
数は多く無いんですが、ほぼ毎年定点観測をしているキュヴェ・フィデルを・・2015年ものも飲んでみました。到着間もないタイミングでしたので、やや荒れて写真に写ってしまっていますが・・判りますよね・・2013年ものと比較すると、「荒れ」は判りますし、しかし、「泡の厚み」も・・判るかと思います。
ただし、「泡の厚み」については、「グラスに注いでから写真を撮るまでの経過時間の違い」も有りますので、安易には言えないことです。官能検査の上で「厚み感」もさらに増して感じられたことが重要なファクターになっています。
2005年にリリースが始まった時は、ナチュラルで若々しく、どこか粗さもあるが素直で豊かな味わいが、ヴェット・エ・ソルベのシャンパーニュでした。年を経るにつれ、、密度の高まりと完成度の高さを感じるようになり、この2015年ものは今まででも最高レベルの仕上がりかと感じます。
非常にドライ、ノーズはスムースでスピードも速いです。僅かに黒葡萄を感じさせてくれるスパイシーさ、白い大地・柔らかな土を感じさせる石灰感・ミネラリティ、ボディはそこそこにブ厚く、酸の美しさを感じさせつつ切れながらの収束・・。そこに柔らかさが入り込んで来ているのが昨今のヴェット・エ・ソルベなんですね。ノン・ドゼなのに旨味の有る見事な味わいです。
とても良い出来です。5年ほど熟させたら完全に仕上がるでしょうが、今飲んでも充実しているのは成長した証でしょう。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【素晴らしく向上していました!・・ちょっとビックリです!】
上の写真がN.V.2013年ものです。素晴らしい色合いですよね・・。官能的なピノ・ノワールの発色・・見事に出ていると思います。香りもすさまじくピュアで、健康的な美しい姿を想像させてくれるアロマでした。
中域も見事に拡がり、ノーズに抜ける僅かなスパイシーさ、ピノの見事な色合いを葡萄の樹になっているそのまんまの姿を想像させてくれます。余韻もナチュラルな柔らかさと共に感動的でした。
2012年までのキュヴェ・フィデルは、一皮剥けるまでに30分ほど掛かり、その間はやや閉じた感じで内向的でしたが、2013年のキュヴェ・フィデルは全くそんなイメージが無く、あっけらかんとした外向きさをみせてくれます。非常に良いと思います・・が、やはり数は出来なかったようで、非常に少ないです。
今回は2014年もののキュヴェ・フィデルも届いてしまいましたので一緒にご案内させていただくことになっちゃいました。
また、ピノ・ブランをジョージアのアンフォラで醸す非常に希少なキュヴェが2アイテム届いています。2本ずつしかないので・・飲めませんが、繊細なピノ・ブランのテクスチュアを壊さないのがアンフォラだ・・と言う考えから、「テクスチュール」と名付けたようです。また、同様な考えから造られたと思われる2007年のミレジムも届いています。
非常に数は少ないですが、是非ご検討いただければと思います。お勧めします!
