ピュアで美味しいワインをnoisyがご紹介します。 自然派、ブルゴーニュ、イタリアワインを好きな方は是非ご来訪ください。
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■ セシル・トランブレイ来日記念!
2025年2月19日テイスティングセミナーレポート・・by oisy

 お忍びで・・と言うことでは無かったのですが、この2025年2月にひっそりと忍び足でセシルが来日してくれていました。
 少数人数でテイスティングセミナーを行うので是非・・という事で noisyをご招待してくれたのですが、時はまさに決算真っ最中・・新着も何とかこなさないといけない・・激務中と言うことで noisy は参加を断念・・残念でしたが・・。
 せっかくご招待してくれたので、「noisyは都合付かないけど oisy でも良いか?」と尋ねたら二つ返事でOKが出たので、oisy を派遣することに。
 まぁ・・日本初輸入の時から延々と扱わせていただいて、「こんなに凄い存在になられるとは!」・・とは思っていましたが・・(^^;;
 ただ行かせるのも癪なので、oisyにレポートを書いていただきました。
 1級畑だとばかり思っていたレ・ボーモン・バがグラン・クリュを名乗れる部分を含んでいて驚いた・・とか、醸造の時はどんな風に意識しながら行っているかとか・・
「梗の使用は料理に塩で味をつけるようなもの」
「料理人で例えるなら、プレスは火入れ」
などなど、感触や感覚の部分の細かい部分まで話してくれたようですよ。oisy渾身で書かせていただきました。セシルファンならずとも、ワインにご興味のある方ならきっと必見のコラムです!
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 時折、Twitter でつぶやき始めました。もう・・どうしようもなくしょうもない、手の施しようの無い内容が多いですが、気が向いたらフォローしてやってくださいね。RWGの徳さん、アルXXロのせんむとか・・結構性格が出るもんです。
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ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

オリヴィエ・ジュアン

フランス Domaine Olivier Jouan ブルゴーニュ
● オリヴィエ・ジュアンの2011~12年をご紹介します。素晴らしい出来栄えだった2009年・・・。運転資金取得目的の利益度外視プライスを付けるどーしようも無いネットショップに叩き売られていて、とても販売は苦労してました。素晴らしいワインなのに、結局造り手を育てる方向には中々向かわない、申し訳ないドメ ーヌでした。

 どーしようも無いショップさんは運転資金を得る目的ですから、都合マイナスにならなければ良いし、経費なども出来るだけ掛けない方向になってしまいます。釣った魚に餌をやらない的な考えなのでしょう。コンディションが良いはずもなく、結局は造り手の評価を下げる方向に動きます。お客様にとっては安い方が良いのは事実・・しかし、安すぎるのは何かしらの問題が有ると考えるべきでしょうね。ですので、そういうショップさんに流すならもう買わない・・と言うことも有りますよ。

 まぁ、そうは言いながらも入荷数でアイテム当たり1ケースに満たない数量しか無いと、さすがにnoisyも飲むわけにも行かないので、どーしようも無いショップと大差無いと言われても返す言葉が有りませんが、素晴らしいヴィンテージになったと思われるオリヴィエ・ジュアンの2011年を、取り合えずはご紹介できたことに安堵しています。少ない年は、例年以上に、収穫減以上に減らされるものです。毎年、出来るだけ飲んでご紹介してきましたが今回も申し訳有りませんがリアルのポイント中心でのご紹介になります。

只一、我慢できずにモレ・サン=ドニ・クロ・ソロンを開けました。オート=コートでさえ・・12本なので・・・

 で、やっぱり感じたことは、

オリヴィエ・ジュアンのワインの味わいは、アンリ・ジャイエ的な懐かしくも温かい果実味が中心!

 明らかにエマニュエル・ルジェよりもアンリ・ジャイエ的です。アペラシオンの違いは有っても・・です。もっとも神様のパーフェクトなバランスなワインまでには達しては居ない・・とは思いますが、この味わいは妙にクセになってしまいます!

 価格的には、昨今のレートが災いして上昇しています。申し訳ないけれど・・これはもうどうしようも無く。頭を抱えてしまいます。

ジュアン家はモレ・サン・ドニに長く続く家系です。1999年、当時26歳だったオリヴィエ・ジュアンは、曽祖父が創業したこのドメ ーヌを継承して本格的に自社ビン詰めを開始しました。

 醸造所は気温の低いオート・コート・ド・ニュイのアルスナン村にあります。清潔に手入れが行き届いた彼のカーヴには醸造設備や樽が効率的に配置され、不自然な温度管理等をせず極めてナチュラルなワイン造りを実践しています。
 また、ドメ ーヌ継承後直ちに独学でビオロジー栽培を開始し、最短の3年後に厳しいエコセール認証を勝ち取りました。ブルゴーニュ地方は、ちょっと雨が降ると翌日の畑を見るのが怖いほどビオ栽培は難しいところですが、「できるだけ畑にいて、問題が起きそうになったら即対処します」。その言葉通り、たとえ土日の雨の日でも、モレの畑を通りかかれば、ただひとり黙々と働く彼にしばしば会うことができます。
 「趣味は仕事です」真面目一筋。(しかし、来日時に一緒にカラオケに行った時は相当羽目を外してくれました)。
 近隣の村々に比べて不遇な時代が長く続いたモレにも、ついに彼のような新世代の造り手が現れる日が来ました。
所在村 Arcenant
醸造家 Olivier Jouan
所有畑面積 8.5ha
ドメ ーヌ継承年 1999年
栽培における特記事項 ビオロジー(1999年から。Ecocert認証)
醸造における特記事項 天然酵母のみで発酵、澱引きはビン詰め前に1回のみ、SO2の使用は最小限
販売先 フランス国内80%(個人のワイン愛好家、ワインショップ)、輸出20%(スイス、カナダ、アメリカ、日本)
掲載実績のある海外メディア 「Guide Hachette」、「Bourgogne Aujourd'hui」
参照できる日本のメディア 「リアルワインガイド ブルゴーニュ」(堀晶代著)P31、「リアルワインガイド」第14号P54とP62


2011 Morey-Saint-Denis Clos Solon Wrinkled Label
モレ=サン=ドニ・クロ・ソロン(エチケット撚れ)

9960
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
モレ=サン=ドニ
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

◆◆◆ エチケットにヨレがあります。ご了承ください。
■エージェント情報
クロ・ソロンは国道沿いのモレ・サン・ドニ村側中央部の優良区画。0.25ha。平均樹齢25年。新樽比率30%。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥8,980 (外税) 
【エチケット右側にヨレ(シワ)が有ります。14年もので色彩は・・「そろそろ飲んでくれ!」と言っています・・(^^;;・・実に美しいです!】
 シワのあるエチケットですが・・色を透かせて見ると、実に美しいです。首の辺りのオレンジの入り具合は黒みのあるルビーに差し込んで官能的でさえ在ります。

 まぁ・・長年この商売をやっていますから、10年以上経過していてもまだまだ芯がしっかりしていて、全体にまでその熟を得ていない色と、まさに・・

「そろそろ・・良いよ・・」

と言っている色と、

「もう・・飲まなきゃいかんよ・・」

と言っている色と、

「・・まぁ・・ピークは過ぎたけどね・・好き好きだよ・・」

とのメッセージ付きの色の区別は何となくわかる訳です。

 メディアはほぼほぼこの村名クラスのピノ・ノワールは、下手すれば5年以内・・長くて10年以内と評価するのがほとんです。noisy 的には、

「メディアが5年以内と言うなら、5年以降からが飲み頃の始り」

と言い続けています。ただし・・もちろんですがポテンシャルの違いが有りますからアイテムにもよりますし、好き嫌いが有りますから人にもよる訳です。

 時折、自身の好みだけで判断して「このワインは終わっている・・終わっているワインを売ってどうしてくれる?」みたいな自己中な方もおられますが、嫌なら買わなければ良い訳でして、好きな方のところに嫁いで飲んでいただく方がワインも幸せだと思うんですね。私はワインエキスパート所持者だからどうのこうので間違いないなどと言われても全く相手にはしませんが。そもそもそのようなことをおっしゃる方は、飲み方、楽しみ方にも大いに問題が有ると思いますし、レストランに行かれては「あ~でもない・・これはこうだからダメだ」と散々クダを巻いて皆の迷惑でしかない人になっているのでしょう。

 noisy は、古いワインこそ楽しく飲んでいただければと思い、時折、熟したワインをご紹介させていただいています。もちろんですがその中には、ピークを過ぎたワインも含まれるでしょう。

 そんなワインたちでも、

「ピークは過ぎてるかもしれません・・が、それが何か?」

と言うことなんですね。

 大抵の場合、そんなワインをご紹介する時は、ピーク過ぎの可能性にも言及しているはずですし、何より・・

「ワインのピーク時だけがワインの楽しみの全てでは無い」

訳です。

 落ちかけのエレガンスも、死にかけの底力も・・ワインの真の姿です。まぁ・・中々そこまでは辿り着くのは難しいですし、辿り着いたと思っても後日、あの時はまだまだったと理解することさえ有り、・・でもだからこそ、そんなタイミングで飲めたりしますとワインの奥深さ、真実を知ることになるんですね。

 このクロ・ソロン2011年は、まだそこまでには行かず、「完熟」と言う言葉が一番近いはずです。ぜひ飲んでみてください。


 以下はこの2011年もののリリース時のレヴューです。(2011年当時はまだ写真を撮っていなかったんですね・・すみません。)
-----
【美味い!・・・なんで売れんのかねぇ・・!】



 昨今は、お茶もペットでビールも缶、ボージョレ・ヌーボーもペットで1本500円しない・・・そんなことが当たり前のの世の中になってしまいました。お茶は急須で入れるものだったし、ビールは瓶で・・飲んだら持っていってもらう・・実にエコロジーだった時代が昭和だったのかもしれませんね。麦茶もしっかり煮出して遠足に持っていったものですが、今じゃ、良い所、パックになったのを水に浸して置くのでしょう。まあ、エコロジーかもしれませんが、余分なエネルギーと資材を使っています。

 今まではそれでも済んだかもしれませんが、これからは地球規模で考えないといけませんね。1000円のものが500円で買えるようになったと喜んでいて良いのでしょうかね・・・。廻り回って、結局自分の首を締めてしまっているの気が付きませんかね。かのギリシャはその昔は、奴隷に働かせる世界でしたが、近代になって奴隷がいなくなっても同じ様にやっていて、現状が有るんじゃないかとさえ思ってしまいます。(あくまで私見です・・日本だってほんの百数十年前は刀を持ってチャンバラやってた訳ですから・・)ワインの博覧会に行くと、決まってギリシャのブースは誰もいません。9時に開場して飲み始め、11時に昼食に出かけてまた飲み、2~3時に帰って来て裏で寝ていたそうです。

「・・・一体・・何しに日本に来たんじゃ!」

 ・・・まあ、日本も仕事という意味で無く、戦後のアメリカ人的急ごしらえ個人主義がギリシャと同じ様な目に遭いはしないかと・・危惧している次第です。で、オリヴィエ・ジュアン2011年です。滅茶苦茶旨いので・・買ってください。

 クロ・ソロンはモレの村名です。1級のような要素の粒の立った感じは有りませんが、紫の充実した果実に、僅かに赤い実が入り、濃厚ながらシツコク無く、しっかり膨らみ、綺麗な余韻を残します。・・・・何の不自由が有ろうか・・。これで充分じゃ無いのか?と思わせる仕上がり具合です。どこぞのシャンボールの造り手の硬~いモレ1級より数倍旨いはずです。是非ご検討ください!


2022 Morey-Saint-Denis 1er Cru la Riotte Vieilles Vignes
モレ=サン=ドニ・プルミエ・クリュ・ラ・リオット・ヴィエイユ・ヴィーニュ

19348
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
モレ=サン=ドニ
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

◆◆◆メディア情報
◇2020年もの
リアルワインガイド第79号 今飲んで92 ポテンシャル96 飲み頃予想 2030~2055

◇2019年もの
リアルワインガイド第76号 今飲んで93+ ポテンシャル95+ 飲み頃予想 今~2045
■エージェント情報
 ラ・リオットはモレ・サン・ドニ村の中心部に位置。0.3ha。樹齢約60年のVV。新樽比率50%。「ラ・リオットは、骨格が大きく、長期熟成型のワインを生むテロワールです」(オリヴィエ・ジュアン)。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥16,500 (外税) 
【めっちゃ美味しいんだけどなぁ・・何故か売れないんですね~・・。2022年ものはほぼ完璧。グラスに注いで10分でふんわり柔らか、高質な果皮が生む充実した深い果実!】
 ハッキリ言って・・まぁブルゴーニュのドメーヌでは人気で二番手グループです。それも有ってか、

「他に欲しい造り手のワインが有る」

となりますと控えられてしまい、このところの価格上昇も有って、結局買われないまま次のヴィンテージになってしまう・・そんなネガティブ・ループの中に閉じ込められてしまったようなオリヴィエ・ジュアンです。

 なので、このまま一方的に在庫が増えてもワイン屋さんはパンクしてしまいますから自己防衛を発動しなくてはならなくなり、巡り巡って・・国内消費が減り、輸入量が減って・・結局は、

「潤沢な資金を用意できる外国に取られてしまう」

ことに繋がってしまうんですね。

 まぁ・・この2025年春までには円高になると・・その筋の方々は言っておられるのを聞きましたがどうなりましょうか・・。

 で、他人ごとでは無く、余りこのところ芳しくないので、オリヴィエ・ジュアンの新作の仕入れも絞り気味でのスタートになりました。申し訳ありません。

 飲んでみますと・・美味しいんですよ・・とっても・・。

 深い優しい・・ココアやコーヒーなどの黒い果実と、真っ赤な果実が交じり合った優しいアロマです。口に含むと、一瞬まるで・・

「ヴォーヌ=ロマネ?」

 と勘違いするような、柔らかくも・・まったく尖った部分の無い優しい酸味。

 そこへ黒い果実と赤い果実が柔らかなビターな雰囲気を持ちつつ流れ込んで来ますから・・

「・・ん~・・良いね~~!」

となるんですね。

 10年前のオリヴィエ・ジュアンは、ほんのり甘みも有ったように記憶していますが、少なくともこの2022年のラ・リオットはドライで、しかも・・

「プレスがめちゃ優しい!」

ニュアンスに溢れています。

 つまり、

「搾ればもっと絞れるのに・・そうはしていない」

ので、

「エッジのないスムーズな飲み口」

なんですね。この果実の感覚は・・やはりちょっと御大アンリ・ジャイエを想起させます。まぁ、違いますけどね。

 その上で、やはり「1級ラ・リオット」ですから・・。こちらはグラン・クリュ・クロ・サン=ドニの真下ですが、もう一方の1級レ・ルショはルーミエさんの「クロ・ド・ラ・ビュシェール」の真上の畑で、グラン・クリュ・クロ・ド・タールとグラン・クリュ・ボンヌ=マールの真下なんですね。で・・何故か・・

「ルーミエさんのクロ・ド・ラ・ビュシェールには全く似ていないが、G.C.クロ・ド・タールのニュアンスには結構に似ている」

と感じます。

 まぁ・・クロ・ド・タールほどの凝縮感は無いにせよ、相当良いワインだと思います。

 この黒い果実に少し遅れて感じる赤い果実こそ、クロ・サン=ドニ的であり、少し離れたクロ・ド・タール的な黒っぽさが先に出て来る・・のも面白いと思います。G.C.クロ・デ・ランブレイもすぐソコですが、最近の飲めては居ないとは言え・・あの紫っぽい果実と獣のニュアンスは結構控え目なのも・・探してみると楽しいです。飲んでみてください。超お薦めです!

 以下は以前のレヴューです。
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【素晴らしかった2020年ものの濃密で純粋な味わいを、ベストな濃度でエレガンスと純度の高さで置き換えた素晴らしい2021年もの!超お薦めです!】

 ご多聞に漏れず、オリヴィエ・ジュアンの2021年もまた、少量の生産に泣いたようです。

 しかしながら値上げ率はほんのわずか・・現在ユーロが161円と対円で史上最高値のゾーンにへばりついたままですから、

「・・もしかしてオリヴィエ・ジュアンは2021年もの、まともな値上げをしていないの?」

と、首を傾げてしまいます。

 昨年の2020年のレ・ルショやラ・リオットのご案内価格は14590円ですから、Noisy wine も粗利率を下げて余り急激な値上げにならないように対応している部分は有りますが、

「1級クラスで千円未満の値上げ」

だと・・収穫減が続く最後のヴィンテージに・・申し訳ない気持ちも生まれて来ます。

「#オリヴィエ・ジュアン・・有難う・・」

と、どこかのテレビ番組の「ちゃん、有難う」に乗っかった言葉を言いたくなります。


 2021年の1級ラ・リオットは、まさに1級モレとしては最低価格に近いですが、2020年ものの濃密でとても純な味わいを・・こんな言葉で「置き換えた」と言いたいと思います。


「濃密さをベスト濃度へ、純粋さを純度の高さとエレガンスへ!」


 1枚目の写真、何か・・グッと来る色彩じゃないでしょうか。

 モレ=サン=ドニの1級以上のワインが良く見せるやや黒っぽい色彩を抑えつつ、赤さに積層感と純度を両立させた感じ・・に感じます。

 味わいの方も2020年の果実中心の群生した濃度に対し、ひとつひとつの実の仕上がりの上質さ・・が感じられます。とてつもなく濃い味わいでは無いのがむしろ好印象で、構造自体も良く見え、伸びの良さとアロマの緻密さが、2021年もののオリヴィエ・ジュアンの特徴のようです。

 濃さで隠すのではなく、ちょうど良い濃度だからこそ良く見える・・素性の良さが感じられるというべきかなと思います。

 2018年から3年続いた濃い目のヴィンテージでしたが、オリヴィエ・ジュアンだけを見るとしますと、それ以前の方がむしろ濃い・・もしくは抽出が強い、もしくはほんのり「甘い」と言う感じですが、2018年もの以降は以前のその「甘さ」を抑え、よりピュアな、純粋なエキスを創り出しているように感じます。2021年ものは「純でエレガントなオリヴィエ・ジュアン」の集大成と言って良いでしょうか。

 まぁ・・この気温変動の中でブルゴーニュワインも翻弄されてきたと思っています。

「ローヌワインじゃ無いんだから・・」

とは、ブルゴーニュの生産者たちは絶対に言われたくは無いでしょう。

 ですが、そんな濃いブルゴーニュワインだからこそ・・なのか、海外メディアの評価は、単純により濃い方が評点が出るように感じます。

 noisy 的にそんなメディアの評価を見ると・・

「濃度が濃いワイン選手権をやってるんじゃないんだから・・」

と思ってしまいます。綺麗でエレガンスが有って美しいワインにこそ高い評価をするべきだろうと・・もちろん、その上で・・それを含んでのポテンシャルが高いワインが高い評価を得るべきだと・・思っています。

 リーズナブルでエレガンスと純度を高く持った・・グラン・クリュ・クロ・ド・ラ・ロシュに接した素晴らしい1級ラ・リオットです・・まぁ・・クロ・ド・ラ・ロシュと言うよりはクロ・サン=ドニの方が味わい的には近いと思います。ぜひご検討くださいませ!


 以下は以前のレヴューです。
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【まさにグラン・クリュ並みの仕上がり!質感、エレガンス、起伏の美しい姿、素晴らしいです!】

 2枚目の写真..是非ご覧ください。1枚目だとちょっと・・noisy の意思とはかけ離れた感じに撮れてしまっています。1枚目はグラスの右横から右下の、反射の少ない僅かな部分だけ・・が欲しかった訳ですが、いつまで経っても写真が上手くならない・・と言いますか、のんびり撮っていると、どこからともなく無言の圧力をヒシヒシと..身体の右側から感じる訳です。

「(・・こんなに夜遅くになっていつまでのんびり撮ってるんだ!)」

 まぁ・・写真を撮り終わらないと食事が出せない訳でして、ただでさえ食卓を占領している数十本の飲み残しボトルの怒りをも引き起こしかねないので戦々恐々としている中での撮影となる訳です。なので、何とかその辺はご容赦いただき、2枚目を中心にご覧ください。

 何とも美しい絵です。「赤」が実に良い!・・グラン・クリュ・クロ・サン=ドニ真東(正確に言いますとクロ・ド・ラ・ロシュを名乗れるレ・シャビオの真下)のラ・リオットですから、よけいにその赤が映えるのかもしれません。エッジの色彩などは1枚目にもしっかり見えます・・ので、2019年もののこのラ・リオットと比較していただけますと良くお分かりになるんじゃないかと思います。

 ミネラリティの存在がその赤をさらに冴え冴えと見せてくれているかのようです。そしてそれはアロマ、味わいにもしっかりと出て来ていまして、素晴らしく小粒の高貴なチェリーのリアルな姿が想起させられます。

 キュッとしまっているものの、やはり「Ω」を感じさせる球体感がパレットに拡がります。しかし・・それだけに終わらず、クロ・デ・ランブレイなどに感じられる少しワイルド系なフレーヴァーの卵・・だったり、品のある有機物の想起は人それぞれに複雑に感じられるでしょう。

 そもそもクロ・サン=ドニは、モレ=サン=ドニ村の名前の元になった畑です。まぁ・・そもそもは「モレ」なのでしょうが、聖人「サン=ドニ」の名を分けていただいた「クロ・サン=ドニ」からさらに分けていただいたと思われます。因みに古い本によりますと村がモレ=サン=ドニの何なったのは、1927年1月19日だと言うことですが、村人たちの思いとは裏腹にクロ・サン=ドニは、

「最も知られていないニュイのグラン・クリュ」

であるのは残念では有ります。

 ですがやはりここの畑は、優れた造り手が良い年に出会うとモンスターワインになるのは判り切ってはいることで、その下部に接するこの「ラ・リオット」もまた、近い組成からの複雑な表情を得やすい1級でもあるはずです。

 やはり赤い色彩は、単純にも「鉱物由来」でしょうから、ヴォーヌ=ロマネに存在する「レ・ルージュ(G.C.エシェゾー及び1級)」も同じで、似た成分を持ち合わせているのかもしれません。まぁ・・鉄分ですともう少し赤錆っぽい枯れた感じかとは思いますし、ジュヴレ的でもないです。

 リアルワインガイド第79号では、過去最高と思われるポテンシャル96ポイントと評価していますが、それが妥当だと思える見事なバランスをしています。

 やはり2020年らしいとは思えないミネラリティを全体に行き渡らせたような素晴らしいテクスチュアが果実にしっかり溶け込んでいて、その球体感を支えています。エレガントさを失わない濃密さが有り、しかし甘くはないがエキスが締まって何とも良い感覚、安易にジューシーなどと言いたくない質感です。

 その果実も赤がしっかり感じられる・・「赤中心」だとハッキリ言いたいほどの果実感が有り、今飲んでも滅茶美味しく飲めてしまう・・しかしそうして欲しく無いと言うような、相反する感覚が交錯します。リアルワインガイド第79号は2030年から・・としていますが、それは本当に良く判る・・が・・待てないだろうなぁ・・と・・(^^;;

 まぁ・・良いんじゃないですか・・仕上がる前に飲んじゃっても・・要素はすでに素晴らしい表現をしてくれるはずです。(^^;; ただし、本質が容易に確認できるようになるには、やはり最低5年は育てて待たないといけないかな・・と思います。

 過去最高間違い無し・・美しい赤さを愛でてください。お勧めします!

 以下は以前のレヴューです。
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【リアルワインガイドは何と過去最高点?の95+点!・・エレガント系のエキス味系に舵を切ったオリヴィエ・ジュアンのトップ3の一つです!】

 いつも飲めなかった1級ラ・リオットです。この辺りをテイスティングでバンバン開けていると、全く帳尻が合わなくなってしまうので、

「何年か計画で・・」

開けるしか方法が無いんですね。

 まぁエージェントさんに協力していただけるのなら・・そうしていただきたいところでは有るんですが、

「テイスティングするのはワイン屋の勝手」

と思われているようで、例えその影響でそのワインが売れるようになったとしても、noisy のところには一銭も入って来ないどころか、最終的には

「入荷数の減少」

で返礼してくれるので困ってしまう訳です。


 このオリヴィエ・ジュアンも、毎年のようにもう少し何とかしたいと思いつつも、中々上手く行かないのは、

「すべてのキュヴェをテイスティング出来ない・・何らかの理由があった」

からだと思うんですね。ワイン自体は凄く良い訳ですから。


 で、ようやっと売れ筋の「ラ・リオット」のテイスティングに漕ぎつけ、グラスの写真も撮れました。


 どうでしょう?・・今飲んで、美味しく飲めそうな風に見えるでしょうか?


 不思議ですよね・・閉じているのが目に見えるかのようじゃ有りませんか?・・そう、本当に閉じているんですよ。

 それでも要素は凄いですね。全く味わいは開いてこないのに、ある程度のバランスを見せ、アロマがまた鉱物的なものの塊のようなものを放出しています。果実的なものはかなり少ないです。

 構造は実に深いです。ここはクロ・ド・ラ・ロシュを名乗れるレ・シャビオの真下にある畑ですが、言ってしまえば親父さんデュジャックの風味はゼロ、息子さんデュジャックに近い感じはそれなりに・・します・・(^^;;

 村名三兄弟に通じるようなミルランダージュの影響はほとんど感じられませんが、僅かながらも付いていたかもしれません。

 それでも相当にポテンシャルはあると感じました。流石!・・1級ラ・リオットです。

 因みに・・リアルは「今から2045」と言う飲み頃の発表です。noisy 的には

「少なくとも3年は寝かせるべき」

と思います。2025年から・・飲むべきでしょう。そうしますと、

「94+ ~(95+ ?)」

としておいた方が良かったかも・・と編集長も思い直すかと・・(^^ それは冗談ですが、最近は本当に忙しくてリアルワインガイドのテイスティングにも出られず恐縮です。おとといはリーチイン冷蔵庫の修理(基板からリレーを外して付け替えて組み上げる)、昨日はプリンタが壊れて発送伝票が出せなくなったのでその対処...プリンタ修理は今後の課題、そして今日は新着記事の打ち込みと月末、年度末の伝票、締めなど・・明日は井戸水の蛇口の交換などなど、思いついたことを書いただけでも、

「・・良くやってるわ・・」

と自分でも思います。是非ご検討くださいませ。お勧めします!



-----
【こちらはテイスティングできませんでした・・申し訳ありません・・】

 ネットのワイン屋も、ページを作ってワインだけ売っていれば良かった時代はもう、とうに終わっています。こうしている今もまたサーバーが攻撃されています。勿論・・迎え撃ってますので大丈夫ですが・・(^^;;

 それに先日はクレジットカードの取次様に「蹴られて」しまう状況が起きました。お客様には大変なご迷惑をお掛けしまして誠に申し訳ありませんでした。

 もう、その対応でドタバタしておりまして、何とか復旧はしていますが・・。要は、

「取次様が何も言わずにセキュリティーサーバーを追加したため、環境が変わって接続できなくなった」

と言うことだったんですね。

 なので、お客様のお支払方法の変更対応は勿論ですが、Noisy wine のサーバーの調整、プログラムの調整など、本来はやらなくて良い、もしくは、どう変わるかが判っていれば前以て対応して済んでいたはずなんです。

 ですので、お客様には、もしクレジットカードの手続きが上手く行かない場合は、「一旦銀行振込にしてご注文を確定」させてください。ご迷惑をお掛けいたしますが、当方にて修正いたしますのでよろしくお願いいたします。

 こちらのラ・リオットはクロ・ド・ラ・ロシュに近接、ジュヴレ側の1級ですので、シャンボール側のレ・ルショとは違いますよね。簡単に言えばパワフルです。そしてナトリウムっぽいミネラリティも有る感じ・・白っぽいと言った方が判りやすいかもしれません。今回は飲めていませんので申し訳ありません。新型コロナで、リアルワインガイドも含め、海外に出られないのは・・本当に困ります。どうぞよろしくお願いいたします。


 以下は以前のレヴューです。
-----
 【オリヴィエ・ジュアンの看板、二つの1級も以前のシャルム=シャンベルタンと同様の評価です!】

二つの1級、ラ・リオットとレ・リュショも非常に高い評価です。リアルワインガイド誌第67号において、ラ・リオットV.V.がポテンシャル95、レ・リュショV.V.がポテンシャル94+と、以前のシャルム=シャンベルタンと同様の評価にまで上り詰めています。

 1級ラ・リオットは、グラン・クリュ・クロ・ド・ラ・ロシュを構成するリューディ、レ・シャビオの直下に接しています。下部に有る分、豊かな味わいになりますが、たっぷりな鉱物系のニュアンスを持つ、比較的パワフルな味わいです。クロ・ド・ラ・ロシュ的なニュアンスはさほど無い・・と考えがちですが、裏に・・奥に回っている、もしくは豊かに感じる要素に隠れている、骨格的要素に回っているとも言えます。長い熟成を経て、むしろ果実が失せて来てからこそ、その全貌が見えるかもしれません。

 1級レ・リュショはモレの村の南端、グラン・クリュ・クロ・ド・タールとグラン・クリュ・ボンヌ=マールの二つの下部に接する素晴らしいロケーションです。レ・リュショの下部には、ルーミエさんの1級ビュシェール(クロ・ド・ラ・ビュシェール)が接していますし、シャンボール1級レ・センティエとも接しています。

 ですので・・悪い訳が無い・・(^^;; 昨今のルーミエさんのクロ・ド・ラ・ビュシェールは、以前の野暮ったさは全く無く、完全に村名シャンボールを凌駕しています・・まぁ、シャンボールは1級も混ざっていた時期も有りますので一概に比較はできないとしても、

「熟したら美味しいがリリース直後はテクスチュアがざらつく・・」

と思ってました。最近のヴィンテージはホント、素晴らしいですよね?


 そんな畑ですから悪い訳が無く、94+ と言う評価も納得の行くものです。反対にレ・リュショやラ・リオットの出来の良いワインを他に探せ・・と言われたら、非常に困難です。

 まぁ、モレ=サン=ドニと言う村のワインは、コート・ド・ニュイで最もリーズナブルですので、

「いつの間にかエレガント系に寄って来たオリヴィエ・ジュアンの1級からは目が離せない!」

と言って良いかと思います。是非ご検討くださいませ。


2022 Charmes-Chambertin Grand Cru
シャルム=シャンベルタン・グラン・クリュ

19349
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
ジュヴレ=シャンベルタン
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

◆ こちらは2022年ものです!
◆◆◆メディア情報
◇2020年もの
リアルワインガイド第79号 今飲んで94 ポテンシャル98 飲み頃予想 2032~2060
◇2019年もの
リアルワインガイド第76号 今飲んで95 ポテンシャル97+ 飲み頃予想 今~2055
■エージェント情報
 マゾワイエール側に0.35haを所有。平均樹齢60年のVV。新樽比率30%。オリヴィエ・ジュアンの最高キュヴェ。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥44,500 (外税) 
【過去最高の出来でしょう。そしてブルゴーニュのグラン・クリュとしますと最安値も間違い無し??】-----2020年もののレヴューです。
 驚きましたね・・いや、2019年ものの97+もそうでしたが、2020年もので98ポイント..いや、リアルの評価の話しです。まぁ・・最高点まではあと2ポイント、4段階..98+、99、99+、100 までしか無い・・いや、リアルには ↑ と言う最終兵器が有りますから、もしかしますとまだまだ先が長いのかもしれませんが、2020年もののオリヴィエ・ジュアンの何かを飲んでしまえば、

「今までのオリヴィエ・ジュアンとは確実に違う・・」

とご理解いただけることでしょう。

「・・どこがどう・・違うの?」

と聞かれるかもしれませんが、他のコラムでもしっかり書かせていただいてますので、ぜひ読んでみてください。表現力を大きく増して、もはや来年以降の姿をチェックしてその結果いかんでは、トップグループ入り間違い無しのドメーヌになったと書くことになると思います。ご検討くださいませ。



 以下は以前のレヴューです。
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【ついに来た!過去最高評価の97+ポイント!・・高みへとたどり着いた、文句無しの逸品でしょう!】

 リアルワインガイド誌では以前に一度、95+ を取得、そして2017年ものが、

「今飲んで94+ ポテンシャル96 飲み頃予想 2025~2055」

 昨年ご案内させていただいた2018年ものが、

「今飲んで94 ポテンシャル96 飲み頃予想 2026~2050」

 そしてリアルワインガイド誌第76号で、2018年ものシャルム=シャンベルタンが、

「今飲んで95 ポテンシャル97+ 飲み頃予想 今~2055」

 と、レブリミット超えの凄い評価を得ています。まぁ・・これはもう、シャルム=シャンベルタンの最高値と言って良い・・もしくは限界値でしょうかね。


 例えば、ティム・アトキンさんを例に出しますと・・

2009 Domaine de la Vougeraie Charmes-Chambertin Grand Cru Les Mazoyeres

 ヴージェレのマゾワイエール2009に98点付けたことが有りますが・・

 あのデュガ=ピィさんの凄いシャルム=シャンベルタンでも、2018年ものにティム・アトキンさんが97ポイント付けたのが最高かと・・noisy の記憶、調査能力が確かなら・・そんな感じです。

 ですので、シャルム=シャンベルタンとしますともう、

「極致!」

と言うことになるかと思います。


 もっとも、プティ・シャルム=シャンベルタンとも思えるような2019年ジュヴレ=シャンベルタン・レ・スヴレ/オリヴィエ・ジュアンも旨いですけどね。

 この価格で買えるまともなグラン・クリュは、5年後には皆無かと思います。是非この機会にご検討くださいませ。



 以下は以前のレヴューです。
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【すみません・・3本だけです。】---以前のレヴューを掲載しています。

【ついに95ポイント台の壁を超えた!オリヴィエ・ジュアンの最高傑作になったと思われる2017年シャルム=シャンベルタンです!】

 ついに来ましたね~・・リアルワインガイド誌第67号の評価は96ポイントです。今までの最高が95+でした(noisy調べ)ので、一般にクラシック(最高の出来)クラスと言われる評価領域に突入です。

 もっとも、単純に評価点が高くても、自身の好みとかけ離れていては、余り関係の無いことになってしまいますが、2015年ものにはnoisyも、

「エレガント系へ移行の兆し?」

とコラムに書いてお伝えしていました。


 どうやらそれに間違いは無いようで、下級キュヴェのみのテイスティングでは有りますが、確実に、

「果実味たっぷり系からの脱却」

をし始めているように感じます。


 リアルワインガイド誌では指摘されていませんでしたが、noisy 的には、確かにまだ黒果実中心の味わいでは有るものの、そこに明るい赤い果実が差し込んで来ています。造り手的には意図せず、いつの間にかそうなって来てしまったように感じます。


 しかも価格的には非常にリーズナブルで、シャルム=シャンベルタンとしては破格の1万円台です。今回は少なくて・・すみません。ご検討くださいませ。


2022 Bourgogne Pinot Noir
ブルゴーニュ・ピノ・ノワール

18712
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

◆◆◆メディア評価
◆2021年もの
 まだ見当たりませんでした。
◇2020年もの
リアルワインガイド第79号 今飲んで89+ ポテンシャル90+ 飲み頃予想 今~2045

◇2019年もの
リアルワインガイド第76号 今飲んで89+ ポテンシャル90 飲み頃予想 今~2035

■エージェント情報
 アルスナン村のオート・コート・ド・ニュイ区画(樹齢55~60年)80%、「モレ・サン・ドニ レ・クレ・ジロン」(樹齢約55年)10%、「モレ・サン・ドニ レ・シャン・ド・ラ・ヴィーニュ」と地続きの同名ACブルゴーニュ区画(樹齢約65年)10%のブレンドです。新樽率20%で16ヶ月間樽熟成。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥4,250 (外税) 
【若々しい果実と熟した果実の両方のエキスをしっかり持った、超エレガント系のA.C.ブルゴーニュ!・・オリヴィエ・ジュアンのエレガント系への転身は完了したようです!】
 まあ・・毎年必ずと言って良いほど、このオリヴィエ・ジュアンのA.C.ブルはテイスティングで開けていますから、noisy としてはまったく驚くことは無いんですが、久しぶりにオリヴィエ・ジュアンを飲んだ方は・・

「相当驚かれるはず!」

と思っています。

 確かに10年以上前のオリヴィエ・ジュアンのA.C.ブルは、彼のワインの中では最もエレガントな味わいだったと記憶していますが、2010年代になってからはそこそこに濃密さを得て、

「比較的濃い目のドメーヌ」

と言う印象が有ったと思うんですね。ほんのりと・・ほんの僅かでは有りますが甘みも有りましたし・・。

 しかし、彼のワインはどれも、

「3~5年ほど置くと、驚くほどにこなれて来て美味しい!」

と・・。

 で、この何年かはまたエレガント系、エキス系のワインへと変化して来まして、この2022年ものに至っては、

「2021年ものよりもさらにエレガント?・・より淡い?」

と言う仕上がりで、飲んだ方はかなり驚かれると想像しています。

 樽をしっかり使うためにより熟した葡萄を収穫、結果として果実味がしっかりしたややファットな味わいに仕上げていたと思いますが、それを樽を控えめにするために、ほんの僅か・・収穫のタイミングも変えているように感じます。なのでフレッシュ感とエレガンスがより深くなっている印象です。


 ベリーやチェリーをドライなエキスから感じさせてくれます。アルスナン(オート=コート系)の葡萄を中心にモレの村のA.C.ブルの畑の葡萄を混ぜていますので、余りオート=コートっぽい冷ややかなニュアンスが前面には出て来ていない感じです。

 それでもこのややフレッシュな赤い果実を中心に感じさせ、甘みがほぼ・・いや、全く?・・無い感じのエキス系で、むしろシミジミとしたピノ・ノワールの美味しさを感じさせてくれるんですね。

 ただし、現段階での成長具合は、オート=コート・ド・ニュイ・ルージュよりは若干遅れており、

「・・梅雨明け以降・・位から・・かな?」

と感じましたので、すぐに飲まれるのでしたらオート=コートを先に、A.C.ブルはその後が良いかと思います。

 エレガント系に大転身を完了したと思われるオリヴィエ・ジュアンの2022年です。上級キュヴェも楽しみです!どうぞよろしくお願いいたします。




 以下は以前のレヴューです。
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【オート=コートと比較しますと成長が遅れていましたが、そろそろ良いと思います。エレガント系の赤い果実中心だったものが、グッと来る黒果実が入って来ているはずです!】

 このA.C.ブルのテイスティングが8月8日でして、赤果実の美しいチェリーな味わいでしたが、目には見える黒味の果実が出て来ず、酸バランスも僅かに崩れがち・・。まぁ・・これだと・・

「熟成不足、休養不足」

が疑われる状況です。

 結果的にはアルコール分がA.C.ブルもオート=コートも13%でベスト、色彩も似たようなものでしたが、そのA.C.ブルのテイスティング時に、

「・・9月になってからのご案内にした方が良い・・か・・」

と思っていて、

「・・ならオート=コートのテイスティングは先延ばしにしよう・・」

と決めたんですね。

 で、オート=コートは8月31日のテイスティングで・・

「でら旨!」

で感動ものでしたから・・

「・・やっぱ、9月だ・・」

と、してやったりです。


 昨年ご案内させていただいた2020年のこのA.C.ブルは濃厚で・・色も凄いですよね~~・・でも、めちゃ滑らかなテクスチュアからの甘く無く伸びの良い味わい・・しかも色の濃さを感じさせないエレガントさも内包していて、素晴らしい味わいでした。

 この2021年ものに至っては・・そんな濃密濃厚さがほぼ無く、非常に美しい・・エレガント系の味わいですが、noisy のテイスティング時には、

「その丸いパレットを想像させつつも、どこかに端まで届かない部分が有った」

 のは事実で、おそらく現在は解消され、美しいパレットを描けるようになっているものと想像します。

 そう・・意外に・・早いんですよね・・成熟しはじめますと。

 それに、熟成不足と言うよりは休養不足だった可能性も有ります。

 面白いもので確かにこの2023年の夏は、とんでもない酷暑でしたが、お盆を過ぎると毎年、如何に気温が高いままだとしても・・

「体感温度は・・カックンと下がって感じる」

訳です。いや、そんなことは無いとおっしゃる方もおられるとは思いますが、noisy 的にはずっとそう感じています。何しろ・・

「30年間もずっと毎日同じ・・アナグラ生活をしている」

ので・・。


 で、このお盆過ぎの、この暑さが「カックン」となった時辺りから、

「バイオリズムが変わる」

と思っていまして・・まぁ、変わるのが人間なのかワインなのかは判らないんですが、確実にワインの味わいに変化が訪れ始めるんですね。季節の変化と同時に大きく変化して行きます。

 ですので、9月を迎えたこのA.C.ブルも、オート=コートV.V.同様にしっかりまとまって来ていると思います。オート=コートには追いつかないまでも、幾分エレガンス中心の見事な味わいでしょう。是非飲んでみてください。お勧めします!

 以下は以前のレヴューです。
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【ファーストノーズ、序盤、中盤、終盤と起承転結を滑らかに、でもダイナミックに3D球体を形作る素晴らしいA.C.ブルです!・・マストバイ!】

 仕入れを失敗したnoisy ですが、このA.C.ブルだけは最初から2ケースはオーダーしていたので、何とかそれだけは確保出来たのが唯一の救いだったと思います。もっとも2019年ものまでは、あれやこれやと・・時にはシャルム=シャンベルタンまでテイスティングしてご案内させていただいていたように、相当販売は苦労して来ました。

 ですが2019年もので滅茶美味しくて・・思い返せはこの2020年ものでの大変身の複線・・と言いますか、プレヴューだったのかもしれません。

 どこかアンリ・ジャイエ的な完璧なバランスと素晴らしい果実の味わいを見せながら・・しかも5年も瓶熟させると驚くほどに抑揚が生まれ、美味しいワインに成長した訳ですが、言ってみれば、

「比較的早い段階で消費されることを思えば若い段階での表情の抑揚不足」

と言うことだったのかもしれません。それが2019年、大幅に改善され、すでにお客様の支持を得たのかもしれず、それをワイン屋さん方は逃さずにオーダーが集中したんじゃないかと思うんですね。

 このオリヴィエ・ジュアンのインポーターさんのMさんも、

「びっくりするほどご注文が集中しまして・・」

と、電話口で嬉しい悲鳴を上げていたのを聞き、

「(・・やっちまった・・)」

と一人、心で泣いていたんですね。水も肥料もたっぷり、日照を気にしながら育てたものの、収穫時期を noisy は間違えた・・そんな感じでしょうか。


 2019年ものと比較しますと、明らかに濃密です。ですがルジェのパスグラやヴォーヌ=ロマネやニュイ=サン=ジョルジュの生産者さんほどじゃありませんし、アルコール分も幾分高めには出ているものの、ふくよかな果実と釣り合った見事なバランスをしています。

 このA.C.ブルはアルコール分14.5%ですが、強いなぁ・・と言う印象は無く、ややジューシーさのある口入れから後に、

Ω

のような球体に近い抑揚、膨らみ・・を「つるん」と感じさせつつ、美しくほどけて行く..高質な赤黒の果実感を感じさせながらの余韻が響きます。

 その「質感」たるや・・

「オリヴィエ・ジュアン!..ついにたどり着いたか?」

と思わせるような素晴らしさで、その

「本当にたどり着いたのかどうか?」

を確かめたいがために、本来なら数的に飲めないから飲まない方向で考えていたモレ1級のテイスティングも行ってしまいました。何せリュショ、リオットともに10本しかありません・・バラで頼んだ訳じゃないですよ・・減らされたんです。

 ですから、この赤を基調とした優しく高質な味わいは、

「今までで最高の表情表現を達成した」

訳でして、ワイン屋としましては、後は2021年、2022年がどうなって行くのかを慎重にチェックするのみ・・と言う感じになって来ました。

 もう、ここまで来ますとブルゴーニュのトップクラスと言って過言では無い・・そう感じます。

 今飲んでも充分に美味しいと感じていただけると思います。勿論ですが3~5年程度寝かせていただきますと、さらなる凄いバランスを見せてくれるはずです。

 リアルワインガイド第79号も、おそらく過去最高と思われるポテンシャル点「90+」を付けています。是非ご検討くださいませ。超お勧めします。


 以下は以前のレヴューです。
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【エレガントで超優しいフワフワな液体!・・モレ=サン=ドニ的な味付きの良さ、バランスに優れた味わいです!リアルワインガイド第76号も「マストバイ」!】

 どうやらアメリカには輸出されていないのか、海外での販売や評価は非常に少ないオリヴィエ・ジュアンです。

 そんな彼もそろそろ50歳・・。noisy もそんな歳の頃は、

「・・ん?・・50になりましたが・・何か?」

と、まだちょっと粋がって?るような時と、

「・・何だか最近なぁ・・頑張れなくなってるんだよなぁ・・」

とちょっと落ち込むような気持ちの時が交互に訪れるようになっていました。最も子供の頃から視力は良く無かった性か、老眼になるのはもっとずっと後・・ただし一気に進んだ感じで、最近は・・

「眼鏡をはずさないと見えない」

とか、

「顎を上下させて遠近両用メガネの焦点を合わせようとしてしまう」

など、何をするにも「見る」「確認する」「その小さなものを指先で持つ」のに非常に苦労するようになってしまいました。まぁ、毎日モニターを見ながらパソコンに向かい合って文章を書いたりプログラムを考えたりしているので、

「30インチ以上の大モニターを至近距離で・・しかも遠近両用でない、近くしか見えない度数の眼鏡で見ている」

のも良くないのかもしれません。

 きっとオリヴィエもそろそろ身体のどこかに変調をきたすような状況になっているんじゃないかと心配しています。


 まぁ、20歳から仕込みを始めたとしても、どんなに頑張っても50回しかヴィンテージは回って来ませんから、年に一度の仕込みは50回ほどが限度・・と言うことになります。それに醸造作業は危険が一杯・・。もし発酵槽に足を滑らせて落ちる・・なんてことになりますと、一酸化炭素中毒で瞬間で死んでしまいますから・・。

「・・ん?・・でも発酵途中じゃなきゃ大丈夫じゃん?」

と思われるかもしれませんが、発酵槽中に液体が有るならそれは発酵中ですから・・発酵が終わっても落ちて危険な状況になっていること自体がおかしい訳で、発酵槽=熟成槽で無い限り発酵が終わっていれば必ず次の入れ物にワインは移っています。日本酒の醸造では年間に何人かの方が落ちて事故になっています。


 まぁ、歳は取りたくないものですが・・それでもその若いころから今に至るその間が重要で、どんな世界でも最初から「天才」はいないものです。スキルこそがそれを生むんじゃないのかなぁ・・と思うんですね。

 オリヴィエ・ジュアンも昔は、少し焦げた樽のニュアンスに濃くて少し甘い果実を感じさせるワインを造っていました。2019年もののこのA.C.ブルを飲ませていただきますと、

「まさに隔世の感・・」

 そのように思い出してしまいます。もっともその感覚も、何か別のちょっと酸っぱいような思い出も入り込んで脳裏に刻まれているような感じです。

 ですから、

「PKさんが好みのスタイルを追求していたんでは?」

みたいな感覚と同時に蘇ってくる訳ですが、それを除いて真っ白な状態で向き合うと、

「優しくてほっこりしていてフワッとしていて綺麗で・・密度もちゃんと有ってジューシー」

と言えるんですね。

 その上で、「モレ=サン=ドニ」っぽい積層感と紫のニュアンスがちゃんとある訳です。そしてこのA.C.ブルには「濃い」と言う感じはまずしないと・・感じるはずなんですね。


 ですからとことん美味しい!・・ん~・・それでも思い出してしまう・・昔のちょっと焦げ臭くて黒くてちょっと濃いオリヴィエ・ジュアンの味わいを!きっとオリヴィエ・ジュアン本人も、

「見事な熟成を遂げた!」

のでしょう。是非ご賞味くださいませ。お勧めします!2019年もののオリヴィエ・ジュアンの追加は全く有りません。


 以下は以前のレヴューです。
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【オリヴィエ・ジュアンもよりエレガントなモレ=サン=ドニのピノ・ノワールを目指しているようです!】

 「エキス化された美しいピノ・ノワール!」

 それが当然だった1980年代のブルゴーニュ・ピノ・ノワールでしたが、1990年頃からは台風が吹き荒れました。そう・・新樽ブーム、濃密な果実味を求められる時代になった訳です。

 誰もがまた、新樽を使い始めたのがこの頃です。良きにつけ、悪しきにつけ、PKさんの影響力は物凄かったんですね。なので、それまで新樽など使ったことはない小さなドメーヌまで、挙ってバリックを買い求めました。ただし、買えるドメーヌは裕福で有るか、とても人気の高い造り手に限られました。誰もがまたアンリ・ジャイエを目指していたんじゃないかとさえ・・思える時代でした。そのためには、

「新樽を使うしかない」

と考えた造り手も多かったと思います。

 そして、新たな手法も生み出されました。

「全部買い上げるから新樽を使ってくれ。」

と、その必要な財源をも含む高い金額でオファーをしたんですね。それがノースバークレーだったりする訳ですし、フランスのワインショップも独自に選んだキュヴェを買い上げる・・と言うようなことも起こりました。

 2000年代に入ると、そんな雰囲気は飛んでしまいました。アンリ・ジャイエはとうに引退、ただ濃いピノ・ノワールに飽いたファンは、元からのエレガントなピノ・ノワールを求めた訳です。

 ですが今もそのまま・・と言う訳でも無いと思います。やはりそのエキス化されたワインの出来・・それこそがワインの評価に繋がっていると感じます。

 オリヴィエ・ジュアンもまた、2000年代までのやや濃いスタイルを、徐々に変化させていたと感じます。2018年ものは・・

「エレガントなモレ=サン=ドニ!」

を感じさせてくれる味わいです。


 密度はしっかりあるものの、以前のような「果実の濃密さ」は影を潜め、「エキスの濃密さ」へと変化しているように感じます。そのエキスの濃密さが時間を経てやがて、「果実表現の増大」・・となって行くようなイメージです。

 それでもまた、やはりこのA.C.ブルを飲むと、

「ん~・・オリヴィエ・ジュアン!・・赤いと見せかけて、しっかり黒も有る・・モレらしいワイルドなスパイスも重さも!」

と言うことになるんですね。美味しいと思います。是非飲んでみて下さい。お勧めします!



