滅茶旨いです!・・
あれだけ出足の調子が良かった2015年のシャトー・ド・ラ・ヴェルですが、フィネスの担当さんが気を効かせて分けてくれた分をご案内したところ、
「パタッ」
と音がしたかのように止まってしまいました。
まぁ、余りまだ知られていない・・と言うか、noisy のお客様の覚えがさほど良く無いと言うことなのでしょう。ご存知の方なら、
「美味しいし・・ラスト・ヴィンテージか・・そりゃ欲しいよなぁ・・」
と思っていただけるのでしょうが、飲まれたことの無い方が多いでしょうから仕方が無いかもしれません。
で、今回はバック・ヴィンテージの2014年のムルソー1級、カイユレを分けていただきまして、ゆっくりと休めてからテイスティングさせていただきました。
いや~・・滅茶苦茶旨いですよ。どこか、ほんのりとコシュ=デュリのムルソーを思わせるようなアロマが有って・・いや、若いコシュ=デュリほどの酸の強さは見せませんよ。そんな意味では無く、ベルトラン・ダルヴィオさんのワインの完成度の高さゆえに、少し熟した時のコシュ=デュリのムルソーと重なる部分が有る・・と言うことですね。

そして、何と言ってもこのアロマにやられちゃいます。
「煙」
ですね・・。焦がした樽由来の、とってつけたようなニュアンスでは無くて、「フュメ」と言う言葉を使うのが似つかわしい・・気品在る煙のニュアンスです。
このアロマはあんまり出ないですよ・・先日の1997年ムルソー・ルージョ/コシュ=デュリは、それを濃厚にしたかのような「胡麻っぽい熟成香」が有りましたけどね。コシュ=デュリも長く飲めてなかったので、
「あ~・・この香り、何だっけか~・・」
と、思い出すのにかなりの時間を要しました。コシュ・・が頭から出てきちゃえばもうこっちのもんですけどね。もう中々スムースには出てこないんですね~・・年ですかね~・・残念!
で、今回は特別に、
「まったく調整していない大きなグラス画像」を、上記の写真にリンクして有ります。
余りアクセスの多く無い時間帯にクリックして見てみてください。1000kbも有りますんで、外出中のスマートフォンなどでは見ない方が良いです。パケットを費やしてもったい無いですから・・。
その代わり、自宅WIFIなどで、パケット料金が関係無い方はぜひご覧ください。
無駄な部分だけカットした、色味調整、明るさ調整などを全く行っていない生画像です。
粘性が有りますよね?・・色合い、グリーンが見えるでしょうか。白っぽいミネラリティが何となく見えませんか?・・そこに粘土由来のやや粘っこいものが見えて来ないでしょうか?
そう、モロにそんな味わいの1級ムルソーが、このレ・カイユレです。何てったって、
「最北に有るムルソー」
で有って、
「周りは全部ヴォルネイ1級」
つまりピノ・ノワールが植わっています。そのレ・カイユレと言うリューディの15分の1の一角だけが、
「ムルソー・レ・カイユレ1級」
でして、その他は、
「ヴォルネイ・レ・カイユレ1級」
で、さらに、プスドールの有名な・・
「クロ・デ・ソワサント・ヴヴレ1級」
も有ります。
だから・・まさにそんな味わいがするんですよ。何となくの「赤み」も感じるんですね~。これ、滅茶苦茶美味しいです!
今飲んで良く、この先10~15年は持つでしょう。しかしながら、ムルソーの南側にある1級畑のような、滅茶苦茶な長熟さは有りません。
滑らかでやや太く、煙と石灰、柑橘や蜜、中域が見事に膨らんだ、今からもう素晴らしい味わいです。ぜひ飲んでみてください。超お勧めです!