酵しなかった糖分が甘味として残ります。つまり、酸は弱めで少し甘いバランスのワインになります。そこにバリックのニュアンスが加わる訳ですね。
それはそれで美味しいんですが、やはりリリース直後は「樽臭い」感じになってしまいますし、やや甘味に頼った構成にならざるを得ません。
2015年のクロ・サン=フィリベールは、ベストのタイミングで健康な葡萄が収穫できたと思える優れたバランスの酸とドライな味わいを持ち、非常にピュアで美しいです。
どうやってもどう似せてもボーヌのシャルドネのような味わいバランスにはならないんですから、クロ・サン=フィリベールはクロ・サン=フィリベールとしての真の姿を見せよう・・と言う感覚なんじゃないかと思うんですね。
しかも2015年は全てにおいてバランスが良い・・酸の量・バランス・美しさは総体のバランスに直に影響します。それでいて、まるでバリック臭さは無く、そのピュアな美しさを汚していないです。
冷ややかな果実酸とドライな味わいからこそ、真の姿が見えてくる・・これは非常に美味しいし、オート=コートの実力もしっかりと見えると思います。
また、ジャン=ニコラの2015年ヴィンテージの総評にも書かれています(ドメーヌ説明欄)が、黄色文字の部分・・非常に印象的です。
この部分は noisy も常に感じているので、コラムのアチコチでも記載していますが、プロ、アマ問わず、
「直近の味わいしか切り取れない、受け取れない感覚」
の持ち主が非常に多い・・と言うことですね。
その上で美味しかったとか旨くないとか・・言ってる訳ですが、まぁ、アマならそれもまだ良いですが、プロがそれじゃぁいかんだろうと・・遺憾ですと・・言いたい訳です。
アマでも、そのような飲み方しかできないとするなら、ワインの楽しみの半分以上を最初から捨てていることになります。
「ポテンシャルを測る飲み方」
をお勧めします。
これについては時折書いていますので、敢えてここでは書きません。重要なのは、そのような飲み方が出来ることで、
「あの時は全く美味しく無かったのに、15年後にたまたま飲んだら・・滅茶苦茶凄かった!」
と言うようなことにはならないんですね。下手をすると・・
「そうか・・15年前に飲んだワインはコンディションが悪かったんだ・・」
などと思い込みかねないんです。
そんなことは無いとは言えませんが、そのように人間は自己弁護の思考回路が自動的に働いてしまいますから、延々と同じことを繰り返すことになり、結局、
「ワインの楽しみの半分以上を得られないままのワインファン」
になってしまいます。それは不幸なことですよね。
ジャン=ニコラも、そんなプロの批評家たちを散々見て来てウンザリしているんでしょう。noisy も・・まぁ上から目線で申し訳ないが、そんな印象を受けることは非常に多いですし、そんな批評家のコメントは全く参考にしないようにしています。
皆さんも、noisy を信じるとか信じないとか・・と言うレベルの話しでは無く、せっかくのワインを楽しめるような飲み方をされると良いんじゃないかな・・と思います。まぁ、noisy のように、電子レンジで「チン」してしまったり、砂糖を入れたり塩を入れたりは、しない方が良いですが、少なくとも、
「・・ん?・・やや硬いか・・?noisy はそんなこと言って無かったぞ・・。じゃぁ、取って置きのリーデル・ソムリエ・ブルゴーニュ・グラン・クリュでも使ってみるか?」
とか、
「・・ん?・・もう若いフレーヴァーが無い?noisyは硬いかもしれないって言ってたっけ?・・もう死んでるか?・・じゃぁ、いっそのこと平底デキャンタに落としてぶん回してみて、それからロブマイヤーのワイングラスIIIに落としてみるか?それともIVが良いか・・?」
などなど、やってみることは沢山有ると思うんですね。もしくは、もう完全に終わってるだろうヴィンテージのシャルドネなどをワイン屋で見つけて来て、それを楽しめるように数日掛けて何とかしてみる・・とか。
もっとも、このクロ・サン=フィリベールは、そんなことをしなくても美味しく飲めますので、今のタイミングですと大丈夫です。言っておきますが、勿論ベストのタイミングでは無いし、やや硬いとは言えますが、
「それでも充分に旨い」
はずです。
今回は何と、マグナムも有ります。マグナムをドメーヌが造る・・と言うことは・・そう言うことです。自信があるんですね。プロの批評家が「2015年はノーマルの出来」と判断したところで、先行きの見えないプロが何を言おうと関係が無い・・のでしょう。是非ご検討くださいませ。お勧めします!相当に・・良い出来です。
以下は以前書いたコメントです。
━━━━━
【ジャン=ニコラ・メオ自慢のモノポールの白です。】 フィネスさん入れのドメーヌ・メオ=カミュゼです。このワインに関してはnoisy も何度もご紹介させていただいてますし有名ですから、ブルゴーニュ・ファンなら知らない人はいないと思います。オート=コートのクロ・サン=フィリベールは、メオ=カミュゼ自 慢の白ワインのモノポール(単独所有)で、やや樽の効いた風味が溶け込み始めると、ニュイの白で有りながら骨格の大きいシャルドネを堪能させてくれます。(シャルドネオンリーでは無いようですが・・)
ニュイの高級白ワインで最もポテンシャルとコストのバランスの良いワインと言え、このくらいの価格ですと10年前と全く変わらないかむしろ安いと言えるかもしれません。ヴォーヌ=ロマネの村からコルボアンの方に上がって行ったところにあるオート=コートの単独所有畑で、メオのワインの裏のエチケットは、▲に飛び出た地図が描かれている・・その▲部分の畑ですね。この畑を誇りに思っている証拠とも言えます。
メオ=カミュゼもドメーヌものになると超人気銘柄でありつつ高価格であること、そして、とてもピュアで生気溢れるアロマが特長ですが、昔は時にそれが行き過ぎてしまっていると感じられる場合が有ったことなどから、「突き抜けた人気」までにはなっていないようです。
noisy のこのクロ・サン=フィリベール・ブランの印象としては、
「ニュイの白ながら大柄。オイリーで樽の関与を上手く使用している。3~5年で大きく変わる。」
というものです。
ところが、メオ氏のコメントを見ると「いつもの年のような樽の関与が少なめ」と言っているように思います。なのでよりピュアなシャルドネに仕上がっているんじゃないかと・・想像しています。
よもや残らないだろうな~・・と思いつつ、残ったら飲もうと心に決めているワインでもあります。ご検討くださいませ。
● 2013 Corton Clos Rognet Grand Cru
コルトン・クロ・ロニェ・グラン・クリュ
【収穫から10年、そろそろ良いかと思います。】
2021年もののメオ=カミュゼの入荷も想像以上に少なく、フィネスさんも相当にご苦労頂いたようで、随分と古いヴィンテージのワインを混ぜて送ってくれました。それで何とか前年に近い数字での入荷量までにしていただいたようです。有難うございます。
このような時代が早々に来るとは・・四半世紀前頃には想像もしておらず、ただ中国の方のボルドーワイン好きが・・
「ブルゴーニュワインに向かないよう・・」
に願っていたのを思い出します。
それこそシャトー・ムートンの2000年のエッチングボトルはそちら方面で大人気で、4万円程度の価格から10万円オーバーになるまで、さほどは時間はかからなかったように思います。
そしていつの間にか国力が上がり日本にいらした大陸の方が、ロマネ=コンティの水割りを所望して飲んでいる・・なんてうわさが流れたのが2010年頃だったでしょうか。
ですから、この2013年ものはそれから4~5年ほど経過した頃にリリースされたことになります。今から8年位前になると思います。
大体、94ポイントほどでメディア評価は揃っているようですが、濃密なヴィンテージでは無く、エレガントでスタイリッシュなピノ・ノワールです。そろそろ飲んでも良いかと思います。是非、澱をしっかり落とし、品温を妥当なところにまでコントロールしてからお楽しみください。
以下は以前の(最近の?)レヴューです。
-----
【ジャスパー・モリス氏は上値で1ポイントダウンです。】
いや・・生産数が無かったのでしょうか?・・このクロ・ロニェの評価がまず・・見当たらないんですね。ジャスパー・モリスさんは結構に波が有るので、他のメディアの評価も知りたかったんですが、今のところはどこを探しても出て来ませんでした。
ある意味、コルトン最高の赤ワインです。ご検討いただけましたら幸いです。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ジャスパー・モリス氏は何と上値97ポイント!】
■当主ジャン=ニコラ・メオのテイスティングコメント
開けたてから色々な香りが立っている。とてもよく熟した赤や黒い果実の香り、パンデピスやバニラの洋菓子を連想させる甘い香りが溶け込んでいてよだれが出てしまうほど。凝縮感と広がりのある口当たり、重さはなくエネルギッシュでハツラツとしていてアフターも力強い。コルトンらしさと2019年というヴィンテージを存分に表現している。比較的様々な要素はワインに溶け込んではいるが、熟成には時間が必要で2~3年のうちに開けることは厳禁。10年近くは寝かせたいので2032年頃から開け始めてもいいだろう。
以下は以前のレヴューです。
-----
【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います!】
2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer
●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time
●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【これ、めっちゃ良いワインなんです!】
■Corton Grand Cru Clos Rognet
Vonous 92-95 Points
Burghound Allen Meadows 92-94 Points
Jhon Gilman 93 Points
Advocate 89-91 Points
以下は以前のコメントです。
━━━━━
安易に開けられる状況では無いのでまだ飲んではいませんが、このワイン、かなり好きなんですね。コルトンを名乗りながらコルトン村には無いと言う・・まるでヴォルネイ=サントノみたいなワインなんですが、ラドワ=セリニ村に有るグラン・クリュでコルトンを名乗れると言う、ちょっと変わったクリマです。
しかもコルトン=ルナルドの北東に連なるのがこのレ・ロニェでして、ルナルドの持つ動物的なスパイシーさを濃密なチェリーで包み、さらに精緻にしたようなニュアンスなんですね・・。
ただし noisyにしても、かなりの長きに渡って飲んでない期間が有りますんで、偉そうなことは中々言い辛いです。
ティム・アトキン氏が96Pointsも付けているようでして、これまたビックリです。2014年のメオ=カミュゼは彼にはよっぽどハマったのでしょうね。じゃないとクラシックなレベルの評価までは、コルトンは付け辛いですよね。(ドメーヌ・ルロワと言う例外も有りますけどね。)
いずれ飲めるかな・・と思ってるワインですが、今のところはこんな感じですみません。ご検討くださいませ。
● 2013 Corton Grand Cru la Vigne au Saint
コルトン・グラン・クリュ・ラ・ヴィーニュ・オー・サン
【?】
基本的にこのワインに対するものは何も持ち合わせてないので・・すみません。コルトン=ロニェならね・・。でも、VRブリュレも良いですが、コルトン=ロニェも素晴らしいです。
● 2013 Bourgogne Rouge
ブルゴーニュ・ルージュ
【エレガンスの塊!ピノ・ノワールの真髄!】

レアなアイテムで有りながらも、その数の少なさからテイスティングも憚られるような状況ですので、入荷したものもをそのままご案内するのみになっていました。
業界的にも何となく売り手は
「飲まないで案内するトップの造り手」
の一端で有って、結局誰も飲んでないと言う状況に、市場もメオ=カミュゼを何となく敬遠しているような状況かと思います。
なのでこの際、久しぶりに飲んでみるか!・・とばかりに、たった12本の仕入れの1本を開けてしまいました・・・っが、ハッキリ言って驚きました。
飲む前は、
「2013年もののネガティヴさはどんな感じかな・・?」
というノリがほとんどだったわけです。ところが・・・
「知らぬ間にメオ=カミュゼは物凄い進歩をしていた!」
と・・・気付きました。
何しろ、
「異常なほどの繊細さ、エレガンス。それだけで納得させられてしまう!」 いやもう・・ビックリです。2013年のマイナス面を評価しようと思っていたのをスッカリ忘れてしまい、ヴォーヌ=ロマネ近郊の、下級のピノ・ノワールに過ぎないワインが持つ涼やかで、しかし圧倒的なエレガンスに打ちのめされてしまいました。これは凄いです!・・・ヴォーヌ=ロマネの特別な畑のワインが持つものを、そのままスケールダウンしただけ・・・。各々の要素が持つ量のみをダウンしていますが、要素の種類はそのまま持っているかのような振る舞いを見せるんですね。
なので飲んでいる時に、ACブルゴーニュだからど~のとか、村名クラスか1級と比べるべきだとか・・そんな感情を持たないんですよ。最高クラスのピノ・ノワールのエレガンスが備わっているんです!
ある意味、これは凄いことです。そんなワインはまず見当たらない・・・。有ったとしても、出来の悪いグラン・クリュのワインが、それに近い風情を見せるのみです。
決して気取らず、全くパワフルでは無く、でも静かに穏やかに、その純粋なエキスの姿を愛でることが出来るんです。
この淡く美しい赤の勝った紫の色合いから純なアロマが漂ってくるかのようです。そして余韻・・・この美しさは圧倒的です。震えます。そしてコンディションも抜群でした・・・。これを飲んでしまったら・・メオ=カミュゼのワインを見直す羽目になる・・と言うか、買いに走るようになってしまうかもしれません。
ヴィンテージの弱さなど微塵も感じない、物凄いワインでした。これが4千円ならとんでも無く安い!お薦めします!
● 2013 Fixin
フィサン
【このフィサンも素晴らしい!色は淡いがエキスが濃い!】