 以下は以前のレヴューです。
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【よりドライに、よりエキスの美味しさに、よりエレガントな姿の高評価な2017年ものA.C.ブルゴーニュです!】

 2016年もののオリヴィエ・ジュアンの扱いですが、モレの散々な情報がnoisy を悩ませている間に、結局飛ばしてしまいました。もし楽しみにされていらしたお客様がいらっしゃいましたら申し訳ございません。

 1年飛ばして丸2年、開いてしまいましたが、やはりさほど需要が増えずにいるのに屈し、2017年ものは扱い数量も減らしてしまいました。

 しかしながら・・我ながらビックリですが、2015年もののご紹介の時にはしっかり書いていたんですね・・忘れてました。

「エレガント系モレ=サン=ドニへの変貌が見える!?・・」


 そうなんですよ・・。2016年ものは判りませんが、2017年ものは2014年以前のオリヴィエ・ジュアンとは、かなり異なって来ているように感じました。

「何せ・・超ドライ!」

です。

 オリヴィエ・ジュアンと言えば、黒系果実が多く感じられる、より熟し気味の果実で柔らかい酸、むしろアンリ・ジャイエ系の果実味系な味わいが基本でした。

 2015年ものをテイスティングした時に、「・・おやっ?」と思ったのでしょう・・しっかり忘れてましたが・・エレガント系、エキス系への転身を感じていた訳ですが、2017年ものはさらにそれを延長したかのようなニュアンスを受けています。

 ですので、「よりドライ」になり、柔らかく暖かだった酸は「やや冷涼さ」を持ってエキス味系に振れ、結果として

「やや豊満な味わいがエレガント系の味わいへ、赤み有る果実の増大へ」

と変わって来ています。


 その辺も評価されたのかと思いますが、単純に2015年ものと2017年ものを比較しますと、リアルワインガイド誌の評価で、

「プラス2点!」

ほど上昇しているんですね。(ものにより1.5ポイントも)


 これは凄いことです。0.2ポイントじゃ・・無いので。2点も上がってしまいますと、これはもう「事件」に近い感覚ですよ。あのシャルム=シャンベルタンは、おそらく史上最高かと思いますが、2015年ものから1.5ポイントの上昇で、ついに95ポイントの壁を超えて来ました。ポテンシャル96+です。

 このA.C.ブルも、いつもは88とか88+とかのポテンシャル点ですが、2017年ものは90点と1.5~2.0ポイントの加算です。

 実際非常にドライですし、エキス感の増大が半端無いので、飲んでいて非常に幸せです。

 半面、2014年以前までのような、果実がてんこ盛りに有って、どこかアンリ・ジャイエを思い出させるような味わいが無くなってきているのも事実・・少し残念な気持ちにもなり、複雑では有ります。

 今飲んでも美味しいですが、少し「疲れ」も感じますので、1週間~2週間は休養させてあげて欲しいなぁ・・と感じます。その分、村名のクロ・ソロンが絶好調ですので・・すぐにも飲まれるならそちらから飲み始めてください。お勧めします!美味しいです!


 以下は2015年もののレヴューです。
━━━━━
【エレガント系モレ=サン=ドニへの変貌が見える!?非常に好ましいです!】

 とても美味しいのに中々今一つ人気が盛り上がらない、不思議な生産者の一人であるオリヴィエ・ジュアンをご紹介します。

 2015年は・・・さすがに noisy も、毎年のように在庫の積み増しをして来たこともありまして大量発注は出来ず、少量の入荷になっています。

 なので、今までは少なくとも1級のどちらかは開けていたんですが、2015年は縮小せざるを得ませんで、ACブルゴーニュのみのテイスティングになってしまったことをお詫び申し上げます。

 まぁ、一度付いた「ケチ」を拭い去るのは非常に難しいもので、インターネット時代のタケノコのように一斉に生まれたネットのワイン屋・・noisy もそのうちの一人で有ることには違い無いのでしょうが、安売りの目玉になってしまったことは、ワイン屋も責任重大ですが、エージェントさんのバラマキや、ほぼ仕入れ価格で換金を続ける連中の手駒にしてしまったことが一因でしょう。


 実際に飲んでみると非常に柔らかく、濃く、モレらしい豊かさに満ちた素晴らしいワインで有り、むしろその味わいはアンリ・ジャイエ系の果実味がしっかり乗ったものでした。3~5年ほど置くと深みや複雑性も成長し、

「良いワインだなぁ・・」

と思えるものです。


 2015年のACブルゴーニュは、2014年もので透けて見えていた「エレガント系への転身・変身」が顕著になり、上級キュヴェは飲めていないものの、

「冷ややかな酸を残しつつ、今までの柔らかく暖かな豊かな味わいにプラスした、エレガント系、エキス系寄りの果実味系モレ=サン=ドニ」

・・・?・・と言う、新たなスタイルに変貌していると思われます。


 リアルワインガイドの最新号、第60号を読んでもその傾向が伺われ、徳丸さん的にはさして高くないと思われる 87+~88+ と言う評価です。

 noisy 的にはその評価ポイントはどうかな・・と思いますが・・と言うより低すぎるかと思ってますが、2013年までのオリヴィエ・ジュアンを基準に考えるのなら、それも有りなのかなとも思います。

 要は、

「シミジミ系のほっこりさせてくれるような味わい」

は、今までは無かったもので、例えばルイ・ユエランのような出汁味にも一見似たようなニュアンスを持っています。


 しかしながら、モレの豊かな味わいや、ほんのりと鉄や赤土にスパイスの載ったアロマ、かすかに皮革のニュアンスなどは変わらず有りますので、非常に複雑ながらもしんみりと、でも後口は豊かなニュアンスに導かれる・・と言う、より先進性を感じさせるものになっていると思います。


 色合いもグラスの底が見えるような「やや淡いな・・」と感じさせるものですよね。そこに、以前よりも透明度の高い石灰系ミネラリティが見える・・いや、noisy 的な感覚では有りますが、ように思います。

 淡い色合いでは有りますが、味わいは決して淡いものでは無く、さりとて果実味がテンコ盛りでやや甘い・・と言うような果実味重視系では無いです。2013年以前はその傾向は有ったと思います。

 むしろ、この「シミジミ」+「豊か」が、新生オリヴィエ・ジュアンの姿なんじゃないかと思えますし、果実味重視系からの脱却、そして若々しい果実や果実酸が乗り始めていることからも、それを伺えます。そしてそれは非常に・・いや、noisy 的には好ましく感じました。

 とても良い出来だと思います。プライス的にももはや3千円ほどで購入できるACブルゴーニュが枯渇しはじめているところ、とても有難い存在です。是非飲んでみていただきたいと思います。お勧めです。


 そのほか、モレ村名クロ・ソロン、1級リオット、1級ルショ、そしてトップ・キュヴェのシャルム=シャンベルタンは飲めておりませんで、リアルワインガイドの評価ポイントのみ、掲載させていただきました。ご検討くださいませ。



━━━━━
【おっ?・・オリヴィエ・ジュアンが変わり始めたか?・・】

 量的に少ない時でも必ずや毎年のようにこのワインだけは開けています。いつもふっくらと肉が有って、やや奥にエキスの味わい・・。これが完全に一体となるとイメージ的にはアンリ・ジャイエのワインに非常にそっくりになる訳ですが、さすがにそこまでには成りえて無い・・にせよ、やはり自然派らしいライトなナチュラルさが乗っかり、モレ=サン=ドニ近郊らしいまん丸な粒子の土のニュアンスと僅かな金属系ミネラリティが、オリヴィエ・ジュアンのオリジナリティと言えたと思うんですね。

 まぁ~~・・2016年の10月は入荷が少なく、

「・・どうしちゃったの?」

と思ってしまうほどでしたが、11月になったらもう・・ご紹介を全く消化できないほどの量が入ってきてしまいまして、どうやっても仕入れ額を販売額が超えてくれないと言う、実に大変な状況になってしまっています。

 何せ、ユベール・ラミーのとんでもなく素晴らしい仕上がりを知ってしまえば、販売予定数が終了したからと言ってラミーのコラムを消すことなんて・・noisy には出来ません・・。まだエージェントさんが持ってるのであれば・・です。

 ただしそんなことばかりをやっていると、どんどん在庫が積み上がり、足の踏み場もないほどのセラーになっちゃいますからね・・資金繰りも大変です。

 そんな中、ようやくオリヴィエ・ジュアン2014年のテイスティングの番が回ってきたんですが、柔らかくて深くてほんのり暖かい特徴有るブルゴーニュワインなのに、何故か今一つの人気なので、さすがに例年通りの発注は出来なくなっちゃいました。昔に比べればちょっと高くなった・・とおっしゃる方も多いのでしょう。でも、ほんの何年かだけ寝かせただけで、オリヴィエ・ジュアンのワインは激変しますんで、

「・・やっぱり外せないよなぁ・・」

と言うことになっちゃうんですね。


 で、少ない仕入れの中、毎年欠かさずテイスティングしているこのブルゴーニュ・ピノ・ノワールですから、今年も外さずに飲んでみました。

すると・・どうでしょう・・。いつもとちょっとニュアンスが違うんですよ。・・そうなんです。

「オリヴィエ・ジュアンもエキス系のしなやかでエレガントな味わいに向かっている?」

 オリヴィエ・ジュアン・・・お前もか?・・とまでは行かないにせよ、結構な感じでファットさを思わせた果実の風味は収まり、冷たくやや黒いチェリーに僅かに甘いクリームをトッピングした程度のニュアンスへ変わっていたんですね。

 この方向性はアンリ・ジャイエとは違うベクトルを向いています。なので、今までは「アンリ・ジャイエ似な部分が多い」と言ってきましたが、「脱アンリ・ジャイエ」を始めたかのような印象でした。

 勿論ですが、上記は全体的な印象にまで及んでいますが、アリヴィエ・ジュアンらしいモレな雰囲気にまん丸い粒子を感じさせるテクスチュアからの表現はしっかり残っています。この1~2カ月で良い感じにまとまってくると思います。

 黒赤果実の、わずかに妖艶さも秘めた美味しいブルゴーニュです。今回は頑張って値下げしました!・・沢山飲んで欲しいので!・・頑張ったのは noisy の店だけで、別にエージェントさんから賄賂をもらっている訳では有りません。なので是非飲んでみてください。お勧めします!


 以下は2013年のこのワインのレヴューです。
━━━━━
【美味しい!これは安いしどんどん飲みましょう!2013年はテロワールと造り手の技量がハッキリ判るヴィンテージです!】


 
実に不思議なことが起きているように思ってしまいます。悪くてどうしようもないと、散々に脅かされてきた2013年のブルゴーニュでは有りますが、むしろ、noisyが扱ってきた造り手さんたちは・・

「・・グレートな2012年より・・旨いかもしれない・・」

と思い始めています。どうなっちゃってるんでしょうね。やはり、志有る造り手たちは、自身の分身でもありえる自分のワインが、納得できるもので無いならリリースしない・・もしくは、それに必ず及ぶように仕上げる・・ということなのでしょう。そうでなければこういう結果にはならないはずです。

 この素晴らしいACブルゴーニュは、モレらしい、紫のジューシーな味わいと、土っぽいテロワールの表現をしています。僅かなスパイスと果実味と一体化したミネラルで、光り輝いているように思えます。

「単純に美味しい!」

 でも、このことが重要なんですね。ACブルとして、モレのACブルとして・・・とても秀逸です。2010年や2012年は果実味が豊かで、むしろ若い時は「モタ」っとした感じも受けるかもな・・と思えるのですが。2013年のこのACブルには、そんな贅肉にも似たような部分が無く、非常にスタイリッシュでエキスの味わいに満ちています。色合いは以前のヴィンテージに比べると、やや淡いのかもしれませんが、非常に心地の良いモレ風味の味わいがしっかり出て来ています。・・まあ、一番出汁と云うか、フリーランジュースのみっちゅうか・・・とにかく美しくピュアで身体に染み込んで来る旨さなんです。
 少ないにせよ、どこかに野暮ったさを含んだモレのワインは、シャンボールに比較すると、避けられる傾向が有ると感じています。でも、タイミングにより、
「硬くて表情の無い味わい」
になりやすいシャンボール系よりも、上質に仕上がっているのであれば・・という条件付きで、モレ系のワインの方が、確率論的に美味しく飲める可能性が高い・・と思います。

 まあ、オリヴィエ・ジュアンさんの、ちょっと熟した素晴らしい1級を飲まれた方なら、思いっきり美しいエキスの味わいと、モレ特有の動物香やスパイスのエレガントで複雑な香りがお判りでしょう!・2013年の作柄が心配だぞ・・と思われる方は是非このACブルでお確かめしていただきたいと思います!超お奨め!旨いです!


2022 Bourgogne Hautes-Cotes de Nuits Rouge Vieilles Vignes
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ルージュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ

18713
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

■エージェント情報
 アルスナン村のオート・コート・ド・ニュイ区画(樹齢55~60年)80%、AOCモレ・サン・ドニに地続きで接するACブルゴーニュ区画「レ・シャン・ド・ラ・ヴィーニュ」(樹齢約65年)20%のブレンドです。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥5,120 (外税) 
【超エレガント系のオート=コート!・・A.C.ブルよりも整った美しいエキス!・・2021年よりも淡い色彩がまさにその証拠でしょう!】
 オリヴィエ・ジュアンのベースラインのオート=コート赤です。彼はモレ=サン=ドニに本拠を置いているような気になられていらっしゃるかもしれませんが・・実は違いまして、

「アルスナン」

なんですね・・。

「ん?・・アルスナンって・・どこ?」

と・・思われるかもしれませんが、

「オート=コート・ド・ニュイ銀座!」

と言いたくなるほどに・・オート=コートの畑の密集地です。本拠で言えば若干異なりますが誰が近いかと言うと・・

「ヤン・ドゥリュー」

です。

 もしかすると・・

「!!・・なるほど~!」

と・・思われた方も若干名いらっしゃるに違い無いと・・思っています。似たようなニュアンスが結構に感じられるんじゃないかとも・・思います。

 で、このオート=コートは・・実は彼の本拠のワインと言うことになる訳です。

 2022年もののA.C.ブルよりも、確実に集中したエキスで有りながら、

「めちゃエレガント!」

です。

 2020年もののような甘みを若干持った強い凝縮度では無いんですね・・かと言って、オリヴィエ・ジュアンの2021年ものは淡くエレガントだった他のドメーヌに比較しますと、より濃厚でも有りました。

 ですから、むしろこの2022年ものの方が、2021年もののようなエレガンスを強く感じる味わいになっていると言う・・

「2022年もののブルゴーニュワインの中ではちょっと変わった造り手!」

と言うことになります。

 つまり、2022年ものの平均的な濃度に仕上がった葡萄で、よりエレガントな仕上がりをした・・と言うことになりまして、

「オリヴィエ・ジュアンのエレガント系ブルゴーニュへの転身!」

が感じられるんですね。

 実際に以前の色彩を見ますと、より濃くて黒味掛かった色彩だと思います。2022年ものは赤が主体・・そこに黒っぽさが若干染みている感じと思っていただけますとピッタリかと。

 そして、やや成長の遅れているA.C.ブルよりも、エキスの昇華のスピードが幾分早い、このオート=コートの味わいはエレガントでバランスに優れ、とても美味しいです!

 7~8年前のオリヴィエ・ジュアンを飲まれていた方がこの2022年ものを飲まれますと、

「・・あれ?・・これ、オリヴィエ・ジュアンなの?」

と、余りのエレガントなピノ・ノワールの姿に驚かれるでしょう。変身したオリヴィエ・ジュアン、飲んでみてください。超お薦めします!





 以下は以前のレヴューです。
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【激旨!・・深いグリオット、ブラックチェリーのアロマにノックアウト!素晴らしい出来でした!】

 先にテイスティングしたA.C.ブルの方がまだ仕上がり切ってはいなかったので、このオート=コートのテイスティングを1カ月ほど伸ばしたのが功を奏したのかもしれませんが・・

「滅茶!・・旨い!」

です!

 酸バランスがま~・・呆れるほど良いですし、深みのあるグリオットやブラックチェリーの果実がたんまり底からジワっと昇って来ます。

 ドライながら旨味はしっかり、エッジがギシギシすることも無く、スイスイっと入りますが充実したパレットを美しく描いてくれます。

 A.C.ブルを1カ月ほど前に飲んだ時は、

「・・ん~・・9月に入ってからかなぁ・・」

と言う感じでしたのでオート=コートをテイスティングするのを伸ばしたんですが、おそらくA.C.ブルもだいぶ成長していると思います・・それにしてもオート=コートの旨さは奇跡的!・・オリヴィエ・ジュアンファンは泣いて喜ぶ、柔らかくも深く、そして優しい味わいです。


 2020年ものは余りに少なく、買えなかったアイテムなんですが・・いや、この出来なら2020年ものも何としてでも貰うべきだったと・・反省しています。

 ジュアンの上級キュヴェはこれからですが、この出来を見る限り・・2021年のオリヴィエ・ジュアンは・・

「相当良いんじゃないか?」

と想像してしまいます。

 赤味のある果実と黒味のそれがベストなマッチングをしていますし、全てが溶け込んでいて、一体化しています。これは何としても飲むべきでしょう!超お勧めします!是非飲んでみてください。一推しです!



 以下は2019年のこのワインのレヴューです。
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【リアルワインガイド第76号は上値91+ポイント!より上級の高質さを持ったやや涼やかなモレ的A.C.ブル・・と言って良いでしょう!】

 村名並みの美味しさを持つオート=コートです。イメージ的にはA.C.ブルが持つ

「優しくてフワフワっとしていて・・」

と言う部分はソックリです。しかもモレ=サン=ドニっぽいのもソックリ・・(^^;;

 と言うのも、今回ご紹介させていただいているジュアンの村名ワイン、ジュヴレ、モレ、シャンボールの出来が物凄くて、しかも・・

「それぞれのテロワールがしっかり出ているので、味わいの傾向が全く異なる」

のが良~く判るんですね。ですので、

「このオート=コートはモレ的」

と言えます。


 しかも「持っている温度感」は微妙に異なっていまして、ほっこり暖かいのがA.C.ブル、ほんのり冷ややかなのがオート=コートと言うことになります。因みにA.C.ブルもオート=コートもアルコール分13.5度と同じで、ほとんどの方が

「好ましいと感じている度数」

になっていると思われます。

 以前のような「黒みの果実」の強さは、確実に弱まっていると感じます。その分、赤と紫、僅かな茶が入っています。この色別の果実感は、熟成によりだいぶ変わって行くんじゃないかと想像していますが、以前よりは徐々に収穫時期が早まっている感じがしますから、それとの兼ね合いで、以前のような、

「オリヴィエ・ジュアンは5年経ったら滅茶美味しい!」

が成り立たなくなって行くのかもしれません。


 このやや冷ややかなオート=コートの味わいは、A.C.ブルと比較しますと現状・・僅かに閉じ気味です。その分、縦伸び系かな?・・と言う感覚も有りますが、単に・・短い期間での「閉じ」に過ぎないかと思いますので、これからどんどん解放に向かって行くと思われます。

 リアルワインガイドは91+ポイントまで付けました。細かくは調べていないんですが、過去最高じゃないかと思います。是非飲んでみて下さい。お勧めします!


2021 Chambolle-Musigny Les Bussieres Vieilles Vignes
シャンボール・ミュジニー レ・ビュシエール ヴィエイユ・ヴィーニュ

18400
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
シャンボール=ミュジニー
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

◆ こちらは2021年ものです!
◆◆◆リアルワインガイド第77号
◇2020年ものの評価
今飲んで92 ポテンシャル93 飲み頃予想 今~2040

■エージェント情報
 「レ・ビュシエール」は「モレ・サン・ドニ・プルミエ・クリュ ラ・ビュシエール」に接する区画です。0.52ha。平均樹齢55年のVV。新樽比率30%で18ヶ月間樽熟成。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥11,750 (外税) 
【2021年は「異端なヴィンテージ」?・・「鬼っ子」?・・少なくとも2020年よりも好き!・・と言う方が多いです!シルキーで純なシャンボール!】
 2019年もののこのレ・ビュシエールは、どこかルーミエさんを思わせるような仕上がりで、ルーミエさんのワインと近い濃度を持っていた・・と感じています。

 まあ・・濃いワインは好きじゃないと言いつつもルーミエさんのワインは購入する方はそれなりにいらっしゃる・・(^^;; すみません・・。でもルーミエさんのワインは果実がキュッと口内で・・その個体の小ささとか凝縮した果実が弾けるようで・・やっぱり美味しいんですよね・・まぁ、2020年は濃かったですが・・。

 でもこのシャンボールのレ・ビュシエールは、ルーミエさんのモレ1級クロ・ド・ラ・ビュシエールの真横・・南に接しているので、

「結構似ている?」

かと思いきや・・なんですよね。

 濃度が高ければ少し似るかな?・・とは思いますが、やはりもはやルーミエさんのクロ・ド・ラ・ビュシエールは1級としての格・・以上の素晴らしさを感じさせてくれますから、

「さすがにまともに比較はし辛い・・」

とは思います。

 ですが noisy 的にはシャンボールのワインには非常な粘着性を持っていまして・・そりゃぁ・・そこそこの充分な濃度でシルキーでチェリーが香しいシャンボールも好きですが、

「ミネラリティをしっかり持ち、表情の出方が穏やかで、何ともシミジミしていて・・純で・・」

と言うような、「超シミジミ系」のシャンボールが大好きなんですね・・。

 で、このタイプの・・超シミジミ系シャンボール村名でも、実は相当長く持つのを経験していまして、むしろミネラリティとか各要素の分子構造が壊れてくると、とんでもない香りが出て来まして・・それがまぁ・・素晴らしいと思っているわけです。


 この2021年のレ・ビュシエールですが、そんな「超シミジミ系シャンボール」のメンバーに入れたいのはやまやまですが、

「さすがに超シミジミ系とは・・言えない」

んですね・・だって、充分すぎる表情を今も持っているから・・です。

 ですが饒舌なシャンボールに比較すれば大人しく、純粋で・・まさに村名シャンボール的な果実とミネラリティがシルキーに楽しめる・・言ってみればこのコラムの最初の方に書いた、

「そこそこの充分な濃度でシルキーでチェリーが香ばしいシャンボールの典型」

なんですね・・。

 ですので、2019年ものはミルランダージュで濃度が有っても質感の高さが美味しかったですし、2020年ものは・・買い忘れてしまって飲めずに残念でした・・2021年ものは2019年のような濃度では無いものの、むしろ充分と言える濃度が全体でバランスしていてとても良い出来だと感じます。

 見た目の感じも・・良いですよね。1枚目の写真など、もっと下から狙えば良かったと・・反省していますが、美しく撮れていると思います。

 今から飲んでもその充分な濃度で美味しく飲めますし、5年も経過するとだいぶこなれて来るでしょう。30年以上置いたら・・結構に面白いことになるはずです・・もし可能ならぜひやってみてください。超お勧めします!・・適度にシミジミ系の純な味わいのシャンボール最北のレ・ビュシエールです。



 以下は以前のレヴューです。
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【このシャンボール=ミュジニーがルーミエさんのシャンボール=ミュジニーの半額なんて!・・この魅惑いっぱいの幸せを逃す手は・・絶対に無い!】

 激旨です!・・黙って即カートに入れるべき・・! です。

 この色・・見てください。オリヴィエ・ジュアンの他のワインとは、全く異なるでしょう?

 そう・・色が濃いんです!

 つまり・・果皮が厚い・・もしくは、葡萄の水分が少ないんです。

 だからと言って、逆浸透膜などを使って濃くした訳では無い・・そんな不自然な味わいは全く有りません。

 極楽な、ベリーの濃密にした果実の見事な味わいと、果皮に含まれる成分の高質なニュアンス、そしてミネラリティさえ濃縮されているかのように感じますが、そこに・・

「違和感無し!」

と言うのが凄いんですね。

 リアルワインガイド第76号は同格の村名モレ、クロ・ソロンと村名ジュヴレ、スーヴレに上値「92+」を付けました。そして、このシャンボールのビュッシエールにプラス0.5ポイントの93ポイントを付けています。

 つまり同格ながら、シャンボールの方が出来が良い!・・と言っている訳ですね。


 noisy もその評価には同感、賛成です。でもこのシャンボールと、モレ、ジュヴレの差については、

「1ポイントは確実にある」

と思っています。それほどに、

「超極楽な世界」

がここに有ります・・(^^;;


 皆さん、

「濃いのは・・なぁ・・」

と言いますが、でも実際は、

「濃い、甘い、と言う言葉が出る意味は、濃いけど・・甘いけど・・それなりに美味しいけどさほどでもない」

場合に使うんですよ。

 勿論ですが、濃すぎる、甘すぎるとね・・ダメなんですけど、

「質感の高い濃さは、イコール・・美味しい!」

なんですね・・。


 で、この美味しさは・・おそらく・・

「ミルランダージュ」

です。


 2019年のオリヴィエ・ジュアンのシャンボール・ビュシエールには結構に・・付いたんじゃないかと思っています。





 ヴィンテージは2016年になりますが、正にお隣の、

「ルーミエさんのモレ1級クロ・ド・ラ・ビュシエール」

の写真を上げさせていただきました。


 ルーミエさんの方は、赤と黒っぽい赤がハッキリ判れて感じられるかと思います。その分かれ目を透明がガラス的?なミネラリティが繋いでいるかのように見えます。

 オリヴィエ・ジュアンの2019年ビュシエールは、その透明なガラス的なミネラリティの部分にまで、果皮の濃さが入り込んでいる・・そんな感じがします。

 これも2019年ヴィンテージが生んだ「奇跡」じゃないかと思うんですね・・昨今のオリヴィエ・ジュアンの、

「優しく柔らかでジューシーなエキス系の味わい」

への転身がハッキリ見え、ある意味・・アンリ・ジャイエのワインの味わいとは離れて行っているように思いますが、

「なんと・・このワインは!?」

 まさにジャイエがこだわった「ミルランダージュ」の葡萄を得たことで、かなり似て来ている・・のを感じてしまいました・・まぁ、ジャイエは基本的にシャンボールは造りませんでしたが・・80年代前半にメオ=カミュゼの名で出ていたワインの中にはシャンボールも有ったかもしれません。因みにメオは80年代初頭はワインを造っていないはずなんですが、その名が掛かれたエチケットのワインは時折市場に出ていましたよ。ドメーヌとも何とも書いて無くて、小さくメオ=カミュゼとだけ書かれたものをポツポツ購入して販売していた記憶が有ります。


 あ、そうそう・・この間のデゾネイ=ビセイの2019年シャンボールですが、このところの暖かさで・・シャットダウンしてしまったようです。なので、今まで飲まれていない方は、もう少し先に延ばすようにされると良いと思います。発送後にすぐに飲まれた方は・・滅茶旨いとご感想をくれましたが、2週間置いた方は、

「一瞬凄かったが、その後すぐにクローズしてしまった」

とおっしゃってました。


 そう・・シャンボールと言うワインはそんな性質なんですね。・・でもこのワインは濃密ですから・・大丈夫だと思います。価格と価値を比べたら、これほどに凄いワインは滅多にないかとも思います。是非ご検討くださいませ。超お奨めします!


2021 Morey-Saint-Denis Clos Solon
モレ=サン=ドニ・クロ・ソロン

18399
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
モレ=サン=ドニ
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

◆ こちらは2021年ものです!
◆◆◆メディア情報
◇2020年もの
リアルワインガイド第79号 今飲んで92 ポテンシャル93+ 飲み頃予想 2023~2050

◇2019年もの
リアルワインガイド第76号 今飲んで91+ ポテンシャル92+ 飲み頃予想 今~2040
■エージェント情報
クロ・ソロンは国道沿いのモレ・サン・ドニ村側中央部の優良区画。0.25ha。平均樹齢25年。新樽比率30%。
750ML 在庫  10   ご注文数   本
¥11,980 (外税) 
【2021年ものは1級ラ・リオットを少し優しくしたような、たおやかでエレガントな・・しかし、「これで充分!赤い果実が旨い!」と感じられるようなバランスです!】
 モレ=サン=ドニと聞いてどのようなイメージを持たれるか・・人それぞれだとは思いますが、

「モレ?・・う~む・・」

と答えに詰まるかもしれません。珠玉のアペラシオンが並ぶコート・ド・ニュイで、モレ=サン=ドニは長く低迷していました。それは今も・・そんなには変わらないのかもしれません。

 ジュヴレ=シャンベルタンほど重量感は無いし、鉄っぽさも少ない・・なんとなく構造もあやふやだと・・思われていらっしゃるかもしれません。ですがそもそも・・昔から、

「モレのワインは熟成させてナンボ」

と言うようなことが言われて来ました。・・まぁ・・言われてみれば納得?・・かもしれません。キレの良い北のジュヴレほどのキレは無く、滑らかなテクスチュアで時にエレガントに凄く香るシャンボールほどの雅さも無い・・グラン・クリュのクロ・デ・ランブレイは荒れる王のようだし、クロ・ド・タールは聖人君子過ぎる・・みたいな感じでしょうか・・あ、わずかながらモレにも存在する「ボンヌ=マール」は・・そもそもモレなのか?と良く判らないで終わってしまうのかもしれません。

 モレの造り手たちは・・売れ筋のジュヴレ=シャンベルタンやミュジニー、ボンヌ=マールを要するシャンボールに挟まれ、長く苦労して来たのだろうと思います。高く買ってくれれば投資もできる・・ものの、中々にそうはならず、それでもデュジャックやポンソが出て来て知られるようになって来た・・ジャッキー・トルショはシミジミ系(どちらかと言えば)で根強いファンに支えられていましたが、ドメーヌ存続中は価格は上がらなかったんじゃないかと思います。

 結局のところ、凝縮した強い、濃いワインを造ろうとしても・・余り上手く行かないのがモレなのかな・・と思います。そうしてしまうと「熟成待ち」で時間が掛かるのだろうと・・。デュジャックもその昔は「淡さ」でモテたですし、ポンソにしても当初は全然濃くはなかったです。

 結局のところ、noisy 的には・・

「モレのワインは一般的に濃度を出そうとすればするほど失敗する」

みたいなイメージが有ります・・まぁ、モレに限らないと言えばそれっきりですが、その傾向が出やすいんじゃないかと思うんですね。

 ですので、

「ヴィンテージの要素に寄り添うのがベスト」

であって、さらには、

「畑仕事をどう頑張るか?」

に掛かっていると感じます。


 2021年もののクロ・ソロンは、2020年もののような濃度は無く、むしろ2019年ものに近い雰囲気です。適度に脱力し、無理な濃度を追い求めていない・・その結果、エレガンスをしっかり得ていると感じます。

 しかし・・まぁ・・2013年ものは色彩的に淡すぎる位なので持ち出さないにせよ、2014年や2015年と言ったヴィンテージと比較しても、

「明らかに濃度は高い」

のは見て取れると思うんですね。


 その頃のオリヴィエ・ジュアンのワインはどこか少し残糖的な甘みが有り、完全発酵させるよりは少しだけ甘みを残す造りだったと思います。ですが現在は・・最近のヴィンテージの写真を見ていただくとお分かりのように、

「それなりの濃い色彩をしている」

んですね。


 でもテイスティングしてみると甘く無く、濃度は充分で、酸のバランスもすこぶる良い・・と判ります。果実もチェリーとベリー、プラムがほんのり入って心地良い・・

 ですので、

「2021年をネガティヴなヴィンテージだと捉えず、エレガンスと総体バランスの良い、縦延び系の素晴らしい村名とポジティヴに捉えるのが正解だと思います。

 事実、飲んでいて楽しいです。品温が有る程度冷えていても沈まない・・モレ的な豊かな酸バランスが有ります。価格もリーズナブル!・・是非飲んでみてください。お勧めします!



 以下は以前のレヴューです。
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【2020年ものの1級ラ・リオット直下の村名クロ・ソロンは、ラ・リオットの上方のクロ・サン=ドニ譲りの締まった赤い果実に紫と黒を重ね合わせた凄い出来です!】

 リアルワインガイド第79号も、まるで文字が躍っているかのような・・驚きと興奮を隠しきれない気持ちが表れている感じがしました。このコラムでそのままを書き表すのは主義では無いし、そもそも著作権の問題も有るので・・まあ・・編集長からは「使って(も?)いい」とは言われた気がしますが、出だしだけ・・

「2020年的ではない締まりのあるミネラリーな雰囲気一杯...」

 そうなんですよ・・まさに素晴らしい果実表現が有るんですが、その屋台骨を支えているのが「ミネラル」・・で、それを誰でも感じることが出来るんじゃないか?・・と思えてしまう表情なんですね。

 A.C.ブルのコラムにも書かせていただきましたが、電気回路の部品で「抵抗」と言うのが有ります。その単位は「オーム」で、1Ω、1KΩ、1MΩ..みたいに抵抗値を表すんですが、その「Ω」ですね・・。

 何を言っているのか判らないかもしれませんが、飲もうとするとグラスからノーズが感じられますよね・・しっかりとした石灰主体のミネラリティに支えられた赤い果実感が飛び込んで来て、序盤は・・記号で言うと・・

「 < 」

です。綺麗にその口入れ後がクレッシェンドします。その後から中盤に掛けてが・・オーム・・

「Ω」

 もうこの段階でぷっくりと口内で「球体」を形作ってくれ・・そのオームをペンで書いたようにキュッと締まってから終盤に向かいます。ちゃんとこの段階でパレットを描いてくれるんですね。

 以前の・・特に2018年頃までのジュアンのクロ・ソロンは、赤い果実を忍ばせてはいるものの、どこか少し平坦な抑揚で・・言ってしまえば、

「 へ 」

みたいな盛り上がりでした。・・あ、悪意は全く有りませんよ・・盛り上がりが小さいものが続く・・みたいな意味でして、熟成をして行きますと「Ω」に近くなるのは皆さんもご存じじゃないかと思います。

 そこから・・キュッとしまった Ω の右側・・何とも質感の良さが伝わって来ます。以前・・いや、2018年ものくらいまでですと、質はとても良いが「タンニン」が顔を出し、そこから球体感を演出し損ねた余分な酸が、余韻を少し濁す感じが有ったと思います。

 で..そこからの美しさは・・是非飲んでみてお確かめください。ノーズ、序盤、中盤、終盤、余韻・・と、ものの見事な表現を得た2020年のクロ・ソロンです。noisy 的には遠くにクロ・サン=ドニが見える・・と言いますか、この赤果実をもうちょい製錬したら・・間違えるんじゃない?とさえ感じます。是非飲んでみてください・・あ、早く飲んでしまうと勿体無いですが飲めちゃいます。超お勧めです!


 以下は以前のレヴューです。
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【赤を基調として僅かに黒と紫を感じさせる、モレ=サン=ドニっぽい美味しさが素晴らしい2019年のクロ・ソロン!noisy 的にはこれが好み!】

 2019年のオリヴィエ・ジュアンの村名はどれも最高に旨くて甲乙付け難いです。

 やはりミルランダージュ的美味しさをたっぷり持ったシャンボール・ビュッシエールは、

「誰が飲んでもむちゃくちゃ旨い!と言うはず!」

と思ってしまうし、硬質なジュヴレのネガティヴな部分・・超低域の余分に感じるズシンとくる重さが無く、ジュヴレには珍しく真ん丸な球体を思わせるレ・スヴレは、

「シャルム=シャンベルタン的なチャーミングさが良い方向に出ていて、プティ・シャルム=シャンベルタン?」

とさえ感じてしまうから・・これも受けるに違い無いし、このモレ=サン=ドニ・クロ・ソロンも、

「1級ラ・リオット直下の畑だけ有って、ラ・リオットの難解さを幾分穏やかになっている分判りやすく、物凄い調和を感じる」

見事な味わいなので・・特に今までも何度もご紹介させていただいているからファンも多いはずで・・


 などと考えてしまうと、

「2019年オリヴィエ・ジュアンの村名三兄弟はどれも超お奨め!」

としか言いようが無い・・訳ですね。


 比較的濃い色に見えるはずの2019年の三兄弟では有りますが、その中では最も「淡い」と思われ、最も「赤い」と見えるのがこのモレ=サン=ドニ・クロ・ソロンです。2018年もののグラスの写真でもお判りの通り、

「赤が基調」

なのは一目瞭然でしょう。

 そして、「濃い色」までは行かない・・でも「淡くはない」と言う、非常に中庸な色彩をしています。そして面白いのは、ミルランダージュ(と思われる葡萄)がとても多いシャンボールがアルコール分14度、次に多いのがジュヴレ=シャンベルタンではあるもののアルコール度は13.5度、そして一番少ないのがこのモレ=サン=ドニで14度・・なんですね。


 アルコール分だけ見るとシャンボールとモレが同じです。ですから、葡萄の糖度と言う点ではほぼ同様だったはずです。

 しかしワインがアピールする強さはシャンボールが第一、ジュヴレが第二、このモレが最後・・と言う順番になります。そして、その最後の順位のモレが・・

「超絶にバランスが良くて滅茶旨い!」

と思ってしまうのは・・何故なんでしょう?・・


 分析表だけじゃ測れないのがワインの美味しさなんですね。この、モレのワインとも思えないような赤さを見せる色合いから、非常にモレっぽい赤、黒、紫、茶の素晴らしいグラデュエーション、そしてその極めて小さな起伏の連続。

 もしこの起伏の連続が無いとするならば、noisy はこのワインにここまでの評価をしないはず・・と思います。

 リアルワインガイド第76号は、「多層感ある味わい深さなどの全体の調和感」と言う言葉を使って表現されていると思います・・期せずして「調和」は同じでしたし、noisy 的には「起伏」で、リアルは「多層」でしたが、言っていることは同様なのかな?・・と思います。

 このクロ・ソロンを飲むと、

「オリヴィエ・ジュアンも大人になったんだなぁ・・」

とも、

「こんなワインを造りたい・・と思っているに違いないなぁ・・」

とも感じます。


 こんなに美味しいモレを飲んだのは、オリヴィエ・ジュアン以外では久しぶりです。・・あ、ジョルジュ・リニエも旨いですけどね。スタイルがちょっと違うんですね・・。是非飲んでみて下さい。

「これは旨い!」

と絶叫したいほど noisy には美味しいです。




 以下は以前のレヴューです。
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【滅茶苦茶美味しい!繊細さも出て来た村名クロ・ソロン!!】

 滅茶美味しいです!・・むしろ柔らかめに感じる酸では有るんですが、以前のオリヴィエ・ジュアンからは考えられないほど、「冷涼感」が増し、ピュアなニュアンスを強く受けます。

 以前なら、

「甘いとは言え無いが甘みも感じる」

総体の味わいで、それがむしろオリヴィエ・ジュアン的な味わいだと思っていた訳です。

 むしろ2017年のクロ・ソロンは、ヴォーヌ=ロマネ村のワインが持つような、ほっこり柔らかい酸味の中に、やや冷ややかさを持つ赤い色合いの果実酸が差し込んで来ている感じで、このバランスが非常に・・良いんですね。

 しかもこのクロ・ソロンは1級ラ・リオットの下部に有りますんで、その姿もほんのりと見せてくれる感じです。ラ・リオットを望みつつ、その肩越しにクロ・ド・ラ・ロシュを感じられるか・・られないか・・。まぁ、その辺がブルゴーニュワインの醍醐味と言えるかな・・と思います。

 リアルワインガイド誌も第67号ではついに、ポテンシャル92点 も付けているように、限りなく1級に近いか、普通の1級なら超えてくるような評価です。

 2017年のクロ・ソロンに限っては黒果実が5から6とするなら、赤果実は4から5ほど・・だと思います。これってオリヴィエ・ジュアンを良く知る方にとっては、結構な衝撃じゃないかな・・と思いますがいかがでしょう?

 濃密さも有るが、その濃度以上にスッキリです。何せ「甘くない」ので・・(^^;; 非常に美味しいと思います。是非とも飲んでみてください。超お勧めします!


 以下は以前の下級キュヴェのレヴューです。
━━━━━
【エレガント系モレ=サン=ドニへの変貌が見える!?非常に好ましいです!】

 とても美味しいのに中々今一つ人気が盛り上がらない、不思議な生産者の一人であるオリヴィエ・ジュアンをご紹介します。

 2015年は・・・さすがに noisy も、毎年のように在庫の積み増しをして来たこともありまして大量発注は出来ず、少量の入荷になっています。

 なので、今までは少なくとも1級のどちらかは開けていたんですが、2015年は縮小せざるを得ませんで、ACブルゴーニュのみのテイスティングになってしまったことをお詫び申し上げます。

 まぁ、一度付いた「ケチ」を拭い去るのは非常に難しいもので、インターネット時代のタケノコのように一斉に生まれたネットのワイン屋・・noisy もそのうちの一人で有ることには違い無いのでしょうが、安売りの目玉になってしまったことは、ワイン屋も責任重大ですが、エージェントさんのバラマキや、ほぼ仕入れ価格で換金を続ける連中の手駒にしてしまったことが一因でしょう。


 実際に飲んでみると非常に柔らかく、濃く、モレらしい豊かさに満ちた素晴らしいワインで有り、むしろその味わいはアンリ・ジャイエ系の果実味がしっかり乗ったものでした。3~5年ほど置くと深みや複雑性も成長し、

「良いワインだなぁ・・」

と思えるものです。


 2015年のACブルゴーニュは、2014年もので透けて見えていた「エレガント系への転身・変身」が顕著になり、上級キュヴェは飲めていないものの、

「冷ややかな酸を残しつつ、今までの柔らかく暖かな豊かな味わいにプラスした、エレガント系、エキス系寄りの果実味系モレ=サン=ドニ」

・・・?・・と言う、新たなスタイルに変貌していると思われます。


 リアルワインガイドの最新号、第60号を読んでもその傾向が伺われ、徳丸さん的にはさして高くないと思われる 87+~88+ と言う評価です。

 noisy 的にはその評価ポイントはどうかな・・と思いますが・・と言うより低すぎるかと思ってますが、2013年までのオリヴィエ・ジュアンを基準に考えるのなら、それも有りなのかなとも思います。

 要は、

「シミジミ系のほっこりさせてくれるような味わい」

は、今までは無かったもので、例えばルイ・ユエランのような出汁味にも一見似たようなニュアンスを持っています。


 しかしながら、モレの豊かな味わいや、ほんのりと鉄や赤土にスパイスの載ったアロマ、かすかに皮革のニュアンスなどは変わらず有りますので、非常に複雑ながらもしんみりと、でも後口は豊かなニュアンスに導かれる・・と言う、より先進性を感じさせるものになっていると思います。


 色合いもグラスの底が見えるような「やや淡いな・・」と感じさせるものですよね。そこに、以前よりも透明度の高い石灰系ミネラリティが見える・・いや、noisy 的な感覚では有りますが、ように思います。

 淡い色合いでは有りますが、味わいは決して淡いものでは無く、さりとて果実味がテンコ盛りでやや甘い・・と言うような果実味重視系では無いです。2013年以前はその傾向は有ったと思います。

 むしろ、この「シミジミ」+「豊か」が、新生オリヴィエ・ジュアンの姿なんじゃないかと思えますし、果実味重視系からの脱却、そして若々しい果実や果実酸が乗り始めていることからも、それを伺えます。そしてそれは非常に・・いや、noisy 的には好ましく感じました。

 とても良い出来だと思います。プライス的にももはや3千円ほどで購入できるACブルゴーニュが枯渇しはじめているところ、とても有難い存在です。是非飲んでみていただきたいと思います。お勧めです。


 そのほか、モレ村名クロ・ソロン、1級リオット、1級ルショ、そしてトップ・キュヴェのシャルム=シャンベルタンは飲めておりませんで、リアルワインガイドの評価ポイントのみ、掲載させていただきました。ご検討くださいませ。



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【おっ?・・オリヴィエ・ジュアンが変わり始めたか?・・】

 量的に少ない時でも必ずや毎年のようにこのワインだけは開けています。いつもふっくらと肉が有って、やや奥にエキスの味わい・・。これが完全に一体となるとイメージ的にはアンリ・ジャイエのワインに非常にそっくりになる訳ですが、さすがにそこまでには成りえて無い・・にせよ、やはり自然派らしいライトなナチュラルさが乗っかり、モレ=サン=ドニ近郊らしいまん丸な粒子の土のニュアンスと僅かな金属系ミネラリティが、オリヴィエ・ジュアンのオリジナリティと言えたと思うんですね。

 まぁ~~・・2016年の10月は入荷が少なく、

「・・どうしちゃったの?」

と思ってしまうほどでしたが、11月になったらもう・・ご紹介を全く消化できないほどの量が入ってきてしまいまして、どうやっても仕入れ額を販売額が超えてくれないと言う、実に大変な状況になってしまっています。

 何せ、ユベール・ラミーのとんでもなく素晴らしい仕上がりを知ってしまえば、販売予定数が終了したからと言ってラミーのコラムを消すことなんて・・noisy には出来ません・・。まだエージェントさんが持ってるのであれば・・です。

 ただしそんなことばかりをやっていると、どんどん在庫が積み上がり、足の踏み場もないほどのセラーになっちゃいますからね・・資金繰りも大変です。

 そんな中、ようやくオリヴィエ・ジュアン2014年のテイスティングの番が回ってきたんですが、柔らかくて深くてほんのり暖かい特徴有るブルゴーニュワインなのに、何故か今一つの人気なので、さすがに例年通りの発注は出来なくなっちゃいました。昔に比べればちょっと高くなった・・とおっしゃる方も多いのでしょう。でも、ほんの何年かだけ寝かせただけで、オリヴィエ・ジュアンのワインは激変しますんで、

「・・やっぱり外せないよなぁ・・」

と言うことになっちゃうんですね。


 で、少ない仕入れの中、毎年欠かさずテイスティングしているこのブルゴーニュ・ピノ・ノワールですから、今年も外さずに飲んでみました。

すると・・どうでしょう・・。いつもとちょっとニュアンスが違うんですよ。・・そうなんです。

「オリヴィエ・ジュアンもエキス系のしなやかでエレガントな味わいに向かっている?」

 オリヴィエ・ジュアン・・・お前もか?・・とまでは行かないにせよ、結構な感じでファットさを思わせた果実の風味は収まり、冷たくやや黒いチェリーに僅かに甘いクリームをトッピングした程度のニュアンスへ変わっていたんですね。

 この方向性はアンリ・ジャイエとは違うベクトルを向いています。なので、今までは「アンリ・ジャイエ似な部分が多い」と言ってきましたが、「脱アンリ・ジャイエ」を始めたかのような印象でした。

 勿論ですが、上記は全体的な印象にまで及んでいますが、アリヴィエ・ジュアンらしいモレな雰囲気にまん丸い粒子を感じさせるテクスチュアからの表現はしっかり残っています。この1~2カ月で良い感じにまとまってくると思います。

 黒赤果実の、わずかに妖艶さも秘めた美味しいブルゴーニュです。今回は頑張って値下げしました!・・沢山飲んで欲しいので!・・頑張ったのは noisy の店だけで、別にエージェントさんから賄賂をもらっている訳では有りません。なので是非飲んでみてください。お勧めします!


