
やや暗い色合いをしていた2012年ものに比較すると、2013年ものは垢抜けた深いガーネットの色合いが見受けられます。綺麗ですよね・・深淵さも重厚さもバッチリです。
そもそもこの「ソレンゴ」が世に知られ始めたのは、ワイナート誌がワインファンに受け入れ始めたころですので、もう相当に昔のことです。「スーパー・タスカン」と言う言葉が雑誌を賑わし、ワインファンも、
「スーパー・タスカン?・・なんだそれ?」
と、情報に飢えていたワインファンたちの心をくすぐったんですね。
いや、高かったですよ。まだファーストリリースの1995年ソレンゴは持ってますが、15000円で販売するのがようやっとだったと記憶しています。まだブルネッロの一生産者に過ぎなかったアルジャーノが心機一転、エチケッタも斬新にリリースしたのがこのソレンゴだった訳です。
今はどちらかと言うと、ナチュールの流れがクラシックを翻弄し終わったようなタイミングかな・・と感じますが、むしろそれは、単に区割りとかでキッチリ分けられるようなものでは無くなりつつ有り、棲み分けでは無くお互いに影響し合い、行ったり来たりしている段階を、我々は刹那で切り取って見ているような感じなのでしょう。
タンニンも有りますがこれがまた・・実に良い感じです。カベルネやメルロ、そしてトスカーナではおそらく土地に非常に合うのかもしれないシラーが主要品種で、そこに深みを加えるプティ・ヴェルドがセパージュされます。
なので、いつ飲んでも・・カベルネか、メルロか、シラーのいずれかが頑張ってくれちゃうんでしょうね。ま~・・外さないんですよ。メルロ単品だとリリース直後のタイミングか、そこから少なくとも3年は経過しないと硬く閉ざしている可能性が高いんですが、トスカーナ辺りのこのセパージュですと、充分肉厚なそれぞれの果皮のいずれかが、このワインを外向性の高いものとして感じさせてくれると思います。
なので、クリスマスやお正月などにはピッタリですよ。ピノ・ノワールも美味しいですが、冷えて開かず、思わぬ苦労をした経験は無いですか?「・・こんなはずじゃなかった・・」なんてね。noisy もたっぷり経験しています。なんとかワインを理解してもらおうと、なけなしのブルゴーニュの上級クラスを開けたのに、うんともすんとも・・。仕方が無いんでキャンティを開けたら、旨い旨いと褒められて、何とも微妙な心持ちになったりして。
ソレンゴなら、まずピュアだし、深みもたっぷり、さらに運が良ければ凄いパフォーマンスを見せてくれちゃいますよ。
ジェームス・サックリングさんの評価は94ポイントのようです。例年並み・・と言うことなのかなと思いますが、それにしても良く出来ています。バランスが素晴らしいし、何より重厚なのに鈍重にならずエレガンスもしっかり見せてくれるところがポイント高いです。
このところは随分と価格もお手軽になりました。村名ジュヴレ=シャンベルタンと同じ位ですし、ボルドーだとリーズナブルなサンテミリオンが買えるかどうか・・でしょう。良い選択になると思います!是非飲んでみてください。お勧めします!
【思わず笑っちゃう美味しさ!素晴らしいです!】
久しぶりに飲みました!知らない人は多いのかもしれませんが、このソレンゴ2012年・・滅茶苦茶旨いですよ。おそらく、誰が飲んでも・・
「おおっ!」
と声が上がるに違いありません。
しかしそれは同時に、
「今までのどんなワインにも似ていないかも・・」
と言うような気持ちになるでしょう。そして、
「いいじゃないの・・美味しければ!」
と言ってる自分に気付くと思うんですね。
ブレンドがどうだとか、葡萄の仕立てがどうだから、自然派だから、そうじゃないから・・とはかけ離れたところの美味しさだと思います。そんなのはどうでも良いじゃないかな~と。
オーパスワンが大人気のようですが、あれほどまでに高価だと・・馬鹿々々しくなっちゃいませんか?
このソレンゴ2012年は、有る意味、飲む人に対し、全方位外交してくれるポテンシャルが有ります。強さも有り、エレガントでも有り、良く香るがえげつなくない・・果実は黒赤紫橙とカラフルながらもちゃんと分離されて細やかな表情を見せてくれる・・しなやかだがスルリと逃げたりしない・・あっけらかんとしていながらもちゃんと押してくる・・などなど・・。つまり、高いレベルで凄いバランスを見せてくれるんです。
イタリアンの一番良い部分をちゃんと持ち、イタリア人的気楽なニュアンスをグローバルな美味しさにして感じさせてくれます。フランスワインには似ていないと思うのに・・フランスワインファンも・・
「ん・・これなら!」
と言ってしまう。むしろローヌのワインを「パキッ」とスタイリッシュにさせたような感じとでも思うかもしれません。因みにスペクテイターが93Points付けてました。お勧めします!是非とも飲んでみてください。実は・・一押しです!
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いかにも・・と言う感じの鮮やかなブルーが印象的で、1995年のリリース時からしばらくの間は、まずどこを探してもソレンゴは見当たらない・・と言う状況が続きました。今でもファーストリリースのワインを持っていますので、もしご興味ある方がいらっしゃいましたら通常ページもご覧下さい。
元々はサンジョヴェーゼにフランス品種を加えてリリースしていましたが、現在ではサンジョヴェーゼはブレンドしていないようですね。本当に久しぶりの仕入れですし、noisyもこの10年、飲んでいませんで・・コメントし辛いですが、
「ブルネロの生産者の造るワインとは思えないほどのクリアさ、新樽使用率の高さ」
は、あっけらかんとしつつも凝縮感とピュアさが光る味わいになっていると思います。薫り高く、綺麗で、凝縮していると思います。価格はかなり安いはず・・です。是非ご検討ください。
アルジャーノの名を一躍世界中に知らしめたワイン、それがこの「ソレンゴ」。 1995年の初ヴィンテージ当時は、驚くほどの狂騒ぶりを見せた超新星ワインでしたが、現在では確立された名声のもと、落ち着きと余裕をもってハイレベルな作品を送り出しています。
もちろん、ワインスペクテイター誌などでの高評価も相変わらずで、2010年ヴィンテージは、
パーカーポイント96点を獲得しています。
日本国内は勿論のこと、イタリア国内でもなかなかお目にかかれないという、少量生産のワインですので、チャンスのある時に確保しておくことをお勧めいたします。
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