
美味しいです・・まぁ、このような色を見てしまうと拒否反応を持ってしまわれる方もいらっしゃるんじゃないかと思います・・そのような方には無理強いは致しませんが、おそらくほとんどの方が大丈夫、行けるんじゃないかと感じる程良い出来だと思います。
だって・・まずこの「照り」を見てください。非常に輝いて見えると思うんですね。これが果実が生きている証拠でも有るんじゃ無いかと思います。・・いや、これを言うとちょっとヤバイかもしれませんが、果皮を漬け込んで造った白ワインの多くは、果実味が失せてしまって・・お茶の風味しかしない・・ものが結構に存在します。noisy 的にはそれらは余りお勧めできません。
そして黒み・・ですね。こちらは黒と言うよりも赤いですよね。そして何より明るいです。なので果実の風味がバッチリじゃないか?と予想できる可能性が高くなります。
実際、とても良い感じのバランスです。フィールドブレンドと言うことで、畑が区分けされているか、ごっちゃに植わっているかは判りませんが、相当に多くの品種を使用して地中のアンフォラに入れられてエルヴァージュされます。
なので、しっかりベクトル変換出来ているんじゃないかと思うんですね。内向的では無く、しかもトゲトゲしく無くて柔らかなタッチで外向的です。僅かに感じられるタンニンが赤ワインのようなボディの厚みを感じさせてくれます。甘く無く、ドライ過ぎないで柑橘のニュアンスさえ・・感じさせてくれました。
入荷してからそろそろ3カ月ですから、だいぶ落ち着いて来ていると思います。そんなに荒れてはいませんでしたけどね。
「美味しいオレンジワイン、下さい~!」
そんな方もそれなりにはいらっしゃいます。でも・・
「すみません・・美味しいオレンジワインはすぐ無くなっちゃうんですよ・・」
と言わざるを得ない場合が多いんですね。でもこのワインが在庫で残っていたらラッキーです。是非飲んでみて下さい。美味しいオレンジワイン、いかがでしょうか!
以下は以前のレヴューです。
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【・・やられた~・・!参りました!・・こう来たか~!】
カトリーヌ・ロックのピノ・ノワールの、柔らかくて暑苦しく無い、美しい味わいにいつも癒されていましたが、このところはすでに娘さんの「アリックスさん」が造っているとか・・
「・・えっ?・・そうなんだ~・・」
と、テクニカルはたまにしか読まないので、全く知りませんでした。
お母さんも美人さんですが、娘さんも可愛らしいですよね・・「惚れてまうやろ~・・」と・・♪♪。
で、今回はインポーターさんからお話しが有り・・いや、このところは随分とnoisy に対する風当たりが・・いや、対応が・・(^^;; 優しくなられてきて、少しは数をいただけるようになって来たのと、新入荷のお話しをいただけるのが早い・・(これは結構に重要)ので、noisy自身が、
「これは行ける!」
と踏んだワインを何とかモノにできる可能性が増えて来たんですね。
で、担当さんが言うには、
「クロヴァロンでオレンジワイン、造ったんですよ。これがかなり評判で・・数は無いんですけど・・」
と言うことだったんですが、本心は、
「(・・オレンジワイン?・・オレンジ色してりゃ良いだけのオレンジワインの範疇にクロヴァロンを入れたくないなぁ・・)」
と思っており、
「(まぁ、ロックさんは美人だからオレンジワインだと言っても美人に仕上がっているかもなぁ・・)」
と、スケベ根性丸出しで、
「じゃぁ・・3ケース」
と言ってみたところ、結局は少し減らされましたが、常日頃
「テイスティング出来る数量、ちょうだいね!!」
と強く言っているのが効いたのか、思った以上に数は有ったのかは判りませんが、初めてのキュヴェにしてはまぁまぁ戴くことが出来たんですね。
で、到着したのは良いんですが、消費増税絡みのゴタゴタや仕入れたのは良いが、まだテイスティングが出来ないからと仕舞い込んでいるワインの順番を飛び越えては、中々にテイスティングが出来ず、でも、
「いい加減に・・クロヴァロンも出さんといかん・・」
と言うことで、何と、
「新着発行の日(定休で休日です・・)にテイスティングしながらのレヴュー書き」
と言うような暴挙に出ている訳です。なので、
「いつもと背景が違う」
のにお気付きかと思いますが・・申し訳ありません、何とか伝わる写真になったかと思います。
ソムリエナイフでコルクを抜くと・・滅茶早いです!・・アロマの上がりが!
「(・・おわっ!)」
と、その柔らかくも鋭角で入射してくるアロマと、鈍角入射の帯域の広い・・鼻の孔を押し広げつつ入ってくるようなアロマが交錯しつつ、なので非常に複雑です。
しかも、非常にアロマティックでフルーツの種類に富み、何とも心地良い世界に誘われます。
「これ、マジで南仏かい・・アルザスじゃないの?」
と一瞬思いましたが、
「・・いや、待てよ・・この感じじゃアルザスの方が暑苦しいだろ・・」
と思い直しました。
その心地良さを感じつつ口に含むと、ま~・・やられちゃいましたね。凄いポテンシャルです。
「・・そもそも・・オレンジじゃないじゃん!」
何やら高質なリースリングが持つソリッドさ、香りの複雑さが来て、しかしボリューム感はしっかり有って・・でも「えげつなさ」とか、これ見よがしな感覚も無く、
「・・これ、どこまで膨らんで行くのか・・この先かなり見ないと図り切れないぞ・・」
とさえ感じてしまいました。
もう、この段階で・・マンモスポテンシャルワイン、決定です。しかも質感が非常に高いです。ジェラール・シュレールのG.C.リースリングにクリスタルを溶け込ませたらこのニュアンスに近くなるか?・・いやいや、リースリングだけのニュアンスじゃないから、それはダメ・・・だとすると・・。
などと、かなりの頭を使わされます。
で、残糖感はゼロ・・(^^;; 超絶にドライです。後口が似ているのはディディエ・ダグノー・・でしょうか。そこにもっと自然派的ナチュラルさを加えた様な感じです。
いやはや・・これはもう・・参ったとしか言いようが有りません。アレックスさん・・娘さんも結構過ぎる実力だったんですね~・・これ、任されて1年目のキュヴェでしょう?・・凄いな!
とは言え、まだ若いですよ。ここまでポテンシャルが有ると、全開になるのにかなりの時間を必要とするでしょう。オレンジ色をしてるからオレンジワイン・・などと言う範疇でくくるワインでは有りません。相当なポテンシャルを持つ凄い白ワインだと言う認識が必要です。
冷ややかでソリッドだけれど、しっかり膨らむし・・でも膨らみ切らない。果実はてんこ盛りなのに、まだ底など見えない。ミネラリティだけ見ていると・・とてもじゃないが南仏のワインには思えない・・と言うような、今までに経験の無い味わいでした!
こりゃぁ・・経験してみないといけません。まぁ、好きか嫌いか・・は誰にも有るかと思いますが、少なくとも、
「3千円のワインじゃない!」
と思っていただけるかと思います。是非ご検討くださいませ!