以下は以前のコメントです。ご参考にされてください。
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【久しぶりに飲んでみました!ナチュラルさは誰にも負けない、エクストラなブリュットです!】
とてもナチュラルなシャンパーニュとして受け入れられてきたヴェット・エ・ソルベです。今回はレアなピノ・ブラン100%のキュヴェも入荷していますが、余りに少ないのでこちらは飲めず・・でも久しぶりにキュヴェ・フィデルを飲んでみました。
やはり「ナチュラル」と言う言葉が一番ですね。他の生産者が幾らナチュラル、ナチュールと言葉を重ねても、この部分ではヴエット・エ・ソルベには適わないでしょう。泡も非常に旺盛で、口径の大きいブルゴーニュグラスでいくら待っても、泡が消えず・・レンズを思いっきり寄せて下の方から液面を狙いました。
ピノ・ノワール(100%)の色合いが良く判るかと思います。非常にドライで、甘味は全く感じません。旺盛な泡はけっこう目の細やかなものです。ドライな中にピノ・ノワールの深い旨みが浮かんでくる・・そんな感じですね。
ノン・ヴィンテージですが2012年ものですから、やや若いですが、それでもいつもの年よりもこなれている感が有ります。本来なら収穫年から7年ほど経過すると、この手のノン・ドゼタイプはさらにバランスが取れてくると思います。なので、良いタイミングは2012年だと2019年から・・でしょうか。東京オリンピックには間に合うでしょう。
セニエ・ド・ソルベは2011年です。こちらは黒葡萄(ピノ・ノワール)をセニエ法で仕込んだロゼです。こちらも思いっきりドライでナチュラルな味わいです。今回はテイスティング無しです。
また、今回初めての入荷になりましたテクスチュールはピノ・ブラン100%と言う希少なワインです。まず見ないですよね・・ピノ・ブラン100%は・・。限定になりますのでお早めにどうぞ。
以下の文章は、以前のものを訂正したものです。
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【だいぶ成長してきているようです!】 ブログだったかツイッターだったかはハッキリ覚えていませんが、ちょっと面白いのを発見しました。まあ、ツイッターだったと・・思います。シャンパーニュばかりを凄い勢いで次々に開けられていらっしゃって、最後にはボランジェのV.V.F.まで・・・数本飲まれていました。量的にも、良く飲める方だなぁ・・・と言うのが素直な感想なんですが、飲まれていらっしゃるシャンパーニュが、ユリス・コランや、このヴエット・エ・ソルベ辺りから始まってたんですね。それでnoisyも興味を持った訳です。
ヴエット・エ・ソルベよりもユリス・コランが好みだと・・おっしゃってました。また、フランソワーズ・ベデルのコム・オートロフォワも旨いと・・。そして、普段ご自身が基準としていらっしゃる、あるシャンパーニュを飲まれて、
「あれ?いつものお気に入りのこれよりヴエット・エ・ソルベの方が全然旨い・・・なんで?」
と・・・(^^;; 疑問に思われているようでした。敢えてその基準銘柄は公開しませんが、結局釈然としないようで、V.V.F.まで開けてしまった・・という流れのようでした。
ちょっと判ったような気がするのは、ヴエット・エ・ソルベはやはり少し若いんですよね。でも、それを超えて持っている美しさも有るんです。ユリス・コランも美しいですが、ヴエット・エ・ソルベはワイン自体の大きさも持ちつつ、美しさも持っているんですね。そして若さがちょっと邪魔をする・・。けれど、比べてみたり、マリアージュをさせたりとしているうちに、自身の基準が美しさに磨かれて上がって行ってしまったのかな?と・・・勝手に想像してしまいました。
勿論、それは想像に過ぎません。その基準とされていらっしゃったシャンパーニュの調子が今ひとつだっただけ・・・という可能性も否定できません。でも、
「熟成という影響の大きい要素をまだ持ち合わせていない段階でのワインの評価は慣れていないと難しい」
ものです。特にシャンパーニュはその傾向がさらに大きくなりますし、上級キュヴェ、プレスティージュクラスになると余計です。スタンダードを造らない、もしくはそう言った区別を出来ない若手のレコルタン・マニピュランのシャンパーニュの評価には、充分に注意をして当たらないと我々でさえ迷うことが有る・・訳です。
で、今回ご紹介の分、ロゼtpブラン・ダルジル・マグナムだけがノン・ヴィンの2007年で、キュヴェ・フィデル、ブラン・ダルジルはノン・ヴィンの2008年です。圧倒的に若いことは理解いただけると思います。
