【圧巻の完成度です!東向きル・コルトンと西向きアン・シャルルマーニュの灰色掛かった石灰の泥灰石に満ちた2区画から、シャルルマーニュならではの甘美な世界を感じさせます!2023年・・相当凄い年です!】

これはもう・・膝を抱えて朝まで飲み続けてしまうだろう・・魅力と言うよりも魔力に満ちたもの凄いシャルドネです。2021年ものもピュアで複雑、めちゃ甘美で・・途轍もなく旨かったですが、どうでしょうか・・出始めですからまだ言えませんが、
「2023ヴィンテージと言う、近年にないほど完璧な年!?」
になった可能性を感じています。
ドラルシェの畑は、ピノ・ノワールの赤もリリースしていますが、東向きの「ル・コルトンG.C.」と、ルーミエさんもリリースしている西向きの「アン・シャルルマーニュ」の2カ所に古木が植わっています。凄いですよね~・・それに加え、最近ではD.R.C.もコルトン=シャルルマーニュをボノー・デュ・マルトレイから30年の期限付きで古木の区画を貸与されリリースしています。マルトレイはアロース=コルトン側の「ル・シャルルマーニュ」とペルナン=ヴェルジュレス側の「アン・シャルルマーニュ」の両方に畑が有り、まさに「コルトン=シャルルマーニュの王」と言って良いほどの素晴らしい地所の持ち主ですが、
「昨今の気候変動で西向きのアン・シャルルマーニュの畑が注目されている?」
と思えるほどに、ドラルシェのコルトン=シャルルマーニュは半端無い見事さを見せてくれています。
そして前述の「ル・コルトン」はコルトンの丘の東向きの最上部に有りますが、noisy 的には、
「ドラルシェのル・コルトン赤はミネラリティが厳し過ぎてガチガチで超繊細」
なので、その下の区画の・・そこまで石灰が厳しく無い「コルトン=ルナルド」が馬鹿旨!・・と言うのが定説です。ただし今のインポーターさんからル・コルトンの赤が輸入されたことは無いと思います。
以前、どこかのコラムで・・あ、たぶん・・ルーミエさんの超古いコルトン=シャルルマーニュを飲んだ時の話しです。当初はもはや・・終わってしまったか?・・と思えるような、情けない香りと姿を見せていたんですが、少しすると色彩まで変わって来て、ブケが凄いことに。そして、白ワインなのに・・目を瞑って飲むと赤ワインのようなニュアンスさえ・・受けたんですね。
そもそもシャルドネは親がピノ・ノワールとグエ・ブランと言われていまして、黒葡萄と白葡萄から生まれた白葡萄です。石灰のきつい泥灰土の古木から生まれるこのコルトン=シャルルマーニュも、また近くにピノ・ノワールが植わっていると言うのも有るかもしれませんが、
「飲んだ印象の中に、黒葡萄的なニュアンスも混じる!」
んですよ。

コルクを抜くといつの間にか・・しんみりと柑橘が立ち昇っているのに気付きます。全開と言う感じでは当然無い訳ですが、数秒後には気付く感じですから・・それに、何ともリアルな・・やや色付いた柑橘果実、オレンジとか・・
そして口に含むともう・・
「(・・うわ~・・もう美味しく飲めちゃうわ・・)」
と思わずつぶやいてしまうほどに・・こなれているんですね。
ほんのりと粘り、ピュリニー=モンラッシェのように果実が溢れんばかりに・・と言うのではなく、精緻でやや縦長のボディから、砂糖漬けの金柑とかマーマレードとか・・あ、雑ではなくてとても凛とした風情と共に感じられます。
そして・・甘い・・なんとも甘美です。残糖のシンプルな甘さでは無く、また甘みとして感じられるものの・・糖度は相当に低いんでしょう。甘美であり、妖艶さが潜んでいる感覚です。そして中盤以降も適度な膨らみだけを持ち、そこから膨らもうとはせずに・・長い余韻に入り、二度、三度・・波状で押し寄せる甘美な余韻を感じさせながら、いつまでも残渣を感じさせてくれます。
ピュリニーやシャサーニュではあり得ない、そしてムルソーでもない・・まさに、
「これぞコルトンの丘の王者たるコルトン=シャルルマーニュ!」
と言う姿を見せてくれました。
他のサイトですが、こんなコメントが出ていたので翻訳しました・・もう皆さん、ご存じの内容では有りますが、敢えて・・掲載させていただきます。
昨年も一昨年も、そして何年も遡って今も、エティエンヌ・ドラルシェュは名高いグラン・クリュ、コルトンの丘から生み出されるブルゴーニュの優良品種を驚くほどリーズナブルな価格で提供することにかけて比類なき存在です。彼がどのようにしてこれほど一貫してそれを実現しているのかは謎ですが、確かなのは、この伝説的な畑にあるドラルシェが厳選した区画が、自社ボトルに数百ドルもの価格を付けている生産者の隣地にあるということです。
ブルゴーニュの価格、割り当て、そして政治情勢が毎年混沌とした変動を見せる中でも、ドラルシュのきらめきと贅沢な造形美を持つコルトン=シャルルマーニュは揺るぎない地位を保っています。コート・ド・ボーヌのグラン・クリュで、これほどの品質と価格のバランスを実現したものは他に知りません。
このワインが提供する価値は他に類を見ないものです。
そう・・まぁ・・飲んでいただけましたらすぐわかることです。すぐに飲んでも・・
「滅茶苦茶旨い!」
ですが、10~20年経過したら・・最高の姿を見せてくれるでしょう。ぜひご検討くださいませ。超お薦めします!
以下は以前のレヴューです。
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【誰が何と言っても最高に美味しいです!・・超ドライなのに・・まさに甘露と感じる!・・これぞコルシャルの鏡!・・的な味わいです!超お薦めです。】

