
ポムロールの堅実に優しい・・豊かな味わいの、しかもとてもリーズナブルなワイン、ボー・ソレイユです。ほぼメルローですが、少しだけカベルネ・ソーヴィニヨンが入る余地が有ります。
2012年のボー・ソレイユも非常に良く出来ています。エノロジストはミシェル・ロランでした。以前はジャン=ミシェル・アルコートと組んでいたようですが、ジャン=ミシェルがボートの事故で亡くなられたので、その後は奥さんが、そして現在はシャトー・タルボ等を所有しているティエリー・ルストマンの所有です。
今もミシェル・ロランが絡んでいるかどうかは不明ですが、関連していたと言うことで、
「甘いんじゃない?」
と思われるかもしれませんが、甘くありません。ドライです。
しかし、質の良いふくよかな、そして厚みのあるタンニンが、甘味として感覚を持たせるかもしれませんね。
土臭~いポムロールでは無く、粘土も有るが、そこにしっかりと「白い石灰系ミネラリティ」が有ります。やや乾いた感じも有る位です。
果実は、赤い・・やや酸っぱみを持つような若いものはほぼ無く、ややダークなチェリーやモカなどの茶・黒に寄った暗めの赤です。熟れていますが熟れ過ぎておらず、マイルドで柔らかです。
清楚さも有り、複雑さも有り、豊かですし・・厳しいエッジも無く、ある種、なんの文句も出ない・・感じですね。バランスも完璧・・と言えるかもしれません。さすが・・ミシェル・ローラン・・の影響でしょう。
アドヴォケイトも88~91Points、ファルスタッフ・マガジンも91Pointsと揃っています。
まぁ、ブルゴーニュ好きが特に好むタイプのポムロールでは無いかな・・と思いますが、万人に愛されるタイプですね。特に、
「ボルドーが渋い」
と思われていて、つい避けてしまう・・とおっしゃる方、その上で、
「甘いのも嫌・・」
と贅沢なことをおっしゃる方にはぴったりでしょう。
質感も適度に備わった美味しいメルロ(ブレンド)です。飲んでみてください。お勧めします!