思いがけず・・メオのACブルゴーニュ2013が絶好調で・・しかも何故かもう無いはずの品物が、このクソ暑い最中に沢山出てくると言うハプニング的事象・・。
有るなら欲しいけど、ここまで暑くなってしまうとね・・何せとにかく記録的な暑さになった2015年ですんでね。皆さんも比較的、喉の通りの良い冷たいものに飲み物を変更されてしまうので、ワイン屋とすると非常にツライ時期なんですね・・8月は。
それでも買っておかないとね・・ほぼ際限無く存在するような超大手さんのアイテムならとにかく、ネゴスものとは言えメオ=カミュゼですから、そんなに多くあるはずが無く、しかもあの味わいだったらね・・。大きな満足を得ていただけますから。
で、調子に乗ってしまって、フィネスさんから「Fixin」が2ケース有るから買わないか?と。結構旨いとのことだったので、2ケースなら何とか1本飲めるかと思って仕入れてみました。
いや~・・2013年のメオ=カミュゼはいいぞ!
2013年ACブルと同じ路線上の味わいです。色合いは同様に淡いんですが、エキスがしっかりしているのも同じ・・。
でも、そのエキスの濃密さはちょっと方向性が違うんですね~。それがまた良い!
ACブルゴーニュは、どちらかと言うとヴォーヌ=ロマネ近郊のニュアンスを出してくれるんですが、こちらはFixin村名で・・非常にジュヴレ=シャンベルタン的です。良く言えば、「シャルム=シャンベルタン的」な愛らしさ・・も存在していまして、ジュヴレの鉄っぽさと美しい赤黒の土、中域の膨らみも見事で、エキス感が時間と共に膨張し始めます。
「・・あ~・・焼き鳥、喰いてえ!」
と思ってしまいますね~。むしろ、雄大さ、ゆったりさの有る感じで優等生的なので、少し野性味を感じるような、美味しい粗塩を振った焼き鳥・・部位を色々とね・・で、このシャルム=X的なFixinを流し込んでやると・・溜まらんですね~!これは間違い無い旨さでしょう!
焼き鳥+Beer だとね・・直ぐお腹いっぱいになってしまいますし、結局Beerで体内のミネラル分と水分を外に出しちゃいますから、後が苦しいんですよ。寝ながら・・何か、喉の渇きを覚えていて、結局我慢しきれずに起きて水を飲み・・またトイレに起きて・・結局寝不足で疲れが取れない・・なんて流れになっちゃうんですね。
メオのFixin なら、かなりの高級感も有り、しかも若いですが、今飲んでも非常に美味しいですのでね!これも是非飲んでいただきたいと思います。
それに、メオのACブル2013年も上記のように追加できましたので、こちらも是非ご検討くださいませ。お奨めします!旨いです!
● 2013 Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes 1/2
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・レ・ショーム・ハーフボトル
【ジャン・タルディの耕作で有名になった?・・】
その昔・・ジャン・タルディの1986年のこのワインが目茶美味しくて・・安くて・・ね。昔からのお客様はご存知かもしれませんが、何故かPKさんが著書「バーガンディ」で酷評しているので、
「このワインのどこが不味いんだろうね?」
と、ネット販売しつつ大きな疑問を投げかけていたのが懐かしく思い起こされます。とても美味しかったです・・。
最近になってからはジャン・タルディもこの素晴らしい「1級レ・ショーム」の再契約が出来ず、メオ=カミュゼに返却しました。それからは飲んでないので・・コメントは差し控えます。レ・マルコンソールとクロ・デ・レアに上下で挟まれた、素晴らしいロケーションの畑、レ・ショームです。
ハーフボトルが有りますのでご注意ください。
.
● 2013 Nuits-Saint-Georges 1er Cru aux Boudots
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ・オー・ブドー
【看板のひとつ、ニュイ=サン=ジョルジュ1級オー=ミュルジュとブドー!】
個人的な思い入れなのかもしれませんが、
「ミュルジュと言えばメオ=カミュゼ!」
と言うようなインプットが根付いてしまっているnoisy ですが、引けを取らないのがブード(ブドー)です。何しろ、マルコンソールの南に接する畑ですんで、気難しい一面も有りますが、ポテンシャルの非常に高い畑です。
一般的にはニュイ・サン=ジョルジュのワインはヴォーヌ=ロマネのワインのように、「あっけらかん」とした部分よりも「肉付きの良さ」「味わいの幅」「力強さ」が有り、より男前な感じがするかと思います。でも、メオのニュイ1級は、開けるタイミングにもよるかとは思いますがエレガンスを伴ったものです。当たった時のミュルジュは・・・です。ヴォーヌ=ロマネの村に近い部分にある畑で、オー・ブード、オー・クラ、オー・ミュルジュと連なっています。
ジャン・ニコラのコメントを見ると、ブドーは堂々としていて大柄、ミュルジュは緻密でエレガント・・と思えますよね。ご検討くださいませ。
● 2012 Chambolle-Musigny (Frere et Soeur)
シャンボール=ミュジニー
● 2012 Chambolle-Musigny 1er Cru les Feusselottes
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・フュスロット
● 2012 Fixin 1er Cru Clos du Chapitre
フィサン・プルミエ・クリュ・クロ・デュ・シャピトル
【あのメオ=カミュゼのネゴス部門です!!】
仕上がりに若干ムラは有るものの、とても美味しいワインだと理解していますが、昔、余りの値上がりの激しさに、徳丸編集長もぶち切れて、「もうメオ=カミュゼのテイスティングはしない!」と言っていたのを思い出します・・・あ、言っちゃって良かったのかな・・
どうにもアンリ・ジャイエの弟子だという話しが先行してしまって、リアルが評価を止めたこともあり、メオ=カミュゼの評価が中々定まらないのが現在の日本での状況かと思います。
いずれ色々お話しすることも有るかと思いますが、ま~・・こんな仕事でも色々有りますよ・・実際!・・やはり人と人のつながりが大事!・・どんなに深い付き合いをしていても、担当が替わっただけでね・・・全てがひっくり返ってしまうことも有ります。
営業マンなら誰がどう考えても訪問しちゃいかん時間帯とか、日とかは有ると思うんですが、その辺を全く考えずにアポ無しで来て居座り、挙句の果てには突拍子も無いことを言い始めたり・・ね・・。月末日の午後6時過ぎに電話してきて、「すみませんが今日付けであと300万、買ってくれませんか?」などと申した猛者もいましたが・・・おいおい・・どうしろっちゅうんじゃ!お金を貸してくれというのと変わらんじゃろ~?・・それに毎度毎度定休日の木曜日に来る、ちょっと痛い若い子とかね・・木曜日はほぼ、当日に発行予定の新着を必死で書いてる状況を知ろうとしないのでしょうね。
まぁ、おそらくですが、そんなことが編集長にも有ったのかもしれません。とにかくリアルには出ませんので・・はい。
味わい的には、アンリ・ジャイエに似ている・・訳では有りません。どちらかと言うとエキス系で、ジャイエよりもピュア系です。非常に緩慢な酸素透過のみを許すタイプでして、大当たりすると・・・
「・・・すっげ~!・・信じられん!」
仕上がりになってます。
しかし、現在はどうか判りませんが、時折ピュアな風味が「生々しすぎる風味」になっていたことも有ります。簡単に言えば、「血っぽいニュアンス」は「ぽい」から良いので有って、「血、そのもの」のようだと・・引かれてしまいますよね・・「土そのもの」「鉄そのもの」とか・・・
ある意味、それは凄いことですが、美味しい部分とは異なってしまうことが稀に有った・・・と言うことです。
国内のメオ=カミュセ・フレール・エ・スールの人気、引き合いがどれほどのものなのか、計りかねますので、そのままご紹介させていただきます。売れないようでしたらボチボチ・・テイスティングさせていただこうかと思います。メオのヴォーヌ=ロマネ・ブリュレとか・・・素晴らしいんですけどね~!ご検討くださいませ。
● 2012 Bourgogne Haut-Cotes de Nuits Blanc Clos Saint-Philibert Monopole
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ブラン・クロ・サン=フィリベール・モノポール
【ジャン=ニコラ・メオ自慢のモノポールの白、しかもバックヴィンテージの2012年ものです。良い感じに溶け込み始めた頃でしょう!】

フィネスさん入れのドメーヌ・メオ=カミュゼです。左の写真は石ころだらけのクロ・サン=フィリベールの畑です。このワインに関してはnoisy も何度もご紹介させていただいてますし有名ですから、ブルゴーニュ・ファンなら知らない人はいないと思います。オート=コートのクロ・サン=フィリベールは、メオ=カミュゼ自 慢の白ワインのモノポール(単独所有)で、やや樽の効いた風味が溶け込み始めると、ニュイの白で有りながら骨格の大きいシャルドネを堪能させてくれます。(シャルドネオンリーでは無いようですが・・)
ニュイの高級白ワインで最もポテンシャルとコストのバランスの良いワインと言え、このくらいの価格ですと10年前と全く変わらないかむしろ安いと言えるかもしれません。ヴォーヌ=ロマネの村からコルボアンの方に上がって行ったところにあるオート=コートの単独所有畑で、メオのワインの裏のエチケットは、▲に飛び出た地図が描かれている・・その▲部分の畑ですね。この畑を誇りに思っている証拠とも言えます。
メオ=カミュゼもドメーヌものになると超人気銘柄でありつつ高価格であること、そして、とてもピュアで生気溢れるアロマが特長ですが、昔は時にそれが行き過ぎてしまっていると感じられる場合が有ったことなどから、「突き抜けた人気」までにはなっていないようです。
noisy のこのクロ・サン=フィリベール・ブランの印象としては、
「ニュイの白ながら大柄。オイリーで樽の関与を上手く使用している。3~5年で大きく変わる。」
というものです。
現在は2014年のリリース最中ですから・・最短の3年にはそろそろ・・ですね。まだ少し硬いかもしれませんが、温かくなってきたらだいぶ良いんじゃないかとも思えます。よもや残らないだろうな~・・と思いつつ、残ったら飲もうと心に決めているワインでもあります。何せ、2014年ものはティム・アトキンさん、93ポイントも付けていますからね・・。今までのアペラシオン主体の評点の付け方ではあり得ない高得点です。ワインの評価はそうじゃなきゃおかしいですよね。ご検討くださいませ。
● 2012 Ladoix 1er Cru les Grechons Blanc
ラドワ・プルミエ・クリュ・レ・グレション・ブラン
【2012ヴィンテージのみ造られた?ラドワ1級白です!・・って、あなたは何モンだ~??】

フィネスさんの藤田さんからお分けいただいた貴重なラドワ1級白です。どうやら2012年だけ造られた・・と言うことらしいのですが、詳細は判りませんで・・とにかく「レアな」ことだけは確かです。
まぁ・・数が無いんだから止めておきゃ良いものを個人的な興味を抑えきれず、1本開けてしまったんですね~・・。そんな場合に限って、パンドラの箱を開けてしまうことにもなったりするのがワインの面白いところですよね。
で、到着間もないこの希少なラドワ1級レ・グレションを抜栓してしまいました。開けた瞬間から・・
「・・おやっ?」
と・・いつもとは少し違うニュアンスを感じていました。香りがちょっと・・と。やや官能的なスピードの有るアロマが拡がって来ます。
ところでラドワってアペラシオンはご存知ですか?・・あまり聞かないと思いますんで一応説明させていただきますと、
コルトン村の北に有るラドワ=セリニーと言う村で単独のラドワのアペラシオンも有りますが、コルトンの丘の一部がラドワ=セリニー村側に伸びている関係で、あのグラン・クリュ・コルトンを名乗れるクリュがラドワにも存在しています。なので、
「畑はラドワだけれどアペラシオンはコルトン」
でグラン・クリュと言うパターンが有ります。それで・・かなり良い畑でして、下手をするとコルトン側のグラン・クリュを凌いでしまうと言うポテンシャルを持っているんですね。
ですが、このレ・グレションだけにとどまらず、元々は1級は存在しておらず、最近昇格したばかりです。
で・・開けてビックリ玉手箱・・、
「・・あれ~?・・色が赤く無いすか~?」
そうなんです。ちょっとロゼ色が入ったように・・赤味が差していたんですね~・・。
まぁ、ワインの色と言うのは面白いもので、その色の味わいが本当に有るんですね。白ければ白の果実の、赤なら赤の、紫なら紫の果実が感じられるものです。単色の場合は無いと言えますからそんなに単純では無いですが、この場合はロゼと言うかオレンジと言うべきか、そんな色合いが感じられるわけです。
「・・やっちまったな~・・」
と・・これから起こるドタバタ劇を感じつつ、
「さて・・どうしたものか・・でもまず飲んでみるしかないよなぁ・・」
と言うことで、テイスティングに入ったわけですね。
「・・こりゃぁ・・グリ・・かな?」
と言う感触を得ました。グリとはピノ・グリのことです。ただしピノ・グリだけじゃぁ無い感じでして、ピノ・ブランっぽさも有りつつ、ほんのりシャルドネっぽさも消し切れないと言う、非常に微妙な感じなんですね。
さらには2012年と言うことで、だいぶソフトさは出始めて来ているんですが硬さも有り、到着間もないこともありまして完全には開いてこないタイミングだったんですね。
それでもコンディションに寄る劣化では無く、普通に美味しく飲めました。
何せ・・この色ですからね・・まだ若いシャルドネなら、通常は、
「白や黄色の果実や柑橘がど~の、ゴールドな蜜や・・」
とやるのが普通なんですが、こいつは全然違う・・
「アプリコットやプラム、そして・・」
と書かなきゃならん。さぁ・・どうしたものかと言うことで、翌日早々にフィネスさんの担当K君に電話し尋ねました。
「メオの12年のラドワ1級って・・飲んだ?」
「ええ。リリース時に飲みましたよ。」
「あれって・・シャルドネなの?」
「そうです。シャルドネ100%です!(キッパリ)」
「・・そっか~・・でもさ、あのワイン、褐色と言うか、オレンジ入ってるんだよね・・」
「・・えっ?(絶句)・・本当ですか?・・コンディションでしょうか?」
「・・いや、悪い感じは無いんだけどね・・それでセラーに有るボトル、全部透かして見たんだけど、同じなんだよね・・」
「メオさんはシャルドネだって言ってたように聞いたんですけど・・再確認してみますね・・」
と言うことで後日、やはりシャルドネだと聞いたことを報告いただき、ドメーヌに尋ねてみたところ、メオさんはお留守で、詳細は判らないと言うことでした。
「あのさぁ・・迷惑掛かるかもしれないけど、好き勝手に書いて紹介しても大丈夫?」
「良いですよ。お好きなように書いちゃってください。」
と言う太っ腹なことでして・・今、この文章を書いちゃってる訳ですね~。ホント、大丈夫かな~。

