
これは「買い」でしょう!・・価格とポテンシャル、美味しさのバランスがちょっとおかしいことになっているアリャニコ・・タウラージのリゼルヴァです。
2013年はタウラージとするなら、決して最高のヴィンテージでは無いと思いますが、実にまん丸く・・美しい球体を描いてくれます。黒、赤、紫の果実のバランスが素晴らしく、一般にはタンニンが多く、野性味が目立つことの多いタウラージを・・
「どうしてここまで手懐けられるのか・・」
と思えるほどに精緻な姿で造り上げています。
まぁ・・フェウディ・ディ・サン=グレゴリオと言う造り手さんは、それはもう・・どんなワインを造っても「精緻」に仕上げてしまう・・きっと皆さんもそう思われていらっしゃることでしょう。
なので、この造り手に反論するには、その反対を言うしかない・・つまり、
「綺麗過ぎる」
「球体過ぎる」
「特徴が(それなりに)削がれている」
と言うしかないんじゃないでしょうか。もし日本の正規エージェントさんが信がおけるようだったら凄いことになっているのは間違い無いと思ってしまいますが、今のところはブローカーさんから仕入れて、ちゃんとテイスティングして品質を確かめた上でご案内させていただいてます。
まぁこのフェウディ・ディ・サン=グレゴリオには、アドヴォケイトは他のメディアよりも常に何故か高い評価をするのはバレバレ・・では有りますので、2013年もので96ポイントは高過ぎる評価だ・・と言ってしまうのは簡単です。

ですが、2013年だからこそ?・・と言えるような味わいが、この球体感に現れているようにも思います。
つまり・・
「強過ぎない・・」
訳なんですね。
エレガント好みのブルゴーニュワインファンの多いNoisy wine のお客様には、リリース仕立てのグレートイヤーのリゼルヴァが、ポテンシャルがあるがゆえに溶け込み切れなさを抱えている姿が、むしろネガティヴな気持ちを持ちかねないと思うんですね。
この2013年のピアーノ・ディ・モンテヴェルジーネが持つ、
「ちょうど良い感」
にも、非常なポテンシャルの姿を感じることが出来ます。
なので、
「アドヴォケイトの一人だけ突出した評価」
も、あながち否定はできない・・と感じています。
そしてそれは、2020年もののクティッツィやピエトラカルダを飲んでも裏付けることが出来ます。まぁ、フィアーノはそこそこの格で高価なものも見当たりますが、グレコは・・まぁ、頑張っても90ポイント + アルファ が良いところでしょう。しかし、
「・・げげっ・・グレコで・・フィアーノで・・ここまで出来るのか!」
と言うような仕上がりですからね。こんな芸当はフェウディ・ディ・サン=グレゴリオにしかできないでしょう。
美しく精緻な・・全く崩れた姿を見せない・・ある意味、完璧な味わいです。価格も頑張りました。是非飲んでみて下さい。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【右岸風サンテミリオン的濃厚タイプのセルピコに対し、左岸風カベルネブレンド&ドライタイプのピアーノ・ディ・モンテヴェルジーネ!!】
まぁ、一般的な評価はもう申し分の無いものになっていますから、あとはコンディションだけ・・と言うことになりますが、今回も正規では無くブローカーより購入しています。飲んでみて・・大丈夫なのを確認しています・・写真を撮り忘れたようで結局2本も開けちゃいました・・(^^;;
モカとかコーヒーとかチョコとかのイメージが似合う同社の看板のひとつ、セルピコに対し、格的には上ながらも価格は微妙に安い、このタウラージ・リゼルヴァの方は、
「左岸のグラン・ヴァン的な姿を狙ったか??」
と思えるような仕上がりになっています。セルピコがミシェル・ロラン的なほんのりと甘味が漂う豪奢な味わい、右岸のメルロ、サンテミリオンG.C.C.に良くあるタイプを思わせるような仕上がりとは結構に違うんですね。
まぁ、「サンテミリオンのやや甘いタイプは余り好きく無い・・」とおっしゃる方はそれなりにいらっしゃいますが、飲んでみればその品格とバランスの良さに納得してしまうのがセルピコです。
しかしながらこちらのタウラージ・リゼルヴァはとても左岸的で、非常に大柄、フラワリーなアロマを振りまくカベルネ的な赤系果実のニュアンス、ガッシリしたタンニンと、全くの残糖感を持たないドライタイプです。もしくは右岸はサンテミリオンでも甘くしないタイプ、ミシェル・ロラン的では無いサンテミリオン・・・シャトー・フィジャックとかですね・・その辺でしょうか。フィジャックはもっと薄い・・いや、エレガントですけどね・・(^^;;
