
どうでしょう?・・色合いの方は?・・ピュアな感じに見えますね。少なくともビオじゃない・・感じが見て取れます。テクニカルがいい加減なので詳細は不明ですが、
「とてもちゃんとした辛口白ワイン!」
であることは間違い無く、ビオ臭とか、豆とかは一切在りません。
グラスの注いで一嗅ぎしてみると・・
「・・おおっ!」
いや、大げさでは無いです。相当に素晴らしいノーズが漂って来ます。石、煙、ナッツ・・分厚いミネラル香、柑橘フレーヴァーが素晴らしいです。
2016年ものですが、少し熟が入り始めているんでしょう。テクスチュアは滑らかで、酸の張りが有り、ボディもしっかり形成されていますし、余韻もちょっとした高級ワイン並みに感じられます。ファーストノーズが余りにも素晴らしいので、期待して口に含んでも、それを決して裏切ることは無かった訳です。
「お、こりゃぁ・・アドヴォケイトの88点は全然盛ってないなぁ・・」
などと思っていました。
ですが、5分もしますと少し閉じ始めて、香りがしっかりは立たなくなって来ました。それと共に味わいもすこし単調になってきました・・でも、良い出来のセミヨンの分厚いボディ感はそのままです。
このまま全てを終えてしまうと、まるで何も判らなかったことになり、全ては裏付けのない推測オンリーになってしまいます・・ので、3/5ほど飲んでコルクを逆刺しし、3日後に再度テイスティングしました。すると・・
いや~・・ワインって、本当に面白いですね~・・。確かに、抜栓直後の非常に細やかなでややフレッシュさの残る表情は無いんですが、ボディが「ぶわっ」と膨れ上がり、その大きくなった部分をしっかりと埋めている表情が出ていたんですね。
「・・こりゃぁ・・ポテンシャルは88点どころじゃぁ・・無いわ・・」
それがnoisy の下した結果です。
で、海外メディア評価をアチコチ調べてみました。・・いや~・・他人の粗さがしって、本当に面白いですね・・(すみません・・)。
91 Points Falstaff
89 Points CellarTracker
16/20 Points La Revue du Vin de France
15.5/20 points 2018 to 2022 Vinum Wine Magazine
87 Points Jeff Leve. The Wine Cellar Insider
87 Points Jean-Marc Quarin
さすが、ボルドーの著名シャトーものですので、ちょっと調べただけでもこれだけ出て来ました。そしてアドヴォケイトは88 POints のようです。
noisy 的には91 Points のファルスタッフ・マガジンが非常に近いです。ただし、2021年7月における現在評価は89ポイント、ポテンシャル点が91ポイントですね。ヴィノム・ワイン・マガジンの2018~2022の飲み頃予想は・・よほど品温の高いセラーに置いた場合に限り、有り得るかもしれません。87ポイントは・・noisy的には外れだと思います。
まぁ、ワインの評価は人それぞれですし、見方もかなり異なります。セミヨンとソーヴィニヨン・ブランのセパージュで、これほどにポテンシャルが有っても90点以下の評価は厳しいかな?・・とは思います。
なので、このワインをあと3年寝かせて飲んでみていただきたい・・ですね。勿論、今飲んでも87~89ポイントの味わいは充分に有りますから、敢えて1/5程でも良いので飲み残しして、2~3日後に飲んでみて下さい。
今の内ならnoisy 的な観測?・・と同じ結果になるんじゃないかと思います。セミヨンが良く判らなければイメージ的には、ジロンド下流のマルゴーがソーヴィニヨン・ブランで素晴らしいワインを造っていますから、取りあえずはその差分がセミヨン・・で良いかなぁと。
いや、格付けシャトーの辛口ソーテルヌのパフォーマンス、ポテンシャルは侮れないですよ。冷やしてしまうと表情は出にくくなってしまいますが、是非飲んでみていただきたいと思います。滅茶安いでしょう?いかがでしょうか。お薦めします!