 以下は2013年のこのワインのレヴューです。
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【美味しい!これは安いしどんどん飲みましょう!2013年はテロワールと造り手の技量がハッキリ判るヴィンテージです!】


 
実に不思議なことが起きているように思ってしまいます。悪くてどうしようもないと、散々に脅かされてきた2013年のブルゴーニュでは有りますが、むしろ、noisyが扱ってきた造り手さんたちは・・

「・・グレートな2012年より・・旨いかもしれない・・」

と思い始めています。どうなっちゃってるんでしょうね。やはり、志有る造り手たちは、自身の分身でもありえる自分のワインが、納得できるもので無いならリリースしない・・もしくは、それに必ず及ぶように仕上げる・・ということなのでしょう。そうでなければこういう結果にはならないはずです。

 この素晴らしいACブルゴーニュは、モレらしい、紫のジューシーな味わいと、土っぽいテロワールの表現をしています。僅かなスパイスと果実味と一体化したミネラルで、光り輝いているように思えます。

「単純に美味しい!」

 でも、このことが重要なんですね。ACブルとして、モレのACブルとして・・・とても秀逸です。2010年や2012年は果実味が豊かで、むしろ若い時は「モタ」っとした感じも受けるかもな・・と思えるのですが。2013年のこのACブルには、そんな贅肉にも似たような部分が無く、非常にスタイリッシュでエキスの味わいに満ちています。色合いは以前のヴィンテージに比べると、やや淡いのかもしれませんが、非常に心地の良いモレ風味の味わいがしっかり出て来ています。・・まあ、一番出汁と云うか、フリーランジュースのみっちゅうか・・・とにかく美しくピュアで身体に染み込んで来る旨さなんです。
 少ないにせよ、どこかに野暮ったさを含んだモレのワインは、シャンボールに比較すると、避けられる傾向が有ると感じています。でも、タイミングにより、
「硬くて表情の無い味わい」
になりやすいシャンボール系よりも、上質に仕上がっているのであれば・・という条件付きで、モレ系のワインの方が、確率論的に美味しく飲める可能性が高い・・と思います。

 まあ、オリヴィエ・ジュアンさんの、ちょっと熟した素晴らしい1級を飲まれた方なら、思いっきり美しいエキスの味わいと、モレ特有の動物香やスパイスのエレガントで複雑な香りがお判りでしょう!・2013年の作柄が心配だぞ・・と思われる方は是非このACブルでお確かめしていただきたいと思います!超お奨め!旨いです!


2021 Morey-Saint-Denis 1er Cru la Riotte Vieilles Vignes
モレ=サン=ドニ・プルミエ・クリュ・ラ・リオット・ヴィエイユ・ヴィーニュ

18402
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
モレ=サン=ドニ
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

◆◆◆メディア情報
◇2020年もの
リアルワインガイド第79号 今飲んで92 ポテンシャル96 飲み頃予想 2030~2055

◇2019年もの
リアルワインガイド第76号 今飲んで93+ ポテンシャル95+ 飲み頃予想 今~2045
■エージェント情報
 ラ・リオットはモレ・サン・ドニ村の中心部に位置。0.3ha。樹齢約60年のVV。新樽比率50%。「ラ・リオットは、骨格が大きく、長期熟成型のワインを生むテロワールです」(オリヴィエ・ジュアン)。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥15,500 (外税) 
【素晴らしかった2020年ものの濃密で純粋な味わいを、ベストな濃度でエレガンスと純度の高さで置き換えた素晴らしい2021年もの!超お薦めです!】
 ご多聞に漏れず、オリヴィエ・ジュアンの2021年もまた、少量の生産に泣いたようです。

 しかしながら値上げ率はほんのわずか・・現在ユーロが161円と対円で史上最高値のゾーンにへばりついたままですから、

「・・もしかしてオリヴィエ・ジュアンは2021年もの、まともな値上げをしていないの?」

と、首を傾げてしまいます。

 昨年の2020年のレ・ルショやラ・リオットのご案内価格は14590円ですから、Noisy wine も粗利率を下げて余り急激な値上げにならないように対応している部分は有りますが、

「1級クラスで千円未満の値上げ」

だと・・収穫減が続く最後のヴィンテージに・・申し訳ない気持ちも生まれて来ます。

「#オリヴィエ・ジュアン・・有難う・・」

と、どこかのテレビ番組の「ちゃん、有難う」に乗っかった言葉を言いたくなります。


 2021年の1級ラ・リオットは、まさに1級モレとしては最低価格に近いですが、2020年ものの濃密でとても純な味わいを・・こんな言葉で「置き換えた」と言いたいと思います。


「濃密さをベスト濃度へ、純粋さを純度の高さとエレガンスへ!」


 1枚目の写真、何か・・グッと来る色彩じゃないでしょうか。

 モレ=サン=ドニの1級以上のワインが良く見せるやや黒っぽい色彩を抑えつつ、赤さに積層感と純度を両立させた感じ・・に感じます。

 味わいの方も2020年の果実中心の群生した濃度に対し、ひとつひとつの実の仕上がりの上質さ・・が感じられます。とてつもなく濃い味わいでは無いのがむしろ好印象で、構造自体も良く見え、伸びの良さとアロマの緻密さが、2021年もののオリヴィエ・ジュアンの特徴のようです。

 濃さで隠すのではなく、ちょうど良い濃度だからこそ良く見える・・素性の良さが感じられるというべきかなと思います。

 2018年から3年続いた濃い目のヴィンテージでしたが、オリヴィエ・ジュアンだけを見るとしますと、それ以前の方がむしろ濃い・・もしくは抽出が強い、もしくはほんのり「甘い」と言う感じですが、2018年もの以降は以前のその「甘さ」を抑え、よりピュアな、純粋なエキスを創り出しているように感じます。2021年ものは「純でエレガントなオリヴィエ・ジュアン」の集大成と言って良いでしょうか。

 まぁ・・この気温変動の中でブルゴーニュワインも翻弄されてきたと思っています。

「ローヌワインじゃ無いんだから・・」

とは、ブルゴーニュの生産者たちは絶対に言われたくは無いでしょう。

 ですが、そんな濃いブルゴーニュワインだからこそ・・なのか、海外メディアの評価は、単純により濃い方が評点が出るように感じます。

 noisy 的にそんなメディアの評価を見ると・・

「濃度が濃いワイン選手権をやってるんじゃないんだから・・」

と思ってしまいます。綺麗でエレガンスが有って美しいワインにこそ高い評価をするべきだろうと・・もちろん、その上で・・それを含んでのポテンシャルが高いワインが高い評価を得るべきだと・・思っています。

 リーズナブルでエレガンスと純度を高く持った・・グラン・クリュ・クロ・ド・ラ・ロシュに接した素晴らしい1級ラ・リオットです・・まぁ・・クロ・ド・ラ・ロシュと言うよりはクロ・サン=ドニの方が味わい的には近いと思います。ぜひご検討くださいませ!


 以下は以前のレヴューです。
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【まさにグラン・クリュ並みの仕上がり!質感、エレガンス、起伏の美しい姿、素晴らしいです!】

 2枚目の写真..是非ご覧ください。1枚目だとちょっと・・noisy の意思とはかけ離れた感じに撮れてしまっています。1枚目はグラスの右横から右下の、反射の少ない僅かな部分だけ・・が欲しかった訳ですが、いつまで経っても写真が上手くならない・・と言いますか、のんびり撮っていると、どこからともなく無言の圧力をヒシヒシと..身体の右側から感じる訳です。

「(・・こんなに夜遅くになっていつまでのんびり撮ってるんだ!)」

 まぁ・・写真を撮り終わらないと食事が出せない訳でして、ただでさえ食卓を占領している数十本の飲み残しボトルの怒りをも引き起こしかねないので戦々恐々としている中での撮影となる訳です。なので、何とかその辺はご容赦いただき、2枚目を中心にご覧ください。

 何とも美しい絵です。「赤」が実に良い!・・グラン・クリュ・クロ・サン=ドニ真東(正確に言いますとクロ・ド・ラ・ロシュを名乗れるレ・シャビオの真下)のラ・リオットですから、よけいにその赤が映えるのかもしれません。エッジの色彩などは1枚目にもしっかり見えます・・ので、2019年もののこのラ・リオットと比較していただけますと良くお分かりになるんじゃないかと思います。

 ミネラリティの存在がその赤をさらに冴え冴えと見せてくれているかのようです。そしてそれはアロマ、味わいにもしっかりと出て来ていまして、素晴らしく小粒の高貴なチェリーのリアルな姿が想起させられます。

 キュッとしまっているものの、やはり「Ω」を感じさせる球体感がパレットに拡がります。しかし・・それだけに終わらず、クロ・デ・ランブレイなどに感じられる少しワイルド系なフレーヴァーの卵・・だったり、品のある有機物の想起は人それぞれに複雑に感じられるでしょう。

 そもそもクロ・サン=ドニは、モレ=サン=ドニ村の名前の元になった畑です。まぁ・・そもそもは「モレ」なのでしょうが、聖人「サン=ドニ」の名を分けていただいた「クロ・サン=ドニ」からさらに分けていただいたと思われます。因みに古い本によりますと村がモレ=サン=ドニの何なったのは、1927年1月19日だと言うことですが、村人たちの思いとは裏腹にクロ・サン=ドニは、

「最も知られていないニュイのグラン・クリュ」

であるのは残念では有ります。

 ですがやはりここの畑は、優れた造り手が良い年に出会うとモンスターワインになるのは判り切ってはいることで、その下部に接するこの「ラ・リオット」もまた、近い組成からの複雑な表情を得やすい1級でもあるはずです。

 やはり赤い色彩は、単純にも「鉱物由来」でしょうから、ヴォーヌ=ロマネに存在する「レ・ルージュ(G.C.エシェゾー及び1級)」も同じで、似た成分を持ち合わせているのかもしれません。まぁ・・鉄分ですともう少し赤錆っぽい枯れた感じかとは思いますし、ジュヴレ的でもないです。

 リアルワインガイド第79号では、過去最高と思われるポテンシャル96ポイントと評価していますが、それが妥当だと思える見事なバランスをしています。

 やはり2020年らしいとは思えないミネラリティを全体に行き渡らせたような素晴らしいテクスチュアが果実にしっかり溶け込んでいて、その球体感を支えています。エレガントさを失わない濃密さが有り、しかし甘くはないがエキスが締まって何とも良い感覚、安易にジューシーなどと言いたくない質感です。

 その果実も赤がしっかり感じられる・・「赤中心」だとハッキリ言いたいほどの果実感が有り、今飲んでも滅茶美味しく飲めてしまう・・しかしそうして欲しく無いと言うような、相反する感覚が交錯します。リアルワインガイド第79号は2030年から・・としていますが、それは本当に良く判る・・が・・待てないだろうなぁ・・と・・(^^;;

 まぁ・・良いんじゃないですか・・仕上がる前に飲んじゃっても・・要素はすでに素晴らしい表現をしてくれるはずです。(^^;; ただし、本質が容易に確認できるようになるには、やはり最低5年は育てて待たないといけないかな・・と思います。

 過去最高間違い無し・・美しい赤さを愛でてください。お勧めします!

 以下は以前のレヴューです。
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【リアルワインガイドは何と過去最高点?の95+点!・・エレガント系のエキス味系に舵を切ったオリヴィエ・ジュアンのトップ3の一つです!】

 いつも飲めなかった1級ラ・リオットです。この辺りをテイスティングでバンバン開けていると、全く帳尻が合わなくなってしまうので、

「何年か計画で・・」

開けるしか方法が無いんですね。

 まぁエージェントさんに協力していただけるのなら・・そうしていただきたいところでは有るんですが、

「テイスティングするのはワイン屋の勝手」

と思われているようで、例えその影響でそのワインが売れるようになったとしても、noisy のところには一銭も入って来ないどころか、最終的には

「入荷数の減少」

で返礼してくれるので困ってしまう訳です。


 このオリヴィエ・ジュアンも、毎年のようにもう少し何とかしたいと思いつつも、中々上手く行かないのは、

「すべてのキュヴェをテイスティング出来ない・・何らかの理由があった」

からだと思うんですね。ワイン自体は凄く良い訳ですから。


 で、ようやっと売れ筋の「ラ・リオット」のテイスティングに漕ぎつけ、グラスの写真も撮れました。


 どうでしょう?・・今飲んで、美味しく飲めそうな風に見えるでしょうか?


 不思議ですよね・・閉じているのが目に見えるかのようじゃ有りませんか?・・そう、本当に閉じているんですよ。

 それでも要素は凄いですね。全く味わいは開いてこないのに、ある程度のバランスを見せ、アロマがまた鉱物的なものの塊のようなものを放出しています。果実的なものはかなり少ないです。

 構造は実に深いです。ここはクロ・ド・ラ・ロシュを名乗れるレ・シャビオの真下にある畑ですが、言ってしまえば親父さんデュジャックの風味はゼロ、息子さんデュジャックに近い感じはそれなりに・・します・・(^^;;

 村名三兄弟に通じるようなミルランダージュの影響はほとんど感じられませんが、僅かながらも付いていたかもしれません。

 それでも相当にポテンシャルはあると感じました。流石!・・1級ラ・リオットです。

 因みに・・リアルは「今から2045」と言う飲み頃の発表です。noisy 的には

「少なくとも3年は寝かせるべき」

と思います。2025年から・・飲むべきでしょう。そうしますと、

「94+ ~(95+ ?)」

としておいた方が良かったかも・・と編集長も思い直すかと・・(^^ それは冗談ですが、最近は本当に忙しくてリアルワインガイドのテイスティングにも出られず恐縮です。おとといはリーチイン冷蔵庫の修理(基板からリレーを外して付け替えて組み上げる)、昨日はプリンタが壊れて発送伝票が出せなくなったのでその対処...プリンタ修理は今後の課題、そして今日は新着記事の打ち込みと月末、年度末の伝票、締めなど・・明日は井戸水の蛇口の交換などなど、思いついたことを書いただけでも、

「・・良くやってるわ・・」

と自分でも思います。是非ご検討くださいませ。お勧めします!



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【こちらはテイスティングできませんでした・・申し訳ありません・・】

 ネットのワイン屋も、ページを作ってワインだけ売っていれば良かった時代はもう、とうに終わっています。こうしている今もまたサーバーが攻撃されています。勿論・・迎え撃ってますので大丈夫ですが・・(^^;;

 それに先日はクレジットカードの取次様に「蹴られて」しまう状況が起きました。お客様には大変なご迷惑をお掛けしまして誠に申し訳ありませんでした。

 もう、その対応でドタバタしておりまして、何とか復旧はしていますが・・。要は、

「取次様が何も言わずにセキュリティーサーバーを追加したため、環境が変わって接続できなくなった」

と言うことだったんですね。

 なので、お客様のお支払方法の変更対応は勿論ですが、Noisy wine のサーバーの調整、プログラムの調整など、本来はやらなくて良い、もしくは、どう変わるかが判っていれば前以て対応して済んでいたはずなんです。

 ですので、お客様には、もしクレジットカードの手続きが上手く行かない場合は、「一旦銀行振込にしてご注文を確定」させてください。ご迷惑をお掛けいたしますが、当方にて修正いたしますのでよろしくお願いいたします。

 こちらのラ・リオットはクロ・ド・ラ・ロシュに近接、ジュヴレ側の1級ですので、シャンボール側のレ・ルショとは違いますよね。簡単に言えばパワフルです。そしてナトリウムっぽいミネラリティも有る感じ・・白っぽいと言った方が判りやすいかもしれません。今回は飲めていませんので申し訳ありません。新型コロナで、リアルワインガイドも含め、海外に出られないのは・・本当に困ります。どうぞよろしくお願いいたします。


 以下は以前のレヴューです。
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 【オリヴィエ・ジュアンの看板、二つの1級も以前のシャルム=シャンベルタンと同様の評価です!】

二つの1級、ラ・リオットとレ・リュショも非常に高い評価です。リアルワインガイド誌第67号において、ラ・リオットV.V.がポテンシャル95、レ・リュショV.V.がポテンシャル94+と、以前のシャルム=シャンベルタンと同様の評価にまで上り詰めています。

 1級ラ・リオットは、グラン・クリュ・クロ・ド・ラ・ロシュを構成するリューディ、レ・シャビオの直下に接しています。下部に有る分、豊かな味わいになりますが、たっぷりな鉱物系のニュアンスを持つ、比較的パワフルな味わいです。クロ・ド・ラ・ロシュ的なニュアンスはさほど無い・・と考えがちですが、裏に・・奥に回っている、もしくは豊かに感じる要素に隠れている、骨格的要素に回っているとも言えます。長い熟成を経て、むしろ果実が失せて来てからこそ、その全貌が見えるかもしれません。

 1級レ・リュショはモレの村の南端、グラン・クリュ・クロ・ド・タールとグラン・クリュ・ボンヌ=マールの二つの下部に接する素晴らしいロケーションです。レ・リュショの下部には、ルーミエさんの1級ビュシェール(クロ・ド・ラ・ビュシェール)が接していますし、シャンボール1級レ・センティエとも接しています。

 ですので・・悪い訳が無い・・(^^;; 昨今のルーミエさんのクロ・ド・ラ・ビュシェールは、以前の野暮ったさは全く無く、完全に村名シャンボールを凌駕しています・・まぁ、シャンボールは1級も混ざっていた時期も有りますので一概に比較はできないとしても、

「熟したら美味しいがリリース直後はテクスチュアがざらつく・・」

と思ってました。最近のヴィンテージはホント、素晴らしいですよね?


 そんな畑ですから悪い訳が無く、94+ と言う評価も納得の行くものです。反対にレ・リュショやラ・リオットの出来の良いワインを他に探せ・・と言われたら、非常に困難です。

 まぁ、モレ=サン=ドニと言う村のワインは、コート・ド・ニュイで最もリーズナブルですので、

「いつの間にかエレガント系に寄って来たオリヴィエ・ジュアンの1級からは目が離せない!」

と言って良いかと思います。是非ご検討くださいませ。


2021 Morey-Saint-Denis 1er Cru les Ruchots Vieilles Vignes
モレ=サン=ドニ・プルミエ・クリュ・レ・ルショ・ヴィエイユ・ヴィーニュ

18401
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
モレ=サン=ドニ
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

◆ こちらは2021年ものです!
◆◆◆メディア情報
◇2020年もの
リアルワインガイド第79号 今飲んで92+ ポテンシャル95+ 飲み頃予想 2027~2055

◇2019年もの
リアルワインガイド第76号 今飲んで93+ ポテンシャル95 飲み頃予想 今~2045
■エージェント情報
 レ・リュショはグランクリュ街道を挟んで、クロ・ド・タールとボンヌ・マールに接するモレ最高のプルミエ・クリュのひとつです。0.31ha。平均樹齢50年のVV。新樽比率30%。「レ・リュショは、繊細でフェミナンなワインを生むテロワールです」(オリヴィエ・ジュアン)。
750ML 在庫  3   ご注文数   本
¥15,980 (外税) 
【すみません・・こちらのテイスティングは出来ませんでした。リアルワインガイド第79号は過去最高のポテンシャル95+!】-----2020年もののレヴューです。ラ・リオット2021のコラムをご参考にされてください。
 圧巻な2020年のオリヴィエ・ジュアンのワインを幾つか飲めば、飲めないこの1級リュショV.V.では有っても、その素晴らしさは想像可能です。

 リアルワインガイド第79号はポテンシャル点95+としていまして、96ポイント付けたラ・リオットと0.5点差と非常に僅かです。まぁ・・好みの差程度だと思います。

 ここはご存じクロ・ド・タールとボンヌ=マールの下部に接する、モレ=サン=ドニ最南端の1級畑です。そしてその下部には皆さんご存じの1級クロ・ド・ラ・ビュシエールが接しています。

 ですから、2020年のオリヴィエ・ジュアンなら・・もう間違い無いだろうと思わせてくれる訳です。

 クロ・ド・タールもボンヌ=マールも、もはや昔のような価格ではなく、ヘタをしますと大台を超えてしまう訳ですよね。そんな中で、その2つの偉大なグラン・クリュの魅力を見つけることが可能な1級のリュショV.V.、ご検討いただけましたら幸いです。非常に少ないです。


 以下は以前のレヴューです。
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【2019年ものはラ・リオットを飲ませていただいたので、リュショはテイスティング回避しました。申し訳ありません。リアルは95ポイント!流石です。】

 ルーミエさんとは妙な因縁?・・のオリヴィエ・ジュアンのビュシエールです。勿論、モレの造り手さんなんですが、シャンボールの村名でビュシエールです。

 ルーミエさんはシャンボールの造り手さんですが、モレの「1級の」クロ・ド・ラ・ビュシエールを単独所有しています。ここは、一般には「ビュシエール」と言う区画ですが、ルーミエさんが(おそらく)全部を持っているので、ビュシエール・・イコール・・クロ・ド・ラ・ビュシエールです。まぁ、もしかしたら例外もあるかも・・です。

 グーグルマップで見ると、このモレのビュシエールは全体がクロで囲まれています。また、ちょっと円錐状にもっこりと盛り上がった土地でもあるようです。そして、その南の一角には一件の家が有るんですが、その庭にも葡萄が植わっているように見えるんですよね・・あれはどなたが住んでいらっしゃるんでしょうかね。知っていらっしゃったら教えてください。

 で、その一本の太く無い道(ビュシエール通り)を挟んだ反対側が、シャンボール村のビュシエールで・・ここをオリヴィエ・ジュアンが0.52ha 、所有しています。

 さらにはルーミエさんのクロ・ド・ラ・ビュシエールの上部、つまり西側に接しているのがこの「1級リュショ」と言うことになるんですね。

 なので、

「モレのオリヴィエ・ジュアンはシャンボールのビュシエールとモレのリュショで、シャンボールのルーミエさんのクロ・ド・ラ・ビュシエールを囲碁のコウのように挟んでいる」

感じなんですね・・。

 だからきっと顔なじみなんじゃないかなぁ・・と思っていますが、ワインの味わいはさほどは似ていないですよね。ただし昨今は「似て来ている」もしくは「その筋はある」と思います。しかも、

「クロ・ド・タール」と「ボンヌ=マール」に接している訳ですから・・悪い訳が無いじゃないですか。


 リアルワインガイド第76号は、今飲んで93+、ポテンシャル95 と、かなりの高い評価をしています。1級ラ・リオットはポテンシャルで0.5ポイント上を行っていますが、基本的には同格かなあ・・と思います。ご検討くださいませ。


 以下は以前のレヴューです。
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【看板の1級はルショを飲ませていただきました!・・この美しい色合いを是非ご覧ください!】

 またまた寄った写真を掲載させていただきました・・実に良い感じでしょう?・・

 こちらは色味の調整もせず、明るさも何も弄っていません。大きさだけ・・合わせました。

 思わせぶりな色ですよね・・。ちょっと見入ってしまいそうなルショです。ワイルドさを赤果実と黒果実に秘めた・・色はあんまり黒果実が出てないんですけどね。実はしっかり有るんですよ。ジュアンらしい、モレ=サン=ドニらしいバランスです。

 似ているのは・・2012年頃までのルーミエさんのモレ=サン=ドニ・クロ・ド・ラ・ビュシエールでしょうか。それをもう少しテクスチュアを柔らかに、果実表現を大きくしたような感じを受けます。

 面白いのは、昨今のルーミエさんのモレ=サン=ドニ・クロ・ド・ラ・ビュシエールは、滅茶苦茶美味しいですよね?・・でも以前は少しテクスチュアは今ひとつ、エキス感もちょっとトゲっとしていたでしょう?・・いまはシャンボール的に「てかてか」していますが・・。

 ちょうどこのワイン、その昔のビュシエールと、今のビュシェールの中間的な場所にいる・・そんな感じを受けます。なので、ルーミエさんと比べれば・・ルーミエさんの方が完成度が高いです。ちょっと届かない感じです。

 でも、おそらく目指しているものが似ていると思うんですね・・この何年間かのオリヴィエ・ジュアンを見ると・・。

 何せ、

「クロ・ド・ラ・ビュシエールの真上がレ・ルショ!」

ですから、元から似た部分が有った訳です。

 ヴォーヌ=ロマネをややワイルドに振ったかのような・・もしくはジュヴレをブレンドしたかのようなモレの姿もまた、時折楽しんで欲しいと思います。ご検討くださいませ。


 以下は以前のレヴューです。
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 【オリヴィエ・ジュアンの看板、二つの1級も以前のシャルム=シャンベルタンと同様の評価です!】

 二つの1級、ラ・リオットとレ・リュショも非常に高い評価です。リアルワインガイド誌第67号において、ラ・リオットV.V.がポテンシャル95、レ・リュショV.V.がポテンシャル94+と、以前のシャルム=シャンベルタンと同様の評価にまで上り詰めています。

 1級ラ・リオットは、グラン・クリュ・クロ・ド・ラ・ロシュを構成するリューディ、レ・シャビオの直下に接しています。下部に有る分、豊かな味わいになりますが、たっぷりな鉱物系のニュアンスを持つ、比較的パワフルな味わいです。クロ・ド・ラ・ロシュ的なニュアンスはさほど無い・・と考えがちですが、裏に・・奥に回っている、もしくは豊かに感じる要素に隠れている、骨格的要素に回っているとも言えます。長い熟成を経て、むしろ果実が失せて来てからこそ、その全貌が見えるかもしれません。

 1級レ・リュショはモレの村の南端、グラン・クリュ・クロ・ド・タールとグラン・クリュ・ボンヌ=マールの二つの下部に接する素晴らしいロケーションです。レ・リュショの下部には、ルーミエさんの1級ビュシェール(クロ・ド・ラ・ビュシェール)が接していますし、シャンボール1級レ・センティエとも接しています。

 ですので・・悪い訳が無い・・(^^;; 昨今のルーミエさんのクロ・ド・ラ・ビュシェールは、以前の野暮ったさは全く無く、完全に村名シャンボールを凌駕しています・・まぁ、シャンボールは1級も混ざっていた時期も有りますので一概に比較はできないとしても、

「熟したら美味しいがリリース直後はテクスチュアがざらつく・・」

と思ってました。最近のヴィンテージはホント、素晴らしいですよね?


 そんな畑ですから悪い訳が無く、94+ と言う評価も納得の行くものです。反対にレ・リュショやラ・リオットの出来の良いワインを他に探せ・・と言われたら、非常に困難です。

 まぁ、モレ=サン=ドニと言う村のワインは、コート・ド・ニュイで最もリーズナブルですので、

「いつの間にかエレガント系に寄って来たオリヴィエ・ジュアンの1級からは目が離せない!」

と言って良いかと思います。是非ご検討くださいませ。


2021 Charmes-Chambertin Grand Cru
シャルム=シャンベルタン・グラン・クリュ

18403
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
ジュヴレ=シャンベルタン
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

◆ こちらは2021年ものです!
◆◆◆メディア情報
◇2020年もの
リアルワインガイド第79号 今飲んで94 ポテンシャル98 飲み頃予想 2032~2060

◇2019年もの
リアルワインガイド第76号 今飲んで95 ポテンシャル97+ 飲み頃予想 今~2055
■エージェント情報
 マゾワイエール側に0.35haを所有。平均樹齢60年のVV。新樽比率30%。オリヴィエ・ジュアンの最高キュヴェ。
750ML 在庫  2   ご注文数   本
¥39,800 (外税) 
【過去最高の出来でしょう。そしてブルゴーニュのグラン・クリュとしますと最安値も間違い無し??】-----2020年もののレヴューです。
 驚きましたね・・いや、2019年ものの97+もそうでしたが、2020年もので98ポイント..いや、リアルの評価の話しです。まぁ・・最高点まではあと2ポイント、4段階..98+、99、99+、100 までしか無い・・いや、リアルには ↑ と言う最終兵器が有りますから、もしかしますとまだまだ先が長いのかもしれませんが、2020年もののオリヴィエ・ジュアンの何かを飲んでしまえば、

「今までのオリヴィエ・ジュアンとは確実に違う・・」

とご理解いただけることでしょう。

「・・どこがどう・・違うの?」

と聞かれるかもしれませんが、他のコラムでもしっかり書かせていただいてますので、ぜひ読んでみてください。表現力を大きく増して、もはや来年以降の姿をチェックしてその結果いかんでは、トップグループ入り間違い無しのドメーヌになったと書くことになると思います。ご検討くださいませ。



 以下は以前のレヴューです。
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【ついに来た!過去最高評価の97+ポイント!・・高みへとたどり着いた、文句無しの逸品でしょう!】

 リアルワインガイド誌では以前に一度、95+ を取得、そして2017年ものが、

「今飲んで94+ ポテンシャル96 飲み頃予想 2025~2055」

 昨年ご案内させていただいた2018年ものが、

「今飲んで94 ポテンシャル96 飲み頃予想 2026~2050」

 そしてリアルワインガイド誌第76号で、2018年ものシャルム=シャンベルタンが、

「今飲んで95 ポテンシャル97+ 飲み頃予想 今~2055」

 と、レブリミット超えの凄い評価を得ています。まぁ・・これはもう、シャルム=シャンベルタンの最高値と言って良い・・もしくは限界値でしょうかね。


 例えば、ティム・アトキンさんを例に出しますと・・

2009 Domaine de la Vougeraie Charmes-Chambertin Grand Cru Les Mazoyeres

 ヴージェレのマゾワイエール2009に98点付けたことが有りますが・・

 あのデュガ=ピィさんの凄いシャルム=シャンベルタンでも、2018年ものにティム・アトキンさんが97ポイント付けたのが最高かと・・noisy の記憶、調査能力が確かなら・・そんな感じです。

 ですので、シャルム=シャンベルタンとしますともう、

「極致!」

と言うことになるかと思います。


 もっとも、プティ・シャルム=シャンベルタンとも思えるような2019年ジュヴレ=シャンベルタン・レ・スヴレ/オリヴィエ・ジュアンも旨いですけどね。

 この価格で買えるまともなグラン・クリュは、5年後には皆無かと思います。是非この機会にご検討くださいませ。



 以下は以前のレヴューです。
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【すみません・・3本だけです。】---以前のレヴューを掲載しています。

【ついに95ポイント台の壁を超えた!オリヴィエ・ジュアンの最高傑作になったと思われる2017年シャルム=シャンベルタンです!】

 ついに来ましたね~・・リアルワインガイド誌第67号の評価は96ポイントです。今までの最高が95+でした(noisy調べ)ので、一般にクラシック(最高の出来)クラスと言われる評価領域に突入です。

 もっとも、単純に評価点が高くても、自身の好みとかけ離れていては、余り関係の無いことになってしまいますが、2015年ものにはnoisyも、

「エレガント系へ移行の兆し?」

とコラムに書いてお伝えしていました。


 どうやらそれに間違いは無いようで、下級キュヴェのみのテイスティングでは有りますが、確実に、

「果実味たっぷり系からの脱却」

をし始めているように感じます。


 リアルワインガイド誌では指摘されていませんでしたが、noisy 的には、確かにまだ黒果実中心の味わいでは有るものの、そこに明るい赤い果実が差し込んで来ています。造り手的には意図せず、いつの間にかそうなって来てしまったように感じます。


 しかも価格的には非常にリーズナブルで、シャルム=シャンベルタンとしては破格の1万円台です。今回は少なくて・・すみません。ご検討くださいませ。


2021 Bourgogne Pinot Noir
ブルゴーニュ・ピノ・ノワール

17938
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン
2024/02/03(土)より出荷可能です。

◆◆◆メディア評価
◆2021年もの
 まだ見当たりませんでした。
◇2020年もの
リアルワインガイド第79号 今飲んで89+ ポテンシャル90+ 飲み頃予想 今~2045

◇2019年もの
リアルワインガイド第76号 今飲んで89+ ポテンシャル90 飲み頃予想 今~2035

■エージェント情報
 アルスナン村のオート・コート・ド・ニュイ区画(樹齢55~60年)80%、「モレ・サン・ドニ レ・クレ・ジロン」(樹齢約55年)10%、「モレ・サン・ドニ レ・シャン・ド・ラ・ヴィーニュ」と地続きの同名ACブルゴーニュ区画(樹齢約65年)10%のブレンドです。新樽率20%で16ヶ月間樽熟成。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥3,990 (外税) 
【オート=コートと比較しますと成長が遅れていましたが、そろそろ良いと思います。エレガント系の赤い果実中心だったものが、グッと来る黒果実が入って来ているはずです!】
 このA.C.ブルのテイスティングが8月8日でして、赤果実の美しいチェリーな味わいでしたが、目には見える黒味の果実が出て来ず、酸バランスも僅かに崩れがち・・。まぁ・・これだと・・

「熟成不足、休養不足」

が疑われる状況です。

 結果的にはアルコール分がA.C.ブルもオート=コートも13%でベスト、色彩も似たようなものでしたが、そのA.C.ブルのテイスティング時に、

「・・9月になってからのご案内にした方が良い・・か・・」

と思っていて、

「・・ならオート=コートのテイスティングは先延ばしにしよう・・」

と決めたんですね。

 で、オート=コートは8月31日のテイスティングで・・

「でら旨!」

で感動ものでしたから・・

「・・やっぱ、9月だ・・」

と、してやったりです。


 昨年ご案内させていただいた2020年のこのA.C.ブルは濃厚で・・色も凄いですよね~~・・でも、めちゃ滑らかなテクスチュアからの甘く無く伸びの良い味わい・・しかも色の濃さを感じさせないエレガントさも内包していて、素晴らしい味わいでした。

 この2021年ものに至っては・・そんな濃密濃厚さがほぼ無く、非常に美しい・・エレガント系の味わいですが、noisy のテイスティング時には、

「その丸いパレットを想像させつつも、どこかに端まで届かない部分が有った」

 のは事実で、おそらく現在は解消され、美しいパレットを描けるようになっているものと想像します。

 そう・・意外に・・早いんですよね・・成熟しはじめますと。

 それに、熟成不足と言うよりは休養不足だった可能性も有ります。

 面白いもので確かにこの2023年の夏は、とんでもない酷暑でしたが、お盆を過ぎると毎年、如何に気温が高いままだとしても・・

「体感温度は・・カックンと下がって感じる」

訳です。いや、そんなことは無いとおっしゃる方もおられるとは思いますが、noisy 的にはずっとそう感じています。何しろ・・

「30年間もずっと毎日同じ・・アナグラ生活をしている」

ので・・。


 で、このお盆過ぎの、この暑さが「カックン」となった時辺りから、

「バイオリズムが変わる」

と思っていまして・・まぁ、変わるのが人間なのかワインなのかは判らないんですが、確実にワインの味わいに変化が訪れ始めるんですね。季節の変化と同時に大きく変化して行きます。

 ですので、9月を迎えたこのA.C.ブルも、オート=コートV.V.同様にしっかりまとまって来ていると思います。オート=コートには追いつかないまでも、幾分エレガンス中心の見事な味わいでしょう。是非飲んでみてください。お勧めします!

 以下は以前のレヴューです。
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【ファーストノーズ、序盤、中盤、終盤と起承転結を滑らかに、でもダイナミックに3D球体を形作る素晴らしいA.C.ブルです!・・マストバイ!】

 仕入れを失敗したnoisy ですが、このA.C.ブルだけは最初から2ケースはオーダーしていたので、何とかそれだけは確保出来たのが唯一の救いだったと思います。もっとも2019年ものまでは、あれやこれやと・・時にはシャルム=シャンベルタンまでテイスティングしてご案内させていただいていたように、相当販売は苦労して来ました。

 ですが2019年もので滅茶美味しくて・・思い返せはこの2020年ものでの大変身の複線・・と言いますか、プレヴューだったのかもしれません。

 どこかアンリ・ジャイエ的な完璧なバランスと素晴らしい果実の味わいを見せながら・・しかも5年も瓶熟させると驚くほどに抑揚が生まれ、美味しいワインに成長した訳ですが、言ってみれば、

「比較的早い段階で消費されることを思えば若い段階での表情の抑揚不足」

と言うことだったのかもしれません。それが2019年、大幅に改善され、すでにお客様の支持を得たのかもしれず、それをワイン屋さん方は逃さずにオーダーが集中したんじゃないかと思うんですね。

 このオリヴィエ・ジュアンのインポーターさんのMさんも、

「びっくりするほどご注文が集中しまして・・」

と、電話口で嬉しい悲鳴を上げていたのを聞き、

「(・・やっちまった・・)」

と一人、心で泣いていたんですね。水も肥料もたっぷり、日照を気にしながら育てたものの、収穫時期を noisy は間違えた・・そんな感じでしょうか。


 2019年ものと比較しますと、明らかに濃密です。ですがルジェのパスグラやヴォーヌ=ロマネやニュイ=サン=ジョルジュの生産者さんほどじゃありませんし、アルコール分も幾分高めには出ているものの、ふくよかな果実と釣り合った見事なバランスをしています。

 このA.C.ブルはアルコール分14.5%ですが、強いなぁ・・と言う印象は無く、ややジューシーさのある口入れから後に、

Ω

のような球体に近い抑揚、膨らみ・・を「つるん」と感じさせつつ、美しくほどけて行く..高質な赤黒の果実感を感じさせながらの余韻が響きます。

 その「質感」たるや・・

「オリヴィエ・ジュアン!..ついにたどり着いたか?」

と思わせるような素晴らしさで、その

「本当にたどり着いたのかどうか?」

を確かめたいがために、本来なら数的に飲めないから飲まない方向で考えていたモレ1級のテイスティングも行ってしまいました。何せリュショ、リオットともに10本しかありません・・バラで頼んだ訳じゃないですよ・・減らされたんです。

 ですから、この赤を基調とした優しく高質な味わいは、

「今までで最高の表情表現を達成した」

訳でして、ワイン屋としましては、後は2021年、2022年がどうなって行くのかを慎重にチェックするのみ・・と言う感じになって来ました。

 もう、ここまで来ますとブルゴーニュのトップクラスと言って過言では無い・・そう感じます。

 今飲んでも充分に美味しいと感じていただけると思います。勿論ですが3~5年程度寝かせていただきますと、さらなる凄いバランスを見せてくれるはずです。

 リアルワインガイド第79号も、おそらく過去最高と思われるポテンシャル点「90+」を付けています。是非ご検討くださいませ。超お勧めします。


 以下は以前のレヴューです。
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【エレガントで超優しいフワフワな液体!・・モレ=サン=ドニ的な味付きの良さ、バランスに優れた味わいです!リアルワインガイド第76号も「マストバイ」!】

 どうやらアメリカには輸出されていないのか、海外での販売や評価は非常に少ないオリヴィエ・ジュアンです。

 そんな彼もそろそろ50歳・・。noisy もそんな歳の頃は、

「・・ん?・・50になりましたが・・何か?」

と、まだちょっと粋がって?るような時と、

「・・何だか最近なぁ・・頑張れなくなってるんだよなぁ・・」

とちょっと落ち込むような気持ちの時が交互に訪れるようになっていました。最も子供の頃から視力は良く無かった性か、老眼になるのはもっとずっと後・・ただし一気に進んだ感じで、最近は・・

「眼鏡をはずさないと見えない」

とか、

「顎を上下させて遠近両用メガネの焦点を合わせようとしてしまう」

など、何をするにも「見る」「確認する」「その小さなものを指先で持つ」のに非常に苦労するようになってしまいました。まぁ、毎日モニターを見ながらパソコンに向かい合って文章を書いたりプログラムを考えたりしているので、

「30インチ以上の大モニターを至近距離で・・しかも遠近両用でない、近くしか見えない度数の眼鏡で見ている」

のも良くないのかもしれません。

 きっとオリヴィエもそろそろ身体のどこかに変調をきたすような状況になっているんじゃないかと心配しています。


 まぁ、20歳から仕込みを始めたとしても、どんなに頑張っても50回しかヴィンテージは回って来ませんから、年に一度の仕込みは50回ほどが限度・・と言うことになります。それに醸造作業は危険が一杯・・。もし発酵槽に足を滑らせて落ちる・・なんてことになりますと、一酸化炭素中毒で瞬間で死んでしまいますから・・。

「・・ん?・・でも発酵途中じゃなきゃ大丈夫じゃん?」

と思われるかもしれませんが、発酵槽中に液体が有るならそれは発酵中ですから・・発酵が終わっても落ちて危険な状況になっていること自体がおかしい訳で、発酵槽=熟成槽で無い限り発酵が終わっていれば必ず次の入れ物にワインは移っています。日本酒の醸造では年間に何人かの方が落ちて事故になっています。


 まぁ、歳は取りたくないものですが・・それでもその若いころから今に至るその間が重要で、どんな世界でも最初から「天才」はいないものです。スキルこそがそれを生むんじゃないのかなぁ・・と思うんですね。

 オリヴィエ・ジュアンも昔は、少し焦げた樽のニュアンスに濃くて少し甘い果実を感じさせるワインを造っていました。2019年もののこのA.C.ブルを飲ませていただきますと、

「まさに隔世の感・・」

 そのように思い出してしまいます。もっともその感覚も、何か別のちょっと酸っぱいような思い出も入り込んで脳裏に刻まれているような感じです。

 ですから、

「PKさんが好みのスタイルを追求していたんでは?」

みたいな感覚と同時に蘇ってくる訳ですが、それを除いて真っ白な状態で向き合うと、

「優しくてほっこりしていてフワッとしていて綺麗で・・密度もちゃんと有ってジューシー」

と言えるんですね。

 その上で、「モレ=サン=ドニ」っぽい積層感と紫のニュアンスがちゃんとある訳です。そしてこのA.C.ブルには「濃い」と言う感じはまずしないと・・感じるはずなんですね。


 ですからとことん美味しい!・・ん~・・それでも思い出してしまう・・昔のちょっと焦げ臭くて黒くてちょっと濃いオリヴィエ・ジュアンの味わいを!きっとオリヴィエ・ジュアン本人も、

「見事な熟成を遂げた!」

のでしょう。是非ご賞味くださいませ。お勧めします!2019年もののオリヴィエ・ジュアンの追加は全く有りません。


 以下は以前のレヴューです。
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【オリヴィエ・ジュアンもよりエレガントなモレ=サン=ドニのピノ・ノワールを目指しているようです!】

 「エキス化された美しいピノ・ノワール!」

 それが当然だった1980年代のブルゴーニュ・ピノ・ノワールでしたが、1990年頃からは台風が吹き荒れました。そう・・新樽ブーム、濃密な果実味を求められる時代になった訳です。

 誰もがまた、新樽を使い始めたのがこの頃です。良きにつけ、悪しきにつけ、PKさんの影響力は物凄かったんですね。なので、それまで新樽など使ったことはない小さなドメーヌまで、挙ってバリックを買い求めました。ただし、買えるドメーヌは裕福で有るか、とても人気の高い造り手に限られました。誰もがまたアンリ・ジャイエを目指していたんじゃないかとさえ・・思える時代でした。そのためには、

「新樽を使うしかない」

と考えた造り手も多かったと思います。

 そして、新たな手法も生み出されました。

「全部買い上げるから新樽を使ってくれ。」

と、その必要な財源をも含む高い金額でオファーをしたんですね。それがノースバークレーだったりする訳ですし、フランスのワインショップも独自に選んだキュヴェを買い上げる・・と言うようなことも起こりました。

 2000年代に入ると、そんな雰囲気は飛んでしまいました。アンリ・ジャイエはとうに引退、ただ濃いピノ・ノワールに飽いたファンは、元からのエレガントなピノ・ノワールを求めた訳です。

 ですが今もそのまま・・と言う訳でも無いと思います。やはりそのエキス化されたワインの出来・・それこそがワインの評価に繋がっていると感じます。

 オリヴィエ・ジュアンもまた、2000年代までのやや濃いスタイルを、徐々に変化させていたと感じます。2018年ものは・・

「エレガントなモレ=サン=ドニ!」

を感じさせてくれる味わいです。


 密度はしっかりあるものの、以前のような「果実の濃密さ」は影を潜め、「エキスの濃密さ」へと変化しているように感じます。そのエキスの濃密さが時間を経てやがて、「果実表現の増大」・・となって行くようなイメージです。

 それでもまた、やはりこのA.C.ブルを飲むと、

「ん~・・オリヴィエ・ジュアン!・・赤いと見せかけて、しっかり黒も有る・・モレらしいワイルドなスパイスも重さも!」

と言うことになるんですね。美味しいと思います。是非飲んでみて下さい。お勧めします!



 以下は以前のレヴューです。
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【よりドライに、よりエキスの美味しさに、よりエレガントな姿の高評価な2017年ものA.C.ブルゴーニュです!】

 2016年もののオリヴィエ・ジュアンの扱いですが、モレの散々な情報がnoisy を悩ませている間に、結局飛ばしてしまいました。もし楽しみにされていらしたお客様がいらっしゃいましたら申し訳ございません。

 1年飛ばして丸2年、開いてしまいましたが、やはりさほど需要が増えずにいるのに屈し、2017年ものは扱い数量も減らしてしまいました。

 しかしながら・・我ながらビックリですが、2015年もののご紹介の時にはしっかり書いていたんですね・・忘れてました。

「エレガント系モレ=サン=ドニへの変貌が見える!?・・」


 そうなんですよ・・。2016年ものは判りませんが、2017年ものは2014年以前のオリヴィエ・ジュアンとは、かなり異なって来ているように感じました。

「何せ・・超ドライ!」

です。

 オリヴィエ・ジュアンと言えば、黒系果実が多く感じられる、より熟し気味の果実で柔らかい酸、むしろアンリ・ジャイエ系の果実味系な味わいが基本でした。

 2015年ものをテイスティングした時に、「・・おやっ?」と思ったのでしょう・・しっかり忘れてましたが・・エレガント系、エキス系への転身を感じていた訳ですが、2017年ものはさらにそれを延長したかのようなニュアンスを受けています。

 ですので、「よりドライ」になり、柔らかく暖かだった酸は「やや冷涼さ」を持ってエキス味系に振れ、結果として

「やや豊満な味わいがエレガント系の味わいへ、赤み有る果実の増大へ」

と変わって来ています。


 その辺も評価されたのかと思いますが、単純に2015年ものと2017年ものを比較しますと、リアルワインガイド誌の評価で、

「プラス2点!」

ほど上昇しているんですね。(ものにより1.5ポイントも)


 これは凄いことです。0.2ポイントじゃ・・無いので。2点も上がってしまいますと、これはもう「事件」に近い感覚ですよ。あのシャルム=シャンベルタンは、おそらく史上最高かと思いますが、2015年ものから1.5ポイントの上昇で、ついに95ポイントの壁を超えて来ました。ポテンシャル96+です。

 このA.C.ブルも、いつもは88とか88+とかのポテンシャル点ですが、2017年ものは90点と1.5~2.0ポイントの加算です。

 実際非常にドライですし、エキス感の増大が半端無いので、飲んでいて非常に幸せです。

 半面、2014年以前までのような、果実がてんこ盛りに有って、どこかアンリ・ジャイエを思い出させるような味わいが無くなってきているのも事実・・少し残念な気持ちにもなり、複雑では有ります。

 今飲んでも美味しいですが、少し「疲れ」も感じますので、1週間~2週間は休養させてあげて欲しいなぁ・・と感じます。その分、村名のクロ・ソロンが絶好調ですので・・すぐにも飲まれるならそちらから飲み始めてください。お勧めします!美味しいです!