で、のちにメオさんの2012年もののコメントが見つかりまして、この「■エージェント情報」の部分に書いてありますが・・
「フレッシュで涼しげな香り、柑橘系果実や西洋スモモ、プラムに・・」
と、完全に普通の若い白ワインのコメントにはなって無いですよね・・。赤やロゼなら判りますけどね。
と言うことは、最初からそのニュアンスは有ったことになります。フィネスさんがテイスティングした時は到着間もないタイミングであること、グリはリリース直後には余り赤系の色が出ないことも有ることを考え併せますと、どうやら全部では無いにせよ、「グリ」が入っているのは間違い無さそうです。
その昔、あのドメーヌ・デュジャックからも「ヴァン・グリ」と言うワインがリリースされていまして・・いや、相当昔ですが、ニュアンスがかなり似ていたんですね。ジャック・セイスが現役バリバリの頃です。
決して安くは無かったんですが、妙に気を惹かれる枯れた味わいだったのを覚えていまして、
「結構似ている」
と思った訳です。
何しろこのコルトンの丘の近辺は、シャルドネは勿論のこと、アリゴテも、ピノ・ブランも、そしてピノ・グリもかなり植わっているんですね。昨今は大分引き抜かれてシャルドネに植え替えられてはいるんですけどね。
で、このピノ・グリは、果房は灰色をしている場合が多いんですが、マセラシオンで「オレンジ色」が出るんですね・・。皆さんも結構ピノ・グリやピノ・グリージョのオレンジ系統の色合いはご存知ですよね。そんなグリなニュアンスとピノ・ブランのちょっと腰高な感じと、全域に帯域の有るシャルドネと・・・そしてもしかしたら超低域にアクセントも持つアリゴテさえも入っているかもしれないと言う、非常に珍しい1級と言う判断になっちゃいました!
今でも美味しいんですが、ちと早いかな?・・と言うところでして、メオさんは2016~2017年には美味しくなるだろうと言っておりますから、
「・・2017年はあと半年ほどあるぞ!」
と言うことですから、この先幾らもせずにさらに開いて美味しくなる可能性も有るんじゃないかと思うんですね。まぁ・・noisy的にはあと1~2年掛かるかも・・とは思ってますが・・(^^;;
言いたい放題、自由闊達に書いてしまいましたが、
「いや~・・ワインって、本当に楽しいですね~!サヨナラ!サヨナラ!サヨナラ!」
と古いフレーズをゴッチャに使用して、noisy のお勧め文とさせていただきたいと思います。ご清聴、有難うございました!
P.S.ブルゴーニュ・ブランも少々ですがいただきました。お早めにどうぞ。
● 2012 Chambolle-Musigny 1er Cru les Cras
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・クラ
【あのメオ=カミュゼのネゴス部門です!!】
仕上がりに若干ムラは有るものの、とても美味しいワインだと理解していますが、昔、余りの値上がりの激しさに、徳丸編集長もぶち切れて、「もうメオ=カミュゼのテイスティングはしない!」と言っていたのを思い出します・・・あ、言っちゃって良かったのかな・・
どうにもアンリ・ジャイエの弟子だという話しが先行してしまって、リアルが評価を止めたこともあり、メオ=カミュゼの評価が中々定まらないのが現在の日本での状況かと思います。
いずれ色々お話しすることも有るかと思いますが、ま~・・こんな仕事でも色々有りますよ・・実際!・・やはり人と人のつながりが大事!・・どんなに深い付き合いをしていても、担当が替わっただけでね・・・全てがひっくり返ってしまうことも有ります。
営業マンなら誰がどう考えても訪問しちゃいかん時間帯とか、日とかは有ると思うんですが、その辺を全く考えずにアポ無しで来て居座り、挙句の果てには突拍子も無いことを言い始めたり・・ね・・。月末日の午後6時過ぎに電話してきて、「すみませんが今日付けであと300万、買ってくれませんか?」などと申した猛者もいましたが・・・おいおい・・どうしろっちゅうんじゃ!お金を貸してくれというのと変わらんじゃろ~?・・それに毎度毎度定休日の木曜日に来る、ちょっと痛い若い子とかね・・木曜日はほぼ、当日に発行予定の新着を必死で書いてる状況を知ろうとしないのでしょうね。
まぁ、おそらくですが、そんなことが編集長にも有ったのかもしれません。とにかくリアルには出ませんので・・はい。
味わい的には、アンリ・ジャイエに似ている・・訳では有りません。どちらかと言うとエキス系で、ジャイエよりもピュア系です。非常に緩慢な酸素透過のみを許すタイプでして、大当たりすると・・・
「・・・すっげ~!・・信じられん!」
仕上がりになってます。
しかし、現在はどうか判りませんが、時折ピュアな風味が「生々しすぎる風味」になっていたことも有ります。簡単に言えば、「血っぽいニュアンス」は「ぽい」から良いので有って、「血、そのもの」のようだと・・引かれてしまいますよね・・「土そのもの」「鉄そのもの」とか・・・
ある意味、それは凄いことですが、美味しい部分とは異なってしまうことが稀に有った・・・と言うことです。
国内のメオ=カミュセ・フレール・エ・スールの人気、引き合いがどれほどのものなのか、計りかねますので、そのままご紹介させていただきます。売れないようでしたらボチボチ・・テイスティングさせていただこうかと思います。メオのヴォーヌ=ロマネ・ブリュレとか・・・素晴らしいんですけどね~!ご検討くださいませ。
● 2011 Bourgogne Haut-Cotes de Nuits Blanc Clos Saint-Philibert Monopole
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ブラン・クロ・サン=フィリベール・モノポール
【ジャン=ニコラ・メオ自慢のモノポールの白です。しかもバックヴィンテージです!完熟アイテムも有り??】
「ニュイの白ながら大柄。オイリーで樽の関与を上手く使用している。3~5年で大きく変わる。」
などと noisy は書いてますからね~・・。
「・・ん?・・そんなに大きく変わったか~?」
などとツッコミを入れるには非常に良いアイテムですよね・・。
そもそもアンリ・ジャイエの手法を学び自身のドメーヌを立ち上げたジャン・ニコラ・メオですから、
「基本はピノ・ノワール」
なんですね。
何しろ御大アンリ・ジャイエは白はまず造ってないですから・・。ヴォーヌ=ロマネとニュイ=サン=ジョルジュの村で畑仕事、ワイン造りを行っていましたんでね。畑がピノ・ノワールしか無かったんですね。そもそも自身所有の畑がほとんど無かった訳ですから・・。
そんな中で、このエシェゾーの上部のオート=コートに有るクロ・サン=フィリベールはメオにとっても貴重な白ブドウの畑で、かなり試行錯誤したもの・・と思います。少なくとも昨今はバリックの関与・・もしくは影響を少なくする方向に来ていますし、濃密なワインにするために、かなりな努力が伺えるワインです。
今回は2006年、2008年、2010年、2011年とバック・ヴィンテージをフィネスさんからいただきました。
「ニュイの白はパッとしないが、実はかなり旨いし、良いとされる通常の高度に有る畑では無いものはプライスが安い。」
のは有り難いことです。
例えばあのド・ラルロの「クロ・ド・ラルロ・ブラン」などは素晴らしい名酒だと思っていますが、昔から考えるとちょっと高くなりすぎてしまってね・・。しかも熟すのに時間が掛かる・・しかし熟したら凄いパフォーマンスを見せてくれる1級なんです。
そこから言えば全く半額以下です。実はニュイの村名白はニュイ=サン=ジョルジュだけでは無く、ヴォーヌ=ロマネにも、ヴージョにも、シャンボールにもモレにも村名格(もしくはそれ以上の格)で存在しています。無いのはフラジェ=エシェゾー村とジュヴレ=シャンベルタン村です。
でもエシェゾーの上部にこのクロは有るんですね。ある程度の樽の関与を得た濃密なシャルドネが、10年以内の熟成を見られるようなラインナップになっています。熟成させているこのワインをお持ちで無ければ、是非この機会を逃さず、ご検討くださいませ。
● 2011 Bourgogne Rouge
ブルゴーニュ・ルージュ
【貴重!何と2009年からのバックヴィンテージです!】
ひょんなことからバックヴィンテージをいただけることになったメオ=カミュゼのACブルゴーニュ・ルージュです。
noisyもメオ=カミュゼを再評価するきっかけになった2013年ものもいただきましたし、
「そろそろ表情も豊かになって美味しくなってるんじゃないの?」
と思える2009年、2010年、2011年の4ヴィンテージです。全て良いヴィンテージですよね。2016年もののコラムを読んでいただきますと、ヴィンテージの背景をどのように表現していたかも判ると思いますので、様々なワインのお勉強にはとても良い材料になると思います。
まぁ、こう言っちゃなんですが、リリース直後は大したこと無いな・・と感じても、4~5年間時間が育んでくれると、かなり化けてくることも多々ありますよね。
今回は、2016年もののACブルゴーニュ・ルージュを押さえていただいていた分が減ってしまった・・と言うことで、その代わりに4ヴィンテージ、各3本ずついただいたものです。
このところの物凄いメオ=カミュゼの美味しさは、どんな経過をたどってたどり着いたか、ヴィンテージの背景はどうだったか、ピノ・ノワールの熟成はどうなのか等々、興味を持っていただけるかと思います。
数は無いのでお早めに・・ゲットされてください。お勧めします!
以下は2013年のこのワインのレヴューです。
━━━━━
【エレガンスの塊!ピノ・ノワールの真髄!】
レアなアイテムで有りながらも、その数の少なさからテイスティングも憚られるような状況ですので、入荷したものもをそのままご案内するのみになっていました。
業界的にも何となく売り手は
「飲まないで案内するトップの造り手」
の一端で有って、結局誰も飲んでないと言う状況に、市場もメオ=カミュゼを何となく敬遠しているような状況かと思います。
なのでこの際、久しぶりに飲んでみるか!・・とばかりに、たった12本の仕入れの1本を開けてしまいました・・・っが、ハッキリ言って驚きました。
飲む前は、
「2013年もののネガティヴさはどんな感じかな・・?」
というノリがほとんどだったわけです。ところが・・・
「知らぬ間にメオ=カミュゼは物凄い進歩をしていた!」
と・・・気付きました。
何しろ、
「異常なほどの繊細さ、エレガンス。それだけで納得させられてしまう!」 いやもう・・ビックリです。2013年のマイナス面を評価しようと思っていたのをスッカリ忘れてしまい、ヴォーヌ=ロマネ近郊の、下級のピノ・ノワールに過ぎないワインが持つ涼やかで、しかし圧倒的なエレガンスに打ちのめされてしまいました。これは凄いです!・・・ヴォーヌ=ロマネの特別な畑のワインが持つものを、そのままスケールダウンしただけ・・・。各々の要素が持つ量のみをダウンしていますが、要素の種類はそのまま持っているかのような振る舞いを見せるんですね。
なので飲んでいる時に、ACブルゴーニュだからど~のとか、村名クラスか1級と比べるべきだとか・・そんな感情を持たないんですよ。最高クラスのピノ・ノワールのエレガンスが備わっているんです!
ある意味、これは凄いことです。そんなワインはまず見当たらない・・・。有ったとしても、出来の悪いグラン・クリュのワインが、それに近い風情を見せるのみです。
決して気取らず、全くパワフルでは無く、でも静かに穏やかに、その純粋なエキスの姿を愛でることが出来るんです。
この淡く美しい赤の勝った紫の色合いから純なアロマが漂ってくるかのようです。そして余韻・・・この美しさは圧倒的です。震えます。そしてコンディションも抜群でした・・・。これを飲んでしまったら・・メオ=カミュゼのワインを見直す羽目になる・・と言うか、買いに走るようになってしまうかもしれません。
ヴィンテージの弱さなど微塵も感じない、物凄いワインでした。これが4千円ならとんでも無く安い!お薦めします!
● 2010 Bourgogne Haut-Cotes de Nuits Blanc Clos Saint-Philibert Monopole
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ブラン・クロ・サン=フィリベール・モノポール
【ジャン=ニコラ・メオ自慢のモノポールの白です。しかもバックヴィンテージです!完熟アイテムも有り??】
「ニュイの白ながら大柄。オイリーで樽の関与を上手く使用している。3~5年で大きく変わる。」
などと noisy は書いてますからね~・・。
「・・ん?・・そんなに大きく変わったか~?」
などとツッコミを入れるには非常に良いアイテムですよね・・。
そもそもアンリ・ジャイエの手法を学び自身のドメーヌを立ち上げたジャン・ニコラ・メオですから、
「基本はピノ・ノワール」
なんですね。
何しろ御大アンリ・ジャイエは白はまず造ってないですから・・。ヴォーヌ=ロマネとニュイ=サン=ジョルジュの村で畑仕事、ワイン造りを行っていましたんでね。畑がピノ・ノワールしか無かったんですね。そもそも自身所有の畑がほとんど無かった訳ですから・・。
そんな中で、このエシェゾーの上部のオート=コートに有るクロ・サン=フィリベールはメオにとっても貴重な白ブドウの畑で、かなり試行錯誤したもの・・と思います。少なくとも昨今はバリックの関与・・もしくは影響を少なくする方向に来ていますし、濃密なワインにするために、かなりな努力が伺えるワインです。
今回は2006年、2008年、2010年、2011年とバック・ヴィンテージをフィネスさんからいただきました。
「ニュイの白はパッとしないが、実はかなり旨いし、良いとされる通常の高度に有る畑では無いものはプライスが安い。」
のは有り難いことです。
例えばあのド・ラルロの「クロ・ド・ラルロ・ブラン」などは素晴らしい名酒だと思っていますが、昔から考えるとちょっと高くなりすぎてしまってね・・。しかも熟すのに時間が掛かる・・しかし熟したら凄いパフォーマンスを見せてくれる1級なんです。
そこから言えば全く半額以下です。実はニュイの村名白はニュイ=サン=ジョルジュだけでは無く、ヴォーヌ=ロマネにも、ヴージョにも、シャンボールにもモレにも村名格(もしくはそれ以上の格)で存在しています。無いのはフラジェ=エシェゾー村とジュヴレ=シャンベルタン村です。
でもエシェゾーの上部にこのクロは有るんですね。ある程度の樽の関与を得た濃密なシャルドネが、10年以内の熟成を見られるようなラインナップになっています。熟成させているこのワインをお持ちで無ければ、是非この機会を逃さず、ご検討くださいませ。
● 2010 Bourgogne Rouge
ブルゴーニュ・ルージュ
● 2009 Bourgogne Rouge
ブルゴーニュ・ルージュ
【貴重!何と2009年からのバックヴィンテージです!】
ひょんなことからバックヴィンテージをいただけることになったメオ=カミュゼのACブルゴーニュ・ルージュです。
noisyもメオ=カミュゼを再評価するきっかけになった2013年ものもいただきましたし、
「そろそろ表情も豊かになって美味しくなってるんじゃないの?」
と思える2009年、2010年、2011年の4ヴィンテージです。全て良いヴィンテージですよね。2016年もののコラムを読んでいただきますと、ヴィンテージの背景をどのように表現していたかも判ると思いますので、様々なワインのお勉強にはとても良い材料になると思います。
まぁ、こう言っちゃなんですが、リリース直後は大したこと無いな・・と感じても、4~5年間時間が育んでくれると、かなり化けてくることも多々ありますよね。
今回は、2016年もののACブルゴーニュ・ルージュを押さえていただいていた分が減ってしまった・・と言うことで、その代わりに4ヴィンテージ、各3本ずついただいたものです。
このところの物凄いメオ=カミュゼの美味しさは、どんな経過をたどってたどり着いたか、ヴィンテージの背景はどうだったか、ピノ・ノワールの熟成はどうなのか等々、興味を持っていただけるかと思います。
数は無いのでお早めに・・ゲットされてください。お勧めします!
以下は2013年のこのワインのレヴューです。
━━━━━
【エレガンスの塊!ピノ・ノワールの真髄!】
レアなアイテムで有りながらも、その数の少なさからテイスティングも憚られるような状況ですので、入荷したものもをそのままご案内するのみになっていました。
業界的にも何となく売り手は
「飲まないで案内するトップの造り手」
の一端で有って、結局誰も飲んでないと言う状況に、市場もメオ=カミュゼを何となく敬遠しているような状況かと思います。
なのでこの際、久しぶりに飲んでみるか!・・とばかりに、たった12本の仕入れの1本を開けてしまいました・・・っが、ハッキリ言って驚きました。
飲む前は、
「2013年もののネガティヴさはどんな感じかな・・?」
というノリがほとんどだったわけです。ところが・・・
「知らぬ間にメオ=カミュゼは物凄い進歩をしていた!」
と・・・気付きました。
何しろ、
「異常なほどの繊細さ、エレガンス。それだけで納得させられてしまう!」 いやもう・・ビックリです。2013年のマイナス面を評価しようと思っていたのをスッカリ忘れてしまい、ヴォーヌ=ロマネ近郊の、下級のピノ・ノワールに過ぎないワインが持つ涼やかで、しかし圧倒的なエレガンスに打ちのめされてしまいました。これは凄いです!・・・ヴォーヌ=ロマネの特別な畑のワインが持つものを、そのままスケールダウンしただけ・・・。各々の要素が持つ量のみをダウンしていますが、要素の種類はそのまま持っているかのような振る舞いを見せるんですね。
なので飲んでいる時に、ACブルゴーニュだからど~のとか、村名クラスか1級と比べるべきだとか・・そんな感情を持たないんですよ。最高クラスのピノ・ノワールのエレガンスが備わっているんです!
ある意味、これは凄いことです。そんなワインはまず見当たらない・・・。有ったとしても、出来の悪いグラン・クリュのワインが、それに近い風情を見せるのみです。
決して気取らず、全くパワフルでは無く、でも静かに穏やかに、その純粋なエキスの姿を愛でることが出来るんです。
この淡く美しい赤の勝った紫の色合いから純なアロマが漂ってくるかのようです。そして余韻・・・この美しさは圧倒的です。震えます。そしてコンディションも抜群でした・・・。これを飲んでしまったら・・メオ=カミュゼのワインを見直す羽目になる・・と言うか、買いに走るようになってしまうかもしれません。
ヴィンテージの弱さなど微塵も感じない、物凄いワインでした。これが4千円ならとんでも無く安い!お薦めします!
● 2008 Chambolle-Musigny 1er Cru les Feusselottes
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・フュスロット
【飲んじゃいました!2005年レ・フュスロット!高貴さ溢れる味わいでした! 】

