
もうずいぶん前になりますが、ピングスもね・・。そうそう、非常に濃くて、でも甘く無くて、そんななのにしっかりフィネスが有って・・
「でも・・疲れたよね・・」
と言うような記憶が脳裏に刻まれていたピングスです。昔はそれでも結構売れたんですけど、昨今はね・・。
でも、
「しっかり濃い。全く甘く無い。でもテクスチュアのザラツキは許せないしフィネスを感じないのもダメで、リーズナブルじゃないと絶対ダメ!」
と言うようなワイン、うちには無いよなぁ・・と。
そりゃぁ、ある意味、「相反する」と思われる要素になってしまう危険性が大ですから、そうなりますよね。
でも、noisy ならではのそういった、
「滅茶濃いのにシミジミ系」
みたいな・・(^^、しかも、皆さんの受けも期待できるワインが無いかと探していたところ、
「ピングスも昔のように真っ黒で疲れるワインじゃ無くなりましたよ・・」
と言うような噂を聞き、
「ん?・・じゃぁ、サードのあれ・・なんだっけ・・プ、プ?・・何とか、シ・・?」
と思い出し、担当さんに尋ねてみると、
「確かに最近のプシーは濃すぎることは無いですよ。良い感じだと思いますよ。」
とのお返事。
そうだったか・・ピーターさんも改心してくれたか・・などと高飛車なことを思いつつ、
「お勉強してくれるなら・・」
と言うことで仕入れてみたのがこの「プシー」です。
早速飲んでみると・・
「お~・・さすが、ピングスのニュアンス!・・美しい樽に入ってたことを伺わせるなぁ・・」
と。
中域も膨らむと言うよりも「しっとり」と言う印象。
「・・中々じゃない?・・でも終盤がバタついたり、浮いてきたりするとなぁ・・」
と思いつつ、神経を集中していると・・
「おっ!・・これなら合格点出せるんじゃないか!?」
と・・そのフィネス有る終盤の姿に、妙な安心感を感じてしまいました。
不思議なのは、確かにアルコールも出ているはずなんですよね。でも・・、
「・・強いなぁ・・」
と言うネガティヴな印象には全くならないんですよ。まぁ、noisy のセラーは13度でして、下部に置いておくともう少し下がりますからその性も有ったのかもしれません。
しかし、時間を置いてある程度温まった加減で飲んでみても、その、
「気品はなくならないし、濃いと言う印象を言うほど濃くなく優しい」
と感じさせてくれました。
テンプラーの質感は非常に良く、美しい甘く無い赤紫の小果実を群生させつつも、おそらくそれに釣り合うビターとか、あり得な位質感の良いタンニンが、しっかりフォローしてくれている感じです。
「このプライスなら・・最高じゃん!」
と、久々の「濃い」タイプだけれど「まったくシツコク無い」ワインの発見に浮かれてしまいました!
かなり美味しいですよ・・。熟が来るとだいぶ変わるかもしれませんが、今しばらくは絶好調でしょう。・・いや、濃くないと言う意味で!
この素晴らしいテクスチュア・・ぜひ感じてみて下さい!お勧めします。価格も絶好調(なはず)です!