 以下は2015年もののレヴューです。
━━━━━
【エレガント系モレ=サン=ドニへの変貌が見える!?非常に好ましいです!】

 とても美味しいのに中々今一つ人気が盛り上がらない、不思議な生産者の一人であるオリヴィエ・ジュアンをご紹介します。

 2015年は・・・さすがに noisy も、毎年のように在庫の積み増しをして来たこともありまして大量発注は出来ず、少量の入荷になっています。

 なので、今までは少なくとも1級のどちらかは開けていたんですが、2015年は縮小せざるを得ませんで、ACブルゴーニュのみのテイスティングになってしまったことをお詫び申し上げます。

 まぁ、一度付いた「ケチ」を拭い去るのは非常に難しいもので、インターネット時代のタケノコのように一斉に生まれたネットのワイン屋・・noisy もそのうちの一人で有ることには違い無いのでしょうが、安売りの目玉になってしまったことは、ワイン屋も責任重大ですが、エージェントさんのバラマキや、ほぼ仕入れ価格で換金を続ける連中の手駒にしてしまったことが一因でしょう。


 実際に飲んでみると非常に柔らかく、濃く、モレらしい豊かさに満ちた素晴らしいワインで有り、むしろその味わいはアンリ・ジャイエ系の果実味がしっかり乗ったものでした。3~5年ほど置くと深みや複雑性も成長し、

「良いワインだなぁ・・」

と思えるものです。


 2015年のACブルゴーニュは、2014年もので透けて見えていた「エレガント系への転身・変身」が顕著になり、上級キュヴェは飲めていないものの、

「冷ややかな酸を残しつつ、今までの柔らかく暖かな豊かな味わいにプラスした、エレガント系、エキス系寄りの果実味系モレ=サン=ドニ」

・・・?・・と言う、新たなスタイルに変貌していると思われます。


 リアルワインガイドの最新号、第60号を読んでもその傾向が伺われ、徳丸さん的にはさして高くないと思われる 87+~88+ と言う評価です。

 noisy 的にはその評価ポイントはどうかな・・と思いますが・・と言うより低すぎるかと思ってますが、2013年までのオリヴィエ・ジュアンを基準に考えるのなら、それも有りなのかなとも思います。

 要は、

「シミジミ系のほっこりさせてくれるような味わい」

は、今までは無かったもので、例えばルイ・ユエランのような出汁味にも一見似たようなニュアンスを持っています。


 しかしながら、モレの豊かな味わいや、ほんのりと鉄や赤土にスパイスの載ったアロマ、かすかに皮革のニュアンスなどは変わらず有りますので、非常に複雑ながらもしんみりと、でも後口は豊かなニュアンスに導かれる・・と言う、より先進性を感じさせるものになっていると思います。


 色合いもグラスの底が見えるような「やや淡いな・・」と感じさせるものですよね。そこに、以前よりも透明度の高い石灰系ミネラリティが見える・・いや、noisy 的な感覚では有りますが、ように思います。

 淡い色合いでは有りますが、味わいは決して淡いものでは無く、さりとて果実味がテンコ盛りでやや甘い・・と言うような果実味重視系では無いです。2013年以前はその傾向は有ったと思います。

 むしろ、この「シミジミ」+「豊か」が、新生オリヴィエ・ジュアンの姿なんじゃないかと思えますし、果実味重視系からの脱却、そして若々しい果実や果実酸が乗り始めていることからも、それを伺えます。そしてそれは非常に・・いや、noisy 的には好ましく感じました。

 とても良い出来だと思います。プライス的にももはや3千円ほどで購入できるACブルゴーニュが枯渇しはじめているところ、とても有難い存在です。是非飲んでみていただきたいと思います。お勧めです。


 そのほか、モレ村名クロ・ソロン、1級リオット、1級ルショ、そしてトップ・キュヴェのシャルム=シャンベルタンは飲めておりませんで、リアルワインガイドの評価ポイントのみ、掲載させていただきました。ご検討くださいませ。



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【おっ?・・オリヴィエ・ジュアンが変わり始めたか?・・】

 量的に少ない時でも必ずや毎年のようにこのワインだけは開けています。いつもふっくらと肉が有って、やや奥にエキスの味わい・・。これが完全に一体となるとイメージ的にはアンリ・ジャイエのワインに非常にそっくりになる訳ですが、さすがにそこまでには成りえて無い・・にせよ、やはり自然派らしいライトなナチュラルさが乗っかり、モレ=サン=ドニ近郊らしいまん丸な粒子の土のニュアンスと僅かな金属系ミネラリティが、オリヴィエ・ジュアンのオリジナリティと言えたと思うんですね。

 まぁ~~・・2016年の10月は入荷が少なく、

「・・どうしちゃったの?」

と思ってしまうほどでしたが、11月になったらもう・・ご紹介を全く消化できないほどの量が入ってきてしまいまして、どうやっても仕入れ額を販売額が超えてくれないと言う、実に大変な状況になってしまっています。

 何せ、ユベール・ラミーのとんでもなく素晴らしい仕上がりを知ってしまえば、販売予定数が終了したからと言ってラミーのコラムを消すことなんて・・noisy には出来ません・・。まだエージェントさんが持ってるのであれば・・です。

 ただしそんなことばかりをやっていると、どんどん在庫が積み上がり、足の踏み場もないほどのセラーになっちゃいますからね・・資金繰りも大変です。

 そんな中、ようやくオリヴィエ・ジュアン2014年のテイスティングの番が回ってきたんですが、柔らかくて深くてほんのり暖かい特徴有るブルゴーニュワインなのに、何故か今一つの人気なので、さすがに例年通りの発注は出来なくなっちゃいました。昔に比べればちょっと高くなった・・とおっしゃる方も多いのでしょう。でも、ほんの何年かだけ寝かせただけで、オリヴィエ・ジュアンのワインは激変しますんで、

「・・やっぱり外せないよなぁ・・」

と言うことになっちゃうんですね。


 で、少ない仕入れの中、毎年欠かさずテイスティングしているこのブルゴーニュ・ピノ・ノワールですから、今年も外さずに飲んでみました。

すると・・どうでしょう・・。いつもとちょっとニュアンスが違うんですよ。・・そうなんです。

「オリヴィエ・ジュアンもエキス系のしなやかでエレガントな味わいに向かっている?」

 オリヴィエ・ジュアン・・・お前もか?・・とまでは行かないにせよ、結構な感じでファットさを思わせた果実の風味は収まり、冷たくやや黒いチェリーに僅かに甘いクリームをトッピングした程度のニュアンスへ変わっていたんですね。

 この方向性はアンリ・ジャイエとは違うベクトルを向いています。なので、今までは「アンリ・ジャイエ似な部分が多い」と言ってきましたが、「脱アンリ・ジャイエ」を始めたかのような印象でした。

 勿論ですが、上記は全体的な印象にまで及んでいますが、アリヴィエ・ジュアンらしいモレな雰囲気にまん丸い粒子を感じさせるテクスチュアからの表現はしっかり残っています。この1~2カ月で良い感じにまとまってくると思います。

 黒赤果実の、わずかに妖艶さも秘めた美味しいブルゴーニュです。今回は頑張って値下げしました!・・沢山飲んで欲しいので!・・頑張ったのは noisy の店だけで、別にエージェントさんから賄賂をもらっている訳では有りません。なので是非飲んでみてください。お勧めします!


 以下は2013年のこのワインのレヴューです。
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【美味しい!これは安いしどんどん飲みましょう!2013年はテロワールと造り手の技量がハッキリ判るヴィンテージです!】


 
実に不思議なことが起きているように思ってしまいます。悪くてどうしようもないと、散々に脅かされてきた2013年のブルゴーニュでは有りますが、むしろ、noisyが扱ってきた造り手さんたちは・・

「・・グレートな2012年より・・旨いかもしれない・・」

と思い始めています。どうなっちゃってるんでしょうね。やはり、志有る造り手たちは、自身の分身でもありえる自分のワインが、納得できるもので無いならリリースしない・・もしくは、それに必ず及ぶように仕上げる・・ということなのでしょう。そうでなければこういう結果にはならないはずです。

 この素晴らしいACブルゴーニュは、モレらしい、紫のジューシーな味わいと、土っぽいテロワールの表現をしています。僅かなスパイスと果実味と一体化したミネラルで、光り輝いているように思えます。

「単純に美味しい!」

 でも、このことが重要なんですね。ACブルとして、モレのACブルとして・・・とても秀逸です。2010年や2012年は果実味が豊かで、むしろ若い時は「モタ」っとした感じも受けるかもな・・と思えるのですが。2013年のこのACブルには、そんな贅肉にも似たような部分が無く、非常にスタイリッシュでエキスの味わいに満ちています。色合いは以前のヴィンテージに比べると、やや淡いのかもしれませんが、非常に心地の良いモレ風味の味わいがしっかり出て来ています。・・まあ、一番出汁と云うか、フリーランジュースのみっちゅうか・・・とにかく美しくピュアで身体に染み込んで来る旨さなんです。
 少ないにせよ、どこかに野暮ったさを含んだモレのワインは、シャンボールに比較すると、避けられる傾向が有ると感じています。でも、タイミングにより、
「硬くて表情の無い味わい」
になりやすいシャンボール系よりも、上質に仕上がっているのであれば・・という条件付きで、モレ系のワインの方が、確率論的に美味しく飲める可能性が高い・・と思います。

 まあ、オリヴィエ・ジュアンさんの、ちょっと熟した素晴らしい1級を飲まれた方なら、思いっきり美しいエキスの味わいと、モレ特有の動物香やスパイスのエレガントで複雑な香りがお判りでしょう!・2013年の作柄が心配だぞ・・と思われる方は是非このACブルでお確かめしていただきたいと思います!超お奨め!旨いです!


2021 Bourgogne Hautes-Cotes de Nuits Rouge Vieilles Vignes
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ルージュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ

17939
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン
2024/02/03(土)より出荷可能です。

■エージェント情報
 アルスナン村のオート・コート・ド・ニュイ区画(樹齢55~60年)80%、AOCモレ・サン・ドニに地続きで接するACブルゴーニュ区画「レ・シャン・ド・ラ・ヴィーニュ」(樹齢約65年)20%のブレンドです。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥4,890 (外税) 
【激旨!・・深いグリオット、ブラックチェリーのアロマにノックアウト!素晴らしい出来でした!】
 先にテイスティングしたA.C.ブルの方がまだ仕上がり切ってはいなかったので、このオート=コートのテイスティングを1カ月ほど伸ばしたのが功を奏したのかもしれませんが・・

「滅茶!・・旨い!」

です!

 酸バランスがま~・・呆れるほど良いですし、深みのあるグリオットやブラックチェリーの果実がたんまり底からジワっと昇って来ます。

 ドライながら旨味はしっかり、エッジがギシギシすることも無く、スイスイっと入りますが充実したパレットを美しく描いてくれます。

 A.C.ブルを1カ月ほど前に飲んだ時は、

「・・ん~・・9月に入ってからかなぁ・・」

と言う感じでしたのでオート=コートをテイスティングするのを伸ばしたんですが、おそらくA.C.ブルもだいぶ成長していると思います・・それにしてもオート=コートの旨さは奇跡的!・・オリヴィエ・ジュアンファンは泣いて喜ぶ、柔らかくも深く、そして優しい味わいです。


 2020年ものは余りに少なく、買えなかったアイテムなんですが・・いや、この出来なら2020年ものも何としてでも貰うべきだったと・・反省しています。

 ジュアンの上級キュヴェはこれからですが、この出来を見る限り・・2021年のオリヴィエ・ジュアンは・・

「相当良いんじゃないか?」

と想像してしまいます。

 赤味のある果実と黒味のそれがベストなマッチングをしていますし、全てが溶け込んでいて、一体化しています。これは何としても飲むべきでしょう!超お勧めします!是非飲んでみてください。一推しです!



 以下は2019年のこのワインのレヴューです。
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【リアルワインガイド第76号は上値91+ポイント!より上級の高質さを持ったやや涼やかなモレ的A.C.ブル・・と言って良いでしょう!】

 村名並みの美味しさを持つオート=コートです。イメージ的にはA.C.ブルが持つ

「優しくてフワフワっとしていて・・」

と言う部分はソックリです。しかもモレ=サン=ドニっぽいのもソックリ・・(^^;;

 と言うのも、今回ご紹介させていただいているジュアンの村名ワイン、ジュヴレ、モレ、シャンボールの出来が物凄くて、しかも・・

「それぞれのテロワールがしっかり出ているので、味わいの傾向が全く異なる」

のが良~く判るんですね。ですので、

「このオート=コートはモレ的」

と言えます。


 しかも「持っている温度感」は微妙に異なっていまして、ほっこり暖かいのがA.C.ブル、ほんのり冷ややかなのがオート=コートと言うことになります。因みにA.C.ブルもオート=コートもアルコール分13.5度と同じで、ほとんどの方が

「好ましいと感じている度数」

になっていると思われます。

 以前のような「黒みの果実」の強さは、確実に弱まっていると感じます。その分、赤と紫、僅かな茶が入っています。この色別の果実感は、熟成によりだいぶ変わって行くんじゃないかと想像していますが、以前よりは徐々に収穫時期が早まっている感じがしますから、それとの兼ね合いで、以前のような、

「オリヴィエ・ジュアンは5年経ったら滅茶美味しい!」

が成り立たなくなって行くのかもしれません。


 このやや冷ややかなオート=コートの味わいは、A.C.ブルと比較しますと現状・・僅かに閉じ気味です。その分、縦伸び系かな?・・と言う感覚も有りますが、単に・・短い期間での「閉じ」に過ぎないかと思いますので、これからどんどん解放に向かって行くと思われます。

 リアルワインガイドは91+ポイントまで付けました。細かくは調べていないんですが、過去最高じゃないかと思います。是非飲んでみて下さい。お勧めします!


2020 Bourgogne Pinot Noir
ブルゴーニュ・ピノ・ノワール

17517
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

◆◆◆メディア評価
◇2020年もの
リアルワインガイド第79号 今飲んで89+ ポテンシャル90+ 飲み頃予想 今~2045

◇2019年もの
リアルワインガイド第76号 今飲んで89+ ポテンシャル90 飲み頃予想 今~2035

■エージェント情報
 アルスナン村のオート・コート・ド・ニュイ区画(樹齢55~60年)80%、「モレ・サン・ドニ レ・クレ・ジロン」(樹齢約55年)10%、「モレ・サン・ドニ レ・シャン・ド・ラ・ヴィーニュ」と地続きの同名ACブルゴーニュ区画(樹齢約65年)10%のブレンドです。新樽率20%で16ヶ月間樽熟成。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥3,750 (外税) 
【ファーストノーズ、序盤、中盤、終盤と起承転結を滑らかに、でもダイナミックに3D球体を形作る素晴らしいA.C.ブルです!・・マストバイ!】
 仕入れを失敗したnoisy ですが、このA.C.ブルだけは最初から2ケースはオーダーしていたので、何とかそれだけは確保出来たのが唯一の救いだったと思います。もっとも2019年ものまでは、あれやこれやと・・時にはシャルム=シャンベルタンまでテイスティングしてご案内させていただいていたように、相当販売は苦労して来ました。

 ですが2019年もので滅茶美味しくて・・思い返せはこの2020年ものでの大変身の複線・・と言いますか、プレヴューだったのかもしれません。

 どこかアンリ・ジャイエ的な完璧なバランスと素晴らしい果実の味わいを見せながら・・しかも5年も瓶熟させると驚くほどに抑揚が生まれ、美味しいワインに成長した訳ですが、言ってみれば、

「比較的早い段階で消費されることを思えば若い段階での表情の抑揚不足」

と言うことだったのかもしれません。それが2019年、大幅に改善され、すでにお客様の支持を得たのかもしれず、それをワイン屋さん方は逃さずにオーダーが集中したんじゃないかと思うんですね。

 このオリヴィエ・ジュアンのインポーターさんのMさんも、

「びっくりするほどご注文が集中しまして・・」

と、電話口で嬉しい悲鳴を上げていたのを聞き、

「(・・やっちまった・・)」

と一人、心で泣いていたんですね。水も肥料もたっぷり、日照を気にしながら育てたものの、収穫時期を noisy は間違えた・・そんな感じでしょうか。


 2019年ものと比較しますと、明らかに濃密です。ですがルジェのパスグラやヴォーヌ=ロマネやニュイ=サン=ジョルジュの生産者さんほどじゃありませんし、アルコール分も幾分高めには出ているものの、ふくよかな果実と釣り合った見事なバランスをしています。

 このA.C.ブルはアルコール分14.5%ですが、強いなぁ・・と言う印象は無く、ややジューシーさのある口入れから後に、

Ω

のような球体に近い抑揚、膨らみ・・を「つるん」と感じさせつつ、美しくほどけて行く..高質な赤黒の果実感を感じさせながらの余韻が響きます。

 その「質感」たるや・・

「オリヴィエ・ジュアン!..ついにたどり着いたか?」

と思わせるような素晴らしさで、その

「本当にたどり着いたのかどうか?」

を確かめたいがために、本来なら数的に飲めないから飲まない方向で考えていたモレ1級のテイスティングも行ってしまいました。何せリュショ、リオットともに10本しかありません・・バラで頼んだ訳じゃないですよ・・減らされたんです。

 ですから、この赤を基調とした優しく高質な味わいは、

「今までで最高の表情表現を達成した」

訳でして、ワイン屋としましては、後は2021年、2022年がどうなって行くのかを慎重にチェックするのみ・・と言う感じになって来ました。

 もう、ここまで来ますとブルゴーニュのトップクラスと言って過言では無い・・そう感じます。

 今飲んでも充分に美味しいと感じていただけると思います。勿論ですが3~5年程度寝かせていただきますと、さらなる凄いバランスを見せてくれるはずです。

 リアルワインガイド第79号も、おそらく過去最高と思われるポテンシャル点「90+」を付けています。是非ご検討くださいませ。超お勧めします。


 以下は以前のレヴューです。
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【エレガントで超優しいフワフワな液体!・・モレ=サン=ドニ的な味付きの良さ、バランスに優れた味わいです!リアルワインガイド第76号も「マストバイ」!】

 どうやらアメリカには輸出されていないのか、海外での販売や評価は非常に少ないオリヴィエ・ジュアンです。

 そんな彼もそろそろ50歳・・。noisy もそんな歳の頃は、

「・・ん?・・50になりましたが・・何か?」

と、まだちょっと粋がって?るような時と、

「・・何だか最近なぁ・・頑張れなくなってるんだよなぁ・・」

とちょっと落ち込むような気持ちの時が交互に訪れるようになっていました。最も子供の頃から視力は良く無かった性か、老眼になるのはもっとずっと後・・ただし一気に進んだ感じで、最近は・・

「眼鏡をはずさないと見えない」

とか、

「顎を上下させて遠近両用メガネの焦点を合わせようとしてしまう」

など、何をするにも「見る」「確認する」「その小さなものを指先で持つ」のに非常に苦労するようになってしまいました。まぁ、毎日モニターを見ながらパソコンに向かい合って文章を書いたりプログラムを考えたりしているので、

「30インチ以上の大モニターを至近距離で・・しかも遠近両用でない、近くしか見えない度数の眼鏡で見ている」

のも良くないのかもしれません。

 きっとオリヴィエもそろそろ身体のどこかに変調をきたすような状況になっているんじゃないかと心配しています。


 まぁ、20歳から仕込みを始めたとしても、どんなに頑張っても50回しかヴィンテージは回って来ませんから、年に一度の仕込みは50回ほどが限度・・と言うことになります。それに醸造作業は危険が一杯・・。もし発酵槽に足を滑らせて落ちる・・なんてことになりますと、一酸化炭素中毒で瞬間で死んでしまいますから・・。

「・・ん?・・でも発酵途中じゃなきゃ大丈夫じゃん?」

と思われるかもしれませんが、発酵槽中に液体が有るならそれは発酵中ですから・・発酵が終わっても落ちて危険な状況になっていること自体がおかしい訳で、発酵槽=熟成槽で無い限り発酵が終わっていれば必ず次の入れ物にワインは移っています。日本酒の醸造では年間に何人かの方が落ちて事故になっています。


 まぁ、歳は取りたくないものですが・・それでもその若いころから今に至るその間が重要で、どんな世界でも最初から「天才」はいないものです。スキルこそがそれを生むんじゃないのかなぁ・・と思うんですね。

 オリヴィエ・ジュアンも昔は、少し焦げた樽のニュアンスに濃くて少し甘い果実を感じさせるワインを造っていました。2019年もののこのA.C.ブルを飲ませていただきますと、

「まさに隔世の感・・」

 そのように思い出してしまいます。もっともその感覚も、何か別のちょっと酸っぱいような思い出も入り込んで脳裏に刻まれているような感じです。

 ですから、

「PKさんが好みのスタイルを追求していたんでは?」

みたいな感覚と同時に蘇ってくる訳ですが、それを除いて真っ白な状態で向き合うと、

「優しくてほっこりしていてフワッとしていて綺麗で・・密度もちゃんと有ってジューシー」

と言えるんですね。

 その上で、「モレ=サン=ドニ」っぽい積層感と紫のニュアンスがちゃんとある訳です。そしてこのA.C.ブルには「濃い」と言う感じはまずしないと・・感じるはずなんですね。


 ですからとことん美味しい!・・ん~・・それでも思い出してしまう・・昔のちょっと焦げ臭くて黒くてちょっと濃いオリヴィエ・ジュアンの味わいを!きっとオリヴィエ・ジュアン本人も、

「見事な熟成を遂げた!」

のでしょう。是非ご賞味くださいませ。お勧めします!2019年もののオリヴィエ・ジュアンの追加は全く有りません。


 以下は以前のレヴューです。
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【オリヴィエ・ジュアンもよりエレガントなモレ=サン=ドニのピノ・ノワールを目指しているようです!】

 「エキス化された美しいピノ・ノワール!」

 それが当然だった1980年代のブルゴーニュ・ピノ・ノワールでしたが、1990年頃からは台風が吹き荒れました。そう・・新樽ブーム、濃密な果実味を求められる時代になった訳です。

 誰もがまた、新樽を使い始めたのがこの頃です。良きにつけ、悪しきにつけ、PKさんの影響力は物凄かったんですね。なので、それまで新樽など使ったことはない小さなドメーヌまで、挙ってバリックを買い求めました。ただし、買えるドメーヌは裕福で有るか、とても人気の高い造り手に限られました。誰もがまたアンリ・ジャイエを目指していたんじゃないかとさえ・・思える時代でした。そのためには、

「新樽を使うしかない」

と考えた造り手も多かったと思います。

 そして、新たな手法も生み出されました。

「全部買い上げるから新樽を使ってくれ。」

と、その必要な財源をも含む高い金額でオファーをしたんですね。それがノースバークレーだったりする訳ですし、フランスのワインショップも独自に選んだキュヴェを買い上げる・・と言うようなことも起こりました。

 2000年代に入ると、そんな雰囲気は飛んでしまいました。アンリ・ジャイエはとうに引退、ただ濃いピノ・ノワールに飽いたファンは、元からのエレガントなピノ・ノワールを求めた訳です。

 ですが今もそのまま・・と言う訳でも無いと思います。やはりそのエキス化されたワインの出来・・それこそがワインの評価に繋がっていると感じます。

 オリヴィエ・ジュアンもまた、2000年代までのやや濃いスタイルを、徐々に変化させていたと感じます。2018年ものは・・

「エレガントなモレ=サン=ドニ!」

を感じさせてくれる味わいです。


 密度はしっかりあるものの、以前のような「果実の濃密さ」は影を潜め、「エキスの濃密さ」へと変化しているように感じます。そのエキスの濃密さが時間を経てやがて、「果実表現の増大」・・となって行くようなイメージです。

 それでもまた、やはりこのA.C.ブルを飲むと、

「ん~・・オリヴィエ・ジュアン!・・赤いと見せかけて、しっかり黒も有る・・モレらしいワイルドなスパイスも重さも!」

と言うことになるんですね。美味しいと思います。是非飲んでみて下さい。お勧めします!



 以下は以前のレヴューです。
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【よりドライに、よりエキスの美味しさに、よりエレガントな姿の高評価な2017年ものA.C.ブルゴーニュです!】

 2016年もののオリヴィエ・ジュアンの扱いですが、モレの散々な情報がnoisy を悩ませている間に、結局飛ばしてしまいました。もし楽しみにされていらしたお客様がいらっしゃいましたら申し訳ございません。

 1年飛ばして丸2年、開いてしまいましたが、やはりさほど需要が増えずにいるのに屈し、2017年ものは扱い数量も減らしてしまいました。

 しかしながら・・我ながらビックリですが、2015年もののご紹介の時にはしっかり書いていたんですね・・忘れてました。

「エレガント系モレ=サン=ドニへの変貌が見える!?・・」


 そうなんですよ・・。2016年ものは判りませんが、2017年ものは2014年以前のオリヴィエ・ジュアンとは、かなり異なって来ているように感じました。

「何せ・・超ドライ!」

です。

 オリヴィエ・ジュアンと言えば、黒系果実が多く感じられる、より熟し気味の果実で柔らかい酸、むしろアンリ・ジャイエ系の果実味系な味わいが基本でした。

 2015年ものをテイスティングした時に、「・・おやっ?」と思ったのでしょう・・しっかり忘れてましたが・・エレガント系、エキス系への転身を感じていた訳ですが、2017年ものはさらにそれを延長したかのようなニュアンスを受けています。

 ですので、「よりドライ」になり、柔らかく暖かだった酸は「やや冷涼さ」を持ってエキス味系に振れ、結果として

「やや豊満な味わいがエレガント系の味わいへ、赤み有る果実の増大へ」

と変わって来ています。


 その辺も評価されたのかと思いますが、単純に2015年ものと2017年ものを比較しますと、リアルワインガイド誌の評価で、

「プラス2点!」

ほど上昇しているんですね。(ものにより1.5ポイントも)


 これは凄いことです。0.2ポイントじゃ・・無いので。2点も上がってしまいますと、これはもう「事件」に近い感覚ですよ。あのシャルム=シャンベルタンは、おそらく史上最高かと思いますが、2015年ものから1.5ポイントの上昇で、ついに95ポイントの壁を超えて来ました。ポテンシャル96+です。

 このA.C.ブルも、いつもは88とか88+とかのポテンシャル点ですが、2017年ものは90点と1.5~2.0ポイントの加算です。

 実際非常にドライですし、エキス感の増大が半端無いので、飲んでいて非常に幸せです。

 半面、2014年以前までのような、果実がてんこ盛りに有って、どこかアンリ・ジャイエを思い出させるような味わいが無くなってきているのも事実・・少し残念な気持ちにもなり、複雑では有ります。

 今飲んでも美味しいですが、少し「疲れ」も感じますので、1週間~2週間は休養させてあげて欲しいなぁ・・と感じます。その分、村名のクロ・ソロンが絶好調ですので・・すぐにも飲まれるならそちらから飲み始めてください。お勧めします!美味しいです!


 以下は2015年もののレヴューです。
━━━━━
【エレガント系モレ=サン=ドニへの変貌が見える!?非常に好ましいです!】

 とても美味しいのに中々今一つ人気が盛り上がらない、不思議な生産者の一人であるオリヴィエ・ジュアンをご紹介します。

 2015年は・・・さすがに noisy も、毎年のように在庫の積み増しをして来たこともありまして大量発注は出来ず、少量の入荷になっています。

 なので、今までは少なくとも1級のどちらかは開けていたんですが、2015年は縮小せざるを得ませんで、ACブルゴーニュのみのテイスティングになってしまったことをお詫び申し上げます。

 まぁ、一度付いた「ケチ」を拭い去るのは非常に難しいもので、インターネット時代のタケノコのように一斉に生まれたネットのワイン屋・・noisy もそのうちの一人で有ることには違い無いのでしょうが、安売りの目玉になってしまったことは、ワイン屋も責任重大ですが、エージェントさんのバラマキや、ほぼ仕入れ価格で換金を続ける連中の手駒にしてしまったことが一因でしょう。


 実際に飲んでみると非常に柔らかく、濃く、モレらしい豊かさに満ちた素晴らしいワインで有り、むしろその味わいはアンリ・ジャイエ系の果実味がしっかり乗ったものでした。3~5年ほど置くと深みや複雑性も成長し、

「良いワインだなぁ・・」

と思えるものです。


 2015年のACブルゴーニュは、2014年もので透けて見えていた「エレガント系への転身・変身」が顕著になり、上級キュヴェは飲めていないものの、

「冷ややかな酸を残しつつ、今までの柔らかく暖かな豊かな味わいにプラスした、エレガント系、エキス系寄りの果実味系モレ=サン=ドニ」

・・・?・・と言う、新たなスタイルに変貌していると思われます。


 リアルワインガイドの最新号、第60号を読んでもその傾向が伺われ、徳丸さん的にはさして高くないと思われる 87+~88+ と言う評価です。

 noisy 的にはその評価ポイントはどうかな・・と思いますが・・と言うより低すぎるかと思ってますが、2013年までのオリヴィエ・ジュアンを基準に考えるのなら、それも有りなのかなとも思います。

 要は、

「シミジミ系のほっこりさせてくれるような味わい」

は、今までは無かったもので、例えばルイ・ユエランのような出汁味にも一見似たようなニュアンスを持っています。


 しかしながら、モレの豊かな味わいや、ほんのりと鉄や赤土にスパイスの載ったアロマ、かすかに皮革のニュアンスなどは変わらず有りますので、非常に複雑ながらもしんみりと、でも後口は豊かなニュアンスに導かれる・・と言う、より先進性を感じさせるものになっていると思います。


 色合いもグラスの底が見えるような「やや淡いな・・」と感じさせるものですよね。そこに、以前よりも透明度の高い石灰系ミネラリティが見える・・いや、noisy 的な感覚では有りますが、ように思います。

 淡い色合いでは有りますが、味わいは決して淡いものでは無く、さりとて果実味がテンコ盛りでやや甘い・・と言うような果実味重視系では無いです。2013年以前はその傾向は有ったと思います。

 むしろ、この「シミジミ」+「豊か」が、新生オリヴィエ・ジュアンの姿なんじゃないかと思えますし、果実味重視系からの脱却、そして若々しい果実や果実酸が乗り始めていることからも、それを伺えます。そしてそれは非常に・・いや、noisy 的には好ましく感じました。

 とても良い出来だと思います。プライス的にももはや3千円ほどで購入できるACブルゴーニュが枯渇しはじめているところ、とても有難い存在です。是非飲んでみていただきたいと思います。お勧めです。


 そのほか、モレ村名クロ・ソロン、1級リオット、1級ルショ、そしてトップ・キュヴェのシャルム=シャンベルタンは飲めておりませんで、リアルワインガイドの評価ポイントのみ、掲載させていただきました。ご検討くださいませ。



━━━━━
【おっ?・・オリヴィエ・ジュアンが変わり始めたか?・・】

 量的に少ない時でも必ずや毎年のようにこのワインだけは開けています。いつもふっくらと肉が有って、やや奥にエキスの味わい・・。これが完全に一体となるとイメージ的にはアンリ・ジャイエのワインに非常にそっくりになる訳ですが、さすがにそこまでには成りえて無い・・にせよ、やはり自然派らしいライトなナチュラルさが乗っかり、モレ=サン=ドニ近郊らしいまん丸な粒子の土のニュアンスと僅かな金属系ミネラリティが、オリヴィエ・ジュアンのオリジナリティと言えたと思うんですね。

 まぁ~~・・2016年の10月は入荷が少なく、

「・・どうしちゃったの?」

と思ってしまうほどでしたが、11月になったらもう・・ご紹介を全く消化できないほどの量が入ってきてしまいまして、どうやっても仕入れ額を販売額が超えてくれないと言う、実に大変な状況になってしまっています。

 何せ、ユベール・ラミーのとんでもなく素晴らしい仕上がりを知ってしまえば、販売予定数が終了したからと言ってラミーのコラムを消すことなんて・・noisy には出来ません・・。まだエージェントさんが持ってるのであれば・・です。

 ただしそんなことばかりをやっていると、どんどん在庫が積み上がり、足の踏み場もないほどのセラーになっちゃいますからね・・資金繰りも大変です。

 そんな中、ようやくオリヴィエ・ジュアン2014年のテイスティングの番が回ってきたんですが、柔らかくて深くてほんのり暖かい特徴有るブルゴーニュワインなのに、何故か今一つの人気なので、さすがに例年通りの発注は出来なくなっちゃいました。昔に比べればちょっと高くなった・・とおっしゃる方も多いのでしょう。でも、ほんの何年かだけ寝かせただけで、オリヴィエ・ジュアンのワインは激変しますんで、

「・・やっぱり外せないよなぁ・・」

と言うことになっちゃうんですね。


 で、少ない仕入れの中、毎年欠かさずテイスティングしているこのブルゴーニュ・ピノ・ノワールですから、今年も外さずに飲んでみました。

すると・・どうでしょう・・。いつもとちょっとニュアンスが違うんですよ。・・そうなんです。

「オリヴィエ・ジュアンもエキス系のしなやかでエレガントな味わいに向かっている?」

 オリヴィエ・ジュアン・・・お前もか?・・とまでは行かないにせよ、結構な感じでファットさを思わせた果実の風味は収まり、冷たくやや黒いチェリーに僅かに甘いクリームをトッピングした程度のニュアンスへ変わっていたんですね。

 この方向性はアンリ・ジャイエとは違うベクトルを向いています。なので、今までは「アンリ・ジャイエ似な部分が多い」と言ってきましたが、「脱アンリ・ジャイエ」を始めたかのような印象でした。

 勿論ですが、上記は全体的な印象にまで及んでいますが、アリヴィエ・ジュアンらしいモレな雰囲気にまん丸い粒子を感じさせるテクスチュアからの表現はしっかり残っています。この1~2カ月で良い感じにまとまってくると思います。

 黒赤果実の、わずかに妖艶さも秘めた美味しいブルゴーニュです。今回は頑張って値下げしました!・・沢山飲んで欲しいので!・・頑張ったのは noisy の店だけで、別にエージェントさんから賄賂をもらっている訳では有りません。なので是非飲んでみてください。お勧めします!


 以下は2013年のこのワインのレヴューです。
━━━━━
【美味しい!これは安いしどんどん飲みましょう!2013年はテロワールと造り手の技量がハッキリ判るヴィンテージです!】


 
実に不思議なことが起きているように思ってしまいます。悪くてどうしようもないと、散々に脅かされてきた2013年のブルゴーニュでは有りますが、むしろ、noisyが扱ってきた造り手さんたちは・・

「・・グレートな2012年より・・旨いかもしれない・・」

と思い始めています。どうなっちゃってるんでしょうね。やはり、志有る造り手たちは、自身の分身でもありえる自分のワインが、納得できるもので無いならリリースしない・・もしくは、それに必ず及ぶように仕上げる・・ということなのでしょう。そうでなければこういう結果にはならないはずです。

 この素晴らしいACブルゴーニュは、モレらしい、紫のジューシーな味わいと、土っぽいテロワールの表現をしています。僅かなスパイスと果実味と一体化したミネラルで、光り輝いているように思えます。

「単純に美味しい!」

 でも、このことが重要なんですね。ACブルとして、モレのACブルとして・・・とても秀逸です。2010年や2012年は果実味が豊かで、むしろ若い時は「モタ」っとした感じも受けるかもな・・と思えるのですが。2013年のこのACブルには、そんな贅肉にも似たような部分が無く、非常にスタイリッシュでエキスの味わいに満ちています。色合いは以前のヴィンテージに比べると、やや淡いのかもしれませんが、非常に心地の良いモレ風味の味わいがしっかり出て来ています。・・まあ、一番出汁と云うか、フリーランジュースのみっちゅうか・・・とにかく美しくピュアで身体に染み込んで来る旨さなんです。
 少ないにせよ、どこかに野暮ったさを含んだモレのワインは、シャンボールに比較すると、避けられる傾向が有ると感じています。でも、タイミングにより、
「硬くて表情の無い味わい」
になりやすいシャンボール系よりも、上質に仕上がっているのであれば・・という条件付きで、モレ系のワインの方が、確率論的に美味しく飲める可能性が高い・・と思います。

 まあ、オリヴィエ・ジュアンさんの、ちょっと熟した素晴らしい1級を飲まれた方なら、思いっきり美しいエキスの味わいと、モレ特有の動物香やスパイスのエレガントで複雑な香りがお判りでしょう!・2013年の作柄が心配だぞ・・と思われる方は是非このACブルでお確かめしていただきたいと思います!超お奨め!旨いです!


2020 Morey-Saint-Denis Clos Solon
モレ=サン=ドニ・クロ・ソロン

17518
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
モレ=サン=ドニ
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

◆◆◆メディア情報
◇2020年もの
リアルワインガイド第79号 今飲んで92 ポテンシャル93+ 飲み頃予想 2023~2050

◇2019年もの
リアルワインガイド第76号 今飲んで91+ ポテンシャル92+ 飲み頃予想 今~2040
■エージェント情報
クロ・ソロンは国道沿いのモレ・サン・ドニ村側中央部の優良区画。0.25ha。平均樹齢25年。新樽比率30%。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥10,680 (外税) 
【2020年ものの1級ラ・リオット直下の村名クロ・ソロンは、ラ・リオットの上方のクロ・サン=ドニ譲りの締まった赤い果実に紫と黒を重ね合わせた凄い出来です!】
 リアルワインガイド第79号も、まるで文字が躍っているかのような・・驚きと興奮を隠しきれない気持ちが表れている感じがしました。このコラムでそのままを書き表すのは主義では無いし、そもそも著作権の問題も有るので・・まあ・・編集長からは「使って(も?)いい」とは言われた気がしますが、出だしだけ・・

「2020年的ではない締まりのあるミネラリーな雰囲気一杯...」

 そうなんですよ・・まさに素晴らしい果実表現が有るんですが、その屋台骨を支えているのが「ミネラル」・・で、それを誰でも感じることが出来るんじゃないか?・・と思えてしまう表情なんですね。

 A.C.ブルのコラムにも書かせていただきましたが、電気回路の部品で「抵抗」と言うのが有ります。その単位は「オーム」で、1Ω、1KΩ、1MΩ..みたいに抵抗値を表すんですが、その「Ω」ですね・・。

 何を言っているのか判らないかもしれませんが、飲もうとするとグラスからノーズが感じられますよね・・しっかりとした石灰主体のミネラリティに支えられた赤い果実感が飛び込んで来て、序盤は・・記号で言うと・・

「 < 」

です。綺麗にその口入れ後がクレッシェンドします。その後から中盤に掛けてが・・オーム・・

「Ω」

 もうこの段階でぷっくりと口内で「球体」を形作ってくれ・・そのオームをペンで書いたようにキュッと締まってから終盤に向かいます。ちゃんとこの段階でパレットを描いてくれるんですね。

 以前の・・特に2018年頃までのジュアンのクロ・ソロンは、赤い果実を忍ばせてはいるものの、どこか少し平坦な抑揚で・・言ってしまえば、

「 へ 」

みたいな盛り上がりでした。・・あ、悪意は全く有りませんよ・・盛り上がりが小さいものが続く・・みたいな意味でして、熟成をして行きますと「Ω」に近くなるのは皆さんもご存じじゃないかと思います。

 そこから・・キュッとしまった Ω の右側・・何とも質感の良さが伝わって来ます。以前・・いや、2018年ものくらいまでですと、質はとても良いが「タンニン」が顔を出し、そこから球体感を演出し損ねた余分な酸が、余韻を少し濁す感じが有ったと思います。

 で..そこからの美しさは・・是非飲んでみてお確かめください。ノーズ、序盤、中盤、終盤、余韻・・と、ものの見事な表現を得た2020年のクロ・ソロンです。noisy 的には遠くにクロ・サン=ドニが見える・・と言いますか、この赤果実をもうちょい製錬したら・・間違えるんじゃない?とさえ感じます。是非飲んでみてください・・あ、早く飲んでしまうと勿体無いですが飲めちゃいます。超お勧めです!


 以下は以前のレヴューです。
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【赤を基調として僅かに黒と紫を感じさせる、モレ=サン=ドニっぽい美味しさが素晴らしい2019年のクロ・ソロン!noisy 的にはこれが好み!】

 2019年のオリヴィエ・ジュアンの村名はどれも最高に旨くて甲乙付け難いです。

 やはりミルランダージュ的美味しさをたっぷり持ったシャンボール・ビュッシエールは、

「誰が飲んでもむちゃくちゃ旨い!と言うはず!」

と思ってしまうし、硬質なジュヴレのネガティヴな部分・・超低域の余分に感じるズシンとくる重さが無く、ジュヴレには珍しく真ん丸な球体を思わせるレ・スヴレは、

「シャルム=シャンベルタン的なチャーミングさが良い方向に出ていて、プティ・シャルム=シャンベルタン?」

とさえ感じてしまうから・・これも受けるに違い無いし、このモレ=サン=ドニ・クロ・ソロンも、

「1級ラ・リオット直下の畑だけ有って、ラ・リオットの難解さを幾分穏やかになっている分判りやすく、物凄い調和を感じる」

見事な味わいなので・・特に今までも何度もご紹介させていただいているからファンも多いはずで・・


 などと考えてしまうと、

「2019年オリヴィエ・ジュアンの村名三兄弟はどれも超お奨め!」

としか言いようが無い・・訳ですね。


 比較的濃い色に見えるはずの2019年の三兄弟では有りますが、その中では最も「淡い」と思われ、最も「赤い」と見えるのがこのモレ=サン=ドニ・クロ・ソロンです。2018年もののグラスの写真でもお判りの通り、

「赤が基調」

なのは一目瞭然でしょう。

 そして、「濃い色」までは行かない・・でも「淡くはない」と言う、非常に中庸な色彩をしています。そして面白いのは、ミルランダージュ(と思われる葡萄)がとても多いシャンボールがアルコール分14度、次に多いのがジュヴレ=シャンベルタンではあるもののアルコール度は13.5度、そして一番少ないのがこのモレ=サン=ドニで14度・・なんですね。


 アルコール分だけ見るとシャンボールとモレが同じです。ですから、葡萄の糖度と言う点ではほぼ同様だったはずです。

 しかしワインがアピールする強さはシャンボールが第一、ジュヴレが第二、このモレが最後・・と言う順番になります。そして、その最後の順位のモレが・・

「超絶にバランスが良くて滅茶旨い!」

と思ってしまうのは・・何故なんでしょう?・・


 分析表だけじゃ測れないのがワインの美味しさなんですね。この、モレのワインとも思えないような赤さを見せる色合いから、非常にモレっぽい赤、黒、紫、茶の素晴らしいグラデュエーション、そしてその極めて小さな起伏の連続。

 もしこの起伏の連続が無いとするならば、noisy はこのワインにここまでの評価をしないはず・・と思います。

 リアルワインガイド第76号は、「多層感ある味わい深さなどの全体の調和感」と言う言葉を使って表現されていると思います・・期せずして「調和」は同じでしたし、noisy 的には「起伏」で、リアルは「多層」でしたが、言っていることは同様なのかな?・・と思います。

 このクロ・ソロンを飲むと、

「オリヴィエ・ジュアンも大人になったんだなぁ・・」

とも、

「こんなワインを造りたい・・と思っているに違いないなぁ・・」

とも感じます。


 こんなに美味しいモレを飲んだのは、オリヴィエ・ジュアン以外では久しぶりです。・・あ、ジョルジュ・リニエも旨いですけどね。スタイルがちょっと違うんですね・・。是非飲んでみて下さい。

「これは旨い!」

と絶叫したいほど noisy には美味しいです。




 以下は以前のレヴューです。
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【滅茶苦茶美味しい!繊細さも出て来た村名クロ・ソロン!!】

 滅茶美味しいです!・・むしろ柔らかめに感じる酸では有るんですが、以前のオリヴィエ・ジュアンからは考えられないほど、「冷涼感」が増し、ピュアなニュアンスを強く受けます。

 以前なら、

「甘いとは言え無いが甘みも感じる」

総体の味わいで、それがむしろオリヴィエ・ジュアン的な味わいだと思っていた訳です。

 むしろ2017年のクロ・ソロンは、ヴォーヌ=ロマネ村のワインが持つような、ほっこり柔らかい酸味の中に、やや冷ややかさを持つ赤い色合いの果実酸が差し込んで来ている感じで、このバランスが非常に・・良いんですね。

 しかもこのクロ・ソロンは1級ラ・リオットの下部に有りますんで、その姿もほんのりと見せてくれる感じです。ラ・リオットを望みつつ、その肩越しにクロ・ド・ラ・ロシュを感じられるか・・られないか・・。まぁ、その辺がブルゴーニュワインの醍醐味と言えるかな・・と思います。

 リアルワインガイド誌も第67号ではついに、ポテンシャル92点 も付けているように、限りなく1級に近いか、普通の1級なら超えてくるような評価です。

 2017年のクロ・ソロンに限っては黒果実が5から6とするなら、赤果実は4から5ほど・・だと思います。これってオリヴィエ・ジュアンを良く知る方にとっては、結構な衝撃じゃないかな・・と思いますがいかがでしょう?

 濃密さも有るが、その濃度以上にスッキリです。何せ「甘くない」ので・・(^^;; 非常に美味しいと思います。是非とも飲んでみてください。超お勧めします!


