● 海外で頑張る日本人醸造家たちが沢山いらっしゃいます。かくなるnoisyの甥っ子もフランスに行きたいなどとすっとぼけたことを言ってた時期が有り、
「フランス語は?」
「・・・知らん。できない・・」
「お金はあるの?」
「あんまり無いけど、ワイナリーで働いたらお金くれんじゃね?」
「・・・あの・・ねえ・・・」
どうも日本にいると平和ボケというか、働いたら普通にアルバイト並の給料が貰えると思っているようです。働いたって給料としてお金を貰えるかどうかなんていうのは、都会やある程度の町でアルバイトをしたらそうなるというだけであって、農村の山奥にでも行ったら、
「はい・・今月分」
と言われて野菜を代わりにいただく場合だった考えられるわけですね。少なくとも近代的なワイナリーなら、少なくても給料は出るのでしょうが、甥っ子はビオ系のところで働きたかったようで・・・給料なんて、出てもほんの僅かなお小遣い程度だってことも知らないようです。
ワイナリーでは、お金が入ってくるのはワイン等が売れた時だけです。ですので、一時にまとめて入るような形なんですね。毎月決まったサラリーをいただけることに慣れてしまった日本人には、とても理解できないことなのかもしれません。
まぁ、かの甥っ子も、一応はソムリエ資格を持っていますが、余りに何もワインのことを知らないので、今年の春過ぎ辺りから、noisyのところで勉強することになりました。どうぞ皆さん・・・温かい目で叱り飛ばしてやってください・・と言うか、諦めて2016年の5月、晴れて輸入食品の商社に就職が決まりました!・・ご心配いただきましたお客様にお礼と感謝を申し上げます。有難うございました。・・って、入ってから一度も顔を出してませんが・・(^^
日本を飛び出しシュレールさんちで修行、2011年に念願のドメーヌをジュラに持った鏡さんのワインが到着です。
しかし、前々回の初入荷の際は、忙しい最中ですっかりオーダーするのを忘れてしまい、前回の2度目でようやく少し分けていただきましたが・・・
「売りに出せるほど入荷して無い・・」
のが現状です。
ヴィナイオータさんの萩野君に電話したところ、
「・・・あのさ・・・これって、俺のテイスティング分だけじゃない?」
「・・いや~・・noisyさん、1本しか行かないところもあるんですから・・・2本も行ったら多い方なんですよ・・・あははははは・・」「(・・・だめだこりゃぁ・・)」 ま、そんな訳で、noisyもテイスティング分が確保できません。ご興味が御座いましたら・・是非・。

ヴィナイオータの岸本です。ミロワールの健二郎から、リリースさせた後に説明文が届きました(涙)。
既に開けて飲んでしまっている方もいるかもしれないのですが、、
健二郎からも「しばらく放置してから飲んでもらいたい」的なメッセージが加えられております。。
気合を入れて我慢していただけるよう、お願いいたします!!
以下、健二郎の説明です!!
Mon Rythme. Son Rythme 2013
訳すと「私のリズム、彼のリズム」
このキュヴェはワイン生産者として独立した2011年、私たちの畑の各パーセルの性格を知るために分けて詰めてみたいと思った4つのシャルドネの1つです。
2011年は作り手として独立した年であるため資金的には今以上に厳しい時期でした。
このため、このキュヴェもその他のキュヴェ同様に、残念ながら熟成期間を私の希望通りではなく1年間にしてすべて瓶詰しようと考えていました(それでも1年は何があろうと絶対に譲れませんでしたが)。
しかしながら最終的にこのワインは発酵が終わっておらず、また色々な要素において、ワイン自身がバランスを見つけ出すために時間がかかると判断し、このワインだけは未だに瓶詰されることなく寝ています。
名前の由来としては、独立した当初から「葡萄やその植わっている畑の空間のサイクルを尊重して、そこにある空気感を表現できる葡萄を自ら育て、あるがままをワインとして詰めたい」と考えていたにもかかわらず、そんな私が1年熟成後のMon Rythme. Son Rythme 2011 の状態を見た時に、生活のためであれ何であれ、葡萄の意思を無視して収穫前から1年熟成と決めていた自分自身の浅はかさや、驕りなどを改めてこのワインに気づかされました。
簡単ではないが自分以外の「人」だけでなく、「自然」や「物」やすべてにおいて、それぞれのリズムを尊重しなければいけないのだと。
このことから、「私のリズム(思想や生活、その他すべて)もあるが、葡萄やワインも彼らは彼らでそれぞれのリズム持っている」という意味合いでこの名前を付けることにしました。
話は長くなりましたが、今回の出荷は2013年のワインとなります(2012,2014年に関しては収穫量が少なかったため、Mizuiro に併せられました)。
出荷前に試飲してみたところ、多少瓶詰の際のショックから回復している最中に感じられました。ただ抜栓後1週間後に最後の1杯を飲みましたが、私個人の好みとしてはよりこのワインらしい顔を持っていたように思います。
私たちのワインは個人的見解として、本来の顔を出してくれるまでに随分と時間を要するように思います。年やキュヴェにもよりますが例えば3、4年など。
例えば今、2011年のワインは、出荷当時と随分と違い時間とともにバランスが取れてきた様に感じますし、今後5年後にはまた素敵な表情を出してくれると思います。
このように時間を与えることでワイン自身の表現力が豊かになると思いますので、このワインも、そしてその他のキュヴェも保管場所が許す限り私たちのワインが大人に近づいていくのを待って頂ければ、作り手としては嬉しい限りです。
鏡 健二郎