でも、そんなことも理解しつつ、今回キュヴェ・フィデルとセニエ・ド・ソルベをテイスティングしましたが、ヴエット・エ・ソルベ/ベルトラン・ゴトロの成長を確信させてくれるものになりました。(ブラン・ダルジルは少なすぎて出来ませんでした。)
キュヴェ・フィデルはピノ・ノワール(ピノ・ファン)100%ですが、この2007年の出来が素晴らしいです。泡は旺盛で肌理が細かく、ピノの旨みとエレガンス、美しさがキラリと光って感じられる物です。この仕上がりなら、到着後少し休ませるだけでも、実に美味しく飲めるでしょう。勿論2~3年熟成させるとさらに味わいの押し出しと、ピノ由来の妖艶さも生まれてくると思います。これはかなりお奨めです。
ブラン・ダルジル は・・・・皆さんも飲んでみたいですよねぇ・・・。結構男前な味わいなんですよ・・、今までチラッと飲んでみた限りにおいては・・ですが。こちらは申し訳有りませんがお一人様1本限りでお願いいたします。
で、セニエ・ド・ソルベ ですが、これがちょっと凄いです。今までも結構赤ワインっぽいシャンパーニュ・ロゼだったんですが・・・
「お~い!・・・これはロゼじゃ無いだろ~!?赤ワインをシャンパーニュにしちゃってもいいのぉ~?」
と・・叫びたくなるような味わいなんですよね。・・・そう、色はしっかり濃いし、ピノの味とコクに・・・タンニンもそれなりに有るんですよ!それも思いっきりドライな味筋で泡もテクスチュア良くしっかり存在!・・noisyもこんなシャンパーニュのロゼは初めてです。どんな熟成を辿るのか・・今のところちょっと見えません。
「脂がシッカリ入った肉と合わせたら美味しいだろう・・」
などというシャンパーニュは、このセニエ・ド・ソルベをおいては絶対に無い!と断言できます・・・(今のとこ!)
そんな訳で、お料理の途中で泡ものが欲しくなる時って・・・あるでしょ?
・・あぁ~、でもこれから肉だしなぁ・・・どうしようも無いぞ・・・おっと、待てよ、セニエ・ド・ソルベの2006年が有ったんじゃなかったっけ? ピノの深みと、質の良いタンニンが、ジュヴレ=シャンベルタン、クロ・サン=ジャックの代わりをしてくれたら・・・そんな経験は中々出来ませんよ。ちょっと・・・いや、是非検討されてみてください。シャンパーニュの赤は、コトー・デュ・シャンプノワーズだけじゃ無かったと、感じていただけると思います。まあ、最もソムリエ試験には絶対出ません♪♪
以上3点、お奨めさせていただきますのでご検討よろしくお願いいたします。
P.S. 下の文を読んでいて思い出したのですが、我が愚息のことを心配してくださるお客様も多くいらっしゃってますので補足です・・・。どこかに書いたかもしれませんが、下のような経過を辿って、今年、ついに音楽専門学校に入ってしまいました。まあ・・好きに生きてくれて構わないんですが、苦労するぞ~!
以下は1年前のコラムのコピーです。お間違いの無きよう・・・
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【若いですが将来に期待!】------------------------------------------------------------------------------------------
・・・その少年は新聞配達をしていた。雨が強く降る日も風の日も、雪が積もっていようが自転車を押していた。通う高校までは1時間半以上もかかるというのに、午前3時過ぎには起きて眠くだるい体に鞭打って毎朝新聞を配るのだ。ただの一念だった。彼はエリック・クラプトンになりたかった。クラプトンのようにブルースを奏でたかったのだ。
高校2年生になる息子がいきなり、
「エレキが弾きたい・・」
と言い出したので、
「ん・・・?何だよ今さら・・・」
と返しました。
まあ、以前にも、
「せめてギター位弾けたほうがかっこいいんじゃない?」
などと振っていた訳ですが、
「ふん~・・・」
みたいなそんな気の無いニュアンスで、全く興味を見せませんでしたので、noisyにとっては青天の霹靂です。最も家に転がっていたエレキギターは、70年代のボロボロのストラトキャスターで、そのままの状態で弦を張って弾いたとしても数分後には弦が切れてしまうという・・・、フレットを打ち換えたり、アチコチ直さないとまともに弾けないような状態のものが1本だけでした。
「まあ、アコギ(アコースティック・ギター)を貸してやるからそれでも弾いてみて、才能があるかどうか自分で確かめてみたら?」
と、丸め込んでおきました。
当然ながら最初は全く弾けませんので、コードのF(判るかなぁ・・・)の押さえ方や、ストローク(右手の動かし方)などをレクチャーしましたが、何とかできるようになったので、
「後で働いて返せよ」
という約束で、最近とても