2021年ものも美味しかったですね・・。2022年ものに比較すると、出来としては2022年に分が有りますが、
「さっさと完熟しての美味しさを見せる2021年ものも素敵!」
だと思います。
この2022年ものは・・出来自体は相当素晴らしいです!・・まったく・・いや、ほぼ・・ん~・・全然・・開いちゃくれないんですね~~・・でも!
「その煌々と高質なものが感じられると言う存在感と、何とも艶やかで雅なテクスチュア・・」
だけなのかもしれないんですが、もうそれで・・
「・・こりゃぁ旨い・・」
と唸ってしまう訳ですよ。
まぁ・・そんなワインにはフィネスがあるとか・・言い出す訳ですが、もうこの「つやっつや」な感触に触れてしまうとですね・・
「いや、白い石灰がめちゃんこ強いからね・・ここは・・」
などと言う前に、
「(他の人に飲まれる前にもっと飲んでしまおう・・)」

などと言う気持ちが浮かんできてしまうんですね。
そんなワインは最高に・・決まっていますよね・・
そして、その存在感にあっけに取られていたのを・・やがて自制出来て自分を取り戻すと、
「少しだけ口に含み、その液体を口内で磨り潰す・・と言う最高の楽しみ」
を思い出すわけですね・・滅茶旨いです!!
その昔は数千円から良いところ1万円で何とかなったのがコルトン=シャルルマーニュです。そんなものでしたので、どうしてもピュリニーやシャサーニュ、ムルソーと言ったより南の畑より下に見られていたんですね。
もっとずっと昔はまた状況が違ってまして、ドメーヌシステムが動き出したら・・ネゴスものより素晴らしいじゃないか?・・みたいな雰囲気が出来上がって、コルトンの王と言われて持てはやされていた「ルイ・ラトゥール」が少し落ち目に・・そして、より南のモンラッシェ近辺のシャルドネが注目されるようになって行った・・そんな感じです。
その中でも noisy は、
「コルトン=シャルルマーニュはリーズナブルで特徴的でめちゃお美味しい!」
と言い続けて来たんですね。
で、ここはアン・シャルルマーニュでコルトンの丘の西側です。ルーミエさんのコルトン=シャルルマーニュもアン・シャルルマーニュです。ドラルシェも昔のように新樽を多用しなくなったので、結構・・ルーミエさんのコルトン=シャルルマーニュにも似ていると思います。ぜひ飲んでみてください。1本飲んじゃったので・・5本だけです。追加はできませんのでお早めにどうぞ。
以下は以前のレヴューです。
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【激旨コルトン=シャルルマーニュ!抜栓当日、硬質な特性はそのままに柑橘とミネラリティ、翌々日には硬質な鎧は壊れて官能感溢れる見事な味わいに!・・是非この夏、そんな風に楽しまれてみてはいかがでしょうか!?】