いや~・・飲んじゃいましたよ~・・2005年レ・フュスロット!素晴らしいですね。
まぁ、早いのは仕方が無い・・シャンボール=ミュジニーは非常に長命ですから・・。半世紀~1世紀と言う、人間以上の寿命が普通です。なので、
「10年ほど経ったからそろそろ美味しくなった頃だろう!」
などとの安易な気持ちで開けると、かなりの硬さに・・「・・しまった!」と後悔する羽目になるんですね。まぁ、その硬さが理解できないワイン評論家も多くいらっしゃいますが・・。
そんな時はどうするか・・。実際、noisyも持ち帰って普通に開けて飲んだだけですが、やや硬いものの高質さ、雅さ、エレガンス、美しさ、エキスの美味しさ、ミネラリティの複雑さと密度など、非常に素晴らしく美味しいと思ってしまいましたが、それでも硬さは有りますので、もし柔らかくしたいのであれば
「平底のマグナムデキャンタに栓をして1週間!セラーに寝かせる!」
位の荒療治が必要でしょう。
むしろ飲み時を決めず、時折様子を見ながら・・(つまりチョイと飲みつつ・・)そのタイミングを計るのも一幸でしょう。昔はずいぶん、やったものですが、昨今はまずやらなくなりました。そうすることで、ワインの変化も判りますし、酸化の具合も測れるようになります。
最も、高いワインじゃそんなこと、出来ないよ・・とおっしゃられるかもしれませんが、ポテンシャルの無いワインでやっても余り役には立たないんですね。寿命が長く、香気成分の出やすいシャンボール1級だからこそ、やる価値もあると言うものです。
まぁ、その酸化具合が気に入らない、美味しく飲めないじゃない?・・とおっしゃるかもしれませんが、ワインはそういう意味では結構・・頑丈で丈夫です。ちゃんと管理すれば、ポテンシャル高いワインはきっと応えてくれますよ。
この2005年、素晴らしいポテンシャルでした。今飲んでもOKです。メオ=カミュゼのサイトでも、2005年、2006年、2008年のどれもが「A boire ou a conserver」で、「飲んでも置いても良い」になっています。どうやらメオ=カミュゼ的な基準は15年経ってからが「飲み頃=A boire」のようですね。
質感はブルゴーニュのトップです。不思議なのは、メオのワインのどのキュヴェにも感じられるものです。ルロワのワインもそうですよね?・・まぁ、余りACブルクラスだと、その辺りは微妙ですが、メオの昨今のACブルの方が確実に美味しいですよ。しかもその質感は下級、上級を通じて感じられるものです。是非飲んでみて欲しいと思います。
2006年、2008年はさすがに飲んでいませんが、一般的なグレートイヤーは2005年ですが、noisy 的には2006年と思っています。2008年はやや弱めですが、シャンボールのように石灰のキツイアペラシオンの場合、「グレートイヤー=超長熟」と言う図式になってしまいます。気を付けましょう。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
● 2008 Bourgogne Haut-Cotes de Nuits Blanc Clos Saint-Philibert Monopole
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ブラン・クロ・サン=フィリベール・モノポール
【ジャン=ニコラ・メオ自慢のモノポールの白です。しかもバックヴィンテージです!完熟アイテムも有り??】
「ニュイの白ながら大柄。オイリーで樽の関与を上手く使用している。3~5年で大きく変わる。」
などと noisy は書いてますからね~・・。
「・・ん?・・そんなに大きく変わったか~?」
などとツッコミを入れるには非常に良いアイテムですよね・・。
そもそもアンリ・ジャイエの手法を学び自身のドメーヌを立ち上げたジャン・ニコラ・メオですから、
「基本はピノ・ノワール」
なんですね。
何しろ御大アンリ・ジャイエは白はまず造ってないですから・・。ヴォーヌ=ロマネとニュイ=サン=ジョルジュの村で畑仕事、ワイン造りを行っていましたんでね。畑がピノ・ノワールしか無かったんですね。そもそも自身所有の畑がほとんど無かった訳ですから・・。
そんな中で、このエシェゾーの上部のオート=コートに有るクロ・サン=フィリベールはメオにとっても貴重な白ブドウの畑で、かなり試行錯誤したもの・・と思います。少なくとも昨今はバリックの関与・・もしくは影響を少なくする方向に来ていますし、濃密なワインにするために、かなりな努力が伺えるワインです。
今回は2006年、2008年、2010年、2011年とバック・ヴィンテージをフィネスさんからいただきました。
「ニュイの白はパッとしないが、実はかなり旨いし、良いとされる通常の高度に有る畑では無いものはプライスが安い。」
のは有り難いことです。
例えばあのド・ラルロの「クロ・ド・ラルロ・ブラン」などは素晴らしい名酒だと思っていますが、昔から考えるとちょっと高くなりすぎてしまってね・・。しかも熟すのに時間が掛かる・・しかし熟したら凄いパフォーマンスを見せてくれる1級なんです。
そこから言えば全く半額以下です。実はニュイの村名白はニュイ=サン=ジョルジュだけでは無く、ヴォーヌ=ロマネにも、ヴージョにも、シャンボールにもモレにも村名格(もしくはそれ以上の格)で存在しています。無いのはフラジェ=エシェゾー村とジュヴレ=シャンベルタン村です。
でもエシェゾーの上部にこのクロは有るんですね。ある程度の樽の関与を得た濃密なシャルドネが、10年以内の熟成を見られるようなラインナップになっています。熟成させているこのワインをお持ちで無ければ、是非この機会を逃さず、ご検討くださいませ。
● 2007 Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・オー・ブリュレ
【神様が造るワインの中でも一際輝いていた・・と、個人的に思えるクリマです!】

数あるヴォーヌ=ロマネのプルミエ・クリュに有って、一際素晴らしい畑だ・・と思っていたのがこのオー・ブリュレです。確かにクロパラは美味しい・・でも若かったのかな・・少し力が有って、そのブリュレの名のように、ちょっとスパイシーに香り、神様味の凝縮したフレーヴァーと独特の漬け込み時の香り・・複雑精緻なワインだったと覚えています。
メオ=カミュゼの小作人に過ぎなかったアンリ・ジャイエは、自分でキャベツ畑を開墾してクロパラを造り始め、自身ではパストゥーグランの畑しか所有していなかったと記憶しています。収穫折半契約の終了時にどのような契約になったのか、詳しくは知りませんが、クロパラの多くを自己で所有することになったのは、長年のご奉公の返礼だったのかもしれません。
その時にブリュレはもらわなかったんですね~・・。と言うことは、やはり思い入れが有ったのはリッシュブールとクロパラなんでしょう。
でもnoisy 的にはこのオー・ブリュレが好きなんですね~。ミシェル・グロも造ってますし、今は無きルネ・アンジェルも造ってましたよね。グロさんだけか~・・。誰か飲ませてくれないかな~・・と何時も思ってます。
上の写真はこの畑の位置関係が微妙に判ります。「盆地」みたいな感じですよね・・。ご検討くださいませ。
● 2006 Bourgogne Haut-Cotes de Nuits Blanc Clos Saint-Philibert Monopole
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ブラン・クロ・サン=フィリベール・モノポール
【ジャン=ニコラ・メオ自慢のモノポールの白です。しかもバックヴィンテージです!完熟アイテムも有り??】
「ニュイの白ながら大柄。オイリーで樽の関与を上手く使用している。3~5年で大きく変わる。」
などと noisy は書いてますからね~・・。
「・・ん?・・そんなに大きく変わったか~?」
などとツッコミを入れるには非常に良いアイテムですよね・・。
そもそもアンリ・ジャイエの手法を学び自身のドメーヌを立ち上げたジャン・ニコラ・メオですから、
「基本はピノ・ノワール」
なんですね。
何しろ御大アンリ・ジャイエは白はまず造ってないですから・・。ヴォーヌ=ロマネとニュイ=サン=ジョルジュの村で畑仕事、ワイン造りを行っていましたんでね。畑がピノ・ノワールしか無かったんですね。そもそも自身所有の畑がほとんど無かった訳ですから・・。
そんな中で、このエシェゾーの上部のオート=コートに有るクロ・サン=フィリベールはメオにとっても貴重な白ブドウの畑で、かなり試行錯誤したもの・・と思います。少なくとも昨今はバリックの関与・・もしくは影響を少なくする方向に来ていますし、濃密なワインにするために、かなりな努力が伺えるワインです。
今回は2006年、2008年、2010年、2011年とバック・ヴィンテージをフィネスさんからいただきました。
「ニュイの白はパッとしないが、実はかなり旨いし、良いとされる通常の高度に有る畑では無いものはプライスが安い。」
のは有り難いことです。
例えばあのド・ラルロの「クロ・ド・ラルロ・ブラン」などは素晴らしい名酒だと思っていますが、昔から考えるとちょっと高くなりすぎてしまってね・・。しかも熟すのに時間が掛かる・・しかし熟したら凄いパフォーマンスを見せてくれる1級なんです。
そこから言えば全く半額以下です。実はニュイの村名白はニュイ=サン=ジョルジュだけでは無く、ヴォーヌ=ロマネにも、ヴージョにも、シャンボールにもモレにも村名格(もしくはそれ以上の格)で存在しています。無いのはフラジェ=エシェゾー村とジュヴレ=シャンベルタン村です。
でもエシェゾーの上部にこのクロは有るんですね。ある程度の樽の関与を得た濃密なシャルドネが、10年以内の熟成を見られるようなラインナップになっています。熟成させているこのワインをお持ちで無ければ、是非この機会を逃さず、ご検討くださいませ。
● 2006 Chambolle-Musigny 1er Cru les Feusselottes
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・フュスロット
● 2005 Chambolle-Musigny 1er Cru les Feusselottes
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・フュスロット
【飲んじゃいました!2005年レ・フュスロット!高貴さ溢れる味わいでした! 】

いや~・・飲んじゃいましたよ~・・2005年レ・フュスロット!素晴らしいですね。
まぁ、早いのは仕方が無い・・シャンボール=ミュジニーは非常に長命ですから・・。半世紀~1世紀と言う、人間以上の寿命が普通です。なので、
「10年ほど経ったからそろそろ美味しくなった頃だろう!」
などとの安易な気持ちで開けると、かなりの硬さに・・「・・しまった!」と後悔する羽目になるんですね。まぁ、その硬さが理解できないワイン評論家も多くいらっしゃいますが・・。
そんな時はどうするか・・。実際、noisyも持ち帰って普通に開けて飲んだだけですが、やや硬いものの高質さ、雅さ、エレガンス、美しさ、エキスの美味しさ、ミネラリティの複雑さと密度など、非常に素晴らしく美味しいと思ってしまいましたが、それでも硬さは有りますので、もし柔らかくしたいのであれば
「平底のマグナムデキャンタに栓をして1週間!セラーに寝かせる!」
位の荒療治が必要でしょう。
むしろ飲み時を決めず、時折様子を見ながら・・(つまりチョイと飲みつつ・・)そのタイミングを計るのも一幸でしょう。昔はずいぶん、やったものですが、昨今はまずやらなくなりました。そうすることで、ワインの変化も判りますし、酸化の具合も測れるようになります。
最も、高いワインじゃそんなこと、出来ないよ・・とおっしゃられるかもしれませんが、ポテンシャルの無いワインでやっても余り役には立たないんですね。寿命が長く、香気成分の出やすいシャンボール1級だからこそ、やる価値もあると言うものです。
まぁ、その酸化具合が気に入らない、美味しく飲めないじゃない?・・とおっしゃるかもしれませんが、ワインはそういう意味では結構・・頑丈で丈夫です。ちゃんと管理すれば、ポテンシャル高いワインはきっと応えてくれますよ。
この2005年、素晴らしいポテンシャルでした。今飲んでもOKです。メオ=カミュゼのサイトでも、2005年、2006年、2008年のどれもが「A boire ou a conserver」で、「飲んでも置いても良い」になっています。どうやらメオ=カミュゼ的な基準は15年経ってからが「飲み頃=A boire」のようですね。
質感はブルゴーニュのトップです。不思議なのは、メオのワインのどのキュヴェにも感じられるものです。ルロワのワインもそうですよね?・・まぁ、余りACブルクラスだと、その辺りは微妙ですが、メオの昨今のACブルの方が確実に美味しいですよ。しかもその質感は下級、上級を通じて感じられるものです。是非飲んでみて欲しいと思います。
2006年、2008年はさすがに飲んでいませんが、一般的なグレートイヤーは2005年ですが、noisy 的には2006年と思っています。2008年はやや弱めですが、シャンボールのように石灰のキツイアペラシオンの場合、「グレートイヤー=超長熟」と言う図式になってしまいます。気を付けましょう。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
● 2005 Bourgogne Haut-Cotes de Nuits Blanc Clos Saint-Philibert Monopole
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ブラン・クロ・サン=フィリベール・モノポール
【1本だけ分けていただきました。何と・・15年もののクロ・サン=フィリベール!・・超レアです!】
2005年ものです・・激レアです・・もっとも、アドヴォケイトが聞いたら、
「お前はすでに死んでいる」
と言うに違い在りませんが・・。
ワインは、仮にもし飲み頃が過ぎているとしてもワインで有ることに変わりは無いですし、飲み頃がすでに過ぎたと言う主観が入る可能性が有るだけで、飲み頃が過ぎれば過ぎた時の美味しさも有ります。最もこのワインが過ぎているかどうか、noisy に確かめる術は在りません。
しかし、非常に健康的に仕上がったはずの2005年のニュイの白が、もしくは、まだ樽の関与を大きく匂わせている頃(だろう?)のメオ=カミュゼのクロ・サン=フィリベールが、どんな経過を辿ったのか・・などは、
「発売当時の2007年頃に購入し、2020年までセラーできちんと寝かせない限り、確かめられない」
訳ですね。
どんな感じに熟成しているのかを想像し、どうやったら美味しく飲めるか・・大きいグラスか、小さいものか、はたまた、品温はどの位が適切か・・、何と合わせようか・・、コルクが弱っていて抜栓を失敗したらどうしようか・・など、もしくは、開けてからの対処が出来るようにしておこう・・とか・・ですね。
多くの情報を含んだ1本だと思います。「飲み頃、過ぎてるかもしれないのを普通に売っても良いんですか?」などと平気でおっしゃる方にはとても渡せませんので、ご自重ください。ワインラヴァーの方に是非、ご購入いただきたい1本です。
以下は以前の、ヴィンテージの新しいもののレヴューです。
━━━━━
【この感性!・・昔のメオ=カミュゼのイメージはすでに無いと言えます!ベストなタイミングでの収穫がこのエレガントな味わいを生み出す第一義的要因でしょう!】

近年のメオ=カミュゼのワインには驚かされることが多いですが、このジャン=ニコラご自慢のモノポール、クロ・サン=フィリベール2015年の味わいにも驚かされました。
どんどんエレガンス重視のブルゴーニュワインらしいピュアな味わいに邁進しているのは判っていましたが、クロ・サン=フィリベールは人気商材なので、ワイン屋でもたまにしか飲めないんですね・・。
そもそも昔の(10年も前位の)クロ・サン=フィリベールのイメージと言えば、過熟気味に収穫されバリックを利かせた大柄なもの・・リリース直後は樽のニュアンスがワインから浮いて感じられ、やや甘味を感じるものなので、3~5年寝かせると一体化し、ボーヌの大柄なシャルドネに似せた味わいになるが、ややもするとローヌの白ワイン的に成りがち・・みたいなものでした。
まぁ・・そんなイメージはもう全く感じられません。天候が良いとブルゴーニュらしい酸は徐々に失われ、糖分が多くなります。そんな過熟気味の葡萄を醸造すると、当然ながらアルコール発酵しなかった糖分が甘味として残ります。つまり、酸は弱めで少し甘いバランスのワインになります。そこにバリックのニュアンスが加わる訳ですね。
それはそれで美味しいんですが、やはりリリース直後は「樽臭い」感じになってしまいますし、やや甘味に頼った構成にならざるを得ません。
2015年のクロ・サン=フィリベールは、ベストのタイミングで健康な葡萄が収穫できたと思える優れたバランスの酸とドライな味わいを持ち、非常にピュアで美しいです。
どうやってもどう似せてもボーヌのシャルドネのような味わいバランスにはならないんですから、クロ・サン=フィリベールはクロ・サン=フィリベールとしての真の姿を見せよう・・と言う感覚なんじゃないかと思うんですね。
しかも2015年は全てにおいてバランスが良い・・酸の量・バランス・美しさは総体のバランスに直に影響します。それでいて、まるでバリック臭さは無く、そのピュアな美しさを汚していないです。
冷ややかな果実酸とドライな味わいからこそ、真の姿が見えてくる・・これは非常に美味しいし、オート=コートの実力もしっかりと見えると思います。
また、ジャン=ニコラの2015年ヴィンテージの総評にも書かれています(ドメーヌ説明欄)が、黄色文字の部分・・非常に印象的です。
この部分は noisy も常に感じているので、コラムのアチコチでも記載していますが、プロ、アマ問わず、
「直近の味わいしか切り取れない、受け取れない感覚」
の持ち主が非常に多い・・と言うことですね。
その上で美味しかったとか旨くないとか・・言ってる訳ですが、まぁ、アマならそれもまだ良いですが、プロがそれじゃぁいかんだろうと・・遺憾ですと・・言いたい訳です。
アマでも、そのような飲み方しかできないとするなら、ワインの楽しみの半分以上を最初から捨てていることになります。
「ポテンシャルを測る飲み方」
をお勧めします。
これについては時折書いていますので、敢えてここでは書きません。重要なのは、そのような飲み方が出来ることで、
「あの時は全く美味しく無かったのに、15年後にたまたま飲んだら・・滅茶苦茶凄かった!」
と言うようなことにはならないんですね。下手をすると・・
「そうか・・15年前に飲んだワインはコンディションが悪かったんだ・・」
などと思い込みかねないんです。
そんなことは無いとは言えませんが、そのように人間は自己弁護の思考回路が自動的に働いてしまいますから、延々と同じことを繰り返すことになり、結局、
「ワインの楽しみの半分以上を得られないままのワインファン」
になってしまいます。それは不幸なことですよね。
ジャン=ニコラも、そんなプロの批評家たちを散々見て来てウンザリしているんでしょう。noisy も・・まぁ上から目線で申し訳ないが、そんな印象を受けることは非常に多いですし、そんな批評家のコメントは全く参考にしないようにしています。
皆さんも、noisy を信じるとか信じないとか・・と言うレベルの話しでは無く、せっかくのワインを楽しめるような飲み方をされると良いんじゃないかな・・と思います。まぁ、noisy のように、電子レンジで「チン」してしまったり、砂糖を入れたり塩を入れたりは、しない方が良いですが、少なくとも、
「・・ん?・・やや硬いか・・?noisy はそんなこと言って無かったぞ・・。じゃぁ、取って置きのリーデル・ソムリエ・ブルゴーニュ・グラン・クリュでも使ってみるか?」
とか、
「・・ん?・・もう若いフレーヴァーが無い?noisyは硬いかもしれないって言ってたっけ?・・もう死んでるか?・・じゃぁ、いっそのこと平底デキャンタに落としてぶん回してみて、それからロブマイヤーのワイングラスIIIに落としてみるか?それともIVが良いか・・?」
などなど、やってみることは沢山有ると思うんですね。もしくは、もう完全に終わってるだろうヴィンテージのシャルドネなどをワイン屋で見つけて来て、それを楽しめるように数日掛けて何とかしてみる・・とか。
もっとも、このクロ・サン=フィリベールは、そんなことをしなくても美味しく飲めますので、今のタイミングですと大丈夫です。言っておきますが、勿論ベストのタイミングでは無いし、やや硬いとは言えますが、
「それでも充分に旨い」
はずです。
今回は何と、マグナムも有ります。マグナムをドメーヌが造る・・と言うことは・・そう言うことです。自信があるんですね。プロの批評家が「2015年はノーマルの出来」と判断したところで、先行きの見えないプロが何を言おうと関係が無い・・のでしょう。是非ご検討くださいませ。お勧めします!相当に・・良い出来です。
以下は以前書いたコメントです。
━━━━━
【ジャン=ニコラ・メオ自慢のモノポールの白です。】 フィネスさん入れのドメーヌ・メオ=カミュゼです。このワインに関してはnoisy も何度もご紹介させていただいてますし有名ですから、ブルゴーニュ・ファンなら知らない人はいないと思います。オート=コートのクロ・サン=フィリベールは、メオ=カミュゼ自 慢の白ワインのモノポール(単独所有)で、やや樽の効いた風味が溶け込み始めると、ニュイの白で有りながら骨格の大きいシャルドネを堪能させてくれます。(シャルドネオンリーでは無いようですが・・)
ニュイの高級白ワインで最もポテンシャルとコストのバランスの良いワインと言え、このくらいの価格ですと10年前と全く変わらないかむしろ安いと言えるかもしれません。ヴォーヌ=ロマネの村からコルボアンの方に上がって行ったところにあるオート=コートの単独所有畑で、メオのワインの裏のエチケットは、▲に飛び出た地図が描かれている・・その▲部分の畑ですね。この畑を誇りに思っている証拠とも言えます。
メオ=カミュゼもドメーヌものになると超人気銘柄でありつつ高価格であること、そして、とてもピュアで生気溢れるアロマが特長ですが、昔は時にそれが行き過ぎてしまっていると感じられる場合が有ったことなどから、「突き抜けた人気」までにはなっていないようです。
noisy のこのクロ・サン=フィリベール・ブランの印象としては、
「ニュイの白ながら大柄。オイリーで樽の関与を上手く使用している。3~5年で大きく変わる。」
というものです。
ところが、メオ氏のコメントを見ると「いつもの年のような樽の関与が少なめ」と言っているように思います。なのでよりピュアなシャルドネに仕上がっているんじゃないかと・・想像しています。
よもや残らないだろうな~・・と思いつつ、残ったら飲もうと心に決めているワインでもあります。ご検討くださいませ。
● 2005 Chambolle-Musigny 1er Cru les Cras
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・クラ
【是非ルーミエさんのレ・クラと飲み比べてみたいものです・・ 】

