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「常識外れの伝統的生産者」 2007年にヴェローナで行われる自然派ワインのサロンで出会った、どう見てもコンタディーノ(農民)な顔のピエロ マッチョカ氏。たった1種類の赤ワインをブースに並べ、人懐っこい笑顔がとても印象的でした。「チェザネーゼ」という地ブドウから造られるそのワインは、少し樽のニュアンスが強めでしたが、驚く程のポテンシャルを感じるブドウの味わいは強烈で、彼自身と同じく、間違いなく魅力あふれるワインでした。 ラツィオ州の、ローマからナポリ方面へ車で1時間ほどの標高330メートルの場所に、彼の約1haの畑があります。奥さんと二人の娘がいる彼は、たった1haの畑のワインでは生活が成り立たないので、平日はローマへ働きに出ており、畑仕事は奥さんのローザさん中心という事になります。畑ではビオディナミを実践しており、化学農薬や化学肥料を全く使用しない他、1月か2月に500番の調合材を施し、4種類のマメ科の植物を植えています。2008年4月、醸造所(標高600m)を訪問してはみたものの、実は彼のワインは次の瓶詰め分まで予約で完売しており、日本にワインを出荷出来るのは、いつになるのか分からない状況でした。 | ![]() ![]() |
そんな2009年の春に朗報が届きました。醸造所の片隅でダミジャーナ(フラスコ型の大瓶)に入った褐色がかった白ワイン。恐らく1、000本もつくられていないであろう、その魅力的なワインを、特別に出荷してもらえる事になりました。それが今回日本に初登場となる、「ドンナ ローザ」(パッセリーナ デル フルシナーテ)です。パッセリーナという白ブドウでつくられる、亜硫酸無添加のそのワインは、驚くほどの旨味があふれており、自家消費用に少量つくれた販売不可能なワインであろうと思い込んでいたので、これが入手出来たのはまさに奇跡と言えます。夫人のローザがデザインされた大胆なラベルには驚きですが、これも手作りの素朴なワインである事を感じさせてくれます。 |