久しぶりのドラルシェのコルトン=シャルルマーニュを飲ませていただき、いきなり25年も前の世界に逆戻りしたような感覚になって・・ちょっと感傷的になってしまいました。
世の中はバブル絶頂期、でも noisy は誰にも信用されない若造で・・それでも若干なりとも尖がった部分も有って、アチコチぶつかりながら進む道をどう行くのか・・模索していたんじゃないかと思うんですね。
バブルも弾けた頃・・まぁ・・noisy 的には何がどうなったのか、会社員でも無く商売をやっていたとしても感覚的には何も変わらず・・みたいな感じでしたが、その頃に出会ったのがドメーヌ・マリウス・ドラルシェです。ル・テロワールさんがアメリカのノースバークレイ社のスペシャル・キュヴェを入れていらっしゃって、扱わせていただいたのが初かなぁ・・と思い出します。
その頃のドラルシェのコルトン=シャルルマーニュはもう少し新樽の要素が強く出ていたように記憶していますが、どうなんでしょう・・四半世紀以上も前の記憶は、専門性の高い世界では余りアテにはならないかもしれませんが・・、それでも、
「新樽使用こそ世に受け入れられる第一の条件!」
が、ブルゴーニュ生産者たちの生き残る唯一の道だったと言えると思うんですね。勿論ですが・・そこにはアドヴォケイトのPKさんの影響が有ったからです。
ノースバークレイ社もまた、陽の目に当たらないが力量のあるドメーヌに前払いで新樽の費用を出したり、購入約束をして、新樽を使用したスペシャルキュヴェをリリースしていまして・・そんなドメーヌが沢山有りました。あの「ヴェルジェのジャン=マリ・ギュファン」もまた・・そのメンバーの一人でした。合田康子さんはその昔、彼のことを・・
「ギュファンス」
と呼んでいたのを覚えていますが、まぁ・・色々有って・・事情は話せませんが、結局切れてしまって現在に至ります。
その頃のこのコルトン=シャルルマーニュも中々に良く、しかし、余りに数が入って来ないので飲むのは難しかったですが、いつだったか・・もう忘れてしまいましたが、2000年過ぎ頃になってようやく飲めた時は、一時的に日本には入って来ない状況になっていたと思います。

で、この2021年のエチェンヌ・ドラルシェによるコルトン=シャルルマーニュですが、
「まさにコルトン=シャルルマーニュそのものの美味しさを美しく、滑らかに、端的な表情で楽しめる・・しかもポテンシャルは高い!」
と言える見事な仕上がりです。2021年のボーヌのシャルドネの出来は・・「良い~非常に良い」と感じますが、今のところではその最高値として称えられるべき品質のアイテムです。
コルトン=シャルルマーニュは・・やはりその石灰系の凝縮・圧縮されたようなミネラル感からの柑橘系果実の美味しさ、表情にこそ・・魅力が有ると思いますが、もう・・そのまんま・・です。
抜栓したては「つるっつる」の滑らかさからの石灰感、超ドライで柑橘果実をグミにして舐めているような果実感から、中域のタイトさが徐々に膨らんで来て、余韻にもやや若い果実感を還してくれるような感じです。樽っぽさはほぼ無く、昔のイメージでは有りませんし、昔ほど滅茶タイトでも無く、畑のフカフカした土が連想できるようなソフトさを感じます。
この段階で飲んでも結構に素晴らしいんですが・・可能なら初日は1/3~1/2で我慢・・しましょう・・(^^;;
そして圧巻は3日目・・です。翌々日ですね・・ noisy 家では開けたボトルは特別にセラー保存はせず、この暑い日が続く2023年7月中旬でも、コルクを逆刺ししたままテーブルの上に放置しています。
そして・・翌々日ですが、初日はそのミネラルコーティングされた性で出て来なかった表情が・・そのコーティングが破れて・・
「素晴らしい表情!・・味わい!」
に変貌しています。
様々な色彩の柑橘系のフルーツのオンパレード!・・です!・・初日、超ドライだった味わいはリアルフルーツな甘みさえ抱えた、白、黄色、橙、オレンジ、青の色彩がグラスから放たれます。官能さもしっかり出て来て・・ボディも膨らみ、果実酸の美味しさをたっぷり堪能できる状況になります。
ですから早めに飲まれる場合は1/2~2/3 の量こそは、この3日目に取っておいて欲しいんですね。この柑橘フレーヴァー満載の繊細な美味しさは、ブルゴーニュ・シャルドネの醍醐味じゃないでしょうか。
因みに・・このドラルシェの畑はアン・シャルルマーニュなんですが・・シャルルマーニュの畑よりもより冷涼なニュアンスが最高に良いです。20年前ですとシャルルマーニュほどは熟さなかったものが、この温暖化の性なのでしょうか・・
「ものの見事にちょうど良い熟!」
を葡萄に与えてくれているように思います。
滅茶美味しいので、この飲み方は「この夏の宿題」・・いや、「この夏の楽しみ」として推奨させていただきます。因みに・・この2021年ものの評価は見当たりませんでしたが、2018年ものの親父さんのコルトン=シャルルマーニュはファルスタッフで96ポイントでしたので、その実力は実証済です。是非ご検討ください。10本しか入荷が無く・・1本飲んだので・・9本だけです!滅茶お勧めです!