この2005年のレ・クラでは有りませんが、同じ2005年のシャンボール=ミュジニー1級レ・フュスロットを先日開けてしまいました・・。まぁ、古酒ばかりの入荷ですし、2005年~2010年頃までのメオ=カミュゼについては、noisy も余りテイスティングしていないので・・などと言う言い訳を考えつつ、中々な価格では有りましたが飲んで良かったです。
ここはレ・フュスロットのコラムでは無いので詳細は省きますが、
「メオ=カミュゼはルロワを追い抜こうとしているはず!」
と言う気持ちが伝わって来たような気がしています。
例えば先日飲んだ2014年のニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ブードなどは、ま~・・・ぶっ飛ぶような荘厳さと美しさ、繊細さを持っていました。
「ルロワか!」
と・・思わず突っ込んじゃいました。
2005年のレ・フュスロットは非常に健康的で、しかしやや硬く・・・しかし、漏れ出て来る気品、高質さが物凄く、この硬さはミュジニー系1/3、ボンヌ=マール系2/3ほどのミネラリティのニュアンスを持っているのかなぁ・・と言う感触を受けました。
レ・クラはレ・フュスロットよりもボンヌ=マール寄りで、まぁ、非常に近いとは言える位置関係なんですが、より赤味を強く感じると思っています。ボンヌ=マールにより近くとも・・上記のニュアンスから言うとミュジニー系1/2、ボンヌ=マール系1/2のようなミネラリティ・バランスなのかなぁ・・と言うのが、大雑把に言ったnoisy的な感覚です。やはりここは大人気のルーミエさんのレ・クラが標準なのでしょうから、比較対象としては良いんじゃないかと思います。もし2005年のルーミエさんのレ・クラをお持ちなら・・ご検討いただくのが良いかと思います。もう2005年ものなんて、高値でどうしようも無くなっちゃいますんで・・。
まぁ、昨今はブルゴーニュワインが高いですが、それでもそれだけの感動と不完全燃焼を与えてくれ、それがまた明日への活力になっている・・・それがブルゴーニュワインファンなんです。是非、「比較」の楽しさを味わってみてください。お勧めします。
● 2005 Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・レ・ショーム
【ジャン・タルディの耕作で有名になったレ・ショームです!】
その昔・・ジャン・タルディの1986年のこのワインが目茶美味しくて・・安くて・・ね。昔からのお客様はご存知かもしれませんが、何故かPKさんが著書「バーガンディ」で酷評しているので、
「このワインのどこが不味いんだろうね?」
と、ネット販売しつつ大きな疑問を投げかけていたのが懐かしく思い起こされます。エレガントでとても美味しかったです・・。
最近になってからはジャン・タルディもこの素晴らしい「1級レ・ショーム」の再契約が出来ず、メオ=カミュゼに返却しました。レ・マルコンソールとクロ・デ・レアに上下で挟まれた、素晴らしいロケーションの畑、レ・ショームです。
ここは、派手なパフォーマンスはしないまでも、ヴォーヌ=ロマネのやや穏やかな均整の取れた素晴らしいバランスを持つ畑です。ヴォーヌ=ロマネらしい雅さは、一部で接するラ・ターシュ(レ・ゴーディショ・オ・ラ・ターシュでは無い、昔からの)のニュアンスなのかもしれません。
また、2005年は超健康的、優良なヴィンテージですし、2003年はやや豊満型ですが海外メディアは非常に評価の高いヴィンテージです。
メオ=カミュゼのサイトによりますと、2005年のレ・ショームは 「A boire ou a conserver」で「飲んでも貯蔵しても良い」、2003年のレ・ショームも同様です。
このような古酒、特にそろそろ飲み頃になってくるものが正規代理店からリリースされる訳ですから、ここは有難く頂戴しておくのが「吉」かと・・思います。この価格なら決して高いとは言えないでしょう。むしろリーズナブルです。是非ご検討くださいませ。
● 2004 Chambolle-Musigny 1er Cru les Feusselottes
シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・フュスロット
【とは言え、フィサンしか飲んでいないが・・・ 】
偉そうには言っても今のところフィサンしか飲めていませんし、いつの間にか売れてしまって減っているのが現状で、この先はそうそう飲めそうも有りません。
リアルでは、編集長の、
「もう取り上げるには値しない」
みたいな烙印を押されてしまっています。ある意味、ピノ・ファンの、強烈な愛情の裏返し的な部分ではあると感じます。偉大なブルゴーニュの生産者の立ち位置にいながら(と、思う)、
「なんなのよ、その振る舞いと仕上がりは・・・」
みたいな怒りが有るんだと思います。ちょっと鼻が伸び過ぎたピノキオ状態・・・と受け取られたのでしょう。
ブルゴーニュの神様のすぐ傍に居た、家族ぐるみの付き合いだったと言える、他の造り手たちは、一体どんな気持ちを持っていたのでしょうか。アンリ・ジャイエの造るワインに啓発され、神様に追いつきたい、何とか自分を旨く表現したい、でも超えられない、というジレンマに陥ってしまうのでしょう。ジャン・ニコラ・メオに留まらず、跡継ぎのエマニュエル・ルジェ、フィリップ・シャルロパンもそうでしょう。神様のピノ・ノアールには到底届かないと感じてしまうのでしょう。神様の友人たちにも同じことが言えます。このところのダニエル・ショパンのキュヴェを飲まれた方は、その美味しさにびっくりされたと思います。しかし、ダニエル・ショパンの凄腕を持ってしても、追いつくことすら出来なかった(と思う)訳です。
メオ=カミュゼのワインを飲むと、やっぱり同様のことを感じてしまいます。追いつきたい、超えたいが・・・、今の俺はこんな感じなんだよ、と言っている様な気がするのです。
2004年のフィサンはよく出来ていると思います。神様流の低温での長めの漬け込みは感じられず、短めに済ませて、ピュアなフレーヴァーを生かそうとしています。フィサンとしてみれば、今までに経験が無いほど果実のニュアンスを大量に閉じ込めています。そして、生の血を感じさせるような、妖艶なアロマが強烈に存在しています。生々しい、という表現が正しいでしょう。恐怖映画を一人で見ているような、背筋がゾクゾクっとする感じさえ受けます。ボディも肉を感じさせる厚みの有る物で、噛めるようでも有ります。血とブルーベリーの煮詰めたものの集合体と言っても良いでしょう。
メオ=カミュゼのピノ・ノアールには、そんな只者では無いニュアンスを時々感じることが出来ます。しかし、それが「めちゃんこ美味しい」に同義なのか、が微妙では有り、飲み手によって好き嫌いの分かれる部分でしょう。それでも、土地の個性とメオの個性の両方を強く感じさせる優れたワインであると・・・感じました。
また、96年や98年のヴォーヌ=ロマネが少量入っています。価格はとても安いと言えますので、楽しかった90年代を振り返ってみてはいかがでしょうか。ワイン自体の絶対的な美味しさを求めるよりも、今まで過ごしてきた90年代の決算をしてみるのも重要でしょう。ブルゴーニュは、確かにひとつの時代が終わった・・・と感じられますよね。
オ=ブリュレは神様が耕作していたリッシュブールに接するとても秀逸な1級畑です。リッシュブールよりはやや軽いが、名前どおりの独特の焦がされたベリーのニュアンスや動物的官能さにクラクラさせられたワインです。お好きな方は・・・まあ、安いと思いますので是非。
2004年のフュスロットは飲めていませんが、2003年がとても美味しかったのを覚えています。透明感の有るドライなチェリー、ラズベリーのジャミーさは、メオが求めているものを指し示しているような気がしました。神様のピノ・ノアールよりも高い周波数の香りに、よりポイントが有り、華やかで、ピュアでした。
皆さんもまあ、色々と好みはあるのでしょうが、色々と飲むのがワインの楽しみ・・・。高くなってしまったブルゴーニュのワインでは有りますが、古酒も含めてファンタジックな世界を感じられる価格では仕上がったと思います。ご興味の有る方、是非、飲んでみてください。
● 2005 Bourgogne Rouge
ブルゴーニュ・ルージュ
【エレガンスの塊!ピノ・ノワールの真髄!】
「メオのACブルのバック・ヴィンテージ?・・そんなの価値あんの?」
と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。まして買い葡萄のフレール・エ・スールですから・・。
しかしながら、2013年、2014年の素晴らしいメオ・ブルゴーニュを飲まれた方なら興味深々でしょう。2014年はこれからグングン味わいが伸びて行くと思いますが、2013年はリリース時からピュアでエキシーで滅茶美味しかったですよね。
1999年は当時グレートイヤーと言われたヴィンテージです。しかし、noisy も当初から「?」を言っていたと思いますが、5年ほど経ってから学者筋から「酸不足」から来る「早飲みタイプ」で「熟成しない」などと言われたものです。現在は2016年ですから収穫から17年・・良い熟成期間じゃないかと思いますがどうでしょうか。
2004年は「オフだ」と言われたヴィンテージですが、noisy 的には「タフ」だと理解しています。葡萄が環境の変化に対応してタフな葡萄になった・・それがワインの味わいに現れていて、非常に複雑性に富み、変化の具合も大きく、良くできた造り手のものは非常に美味しいと思っています。勿論ですが、ブルゴーニュワインファンの中でも「好みの視点」で結構評価は分かれており、
「2004年?・・絶対買わない!」
「2004年?・・いいですね~~!」
と、noisy の場合は、そのお客様がどう捉えているかでその嗜好を判断する指標になっています。面白い存在かと思います。
2005年はもちろん、グレートイヤーの声が高いヴィンテージです。noisy の場合は「グレートかどうかはアイテムによるが全体的にヘルシーな年」と言う理解です。ある意味、2013年とは対極にある年と言えます。葡萄は非常に健康で、葡萄農家は、
「畑でやることが無かった。暇で楽なヴィンテージ。」
と言うのが正直なところ。健康で多産だったので、良い造り手はハーヴェストをきっちりやった筈です。なので、「ヘルシーだがグレートかどうかは造り手に寄る部分が大きく、ある意味手抜きなヴィンテージでもある」
と言えるかと思います。
一方2013年は、対応が非常に難しいヴィンテージだったと言え、収穫も激減する中で、栽培も醸造も最大限の努力を強いられた年。みんな一生懸命にやったので、天候悪く作柄悪く・・しかし少量ながら造り手にも寄るとしてもグレートなワインが出来た年・・と言う理解です。
本来、このように古いヴィンテージのワインは、エージェントさん、ワイン屋さんがダムのようになって持っていたものです。リリースされた時に沢山購入し、ヴィンテージが変わる毎に価格を替えて倉庫代・管理代を加え・・と言うことですね。良く言われる「カヴィスト」と言う側面を売り手は持っていたものです。
しかしながら、インターネットの発達とともにそんな習慣は壊されていきました。古い大きなワイン屋やエージェントは廃業の憂き目に有ったのも1990年代からです。今ある大きなエージェントさん、ワイン屋さんも実は何度も代替わりしていたりするんです。皆さんはあまり興味が無いかもしれませんが・・。noisy のところも規模は全く小さなものでしたが、そんなカヴィスト的な側面も有ったものです。しかし今は・・商品が残らないし、価格競争が厳しいので、利益も出せないと言うことが、そんな側面を潰してしまったとも言えるかなと・・。
昔は売れなかったけど滅茶面白かった~!です。DRCだってドヴネだってちょっと頑張れば簡単に飲めたんですよね。考えられないほど古いブルゴーニュも沢山飲んだものです。勿論、状態のひどいものも有った・・しかし、それが我々の感性を鍛えたと思っています。
ブルゴーニュのワインはどれだけ持つのか・・PKさん、アドヴォケイトが言うように、そんなに短いのか?・・と疑問をぶつけられるのは、ちゃんとした検証をして、経験が有ったからです。
今回は「おそらくフィネスさんが自身の倉庫で囲っていたもの・・」かと思っています。エチケットも綺麗で外観からは非常にコンディションが良いです。こんな機会は少ないでしょう。ご検討くださいませ。

