
定番になり過ぎてしまってご紹介するのを忘れてしまっていたラ・バロンヌのカリニャンです。しかもSo2無添加ですよ。
今までは濃密で、ほんのりと甘みさえ感じるテイストでしたが、この2017年ものは良いですね・・。モロにビターであり、だからモカとかチョコなども感じるのに冷ややかさまで漂い・・甘さがゼロっていうことは、まったくもたれた感覚が無いんですね。
辛いものとかビターなものは、特殊な旨味が有ると感じています。唐辛子は昆布と同様に旨味成分が有りますが、例えば超ドライ
で濃厚なエスプレッソは・・どうです?・・やはり旨味を感じてしまうんですね~・・。noisy もエスプレッソは大好きですが、そればかり飲んでいると身体を壊してしまうかもしれないので、ジョージアの「香るブラック」を毎日2本、飲んじゃってます・・ってこれも体に悪いか。
黒果実が中心ですが、その奥には赤い果実の集合体も有ります。少し熟してくると判りやすいかもしれませんが、今の状態で非常に美味いですから・・飲んでしまいましょう!
久し振りのご紹介ですが、やはり良いものは良い!この美しい色合いを見てください!超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【ブリュノ・デュシェンは素晴らしい!!】 いつもの濃密でピュア・フレーヴァーなシャトー・ド・バロンヌです。コンサルをブリュノ・デュシェンがやっていますので・・・言う事は無いですよね。心底ピュアです。デュシェンと違うのは、デュシェンほどのテロワールの細やかさは無い・・と言う部分です。
ま、ダイナマイトを仕掛けて、硬い海岸沿いの山の畑で1本ずつ植樹し、ビオで育て上げた葡萄ほどの微細な表情は持ち合わせない・・と言うことです。
因みに日本に来たブリュノに会った 不肖の oisy は、ブリュノの丸太のような太い腕に圧倒されたようです。
「もし必要だったらフランスに行って手伝うから声を掛けてくれ・・」
とブリュノに言ったそうですが、
「手伝いたいからフランスで雇ってくれ」
と何で言わなかったの?と・・・(^^;; ま、彼風の優しい表現なのでしょうが、そんな青っちょろい言葉では中々人は動いてはくれません。
でも、古いブリュノのワインを何本か飲んで、oisy も凄く感激し、ビオ系のワインに対する考えも深まったかな?と感じているnoisy 叔父さんでは有ります。
2012年のド・バロンヌは、今までの熟成方法によるラインナップを改め、So2を入れるか入れないかでキュヴェを分けました。

勿論、いままで通りの、たっぷり存在する石灰系ミネラルをしっかり覆い隠してしまうほどの深い紫果実をたっぷり持ち、ほんの少しの甘みを持った、基本ドライな味筋の素晴らしいワインです。
紫のエチケットの方は、リッター辺り2ミリグラムのSo2を添加したキュヴェです。青い方は全く同じながらもSo2無添加です。
むしろ、So2を添加している方が、普通に美味しく飲めるかもしれません。非常にナチュラルな美味しさです。
So2無添加の青い方は、僅かなガスが残っていて、口内を僅かに刺激しますので、濃密なニュアンスが若干相殺されて感じます。なので、比較するとややスッキリしている味わいです。しかし、ナチュラルさはかなり違い、ほんの僅かなSo2の添加が、味わいに与える影響を教えてくれます。
何しろ、1960年植樹の古木ですから、実を付ける数が少なく、凝縮感も増幅されます。非常に肯定的なニュアンスで増幅されるのが古木由来・・ですね。美味しいです。
どちらを選ばれるかは好みでしょう。それに、貯蔵の環境が無い方には、青いラベルの方は、長くは置けません。
また、両方購入して、濃密なワインにおけるSo2有り無しの味わいの差を検証するのも面白いかもしれません。
純粋、ピュア、フルーティーなフランスのカリニャンです。スパイスが目立つような・・・扁平な輪郭を持ったアロマでは有りません。しっとりしていて・・美味しいです。是非ご検討ください!おすすめします!
■新米ソムリエ oisy の熱血テイスティングコメント(一応、調理師免許も持ってます・・)
2012 カリニャン シャトー・ラ・バロンヌ「ジューシーピュア!デュシェン節全開の綺麗な果実味!」
紫の果実、例えばプルーンやブラックチェリーの香り。やもすれば独特の青さや緑的な香りが出やすい品種、カリニャンですが最初からそんなものはないよ?と言われたくなるくらい見当たらないし、気持ちの良い果実の香り。いうならば挽きたてのスパイスくらい新鮮なカリニャン香です。
先日、若輩ながらディオニーさんと新井順子さんのコスモジュンさんの合同企画でブルーノデュシェンさんと一緒にデュシェンのワインを楽しむ会に参加させていただきました。そこでお会いしたデュシェンさんは体格のがっちりとしたメチャクチャ腕の太いヴィニュロンでした。いや、これは喧嘩したら一発KOだな!ではなく…
まさに畑仕事に日々精力的に取り組んで、日々自然と戦っている農夫の筋肉なんだと感じました。
そこから垣間見える自信も…
言葉は通じなくとも自分の造ったワインでコミュニケーションを取るなんてイケメンですね。そして自分が全力で造ったワインで皆がワインを楽しむ、そうゆう瞬間すごく大切に楽しんでる、と感じました。
デュシェンさんの人柄の話はひとまず置いといて、、ワインに関する質問ができるタイミングを作ってもらえたので聞かせてもらいました。
まず、
「なぜあなたのワインはピノノワール的なニュアンスの香りを持ち合わせているのか?」
これは一言で
「キレイなグルナッシュを使っているから」
と言われてましたが、(この時は自身のワインを指して言っていたのですがラ バロンヌに関しても同じ事だと思います)
一言で言われた割には、ずいぶん重みのある言葉だなと。ここにある労力と気遣いはかなりのものだろうなと思いました そして個人的に気になる、
「キレイなグルナッシュって具体的にどうゆう事ですか?」
の質問には細かいことを話すと止まらなくなってしまうからということでしたので聞けなかったのですが…
しかしそこにはこだわりをもって造っているという事がヒシヒシと伝わってきました。ラバロンヌの味わいも確実に綺麗な葡萄の香りで、ピュアで、マイナス要素はないです。
ブルーノデュシェン自身のワインはやはりミネラルの質と量が圧倒的ですがラバロンヌのワインはすでに今から美味しく飲めます。(酸もありフレッシュです。ただ開けたては少し還元しています。)しかし軽くなく凝縮感もあるブルーノデュシェンのエッセンスが効いた、ぜひとも楽しんでいただきたいジューシー、ハッピー、ピュアなワインです。
2012 カリニャン・サン・スフル・アジュテ ヴィオレットラベルのカリニャンに比べるとより凝縮感を感じ黒紫な色調と味わいでスケールは大きめ。よりカシス的な濃度をもったジューシー感です。
タンニンは柔らかくスキのない味わいで熟成をさせてみるのも一興と思います。酸化防止剤無添加によるものなのか少しのガスが飛ぶと瑞々しさとふくよかさが出てきます。後半にわずかに甘味を残す、フレデリック・コサールにも共通する部分をここに感じます。重要な酸、ミネラルが生きていて均整の取れた、純粋においしいワインです。おススメ!