 以下は以前の下級キュヴェのレヴューです。
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【エレガント系モレ=サン=ドニへの変貌が見える!?非常に好ましいです!】

 とても美味しいのに中々今一つ人気が盛り上がらない、不思議な生産者の一人であるオリヴィエ・ジュアンをご紹介します。

 2015年は・・・さすがに noisy も、毎年のように在庫の積み増しをして来たこともありまして大量発注は出来ず、少量の入荷になっています。

 なので、今までは少なくとも1級のどちらかは開けていたんですが、2015年は縮小せざるを得ませんで、ACブルゴーニュのみのテイスティングになってしまったことをお詫び申し上げます。

 まぁ、一度付いた「ケチ」を拭い去るのは非常に難しいもので、インターネット時代のタケノコのように一斉に生まれたネットのワイン屋・・noisy もそのうちの一人で有ることには違い無いのでしょうが、安売りの目玉になってしまったことは、ワイン屋も責任重大ですが、エージェントさんのバラマキや、ほぼ仕入れ価格で換金を続ける連中の手駒にしてしまったことが一因でしょう。


 実際に飲んでみると非常に柔らかく、濃く、モレらしい豊かさに満ちた素晴らしいワインで有り、むしろその味わいはアンリ・ジャイエ系の果実味がしっかり乗ったものでした。3~5年ほど置くと深みや複雑性も成長し、

「良いワインだなぁ・・」

と思えるものです。


 2015年のACブルゴーニュは、2014年もので透けて見えていた「エレガント系への転身・変身」が顕著になり、上級キュヴェは飲めていないものの、

「冷ややかな酸を残しつつ、今までの柔らかく暖かな豊かな味わいにプラスした、エレガント系、エキス系寄りの果実味系モレ=サン=ドニ」

・・・?・・と言う、新たなスタイルに変貌していると思われます。


 リアルワインガイドの最新号、第60号を読んでもその傾向が伺われ、徳丸さん的にはさして高くないと思われる 87+~88+ と言う評価です。

 noisy 的にはその評価ポイントはどうかな・・と思いますが・・と言うより低すぎるかと思ってますが、2013年までのオリヴィエ・ジュアンを基準に考えるのなら、それも有りなのかなとも思います。

 要は、

「シミジミ系のほっこりさせてくれるような味わい」

は、今までは無かったもので、例えばルイ・ユエランのような出汁味にも一見似たようなニュアンスを持っています。


 しかしながら、モレの豊かな味わいや、ほんのりと鉄や赤土にスパイスの載ったアロマ、かすかに皮革のニュアンスなどは変わらず有りますので、非常に複雑ながらもしんみりと、でも後口は豊かなニュアンスに導かれる・・と言う、より先進性を感じさせるものになっていると思います。


 色合いもグラスの底が見えるような「やや淡いな・・」と感じさせるものですよね。そこに、以前よりも透明度の高い石灰系ミネラリティが見える・・いや、noisy 的な感覚では有りますが、ように思います。

 淡い色合いでは有りますが、味わいは決して淡いものでは無く、さりとて果実味がテンコ盛りでやや甘い・・と言うような果実味重視系では無いです。2013年以前はその傾向は有ったと思います。

 むしろ、この「シミジミ」+「豊か」が、新生オリヴィエ・ジュアンの姿なんじゃないかと思えますし、果実味重視系からの脱却、そして若々しい果実や果実酸が乗り始めていることからも、それを伺えます。そしてそれは非常に・・いや、noisy 的には好ましく感じました。

 とても良い出来だと思います。プライス的にももはや3千円ほどで購入できるACブルゴーニュが枯渇しはじめているところ、とても有難い存在です。是非飲んでみていただきたいと思います。お勧めです。


 そのほか、モレ村名クロ・ソロン、1級リオット、1級ルショ、そしてトップ・キュヴェのシャルム=シャンベルタンは飲めておりませんで、リアルワインガイドの評価ポイントのみ、掲載させていただきました。ご検討くださいませ。



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【おっ?・・オリヴィエ・ジュアンが変わり始めたか?・・】

 量的に少ない時でも必ずや毎年のようにこのワインだけは開けています。いつもふっくらと肉が有って、やや奥にエキスの味わい・・。これが完全に一体となるとイメージ的にはアンリ・ジャイエのワインに非常にそっくりになる訳ですが、さすがにそこまでには成りえて無い・・にせよ、やはり自然派らしいライトなナチュラルさが乗っかり、モレ=サン=ドニ近郊らしいまん丸な粒子の土のニュアンスと僅かな金属系ミネラリティが、オリヴィエ・ジュアンのオリジナリティと言えたと思うんですね。

 まぁ~~・・2016年の10月は入荷が少なく、

「・・どうしちゃったの?」

と思ってしまうほどでしたが、11月になったらもう・・ご紹介を全く消化できないほどの量が入ってきてしまいまして、どうやっても仕入れ額を販売額が超えてくれないと言う、実に大変な状況になってしまっています。

 何せ、ユベール・ラミーのとんでもなく素晴らしい仕上がりを知ってしまえば、販売予定数が終了したからと言ってラミーのコラムを消すことなんて・・noisy には出来ません・・。まだエージェントさんが持ってるのであれば・・です。

 ただしそんなことばかりをやっていると、どんどん在庫が積み上がり、足の踏み場もないほどのセラーになっちゃいますからね・・資金繰りも大変です。

 そんな中、ようやくオリヴィエ・ジュアン2014年のテイスティングの番が回ってきたんですが、柔らかくて深くてほんのり暖かい特徴有るブルゴーニュワインなのに、何故か今一つの人気なので、さすがに例年通りの発注は出来なくなっちゃいました。昔に比べればちょっと高くなった・・とおっしゃる方も多いのでしょう。でも、ほんの何年かだけ寝かせただけで、オリヴィエ・ジュアンのワインは激変しますんで、

「・・やっぱり外せないよなぁ・・」

と言うことになっちゃうんですね。


 で、少ない仕入れの中、毎年欠かさずテイスティングしているこのブルゴーニュ・ピノ・ノワールですから、今年も外さずに飲んでみました。

すると・・どうでしょう・・。いつもとちょっとニュアンスが違うんですよ。・・そうなんです。

「オリヴィエ・ジュアンもエキス系のしなやかでエレガントな味わいに向かっている?」

 オリヴィエ・ジュアン・・・お前もか?・・とまでは行かないにせよ、結構な感じでファットさを思わせた果実の風味は収まり、冷たくやや黒いチェリーに僅かに甘いクリームをトッピングした程度のニュアンスへ変わっていたんですね。

 この方向性はアンリ・ジャイエとは違うベクトルを向いています。なので、今までは「アンリ・ジャイエ似な部分が多い」と言ってきましたが、「脱アンリ・ジャイエ」を始めたかのような印象でした。

 勿論ですが、上記は全体的な印象にまで及んでいますが、アリヴィエ・ジュアンらしいモレな雰囲気にまん丸い粒子を感じさせるテクスチュアからの表現はしっかり残っています。この1~2カ月で良い感じにまとまってくると思います。

 黒赤果実の、わずかに妖艶さも秘めた美味しいブルゴーニュです。今回は頑張って値下げしました!・・沢山飲んで欲しいので!・・頑張ったのは noisy の店だけで、別にエージェントさんから賄賂をもらっている訳では有りません。なので是非飲んでみてください。お勧めします!


 以下は2013年のこのワインのレヴューです。
━━━━━
【美味しい!これは安いしどんどん飲みましょう!2013年はテロワールと造り手の技量がハッキリ判るヴィンテージです!】


 
実に不思議なことが起きているように思ってしまいます。悪くてどうしようもないと、散々に脅かされてきた2013年のブルゴーニュでは有りますが、むしろ、noisyが扱ってきた造り手さんたちは・・

「・・グレートな2012年より・・旨いかもしれない・・」

と思い始めています。どうなっちゃってるんでしょうね。やはり、志有る造り手たちは、自身の分身でもありえる自分のワインが、納得できるもので無いならリリースしない・・もしくは、それに必ず及ぶように仕上げる・・ということなのでしょう。そうでなければこういう結果にはならないはずです。

 この素晴らしいACブルゴーニュは、モレらしい、紫のジューシーな味わいと、土っぽいテロワールの表現をしています。僅かなスパイスと果実味と一体化したミネラルで、光り輝いているように思えます。

「単純に美味しい!」

 でも、このことが重要なんですね。ACブルとして、モレのACブルとして・・・とても秀逸です。2010年や2012年は果実味が豊かで、むしろ若い時は「モタ」っとした感じも受けるかもな・・と思えるのですが。2013年のこのACブルには、そんな贅肉にも似たような部分が無く、非常にスタイリッシュでエキスの味わいに満ちています。色合いは以前のヴィンテージに比べると、やや淡いのかもしれませんが、非常に心地の良いモレ風味の味わいがしっかり出て来ています。・・まあ、一番出汁と云うか、フリーランジュースのみっちゅうか・・・とにかく美しくピュアで身体に染み込んで来る旨さなんです。
 少ないにせよ、どこかに野暮ったさを含んだモレのワインは、シャンボールに比較すると、避けられる傾向が有ると感じています。でも、タイミングにより、
「硬くて表情の無い味わい」
になりやすいシャンボール系よりも、上質に仕上がっているのであれば・・という条件付きで、モレ系のワインの方が、確率論的に美味しく飲める可能性が高い・・と思います。

 まあ、オリヴィエ・ジュアンさんの、ちょっと熟した素晴らしい1級を飲まれた方なら、思いっきり美しいエキスの味わいと、モレ特有の動物香やスパイスのエレガントで複雑な香りがお判りでしょう!・2013年の作柄が心配だぞ・・と思われる方は是非このACブルでお確かめしていただきたいと思います!超お奨め!旨いです!


2020 Morey-Saint-Denis 1er Cru les Ruchots Vieilles Vignes
モレ=サン=ドニ・プルミエ・クリュ・レ・ルショ・ヴィエイユ・ヴィーニュ

17519
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
モレ=サン=ドニ
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

◆◆◆メディア情報
◇2020年もの
リアルワインガイド第79号 今飲んで92+ ポテンシャル95+ 飲み頃予想 2027~2055

◇2019年もの
リアルワインガイド第76号 今飲んで93+ ポテンシャル95 飲み頃予想 今~2045
■エージェント情報
 レ・リュショはグランクリュ街道を挟んで、クロ・ド・タールとボンヌ・マールに接するモレ最高のプルミエ・クリュのひとつです。0.31ha。平均樹齢50年のVV。新樽比率30%。「レ・リュショは、繊細でフェミナンなワインを生むテロワールです」(オリヴィエ・ジュアン)。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥14,590 (外税) 
【すみません・・こちらのテイスティングは出来ませんでした。リアルワインガイド第79号は過去最高のポテンシャル95+!】
 圧巻な2020年のオリヴィエ・ジュアンのワインを幾つか飲めば、飲めないこの1級リュショV.V.では有っても、その素晴らしさは想像可能です。

 リアルワインガイド第79号はポテンシャル点95+としていまして、96ポイント付けたラ・リオットと0.5点差と非常に僅かです。まぁ・・好みの差程度だと思います。

 ここはご存じクロ・ド・タールとボンヌ=マールの下部に接する、モレ=サン=ドニ最南端の1級畑です。そしてその下部には皆さんご存じの1級クロ・ド・ラ・ビュシエールが接しています。

 ですから、2020年のオリヴィエ・ジュアンなら・・もう間違い無いだろうと思わせてくれる訳です。

 クロ・ド・タールもボンヌ=マールも、もはや昔のような価格ではなく、ヘタをしますと大台を超えてしまう訳ですよね。そんな中で、その2つの偉大なグラン・クリュの魅力を見つけることが可能な1級のリュショV.V.、ご検討いただけましたら幸いです。非常に少ないです。


 以下は以前のレヴューです。
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【2019年ものはラ・リオットを飲ませていただいたので、リュショはテイスティング回避しました。申し訳ありません。リアルは95ポイント!流石です。】

 ルーミエさんとは妙な因縁?・・のオリヴィエ・ジュアンのビュシエールです。勿論、モレの造り手さんなんですが、シャンボールの村名でビュシエールです。

 ルーミエさんはシャンボールの造り手さんですが、モレの「1級の」クロ・ド・ラ・ビュシエールを単独所有しています。ここは、一般には「ビュシエール」と言う区画ですが、ルーミエさんが(おそらく)全部を持っているので、ビュシエール・・イコール・・クロ・ド・ラ・ビュシエールです。まぁ、もしかしたら例外もあるかも・・です。

 グーグルマップで見ると、このモレのビュシエールは全体がクロで囲まれています。また、ちょっと円錐状にもっこりと盛り上がった土地でもあるようです。そして、その南の一角には一件の家が有るんですが、その庭にも葡萄が植わっているように見えるんですよね・・あれはどなたが住んでいらっしゃるんでしょうかね。知っていらっしゃったら教えてください。

 で、その一本の太く無い道(ビュシエール通り)を挟んだ反対側が、シャンボール村のビュシエールで・・ここをオリヴィエ・ジュアンが0.52ha 、所有しています。

 さらにはルーミエさんのクロ・ド・ラ・ビュシエールの上部、つまり西側に接しているのがこの「1級リュショ」と言うことになるんですね。

 なので、

「モレのオリヴィエ・ジュアンはシャンボールのビュシエールとモレのリュショで、シャンボールのルーミエさんのクロ・ド・ラ・ビュシエールを囲碁のコウのように挟んでいる」

感じなんですね・・。

 だからきっと顔なじみなんじゃないかなぁ・・と思っていますが、ワインの味わいはさほどは似ていないですよね。ただし昨今は「似て来ている」もしくは「その筋はある」と思います。しかも、

「クロ・ド・タール」と「ボンヌ=マール」に接している訳ですから・・悪い訳が無いじゃないですか。


 リアルワインガイド第76号は、今飲んで93+、ポテンシャル95 と、かなりの高い評価をしています。1級ラ・リオットはポテンシャルで0.5ポイント上を行っていますが、基本的には同格かなあ・・と思います。ご検討くださいませ。


 以下は以前のレヴューです。
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【看板の1級はルショを飲ませていただきました!・・この美しい色合いを是非ご覧ください!】

 またまた寄った写真を掲載させていただきました・・実に良い感じでしょう?・・

 こちらは色味の調整もせず、明るさも何も弄っていません。大きさだけ・・合わせました。

 思わせぶりな色ですよね・・。ちょっと見入ってしまいそうなルショです。ワイルドさを赤果実と黒果実に秘めた・・色はあんまり黒果実が出てないんですけどね。実はしっかり有るんですよ。ジュアンらしい、モレ=サン=ドニらしいバランスです。

 似ているのは・・2012年頃までのルーミエさんのモレ=サン=ドニ・クロ・ド・ラ・ビュシエールでしょうか。それをもう少しテクスチュアを柔らかに、果実表現を大きくしたような感じを受けます。

 面白いのは、昨今のルーミエさんのモレ=サン=ドニ・クロ・ド・ラ・ビュシエールは、滅茶苦茶美味しいですよね?・・でも以前は少しテクスチュアは今ひとつ、エキス感もちょっとトゲっとしていたでしょう?・・いまはシャンボール的に「てかてか」していますが・・。

 ちょうどこのワイン、その昔のビュシエールと、今のビュシェールの中間的な場所にいる・・そんな感じを受けます。なので、ルーミエさんと比べれば・・ルーミエさんの方が完成度が高いです。ちょっと届かない感じです。

 でも、おそらく目指しているものが似ていると思うんですね・・この何年間かのオリヴィエ・ジュアンを見ると・・。

 何せ、

「クロ・ド・ラ・ビュシエールの真上がレ・ルショ!」

ですから、元から似た部分が有った訳です。

 ヴォーヌ=ロマネをややワイルドに振ったかのような・・もしくはジュヴレをブレンドしたかのようなモレの姿もまた、時折楽しんで欲しいと思います。ご検討くださいませ。


 以下は以前のレヴューです。
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 【オリヴィエ・ジュアンの看板、二つの1級も以前のシャルム=シャンベルタンと同様の評価です!】

 二つの1級、ラ・リオットとレ・リュショも非常に高い評価です。リアルワインガイド誌第67号において、ラ・リオットV.V.がポテンシャル95、レ・リュショV.V.がポテンシャル94+と、以前のシャルム=シャンベルタンと同様の評価にまで上り詰めています。

 1級ラ・リオットは、グラン・クリュ・クロ・ド・ラ・ロシュを構成するリューディ、レ・シャビオの直下に接しています。下部に有る分、豊かな味わいになりますが、たっぷりな鉱物系のニュアンスを持つ、比較的パワフルな味わいです。クロ・ド・ラ・ロシュ的なニュアンスはさほど無い・・と考えがちですが、裏に・・奥に回っている、もしくは豊かに感じる要素に隠れている、骨格的要素に回っているとも言えます。長い熟成を経て、むしろ果実が失せて来てからこそ、その全貌が見えるかもしれません。

 1級レ・リュショはモレの村の南端、グラン・クリュ・クロ・ド・タールとグラン・クリュ・ボンヌ=マールの二つの下部に接する素晴らしいロケーションです。レ・リュショの下部には、ルーミエさんの1級ビュシェール(クロ・ド・ラ・ビュシェール)が接していますし、シャンボール1級レ・センティエとも接しています。

 ですので・・悪い訳が無い・・(^^;; 昨今のルーミエさんのクロ・ド・ラ・ビュシェールは、以前の野暮ったさは全く無く、完全に村名シャンボールを凌駕しています・・まぁ、シャンボールは1級も混ざっていた時期も有りますので一概に比較はできないとしても、

「熟したら美味しいがリリース直後はテクスチュアがざらつく・・」

と思ってました。最近のヴィンテージはホント、素晴らしいですよね?


 そんな畑ですから悪い訳が無く、94+ と言う評価も納得の行くものです。反対にレ・リュショやラ・リオットの出来の良いワインを他に探せ・・と言われたら、非常に困難です。

 まぁ、モレ=サン=ドニと言う村のワインは、コート・ド・ニュイで最もリーズナブルですので、

「いつの間にかエレガント系に寄って来たオリヴィエ・ジュアンの1級からは目が離せない!」

と言って良いかと思います。是非ご検討くださいませ。


2020 Morey-Saint-Denis 1er Cru la Riotte Vieilles Vignes
モレ=サン=ドニ・プルミエ・クリュ・ラ・リオット・ヴィエイユ・ヴィーニュ

17520
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
モレ=サン=ドニ
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

◆◆◆メディア情報
◇2020年もの
リアルワインガイド第79号 今飲んで92 ポテンシャル96 飲み頃予想 2030~2055

◇2019年もの
リアルワインガイド第76号 今飲んで93+ ポテンシャル95+ 飲み頃予想 今~2045
■エージェント情報
 ラ・リオットはモレ・サン・ドニ村の中心部に位置。0.3ha。樹齢約60年のVV。新樽比率50%。「ラ・リオットは、骨格が大きく、長期熟成型のワインを生むテロワールです」(オリヴィエ・ジュアン)。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥14,590 (外税) 
【まさにグラン・クリュ並みの仕上がり!質感、エレガンス、起伏の美しい姿、素晴らしいです!】
 2枚目の写真..是非ご覧ください。1枚目だとちょっと・・noisy の意思とはかけ離れた感じに撮れてしまっています。1枚目はグラスの右横から右下の、反射の少ない僅かな部分だけ・・が欲しかった訳ですが、いつまで経っても写真が上手くならない・・と言いますか、のんびり撮っていると、どこからともなく無言の圧力をヒシヒシと..身体の右側から感じる訳です。

「(・・こんなに夜遅くになっていつまでのんびり撮ってるんだ!)」

 まぁ・・写真を撮り終わらないと食事が出せない訳でして、ただでさえ食卓を占領している数十本の飲み残しボトルの怒りをも引き起こしかねないので戦々恐々としている中での撮影となる訳です。なので、何とかその辺はご容赦いただき、2枚目を中心にご覧ください。

 何とも美しい絵です。「赤」が実に良い!・・グラン・クリュ・クロ・サン=ドニ真東(正確に言いますとクロ・ド・ラ・ロシュを名乗れるレ・シャビオの真下)のラ・リオットですから、よけいにその赤が映えるのかもしれません。エッジの色彩などは1枚目にもしっかり見えます・・ので、2019年もののこのラ・リオットと比較していただけますと良くお分かりになるんじゃないかと思います。

 ミネラリティの存在がその赤をさらに冴え冴えと見せてくれているかのようです。そしてそれはアロマ、味わいにもしっかりと出て来ていまして、素晴らしく小粒の高貴なチェリーのリアルな姿が想起させられます。

 キュッとしまっているものの、やはり「Ω」を感じさせる球体感がパレットに拡がります。しかし・・それだけに終わらず、クロ・デ・ランブレイなどに感じられる少しワイルド系なフレーヴァーの卵・・だったり、品のある有機物の想起は人それぞれに複雑に感じられるでしょう。

 そもそもクロ・サン=ドニは、モレ=サン=ドニ村の名前の元になった畑です。まぁ・・そもそもは「モレ」なのでしょうが、聖人「サン=ドニ」の名を分けていただいた「クロ・サン=ドニ」からさらに分けていただいたと思われます。因みに古い本によりますと村がモレ=サン=ドニの何なったのは、1927年1月19日だと言うことですが、村人たちの思いとは裏腹にクロ・サン=ドニは、

「最も知られていないニュイのグラン・クリュ」

であるのは残念では有ります。

 ですがやはりここの畑は、優れた造り手が良い年に出会うとモンスターワインになるのは判り切ってはいることで、その下部に接するこの「ラ・リオット」もまた、近い組成からの複雑な表情を得やすい1級でもあるはずです。

 やはり赤い色彩は、単純にも「鉱物由来」でしょうから、ヴォーヌ=ロマネに存在する「レ・ルージュ(G.C.エシェゾー及び1級)」も同じで、似た成分を持ち合わせているのかもしれません。まぁ・・鉄分ですともう少し赤錆っぽい枯れた感じかとは思いますし、ジュヴレ的でもないです。

 リアルワインガイド第79号では、過去最高と思われるポテンシャル96ポイントと評価していますが、それが妥当だと思える見事なバランスをしています。

 やはり2020年らしいとは思えないミネラリティを全体に行き渡らせたような素晴らしいテクスチュアが果実にしっかり溶け込んでいて、その球体感を支えています。エレガントさを失わない濃密さが有り、しかし甘くはないがエキスが締まって何とも良い感覚、安易にジューシーなどと言いたくない質感です。

 その果実も赤がしっかり感じられる・・「赤中心」だとハッキリ言いたいほどの果実感が有り、今飲んでも滅茶美味しく飲めてしまう・・しかしそうして欲しく無いと言うような、相反する感覚が交錯します。リアルワインガイド第79号は2030年から・・としていますが、それは本当に良く判る・・が・・待てないだろうなぁ・・と・・(^^;;

 まぁ・・良いんじゃないですか・・仕上がる前に飲んじゃっても・・要素はすでに素晴らしい表現をしてくれるはずです。(^^;; ただし、本質が容易に確認できるようになるには、やはり最低5年は育てて待たないといけないかな・・と思います。

 過去最高間違い無し・・美しい赤さを愛でてください。お勧めします!

 以下は以前のレヴューです。
-----
【リアルワインガイドは何と過去最高点?の95+点!・・エレガント系のエキス味系に舵を切ったオリヴィエ・ジュアンのトップ3の一つです!】

 いつも飲めなかった1級ラ・リオットです。この辺りをテイスティングでバンバン開けていると、全く帳尻が合わなくなってしまうので、

「何年か計画で・・」

開けるしか方法が無いんですね。

 まぁエージェントさんに協力していただけるのなら・・そうしていただきたいところでは有るんですが、

「テイスティングするのはワイン屋の勝手」

と思われているようで、例えその影響でそのワインが売れるようになったとしても、noisy のところには一銭も入って来ないどころか、最終的には

「入荷数の減少」

で返礼してくれるので困ってしまう訳です。


 このオリヴィエ・ジュアンも、毎年のようにもう少し何とかしたいと思いつつも、中々上手く行かないのは、

「すべてのキュヴェをテイスティング出来ない・・何らかの理由があった」

からだと思うんですね。ワイン自体は凄く良い訳ですから。


 で、ようやっと売れ筋の「ラ・リオット」のテイスティングに漕ぎつけ、グラスの写真も撮れました。


 どうでしょう?・・今飲んで、美味しく飲めそうな風に見えるでしょうか?


 不思議ですよね・・閉じているのが目に見えるかのようじゃ有りませんか?・・そう、本当に閉じているんですよ。

 それでも要素は凄いですね。全く味わいは開いてこないのに、ある程度のバランスを見せ、アロマがまた鉱物的なものの塊のようなものを放出しています。果実的なものはかなり少ないです。

 構造は実に深いです。ここはクロ・ド・ラ・ロシュを名乗れるレ・シャビオの真下にある畑ですが、言ってしまえば親父さんデュジャックの風味はゼロ、息子さんデュジャックに近い感じはそれなりに・・します・・(^^;;

 村名三兄弟に通じるようなミルランダージュの影響はほとんど感じられませんが、僅かながらも付いていたかもしれません。

 それでも相当にポテンシャルはあると感じました。流石!・・1級ラ・リオットです。

 因みに・・リアルは「今から2045」と言う飲み頃の発表です。noisy 的には

「少なくとも3年は寝かせるべき」

と思います。2025年から・・飲むべきでしょう。そうしますと、

「94+ ~(95+ ?)」

としておいた方が良かったかも・・と編集長も思い直すかと・・(^^ それは冗談ですが、最近は本当に忙しくてリアルワインガイドのテイスティングにも出られず恐縮です。おとといはリーチイン冷蔵庫の修理(基板からリレーを外して付け替えて組み上げる)、昨日はプリンタが壊れて発送伝票が出せなくなったのでその対処...プリンタ修理は今後の課題、そして今日は新着記事の打ち込みと月末、年度末の伝票、締めなど・・明日は井戸水の蛇口の交換などなど、思いついたことを書いただけでも、

「・・良くやってるわ・・」

と自分でも思います。是非ご検討くださいませ。お勧めします!



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【こちらはテイスティングできませんでした・・申し訳ありません・・】

 ネットのワイン屋も、ページを作ってワインだけ売っていれば良かった時代はもう、とうに終わっています。こうしている今もまたサーバーが攻撃されています。勿論・・迎え撃ってますので大丈夫ですが・・(^^;;

 それに先日はクレジットカードの取次様に「蹴られて」しまう状況が起きました。お客様には大変なご迷惑をお掛けしまして誠に申し訳ありませんでした。

 もう、その対応でドタバタしておりまして、何とか復旧はしていますが・・。要は、

「取次様が何も言わずにセキュリティーサーバーを追加したため、環境が変わって接続できなくなった」

と言うことだったんですね。

 なので、お客様のお支払方法の変更対応は勿論ですが、Noisy wine のサーバーの調整、プログラムの調整など、本来はやらなくて良い、もしくは、どう変わるかが判っていれば前以て対応して済んでいたはずなんです。

 ですので、お客様には、もしクレジットカードの手続きが上手く行かない場合は、「一旦銀行振込にしてご注文を確定」させてください。ご迷惑をお掛けいたしますが、当方にて修正いたしますのでよろしくお願いいたします。

 こちらのラ・リオットはクロ・ド・ラ・ロシュに近接、ジュヴレ側の1級ですので、シャンボール側のレ・ルショとは違いますよね。簡単に言えばパワフルです。そしてナトリウムっぽいミネラリティも有る感じ・・白っぽいと言った方が判りやすいかもしれません。今回は飲めていませんので申し訳ありません。新型コロナで、リアルワインガイドも含め、海外に出られないのは・・本当に困ります。どうぞよろしくお願いいたします。


 以下は以前のレヴューです。
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 【オリヴィエ・ジュアンの看板、二つの1級も以前のシャルム=シャンベルタンと同様の評価です!】

二つの1級、ラ・リオットとレ・リュショも非常に高い評価です。リアルワインガイド誌第67号において、ラ・リオットV.V.がポテンシャル95、レ・リュショV.V.がポテンシャル94+と、以前のシャルム=シャンベルタンと同様の評価にまで上り詰めています。

 1級ラ・リオットは、グラン・クリュ・クロ・ド・ラ・ロシュを構成するリューディ、レ・シャビオの直下に接しています。下部に有る分、豊かな味わいになりますが、たっぷりな鉱物系のニュアンスを持つ、比較的パワフルな味わいです。クロ・ド・ラ・ロシュ的なニュアンスはさほど無い・・と考えがちですが、裏に・・奥に回っている、もしくは豊かに感じる要素に隠れている、骨格的要素に回っているとも言えます。長い熟成を経て、むしろ果実が失せて来てからこそ、その全貌が見えるかもしれません。

 1級レ・リュショはモレの村の南端、グラン・クリュ・クロ・ド・タールとグラン・クリュ・ボンヌ=マールの二つの下部に接する素晴らしいロケーションです。レ・リュショの下部には、ルーミエさんの1級ビュシェール(クロ・ド・ラ・ビュシェール)が接していますし、シャンボール1級レ・センティエとも接しています。

 ですので・・悪い訳が無い・・(^^;; 昨今のルーミエさんのクロ・ド・ラ・ビュシェールは、以前の野暮ったさは全く無く、完全に村名シャンボールを凌駕しています・・まぁ、シャンボールは1級も混ざっていた時期も有りますので一概に比較はできないとしても、

「熟したら美味しいがリリース直後はテクスチュアがざらつく・・」

と思ってました。最近のヴィンテージはホント、素晴らしいですよね?


 そんな畑ですから悪い訳が無く、94+ と言う評価も納得の行くものです。反対にレ・リュショやラ・リオットの出来の良いワインを他に探せ・・と言われたら、非常に困難です。

 まぁ、モレ=サン=ドニと言う村のワインは、コート・ド・ニュイで最もリーズナブルですので、

「いつの間にかエレガント系に寄って来たオリヴィエ・ジュアンの1級からは目が離せない!」

と言って良いかと思います。是非ご検討くださいませ。


2020 Charmes-Chambertin Grand Cru
シャルム=シャンベルタン・グラン・クリュ

17521
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
ジュヴレ=シャンベルタン
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

◆◆◆メディア情報
◇2020年もの
リアルワインガイド第79号 今飲んで94 ポテンシャル98 飲み頃予想 2032~2060

◇2019年もの
リアルワインガイド第76号 今飲んで95 ポテンシャル97+ 飲み頃予想 今~2055
■エージェント情報
 マゾワイエール側に0.35haを所有。平均樹齢60年のVV。新樽比率30%。オリヴィエ・ジュアンの最高キュヴェ。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥32,980 (外税) 
【過去最高の出来でしょう。そしてブルゴーニュのグラン・クリュとしますと最安値も間違い無し??】
 驚きましたね・・いや、2019年ものの97+もそうでしたが、2020年もので98ポイント..いや、リアルの評価の話しです。まぁ・・最高点まではあと2ポイント、4段階..98+、99、99+、100 までしか無い・・いや、リアルには ↑ と言う最終兵器が有りますから、もしかしますとまだまだ先が長いのかもしれませんが、2020年もののオリヴィエ・ジュアンの何かを飲んでしまえば、

「今までのオリヴィエ・ジュアンとは確実に違う・・」

とご理解いただけることでしょう。

「・・どこがどう・・違うの?」

と聞かれるかもしれませんが、他のコラムでもしっかり書かせていただいてますので、ぜひ読んでみてください。表現力を大きく増して、もはや来年以降の姿をチェックしてその結果いかんでは、トップグループ入り間違い無しのドメーヌになったと書くことになると思います。ご検討くださいませ。



 以下は以前のレヴューです。
-----
【ついに来た!過去最高評価の97+ポイント!・・高みへとたどり着いた、文句無しの逸品でしょう!】

 リアルワインガイド誌では以前に一度、95+ を取得、そして2017年ものが、

「今飲んで94+ ポテンシャル96 飲み頃予想 2025~2055」

 昨年ご案内させていただいた2018年ものが、

「今飲んで94 ポテンシャル96 飲み頃予想 2026~2050」

 そしてリアルワインガイド誌第76号で、2018年ものシャルム=シャンベルタンが、

「今飲んで95 ポテンシャル97+ 飲み頃予想 今~2055」

 と、レブリミット超えの凄い評価を得ています。まぁ・・これはもう、シャルム=シャンベルタンの最高値と言って良い・・もしくは限界値でしょうかね。


 例えば、ティム・アトキンさんを例に出しますと・・

2009 Domaine de la Vougeraie Charmes-Chambertin Grand Cru Les Mazoyeres

 ヴージェレのマゾワイエール2009に98点付けたことが有りますが・・

 あのデュガ=ピィさんの凄いシャルム=シャンベルタンでも、2018年ものにティム・アトキンさんが97ポイント付けたのが最高かと・・noisy の記憶、調査能力が確かなら・・そんな感じです。

 ですので、シャルム=シャンベルタンとしますともう、

「極致!」

と言うことになるかと思います。


 もっとも、プティ・シャルム=シャンベルタンとも思えるような2019年ジュヴレ=シャンベルタン・レ・スヴレ/オリヴィエ・ジュアンも旨いですけどね。

 この価格で買えるまともなグラン・クリュは、5年後には皆無かと思います。是非この機会にご検討くださいませ。



 以下は以前のレヴューです。
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【すみません・・3本だけです。】---以前のレヴューを掲載しています。

【ついに95ポイント台の壁を超えた!オリヴィエ・ジュアンの最高傑作になったと思われる2017年シャルム=シャンベルタンです!】

 ついに来ましたね~・・リアルワインガイド誌第67号の評価は96ポイントです。今までの最高が95+でした(noisy調べ)ので、一般にクラシック(最高の出来)クラスと言われる評価領域に突入です。

 もっとも、単純に評価点が高くても、自身の好みとかけ離れていては、余り関係の無いことになってしまいますが、2015年ものにはnoisyも、

「エレガント系へ移行の兆し?」

とコラムに書いてお伝えしていました。


 どうやらそれに間違いは無いようで、下級キュヴェのみのテイスティングでは有りますが、確実に、

「果実味たっぷり系からの脱却」

をし始めているように感じます。


 リアルワインガイド誌では指摘されていませんでしたが、noisy 的には、確かにまだ黒果実中心の味わいでは有るものの、そこに明るい赤い果実が差し込んで来ています。造り手的には意図せず、いつの間にかそうなって来てしまったように感じます。


 しかも価格的には非常にリーズナブルで、シャルム=シャンベルタンとしては破格の1万円台です。今回は少なくて・・すみません。ご検討くださいませ。


2019 Bourgogne Pinot Noir
ブルゴーニュ・ピノ・ノワール

16733
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

◆◆◆リアルワインガイド第76号 今飲んで89+ ポテンシャル90 飲み頃予想 今~2035
■エージェント情報
 アルスナン村のオート・コート・ド・ニュイ区画(樹齢55~60年)80%、「モレ・サン・ドニ レ・クレ・ジロン」(樹齢約55年)10%、「モレ・サン・ドニ レ・シャン・ド・ラ・ヴィーニュ」と地続きの同名ACブルゴーニュ区画(樹齢約65年)10%のブレンドです。新樽率20%で16ヶ月間樽熟成。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥3,450 (外税) 
【エレガントで超優しいフワフワな液体!・・モレ=サン=ドニ的な味付きの良さ、バランスに優れた味わいです!リアルワインガイド第76号も「マストバイ」!】
 どうやらアメリカには輸出されていないのか、海外での販売や評価は非常に少ないオリヴィエ・ジュアンです。

 そんな彼もそろそろ50歳・・。noisy もそんな歳の頃は、

「・・ん?・・50になりましたが・・何か?」

と、まだちょっと粋がって?るような時と、

「・・何だか最近なぁ・・頑張れなくなってるんだよなぁ・・」

とちょっと落ち込むような気持ちの時が交互に訪れるようになっていました。最も子供の頃から視力は良く無かった性か、老眼になるのはもっとずっと後・・ただし一気に進んだ感じで、最近は・・

「眼鏡をはずさないと見えない」

とか、

「顎を上下させて遠近両用メガネの焦点を合わせようとしてしまう」

など、何をするにも「見る」「確認する」「その小さなものを指先で持つ」のに非常に苦労するようになってしまいました。まぁ、毎日モニターを見ながらパソコンに向かい合って文章を書いたりプログラムを考えたりしているので、

「30インチ以上の大モニターを至近距離で・・しかも遠近両用でない、近くしか見えない度数の眼鏡で見ている」

のも良くないのかもしれません。

 きっとオリヴィエもそろそろ身体のどこかに変調をきたすような状況になっているんじゃないかと心配しています。


 まぁ、20歳から仕込みを始めたとしても、どんなに頑張っても50回しかヴィンテージは回って来ませんから、年に一度の仕込みは50回ほどが限度・・と言うことになります。それに醸造作業は危険が一杯・・。もし発酵槽に足を滑らせて落ちる・・なんてことになりますと、一酸化炭素中毒で瞬間で死んでしまいますから・・。

「・・ん?・・でも発酵途中じゃなきゃ大丈夫じゃん?」

と思われるかもしれませんが、発酵槽中に液体が有るならそれは発酵中ですから・・発酵が終わっても落ちて危険な状況になっていること自体がおかしい訳で、発酵槽=熟成槽で無い限り発酵が終わっていれば必ず次の入れ物にワインは移っています。日本酒の醸造では年間に何人かの方が落ちて事故になっています。


 まぁ、歳は取りたくないものですが・・それでもその若いころから今に至るその間が重要で、どんな世界でも最初から「天才」はいないものです。スキルこそがそれを生むんじゃないのかなぁ・・と思うんですね。

 オリヴィエ・ジュアンも昔は、少し焦げた樽のニュアンスに濃くて少し甘い果実を感じさせるワインを造っていました。2019年もののこのA.C.ブルを飲ませていただきますと、

「まさに隔世の感・・」

 そのように思い出してしまいます。もっともその感覚も、何か別のちょっと酸っぱいような思い出も入り込んで脳裏に刻まれているような感じです。

 ですから、

「PKさんが好みのスタイルを追求していたんでは?」

みたいな感覚と同時に蘇ってくる訳ですが、それを除いて真っ白な状態で向き合うと、

「優しくてほっこりしていてフワッとしていて綺麗で・・密度もちゃんと有ってジューシー」

と言えるんですね。

 その上で、「モレ=サン=ドニ」っぽい積層感と紫のニュアンスがちゃんとある訳です。そしてこのA.C.ブルには「濃い」と言う感じはまずしないと・・感じるはずなんですね。


 ですからとことん美味しい!・・ん~・・それでも思い出してしまう・・昔のちょっと焦げ臭くて黒くてちょっと濃いオリヴィエ・ジュアンの味わいを!きっとオリヴィエ・ジュアン本人も、

「見事な熟成を遂げた!」

のでしょう。是非ご賞味くださいませ。お勧めします!2019年もののオリヴィエ・ジュアンの追加は全く有りません。


 以下は以前のレヴューです。
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【オリヴィエ・ジュアンもよりエレガントなモレ=サン=ドニのピノ・ノワールを目指しているようです!】

 「エキス化された美しいピノ・ノワール!」

 それが当然だった1980年代のブルゴーニュ・ピノ・ノワールでしたが、1990年頃からは台風が吹き荒れました。そう・・新樽ブーム、濃密な果実味を求められる時代になった訳です。

 誰もがまた、新樽を使い始めたのがこの頃です。良きにつけ、悪しきにつけ、PKさんの影響力は物凄かったんですね。なので、それまで新樽など使ったことはない小さなドメーヌまで、挙ってバリックを買い求めました。ただし、買えるドメーヌは裕福で有るか、とても人気の高い造り手に限られました。誰もがまたアンリ・ジャイエを目指していたんじゃないかとさえ・・思える時代でした。そのためには、

「新樽を使うしかない」

と考えた造り手も多かったと思います。

 そして、新たな手法も生み出されました。

「全部買い上げるから新樽を使ってくれ。」

と、その必要な財源をも含む高い金額でオファーをしたんですね。それがノースバークレーだったりする訳ですし、フランスのワインショップも独自に選んだキュヴェを買い上げる・・と言うようなことも起こりました。

 2000年代に入ると、そんな雰囲気は飛んでしまいました。アンリ・ジャイエはとうに引退、ただ濃いピノ・ノワールに飽いたファンは、元からのエレガントなピノ・ノワールを求めた訳です。

 ですが今もそのまま・・と言う訳でも無いと思います。やはりそのエキス化されたワインの出来・・それこそがワインの評価に繋がっていると感じます。

 オリヴィエ・ジュアンもまた、2000年代までのやや濃いスタイルを、徐々に変化させていたと感じます。2018年ものは・・

「エレガントなモレ=サン=ドニ!」

を感じさせてくれる味わいです。


 密度はしっかりあるものの、以前のような「果実の濃密さ」は影を潜め、「エキスの濃密さ」へと変化しているように感じます。そのエキスの濃密さが時間を経てやがて、「果実表現の増大」・・となって行くようなイメージです。

 それでもまた、やはりこのA.C.ブルを飲むと、

「ん~・・オリヴィエ・ジュアン!・・赤いと見せかけて、しっかり黒も有る・・モレらしいワイルドなスパイスも重さも!」

と言うことになるんですね。美味しいと思います。是非飲んでみて下さい。お勧めします!



 以下は以前のレヴューです。
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【よりドライに、よりエキスの美味しさに、よりエレガントな姿の高評価な2017年ものA.C.ブルゴーニュです!】

 2016年もののオリヴィエ・ジュアンの扱いですが、モレの散々な情報がnoisy を悩ませている間に、結局飛ばしてしまいました。もし楽しみにされていらしたお客様がいらっしゃいましたら申し訳ございません。

 1年飛ばして丸2年、開いてしまいましたが、やはりさほど需要が増えずにいるのに屈し、2017年ものは扱い数量も減らしてしまいました。

 しかしながら・・我ながらビックリですが、2015年もののご紹介の時にはしっかり書いていたんですね・・忘れてました。

「エレガント系モレ=サン=ドニへの変貌が見える!?・・」


 そうなんですよ・・。2016年ものは判りませんが、2017年ものは2014年以前のオリヴィエ・ジュアンとは、かなり異なって来ているように感じました。

「何せ・・超ドライ!」

です。

 オリヴィエ・ジュアンと言えば、黒系果実が多く感じられる、より熟し気味の果実で柔らかい酸、むしろアンリ・ジャイエ系の果実味系な味わいが基本でした。

 2015年ものをテイスティングした時に、「・・おやっ?」と思ったのでしょう・・しっかり忘れてましたが・・エレガント系、エキス系への転身を感じていた訳ですが、2017年ものはさらにそれを延長したかのようなニュアンスを受けています。

 ですので、「よりドライ」になり、柔らかく暖かだった酸は「やや冷涼さ」を持ってエキス味系に振れ、結果として

「やや豊満な味わいがエレガント系の味わいへ、赤み有る果実の増大へ」

と変わって来ています。


 その辺も評価されたのかと思いますが、単純に2015年ものと2017年ものを比較しますと、リアルワインガイド誌の評価で、

「プラス2点!」

ほど上昇しているんですね。(ものにより1.5ポイントも)


 これは凄いことです。0.2ポイントじゃ・・無いので。2点も上がってしまいますと、これはもう「事件」に近い感覚ですよ。あのシャルム=シャンベルタンは、おそらく史上最高かと思いますが、2015年ものから1.5ポイントの上昇で、ついに95ポイントの壁を超えて来ました。ポテンシャル96+です。

 このA.C.ブルも、いつもは88とか88+とかのポテンシャル点ですが、2017年ものは90点と1.5~2.0ポイントの加算です。

 実際非常にドライですし、エキス感の増大が半端無いので、飲んでいて非常に幸せです。

 半面、2014年以前までのような、果実がてんこ盛りに有って、どこかアンリ・ジャイエを思い出させるような味わいが無くなってきているのも事実・・少し残念な気持ちにもなり、複雑では有ります。

 今飲んでも美味しいですが、少し「疲れ」も感じますので、1週間~2週間は休養させてあげて欲しいなぁ・・と感じます。その分、村名のクロ・ソロンが絶好調ですので・・すぐにも飲まれるならそちらから飲み始めてください。お勧めします!美味しいです!


 以下は2015年もののレヴューです。
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【エレガント系モレ=サン=ドニへの変貌が見える!?非常に好ましいです!】

 とても美味しいのに中々今一つ人気が盛り上がらない、不思議な生産者の一人であるオリヴィエ・ジュアンをご紹介します。

 2015年は・・・さすがに noisy も、毎年のように在庫の積み増しをして来たこともありまして大量発注は出来ず、少量の入荷になっています。

 なので、今までは少なくとも1級のどちらかは開けていたんですが、2015年は縮小せざるを得ませんで、ACブルゴーニュのみのテイスティングになってしまったことをお詫び申し上げます。

 まぁ、一度付いた「ケチ」を拭い去るのは非常に難しいもので、インターネット時代のタケノコのように一斉に生まれたネットのワイン屋・・noisy もそのうちの一人で有ることには違い無いのでしょうが、安売りの目玉になってしまったことは、ワイン屋も責任重大ですが、エージェントさんのバラマキや、ほぼ仕入れ価格で換金を続ける連中の手駒にしてしまったことが一因でしょう。


 実際に飲んでみると非常に柔らかく、濃く、モレらしい豊かさに満ちた素晴らしいワインで有り、むしろその味わいはアンリ・ジャイエ系の果実味がしっかり乗ったものでした。3~5年ほど置くと深みや複雑性も成長し、

「良いワインだなぁ・・」

と思えるものです。


 2015年のACブルゴーニュは、2014年もので透けて見えていた「エレガント系への転身・変身」が顕著になり、上級キュヴェは飲めていないものの、

「冷ややかな酸を残しつつ、今までの柔らかく暖かな豊かな味わいにプラスした、エレガント系、エキス系寄りの果実味系モレ=サン=ドニ」

・・・?・・と言う、新たなスタイルに変貌していると思われます。


 リアルワインガイドの最新号、第60号を読んでもその傾向が伺われ、徳丸さん的にはさして高くないと思われる 87+~88+ と言う評価です。

 noisy 的にはその評価ポイントはどうかな・・と思いますが・・と言うより低すぎるかと思ってますが、2013年までのオリヴィエ・ジュアンを基準に考えるのなら、それも有りなのかなとも思います。

 要は、

「シミジミ系のほっこりさせてくれるような味わい」

は、今までは無かったもので、例えばルイ・ユエランのような出汁味にも一見似たようなニュアンスを持っています。


 しかしながら、モレの豊かな味わいや、ほんのりと鉄や赤土にスパイスの載ったアロマ、かすかに皮革のニュアンスなどは変わらず有りますので、非常に複雑ながらもしんみりと、でも後口は豊かなニュアンスに導かれる・・と言う、より先進性を感じさせるものになっていると思います。


 色合いもグラスの底が見えるような「やや淡いな・・」と感じさせるものですよね。そこに、以前よりも透明度の高い石灰系ミネラリティが見える・・いや、noisy 的な感覚では有りますが、ように思います。

 淡い色合いでは有りますが、味わいは決して淡いものでは無く、さりとて果実味がテンコ盛りでやや甘い・・と言うような果実味重視系では無いです。2013年以前はその傾向は有ったと思います。

 むしろ、この「シミジミ」+「豊か」が、新生オリヴィエ・ジュアンの姿なんじゃないかと思えますし、果実味重視系からの脱却、そして若々しい果実や果実酸が乗り始めていることからも、それを伺えます。そしてそれは非常に・・いや、noisy 的には好ましく感じました。

 とても良い出来だと思います。プライス的にももはや3千円ほどで購入できるACブルゴーニュが枯渇しはじめているところ、とても有難い存在です。是非飲んでみていただきたいと思います。お勧めです。


 そのほか、モレ村名クロ・ソロン、1級リオット、1級ルショ、そしてトップ・キュヴェのシャルム=シャンベルタンは飲めておりませんで、リアルワインガイドの評価ポイントのみ、掲載させていただきました。ご検討くださいませ。



━━━━━
【おっ?・・オリヴィエ・ジュアンが変わり始めたか?・・】

 量的に少ない時でも必ずや毎年のようにこのワインだけは開けています。いつもふっくらと肉が有って、やや奥にエキスの味わい・・。これが完全に一体となるとイメージ的にはアンリ・ジャイエのワインに非常にそっくりになる訳ですが、さすがにそこまでには成りえて無い・・にせよ、やはり自然派らしいライトなナチュラルさが乗っかり、モレ=サン=ドニ近郊らしいまん丸な粒子の土のニュアンスと僅かな金属系ミネラリティが、オリヴィエ・ジュアンのオリジナリティと言えたと思うんですね。

 まぁ~~・・2016年の10月は入荷が少なく、

「・・どうしちゃったの?」

と思ってしまうほどでしたが、11月になったらもう・・ご紹介を全く消化できないほどの量が入ってきてしまいまして、どうやっても仕入れ額を販売額が超えてくれないと言う、実に大変な状況になってしまっています。

 何せ、ユベール・ラミーのとんでもなく素晴らしい仕上がりを知ってしまえば、販売予定数が終了したからと言ってラミーのコラムを消すことなんて・・noisy には出来ません・・。まだエージェントさんが持ってるのであれば・・です。

 ただしそんなことばかりをやっていると、どんどん在庫が積み上がり、足の踏み場もないほどのセラーになっちゃいますからね・・資金繰りも大変です。

 そんな中、ようやくオリヴィエ・ジュアン2014年のテイスティングの番が回ってきたんですが、柔らかくて深くてほんのり暖かい特徴有るブルゴーニュワインなのに、何故か今一つの人気なので、さすがに例年通りの発注は出来なくなっちゃいました。昔に比べればちょっと高くなった・・とおっしゃる方も多いのでしょう。でも、ほんの何年かだけ寝かせただけで、オリヴィエ・ジュアンのワインは激変しますんで、

「・・やっぱり外せないよなぁ・・」

と言うことになっちゃうんですね。


 で、少ない仕入れの中、毎年欠かさずテイスティングしているこのブルゴーニュ・ピノ・ノワールですから、今年も外さずに飲んでみました。

すると・・どうでしょう・・。いつもとちょっとニュアンスが違うんですよ。・・そうなんです。

「オリヴィエ・ジュアンもエキス系のしなやかでエレガントな味わいに向かっている?」

 オリヴィエ・ジュアン・・・お前もか?・・とまでは行かないにせよ、結構な感じでファットさを思わせた果実の風味は収まり、冷たくやや黒いチェリーに僅かに甘いクリームをトッピングした程度のニュアンスへ変わっていたんですね。

 この方向性はアンリ・ジャイエとは違うベクトルを向いています。なので、今までは「アンリ・ジャイエ似な部分が多い」と言ってきましたが、「脱アンリ・ジャイエ」を始めたかのような印象でした。

 勿論ですが、上記は全体的な印象にまで及んでいますが、アリヴィエ・ジュアンらしいモレな雰囲気にまん丸い粒子を感じさせるテクスチュアからの表現はしっかり残っています。この1~2カ月で良い感じにまとまってくると思います。

 黒赤果実の、わずかに妖艶さも秘めた美味しいブルゴーニュです。今回は頑張って値下げしました!・・沢山飲んで欲しいので!・・頑張ったのは noisy の店だけで、別にエージェントさんから賄賂をもらっている訳では有りません。なので是非飲んでみてください。お勧めします!