ですので、ボルドーワインからこのタウラージ・リゼルヴァに移行してきても全く違和感が無く、むしろ左岸のグランヴァン的な姿・・ニュアンス的に近いのはラトゥールかな?・・とも思えるようなニュアンスです。
ようやくタンニンがこなれて来た感じのタイミングで、口入後の早いタイミングで「ガシッ」としつつも質の良いタンニンが口内を押し拡げつつ舌の上を通過して行くような感触で、
「ん~・・ワイン、飲んでるな~・・」
みたいな・・(^^;; 本格的に美味しい赤ワインを飲む幸せを感じさせてくれると思います。

最も現在は赤系果実が中心ですが、熟して行くごとに黒っぽい果実も出て来ると思います。むしろタウラージが持つスパイシーな部分、特に東洋的なスパイスに関してはこのワインは余り持たず、その意味ではむしろ没個性、タウラージ的では無いんじゃないかとも思いますが、反面、この手の香りは「余り好きく無い・・」と言うような方も多いはずで、その辺りを考慮しつつ栽培~収穫をコントロールしているのかもしれません。まぁ・・フェウディですからね・・マーケティングも醸造能力もセンスも、さすがと言わざるを得ません。
初心者の方にも優しいセルピコ、本格派が好む味わいのタウラージ・リゼルヴァ・ピアーノ・ディ・モンテヴェルジーネ・・と言うことで良いんじゃないかな・・と思います。
アドヴォケイトは95ポイントも付けているようです。個人的には、
「・・そこまで付けるか?」
と言う気もしますが、きっとこういうタイプが好みなんでしょうね~・・。
価格もリーズナブルかと思います。是非飲んでみてください。お勧めします。
以下は以前のコメントです。
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【世界の評価とは裏腹に・・今一つ美味しさが理解できなかったと思いますが、こちらは実に美しく柔らかく優しい味わい!素晴らしいです!】 このタウラージ・リゼルヴァやセルピコなどは、アドヴォケイトやその他の一流のワイン評価機関に高い評価を得ているのに、実際に飲んでみると大したことが無い・・・そんな経験をされた方も多いかと思います。まぁ、前回のランボルギーニのカンポレオーネ2006年もそうでしたが、
「眉に唾を付けながらも飲んでみた方はビックリしたはず!」
です。
そう・・・決して濃厚で、口内でガシっと幅を決めてしまうような、ガサツなワインじゃ無いんですよ・・・本当はね。あのピエモンテの「犀」のエチケッタのワインも、ひからびた硬いボール紙のようなタンニンがワインを「激マP」 にしてしまっていて、あれを美味しいと言ってる方々の感性を疑ってましたが・・あら、言っちゃった。・・Pでお願いします。
そんな訳で、正規では有りませんが・・このアリャニコによるタウラージ・リゼルヴァ・・・2010年というヴィンテージも有るかもしれませんが、やや早いとしてもかなり旨いです!
まずタンニンの美しさ!・・・ふくよかで肉厚なタンニンでは有りますが、実にソフトなテクスチュアです。ワインはドライなのにむしろ甘みを感じるほど、タンニンの質が素晴らしいです。果実の風味は茶色や黒、紫で、コーヒーとかモカなどのニュアンスに加えて、紫や黒の極小な粒のベリーを感じさせてくれます。とても良く膨らんで、しかも雑さが全く無く、余韻まで美しく長く持続します。何も無くなったとき・・そのタンニンの美しい甘さが締めてくれます。言うことの無い・・素晴らしい仕上がりでした。アドヴォケイトが95点も付けた理由が、ここには有りました。
妙なスパイス感、ガシガシ来る様な口内への圧迫感・・・それはきっと駄目なパターンの方でしょう。コンディションの良いワインは、ちゃんと仕上がっていればそうはならないと思います。
フェウディのワインで美味しくないと思われた方・・もう一度是非呑んでみて欲しいと思います。先日ご来店のイタリアンのシェフが、いみじくもおっしゃってました。
「このあいだ、noisyさんところで購入したワイン(ある著名なイタリアの大御所のロッソ)を、たまたまお客さんが同じものを持ち込まれたんですが・・・いや、正規ですけど、ビックリしました・・。同じワインだとは思えませんでした・・」
noisy は自分のところのワインの管理が完璧だとは思っていません。そうなるように常に努力しているだけです。この世に完璧なことなど、何も無いんですから。人間は間違えるもの・・・だから、間違えても問題が大きくならないようにするとか、間違え辛い状況に変えてゆく努力をするということだと思います。時々、間違ってワインを送ってしまいますが・・最近、目も悪くなりましてね~・・言い訳ですが・・ごめんなさいね。
是非ともこの素晴らしいタウラージ・リゼルヴァ・・お召し上がりください。価格もリーズナブルです!お勧めします!