昨年の今頃から年末辺りまでに掛けて完売、そしてまた奇跡の再入荷を何度か繰り返し、そのたびに大きな反響をいただきました、メゾンのブルゴーニュ・ルージュの2014年が入荷しました。
2013年のこのワインの余りの美味しさに noisy もビックリしましたが、何より皆さんの「とても美味しかった!」が嬉しかったです。ですので待望の2014年ということになりますが、今のところはどの位いただけるかがハッキリはしていません。
で、はやる心を抑えつつ、早速飲んでみました。このコラムの下の方に2013年のコメント、また写真が有りますので比較してみてください。
色合いはどうでしょう・・やはりグレートイヤーの呼び声が高い2014年の豊かな色合いが見て取れるでしょうか。より目の詰まった、やや赤みが強いように見受けられます。
2013年は紫の透明感のある色合いで、より冷ややかに感じられるかと思います。でもこの冷ややかな色合いからのエレガンスがもの凄かったんですよね~!ただし、全体的な根っこはほとんど同じように見受けられます。
抜栓後からピュアなベリー、チェリーのアロマが気品高く、スピードも速く立ち上がります。篭ったような印象派全く有りません。中域には舌にチリチリと感じられる、まだ開かない要素の粒が沢山有ります。非常に目の細やかな優しいタンニンが存在しています。この辺はスムーズに流れて行った2013年とは少し違うところです。
中盤以降はブラック系の小果実、優しいスパイスを感じさせながら、ややふっくらとした帯域を感じさせながら長く美しい余韻を現しつつ消えて行きます。
全体像は2013年とほぼ同様ながらもポテンシャル的には確実に上、よりシッカリした、でも現状はわずかにより強い味わいを見せる・・2014年かと思います。非常に素晴らしい仕上がりだと感じました。
現状でもかなり美味しく飲めますが、リリース時にバランスしていた2013年のような完璧さには届いていません。この2016年の夏の気温が下がり始めた頃に一端バランスすると思われ、それ以降は2013年を凌ぐ味わいを見せてくれるでしょう。今からガンガン飲む・・と言うより、この2~3カ月の間にバランスするはず・・と思ってください。
2013年ものは、つい先日・・今まで仕舞い込んでいて飲んでいなかったお客様から連絡が有りまして・・
「メオのブルゴーニュ・ルージュを昨年購入して先日飲んだんですが、余りの美味しさにビックリしました。まだ在庫が有れば欲しいんですが・・」
と非常に嬉しいお言葉をいただきました。でも残念ながらもう1本も無く、すみませんと言うしかなかったのですが、この2014年に関しては、
「2013年より確実に上のポテンシャルが有る分、2013年より少し時間が掛かるが超越する」
と思います。素晴らしいピノ・ノワールでした!是非ストックしてお楽しみください。超お奨めします!
以下は2013年もののレヴューです。
━━━━━

レアなアイテムで有りながらも、その数の少なさからテイスティングも憚られるような状況ですので、入荷したものもをそのままご案内するのみになっていました。
業界的にも何となく売り手は
「飲まないで案内するトップの造り手」
の一端で有って、結局誰も飲んでないと言う状況に、市場もメオ=カミュゼを何となく敬遠しているような状況かと思います。
なのでこの際、久しぶりに飲んでみるか!・・とばかりに、たった12本の仕入れの1本を開けてしまいました・・・っが、ハッキリ言って驚きました。
飲む前は、
「2013年もののネガティヴさはどんな感じかな・・?」
というノリがほとんどだったわけです。ところが・・・
「知らぬ間にメオ=カミュゼは物凄い進歩をしていた!」
と・・・気付きました。
何しろ、
「異常なほどの繊細さ、エレガンス。それだけで納得させられてしまう!」 いやもう・・ビックリです。2013年のマイナス面を評価しようと思っていたのをスッカリ忘れてしまい、ヴォーヌ=ロマネ近郊の、下級のピノ・ノワールに過ぎないワインが持つ涼やかで、しかし圧倒的なエレガンスに打ちのめされてしまいました。これは凄いです!・・・ヴォーヌ=ロマネの特別な畑のワインが持つものを、そのままスケールダウンしただけ・・・。各々の要素が持つ量のみをダウンしていますが、要素の種類はそのまま持っているかのような振る舞いを見せるんですね。
なので飲んでいる時に、ACブルゴーニュだからど~のとか、村名クラスか1級と比べるべきだとか・・そんな感情を持たないんですよ。最高クラスのピノ・ノワールのエレガンスが備わっているんです!
ある意味、これは凄いことです。そんなワインはまず見当たらない・・・。有ったとしても、出来の悪いグラン・クリュのワインが、それに近い風情を見せるのみです。
決して気取らず、全くパワフルでは無く、でも静かに穏やかに、その純粋なエキスの姿を愛でることが出来るんです。
この淡く美しい赤の勝った紫の色合いから純なアロマが漂ってくるかのようです。そして余韻・・・この美しさは圧倒的です。震えます。そしてコンディションも抜群でした・・・。これを飲んでしまったら・・メオ=カミュゼのワインを見直す羽目になる・・と言うか、買いに走るようになってしまうかもしれません。
ヴィンテージの弱さなど微塵も感じない、物凄いワインでした。これが4千円ならとんでも無く安い!お薦めします!
● 2004 Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・オー・ブリュレ
【神様が造るワインの中でも一際輝いていた・・と、個人的に思えるクリマです!】

数あるヴォーヌ=ロマネのプルミエ・クリュに有って、一際素晴らしい畑だ・・と思っていたのがこのオー・ブリュレです。確かにクロパラは美味しい・・でも若かったのかな・・少し力が有って、そのブリュレの名のように、ちょっとスパイシーに香り、神様味の凝縮したフレーヴァーと独特の漬け込み時の香り・・複雑精緻なワインだったと覚えています。
メオ=カミュゼの小作人に過ぎなかったアンリ・ジャイエは、自分でキャベツ畑を開墾してクロパラを造り始め、自身ではパストゥーグランの畑しか所有していなかったと記憶しています。収穫折半契約の終了時にどのような契約になったのか、詳しくは知りませんが、クロパラの多くを自己で所有することになったのは、長年のご奉公の返礼だったのかもしれません。
その時にブリュレはもらわなかったんですね~・・。と言うことは、やはり思い入れが有ったのはリッシュブールとクロパラなんでしょう。
でもnoisy 的にはこのオー・ブリュレが好きなんですね~。ミシェル・グロも造ってますし、今は無きルネ・アンジェルも造ってましたよね。グロさんだけか~・・。誰か飲ませてくれないかな~・・と何時も思ってます。
上の写真はこの畑の位置関係が微妙に判ります。「盆地」みたいな感じですよね・・。ご検討くださいませ。
● 2004 Bourgogne Rouge
ブルゴーニュ・ルージュ
【超レアでしょう!カヴィストならではの1999年、2004年、2005年の古酒、バックヴィンテージです!早い者勝ちです!】
「メオのACブルのバック・ヴィンテージ?・・そんなの価値あんの?」
と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。まして買い葡萄のフレール・エ・スールですから・・。
しかしながら、2013年、2014年の素晴らしいメオ・ブルゴーニュを飲まれた方なら興味深々でしょう。2014年はこれからグングン味わいが伸びて行くと思いますが、2013年はリリース時からピュアでエキシーで滅茶美味しかったですよね。
1999年は当時グレートイヤーと言われたヴィンテージです。しかし、noisy も当初から「?」を言っていたと思いますが、5年ほど経ってから学者筋から「酸不足」から来る「早飲みタイプ」で「熟成しない」などと言われたものです。現在は2016年ですから収穫から17年・・良い熟成期間じゃないかと思いますがどうでしょうか。
2004年は「オフだ」と言われたヴィンテージですが、noisy 的には「タフ」だと理解しています。葡萄が環境の変化に対応してタフな葡萄になった・・それがワインの味わいに現れていて、非常に複雑性に富み、変化の具合も大きく、良くできた造り手のものは非常に美味しいと思っています。勿論ですが、ブルゴーニュワインファンの中でも「好みの視点」で結構評価は分かれており、
「2004年?・・絶対買わない!」
「2004年?・・いいですね~~!」
と、noisy の場合は、そのお客様がどう捉えているかでその嗜好を判断する指標になっています。面白い存在かと思います。
2005年はもちろん、グレートイヤーの声が高いヴィンテージです。noisy の場合は「グレートかどうかはアイテムによるが全体的にヘルシーな年」と言う理解です。ある意味、2013年とは対極にある年と言えます。葡萄は非常に健康で、葡萄農家は、
「畑でやることが無かった。暇で楽なヴィンテージ。」
と言うのが正直なところ。健康で多産だったので、良い造り手はハーヴェストをきっちりやった筈です。なので、「ヘルシーだがグレートかどうかは造り手に寄る部分が大きく、ある意味手抜きなヴィンテージでもある」
と言えるかと思います。
一方2013年は、対応が非常に難しいヴィンテージだったと言え、収穫も激減する中で、栽培も醸造も最大限の努力を強いられた年。みんな一生懸命にやったので、天候悪く作柄悪く・・しかし少量ながら造り手にも寄るとしてもグレートなワインが出来た年・・と言う理解です。
本来、このように古いヴィンテージのワインは、エージェントさん、ワイン屋さんがダムのようになって持っていたものです。リリースされた時に沢山購入し、ヴィンテージが変わる毎に価格を替えて倉庫代・管理代を加え・・と言うことですね。良く言われる「カヴィスト」と言う側面を売り手は持っていたものです。
しかしながら、インターネットの発達とともにそんな習慣は壊されていきました。古い大きなワイン屋やエージェントは廃業の憂き目に有ったのも1990年代からです。今ある大きなエージェントさん、ワイン屋さんも実は何度も代替わりしていたりするんです。皆さんはあまり興味が無いかもしれませんが・・。noisy のところも規模は全く小さなものでしたが、そんなカヴィスト的な側面も有ったものです。しかし今は・・商品が残らないし、価格競争が厳しいので、利益も出せないと言うことが、そんな側面を潰してしまったとも言えるかなと・・。
昔は売れなかったけど滅茶面白かった~!です。DRCだってドヴネだってちょっと頑張れば簡単に飲めたんですよね。考えられないほど古いブルゴーニュも沢山飲んだものです。勿論、状態のひどいものも有った・・しかし、それが我々の感性を鍛えたと思っています。
ブルゴーニュのワインはどれだけ持つのか・・PKさん、アドヴォケイトが言うように、そんなに短いのか?・・と疑問をぶつけられるのは、ちゃんとした検証をして、経験が有ったからです。
今回は「おそらくフィネスさんが自身の倉庫で囲っていたもの・・」かと思っています。エチケットも綺麗で外観からは非常にコンディションが良いです。こんな機会は少ないでしょう。ご検討くださいませ。

昨年の今頃から年末辺りまでに掛けて完売、そしてまた奇跡の再入荷を何度か繰り返し、そのたびに大きな反響をいただきました、メゾンのブルゴーニュ・ルージュの2014年が入荷しました。
2013年のこのワインの余りの美味しさに noisy もビックリしましたが、何より皆さんの「とても美味しかった!」が嬉しかったです。ですので待望の2014年ということになりますが、今のところはどの位いただけるかがハッキリはしていません。
で、はやる心を抑えつつ、早速飲んでみました。このコラムの下の方に2013年のコメント、また写真が有りますので比較してみてください。
色合いはどうでしょう・・やはりグレートイヤーの呼び声が高い2014年の豊かな色合いが見て取れるでしょうか。より目の詰まった、やや赤みが強いように見受けられます。
2013年は紫の透明感のある色合いで、より冷ややかに感じられるかと思います。でもこの冷ややかな色合いからのエレガンスがもの凄かったんですよね~!ただし、全体的な根っこはほとんど同じように見受けられます。
抜栓後からピュアなベリー、チェリーのアロマが気品高く、スピードも速く立ち上がります。篭ったような印象派全く有りません。中域には舌にチリチリと感じられる、まだ開かない要素の粒が沢山有ります。非常に目の細やかな優しいタンニンが存在しています。この辺はスムーズに流れて行った2013年とは少し違うところです。
中盤以降はブラック系の小果実、優しいスパイスを感じさせながら、ややふっくらとした帯域を感じさせながら長く美しい余韻を現しつつ消えて行きます。
全体像は2013年とほぼ同様ながらもポテンシャル的には確実に上、よりシッカリした、でも現状はわずかにより強い味わいを見せる・・2014年かと思います。非常に素晴らしい仕上がりだと感じました。
現状でもかなり美味しく飲めますが、リリース時にバランスしていた2013年のような完璧さには届いていません。この2016年の夏の気温が下がり始めた頃に一端バランスすると思われ、それ以降は2013年を凌ぐ味わいを見せてくれるでしょう。今からガンガン飲む・・と言うより、この2~3カ月の間にバランスするはず・・と思ってください。
2013年ものは、つい先日・・今まで仕舞い込んでいて飲んでいなかったお客様から連絡が有りまして・・
「メオのブルゴーニュ・ルージュを昨年購入して先日飲んだんですが、余りの美味しさにビックリしました。まだ在庫が有れば欲しいんですが・・」
と非常に嬉しいお言葉をいただきました。でも残念ながらもう1本も無く、すみませんと言うしかなかったのですが、この2014年に関しては、
「2013年より確実に上のポテンシャルが有る分、2013年より少し時間が掛かるが超越する」
と思います。素晴らしいピノ・ノワールでした!是非ストックしてお楽しみください。超お奨めします!
以下は2013年もののレヴューです。
━━━━━

レアなアイテムで有りながらも、その数の少なさからテイスティングも憚られるような状況ですので、入荷したものもをそのままご案内するのみになっていました。
業界的にも何となく売り手は
「飲まないで案内するトップの造り手」
の一端で有って、結局誰も飲んでないと言う状況に、市場もメオ=カミュゼを何となく敬遠しているような状況かと思います。
なのでこの際、久しぶりに飲んでみるか!・・とばかりに、たった12本の仕入れの1本を開けてしまいました・・・っが、ハッキリ言って驚きました。
飲む前は、
「2013年もののネガティヴさはどんな感じかな・・?」
というノリがほとんどだったわけです。ところが・・・
「知らぬ間にメオ=カミュゼは物凄い進歩をしていた!」
と・・・気付きました。
何しろ、
「異常なほどの繊細さ、エレガンス。それだけで納得させられてしまう!」 いやもう・・ビックリです。2013年のマイナス面を評価しようと思っていたのをスッカリ忘れてしまい、ヴォーヌ=ロマネ近郊の、下級のピノ・ノワールに過ぎないワインが持つ涼やかで、しかし圧倒的なエレガンスに打ちのめされてしまいました。これは凄いです!・・・ヴォーヌ=ロマネの特別な畑のワインが持つものを、そのままスケールダウンしただけ・・・。各々の要素が持つ量のみをダウンしていますが、要素の種類はそのまま持っているかのような振る舞いを見せるんですね。
なので飲んでいる時に、ACブルゴーニュだからど~のとか、村名クラスか1級と比べるべきだとか・・そんな感情を持たないんですよ。最高クラスのピノ・ノワールのエレガンスが備わっているんです!
ある意味、これは凄いことです。そんなワインはまず見当たらない・・・。有ったとしても、出来の悪いグラン・クリュのワインが、それに近い風情を見せるのみです。
決して気取らず、全くパワフルでは無く、でも静かに穏やかに、その純粋なエキスの姿を愛でることが出来るんです。
この淡く美しい赤の勝った紫の色合いから純なアロマが漂ってくるかのようです。そして余韻・・・この美しさは圧倒的です。震えます。そしてコンディションも抜群でした・・・。これを飲んでしまったら・・メオ=カミュゼのワインを見直す羽目になる・・と言うか、買いに走るようになってしまうかもしれません。
ヴィンテージの弱さなど微塵も感じない、物凄いワインでした。これが4千円ならとんでも無く安い!お薦めします!
● 2003 Nuits-Saint-Georges 1er Cru aux Boudots
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ・オー・ブドー
● 2003 Nuits-Saint-Georges 1er Cru les Perrieres
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ・レ・ペリエール
【看板のひとつ、ニュイ=サン=ジョルジュ1級オー=ミュルジュとブドー、そしてペリエール!】