 以下は2013年のこのワインのレヴューです。
━━━━━
【美味しい!これは安いしどんどん飲みましょう!2013年はテロワールと造り手の技量がハッキリ判るヴィンテージです!】


 
実に不思議なことが起きているように思ってしまいます。悪くてどうしようもないと、散々に脅かされてきた2013年のブルゴーニュでは有りますが、むしろ、noisyが扱ってきた造り手さんたちは・・

「・・グレートな2012年より・・旨いかもしれない・・」

と思い始めています。どうなっちゃってるんでしょうね。やはり、志有る造り手たちは、自身の分身でもありえる自分のワインが、納得できるもので無いならリリースしない・・もしくは、それに必ず及ぶように仕上げる・・ということなのでしょう。そうでなければこういう結果にはならないはずです。

 この素晴らしいACブルゴーニュは、モレらしい、紫のジューシーな味わいと、土っぽいテロワールの表現をしています。僅かなスパイスと果実味と一体化したミネラルで、光り輝いているように思えます。

「単純に美味しい!」

 でも、このことが重要なんですね。ACブルとして、モレのACブルとして・・・とても秀逸です。2010年や2012年は果実味が豊かで、むしろ若い時は「モタ」っとした感じも受けるかもな・・と思えるのですが。2013年のこのACブルには、そんな贅肉にも似たような部分が無く、非常にスタイリッシュでエキスの味わいに満ちています。色合いは以前のヴィンテージに比べると、やや淡いのかもしれませんが、非常に心地の良いモレ風味の味わいがしっかり出て来ています。・・まあ、一番出汁と云うか、フリーランジュースのみっちゅうか・・・とにかく美しくピュアで身体に染み込んで来る旨さなんです。
 少ないにせよ、どこかに野暮ったさを含んだモレのワインは、シャンボールに比較すると、避けられる傾向が有ると感じています。でも、タイミングにより、
「硬くて表情の無い味わい」
になりやすいシャンボール系よりも、上質に仕上がっているのであれば・・という条件付きで、モレ系のワインの方が、確率論的に美味しく飲める可能性が高い・・と思います。

 まあ、オリヴィエ・ジュアンさんの、ちょっと熟した素晴らしい1級を飲まれた方なら、思いっきり美しいエキスの味わいと、モレ特有の動物香やスパイスのエレガントで複雑な香りがお判りでしょう!・2013年の作柄が心配だぞ・・と思われる方は是非このACブルでお確かめしていただきたいと思います!超お奨め!旨いです!


2019 Bourgogne Hautes-Cotes de Nuits Rouge Vieilles Vignes
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ルージュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ

16734
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

◆◆◆リアルワインガイド第76号 今飲んで90+ ポテンシャル91+ 飲み頃予想 今~2038
■エージェント情報
 アルスナン村のオート・コート・ド・ニュイ区画(樹齢55~60年)80%、AOCモレ・サン・ドニに地続きで接するACブルゴーニュ区画「レ・シャン・ド・ラ・ヴィーニュ」(樹齢約65年)20%のブレンドです。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥4,090 (外税) 
【リアルワインガイド第76号は上値91+ポイント!より上級の高質さを持ったやや涼やかなモレ的A.C.ブル・・と言って良いでしょう!】
 村名並みの美味しさを持つオート=コートです。イメージ的にはA.C.ブルが持つ

「優しくてフワフワっとしていて・・」

と言う部分はソックリです。しかもモレ=サン=ドニっぽいのもソックリ・・(^^;;

 と言うのも、今回ご紹介させていただいているジュアンの村名ワイン、ジュヴレ、モレ、シャンボールの出来が物凄くて、しかも・・

「それぞれのテロワールがしっかり出ているので、味わいの傾向が全く異なる」

のが良~く判るんですね。ですので、

「このオート=コートはモレ的」

と言えます。


 しかも「持っている温度感」は微妙に異なっていまして、ほっこり暖かいのがA.C.ブル、ほんのり冷ややかなのがオート=コートと言うことになります。因みにA.C.ブルもオート=コートもアルコール分13.5度と同じで、ほとんどの方が

「好ましいと感じている度数」

になっていると思われます。

 以前のような「黒みの果実」の強さは、確実に弱まっていると感じます。その分、赤と紫、僅かな茶が入っています。この色別の果実感は、熟成によりだいぶ変わって行くんじゃないかと想像していますが、以前よりは徐々に収穫時期が早まっている感じがしますから、それとの兼ね合いで、以前のような、

「オリヴィエ・ジュアンは5年経ったら滅茶美味しい!」

が成り立たなくなって行くのかもしれません。


 このやや冷ややかなオート=コートの味わいは、A.C.ブルと比較しますと現状・・僅かに閉じ気味です。その分、縦伸び系かな?・・と言う感覚も有りますが、単に・・短い期間での「閉じ」に過ぎないかと思いますので、これからどんどん解放に向かって行くと思われます。

 リアルワインガイドは91+ポイントまで付けました。細かくは調べていないんですが、過去最高じゃないかと思います。是非飲んでみて下さい。お勧めします!


2019 Morey-Saint-Denis Clos Solon
モレ=サン=ドニ・クロ・ソロン

16736
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
モレ=サン=ドニ
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

◆◆◆リアルワインガイド第76号 今飲んで91+ ポテンシャル92+ 飲み頃予想 今~2040
■エージェント情報
クロ・ソロンは国道沿いのモレ・サン・ドニ村側中央部の優良区画。0.25ha。平均樹齢25年。新樽比率30%。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥9,550 (外税) 
【赤を基調として僅かに黒と紫を感じさせる、モレ=サン=ドニっぽい美味しさが素晴らしい2019年のクロ・ソロン!noisy 的にはこれが好み!】
 2019年のオリヴィエ・ジュアンの村名はどれも最高に旨くて甲乙付け難いです。

 やはりミルランダージュ的美味しさをたっぷり持ったシャンボール・ビュッシエールは、

「誰が飲んでもむちゃくちゃ旨い!と言うはず!」

と思ってしまうし、硬質なジュヴレのネガティヴな部分・・超低域の余分に感じるズシンとくる重さが無く、ジュヴレには珍しく真ん丸な球体を思わせるレ・スヴレは、

「シャルム=シャンベルタン的なチャーミングさが良い方向に出ていて、プティ・シャルム=シャンベルタン?」

とさえ感じてしまうから・・これも受けるに違い無いし、このモレ=サン=ドニ・クロ・ソロンも、

「1級ラ・リオット直下の畑だけ有って、ラ・リオットの難解さを幾分穏やかになっている分判りやすく、物凄い調和を感じる」

見事な味わいなので・・特に今までも何度もご紹介させていただいているからファンも多いはずで・・


 などと考えてしまうと、

「2019年オリヴィエ・ジュアンの村名三兄弟はどれも超お奨め!」

としか言いようが無い・・訳ですね。


 比較的濃い色に見えるはずの2019年の三兄弟では有りますが、その中では最も「淡い」と思われ、最も「赤い」と見えるのがこのモレ=サン=ドニ・クロ・ソロンです。2018年もののグラスの写真でもお判りの通り、

「赤が基調」

なのは一目瞭然でしょう。

 そして、「濃い色」までは行かない・・でも「淡くはない」と言う、非常に中庸な色彩をしています。そして面白いのは、ミルランダージュ(と思われる葡萄)がとても多いシャンボールがアルコール分14度、次に多いのがジュヴレ=シャンベルタンではあるもののアルコール度は13.5度、そして一番少ないのがこのモレ=サン=ドニで14度・・なんですね。


 アルコール分だけ見るとシャンボールとモレが同じです。ですから、葡萄の糖度と言う点ではほぼ同様だったはずです。

 しかしワインがアピールする強さはシャンボールが第一、ジュヴレが第二、このモレが最後・・と言う順番になります。そして、その最後の順位のモレが・・

「超絶にバランスが良くて滅茶旨い!」

と思ってしまうのは・・何故なんでしょう?・・


 分析表だけじゃ測れないのがワインの美味しさなんですね。この、モレのワインとも思えないような赤さを見せる色合いから、非常にモレっぽい赤、黒、紫、茶の素晴らしいグラデュエーション、そしてその極めて小さな起伏の連続。

 もしこの起伏の連続が無いとするならば、noisy はこのワインにここまでの評価をしないはず・・と思います。

 リアルワインガイド第76号は、「多層感ある味わい深さなどの全体の調和感」と言う言葉を使って表現されていると思います・・期せずして「調和」は同じでしたし、noisy 的には「起伏」で、リアルは「多層」でしたが、言っていることは同様なのかな?・・と思います。

 このクロ・ソロンを飲むと、

「オリヴィエ・ジュアンも大人になったんだなぁ・・」

とも、

「こんなワインを造りたい・・と思っているに違いないなぁ・・」

とも感じます。


 こんなに美味しいモレを飲んだのは、オリヴィエ・ジュアン以外では久しぶりです。・・あ、ジョルジュ・リニエも旨いですけどね。スタイルがちょっと違うんですね・・。是非飲んでみて下さい。

「これは旨い!」

と絶叫したいほど noisy には美味しいです。




 以下は以前のレヴューです。
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【滅茶苦茶美味しい!繊細さも出て来た村名クロ・ソロン!!】

 滅茶美味しいです!・・むしろ柔らかめに感じる酸では有るんですが、以前のオリヴィエ・ジュアンからは考えられないほど、「冷涼感」が増し、ピュアなニュアンスを強く受けます。

 以前なら、

「甘いとは言え無いが甘みも感じる」

総体の味わいで、それがむしろオリヴィエ・ジュアン的な味わいだと思っていた訳です。

 むしろ2017年のクロ・ソロンは、ヴォーヌ=ロマネ村のワインが持つような、ほっこり柔らかい酸味の中に、やや冷ややかさを持つ赤い色合いの果実酸が差し込んで来ている感じで、このバランスが非常に・・良いんですね。

 しかもこのクロ・ソロンは1級ラ・リオットの下部に有りますんで、その姿もほんのりと見せてくれる感じです。ラ・リオットを望みつつ、その肩越しにクロ・ド・ラ・ロシュを感じられるか・・られないか・・。まぁ、その辺がブルゴーニュワインの醍醐味と言えるかな・・と思います。

 リアルワインガイド誌も第67号ではついに、ポテンシャル92点 も付けているように、限りなく1級に近いか、普通の1級なら超えてくるような評価です。

 2017年のクロ・ソロンに限っては黒果実が5から6とするなら、赤果実は4から5ほど・・だと思います。これってオリヴィエ・ジュアンを良く知る方にとっては、結構な衝撃じゃないかな・・と思いますがいかがでしょう?

 濃密さも有るが、その濃度以上にスッキリです。何せ「甘くない」ので・・(^^;; 非常に美味しいと思います。是非とも飲んでみてください。超お勧めします!


 以下は以前の下級キュヴェのレヴューです。
━━━━━
【エレガント系モレ=サン=ドニへの変貌が見える!?非常に好ましいです!】

 とても美味しいのに中々今一つ人気が盛り上がらない、不思議な生産者の一人であるオリヴィエ・ジュアンをご紹介します。

 2015年は・・・さすがに noisy も、毎年のように在庫の積み増しをして来たこともありまして大量発注は出来ず、少量の入荷になっています。

 なので、今までは少なくとも1級のどちらかは開けていたんですが、2015年は縮小せざるを得ませんで、ACブルゴーニュのみのテイスティングになってしまったことをお詫び申し上げます。

 まぁ、一度付いた「ケチ」を拭い去るのは非常に難しいもので、インターネット時代のタケノコのように一斉に生まれたネットのワイン屋・・noisy もそのうちの一人で有ることには違い無いのでしょうが、安売りの目玉になってしまったことは、ワイン屋も責任重大ですが、エージェントさんのバラマキや、ほぼ仕入れ価格で換金を続ける連中の手駒にしてしまったことが一因でしょう。


 実際に飲んでみると非常に柔らかく、濃く、モレらしい豊かさに満ちた素晴らしいワインで有り、むしろその味わいはアンリ・ジャイエ系の果実味がしっかり乗ったものでした。3~5年ほど置くと深みや複雑性も成長し、

「良いワインだなぁ・・」

と思えるものです。


 2015年のACブルゴーニュは、2014年もので透けて見えていた「エレガント系への転身・変身」が顕著になり、上級キュヴェは飲めていないものの、

「冷ややかな酸を残しつつ、今までの柔らかく暖かな豊かな味わいにプラスした、エレガント系、エキス系寄りの果実味系モレ=サン=ドニ」

・・・?・・と言う、新たなスタイルに変貌していると思われます。


 リアルワインガイドの最新号、第60号を読んでもその傾向が伺われ、徳丸さん的にはさして高くないと思われる 87+~88+ と言う評価です。

 noisy 的にはその評価ポイントはどうかな・・と思いますが・・と言うより低すぎるかと思ってますが、2013年までのオリヴィエ・ジュアンを基準に考えるのなら、それも有りなのかなとも思います。

 要は、

「シミジミ系のほっこりさせてくれるような味わい」

は、今までは無かったもので、例えばルイ・ユエランのような出汁味にも一見似たようなニュアンスを持っています。


 しかしながら、モレの豊かな味わいや、ほんのりと鉄や赤土にスパイスの載ったアロマ、かすかに皮革のニュアンスなどは変わらず有りますので、非常に複雑ながらもしんみりと、でも後口は豊かなニュアンスに導かれる・・と言う、より先進性を感じさせるものになっていると思います。


 色合いもグラスの底が見えるような「やや淡いな・・」と感じさせるものですよね。そこに、以前よりも透明度の高い石灰系ミネラリティが見える・・いや、noisy 的な感覚では有りますが、ように思います。

 淡い色合いでは有りますが、味わいは決して淡いものでは無く、さりとて果実味がテンコ盛りでやや甘い・・と言うような果実味重視系では無いです。2013年以前はその傾向は有ったと思います。

 むしろ、この「シミジミ」+「豊か」が、新生オリヴィエ・ジュアンの姿なんじゃないかと思えますし、果実味重視系からの脱却、そして若々しい果実や果実酸が乗り始めていることからも、それを伺えます。そしてそれは非常に・・いや、noisy 的には好ましく感じました。

 とても良い出来だと思います。プライス的にももはや3千円ほどで購入できるACブルゴーニュが枯渇しはじめているところ、とても有難い存在です。是非飲んでみていただきたいと思います。お勧めです。


 そのほか、モレ村名クロ・ソロン、1級リオット、1級ルショ、そしてトップ・キュヴェのシャルム=シャンベルタンは飲めておりませんで、リアルワインガイドの評価ポイントのみ、掲載させていただきました。ご検討くださいませ。



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【おっ?・・オリヴィエ・ジュアンが変わり始めたか?・・】

 量的に少ない時でも必ずや毎年のようにこのワインだけは開けています。いつもふっくらと肉が有って、やや奥にエキスの味わい・・。これが完全に一体となるとイメージ的にはアンリ・ジャイエのワインに非常にそっくりになる訳ですが、さすがにそこまでには成りえて無い・・にせよ、やはり自然派らしいライトなナチュラルさが乗っかり、モレ=サン=ドニ近郊らしいまん丸な粒子の土のニュアンスと僅かな金属系ミネラリティが、オリヴィエ・ジュアンのオリジナリティと言えたと思うんですね。

 まぁ~~・・2016年の10月は入荷が少なく、

「・・どうしちゃったの?」

と思ってしまうほどでしたが、11月になったらもう・・ご紹介を全く消化できないほどの量が入ってきてしまいまして、どうやっても仕入れ額を販売額が超えてくれないと言う、実に大変な状況になってしまっています。

 何せ、ユベール・ラミーのとんでもなく素晴らしい仕上がりを知ってしまえば、販売予定数が終了したからと言ってラミーのコラムを消すことなんて・・noisy には出来ません・・。まだエージェントさんが持ってるのであれば・・です。

 ただしそんなことばかりをやっていると、どんどん在庫が積み上がり、足の踏み場もないほどのセラーになっちゃいますからね・・資金繰りも大変です。

 そんな中、ようやくオリヴィエ・ジュアン2014年のテイスティングの番が回ってきたんですが、柔らかくて深くてほんのり暖かい特徴有るブルゴーニュワインなのに、何故か今一つの人気なので、さすがに例年通りの発注は出来なくなっちゃいました。昔に比べればちょっと高くなった・・とおっしゃる方も多いのでしょう。でも、ほんの何年かだけ寝かせただけで、オリヴィエ・ジュアンのワインは激変しますんで、

「・・やっぱり外せないよなぁ・・」

と言うことになっちゃうんですね。


 で、少ない仕入れの中、毎年欠かさずテイスティングしているこのブルゴーニュ・ピノ・ノワールですから、今年も外さずに飲んでみました。

すると・・どうでしょう・・。いつもとちょっとニュアンスが違うんですよ。・・そうなんです。

「オリヴィエ・ジュアンもエキス系のしなやかでエレガントな味わいに向かっている?」

 オリヴィエ・ジュアン・・・お前もか?・・とまでは行かないにせよ、結構な感じでファットさを思わせた果実の風味は収まり、冷たくやや黒いチェリーに僅かに甘いクリームをトッピングした程度のニュアンスへ変わっていたんですね。

 この方向性はアンリ・ジャイエとは違うベクトルを向いています。なので、今までは「アンリ・ジャイエ似な部分が多い」と言ってきましたが、「脱アンリ・ジャイエ」を始めたかのような印象でした。

 勿論ですが、上記は全体的な印象にまで及んでいますが、アリヴィエ・ジュアンらしいモレな雰囲気にまん丸い粒子を感じさせるテクスチュアからの表現はしっかり残っています。この1~2カ月で良い感じにまとまってくると思います。

 黒赤果実の、わずかに妖艶さも秘めた美味しいブルゴーニュです。今回は頑張って値下げしました!・・沢山飲んで欲しいので!・・頑張ったのは noisy の店だけで、別にエージェントさんから賄賂をもらっている訳では有りません。なので是非飲んでみてください。お勧めします!


 以下は2013年のこのワインのレヴューです。
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【美味しい!これは安いしどんどん飲みましょう!2013年はテロワールと造り手の技量がハッキリ判るヴィンテージです!】


 
実に不思議なことが起きているように思ってしまいます。悪くてどうしようもないと、散々に脅かされてきた2013年のブルゴーニュでは有りますが、むしろ、noisyが扱ってきた造り手さんたちは・・

「・・グレートな2012年より・・旨いかもしれない・・」

と思い始めています。どうなっちゃってるんでしょうね。やはり、志有る造り手たちは、自身の分身でもありえる自分のワインが、納得できるもので無いならリリースしない・・もしくは、それに必ず及ぶように仕上げる・・ということなのでしょう。そうでなければこういう結果にはならないはずです。

 この素晴らしいACブルゴーニュは、モレらしい、紫のジューシーな味わいと、土っぽいテロワールの表現をしています。僅かなスパイスと果実味と一体化したミネラルで、光り輝いているように思えます。

「単純に美味しい!」

 でも、このことが重要なんですね。ACブルとして、モレのACブルとして・・・とても秀逸です。2010年や2012年は果実味が豊かで、むしろ若い時は「モタ」っとした感じも受けるかもな・・と思えるのですが。2013年のこのACブルには、そんな贅肉にも似たような部分が無く、非常にスタイリッシュでエキスの味わいに満ちています。色合いは以前のヴィンテージに比べると、やや淡いのかもしれませんが、非常に心地の良いモレ風味の味わいがしっかり出て来ています。・・まあ、一番出汁と云うか、フリーランジュースのみっちゅうか・・・とにかく美しくピュアで身体に染み込んで来る旨さなんです。
 少ないにせよ、どこかに野暮ったさを含んだモレのワインは、シャンボールに比較すると、避けられる傾向が有ると感じています。でも、タイミングにより、
「硬くて表情の無い味わい」
になりやすいシャンボール系よりも、上質に仕上がっているのであれば・・という条件付きで、モレ系のワインの方が、確率論的に美味しく飲める可能性が高い・・と思います。

 まあ、オリヴィエ・ジュアンさんの、ちょっと熟した素晴らしい1級を飲まれた方なら、思いっきり美しいエキスの味わいと、モレ特有の動物香やスパイスのエレガントで複雑な香りがお判りでしょう!・2013年の作柄が心配だぞ・・と思われる方は是非このACブルでお確かめしていただきたいと思います!超お奨め!旨いです!


2019 Gevrey-Chambertin Les Seuvrees
ジュヴレ=シャンベルタン・レ・スヴレ

16735
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

◆◆◆リアルワインガイド第76号 今飲んで91+ ポテンシャル92+ 飲み頃予想 今~2040
■エージェント情報
 「レ・スヴレ」は国道を挟んで「マゾワイエール・シャンベルタン」の反対側にある区画です。0.20ha。樹齢60年以上のVV。新樽比率30%で18ヶ月間樽熟成。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥9,950 (外税) 
【2019年のオリヴィエ・ジュアンは、村名三兄弟が超格別の仕上がり!・・こんなに優しく味わい深いジュヴレは飲んだことが無い!?】
 リアルも92+も・・付けました。もっと付けても良いかと思いますが、このジュヴレ・・noisy も非常に「マイタイプ」な味わいです!

 このところのオリヴィエ・ジュアンの「エレガント系への転身」は間違い無いんですが、村名三兄弟は他のワインに比較しますと、

「色合いが濃い」

です。


 ハッキリ言ってしまえば、

「どこがエレガント系?・・この濃さでも?」

と感じてしまうのは、このグラスの写真を見てからでしたら仕方がない・・ですよね。


 でも、以前の・・昔のオリヴィエ・ジュアンの濃さとは、ハッキリ異なるのも・・飲むと判るはずです。そこをリアルワインガイドは上手い言葉を使っています。

「黒っぽさを残しつつ濃い目からやや濃い目の液体濃度に変えながら・・」

と第76号の冒頭コラムに書いています。これは正に

「言い得て妙」

な言葉だと思います。

 そして、このレ・スヴレは・・あの「マゾワイエール=シャンベルタン」直下の畑ですから、

「シャルム的な優しさと深さ」

をも持っているんですね。


 で、そこに2019年もののワインに時折顕著に出てくる「ミルランダージュ」です。こちらはシャンボール=ミュジニー・ビッシュエールほどでは有りませんが、ある程度のパーセンテージ、ミルランダージュも付いたと思われます。

 なので、「濃い」までは行かなくとも、「結構・・深い」感じがするんですよ。

 そして、マゾワイエール≒レ・シャルムですから、シャンベルタンやクロ・ド・ベズが持っている超大きな構造はそれらには無い・・もう少し「チャーミング」なんですね。つまり、少し小さな構造になってきます。


 しかしながら村名シャンベルタンとして・・ですと、そのシャンベルタンやクロ・ド・ベズが持っている非常に深い構造の最底辺辺りを持ってしまうと、その部分だけが強調されて感じられてしまう場合が有ります。

 よくジュヴレを飲んでいて中盤以降から余韻に掛けて、ジーンとずっしり重い感じがしたりしたことが無いでしょうか?・・そう、あれ・・です。

 このスヴレはマゾワイエール直下だから・・と言う理由では無きにしも有らず?位かと思いますが、そのちょっと鈍重にも感じられる部分は無く、その少し上の中低域から高域に掛けて、見事なパレットを官能さを加えて感じさせてくれるんですね。

 今飲んでも相当に旨いです!・・シャンボールとも、モレとも違う・・ふんわり優しい、味筋の整ったジュヴレです。是非飲んでみて下さい!超お勧めします!


2019 Chambolle-Musigny Les Bussieres Vieilles Vignes
シャンボール・ミュジニー レ・ビュシエール ヴィエイユ・ヴィーニュ

16737
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
シャンボール=ミュジニー
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

◆◆◆リアルワインガイド第77号 今飲んで92 ポテンシャル93 飲み頃予想 今~2040
■エージェント情報
 「レ・ビュシエール」は「モレ・サン・ドニ・プルミエ・クリュ ラ・ビュシエール」に接する区画です。0.52ha。平均樹齢55年のVV。新樽比率30%で18ヶ月間樽熟成。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥9,550 (外税) 
【このシャンボール=ミュジニーがルーミエさんのシャンボール=ミュジニーの半額なんて!・・この魅惑いっぱいの幸せを逃す手は・・絶対に無い!】
 激旨です!・・黙って即カートに入れるべき・・! です。

 この色・・見てください。オリヴィエ・ジュアンの他のワインとは、全く異なるでしょう?

 そう・・色が濃いんです!

 つまり・・果皮が厚い・・もしくは、葡萄の水分が少ないんです。

 だからと言って、逆浸透膜などを使って濃くした訳では無い・・そんな不自然な味わいは全く有りません。

 極楽な、ベリーの濃密にした果実の見事な味わいと、果皮に含まれる成分の高質なニュアンス、そしてミネラリティさえ濃縮されているかのように感じますが、そこに・・

「違和感無し!」

と言うのが凄いんですね。

 リアルワインガイド第76号は同格の村名モレ、クロ・ソロンと村名ジュヴレ、スーヴレに上値「92+」を付けました。そして、このシャンボールのビュッシエールにプラス0.5ポイントの93ポイントを付けています。

 つまり同格ながら、シャンボールの方が出来が良い!・・と言っている訳ですね。


 noisy もその評価には同感、賛成です。でもこのシャンボールと、モレ、ジュヴレの差については、

「1ポイントは確実にある」

と思っています。それほどに、

「超極楽な世界」

がここに有ります・・(^^;;


 皆さん、

「濃いのは・・なぁ・・」

と言いますが、でも実際は、

「濃い、甘い、と言う言葉が出る意味は、濃いけど・・甘いけど・・それなりに美味しいけどさほどでもない」

場合に使うんですよ。

 勿論ですが、濃すぎる、甘すぎるとね・・ダメなんですけど、

「質感の高い濃さは、イコール・・美味しい!」

なんですね・・。


 で、この美味しさは・・おそらく・・

「ミルランダージュ」

です。


 2019年のオリヴィエ・ジュアンのシャンボール・ビュシエールには結構に・・付いたんじゃないかと思っています。





 ヴィンテージは2016年になりますが、正にお隣の、

「ルーミエさんのモレ1級クロ・ド・ラ・ビュシエール」

の写真を上げさせていただきました。


 ルーミエさんの方は、赤と黒っぽい赤がハッキリ判れて感じられるかと思います。その分かれ目を透明がガラス的?なミネラリティが繋いでいるかのように見えます。

 オリヴィエ・ジュアンの2019年ビュシエールは、その透明なガラス的なミネラリティの部分にまで、果皮の濃さが入り込んでいる・・そんな感じがします。

 これも2019年ヴィンテージが生んだ「奇跡」じゃないかと思うんですね・・昨今のオリヴィエ・ジュアンの、

「優しく柔らかでジューシーなエキス系の味わい」

への転身がハッキリ見え、ある意味・・アンリ・ジャイエのワインの味わいとは離れて行っているように思いますが、

「なんと・・このワインは!?」

 まさにジャイエがこだわった「ミルランダージュ」の葡萄を得たことで、かなり似て来ている・・のを感じてしまいました・・まぁ、ジャイエは基本的にシャンボールは造りませんでしたが・・80年代前半にメオ=カミュゼの名で出ていたワインの中にはシャンボールも有ったかもしれません。因みにメオは80年代初頭はワインを造っていないはずなんですが、その名が掛かれたエチケットのワインは時折市場に出ていましたよ。ドメーヌとも何とも書いて無くて、小さくメオ=カミュゼとだけ書かれたものをポツポツ購入して販売していた記憶が有ります。


 あ、そうそう・・この間のデゾネイ=ビセイの2019年シャンボールですが、このところの暖かさで・・シャットダウンしてしまったようです。なので、今まで飲まれていない方は、もう少し先に延ばすようにされると良いと思います。発送後にすぐに飲まれた方は・・滅茶旨いとご感想をくれましたが、2週間置いた方は、

「一瞬凄かったが、その後すぐにクローズしてしまった」

とおっしゃってました。


 そう・・シャンボールと言うワインはそんな性質なんですね。・・でもこのワインは濃密ですから・・大丈夫だと思います。価格と価値を比べたら、これほどに凄いワインは滅多にないかとも思います。是非ご検討くださいませ。超お奨めします!


2019 Morey-Saint-Denis 1er Cru la Riotte Vieilles Vignes
モレ=サン=ドニ・プルミエ・クリュ・ラ・リオット・ヴィエイユ・ヴィーニュ

16739
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
モレ=サン=ドニ
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

◆◆◆リアルワインガイド第76号 今飲んで93+ ポテンシャル95+ 飲み頃予想 今~2045
■エージェント情報
 ラ・リオットはモレ・サン・ドニ村の中心部に位置。0.3ha。樹齢約60年のVV。新樽比率50%。「ラ・リオットは、骨格が大きく、長期熟成型のワインを生むテロワールです」(オリヴィエ・ジュアン)。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥12,850 (外税) 
【リアルワインガイドは何と過去最高点?の95+点!・・エレガント系のエキス味系に舵を切ったオリヴィエ・ジュアンのトップ3の一つです!】
 いつも飲めなかった1級ラ・リオットです。この辺りをテイスティングでバンバン開けていると、全く帳尻が合わなくなってしまうので、

「何年か計画で・・」

開けるしか方法が無いんですね。

 まぁエージェントさんに協力していただけるのなら・・そうしていただきたいところでは有るんですが、

「テイスティングするのはワイン屋の勝手」

と思われているようで、例えその影響でそのワインが売れるようになったとしても、noisy のところには一銭も入って来ないどころか、最終的には

「入荷数の減少」

で返礼してくれるので困ってしまう訳です。


 このオリヴィエ・ジュアンも、毎年のようにもう少し何とかしたいと思いつつも、中々上手く行かないのは、

「すべてのキュヴェをテイスティング出来ない・・何らかの理由があった」

からだと思うんですね。ワイン自体は凄く良い訳ですから。


 で、ようやっと売れ筋の「ラ・リオット」のテイスティングに漕ぎつけ、グラスの写真も撮れました。


 どうでしょう?・・今飲んで、美味しく飲めそうな風に見えるでしょうか?


 不思議ですよね・・閉じているのが目に見えるかのようじゃ有りませんか?・・そう、本当に閉じているんですよ。

 それでも要素は凄いですね。全く味わいは開いてこないのに、ある程度のバランスを見せ、アロマがまた鉱物的なものの塊のようなものを放出しています。果実的なものはかなり少ないです。

 構造は実に深いです。ここはクロ・ド・ラ・ロシュを名乗れるレ・シャビオの真下にある畑ですが、言ってしまえば親父さんデュジャックの風味はゼロ、息子さんデュジャックに近い感じはそれなりに・・します・・(^^;;

 村名三兄弟に通じるようなミルランダージュの影響はほとんど感じられませんが、僅かながらも付いていたかもしれません。

 それでも相当にポテンシャルはあると感じました。流石!・・1級ラ・リオットです。

 因みに・・リアルは「今から2045」と言う飲み頃の発表です。noisy 的には

「少なくとも3年は寝かせるべき」

と思います。2025年から・・飲むべきでしょう。そうしますと、

「94+ ~(95+ ?)」

としておいた方が良かったかも・・と編集長も思い直すかと・・(^^ それは冗談ですが、最近は本当に忙しくてリアルワインガイドのテイスティングにも出られず恐縮です。おとといはリーチイン冷蔵庫の修理(基板からリレーを外して付け替えて組み上げる)、昨日はプリンタが壊れて発送伝票が出せなくなったのでその対処...プリンタ修理は今後の課題、そして今日は新着記事の打ち込みと月末、年度末の伝票、締めなど・・明日は井戸水の蛇口の交換などなど、思いついたことを書いただけでも、

「・・良くやってるわ・・」

と自分でも思います。是非ご検討くださいませ。お勧めします!



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【こちらはテイスティングできませんでした・・申し訳ありません・・】

 ネットのワイン屋も、ページを作ってワインだけ売っていれば良かった時代はもう、とうに終わっています。こうしている今もまたサーバーが攻撃されています。勿論・・迎え撃ってますので大丈夫ですが・・(^^;;

 それに先日はクレジットカードの取次様に「蹴られて」しまう状況が起きました。お客様には大変なご迷惑をお掛けしまして誠に申し訳ありませんでした。

 もう、その対応でドタバタしておりまして、何とか復旧はしていますが・・。要は、

「取次様が何も言わずにセキュリティーサーバーを追加したため、環境が変わって接続できなくなった」

と言うことだったんですね。

 なので、お客様のお支払方法の変更対応は勿論ですが、Noisy wine のサーバーの調整、プログラムの調整など、本来はやらなくて良い、もしくは、どう変わるかが判っていれば前以て対応して済んでいたはずなんです。

 ですので、お客様には、もしクレジットカードの手続きが上手く行かない場合は、「一旦銀行振込にしてご注文を確定」させてください。ご迷惑をお掛けいたしますが、当方にて修正いたしますのでよろしくお願いいたします。

 こちらのラ・リオットはクロ・ド・ラ・ロシュに近接、ジュヴレ側の1級ですので、シャンボール側のレ・ルショとは違いますよね。簡単に言えばパワフルです。そしてナトリウムっぽいミネラリティも有る感じ・・白っぽいと言った方が判りやすいかもしれません。今回は飲めていませんので申し訳ありません。新型コロナで、リアルワインガイドも含め、海外に出られないのは・・本当に困ります。どうぞよろしくお願いいたします。


 以下は以前のレヴューです。
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 【オリヴィエ・ジュアンの看板、二つの1級も以前のシャルム=シャンベルタンと同様の評価です!】

二つの1級、ラ・リオットとレ・リュショも非常に高い評価です。リアルワインガイド誌第67号において、ラ・リオットV.V.がポテンシャル95、レ・リュショV.V.がポテンシャル94+と、以前のシャルム=シャンベルタンと同様の評価にまで上り詰めています。

 1級ラ・リオットは、グラン・クリュ・クロ・ド・ラ・ロシュを構成するリューディ、レ・シャビオの直下に接しています。下部に有る分、豊かな味わいになりますが、たっぷりな鉱物系のニュアンスを持つ、比較的パワフルな味わいです。クロ・ド・ラ・ロシュ的なニュアンスはさほど無い・・と考えがちですが、裏に・・奥に回っている、もしくは豊かに感じる要素に隠れている、骨格的要素に回っているとも言えます。長い熟成を経て、むしろ果実が失せて来てからこそ、その全貌が見えるかもしれません。

 1級レ・リュショはモレの村の南端、グラン・クリュ・クロ・ド・タールとグラン・クリュ・ボンヌ=マールの二つの下部に接する素晴らしいロケーションです。レ・リュショの下部には、ルーミエさんの1級ビュシェール(クロ・ド・ラ・ビュシェール)が接していますし、シャンボール1級レ・センティエとも接しています。

 ですので・・悪い訳が無い・・(^^;; 昨今のルーミエさんのクロ・ド・ラ・ビュシェールは、以前の野暮ったさは全く無く、完全に村名シャンボールを凌駕しています・・まぁ、シャンボールは1級も混ざっていた時期も有りますので一概に比較はできないとしても、

「熟したら美味しいがリリース直後はテクスチュアがざらつく・・」

と思ってました。最近のヴィンテージはホント、素晴らしいですよね?


 そんな畑ですから悪い訳が無く、94+ と言う評価も納得の行くものです。反対にレ・リュショやラ・リオットの出来の良いワインを他に探せ・・と言われたら、非常に困難です。

 まぁ、モレ=サン=ドニと言う村のワインは、コート・ド・ニュイで最もリーズナブルですので、

「いつの間にかエレガント系に寄って来たオリヴィエ・ジュアンの1級からは目が離せない!」

と言って良いかと思います。是非ご検討くださいませ。


2019 Morey-Saint-Denis 1er Cru les Ruchots Vieilles Vignes
モレ=サン=ドニ・プルミエ・クリュ・レ・ルショ・ヴィエイユ・ヴィーニュ

16738
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
モレ=サン=ドニ
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

◆◆◆リアルワインガイド第76号 今飲んで93+ ポテンシャル95 飲み頃予想 今~2045
■エージェント情報
 レ・リュショはグランクリュ街道を挟んで、クロ・ド・タールとボンヌ・マールに接するモレ最高のプルミエ・クリュのひとつです。0.31ha。平均樹齢50年のVV。新樽比率30%。「レ・リュショは、繊細でフェミナンなワインを生むテロワールです」(オリヴィエ・ジュアン)。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥14,580 (外税) 
【2019年ものはラ・リオットを飲ませていただいたので、リュショはテイスティング回避しました。申し訳ありません。リアルは95ポイント!流石です。】
 ルーミエさんとは妙な因縁?・・のオリヴィエ・ジュアンのビュシエールです。勿論、モレの造り手さんなんですが、シャンボールの村名でビュシエールです。

 ルーミエさんはシャンボールの造り手さんですが、モレの「1級の」クロ・ド・ラ・ビュシエールを単独所有しています。ここは、一般には「ビュシエール」と言う区画ですが、ルーミエさんが(おそらく)全部を持っているので、ビュシエール・・イコール・・クロ・ド・ラ・ビュシエールです。まぁ、もしかしたら例外もあるかも・・です。

 グーグルマップで見ると、このモレのビュシエールは全体がクロで囲まれています。また、ちょっと円錐状にもっこりと盛り上がった土地でもあるようです。そして、その南の一角には一件の家が有るんですが、その庭にも葡萄が植わっているように見えるんですよね・・あれはどなたが住んでいらっしゃるんでしょうかね。知っていらっしゃったら教えてください。

 で、その一本の太く無い道(ビュシエール通り)を挟んだ反対側が、シャンボール村のビュシエールで・・ここをオリヴィエ・ジュアンが0.52ha 、所有しています。

 さらにはルーミエさんのクロ・ド・ラ・ビュシエールの上部、つまり西側に接しているのがこの「1級リュショ」と言うことになるんですね。

 なので、

「モレのオリヴィエ・ジュアンはシャンボールのビュシエールとモレのリュショで、シャンボールのルーミエさんのクロ・ド・ラ・ビュシエールを囲碁のコウのように挟んでいる」

感じなんですね・・。

 だからきっと顔なじみなんじゃないかなぁ・・と思っていますが、ワインの味わいはさほどは似ていないですよね。ただし昨今は「似て来ている」もしくは「その筋はある」と思います。しかも、

「クロ・ド・タール」と「ボンヌ=マール」に接している訳ですから・・悪い訳が無いじゃないですか。


 リアルワインガイド第76号は、今飲んで93+、ポテンシャル95 と、かなりの高い評価をしています。1級ラ・リオットはポテンシャルで0.5ポイント上を行っていますが、基本的には同格かなあ・・と思います。ご検討くださいませ。


 以下は以前のレヴューです。
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【看板の1級はルショを飲ませていただきました!・・この美しい色合いを是非ご覧ください!】

 またまた寄った写真を掲載させていただきました・・実に良い感じでしょう?・・

 こちらは色味の調整もせず、明るさも何も弄っていません。大きさだけ・・合わせました。

 思わせぶりな色ですよね・・。ちょっと見入ってしまいそうなルショです。ワイルドさを赤果実と黒果実に秘めた・・色はあんまり黒果実が出てないんですけどね。実はしっかり有るんですよ。ジュアンらしい、モレ=サン=ドニらしいバランスです。

 似ているのは・・2012年頃までのルーミエさんのモレ=サン=ドニ・クロ・ド・ラ・ビュシエールでしょうか。それをもう少しテクスチュアを柔らかに、果実表現を大きくしたような感じを受けます。

 面白いのは、昨今のルーミエさんのモレ=サン=ドニ・クロ・ド・ラ・ビュシエールは、滅茶苦茶美味しいですよね?・・でも以前は少しテクスチュアは今ひとつ、エキス感もちょっとトゲっとしていたでしょう?・・いまはシャンボール的に「てかてか」していますが・・。

 ちょうどこのワイン、その昔のビュシエールと、今のビュシェールの中間的な場所にいる・・そんな感じを受けます。なので、ルーミエさんと比べれば・・ルーミエさんの方が完成度が高いです。ちょっと届かない感じです。

 でも、おそらく目指しているものが似ていると思うんですね・・この何年間かのオリヴィエ・ジュアンを見ると・・。

 何せ、

「クロ・ド・ラ・ビュシエールの真上がレ・ルショ!」

ですから、元から似た部分が有った訳です。

 ヴォーヌ=ロマネをややワイルドに振ったかのような・・もしくはジュヴレをブレンドしたかのようなモレの姿もまた、時折楽しんで欲しいと思います。ご検討くださいませ。


 以下は以前のレヴューです。
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 【オリヴィエ・ジュアンの看板、二つの1級も以前のシャルム=シャンベルタンと同様の評価です!】

 二つの1級、ラ・リオットとレ・リュショも非常に高い評価です。リアルワインガイド誌第67号において、ラ・リオットV.V.がポテンシャル95、レ・リュショV.V.がポテンシャル94+と、以前のシャルム=シャンベルタンと同様の評価にまで上り詰めています。

 1級ラ・リオットは、グラン・クリュ・クロ・ド・ラ・ロシュを構成するリューディ、レ・シャビオの直下に接しています。下部に有る分、豊かな味わいになりますが、たっぷりな鉱物系のニュアンスを持つ、比較的パワフルな味わいです。クロ・ド・ラ・ロシュ的なニュアンスはさほど無い・・と考えがちですが、裏に・・奥に回っている、もしくは豊かに感じる要素に隠れている、骨格的要素に回っているとも言えます。長い熟成を経て、むしろ果実が失せて来てからこそ、その全貌が見えるかもしれません。

 1級レ・リュショはモレの村の南端、グラン・クリュ・クロ・ド・タールとグラン・クリュ・ボンヌ=マールの二つの下部に接する素晴らしいロケーションです。レ・リュショの下部には、ルーミエさんの1級ビュシェール(クロ・ド・ラ・ビュシェール)が接していますし、シャンボール1級レ・センティエとも接しています。

 ですので・・悪い訳が無い・・(^^;; 昨今のルーミエさんのクロ・ド・ラ・ビュシェールは、以前の野暮ったさは全く無く、完全に村名シャンボールを凌駕しています・・まぁ、シャンボールは1級も混ざっていた時期も有りますので一概に比較はできないとしても、

「熟したら美味しいがリリース直後はテクスチュアがざらつく・・」

と思ってました。最近のヴィンテージはホント、素晴らしいですよね?


 そんな畑ですから悪い訳が無く、94+ と言う評価も納得の行くものです。反対にレ・リュショやラ・リオットの出来の良いワインを他に探せ・・と言われたら、非常に困難です。

 まぁ、モレ=サン=ドニと言う村のワインは、コート・ド・ニュイで最もリーズナブルですので、

「いつの間にかエレガント系に寄って来たオリヴィエ・ジュアンの1級からは目が離せない!」

と言って良いかと思います。是非ご検討くださいませ。


2019 Charmes-Chambertin Grand Cru
シャルム=シャンベルタン・グラン・クリュ

16740
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
ジュヴレ=シャンベルタン
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

◆◆◆リアルワインガイド第76号 今飲んで95 ポテンシャル97+ 飲み頃予想 今~2055
■エージェント情報
 マゾワイエール側に0.35haを所有。平均樹齢60年のVV。新樽比率30%。オリヴィエ・ジュアンの最高キュヴェ。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥33,980 (外税) 
【ついに来た!過去最高評価の97+ポイント!・・高みへとたどり着いた、文句無しの逸品でしょう!】
 リアルワインガイド誌では以前に一度、95+ を取得、そして2017年ものが、

「今飲んで94+ ポテンシャル96 飲み頃予想 2025~2055」

 昨年ご案内させていただいた2018年ものが、

「今飲んで94 ポテンシャル96 飲み頃予想 2026~2050」

 そしてリアルワインガイド誌第76号で、2018年ものシャルム=シャンベルタンが、

「今飲んで95 ポテンシャル97+ 飲み頃予想 今~2055」

 と、レブリミット超えの凄い評価を得ています。まぁ・・これはもう、シャルム=シャンベルタンの最高値と言って良い・・もしくは限界値でしょうかね。


 例えば、ティム・アトキンさんを例に出しますと・・

2009 Domaine de la Vougeraie Charmes-Chambertin Grand Cru Les Mazoyeres

 ヴージェレのマゾワイエール2009に98点付けたことが有りますが・・

 あのデュガ=ピィさんの凄いシャルム=シャンベルタンでも、2018年ものにティム・アトキンさんが97ポイント付けたのが最高かと・・noisy の記憶、調査能力が確かなら・・そんな感じです。

 ですので、シャルム=シャンベルタンとしますともう、

「極致!」

と言うことになるかと思います。


 もっとも、プティ・シャルム=シャンベルタンとも思えるような2019年ジュヴレ=シャンベルタン・レ・スヴレ/オリヴィエ・ジュアンも旨いですけどね。

 この価格で買えるまともなグラン・クリュは、5年後には皆無かと思います。是非この機会にご検討くださいませ。



 以下は以前のレヴューです。
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【すみません・・3本だけです。】---以前のレヴューを掲載しています。

【ついに95ポイント台の壁を超えた!オリヴィエ・ジュアンの最高傑作になったと思われる2017年シャルム=シャンベルタンです!】

 ついに来ましたね~・・リアルワインガイド誌第67号の評価は96ポイントです。今までの最高が95+でした(noisy調べ)ので、一般にクラシック(最高の出来)クラスと言われる評価領域に突入です。

 もっとも、単純に評価点が高くても、自身の好みとかけ離れていては、余り関係の無いことになってしまいますが、2015年ものにはnoisyも、

「エレガント系へ移行の兆し?」

とコラムに書いてお伝えしていました。


 どうやらそれに間違いは無いようで、下級キュヴェのみのテイスティングでは有りますが、確実に、

「果実味たっぷり系からの脱却」

をし始めているように感じます。


 リアルワインガイド誌では指摘されていませんでしたが、noisy 的には、確かにまだ黒果実中心の味わいでは有るものの、そこに明るい赤い果実が差し込んで来ています。造り手的には意図せず、いつの間にかそうなって来てしまったように感じます。


 しかも価格的には非常にリーズナブルで、シャルム=シャンベルタンとしては破格の1万円台です。今回は少なくて・・すみません。ご検討くださいませ。


2018 Bourgogne Pinot Noir
ブルゴーニュ・ピノ・ノワール

15942
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

◆◆◆2017年ものの評価 リアルワインガイド第67号 今飲んで89+ ポテンシャル90 飲み頃予想 今~2038
■エージェント情報
 アルスナン村のオート・コート・ド・ニュイ区画(樹齢55~60年)80%、AOCモレ・サン・ドニに地続きで接するACブルゴーニュ区画「レ・シャン・ド・ラ・ヴィーニュ」(樹齢約65年)20%のブレンドです。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥3,090 (外税) 
【オリヴィエ・ジュアンもよりエレガントなモレ=サン=ドニのピノ・ノワールを目指しているようです!】
 「エキス化された美しいピノ・ノワール!」

 それが当然だった1980年代のブルゴーニュ・ピノ・ノワールでしたが、1990年頃からは台風が吹き荒れました。そう・・新樽ブーム、濃密な果実味を求められる時代になった訳です。

 誰もがまた、新樽を使い始めたのがこの頃です。良きにつけ、悪しきにつけ、PKさんの影響力は物凄かったんですね。なので、それまで新樽など使ったことはない小さなドメーヌまで、挙ってバリックを買い求めました。ただし、買えるドメーヌは裕福で有るか、とても人気の高い造り手に限られました。誰もがまたアンリ・ジャイエを目指していたんじゃないかとさえ・・思える時代でした。そのためには、

「新樽を使うしかない」

と考えた造り手も多かったと思います。

 そして、新たな手法も生み出されました。

「全部買い上げるから新樽を使ってくれ。」

と、その必要な財源をも含む高い金額でオファーをしたんですね。それがノースバークレーだったりする訳ですし、フランスのワインショップも独自に選んだキュヴェを買い上げる・・と言うようなことも起こりました。

 2000年代に入ると、そんな雰囲気は飛んでしまいました。アンリ・ジャイエはとうに引退、ただ濃いピノ・ノワールに飽いたファンは、元からのエレガントなピノ・ノワールを求めた訳です。

 ですが今もそのまま・・と言う訳でも無いと思います。やはりそのエキス化されたワインの出来・・それこそがワインの評価に繋がっていると感じます。

 オリヴィエ・ジュアンもまた、2000年代までのやや濃いスタイルを、徐々に変化させていたと感じます。2018年ものは・・

「エレガントなモレ=サン=ドニ!」

を感じさせてくれる味わいです。


 密度はしっかりあるものの、以前のような「果実の濃密さ」は影を潜め、「エキスの濃密さ」へと変化しているように感じます。そのエキスの濃密さが時間を経てやがて、「果実表現の増大」・・となって行くようなイメージです。

 それでもまた、やはりこのA.C.ブルを飲むと、

「ん~・・オリヴィエ・ジュアン!・・赤いと見せかけて、しっかり黒も有る・・モレらしいワイルドなスパイスも重さも!」

と言うことになるんですね。美味しいと思います。是非飲んでみて下さい。お勧めします!



