【ヴァレ・ド・ラ・マルヌのプルミエ・クリュにグラン・クリュのアイの葡萄まで使用したベースのシャンパーニュ!「ムー」を使用した独特の優しさが特徴です!】

アラン・ベルナールのスタンダードなシャンパーニュです。まぁ・・スタンダードクラスと言うことなんですが、「プルミエ・クリュ」と名乗っていますので、「1級」と言うことなんですね。
ですが、1級格付けのディジー村、オーヴィレール村、キュミエール村の葡萄に加え、グラン・クリュのアイ村の葡萄も使用していると言う、
「ちょっと贅沢なスタンダード」
と言うことになります。
そしてこのアラン・ベルナールと言う非常に小さな生産者の特徴は、門出の「リキュール」の代わりに「ムー」を使用する・・と言うことになります。「ムー」と言うのは濃縮した葡萄果汁のことで、面倒なので一般的ではありません。あ、そうそう・・最近は余りに高くなってしまったので手が出なくなってしまいましたが、
「アンドレ・ボーフォール」
もムーを使用しています。
飲まれた方はお判りかと思いますが、ボーフォールのシャンパーニュは柔らかいタッチでしょう?・・それに近い感じも有ります。
また、その「ムー」の濃縮度も有るかと思うんですが・・どうでしょうか、ボーフォールよりも濃縮度が高い・・もしくは量がやや多目・・に感じますし、
「ボーフォールのムーよりも、より純粋な味わいがする。」
と感じます。ボーフォールのムーは、少し酸化のニュアンスが有るんですよね・・僅かですが・・決してネガティヴさを強調する意味で言っている訳ではありません。
で、このトラディション・ディジーですが、非常にバランスの良いシャンパーニュです。まぁ・・その辺はスタンダード・シャンパーニュの命ですから・・はい。
そして、ブリュット(辛口)のプルミエ・クリュですが、その「ムー」の存在と、熟成度の高い・・つまり完熟した葡萄を常に使用している・・と言う点が、このアラン・ベルナールのシャンパーニュの特徴でも有り、このスタンダード・シャンパーニュには「色濃く」出ている部分でも有ります。
すなわち、ブリュットと言うほど辛口と感じないかもしれない点・・これは、ムーを使用しているので、葡萄の自然な甘さをリッター当たり7グラムほど入れており、その甘味のニュアンスを何となく感じ取れる・・と言う点でしょうか。
ですので、後で述べますが、結構重要なポイントになってきます。
そして、完熟した葡萄を使用していますので、
「酸がさほどキツク無い!」
んですね・・。
シャンパーニュのキツイ酸が苦手の方も多いでしょう?・・甘いと言うよりは、何となく甘みも感じさせやすいスタイルと言うべきだと思いますが、決して甘いシャンパーニュではありませんで、むしろボーフォールの方が確実に糖度は高いと思います。
泡の質も適度に細やかで持続しますし・・このシャンパーニュ・・と言いますか、アラン・ベルナールのシャンパーニュの非常に大きな特徴として、
「普通のシャンパーニュよりも、喉で飲みやすい!」
のが上げられます。
シャンパーニュを飲む時は、その旺盛な泡のレベルと強烈な酸で・・みなさん、身構えて飲まれると思うんですね。
ですが、アラン・ベルナールのシャンパーニュの場合・・酸が柔らかで、泡も適度に細やかなので・・そして辛口過ぎないので、
「最初から喉で飲める!」
んですよ!
そして、シャンパーニュならではの余韻が、
「喉の奥から還って来る!」
そんなイメージなんです。
なので、喉で美味しさを感じさせてくれる数少ないシャンパーニュと言うべきでしょうか?・・ね?・・飲んでみたくなったでしょう?・・(^^;;
勿論ですが、上級キュヴェはもっと美味しいです・・それは仕方が無い・・でも、この何とか3千円台を付けさせていただいた(結構無理してます・・)プルミエ・クリュ・トラディション・ディジーも、高いポテンシャルとこんな素晴らしい特徴を持っています。
是非飲んでみて下さい・・久しぶりのアラン・ベルナール、5アイテムも飲ませていただきました!お勧めします!