実は2014年もののブドーを、皆さんに紹介した後で飲んでみたんですね・・。そしたらまぁ・・
「とんでもない出来!」
でした。もう、モロにドメーヌ・ルロワ級です。土臭いニュイ=サン=ジョルジュなど、どこにも無い・・いや、勿論ですが要素のひとつとしては備わっているんですが、
「・・おい!・・中身はロマネ=サン=ヴィヴァンか?」
と思わず言ってしまったほど、その雅なお姿に感服しました。まぁ、詰まらないロマネ=サン=ヴィヴァンも沢山有りますけどね。それから比べたらもう、雲泥の差です。
海外の評価を探しましたが2003年もので評価されていたのが、レ・ミュルジュでした。スペクテイター誌で94Pointsと言うものでしたが、その他はまず・・見当たりませんでした。
そんなこんなが有りまして、2014年のニュイ・レ・ブドーは早々に完売してしまいましたが、ペリエールは残っちゃってますね。その内に無まない訳には行かないでしょう。
まだメオ=カミュゼの素晴らしさは、日本人には伝わっていないような気がします。昔はそれでも大人気のドメーヌでした。知っていらっしゃる方がそろそろ高齢になられ、新しいワインファンの方は余りご存知無い・・と言うのも有るのでしょうし、ドメーヌものオンリーだったものがネゴスものも造り始めたと言うのも有るでしょう。
しかし、昨今のACブル赤を飲まれた方は、そのエレガンス、品格に驚かれたと思います。決して濃く無いのにしっかりエキスの美味しさが出ていて、ブルゴーニュらしい理想の姿をしています。
今回は古いヴィンテージものをいただきました。そんなに多く無い良い機会かと思います。是非ともご検討くださいませ。
以下は2014年ニュイ=サン=ジョルジュ1級ブドー他のレヴューです。
━━━━━
個人的な思い入れなのかもしれませんが、
「ミュルジュと言えばメオ=カミュゼ!」
と言うようなインプットが根付いてしまっているnoisy ですが、引けを取らないのがブード(ブドー)です。何しろ、マルコンソールの南に接する畑ですんで、気難しい一面も有りますが、ポテンシャルの非常に高い畑です。
一般的にはニュイ・サン=ジョルジュのワインはヴォーヌ=ロマネのワインのように、「あっけらかん」とした部分よりも「肉付きの良さ」「味わいの幅」「力強さ」が有り、より男前な感じがするかと思います。でも、メオのニュイ1級は、開けるタイミングにもよるかとは思いますがエレガンスを伴ったものです。当たった時のミュルジュは・・・です。ヴォーヌ=ロマネの村に近い部分にある畑で、オー・ブード、オー・クラ、オー・ミュルジュと連なっています。
ジャン・ニコラの以前のコメントを見ると、ブドーは堂々としていて大柄、ミュルジュは緻密でエレガント・・と思えます。でも今回はミュルジュの案内が無かったな・・と。
ティム・アトキンさんはやっぱりここでも弾けちゃってますね。95Pointsです・・マジか~・・旨いのか~・・。そうなるとこんな価格は全く安いと言えますが・・確かめてみたいところです。もう少し仕入れられるように・・、もう少し売れるように・・そうなればテイスティングして販売できますよね~・・頑張ろう・・。ご検討くださいませ。
■ 2003 Marc de Bourgogne Hors d'Age Wooden Gift Box
マール・ド・ブルゴーニュ・オール・ダージュ
【珍しいメオ=カミュゼのマール。2003年ものです。色合いは濃いめで47度とアルコール分高めです!】

珍しいのかどうなのか、判断つきませんが、少なくとも noisy は、こんな色のエチケットは見たことが無いです。オレンジ色のフィーヌはどこかで見たような気がしますが・・しかも左のような木箱入りですから、ギフトにも良いかと思います。その際は包装もしますので通信事項欄にご記載ください。ぜひご検討くださいませ。
● 2003 Clos de Vougeot Grand Cru
クロ・ド・ヴージョ・グラン・クリュ
【地球規模で暑かった2003年のクロ・ド・ヴージョです。】

メオが持つ目が眩むような珠玉の畑にあって、しかもグラン・クリュであっても何とか手が出るのがクロ・ド・ヴージョでした。つい最近まで2002年とか2000年とかが売れずに残ってましたが、
「何で売れないのかな?」
と・・思ってましたよ。
因みに、ジャン・タルディが耕作していたグラン・モーペルテュイが帰って来ていますし、その他にもシャトー(プレ・ル・セリエ、プレ・ル・シャトー)の真下の区画も有るようで、このクロ・ド・ヴージョには幾つかのラベルが時折・・有ります。どう違うのか・・単純に畑別なのかは判りませんので、ぜひとも同じヴィンテージを全部一遍に開けてみたいものです。
このクロ・ド・ヴージョ2003年は、ワインスペクテイター誌が高評価で96ポイントとのことですが、地球的(北半球的?)に非常に暑かった夏でした。豪奢で豊満なスタイルが海外で受けたものですが、残念ながらこの頃のメオ=カミュゼの味わいについて、noisyは今一つ理解していないので、詳細なコメントは差し控えます。しかし、
「同様なヴィンテージと思われる1976年のブルゴーニュワインは、リリース頃は非常に評価が低かったものの、結果的にグレートな1978年に次ぐ長命で豊かな味わいのヴィンテージワインになっており、リリース頃の一般的な評価は間違い」
・・だったと思います。また、自然派系のメオ=カミュゼとするならば、暑くても葡萄がへばらなかったんじゃないかと・・。スペクテイター誌が96Points付けています。
でももう14年も経つんですね・・。上の写真はクロ・ド・ヴージョ最上部にあるシャトーの脇、リューディ「プレ・ル・セリエ」です。月日の過行くのは早いものです。非常に貴重なワインです。ご検討くださいませ。
● 2003 Corton Clos Rognet Grand Cru
コルトン・クロ・ロニェ・グラン・クリュ
【非常に暑かった2003年!そろそろワイルドな獣系のブケと艶やかさが出て来ているんじゃないかと思います!】
安易に開けられる状況では無いのでまだ飲んではいませんが、このワイン、かなり好きなんですね。コルトンを名乗りながらコルトン村には無いと言う・・まるでヴォルネイ=サントノみたいなワインなんですが、ラドワ=セリニ村に有るグラン・クリュでコルトンを名乗れると言う、ちょっと変わったクリマです。
しかもコルトン=ルナルドの北東に連なるのがこのレ・ロニェでして、ルナルドの持つ動物的なスパイシーさを濃密なチェリーで包み、さらに精緻にしたようなニュアンスなんですね・・。
ただし noisyにしても、かなりの長きに渡って飲んでない期間が有りますんで、偉そうなことは中々言い辛いです。
クラシックなレベルの評価までは、コルトンは付け辛いですよね。ドメーヌ・ルロワと言う例外も有りますけどね。昨今のメオのワインは、数アイテム飲んでいますが・・
「本気でルロワを超える気か?」
と思わせるような素晴らしいものが伝わってきます。
まぁ、売れなかったらいずれ飲めるかな・・と思ってるワインですが、今のところはこんな感じですみません。ご検討くださいませ。
● 2003 Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・レ・ショーム
【ジャン・タルディの耕作で有名になったレ・ショームです!】
その昔・・ジャン・タルディの1986年のこのワインが目茶美味しくて・・安くて・・ね。昔からのお客様はご存知かもしれませんが、何故かPKさんが著書「バーガンディ」で酷評しているので、
「このワインのどこが不味いんだろうね?」
と、ネット販売しつつ大きな疑問を投げかけていたのが懐かしく思い起こされます。エレガントでとても美味しかったです・・。
最近になってからはジャン・タルディもこの素晴らしい「1級レ・ショーム」の再契約が出来ず、メオ=カミュゼに返却しました。レ・マルコンソールとクロ・デ・レアに上下で挟まれた、素晴らしいロケーションの畑、レ・ショームです。
ここは、派手なパフォーマンスはしないまでも、ヴォーヌ=ロマネのやや穏やかな均整の取れた素晴らしいバランスを持つ畑です。ヴォーヌ=ロマネらしい雅さは、一部で接するラ・ターシュ(レ・ゴーディショ・オ・ラ・ターシュでは無い、昔からの)のニュアンスなのかもしれません。
また、2005年は超健康的、優良なヴィンテージですし、2003年はやや豊満型ですが海外メディアは非常に評価の高いヴィンテージです。
メオ=カミュゼのサイトによりますと、2005年のレ・ショームは 「A boire ou a conserver」で「飲んでも貯蔵しても良い」、2003年のレ・ショームも同様です。
このような古酒、特にそろそろ飲み頃になってくるものが正規代理店からリリースされる訳ですから、ここは有難く頂戴しておくのが「吉」かと・・思います。この価格なら決して高いとは言えないでしょう。むしろリーズナブルです。是非ご検討くださいませ。
● 2003 Nuits-Saint-Georges 1er Cru aux Murgers
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ・オー・ミュルジュ
【看板のひとつ、ニュイ=サン=ジョルジュ1級オー=ミュルジュとブドー、そしてペリエール!】