 以下は以前のレヴューです。
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【よりドライに、よりエキスの美味しさに、よりエレガントな姿の高評価な2017年ものA.C.ブルゴーニュです!】

 2016年もののオリヴィエ・ジュアンの扱いですが、モレの散々な情報がnoisy を悩ませている間に、結局飛ばしてしまいました。もし楽しみにされていらしたお客様がいらっしゃいましたら申し訳ございません。

 1年飛ばして丸2年、開いてしまいましたが、やはりさほど需要が増えずにいるのに屈し、2017年ものは扱い数量も減らしてしまいました。

 しかしながら・・我ながらビックリですが、2015年もののご紹介の時にはしっかり書いていたんですね・・忘れてました。

「エレガント系モレ=サン=ドニへの変貌が見える!?・・」


 そうなんですよ・・。2016年ものは判りませんが、2017年ものは2014年以前のオリヴィエ・ジュアンとは、かなり異なって来ているように感じました。

「何せ・・超ドライ!」

です。

 オリヴィエ・ジュアンと言えば、黒系果実が多く感じられる、より熟し気味の果実で柔らかい酸、むしろアンリ・ジャイエ系の果実味系な味わいが基本でした。

 2015年ものをテイスティングした時に、「・・おやっ?」と思ったのでしょう・・しっかり忘れてましたが・・エレガント系、エキス系への転身を感じていた訳ですが、2017年ものはさらにそれを延長したかのようなニュアンスを受けています。

 ですので、「よりドライ」になり、柔らかく暖かだった酸は「やや冷涼さ」を持ってエキス味系に振れ、結果として

「やや豊満な味わいがエレガント系の味わいへ、赤み有る果実の増大へ」

と変わって来ています。


 その辺も評価されたのかと思いますが、単純に2015年ものと2017年ものを比較しますと、リアルワインガイド誌の評価で、

「プラス2点!」

ほど上昇しているんですね。(ものにより1.5ポイントも)


 これは凄いことです。0.2ポイントじゃ・・無いので。2点も上がってしまいますと、これはもう「事件」に近い感覚ですよ。あのシャルム=シャンベルタンは、おそらく史上最高かと思いますが、2015年ものから1.5ポイントの上昇で、ついに95ポイントの壁を超えて来ました。ポテンシャル96+です。

 このA.C.ブルも、いつもは88とか88+とかのポテンシャル点ですが、2017年ものは90点と1.5~2.0ポイントの加算です。

 実際非常にドライですし、エキス感の増大が半端無いので、飲んでいて非常に幸せです。

 半面、2014年以前までのような、果実がてんこ盛りに有って、どこかアンリ・ジャイエを思い出させるような味わいが無くなってきているのも事実・・少し残念な気持ちにもなり、複雑では有ります。

 今飲んでも美味しいですが、少し「疲れ」も感じますので、1週間~2週間は休養させてあげて欲しいなぁ・・と感じます。その分、村名のクロ・ソロンが絶好調ですので・・すぐにも飲まれるならそちらから飲み始めてください。お勧めします!美味しいです!


 以下は2015年もののレヴューです。
━━━━━
【エレガント系モレ=サン=ドニへの変貌が見える!?非常に好ましいです!】

 とても美味しいのに中々今一つ人気が盛り上がらない、不思議な生産者の一人であるオリヴィエ・ジュアンをご紹介します。

 2015年は・・・さすがに noisy も、毎年のように在庫の積み増しをして来たこともありまして大量発注は出来ず、少量の入荷になっています。

 なので、今までは少なくとも1級のどちらかは開けていたんですが、2015年は縮小せざるを得ませんで、ACブルゴーニュのみのテイスティングになってしまったことをお詫び申し上げます。

 まぁ、一度付いた「ケチ」を拭い去るのは非常に難しいもので、インターネット時代のタケノコのように一斉に生まれたネットのワイン屋・・noisy もそのうちの一人で有ることには違い無いのでしょうが、安売りの目玉になってしまったことは、ワイン屋も責任重大ですが、エージェントさんのバラマキや、ほぼ仕入れ価格で換金を続ける連中の手駒にしてしまったことが一因でしょう。


 実際に飲んでみると非常に柔らかく、濃く、モレらしい豊かさに満ちた素晴らしいワインで有り、むしろその味わいはアンリ・ジャイエ系の果実味がしっかり乗ったものでした。3~5年ほど置くと深みや複雑性も成長し、

「良いワインだなぁ・・」

と思えるものです。


 2015年のACブルゴーニュは、2014年もので透けて見えていた「エレガント系への転身・変身」が顕著になり、上級キュヴェは飲めていないものの、

「冷ややかな酸を残しつつ、今までの柔らかく暖かな豊かな味わいにプラスした、エレガント系、エキス系寄りの果実味系モレ=サン=ドニ」

・・・?・・と言う、新たなスタイルに変貌していると思われます。


 リアルワインガイドの最新号、第60号を読んでもその傾向が伺われ、徳丸さん的にはさして高くないと思われる 87+~88+ と言う評価です。

 noisy 的にはその評価ポイントはどうかな・・と思いますが・・と言うより低すぎるかと思ってますが、2013年までのオリヴィエ・ジュアンを基準に考えるのなら、それも有りなのかなとも思います。

 要は、

「シミジミ系のほっこりさせてくれるような味わい」

は、今までは無かったもので、例えばルイ・ユエランのような出汁味にも一見似たようなニュアンスを持っています。


 しかしながら、モレの豊かな味わいや、ほんのりと鉄や赤土にスパイスの載ったアロマ、かすかに皮革のニュアンスなどは変わらず有りますので、非常に複雑ながらもしんみりと、でも後口は豊かなニュアンスに導かれる・・と言う、より先進性を感じさせるものになっていると思います。


 色合いもグラスの底が見えるような「やや淡いな・・」と感じさせるものですよね。そこに、以前よりも透明度の高い石灰系ミネラリティが見える・・いや、noisy 的な感覚では有りますが、ように思います。

 淡い色合いでは有りますが、味わいは決して淡いものでは無く、さりとて果実味がテンコ盛りでやや甘い・・と言うような果実味重視系では無いです。2013年以前はその傾向は有ったと思います。

 むしろ、この「シミジミ」+「豊か」が、新生オリヴィエ・ジュアンの姿なんじゃないかと思えますし、果実味重視系からの脱却、そして若々しい果実や果実酸が乗り始めていることからも、それを伺えます。そしてそれは非常に・・いや、noisy 的には好ましく感じました。

 とても良い出来だと思います。プライス的にももはや3千円ほどで購入できるACブルゴーニュが枯渇しはじめているところ、とても有難い存在です。是非飲んでみていただきたいと思います。お勧めです。


 そのほか、モレ村名クロ・ソロン、1級リオット、1級ルショ、そしてトップ・キュヴェのシャルム=シャンベルタンは飲めておりませんで、リアルワインガイドの評価ポイントのみ、掲載させていただきました。ご検討くださいませ。



━━━━━
【おっ?・・オリヴィエ・ジュアンが変わり始めたか?・・】

 量的に少ない時でも必ずや毎年のようにこのワインだけは開けています。いつもふっくらと肉が有って、やや奥にエキスの味わい・・。これが完全に一体となるとイメージ的にはアンリ・ジャイエのワインに非常にそっくりになる訳ですが、さすがにそこまでには成りえて無い・・にせよ、やはり自然派らしいライトなナチュラルさが乗っかり、モレ=サン=ドニ近郊らしいまん丸な粒子の土のニュアンスと僅かな金属系ミネラリティが、オリヴィエ・ジュアンのオリジナリティと言えたと思うんですね。

 まぁ~~・・2016年の10月は入荷が少なく、

「・・どうしちゃったの?」

と思ってしまうほどでしたが、11月になったらもう・・ご紹介を全く消化できないほどの量が入ってきてしまいまして、どうやっても仕入れ額を販売額が超えてくれないと言う、実に大変な状況になってしまっています。

 何せ、ユベール・ラミーのとんでもなく素晴らしい仕上がりを知ってしまえば、販売予定数が終了したからと言ってラミーのコラムを消すことなんて・・noisy には出来ません・・。まだエージェントさんが持ってるのであれば・・です。

 ただしそんなことばかりをやっていると、どんどん在庫が積み上がり、足の踏み場もないほどのセラーになっちゃいますからね・・資金繰りも大変です。

 そんな中、ようやくオリヴィエ・ジュアン2014年のテイスティングの番が回ってきたんですが、柔らかくて深くてほんのり暖かい特徴有るブルゴーニュワインなのに、何故か今一つの人気なので、さすがに例年通りの発注は出来なくなっちゃいました。昔に比べればちょっと高くなった・・とおっしゃる方も多いのでしょう。でも、ほんの何年かだけ寝かせただけで、オリヴィエ・ジュアンのワインは激変しますんで、

「・・やっぱり外せないよなぁ・・」

と言うことになっちゃうんですね。


 で、少ない仕入れの中、毎年欠かさずテイスティングしているこのブルゴーニュ・ピノ・ノワールですから、今年も外さずに飲んでみました。

すると・・どうでしょう・・。いつもとちょっとニュアンスが違うんですよ。・・そうなんです。

「オリヴィエ・ジュアンもエキス系のしなやかでエレガントな味わいに向かっている?」

 オリヴィエ・ジュアン・・・お前もか?・・とまでは行かないにせよ、結構な感じでファットさを思わせた果実の風味は収まり、冷たくやや黒いチェリーに僅かに甘いクリームをトッピングした程度のニュアンスへ変わっていたんですね。

 この方向性はアンリ・ジャイエとは違うベクトルを向いています。なので、今までは「アンリ・ジャイエ似な部分が多い」と言ってきましたが、「脱アンリ・ジャイエ」を始めたかのような印象でした。

 勿論ですが、上記は全体的な印象にまで及んでいますが、アリヴィエ・ジュアンらしいモレな雰囲気にまん丸い粒子を感じさせるテクスチュアからの表現はしっかり残っています。この1~2カ月で良い感じにまとまってくると思います。

 黒赤果実の、わずかに妖艶さも秘めた美味しいブルゴーニュです。今回は頑張って値下げしました!・・沢山飲んで欲しいので!・・頑張ったのは noisy の店だけで、別にエージェントさんから賄賂をもらっている訳では有りません。なので是非飲んでみてください。お勧めします!


 以下は2013年のこのワインのレヴューです。
━━━━━
【美味しい!これは安いしどんどん飲みましょう!2013年はテロワールと造り手の技量がハッキリ判るヴィンテージです!】


 
実に不思議なことが起きているように思ってしまいます。悪くてどうしようもないと、散々に脅かされてきた2013年のブルゴーニュでは有りますが、むしろ、noisyが扱ってきた造り手さんたちは・・

「・・グレートな2012年より・・旨いかもしれない・・」

と思い始めています。どうなっちゃってるんでしょうね。やはり、志有る造り手たちは、自身の分身でもありえる自分のワインが、納得できるもので無いならリリースしない・・もしくは、それに必ず及ぶように仕上げる・・ということなのでしょう。そうでなければこういう結果にはならないはずです。

 この素晴らしいACブルゴーニュは、モレらしい、紫のジューシーな味わいと、土っぽいテロワールの表現をしています。僅かなスパイスと果実味と一体化したミネラルで、光り輝いているように思えます。

「単純に美味しい!」

 でも、このことが重要なんですね。ACブルとして、モレのACブルとして・・・とても秀逸です。2010年や2012年は果実味が豊かで、むしろ若い時は「モタ」っとした感じも受けるかもな・・と思えるのですが。2013年のこのACブルには、そんな贅肉にも似たような部分が無く、非常にスタイリッシュでエキスの味わいに満ちています。色合いは以前のヴィンテージに比べると、やや淡いのかもしれませんが、非常に心地の良いモレ風味の味わいがしっかり出て来ています。・・まあ、一番出汁と云うか、フリーランジュースのみっちゅうか・・・とにかく美しくピュアで身体に染み込んで来る旨さなんです。
 少ないにせよ、どこかに野暮ったさを含んだモレのワインは、シャンボールに比較すると、避けられる傾向が有ると感じています。でも、タイミングにより、
「硬くて表情の無い味わい」
になりやすいシャンボール系よりも、上質に仕上がっているのであれば・・という条件付きで、モレ系のワインの方が、確率論的に美味しく飲める可能性が高い・・と思います。

 まあ、オリヴィエ・ジュアンさんの、ちょっと熟した素晴らしい1級を飲まれた方なら、思いっきり美しいエキスの味わいと、モレ特有の動物香やスパイスのエレガントで複雑な香りがお判りでしょう!・2013年の作柄が心配だぞ・・と思われる方は是非このACブルでお確かめしていただきたいと思います!超お奨め!旨いです!


2018 Morey-Saint-Denis 1er Cru les Ruchots Vieilles Vignes
モレ=サン=ドニ・プルミエ・クリュ・レ・ルショ・ヴィエイユ・ヴィーニュ

15943
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
モレ=サン=ドニ
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

◆◆◆リアルワインガイド第74号 今飲んで93 ポテンシャル94 飲み頃予想 今~2045
■エージェント情報
 レ・リュショはグランクリュ街道を挟んで、クロ・ド・タールとボンヌ・マールに接するモレ最高のプルミエ・クリュのひとつです。0.31ha。平均樹齢50年のVV。新樽比率30%。「レ・リュショは、繊細でフェミナンなワインを生むテロワールです」(オリヴィエ・ジュアン)。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥14,580 (外税) 
【看板の1級はルショを飲ませていただきました!・・この美しい色合いを是非ご覧ください!】
 またまた寄った写真を掲載させていただきました・・実に良い感じでしょう?・・

 こちらは色味の調整もせず、明るさも何も弄っていません。大きさだけ・・合わせました。

 思わせぶりな色ですよね・・。ちょっと見入ってしまいそうなルショです。ワイルドさを赤果実と黒果実に秘めた・・色はあんまり黒果実が出てないんですけどね。実はしっかり有るんですよ。ジュアンらしい、モレ=サン=ドニらしいバランスです。

 似ているのは・・2012年頃までのルーミエさんのモレ=サン=ドニ・クロ・ド・ラ・ビュシエールでしょうか。それをもう少しテクスチュアを柔らかに、果実表現を大きくしたような感じを受けます。

 面白いのは、昨今のルーミエさんのモレ=サン=ドニ・クロ・ド・ラ・ビュシエールは、滅茶苦茶美味しいですよね?・・でも以前は少しテクスチュアは今ひとつ、エキス感もちょっとトゲっとしていたでしょう?・・いまはシャンボール的に「てかてか」していますが・・。

 ちょうどこのワイン、その昔のビュシエールと、今のビュシェールの中間的な場所にいる・・そんな感じを受けます。なので、ルーミエさんと比べれば・・ルーミエさんの方が完成度が高いです。ちょっと届かない感じです。

 でも、おそらく目指しているものが似ていると思うんですね・・この何年間かのオリヴィエ・ジュアンを見ると・・。

 何せ、

「クロ・ド・ラ・ビュシエールの真上がレ・ルショ!」

ですから、元から似た部分が有った訳です。

 ヴォーヌ=ロマネをややワイルドに振ったかのような・・もしくはジュヴレをブレンドしたかのようなモレの姿もまた、時折楽しんで欲しいと思います。ご検討くださいませ。


 以下は以前のレヴューです。
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 【オリヴィエ・ジュアンの看板、二つの1級も以前のシャルム=シャンベルタンと同様の評価です!】

 二つの1級、ラ・リオットとレ・リュショも非常に高い評価です。リアルワインガイド誌第67号において、ラ・リオットV.V.がポテンシャル95、レ・リュショV.V.がポテンシャル94+と、以前のシャルム=シャンベルタンと同様の評価にまで上り詰めています。

 1級ラ・リオットは、グラン・クリュ・クロ・ド・ラ・ロシュを構成するリューディ、レ・シャビオの直下に接しています。下部に有る分、豊かな味わいになりますが、たっぷりな鉱物系のニュアンスを持つ、比較的パワフルな味わいです。クロ・ド・ラ・ロシュ的なニュアンスはさほど無い・・と考えがちですが、裏に・・奥に回っている、もしくは豊かに感じる要素に隠れている、骨格的要素に回っているとも言えます。長い熟成を経て、むしろ果実が失せて来てからこそ、その全貌が見えるかもしれません。

 1級レ・リュショはモレの村の南端、グラン・クリュ・クロ・ド・タールとグラン・クリュ・ボンヌ=マールの二つの下部に接する素晴らしいロケーションです。レ・リュショの下部には、ルーミエさんの1級ビュシェール(クロ・ド・ラ・ビュシェール)が接していますし、シャンボール1級レ・センティエとも接しています。

 ですので・・悪い訳が無い・・(^^;; 昨今のルーミエさんのクロ・ド・ラ・ビュシェールは、以前の野暮ったさは全く無く、完全に村名シャンボールを凌駕しています・・まぁ、シャンボールは1級も混ざっていた時期も有りますので一概に比較はできないとしても、

「熟したら美味しいがリリース直後はテクスチュアがざらつく・・」

と思ってました。最近のヴィンテージはホント、素晴らしいですよね?


 そんな畑ですから悪い訳が無く、94+ と言う評価も納得の行くものです。反対にレ・リュショやラ・リオットの出来の良いワインを他に探せ・・と言われたら、非常に困難です。

 まぁ、モレ=サン=ドニと言う村のワインは、コート・ド・ニュイで最もリーズナブルですので、

「いつの間にかエレガント系に寄って来たオリヴィエ・ジュアンの1級からは目が離せない!」

と言って良いかと思います。是非ご検討くださいませ。


2018 Morey-Saint-Denis 1er Cru la Riotte Vieilles Vignes
モレ=サン=ドニ・プルミエ・クリュ・ラ・リオット・ヴィエイユ・ヴィーニュ

15944
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
モレ=サン=ドニ
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

◆◆◆2017年ものの評価です。 リアルワインガイド第67号 今飲んで94 ポテンシャル95 飲み頃予想 2022~2050
■エージェント情報
 ラ・リオットはモレ・サン・ドニ村の中心部に位置。0.3ha。樹齢約60年のVV。新樽比率50%。「ラ・リオットは、骨格が大きく、長期熟成型のワインを生むテロワールです」(オリヴィエ・ジュアン)。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥13,980 (外税) 
【こちらはテイスティングできませんでした・・申し訳ありません・・】
 ネットのワイン屋も、ページを作ってワインだけ売っていれば良かった時代はもう、とうに終わっています。こうしている今もまたサーバーが攻撃されています。勿論・・迎え撃ってますので大丈夫ですが・・(^^;;

 それに先日はクレジットカードの取次様に「蹴られて」しまう状況が起きました。お客様には大変なご迷惑をお掛けしまして誠に申し訳ありませんでした。

 もう、その対応でドタバタしておりまして、何とか復旧はしていますが・・。要は、

「取次様が何も言わずにセキュリティーサーバーを追加したため、環境が変わって接続できなくなった」

と言うことだったんですね。

 なので、お客様のお支払方法の変更対応は勿論ですが、Noisy wine のサーバーの調整、プログラムの調整など、本来はやらなくて良い、もしくは、どう変わるかが判っていれば前以て対応して済んでいたはずなんです。

 ですので、お客様には、もしクレジットカードの手続きが上手く行かない場合は、「一旦銀行振込にしてご注文を確定」させてください。ご迷惑をお掛けいたしますが、当方にて修正いたしますのでよろしくお願いいたします。

 こちらのラ・リオットはクロ・ド・ラ・ロシュに近接、ジュヴレ側の1級ですので、シャンボール側のレ・ルショとは違いますよね。簡単に言えばパワフルです。そしてナトリウムっぽいミネラリティも有る感じ・・白っぽいと言った方が判りやすいかもしれません。今回は飲めていませんので申し訳ありません。新型コロナで、リアルワインガイドも含め、海外に出られないのは・・本当に困ります。どうぞよろしくお願いいたします。


 以下は以前のレヴューです。
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 【オリヴィエ・ジュアンの看板、二つの1級も以前のシャルム=シャンベルタンと同様の評価です!】

二つの1級、ラ・リオットとレ・リュショも非常に高い評価です。リアルワインガイド誌第67号において、ラ・リオットV.V.がポテンシャル95、レ・リュショV.V.がポテンシャル94+と、以前のシャルム=シャンベルタンと同様の評価にまで上り詰めています。

 1級ラ・リオットは、グラン・クリュ・クロ・ド・ラ・ロシュを構成するリューディ、レ・シャビオの直下に接しています。下部に有る分、豊かな味わいになりますが、たっぷりな鉱物系のニュアンスを持つ、比較的パワフルな味わいです。クロ・ド・ラ・ロシュ的なニュアンスはさほど無い・・と考えがちですが、裏に・・奥に回っている、もしくは豊かに感じる要素に隠れている、骨格的要素に回っているとも言えます。長い熟成を経て、むしろ果実が失せて来てからこそ、その全貌が見えるかもしれません。

 1級レ・リュショはモレの村の南端、グラン・クリュ・クロ・ド・タールとグラン・クリュ・ボンヌ=マールの二つの下部に接する素晴らしいロケーションです。レ・リュショの下部には、ルーミエさんの1級ビュシェール(クロ・ド・ラ・ビュシェール)が接していますし、シャンボール1級レ・センティエとも接しています。

 ですので・・悪い訳が無い・・(^^;; 昨今のルーミエさんのクロ・ド・ラ・ビュシェールは、以前の野暮ったさは全く無く、完全に村名シャンボールを凌駕しています・・まぁ、シャンボールは1級も混ざっていた時期も有りますので一概に比較はできないとしても、

「熟したら美味しいがリリース直後はテクスチュアがざらつく・・」

と思ってました。最近のヴィンテージはホント、素晴らしいですよね?


 そんな畑ですから悪い訳が無く、94+ と言う評価も納得の行くものです。反対にレ・リュショやラ・リオットの出来の良いワインを他に探せ・・と言われたら、非常に困難です。

 まぁ、モレ=サン=ドニと言う村のワインは、コート・ド・ニュイで最もリーズナブルですので、

「いつの間にかエレガント系に寄って来たオリヴィエ・ジュアンの1級からは目が離せない!」

と言って良いかと思います。是非ご検討くださいませ。


2018 Charmes-Chambertin Grand Cru
シャルム=シャンベルタン・グラン・クリュ

15945
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
ジュヴレ=シャンベルタン
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

◆◆◆リアルワインガイド第74号 今飲んで94 ポテンシャル96 飲み頃予想 2026~2035
■エージェント情報
 マゾワイエール側に0.35haを所有。平均樹齢60年のVV。新樽比率30%。オリヴィエ・ジュアンの最高キュヴェ。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥33,980 (外税) 
【すみません・・3本だけです。】---以前のレヴューを掲載しています。
【ついに95ポイント台の壁を超えた!オリヴィエ・ジュアンの最高傑作になったと思われる2017年シャルム=シャンベルタンです!】

 ついに来ましたね~・・リアルワインガイド誌第67号の評価は96ポイントです。今までの最高が95+でした(noisy調べ)ので、一般にクラシック(最高の出来)クラスと言われる評価領域に突入です。

 もっとも、単純に評価点が高くても、自身の好みとかけ離れていては、余り関係の無いことになってしまいますが、2015年ものにはnoisyも、

「エレガント系へ移行の兆し?」

とコラムに書いてお伝えしていました。


 どうやらそれに間違いは無いようで、下級キュヴェのみのテイスティングでは有りますが、確実に、

「果実味たっぷり系からの脱却」

をし始めているように感じます。


 リアルワインガイド誌では指摘されていませんでしたが、noisy 的には、確かにまだ黒果実中心の味わいでは有るものの、そこに明るい赤い果実が差し込んで来ています。造り手的には意図せず、いつの間にかそうなって来てしまったように感じます。


 しかも価格的には非常にリーズナブルで、シャルム=シャンベルタンとしては破格の1万円台です。今回は少なくて・・すみません。ご検討くださいませ。


2017 Morey-Saint-Denis 1er Cru les Ruchots Vieilles Vignes
モレ=サン=ドニ・プルミエ・クリュ・レ・ルショ・ヴィエイユ・ヴィーニュ

14933
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
モレ=サン=ドニ
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

◆◆◆貴重なバックヴィンテージ2017年です。
リアルワインガイド第67号 今飲んで93+ ポテンシャル94+ 飲み頃予想 2021~2050

■エージェント情報
 レ・リュショはグランクリュ街道を挟んで、クロ・ド・タールとボンヌ・マールに接するモレ最高のプルミエ・クリュのひとつです。0.31ha。平均樹齢50年のVV。新樽比率30%。「レ・リュショは、繊細でフェミナンなワインを生むテロワールです」(オリヴィエ・ジュアン)。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥10,600 (外税) 
 【オリヴィエ・ジュアンの看板、二つの1級も以前のシャルム=シャンベルタンと同様の評価です!】
 二つの1級、ラ・リオットとレ・リュショも非常に高い評価です。リアルワインガイド誌第67号において、ラ・リオットV.V.がポテンシャル95、レ・リュショV.V.がポテンシャル94+と、以前のシャルム=シャンベルタンと同様の評価にまで上り詰めています。

 1級ラ・リオットは、グラン・クリュ・クロ・ド・ラ・ロシュを構成するリューディ、レ・シャビオの直下に接しています。下部に有る分、豊かな味わいになりますが、たっぷりな鉱物系のニュアンスを持つ、比較的パワフルな味わいです。クロ・ド・ラ・ロシュ的なニュアンスはさほど無い・・と考えがちですが、裏に・・奥に回っている、もしくは豊かに感じる要素に隠れている、骨格的要素に回っているとも言えます。長い熟成を経て、むしろ果実が失せて来てからこそ、その全貌が見えるかもしれません。

 1級レ・リュショはモレの村の南端、グラン・クリュ・クロ・ド・タールとグラン・クリュ・ボンヌ=マールの二つの下部に接する素晴らしいロケーションです。レ・リュショの下部には、ルーミエさんの1級ビュシェール(クロ・ド・ラ・ビュシェール)が接していますし、シャンボール1級レ・センティエとも接しています。

 ですので・・悪い訳が無い・・(^^;; 昨今のルーミエさんのクロ・ド・ラ・ビュシェールは、以前の野暮ったさは全く無く、完全に村名シャンボールを凌駕しています・・まぁ、シャンボールは1級も混ざっていた時期も有りますので一概に比較はできないとしても、

「熟したら美味しいがリリース直後はテクスチュアがざらつく・・」

と思ってました。最近のヴィンテージはホント、素晴らしいですよね?


 そんな畑ですから悪い訳が無く、94+ と言う評価も納得の行くものです。反対にレ・リュショやラ・リオットの出来の良いワインを他に探せ・・と言われたら、非常に困難です。

 まぁ、モレ=サン=ドニと言う村のワインは、コート・ド・ニュイで最もリーズナブルですので、

「いつの間にかエレガント系に寄って来たオリヴィエ・ジュアンの1級からは目が離せない!」

と言って良いかと思います。是非ご検討くださいませ。


2017 Bourgogne Pinot Noir
ブルゴーニュ・ピノ・ノワール

14931
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

◆◆◆リアルワインガイド第67号 今飲んで89+ ポテンシャル90 飲み頃予想 今~2038
■エージェント情報
 アルスナン村のオート・コート・ド・ニュイ区画(樹齢55~60年)80%、AOCモレ・サン・ドニに地続きで接するACブルゴーニュ区画「レ・シャン・ド・ラ・ヴィーニュ」(樹齢約65年)20%のブレンドです。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥3,980 (外税) 
【よりドライに、よりエキスの美味しさに、よりエレガントな姿の高評価な2017年ものA.C.ブルゴーニュです!】
 2016年もののオリヴィエ・ジュアンの扱いですが、モレの散々な情報がnoisy を悩ませている間に、結局飛ばしてしまいました。もし楽しみにされていらしたお客様がいらっしゃいましたら申し訳ございません。

 1年飛ばして丸2年、開いてしまいましたが、やはりさほど需要が増えずにいるのに屈し、2017年ものは扱い数量も減らしてしまいました。

 しかしながら・・我ながらビックリですが、2015年もののご紹介の時にはしっかり書いていたんですね・・忘れてました。

「エレガント系モレ=サン=ドニへの変貌が見える!?・・」


 そうなんですよ・・。2016年ものは判りませんが、2017年ものは2014年以前のオリヴィエ・ジュアンとは、かなり異なって来ているように感じました。

「何せ・・超ドライ!」

です。

 オリヴィエ・ジュアンと言えば、黒系果実が多く感じられる、より熟し気味の果実で柔らかい酸、むしろアンリ・ジャイエ系の果実味系な味わいが基本でした。

 2015年ものをテイスティングした時に、「・・おやっ?」と思ったのでしょう・・しっかり忘れてましたが・・エレガント系、エキス系への転身を感じていた訳ですが、2017年ものはさらにそれを延長したかのようなニュアンスを受けています。

 ですので、「よりドライ」になり、柔らかく暖かだった酸は「やや冷涼さ」を持ってエキス味系に振れ、結果として

「やや豊満な味わいがエレガント系の味わいへ、赤み有る果実の増大へ」

と変わって来ています。


 その辺も評価されたのかと思いますが、単純に2015年ものと2017年ものを比較しますと、リアルワインガイド誌の評価で、

「プラス2点!」

ほど上昇しているんですね。(ものにより1.5ポイントも)


 これは凄いことです。0.2ポイントじゃ・・無いので。2点も上がってしまいますと、これはもう「事件」に近い感覚ですよ。あのシャルム=シャンベルタンは、おそらく史上最高かと思いますが、2015年ものから1.5ポイントの上昇で、ついに95ポイントの壁を超えて来ました。ポテンシャル96+です。

 このA.C.ブルも、いつもは88とか88+とかのポテンシャル点ですが、2017年ものは90点と1.5~2.0ポイントの加算です。

 実際非常にドライですし、エキス感の増大が半端無いので、飲んでいて非常に幸せです。

 半面、2014年以前までのような、果実がてんこ盛りに有って、どこかアンリ・ジャイエを思い出させるような味わいが無くなってきているのも事実・・少し残念な気持ちにもなり、複雑では有ります。

 今飲んでも美味しいですが、少し「疲れ」も感じますので、1週間~2週間は休養させてあげて欲しいなぁ・・と感じます。その分、村名のクロ・ソロンが絶好調ですので・・すぐにも飲まれるならそちらから飲み始めてください。お勧めします!美味しいです!


 以下は2015年もののレヴューです。
━━━━━
【エレガント系モレ=サン=ドニへの変貌が見える!?非常に好ましいです!】

 とても美味しいのに中々今一つ人気が盛り上がらない、不思議な生産者の一人であるオリヴィエ・ジュアンをご紹介します。

 2015年は・・・さすがに noisy も、毎年のように在庫の積み増しをして来たこともありまして大量発注は出来ず、少量の入荷になっています。

 なので、今までは少なくとも1級のどちらかは開けていたんですが、2015年は縮小せざるを得ませんで、ACブルゴーニュのみのテイスティングになってしまったことをお詫び申し上げます。

 まぁ、一度付いた「ケチ」を拭い去るのは非常に難しいもので、インターネット時代のタケノコのように一斉に生まれたネットのワイン屋・・noisy もそのうちの一人で有ることには違い無いのでしょうが、安売りの目玉になってしまったことは、ワイン屋も責任重大ですが、エージェントさんのバラマキや、ほぼ仕入れ価格で換金を続ける連中の手駒にしてしまったことが一因でしょう。


 実際に飲んでみると非常に柔らかく、濃く、モレらしい豊かさに満ちた素晴らしいワインで有り、むしろその味わいはアンリ・ジャイエ系の果実味がしっかり乗ったものでした。3~5年ほど置くと深みや複雑性も成長し、

「良いワインだなぁ・・」

と思えるものです。


 2015年のACブルゴーニュは、2014年もので透けて見えていた「エレガント系への転身・変身」が顕著になり、上級キュヴェは飲めていないものの、

「冷ややかな酸を残しつつ、今までの柔らかく暖かな豊かな味わいにプラスした、エレガント系、エキス系寄りの果実味系モレ=サン=ドニ」

・・・?・・と言う、新たなスタイルに変貌していると思われます。


 リアルワインガイドの最新号、第60号を読んでもその傾向が伺われ、徳丸さん的にはさして高くないと思われる 87+~88+ と言う評価です。

 noisy 的にはその評価ポイントはどうかな・・と思いますが・・と言うより低すぎるかと思ってますが、2013年までのオリヴィエ・ジュアンを基準に考えるのなら、それも有りなのかなとも思います。

 要は、

「シミジミ系のほっこりさせてくれるような味わい」

は、今までは無かったもので、例えばルイ・ユエランのような出汁味にも一見似たようなニュアンスを持っています。


 しかしながら、モレの豊かな味わいや、ほんのりと鉄や赤土にスパイスの載ったアロマ、かすかに皮革のニュアンスなどは変わらず有りますので、非常に複雑ながらもしんみりと、でも後口は豊かなニュアンスに導かれる・・と言う、より先進性を感じさせるものになっていると思います。


 色合いもグラスの底が見えるような「やや淡いな・・」と感じさせるものですよね。そこに、以前よりも透明度の高い石灰系ミネラリティが見える・・いや、noisy 的な感覚では有りますが、ように思います。

 淡い色合いでは有りますが、味わいは決して淡いものでは無く、さりとて果実味がテンコ盛りでやや甘い・・と言うような果実味重視系では無いです。2013年以前はその傾向は有ったと思います。

 むしろ、この「シミジミ」+「豊か」が、新生オリヴィエ・ジュアンの姿なんじゃないかと思えますし、果実味重視系からの脱却、そして若々しい果実や果実酸が乗り始めていることからも、それを伺えます。そしてそれは非常に・・いや、noisy 的には好ましく感じました。

 とても良い出来だと思います。プライス的にももはや3千円ほどで購入できるACブルゴーニュが枯渇しはじめているところ、とても有難い存在です。是非飲んでみていただきたいと思います。お勧めです。


 そのほか、モレ村名クロ・ソロン、1級リオット、1級ルショ、そしてトップ・キュヴェのシャルム=シャンベルタンは飲めておりませんで、リアルワインガイドの評価ポイントのみ、掲載させていただきました。ご検討くださいませ。



━━━━━
【おっ?・・オリヴィエ・ジュアンが変わり始めたか?・・】

 量的に少ない時でも必ずや毎年のようにこのワインだけは開けています。いつもふっくらと肉が有って、やや奥にエキスの味わい・・。これが完全に一体となるとイメージ的にはアンリ・ジャイエのワインに非常にそっくりになる訳ですが、さすがにそこまでには成りえて無い・・にせよ、やはり自然派らしいライトなナチュラルさが乗っかり、モレ=サン=ドニ近郊らしいまん丸な粒子の土のニュアンスと僅かな金属系ミネラリティが、オリヴィエ・ジュアンのオリジナリティと言えたと思うんですね。

 まぁ~~・・2016年の10月は入荷が少なく、

「・・どうしちゃったの?」

と思ってしまうほどでしたが、11月になったらもう・・ご紹介を全く消化できないほどの量が入ってきてしまいまして、どうやっても仕入れ額を販売額が超えてくれないと言う、実に大変な状況になってしまっています。

 何せ、ユベール・ラミーのとんでもなく素晴らしい仕上がりを知ってしまえば、販売予定数が終了したからと言ってラミーのコラムを消すことなんて・・noisy には出来ません・・。まだエージェントさんが持ってるのであれば・・です。

 ただしそんなことばかりをやっていると、どんどん在庫が積み上がり、足の踏み場もないほどのセラーになっちゃいますからね・・資金繰りも大変です。

 そんな中、ようやくオリヴィエ・ジュアン2014年のテイスティングの番が回ってきたんですが、柔らかくて深くてほんのり暖かい特徴有るブルゴーニュワインなのに、何故か今一つの人気なので、さすがに例年通りの発注は出来なくなっちゃいました。昔に比べればちょっと高くなった・・とおっしゃる方も多いのでしょう。でも、ほんの何年かだけ寝かせただけで、オリヴィエ・ジュアンのワインは激変しますんで、

「・・やっぱり外せないよなぁ・・」

と言うことになっちゃうんですね。


 で、少ない仕入れの中、毎年欠かさずテイスティングしているこのブルゴーニュ・ピノ・ノワールですから、今年も外さずに飲んでみました。

すると・・どうでしょう・・。いつもとちょっとニュアンスが違うんですよ。・・そうなんです。

「オリヴィエ・ジュアンもエキス系のしなやかでエレガントな味わいに向かっている?」

 オリヴィエ・ジュアン・・・お前もか?・・とまでは行かないにせよ、結構な感じでファットさを思わせた果実の風味は収まり、冷たくやや黒いチェリーに僅かに甘いクリームをトッピングした程度のニュアンスへ変わっていたんですね。

 この方向性はアンリ・ジャイエとは違うベクトルを向いています。なので、今までは「アンリ・ジャイエ似な部分が多い」と言ってきましたが、「脱アンリ・ジャイエ」を始めたかのような印象でした。

 勿論ですが、上記は全体的な印象にまで及んでいますが、アリヴィエ・ジュアンらしいモレな雰囲気にまん丸い粒子を感じさせるテクスチュアからの表現はしっかり残っています。この1~2カ月で良い感じにまとまってくると思います。

 黒赤果実の、わずかに妖艶さも秘めた美味しいブルゴーニュです。今回は頑張って値下げしました!・・沢山飲んで欲しいので!・・頑張ったのは noisy の店だけで、別にエージェントさんから賄賂をもらっている訳では有りません。なので是非飲んでみてください。お勧めします!


 以下は2013年のこのワインのレヴューです。
━━━━━
【美味しい!これは安いしどんどん飲みましょう!2013年はテロワールと造り手の技量がハッキリ判るヴィンテージです!】


 
実に不思議なことが起きているように思ってしまいます。悪くてどうしようもないと、散々に脅かされてきた2013年のブルゴーニュでは有りますが、むしろ、noisyが扱ってきた造り手さんたちは・・

「・・グレートな2012年より・・旨いかもしれない・・」

と思い始めています。どうなっちゃってるんでしょうね。やはり、志有る造り手たちは、自身の分身でもありえる自分のワインが、納得できるもので無いならリリースしない・・もしくは、それに必ず及ぶように仕上げる・・ということなのでしょう。そうでなければこういう結果にはならないはずです。

 この素晴らしいACブルゴーニュは、モレらしい、紫のジューシーな味わいと、土っぽいテロワールの表現をしています。僅かなスパイスと果実味と一体化したミネラルで、光り輝いているように思えます。

「単純に美味しい!」

 でも、このことが重要なんですね。ACブルとして、モレのACブルとして・・・とても秀逸です。2010年や2012年は果実味が豊かで、むしろ若い時は「モタ」っとした感じも受けるかもな・・と思えるのですが。2013年のこのACブルには、そんな贅肉にも似たような部分が無く、非常にスタイリッシュでエキスの味わいに満ちています。色合いは以前のヴィンテージに比べると、やや淡いのかもしれませんが、非常に心地の良いモレ風味の味わいがしっかり出て来ています。・・まあ、一番出汁と云うか、フリーランジュースのみっちゅうか・・・とにかく美しくピュアで身体に染み込んで来る旨さなんです。
 少ないにせよ、どこかに野暮ったさを含んだモレのワインは、シャンボールに比較すると、避けられる傾向が有ると感じています。でも、タイミングにより、
「硬くて表情の無い味わい」
になりやすいシャンボール系よりも、上質に仕上がっているのであれば・・という条件付きで、モレ系のワインの方が、確率論的に美味しく飲める可能性が高い・・と思います。

 まあ、オリヴィエ・ジュアンさんの、ちょっと熟した素晴らしい1級を飲まれた方なら、思いっきり美しいエキスの味わいと、モレ特有の動物香やスパイスのエレガントで複雑な香りがお判りでしょう!・2013年の作柄が心配だぞ・・と思われる方は是非このACブルでお確かめしていただきたいと思います!超お奨め!旨いです!


2015 Morey-Saint-Denis Clos Solon
モレ=サン=ドニ・クロ・ソロン

13157
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
モレ=サン=ドニ
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

◆◆◆リアルワインガイド第60号 今飲んで89+ ポテンシャル90+ 飲み頃予想 今~2037
■エージェント情報
クロ・ソロンは国道沿いのモレ・サン・ドニ村側中央部の優良区画。0.25ha。平均樹齢25年。新樽比率30%。
◆◆◆ クロ・ソロンはモレの村名です。1級のような要素の粒の立った感じは有りませんが、紫の充実した果実に、僅かに赤い実が入り、濃厚ながらシツコク無く、しっかり膨らみ、綺麗な余韻を残します。・・・・何の不自由が有ろうか・・。これで充分じゃ無いのか?と思わせる仕上がり具合です。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥8,880 (外税) 


2015 Morey-Saint-Denis 1er Cru la Riotte Vieilles Vignes
モレ=サン=ドニ・プルミエ・クリュ・ラ・リオット・ヴィエイユ・ヴィーニュ

13159
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
モレ=サン=ドニ
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

◆◆◆リアルワインガイド第60号 今飲んで92 ポテンシャル93+ 飲み頃予想 2022~2050
■エージェント情報
 ラ・リオットはモレ・サン・ドニ村の中心部に位置。0.3ha。樹齢約60年のVV。新樽比率50%。「ラ・リオットは、骨格が大きく、長期熟成型のワインを生むテロワールです」(オリヴィエ・ジュアン)。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥11,200 (外税) 


2015 Morey-Saint-Denis 1er Cru les Ruchots Vieilles Vignes
モレ=サン=ドニ・プルミエ・クリュ・レ・ルショ・ヴィエイユ・ヴィーニュ

13158
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
モレ=サン=ドニ
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

◆◆◆リアルワインガイド第60号 今飲んで91+ ポテンシャル93 飲み頃予想 2022~2047
■エージェント情報
 レ・リュショはグランクリュ街道を挟んで、クロ・ド・タールとボンヌ・マールに接するモレ最高のプルミエ・クリュのひとつです。0.31ha。平均樹齢50年のVV。新樽比率30%。「レ・リュショは、繊細でフェミナンなワインを生むテロワールです」(オリヴィエ・ジュアン)。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥13,980 (外税) 
【エレガント系モレ=サン=ドニへの変貌が見える!?非常に好ましいです!】
 とても美味しいのに中々今一つ人気が盛り上がらない、不思議な生産者の一人であるオリヴィエ・ジュアンをご紹介します。

 2015年は・・・さすがに noisy も、毎年のように在庫の積み増しをして来たこともありまして大量発注は出来ず、少量の入荷になっています。

 なので、今までは少なくとも1級のどちらかは開けていたんですが、2015年は縮小せざるを得ませんで、ACブルゴーニュのみのテイスティングになってしまったことをお詫び申し上げます。

 まぁ、一度付いた「ケチ」を拭い去るのは非常に難しいもので、インターネット時代のタケノコのように一斉に生まれたネットのワイン屋・・noisy もそのうちの一人で有ることには違い無いのでしょうが、安売りの目玉になってしまったことは、ワイン屋も責任重大ですが、エージェントさんのバラマキや、ほぼ仕入れ価格で換金を続ける連中の手駒にしてしまったことが一因でしょう。


 実際に飲んでみると非常に柔らかく、濃く、モレらしい豊かさに満ちた素晴らしいワインで有り、むしろその味わいはアンリ・ジャイエ系の果実味がしっかり乗ったものでした。3~5年ほど置くと深みや複雑性も成長し、

「良いワインだなぁ・・」

と思えるものです。


 2015年のACブルゴーニュは、2014年もので透けて見えていた「エレガント系への転身・変身」が顕著になり、上級キュヴェは飲めていないものの、

「冷ややかな酸を残しつつ、今までの柔らかく暖かな豊かな味わいにプラスした、エレガント系、エキス系寄りの果実味系モレ=サン=ドニ」

・・・?・・と言う、新たなスタイルに変貌していると思われます。


 リアルワインガイドの最新号、第60号を読んでもその傾向が伺われ、徳丸さん的にはさして高くないと思われる 87+~88+ と言う評価です。

 noisy 的にはその評価ポイントはどうかな・・と思いますが・・と言うより低すぎるかと思ってますが、2013年までのオリヴィエ・ジュアンを基準に考えるのなら、それも有りなのかなとも思います。

 要は、

「シミジミ系のほっこりさせてくれるような味わい」

は、今までは無かったもので、例えばルイ・ユエランのような出汁味にも一見似たようなニュアンスを持っています。


 しかしながら、モレの豊かな味わいや、ほんのりと鉄や赤土にスパイスの載ったアロマ、かすかに皮革のニュアンスなどは変わらず有りますので、非常に複雑ながらもしんみりと、でも後口は豊かなニュアンスに導かれる・・と言う、より先進性を感じさせるものになっていると思います。


 色合いもグラスの底が見えるような「やや淡いな・・」と感じさせるものですよね。そこに、以前よりも透明度の高い石灰系ミネラリティが見える・・いや、noisy 的な感覚では有りますが、ように思います。

 淡い色合いでは有りますが、味わいは決して淡いものでは無く、さりとて果実味がテンコ盛りでやや甘い・・と言うような果実味重視系では無いです。2013年以前はその傾向は有ったと思います。

 むしろ、この「シミジミ」+「豊か」が、新生オリヴィエ・ジュアンの姿なんじゃないかと思えますし、果実味重視系からの脱却、そして若々しい果実や果実酸が乗り始めていることからも、それを伺えます。そしてそれは非常に・・いや、noisy 的には好ましく感じました。

 とても良い出来だと思います。プライス的にももはや3千円ほどで購入できるACブルゴーニュが枯渇しはじめているところ、とても有難い存在です。是非飲んでみていただきたいと思います。お勧めです。


 そのほか、モレ村名クロ・ソロン、1級リオット、1級ルショ、そしてトップ・キュヴェのシャルム=シャンベルタンは飲めておりませんで、リアルワインガイドの評価ポイントのみ、掲載させていただきました。ご検討くださいませ。



━━━━━
【おっ?・・オリヴィエ・ジュアンが変わり始めたか?・・】

 量的に少ない時でも必ずや毎年のようにこのワインだけは開けています。いつもふっくらと肉が有って、やや奥にエキスの味わい・・。これが完全に一体となるとイメージ的にはアンリ・ジャイエのワインに非常にそっくりになる訳ですが、さすがにそこまでには成りえて無い・・にせよ、やはり自然派らしいライトなナチュラルさが乗っかり、モレ=サン=ドニ近郊らしいまん丸な粒子の土のニュアンスと僅かな金属系ミネラリティが、オリヴィエ・ジュアンのオリジナリティと言えたと思うんですね。

 まぁ~~・・2016年の10月は入荷が少なく、

「・・どうしちゃったの?」

と思ってしまうほどでしたが、11月になったらもう・・ご紹介を全く消化できないほどの量が入ってきてしまいまして、どうやっても仕入れ額を販売額が超えてくれないと言う、実に大変な状況になってしまっています。

 何せ、ユベール・ラミーのとんでもなく素晴らしい仕上がりを知ってしまえば、販売予定数が終了したからと言ってラミーのコラムを消すことなんて・・noisy には出来ません・・。まだエージェントさんが持ってるのであれば・・です。

 ただしそんなことばかりをやっていると、どんどん在庫が積み上がり、足の踏み場もないほどのセラーになっちゃいますからね・・資金繰りも大変です。

 そんな中、ようやくオリヴィエ・ジュアン2014年のテイスティングの番が回ってきたんですが、柔らかくて深くてほんのり暖かい特徴有るブルゴーニュワインなのに、何故か今一つの人気なので、さすがに例年通りの発注は出来なくなっちゃいました。昔に比べればちょっと高くなった・・とおっしゃる方も多いのでしょう。でも、ほんの何年かだけ寝かせただけで、オリヴィエ・ジュアンのワインは激変しますんで、

「・・やっぱり外せないよなぁ・・」

と言うことになっちゃうんですね。


 で、少ない仕入れの中、毎年欠かさずテイスティングしているこのブルゴーニュ・ピノ・ノワールですから、今年も外さずに飲んでみました。

すると・・どうでしょう・・。いつもとちょっとニュアンスが違うんですよ。・・そうなんです。

「オリヴィエ・ジュアンもエキス系のしなやかでエレガントな味わいに向かっている?」

 オリヴィエ・ジュアン・・・お前もか?・・とまでは行かないにせよ、結構な感じでファットさを思わせた果実の風味は収まり、冷たくやや黒いチェリーに僅かに甘いクリームをトッピングした程度のニュアンスへ変わっていたんですね。

 この方向性はアンリ・ジャイエとは違うベクトルを向いています。なので、今までは「アンリ・ジャイエ似な部分が多い」と言ってきましたが、「脱アンリ・ジャイエ」を始めたかのような印象でした。

 勿論ですが、上記は全体的な印象にまで及んでいますが、アリヴィエ・ジュアンらしいモレな雰囲気にまん丸い粒子を感じさせるテクスチュアからの表現はしっかり残っています。この1~2カ月で良い感じにまとまってくると思います。

 黒赤果実の、わずかに妖艶さも秘めた美味しいブルゴーニュです。今回は頑張って値下げしました!・・沢山飲んで欲しいので!・・頑張ったのは noisy の店だけで、別にエージェントさんから賄賂をもらっている訳では有りません。なので是非飲んでみてください。お勧めします!


