【超繊細系アマローネ?!・・いや、ロッソ・デル・ヴェロネーゼですが、ピエトゥルスはアマローネにしないことに意義が見える素晴らしいキュヴェ!】

普通にデクラッセのアマローネでしょう。仕上がりが気に入らなかった・・とか、アマローネの認可が下りない仕上がりだったとか・・が考えられます。
アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラは、五味のそれぞれがしっかり感じられ、またアパッシメント由来のドライフルーツ系のアロマや果実が、まるで七色のグラデュエーションそれぞれが有るんじゃないか?・・とさえ思われるような凄いワインも散見されます。
基本的に、このピエトゥルスはラルコのロッソ・デル・ヴェロネーゼのトップ格です。アマローネになるべき素質を最後まで争っていた・・と言うか、そのつもりで育まれてきたのでしょう。
この官能的な色彩の見える美しいワインを飲んでみると、まぁ・・
「これで良かったんじゃないのか?」
と思えるような素晴らしい仕上がりでした。
アマローネは非常に素晴らしいです。ゴージャスだし、エキセントリックだし、常に人を飽きさせないパフォーマンスを持っています。
しかし、時には、
「・・あぁ、今はちょっと甘いかな?」
「このふっくらしたファット感も良い・・でもこの皿には不要かも・・な?」
などと感じる時が有ったりすると思うんですね。
そう・・このピエトゥルスは、そんなアマローネの甘味抑え気味にした(なってしまった)ことによって、畑の個性・・つまりはテロワールや、アマローネを構成する品種の個性が、繊細に表現されているんですよ。
ファットさや粘っこさは、同時にご案内しているルーベオの方がしっかりあります。黒系果実の強さもそうです。
しかしながら、赤系の果実の微細な表情や、テロワールの持つミネラリティの組成が見事に浮かんできて見えるような・・・そんな表情なんですね。
石灰系もしっかり有るが、褐色の鉄系ミネラリティの美しさが光っています。スパイシーさにもエレガンスが感じられ素晴らしいワインだと感じました。ぜひご賞味くださいませ。お勧めします!