実は2014年もののブドーを、皆さんに紹介した後で飲んでみたんですね・・。そしたらまぁ・・
「とんでもない出来!」
でした。もう、モロにドメーヌ・ルロワ級です。土臭いニュイ=サン=ジョルジュなど、どこにも無い・・いや、勿論ですが要素のひとつとしては備わっているんですが、
「・・おい!・・中身はロマネ=サン=ヴィヴァンか?」
と思わず言ってしまったほど、その雅なお姿に感服しました。まぁ、詰まらないロマネ=サン=ヴィヴァンも沢山有りますけどね。それから比べたらもう、雲泥の差です。
海外の評価を探しましたが2003年もので評価されていたのが、レ・ミュルジュでした。スペクテイター誌で94Pointsと言うものでしたが、その他はまず・・見当たりませんでした。
そんなこんなが有りまして、2014年のニュイ・レ・ブドーは早々に完売してしまいましたが、ペリエールは残っちゃってますね。その内に無まない訳には行かないでしょう。
まだメオ=カミュゼの素晴らしさは、日本人には伝わっていないような気がします。昔はそれでも大人気のドメーヌでした。知っていらっしゃる方がそろそろ高齢になられ、新しいワインファンの方は余りご存知無い・・と言うのも有るのでしょうし、ドメーヌものオンリーだったものがネゴスものも造り始めたと言うのも有るでしょう。
しかし、昨今のACブル赤を飲まれた方は、そのエレガンス、品格に驚かれたと思います。決して濃く無いのにしっかりエキスの美味しさが出ていて、ブルゴーニュらしい理想の姿をしています。
今回は古いヴィンテージものをいただきました。そんなに多く無い良い機会かと思います。是非ともご検討くださいませ。
以下は2014年ニュイ=サン=ジョルジュ1級ブドー他のレヴューです。
━━━━━
個人的な思い入れなのかもしれませんが、
「ミュルジュと言えばメオ=カミュゼ!」
と言うようなインプットが根付いてしまっているnoisy ですが、引けを取らないのがブード(ブドー)です。何しろ、マルコンソールの南に接する畑ですんで、気難しい一面も有りますが、ポテンシャルの非常に高い畑です。
一般的にはニュイ・サン=ジョルジュのワインはヴォーヌ=ロマネのワインのように、「あっけらかん」とした部分よりも「肉付きの良さ」「味わいの幅」「力強さ」が有り、より男前な感じがするかと思います。でも、メオのニュイ1級は、開けるタイミングにもよるかとは思いますがエレガンスを伴ったものです。当たった時のミュルジュは・・・です。ヴォーヌ=ロマネの村に近い部分にある畑で、オー・ブード、オー・クラ、オー・ミュルジュと連なっています。
ジャン・ニコラの以前のコメントを見ると、ブドーは堂々としていて大柄、ミュルジュは緻密でエレガント・・と思えます。でも今回はミュルジュの案内が無かったな・・と。
ティム・アトキンさんはやっぱりここでも弾けちゃってますね。95Pointsです・・マジか~・・旨いのか~・・。そうなるとこんな価格は全く安いと言えますが・・確かめてみたいところです。もう少し仕入れられるように・・、もう少し売れるように・・そうなればテイスティングして販売できますよね~・・頑張ろう・・。ご検討くださいませ。
● 2002 Bourgogne Haut-Cotes de Nuits Blanc Clos Saint-Philibert Monopole Double-Magnum
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ブラン・クロ・サン=フィリベール・モノポール・ダブル・マグナム
【超ド迫力の3リッターボトル入り!まだ樽の風味を効かせていた頃のクロ・サン=フィリベールですが、今や完全に溶け込み調和しているタイミングでしょう!!激レアです!】
いや~・・ド迫力ですね~。店にいらっしゃった方はまず・・その迫力に押されて、ついつい持ち上げてみてしまう・・と言うような感じですんで、そろそろ仕舞い込まないといけないなぁ・・と思っているところです。
シャンパーニュですと3000ml はジェロボアムですが、それ以外の地域ではドゥブル・マグナムと呼ぶのも不思議ですが、分厚いガラスに分厚い蝋封、そして単独の白い段ボール入りです。
肩のヴィンテージ表記ラベルが、少しだけ傷ついていますが気にならないレベルかと思います。状態はかなり良さそうです。
しかもWマグナムですからね・・造るのも大変ですし、そこには造り手の意図が必ず反映されています。良く無いと・・もしくは持たないと判断したら、誰もが造りませんよね?つまり、良い仕上がりだと、長く持つヴィンテージだと造り手の判断が見える訳です。
さりとてデカいですからね・・50cm弱、高さが有りますんで、フルサイズのセラーをお持ちの方なら入りますが、マグナムやWマグナム専用の棚・場所を確保しないといけないでしょう。内寸で奥行きが50センチ有れば大丈夫です。もしくはワインルームが必要です。・・いや、すぐに飲んでしまうなら問題無いですが・・。
2002年はご存知の通り、非常に美しい仕上がりのヴィンテージでした。そこにおそらくメオは、やや新樽の風味を載せたと思われます。そして、すでに完全に溶け込んだタイミングです。この樽の風味のある程度有るクロ・サン=フィリベールは、やはりメオの看板白ワインで有り、ムルソーを彷彿させる大きなスタイルでした。今は樽の風味の無い綺麗系になってますけどね。その頃のこのワインも・・美味かったですね。noisy にとってクロ・サン=フィリベールと言えばバリック風味で大柄・・と、すぐにイメージされてしまうほどです。
非常に希少なボトルです。保管スペースをお持ちの方、是非ご検討くださいませ。「セラーの主」候補!いかがでしょう。
以下は2015年のクロ・サン=フィリベールのレヴューです。
━━━━━
【この感性!・・昔のメオ=カミュゼのイメージはすでに無いと言えます!ベストなタイミングでの収穫がこのエレガントな味わいを生み出す第一義的要因でしょう!】
近年のメオ=カミュゼのワインには驚かされることが多いですが、このジャン=ニコラご自慢のモノポール、クロ・サン=フィリベール2015年の味わいにも驚かされました。
どんどんエレガンス重視のブルゴーニュワインらしいピュアな味わいに邁進しているのは判っていましたが、クロ・サン=フィリベールは人気商材なので、ワイン屋でもたまにしか飲めないんですね・・。
そもそも昔の(10年も前位の)クロ・サン=フィリベールのイメージと言えば、過熟気味に収穫されバリックを利かせた大柄なもの・・リリース直後は樽のニュアンスがワインから浮いて感じられ、やや甘味を感じるものなので、3~5年寝かせると一体化し、ボーヌの大柄なシャルドネに似せた味わいになるが、ややもするとローヌの白ワイン的に成りがち・・みたいなものでした。
まぁ・・そんなイメージはもう全く感じられません。天候が良いとブルゴーニュらしい酸は徐々に失われ、糖分が多くなります。そんな過熟気味の葡萄を醸造すると、当然ながらアルコール発酵しなかった糖分が甘味として残ります。つまり、酸は弱めで少し甘いバランスのワインになります。そこにバリックのニュアンスが加わる訳ですね。
それはそれで美味しいんですが、やはりリリース直後は「樽臭い」感じになってしまいますし、やや甘味に頼った構成にならざるを得ません。
2015年のクロ・サン=フィリベールは、ベストのタイミングで健康な葡萄が収穫できたと思える優れたバランスの酸とドライな味わいを持ち、非常にピュアで美しいです。
どうやってもどう似せてもボーヌのシャルドネのような味わいバランスにはならないんですから、クロ・サン=フィリベールはクロ・サン=フィリベールとしての真の姿を見せよう・・と言う感覚なんじゃないかと思うんですね。
しかも2015年は全てにおいてバランスが良い・・酸の量・バランス・美しさは総体のバランスに直に影響します。それでいて、まるでバリック臭さは無く、そのピュアな美しさを汚していないです。
冷ややかな果実酸とドライな味わいからこそ、真の姿が見えてくる・・これは非常に美味しいし、オート=コートの実力もしっかりと見えると思います。
また、ジャン=ニコラの2015年ヴィンテージの総評にも書かれています(ドメーヌ説明欄)が、黄色文字の部分・・非常に印象的です。
この部分は noisy も常に感じているので、コラムのアチコチでも記載していますが、プロ、アマ問わず、
「直近の味わいしか切り取れない、受け取れない感覚」
の持ち主が非常に多い・・と言うことですね。
その上で美味しかったとか旨くないとか・・言ってる訳ですが、まぁ、アマならそれもまだ良いですが、プロがそれじゃぁいかんだろうと・・遺憾ですと・・言いたい訳です。
アマでも、そのような飲み方しかできないとするなら、ワインの楽しみの半分以上を最初から捨てていることになります。
「ポテンシャルを測る飲み方」
をお勧めします。
これについては時折書いていますので、敢えてここでは書きません。重要なのは、そのような飲み方が出来ることで、
「あの時は全く美味しく無かったのに、15年後にたまたま飲んだら・・滅茶苦茶凄かった!」
と言うようなことにはならないんですね。下手をすると・・
「そうか・・15年前に飲んだワインはコンディションが悪かったんだ・・」
などと思い込みかねないんです。
そんなことは無いとは言えませんが、そのように人間は自己弁護の思考回路が自動的に働いてしまいますから、延々と同じことを繰り返すことになり、結局、
「ワインの楽しみの半分以上を得られないままのワインファン」
になってしまいます。それは不幸なことですよね。
ジャン=ニコラも、そんなプロの批評家たちを散々見て来てウンザリしているんでしょう。noisy も・・まぁ上から目線で申し訳ないが、そんな印象を受けることは非常に多いですし、そんな批評家のコメントは全く参考にしないようにしています。
皆さんも、noisy を信じるとか信じないとか・・と言うレベルの話しでは無く、せっかくのワインを楽しめるような飲み方をされると良いんじゃないかな・・と思います。まぁ、noisy のように、電子レンジで「チン」してしまったり、砂糖を入れたり塩を入れたりは、しない方が良いですが、少なくとも、
「・・ん?・・やや硬いか・・?noisy はそんなこと言って無かったぞ・・。じゃぁ、取って置きのリーデル・ソムリエ・ブルゴーニュ・グラン・クリュでも使ってみるか?」
とか、
「・・ん?・・もう若いフレーヴァーが無い?noisyは硬いかもしれないって言ってたっけ?・・もう死んでるか?・・じゃぁ、いっそのこと平底デキャンタに落としてぶん回してみて、それからロブマイヤーのワイングラスIIIに落としてみるか?それともIVが良いか・・?」
などなど、やってみることは沢山有ると思うんですね。もしくは、もう完全に終わってるだろうヴィンテージのシャルドネなどをワイン屋で見つけて来て、それを楽しめるように数日掛けて何とかしてみる・・とか。
もっとも、このクロ・サン=フィリベールは、そんなことをしなくても美味しく飲めますので、今のタイミングですと大丈夫です。言っておきますが、勿論ベストのタイミングでは無いし、やや硬いとは言えますが、
「それでも充分に旨い」
はずです。
今回は何と、マグナムも有ります。マグナムをドメーヌが造る・・と言うことは・・そう言うことです。自信があるんですね。プロの批評家が「2015年はノーマルの出来」と判断したところで、先行きの見えないプロが何を言おうと関係が無い・・のでしょう。是非ご検討くださいませ。お勧めします!相当に・・良い出来です。
以下は以前書いたコメントです。
━━━━━
【ジャン=ニコラ・メオ自慢のモノポールの白です。】 フィネスさん入れのドメーヌ・メオ=カミュゼです。このワインに関してはnoisy も何度もご紹介させていただいてますし有名ですから、ブルゴーニュ・ファンなら知らない人はいないと思います。オート=コートのクロ・サン=フィリベールは、メオ=カミュゼ自 慢の白ワインのモノポール(単独所有)で、やや樽の効いた風味が溶け込み始めると、ニュイの白で有りながら骨格の大きいシャルドネを堪能させてくれます。(シャルドネオンリーでは無いようですが・・)
ニュイの高級白ワインで最もポテンシャルとコストのバランスの良いワインと言え、このくらいの価格ですと10年前と全く変わらないかむしろ安いと言えるかもしれません。ヴォーヌ=ロマネの村からコルボアンの方に上がって行ったところにあるオート=コートの単独所有畑で、メオのワインの裏のエチケットは、▲に飛び出た地図が描かれている・・その▲部分の畑ですね。この畑を誇りに思っている証拠とも言えます。
メオ=カミュゼもドメーヌものになると超人気銘柄でありつつ高価格であること、そして、とてもピュアで生気溢れるアロマが特長ですが、昔は時にそれが行き過ぎてしまっていると感じられる場合が有ったことなどから、「突き抜けた人気」までにはなっていないようです。
noisy のこのクロ・サン=フィリベール・ブランの印象としては、
「ニュイの白ながら大柄。オイリーで樽の関与を上手く使用している。3~5年で大きく変わる。」
というものです。
ところが、メオ氏のコメントを見ると「いつもの年のような樽の関与が少なめ」と言っているように思います。なのでよりピュアなシャルドネに仕上がっているんじゃないかと・・想像しています。
よもや残らないだろうな~・・と思いつつ、残ったら飲もうと心に決めているワインでもあります。ご検討くださいませ。
● 1999 Bourgogne Rouge
ブルゴーニュ・ルージュ
【超レアでしょう!カヴィストならではの1999年、2004年、2005年の古酒、バックヴィンテージです!早い者勝ちです!】
「メオのACブルのバック・ヴィンテージ?・・そんなの価値あんの?」
と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。まして買い葡萄のフレール・エ・スールですから・・。
しかしながら、2013年、2014年の素晴らしいメオ・ブルゴーニュを飲まれた方なら興味深々でしょう。2014年はこれからグングン味わいが伸びて行くと思いますが、2013年はリリース時からピュアでエキシーで滅茶美味しかったですよね。
1999年は当時グレートイヤーと言われたヴィンテージです。しかし、noisy も当初から「?」を言っていたと思いますが、5年ほど経ってから学者筋から「酸不足」から来る「早飲みタイプ」で「熟成しない」などと言われたものです。現在は2016年ですから収穫から17年・・良い熟成期間じゃないかと思いますがどうでしょうか。
2004年は「オフだ」と言われたヴィンテージですが、noisy 的には「タフ」だと理解しています。葡萄が環境の変化に対応してタフな葡萄になった・・それがワインの味わいに現れていて、非常に複雑性に富み、変化の具合も大きく、良くできた造り手のものは非常に美味しいと思っています。勿論ですが、ブルゴーニュワインファンの中でも「好みの視点」で結構評価は分かれており、
「2004年?・・絶対買わない!」
「2004年?・・いいですね~~!」
と、noisy の場合は、そのお客様がどう捉えているかでその嗜好を判断する指標になっています。面白い存在かと思います。
2005年はもちろん、グレートイヤーの声が高いヴィンテージです。noisy の場合は「グレートかどうかはアイテムによるが全体的にヘルシーな年」と言う理解です。ある意味、2013年とは対極にある年と言えます。葡萄は非常に健康で、葡萄農家は、
「畑でやることが無かった。暇で楽なヴィンテージ。」
と言うのが正直なところ。健康で多産だったので、良い造り手はハーヴェストをきっちりやった筈です。なので、「ヘルシーだがグレートかどうかは造り手に寄る部分が大きく、ある意味手抜きなヴィンテージでもある」
と言えるかと思います。
一方2013年は、対応が非常に難しいヴィンテージだったと言え、収穫も激減する中で、栽培も醸造も最大限の努力を強いられた年。みんな一生懸命にやったので、天候悪く作柄悪く・・しかし少量ながら造り手にも寄るとしてもグレートなワインが出来た年・・と言う理解です。
本来、このように古いヴィンテージのワインは、エージェントさん、ワイン屋さんがダムのようになって持っていたものです。リリースされた時に沢山購入し、ヴィンテージが変わる毎に価格を替えて倉庫代・管理代を加え・・と言うことですね。良く言われる「カヴィスト」と言う側面を売り手は持っていたものです。
しかしながら、インターネットの発達とともにそんな習慣は壊されていきました。古い大きなワイン屋やエージェントは廃業の憂き目に有ったのも1990年代からです。今ある大きなエージェントさん、ワイン屋さんも実は何度も代替わりしていたりするんです。皆さんはあまり興味が無いかもしれませんが・・。noisy のところも規模は全く小さなものでしたが、そんなカヴィスト的な側面も有ったものです。しかし今は・・商品が残らないし、価格競争が厳しいので、利益も出せないと言うことが、そんな側面を潰してしまったとも言えるかなと・・。
昔は売れなかったけど滅茶面白かった~!です。DRCだってドヴネだってちょっと頑張れば簡単に飲めたんですよね。考えられないほど古いブルゴーニュも沢山飲んだものです。勿論、状態のひどいものも有った・・しかし、それが我々の感性を鍛えたと思っています。
ブルゴーニュのワインはどれだけ持つのか・・PKさん、アドヴォケイトが言うように、そんなに短いのか?・・と疑問をぶつけられるのは、ちゃんとした検証をして、経験が有ったからです。
今回は「おそらくフィネスさんが自身の倉庫で囲っていたもの・・」かと思っています。エチケットも綺麗で外観からは非常にコンディションが良いです。こんな機会は少ないでしょう。ご検討くださいませ。

昨年の今頃から年末辺りまでに掛けて完売、そしてまた奇跡の再入荷を何度か繰り返し、そのたびに大きな反響をいただきました、メゾンのブルゴーニュ・ルージュの2014年が入荷しました。
2013年のこのワインの余りの美味しさに noisy もビックリしましたが、何より皆さんの「とても美味しかった!」が嬉しかったです。ですので待望の2014年ということになりますが、今のところはどの位いただけるかがハッキリはしていません。
で、はやる心を抑えつつ、早速飲んでみました。このコラムの下の方に2013年のコメント、また写真が有りますので比較してみてください。
色合いはどうでしょう・・やはりグレートイヤーの呼び声が高い2014年の豊かな色合いが見て取れるでしょうか。より目の詰まった、やや赤みが強いように見受けられます。
2013年は紫の透明感のある色合いで、より冷ややかに感じられるかと思います。でもこの冷ややかな色合いからのエレガンスがもの凄かったんですよね~!ただし、全体的な根っこはほとんど同じように見受けられます。
抜栓後からピュアなベリー、チェリーのアロマが気品高く、スピードも速く立ち上がります。篭ったような印象派全く有りません。中域には舌にチリチリと感じられる、まだ開かない要素の粒が沢山有ります。非常に目の細やかな優しいタンニンが存在しています。この辺はスムーズに流れて行った2013年とは少し違うところです。
中盤以降はブラック系の小果実、優しいスパイスを感じさせながら、ややふっくらとした帯域を感じさせながら長く美しい余韻を現しつつ消えて行きます。
全体像は2013年とほぼ同様ながらもポテンシャル的には確実に上、よりシッカリした、でも現状はわずかにより強い味わいを見せる・・2014年かと思います。非常に素晴らしい仕上がりだと感じました。
現状でもかなり美味しく飲めますが、リリース時にバランスしていた2013年のような完璧さには届いていません。この2016年の夏の気温が下がり始めた頃に一端バランスすると思われ、それ以降は2013年を凌ぐ味わいを見せてくれるでしょう。今からガンガン飲む・・と言うより、この2~3カ月の間にバランスするはず・・と思ってください。
2013年ものは、つい先日・・今まで仕舞い込んでいて飲んでいなかったお客様から連絡が有りまして・・
「メオのブルゴーニュ・ルージュを昨年購入して先日飲んだんですが、余りの美味しさにビックリしました。まだ在庫が有れば欲しいんですが・・」
と非常に嬉しいお言葉をいただきました。でも残念ながらもう1本も無く、すみませんと言うしかなかったのですが、この2014年に関しては、
「2013年より確実に上のポテンシャルが有る分、2013年より少し時間が掛かるが超越する」
と思います。素晴らしいピノ・ノワールでした!是非ストックしてお楽しみください。超お奨めします!
以下は2013年もののレヴューです。
━━━━━

レアなアイテムで有りながらも、その数の少なさからテイスティングも憚られるような状況ですので、入荷したものもをそのままご案内するのみになっていました。
業界的にも何となく売り手は
「飲まないで案内するトップの造り手」
の一端で有って、結局誰も飲んでないと言う状況に、市場もメオ=カミュゼを何となく敬遠しているような状況かと思います。
なのでこの際、久しぶりに飲んでみるか!・・とばかりに、たった12本の仕入れの1本を開けてしまいました・・・っが、ハッキリ言って驚きました。
飲む前は、
「2013年もののネガティヴさはどんな感じかな・・?」
というノリがほとんどだったわけです。ところが・・・
「知らぬ間にメオ=カミュゼは物凄い進歩をしていた!」
と・・・気付きました。
何しろ、
「異常なほどの繊細さ、エレガンス。それだけで納得させられてしまう!」 いやもう・・ビックリです。2013年のマイナス面を評価しようと思っていたのをスッカリ忘れてしまい、ヴォーヌ=ロマネ近郊の、下級のピノ・ノワールに過ぎないワインが持つ涼やかで、しかし圧倒的なエレガンスに打ちのめされてしまいました。これは凄いです!・・・ヴォーヌ=ロマネの特別な畑のワインが持つものを、そのままスケールダウンしただけ・・・。各々の要素が持つ量のみをダウンしていますが、要素の種類はそのまま持っているかのような振る舞いを見せるんですね。
なので飲んでいる時に、ACブルゴーニュだからど~のとか、村名クラスか1級と比べるべきだとか・・そんな感情を持たないんですよ。最高クラスのピノ・ノワールのエレガンスが備わっているんです!
ある意味、これは凄いことです。そんなワインはまず見当たらない・・・。有ったとしても、出来の悪いグラン・クリュのワインが、それに近い風情を見せるのみです。
決して気取らず、全くパワフルでは無く、でも静かに穏やかに、その純粋なエキスの姿を愛でることが出来るんです。
この淡く美しい赤の勝った紫の色合いから純なアロマが漂ってくるかのようです。そして余韻・・・この美しさは圧倒的です。震えます。そしてコンディションも抜群でした・・・。これを飲んでしまったら・・メオ=カミュゼのワインを見直す羽目になる・・と言うか、買いに走るようになってしまうかもしれません。
ヴィンテージの弱さなど微塵も感じない、物凄いワインでした。これが4千円ならとんでも無く安い!お薦めします!
● 1998 Bourgogne Passetoutgrain
ブルゴーニュ・パストゥグラン
【コンディションが悪いわけでは有りませんが気に入らないので売らなかったワインです。ジャンク処分価格です。】
え~・・ジャンクです。クレーム無しでお願いします。ほぼ経費も出ない価格です。
何で売らなかったかと言いますと、
「還元香が凄かった」
からです。
ま~・・ビックリするくらい、還元していました。毎年か一年置き位に1本ずつ開けてました。完全に消えはしなかったものの徐々に還元香は弱まって行きました。なので確かめるのを止めて2~3年位経過しています。
設定温度の低いnoisy のセラーで・・おそらく20年弱、置いてありました。
還元香はかなり無くなったと思いますが、まだ残っているかもしれません。
また、澱はそれなりに出ています。なので、
「必ずボトルを立てて澱を落としてから」
お楽しみください。
この頃のメオ=カミュゼは、アイテムにより凄いワインだったり、意味不明だったりと、振れ幅が大きく、中々手を出し辛くなっていた時期でした。
今はもう・・物凄いワインをガンガン出しています。
面白い存在だと思いますが、美味しいかどうかは不明です。何せ、
「パストゥグランを20年近く置いておくアホはまずいない」
ですから、そんなワインがどう変化して行くのかが・・判ります・・(^^;;
また、還元香がする
「酸素の供給をほぼ完全に絶たれたワインがどんな熟成をするか?」
「超還元香のするワインは時間の経過で還元香が消えるのか?」
も、少し判ります。まぁ・・noisy的には結論は出ているので・・・。
なお、ジャンク品整理価格ですので、味わいが気に入らなくてもクレーム無しでお願いします。正規輸入では有りませんが、
「キャプスュルは回り、色合いも健全」
です。
意外にこのワインのバランスは面白いです。
「なるほど・・」
と思うことが多々ありました。洒落で・・・ご検討くださいませ。
Copyright(C) 1998-2023 Noisy Wine [ Noisy's Wine Selects ] Reserved