 以下は2013年のこのワインのレヴューです。
━━━━━
【美味しい!これは安いしどんどん飲みましょう!2013年はテロワールと造り手の技量がハッキリ判るヴィンテージです!】


 
実に不思議なことが起きているように思ってしまいます。悪くてどうしようもないと、散々に脅かされてきた2013年のブルゴーニュでは有りますが、むしろ、noisyが扱ってきた造り手さんたちは・・

「・・グレートな2012年より・・旨いかもしれない・・」

と思い始めています。どうなっちゃってるんでしょうね。やはり、志有る造り手たちは、自身の分身でもありえる自分のワインが、納得できるもので無いならリリースしない・・もしくは、それに必ず及ぶように仕上げる・・ということなのでしょう。そうでなければこういう結果にはならないはずです。

 この素晴らしいACブルゴーニュは、モレらしい、紫のジューシーな味わいと、土っぽいテロワールの表現をしています。僅かなスパイスと果実味と一体化したミネラルで、光り輝いているように思えます。

「単純に美味しい!」

 でも、このことが重要なんですね。ACブルとして、モレのACブルとして・・・とても秀逸です。2010年や2012年は果実味が豊かで、むしろ若い時は「モタ」っとした感じも受けるかもな・・と思えるのですが。2013年のこのACブルには、そんな贅肉にも似たような部分が無く、非常にスタイリッシュでエキスの味わいに満ちています。色合いは以前のヴィンテージに比べると、やや淡いのかもしれませんが、非常に心地の良いモレ風味の味わいがしっかり出て来ています。・・まあ、一番出汁と云うか、フリーランジュースのみっちゅうか・・・とにかく美しくピュアで身体に染み込んで来る旨さなんです。
 少ないにせよ、どこかに野暮ったさを含んだモレのワインは、シャンボールに比較すると、避けられる傾向が有ると感じています。でも、タイミングにより、
「硬くて表情の無い味わい」
になりやすいシャンボール系よりも、上質に仕上がっているのであれば・・という条件付きで、モレ系のワインの方が、確率論的に美味しく飲める可能性が高い・・と思います。

 まあ、オリヴィエ・ジュアンさんの、ちょっと熟した素晴らしい1級を飲まれた方なら、思いっきり美しいエキスの味わいと、モレ特有の動物香やスパイスのエレガントで複雑な香りがお判りでしょう!・2013年の作柄が心配だぞ・・と思われる方は是非このACブルでお確かめしていただきたいと思います!超お奨め!旨いです!


2014 Morey-Saint-Denis 1er Cru la Riotte Vieilles Vignes
モレ=サン=ドニ・プルミエ・クリュ・ラ・リオット・ヴィエイユ・ヴィーニュ

12246
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
モレ=サン=ドニ
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

■エージェント情報
 ラ・リオットはモレ・サン・ドニ村の中心部に位置。0.3ha。樹齢約60年のVV。新樽比率50%。「ラ・リオットは、骨格が大きく、長期熟成型のワインを生むテロワールです」(オリヴィエ・ジュアン)。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥13,980 (外税) 


2014 Morey-Saint-Denis 1er Cru les Ruchots Vieilles Vignes
モレ=サン=ドニ・プルミエ・クリュ・レ・ルショ・ヴィエイユ・ヴィーニュ

12245
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
モレ=サン=ドニ
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

■エージェント情報
 レ・リュショはグランクリュ街道を挟んで、クロ・ド・タールとボンヌ・マールに接するモレ最高のプルミエ・クリュのひとつです。0.31ha。平均樹齢50年のVV。新樽比率30%。「レ・リュショは、繊細でフェミナンなワインを生むテロワールです」(オリヴィエ・ジュアン)。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥10,800 (外税) 
【2014年の1級ものは飲めてませんが、ACブル同様に進化しているはず?】
 2013年のレ・ルショはもう・・めっちゃんこ美味しくて、

「ありゃ・・飲んだワインのクラスを間違ったか?」

と思ったほどでした。なので、

「こりゃぁ売れるだろう・・」

と高を括っていたところ今一つの販売成績でして、頑張って飲んで一生懸命書いても売れないとなると、

「なんだかな~・・」
「一体なにやってんだか・・」
「飲んだら絶対美味しいのに・・力不足だよなぁ・・」

と自分を責めるような気持ちにもなっちゃいます。


 そんなことが脳裏から離れず、2014年は数量を減らしちゃったわけですが、その反動として・・

「少な過ぎて飲む訳に行かなくなった」

と言う現象が起きちゃうんですね。


 まぁ、そっくりそのまんま販売出来なくても、ある程度まで売れてくれると何とかペイ出来ますが、3ケース仕入れて1本程度のテイスティングが限度ですから、この数量でのテイスティングはちょっと厳しいです。


 そんな訳でして、2014年のこの・・おそらく2013年もの以上に素晴らしいはずの、ややエキス系ワインに変貌しつつあるはずのモレ1級の2アイテムは、テイスティングをお預け・・とさせていただきましたので、申し訳ありませんが以前のレヴューをご覧くださいませ。もし売れるようなら、それでもしエージェントさんが在庫をお持ちでしたら、仕入れを足してテイスティングしたいと思っています。


 以下は2013年のモレ1級のレヴューです。
━━━━━
【グレートな仕上がりの2013年!・・素晴らしい造り手は一般的なグレートイヤーを凌駕します!】

実に美しい透明感ある赤紫! オリヴィエ・ジュアンを飲むたびに、そのポテンシャルの高さと精緻さに痺れ、

「そう・・今、一番アンリ・ジャイエのワインの味わいに近いのはオリヴィエ・ジュアンで間違い無い・・」

との思いを強くしている noisy です。

 この2013年のルショV.V.も、果実味がたっぷりなのに・・ドライなのに・・甘く、ほぼ球体なイメージを貰い、タンニンを全く意識させないしなやかなテクスチュアと紫の果実をたんまりと堪能出来ます。

 2013年はやはり厳しいヴィンテージだったのでしょう。ところがですね、その厳しかったヴィンテージだからこそ、優れた造り手たちは英知と経験から身体を動かし、一般的に言われる素晴らしいグレートヴィンテージのワインよりも、さらに素晴らしいものへと昇華したんですね。

 このオリヴィエ・ジュアンもそうです。・・まぁ・・見事と言うしかない素晴らしさです。揮発酸の「キ」の字も無く、これ見よがしな「リキミ」も無く、ただただ造り手の「気」をさりげなくパッケージしていると感じます。

 もし、オリヴィエ・ジュアンを飲んだことが無いと言われるなら、このルショV.V.かラ・リオットV.V.を飲んでみてください。

「パーフェクトだ!」
 と思われるかもしれませんよ。アンリ・ジャイエもまた、リリース直後のワインはこのようなニュアンスに近かったです。そしてやはり、「完璧だ・・」と思わされました。

 アペラシオンは違えど、味わいは非常に似通っています。アンリが無くなって数年ですが、すでにこの味わいこそが「オリヴィエ・ジュアン」なんだと衆知されて良いんじゃないかと思います。価格的にもポテンシャルが非常に高く、非常にリーズナブルだと感じます。ぜひとも飲んでいただきたい逸品です。



以下は以前のコメントです。
━━━━━
【美味い!・・・なんで売れんのかねぇ・・!】

 昨今は、お茶もペットでビールも缶、ボージョレ・ヌーボーもペットで1本500円しない・・・そんなことが当たり前のの世の中になってしまいました。お茶は急須で入れるものだったし、ビールは瓶で・・飲んだら持っていってもらう・・実にエコロジーだった時代が昭和だったのかもしれませんね。麦茶もしっかり煮出して遠足に持っていったものですが、今じゃ、良い所、パックになったのを水に浸して置くのでしょう。まあ、エコロジーかもしれませんが、余分なエネルギーと資材を使っています。

 今まではそれでも済んだかもしれませんが、これからは地球規模で考えないといけませんね。1000円のものが500円で買えるようになったと喜んでいて良いのでしょうかね・・・。廻り回って、結局自分の首を締めてしまっているの気が付きませんかね。かのギリシャはその昔は、奴隷に働かせる世界でしたが、近代になって奴隷がいなくなっても同じ様にやっていて、現状が有るんじゃないかとさえ思ってしまいます。(あくまで私見です・・日本だってほんの百数十年前は刀を持ってチャンバラやってた訳ですから・・)ワインの博覧会に行くと、決まってギリシャのブースは誰もいません。9時に開場して飲み始め、11時に昼食に出かけてまた飲み、2~3時に帰って来て裏で寝ていたそうです。
「何しに日本に来たんじゃ!」

 ・・・まあ、日本も仕事という意味で無く、戦後のアメリカ人的急ごしらえ個人主義がギリシャと同じ様な目に遭いはしないかと・・危惧している次第です。で、オリヴィエ・ジュアン2009年です。滅茶苦茶旨いので・・買ってください。どこぞの、シャンボールに引っ付いた超ド級ドメーヌの1級モレより何倍も旨いです。そこだけは保証つきです。2009年も、妙な強さは無く、しなやかで旨いです。

 真の飲み頃は何時か・・は別にして、今ならどのキュヴェも全て美味しく飲めます。勿論ですが、1級は全然早いですよ。

モレ=サン=ドニ・プルミエ・クリュ・レ・ルショ は、スタイリッシュでエキス主体です。濃厚な出汁味のエキスは、紫や赤の果実とワイルドなニュアンスを将来的に担保しています。現在は単純に綺麗でただただ旨い・・だけですが、さすがプルミエの大きさを感じていただけると思います。

 モレ=サン=ドニ・プルミエ・クリュ・ラ・リオット は、レ・ルショとは違って太い果実味が主体です。同じようにエキスも充分に有るんですが、それよりも生のままの風味を感じさせる果実がたっぷりです。その分、若さゆえの荒さもやや持っており、動かした直後などは、
「ちょっと荒れているかな?」
と感じるかもしれません。1週間休めてあげれば落ち着くでしょう。充実した、厚みの有るボディで、圧倒されると思います。

 1級は、やはり3年待ったら・・・トロトロに溶け込んで目ちゃんこ美味しいでしょう。出来る事ならそこまで待ってください。紫のストレスの無いピュアフルーツが、スパイスと共に感じられると思います。どれも超お奨めです!




2013 Morey-Saint-Denis 1er Cru la Riotte Vieilles Vignes
モレ=サン=ドニ・プルミエ・クリュ・ラ・リオット・ヴィエイユ・ヴィーニュ

11534
自然派
赤 辛口
フランス
ブルゴーニュ
モレ=サン=ドニ
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

■エージェント情報
 ラ・リオットはモレ・サン・ドニ村の中心部に位置。0.3ha。樹齢約60年のVV。新樽比率50%。「ラ・リオットは、骨格が大きく、長期熟成型のワインを生むテロワールです」(オリヴィエ・ジュアン)。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥13,800 (外税) 


2013 Morey-Saint-Denis 1er Cru les Ruchots Vieilles Vignes
モレ=サン=ドニ・プルミエ・クリュ・レ・ルショ・ヴィエイユ・ヴィーニュ

11533
自然派
赤 辛口
フランス
ブルゴーニュ
モレ=サン=ドニ
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

■エージェント情報
 レ・リュショはグランクリュ街道を挟んで、クロ・ド・タールとボンヌ・マールに接するモレ最高のプルミエ・クリュのひとつです。0.31ha。平均樹齢50年のVV。新樽比率30%。「レ・リュショは、繊細でフェミナンなワインを生むテロワールです」(オリヴィエ・ジュアン)。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥11,250 (外税) 
【グレートな仕上がりの2013年!・・素晴らしい造り手は一般的なグレートイヤーを凌駕します!】

実に美しい透明感ある赤紫! オリヴィエ・ジュアンを飲むたびに、そのポテンシャルの高さと精緻さに痺れ、

「そう・・今、一番アンリ・ジャイエのワインの味わいに近いのはオリヴィエ・ジュアンで間違い無い・・」

との思いを強くしている noisy です。

 この2013年のルショV.V.も、果実味がたっぷりなのに・・ドライなのに・・甘く、ほぼ球体なイメージを貰い、タンニンを全く意識させないしなやかなテクスチュアと紫の果実をたんまりと堪能出来ます。

 2013年はやはり厳しいヴィンテージだったのでしょう。ところがですね、その厳しかったヴィンテージだからこそ、優れた造り手たちは英知と経験から身体を動かし、一般的に言われる素晴らしいグレートヴィンテージのワインよりも、さらに素晴らしいものへと昇華したんですね。

 このオリヴィエ・ジュアンもそうです。・・まぁ・・見事と言うしかない素晴らしさです。揮発酸の「キ」の字も無く、これ見よがしな「リキミ」も無く、ただただ造り手の「気」をさりげなくパッケージしていると感じます。

 もし、オリヴィエ・ジュアンを飲んだことが無いと言われるなら、このルショV.V.かラ・リオットV.V.を飲んでみてください。

「パーフェクトだ!」
 と思われるかもしれませんよ。アンリ・ジャイエもまた、リリース直後のワインはこのようなニュアンスに近かったです。そしてやはり、「完璧だ・・」と思わされました。

 アペラシオンは違えど、味わいは非常に似通っています。アンリが無くなって数年ですが、すでにこの味わいこそが「オリヴィエ・ジュアン」なんだと衆知されて良いんじゃないかと思います。価格的にもポテンシャルが非常に高く、非常にリーズナブルだと感じます。ぜひとも飲んでいただきたい逸品です。



以下は以前のコメントです。
━━━━━
【美味い!・・・なんで売れんのかねぇ・・!】

 昨今は、お茶もペットでビールも缶、ボージョレ・ヌーボーもペットで1本500円しない・・・そんなことが当たり前のの世の中になってしまいました。お茶は急須で入れるものだったし、ビールは瓶で・・飲んだら持っていってもらう・・実にエコロジーだった時代が昭和だったのかもしれませんね。麦茶もしっかり煮出して遠足に持っていったものですが、今じゃ、良い所、パックになったのを水に浸して置くのでしょう。まあ、エコロジーかもしれませんが、余分なエネルギーと資材を使っています。

 今まではそれでも済んだかもしれませんが、これからは地球規模で考えないといけませんね。1000円のものが500円で買えるようになったと喜んでいて良いのでしょうかね・・・。廻り回って、結局自分の首を締めてしまっているの気が付きませんかね。かのギリシャはその昔は、奴隷に働かせる世界でしたが、近代になって奴隷がいなくなっても同じ様にやっていて、現状が有るんじゃないかとさえ思ってしまいます。(あくまで私見です・・日本だってほんの百数十年前は刀を持ってチャンバラやってた訳ですから・・)ワインの博覧会に行くと、決まってギリシャのブースは誰もいません。9時に開場して飲み始め、11時に昼食に出かけてまた飲み、2~3時に帰って来て裏で寝ていたそうです。
「何しに日本に来たんじゃ!」

 ・・・まあ、日本も仕事という意味で無く、戦後のアメリカ人的急ごしらえ個人主義がギリシャと同じ様な目に遭いはしないかと・・危惧している次第です。で、オリヴィエ・ジュアン2009年です。滅茶苦茶旨いので・・買ってください。どこぞの、シャンボールに引っ付いた超ド級ドメーヌの1級モレより何倍も旨いです。そこだけは保証つきです。2009年も、妙な強さは無く、しなやかで旨いです。

 真の飲み頃は何時か・・は別にして、今ならどのキュヴェも全て美味しく飲めます。勿論ですが、1級は全然早いですよ。

モレ=サン=ドニ・プルミエ・クリュ・レ・ルショ は、スタイリッシュでエキス主体です。濃厚な出汁味のエキスは、紫や赤の果実とワイルドなニュアンスを将来的に担保しています。現在は単純に綺麗でただただ旨い・・だけですが、さすがプルミエの大きさを感じていただけると思います。

 モレ=サン=ドニ・プルミエ・クリュ・ラ・リオット は、レ・ルショとは違って太い果実味が主体です。同じようにエキスも充分に有るんですが、それよりも生のままの風味を感じさせる果実がたっぷりです。その分、若さゆえの荒さもやや持っており、動かした直後などは、
「ちょっと荒れているかな?」
と感じるかもしれません。1週間休めてあげれば落ち着くでしょう。充実した、厚みの有るボディで、圧倒されると思います。

 1級は、やはり3年待ったら・・・トロトロに溶け込んで目ちゃんこ美味しいでしょう。出来る事ならそこまで待ってください。紫のストレスの無いピュアフルーツが、スパイスと共に感じられると思います。どれも超お奨めです!




2017 Morey-Saint-Denis Clos Solon
モレ=サン=ドニ・クロ・ソロン

14932
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
モレ=サン=ドニ
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

◆◆◆リアルワインガイド第67号 今飲んで91 ポテンシャル92 飲み頃予想 今~2043
■エージェント情報
クロ・ソロンは国道沿いのモレ・サン・ドニ村側中央部の優良区画。0.25ha。平均樹齢25年。新樽比率30%。
◆◆◆ クロ・ソロンはモレの村名です。1級のような要素の粒の立った感じは有りませんが、紫の充実した果実に、僅かに赤い実が入り、濃厚ながらシツコク無く、しっかり膨らみ、綺麗な余韻を残します。・・・・何の不自由が有ろうか・・。これで充分じゃ無いのか?と思わせる仕上がり具合です。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥8,180 (外税) 
【滅茶苦茶美味しい!繊細さも出て来た村名クロ・ソロン!!】
 滅茶美味しいです!・・むしろ柔らかめに感じる酸では有るんですが、以前のオリヴィエ・ジュアンからは考えられないほど、「冷涼感」が増し、ピュアなニュアンスを強く受けます。

 以前なら、

「甘いとは言え無いが甘みも感じる」

総体の味わいで、それがむしろオリヴィエ・ジュアン的な味わいだと思っていた訳です。

 むしろ2017年のクロ・ソロンは、ヴォーヌ=ロマネ村のワインが持つような、ほっこり柔らかい酸味の中に、やや冷ややかさを持つ赤い色合いの果実酸が差し込んで来ている感じで、このバランスが非常に・・良いんですね。

 しかもこのクロ・ソロンは1級ラ・リオットの下部に有りますんで、その姿もほんのりと見せてくれる感じです。ラ・リオットを望みつつ、その肩越しにクロ・ド・ラ・ロシュを感じられるか・・られないか・・。まぁ、その辺がブルゴーニュワインの醍醐味と言えるかな・・と思います。

 リアルワインガイド誌も第67号ではついに、ポテンシャル92点 も付けているように、限りなく1級に近いか、普通の1級なら超えてくるような評価です。

 2017年のクロ・ソロンに限っては黒果実が5から6とするなら、赤果実は4から5ほど・・だと思います。これってオリヴィエ・ジュアンを良く知る方にとっては、結構な衝撃じゃないかな・・と思いますがいかがでしょう?

 濃密さも有るが、その濃度以上にスッキリです。何せ「甘くない」ので・・(^^;; 非常に美味しいと思います。是非とも飲んでみてください。超お勧めします!


 以下は以前の下級キュヴェのレヴューです。
━━━━━
【エレガント系モレ=サン=ドニへの変貌が見える!?非常に好ましいです!】

 とても美味しいのに中々今一つ人気が盛り上がらない、不思議な生産者の一人であるオリヴィエ・ジュアンをご紹介します。

 2015年は・・・さすがに noisy も、毎年のように在庫の積み増しをして来たこともありまして大量発注は出来ず、少量の入荷になっています。

 なので、今までは少なくとも1級のどちらかは開けていたんですが、2015年は縮小せざるを得ませんで、ACブルゴーニュのみのテイスティングになってしまったことをお詫び申し上げます。

 まぁ、一度付いた「ケチ」を拭い去るのは非常に難しいもので、インターネット時代のタケノコのように一斉に生まれたネットのワイン屋・・noisy もそのうちの一人で有ることには違い無いのでしょうが、安売りの目玉になってしまったことは、ワイン屋も責任重大ですが、エージェントさんのバラマキや、ほぼ仕入れ価格で換金を続ける連中の手駒にしてしまったことが一因でしょう。


 実際に飲んでみると非常に柔らかく、濃く、モレらしい豊かさに満ちた素晴らしいワインで有り、むしろその味わいはアンリ・ジャイエ系の果実味がしっかり乗ったものでした。3~5年ほど置くと深みや複雑性も成長し、

「良いワインだなぁ・・」

と思えるものです。


 2015年のACブルゴーニュは、2014年もので透けて見えていた「エレガント系への転身・変身」が顕著になり、上級キュヴェは飲めていないものの、

「冷ややかな酸を残しつつ、今までの柔らかく暖かな豊かな味わいにプラスした、エレガント系、エキス系寄りの果実味系モレ=サン=ドニ」

・・・?・・と言う、新たなスタイルに変貌していると思われます。


 リアルワインガイドの最新号、第60号を読んでもその傾向が伺われ、徳丸さん的にはさして高くないと思われる 87+~88+ と言う評価です。

 noisy 的にはその評価ポイントはどうかな・・と思いますが・・と言うより低すぎるかと思ってますが、2013年までのオリヴィエ・ジュアンを基準に考えるのなら、それも有りなのかなとも思います。

 要は、

「シミジミ系のほっこりさせてくれるような味わい」

は、今までは無かったもので、例えばルイ・ユエランのような出汁味にも一見似たようなニュアンスを持っています。


 しかしながら、モレの豊かな味わいや、ほんのりと鉄や赤土にスパイスの載ったアロマ、かすかに皮革のニュアンスなどは変わらず有りますので、非常に複雑ながらもしんみりと、でも後口は豊かなニュアンスに導かれる・・と言う、より先進性を感じさせるものになっていると思います。


 色合いもグラスの底が見えるような「やや淡いな・・」と感じさせるものですよね。そこに、以前よりも透明度の高い石灰系ミネラリティが見える・・いや、noisy 的な感覚では有りますが、ように思います。

 淡い色合いでは有りますが、味わいは決して淡いものでは無く、さりとて果実味がテンコ盛りでやや甘い・・と言うような果実味重視系では無いです。2013年以前はその傾向は有ったと思います。

 むしろ、この「シミジミ」+「豊か」が、新生オリヴィエ・ジュアンの姿なんじゃないかと思えますし、果実味重視系からの脱却、そして若々しい果実や果実酸が乗り始めていることからも、それを伺えます。そしてそれは非常に・・いや、noisy 的には好ましく感じました。

 とても良い出来だと思います。プライス的にももはや3千円ほどで購入できるACブルゴーニュが枯渇しはじめているところ、とても有難い存在です。是非飲んでみていただきたいと思います。お勧めです。


 そのほか、モレ村名クロ・ソロン、1級リオット、1級ルショ、そしてトップ・キュヴェのシャルム=シャンベルタンは飲めておりませんで、リアルワインガイドの評価ポイントのみ、掲載させていただきました。ご検討くださいませ。



━━━━━
【おっ?・・オリヴィエ・ジュアンが変わり始めたか?・・】

 量的に少ない時でも必ずや毎年のようにこのワインだけは開けています。いつもふっくらと肉が有って、やや奥にエキスの味わい・・。これが完全に一体となるとイメージ的にはアンリ・ジャイエのワインに非常にそっくりになる訳ですが、さすがにそこまでには成りえて無い・・にせよ、やはり自然派らしいライトなナチュラルさが乗っかり、モレ=サン=ドニ近郊らしいまん丸な粒子の土のニュアンスと僅かな金属系ミネラリティが、オリヴィエ・ジュアンのオリジナリティと言えたと思うんですね。

 まぁ~~・・2016年の10月は入荷が少なく、

「・・どうしちゃったの?」

と思ってしまうほどでしたが、11月になったらもう・・ご紹介を全く消化できないほどの量が入ってきてしまいまして、どうやっても仕入れ額を販売額が超えてくれないと言う、実に大変な状況になってしまっています。

 何せ、ユベール・ラミーのとんでもなく素晴らしい仕上がりを知ってしまえば、販売予定数が終了したからと言ってラミーのコラムを消すことなんて・・noisy には出来ません・・。まだエージェントさんが持ってるのであれば・・です。

 ただしそんなことばかりをやっていると、どんどん在庫が積み上がり、足の踏み場もないほどのセラーになっちゃいますからね・・資金繰りも大変です。

 そんな中、ようやくオリヴィエ・ジュアン2014年のテイスティングの番が回ってきたんですが、柔らかくて深くてほんのり暖かい特徴有るブルゴーニュワインなのに、何故か今一つの人気なので、さすがに例年通りの発注は出来なくなっちゃいました。昔に比べればちょっと高くなった・・とおっしゃる方も多いのでしょう。でも、ほんの何年かだけ寝かせただけで、オリヴィエ・ジュアンのワインは激変しますんで、

「・・やっぱり外せないよなぁ・・」

と言うことになっちゃうんですね。


 で、少ない仕入れの中、毎年欠かさずテイスティングしているこのブルゴーニュ・ピノ・ノワールですから、今年も外さずに飲んでみました。

すると・・どうでしょう・・。いつもとちょっとニュアンスが違うんですよ。・・そうなんです。

「オリヴィエ・ジュアンもエキス系のしなやかでエレガントな味わいに向かっている?」

 オリヴィエ・ジュアン・・・お前もか?・・とまでは行かないにせよ、結構な感じでファットさを思わせた果実の風味は収まり、冷たくやや黒いチェリーに僅かに甘いクリームをトッピングした程度のニュアンスへ変わっていたんですね。

 この方向性はアンリ・ジャイエとは違うベクトルを向いています。なので、今までは「アンリ・ジャイエ似な部分が多い」と言ってきましたが、「脱アンリ・ジャイエ」を始めたかのような印象でした。

 勿論ですが、上記は全体的な印象にまで及んでいますが、アリヴィエ・ジュアンらしいモレな雰囲気にまん丸い粒子を感じさせるテクスチュアからの表現はしっかり残っています。この1~2カ月で良い感じにまとまってくると思います。

 黒赤果実の、わずかに妖艶さも秘めた美味しいブルゴーニュです。今回は頑張って値下げしました!・・沢山飲んで欲しいので!・・頑張ったのは noisy の店だけで、別にエージェントさんから賄賂をもらっている訳では有りません。なので是非飲んでみてください。お勧めします!


 以下は2013年のこのワインのレヴューです。
━━━━━
【美味しい!これは安いしどんどん飲みましょう!2013年はテロワールと造り手の技量がハッキリ判るヴィンテージです!】


 
実に不思議なことが起きているように思ってしまいます。悪くてどうしようもないと、散々に脅かされてきた2013年のブルゴーニュでは有りますが、むしろ、noisyが扱ってきた造り手さんたちは・・

「・・グレートな2012年より・・旨いかもしれない・・」

と思い始めています。どうなっちゃってるんでしょうね。やはり、志有る造り手たちは、自身の分身でもありえる自分のワインが、納得できるもので無いならリリースしない・・もしくは、それに必ず及ぶように仕上げる・・ということなのでしょう。そうでなければこういう結果にはならないはずです。

 この素晴らしいACブルゴーニュは、モレらしい、紫のジューシーな味わいと、土っぽいテロワールの表現をしています。僅かなスパイスと果実味と一体化したミネラルで、光り輝いているように思えます。

「単純に美味しい!」

 でも、このことが重要なんですね。ACブルとして、モレのACブルとして・・・とても秀逸です。2010年や2012年は果実味が豊かで、むしろ若い時は「モタ」っとした感じも受けるかもな・・と思えるのですが。2013年のこのACブルには、そんな贅肉にも似たような部分が無く、非常にスタイリッシュでエキスの味わいに満ちています。色合いは以前のヴィンテージに比べると、やや淡いのかもしれませんが、非常に心地の良いモレ風味の味わいがしっかり出て来ています。・・まあ、一番出汁と云うか、フリーランジュースのみっちゅうか・・・とにかく美しくピュアで身体に染み込んで来る旨さなんです。
 少ないにせよ、どこかに野暮ったさを含んだモレのワインは、シャンボールに比較すると、避けられる傾向が有ると感じています。でも、タイミングにより、
「硬くて表情の無い味わい」
になりやすいシャンボール系よりも、上質に仕上がっているのであれば・・という条件付きで、モレ系のワインの方が、確率論的に美味しく飲める可能性が高い・・と思います。

 まあ、オリヴィエ・ジュアンさんの、ちょっと熟した素晴らしい1級を飲まれた方なら、思いっきり美しいエキスの味わいと、モレ特有の動物香やスパイスのエレガントで複雑な香りがお判りでしょう!・2013年の作柄が心配だぞ・・と思われる方は是非このACブルでお確かめしていただきたいと思います!超お奨め!旨いです!


2017 Morey-Saint-Denis 1er Cru la Riotte Vieilles Vignes
モレ=サン=ドニ・プルミエ・クリュ・ラ・リオット・ヴィエイユ・ヴィーニュ

14934
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
モレ=サン=ドニ
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

◆◆◆貴重なバックヴィンテージ2017年です。
リアルワインガイド第67号 今飲んで94 ポテンシャル95 飲み頃予想 2022~2050

■エージェント情報
 ラ・リオットはモレ・サン・ドニ村の中心部に位置。0.3ha。樹齢約60年のVV。新樽比率50%。「ラ・リオットは、骨格が大きく、長期熟成型のワインを生むテロワールです」(オリヴィエ・ジュアン)。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥14,580 (外税) 
【オリヴィエ・ジュアンの看板、二つの1級も以前のシャルム=シャンベルタンと同様の評価です!】
 二つの1級、ラ・リオットとレ・リュショも非常に高い評価です。リアルワインガイド誌第67号において、ラ・リオットV.V.がポテンシャル95、レ・リュショV.V.がポテンシャル94+と、以前のシャルム=シャンベルタンと同様の評価にまで上り詰めています。

 1級ラ・リオットは、グラン・クリュ・クロ・ド・ラ・ロシュを構成するリューディ、レ・シャビオの直下に接しています。下部に有る分、豊かな味わいになりますが、たっぷりな鉱物系のニュアンスを持つ、比較的パワフルな味わいです。クロ・ド・ラ・ロシュ的なニュアンスはさほど無い・・と考えがちですが、裏に・・奥に回っている、もしくは豊かに感じる要素に隠れている、骨格的要素に回っているとも言えます。長い熟成を経て、むしろ果実が失せて来てからこそ、その全貌が見えるかもしれません。

 1級レ・リュショはモレの村の南端、グラン・クリュ・クロ・ド・タールとグラン・クリュ・ボンヌ=マールの二つの下部に接する素晴らしいロケーションです。レ・リュショの下部には、ルーミエさんの1級ビュシェール(クロ・ド・ラ・ビュシェール)が接していますし、シャンボール1級レ・センティエとも接しています。

 ですので・・悪い訳が無い・・(^^;; 昨今のルーミエさんのクロ・ド・ラ・ビュシェールは、以前の野暮ったさは全く無く、完全に村名シャンボールを凌駕しています・・まぁ、シャンボールは1級も混ざっていた時期も有りますので一概に比較はできないとしても、

「熟したら美味しいがリリース直後はテクスチュアがざらつく・・」

と思ってました。最近のヴィンテージはホント、素晴らしいですよね?


 そんな畑ですから悪い訳が無く、94+ と言う評価も納得の行くものです。反対にレ・リュショやラ・リオットの出来の良いワインを他に探せ・・と言われたら、非常に困難です。

 まぁ、モレ=サン=ドニと言う村のワインは、コート・ド・ニュイで最もリーズナブルですので、

「いつの間にかエレガント系に寄って来たオリヴィエ・ジュアンの1級からは目が離せない!」

と言って良いかと思います。是非ご検討くださいませ。


2017 Charmes-Chambertin Grand Cru
シャルム=シャンベルタン・グラン・クリュ

14935
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
ジュヴレ=シャンベルタン
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

◆◆◆貴重なバックヴィンテージ2017年です。
リアルワインガイド第67号 今飲んで94+ ポテンシャル96 飲み頃予想 2025~2055

■エージェント情報
 マゾワイエール側に0.35haを所有。平均樹齢60年のVV。新樽比率30%。オリヴィエ・ジュアンの最高キュヴェ。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥18,850 (外税) 
【ついに95ポイント台の壁を超えた!オリヴィエ・ジュアンの最高傑作になったと思われる2017年シャルム=シャンベルタンです!】
 ついに来ましたね~・・リアルワインガイド誌第67号の評価は96ポイントです。今までの最高が95+でした(noisy調べ)ので、一般にクラシック(最高の出来)クラスと言われる評価領域に突入です。

 もっとも、単純に評価点が高くても、自身の好みとかけ離れていては、余り関係の無いことになってしまいますが、2015年ものにはnoisyも、

「エレガント系へ移行の兆し?」

とコラムに書いてお伝えしていました。


 どうやらそれに間違いは無いようで、下級キュヴェのみのテイスティングでは有りますが、確実に、

「果実味たっぷり系からの脱却」

をし始めているように感じます。


 リアルワインガイド誌では指摘されていませんでしたが、noisy 的には、確かにまだ黒果実中心の味わいでは有るものの、そこに明るい赤い果実が差し込んで来ています。造り手的には意図せず、いつの間にかそうなって来てしまったように感じます。


 しかも価格的には非常にリーズナブルで、シャルム=シャンベルタンとしては破格の1万円台です。今回は少なくて・・すみません。ご検討くださいませ。


2015 Bourgogne Pinot Noir
ブルゴーニュ・ピノ・ノワール

13156
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

◆◆◆リアルワインガイド第60号 今飲んで87+ ポテンシャル88+ 飲み頃予想 今~2035
■エージェント情報
 アルスナン村のオート・コート・ド・ニュイ区画(樹齢55~60年)80%、AOCモレ・サン・ドニに地続きで接するACブルゴーニュ区画「レ・シャン・ド・ラ・ヴィーニュ」(樹齢約65年)20%のブレンドです。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥3,090 (外税) 


2015 Charmes-Chambertin Grand Cru
シャルム=シャンベルタン・グラン・クリュ

13160
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
ジュヴレ=シャンベルタン
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

◆◆◆リアルワインガイド第60号 今飲んで93 ポテンシャル95 飲み頃予想 2027~2060
■エージェント情報

 マゾワイエール側に0.35haを所有。平均樹齢60年のVV。新樽比率30%。オリヴィエ・ジュアンの最高キュヴェ。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥18,850 (外税) 
【エレガント系モレ=サン=ドニへの変貌が見える!?非常に好ましいです!】
 とても美味しいのに中々今一つ人気が盛り上がらない、不思議な生産者の一人であるオリヴィエ・ジュアンをご紹介します。

 2015年は・・・さすがに noisy も、毎年のように在庫の積み増しをして来たこともありまして大量発注は出来ず、少量の入荷になっています。

 なので、今までは少なくとも1級のどちらかは開けていたんですが、2015年は縮小せざるを得ませんで、ACブルゴーニュのみのテイスティングになってしまったことをお詫び申し上げます。

 まぁ、一度付いた「ケチ」を拭い去るのは非常に難しいもので、インターネット時代のタケノコのように一斉に生まれたネットのワイン屋・・noisy もそのうちの一人で有ることには違い無いのでしょうが、安売りの目玉になってしまったことは、ワイン屋も責任重大ですが、エージェントさんのバラマキや、ほぼ仕入れ価格で換金を続ける連中の手駒にしてしまったことが一因でしょう。


 実際に飲んでみると非常に柔らかく、濃く、モレらしい豊かさに満ちた素晴らしいワインで有り、むしろその味わいはアンリ・ジャイエ系の果実味がしっかり乗ったものでした。3~5年ほど置くと深みや複雑性も成長し、

「良いワインだなぁ・・」

と思えるものです。


 2015年のACブルゴーニュは、2014年もので透けて見えていた「エレガント系への転身・変身」が顕著になり、上級キュヴェは飲めていないものの、

「冷ややかな酸を残しつつ、今までの柔らかく暖かな豊かな味わいにプラスした、エレガント系、エキス系寄りの果実味系モレ=サン=ドニ」

・・・?・・と言う、新たなスタイルに変貌していると思われます。


 リアルワインガイドの最新号、第60号を読んでもその傾向が伺われ、徳丸さん的にはさして高くないと思われる 87+~88+ と言う評価です。

 noisy 的にはその評価ポイントはどうかな・・と思いますが・・と言うより低すぎるかと思ってますが、2013年までのオリヴィエ・ジュアンを基準に考えるのなら、それも有りなのかなとも思います。

 要は、

「シミジミ系のほっこりさせてくれるような味わい」

は、今までは無かったもので、例えばルイ・ユエランのような出汁味にも一見似たようなニュアンスを持っています。


 しかしながら、モレの豊かな味わいや、ほんのりと鉄や赤土にスパイスの載ったアロマ、かすかに皮革のニュアンスなどは変わらず有りますので、非常に複雑ながらもしんみりと、でも後口は豊かなニュアンスに導かれる・・と言う、より先進性を感じさせるものになっていると思います。


 色合いもグラスの底が見えるような「やや淡いな・・」と感じさせるものですよね。そこに、以前よりも透明度の高い石灰系ミネラリティが見える・・いや、noisy 的な感覚では有りますが、ように思います。

 淡い色合いでは有りますが、味わいは決して淡いものでは無く、さりとて果実味がテンコ盛りでやや甘い・・と言うような果実味重視系では無いです。2013年以前はその傾向は有ったと思います。

 むしろ、この「シミジミ」+「豊か」が、新生オリヴィエ・ジュアンの姿なんじゃないかと思えますし、果実味重視系からの脱却、そして若々しい果実や果実酸が乗り始めていることからも、それを伺えます。そしてそれは非常に・・いや、noisy 的には好ましく感じました。

 とても良い出来だと思います。プライス的にももはや3千円ほどで購入できるACブルゴーニュが枯渇しはじめているところ、とても有難い存在です。是非飲んでみていただきたいと思います。お勧めです。


 そのほか、モレ村名クロ・ソロン、1級リオット、1級ルショ、そしてトップ・キュヴェのシャルム=シャンベルタンは飲めておりませんで、リアルワインガイドの評価ポイントのみ、掲載させていただきました。ご検討くださいませ。



━━━━━
【おっ?・・オリヴィエ・ジュアンが変わり始めたか?・・】

 量的に少ない時でも必ずや毎年のようにこのワインだけは開けています。いつもふっくらと肉が有って、やや奥にエキスの味わい・・。これが完全に一体となるとイメージ的にはアンリ・ジャイエのワインに非常にそっくりになる訳ですが、さすがにそこまでには成りえて無い・・にせよ、やはり自然派らしいライトなナチュラルさが乗っかり、モレ=サン=ドニ近郊らしいまん丸な粒子の土のニュアンスと僅かな金属系ミネラリティが、オリヴィエ・ジュアンのオリジナリティと言えたと思うんですね。

 まぁ~~・・2016年の10月は入荷が少なく、

「・・どうしちゃったの?」

と思ってしまうほどでしたが、11月になったらもう・・ご紹介を全く消化できないほどの量が入ってきてしまいまして、どうやっても仕入れ額を販売額が超えてくれないと言う、実に大変な状況になってしまっています。

 何せ、ユベール・ラミーのとんでもなく素晴らしい仕上がりを知ってしまえば、販売予定数が終了したからと言ってラミーのコラムを消すことなんて・・noisy には出来ません・・。まだエージェントさんが持ってるのであれば・・です。

 ただしそんなことばかりをやっていると、どんどん在庫が積み上がり、足の踏み場もないほどのセラーになっちゃいますからね・・資金繰りも大変です。

 そんな中、ようやくオリヴィエ・ジュアン2014年のテイスティングの番が回ってきたんですが、柔らかくて深くてほんのり暖かい特徴有るブルゴーニュワインなのに、何故か今一つの人気なので、さすがに例年通りの発注は出来なくなっちゃいました。昔に比べればちょっと高くなった・・とおっしゃる方も多いのでしょう。でも、ほんの何年かだけ寝かせただけで、オリヴィエ・ジュアンのワインは激変しますんで、

「・・やっぱり外せないよなぁ・・」

と言うことになっちゃうんですね。


 で、少ない仕入れの中、毎年欠かさずテイスティングしているこのブルゴーニュ・ピノ・ノワールですから、今年も外さずに飲んでみました。

すると・・どうでしょう・・。いつもとちょっとニュアンスが違うんですよ。・・そうなんです。

「オリヴィエ・ジュアンもエキス系のしなやかでエレガントな味わいに向かっている?」

 オリヴィエ・ジュアン・・・お前もか?・・とまでは行かないにせよ、結構な感じでファットさを思わせた果実の風味は収まり、冷たくやや黒いチェリーに僅かに甘いクリームをトッピングした程度のニュアンスへ変わっていたんですね。

 この方向性はアンリ・ジャイエとは違うベクトルを向いています。なので、今までは「アンリ・ジャイエ似な部分が多い」と言ってきましたが、「脱アンリ・ジャイエ」を始めたかのような印象でした。

 勿論ですが、上記は全体的な印象にまで及んでいますが、アリヴィエ・ジュアンらしいモレな雰囲気にまん丸い粒子を感じさせるテクスチュアからの表現はしっかり残っています。この1~2カ月で良い感じにまとまってくると思います。

 黒赤果実の、わずかに妖艶さも秘めた美味しいブルゴーニュです。今回は頑張って値下げしました!・・沢山飲んで欲しいので!・・頑張ったのは noisy の店だけで、別にエージェントさんから賄賂をもらっている訳では有りません。なので是非飲んでみてください。お勧めします!


 以下は2013年のこのワインのレヴューです。
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【美味しい!これは安いしどんどん飲みましょう!2013年はテロワールと造り手の技量がハッキリ判るヴィンテージです!】


 
実に不思議なことが起きているように思ってしまいます。悪くてどうしようもないと、散々に脅かされてきた2013年のブルゴーニュでは有りますが、むしろ、noisyが扱ってきた造り手さんたちは・・

「・・グレートな2012年より・・旨いかもしれない・・」

と思い始めています。どうなっちゃってるんでしょうね。やはり、志有る造り手たちは、自身の分身でもありえる自分のワインが、納得できるもので無いならリリースしない・・もしくは、それに必ず及ぶように仕上げる・・ということなのでしょう。そうでなければこういう結果にはならないはずです。

 この素晴らしいACブルゴーニュは、モレらしい、紫のジューシーな味わいと、土っぽいテロワールの表現をしています。僅かなスパイスと果実味と一体化したミネラルで、光り輝いているように思えます。

「単純に美味しい!」

 でも、このことが重要なんですね。ACブルとして、モレのACブルとして・・・とても秀逸です。2010年や2012年は果実味が豊かで、むしろ若い時は「モタ」っとした感じも受けるかもな・・と思えるのですが。2013年のこのACブルには、そんな贅肉にも似たような部分が無く、非常にスタイリッシュでエキスの味わいに満ちています。色合いは以前のヴィンテージに比べると、やや淡いのかもしれませんが、非常に心地の良いモレ風味の味わいがしっかり出て来ています。・・まあ、一番出汁と云うか、フリーランジュースのみっちゅうか・・・とにかく美しくピュアで身体に染み込んで来る旨さなんです。
 少ないにせよ、どこかに野暮ったさを含んだモレのワインは、シャンボールに比較すると、避けられる傾向が有ると感じています。でも、タイミングにより、
「硬くて表情の無い味わい」
になりやすいシャンボール系よりも、上質に仕上がっているのであれば・・という条件付きで、モレ系のワインの方が、確率論的に美味しく飲める可能性が高い・・と思います。

 まあ、オリヴィエ・ジュアンさんの、ちょっと熟した素晴らしい1級を飲まれた方なら、思いっきり美しいエキスの味わいと、モレ特有の動物香やスパイスのエレガントで複雑な香りがお判りでしょう!・2013年の作柄が心配だぞ・・と思われる方は是非このACブルでお確かめしていただきたいと思います!超お奨め!旨いです!